1 :
名無しさん@ピンキー:
エロ小説のスレッド
2 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/25(金) 15:29:13 ID:6IzetsDa
2
3 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/25(金) 17:27:14 ID:vKhkoDaX
3ゲド戦記
シンベー(名前あやふや)「「○○ちゃ〜ん」
○○ちゃん(名前忘れた)「シンベーさまー、気持ちいいですー」
こんなんしか思い浮かばんかった
5 :
>4:2006/08/26(土) 15:16:14 ID:zRQa9Ajp
惜し気ちゃんかと思われ
お、復活したのか
山田先生の超絶美人の奥さんプッシュ
主人不在でキレ気味だけど
前スレいつdat落ちしたんだ?
今月の初めくらい
このスレも燃料がなければ近い内に落ちる運命
某城に巻物を奪いに忍び込んだ○○。そこで同じ目的の北石照代(バイトにきたくノ一でも可)と鉢合わせ
壮絶な奪い合いの末、一歩も引かない照代に○○は身体で…みたいな話が見たい。文才がないので書けません
11 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/04(月) 15:20:58 ID:e/D1CeyK
乱太郎ユキが読みたい
12 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/04(月) 15:24:12 ID:e/D1CeyK
スレ
13 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/05(火) 01:30:44 ID:zzy/aHDH
土井×北石か小松田×北石が読んでみたい。
14 :
忍たま命:2006/09/05(火) 02:02:16 ID:mG6xJANY
やっぱり王道の突庵望太×北石照代を読みたいところだな。しんしげは聖域なのでエロはパス。
土井シナは設定的にあまり納得いかない。
乱ユキきりトモはカス。
おまえは俺を怒らせた
保守
hosyu
しおりたんの話が読みたいお
でもしおりってどういう性格なのかいまいちはっきりわからないよな
登場回数は多いが実際にしゃべる機会が少なすぎるのは痛すぎ
つかあのトリオ以外はまともな台詞もない
21 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 13:14:32 ID:RCu4dSmT
とにかく読みたい
22 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 20:24:25 ID:NCBwBppf
保守
24 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/26(火) 17:12:25 ID:G45jDpwC
セックス
前スレって保管庫とかないのかな…
くノ一達と忍たま二年生、とても同い年には見えないな
幼児体型の男子忍たまとすっかり体が出来上がったくノ一娘…だけど顔はどっちも幼い
二年とくのいちって見てみたいな
二年とくのいちイイね。
入学した頃は自分達と変わりなかったくのいちが最近急に大人びてきて気になりつつも…みたいな感じで。
イタズラ坊主にツンデレ小僧、そしてまじめっ子の二年生三人組
それは萌えるな…!
ちなみにツンデレが左近なのは分かるけど、どっちがまじめっこ?
五年、六年×くのいちも萌えるぞ
久作が真面目な性格設定らしいよ
真面目な子をくのいちがからかって…って感じか?
ていうか2年は皆なんとなく真面目だよな。
56年とくのいちもイイ
真面目で幼稚な二年をくの一がからかってそして…みたいな場面をふと目撃した五、六年が「ちょいと遊んでやるか」とくの一を…!
あくまで自分たちが優位に立ってニヤニヤしてたくのいちが、年もガタイも全然上な先輩に弄ばれ…ってかハァハァ
強気な子たちなぶん、泣いてる所が見たい
「あの程度の術ではくノ一とは言えんな。上手くなるよう体で教えてやろう」
「先輩?…いやぁっ」
36 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 20:05:48 ID:Pe15VNmA
利吉×照代とか呼んでみたい。
乱きり新以外のは組×くノ一がみたい
兵太夫×みかのエロ画ならみたことある
ヘムヘム×ともみならみたことがある
40 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/24(火) 16:39:38 ID:MQNoVGj8
誰でもいいから読みたい
土井先生×山本先生を切実に望む俺。
見たことある方いるかな?
前スレの最初のほうにあった
43 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 16:02:14 ID:itMWEskW
見たことある
本当ですか?!
kwsk!
聞く前に検索しろ
にくちゃんねるにあると思うぞ
46 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 21:25:42 ID:D/66VXmk
はい、やってみます!
47 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 21:49:23 ID:D/66VXmk
なかった……………
48 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 22:41:44 ID:bTzAZnWa
保守
49 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 17:21:42 ID:6+Cwt2GW
原作者自身がキャラとして出てくる話を読みたい。
そう思ったら神への冒涜ですか?
50 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 13:12:09 ID:atKXsBAL
先輩がくノ一を
第一期のトモミの結婚騒動の回が好きな俺は
乱太郎×トモミの絡みが見たい
52 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 21:23:17 ID:wOQYhZnQ
それもいい
>>51 同士よ。ちなみに俺は、は組みとくノ一が食い逃げ狸を追いかけるんだけど、
乱太郎とトモミが怪我した食い逃げ狸の看病をして、最後にきり丸たちに冷やかされた話も好きだ。
ここでは準にゃん=きり子ちゃんなのか
それとも準にゃん=伝子さんなのか…?
準にゃんって何だ?
兵太夫×・・・誰でもいいや。兵太夫大好きなんだわ
59 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 21:16:22 ID:M8XhCPMx
金あや、団そう、庄しお、きりトモ、兵みか、乱ユキの
6対6の乱交物が読みたい。女装していたは組に、
くの一が襲い掛かるってのがいい。
60 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 23:08:45 ID:ImG6WCfS
61 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 09:19:17 ID:7/LqDlia
原作に出てこない奴は出さないでほしい。
前のスレッドに載ってた乱ユキ、きりトモの乱交物はよかった。
おしげが出ていたから少し不満だったけど
前スレ見てないんだけどそんなに良かったの?
乱太郎の壊れっぷりが素晴らしかった
気になるお(´・ω・`)
見たいお(´・ω・`)
67 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 23:13:40 ID:RKmGXAL4
乱太郎のメガネにぶっかけて困らせるきり丸
68 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 12:15:00 ID:8ooglvUX
女装したきり丸に欲情して押し倒してしまう土井先生
忍者の修行って、肉欲をコントロールする事と
逆に自分の身体をエサにする(情報を得る為と危険を回避する為)事を
絶対に学ぶはず…
そしてあの忍たま達も、卒業時には女も男も手玉に取れる立派な一人前の忍者
に育っているはず…
と妄想するのは、忍者小説と言えばエロいのしか読んだ事なかった私。
だれか上級生になると行われているはずの
忍たまへの性教育を題材によろしく。
年末年始のエヌエーチケーの忍たまスペサル厳禁トリオシリーズ
一挙四話放送だね。
仙蔵ファンの人たまらんね。
「駄目だよ、ユキちゃん。力を抜いて…そう、まだイッちゃ駄目だ。」
「ど…土井せんせ… で…も…もう… あ…!」
「身体の力を抜いて、何か他の事を考えてごらん。そんなに簡単に達して
我を忘れちゃ駄目だ…」
「…は、はい…」
「そう、その調子…」
「あ…!でも…先生…!そんな…そんなに指を使われたら私…!
あぁ…!い…いや…!」
「まだこれぐらい辛抱できるよね? …駄目だよ、気持ち良い場所に
神経を集中させないようにして… 何か別の事を考えて。」
「う… い…今で何分くらいですか…?」
「今… ちょうど15分過ぎた所だよ。もう5分はイケルよね?」
「あ… まだ…そんな…しか… 経ってないの…?
で…でも… もう… 」
「ユキちゃん? どうしたの、いつもならもう少し我慢できるだろ?」
「い… あ… あん… あぁ… いい…いい… な、なんで…?
な…なんでこんなに感じちゃうの…ああ… 私… どうしたの…?」
「ユキちゃん!」
「あ……!! あーー!い… イイ!イイよー!せんせー!
イク!イク! イッちゃう!!!あーーー!!!」(ガクガク)
「ユキちゃん…」
「……気持ち良かったかい?」
「せ…んせ…い… わたし… 何で…?…」
「身体が大人に近付いてきてる証拠だよ。これからの修行はもっと
厳しいものになるから、覚悟して。
身体が成熟してくるとどうしても肉の欲が強くなる。
でもそれに溺れてちゃ一人前のくの一には到底なれない。」
「は…い…」
「…大丈夫。僕たちがしっかり教えて行ってあげるから。」
「はい、お願いします…!」
「じゃあ、次、トモミちゃんだから… 呼んでおいてくれるかな?」
「はい! わかりました! 失礼します!」
連投スマソ。
個人のホムペでユキちゃん行儀見習いで忍術学園に
入ったって書いてあった… ホント…?
だとしたら性教育ばっちりで帰ってきたら親激怒だね。
…反省して逝ってくる。
75 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 11:35:50 ID:NIGr4MzT
誰もいない…?
…ageてみよ。
乙
ユキちゃん可愛いよユキちゃん
78 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 23:22:13 ID:sZohZDZ/
土井先生×山本先生がいいな。
年ごろも合うしさ、くノ一と忍たまの先生がコソコソ会ってはゴソゴソしてるってなかなかエロい……って俺変態……?
大人の恋愛的な。
肉体関係アリの。
>>78 前から思っている事だけど、シナ先生は実年齢がはっきりしないし
そういう設定無理あるかも。
変装した時のお婆ちゃん姿が実体だったらどうすんだ。
( ゚д゚ )
そこは妄想で乗り切るもんだぜ
>>81 そうか…もう何も言わないよ。
勇者よガンガレ♪
83 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 00:12:17 ID:M5X7yhg0
妄想は果てしないからなwww
確かに山本先生はどちらが本物やら・・・・
でも若いほうがいいよな〜(*´д`)
つか絡んでほしいわ、とにかくwwww
山田伝蔵は今しがた自分の見てきたものが
信じられず、自室に戻ると呼吸を整えた。
しかし胸の動悸はなかなか収まってはくれない。
夏休みに入ったばかりの学園の図書室。
生徒も先生も全て居ない、がらんとした学園に
山田伝蔵は所用で残っていた。
資料を取りに図書室の中に入った伝蔵は、図書室に誰かが
居ることに気付いた。
「?」
誰か自分以外にも仕事をする者がいる…
そう思って声をかけようとした瞬間、伝蔵の目には
信じられないものが飛び込んできた。
くの一の教官、山本シナがそこに居た。
しかしまず伝蔵の目に入ったのは女の白い太腿だった。
昼でも暗い図書室の中で、それは白くまばゆかった。
「!?」
山本シナは机の上に仰向けに寝ていた。
着衣はあらかたはだけてしまっており、豊かな乳房と
伸びやかな脚がよく見えた。
肌の色が抜けるように白く、内側から鈍く光るかのように
伝蔵の目を射た。
開いた脚の間にうっすらと形良く生えた茂みがあり、
先ほどからシナの左手は妖しくその中をまさぐっていた。
ひらり、ひらりと左手が動く。
(蝶のようだ……)
山田伝蔵は何故かそう思った。
(いかん!このような事を覗き見しては…!)
そう思った瞬間、伝蔵はひらっと踵を返し、音もなく
図書室を後にしていた。
(それにしても…なぜ…シナ先生があのような……?)
自室の机の前に座り、伝蔵は平静を取り戻そうと努めた。
しかし落ち着こうとするにも、それは余りに唐突で、そして余りに妖しく
淫らなシナの姿であった。
艶やかに濡れた秘所…そこから漂う女の香りまでもが伝蔵の脳裏を掠める。
大事な部分が自然と硬くなってくるのがわかる。
(いかん、いかん。わしは何を考えとるんだ!)
しかし自分を戒めれば戒めるほど伝蔵のモノは硬さを増した。
スッ…と背後で戸が開いた。
驚いて振り返ると、そこには山本シナが床に顔を
擦り付けるかのようにして正座していた。
しばらく沈黙が続いた。
伝蔵はよく見るとシナの肩先が微かに震えているのに気付いた。
シナはひそかに泣いていた。
ぽたり、と涙がこぼれた。耳までが赤く染まっている。
「お…お見苦しいものを……お見せしてしまいました…。
まことに…申し訳もございません……。こ…この事、ひらに…
ひらにご容赦くださいませ……」
シナはようやくそれだけを言うと、後は床に突っ伏した。
それを見ると伝蔵に何とも言えない憐れみの気持ちが芽生えた。
「何を……何を仰るんですか、シナ先生。わしは何にも見とりませんぞ。」
伝蔵はそれだけ言うと抱きかかえるようにして泣いている
シナを起こしてやった。
しかしシナは顔をそむけるようにして一層泣き続けた。
伝蔵は肩をさすりながら尚も言った。
「シナ先生…!何で泣く?わしが何を見たと言うんですかな?
わしは何にも見とりゃあせんのだから、安心しなさい。」
するとシナは突然笑い出した。
初めはクックッという声と共に肩が揺れるので、泣いているのだ
と思った。 …しかしそうではなかった。
(笑っているのだ……!)と伝蔵が気付いた時、
「ふ、ふふっ。はは、は、は、は……あは、ははははは…
ごめんなさい…笑ったりなんかして…。
…山田先生、お優しいんですね。こんな…こんなあさましい姿を晒した
私なんかを庇って…傷付けまいと…してくださるんですね。」
そう言ってシナの美しい顔は一瞬卑屈にゆがんだ。
伝蔵は今自分が肩を抱いている女性がさっき図書室で
あのような行為をしていた女性と同一人物なのだと
突然はっきりと悟った。肩を支える手がじんわりと汗ばんでくる
のが感じられた。
「お笑いください。山田先生。私はこうして時々どうしようもなく
浅はかな行為をしてしまう、愚かで浅ましい女なのです。
身体が突然どうしようもなく疼くと、いてもたってもたまらなくなります。
人気のない場所を探してはいつもあのようなことを……」
いつも…?伝蔵の驚きは下腹を通って何故か大事な所を再び硬くさせていた。
伝蔵の右手に突然ふわっと柔らかいものが触れた。
シナが伝蔵の手に自分の手を重ねていた。
ひんやりと冷たい手がそっと伝蔵の骨ばった手をなでる。
「山田先生……驚かれたでしょう? 軽蔑なさって当然ですわ…。
でも…一つだけ、一つだけお願いがあるんですの。」
「な、何ですかな?」伝蔵はきっとこの事を固く口止めされるのだと
思った。 他言はせぬから安心しなさい、と言って安堵させてやろう
と心構えをした。
しかし、シナの口から出てきた言葉は伝蔵にとって思いもかけぬ言葉だった。
「山田先生、一度でいいんです。私を抱いてください……」
「!?」
驚く伝蔵をよそに、シナはそっと伝蔵の手を取り、甲に唇を軽く押し当てた。
伝蔵の身体に電気が走った。柔らかな唇は伝蔵の手を愛おしむ
ように優しく吸った。
その余りの心地良さに思わずうっとりとしかけた伝蔵であったが、
次の瞬間、家に残して長らく不憫な思いをさせている自分の妻の顔が浮かんだ。
そっと手を抜きながら伝蔵は冷ややかに言い放った。
「わしには妻子がおりますぞ。シナ先生、ご冗談はやめていただきたい。」
一瞬ひるんだように動きを止めたシナは、思い決めたように立ち上がった。
そのままシュルシュルと着ている物をはだけていく。
「! 何をするんですか、あんた。やめなさい!」
伝蔵はわずかに後ずさった。
シナの身体は息を呑むほど美しかった。
形が良く、豊かな乳房、くびれた腰、下の毛は薄く、綺麗に整っていた。
磁器のように白い裸身がまぶしく、伝蔵は目をそむけた。
「いいえ……やめませんわ…。私、前々から本当は山田先生のことを…
ですから、お願い、一度で良いんです。」
「やめなさい!あんた自分が何をしてるのかわかって言っとるんですか!
今ならまだ何も無かったことにできますぞ。早く服を着なさい!」
「いいえ…いいえ、もう遅すぎます…」
そう言ってシナはさっと伝蔵に身を寄せた。
体をかわそうとする伝蔵に巧みに身を寄せるシナに、いつのまにか
伝蔵は押され気味になっていた。
「し…しかし…そんなことはわしにはできません!」伝蔵はうめいた。
「お好きになさってくださって良いんです…。 山田先生になら、
何をされても本望です…。」
シナの手が伝蔵の股間に伸びた。着衣の上からでも
それがいきり立って硬さを増しているのははっきりわかった。
「!!」
「あ… 嬉しい… こんな風に… こんなに硬くなって…」
「や、やめなさい…!」
シナの手は軽く伝蔵のモノをなぶるかのように上下している。
「どうして…?そんなに奥様がお大事なのですか…?」
「…そうだ…。それに、それだけではない… そなたにも悪い。」
シナは伝蔵の手を取り、自分の茂みへと導き入れた。
「ほら…… もうこんなになっているのですよ。こんなに…
こんなにあなたを欲しがっているのに、どうして私に悪いのですか?」
シナの秘所はうるみきってしとどに濡れていた。
くちゃっ… ぴちゃっ… 淫靡な音が漏れてくる。
伝蔵は歯を食いしばって耐えた。
「あ… あなたはもっと自分を大事にせんといかん……!
こんな…こんなことをして…」
あぁっ!と伝蔵の口から思わずうめき声が漏れた。
シナがいつの間にか伝蔵の足元にしゃがみ込み、
一物を口に含んでいた。
着ていたはずの袴や下帯は一瞬にして取り去られていた。
がくがくと力が抜けそうになった瞬間、伝蔵はやんわりと
シナに押し倒され、気がつくと二人は床に転がっていた。
倒れ込んだ伝蔵の頭に一瞬、自分の帰りを待っているであろう妻の顔が
浮かんだ。 しかし、それは一瞬だけのことだった。
目の前のシナの身体はえもいわれぬ女の香りを放ち、軽く汗ばんだ
裸身がしっかりと自分に押し付けられているのが伝蔵の理性を失わせた。
伝蔵は喘ぐように言った。
「知りませんぞ…どうなっても……」
シナは返事の代わりに伝蔵の唇を吸った。
甘く、強く、弱く… むさぼるように互いの唇を求め合った後、
伝蔵はシナの身体中を愛撫した。
吸い付くようなきめ細かな肌を、伝蔵は甘いとさえ思った。
シナも伝蔵を味わうかのように攻めた。
「山田先生…… 胸がお感じになるんですね… こう…?
それともこれが良いかしら…?」
「あぁ… もう… もうやめて下さい… 良過ぎてイキそうですぞ…」
シナに乳首を舐められて伝蔵は年甲斐も無く喘いだ。
「……そういう…シナ先生こそ、せ、背中がお感じになるのじゃないですか?」
そう言うと伝蔵はシナの身体を抱え、くるっとひっくり返した。
「!」 シナは焦って身を起こそうとしたが、伝蔵にやんわりと
脚を押さえられて軽くもがいた。
伝蔵はその美しい背中につ…と指を滑らせた。
「は!ぅ…ん…!」シナの身体がピクリと跳ねた。
伝蔵はニヤリと笑いながら指を背筋に沿って動かしていく。
「あ…あ… あ…」 シナは逃れようとする姿勢のままで身体を
上下に揺らしながら喘いでいる。
伝蔵の指が腰の窪みにさしかかった時、シナがひときわ高い声で喘いだ。
「ほう… 何とも感度の良いことだ。 背中が感じる人がいると知っては
いたが、あんたはこことアソコがおんなじくらい良いようですな。」
伝蔵はしつこいくらいに背中を愛撫した。シナは肩や二の腕、腰まわりも
性感帯らしく、一つ一つの愛撫に信じられないほどの泣き声をあげて
反応した。
「も… もう…… お願い… 背中は許して… おかしくなっちゃう…」
とうとうシナは泣いて抗議した。
「何でも好きにして良いと言ったのはあんたですぞ。」
笑ってそう言いながら伝蔵はシナの腰に手を差し込み、ゆっくりと
尻を上げさせた。
シナの尻は白く、丸く、一つの染みも無い陶器のようであった。
うつ伏せたまま尻を高く上げた姿は伝蔵を更に興奮させた。
「綺麗だ… お世辞抜きに良い眺めですぞ。」
そう言いながら伝蔵は自分の一物をシナの臀部にあてがった。
「あ… 山田先生…」「いきますぞ」
伝蔵はゆっくりと自分の竿をシナの女陰に沈ませた。
シナのそこは溢れ出した蜜でぬるぬるしていた。
竿をあてがうだけでひとりでに中に入って行ってしまいそうだ。
(あ… いかん、良過ぎる。)伝蔵はカリの部分までを女陰に含ませ、
動きを停めた。
「や…まだ…せん… せい…?」
「あぁ… 動くともう出そうです… すみませんが…
これ以上もうわしには…」無理だと言おうとして、山田伝蔵は
言葉を呑んだ。シナがずぶずぶと伝蔵の竿に腰を沈めながら
尻を突き出していた。
「!! あ…! やめてください! シナ先生…!!」
こらえる間も無く、伝蔵の下半身に強い射精感が襲った。
伝蔵はシナの中に精を放った。
「すまん… シナ先生… どうお詫びしてよいのか…」
伝蔵はシナに詫びた。
だがシナはにっこり笑って身体を起こした。
「いいの… だって私が山田先生を気持ちよくして差し上げたかった
んですもの…。 それに……」
「……それに…?」伝蔵は問うた。
「それに私、石女なんです。それが理由で離縁されたんです。
だから、中に出しても大丈夫なんですよ。」
シナは優しくそう言うと、伝蔵の一物を優しく手に取った。
「あ…何を…? わしはもう…」
抗おうとする伝蔵のそれを、シナはぺろぺろと舐め出した。
「や…まだせんせい… の… キレイにしなきゃ… ね…?」
まだ敏感で触って欲しくないそこを、シナが優しく舐め取っていく。
すると伝蔵の中に再び漲るものがやって来た。 伝蔵の一物は
静かに硬さを取り戻していた。
「あ… 山田せんせ…」シナが嬉しそうに呼んだ。
「お、お恥ずかしい… この歳になって二度も……」
「いいえ… 嬉しいですわ…! ね…先生… 今度は私の番ですよ!」
シナははしゃいだ声で伝蔵を押し倒した。
まだあったけど、疲れたので終わります。
初めて書いたからよくわかんないけど、こんなんで良いの?
GJ!!
92 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 22:49:14 ID:M5X7yhg0
最高、GJ!!!!!!!!
図々しいが次は土井先生と若シナ先…
いや、とにかくGJw
GJGJGJ!!!
続き楽しみにしてます
「やめておいた方がいいですよ。」
えっ?と思わず山本シナは振り返った。
今日は学期納めの片付けに、
生徒も教師も全員が揃って学園中の掃除に追われていた。
倉庫の片付けをしていたシナは、背後の土井半助の顔を見た。
土井半助は、いつもの屈託ない明るい表情で
平然と棚の道具類を点検している。
(気のせい――?)シナは首をかしげ、また目の前の仕事に戻った。
その時、また土井半助の声がした。
「山田先生とああいう事をするのは、やめておいた方がいい。」
シナの背筋が凍り付いた。
そのシナの背中に半助は語りかける。「知らないとでも思って
いたんですか?」
シナが慌てて振り返り、何を言っているのか―と問い詰めようとした
その時、半助のクラスの忍たま達が倉庫に入ってきた。
「土井先生! あらかた片付け終わりました〜!」
「そうか!よーし、みんな教室に戻っていて良いぞ。」
土井の顔はあくまで明るく、声の調子もいつもと変わりが無かった。
しかし、立ち去り際、土井半助はそっとシナのたもとに結び文を
忍ばせた。耳元に「では、あとで…。」と小さく囁きながら…。
その夜半…シナは再び倉庫に来ていた。
倉庫の鍵は開いていた。中に入り、シナは少し身震いをした。
三月とは言え、まだ火の気の無い倉庫は寒かった。
結び文には短く「今夜、丑の刻、倉庫にて待つ 」と
書かれてあるだけだった。
不安でシナは半日が何ヶ月にも思えた。上の空で時間を過ごし、
教え子たちから「先生?どうしたの?」「先生、今日なんかへーん!」
などとからかわれていた。
「ごめんなさい、何ともないから。大丈夫よ。」と
一々かわしてはいたが、実際は何をしていても全く身が入らなかった。
明日から待ち望んだ春休みに入るとあって、みんな浮かれていた。
そんな中、シナの心は重く沈んだ。
(土井先生… 一体どういうおつもり…? いいえ、その前に
どこまでご存知なのか、聞き出さねばならない…。 ひょっとすると
はっきりとは知らずにカマをかけていらっしゃるだけかも…。)
「遅れてすみません。」倉庫の暗がりの中から半助の抑えた声がした。
シナは何故かぞくっと背中が粟立つのを感じた。
(何だか… 土井先生、いつもと感じが違う…。)
怖い、そう思った自分を笑いながら、シナは勇気を奮い起こした。
「ご用は何でしょう?」と平静を装って訊いたシナに、半助は
うっすらと笑った。「…おとぼけになるんですね。ご自分では
何のことかすっかりわかっておいででしょうに…」
「わ…私は何も……」うろたえるシナの背後に回った半助は、
とっさにシナを抱きすくめた。
「! …な、何をなさいます!」シナは慌てた。
「あなたがおとぼけになるからですよ。シナ先生… それとも…」
あぁっ! シナは突如身体の力が抜けた。半助がシナの首筋に唇を
寄せていた。 「身体に訊かないとわかりませんか…?
ふふ… 敏感なんですね、シナ先生… そういや
あの時もそうだった… 私は見たんですよ。あなたが…山田先生と…」
半助の吐息と、微かな唇の感触に、シナの身体は震えた。
半助の唇が首筋を降りて肩へと移動する。否応無く快感が押し寄せる。
すでにたったこれだけのことで、膝から力が抜ける。
シナは自分の身体を呪った。
山田伝蔵とは何度か身体を重ねている。
初めは「一度きり」と言いながら関係を持った二人だったが、
お互い相手の身体が忘れられなくなっていた。
他人の目を盗んで逢瀬を重ねる二人は、今や背徳にまみれていた。
「土井先生… 何かの見間違いでは…? わ、たし…たち、
そんな関係ではありませんわ。」シナは声が震えるのをこらえ、
やっとそれだけ言った。
半助の手が突然シナの股間に伸びた。
「!!」驚いたシナは身をよじって抵抗を試みた。
しかし半助は巧みにシナの身体を抱きかかえ、シナの動きを封じた。
シナはピクリとも身体を動かすことができなかった。
決して筋肉質ではないこの飄々とした男のどこに、こんな力が
ひそんでいたのだろう、シナはそう思って慄然とした。
落ちこぼれクラスの教科担任…ただ単に半助をそう見ていたシナは
、背後の男が全く自分の知らない男のような気がして軽い衝撃を覚えた。
半助の手は容赦なくシナの衣服を緩め、脚を割って入ってくる。
「や…めて… お願い… 後生ですから、許して…」
シナは半助に懇願した。
シナは土井半助に呼び出された時から、土井に山田伝蔵との関係を
咎められ、二人の関係を終わらせるようにと諭されることを覚悟していた。
シナはその説得に応じ、伝蔵との事を諦めるつもりになっていた。
(良い機会だわ… このまま… 誰にも見咎められずにずるずる
続けていたら、どんどん未練が増えるだけ。)
そう思ってシナは土井を待っていたのだ。それなのに――
「あ… な…ぜ…! いや!やめて…!」シナは身悶えた。
「山田先生はずるい…。あんなにキレイな奥さんが居ながら、
あなたのような若く美しい人と…」
半助はそう言いながらシナの一番敏感な部分を指でなぶった。
(! 駄目…!力が抜ける……) シナは半助に抵抗しようとする気が
どんどん弱くなるのを感じた。 半助の指は快感がどうすれば
起こるのかを知り尽くしているように巧みに動いた。
シナの秘所は心とは裏腹にすでにぴちゃっ、くちゃり、
と淫靡な音を立て始めていた。
シナはさっき土井がつぶやいた、
「あんなにキレイな奥さん」という言葉に引っ掛かっていた。
その言葉を聞いた瞬間、シナの心にチリッとした嫉妬の
感情が芽生えたのだ。 忽然とシナの胸にどす黒い感情が湧いた。
「いいわ… 土井先生… 私をどうにでもしてください。」
そう言いながらシナは我ながらそら恐ろしい気持ちがしていた。
しかしもう後戻りはできない。「その代わり… 私と
山田先生の関係は学園長や他のどなたにも黙っていてくださいね。」
「…わかっています…」半助はそう言うと、シナを抱く手の力を緩めた。
「下を脱いで… 私の言う通りにしてください。」半助が言った。
シナは半助の言葉に従って下の着衣を取り去った。
「向こうを向いたまま四つん這いになって手を付いてください。」
シナは少し顔を赤らめながら言う通りにした。
「…キレイなお尻をしていますね… シナ先生。もっとよく見せて
ください。」半助は自分の着衣を取りながら楽しげに言った。
半助は突き出されたシナの尻に思わず唇を付けた。
口づけに反応してシナの身体がぴくん、と動く。
まろやかな尻の曲線と肌理の細かい白い肌が、
否応なしに半助の興奮を掻き立てた。
半助はそのままシナの上の衣服を押し上げながら、
美しい背中を露わにさせていく。
シナは背中から尻にかけて半助の唇が撫でて通る度に
「あ!…ふぅっ…! う…! うぅ…ん…」と切なげな
喘ぎ声を立てていた。背中が時折びくんびくんと反る。
半助はシナの秘所に指を滑らせて中を愛撫した。
「んんっ……!」シナが喘ぐ。「すごい…
シナ先生… もうこんなになっちゃってますよ。」
半助はどこか楽しげにくちゃくちゃとシナの
蜜壷に指を出し入れした。シナの身体からは蜜が溢れ、
既に脚にまで滴りかけている。
半助はそのまましばらくシナの身体をもてあそんだ。
「く…ください… 」とうとう半助の責めに耐え切れず、
シナが呻いた。 しかし半助は意地悪く聞き返した。
「…くれって…何を?」
「ど…土井先生… そんな…いじわる…しないで…」
「ふふ… そうですね。実は僕ももうさっきから
限界なんですよ。アナタのココに入れたくって…」
その言葉と共に、半助は自分の一物をシナの女陰に
押し付けた。ぐいっと押し当てるとまるで中に
導かれるかのようにして、半助の自身はシナの中に
入っていった。
「あ…… シナ先生… 最高だ……
あなたのココ… 熱くて… 締まりがよくて……」
恍惚とした表情で半助が呻いた。
本当にシナの内部は半助のモノに絡みついてくるよう
だった。 時々うねうねと独りでにぜん動を繰り返す
シナの蜜壷は、恐ろしいまでに半助を快感の波に揺さぶった。
一方、シナも半助に突かれながら、思わず知らず嬌声を
上げていた。「あ…あ…あ…… あん…あん…あ、あ…」
(すごい… 土井先生… ちょうど一番良い所に… あ…!)
「い…い…いや… いやぁ…! あ…あ…あ…ん…」
「嫌…なんですか…?シナ先生…?」聞き返す半助の
声もかすれている。 シナは朦朧としてくる意識の中で
半助の責めに耐えていた。「い…嫌…じゃ…ない…
い…い… いい… 気持ち良い… 土井せんせ… ああっ!!」
(本当に、どうしたのだろう… 私…) こみ上げてくる
愉悦の波に、頭の芯がぼやける。
シナは自分が他人より多少肉の欲が強いのは自覚していたが、
決して同時に複数の男と付き合える器用さは無いと信じていた。
だが今、自分は土井から責め立てられて、かつてないほど乱れ、
よがり声を上げている……。
(山田先生… ごめんなさい…。)そう心の中で伝蔵に謝った途端、
シナは山田伝蔵との情事を思い出していた。
山田伝蔵とシナの情事は、お互いに時間をかけてゆっくりと楽しむ
物だった。それはそれでもちろん好きだが、伝蔵にはやはり
歳相応の落ち着きがあり、情事にもそれが表れていた。
それが時々シナの感情の盛り上がりとのズレを生み、
そんな時シナはほんの少し物足りない気がすることもあったのだ。
(駄目… こんな時に山田先生とのことを思い出したりなんか…
く…比べるなんて… しちゃ駄目…!)
土井半助の責め立ては始めから一方的で、
強く、早く、しかも的確にシナの弱い部分を狙ってきた。
「す…すご…い… 土井せ…ん…せ… 私…
もう… おかしくなる…」
半助は自分の欲求のままにシナの中を掻き乱した。
シナのそこに自分の男根を抜き差しする度、ぬらぬら
とした自分の一物が光っているのが見える。
シナの喘ぐ声とその視覚は半助の快感を昂ぶらせた。
シナの尻が打ちつけられてパンパン鳴る音と、
自分の竿が立てるくちゃっ、くちゃっ、という音が、
いやらしく辺りに響きわたる。
半助が喘ぐ。「…う…あ… 良い… シ、シナ先生…
知っていましたか……? あなたのココ…
最高に気持ち良い…です… どうすれば…
こんな… いやらしい身体になるんだろう… うぅ…っ」
シナはとっさに自分を離縁した男を思い出していた。
あの男… 私を毎晩なぐさみ、
「お前を少し早めに嫁に貰い受けたのは
私がお前の身体をじっくりと躾けてやる為だ。
いくらお前が嫌と言って泣いても、お前を私好みの
可愛い玩具に仕立てるまでは許さんぞ。」
そう言って数々の調教をまだ幼さの残る
シナの身体に刻み付けたあの男――。
泣く泣く従っていたシナがいつの間にか
男の身体や仕打ちを自然と求めるようになった頃、
「シナ、子供を産まぬ女はこの家にいらん。
明日にでも荷をまとめて郷へ帰れ。」
――そう一方的に告げられたのだ。
シナは郷には帰らなかった。
(こんな性のオモチャみたいにされた身体、
親ならば一目見ただけでわかってしまう…)
親に合わせる顔が無いと思い詰めたシナは、それから
街中の喧騒に紛れ、色んなことをして生きてきた。
まだうら若い女が身寄りもなく、毎日食べていく
だけがやっとだった。
ただどんなに貧乏をしても体を売る事だけは嫌だった。
別れた夫に付けられた心の傷が、性交渉そのもの
すらも嫌悪させた。 それでもよく仕込まれた
シナの身体は、時々どうしようもなく疼いた。
そんな時はシナはいけないことと思いつつ、自分で
自分を慰めた。 全てが惨めだった。
縁があって忍びの教育を受けられることになり、
元来素質があったのか、瞬く間に腕の良い
くの一に育ったシナは、世間でも評判の女忍者となった。
そして数年前にこの忍術学園で教鞭をとることになって
からは、可愛い生徒たちにも恵まれ、すでに
過去のことは古傷として忘れていられたのだ。
しかし…
シナの身体だけは過去を忘れていなかった。
伝蔵と親しく交わり、そして土井半助に弄られて、
眠っていた女の業のようなものが今、シナの身体に
噴き出し、せめぎ合っていた。
シナは一瞬目がくらむように感じた。
結局うわべだけをどんなに取り繕っても、シナの
身体はそれを許してくれない。 どんなに
貞淑なふりをしても、快楽を求めて夜ごと泣くのだ。
(いいわ… どうせ私はこういう女… 夫に性の
玩具にされ、飽きたからと放り出されたような女なんだ…
もうどうなったっていい……) そう思った瞬間、
シナを強い快感が襲った。
「あぁーーーっっ! イ…イク…!!!」
絶え入りそうな声を上げ、シナは一気に達した。
ガクガクと膝が揺れる。
頭のてっぺんから爪先までが溶けて一体になるような
愉悦の波がシナの身体を包んだ。
シナの蜜壷からつ、つ、と熱い蜜が伝った。
半助はシナの膣奥からぐっ、ぐっ、と強い収縮が
起こるのを感じた。
(シ…シナ先生…すごい… 膣全体がすぼまって
巻き付いてくるようだ…っ……!)
膣壁がせり上げてくる。
こらえ切れず半助もほぼ同時に精を放った。
二人とも余りの快感に、しばらくぐったりと
横たわったままでいた。
やがて半助がシナの髪を触りながら言った。
「シナ先生… 怒ってますか…? 僕のこと…」
シナは何と返事をして良いか判らなかった。
「シナ先生… こんなことをしてしまって
本当にすまない… 実は僕はこの学園に来た時から
あなたのことが好きでした。 それが、ある日
あなたと山田先生の関係を知ってしまって…」
シナは嬉しさと悲しさが入り混じった気持ちで
半助の告白を聞いていた。
「…こんな形であなたを奪ってしまって、すみません…
僕のことを軽蔑しますか…?」
シナは伝蔵に自慰を見られた時の自分の言葉を
思い出していた。
「…軽蔑…なんか…しません…。私だって
軽蔑されて当然のことをたくさんしてきました…」
シナは言った。 何故か涙がこぼれた。
シナの涙を見て、半助は慌てた。
「シナ先生… ごめんなさい…。ごめんなさい…
泣かないで… シナ先生…」
シナは顔を上げて半助の顔を見た。
気だるい身体を起こし、シナはゆっくりと半助の
モノを口に含んだ。
「シナ先生…? もう… もう良いんです。
わ、私はもう、思いを遂げました。もうあなた達の
お邪魔はしません。だから……あ…!……」
若い半助のソレは、シナが口に含むとたちまち
元の硬さを取り戻した。
「土井先生… 私のような女を好きだと言ってくれて、
本当にありがとう。 正直こんな風にして知りたくは
なかったけれど、嬉しかったわ…。」
シナはそう言うと、ひらっと半助の上にまたがった。
半助の一物を少し手で支えながら、シナは
ゆっくりとその上に腰を沈めた。
ぬるっという感触と共に、半助のそれは
簡単にシナの中に入っていった。
「あぁ……! や、やめてください… シナ先生…
もう… もういいんです…」半助は喘いだ。
「…今夜が最初で最後なんでしょう…? 土井せ・ん・せ…」
半助はシナの顔が妖艶に微笑むのを見た。
月の明かりに照らされたその顔は、凄絶な美しさで、
半助の胸を締め付けた。 そしてその笑顔はどこか
淋しく悲しげで、半助は己の罪と、シナの心に
付けた傷を激しく後悔した。
もうやめてくれ… そう言いたいのに声が出ない。
シナはゆらゆらと前後に腰を揺らしながら、右手を
後ろに伸ばして半助の会陰や陰嚢をまさぐっている。
喘ぎ声を上げながら、半助はうっとりとし始めていた。
小窓から差し込む月の光に照らし出され、シナの
身体は息を呑む美しさに輝いていた。
下から見上げると、シナの乳房は美しい張りと
十分過ぎるほどの質感でプルプルと震えている。
半助は思わずシナの乳房を下から揉みしだいた。
シナの顔が喜びで震える。
二人は繋がったままいつ果てるとも知れない
快楽の中へ溺れていった――。
完
何か長くなったけど、どうしても
短く書けんわ。ごめん。
もう書き尽くしたのでこれで最後です。
素晴らしい!!GJ!
105 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/28(木) 21:22:56 ID:PIJ4nZiX
最後に
GJ!!!!!!!!!!!!
と言わせてくれ。
106 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 11:48:51 ID:55iHPb+v
シナ先生は年上と年下、どっちの組み合わせが合うんだろう。
ほっしゅ。
ブラックで攻めな小松田くんが読みたい…。
土井先生って面白い。
いつも遊んであげるの。
食堂でおばちゃんのお手伝いをした時、先生にはこっそりと
練り物をたーっぷりサービスしてあげる。
いつもおばちゃんに怒られてゲンコツくらってるのを陰で見て
笑ってるんだ。
週に一度先生の授業がある日はどうやって困らせたりビックリさせよう
って前の日からワクワクしてる。
あの先生、いつだって見事に引っ掛かってくれるんだから
たまらない。
さて、今日は土井先生の授業がある日だわ。
なにで驚かせてやろうかな。
今日はくの一クラスに火器の講義をしに行く日だ。
もう昨日の晩から何となく胃が痛い。
くの一教室の生徒にはいつもしてやられっ放しだ。
特にあのユキとかいう生徒は鬼門だ。
まったく、は組の連中にも頭が痛いが、くの一のタマゴにも
馬鹿にされる毎日では私の胃も痛もうというものだ。
しかも今日はお目付け役のシナ先生が急な出張でいらっしゃらない。
何となく悪い予感がする……。
ああ、もうくの一教室の前まで来てしまった。
よし!今日は先手必勝で飛ばしていくぞ!
どこんじょー! …ってこれは大木先生か。
ガラッ―― 「起立! 礼! 着席!」
! な、なんだ――これは!!
私の目がおかしくなったのでなければ良いが……。
思わず目をこする。
いや、間違いない…… 私の目の前に点々と春画が落ちている……。
ななな、なんでこんな所にこんなイヤラシイ物が……!!!
呆れと驚きで声も出ない。
思わず固まった私の視界の隅で、誰かが小さくクスッと笑ったのが
わかった。
(――! またあの子か!!)
瞬時にいつもの行き過ぎたイタズラだと察した私は、とにかく
冷静に、冷静に、と、自分に言い聞かせ
その卑猥な絵をなるべく何でもないようにして片付けた。
クラス中の女子が息をのんで見守る中、私が何も言わないので
多くは拍子抜けしたようだった。
ここは一つ落ち着いて大人の余裕を見せねばなるまい。
もし慌てて取り乱しでもしたら、今後ず〜っとこの子たちに
おちょくられる日々が待っている……。
「えー、授業を始める! 今日は火薬と火器について、実際の
使い方と応用を教えたいと思う。」
ふふふ、どうだつまらんだろう。
私が女っ気のない生活を送っているからと言って、こんなもの
くらいでオタオタすると思ったら大間違いなんだという事を
わからせてやる!
何てったって、私は大人で、彼女たちなどよりずっとこういう物には
免疫はあるんだから……わはは余裕余裕♪
(ふん、なーんだ。つまんないの。)
土井先生なかなかやるわね。ポーカーフェイスが上手いじゃないの。
しょうがない、もう一つ駄目押しで……。
「先生!」
「……な、なんだ?質問かい?ユキちゃん。(うわ、何だろう。)」
「先生。 今日の予習を兼ねて色々な火器を調べてきたんですが、
わからない事があるので質問させてもらっても良いですか?」
「あ、あぁ、もちろんだ。(なんだ、嫌な予感がしてきたぞ。)」
「先生、これなんですけど」
(ポイッと妙な物を投げてよこす。)
「これ火器の一種ですよね。 中に火薬が入ると思うんですけど、
どうやって入れるのかよくわかんないんです。」
「! これって… もしかして――!!!」
(わーーー!!!わーーーー!!! これ、あれじゃないか!!!
な、なんて物を持ってくるんだー!)
「(と、とりあえず隠そう…)こ、これはね…… その… なんと言おうか……
えーと、えーと…その…… と、とにかく火器ではない……! わかったかな?」
「はーい。わかりましたー。」
(やった! 先生しどろもどろじゃない。ふふ、真っ赤になっちゃって
かーわいー! これだからイタズラはやめられないのよね〜♪)
「…で、では授業の続きを… 」
駄目だ……。張形を持ってくるなんて…信じられない…。
しょっぱなから出鼻をくじかれたのはこちらだった。
先手必勝なんてどこかへ消えてしまった。
その後の私の授業はすっかり冴えないものになり、しどろもどろで
同じ所を行きつ戻りつした末、またしても火薬の分量を間違えて
くの一のタマゴたちに失笑をかってしまった。
だんだん腹が立ってきた。
は組の子供たちと違って、何故か、くの一教室には遠慮してしまい
余りカミナリを落とした事がないが、もう我慢の限界だ。
このままでは真面目な授業ができなくなってしまいかねん。
よし!
授業の最後、私はびしっと
「ユキ! 後で私の部屋に来るように!」と言い渡した。
え… なあに…? かったるーい。
後で部屋に来いだって。
…ま、いっか。 家からこっそり持ち出したあの絵とオモチャ
返してもらわないといけないしね。
でもめんどくさいな…。
そう思ってしぶしぶ土井先生の部屋を訪ねた。
「先生。 ユキです」
「お、入りなさい」
障子を開けて中に入る。 飾りっけの無いがらんとした部屋が
目に入った。
(ま…片付いてはいるけどね。)
あ、先生怒ってる。 顔が怖いよ…。
「どうしてあんな事したんだ…!」
声も授業の調子とは違う…。 突然、あんなイタズラしなければ良かった…
と後悔の気持ちが湧いてくる。 だって先生怖いんだもん。
なんか真剣に怒ってるよ。 目を見る事が出来ずに思わず俯いた。
ふむふむ、少しは反省してるのかな? やけに大人しいな…。
しかし、ここで手を緩めてはいけない…! いつもの彼女たちの作戦だ。
しおらしく見せて実は全っ然反省なんかしていない。
お小言さえ勘弁してもらったら後はケロッとしているのだから…。
「…こんなもの、どこで手に入れたんだ…! 学校にこんなもの
持ってきては駄目だろう…!」
「……それ、アタシのだって、どうしてそう思うんですか…!」
お、認めない気だな。 確かにこれは私の勘にしか過ぎない…。…が、
「私がこれを見て驚いた時、お前が笑ったのが見えた。違うか?」
「笑ったらすぐに犯人扱いされるんですか? 先生… ひどい…
ひどいよ…。」
お? な、なんだ…?
な、泣いているのか…? 泣き落としなんか… 通用しないぞ…!
もうこうなったら泣き落としよ……!
っていうか、何だか段々ホントに怖くなってきた…。
ここが密室で、先生の寝起きしている部屋なのが突然気になってくる。
先生も… オトコよね… 何だかうっかり同い年の子をからかって
いるようなつもりでいたけど、先生、私たちよりも一回りも
大人で、男の人なんだった…。
乱太郎やしんべヱをからかうのとは違うんだ…。
「!」
先生が急に立ち上がった。
「な、泣き落としが通用すると思ったら大間違いだぞ。
今日の私は一味違うんだ…。 本当に反省するまでそこに正座してなさい!」
えーーー! うそ、マジで!?
早く帰りたい……。 さっきから何時間こうしているんだろ。
足は限界までしびれて、もう感覚が無い。
先生は時々小用に立つ以外ずっと机に向かって添削したり
書き物をしている…。
早く許してくれないかな…。 アタシだって意地がある。
ここまで頑張ったならもう絶対「アタシじゃない!」って
押し通してやる。
あ、でも… …どうしよう… おしっこ……
行きたいな… 我慢できるかな…このまま……。
でも、我慢するしかない……。 が、頑張ろう……。
どうしよう… ユキはもうずっと黙りこくっている…。
私も落ち着いているように見せかけてはいるが、段々あせってきた。
いつになったら「ごめんなさい」と言ってくれるのだろう……。
…というか、言う気は全く無いのかも知れないな…。もうこれは意地の張り合いだ。
どっちが折れるのか、根比べになってしまった…。
もうかれこれ夕食の時刻が近い。
このままでいくとまた私が折れるのだろう…
そう思った時、ユキが微かに動く気配があった。
「?」 振り返ると、ユキがこぶしを握り締めて微かに震えている。
「! どうした? どこか具合でも…!?」
駆け寄ると、イヤイヤをするように首を横に振っている。
顔が真っ赤だ。
「どうしたんだ! 痛む所でもあるのか!?」
「ち、ちがう…」
「何だ!? ちゃんと言わなきゃわからないぞ!」
「い、痛いんじゃな…い…」
「? 一体なんなんだ? 言ってみなさい!」
「……お…おし…っこ…」
!!
そ、そうか……さっきからそう言えばずっと手洗いにも行かせてないんだった…。
「我慢すると病気になるぞ! 早く行きなさい!」
「…くっ…! だめ…た、たてない… あし… しびれて…」
「!! ど、どうしよう… おぶってやろうか?」
「ら…らめ… そんなんしたら… 出ちゃう…」
えーーー!!! ど、どうするんだー!
段々彼女の顔から血の気が引いて、顔色が青ざめてきた。
そ!そうだ!
「頑張れ! 保健室からおまるを…」
「らめ! も…持たないよ…!」
そうか… この様子じゃ確かに医務室まで行っているヒマはない!
ならば…!
「ほら! ここへ! ここにしなさい!私は後ろを向いていてやる!」
私が毎朝使っている洗面の桶を差し出した。
「ふぇ… あしにちからがはいらにゃい… せんせー…!てつだって!」
「! よ…よし!」
「は…はやく…」
だめだ… 頭がぼーっとしてくる。
頭の中はおしっこの事しか考えられない。
先生が駆け寄って腰を支え、袴の紐を解いて脱がせてくれた。
その後あわてて桶をあてがってくれた。
やっとおしっこができる… そう思うと生理的な喜びで
ぶるっと身体が震えた。
我慢に我慢を重ねたおしっこは、一瞬出るのをためらうかのようだった。
でも次の瞬間、強烈な快感と共に勢いよくほとばしり出たアタシのおしっこは、
ジョボジョボという大きな音を立てて土井先生のあてがう桶の中に命中した。
やだ… なかなか止まらない……!
アタシは突然正気に返ったみたいに恥ずかしくなった。
部屋にはジョボジョボというアタシのおしっこの音と、
その匂い、そして生温かいおしっこが立てる湯気がほんのり立ちのぼっていた。
は、恥ずかしい…。
消えてしまいたい…
アタシは突然、死にたいくらい恥ずかしくなった。
首まで真っ赤になっていくのがわかる…。
意地なんて… 張らなければ良かった…。
そのあと先生はアタシに懐紙を渡し、黙っておしっこを片付けてくれた。
先生は桶を手に戻ってきた時、にっこり笑ってこう言った。
「大丈夫かい? 私が気が付かなくて、ほんとにすまなかったね」
やだ… なんで… 涙がひとりでに出てくる…
先生の優しさが恥ずかしくて嬉しくて…。
「先生… ごめんなさい……」
「先生… ごめんなさい……」
その言葉を聞いて、私は内心嬉しかった。
泣くユキの肩を抱いて思わず「そうか… わかってくれたなら良いんだ…
先生は…」と言いかけたその時、
「ごめんなさい… 朝、洗面に使う桶、駄目にしちゃって…」
な、なに…! そっちかーーー!?
ま… まぁ良い… 今日は私もきつく叱り過ぎたことだし、
これで良しとしよう……。
…あれ以来くの一教室がなんだかおとなしい。
というか、ユキがおとなしいのでそう思うのだった。
相変わらず乱太郎たちをからかって遊んではいるみたいだが、
週に一度の私の授業中は驚くほど静かだ…。
ぶ、不気味な気もするが… まぁラクになったので良いかな…。
後は乱太郎たち、は組の成績が安定するともっと胃が楽になるんだが…。
私が胃薬を手離せるのはいつの日か……。
土井先生、こないだはアタシとした事が不覚にもあんな大失態を
見せちゃった事だし、、反省の意味を込めて、しばらくは
おとなしくしていてあげる。
でも見てて。 今度はアタシ、先生の事をもっともっと困らせてみせる。
だって先生かわいーもん。
…ホントの事言うと、アタシあの一件で先生の事好きになっちゃったのよねー。
でもアタシって、どーも根っからのいじめっ子っていうのかな?
好きな子ほどいじめたくなるのよね!
色々と新しい作戦を練っているとこだから、もうしばらく待っててね、先生!
―おしまい
GJ!
125 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 14:19:08 ID:sfj7oDyb
微。
土井ユキ良いな…。
尿ネタ好きだから萌えた。GJ!
ハー(///'Д`///)−ン
↑精神的ブラクラ
注意
>>128が怖くてあんま覗けない〜
本気で削除してもらいたい。
漏れは見慣れてるから平気だw
何回見ても嫌だ〜〜〜。
保守
134 :
京の一夜:2007/01/25(木) 12:57:36 ID:CPu3u1jE
「や、山田せんせい… 本気でなさるおつもりですか……?」
山本シナは慌てて伝蔵を見上げた。。
「しっ!!」
山田伝蔵の手がシナの美しく紅を引いた口元に伸びる。
節くれだってごつごつと武骨な指がシナの柔らかい唇を塞いだ。
(「先生ではまずい。わしを呼ぶ時は本当の遊び女のように呼んでください」)
伝蔵がシナにだけ聞こえるように、ほとんど口を動かさずに言った。
(「…はい…… わかりました…」)
シナもそっと了解する。
ここは京の都の市中にある小さな宿。
忍術学園の教師、山田伝蔵は数日前から宿を取り、学園からの繋ぎを待っていた。
繋ぎには同じく忍術学園、くの一教室の女教師、山本シナが来る手はずだった。
シナは怪しまれぬよう、伝蔵を客にとる遊び女として夜陰に紛れ、宿へ来た。
懐に忍ばせた密書を伝蔵に手渡すのがシナの役目である。
万事は予定通りに運んでいるはずだった。
しかし、シナは宿の主人に案内されて部屋に足を踏み込む前から、何か不穏なものを
感じ取っていた。
(――これは…、間者…。一人、二人… 三人も…。)
シナは体中の神経が緊張するのを感じた。
しかし、それを敵に気取られてはならない……。
シナは自分の神経の高ぶりを秘かに静め、伝蔵の待っているはずの部屋へ入った。
135 :
京の一夜 :2007/01/25(木) 13:01:17 ID:CPu3u1jE
伝蔵はつくねんと一人、あぐらをかいて座っていた。
軽く目を閉じ、腕組みをしているその表情からは心の動きは何ひとつ読み取れない。
背後には薄い布団が敷いてある。
シナが離れた場所にそっと座った時、伝蔵は目を開けた。
「やぁ、遅かったな…。余りに遅いので心配したぞ…」
そこまで言うと伝蔵は腕組みを解いた。
「さぁ、何をしておる? 早くこちらへ来い」
伝蔵の求めに応じてシナは伝蔵の前ににじり寄った。
「遅くなり、誠に申し訳ござりませんでした…」
シナは軽く頭を下げながら、素早く伝蔵にささやいた。
(「どうしましょう? 敵は三人、こちらは二人、戦いますか?」)
ほぼ口を動かさずに伝蔵に伝えたその言葉は、たとえ部屋を覗き見る者が居たとしても
聞きとる事はできないに違いなかった。
「まず、酒を一献…」
そう言いながら伝蔵は遊び女姿のシナに酒を注いだ。
自分も手酌で飲んでいたという様子で、酒器が一つ、二つ、と空いている。
しかし伝蔵の顔は素面だった。酒を飲んでも酔わない秘訣が、忍者にはあった。
(「さて、どうしましょうか…」)
伝蔵はふと眉を曇らせ、同じく唇を動かさないでそう言った。
(「戦うという手ももちろんあるが…。敵は三人。しかもかなりの手練れの様じゃ。
ここで下手をうってしまえばこの密書は闇に消えてしまう…。
昨日からずっとこの様に張り付かれておって、緊急の繋ぎをつける事ができなんだ。
シナ先生まで危険にさらしてしまい、誠にすまん…」)
「それではこなた様にお付き合い申して、頂きます…」
シナは酒を口に付けながら言った。
(「いいえ、それは仕様のない事です。それよりも戦わずここを抜けるとしたら
どうすれば…?)」)
シナの問いかけに、伝蔵は答えた。
(「わしもさっきからそれを考えておったのです。しかし、それはシナ先生には
ちと酷な方法でしてな…迷っておるのです」)
136 :
京の一夜 :2007/01/25(木) 13:04:11 ID:CPu3u1jE
「おう、そなた、なかなかいけるクチじゃな。わしももう少し頂こう」
伝蔵は杯で口元を隠すようにして更に続けた。
(「幸い、敵はわしの目的には気付いておらん様子です。ここで相手をやり過ごせれば
この密書を誰か他の者に託す事もできましょう。ですが…」)
「お酌仕ります…」
(「ですが… 何ですか?」)
「ありがとう。さ、なみなみと注いでくれ」
(「この場をやり過ごすには、敵にあなたを本当に遊び女と思わさなければなりません。
ですから…その…」)
(「まさか…」)
シナの手が微かに震えた。
伝蔵は知らぬ気に酒を飲み干す。
「やはり京の酒は美味いのう。これだけが楽しみで京に参るようなものじゃ」
(「そう、そのまさかなのです…」)
「あら… ささだけですか…? 楽しみなのは…」
(「でも、それは… いくら何でも…」)
「…いや、女もじゃ。京の女は色が白うて情がきつうて後を引く…。
久々にそれを頂こう…」
そこまで言うと、伝蔵はシナをぐっと抱き寄せた。
「……あ…! ささがこぼれます…!」
(「山田先生…!! 思いとどまって… 他の方法を探しましょう…」)
「良い。わしの寝間ではないゆえ…」
身をかわそうとしたシナの身体を受け止め、伝蔵がシナを横から抱きしめた。
(「シナ先生、それはわしも昨日から様々考えた。しかしこれが一番自然で気取られにくい
やり方なのじゃ。もし気取られればそなたの命も危うい…!
……許せ…!」)
「や、山田せんせい… 本気でなさるおつもりですか……?」
山本シナは慌てて小声で言い、伝蔵を見上げた。。
「しっ!!」
山田伝蔵の手がシナの美しく紅を引いた口元に伸びる。
節くれだってごつごつと武骨な指がシナの柔らかい唇を塞いだ。
(「先生ではまずい。わしを呼ぶ時は先ほどの様に、本当の遊び女のように呼んでください」)
伝蔵がシナにだけ聞こえるように、ほとんど口を動かさずに言った。
(「…はい…… わかりました…」)
シナもそっと了解する。
137 :
京の一夜 :2007/01/25(木) 13:05:55 ID:CPu3u1jE
シナにも伝蔵の考えが一番安全な策だととっくに判っていた。
しかし、同僚の教師とそういう関係になるのはやはりどうしても抵抗があった。
(でも、仕方がないわ…。本当にそれより他に敵を欺く方法が無い…)
シナは心の中で一人思い、瞬時に腹をくくった。
(天井裏に一人、床下に二人が潜んでいる…)
この敵に自分が本当の遊び女だと信じ込ませなければならない。
覚悟を決めたシナは、伝蔵の身体にしなだれかかり、
そっと伝蔵の首に片手をかけた。
「こなた様はなかなかの好き者のようじゃなぁ… 今宵の客はこなた様で最後。
たっぷりわらわの事を可愛がってくりょう」
伝蔵はシナの顔つきから雰囲気までが一瞬にして変化したのを見て取った。
それはシナの無言の了解の証しに他ならなかった。
伝蔵は腕の中のシナをあやす様に軽く揺すぶった。
「かわいいおなごじゃ。しかしどの客にもそう言うておるのじゃろう。」
シナは軽くにらんだ。
「まぁ… 意地悪な… そんな事はござりませぬ…」
伝蔵はシナを揺さぶる手を止めて言った。
「その様な戯れをどの口で言うのじゃ。可愛げな顔でしたたかな…」
いたずらに笑う伝蔵に、シナもにっこりと妖艶に笑んで
「…この口でござりまするよ…」
シナの手が伝蔵の顔を引き寄せる。
二人の唇が合わさった。
(続きは後でまた…)
139 :
京の一夜:2007/01/26(金) 01:38:15 ID:caTCUycj
(「わしに合わせ、全て“振り”をして下さい…」)
伝蔵がそっとささやく。
(「…わかりました……」)
シナもそっと了解した。
伝蔵はシナの頤を持ち上げ、柔らかな唇をそっと吸った。
シナも軽く吸い返し、伝蔵の口に応える。
互いの唾液が混じり、舌が触れ合う。
熱い吐息がかかる。
伝蔵はシナの甘い香りに、シナは伝蔵の男臭い匂いに酔った。
口を吸い続けながら、二人はいつか陶然としていた。
冷静な判断力を残しながら、二人は身体の熱の高まりと
自らの中心の疼きに喘ぎ始めた。
伝蔵は心の中でシナに詫びながら、シナの胸元に右手をすべり込ませた。
豊かで張りのある乳房がしっとりと熱を帯びていた。
乳房をさすり上げ、やわやわと揉みしだく。
シナの身がわずかに反った。
伝蔵は乳房を揉みながらせわしなく舌を絡める。
「…っ! ……っ…ん…」
演技か本気か、シナの口から控え目な声が漏れ出した。
伝蔵は胸元に入れた手を動かし、シナの着物の合わせ目をぐっと広げた。
片方の乳房がまろび出そうになる。
伝蔵は少し自由になった右手でシナの胸を大胆に愛撫し始めた。
乳首に伝蔵の指先が触れ、思わずシナはピクッと身体を引いた。
伝蔵は、シナの肩を抱く左手にそっと力を込めつつ、右の手でシナの乳首を弄んだ。
「……っん… っんん… んん…っ!」
唇でふさがれたシナの口から、声が漏れていた。
伝蔵がシナの乳首をこねる度、シナは喘いだ。
伝蔵は自分の持ち物が段々と硬さを増すのを感じていた。
シナのよがる声に含まれた羞恥が伝蔵には痛いほど伝わり、それを耳にすればするほど
伝蔵の一物は疼きを増していた。
喘ぐ声につれてシナの膝がゆるみ、着物の裾が少しずつ割れた。
伝蔵は胸を愛撫する手を止め、右手をシナの着物の裾へ入れた。
着物を手で割りながら、伝蔵は容赦無くシナの足の間へ手を差し込んだ。
140 :
京の一夜:2007/01/26(金) 01:41:30 ID:caTCUycj
(「すみませんが… 少し“らしく”見せるために、本気でいきますぞ」)
伝蔵がまたささやいた。
(「…私にご遠慮なさらず… どうぞ…」)
シナもささやき返す。
シナは伝蔵の手を自ら受け入れるように、腰を浮かし気味にし、膝を更に広げた。
伝蔵の手がシナの秘所に触れる。
そこは既にシナの蜜で濡れそぼっていた。
クチャッ…
伝蔵は手をしならせてシナの秘所を撫で上げた。
「あ……!」
シナが思わずのけ反った。
伝蔵の指が、一番敏感な部分を撫でては通り過ぎる。
のけ反ったはずみに互いの口が離れ、シナは堪えていた嬌声を思わず知らず上げ始めていた。
伝蔵の指は決して強くなく、しかし的確にシナの敏感な部分をなぶった。
シナは浮かした腰がどんどん前後に揺れ出すのを止めようがなかった。
「…あ……あ……あ……っ」
伝蔵は中指にたっぷりとシナ自身の蜜をつけ、その指のぬめりを上に伸ばすようにして
シナの蕾を愛撫した。
中指でじっくりと、蕾の中をこじるようにして擦る。
くるくると指で突起を回すようにして変化をつける。
「あ… あ…っ …ああっ……!」
シナは空を見つめながら伝蔵にしがみついた。
伝蔵はまるで、シナを悦ばせる事を楽しんでいるようだった。
「敏感じゃな… そなたは… こんな身体で客引きを続ければ、早晩壊れてしまうぞ」
伝蔵はそう言ってシナを横抱きにした。
そしてそのままそっと夜具の上にシナを押し倒した。
夜具の上に寝かされ、シナは熱を持った目で伝蔵を見上げた。
もう既にシナは息が乱れ、目が潤んでいる。
伝蔵はシナの着物の帯に手をやり、手早く解き始めた。
シナも自ら手伝うかのように上半身を起こし、伝蔵の手に身を任せた。
帯を取り去り、着ている物を全て脱がせると、そこにはシナの白い裸身が現れた。
伝蔵はその美しい身体を、見てはならないと思いながらも感嘆の思いで眺めた。
そこには、まだ若い娘のように張りのある引き締まった身体が、
若い娘では得ようも無い肉付きの豊かさと共に同居していた。
豊かな胸と腰に反して、腰は細くくびれ、手足の伸びやかさはまるで若竹のようだ。
(これほどの女人を……)見た事が無い、と、伝蔵は心の中で思った。
141 :
京の一夜:2007/01/26(金) 01:44:21 ID:caTCUycj
その見事な肢体を前にして、不惑を過ぎた伝蔵の身体もあらがい難い欲求に
突き動かされ始めた。
「美しい……」
伝蔵はそう口に出してシナを褒め称えた。
シナが、さっと恥ずかしげに目を伏せる。
「…こなた様は着物は… 脱がれませぬのか…?」
シナが問う。
「うむ、わしは少し事情があって、このままが良い」
「…はい、承知仕りました… ですが、いくら何でもこのままでは…」
シナは一言そう言うと、しなやかに伝蔵の腰に取り付いた。
「……! おい、構わぬ。脱ぐならばわしがやる… おい!」
伝蔵が拒むのを、シナは一向に構わない様子で、その袴を脱がせにかかった。
伝蔵は途中で拒むのをやめ、シナのするように身を委ねた。
シナの手が伝蔵の袴と下帯を次々に脱がせて行く…。
着衣を取り払った伝蔵の下半身から、見事な一物が屹立していた。
「まぁ… 立派でございますなぁ…」
シナは嬉しげに笑い、伝蔵のそれに手を添え、唇を這わせた。
「……!! やめよ…! そのような汚いものを口になど…」
伝蔵が慌てた。
「汚くなどございません… これはわらわの様な商いをする者の
守り本尊にてございます。 それ、このように…」
言いながらシナはそっと伝蔵の一番過敏な場所をちゅる、っと吸い上げた。
「甘露の水も湧いておりまする…。
……わらわの様な下賤の者にご遠慮などなさいますな。
わらわはただこなた様に気持ちようなってもらえればそれで良いのでございます」
(「シナ先生…! 何もそこまでせずとも…!」)
伝蔵はシナにそっとささやいたが、シナは伝蔵の一物を愛撫する手を止めなかった。
(「もし敵を本気で欺きたいのなら… これくらいしないと無理ですわ…」)
ようやく伝蔵にだけ聞こえる声でそう答えると、シナは伝蔵のモノを咥え、
音を立てて舌を使った。
シナはゆるゆると伝蔵の一物を舐め、咥え、手でしごき上げた。
竿を充分に刺激しながら、雁に舌を這わせる。
伝蔵のモノはいよいよ充血を増し、先端からは透明の汁が溢れた。
シナは時々チュッ、と、音を立てて美味しそうに伝蔵の先走りを舐め取っている。
シナの舌が尿道の割れ目をくじる。
「…あッ…!!」
余りの快感に伝蔵の腰が引けそうになる。
(シナ先生…一体どこでこの様な技を… あぁ… き…気持ちがいい…)
伝蔵の身体の中で快感がうごめく。
シナはまるで美味い物を口で味わうように伝蔵の一物を吸い、舐めた。
のどの奥に咥え込み、舌を巻き付かせて先端をねぶる。
それを繰り返す内、伝蔵の興奮は極限にまで高まっていった。
142 :
京の一夜:2007/01/26(金) 01:48:04 ID:caTCUycj
突然、伝蔵はシナの両肩を持って後ろへ押し倒した。
シナの身体に覆いかぶさるようにして、伝蔵はシナの足の間へ割って入った。
短く口を吸い、そこから唇を滑らせていく。
伝蔵がシナの首筋から胸元、そして乳首に愛撫を加えると、
シナの手が伝蔵の頭を愛しげにかき抱いた。
伝蔵はシナの胸の突起をしゃぶりながら、そっとおのれの痛いほど勃起した
一物を持ち、シナの秘所へと擦り付けた。
「あぁ…っん…!」
シナが乱れた声をあげ、伝蔵の頭をぎゅっと押さえた。
伝蔵はそのままぬるぬると自分の竿をシナの割れ目にこすり付けていく。
伝蔵が腰を動かす度、シナの蕾に伝蔵の亀頭が当たって、
その度にシナの口から甘い吐息が洩れた。
(「どうしましょう? シナ先生… 入れる振りだけにしますか?」)
伝蔵が問う。
(「…構いません。ちょうど月の物が終わってすぐなので心配は要りませんし…。
どうぞ、入れて下さい…」)
シナが答えた。
伝蔵も、本気で敵を騙すつもりならば生半可な芝居では通用しない事はわかっていた。
しかし、女性の同意なくこのような行為に及ぶ事ができない伝蔵の心の動きが、
シナからの許可を求めさせていた。
(…では…… すまぬが、しばしこらえてくれ………!」)
伝蔵はほとんどうめくように、そっとシナに告げた。
「さぁ、参るぞ…」
伝蔵は短く一言だけ言うと、シナの蜜壷に自分のモノをあてがった。
シナがきゅ、…と唇を噛みしめ、伝蔵のモノが入ってくる心の準備をした。
伝蔵がゆっくりと腰を沈め、シナの中に入っていく。
シナの女陰はたっぷりと濡れそぼり、自然と伝蔵の一物を内へと呼び込んだ。
シナの内部は柔らかく、伝蔵のモノをくるむように包み込んだ。
「温かくて気持ちが良い… そなたは良いおなごじゃの…」
伝蔵が言うと、シナはうめくように答えた。
「こ… こなた様こそ… 大きゅうて、硬うて、立派なものをお持ちじゃ…。
わらわの中でみっちりと一杯になっておりまする…」
「痛うはないかの……? 少し動くぞ…」
伝蔵はそう言うと、シナの腰をすくい上げるような動きでゆっくりと腰を動かした。
143 :
京の一夜:2007/01/26(金) 01:50:28 ID:caTCUycj
ひゆっ、とシナが息を吸った。
「あ…! ああああぁ…!」
絶え入りそうな声を上げ、シナの身体がゆっくりとしなる。
シナの手が夜具をつかみ、震える。 その秘所から新たに蜜が吹きこぼれていた。
「気持ちよいか…? それ、ではこうはどうじゃ…」
伝蔵はシナの片脚を持ち上げ、自分の肩にかけるようにした。
シナと伝蔵が繋がっている部分が露わになった。
ヌチュッ… クチュッ…
淫靡な音が静まり返った部屋に響く。
伝蔵の腰の動きは、強さと速さを増し、シナの快感を煽った。
シナは次第に自分が追い詰められてくるのを痺れた頭で感じていた。
(だめ… 我を忘れては… ならない…。いつ何が起こってもすぐに動けるように…。
でも… あ!…あぁっ!! どうして…どうしてこんなに気持ちいいんだろう…)
シナは身体中の神経が快感を貪り、自分をどんどん高みに登らせていくのを
呆然と受け入れるしかなかった。
(「シナ先生…! いいですか? そろそろわしは気をやった振りをしますから、
あなたもそれに合わせて下さい…!」)
伝蔵が呼びかけた時も、シナは無我夢中で頷くしかなかった。
伝蔵は肩にかけたシナの足を外し、シナの身体を抱くようにして
自分の身体を密着させた。
シナは思わず伝蔵の身体にしがみついた。
伝蔵はシナの片脚を腰に抱え、深く深く奥まで自分のモノを抜き差しした。
伝蔵の腰の動きが早まるにつれ、シナの口からはひっ、ひっ、と息を吸い込む
音が洩れる。
真冬だというのに二人の身体は軽く汗ばんでいた。
「…ゆくぞ……」
伝蔵は声に出してシナにそう言うと、自分のリズムでシナを突いた。
シナはちょうどその動きに合わせて自身の快感が登りつめたのを知った。
(だめ…!だめ…!もう…がまんできない…っ!!)
