1 :
名無しさん@ピンキー:
最近DVDもでたし エロパロ
2 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 18:43:35 ID:XJjTm/jC
愛と怒りと悲しみの自演age
キ←縦によんでね(/_・、)
モ
イ
まずは羊か雄か雌かはっきりしないとな
作品内では オスかメスかはっきり明記してないし
upする神の感性にまかせたらいいんじゃね? オレ的にはメスがいいけど
7 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 16:48:13 ID:375Vn92J
声が男なのにメスなわけねーだろwwwwwwww
もっともこんなかわいい子が女なわけないだろだけどな
8 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 18:30:48 ID:X8bsWbb8
ガブは藁の上にメイを押し倒した
「わっ!ちょっ…ガブいきなり何をするんですかっ!」
「メイ…もうオイラ我慢できないでやんす!」
そう言うとガブは前脚でメイの動きを封じ、狼特有のざらつきのある舌でメイのそれを舐め始めた。
「あっ…ガ…ブ…やめ」
「もう遅いでやんす、止められないっすよ」
「でも…わたし…何だか変になっ…ちゃ…う」
「それでいいでやんす♪オイラがもっと気持ちよくさせてあげるでやんすよ」
ガブは舐めるのをやめ、メイのそれを咥え顔を上下に動かし始めた。
個人的にはメイは雄の方が書きやすい・・・(↑のような感じ)
ガブ×メイ以外ならあることはある>作品
いつの間にか神がw
自分的にはメイxガブ以外のも タブxミィとかギロさんからみもありとおもう
神降臨まで 保守age
11 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/15(火) 01:59:21 ID:O2j4g6XX
さげてたorz
12 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/15(火) 02:00:10 ID:+vxiuI+o
流石にこれはない
人化だったらギリギリセーフ?
個人的に擬人化はパス
獣でやるからこそ面白い…
15 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 20:25:05 ID:/JkDp+nX
16 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 21:36:42 ID:DETkJylt
期待age
そこの絵板貼るくらいなら801板のスレを貼った方が良いと思う…
つか、あっちの更新が停止気味だからここを作ったのではなかったのかΣ
ほんまわからへんねんけど、メイってのはメスなんか?
もしかして、オスってことはないやんなぁ〜
19 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 23:24:24 ID:Z6CbFPDU
いや、もうオスで良いよ。
ガブが食いちぎれば問題無いだろ。
20 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:51:24 ID:UH5z+RxR
メイがオスであることに なんの問題があるんだ?
数字かな
22 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:12:50 ID:1DhQIfZ4
こいつあまるで火事場
すげえ熱気溜まっちまう島国デンジャー
ますます上がっちまうカモン!
23 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 17:34:33 ID:eePSOflL
神降臨マダー?チンチン(AA
24 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:27:36 ID:2zOIwjwS
中村シドー×ナリミヤ君なら無問題
誰?
何これは?
擬人化?
801?
メイガブでもいいの?
擬人化で無いならどうやってエロすんの?
書きたいんだが
とりあえずお任せする
つか、メイがメスならこのまま
オスなら、801版に立てるべきだろ
29 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 16:12:25 ID:de6I9E+j
ガブがメス
昨今のコンセプト的には単純に女性向けが801板でいいだろう
登場人物の性別で区切るようなもんでもない
レズ話だとしたって女性向けなら801板が好ましい
あと人間化は無意味なのでよろしく
31 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 11:58:07 ID:ThmCSRmw
ほしぃ
32 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 12:00:07 ID:Su34SPeE
メイはメスだって描写が原作中にあったのに編集にカットされた件について
>>33 どこにそういう描写あったの?読んでみたい。
>>33 何!?映画と漫画しか見てないから知らんかった!ぬかったわ!
あんなにハスキーボイスなのに女の子なのかメイ・・・
ホントだ!
オスじゃないと分かるって、どんなセリフだったんだろう…
生理きたとかじゃね
俺も普通にオスだと思ってたw
でもここをスレ立てした奴は801やりたい腐女子だったんだろ、どうせ。
あんま巣から這い出て、他板荒らすなや。
40 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/28(月) 01:45:35 ID:BWv4E/WQ
エロパロスレの住人の癖に 801スレを見下してんじゃねえよw
どうせどっちも目くそ鼻くそなんだしよwwwwwwwww
メイ♀だと思ってたよー
♀設定でパロ読みたい
そんなわけで
>>26降臨待ち
>>40 うわ、本当にこんな人潜伏してるんだ…キモ
44 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/02(土) 04:04:34 ID:eeHN+Bj1
エロパロで煽りってはじめてみた
…ふふん、何をそんなにビクビクしてるんだか、この坊やは。
脚開いて『どうぞ』ってしてやってる女の×××に突っ込む勇気もないの?
そんなヘタレなガキンチョには用はないわ、さっさとおうちに帰ってママのお乳でも吸ってなさいよ。
……スレ違いだが煽ってみた。
こーいう煽りなら、エロパロ板のなかにもいくらかは存在してるのではなかろうか?
46 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/09(土) 04:12:15 ID:+nsLmbqJ
ガブxメイより
ミィxメイやミィxタブを期待してるオレは正統派
tasukani
今、わたしが美味しそうに見えました?U・ェ・U
49 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/12(火) 06:07:08 ID:hpjyEb7Q
ガブになら 食われてもいい (性的な意味で
50 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 11:28:47 ID:KLMFbhzL
ほしゅ
51 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 20:30:52 ID:NCBwBppf
52 :
七誌だ〜:2006/10/02(月) 19:45:26 ID:YgPJSvWM
8の小説の続きが見たい〜
誰か書いて〜
53 :
七誌だ〜:2006/10/02(月) 20:37:00 ID:YgPJSvWM
書いて〜
「ひぅっ…!だ、だめですよ、こんなの……!」
ガブさんのザラ付いた舌。それを恥ずかしいところに押し当てられて舐められているというのに、
何でわたしは、気持ち良いと感じているのでしょうか…でも、こういうのはいけない気がします…
こういうのって、本当は女の子と男の子がする事じゃないのでしょうか…?何でガブさんはこんな……
「いっ!?」
「なにが、駄目なんでやんすか…?」
わざと力を入れて大きい刺激を与えてくるガブさんの目は、普段と違うように見えます…
「とにかく駄目です!駄目なんですよ…!」
「だからぁ…」
「っ!?」
「なんで駄目なんざんすか?」
恥ずかしい所を更に強く締め付けられ、一瞬頭の中が真っ白になりました。
擬人化無しで、メイは雄って設定なら大体こんな感じか?ってか、今更ながら童話でこんなんってありなのか…?
ありありwwwwwwwwwwww
GJ!
ねーよwwwwwww><
ねむれないよるに
メスでもお願い><
59 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 22:59:31 ID:0FEIkZSn
ねむれぬよるにage
60 :
七誌だ〜:2006/10/10(火) 01:05:29 ID:0QCUzezZ
54へ
すげ〜ぞ
まじすげ〜
続きとかあったら
書いてくれ〜
61 :
七誌だ〜:2006/10/10(火) 17:08:31 ID:0QCUzezZ
書いて〜
62 :
七誌だ〜:2006/10/10(火) 21:05:17 ID:0QCUzezZ
書いて〜
>>60 まずは落ち着いて、sageる事から始めような。
64 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/13(金) 17:12:43 ID:b2kell0Y
agr
まだまだ人気あるね
メイはメスの方がいいなぁー
孕まされる(;´Д`)ハァハァ
66 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/17(火) 00:59:47 ID:x9AGk1jU
私怨上げ
67 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/17(火) 12:50:14 ID:lFEWjQ4d
ちょっwwwwwwwwwwwww>keyわかんない
意味NEEEEEEEEE!!
タイトルだけ参考にしろってかw
全部知ってるよ>DLkey
71 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/18(水) 04:44:48 ID:/5Ytp/mc
key
tanomu
>>70 教えてくれ、マジでパスが分からない・・・・OTL
>>71・72
どれが知りたいの?
因みに、8・9は見る必要無し(10にまとめて載せてあるから)
()の中がDLkyeです
5(zai)←これのみイラスト
6・7(giro)
10(bakubaku)
11(girogabu)
12(goodbye)
13(aHCKZf18)
15(oira)
16・21(carrot)
17(poroporo)
18(ikarisou)
19(tugai)
もし見れないのがあったら言って下さい。
6・7、10、16・21辺りがオススメ。
上の神ほどではないが、最近見つけたここもあらよるエ○SS中心サイト
http://pksp.jp/kemosyu/
>>75 GJ!! 乙でした。 ほんとうにありが と
GJ!!!! ありがとう!
しかし下のサイトが思い切り知ってるところで吹いた。
個人的な意見だが、そこのリンク集の4番目、投稿板はマジオススメ。
エロはないが、かなり多彩な作品集だから。
78 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/24(火) 07:27:48 ID:LG5jVx73
GJでした
79 :
七誌だ〜:2006/10/26(木) 20:44:03 ID:rifoIJr8
あらしのよるにのガブと狼エロ小説を書いてる
サイト教えてください
むしろ読みたい教えてくれ
81 :
七誌だ〜:2006/10/28(土) 21:41:44 ID:WC3I1okv
ぼくも読みたい教えてクレー
絵板のパスがわからん…教えてエロい人
83 :
七誌だ〜:2006/10/29(日) 02:13:58 ID:Zh+eQl3w
絵板?
どこのパス?
>>15のやつ
yamagoyaとかじゃないんかね?
約束の地なら緑の森だと思うんだぜ
86 :
七誌だ〜:2006/10/29(日) 03:13:27 ID:Zh+eQl3w
いけないんだが
なんだってー私はいけたぞ
88 :
七誌だ〜:2006/10/29(日) 13:09:57 ID:Zh+eQl3w
みれたがパスワードがわからん!!
おもいつくだけやってもできんー
約束の地ってどこだーー
そよそよとうげ?ぽろぽろがおか、
どれも違うなぁ
なんだろう
山小屋でもなしなぁ
なんだーーー
教えてクレー!!!!
89 :
七誌だ〜:2006/10/29(日) 23:04:47 ID:Zh+eQl3w
教えてー
92 :
携帯から牝メイ:2006/11/04(土) 06:49:40 ID:dQLvUQOh
「ねぇガブ、どうして来ないの?」
みどりの森を半年以上も、メイはガブを探してさまよっていた。ガブが、あの恐ろしい雪崩に巻き込まれて死んだなどとは考えたくなかった。
それなのに……どうして?
メイは錯乱していた。
そう、きっと私が「牝ヤギ」だから……。ガブは気付いたに違いない。ニ匹がみどりの森で一緒に暮らすってことは、
オオカミとヤギが友達になること以上に、許されない行為に及ぶということなんだ。
そんな想像をしてしまうのは、メイの体にある変化が起きていたから。
メイは……、「発情」していた。
93 :
牝メイ2:2006/11/04(土) 21:20:03 ID:dQLvUQOh
発育が遅い方だったメイにとって、これが初めての発情。体が熱を持ったようになって、息苦しくて、
やるせなくて。食欲も数日前から全く無くなっていた。メイは自分の体の変化を、
ガブに会えないことによる絶望から来るものだと勘違いしていた。
「おばあちゃん、タプ、ミイ、私はもうダメ……」
倒れ込んだメイの耳にしばらくして、森の動物たちの叫び声が聞こえてきた。
『オオカミだー!』
「オオカミ? きっとガブだ。ガブは生きてたんだ!」
絶対再会出来ると信じてた。ガブと私は、きっと何か見えない糸のようなもので繋がっているんだ。
ガブ、ガブ、早く会いたい!
立ち上がったメイは、自分の股間にヌルッとしたものを感じる。同時に、全身にゾクッとするような小さな快感が走った。
それがヤギの発情のピークを表していることをメイは勿論、知らなかった。牡を受け入れれば確実に受精する状態であることを。
早く、ガブに会わなくちゃ。メイは今の出来事を頭から振り払うと、動物たちの逃げてきた方角へ駆け出した。
94 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 03:36:04 ID:CdEcbx5e
髪降臨上げ
95 :
92:2006/11/11(土) 16:24:04 ID:jvdl7BnQ
「携帯から〜」は思いがけず長くなりそうで、オフラインで
書ききってから投下することにしました。
繋ぎに、短めの作品、落としておきます。
ギャグ風味ほのぼの系で、メイは♀設定。 ガブ×メイです。
タイトル『ガブのミルク風呂』
96 :
ミルク風呂1:2006/11/11(土) 16:25:23 ID:jvdl7BnQ
「ふう……、やっぱり満月を見ながら入る温泉って最高でやんすね」
「ええ、ほんとに」
ガブとメイは、昼間にガブが見つけたという温泉に入りに来ていた。
時折り吹く風が湯気を払うたびに、ぽっかりと浮かんだ月が、少し離れて湯に浸かる二匹を照らして銀色のシルエットを創り出す。掛け流しのお湯が広い湯船をとうとうと流れていく。
「ねぇメイ、この下にちょっと小さい湯船があるんっすが、行ってみやすか?」
「そうですねぇ」
「二人でギュウギュウになるくらいの狭さなんっすが……」
メイはにっこり笑って頷いた。熱いお湯で少し体が火照ってきたし、少し風に当たりましょうか。それに、ガブとギュウギュウにくっついて見る月もきっと素敵だろう。
そのときメイは、湯気に隠れてそわそわしているガブの態度に気付いていなかった。
「うわぁ、ほんとに小さな湯船ですね」
ガブの言っていたそれは、いわゆる「つぼ湯」だった。
「おいらが先に入りやすよ」
ざぶんと音を立ててガブが湯に浸かる。ちょっと深さがあるみたいで、ガブが座った状態で湯面が胸の下あたりに来ていた。
「ほ、ほら、メイも入るっすよ」
「私が入ると、お湯が全部出ちゃいそうですね」
「か、か、掛け流しで、ど、どんどんお湯が入るから大丈夫っ……すよ」
「?」
ガブの声がうわずっているのをメイは不思議に思ったが、ほっぺを真っ赤にしたガブの顔は湯気に隠れてメイには見えない。
97 :
ミルク風呂2:2006/11/11(土) 16:26:10 ID:jvdl7BnQ
「それじゃあ、入りますよーう。よいしょっと」
メイの小柄な体が、お湯にたぷんと浸かるとゆっくり沈んで、湯の中で組んだガブの足の上に乗っかった。背中をガブの胸に押し付けて月を見上げたメイはちょうど肩のあたりまで湯に浸っている。
「メ、メイ……、お、お、おっけーってことっすね?」
「え? 何が……? ガブ? うわっ!」
突然、ガブの腕がメイを抱きしめる。
メイは全く気付いてなかった。お湯の中で、ガブのペニスは屹立していた。
ガブの言う「小さな湯船にギュウギュウになって浸かろう」、それは、ガブにとってはメイに了解を取るための台詞であったのだ。
「ちょっと、ガブ、どういうこと? ゆっくり月を見ましょう? ね?」
離して、というように体を揺するメイをガブは必死で押さえ続ける。メイも少しずつ、ガブの考えていることに気付き始めた。
メイの柔らかい部分に、何か尖った硬いものが押し付けられている。その先端から、少しヌルッとした液体が、ピッピッと間隔を置いて吐き出されている。
(これってまさか? ガブ?)
それは、オスが交尾のときに出す「先走り汁」に違いなかった。
「ガブ! ガブ! 駄目です……、こんなの駄目ですよっ!」
メイはガブの手を振りほどいて湯船から飛び出そうとしたが、ガブの力強い腕はそれを許さなかった。
「メイ、どうしてっすか」
「どうしてって……。 駄目です! 私たち、種族が違うんですよ?
そりゃあ、ガブのことは大好きです。あ、愛してますよ! でも、でもっ……」
「種族とか、そんなのおいらたちには関係ないじゃないっすか」
98 :
ミルク風呂3:2006/11/11(土) 16:27:18 ID:jvdl7BnQ
「あのね、ガブ、私、発情もしてないんですよ? 駄目ですってば!」
メイはそう言って、自分の言葉にドキッとした。発情してたら、私はガブにさせてあげるのかな……?
「だ、大丈夫っす。ヤギのメスはね、人間のフナノリとかいう連中がコウカイの途中で……
溜まってるのを相手してあげるんだって話を聞いたことあるっす。だから、できるっす」
「よくわかんないですよ! ガブ!」
「お湯でメイの体も温まってるっす。メイが発情してなくて、濡れてなくても、
おいらのあそこからはお汁が出てるっすから、痛くはならないっすよ」
「とにかく駄目ですっ!!」
頭を左右に振るメイの角が、ガブの胸のふさふさした毛を掻き分ける。胸の位置じゃなかったら、ガブの体を引っ掻いていたかもしれない。ペニスの先端が、メイのあそこからスッと離れた。ガブがメイの体を少し浮かしていた。
ガブの体がふるふると震えている。もしかして、ガブ、泣いてるの?
胸がズキッとする。
ガブは私を食べることができなくて、いっぱい我慢して、我慢し続けて、今度は好きでたまらない相手と、交尾をさせてもらえない。それは、どんなに辛いことだろう。駄目だなんて……、私のわがままに過ぎないよね。
メイは腰を落として、自分から、大事な部分をガブの硬くなったものに触れさせた。
「メ、メイ……?」
「ガブ、させてあげてもいいから……、だから……」
「だから?」
「あの……、私も、気持ちよくさせてくださいね……」
頭の上から、鼻水をすすり上げる音と、明るくなったガブの声が聞こえてきた。
「もちろんっすよ」
99 :
ミルク風呂4:2006/11/11(土) 16:29:03 ID:jvdl7BnQ
痛くはならないと言ったものの、ガブは分かっていた。ヤギのメスには、オオカミのペニスは大きすぎる。メイは苦しむかもしれない。でも、拒絶の言葉は聞きたくない。
ごめんっす、メイ。おいら、悪いオオカミっす。
ガブの左手がメイのお腹を抱える。そして右手が、きゅうっとメイの口吻を引き絞った。
(ガブ?)
「メイ、力を抜くっすよ」
(うん……、わかったけど、これじゃ声が出せないですよ?)
ガブはメイの体を自分の性器に押し付けるように沈めていった。
オオカミのペニスの先は尖っているため、発情していないメイの性器を押し開くのは容易かった。ただ、問題はそれからだ。ゆっくりと、メイを傷付けないように、潤滑剤を吐き出しながらガブのペニスは進んでいく。
それでもオスを受け入れる準備ができていないメイの体は、膣の内壁がぴったりと閉じ合わさっていて、裂かれるような感覚がメイを襲うのだ。
メイの足が苦しそうにバタバタと振られた。
(痛い? 痛くない? メイ、すまねぇっす。おいらのせいで苦しいんっすね。でも……おいら……)
普通の交尾のときのように腰を激しく振らずにいることだけが、ガブのできる精一杯だった。
「メイ?」
メイの小さな手が震えながら、メイの口吻を掴んでいるガブの手に添えるように伸びて、自らの口をしっかりと押さえた。
(怖いよ、すごく……、でも、ガブを受け入れてるのに、悲鳴なんかあげたくない)
ようやく根元まで突き通ったガブのペニスは、今度はガブが制御できない勢いで膨らんでいく。何も説明されていなかったメイはさらに恐怖を感じる。オオカミのペニスは、メスのお腹の中で倍以上に膨らむのだ。
そのうえ、根元の部分はペニスが抜け落ちないように、特に大きく、タマネギくらいの大きさにまで膨張する。メイの性器は、内側から強制的に極限まで広げられていた。
んくっんくっと苦しそうにメイの喉元が震える。
(ああ、メイ、メイ、おいらすごく気持ちいいっす。でも、でも……、
このままじゃ駄目っす。約束どおり、メイも気持ちよくさせてあげないと……)
収まるところに収まったオオカミのペニスが射精を始める前に、メイにも快感を味あわせてあげたいとガブは思った。
100 :
ミルク風呂5:2006/11/11(土) 16:29:42 ID:jvdl7BnQ
ガブはメイのお腹に当てていた左手を少し下ろして、二匹が結合しているあたりや、メイの桃色をした柔らかいお肉、その頂点にある少し飛び出した突起の部分などを、ゆっくりと肉球で撫でさすり、時折りこね回すように刺激した。
(どうすっか、メイ?)
フーッと長い息がメイの鼻から吐き出される。メイのあそこがギュッギュッとリズムを刻んで締まる。メイの足がだらんと垂れて、ガブに体重を預ける。メイの体の緊張が解けていくのがガブにも分かった。
メイ、感じてるんっすね? 気持ちいいんっすね?
メイは口を押さえたままゆっくり頷く。
不思議っす。声に出さなくても、気持ちが伝わってるっす……。
(メイ、いいっすか、射精(だ)すっすよ。
でも、オオカミのペニスの結合はこのまま、一時間くらい続くんっすよ……)
(一時間も……? ふふふ、オオカミとの交尾って、大変なんですね……)
(精子そのものが出てるのは最初のうちだけっす。だから、メイが辛くなったらすぐやめていいっすよ……)
(辛いわけないですよ、ガブ……、続けてください……)
ガブの全身がビクビクッと震えて、それが伝わったかのようにメイも同じように震える。ガブの先端から、熱い液体が噴水のように吐き出され、二匹は体中に広がる快感に身を任せた。
その後の結合は、メイにはあまりうれしくない時間だったかもしれない。ヤギの交尾は一瞬で終わるものだから。
しばらくして、ガブはメイの体がぐったりとして、あそこの締め付けも弱くなっていることに気付いた。
「メイ?」
ガブがメイの口を押さえていた手を離すと、メイの上半身はガクンと前に崩れた。
「ああっ、いけねぇっす! メイがのぼせてしまったっす!」
101 :
ミルク風呂6:2006/11/11(土) 16:30:39 ID:jvdl7BnQ
メイが意識を取り戻したときには、つぼ湯の湯船からはすっかりお湯が抜けていて、湯船のふちから覗き込むようにしているガブが、ホオの葉を並べて作ったうちわでメイを扇いでいた。
「お湯抜いちゃうことなかったんじゃないですか? 普通にお湯から出してくれればよかったのに」
「い、いや、ちょっと、その……」
ガブって慌てるとおっちょこちょいな所があるよね、と思ってメイは笑ったが、ガブには別の意図があった。
ふぅーっと息をつくと、お湯の抜けた湯船の底に横たわったメイのあそこから、ガブの注ぎ込んだものが少しづつ漏れ出し、小さな白い水溜りを作っていく。
「ごめんね、ガブ。いっぱい出してくれたのに、私の体、小さいからこぼれちゃう……」
「メ、メイ……、も、もう一つお願いがあるっす」
「え? 何?」
いつの間にか、ガブは何かを運んできていた。
「これっす」
ガブがメイの目の前に突き出したのは、両手で抱えるくらいの大きさの壺だった。
「あはは、何ですか、それ?」
「お、おおお、おいら、温泉を見つけて、今夜メイをここに誘おうと思って、
メイと一緒に温泉に浸かったら……、こ、交尾……したいなって、
それで、ドキドキしちゃいやして、我慢できなくって……、何度も抜いたっす」
「???」
「メ、メイのことを想ってると、いっぱい……いっぱい出たっす。と、止まらなかったっすよ」
その壺にたっぷり入っているものが何であるか気付いたメイのほっぺがヒクヒクと引き攣る。
102 :
ミルク風呂7:2006/11/11(土) 16:31:28 ID:jvdl7BnQ
「べ、別の湯船で温めといたっすから、い、いい湯加減っすよ」
ガブが壺のフタを取って、頭の上に掲げる。
「お、おいらのミルク風呂っす!!」
「や、やめて、ガブっ!」
思わず逃げようとしたが、交尾の疲れで腰が抜けたようになって力が入らない。
メイの横たわった体に白い液体がぶちまけられた。
「ガブの馬鹿ぁっ!」
「ちょ、ちょっと熱かったっすか?」
「もうっ! そんなことじゃなくて!」
タプが言ってた。オスには3つの変な願望があるって。
出したい、
かけたい、
えっと、あと一つは何だったっけ?
いいよ、ガブ、許してあげる。だって、この液体はね、ガブの……。
ガブに微笑みかけようとしたメイは、ガブがさらに持ってきたものを見てギョッとした。
ガブの立っている後ろに並んでいる、壺、壺、壺……。
「ガ、ガブ! いったい、何回抜いたんですか!?」
「に、二百回くらいっす!!」
「に……にひゃっかいっ!?!?」
103 :
ミルク風呂8:2006/11/11(土) 16:33:20 ID:jvdl7BnQ
次々と注ぎ込まれたガブのミルクは、湯船をいっぱいに満たしていた。
オオカミの精液は無味無臭なんだけど、なんかヌルヌルするし、精子が持つ細胞膜を溶かす作用で体のあちこちにざわざわするような刺激がある。
全部、ガブの体から出たものなんだから、嫌だとは思わない。
でも、ちょっと複雑な気持ち。
「これって、美容にいいかもしれませんね」
「そ、そうっす。肩まで30秒浸かるっすよ」
「はーい……」
「も、もう30秒浸かるっすよ」
「うん……」
「あ、あと30秒っくらい……」
「ガブ!」
「は、はいっす!」
「体が温まるまで、ずっと浸かってますよ」
この温かい、白い液体はガブの私に対する想いそのものなんだ。
だから、またのぼせるまで入っててあげます。
「ほら、ガブ。月を見て」
メイとガブは一緒に月を見上げる。
(満月が来るたびに、このおかしな儀式を私たちは続けるんだろう)
そう思いながら、メイはクスッと笑った。
ヽ(´ー`)ノ これでおしまいっす
ktkr!
GJ!(・∀・)
GJ!
ガブとメイのアブノーマルな世界(*´Д`*)ハァハァ
ネ申キテター!
今まで見たこと無いようなネタだったのでテラモエス
ガブってなんか異常な性癖をもってそうだな
ガブ「アブノーマルじゃねぇっす。オトコの3大願望、
中○し、ぶっ○け、フェラ○○っすよ!」
メイ「あ、思い出した。フェラガモ」
ガブ「違うっす」
誰かフェラネタで一発書いてみませんか?
今回の作品は、濡れ場を差し替えればオスメイにもなるので
801系の人、改変はご自由にどーぞ。
108 :
92:2006/11/14(火) 08:02:24 ID:Tk0sZL4M
>>106 評価ポイントが「今までに見たことないネタ」ってことは、
あらよるのエロは結構、同人とかでは盛況で、食傷ぎみって
ことでしょうか?
(漏れは即売会とか行かないので様子がわかりません)
先に書いてた作品はありがちネタなので、
ありがちじゃないのがよければ別のを書きますけど?
>>106じゃないけど、メイ♀のエロパロ自体あんまり見たことないから気にせず書いてほしいなぁ。
俺は奴らが絡んでるだけで悶え死ねるから、ありがちでも陳腐でもオールOKなんだが
110 :
七誌だ〜:2006/11/15(水) 17:39:32 ID:eDbU+Okl
96〜103エロイなぁすごい
そこいぃーめちゃくちゃいい!
何でもオケってのは、書き手にはやりづらいんだよなー
ミイ×♀狼レズってあり?
♂は乱入させた方がいい?
>>111 別に何書いてもいいんじゃないか?
自分が思ったことをそのままテキストbにぶつければイイサー
ほしゅ
良スレ保守
個人的にはギロ×メイママが読みたい
今更ながら
>>67の12は感動した
今度は小説完全体として読みたいです
>>114 そういうのはネタ元のスレに書いてあげろよって。
書き手の気持ちを盛り上げないと過疎るばかりだ。
116 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 17:03:24 ID:BAf0Nny8
誰か小説書いてー!!
クレクレ言ってるばかりじゃ始まんないので、
エロバロ標準のメイママ、ガブパパ、ギロ妻の名前とか
考えてみない?
名前に違和感があって萌えられないってのを避けられるし。
小説書きたいのだが時間が無いお
それにまだ書きかけの小説があっちにあるし・・。
ちなみに此処どのくらい人がいるんだろ?
10人ぐらい居てくれたら嬉しい挙手ノシ
>>117 別に無理につける必要なないと思う。
確かにメイママガブパパとか言ってたら小説書けないしな。
まぁ名前を出さないという手段もあるが。
ギロ妻がガブの母って何かで言ってたのを思い出したorz
ω・)ノ
ノシ
期待してるよ〜
ノ
ノシ
書く側の人なんだけど、名前は決まってる方がありがたいよ。
関係ないけど、メイママって乳ないね。
ぅぉ、私以外に四人もいたことに感涙。
頑張って年内に書き上げたいと思いまつ。
んでもって皆に聞きたいのだが・・・私はどの小説を書けばいい?
1、801板のうpろだ6・7の続き(ギロメイ)
2、801板のうpろだ15の続き(ガブ鬼畜?)
3、なんか新しいもの
3を希望した人はネタを提供して欲しいでつ。
ちなみにメイが関係してないと上手くかけないと思う。
>>123 どれも読みたくてたまらない漏れはどうすれば…
でも敢えて選ぶなら2かな。
あるいは3として、「わたしはお昼のごちそう」
って感じのメイ誘い受けとかどうでしょか
向こうの住人さんがみんなこっちも見てればいいんだけど。
こっちはネタバレな感想書けるメリットあるしなあ。
3なら、クリスマスネタで。
二匹でケーキ作る→メイ、股間にクリーム落とす→
ガブ舐めてあげる→ガブもメイに舐めてもらいたくて股間にクリーム塗る→
「ほらメイ、お願いするっす」
「嫌ですよ。ヤギは体の汚れを舐めたりしないんです」
「ええっ!?」
「代わりに、もっといいことさせてあげますよ♪」
→クリームをローション代わりにXXX…みたいな。
ガンガレノシ
128 :
125:2006/12/08(金) 10:16:56 ID:CzTXeJug
スマソ 妄想膨らみすぎて自分で書きたくなっちまった
カブったら許して
129 :
123:2006/12/08(金) 15:04:59 ID:3y1p0LBB
>>128 おkノシ
2を書けばいいのかな?
原動力になるので皆さんネタをくらはい。
130 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 11:29:19 ID:vss1tvYa
ガブM
メイ×ミイ
>>131 もうちょっと詳しくシチュとか書こうよ。
ガブとの密会に行こうとしてミイに付きまとわれて、
仕方ないからミイがクタクタになるまでヤっちゃって、
ガブに「ところで、ずいぶん待たせちゃいました?」
とかさ。
>>132 スマソ。
次はもうちょい妄想を煮詰めてからにしよう
しかしメイ裏表スゴスwww
見ないパターンでバリー×メイとか
…シチュが思いつかんorz
>>134 ポロポロが丘事件より前のパラレル話で、
『病気で意識を失くしたガブのために、同居してる(←デフォ設定)バリーが
ガブがうわ言で呼んでいる「メイという狼」を探しに行く。
結局見つかったのは「ヤギのメイ」で、バリーはメイに、
「おめえをガブの所へ連れてかなきゃなんねえから、
おめえにはヤギでなくなってもらう必要がある」
と意って無理矢理犯そうとする。
天敵に犯される屈辱に初めは抵抗するが、ガブのために
その体を差し出すメイ。』
とか?
>>135 あんたすげぇよw
この板の人ってみんな妄想力豊かだな
138 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 16:04:29 ID:F2Czk8wN
やっぱりクリスマスネタで?
こいつら(ガブメイ)いいよなあ、毎日ハダカでイチャイチャできて
140 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 22:47:49 ID:65iSCyWC
いいでやんすか?
141 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 22:49:07 ID:65iSCyWC
いいですよ。ガブのためなら何でもします。
142 :
愛されたい:2006/12/22(金) 02:02:41 ID:nAlgYU/C
保守ついでのネタのつもりが長くなっちまった。
ガブ♂ミイ♀メイ♂で3Pとか色々
キーワードは↓
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい! おっぱい!
⊂彡
『愛されたい』
風がそよそよと木々の葉を揺らす平穏なみどりのもりの午後。
その提案はメイの口から突如発せられた。
「ねえガブ、おっぱい揉んでみたくないですか?」
「え、い、いきなり何言ってんすか、メイ」
「オスニ匹で暮らしてると、性欲処理が問題でしょ。だから、ねっ?」
メイの手に鎖が握られている。その鎖の伸びる先の茂みの中から引きずり出されたのは、
首輪を填められたピンクのヤギ、ミイだった。以前にガブが見たときより少しやつれており、
何より変わったのは、四つん這いの股間に大きな乳房が揺れていることだ。
「こいつね、私を慕って山を越えて来ちゃったんですよ。
サワサワ山に居たときに私が孕ませちゃったから」
「ええっ!?」
ヤギが早熟であることを知らなかったガブは驚くばかり。けど、その首輪は?
「あ、心配は要らないです。お腹の子供はおばあちゃん秘伝の堕胎薬でおろしましたからね。
え? 首輪? やだなあ、狼に犯されると知ったら逃げ出すかもしれないでしょ」
「メ、メイは鬼っす……」
ガブはそう言うのが精一杯だった。口の中がカラカラに乾いている。牝ヤギを犯すだなんて。
「あ、もしかして、ガブって……童貞?」
「お、狼は群のボス以外みんな童貞っす!」
それにしてもミイの様子がおかしい。顔を真っ赤にさせてうつむいている。
「いいですか、ガブ。薬の副作用でこいつ、二度と妊娠しないし、死ぬまで発情し続けるんです。
元々淫乱なやつですけど。愛してあげないと可哀想でしょ」
「そ、そうっすか……」
メイがさも当たり前のように言うので、ガブは自分の方が物事を知らないだけなんじゃという
気がしてくる。それより何よりこの狂おしいメスの香り、たまんねえっす。
「ほらガブ、ちゃんと揉まなきゃおっきくならないでしょ」
意味深な台詞を吐いてメイが、ミイの首輪の鎖を引くと、それが合図になっていたのだろう。
ミイは恥ずかしさに体を震わせながら仰向けになり、赤く腫れ上がった性器と、いっぱい母乳を
湛えた大きなヤギの乳房をガブの眼前に晒した。
「食べちゃダメですよ、ガブ」
「分かってるっす」
もうガブに迷いはなかった。
牝ヤギの体、堪能するっす。
143 :
愛されたい:2006/12/22(金) 02:03:38 ID:nAlgYU/C
ヤギの乳房は大きく膨らんだ根元の部分から乳首を中心にした小さな膨らみが二つ、飛び出した
形になっている。ガブはその膨らみにそっと手をかぶせて、ゆっくりと撫でた。柔らかくて
とても温かい。その優しい感触と裏腹にミイの表情がつらそうなことにガブは気付く。目を閉じ、
口元を引き絞っている。
(狼はやっぱ怖いっすか? おいら、あんたを虐める気はねえんすよ。
それにしても、気持ちいいっす。この、おっぱいの手触り……
女の子ってこういうの、言葉で伝えてあげた方がいいんすかねえ……)
ガブがそっとミイの少し固くなった乳首をつまむと、ミイはビクッと震えて顔を起こす。
二匹の目が合った。
「ミイ……ちゃん、だったすっか? あんたのおっぱい、すごくあったけえっす。
柔らかくて、優しくて、おいらドキドキしてやすよ」
驚いた表情を見せるミイに、ガブはにっこりと笑いかける。ミイは恥ずかしそうに顔を反らしたが、
それは拒絶ではない。無理に狼の性の相手をさせられようとしながらも、ミイが喜んでいることが
ガブの肉球に伝わってきた。乳房はさらに温かさを増し、トクントクンと鼓動までが感じられる。
あそこから溢れる発情したメスの匂いがぐんと強くなってくる。見なくても、そこが徐々に開いて
きていることが分かった。
144 :
愛されたい:2006/12/22(金) 02:04:23 ID:nAlgYU/C
「ほらミイ、教えた通りに言わなくちゃ」
メイに促され、ミイが口を開く。
「は……い……。あの……狼さん……あたしの……お乳を搾って……ください」
「ガブぅ〜、ミイのやつ、こんなこと言ってますよ?
母乳が溜まってて苦しいんですって。
思いっきり揉んであげましょうよ」
メイがからかうような口調で言う。今日のメイは何だか意地悪っすね、とガブは思ったが、
オスの本能を駆り立てるのにはもってこいの調子だ。
ガブはミイの二つの乳房を同時に刺激する。今はコリコリとした感触の乳首を、親指と人差し指
でキュッと摘むと、残りの指を下から順番に勢いよく握りこむ。指に伝わる弾力、それがまた心地
いい。乳首の先から、白い液体が線を描くようにほとばしり、ガブの口元を掠めて頬の毛を塗らした。
「やっぱりガブは上手ですねえ」
「え? そうっすか?」
もちろん、自分でも上手くいったと思ってる。狼は手先が器用っすからね。ゆっくりと舌で舐め
取ったミイのミルクは、とても懐かしい味がした。
「あ、甘いっす。あったかくて、香りもたまんねえっすよ」
ガブは口をミイの乳房に被せるようにして、何度も搾り上げる。喉の奥にたっぷりとミルクを
受ける。
「美味いっすねえ。ミイちゃん、ご馳走さまっすよ」
ガブがミイの乳房を掴み直して、全体をゆっくり揉んで感謝の意を表そうとすると、そんな風に
言われると思っていなかったミイは敏感なところを刺激されて紅潮している顔をさらに赤らめて
嬉しそうな顔をする。
しばらくミイの乳房を弄っていたガブは、おっぱいの揉み方を色々試しているうちにミイの反応
も変わっていくことに気付いた。
(ん? こうやってわざとお乳が出ないように揉むとなんだか顔を仰け反らせてるっす)
メイが口を挟む。
「よく気付きましたね、ガブ。そう、そうやってミルクが出ないように揉んでやると、
おっぱいの張ってるメスは感じちゃうんですよ」
「メイ……言わないで……」
ミイはその事実を明かされたことに戸惑った。確かに気持ちいいんだけど、揉まれても揉まれても
お乳が出ず、張った乳房が楽にならない。
(いつまでも繰り返されたら、あたし、おかしくなってしまう)
出したいのに出させてもらえない。この快感と共に与えられる苦しみ、オスにはきっと分からない。
「うーん、可愛いっすねえ」
「ガブ、今後も長くこいつのミルクを楽しみたかったら、
毎日一定の量は搾ってあげなきゃダメなんですよ」
そう言われても、お乳を飲むのはもう十分。ガブはミイの反応を楽しむように、乳を搾らない
ように乳房を揉み続ける。
「あっ、あっ、ああっ」
ミイはガブの手の先で操り人形のように悶え続けた。敏感なメスの器官に与えられる刺激に反応
して、ミイのあそこの肉がぱっくりと口を開け、トロリとした液体が流れ出てくる。その濃厚な
香りをガブの鼻が捉えた。乳房の感触とメスの匂いに興奮したガブの股間から、真っ赤な突起が
ムクムクと起き上がってくる。
「ほらミイ、ガブが『入れたい』って」
ミイはビクッと震えて、不安気に顔を起こす。
いよいよ、狼に犯されるんだ……。
145 :
愛されたい:2006/12/22(金) 02:04:59 ID:nAlgYU/C
そんなミイの気持ちをよそに、興奮したガブはミイの股間に顔をうずめ、獲物を品定めするかの
ように眺める。ただ、そこの様子を見てガブは一瞬躊躇した。
粘りのある透明なお汁で満たされた桃色の粘膜の周囲の肉は不自然に捲れあがり、擦り剥けた
ように赤くなっている。何だか、痛々しい。
ガブは発情中のメスのことをよく知らなかったから、その様相が何を示しているのか判断しかね
ていた。発情してるときのここって、自然とこんな風になるもんなんすか? それとも、まさか
メイが何度も犯してこうなったとか?
ガブはそこをいたわるように、そっと舐めてあげる。舌の先が捲れた肉を撫でる度に、ミイの体
がヒクヒクと震えた。
「痛くないっすか?」
「ううん、狼さんの舌……気持ちいいです……」
「そうっすか、じゃあ、安心してできるっす」
ガブはこれ以上我慢したら、心臓がドキドキしすぎてどうにかなっちゃいそうだと思った。
ミイの体を転がすようにして起こすと、その丸っこいピンクのお腹を抱えて、腰を押し付けた。
ハッハッと荒い息が漏れる。何度か位置を合わせるように腰を動かし、ガブのペニスの先端が
入り口を探り当てる。
一気に潜り込んだそれは、激しさを増した腰の動きに合わせてミイの体を突き上げた。
「あっ、あっ、あっ!」
ミイは膣の内壁を勢いよく擦り上げられて、発情したメスが感じるゾクゾクッとする快感に身を
震わせる。ヤギの抽送よりもずっと激しい。でも、ヤギと同じなのはここまでだった。ミイの中に
収まったガブのペニスは膨張を始める。ミイは驚いたが、狼の力でしっかりと体を押さえられていて、
抵抗のしようもない。膨らんだガブのペニスはミイの中をギュウギュウに満たし、ミイはまたその
圧迫感にメスとしての喜びを感じ始めた。
(でも、狼さんのおちんちん、ちょっと大きすぎるよ……)
ミイは肩で息をしていた。そうしないと詰まってしまいそう。ハァハァという喘ぎ声が背中の狼
の吐息と重なる。背中に乗っかっているだけのヤギのオスと違い、狼は前足でギュッとメスの胴を
抱き締めている。それがまたミイに圧迫感と充足感、そこから生まれる快感を与えるのだ。
ガブの方も腰の動きを止め、ペニス全体でミイの胎内の感触を楽しんでいた。
「ああ、これが女の子の体なんすね。柔らかいのに歯ごたえ……じゃなくて、
しっかりおいらを包んでくれてるっす。それに、ヤギって狼より体温高いんすかね。
さっきのおっぱいと同じで、あったけえっすよ……」
「狼さん?」
「えっ? う……いやあ、何でもないっす」
ガブは初めて経験するメスの体に、思わず感想を口に出してしまっていた。ガブは恥ずかしさに、
ミイは嬉しさに顔を真っ赤にする。恥ずかしいついでに、ガブはミイの耳元に口をつけて囁く。
「ミイ……あんた、すごく可愛いっす……。い、愛しいっすよ」
「そんな……あたしなんか……」
146 :
愛されたい:2006/12/22(金) 02:06:02 ID:nAlgYU/C
目を閉じて快感を噛み締めている二匹の様子を見て、メイも興奮してしまっていた。
「ねえガブ……、その様子だとまだ射精、してませんよね?」
「ん? メイ? ……まだっすよ」
「じゃあガブ、私も参加させてくださいっ」
ガブが少し驚いてメイの方を見やると、メイのお腹の下にも、可愛いペニスが突き出ていた。
「それはいいっすけど、どうやって?」
「後ろの穴に入れますよ。いいでしょ、ミイ?」
「えっ?」
お尻の穴に? そんなこと今までされたことなかった。戸惑いも感じるが、大好きなメイの望み
をミイは拒絶できない。
「う、うん……いいよ、メイ……」
「それじゃガブ、ミイのお尻をこっちに向けてください」
「わかったっす」
ガブはミイを抱えたまま自分の体をごろんと地面に寝かせると、今度はミイの体を両手で引き
離しつつ、横に回転させる。でも、あそこは繋がったまま。ミイはお腹の中を捻られるような感覚に、
一瞬怯えた。
(お腹の中で、狼さんのおちんちんがぐるっと回ってる……。
ただでさえ思いっきり広げられてるのに、あたしのここ、大丈夫かな……)
おちんちんが抜けてしまわないかとも思ったが、その心配はなかった。狼の性器の根元は大きく
膨らんでメスの体から抜けないようになっているのだ。
ミイの顔とガブの顔が向き合った。ガブはミイの鼻をペロッと舐めてあげる。
「つらかったっすか?」
「ううん……、大丈夫」
ミイのおっぱいが、ガブのお腹に押し付けられている。その感触に、ガブはゾクゾクする。
射精してしまいそうになるけど、メイの挿入を待とうと我慢した。
それにしても、メスヤギのおっぱいは柔らかくて温かい。
おっぱいを通してミイの鼓動が伝わってくる。
「やっぱりミイの体、優しいっす。メスのヤギの体ってとても優しく出来てるんっすね。
おいら、あんたのこと気に入ったっす」
ガブはミイの頭に手を当てて、そっと掻いてやった。
ガブの言葉を聞いて、メイはほっと安堵の息を吐いた。ガブがミイのことを受け入れてくれた。
ちょっと狂言じみた真似をしてガブを焚き付けてみたけれど、上手くいったようだ。
じゃあ、私も楽しませてもらいますよ。
147 :
愛されたい:2006/12/22(金) 02:07:23 ID:nAlgYU/C
軽い衝撃と共に、ミイの体が沈み込む。ガブのお腹にミイのおっぱいがさらに強く押し付けられる。
メイがミイのお尻の穴に挿入していた。
膣と腸の間の薄い壁を隔てて、二匹のオスのペニスが並んでヒクヒクと震える。
ガブ、ミイ、メイ、三匹の鼓動が混ざり合って響く。
「メイ、ミイ、いいっすか、射精(だ)すっすよ」
「うん、ガブ、私もっ」
ガブとメイは同時に射精した。ドクッドクッという響きが二つ、ミイの体の中をこだまする。
(ああ、私、ガブのおちんちんの形、感じてる。私たちオス同士では交尾できないけど、
ミイのおかげだね。ガブの鼓動、射精の脈動が伝わってくる。私の射精とシンクロして、
気持ちいいよ、ガブ。本当に……気持ちいい……)
射精が終わって、メイはミイの体からおちんちんを抜く。ミイのお尻の穴から、白い液体が
トロッとこぼれ出す。
(あれっ?)
ガブはまだミイの中に入ったままだ。
射精が続いていることが、二匹が繋がっている部分がヒクヒクと動いているので分かる。
「ガブ、まだ出てるんですか?」
「ま、まだまだっすよ」
(へえ〜、ヤギと違って狼の射精は長いんだ。それだけ気持ちいいのが長く続くってことだよね。
ちょっと羨ましい……)
眺めていても終わりそうにない二匹の結合に、メイは再びムラムラとしてくる。
「私っ、も、もう一回、入れますよっ」
メイはまた、ミイのお尻に齧りつく。
メイの二度目の射精が終わっても、ガブは果てていなかった。
「まだ続いてるの? 狼の射精ってこんなに長いの?
