あらしのよるにのエロパロスレ

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600名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 14:36:39 ID:NHlBVL8w
>>590
いろんな意味で乙&GJ!
この先は雪山でギヌロさんsに襲われ、雪崩、ガブ記憶喪失のコンボか
それはともかく2匹の物語はhappy endであってほしいな
601名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 15:10:19 ID:BV84e973
個人的にはミルク風呂投稿してくれた方の続きが気になります。
602名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 23:43:17 ID:gwEshDcA
>>599
補完できてよかった。

>>600
この先の物語は妄想で綴ってください。

>>601
ミルク風呂の続きはカシの木です。
当人の別作品という意味なら、
愛されたい 秘密の恋人 二人を繋ぐもの です。

ここに投下などしなけりゃもっとあらよるが好きで居られたと思う。
寂しいスレでした。

おしまい
603名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 00:17:15 ID:/IeU5YVQ
>>602
心から乙。その気持ち良く解るわ

読み手である間はいいんだけどなー
604名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 10:22:26 ID:Q7Ef/7PG
…orz
最後にそんな哀しいこと言わないでくれよ…('A`)
全盛期は輝いてたじゃないか。人が減るのは仕方ないって。

たくさん萌えさせてもらいました。心から乙。
605名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 20:17:22 ID:y1oB/h33
602
まあ確かに時間経ったから寂しいが・・・
604の言うとおり前半まぶしかったよこのスレ
まだ続けても問題なしでは?
606名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 21:39:16 ID:NHAd214x
さすがの俺でもこのスレは引くわ
607名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 21:41:31 ID:UVhutVoU
>>606
お前誰だよ
608名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 19:43:25 ID:W4MsgNv5
606
嫌ならこのスレ見るなよ。
609名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 22:31:07 ID:h76yav0/
おいおい、上げるなよ
呼び水になるじゃないか
610名無しさん@ピンキー:2007/09/29(土) 13:45:48 ID:oX8O0J/v
保守しときたいわ
611名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 04:03:18 ID:JCkTSqOu
保守しまs
612名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 19:58:48 ID:Fh5MOWlO
保守2
613通りすがり:2007/10/06(土) 11:43:35 ID:9Ec4N/Mw
1から全部よんだんだぜ。
sage保守
614名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 15:56:49 ID:zGV3Qfzm
レイプはきついがカシの木とかミルクぶろらへん最高w
615名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 11:09:26 ID:L8Mo4I9+
いや〜このスレ飽きないw
616名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 20:52:27 ID:p8hxtSEc
617名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 23:14:12 ID:d6fWoSPZ
じゃあ、ドリアンでスレ埋め。

ガブ側だけバレたパラレル設定で、メイ♀ガブ♂
痛いの苦手な人はパスで。
618埋め:2007/10/10(水) 23:15:02 ID:d6fWoSPZ

「お前の処分が決まった──」
「へ、へえ……」
 重く、凄みのある声が頭の上から降り注ぐ。ガブは深い縦穴の底で、膝を抱えながら宣告を
聞いていた。
「オオカミの掟に従い、お前は『追放』だ」
「えっ……、ええっ?」

 もっと重い処罰もあり得ると考えていたガブはギロの言葉に呆気に取られる。オオカミの掟
で言う「追放」とは、「はぐれオオカミ」になることである。群れに近寄れば追い払われるだ
けで、谷の周辺で暮らす自由まで奪われるわけではない。
 獲物であるヤギと親しくなった、狩りの邪魔をしてヤギを助けた、そのことに対する処罰が
そんな軽いものであるはずはないのに。

「よかったなあ、ガブ。おめえ、命が助かるんだぜ。
 ときどき残飯でも持ってってやるからよ。ただし──」
 縦穴を覗き込んでいるオオカミたちの中でひときわ目立つ、額に赤い毛をなびかせたオオカ
ミ、バリーがニヤッと笑った。
 ガブの背筋は凍りついた。思い出したくない記憶が頭の中をぐるぐると回り始める。
 見慣れた表情。いつもガブに悪さをするときの、昔からよく知っているその顔。

 本当の罰がバリーの口から告げられようとしている。
 束の間の安堵を一瞬で吹き飛ばされたガブは、目の前が真っ暗になっていくのを感じた──


619埋め:2007/10/10(水) 23:15:41 ID:d6fWoSPZ
 ────

「ガブ〜、こんな所に居たんですか?
 ここしばらくは合図を送ってくれないから、心配で心配で……」

 バクバク谷の谷底近く、開けた岩場で呆けたように空を見つめてお座りをしているガブの背
中に、メイが声をかける。何も答えないオオカミの後姿に、一瞬戸惑ったメイだったが、大好
きなガブを見間違うはずがない。どうしても伝えたいことがある。そのために危険を冒してこ
こまで来たのだ。
「ねぇ、ガブ?」
「メイ……、おいら、『はぐれオオカミ』になっちまったでやんす……」
「はぐれオオカミ?」
 ガブは振り向かないまま、メイに説明した。はぐれオオカミとは、仲間に馴染めず村八分に
され、群れの周辺で獲物の食いかすなどを漁って暮らすオオカミのことだ。先日のポロポロが
丘の騒動の後、メイとの関係がバレてこうなったのだと、ガブは包み隠さず話した。

「えっと、それじゃあ……私たち、ずっと一緒に暮らせるんじゃないですか?」
 ガブには悪いと思いつつ、メイは嬉しさを隠せない。ガブが追放されたのなら、自分も群れ
を捨てる覚悟を決めよう。
「だ、ダメなんっすよ……メイ……」
「どうして?」
 ガブに近寄ろうとしたメイは、周囲に異臭が立ち込めていることに気付く。
「ガブ、何でしょうか? この臭い……」
「この臭いは……おいらでやんす……」
「えっ?」
 ガブが叫びながら振り返った。
「群れを追われておいら……こんな体にされちまったっす!」

 ガブは手足を大きく開き、メイに自分が受けた惨めな処罰の痕を晒す。
 犬が「ちんちん」をするポーズ、その白いお腹の下方、股間にあった白いフカフカした毛に
包まれていたはずのペニスの変わり果てた姿──
「そ、それは……果物の王様……?」
「王様じゃねぇっすよ!」
 ガブのペニスは、おびただしい数の硬く鋭いトゲに覆われた緑の物体に包まれていた。
 異臭の正体はそれである。草食の動物にとってはとてつもなく美味い、しかし、恐ろし
 い臭気を持った果物の王様「ドリアン」。
 そのトゲだらけの殻を加工して作られた──貞操帯──だった。

「おいら、オオカミとして子孫を残すことも、愛するヤギと……体を合わせることも
 できない体にされちまったんすよっ!」

 バリーたちに包皮を剥かれ、強制的にペニスを勃たされたガブは、そのドリアンの貞操帯を
はめられた。緑のトゲに包まれたガブのペニスは、根元の瘤も膨らんだまま痛いくらいに勃起
し続けている。果物の成分の効果らしかった。
「ガブ……そんな……」
「先端に穴が開いてるからおしっこはできるでやんすが、痛くてたまんねえっすよ……」
 ガブは両手で鼻面を押えるようにして泣く。
 隠すことのできない股間のオブジェが無様にブラブラと揺れた。