「…あっ!あっ!…あっ…!…あああああぁーーーーっ!!!!」
ひときわ高い声をあげ、シナは絶頂に達した。
快感が押し寄せ、ぐーっと一点に集中してから身体中に広がった。
大きく膣が痙攣し、ビクッ、ビクッと収縮する。
シナの身体にうっすらと汗が浮いた。
144 :
京の一夜:2007/01/26(金) 01:55:36 ID:caTCUycj
(「……本当の遊女か…?」)
(「…の、様だな…。いくら何でもあれでは…」)
(「だがしかし…???」)
(「…! 引き揚げの合図だ…!!」)
(「よし、ひとまず引き揚げよう。それにしても…」)
(「良い女と良い濡れ場じゃったな…。忍務に就いて長い我らには目の毒な…」)
(「ふふ… 貴様もどうやらあてられた様じゃの」)
(「ええい、行くぞ…!」)
間者の気配は一人、また一人と消えていった。
シナはしどけなくぐったりとしながら横たわっていた。
伝蔵は傍らに座し、慈しむようにシナの髪を撫でている。
シナの身体が冷えぬようにと上からシナの着物をかけてやると、
伝蔵は自分の着物を身に着けた。
「済まぬな…。なるべく振りだけで誤魔化したかったのだが、わしもつい
本気になってしもうた。中に精は放っておらぬ故、せめても安心してくれ。
本当に、この度の成り行きはこのわしの不覚の致す処……許されよ……」
敵の気配が消え、夜がようやく静まった頃、静かに伝蔵が呟いた。
ようやく身体から疼きの消えたシナが、きっぱりとあでやかな笑みを返し、
伝蔵に答えた。
「いいえ、私も女忍びとなったからにはどんな事にも驚かぬ心構えは
できております…。策が上手くいきまして本当に良かったですわ」
シナの言葉には伝蔵をいたわる心遣いと、くの一としての精一杯の矜持が含まれていた。
伝蔵はそれを痛いほど肌に感じ、尚更心の奥でシナに詫びた。
145 :
京の一夜:2007/01/26(金) 01:57:06 ID:caTCUycj
シナは起き上がり、手早く身支度をした。
伝蔵はさり気なく背を向けてシナの支度が済むのを待った。
「それでは…。これにて失礼致します。例の物は見張りのついた山田先生に手渡すよりは
他の筋より届ける方が安全と心得ます。こちらで手立てを講じますので、ご安心下さい」
「うむ、わしはこのまま見張りの目をくらまして、ほとぼりがさめた頃に帰るとしよう。
すまぬが、頼んだぞ」
「はい……」
シナが物言いたげな風情をにじませる。
「…? なんじゃ…?」
「いえ…何でもありません…」
「言うて下さい。気になりますぞ」
「山田先生… 気付いておられるのでしょう? 私が本当に…その…
“振り”ではなく達してしまった事……」
言いながらシナは顔を赤らめた。
「さぁ… そんな事はわしは知りませんな… どうでしたかな…?」
伝蔵はとぼけた。
シナはそれが伝蔵の優しさと知って深くお辞儀をした。
「まだまだ未熟ゆえ、お見苦しい所をお見せしてしまいました。
申し訳ございません……! …それでは山田先生もご無事で…!」
シナは最後ににっこりと微笑んで伝蔵の前を去った。
「…わしだって、本当に達しそうになったのを必死にこらえたのだ……。
神仏の名を一心に呼んで、な………」
伝蔵は独りになると、宿の小さな窓を開け、夜明けの近い暗い空をぼんやり眺めた。
(やれやれ、この年になって… 今夜はもう眠れそうにないわい……)
伝蔵はぽつんと心に呟いた。
そしてゆっくりとあぐらをかくと、そのまま朝までまんじりともしなかった…。
完
乙!
d!
148 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 23:16:26 ID:sJWC767k
乙!
(*´Д`)ハァハァ
dd!
きり子を犯すのはありなのか、無しなのか。
相手が男に変装中のくの一なら許されるのだろうか。
152 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 14:11:39 ID:g7exmI+K
女体化といういものがありならば、
変な薬飲んで女になったきり子が
金とって、は組っ子(喜三太としんべヱと本人を除く8人)の
お相手をする話が読みたい。
きり子萌え
相手は土井先生あたりがいいなぁ
成長したきり子か、1年生=10歳のきり子か…
10歳で
金子さんがみたいお
157 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:19:45 ID:R5hvw2vL
女になったきり子がは組に輪姦されるのがいい
土井先生×きりきぼん
160 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 12:51:48 ID:H7R+rwMu
休み中きり丸がバイトしていて
変なおっさんにいきなり変な薬飲まされて
次の日起きたら…といった感じか。
「…兵太夫っ!」
「きり子、ちょっと黙って?」
両手を拘束したのは少し失敗だったと兵太夫は思う。このままでは着物を脱がせられないのだ。はだけさせれば行為に支障は出ないが、白い肌は堪能出来ない。
「兵だ……あ…っ」
兵太夫が滑らせた手にきり子は一つ高い声をあげた。するとすぐに口をつぐんで顔を背けてしまったので、兵太夫は面白くなかった。
もっと色々な反応をさせてやろうと繊細なガラス細工に触れるように、膨らみ始めたばかりの乳房を擦って突起をなぞるのを続ける。
「ん…ぅっ…」
きり子の吐息が細いながらも切れ切れとなっていくが、兵太夫は優しい手付きから一向に触り方を変えようとはしない。
きり子ってこんな感じでおk?
>>161 激しくおk!
女体化きり子?わっふるわっふる!!!
>>161 gj!!
乱太郎とかじゃなく兵太夫なところに感動した。
自分は三人組以外で印象に残ってるのって喜三太とか庄左ヱ門(?)くらいだから、寧ろあまり知らない奴相手のがすんなり読めるw
164 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 18:41:01 ID:1LaIk3eP
兵きりの続き求む
>>161続き
なんとも中途半端な触り方にきり子は軽く鳥肌が立つ。
「きり子の肌って気持ち良いよね。触ってて一向に飽きないや」
「っ…!」
そう言って兵太夫はきり子の着物の襟を肩よりも下にずらした。埃っぽい物置に射し込む日の光の下でも、浮き出た鎖骨と肌の白さははっきりと分かった。
一先ず鎖骨のラインに舌を這わす。
次いで首筋を鎖骨から耳に舐め上げ、首に赤を浮かばせるために吸い付いた。
「ひっ…ぅ…ぁ」
微電流を受けているように反応してきり子は体を強張らせ、小さい呻き声が漏れるのを目を瞑って堪えていた。
その様が愛らしくて、兵太夫はまた乳房の突起を弄りだす。摘まんで優しく回して口に含み、舌先で転がし赤ん坊のように吸い付いてもみた。
「あ…へぃだ…ぅんんっ」
「乳首気持ち良いんだ。ほら見える?ぷっくりと赤くなっておいしそうでしょ」
食べてしまいそうだと兵太夫は続けきり子の顔にさっと赤さが増す。友人だと思っていた人間から、まさかきり子だって自分の乳首への意見を聞かされるとは想像していなかったのだろう。
後ろ手に拘束ではなく前で結ばれていたら、せめてもの抵抗に覆い被さる胸を押し返してやるのに。きり子は畜生と心の中で吐いた。
「上も楽しみたいけど、下を放っておくのは可哀想だよね」
「…っ!!」
にこりと兵太夫は笑いきり子の膝の裏を手で腰ごと持ち上げ、兵太夫の両腿がきり子の体を挟むように潜り込ませる。
煩わしい着物を一気にめくり、露になったきり子の下肢を見て兵太夫はまた笑った。
「兵太夫!いい加減にっ…」
「クスッ…ああ、ごめんね。見惚れてて全然触ってなくて」
「ちがっ…ぁ、っく…」
初めて触れるというのに躊躇などせずに兵太夫は割れ目に指を伸ばし、そっと撫でた。
「…濡れてる」
兵太夫が確かめるようにもう一度撫でれば、指先がぬるりと滑る。無意識に口角が上がってしまう。
そう。濡れているのだ。兵太夫の稚拙な愛撫なんかできり子の秘部が濡れて始めている。
ただでさえ我慢の限界に近づいていた兵太夫の股間はこの事実でさらに自己主張を強め、このまま挿入したい衝動が強く兵太夫を駆り立てた。しかし理性でそれを押し留め、兵太夫はきり子への愛撫を続けることに決めた。
「離せ!止めろ!」
嫌がる足を押さえて股をがばりと広げさせ、兵太夫は物色するように割れ目に手を伸ばす。
「綺麗な色…まだあんまり使ってないんだ、安心した。きり子。ここに僕のを入れるんだよ」
「うぅ…っん」
つぷりと、中を傷付けないよう気をつけながらゆっくり指を一本入れる。中はまだ熱を帯びておらず、冷たくもあるし熱くもある、兵太夫と対して体温が変わってないのだろう。
熱くさせてやろうと、入れた指を何度も肉壁を擦りながら出し入れして、皮を剥いて剥き出しになったクリトリスも擦る。
「あっ……うん…うっ…ふ…」
華奢なきり子の腰は逃れたそうに何度も動くが、兵太夫には物欲しげに動いて見えた。
「気持ち良い?もっとして欲しい?それとも指だけじゃ足りないのかな?」
「ちが…っあん…へぇ…だゆぅっ……ぁあっ!」
普段、聞いたこともないきり子の色のある声に兵太夫は興奮していた。もっと聞きたいと指の数を増やそうとしたが、その手はぴたりと止まる。
「んっ…兵太夫…?」
「…………」
「もーヤメちゃうのぉ?きり子感じてたのにぃ」
「……全部ふりだったなんてね」
白々しい台詞を兵太夫は無視した。さっきまで感じていたと思っていたのに、今はぺろりと赤い舌を出し、きり子は兵太夫に笑って見せた。
いつの間にやら腕の拘束を解き、隠し持っていた小刀で兵太夫の喉元に刃を当てているのだから油断も隙もあったもんじゃない。まさにしてやられた。流石は忍でくの一なだけある。
「ここから先は有料だぜ?お代はその命でいい。どうだ?続けるか?」
「…降参しとくよ。まだまだ命は惜しいから」
何とも魅惑的な目線を送られつい二つ返事で承諾してしまいそうだったが、肝まで冷やしたせいで萎えた息子は使えそうになく、兵太夫はあっさりと断った。
終
エロ小説かいたことないからこれで終わらせて。
それと他スレ覗きに来た通りすがりなんでキャラ変でも勘弁して。
乙
GJ
GJGJ
172 :
薬師の大福:2007/02/23(金) 21:45:58 ID:JvZwGFGH
どうしてこんなことになったのか…
後ろ手に縛られた腕は肘まで拘束されており、解けそうにない。
そもそもの始まりは昨日、女装して心太を売っていたことから。
変な爺さんが
「おまけだ」
と、言って、代金とは別に大福をくれた。後から売ろうかと思っていたが、
爺さんは俺が大福を食い終えるまで俺の前を動こうとしない。
このままでは営業妨害だと思い、とっとと食ってやった。
なんの変哲もない普通の大福。搗き立てではなかったけど。
すると、爺さんにんまり笑ってこう言った。
「あんた、いつも女装して心太売っているだろう。
よほど女になりたいのかね、その大福を食うと女になるぞ。ヒヒヒ」
って。
哺乳類がそんな簡単に性別が変わるか。
喜三太のナメクジじゃあるまいし。ああ、ナメクジは雌雄同体だっけ。
じゃあ魚だ、黒鯛とか。いや、こんなことを考えている場合じゃない。
「なんだ、この気違い爺、他の客の邪魔だ。あっち行け」
と、俺は言い返してやった。
「ヒョヒョヒョ、わしはこれでも昔は腕のいい薬師だったがの。
今はとんと患者も来ん。それで、暇つぶしに女になる薬を作ってみたのだよ。
ああ、これは男に戻る方法を書いた紙だ」
そう言って俺に紙切れを渡し、爺さんはやっと去っていった。
敷いていた筵を丸めて店じまいして、学園に帰る。
幸い月が出ていないから、小松田に見つかる可能性は低い。
学園の塀を越えようと懐の鉤縄を取り出す。瞬間、俺は血の気が引いた。
普段硬くて真っ平な筈のそこが柔らかくなって丸みを帯びている。
あの爺さんが言っていたことは本当だったのかと、今更になって脂汗が垂れてきた。
とは言っても年相応の膨らみだ。手拭いをさらし代わりに巻けば見た目には問題無かった。
173 :
薬師の大福:2007/02/23(金) 21:46:42 ID:JvZwGFGH
なんとか小松田に見つからずに長屋の部屋に戻る。
眠りこけている同室の二人が起きないように、明かりを点ける。
明日は学校が休みだから、寝坊してもいい。
取り敢えず、爺さんに渡された紙を広げる。
胡散臭い爺さんだったから、書いてある内容も胡散臭いかもしれない。
しかし、いまは男に戻る手掛かりはこれしかないのだ、情けない。
紙には遊君紛いのことをして5人くらいの男の相手をして1時間くらい待てば戻る
という感じの内容が書いてあった。
遊君てなんだ。「遊」という文字が入っているくらいだから、
キノコ山のばーちゃんが言っていた「遊郭」というのと何か関係あるのだろうか。
そもそも遊郭て何するところなんだ。土井先生に聞いても教えてくれなかったし。
しょうがないから、乱太郎を起こして訊いてみることにした。
こいつは保健委員だから人体にも詳しいだろう。
まず、乱太郎は俺が女になったことに素直に驚いた。
そりゃそうだろうな。いつも、11人で風呂入っているんだから。
更に俺が件の紙を見せると今度は真っ青になった。
そして、おずおずと…そりゃあ見ているこっちが気の毒になるほど気を遣って紙の内容を説明してくれた。
具体的な方法を聞いて俺は気が狂いそうになった。
そんなことを5回もされるなんてたまったもんじゃない。いや、1回でも嫌だ。
その夜はガタガタ震えながら乱太郎に抱きついていた。
乱太郎には迷惑をかけたと思う。
174 :
薬師の大福:2007/02/23(金) 21:47:19 ID:JvZwGFGH
次の日、つまり今日。学校は休みなのだが俺と乱太郎は図書室で、何かいい方法が無いか本を漁ることにした。
しんべヱは喜三太と山へ山菜狩りに行ってしまった。おかげで図書室に行くことが知られずに済んだ。
このとき初めて図書委員でよかったと思った。書庫の鍵を持っているから大抵の書庫は入られる。流石に図書委員長以外立ち入り禁止の書庫は入られないけど。
乱太郎は本当は入ってはいけないのだけど、この際そんなことは言っていられない。
今日中に元に戻らなければいけないのだ。明日は水練の授業がある。
そうこうしていると、図書室に誰か入って来た。兵太夫と三治郎だ。
「こんなところに何しに来たんだ」
そう俺が尋ねると、三治郎が
「そういうきり丸と乱太郎だってなにやってるの?」
と、返してきた。当然の返事と言ったら当然だが。
俺がどう答えようか考えていると兵太夫が面白そうに口を開いた
「きり丸女の子になったんでしょ。
昨日長屋の地下通路の修理しているときに僕と三治郎ぜーんぶ聞いちゃった」
元に戻る方法もね、と付け加える兵太夫の顔をまじまじと見る。
「それで?」
冷や汗をかきながら俺は漸く言葉を絞り出す。
「なんなら僕たちが元に戻すの手伝おうと思ってさ」
三治郎が清々しいほどの笑顔でとんでもないことを言ってきた。
「冗談じゃねぇ!」
俺は叫んだ。同級生に犯されてたまるか。
と、その時、また図書室の戸が開きよりにもよって庄左ヱ門が入ってきた。
はっきり言って一番知られたら不味い。こいつが知ったら解決策を練るためには組全員を自分の部屋にあつめるだろう。
「どうしたんだ、大声上げて」
庄左ヱ門が俺に聞いてくる。
すかさず兵太夫が経緯を全て話す。
175 :
薬師の大福:2007/02/23(金) 21:48:51 ID:JvZwGFGH
案の定、庄左ヱ門の部屋には組全員が集まってしまった。全員と言っても喜三太としんべヱはいないから、俺を入れて9人だ。
「もう、紙の通りの方法で戻るしかないんじゃないか?」
金吾が言ってきた。
確かにそうかも知れないと俺も思っていた。あれだけ調べても元に戻る方法が見つからなかったのだから。
「何処のどいつと?」
俺はなげやりに言った。
「僕たちじゃ不満?」
と、団蔵が俺の質問に答えた。
「当たり前だろ!」
即座に答えてやった。
「仕方ない」
庄左ヱ門がそう言って立ち上がったのを合図に、他の連中も立ち上がった。
「他の教室の連中に知られるよりはマシだろ」
そう言って腕を取られる。
暴れてみるが複数に襲われているのだから逃げられやしない。諦めて腕を縛られることにした。
後ろ手に縛られた腕は肘まで拘束されており、解けそうにない。
観念した俺は
「もう、どうにでもしろ!但し、慰謝料ふんだくってやるから覚えとけ!」
と、叫んだ。
こうして俺の最悪の休日は幕を開けた。
女になったきり丸がは組に輪姦されるものと書いてあったので
書いてみたが力尽きた。
どなたか心ある方宜しければ続き書いてください
うーん、すごい良く書けてるよ。
個人的にはこの題材はキライなのでほんとならスルーなんだけど。
文章が良いので読まされました。
続き、書けたらまた投下してみたら?では…。
>>175 hgskGJ!
自分は輪姦ネタあんまり得意じゃないんだけどこれはイイ!
相手がは組だから悲壮感も薄いし、何より文が上手だ。
是非是非、きり子タソを気持ちよくさせてやってくれ
ちょこちょこ覗いていたスレが落ちてた…かなりショック。
ここって女体化きりならどんなCPでもおk?
たぶん問題無いお
別に女体かじゃなくても(つかきり丸じゃなくても)全然オケ。
>>178はきり子ネタうpしようとしているのかな?
だとしたら自分は相手は誰でもかまわない
ニョタだったら、金吾でもおkですか?
全然ォk!!むしろ見たい
相手はは組?
すんません、戸部です
たしか一緒に住んでるんだよな。いきなり女になったりしたらそりゃヤバいわw追い出すわけにもいかんし
楽しみに待ってまつ
しかし金吾が十歳のままだとしたら年齢差がすごいな。二十歳ちょっとか?
とりあえず楽しみに待ってるよ!
前に金吾ニョタかいてもいいか尋ねた香具師なんだが、
投下してもいいかね?
おおー!おながいします
188 :
好奇なる慧:2007/02/28(水) 18:01:36 ID:GEqzeeHB
その日も牧之介はいつものように戸部の家を訪れていた。
時刻はちょうど夕食時、ここ最近まともなものを口に入れていなかった牧之介は、
どのようにして食事にありつこうか必死に考えていた。
「たーのもう。」
ぐずぐずに腐った門をくぐり、声を上げる。
居留守を使われるのはいつもの事なので、遠慮なしに屋敷地に入ったが、
すぐ前に見える台所から煙が出ていないことに気づいた。
戸部は腹がすくと全く動けなくなる体質の人間なので、
金吾はたとえ病気で臥せっていても台所に立って料理を作っている。
夕食時の今時分、かまどに火が入っていないろいうのは決してありえないことなのだ。
いつの間にか引っ越したかと思いながら二人が塒にしている部屋へと歩いていくと、人の気配を感じ取る。
なんだ、いるのか、とぶつぶつ言っていると。
「……あっ。」
と、妙に色っぽい金吾の声が聞こえた。
思わず背筋を震わせると、牧之介は走って声のした所へと向かう。
「お前ら、なにやっ…………ああああああああああ!!!!!」
その光景を見た途端、牧之介は国中に聞こえそうな悲鳴を上げた。
189 :
好奇なる慧:2007/02/28(水) 18:03:18 ID:GEqzeeHB
戸部と金吾は確かにここにいた。
ここにいたことはいたが、いつものように打ち合いをしているのでも、食事をしているわけでもなかった。
接合部を思い切り晒して情事に耽っていたのだ。
いや、それは別に構わない、というわけではないが、ここまで驚くほどのものではない。
師匠と弟子がこのような関係に陥る事は古今東西どこにでもある。
驚愕したのはそこではなく、繋がっている部分が違ったからだ。
「なんだ、お前か。」
金吾に布団を掛けると、戸部は厭きれた様な声を出して牧之介を見た。
「なんだじゃない!お、おま、入れる穴が違うじゃないか!
つか、そこに穴なんかないだろ!」
「下品だな。もう少し上品な比喩が出来ないのか。」
乱れた髪を整え、戸部は着物を羽織った。
金吾は恍惚とした表情を浮かべたままぐったりと寝転び、牧之介に気づいた様子は無かった。
「話はそこじゃないだろが……って、金吾は男のはずだろ。」
「元はな、今は女だ。」
「元は?」
最初はぽかんと口を開けていたが、次の瞬間、大きく口を開けて笑い出した。
「ばーかこくな!そうぽんぽん男や女に変わるもんか。
戸部、お前随分と冗談が上手くなったな!」
「冗談ではない。本当に女になったんだ。」
190 :
好奇なる慧:2007/02/28(水) 18:04:47 ID:GEqzeeHB
口を閉じて戸部を見ると、恐ろしいほど真面目な顔をしている。
「この前風魔からいくつか薬が運ばれ、倉庫にしまわれたんだが、
置き位置が悪かったせいで倉庫整理をしていた金吾の所へ落っこちてきた。
複数の薬が合わさったせいか、あるいはもとから男から女に変わる薬があったか知らんが、
とにかく、金吾は女になった、というわけだ。」
「はあ……。」
いまいち納得がいかないが、金吾の顔を見るとなんとなく頬の辺りが柔らかくなっているような感じがした。
「でもよ、戸部。それとお前が昼間っからやっていたこととなんの関係が。」
「牧之介、ところでお前は何しに来たんだ。」
話をさえぎられてしまい、牧之介は少し呻いた後頭を掻いた。
食事にでもありつけるかと思ったが、作り手の金吾がこんな状態ではどうしようもない。
よしんば夕食にありつけたとしても、こんな生臭いなかで食ってもうまくはないだろう。
「悪いけど、俺帰るわ。」
牧之介はそういうとくるりと踵を返す、が、少し歩いてから振り返り、
「老い先短いからって、そんな必死こいてやってると体に毒だぞ。」
と叫んだ。
191 :
好奇なる慧:2007/02/28(水) 18:07:12 ID:GEqzeeHB
金吾が意識を取り戻した時、戸部はぐったりと布団の上に崩れていた。
だるい体をなんとか起こし、昼に炊いた米をおにぎりにして、倒れている師を抱き起こした。
「先生、ごはんですよ。」
少し摘んでそれを戸部の口元まで持っていく。
戸部は鼻をヒクヒクと動かした後、金吾の指ごとぱくん、と口の中に入れた。
最初は普通に食べていたが、段々とちゅうちゅうと指を吸い上げ始める。
小さな体を抱きかかえ、胸へと手を伸ばし赤く染まった乳首に指をかけ、
つんつんと突き、堅く蕾んだそれを強く摘んだ。
「んっ……。」
頬を赤らめ、呻くような声を上げる。
戸部は頬を吊り上げると指を離し、指先で丸を胸の上で描いていく。
いつのまにか口は指ではなく首筋へと移動していた。
軽く歯を立て、舌先を押し付け、何度も何度も吸う。
また口を離し、今度は乳首を含んだ。
「あっ……。」
おにぎりがぽとりと布団の上に落ちる。
戸部は視線だけを落ちたおにぎりに向けた。
「食べ物は粗末にしちゃいかんだろ。」
「だって……。」
夕食を拾いそのまま食べてしまうと戸部は金吾にわからないよう唇を吊り上げる。
金吾の細い腕をつかむと、そのまま自分の方へと引き寄せた。
強く引っ張られたため、金吾は胡坐をかいていた戸部の膝の上に倒れこむ形になる。
192 :
好奇なる慧:2007/02/28(水) 18:08:47 ID:GEqzeeHB
「な。」
「食べ物を粗末にしたおしおきをしてやろうと思ってな。」
え、と金吾は何かを言う前に、戸部はまず軽く、引き締まった尻を叩いた。
「ひっ……!」
軽く、だったとはいえ突然の衝撃に金吾は息を呑む。
目を白黒させるまもなく戸部は何度も何度も金吾の尻を叩いた。
「ひゃっ、ぐ、うぅんっ。」
敷き布団をつかみ、息を止める。
パシン、パシンと馬に鞭を入れているような音が聞こえ、ひりひりと叩かれているところが痛み出す。
尻叩きがやんだかと思うと、今度は足の間を触られた。
「いやらしい子だな。」
そんな声が聞こえ、思わず戸部の方を向くと、彼は蜜の絡んだ指先を自身の口の前まで持ってきていた。
「私は尻を叩いていただけなのに、もう腿の辺りまで湿っているぞ。」
ちがう、ちがう、と首を振る金吾の目の前で指を口に含んだ。
わざとらしく音を立ててしゃぶると、金吾は顔を伏せてしまう。
「昼間から何度もしてあげているというのに、まだ物足りないのか。」
「だっ……て……。」
内腿を撫でると、またびくん、と震える。
白くむっちりとした肌の感触は吸い付くようで戸部はため息をついた後、
赤くなった尻を割ると、固く閉じた部分に指の腹を当てた。
「ここも、こっちも、みんな私がもらったというのに、まだしてほしいか?」
そこから指を離し、指を下へ滑らせ、潤んだ前方へと運ぶ。
まだ成長していないその部分を開き、膣の入り口を探ると、とろんと蜜と白濁が零れ出た。
193 :
好奇なる慧:2007/02/28(水) 18:09:35 ID:GEqzeeHB
「金吾。」
体をひっくり返し、顔をこちらに向かせる。
金吾はそっぽを向くが、そんなことおかまいなく、戸部は蜜の出る部分にいたずらをする。
「どうする?もういっそ寝てしまうか?それともこれを出すために水浴びでもしにいくか?」
ひくひくと動く少し大きめの陰核を押さえ、溢れたものを桃色に染まる花びらに塗りたくった。
「……て……さい……。」
「聞こえないな……。」
金吾は目を隠すと、今度は少し大きめの声を出す。
「して……ください。」
頬は熟れた桃のように染まり、小さく震えていた。
194 :
好奇なる慧:2007/02/28(水) 18:10:59 ID:GEqzeeHB
金吾の足を開き、膝を立たせると戸部はその間に入り圧し掛かった。
「可愛い子だ。」
一言いい、固くなった乳首を口に含みながら、立ち上がった陰核をさすり始める。
「ひゃっくぅぅ……。」
今日だけでもう三度は触られたはずなのに、快楽は前と変わらずに体からにじみ出てくる。
乳首を軽く噛み、さらに吸い上げつつ、指先はまた蜜に塗れてきた花びらを弄る。
指先がふやけるほど、そこは濡れそぼっていた。
「こんなに零れてしまっては布団がぐしゃぐしゃになるだろう。」
手と指を交代すると、舌先で割れ目をそろそろとなぞって行く。
じらすようなその行為に、金吾は足をばたつかせた。
「お行儀の悪い子だな。」
そういうと、膨れた豆に歯をかけた。
「あアッ。」
上へ下へと豆を舐め、噛み付き、吸い上げる。
桃色のそれを摘み上げ、口をずらして蜜壷を吸い上げる。
耳にまで届く湿った音が信じられず、金吾は首をいやいやとふった。
綺麗に掃除でもするかのように、戸部は入り口をなぞりながら中へと舌を入れる。
後から後から溢れる蜜を飲み込み、先ほど触っていた閉ざされた入り口にも手を伸ばした。
195 :
好奇なる慧:2007/02/28(水) 18:12:32 ID:GEqzeeHB
「だっ……やめっ。」
「ここもほぐれてきているな……。」
液を絡めた指でそちらの方も軽くかき回す。
二箇所を同時に攻められて金吾はさらに声を上げた。
「こんな風にしてもらっているのはお前だけだろうな。いつもなら良い子なのに。」
人差し指を洪水になっているそこへと入れ、内壁をさすり上げる。
ぐっちゅぐっちゅといやらしい音が部屋中に響き、それと共に蜜が零れた。
さらに指を増やしながら、戸部は金吾の耳元で囁く。
「どうする?指で満足するか?」
金吾はきゅっと目を閉じると、息を荒げて呟いた。
「せんっ……せい、の……入れて……くださ、い……。」
掠れた声を聞き、戸部は穏やかな笑みを浮かべると、そっと金吾の頭を撫でた。
「…………良い子だ……。」
膝を立て、蜜塗れになったその部分を曝け出させ、衰えを知らぬ自身の先端を押し付けると、一気に中へ入れた。
「ひゃああっ。」
何度もつなげたとはいえ、その部分はまだ狭く、金吾が息をするたびに締め付けられる。
歯を食いしばると、まずはゆっくりと、金吾がもっとも感じるところをすりあげた。
196 :
好奇なる慧:2007/02/28(水) 18:13:49 ID:GEqzeeHB
「アッ、アッ、ふぅっんっ。」
体を仰け反らせた金吾の腰に腕を回し、乳首を吸い上げる。
速さを上げていくと、腰を打ちつけるたびにじゅぷんと蜜が零れた。
「お前は……。」
肩で息をしながら、珍しく顔に朱を走らせて戸部は囁く。
意識が飛びそうな中、金吾は広い肩をつかんだ。
「お前は……っ……私、の……くぅっ……。」
さらに奥へと進ませると、亀頭に何かが当たった。その刺激で金吾はひっ、と悲鳴を上げる。
「戻っても……もどら、くっ……とも…わた、しの……。」
その部分を刺激させれら、金吾は身を捩る。
女の体について詳しく知らないが、そこが大事な部分であることを本能的に悟っていた。
「だめっ……そこ、は……ああっ。」
触れられなかった陰核をすりあげら、子宮の入り口を突かれる。
「せんっ……アアンっっ!!!」
びくんっ、と一際大きく体を震わせると、金吾は果てた。
一際大きくなった膣壁の律動に締め付けられ、戸部も金吾の名を呼び、中に全てを吐き出した。
197 :
好奇なる慧:2007/02/28(水) 18:14:53 ID:GEqzeeHB
懐紙でつながっていた部分を拭き、呼吸がまだ落ち着いていない金吾に薄い布団をかけ、
戸部もそれに包まり、腕の中の子の髪を撫でた。
「私をここまで狂わせたのは、お前だけだ。」
静かな、優しい声で戸部は金吾に囁く。
「先生……、このままだったら、僕をどうしますか?」
胸に頬を摺り寄せ、金吾は上目遣いで聞く。
「どちらにしても、お前はここにおいておく。そうだな、時期がきたら……。」
そこで言葉を切り、戸部は金吾に耳打ちをした。
金吾は目を大きく見開き、優しく笑ってから顔を戸部の胸に押し付ける。
戸部はそんな愛しい子を抱きしめ、寒くないよう、ずれた布団をかけなおした。
終わり
待たせてしまってごめんよう
それではよいエロライフを
>>198 GJGJ!
美味しく戴かせてもらったよww
gj!!
今度から金吾のことまともにみれそうにないww
連れ込み宿で鉢合わせした
二郭夫婦と猪名寺夫婦に
スワッピングしてもらいたい。
>>198 GJGJ!
>>201 夫婦なのに連れ込み宿へw
つかよく考えると忍たまの親たちって長期休暇以外は子供が家にいないから夜も安心やり放題だな
今日の放送みて喜三太って女体化したらエロそうだなと思った。「はにゃー」とか言うし
くの一にはほやんとした子があまりいないよな
じゃあ、学校に行った子供を見送ったあと、
子供が居て溜まりに溜まっていた親たちはすぐさま励むのだろうか。
そして、忘れ物を取りに帰った子供はとんでもないものを目撃するのだろうか。
二郭夫婦と言えば、やたら顔が似ているが近親婚なんだろうか…
そうでなくても従兄妹同士とか
は組保護者夫婦達は良い人達ばっかだけど、ビジュアルがちょっと……
207 :
206:2007/03/02(金) 16:21:21 ID:LN46eKQc
猪名寺夫婦の若いころは美形だったけど
209 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 08:10:23 ID:TMTvXd2X
保守
210 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 16:47:18 ID:TMTvXd2X
くの一が読みたい
ドクたまの女の子が読みたい
あのこ乱太郎のかあちゃんと似てるキガスww
前にも書いてあったが
きりトモ、金あや、庄しお、団そう、兵みか、乱ユキ
の乱交というものが読みたい。
>>198 GJ!
あと、終わり方がとても良いと思ったよ。
214 :
きり丸×ともみ:2007/03/12(月) 23:42:30 ID:to+Mas1r
いつからだろう・・・
こんな気持ちに気づいたの
いつまでたっても、胸の高鳴りがやまない
目が合うと、そらしてしまう
そのくせいつも目で追ってしまう
あなたの香りが遠くにいても分かってしまう
あなたと出逢って3年目の春
「好きだよ、ともみちゃん」
びっくりした・・・まさか向こうから言ってくれるなんて
ずっと私の片思いかと思ってた
「私もきり丸が好き」
「う・うそ」
「ホント。私ずっときり丸が好きだったよ」
あれ?
だんだんきり丸の顔が近づいてきた
まさか・・・
してしまった。。。キス
だめだ・・・血が一気に頭にのぼって心臓がいままでにないくらい
ドキドキしてる
「ねぇともみちゃん、オレたちもう付き合ってることになるんだよね??」
「え?うん。。。たぶん」
「じゃあ・・・こうゆうことも、していいんだよね?」
「うわぁッ!?」
きり丸はともみの首に舌を這わせた
「ゃッ、ちょっと何ッ・・」
きり丸はそんなともみの言葉を無視して
そのまま着物の中まで舌を這わせていった
そのうち、きり丸の舌はともみの乳首に触れた
「んあぁッ!!だめちょっと・・・、まって・・ここはヤバイってばぁ」
確かにここは火薬室
いつ生徒や先生がはいってきてもおかしくない
>>214 >ここは火薬室
き り 丸 の 性 欲 が 爆 発 し た と い う わ け か
216 :
きり丸×ともみ:2007/03/13(火) 00:26:37 ID:3NBICM+P
つづき
「かわいい声・・・ともみちゃんでもそんな声出すんだ」
きり丸が意地悪そうに鼻で笑う
いつもくの一の言いなりなってるきり丸とは別人みたいだ
その時、天井から「カタッ」と物音がした
だ 、 だ れ か い る
サーっと今までドックンドックンだった血の気が引き
冷や汗が出てきた
「もう、やめてよ!天井に誰かいるみたいだよっ」
と、ともみはきり丸を突き飛ばそうとしたが、きり丸の力は思っていたより
すごく強く突き飛ばそうとした肩と腕はがっしりと男らしかった
そして、逆にともみが押し倒されてしまった
「ともみちゃんは、やめたいの?」
ときり丸は潤んだ目で見てくる
私はずっときり丸が好きだったし、できればやめたくない
だけど天井から物音がァァァ(涙)
なんて考えつつ、困った顔をしていると
「大丈夫。この時間帯ここ使う人いないから」
と言いながらきり丸は着物を脱がせ、胸を揉みだした
「んンッ。。!!」
さっき引いていった血が、また体中をめぐっていく
胸を揉んでいたきり丸の手は、ともみの太ももをさすっていた
その手はだんだんと、ともみの敏感な場所へと移動していった
「ふぁっ!?」
と情けない声が出てしまった。
ともみにとってそれは初めての感覚だった
217 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 05:52:13 ID:iz0Mfd5U
萌える・・続きキ本ぬ
218 :
きり丸×ともみ:2007/03/13(火) 19:48:54 ID:3NBICM+P
つづき
「トモミちゃん・・・ココ、すっごく濡れてる。気持ちよかったの?」
「ばっ、ばかぁ・・・そんなこと・・・」
否定はできなかった
トモミのアソコからは既にたくさんの液体が溢れ出していたからだ
きり丸の手によって「クチュクチュ」と、卑猥な音が火薬室に響いた
自分の身体からこんな液体が出てくるなんて。。。
「このまま挿れても良いけど、初めてだしもうちょっと慣らしたほうが良いかもね。。。」
「きゃぁっ!?」
きり丸はトモミの両足を上へ押し上げ、トモミの敏感な場所を舐め始めた
「あ・見つけた。女の子はここが気持ち良いんだよね?この豆みたいなトコロ・・・」
「いやぁっ!?ン・・!!・ダメェ・やめてよッ」
トモミの身体は、痛いような気持ちが良いような
そして、その自分の感覚が信じられない恐い気持ちになり
プルプルと震えだした
そのうち・・・
「ぁあっ!!」
という声と共にトモミのアソコからは勢いよく水のようなものが噴射された
219 :
きり丸×ともみ:2007/03/13(火) 19:54:36 ID:3NBICM+P
つづき
「イっちゃったね」
ときり丸が意地悪く言う
自分より年下のきり丸が発したその言葉に反論したかったが、
呼吸が乱れて言葉を発することができなかった
「・・・くやしい」
呼吸を整えたトモミはポツリとそんなことを言った
「え?」
「なによぉ・・あほのは組のくせにィ・・・」
トモミの顔は真っ赤で、目は涙目になっていた
(あ・やべぇ・・・)
ときり丸は思い
「トモミちゃん。。。ごめ・・・」
と謝ろうとしたその時
「今度は私の番だから」
と言って、トモミはきり丸の袴の紐をほどきだした
「うわぁ!?トモミちゃん、オレはイイってば!!」
「うるさい!!やられたらやりかえすの!」
と言ってきり丸のアソコをさすった
「・・・ッ」
「すっごい。。。硬い・・・カチコチだよ?」
と、トモミはさっきの仕返しと言わんばかりの意地悪な目つきで
きり丸の顔を見て笑って見せた
220 :
きり丸×ともみ:2007/03/14(水) 23:12:25 ID:wqrQaQNc
「なによ。。。自分ばっかり大人ぶってみせちゃってさ。
私だって男の子がどうすれば気持ちよくなるかくらい知ってるわよ!」
そう言ってトモミはきり丸のアソコの先端を舌でチロチロと舐めだした
「うっうわぁっ・・・ッ」
少し前に声変わりしたにもかかわらず、
甘く高い声がきり丸から漏れた
そんなきり丸が愛おしくて、トモミはわざと誘うように
自分の舌をきり丸のアソコの裏側まで這わせた
「はぁッ・・・ンッ駄目だよ。。トモミちゃ・・ン
そんな事したら・・・出ちゃ・・う・・ッ」
トモミはきり丸の言葉を聞こえないふりして
アソコを口全体で咥えて上下に動かした
「んん・・・〜ッ・・ダッ・・・メ、そんな事したら・・汚いよ・・・」
きり丸のアソコが口の中で更に大きくなっていくのが分かった
「うぅっ・・ッ・!!」
きり丸の今までないくらいかわいい声と共に
ドクンッ
と熱い液体が口の中で噴射された
221 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 06:47:40 ID:wyWpo87M
イイヨイイヨーw
上級生(六年辺り)とくのいちか、上級生と女体は組の話が見たい
223 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 00:40:21 ID:A8TnJ4NO
やっぱりユキちゃんが一番エロに似合う希ガス。
お相手は先生陣が良いかな。
スタンダードに土井センセか、あるいは戸部センセ
シャドウセンセも悪くないかも。
最初強気矢印→徐々にペース狂わされて
泣いちゃうユキちゃんが見たス…
224 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 00:52:21 ID:aln18e8X
脳内で、シナ先生×女体化兵太夫×伊助のレズ3Pを想像したのは内緒
てか、エンディングの時の顔エロクね?
(トモミ+あやか+しおり+そうこ+みか)×ユキ
お嬢様ぶっているユキを5人がかりで崩してほしい。
まだふっくらとしている互いの割れ目に指を差し入れ尖がった陰核に触る。
兵太夫が積極的に触るのに対し、伊助の方は恐る恐る、用心深くそれを擦る。
業を煮やした兵太夫が、暇な左手で目の前の同級生の右手を掴んだのは、
伊助の足がぶるぶると震え、今にも崩れ落ちそうなその時だった。
「伊助、真面目にやれよ。お前だけイきそうにどうするんだよ。」
「そ、そんなこと、言ったってぇ。」
ムッと顔を顰め、兵太夫は伊助の腕を掴み、乱暴にそれを左右に動かした。
「ちょ、やめなって!痛いよ。」
「じゃあ、真面目にやってくれるよな。」
仁王立ちの兵太夫にそういわれ、伊助は思わずこくんと頷いた。
「じゃあ、伊助は触るのいやなんでしょ?だったら僕のココ舐めてよ。」
今度は座り込んで、足を思い切り開く。縦筋がぱっくりと広がり、桃色の艶めいた花弁が開いた。
「ええ、いきなり、そんな。」
「いいから、いい子だったら、伊助のここ、舐めたげるから。」
これ以上何かを言ったら、どんな目に合わされるか分からない。
伊助は兵太夫の太腿を掴み、顔をしっとり濡れたそこに押し付けた。
「ふぇいだふゅ〜、どこなめ。」
「さっき触ったとこからすればいいだろ。」
太腿から手を離し、蕾を開くために上下に舐める。
生暖かい、ふんにゃりとした刺激に兵太夫の体が震えた。
「んん、伊助、上手……。」
唾液以外の何かが溢れてきたことを感じ取った伊助は、
ぱっくりと開けて立ち上がった豆を転がした。
堅く噤んだ物を舌先でいじめるとさすがの兵太夫も呼吸を乱れさせる。
「はぁっ……。」
次第に伊助も気乗りしてきたかヒクヒクと動くそれをきつくつまみ、今度とは舌をぬかるみの中に進めていく。
口の周りを汚しながら兵太夫の膣の入り口に舌を差し入れ唾液と淫水を混ぜる。
「ああっっ伊助、まったっ。」
顔を真っ赤にさせ、伊助をそこから引き剥がし、肩を動かして息を整える。
唇についたどろどろの液体を拭うと伊助は唇を尖らせた。
「なんだよ、兵太夫がやれっていったんじゃないか。」
「僕だけイカせてどうするんだよっ!ええい、伊助のマ●コも舐めてやる。」
そう叫ぶやいなや、兵太夫は伊助を押し倒し、さかさまにするとしっぽりと濡れたその部分に口をつけた
ノリでやった 航海はしている。
>>227 ちょ、おま… GJ、激しくGJ
そんなSっ気たっぷりの兵太夫がは組のガタイやつらにまわされてるのきぼん
団蔵とか金吾辺りか
>>227 グジョ!!
できるなら続きキボン
…一瞬伊助が誰だかわかんなくて調べてしまった。
ぺちゃりぺちゃりと、伊助とは反対に大きく音を立てて舐めしゃぶる。
赤みの強い伊助の花弁は舌を這わせるととくん、と蜜を零し、小さな呼吸を繰り返す。
「ほら、伊助もちゃんと舐めてよ。」
兵太夫にきつく言われ、中断していた行為の続きを施す。
堅く膨れた陰核を突き、とろとろに蕩けた壷の中をかき回し、流れ落ちたまだ酸っぱい淫水を啜る。
伊助が全体を舐めまわすのとは対照に、兵太夫は指を使って淫露滲み出る谷間を切り崩す。
親指で小豆を押さえつけ、きつい内側を解して行く。
「へ、兵太夫、ちょっと、きつい……。」
「なに言ってんだよ、ぺろぺろ舐めてるくせにぃ。」
兵太夫は透明な淫水の絡みついた指をしゃぶると、顔を上げた。
「伊助ったら我慢が足りないよ。あと何回か指突っ込んだら、イッちゃうんじゃない?」
「兵太夫こそべしょべしょにしてお漏らししてるみたいだよ。」
伊助の脚を大きく開き、幼い花びら同士をくっつけた。
「はぁっ……ん。」
「んん……。」
密着させたまま腰を動かし、互いの雫を混ぜ合わせる。
「気持ちいいよ、伊助のマ●コ。」
「そんな、んんっ、言葉ばっかりいわないでよぉ、兵太夫のヘンタイ。」
次第に音が大きくなり、太腿がびしょびしょに濡れ始める。熱が篭り、肉襞が絡み合う。
「へいだ、兵太夫ぅ、だめ、イく、イっちゃうぅ。」
びくん、と伊助の体が大きく震え、ブシュッと音を立てて蜜が吹き零れた。
「ずるっい、伊助、僕もぉっっ!!」
細かい痺れに襲われた兵太夫は更に体を密着させ、溢れた蜜を伊助の体の上に零した。
名残惜しげに糸を引く互いを離し、兵太夫は床に手をついて息を整えた。
「……どうだった?」
快楽の痺れにまだ少し翻弄されている伊助はくう、と大きく息を吐いてから言葉を呟いた。
「本気でやりすぎだ……。兵太夫のスケベ。」
足で兵太夫の太腿を触り、伊助は体を起こした。
「どーう、これで次の実習で合格取れるかな?」
「相手は更にプロだろ?だめなんじゃない?」
「なにいってんの、メロメロだったくせに。それに……。」
兵太夫は壁の際に置いておいた箱から張り型を取り出す。
「いざとなったら僕特製の張り型を使って。」
「あら、おもしろそうなものをもっているじゃない。」
天井から突然女の声が聞え、二人は身を強張らせた。
「うふふ、大丈夫よ。私だから。」
すらり、と降りてきたのは若い方の山本シナだった。
兵太夫は咄嗟に持っていた擬似男根を後ろに隠すが、すぐに取り上げられてしまった。
「よく出来てるわね、本物みたい。」
「ははは、はい、虎若のを見ながら作りましたから。」
ぽりぽりと頭をかき、ごまかし笑いを浮かべながら話を逸らそうとするが、もちろんそんな上手くいくわけがなかった。
「でも、実習では道具を使うのは禁止。あなた達にはペナルティを科しますね。」
シナは赤い舌をちろりと出して冷たい亀頭の先を舐め上げた。
穂っシュ
233 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/02(月) 00:57:14 ID:jih9xQQR
今日から15期だぜはりきっていこうぜ!
空気嫁俺ww
234 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 00:39:04 ID:gSel8j7X
くノ一の愛があるエロが読みたい
シナ先生×トモ、ユキが読みたい
トモユキの襲い受けで
236 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 13:52:53 ID:gSel8j7X
乱太郎×ユキの愛があるエロが読みたい
照代の愛があるエロが読みたい
文照か利照あたりで
238 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 20:42:46 ID:eFwiCLe+
アニメも15期だという今頃になって初めて原作を読んだ。
14巻のきり丸に心打たれますた。こんな苦労人なだったのか…
私もずーっとアニメしか見てなくて、この前ブコフで見つけて
買ってみた。 かなり、イメージ違うのね。 当たり前だけど。
きりちゃんさらさらヘアっぽいし。 土井先生も原作の方が
かっこよい気が。 つーかアニメだとね、声がね
某アニメのイ○カ先生とかぶっちゃって… なんかもにょるんだ。
240 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 15:21:22 ID:Mipiy9bv
きりちゃん受の愛があるエロが読みたい
苦労人には幸せになってもらいたい
>>239 自分はアニメ初期の頃から見てるから
にゃると見た時は「まんま土井先生だ」としか思えなかった。
みんな…愛に飢えてんだな…
>242
愛はもちろん、エロにも飢えてますが?
244 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 19:26:37 ID:QEZOg8vD
土居先生とゆきちゃんがいいな
245 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 17:16:48 ID:fybvfhLJ
ユキちゃんキボンヌ
246 :
女体化兵太夫:2007/04/12(木) 22:39:36 ID:0KUyQ2uW
>>172の設定で兵太夫バージョン書かせてもらった。
あまりに萌えたんだ…すまん。
「ん…や、だ……」
「別に、もっと大きな声出してもいいよ。
ここ、防音なんでしょ?」
そうだ、ここは完全な防音室だ。
助けを呼びたくても四肢を拘束されたこの状態では無理だ。
完璧に作ってしまったっことが仇となった。
兵太夫は悔しさで自身の唇を噛む。
「……やめなよ、そんなことしても痛いだけだよ」
「気にすんなよ団蔵。やりたきゃやらせとけ」
「でも……なんかかわいそうじゃない?」
「まあ団蔵の言うことももっともだね。
関係ないことで傷つかれるのは本意じゃないし。
これでも噛ませておこう」
そう言って庄左ヱ門は手ぬぐいを取り出し、
兵太夫に噛ませるとそれを頭の後ろで縛った。
「兵太夫、もう諦めてよ。
これ、お前のためにするんだからさ」
団蔵が出来る限り優しく言うが、
兵太夫はそれを鋭い目線で睨みつけるだけだった。
「戻すためなんだから仕方ないだろ?」
庄左ヱ門が諭すように言う。
「でもさ、」
金吾が呟くように言う。
「ちょっと、本気で楽しくなってきたんだけど……」
その言葉に、兵太夫の顔から一気に血の気が引いた。
247 :
女体化兵太夫:2007/04/12(木) 22:57:35 ID:0KUyQ2uW
「でも、楽しくないよりは楽しい方がいいかもね」
この中では一番常識人だと思っていた庄左ヱ門がそう言った事に、
兵太夫は驚きと絶望を隠しきれない様子だった。
柱に縛り付けられた体が恐怖と怒りでカタカタと震えている。
「……楽しい方がいいって言うのは、
別に僕たちに限った話じゃないよ、兵太夫?」
そう言いながら庄左ヱ門は身動きの取れない兵太夫に近づき、
その頬を撫でた。
「じゃあ始めようか」
薄く笑う庄左ヱ門を、初めて心から恐ろしいと思った。
どうしてこんなことになったのか――兵太夫は今朝のことを思い出す。
まず、学園の前に出店が出ていたことからしておかしかったのだ。
「ちょっと、そこ行く坊ちゃん」
「……なんですか」
知らない男に声を掛けられ、少し不機嫌そうに兵太夫は答える。
「特製の饅頭を売ってるんですが、お一つどうですかな」
饅頭と聞き、見るだけならただ、と兵太夫はその饅頭売りに近づいた。
見ると小さめではあるが、かなり安い値段で饅頭が売っている。
「これ、本当にこの値段なの?」
「そうですが……何かご不満でも?」
「いや、ない」
この値段なら11個買える。
大きさからしてしんべヱには物足りないかもしれないが――
「じゃあ、11個ちょうだい」
「毎度ありがとうございます」
こうして、兵太夫は怪しい男から饅頭を11個買った。
248 :
女体化兵太夫:2007/04/12(木) 23:07:30 ID:0KUyQ2uW
「あれ?」
自分たちの長屋に帰る途中で饅頭の入った袋を開けた兵太夫は、
その中身が12個であることに気がついた。
買ったのは11個なのに――と不審に思いながらもう一度中身を数える。
「いち…にい…うん、たしかに12個ある…」
何度数えても饅頭は12個あった。
そして、そのうちの一つだけ周りより一回り小さく、赤い印がついている。
「……なんだろ、これ。……まあいいか。味見味見」
ひょい、と兵太夫はその一回り小さい饅頭を掴み、口に入れた。
「あ、思ったよりおいしいな、これ」
そして皆に配るため、長屋に急いだのである。
――異変に気がついたのはその夜のことだ。
入浴直前に、同室の三治朗が言った言葉だった。
「兵太夫、なんかちょっと太った?」
「え?そうかな」
そんなに飲んだり食べたりした覚えはないのだけれど、
と兵太夫は自分の体を見遣る。
「……!?」
そこに、あるはずのない膨らみがあり――あるはずのものが、なかった。
「ごめん三治朗、僕、今日具合悪くてお風呂いいや、ごめん!」
「そうなの?」
「うん、だから僕今日はやっぱり部屋に戻るよ、うん」
「わかったけど……兵太夫なんか今日おかしくない?」
「おかしくない!……じゃあそういうことで!皆によろしく!」
兵太夫は逃げるように脱衣所を去った。
不幸だったのは、その様子の一部始終を庄左ヱ門が見ていたことだった。
249 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 23:57:44 ID:JQH6KKbX
250 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:02:10 ID:3F5s7/4p
そういえば土井×きり丸で
娼婦モノを書いてみたいんだがどうかね
252 :
250:2007/04/15(日) 14:37:09 ID:3F5s7/4p
ゆっくりと押し倒した体は細く軽く、すぐに折れてしまいそうだった。
「っふ、んん‥」
愛らしい唇に深く口付ける。咥内に舌を侵入させ、歯列に沿ってなぞり、舌を絡めれば鼻から抜けるような喘ぎ声が耳を擽った。
口付けながら着物の隙間から手を差し入れ、柔らかい肌に這わす。まだ幼いが胸の膨らみははっきりと判った。形の良い胸を撫で、乳首に爪を立てると肩がびくりと震える。
その様子に口元が緩む。ゆっくり口を離せば名残惜しげに銀糸が間をつないだ。
きり丸は恍惚とした表情で私を見つめる。着物をすっと捲れば、顔より更に白い躰が現れた。
その美しさに、私は思わず唇を寄せる。首筋、鎖骨、胸へと紅い華を散らしていくと、きり丸は私の後頭部に手を回した。そしてもう一度首筋に吸い付きながら引き締まった腰に手を添える。
「っあ、」
私の指が陰核に触れると漏れる声。そのまま降下させるときり丸は更に切なく啼いた。
「きり丸‥」
囁くと彼女は私の髪を掴む。次第に濡れてくるため彼女の内部は一本、二本と難なく指を飲み込んだ。
「んんっ!はぁっ、もっと‥‥!」
一体どれだけの狸がこの場所に入り込んだのだろう。見えない相手に嫉妬しながら私は一気に三本を内部へと差し込んだ。
253 :
250:2007/04/15(日) 14:37:55 ID:3F5s7/4p
「ああっ!」
指を出来るだけ奥へと進める。その指が壁を擦る度きり丸は悩ましげに眉根を寄せ嬌声をあげた。その姿に、熱が下肢に集中する。
今宵一晩のみ。私のような仕事を持つ者がこんなところを出入りしていたら直ぐに狙われてしまうのだ。
そう判ってはいるものの、25年の間一度も感じたことのない感覚に身体が震えた。
手に入れたい。私のものにしたい。
晴れることのない暗雲に知らず抜き差しは激しさを増し、私の下できり丸は身体を仰け反らせる。
「はぁっ、あぁん!‥っん、あぁっ‥!」
きり丸の口元から唾液が滴り、それを舌先で舐め上げると悲鳴諸共飲み込んだ。酸素が足りなくなったのか、互いの鼻息が次第に荒くなるがそれでも唇を解きはしなかった。
254 :
250:2007/04/15(日) 14:38:27 ID:3F5s7/4p
色付いた花弁は十分に解れ、ぬるりとした潤滑油が溢れる。
私はきり丸の腰を持ち上げ四つん這いにさせると臀部を高く掲げた。白い背が弓なりにしなり、まるで山猫のよう。
「さあ、どうして欲しい?」
自分にも全く余裕はないのだが、どうしても苛めたくなってしまうのは男の性だろう。
太股に体液を滴らせながら顔を真っ赤にして、きり丸は呟く。
「‥‥れて、下さい‥‥‥」
「何だって?」
淫らに望む事を口にすればいい。そうして、私は満たされる。
「お願い‥いれて下さい‥っいじわるしないで‥‥!」
懇願する甘い声、耐えきれなくなった本能に、僅か腰が揺らいでいる。
望み通りの反応に顔が綻ぶ。そして宥めるように臀部を撫でてやり、一気に腰を進めた。
255 :
250:2007/04/15(日) 14:39:12 ID:3F5s7/4p
「っああぁぁん!!」
衝撃に、悲鳴に似た喘ぎ声が上がった。少し狭いが心地よい彼女の内部。
少し辛かったかと動きを止めるがこうなってしまえばもう遅い。腰を引き、再び最奥を突けば零れ出る言葉にならない彼女の声。
「あっ、あっ、あっあぁあ!」
歯止めはきかない。何度も何度も腰を打ち付ければ卑猥な音は量を増す。
ぶつかり合う水音が耳にまとわりつき、離れない。
「あっ!あ、そこ‥‥!」
先端が壁に擦れると一際大きく喘いだ。その声に私の口元が吊り上がる。
「ここがいいのか?」
「あぁん!だめ‥そんな、そこ‥ぁっ、ばっかり‥‥!」
わざと強く突いてやればビクビクと肩を震わせた。その身体が愛しくて赤く立ち上がった実に手を伸ばしながら腰を押し進める。
きゅっとつまみ上げればきり丸は私を締め付けた。
律動に身体が震える。限界は近いようだ。
「‥っあ、あぁぁっ、ゃっ‥もう‥!」
「っく‥」
「ひゃ、ぁああぁァん!!」
びく、と強く締め付け、きり丸は果てた。同時に、私もきり丸の中に欲望を吐き出した。
256 :
250:2007/04/15(日) 14:40:40 ID:3F5s7/4p
お粗末すまん
つっこみ所色々だがスルーしてくれ
GJ!!
GJです!