ねえガブ、いつまで繋がってるの?」
「う……メイ、初めてで分かんないっすが、全然止まんねえっす。多分、あと三十分くらい……」
「ええっ!」
(私、もう勃たないです……)
メイは二匹の様子を見守るしかなかった。
ミイは目を閉じ、快感に身を任せている。時折り顔を仰け反らせて、快感のピークが断続的に
訪れていることを知らしめている。二匹の吐く息は、熱く、激しい。
「ふうーっ、はあ、はあ、た、たまんねえっす」
「はあ、はあ、あたし……気持ちいいですっ
狼さんも、ヤギの体……、気持ちいいですか?」
ミイの問いに、ガブは大きく叫び返す。
「違うっす!」
「え?」
「ヤギの体が、じゃなくて、あんたがミイだからっ。
おいら、優しくて可愛いミイの中に入れてるから、気持ちいいんっすよ。
あああああ、最高っす!」
「狼さん……あたし、あたしっ!」
148 :
愛されたい:2006/12/22(金) 02:09:16 ID:nAlgYU/C
二匹のやりとりに、ミイは小さくため息をつく。
(ガブ、その台詞、ちょっと歯が浮きそうですよ)
心の中で茶化してはみるが、ガブの目を閉じてうっとりとしたそのとても気持ちよさそうな表情に、
メイは満足している。
ガブが喜んでくれている。それが私にはとても嬉しいんです。
でもやっぱり、私だけ蚊帳の外ってのはちょっと寂しいな。
じっと二匹の様子を眺めていたメイは、その交歓の輪に入る方法を思い付く。
「ねえガブ、ミイのお腹をこっちに向けてくれません?」
「んん……? どういうことっすか?」
「ミイにちょっといいことしてあげるんです」
「わ、わかったっす」
射精を続けながら、ガブがお腹の上でまたミイの体をくるっと回転させる。やはりあそこは
繋がったままで、お腹の中をおちんちんが回転する感覚にミイはクラクラするほどの快感を覚える。
ガブは体を起こして、お尻を地面に付けて座った。ミイの体も垂直になり、結合がいっそう深くなる。
メイの目の前にミイのおっぱいが晒された。
メイは小さな木の桶を手にしていた。
「ミイ、お乳を搾ってあげますよ。ヤられながらって初めてでしょ」
メイはゆっくりとミイのおっぱいを揉みあげる。母乳がピュッピュッと飛び出し、メイはそれを
桶で受ける。
「え? そんな……メイ……いや、あああっ」
「ほら、気持ちいいんじゃないですか」
「うん……メイ、はぁ……はあぁっ」
キュッキュッと搾る度に、ビクンビクンとミイの体が跳ねる。
「ここも可愛がってあげます」
メイは、ミイの性器の頂点でヒクヒクと震えている突起に目を止める。そこはクリトリスに
あたる部分で、動物の種族によってはあまり目立たなかったりするが、ミイのそれは、これもまた
薬の副作用か、大きく膨れ上がっている。
(私とヤってるときはこんな風になってなかったような気がするけど……、
入れてる最中は見れないからかな)
メイがちょんちょんっとその突起にヒヅメの先を当てる。
「あああっ! やめてえっ!」
ミイは今までにない強い叫び声をあげた。
メイは驚いたが、すぐにそれが快感の極みを味合わされて呼び起こされたものだと気付く。
「ミイ、可愛いよ」
「だめっ、だめえっ!」
「おっぱいも、ミルクを出さないように揉んであげる。その方が、気持ちいいんだよね」
メイがおっぱいとその突起を交互に刺激し続けると、ミイは首を大きく振り乱して悶えていたが、
しばらくするとガブに抱かれたままヒクヒクと体を震わせるだけとなった。
ほとんど失神に近い状態で、ミイは快楽の中、ガブのペニスを締め付け続けていた。
ほどなく、ガブの長い射精が終わる。
体を降ろされたミイの股間から、次から次へと白い液体が流れ出し、地面に小さな水溜りを
作っていった。
────
149 :
愛されたい:2006/12/22(金) 02:10:51 ID:nAlgYU/C
交尾が終わって、メイはミイを木陰に横たわらせて休ませていた。
メイはガブの、狼の真似をして舌でゆっくりとミイの体をマッサージする。
ミイが突然、みどりのもりに現れたときは驚いた。押しかけられてちょっと迷惑だと思ったことを、
メイは後悔している。
(……大きなお腹と乳房を抱えたミイに私は、
一緒に子供を育てることは出来ないと言ってしまった。
だって、私たちが家族を作ったら、ガブはどうするの?
私が副作用のことを知らずに作った薬を、ミイは知っていて飲んだんだね。
自分の体がどうなってしまうかってこと。まさか、あんな効果があるなんて。
おばあちゃんは教えてくれなかったよ……)
オスを求めて狂ったようになったミイを、メイは何度も犯してなだめなければならなかった。
そして、落ち着いたミイから薬の副作用のことを聞いたのだ。
ミイがこんなに自分を慕っていたなんて。二度と子供が産めなくて、一生発情の疼きに苛まれる
生き方を選ぶなんて。
そんな体になってしまったミイをメイは放っておけなかった。サワサワ山へ帰すわけにも、
みどりのもりを放浪させるわけにもいかない。ガブに、ミイを好きになってもらうしかなかった。
怖がるミイに首輪を嵌め、オスの本能を焚き付けるようにしてガブを交尾に誘った。
結果としては良かったのだろう、狼との交尾をすら厭わないようになったミイの体が幸いして、
ガブはミイを受け入れてくれた。だけど……。
メイはミイの乳房の熱を取るように、優しく舐める。
ミイが小さく「うん……」と気持ちよさそうに呻いた。
(ごめんね、ミイ、まだ首輪は外してあげるわけにはいかない。
ガブはミイがここに居ることを認めてくれたよ。
でも、逆はどうなの?
ミイはガブのこと受け入れてくれた?
それを確かめたい。
そしたら……三匹で一緒に暮らそうよ)
「ねえ……メイ」
ミイが顔を起こして、乳房を舐めるメイに声をかける。
「何? ミイ、ゆっくり休みなよ」
「あの、狼さんはどこ?」
「明日また会えるよ」
起き上がろうとするミイを、メイは優しく寝かせつけようとする。
150 :
愛されたい:2006/12/22(金) 02:11:23 ID:nAlgYU/C
「あの……狼さんとの交尾、すごくよかった……」
「そう言ってもらえると、私もガブに紹介した甲斐があるよ」
「ガブっていうんだ、あの狼さん。優しくって素敵だよね」
「うん、そうだね」
ガブを誉められるとメイは無性に嬉しくなる。
「体が大きくて、フカフカしてて、力強くて、射精も長くて、激しくて……
涙が出るほど気持ちよかった……」
「へえ〜、そうなんだ」
「狼さんの……ガブさんのおちんちん、すごく太くて、
お腹の中で大きく膨らんで刺激してくれるの。
すごく長くて、子宮を突き上げられて息が止まりそうなくらい感じてたの……」
「へえ〜、そうだったんだ」
メイの中で、先ほどの交尾の最中に感じた疎外感がまた頭をもたげてくる。
「精液が延々と吐き出されて、そのたびにおちんちんがあたしの中で暴れて……
ああ、ヤギとの交尾より素敵なの……」
「へえー」
メイの声から抑揚が、消えていく。
「あ、ガブさんと繋がってる間に、メイがお乳搾ってくれたの、嬉しかった……
ほんとに、気持ちよかったよ。メイ、またお願いね。メイ、ありがとう……」
それは、私のおちんちんは要らないってことですか?
少し間を置いて、メイが口を開く。
「……そっか、よかったね、ミイ」
メイはそう言って、にっこりと笑った。
────
「メイ〜、おはようっす」
夜が明け、ガブがメイの元へ走り寄ってくる。昨日の興奮が醒めやらぬガブは、また期待を
募らせている。
「あれっ、ミイはどこっすか?」
「ああ、ガブ……。『あれ』ですか?」
「メイ?」
メイの足元に、役目を終えた首輪が落ちている。
「『あれ』なら、ガブの食糧庫に入れときました」
おしまい
誤字・誤記がありやした。申し訳ございません orz
>>144 × 塗らした
○ 濡らした
>>148 × 二匹のやりとりに、ミイ
○ 二匹のやりとりに、メイ
152 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 13:33:27 ID:hZ8PgLGL
妄想しちゃったよ・・・
gj!
メイこええ!!!
GJ!
メイ×ミイとか考えもなしに言った者だけど、
まさかこんなことになるとはwww
黒メイ…恐ろしい子!
こ…これは…
いまだかつてないくらい後味が悪いな
いやエロいしGJなんだけどさ
落ちが全然読めなかった・・・
しかしタイトルの愛されたい、という言葉はいろんな意味にとれるな。
とにかくGJです!!
157 :
142:2006/12/23(土) 21:08:41 ID:CtTafu1o
続きがあります。
騙まし討ちだ、とか怒んないでね。
既に前半を読まれた方も、頭から通して読んでもらえると嬉しいです。
158 :
愛されたい:2006/12/23(土) 21:09:20 ID:CtTafu1o
(空行)
────
ガブとメイ、二匹の住処である洞窟から少し離れた丘にある大木の根元。
そこでメイは苦悶の表情を浮かべていた。首輪を嵌められて大木を一周する鎖で結わえられた
メイは、さらに両手をツタの茎で縛られ首輪から吊られ、犬が「ちんちん」をするようなポーズ
で拘束されている。
口にはハスの葉が押し込められてて、声を出すことができない。
ヤギだから食べちゃうこともできるけれど、それはダメ。メイには許されないことだった。
そして、メイの股間では小さくて可愛いペニスが、これも根元をツタでぐるぐると縛られ天を
向いて勃ったままの状態にされていた。
「ミイは食糧庫へ──」
その言葉を受けて、ガブは駆け出していた。
すぐに手足を縛られて震えているミイを抱えて連れてくる。
「……メイ、どういうつもりっすか?」
「ガブ、ちょっとおしおきのつもりだったんですよ。だって……ミイのやつ……」
「やっていいことと悪いことがあるっす!」
うなじの毛を逆立てて、怒りを露にしたガブ。メイは初めてガブのことを本気で怖いと思った。
「ミイは一晩中、動物の……死体と一緒に居たんっすよ? 何考えてんっすか!」
「で、でもね、ガブ……」
「メイはもう自分が平気だからって、思いやりがなさ過ぎっす!」
うなだれた自分の首に近付くガブの手の気配に、メイはハッとした。昨日ミイを繋いでいた首輪、
それがメイの首に嵌められた。
「反省してもらうっすよ、メイ」
メイはそのままガブに鎖を引かれていき、大木に縛り付けられる。
剥き出して勃たせたメイのペニスを縛り上げると、ガブはメイの目の前でミイと交尾を始めた
のだった。
メイは狼とヤギの激しい交接を見せつけられ、興奮にますますペニスを充血させる。
しかしそこは根元を締め上げられているため決して射精には至らず、悶々とした気持ちと、
血流が限界までペニスを膨らませてズキズキする痛みを延々と味合わされるのだ。
ミイの顔には目隠しが付けられていた。メイの姿を見せないようにして、ガブとの行為に没頭
させるためだろう。
ガブは、お尻を地面につけ、背を伸ばした格好でミイを真下から貫いていた。そのまま腰を
上下に動かしてミイを刺激する。
そんな姿勢、ガブも相当しんどいだろうに、信じられないほどの狼の持久力で、ガブはその行為
をメイに見せつけ続けた。ガブはミイを一度も地面に下ろしていない。
精を吐き出し終えて、ガブのおちんちんがミイの体から抜かれて大量の液体がこぼれ落ちる。
すぐにまたそそり立ったガブのおちんちんが抱きかかえられたままのミイを貫く。
三回? 四回? 五回……? その行為が、もう数え切れないくらい繰り返されている。
「ミイ、気持ちいいっすか?」
「ガブさん……、ああ、もうダメ」
「ミイ、おいらのことは『ガブさん』じゃなくて、『ガブ』って呼ぶっすよ」
「ああ……、ガブ……、ガブッ」
「ミイの体……、気持ちいいっす。たまんねえっす」
159 :
愛されたい:2006/12/23(土) 21:09:50 ID:CtTafu1o
メイの中で、絶望的な考えが膨れ上がる。もうガブは私のこと、愛してくれないのかな。狼に
とってヤギのメスの体、そんなに気持ちいいのかな。
でも……悪いのは私なんだ。
ガブの視線がメイに向けられている。それは、メイには軽蔑の眼差しのように思えてならな
かった。
ガブがミイに挿入したまま、メイの目の前に近寄る。
「ミイ、おっぱい搾ってあげるっすね」
ガブがミイの乳房をギュッギュッと握ると、勢いよく飛び出したミルクがメイのお腹に当たる。
(ああ、ガブ、くすぐったい……)
「ただ搾るだけじゃもったいないっすね」
ガブはミイのミルクを、メイの張り詰めたペニスに当たるように飛ばす。
白い液体の射線が何度もメイのペニスを叩き、その度にキンキンと痛みが走る。
(やめてっ! 直接刺激を与えないでっ!
二人の姿を見ているだけでも、おちんちんが痛くて苦しいのに……)
苦しみを噛み締めながら、メイはひとつの残酷な事実に気付く。狼の器用な手。
そうだ。別に私が居なくても、ミイは交尾しながらガブにおっぱいを搾ってもらえるんだ……。
ガブとミイ、すごく似合っていると思う。
二人の体は運命に引かれていたかのようにお互いを求め合い、そして、満たされている。
ガブ、早く引導を渡してください。
性のパートナーとしてミイを選んでもらってもいい。
ただ、私もここで、みどりのもりで暮らさせてください。
それが叶わないのであれば──
(私を……殺して食べてください……)
涙が一筋、メイの頬を伝って流れた。
160 :
愛されたい:2006/12/23(土) 21:10:27 ID:CtTafu1o
ミイのおっぱいを搾りながらの長い射精を終えたガブは、ペニスをいったん引き抜き、今度は
ミイのお尻の穴にそれを挿し入れる。そして、メイに見せつけるようにミイの股間を両手で広げた。
ミイの赤く開ききったお肉がヒクヒクとうごめいて、まだ中に残っているガブの精液をたらたら
と滴らせる。
(そんなところ、見せつけないでください。私のおちんちん、壊れちゃう……)
「反省したっすか?」
(うん……)
長い時間、自分に向けられることのなかったように思われるガブの言葉に、メイは素直に頷く。
ぐちゃぐちゃになったハスの葉がメイの口から取り出されたが、声が自由になっても、ガブに
対しての言葉は想いが絡み合いすぎて何ひとつ出てこなかった。
「メイ、今から紐を解いてあげるっすが、絶対に射精しちゃダメっすよ。
外に出しちゃったら、おいらちょっとメイに酷いことしちゃうっすからね」
酷いことって何? 例えば、片方の耳を食べちゃうとか? ……私はまだ、許されないんだ。
「は、はい……」
ようやく解放されたメイの小さなペニスは小刻みに震えて今にも爆発しそうだった。
「次はミイっすね」
ガブはミイの目隠しを外す。
目隠しを取られたミイの目は涙でくちゃくちゃになっていた。それほどまでにガブとの交尾が
気持ちよかったのか、それとも……?
いや、そんなことはどうでもよかった。私は、ミイに謝らないといけない。
(ミイ、ごめん、ごめんね……)
声に出そうとするが、そうすると射精が起こってしまいそうで、メイはただ口を何度かパクパク
させることしかできない。
「メイ、ごめんなさい……。あたし、ガブさんを独り占めしようとしてた……」
「えっ?」
ミイの方から逆に謝られるとは思っていなかった。
メイはまた涙ぐむ。溜めていた言葉が、口を突く。
「わ、私だって……。ごめんね、ミイ、本当に……」
「ほら、『ガブさん』、じゃなくて『ガブ』っすよ、ミイ」
二匹のやりとりを見て、ガブがにっこりと笑う。
「それじゃあ、仲直りっす」
「えっ? ガブ……私は……」
メイは言葉を詰まらせる。私は、許してもらえたの? 三匹で、一緒に暮らせるの?
ガブはミイの女の子の部分を、屹立して震えているメイの可愛いペニスにあてがうと、ゆっくり
と沈めた。
「二人とも、愛してるっす」
ガブの両腕が、二匹のヤギを一緒に包み、ギュッと抱き締める。
始まった射精の脈動が、ガブ、ミイ、そしてメイ、三匹の体の中に響き渡った。
ほんとのおしまい
続きあったか。よかった
あのまんまじゃメイ小悪魔どころか魔王だからな
うん。ほっとした
gj
前半終始クールだったメイが…
gj
あれでおしまいだったら嫌だなと思ってたが、ほっとした
164 :
泣けたっす!:2006/12/24(日) 21:08:06 ID:4cR+SEUc
161
なけるっす!(T_ヾ)なみだふかあきゃ
あれはあれでありだったがこれもイイな。
なんていうかメイが元に戻って?イイカンジだ。
GJ!
「酷いこと」エンドが気になる
完全に騙し討ちだな
しかし怒ってはいないむしろGGGJ
168 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 21:09:48 ID:B5vxciHK
もっともっと書いてください。お願いします。
まだまだ書くよ。
クリスマスネタは間に合いませんでした。
他の方もイパーイ書いてください。
170 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/27(水) 00:26:02 ID:LmJs4qhC
やっぱりあらよるサイコー!
171 :
123:2006/12/28(木) 18:17:56 ID:4U6kRrMI
今ガブメイ続き書いてるが、時間の無さと書き方が前と大分変わったので年内は無理っぽい
というより来年は受験なので何時になるかワカラン・・・誰か続きを書きたい人は書いてもいいでつ。
此処にいる+801板の方の住人様、本当に申し訳ないです。
でも、もし完成したなら投下しようと思いますので、そのときは何卒よろしくお願いしまつ。
172 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/28(木) 22:52:37 ID:mB9iX1X5
こちらこそよろしくお願いします。
期待してますね!
>>174 書き手は些細なリスクも抱えたくないので、基本はsageで
お願いします。投下直後にアゲられると嬉しいですけどね。
それでは、遅くなってしまいましたが、クリスマスネタ投下します。
年が変わる前になんとか書き上げたw
ガブ♂×メイ♀ ラブラブw エロ描写はソフトめ
「ガブのミルク風呂」の続編になっています。
176 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:50:58 ID:ZMOiktIe
『カシの木のよるに』
──北欧には「カシの木を暖炉で燃やすと一年間無病息災で暮らせる」
という伝説があり、一説には、それにまつわる冬のお祭りがキリスト教の
布教の過程で形を変えたものがクリスマスの発祥であると言われています──
微かな風が、ちらちらと白い粉を運んでくる。メイは洞窟の入り口に付けられた木のドアを
そっと閉めた。
「ようやく、本格的に雪が積もりましたね。
やっぱりみどりの森は私たちが前に……住んでいたところよりちょっと暖かいみたいです」
「なんとかクリスマスらしくなりやしたね」
ここ、みどりの森の連中はお祭り好きで、何かと人間の行事を真似たりする。
──クリスマスには大好きなひとにプレゼントを贈ろう──
もちろん、普通は同じ種族の間でのことなのだけど。
さて、ガブとメイのクリスマスはといえば……。
────
「それじゃあ、始めますよ」
洞窟の中はさながらお菓子工房といった様相を呈していた。
今日はクリスマス。ケーキを作るんだと意気込むメイに、ガブは少し複雑な気持ちである。
(メイが頑張るんなら、おいら、全身全霊を込めて手伝うっすよ。
でも、そのケーキは、おいらが食べるんじゃないんっすよねえ)
ガブとメイが住む洞窟から1キロメートルも離れない所に別の洞窟があり、そこで年老いた
メスのトナカイが暮らすようになってから、数ヶ月が経っていた。
「だって、放っておけないですよ」
メイは言う。
どういう事情があってこのみどりの森に流れ着いたのかは分からないが、この森で暮らす動物
の中には、そう、ガブやメイのように問題を抱えて他所からやって来た者が少なからず居る。
トナカイは本来大きな群を作る動物であるが、そのトナカイはたった一頭だった。死期が近い、
最後に平穏な暮らしがしたいというトナカイに、メイは好意を寄せており、ガブが忙しくしてい
るときなどはよく遊びに行っているのだ。
ガブも時々そのトナカイの姿を見ていて、顔はよく知っている。老トナカイは、豊富な経験
からくるものか、それとも悟り切っているのか、オオカミであるガブを少しも恐れる様子はなく、
いつも悠々と歩いていた。
もっとも、オオカミは慎重で用心深い動物である。単独のオオカミはヤギより大きな動物、
いやヤギだって襲おうとはしない。そのことを知っているのだろうか。
季節が移り、風が刺すように冷たくなってからは、そのトナカイが洞窟から出ることは少なく
なっていた。
「放っておけないです。ケーキと、あったかい紅茶をいれて持っていくんです」
複雑な心境のガブの顔を見て、メイは繰り返した。
「ガブはあのトナカイさんのことよく知らないかもしれないけど、彼女もね、
ガブと同じくらい、私には大切なひとなんですよ」
「メイはおいらたちのこと、あのトナカイさんに話したりしてるんすか?」
「え? いえ、話したことはないですけど……。ガブも顔を合わせたことはあるでしょう?」
メイの目が、自分とガブが一緒に暮らしてることをあのトナカイさんが知らないからって、
ガブがケーキ作りを手伝わないことにはならないですよ、と言っている。
心配しなくても手伝うっす。ちょっと好奇心で聞いてみただけなんすよ。
「うん、優しそうなトナカイっす」
「でしょう?」
メイの顔がパッと明るくなる。
(メイはきっとあのトナカイのおばあちゃんに、
サワサワ山の自分のおばあちゃんの姿を重ねてるんでやんすね)
ガブはそのことをわざわざ指摘はしなかった。だってそのことを咎めるつもりなどないし、
そんな優しいメイが好きだから。
177 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:51:43 ID:ZMOiktIe
それにしてもメイの行動力には呆れるっす。
一ヶ月近くもかけて、住処である洞窟を改造した。調理台を作り、食器棚を作り、食糧庫を作り、
最後にお菓子を焼き上げる窯まで作りあげてしまった。もちろん、ガブも手伝った。呆れるのは
それがただ、このクリスマスの日にトナカイのおばあちゃんに贈るケーキを作るためだけだって
ことだ。
そうして、ケーキ作りの準備は整った。
「メイは椅子の上に乗るんすね。ちょっと調理台、高く作り過ぎやしたか?」
「ガブの高さに合わせたんですよ」
「まあ、確かに低いとおいらの姿勢はかなり辛くなるっすが……」
そう言いながら、ガブはニコニコしている。メイと一緒に作業ができる、そのことが嬉しくて
わざわざ口に出したのである。メイも「わかってますよ」という風に微笑む。
椅子の上にお尻をちょこんと乗せて座ったメイは、ぽっこりしたお腹を少し上に向けていて
なんとも可愛い。
「ガブ、今から作るのはね、『ブッシュ・ド・ノエル』っていう、クリスマス用のお菓子です。
北欧の、カシの木にまつわる神話が元になって作られたケーキなんです。
トナカイさんにぴったりでしょう?」
「そういや、トナカイって寒〜い地方の動物だったっすね」
あのトナカイは、このみどりの森に来るまでにどんな旅を重ねてきたんだろう、とガブは思う。
それにしても、メイはよく考えてるっす。相手にふさわしいプレゼント。
ガブもメイへのクリスマスプレゼントを用意していた。
──ホオの葉で作った三枚の「わがまま券」──
一枚につき一回、何でもメイの言うことを聞くというものである。
(ところで、メイはおいらへのプレゼント、忘れてやせんか?)
この一ヶ月間、ケーキ作りのことしか頭にないようなメイを見ていて、ガブは不安だった。
「ほらガブ、よく見ていてくださいね。後でガブにはホイップクリームを作ってもらいますから。
同じ要領でやるんですよ」
メイは木製のボウルに卵白を入れ、泡立て器を構えた。ボウルの中で透明の液体がたぷんたぷん
と揺れる。
ボウルを覗き込んだガブは、(卵白って、何だかおいらの出したての……精液みたいっすね)と、
そんな馬鹿なことを考えている。
針金を組み合わせたような泡立て器でぐるぐる回すようにかき混ぜるんだと思ったガブの予想
に反して、メイは、泡立て器をトントンと縦にボウルに叩き付けるようにして泡立て始めた。
「こうやって、叩くようにして泡立てるんです」
「へえ〜、上手いもんっすねえ」
透明だった卵白は、どんどん白くなっていく。
(何だか、交尾が終わったあと、メイのあそこから垂れてくるおいらの精液みたいになって
きたっす……)
ガブがそんな妄想をしているとは知らず、メイはガブが熱心に自分の手つきを見てくれていると
思って満足そうな顔をした。ボウルの中に砂糖を加えると、ホイップを続ける。これが、ケーキ
の生地になるのだ。
「ガブ、向こうの棚から大き目のボウルを取って、生クリームを注いでおいてください」
「わかったでやんす」
ガブが言われた通りに用意をしている間に、メイはボウルの中身に小麦粉を混ぜ始めていた。
「メイ、それは何をやってるんすか?」
目の細かい笊(ざる)を使って、メイは小麦粉を少しずつボウルの中にふるい入れている。
「生地を作ってるんです」
「それは分かるっすが、小麦粉って元から粉っこななのに、そんな風にしなくても……」
「いいですか、ガブ。こうやって粉に空気を含ませるとね、焼き上がりがサックリふっくら、
やわらかく仕上がるんですよ」
「なるほどねえ」
「ほら、こうやって、おまじないをしながらね。
やわらかくなりますように、やわらかくなりますように……」
メイは笊を回すようにしながら、小麦粉を振り入れる。
「じゃあ、おいらも。
やわらかくなりますように、やわらかくなりますように」
声を合わせながら、ガブとメイは顔を見合わせて笑った。
178 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:52:30 ID:ZMOiktIe
「それじゃあ、ガブ、ホイップクリーム作ってもらえますか?」
「大き目のボウル持ってきたっすが、こんなにいっぱい作るんすか?」
「バニラクリームとココアクリーム、二種類にするので多めにお願いします」
ガブはさっき見たメイの手つきを思い出しながら、クリームを泡立て始めた。トントンと
リズムを刻んで、泡立て器でボウルを叩く。
「クリームもやわらかく仕上げてくださいね。
あんまり強くかき混ぜすぎると固くなっちゃうんです」
「はいっす、料理長」
「料理長じゃなくて、『パティシエール』って呼んでください」
「はいっす、パチシエール長」
長は要らないですよ。でも、無理に訂正する必要もないか、とメイは思った。
二人でお菓子作り、楽しいな。
ニコニコしながら、ふと視線を落としたメイは、ギョッとする。
調理台の下で、ガブの腰が、泡立て器の音に合わせて、前後に大きく振られている。ガブの
大きなペニスがその腰の動きに合わせて激しく揺れていた。
「ガ、ガブっ! 腰は振らなくてもいいんですよっ」
「え? あれ? 何ででやんすかね? 勝手に動いてるっす」
「尻尾を振るとかなら分かりますけど、何で腰を前後に振るんですかっ」
まるでその……オオカミが交尾をしているときみたいに……?
「うーん、ダメっす。腰を止めると手も止まってしまいやす」
「もうっ」
温泉で、満月の夜に交尾をするようになってから、もう半年近い。あれ以来、メイはときどき
ガブのペニスが気になってしまう。
(四つ足のときはいいんだけど、こうやって二本足で立っているときのガブのおちんちん、
大きくて、目立ってて、見てると恥ずかしいよ……)
オオカミの力強さのおかげで、ホイップはあっという間に仕上がり、メイはホッとする。
出来上がったホイップを二つのボウルに分けたメイは、片方にバニラの実、もう一方にココア
パウダーを振り掛けて混ぜた。
「うーん、いい匂い」
泡立て器についたクリームを鼻の前にかざし、メイは大きく息を吸ってバニラの香りを楽しむ。
(やっぱヤギは植物性の匂いが好きなんすね。
おいらはこのクリームの甘い脂肪の香りがたまんねえっすよ)
ガブが舌なめずりをした次の瞬間、メイの手にしている泡立て器から、ホイップクリームの
固まりがぽとりと落ちた。
「ああ〜っ、いけない。ガブ、舐めてもらえません?」
「え?」
クリームはちょうど、メイの股間に落ちていた。ヤギの舌も、手も、そこには届かないのだ。
「そんな風にお腹を上にして座ってるからっすよ」
ガブはメイの体をひょいと抱えると、メイが愛用している小さな円筒形のクッションの上に
仰向けに乗せた。
「グラグラするんで、メイ、手で自分の足を開くっすよ」
「えっ? う、うん……」
恥ずかしいなと思いつつ、メイは言われた通りにする。メイが自分で足を押さえるのを待って、
ガブは両手をメイの脇腹に添える。ガブの鼻先が、メイの股間に近付いた。
「メイ……、尻尾が邪魔っすよ」
無意識に、短い尻尾であそこを隠そうとしていた。ガブに促され、メイは尻尾を床に向けてだ
らんと垂らす。クリームがたっぷり付いてしまったあそこと、可愛いお尻の穴が丸見えになった。
(うーん、メイはどこからどう眺めても可愛いっすねえ)
ふーっと荒い息がガブの鼻から漏れる。少し興奮していた。長い付き合いだけど、こんな風に
直接メイの股間を眺めることってなかった。
(それにしても、うまい具合に性器の上に落としちゃったもんっすねえ。
……な、舐めていいんっすよね?)
オオカミ同士の挨拶では、股間のにおいを確かめることがある。オス、メスに関わらない挨拶
行為であって、ガブだってメスオオカミの股間をペロッと舐めたことくらいはある。
(でも、それは本当に仲間を確認する挨拶なんで、おいら、ザクやビッチの……、
お、おちんちんだって舐めたっすよ。
順位の高いギロさんやバリーさんには逆に舐められたっす。
だ、だけど、メイは……。メイのここは、おいらと交尾をしてて、
おいらの大好きなメイで、メイの性器で……あああっ、ドキドキするっす!)
179 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:53:13 ID:ZMOiktIe
考えてみれば、温泉での交尾のとき以外にメイの体に触れる機会ってのはほとんどない。オオ
カミ同士だったら当たり前のように体をくっつけ合ってコミュニケーションを取るのだけど、
ヤギは違うんだろうか。
(メイはやっぱり、オオカミのこと怖いっすか?)
今までメイが自分からガブに触れようとしたことがないことに気付き、ガブは愕然とする。
何度かメイを抱きしめたことがあるが、思い返せば、一方的にガブが抱いていたのだ。
一度でいいから、メイの方から抱きついてくれることがあれば、おいら幸せなんっすけど……。
「ガブ、次の作業があるんで、さっと舐めてくださいよ」
「あ、はいっす!」
メイの言葉に、ガブは勢いよくクリームの中に舌を突っ込む。舌先が温かくてやわらかいお肉
のクニュっとした感触を伝えてくる。
「あ……、ああっ」
いきなり敏感なところを直撃されると思っていなかったメイの口から小さな声が漏れた。ガブ
の舌は、クリームそっちのけで、何度もそこをこね回すように撫でた。
(ああ、メイのここ、やわらかいっす。いつもおいらのおちんちんがここに入ってるんすね)
愛しい想いが、ガブの舌の動きを執拗にしていた。メイは小さく喘ぎ続ける。こんな可愛い
メイの声が聞けるなら、いつまでも舐めていたい。
(あれ?)
舐めながら、ガブは一つのことに気付く。
「メイのここ、ちょっと開いてやせんか?」
「えっ? そ、そんなわけないですよ……」
思わず口に出して言ってしまった。発情していないヤギの性器は、きっちりと閉じ合わされて
いるはずなのだ。ガブは聞いてはいけないことを聞いてしまったと思った。もしかして、メイが
発情していないのにおいらが何度もおちんちんを突っ込んでしまったから、入り口が緩んでしまっ
ているのでは?
「ん、んああっ!」
メイが小さく叫ぶ。メイの性器の中心にあてたまま動きを止めていたガブの舌先が、いきなり
中にめり込んだのだ。ガブも驚く。そこがそんなにやわらかくなっていたなんて。
舌がメイの粘膜に触れる。少ししょっぱいような味。毛細血管が走っているため、血の香りも
感じる。やわらかくてあたたかいお肉の感触。少しヌメっとしているような……?
「ああっ、ガブ……そんなふうに……しないで……くださいっ」
メイのヒヅメが、ガブの頭をポンポンと叩く。
「ご、ごめんっす!」
慌てて顔を離したガブは、心臓が飛び出しそうだった。わずかの間だったのではっきりとは
分からないけれど、自分の唾液だったのか、それともメイの中から溢れたものなのか、発情して
いないはずのメイのあそこは潤っているように感じられた。
(あ、ありえないっすよ。おいらの勘違いっす。そうに決まってるっす。
発情していない動物のメスの性器が濡れることはないっすから)
でも、もしメイの体が変化してきているんだとしたら……?
おいらのせいでメイの体がおかしくなっている?
それ以上考えることが怖くなり、ガブは頭を軽く振った。
「ガブ、次の作業があるんで、早くお願いします」
「あ、わ、わかったっす」
ガブは急いで残りのクリームを舐め取った。
180 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:53:43 ID:ZMOiktIe
────
ガブは窯に火を入れた。火かき棒で薪を窯の中に並べる。メイの指示通りだけど、薪窯は適温
になるまでに時間がかかるので、もう少し早めに用意しておくべきだったんじゃないっすかと思う。
とりあえずこの後、力仕事はしばらくはなさそうだ。
「ガブは見ててくださいね」
そう言うと、メイは黙々とココアパウダーを生地に混ぜ始めた。
(さっきのはやっぱりまずかったっすか?
メイは性器の中まで舌を突っ込まれるとは思ってなかったはずっす。
怒ってる……っすか、メイ?
何だかこの沈黙は耐えられないっすよ。
それにおいら……メイのあそこを見て悶々としちまってやす……。
ああ、この気持ち、どうやって発散させたらいいっすか)
ひとりで悶えるガブの目の前に、バニラクリームのボウルがあった。
ふわっとバニラの香りがメイの鼻を刺激する。振り向いたメイは驚いた。ガブの股間が真っ白
になっている。
「メイ、ごめんっす。おいらもクリーム落としちゃいやして……舐めて欲しいっす」
「ええっ!?」
あからさまな嘘にメイは呆れた。どうやったらそんな風に落とせるんですか。クリームはガブ
のペニスを包むように塗られていて、ペニスごとゆらゆらと揺れている。
「ほらメイ、お願いするでやんす」
「嫌ですよ! ヤギは体の汚れを舐めたりしないんですっ」
「ええっ、そんな……」
さっきのお返しで、自分も恥ずかしい思いをさせられればおあいこじゃないか、などと思った
ガブだったが、思惑は外れた。よく考えてみれば、ガブのペニスを舐めるメイはガブよりさらに
恥ずかしいではないか。
がっくりと肩を落としたガブは、ちらちらとメイの顔を見る。その表情は、ピクニックの丘で
「おべんとうを落としちゃったんですよね」とメイが聞いたとき以来の恨めしそうな顔だった。
メイは大きくため息をつく。
そんなことをしなくても、ちゃんとガブを喜ばせることは考えてたのに。
生地を型に入れてからと思っていたけれど、仕方ない、今から……やりましょうか。
「ガブ、食べ物を粗末にしちゃダメです。
だから、そのクリームを無駄にしないためには……ね?」
乗っていた椅子からトンッと床に降りたメイは、恥ずかしそうにお尻をガブの方に向けると
尻尾をゆっくり上げる。桃色の可愛い性器がガブの目の前にあった。
「ええええっ? ど、どど、どういうことっすか!?」
「窯が熱くなるまでの間……してもらえませんか、ガブ?」
顔だけを振り向かせたメイは、ガブの股間の白いクリームの中から、赤い突起がちょこんと
飛び出しているのを見て笑う。
「ほら、ね?」
突然の提案に、ガブの心臓はものすごい速さで鐘を突き始めた。
(窯が熱くなるまでって、メイは最初っからそのつもりだったっすか?
もしかして、これがメイのおいらへのクリスマスプレゼントなんっすか?
それともケーキ作りを手伝っていることへのお返し?
うーん、わかんねえっす。いや、それよりも……)
目の前に露わにされた性器にドキドキしていた。思わず全身が前に乗り出し、広げた手がメイ
を抱きかかえようとする。だが、ガブは寸前でその欲望をこらえた。
「メイ……、ダメっす。メイ、発情してないじゃないっすか」
そう、メイの好意を、ガブはそのまま受け入れてはいけないのだ。
「温泉で交尾するときだって、そうですよ?」
「でも、あれは……メイの体を温めて、メイの負担にならないようにって気を遣いながら……」
温泉だったら、浮力を利用してメイの体をゆっくり沈めてあげることができる。先走り汁を
たっぷり出して、腰を振らないように頑張って、メイを傷付けないようにガブはいつも必死なのだ。
こんな場所で、上手く交尾できるとは思えない。
181 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:54:24 ID:ZMOiktIe
「だから、ホイップクリームを潤滑剤代わりにするんですよ。大丈夫です、私」
「メイ、分かってるんすか?
ここで普通に……おいらがメイの後ろから乗っかって交尾するってことはね、
ああ、メイは知らないかもしれないっすが、オオカミは挿入するときに
すごく激しく腰を振るんすよ。おいら、メイを傷付けてしまうかもしれないっすよ。
ダメっす、そんなのダメっす!」
「腰の動きはさっきクリームを泡立ててたときのガブを見て想像はつきますよ」
「ああ、やっぱりダメっす、もしものことがあったら……。絶対、ダメっすよ!」
メイはまたため息をついて、ヒョイッと椅子の上に乗ると、顔をガブに寄せた。
「どうしても、ダメ?」
ガブはプルプルと首を横に振る。メイのいたずらな瞳が光ったように見えた。
「これ、私へのプレゼントでしょう?」
メイは、大きな木の葉を三枚、掴んでひらひらさせている。
ガブは、自分の手元からメイへのクリスマスプレゼントが消えていることに気付いた。
それって、おいらの? いつの間に取られたんっすか!?
「『わがまま券』って書いてあります。何でも言うこと聞いてくれるんですよね?」
「ええっ? オオカミの肉球文字なのに、何でヤギのメイが読めるんっすか?」
「あたり? ガブの考えそうなことくらいわかりますよ」
「う……」
メイは一枚の「わがまま券」をピッと立ててガブの前に差し出した。
「一枚、使いまーす。
ガブ、私と……交尾してくださいっ」
券を無理やりガブに押しつけたメイは再び椅子を飛び降りて、ガブにお尻を向ける。
「ほら、ガブ」
ガブは気付いた。明るい声で言いながらも、メイは顔を真っ赤にさせている。
(おいらのためを思って恥ずかしさを堪えてくれているんっすね)
仕方がない。オスとして、これ以上誘わせるばっかりでは立つ瀬がない。
股間に塗ったクリームを、飛び出した真っ赤な性器の先端に寄せると、ガブは恐る恐る、メイ
の背中に体をかぶせた。ペニスの先がメイのやわらかい部分にそっと触れて、また離れる。
「……でもやっぱメイ、発情してないと突っ込まれたとき苦しいんっすよね」
「もう慣れました」
「そんなの嘘っす」
「ほらガブ、あの『おまじない』」
「え? あ、あれっすか……」
そうですよ、という風にメイは自分のお尻を掲げ、ガブのペニスに自分の大事なところを
ゆっくりと押し当てるのだった。
──やわらかくなりますように、やわらかくなりますように──
ガブはメイが小麦粉を振っていた様子を思い出しながら、円を描くようにペニスの先端をメイ
のお肉に撫で付けた。クリームをよく塗り込んであげないと……。
それでも、オオカミの本能が腰を激しく動かせと命令する。ガブがペニスを押し付けるように
前に出すと、メイの前足が、クタッと折れてメイはバランスを崩した。
「え? ちょっと、メイ、おいらそんなに勢いよくしてないっすよ」
「ごめんね、ガブ、おかしいなあ……」
メイは体勢を立て直して、再びガブを受け入れようとするが、今度はガブの胸がメイの体に触
れた瞬間に突っ伏してしまう。
「あれ? あはは、どうして転んじゃうんだろう」
「うーん、足の長さが合わないっすか?」
それとも、メイの体がやはりオオカミとの本格的な交尾を恐れて無意識に逃げているとか?
「ねえガブ、このクッションに、私の手足を括り付けてもらえます?」
メイは愛用の円筒クッションを運んできて、自分のお腹の下に置いた。
「括るって言ってもねえ……」
「わがまま券、もう一枚要ります?」
「わかったっす。メイがそう言うのなら……」
あまりゆっくりしてると、おちんちんが萎えちゃうっす。ガブは荷造り用の紐を探してきて、
メイの両手足をまとめてクッションにぐるぐると縛り付けた。
ガブの目の前に、メイの後ろ足が開かれて固定されている。ピョコンと可愛く上げたヤギの
小さい尻尾の下に、性器とお尻の穴が完全に丸見えになっていた。
182 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:55:00 ID:ZMOiktIe
無抵抗な姿にされたメイにオオカミの本能が揺り動かされる。ガブは今にも襲いかかりたい
衝動にかられるのだった。
(あ、ああ、たまんねえっす!)
動けないメイの背中に飛びかかって、クッションごとがっしりとメイの体を押さえたガブは、
思いっ切り突き入れようとした腰の動きをまた寸前で止める。
(えっ……? メイ……どうして?)
メイは、口元をキュッと引き締めて、かすかに震えていた。
覆いかぶさって、顔が近付いたことでガブは気付く。メイの口元から感じる、アルコールの匂い。
お菓子用のブランデーの香りだった。
(やっぱり怖いんっすね、メイ。
オオカミの大きなペニスを突き入れられて、腰を思いっきり振られること。
さっきから顔が赤かったのは、そういうことだったんすね)
メイはアルコールで恐怖を紛らわそうとしていたようだ。どうりで、足腰が立たないわけだ。
「ガブ……?」
ガブの体が、メイの背中から離れる。ガブはメイの体にペニスを刺し入れることができなく
なっていた。この交尾のやり方だと、やはりメイを傷付けないという保証はないのだ。しかし、
震えながらガブを受け入れようと待っているメイの気持ちも裏切ることはできない。
(だめっす、おいらもちょっとアルコールを……)
カタンという音で、ブランデーの小瓶をガブが手に取ったことを察したメイは、クッションに
縛り付けられたまま首だけを振り向かせて様子をうかがう。
ガブ、まさか……?
ガブが、ブランデーの瓶を口にあてるのが見える。
「ガブっ! だめですっ!」
メイは恐れた。
アルコールによって、ガブが理性を失ってしまうこと。
(ガブってお酒に強い方なの? 下戸? それとも酒乱?
ああ、どうしよう。もし、もしガブが抑制を失ってオオカミの本性を露わにしたら……)
今、まったく身動きの取れない姿勢でおいしそうな肢体を晒しているメイは食べられてしまう
かもしれない。
「ウウウ……」
背中の方で不吉なうめき声が聞こえる。もう恐ろしくて振り向くことはできない。顔を床に押
し付けるようにして、これから起こることを、ただ受け入れるしかない。
(ガブ……、私、信じてるから……)
ハッハッという荒い息が耳に近付き、オオカミの質量がメイの背後から圧し掛かる。無防備な
首筋に、フンフンと獲物を吟味するかのような鼻息がかかる。
メイは恐怖を押し殺して、その首をガブの口元へ差し出すようにした。
(ガブ……、ガブが望むのなら、このまま私を食べてもいいよ。
でも、できれば食欲より性欲を満たして欲しいな……)
背中がすっと楽になった。ガブがクッションに手を突くようにして、体を浮かせていた。
そして次の瞬間、ものすごい勢いで太いものが体に打ち込まれた。ビリビリと痛みが走る。
「あぐっ……!」
一瞬息が止まりそうなくらいの衝撃が体を襲った。メイのほとんど潤っていないあそこに侵入
したそれは、メイの内側の粘膜に貼りついて、お肉を引っ張り出すようにしたかと思うと、すぐ
またズンッと全身に響く衝撃と共に体の奥へ打ち込まれる。何度も、それが繰り返される。
「うっ……うう……ガブ……」
助けて、と叫びそうになるのを必死に押さえながら、メイは徐々に速度を上げていくガブの腰
の動きに翻弄された。想像以上に激しいオオカミの交尾。クリームのおかげで何とか受け入れら
れてるようだけど、もし、何の用意もなしに突き刺されていたら、多分あそこのお肉は裂けてい
ただろう。
我慢しているうちに、少し楽になってきた。ペニスに巻き込まれたクリームが効いてきたのか、
出し入れがスムーズになっている。すっかり酔いの醒めたメイは、クッションに乗っているガブ
の手に力がこもってガクガクと震えていることに気付く。そう、ガブはメイに負担をかけ過ぎな
いように、本来オオカミのオスがするように相手を抱きかかえるのをやめて不安定な体勢で腰を
振っていたのだ。
(なんだ、やっぱりガブは……ガブですよね……)
オオカミ本来の激しさと、ガブの本質である優しさが同居したような不思議な交尾。
安心したメイには、その力強いガブの腰のリズムが今度は愛しく思えてくるのだった。
183 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:55:37 ID:ZMOiktIe
奥までペニスを挿し込んだガブの動きが止まる。ガブのフカフカした胸毛がメイの背中に押し
付けられ、ドサッと体重が落ちてきた。
「ふぃーっ、やればできるもんっすね」
いつものガブの声。メイは大きく安堵の息をつく。
「ガブも、酔いが醒めてきました?」
「すまねぇっす、メイ。おいらのこと、怖かったっすか?
どうしても勢いをつけたくてお酒を飲んじまいやしたが、
メイを傷付けずに挿入(い)れられてよかったっす」
「うん、ガブ」
(ちょっと怖かったですけど)という言葉をメイは飲み込んだ。
ガブのペニスが、メイのお腹の中で膨らんでいく。ペニスの根元にある大きなコブのような部分
が膨らみきると、オオカミの射精の準備は整った。
モゾモゾとお尻を動かして、ペニスの収まり具合を確かめてガブは思う。
(さっき、メイのここの入り口が緩んでるんじゃないかと思ったっすが、
間違いじゃなかったみたいっす。
メイの中……ここも、初めて温泉で交尾したときとはずいぶん変わっちまったっすよ)
初めてのときはものすごく窮屈に感じた。行き場のない自分の分身が、メイのお肉のあちこち
を突き刺すようにしてしまってる感覚があった。メイは呼吸もままならず、引き攣ったお肉が裂
けそうになっていたのか、体を震わせる瞬間もあった。ガブは何度か体を動かしてメイが苦しま
ないようにしていた記憶があるのだ。
今もまだ窮屈で、メイはときどき痙攣するように震えているけれど、以前よりその中はずっと
広がった感じがする。広がったというか、メイのお肉が無理なくガブのものを包んでくれている
ように思う。
(おいらのおちんちんの形はそうそう変わらないっすから、
メイの体がおいらの体に合うように変わってきてるんすね。
こうやって何度も交尾しているうちに、
メイの体はおいらの体とぴったりになっていくんすね……)
そう思って一瞬、嬉しくなったガブはすぐに思い直す。
(いや、ダメっす。メイの体を作り変えてしまうなんて、おいらにそんな権利あるんっすか?
オオカミとぴったりの体になっちまったら、メイはもう普通にヤギと交尾できなくなるっす……)
動きを止めたまま考え込んでいるガブに、メイが声をかける。
「ガブ、いいんですよ?」
「えっ? な、なな、何がっすか?」
心を見透かしたようなメイの言葉に、ガブは動揺する。でも、考えてることが伝わっている
はずはなかった。
(射精してもいい、っていう意味っすよね?)
頭では悩みながらもガブの張り詰めたペニスは、意思とは独立した器官であるかのように爆発
しそうだった。
ガブは挿入したらすぐにでも射精(だ)したいのだけれど、一応メイに了解を取らないといけ
ないと思っていた。今までだってそうしてきた。だって、ヤギであるメイにとって、天敵の
オオカミに精液を流し込まれるという屈辱的な仕打ち、本当はショックでないはずがないのだ。
「これが私たちの標準スタイルですね」
そんなガブの気遣いをよそに、メイは屈託のない様子で笑う。
「標準って……こんな風にするのは今日だけでやんすよ」
「さあ、どうでしょうか?」
メイが嬉しそうに言う。温泉でやっているのとは違う、後ろからペニスを挿入して二匹が重な
り合う、動物らしい交尾の姿勢。
(ああ、メイがくすくすっと笑うとその響きがおいらのおちんちんに伝わって、
気持ちいいっす。もっと笑って、メイ。でも……)
「この姿勢だと、おいらの体重がメイにかかって辛いでやんすよ?