620埋め:2007/10/10(水) 23:17:13 ID:d6fWoSPZ
「ねえ、どうしても外れないんですか、それ?」
 心配そうに見つめるメイに対し、ガブは力なく、頭を横に振った。
「特殊な接着剤でくっ付けてあるっす。
 だから、外す方法はひとつしか……あっ、んぐっ」
「方法があるんですね? 教えて、ガブ」
「ダメッ、ダメでやんす!」
「どうして?」

 貞操帯を外す方法を教えることを、ガブはひたすら拒んだ。
 メイには理解できなかった。これが外れさえすれば、自分とガブは一緒に暮らせるのに。
「教えてくれないなら、こうですっ!」
 メイは小さなヒヅメでガブの股間のトゲトゲを押さえ込むと、先端の穴に舌を差し込んだ。
「んああっ、メイッ!」
 貞操帯の殻の中で熱く張り詰めたガブのペニスの先端に、メイの舌が触れる。奥まで舌を届
かせることはできないが、メイはペニスの先端をねっとりと舐め回した。愛しいガブの体をな
んとか慰めてあげたい。メイの舌先がペニスの穴をくすぐると、ガブは体を小さく震わせた。
 透明な液体が、ピュッピュッと飛び出す。
「うう……、いて、痛えっす……」
 メイの想いとは裏腹に、先走り汁を吐き出すガブのペニスはドリアンの殻の中でギチギチに
固められているため、快感と同時に痛みを感じてしまうのだ。

「あ……ごめん、ガブ……。
 ほら……やっぱり、外しましょうよ、これ。外す方法、知ってるんでしょ?
 ね? 教えて、ガブ」
「メイ、わかったっす……い、いや、やっぱり……」
「え、えっと……次は角で刺しますよ?」
「ダメっす、絶対、ダメでやんす! つらい思いをするのはおいらだけで……」
 メイは理不尽なガブの拒絶に、業を煮やして叫んだ。

「ガブ、自分ばかり苦しんでるみたいに言いますけど、
 私もね、ガブに……してもらいたくって苦しいんですっ!」
「えっ、それって、メイ……!?」
「私、発情したんですよっ! だから、ガブと……ガブとっ!」

 初めての発情。操をこのオオカミに捧げられることが嬉しくて、嬉しくて。だからこうして
会いに来たというのに。
 涙を浮かべたメイを前にして、ガブはようやく重い口を開く。
621埋め:2007/10/10(水) 23:17:56 ID:d6fWoSPZ
「バリーさんが言ってたっす。ひとつだけ、これを外す方法があるって。
 メスが絶頂を迎えたときにだけ出る……その……愛液、で……、
 貞操帯全体を同時に濡らせばいいって……
 それはつまり……メイはこのトゲトゲを……、
 あ、あ、あそこに……入れなきゃならないんっすよ……」

 そうすれば、接着剤は溶けて、ガブのペニスは開放されるというのだ。
 メイは絶句する。ガブのペニスを凝視したまま、体が固まり付いた。
(あのトゲトゲを……私のここに受け入れる?)
 そんなことをすれば、自分の膣肉がズタズタに引き裂かれることは目に見えていた。

「だから、これは絶対に外せないんっすよ……」

 教えたくなかった。教えるわけにはいかなかった。その方法を知ったら、メイは自分を犠牲
にする道を選ぶに違いないからだ。
 
「外せますよ、ガブ。簡単なことじゃないですか」

 ガブの思っていた通りだった。
 大丈夫ですよ、とメイは笑ってみせる。

「私がちょっとの間つらい思いをするだけで、
 ガブが一生苦しまなくて済むんですから──」

 なんという決断をするのだろうか──この健気で愛しい、小さなヤギは。
 ガブは、メイの体を強く抱きしめ、ふたたび体を震わせて泣いた。

622埋め:2007/10/10(水) 23:18:30 ID:d6fWoSPZ
 ────

 決心が鈍らないうちに、とメイは準備を整える。乾いて固く引き締まったツタの蔓をガブに
差し出して言う。
「ガブ、私の口を思いっきりきつく縛ってください。
 私が大声で叫んで、ガブを拒絶してしまわないように」
「えっ、ん……わ、わかったっす」
 ガブはコクコクと頷く。

「両手と両足も、開いて縛り付けてください。
 私が暴れて、ガブを突き放したりしないように」
「い、いや、そこまでするっすか」
「あと、角も。丸太で重しを付けて動かないようにしてください。
 私がガブを……傷付けてしまわないように」
「メイ……」

 躊躇しながらも、ガブは言われた通りにメイの角に丸太を括り付け、同じ丸太に両手を万歳
の形で縛った。二本の木立の間に蔓を張り、メイの両足を左右に開ききった形で固定する。
 蔓がピンと張り詰め、メイは地面にお尻をつけて股を割かれた姿勢になった。
 熟れた果実のようになった性器が、オスを求める期待と、これから受ける苦痛への恐怖、そ
して愛する者にメスの器官を見つめられている恥ずかしさに、ヒクヒクと動く。桃色の粘膜の
隙間から、じっとりと透明な液体が染み出てきた。

 ガブは最後に、済まなさそうな表情をしながら、メイの口吻をぐるぐると縛る。縛り終えた
その手は小さく震えて、抱えていたメイの頭をするりと滑らせてしまった。
 メイは万歳をしたままバタンと後ろに倒れ、弓反りになって突き出された丸いお腹が反動で
ぷるっと揺れた。

 ガブはドキッとする。
 あまりにも美味しそうで、あまりにも愛しいヤギが、全く無抵抗な状態で目の前に転がって
いる……。

 ペニスが貞操帯の中で膨れ上がり、キンキンと痛みが走る。
 性欲とは別の欲望も湧き上がってくる。
 この魅惑的な、白い毛皮の肉の塊を、思いのまま弄びたい。
 肉を噛み裂き、飲み下したい。
 貪るように、犯したい──

 しかし、ゴクリと唾を飲み込みながら獲物の顔を覗き込んだオオカミは、白い体を震わせる
ヤギの眦(まなじり)に涙が薄っすらと浮かんでいることに気付いた。

(怖い? 怖いっすよね。そりゃあそうっす……)
 天敵であるオオカミに無防備なお腹を晒している恐怖。愛する者のため、自分から進んで受
け入れる決心をしたとはいえ、凶悪な責め具に性器をズタズタに裂かれるという恐怖。
 ガブはメイを見つめたまま、動きを止める。
 ガブの視線に気付いて メイはまたにっこりと笑った。

 ガブは必死に、二つの欲望の片方を押さえ込む。こんなにも自分を信じきっているメイを裏
切るわけにはいかない。そして、これ以上、メイの恐怖を長引かせるわけにはいかない。

「……入れるっす、メイ」
 ガブはその股間から生えた凶悪な道具を、メイの柔らかい部分に押し当て、ゆっくりと腰を
突き出した。

623埋め:2007/10/10(水) 23:19:00 ID:d6fWoSPZ
 全身の筋という筋がはち切れそうになるほどの苦痛。悪夢のような責めを受け入れながら、
メイの体は何度も痙攣するように震えた。口を縛られていなければ、バクバク谷のオオカミた
ちが気付いて駆け付けるくらい大きな声で泣き叫んだだろう。
 無数のトゲが、互い違いに配された凶刃が、幾筋もの傷を刻んでいく。
 殻に包まれて感覚が鈍ったガブのペニスにも、トゲの表面がメイの肉を軋ませながら引き裂
いていくのが感じられた。生暖かい血がガブの睾丸を濡らす。その液体がメイの流してくれる
愛の蜜だったならどんなに幸せだろうか。
(メイ……、ほんとうにすまねえっす)
 なるべく早く挿入し切ってしまうことが、ガブに出来る精一杯だった。