最近そうこちゃんが可愛いことに気付いた
259 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 21:16:13 ID:QWCYOIhL
利吉×シナ。
利吉が、シナの個人授業をうけていた過去のある設定で。
とりあえず投下。
「まだ…喋る気にはなりませんか?」
無骨な指が、豊満な乳房に食い込み、組み敷かれたままシナは、低いうめき声をもらした。
「…だって、知りませんもの…」
不安と恐れの色を滲ませながら、シナは、自分を全裸にして手荒く縄で縛りあげた青年を見上げる。
整った顔の青年は、同僚の息子であり、平素は気軽に世間話をするような仲だった。
だが、仕事で宝物を奪い合う立場になると、普段の関係などなんの意味もなさない。
「それより、痛いわ。解放してくれないかしら?」
「『あれ』を出すならすぐに楽にしてさしあげますよ。…もっとも、ベテランのくのいちが簡単に口を割るとは思えませんが」
利吉の切れ上がった目が、細くなった。
周囲にちらりと視線をやる。
事の発端は、兵庫水軍の家宝である、金色の真珠がドクタケに盗まれたことだった。
水軍は学園を始め、いくつかの組織に宝物をとりもどす依頼をした。報酬は、西洋で開発されたという高性能の陸用大砲だった。
利吉より先に宝物を手に入れたというシナを捕らえてつれこんだここはうっそうとした森の中の狩猟小屋だ。
脱がせた衣服、持っていた女物の巾着…草履、矢立などの小道具のなか、利吉の捜すものはどこにもなかった。
持っているはずなのだ。
だが、草鞋を切り刻み、着物を裂いてまで調べてもどこにも見あたらない。
「…一体、どこに隠したんですか?あなたほどの人が、大事なものをもちあるいていないとは思えない」
腕ごと胴体を縛り上げたせいで、充血し過敏になっていた胸への刺激に耐えられず、シナは悲鳴を上げる。
「…!んんっ」
シナは苦しげに眉根をよせ、目を瞑った。
白い頬が恥じらいから赤く染まり、肉感的な唇から真珠のような歯がちらりと見えた。
「…利吉、さん」
潤んだ目が、涙をたたえて許しを請うように、見上げている。
「…やめてください。……私、本当に持ってないんです」
全裸の美女が髪も身体も土で汚れて震えている様は、幼子のように純真に無力に見えた。
大抵の男なら、憐憫の情を引き出されて、この美女を口説き始めるに違いない。
「騙されませんよ」
用心しながら、利吉はシナの上にかがみこみ、顎を乱暴につかんで目線をあわせた。
金色に見える色素の薄い瞳からは涙がこぼれている。
そう、この女のこの顔に幼い利吉は何度騙されたことか。
「…あなたは、無茶はするが、馬鹿はしない。あなたは単独で行動し、ここ数日あなたと接触した人間はいないはずだ」
酷薄な表情をつくり、利吉は顔をもちあげた。
「持ってないのは、わかったでしょう?あなたが見逃すものですか…」
だから、解放してください、と。
うなだれて、シナは呟く。
「確かに…荷物や衣服には、…身につけていませんでしたね」
「!…だったら」
自由になるかと、思ったのかシナの顔は明るくなり、利吉の顔を見て、みるみるうちに青ざめた。
敵を検分する忍びの顔ではない、男の顔に。
「あなたが悪いんですよ…シナ先生」
「わ、私の、何が…?」
「女のここにはこういうものがあると、教えてくださったじゃありませんか」
つ、と。男の手の甲が、顔から首、胸へ、腹へとすべっていった。
下腹の茂みまで撫で下ろされる。
「!!ゃあっ」
脚の間に手を入れられて、シナは悲鳴をあげた。
長い指が、秘所の入り口で蠢いていた。
「身体の外に隠したなら、あなたもいらぬ恥をかかずにすんだのに…」
縛り上げて、身動きのできないシナにのしかかりながら、利吉は笑みを浮かべて囁いた。
「ね?私もずいぶん成長したでしょう?シナ先生?」
需要があるなら続きます。
>259
じらしちゃイヤ、イヤ!
早く 続き! 続き!
亀だけど、饅頭女体化ネタはどの子に当てはめても
それぞれ萌える展開になりそうだね
個人的には団蔵とか虎若のような
男らしいキャラで見てみたいw
>>259 GJ!!
エロとかエロじゃないとか関係なしにも話の続きが気になる
女体は組で一番乳がでかいのはもちろんしんべヱですよね?
>>264 きさんたってデカそう。あと伊助とか虎若とか。なんとなく。
>>264 そりゃ文句なしにしんべヱです
反対に乱太郎とか庄左ヱ門、金吾辺りは限りなくなさそうだ
>>266 そのない胸を一生懸命寄せ集めて、ご奉仕している姿に悶える
兵太夫、きり丸も乳なさそうだな
特にきり丸は痛々しいぐらい痩せてそうなイメージがある
しんべヱ、喜三太、伊助らへんは豊満ぽっちゃり
金団虎は健康的な、標準よりやや上体型ってかんじ?
つっても10歳じゃ巨乳も貧乳もないだろうけどw
虎の筋肉しい貧乳もいい。
兵のスレンダーな貧乳もいい。
三の乳輪はピンクでふっくらしてるといいな
金の乳輪はちっさめがいいな
>>268 原作できり丸は昼に飯しか食べなかったりする。
「おかずを買う金が無い」
。゜。゜(ノД`)゜。゜。
エロ度皆無、は組メンバー総女体化話。
これから書こうと思ってる上級生と女体は組の話の導入部みたいなやつだけど、多分
これ読まなくても後の話は大丈夫なはず。
「――本当、ぼく達、どうなっちゃたんだろう?」
眼鏡の奥の丸い目を細め、小さく呟いた乱太郎の言葉に、皆は――一年は組の子供達
は、微かに眉を寄せて顔を見合わせた。
何時もと変わらない、長屋の一室。けれども、頼りなさ気に揺らめく蝋燭の炎が照ら
す顔達は、いつもの明るく輝くようなそれではない。個人差というものはあれど、皆に
共通して浮かぶのは、戸惑いの色。
「そりゃ、見たまんまだろ」
自分の胸元を軽く押さえ、きり丸が言う。隣にいたしんべヱがそれを真似るが、横か
ら「しんべヱはさほど変わらないんじゃないか?」と悪戯っぽく笑んだ団蔵に口を挟ま
れ、頬を膨らませた。
「……でも、どうして皆揃ってこんなことになってしまったんだろう?
うちの組だけなんだよね、こうなってるの」
「そうだよね、それが謎なんだよねぇ」
神妙な顔付きで言う庄左ヱ門に喜三太が相槌を打つ。その声がどこか緊張感の無いも
のであるのは、まあ何時ものことだ。
謎、という言葉に腕組みして首を傾げる面々をぐるりと見渡し、乱太郎がぽんと手を
鳴らした。
「なんか皆揃って変なものでも食べたとか」
「まさか、しんべヱじゃあるまいし!」
「きり丸、それちょっとぼくに失礼……」
何時も通りの三人組のやりとりに、沸き上がる小さな笑いと、微かに和らぐ場の空気。
しかしそれも束の間、がくりと背を後ろに倒しながら、虎若がふぅと温く溜め息する。
「なんにせよ、早く戻りたいよ。こんなんじゃきっと、火繩銃も持ってられない!」
「さすが鉄砲大好き少年虎ちゃん!……あ、今は違うのかな?」
兵太夫が考え込むように首を捻るのを見遣り、三治朗と伊助は「二人とも、」と顔を
見合わせて苦笑いを浮かべた。
違わない、と言えば嘘になる。だが、それを言ってしまっては、この異常事態をすん
なり受け入れてしまったことになるのではないかと、そう思って。
いくら順応力が異様なまでに高い一年は組の面々であろうとも、流石に今回の出来事
に関しては少しばかり勝手が違った。
「……だけど、ずっとこのままだったらどうする?」
なんだか、怖いよ。そう言って不安げに瞳を揺らめかせたのは金吾だ。その膝の上で
組んだ手が微かに震えているのに気付き、隣にいた団臓は「大丈夫だって」その背中を
ぽんと軽く叩いた。
「さっき山田先生と土井先生に事情を話したろ?」
「そうだよ、きっと先生達ならすぐに原因を突き止めて下さるにちがいないって」
「……そう、だ、よね!」
団蔵の言葉に力強く続く庄左ヱ門に、「元気を出して」と言わんばかりにしんべヱが
差し出してきた食べかけの菓子を丁重に断りながら金吾も漸く笑んでみせる。
『ずっとこのままだったら』
それは今まで口に出しこそしなかったし、程度の差もあったものの、皆の脳裏に一度
は過ぎった不安である。それでも、は組の担当である二人の教師への信頼は、その不安
を掻き消すことも十分なものであった。
「まあ、とにかく早く戻るといいね」
「本当だよ、自分のことながら気持ち悪いったらないぜ」
「それを言うなって、きり丸」
「気持ちは分かるけどねー」
再び和らぐ空気に気が緩んだのか、誰かの噛み殺した欠伸が漏れ聞こえた。それに釣
られるように、一つ、また一つ。
「……じゃあ今日はここまでにして、もう寝ようか。明日も授業はあるだろうしね」
学級委員長らしく皆に切り出した庄左ヱ門に、賛成、の声が揃う。誰ひとりとして気
にも止めずにいたが、常ならもう、とうに布団に潜りこんで眠りの世界の扉を開いてい
る時間になっていたのだ。
「目が覚めたら、戻ってればいいね」
「うん、そうだったら本当に良いんだけど」
「あーあ、どうせだったら銭儲けになりそうな変化がおきたら良かったのになー」
「きりちゃん、儲けられる変化ってどんなだよ」
「長く話してるとお腹空くよねー」
「もう寝るだけなんだから何か食べるなよ、しんべヱ」
などと雑談混じりにそれぞれの部屋へと戻っていく後ろ姿を見送りながら、庄左ヱ門は
小さく溜め息した。そうして独り言のようにぽつりと呟やかれたその言葉は、誰の耳にも
、隣で寝支度を始めていた伊助の耳にも届かず、消えた。
(もし、もしこのままだったら、ぼくら、くのいちになっちゃうのかな?)
続
273 :
271:2007/04/21(土) 20:30:48 ID:hdYL9tvL
とりあえず前置きした通りエロ度が皆無で本当に申し訳ない。
この続きとして、二つか三つくらい上級生と女体は組のエロを書くつもり。
誰と誰にするかはまだ考え中だけど、もしよかったら読んでやってくれ。
女体化がOKなら一年は組以外のキャラでも誰かやってほしい
前から思ってたんだが小松田が女なら完全にドジッ娘だな
吉野先生にお仕置きされるドジっこまつだか…それいいな
普通の女キャラなら凸庵×照代なんて
案外萌えるんじゃないかと思うんだが、
落乱の女キャラは男以上にかっこよすぎて、
なかなかエロに持っていけないんだよな
下手したらヤられるどころかペニパン着けて
男キャラを掘っちゃっててもおかしくなさそうな雰囲気w
>>273 GJ!!不安気な金吾カワユス
続き待ってます
277 :
突庵×照代@:2007/04/22(日) 19:57:26 ID:OwGJmiOi
女体化の流れを切って申し訳ない
突庵×照代を書いたので投下させてもらいます
*
*
北石照代が、町の通りで突庵望太を見かけたのは、少々難しい任務を無事終えた帰り道だった。
普段は滅多にないことだが、今回は途中で敵の忍者と交戦する羽目になった。
女一人に対して、相手は男二人。一度は最悪の事態も考えたが、
向こうが女相手と侮ってくれたおかげで、逆にうまく隙をついて返り討ちにすることが出来た。
褒賞金に色をつけてもらえたことも勿論だが、それ以上に、自分が男に引けをとらない戦闘力をも
持っていることを知らしめられたという満足感で、彼女の心中は弾んでいた。
望太に声をかけようと思ったのは、そんな妙に浮き足立った気分のせいだったのだろう。
忍術学園の教育実習で出会ったのを発端に、彼と関わって碌な目に遭ったことがない。
普段なら間違いなく気づかないふりをしてやり過ごしたはずだが、
今日は何故か、少しばかり彼をからかってやろう、という気になった。
足を踏み出した瞬間、ふ、と鼻先を掠めた鉄の臭い。
一通り体は清めてきたはずだが、落しきれなかった任務の残り香だ。
あるいは“これ”も、気を昂ぶらせている原因の一つであるのかもしれない、と照代は思った。
およそ一日を経ても、いまだ冷めやらない戦闘の興奮が、体の中で渦巻いている。
男の暴力的な衝動と性欲が結び付いているというのはよく聞く話だが、女にも同じことがあるのだろうか。
ひょっとして、自分がくノ一という女の性を最大限に利用する仕事に就きながら、
私生活ではまったく女扱いされることがないのは、この性質のせいかもしれない。
照代は浮かんだ微苦笑を払うように、望太に向かって大きく手を振った。
「あら、突庵じゃないの。久しぶりね!」
振り返った望太の手には、例によってパート忍者募集のチラシが握られていた。
照代は無遠慮に驚いてみせる。
「やだ、あんたまだ忍者を諦めてなかったの!?」
「ほっといてくれよ。何を目指そうと僕の勝手だろ。そういう君こそ…」
望太の反論を遮って、照代は勝ち誇ったようにふんぞり返った。
「残念でした。あたしは任務の帰り道よ。
こう見えても、それなりのキャリアはあるんだから」
そして、意味ありげに着物の襟の袷に手を差し入れる。
その動きに、望太があからさまにうろたえたのがおかしくて、忍び笑いを噛み殺した。
「で、懐もあったかいし気分がいいから、お茶の一杯でもおごってやろうかと思ってね」
あんたとは何かと腐れ縁だし、と付け足す。
照代は性格こそこの通りのはねっ返りだが、外見だけなら十分美人の域に入る。
望太もやぶさかではないのだろう、素直に頷いて誘いに応じた。
278 :
突庵×照代A:2007/04/22(日) 20:01:30 ID:OwGJmiOi
照代は望太の手を引いて歩き出したと思うと、いきなり方向転換して細い路地に入った。
初めは近道でもしているのかと思ったが、一向に表通りに出る気配もなく、
どんどん奥へと進んでいく。さすがにおかしいと感じて、望太は声をあげた。
「おい、どこまで行くんだよ」
すると、照代の足はぴたりと止まった。そして彼女が振り返った時、望太は思わず息を呑んだ。
目に映ったのは、彼のよく知った男勝りの“北石照代”ではなく…まさしく“女”、そのものだったのだ。
「き、北石く…?」
射すくめられたように動きを止めた望太を大きな双眸で捕らえ、照代は莞爾とほほ笑んだ。
つやつやと光る朱唇にくらりと意識が飛び、気がついた時は背中を湿った土壁に押し付けられていた。
男にしては小柄な望太は、女にしては長身の照代を見上げる格好になる。
「あたしのおごりなのよ。ちょっとくらい寄り道したっていいでしょ」
つ、と体をすり寄せられて、ようやく彼女が何をしようとしているかをはっきり悟った。
これまでの人生で、女性に全くといってよいほど免疫のなかった望太は、ひたすらうろたえる。
「ちょ、ちょっと、やめたまえよ…」
「やめたまえ、だって?優等生みたいな口きいちゃって」 からからと照代は笑い、身を引こうとする彼に構わず胸を押し付けてきた。
ひいっ!と情けない悲鳴が、望太の喉から漏れた。
「ふうん…あんた、経験ないんだ?」
答えはないが、茹であがったように真っ赤な顔を見れば、図星であることは明白だ。
「いやねえ、坊やにもほどがあるわよ。女も知らないで忍者だなんて、
出来るわけないじゃない。…丁度いいから、あたしが教えてあげる」
彼女は豪快に、千鳥格子の着物の襟を開いた。
ぷるんと飛び出してきた胸の、予想以上の大きさと意外な白さに、否応なしに釘付けになってしまう。
「ほら、触ってごらんよ」
挑発に操られるように、手を伸ばした。
豊かな乳房を恐る恐る両手ですくい上げると、指が柔らかく沈み込む。
「あ、あ…」
初めて触れる女性の肌は滑らかで、それでいて掌に吸い付いてくる。
まるで上等の絹のような感触だった。
望太は夢中になって、たっぷりとした膨らみをこね回した。
いつの間にか股間のものも頭をもたげ始めて、袴の布を窮屈そうに押し上げていた。
それに気づいた照代の指が、形をなぞるようにすうっ、と優しく撫であげる。
「あふ…っ」
「ふふ、本当にうぶなのね」
279 :
突庵×照代B:2007/04/22(日) 20:06:02 ID:OwGJmiOi
照代がおもむろにしゃがみこんで望太の袴を下ろし、下帯を
はぎとってしまうと、待ちかねていたように猛ったものが飛び出した。
……と、しばらくの沈黙。
照代は唐突に動きを止め、驚愕の表情で目の前に現れたものを凝視している。
「あ、あの、僕のナニに何か…?」
世間一般の男と比べて、イチモツに変なところでもあったのだろうか。
不安そうに尋ねた望太と、股間のものとをかわるがわる見比べ、照代は信じられないといったように呟いた。
「…嘘…大きい……」
それは望太の童顔と、およそ締まりというもののないぽっちゃり型の
小柄な体躯とは、あまりにもギャップがありすぎる…一種凶暴ですらある姿だった。
天を衝いて反り返ったその頂点は、臍の高さを軽々超えており、
太い血管が浮き出した陰茎の形は、まるでごつごつした巨木の幹を思わせる。
照代はごくりと唾を飲み込んだ。
勿論、大きければよいというものではない。
しかしここまで見事なものを目にするのは初めてで、思わずじっと見入ってしまう。
その手の好事家になら、随分重宝されるのではないだろうか。
照代は思いきって、望太の男根に唇を寄せた。
杏色の艶かしい唇がうっすら開き、ちろりとのぞいた舌を根元から先端まで這わせた。
割れ目に舌先を差し入れられ、望太の体がぶるっと震える。
「プロのくノ一の口淫なんて、そうそう体験できるものじゃないわよ。有難く思ってよね」
彼女は左手を竿に添え、独自の意思を持った生き物のように自在に動く舌で
巧みに裏筋をなぞると同時に、空いた右手で優しく子種袋を揉みしだき、
あるいは張り出した亀頭の周囲をくすぐるように、舌先だけを小刻みに動かして舐め回していたかと思うと、
次の瞬間には一気に銜え込み、じゅぽじゅぽといやらしい音を立てながら強く吸い上げた。
「おぁ、あ〜…っ!」
頭の芯が、白昼夢でも見ているようにぼんやりと痺れていく。
望太はただ、巧みな技巧に翻弄されるしかなかった。
早くも噴きこぼれた先走りと、照代の唾液がまざりあったものが、
屹立した幹を伝って袋にまで流れ落ちる。
くぐもった水音に、照代自身も興奮を誘われているらしい。
わずかに揺らめいた腰つきが、蠱惑的な踊りを舞っているように見えた。
「はあ…っ、もう我慢出来ない…」
口の中で、陸に打ち上げられた魚のようにぴくぴく小刻みに
動いていた陰茎をぬぷっと吐き出して、照代は彼を見上げた。
情欲に潤んだ目が、初めての雄の本能に目覚め、燃え立つ目と絡み合った。
280 :
突庵×照代C:2007/04/22(日) 20:11:49 ID:OwGJmiOi
「ねえ、こっちにもしゃぶらせて頂戴?」
照代は尻をこちらに向けて壁に手をつくと、着物の裾をからげた。
白いまん丸な双球をあらわにして、むっちりした腿の間に隠された肉厚の花弁を後ろ手で大きく広げる。
物欲しそうにぱっくりと口を開いたそれは、汗とは違う雫を滴らせていた。
初めて見る女陰は、想像していたよりもずっと生々しく複雑で。
気圧されてしまうような、圧倒的な存在感があった。
ままよと触れてみると、とろりと熱い内側がひくひくと震えた。
「こ…、ここに入れればいいのかい?」
「そうよ。でも、ゆっくり…ね」
望太の亀頭がつぷりと沈むと、照代の膣は瞬間的にきゅんと締まった。
これから受け入れるものの大きさをじっくりと確かめながら、ゆっくり奥へと導く蠕動。
しばしの時間をかけてずっぽりと根本まで肉棒を埋めてしまうと、
妖しく蠢く魔性の器官は、まるで食いつくかのごとき強さで締め上げてきた。
ぎこちなく腰を動かしてみれば、押し込むと巻きつき、引き抜くと抵抗する肉の襞が
男の欲をぴったりと包み込み、気持ちよくてたまらない圧迫感を絶え間なく与えてくる。
「ぉほぅう…ぁっ」
蕩けるような感覚に、望太の口から溜息とも喘ぎともつかない間の抜けた声が漏れた。
照代は照代で、自ら感じる場所に刺激を得ようと、望太の腹に
尻を押し付けるようにして積極的に腰を振り動かしている。
こんなところまで能動的なのが彼女らしい。
「ああ…、ね、おっぱいも…触ってぇ」
甘い声でねだると、照代は腰に添えられていた望太の手を胸元に導いた。
先刻よりもさらにしっとりと湿った二つの乳房は、柔らかいのに
不思議な弾力があって、彼女が息をするたびにぷるぷる上下に揺れている。
望太の丸っこい手は、無意識のうちに宝探しのように乳房の突起を探していた。
熱をもってしこったそれに行き当たると、誰に教わったわけでもないのに、
指の腹で優しく円を描くように撫でる。
くすぐったいような、痛痒いような、両の胸から下腹に広がるもどかしい疼き。
照代は一層きつく膣壁を収縮させた。
(忍者の素質はゼロだけど、こいつ、こっちの方は案外…)
「…はぁっ…悪くない、みたいぃ…っ」
「ん、んはあ…ッ!イイっ!イイよぉ北石くん…!」
調子を掴んで勢いを増してきた望太の律動に、照代の膝はがくがくと震え、力が抜けそうになる。
一方の望太も、すでに限界が近いらしい。
獣のような荒い息遣いに、切迫したものが交じっている。
元より初めての経験、抑え方など分からないのだろう。
「お…、ああーっ、だ、駄目だ、もう…っ」
「いいよ…先に、いきな…」
照代は、自分の乳房の上で組まれた望太の手に、自分の手を重ねた。
ラストスパート、とばかりに何度も何度も激しく奥を穿たれ、締め付け、
繋がった部分一点に感覚を集中させる。
「くっ…ううっ」
望太の呻きと同時に、一際激しい脈動と、熱い奔流が照代の膣内で爆ぜた。
それを追うように、彼女も緩やかな絶頂感に包まれ、ずるずるとその場にくずおれた。
281 :
突庵×照代D:2007/04/22(日) 20:16:43 ID:OwGJmiOi
路地を出てすぐのところにある茶店の長椅子に、二人は並んで座っていた。
会話らしい会話はなく、湯呑みの中の茶が立てる湯気を
ぼんやり見つめて、なんとなく体に残った気だるさを共有しているだけだ。
「北石くん!」
唐突に、沈黙を破ったのは望太だった。
「何よ、突然大声なんか出して…」
「僕は、責任をとろうと思う」
「はあ?」
がしっと照代の手を握り、真っ直ぐに顔を見つめる。
「あっ、あんなことをしたのだから、男としてはきちんとけじめをつけるのが筋だと思うんだ」
「……何言ってんの、あんた」
照代は呆れ半分、驚き半分で目を白黒させた。
言うまでもなく照代は生娘ではなかったし、任務の前に避妊薬も服用していた。
童貞を奪ったかどで恨まれるならともかく、照代の方から気まぐれで
もちかけた「お遊び」に、どうして彼が責任をとるなどという発想になるのだろう。
そもそも、照代は睦言を聞きたいがために男と交ろうと思ったことなどなかった。
彼女が求めていたのは、ある時は重要な機密であり、
あるいは相手の命であり、そうでなければ単なる退屈しのぎだった。
様々な男のあしらい方を学んできたけれど、こんなに稚拙で愚直な思いを持った
男と対峙するのは初めてで、どうしたらよいのか分からなくて。
照代は少しの間戸惑っていたが、あまりにも真剣な望太の顔が滑稽で、
そしてひどく可愛く思えて、とうとうぷっと噴出した。
「あんたって、本当に変な奴!やっぱり忍者に向いてないわよ」
「し、失敬だな!僕のどこが変だっていうんだ!」
望太はさっぱり分からないといったふうに、憮然として腕を組んでいる。
子供っぽく頬を膨らませた間抜けな顔が、何故か妙にいとおしく、
昂ぶっていた気持ちが、潮が引くように穏やかに凪いでいくような気がした。
こんなのも、たまには悪くないかもしれない。
腹を抱えて笑いながら、照代は不思議と温かいものが胸に満ちるのを感じていた。
すみません、書き忘れましたが
↑で完結です。
お粗末さまでした
>282
素直に上手い。 GJだ!
ぜひ次作も期待してます!!
287 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 20:31:38 ID:DSPUpDes
女体化の続きは?
文ってそんなに早く書けないだろ
気長に待とうぜ
289 :
282:2007/04/23(月) 22:05:19 ID:2BsfjHpX
>>283-
>>285 ありがとうございます
調子に乗ってもう一つ書いてしまったので、
再度投下させてもらいますね
女体化なので、苦手な方はスルー願います
>>261に触発された照星×女体化虎若です
残念ながら饅頭ネタは使えませんでしたが…
照星の顔がまるっと原作のままだとビジュアル的に
愉快なことになってしまいそうなので、
そのへんは適当に脳内で補完してくださいw
*
佐武の若大夫に関して火急の用があると、忍術学園の密使が
やって来たのは、まだ夜も明けきらないうちだった。
当主である佐武昌義にも内密にと念を押した上で、学園に来て欲しいと言う。
一匹狼的な自分の性質は昌義も認めるところであるから、
少しの時間村を離れるのは構わないが、何の目的だろうか?
訝しみながらも、依頼の書状に押された割り印が確かに佐武と
忍術学園の間で交されたものであることを認め、照星はそれを受けた。
…勿論、最大限の警戒は怠らなかったが。
連れて来られた学園の門前では、一年は組の強化担当教諭である土井半助が待っていた。
挨拶もそこそこに、年若い教師に案内されたのは、
広大な敷地の隅にぽつんと孤立して建てられた簡素な建物だった。
一瞬、罠かもしれないと気を張ったが、土井からも
建物の中からも怪しむような気配は感じられない。
ただ、何か切羽詰まったような悲壮な空気があるような気がしてならなかった。
通された部屋には、髭をたくわえた面長の中年の男が座していた。
土井よりも、数段上の風格を感じるその男は、山田伝蔵と名乗った。
「山田…?まさか、あなたがあの…」
山田伝蔵と言えば、火縄銃の天才的な腕前で活躍したいくさ忍だ。
自分も鉄砲で飯を食ってきた忍者の端くれ、
その名前には、かねてから一種の憧憬を抱いていた。
いくさ忍を引退した後の行方は杳として知れないと
聞いていたが、まさか教師になっていたとは。
虎若からの文で何度か目にした「山田先生」の名前と
目の前の山田伝蔵が結びつかず、照星はしばし伝蔵の顔を凝視した。
「…さて、早速ですが、用件に移らせて頂いてよろしいですかな」
「ああ、これは失礼いたしました」
勧められた茶に口をつけるふりだけして周囲を見回し、先を促す。
「少々ややこしい話ですが、あまりゆっくりお話しする時間はないのです。
じきに、虎若も参りますから、それを見ればおわかり頂けるかと」
どうも勿体ぶったような話しぶりに、照星は首をかしげた。
…と、緊張感に欠ける足音が向こうの廊下から聞こえてきた。
失礼します、と心なしか力ない声と共に障子が開き、
果たして顔をのぞかせたのは虎若であった。
「やあ、久しぶりだね若大夫」
声をかけるが、どうも様子がおかしい。
日頃から文をよこす度に次の休みは火縄銃の稽古を、としつこいくらいに
繰り返し書いてくるほどだから、目を輝かせて飛び付いてくるかと思ったが、
むっつり押し黙って戸口に立ちつくしたままだ。
「虎若、こちらへ来なさい」
伝蔵に言われるとようやく部屋に入ってきて、照星のはす向かいに
腰をおろしたが、相変わらずうつむいて畳の目を指で
いじくっているばかりで、まともに挨拶しようとすらしない。
それに何か…その雰囲気に、言い知れない違和感を覚える。
虎若だが、虎若ではないような…。これは、一体?
照星はしびれを切らして伝蔵に尋ねた。
「で、若大夫がどうしたと言うんです」
その問いに答えたのは、伝蔵ではなく半助だった。
苦々しい表情を浮かべ、彼はうめくように言った。
「…女、です」
「はあ?」
「女になってしまったんです」
「誰が?」
「ですから、虎若が…!」
「……???」
この男は何を言っているのだろう。まったく意味が分からない。
唖然とする照星と、殺気だった半助の間に、伝蔵が割って入った。
「順を追って私が説明しましょう」
事の発端は三日前の放課後、虎若が伝蔵から特別に火縄銃の練習の許可をもらったことだった。
喜び勇んで火縄をとりに向かった火薬庫で、彼は運悪く古い火薬壷の爆発に巻き込まれた。
幸い怪我はかすり傷で済んだが、半助が倒れている彼を抱き起こした時、
その体には、あり得ないはずの変化が起きていた。
学園長の要領を得ない説明によれば、どうやら数十年前から
火薬にまじって、特殊な薬品が隠してあったらしい。
それで、仕方なく解決策が見つかるまで、他の生徒達には虎若ははしかに罹ったと言って、
伝染病の生徒を看護するためのこの隔離棟で寝起きさせることにしたのだという。
ここならばごく限られた人間しか寄り付かないから、
しばらくの間は誤魔化すことができるだろう。
彼を助け出したのが担任である自分だったのが、不幸中の幸いだったと半助は重く呟いた。
「そんな…まさか…」
照星は、顔をひきつらせた。
世の中にこんな馬鹿馬鹿しい話があってたまるものか。
三人がかりで担がれているとしか思えない。
「でも、事実なんです!」
半助は照星の腕を掴むと、強引に、かつ思いきり、虎若の股間に触れさせた。
「うおぁっ!」
清々しいまでに色気のない悲鳴が響いた、が。
確かにそこにはあるべきはずの感触がなかった。
「ああ…本当に、無い、ねえ……」
軽い目眩を感じて、照星は額を押さえた。
にわかには信じられないが、こうなっては受け入れるしかない。
しかし虎若は、元々が洗濯物を溜め込んだり毒虫を放ったりと大雑把で男らしい子だ。
日々の筋トレだって欠かさない。
この姿では何くれとなく人一倍の不自由があるだろう。
「それにしても、前歯を欠いたり大事なところを無くしたり忙しいな、若大夫は」
「茶化さないでくださいっ!僕は真剣に困ってるんです!」
溜め息まじりに言うと、虎若はべそをかいて詰め寄ってきた。
「こんな体になってしまっては、家にも帰れない…」
弱々しい呟きが耳に届いて、照星は思わず虎若の顔を見つめた。
雇い主であり、虎若の父である佐武昌義が、どれだけ息子に
期待をかけているかは、彼もよく知るところだ。
過剰なまでの厳しい教育をこの目で見たし、一度目の懐妊で
男児を産まなかったからと、三人も妻を離縁したという噂も聞いた。
そんな大切な息子が「娘」になってしまったとしたら…。
父の期待に応え、立派な鉄砲撃ちになることをひたすらに目標にしてきた彼が、
もし父親に拒絶されれば、それはすなわち存在そのものを否定されることを意味する。
「若大夫…」
照星の胸に、いよいよ同情が生じた。
虎若は、生来の不気味な顔と無愛想な性質のせいで子供に
好かれたことのない自分を、初めて無邪気に慕ってくれた相手だ。
多少なりとも情が移っている。
彼は、虎若の両肩に軽く手を置いた。
「で、私は何をすればいいんだい。協力して欲しいことがあるから、ここに呼んだのだろう」
聞くと、途端に虎若は顔を赤くして口ごもった。
「あの、あの…ぼ、僕と…なんと言うか、その…」
助けを請うように、ちらと伝蔵を上目使いで見る。
「合歓、です」
「…今、何と?」
「この子と、まぐわってやってはくれませんかな」
「んなアホな!?」
照星は思わず叫んで、顔面から畳にスライディングした。
やはり自分は悪い冗談につき合わされているのではないか、と再び疑念が持ち上がる。
しかし、三人は至って真面目くさった顔をしていた。
しかめ面をした半助が、表紙の色褪せ、ちらほら虫食いの穴が空いた巻物を指す。
「男と交わってその精を体内に受け、一刻ほどすれば元に戻ると…。これにはそう書いてあります」
火薬委員の顧問である彼は、責任を感じて寝る間も惜しんで解決策を探し続けた。
そして、ようやく見つけた唯一のヒントがこの古文書だったのである。
半助の後を継いで、伝蔵が続ける。
「事が事ですから、なるべく内密に処理したいが、クラスの
子供達はいくらなんでも色事にあたらせるには幼すぎるし、
かといって私らが教え子をどうこうするというのも気がひける…。
それで本人に聞いてみたところ、敬愛している貴方なら良いと言うのでな」
「そう言われましても…」
困惑しきって顧みると、虎若は親にはぐれた子犬のような顔ですがりついてきた。
つぶらな目が、涙で潤んで揺れている。
「ごめんなさい…。照星さんを困らせたいわけじゃないんです。
でも、でも、他に頼れる人はいないんです…」
日に焼けた肌と整えていない眉は「少年」であった時のままだし、
お世辞にも美少女と言えるタイプではないが、愛嬌があって人好きのする顔だ。
見つめられると無碍には出来ない、妙な艶があった。
「…分かりました。他でもない若大夫のためです」
苦しげに、照星は言った。
胡散臭いことこの上ないが、他に方法がないのなら仕方ない。
昌義に招聘されたのは、一つは佐武の鉄砲隊を強化するためであり、
もう一つは将来を嘱望される跡取り、すなわち虎若の後見人としての役目もある。
ならば自分には、彼のために出来る限りの努力を払う責任がある。
覚悟を決めた様子の照星に、伝蔵と半助はほっと胸を撫で下ろした。
「では、頼みましたぞ」
「虎若、出来るな?」
「はい…」
半助に声をかけられた虎若は、弱々しく頷いた。
布団が敷かれた部屋に入ると、否応なしにこれからすることを意識してしまう。
「あの…よろしく、お願いします」
ひどく緊張した様子の虎若は、消え入りそうな声で言って頭を下げた。
この時に備えて身を清めておいたらしい。元結を解いて下ろした髪は、少し湿っていた。
布団の上にぺたんと正座してぎこちなく着物の袷を開き、さらに黒色の下着を脱ぐ。
そうして現れた上半身は、紛うことない「少女」のものだった。
元々年のわりに発育がよい方だったために、胸はすでに控え目ながらふっくらした
丸みを帯びており、その上にごく薄い茶色の乳首が可愛らしく飾られている。
次に彼は袴の帯に手をかけたが、途中で止まってしまう。
代わりに脱がせてやろうと手を伸ばすと、拒まなかった。
水色の袴と、もはや着けているだけで用を成さない下帯とが
すとんと落ちると、そこには未熟な割れ目があるばかりだ。
陰毛すらまだ生えていない、無防備な恥丘。
痛々しくて目を逸らしたくなったが、彼を助けられるのは
自分しかいないと思い直し、照星は虎若の体を布団の上に横たえさせた。
その手が脇腹を通り、まだくびれの目立たない腰にかけてを掠めると、
虎若は言い訳がましく、本当はちゃんと鍛えてたんですよ、と呟いた。
小さな膨らみを両手ですくいあげるように愛撫する。
掌全体を使って乳房を撫で回し、先を指の腹でいじると、
最初は引っ込んでいた尖りがきゅっと固く勃ってきた。
まだ成長途中なせいで、強く触れられると痛みがあるのか、虎若は時々眉を寄せていたが、
そのうち鼻にかかった小さな声を漏らして、もじもじと腿を擦り合せ始めた。
初めて感じる、むず痒いようなもどかしいような刺激。
「あ、あっ、なんか…ちんちんたっちゃいそぉなかんじ、する…っ」
どう表現したらよいか分からなくて、今はないはずの
器官の名前を口にし、ぎゅっと照星の頭を抱えこんだ。
「気持ち良いのか?」
「わ、分かんない…」
軽く内股をまさぐると、荒れた手のちくちくしたかすかな刺激にも反応して体を反らせる。
「少し力を抜いていなさい」
短く命じて、下肢の間に中指をほんの先だけ潜りこませれば、ぬるりと滑る感触があった。
思いきって大きく足を開かせる。
綺麗な桃色をした中は、煽情的にぬらぬらと濡れ光っていた。
構造は大人と変わりないが、こんな小さなところに
挿入するとあっては、かなりの痛みを強いることになるだろう。
虎若はきつく目を閉じて震えていた。
ついこの間、最近気になるくノ一がいるなどという可愛らしい告白を聞いたばかりだ。
異性との恋愛を知る前に、こんなことになってしまうとは。
可哀相だが、しかしこうしないことには彼を男に戻すことはできない。
(せめてなるべく苦しい思いはさせたくないのだが)
そんなことを考えながら、入口付近の花芯を指で探し出し、こりこりと抓む。
「ひゃあ!あっ、な、何これえっ!」
一段と強い痺れるような快感に、虎若は大きく胴震いして、
奥からさらにとろりとした蜜を溢れさせた。
円を描くように襞をこすり形をなぞりながら、
節くれ立った指を先ほどより少し深いところまで入れる。
狭くざらざらした内側は、紛れもない純潔を訴えていた。
そのままゆっくりと抜き差しすると、絡みつく蜜が、
ぬちゅぬちゅとかすかな粘着質の水音を立てた。
「っうあ…あ〜、なんか変…」
意識をどこかへ持っていかれそうな感覚に襲われ、不安になった虎若は、
照星の胸に腕を突っ張ったが、少しの抵抗にもならない。
いつしか二本に増えていた指は角度を変え、折れ曲がり、執拗に中を探る。
少しずつ押し広げられた肉の狭間から、愛液が糸を引いて伝い落ちた。
一旦指を抜いて確かめると、そこは大人顔負けの媚態でもって、
名残惜しそうにひくついている。そろそろ大丈夫だろうか。
「若大夫、この後のことは分かるね」
「…は、はい…」
出来るだけ淡々と尋ねると、虎若は怯えたように唇を噛みながらも頷いた。
照星が手早く黒い忍装束を脱ぐと、虎若の視線は
露になったその肌に一瞬釘付けになったが、すぐにまた目を伏せた。
軽く鍛えた怒張を濡れた入り口にあてがうと、小さな体がたちまち強張るのが分かった。ともすれば引けがちになる腰をがっちりと押さえつけ、
半ば強引に、迫り出した先端を入れた。
「ひぃっ!うっ…」
十分に潤っていたとはいえ、まだ幼いそこは
あまりにも狭く、迎えた異物を押し出そうと強く締まる。
すぐに何かにひっかかったように、前に進めなくなってしまった。
虎若は、未知の器官に受ける、強い摩擦と圧迫感に涙まじりの悲鳴をあげた。
「い、だ…痛…っ!痛い!ちょっ!無理無理無理!
死んじゃううう!!こんなの出来るわけな…っ、あぁ…ぐっ…!」
焼き鏝を突っ込まれ、体の内側から焼かれるような痛みから
逃れようと、膝を閉じ身をよじって激しく首を振る。
「大人しくしていなさい!私だって好きでこんなことを
しているわけではないんだ。元の体に戻りたくないのか!」
咄嗟に怒鳴りつけて、はっとした。
言いようのない焦りと、突如として理不尽な状況に放り込まれた苛立ちで、
つい大声をあげてしまったが、精神的にも肉体的にも、一番辛いのはこの子なのだ。
「…ああ、違うんだ。すまない。君のせいではないのに…」
慌てて謝ると、虎若はおずおずと顔を上げて首を振った。
「僕…、戻りたいです、照星さん」
確かに照星の言う通りではあるのだ。
男に戻れなければ、家に帰るどころか学園にいられるかすら定かではない。
自分にも言い聞かせるように、彼はもう一度繰り返した。
「戻りたい…。元通りの体で、家に帰りたい。
皆と一緒に卒業まで頑張って、立派な佐武の跡継ぎに、なるんだ…。
だから…。ちゃんと、我慢します。だから、だから…」
繋ぎの言葉を繰り返すのは、緊張した時の癖だ。
「…嫌いに、ならないで下さい…」
好きでしているわけではない、という言葉を
違う意味にとったのか、その声は心細げに揺らいでいた。
照星の指に自分の指を絡め、閉じていた膝を恐る恐る開く。
「照星さん…」
懸命な態度がひどくいとおしく感じられて、照星はまるで
本当の少女に対してそうするように、ぎゅっと彼を抱き締めた。
耳朶に首筋に、そっと唇を寄せる。
とっとっ、と駆ける心音が、触れた肌越しに聞こえた。
膝の裏に手を差し入れ、太腿を抱きかかえるようにして再び挿入を試みる。
姿勢を変えたせいか、先刻よりも軋みはましになったようで、
一度は侵入を拒絶した膣は、徐々に照星の銃身を飲み込んでいった。
とはいえ、苦痛がなくなったわけではない。
体内に半分ほどを埋まった猛々しいものがわずかでも動くたびに、
内臓が擦り剥け、抉られるような痛みが襲い、閉じた目からぼろぼろと涙が落ちた。
「ひっ…あぅん…っ…くぁっ…」
音のするほど強く歯を食いしばり、それでも泣き顔は見せまいと、虎若は
朦朧とした意識下で必死に顔を覆い、下腹を支配する吐き気にも似た嫌悪感に耐えた。
山型に開かされた足の爪先に、力がこもる。
長い時間をかけて狭い膣内にようやく全部収めきった時には、
虎若は息も絶え絶えという状態だった。
色づいたばかりの果実のような、少女の甘酸っぱい匂いにまじって、
破瓜を知らせるかすかな鉄臭さが漂う。
「若大夫、大丈夫…」
「……じゃ、ないです…」
「だろうね…」
しばらくそのまま動かずに、硬めでこしのある真っ直ぐの黒髪を指でといてやる。
少しずつ落ち着いてくると、虎若は目尻を指で拭い、照星の顔を見上げた。
「照星さん…おかしなことに巻き込んでしまってごめんなさい」
こんなに苦しい思いをしてもなおいじらしい言葉に、胸が締め付けられた。
「いいんだ。若大夫のせいじゃない」
子供らしいぽてっとした下膨れの柔らかい頬を撫で、
唇の崚線を優しく指でたどると、それを前歯で甘噛みしてきた。
初めて会った時、彼はこの大事な歯を欠けさせたせいで、
父親に家を追い出されていたことを思い出す。
「歯、きれいに直っているじゃないか」
からかうと、虎若は恥ずかしそうに少しだけ笑った。
その頬に残る涙の跡を、そっと舌で舐めとってやる。
くすぐったそうに身じろぎするのにも構わず、やがて頬から
涙の筋を伝ってだんだんと降りていき、薄い唇を塞いだ。
「んん…ッ」
浅い口づけから次第に深く。歯列を割って舌を入れる。
勉強の出来はいまひとつどころかいまふたつだが、さすがは
実戦に強いは組の一員と言うべきか、こちらの方の勘はいいらしい。
すぐに応えて、自分からも積極的に舌を絡ませてくる。
「あと少しの辛抱だ。頑張れるか?」
「はい」
彼の体の緊張が幾分解れてきたところで確かめると、健気な返事が返ってきた。
照星は、ゆっくりと抽送を再開する。やみくもに腰を前後させるのではなく、
膣壁をぎゅっと押し、その反応を逐一待って次に移るような丁寧な動きだ。
やがて、虎若の奥底からはじわじわと切ない焦燥感が湧いてきた。
ついさっきまでは単なる痛みしかなかった下腹に渦巻き広がる熱。
「ふぅ、あ、しょ、せぇさん…」
不規則に乱れた息の中に、明らかに苦悶に以外の理由による喘ぎが混ざる。
熱さと同時に、一筋のぴりぴりした寒気が背筋を走り、彼は肌を粟立てた。
「はあ、あ、…うわっ、なっ、なんかくる…、やだ、怖い…っ!」
無性に不安になって、うっすら汗の浮かんだ照星の背に腕を回した。
張り上げる声に合わせて、蜜壷もきゅうきゅうと収縮する。
その動きに追い立てられるように、照星の猛りもたわんだ。
「大丈夫、大丈夫だから。私がついてるから、怖くはないだろう?」
「…んぁ、ど、どっちかっていうと、照星さ…の顔が、怖いんですけ、どっ…」
安心させてやろうと思ってほほ笑みかけると、最後の最後で
ほんの少しだけ余裕が出てきたのか、予想外の憎まれ口が返ってきた。
滅多なことでは表情を変えない照星がむっとした顔になったのを
見てとると、虎若は赤くなった目元をほんの少しほころばせた。
やがてその体内におこりのように激しく長い
震えが押し寄せ、照星の吐精を受け止めた。
ぐったりと体を弛緩させ、焦点の合わない視線を彷徨わせる小さな子供。
照星はその肩を労わるように抱き寄せた。
「…あ…僕…」
「よく頑張ったね、若大夫」
「ほんと、に…これで……?」
「ああ、きっとね」
(それに、もしものことがあっても、何一つ心配することはないよ。
万が一、若大夫が“若大夫”に戻れなくても、きっと私が守ってやるから)
半分手放した意識の中で、虎若は確かに照星の優しい声を聞いた。
ふと漂った火薬の匂いにひどく安心しながら、彼は静かに眠りについた。
翌日、虎若が長屋へ戻ると、待ちかねていた級友達がわっと駆け寄り口々に声をかけてきた。
「もう授業にも出られるの?」
「寂しくなかった?」
「やっぱりは組は十一人でなくちゃね」
「はいこれ、休んでた間のノートの写し」
「庄ちゃん、さすが学級委員!」
一通りのお帰りの挨拶が止むと、虎若ははにかんだ笑みを浮かべ…
…薄く頬を染めて、彼らには聞こえないようにぽつりと呟いた。
「…僕…もう一回はしかになってもいいかも…」
同じ頃、佐武村では照星が盛大なくしゃみをしていたのは、お約束である。
*
長々と失礼しました
>298
GJ!
ストーリーがあってキャラがちゃんと
原作どうりの性格なのがよかった
心理描写がうまいけど、もしかして女の人?
GJすぎる!
ちゃんと虎和歌してる・・・つかもう虎和歌をまともに見れねー!!
エロだけでなく読み物としてもすごくよく出来てて
面白かった!!
伝様ファンなので、チラリと出てきた伝様にまで萌えさせていただきました。
ごちそうさま!
GJGJ!
虎若かわいいし照星さんかっこいいし大変よく萌えさせていただきました
皆GJ!最近は良い作品が多くて嬉しい限りだw
なんかやたら照星さんが格好良くて虎若が可愛くて困るww
そういえば利吉×シナはもう続きないのかな…?楽しみにしたんだが
とりあえず総女体化は組も期待してる!
虎若カワユス(*´Д`)
絶対女体化似合わなそうなのに違和感ないのがすげえwww
あと言われてみれば本当に原作でも「あのあの」って何回か言ってるんだよな
特徴つかむの上手いなー
最後のウホッ!フラグ(?)で噴きましたw
突庵×照代で何故か癒されてしまったwエロなのにww
おしおき吉野コマ、誰かいきませんか…神様いきませんか…
「そんな事言うのは、この口か?」
「ご、ごめんなさぁい、吉野せんせ〜ぃ」
>271を狂おしいまでに北石照代。
学級委員長ってエロい職業だと思うんだが、誰か優等生庄子たんを書いてはくれないか。
照代かわいいよ照代
可愛いだけじゃない、なんか萌える
ほっしゅ
282=298です
>>299 -
>>306 ありがとうございます
虎若はは組で一番贔屓の子なので無駄にがんばってしまいましたw
それと
>>306の吉野×小松田のさわりの部分だけ思いついて
書いてみたので、投下させてもらいます
何度も連投スマソ、イメージと違っていたらこれまたスマソ
*
「今日こそは許しませんよ!」
夜も更け、低学年の生徒の大半が眠りについた頃…
忍術学園の事務室に、厳しく張りつめた叱責の声が響いた。
声の主は、学園の事務処理業務の総責任者である吉野作造、
そしてその怒声を受けているのは…やはり、と言うべきか、ヒラ事務員の小松田であった。
しかしその光景は、明らかに単なる説教とは異なっていた。
小松田は、裸で四つ這いにさせられているのである。
白い肌が暗がりに映え、時折ゆらめく燭台の灯が
その上に赤い指を這わせる様が、異様な艶めかしさを醸し出していた。
吉野の声がびりびりと空気を震わせるたび、小松田の背や肩もつられてびくっと跳ねる。
学園のくノ一と比べると明らかに鍛練不足のひ弱そうな体には、
まだいくらかの幼さが残るものの、乳房や腰の描く軌跡は、
すでに男を誘うに事足りるだけの柔らかさを備えていた。
「ご、ごめ…なさ、ごめんなさい、吉野先生!」
先刻から、小松田は必死に一つの言葉だけを繰り返している。
その声は今にも泣き出しそうに裏返っており、ひどく憐れみを誘うものだったが、
吉野は顔色一つ変えることなく、おもむろに手にしていたハタキを振り上げた。
ひゅっと空気を切る音がするなり、彼女のぷりんと
丸い尻に、ハタキの柄がしたたか打ち付けられる。
「ひいっ!」
小松田が悲鳴をあげ、その体はいっそう大きく跳ね上がった。
しかし、吉野は手を止めない。
二度、三度、腕を振り上げては下ろす動作を
繰り返しながら、苦々しく絞り出すような声で言う。
「小松田君…君って娘は…!
君は確かに十の内九までは失敗するダメ事務員だけれど、
仕事に賭ける情熱だけは本物だと思っていました。それなのに…」
「違う!違うんです!誤解です、先生…っ!」
「言い訳をするんじゃない!」
すでに完全に泣き声になっている小松田の訴えを遮り、結い上げた髪をぐいと引っ張る。
細いうなじから背にかけて、彼女の上半身が弓なりに
反り返ると、つんと上向きの胸の形が際立った。
311 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 18:47:28 ID:R0+MIoGx
ほしゅ
吉野先生の夜のオシオキがキタキタキタよ!!
オナノコ小松田かわいそうw何やらかしたんだww
続きも期待!
313 :
婦人会:2007/05/03(木) 12:43:58 ID:3a1z/ViJ
忍術学園も休みに入り、一年は組の担任教師である土井半助は借りている長屋に帰っていた。
今回はきり丸は団蔵の家でバイトするだとか言って加藤村に行ってしまった。家事全般をこなしていた子供がいないので、すべて自分でやらなければいけないのは大変だが、それでも大量のバイトを手伝わされるよりも余程ましだ。
そんなわけで半助は今回の休みは悠々自適に暮らしていた。
ある日半助が夕餉の準備をしていたときであった。
「半助―!」
お馴染の怒鳴り声が響く。
「うわっ!隣のおばちゃん!」
「私だけじゃないよ」
「ええ?あっ!婦人会のおばちゃんたち?」
なぜ?と半助は思う。今回はきり丸もいないし変な騒ぎも起こしていないというのに。
そんな半助を無視して
「最近きりちゃん見かけないけど住み込みのバイトかい?」
と、おばちゃんが尋ねる。
「え、えぇ、まぁ、友達の家に…」
「よし、それなら話は早いわね。半助、あんた脱ぎなさい」
「なんでいきなり!?」
「あんた、いつも変な騒ぎ起こしているでしょうが。その代価を体で返してもらうのよ」
そんな滅茶苦茶な!と半助は心の中で叫ぶ。あの騒ぎは全て生徒たちが起こしたものだ。何故私が!
そんなことを考えているうちに裸にされてしまった自分に気づく。
「ふふ、やっぱり若い子はいいわね」
「さ、私たちも脱ぎましょ」
そう言っておばちゃんたちもするすると着物を脱ぐ。
垂れた乳やら弛みまくった腹が露になる。
「う…」
思わず吐き気がする。あの体とヤるのか…その前にあんなので勃つのか?
半助は心配になった。
「半助、あんた私たちの弛んだ体を見ても勃たないんでしょ」
「ははは…」
図星を指されて力なく笑う。
「でもねぇ、そこは年の功よ。私たちの技術を見くびってもらったら困るわ」
そう言って半助の自身をしゃぶり始めるおばちゃん。
確かに上手い…と半助は恍惚としながら思う。もしかして目を瞑っておばちゃんたちの体さえ見なければ、とても美味しい状況なのかもしれない、とも思う。
だがそれは甘い考えだった…なにしろ相手は若い男に飢えたおばちゃんたち。
それを全員満足させねばならないのだ。
「あのぉ、おばちゃん。もう出ないんですけど…」
「何言ってんのよ。今すぐ元気にしてあげるわよ」
精を搾り取られ半助はフラフラになってきた。
結局、おばちゃんたちによる激しい搾取は翌朝まで続いた。
休み明け、げっそりとやつれた担任教師を見た生徒たちは、先生のために精一杯勉学に励んだらしい。
いきなり思いついて書いてしまったけど…
なんだこりゃ…
土井先生…こんな感覚は前スレの鬼畜乱太郎以来だ
最近女体化ばっかであきあきしてたからこんな笑いとパワーのある作品を待っていたのだよ
女体化が多すぎというのは同意だけど、リクエストされたから
書いてる職人さんもいるわけだし需要もあるんだろう
元がこども向けなんだから、エロが読めるだけでもありがたやじゃないか?