メイ、苦しくないっすか?」
「ガブ、大丈夫です。そんなことより、楽しみましょう」
そう言って、メイがいつも歩いているときのようにお尻を左右に振る。
手足はクッションに括られていて、あそこにはガブのペニスが突き刺さっているため、大きく
は振られないけれど、メイのあそこの肉がガブのペニスを優しく揉むように動く。
184 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:56:14 ID:ZMOiktIe
「ガブ、気持ちいい?」
「ん……ああっ、気持ちいいっす。お、おいらも、メイを気持ちよくさせてあげるっすね」
温泉のときのように、二匹の結合している部分を指で刺激することはできない。ガブはメイの
ツノとツノの間を舌と鼻先で撫でてあげる。
確か、ヤギは頭の後ろをマッサージされるのが好きなんっすよね。
「んん……ガブ、気持ちいいですよ」
言葉にされなくても、メイが喜んでいるのはガブにもよく分かる。メイの頭をそっと撫でる
たびに、メイがガブのペニスをキュッキュッと締め付けるから。
ヒゲが、全身の毛が、ムズムズするっす。もう、我慢できねえっす。
「メイ、そろそろ射精(だ)すっすよ」
「うん、ガブ。ここからが長いんですよね」
「辛かったら、途中で抜くっすよ?」
「ううん、このオオカミの射精、私、好きです。
ガブのおちんちんががお腹の中でずっと踊っていて、嬉しい気持ちがずっと続くんですよ」
「そんな風に言われると、おいら、幸せでやんすよ……」
ブルブルッと震えて、ガブが射精を始める。お腹の中に流れ込む液体のあたたかさとその脈動
が伝える力強い響きに、メイは体を委ねた。
────
ピザを焼くときのショベルのような道具で、ケーキの生地を窯の中へ入れるガブの手つきを
メイは見つめている。
体の大きいガブはやっぱり頼りになりますね。
「ねえガブ、知ってますか? このケーキの生地、カシの木の幹に見立ててあるんですよ」
「カシの木っすか」
「そう。それでね、北欧には
『カシの木を暖炉で燃やすと一年間無病息災で暮らせる』
って言い伝えがあるんです。クリスマスにこのケーキを焼くってことは……」
「その言い伝えにあやかれるってことっすね」
「ガブ……、ずっと元気でいようね」
「もちろんっすよ」
二匹は、窯の中でおき火に炙られ始めたケーキの生地を覗き込み、顔を見合わせて笑った。
熱くなるのを待っていた時間は長いけれど、窯の火がケーキを焼き上げるのは早い。
出来上がった生地にクリームを塗り、甘く煮た栗やアーモンドを飾りつけると、ホワイトと
ココア、二本のカシの木のケーキが出来上がった。メイは籐(とう)の編みかごにケーキを納め、
紅茶の準備を始める。
「ねえ、ガブ。ガブもトナカイのおばあちゃんに会いに行きません?」
メイはいつも突然、思いもよらぬ提案をする。
「ええっ? ダメっすよ。おいら、肉食っす。おばあちゃん、もうかなりのお年なんっすよね?
驚いてポックリ逝ってしまうかもしれないっす」
「おばあちゃん、色々経験してきたからもうちょっとやそっとのことじゃ驚かないって
言ってましたよ?」
「仮においらを見て驚かなかったとしても、オオカミとヤギが仲良く暮らしてるなんてこと、
理解してもらえるわけないっすよ」
「どうしても?」
「行けないっすよ」
「そうですか……うん、私たちの事情も……複雑ですもんね」
メイは残念そうに、手にしていた紅茶のカップを一つ、棚に戻した。
「ケーキはちょっと食べたいっすけど」
「これは、肉食のガブ向けじゃないですよ」
指をくわえて羨ましそうにケーキを見るガブの頬に、さっとキスをしてメイは言う。
「帰ったら、ガブにもプレゼントあげますよ」
「えっ? ほんとうっすか!」
ガブの尻尾が嬉しさに、大きくパタパタと振られる。メイはおいらへのプレゼントのこと、
忘れてたわけじゃなかったんすね。それに、メイがキスをしてくれたのって、初めてっす。
185 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:56:58 ID:ZMOiktIe
陶器のポットに紅茶を注いだメイは、二つのカップと一緒にそれを編みかごに入れると、
取っ手をくわえて四つ足で立った。
「こぼしちゃダメっすよ」
メイの手つきを見ていて、いつものそそっかしさを連想したガブが言う。
「うん、分かってますよーう」
尻尾を上げてバランスを取りながら歩くメイのお尻の穴がキュッと締まるのが見える。あそこ
に力を入れてしっかりと閉じたんだろう。確かにトナカイのおばあちゃんの前でおいらたちの愛
の証が垂れ出たらまずいっすが、そんな意味で言ったんじゃないのに。でも、何だかメイらしく
ていいっすね。
ドアを開けるメイの後姿を見送ったあと、ガブはちょっと心配になる。
ヤギのあそこはオオカミの大量の精液を溜め込んでおけないのだから、メイがお尻を振って歩
いてるうちに全部流れ出してしまうだろう。途中で気付いて、雪か何かであそこをきれいにして
からトナカイのおばあちゃんに会うようにすればいいのだけど。
まあ、それほど大したことではないっすよね。
ガブは、メイがあの可愛いお尻を精液でベチョベチョにして老トナカイに驚かれる様子を想像
し、ちょっぴり可笑しくなった。
────
「んー、生の小麦粉はおいしくないっす……」
ガブは、調理器具を舐めてきれいにしながらメイの帰りを待つ。
トナカイさんとの近所付き合いかあ。
やっぱメイは草食動物っすからね。それにヤギもトナカイも大勢で群を作る動物だし、
おいら以外に話し相手が居るってのは大事なことっす。
でもやっぱり、そう考えると、メイの体をおいら……
オオカミのおちんちんに合うようにしてしまうのはいけないことっすね。
このクリスマスの夜の交尾は嬉しかったっすが、あんな激しいのはこれっきりっす。
満月の夜の、温泉での交尾も今後は止め……ん……止められねえっすが、
回数を減らしていった方がいいっすね。
(それにしても、メイ、遅いっす)
ガブは大きくあくびをする。
(ゆっくりケーキを食べて、ちょこっとお話をして? ちょこっとじゃなさそうっす。
……うーん、今日はケーキ作りで楽しかったっすから、
おいらとの夜のおしゃべりの時間が減ってもいいんすけどね、別に)
待たされることで、気持ちに少しやっかみが入ってくる。
こんなことじゃいけないっす、メイが楽しんできてくれることをおいらは喜ばないと。
そう思ってガブは首をブルブルと振った。
ガタンと音がして、木のドアが開く。メイがブルブルッと雪を払い、ゆっくりとした足取りで
中へ入ってくる。
あれ? 編みかごと食器は、置いてきたんっすか? 何だか、様子が変だ。
ドアも開けっ放しのまま、メイはガブに進み寄る。
「ガブ……」
「メイ、お帰りっす。遅かったっすね。ドアはきちんと閉め……」
「ガブっ!」
メイは帰りを迎えたガブに、押し倒すような勢いで抱きついた。
「メ、メイっ!?」
外の空気で冷やされたメイの毛皮を受け止めながら、ガブは思った。
メイが、初めておいらに抱きついてくれた……。
しかし、喜んでいるわけにはいかなかった。うつむいているメイの背中をそっと抱きしめると、
メイの体は小さく震えていた。もちろん、寒いからじゃなかった。
「おばあちゃんに、ケーキは食べてもらえやしたか?」
ガブが優しく聞くと、メイはただ小さく頷いた。
そのメイの様子から、何が起こったかをガブは悟る。
186 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:58:18 ID:ZMOiktIe
「メイ……、トナカイのおばあちゃん……亡くなったんすね」
メイはそれには答えずに、涙をこらえているように小刻みに震えるばかりだ。
突風が、刺すような冷たい外気と粉雪を洞窟の中に運んだかと思うと、入り口のドアが風に
あおられて大きな音を立てて閉まった。
それが合図だったかのように、メイは話し始める。
「トナカイのおばあちゃんと……、ケーキを一緒に食べて、お茶を飲んで、
ゆっくりお話をしていたんです。
トナカイさんの故郷のこと、どうしてみどりの森に来たかってこと、ここでの暮らしのこと……、
話し終わって、疲れたからって横になって……、私は、トナカイさんがよく眠れるようにって、
いつもガブがしてくれるみたいに毛皮を舐めてあげてたんです。
そしたら……」
メイは言葉を詰まらせる。涙がポロポロとこぼれ落ちた。
「最後に言葉を交わして、それっきり、動かなくなって……、
私の目の前で、体がどんどん冷たくなっていったんです。
私……私っ!」
ガブはメイの頭をゆっくりと撫でる。
「大往生ってやつっすよ。トナカイのおばあちゃん、幸せな死に方だったと思うっすよ」
「うん、ガブ。わかってます」
「だったら、悲しまずに笑って送ってあげなきゃダメっすよ」
「違う、違うんですよ、ガブ!」
メイは涙で潤んだ目でガブを見上げる。
「おばあちゃん、最後に言ってたんです。
『ケーキ、本当においしかった。作ったひとの優しさがいっぱい詰まった味だった』って」
「うん、メイは優しいっすから」
「違うんです! おばあちゃん、その次に……、
『あの、オオカミさんにもありがとうって伝えて』って……」
ガブの胸に衝撃が走った。
「それは……」
「トナカイのおばあちゃん、知ってたんですよ!
ガブのこと。ガブが私と暮らしてるってこと。
全部、全部知ってたんです!」
ガブは頭を硬いもので殴られたような気がした。
そんなことって……。おいら、何であのときメイについて行かなかったんすか。
何で堂々とおいらとメイの関係を伝えようとしなかったんすか。
何で……トナカイさんの最期を看取ってあげられなかったんすか……。
「メイ、おいら……」
自分が許せなかった。メイと二人で会いに行ってたら、もっとトナカイのおばあちゃんを
嬉しい気持ちにさせてあげられたのに。でも、もう二度とそんな機会はない。
できたはずのことをしなくて後悔する、そんなことは二度とすまいとガブは誓う。
「ごめんっす。おいらがメイを悲しませてしまったんすね」
「そんなつもりじゃないんです、ガブ。ただ……、悲しいんですよ……」
小さくて優しいメイの体が、悲しみに震えている。その震えは、ガブが強く抱きしめても止ま
らない。メイにとっては、物心ついてから知り合いの死に立ち会うのは初めてのことなんだろう
とガブは気付いた。
どうやったら、メイのこの悲しみを打ち消してあげることができるだろう?
その答えは、メイ自身が口にした。
「ねえガブ、このまま……もう一度交尾してもらえますか?」
「メイ……」
「おばあちゃん、言ってたんです、
『あのオオカミさんと幸せになりなさい』って……」
187 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:59:00 ID:ZMOiktIe
わかったでやんす。
しばらく考えていたが、ガブはそのメイの願いを聞き入れることにした。
メイの体を作り変えてしまわないように、と思った矢先の行為だけど、それがメイの幸せで
あれば、メイの悲しみを流し去ってあげられるのならば、おいらはしてあげるっす。
もう後悔はしないと決めたのだから。
「ダメですか? ……ほら、ガブ、わがまま券……」
そんなもの要らないっす。メイ、悲しいこと、忘れさせてあげるっす。
ガブはメイを抱きかかえたまま床に横になる。お互いが向き合った姿勢で、ガブはメイの片足
を掴んでゆっくりと持ち上げた。
ガブは指でメイのあそこの具合を確かめる。そこが潤ってなければ、発情していないメイを傷
つけてしまう。
またクリームを使うっすか? おいらが頑張って先走り汁をいっぱい出すべきっすか?
ゆっくりと肉球でメイの性器の周辺を撫でたガブはその感触に驚く。
そこはまだ、さっきガブが出した精液をいっぱいに湛えていて、しっとりとした入り口に肉球
を当てると、それを優しく迎え入れ、液体をこぼさないように隙間なく指を包み込む。周囲にも
漏れ出した形跡はなかった。メイ、一滴もこぼさなかったんすね。ガブはメイに対する愛しさを
募らせると同時に、不安も覚えた。オオカミの吐き出した大量の精液を留めておけるということ
は、メイのここが、どんどんオオカミとの交尾に合うように働き始めてるということだ。
「ガブ?」
考え込んでいたガブはメイの声にハッとする。考えてる場合じゃない。今はメイの悲しみを癒
すことが先決なのだ。
「今、挿入(い)れるっすよ、メイ」
「うん……」
横になったまま、ガブはメイの体を引き寄せ、メイの中にペニスを優しく差し込んでいった。
メイの体温で温められた精液が少しずつ漏れ出す。無理な体勢だけど、これなら温泉のときと
同様に腰を強く振ってしまう心配がない。
向かい合ってする交尾では互いの顔がすぐそばにあって、メイの小さな吐息と、後ろからして
いたときには聞こえなかった、ペニスが少しずつ押し込まれるたびに起こる「あ……あ……」と
いう喘ぎ声の可愛さに、ガブはドキドキする。
小さな腰の動きを何度も繰り返した後、ガブのペニスはメイの中にしっかりと挿し込まれていた。
互いの心臓の音が深く体の中に響き渡る。
ガブは動きを止めて、またペニスの収まり具合を確かめていた。
やっぱり、メイの体、おいらのおちんちんに馴染んでるっす。さっきの交尾のときよりも……。
「メイ……」
これが終わったらしばらくはメイと交尾できないっすから。
おいら、そうしようと思ってるっすから。
さっきよりずっと、思いっきり気持ちよくなってもらいたいっす。
そして、悲しいことみんな忘れるっすよ……。
そう伝えようとしたガブの声を遮るようにしてメイが言った。
「ねえガブ、これから毎日……交尾してもらえますか?」
その言葉に、ガブは驚いてメイの瞳を覗き込む。
「えっ? そんなことをしたら、メイの体は……」
目尻に溜まった涙を押し出すように、目をキュッと細めてメイは笑った。
「私、一日でも早くガブとぴったりの体に、なりたいんです」
メイを抱きしめるガブの手に力がこもる。
心臓がドキドキして、息もいっそう荒くなってくる。
信じられない。
ほんとうに、いいんでやんすか?
ヤギのあんたが、おいらみたいなオオカミと、あそこの形がぴったりになるなんて……。
「いいんですよ、ガブ」
メイはガブの心を見透かしたようににっこりと笑う。
188 :
カシの木:2006/12/31(日) 23:59:44 ID:ZMOiktIe
ガブは驚いた。さっきにも聞いたその言葉。まさかあのときも……、メイはそのつもりで……?
「メイ……、お昼にも同じこと言ってたっすね……」
「ガブの考えそうなことくらいわかりますよ」
メイはまたクスッと笑う。
メイが今日、おいらを交尾に誘ったわけがやっとわかったっす。
温泉に行かなくても、おいらといつでも交尾できるってこと、証明したかったんすね。
ほんとに、いいんっすね。おいらで……いいんっすね。
そして、いつものメイに戻ってよかった。メイ、もう悲しくないっすね?
「この交尾はきっと……、あのトナカイのおばあちゃんがくれた、
おいらたちへのクリスマスプレゼントっすね」
「うん……ガブ」
ガブは、自分のペニスがいつもより大きくなって遠慮なくメイの体を押し広げていくような気
がした。
「ガブ……、気付いてますか?
私、さっき……ガブと出会って初めて、自分から抱きついたんですよ」
「メイ……」
ガブはまた驚かされる。メイもそのことを気にしてくれていたんだ。
「ずっと、ガブと触れ合えるようになろうって思ってた。
こんな形で実現してしまって……ごめんね、ガブ」
「謝ることないっすよ」
「私、ずっと考えていたんです。
オオカミに……、ガブにふさわしい体になりたいなあって。
だって、ずっと一緒に暮らしていくんですよ。
一緒に散歩して、同じところにおしっこをしたり……、
抱き合って、毛皮を整え合って、嬉しかったら尻尾を振ったり……。
だから、あそこの形もね……同じになりたい。
食べ物は……さすがに無理ですけど」
「メイはそれでもヤギっすから」
「うん……ヤギのメイとして、ガブに合った生き方をしたい。
私たちにしかできない愛し方をして、
私にしかできない愛され方をしようって……」
「じゃあ、おいら、この先ずっと、メイのわがままを聞いてあげるっす」
メイの背中に回した手の中で、ガブは残った二枚の「わがまま券」をクシャクシャにする。
そして、ガブはその大きな口を、そっとメイの可愛い口に重ねた。
好きっす、メイ。愛してるっす。
下腹部からゾクゾクするような感覚が湧き上がって来て、全身が射精の快感に備えて震える。
もう、オオカミがヤギの中に精を流し込むことに、了解を取る必要はなかった。
(おいら、メイの中に好きなだけ射精(だ)すっすよ。
この先、何度も……何百回と……何千回と……メイを愛し続けるっす)
メイの体の温かさと、断続的に与えられる優しい締め付けを感じながら、ガブはゆっくりと腰
を振り始めた。
激しくなっていく二匹の吐息と、喜びの声を、
ゆっくり降り積もるクリスマスの雪が静かに包み込んでいた。
おわり
P.S. とりあえず、メリークリスマス(遅ぇよ)
189 :
175:2007/01/01(月) 00:02:09 ID:G/jBFXeS
そして、あけましておめでとうございますw
今年もあらよるで盛り上がりましょう
……あなたが新年のネ申か?
なんと甘美な……(*´ii`*)
ラブラブな絡み最高ですた。
年明け早々にいいもの読めて幸先よさげー
激しく萌えた。トナカイが召されたあたりは泣いた…
192 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 12:56:41 ID:PW4RxnUO
すごくいい!!!ヤバい!!泣けてくるーーー!メチャクチャ感動しましたー。ありがとうございます。そしてみなさん、あけましておめでとうございます。
絵師さんがこの場面を描いてくれたら凄いことになる
>>175さん
ウルッときてしまいましたよ
すごく悲しいときって、やっぱり好きな人に甘えたくなるよね
|∀・).。oO(次、いっていい?
いっていいよ!
先いっていい?
198 :
195:2007/01/07(日) 19:49:27 ID:H1EYD7J0
>>197 どうぞ、どうぞ。願ってもないことです。
実はまだ執筆途中でしたw
199 :
197:2007/01/07(日) 20:01:36 ID:wAQ+igfO
ちょいと書き直しが入ったので後ほど
200 :
197:2007/01/07(日) 22:38:01 ID:wAQ+igfO
どこかで見た文章とか言うのはおいといて(笑)
「みどりの森で出会ったヤギとオオカミ」いきますw
いつからだろう?
それまでずっと肉食獣の居なかったみどりの森にオオカミが現れるようになったのは。
このオオカミが来た頃は、皆驚きとまどい恐怖した。
しかし、このオオカミ。誰かを襲うこともせずただふらふらと森の中をさまよってはぼんやりとすごすだけだった。そんなことが続いていると、いつしか皆このオオカミを警戒することもなくなり、何事もなかったかのように元の森に戻っていった。
その日も、オオカミはふらふらと森の中をさまよい歩き、苔のむした一つの大きな岩に腰を下ろすとため息をついて、うなだれたままぼんやりと過ごしていた。
「・・・メイ・・・。会いたいっすよ・・・」
オオカミがうつろな視線を森の中へ移すと、視界の端に白い何かが飛び込んでくる。
その瞬間オオカミの胸が高鳴った。
「まさか・・・そんな・・・いや、でも・・・」
ヤギだ、白いヤギ。どう見てもあのヤギにしか見えない。
201 :
197:2007/01/07(日) 22:38:46 ID:wAQ+igfO
オオカミはヤギを捜してこの森にやってきていた。
この森に来る前、オオカミは傷だらけで何処ともしれぬ場所にいた。
どうしてそこにいるのか、どうして傷だらけなのか判らず・・・。
記憶の糸をたどっていく。
「誰かに会わなければいけない」
という思いと、ヤギが大好物だという事だけ思い出す。
「そうだ、ヤギが食べたい。脂ののってうまそうなヤギが・・・」
そんな思いでヤギが居るというこの森にやってきていた。
でも、今は違う。
メイというヤギに会いたい。
メイに会いたい。ただその思いだけでこの森をさまよっていた。
今目の前にいるあの白い影は・・・ヤギ。
それも、あのシルエットは・・・。
「メイ!」
思わず声をかけてしまったオオカミだったが、頭を振る。
「・・・いやいや・・・メイは・・・」
202 :
197:2007/01/07(日) 22:39:30 ID:wAQ+igfO
声をかけられた白いヤギはオオカミを振り返るとゆっくりと近づいてきた。
「え、まさか本当にメイ?」
だんだんと近づいてくるヤギは、何処をどう見てもメイにしか見えない。
オオカミの胸に熱い物がこみ上げてくる。
ヤギはオオカミすぐそばまで近づくと、首をかしげた。
「あの、どこかで会いました?」
その言葉を聞いたオオカミは、高ぶっていた気持ちがすっと引いていくのを感じる。
「そうっすよね。メイなわけないっすよね・・・」
オオカミがそうつぶやくとヤギが答えた。
「たしかにわたしの名前はメイですけど、どこかで会いましたか?」
その言葉にオオカミは目をシロクロさせる。
姿形がメイそっくりというだけじゃなく名前まで同じなんて・・・
「いや、ヤギ違いでやんす。それより、オイラが怖くないでやんすか?」
「え、どうしてですか?」
「いや、だってオイラ・・・オオカミっすよ?」
「オオカミ?」
どうやらこのメイは、オオカミを知らないみたいだ。
「オオカミって言ったら、ヤギを襲ってくっちまうっすよ。聞いたことないでやんすか?」
「へぇ。でも、あなたはわたしを襲ったりしてないじゃないですか。だから怖いなんて思わないですよ」
そうっすよね、オオカミを知らないんじゃ怖がる理由なんてありやせんよね。
「そ、そうっすね。オイラあんたを襲ったりしてないっすよね。へへへ」
「ふふふ、へんな人ですね」
わらった顔も仕草も、なにもかもメイそっくりだ。
「あ、そういえばあなたの名前。まだ聞いてませんでしたね」
「そういえばそうっすね。オイラ、ガブっていいやす」
「へぇ。強そうな名前ですね」
あの時と同じ台詞・・・。ガブは昔のことを思い出して思わず涙が出そうになる。
まるで本物のメイが帰ってきたみたいだ。
「ねぇ、ガブさん」
「ガブでいいっすよ」
「それじゃあ、ガブ。よかったらこの森の案内をお願いできますか?わたし、この森初めてで」
「あ、実はオイラもあまり詳しくなくて・・・それでもよければ案内しやすよ」
ガブは、自分がこの森について何も知らないのに気がついた。今までメイのことばかり考えて、たださまようだけだった。
「そうですか。だったら一緒にこの森を探検してみませんか?」
ヤギの言葉がガブの心に響き渡る。そして、どことなく心地よい気持ちになる。
「いいっすね」
203 :
197:2007/01/07(日) 22:40:21 ID:wAQ+igfO
二匹は連れだって歩き出す。
今までこの森は、ガブにとって暗く寂しい森でしかなかった。
でも、今は違う。ヤギと一緒に居るだけで、今まで見えなかった草花が見える。ただ咽をしめらすだけだった小川は心を潤し。足下の小石までキラキラと輝いて見えた。
いつしか二匹は、昔からの友達の様に戯れ、森の中の小さな野原に並んで寝そべった。
ガブは隣に寝そべるヤギをじっと見つめると、懐かしさと愛おしさで無意識のうちにヤギを包み込んでいた。
あの時確かにキミドリが原でメイと再会した。でもそれは・・・
誰かに会うために、必死で生き抜いてこの森にやってきたオオカミ。
でも、森に着いたときにはもう頭の中は「大好物のヤギ」のことでいっぱいだった。
だからあの時も、自分に駆け寄ってくるヤギのおかしな行動に気づくこともなく・・・。
すごくうまそうなヤギだった。いつもならすぐに食らいついているはずだった。
でも、何かが引っかかって食らいつけなかった。
「そうだ、今夜は満月だ。月見の肴にちょうどいいや。へへへ」
とりあえずオオカミは、近くの穴蔵にヤギを引きずっていく。
穴蔵で目覚めたヤギは、必死に奇妙な命乞いをしてきた。
エサが命乞いをするのはいつものことだ。
その夜、泣いて抵抗するヤギを月のよく見える丘に引きずり出して押さえ込んだ。
「うまそうなヤギだ。こんなにうまそうなヤギは久しぶりだぜ」
まだ、必死になって命乞いをするヤギを、いつもならとどめを刺してから頂くところを、引きずり倒してうまそうな腹を月明かりの元にさらけ出させた。
ガブリ!
204 :
197:2007/01/07(日) 22:41:50 ID:wAQ+igfO
柔らかな山羊の腹に牙を沈める。
濃厚な山羊の香りと、うまみが、じゅわーっと口の中にひろがった。
これだ、俺の求めていたものはこの懐かしい味。
久々のヤギの肉はうまかった。
ゆっくりと味わいながら堪能する。
そして、綺麗に昇った月を見上げた。
「それにしても今夜はきれいな月だぜ。うまい肉にもありつけたし、今夜は最高の
夜に違いねえ・・・最高の夜に・・・今夜は・・・最高の・・・」
ふと、なにか大切な何かを忘れているような・・・。
「今夜は最高の夜に違いないっす」
「また今度、一緒に月を見に行きましょう」
「約束でやんすよ」
約束・・・
・・・そう、誰かとこの月を見る約束をしていたような・・・。
ふと、顔をおろすと息も絶え絶えで死線をさまようヤギの姿が目に入る。
「・・・メ・・・イ・・・」
205 :
197:2007/01/07(日) 22:43:48 ID:wAQ+igfO
「メイ!メイ!!」
その言葉を口に出したとたん。今まで広がっていた濃厚なうまみが、一気にむせかえるような血の味に変わり、胃が拒絶を起こして食べた肉をはき出しそうになる。
「あ・・・を・・・うぶっ。メ・・・」
思った言葉が口に出ない、代わりに出るのは、言葉にならない奇声と嗚咽。
ずっと捜していたのは、ヤギじゃなかった・・・。
ずっと捜していたのは、友達だった・・・。
ずっと捜していたのは、大切なメイ。
見つけた、見つけたはずなのに・・・。
「メイ!メイ!あああ、オイラ・・・オイラ・・・ああ・・・メイ。うっううっ」
「・・・ガ・・・ブ・・・?」
消え入りそうな力ない言葉をヤギがつぶやく。
「メイ!オイラっす、ガブっすよ。オイラ、ガブっすよ」
ガブに抱えられたヤギが力なく手を伸ばす。
「よかった・・・ガブ。ずっとあなたを待っていたんですよ・・・」
なにも言えなくなったガブは、ただメイの手を握るしかなかった。
「ほら、約束していた月・・・一緒に観れましたね」
「そんな・・・オイラ、こんな形でアンタと月を見たかったんじゃないっす」
「ガブ、悲しい顔をしないで下さい。私はヤギで、あなたはオオカミ。ただそれだけですよ」
「メイ、死なないでくれっす。オイラを置いていかないでくれっす」
「ガブ・・・あなたは一人になるんじゃない。私はガブの中で生き続けますよ。だから・・・ね」
「ああ・・・オイラ・・・」
206 :
197:2007/01/07(日) 22:44:54 ID:wAQ+igfO
「・・・ふふ。残さず食べてくださいね。そして私の代わりにずっと生きて・・・」
ガブは、じっと黙ったままメイを抱きしめた。
ガブの腕の中でメイはだんだんと冷たくなっていく。
オイラ、メイに何もしてやれなかったっす。
ずっと辛い思いをさせてすまなかったっす。
メイは、みどりの森に来てよかったでやんすか?
こんな再会でも、よかったでやんすか?
・・・メイとこんな風に別れるなんて・・・
「どうしました?」
さっき知り合ったばかりのメイが、ガブの顔をのぞき込んで声をかける。
「いえ、ちょっくら昔のことを思い出してしまいやして」
「大丈夫ですか?ほら、涙が・・・」
さっき知り合ったばかりのメイが、ガブの涙を優しくぬぐってくれる。
本当にさっき知り合ったばかりのメイなんだろうか?
目の前にいるメイは、本当はあの時のメイなんじゃ?
ガブは、ぱっとその腕をつかむとそのままメイを押さえ込んだ。
重なり合う二匹、じっと黙ったままヤギを見つめるオオカミ。
端から見れば、このままガブがヤギに食らいついてもおかしくない体勢だった。
それでも、ヤギは驚く様子もなくただじっと目をつむっていた。
すぐそこでヤギの息づかいが感じられる。
心臓も呼吸もゆっくりと落ち着いた感じだった。
「アンタ食われちまうっすよ?逃げないんすか?」
ヤギはじっと目をつむったままぴくりとも動かない。
あの時のメイなら、オイラの知っているメイなら・・・。
「もしアンタがオイラの知ってるメイじゃないのなら、逃げるなら今のうちっすよ」
それでもヤギは動かない。
207 :
197:2007/01/07(日) 22:46:20 ID:wAQ+igfO
ガブは、固く閉じられたヤギの口に唇を重ねた。
ヤギは驚き目を開く。
「メイ、アンタが本当のメイなら、オイラの気持ち判るでやんすよね」
その言葉にヤギの目が潤む。そして、そっと目を閉じた。
「メイ」
オオカミは再びヤギの口に唇を重ねる。ヤギもそれに答えるように、お互いを確かめ合うかのように唇を重ね合った。
「メイ!やっぱりメイなんすね」
おもわずメイを抱き上げる。
「ごめんガブ。だましたりして」
メイは、はにかむように笑い上目遣いでガブを見つめた。
「いいっすよ、オイラ、メイに会えただけで嬉しいっすよ」
ガブは、メイを確かめるように抱きしめる。
ぬくもり、肌触り、この感触。
何もかもがあの時のメイのままだ。
「オイラを迎えに来たでやんすか?」
迎えに来たのなら、やっとメイと一緒になれる。そう思った。
「違いますよ。いつもぼんやりしてるガブのことが気になって、だからこうして・・・」
「オイラも、会いたかったっすよ。ずっとずっと会いたかったっすよ」
幽霊?
耳にしたことはあったが、どの話もおぼろげで恐ろしい物のはずなのに。
今ここにいる幽霊は、メイの細かい息づかいまで感じられるほど鮮明で、とても幽霊とは思えない。まるでメイが生き返ったかのようだった。
208 :
197:2007/01/07(日) 22:46:57 ID:wAQ+igfO
「メイ。オイラ達いつまでこうしていられるでやんすか?」
その質問にメイはすぐには答えず、ただじっとガブを見つめるだけだった。
しばらくの沈黙のあと、ようやくメイが口を開く。
「今夜、あの月見の丘に月が昇りきるまでです」
ガブの脳裏にあの瞬間が思い出される。
「オイラがメイをくっちまったあの時までっすか」
「そうですね」
「ねえ、メイ。アンタ、オイラのこと恨んだりしないんでやんすか?」
「ふふふ、わたしがガブのこと恨んだりするわけ無いじゃないですか。それよりも、最後にわたしのことを思い出してくれたことが何より嬉しかった。ただのオオカミじゃない、ガブに戻ってくれた。それだけでいいんです」
「メイ・・・」
それから二匹は、抱き合ったまま思い出話にふける。
できるならずっとこのまま一緒に居たい。
もう二度と、離ればなれになりたくない。
あの丘に月がずっと昇らなければいいのに。
やがて日は傾き、別れの時間が近づいていた。
二匹は、あの月見の丘にやってくる。
「もう、いっちまうでやんすね」
「ええ」
「次は、いつ会えるでやんすか?」
「そうですね。来年かな?」
209 :
197:2007/01/07(日) 22:48:07 ID:wAQ+igfO
その日の夜は満月だった。
あの時見上げた月が昇り始める。
どうしてあの時、もっと早くに気づけなかったんだろう?
もう少し早く思い出していればこんな事にはならなかった。
あの時の自分が恨めしい。
「また、一緒に月が見れましたね」
「そうっすね」
「また来年、一緒に月を見ましょうね」
「もちろんっす」
「今日はガブに会えてよかった。ありがとう」
「オイラの方こそ、メイに会えてよかったっす・・・」
ガブの胸に、いろいろな思いがこみ上げてくる。
来年なんて待っていられない、ずっとメイと一緒に暮らしたい。
ずっとずっと、ずっと一緒に・・・。
「メイ、オイラも一緒に・・・」
そう言いかけたときメイが言葉を遮る。
「駄目です」
いつもと違うメイの強い口調にガブは驚いた。
「わたしは、ガブにずっと生きていて欲しい。わたしの分まで生きていて欲しいんです」
「・・・。オイラにはあまりにも残酷でやんすよ」
「わたしだって、ガブと暮らしたい。ずっとガブと一緒に暮らしたい。ガブの辛そうな顔なんて見たくなかった・・・」
メイは目をつむって空を仰ぐ。
「生きていれば、新しい出会いがある。その時、きっと幸せがやってくる。だから・・・ね?」
そういってガブに微笑みかける。
「メイ・・・」
210 :
197:2007/01/07(日) 22:48:46 ID:wAQ+igfO
ガブは衝動的にメイを抱きしめ、倒れ込んだ。
「メイ、オイラ・・・オイラ、アンタのことを・・・」
「ガブ・・・」
昼間あれだけ落ち着きを見せていたメイの鼓動が高鳴る。
「オイラの気持ち、受け入れてくれやすか?」
メイはしばらく目をつむったまま黙っていた。
「ええ」
そう答えると、上目遣いにガブを見つめ頬を赤く染める。
そんなメイの体をガブの手が優しくなぞり、やがて桜色に染まったメイをガブの手がやさしくなで始める。
「変ですよね。今まで何度もこういう機会があったのに今頃」
「そうっすね。でも、今だからこういう気持ちになれたのかもしれないっす」
「そうですか・・・そうですよね。お互いオオカミとヤギだし、あっ」
「耳だけじゃなく、ここもよわいっすか?」
「ふふふ、ガブったら。あっ、もう、やめてくださいよ」
二匹はしばらくの間戯れる。
「そろそろいいっすか」
メイがうなずくとガブは自分の思いをメイに差し出した。メイはそれをそっと受け入れ優しく包み込む。
メイの思いも暖かく、優しく、心地よかった。
お互いに熱い口づけを交わすと、ガブはゆっくりとメイをゆらしはじめる。
静かな夜に二匹の荒く熱い息づかいと、水音がかすかに響き渡る。
ガブの目の前に、今まで見たことのない表情のメイが居る。メイの目の前にも今まで見せたことのない表情のガブが居る。
互いに抱きしめあい、お互いの思いは少しずつ溶け出し混ざり合っていった。
211 :
197:2007/01/07(日) 22:49:23 ID:wAQ+igfO
心地よい春の夜風が、丘の上に寝そべるオオカミとヤギをなでる。
どれだけの時が過ぎただろう?
いつの間にか満月は二匹の頭上まで昇っていた。
「そろそろ時間ですね。そうだガブ。ちゃんとたくさん食べて、元気に生きてくださいね。それが生きている印なんですから」
そういってにっこりほほえみかけるメイの姿が、キラキラと輝きだす。
ガブは慌ててメイを抱き寄せようとするが、ガブの手はメイの体をすり抜けるだけだった。
「・・・わかったっす。また来年、メイと会うためにしっかりと生きるでやんす。今度会ったときは、メイの喜びそうな場所も見つけておくでやんすよ」
「楽しみにしてますね」
「ああ、楽しみにしててくれでやんす」
「それじゃ、元気でね」
「ああ、さよならでやんす」
月明かりに照らされて白く輝くメイの姿が、ぼんやりと淡く消えてなくなった空間を、ガブはいつまでも見つめ続ける。
「メイ・・・」
そよそよと草花を揺らしていた風が、しばらくガブの周りを舞うと花びらを巻き上げ空高く昇っていった。
212 :
197:2007/01/07(日) 22:50:56 ID:wAQ+igfO
エロパロってホント難しいですね
もっと、もうちょっと熱い物にしたかったなぁ
G…J…
向こうのも好きですが、エロパロになっても
やっぱり切ないっすね…
元ネタありのエロバージョンってことっすか。元は知らないんだけど。
せっかくの再会に意地悪しちゃうメイに萌えw
来年と言わず、満月の度に会わせてあげたいと思いますた。
ここは本当にエロパロスレか?!
二次創作の神降臨スレの間違いじゃないか?
でもそれはそれで良いことだ!
GJ!!
元ネタはおもいっきり知ってる漏れ
でもエロバージョンもなかなか(・∀・)イイ!!ですね
GJでした
グハァ! やっぱ切ねぇ!
エロパロでもGJ!!
ちなみに元ネタは
>>75の下、
>>77の下2行参照、探せば見つかる
218 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/08(月) 03:58:09 ID:iX/TLGRt
お初です。
以下駄文をば・・・。
219 :
218:2007/01/08(月) 04:20:45 ID:iX/TLGRt
夜の帳(とばり)、静寂の中、二匹の獣が吐く呼吸の音が聞こえる。
時折漏れる声。
そして、規則的に、叩き込まれるように太ももが太ももを打つ音が激しく辺りに響きわたる。
ここは緑の森と呼ばれるところ。
音の主は、狼と白い山羊。
つまり、狼のガブと山羊の私ことメイ。
ここに来て、かれこれ一年が経った。
あの時は念願叶って単純に嬉しかったけれど、一年もあれば色々ある。
追われる身ではなくなったけれど、やっぱりガブと私はこの世でふたりきり。
他の動物達に理解されることはない。
220 :
218:2007/01/08(月) 04:43:20 ID:iX/TLGRt
狼のガブは、生きていく為には狩りをしなければならない。
森の動物達を気遣って遠出までしてはいても、血生臭さは隠し切れない。
私は私で、ガブといつも一緒にいるから、どうしてもガブの匂いが染み付いてしまっている。
逃避行中には有り得ない、追っ手の心配のない今だからこその行為。
こうしてガブと身体を重ね合わせることが多い今、尚更ガブの匂いが、私にいつまでもまとわり付いて消えなくなっているのかもしれない。
ガブと一緒だから寂しくはない。
だけど、やっぱり私達はふたりぼっち。
こうしてお互いの身体を求め合い確かめ合わないと、孤独の波に飲み込まれそうだ。
ふいに、ガブが力強く私を突き上げる。
こればかりは未だに慣れない。
どうしても私は声を張り上げてしまう。
耐えようとして蹄が地面の草を掻き毟る。
散らばった草の匂いが鼻に付く。
221 :
218:2007/01/08(月) 05:00:18 ID:iX/TLGRt
「メイ、辛いか?」
私は首を振って辛くないことをガブに伝える。
「我慢してねえで、ちゃんとどうして欲しいのか言えよ」
ああ、またガブは豹変している。
いつも、こんなことしている時には、ガブは記憶をなくした時みたいな口調に変わる。
最初、また記憶がどうにかなっちゃったんじゃないかって怖かった。
でも、今なら解る。
ガブが我を忘れて没頭している証。
そして、ことが終わって素に戻った時のギャップが可愛い。
「・・・メイ・・・よかったっすよ」
何回繰り返していても、照れ臭そうに頭を掻いて、頬を赤らめるガブが愛しい。
222 :
218:2007/01/08(月) 05:21:05 ID:iX/TLGRt
「私も、よかったですよ、ガブ」
そして、お礼のキス。
その瞬間を迎えたくて、私はガブの激しさを受け止める。
勿論、気持ち良さもある。
ガブの動きに揺さ振られ、その揺れ自体までもが心地好くて、それを充分に堪能したいから、私は目を閉じる。
意識を一点に集中させる。
同じリズムを刻み、ガブと私はつながっている。
体温が上がる。
ガブが加速する。
私の全身に鳥肌が立つ。
毛穴という毛穴から、何か放出されそうだ。
お腹の奥の空気の塊みたいなのが、一気に喉元目がけて駆け抜けるような感覚が走る。
いく!
「ガブぅ〜っ!」
「メイっ!」
動きが止まる二匹。
闇に包まれた沈黙。
お互いに脈動を感じ合っている。
緑の森で、たったふたりの私達。
これからも、ずっと・・・ずっと・・・。
223 :
218:2007/01/08(月) 05:36:32 ID:iX/TLGRt
「メイ・・・何を考えているんでやんすか?」
「ふふふ・・・相変わらずギャップが面白いなぁ〜って考えてましたよ」
「なっ!・・・そう言うメイだって・・・さっきの顔見せてやりたいっすよ。
とってもスケベな顔していたんでやんすから」
「そ・・・そんなことないですっ!」
こんな風に、戯れ合うのも楽しい。
「ねえ、メイ。
やっぱりオイラ達、離れている辛さに比べたら、他のことなんて取るに足らないどうでもいいこてっすよね?
だから、これからも、ずっと・・・ずっと・・・一緒でやんす」
そう、ガブと一緒にいられるのなら、私は幸せなんです。
御粗末m(__)m
224 :
218:2007/01/08(月) 05:42:23 ID:iX/TLGRt
嗚呼っ!・・・最後にやってもうた・・・orz
誤「どうでもいいこてっすよね?」
正「どうでもいいことっすよね?」
すみませんm(__)m
GJ
もえる
書き手さんが増えて嬉しい限り。
だけど、エロパロ板としては、メイの性別は作品の頭で明記することを
提案したい。どちらでも読めるのは上手いなあと思えても、
濡れ場を想像するのにはどうしても妨げになると想う。
あと、sageは「半角小文字で」お願い。
では、投下。
甘々続きなので、ちょっとハードエロ路線で。
ミイ×バリー メイは名前しか出ないけど♂
多少鬼畜で、陵辱?シーンありなので苦手な人はスルーで。
227 :
秘密の恋人:2007/01/09(火) 01:39:23 ID:Un/AYfhb
『秘密の恋人』
丘の稜線に沿って並ぶ五本の背の高い樹木──見慣れた風景、そして春を演出する色とりどり
の草花が目に映る。しかし、その目は虚ろで生気を失ったかのように、何も見てはいなかった。
地面がまるでひっくり返ったようにすぐそばにある。サワサワ山に住む、薄桃色の可愛い毛皮の
ヤギ──ミイは自分がどうして独りでソヨソヨ峠に来てしまったのかという問いを頭の中で繰り
返した。
六頭のオオカミが、ミイを取り巻いている。ミイはこの季節にソヨソヨ峠にしか咲かない小さ
な黄色い花を摘みに来ていた。そして、昨日あたりから続いている頭がボーッとするような感覚
に気を取られているうちに、忍び寄ったオオカミに襲われたのだった。
ミイの細い首は、背中に一筋の赤い毛が走ったオオカミ──バリーにがっしりと咥えられ、
地面に押し付けられている。目が霞み、牙の食い込んだ部分がキリキリと痛む。オオカミたちは
不気味な沈黙を守り、ミイの荒い息だけが周囲に響き渡っている。
凄惨なオオカミの食事の時間がいつまで経っても始まらないことに、ミイはじわじわと腸(は
らわた)を締め付けられるような恐怖を感じていた。
ガブとメイが去ってからもう半年が経った。
サワサワ山のヤギたちも、バクバク谷のオオカミたちも、以前と変わらぬ生活を取り戻していた。
まるで、あの事件が無かったかのように……。
ただ、オオカミたちの行動の中で一つだけ変わったことがあった。オオカミに襲われたヤギが
戻ってきて事実を伝えることはない。リスたちが流す噂でしかないのだが、克明に伝えられるそ
の出来事は、牝のヤギたちを恐怖に陥れた。
それは、バクバク谷のオオカミがあの事件以降、牝ヤギを捕らえてその肉を喰らう前に、狩り
のメンバー全員でその哀れな獲物を──輪姦──するようになったという話だった。
「それじゃ、いつも通り始めるか」
大きな前足でミイを押さえ付けながら、首に差し込んだ牙を離したバリーが、静かに宣告する。
ミイのぼんやりした目に飛び込んできたのは、バリーの股間で大きく飛び出して揺れる、真っ赤
な槍のようなペニスだった。
(噂は……本当だったんだ)
ミイのぽっこりとしたお腹の中にある、牝の生殖のための大切な器官がシクシクと痛むような
気がした。いずれ訪れる死よりももっと屈辱的で恐ろしい仕打ちが与えられようとしていた。
「やめて、あたしまだ……」
「まだ、何だってんだ? 交尾の経験が無いってか?