 貞操帯の全容をメイの中に収めたガブは、腰を動かさないようにしながら、フーッフーッと
荒い鼻息を吐き続けるメイを見守った。徐々に痛みに慣れてきたのか、メイの体の緊張はゆっ
くりと解けてくる。
 安心したガブは、ここで初めて大きな問題があることに気付いた。

 貞操帯を外すためには、メイがこのまま、絶頂を迎えなければならない。

(そんなの……もしかして、無理じゃないっすか?)
 ガブがメイの性感を刺激する手段は無かった。腰を動かせば、メイを苦しませることにしか
ならない。メイ自身も膣を締め付けることができない。愛しいガブのペニスの代わりに粘膜に
触れているものは、残酷で無機質なトゲだらけの物体でしかないのだ。

「ああ、メイ。何て謝ったらいいかわかんねえっす。
 おいらのせいで……」
 ペニスをまた貞操帯ごと引き抜くときにも、メイに酷い苦痛を味合わせることになるだろう。
 ガブはどうすることもできなかった。
 飢えて死ぬまでこうして抱き合っていようか。そうすることが罪滅ぼしになるのなら……。

 思い詰めるガブに、訴えかけるようにメイが呻いた。
「んんっ、んっ……」
 口を縛っているツタを外して、と言っているのだと、ガブは気付く。
 手を使おうとすれば腰が揺れてしまう。ガブは口を使って、優しくツタを噛み切った。
「ガブ、何を嘆いているんですか」
「だ、だって、メイ……」
「心配ないですよ。ほら、口を重ねて、ガブ」
「!?」

 メイがそっと開いた小さな口に、ガブは自分の口を合わせた。ほんのりと香る、草の匂い。
少し甘いような、メイの舌の味……。
 二匹は、ゆっくりと舌を絡ませ、互いの露を吸った。
 触れ合う粘膜が気持ちを昂ぶらせていく。
 愛しい相手の体の内側に初めて触れる喜びが、体を支配していく。
(こういう愛し方も、あるんっすね)
(そうです、ガブ)
 メイは舌の動きを止め、ガブが自分の中を楽しむのに任せるようにした。
 ガブはメイを愛撫するように、舌の先だけでメイを刺激する。
 精を流し込む代わりに、溢れる唾液をメイの喉の奥へ送り込んでいく。
 メイは嬉しそうに喉を鳴らしながら、ガブの流す液体をすべて受け入れた。

 無慈悲な果実の殻に阻まれているにも関わらず、二匹の体は交尾の悦びに火照りだす。
 しかし、あと少しのところを二匹の情欲は彷徨っていた。
 まだ、足りないものは……。

624埋め:2007/10/10(水) 23:19:58 ID:d6fWoSPZ
「ガブ、だして……。
 いっぱい出してくれたら、きっと、私……」
 射精をすれば、また貞操帯にペニスを押え付けられる激しい痛みに襲われることは明白である。
 しかし、ガブはもう迷うことはなかった。
「わかったっす、メイ」
 メイの愛に応えるためなら、そんな苦痛など問題ではない。
「おいら、あんたと一生、添い遂げるっすよ」

 愛しさが、大きな流れになって体の中で渦巻くのを感じる。それは、下腹部で熱い塊となり、
強く、激しく吐き出された。
 最奥に熱い飛沫を受け、メイは体を反らす。

 メイの中で、何か硬い殻が割れるような音がした──


 ────

「血、止まったみたいっすね」
「うん、ガブが舐めてくれたから……」
 行為が終わり、後を片付けた二匹は充足感に包まれていた。

「メイのここ、舐めてたら、またムラムラしてきちまいやしたよ」
 犬座りをしたガブは、あの忌まわしい貞操帯から開放されたペニスをゆらゆらと振って見せる。
「痛いの、我慢した甲斐がありました」
 メイは嬉しそうに笑いながら、ガブのお腹に背中をくっつけるようにして寄りかかる。
「ねえ、ガブ。今から、本当の交尾をしませんか?」
「ええっ? まだメイのお腹の中は傷だらけでやんす。
 さすがにおいら、自分の性欲のためにそこまでできねえっすよ」
「ドキドキした方が、傷は早く治るんですよ。ちょっと痛いのは我慢します。
 それにね、ガブ、ヤギの発情は2〜3日しか続かないんです。
 だから……ね?」
「うーん、そこまで言うのなら、ヤってみやす」

 ガブはお尻をペタンと地面につけてメイの体を抱え上げると、屹立したものをメイの柔らか
い部分に押し当て、ゆっくり挿し入れていった。
 深く繋がった二匹は、お互いの熱い肉の感触をじっくり愉しみながら、語り合う。
「……アレをはめられたときは、おいらもうダメかと思いやしたよ。
 あんなものを受け入れてくれるメスが居るわけないって……。
 い、いやあ、メイのこと軽く思ってたわけじゃないっす。
 でも、普通はできねえっすよ」
「当たり前のことをしただけですよ?」
「メイはおいらの誇りっす。最高のヤギっすよ」
「これぐらいのこと、して当たり前です。
 ガブは私を助けてくれたでしょ。命を救われたんです。
 オオカミには大したことじゃなくても、私はどんなに嬉しかったことか。
 ほんとに、あの目つきの悪いオオカミに襲われたときは──」

 ガブとメイは、隠れてずっと二匹の様子を窺っている者が居ることに気付いてなかった。

「目つきが悪くて……悪かったな」

 突然、岩陰から聞こえてきた声に、ガブとメイは体を強張らせる。
姿を現したのは、額から背中にかけて赤い毛の走ったオオカミ、バリーだった。
625埋め:2007/10/10(水) 23:21:18 ID:d6fWoSPZ
「バ、バ、バリーさんっ!?」
「あ、あのとき……の!?」
 繋がったまま動けない二匹を眺めながら、バリーはにんまりと笑った。
 メイはそのオオカミの表情にゾッとしたが、ガブの反応は違っていた。
 ガブの体から、フッと力が抜ける。バリーのその表情は、よく知っている。
 ガブが初めて獲物を捕らえたとき、苦手だった崖が跳べるようになったとき、ガブを指導し
ていたバリーが見せた表情だった。
 よく意地悪をされていたけれど、バリーとの間に楽しい出来事もいっぱいあったことを、ガ
ブは思い出していた。

「邪魔をする気はねえから、そのまま聞いてろ。
 しかし、まさかねえ……。あれを外せるほどの仲だとは思わなかったぜ。
 なあ、そこの、ヤギ」
「メイっていうんっすよ、バリーさん」
「ふーん、メイねえ……。
 ま、おめえが選んだ相手だ。心配はしてなかったけどなっ」
「え〜? ほんとうっすか?」
「何だ? 信じてねえな?」

 メイはそのバリーというオオカミとガブの顔を交互に見つめ、そしてお腹の中に収まったガ
ブのペニスが嬉しそうに揺れるのを感じて、この二匹の関係を悟った。
(そっか、このオオカミは……ガブの……)
 ガブとメイはすっかり緊張を解き、バリーの言葉に耳を傾ける。