一々文句つけてたら投下してくれる人がいなくなるぞ
「きりちゃん、これ飲んで」
乱太郎が白い粉を盛った小皿を持ってきた。
「…なんだよ、その粉」
あからさまに嫌そうな顔をしてきり丸は言う。
「麻酔薬。初めてじゃあ痛いだろうから」
「そんなものいらねぇ。余計な情けをかけるな」
冷たく言い放つ。乱太郎に裏切られたことを恨んでいるのであろう。
「はっ、優しい振りして資料探し手伝っていたけど、所詮お前も…」
乱太郎が口を抉じ開け粉を注ぎ込んだためにそこで言葉は途切れた。
吐き出す前に金吾が水を飲ませてくる。
「お前ら…」
悔しそうに二人を睨み付けるが、飲んでしまったものはしょうがない。
その顔を見て乱太郎は胸がチクリと痛んだ。
(僕は嘘はいっていない)
そう自分に言い聞かせる。
白い粉の正体は阿片。一応中毒にならないようには加工はしてある。しかし、
そんなものを飲ませたらどうなるかは目に見えている。
今は気丈に振舞っているが、じきに狂態を晒すのだろう。
「で、お前らの内の誰とヤればいいんだ?」
縛られて床に座っているきり丸が言う。
「え?」
何人かが問い返す。
「俺は五人とヤれば元に戻るんだ。お前ら全員を相手にする必要はねぇ」
その言葉に八人は顔を見合わせる。
「何言っているんだよ。僕たち全員が相手をするにきまっているだろ」
庄左ヱ門が言い出す。
「誰か三人だけ除け者になったら後からしこりが残るだろ。この場にいない喜
三太としんべヱはしょうがないけどさ」
「よくわからないけど結局お前ら全員にヤられるわけか」
ため息を吐きながらきり丸は嫌そうな顔をした。
「で、誰からだ?とっとと済ませてくれ」
「うーん、流石に全員で一斉にってわけにもいかないし…」
「二人ずつ組になるのにしたら?」
「待て、全員が見ている前でか?」
「そうだなぁ、それもなぁ…」
「あ、兵太夫と三治郎の地下室を使おう」
「ねぇ、何にも感じないのか?」
流石に嫌がって身を捩るきり丸の花芽を触りながら兵太夫が言う。
「感じるも何も。ただ触られているとしか…」
「じゃあ、これは?」
いきなり庄左ヱ門が乳首を摘まんできた。
「痛っ!」
思わず顔を顰める。
「痛い?気持ち良くない?硬くなっているけど」
勃ち上がった先端を指先で転がされ、軽く歯を立てられる。
「痛いだけだ!放せ!」
「大丈夫。今からもっと痛い目に会うから、そんなの大したことないよ」
一向に濡れない秘処を兵太夫がぞろりと撫でる。
次いで舌が這わされる。生温い舌が侵入してきて肌が粟立つ。
「やっ…苦し…」
更に指で割れ目を押し広げられる。圧迫感が気持ち悪くて知らず知らずの内に
涙が零れる。
「兵太夫そっちはどう?」
乳房を弄っていた庄左ヱ門がおもむろに尋ねる。
「んー、全然駄目。取り敢えず唾塗ったけど濡れない」
「ふうん、悪いけどもう挿入れさせてもらうよ。初めてだからいくらやっても
濡れないんだろ」
「…っ!」
庄左ヱ門の言葉に青ざめる。
「待てよ!なんで庄左ヱ門が先なんだよ?」
兵太夫が不平を漏らす。
「だって、じゃんけんで一番になったの僕だっただろ」
確かに庄左ヱ門の言うとおりだった。
渋々兵太夫は後ろからきり丸を抱きかかえる。
兵太夫の膝に座らされたため、背中に先走りを滴らせているモノを擦り付けら
れ思わず振り向く。
だが、庄左ヱ門に脚を広げられ顔を戻す。
閉じた入り口を広げられ一気に貫かれる。
「ひ……!痛っ!…」
引き裂かれるような痛みに気を失いそうになる。
後ろから兵太夫に抱えられているので、後ろに逃げようにも逃げられない。
「お前のためだ。悪く思うなよ」
という声と同時に中のモノが抜き差しされる。
狭い上に濡れていない襞を擦られ激痛が走り、痛みと屈辱で涙が零れた。
せめて声を上げるまいと思い、頬を撫でていた兵太夫の手を引き、腕を噛む。
いきなり噛み付かれて
「ぎゃっ!」
という変な声を上げた兵太夫はそれでも
「痛ければ、痛いって言えばいいんだよ。お前はいつも我慢するんだから」
と、言って涙を舐め取ってやる。
暫らく目の前が真っ赤に焼けるような痛みと熱さに耐えていたが、生娘特有の
感触を堪能していた庄左ヱ門も限界らしい。
「出すよ…」
という声と共に中で庄左ヱ門が弾けるのが分かった。
萎えたモノを抜き取り
「ごめんね、痛かったよね」
と、頭を撫で、指先で涙を拭い取ってやる庄左ヱ門。
「庄ちゃんは荒いんだよ」
休む間もなく、後ろから自分を抱えていた兵太夫が体を前に倒してくる。
腰を掴まれ破裂寸前になっていた兵太夫の怒張が突き込まれる。
「くっ……!」
庄左ヱ門の残滓で多少は滑りが良くなっているとはいえ、やはり衝撃が走る。
しかも、余程我慢していたらしい。兵太夫の動きは庄左ヱ門の比ではなかった。
「おい!もっと…ゆっくり!…ばかっ…」
「さっきからずっと我慢していたんだもん。二回目は手加減するから今は辛抱
して?」
「…な!二回目!?…っあ!」
兵太夫の迸りを感じ取り、思わず声を上げる。
「そろそろ阿片が効いてきてもいい頃なんだけどな」
兵太夫が乳房に手を回し、物理的な刺激で赤く色付いている突起を人差し指と
中指で挟み込んでくる。
途端、蜜壷がじわりと濡れるのを感じ、きり丸は狼狽した。
兵太夫もそれに気づいたらしい。いつの間にか硬度を取り戻していたモノが再
び抽送を繰り返す。
きり丸の体を横に転がし、片足を肩に担ぎ上げ楔を打ち込んでくる。
脚絆を外し剥き出しになった足を丁寧に舐め上げる兵太夫。
「あっやぁ…だめっ!もっとぉ…!」
濡れた嬌声が地下室に響く。
だが庄左ヱ門は面白くなかった。自分相手のときには聞かせなかった可愛らし
い声を兵太夫相手に上げているのが許せない。
口を塞いでやろうと、喘ぎ声に反応して勃ち上がっていた怒張を、半開きにな
って涎を垂らしている口にあてがう。
「うぐっ!」
いきなり喉まで押し込まれてきり丸は呻く。息ができず苦しい。
兵太夫に突かれて、それに耐えるので精一杯だというのに。
鼻で息をする余裕などなく、酸欠になりかけたところで、ようやく凶器が抜き
取られる。
次いで
「舐めて」
と、静かな声が聞こえる。
根元を両手で掴み、ゆっくりと舐め上げる。
そうこうしているうちに絶頂が近づいてきたらしい。庄左ヱ門のモノを握る手
の力が強くなる。放っておくと握り潰されると危惧した庄左ヱ門は慌ててきり
丸の手を外す。
「やぁっ…!兵っ太夫…もうっ!…」
がくりと頭が落ち、床に黒髪が広がる。その黒い扇に庄左ヱ門は己の白い欲を
散らした。
「イったみたいだね」
兵太夫も自分のモノが締め付けられるのを確かめながら、精を吐き出した。
「あと六人耐えて。元に戻るためだからね」
まだ、ぼんやりしているきり丸の額に音を立てて接吻しながら兵太夫が言う。
そのまま二人が地下室から出て行くのが見えた。
ガタリとわざと音を立てて乱太郎と虎若が地下室に入ってきた。
きり丸は自失しかけていた頭で、それでも乱太郎の姿を確認すると、キッと睨
み付けた。
「怖い顔するねぇ」
乱太郎が仕方なさそうに笑う。
「裏切られた挙句、阿片まで飲まされればな…」
地の底を這うような声できり丸が言い返す。
「…あぁ、ばれた?でも痛み止めにはなっただろ?」
「……」
「まぁ、いいや。始めようか」
虎若がきり丸の腕を掴み、手首を頭の上で一纏めにする。
「どんなふうにして欲しい?僕体柔らかいから、なんでもいいよ」
乱太郎が顎を掴み尋ねる。
嫌悪感が沸ききり丸は乱太郎の指に噛み付いた。
「何するんだよ!」
指をさすりながら乱太郎が怒鳴る。
「触るな」
吐き捨てるようにきり丸は言い放った。
「きかん気は健在か」
虎若が言うと
「じゃあ、この際気のきかなさを直そうか」
と、乱太郎が面白そうに言って外に出て行った。
帰ってきた乱太郎の後ろに伊助と三治郎がいるのを見て、きり丸はギョッとす
る。
「乱太郎に話は聞いたよ」
「余計なことするな!」
笑う三治郎に怒鳴り返す。
「…んっ…」
乱太郎の上に跨らされ屹立を飲み込まされる。それと同時に虎若が手を放して、
乳房を掴んでくる。きり丸は苦しげに眉根を寄せた。
体を震わせながらも必死で耐えていると、顔の両側から怒張が突き出された。
「僕たちとも楽しもうね」
伊助が唇を指でなぞる。
きり丸は大人しく二人のモノを手で片方づつ掴み、舌を這わせる。
もう、幾度犯されたかわからない。いつまでこんなことが続くのか…ときり丸
は霞む頭で考える。
自分が大人しくしていればこの四人とはこれで終わりということなのだろうか。
だが…それも癪だ。
ほんの些細な仕返しでいい。自分を犯し尽した、この四人に復讐できれば…
だが、この状態でどうやって…
後ろからは乱太郎に圧し掛かられ、口は虎若のモノで塞がれているこの状態で
は。
いちかばちかだと思い、きり丸は自分の口内を犯すモノに目一杯歯を立てた。
糸切り歯を当て皮を食い千切る。
虎若の断末魔の絶叫が狭い地下室に響き渡り、血がタタッと床に散った。
「おい!平気か!?」
伊助と三治郎が走り寄る。
「きり丸、やりすぎだろ!」
怒鳴る乱太郎。
しかし、きり丸は涼しい顔で
「噛み切ったのは皮だけだから。血止めでも塗っておけば大丈夫だろ。
それより、自分の身を心配したらどうだ?」
と、くすりと笑う。
「…僕?」
乱太郎は背筋が寒くなると同時に自分のモノを締め付ける力が強くなったこと
に気づいた。
「…!…まさか…」
「気付くのが遅ぇんだよ!」
言い終わらぬうちにきり丸は乱太郎をしっかりと咥えこみ、体を捩った。
自身が捻られ乱太郎は白目を向いて倒れる。
身悶える虎若と乱太郎を介抱しながら伊助と三治郎が自分を睨み付けてくる。
本当はこの二人にも仕返しをしてやりたかった。
しかし、もう体が動かない。
四人のうちの二人にだけでも復讐ができた。それだけでもよしとしよう。
そうきり丸は思いながらゆっくりと目を閉じた。
部屋に足を踏み入れた金吾と団蔵は立ち込める饐えた臭気に思わず息を止めた。
「こりゃあ…想像していた以上だな…」
「あぁ…最後だからある程度は覚悟していたけど、これは流石に…」
頭巾を被っていれば覆面をするところだが、休日故に今は私服。
とりあえず手拭いで顔を覆い、気絶しているきり丸に近づく。
「おい、起きろ」
体液で汚れに汚れた体を揺する。しかし、疲れているのであろう。一向に起き
る気配を見せない。
ふと金吾が
「なぁ、風呂に連れて行かないか?」
と、言い出した。
「他の連中にバレたら大騒動だぞ」
団蔵が反論する。
「いや、昨日の風呂掃除当番は伊助と喜三太だっただろ?だから今日の当番は
きり丸と僕だ。風呂を開放する時間まではきり丸と僕しか中に入られないはず
だよ」
そう言って、金吾は昨日喜三太から渡された鍵を見せる。
「そっか、確かにこの部屋の臭いは凄いしな…」
団蔵が頷いた。
脱ぎ捨てられていた服を着せ、汚れた髪は手拭いを被せて隠す。
ぐったりしているきり丸を背負い、足早に風呂場へ向かった。
風呂場に着き内側から錠を下ろす。
身に着けているものが少なく、早々と裸になった団蔵が、服を脱がせたきり丸
を抱え、浴室に入っていく。
「気絶して大人しくしている内に洗ってしまおう」
そう言って手桶で湯をかける。
髪に付いている汚れも落とし、粗方きれいになった所で金吾が割れ目を広げる。
と、おびただしい量の白濁液が流れ出てきた。湯を何度かけても流れ出てくる
液に業を煮やした団蔵が
「ちょっと乱暴だけど」
と、きり丸の体を湯を張った大盥に入れ、指で中身を掻き出す。
すっかり体を清めたが、それでもきり丸は目を覚まさなかった。
そんな姿を眺めている内に悪戯心を起こしたのか、団蔵は白い肌に吸い付き赤
い花を散らした。
「団蔵!そりゃ不味いって!痕は残さないようにって皆で言っていただろ?明
日は水練の授業があるんだから!」
金吾が慌てる。
「そうだっけ?でも付けてしまったものは仕方ないだろ。それにこんなこと、
大人しくなっている今しかできないよ」
反省する素振りのない団蔵に金吾は憤ったが、それでも付けてしまったものは
どうしようもない。幾つ付けるも同じ。と金吾も赤い痕を描き始める。
「う…」
二人が乳房、首、二の腕などあちこちに赤い花を咲かせたところで、ようやく
きり丸は目を覚ました。
「気付いた?」
金吾が嬉しそうに自分の顔を覗き込んでくる。その顔を見ながら、なぜ自分は
風呂場にいるのかと思う。確か女になった自分は地下室で陵辱されていたはず
だ。
そんなことを考えていると団蔵が
「あんまりにもお前が酷い状態だったからここに連れてきて洗ったんだよ」
と言ってきた。
確かにベトベトだったはずの体がすっかりきれいになっている。だが、まだ口
の中が気持ち悪く、きり丸は何度も口内を濯いだ。
濯ぎ終わり、一息吐いていたところで金吾が頬に接吻し
「全然目を覚まさないから心配したんだぞ」
と、濡れて頬に貼りついていた髪をかきあげてきた。
「でも、もう目も覚めたことだし楽しもうか」
言うなり団蔵が口付けてきた。抵抗する間もなく歯列を割られ、団蔵の舌の侵
入を許してしまう。
「んっふ…」
舌を絡め取られ、体の力が抜ける。崩れ落ちる体を団蔵に抱き留められる。思
う存分きり丸の口腔内を味わってから団蔵は唇を離した。
「っはぁっ…」
ようやく解放されてきり丸は大きく息を吐く。
後ろから金吾が乳房を掴んできた。
「団蔵、次は僕の番。お前が上の口を味わったんだから僕は下の口をもらう」
そう言われ、団蔵は滑らかな肌が自分から離れるのは名残惜しかったが、金吾
にきり丸を渡す。
金吾は自分の腕の中でぼんやりしているきり丸の足を掬い、床に押し倒した。
きり丸が体制を整える前に、仰向けになった自分の体の上に互い違いになるよ
うにきり丸を引き上げ、背に手を回す。
「おい!何する気だ!」
下から手を回され抜け出そうにも抜け出せないきり丸は、自分の下にいる金吾
に怒鳴る。
「知りたい?」
秘処を眺めていた金吾が背に回していた腕を腰に下げてきた。
そのまま割れ目に舌を伸ばす。
「や…め…そっ…」
中で弾力のある舌が蠢き、襞を執拗になぞられ弱々しく喘ぐ。
体に火が点き、蜜壷の奥が濡れてくる。
「行儀悪いな、こんなに涎垂らして」
ふいに秘処から口を離した金吾が、敏感になっている箇所をなぞりながら溢れ
出た蜜を舐め取る。
「んうっ…」
「駄目だよ。ちゃんと金吾も気持ちよくさせてやらないと」
団蔵が頭を撫で、金吾の屹立を口に含ませる。
上から押さえつけられ頭を上げられないので自棄になって慰める。
だが、金吾の
「もっと舌使って」
という不満そうな声に腹が立ち、食い千切ってやろうかと思ったところで団蔵
が
「そろそろいいだろ?」
と、きり丸の涙を拭ってやりながら金吾に言う。
「そうだな」
と、きり丸を支えて立ち上がらせる。そのまま湯べりに手をつかせ、後ろから
金吾は押し入った。
「あぁっ凄いっ!もっと…」
二人に限界まで熱くさせられていた体がやっと楽になる。
金吾が後ろから突き上げるたびに水音が響く。
湯船の中にいる団蔵が赤く色付いている胸の突起に吸い付いてきた。
それでも刺激が足りず、腰を掴んでいた金吾の手を取り、膨らみきっている陰
核に触れさせる。
「あっ…だめ…」
「お前が触らせたんだぞ?」
誘導された箇所を金吾は愛撫する。
次の瞬間、強すぎる刺激によりきり丸は果てた。
「僕まだなんだけどな」
ぐったりしているきり丸の耳朶を噛みながら金吾が囁く。
「え、でも…」
きり丸が何か言おうとする前に中を満たしていたモノが抜き取られる。
「ぁっ…」
そのまま仁王立ちになっている金吾の前に膝まづかされ、口腔を犯される。
「さっきよりは上手いかな」
怒張に舌を這わせるきり丸を見下ろし金吾が呟く。
「ん…」
舌を使えと言われ、その通りにする。
霞んできた頭に金吾の
「飲め」
と言う声が響き、吐き気がしたが、噎せながらもなんとか金吾の精を飲み干し
た。
やっと金吾から解放された体を湯船に入れられる。
ふらつく体を団蔵が支えてきた。
「おい、平気か?」
自分が手を放すと沈んでしまいそうなきり丸に団蔵は尋ねる。ここでコトを始
めてしまうと、確実に溺れてしまうだろう。
当のきり丸は返事をする気力もないらしく、問いかけにも答えない。
しばらく考えていた団蔵だが何かを思いついたらしい。
自分の腕の中にいるきり丸を抱き上げ、ひとまず湯船から出る。
洗い場に行き
「休憩ついでに体でも洗おうか」
と、きり丸を座らせ言う。
「…体なら…さっきお前たちが洗ったんだろ…」
「さっきは僕たちが洗ったけどさ、今度はお前が洗うんだよ」
そう言いながら団蔵は仰向けに寝転がる。
「背中を流すんじゃないのか?」
きり丸は取り敢えず手拭いで団蔵の体を洗う。
「ああ。違う」
団蔵に手を止められる。
「お前の体で洗うんだよ」
「体でって…どうやって…」
「体でって…どうやって…」
「こうやって」
そう言われ体に米糠を塗りつけられる。愛撫さながらの手つきで塗りたくられ、
体がピクリと揺れる。
「さ、洗って?」
団蔵の体の上に寝そべらされ、ようやく意味を理解し、ゆっくりと団蔵の体に
己の体を擦り付ける。
敏感になっていた乳首が擦られ体が跳ねたが、それでも眉根を寄せて、団蔵の
体を洗う。
おもむろに団蔵が秘処に手を伸ばしてきた。そのまま密壷に指が入り込み、中
に隠れていた幼い花弁を引きずり出される。
「何すっ!」
体が強張る。
「なぁ、ここでも洗ってくれよ」
足を引かれ、団蔵の上にドサリと跨らされる。
仕方なく団蔵の体に秘処を滑らせる。
「………!…」
引きずり出された花弁が擦れ、声にならない悲鳴を上げる。それでも無意識に
体を動かしてしまう。
「そろそろ本番いこうか」
体が震え、動きが遅くなったところで団蔵が声をかける。
腰を掴み一気に貫き、そのまま団蔵は体を起こした。
「団…蔵っ…」
きり丸は団蔵の背に腕を回し、首に齧り付いた。
噛み付かれた痛みに顔を顰めながらも団蔵はきり丸の足を抱え上げる。
「っ!」
団蔵を咥え込んでいる秘処に全体重がかかる。少しでも挿入を浅くしようと腕
に力を込めてもみるが、体を激しく揺さぶってくる団蔵の前にはそれも虚しい
抵抗だった。
「団蔵っ…待っ!あぁっ!」
根元まで飲み込まされついに達する。
すかさず団蔵が足を下ろし、爛れた襞を擦りながら体を反転させてくる。
「よ…せっ…いい加減に…しろっ!」
抽送を繰り返し始める団蔵に怒鳴る。
「やめて欲しい?」
団蔵が動きを止め、後ろから乳房を弄りながら聞いてくる。
「やめたくないよね。だってお前の中こんなに熱いんだから」
その通りだったが、面白そうに言う団蔵に「はい、そうです」と素直に言うの
も癪で黙りこくる。
「ま、嫌って言ってもやめないけど」
団蔵が再び動き始める。
「…俺を…っ殺っす気か!…」
「お前が気絶しても勝手にヤらせてもらうから、大丈夫」
「それ…こ…そ勝手に…しっろ…」
切れ切れに言い返す。
その後、団蔵の言葉通り幾度も二人に貪られ、ついにきり丸は意識を飛ばした。
「あーあ」
団蔵がつまらなそうに溜め息を吐く。
「まぁ、やってやれないことはないだろう」
そう言って金吾が抱いてみるも、反応がなくつまらなかったので一度で飽きて
しまった。
仕方ないので体を清め、寝巻きを着せてやる。脱衣所に筵を敷いて寝かせてや
った。
その日、目を覚まさなかったきり丸に代わり、団蔵は当番でもないのに金吾と
風呂掃除をする羽目になるのであった。
ずっと前に書いた175の続き
実際にこんな小5たちがいたら嫌だな…とは思う。
そして文章が物凄く下手で申し訳ない。
矛盾点は適当に流してくださんせ。
自分でもわかっているから。
この後、また変な薬飲まされて成長させられて
上級生とでも絡む話も考えてあるけど
流石に需要がなさそうなのでやめた。
316と317の間に入るはずだった部分
結局、じゃんけんで一番手は庄左ヱ門と兵太夫に決まったらしい。
二人に連れられてきり丸は地下室に下りる。
兵太夫が明かりを灯すと、強張った表情が闇に浮かび上がった。
庄左ヱ門と伊助の部屋にいたときは強気だったが、やはり恐ろしいのであろう。
普段は見せないそんな様がなんだか可愛くて兵太夫は襟元に手をかけた。
「なぁ、いい加減縄解けよ。脱がせられなくて困るのはお前らだろ」
「そうだね。もう逃げないよね」
そう言って庄左ヱ門が懐刀で縄を切る。
この瞬間を待っていた。
途端きり丸が、前方にいた兵太夫に踊りかかる。
肩を掴み床に額を叩きつけ、鳩尾に突きを入れようとしたところで、庄左ヱ門
が懐刀を喉に当ててきた。
「二人相手だよ。諦めなって。往生際の悪い」
「そうそう、男に戻るためだろ?」
イテテと頭を抑えながら兵太夫が起き上がる。
「ひっどいなー、たんこぶになっているよ」
言いながら帯に手をかける兵太夫。
短い四幅袴を脱がせる庄左ヱ門が
「ねぇ、さっきの白い粉さ、実は阿片だったんだけど何ともない?」
と尋ねてきた。
「はぁ!?胡散臭い薬だとは思っていたけど、そんな危ない物だったのかよ?中毒になったらどうしてくれんだ!」
「あぁ、加工してあるから中毒の点は大丈夫。でもその様子だと全然効いてい
ないみたいだね。効くまでに時間がかかるのかな」
そう言って今度は自分の服を脱ぎ始める庄左ヱ門。
「そう。じゃ、痛いかもしれないね」
いつのまにか服を脱いでいた兵太夫が言いながら、きり丸の脚の付け根に指を
這わせてきた。
GJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJ!!!!!!
ブラボーですぅ!!!!いいね、ここまでやってくれてホント萌えたw
330 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 18:14:59 ID:PVYmFa+C
うん。めちゃくちゃある。
332 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 22:40:47 ID:2GcOXmWw
お相手は誰がいいですかね
滝夜叉丸
334 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 23:55:58 ID:k7lwRA50
仙蔵
保守。
利吉×シナの人と女小松田の人はもう書き込んでくれないのかな…
女小松田君の名前は・・・やっぱ秀子(ひでこ)?
普段気が強くて偉そう奴を女体化させて強姦したい
兵太夫とか三木とか
腐女子臭がしてまいりました
腐女子って、すぐ男同士のキャラくっつけてホモ妄想する女のことじゃないの?
俺の認識間違ってる?
ぶっちゃけ腐女子臭嫌いな人はこのスレ向いてない気がする。
>340
何を今更w
そもそも(女キャラが少ないとは言え)女体化話ばかりな時点で
半分腐女子用スレみたいなものじゃまいか
全部とは言わんが確かに
文字媒体なんでビジュアルとして女体感じるわけでもなし
名前も当然そのままで余計に腐女子の隠れ蓑っつーか
まーどうでもいいけど
345 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/19(土) 01:08:08 ID:E0GQP0DH
女体化以外の話が読みたい
百戦錬磨乱太郎かーちゃんの若い頃でも考えよう
女体化は普通に腐女子サイトに行けばあるし、
何より最近女体ばかりで飽きた。
くの一教室の生徒って12人いるんだな。
この前初めて知ったわ。
アニメでかないみかが声あててる女の子がゲストで出たよな。あの子可愛かった。
別に女体化でもいいけどな
エロけりゃなんでもいい
>>349 おくにちゃんだね
ファンの間では伝説のキャラと化してるw
男も女もエロ書こうなんてのが少ない世界なんだか共存しようや。801アリスレだって存在するし、過敏になりすぎ。
そしてエロにするには女キャラ少な杉。
山田夫婦とか山田母×利器値とか
11才のエロは…だしなぁ
くの一同士でやっているのが読みたい。
ユキとしおりが受けで
トモミとあやかとそうことみかが攻め。
原作のユキはとにかくやる気なさそうだ。
仕事している最中に気づいた
幻術使いの設定使えば、触手も夢じゃない事に
せっかくの春の訪れというのに、天候はあまり優れず肌寒い日が続いていた。
ミスマイタケ城嬢もそんな気候のせいか、体調を崩し、しばらく実家に帰り、養生することにした。城を出て空を見れば、今日もどんよりと灰色の緞帳が下りている。
これから低いとはいえ山を一つ越えなければならないのに、とぶつぶつ呟きながら人気のない道へと足を踏み入れた。
彼女の家に帰るには、この道を通らなければないのだが、普段あまり使われない場所ゆえに、山賊やもののけが出てきそうな、寒々とした獣道である。
早くここを抜けよう。そう思って小走りに進んでいると、突然何かに足首を掴まれた。
「ヒィ!」
蛇だったら大変だ、と持っていた杖でつこうと振り上げた途端、ずるずると脇の茂みに連れ込まれる。
「たすけてぇ!」
悲鳴を上げるも、ここは本当に人の通らないところゆえに、その声が届く事はなかった。
後に残るのは、非情な春の風だけだった。
いつもの笑顔はどこへやら。強張った表情からは朗らかな、ミスマイタケ城に輝いたそれはない。
彼女は今、自分の目の前にいるものに恐怖していた。
ミミズ、いや、それともヒルか、それとももののけか。わからぬその生き物の丈は優に彼女を越える。ヌラヌラと液体に光る肌色の体が妙にいやらしいそれは、ヤマタノオロチのように首が八本あった。
しかし目鼻はのっぺらぼうのようになく、頭のてっぺんにまるで男根のように縦に割れた溝があった。
「あ、あ、あ……。」
逃げ出そうにも、腰が抜けてどうしようもなく、ただ座り込み、その異様な生物を見つめるしかなかった。
獲物を目の前にして、一本の首がにょろにょろと彼女の懐に潜り込み、乳房をぎゅう、と締め付けた。
「きゃあっ。」
懐に入った頭は急に細くなり、ちょうど人間の指ほどの太さになると、ちろちろと乳首を弄り始める。
それに続けとばかりに、他の首も着物の隙間から入り込み、マイタケ城嬢の体を嬲り始めた。
あるものは声がでないようにするためか、口に入り赤い舌と遊んだ。あるものは袖から入り、へその辺りをこしょこしょと擽る。もう片方の乳房を掴むものもいた。
だが多くの首は着物の下側から入ると太腿を伝い、女陰へと向かっていた。
まず一つが陰核をぱっくりとくわえ込み、ぐにゅぐにゅと揺さぶった。
「ふぁえ!あえふぇ!」
大声を上げようとするも、口を犯され満足なものはでてこない。押しつぶされ、捻られ、撫ぜ上げられ、豆は次第に硬く炒られていく。
残された三本は、更に奥へ入ろうと争っていたが、元気のよい一本が彼女の割れ目に被りついた。
「アアン!」
残った二本は諦めたように足の間から出て行くと、暴れる彼女の足と手を縛った。こうしてマイタケ城嬢は身動き一つできなくなってしまったのだ。
女陰にくっついた一本は探るように二枚貝の隙間を擽る。肉芽にいるものもその動きに合わせて体をくねらせる。
ヌッチャヌッチャと湿った体液の音が響き始め、豊満な体を締め付け始める。
「アア……アッ、ア……。」
口から零れる吐息は次第に色香を増し、マイタケ城嬢は腰をくねらせ始めた。
体中にまみれる化け物の体液が、だんだんと熱くなって行く。
桃色の蜜沼に張り付いたものは、ゆっくりと膣の中に入っていった。
「ンフッ、ン、アアン、ン……。」
前進後退を繰り返し、彼女の体を揺さぶり、子の宮の入り口を擽る。淫液が太腿を伝い、足首に絡みついたものを濡らした。
口の中に入っていたものが突然身震いを始めたかと思うと、びしゃっと、何かを吐き出した。
あふれ出たそれは、妙に乳臭く、ああ、これは精液ではないと悟ると、彼女はかすかに笑った。
「いいわよ、大丈夫……これで。」
言い切る前に、全ての首が激しく身を揺さぶった。
「アア!ダメ、ハァッ、激しく、ンンッ、うご、いチャア!」
唇の端から白色の液をたらしながら、はしたない声を上げる。
乳房を締め付けていたものはびしゃっと液を吐き出し、彼女の胸の間に身を収めると、更に激しく上下に動いた。
陰核と遊んでいたものは小さな豆に覆いかぶさると、ぐっちゅっぐっちゅと身震いする。
へその辺りで遊んでいたものは変わり者なのか、背後に回ると彼女の菊門を突いた。
「ハァッ、ハァッ、ア、ア、ヒッッ。」
狭い入り口で暴れるそれに気を取られていると、膣の中のものは負けじと蠢く。
「イク、イッちゃう!ア、アアアア!!」
ドクンと中が脈打った。入り込んだ隙間から勢いよく愛液が飛び出し、もののけの体にかかった。
彼女が満足しても、侵入した者は満足していない。更に体を押し進め、かりかりと最奥を引っかき、また高みに上らせようとする。
「も、もう、堪忍し……ハアンッ。」
二本挿しにされ、体を突き上げられる。意識はもう、はっきりしなかった。
「ア、ア、アアー!!!」
再度高みに上らされる。肉体の律動に耐えられなくなり、全ての首が白い液を彼女にぶちまけた。
霞んでいく意識の中で、マイタケ城嬢は、かすかにこれまでとは違う生臭い匂いを嗅いだ。
「ふー、やれやれ……。」
緩んだ下帯を直しながら、里芋行者は汗を拭った。目の前には、恍惚とした表情を浮かべて倒れているマイタケ城嬢がいる。
彼女の足を開き、女陰から零れる、自身の精液とマイタケ城嬢の愛液が混ざった物を匙で救うと、貝殻の中に入れた。
「幻術を使ってこんな浅ましい事を、全く、貧乏はいやなもんだ。」
全ては金欠の折に飛び込んできた、マツタケ城からの依頼のせいだった。
マツタケ城城主がこのたびの天候不順が原因と思われるインポにかかってしまい、それを直して欲しい、と家老に頼まれたのだ。
最初はそんな事は医者に頼め、と断ったが、様々な事柄が重なり、結局受けるハメになってしまった。
色々な資料を漁るうちに見つけたのが、男の精液と女の淫水をあわせたものを使った精力剤。
「ああ、全く……。」
他に心当たりがいなかったとはいえ、さすがに心苦しくて仕方がなかった。
眼が覚めれば、今まであったことは忘れ、草むらで寝ていた、と思うだろうが。
「もう二度とこんな依頼はごめんだな。」
マイタケ城嬢の体をきれいにした後、あたりに散らばっている、張り型や牛乳の入った竹筒鉄砲を片付け、里芋行者はそうそうにその場を立ち去ったのだった。
と、こんな話を仕事中に考えてたんだぜorz
へたくそですまん
なるほど、こういう手があったか…
ミスマイ密かに好きだからすげー萌えた
GJです!
きり丸の母ちゃんは輪姦されていそうだ。
365 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 00:54:02 ID:PCmXUd3B
ユキちゃんの話が読みたい
大木先生とシナ先生の房事をこっそり希望してみる。
絶対激しいよあの男はww
最近の流れはニョタを受け付けないか?
いや、このスレみてたら妙にニョタに味しめたからさ
兵太夫とか…、いや、大人しくしてるわ
>>313みたいな感じで、女になった伝子さんに襲われる土井先生が見たい。
悪夢再び…てな感じで。
ここ腐女子おおいんだな
今さらだが
370 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 16:34:56 ID:Yp+HR0/9
女体化ではなく違うのが見たい
ユキとトモミは結構あるし、兵みかが読みたい。
自分も兵みか読みたい
女体はもう秋田
そもそも、ここは数少ないノーマルCP好きの為の場所だと思っていたんだけどな。
じゃあ成長ランユキとか…
兵みか人気だね
でもみかのキャラがわからない
学園では5年生になったら房中術を習うらしい。
ならば、散々既出の乱ユキ、きりトモ、庄しお、兵みか、団そう、金あやで、
は組対くの一でどちらが先に昇天させるか対決の話を読みたい。
これはシリアスよりも笑えるのがいい。
> 学園では5年生になったら房中術を習うらしい。
同人設定じゃないのか?
作者が言ってたら泣くぞwww
そう子は文次郎相手のがいいな
原作コミックのおまけ4コマで文次郎のこと
殴ってたのってそう子だよな?
2年生なのに学園一忍者してる6年生をぶちのめす、そうこって一体・・・
>>376 オリジナル設定でそれを掲げてる同人作家は多いけど…
朝小でそんな事言えないだろ…稚児は出てきてるらしいが
つどい設定?
にしてもくノ一強すぎ
内面が強くなきゃつとまらんだろうけど男子と差がありすぎる
あのくノ一達を昇天させるなんて絶対ムリだ
じゃあ、練習でくの一に昇天させられるは組とか…
文次郎、実は女の子には弱いとか?
でも「学園一忍者してる」からなー
385 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 23:26:26 ID:zgwc5pKK
女体化きりちゃんは、小銭を与えれば何でもやらせてくれるよたぶん
きりニョタは正直あきた
女体自体もう嫌だ
388 :
アッーの日:2007/05/31(木) 00:45:27 ID:ZTQcuFiQ
ここは町と学園を繋ぐ道の途中にある団子屋。母からの愛の荷物を背負った利吉は、ぶつぶつと一人団子を食べていた。
「まったく、明日からある城に忍び込まなきゃならないのに……。」
全然家に帰ってこない父への愚痴と、重い荷物を運ばせる母への文句のせいで、団子はちっとも美味しくなかった。
「あ、利吉さんだ。」
声のした方向を向くと、そこにはいつもの乱太郎、きり丸、しんべヱの三人……ではなく、一年は組の金吾と、団蔵、それから剣術師範の戸部が座って団子を食べていた。
「やあ、金吾君、団蔵君、こんにちは、戸部先生。」
荷物を端に置き、三人が座る長椅子に団子皿を持って移動する。
「僕達、これから六道辻エ門さんの所に研ぎに出していた刀なんかを受け取りに行くんです。」
金吾はしょうゆ団子をほおばりながらニコニコと笑う。
「興味があるなら行ってみるか、って先生に誘われた時はとっても嬉しかったです。」
「量が結構あるから、僕の家から馬を借りて、運ぶんです。」
そういいながら団蔵は餡子のついた団子を口に入れた。
「ところで、利吉君は仕事に行く途中かね?」
その様子を見ながら、手に茶を持った戸部は利吉に尋ねてきた。
「いえ、実は父に荷物を届けるよう母に言われてまして……。」
お恥ずかしい話ですが……、とフリーの売れっ子は頭を掻きながら頬を染めた。
途端に戸部の顔が険しくなり、辺りを見回した後、利吉に耳打ちをした。
「そんな、行くなといわれましても……。」
団子を食べていた子供二人が、大人の方を向く。
「私はこの荷物を届けた後、仕事があるんです。こんな物を担いでなんて、そんな。」
「一日遅らせてもいい。とにかく、今日は学園に行かない方がいい。」
でも、と言葉を続けようとする利吉に、戸部は言い放つ。
「そうしないと、君は荷物を担いで仕事するよりもひどい目に遭うことになるぞ。」
剣豪の、どこを見ているか分からない目が鈍く光った。
「やめて!お願い!許してー!!」
その頃学園では、帯を解かれ、下帯を外され、下半身を丸出しにされた乱太郎がそう泣き叫んでいた。
「静かにしなさいよ!ほら、しおり、ちゃんと腕押さえて!」
まだ筋肉がつきかけたばかりの腕に力が込められる。そんな年も違わないはずなのに、女の子なのに、どこからこんな力が出せるのだろう。
「早くしてよねユキ。」
「また次の相手を探さなきゃならないんだから!」
ぱくり、と乱太郎の小さなものを銜えるユキに、皆は次々言葉をかける。
「ふぁかっふぇるってふぁ。……そろそろかな?」
眼鏡の奥の目はすっかり恍惚に浸っている。
ユキは着物を脱ぐと乱太郎の立ち上がったものと、自身の秘所をすり合わせ始めた
「あ、ああ、……あ。」
びくびくと、未熟なそれは震え、その振動にユキも身震いする。割れ目の間から液が滲み出てきたのを感じたその時、ぐっと、腰を落とした。
「「アッーーーーー!!!」」
破瓜の痛みと、初めて味わう狭さに二人は一緒に悲鳴を上げた。
普通なら、ここの場面は男が主導権を握るものだが、ユキは目をきつく瞑り、体を上下に揺する。
「ア、いや、やめて!よして!」
「女みたいな声を上げてんじゃないの!……んんっ。」
感じる場所を探り、その部分に触れるよう、体を回す。乱太郎は涙を零しながら、自由の利かぬ体にやってくる快楽に溺れるしかなかった。
「だめ、ユキちゃん、ア、アッーーー!!」
「あ、あたしもぉ!!」
二人の体が跳ね上がったかと思うと、接合点から桃色に染まった液が溢れた。
「はい、じゃあ次あたしね。」
足を押さえていたみかが、まだぐったりとしているユキの体を横に動かすと、しょぼくれた乱太郎のそれをさすった。
389 :
アッーの日:2007/05/31(木) 00:58:43 ID:ZTQcuFiQ
「どうだ、孫兵?くの一の様子は?」
三年長屋の天井裏で、息を殺して彼らはいた。
「今のところは大丈夫だ。でもどうなるかわかったもんじゃないぞ。」
小さな丸い穴から探れる景色は僅かしかない。芥子粒ほどの情報を頼りに、彼らは敵の様子を探っていた。
「去年はひどい目に遭ったよな。」
「ああ。俺なんか八人相手にさせられたぞ。」
「ほんとほんと。打ち止めにするんじゃないかって。まったく、あれじゃ淫獣だよな。」
「お前すけべだろ。」
細い声でけらけら笑う彼らを見て、左門はすく、と立ち上がる。
「なに言ってるんだお前達!攻撃は最大の防御!こんなところに隠れてても何の解決にもならん!」
「ばか!顔がでかい!」
「とにかく!俺は攻撃のための武器を取ってくる!!」
「ばか!そっちは……!」
武器倉庫とは反対の風呂場へと駆けて行く左門を、彼らは止める事ができなかった。
「アッー!!!!」
左門の雑巾を引き裂いたような悲鳴が階下に響き渡る。
級友達が穴から覗いたそこには、裸に向かれ、女達に文字通り蹂躙される左門がいた。
390 :
アッーの日:2007/05/31(木) 01:20:16 ID:ZTQcuFiQ
そう、今日はくの一と男子生徒の乱交合戦、通称「アッーの日」なのである。
終業の鐘が鳴るまでにどれだけ多くの男子生徒をイカせる事ができるかを競うものである。攻撃できるのはくの一のみで、男子は逃げるか隠れるか、とにかく防戦に徹するのこの競技のルールである。
さらにこれの恐ろしいところは、既婚者以外の教師事務員、更には忍び込んだ忍者や見知りの来訪者もその対象というところである。
若い身空で打ち止めにされては叶わん、ととにかく男子生徒は逃げ回るのだが、女の勘か男の性か、結局最後はつかまってしまうのである。
「土井先生がそっちに逃げたわよー!!」
土井半助も例外なく逃げ回っていた。つかまったら、情けない事になるからだ。
「冗談じゃない!!」
さすがは教師、といったところか。生徒達の目を潜り抜けて、彼は安全地帯である食堂へ少しずつ近づいていた。
「あら、土井先生。」
静かな、女の声が耳元を通り過ぎる。体を硬直させ、首を軋ませながら後ろを振り向くと、そこには笑顔のシナ先生が!
「ハッ!」
みぞおちに素早く拳が入れられる。悲鳴を上げて倒れこんだ土井に覆いかぶさると、赤い舌をチロリと出して年の割りに丸い頬を舐めた。
「まだまだ甘いですね、土井先生。」
土井先生つかまえたわよー、と声を上げたとたん、どこからともなく、半裸になった少女が姿を現す。
「しょ、食堂〜〜〜〜。」
楽園に手を伸ばすが、そこには手は届かなかった。届いたのは、アッーという悲鳴のみだった。
391 :
アッーの日:2007/05/31(木) 01:29:48 ID:ZTQcuFiQ
「ふふん、なまっちょろいんだから。」
頬を染めて、そう子ふらふらと立ち上がる。泡を吹いて倒れている伊助を見下ろしていると、誰の足音が聞こえた。
「よぉし、三人目、つーかまえたー!」
と、笑顔でやってきた人物の腕を捕まえたのはよかったが。
「はーはっは!そうか、わしと勝負したいのか!」
「え、え、なんで大木先生がここに!」
目を丸くして見ても、もう遅い。羽織っていた着物を剥がされ、白濁まみれの花弁を弄られる。
「アアンダメー!!」
先程達したばかりだというのに、絶妙な指の動きにそう子は体を痙攣させた。
「ん?なんじゃだらしない!ほらほら、どこんじょーで戦わんかー!」
ひくひく震える蜜まみれの割れ目に、太い肉棒が一気に差し込まれる。
「アッー!!!」
392 :
アッーの日:2007/05/31(木) 01:42:07 ID:ZTQcuFiQ
傍目から見れば、どう考えても道徳的、世論的に好ましくない競技である。しかし意外にも競技取り止めを求める意見が出たことは一度もなかった。
それは人里離れたこの学園で性欲が発散できる、好きな人と結ばれたい、この競技自体が忍者の修行になると、理由は様々だが肯定者が多かった、という事が原因である。
団子屋で、戸部はまだ茶を飲んでいた。結局利吉は彼の制止を振り切って、学園へと行ってしまったのだ。
無茶して、と何も知らない金吾と団蔵には聞こえないよう呟く。
去年の惨状を思い出し、戸部は身震いを抑えるために茶を咽喉に流し込んだ。茶はひどく渋かった。
終わり
エロ少なくてごめん、また仕事中に思い浮かんだんで書いとく。
充分です
GJ
GJ!
こんな感じでまた書いてほしい
楽しみにしてる
三年とそうこに感動。
だけどな…アッ−って801っつうか後ろの穴を掘られる隠語なんだ………
大木一人だけ楽しんでるwww
大木先生ワロタwwwwwww
GJ!!
団子が食べたくなってきた
>>396 そうそう。
「アッーー!」はもともとホモに掘られてるときの声なんだよね。
でも面白かった!!GJ!!
>>388 なんてモノを見せるんだ!
茶吹いちゃったじゃないかw
GJ!
2年い組(三郎次たち)とくの一のエロが個人的にちょっと見てみたい。かも
↑言い忘れたが、一対一ではなく団体同士・・・いや、やっぱりいい。
376の団体戦が見たい
早熟なくノ一とまだまだ幼い二年い組
いいな
実際この年頃だと、男より女の発育の方が早いしな。
407 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 11:29:23 ID:afXoZQ6u
腐女子臭満載なんだが滝夜叉丸女体化の話が見たい。
三木ヱ門とか小平太にズタボロにレイプされるのとか。
ラブラブなのも良いと思うが。
…女体化とか、実際絵とかはよく見るんだけど小説はなかなか見付からないんだよね…。
マジで腐女子臭満載だな
そっちの板でやってくれ
顔がでかいでそうめん吹いたw
バロスwww
左門かわいいよ左門
>>407 漫画滝なら全然イケるし解るわ。
あれ実は女なんじゃないか…笑い方とか
腐女子向けのスレがあるなら、そっちに投下したいしたい
412 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 15:13:20 ID:vGxigG80
やはりくノ一が見たい
女体化で板内検索してくれ
それで別スレが立つくらい特殊シチュだってくらい理解してくれ
大木先生と顔がでかいがめちゃおもしろかった
題名見たときは戸部×利吉なのかと思ったw
いっそのこと落乱の女体専用スレ立てた方がいいのかもしれない。
需要があればの話しだがな。
今ふと、タカ丸父ちゃん×客がおもいついてしもた
喜三太と金吾と兵太夫は武家の生まれだから乳母ぐらいいるんだろうな。
と、すると乳母に襲われるのもありかなと。
がっつりしたものをサイトにうぷすんのもアレなんだれうな
利照って実は需要ある?
普通にあります。
さあさ、汚い所ですがどうぞどうぞ
あ、座布団お持ちしますね
山田くーん!
利吉「山田ですが…呼びました?」
小松田が女だったらドジっ娘でその上お兄ちゃん大好き妹キャラで
好みのタイプなんだが・・・実に惜しい。
そこで女体化ですよ
入門票持ってくるから、小松田さんが女だったら受付嬢みたいだな
何その妄想
落乱や忍たまにあんな女キャラいたらボロカスに叩かれそうだ
いやただ女だったらの話をしただけですよ
あのしゃべり方で女ならぶりっ子ですな
にょたはいいから
土囲ともみ読みたい
6年生になった一年は組による
北石照代陵辱が読みたい。
レギュラーキャラと、顔も名前も出ていないけど絶対に存在する人間(奥さんとか女中とか近所のおばちゃんとか)が絡む話が読みたい。
水軍妻帯者三人や安藤先生とその奥さんとか?
それだとオリキャラになっちゃうけどね。
水軍の由良四郎は子供もいるという噂だからガチだな。
・・・個人的にはもし読むなら疾風とかの方がいいけど。
一年は組は割といい家の子が多いみたいだから、
下働きの女中とかと絡んでそうだ。
別に上級生でもいいところをあえて10歳児でいくのか。
家業などの詳細が判明しているのは一年は組だけだし、上級生にするとオリキャラみたいなのが登場してドリーム小説みたいなのになってしまいそうだから。
顔も名前も出てない女性を登場させたら確実にドリーム小説になりますな
313みたいな感じの一年は組を読みたい。
女中とかおばちゃん相手で。
上級生の誰か×くノたまの誰かで
なんだっけあの夜の授業みたいなのが見たい
>>441 忍者エロ作品における七ツ道具の房中術の事か?
443 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 21:02:35 ID:6HprWhMW
>>442 それです
11歳の子のしかも初めての相手が教師では流石に気の毒なので、
まだ歳の近い上級生で実習みたいな
まだ始めなので行為による快感を覚えさせる程度の授業形式でない優しいもので、
最終的に二人が(1対何人かの複数でも良いかも)両思いになってたら良い
とか書いてる内に妄想が膨らんでしまった私が今、逝きます。
課題で潜入した城で房中術を駆使して危険を切り抜けていて欲しい。
445 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 17:01:44 ID:nRKntGj9
どうしても上級生×くノ一が見たいのか
>>444を見て、
成長したくノ一が城就き忍者になった上級生と遭遇、なんて考えてしまった
やっぱ11歳じゃきついかもしれないしね。
ユキちゃんやトモミちゃんの数年後を妄想してみるってのはいいな。
仕事中に妄想してる職人、また来てくんないかな。
あの人のやつ好きだww
トモミとそうこの百合読みたい。
原作では格闘少女ペアだから健康体操風にやってそうだ。
格闘少女って全員じゃないのか。
ユキ→三郎次のエロを書き始めたんだけど需要ある?
>>450 ありまくりんぐwwwww
今からwktk
452 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 00:11:23 ID:duv5UbhZ
454 :
450:2007/06/20(水) 01:18:26 ID:JohXFgwJ
多少話がわけ分かんなくてもエロシーンだけか
結構話が長くても前後の話をきちんと入れるか
どっちがいい?
455 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 07:55:30 ID:Pqtv8Q0s
私的には前後も入れた方が良いと思うけど…
456 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 07:56:47 ID:Pqtv8Q0s
ゴメン!!ageちゃった!!
投下待ってます!!w
流れぶった切って山田先生と奥様。
34巻の奥様来襲のその後。
エロはうまく入れられなかった。
山野を駆ける秋の夜風が、涼しく肌を嬲っていく。
開け放たれた雨戸の向こうには、煌々と輝く十三夜月。月明かりは室内にも忍び込み、
清廉と穏やかさを兼ね備えた光で、古い家屋の隅々までを照らし出していた。
月の光に誘われたか、周囲の山々からは澄んだ虫の音が聞こえてくる。
円座の前には湯気の立つ茶碗。膝の上には猫一匹。
赤々と燃える囲炉裏の前には、静かに微笑む妻の姿。
そんな、平和そのものの空気の中にありながら、山田伝蔵は先ほどから、
一人激しく焦っていた。
受け持ち生徒の補習やおかしな事件に巻き込まれるせいで、
普段は休みといえども、めったに家に帰ることもできない。
だが今回ばかりは、秋休みに入ると同時にすべての残務を放り出し、伝蔵は
一路自宅へと駆け戻った。
少し前、長い不在についに堪忍袋の緒が切れた妻から、実力行使を伴った
帰宅要求があったためだ。
夏にも一応帰ったのだが、やはり忙しくて長くはいられなかった。なので秋こそは
休みの間中、家にいると約束したのだ。
普段はしとやかだが、その分怒ると半端なく恐ろしい妻の性質と実力は、
夫である伝蔵が誰よりも知っている。帰ると約束した以上、反故にでもすれば
今度は学園を相手取って戦でも仕掛けてきかねない。
いやすでに、夏の時点で約束が違うと充分怒らせている。だから今回はその分、
恐ろしい報復が待っているだろうとは予想できた。
途中の道に埋め火でもあるか。門を潜ったら手裏剣が飛んでくるか。
戸を開けたとたん火縄銃で撃たれるか。どれも過去に経験したことだ。
それでも帰らないわけにはいかない。学園と己の平和のために。
伝蔵とて、帰りたくとも帰れないのだ。腹がたつのはこっちも同じだと、
言いたい気持ちがないわけでもないのだが、それこそ妻にいっても仕方ない。
とにもかくにも、大事なのはこれ以上、妻を怒らせないことだ。
かくして言い訳と恐怖を胸に抱え、五日の道のりを一日で駆け抜けて
伝蔵はなんとか山奥の我が家に辿り着いた。
だがそこに待っていたのは、十年一日変わらぬ山野の光景と、満面の妻の笑顔だった。
それから妻は、ずっと笑っている。
まめまめしく夫の世話を焼き、少し豪華な食事を作り、風呂を炊き。
一言の愚痴も怒りの言葉もなく、ただ穏やかに微笑んでいる。
ひたすらに微笑んでいる。
家の中はよく片付き、火縄のにおいも手裏剣の輝きも、
床がひっくり返ることも天井が落ちてくることもない。
時を追うごとに、伝蔵の焦りは増すばかりだった。
空の茶碗に新しい茶が注がれた。慌てて顔を上げると、妻が小さな団子を
手元に置くところだった。
ちらりとこちらを見上げた顔は、やはり穏やかに微笑んだままだ。
「焼けました」
「うむ」
短く返して団子を口に放り込む。焼けたばかりの団子は熱いはずだが、何故かよくわからない。
膝の上で猫がちらりと目を開けたが、団子には興味がないのか、すぐにまた
眠り込んでしまった。
香ばしい塊を咀嚼しながら、伝蔵はそっと妻の様子を伺った。
新しい団子を囲炉裏にかざしながら、妻はうっとりと月を眺めていた。
薄暗い火に照らされて、白い頬が赤く輝いている。普段から年を感じさせぬ
美貌だが、その顔は今はいつも以上に晴れ晴れと明るく、どこか少女めいてさえ見えた。
しばし見蕩れ、慌てて頭を切り替える。
ここで油断してはいけない。たとえばこの団子にも、痺れ薬などが
仕込まれているかもしれないのだ。
いや、そんなありふれた手は使わないだろうか。ではやはり、ここらで床が抜けて
床下に落とされるのか。それとも逆に吹っ飛ばされるか。
妻は罠にも長けている。それも、兵太夫や三治郎あたりが見たら
大喜びしそうな、派手なものに。
家にいるというのに、落ち着かない気分で茶をすする。
もぞもぞと尻を動かす伝蔵の膝で、猫が一声、不満げに鳴いた。
このまま、何事もないということはまずありえないだろう。
武器を満載、忍び装束までまとって下山するほど、気合を入れて怒っていたのだ。
見送りがてら息子と二人、謝り倒して機嫌をとったが、あの程度で収まったとは
到底思えない。
笑っているからとはいえ、気を抜いてはいけないのだ。若い頃はあの笑顔にだまされ、
何度痛い目を見たことか。
きっと何か仕掛けてくる。もしくはもう仕込んでいる。
なんといっても、ずっと一人で家にいたのだ。そうしたものを作る時間は
たっぷりあっただろう。
気持ちを改めがてら、膝に乗った猫の背を撫でる。緊張感が伝わるのか、無骨な手の下で
縞の毛並みがちりちりと逆立った。
そう、妻はずっと一人でいたのだ。夫も子もめったに帰らぬこの家で、
冬も、春も、夏も、秋も、ただ一人で。
落ち着かなさや緊張感とは違う、ちくりと鈍い痛みが胸をよぎった。
「よい月ですね」
穏やかな声に、伝蔵は再び慌てて顔を上げた。
月は天頂に差し掛かり、いよいよ明るく夜空を照らし、遠い山々の峰まで
浮かび上がらせていた。
山奥のこと、風は町中よりも冷たいが、月の輝きはその冷たさも忘れさせるようだ。
しばし見蕩れ、また慌てて妻のほうを見る。
「うむ、そうだな。そういえばじき、十五夜か」
「はい。その頃には利吉も帰ってくるそうですよ」
「ほう」
あの仕事中毒が珍しいことだと、自分を棚に上げて髭をひねる夫に、妻が囲炉裏の
火をかき混ぜながら、またにこりと笑った。
「二人そろうなんて本当に珍しい。楽しみですこと」
月光を受けたその笑顔は、これまでのものよりさらに明るい。
なんだ、息子が帰ってくるからこんなに機嫌がよいのかと、思った瞬間ふと、
理不尽ないらつきが胸をよぎった。
一人子なこともあって、妻は息子をとても可愛がっている。
伝蔵は単身赴任で家を空けることが多かったため、息子もどちらかといえば、
妻のほうになついているように思える。
別にないがしろにされたわけではないが、昔は母子の仲のよさに、自分などいなくても
大丈夫なんじゃないかなどと、どちらへともつかない大人気ない嫉妬を覚えたこともあった。
利吉が大きくなってからは、そういうこともなくなったのだが。
それはよかったな、と呟いて茶をすすり、憮然としたまま猫を撫でる。
月は煌々と明るく、山野を流れる風に虫の音も涼しげだ。
そんな光景にも癒されず、奇妙な苛立ちと消えぬ緊張感を抱えたまま茶をすする。
いやいや今はそんなことより、待ち受けているだろう妻の報復への警戒が大事だ。
さあどうくる。さては囲炉裏の中にほうろく火矢か。
いらいらしながらも緊張を解かない伝蔵の耳に、ふと、虫の音より涼やかな響きが触れた。
目を移せば、斜め横で妻が、袖で顔を隠したまま小さく震えていた。
隠し切れない笑い声が、だんだんと大きくなっていく。それが虫の音を押しのけるほどに
なったところで、ようやく伝蔵は茶碗を置いた。
「なにを笑っておる」
やはり憮然と問いかける夫に、袖に隠されていた美貌が上がった。
もはや隠すこともなくころころと笑いながら、妻は実におかしそうに夫を見つめた。
「あなたご心配なく。家には何も仕掛けてなどおりませんよ」
ぎくりと身を震わせてしまったのは、山田伝蔵一生の不覚だろう。
何の話だと取り繕ったところで後の祭りだ。湯殿の床下まで調べてらしたでしょうと
またひとしきり笑われて、伝蔵の狭い眉間に深い皺が刻まれた。
「……なんじゃ、もしかして、これが狙いであったか」
「随分肝を冷やされましたでしょう」
むっつり吐き捨てた夫に、笑顔を崩さず、妻は少女のように小首を傾げて見せた。
「あなたときたら、お山の下からずっとぴりぴりされて。あれではご飯の味も
わからなかったでしょう。忍者の先生があんなにわかりやすい気配を放ってどうします。
ああおかしい」
言葉は厳しいが、ひっくり返らんばかりに笑い続ける妻の姿に、はじめは憮然としていた
伝蔵も、とうとう諦めたように相好を崩した。
苦笑を浮かべて手を伸ばし、少し焦げた団子を取る。焦げの苦さはあるが、それは奇妙に甘かった。
「やれやれ、すっかりしてやられたわい」
「最初は、厠に落とし穴でも仕掛けようかと思っていたのですけれど」
私が面倒ですし、とさらりと恐ろしいことを言いながら、新しい茶を入れる。
それを差し出しながら、妻は今度はどこか、嬉しそうに笑った。
「約束どおりちゃんと帰ってきてくださったから、もうそれでいいと思いました」
柔らかな湯気の上がる茶碗と、差し出す白い手を伝蔵はぼんやり見つめた。
月明かりの中、若い頃と同じ、白く美しい手は、けれど指先が随分荒れている。
思わずその手をつかむと、妻は一瞬、驚いたように目を見開いた。
だがすぐ笑顔になると、ほんの少しだけ身をずらし、夫ににじり寄った。
夜の風に乗って、虫の音が涼やかに流れていく。猫が面倒くさそうに一声鳴いて、
伝蔵の膝から飛び降り、庭へと下りていった。
ぬくもりが消えて、膝をすうすうと冷えた空気が嬲っていく。だが、握りこんだ手は
ほんのりと暖かい。
荒れた指先を撫でて、ポツリと呟く。
「……苦労をかけるな」
「本当に」
ちろりと睨みあげ、だがすぐ笑顔になると、妻は嬉しそうに夫の胸に身を寄せた。
そのままうっとりと目を閉じた穏やかな笑顔を、しばらく見つめて伝蔵も、細い体に
両腕を回した。
迷いながら一つ、二つ咳払いをし、腕に力をこめる。
「……感謝しておる」
「私もです」
月光に照らされて、一つになった二人の影が、薄暗がりの中まで長く伸びている。
久方ぶりの抱きなれた体温と柔らかさを、全身で感じながら滑らかな髪をなでる。
少し震えたため息が、袂の隙間から肌に触れて消えた。
深山遠く、聞こえるは虫の声。
月は明るく、囲炉裏の炎は暖かく、円座の前には湯気の立つ茶碗。
腕の中には、妻の笑顔。
帰ってきたのだなあと、今日初めて伝蔵はしみじみと思った。
山田利吉は、一人激しく焦っていた。
夜半の山中、秋の風は涼しく肌をすべり、虫の音はやむところを知らない。
十三夜の月光は辺りの山野と区別のつかない山田家の庭にも煌々と降りそそぎ、
庭木も石くれも、家まで数歩の庭先で片膝を付き、息を殺して座り込む若者も、
その膝で満足げに眠る猫も、皆平等に照らし出している。
足元から長々と伸びた、薄い自分と猫の影を、利吉はちらりと横目で見た。
影は月にあわせてゆっくりと回り、当初より幾分斜めになったようだ。
面倒くさそうな顔で家から出てきた飼い猫と一緒に、ここに控えて
すでに四半時。いい加減足がだるくなってきているが、動くわけにはいかない。
石のようにその場にうずくまり、青い月の光を全身に浴びながら、利吉はふと、
誰か通りすがりにでも見られたら間抜けだな、と思った。
もっとも通りすがるようなご近所は、ここから半里ばかり行かなければない。
田舎というのはこういうとき、ありがたいのか困るのかよくわからないと、
またぼんやり思う。
夜半の山中には、人の気配などかけらもない。
ただ目の前の家の中から、ひそやかな二つの気配が漂ってくるばかりだ。
衣擦れの音に混じり、くすくすと、柔らかな笑い声は母のものだろう。
普段の毅然とした響きとはまるで違う。まるで少女のように甘い。
重なるように聞こえるのは父の声だ。これまた普段の厳格で重々しいものとは
まったく違い、むず痒くなるほど優しい。
どちらのものともつかないため息や、爪が板を掻く音、床の軋む音に、
布団くらい敷いたらどうなんですかと心の中で愚痴り、利吉はむっつりと眉をしかめた。
母を驚かせようと、うっかりいたずら心を出して、山の中腹から気配を
消してきたのが悪かった。
まさか父が、こんなに早く帰ってきているとは思いもしなかったのだ。
わかっていたら、山の下から太鼓でも叩きながら登ったものを。
久しぶりの家に、無意識に浮かれていたのだろう。こんなに近くに来るまで
気づかなかった自分も悪いが、両親も両親だ。
気配を消しているとはいえ、こんな庭先の人間に気づかないとは、どれだけ夢中に
なっているのだろう。二人そろって忍者のくせにと、自分を棚に上げて腹を立てる。
とはいえ、今さら動くこともできない。万一気づかれたら、ばつが悪いことこの上ない。
ため息さえつけず、利吉はますますむっつりと眉根を寄せた。
幾つになっても、両親の仲がよいのは嬉しいことだ。
父は単身赴任で家を空けることが多かったが、それでも互いの深い愛情が
変わらないのは、傍から見ている利吉にはよくわかった。
あんまり仲がいいものだから、両親はお互いがいれば、自分なんか
いなくてもいいんじゃないかと、幼いころはむくれたこともあったほどだ。
たまの休みに帰ってきた父と一緒に寝ていたはずなのに、朝になると父が
何故か母の寝床で寝ていたときなどは、よくそう思った。
それが父に対しての嫉妬なのか、母に対してのものだったのかは、今でもよく
わからないのだけれど。
淡い闇の中、家の中から聞こえる母の甘い声が、少し高くなった。
虫の音をさえぎるほどではないけれど、途切れ途切れに細く、どこか切羽詰って
響くその声に、二人とも若いなあと変なところで感心する。
この分だと、来年あたり弟か妹でもできそうだ。
ぼんやり考えた利吉の眉が、本人も無意識のうちに、小さく寄った。
月は煌々と明るく、容赦のない青白い光で、青年の姿を浮かび上がらせている。
膝の上で、人間の葛藤など気にも留めず、猫は太平楽にすうすうと眠っている。
肌寒い夜間の山中、その暖かさだけが慰めだ。
それにしても、終わったら終わったでどうすりゃいいんだろう、と、新たに浮かんだ
煩悶に、また利吉は眉をしかめた。
おそまつ。
頑張ったつもりだが、やはりオリキャラになっちゃうな。
忍たまは女性が登場、描写とも少ないから難しいな。
だからってわけじゃないけど、個人的には女体化ものも好きだ。
GJ!!
何箇所も笑わせてもらったよww
小ネタ仕込むのウマイね!!
GJ!!!おもしろかったよ
利吉と山田先生はやっぱり親子だな
オリキャラといえど奥さんもよかった
いいもの読ませてもらったよ!ありがとー!!
468 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 17:51:13 ID:fBhzEtmF
走召GJ!!
なんか和んだw
土井「きりちゃ〜ん ちくわおねが〜い」
きり丸「あ゛お゛んあ゛お゛ん」
〜完〜
GJ。利吉は大人だな。俺、親がこの年でやってるとこ見ちゃったらショックで死んじゃうよ。
>>470 死ぬなよww
ショックで死んじゃった利吉想像しちゃったじゃないかww
超GJ!!
エロくないけどそこがイイ(゚∀゚)!!
利吉と山田の対比がお見事です
いやー良かった。GJです!!
利吉が出てくるとは思わなかったw
山田親子の心理描写も良かった!!和みました
474 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 12:45:37 ID:8OsBSF3l
三郎次アゲ
土井先生をたらしこむ山田夫人とか読みたい…
>>475それいいなw
土井先生には悪いが、彼はなぜかそういうのが似合う……
鉢屋とユキちゃんで微妙に鬼畜とか、そんなん駄目か。
そもそも鉢屋自体、エロは無理か・・・
鉢屋が山本シナ先生に変装したら仮想ふたなりになるんだろうか…
ただの思いつき。ごみん。
奴なら細部にいたるまで、リアリティにあふれたモノを作ってくれそうだが
いかんせん穴がない。
シナ先生に変装した鉢屋がユキちゃんを…
481 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/28(木) 22:03:54 ID:00+U43g3
普通にくの一の百合のほうがいい
ユキとトモミはエロが似合うな
ユキとしおりが見たい
三郎次←ユキ期待age
6年の爆弾好きな先輩と(仙何とか?)ともみが見た目ですげー好きなんだが。
ユキとしおり を ユキのおしり と読んでしまったが...
これも見たいw
注意点
・ユキの思いは報われない。
・三郎次に好きな人は居ないしこの話中では出来ない。
・エロにたどり着くまでが長い。
・くの一は原作を基準にアニメ設定もおりまぜつつ。でもやっぱり原作基準。
・実は久作×トモミが根底にある。需要があれば両思いにはする。なければ設定どまり。
・左近にだけ相手役が居ない(思いつかないので)
・その代わり美味しい役どころをあげたいとは思っているがどうなることやら。
「あんたって、好きな子とかいないの?」
「はぁ?なんだよ突然」
突然、ねぇ…。
思わず小さく溜息を漏らす。
こいつからすれば私のこの質問は『突然』なんだ。
なんとなく腑に落ちない。
一年生の頃に出会って、気づけばもう3年間もの間、共にこの忍術学園に通ってきたというのに。
特待生がいる、と言う話でくの一中が騒いでいたのはもう3年も前になるんだ、と改めて実感した。
騒ぎに便乗して覗きに来れば、そこに居たのはなんの変哲も無い普通の男の子だった。
私達が声をかけても態度も変えない、女の子なんかより友情が第一の、至って平凡なガキ。
もちろん私達は同い年だったけど、私の第一印象はソレだった。
なまじ自分が外見や作法に力を入れていただけあり、漁師だかなんだか知らないが
顔中汚して楽しそうに忍術の勉強をするこいつの姿がひどく幼稚に見えたのだ。
何度もからかって、その度に女性に対する態度とは思えないほど口悪く罵倒してきたそいつ。
今まで周りに居なかったタイプである事は確かだ。
両家のお嬢様を気取るつもりは無いが、私に対してそんな暴言を吐いたのはこいつが初めてだった。
「てめぇ、ぶん殴ってやる!」
「やれるもんならやってみなさいよ」
「へぇ?いい度胸だな!顔出せ!」
本気で殴られるかな、と思ったのは一度や二度じゃない。
その度にこいつの親友が体を張って止めていた。
その間に姿を消す私に「覚えてろ!」と声をかけてくる事がいつもだったが、
切れやすい代わりに忘れるのも早いのか、次に会った時はケロっとして話しかけてくるのだから案外大物なのかもしれないと思った。
初めて意識したのはいつだったか、正直言ってよく分からない。
気づけばこいつと話すのが凄く楽しくて、私を見てくれる時の視線が心地よく感じるようになっていた。
「ねぇ、いないの?」
「別にいねぇよ。興味ない」
「ふーん」
「っていうか、お前なんで此処にいんだよ。さっさとどっか行け。もうすぐ久作と左近が来るんだよ」
「何その言い方。レディーをもっと労わりなさいよね」
「レディーって柄じゃねぇだろお前等は」
お前等、と一まとめにされた事を少し…いや大分気にかけながらもなんでもない振りをして空を見上げた。
空は雲一つない最高の天気で、こんな日に男同士で市に出かけようとするこいつの気が知れなかった。
女の子と出かければいいのに。…私とか。
言いたかったけど、言える訳が無かった。
所詮私は「お前等」の内の一人にしかすぎない。
親友に適う適わない以前の問題。まだ「ユキ」にすらなってない様な、ちっぽけな存在なのだ。
「じゃあ好きなタイプ教えてよ」
「なんでだよ」
「別にいいじゃない。減るもんじゃなし」
首筋をぼりぼりと人差し指で掻くその仕草はこいつにとって癖のようなものだ。
言いにくいことがある時や、お礼を言うときなどによく出る。
こんな事ばかり知っていてどうするんだろう、と思わず苦笑したくなった。
こいつは私の癖はおろか、どちらが利き腕かすらしらないのに。
ともあれ、この質問に言いよどんだのは正直意外だった。
また「興味ない」の一言だと思ったから。
なんだ、女性に興味はあるんだ。
胸が弾むような、それでいてズキズキと痛むような、複雑な気分だった。
「タイプは…」
心臓が止まるんじゃないかってぐらいドキドキしてた。
コイツはいつも私の期待を裏切ってくれるって、知ってたのにね。
分かってる。トモミちゃんは悪く無い。
分かってるはずなのに、どうしても恨んじゃう。
私ってこんなに嫌な人間だったんだ。
改めて実感した。
「何かあったの?」
トモミちゃんが私に声をかけてくれる。
あぁ、なんて優しいんだろう。
普段はあんなにそっけないのにね。
こういう時のさり気無い優しさが大好きで……少し辛い。
「色白でさり気無く優しくて気が利いて、髪は黒のストレート」
私のセリフにトモミちゃんがあからさまに眉を寄せた。
頬にかかる真っ直ぐな黒が憎らしい。
「あいつの、三郎次の好みのタイプだって」
「あぁ、それで…」
トモミちゃんは小さく溜息をついた。
呆れさせた?でも仕方ない。
自分でも呆れてるし。
「ユキちゃんにはどうあがいてもなれないわけだ」
「喧嘩なら買うわよ」
冗談よ、とトモミちゃんは笑った。
いつもの彼女らしくない、少し悲しげな笑顔。
こっちもなんかあったんだな、って思うと、笑いたくも無いのに笑いがこみ上げてくる。
「私達、反対ならよかったのにね」
トモミちゃんは小さな声で言った。
後で知ることになるんだけど、トモミちゃんが好きな彼のタイプの女の子は「両家のお嬢様」らしい。
家柄なんて替えられる訳無い。
トモミちゃんだって、どうあがいてもなれないって事か。
少しだけ悲しかったけど、同時に諦めもついた。
例えば「痩せてる子が好き」なんて言われてたらきっと私はダイエットなんてもんを始めてただろう。
なんて私らしくない行動。それでも行動していただろうから、恋と言う物は恐ろしい。
だから、よかったんだ。
どうあがいてもなれない私になる努力をしなくてすむから。
今のままの私でいられるから。
うん、その方が私らしいと思う。
そんな私は、嫌いじゃない。
それにくの一なら、色気で勝負してみなさいってシナ先生も言ってたしね。
これが私の、くの一教室4年の時の話。
続き楽しみ(゚∀゚)w
GJ!!
GJ!!
ユキちゃん可愛いよユキちゃん
ところで三郎次のタイプってトモミちゃんっていうより左近の方が近くぁwせdrftgyふじこlp;@
GJ!!
読むまではあんまり想像つかなかったけど
なんか会話とかモエス
GJ!!