死ぬ前に経験できてよかったじゃねえか」
バリーがにべもなく言う。目の前の獲物にオオカミが気を遣うはずなどない。ミイにとってそ
の言葉は何の救いにもならない。
「嫌ですっ! あたし、メイ以外の相手と交尾なんかしたくないっ!」
おかしな事を言うヤギだとバリーは思った。
おめえは今、相手をどうのと言える状況じゃねえんだぞ。どうせ言うのなら「オオカミなんか
に犯されたくない」だろう。今までこうやって殺してきたヤギどもは皆、そう言っていた。
(まぁ、そんなことはどうでもいい)
バリーは舌なめずりをする。他の五頭のオオカミも興奮を募らせ、呼吸が荒くなってくる。
いつしかそれはミイの喘ぎよりずっと激しくなっていった。
バリーたちはもう十分知っていた。ヤギの牝ってのは味もいいが、この少し小振りで窮屈な
性器がオオカミの牡にとって想像以上の快感をもたらす事を。
228 :
秘密の恋人:2007/01/09(火) 01:40:21 ID:Un/AYfhb
「ザク、ビッチ!」
「へい?」
「おめえらは、左右からこのヤギの乳首を嬲ってやれ。挟み撃ち作戦だ」
「それ、ちょっと違うんじゃないっすか?」
「出産後の牝ヤギだったら、柔らかい乳房で楽しめたんすけどねえ」
オオカミたちの中に、下卑た笑い声が起こる。
本来はオオカミとしても異常なこの行為に、ザクたちももう慣れっこになっているからこそ、
このような冗談も出てくる。ザク、ビッチ、ガリ、ゴリ、イチ、全員が哀れなヤギの中に精液を
吐き出す瞬間を想像して興奮し、飛び出した真っ赤なペニスを並べている。
「バリーさん、早くしてくださいよ。次が控えてやすんで」
順番を待つオオカミが二匹、一匹はバリーと交代してミイの首をしっかりと咥え、もう一匹が
耳に牙を食い込ませて無理矢理ミイを立たせる。
バリーの舌が、恐怖に縮こまったミイの性器に触れた。
「ああっ、嫌っ!」
ねっとりとしたオオカミの舌がミイの性器を撫で回すように、何度も往復する。時折り、力を
込められた舌の先がミイの媚肉に食い込み、粘膜を擦り上げる。ハァハァという荒い息と、ピチャ
ピチャという淫らな音が股間から響いてくる。その音に呼応するかのように、ミイは自分の呼吸
も急速に荒くなってきていることに気付いた。
「なんだあ? このヤギ、発情してやがるぜ」
確かに、ミイの性器は少し赤くなって膨らみ、発情の兆候を見せていた。昨日から時々頭が
ボーッとしていた理由が分かった。
(そうか、あたし、発情の時期が来ていたんだ…… だから、メイのことを思い出しちゃって、
メイの好きだった花をどうしても取って来なきゃって思ったんだ……)
摘んでいた途中でバリーたちに襲われて地面に散らばったその花を、ミイは手元に寄せる。
それをバリーは見逃さなかった。
「なんだその花は? ちょっとよこせ」
「だめ……あ、ああっ!」
小さな悲鳴がミイの口から漏れる。バリーがミイから奪った花をミイの性器に深く挿し込んだ
のだ。
「やめて……、その花、メイが好きだった花なんです。酷い事しないで……」
「酷い事って、おめえのここはそんなに穢れてんのかあ?」
バリーは構わずに、次々と花を挿し込んでいった。十輪ほどの小さな黄色い花がミイの性器を
飾った。
「ほ〜ら、綺麗になったじゃねえか」
「お願い、お花、返してください……」
バリーは怪訝な顔をする。これから犯されて食われるおめえに花のことなんか関係ねえのにな。
バリーはミイの性器から花を抜き取る。ミイのそこからは発情した牝が分泌する粘液が溢れ出
しており、ネットリとした液体が自然と花を束ねている。バリーはそれをミイの口元に持って
いった。
「そんなに大切な花なら、ずっと咥えてろ」
「んん……」
ミイは自分の性器から出た液体を舌に感じて一瞬躊躇したが、しっかりと花を咥え込んだ。
「大事な花なんだろ? ずっと花を落とさずに居られたら、逃がしてやってもいいぜ?」
「バリーさん!」
バリーの提案に、オオカミたちの不満の声が上がる。獲物を逃がすなんて冗談じゃない。
「まあ、花を落とすまで犯し続けるだけのことよ」
229 :
秘密の恋人:2007/01/09(火) 01:41:12 ID:Un/AYfhb
バリーの大きな体が、ミイに圧し掛かる。赤い槍の先端が、柔らかく膨らんだ肉を掻き分ける
ように擦り、入り口を探している。
「んふっ、ふっ!」
花を落とすまいとするミイの鼻から苦悶の息が漏れる。バリーの無慈悲なペニスの先端はしば
らくして入るべき所を探し当てた。それは、躊躇なく一気に刺し込まれる。
オオカミの激しい腰の動き。体が吹き飛ばされそうだった。しかし、首をしっかりと押さえつ
けらているため、その衝撃は全てミイの体の内側に叩きつけられる。
ヤギの牡の性器よりずっと大きくて長いオオカミのものが、ミイの内奥を擦り上げ、小さな膣
を無理矢理押し広げて突き刺さってくる。その先端はすぐに奥へ突き当たり、子宮を恐ろしい勢
いで押し上げてきた。
「ぐっ……、ふっ……」
口を大きく開いて悲鳴をあげることができないミイは、内臓を押し出されるような感覚と恐怖
にひたすらに耐えた。
(メイ、助けて……)
無駄とは知りつつも、想わずにはいられない。大好きだったメイのことを。
そのメイに捧げるはずだった自分の体の大事なところが、残忍なオオカミによって今にも穢さ
れようとしている。
気付けば、オオカミの腰の動きは止まっていた。奥まで差し込まれたオオカミのそれは体の中
で大きく膨らみ、ミイの小さな容器を押し広げ、限界まで満たしていた。
(ああ、そんな……ごめん、ごめんね……メイ……)
ミイを苛むのはオオカミの行為だけではない、繁殖力の旺盛なヤギの本能が、野生で生きる
動物の性がミイの体を情欲に駆り立てていた。強制された交尾であるのに、ミイは自分の体が熱
くなってオオカミを受け入れようとしていることに気付く。
(駄目……あたし……)
本能を拒絶しようと体を震わせるミイの耳元で、オオカミが嘲笑するかのように宣告する。
「出すぜ?」
バリーの牡の器官が、何度かミイの中でビクビクッと跳ねた。
(ああ……)
びゅるるっと、粘度のある液体が、ミイの無垢だった体に勢いよく流し込まれる。ミイは、
ヤギの子宮にオオカミの精液を受け入れたという取り返しのつかない証を刻み込まれてしまった。
ドクッドクッと吐き出される熱い液体が、牡のペニスでいっぱいに満たされたミイの中で行き
場を失い対流を起こすかのようにグルグルと流れる。それでも飽き足りないかのように、次々と
流し込まれる精液。止まらない……何度も繰り返されるオオカミの射精。溜まった精液がミイの
お腹を膨らませていく。ヤギの体がオオカミの精液で満たされていく……。
その陵辱行為は永遠に続くかのように思えた。
射精の余韻をじっくり楽しんだ後、バリーはミイの体から離れた。ずるっと音を立てて、まだ
ミイの中にあったときの大きさを残したままペニスが抜ける。
長い時間をかけて吐き出されたオオカミの驚くほど大量の精液がミイの股間からこぼれ落ち、
地面に滴る。ミイはそのおぞましい液体を全て自分の中から絞り出そうと必死にお尻を振った。
バリーはミイのあそこと太股が溢れ出てくる精液でベトベトになるのを眺めており、ミイが
それ以上は精液を振り払えないとあきらめてお尻を動かさなくなるまで待つと、ゆっくりと汚れ
た部分を舐めてきれいにしてやる。
そして、正面に回ると、ミイの顔を覗き込んで言った。
「ヤギ・・・どうだ? 感じたか?」
「んん・・・!?」
感じてないというと嘘になる。発情したヤギの体は、無条件に牡を受け入れてしまう。この
オオカミに犯されながら、自分の体は確実に反応していた。あそこの肉は、オオカミを喜ばせよ
うと無意識に動いていた。そして、全身にツーン、ツーンと疼くような快感があったのは間違い
ないのだ。ミイはその浅ましさ、恥ずかしさに顔を真っ赤にさせる。
でも、それはヤギ同士の交尾で得られる快感にはほど遠いものに違いないとミイは思う。ヤギ
の牡を相手にしたことはないし、おそらく二度とそういう機会は訪れないのだけど、そうであっ
て欲しいと願った。
涙が今になって溢れてきた。しかし、ミイの頬を伝う涙を見たとて、オオカミが慈悲の情を感
じることなどあるはずがない。
230 :
秘密の恋人:2007/01/09(火) 01:42:03 ID:Un/AYfhb
「正直に答えろ。まあ、ブチ込んでた俺には確信があるがなあ」
逆らってもさらに酷い目に遭わされるだけかもしれない。ミイは小さく首を縦に振る。
「やっぱりな。ヤギの牝ってのはどいつも同じだ。どんな種族のものであろうと、
牡の性器をブチ込まれるとそれだけで反応しちまうのよ」
クククと笑うオオカミ。その顔がミイに迫ってきた。ミイが咥えた花の様子を確かめている。
「落とさなかったな。・・・やっぱり死にたくねえか?」
ミイは今度はオオカミの言葉に答えることを拒んだ。
違う。
花を落とさなかったら殺さないなんて、オオカミがそんな約束を守るとは思えなかった。
これは、あたしのメイへの想い。だから、例えどんな目に遭わされようともこれを離すことは
ないんだと改めて心に誓う。絶対に、落とさないから。
決意を込めた眼差しを向けるミイを、バリーはしばらく黙って見つめていた。
その瞳の奥にある不思議な悲しみに満ちたような光。
それがミイがバリーに感じた最初の違和感だった。
ただ、その表情は、ミイが真意を確認しようとする間もなく消え去った。
「次は誰だ?」
ミイから視線を逸らしたバリーの口から、処刑の続行の合図が発せられる。
「ビッチ、いつも通り頼むぜ」
そう言って歩み出たのは、メンバーで一番体格のいいザクだった。
ビッチがミイの腹の下に潜り、体を支える。そうしないと、ザクの体重で小柄なヤギは潰れて
しまう。ミイはその意味を悟って戦慄した。背後から迫る恐ろしい質量の気配……。ミイに覆い
被さったザクの重さはバリーの倍以上もあるようだった。そして、無理矢理ミイの大事な部分を
割り裂いてくる無慈悲な熱い槍もまた、バリーのものより太くて長い。それがまた激しい腰の動
きで潜り込んでくる。
膨らみ切ったザクのペニスは、ミイの中をいっぱいに満たすだけでなく、膣の肉をゴムのよう
に引き伸ばしていた。ミイの丸いお腹が無惨にもさらに膨らんだように見えて、他のオオカミた
ちが「相変わらずザクのペニスはでかいな」と感心する。
(だめ……動かさないで……)
背中でもぞもぞとザクが動く度に、膣の内壁が引き攣れる痛みが走る。次の言葉に、オオカミ
がそうやってわざとミイを嬲っているのだと気付く。
「こうやって楽しむのもいいが、俺はもっといいやり方を思いついたんだ」
「ザク、何だそりゃ?」
「牝のヤギはじっとしててもここがヒクヒク動いてやがるが……まあ見てろ」
ザクはミイのお腹の下のビッチを退かせ、さらにガリとゴリに近くの草むらからツル状の植物
を取ってこさせると、それを縄代わりにしてミイを拘束するように指示した。噛み付いて押さえ
るのではなく、ミイの体がある程度前後に移動できるようにだ。ミイの首に植物のツルが二重に
巻かれ、その端をゴリが咥えて準備が整うと、ザクはそのアイデアを実行に移した。
「本来のオオカミの交尾の姿勢ってのは、こうだろ?」
ミイは背中にかかっていた体重を感じなくなる。苦痛から解放されたかと想った次の瞬間、
絶望が襲った。ザクはペニスをミイの中に入れたまま体を後ろ向きにするため、ミイの背中から
降りたのだ。ザクは左の後ろ足でミイの体を跨ぐようにして体勢を入れ替える。ただでさえ限界
に近く広げられているミイのあそこの肉が悲鳴をあげる。
「んぐっ、ふ……ふぐっ……」
ミイは花を咥えたまま、細かい泡を吹いて倒れそうになった。その苦しみは時間をかけて与え
られる。お腹の中で、巨大なペニスが肉を捻りながら回転していく。
ザクとミイは、尻尾を交差させ、お尻とお尻をくっつけたオオカミ本来の交尾の姿勢になった。
前足の力が抜けて倒れそうになったミイは、首にガシッと衝撃を感じる。ゴリの咥えた首枷が
ミイを吊って倒れる事を許さなかった。
「うはっ、たまんねえぜ」
四肢を地面に付けて自由な姿勢になったザクは、腰を前後に軽く振る。ミイの小さなお尻が
それに合わせて、ザクのお尻にぺたんぺたんと打ち付けられる。お腹の中ではさらに激しくペニス
が前後に揺さぶられていた。ミイの体は、反射的にその動きを止めようと必死にザクのペニスを
締め付けてしまう。
「どうだ? ザク」
「こりゃあ、思ってたよりすげえぜ」
オオカミたちはザクの腰の動きとその快感に浸った表情に、関心を寄せる。普通に犯すのと
どう違うんだ?
231 :
秘密の恋人:2007/01/09(火) 01:42:46 ID:Un/AYfhb
「ゴリ、しっかりそのツルを咥えてるんだ。動くなよ」
そう言うと、ザクはミイの体を引き摺るように前進した。
「がふッ……ぐ……」
首枷とザクのペニスに体を前後に引っ張られ、ミイの首が絞まる。
(やめて……、早く殺して……)
絶望に打ちひしがれながら、ミイの性器は痙攣するようにザクを刺激した。その今までにない
牝の性器の感触にさらに誇張を増したザクのペニスはまるでミイを嘲笑うかのようにミイの中で
踊り、大量の精液を吐き出していく。
「分かるか? こうやって牝の性器の動きをコントロールするんだ。
見ろ、面白いように俺の思い通りに締め付けてくれるぜ」
このザクの発案した行為により、今までであればオオカミが精を吐き出し終えるのをひたすら
耐えるだけで済んだものが、その責めを受けるヤギは自分の意思に関わらずオオカミの思いの
ままに奉仕を強制させられることになるのだ。自分を食おうとしている相手を喜ばせ続けなけれ
ばいけないという、獲物にとっての最大の屈辱であった。
「なるほどねえ」
「ザク、早く終われよ、次はオレ、オレ」
オオカミたちは欲情を抑え切れない様子で、ミイを取り囲んで興奮する。
「おい、おめえら、あまりヤギを苦しませるなよ」
その行為を見兼ねたバリーが口を挟むが、オオカミたちはザクの考えた交尾を早く自分も試し
たくて仕方がない。
「今更、何言ってんすか、バリーさん」
「なあに、簡単には壊しゃあしませんって」
その哀れなヤギはもう、一個の生命として見られていなかった。彼らの目の前にあるのは、
ただ性欲を処理するための道具でしかないのだ。
(ああ、これがあと何回繰り返されるの?)
強制的に揺り起こされる牝の感覚と、延々と続く惨めな肉の奉仕の強要に、ミイの頭は朦朧と
していた。しかし、意識を失ってしまえば咥えている花を落としてしまう。
それだけは許されない。絶対に、この陵辱者たちに屈するわけにはいかない。正気を保ち続け
るしかないミイはただひたすら、絶望の涙を流す。
ミイの額に、そっと温かいものが当てられる。バリーの大きな手のひらだった。少しでも苦し
みを和らげてやろうというのだろうか。
しかし、意識のはっきりしないミイの目には、もうバリーの姿は映っていなかった。かつて
メイに優しく額を撫でられた時のことを想い出す。
(メイ……ありがとう……)
ミイは苦悶の中、その僅かな安らぎに身を委ねるのだった。
232 :
秘密の恋人:2007/01/09(火) 01:43:38 ID:Un/AYfhb
────
陽はすっかり落ちていた。ミイはあたりが漆黒の闇に包まれているように思っていたが、そう
ではなかった。次のオオカミが体に侵入してくるまでの少しの間、地面に放り出されたミイは、
疲労で自分の目が利かなくなっていたことに気付く。つかの間の休息に回復した視界の中では、
明るい十六夜の月がミイを取り囲むオオカミたちの姿を照らしていた。
そこは未だ続く地獄であった。
体に力が入らない。咥えた花の間から、よだれが惨めに垂れ流れていた。もちろん性器からは
オオカミたちが流し込んだ白濁した陵辱の証がむごたらしいまでに漏れ出ているのだ。
六頭のオオカミは交代でミイを犯し続け、もう二巡していた。それでもバリーは、またミイを
無理やり立たせると、背中に覆い被さった。ミイの体には抵抗する力など残っておらず、逃げな
いように押さえる役のオオカミももう要らない。
「ねえバリーさん、まだ食わないんっすか?」
ザクが尋ねる。
いつもなら一人一回ずつ犯ったら食うはずなのに、今日の俺たちのリーダーはどうしちゃった
んだろう?
花を落とさなければ逃がしてやる?
こいつが花を落とさないからって、律儀に犯し続ける必要なんてないのに……。
意識が朦朧となりつつもミイがまだ例の花をしっかりと咥え続けていることにオオカミたちは
呆れる。さっさと食われる方が楽なんじゃねえか、と。それに、バリーさんもバリーさんだ。
「うるせえ、俺が満足するまで待ってろ」
バリーが身振りで、向こうへ行ってろと合図をすると、オオカミたちは不満そうな顔をしながら、
それでも命令に従って丘の向こう側の離れた場所に身を休めた。
バリーの性器がまたミイの体を貫き、バリーは疲れを見せず容赦の無い動きで腰を激しく振る。
「ううっ……、んっ……」
弱々しく呻くミイ。しかし、その性器はヤギの生殖の本能でバリーのものを丁寧に包み込み、
優しく締め上げる。ペニスを奥まで突き入れて腰の動きを止めたバリーは、その優しさ、温かさに
陶酔していた。
(不思議だ。こんなに痛めつけてやっているというのに、こいつの性器は……
ああ、なんて気持ちいいんだ……)
いや、このヤギの性器も、今まで犯して殺してきたヤギの性器も、特に違いはないのだろう。
違いがあるとすれば、バリー自身の中に起こった感情だ。
この牝ヤギは「メイが好きだった花」と言っていた。
メイ──、それは何度かガブの口から聞いた。あのヤギの名前だ。
そうだ。俺がこのヤギを殺せないのは……確かめたい事があるからだ。
「なあヤギ、おめえも……気持ちいいか?」
(えっ?)
予期しなかったオオカミの言葉に驚いたミイの口から、花が一輪、ぽとりと落ちる。
花を落としてしまった。殺される? ミイは一瞬身構えたが、まだ全部の花を落としたわけ
じゃないからか、オオカミは何もしない。いや、性器を挿入したまま、オオカミの舌がミイの耳
の付け根をゆっくりと舐め始めた。
次のバリーの言葉が、またミイを驚かせる。
「花、食っちまえよ。そうすりゃ、落とすこともねえ」
その言葉の真意は図りかねる。だけど、自分が死にたくないから必死で花を咥え続けていたん
じゃないことを、このオオカミは分かってくれているんじゃないかという気がした。
ミイがずっと感じていた違和感。
六匹居るオオカミのうちこのオオカミだけが、行為が終わった跡を舐めてきれいにしてくれた。
繋がっているときも、他のオオカミは欲望を叩きつけることしか考えていないかのようだったのに、
このオオカミはミイに体重をかけ過ぎないようにしてくれていた。苦しくて体をよじったら、楽
になるように腰の位置を動かしてくれたりもしていた。お尻とお尻を向き合わせた姿勢で操り人形
のように奉仕させられるあの忌まわしいスタイルも、このオオカミだけは取ろうとしなかったのだ。
それに、額に手を当ててくれてたのも……。
233 :
秘密の恋人:2007/01/09(火) 01:44:31 ID:Un/AYfhb
どうして?
酷い目に遭わされているということでは同じなのに、このオオカミに抱かれている時だけ、
何故かほっとしている自分がいた。体中が熱くなって、優しい気持ちになってくる……。
メイの好きなこの花を食べてしまうのは少しためらわれるけれど、口を自由にして、この
オオカミとお話をしてみたい。
ミイは、バリーに言われた通りに、花をゆっくり噛み砕き、飲み込んだ。
ミイが咀嚼している間、オオカミは動きを止めていた。射精もまだ起こっていない。ミイの体
から緊張が抜けていく。
「ねえ……オオカミさん……」
「おめえにとってあのヤギは大切な存在だったんだな」
「えっ?」
それは、ミイがこのオオカミに態度で示そうとしていた事。
やっぱり、分かっててくれたんだ。
「おめえの頑張りには感心したぜ。よっぽど、大事なヤツだったんだろう?」
「……うん」
ミイは嬉しさに息が詰まりそうだった。
またオオカミが聞く。
「気持ちいいか?」
「うん」
ミイは心から、素直に答えていた。
動物の牝として嫌いじゃない相手を受け入れて快感を覚えることは恥ずかしいことではないと
思うから。
(そう。あたし、このオオカミのこと、もう嫌いじゃない……)
ペニスを挿入したまま、バリーはミイの体が楽になるように四肢を伸ばすと、ミイに語りかけた。
ずっと誰かに聞きたかったこと。誰かと……あの事件をすぐ近くで見ていた立場の者と話した
かったこと。
「ガブの野郎のこと、頭から離れねえんだ。おめえがあのヤギの事を想い続けてるように……。
ガブは……俺の弟分でな。狩りの時なんかはコンビでヤギ……いや、獲物を追う役なんかを
やったもんだ……。まあ、そんなことはどうでもいい」
ミイは思う。ああ、このオオカミさんも、自分と同じように悩んでいたんだ。自分たちの元を
去った、大好きだった仲間のこと。
ミイが自分の言葉に耳を傾けている事を確認して、バリーは続ける。
「俺にはまだどうしても分かんねえ。あいつ、ガブがどうしてヤギなんかを好きになったのか。
だいたい、ヤギなんて身勝手で自分の命のことしか考えてない連中だと、
エサにしている立場から言わせてもらえば、そんな風にしか見えねえんだ」
「あたし、オオカミって身勝手で獲物を食べることしか考えてない動物だって思ってました」
「ん……? そ、そうか……」
思わぬミイの言葉の反撃に、バリーは苦笑する。言われてみれば、当然のことだ。二つの生き
物が太古に道を分かち、食う食われるの関係を続けてきた裏には、そう、互いに感情を共有でき
ない存在であるという前提が必要なのだ。そもそも、ゆっくり会話をすることだって有り得ない
のだから。
「……ギロさんの命令で、食事の前に牝ヤギを犯すようになった。
オオカミがヤギを好きになるなんてことがあるものか確かめろとでも言いたげだったが、
真意は分からねえ。
ともかく、俺はこうやってヤギを何度も犯してるうちに、余計に分かんなくなっちまった。
ヤギの牝は相手が誰でもいいのかってな」
バリーが言っているのは、牝ヤギが犯されているうちに、その本能で陵辱者であるオオカミを
受け入れてしまうという事だ。
「でも、おめえは違ったな。あのメイってヤギの事を想い続けてたんだ」
「うん だって、本当に好きだったんだから」
「誰かを想う気持ちが、ヤギにだって当然ある。そんな事が俺には分かってなかったんだな」
「逆もそうです。あたしも、オオカミにそんな感情があるなんて考えたことなかった……」
「あいつらはずっと前からそのことに気付いてたんだな」
「うん……」
ミイはオオカミに襲われてからずっと全身を包んでいた恐怖がすっかり消えていることに気付いた。
(このオオカミさんと、何だか分かり合えたような気がする。
メイのおかげだよね……。メイが守ってくれたんだよね?)
まだ命が助かったわけではないのに、オオカミの大きな性器がお腹の中に突き刺さったままな
のに、こんなに安心できるのが可笑しかった。
234 :
秘密の恋人:2007/01/09(火) 01:45:24 ID:Un/AYfhb
「どうだ? ヤギとオオカミがお互いを好きになれるか、試してみるか?」
どういうこと? ミイがバリーの言葉の意味を考える間もなく、バリーは再びミイの背中に体
重をかけ、前足でミイの腹を抱える。お腹の中で大きなペニスがぶるんと揺れた。
「あ、あ……ん……」
オオカミのペニスの揺れが、全身に波紋のように伝わり、ブルッと震えるような快感が体を突
き抜ける。分かった。この交尾を最後まで楽しもうって、そう言いたいんだ。
「こんな目に遭わせておいて、勝手な話だとは思うが……」
恐縮するオオカミに、ミイは自分の体で答える。疲れた体を奮い起こして、精一杯、オオカミ
のペニスを優しく締め付ける。
バリーは満足気に大きく息を吐いてさらに強くミイを抱こうとしたが、ミイの足が疲れで震え
ていることに気付いた。
「この方が楽だろう」
バリーはミイを抱えたままごろりと地面に寝転がった。眩しい月の光が二匹の目に差し込む。
お腹の上に感じる小さな可愛いヤギの重さが心地いい。
ミイの疲れ切った両脚が左右にだらんと開き、ミイはオオカミと結合した部分が風に晒される
のを感じて顔を赤くする。ミイのもじもじする動きがバリーに伝わった。
「どうした? 恥ずかしいか? 誰も見てやしねえぞ」
「お月さまが……」
「ははっ、月に見せ付けてやろうぜ」
オオカミの強い腕がミイを抱き締める。
ミイが先ほどから感じている不思議な安心感はいっそう大きくなった。
背中に感じる優しい毛皮を通して、また同時に、お腹の中を満たした牡の性器が伝えてくる、
全身に響くオオカミの強い鼓動の音が、心地よかった。
バリーの手がまたミイの額をそっと押さえ、髪の毛を撫でる。
「おめえの頭、他のヤギよりフカフカしてて可愛いな」
「オオカミさんだって、頭と背中の真っ赤な毛並みがすごく素敵です」
「よく見てたな」
「だって……」
オオカミたちの中であなただけが、優しかったのだから。
花を食べたことで、ミイの体に生気が戻ってきたようだ。ミイの鼓動も少しずつ大きくなり、
バリーの鼓動と重なった。
バリーの手が、優しくミイの丸いお腹を撫でる。ミイはその手が触れる度に体の表面にもゾク
ゾクとするような快感を覚える。甘い吐息が漏れた。
「ヤギの交尾は短いから、こうやってゆっくり情緒を感じながらヤるってことはないわけだし、
オオカミとの交尾も悪くないだろう?」
「あたし、初めてだからよく分かんないです……。
でも……」
「でも?」
「なんだか嬉しい」
その言葉を聞いたバリーも嬉しそうな表情を浮かべながら、すっと目を閉じると、ミイの頭を
優しく抱えて振り向かせた。
オオカミの大きく裂けた口が、ヤギの小さな口を覆う。
(オオカミさん?)
メイとだってこんな風に口を合わせたことなんてなかったのに。
でも……、悪くないかな。
その不思議なキスは、ミイとバリーの心を一つに合わせていく。
粘膜でぴったりと触れ合っている二匹の性器も、溶け合って一つになっていくように思えた。
トクントクンと響く、お互いの血液の流れを感じる。
全身が、温かくなって嬉しさに包まれる。
お互いが求め合ってする交尾って、こんなにも素敵なものだったんだと思う。
二匹は、その交歓が生み出す高揚感に酔い痴れた。
235 :
秘密の恋人:2007/01/09(火) 01:46:12 ID:Un/AYfhb
バリーの体が小さく震えて、射精が始まろうとしていることをミイに告げる。
「まだ……出さないで。
あたし、もっと、気持ちよくなりたい」
「へへっ、そりゃあ俺にはきついな。おめえのここ、すごくいいんだ。たまんねえ」
「ごめんなさい……あたし、わがままで……」
「いや……いいんだ」
バリーは頑張って射精が起こるのを堪える。自分も、なるべく長くこの交尾を楽しみたい。
可能な限り長く、この牝ヤギの中に入れていたい。ああ、あったけえ。このヤギの体も、俺の体
の奥から湧き上がってくるこの感情も。俺はこのヤギのことが好きでたまんねえ。このヤギも同
じことを想っているってことが、体の反応から伝わってくる。それが嬉しいんだ。
バリーの指先が、二匹の結合している部分に伸びる。自分の性器を包んでいるミイの柔らかい
肉を何度も確かめるように撫でる。
「んん……オオカミさん、気持ちいいです……」
バリーは、ミイの性器の頂点でヒクヒクと震えている小さな突起に指を当てる。そこが快感の
源泉になっていることはすぐに分かった。
「ああっ!」
ミイは頭を仰け反らせる。バリーがその可愛い突起をこね回す度に、ミイの性器がバリーを締
め付けるのだ。それは、ミイの意思ではなかったけれど、ザクたちに強要された奉仕とは違う。
ミイ自身も望んでいることだから。
もっと、もっと強くしてください。
もっと、愛してください。
ミイの体がバリーの上で跳ねるように踊った。
「もう、我慢できねえっ、出すぜ!」
「うん、好きなだけ……出して……」
オオカミの長い射精が始まる。
二匹はまた口を重ねると、ゆっくり目を閉じて体中を巡る歓喜の渦に身を任せるのだった。
────
射精を終えて少しづつ萎えていくオオカミのものが体から抜けてしまうことを惜しむかのように、
ミイのあそこは優しく締め付けながらそれを中に留めようとする。
その心地よい感触に目を細めながら、バリーがぽつりと呟く。
「愛しあってたら、種族の違いなんて関係ねえのかもな……」
それは、メイとあのオオカミのこと?
「でも、あのオオカミ、牡でしょう? メイも牡ですよ」
「ん? あ、ああ? やっぱあいつらの考えてることはわかんねえっ!」
「ふふっ。あたしにもわかんないです」
「だが、まあひとつ言えるのは、俺はお前の事が気に入った。
つまりだ、オオカミがヤギを好きになるってことが、この世にはあるってことだ」
ミイも思う。確かに、彼らが何を考えていたのかは分からないけれど、メイの気持ちだけは、
今ならよく分かる。理屈じゃないんだ。
そう、あたしもこのオオカミの事を……。
236 :
秘密の恋人:2007/01/09(火) 01:47:08 ID:Un/AYfhb
役目を終えたペニスがミイの中から抜け落ちると、バリーはミイの体をゆっくりとお腹の上から
降ろした。そのまま仰向けに地面にミイを寝かせる。
あんなにおぞましいと思っていたオオカミの精液、今は全てお腹の中に留めておきたい。ミイ
はバリーが出してくれたものを一滴だってこぼしたくない気持ちになっていた。あそこをキュッ
と締めるように力を入れるミイを見て、その考えを悟ったバリーも優しく微笑む。
それでもミイのそこに収まり切らずに溢れた精液をバリーはさっと舐め取り、ミイを立たせて
やる。
「仲間が見てないうちに……行けよ」
「あなたはどうするんですか? ヤギを逃がしたら立場が悪くなっちゃうでしょ」
「まあ、適当に誤魔化すさ。文句言うヤツは力ずくでだな。
それに、ギロさんもあのヤギが牝だと思ってこんなことを考え付いたんだろうし、
実は牡でしたなんて知ったら仰天するだろうな。
いずれにせよ、こんなことはもう止めさせなきゃなんねえ」
バリーは軽い口調で言っているが、仲間を説得することが相当な困難であることは、その首筋
の毛がザワザワと立ち上がって緊張していることから伝わってきた。
ミイは不安な顔でバリーを仰ぎ見る。
「おめえ、心配してくれてんのか? ……あんがとよ」
バリーの大きな手が、ミイの頭の毛をクシャクシャと掻いた。
「バリーさん、何やってんすか!」
不穏な空気を感じ取ったのか、他のオオカミたちが駆け付けようとしていた。
「ほら、行けよ!」
バリーの鼻先にお尻を押され、ミイは走り出す。
「バリーさん、ヤギが……」
「逃がしたんっすか!?」
オオカミたちが叫ぶ。
「うるせえ! てめえら、文句があるならかかって来い!」
バリーの雄叫びを聞いて、ミイは走りながら一度だけ振り向く。
月明かりの中に、燃え上がるような真っ赤なたてがみを逆立て、今までよりもずっと大きく
力強く見える、優しいオオカミの姿があった。
────
見慣れた風景──稜線上の五本の木は若い新緑の葉を芽吹かせ、穏やかな春の風にその梢を
揺らす。
ミイは、今度は仲間のヤギたちと一緒にあの花を摘みに来ていた。
あの赤毛のオオカミは無事に仲間を、群の長を説得できたのだろう。
ミイが恐ろしく、そして不思議な愛に満ちたあの夜を明かして以降、リスたちの噂の中に、
バクバク谷のオオカミが食事の前に牝ヤギを犯したという話を聞くことはなかった。
(あのオオカミさんの名前、聞いておけばよかったかな。
そうしたら……また会えたかもしれない)
いや、やっぱりそれは願ってはいけないことだとミイは思った。
あたしも次の発情期には、誰かいい牡ヤギを見つけて交尾して、ヤギらしく子供を育てて生き
ていくんだろう。
でも、あの夜の出来事は、一生忘れない。
この世のヤギの中であたしだけが体験したオオカミとの愛。
それは誰にも言えない、あたしだけの秘密。
(秘密の……恋人、だよね?)
ミイは、目の前に咲き乱れた小さな黄色い花の香りを胸いっぱいに嗅ぎ、そっと微笑んだ。
おわり
#ザク、すまん。お前は本当はいいやつだ。
うおおぉぉGJ! バリーさんGJ!!
序盤ハードだけど終盤で和んだ
彼がいいひとだとなんか嬉しいな
書き手さん増えて嬉しい限り
最近は連続多発エロだな
238 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 03:50:21 ID:B2sUMDss
挟み撃ち作戦、不覚にも吹いたww
GJ
多発エロってww
GJ!
非情になりきれないバリーさんテラモエス
さしずめ我々はあらよる原理主義エロリストといったところですかね。
240 :
バリーの憂鬱:2007/01/09(火) 20:54:40 ID:jtGmJXwO
ガブ♀
バリー♂
微妙路線(激しいエッチが書けない)
(前置き)
ガブの父とギロは親友で、狩りの時事故でガブの父が他界。
それからしばらくしてガブの母も他界。
不憫に思ったギロがガブを引き取り育てる。
ギロは妻との間に子が出来ず、ガブのことを本当の子以上に溺愛し育てる。
はじめ名前から♂だと思い他の♂と一緒に狩りに連れて行ったりしていたが、あるときガブが♀だと言うことに気づいたギロは、他の♂からガブを遠ざけるようになってしまう。
それから皆ガブのことを「お嬢」と呼ぶようになり、昔のように気軽に声をかけたり遊んだりすることが無くなりずっと寂しい思いで過ごすことになる。
そんななかある嵐の夜に飛び込んだ小屋でヤギと出会い、友達になった。
それからいろいろあって、勘違い親ばかギロ騒動のさなかどさくさに紛れてバリーはガブに告白した。
(前置き終わり)
と、知ってる人は知っているこんな話の続きの夫婦生活編みたいなのはいかがでしょう?
(ただし、Hシーンまでたどり着けるかどうか判らない)
やっぱりこういうのは「自分のところでやってろ」でしょうか?
>>226 ミイかわいいよミイ
>>240 ここは作品が全て、誘い受けイラネ!な板なので、まずは投下。
萌えさせればエロが無くても通る(スレにもよる)。
読者と萌えがズレててスルーされても泣かない。
オモテの世界から流れてくる人が増えたみたいだけど、
板の空気掴んで頑張ってくれ。
要するにじゃ、ガブ♀読ませろということじゃ。
(出来ればラストまで書ききってから投下して欲しい。
オリシチュ系で長期連載してるのもあるが、二次では一括が好まれる)
人が増えてウレシス。あとは、エロ絵師さんたちも来てくれれば。
8○1板の絵板などをこちらにも解放してくれないかな。
>>241 できあがったらそのまま投稿しようと思ってたんですがね。
知らないところで展開された物語の続きが続けてアップされてももんにょりするんじゃないかな?と、思ってちょっと聞いてみたわけですよ。
んじゃ、書き上がったら投下しますね。
(´・ω・`) エロ板なんだから、エロ書いてください 期待してまつ
240
あの続きを書いてくれるんですか!!!!
水を差して申し訳ないのですが、読み手の方も書き手の方もエロパロの特殊性
をご理解ください。
この世界では書き手の余所での活動は、詮索しない、引っ張らないが原則です。
版権元のお目こぼしを頂いて存続している世界です。何かあった場合(まずあ
りませんが)多方面に迷惑をかけることになります。
このスレに留まらない話です。
「(この作者、あの人かも)」って想像するのも楽しいじゃないですか。でも、
書くのはマナー違反ですよ。
>>242 元の作品を知らない人でも楽しめるように、物語の中に背景を伝える演出があ
れば嬉しいですね。
>>244 この板はageなくても書き込みがあれば保守できるそうなので、sageてもらえ
ませんか?
上がっているスレは荒らしを呼び込み易いのです。
バリーさんXガブです。メイはほとんど出番ないですが男です。
全員、男なので、この板に投下してよいか微妙な内容ですが、ポロポロヶ丘の事件の直後の話です。
「じゃ、そろそろメイも帰ったほうがいいすっよ。」
ポロポロヶ丘の岩穴で、狼が山羊にささやく。
「そうですね。わかりました。
ーガブも気をつけて。」
メイといわれた山羊は、立ち上がる。
「ガブ。いつか、きっと満月を見ることはできますよ。」
振り向きながら笑顔を向けるメイにガブは少し照れながら、さ、今のうちに、はやく帰った方がいいでやんすよ、と即す。
メイが後姿が見えなくなるのを見届けた後、ガブはぺたんと座り込む。今日はいろんなことがあって、疲れたでやんす。でも、ま、よかった。おいらもそろそろ帰るとするでやんす。
と、その時。
「おい、ガブ。」
聞き覚えのありすぎる、張りのある声が後ろから聞こえてきた。
背中から冷水を浴びたかのような表情でガブは振り返る。
赤毛を頭から背中にかけ走らせている狼が岩穴をふさいでいた岩の隙間から顔をのぞかせている。
「バ、バ、バリーさん!」
心臓が飛び出そうになる。ど、どうして。いつから。今までのやり取りを見ていたでやんすか?あ、でも、さっきの岩石につぶされなかったでやんすね。さすがバリーさん。
と、驚きと同時に奇妙な安堵の表情を浮かべているガブに、彼の兄貴分は怪訝な顔を浮かべる。
「どうしたんだ?山羊を追ってるうちに何か、変な声が聞こえたから来てみたんだが、おめえ、一匹なのかよ?」
隙間からバリーは洞窟内に入り込む。
「あ、は、はい。あの。」
「しっかし、ひっでー、霧だよな。山羊も何もはっきりみえねえでこまっちまうぜ。さっき、うまそうなのがいたんだが、岩石が飛んできてよ。その間に奴は逃げちまって…。」
ぶつぶつ言ってるバリーの様子にガブは、どうやらメイを助けたことは、まだばれていないと安堵する。隠し事はしたくない、でも、仕方ないでやんす。
胸の痛みに、うつむくガブをバリーはのぞきこむ。
「なーんだ、おめーも食いはぐれ組かよ。ま、あきらめるんだな。でも、なんでこんなとこにいたんだ?」
ほっとしたのもつかの間、バリーの質問にガブは再びあわてはじめる。山羊を追ってたにしても、洞窟の中に入り口閉ざして、ってのは変でやんす。
でも、このままではバリーさんのことだから、さらに根掘り葉掘り聞いてきて、ああ、どうするでやんす!?
ガブの頭の中でぐるぐるといろんな考えが浮かんでは消えていく、ああ、ともかくメイの、山羊の話題からそらすこと、でも嘘はこれ以上つきたくない。
ガブは仕
方なく、わざと眼をあわせずぼそりと答える。
「月を見ようとしてたでやんす。」
「つきぃ!?」
バリーが眼を丸くする。
その反応に、わざとガブはおびえるように、
「へえ、子供の頃はよくここに来ていたんでやんす。月を見ていると嫌な事はみーんな忘れちまったでやんす。今日も山羊を捕まえられなくって。みんなに迷惑かけたでやんす。」
バリーは黙ったままだが、さっきよりガブに近寄ってきている。
「でも、この霧じゃ何もみえなくって、そんなこともわからなかったから、ああ、おいら馬鹿だなって。独り言を言ってたでやんす。」
ガブは、内心、こんな嘘がバリーに通じるとは思っていなかったが、これよりほかに方法はないし、ある意味、役にたたない自分が情けないと思っていたのも事実なのでこれでバリーを納得させることができたらと切に願った。
霧は洞窟内にも入り込んできている。
赤毛のナンバーツーは気が付くと、ガブのすぐ傍にー吐息がかかるくらいまでーまで来ていた。
「ーそうか。」
ため息のような返事。いつものような威勢のよさはない。
「やっぱな。姿をみせねえ時はここにいたのか。」
なんだかたよりないような泣きそうな声だ。ガブはこんなバリーさんはバリーさんらしくない、どうしたのかと感じた。
「じゃ、昔、俺たちが、崖をとべねえお前を馬鹿にしたときも、あの後も、ここに来ていたのか!?」
図星の表情を浮かべるガブに、バリーは急に抱きつく。
「すまねえっ!」
抱きすくめられ、息もできないガブは眼を丸くする。
バリーは泣いていた。
岩穴に泣き声が響く。まるで今までずっと胸のうちにためていたものを吐き出すかのように。
「バ、バリーさん。…。」
この展開にガブはわからなくなりながら、バリーの背中をさすっている。ガブより固く、黒い毛を震わせていたバリーだったが、やがて落ち着き、
照れくさそうに頭をかきあげる。
「いや、やっぱな、って思ってよ。
昔、俺ら、おまえのことをさんざん、いじめてただろ。」
「まあ、確かに、そうでやんすが…。」
でも、あの後、ぶつくさ言いながら、飛び方を教えてくれたのもバリーさんたちだから、とガブが言いかける。
「妬いてたんだよ。」
眼をそらし、バリーは答える。
「お前は、ほら、俺と違ってここの谷の狼だし、他の連中よりも親が生きていて、一緒に暮らしていた時間も長かったし。ギロさんもお前のこと、気にかけてただろ。うらやましくってよ。それで、むしゃくしゃして、率先してからかってた。」
思いがけない一面にガブはさらに眼を丸くする。妬いてた?羨ましかった?いつも余裕のありそうで時として傲慢にさえ見えるバリーさんが?
「すまねえ…。」
頭を下げるバリーをガブは必死になって止めようとする。
「そ、そんないいでやんすよ。今は、ま、何とかとりあえずーようになったでやんすから。バリーさんの特訓のおかげで。」
わざとおどけるガブの様子にバリーの表情にも笑顔が戻る。
「ま、そーだな。
だがよ、ま、ついでにいっちゃ何だが。あ、でも、いいか。これは。」
急に歯切れが悪くなってきたバリーの顔を、今度はガブが覗き込む。
「あれー、どうしたんでやんすか。バリーさん!?。」
メイを無事に逃がし、かつ自分がここにいたことを誤魔化すことに成功できたガブは逆にバリーにまぜかえす。
「ま、こんなときに話すことでもねえし、いいよ。」
「えー。でも、言ってくださいよ。今はおいらたちだけしかいないんでやんすから。言っちまったほうが楽になるっすよ。」
「そ、そうか。そうだよ、な。」
バリーが霧の中でもわかるくらい、頬を赤らめているような気がするがガブは気のせいだと思った。
「その、いじめてた話とも関連性があるんだが、その、後でよ、色々考えたんだ。おめえのことをやたら気にかかって、いじめたり、その一方で面倒みたりしてた理由が何なのかって。」
あいかわらず、理屈っぽい狼でやんすねえ、バリーさんは。
「さっきも説明した、親のこととか、ギロさんにかわいがられてたとかもあったけど。その、実は。」
赤毛の狼は急に下をむく。
「ほ、ほれ、てる、んだ。」
霧がますます洞窟内にもたちこめてきている。
「お、おかしいだろ!?男どうしで、さ。でも、ずっと、お前が気になって、ある晩、おめえの夢を見て、その、まあ、変な具合になってよ。」
赤毛の狼は泣いているのか笑っているのか、わからない表情だ。
「さっきも、お前がいなくて、心配になって。そしたら、ここにいて。ずっと、黙っていようかって思ってたけど。昔話になって。今まで負ってた肩の荷をおめえがおろしてくれて。そのうえ、何でもいっちまったほうがいいなんて言ってくれたから。」
ガブは声がつまった。
メイを助けたい一心で、バリーに語った「山羊狩り失敗で岩穴でへこんでいた」という小さな偽りのせりふが、過去にさかのぼり、さらにバリーの告白?にまで導いてしまったのだから。
もし、余計なことをおいらが言わなかったら、バリーさんもここでこんなことは言わず、おいらたち、いつもの関係でいられたのに。
おいらはどうすれば。
気が付くと、バリーはガブを抱きしめている。さっきの贖罪の抱擁と違うことはガブもわかった。
おいらはバリーさんを、バリーさんがおいらを思うようには思ってないし、それは一生そのままだろう。でも、だからって、バリーさんはやっぱり、いい兄貴分だ。
それに、おいらの余計な言動がバリーさんの気持ちに火をつけたのも確かだ。
メイは大事な友達だ。メイを助けたことを後悔していないっす、でも、メイ、仲間にどんなに小さくっても嘘や隠し事をするのも辛いでやんすよ。
バリーさんの思いを受け入れるのも、偽りかもしれない。でも、これ以上、バリーさんの悲しい表情はみたくないっす。
じっとしているガブにバリーは前足の力を緩める。
「ガブ…?」
「バリーさん。」
ガブは赤毛の狼にささやく。
「初めて、なんす。」
洞窟に二匹の狼の吐息が響く。
仰向けにされたガブをバリーは満足そうにみる。
「まあまあ立派だな。俺ほどではないが。」
バリーの愛撫に形を変えた自身の姿にガブは顔をそらす。先端からはすでに透明な液体があふれている。
両目からも涙を浮かべるガブの頬にバリーは軽く口をつけ、涙を吸ってやる。そして、下を首から腹へと這わせ、やがて中心に口をつける。
「あ、バ、バリーさん、もう、おいら、はっ、は、あ…。」
わざと先端を舌でふさいでいる、バリーにガブは首を左右にふり、身をよじらせる。
さすがにじらしすぎと感じたのかバリーが離れるとガブは体を激しく震わせ、しばらく後に弛緩した。
バリーの毛皮にも、その跡が残る。ガブは荒い息をしながら、それをなめて清めようとするが、バリーが制する。
「余計な気はまわすな。」
「でも…。」
「じゃ、今度、お前、やってみるか?」
赤毛の狼も、すでに体が熱く変化している。さっきの感覚を逆にたどるようにガブはバリーに舌をはわせる。
「何か、吸ってると赤ちゃんみたいですね。」
合間に顔を離し、ガブは言う。
「まあ、狼は長しかガキをのこせねえからな。」
さすがにガブの顔を汚したくないからか、バリーは直前でガブから離れる。
「バ、バリーさん!?」
バリーは今度はガブを腰を突き出すようなかっこうにさせ、自分はガブの後方にまわり、その尻尾をつかむ。
「ま、いつか俺はギロさんの次の長になるけどな。」
バリーはガブの腰をなめあげる。今までにないような感触に戸惑いを覚えるガブに、今度は背後からガブ自身をつかみあげる。
「ー俺が長になったら、お前を補佐にする。ずっと、そばにいろ。」
かつて、ガブの亡父はギロのナンバーツーで、そひて、それだけでない、それ以上の間柄であった、そんな風に、とバリーは言いかけるが、さすがにそれは止める。
霧がますます濃くなってくる。
「バリーさん!?」
背後にいるのがバリーなのか、ガブは不安になる。
と、急に激痛が腰に走る。
「あ、ああああああ!!!!!」
跳ね返りそうになるガブの体をバリーは抱きしめる。
「大丈夫、息を吐け。」
「ああああああああ、でで、も。あああ。」
「息を吐け!」
背後からの重みがぬくもりになってガブの体に浸透していく。そして、バリーもまた緊張で少し震えている事実にガブは気づき、太い息を吐く。
ガブが落ち着いてきたのを確認した後、バリーは動き始める。
ゆっくりと、やがて速度をつけて。そして、またゆっくりと。
やっぱ、追跡の名人だけあるでやんす、ガブもまた、眼を閉じ腰を動かし始めた。
そして、長い交歓の後、二匹は果てた。霧は少しずつ薄くなっていた。
「大丈夫か?」
ガブの全身をいたわるようになめ上げながら、バリーがささやく。あまりの丁寧ななめあげかたにガブは三回目の絶頂を、今度はバリーの口腔内で迎えてしまいバツの悪い表情をしている。
「へ、へえ…。」
「気にすんな、誘ったのは俺のほうだ。だが、一緒に帰るとさすがにばればれになるな。お前は、少し、ここで休んでから帰れ。」
赤毛の狼は穏やかな笑みで答える。
ああ、このひとはこんな表情もするでやんすか。
「ギロさんには、おめえとのことは必ず報告する。きっと、あのひとのことだ、大事なおまえに手をつけたって殴るかもな。それとも、表面は平静をたもつのかな。」
バリーは面白そうに語っている。
「でも、まあ、いい加減にはしない。女房になる奴にも説得はする。だから、安心しろ。」
甘い痛みとだるさに横たわったままのガブにうっすらと涙が浮かぶのを見て、バリーは軽く口付けをかわす。
じゃ、先にいってる、狩りの反省会は適当にやってるから、体が落ち着いたら来い、無理でも適当に誤魔化すから、とバリーは去っていった。
ガブの両目から涙があふれ続けた。
ポロポロヶ丘のこの場所で泣いたことは一度ではない。
だが、この涙はなんなのだろう。
メイとの友情を大事にした結果、おいらは気づかないうちに多くの仲間を裏切っているのか。
メイ、おいらはどうすればよかったでやんす?