「俺はともかくとしてだ、おめえがこうして自由になったこと、
 ギロさんは許さねえだろうな」
「わかってるっす」
「そうだな、あの山の向こうにでも行っちまえ。
 しばらく追っ手がかからないように、誤魔化しておいてやる」
「あの山……っすか?」
 バリーが目で指し示した方角には、遥か遠く誰も越えたことがないと聞く、高い雪の山が聳
えていた。

「じゃあな、ガブ。
 それが終わったら、さっさと消えちまえ」
 背を向けるバリー。ガブには、その肩が少し震えているように見えた。
(バリーさ……)
 呼び止めようとする声は、喉の奥に詰まって、出なかった。
 いっぱい話したいことがある。昔のこと、楽しかったこと。そして、育ててくれたことへの
感謝の気持ち。でもそれは、裏切り者の自分には許されないことだと思った。

 少し歩いて、何かを思い出したかのように振り向いたバリーの目は、いつもの意地悪な目に
戻っていた。

「それにしても、ガブ、好きなオンナを縛り付けて犯すたあ、
 いい趣味してんな、おめえっ」
「なっ、バ、バリーさんっ、全部見てたんっすか!」
「いいオンナだなっ! ガブッ!」

 ヒャハハと高い声で笑いながら走り去るバリーを見送り、ガブは繋がったままのメイを
ギュッと抱きしめた。
「ほんと、いいオンナっす……」
 ガブはメイの頭を優しく撫で、振り向かせると、ゆっくり口を重ねた。
(ずっと、ずっと、一緒っす──)

 トクットクッと熱いものが込み上げ、噴き出し、メイの中を満たしていく。
 二匹のオオカミとヤギは、今ここに、本当の契りを交わすのだった。


終わり
626名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 20:08:30 ID:O83TeOek
ドリアン、バロスwwwww
627名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 21:40:53 ID:3PShgTl1
GJ!
あらよるの設定で異物挿入器具プレイを捻り出せるあたり、さすが職人さんですね。

これで器具プレイに目覚めた(ら)ガブメイはきっと、みどりのもりで
よりハードに爛れた日々を(ry
628名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 23:57:54 ID:PUBBRhN4
痛えwww
つーかすごい発想だな
GJ!
629名無しさん@ピンキー:2007/10/12(金) 03:29:38 ID:p/9NyNng
メイすげぇw
このメイはなんかアグレッシブでいいな
思ったほど痛くなくてよかった
そしてバリーさん好きだー
630名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 10:33:59 ID:svieTHYv
メイ頑張った。
そして新たな神に感謝。
631名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 21:57:01 ID:G7/in4Zr
「新たな」でなくてスマンコ◎

誤解があるようだけど、寂しいスレってのはここしばらくのことじゃないよ。
このスレ立った時点で映画公開から随分経っていたとはいえ、他の二次スレに
比べて異常なほどのテンションの低さ。
原作のキャラをこんなシチュでエロらせたい、とか
原作キャラのこういうとこが好きでたまらないッ、とかの書き込みが
湧き出てこないと、時間の流れが蝕む想いを留めることなんて無理。
このままではオデンのウサギ王子に萌えてしまう◎
いや、正直、この反応の無さはあらよるが多くの人の中で「ついで」の作品に
なっちゃってるとしか思えないんだけど、実際どうなの?◎
読み手としては請えば投下されるスレなのかもしれないけれど、
>>614-615 みたいなのはもうエロが読みたいだけなんかと小一時間、
……釣られクマーしたけどなっ!
削られる一方で、もうほとんど残ってません、俺のあらよる汁。

書くぞ宣言してた人たちも、保管庫の人もどこに消えたの? おーい
あと残り24KBほどだけど、どうすんの?◎

(◎をダブルクリックすると、ミイの声で再生します)
632名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 10:18:23 ID:/toEy84c
確かに・・・くれくれが多いな。
おれはどのキャラの何が好きかはいえますよ。
例 バリー  赤毛と特徴のあるしゃべり方。

633ふゆのつきよに 0/6:2007/10/21(日) 20:10:43 ID:OgZHIaqM
スレの終わりに失礼します。

多分、需要的には低いと思われる♂メイ×♀ガブです。
♀ガブに関しては半陰陽的描写が出てきますので
苦手な方はお気をつけ下さい。

こちらのスレでは初書きになりますが宜しくお願いします。
それではお楽しみいただければ幸いです。
634ふゆのつきよに 1/6 ♂メイ×♀ガブ:2007/10/21(日) 20:11:56 ID:OgZHIaqM