でもエロまで行けるか心配だガンガレ
495 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 14:17:03 ID:4KNT2Im6
丶 ヽ ヽ 、
__|_|_ /_ /
/´ | / / / ヽ
/´ γ ┴┴┴┴ 、 ヽ /
/ ♯ /−ヽ、 /´ ヽ/´´ /
/ / , __ >氈@、 ̄`ヽ
/ /// ヽ / ヽ ̄`ヽ
/ |─ | ・ |-|・ | _ \
∠_ 〇 |\ | i ヽ / ヽ \
/ /  ̄ヽ、 _ ノ ``┌‐/ / ヽ
 ̄| |||ヽ┌────‐ |/ / |
|/ヽ| || / ̄ ̄ヽノ / _ /
ヽ ヽヽ___ノ / / /
ヽ ヽ─── ヽ__ /
\_/
初めて見るAAだ
497 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 17:32:06 ID:a+/YRcGc
続き待ち
全部出来てから書き込むと双方楽だぞ
続き待ちの箸休めにでも。
猪名寺一家とは組。エロっちゅーか下品。
○月×日 晴れ
忍術学園は、今日から夏休みです。
久しぶりの長いお休みなので、とても楽しみです。そしてめずらしく
補習などもなかったので、すぐに家に帰れました。
うれしくて、いっしょうけんめい走ったら、今日の夕方につきました。
予定よりずっと早くついたので、父ちゃんと母ちゃんはものすごく
おどろいていましたが、乱太郎は足がはやくなったなあと、
ほめてくれました。
うれしかったです。
しかし、家の中には布団がしきっぱなしになっていました。
わたしがいない時は、父ちゃんと母ちゃんはよく一日中布団を
しきっぱなしにしています。
子どもがいなくて気が抜けるのでしょうか。よくないと思います。
だから、ぎょうぎが悪いよと注意しました。
でも父ちゃんは、行儀が悪いのではなく、母ちゃんと仲良くしていたのだ、
と、なぜかいばって言って、母ちゃんから『すりーぱーほーるど』を
かけられていました。
なかよしと布団には、なにか関係があるのでしょうか。
○月△日 晴れ
今日は、父ちゃんと畑で野菜をとりました。
おおきな大根がとれました。
まっしろで、太くて、つやつやで、とてもおいしそうな大根でした。
煮物にしたらおいしいだろうねと父ちゃんと話しました。
父ちゃんは、大根を見ながら、むかしは母ちゃんもこんなだったのになあと
ため息をついていました。
わたしが、母ちゃんは元くのいちじゃなかったの、と聞いたら、父ちゃんは
なにもいわずにちょっと笑って、だまってかぼちゃをとっていました。
こっちはあんまり変わらんのだがなあ、と、しみじみしながら、きゃべつを
見たりもしていました。
野菜をもって家に帰ると、母ちゃんがそれで夕飯をつくってくれました。
わたしも手伝いました。
大根の煮物と、ナスの焼いたのと、きゅうりの漬物でした。
なすは長くてまるまる太った、おいしそうなのでした。
母ちゃんはそれを見て、むかしは父ちゃんもこんなだったのにねえ、と
しみじみ言いながら、きゅうりを刻んでいました。
今日の夕飯は、おいしかったけど、なぜだかうまくのどを通りませんでした。
わたしは自分は、忍者の子どもだと思っていましたが、もしかしたら
ちがうのかもしれません。
○月□日 曇り
今日は、とても悲しいことがありました。
今日というかきのうの夜、寝る前に水を飲みすぎたので夜中に目が覚めて
便所に行こうとしたら、父ちゃんと母ちゃんがけんかをしていました。
父ちゃんが母ちゃんをいじめているのです。
父ちゃんは母ちゃんの上に乗っかって、二人でつかみ合い、らんぼうに
ゆさぶりながら、えいえいどうだまいったか、と言っていました。
母ちゃんは、息もたえだえになって、ああんもうかんにんして、と言っていました。
わたしはあわてて布団をかぶって見ないふりをしたのですが、その間も
二人の言い合いは続いています。
それを聞いているうちに、わたしはだんだん悲しくなってきました。
わたしの父ちゃんと母ちゃんは、ときどきけんかもするけれど、いつも
とても仲がよくて、取っ組み合いなんかしたことがありません。
それがこんな大げんかをするなんて、それも、あのやさしい父ちゃんが
母ちゃんにこんなひどいことをするなんて、信じられません。
それとも、わたしの前では仲がいいふりをして、うらではいつも
こんなけんかをしていたのでしょうか。
もしかしてこれは『りこんのきき』というものだろうか、と思ったら、
涙が出てきました。
でも、『こはかすがい』と言いますし、もしそうならわたしがなんとか
しなくてはいけません。わたしは父ちゃんも母ちゃんも同じくらい
大好きだからです。
だから、悲しくてこわかったけれど、勇気をふりしぼって、やめてと
さけんで二人の間に飛び込みました。
父ちゃんと母ちゃんはものすごくおどろいて、でもすぐけんかを
やめてくれました。
母ちゃんは着物がはだけていましたが、父ちゃんもふんどしまで
取られていたので、思ったよりいい勝負だったのかなと思いました。
わたしは恥ずかしいことに、大泣きしてしまったのですが、なんとか
けんかをやめてほしいと伝えることはできました。
でも父ちゃんと母ちゃんは、びみょうに笑って、別にけんかをしていた
わけではない、といいました。
わたしはこの目で見ていたので、そのようないいわけはとても信じがたく、
うそをつかないでとまた泣きました。
そうしたら父ちゃんがまじめな顔で、これはけんかではなく仲良くしていたのだ、
といいました。
大人は布団の上でとっくみあいをすると、仲良しになるだけでなく、
わたしに弟か妹まで『ぷれぜんと』できるのだそうです。
あまりにとうとつな話に、わたしが疑いをとけずにいたら、父ちゃんは、
乱太郎も、父ちゃんと母ちゃんがとっくみあって生まれたんだぞ、と
いばって言いました。
とてもおどろきました。
それはどういうことかとても知りたかったのですが、話を聞く前に母ちゃんが
父ちゃんに『じゃーまんすーぷれっくす』をかけて、もう寝なさいと眠り火を
炊いたので、話は打ち切りになりました。
薬の量がまちがっていたらしく、次の日は三人で、昼まで寝てしまいました。
起きてからも、夕方まで頭がふらふらしていました。
わたしはいま、不安でなりません。
赤ちゃんは神様のさずけものだから、子どもが生まれるのは、
とてもおめでたくて、平和なことのはずです。
なのにわたしは、とっくみあいのけんかの果てに生まれたのです。
つまり、わたしはいわゆる『あらそいのたね』というものなのではないでしょうか。
いったいそんなことで、子どもが生まれるということがあるのでしょうか。
あれからなんどか聞こうとしたのですが、父ちゃんも母ちゃんもはぐらかすばかりで、
どうしても教えてくれません。
わたしは、いま、とても不安でなりません。
いっそ、野菜の子だったほうがなんぼかましでした。
○月○日 晴れ
今日から新学期です。
正確には、あと一週間あるのですが、事前補習があるのでは組だけ、
はやめに登校なのです。
友達に会えるのはうれしいのですが、わたしは休み中のしょうげきが
尾をひいていて、自分では気づかなかったのですが、暗い顔をしていたようです。
そしたら、きり丸としんべヱが心配して、なやみがあるなら聞くよ、と
言ってくれました。
友達はありがたいなあと思いました。
三人寄ればまんじゅうの知恵、と言いますし、それで、休み中にあったことを
この日記を見せながら、説明しました。
しんべヱは最初から最後まで、とても真剣な顔で聞いてくれましたが、ごめんね
ぼくにはよくわからないなあと首をかしげていました。
でもきり丸は、途中でものすごくあきれた顔になって、最後には横を向いて小さく
「あほ」といいました。
ちょっとけんかしました。
○月※日 嵐
まんじゅうの知恵は、三人でなくてはいけないものなのでしょうか。
三人より五人、五人より十一人のほうが、たくさん知恵も出るのではないでしょうか。
だからわたしは、わたしのいだく難問を、は組のみんなに相談してみることにしました。
きり丸にはすごく止められましたが、私はどうしてもこのくのうを解決する
すべを知りたかったので、今日の昼休みに決行しました。
みんな、だまって聞いてくれました。
喜三太と三治郎と金吾は、しんべヱと同じでよくわからない、と首をひねっていました。
虎若は、しばらく考えてから急にはっとして、顔を赤くしてうつむいてしまいました。
兵太夫は話が終わる頃、妙にそわそわしはじめました。
庄左ヱ門と伊助は話の途中で、いきなりこの話はやめようと言ってきました。
この二人は、とくにまじめに聞いてくれると思っていたので、ちょっと悲しかったです。
けっきょく他のみんなの反対で、話は全部したのですが、終わってもだれも何も
言ってくれません。
いえ団蔵が、まかせとけ、ぼくんち馬借と一緒に『はんしょく(字がわかりません)』も
やってるから説明してやるよ!と頼もしく言って、黒板になにやら図を書いてくれたのですが、
庄左ヱ門ときり丸に押さえ込まれて、口をふさがれてしまいました。
黒板にはすでにいろいろ書かれていましたが、団蔵の字なので読めませんでした。
私のぎもんは、解決しないままです。
でも、たぶん組の半分くらいは、わたしのくのうの答えを知っているのではないかと思います。
知っていて、教えてくれないのです。
それどころか、知っているもの同士で固まって、知らないものをさけているようなのです。
けっそくのかたさが売りのは組が、ぶんれつしてしまったのです。
午後の授業のとき、お前らなんか変なふいんきだなあ、と先生がおっしゃっていたのは、
これが理由です。
わたしは、自分のぎもんがとけないのもつらいですが、組のふいんきがぎくしゃくした
ままなのも、とてもつらいです。
それがわたしのせいだと思うと、なおさらつらいです。
でもこれは、父ちゃんと母ちゃんを仲直りさせたように、わたしがかいけつしなくては
ならないことだと思います。
だって、わたしのまいたたねですから。
なので、すべての問題をいっきょかいけつする方法を、いっしょうけんめい考えました。
あした、新学期最初の学級会で、わたしのぎもんを先生に質問したいと思います。
何をなやんでいるかは、今日提出しました、この日記を読んでいただければ
わかると思います。
いつも、わたしたちのぎもんやなやみを親身になって考えて、答えてくださる先生。
先生なら、きっとこの問題もかいけつしてくださることと、信じています。
は組の平和のためにも、どうかよろしくお願いいたします。
土井先生。
一年は組 猪名寺乱太郎
夏休みの日記より抜粋
「山田先生ー!!」
「あー……これはなー、低学年を受け持ったら、だれでも一度は通る道でしてな」
「いや、そうはいいましても!」
「ま、がんばんなさい。あ、私は明日、ちょっと出張でして」
「ちょ、逃げないでください!山田先生!山田先生ー!」
終
ワロタ。GJ!!!!!!!!!!
団蔵頼もしいぞ!!GJ!!土井先生がんばれww
GJ!ワロタ
エロじゃないがワロタ
そういや猪名寺夫婦はまだ30代だよな
鼻からお茶フイタwww
子供の純粋な疑問は罪だなwww
団蔵ww猪名寺夫婦に不覚にも和んだ。
GJ!!!
土井カワイソスww
新野先生に投げちゃダメかな
GJ!!!!
とってもワラタWWWWW
続編を希望W
読みながらニヤニヤしてしまったww
GJ!!!!!
他の子バージョンも是非
515 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/24(火) 00:20:57 ID:+FPRrEiW
あげあげ
おまいら調子に乗っちまいますよwww
続きいきます。例によって下ネタですが、今回は触りだけ。
山田夫妻、猪名寺夫妻と書いたんで、他の夫婦もと考えたんだが、
伊助の両親くらいしか思いつかなかった。
あと公式カップルっていたっけ。
らんたろうひみつにっき
今日から、日記をつけようと思います。
夏休みのしゅくだいはおわったので、ほんとはもう書くひつようはないのですが、
けさ、山田先生がしゅっちょうにでられるまえに、わたしのところにいらして、
乱太郎は絵がうまいが、ぶんしょうもなかなかだな、とほめてくださったのです。
わたしは、めったにほめられることがないので、とてもうれしかったです。
たくさん書くと、もっとうまくなるぞ、ともおっしゃいました。
忍者には情報をえたり、仲間につたえるために、わじゅつやぶんしょうのうりょくも
ひつようだといいますし、だからわたしは、日記をつけて、もっと書くちからを
のばしたいと思います。
めざせいちりゅう忍者。
先生に聞こう!の段
忍術学園は、今日から新学期です。
わたしは、授業のまえの学級会で、土井先生にしつもんしたいことがあったので、
朝からわくわくしていました。
そのはんめん、教室の空気はぴりぴりしていました。
は組はきのうから『ないぶぶんれつ』していて、何人かでかたまって他のものをさけたり、
あいさつもしなかったりと、ちょっとぎくしゃくしているのです。
わたしとしんべヱも、親友のきり丸と、いわゆる『れいせんじょうたい』です。
いつも仲のいいは組が、こんな悪いふいんきになってしまったのは、わたしがきのう、
みんなに自分のなやみを相談したのがきっかけなので、わたしはとても悲しく、
またせきにんをかんじました。
でも、今日の学級会で先生に、わたしのなやみをしつもんすれば、きっと先生が答えを
くださるでしょう。
学級会で聞けば、わたしだけでなく、ほかのものも答えを知ることができます。
みんなが答えを知れば、ひつぜんてきにこの悪いふいんきも、かいしょうされるはずです。
そういう意味でも、わたしはがんばろう、一番にしつもんしよう、そしてきっと組のふいんきを
元にもどしてやろう、とはりきっていました。
でも、けつろんからいうと、できませんでした。
いつもより少し、おくれていらした土井先生が、まるでゆうれいみたいな顔をしているのに、
おどろいてしまったからです。
先生の顔は、斜堂先生より青くて、文次郎先輩よりすごいくまができていました。
いつもより強く胃のあたりをおさえて、今にも吐きそうな顔をして、ふらふらしながら
歩くすがたに、わたしだけでなく、みんなもびっくりしていました。
目もすわってました。
もともと、ふだんよりしずかだった教室は、水をうったようになりました。
兵太夫と三治郎は、口をぽかんと開けていました。
喜三太は、ナメクジをそっとしまいました。
金吾は、こわかったのか、ちょっとなみだ目になっていました。
庄左ヱ門は、起立のきを言いかけた状態でかたまっていました。
さっきとはまたちがうきんちょう感で、しずまりかえった教室の中を、足音もなくよこぎると、
先生は忍者のようにしずかに、きょうだんの前に立たれました。
そうして、とてもゆっくりした動きで、わたしたちを見回されました。
近くで見ると、先生の顔は、青いというより茶色でした。
はいごに黒雲もわいているようでした。
わたしは、保健委員なので、大丈夫ですかと声をかけようかと思いましたが、なぜだか
声が出ませんでした。
先生はくまで真っ黒な目で、わたしたちひとりひとりの顔を見つめられ、最後に
わたしの顔を見ると、低い声で、学級会のまえに、先生からちょっと話がある、と、おっしゃいました。
朝のあいさつもまだでしたが、だれもなにも言いません。
いようなきんぱく感の中、なん枚かのプリントが配られました。
そうして先生は、『しめんそか』で『がけっぷち』な顔で、植物のおしべとめしべについて
話をはじめられました。
教室の中はほんとうにしずかで、こんなにしずかな授業は、は組はじまって以来ではないかと
思うほどでした。
しんベヱさえ、ひっしな顔でプリントに見入っていました。
先生の声は、とても小さくて、お経みたいでしたが、眠くなるよゆうさえありませんでした。
遠くで、ひばりのなきごえが聞こえました。
ろ組の学級会の声も、聞こえました。
やがて、全部のプリントが読み終わりました。
おもくるしい空気の中、先生が、なにかしつもんはあるか、といわれましたが、やっぱりだれも
なにもいいません。
伊助や団蔵やきり丸が、なぜかちらちらわたしのほうを見ていましたが、わたしもしつもんは
ないので、だまっていました。
先生はまた、ゆっくりと私たちを見回しました。
そうして、先生もまたなぜかわたしを見て、どうだ乱太郎、わかったか?とおっしゃいました。
わたしはあわてて、はいよくわかりました、と答えました。
これは、ほんとうです。
わたしのうちは、忍者けん農家なので、わたしはもともと作物のじゅふんや成長のしくみには、
わりとくわしいのです。
それに、はいと言わなければなにか、恐ろしいことがおきそうな気がしたので、いっしょうけんめい
首をたてにふりました。
わたしの答えに、土井先生は、あからさまにほっとした顔をして、そうかとおっしゃって、
今日はじめて笑われました。
こころなしか、顔色もよくなられたようでした。
先生が笑ったので、教室の中もほっとなりました。
おもくるしかった空気が、きゅうに軽くなりました。みんなも笑っていました。とても安心しました。
虎若が小さな声で、ああよかった、といいました。
うってかわってなごやかな空気の中、庄左ヱ門があらためて朝のあいさつをして、やっと
ほんとうの学級会がはじまりました。
なのでわたしははりきって、一番に手を上げて、きのう日記で先生にお願いしたけんについて、
しつもんをしました。
でもぜんぶ言う前に、先生は、きょうだんの向こうで、倒れてしまわれました。
土井先生は、神経性胃炎というじびょうをお持ちなのですが、それが急に悪化したようです。
夏の終わりだというのに、このごろあつかったり嵐がきたり、変な天気が続いたので、きっと
体調をくずされたのでしょう。
どうかご無理をなさらないように、と思います。
先生の胃が痛かったり、吐いたりにはなれっこなのですが、今日のほっさはとくにひどかったです。
まさに『しちてんばっとう』の苦しみかたで、わたしたちは、先生は今日こそほんとうに
しんでしまうのではないかと思って、みんなで先生をかこんで、わんわん泣きました。
もう学級会どころでなく、みんなで先生しなないで、と泣いていましたら、斜堂先生がさわぎを
ききつけてきてくださいました。
そして、新野先生をよんでくださり、土井先生は保健室にはこばれていきました。
わたしは、保健委員なのになにもできなかった自分が、ちょっとはずかしいです。
庄左ヱ門は、最後まで泣きながら、先生とめられなくてごめんなさい、といっていました。
先生は苦しそうにしながらも、ちょっとだけおだやかな顔で、うんうんとうなずいていました。
きり丸は涙目になりながら、でも先生、問題さきのばしになっただけで解決してませんよ、といって、
先生にはたかれていました。
きり丸の言葉のいみは、よくわからなかったですが、ひんしのじょうたいでもツッコミを忘れない
先生は、関西人のかがみだと思いました。
土井先生は、三日ほどお休みするそうです。
山田先生もしゅっちょうでいらっしゃらないので、は組の授業は、ほかの先生がもちまわりで
見てくださるそうです。
先生のことは、とても心配ですが、いいこともありました。
このさわぎのうやむやのドサクサで、それまでぎくしゃくしていたは組のふいんきが、
なんとなく元にもどったのです。
わたしのぎもんについても、なしくずしになかったことになった感じですが、は組が元に
もどるなら、そんなことは小さなことです。
こういうのを、『けがのこうみょう』というのだなあと思いました。
先生、ありがとうございます。
どうかはやく、お元気になられますよう。
先生がふっかつされたら、わたしはこんどこそ最後まで、先生にしつもんをしたいと思います。
その日がとても楽しみです。
続
乙wwwww
>まるで忍者のようでした
に吹いたw
乱太郎以外の分かってなかった子達は分かったのだろうか?
誰も分かってなかったら土井先生が哀れだw
522 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/24(火) 09:48:24 ID:rU/04wdl
GJ!にしても土井先生あわれだな
GJ最高だたwwwww続編thx!!!
また続きを心待にしているwwwwww
むっちゃワロタwwwwwGJww
土井先生テラカワイソス、きり丸厳しいwww
神だなww
山田夫妻の話はあなただったのか!テンポがよくておもろくて好きです。
郊外学習中に先生とはぐれた一年は組が夜鷹集団に捕まるのとかやってください!
関西人の鏡ワロタwwwwとにかくGJ!!
新野先生が登場したので「このまま性教育に!?」などと期待してしまったwww
ガンガン調子にのっちまってください!!
でも土井先生が胃に穴をあけて血を吐きませんように……
きり丸はなんとなくわかるが、庄ちゃんや伊助にその知識があるとは意外だたww
俺は12歳くらいになるまでよく知らなかったけどなぁ……。
俺が遅かったのか、当時の10歳児にとっては普通の知識なのか。
>>528 庄ちゃんは耳年増な気がするなぁw
現実下に兄弟が居る子は知ってる子が多い
つ【みしゃくじおとし】
中高生でも知らない人はいるからな。
完全に個人差だろう。
でも、乱太郎と三治郎と虎若は委員会の都合上知っていそうだけどな
>遠くで、ひばりのなきごえが聞こえました。
>ろ組の学級会の声も、聞こえました。
どんだけ静かだったんだwww乱太郎(&中の人)マジで文才あるwww
実際、小学校でやる性教育って「精子と卵子が〜云々」だから分からない子は
分からないまま中学上がっちゃうだろうね。
乱太郎、上級生に相談したりしないのだろうか。
>>529「御石神落とし」って初めて知ったんで一話試し読みしてきたお。
これは物書きにとっていい教材ww
保健委員なんだから、なおさら新野先生に聞けばいいのにww
でも性的なことだとは知らないわけだからなあ。
放課後乱太郎に質問されて困惑する伊作とかありそうだなww
それにしても最初に団蔵に教えてもらってたほうが被害少なかったなこりゃ。
そもそもとーちゃんとかーちゃんが教え(ry
最後に「続」とついているせいでワクテカが止まらない
続きいきます。
なんかいろいろ先読みしてもらえて、正直うれしい(*´∀`)
今日の一時間目は、自習でした。
遊ぼうかという意見もあったのですが、たおれた土井先生のことを
かんがえて、みんなで話しあい、まじめに勉強することにしました。
は組のけっそくの固さがもどったので、わたしは、とてもうれしく思いました。
自習のとき、わたしは、きのう土井先生が下さったプリントをよみなおしました。
植物の受粉についてのプリントです。
よく知ってることなので、あまりふくしゅうにはならないかなと思いました。
でも、いっしょに自習していたしんべヱは、むずかしいね、といいました。
なので、こういうのはよく見てれば、そのうちしぜんにわかることだよ、といったら、
となりできり丸が鼻水を吹きました。
とちゅうで、団蔵もくわわりました。
団蔵は、ぼく、馬と植物だと『はんしょくほうほう』がちがうなんて、
ぜんぜん知らなかったよ、と、とてもかんしんしていました。
近くにいた兵太夫が、団蔵の知識ってかたよりすぎてない、と、ぽつりといいました。
そしたら団蔵が怒って、でも植物とちがって、馬ってすごくあばれるから
大変なんだぞ、といいました。
馬の『はんしょく』は、オスとメスの、ときに馬小屋をこわさんばかりの
大ゲンカから始まるのだそうです。
わたしは、どきりとしました。
団蔵はつづけて、うちの父ちゃんも馬借の親方だけに『うまなみ』だから、
まいばん母ちゃんと床が抜けそうな大さわぎで、とかいう話もしていたのですが、
とちゅうで、伊助と虎若にかつぎあげられて、ろうかに連れ出されてしまいました。
自習のさいちゅうだったので、庄左ヱ門がおこるかと思ったのですが、
庄ちゃんはなんだかとおい目をして、無言でみおくるだけでした。
そして、ぼくはさいきん、組のふうきについてちょっとなやんでいるよ、と
つぶやいていました。
きり丸がめずらしく、なぐさめるようにその肩をたたいていました。
わたしは、『ゆうじょうにおけるひみつのそんざいとそのきょよう』について、
ちょっとなやんでいます。
先輩に聞こう!の段
わたしのぎもんは、深まるばかりです。
ちかごろは、考えすぎて、夜もよく眠れず、ごはんものどを通らないくらいです。
やっぱりどんなにさけられても、しんらいする友達に聞くのが、いちばんかとも
思うのですが、でも、せっかくよくなった組のふいんきが、またこわれてしまうかも
しれないと思うと、それもはばかられます。
わたしが、みんなにくのうを相談していらい、庄左ヱ門がだんだん土井先生みたいな
顔色になってきているのも、とてもしんぱいです。
だから今では、だれにも相談せず、一人でかんがえています。
とてもくるしいです。
今日も授業のあと、考えごとをしようと校庭を歩いていたら、
滝夜叉丸先輩と三木ヱ門先輩が、けんかをしているところに出くわしました。
とくにめずらしい光景ではないので、そのまま通りすぎようとしたら、
滝夜叉丸先輩が、一年ボーズ、なにかなやんでいる顔だな!と声をかけてきました。
そしていつものように、ぎもんなら、四年生でいちばん成績のよい自分に聞け、と
いばってきて、また三木ヱ門先輩とけんかをしていました。
変なところで目ざといなあ、と思いましたが、滝夜叉丸先輩は、たしかに成績は
いいようなので、とりあえずあまりきたいせず、言ってみることにしました。
滝夜叉丸先輩は、わたしの話を聞くと、ものすごくバカにした顔をして、子どもが
生まれるのにとっくみあいや、ナスやキャベツが関係あるはずなかろう、と鼻で笑いました。
子どもは、白菜から生まれるのだそうです。
あの巻いたところに、入っているのだそうです。
なんだかどっとつかれました。
白菜から子どもが生まれるなら、うちなんかいまごろ百人兄弟です。
そのくらい、わたしにだってわかります。
人間、成績がいいだけじゃだめだなあと思いました。
自分などはきっと、黄金の白菜から生まれたにちがいない、といばりつづける滝夜叉丸を
おいて、わたしはそっとその場をはなれました。
となりでだまりこんでいた三木ヱ門先輩が、お前のあたまは一年ボーズ以下か、と
つぶやいたのが聞こえました。
またすこし歩くと、こんどは五年生の雷蔵先輩に会いました。
と思ったら、鉢屋三郎先輩でした。
先輩は、そうじのとちゅうでしたが、なんだかむずかしい顔をしてどうしたのかね、と
聞いてくださいました。
わたしは、天才、六年生以上とうたわれる三郎先輩なら、きっとわたしのぎもんの答えも
ごぞんじなのではないか、と思いました。
なので、わらにもすがる思いで、そうだんしてみました。
三郎先輩は、わたしの話を聞くと、とても楽しそうに笑って、よろしい、じゃあ
わたしが教えてあげよう、とおっしゃいました。
さすがは三郎先輩だと思いました。
しんべヱや三治郎や金吾や喜三太にも、教えてくださるというので、みんなを呼びに
いこうとしたら、先輩は、教えるときに変装するから、まずそれをえらんでくれ、と
おっしゃいました。
『せんたくし』は、ユキちゃんとトモミちゃんと山ぶ鬼と黒戸カゲ先生と
山本シナ先生の若いバージョンとお年寄りバージョンと、食堂のおばちゃんでした。
わたしが、なんで女の人ばかりなんですか、とたずねたら、そのほうが盛りあがるから、との
ことでした。
よくわかりません。
それで、ものを教えていただくのだし、おやさしそうなので、山本シナ先生お年寄りバージョンで
おねがいしますと答えました。
そしたら先輩は、とても感心したように、乱太郎くんは『まにあっく』だなあ、とおっしゃいました。
やっぱりよくわかりません。
それじゃあ食堂のおばちゃんにしようかなあ、となやみながら、わたしはみんなを呼びにいきました。
でも、みんな委員会やそうじでいそがしそうで、だれもつかまりませんでした。
なので、とりあえずわたしだけでも教えていただけないかと思って、先輩のところにもどりました。
先輩は、さきほどと同じところに立っておられました。
でもよくみると、それは三郎先輩ではなく、雷蔵先輩でした。
雷蔵先輩は、なんだかものすごく赤い顔をして、わたしをみていきなり、乱太郎くん、
三郎に『そういうこと』をきかないほうがいいよ、とおっしゃいました。
三郎先輩に『そういうこと』をきくと、ものすごく『ゆがんだちしき』を教えられて、
たいへんな恥をかくのだそうです。
それこそ『顔をあげておもてを歩けなくなる』ほどで、『ぼくはしばらく授業もやすんだ』
くらいだそうです。
わたしは『そういうこと』とは、どういうことなのかわからなかったので、雷蔵先輩に
お聞きしようと思ったのですが、先輩の顔がまるで、せんじつの学級会のときの土井先生の
ようだったので、やめました。
雷蔵先輩は、『そういうこと』は、そのうちしぜんにわかることだから、むりに知ろうと
しなくてもいいんだよ、ともおっしゃいました。
どこかで聞いたせりふだと思いました。
そして、じぶんが可愛ければ、くれぐれも三郎先輩には聞かないように、と
わたしにねんをおしながら、去っていかれました。
そんけいする雷蔵先輩のお言葉ならば、きかなくてはいけないでしょう。
きかなくてはいけません。
こうしてわたしは、せっかく見つけた光を、またうしなったのです。
ところでいま気づいたのですが、三郎先輩はどこへ行かれたのでしょう。
そういえばあれから、学園内でもおすがたを見かけません。
校庭のすみで、一人でうつむいてなやんでいたら、きり丸がきました。
そういえば、ここ二日ほど、きり丸やしんべヱといっしょに遊んでないなあ、と思いましたら、
きり丸も、やっぱりそう思ってきたのだそうです。
でも、遊ぶ気にはなれなかったので、わたしたちは、しばらく何もしゃべらず、
ただいっしょに座っていました。
ひさしぶりに見上げた空は、とてもきれいでした。
やがて、きり丸がぽつりと、親友として、お前に一つだけアドバイスをしてやる、といいました。
そして、まじめな顔で、保健室に行って、新野先生にお前のなやみを相談してこい、といいました。
わたしは、どうしてそこでいきなり、新野先生がでてくるのかわからなかったので、
なんで、とききましたが、いけばわかる、というばかりです。
新野先生は『そのみちのぷろふぇっしょなる』だから、保健室にいけば、わたしの
ぎもんもきっととけるはずだ、というのです。
新野先生じゃなく、土井先生じゃだめなの、と聞きましたが、今度こそほんとうに
しんじゃうかもしれないから、やめておけ、と止められました。
組のなかでもくわしそうな、団蔵に聞くのはだめなのか、とも問いましたが、
あいつは知識と精神ねんれいが『はんぴれい』してるからだめだ、と、おもおもしく
首をふるだけでした。
じゃあいっそきりちゃん教えてよ、といったのですが、なんだか怒ったような
こまったような顔で、それはやだ、と、これも首をふるばかりです。
わたしの中にいっしゅん、ゆうじょうとひみつにかんするうすぐらいぎもんが
浮かびあがりましたが、やっぱりきり丸のことは信用しているので、
アドバイスにしたがうことにしました。
じゃあいってくるよ、と、保健室にむかったわたしを、きり丸は、
大人のかいだんのぼってこい、と、うでぐみして見送ってくれました。
保健室にいくと、伊作先輩が出むかえてくださいました。
新野先生は、いらっしゃいませんでした。
学園長の思いつきで、きゅうなしゅっちょうがはいったため、ついさきほど出かけられて
しまったのだそうです。
そのあいだ、伊作先輩が、おるすばんをされているのだそうです。
伊作先輩は、きのどくそうに、運がわるかったね、と言われました。
場所が保健室だけに、わたしの委員としての特性が、つよくはっきされてしまったのでしょうか。
わたしのぎもんは、いったいいつになったらとけるのでしょう。
わたしは、ざんねんに思うとともに、とても悲しくなりました。
そしたら、それが顔にでてしまったらしく、伊作先輩がしんぱいそうに、乱太郎、
どうかしたのかい、なにかしんぱいごとでもあるのかい、と聞かれました。
わたしは、ごしんぱいをかけて申しわけなく思いました。
忍者はあまり、ひょうめんにかんじょうをあらわしてはいけないものなのに、
わたしはすぐ顔に出てしまうので、はずかしいです。
だから、なんでもないです、といおうと思ったのですが、そこでふと思いつきました。
考えてみれば、伊作先輩は、六年間も保健委員をされていた、ふうn(ここ×印)保健の、
『ぷろふぇっしょなる』なかたです。
そしてあるいみ、保健室のぬしのようなかたです。
きり丸は、保健室で『ぷろふぇっしょなる』に聞けば、わたしのぎもんはとけるといいました。
ならば、伊作先輩に聞いても、わたしのぎもんはとけるのではないでしょうか。
わたしは、自分の思いつきがとてもすてきなものに思えたので、さっそく伊作先輩に、
夏休みとちゅうからの、わたしのくのうとぎもんについて、すべてお話してみました。
伊作先輩は、さいしょものすごくあわてたり、ちょっとそわそわされたりしていましたが、
とちゅうからとてもおちついて、わたしの話を聞いてくださいました。
そして、ぜんぶ話しおわると、とてもたよりがいのある顔で、なるほどよくわかった、
わたしにまかせなさい、とおっしゃいました。
わたしは、ものすごくうれしくなりました。
先輩は、さいきんの一年生は『そうじゅく』だねえとか、わたしが知ったのは
五年生のおわりごろだったけどなあとか、ぶつぶつおっしゃいながら、保健室の
おくから、小さな黒板と白墨を持ってこられました。
なんだか授業みたいだな、と思いました。
本も、たくさん持ってこられました。
どんどんふえていきます。
ちょっといやなよかんがしました。
伊作先輩は、とてもやさしくて『はくしき』なよい先輩なのですが、話がすこしだけ長いのが
たまにきずなかたなのです。
なので、わたしは、ささっと教えていただければいいんですが、といってみたのですが、先輩は、
こういうのは『はじめがかんじん』だから、いいかげんにせず、基本的なことからじっくりいこう!
とはりきっておられます。
教えてもらう立場なので、わたしはなにも言えません。
やがて、本がうず高くかべを作る中、先輩はとてもやさしいお顔でわたしをごらんになると、
それじゃあ『なすときゃべつ』にちなんで、植物のおしべとめしべの話からはじめようか、と
おっしゃいました。
伊作先輩の話は、とても長いものでした。
『び』にいり『さい』にいり、こんせつていねい、かゆいところを通り越して床までかくような
こまかなもので、植物の学名から神話まで『もうら』し、ときに『せんもんようご』をおりまぜ、
さらにその解説もとりまぜ、枝葉をひろげながら、どこまでもどこまでも続いていきました。
わたしは、さいきん眠れなかったこともあり、どうもとちゅうで、目をあけたまま
寝てしまったようです。
なぜかきょだいな柱のまわりで、父ちゃんと母ちゃんが追いかけっこをしている夢を見ました。
すべての話が終わったころには、明るかった空が、すっかりあかね色にそまっていました。
かべのようだった本の山も、ほとんどくずれていました。
これぜんぶ引用されたのかなあ、と感心していたら、伊作先輩が汗をぬぐいながら、
どうだい、わかったかい、と聞いてこられました。
わたしは、とてもあせりました。、
なぜなら、ほとんど寝ていたため、わたしはせっかくのお話のないようを、ほぼまったく
覚えていなかったのです。
でも、とてもそんなことは言えませんので、はい、よくわかりました、と答えました。
心臓がどきどきしました。
先輩は、そうか、よかったね、と笑って、なにかをなしとげたさわやかな笑顔で、
お茶を入れてくださりました。
わたしはそれをいただいてから、もういちどお礼を言って、保健室をあとにしました。
こうして書いているだけで、むねが痛くなります。
伊作先輩、ほんとうにごめんなさい。
先輩のお話の中で、わたしがゆいいつ覚えているのは、『みみずせんびき』という言葉だけです。
それすら、いみはわからないのですが。
わたしはいま、くのうと自己けんおで、心がつぶれそうです。
わたしのぎもんはほんとうに、いつになったら解けるのでしょう。
もう一回だけ続
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
唯一覚えている言葉がそれってちょっとwwwww
GJでした(*´д`*)ハァハァ
キタ━━━━━━≡゚∀゚)≡゚∀゚)≡゚∀゚)≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━━━!!!!!
ちょ伊作ww何教えてんのwww
そして滝夜叉丸アホスwwwなぜ白菜?
GJ!!!
伊作カワイソスwww
>>544 白菜=キャベツ畑だとオモ
待ってました!! 伊作もナイスだが三郎もGJ!
「まにあっく」な説明見てみたかったよww過去に何があった雷蔵?!
つーかどういう話の流れでその単語がでてくるんだ伊作ーーーっww
知らない組→乱太郎・しんべヱ・喜三太・三治郎・金吾
知ってる組→庄左ヱ門・伊助・虎若・兵太夫
知識と精神年齢が反比例→団蔵
きり丸も大変だが、兵太夫も部屋で尋ねられたりして…
三郎のくだりと、「みみずせんびき」で盛大に噴いたwwww
ミミズって…アレだよな?www
カラクリコンビの部屋
「ねぇ兵太夫、兵太夫は知ってるんでしょ?教えてよ〜」
「し、知らない!先生にでも聞けばいいだろ!」
「でも、兵太夫が知ってるなら兵太夫から教わったほうが早いよ?」
「嫌だからね!僕は絶対嫌!きり丸にでも聞けよ!」
「ひどい兵ちゃん…僕達親友でしょ?なんでそんな事言うのさ」
「〜〜!!」
「ねえ兵太夫ー」
「ま、また今度!今度教えてやるよ!今日はもう遅いし!」
「そうだねー。あ、そういえば兵ちゃんこの間夜中に下帯洗ってたでしょ。
ちゃんと前の日に洗わなきゃ。今日はもう洗った?」
「だあああああ!!!!!!三治郎なんて大っ嫌いだーーーーー!!!!」
「え、兵太夫どこ行っ、あ!そっちはカラクリが…!」
みたいな会話してたら萌えるなーと思った。
ネタ汚しスマン。
三木ヱ門に聞けばよくねwww
ってか伊作も滝夜叉丸も遅いw遅すぎるww
やり遂げた伊作に原作を感じた。gj!!
551 :
災難:2007/07/31(火) 01:28:30 ID:AcY3GeCZ
※痛い話です。
戸部は座禅を組んでじっと待っていた。
忍術の学校であるが、剣豪の道を志す者も多く、授業で満足いかない者は放課後や始業前に指導を申し込む。今日は一年は組の金吾の番だった。
「遅い……。」
思わず貧乏揺すり、ではなく8ビートのリズムを刻みそうになるがそれを押さえる。金吾はまだ一年生ながら、鍛錬には真摯に取り組んでおり、ずる休みをすることなど考えられない。何か連絡をくれるはずだが。
「失礼しまーす。」
8ビートから16ビートになりそうになった時、乱太郎が道場に入ってきた。
「先生、金吾からの手紙です。」
丁寧に折られた紙を渡される。面に書かれた字は確かに金吾のものだった。
「金吾は?」
「はい、金吾は今、保健室にいるんです。」
「保健室に?」
戸部が顔を曇らせると、乱太郎は首を振って答える。
「一日休めば大丈夫だって、伊作先輩が言ってました。僕もよくわからないので、詳しい事は、この手紙に書いているはずです。」
乱太郎が出て行った後、戸部は手紙を開いた。
戸部先生へ
先生、来ることができなくてすいません。
僕は今、保健室でこの手紙を書いています。
先生のご指導を受けることができなくて、とても悲しいです。
自分の不注意でこんなことになったのが、悔しいし、恥ずかしいです。
治療をしてくれた伊作先輩にも本当のことは言っていません。
でも、実は不安で仕方がありません。だから、先生には思い切って話そうと思います。
552 :
災難:2007/07/31(火) 01:30:08 ID:AcY3GeCZ
体育委員会の時に、七松先輩が男の友情連れションをしよう、と言いました。
みんなで並んで、崖の上からおしっこをしていると、七松先輩が覗き込んできて言いました。
「金吾のは、皮かむってんだな!」
僕は最初意味がわかりませんでした。
「男は皮をむいて初めて男になるんだ。四郎兵衛を見てみろ、ちゃんと剥けてるだろ。」
七松先輩は時友先輩のおちんちんを指差して言いました。
確かに、僕のおちんちんと形が違いました。僕のはつくしみたいですが、先輩のは亀みたいでした。
「どうやったらああなるんですか?」
「自分でむくんだ。むけばわかるさ!」
七松先輩は大笑いをしました。
周りを見ると、先輩方は皆真っ赤になっていました。僕が聞いても、先輩達はなかなか話してくれません。
時友先輩が、
「ばっちいとこでやっちゃだめだよ。」
と教えてくれただけでした。
僕は武士の子供ですから、男にならなくてはいけません。
だから、おちんちんをむく事にしました。けれども、どこでむけばいいかわかりませんでした。
僕は喜三太と一緒の部屋ですから、とてもばっちいです。
ナメクジが四六時中這っていて、おちんちんをむくのに向いていません。
便所もばっちいだろうし、風呂場でむくのも、みんながいるからだめです。だから、こっそり用具倉庫に隠れてむくことにしました。
めつぶしやもっぱんが入った箱の陰に行って、下帯を外しておちんちんを出しました。とりあえず、おちんちんの先を人差し指でぐにぐにとつぶしました。ちょっと痛かったです。でも、このあとに比べれば、まだ大丈夫でした。
なかなかむけないので、困っていると、次屋先輩が、下に下ろすんだよな、と言っていたことを思い出しました。
僕はゆっくりと、皮を下に下ろしました。ぴり、ぴり、とかさぶたをはがす時よりも、ずっと痛かったです。でも泣き虫を卒業したし、男になるのですから、我慢しました。
皮を下にずらしていくと、真っ赤な先っぽが出てきました。ちょっとだけ形を見てみると、先輩達とおんなじで、誇らしくなりました。さあ、またむくぞ、と手を動かしました。
そしたら、たぶん、乱暴に置いていたのでしょう、めつぶし用に細かくしたとんがらしが入った袋が落ちてきて、僕のおちんちんの上に落ちました。しかも口が開いていたから、とんがらし粉が袋から出ていました。
553 :
災難:2007/07/31(火) 01:33:28 ID:AcY3GeCZ
僕はあの痛さを二度と味わいたくありません。今までの感じた痛みが、一気に襲ってきたのです。
叱られた時にされたお灸の何十倍も痛かったです。僕はおちんちんを押さえて体を丸めました。
ばっちいなんて言葉を忘れていました。
けれども丸めたらさらにとんがらしがおちんちんについて更に痛くなりました。
泣き虫は卒業したけれど、涙が出て止まりませんでした。一所懸命に、とんがらしをとろうとしたけれど、手にもついてしまっていたからなかなか取れません。
汗がだらだら出てきて、気絶しそうでした。でも、おちんちんを出したまま気絶した、なんて、僕のふらいど、じゃなくて、プライドが許しません。
そうなったら、切腹します。
怪我をした時のための血止めの薬を持っていたことを思い出して、それをふりかけたら、更に痛くなりました。
がんばって袴をはいて(褌をつけたら痛いのでしませんでした)、保健室へ行きました。
新野先生はいませんでしたが、善法寺先輩はいました。
おちんちんを弄っていたら痛くなった、なんて恥ずかしい気がしたので言えませんでした。
うっかりとんがらしを触った手でおしっこしようとしたら、痛くなった、と嘘をつきました。
そしたら、
「あー、僕もそうなんだよねー。めつぶし作っている最中に厠に行って、うっかり触って……痛かったでしょー?」
といいました。
先輩はお水で綺麗に洗ってくれました。
けれどもちょっと腫れがひどいので、保健室で休んでいきなさい、と言ってくれました。
痛みは引きましたが、先生、僕はちゃんとおしっこできるかとても不安です。
今、おちんちんはとんでもなく真っ赤になっています。おしっこはちゃんと出るでしょうか。
文章が下手糞になってしまってすいません。元気になったら、また剣術の指導をしてください。
かしこ
「なにやっとるんだ……。」
全てを読み終えた時、戸部は思わず股間を押さえていた。
終わり
554 :
あとがき:2007/07/31(火) 01:34:42 ID:AcY3GeCZ
お目汚しスマソ。
こんどはもっと真面目な話を書くよ。
笑わせてもらったw
こういうのもいいな、GJ!
保健委員長はギャグしか出番ないのかw
GJ!
557 :
三郎次の悩み:2007/07/31(火) 04:38:40 ID:xt2TBzoR
「……ど、どうしよう」
俺、池田三郎次は人生最大の窮地に陥っている。
冷や汗が背中を伝い、心臓は口から飛び出るんじゃないかと言うほどけたたましい音をあげる。
不幸中の幸いは、同室の親友達がまだ目覚めていない事だ。
時間が時間だけに当たり前なのだが、感のよい左近や気配に敏感な久作は俺の目覚めと共に起きる事がよくある。
もし先程の目覚めと共に二人が目を覚ましていたら?と思うと、思わず涙が出そうになる。
駄目だ、落ち着け。
心臓の音で二人を起こしてしまうんじゃないかと心配になるほど激しく活動する心臓をどうにか押さえる。
固まっていたってしょうがない。それは分かってる。
でも、どうすれば?
二人を起こさずに部屋を出る事は・・・不可能だ。
目覚めの悪い自分とは違う。きっと起こしてしまう。
じゃあどうすれば!?
悩んでいる間にも時間は刻々と過ぎていく。
時間が過ぎればその分、二人が起きてしまう可能性は高い。
(とりあえず、下だけ履き替えて……荷物の中に隠せば…)
誰かに相談した方がいいのかもしれない。
だって、これは普通じゃない。こんなの見たこと無い。
でも、今日の事を誰に話す?誰にも話せるわけがない。
だって、だって、まさか……。
おねしょ、をしてしまうなんて。
558 :
三郎次の悩み:2007/07/31(火) 04:40:53 ID:xt2TBzoR
夕飯の時だ。
朝の出来事はどうにかバレずに隠す事が出来た。
授業もいつもどおり受け終えたはずだった。
褌を洗う暇が無かった事が唯一の心残りだったが、捨てるにしても洗うにしてもどうにかなると腹をくくって
夕飯であるかぼちゃの煮物を箸でつついた、その時。
妙な所で気遣い屋(言い方を変えればお節介)な左近が心配そうな顔で俺を覗き込み
「今日の三郎次、何か変じゃない?」
などと言いやがった。
いつもはありがたいこのお節介も、今日は迷惑以外の何者でもない。
なんでこいつはこう妙な所に気づくんだよ!いつもどおりにしてただろ!
「え?いつもどおりじゃなかったか?」
「久作ってほんと鈍いよね。すっごく変だったよ分からなかった?」
「具体的に、どの辺が?」
「朝弱いはずなのに今日は僕らより先に起きてたし、水遁の術は大好きなのにやる気なさそうだったし
アホの一年ボーズが横通り過ぎて行っても何にもしないし、いつも魚から食べるのに今日はかぼちゃから食べてるし」
「うわ、すげー。さすが左近。で、何かあったのか?」
「ちょっと待て。最後のはなんだよ最後のは」
「あ、また。いつもは久作が何か言う前につっこむのに、遅かった」
ちなみに食べる順番は本当だよ、と左近は笑って言った。
しかしすぐ心配そうな顔になり、大丈夫?と声をかけるあたりが保健委員だな、と思う。
久作も不安そうな顔で俺を見ている。
少しだけ胸が痛かったが、「別になんでもない」と俺は返した。
強めに言った事に気づいてか左近も久作も、ならいいけど、と少し不満げな顔で呟いた。
言える訳が無い。
嘘をついたことより、バレてしまったのではないかと言う不安が俺の胸をしめつけた。
559 :
三郎次の悩み:2007/07/31(火) 04:41:58 ID:xt2TBzoR
「どう、したの?」
「左近…」
真っ暗な闇の中、青白い微かな月明かりに照らされた先に、左近はいた。
今まで見たことも無い驚いた顔をしている。
俺は今どんな顔をしているのだろう。
みっともなく泣きじゃくった顔に、バレてしまったというパニックが加わって、それでも頭のどこか一部は冷静で。
叫びたかった。泣き叫びたかった。
それが出来なかったのは、もうボロボロに崩れたにも関わらずまだ微かに残った俺のプライドだった。
「三郎次、どうし…」
左近の目が、俺の目から離れる。
その視線の先には、俺の手。――正確には、手の中にあるモノ。
もう隠せない。思い知った。
「ごめん、ごめん…ごめん、ごめん…」
訳も分からず謝った。何で左近に謝ってるのか自分でも分からなかったけど、とにかく謝った。
誰かに謝って、しかって欲しかったのかもしれない。
ガキの頃、おねしょをした時叱ってくれた母親の様に。
左近はしばらく視線を泳がせていたが、すぐに俺の目を見た。
なんだかそれが無性に怖くて、俺は小さな子供の様に頭を下げた。
罵倒されるかもしれない。気を使った言葉を言われるかもしれない。
どちらにせよ、怖かった。
もう戻れない。そう思った。
だけど、現実はそうじゃなかった。
「なんで謝ってるのかよく分からないけど…、とりあえずおめでとうとでも言っとく?」
「え・・・?」
左近は、苦笑してた。
560 :
三郎次の悩み:2007/07/31(火) 04:45:12 ID:xt2TBzoR
「はぁ?お前夢精知らなかったの?」
俺と左近の会話で起きてしまった、左近いわく「保健の授業」を受けている俺に久作は言った。
話によると、久作はもう3ヶ月ほど前に俺と同じ状況になったらしい。
堂々と褌を洗いに行くのを左近にばっちり見られ、俺が寝ている横で猥談すらしたと言う。
「いきなり謝ってくるから何事かと思ったよ。まさか僕の夢見たんじゃないかと不安に…」
「うげ、三郎次お前そういう趣味が…!?わ、悪いけど僕はノーマルで」
「違ぇよ!!」
「っていうか、三郎次に知識が無さ過ぎたのが悪いよね。どういう環境で育ってきたんだがさぶちゃんは」
「左近てめっ…!」
「さぶちゃ〜ん。赤ちゃんはどこから生まれてくるかちってまちゅか〜?」
「久作お前覚えてろよ…!」
隣の部屋から怒鳴り込みがくるまで、俺達は馬鹿みたいにじゃれ合った。
レス汚し失礼しました。
夢精する時期、と考えた結果2年生に白羽の矢が当たりました。
三人だから書きやすかったというのもある。
左近が詳しいのは保健委員だからという事で無理やり納得させてください。
左近ワロスwwwwww
GJでした
3人が健全過ぎて自分がいたたまれなくなったOTZ
さわやかをありがとう
そして金吾wwww
2年生っていうと11歳か。
いまほど保健室の先生が若くてきれいな女先生だったらよかったのにと思ったことはない。
そして金吾www読んでて痛かったwww
VIPでハバネロの袋にチ○コ突っ込んだアホがいたらしいけど、それ並だな。
七松はやはり暴君ですねwwww
これはいい青春w こういうおシモの話もエロパロ板ならではだな
男女の絡みよりは作品に沿えるし好きだ。
あと金吾の「かしこ」に笑ったw
うわ、
>>558と
>>559の間が一話抜けてる…orz
以下を脳内で挿入しといてください
それから三日たった。
なんとか褌も処分し、全く気づいていない親友達の態度にも安心して
俺自身も少しだけ気が楽になってきた、その日。
「どう、して…」
あれから夜中に水分を取る事はしていない。
寝る前に厠へも行った。
それなのに、それなのに。
情けなくって、悲しくって、恥ずかしくって。
涙が止まらなくなった。
汚れた袴を手に、俺はただひたすら泣いた。
もしかして、本当に病気なんだろうか。
先生に相談した方がいいのか。
でも、誰に?どうやって?
これがもしただのおねしょだったら。先生は俺の事をどう思う?
11にもなっておねしょをしているなんて聞いた事が無い。
呆れるかもしれない。ううん、絶対に呆れる。
どうしよう。どうしたらいいんだろう。
これを隠したとしても、次も同じことになったら?
いつかは同室の親友達に気づかれる。褌だって、限りがある。
不安と恐怖と恥ずかしさとみじめさで、俺は膝を抱えた。涙は止まらない。
その時だった。
「三郎次?」
突然横からかけられた声に、俺は泣く事も忘れてそいつを見た。
ああ、↑タイトル入れ忘れたもう自分氏ねorz
無駄にレス消費して本当に申し訳ない。
消えます。
↑
生きてください
そなたは美しいです
何かこのスレ見てたら遠い少年時代を思い出す…
あの頃は純粋だった…。
男女の絡みよりこんなのの方が笑えていい
>570
そんなこともないが…面白いけど抜けないじゃんww
そもそもここはエロパロだ
ネタ職人さんもエロ職人さんもがんばってくれよ
伊作や小平太に米吹いた。
でも前にテレビで高3まで知らなかったと言ってる奴とか見たな。
>>572 その場合、学校の授業とかで習ったりしなかったんだろうか?
忍術学園なら二年生あたりから新野先生の特別授業があったりして。
>>571 別に抜くためにエロパロ板があるわけじゃないんだぞ(´・ω・`)
エロ表現・創作内エロパロ板なんだから
昔はお祭≒性教育の場だったりした訳で今よりは知ってる子が多いはずなんだがなw
ちゃんと男女分けて説明するんだぜ…
エロっちゅーか下ネタだけど、需要も多いみたいだしいいんでね?
他にそれらしいネタ(しかも落乱)で笑える板も無いしさ。
>昔はお祭≒性教育の場だったりした
>ちゃんと男女分けて説明する
これ聞いたことあるww
お祭りの夜の飲み会で、男の子は大人の猥談を聞いてお勉強。
女の子のほうの教育は秘密の花園って感じで、母から娘へひっそり口伝されるものだったとか。
くのいち教室ではどんな教育がされてるかも知りたいwww
その場合、ご近所さんがほとんどいない秘境で暮らしてた利吉は
誰に教わるんだろうか?母上かそれとも伝子さんか…
>>576 ちょ、ナチュラルに伝子さんをチョイスすんなwww
普通に親父さんでいいじゃないかwww
物心がつく前の利吉には伝子さんが父親だと分かっていたんだろうか?
たまたま家で女装の練習をしていたら、幼い利吉に母上と間違われて
あの女装に自信を持ってしまったのかもしれない
最初の頃は伝子さん女装嫌がってなかったっけ?
>>581それは嫌がっていると見せかけて実は…な忍法蛍火の術です
そういや初期のアニメでもきり子がノリノリで「町娘A」と言ったのに対し伝子さんは微妙な表情で元気なく「町娘B」と言っていた気がする
「もう一回だけ続」のせいでワクテカが(ry
とうとう乱太郎も大人の階段上ってしまうのだろうか
果たしてどうやって……
もう一回といわず、日記シリーズ化してまとめて本にしてくれたら絶対買うわwwwwww
テラ楽しみw
>>581 今見たら違和感感じそうだな〜そんな伝子さんw
さて乱太郎は今度は誰の所に行くのやら。
もういっそ小平太あたりに直球で教えてもらえwww
まとめがあればもそっと盛り上がるんだろうが…
こう言っちゃ失礼だが・・・いや、あえて言わせてもらう。
土井先生タヨリナスwwww保険委員とはいえ六年生に負けるなよww
だって当時の25歳でまだ独身なんだぜ……ヒソヒソ
大木先生(33歳)なら豪快に教えてくれるかもしれん
絵本版なら大木先生が担任
どこんじょーで教育してくれる
多き先生は「実演するからちっと待っとれ」とか言って相手役を連れてくるのにやたら時間がかかりそうだw
いや、わざわざ実演せんでもw
そういえば鉢屋は一体何をさせるつもりだったんだろうww
もしかして土井先生は未だ童t…
595 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 12:46:31 ID:gxGDk+KV
ドクタケ忍術教室は共学だから、水練の授業で、山ぶ鬼だけ見学、
ってこともあるんだろうな。
>594
童貞ではないよw
例によって「つどい設定」らしいけど
房中術の授業って玄人女を何人昇天させてきたかで点数が決まるのかな
その昔、海に潜る人は海女さんですら腰布一枚しか身につけなかったらしいぜ。
え、室町時代かどうか?・・・わからんけど。
土井:済
利吉:済
小松田:未
いやいや町の忍術教室でやったかもしれないぞ房中術w
習ったかもしれないけど何の事を言ってるのか分かってない小松田でw
いまだに赤ちゃんはコウノトリさんが運んで来ると思ってます
乱太郎は人選誤りすぎww保健委員なら左近か数馬に聞けww
>>596 「土井先生 童貞」でぐぐったら出てきたwww
大木先生は杭瀬村で夜這いしまくっていそうだ
しゃどう先生やマツチヨ先生は……?
保険委員と言えども2、3年生じゃセクロスを説明するにはまだ若いさ。多分
新野先生早く助けてやれw
タカ丸あたりに聞けば一発な気がしてきた
流れぶった切ってすまん。
本編の前振りで書いてたのが長くなったんで、ちょっと番外。
はぐみでひみつにっき。
『虎若』
今日は、生物委員会の日だった。
でもぼくはそうじ当番だったので、委員会には出なかった。
なので夕方、三治郎に委員会のことを聞いた。
そしたら三治郎はこっそりと、実はぼく、委員会で『乱太郎のぎもん』について
聞いてみたんだ、といった。
ばくだん発言だ。すごくおどろいた。
さいしょ一年生だけで話してたけど、よくわからなくて、でも竹谷八左ヱ門先輩が
実習でいらっしゃらなかったので、みんなで伊賀崎孫兵先輩に聞いたのだそう。
三ちゃんは意外と勇気がある。
それでわかったのと聞いたら、けっこう淡々と教えてくださったそうで、
だいたいわかった、ということだった。
だいたいというのが気になったので、ちょっとくわしく聞いてみたけど、多分
あってるみたいだった。
孫兵先輩も勇気があると思う。ぼくはちょっと尊敬した。
考えてみれば、生物の生態に関しては、孫兵先輩は学園内でもかなり詳しい方だし、
こういう話の先生には向いているんじゃないだろうか。
ちょっとびっくりしたけど、わかってよかった、と三ちゃんが照れながらいうので、
ぼくも照れたけど、よかったと思った。
ただ一つ気がかりなのは、三ちゃんが、父上と母上は、ぼくの卵の殻も取っておいて
くれてるかなあ、と呟いていたことだ。
乱太郎に教えてあげようかなというので、それはとりあえず止めておいた。
明日、竹谷先輩に相談してみよう。
『三治郎』
夕刻、部屋で兵太夫と歓談。新しい踏んだらふっとぶ罠について相談。
次回は踏んだらふっとぶ湯船に決定。
図面を起こしながら、委員会の件について話す。虎若と同じくらいおどろいていたけど
やったなと喜んでくれた。うれしい。
でも話しているうちに、兵太夫はなぜかだんだん無口になってしまった。
どうもぼくの知識は、何かがおかしいらしいと推測。
さんざん聞いたら、まず入れる場所がちがう、といわれたが、意味がわからない。
もっと教えてほしかったけど、頑固な兵ちゃんは、それ以上はどうしても
教えてくれなかった。
けんかになる前に、早々に布団をかぶって就寝。
明日また、孫兵先輩に聞いてみることとする。
『伊助』
今日の朝食・ご飯、大根の味噌汁、アジの干物、青菜のおひたし、香の物。
庄左ヱ門は最近ずっと、ご飯を残している。
残したぶんはしんべヱが食べてくれるけど、だんだん痩せていくので心配だ。
なんだか思いつめた顔をしているのも気になる。大丈夫だろうか。
今日の昼食・実習だったので梅干お握り。香の物。山で採ったアケビ少々。
午後は委員会だった。委員会室に行ったら、久々知先輩に、一年どうかしたのか、
と聞かれた。
生物委員の竹谷先輩が、委員会の一年生から『ちょっといいにくいこと』を聞かれたらしい。
あいつ責任感が強いから、どうしようってすごく悩んでるんだよな、とのこと。
生物委員といえば虎若と三治郎。発端はたぶん、ときどき大胆な三ちゃんだろう。
ろ組とい組にも飛び火しているのか。僕こそどうしよう。
考えてたら、もしかして伊助も聞きたいのか、と遠まわしに言われた。
ちょっと恥ずかしかったけど、僕は大丈夫ですと答えて、先輩と話をした。
先輩も昔、こういうことを同級生から相談されたときに、説明するのが恥ずかしくて、
逃げてしまったことがあったそうだ。
そしたら後々、そのことをきっかけに、その同級生が『口に出すのもはばかられるような、
とっても悲惨な目』にあってしまったので、今でも後悔しているのだそう。
なんだか胸が痛くなった。
すみっこでひそひそ話してたら、タカ丸さんが三郎次先輩を引っ張って乱入してきた。
明るい顔で、子どものころはそういうこと、気になるよねーとのほほんと言われて、
ちょっとだけ気が軽くなった。
でも、あんまり早いうちからそういうことしてると、すぐに飽きちゃうから、程ほどに
しておいたほうがいいよ、ともいわれた。
タカ丸さん自身も、何回か『打ち止め』までいったら、今ではもうすっかり『枯れちゃった』
のだそうだ。
人生つまんなくなるから気をつけなね、といわれた。
後半よくわからなかったけど、とりあえず三郎次先輩と、タカ丸さんはまだまだ若いですよと
なぐさめておいた。
久々知先輩は青くなって、お前、どん引きだ、といった。
今日の夕食・ご飯、きのこの味噌汁、野菜の煮物、冷奴、香の物。
庄ちゃんは、予習復習もしないでもう寝ている。
うなされているので、とても気になる。
さらに気になるのは、別の部屋から、ほかの誰かのうなされ声も聞こえてくることだ。
僕は友達として、なにができるだろう。
バロスったwwww孫兵ダメスwww
踏んだらふっとぶ湯船にも、不覚にもワロタ
GJ!!