バリーの腕の中で悦びを感じながらも、ついにバリーを愛せなかったガブは自分を責めるより術を知らなかった。
そして、その翌日、ガブが山羊と親しくしているという事実はバクバク谷中に知れ渡った。
<完>
ツンデレのバリーさんと、メイのために体をはるガブを描こうとしたら、いつしか、ボタンの掛け間違いのような悲喜劇情事になってしまいました。
>>245 自分、何度か投下してる者だけど、エロパロが「危ない橋」で
あるのは自覚してるつもり。
ただ、あまり神経質になると人も減るし、今の流れは
それほど問題ではないと思うよ。
ところで、このスレは何気に女性率高い気がするけど、
エロパロ板としては特殊なスレかもしれんw
sage推奨とかは次スレのテンプレなんかに入れられれば。
つーか、次スレ目指すぞ、みんな!
>>246 _ ∩
( ゚∀゚)彡 口内射精! 口内射精!
⊂彡
252 :
240(携帯:2007/01/11(木) 06:42:29 ID:QnV2m/M7
書き込み規制にかかってしまい、しばらく投稿不能
8O1あぷろだが使えたらなぁ
>>252 かさまつさん とかにうpってPASSをここに書くとか
つか、書くの早ッ ウラヤマシス
>>246 しっかりモノはついてるがほぼ♀だなこのガブはw
こういうのも好きだよ俺は
十分有りだとオモ
255 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 22:08:19 ID:lXNLJ669
つうか、みんなすごすぎ!メチャクチャ感動しました。
256 :
240:2007/01/11(木) 22:26:10 ID:pTOD72Co
かさまつさん PASSつかないよ
257 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:27:50 ID:pTOD72Co
ガブ♀
バリー♂
(もう一度前置き)
ガブの父とギロは親友で、狩りの時事故でガブの父が他界。
それからしばらくしてガブの母も他界。
不憫に思ったギロがガブを引き取り育てる。
ギロは妻との間に子が出来ず、ガブのことを本当の子以上に溺愛し育てる。
はじめ名前から♂だと思い他の♂と一緒に狩りに連れて行ったりしていたが、あるときガブが♀だと言うことに気づいたギロは、他の♂からガブを遠ざけるようになってしまう。
それから皆ガブのことを「お嬢」と呼ぶようになり、昔のように気軽に声をかけたり遊んだりすることが無くなりずっと寂しい思いで過ごすことになる。
そんなある嵐の夜に飛び込んだ小屋でヤギと出会い、友達になった。
それからいろいろあって、ガブは家を飛び出す
勘違い親ばかギロ騒動勃発
土砂降りの中ヤギと逃げるガブは雷に驚いて川に転落(映画の逆パターン)
ヤギの力では引き上げられずあわやというところでバリーが手助けをする
やっと引き上げあきれたバリーはガブに囁いた
(前置き終わり)
258 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:29:35 ID:pTOD72Co
「・・・こんな中途半端なオイラの事を思ってくれる奴なんて誰も居やしやせんよ」
あの日、あの時、ずぶ濡れのガブが、涙で顔をぐしゃぐしゃにして言った言葉。
その言葉を聞いたとき俺は、なにか電撃のような物を食らった気がした。
「馬鹿だなぁ。お前がいくらトロ臭くたって、おかしな喋りをしたって、お前の優しい所とか、そのとろくてどうしょうもないところが好きだっていう奴は居るもんだぜ」
その時感じた気持ち。前々から思っていた気持ち。
「そんな奴・・・何処に居るって言うんでやんすか・・・」
ああ、俺は・・・
「居るじゃないか・・・」
お前のことが
「目の前に」
ずっと好きだったんだ。
259 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:32:05 ID:pTOD72Co
バクバク谷から遠く離れた山の麓の森。あの時、なかば駆け落ち同然で群れを離れた二匹はこの森に居を構えた。二匹の間には特に問題もなく仲むつまじく暮らしている。ただ傍目にも二匹の仲はよかったが、つがいというよりは仲のいい兄妹のようにも見えた。
二匹がこの森に住みつくようになった初めての冬。
ほとんどの動物たちが長い眠りについた夜の森に、真っ白な絨毯が敷き詰められる。
昇ってきた朝日が一面の銀世界を、吹き抜ける風を照らし出し、キラキラと輝かせる。
静まりかえった森にぴんと張り詰めた空気が充満していた。
ほどなくしてその静けさは一匹のオオカミによってかき乱される。
「はぁはぁはぁ。バリーさーん。すごいっすよ、辺り一面真っ白っすよ、雪がこんなに積もっているっすよ」
オオカミは、雪の中を飛びはね、かき分け、転がり滑る。
「ガブ、お前雪は初めてじゃないだろ、ガキじゃ有るまいしそのくらいではしゃぐなよ。ったく・・・」
赤い髪のオオカミがゆっくりと歩いて現れ、はしゃいで駆け回るガブを目を細めて見つめる。
「ほら、冷たくて気持ちいいっすよ」
しばらく駆け回っていたガブが、白い息を吐きながらバリーのそばまで駆け寄ると、くるりと向きを変えてお尻を向ける。その行動に何かを察知したバリーだったがよけるまもなくガブが前足で掻き出した雪を頭からかぶって真っ白になる。
「ちょっ、ガブ。ひでえことをしやがる」
バリーはぶるぶると体を振って雪を払い飛ばす。
「おかげで男前が台無しじゃねえか。こんな悪戯するやつぁ〜お仕置きだ」
「エヘヘ、捕まらないっすよ」
二匹のオオカミは、広い真っ白の雪の原っぱをおもいっきり駆け回る。
やがてじゃれ合うようにして雪の中に倒れ込んだ。
バリーは、ガブを押さえ込んだまま息を整える。
「へへ、さてどうお仕置きをするかな」
260 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:34:32 ID:3nwft/zr
オオカミにとって冬は恋の季節。
こんなに雪が降る前に訪れるものだが、たまに遅れてやってくるものもいる。
牝の方から遊びに誘うようにじゃれ合い、駆け回ってそして交わる。
普通ならそういう手順だ。
バリーの目の前の牝オオカミからは、牡を誘う匂いがぷんぷん匂う。
普通ならここで腰に手をかけると尾を横によけて受け入れの態勢に入るはず。なんだが・・・。
ガブときたらまったくそんなそぶりも見せず、次はどんな遊びをするのかといった期待のまなざしでバリーを見つめるだけだった。
「はぁ」
バリーは、ガブに気づかれないように小さくため息をつく。
あの時言った台詞。それを聞いて顔を赤らめるガブ。
バリーはてっきり、ガブはもう大人の雌オオカミになっているものだと思っていた。
それがちがった、一緒に暮らしてみるとまだまだ子供だった。
それでも、冬が近づけばもっとましになると思っていた。だがそうはならなかった。
目の前に寝そべる雌オオカミは、外見こそ大人だが、中身はまだまだ子供のままだった。
バリーは仕方なく行き場を失った手でガブをおもいきりくすぐりの刑に処する。
「アハハ、や、やめてくださいっす。アハハ、くすぐったいっすよ、ああっ、そこはダメっすよ〜」
時折、可愛い声を出しながら身もだえして笑うガブを、複雑な気持ちでじっと見つめていた。
オオカミは、親離れが遅い奴も居て、普通なら1年で自立するものが4年も親に甘える子すらいる。ガブもその中の一匹なのだろうとバリーも半ば諦めてはいるのだが、やはり諦めきれるもんじゃなかった。
261 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:36:02 ID:3nwft/zr
日がある程度昇るまでガブと遊んだバリーは、すこし暖かくなった雪原へ狩りに出かける。冬の狩りは厳しいものだが、そこは追跡の名人とまで言われるバリー。自慢の鼻で獲物を探し出す。
しばらくしてバリーの鼻はかすかな兎の匂いをかぎつけ、それをたどると足跡を見つけた。
兎は賢いもので、足跡にいろいろと細工を施す。それでもバリーは真の足跡を匂いでかぎ分け獲物へ近づく。
見つけた。
獲物はまだなにも気づかずに雪の中のエサを見つけるのに夢中だ。
バリーは、そっと風下に回るとじりじりと間隔を狭めていった。
そこにいる兎は一匹だと思っていたが二匹だった。
二匹で居ればそれだけこちらに気づく可能性が高くなる。
バリーは細心の注意を払ってさらに間合いを狭めていく。
獲物を捕らえる射程内まで近づくと一気に飛びかかった。
しかし、一寸早く片方の兎がバリーの気配に気づいて動き出していた。
「しくったか」
そう思ったが、雪に足を取られたのかなんとか兎の体をバリーの爪が捕らえ兎のキュウという鳴き声が聞こえた。
流石に二匹の兎をしとめることは出来ない。
もう一匹の兎は必死になって走り去っていった。
「へへ、二兎を追う者は一兎をも得ずってね」
捕らえた兎を持ち帰るためにとどめを刺そうとした時、視界の端にさっきのもう一匹の兎が戻ってきた。
「あん?夫婦か何かか?わりぃが、俺にも生活があるんでね」
再び手元で必死でもがく兎に視線を落とす。
262 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:37:57 ID:3nwft/zr
ふとバリーの頭にある考えが浮かんだ。
「へ、俺様ともあろうものが・・・」
バリーは腰を下ろすと必死になっている兎にゆっくりと話しかける。
「おい兎。お前、おれの無駄を話聞いてくれたら助けてやってもいいぜ」
兎の動きがぴたりととまった。
「ほ、本当かい?」
「ああ、本当だ。ま、俺に夫婦生活のアドバイスをくれるっていう条件がついてるけどな」
兎はそんなたやすい事といった顔をして首を縦に振る。
バリーは押さえていた手をゆるめ兎を座らせると、今までの悶々とした生活を話し始めた。
いつもはエサでしかない兎だというのに、こうして話しているとそんなことを忘れてしまう。
ガブが、あのヤギと友達になって、いろんなことを話していたのが納得できる。
群れ以外の、仲間以外の誰かに、話したくなることってあるもんだなと思った。
一通り話すとなんだかすっきりした気分になる。
特別相談することでもなかったなと今更思った。
だが、ちょっと話した相手が悪かったようだ。兎は、その話に目を輝かせる。返ってきた答えはおとなしそうな兎からは想像できない強引なものだった。
バリーはふと昔何気なく聞いた仲間達の会話を思い出す。
兎はああみえて「非常に情熱的だ」と。
兎の話はどれも強引で、妄想じみていてちょっとガブに実行するには可愛そうに思えた。
おまけにいろいろと準備が必要そうだ。いろいろ聞いているとうんざりするような話や、ちょっと興味をそそられる話をする。
しまいには「かわいそうだろそれ」と言った話が飛び出した。
263 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:39:03 ID:3nwft/zr
「おいおい、お前、それ全部あそこに居る奴にやったのか?」
兎は振り向いて、さっきからじっと心配そうに見つめるもう一匹の兎を見る。
そして、腕組みをしてこう言い放った。
「いや、まだ実行はしていない」
「バーカ、妄想ならよそでやれ。ま、ちょっと思いついたこともあるからやってみるかな」
バリーはすっと立ち上がると兎を押さえつける。
「実行する前に精をつけておかないとな」
「だ、だましたのか。ちくしょう、ひとでなし」
「へっ、色ぼけ変態兎なんざ食べたら腹こわしちまうぜ」
そういうと、バリーは兎を咥えるともう一匹の兎に向かって放り投げた。
「無駄な時間を過ごしちまったぜ、まったく」
バリーは兎をあきらめ帰路についた。
ガブの元へ戻る途中、巣の近くの別の群れのテリトリーで数匹のオオカミに囲まれたガブを見つけた。
「やべっ、なにやってんだよあいつはよ」
バリーはすぐに飛び出そうとするが、ガブはオオカミ達の前で裏返ってこびを売り始める。
「なんだあいつ?俺の前じゃあんなことしねえのによ・・・ああ、ご丁寧に放尿までしやがって(あの湯気はそうだよな)・・・そういうことは俺にしろよな」
ふと、さっきの兎が頭をよぎる。
「おっといけねぇ、これじゃ俺はただの変態オオカミじゃねえか。あの兎の変態がうつっちまったか?」
バリーは少しガブのことが心配だったが、いくらテリトリー侵害とはいえ腹を見せた相手を襲ったりはしないだろうとその場を立ち去る。
「ガブのやつ・・・なんでまたあんな所にいやがるんだ?」
そんな疑問を抱きながらとぼとぼと巣へ帰っていった。
264 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:40:33 ID:3nwft/zr
「ただいま〜。って、誰も居やしねえけどな」
薄暗く寂しい小さな穴蔵の片隅に腰を下ろすと、床にはガブが持ち込んだ木の枝、堅い木の実、骨、蔦などのおもちゃが散らばっていた。
「やれやれ、やっぱりあいつはまだまだ子供なんだな・・・」
ちらかった物を片付けながらさっきのことを考える。
手にした物を見つめ考える。
「・・・」
唐突にバリーは、頭を抱えて壁にもたれかかった。
「俺ってやつはよ・・・ったく、変な話聞くんじゃなかったぜ」
さっきの兎の妄想が頭をよぎって目の前の物がよからぬ物にしか見えなくなった。
「あーもうっ。俺は純粋になっ」
そこでふと、あることに気づく。
「そういやあいつ・・・『夜の』夫婦生活のことしか話してねえじゃねえか」
バリーは崩れるようにその場にずりずりと座り込んだ。
ぼうっと外を眺めガブの帰りを待つバリー。
いろいろと考えているうちにいつの間にか日が傾き始める。
「そうだよなぁ。待ってれば、そのうちあいつの方から・・・」
手に持ったガブのおもちゃをじっと見つめる。
「へへっ、どうもあいつのあの香りに踊らされちまったようだな。まだ、あいつと一緒になって初めての冬じゃねえか。また来年もある。ずっと先もある。あせるこたぁねえ」
そう思うとなんだか笑いがこみ上げてきて、フフフと一人で笑った。
265 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:43:01 ID:3nwft/zr
「さてとっ。それにしてもガブの奴おせぇな」
またもあの妄想兎の「練習」という言葉があたまに浮かぶ。
「まさか、あいつらと・・・いや、そんなこたぁない・・・いや、もしかすると・・・」
妙な妄想に駆られてしまって、だんだんと正常に物事を考えられなくなってくる。
「ガブに限ってそんな・・・いや、俺のためにそこまで・・・って、そこまで頭が回るかよ」
居ても立っても居られなくなったバリーは、穴蔵を飛び出した。
ガツン!
穴蔵の外で何かにぶつかった。
みるとぶつけた頭を押さえてしゃがみ込んでいるガブが居る。
「イテテテ・・・。あ、バリーさんお帰りなさいっす」
ぶつけた頭をさすりながら、バリーを見上げるガブの顔を見ると今までのばかばかしい妄想が吹き飛んだ。
「バーカ。それは俺の台詞だろが」
そういってバリーは、ガブに手をさしのべる。
「そういえばそうっすね」
ガブは、バリーが差し出した手に捕まり立ち上がる。
「おかえり、ガブ」
「ただいまっす、バリーさん」
ふと、バリーはガブがいくつかの荷物を持っていることに気づく。
「なんだそいつぁ?」
「あ、これっすか?へへへ」
ガブはニコニコしながら包みを開ける。
「ジャーン」
中には丁寧に切り分けられた鹿の肉が入っていた。
266 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:45:23 ID:3nwft/zr
「お前・・・これ・・・」
「エヘヘ。くれるって言うからもらってきたでやんす」
バリーは、巣へ戻ってくるときに見た光景を思い出す。
「ば、馬鹿。そんなもんさっさと返してこい」
「え?どうしてっすか?せっかくくれたもんだからありがたく頂やしょうよ」
つまらないプライドがバリーのなかで頭をもたげる。
「最近エサがとれねえからとはいえ、よその群れからエサをもらうなんざ俺はそこまで落ちぶれてやしねぇ。さぁ、さっさと返してくるんだ」
少しきつい言い方でガブを巣から追い出す。
ガブは困惑した表情でバリーを見つめる。
「なんだよ」
「ち、ちがうっす。そんなんじゃないっすよ。オイラただ相談事をしただけっすよ。そしたらみんながこれをくれただけっすよ」
「相談事って何だよ」
「そ、それは・・・い、言えないっす・・・」
もう日が落ちて判りづらいが、ガブが耳を倒して恥ずかしそうにうつむくのが判る。
またもバリーの脳裏にあの兎の妄想が横切った。
「まさか・・・お前・・・」
一瞬カッっと頭に血が上ったが、すぐにそんなことはないと自分に言い聞かせる。
それでもやはり動揺していたのか、つい妙なことを聞いてしまった。
「あいつらと・・・やったのか?」
ガブがきょとんとした顔でバリーを見つめる。
まるで二匹の時間が止まったようだった。
バリーの鼻の頭と咽がからからに渇く。
「あ、いや、すまねえ。な、なんでもねえよ、ハハハ・・・忘れろ」
ガブの表情からすると何も判ってはいない感じだ。
それでもバリーは一人、いつガブからさっきの言葉の意味を質問されるかひやひやしながらその夜を過ごした。
267 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:47:10 ID:3nwft/zr
それから何日経っただろう。
諦めというか、一度腹を据えたはずなのに、やっぱりそこはバリーも♂。
ある時は、お互いの匂いを確かめ合う挨拶に紛れて、ガブのふっくらと柔らかそうにふくらんだ部分をなめてみる。しかし、そのたびにガブはぺたりと座り込んでそれ以上発展することはなかった。
またある時は、毛繕いに紛れて腰に手をかけてみたり、首筋や耳に甘く噛みついたりもしてみた。それもまた、無反応かただくすぐったがるだけだった。
耐えかねて仰向けに押さえつけたこともあった。
それでもガブはきょとんとした顔をして
「どうしたんすか?バリーさん」
と、とぼけたことを言ってくれる。
そのたびに
「なんでもねえ・・・よっ!」
と、言いながらくすぐりを入れてごまかした。
268 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:49:41 ID:3nwft/zr
もう十日は経っただろうか?
その日もたいした反応を見せないガブに悶々とした日を過ごし、日が傾く頃に一人寂しく薄暗い森の中で、積もり積もった気持ちをはき出していた。
「バリーさん、こんなところに居たっすか」
不意にかけられた声に、バリーは慌てて座り直すと声の主を振り返る。
「なんだ、ガブか」
近づいてきたガブが鼻をひくひくさせて辺りの匂いを嗅ぐ。
(ば、バカ。匂いなんか嗅ぐんじゃねえ!)
「なんか用か?」
ガブは背を向けたままのバリーの隣にやってくると腰を下ろした。
「今夜は満月っすよ」
ガブは満月を見るのが何よりも好きだ。そのための見晴らしのいい高台も見つけてある。
空が曇っていたり雨が降ったりしているといつも悲しそうな顔をする。
「お前、まさか今夜も見に行こうって言うんじゃないだろうな?」
前の満月の夜も酷く冷え込んだが、この時期だ、前よりももっと酷く冷えるに違いない。
それに、高台への道も雪が積もって滑りやすくなっているはずだ。
「冬の間はよそうぜ。雪も積もって足場も悪い。滑って怪我でもしたらどうする」
その言葉にちょっと不服な顔をする。始めてみせる顔だ。ふくれっ面もいいと思った。
「オイラ、一人でも行きやすよ」
ガブは立ち上がると高台へ向かって歩き出す。
「お、おい。ちょっと待てよ」
呼び止めるバリーをよそにガブはずんずん歩いていく。
「・・・ったく。あいつ満月のことだけには強情になるな」
バリーは仕方なくガブを追いかけた。
269 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:51:03 ID:3nwft/zr
ガブは、追いかけてくるバリーに気づくと立ち止まり、嬉しそうに寄り添うと並んで歩き出す。
「おいおい、あんまり寄りかかるなよ。歩きづらくて足滑らしちまうじゃないか」
「へへへ、ゴメンなさいっす」
照れ笑いをしながらガブはバリーの口元をぺろりとなめた。
いつもはしない仕草にバリーは少しドキッとする。
「なんだい、今日はやけに甘えるじゃないか」
「そおっすか?」
急にガブがバリーの前へ出て振り向く。そしてタタンとリズミカルに前足で地面を叩いた。
「頂上まで競争っすよ」
そういうやいなや、やけにハイテンションな走りで細い坂道を駆け上がる。
「お、おい、バカ。あぶねえっつの」
バリーは、その後を冷や冷やしながら追いかけた。
頂上に着くとそこは少し広くなっており、多少駆け回ることは出来るようになっている。
そこで、ガブは子犬のように前足を広げ頭を低くしてバリーが来るのを待っている。
バリーが近づくと、さっと駆け出し振り向いて同じ姿勢でバリーを待った。
「なーにやってんだよガブ。満月を見に来たんだろ」
その時バリーはふと気づいた。
「ひょっとしてこいつ・・・」
バリーはちょっとした期待を胸に、ガブを追いかける。
追いついては逃げ、逃げては追いかけてを繰り返しているうちに、バリーもまたテンションがあがってきた。
やがて、追いついたガブを絡みつくように押し倒す。
270 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:53:08 ID:3nwft/zr
仰向けに倒れたガブは、白い息を吐きながら自分を押さえつけるバリーを見つめる。
その時ちょうど昇り始めた月の光がくねらせたガブの姿態をつややかに輝かせる。
腹部に並んだ小さな八つの突起が赤く色づいていた。
「ガブ・・・お前・・・」
バリーは目の前に横たわる牝のオオカミをじっと見つめる。
いざとなると今までのガブを壊してしまいそうな気分になる。
ずっと待っていたガブがそこにいるというのに。
バリーはそっと、壊さないように、確かめるようにガブに顔を近づける。
そしてゆっくりと唇を重ねるとガブは、耳を後ろにそらし目をつむった。
バリーは舌を絡めながらガブの内ももへと手を滑らせる。一瞬ガブは膝を寄せ恥ずかしがるもゆっくりと力を抜いていった。
やがてバリーの手は捜していた物を探しだし優しくそれを包み込んだ。ふっくらとやわらかくなったその部分をやさしくなでるとそれに応じてガブが身をそらせ潤いだす。
ガブの体がだんだんと火照っていくのが伝わってくる。
時折漏らすガブの声が、いつもと違った雌オオカミの声が、バリーの心を刺激する。
バリーは、ガブの体を少しずらすと濡れた部分を月の前にさらけ出させる。
そして、少し荒く、ガブの中身を月に見せつけるようになでまわした。
ガブはなにかを訴えるようにしてバリーの顔を舐めはじめる。
そんな訴えをよそに、バリーはぬめりの中へ指を滑らせる。
「あうんっっ。バ・・・バリーさん」
ガブの体に力が入りバリーの指を締め付ける。
「バカ、しゃべるな」
「で、でもバリーさん。あっ」
かすれた声も多少色気はあるものの、やはりしゃべらせるとあの口調が高ぶった気持ちを萎えさせかねない。
しばらくの間何度か指を滑りこませてはかき乱し、そのたびによがるガブを堪能する。
時折冷たい風が吹き抜けるも、二匹の体はほってって寒さを感じない。
二匹から荒く吐き出された白い息がキラキラと輝いて漂う。
271 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:54:49 ID:3nwft/zr
「そろそろいくぜ」
その言葉にガブがうなずくと、バリーは手を止めてガブを四つ足で立たせる。
腰を両手でしっかりと押さえ込むとガブは尾を横に倒し濡れた部分をぐっとつきだしてきた。
耳を倒し、身をそらしてバリーが来るのをじっと待つガブ。
ちょっと意地悪をしてみたくなり、しばらくそのままにしてみた。
なかなか次の行動に移らないバリーを、おそるおそるガブが振り返る。
「ど、どうしやした?」
ガブの尾がぴくっと動き、ちょっと怖がっているのが判る。
「いやなに、ちょっと昔を思い出しちまってよ」
「昔でやんすか?」
「とろくさくて、何でもかんでもびくびくして、いじめられてたオオカミが、今じゃこんなに可愛くなっちまったなぁって」
「オイラ・・・可愛いっすか?」
少し照れるようにうつむくと上目遣いでバリーを見上げた。
「ああ、可愛いさ。これからもっと可愛いところを見せてくれよ」
そう言うと、ぐっとガブの腰を引き寄せる。
「あ、ま、まっ・・・。ああっ」
心の準備をする間もなく、ガブの体の中に暖かいものが滑り込んだ。
不安な顔でガブがもう一度バリーを振り返る。
その不安な顔をバリーは引き寄せなにか言い出す前にその口を自分の口で塞いだ。
緊張したガブの体からゆっくりと力が抜けていく。
お互いの舌が確かめ合うように絡み合う。
ガブの中で膨張するバリーを、ガブが優しく、しっかりと包み込んだ。
二匹の絆を確かめるように、バリーがゆっくりと体を動かす。
ガブがぴったりとついてくるのを確認すると、優しく揺らしはじめた。
「バ、バリーさん・・・」
「黙ってろって」
272 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:57:05 ID:3nwft/zr
辺りはしんと静まりかえり、二匹のリズミカルな息づかいだけが聞こえる。
吐き出された白い息は絡み合い、キラキラと輝きを残して消えていく。
ガブは自分の中で踊るバリーを優しく抱きしめる。それに答えるようにバリーの優しさがあふれ出しガブの中に注ぎ込まれる。
お互いの思いが混ざり合い、暖かな心地よい空間を作り出していく。
時々漏らす甘美な声は、バリーの心に響き渡り、疲れを忘れさせた。
微睡むような眼差しで月を見上げていたガブの目から涙があふれ出す。
「どうした。苦しいか?」
頭を振るガブ。
「いやだったら言ってくれ」
「ちがうっす。そんなんじゃないっす」
「じゃあなんだ?」
その問いにガブは黙り込んでしまった。
「まあいい言いたくなければ言わなくていさ」
そういってガブの頭を優しくなでると再びガブを揺らし始める。
「オイラ・・・ずっと・・・親父のことが忘れられなかったっす」
ガブがぽつりとつぶやき始める。
「バリーさんと一緒に居ると、親父と一緒に居るような気がしてやした」
(なんだ、俺はこいつの親父代わりだったって訳か?)
「でも、オイラ。今晩親父とお別れをしたっす」
「お別れ?」
「そうっす、オイラ。満月に居る親父にお別れをしたっすよ」
バリーの動きが止まる。
(満月に親父が?
そうか、こいつ、満月を見るたびに親父を思い出してたのか。
それで満月が見れない日は、悲しい顔をしていたんだ。
俺が居るってのによ。)
273 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:58:50 ID:3nwft/zr
「バリーさんにはいつも悪いなぁって思ってやした」
ガブは涙で濡れたままバリーを振り返る。
「だから今晩、報告を兼ねて月にお別れを言ったっす。いままでありがとうって。オイラ、バリーさんとちゃんとやっていくって」
「ガブ・・・」
ガブは「へへへ」と照れ笑いをする。
(なんだ、こいつ。ずっとこの日を待ってたんだ。
本当は俺のこと判ってたんじゃないか?)
バリーの心は、なんだか急に軽くなる。
別に悩みがあったわけでもないのにぱーっと騒ぎたくなる。
「それじゃあよ。お前」
バリーはぐっとガブを抱え上げると、二匹の繋がりが月明かりにさらされるようにガブを仰向けにする。
「月に見せつけてやろうじゃねえか。俺たちの仲をよ」
「バ、バリーさん。恥ずかしいっすよ」
「なにいってる。おれさまをじらした、ば・つ・だっ」
そういってバリーは、その体勢のままガブを揺らす。
さっきまでは見えなかったガブの表情が月明かりに照らされよく見える。
いつもと変わらないガブなのに、いつもと違う表情をみせるガブが可愛く見える。
揺らすたびに変わる表情がみたくて、さっきよりも早いリズムを刻み始める。
ガブの中の抱擁はだんだん強くバリーを抱きしめる。
そのたびに注ぎ込まれるバリーの優しさがあふれそうになったとき。
力強い抱擁がバリーを締め付け、バリーの愛情が、二匹の未来が勢いよく注ぎ込まれた。
心地よい疲れの中。二匹は抱きしめあい、お互いを愛撫する。
普通のオオカミならここで背を向けあい、ふくれあがった気持ちが落ち着くのを待つのだが、ガブに無理な体勢を強いたくなかったバリーはそれをしなかった。
「ねえバリーさん」
「なんだ?」
「ううん。何でもないっす」
並んで寝そべるガブが、月明かりでなんだかまぶしくかがやいて見えた。
274 :
バリーの憂鬱:2007/01/11(木) 22:59:45 ID:3nwft/zr
===(おまけ)===
優しい光を投げかける月明かりの下。
二匹のオオカミが仲むつまじくお互いの毛繕いをしていた。
ガブがバリーの内ももの毛繕いをしていると、おもむろに両手でバリーを押さえ込んだ。
「ちょ、おまっ」
せっかく収まったものがガブの手で押さられて顔を出す。
「ばか。お前・・・って、まだ足りねえのかい?」
バリーは少し期待を込めて聞いてみる。
「終わった後の毛繕いは、こうして舐めるといいって聞いたっすよ」
「は?」
誰に?と聞く前にガブの舌がバリーに絡みついた。
少しとまどうバリーだったが、こういうのも悪くないなと思いガブに任せる。
「そういえば、オイラ。今日は月のことばかり考えててすっかり蔦と棒とかいろいろもってくるの忘れちまったっすけど」
「はぁ?」
「・・・。さっきの・・・本当は道具とか必要じゃないんすか?」
バリーの脳裏に嫌な予感が横切る。
「ちょっと待て・・・お前・・・その話誰から聞いた?」
ガブは身を起こすといつものように「へへへ」と笑って答える。
「捕まえた兎が教えてくれたっすよ」
その答えを聞いたバリーは、頭を押さえたまま雪の中へ仰向けに倒れていった。
===(おしまい)===
うぉっ! 素晴らしい。
オオカミらしい行動に萌えました。
276 :
240:2007/01/12(金) 04:36:08 ID:OCDkQCZF
おはようございます
昨日試しに書き込んでみたら規制解除されてました
コメントつけてなかったので今更コメントを
かなり動物寄りです
犬のこととか知らないと判りづらいところがあります
濡れ場って、ホント難しい
でも書けないようで結構書けるもんだなと思いました
>>275 ありがとう
そういってくれるとありがたいです
牝ガブも不思議な魅力がありますね GJ!!
278 :
240:2007/01/13(土) 00:00:09 ID:x3Yz9YUo
279 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 00:18:52 ID:pKgYMchM
サイコー!マジよかったです!!
携帯で投稿したつもりだがされてないな。まぁいいけど
あとでさっきつくった分投下するのでよろ
一応ガブ♂×メイ♀だがかなり2匹ともいっちゃってるので
ガ「フィーバーロボ♪ロボ♪ロボロボ〜♪ふーんふんふん、無敵さ〜♪ただいマイワイフ〜」
メ「歌詞忘れてるしウゼぇwwwww」
ガ「ひどいでやんすwwwwww」
メ「はいはいスマンコ。で腹ごしらえはちゃんとできたんですか」
ガ「えーと、鼠を2匹ほどかな」
メ「いつも私が寝てる間にそうやって殺してるんですよね」
ガ「ちょwwwww生きるためだから仕方ないでやんすwwwwww」
メ「まさに外道」
ガ「お、おいらだって食べないと死んでしまうんだから…仕方ないんですよ」
メ「手を取り合って生きていけないんですか?融通が利きませんね」
ガ「融通のために死ねというんでやんすかwwww」
メ「私はガブのためなら死ねますよ…?(うるうる)」
ガ「メイ…おいらだってメイのためなら…ッ!」
ガ「ガブ…そんなに私のことを…?」
ガ「もちろんでやんす、おいらは一生をメイのために尽くすと決めてるんですから」
ガ「それは私もですっ。ああガブ…今夜は離さないで…」
ガ「メイッ!」
メ「7秒経過…四つ葉のクローバーだッ!」
ガ「あ、ほんとだ」
メ「四つ葉のクローバーひとつで幸せが来ると信じ込んでいる人間アホスwwwww」
ガ「まぁまぁそう言わない。人間は欲が深いから今あるしわ汗に気づかないんですよwww」
メ「さりげなく噛んでんじゃねーよカス」
ガ「テラヒドスwwwwwwww」
メ「さて私はもう寝る。手を出したらその醜い雄の象徴食いちぎるので気をつけてくださいね?」
ガ「メイ…恐ろしい子…!」
メ「すや…すや…」
ガ(それにしてもなんというかわいい寝顔 一目見ただけで勃起してしまった この性欲は間違いなく持てあます)
ガ(つーか これかわいいってレベルじゃねーぞwwwwwww)
メ「くかー」
ガ(そう…絵にするならまるで漫画版あらしのよるに(絵:空十雲)の冒頭にあったメイの寝顔のようだ… あれはあれで無防備萌えだったなぁ。全身解放してたしハァハァ)
メ「がー。ぎりぎりぎりぎりぎぎぎぎぎぎぎぎ」
ガ「歯ぎしりうるせぇwwwwwwww」
ガ(しかし…メイはやるといったらやる娘(読み:こ)…。おかげでまだ行為には至っていない…)
ガ(しかしッ!ここでおいらは、敢えてッ!食いちぎられる可能性の道を選びたいと思うッ!」
メ「…さっきから不穏な独り言がぶつぶつ聞こえるんですが、何を選ぶんですって?」
ガ「人生\(゚ε゚)/オワタ」
メ(まぁとにかく私は寝ますので。まだ変なこと考えてるなら…わかってますね?)
メ「口間違ってるしきめぇwwwwwwでもバカなガブは気づいてないんだろうな…頭がかわいそうに(w」
ガ「思ってることといってることが逆でやんす…」
メ「おっと、めんごめんご(笑」
メ「くー。すぅ…」
ガ(誰よりも つーよいおもーいーいつかーとどーくーよぉにー)
ガ(いつもいぃしょが 楽しい いつもいいしょが 嬉しい ふたりいいしょが たーのーしいー)
ガ(ドキドキおむねみーるくぱわーでっ おーきくなってくれるといのってっ)
メ「キモい。選曲がキモい」
ガ「テレパシー!?」
メ「クラ9Hフルコンしたらどんな曲でも声を出して歌うのを許可します」
ガ「ちょwwww今Lv24から26前後wwwwwwww難易度タカスwwwwwwww」
メ「つーか…寝させろボケ。次邪魔したら殺すッ!歌を歌っても殺す!妄想しても殺す!」
ガ(あんたが勝手につっこんだんでしょうがwww…おっと。)
メ「くかーすやー」
ガ「ねるのはえーなー。」
ガ「…意外ッ!それはルパンダイブッ!」
メ「っちょwwwwww言ったそばからwwwwww死w刑w執w行wwww」
ガ「や→ら→な→い→か 完成で無罪+やらないか」
メ「き」
メ「も」
ガ「(今だッ!)や」
ガ「ら」
ガ「な」
メ「い」
ガ「か」
メ「…あれ?」
ガ「ウホッいいメスヤギ」
メ「ちょ、待ってくださいwwww明日にしましょうよwwwwwww眠いからまじで」
ガ「メイちゃん明日って今さッ!」
メ「ちょっまっwあwせdrftgyふじこlp;@アーッ!」
新月で光りの入ってこない真っ暗な洞窟。中でくんずほぐれつ動き回る黒と白の塊。
やがて黒い塊は白い塊の頭をおさえ、濃密な口づけを交わし始めた。
次第に抵抗をやめる白い塊。黒い塊が口を離すと、2匹の舌から糸がぶつんと切れ、垂れた。
体が熱い。今は何もされてないのに、じゅん、と、奥から何か快感がしみ出してくる…それに気づくだけで、「そこ」は熱く、泉のように液体があふれ出してくる。
ガブも気づいているはずだ。牝の臭い。つん、と刺激があるわけではないが、それにしたって気づかないわけがない。どこかこう、ふんわりと淫猥な気持ちになる臭い。
やはりガブは気づいていた。ふんふんと臭いの出所を確かめるように鼻を私の体に押しつけ、動かしてくる。
毛に覆われた私の体。でも、ガブの鼻に反応して、逐一びくっとはねてしまう。鼻の位置は最初は首だった。…少しづつ下がってくる。私の心臓の真上を通り、お腹を通り、そして…。
そこに触れたとき、大きく声をあげてしまい、口をふさいだ。
耳元でガブが何か言っている。その言葉は、恥ずかしくなりもしたけども、もっと興奮してしまうような言葉。それでいて、優しかった。
突然、ガブのざらざらした大きな舌が私の「そこ」をなめ上げた。電気が走ったような感覚。また大きな声が出てしまう。
自分で声を聴いて、なんていやらしいんだろうと思ってしまう。駄目、そんなことを考えたら…また感じてしまう。
ぴちゃ、ぴちゃといやらしい音が、ガブがなめるたびに響いた。そのたびに私の体は嬌声を上げ、体に電気が走り、びくっとはねる。軽くイってしまったかもしれないくらいに、そこは熱く、ぬれていた。
やがて、舌の動きが止まり、ガブが体を上げる。一番最初に目に入ったのは…大きくそそりたった、雄の象徴。ヤギのソレとは全く似ても似つかぬ代物だった。先から、透明な液体が出続けている。
ガブが前足で私の頭をそれに近づけていく。ガブにされた行為を、今度は私がする番らしい。恥ずかしかったけども、口に含んでみた。
とても大きくて、とうてい口に全てを納めることはできなかった。いや、1/3も入っていなかったかもしれない。透明な液体は出続けている。よりその量が多くなったかも…。なめてみると、しょっぱかった。
その液体と唾液を一緒くたにして、ガブの大きなそれをなめ続ける。時々優しく吸ってみると、ガブがうめいているのが聞こえた。ガブが気持ちよくなっているのを聴いて、私ももっと頑張ろうって気持ちになる。
しかし、ガブのようにそれほど長い時間やっていたわけではなかった。ガブが途中で自分から離してしまったのだ。行き場のなくなった舌から、唾液にしては粘性の強い液体が地面に垂れる。
ガブは迷いもなく、そそり立ったソレを私の秘所にあてがった。
いよいよだ。いよいよガブが、私と一緒になる。
初めての経験に、一瞬だけ震えが来た。しかしそれを振り払う。
きっと、ガブならやさしくしてくれる…そう思うと、勇気が出た。
とうとうガブが進入を始めた。とても痛い。ぶちぶちと音がする。涙が出る。よだれも出る。でも、声を出さずに、力を抜いて、我慢した。
全部入りきったのかな?と油断した隙に、根本の瘤がずずっと進入してうめいてしまったけど。
それでもガブは、動かずに、慣れるまで待ってくれた。
慣れきったかは分からないけど、何分かしてガブがゆっくりと動き出した。
ぐちゅっ、ぬちゅっとした水音がいやらしい。痛みはまだ残ってたしすごく痛かったけど、ほんの少しだけ、気持ちよかった。
…痛みが殆どなのに、快感しか感じてないような気持ち。しだいに、私は喘ぎ声を上げるようになった。
ガブの動きもそれに従って速くなっていく。ぐちゃ、ぬちゃ、ずちゅ、ぬちゅ、水音がいやらしい。
何も考えられなかった。ガブと二人で、気持ちよくなってる。それだけで、体に満足と充実、快感を得られる。激しい快感に最早痛みなんてどこかへ行ってしまった。本当はまだ多分、痛みのほうが強いんだろうとは思う。しかし、快感しか感じない。痛みなんか感じない。
やがて、ガブのうめきがため息に変わって、動きが止まった。―ああ、ガブがイったんだ。
それに気づくと、私の体も。ガブがびくびくともだえている、その動きに連動するように私の体にも電撃が駆けめぐった。ガブのソレを、きゅうっと、締め上げて…。
ガ「おはようっすwwwwww昨日は激しかったっすねwwwwww」
メ「おまwwwwムードぶちこわしwwwwwwつーか私失神してたのwwww?」
ガ「ひととおりヤった後の睡眠に見る夢ってなんなんでやんすかwwww?」
メ「おっと、会話の成り立たないアホが一人登場〜。質問文に質問文で返すとテスト0点なの知ってたか?マヌケ」
ガ「コピペ乙(質問文なのか今の…?)」
メ「手打ちですぅ><」
ガ「…それにしても、がぶぅ、はあぁっ、もっとぉ… だなんてすごいいやらしかったっすよwwwwww」
メ「…私、睡眠の邪魔したら殺すって言いましたよね。…いや、”食いちぎる”、んだったっけ?」
ガ「え、そんな、昨日たくさん 『だいすきぃ、がぶぅ、だいすきぃ』 って言ってくれたじゃないっすか…」
メ「嘘だッ!」
ガ「ちょ、包丁なんか持ったらあぶなちょまっ あ」
メ「あ」
ガ「人生\(゚ε゚)/オワタ オイラは狼をやめるぞメイーッ!」
メ「ちょwwwwその魂を逝かせるなッ!」
ガ「いいや限界だ、逝くねッ!」
…それでも、私たちは元気に暮らしています。
メ(何も考えられない、というのは嘘だったかも。だって…ね。)
ガ「これが、さよならを言うあたし」
メ「おまwwwww」
そう、ひぐらしのなく頃に…。
以上ですあ
次回(あったらだけど 続編って意味ではない)書くときはちゃんとしたの書くよ
別スレに投稿しかけたもんでも作り直して投下するやもしれん
ぬれ場少なくてごめんね><
テラカオスwwwwwwwwwww
GJっすねwwwwwサーセンwwwwwww
濡れ場とそれ以外の差が激しすぎるwwwホントに同一人物かよwwwww
なかなかGJ
濡れ場の描写は参考にしたいとオモタ
>>287 GJ!
面白さと素敵さを堪能させてもらったよ!w
スゴス!! 貴様ッ! タダ者ではないなッッ!
同じ書き手として嫉妬を禁じ得ないその能力ッ!!
GJッ! GJッ!! GJッ!!!
黒軸買ってきたし、俺もガンガン書くァ
面白さがあったか、よかったよかった
正直ぬれ場以外の部分はたたかれるんじゃないかとはらはらどきどきでしたよええ
前半のアホ部分とぬれ場の投稿の時間の間隔が異様に長いのは、諸事情により急に内容(つーか含まれてる漢字)を変えるはめになったからだったり
全くもって焦った、アホ部分だけならどんな酷評されるかとひやひやだった…
次書くとしたらメイがガブを犯す話(メイ:♀ ガブ:♂)をちゃんとした文で書こうと思うんだが
これだけ言っておいて実は忙しい身なので一行も作らずに終わるかもしれないけどそのときはごめんね><
ごめん
大好き
もしかしたらまた昼頃に投下するかも
まだできてないけども 多分近日中に投下すると思う
投下続出はウレシイが、みんな誤字大杉
ゆっくり推敲することも大切
俺は推敲に本文と同じくらい時間がかかるタイプ
妄想を文章におこすのも遅いもんだからさらに時間がかかってしまう
しかしどうなんだろう今回は
急いで仕上げてなんとか来週中に投下すべきなのか?
自分は推敲と本文作成をほとんど同時にやってるかな
だからめんどくさかったり、有る程度ネタで通る作品だったり時間なかったりする時は完成したら殆ど見直さないで投下してる。
昨日のがいい例だ
ギロ♂xバリー♀(♂でもかまわないと思う)
ギロ婦人♀xガブ♂
メイ♀(おまけ)
で行かせていただきます
滝のように降り注ぐ雨が、飛沫となって辺りを白く濁らせる。
一本の大きな大木の下で
熟年の白い雌狼と若い狼が、熱く交わっていた。
こんなつもりじゃなかった。
寂しさが雌狼(オンナ)を狂わせた。
「またあの女を連れて行くつもりかい?」
その言葉がすべての始まりだった
バクバク谷は、片耳の狼ギロが治める谷。
彼女はそのボスの連れ合いだった。
だがここのところボスであるギロは、必ずバリーという雌狼(オンナ)を連れて狩りに出る。
彼女は知っている、ギロがこの雌狼とできていることを・・・。
「ああ、あいつは出来るオンナだからな。狩りにはかかせねえ」
(ふうん、どうだかね)
「そうだ久しぶりにアタシも狩りをやってみたくなっちまったよ。今日の狩りはアタシも連れてってくれないかい?」
「ああ?」
ギロは妻の要求にしばらく考えていたが承諾する。
こうして彼女はギロ達の狩りに同行することになった。
今日の獲物は鹿、しかも彼女の知らない新しいテリトリー、ガブ達と一緒に追い立てる役に決まった。
少し起伏が激しく地形を把握してない分難しい狩りではあったが久しぶりの狩りに胸が躍る。
「たまには狩りに出てみるのもいいもんだね」
「そうっすね、毎日毎日じっと待ってるのは退屈でやんしょ?」
「ああ、退屈で退屈で死んじまいそうになるよ」
「へへへ、相当退屈してるみたいっすね」
「日がな一日じっとしてるのは逆に疲れちまうよ・・・っと、獲物さんだよ」
前方の坂に鹿を見つける。他の仲間達にも合図をして息を殺して近づいていく。
一歩一歩慎重に。間合いを詰めたところでみな一斉に飛び出した。
鹿は素早く身をかわすと森の中へ走り去る。
その後を、待ち伏せしているギロ達の居る方向へ追い立てていった。
「あっ」
突然現れた地面の亀裂に足を取られ坂を転がっていく。
「姐さんっ」
その後をガブが追いかけた。
ゴロゴロと転がる白い狼は、やがて一本の木にぶつかって止まる。
「姐さん、大丈夫っすか?姐さん!姐さん!」
駆け寄ったガブに声をかけられるもその声はだんだんと遠のきそのまま意識を失ってしまった。
気がつくと一本の大木の下に横たえられ、隣にはガブが心配そうに様子を見ている。
辺りは暗く、ぱらぱらと雨音が聞こえている。
「気がつきやしたか。よかった」
「みんなは?」
「それが・・・みんなオイラ達に気づかずに行っちまって・・・」
「そうかい、すまないねえ。アタシがとんだ失敗をしちまったばかりに」
「い、いえいえ、あれは仕方ないっすよ。あんなところに亀裂なんて、誰もよけられないっすよ」
ピカッ!ゴロゴロドッシャーン!