 みどりの森にもゆっくりと冬の気配が忍び寄り、紅葉達は静かに土へ落ちてはカサリと小さな息をつく。
 外に冷たい木枯らしが吹く中、二匹は寄り添い夜の洞窟で暖を取っていた。
「最近のガブは何だかイイ匂いがしますね」
 小さな洞窟の住人は自分の3倍はあろうかという大きな住人に鼻を寄せ、クンクンと鼻を鳴らす。
「そうでやんすか? おいらは何も感じないっす」
 狼は自分の前足や胸辺りに鼻を寄せ匂いを嗅ぐが、何一つ感じられないと首を傾げた。
 首を傾げた後も犬科の狼が、牛科のヤギに嗅覚で負ける訳が無い。そういった風情でガブは
しきりに自分の匂いを嗅いでいたが、やはり匂いの変化など見つからないとメイに怪訝な視線を向けた。
「本当にするんですってば、わたしの言う事を疑ってるんですか? 絶対に嘘じゃないですよ」
 メイは少し拗ねたような口ぶりでガブを責める。
「それってどんな匂いでやんすか? 花の匂いとかなら、
狩りの後の臭い消しに転がる事もあるし、その匂いだと思うっす…」
 信じていない訳ではないが、自分では感じ取れない匂いがするというのが何とも奇妙で、
ガブは原因を探ろうと頭をひねった。
「うーん、花ではありませんね。それ以外の匂いがするんです。何だか心地良いと言うか…
どこかで感じた事のある匂いなんですけど…」
 最初はガブと同じように頭をひねっていたメイだが、
もっと匂いを感じてソレを探ろうとガブの首筋に鼻をすり寄せる。
「ちょ、メイ。くすぐったいっす!」
 匂いを嗅ぐためにヒクヒクと動くメイの鼻が、ガブの身体を微妙に刺激してまわった。
毛づくろいで舐めるのとは違う身体中をもどかしさで包まれる感覚に、ガブが身を捩って逃げようとする。
「我慢してください。あと、もう少しで思い出せそうなんですから…」
 くすぐったさで力の抜けているガブをメイは頭で小突いて簡単に仰向けにした。
うつ伏せに戻ろうと手足をバタつかせるが、爪でメイを引っ掻く事を恐れるガブの動きは緩慢で、
腹を見せた服従のポーズのまま上手く元には戻れない。そんなガブの抵抗も気にせず、
メイは匂いの強い部分を探して胸や腹までを嗅ぎまわった。
「ひっ、ちょっと…メイ…やめて欲しいで…んぅっ……」
「…ガブ…変な声を出さ…ぁあああっ! 思い出した!」
 妙に高く上がったガブの声に驚き顔を上げた瞬間、今度はメイが叫ぶ。
「な、何ですか。急に叫んで。何を思い出したんでやんすか?」
 メイが腹の上に乗ったままなので、ガブは相手を見上げながら答えを求めた。
635ふゆのつきよに 2/6 ♂メイ×♀ガブ:2007/10/21(日) 20:13:01 ID:OgZHIaqM
「これ、牝の匂いだ…」
 メイは厳しい表情でガブを見下ろす。
 生後2年以上経たないと発情期を迎えない狼と違って、ヤギが発情期を迎えるのはもっと早い。
年齢的に未熟であれば牝の発情の匂いなど感じないだろうが、メイの方は山にいた頃、
既にその匂いに気付くほどに成長していた。
 交尾こそしていないが発情の匂いはメイの脳内にイイ物としてインプットされ、
漂う匂いに気付いたのである。
「牝? オイラ別に牝と会ったりなんて…」
「嘘付かないで下さい。こんなに発情期特有の牝の匂いが身体に染み込むなんて、
交尾したんでしょう?」
 辿り着いた答えに納得いかないと首をかしげるガブに、
メイは都合が悪くて隠しているのだろうと言わんばかりの冷たい目を向けた。
「そんな! ない、ないっす! 絶対にありえないっす!」
 ガブは仰向けの体勢のまま、ブンブンと前足を振って必死に否定する。
「イイんですよ。正直に言ってください。そりゃぁそうですよね。牡同士、異種族で暮らすよりも
同種族の牝とつがいになる方が建設的です。…牝とつがいになったのなら、
待ってるんじゃないんですか、相手は? わたしの所なんかにいてイイんですか?
行きたいなら行けばイイんです。わたしに遠慮なんてしないで…」 
 行けと言う割にメイはガブを押さえ込むように蹄を腹に乗せたままで、
それは行って欲しくないという言葉とは裏腹な態度だった。
「だから、そんなの身に覚えがないでやんす。
そもそもおいらは不の…おっと、流石にコレはメイ相手でも……」
 グッと慌ててガブが口を噤む。
「ガブ? 今、何て言いかけたんですか?」
「い、言えないっす」
 ガブは両前足を口に当て喋らないポーズを取った。
「言ってください。隠し事はしないでください」
 メイはグッと身を乗り出し、蹄に力を込めてガブの発言を促す。
「言いたくないっす…」
「どうしてですか…」
 どんなに蹄に力をかけても話そうとしないガブにメイが寂しそうな顔を見せた。
「だって、きっと笑われるでやんす」
 メイの暗い表情と負けず劣らず、ガブの方も悲しげな表情で呟くように声を発する。
「笑いませんから教えてください」
「本当に笑わないっすね?」
「大丈夫です。絶対に笑ったりしません」
「実はおいら、不能でやんす」
 メイのハッキリとした言葉に頷き、ガブは意を決して自分の秘密を曝した。
636ふゆのつきよに 3/6 ♂メイ×♀ガブ:2007/10/21(日) 20:13:46 ID:OgZHIaqM
「不能…? インポというか勃たないんですか?」
「その、勃つというのがよく分からないっす。興奮する事くらい、おいらにもあるっす。
でも、おいらのは皆のように大きくはなってくれないっす。
だから、どうやっても出来ない、不能なんでやんす」
 ガブは笑わなかったメイに安心し、今まで自分だけで抱えていた不安をぶちまる。
「…でも、確かに牝の匂いが…ガブ、ちょっとスイマセン」
 静かにガブの告白を聞いていたメイが腹の上でゴソゴソと動き始めた。
「メイ、おいらが恥かしがってるのに、そんな所を見ようとするなんて意地悪が過ぎるっす!
見て、笑おうとしてるでやんすか!」
 腹に置いていた蹄をスルスルと下げ、メイがガブの後ろ足に軽く体重をかける。
 ガブは口調は強いものの泣きそうな声で、メイにされるまま抵抗もしなかった。
「違います。……ああ、やっぱりココだったんですね」
 メイはうっとりとガブの後ろ足の付け根に顔を寄せる。
 鼻面がチラチラと肌に擦れ、ガブはブルリと身体を震わせた。
「メイ…どこに、鼻をつけてるでやんすか…何だか、凄く…変な…」
 ガブの息は徐々に上がり、メイに向かって首を伸ばそうとするが上手くいかない。
「どこって、ガブのオマンコですよ」
 顔を上げたメイの顔は興奮していて、心なしか顔つきも牡らしく険しくなっていた。
「おいらの…オマンコ…。何言ってるっすか、おいらは牡で、そんなもの…」
 対してガブの方は、何かが変わりそうな空気を察してやや怯えた表情になっている。
「でも、あるんですよ。きっと、ガブはこっちが偽物でこちらが本物だったんでしょう。
だってイイ匂いが溢れてます」
 日常では牝だと気付かれないほど未熟なガブの性器だが、発情期を迎えたソコは
ぽってりと膨らんで牡を待っていた。毛皮に包まれたペニスに見えなくもない膨らみの下、
普段であれば玉袋に見えるのだろう膨らみは潤んで秘裂を覗かせ、ガブが牝である事は明白である。 
「ふぅぁっ……メ、イ…やめるで…やんす…」
 メイの後足の毛が外気に晒され始めたスリットを妖しく撫でた。
「本当にイヤなら逃げればイイじゃないですか。ヤギが狼を襲うなんて、
狼が本気になれば出来るはずないですからね。もちろん逃げるんじゃなくて
わたしを食べる為に襲ったってイイんですよ」
 興奮で浅く早い呼吸を繰り返すメイの口元は、意地の悪そうな笑みをのせている。
「そんな事、おいらがメイに出来るわけ…」
「出来ないなら、ガブはわたしに食べられてしまうだけです。発情した匂いの元が分かって、
それが愛しい相手なら、襲わないでいるなんて牡じゃないですよ」
 仰向けのガブと、のしかかるメイの高さは丁度よく、互いの性器の距離はみるみる近付いていった。
「おいらが本当は牝だとして、種族が……メ、メイッ!」
 メイの陰茎がガブの陰唇を撫でる。手で角度を調整するような人と違い、
獣同士のセックスは凸と凹が合うまでひたすらに腰が擦れ合う。
 それは狙いを定めようとしているメイに驚き、ガブが身を捩ろうとした時だった。
637ふゆのつきよに 4/6 ♂メイ×♀ガブ:2007/10/21(日) 20:14:31 ID:OgZHIaqM
「ああ、ガブのお陰で入りましたね」
 ヌチリと音を立て、メイのペニスがガブの膣へと穿たれる。
「…っ…メイ…抜いて…欲しいっす」
 切れ切れの声で求めるガブの中をメイは更に奥深く犯した。
「どうして、そんな悲しい事を言うんですか?」
 メイは切なげにガブを見つめる。
「だって、こんなの間違ってるっす」
 ガブは目を伏せ、首を振った。
「何が間違いなんですか?」
「種族が違うのに交尾したって、何も生まれないでやんす」
 メイの問い掛けに、顔を背けたガブが小さく声を発する。
「そんな事はありません。子が生まれなくとも愛しい気持ちが増すじゃないですか」
「メイ…」
 はっきりと言い切るメイに視線を交わらせ、ガブが相手を呼んだ。
「こうして一緒に暮らしているのだから、今更、種族なんて気にする事ありませんよ。
お互いが愛しくて欲しいなら、それでイイじゃないですか。わたしはガブが好きです。
ガブはわたしが嫌いですか?」
 山と谷、お互いの住み慣れた土地を捨て、川をくぐり、吹雪を乗り越えて二匹ここまできたのだ。
今更に何に臆する事があるとメイはガブに愛を囁く。
「おいらも、メイの事が好きっす…」
 ガブはメイの問い掛けに首を振り、はっきりと気持ちを答えた。
「なら、イイでしょう。好きな相手と気持ち良い事を共有するのは何よりの幸せですから」
 メイはガブを宥めるように蹄で肉体を優しくさすりながら、腰を動かし始める。
「ひっ…メイ…もっと、ゆっくり……」
 段々と激しくなってくるメイの打ち込みに、ガブが辛そうな息を漏らした。
 荒い息で優しさを求めるガブだが、乳首はピンク色に染まって勃ち上がり興奮の色が濃い。
「ダメです…今、挿れてから随分と話していたのだから、もう、慣れたでしょう?
わたしはこれ以上、待てません…」
 本人も周囲も牡と信じ込んでいられるほど未成熟だったガブの性器は、
本来の牝狼と比べればとても小振りな作りだった。体格差のあるメイの肉棒ですら、
粘膜を張り詰めさせてキツキツと咥え込んでいる。浅く深く出し入れされるメイのペニスは、
ガブの小さな膣を無理矢理に押し広げていた。
「ぐっ…ぁあっ…やぁ…メイ…メイ……」
 荒っぽくなっていく接合にガブが激しく喘ぐ。
 だが押し広げられる苦痛のうめきは徐々に濡れ、甘い呼び声へと変わっていった。
それに伴い捲れあがるガブの肉色は、グチョグチョと粘液が絡みつきテラテラとした光を見せる。
「ガブ…」
 潤んできた秘所の感触に気付いてメイは微笑み、優しく愛しい相手の名を呼んだ。
638ふゆのつきよに 5/6 ♂メイ×♀ガブ:2007/10/21(日) 20:16:10 ID:OgZHIaqM
「おいら、…ダメ…っす…、そんな激しくされたら…」
 卑猥な音を立てながら続くピストンに、舌を出し浅く荒い息をガブが吐く。
 口の端から漏れ出る唾液以上に、ガブの性器からは粘ついた汁が溢れていた。
「わたしも、凄く気持ちイイですよ…」
 ガブの腹でプッチリと主張する乳首を蹄の先で刺激しながら、メイはガクガクと激しく腰を使う。
「ぅあっ…ぎっ…ぅぁおっ……」
 押し殺しても漏れでる獣の呻き声は、ガブの感じている快感が切羽詰っている事を表していた。
「ガブ、出しますよ!」
 メイは奥深くまで腰を打ちつけ、そこでビクンと身体の動きを止める。
「……メイっ…!」
 ガブは注ぎ込まれる精液の刺激にブルリと震えながら絶頂に達した。
 メイはペタリとガブの腹に倒れこんだが、未だ陰茎は秘肉の中にある。
「ガブ、大好きですよ」
 先程までの険しい牡の表情はなりをひそめ、いつも通りの優しい顔つきでメイが笑った。
「おいらも、大好きでやんす」
 ガブは赤く艶めいた瞳のまま、メイを見つめ答える。
「…ガブ…あの、もう少し、このままでもイイですか?」
 柔らかな腹毛の感触に包まれ、メイはガブに甘えるように顔を動かした。
「このままって…あの、またするっすか? 仰向けはそろそろやめたいっすけど…」
 不自然な姿勢で穿たれたままのガブが、このままは辛いと訴える。
「確かに、このままじゃ大変ですよね…スイマセン、今、退きますから」
 メイが後ろに腰を引けばズルリとペニスが抜け、ガブの膣からトロリと精液が少しだけ零れた。
 あまり刺激的な部分と匂いに近ければ、また興奮しかねないとメイはガブの横へと退き、
彼女が立ちあがるのを待つ。
「…あれ、何か腰に力が入らないっす」
 クルリと向きを変え立ち上がろうとしたガブだったが、なかなか上手くいかなかった。
長時間の仰向けの姿勢か、はたまた慣れない交尾のせいか、
まともに腰が立たず後ろ足がすぐに崩れてしまう。
 バランスを取ろうと尾を振りながら立ち上がるのだが、
それでもすぐに足が震えてパタンと倒れこんでしまうのだ。
「大丈夫ですか、ガブ?」
 何度立とうとしても上手く出来ないガブを心配して、
メイが後ろ足の具合を見ようと尾の方へ向かう。
 メイが覗き込んだ先にはガブの膨らんだ陰唇が有り、足が動くたびに左右に引き攣れるように
パクリと赤く潤んだ色で誘っていた。
「…え? メイ? いや、あの…そんな……」
 何度やっても立ち上がれずガニマタに倒れこんでいたガブは、
下肢に重みが加わったのに驚き後ろを振り返る。
 振り返った先では再び牡の顔立ちを見せるメイが、ガブに襲い掛かろうとしていた。
639ふゆのつきよに 6/6 ♂メイ×♀ガブ:2007/10/21(日) 20:17:02 ID:OgZHIaqM