『金吾』
○月×日
快晴。気温やや高め。
は組の一大騒動、事態の収束は未だ見込めず。
乱太郎活気なし。庄左ヱ門疲労困憊。友の窮地に、剣術三昧の己が知識のなさ、
恥ずるばかり也。
委員会出席。滝夜叉丸先輩に呼び止められる。
昨日タカ丸さんから、は組の騒動について聞いたとの由。事態の拡大甚だしき。困惑す。
が、乱太郎には先刻、先輩が『真実をご教授』くださったとの由。
安堵と、また少なからず興味を覚える。
内密に、ご教授の内容をば問うてみたが、なぜか先輩の話は白菜についてのみ。
無知なれば理解不能。傍らに次屋先輩、時友先輩おられたが、ともに無言。
次屋先輩、四年生超ヤバイと呟かれしが、意味不明也。
会話中、七松先輩なぜか窓より入室。
笑顔満面にて、その手の話なら任せておけ、わたしがばっちり指導してやる!と仰せられ、
よくわからぬまま全員校庭に連行される。
本日は、塹壕でなく蛸壺掘り。一本松の下、十尺ばかり掘り進むよう命じられ、
かようにいたせば、土の中より油紙に包まれし、数冊の本発見。
中身はどうやら絵と、文少々にて構成されしもの也。
今日はこれを『忍たまの友』と思え、との仰せにて、こはいったい何かと問えば、
図書室より借受されし『秘密文書』とのお答え也。
忍術学園図書室には、六年生だけが、金銭を払うことにより閲覧を許されし
『秘密文書』ありて、こは先生方にも秘密とされ、隠し場所も、代々の図書委員長のみに
伝えられしものとの由。
生徒間の金銭やり取りは如何と思われしが、隠匿に費用がかかること、また
『あだるとは有料』なものなれば、仕方がないとの先輩の仰せ也。
以下秘密文書表題。
『壮絶・かまきり女対くも男』
『淫乱奥様のナマ腰巻き・さくらんぼくん剥かず丸かじり』
『解決熟女・美少年集団ハメ殺し七日間』
思い出すだに恐ろしげ也。
滝夜叉丸先輩、これはなにかの極意書ですか、と質問さる。
七松先輩、初心者向けじゃないからある意味そうかもな!と破顔さる。
常のものは読み飽きて、最近は『まにあっく』なものに手を出されているとのこと。
だからちょっと刺激強いかもしれないけど、まあいいよな!との仰せ也。
意味わからず。
次屋先輩逃げ腰、時友先輩ただぼんやり。滝夜叉丸先輩のみ、自分にかかれば
如何なる難題もお茶の子さいさいと、意気揚々也。
が、六年生のみに閲覧を許されるとは、存外貴重な一品と思われ。
秘密文書ならば、下級生が閲覧してよいものか、また七松先輩に迷惑がかからぬか、と
迷うが、かわいい後輩のために、先輩が一肌脱ぐのは当然のことだ!とのお言葉にて、
全員ありがたく拝見いたすこととす。
夕刻。
滝夜叉丸先輩、高熱にて寝込む。
次屋先輩、行方不明。
時友先輩、居室に引きこもって食事にも出てこないとの騒ぎ也。
秘密文書は確かに秘蔵の品にて、まさしく超常、驚天動地の知識が詰まりしもの也。
しかるに極意とは深きものにて、未熟者には甚だ毒となりしもの也。
すべては己の鍛錬不足と理解せしが、某も脳内だけでなく臓腑まで、桃紫に染まりし
心持ちにて、眩暈、嘔気止むところを知らず、食事も喉を通らず。
これがきり丸言うところの『大人のかいだんのぼった』状態か。
むしろ、奈落に落ちた心境也。
まんじゅうこわい。
『喜三太』
(中略)というわけで、気になるのは、同室の金吾のことです。
きのうのゆうがたから、きゅうに調子がわるくなって寝込んでるんですが、ぼくのなめさんを
いつも以上にいやがる、というかこわがるし、それに、夜中にすごくうなされて、
ねごとをいうんです。
ずっと、まんじゅうこわい、まんじゅうこわい、といってるので、耳元で、まんじゅうは
こわくないよ、おいしいよ、といってあげたのですが、よく聞くと、まんじゅうじゃなくて、
毛まんじゅうこわい、といっているんです。
毛まんじゅうってなんでしょう。ぼくは食べたことがありません。
それで、食べ物にくわしいしんべヱに聞いたのですが、しんべヱも知らないというんです。
しんべヱが知らない食べ物があるなんて、すごくおどろきました。
組のみんなにも聞いたけど、庄左ヱ門も知りませんでした。
担任の先生はお二人ともいらっしゃらないので、委員会の先輩に聞くことにしました。
食満先輩といって、六年生で、とてもものしりで、しんせつな先輩です。
しんべヱと、ろ組の平太もさそって三人で、毛まんじゅうってなんですか、と聞きました。
いっしょにいた富松先輩は、お茶を吹いたのですが、食満先輩はとても静かに、小平太が
いっていたのはこれか、とつぶやかれました。
先輩は、うでをくんで、しばらく考えこんでました。
ぼくらが、きたいしながら待っていたら、そのうちあきらめたように、ちょっと前置きが
長くなるがいいか、とおっしゃいました。
大丈夫です、と答えたら、とてもむずかしい顔をしながら、『世界がどろどろした
かたまりだったころ』について、おはなしをしてくださいました。
先輩のおはなしは、おもしろかったです。
でも、毛まんじゅうのなぞはわかりません。
前置きがおわったらおしえてくださるそうですが、どうも長くなりそうな気配です。
ぼくははやく知りたいです。だってなんだかおいしそうだから。
なのでしつもんです。与四郎先輩は毛まんじゅうってなんだかしっていますか。
しっていたら、ぜひおしえてください。
おへんじまってます。
(山村喜三太、風魔への手紙より抜粋)
『しんべヱ』
きょうは図書室で、まんじゅうについてしらべました。
たくさん本をしらべたけど、毛まんじゅうはのってませんでした。
でも、そういえば、昔パパに一回、聞いたことがあったのを思い出しました。
毛まんじゅうとは大人の食べ物で、一回食べるとやめられないそうです。
南蛮には、金色のものもあるといってました。
しんべヱが大きくなったら、いっしょにたべにいくか、といってたので、
とても楽しみです。
大人になったら、組のみんなもさそって、みんなで食べに行こうと思います。
食満先輩のおはなしは、かみさまが海をかきまぜて島を作ったところまできました。
とてもおもしろいです。
でも、まんじゅうはあまりかんけいない気がします。
でも先輩は、脂汗を流しながらしんけんに、話してくださるので、いいと思います。
あとお話のあいだ、富松先輩がよこでずっと、逃げてもいいと思いますよ、と
いっているのですが、なんのことだろう。
『団蔵』
きょういいんかいにいったら文次郎先輩に、一年ども、忍術でそうだんがあるなら
じぶんにせんか、といきなりおこられた。
なんでおこるんですかときいたら、食満先輩や七松先輩が、さいきん、は組のせいとから
いろいろそうだんされてて、それが気にくわないらしい。
ぴんときて、それたぶん、忍術のはなしじゃありませんといったけど、うそをつけと
またおこられた。
しかたないから、こういうことだとおもいますとはなしたら、それは忍術かんけいないと
ものすごくおこられた。
りふじんだとおもった。
でも、ともだちがすごくなやんでることなんです、といったら、一年ボーズがくだらんことで
なやむな、そんなひまあったらべんきょうしろ、といわれた。
ますますりふじんだとおもった。
ぼくは庄左ヱ門や伊助から、ぜったいきんしされてるから、せつめいしてあげられないけど、
乱太郎はすごくなやんでるのに、とおもったらはらがたった。
先輩は、そういうのはタケノコ卒業してからにしろ、ともいった。
うちは八百屋じゃなくて馬借なので、ぼくはタケノコじゃなくてうまですといったら、
一年ボーズがなにをこしゃくなとまたおこられた。
三木ヱ門先輩がまっかになって、そういう話題はもうやめてください、ととめにはいったけど、
文次郎先輩に『ちょーくすりーぱー』をかけられて気絶した。
文次郎先輩はまた、四年くらいまではタケノコにきまっとる、それがふつうだ、といった。
ぼくは、こわかったけど、すごくはらもたってたので、いいえぼくはぜったいうまです、と
いいはった。
そしたら文次郎先輩が、かっかしながら、ばかもん、うまってのはこういうもんだといって、
三木ヱ門先輩を『ほーるど』したまま、はかまとふんどしをぬいだ。
ものすごく男らしいぬぎっぷりだった。
ぼーぜんと見ていた、い組の佐吉と神埼左門先輩が、なんかもう、わけがわからないと
つぶやいた。
ぼくもさっぱりわからなかったけど、これはどうやらうまにかんすることらしいので、それなら
馬借のいじにかけてまけられないとおもって、じぶんもぬいで、先輩としょうぶした。
ぼくがかった。
やったぜ父ちゃん。
『兵太夫』
夏のなごりの入道雲は、今日も空にあざやかだけど、ぼくの心は晴れない。
友達の成長を、喜ぶべきか、なやむべきか。
本当なら喜ぶべきなんだろうけど、両手ばなしとはいかない感じだ。
だって三治郎の知識は、一部だけどおそらく、決定的な部分でまちがってる。
しかもだんだんひどくなる。
三ちゃん。多分だけど、ぼくは人間は、おしりの穴からは生まれないと思うんだ。
庄左ヱ門は乱太郎でいっぱいいっぱいだから、こっちはぼくと虎若でなんとかしようと
決めたけど、でもどうしたらいいんだろう。
こんなのすっごく、説明しにくい。からくり図のほうがずっと簡単だ。
誰かに相談できないだろうか。
今日も悩みながら委員会に行ったら、仙蔵先輩がいきなり、一年は組は
すごいな、と言った。
何のことですか、と聞いたら、戦う会計委員長潮江文次郎先輩が、は組の生徒との
勝負に負けて、落ちこんでいるのだ、と教えてくれた。
あの文次郎先輩に勝つなんて誰だ、と思ったら、勝負は馬がらみらしい。
馬で会計なら団蔵だ。あいついったいなにやったんだろう。
気になったけど、そっちまでかまってる暇はないので、興味ないふりをした。
仙蔵先輩はにこにこしながら、あの年で馬とは、いやいやまったく将来が楽しみだ、と
ずっといっていた。
そしたらい組の伝七が、は組よりい組のほうがすごいですとぶつぶつ言い出した。
そしたら先輩が、それじゃあお前は、タケノコと昼の朝顔とどっちなんだ?と聞いた。
伝七は一瞬ぽかんとしたけど、ちょっと考えてすぐ、朝顔です、と胸を張った。
先輩はますます笑って、はははこやつめといいながら、伝七の頭を撫でていた。
よくわからない。
仙蔵先輩は今日はずっとご機嫌で、一人で紅を擦っていた綾部先輩にも、
お前はどうだと聞いていた。
綾部先輩は眠そうな顔で振り返ると、袖をまくって肘を曲げ、拳を握って、
ぼくはマックスこのくらいでしょうか、と言った。
仙蔵先輩はまた、はははこやつめと笑いながら、綾部先輩の頭も撫でていた。
前から思ってたけど、この委員会、変だ。
とりあえず、仙蔵先輩に相談するのだけはやめておこう。
リアルタイムktkr
『庄左ヱ門』
○月△日
乱太郎は依然、悩んでいる。
金吾もなぜか暗い。
虎若と兵太夫も、落ち着きがない。
団蔵一人がなぜか上機嫌。い組の佐吉に一目おかれたと言っている。
理由は聞かなかったが、組の一部だけでも明るいのは、よいことだと思う。
ぼくは、悩んでいる。
伊助ときり丸はやめておけというが、先生が不在の今、やはり学級委員長として、
ぼくが乱太郎に説明すべきなのではないか。
しかしこの重圧に、はたしてぼくは耐えられるだろうか。
便所で一人悩んでいたら、暗い顔をして何を悩んでいるんだい、と、鉢屋三郎先輩に
声をかけられた。
この先輩はいつも唐突だが、便所の個室に現れたのははじめてなので、少なからず驚いた。
先輩は笑っておられたが、傷まみれの包帯だらけであられた。
五年生ともなれば、実技も実践に近くなるのだろう。だが、武術大会で優勝するほどの
この人が、こんな怪我を負うとは珍しいことだ。
たいへんなお怪我ですねと言ったら、先輩は、私はボケで彼がツッコミだから仕方ないのさ、
と、また笑われた。
意味はわからないが、関西人として感じ入るところがあったので、黙っていた。
すると先輩は、もしかして、君の悩みは乱太郎君が関係しているんじゃないか、と仰った。
たいへん驚いた。なぜわかったのだろう。さすがは三郎先輩だ。
同じ学級委員でもある三郎先輩なら、悩みを打ち明けられると思い、ぼくはすべてを
先輩に話した。
先輩は万事静かに聞いてくださったが、ぼくが、乱太郎に説明しようと思っていることを
話すと、それは待ったほうがいいんじゃないかな、と仰った。
なぜかと問えば、説明する人間は、真に正しい知識を持っている必要があるから、だそう。
三郎先輩は、こう仰った。
『君は本当に、ちゃんと他人にそういうことを説明できるのかい?』
『君が知っていると思っていることが、真に正しい知識だと、一切の間違いがないと、
揺るぎない自信を持って言えるのかい?』
先輩の言葉は静かで抑揚もなく、頭の芯に染み入るようであった。
便所の匂いと相まって、ぼくはくらくらしてまるで、幻術にかかったような気分になった。
実際、かかっていたのかもしれない。
やがて先輩は笑いながら、質問があったら、いつでも私のところにきたまえ、といって、
現れた時と同じように、唐突に便所の中から消え去った。
ぼくはいま、なやんでいる。
『きり丸』
・乱太郎悩み中。仕方ないので、保健室に行けとただで教えてやる。
これで万事解決だろう。儲からないけどまあいいや。
・委員会出席。長次先輩と七松先輩が、図書室のすみっこでひそひそ話をしていた。
長次先輩は、低学年に見せるのは違反だとか、これはとくにえぐい、とか言ってた。
でもいつもの調子だったんで聞こえなかったらしく、七松先輩は本を抱えて、
見舞いだー!と叫びながら走っていった。
表題は『桃色遊戯・萌えよドラゴン・怒りの鉄根危機一髪』変な題だ。
ぼんやり見送ってたら、長次先輩と目があった。
先輩はおれを見ると、ちょっと考えて、五年待て、といって去っていった。
なんだろう。うまくいえないけど、儲け話のにおいがする。どケチの勘。
・本の整理をしていたら、雷蔵先輩が乱太郎のことを聞いてきた。
なんだかいいにくそうに、様子が変だったから、といわれたので、今はは組中が変ですと
答えておいた。
乱太郎と、庄左ヱ門もかなりたいへんなんだ。
そのとき、庄左ヱ門が鉢屋先輩に、何かを質問しにいく、と言ってたことを思い出した。
そういえば二人は仲良しだったなと思ったので、なんとなくそのことを雷蔵先輩に伝えてみた。
そしたら先輩はいきなり、長次先輩の縄標を掴んで、お借りしますといいながら窓から
飛び降りて、どこかへ走っていってしまった。
一瞬の迷いもなかった。
あんな鮮やかなサボり方を見たのは、生まれてはじめてだ。感動した。
あんまり感動したので、怪士丸をさそって、おれも便乗することにした。
久作先輩、あとよろしくお願いします。
・土井先生のお見舞いに行った。
布団の上で、悲壮な顔で『虫の生態』という本を読んでいた。
あんまり気の毒だったんで、乱太郎に保健室をすすめたことを言おうかと思ったが、思いついて、
お駄賃出るなら、おれがちょっとだけ教えてやってもいいですよ、と言ってみた。
みんなお得になっていい案だと思ったのに、床の上に正座させられて、小一時間説教された。
先生はまた、胃炎が再発したらしい。だから寝てたほうがいいって言ったのに。
・乱太郎がおれを避ける。
保健室にいって、ちゃんと大人のかいだんのぼれたのか聞きたいのに、目もあわせてくれない。
なんかあったのか?
もしかして、やばい知識仕入れちゃったんじゃないだろうな。おれまで気が重い。
最初はは組だけだったのに、なんだか最近、学園全体が変な気がする。
この先いったいどうなっちゃうんだ。
次こそ本編。
乙!おもしろかったw
兵太夫の始まりが詩人っぽくてワロタw
ちょwwwwwwwww
団蔵wwwwwww
勝負するとこちゃうしwww
本編楽しみ、GJ!
620 :
609:2007/08/05(日) 23:03:59 ID:T9UNJawq
間にレス入れちゃってマジすんませんでした・・・。これからは自重するorz
にしても、もう駄目だこいつらwww
小平太としんべヱパパのバーローww団蔵にもむっちゃワロタ
六年頼りねぇwww
622 :
にっきの人:2007/08/05(日) 23:11:12 ID:ZcLuptKT
>620
いやいや、即レスうれしかった。アリガトン
楽しんでもらえたんならなによりです。
金吾硬すぎwwwwww
GJ!食満先輩説明長いよwww
つーか「秘密文書」の出所が非常に気になるwwwwww
六年全員で金出し合って買ったのか?!
若旦那その年で馬並ってwww…ウラヤマスィ…
ああもうどこからツッコミを入れたらいいのかwwww
なんか全部わろたwwwwww
よしろう先輩まで飛び火wwwwww
あちこちに地雷が仕掛けてあってほんとやばかったww
「四年生超ヤバイ」としんべヱパパがツボすぎる
今までの話とリンクしてる部分もあって隅々まで楽しめたよ
才能あるな〜
金碁の文章が武士らしいwwwwwwwwwwwwwwww
次屋先輩、行方不明。
何処言った次屋wwwwwwwwww
文次郎負けてんじゃねーよw
作者さん文才ありすぎ。ファンになった。
続きも楽しみにしてます。
ひ、一人一人の文体に個性があふれまくっている……!!おそるべし「ひみつにっきの人」(勝手にそう呼んでます)!!
孫兵ダメスw三冶郎ロマンチストw卵の殻てへその緒かw
そして虎若、5年生巻き込む伏線w
伊助献立の記録スゴスw
竹谷先輩責任感ツヨスwさすが生物委員。豆腐先輩罪悪感ツヨスw
ちょタカ丸wもう枯れてんのかw打ち止めてw何度か打ち止めてw
金吾テラ武士の子wまんじゅう嫌いにならないでw
滝夜叉丸、白菜の呪縛から解き放たれてよかったねw
次屋どこ行ったw七松テラ暴君w6年生も介入してきたw
食満の話、伊作が乱太郎に説明してた「しんわ」ってこれのことか!納得w
風魔へまで飛び火wナメクジは雌雄同体だからね、喜三太知らなかったよねw
しんべヱパパ、親子丼予告ですかw
文次郎テラ理不尽w団蔵GJw
兵太夫詩人w伝七の対抗心カワユスw仙蔵セクハラ委員長w綾部ふざけんなコノヤロウw
庄ちゃんも責任感ツヨスw三郎ざまあw
きり丸箇条書きw雷蔵、長次、男前wそれに比べて土井先生ときたら……。
長い感想でごめんなさい。印刷して何度も読んでは笑ってますごめんなさい。
4年生超ヤバイに笑いますたごめんなさい。昼の朝顔に笑いますたごめんなさい。
やばい、これから仙蔵を見る度にあのAAがちらつきそうだw
>>629 言いたい事全部ツッコンでくれてありがトンw w w
作者GJすぎる!!!
キャラの特徴とかすっごい掴んでてそんな感じに見えちまうからすごいす
ひみつにっき作者さんのおかげでずいぶんな良スレに
続き楽しみに待ってます!
このままシリーズどんどん増やしてってくれ〜
とにかくバロスwww
とってもGJ!
伊作:みみずせんびき
小平太:暴君
食満:前置き長杉
文次郎:理不尽・テラカコワルス
仙蔵:はははこやつめ
長次:(ほとんど)傍観者
六年生駄目スグルwww
でも「ぼくはタケノコじゃなくてうまです」が一番ワロタww
色々な被害がどんどん拡大して行くwww
頼むから学園内に止どめておいてくれwwww
しかし団蔵ワロタ
「やったぜ父ちゃん」じゃねぇよwwww
与四郎先輩・・・。
何回読み返してもおもしろすぎます
ちょw w 三郎w w w
便所の個室にまで入ってくんなよ w w w w
>>631 「長い感想ウザー」と言われると思ったのにまさかお礼くるとは思わなかった。
逆にお礼を言いたいくらい感動しますた。皆で共に続きを待とう!
>>にっきのひとさん
このにっきは大変勉強になります。自分で剥くとは知りませんでした。
本編を楽しみにしています。
かしこ
この勢いで他の職人さんも投稿してくれるといいな。
しかし、ここまで来るとどうやって事態を収めるのか気になるなww
にっきの人さんの腕前に期待。
>>639 名言キタコレwww
しかし
>>638よ
「自分で剥く」は金吾の手紙の話で、にっきの人とは違うんじゃまいか?
団蔵wwwwwwwwww
にっきの方!続編待ってます!!何時も最高の作品をありがとう!
サブユキの人も待ってる…。
くのいち教室にまでは飛び火しないのかな…
>>643 d
ひみつにっきシリーズが終わったら投下する
遅くてごめん
さすがにこの間に投下する勇気は無いorz
サブユキの人も日記の人も期待されてるから、ひょっとしたらプレッシャーとかあるかもしれないけど
気楽でいてください・・・なんか上手く書けん。見苦しいレスですまん。
>>646 wktktrtr
職人頑張れ頑張るんだ〜
続きいきます。これで終わり。
途中、大木先生×シナ先生で、エロといっては申し訳ないようなのが入ります。
>>634 挑発と受け取ったw
今日は、いちにち教科の授業の日でした。
忍び道具について、まなんだような気がしますが、わたしの帳面は、まっしろです。
わたしはさいきん、授業にもまったくみが入らず、ひがないちにち
ぼんやりしていることが多いです。
ふかい、なやみがあるからです。
しかし、今ではもはや、じぶんがいったい何についてなやんでいるのかも、
よくわからないような、ありさまです。
きり丸には、乱太郎ちょっとうつっぽい、といわれました。
とてもよくないと、じぶんでも思うのですが、みを焼くようなこのくのうの嵐と、
どう折り合いをつけてよいのか、まるでわからないのです。
おのれの知識のなさが、もはやにくらしいです。
なにより、組のみんなに心配をかけていることが、とてももうしわけなく、また
こころぐるしいです。
授業のあと、しんべヱと喜三太に、声をかけられました。
このところ、わたしがずっと暗いので、しんぱいしてくれたようです。
さいきん二人がさんかしている『お話会』に、いっしょにいかないかとさそってくれました。
『お話会』とは、ここ何日か、用具委員長の食満留三郎先輩が、授業のあとに
かいさいされているものだそうです。
おもに昔話を中心としており、たいへんおもしろく、またためになるものだそうです。
さいしょは、用具委員の間だけでおこなわれていたのですが、『くちこみ』で人がふえ、
一年い組やろ組のほとんどと、さらに二年生から五年生のいちぶ、そして、
六年生からも、聞きにくる人がいるくらいだそうです。
は組からも、兵太夫や虎若や三治郎が、さんかしているらしいです。
生物委員会は、五年生の竹谷先輩のご指示で、『ぜんいんきょうせいさんか』だそうです。
わたしは、一年生にお話をしてくださるなど、やさしい先輩だなあと感心しました。
どうしてそんなお話会がはじまったのかも、聞いたのですが、しんべヱも喜三太も、
きっかけについてはわすれてしまったそうです。
ただ、とてもおもしろいし、きっと気分てんかんになるからおいでよ、といってくれました。
うれしかったし、少しばかりきょうみもあったのですが、きのうあたりから、食満先輩の
『すけっと』として、保健委員長の善法寺伊作先輩もさんかされていると聞いて、いくのをやめました。
わたしはせんじつ、伊作先輩に、たいへんしつれいなこういをしてしまったので、いま先輩に
あわせる顔がないのです。
しんべヱと喜三太には、ざんねんだなあといわれました。わたしもとても、ざんねんです。
650 :
らんたろうひみつにっき12:2007/08/11(土) 04:27:35 ID:HefcqLZ4
は組でなやみをかかえているのは、わたしだけではないようです。
団蔵は、会計委員長の潮江文次郎先輩が、どこかへ『しゅぎょう』に出かけて
おるすなので、平和だとよろこんでいますが、兵太夫と虎若は、二人でくらい顔で
ひそひそはなしたりして、おちつきがないです。
金吾は、すうじつ前から、授業をやすんでずっと寝こんでいます。
体育委員はみな、よく『げんかいとっぱ』していますが、今回は、つかれただけでは
ないようです。
布団から出ようともしないし、ご飯もほんの数口しか食べません。
またなぜか、トロロやもずくやめかぶは、ぜったいに口にしません。
このままでは、しゅっせき日数があやういのではないかと、みんなでしんぱいしたのですが、
庄左ヱ門が、は組はきほんてきにみんな、しゅっせき日数も授業日数も足りてないから、
大丈夫だよといったので、あんしんしました。
ずっと顔色のわるかった庄左ヱ門は、すこし元気になりました。
むしろ、こわいくらいおだやかになりました。
伊助によると、鉢屋三郎先輩になにか、お話を聞きにいくよていだったのに、きゅうに先輩が
ゆくえ不明になってしまい、けれどそれから、みょうにおちついているのだそうです。
鉢屋先輩は、さくや、五年生らしき人かげ数人と、裏裏山へむかっているところを
もくげきされたのをさいごに、ゆくえがわからないそうです。
たよりの人がいなくなって、逆に開きなおっちゃったのかもしれないね、と伊助はいいました。
むしろ切れちゃったんじゃないか?ときり丸はいいました。
わたしをきっかけに、それぞれの『かくされていたぶぶん』が、ひょうめんかしたのだろうと
庄左ヱ門はいいます。
その言葉に、わたしはとても、せきにんを感じました。
でも庄ちゃんは、それは乱太郎のせいじゃないから、気にしなくていいともいいました。
人にできることは小さくて、なやもうとなやむまいと、世の中けっきょく流れるように流れるもの。
だからここまできたら、流れに身をまかせるしかないんだよ、と、あみだ様みたいな顔でいう
庄左ヱ門は、わたしもやっぱり切れてるんじゃないかと思いました。
くのいちと聞こう!の段
しんべヱと喜三太のさそいをことわって、わたしは今日もふらふら、ひとりで
学園内をさまよいました。
放課後だというのに、校庭は人かげもまばらでした。みんな、食満先輩の『お話会』に
いったのでしょうか。
今日はどこへいこう、学園長先生のいおりならあまり人も来ないだろうか、とかんがえながら、
あるいているうちに、わたしは、学園内にある温泉のそばに出ました。
いぜん、体育委員が掘りあてて、それから学園長先生のお気に入りになっている温泉です。
温泉のそばには、さいきん、小さなきゅうけい所が作られました。
この時間なら、だれもいなくてしずかにかんがえごとができるだろう、と思ったので、
わたしは、きゅうけい所のうらに、まわることにしました。
でも、そこには、『せんきゃく』がいました。
くのいち教室のユキちゃんが、きゅうけい所をかこむしげみの中に、ひたっと
すわりこんでいたのです。
ユキちゃんは、くのいち教室の中でも、かなりおそろしい女の子のひとりです。
びじんですが、とても強くて、いろんないみで『なさけようしゃ』のない人です。
しょうじき、こわいです。
そんなかのじょと、いきなり顔をあわせたので、わたしはとてもおどろきました。
でも、それいじょうに、ユキちゃんの顔が唐辛子みたいにまっかになっていたことに、
おどろきました。
ユキちゃんも、わたしをみて、おどろいたみたいでした。
まっかな顔のなかで、目がまん丸になっていました。ちょっとかわいかっ(以下空白)
わたしはとりあえず、あいさつをしようと思ったのですが、こんにちはをいうまえに、
ユキちゃんに、いきなりむなぐらをつかまれて、しげみに引きこまれ、うしろから
『へっどろっく』をかけられてしまいました。
わたしは、ユキちゃんはきっと、暗殺術のふくしゅうをしているのだと思いました。
それほどかのじょの『へっどろっく』はかんぺきでした。
声が出ないどころか、鼻までふさがれて、いきもできません。さらに、足まで使って
ぜんしんはがいじめにされ、動くこともできず、あっという間に気がとおくなりました。
このまま、この胸をうめるくのうをはらすこともできずはてるのか、と、わたしはむねんでした。
しかし、わたしが心のなかで、父ちゃんと母ちゃんに、先立つ不幸をおわびしているとちゅうで、
ユキちゃんが小さな声で、あんたなにやってんの、静かにしなさいよこのバカ、といいました。
そして、すこしだけうでの力をゆるめて、うしろから、わたしの顔をのぞきこんできました。
ユキちゃんの顔は、やっぱりまっかでした。
鼻の頭がとくにあかくて、しきんきょりで見ると、大きな目も、うるんでいました。
ちょっとどきっとし(以下空白)
こわい声で、あんたこの『じょうきょう』がわかんないのこのバカ、とまたいわれて、わたしは
少々、腹が立ったのですが、とりあえずあたりを見ました。
そうしてはじめて、きゅうけい所の中に、だれかがいることに気づきました。
しげみの中からだったので、よく見えなかったのですが、それはどうやら山本シナ先生でした。
今日はお若いバージョンのお姿で、雨戸をあけはなったきゅうけい所の、座敷のまんなかに、
座っておられるようでした。
わたしは、ユキちゃんはどうしてシナ先生からかくれているんだろう、と思いました。
なにかいたずらでもしたのか、と思ったのですが、ユキちゃんは、もっと見ろ、というように、
さかんに目で合図をしてきます。
そこで目をこらすと、どうやらきゅうけい所の中には、もう一人いるようでした。
それは、杭瀬村の大木雅之助先生でした。
わたしはまた、野村先生と『たいけつ』にいらしたのかなあと思いました。
しかし、おかしいのです。
なにか、へんなのです。
なぜなら大木先生は、座ったシナ先生の体の下に、ねころんでいらしたのです。
わたしは、大木先生が、かってに温泉に入ろうとしているところをシナ先生に見つかって、
怒られているのだろうかと考えました。
なぜなら、二人のしせいは、『きゃめるくらっち』ににていました。
かくかくゆれているところなど、シナ先生が大木先生を、しめあげているように見えたのです。
くのいちの先生は、ごうかいな技をかけるものだと思いました。
しかしやはり、どこかへんなのです。
『きゃめるくらっち』なら、ときどき母ちゃんが父ちゃんにかけているのを見ますが、それと
くらべると、大木先生のむきが逆のようなのです。
世の中には、受け手があおむけでかかる『きゃめるくらっち』もあるのでしょうか。
しかしどうも、シナ先生のはかまが、なんとなくですが、ずれているような気もするのです。
上着のすそから、ちらっと、白い足が見えました。
わたしはふしぎに思って、ユキちゃんにいけんを聞くため振り返ろうとしたのですが、
ものすごい力でおさえこまれて、だんねんしました。
ユキちゃんは、わたしののどと頚動脈をしめあげながら、低い声で、声出したらコロス、といいました。
だまる以外、わたしに何ができたでしょう。
ぎゅうぎゅうにしめつけられているせいで、わたしの背中は、ユキちゃんのおなかと、ぴったり
『みっちゃくじょうたい』になっていました。
足もうでも、がんじがらめでからんでいます。
わたしの首には、ユキちゃんの、まだあかいであろう、ほっぺがくっついていました。
それはすごく熱くて、なんだかほんのりと、しめっぽかったです。
わたしは、そうとうこわかったのだと思います。しんぞうが、ひどくどきどきしました。
わたしたちが、じっとだまってしげみにひそんでいる間、大木先生とシナ先生は、
二人で息をきらしながら、ずっとかくかくゆれていました。
シナ先生は、ときどき大きくのびあがったり、たまに横にゆれたりしていました。
大木先生はそのたびに、がっはっはとごうかいに笑って、あんたはじつに
『めいき』じゃのう!とおっしゃいました。
シナ先生も、笑いながら、あら大木先生こそ、『かりだか』でよくそっていて、
すばらしいですわ、とおっしゃいました。
先生たちはおたがいに、ほんとに『まっくろ』とか『たこつぼ』とか、いやいや『ちゃきん』だとか、
『きょほう』とか『みみずせんびき』の上さらに『かずのこてんじょう』とはおそれいったとか、
こまった『あばれんぼう』ですこととか、『はっしんさんせん』とはこころえておるなとか、
あんまりおくをつかないでとか、『こりこりしたところがだいぶさがってきた』ようじゃなとか、
もうそろそろ『はっしゃ』していただかないと身がもちませんわとか、二人でうなったり、
たまにごろごろ回ったり、ときどきくっついてじっとしたりしながら、ずっと笑っていました。
わたしは、先生たちのおことばが、せんじつ、伊作先輩に夢うつつでお聞きしたお話の中に、
そういえばぜんぶ、出てきたような気がすると思いました。
やっぱりいみはわからなかったのですが。
たいへんはげしいおうしゅうでしたが、まだ明るい日の下で見ているうちに、わたしは、
どうやらお二人は、けんかをしているわけでも、体術をかけあっているわけでもないようだと
気づきました。
シナ先生は、くるしそうで、ユキちゃんと同じくらい顔があかくて、目もうるんでいましたが、
とてもたのしそうでした。
大木先生は、鼻息があらくて、いつもみたいににやにやしていましたが、なんとなくお声が、
やさしかったです。
そんなお二人のお顔を、わたしは、どこかで見たことがあるような気がしました。
ふと、夏休み、夜中にけんかしていた、父ちゃんと母ちゃんのようすに、にているのだと
思いつきました。
そういえば、あのときの父ちゃんも母ちゃんも、言ってることはこわかったけど、
しっかり手をにぎりあっていて、とてもうれしそうな顔をしていました。
もしかして、父ちゃんと母ちゃんは、けんかをしていたわけではないのでしょうか。
先生たちのうごきは、だんだん速くなっていきました。
上のシナ先生も、下の大木先生も、『上下左右じゅうおうむじん』にあばれ回り、空中に
とびあがらんばかりです。
どうじに、わたしに『へっどろっく』をかけているユキちゃんの力も、だんだんつよくなっていきました。
ユキちゃんに首をきめられ、両足で足をおさえられているため、わたしはあおむけの蛙みたいな、
ちょっとまぬけなかっこうになっていて、とても恥ずかしかったです。
でもそれ以上にくるしくて、ほんきでもう死ぬかも、と思いました。
わたしは、息ができなくて、ずっとはあはあしていたのですが、なぜかユキちゃんも、
はあはあ息をあらげていました。
耳のすぐうしろで聞こえる、ユキちゃんの声は、わたしの首にくっついているほっぺと同じくらい
熱くてしめっぽくて、わたしは耳がくすぐったというか、やっぱり熱いというか、
とてもへんな感じになりました。
ユキちゃんの、うでも、足も、背中にくっついているおなかも、着物ごしだというのに、
すごく熱くなっているのがわかりました。
むんむんしたねっきのようなものが、ちょくせつ伝わってきました。
汗もすごいし、風邪でも引いたのかとしんぱいになりましたが、なんだか背中にくっついている、
おなかじゃない、ちいさいけどなんだかやわらかいものが、もっとあつくなってきて、しかも
そのしたの、おしりにあたっているあたりは、なんだかじっとりしているようなきもして、
なんだかわたしも、だんだんあつくなってきてしまって、せんせいたちも、はあはあいってるし、
ユキちゃんもわたしもはあはあしてるし、ユキちゃんのからだはとてもやわらかくて、ほっぺは
すべすべで、しかもなんだか、あまいにおいまでしてきて、わたしはすっかり、あたまがぼうっと
してしまって、しんぞうはくちからとびだしそうだし、みみのなかはユキちゃんのいきで
いっぱいになってしまうし、だからなんだか、わたしは、もうなんだか、なんだか、
おなかのしたのほうが、
ものすごくあついというか
いたいというか
くるしいというかそんなかんじでもうqあwせdrftgyふじこ(以下五行解読不能)
やがて大木先生が、シナ先生のお腰をがしっとつかんだかと思うと、どうじにシナ先生が、
ああんとふるえながら、大木先生の上にたおれこみました。
そうして、しばらくじっとしてから、先生たちはおきあがりました。
お二人とも、とてもさっぱりしたお顔をされていました。
先生たちは、たまにはこうして技をみがかないといけませんわとか、わしでよければ
またよんでくれとか、でも学園長先生もお年のわりになかなかとか、まあこういうのも
いい授業になったじゃろ、とか、楽しそうに話しながら、あっという間にみじたくを
整えられて、きゅうけい所を出て行かれました。
さいごに笑いながらふりかえったお二人と、いっしゅん、目があったような気がしたのですが、
たぶん気のせいだと思います。
先生たちがいなくなって、百ほどかぞえてから、ユキちゃんはようやく『へっどろっく』を
といてくれました。
さんけつで死ぬ寸前だったので、ほっとしました。空気がとてもおいしかったです。
わたしは、ぜんしん汗だくで、上着どころかなんだか、ふんどしまでぬれているような
気がして、気持ちわるかったので、すぐにも逃げだそうと思っていました。
でもユキちゃんがあかい顔のまま、わたしのはかまをつかんだので、にげられませんでした。
しかたなく、おたがい汗びっしょりのまま、しげみの中で、びっくりしたね、とか、
しぬかとおもった、とか、ぽつぽつ話しました。
そのうちユキちゃんが、乱太郎もああいうこと、きょうみあるの?と聞いてきました。
さきほど、先生方がしていたことだとはわかりましたが、『ああいうこと』が
どういうことだか、わたしにはよくわかりません。
わかったのは、あれが、けんかでもとっくみあいでもないことだけです。
でも、なんとなく、わからない、といえるふいんきではなかったので、うんと答えました。
そしたらユキちゃんは、ゆでだこみたいになって、じゃあこんど、
あたしとためしてみない、といいました。
くのいちはみんな、『ああいうこと』にきょうみをもっているのだそうです。
授業でいろいろならっているので、みんな、はやくためしてみたいと思っているそうです。
あたしはこないだ『おとなのからだ』になったから、できるのよ、とユキちゃんはいばってました。
かと思ったら、きゅうにだまりこんで、まわりをきょろきょろ見回しました。
そして、わたしをそろそろと上目づかいで見ると、やっぱりゆでだこみたいな顔のまま、
あたし、乱太郎ならいいわ、と、とても小さな声で言いました。
夕日のなか、忍たま長屋にもどるために校庭を歩いていると、きり丸に会いました。
土井先生のところに行ったら、正座させられた、とふきげんでした。
たいへんだったね、というと、ところでお前は保健室で『大人のかいだんのぼれた』のか、
と聞かれました。
わたしは、それはしっぱいしたので、教えてくれたきり丸に、もうしわけなく思いました。
そして、ふとそのかわりに、今日見たことと、ユキちゃんにいわれたことについて、
そうだんしてみようかと思いつきました。
でも、やっぱりやめました。
だまって、いそいでその場からはなれるわたしを、きり丸は、ふしんな目で見てました。
ひみつにしたのは、これ以上、友達によけいなしんぱいをかけるのが、
しのびなかったからです。
それにユキちゃんにも、誰かにしゃべったらコロスといわれています。
もし、ばらしたりしたら、『へっどろっく』どころか『おくとぱすほーるど』や
『べんけいふうしゃ』や『だいびんぐぴーちぼんばー』や『きんにくばすたー』で、
私はこんどこそ、息の根をとめられるでしょう。
でも、りゆうは、こわかったからだけではありません。
なんとなく、じぶんだけのひみつにしておきたいと思ったのです。
だって、ゆでだこみたいだったユキちゃんは、ゆでだこなのに、だれかに話すのが
もったいないくらい、とてもかわいらしかったのです。
ユキちゃんとはあしたの放課後、おなじ場所で、会う約束をしています。
『ああいうこと』がなんだか、わたしは今もよくわかりません。
やはりおそろしいことなのかもしれません。本能がつげているのでしょうか。
ずっとしんぞうが、どきどきしています。
どきどきしすぎて、夏休みいらい、あれほどつらくかかえてきた『くのう』が、
うすれてしまったほどです。
『ゆうじょうにかんするひみつのそんざいとそのきょよう』についても、もういちど
考えてみたりもしましたが、すぐなにも考えられなくなりました。
思うのは、あしたの放課後のことばかりです。
庄左ヱ門のいっていた、『流れに身をまかせる』ということばが、ふとうかびました。
わたしも、どこかが切れちゃったのかもしれません。
小松田覚書
一、木下先生、野村先生、外出届。
三年生、五年生のゆくえ不明者、きょうもみつからず。
あすは裏裏山のたんさく予定。おばちゃんにお弁当依頼のこと。
二、食満留三郎君のこうしゅう会、大人気。
低学年の先生方、とくにご推奨とのこと。
立花仙蔵君より、あすはぜひ聞きにくるとよいといわれる。
善法寺伊作君につづき、七松小平太君が講師としてさんか予定らしい。
立花君「すごいカオスが期待できる」とのこと。
三、土井先生、寝込みっぱなし。
は組のしんべヱ君より、手紙を頼まれる。
剣豪の灰洲井溝さんの弟子の、飯加玄南君あて。「未来のお誘い」だそう。
ほかのものと一緒に馬借に渡す。
四、一年は組の乱太郎君に会う。
近ごろ具合が悪いと聞いていたが、穏やかな顔で、とてもげんきそう。
「知識よりも、大事なのは心と心なんですね」と。なにそれ?
「流れに身を任せてよかったです」「秋休みに帰ったら親孝行しよう」とも。
なんとなく、大人っぽい顔をしていた。
五、くのいち教室のユキちゃん、がにまたで歩いている。
六、寝込んでいた一年は組の金吾君、乱太郎君の献身的介護により、復活。
は組はみんな、いつでも仲がよい。
七、山田利吉さん来訪。風魔と、剣豪の灰洲井溝さんから、手紙をたのまれたとのこと。
灰洲さんは、戸部先生あてでなにか相談ごとらしい。
最近なんだか、ますますやつれているそうだ。
風魔の手紙は、は組の喜三太君あて。厳重にこんぽうされた分厚い本がついていた。
利吉さんは、山田先生が出張から戻られるまで、学園にとどまるそうだ。
八、一年い組の生徒に「赤ちゃんって本当はいったいどこから来るんですか」と聞かれる。
「もうなにがなんだかわからなくなってきた」のだそうだ。
子どもって、へんなこと気にする。
そういえば、どこからくるんだろう。考えたことなかった。
九、エリートなので知ってるだろうと、利吉さんに聞いてみた。
「君はときどき絞め殺したくなるな」といわれた。おもしろい人だ。
十、やっぱりお兄ちゃんに聞いてみよう。
Neverending
657 :
にっきの人:2007/08/11(土) 04:42:42 ID:HefcqLZ4
途中で下げ忘れたorz
長々と続けさせてくれて、本当にありがとうございました。
たくさんの感想、すっごい長いのとか先の考察とか、マジうれしかったです(*´∀`)
すごい先読みに、エスパーがいるんじゃないかと本気で疑ったw
サブユキの人、連載の間に割り込む形になってしまい、すみませんでした。
続き、楽しみにしています。
ぐぐぐぐGJ!!!!!
全編通して呼吸困難になるくらい面白かったw
意外なオチにどきどきしたよ!良作をありがとう!
ちょwwwwwwwww
にっきの人テラGJ(*´д`*)ハァハァハァ
それにしても半助さんの苦労症にも程がある…('A`)
超GJ!(*´Д`)
長く楽しませてもらいました!
「すごいカオスが期待できる」ってちょwww小平太止めろ仙蔵wwww
にっきの人乙!!マジで乙!!
乱太郎大人の階段のぼりつめちゃったよwww
最後の最後でそうきたかwwww
大団円乙でした
ユキちゃんカワユス
GJ!!!乙でした!
本当に伊作はバーローだwww
土井先生だけが最後まで救われなかったが('A`)w
ケマバーローwwwww6年は組は話が長いのがデフォなのかw七松のおかげでどんだけの一年が金吾化するのかwww
あと五年生…ちきしょうツッコミ所が多すぎるがとりあえずユキちゃんかわいいよユキちゃん。GJ超GJ
にっきの人お疲れ様でした!
凄い楽しませてもらったよwwwww新作も楽しみにしてます。
サブユキの人もテラ楽しみにしてる!!
大木先生に嫉妬www
にっきの人の文才にも嫉妬www
挑発と受け取られた634だぜww
見事に学園外に被害がw
日記の人GJすぐる!ww
ていうか小松田ww
まさに愛すべき馬鹿ww
>>667 おまいのせいで
玄南君が灰洲井溝さんが風魔の先輩が利吉さんが小松田お兄ちゃんが巻き込まれたじゃないか!!
GJwwww
今度の講習会のカオスっぷりが非常に気になるwwww
これで三郎も参加したらどうなる事やら…
一方が解決したと思ったらもう一方で火種が出てるよww
改めて全部通して読んだwww本当神です>にっきの人
ユキちゃんカワユスwwwww
久々に来たら凄い大作が・・・!!
>>671 この名作をまとめて一気に読めたことはある意味ラッキーだぞw
俺はというと、毎回ワクテカワクテカうるさかった人です。
今でもサブユキにワクテカしてるわけですがww
日記の人乙!
てかワザ名が次から次へとでてくるあたりが面白かった!
にっきの人は本当の神!
GJ!
675 :
にっきの人:2007/09/01(土) 02:10:51 ID:38s1RaKn
職人待ちの間に、ひみつにっき後日譚。
食満講習会のその後。やたら長いので覚悟してくれイ。
食満留三郎は、悩んでいた。
夏の暑さもさめやらぬ長月初旬。山深き忍術学園の領内も、まだまだ熱気に包まれている。
放課後になっても、未だ高く上ったままの太陽に照らされ、ここ、六年は組の教室は
蒸し風呂のような暑さだ。
一刻も早く涼を取ろうと、級友達は皆、授業が終わると同時に出て行ってしまい、
今、教室には食満の姿しかない。
食満もできることなら、さっさとここを出たいと思っている。じりじりと肌を焼く陽光は
痛いほどだし、窓を開けてもそよとも動かない暑苦しい空気は、不快の一言だ。
だが、一つの大きな葛藤が、食満の動きを止めていた。
行くべきか。いや、行かねばならん。それはわかっているがだがしかし。
うるさいほどの蝉の鳴き声に包まれて、悶々と脂汗を流す食満の耳に、教室の戸が開く
軽やかな音が響いた。
「留三郎、ここにいたのかい。そろそろ行かないと時間がなくなるよ?」
半分開いた戸の隙間から顔をのぞかせたのは、級友の善法寺伊作だった。
大風呂敷を背負って、汗を拭き拭きにこりと笑っている。だがその背の荷物は
いつもの落とし紙ではなく、何冊もの分厚い本の山だ。
汗も干上がるような熱気の中だというのに、食満の背筋をぞくりと妙な寒気が襲った。
今度はなにを持ってきやがった。
だが、見当たらないから迎えにきたんだよ、さあ行こう、と手を振る級友の顔に浮かぶのは、
爽やかな笑顔ばかりだ。
邪気のかけらもないその顔と、無償の友情が生み出す圧迫に負けて、留三郎は不承不承、重い腰を上げた。
「……ああ、そうだな」
どちらにしろ、行かないわけにはいかないのだ。自分の撒いた種なのだから。
食満が、委員会の下級生から奇妙な質問を受けたのは、新学期が始まってすぐの頃だった。
それは奇妙というより、この年代ならある意味、当然出て来る疑問といえたが、自分もまだ
思春期の食満には、非常に答えにくい難問だった。
もう少し年が近ければ、ただの猥談として楽しめたかもしれない。だが相手は、食満の半分も
背がないような、つぶらな瞳の一年生ばかりだ。罪悪感に苛まれ、とてもそんな気にはなれない。
かといって、先生に聞け、と突き放すのは、頼られているという思いが邪魔をした。
結局、食満がとった方法は、本題には触れず適当な話でごまかすという、忍法『煙に巻く』だった。
子供は飽きっぽい。適当な話を長々続けていれば、そのうち飽きて他に興味を移し、忘れるだろう。
少々無責任だが、そうしてお茶を濁すつもりだったのだ。
だが、そんな食満の思いを嘲笑うかのように、事態は想像もしていなかった方向へと進んでいった。
人気のない廊下は、教室よりは涼しかったが、空気がよどんでやはり暑苦しい。
足元で、ぎしぎし軋む床板の音さえ不快だ。
「今日は何人くらい来るかなあ。最近大繁盛だよね」
隣で、背中の荷物を揺すり上げながら笑う級友の顔も、なんだか鬱陶しい。
ひっきりなしに流れる汗を拭う手の陰で、食満はこっそり小さなため息をついた。
「さあな」
「みんな期待してるんだよ。こないだなんかあの野村先生まで、よろしく頼むってお菓子を
差し入れてくださったじゃないか」
「そうだな」
「前振りの神話も植物と昆虫も終わったから、今日からはいよいよ哺乳類だしね!」
生返事にも、気を悪くした様子なく振り返ると、伊作は食満をじっと見つめ、かたく拳を握りしめた。
「ついに大詰めだね!最上級生の面目にかけても成し遂げないと!」
瞳を燃え上がらせ、頑張ろう!と一人張り切る伊作に答えず、食満はただとぼとぼと歩き続けた。
善法寺伊作は、いい奴だ。
どんなに話を長引かせても、決して諦めず聞き続ける下級生に閉口して、どうしたものかと
友人たちに相談した時。
誰もが逃げるか、逆に面白がって聴講にきやがるかだったのに、伊作だけは真摯に話を聞いてくれた。
あまつさえ、何か私にできることがあればと、講習会の手伝いまでしてくれている。
本当は手伝いではなく、どうやったらうまいこと話を打ち切れるかの助言が欲しかったのだが、
それでもその心遣いはありがたかった。
ああ、いいやつなのだ。話は長いがうまいし、気がよくて、友情にも厚い。同学年には稀有な存在だ。
それは確かだ。だがしかし。
伊作が参加するようになってから、講習会の聴講者が、どういうわけかどんどん増えていくのだ。
伊作の話は実にうまい。食満が、本題をごまかして流そう流そうとするたびに、横から上手に
そのしっぽを捕まえて、筋を戻してしまう。
さまざまな資料を駆使し、つけたしをして先へと進め、また食満に戻す。ごまかす隙もない。
これは困ると、何度か話しあいもしてみたが、遠慮するなよと笑うばかりで、どうも通じない。
どうやら伊作はこれを、純粋に『上級生による下級生のための優しい性教育講座』だと
思い込んでいるらしいのだ。
おかげで食満の話は、学術的、文学的な方面へまで広がりを見せ、下級生はまったく飽きる様子も
なく、それどころか目を輝かせて聞き入り、さらには口コミで噂が広がって聴講者が増えるという、
悪循環に陥っている。
教師陣も止めるどころか、積極的に生徒を送り込んでくる始末だ。とくに低学年の受け持ちに
その傾向が強い。
今では忍術学園の生徒の八割が『食満講習会』に参加しているといわれている。
もともとは委員会内部だけの話だったのに、事態はもはや、食満の意思ではどうにもできない
状態にまで膨らんでしまっていた。
そう、もはや、腹をくくらねばならないほどに。
薄暗い廊下をとぼとぼ進みながら、ちらりと横目で級友を盗み見る。
今日のために長次に借りようと目をつけてた本が、ちょうど貸し出し中だったんだよ、と
残念そうに首をひねりながら、伊作はのほほんと笑っている。
わかっている。もともとは自分が悪い。それに善法寺伊作本人は、ただひたすらいい奴なのだ。
ただ、自分も気づかぬうちに周囲まで巻き込む、最強の不運の持ち主なだけで。
用具委員会室は、渦巻く熱気と人いきれで息もできないほどだった。
一年生から六年生まで、色とりどりの制服が、狭い部屋にぎゅうぎゅうづめに入り乱れ、まさしく
足の踏み場もない状態だ。窓も戸も開け放たれているが、風がないため部屋の温度は上がるばかりで、
あちこちで真っ赤な顔の下級生がへたりこんでいるのが見える。
戸口に立ち尽くす食満の隣から、室内を覗き込んだ伊作が眉をひそめ、たいへんだ、熱中症に
なっちゃうぞ、と呟いた。
だが、食満はそれどころではなかった。
「よお!遅かったな留三郎、伊作!先にはじめてたぞ!」
「……なにやってんだ小平太ァ!」
一瞬の自失の後、思わず上げたひっくり返った叫びに、返されたのは高らかな笑い声だった。
教室前方に据えられた黒板の前で、ばたばたと両手を振っているのは、六年ろ組の七松小平太だ。
同じくろ組の中在家長次と、妙なにやにや笑いを浮かべたい組の立花仙蔵を従え、山積みの本とともに
教壇の上でふんぞり返っている。
その顔は、夏空と同じほど晴れ晴れとした笑みに覆われ、いつもどおり無駄に元気いっぱいだ。
しかし問題はそんなことではない。
「お前、それ!黒板になに描いてるんだ!」
「もちろん今日のお題だ!私は回りくどいのは苦手だからな、直接的表現でいくぞ!任せとけ!」
「誰がお前に任せるといった!」
聞いてるだけじゃ足りんのか!と、怒りのままに投げた手裏剣は、小平太の顔をかすめて
背後の黒板に突き刺さった。
正確には、黒板いっぱいに描かれた、どへたくそな大股開きの図のど真ん中に。
なにかの本から写し取ったものだろうか。関節も奥行きも無視して描かれたそれは、あまりにも
下手すぎて、一瞬ナメクジの群れか山盛りまんじゅうにしか見えない。
そのため下級生のほとんどは、ただぽかんと見つめているだけだ
だがわかるものにはそれが、秘所もあらわに松葉くずしでまぐわう男女、ということが見て取れるだろう。
しかもただの交合ではない。背景にはイカめいたタコも描かれ、長い腕を睦みあう男女に複雑に絡めている。
巨大な吸盤を有する腕のうち、二本は大きく開かれた女体の股に潜り込み、一本が口へともぐりこんでいた。
松葉くずし二本挿し、同時三穴触手攻め。どういう趣味だ。
ご丁寧にも部分的に赤のチョークを使い、棒と穴だけは異様にリアルに描かれたそれは、
稚拙な分だけひどく卑猥だった。
食満の到着に気づいた下級生が、あちこちから先輩こんにちは、と元気なあいさつをよこしてきた。
ひときわいい声は、おそらく一年は組の連中だろう。目の前の衝撃的な光景にそぐわない、
無邪気な声がいっそ無残だ。
いたたまれなさをこらえながら、食満は大急ぎで教壇へと駆け寄った。
教壇の前には、用具委員の富松作兵衛が、縄でぐるぐる巻きになって転がされていた。
横では一年ろ組の平太が、なぜか頭巾を目の下まで下ろして、おろおろしている。
あわてて猿轡を外してやると、珍しくも作兵衛が、うわーんと大きな泣き声を上げた。
「先輩すみません、俺じゃ止められませんでした!平太の目隠しが精一杯で……!」
「気にすんな、お前はよくやった。しんべヱと喜三太はどうした?」
「今日はまだ来てなくて」
「よしわかった。あとは任せろ」
すすり泣く後輩たちを、すばやく後に下がらせて、一つ大きく息をつく。
そして食満は刀に手をかけ、ゆっくりと黒板を振り返った。
暑さと怒りで真っ赤に燃え、口から炎を吹かんばかりの食満を見て、小平太がだってさあ、と
口を尖らせる。
「ずっと聞いてきたけど、お前の説明遠まわしすぎて、わかるものもわかんないぞ。
あれじゃ教わるほうがかわいそうだ」
「こんなもんいきなり見せられるほうがもっとかわいそうだ!」
「なんで!滝夜叉丸は気絶するほど感動してたぞ!?私はこの手の指導にはかなり自信が」
「いやいや、そうでもないぞ小平太。現に三年と四年が五人ばかり、鼻血を吹いて保健室送りに
なったじゃないか。食満の教育もそれなりに功を奏していたと」
「お前が黒幕か仙蔵!」
打ち込んだ数本のくないは、すべて小刀に弾き返された。
汗一つ浮かべず涼しげに食満を見やると、仙蔵は学園一のサラストヘアを、さらりと優雅にかきあげた。
「だって、小平太のほうが面白くなりそうじゃないか。いろいろと」
「悪魔かお前は!」
ぎりりと睨み合う二人の間に、火花が飛び散る。ただでも蒸れた室内の空気が、さらに温度と湿度を
増していく。
突然始まった最上級生の諍いを、周辺の下級生は固唾を呑んで見守るばかりだ。
熱気に当てられたか、数人が気を失って倒れこむ。あわてて伊作が駆け寄った。
相手はい組の優等生。だが、今の食満に負ける気はなかった。有無を言わせずたたっ斬るか、いやまず
黒板を消すのが先か、といっそ冷静に考えながら、あたりに鋭く視線を走らす。
その目が、教壇に積み上げられた本の山にとまった。
「……なんじゃこりゃああ!」
一番上に置かれた冊子をつかみ取り、またもや悲鳴を上げた食満に、小平太が嬉しそうに目を輝かした。
「それか!すごいだろう、長次説き伏せてやっと借りられたんだ!教本に使おうと思って!」
「美熟女秘膜八方破れ……新妻秘穴ドドメ色奇譚……こんなグロいもんで何を教える気だ!?
ていうかそもそも『秘密文書』は、六年以外閲覧禁止だろうが図書委員長!」
周囲の騒ぎも気に留めず、教壇の横でもくもくと押し花のしおりを作っていた長次が、ふと顔を上げた。
怒り狂う食満を見て、むっつり押し黙ったまま懐に手を入れると、そこから数枚の小判を取り出し
軽く振ってみせる。
説明は終わった、とばかり、また押し花作成に精を出す長次に代わり、教壇から飛び降りた小平太が
ふんぞり返って胸を張った。
「半年分の小遣いをはたいた!かなり痛いが、でもまあ、可愛い後輩のためならエンヤコラだ!」
「お前の優しさは、方向性が間違っている!」
「あ、それ私が借りようと思ってたやつだ」
後ろでマイペースに、倒れた下級生の手当てをしていた伊作が、これまたマイペースに呟いた。
聞き捨てならない台詞のような気もしたが、今は追求している余裕がない。
あえて級友に背を向け、前方の三敵に向き直る。
「もういい、お前ら出て行け、退場だ!いやもう今日は休講だ!全員退避!駆け足!」
「そうはいくか。こんな面白いもの、見届けずにおられるものか。それいけ小平太!」
「任せろ、小遣い分は教えるぞ!それじゃあまず四十八手から!」
「いい加減にしやがれって……」
「ちょっと待ったあ!」
「今度はなんだあ!」
突然の横槍に、血汗を吹かんばかりの勢いで食満が振り返る。
同時に、開け放たれた窓の外で、ぼーんと派手な煙玉が上がった。
瞬く間に白煙が、よどんだ空気に混じり部屋を埋める。最上級生達はすばやく口を覆ったが、
部屋のあちらこちらで咳き込む声が上がった。
吹き始めた夕暮れの風に、ようやく目と喉を焼く刺激が洗い流されたとき、食満は、窓枠に一人の
人影があるのに気づいた。
ひょろりと背の高いその人影は、不安定な窓枠の上で両手を突き上げ、右足を後ろに折って立っていた。
いわゆる『グリコのポーズ』だ。
人のよさそうな顔には柔和な笑みが浮かんでいるが、なぜかその顔も、まとった五年生の制服も、
もさもさの髪も、傷だらけでずたずたのぼろぼろだった。
ヒメジョオンを本の間に挟みながら、長次がちらりと窓を見上げた。
「不破……いや、鉢屋か……」
「ご名答!」
ぱあんと小気味いい音を上げ、頭上で両手が打ち鳴らされた。忍術学園で一、二を争う有名人の登場に、
煙玉でざわついていた室内の騒ぎが、少し鎮まる。
窓枠に片足で立ったまま、にっこり微笑むと、鉢屋は奇妙に血走った目で教壇前の上級生たちを見た。
「やあやあ、久方ぶりに学園にもどってみれば、こんな面白いことが起きていようとは!
ぜひ私も参加させてください先輩方!僭越ながらこの鉢屋三郎、子供の性教育には少々の実績が!」
「引っ込め五年ボーズ!今日は終いだ!」
「なに言ってんだ、やるぞ!」
「鉢屋、随分テンション高いな。なにかあったのか」
「いえ、押入れに監禁されたあと、二日ほど山で逆さづりにされたので、頭に血が上ってるだけです」
どつき漫才はツッコミの強さが命!このくらいは序の口ですよ!と瞳を燃やして拳を握る鉢屋に、
今、ツッコミを入れるものは誰もいない。
いや俺が入れてやるべきか。なんといっても相手は窓辺でここは三階、ちょっと押したらそれで終いだ。
なんとなくだが、そうすべきだという気がする。
噂に聞き及ぶこの有名人の性格と、噂以上の異様なテンションに、食満の忍びとしての勘が
警告を発しているのだ。
こいつは、危険だと。
だが、食満がほとんど無意識に窓辺ににじり寄ったところで、まるでそれに気づいたかのように
鉢屋が振り返った。
「そうそう、その山でまた一つ、実績を積んできたんです」
さあ来たまえ!と浮かれた掛け声に続き、窓枠にかぎ縄が引っかかった。
部屋中の視線が集まる中、ずるずると、それを伝って窓枠に姿を現した人物に、小平太が
あれっと呟いて目を丸くした。
「三之助じゃないか!」
「裏裏山で偶然会ったんです。彼が通りかかってくれなければ、私は脳みそ破裂するところでした」
「なーんだ、いないと思ったらまた行方不明だったのかあ!」
「なんでもぜひ、七松先輩に伝えたいことがあるそうなので、こうして連れてきました」
「へえ!なんだ?」
窓枠の上で、鉢屋が親しげに肩に手を回しているのは、体育委員の三年生だ。
暴君七松によく従う、健気な後輩の一人だと聞いている。
だが、なんだか変じゃないか?と食満は首をかしげた。
テンションの高すぎる鉢屋の隣にいるからかもしれないが、こちらは逆に、テンションが低すぎるように
思える。
目も据わっているし、むっつり黙り込んだ丸長の顔は痩せこけて青白く、表情も空ろだ。
次屋と同級の富松作兵衛が、心配そうにこちらを見ている姿が、視界の隅に映った。
後輩のためにも、とりあえず大丈夫か、と声をかけてみたが、まるで聞こえていないかのように返答はない。
かわりによろよろと教壇へ目をやると、次屋は腕を組んでにこにこ見下ろす小平太に向かい、
ぐっと拳を突き出した。
「七松先輩ー!」
「応!どうした!」
「俺は、俺は、間違ってましたー!」
「ふーん!そっかー!」
「俺が今まで学んできたことは、間違いだらけだったんです!ざるです!いやそばです!」
「そりゃたいへんだー!」
「でももう大丈夫です!俺、大宇宙の真理を学びましたー!」
「おお!やったなー!」
「ねはんのそこでぱらいそとも交信しました!今では小宇宙も燃やせます!」
「よくわかんないけどよかったなー!」
「はい、だからわかったんです!……七松先輩、あなたの教えは間違っているのだということが!」
「ええー!?」
「でもあんしんしてください!おれがしんりをおしえてさしあげます!とうかこうかんで!」
どよめきが室内を轟かせた。食満も、仙蔵さえ目を見張る。
体育委員の暴君に逆らう下級生など、これまで一人もいなかったのだ。ましてや三年生如きが。
なんという命知らずだ。これは勇気というより暴挙だろう。
部屋の隅々から、同学年と思しき数人が、早まるな三之助、帰ってこい!と悲鳴を上げている。
だが、次屋の目は据わったままだ。黒目と黒目の間も離れているし、表情は空っぽで、
おそらく同輩の声も届いていないのではないか。
意識がどこかへ飛んでいる。まるで幻術にでもかかってしまったかのようだ。
いや、これってかかってんじゃないか?
はたとして、食満は横を見た。窓枠の鉢屋三郎は辺りを睥睨しながら、にこにこと笑ったままだ。
邪気のかけらも伺えないその笑顔に、不覚にも、背筋がぞっと総毛だった。
動けない食満の前で、小平太が不安そうに仙蔵を振り返った。
「どうしよう仙蔵、私、間違ってるって!」
「心配するな、今さらなんだ。お前はたいてい間違ってるじゃないか」
「そうか、じゃあ大丈夫だな!」
仙蔵の助言にはまったく説得力がなかったが、なぜか小平太は納得したようだ。
晴れ晴れした顔に戻り、よーしそれじゃあ、勝負だ三之助!と、腕を振り回す。
いやなんでそうなるんだと思う食満の、心の突っ込みは届かない。先輩からの熱い呼びかけに、
魂の抜けたような次屋の顔が、ふらふらと上がった。
同時に、戸の向こうから飛び込んできたほうろく火矢が、その頭を直撃した。
ごーんと鈍い音とともに、次屋が白目をむいてあおむけに倒れこんだ。
床に頭を打ちつける寸前で、食満の伸ばした手が、かろうじてその襟首をつかむ。
床を転がる火矢に悲鳴が上がったが、すばやく拾い上げた仙蔵が、火はついていないよと肩をすくめた。
だが、火がついていなくても、硬いほうろく火矢は、投げれば危険なことに変わりはない。
気絶したことで、ある意味次屋は救われたのだが、それとこれとは別問題だ。
どこから出したか、火器厳禁の札を掲げる長次とともに戸を睨むと、食満は、誰だこら!と怒声を上げた。
「火薬をおもちゃにするな!」
「すみません適当なもんがなくて!……許せよ三年ボーズ!せめて今はすべてを忘れて眠れ!」
「ああ、ぶら下がってないからもしやと思ったら!ついに下級生に被害が出ちまったか!」
間髪いれず飛び込んできたのは、二人の五年生だった。
床に伸びた次屋を見て、がっくり肩を落とすうち一人の姿に、あちこちで豆腐小僧だ、と低い囁きが飛んだ。
「やあ兵助、八左ヱ門!迎えがないから勝手に戻ってきたぞ!」
張り詰めた空気を読まず、にこやかに手を振る鉢屋に、豆腐小僧が顔を上げた。
生真面目そうな顔が、怒りと悲しみに染まる。
「鉢屋三郎!なんてひどいことしやがる、相手は下級生だぞ!」
「はっはっは!私は後輩だってかまわないで食っちまう人間なんだぜ!」
「待て待てなに言ってんだ!」
「おいおい君達、勘違いしているようだから言っておくが、私は彼を救ってやったんだぞ?
なにやらひどい目にあったらしくてね。まんじゅうこわいと呟きながら、怯えきってふらふら山を
さまよっていたから、いやな記憶を忘れられるよう、幻術をかけて」
「え、そうなのか?」
「別の知識を刷り込んでおいた」
「違うトラウマ植えつけただけじゃねえか!」
竹谷八左ヱ門の剛拳が、鉢屋の足元の窓枠を破壊した。ひらり華麗に飛び上がり、床に降り立った
鉢屋を、久々知兵助の手裏剣が襲う。
すごい、前で見よう!と立ち上がった火薬委員の四年生を、一年生と二年生が押さえつけて引き倒した。
にやりと笑ってそれもかわした瞬間、鉢屋の首に、音もなく窓から伸びた縄標の一端が巻きついた。
クエっと変な声を上げて倒れこんでも、締まらないよう、縄と首の間に手を通しているところは、
さすが鉢屋三郎だろう。
思わず感心した食満の眼前に、夕日を背負った黒い人影が、窓から化鳥のように飛び込んできた。
壊れた窓枠に足をかけ、縄を引き絞るその人物は、床に倒れる鉢屋三郎と、同じ制服、寸分変わらぬ
背格好に顔、髪型をしていた。
ただ一つ違うのは、人のよさそうな顔に、ギンギンの怒りを浮かべているところだ。
忍び刀を握りしめ、怒りの形相もものすごくにじり寄る人影を見て、鉢屋が転がったまま、
嬉しそうに片手を上げた。
「やあ雷蔵!やっとあらわれたな我が相方!」
「勝手に相方にするなってば!そんなの今日こそ解散だ!」
「なんの、明日には再結成だ!」
「いい加減にしろ三郎!君ってやつは、何人不幸にしたら気がすむんだ!?いったいあの三年生に
なにを吹き込んだ!」
普段穏やかな不破雷蔵の、容赦のない怒声に、部屋の片隅で図書委員の下級生が縮み上がる。
見上げる鉢屋の眉が、悲しげに寄った。
「君まで私を疑うのか?別に大人になったら三本に増えるとか、硬度も砲丸を貫けるほどになるとか、
長さは通常三尺八寸なんてことは教えてないぞ?」
「嘘つけ!普段は体内に収納しているからわからないんだとか、穴は五つあるとか、うち二つは偽物で、
間違ったところに入れるとちょん切れるとか言ったんだろう!」
「だから、頑張りすぎると口から出るなんて、信じたのは君くらいのもので」
「もうよせ雷蔵!聞いてるこっちの心が痛い!」
蒼白になって耳を押さえ、首を振る久々知の横で、だから吊るすより埋めときゃよかったんだ、
と、竹谷がため息をついた。
「あんなところで迷い癖出すから」
「わかってる、ぼくの過ちだったよ。もう迷わない。今ここで、五年分の決着をつける!」
ぎりりと縄を引き絞り、真剣な目で睨んでくるその顔を、同じ顔が寂しげに笑って見返した。
「悲しいものだな、若さゆえの過ちというものは」
「過ってんのはお前のほうだ!」
「過るより謝れっての!」
「そうはいくか。一度ネタを出したら後には引かない、芸のためなら親友も泣かす。それが芸人魂!
それが鉢屋クオリティ!」
「お前は芸人じゃなくて忍たまだあ!」
鉢屋と不破の間で張り詰めていた縄が、音を立てて千切れ飛んだ。
くない一閃、首に絡んでいた縄標と、半瞬遅れて突っ込んできた久々知の刃が、同時に払われる。
仰向けの体勢から、腹筋の力だけで天井近くまで舞い上がると、鉢屋は空中で身をひねり、
音もなく部屋の真ん中に降り立った。
相変わらずポーズはグリコだ。
見事な体術に、部屋のあちこちからまばらな拍手が上がった。
片手を振って拍手を収め、自分も刀を抜く。そして鉢屋は、寂しさの中にも決意を秘めた表情で、
獲物を構える三人の同級生を振り返った。
「批判を恐れて芸人が務まるものか。たとえ誰にも理解されなくても、私は私の道を貫くぞ。
さあ友よ、いまは敵となりしもの達よ!思うがままに罵り叫ぶがいい!変態とでもウホッ!とでも!」
「叫びたかねえよ!」
「だから芸人じゃなくて忍たまだっての!」
「君、実は楽しんでるだろう!」
「五年ボーズども!漫才は外でやれイ!」
息をもつかせぬボケツッコミの応酬に、ようやく割り込んだ食満だったが、加速する五年生の暴走を
止める手立てはない。
こっちは気になさらないでください!と言われても、舞い飛ぶ手裏剣、縄標に、交差する剣戟を
気にせずいられるものではない。
相変わらずマイペースに、熱中症患者の手当てをする伊作とともに、何とか生徒を部屋の隅に非難させる。
さらにぎゅうぎゅうづめになったが、これは仕方ないだろう。
気絶した次屋を三年生に託し、ほっと一息ついたところで、食満は自分の問題を失念していたことに気づいた。
お祭り大好きの小平太が、この騒ぎに一言も口を挟まないとは何事だ?