強い光に照らされ辺りが真っ白になり、地響きが響き渡る。
「ひええええ!」
隣のガブが驚き彼女にしがみついた。
「あ、す、すみやせん。おいら・・・どうもこの音が苦手で・・・」
「はは、かまやしないよ。それよりアンタ。まだ雷を怖がってるのかい?親子そろってかわらないねえ」
雷に怯えるガブを見て、昔を思い出していた。
かつて恋した狼(オトコ)を
それはガブの父親だった
よく見ればどことなく父親の面影が、愛したオトコの面影があった。
かつてガブの父親に告白したが断られた覚えがある。
彼はよそのオンナと一緒になりガブが生まれた。
仕方なく二番目に好きだったギロと一緒になったことを思い出す。
彼が亡くなったと聞いたとき、生きていく希望を失った気がした。
「えへへ、そうっすか。親父も雷を怖がってたでやんすか」
照れ笑いするガブにドキリとする。
「ついこないだまでこんなに小さかったのにねえ。随分大きくなって・・・男前になったもんだねえ」
「へへへ、そうっすか?でも、オイラ駄目なオオカミでやんすよ」
「そうかい?いいオトコになったよ」
昔のことを思い出すとなんだか気分が変になってくる。
目の前のオオカミがかつて愛した男に見えてしょうがない。
心の奥がだんだんと火照ってくるのを感じる。
「ねえアンタ。アンタは好きな子とか居るのかい?」
「え?オイラっすか?オイラまだまだ好きな子とか考えたことないっすよ。へへへ」
「そうかい。もったいないねえ」
(ギロが悪いんだよ)
「それじゃあの処理はひとりかい?」
「へ?」
(あんなオンナに入れ込むギロが悪いんだよ)
「何だったらアタシが手伝うよ」
雌狼はガブに息がかかるほどに顔を近づけ、胸から腹へなぞるように指を滑らす。
「あ、姐さん・・・」
腹からすっと手を下の方へやると、下から硬い部分に沿ってなぞりあげる。
刺激されて赤くなったものが顔を覗かせた。
「アタシじゃダメかい?」
「い、いえ、その・・・ギ、ギロさんが・・・」
「ギロなんて関係ないさ。今はアンタとアタシだけ」
そういって、そっと口づけをすると、すっと頭を下げすっかり顔を出した物を咥えた。
「あっ、そ、そこはっ」
今までずっとこんなものなんか咥えたくないと思っていた。
ギロに要求され仕方なくやっていたこと。
あれだけいやだったものが今は違う。
この狼(ひと)のものが欲しくてたまらない。
まだ彼のことが忘れられなかった。
舌をはわせ、刺激をする。
まさかこんなところでギロにさせられていた行為が役に立つなんて思わなかった。
「ああっ、姐さん・・・オイラ・・・」
先端から甘い蜜があふれ出す。それをもっと得るためにさらに刺激を与える。
「も、もうダメっす。あっ」
雌狼の口の中に勢いよく液体が注ぎ込まれた。
「ちょっとアンタ・・・早すぎやしないかい」
不意に飛び出してきたものを受けきらずに胸元にまでかかってしまった。
「す、すみやせん。あまりにも気持ちよかったんでつい・・・」
雌狼は胸にかかった物を指でぬぐい取ると自分の秘所に塗りつけた。
「さぁ、綺麗にしておくれ」
「え?で、でもオイラ・・・」
「イヤなのかい?イヤなら自分でやるよ」
そういうと雌狼は体を丸めて自分で自分の秘所を舐め始める。
やっぱり無理だったねえ。惨めだねえ。アタシは惨めだよ。
こんな醜態・・・。明日からどの面下げて顔を合わせたらいいんだい。
雌狼は無心で舐め続ける。自分を忘れるために舐め続ける。
自分を引き裂くように噛みついた。
と、その時。横からガブが一緒に舐め始めた。
お互いの目が合い動きが止まる。
「・・・いいでやんすね?本当にオイラでいいでやんすね?」
先に口を開いたのはガブだった。
「ああいいさ。アンタじゃなきゃダメなんだよ。他のオトコじゃダメなんだよ」
「わかりやした。何があったか判りやせんが、オイラ姐さんの相手になりやす」
再びガブが舌を動かし始める。
まだぎこちない動きが心地よい。
ギロのような強引さはなく、優しかった。
あの狼(ヒト)に優しくされているような気分になり身を任せる。
そっとガブの腰を引き寄せ再び咥える。
気分は高まり、もっとガブが欲しくなる。
もっとあのヒトを感じたい。
雌狼は咥えるのをやめ体位を動かし受け入れの体勢を作った。
一瞬ガブの動きが止まったが、理解したのか腰に手をかけてくる。
やがて、ガブの体重がゆっくりと彼女にかけられていく。
内ももにガブの熱い物が当たる。
位置を合わせようとするがなかなか合わない。
雌狼はそっと誘導して、自分から腰を沈めてやった。
あたたかい物がゆっくりと雌狼の中に入ってくる。
そこにあのヒトを感じる。
あたたかい・・・ずっと思っていたこの気持ち。
あの時捨てたはずの気持ちが蘇り、熱いものが頬を伝う。
「す、すみやせん。い、痛かったっすか?」
涙に気づいたガブが恐縮したように声をかける。
「気にするんじゃないよ。ただいろいろ思い出しちまっただけさ」
「そうっすか」
そしてガブは腰を動かし始めた。
「ちょっと、アンタ。もう少し優しくしておくれ」
不意に力強くすりつけられ気分が少し壊れた。
「アタシは初めてじゃないからいいけどさ。アンタこれから初めての子とやるときはもっと優しくしてあげないと嫌われるよ」
「へ、ヘイ」
「アタシがオンナの扱い方を教えてあげるよ」
なんでまたこんな事を言い出すのか自分でもおかしくなったが。
こんな優男に愛し愛されるオンナがつまらないことでがっかりしないようにいろいろとレクチャーを始めた。
辺りはすっかり暗くなり、雨は滝のように叩きつける。
打ち付けられた雨が飛沫となってもやを作り出し、雨音が二匹の喘ぎ声をかき消していく。
若いオオカミはがむしゃらに何度も彼女を求め続けた。
オンナはその若さに身をゆだね何度も果てる。
ギロも強引だったが、ガブは若さ故の強引さがあった。
嫌みもなく心地よい疲れを楽しむ。
しばしの休息の後、ガブがまた求めてくる。
「ガブ。嬉しいけどいい加減におし。アタシもそんなに若くないんだからアンタにはついて行けないよ」
「す、すみやせん。つい、オイラ・・・」
「でもアンタいいオトコになるよ。きっとなる。アンタに惚れるオンナは幸せ者だろうよ」
「ほ、ホントっすか?」
「ああ、このアタシが保証するよ」
「へへへ、嬉しいっす」
アタシが選んだオトコだから。
アタシの惚れたオトコの息子だから。
いいオトコになるさ。
なってもらわなきゃ。
一夜限りの関係のつもりだった。
でも、あの夜のことがどうしても忘れられない。
ガブもまた忘れられずに婦人の元に現れた。
二匹はギロの居ない夜。たびたび会ってはお互いを求め合った。
それからどのくらいの日が経っただろう?
ガブは自然と婦人を求めてこなくなった。
少し寂しいけれど婦人も引き時だと思った。
いいオンナでも見つけたのだろうと諦めていた。
そんなある日、騒ぎが起こった。
「ヤギと付き合っているオオカミが居る」
ポロポロが丘での狩りの際、ガブがヤギを連れて逃げていたというのだ。
信じられなかった。
いや、信じたくなかった。
まさかヤギなんかと・・・。
いや、あの子ならあり得るかもしれない。
なんたって優しくていいオトコだから。
男達はガブを呼び出し、真相を確かめる。
白状したガブは、谷底の穴蔵に閉じこめられた。
男達はガブの行為が群れを裏切る行為だと憤慨する。
ガブの死刑は確実だった。
惚れたオトコの息子が。
アタシのガブが死刑だなんて。
「ちょっとアンタ。ガブのことなんだけどさ。何とかならないかねえ?」
みんなの心情から無理だとは判っていても、それでも何かしないと。
会議の後、頭を抱えるギロに声をかけてみた。
「ああ?今のみんなの意見を聞いただろ?俺にはどうにもならねえ」
「そうかい。でもね、条件をつけたらどうだい?」
「条件?」
「そう、ヤギの情報を聞き出せば助けてやるとかさ」
ギロは黙ってしばらく考える。
「いいだろう。あいつの親父は俺の親友だった。このまま死刑になっても後味が悪い。ここはお前の案にのってやろう」
「ありがとうよ。それでこそバクバク谷のボスだよ」
そうはいってもガブのことだ、土壇場でヤギを取るかもしれない。
もう会えなくなるかもしれないとガブの元へ向かった。
「起きてるかい?ガブ」
薄暗い穴蔵の奥で何かが動く。
「姐さん?」
「ちょっと失礼するよ」
婦人は穴蔵を塞いでいる格子をずらして中へ入った。
「あ、姐さんだめっすよ」
「大丈夫さ。それよりアンタの事が心配でさ」
「すまねえっす。オイラ、ヤギと・・・オイラ、死刑になるでやんすか?」
涙目になるガブを見るとぎゅっと心が締め付けられる。
「さあ、それはアタシにも判らないね。ただ言えることは、これから先アンタ次第ってことかね」
頬を伝って落ちるガブの涙をそっと親指でぬぐってやった。
「ところで、そのヤギはアンタにとってなんだい?」
答えを聞くのは正直怖かった。
でも聞かないと自分の気持ちにもけじめがつけられない。
「オイラのすべてでやんす」
「そうかい・・・」
やっぱりこの子は、ヤギに惚れ込んでしまった。
アタシのいいヒトが、ヤギなんかに・・・。
少し嫉妬したが、ガブだから仕方がない。
優しいオトコだから仕方がない。
「ねえアンタ。今夜、アタシを抱いてくれないかい?」
「え?ここででやんすか!?」
「そう、今ここで、しっかりと・・・ダメかい?」
しばしの沈黙が訪れる。
抱いてくれなくてもいい。それはそれで諦められる。
でも、やっぱり最後に・・・抱いて欲しい。
「わかりやした」
その言葉がどれだけ嬉しかったか。
これを最後に諦められる自信もなかった。
それでもガブのために、諦める努力をしようと思う。
ただ今は、アンタの子が欲しい。
暗い穴蔵の中、二匹は絡み合う。
初めての頃とはちがって、ガブは優しかった。
落ち着きがあって、スマートで。
アタシが求める物を与えてくれた。
ガブにあのヒトを重ね合わせる。
優しかったあのヒトを思い浮かべる。
このまま一緒にどこかへ連れて行って欲しかった。
アタシをギロから解放して欲しかった。
力強く突き上げられるたび、声を荒げる。
誰かに見つかるかもしれない緊張感がたまらない。
外に誰が居てもいい、この喜びを表に出したい。
アタシは、今、ガブを独り占めしている
あのヒトを独り占めしている。
ヤギでもなくあのオンナでもなく、彼がアタシに尽くしている。
この優越感がたまらない。
そして、そのまま二匹は何度となく果てた。
次の日、ガブは案の定ヤギを取った。
それは婦人にもショックではあったが受け止められる。
二匹は川に飛び込み流されていってしまった。
ガブの捜索が始まる。
ギロはガブが親友の息子であることもあり。見つからなければそのままにしてやろうと捜索隊は2匹と少数にした。
しかし、それはあることをきっかけに急変する。
ギロが、アタシの部屋に飛び込んできてアタシをはり倒した。
「テメエ、どういう事だ!」
「いきなり何するのさ、いったい何のことだい?」
いきなりはり倒されて何がなんだかわからなかった。
「とぼけやがって!テメエ・・・あの晩、ガブと寝たそうじゃねえか!!」
ああ、人の口には戸は立てられないねえ。
見張りが話したに違いない。
「何言ってんだい、アンタだってあのオンナ(バリー)と寝てるじゃないかい!」
ギロの動きが一瞬止まった。
「バカを言うな、俺はそんなことはしねえ。お前の勘違いだ」
「あたしゃしってんだよ!狩りに出ては二匹で群れから外れたところで抱き合ったりしてるのをさ。こないだだってポロポロが丘で霧で周りが見えないことをいいことに狩りをよそに二匹でよろしくやってたそうじゃないか」
「誰がそんなことを。そんな嘘っぱち俺を信じられねえってのか!!」
「アンタだってアタシを信用出来ないからこうして殴ったんじゃないかい?お互い様だよ!」
「なんだとぉ!」
ギロが殴りかかろうとしたとき、ザクがやってきた。
「ギロさん。ガブの奴の情報が入りやしたぜ」
振り上げた拳が行き場を失い下ろされる。
「おう、判った。今行く」
その後からバリーが入ってくる。
「よしバリー。皆を集めろ、ガブの追跡を始める」
足早に部屋を後にするギロに続いてザク、バリーが出て行く。
その時のバリーの顔がほくそ笑んでいるように見えた。
「ガブの野郎、ヒトのオンナを寝取るとは許せねぇ。必ず見つけ出してやる」
「見つけ出したら、処刑ですね。それにしてもあのヤギ、うまそうでしたね」
「馬鹿野郎!!ヤギの野郎もただではすまさねえ!ガブの目の前でずたずたに引き裂いてやる」
それからギロの復習劇が始まった。
谷のことも顧みず、執拗にガブを追い続ける。
やがて冬になり、バクバク谷にも雪が舞い降りた。
追跡隊に出ていた男どもが帰ってきた。
みなぼろぼろになって帰ってきた。
でも、そこにはギロの姿は無かった。
ギロを奪った憎いバリーも
恋い焦がれたあのひとの子も
みんな返ってくることはなかった
バクバク谷の高台に、一匹の白い雌狼がたたずみ空を見上げている。
「オトコはみんな身勝手よね。
自分のことは棚に上げて逆上する。
みんなのためといって身を投げ捨てる。
いい人が出来たとオンナを捨てる。
アタシも身勝手だけど・・・
やっぱりオトコは身勝手さ。
女の気持ちを判っちゃくれない。
あたしゃアンタに振り返ってもらいたかった。
アンタを嫌いじゃなかった。
あんなオンナに入れ込んだのが間違いだと気づいて欲しかったんだよ」
雌狼は大きくなった自分のお腹にそっと手を当てる。
「そしてアタシも身勝手さ」
キラキラと輝く雫が、強く吹き付けた風に流されていった。
高くそびえる山々の向こう
みどりの森でオオカミとヤギが暮らしている
今日も森ではヤギとオオカミの楽しそうな声が響いていた
「ああんっ、ガブぅっ。何処でそんなこと覚えたんですっ」
「そんなこと言えるわけ無いじゃないっすか」
なんだこの火曜サスペンス劇場はw
GJ!よかった!
>>314 いらねえwしかしワラタwww
間違えた
火サスっつーより昼ドラだ
GJ!
318 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 18:33:37 ID:M9HDD26C
あーやばい!すごくよかったです。GJ!!!
姐さん作中で喋ってねぇのになww
エロエロドロドロgj
…ぬれ場には到達してないが結構自分でもいい感じに書けてるかなーと思ったら
いきなりフリーズして画面が真っ青に…
(つД`)
青画面なつかしす
801板のスレが終盤でここと統合するかって話が出てるけどおまいらどうよ?
あっちはそう進行が早いわけでもなし、♂×♂で埋め尽くされることもないだろう
俺は特に問題ないと思うんだが
いいですよ
自分も特に問題はないと思うかな
統合するなら統合するで投稿時に♂♂なのか♂♀なのか分類ちゃんとしてくれるならいいかと
向こうで話を振った者だが、
正直、共棲できるとは思ってない
過疎って投下も萌え語りもないが、
次スレを立てる意志はあるのかと言いたかった
ここの住人はこのスレしか見てないように思えるが、
他スレを見れば♂×♂の乱入は荒れるケースが多い
それはともかく、おまいらは何で話題が出た
場所で話をしようとしないんだ?
一応話題が出たところはRomしてるよ
そこで話をしないのは自分の場合は面倒だったからなだけ
こっちで自分は意見言ったんだから同じことを何度も書きたくないしなー。コピペは失礼だし
ああすまん。
こっちの俺以外の意見聞きたかったんだ。
特に問題無いみたいだからそっちで決めていいんじゃね?
328 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 15:22:56 ID:JYIDGj9z
801番のスレってなんですか。
329 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 15:24:28 ID:JYIDGj9z
801番のスレってなんですか。
レスさんくす
なんだかちょくちょくIP規制にかかってしまって・・・
姐さんのしゃべりはこんなのでよかったかなぁ?
火サスは・・・これからですよw
実は雪崩を起こしたのはこっそり後をつけてきていた姐さんで
それを見ていたビッチが・・・ザクが・・・
メイのことを調べていたタプが・・・ミイが・・・
おばあちゃんが「おやおやぁ?あらあら、まあまあまあ・・・」
群れのためにイチが・・・
みたいなww
誰が逮捕して何処へ??
>>328-329 メール欄にsageを入れるように
あと
坊やが来る所じゃないよ。さっさと帰ってミルクでも飲んで寝なさい
そろそろバレンタインネタを書こうかと思いつつ保守
刺激すると荒れちゃいます。
刺激するとミルクを出します?
絵師さん来てくれねえかな。
sageられないヤシが粘ってるスレに絵師さんは来ない
336 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 20:03:22 ID:h7EBIa+a
あげ
337 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 01:17:40 ID:KgjBKKf0
ほしゅ
ほしゅ
新作期待してます
>>340がsageていない件について小一時間t(ry
sageてますよ
>>342 sageてねぇ
全角じゃsageにならねぇYO!
こうですか?
以前、別の板で、バリー×雌ギロを書いたのですが同じような設定で、今度はギロ×雌バリーを書いてみました。
(映画版の白狼の姐さんはこの世界には存在していません。)
雌度が強いのでこっちの板で投下することにしました。。
バクバク谷の岩穴にて。
赤毛の雌狼は、うすぼんやりと眼を開けた。
あたりはまだ暗い。夜明けにはまだ時間があるな。隣をみると、眠りに落ちたときは傍らにいてくれたはずの片耳の狼の姿がない。
―またか。
もう、あきらめた。毎晩、毎晩、どこへおでかけなのやら。自嘲気味にナンバーツーの狼は小さく笑う。そして、自分の笑い声に、涙がこぼれそうになる。
自他共に認める追跡の名人なんだから、ま、本気を出して探ればわかるのだろうけどー。
狼は大きな腹をそっとなでる。
やめておこう。万一、すっころんだら大変だ。
岩穴の外から夜風が入り込む。わが身というより腹の子をかばうように体をまるめる。
大丈夫だ。何があっても、お前は守り抜く。たとえ、この谷にいられなくなるようになっても。昔の俺みたいな、あんな思いはさせねえよ。
バリーは腹の子に、そして自分に言いきかせるようにつぶやく。
ずいぶん昔、バリーがこの谷に流れ着いた時、この谷の現在の長にして、バリーの連れ合いでもあるギロはまだナンバーツーだった。
当時の長は彼の無二の親友であり、ガブの父でもある狼がその責をはたしていた。
赤毛のやせこけた子狼が、一体全体どういう経緯で故郷を離れたのか、仲間の狼はどうなったのか、どうしてこの谷に流れ着いたのか、その理由は誰にもわからなかった。
唯一、それを説明できる子狼さえも、衰弱が激しく、よほど、苦労があったのか自分の名前が「バリー」であることしか答えられなかった。
さらに、しばらくの後、そのやせた狼は実は雌だという事実がわかった。泥だらけ、傷だらけのその体を清めて手当てをした、当時の長の妻―ガブの母―が気づいたのだった。
他の谷と異なり、よそ者には寛大であったバクバク谷の長は、バリーを谷の狼として受け入れた。
だが、バリーは長夫婦の優しさに感謝しつつも、それまでの辛すぎる日々の中で親切を素直に受けいれることはできなくなっていた。
悪いと思いつつ、長の子供である、ガブに対しても意地悪な態度をとることも少なくはなかった。後になって、さすがに良心がとがめたのか崖の飛び方を教えてやったりもしたが。
そんなバリーにとって、ギロの方が接しやすかった。
バリーがたどりつく直前に山羊に耳を食いちぎられたという、バリーとはまた別の意味で心身ともに傷を負った狼はバリーに対しても、誰に対しても、愛想はよいとは言えなかった。ま、例の山羊の件の以前から、あの愛想の悪さは天下一品だったからねという噂も耳にしたが。
だからといって、冷血であったわけではない。
さりげなく、相手を気遣ってくれるそんな一面もあった。
いつだったか、怪我をしてうなっていたバリーの足に薬草をあててくれたのもギロだった。
うなりながら寝ていたバリーは朝になって、そのことに気づいた。片目の狼は、一言、ぼそりと、草があまっていただけだ、と答えただけだった。でも、その薬草が非常に貴重であることもバリーは知っていた。
バリーの中でギロの存在はやがてどんどん大きくなっていった。
ようやくバリーが谷になじんだ頃、ガブの父はある事故がもとで世を去った。
掟に従い、片目のナンバーツーの狼は、長に就任した。片耳の狼は泣き腫らした表情で、奴が死ななかったら俺は長になれなかった、だから、俺の代はつれあいを持たず、子供も残さないと断言した。
そんな感情的な発言に仲間の狼たちは半ばあきれながらも、そのうち、時とともに悲しみが和らげば考えも変わるだろうと、あえて異論を唱えなかった。
当時まだ大人の仲間入りを許されていなかったバリーはギロの、生涯妻を持たないという発言にほっとしつつも、そこまで彼の心を占めている、ガブの亡き父に嫉妬を感じるようになった。
バリーは成長し、炎のような赤毛をなびかせ走る姿に、追跡の名人いう呼び名が付いた。やがて、狩りの際の傷がもとで当時のナンバーツーは死亡し、彼女が二代目のナンバーツーに就任した。バリーは成長し、炎のような赤毛をなびかせ走る姿に、追跡の名人いう呼び名が付いた。
やがて、狩りの際の傷がもとで当時のナンバーツーは死亡し、彼女が二代目のナンバーツーに就任した。
口さがない連中は赤毛のくせに、雌狼のくせにと陰口をたたいていたが、ナンバーツーに相応しい狼はバリーしかいなかった。ギロは単身のままだった。
だから、ギロさんは俺にガキができたと知った時、ガブの親父への義理立てを感じ、あまりいい顔をしなかったのかな。
バリーは再び腹に手をあてる。
ガブ追撃から谷に帰って、しばらくの後、バリーは今まで味わったことのない身体の不調を覚えた。
一応、雌狼のはしくれ、心あたりもあったので知り合いの年上の雌狼にこっそり相談し、みてもらったら、まさにそれは懐妊だという。
―きっとギロさんも喜びますよ。
自分より先に相手の名前を口にされて、バリーはぎょっとする。
―そんなの顔に書いてありますよ、と言いたい所だがさすがにザクの母親はそこまでは言わず、ともかく、こういうことは早めに伝えたらどうですかとだけ助言した。
それももっともな事だと思い、赤毛の狼は長に伝えた。
「ギロさん。」
「何だ。」
自分の岩穴に訪れたナンバーツーに、狩りの相談か何かといった感じで応対する長に、意味不明のいらだたしささえ覚えつつ、
「子供ができました。」
ちゃんと伝えたぞ。
「あの雪山でのあの時でしょう。」
まさか、忘れてはいないだろうな。
ギロは一瞬、片目を軽く閉じた後、ゆっくりと眼を開け、
「そうか。」
ちょっと、それだけ!?
「ともに暮らそう。身体を大事にしろ。」
何か、もう少し一波乱というか劇的な場面を予想していたバリーはその場でへなへなと崩れそうになったが、気力で持ち越した。
ギロはといえば、狩りはしばらく自粛した方がいいとか、子供のいる雌狼から助言をきいておけとか、谷の狼には俺から伝えておく、後、周辺の部族にもと一応言っておいたほうがいいな、といった事務的な話を淡々としはじめたのだ。
―殿方によっては妊娠ときいて動揺するのも多いですが、そこは精神的に未熟だからですよ。ザクの母親の言葉がよみがえる。
ギロさんは未熟ではないようだ、が‥‥。
何か、肩透かしをくらったバリーであった。
谷の狼たちは、バリーの妊娠に対し比較的肯定的なものが多かった。
かつて、ギロは生涯子供を残さない発言をしていたので、周囲からどういう反応が出てくるかとバリーは心配していたのだが、ギロが手を回したのか、いつかはギロも連れ合いをもつと皆が予想していたのか、期待していたのか、たいした波風は立つことなく過ぎていった。
ただ、ギロのあまりにも淡々とした接し方にバリーはたまにわからなくなった。
わからないままに体調は崩れたままで、腹だけが膨れていった。そして長は夜、出かけることが多くなった。
ちっ。
舌打ちをする。こうなったのは腹の子のせいじゃない。なのに、そんな風に思いそうになる自分に嫌気がさす。やつれた毛並みを震わせて雌狼はうめく。
月の光が岩穴にかすかに差し込む。今晩の月の形さえわからないし知りたいとさえ思わない。
そもそも、あの時の交歓を愛といってよいものなのか。
雪崩の後、雪に埋もれていたギロをバリーは引きずり出し、近くの洞窟まで運び、必死になって抱きしめながら暖めていた。これほどまでに密着したのは初めてだった。
どのくらい時間が過ぎたのだろう。やがて、ギロが薄目を開けた。
だが、バリーへの感謝の言葉の直後に、彼が言ったのは、
「ガブは!?あいつはどうした?」
何か胸を引き裂かれるような感情に支配されながら、知りません、死んだんでしょう、きっと、とぶっきらぼうにナンバーツーの雌狼は答えた。
ギロはうつむいたままだった。
俺は長として失格だな、ガブの処刑もできず、仲間もお前以外はみな行方不明かー。
乾いた笑い声をたてようとしたギロにバリーが覆いかぶさるようにそれをさえぎる。
そ、そんなことはないっ!
俺は知ってる、あんたがどれだけガブを助けようと尽力したかって、それをことごとく踏み躙ったのはあの馬鹿じゃないですか!俺は、あんたがいたからこの谷で居場所ってのを見つけられた、俺はー。
後の言葉は涙で続かなかった。
一見、バリーがギロの寝首をかくような素振りを見せていたのも、尊大な態度を見せたのも、そうでもしなきゃ、この想いを誤魔化せなかったからだ。茶化しながら、必死に隠していた、隠したままでいたかった‥‥。
気がつくと、雄狼に頬の涙をなめられている自分に気づいた。
嫌な感じはなかった。ずっと、これを待っていた気がする。
「バリー。」
長がナンバーツーに問いかける。
「いつからだ?」
「何がですか?」
「だから、そのー。」
俺をそういう対象でみるようになったのはー。
忘れましたよ、忘れるくらい遠い昔です。
赤毛の雌狼は雄狼に仰向けにされながら答えた。
ギロはゆっくりとその赤毛を撫で上げる。バリーは身をまかせ、自らもギロの首に前足を回す。どちらからともなく、口と口が寄せ合う。
今はひたすら、ただ、温もりがほしかった。ギロも、バリーも
―岩穴に今は一匹。
普通の孕み狼なら、もう落ち着きつつある時期のはずなのに、いまだバリーの調子はすぐれないままだ。
普段は平気で食べているものでさえ口に入らず、嘔吐することも多い。
すぐ落ち着きますよ。
周りの雌狼はそう言ってくれるが、相変わらず具合はよくない。
しょうがねえなあ。
狩りができないだけでなく、外に出る事もできやしねえ。
ザクやビッチとも、さんざんつるんでたのに、住処をギロさんのとこにかえてからは、ろくに立ち寄らないからな。ま、用もないのに、長の巣穴に、しかも身重の雌狼のとこに来るのは抵抗があるのはわかるけどな。
いや、それよりもギロは毎晩不在なのが腹が立つ。こんな具合の悪い、腹のでかい雌狼と一緒にいるよりは、新鮮な風に吹かれ新鮮な女を抱きたいのかもしれないな。バクバク谷の長様は。
自嘲して涙がこぼれる。
いけねえ。腹の子にさわる。でも、無理して笑顔なんか浮かべたって…楽しくねえよ。
前足で顔を覆う。歯を食いしばっても、泣き声はもれてしまう。それが巣穴にうつろに響いて、余計切ない。
雪山の洞窟、凍りついた地面の上で、体中をなめあげられてナンバーツーの雌狼は全身、火がついたような感じになっていた。
実を言うと、知識のほうはともかく、こちらの分野は何分、初心者なのだが、それを相手にどう説明していいのかわからない。
意外な顔をされるかもしれない。そうこうしていると首すじを軽くかまれ、思わず声をあげてしまい、真っ赤になる。ギロは穏やかに笑みを浮かべ、大丈夫だ、心配しなくていい、大事に扱うと一言、彼女にささやく。ギロが何に気づいたかを理解したバリーはさらに真っ赤になる。
そこで負けず嫌いなので、自らもギロの顔をなめあげる。そんなバリーに対し、ギロは自分を押し付けていく。
ギロの熱をバリーは凝視し、ギロと眼があう。
その片眼が何を希望しているのかを察し、赤毛の狼は小さくうなずく。ギロはバリーに向かい合うように座り込み、彼女はその熱をそっと包み込み、口に含む。
「無理はしなくていい。」
頭上から声が聞こえるが、何が無理で無理でないのかさえわからないバリーはただただ、その熱い肉を口の中で受け入れるしかわからない。こういう時は、本当に知識だけでは追いつかない、としみじみ思う。知識以上に彼のものは大きく立派すぎた。
舌先で何回か愛撫を試みるも喉まで突きささるような痛みがでてきて、これ以上は無理と感じる。―と、その、矢先、熱い液体が口腔を、さらには喉を激しく叩きつけ、やがて口の外に伝わって流れて落ちる。余りの激しさ、苦さにバリーは顔を背け嘔吐する。何回も何回も。
涙と白濁の液体でぐしゃぐしゃの顔をギロが覗き込む。
大丈夫か?すまない。許してくれ。
泣きたいのに笑いそうになる。無理強いされて、したわけじゃないってのに。ああ、不器用だよ、あんたも、たぶん俺も。
ひとしきり吐いた後、落ち着いたのを確認してから二匹は行為を再開した。
これを愛というのか、それとも、互いに互いの身体を利用して寂しさを埋めようとしているのかわからない。ただ、これ以外に方法はなかった。
大事な存在を自分の手で追い詰め、その果てに失った雄狼と、最初から大事なものさえなかった雌狼には。
やがて、バリーは腰を突き出し、ギロを受け入れようとする。
ギロはバリーの赤い毛を愛しげになであげた後、バリーを愛し始めた。
痛みがなかったわけではない。
いや、腰をがっちり押さえつけられてなかったら、逃げ出したいくらいの痛みだった。
しかし、ギロに背中や腹の毛をなでられていくうち、バリーの呼吸は落ち着きはじめ、その様子にギロは軽く微笑み、律動を開始した。
これで二匹の現状が解決されるわけではない。
しかし、こうしていたかった。
バリーもまた行為に徐々に慣れ始め、自分も嬌声とともに腰を振り始めた。ギロはバリーの中でめまいにも似た激しさを感じた。
どのくらい時が過ぎたのか、バリーは背をそらせ、やがて弛緩した。ギロもそれに続いて身体を震わせた。
―ギロさん。
―‥‥何だ?
―最後に背中向かい合わせ、ってのはいいんですか?
―あれは、その時によりけりだ。
―しなくて‥よかったんですか?
―いいんだよ。それより…痛みはないか?
―まあ、その…。
急に恥ずかしがる赤毛の狼に片眼の長は小さく笑い、赤毛の頭をくしゃくしゃにしながら、その身体を抱きしめる。子供扱いされたような気がして、軽く頬を膨らましながらもバリーは心地よい疲れの中で眠りに落ちていった。
別の場所に流れ着いていた他の狼たちと二匹が合流したのは、その翌々日のことだった。
追撃隊の狼たちは傷を負ったものも多かったが、互いに助け合いながら全員帰郷した。
ただ、ガブと山羊の行方は知れなかった
腹が目立つにつれ、乳房も張ってきたな。
薄暗闇の中、物憂げに尻尾を振り、そんなことをバリーは考える。
出産までのことは、ザクの母親をはじめ、子供のいる雌狼から色々と教えてもらっているが、いつも一緒にいるわけではないし、わからないことも多い。そもそも、今まで自分は雌狼とその辺りの話題をすることもなかったしな。
この先、自分の身体がどうなるのだろう。
何もかも不安でしょうがない。家族のいない自分はギロしかいないのだけど、そのギロが毎晩、出かけているのでは、な。
前足で顔を覆う。
泣いてない。誰があんな奴のためになんて泣くもんか。泣いてない。泣くな。泣く‥‥。
「泣いているのか?」
ふいにギロの声が顔の上から降ってきて、赤毛の雌狼は思わず身体を起こそうとするも思うように起き上がれず、ギロの手をかりるはめになった。
「な、泣いてないですよ。」
眼をそらし、憮然とした表情で答える。
「−あんたこそ、おはやいお帰りですねえ。」
自尊心が傷つくことを覚悟でバリーは答える。ギロはきょとんとした表情だ。
しかも、何か匂う。そう、胸のあたりがすーっとくるような、たとえて言えばイグスリノミズみたいな‥‥。ギロが何かを前足に持っている。
「ギロさん、それ‥。」
「ああ、バリー、その、月光草だ。やっと見つけてきた。」
月光草―。
きいたことはある。月夜にしか咲かないが、滅多にみつからないという伝説の草だ。
だが、それを干して病気の動物の傍におくと、気持ちがすっとして穏やかになり、食もすすむし、よく眠れるという。
薬と異なり、病気そのものが治るわけではないが、気持ちが和らぐという意味では、病の動物やその仲間らの間で大変重宝されている。
「まさか、毎晩、これを探しに!?」
「ああ、これがあれば少しはお前の食もすすむかと思ってな。お前が寝てるものだと思い、黙って出かけちまってたんだが、どうやら逆に心配かけさせちまったようだな、すまねえ。」
ぺこりと頭を下げる長に、バリーはどうしていいかわからなかった。
薄闇でもわかるくらいに頬を赤らめながら草を差し出す長に、赤毛の狼は笑いたいのと泣きたいのとで顔をゆがめるしかなかった。
「大丈夫か?」
寄り添う夫に向かって、顔を上げられず、声をふるわせる。
「すいやせん、俺、へんな勘ぐりしてー。」
長はその様子をみて何を邪推していたのか察するが軽く首を振り、背中をなでる。
「ちゃんと説明しておけば良かったな。」
赤毛の狼は頭を振る。
ああ、馬鹿は俺だ。
俺が選んだ狼が、俺が抱かれた狼がそんないい加減な奴のはずないじゃないか。それだってのに誤解して、腐って不貞寝して‥‥。
「なあ、バリー。」
背中をなでながら、言葉を続けるギロにバリーはゆっくりと顔を上げる。
「そのー、今更言うのも変な話だが、その。」
長は自分の頭をげしげしとかく。
「ありがとう。」
眼を丸くする赤毛の狼の様子に苦笑しながら、その赤い毛をなでてやる。
「あの雪山でお前の気持ちを知った時、驚いたのは確かだ。だが、そのー。」
ほわんと、そう、まるで卵を抱くようなやわらかさでバリーは抱きしめられる。
雄狼の暖かな匂いに包まれる。
「俺は本当にうれしかったぞ。」
生涯連れ合いはもたないと決めていた長だったが、いつしかナンバーツーのことが気になってどうにもならなくなっていた。
だが、それに気づかずに、いや気づくことを拒んで生きてきた。知らぬうちに美しく強く成長していたバリーを意識しながらも、亡き友の義理立てを口実にして、自分を欺いてきた。
その結果、ずっとお前に負担ばかりかけちまっていたな…。
さすがに恥ずかしくなってきたのか、ギロはバリーから身体を離す。
色んなことがいっぺんに押し寄せてきて、バリーはぺたんと座り込む。
「あ、あの、ギロさん。」
今、聞くことではないだろう、しかし、今しか聞く機会はないかもしれないことをバリーは口にする。
「何だ?」
「あの、俺が、ガキができたって言った時、何で、あんなに淡々としていたんですか?」
平常の表情に戻りつつあった、長の顔が再び赤くなる。
「そ、そりゃ、驚くだろ!しかも、お前はお前で、狩りの予定の相談を立てるような感じで言ってたし。あそこで俺が大喜びして大騒ぎしたら、お前に何て思われるか…。」
ぽかんとしていたバリーだったが、そんなギロの様子に吹き出してしまう。ギロもまたつられて笑い出す。
「殿方は未熟―か、ザクの母親もうまいこというな。」
ぼそりとこぼした妻の言葉に、長の片耳が反応する。
「何だって!?」
「いや、こっちの話ですよ、でも、未熟はお互い様って感じですね。」
バリーは長の前足を腹部に導く。
「一番しっかりしてるのはこいつですよ。俺らみたいなのを親に選んで生まれてきてくれるんだから。」
「はは、そうかもな。」
狼の夫婦は心の底から笑いあい、優しく抱きあった。
急に穏やかな眠気に包まれてバリーは眼を閉じる。
何だか、ようやくやせっぽちの赤毛の子狼は故郷にたどりついたのだなと実感した。
「さすが、月光草、効果は抜群だな。」
本当は月光草そのもの、というよりそれを探し出した者の功績によるのだが、赤毛の狼はすやすやと寝息を立てている。
バクバク谷の長は、そんな妻に寄り添い、自分もまた眼を閉じた。
その後、赤毛の狼は片耳の長の子を無事に出産した。
やがて、ギロが長の座をおり、彼女自身が長になった後も彼女と片耳の狼の仲の良さは一生変わらなかったという。
<終わり>
あーやばい!!泣けてキター!!メッチャ感動しました!!!
うおおぉぉ!
あっちも好きだがこっちもいいな!
GJ!
感動!
バレンタインネタって、ひな祭りまでに投下すれば
セーフだよね
一年中セーフだよ
いつでもいいからキボンヌ
「マルハ!? マルハ? マルハ!?!? マルハ……
ちくしょう〜! なんでおいら、缶詰ばかり持ってきちまったんだよう!」
「いずれにしても、私はお魚なんて食べられませんけどね(タメ息)
さよなら……ガブッ!」
という、例のシーンの後の話です。
バ○ン○イ○って何だったっけwww 犬科にチョコ食わせたら駄目だよね。
多忙で進んでないのに、某所の画像に触発されて別の作品を書いてしまった。
メイは♀。それ以上は読んでのお楽しみ。
373 :
祝福:2007/02/20(火) 01:20:16 ID:CwpTMrtJ
『祝福』
雪洞の中にかすかに響く、あれは雪崩の音なんだろうか。一瞬、ガブの身を案じた
自分が可笑しくなる。
これから……食べられようとしているのにね。
メイはまた冷え切った地面にゆっくりと身を伏せる。やはり体力はもう底を尽き、
立っていることはできなかった。
ガブはなかなか戻ってこない。どうしてしまったんだろう。このまま寒さで意識を
失ってしまう前に、二人の本当のお別れを迎えたかった。ガブの鋭い牙が首筋に深く
食い込んでくる、その痛みをしっかりと感じたい。いや、オオカミは獲物の腹から
食い付くんだったっけ。大きな両手で私を押さえつけ、あの三日月のような白く光る
牙を私の体に突き立て、そして「美味しい」ってガブが言ってくれる瞬間まで、
私は生きていたい。
もう体を起こすこともできないのに、メイは股間のあたりがあたたかくなって、
ずくんずくんと脈打つのを感じていた。逃避を余儀なくされた精神的なショックで
遅れていたのだろうか、本当はもっと早く訪れるはずだった、秋に牝のヤギの体に
起こる変化。この極限状態の中、ガブを想うあまりに迎えた発情であった。
(ガブと交尾……したかったな……。でも、もう遅いよね……)
メイの頬をまた、涙が伝っていた。
────
雪洞の入り口の、凍りかけた雪の壁を崩すガラガラという音と共に、黒い塊が飛び
込んできた。
いよいよ「そのとき」が来たのだ。メイは残った体力を振り絞って、ガブが食べ
やすいようにその白くて柔らかいお腹を差し出した。
大きな二つの手が、メイの腰と胸を勢いよく押さえつける。食い込んだツメの感触
に、怖さと同時にゾクッとする快感のようなものが体を走る。フーッ、フーッという
荒い呼吸音が狭い雪洞の中に響き渡った。
メイはその丸っこくて可愛いお腹に、激痛が走る瞬間を待ち構えた。
しかし──
おかしい。いつまで経っても、痛みは訪れなかった。
雪洞の中に血の匂いが充満している。ヤギの鼻にも強く感じられるそれは、メイの
体が傷付けられて流れ出たものではなかった。
「ヤギ……こんなところに居たのか」
太く、低い響きを持ったオオカミの声は、ガブのものではなかった。
(まさか……そんな……)
最も恐れていたことが、起こってしまった。この血の匂いはもしかして、ガブが
追っ手のオオカミたちに噛み殺されたことを示しているのではないか、とメイは思った。
そして自分は、ガブ以外のオオカミに食われて殺される──
その恐怖にメイの全身の力が抜けていく。おしっこがちょろちょろと漏れ流れた。
体が震える。
「心配するな。悪いようにはしない」
そう言うと、オオカミはお腹を晒していたメイの体を丸めるように寝かせ、いきなり
その上の覆いかぶさってきた。オオカミはメイを強く抱きしめる。
ガブとだって、こんなに強く抱き合ったことはなかったのに。
殺されると思っていたメイは驚き、戸惑いを隠せなかったが、オオカミの意図を
尋ねようにも、恐怖と衰弱のためか声が出ない。
374 :
祝福:2007/02/20(火) 01:21:09 ID:CwpTMrtJ
メイが黙っている様子を見て、オオカミの方が口を開いた。
「血を流しすぎた。体温が保てねえ。
情けない話だが、オオカミであるこの俺も、独りでは凍え死ぬだろう。
温め合うんだ。俺は今死ぬわけにはいかない。
お前も、ガブにもう一度会いたいだろう?」
メイの中に、ふっと安堵の気持ちが広がる。その言葉の裏にある意味は、ガブが
死んでいないということに違いない。
メイは小さく頷く。オオカミの毛皮はフカフカしていて温かかった。
「朝までだ。吹雪はもう止んでいる。
陽が出るまでこの寒さに耐えれば、命は助かるだろう」
いきなりやってきたオオカミに、自分の置かれている状況が理解されていることを
不思議に思ったメイだったが、オオカミの鋭い嗅覚による知覚というのはそういう
ものなのだろう。きっと、自分が発情していることも気付かれただろうなと思うと、
メイは恥ずかしくなった。
オオカミに抱かれて、血の匂いはいっそう強くなった。全身に傷を負っているの
だろうか。ポタポタと液体が地面に滴る音がはっきりと聞こえるくらい、このオオカミ
は激しく出血している。
オオカミの言葉に嘘はないようだ。
いずれにしてもメイはこの状況を受け入れるしかなかった。何があったのか分から
ないが、またガブに会えるというのなら、それは願ってもないことだった。
────
静かに、時間が過ぎていく。
聞こえるのは、二匹の獣の小さな呼吸の音だけだった。
オオカミの温かい毛皮に包まれていても、冷たい地面が体温を奪っていく。メイの
意識は徐々に遠のいていった。
朦朧としながら、メイはオオカミが呟くのを聞いた。
「まずいな。このままじゃ朝まで持たねえ……」
何が持たないのだろう。
次に続いたのオオカミの言葉に、メイは一気に正気を取り戻す。
「ヤギ、お前、発情しているな?」
「えっ?」
冷え切った体が、一瞬でカッと熱くなった。オオカミの手がメイの股間をまさぐった
かと思うと、その指先が発情して緩んだ性器にズブッと差し込まれたのだ。
朝まで持たないというのは、発情したメイを前にして性欲を抑えきれないという
意味なのだろうか。
「んふっ!」
メイの体がビクッと跳ねた。オオカミの指が柔らかい肉をクチュクチュと音を立て
てこね回す。発情した牝ヤギの体は刺激に対して貪欲になっていて、全身を稲妻の
ような快感が貫いた。性器から指を抜いたオオカミは、メイの体を仰向きに起こすと、
覆いかぶさったまま、腰を突き出した。
硬いものが、メイの柔らかい肉を一気に割り裂いて潜り込んで来た。
「い、嫌っ! やめてっ!」
メイは全く抵抗できないまま、オオカミの大きなペニスを体の中に受け入れてしまっ
ていた。ガブにだったら許していただろう大切な場所が、見知らぬオオカミに犯されて
いた。
ここにきて初めて、圧し掛かっているオオカミの姿をしっかりと確認したメイは、
さらなる絶望に襲われる。
そこにあったのは、ガブとは似ても似つかない、がっしりとした体格の真っ黒な
毛皮のオオカミの姿。
細く鋭い目は冷たい光を放ち、片側の目は斜めに走った傷で半ば閉じられている。
その傷の先にあるはずの左耳は、ギザギザの傷口を残して噛み切られたかのように、
無かった──
それは、バクバク谷に住む、ヤギに耳を千切られたオオカミ。おばあちゃんから話に
聞いていた、メイの母親を殺したオオカミに間違いなかった。そのオオカミに今、
性器を貫かれ、押さえ付けられている──
375 :
祝福:2007/02/20(火) 01:21:51 ID:CwpTMrtJ
「あなたが……あなたが私のお母さんをっ!」
黒いオオカミの、傷跡のない方の目が少し見開かれた。
「そうか。お前はあのヤギの……」
ガブに捧げるはずだった大事なところを穢そうとしているのが、よりにもよって自分
の母親を殺した相手だなんて。
メイはありったけの力を振り絞って叫ぶ。
「嫌っ! 放してッ!」
ヤギの唯一の武器である角は地面に押し付けられている。全く成すすべが無かった。
オオカミのペニスが、無慈悲にメイの体の中でヒクヒクと律動を始めた。
「お願い……抜いて……ください」
懇願しながら、メイは体をビクッと震わせる。その願いは聞き入れられないことを
悟ったのだ。
オオカミのペニスが体の中で大きく膨れ上がり、特に根元の部分が大きな瘤のよう
になって、メイの性器に完全にロックされてしまっている。
メイにはもう、オオカミの精液が流し込まれるのを止める手段は残されていなかった。
「うう……」
オオカミはメイを苦しめるかのように、腰を軽く前後に揺する。
「どうだ? 俺が憎いか?」
メイはブルッと震えた。このオオカミはやはり自分を殺すつもりでいるのではないか。
朝まで生かされたメイは、無残に殺されたガブの亡骸と対面させられるのかもしれない。
仲間を惑わせたヤギを簡単には殺さない、徹底的にいたぶろうというのだろうか。
オオカミの腰の動きは次第に激しさを増していく。
お腹の中を強く擦られ、メイの牝の器官が反応してしまう。
(だめ……ガブ、私……、ガブ以外のオオカミに犯されて、感じてる……)
信じたくないことだったが、発情した動物の体は、本能的に牡を拒まずに受け入れ
てしまうのだ。
ポロポロと涙がこぼれる。ガブを裏切っている自分が許せなかった。
体の奥を汚される前に、自ら命を絶つことが出来れば……。
しかし、舌を噛み切って死のうと思っても、ヤギには上の前歯が無い。せめて、
ポーズだけでもこのオオカミに見せつけようと口を開いたが、その行為すらメイには
許されなかった。
メイの意図を悟ったオオカミの大きな口が、がっしりとメイの口を塞ぎ、開いた
ままにして押さえつける。
「ん、む……むぅ……」
ねっとりとしたオオカミの舌がメイの舌に絡みつくと同時に、お腹の中でビクビクッ
と跳ねたペニスから、熱い液体が噴き出し、メイの最奥を汚していった。
射精、されてしまった……。
その現実を突きつけられて、抵抗することをやめたメイの口からオオカミの口が
離れる。舌と舌の間で、涎が糸を引く。交尾の興奮による唾液の変化。
母親の仇であるオオカミに犯されて感じてしまったという、あまりにも惨めな証
だった。
「俺が憎いか?」
オオカミが再び聞く。メイの中に起こったのは憎いという感情ではなかった。
きっともうガブに会うことはできない。それがただ悲しかった。
仮にこのオオカミが、さっきまでメイを殺すつもりはなかったのだとしても、自分
の耳を、オオカミのプライドを傷付けたヤギの子だと知った以上、ただで済ませる
はずはなかった。たっぷり犯され、恨みを晴らされた後、私は殺される。
「あなたこそ、私が憎いんでしょう?