 
 
「交尾って、何だか狩りより疲れる気がするっす…」
 相手と自分の体液でドロドロになった肉体をやっとの事で舐め清め終わり、
ガブが大きな溜め息をつく。 
「そうですね。狩られそうな時よりもドキドキした気がします」
 メイの方はさして疲れた様子もなく、ニコリと笑った。
「いや、そういう精神的な所ではなくって…」
「ガブにとっては狩りよりも大変なんですね。でも、そんな匂いを撒き散らされてると、
わたしは幾らでもその気になりますよ」
 メイはガブをいたわるように毛皮を一舐めした後、わざとらしく意地悪な笑みを浮かべる。
「え? と、とりあえず今夜はもう、勘弁して欲しいでやんす…」
 ガブは耳ごと頭を抱え、小さく丸くなった。
「そうですね。月もあんなに傾いていますから」
 長い夜の終わりを告げるようにゆっくりと山の端に隠れていく細い月を見た後、
メイはガブに向かって微笑む。
 顔を上げたガブは同じように微笑んで頷き、
二匹は今夜の始めの頃と同じように寄り添って暖を取った。
「…メイは最近だけじゃなくて、いつもイイ匂いがするっすよ」
 スースーとメイの寝息が先に聞こえ、ガブは小さな身体に鼻を寄せると
穏やかな顔で自身も眠りへと落ちていく。
 その日の太陽は疲れきった二匹を起こさぬよう穏やかに、
いつもよりも控えめに昇っているようだった。
640名無しさん@ピンキー:2007/10/21(日) 20:18:14 ID:OgZHIaqM
以上、お粗末さまでした
641名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 18:24:49 ID:7UjWhIhz
このままメイの性奴隷にされてしまいそうなガブだな
642名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 00:59:53 ID:P6rcF+gC
GJ!
♂メイ×♀ガブは以前から興味があったし、取り掛かりたい課題でしたが二匹の身体の大きさの問題から行き詰ってました。
ガブの半陰陽の描写はすんなり読めました。
押しの強いメイもいい味をだしてますね。
このスレは何らかの形で続けてほしい。(続けることで創作意欲が復活する人も多いと思うし。)
643名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 01:50:08 ID:oZOQVKFD
いいや、限界だ! 落とすねッ! (By 吉良吉影)
644ラスト:2007/10/23(火) 01:51:58 ID:oZOQVKFD
「ヤギなんかみんな食い殺してやる……と言いたいところだが──」
バクバク谷のオオカミのボス、ギロはそうつぶやき、深く溜息をついた。
とある小さな丘の上で、稜線を境にオオカミの群れとヤギの群れが向かい合っている。先頭に
はそれぞれの種族の長が居た。側近に支えられたヤギの長老、そして、黒い毛皮と白い毛皮が
対照的なギロ夫妻。後ろには、群れの仲間全員が身を伏せ、これから何が起こるのか見守って
いた。
「さっさと終わらせよう。俺はヤギの顔を見てるとムカムカするんだ」
「まあそう言うな、オオカミの長よ……」
まさか、自分が生きているうちに「この時」が来るとはな。
ギロは振り返って、オオカミたちに説明を始めた。
「これから三日間、俺たちはヤギを襲っちゃいけねえ。
 100年に一度の『鎮静祭』だ。この土地で最も栄えている肉食と草食、二つの種族が
 ある儀式を行い、その結果生じたものを土地の神に捧げるんだ」
俺はこんなもの信じているわけじゃないが、とギロは吐き捨てるように言ったが、その儀式を
行わなければ災厄が訪れると言い伝えられている以上従うしかない、と締めくくった。
「それでは、儀式を行う三組のペアを選出する。そうじゃな、くじ引きじゃ」
ヤギの長老が、側近に用意させたくじを、二つの群れの中央に運ばせる。
「えーとじゃな、それぞれの種族から三名ずつ、
 ヤギとオオカミ、オスとメスのペアを作るのじゃ」
「なんだって!?」
「それじゃ、まさか……?」
「そのまさかじゃよ」
長老は、ギロが話さなかった鎮静祭の残り全てを語った。
選ばれた三組の異種族のオスとメスはこの三日間、洞窟に篭り、交尾をするのだ。そして混ざ
り合った精液と愛液をある丘の上の岩──土地神の御神体に注ぐ、そういう儀式なのだと。
二つの群れの間に湧き起こった動揺と驚愕の叫びは、ギロがその凄みのある声で一喝しようと
も、なかなか収まらなかった。