慌てて黒板を振り返る。
「いいかあ、それじゃ基本中の基本からいくぞ!これが押し車でこれが砧……」
「それのどこが基本だあ!」
黒板のわずかな隙間に、がりがりと勢いよく絵を描く小平太の手から、チョークがはじけ飛んだ。
いつのまにやら黒板の前に、室内の三分の一ほどの生徒が集まっていた。
仙蔵と小平太の仕業にちがいない。騒ぎの合間に勝手に進めるつもりだったのだろう。油断も隙もないとは
このことだ。
もっとも今度も下手すぎて、ほとんどの生徒には通じていないようだが。
だが中には数人、真っ赤になったり、涙目で友達の目を押さえているものもいる。だめだ。やはり黒板を
破壊するか、小平太を破壊するかしないとおさまるまい。
見つかったかー、と残念そうに肩をすくめる小平太を睨み、手首に仕込んだ棒手裏剣をもう一本引き抜く。
周りの騒ぎも知らぬげに、もくもくとマンジュシャゲを本に挟む長次の横から、立ち上がった仙蔵が
にやりと笑って食満を指差した。
「負けるな小平太。奴を倒せばお前の天下だ」
「煽るな悪魔!」
「応!真の講師の座を賭けて、勝負だ留三郎!」
窓辺では五年生が、三対一で演舞じみた華麗な立会いを繰り広げている。
黒板前では六年生が、一触即発の張り詰めた空気をにじませている。
新たなる戦いの予感に、生徒は二手に分かれて観戦の体勢に入っている。熱気に満ちた室内は、
いまや興奮の坩堝だ。もはや本題がなんだったか、覚えているものはいるまい。
おれ、まんじゅう売っていい!?と立ち上がった一年生が、同級生と思しき数人に押さえられて潰された。
「けませんぱいこんにちは〜」
熱気も緊張感も粉々にするような、間延びした声が響いたのは、そのときだった。
「あ、おまんじゅうがいっぱい描かれてる〜」
「ちがうよ、なめさんだよ」
ぽてぽてと間抜けな足音を立てながら、開けっ放しの戸から入ってきたのは、用具委員の一年生だった。
食満の苦悩の、元凶とも言える二人だ。
小太りのしんべヱはすでに汗だくで、喜三太はいつものナメクジ壷の他に、一冊の大きな本を抱えている。
無垢な目で黒板を眺め、ぺこりと頭を下げる二人の姿に、なぜか仙蔵が頬を引きつらせた。
部屋に満ちた興奮も、必死の戦いを繰り広げる五年生もなんのその。暑いね、とか、もうすぐ晩御飯だけど
時間あるかなあ、とか、呑気な会話を交わす後輩の目の前に、食満は慌てて立ちふさがった。
「こら!お前ら見るな!今日は帰れ!」
「遅くなってごめんなさい、喜三太が調べものしたいっていうから〜」
「先輩あのね、ぼくの風魔の先輩が、わからないことがあるっていったら本を送ってくれたんですけど」
「すっごく古くて、絵と字としみがいっぱいの、分厚い本なの」
「これ読んだら完璧だベーって言うんですけど、難しくてよくわかんなくて」
「だからなあ……」
「無駄だ。そいつらに言葉は通じんぞ」
嫌そうに数歩下がり、黒板に張り付いて小声で囁く仙蔵は、顔面蒼白で脂汗まで流している。
何を怯えているんだと不審に思いながらも、二人を守るべく食満は黒板に向き直った。
「それで、先輩にお聞きしようと思って」
「今日は終いだ。質問は明日にしろ」
「難しい漢字や言葉がいっぱいで、でも図書室で辞書引いても載ってなくて」
「絵からすると、世界のまんじゅう百科だと思うんですけど」
「違うってば、全国ナメクジ大全だよ」
「お前らちょっと人の話を……」
「ほら、見て見て」
叱りつける声も無視して、ばさばさと本をめくる音がした。小さな体で精一杯に背伸びをし、
こちらに掲げている気配もする。だが振り返る余裕はない。
ああ、ややこしいときにややこしいことになった。少々乱暴だが、二人まとめて廊下に放り出すか、と
悩む食満の視界に、教壇の横でゆらりとゆれる影が映った。
膝から数種の草花を舞い落とし、ぬっと立ち上がったのは長次だった。
普段、どこを見ているかわからない空ろな目を、らんらんと輝かせ、じっと食満の後ろを凝視している。
正確には食満の胸下、喜三太が本を掲げているあたりを。
思わず手裏剣を構えた食満の耳に、ぼそりと低い声が届いた。
「あれは……!」
「知っているのか長次?」
「……風魔秘伝書・裏……!」
「なにィ!私も聞いたことがあるぞ!真言宗立川流の流れを汲み、さらに風魔独自の秘伝を加えた
房中術の最高峰と呼ばれる一品じゃないか!体位だけでも九十六手を誇るという!」
小平太の目がきらりと輝いた。仙蔵が興味深げに身を乗り出し、長次の顔に壮絶な笑みが浮かぶ。
下級生の間から悲鳴が上がった。
「風魔スゲー!クオリティ高ぇー!」
「それはそれは、後学のためにもぜひ、読みたいものだな!」
「……欲しい」
「お前ら、下級生の私物だぞ!」
「それでねえ先輩、このへん多分、専門用語だと思うんですけど」
「お前らも状況を読め!」
反射的に振り返ってしまったのは、食満留三郎の誤算といえよう。
振り向いた瞬間、目の前数寸に桃色の世界が広がった。
下級生が二人がかりで開き、こちらに向けた本には、見開きいっぱいに一枚の絵が描かれていた。
柔らかで繊細な線、高価な絵の具を駆使した風雅な色合いは、黒板と同じ構図でありながら、
小平太の絵など足元にも及ばない。匂いまで漂ってきそうな肌の質感、味がしそうな肉の重量感など、
まさに股間を一撃の衝撃だった。
侮りがたし、風魔秘伝書!
横を駆け抜けかけた竹谷八左ヱ門が、目を見開いてすっ転ぶ。巻き込まれて直視した二年生も数人、
鼻血を吹いてその場に突っ伏した。
「だからね、意味がね、ぜんぜんわかんなくて、それでね」
「先輩どうして前かがみなの?」
「お前ら、それしまえ!閉じろ!」
叱りながらも目を逸らせない悲しき十五歳。その間にも無邪気な手はぐいぐいと、食満に本を
押し付けてくる。
「先輩教えて!貝あわせってなんですか?」
「先輩教えて!尺八って笛のことじゃないんですか?」
「先輩教えて!みみずせんびきってなんですか?」
「ああ、それはね」
「ちょっと待て伊作うぅう!」
呪縛を解いたのは、親切で不運な同級生だった。
倒れた二年生の世話をしながら、にこやかに口を開いた善法寺伊作を、食満は思わず後ろから
ヘッドロックで締め落とした。
腕の中で、ゴキ、と妙な音がした気もするが、かまってはいられない。
床にくずれた委員長を、慣れた手つきで保健委員の下級生が運んでいく。その流れに乗じて、食満は
喜三太の手から本を取り上げた。
「没収だ!もうこれはおしまい!」
「いや〜ん」
「おお可愛そうに。そんな暴力的な奴に渡すことないぞ。山本、福富、それは私が預かってやろう」
「ははは仙蔵、台詞が棒読みだぞ!」
「竹谷先輩、あれは新しい爬虫類でしょうか?色合いがじゅんこの腹っぽいと」
「は?……うわああああ!今気づいたけどなにこれヤベエエ!いかん、生物委員、全員退避だ!
目ェ閉じろ!雷蔵、兵助、ちょっとすまん!」
「大丈夫です、三治郎の目はふさいでます!」
黒板を見るなり奇声を上げて、抱えられるだけの後輩を抱き込むと、竹谷は部屋を飛び出していった。
生物委員は幸福だ、と心ひそかに思いながらも、食満は動くことができない。
先ほどとは段違いの熱意を秘め、仙蔵と小平太が小刀を構えた。長次も縄標を振りながら、ゆっくりと
こちらへ向き直る。
武器はすでに乏しい。唯一の味方は先ほど、自らの手で消したばかりだ。
ようやく事態を悟ったか、青くなって両足にすがりつく一年生をかばい、食満は絶望的な思いで
手裏剣を構えなおした。
「……よこせ」
「……うるさい」
目にも留まらぬ早業で、長次の縄標が飛ぶ。だがそれは、横手から飛んできた手裏剣に弾き飛ばされた。
「先輩方、風魔の秘伝書などより、鉢屋の秘技を知りたいと思いませんか?」
夕日の差し込む窓辺で、鉢屋三郎が高らかな笑い声を上げた。
またこいつか、と、どっと力が抜ける。
鉢屋は先ほどよりもさらにずたぼろで、顔の仮面も一部が剥がれかけていた。だが未だに意気揚々、
左右を囲む不破と久々知のほうが息が上がっているほどだ。
助けられたのかもしれないが、決して相容れられそうもない相手を、食満は鋭く睨みつけた。
「すっこんでろ、五年!」
「ほう、お前は風魔の秘伝書より深い知識があるというのか?」
「ええ。その手の秘伝書はすべて、私の好敵手ですから」
「先輩、騙されないでください!三郎はどこまでも斜め上な奴なんです!」
「わかってる!」
「そのとおり!あらゆる正しい奥義、知識の、斜め上を越えていくのが鉢屋クオリティ!」
「それはもういいっての!」
片手で高々と天を指差し、片手を腰に当て笑う鉢屋の顔面を、不破の投げた手裏剣が襲う。
だがそれが当る直前、鉢屋の体が大きく吹っ飛んだ。
「邪魔だ、どきやがれ五年ボーズ」
先ほど壊れた窓枠の上で、落日の眩い朱に包まれて、うっそうとした人影が片足を上げている。
ずたぼろの鉢屋よりも、顔も制服もはるかに薄汚れてぼろぼろだ。
だがその両目は、深い隈に縁取られながらも、炯炯と底知れない光を放っていた。
野生の熊も裸足で逃げ出しそうなその迫力に、下級生の間からまたもや悲鳴が上がった。
食満も生唾を飲み込む。だがそれは、恐怖からではない。
いなくてもいいときには大抵出て来る、学園一ややこしい男の登場に、危惧を覚えたからだ。
「なんだ、文次郎じゃないか。修行は終わったのか?」
小刀を構えながら、気安く手を上げた仙蔵に、六年い組の会計委員長、潮江文次郎は、小さく鼻を
鳴らすことで答えた。
そのままゆっくりと底光る目で、静まり返った室内を睨みまわす。
これまでの文次郎とは違う、静かながら一分の隙もない動きに、食満は思わず一歩、その場から
ずり下がった。
文次郎が、なんだかアホらしい理由でアホらしい修行に出た、という話は聞いていた。
そのときは、いったい何をどのようにすれば修行になるのか、と、呆れた思いを抱いただけだった。
だがこの男、今までとは明らかに何かが違う。一皮も二皮も向けたようだ。
「修行どうだった?私の貸してやった砲丸、役に立ったか?」
「おう。何度かすりきれたが、ついには完全粉砕した」
にこにこ問いかける小平太の言葉には、壮絶な笑みが返った。ほう、と珍しく声を上げ、長次が
ぐっと親指を立てる。
こちらはぐっと二の腕を曲げ、力瘤を作ると、文次郎は隈だらけの目をくわっと見開いた。
「男の一念、砲丸をも砕く!馬が何だ!重要なのは硬度と持久力だあ!」
「なにいいい!砲丸を貫くどころか粉砕しただとおお!」
文次郎に吹っ飛ばされた姿勢のまま、床にへばりついていた鉢屋が奇声を上げた。
仮面の隙間から覗く肌を蒼白に染め、愕然と床板に爪を立てて、気勢を上げる文次郎を凝視する。
「なんてことだ、現実にネタを越えられてしまうとは!雷蔵、私はいったいどうすればいいんだ!?」
「引退しろ!」
間髪いれず駆け寄った不破のげんこつが、鉢屋の頭頂部を直撃した。
文次郎の言葉がよほど衝撃だったのか、抵抗らしい抵抗も見せず昏倒した鉢屋を、不破と久々知が
二人がかりですばやく縛り上げる。
ケリがついたか。しかしなんで鉢屋は文次郎の修行のことを知っていたのだろう。
首をかしげる食満の横で、室内を見回していた文次郎が、ぎらりと瞳を輝かせた。
「そこか団蔵おぉお!」
部屋の片隅から、一年生らしい甲高い悲鳴が上がった。
かかってきやがれ、リターンマッチだ!と雄叫びを上げながら、床に座り込む下級生を蹴散らし
投げ飛ばし、重騎馬のごとく突き進む文次郎の後を、面白そうだ私も混ぜろ!と小平太が追った。
時はすでに夕刻に差しかかっていたが、日差しはまだ暮れる気配もなく、熱気もとどまるところを
知らない。
恐怖と混乱で埋め尽くされた室内は、あちこちで上がる怒声と泣き声で、自分の声も聞こえないほどだ。
幾人もが熱中症と緊張で倒れていく。保健委員は奮闘しているが、優秀な保健委員長を欠いた今、
その力はあまりに弱く、小さい。
文次郎は、すがりつく会計委員たちを引きずりながら、逃げ惑う一年生を飽きもせず追いかけている。
小平太は、途中で拾い上げた次屋を肩車して、無敵の体力でその後を走っている。
次屋はまだ気絶しているらしく、ほとんど逆さづり状態だ。そのさらに後ろを、三年生の一団が
必死に追っている。
昏倒したはずの鉢屋は、がんじがらめの縄を易々と抜け、あっという間に復活した。
越えられたのならさらに越えればいいだけだ、頑張ろう雷蔵!と張り切って、どうしてぼくを
巻き込むんだ、と不破を泣かせている。
邪魔がなくなったとばかり、仙蔵と長次はじりじりと、こちらに向けて間合いを詰めてきている。
背後で、作法委員と火薬委員の四年生が二人、教壇の本をもくもくと覗き見ているが、気づかないのか
単に面倒なのか、注意する様子は微塵もない。
食満の両足は、しがみつく一年生に捕らわれたままだ。
涙と鼻水と汗と涎と、壷から這い出した無数のナメクジで、袴はもうぐっしょりになっている。
何匹かが袴の隙間から入り込んできているような気もするが、払う気力も湧いてこない。
ああ、カオスだ。
これをカオスと呼ばずになんと呼ぶのだ。
夕日はどこまでも赤く、気温はどこまでも高く、阿鼻叫喚の騒ぎもどこまでも続いていく。
迫る小刀と縄標の輝きを見つめながら、食満は、それでも明日は今日の分まで、講習会をやらなければ
ならないんだろうな、と、ぼんやり考えた。
夕日の迫る忍術学園の正門では、事務員の小松田がいつものように掃除をしていた。
不器用な箒の動きも、生真面目な表情も、いつもと同じだ。いつもどおりのその光景を、山田伝蔵は
なんとなくほっとして眺めた。
二学期初日から出張に出かけ、ようやく帰ってきたところだった。出かけていたのはほんの数日だが、
なぜか随分長いこと留守にしていたような気がする。
正門の数歩手前まで来たところで、ようやく小松田が顔を上げた。山田先生、おかえりなさーいと
間延びした声に、うむとあいさつを返して、外出許可書を返還する。
「留守の間、何か変わったことがあったかね?」
のんびりと許可書を確認する小松田に、何の気なしに問いかける。ちょっと前から息子さんが
お待ちですよ、との言葉に、ほう、珍しいなと驚くとともに、なんとなく面映い気持ちになった。
「他には何か、あったかね」
「いいえ。いつもどおり、平和なものです」
「そうかね」
この青年の言葉を頭から信じるのは危険だが、おそらく、それほど大事はなかったのだろう。
「土井先生がまた、神経性胃炎で倒れられたんですけど」
さらりと続いた言葉に、やっぱりあるんじゃないかとがっくりする。
だがまあ、それもいつもどおりといえばいつもどおりのことなのだが。
「ちょっと悪かったそうなんですけど、こないだから乱太郎君が、とても献身的に看病していて」
「ほう、乱太郎が」
「ええ、それで、一時危篤に陥ったんですけど」
「なに!?」
「なんででしょうねえ。でも今は、すっかり復活されましたよ。少々やつれたけど、とても穏やかな
お顔をされてます」
最近は学級委員の庄左ヱ門君や金吾君と、並んでお茶を飲んでることが多いみたいですよ、と
のんびり言い、小松田は許可書にぽんとはんこを押した。
「あの三人は三人とも、最近、そろって阿弥陀さまみたいな顔になりましたよね」
「なんだねそりゃ」
「うーん、なんていうかこう、悟ったみたいなっていうか」
自分でもよくわからないのだろう、首をかしげる小松田を置いて、伝蔵は門を潜った。
その後ろから、ぼくも行きます、と小松田が飛び込んできた。
「掃除は終わりかね」
「はい。講習会に誘われてるから、はやく行かなくちゃ。もう終わっちゃったかなあ」
「講習会?」
「ええ。六年生が自主的に開いてるもので、とっても人気があるんですよ」
やはりなんだかいろいろ、あったようだ。知りたい気もするが、この青年に聞くより他のものに
聞いたほうがわかりやすいだろう。
並んで校舎への道を進む。途中で、ふと思いついたように、小松田が伝蔵を見上げてきた。
「そういえばぼく、山田先生にお聞きしたいことがあるんですけど」
「わしにかね」
「はい。実は利吉さんにもお聞きしたんですけど、教えてもらえなくて」
「利吉に?」
「ええ。吉野先生には顔を引っ張られるし。それで、山田先生に聞いてみようかなあって」
「なにかね?」
小松田が振り返った。真っ赤な夕日を受けて、その制服よりも黒々とした長い影が、背後に伸びている。
影の先をなんとなく見つめたとき、伝蔵は、校舎の方角から一陣の黒い影が駆け寄ってくるのに
気づいた。
見紛うはずもない、息子の利吉だ。この平和な夕暮れの中、戦場もかくやというほどの真剣な表情で、
瞳には殺気さえ漲らせ、真っ直ぐこちらへ走ってくる。
何か起きたかと一瞬緊張するが、周囲には殺気も、人の気配すらない。
まるでいつもどおりの、学園の中だ。
どうしたと声をかけてみるか。だが、小松田が何かを話そうとしている途中だ。遮っては悪いだろう。
おそらく息子が到着するより、この青年が言葉を発するほうが早いだろうから。
「あのですね、赤ちゃんって……」
夕日の中、聞こえるはずもない距離で、利吉の顔が絶望に歪むのが、かすかに見えた。
終
続き来てた(*´д`*)ハァハァ
笑わせて頂きました、GJ!
講習会
キタ━(゚∀゚)━!!!!!
鉢屋
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
ギンギン帰って
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
アホの子小松田
キタァアアアアア━━━━━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━━━━━━━!!!!!!
食満好きにはとてもおいしい話でした
ありがとうありがとう
鉢屋アホスwww
にっきの人GJ!!
想像以上の内容と量にただただ感服ですww
不死身な三郎と一部分だけ人間を超えた文次郎がアホ過ぎて大好きだ〜!
続編キテタ!!!
にっきのひとありがd
読みふけっちゃいました
にっきのひといつも感謝です
続き…ますか?
にっきの人!!!!!続編激しく感謝です!
鉢屋クオリティに感動wwww新作待ってる!
鉢屋バロスw w w阿部さんのセリフw w w w w w w
にっき新作が!!もう笑いすぎて腹筋がヤバイす…
食満は苦労人でFAですかwww
超乙です!激しくGJ!!!!!!!!!!!!!!!!
カオス過ぎてもうどこからコメントしたものやらwww
とにかく上級生好きには嬉しい番外編でした。
鉢屋よりも中の人クヲリティタカスwwwwwwww
続編…期待してもいいですか?
あ、あと全編改めて読み直して思ったこと。
一番といっても良いほど冷静な気がするきり丸が、意外なようなそうでもないような。
(でも意外じゃない理由を考えると、原作14巻が頭から離れなくなるので自重)
確かにきり丸は冷静だったね。にっきの人GJ!!何度もワロタよwww
蛇な三年生が出てこなかったけどGJwwww
塚土井は一線越えを知ってしまったのねw
>>700 超GJ!!!!!!!!乙!
感想欄とかでにっきの人へのレスも載せといたらさらに楽しめると個人的には思うけど。
なんか仕事増やしそうでごめん。
>>700 乙です!!早速利用させてもらってます!
途中であった考察とかも楽しめたので載せてもらえると嬉しいのですが
やっぱり大変でしょうか?
703 :
700:2007/09/02(日) 23:24:02 ID:RYnrbQA8
>>701-702 アドバイスありがとう!
一応にっきの本文とそれに関するレスをそのまま貼り付けてます。
先程3-4の間で抜けてたのを補ったけど、702が言っていたのはそのことかな…?
感想欄は……暇時間できたらやりますねw
>>700 やるならスレ作品全部まとめておくれよ…
スレのまとめサイトじゃないのか?
ここで公開するなら全部のまとめのほうがいんじゃね?
スレまとめサイトを作りたい奴は作ればいいし
特定作品のまとめを作りたい奴はつくればいいだろ
労力が絡む以上横から口出すようなもんでもない
>>700GJ!!
にっきシリーズの人気は異常www
その流れでまとめをやってくれたんだからここは>700感謝するべきさー。
他のシリーズもまとめたいなら自分でやるか、個人的にメモ帳とかで楽しんでいればいい。
>706の言うとおりだ。
労力かかるんだからあれもこれもと文句つけるべきとこじゃない。
>>707 そこまでイライラすることでもないだろう。モチツケ
気に入られたキャラほどえらい目にあう。
それがにっきクオリティ。
俺は忍たまだってかまわないで下ネタかます人間なんだぜ?
で、今まさにΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)な状態なわけだが。
いやもう、書き手冥利に尽きます。
楽しんでくれてありがとう>700
レスくれた人たちもありがとう。
また何か浮かんだら投下する。
でもって、他の人の投下を心から待ってます。
最後に、喜三太の苗字を間違えていたことを
ここで懺悔する。
だれだ山本って……orz
>>709 100点なんかとらなくていい
大事なのは読者にモテることだよ
うまいこと言おうとして失敗した……orz
保守
保守
作品書きたい。でも時間がないorz
来年ぐらいまで、できるだけ多くの方が作品投下し続けてくれることを祈りつつ保守
>714
がんばれ応援してる。
ユキトモでもトモユキでも
どっちでもいいから百合が読みたい…
シナ先生×くの一とか
仙蔵×くノ一って百合っぽく…
ならないか
6年×くのいちか…
15歳×11歳…いけるか??
もしくは6年×シナ??
>>718 6年が負けそうだなぁ…。
仙蔵は男っぽいとオモ
潮江×そうこが行けると思うんだがあまりやる人居ないな
>>718 同い年ってことで二年×くの一
しかし疑問なんだが、くの一は一学年しかないんだろうか…
>>719 エロでなければ見たことあるんだが・・・
貴重な男女のカラミなのに惜しいな
>>720 尼子先生によれば、ユキたちより上に
1クラスあるかもしれないらしい
登場したってどうせ極太眉毛におめめギラギラまつ毛バシバシの怖いくノ一達なんだろう
房中術の練習的な設定ならいけるんジャマイカ??
724 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 08:59:59 ID:OHvXkDvs
求む兵みか
求む滝夜叉丸山ぶ鬼
この二人略したら滝山でいいのか?
>>724 投下しようか悩み中
…ちょっと兵太夫が無理やりぽい感じだし
>>723 その設定いいなw
初めてのくのいちに先生や上級生が手取り足取りあんなことこんなことハアハアハア
>>727 よ、読みたい!!!
兵太夫が無理矢理ぽくだなんてなおさらハアハアハア
ぜひとも投下希望です
では流れぶった切って兵みか投下。結構長いですどぞ↓
730 :
兵みか1:2007/09/29(土) 17:37:37 ID:jiZ0NbxA
見くびっていた。本当に甘く見ていた。
まさか。まさか、彼がこんな子‥いや、男の人だったとは。
みかは確かにくのいちの中ではかなり奥手なタイプだ。とはいえ仮にもくのいち。
あのシナから直に手ほどきを受けているのだから、男一人惑わすなど朝飯前なはずなのだ。
実際今まで彼女の術に堕ちた男は数知れず。しかし彼女をこんな窮地に立たせているのは
今まさに彼女の眼前にいる忍が初めてである。
「久しぶりだね、先輩」
みか同様きちんと切り揃えられた前髪。そこから覗く涼やかな眼差し。
それはかつて彼女が悪戯を仕掛けた相手、兵太夫だった。
「な‥なんでこんなとこにいるの?」
目を丸くして訊ねる彼女に兵太夫はにっこりと笑って答える。
「うーん、何でって言われても‥久しぶりに会いたくなったからかな?みかちゃんに」
同組のユキとトモミの悪巧みに手を貸し、まだ入学して間もない忍たまは組の子達を
こてんぱんにしたのは二年前の事。
二年。そう、まだ二年しか経っていないのだ。それなのにこの違和感は何だろう。
確かに自分はくのいちでも小柄な方だから、背はあの頃から自分より高かった‥しかしそれは少しの差だったはず。
少し目線を上げれば目を合わせる事が出来る差だった。それが今はどうか。
優に頭二つ分は違う目線、今だって壁際に追い詰めたみかを少し屈んで覗き込んでいる。
そして何より違うのは。みかはほんの少しだけちらりと視線を横に動かす。
彼女を逃すまいとするかのように、みかの顔の直ぐ側についている彼の左手。
彼は‥兵太夫の指は、もっと女の子のように細く華奢だった。
それが、いつの間にこんな節のしっかりした指になったのか。
手だけではない。以前より広くなった肩幅。以前より筋肉の付いた腕。
元々背の割りに細身だった兵太夫だが、今の彼を見ても以前のように女子と見間違えようが無く。
‥何よりみかの目を捉えて離さなかったのは、彼の喉の真ん中に付いた喉仏。
今、彼女の目の前にいる兵太夫は間違いなく"男のカラダ"だった。
「こ‥此処は男子禁制よ?」
「大丈夫、誰にも見つからない自信はあるよ。得意の抜け道があるから」
相も変わらず笑顔のまま兵太夫は答える。そうだ。彼は一年の頃からカラクリ使いで有名だったのだ。
学園中に抜け道を掘るなど彼からすれば造作も無い事。彼の自信は決してハッタリなどではない。
みかは背中に冷たい汗が流れるのを感じた。
「…い、いきなりこんな所まで来て何の用?」
「さあ…何の用だろうね」
言いながら兵太夫は右手をすっと伸ばし、みかの髪に指を差し入れてきた。途端にみかはビクリと肩を震わす。
彼の長い指は梳く様に彼女の髪の中を通り、そのまま彼女の頬に下りてくる。
強張る彼女の表情等お構い無く、兵太夫はその頬を撫でながら顔をゆっくり近づけてくる。
形の良い唇をみかの耳元に近づけ、彼は密かに嗤いながら囁いた。
「二年前の仕返し‥て僕が言ったら、みかちゃんどうする?」
731 :
兵みか2:2007/09/29(土) 17:40:02 ID:jiZ0NbxA
「あ…んっ……ゃあっ…」
ここは男子禁制のくのいち部屋。男性教師でさえ何の許可も無く入る事は許されない。
そんな教室の片隅で。いつ誰が入ってくるかも分からない空間で。
…自分は一体、何を、しているのだろう。
朦朧とした意識を引き戻そうと、みかはそんな思考を浮かべた。
しかしカラダは彼女の意思を裏切り、ただひたすら掻き乱される。
床に広がる亜麻色がかった柔らかい髪。その上で彼女の細い手首を拘束しているのは兵太夫の左手のみ。
空いた右手がみかの服の上から小さな胸の膨らみをやんわりと揉み上げつつ、耳たぶから首筋へ、
ゆっくりと兵太夫の舌が下りてきた。それだけでみかは自分自身がおかしくなりそうな感覚に陥る。
「んう…や…やめて……ぁ」
「クスッ…可愛いね、みかちゃんの喘ぎ声って」
「ゃ…そ…んなこと…いわないでぇっ…ひゃぁっ」
反論する間も無く服の合わせ目から唐突にするりと忍び込んできた彼の手に、みかは翻弄されてしまう。
「うわ…柔らかい、みかちゃんの」
「だ…だめぇ……んぅ」
「じゃあココは?」
「っぁん!」
言うなり、赤く色づいた先端を指先で擦られ、みかの背中が大きく反る。
「もうこんなに硬くなってるよ?みかちゃんのココ。ほら」
「ゃめっ…あぁっ」
キュッと指先で軽く抓まれた。途端、びりりと電流のようなものが体中を駆け抜ける。
「指は嫌?じゃあこれならどう?」
「だめ…見ないでぇ…っやぁ…!」
しゅるりと帯紐を解かれ、はだけた衣の下の薄い鎖帷子も捲り上げられた。
あっという間に赤く小さな突起が兵太夫の口に吸い込まれる。
執拗に舐められ舌の上で転がされて吸われ、逃げようと体を捩っても掴まれた両腕はどうにもならず。
みかはすっかり逆上せてしまった頭を振り、必至に最後の理性にしがみつく。
「可愛いなあ本当…ココなんてほら、こんなに艶々してる。思わずこのまま食べたくなるよ」
双つの頂から顔を上げてみかに視線を戻し、兵太夫は微かに目を細め口の端を僅かに上げる。
漸く刺激から開放されたみかは既に絶え絶えの息を吐きながら、口を開いた。
「な…んでこんな…」
「ああごめん、上だけじゃあみかちゃんも辛いよね」
にっこり笑った兵太夫は言うが早いか、みかの下着の上からつ…と彼女の割れ目をなぞる。
「ぁ…ゃだ…あぅっ…」
たったそれだけなのに、じわり、と彼女の下着に薄い染みが広がった。
「あれ、もうこんなに濡れてる。…そんなに感じてるんだ」
最後の一言が熱い吐息と共に耳元へ吹き込まれ、ぞくりと体中が粟立つ。
恐怖じゃなく…そして何故か嫌悪でもない、意味の解らぬ感情。
「糸まで引いてるよ…ほら」
造作なく剥ぎ取った下着を見て兵太夫が薄く笑う。
「やだっ…そんなの見たくな…」
「でもこんなになってるよ?」
「っ…ゃあっ…!」
つぷ、と音を立て兵太夫が人差し指をみかの中へ差し入れた。その瞬間、みかの体がびくんと跳ねる。
「綺麗な色…まだあんまり使ってないみたいだね。房術やるって聞いてたけどな、くのいちって」
「房術なんて…実践で教わったの一度きりだったし…」
「そうなんだ、よかった」
「っ!やぁんっ」
ゆっくりと這い回る兵太夫の指が突然彼女の中を掻き回し始め、みかは言葉を続けられない。
以前房術の手ほどきをしてくれた先生は、もっと優しかった。だからに大した痛みもなかった。
今、自分へ与えられているのは何とも稚拙な愛撫。初めてでも無いのに時々痛みさえ感じる。
なのにあの時と違い、カラダの奥から湧き上がってくる、どうしようもない疼きと熱。
突き動かされる、もっとグチャグチャにされてしまいたいという衝動。
こんな感覚をみかは知らない。
…ああ。私、このまま壊れてしまうんじゃないかなあ…
何処かへ攫われそうになる自分の意識を何とか繋ぎとめながら、みかはまるで他人事のように思う。
しかしそんな他愛も無い思考さえ、次の瞬間に吹っ飛んだ。
732 :
兵みか3:2007/09/29(土) 17:41:23 ID:jiZ0NbxA
「ほら、ここに今から僕のが入るんだよ」
わかる?と顔を覗き込みながら、兵太夫は二本目の指を入れる。自分自身でさえろくに触れる事の無い箇所を
兵太夫に侵され、自分の表情さえ彼の視線に晒され、みかは必至に顔を振った。
「お…ねがいっ…も、やめ、て…やぁっ」
いつの間にか拘束されていた腕は自由になっていた。だがそれを思い出す暇さえも与えまいとするかの
ように、兵太夫は彼女の柔らかな肉壁を擦るように指を抽出し、もう片方の指で小さな突起を剥いて擦る。
おかげでみかは抵抗どころか嬌声さえ抑えることも出来ず、溢れ出た透明の蜜が内股を伝い、床を濡らしている。
もっと彼女の可愛い啼き声が聞きたいと思ったが、既に兵太夫は我慢の限界だった。
「挿れるよ」
「だ、だめ、ぇ…あ、あぁぁっ!」
少し低い兵太夫の声に続き、みかのカラダの中心に兵太夫が這入ってくる。
指とは比べ物にならない程の太いそれに彼女はカラダが裂けそうになる感覚を覚え思わず声を上げる。
しかし充分に潤っていた彼女の秘所は難なく兵太夫を受け入れた。
「うっわ…あったかい、みかちゃんの中」
もうこれだけでイッてしまいそうだと囁きながら、兵太夫はゆっくり抽出を始める。
次第に薄まり始めた痛みは、徐々に快楽へと変わっていった。
ぱつん、ぱつんと自分の臀部へ打ち付けられる腰と、その度に耳まで届く水音。
強く揉みしだかれる乳房。激しく揺さぶられるカラダ。
「っん、はぁ…あ、あぁっ、あんっ」
触覚も、視覚も、聴覚さえ…みかの全てが、兵太夫の刺激に侵されていく。
遠くの方で誰かの笑いあう声が聞こえる。
本当なら気になって仕方無いのに、それを気に留める余裕さえ今は無く。
夕陽の差し込む静かな教室にはみかの喘ぎ声と兵太夫の荒い息、そして
くちゅ、くちゅ、という卑猥な水音だけが響いていた。
「んっ…はぁ…っ、もうダメ、イッちゃいそう」
限界が近付き急速に動き始めた兵太夫にみかも唐突に絶頂への階段を駆け上っていく。
「あっ…そんなしたら私イッ、ちゃうっ…!…っあ、ああぁぁっ!」
「っ…くっ…!」
みかの全身が痙攣したかと思うと兵太夫を咥え込んだ秘所が思いきり締まり、
それに促されるように兵太夫は欲望をみかの中に吐き出す。
視界が、真っ白に染まっていく気がした。
733 :
兵みか4:2007/09/29(土) 17:43:15 ID:jiZ0NbxA
彼女がうっすら目を開けた時、辺りはすっかり暗くなっていた。
窓から見える空には既に星が一つ二つ輝きだしている。
…あれ。私、あのままどうしたんだろ……
そもそもアレは夢だったのではないかとボンヤリした頭で考えていたら
直ぐ傍で声がした。
「目が覚めた?」
思わず上体を起こしてそちらを見る。
其処には机に頬杖を付きながら此方を見つめる兵太夫がいた。
…夢ではなかった。
そう思うより早く、みかは見る見る内に顔が真っ赤になる。
早鐘を打ち鳴らすように鳴る心臓を抑えつつ、やっとのことでみかは口を開いた。
「ま…さか……ずっと其処にいたの?」
「そうだよ。だってさ、みかちゃんイッたと思った途端に気を失うんだもん。放っておく訳に
いかないでしょ?かと言って僕がみかちゃんを部屋まで連れてったらさすがにマズイだろうし」
その言葉に、さすがのみかも頭に血が上ったらしく。
「…っていうか、何てコトしたの!?どうしてこんなっ……」
言い終わる前に、涙がほろりと出る。
どうして。どうして彼は、自分にこんな事をしたのか。
みかは静かに啜り泣いた。
悔しいのか。哀しいのか。それとも怒りの涙なのか。一体自分はどうしたいのか。
それさえ今の自分は解らない。ただ、涙が出た。
暫くすると横から手がそっと伸びてきた。一瞬ビクッと肩を震わせる彼女に構わず
その手はみかの涙を拭う。
「…ごめん。僕、嘘をついてた」
静かなその声に、みかは顔を上げた。彼女の頬の涙を拭いながら撫でる兵太夫は
真剣な眼差しを此方に向けている。
「…最初に言った二年前の仕返しなんて嘘。ただの口実なんだ。…本当は僕は、ただ、みかちゃんの事を」
そこで一度言葉を区切った彼は躊躇いながら小さく呟く。好きなんだと。
「あの頃から好きだった。騙されたと分かった後も好きで仕方なかった。忘れられなかったんだ、ずっと。
一年立っても、二年立っても。君は僕の中に入り込んだままだった。だから何とかして自分の気持ちを
伝えたかった」
でも、と言った兵太夫の顔が歪む。それはまるで何か苦しいものを我慢しているような表情だった。
「でも君の顔を見た途端、何だか堪らない気持ちになった。好きなのに…好きなのに、何でだろう。
君を壊したいような、全て奪ってやりたいような気持ちになった」
そう言って少し俯く。みかはそんな兵太夫を半ば呆けた表情で見つめている。涙は既に乾いていた。
好きだなんて。そんな風に思われているなんて、気付かなかった。寧ろ、憎まれているくらいだと思っていた。
…じゃあ自分は。自分は、彼の事をどう思っているのか。
二年前初めて彼に会った時は特に何の感情も抱いていなかった。好みのタイプではあったが、ただそれだけ。
一つ年下のクセに生意気な子だと思う程度で、別段好印象を持っていたわけではない。
だがしかし、今は。
この二年間、時々廊下や食堂などで彼の姿を見かける事もあった。遠目から見ても以前に比べ大人びてきたと
思う事も何度かある。…いや、もしかすると意識して見ていたのだろうか。何故なんの関わりも無い彼の姿を
自分はこんなに記憶に留めているのだろう。
734 :
兵みか5:2007/09/29(土) 17:44:14 ID:jiZ0NbxA
何も言えずに押し黙ったまま、再び二人を襲う沈黙。
「…本当にゴメン。もう帰るよ」
やがて重い空気に耐えられなくなった兵太夫が席を立とうとする。しかし後ろからくい、と裾を引っ張られ
驚いて兵太夫は後ろを振り返る。彼を引き止めるみかの俯いた顔は再び赤くなっていた。
「…私も、兵太夫のこと……かもしれない」
「…………え?」
思わず聞き返した兵太夫にみかは更に顔を真っ赤にした。
「……だ、からっ…わ、わたしも兵太夫の事…好きかもしれないって言ってるの!」
「…かもって…」
「だ、だって解んないんだもん!…でも……さっきの聞いて、何故か…嬉しかったの…」
ただ、それだけなのだと。途切れ途切れに話すみかを、今度は兵太夫が呆気にとられて見つめている。
「だから…」
「…だから……?」
「……そ、の……そ、それだけっ!」
それきり、また黙り込むみか。
暫くその場に立ち尽くしていた兵太夫は、ゆっくり彼女の前にしゃがみ込んだ。
再び手を伸ばし、彼女の柔らかな髪を撫でる。最初は何も喋らずただ髪を撫でていた兵太夫だったが
「…ふふっ」
途中で急に俯いて吹き出し、ついに耐えられなくなったかのように笑い出した。
「な、何で笑うの?私何か可笑しい事言った?」
「あはは……ごめん、嬉しかったんだ。それだけだよ、本当に」
ひとしきり笑ってから兵太夫は返事をする。そして一度深呼吸をし、言葉を続けた。
「みかちゃん、もしよかったら…僕と付き合ってよ」
て、こんな時に言うなんて卑怯かなと言いながら、兵太夫は少し顔を赤くした。
「……うん。いいわよ」
みかも頬を染めたまま小さく頷く。頷いたまま顔を上げられなかったのは勿論恥ずかしかったからで。
それを兵太夫も解っているのか再び笑顔になり、彼女の頬に手を伸ばしそっと顔を上げさせた。
「じゃあ、改めて。……好きだよ、みか」
「兵太夫……」
群青色の暗闇の中、月灯りで出来た二人の影がゆっくり重なった。
後日。
「…にしても酷い兵太夫たら。普通好きなら、エッチより先にキスでしょ?」
「ごめんってば。だから最後にしたじゃないか。それにキスは最初させてくれないと思ってたし」
「エッチだって好きじゃないならしないわよっ!」
「も〜だから怒んないでよ」
ね?と言いつつ後ろから抱き着いてくる兵太夫の腕に包まれ、釈然としないのに結局頬を染めて微笑む
みかは、何だかんだ言って幸せを感じるのであった。
735 :
729:2007/09/29(土) 17:47:54 ID:jiZ0NbxA
終わりです。正直、二人のキャラが違う気がしないでもな(ry
…何か最後の方で兵太夫がヘタレくさくなっているのはご愛嬌という事で。
この二人のカプ昔から好きなんだがあまりサイトが無いので寂しい…いっそ
自分で立ち上げるかとか思う今日この頃。
gjgj!
久々に来たらこんな良作品がうぷされてるとは…
12歳にして言葉攻め兵太夫末恐ろしす
narutoの下忍達も確かまだ12歳設定だったはずだからエロ設定ギリでいけるかな
あのジャンル同人もノマカプで結構凄い事してるよね12才なのに
>>737 それが同人の同人たる所以。
基本に戻って半助さんのくノ一調教モノとか読みたい。
彼の場合は調教されそうですが…。
忍たま落乱は当時の12歳だから
今で言ったら+3歳くらいじゃないか?
兵タンはぁはぁ
ぐぐぐGJ!!!!!!!!
兵タンハアハア
みかタンカワユス
12歳設定ってのもツボに来ました。素直になれないお年頃…
年齢操作すれば低学年の忍たまらのエロパロもいけますなぁw
くの一×忍たま低学年を書きたいんだが誰がいいと思う?
原作しか見てないんで原作キャラでよろ
>>742 ぜひ三治郎ちゃんをオトナにしてあげてください
あえて私は伏木蔵を推そうか
OK、自分は喜三太を推そう。
ではあえて山村リリー殿を推薦しようか
リリーvs大木先生、みたいなやつ……。
後悔はしてい……
いやいや、ここはあえての庄佐ヱ門
いやいや、ここはあえての庄佐衛門
750 :
小梅:2007/10/03(水) 23:35:22 ID:cfpgOJsV
間違えた、庄左ヱ門でした
間違えた、庄左ヱ門でした
落ち着けい!
こうなったらあれだ。
低学年総あたり大あみだくじ大会で決めるしかないな。
庄ちゃん好きワロスw w w
>>752 一日掛かってしまうw
とりあえず伊助押しとく
>>313みたいな感じでリリーばーちゃんの話がいいな…
今度はリリーばあちゃんにまで襲われるのか…土井先生…
リリーばあちゃん、食堂のおばちゃん、老シナでお願いします
土井先生も適役ではあるが、別に拘る必要はないと思う
とりあえず若くてなんか苦労してそうな男性キャラ
>>759 >とりあえず若くてなんか苦労してそうな男性キャラ
利吉しかいないじゃないかww
>>761 斜道×リリーを読んで誰が得するって言うんだwwww
恐いもの見たさというか…(お化け屋敷的な意味で)
若くて苦労してそうなら、松千代先生はどうか。
くのいちキャラよりよっぽど可憐だしw
松千代先生は可憐だよなww
野村先生でもいけるような気がする。こっちは男前だし。
大木先生×リリー
リリーは大木先生が大嫌い!!
ガサツで乱暴で人の話を聞かなくて、何よりアイツは甲賀流!!
だけどね、大木先生に無理矢理唇を奪われて以来、彼のコトが忘れられない…
彼の突然で強引な抱擁と、厚い胸板、そして意外と柔らかい唇
耳元で囁かれた「アイシテル」は、彼の気まぐれ??
こんな気持ちになったのは何十年ぶり!?
枯れ果てたと思っていた女の本能が、今、目覚める……
お前、責任もってそれ書けよw w
ケータイ小説ktkrwww
>耳元で囁かれた「アイシテル」は、彼の気まぐれ??
幻聴ですwww
待てよ。
女体化がアリなら、リリーばあちゃんの若返りもアリじゃね?
>>767 朝からフイタwwwwwwwwwwwwww
>>771 若い頃に出会ってたって設定はどうだ?
大木先生が十代としたらだな、
リリーばーちゃんはえーと
ひ孫がいるくらいの年でー……
「ふははははっははは!久しぶりだな!大木雅之助!!」
突然謎の美女が現れた!大木は咄嗟に持っていたラッキョの苗を構えた!
「だ、誰だ!名を名乗れ!!」
「わからんか!風魔くの一、山本リリーじゃ!!」
「な、なんだってー!!!」
「貴様と勝負するため、風魔流に古くから伝わる若返りの薬を使って若返ったのじゃ!!さあ、これで条件は同等!!尋常に勝負せよ!!」
「よし、わかった!!ただし、お床の勝負じゃ!!」
「ふん、この風魔の楊貴妃と呼ばれたわしに叶うかな!!貴様のらっきょう金●から赤玉出るまで絞りつくしてやるわい!!」
「ははは!わしも甲賀のNice boatと呼ばれた男!!お前の×××をがっばがばにしてやるわ!!」
「いざ!」
「勝負!!」
「ばあちゃん、止めて〜……。」
やしゃごの声は二人に届かなかった。
やしゃごは見ちゃだめだwww
>>774 「大木は咄嗟に持っていたラッキョの苗を植えた!」に見えて笑ってしまった。
若返ったリリーばあちゃんはアニメの大木先生が妄想した美人だと想像。
ナイスボートw
【おばちゃんの感謝】見て思ったのだが
兵庫水軍×食堂のおばちゃんで輪姦ものもありじゃないか?
と思った漏れは負け組orz...
乱ユキ、きりトモ、兵みか、庄しお、団そう、金あや、伊助×なおみ
喜三太×亜子、虎若×猪々子、三治郎×卯子、しんべヱ×恵々子
ヤるとしたらこんな感じ?
>>774 相手を見てとっさにお床の勝負にもちこんだ大木先生GJ
ユキ×左近
久作×トモミ
どっちか書こうと思ってるが、どっちが見たい?
是非ともユキ×左近で
>>781 ユキ×左近にイピョーウ
塚、掛け算逆じゃないのかw期待
>>781 左近が受けですかw
見たいw w w w
シナ先生×四年生の誰かとかどうよ
房中術の授業が始まるのが四年からと言うイメージがある
786 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 11:44:42 ID:BsI4WLQr
くノ一×男性教師が良い。
先生から合言葉を聞きだす前にイクと失格で、また次の先生の相手をしなくてはならない。
別室で順番を待ちながら、女生徒たちとの行為を想像して猥談で盛り上がる男性教師たちに
体を使って接待するシナ先生が、信頼していた教師たちに犯され弄ばれる教え子たちの心が
受ける衝撃を思って心の中で涙を流す。
忍たまエロはあんま暗くないのがいいなぁ
とりあえずはユキ×左近に期待
789 :
ユキ×左近:2007/10/16(火) 20:11:59 ID:ku0jg/3r
>>787 ごめん、ちょっと暗いかも…
とりあえず前半?的なものだけ書きました。
エロには到達せずスマソorz
次回からエロって感じです。
ちなみに大前提として三郎次←ユキがあります。嫌いな人は注意。
後、左近が好きで好きでたまらない人も注意した方がいいかも。
かなり可哀想かもしれません。
それでもいいって人のみドゾー
790 :
ユキ×左近:2007/10/16(火) 20:13:03 ID:ku0jg/3r
保健委員が不運委員と呼ばれるのは今に始まった事じゃない。
元々不運な奴等が集まったのか、保健委員だから不運なのかはよく分からないけど。
もう2年も保健委員を(なんとなく20年ぐらいやってる気もするけど…)やってきたんだ。
不運には慣れた。恐れるものも無い。
そう思ってないと、心が壊れそうだった。
「あんたってさー」
白くてきめの細かい、三郎次や久作なんかとは全然違う女の子の肌。
傷つけないように丁寧に包帯を巻いていると、突然喋りだした。
このときから、なんとなく嫌な予感はしていたんだ。
くの一が楽しそうに目を細めて話し出す事なんて、僕らにとっては嫌な事に決まってる。
よりによって今日は保健委員が僕しか居なくて、他に助けを求めようにも保健室は珍しく誰も使用していない。
嫌々、と言う風に、僕は顔をあげた。
「…何」
「何その顔。別にとって食いやしないわよ」
黙っていれば綺麗な顔を不快そうに歪め、ユキちゃんは僕を睨んだ。
頭巾を外したその頭は、僕の真っ黒な髪とは全然違う、綺麗な茶色。
ふわりと甘い匂いを感じた気がして、僕は慌てて手元の包帯に集中した。
「で、何だよ」
「ふふ、ねえあんたって、トモミちゃんの事好きなんでしょ?」
ぽろり、と。落下していく包帯を、ぽかんとした間抜けな顔で見る。
ユキちゃんがくすくす笑っているのが分かったけど、それでも僕は何の反応も返せない。
僕が、誰を、スキダッテ?
791 :
ユキ×左近:2007/10/16(火) 20:13:59 ID:ku0jg/3r
「何分かりやすく動揺してんのよあんた!おっかしーあはは!」
「な、そ…っ」
なんでそんな、と言おうとした僕の喉は上手に機能してくれなくて、意味のない音が情けなく口から出た。
ふふん、と勝ち誇ったように笑うユキちゃん。
僕が包帯を落としてしまった所為で、肩口の傷が空気に晒されている。
ああ、早く手当てしなきゃ。
混乱している頭が、見当違いのことを考える。
「だってあんた、しょっちゅう私達の方見てるでしょ?」
「見て……ってっ!?」
「切なそうな顔して、じーっとこっち見てれば嫌でも気づくわよ」
くすくす、と嫌な笑い方で、ユキちゃんは僕を見る。
その話は悔しいけど身に覚えが合って、顔が一気に熱を持ったのが分かった。
きっと凄く情けないだろう顔を見られたくなくて慌てて伏せる。
床に散らばった白い包帯が、嫌って程目に付いた。
「へー、あんたがトモミちゃんをねー。世の中分からないもんよね」
顔を上げていないけど、見下ろされているのが分かる。
元々ユキちゃんよりも背の低い僕が、背中を丸めて俯いているのだから当たり前と言えば当たり前なんだけど。
ユキちゃんはまるで小さい子か犬猫に接するみたいに、僕の頭をぽんぽん叩く。
「別に誰にも言いやしないわよ?顔上げなさいよ」
またふわりと甘い匂いがした様な気がして、赤い顔が更に熱を持った。
――ユキちゃんは、何も分かってない。
792 :
ユキ×左近:2007/10/16(火) 20:15:08 ID:ku0jg/3r
ユキちゃんの手に促されて、おずおずと顔を上げる。
すると、妙に真剣な顔で僕を見ているユキちゃんとばっちり目が合った。
先程よりもずっと近い所にあるその顔に、心臓が高鳴る。
嫌だな、聞こえたらどうしよう。
「私達、性別が反対だったらよかったと思わない?」
僕の心配なんて全く知らないユキちゃんは、突然そんな不思議な事を言い出す。
少し動けば口付けできそうな、そんな距離。
一体彼女が何を言いたいのか、分からなくて。
とりあえずこの距離をどうにかしようと後ろ手に後ずさりする。しようとした。
だけどユキちゃんはそれを許さなかった。
身長と同じ分だけの力の差。
後数年すれば、絶対に負けないのに。
子供な自分が嫌になる。
押し倒されるような形で倒れ込んだ際打った背中の痛みと、僕を真上から見下ろして泣きそうな顔をしているユキちゃんを見て痛む心。
二つの痛みが、そんな事を考えさせられる。
「私が男で、あんたが女なら、私達こんな思いしなかったのにね」
訳が分からない。ユキちゃんは、何を言ってるんだ?
僕の真っ直ぐな髪とは違う、ふわふわの髪が僕の鼻のすぐ上まで垂れていて、それが僅かに震えてる。
泣いているのと思ったけど、表情とは裏腹にその瞳は見事なまでに乾ききっていて。
「そしたら、あんたはずっとトモミちゃんと一緒に居られるし、私は……」
ずきっと心臓が悲鳴を上げた。
…唐突に、全てが分かった。
ユキちゃんが何を言いたいのか。
ユキちゃんが、誰を、見ているのか。
793 :
ユキ×左近:2007/10/16(火) 20:16:34 ID:ku0jg/3r
泣きたいのはこっちだ。
泣きそうなユキちゃんの顔を見ていられなくて、顔ごと視線をそらす。
「それって…三郎次の、事?」
目を見て言えない、自分の臆病さが嫌になる。
僕の肩を押さえるユキちゃんの手がびくっと震えた。
きっとその顔は赤いんだろう。見たくない。見たら、きっと僕は傷つく。
「私、ずっと羨ましかったのよ、あんたが。親友としてでも、あいつと一緒にいられるのが」
「友達になんか、なりたく無いくせに」
「今よりよっぽどマシよ。あいつの『大切な人』になれるんだから」
あんたには分からない?とユキちゃんは言うけれど、僕はなんて答えていいか分からなかった。
そりゃ、なれるものならなりたいよ。
でも僕がなりたいのはユキちゃんでも、トモミちゃんでもない。
「親友でいいから、あいつの心に入りたいわ」
その時初めて、ユキちゃんの瞳がにじんだ。
瞬きをする度に少しずつ増えていく水分。
やがてそれは水滴になって、僕の頬に落ちた。
熱い粒。やけどするんじゃないかってぐらい、熱い。
あ、と思ったときにはもう遅かった。
力任せにユキちゃんの体を突き飛ばしたけど、力の入らない手ではほとんど意味が無い。
僕の手に押されるがままに、ぺたんと座るユキちゃんは驚いた顔でこちらを見ていた。
急いで体を起こして、座ったままずるずるとユキちゃんから離れる。
視界がにじむ。でも涙を流すのは嫌だった。
794 :
ユキ×左近:2007/10/16(火) 20:17:55 ID:ku0jg/3r
「ごめん…っ、ごめ…」
泣かない様に、目元を押さえて、僕は馬鹿みたいに謝った。
ユキちゃんは何も言わない。
見えないから、どんな表情なのかも分からない。
惨めで、恥ずかしくて、それなのにまだあの甘い香りが僕のすぐ側にある気がして。
熱は、収まってくれない。
「ご、め、なさ…っ」
「左近」
ユキちゃんの声は、思ったよりずっと近くから聞こえた。
驚いて手を離すと、ユキちゃんは赤い目を優しく細めて、僕を真正面から見てた。
名前を呼ばれたのは、凄く久しぶりな気がする。
ただそれだけの事に熱くなる体が、自分の卑しさを表しているようで、悲しかった。
「ねえ、しよっか?熱いんでしょ?体」
おでこに不思議なぬくもりを感じる。
それがユキちゃんの唇だと分かった時、僕の目からこらえきれなかった涙がこぼれた。
ユキちゃんが苦笑して、僕の涙を舐める。
「私、トモミちゃんになってあげる。だから、ね?」
固まって動かない僕の頭巾を優しく外しながら、ユキちゃんは笑った。
一度こぼれた涙は後から後からこぼれてくる。
だから、って何だろう。
ユキちゃんがトモミちゃんの代わりをするから、
だから僕は、三郎次の代わりをしろって
そういう、事?
795 :
ユキ×左近:2007/10/16(火) 20:21:46 ID:ku0jg/3r
ユキちゃんに促されるまま、保健室の奥に敷いてある布団まで移動する。
やっぱり緊張しているのか、ユキちゃんの手は冷たい。
ユキちゃんは少し考えたそぶりを見せて、僕をちらりと見た。
泣いている僕は、ユキちゃんの目にどう映ったんだろう?
出来るならこのまま動かずに熱が冷めるのを待ちたい僕の手を無理やり引いて、そのまま布団に押し倒される。
「トモミちゃんなら、きっとあんたに大人しく抱かれたりしないわ」
三郎次なら、押し倒されて黙ってたりしないよ。
そう言いたくても、喉が上手く動かない。
流れていた涙がこめかみを通る感触が、気持ち悪かった。
こんな事してなんの意味があるんだろう。
ユキちゃんが「やっぱり止めた」って言ってくれる事を期待して。
馬鹿みたいだ。それなら自分が本気で抵抗すればいいのに。
自分から言える程、僕は出来た人間じゃない。それが分かって、ひどく惨めな気持ちになる。
卑怯で、浅ましくて、卑しい。それが僕だ。
ねえ、ユキちゃん。
僕、君のことが好きなんだよ。
たったこれだけの事も、言えない。
臆病で、ずるい、人間。
着ている物をたどたどしい手つきで脱いでいくユキちゃんを見ながら、
僕は自分と言う奴の卑怯さを、思い知った。
796 :
ユキ×左近:2007/10/16(火) 20:32:45 ID:ku0jg/3r
前半はとりあえず終了。
なんだか二人のキャラがおかしいというか左近が女々しい気が…orz
後半戦はしばらくお待ち下さい。
おいおい、予想外に両方可愛いな…GJ!
GJ
北石てる
ヒイイイイなんだこの切ない話は!!!GJ!!!
ハンカチ取ってくる
gjgj!
左近かわいいなオイ!
>>799 つティッシュ
左近が押し倒されてるじゃないかwwこれは期待!!
不覚にも左近に萌えたww
続き正座して待ってるがんがれ!
保守だらん
ほす
捕手
42巻読んでから、
>>356をどうにも意識してしまう・・・
まさかこんなことになるとは思わなかったんだぜ
>>290を読む前に42巻読んでよかった・・・
でもすげぇ良い文章。虎若の掴みにくいキャラをつかんでる。
ここって全般的にクオリティ高いよね。
"にっき"は最高だと思う。
それが鉢屋クオリティ?
鉢屋クオリティwww
>>290の虎タンの
「あの…あの…」ってやつ42巻でも言ってて
今になって癖なんだとわかったけど
特徴掴むのうまいし早いなあと改めて感心してしまった
>240
見てきて納得してフイタw
今になって見ると目のつけどころが先見の明があるな
あと晴れて新婚になった里芋ミスマイの
(レス番)の続きも職人さんにぜひ書いてほしい
まあ出来はいいからな。
小松田×事務のおばちゃんとそれを出歯亀する吉野先生の話が読みたい。
>>817 おばちゃん×小松田っぽくてもよければ週末くらいにアップさせてもらいます
吉野先生は出せるか分からないけど
シリアスなのかギャグなのか、wktkして待ってます!
とりあえず書けたので投下させてもらいます。
熟女ダメな人はスルーの方向でよろしくw
事務員のおばちゃん、当年とって五十二歳。
夫と死に別れて二十余年、女手ひとつで育てあげた子供達は立派に成人し、
職場ではベテラン事務員として確固たる地位を築いている。
不満など何一つなかったはずの生活。
しかし、「彼」がこの忍術学園にやって来て以来、たった一つだけ足りないものがあることに気付かされた。
彼こと小松田秀作は、偶然の巡りあわせで学園の事務員になった、十六歳の青年だ。
若く可愛らしく、そしてとんでもなく仕事の出来ない彼を、
彼女は初めのうちこそ出来の悪い息子のように思っていた。
しかし、暑い日に着物の袖や裾をまくって瑞々しい肌を無防備に
晒している様子や、低学年の生徒にまじってはしゃぎ回っている最中に
垣間見せる若い筋肉の躍動を目にするうち、その思いは少しずつ形を変え…
今や秀作の存在は一人の「男」として、彼女の身体に忘れかけていた女の疼きを蘇らせるのだった。
秀作が、くノ一教室の生徒の落し物であろう香袋を嗅ぎながら
自慰をしているのを見つけたのは、そんなある日のことだった。
近頃くノ一の間では、ある店の香袋を袴下帯の中に入れておけば周りよりも早く
女になれるという噂が流行しており、誰もが競い合うようにそれを実行していた。
いくら将来場合によっては文字通り体を張った忍務をもこなすようになるくノ一の
たまごとはいえ、今はまだろくに胸も膨らんでいないようなあどけない娘達である。
教職員の中にはいい顔をしない者も多く、職員会議でも度々問題になっていた。
当然、秀作もそれを知らないはずがない。
あるいは、おっとりしていかにも初心そうな彼のことだから、彼女達から
香袋を見せびらかされ、からかわれるようなこともあったかもしれない。
(あらぁ…小松田君たら…)
実年齢以上に童顔で言動も幼い彼にも年相応の性欲があり、
年下の少女の下着の中身を想像して股間を熱くしている。
それはひどく新鮮な光景のように思えた。
そして次の瞬間おばちゃんは、叶わぬものと思っていた密やかに燃える欲望が
現実のものとなる機会を捕まえたことに気付き、口角をつり上げた。
「まあまあ、ねんねちゃんだとばっかり思っていたけど、小松田君も男なのねえ」
しわがれた猫撫で声に、秀作の体は何寸か飛び上がったようだった。
「…あ、ああ…」
ぎこちなく振り返った顔は今にも泣きそうな情けない表情をしていたが、
股間のものは咄嗟のことに対応しきれずにいるのか、まだ形を保ったままだった。
しっかりと剥けきり露出したつるつるの亀頭が意外で、おばちゃんは思わずごくりと唾を飲み込んだ。
「いいのよ、男の子なら当たり前のことなんだから。今更驚きゃしないわよ」
今にもその弾力に富んだ性器にむしゃぶりつきたい衝動を抑えて
笑顔を作り、彼女はまだ動けずにいる秀作ににじり寄った。
その腕をむんずと掴み、強引に己の胸元に持って行かせる。
「女の体に興味があるなら私が教えてあげる…」
甘い囁きに、嫌悪のためかそれとも他の何かを感じたのか、秀作の肌がかすかに粟立った。
おばちゃんは秀作を抱きしめるようにして、両の乳房の谷間に顔を埋めさせた。
豊満で垂れ気味のほどよいたるみが、ふかふかの布団の感触を思い起こさせる。
心地好い息苦しさが何故か懐かしく、秀作は思わずお母さん…と呟いていた。
もっと触ってごらんと言われるままに、両手を使って持ち上げるように揉みしだく。
その肉は指の隙間からこぼれてしまいそうなほど柔らかく、乳首は大きめだが予想外に綺麗な色をしていた。
赤ん坊のようにちゅうちゅうと吸いつくと、おばちゃんは恍惚として身を捩らせた。
「ああ…上手よぉ、小松田君」
それは、喘ぎというよりも幼児のよちよち歩きを誉めるような優しい声音だった。
秀作は不思議な安心感に包まれ、一方ではますます昂りを強くした。
「いやあん、大きいわあ…」
おばちゃんは嬉しげに感嘆すると、その緩くカーブした屹立の形に添って
軽くしごき、じゅばじゅばと音を立てながら美味しそうにしゃぶり始めた。
年季の入った舌技に、秀作の陰茎はびくびくと脈打ち、すぐにも発射しそうになってしまう。
「んぁあ…っ、おばちゃぁん…!」
たまらなくなった秀作は、甘えた声をあげながらおばちゃんを押し倒した。
「うふふ、焦らないの」
おばちゃんは秀作の頭を撫でるとするすると帯を解き、袴を脱いだ。
鬱蒼と湿った茂みが現れ、その下の黒っぽく淫水焼けした大きなビラビラが、
醜悪でありながら強烈な魅力を持った蝶のように秀作を誘った。
「若い子みたいにキレイじゃないけど、中身はおんなじよ」
導かれるがまま、思いきって先端を押しあてたが早いか、秀作の雄は初めての領域にずぶずぶと滑り込んでいた。
「うわああ…何これ、すごぉい…っすごいですっ…ううぅ…」
ぬるぬると温かく、奥へいけばいくほど締めつけてくる天然の名器。
それはまるであやかしに惑わされ、快楽という名の底なし沼に足を踏み入れてしまったかのようで、
もはや相手が母親より遥かに年上の熟女であることなど秀作の頭から吹き飛んでいた。
「うおっ、おおおおっ!!」
完全に目覚めた男の本能に突き動かされ、ただひたすら熟れに熟れた粘液まみれの媚肉の味を貪ることだけを考え、夢中で腰を振る。
おばちゃんもまた女───否、一頭の雌になり、獣のような喘ぎ声をあげた。
「あ゛あ゛あ゛ああぁーーーー!!何年ぶりかしら!若い童貞チンポいいわあああーーーっっ!!」
勢いに任せて突きまくるだけの、秀作の稚拙な動き。
若い女なら厭うたかもしれないが、おばちゃんの母性そのものである膣内はそれすらも優しく受け止め、歓喜した。
俗に「腐る寸前の食物こそ美味い」などと言うが、彼女の肉体はまさにその言葉の通りだった。
秀作がピストンするたびに、乳房だけでなく二の腕や腹もたぷたぷと揺れる。
常識的な感覚では決して美しいとは思えないものかもしれないが、今はそれがいっそ艶めかしく見えた。
特に優しく包み込み、時に激しく締めあげ、おばちゃんは確実に秀作を追い立てていった。
「うぅっ、おぁあ…おばちゃぁん!僕、もう出ますぅうう!!」
「いいわよ、そのまま全部出しなさい!おばちゃんのお×こが全部飲んであげるからっ!!」
「あう…お、おばちゃん、おばちゃんっ、イイですうぅ…くっうううう!!!」
「ぉあああ〜くるぅ…!小松田君、分かるう!?おばちゃんのお×この中、小松田君の熱いのでいっぱいよぉぉ!!」
すでにその役目を終えているにも関わらず、おばちゃんの子壺は秀作の
青臭い種の全てを絞り取ろうとしているかのごとく激しく収縮し、
絶頂後の倦怠を感じさせる暇も与えない極上の余韻を彼に与えた。
「おばちゃん、なんて言うか、その…ありがとうございました。
女の人の本物のお×こって、想像してたよりずっとスゴイですねえ…」
秀作が、いつも通りのおっとりした口調で率直な感想を述べる。
その顔には、心なしか行為の前に比べて幾分かの精悍さが宿っているように見えた。
頼りなさが服を着て歩いているような彼だが、男として自信をつけたことが、よい作用を及ぼしたのかもしれない。
「いやねえ、私もいい思いをしたんだからお互い様よ。
…また女の体が恋しくなったらいつでも言いなさい。
間違っても、くノ一の娘っ子達に手を出したりしちゃ駄目だからね」
「分かってますよう。女の子も男の子も、大事なよそのお子さんを預かってるんですから」
「まあ、一丁前に学園の職員らしい口きいて」
慈愛に満ちた表情で目を細めたおばちゃんが頭を撫でてやると、秀作は照れくさそうに笑った。
おばちゃんの心中には、息子の成長を喜ぶ母のような気持と、このまま手なずければ
「逆"紫の上"」も夢ではないかもしれないと舌なめずりする欲望とが相半ばしていた。
すっかり衣服を整えて表に出たおばちゃんの足が、数歩行ったところでふいにぴたりと止まった。
視線も姿勢も動かさず、しかし確かにそこに感じる気配に向かって言う。
「…吉野先生、覗き見だなんて趣味が悪いですよ。それとも、奥様だけでは満足出来ないでいらっしゃるのかしら?」
まだ何色にも染まりきっていない若い男もいいが、他の誰かのものである男というのもまた魅力的だ。
胸に満ちる新しい期待に、おばちゃんの唇は再び妖艶な笑みを形作った。
短い上に尻切れですがひとまず完。
>>817のイメージと違ってたらすいません。
このスレってわりと何でもアリなかんじだから
読むのも投下するのも楽しいですねw
鬼才あらわるwwwww
超待ってた!