ヤギに耳を食いちぎられたなんて、そんなこと、許せるはずがない。
私は、あなたに傷を負わせたヤギの、娘なんですから──」
オオカミの射精はまだ続いていた。精液を断続的に流し込まれる度、何度も味合わ
される屈辱に対し、一矢報いようとしたそのメイの言葉にオオカミが返した答は、
想像もしていなかったものだった。
376 :
祝福:2007/02/20(火) 01:22:30 ID:CwpTMrtJ
「俺はお前も、あのヤギも憎いとは思っていない」
「えっ?」
涙で歪んだ視界に映るオオカミの口元が、優しく曲げられているように見えた。
最初からずっと、そんな表情だったのだろうか。
それは見間違いではなく、先ほどのオオカミの言葉も、聞き違いなどではなかった。
「むしろ感謝しているくらいだ。
この耳の傷のおかげで、俺は誰にも文句を言わせないように努力したんだからな。
俺がヤギが嫌いなのは、ヤツらが逃げ回るだけしか能がない連中だからだ。
だが、お前の母親は違っていた……。
お前も、そうだな。そういう血筋なのかもな。
オオカミと友達になるなんて、大それたことをしやがって」
オオカミが笑い、メイのお腹の中のペニスがブルブルッと揺れる。
涙を振り払って見たオオカミの顔は、もう恐ろしいものではなかった。
メイの中にあった悲しみの感情も消えていく。
ガブは殺されていない。そして、私もおそらく殺されることはない。ガブには
申し訳が立たないけれど、また生きて会うことができるのならば、「初めて」を
奪われたことも必要以上に嘆くことではなかった。
それにしても……。
オオカミの射精がまだ続いていることにメイは驚く。
ガブと私がするときも、こうなのかな……。
お腹の中で踊るオオカミのペニスに対して反応を返している自分の性器にも驚く。
牝のヤギの体が、そういう仕組みになっているのだろう。おそらくヤギの牡が挿入
してから射精を終えるまでの時間と同じくらいの間隔で、メイの体は絶頂を迎える。
弱っていたはずの体が、ピンと張り詰めるようになって、全身にゾクゾクッとする
快感が広がる。その波が延々と続いていた。
「まだ……終わらないんですか?」
「そうだな。オオカミの射精は長く続くんだ。長いときで一時間くらいだな。
だが、今日の俺は特別だ。このまま朝まで、こうしていてやる」
その言葉から、メイは理解した。
このオオカミは、私の体が冷たくなっていくのを防ぐために、この行為に及んだの
だろう。こうやって牝の本能を掻き立て、また、このオオカミが自分を憎ませることで
生に執着を持たせようとしてくれなければ、私は死んでいたんだ……。
「しかし、牝のヤギの体がこんなに気持ちいいもんだとは思ってもみなかった。
ガブもお前と交尾できたら喜ぶだろう」
「でもガブはこんな……別のオオカミと交尾した私を……愛してくれるかな」
「心配するな。悪いようにはしない」
オオカミがまた同じことを言う。
そうは言っても、事実は変えられないのに。どういうことだろう?
意識が虚ろになっていく中、メイはオオカミの顔を仰ぎ見た。
その目は、オオカミ族の中でも特に瞳孔が小さいため、一見、残忍な表情に見える。
しかし、その赤い瞳は優しさを湛え、さらにその奥に、哀しみのようものが隠されて
いることにメイは気付いた。
オオカミの熱いペニスの先から、精気が体に流れ込んでくるような気がして、さらに
まどろんでいくメイの耳にオオカミの言葉が響く。
「群の長には仲間を守る義務がある。
そして、俺にはお前たちを祝福する義理がある。
お前はあいつが愛したヤギだ。だから、生きてもう一度、あいつに会ってやれ」
このオオカミは何を言っているんだろう。
頭がボーッとして、よく理解できなかったが、メイは気持ちがあたたかくなって
いくのを感じる。
あんなに凍え死にそうだった体が、熱くなってくる。
大きく体を弓なりに反らして、湧き上がってくるひときわ大きな快感に身をゆだねる
と、メイは死とは無縁な、交尾の余韻が生み出す安らかな眠りに落ちていくのだった。
377 :
祝福:2007/02/20(火) 01:23:26 ID:CwpTMrtJ
────
優しく、あたたかい感触にメイは目を覚ます。ガブが頬を舐めてくれているのかと
思ったが、そうではなかった。雪洞の入り口から差し込んだ陽の光が、メイを優しく
撫でていた。
メイはいつの間にか、独りで雪洞の中で眠っていたのだ。
(あのオオカミは?)
辺りを見回し、次に自分の体の様子を調べたメイは、大量に注ぎ込まれたはずの
オオカミの精液が、そしてオオカミが傷口から流していた血が、全て跡形もなく消え
去っていることに気付いた。
「生き霊」というものの存在を、おばあちゃんから聞いたことがある。
強い想いが実体となって遠く離れた場所に現れることがあるのだと──
「私は生きている。
お礼を言わなくちゃ……お礼を……
誰に?」
頭から、何か忘れてはいけないことがすぅーっと消えていく。
「私は……何をしていたんだろう?」
ガブと別れた後のことを、何も思い出せなくなっていた。
ただ、どこかあたたかく、優しい想いだけが体の中に残されているような気がした──
雪洞から出たメイは、結局戻ってこなかったガブのことを考えながら、しばらく
ゆっくりと雪を踏みしめながら歩き、ふと足を止める。
「わあ、森だ。森が見える……」
一面の白い風景の狭間に見える、鮮やかな緑と豊かな水を湛えた河の輝き。
二人が探していたものが、眼下に広がっている。涙が溢れてくる。
「ガブ、ガブ、みどりの森だよ。早くおいでよ、ガブ……」
メイはその景色が見渡せる雪稜の端まで駆け寄る。昨夜の憔悴した状態が嘘だった
みたいに、体に生気が満ちていた。
やっぱりあったんだ。あそこなら、ガブと一緒に暮らせるに違いない。
そして、私はガブと──
下腹部の芯から、ずくんと疼くような感覚が全身に広がり、メイはそれが喜びに
変わっていくことを感じていた。
ヤギである自分と体の構造が違うオオカミ。
ガブと上手く交尾できるかどうかは分からない。
でもきっと上手くいく。
そしてガブは自分との交尾を喜んでくれるだろう。
何故だかわからないが、不思議な確信が、メイの心を満たしていた。
378 :
祝福:2007/02/20(火) 01:24:53 ID:CwpTMrtJ
────
「あのヤギはもう大丈夫だ、ガブ」
ギロのその言葉が聞こえたのか、意識を失ったままのガブの耳がピクリと小さく
動いた。
砕けた氷の塊に埋められた谷筋で、二匹のオオカミが折り重なるようにして寄り
添っていた。
日の出からずっと遅れて、谷にゆっくりと朝陽が差し込んでくる。
ギロは自分の体の下になっているガブの顔を覗き込む。
こんな穏やかな気持ちで、こいつを見るのは何年振りのことだろう。
昨夜の、雪崩に巻き込まれたときのことを思い出す。
降り注ぐ雪の塊に一番近い位置に残り、仲間たちに逃げるように指示を出したギロは、
首に深い傷を受けてなお立ち上がったガブと対峙する。強い意志を持った眼差しで
ギロを見据えるガブ。
こいつ、俺と一緒に雪崩に巻き込まれて相討ちを狙っているのか?
それほどまでしてあのヤギを守りたいのか……。
そのギロの想像は全く当たっていなかった。
「ギロさん、何やってんすか! 早く、ギロさんも逃げないと──」
ガブの言葉に驚くと同時に、満ちていた怒りがすぅーっと解けていく。
こいつは、こんなときに俺を気遣ってやがる。
俺は、俺の方はどうだ。さっきまで殺そうとしていたのに、こいつが立ち上がって、
他の仲間と一緒に逃げるのを見守ろうとしていたんじゃないのか。
仲間を守る、仲間と一緒に生きる、それがオオカミの本分なのだ。
すっかり忘れていた。俺は、いったい何をやっていたんだ。
例えあのヤギが……そう、お前の愛した相手がヤギだったとしても、お前には大切
な仲間だ。そして、俺にとってもそうでなければならなかったのだ。
鋭い氷のナイフのような断面を見せる、凍りついた雪の塊に流されながらあのヤギ
の名前を叫ぶガブに向かって、ギロは駆け出していた。そしてその腕でしっかりと
ガブの体を抱きかかえたのだった。
今、ギロとガブはこうしてお互いの体温を保つようにして重なり合っている。
ギロの体のあちこちに開いた傷口から、たらたらと水のようになった血が流れ続け
ている。もう血を凝固させて止めるだけの体力はギロにはない。
体の下で、ガブが小さく呻く。
(こいつも、もう心配はない)
「群の長には仲間を守る義務がある。
そして、俺はお前たちを心から祝福している……。
お前の信じる愛を貫き通せ、ガブ──」
最後に直接言葉を交わしたかったが、もう叶わないようだ。あのヤギは本当に限界
だった。生き延びさせるには、ああするしかなかったんだ。俺の命を──
朝陽を当ててガブの体を温めるために、ガブに覆いかぶさっていたギロはそっと
離れると、二、三歩あるいた場所に崩れるように横たわる。
親友の忘れ形見と、その友達の命を守ることができたことに満足しながら、フーッ
と大きく息を吐き、ギロはゆっくりと目を閉じた。
379 :
祝福:2007/02/20(火) 01:25:36 ID:CwpTMrtJ
────
高く上った陽に照らされ、目を覚ました褐色の毛皮のオオカミは、自分が何故ここ
に居るのか、今まで何をしていたのか、分からなくなっていた。それどころか、自分
の名前さえも思い出せなくなっていた。雪崩の跡と思われる瓦礫のような氷の上に、
自分は居た。
目の前の少し離れたところに黒い大きなオオカミが横になっている。
片耳を失い、目に傷跡を残した凄絶な生を物語るかのような容姿でありながら穏や
かな表情をしたそのオオカミに、近寄って鼻先を当てる。
その体はすでに、冷たくなっていた。
何があったのか、まるで記憶にない。黒いオオカミが誰なのかも分からない。
ひとつだけ確実なのは、そのオオカミが雪崩から自分を守って傷つき、果てたのだ
ということだった。
氷の塊にえぐられ、掻き切られたと思われる傷が、自分は首筋についたもの一つ
だけで済んでいる。
代わりに、黒いオオカミは全身に無数の、赤い肉が覗くほどの深い傷を受けていた。
流れ落ち、雪を染めている血が、何か美しく尊いもののように見えた。
かつて「ガブ」と呼ばれていたオオカミは、微笑んだまま息絶えている黒いオオカミ
の顔に、頬を寄せて涙を流す。
この黒く雄々しいオオカミは自分にとって、父親か、それに近い存在だったに違い
ない。
そして、自分が命を失うときにはきっと、このオオカミのように大切な仲間を
守って死ぬんだと、強く心に誓うのだった。
(終わり)
一箇所、書き損じがありました。
>>374 ×次に続いたのオオカミ
○次に続いたオオカミ
脳内で校正してください。ごめんなさい。
おい待てちょっと待て最初のはなんだw
ともあれGJ! ギロさん素敵
ギロさぁぁぁん ・゚・(つД`)・゚・
ミクシィに入ってる人いますか?
384 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 16:24:30 ID:kLt3zYCa
だってさ
なんかちょうだいよ
386 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 10:12:32 ID:3mcIumsR
メイ*ガブ・・・最高
そろそろかな・・・
何がですか?
絵師さん大募集!!
390 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 04:24:43 ID:1lcwm5Sl
もうひとつのほうのスレがVIPの突撃で埋まった…orz
明日の夜9時からテレビで映画版やるっぽいな
392 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 21:35:20 ID:Q7nSZj3o
メイのケツがwww
メイ、ガブとかけおち・・・
「私は会えてよかったですよ」で泣いた
やっぱりいいねぇ
396 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 01:00:28 ID:OOs30TVG
萌えた。
なんだこのアニメw
原作で既に妄想しっぱなしだったけど、
あのアニメなんなんだよ可愛すぎるよ
アニメ見て来てみた。
エロパロ板でボロ泣きしたのは初めてだ…。
ネ申が多いな、この板は。
いきなりだが、メイとガブを人間に例えると
皆のイメージはどんな感じ?
自分は……
ガブ・気さくな兄ちゃん
メイ・良い出のお坊っちゃま
メイ→誘い受け
ガブ→こきたない
メイ→アルビノ三つ編み少女
しかしそのままでおいしく頂くのが基本
映画のメイの尻エロイよ
擬人化の話題はそっち系のサイトでやっておくれよ
何かうp
質問をば…。
ドラマCD買おうと思て調べてみたら、BLぽいブログばかりヒットした。
その気は無いので不安になってしまい買うのに躊躇しているんだ。
何方かアドバイスをくだちい
正直すまんかった・・・本スレで聞くか・・。
407 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 19:42:45 ID:bs411Ask
思案中age
思案はいいからさ、書き手なら投下前に控え室の過去ログくらいは
目を通してきておくれよ。
某サイトでこの板のこと(?)が話題(?)になってるね。
某サイトってどこだ?
411 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 19:01:42 ID:qZQwF/Ql
星
このスレもうダメポ
ま、待ってなさいよ!
今に投下してやるんだから!
ええ、いつまでも待っていますよ
415 :
小ネタ:2007/04/25(水) 14:48:48 ID:Hj3rnvJX
「ねえガブ、GWはどうやってすごしましょうか?」
「もちろん、朝から晩までヤるっす!」
「それじゃあ、いつもと変わらないじゃないですか……って、ああっ! ガブ!
指、指入ってる……」
後ろからメイを抱きかかえたガブはオオカミらしく荒々しい息を吐き出す。
「ね、ねえガブ……たまには違うやり方をしてみません?」
ガブは頷きながらも、メイの柔らかいところをクチュクチュとかき回すのを止めない。
「ほら、ね? たまには……騎乗位とか」
「映画本編で川のどまん中でヤったやつっすね?」
「えっ? 違います。あれはっ!」
「誰がどう見たって騎乗位っす」
「もうっ! あれは……事故ですっ」
416 :
小ネタ:2007/04/25(水) 14:50:43 ID:Hj3rnvJX
「事故?」
メイの機嫌を損ねたかと思い、手の力をガブが緩めた瞬間、メイは肉食獣を思わせる勢いで
身を翻すと、ガブを押し倒して馬乗りになった。メイの目元は優しく微笑んでいる。
「でも、今からするのは事故じゃないですよ?」
「ゴクッ」
メイはガブのフカフカした毛皮に包まれた逸物を優しく舐めあげて起こすと、
自分の桃色のお肉の裂け目に導いた。
ゆっくりとガブの誇張を包み込んでいくメイの柔肉は、いつものように温かくて、優しくて。
いつもと違うのは、ガブが腰を使ってしまわないようにメイが押さえ付けていること。
初めて交尾の主導権を握られたガブはいつもの何倍も、ドキドキしている。
もっとうp
418 :
小ネタ:2007/04/25(水) 18:02:15 ID:Hj3rnvJX
「ガブ、気持ちいい?」
ガブは声を出すとすぐにも射精してしまいそうで、ただ、コクコクと頷く。
「(ガブ、かわいいな……)」
自分をお腹の上に乗せてはぁはぁと胸を扇がせるガブは時折、目をすっと細めて気持ち良さそうにする。
そんなガブが、メイには愛しくてたまらない。
さてと、ここから頑張らなくちゃ。
「ガブは動かないでくださいね」
「えっ?」
こんな体位で交尾しようと提案したのは、メイには思惑があったからだ。
きっと今まで以上にガブに喜んでもらえる、そう思うと体がぶるっと震えた。
メイはまずゆっくりとお尻を左右に揺すり、自分の中に収まったガブの分身をしっかり包んであげている事を確かめた。
もっともっとうp
420 :
小ネタ:2007/04/25(水) 22:37:47 ID:Hj3rnvJX
「(これなら、抜けちゃう心配ない……ですよね?)」
メイは思い切って腰を前後に動かし始めた。くちゅっくちゅっとあそこが可愛い音を立てる。
ガブの真っ赤で熱い、愛しい肉の剣が、慎ましく開いたメイの体の中に出たり入ったりする。
いつものガブの腰の動きは、とても速くて、激しくて。ひと息に燃え上がる感じがするのだけど、
ヤギの体だとどうしてもあの勢いには及ばない。ただ、そのおかげでゆっくり擦れる粘膜と粘膜が、
今までに感じたことのない、じわっと全身に広がるような快感を生み出していた。
だめ……。気持ちいい……。ガブを喜ばせたいのに、自分が感じてしまっている。
あまりの気持ちよさに、メイの足はガクガクと震え、力が抜ける。
421 :
小ネタ:2007/04/25(水) 22:41:44 ID:Hj3rnvJX
「う……うん、う……ん、あ、ああっ……どうして?」
思ったように体が動かない、もどかしさに、メイは苦しそうな声をあげる。
「メイ、つらそうっす。オイラも腰を動かしやすよ?」
「え、えっ!? だめですっ! ガブッ」
続けて腰を振ろうとして踏ん張るメイだったが、可愛いお尻はそれ以上動かなかった。
「メイ、だから、オイラが……」
そう言いかけて、メイの瞳を覗き込んだガブは、ハッとする。
メイはいっぱい涙を溜め、悔しそうに身を震わせていた。
「だってわたし、ガブと……オオカミみたいに、してあげたかったからっ!」
そう言うと、メイはガブのフカフカした胸に顔を伏せて、泣き始めた。
422 :
小ネタ:2007/04/25(水) 22:45:12 ID:Hj3rnvJX
そう、オオカミみたいに激しく腰を動かして、一緒に気持ちよくなりたかったのに。
メイの気持ちを知ったガブは手を伸ばして、このお腹の上で小さく震える白くてフカフカ
した存在を優しく抱きしめる。
「メイ……そんなこと考えてくれてたんっすね」
オオカミみたいに、オイラと……。
感情を募らせたガブの手が、メイの腰を強く抱きかかえ、引き寄せる。
「(メイ、メイ……あんたが愛しいっす!!)」
しかし、ガブはそんなにも愛しいメイに、過酷な試練を与えてしまうことになるのだ。
あまりの嬉しさに腰を突き上げたガブの体が、次の瞬間、凍りついたように固くなる。
「……あ……や……やばいっす」
「えっ?」
423 :
415:2007/04/26(木) 08:33:03 ID:jil2VjLt
続きまだ書けてないんすけど、
さるさん規制とかゆーのがあるらしーんで、
雑談でもしててください
なんてハンパなとこで!
気になって仕方ねえ!
ぞ・・・続きが見たいっす。
426 :
小ネタ:2007/04/27(金) 00:40:36 ID:K5eyFNlP
「入っちまったっす……」
何が?
言葉に出して聞くまでもなく、メイは自分の体の押し広げられた部分に異変を感じ始めていた。
それは圧倒的な存在感のある……瘤のようなもの……?
ガブの表情がさらに固くなっていく。
「……メイには黙ってたけど、これが本当のオオカミのヤり方なんっすよ」
オオカミのペニスは交尾中、根元に大きな膨らみが出来て、メスの体の中にロックする。
精液を一滴も漏らさないように流し込むための仕組みだった。
「それじゃあ、ガブはいつも……」
「そうっす。メイを苦しませないように、瘤の手前までしか入れてなかったんすよ……」
427 :
小ネタ:2007/04/27(金) 00:43:06 ID:K5eyFNlP
オオカミのオスの性器を、ヤギのメスがまともに受け入れることは出来ないだろうとガブは考えていた。
でも、メイがあまりにも愛しかったから……。そして、メイのあそこが、オイラを受け入れるために
優しく、柔らかくなっていたっすから……。
嬉しさはあっという間に後悔に変わっていた。
根元の瘤を基にどんどん太さと長さを増していくガブのペニスはメイの小さな性器を激しく軋ませる。
「あぐっ」
完全に中を満たし、さらに子宮を押し上げてくるガブの剛直に、メイは嘔吐きそうになった。
「メイ、動かないで! なんとかオイラが萎えるまでこのまま待つっすよ!」
428 :
小ネタ:2007/04/27(金) 00:45:29 ID:K5eyFNlP
引き攣った肉がヒクヒクと震え、その度に電撃のような痛みが走った。
「メイ、力を抜くっす!」
「む、無理です……よ……」
メイは体をピンと仰け反らせて、必死に耐える。そうすればするほど、ガブを締め付けてしまう
のだが、メイには他にどうすることもできなかった。
「で、出ちゃうっす……」
刺激を受けて、ガブは、ゾクゾクとする射精の前兆を感じた。でも、出すわけにはいかない。
ガブの太い槍が射精の律動を始めると、さらにメイを苦しませることになるだろう。
「出るな! 出るな、出るな……、出るなよぉ!」
ガブは股間にぐっと力を込めて、射精を抑えようと頑張る。
「ちくしょおぉ……」
429 :
小ネタ:2007/04/27(金) 00:47:58 ID:K5eyFNlP
痛みと息苦しさに意識が朦朧としながら、必死に射精を我慢するガブの表情を見下ろしたメイは、
自分もつらい状況なのに、ふっとガブのことを微笑ましく思う。
「(やっぱり、ガブ……かわいいです)」
メイの小さな口がゆっくりと迫り、ガブの鼻にキスをした。
下半身を杭に貫かれたような無理な姿勢で首を伸ばし、小さく震えながら……。
「ごめんね、ガブ。わたしがヤギなんかで」
「そんな……メイ……違うっす。おいらのせいで……」
ガブはドキッとした。メイのこの優しさが、今は恨めしい、そして、自分自身のどうしようもない
この肉体も。
430 :
小ネタ:2007/04/27(金) 00:50:12 ID:K5eyFNlP
ああ、なんでオイラ……オスなんっすか。メイをこれ以上苦しませたくないのに、なのに、なのに……。
相手を想うことが、激しい性欲に結びついてしまう。オスの性(さが)だった。
「(すまねえっす、メイ……。メイが好きだから……、出ちまうんっす)」
込み上げてくる愛しい想いが、熱い滾(たぎ)りとなって爆発した。
ガブの猛り狂った凶刃が、メイの体の中でびくびくっと跳ね、熱い液体が吐き出される。
その飛沫は行き場を失って、メイの最奥を掻き回す。
ガブが発射すると同時に「ぐっ」と息を詰まらせるような音がして、メイの体が硬直する。
メイは首を真上に仰け反らせて、その恐ろしい責めに耐えた。
431 :
小ネタ:2007/04/27(金) 00:52:55 ID:K5eyFNlP
限界まで広げられたメイのあそこの肉が、ガブの脈動に揺さぶられ、悲鳴をあげた。
「うぅ……痛いぃ……、ガブ……」
普段なら、ガブを心配させまいと決して口にするはずのない言葉。ガブはその意味を噛み締める。
今、メイはほんとうに、ズキズキと走る股間を裂くような痛みに苛まれているんだ。
ひゅぅっ、ひゅぅっとメイの喉が音を立てる。涙とよだれがぽたぽたとガブの胸に降り注ぐ。
苦しいんっすね、メイ。つらいんっすね、メイ。ほんとにすまねえっす。
でも、止まんねえんすよ……。
終わんなかったけど寝るっす。
続きキボンヌとか要らないから、
原作萌え語りでもしててよ。
いや心底続き見たいわ。焦らなくてもいいけど。GJ
とりあえず2レス分くらいは1レスでまとめられると思う。
>「出るな! 出るな、出るな……、出るなよぉ!」
ここはやっぱ笑うトコですか?w
ガブも必死なんだヨ
なんでこんなことになっちまったんだよー!!
>>433 携帯の字数制限があったので。
読みにくい?
とりあえず、残りはPCに移せたのでまとめて投下します。
しかし、小ネタじゃなくなってしまった。
438 :
小ネタ:2007/05/01(火) 22:49:15 ID:S8vBE7sv
ガブの腰を挟んでいるメイのちょこんとした小さな足は左右に突っ張り、筋肉の緊張で震えている。
びゅくっびゅくっと頭の芯まで突き上げてくる快感と共にガブが精液を吐き出すたび、
メイの体はビクッと飛び上がるような動きを見せる。キリキリと締め付けられながら、ガブは
メイの苦痛を自分のもののように感じていた。
この状況で、メイを苦しめながら自分だけ気持ちいい思いをしていることが余計につらかった。
オオカミの射精はとても長い。1分、2分? でも、いつまでも続くわけじゃなく、射精はそのうち収まる。
でもこの張り詰めた肉塊を咥え続けることでメイの苦痛はずっと続くだろう。いつもとはわけが違う。
いつもしているように、射精が終わってすぐに抜くことはできないのだ。
根元までメスの体内に受け入れられたオオカミのオスのペニスは、1時間近くはそのままの大きさを保つ。
1時間も……。メイは耐えられるんっすか?
その時間の長さはあまりにも絶望的に思えた。今にもメイは壊れてしまいそうなのに。
ガブに出来ることは、少しでも早く自分の分身を萎えさせて、メイを楽にさせてあげることだけだ。
「(でも、どうするっすか?)」
ガブの射精が終わっても、メイはフッフッと苦しそうな息を吐き出しながら、体を強張らせている。
メイが呼吸をするたびにあそこの肉はギュッギュッと締まり、刺激を受け続けるガブのペニスも
依然として硬さを保ったままだ。
このままメイはショックで死んでしまうんじゃないっすか?
規則的な反応しか返さなくなったメイの様子に、ガブは不安になった。
「メイ、メイ!」
「んん……ガ……ブ……」
よかった、メイ、まだ意識があったんだ。
でも、どうすればメイを苦痛から解放できるのか──
ふと、ガブの脳裏に言葉がひらめく。
「メイ、ほら……、あの呪文っすよ」
「呪……文……? もしか……して……」
「そうっす、アレっすよ!」
「あ……あらしの……よる……に?」
そう、メイとオイラをこうして結び付けてくれた、あの言葉。自然と気持ちが優しくなる、あの言葉。
二人が出会ってから起きた色々なことが、どんどん頭の中に浮かび上がってくる、あの言葉。
「そうっす、『あらしのよるに』っす!」
「あらしの……よるに」
「あ、ああ、あらしのっ! よるにっ!! あらしのよるにっ!!」
ペニスへの刺激から意識をそらすために必死に思いついたガブのアイデアであったが、
それはガブ自身にではなく、メイの身に思わぬ変化をもたらした。
「んくっ、ふ……ふ、ふふふふふ」
「メイ?」
「あ、あはは、ガブ、可笑しいですよっ」
笑い声とともに、メイの体の緊張がすっと解けるのをガブは感じる。
「ええっ?」
さっきまでガブをガチガチに押さえ付けていたメイの女の子の部分が、本来の優しさを取り戻したように
柔らかくなっている。
「ガブ、心配させてごめんね。初めてのことでわたしの体が緊張してただけみたい……」
もう大丈夫、というように、メイは体を小さく揺すってみせる。クニュクニュッとした感触を伝えてくる
メイのそこは、さっきまでと違って、伸縮自在なゴムのようになってガブを優しく包んでいた。
狭い入り口の部分も、ガブの大きく膨らんだところを無理なく、しかし決して抜け落ちないように、
愛しそうに咥え込んでいる。
439 :
小ネタ:2007/05/01(火) 22:50:31 ID:S8vBE7sv
メイはふぅーっと大きく息をついて、思う。
ガブのおかげで思い出しました。三度(みたび)わたしたちを結びつけてくれた、不思議な言葉。
──あらしのよるに──
メイはまた、ふふふと小さく笑った。
「わたし……今ならできるかもしれない……」
「えっ?」
「おばあちゃんに教わったんですけど……初めてだから、上手くできるかな……」
その言葉とともにメイの体に起きた変化は、二匹に新たな喜びをもたらすものだった。
ガブは自分の、メイの体に埋まった部分の表面に不思議な優しい感触を覚える。
それは全体を同時に舌で優しく舐め上げられるような感覚だった。
「な、なんっすかこれは……? き、気持ちいいっす」
「ガブには黙ってたんですけど……、これが本当のヤギのヤり方なんですよ」
天敵を警戒しながら、短い時間で行われるヤギの交尾では、オスを一瞬で射精に導くため、
ヤギのメスは性器の内壁を波打たせるように動かしてオスのものを刺激するのだ。
「ガブ、気持ちいい?」
「ああっ、たまんねえっす! で、でも、今まで何でこんな風にしてくれなかったんすか?」
「だって……恥ずかしかったから」
いや、できなかったのだ。メイの頭のどこかに、オオカミと交尾することへの背徳感のようなものが
あったのだろう、積極的にガブを喜ばせようとせず、ただ挿し込まれたものを受け入れるだけだった。
こんなにも愛し合いながら、皮肉なことに種族が違う二匹は、ずっと本来とは違う素っ気無いやり方で
交尾をしてきたのだ。
ガブはこの新しい感覚に陶酔していた。なんて気持ちいいんだろう。
全体を舌で舐められているような、いや、それよりもずっと刺激的で、撫でるように、揉み上げるように
うごめく粘膜から、メイの優しさが伝わってくる。
「ガブ、気持ちいい?」
メイがまた、優しい声でガブに聞く。
「あっ、あああっ、ま、また出るっす」
あまりの気持ちよさにメイの問いにまともに答えることができず叫んでしまったガブであるが、
それはメスの精一杯のもてなしに対するオスの最高の賛辞だろう。
普通のオオカミの交尾なら考えられないことだった。静かに脈を刻みながら終わりのときを待つだけの
オスの器官がさらに刺激され、燃え立たされることになるとは。
「いいよ……、出して……ガブ」
メイの動きに拍車がかかる。ガブ、もっと気持ちよくなって。
さっき射精したときのメイの苦しみ方を思い出して一瞬、躊躇したガブだったが、
メイの瞳が大丈夫だと告げていた。
「んんっ、メイッ!」
ドクッと弾けるように、ガブの肉棒がメイの中で踊り、メイの膣壁はそれを優しく受け止める。
ガブの先端から吐き出された精がメイの最奥を叩く、その響きに体中を熱い血流が巡る。
「ああ、気持ちいいです……」
「オ、オイラもっ!」
二匹は一緒に背をピンと反らせ、快感に酔いしれた。
440 :
小ネタ:2007/05/01(火) 22:51:36 ID:S8vBE7sv
──また1〜2分ほど続いた長いガブの射精は、ふたたび収まった。
射精の疲れではぁはぁと舌を出して喘ぐガブを見下ろし、メイは目尻に、嬉し涙を浮かべる。
さっきは冗談で話していたけれど、今こうしているガブはまさに、あの川の真ん中で激しい流れの中から
わたしを救い上げてくれたときみたい。
あのときもガブは精一杯頑張って、私を助けてくれて、わたしはガブのお腹の上に乗っちゃって……。
メイの体の緊張はすっかりと解けていて、ガブを包んでいる部分のお肉にも余裕ができて、
上半身を動かせるようになっていた。メイはお腹の中にガブの大事なものを受け入れたまま、
ガブに体重を預けるように身を伏せてうっとりとする。
ガブの顔がすぐそばにある。
ガブは尻尾を丸めて優しくメイのお尻を包むと同時に、左右の手でメイの背中と頭をギュッと抱える。
そうしてガブは、メイの耳元に優しく語りかけた。
「メイ……。メイがオイラを全部受け入れてくれたおかげで、オイラ初めて最後まで出来るっすよ」
「えっ?」
今日初めて体験する驚きに満ちたこの交尾にまだ先があることを知り、メイはびっくりする。
「どういうこと?」
「ギロさんに教わった話なんっすけどね……オイラも初めてっすから、上手くできるか分かんないっすけど」
ガブは照れくさそうに笑いながら、説明する。
「オオカミの射精はね、三段階あるっす。まず、最初におっきしたときに出る、
潤滑剤の役目をする……ほら、メイがいつも舐めてくれてるやつっす」
「うん」
「次に、おちんちんがメイの中に収まってから起こる射精……そのときに本当の精子が出るっす」
「オオカミの射精って、長いんですよね」
そう、今日のは、本当に長く感じた。
「精子が出て初めて、オオカミの体の中では第三の液体が作られ始めるんっす」
「第三の……?」
「それはね、メイ、精子を活性化させる役割があるんっす。だから、それが発射されることで
オイラの精子は……メイの……」
メイはドキッとした。ガブの精子が……わたしの?
「メイのお腹の中で、受精できるんっすよ」
「ガブ……」
そっか、わたしたちは今日初めて、本当の交尾をするんですね。
「もちろん、子供は産めないっすけどね」
メイはガブの頬にギュッと顔を押し付けた。
それで十分です。
ガブの愛の結晶が、わたしの体の中でわたしのガブへの愛と一つになる、それ以上に嬉しいことはない。
441 :
小ネタ:2007/05/01(火) 22:52:15 ID:S8vBE7sv
「はやく欲しいです、ガブ」
メイはいつも歩いているときのように、ガブのお腹の上に乗ったままお尻を振る。
小さな可愛い白いお尻が左右に揺れ、ガブのペニスを優しく揉み上げた。
「ああ、もっと振るっすよ、メイ」
「ふふふ……」
「へへへ……」
ガブが流し込んだ精液と、メイがガブのために流した愛液とが混ざり合って、
くちゅっ、くちゅっと音を立てる。大きく揺すっても、ガブのあそこの瘤がしっかりと栓をしてくれていて、
そして、メイが慈しむように入り口を締め付けていて、二匹の愛の蜜は一滴すらこぼれることはなかった。
メイはまたガブの胸に顔を伏せ、フッフッと息を弾ませる。
こうして抱き合って、お互いの性器が刺激し合って、このままでずっと居るだけで幸せ。
お互いの荒い息を頬に感じ合うのも幸せ。
視線が触れ合うのも、互いの鼓動に耳を澄ますのも……全てが、幸せ……。
「ああっ、ガブ……大好きっ!」
メイはガブの口に、自分の口を重ねていた。ヤギ同士では決してしない、それはまるで、オオカミ同士の
愛情表現。二匹は、オオカミのように、熱く、激しく、求め合う。
メイのくちづけを受けたガブは、舌をぐっと奥へと差し込む。
二つの舌が絡み合い、ゾクゾクッとする快感が全身を包む。
体が震え始めるほど呼吸が苦しくなるまで口を合わせていた二匹が、そっと離した舌の間を
つぅーっと糸が引いた。
「オイラもメイのこと、大好きっすよ」
しばらく耳をガブの胸に当てて、トクントクンと響くガブの優しい心臓の音を聞いていたメイの頭を、
ガブの両手がギュッと強く抱き締める。
「(ああ、ついに始まるんだ、最後の……)」
一瞬、ガブのものがメイの中でさらに膨らんだような感じがした。
今まで感じたことのないくらい、激しく、熱い液体が、メイの体の奥に叩きつけられる。
ドクンドクンと脈打ちながら吐き出される液体がメイの中で渦を巻いた。
二匹を結びつけるその液体は、触れ合った粘膜の間に、熱く、満ちていく。
それは優しく、けれど力強い奔流となって、体の中心にあるガブの愛を受け止めるための器官に
流れ込んでくる、そんな風に感じながらメイは、そしてガブも、愛しいメイの中にほんとうの愛の証を
注ぎ込む喜びとともに、全身に広がる心地よい感覚に身を任せていた。
442 :
小ネタ:2007/05/01(火) 22:54:52 ID:S8vBE7sv
──交尾が終わって落ち着いた二匹は、お互いを支えあうように寄り添っている。
「わたしたち、これからずっと、オオカミのやり方で交尾できるんですね」
「そうっす……いや、違うっす。メイとオイラにしか出来ないやり方でするんっすよ」
うん……。
嬉しさのあまり言葉を失ったメイは、ただ頷く。メイは股間がずくんと疼くのを感じる。
また、して欲しくなってきちゃった……。
トロッとした熱い蜜が体の奥から湧いて出てくる。
「ところでメイ、GWはどうやってすごしやしょうか?」
「えっとね、もちろん、朝から晩までヤるんですよ……って、ああっ! ガブ!
舌……舌が入ってる……あは、あはは、やめてください、いや、やめないで……」
ぴちゃ、ぴちゃっと音を立てて柔らかいお肉から漏れ出した蜜を舐め取りながら、ガブは言う。
「ねえメイ……今度はまた違うヤり方をしてみやせんか?」
「えっ? どうするんですか?」
「それはね、メイ……」
ガブはメイの耳にそっと口を寄せて囁いた。
「えっ? う、うん、いいよ……ガブ」
恥ずかしそうに答えながら、メイは顔を真っ赤にさせてうつむく。ガブはそんなメイを
力強い腕で抱きかかえ、メイの足をそっと割り裂くと、股間に手を重ねた。
ガブの優しい指先が、たっぷりと蜜を溜めたメイの可愛い蕾の奥へ、ゆっくりと差し込まれていく。
ガブにお腹の中を触られていることに興奮したメイは、ハァッ、ハァッと荒い息をあげる。
そう、オオカミのように──
「オオカミみたいっすね、メイ」
「ええ。オオカミ、みたい」
青く、澄んだ瞳でガブの顔を見上げたメイは、嬉しそうに微笑んだ。
(おわり)
ところで、ミンナはGW、どうやって過ごしてるっすか?
以上です。最初から最後までヤりっぱなし。
(*゚∀゚)=З
GJ!メイの日に乙っす!
おいらはあらよる新参なんで、
小説版読んだりゲーム版やったり二次サイト探したり・・・
で過ぎていきそうな感じっすね。
ちょ! やべぇ神じゃねえか! GGGJ!!
ぶっちゃけ今までに見た小説の中で一番エロいと感じた。
その描写能力が羨ましいな。
俺小説書いてるが遅筆なんでなかなか進まず。
GW中投下を目標にしてる。
小ネタというより、大きく深いネタですね。
GJです。
GW前半戦に作成した作品を投下します。
↓
若かりし頃のギロさんと奥さんの話です。
<*>
夜更けのバクバク谷を一匹の雌狼が走っている。
真っ白な雌狼だ。吐く息も白く、彼女は懸命に走っている。
狼であるが故の、女であるが故の、この時期特有の身体の奥の甘美な疼きとともに、彼女は走る。
その一方で後方を走る雄狼に追いつかれ、愛されたいと思いながら。
雄狼の方はというと、雌を求める、ぎらぎらとした表情でもなく、かといって怠惰、退屈な表情というわけでもなく、ただ無表情に走り続けている。
雄狼には片耳がなかった。
片耳の狼の名前はギロといい、バクバク谷の新しい長である。
彼女はこの男のつれあいになる為に、先日この谷にやってきた。
そして、今夜、彼女は自分の身体と心に従い、夫に二匹だけで走らないかと誘いをかけた。夫はその言葉に短くうなずいた・
以前から、彼女はバクバク谷の片耳の狼の事は知っていた。
無愛想な奴だと思っていた。でも、面倒見のいい狼である事も知っていた。
そして、理論的である事も。
いつだったか、テリトリーの境界で、どっちの獲物かでバクバク谷の連中ともめた事があった。
仕留めたのは彼女たちの部族。
でも、獲物が倒れた位置がバクバク谷よりだという事で、因縁をつけられそうになった。
その時、すぐに現場にかけつけたのが、当時ナンバーツーだった彼だった。
結局、双方の長らの話し合いで、彼女らの獲物におさまったが、その時以来、何となく二匹は時々会うようになった。
しかし、その当時、バクバク谷には長の夫婦がいたし、狼社会の掟から、二匹がつれあいになれるなんて夢にも考えられなかった。
でも、会っていると何故かほっとした。
愛想の悪いものどうしなのに、たいした会話もないのに。
そんな二匹を周囲は何も言わなかった。
(まあ、あの程度のつきあいなら眼をつぶってもいいだろう、あの二匹の性格から考えて掟破りの行動なんてしないだろうと双方の部族から判断され、結果的に黙認されていた事実を知ったのは後日の事だった。)
しばらくして、ギロの親友でもある、バクバク谷の長が狩りの傷で死亡した。
掟に従い、新しい長に就任したギロは、彼女と彼女の一族の長に、正式に彼女とつれあいになりたいと申し込んできた。
やがて、雌狼は岩ばかりの丘にたどりついた。
まだ、追いつかないのかしら。
交歓とは、心身に熱を感じた雌が雄を誘うように走り、その一方で適度に雄をじらせたりしながら、後は勢いに…って聞いていた彼女は不安になる。
バクバク谷に来る前に、つれあいのいる雌狼から色々吹き込まれた。
交歓の際の雄への奉仕の仕方や結ばれる前後の具体的行動や注意事項まで、まあ、色々と、詳細に。
今まで、他の雌達とあまりそういう話をした事のなかった彼女には新鮮で、かつ衝撃的な内容も少なからずあった。そんな彼女の反応を周囲は半ば楽しむように、そして半ば自分の昔を懐かしむように、さらに次々とアドバイスを与え続けた。
「おい、待てよ。」
急に呼び止められて、彼女は驚いて振り返る。
すっかり汗だくになっていて、夜風がひやりと感じられる。
追いつかれて押し倒される事しか頭になかったので、彼女はギロの行動に驚きの色を隠せない。
「な、何!?」
思わず身構える。
「あ、あのよ、その。」
片耳の長はいつもと違ってしどろもどろになっている。
「ここは、ポロポロヶ丘って、とこなんだ。」
雄狼はつれあいをじっと見つめる。
「ここの月は、すっげえ、きれいなんだ。」
前足で地面をひっかく。
白い雌狼は夜空を仰ぐ。
夜空にまっしろなー本当にまっしろな月が浮かんでいる。
「いや、ただ、それだけなんだけどよ。ま、お前の故郷の月の方もきれいだろうけど…。」
夜風の冷たさなど気にならなくなっていた。
「あいつも、前の長だった奴もここの月が好きでよ、昔は一緒に見ていた事もあった。…って、昔の話なんてこんな時にするもんじゃないよな。
でも、俺はあいつを覚えていたい、そして、お前にもあいつがどんな奴だったか教えたかったんだ…。
だから、その…。」
白い雌狼は気が付くと雄狼を抱きしめていた。
偶然とはいえ、この丘にたどりついた事で彼をさらに知ることができた。
確かに、ここの丘は自分の故郷からはかなり遠いから、来たのは初めてだ。
故郷の月とここの月を比較など出来ない。それぞれの美しさと愛しさを計れるものではない。
でも、自分がこの狼を選んだのは正しかった。
やがて月明かりの下、ぎこちなく、もつれ合う二匹の狼の姿があった。
互いをなめあいながら、甘噛みを繰り返しながら二匹は次の展開を気にしていた。
順序はこれでいいのか、自分の行動は相手に不快感を与えていないか、心配でたまらなかった。
ギロもまた、雄どうしの話題の中でかなり色々と吹き込まれていたが、積極的にその手の話に加わるタイプではなく、気が付くとこの夜にたどりついていた。
亡き友から、真面目な意味で、色々と聞いておけばよかったが、友もまた、愛妻家でかつ息子ガブへの親馬鹿ぶりは有名だったが、自らの秘め事を軽々しく口にするような男ではなかった。
「―っ!」
顔をだしかけていた自身を雌狼に前足で触れられ包み込まれ、ギロは声を上げる。
さらに、屹立したギロ自身におずおずと口を近づけようとしている雌狼の行動に気付く。とっさにギロはそれを制止する。
「な、何をする?」
声が震える。
ギロ自身もまた小刻みに震え、先端から透明な液体を滴らせている。
「だ、だって、その…。」
雌狼は耳まで赤くして、うつむいている。
「最初はまず口で…がいいって、聞いていたから。」
喉がカラカラに渇いている。自分の声とは思えない、かすれた声に彼女は戸惑いを覚える。
「ま、あ、え、と…。」
片眼を見開き、ギロは驚きの表情を隠せない。
確かに、それは「気持ちいい」らしい。
長に就任した挨拶まわりの時に、どっかの長がささやいたのを覚えている。
雄に生まれた性(さが)故に、自分で自分の肉体の処理はした事はあるが、それ以外の方法などはまるで知らないギロは、それに対し適当に相槌を打つしかなかった。だから、いいかどうかはわからないが…。
雄を咥えるという行為を本当は嫌なのに、何とか我慢して舌を先端にはわせようとしている白狼の表情にギロは痛みにも似た罪悪感を覚える。
彼女の頭を軽く抑える。
「…!?」
涙眼で見つめかえす雌狼の頬をギロはなめ上げる。
「誰に吹き込まれたか知らないが、おまえ自身が嫌なことはしなくていい。俺たちのやり方でいこうぜ。それにー。」
ギロは頭をげしげしとかく。
「新婚早々、女房の涙なんかみたくねえよ。いや、新婚でなくても嫌だけどよ。」
雌狼は涙顔で微笑み、照れ隠しのように、雄狼の頬をひとなめする。
そして、深呼吸ひとつの後に、
夫を受け入れるために腰を突き出した。
すでに受け入れても大丈夫な状態になっている雌狼の部分に雄狼は腰を進めようとしたが、なかなかうまく進まない。
互いに初めてで勝手がわからない事、雄狼の部分があまりにも立派すぎる事が原因だった。
挿入と同時に痛みと違和感、そして未知の行動に対する不安感から彼女は身体を震わせる。
そんな彼女に申し訳ないと思いながらも、何とか、腰を抱きしめたり、さすったりしながら雄狼は進んでいく。
吹き込まれた知識など何の役にも立たない。
ただ、今は眼の前の女を愛するだけ、彼女への苦痛が減るように努力するだけ。
そしてー、彼女から愛されたいだけ。
雌狼も必死に痛みに耐えながら、彼を受け入れようとする。
動きが止まったかと思うと、今度は背中に男の重みがかかってくる。
さらに自分の内部では、彼自身の容積が増してきた感じがする。特に根元では顕著だ。
自分の部分が押し広げられ、圧迫されていく。
これが、あの例の根元の瘤って奴?その、話には聞いていたけど…。
「息を吐いて…くれ…ないか?」
ちょっと情けない声が背後から聞こえてくる。
息を吐きたいのに吐けない、それを言おうとするが、うまく言葉にならない。
ともかく身体の緊張をほぐすために、ぎゅっとつぶっていた眼をゆっくりと開ける。
眼に映るのは先ほどと同じ白い月。
考えてみたら満月でなく半月は今の自分らにはお似合いかもしれない。
急に反応のなくなった妻にギロは不安になり、顔を覗き込もうとする。
「す、すまねえ、その、痛いのか?その、な、慣れてねえから、その…すまねえ。」
謝り続けるギロの方に彼女は何とか顔を向ける。
「そ、それは、お、お互い、様、でしょ。この月と同じよ。でも、ね。」
少しずつ、息を吐きだしていく。
圧迫感が少しずつ和らいでいき、暖かい抱擁に変化していく。
「いつか、満月にたどりつくわよ、あたしたち。きっと。」
その言葉に、今まで味わったことのない暖かさと照れくささに胸がいっぱいになった雄狼は、ゆっくりと腰を動かし始め、雌狼の様子を見ながら少しずつ速度を上げていく。
雌狼もそれに呼応するように自らも腰を動かし、さらに彼女なりに雄狼自身を様々な方法で抱きしめようと試みる。
これらの行動はあまりにもぎこちなかったが、二匹にはそれで十分だった。
やがて、雌狼は身も心も夫に愛されたという頂点にたどりつき、それとほぼ同時に雄狼もまた、つれあいの中に自分の熱い想いを打ち明けたのだった。
夜が白々と明ける頃。
あの後も、さらに何回も愛し合い、何回もともに頂点に達した狼の夫婦は気が付くと抱き合いながら眠っていた。
先に起きたギロは腰のだるさを感じながら、妻の寝顔を眺めていた。
こいつのことを愛想の悪い、醒めた女と評した連中もいるが、うちに秘めた意思の強さは他のどの連中にも勝るだろう。
テリトリーの境界の獲物の取り合いの時もそうだった。
雌と思って、なめてかかろうとした、うちの谷の連中に対して一歩もゆずらない態度だった。
あの時からだな、俺がこいつにほれたのは…。
愛しげに顔をよせようとすると、ぴくりとその長いまつげが動く。
いつものような醒めた眼で彼女は夫を見つめ返す。
「あら…、おはよう。」
「お、おはよう。」
痛みに耐えるように軽く顔をしかめながら、妻は身体を起こす。
「大丈夫か?」
大体、原因がわかるので、そっと背中をさすってやる。
「ねえ、あんた。」
白い狼はうつむいたままの状態で夫に聞く。
「あ、あの、さ、ゆうべは、その、よか…った?