645ラスト:2007/10/23(火) 01:52:32 ID:oZOQVKFD
 ─────
「ありえねえ、ありえねえ、こんなのありえねえっ!!」
「まあまあ、ギロさん、俺なんか、俺なんか……あああぁっ!!」
「ふん、みっともないね。選ばれた以上は、覚悟を決めなさいよ」
三組のペアが選ばれた。しかし、よりによって自分が選ばれるとは。ギロはやり場の無い怒り
に身を焼かれる気分だ。皆殺しにしても足りないくらい憎らしいヤギども。相手に選ばれたメ
スヤギは若く、オオカミの目から見てもかなり器量のいいヤギだということは分かる。それでも、
かつて自分の左耳を食い千切った獲物と同じ種族と、あろうことか愛を交わさねばならないとは。
「ダメだ、勃たねえよぉ……」
いつも調子のいいバリーが情けない声をあげている。バリーの相手は、少し目がくぼんでくた
びれた感じのあるおばさんヤギだ。あれよりは自分の相手はずっとマシだと、ギロは自分に言
い聞かせる。それに、妻もこの役目に選ばれたことは救いだった。成り行きで相手を選び交尾
するヤギどもと違って、オオカミはボスのペアだけに交尾が許されている。自分だけ浮気をす
るような形にならなければ、後で妻に嫌味を言われないで済む。
「おい、誰か代われ〜ッ!」
「代理は認められんぞ、バリー」
とにかく、この三日間我慢すればいい。鎮静祭が終わればすぐにヤギ狩りでもしてやる。ギロ
はそう思い、気分を落ち着けた。

「ほら、アンタもぐずぐずしないで。オスなら堂々としなさい」
「で、でも……」
ギロの妻の相手は、これも若いヤギである。小柄で丸々と太ったヤギはあまりにも美味しそう
であるが、ギロの妻は食欲に負けて義務を放棄するようなタイプではない。だが、そんな事は
知らないオスヤギは完全に怯えきっており、三日間だけのパートナーとなった白いメスオオカ
ミにお尻を突かれながら、その場を去って行った。

さて、自分の相手は……と見やるギロの視界に、泣き崩れ、仲間に役目を諭されている小さな
メスヤギの姿が映る。やれやれだ。これは手間がかかりそうだ、とギロは肩をすくめた──

646ラスト:2007/10/23(火) 01:53:09 ID:oZOQVKFD
 ─────
「……なんだ、早かったな」
先に儀式を行う洞窟で待つと告げていたギロの元に、メスヤギがやってくる。あの様子だと
もっと時間がかかると思ったのに。決心を固めたのか、先ほどの泣き顔が嘘のように、軽く会
釈をするピンクの毛皮のメスヤギは、両手いっぱいにクローバーの葉を抱えていた。この三日
間、選ばれたオオカミとヤギのペアはお手洗いのとき以外は洞窟を出ることはできない。何も
食わずに数日過ごすことのできるオオカミと違って、ヤギの方は食べ物を持ち込むことが許さ
れていた。
「お花……飾っていいですか?」
メスヤギが抱えたクローバーの間に、青や紫、薄桃色の、リンドウ、コスモスといった秋の花
が顔を覗かせている。少し首を傾げてギロの顔色を窺うメスヤギはまだ幼く見える。短いふさ
ふさした毛の生えた頭には角が無い。何頭かに一頭居る、角の無いヤギなのかもしれないが、
その可憐な姿に、ギロは一瞬、目を奪われた。
(か、可愛い……)
突然湧き起こった感情を、ギロは振り払う。何を考えているんだ俺は。ヤギなんかを相手に……。
「花……か。好きにしろ」
メスヤギは、洞窟の入り口や壁に花を飾り始めた。そういえば、妻も花が好きだったな。オンナ
ってのはこういうものか、とギロはその姿を見守る。
「あの……」
「なんだ?」
「食べるもの、もう少し取ってきてもいいですか?
 あと……寝床に藁を敷きたいんです。ここ、足元が冷たくって……」
そういうことか、とギロは納得する。メスヤギは平静を装ってはいるが、やはり恐ろしいのだ。
オオカミである自分と体を合わせ、交尾をしなければならないことが。
「好きにしろ」
ギロは少しホッとする。長くヤギと一緒に居ることを考えるとムカムカした。それに、あの生
きた生肉を押し倒し、引き裂きたい衝動を我慢し続けるのにも限界がありそうだ。

何度か草を運び入れたメスヤギは、それ以上することが無くなると洞窟の入り口近くでそわそ
わし始める。ギロは寝そべったまま、メスヤギの気配がそばに来るまで、わざと気付かない振
りを続けた。進んでヤギを犯そうという気はなかった。
(これは義務だ。仲間を災厄から守るための。誰がヤギなんかと喜んでヤるものか)

「お願い……します……」
消え入りそうなヤギの声に、意を決したギロは起き上がり、床に仰向けになってオスを受け入
れる姿勢をとったメスヤギの腹を大きな前足で押え付ける。
「……お前!?」
口をぎゅっと結び、目を閉じたヤギの体は、ガタガタと震えていた。
ギロは自分の鋭い爪が、ヤギの柔らかい肌に食い込んでいることに気付き、思わず手を引く。
何故だろう、このか弱い生き物を傷付けたくないと思った。獲物を噛み裂きたいという衝動も、
メスを犯したいという衝動も消え失せていた。
「オオカミさん……?」
ギロはメスヤギから離れ、洞窟の奥に腰を下ろした。
「お前はいつでも逃げられるよう、入り口のそばに居るといい。
 俺は洞窟の一番奥だ。
 これだけ離れてりゃ、恐ろしくはないだろう?」
「でも……」
これは義務だから、とメスヤギは言いたげである。
「儀式なら、残り二組がなんとかするだろう。
 災厄が怖いか? だったら俺がお前を守ってやる」
自分でもおかしなことを言っていると分かっている。オオカミの真意を量りかねるようなヤギ
の視線を避け、ギロは目を閉じた。