ギャグだと思ってたら真面目にエロでびっくりしたが面白かった
吉野先生逃げてー超逃げてー
なんぞこれwwww
このスレ作品ごとに空気違いすぎて面白いgjgj!
なんなんだいったいwwwwwGJw
それにしても低学年書きの人はたいてい途中で居なくなってしまうな(´・ω・`)
見てたらなんか書いてみたくなってきた
クオリティが低いのはお約束できるが
女の子か女体化だったらどっちがいい?
最近女体化なかったから見てみたい
熟女を書くのが上手いなら是非、猪名寺夫妻も見てみたいな
しかしなんというかまあ本当に鬼才だwww
>>830 書きやすい方選べばいいよ
女体化はちょっと苦手だが、たまにはいいかも
>830
できれば女で。
キャラもリクエストできるなら個人的には里芋行者×ミスマイタケがいいなあ。
女体化は嫌いじゃないが、相当クオリティ高くないと素直に楽しめない。
携帯から失礼します
>>829 ゆきさこはいますよー
PCがアク禁食らったのかなんだかよく分かりませんがスレに書き込めないのでちまちま誤字修正しつつ様子見てます
しかしいつになったら書き込めるようになるんだろう……orz<ナニモシテネーヨ
「ふたなり」という設定はこのスレではOKなんだろうか?
倒錯的で面白そうな気がするんだが。
>>834 がんがれ…OTZいつまでも待ってる
だが、あく禁て解除に半端なくかかるはずだ。
誰か美人のお姉さんに変装したきり丸を犯すやつ書いてくれよ
しんべヱ「美人のお姉さんで〜す」
きり丸「あっはぁ〜ん」
山賊「やんややんや」
これ、わかるな?
>>837 そういうのは該当スレでやってくれよ…
数字とかあるだろ?
>>838 中身はどうであれ頼む姿勢がな、腐厨の臭いする
露群れ
どうでもいいんじゃないか。
女体化はなあ…
巧い人のを一つ二つ読むなら面白いけどあんまり続くと食傷してしまう
ってか、ここはあくまで「エロパロ板」なわけで…
(女体化はノマではなく801の派生形ってイメージが強いんだが)
ナルトみたく女体化(?)がオフィシャルなジャンルならまた違うのかもしれないけど
お久しぶりですノシ
ネタできたので投下します。
以前あったレスに触発されて、潮江とそうこちゃん。
39巻の四コマ参照。まだ前振りだが長い。先も長い。
晩秋の午後、日暮れ間近の夕空を、どんより重く埋め尽くす灰色の雲を見上げ、
雪でも降るかな、と仙蔵は首をかしげた。
霜月も半ばをすぎ、そろそろ風の寒さが骨身に染み入る季節になってきた。
忍びとして、暑さ、寒さに関わりなく行動できるよう、鍛えてはいるが、
どれほど心身を鍛えようと、寒いものは単純に寒い。
ことに、木枯らしが鋭く梢を鳴らし、曇天低いこんな日は、自主鍛錬などさぼって、
布団に潜り込みたくなるのが人情というものだ。
頭まですっぽり布団をかぶり、柑子はまだ早いから、熟れた柿などかじりながら。
たっぷりと熱い茶を満たした土瓶でも、懐炉代わりに傍らに置いて。
それはいいな、と仙蔵はしみじみ思った。寒い日の熱い茶はいいものだ。
身も心も芯から温まる。
熱された土瓶の口から、ほかほか立ち上る淡い湯気を見れば、どんな寒さも忘れられるだろう。
たとえば今、目の前に広がる、薄ら寒いほど珍妙な光景なども。
忍たま長屋の六年生棟。い組の居室が並ぶ一角。
この時期、寒風を避けるため、どの部屋も昼間から障子を締めきっているのが普通だ。
しかしただ一つ、風が吹こうと雪が降ろうと、いつでも戸が開け放たれている部屋がある。
心頭滅却すれば火もまた涼し、ならば同様に、寒さもぬくいと感じるようになるはず。
これも一つの鍛錬だ、というのがその部屋の主、六年い組潮江文次郎の言い分だ。
忍術学園一忍者している、学園一ややこしい男は、学園で五指に入るずれた男でもあった。
今日も開けっ放しの戸のそばで、文次郎はいつものように、こちらへ背を向け座っていた。
まだ日はあるのに、奇妙に薄暗く感じる部屋の中、円座も敷かず、冷えた床板の上に直座りしている。
背中を丸めて床を睨み、なにやら一心に考え込んでいる。隈だらけの目元は、真剣そのものだ。
その隣では、なぜか六年ろ組の七松小平太が、大の字になって寝転んでいた。
もっとも、こちらも鍛錬と称しては、地中深い穴の中で寝たり、炎天下に校舎の屋根で寝たりと
奇行が目立つ人間なので、組違いの部屋の床で寝るくらいは、むしろまともな部類に入る。
ただ一つ問題があるとすれば、その口からもうもうと、雲をもしのぐ黒い煙が出ている点だろう。
戸口に立ち尽くす仙蔵の鼻腔を、煙と火薬の匂い、そして一瞬だけ、なにやら甘い匂いが掠めていった。
「……人間狼煙とは斬新な発想だが、屋内で上げるのはやめてくれ。近所迷惑だ」
口を押さえて咳き込みながら、ずかずか部屋に入り込み、仙蔵は白目をむいた小平太を
足先でつついた。
その口からぼふっと、またひときわ大きく煙が立ち上る。
それはいったん部屋に充満し、視界と空気を濁したあと、やがて開け放たれた障子から、
ゆっくり外へ流れ出ていった。
鴨居をすべり、忍たま長屋中に広がっていくそれを見送り、やれやれと肩をすくめる。
この展開は予想外だ。
そもそも仙蔵が寒い中、潜り込んでいた布団から這い出てここまで来たのは、この煙のせいだった。
午後も早いうちから暖かな布団に潜り込み、甘悪い楽しみを貪っていたのに、突然流れ込んできた
黒い煙に邪魔をされ、とてもうたた寝どころではなくなってしまったのだ。
自堕落な幸福を取り戻すため、仕方なく布団から這い出し、元凶を探りに来たのだが。
まさかそれがこんなところで、小平太の口から出ていようとは。
いやまったく、予想外だ。
まあ実のところ、誰の口から出てようと尻から出てようと、かまわないし興味もない。
仙蔵としては、ただこの煙が止まって、また呑気なうたた寝が楽しめればいいのだから。
ともかく原因はわかった。さてどうする。外に放り出すか、口に布でも詰めてみるか。
だがこの勢いだ、その程度では治まらないかもしれない。なんといっても土台が小平太だし。
口を塞いだら、今度は耳から出てくるかも。
おや、それはちょっと面白いぞ?
気絶して転がる友人を、思わずまじまじと凝視する。
そっと手を伸ばした仙蔵を、振り返った隈だらけの三白眼が、ぎろりと睨みつけた。
「なにが人間狼煙だ。そんな理不尽な術がどこにある、アホたれが」
「お前にアホといわれるとは、嫌な世の中になったものだなあ」
「だまれ悪魔。原因知りたきゃ教えてやる。これだ」
大げさに肩をすくめる級友に、文次郎は見下ろしていた床から掬い上げた塊を
ぽいと投げつけた。
反射的に受け止め、手の中を見下ろして、仙蔵はかすかに眉をしかめた。
「まんじゅう?」
それは、皮の白さも艶やかな、小さなふかし饅頭だった。
形は小さいが、ふかふかと柔らかく、そのわりにずっしり重い。皮は薄く、中の餡の
甘い色が透けている。実にうまそうだ。
よく見れば同じものが、文次郎の膝元に山盛り積み重ねられていた。
饅頭からバッタまで、口に入れば皆いっしょのこの男にしては、珍しくいい物を
持っているじゃないか。
なんとなく感心しながら、鼻を寄せて匂いをかいでみる。
辺りに満ちた火薬と煙の匂いに混じり、ふわりと甘い香りが漂った。
「これがどうした?」
「中に火薬玉が入ってる」
ぼそりと低い声に、さっと顔を離して級友を見やり、仙蔵は続けて足元を見下ろした。
相変わらず白目をむいて、もくもくと煙を吐く小平太をしばらく見つめる。
「いいんじゃないか。鉄粉お握りよりつかえそうだ」
「俺が作ったんじゃない。さっき廊下を歩いてたら、通りすがりのくのたまに食えと渡されたんだ」
いたずらにしちゃあタチが悪いから、一応先生にいっとくかと考えてるんだが、と、
不機嫌に呟かれたその言葉に、今度は目を見張って級友を見つめる。
やがて仙蔵は、ため息をつきながら首をふった。
「死に急いだな会計委員長。くのいちの恨みを買うとは愚かなことを」
半分だけ憐れみをこめた視線に、文次郎がぎょっと目を見開いた。
「はあ!?なにを言いだす!俺は何にもしとらんぞ!」
「嘘つけ。じゃあなんで火薬玉饅頭なんぞ渡されるんだ。お前にだったんだろう?」
「知らん!こないだ、足音で重量測定する法を復習してた時に会った奴が、殴っちゃってごめんなさい、
これお詫びです食べてくださいとか言って押し付けてきただけだ!」
「明らかにそれが原因じゃないか。可愛い台詞にだまされおって、奴らの常套手段だろうに。
だいたい、忍術学園で抱かれたくない男ぶっちぎり一位と言われるお前が、もてることなどあるはずが」
「変な異名をつけるんじゃねえ!それにくのいちの言うことなぞ、真に受けとらんわ!」
「どうだかな。やれやれまったくこのバカたれめが、女の体重など調べるのがそもそもの……
ん?待てよ、それでどうして小平太の口から煙が出るんだ?」
「ちょうど部屋の前で穴を掘っていたんでな。言ったろう、くのいちから渡されたものを、
いきなり食うほど俺は抜けとらん。まずは毒見が鉄則だ」
「ああなるほど、小平太なら不死身だし適任だなっていやいや」
ケンゴシくらいかと思ってたが、火薬玉とは予想外だった。侮りがたしくのいち。
悔しそうに吐き捨てる文次郎に、仙蔵はあきれ果てた視線を向けた。
「怪しいとわかってるものを友達に食わせたのか。実にひどい奴だなお前は」
「お前にひどいと言われるたあ、嫌な世の中になったもんだ」
「お互い様だ」
「まあいい。そういうことならそれでもかまわん。ようし、くのたまだろうが剣豪だろうが、
この潮江文次郎を敵に回す気ならば容赦はせんぞ。相手になってやる、返り討ちだ!」
「菓子折りもって謝りに行ったほうが、面倒がないと思うがな」
煙だらけの部屋の中で、気勢を上げる文次郎を横目で眺め、仙蔵はひとつ大きくあくびをした。
「で、いったい誰に恨まれたんだ?お前が体重量ってしまったのは、どの子だ」
何気ない言葉に、ギンギンと吊り上っていた文次郎の眉が、ふと寄った。
手元の饅頭を拾い上げ、ためつすがめつ眺めながら首をひねる。
「それが、よくわからん」
「わからんって」
「くのたまどもとはあまり関わらんからな。顔は覚えているんだが。ほれ、なんか眉と足の太い、
くのいちのくせに色気がなくてガキっぽい……ギョーコだったかソースだったかそんな名前の」
「……まだまだいろんなところで、女の恨みを買ってそうだなお前は」
天井を仰いでため息をつくと、仙蔵は文次郎に向け、面倒くさそうに饅頭を投げ返した。
はあ?と眉をしかめる級友から目を逸らし、返す手で、未だ煙を吐き続ける小平太の足をつかむ。
当初の目的を果たすべく、薄闇の迫り始めた部屋から人間狼煙を引きずり出しながら、
仙蔵は口の端を吊り上げ、部屋の主の顔を見返した。
「やるなら一人でやれ。あと、当分の間は私に近寄るなよ。巻き添えを食うのはごめんだからな。
まあ、墓穴くらいは掘ってやってもいいが。綾部に頼んで」
「言われんでも近寄るかあ!」
「うわ!ばかやめろ!」
くわっと歯をむき、両の拳を握り締めた文次郎の手の中で、二つの火薬玉入り饅頭が
勢いよく破裂した。
「……なんかまた、煙が上がったわよ〜」
「今度こそ文次郎先輩が食べた?え、握りつぶしたの?」
「やだ、仙蔵先輩アフロ」
くのいち教室の屋根の上で、色とりどりの忍び衣装が、花のように揺れている。
いくつも上がる黄色い声に、寒風吹きすさぶ晩秋の夕暮れ空さえ、明るくなるようだ。
「なかなか狙い通りには行かないわねー、そうこちゃん」
ぺたっと屋根に張り付き、忍たま長屋へ向けた遠眼鏡を覗き込むトモミの声に、
少し後ろで座り込んでいたそうこが、はっと顔を上げた。
少年めいた凛々しい顔の中で、つり気味の目が困ったように伏せられる。
「あー、うん、そうね」
「ばれちゃったし、次はどうしようか。落とし穴でも掘る?」
「確実にしとめる手を考えないと。文次郎先輩って丈夫そうだから」
「女の子の体重、勝手に量るような不埒者には、重ーい罰を与えないとね」
二度とやる気が起きなくなるくらい。
みかの低い呟きに、屋根に張り付くくのたまたちが一斉にうなずいた。
「そうこちゃんが怒るのは当然よ。これじゃおちおち廊下も歩けないもの」
「噂じゃ一匁単位で当てるって言うじゃない。しかもかなり正確に」
「それは抹殺しないとだわ……」
「みんなで協力するからね。頑張ろうねそうこちゃん!」
「でも火薬玉饅頭って使えるわね。あたしも今度作ってみよう」
「あたしはやっぱり毒饅頭かな」
再び、きゃぴきゃぴきゃっきゃと笑いさざめきだした少女達の群れからそっと離れると、
風の中、そうこは一人、小さくため息をついた。
どうしよう。みんな誤解してる。
本当は、ごく普通の饅頭を作ったつもりだったとか。
それどころかそもそも自分は、文次郎に恨みなんか抱いてないなんて、今さらいえない。
むしろ抱いているのは、もっと別のものだなんてことも。
そうこが、忍たま六年の潮江文次郎と口をきいたのは、先日廊下で図らずも、
体重を量られてしまった時がはじめてだ。
だが実は、文次郎のことはその前から知っていた。
というか、ずっと追いかけてきたのだ。こっそりとだが。
最初は周りと同じように、変人で有名な六年生を引き気味に見物していただけだった。
だが、面白がってずっと見ているうちに、実は意外に頼りがいのあるところや、真面目一徹で
努力家なところなどが、なんだかだんだん、かっこよく思えてきてしまったのだ。
そうこ十一歳、思春期の盲目的な初恋、到来であった。
あんなのに、あたしどっかおかしいんじゃない、と悩んだこともある。
くのたま間では絶大な不人気を誇る文次郎だ。言ったら自分も引かれそうな気がして、
友達に相談することもできない。
千々に乱れる思いに、一人ため息をついた夜もあった。
とはいえ、男子忍たまとはめったに顔を合わせる機会もないし、そもそも相手とはまともに
口をきいたこともない。遠くからときどき眺めるだけでも、それなりに満足できていたのだ。
あの、体重事件が起きるまでは。
その場では恥ずかしさや驚きで、思わず殴り飛ばしてしまい、あとで悔やんだそうこだったが、
逆にこれをいい機会にできないかと考えなおした。
お詫びを口実にすれば自然に話もできる。それどころか、うまくやれば今よりも、親しく
なれるかもしれない。
いけるんじゃない!?と、うきうきしながら饅頭を作り、待ち伏せて、何とか渡すことに成功した。
まではよかった。
普通のものを作ったはずなのに、なんで饅頭の中に火薬玉が入ってしまったのか。
それはそうこにもわからない。くのいちの本能かもしれない。
こっそり行動していたはずなのに、饅頭を渡すところを友達に見つかってしまったのも誤算だ。
さらには、誤解が誤解を呼んでいつのまにか、そうこを中心とした文次郎征伐隊が
結成されてしまったのは、計り知れない大誤算だった。
「さすがにもう食べないわよねー」
「あ、伊作先輩と不運委員たちが来た」
「戻ろうか、寒いわ」
「明日からの計画も練らないとね」
すっかり暗くなった屋根の上で、花色の忍び衣装がそろそろと動き出した。
一番後ろでのろのろと動きながら、そうこはまたため息をついた。
文次郎が食べなくてよかったが、絶対自分が意図的に火薬玉を入れた、と思われているだろう。
誤解を解きたいが、この状況ではどうすればよいやら。考えるだけで気が重い。
ついでに自分があげたものを、火薬玉が入っているとは知らないはずなのに、文次郎が
先に他人に食べさせたことにも、実はちょっと落ち込んでいる。
そりゃ、食べ物は毒を疑えが忍者の鉄則だけど。
そういう、忍者忍者したところがいいと思ってるんだけど。
夕暮れの風は、肌身より心に冷たく吹きつける。またため息をついて縄梯子に手をかけたところで、
誰かにぽんと肩をたたかれた。
「そうこちゃん、風邪でも引いた?」
なんかさっきから元気ないけど、と心配そうに覗きこんできたのは、同じくのたまのユキだった。
色の薄いふわふわした髪が、強い風になびいている。くるりと目の丸い、人形のように愛らしい
その顔を思わず見つめ、そうこはあわてて首を振った。
「え、別にい!?」
「そう?」
「うん!ほら、ユキちゃんも行こう。本当に風邪引いちゃうよ?」
すばやく目を逸らし、ごまかすように笑いながら、すごい勢いで縄梯子を下りていく友達を見送る
ユキの眉が、いぶかしげに寄った。
風に乱れる髪をおさえ、忍たま長屋に目をやり、梯子を降りる友達を見下ろし、また長屋を見る。
一番星より明るい目が数回、不思議そうに瞬いた。
やがて梯子の下から、なにしてんのユキちゃん、と呼ぶ声が聞こえた。生返事を返し、一つ首を
かしげると、ユキもまたゆっくりと、屋根から降りていった。
人気のなくなったくのいち教室の屋根を、昇りはじめたばかりの月光が淡く照らす。
冴え冴えとした光の中、忍たま長屋の六年棟で、軽快な破裂音と甲高い悲鳴が、
今日の名残のように響き渡った。
続
>>844 久し振りですGJ!!
前フリが文学チックなのは作法クォリティww
>>843 需要があるのも事実だし、要するに縛りや薬と同じ感じな特殊シチュなんだから注意さえあれば良いジャマイカ
gjgjgj!!
続き期待してるよ!
>>にっきの人
相変わらずGJです!!!
終始煙を吐き続ける小平太バロスwwww
>850
>要するに縛りや薬と同じ感じな特殊シチュなんだから注意さえあれば良いジャマイカ
いや全然ちがうよ
男×女と男×元男じゃん・・・
>>853 それ違うと捕らえる人と捉えない人が居てだな…いい加減ループなスレ違いネタだから嫌なモノはスルーすれば良い。
因みに俺はスルー
いっそのこと、女体化専用スレでも作ればいいんじゃまいか
>>844 お久しぶりですにっきの人!!そうこちゃん可愛いよハアハア
15歳と11歳の恋か〜、現代では想像しにくいけどこの時代ならアリか。
続きが楽しみで待ちどおしい!!
文次郎のセクロス拝めるのでしょうか
見たいような見たくないような…ギンギーン
にっきの文次郎の修行の成果を考えると、そうこちゃんが心配です。
硬度と持久力と破壊力だっけ?
そうこちゃんにげてーーー!!
前回の日記シリーズと繋がってるとしたらその問題があったな。
まあこの場合は別シリーズと考えた方がよさそうだが。
むしろ文次郎の場合、「くのいちに惑わされる訳にはいかん!!」とか言って
折角のお誘いも断りそうだ。頑張れそうこちゃん!
潮江に惚れるとは、そうこちゃんも勇者だな
>おや、それはちょっと面白いぞ?
>「ああなるほど、小平太なら不死身だし適任だなっていやいや」
アクエリアス返せw
圧縮きたら困るので保守してみる。
865 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 20:34:47 ID:HJdV4joG
ageなきゃ意味ない罠。
それにしても案外冷静ない組ワロスwww
866 :
きり丸:2007/11/24(土) 02:48:30 ID:qZGEqcNr
>>73 > 「……気持ち良かったかい?」
> 「せ…んせ…い… わたし… 何で…?…」
> 「身体が大人に近付いてきてる証拠だよ。これからの修行はもっと
> 厳しいものになるから、覚悟して。
> 身体が成熟してくるとどうしても肉の欲が強くなる。
> でもそれに溺れてちゃ一人前のくの一には到底なれない。」
> 「は…い…」
> 「…大丈夫。僕たちがしっかり教えて行ってあげるから。」
> 「はい、お願いします…!」
> 「じゃあ、次、トモミちゃんだから… 呼んでおいてくれるかな?」
> 「はい! わかりました! 失礼します!」
きり丸は何がしたいんだw
続きです。
>>861 うんにゃ、繋がってるw
忍術とは、突き詰めれば諜報活動に他ならない。
武術、戦術と修学内容は多岐にわたるが、学園でもっとも重きを置かれているのも、
情報収集に関する授業だ。
それ故、忍術学園の生徒は普段から、学園内外のあらゆる情報に意識を傾けるくせがついている。
だから、六年い組の地獄の会計委員長、潮江文次郎が、くのたまといさかいを
起こしているらしい、という話も、瞬く間に学園中の人間の知るところとなった。
その日、放課後の会計委員室は、一種異様な空気に包まれていた。
秋の後期決算の真っ只中、呑気におしゃべりできる状況でないのは確かだが、部屋に満ちた
沈黙の深さは異常なほどだ。
そろばんの玉をはじく軽快な音も、息がつまるような重苦しさを晴らす助けにはならない。
物理的な圧力さえ感じさせるそれに、ひそかにため息をつきながら、田村三木ヱ門はそっと
部屋の中を見回した。
一年い組の佐吉は先ほどから、筆を握ったきり、青くなってじっと下を向いたままだ。
は組の団蔵はうろうろと目線を泳がせてばかりで、手の方はすっかりお留守になっている。
三年ろ組の神埼左門は、出来上がった計算結果を一心不乱に用紙に写しているが、何故かそろばんを
見つめたままなので、書き込みが全部ひとマスずつずれている。
そして会計委員長、潮江文次郎は、普段以上に隈の浮かんだ目を吊り上げ、恐ろしいほどの速度で
そろばんの玉をはじいていた。
弾かれるひと玉ごとに、沈黙が深まる。
墨の一文字ごとに、重苦しさが部屋に広がる。
委員長の一挙手一投足で、胃がきりきりと軋む。
もはや耐え難いほどに高まった緊張感の中、便所に行くふりをして逃げ出そうか、だが優秀な
上級生として、下級生を見捨てて逃げ出すのはあまりに無責任か、と三木ヱ門が悩み始めたとき、
唐突にそろばんを弾く音が止まった。
「田村。手がとまっとるぞ」
なんで自分だけ怒られるんだと思いながら、ほとんど反射的にすみません、と頭を下げる。
ふんと鼻を鳴らして室内を見回し、一斉に目を逸らした下級生達を睨んで、文次郎はまあいい、と
横を向いた。
「そろそろ休憩にするぞ。そうそう、お前ら饅頭でも食わんか。差し入れだ」
ほれ、と突き出されたそれを見た瞬間、これまでに倍する緊張感が、室内を駆け巡った。
委員長が自分の傍らから取り上げたのは、花柄の大きな風呂敷包みだった。武骨な手には不似合いな、
異様に可愛らしい模様が目に痛い。
無表情な文次郎の手の下で、ゆさゆさと重く揺れるそれを見て、佐吉が涙を浮かべて後ずさった。
団蔵は身を乗り出し、左門がきりりと肩をすくめる。
委員会の開始前、さりげないふりをして文次郎が持ち込んだそれこそが、この日、会計委員室を
沈黙と緊張の重圧に落とし込んだ、元凶だったのだ。
「……忍道の第一は、いかなる手段を用いようと任務を果たすことにある。知っとるな」
「はあ」
突然始まったご高説に、三木ヱ門は思わず間の抜けた声を返した。
いったいなんだと、下級生達も背後から顔を出す。
文次郎の眉間の皺が深まった。
「果たすための第一は、まず自身が生き延びることだ。そのためには草を噛み、泥水をすすることも
厭うてはならん。いや、いざとなったら毒の入った食い物でも、栄養に変えねばならん」
隈だらけの目が、くわっと見開かれた。
「だから忍者は普段から、体を毒に慣れさせておく必要があるのだ!」
声にならない悲鳴が、会計委員室を震わせた。
「やっぱりそれ、くのいちが作った毒入り饅頭なんですね!?」
「安心しろ、致死量でないのはすでに小平太で確認済みだ。味は普通の饅頭だし、毒消しも用意した」
「ちっとも安心できません!」
「ひどいや、なんで嘘なんかつくんですか!ただの饅頭って言ったくせに!」
「それは毒入りか判別する鍛錬も兼ねようとだな……本当のこと言ったらお前ら喰わんだろうが!」
「当たり前です!」
「後輩を鍛えてやろうという、先輩心をなんだと思っとる!いいか、こういう時は発想を逆転させろ。
これは毒ではない。我ら会計委員の鍛錬のため、敵から送られた塩なのだ!」
「くのいちが敵なのは先輩だけです!」
むしろ先輩が敵です、とはさすがに口に出さず、三木ヱ門は背中にへばりつく下級生ごと、
後ろにずり下がった。
逃げる会計委員たちを追いかけて、じりじりと文次郎が迫る。
大股に長机を乗り越え、手には饅頭の包みを揺らし、ぎらぎらと目を輝かせるその顔は、悪鬼羅刹も
裸足で逃げ出しそうなほどだ。
もはや毒より委員長が怖い。
左門の口からひええ、と悲鳴が上がった。一年生二人はとっくに泣き出している。
両耳から交互に入り込んでくる甲高い泣き声が、三木ヱ門の鼓膜を苛んだ。
ああ、ここに鹿子かユリコがいてくれたら。
迫りくる恐怖の中、切ない願いが三木ヱ門の心を駆け抜けた。
「一年ボーズでも、一人三つまでは大丈夫だ。俺や田村なら六つはいけるぞ」
「遠慮しますお一人でどうぞ!」
「四の五の言わんと食え、余ったらもったいないだろうが!」
「食べきろうってほうがどうかしてます!」
「お残しは許しまへんでえ!」
「先輩キャラが違う!」
ごつ、と鈍い衝撃が背中を走った。左門がぐえ、と声を上げる。ついに壁際まで追い詰められたのだ。
潰されたか、団蔵のうめき声も聞こえるが、振り返ることもできない。
鼻息すら届きそうな距離で、文次郎がにやりと口の端を歪めた。風呂敷包みの中から取り出した饅頭を、
ことさらゆっくりとこちらに差し出す。
見た目はほこほことうまそうなのが、却って恐ろしい。
「年功序列だ。お前からいけ」
前門の上学年、後門の下学年。中間管理職の中学年に、もはや逃げ場はない。
泣き叫ぶ一年生の声が渦巻く、会計委員室の外でカラスが数羽、なにかの予兆のように
しゃがれた鳴き声を上げた。
図書室の前を通りかかったところで、突然かけられた声に、六年は組の食満留三郎は振り返った。
開いた扉から、六年い組の立花仙蔵が顔をのぞかせていた。
にこにこと、妙に機嫌のいい笑みを浮かべ、両手にはなにやら大きな荷物を抱えている。
うろんに見返す食満に、仙蔵はいや助かったと笑いながら、持っていた荷物の片端をぐいと押し付けた。
「すまんがこれ、いっしょに持ってくれ。一人では少々重くてな」
「……俺は委員会に行くところなんだが」
「私もだ。これは作法委員の備品でな。どうせ方向は同じじゃないか、手伝え」
一瞬、蹴り飛ばして先に行こうか、という考えが心を掠めたが、気を取り直す。
なんだかよくわからないが、これが委員会用の備品なら、どうせ管理するのは用具委員である自分だ。
壊しでもしたら面倒くさい。
黙って差し出された一端をつかみ、歩き出した食満を、相変わらず機嫌のいい顔の仙蔵が追った。
晩秋にしては暖かな日差しが照らし出す、放課後の廊下は行きかう生徒でいっぱいだった。
一年生から六年生まで、色とりどりの制服の間をすり抜けながら、食満はふと仙蔵を振り返った。
どうしたと言いたげに見返す生白い顔に、抱えた荷物を揺すり上げる。
「ところでこれは、いったいなんだ」
「先ほど言った通り、作法用のフィギアだが」
「なんで作法のフィギアに手足がついてるんだ?」
「顔だけでは不便だろう」
不可解な仙蔵の言葉に首をかしげ、食満は改めて自分の手元を見下ろした。
面に胴体、手足までついたそれは、人間の姿をしていた。ひどく精巧な出来だが、しかし作法用の
ものにしては、武将や雑兵には見えない。
顔つきや体つきが、どう見ても女だ。
目鼻は刺繍だが、口はぽかんと穴が開いており、奥深い。なにでできているのか、表面は弾力のある
手触りのいい素材で、なぜだか妙に暖かかった。聞けば、湯が入っているのだ、という。
「何しろ寒くなってきたからな。しもやけになっても困るだろう。夏場は冷たいのもいいかもしれんが」
派手なこしらえの小袖の、胸元や腰周りを大胆に盛り上げ、長い髪をゆらゆら揺らすそれを、
通りすがりの一年生達が興味深げに見送っていった。
「図書室にあった南蛮渡りの持ち出し厳禁文書を元に、長次と私が私財を投じて作り上げ、
先ほど完成したところだ。美術監修に小平太、専門知識提供に伊作の協力も得ている。
手触り、弾力、内部の構造および繊細さ、すべて天下無敵の出来映えだぞ」
「お前らは何をやっとるんだ」
「ちなみに名前は、南極三号さんだ」
うまくできたから、とりあえず委員会の後輩に見せてやろうと思ってな、と笑う仙蔵の顔は、
子供のように無邪気で得意げだ。
意外にいい先輩なところもあるんだな、と、食満はこっそり感心した。
「授業内容にどうやって組み込ませるかが難しいところだが、駄目なら作法の裏備品に……だがせめて
予算会議は通したいところだ。文次郎に賄賂代わりに貸し出してみるか……」
でも壊されそうだしなあ、と、そっとフィギアの足を撫でる仙蔵を、食満はまた振り返った。
仙蔵の言葉に、ここしばらく、気になっていたことを思い出したのだ。
「文次郎といえば、奴がくのたまといさかいを起こしているというのは本当か?」
三号さんを見つめていた仙蔵の吊り目が、おかしそうに瞬いた。
「ああ。奴らしい、実にアホらしい理由でな。食堂がお手伝いの名の下に占拠されて、毎食毒を
盛られるもので、ここしばらく奴の食事は池の蛙ばかりだ」
「食事を押えられるのは厳しいな……。しかしさっき、饅頭抱えて歩いているのを見かけたが」
「部屋の前にあったやつだろう。他から隠れるみたいにして、ときどきこっそり差し入れがあるんだ。
詫びの文章が着いているそうだが、食堂のものより何より、それが一番毒性が強いらしい」
おかげで小平太はすっかり医務室の常連だ、と笑う仙蔵に生返事を返し、食満は少し足を速めた。
同級生の災難は自業自得のようだし、周囲に影響を及ぼすものでないなら、放置しておいていいだろう。
武闘派で通ってはいるが、基本、食満は保守的な男なのだ。
「捨てるのももったいないから、リサイクルするといっていたが、何に使う気なのだろうな?」
首をかしげる仙蔵を促し、抱えたフィギアの生暖かい肩を揺すり上げる。
歩きながら、食満はもう一つ気になったことを聞いてみた。
「ところで仙蔵」
「なんだ」
「これは、なにに使うものなんだ?」
「……知りたいか?」
背後でふと、笑う気配がした。
「ではうちの後輩と一緒に教えてやろうか。ああ、それはいいな。ぜひそうしろ。なに気にするな。
お前には秋口に、随分世話になったからな」
今度は私が、指導してやろう。
暖かな日差しの下だというのに、突然冷たいものが食満の背筋を駆け上がった。
本能的な危機感が胸を横切った。反射的に手裏剣を探りかけた手を、意思の力で必死に押しとどめる。
手のひらに、じわりと冷たい汗が吹き出した。
どうしたと軽い調子で声をかけられたが、何故か、振り返ることが出来ない。
しっかりしろ俺、何を怯える。振り返り、ただ一言、それはどういう意味だと問えばいいだけだ。
だがそれが、何故か、どうしても出来ない。
背後から薄ら寒い笑い声が聞こえてくる。それは低く、長く、食満の心臓をえぐっていった。
放課後の廊下を走りながら、そうこはああどうしよう、と、何度目かのため息をついた。
この数日の間に、乙女の自尊心を無残に踏みにじる、忍たま潮江文次郎成敗すべしの声は、
くのいち教室内でいよいよ高くなっていた。
それに伴い、くのいちご自慢の各種罠や毒物が、次々と彼の六年生に襲いかかっている。
相手はさすがに六年生、大概の罠は突破され、文次郎に被害が及んでいる様子はないのだが、
それでも面倒をこうむっているのは確かだ。
何より文次郎からすれば、そうここそが一連の災害の首謀者に見えているだろう。
好きな人にそんな風に思われている、と考えるだけで、気が滅入った。
そんなつもりじゃないのに。誤解を解きたい。だが、自分のために懸命な(半分以上楽しんで
いるのだろうが)友達に、なんといえばいいのか。
二つの思いの間で、引き裂かれそうなこの頃のそうこだった。
障害は、乙女心をさらに燃え上がらせる重要な要素だ。
ちょっとだけ、なんだか浪漫ちっくな展開だわと思ってしまうのは、思春期ゆえと勘弁して欲しい。
それでもせめてもの詫びのしるしに、と、せっせと饅頭やお握りを差し入れしているのだが、
悲しきはくのいちの習性、どうしてもそこに、毒やかんしゃくだまを入れずにはいられない。
気づくのはいつも、渡してしまった後だ。
そうして日々、誤解は深まっていく。
今日も、今度こそと気合をこめて作った饅頭に、ちょっとヤバイ系の毒物を仕込んでしまったことに
気づいて、一人慌てているそうこなのだ。
今日は、謝ろう。
今までみたいにこそこそ物だけ置いていくんじゃなくて、ちゃんと正面から謝ろう。
恥ずかしいし、怒られるだろうけど、嫌われるかもしれないけれど、ちゃんと誠心誠意謝ろう。
好きだとはいえないまでも、それで何とか誤解をとくのだ。
とりあえず、相手が饅頭をうっかり口に入れる前に。
穏やかな秋の陽光を切り、廊下を駆け抜け、柵を飛び越し、校舎内に到達する。この時間なら
文次郎はおそらく委員会のはずだ。
会計委員室はどこだったろう、と焦りながら廊下の角を曲がったところで、目の前に大きな影が
立ちふさがった。
反射的に飛び退り、思わず構える。そこでそうこははたと息を呑んだ。
目の前に、目の周りだけでなく顔までどす黒く染めた、文次郎が立っていた。
「し」
おえ先輩、と言いかけた言葉が途中で止まる。想い人の予想外の登場に、心臓が激しく高鳴った。
顔が熱くなる。目の前がぐるぐる回りだす。
こんなことじゃくのいち失格だ。あたしって本当に恋する乙女、と妙な感動が頭の中を駆け巡った。
文次郎のほうといえば、腹を押え、うつむき加減に立ち尽くしたまま、ぼんやりした目で
そうこを見ているだけだ。そこには特別の感情はない。
呆然と立ち尽くすそうこからすぐに目を逸らし、二、三歩進みかけたところで、その足が止まった。
「……結果確認にきたのか、くのたま」
しゃがれた声に、今日も渋いわ、と、また心臓が高鳴った。
「え」
「饅頭の効果を確かめにきたんだろうが。最初のも、昨日置いてったのもお前だろう」
「あ、あたしのこと、覚えててくれたんですか?」
「忘れるか」
世界のどこかで、軽やかな音楽が鳴り響いた気がした。心ごと、体が宙に浮かび上がる。
いや待って、と、慌ててそうこは気を取り直した。この顔色からしてこの人は多分、毒饅頭を
口に入れたのだ。まず謝らないと。いやその前に解毒剤を。
あたしの作った饅頭食べてくれたんだ、と、再びずれた感動がそうこを襲った。
「……小平太は駄目だ、用量判定には規格外すぎる……あいつはせいぜい、毒見までだ」
「あの、先輩もしかしてお饅頭食べてくれたんですか?」
ぶつぶつと何かを呟きながら、またよろよろ進みはじめた文次郎が足を止め、振り返った。
うららかな秋の日差しの中、どす黒い顔が異様に沈んでえる。
そこに、壮絶な笑みが浮かんだ。
「食ったとも。ほぼ無味無臭な上、餡の甘さで舌の感覚もごまかせる。毒も仕込みもいい選択だ。
かなり効いたぞこのやろう」
褒められた。
またもや浮かび上がりかけた心のまま、上ずった声でそうこは続けた。
「本当ですか!?」
「おう、おかげで会計委員は全滅だ。どけ。保健室に追加の毒消し取りにいかにゃならんのだ」
いそがんと田村がやばい、とまたぶつぶつ言いながら、足を引きずるように歩き出した文次郎を
そうこはしばし、ぽかんと見つめた。
会計委員全滅。
そうか、後輩にもあげたんだ。
別にいいんだけど。一人で食べるには多すぎたし。
うん、意外と後輩思いなのね。新しい一面が知れて得したじゃない。
少しだけ沈んだ心を抱えて、またはたと気を取り直す。
忍びの心得も忘れてばたばたと、廊下を踏み鳴らして文次郎に駆け寄る。胡散臭そうな目にも負けず
前に回りこむと、そうこは必死に言い募った。
「あの、毒消しとりに行くならお手伝いします!ううん、あたしが取って」
「いらん」
返答は、無残なまでにはっきりしていた。
顔色が悪いにもかかわらず、見下ろしてくる文次郎の目はぎらぎらと、恐ろしいほどに輝いている。
そこにはやはり、なんの感情も伺えなかった。
「毒消しのふりして毒を仕込まれたらたまらん。くのいちなんぞ信用できるか」
どけ、と短く言い捨て、軽くそうこを押しのけて歩き出す。
よたよたと進んでいく後姿を、そうこはもはやかける言葉もなく呆然と見送った。
怒られるのも、怒鳴られるのも覚悟していた。
だがこんな風に、完全に拒絶されるのは、それよりもはるかにつらい。
されても仕方ないことをしたのだから、しょうがないのだけど。
もう一度声をかける勇気も湧かず、きびすを返す。
いたたまれなかった。ひどくこの場から、逃げ出したかった。
そういえば謝ってない、という思いが心を掠めたが、足を止めることは出来なかった。
だが数歩進んだところで、おい、と低い声に呼び止められた。
振り返ると、文次郎がじっとこちらを見ていた。
どす黒い顔の中で、焦点のぼやけた目がそうこを見つめている。一瞬、再び胸が高鳴ったが、
だが何故か視線が合わない。
文次郎はじっとそうこを見つめていた。正確にはその、廊下を踏みしめた足元を。
深々と寄せられた太い眉が、かすかに吊り上る。
「お前、この前より太ったか?」
心の中で、何かがぴしりとひび割れた。
「……なによバカー!」
廊下の真ん中で、ほうろく火矢が炸裂した。普段ならどうということもなかっただろうが、
毒に冒され動きの鈍い文次郎は、それを真正面から受けてしまう。
廊下の隅まで吹っ飛んだ六年生にとどめの棒手裏剣を打ち込み、そうこは煤で汚れた忍び装束の
袖で、ぐいぐいと顔を拭った。
「なにそれ、そんな言い方することないでしょバカ!無神経!謝りにきたのに!」
「ちっとも謝ってねえだろうが!」
「言わせてくれないんじゃない!」
廊下にへばったままだが、さすがに手裏剣は打ち返し、怒鳴り返す文次郎にそうこも怒鳴る。
方々の教室から、なんだなんだと顔を覗かせた数人の生徒が、流れる火薬の匂いに慌てて顔を引っ込めた。
「毒盛っといて何を抜かすか!」
「わざとじゃないわよ!だからここまできたんじゃない!だいたいなんで今体重の話なわけ!?」
「体重舐めるな、忍びにとっては重要だぞ!そもそも忍び込みにしろ体術にしろだなあ……」
「そんな話してんじゃないわよ!あたしはただごめんなさいって」
「ああ?今度は何の作戦だ?俺はそう簡単には引っかからんぞくのたま!」
謝りにきたはずなのに、なんであたし、怒鳴りあいなんかしてるんだろう。
先ほどから、拭っても拭っても流れてくるものは、決して火矢の煙が原因ではない。
でも相手にはそう見えてるんだろうな、と、そう思ったらまた袖が濡れた。
「もういい、なによバカ潮江!ばかモン!」
「先輩をつけんか下級生!」
ぼーんと間抜けな音を立てて、煙玉が破裂した。
廊下に並ぶ教室のあちこちで、咳き込む声と窓を開ける音が響く。
白く風を濁す煙に紛れ、くのいち教室へと走りながら、情けなさと悔恨と絶望に、
そうこは何度も顔を拭った。
曲がり角から、白く煙った廊下の様子を伺い、どうやら終わったようだと食満はため息をついた。
隣で南極三号さんを背にかばった仙蔵が、風の匂いに鼻をうごめかす。
「火薬の量が多いな。まあ個人の趣味の範囲だが」
「あれが、件のくのたまか?」
「そのようだな。昨日、文次郎の部屋に饅頭もってきた子だ」
火薬の扱いはいいが、忍び込みはまだまだだな、とうなずく仙蔵から目を逸らし、煙の晴れてきた
廊下に目を移す。
へたり込んでいた文次郎は、ちょうど立ち上がったところだった。よろよろしながら壁に手をつき、
去っていったくのたまを振り返りもせず、また歩き出す。
次々開いた教室の戸から、何人もの生徒がおっかなびっくり、その後姿を見送っている。
「だんだん直接攻撃になってきたな。しかし、あまり派手にやるのは忍びらしくない」
「……なあ、俺の勘違いかもしれないんだが」
同じようによろめく後姿を見送りながら、食満はポツリと呟いた。
「あの子、文次郎のことが好きなんじゃないのか?」
「それはないだろう」
思わず振り返る。
三号さんを背中におぶり、見返す仙蔵の顔はあくまで真面目だ。
「一秒足らずで否定するなよ」
「そんな物好きがこの世にいるか。もしそんなことがあるなら、褌一丁で滝に打たれてもいい」
「お前は本当にいい友達だよなあ」
「好きな奴に毒は盛らんだろう。それにあいつは、忍術学園抱かれたくない男第一位だぞ」
「なんだそれは」
「ちなみに二位は、三位と僅差で私だった。同時に抱かれたい男上位三人にも入っていたが」
「……文次郎はちゃんと保健室に辿り着けるかな」
「食満、お前は正直あまり技術がなさそう第一位だ」
「黙らんと口にナメクジ押し込むぞ」
吹きぬける風は強さを増していくが、それでも空気はうっすら濁ったままだ。
視界は白くぼやけ、先が見通せない。
しずまりかえった廊下を、一人黙々と歩く文次郎は、やはり振り返る気配もなかった。
続
※作中のランキングはあくまで作者の創作であり、実際の人物とは何の関係もありません。
間が思いっきり抜けていた!!
6と7の間にこれが入ります。正直スマンカッタorz
「ま、まんじゅう!?」
「毒饅頭ですか!?」
「ばくれつ饅頭ですか!?」
「饅頭に見せかけた石つぶてですか!?」
「何をいっとるかあ!」
沈黙を押しのけ、わっと湧き上がった下級生の必死な問いかけに、いつものように文次郎が吼える。
「ただの饅頭にきまっとるだろうが!」
「本当ですか!?食べたら吹っ飛んだりするんじゃないですか!?」
「わけのわからんことを言わんと大人しく喰え!」
「だって先輩、くのいちとけんかしてるんでしょ!?この前だって火薬饅頭もらってたって乱太郎が」
団蔵が立ち上がり、果敢に叫ぶ。だが文次郎のひと睨みに、うぐ、と黙り込んでその場に硬直した。
このいらんこと言いが、とため息をつきながら、仕方なく三木ヱ門も立ち上がった。すばやく駆け寄って
襟をつかみ、固まった小さな体を自分の後ろに引っ張り込む。
佐吉と左門がばたばたと、そこに続いた。
三木ヱ門を先頭に、ぎゅっと身を寄せ合う会計委員達の前で、文次郎の眉間の皺が深くなった。
「……知っとったか」
「学園中の噂ですから……」
懲りない団蔵の口を、佐吉がばちんと平手で塞ぐ。
再び訪れた、数瞬の重苦しい沈黙の後、静かな呟きが委員長の口から漏れた。
ランキングわろたww
日記の人の三木ヱ門はいつだって可哀相だ。だがそこが良い。
そして留三郎以外の6年は馬鹿だw大馬鹿者だwwww何作ってんだwwバロスwwww
三木ヱ門の年功序列カワイソスwww
ご飯が蛙ヒドスww
抱かれたい男1位は伊作あたりかと
>うんにゃ、繋がってるw
そ、そうこちゃんにげてーーー!!超にげてーーー!!
>>4 > シンベー(名前あやふや)「「○○ちゃ〜ん」
> ○○ちゃん(名前忘れた)「シンベーさまー、気持ちいいですー」
>
> こんなんしか思い浮かばんかった
おもしろかった!GJ!
文次郎はモテると思うぞ。
一部に。
仙蔵は食満の知らないところでもう既に
褌で滝に打たれ、ナメクジを口に押し込まれている件。
三木ヱ門の無事を祈りつつGJ!!
南極三号さんもこれからどう絡んでいくのか楽しみだ。
ランキングの基準は何なんだろなぁ、顔なのかテクなのか
>>885 基準は投票したくのいち個人個人だろうw
ほす
889 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/05(水) 08:38:05 ID:OG1FckhA
職人待ち(*゚∀゚)∩age
最近寒くなってきたので南極三号さんに暖めてもらいたい今日この頃。
891 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/05(水) 16:23:28 ID:ys3n5c4s
は組の親同士とか結構読んでみたいんだけどな
892 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/05(水) 17:09:32 ID:g4zkWzbB
ゆきさこ続きってまだ需要ある?
知らない間に規制解けてたみたいだ・・・
>>893 オカエリー!!!!(゚∀゚*)
あるあるあります
>>893 解禁おめでとうございます!
ずっと待ってたんだよぉおお〜
>>894さん
>>895さん
ありがとうございます!遅くなってしまいすみません!
※今回もというかやっぱり左近が可哀想です。
左近を愛してくれる人募集中。以下本編。
*****
生まれたままの姿になったユキちゃんは、変な話だけど、女なんだって思い知らされた。
「あんたも、脱ぎなさいよ」
恥じらいの為に赤く染まった頬。
それでもユキちゃんは強気に笑って、僕の帯を解きにかかった。
体の中心が信じられないぐらい熱くて、息苦しい。
布団に押し付けられたまま、されるがままになっている僕。
弱くて汚くて卑怯で、最低な、僕。
「ュ、キ、ちゃ…」
涙が止まらないから嗚咽交じりで、僕はわけも分からず顔をふりながらユキちゃんを呼んだ。
まだ間に合うよって。もうこんな事しなくていいんだよって。
そういいたかった。
でもユキちゃんは眉を寄せて、笑う。
「ユキちゃんじゃなくてトモミちゃん。ほら、目つぶって。私はトモミちゃ…ううん、トモミだから。ね?」
無理だよ。だって、君はユキちゃんじゃないか。
僕は川西左近で、それ以外の誰にもなれないように。
僕が、三郎次じゃないように。
897 :
ユキ×左近:2007/12/08(土) 13:00:22 ID:+R8MjTTq
ユキちゃんが僕の手を掴んで、ゆっくり自分の胸へと当てた。
初めての感触に、頭がくらくらする。
そんな知識もたいしてない筈なのに、卑しい体は本能のままに動く。
気持ち悪い。そう、思った。
「…ぁ、っん」
いつもの意地悪ばっかり言ってる声とは全然違う、ユキちゃんの『女』の声。
熱い息が僕のおでこにかかって、気がおかしくなりそうだった。
ユキちゃんの首筋から流れる汗が、重力に乗って僕の上に落ちる。
――熱い。
「…ね、下、も…っ、そこ、ばっかじゃ、なく…っ」
ユキちゃんが僕のモノを握る手にきゅっと力を込めて、体がはねる。
声だけは出しちゃいけないから、手を当てて必死に我慢して、また涙がこぼれた。
通いなれた保健室が、全く違う場所に感じるほど空気が熱い。
それはまるで、今のこの現状が夢の世界みたいに思わせる、そんな空間だった。
でも手当てが終わってないユキちゃんの肩から流れる赤い糸を見るたび、これが現実なんだと思い知らされて。
腕を掴まれて、うながされるままユキちゃんの中心を触っているこの行為が、現実なんだと。
思い知らされて。
「っぁあ、あっはっ、ま、まって…っ、入れ、イっ」
ほとんど僕に乗っかる形で、ユキちゃんはがくがく震えていた。
知識は乏しいけど、それが絶頂への合図なんだって事はなんとなく分かった。
もしかしたら、これで終わりなのかなという淡い期待を抱いて更に指を動かす。
ユキちゃんは入れて欲しそうにしてたけど、それだけはしたくなかった。
僕なんかが相手だと、ユキちゃんが汚れちゃうような気がしたから。
ユキちゃんは、別に聖女でもなんでもないのに。
898 :
ユキ×左近:2007/12/08(土) 13:00:54 ID:+R8MjTTq
「待ってっ、ま、やっあっ、っまっ…!」
「ひゃっ…っ!」
突然、強い快感が与えられて、僕は情けない声を上げた。
しまったと思ったときにはもう遅い。
先ほどまでうつろな目をしていたユキちゃんが、はっきりした目でこっちを見ていた。
「ぁ…」
「さ、こん?」
興奮の為か、それとももっと他に理由があるのか、目じりに涙を浮かべてユキちゃんは僕を見る。
体を起こすのが辛いのか、頭だけ起こした状態。
密着した体が、ユキちゃんの荒い息が、僕の体を更に熱くする。
でも心は逆に、どんどん冷めていってる気がした。
「馬鹿、危うく、イク、とこだった、わ。…今、入れるから」
のろのろと体を起こして、ユキちゃんは荒い息のまま言った。
やめてよそんな事しなくていいよ。
これ以上三郎次になりたくないよ。
「あんたは寝てて、いいから。私が、動くから、いい?」
「ユキちゃ…」
「トモミ、だってば」
悲しそうな、寂しそうな顔をして、ユキちゃんは僕の額を小突いた。
ユキちゃんは、どうしてこんなに強いんだろう。
僕は三郎次になんてなりたくないのに。
それでもユキちゃんはトモミちゃんになろうとする。辛くないわけがないのに。
誰かの代わりなんて、それが例えどんな人だろうと、辛い事なのに。
899 :
ユキ×左近:2007/12/08(土) 13:01:29 ID:+R8MjTTq
「っあぁ、ぁ、んん…!」
目の前がちかちかする程の圧迫感。
でも、それ以上の、快感。
ゆっくりとした動きであることがもどかしい。
無意識のうちに、腰が更なる快感を求めて動き出す。
「っひ…っあぁ…!」
その途端、ユキちゃんが悲痛な声をあげた。
上になっている分、彼女にかかる負担はきっと僕の想像以上だ。
ユキちゃんは上を見上げているので、表情は確認できない。
だけど、なんとなく泣いているような気がした。
三郎次なら、こんな時どうするだろう。
僕が咄嗟に考えた事は、そんな事だった。
必死に普段のあいつの行動を考えたけど、やっぱり答えは出ない。
だって、三郎次ならそもそもこんな事になるわけがないから。
女を抱くにしたって、あいつならもっとうまくやる。
こんな事態は招かない。
また涙が溢れてくるのが分かって、僕は顔を背けた。
ユキちゃんがこっちを見ない事は分かっていたけど、それでも僕は何かから逃れようと必死で。
900 :
ユキ×左近:2007/12/08(土) 13:02:34 ID:+R8MjTTq
ふと、滲む視界に見慣れたものが見えた。
いつどこで転がったのか、ふとんの端に落ちていたものは包帯だった。
もしかすると、さっきユキちゃんを手当てしていたものが引っかかってきたのかもしれない。
いや、そんな事はどうでもいい。
それが目に見えた瞬間、僕は行動していた。
「え・・?」
ユキちゃんの困惑した声が聞こえる。
同時の止まった快楽が苦しくって、僕は腰を突き上げた。
「ちょ、ゃ、まっ」
熱い。熱くてたまらない。
さっさと熱を吐き出してしまいたくて、流れる涙もほおって僕は無我夢中で動いた。
「ユキ」
「え、あっ、やっ!」
ユキちゃんの白い肌に重なる、真っ白な包帯。
ユキちゃんも泣いてるのかな、と思った。見えないから分からないけど。
勝気で睫の長い、大きな目はその包帯にしっかりと覆われて、僕はそれが解けない様に彼女の頭の後ろで固定した。
まるで抱きしめてるみたいだ。何度も何度も夢に見たみたいに。
「っぁあ…!ふ、あっあっやっ!」
「ユキ…っ」
ねえ、ユキちゃん。
やっぱり僕は君が好きなんだ。
「ひぁっ、あっあぁ!」
「ユキっ!」
あいつに恋する君が。
「あぁ、もうっだっさぶ、ろじっぁああ!!」
あいつを想うユキちゃんが、……好きなんだよ。
901 :
ユキ×左近:2007/12/08(土) 13:03:32 ID:+R8MjTTq
もう一度、今度はしっかりと包帯を巻ききる。
ユキちゃんは複雑そうな顔で手当てをする僕の手元を見ていた。
体が熱を持ったためか、再び血を噴出した傷が痛々しい。
まるで僕の心みたいだなと馬鹿な事を考えて、思わず苦笑した。
「寝る前にこの薬塗って。三日分作っておいたから」
「うん…」
ユキちゃんは僕を見て何か言おうとしていたみたいだったけど、それを止めるように僕は救急箱へと意識を向けた。
傷つきたくないのかもしれない。
ありがとうとかごめんとか、そんな言葉は聞きたくなかった。
薬をしまってしまえばやる事も無いはずなのに、僕は無意味に中をがさがさといじる。
ふと、換気の為に開けた扉から笑い声が聞こえた。
あの声はアホのは組だ。
そういえば乱太郎がもうすぐ交代に来る時間かもしれない。
目を腫らしていたらなんと言われるだろう。そんな事を考えていると、不意にユキちゃんが動いた。
「左近」
ユキちゃんの高い声で紡がれる僕の名前。
いつもならとても嬉しいのに、なんだか素直に喜べない。
「何?」
振り返らずに返事をした。
少し震えてしまった声に、舌打ちしたくなる。
ユキちゃんが何を言いたいのか、なんとなく分かった。
そんな事言わないでほしいのに。
余計惨めになるだけなのに。
902 :
ユキ×左近:2007/12/08(土) 13:07:08 ID:+R8MjTTq
「…ごめんね。あたしはトモミちゃんじゃないし、あんたは、…あいつじゃないのに」
言われた言葉は、やっぱりというかなんというか、思っていた通りの言葉だった。
ありがとう、ごめんね、と。
同じ言葉を何度か繰り返して、ユキちゃんは立ち上がる。
僕の返事は元より期待してなかったのか、あっさりとしたその態度に、また少し傷ついた。
から、と控えめな音と共に保健室の扉が閉まる。
ユキちゃんと一緒に外からの笑い声も消えて、まるで一人取り残されたような、そんな気持ちになった。
「あ…」
ぽたっと手の甲に落ちた雫に、思わず声をあげる。
止めようと思ったのに、後から後から流れる雫は全く止まる気配を見せなかった。
「やだな、涙腺緩んでんのかな」
乱太郎が来たらなんて言い訳すればいいんだろう。
あいつらの前ではきちんと「先輩」をしていたいのに。
弱いところなんて見せたくないのに。
三郎次みたいに、強い先輩でいたいのに。
「…三郎次の、馬鹿野郎」
八つ当たりだ。分かってる。
でも言わずにはいられなかった。
僕があいつだったら、絶対こんな事起きなかったから。
なんであいつはユキちゃんを好きにならないんだろう?
三郎次にはもったいないぐらいの女性だよ、馬鹿。
どうしてだろう。さっきまであんなに嫌だったのに。
今はこんなにも願うんだよ。
――僕は、三郎次になりたい。
ほんの一瞬でもいい。ユキちゃんの中で、僕はあいつになれた?
903 :
ユキ×左近:2007/12/08(土) 13:11:28 ID:+R8MjTTq
以上です。
左近好きさん本当にすみませんでした。
書いてて思ったこと。
場面を想像したら普通に百合臭いというかユキ×あやかにしか見えない。
・・・・ごめん左近
(*゚∀゚)=3
GJ!!!!
イヤイヤまだ左近にもチャンスは有りそうなEDでした…
くの一の三人組ってよく乱太郎たちとペア組んだりするよね。
なぜか最近までずっとくの一の中で一番トモミがリーダー格っぽいから
乱太郎&トモミ・きり丸&ユキ・しんべい&おしげだと思っていた。
ビデオ借りてきてトモミとユキが逆だったことにビックリ。
>>905 四期だったか…監督が同人誌を読んで宗旨替えしてしまったそうだ
4期から乱太郎&トモミ きり丸&ユキになったの?
紛らわしいことしてくれるよ監督。しかも同人誌の影響てw
>>771 > 待てよ。
> 女体化がアリなら、リリーばあちゃんの若返りもアリじゃね?
こないだから新手のウィルスなのか嵐なのか
滝 夜 叉 丸 先 輩
をどなたかお願いします
期待
滝夜叉丸×山ぶ鬼が見たい
何期を見てて何期を見てないかよく覚えてないけど・・・
基本的には乱&ユキ、きり丸&トモミってイメージがあった。
でもしんべエとおしげ以外はその時によってよくバラけてたよね
滝夜叉丸はあっちのほうも成績優秀なのか、
それともてんでだめなほう(にっきのような)なのか、好みが分かれそうだね。
教科で房術ならうんだと学年一成績優秀かもしれないけど
滝夜叉丸だからなぁ。。
先輩はなぜ忍術学園に四年も居いるのにくの一達に夢を抱けるのだろうか
滝夜叉丸はモテると舞い上がるようなタイプだから
いざ! となると駄目だめになりそうだな。
意外と成績優秀でも面白そうだけどw
伊作にぴったりの相手って登場しないかなー。
登場するとしたらやっぱり優しくてお人よしで、不運なくの一なのかな。
>>917 おもっくそ朝から晩までのめくるめくデート計画を練るが彼女には見透かされている。
そんな滝夜叉丸先輩。
滝トモは年齢差が調度良いかもしれん
滝夜叉丸先輩の逢引きは常に白菜畑です。
で、大木先生に見つかって怒られると。
白菜に種を仕込むんだな?アホスw
あの滝夜叉丸はまだ初を迎えていないだろwww
12〜16歳じゃなかったか?
あの当時の成人(+嫁もらえる年齢)は15歳くらいだったみたいよ。
貴族や武士ならそれより早い早婚も多かったそうな。
>>918そんなくの一だったらぜひ登場してほしいけど多分出ないし
腐女子のバッシングが・・・。でもくの一ってもうひとクラスあるんだよね。
>>924 腐要素餅だが歓迎だ。アマコさんが恋愛要素は入れたく無いんだとさ
>>918は文体とかなんか中学生ぽいけど
ここ未成年は閲覧禁止だぞ
滝夜叉丸はとても13歳には見えないなwww
なんかもう成人してそうだ
声が高木ってだけでもうwww
いや好きだけどね高木
もう900超えてるしこのまままったり流して投下は次スレになるのかな
>>929 つガロード
間違っても、半妖とかおにぎりとか想像してはいけないwww
昔の房事に興味ある人は『夜這いの民俗学』という本がけっこう参考になるぞ
昔の日本の性生活がよくわかる
今の性教育なんて目じゃねーやこりゃ
王道だけど乱ユキときりトモ見たい
おしげちゃんとしんべヱは本編で充分お腹一杯かな
934 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:05:00 ID:FJvZx7OA
愛がある乱ユキが見たい
兵太夫とミカがみたい。サイトでハマッた。
サラスト見て、三木ユキいいかなと思った。
『三木ェ門先輩やめてくださいっ』
色んなシチュエーションが頭の中を駆け巡った。
>>936 そのいろいろなシチュエーションとやらをplz
乱ユキときりトモは確かに見たい