647ラスト:2007/10/23(火) 01:53:42 ID:oZOQVKFD
 ─────
いつの間にかうとうとしていた。お腹のあたりに温かいものを感じて目を開けたギロはギョッ
とする。ピンクのメスヤギが背中を押し付けるようにして一緒に寝ていたのだ。
すぅすぅと寝息を立てるヤギを起こさぬよう、ギロはそっと抱きしめた。
温かい。そして、心地いい草と花の香り。
その柔らかい毛皮の生き物が、自分の娘のように感じられた。いや、実際にはギロはこうして
娘を抱いたことはなかった。激しく愛し合っても、バクバク谷のボス夫婦の間には子宝が恵ま
れなかったのだ。ギロはこの健気なメスヤギが愛しくなる。自分たちに子供が生まれたら、
きっとこんな子になるだろう。
健気な──?
ギロはこのメスヤギがしていることに気付く。心臓がバクッと音を立て、早鐘を打ち始める。
このメスヤギは、自分の柔らかい性器をわざとギロのペニスに押し当てるようにしていたのだ。
ペニスの先端に感じる温かく湿ったメスの性器の感触に、ギロは一気に欲情を募らせる。鞘か
ら飛び出たペニスが、メスヤギの陰裂を擦り上げた。
「んん……あっ!」
目を覚ましたメスヤギは、一瞬体を緊張させるが、すぐに力を抜いてこれから起こることを受
け入れようとする。ギロはいったん身を離し、仰向けに寝転がったヤギと向き合った。目の前
にある、潤んだ柔肉。ギロの舌がその桃色の粘膜をずるりと舐め上げる。早熟なヤギの体は十
分に成熟している。先ほどまで娘のように思っていたヤギの体はもう魅力的なメスのそれにし
か見えなかった。
「入れるぞ……」
メスヤギが頷くと同時に、ギロはその小さな体に覆いかぶさり、猛り立ったペニスを突き入れる。
オオカミの恐ろしく激しい腰の動きを、メスヤギは必死に受け止めた。体の奥深くへ差し込ま
れた熱い塊は、やがてゆっくりと優しい動きに変わり、互いの体が一つに馴染んでいく。
動きを止めたギロは、ふぅーっと深く息を吐いた。
「……名前を聞いてなかったな」
「わたし、ミイって言います。あなたは?」
「ギロだ」
そっと目を閉じるミイの口に自分の口を重ねたギロは、股間が激しく疼くのを感じ、熱い飛沫
をミイの胎奥に叩きつけた。

648ラスト:2007/10/23(火) 01:54:14 ID:oZOQVKFD
 ─────
三日間が過ぎた。オオカミとヤギの群れは、遠くフカフカ谷まで見渡せる切り立った崖の上に
集まっている。広場になった高台の中央にある岩の上で、三匹のメスの獣が、お尻をつけて足
を上げ、お互いの性器を見せ合うような姿勢を取っていた。
「なんだか恥ずかしいわね」
「あ〜ッ! もう、こんな役、さっさと終わらせましょうよっ」
「もう、始めていいのかな?」

岩の上には溝が刻まれていて、三本の筋が中央に開いた穴に向かって伸びている。まずギロの
妻が、自分の性器を手で広げながら、下半身に力を込め、溜まっていたものを絞り出した。
「ヤギの精液って、思ったより少ないのねえ」
やっぱりあの人のが一番、オオカミはオオカミ同士でないと、とギロの妻は思う。
しかし、あの臆病なヤギも自分を恐れながら頑張っていた。そんな姿を少し可愛いとも思った。
精液と愛液の混じった液体が、桃色の肉の襞の間からトロトロと吐き出され、溝をゆっくりと
流れていく。
「ああっもう、思い出すだけでもいやらしいッ
 あのオオカミ、こんなに出しちゃって」
次に、おばさんヤギが股を広げ、バリーが流し込んだものを垂れ流す。おしっこのようにチョ
ロチョロと流れた液体は、ギロの妻が流したものより多い。オオカミの精液はヤギのオスより
ずっと多いのだ。

「どうしたの?」
「ほら、アンタも早く出しなさいよ」
少し戸惑いながら二匹の様子を見つめていたミイも、二匹と同じように股を広げて、溝の上に
性器をあてがった。顔が真っ赤になる。溜めていたものを吐き出すのが恥ずかしいのではない。
問題なのは、その内容だ。
「どうしたの? あの人はああ見えて優しかったでしょう?」
ギロの妻が、そっとミイの頭を撫でた。
頷きながらそっと振り返ったミイの視線を受けたギロは、何かがおかしいことに気付いた。
649ラスト

──先の二匹が出した液体の量は、何故、あんなに少ないんだ?

「な、なあ、バリー……、お前、あのヤギと何回ヤった?」
「えっ? やだなあ、ギロさん、俺ちゃんと一発ヤったっすよ。代理なんか立ててやせんって」
「……一発……」
「え? どうしたんっすか、ギロさん」
ミイの股間から流れ出したギロの精液は、皆が見つめる中、タラタラと流れ続ける。それは
一回分の精液ではなかった。寝ているときと食事のとき以外ずっと、ギロはミイを求め続け、
ミイはそれに喜んで応えていたのだから。その回数は数十回に及んでいた。
「まったく、あの人は……」
最初に違和感に気付いたのはギロの妻だった。
(でも、こんなに可愛い女の子だからねえ)
少し嫉妬も感じたが、目の前で恥ずかしさに震えているヤギをそっと抱くようにしながら、
長い尻尾でヤギのお尻を包んで隠してやる。
延々と止まらず流れ続ける液体は、異なる種族と激しく愛し合った証拠だった。
周囲のオオカミやヤギたちもその様子を見て、感付き始める。
そして、義務を果たす以上の行為に及んだ二匹に驚きあきれた。
「ギ、ギロさん? あのヤギと何回ヤったんすか?」
「い、言うな! バカヤロウ! くそっ!
 ヤギなんかみんな食い殺してやる!!」

そんなギロの声を背中に受けながら、ミイはクスクスと笑ったが、目の前にギロの妻が居るこ
とを思い出し、恐縮する。
「ごめんなさい、貴方の大事な人を、私……」
「……アンタは優しい子だね。だからあの人もアンタを気に入ったんだよ」
ギロの妻は、またミイの頭を大きな手のひらで優しく撫でた。
「これでしばらくはあの人、ヤギを狩ろうなんて言い出さないだろうね。
 あたしも、あのタプって子は食べたくないしねえ……」
ギロの妻の言葉に、ミイは互いの種族が違うことを思い出す。食う者と食われる者の関係。し
かし、肉食獣とこうして触れ合っているのに、少しも恐ろしくはなかった。
フカフカした白いオオカミの胸に顔を押し当て、ミイはこの数日の出来事を何度も思い返して、
幸せな気持ちに包まれるのだった。


後日、鎮静祭の余韻からか、互いを激しく求め合ったギロと妻の間に、新しい命が誕生した──


終わり