あんたも初めて…だった…みたい、だけど、あたしも…だからさ。
要領がわかんなくて、それに、こういうのって、その相性とか色々、あるって、聞いたことあって…。」
柄にもなくもじもじしている妻を夫はぎこちなく、されど愛しげに抱きしめる。
「何言ってんだ。俺たちは、半月なんだろ。これからさ。それに…。」
雄狼は雌狼の耳元にささやく。
「すばらしかったぜ。」
夜明け前のポロポロヶ丘で、もう一度狼の夫婦は愛しあった。
「…さん、おまえさんってば。」
ふと我に返った片耳の狼―バクバク谷の先代の長であるーは妻の方を振り返る。
「何だ。」
「さっきから、ずっと呼んでいたのに、何を考えてたの?」
白い雌狼が、ちょっと不服そうな感じで聞いてくる。しかし、本気で怒っているわけではなさそうだ。
「ま、色々な。」
「そうね、長かったからね。」
二匹は長い間、この谷の長夫婦として生きてきた。
本当に色々な事があった。亡き友の忘れ形見に対して、身を切られるような辛い決断を下した事もあった。
しかし、生きていくためにはあれしかなかったのだと自分たちに言い聞かせてきた。
そして、先日、彼は長の役をおり、ナンバーツーの赤毛の狼が引き継いだ。
「そういえば、バリーがさっき走っていたな。」
「一匹で?」
「そんなわけねえだろ、女房も一緒だ。」
ぶっきらぼうに夫は答える。妻は小さく笑って、夫に寄り添う。
「ポロポロヶ丘…の方かしら?」
「さあな…。」
どこだっていい、どこで愛しあうかを詮索するなんて野暮な趣味はない。
「ねえ、バリーって、遊びなれているって噂だけど、本当なのかしら。あの娘さんが苦労するなんてことはない!?」
真顔で心配する妻にちょっと呆れながら、先代の長は耳元でささやく。
「馬鹿、狼ってのがそんないい加減なもんだと思ってるのか?それに、ここの谷の狼は筋金いりなんだよ…。」
抱きしめる前足に力がこもる。
「不器用さではな。」
長い年月をともに重ねた狼の夫婦は、穏やかな微笑みとともに抱きあった。
最早、かつてのように激しく愛しあう事はなくなったが、今の二匹にとっては、互いのぬくもりを感じる、それだけで満ち足りていた。
時を同じくして。
ポロポロヶ丘にバクバク谷の新しい長とその新妻の姿があった。
彼らもまた、周囲からの情報に翻弄されながらも、双方にとって初めての経験に戸惑いながらも、ぎこちなく、しかしひたむきに愛しあい始めていた。
そんな二匹の頭上にはー白い半月。
<完>
ー以上です。
何だか、あまりにウブすぎる話になってしまった…。
/////
見てるこっちが恥ずかしくなった件について(ry
しかしGJ!
>>442 エロ小説なのに感動してしまった
こんなに愛が感じられるのは久しぶりだw
GWは小説を読み返すことにしよう
>>457 ギロを見てるとにやけてしまうw
460 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 20:15:44 ID:tCV9ir5S
うん!!GJ!!!!!
で、書き手がこういうのやると恥ずかしいんだがw
このスレ、書き手率が高いのか盛り上げに欠ける(単に過疎ってるだけ?)。
読み専の人、もうちょい支援してくれyp
とりあえず、専ブラの人、残量チェックとかしてよ。
500kbオーバーすると1000行ってなくても書けなくなるらしいんで。
今310kbほど
>>464 thnx! 14作品出ててもまだ余裕あるんだな
あ、PASSは%20の後ろ5文字です
?
>466
目線ワラタw
パスの意味が分からないのだが?
メアド欄のアルファベット入れるだけじゃない
ダミーリンクがいくつか出るので「ダウンロード」の文字だけ押す
変だな・・・ちゃんとパス入れて「ダウンロード」クリックしてるのに
なんだか「KO企画のパチンコ・パチスロ攻略法」だの
「介護の資格情報サイト」うんぬんしか出てこないのだが・・・
>>473 その画面をよく見れば「ダウンロード」の文字があるはず。
エロ鯖取って保管庫作ってみました。
ttp://e-arayoru.f-adult.com/ 前代未聞の他力本願保管庫。作者様ご本人のうp推奨。
広告ウザくてごめんね。あと、即デリされたらごめんねw
携帯からも読めますが、編集するとブッ飛ぶのでやめてね。
読めるけど広告多いのでパケ代かかるよ。
サンプルに拙作の小ネタをアゲてます。
(ついでに、タイトルを付けてみた)
>>474 な、なんと・・・
すげー紛らわしいけど
dクスdクス
477 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 22:33:30 ID:TJVbwwqf
パスがわからない!!
メル欄見るっす
いいエロ画像ない?
ちょwwwおまwwwwww
それはねーだろ SS書きさんたちに失礼すぎ
画像は消しました
妄想の足しにでもと思ったんだけど、すんまそん
どうやってメアド欄ってみるの?
>>481 ゴメソ、もう消した
映画の1シーン貼っただけ
DVDのパッケージ裏にもあるからそっち見て
しかしあのチョイスは、狙ってるのか、東宝?
えっと、上に書いた保管庫について、業務連絡。
この板では、スレのdat落ちのタイミングで
http://sslibrary.gozaru.jp/へ収録をお願いするのが習わし?のようですが、
収録可否の揉め事や、誤字脱字修正の悩み事などが付き纏いますので、
作者自らの手で清書バージョンを用意しておけるようにと
設置したものが例の保管庫です。
Wiki形式で、得心するまで書き直しができるメリットもありますので、
各SSの作者様方、ご協力お願いします。
無料鯖なので変なバナーいっぱい出ますが、気にしないでください。
個人のパソに保管してればいーじゃん
>>484 読み手側には、レスの繋ぎ目や誤字脱字(直されずに保管されるケースも多いけど)
で萎えることもないし、パソへの保管も楽になる、
dat落ちした過去作品が読める(ここはまだ1スレ目だけど)、というメリットがある。
書き手にとっては、旧スレ作品をご新規さんに読んでもらえるという点が大きいと思う。
できれば完成度の高いものを読んで欲しいという書き手の心理もあるし、
スレが現役でも、今回用意した保管庫なら誤字脱字を直せるので、有効活用して
もらえたらいいなと思う。
要らない人は使わなければよいし、あればあったで便利なのでは?
>>483 ミルク風呂、あげてみた。
整形と、あとちょこっと修正したけど、この短いのでも
かなり手間かかるね。
でも、やり直しがきくのは有り難い。
時間とれないので残りはちょっとずつあげてみます。
あと、未完のは他の作品でネタを消化したので
もう書けません。無かったことにして。
>>486 乙です。dat落ちまではまだまだかかるでしょうし、のんびりおながいします。
よし、メイが大蛇に捕らわれて強制大股開きされてる
シーンを妄想した
「へびさん。くすぐったいですよ」
満月の夜に、冷たくなったヘビの亡骸が
ヘビさん・・・私を食べないと貴方は死んでしまうんですよ
さあ、私を・・・食べてください
>>488 動物園生まれのニシキヘビのガブは、生まれて一度も自分の顔を見たことがない
誰もがガブの顔を見ると逃げてしまうことから、ガブはいつも一人ぼっちだった
「あ〜あ、誰でもいいから友達が欲しいや」
その寂しさからか、ガブは次第に食欲を無くしていく
困った飼育員は、ガブに元気になってもらおうと、景気付けに生のままの餌をガフの檻に放り込んだ
檻に入れられたのは、蛇の餌として飼育されていた小さなウサギのメイだった
自分が餌だということを知っていたメイは、半ば諦めにも似た気持でガブと出会った
「おまえ、俺が怖くないのか?」
「怖いですよ。でも、ここで叫んだりしても、もうどうにもなりませんから」
「や…やった!とうとう見つけたぞ!俺を怖がらない奴を!」
「…さぁ、早く私を食べ」
「なぁ、お前おれの友達になってくれよ!」
「は…はい?」
こうして、奇妙な二人の同棲が始まった
なにも食べたがらないガブを心配しつつ、メイもまた荒んだ心を癒していく
だが、拒食症となったガブはもう使えないとして、飼育員によって殺されそうになる
そこを機転で脱出したふたりは、遠いガブの故郷・サバンナへと逃避行を続ける
果たして、彼等の行く末は…?
『あらしのよるに2』
…こんな妄想が浮かんだ
バロスwwwww
続きうp
さばんなの夜明けに
496 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 21:05:10 ID:DNm23Kdj
ほ
497 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 19:58:45 ID:QL0TD9as
ー
498 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 10:44:49 ID:lUttIfn5
む
499 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 01:08:22 ID:nt/VGnG9
ほしゅ
本スレ落ちた?
501 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/25(月) 07:08:20 ID:Gfcqu7wq
502 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 11:43:00 ID:MLZFELYp
守
ってあげる
504 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 11:53:56 ID:30fraH2t
保
守
ってあげる
あらよるのスレもあと4つか…
寂しくなったもんだ。
508 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/20(金) 20:55:18 ID:A5w+mq+w
まだまだっ
509 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/24(火) 18:35:55 ID:xhdVc5G7
遅筆
未だにうpを待ち続けてる俺が通りますよ
511 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/29(日) 00:35:59 ID:A4nDHry7
ほ
ほしゅ
513 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 09:37:02 ID:PFKzoSY8
新作を信じて待ち続けUP
514 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/11(土) 07:47:08 ID:+TiBHVNf
ほせぅ
515 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 22:34:33 ID:LzmiU0Co
守
保管庫消えた?
なんだか漲ってきたので再活性祈願に投下。
エロ初挑戦で描写能力にさっぱり自信ありません。生態はガン無視で。
しかもかなり長編になりそうなんで前もってすいません。
別題ふたりの見た夢。
『もうひとつの秘密』
ここは緑の森。狼と山羊、奇妙な二匹が愛し合っていた。
「ううっメイっ オイラ…もうっ!」
「ああっ、いいですよガブっ、出して…」
「あああっ!」
ガブはメイの最奥で熱い精を放ち、二匹はその幸せにうちふるえた。
やがて役目を終えたペニスはゆっくりと抜け落ち、メイは性器をキュッと締める。
粘液で汚れたメイの性器をガブはさっと舐め取り、いつものようにきれいにしてやる。
「あ、そういえばメイ」
「なんですか?」
「ちょっと思ったんすけどメイって、オイラの全然こぼさないっすよね。オイラいつもいっぱい出してるっすよ」
「えっ!! いやっ、そ、そうですかね」
メイの反応に少し違和感を感じたが、ガブは気にせず続けた。
「っていうか絶対こぼさないようにしてるっすよね。歩き方にも気を使ってるみたいだし…なんでっすか?」
「そ、それはその……み、みっともないじゃないですか。ガブがせっかくきれいにしてくれたんだから…」
「そうっすか。でも無理しなくていいんでやんすよ。オイラいつでもきれいにしてあげるっす」
「それに…これはね。ガブが私にくれた…愛の証…だから」
「……!」
うつむいて頬を染めるメイの言葉に、ガブも真っ赤になり言葉を失ってしまった。
その後のガブは非常に機嫌がよかったようで、いつにも増してメイに優しく接した。
今は二匹の寝床でメイを包み込むようにして、静かな寝息を立てている。
そんなガブの幸せそうな顔を間近に見ながら、メイは少し罪悪感を感じていた。
昼間言った言葉に嘘偽りはない。ガブの愛の証を体内に留めておきたいのは本音だ。
しかしその理由は、実はその場でとっさに思いついたものだったりする。
この行為にはもうひとつの理由があるのだ。
それは「癖」。
ある時期のある体験から体に染みついてしまった、体内の精液を絶対にこぼさないようにする癖だ。
メイはその当時のことをぼんやりと思い起こしていた。
それは、まだガブとメイが秘密の関係だった頃のこと――
その頃は仲間に隠れて定期的に会っていたのだが、ある日を境にガブとの連絡がぱったり途絶えてしまった。
狼がどうしているのかなんて山羊には調べようがなく、メイの不安は募るばかりだった。
そんなある日、森の動物たちのある噂を耳にした。
「狼が一匹でメイって名前の狼を捜し回っている」
一瞬ハッとガブを想像したが、それはないとすぐ考え直した。
ガブが私の名前を出して捜し回るなんて考えられないし、私は狼じゃない。
ガブから関係がばれて裏切り者の相手を捜し回っている、なんて縁起でもないことが頭をよぎったが、
それならたった一匹で捜すなんてことはないはずだ。噂はきっと名前の部分が間違っているのだろう。
だが、刻々と変化する噂の中で、メイの名前が消えることはなかった。むしろそれが噂の中心らしい。
噂の中のメイは、種族が狼に限定されなくなってきていた。そして噂の狼に固定した呼び名がついた。
「赤毛の狼」である。
恐らくガブではないその狼にメイは強い不安を覚えると同時に、ガブに繋がる微かな希望も感じていた。
その報せは突然やってきた。森を歩いていたメイの目の前に一匹のサルが飛び降りてきたのだ。
「あんたが…メイ、だな」
「え、ええ。私がメイです」
「赤毛の狼から伝言を命令された。友達に会いたかったら深夜『最初の場所』に一匹で来い。以上だ」
「最初の…場所」
「確かに伝えたぞ。…で、でも絶対に行くなよ!行ったらあんた殺されるぞ」
「……ええ、わかってますよ。大丈夫です」
「絶対に行くんじゃないぞ!」
森の奥へ帰っていくサルを見送るメイの心は、すでに決まっていた。
明るい月が照らす深夜。寝床を抜け出したメイは、ガブと最初に出会った小屋へと歩いていた。
この先に、ガブではない狼が待ち受けている。恐怖はある。しかしそれ以上に、
ガブに会いたいという強い想いがメイの歩みを進めていた。
たどり着いた小屋の前で大きく深呼吸をすると、メイはその中へと恐る恐る入っていった。
小屋の中は月明かりでぼんやりと照らされている。見回していると突然、奥の暗がりから声が聞こえた。
「てめえがメイか」
あきらかにガブとは違う声。メイは逃げ出したい気持ちを必死で抑えながらその声に答える。
「…はい。私がメイです」
「まさか本当に山羊とはな。チッ、ガブの野郎…」
声の主が暗がりからゆっくりと姿を現す。頭部から背中にかけて特徴的な赤毛を持つ狼。
覚悟していたとはいえ、やはり間近で見るその姿は恐ろしかった。すぐにでも逃げ出したい。しかし逃げるわけにはいかない。
メイは勇気を奮い立たせて、毅然とした態度で狼と向かい合った。
「あなたは…バリーさん、ですね」
「…! ほう、ガブから聞いてやがったか」
「ガブは…ガブはどうしたんですか」
メイが最も聞きたかった質問に、バリーの険しい表情が更に曇った。
「ガブは……病気だ」
「病気…! ひどいんですか!」
「最近はほとんど意識がねえ。飯も食えねえ」
「そんな…!」
「うわ言でてめえの名前を聞いた。もうそいつを呼ぶしかねえと思ってな。
苦労したぜ、まさか山羊だとは夢にも思ってなかったからな」
「じゃあガブに会わせてくれるんですね!」
「ああ会わせる、そのために呼んだんだ。…だがな、それには条件がある」
「条件…」
「谷に連れていくためには、おめえには山羊でなくなってもらう必要がある」
そう言いながら回り込んで扉の前に移動すると、メイに正面を向いて腰を下ろした。
「……!!?」
その時メイは恐ろしいことに気付いた。
よく見えるようになったバリーのペニスが、赤く充血し大きく膨張していたのだ。
「なっ!!」
「どうだ、理解したか? …今からおめえを犯す!」
「っ!!!!」
信じられないその言葉に、メイの体は反射的に逃げ出してしまう。
しかし出口には逃げられず、あっという間に部屋の隅へたどりついてしまった。
「無駄だ。ここに逃げ場はねえぜ」
いつの間にか近づいていたバリーの前足が、メイの角を掴み壁に押し付けた。
「いっ嫌っ!! やめっ――!!?」
もう一方の手で口を押さえられ、完全に抵抗できなくなったメイにバリーが顔を近づける。
「……いいか。よく聞け山羊。俺だって危険を冒して今こうしてるんだ。ばれたら俺も裏切り者だ。それに」
口を押さえていた前足をすっと下げ、首に鋭い爪を当てた。
「この場でてめえを殺すこともできるんだ。だが、それはしねえ。病気のガブのためだ」
「でもそんなっ」
「だがてめえは山羊だ! 当然ただ会わせるわけにはいかねえ」
「い…嫌……」
大粒の涙をぽろぽろとこぼすメイを、バリーはしばらくの間黙って見ていた。
「てめえ…そこまで嫌だってんなら……」
「………さっさと逃げちまえ」
小さくため息をついてメイを解放した。
突然解放されたメイは一瞬戸惑ったが、すぐに扉の外へと逃げていった。
「…ったく、馬鹿か。あんな山羊無理矢理犯して連れてっちまえばいいんだ。何やってんだ俺は」
情けない自分に腹が立つ。狩りなら簡単にできるというのに…
「…すまねえ…ガブ…」
バリーは独り、ポツリと呟いた。
キィ――
扉が小さな音を立てて開く。見ると、逃げたはずのメイが戻ってきていた。
「なんだよ。逃げたんじゃなかったのか」
「……わかりましたよ」
「この俺に犯される覚悟ができたのか」
「…好きにしてください」
態度は毅然としていたが、その声は震えていた。
「でも、絶対ガブに会わせてくださいよ」
「ああ、わかってるさ」
「へえ、おめえ初めてなんだな」
メイのまだ穢れを知らない性器の品定めをするかのように、鼻先を近付けていたバリーが呟く。
「まさか初めての相手が同じ山羊でもガブでもなく、この俺とはな」
「ほ、ほっといてくださ、ひゃっ!!」
メイの体がびくんと震える。突然バリーの舌が緊張で縮こまっていたメイのそこに触れたのだ。
まだ誰にも触れられたことのないそこに、狼のザラザラした舌の衝撃はあまりに大きかった。
「あっ!いやっ、はっ、ああっ!」
声を押さえられないメイの様子を楽しむかのように、バリーの舌はそこを何度も往復する。
メイが背後で感じる息使いは次第にハァハァという荒いものに変わっていく。
「ふあぁっ!!」
時折力を込められて媚肉に食い込むバリーの舌は、メイに更なる刺激を与えた。
バリーの唾液と、メイ自身からも少しずつ漏れ出す粘液が混ざり合い、ピチャピチャという淫らな音が響く。
かつて感じたことのない背筋に電撃が走るような感覚に、メイはただひたすら耐えていた。
ふいにバリーの舌の動きが止まる。
「はっ、はぁ、はぁ…」
「そろそろいけそうだな」
舌で丹念にほぐされたそこはすでに、十分に牡を受け入れることができる状態になっていた。
「さて、覚悟はいいか」
「…やですよ。すごくやです」
「よし、挿れるぜ」
バリーの体がメイの背中に圧し掛かる。
それを見なくても、入口を探しているその巨大なモノの存在をメイはありありと感じていた。
やがてそれは入るべき場所を探し当てる。熱を持ったそれが大切な場所に押し当てられている。
ああ、ついにこのときがきてしまった。
私の初めては絶対ガブにあげようと思っていたのに。ごめんね、ガブ…
「うぁっ!!」
槍の先端がメイに突き刺さった。まだ先端だというのに凄まじい激痛が走る。あまりの痛みに涙がボロボロとこぼれる。
「あっいやっ痛っ!痛ああっ!!」
「ちょっ動くなっ、落ち着け大丈夫だ。ゆっくり息吐いて、力を抜け、な」
なんとか指示に従って力を抜いた。激痛はだいぶましにはなったが、じわじわと感じる痛みは依然変わりない。
「な、大丈夫だろ。かなりキツイがまあなんとかなるだろ」
「こ…こんなの無理ですよぉ…」
「もうちょっとだけ我慢してろ。すぐ平気になるから」
ゆっくりと時間をかけてバリーはメイへと侵入していった。
少しずつ入ってくる巨大なそれを、圧迫感で息が詰まりそうになりながらもメイは歯を食いしばって耐える。
やがて、バリーとメイの腰が密着した。なんとか槍の根元まで収まりきったのだ。
そのままバリーはしばらく動きを止めて、メイはゆっくりと息を整えた。
「ふぅ。案外なんとかなるもんだな」
「……」
「おい、おめえ平気か?大丈夫かー?」
「………痛いです」
「おーいしっかりしろー。もう痛みはないかー?」
「…こっ、こんなの痛いに決まってるじゃないですかぁ!!痛くて苦しくて本当に死ぬかと思ったんですよ!!?」
「そうか、元気でなによりだ。じゃ動くぞ」
「えっちょ待っ……ひぁっ! ふぁあ!!」
バリーは唐突に大きく腰を引き、そして突き入れた。
その動きはメイの小さな膣壁を擦り上げ、先端は最奥へ突き当たり子宮を押し上げる。
かなりの時間をかけて慣らしただけあって大きな痛みは感じなかったが、
体の奥を蹂躙されるなんとも形容し難い奇妙な感覚。思わず大きな声が出てしまった。
一度の往復でバリーは動きを止めた。どこか楽しそうに尋ねる。
「で、どうだい? 初めて牡を受け入れた感想は」
「……ぅ、く……」
「もう大して痛くはねえだろ」
「……気持ち悪いです」
「…まあ最初はそんなもんか」
バリーが再び動き始める。最初はゆっくりと、奥へ奥へと押し込むように。そして次第に速く。
ズッ、ズッ、と小さな音と共にバリーのペニスがメイの膣壁を何度も擦り上げ、子宮を突く。
メイはただひたすらその奇妙な感覚に耐えていた。あまり痛くはないが、内臓に直接触れられて気持ち悪いような、
くすぐったいような奇妙な感覚。ただただ、早く終わってほしいと願っていた。
やがて、バリーの息は荒く腰の動きは一層速くなり、体内のペニスがさらに膨張を始めた。つられてメイの息も荒くなる。
「うっ、あっ、はっ、はっ…」
「はっ、はぁっ…っく、そろそろ、出すぜっ」
メイの耳元でそう宣告すると、大きく腰を引き、そして最奥まで叩きつける。
それと同時にメイの体内に熱い体液が勢いよく放たれた。
「うあっ、あっ、熱い…」
ドクッドクッと大量に熱い液体が注ぎ込まれるのを下腹部に感じながら、メイは複雑な心境だった。
終わった。これでやっとガブに会える。でもガブの兄貴分とはいえ、見ず知らずの狼に純潔を奪われてしまった。
今、大量の精液を注がれてしまった。この事実はもう取り返しがつかない。はたしてこれでよかったのだろうか…
長い射精を終えて、バリーはメイの体から離れる。役目を終えたペニスがずるっとメイの性器から抜け、
それに続いて大量に吐き出され、小さなメイには収まりきれなかった精液が床にこぼれ落ちる。
こんなもの体内に残しておきたくない。メイはお尻を振ってそれを少しでも絞り出そうとしたのだが…
「待った!」
「ひゃん!」
突然伸びてきたバリーの指がピタッと性器に当てられた。
「ちょっ、何すんですかっ!! もう終わったんでしょ!?」
「ああ終わったが、こぼすなよ」
「はい!?」
「谷に連れていくためには、おめえには山羊でなくなってもらう必要がある。
俺の精液が中にある間だけガブと会うことを認めてやる」
「………冗談ですよね?」
「冗談のつもりはねえよ」
「本気ですか」
「大マジだ。それにあんまり臭いが残るのも困るからな」
なんとも意外な条件を提示されてしまった。この狼も実は相当な変わり者なのではなかろうか。
なんだかあっけにとられて反論する気も失せてしまった。
「…はぁ。わかりましたよ。こぼさないようにします」
「よし、気ぃ緩めるなよ」
メイが性器をキュッと締めたのを確認すると、バリーは粘液に汚れたそこを舐めてきれいにしてやった。
夜の闇の中を二つの影が走っていく。後ろをいく影はなぜか、妙にぎこちない動きをしていた。
数日ぶりに見たガブは驚くほどやつれてしまっていた。
悪夢を見ているのか、辛い表情で苦しそうに呟いている。何度もメイの名を呼んでいた。
ガブの手をとって、私はここにいるよ、大丈夫だよと伝えてあげた。ふっと、ガブの表情が和らぐ。
その後も何度も呼びかけてみたのだが、それ以上のことは望めなかった。
ただ会って触れて語りかけるだけ。これしかできない自分が歯がゆい。
でも、それでも構わない。また会いに来よう。ガブがよくなるまで、何度でも。そう心に誓った。
ここにきて気付いたことがある。ガブを見るバリーさんは私と同じような顔をしていた。
ガブが悪夢から解放されたとき、彼が見せた安堵の表情が強く印象に残っている。
ガブが嬉しそうに話す理由がよくわかった。バリーさんはガブのこと、本当の弟みたいに思ってるんだね。
ガブを大切に思う気持ちは同じ。少し親近感を覚えてしまった。
ガブは名残惜しいけど、他の狼が起きだしたら私もバリーさんも危ない。
太陽が顔を出す前に、大急ぎでバクバク谷を離れた。また会いにくるよ、ガブ。
バクバク谷から離れた林の中に二匹はいた。
「ガブ…きっと元気になりますよね」
「ああ、少し顔色がよくなった気がする。なあ、おめえまた」
「会いに来ますよもちろん。ガブが元気になるまで何度でも来ますよ」
「そうか。なら三日後の同じ時間に同じ場所に来い」
「えええ…またなんですか」
「当然だ。そこは譲れねえよ」
「………エッチ」
「おい待てコラ。なんか言ったかコラ」
「ふふふ、冗談ですよ。じゃ、また会いましょうね」
「ちょってめっ! 次会ったら覚えてろよっ!」
バリーさん。言葉は乱暴だけど実際はそんなことなくて、変なところで几帳面で、ちょっぴり変わり者で。
そして、私と同じくらいガブを大切に思ってる。
これから何度か会うだろう彼とは、それなりにうまくやっていけそうだ、とメイは感じていた。
…なんかバリーさんのキャラ最初と最後で変わってね?
かなり前ですが、
>>135氏に感謝。おかげで書きたいものが書けました。
ここで終わっても差し支えないのですが、妄想倍返しの約束もあるので。
このお話はもうちょっとだけ続くんじゃ(亀仙人的な意味で)
久々に投下キタ―――(゚∀゚)―――!
描写は十分にエロかったと思います。GJ!
(以降チラ裏)
ただ、ヤギでなくするという観念的な掟の実行と、大事な弟分の想い人を奪うという事実の間で
バリーさんに葛藤はなかったのかな、と。ヤギの匂いをごまかすために致すとか、実際的な
理由があるならまた別ですが。やっぱりそこらへんは割り切っちゃってるのかな(´・ω・`)
続きに期待してます!
バリーさんとメイって、絡むととてもオイシイ組み合わせだと思うんだ
801スレの書き手だが、やっぱりメイ♀も譲れないと思った(`・ω・´)
>>526 割り切っちゃってます。っていうかそこまで考えてなかったorz そういう考えもあるのね。目から鱗が落ちますた。
>>527 ハゲド。故に絡ませてみた。ガブ大好き繋がりってことでなかなかオイシイなこの組み合わせは。
>>528 メイ♂も考えるけど、恋愛とかエロ入るとどうしても♀になっちゃうんだ俺。
あんまり放置もアレなんで途中だけど投下。
>>517-524の続きです。
軽くクリムゾン入っちゃったかも。そんなつもりはなかったんだが。
「挿れるぜ」
「……あっ」
「おっ、今なんかイイ声が聞こえたような」
「そ、そんなことっ…あぅ」
「おめえさあ、どうせヤることは変わんねえんだからもっと素直になりゃいいじゃねえか。なあ、おい」
「うぁ、よ、余計なお世話ですっ」
「はぁ。相変わらずだなおめえは」
あれから数日。
何度かの経験を経て、メイはその行為自体はあまり辛いとは感じなくなっていた。
ガブのものではない、その巨大なモノへの心理的な抵抗はまだある。
が、心とは裏腹に体は適応していくもので、その衝撃は痛みとしては認識されなくなってきていた。
時にはそれがむしろ快感として脳に伝わってくる。当然メイとしてはそんなこと認めたくないのだが。
バリー自身への嫌悪感はもうほとんどないのだが、心からもその行為を認めてしまっては
それはガブへの裏切りに等しいのではないか。
だからその最中は、そこにいるバリーではなくガブのことを考えるようにしていた。
そのガブだが、相変わらず意識はないものの、顔色はだんだんとよくなってきていた。
少しずつだが口移しで食べることができるようになったらしい。
メイと会うようになってから、ガブの病気は確かに快方へと向かっていた。
その日もメイはいつもの小屋へ入っていった。
「こんばんはー…いますかー?」
「おう!やっと来たな」
バリーの声の調子がいつもと違う。
「…あの、どうしたんですか?」
「喜べ!ガブが目を覚ましたぞ」
「えっ!ほんとですか!?」
「ああ、目を開けてちゃんと俺を見たんだ。また寝ちまったけどな」
「じゃあガブは」
「おう、もう大丈夫だ」
「わあ、よかったー!」
「ああ、よかった」
「……」
「…いいかげん離れろ」
頭をグイと押しのけられた。
「あ…ごめんなさい」
気がつけば、嬉しさのあまりバリーに抱きついていたメイだった。
「で、どうすんだ」
「え? 何がですか?」
「ガブはもう大丈夫なんだが…」
「会いますよ、もちろん。そのために来てるんですから」
「そうか。まあ、そう言うとは思ってたがな。言っとくが今日で最後だからな」
「最後…か。そうですね。わかりましたよ」
そしていつものように行為が始まった。
舌による刺激は変わらず大きいが、メイには考える余裕ができていた。
「そっか。これも今日で最後なんだ…」
思っただけのつもりだったのだが、つい声が出ていた。バリーが反応する。
「ハハ、おめえ少し寂しかったりするんだろ」
「なっ、そんなことっ! もうこんなことされなくていいと思うとせいせいしますよ」
「ほおぉ。……へっ、なかなか言ってくれるじゃねえか、よっ!」
「え!? わっ!」
バリーは突然メイの腰を掴んで持ち上げると、近くの藁が敷いてあった場所にドサッと落とした。
「ちょっと! いきなり何すんですか!?」
「よくもまあそう強がれるもんだよな」
仰向きになったメイの片足を掴んで持ち上げる。もう一方の手はメイの股間に伸びていた。
「こっちはもうこんなになってるっていうのによ」
「えっ、ちょっやめっ、あぅ!!」
ズブッ!
バリーの指がメイのそこに深く侵入する。
「やっ、そんなっ、やあっ」
素早い指の動きはその表面を刺激し中を掻きまわす。
かつてないその刺激はメイに未知の快感を与え、その思考はかき消された。
「あっ、うっ、あっ、はあっ」
グチュグチュという激しい水音と叫ぶような声が小屋に響く。
「あ、あっ、あっ、あっ!あああああっ!!」
やがてメイはひときわ大きな声と共に大きく体を震わせると、ぐったりと動かなくなった。
「ほらな。指だけでイっちまった」
バリーは濡れた指をぺろりと舐める。こちらの息も荒くなっていた。
「体のほうはこんなに素直だってのになぁ。このスケベ」
「はぁ…はぁ…こんなの、誰のせいだと思ってるんですかぁ…」
意地の悪い笑みを浮かべるバリーに、メイが涙目で訴える。
バリーはハハハと軽く笑うと、ガブを見ていたような優しい顔へと変わりメイの頬を撫でた。
「素直になれよ。俺はおまえのこと嫌いじゃないんだぜ」
「でも…だってガブが…」
「ガブ…か」
バリーは少し考えるそぶりを見せたが、すぐに真剣な顔となってメイを見据えた。
これほど近くで見る、かつて見たことのないような真剣な顔に、メイも少しドキッとする。
「…メイ」
「……え…?」
「挿れるぞ」
「…えっ、ちょっ、このままっ!?やっ…」
「うっせえ」
「んああっ!!」
正面で向かい合ったバリーのそそり立った槍がメイに一気に突き込まれる。
いつもと違う体位での挿入はメイにまた別の快感を与え、思わず大きな声が漏れてしまう。
「んっ、んっ、くっ」
バリーが動くと、十分に濡れていた接合部がずっ、じゅっ、と淫猥な音を立て始める。
いつもと違う部分を強く擦りつけられる刺激に、メイは声を押さえることができない。
だがそれ以上にこの体位には問題があった。
「いっ、いやっ、はっ…」
「わかってるぜ、こっち向きは嫌なんだろ。どうしても俺の顔が見えちまうからなあ」
顔を逸らすメイの耳元でバリーが囁く。
「おめえいつも俺じゃなくてガブのこと考えてたんだろ」
「えっ、そっ、それは…だって…」
「こっちを見ろよ、この俺を見ろ。相手が上の空ってのはなかなか虚しいもんなんだぜ」
「………」
「それはガブに悪い…か」
少しの沈黙。バリーが小さく息を吐いた。
「わかったよ。おめえは最後まで…」
言いながら頭を上げるつもりが、メイの伸ばされた両手にグイと抱き寄せられた。
「…なんだよ」
「こんなことも、これが最後なんですよね」
「ああ、そうだな」
「…わかりましたよ、バリーさん」
すっと抱いた頭を解放する。顔を上げたバリーとメイの視線が交わる。
「でも、ガブには絶対に、絶対に内緒ですよ」
恥ずかしげな上目使いで、バリーを見て微笑んだ。そんなメイの様子にバリーも微笑む。
「あほ。こんなん最初から誰にも言えねえだろうが」
「気分の問題ですよぉ。これじゃ浮気じゃないですか」
「ははっ、じゃあ今までのは何だってんだよ」
「嫌だけどガブのために仕方なく!」
「ふっ、そうか…」
…これを言うには今さら遅すぎるか…? いや、でも言わないとな。
バリーは真面目な顔に戻って、まっすぐにメイを見た。
「メイ」
「…なんですか?」
「悪かったな」
「……え? 何のこと…?」
「悪かったよ。俺の独断で狼の俺が山羊のおめえにこんなことしちまってさ」
「え…今頃それを言うんですか」
「ああ。前から言わなきゃならねえと思ってたんだが、言う機会がなくてな。おめえの初めても俺が奪っちまった」
「………」
「今さらだが謝る。乱暴して悪かった」
突然の謝罪に驚いていたメイだが、ふっと息を吐いて優しい顔に戻った。
「今さらですよね、本当に。でもいいんですよ、私は怒ってなんかいませんから。許すことなんてありませんよ」
そんな顔をしないでくださいと、申し訳なさそうなバリーの顔を優しく撫でる。
「それに、バリーさんは最初から乱暴なんてしてませんよ。初めてでも痛くしないように気遣ってくれた」
それでも痛かったんですけどね、ハハハと笑った。バリーもつられて笑う。
「だから謝らないでくださいバリーさん。私はむしろあなたに感謝してるんですから。
あなたも危ないのに、ガブに会わせてくれて、ありがとう、バリーさん」
謝罪をしたら逆に感謝されて少し驚いた。それなら、こちらも言わなければならないことがある。
「そうか。それなら俺もだな。ガブに会って励ましてくれて、ありがとう、メイ」
今さらこんなことを言い合っているのが可笑しくて、繋がったままの二匹はハハハと笑った。
※話ばっかりでエロほとんどなくてすみません。次回早めに完結できるといいな。
早くガブと結合できるといいな。
なんつーか、エロい。
>>534 ちょっとその期待には応えられそうにないです。他の書き手さんの作品見てください。
今はバリメイでいっぱいいっぱいなんですごめんなさい。
では保守がてら、
>>517-524 >>530-533の続きいきます。完結までいきます。
すっ、と顔を近づけたバリーの大きな口が、メイの小さな口を覆った。同時に長い舌がメイの口に挿しこまれる。
少し時間を空けて、不意をつかれたメイが状況を理解した。両手でグイとバリーの頭を押し退ける。
「…何すんだよ」
「ちょっ!!こっちのセリフですよ!いきなり何すんですか!?」
「いいじゃねえか別に減るもんじゃなし」
「だってガブともまだ…」
「おめえこんな状況で何言ってんだ」
バリーはしばらく止めていた腰をグッと深く押し込んだ。メイの体の奥から快感が走る。
「あっ!…ん…」
「今さらそれもねえだろう」
「ん…でも…」
「それに…どうせ何したってこれが最後なんだ。最後くらい俺の好きにやらせてくれたって、いいだろ?」
メイは少し考える。そういえばこれって今日二回目? バリーさん、なんだか今日は
「意外にわがままですね。…ふふ、いいですよ。これが、最後…ですもんね」
「へっ、おめえほどじゃねえさ」
本来は、必要だからやっているだけのことだ。この関係にのめり込んではいけない。
でも、今夜だけは。今この瞬間だけは、純粋に楽しんだっていいじゃないか。
もう一度、二匹の口が重なる。今度は長い長い口づけだった。
挿しこまれるバリーの舌に、今度はメイも積極的に舌を伸ばして応じる。互いの舌が絡み合い、唾液が混ざり合う。
雑念が消えていく。ぴったりとくっついた体と、心までも溶け合って、ひとつになっていくかのように感じた。
やがてふたつの口が離れる。二匹の口からは唾液の混ざり合った透明な糸が垂れ下り、ぷつんと切れてメイの胸に落ちた。
バリーがメイを優しく見つめる。その意図を理解して、メイはこくんと頷いた。
バリーがゆっくりと動き始める。
目の前に相手の顔がある。向かい合って、相手を認識しながらするのはこれが初めてだ。
目の前にいるのは、燃えるような赤毛を持ったガブとは別の狼、バリーさん。
ガブ以外の狼は恐ろしい乱暴者だと思ってたけど、そんなことはなかったみたい。
仲間思いで、山羊の私にも乱暴なことはしなかった。
最初は恐ろしかった鋭い目つきも、今はなんだかかっこいいなと思える。
目の前にいるのは、白く柔らかく、純粋で血の穢れを知らない山羊、メイ。
芯が強く、恐ろしいはずの自分に対して、媚びることも臆することもない。
最初は理解し難かったが、ガブがこいつを好きになったのも理解できた気がする。
無邪気な微笑みも、恥ずかしげな上目使いも、漏れる声も。素直に愛しいと思う。
同時に、顔が見えて声が聞こえることで、余計に興奮が高まる。
この小さな存在を本能のおもむくままに犯して、壊してやりたいという衝動に駆られる。
一度大きく腰を引くと、より強く叩きつけた。より深く、奥へ奥へと突き込んでいく。
「く…!」
「っくあぁっ!! あっ…そんな、深い…はぁ、はぁ……」
バリーとするその行為は意外にも、メイに今まで以上の快感を与えていた。
別の場所が強い刺激を受けることもあるが、それ以上に、自分で認めた上でガブではない狼と交わっている、
いけないことをしているという背徳感がメイをさらに興奮させ、バリーのペニスをきつく締め上げる。
「っく…うあっ、きつ…っ」
「ふぁっ、バ、バリーさぁ…ああんっ」
バリーが動きを止めても、二匹の結合部には連続した刺激が加わる。
メイの体は無意識に快感を求めて動いていた。バリーが抱きしめて動きを止めると、メイの耳元で囁く。
「はぁ、はぁ…まったく、いやらしいやつだな、メイ」
「そ、そんなこと…私…」
「はあ…わかったよ。もっと気持ちよくしてやるよっ」
「はっ!ぁああんっ!!」
より強く激しく、バリーがメイを突き上げ始める。
その力強さは今までの比ではなく、焦点が合わないほどにメイの体を激しく揺さぶっていく。
バリーが突き上げる度に体の奥から電撃のような快感が走る。
ぐちゅっ、ずちゅっ、という淫猥な水音は格段に大きくなり、溢れる愛液が藁に吸い込まれていく。
「ああっ!はあっ!いっ、あっ、はあああああっ!!」
「はっあっ!はっ!はぁっ!はぁっ!」
押さえられない喘ぎ声は次第に悲鳴のような響きに変わり、バリーの息もさらに荒くなっていく。
体内のペニスは今やはちきれんばかりに膨張している。二匹ともそろそろ限界だ。
「あっ、あっ、バッ、リーさっ、私っ、もっ、もうっ!」
「うあっはっ、おっ、俺もっ、イクぞっ、メイッ!!」
「あっあああああああああっ!!」
ずん、とバリーが最奥まで突き込むと同時に、メイの体が大きく震えた。
熱い体液が体の奥に勢いよく注がれていく。その熱い迸りを感じながら、メイの思考は白く塗りつぶされていった。
メイが意識を取り戻したとき、まだあまり時間はたっていなかったようで、二匹はまだ繋がっていた。
バリーはメイに覆いかぶさって息を整えている。しかしバリーの体重はあまり感じなかった。
顔の横で、覆いかぶさったバリーのはぁ、はぁ、というゆっくりとした息使いを感じる。
長い射精は終わり、大量の精液とまだ大きいペニスでメイのお腹は膨れていた。
結合部からは、入りきれなかった精液がドロドロと溢れ出ている。相当な量の射精をしたらしい。
「ふふ、なんだかいつもより多いですよ、バリーさん」
「はぁ、はぁ………サービスだ」
「変なサービスですね」
「黙ってろ」
強気に立場を保とうとするバリーにどこかかわいさを感じて、メイはくすりと笑った。
「そういえばバリーさん、さっきが初めてでしたよね。私のこと「メイ」って呼んでくれたの」
「ん…そうだったか」
「そうですよ。今までおめえ、とかおい、とかばっかりで」
「はっ。おめえだって俺とヤってたのは今日が初めてだろうが」
「そうですね…。ふふっ、お互い様ですね、バリーさん」
「そうだな、メイ」
二匹の目が合って、一緒に微笑んで。もう一度、軽い口付けを交わした。
バリーのペニスがメイから抜け落ちる。同時に零れ出る精液を、メイは性器にキュッと力を入れて体内に留め、
バリーはそこをさっと舐め取ってきれいにした。
よし行くかと立ち上がるバリーに続いて、メイも立ち上がろうとしたのだが…
「ええ、行きましょ……? …あっ……あれっ…?」
立ち上がれない。後ろ脚に、腰に力が入らない。
「…おめえ何やってんだ…?」
「あは、は…なんか腰の力が…抜けちゃって………立てない」
「ちょおまっ、何言ってんだ!? あんまり時間があるわけじゃねえんだぞ!?」
「…今すぐには無理っぽいです。あの…おぶってくれませんか?」
「おいおい会いたいって言ったのお前だろうが。置いてくぞ」
「そもそも誰のせいだと思ってるんですか、誰の」
「お、俺のせいだってのか!?」
「だって、ねえ?向かい合った体勢って自体かなり無茶だったのに、バリーさん激しいから…」
「………」
「バリーさんの好きにされちゃったせいで私の腰はガタガタですよ、ひどいですよバリーさ」
「あああもう、わあったよ!おぶってってやるよ畜生!」
「わあ、ありがとうバリーさん」
バリーにひょいと持ち上げられて、背中に担ぎあげられた。
振り落とされないように前足で首にグッとつかまる。赤い鬣に顔が密着する。
もしかして血の臭いがするんじゃないかと不安だったが、そんなことはなかった。
不思議なことに、むしろ甘い香りがする。なんだか狼らしくないような…
「振り落とされんじゃねえぞ!歩けるようになったら自分で歩けよ!」
「はぁい、気を付けてつかまってまーす」
はぁ、と小さくため息をつくと、バリーは夜の闇を走り始めた。
バリーが言うほど背中のメイに振動は来なかった。振り落とさないよう気遣ってくれているのかな。
余裕を持って背中に揺られながら、メイは気付いた。目の前の毛にいくつかくっついている、細かい花びら。
花畑を転がって付いたように見える。さっきから感じている甘い香りはこれだったんだ。
思い起こせば、最初に会ったときからバリーさんからは血の臭いを感じなかった。ガブからだって少し感じるのに。
それはきっと、この花の香りで消されていたからなんだろう。花の香りが好き?いや、そうは思えない。
もしかしてバリーさん、山羊の私が嫌がらないように、血の臭いを感じないようにしてくれていたのかもしれない。
いや、きっとそうなんだろう。バリーさんはそういう狼だ。これを言っても、絶対にそんなこと認めないだろうけどね。
花畑で転がるバリーの微笑ましい姿を想像して、メイはくすっと笑った。バリーが怪訝そうな目を向ける。
「…なんだよ」
「ふふっ。何でもないですよ」
「もう自分で歩けるんじゃねえのか」
「まだっ、腰がしびれちゃってどうもダメですね」
「はぁ、しっかりしろよ、ったく」
文句を言いながらも気遣いを忘れないバリー。メイはその首をギュッと抱きしめて目をつぶる。
ありがとう、バリーさん。あなたと出会えてよかった。
ガブのそばにいる狼があなたで、本当によかった。
「バリーさん泣いてましたよね」
「馬鹿っ、泣いてなんかねえよっ!」
「別にいいと思いますよ。バリーさんくらいなら普通じゃないですかね。私もすごく嬉しかったし」
「泣いてねえっつってんだろ!」
二匹が草原を走りながら会話している。東の空は少しずつ白く染まりつつあった。
「でも大丈夫ですかね? 私がいるのも変だし、近くにバリーさんがいるのも見えたと思うんですけど、ガブ」
「まあ…そうはっきり意識が戻ったわけじゃねえしな。夢だと思うだろ、たぶん。合わせろよ」
「わかってますよもちろん。こんなのガブには絶対知られたくないです」
「ああそうしてくれ、俺もばれちゃ困るからな」
しばらく走って二匹は立ち止まった。ここまで来れば十分だ。太陽はもう顔を出す寸前だった。
バリーは神妙な面持ちでメイに語りかける。
「メイ。もうガブには会うなとは言わねえ。言ったところでどうせ会おうとするだろ。
だから、会っても絶対にばれるんじゃねえぞ。ガブを裏切り者にはしたくねえし…」
「『おめえを殺したくはねえ』でしょ?」
「…待てコラ。言わねえよそんなこと」
「私だってバリーさんに追いかけられるなんて嫌ですよ」
「…今後会ったときは敵同士だぞ。わかってるな」
「…わかってますよ。あなたには会わないように気をつけます」
「ああ、そうしてくれ」
それが正しい姿だ。望んで狼に会うなんて馬鹿げている。でも、はっきりそう言ってしまうと寂しい気がした。
「あらしのよるに…」
「あ?」
「嵐の夜に、相手もわからずあの小屋で出会ったのが、私とガブの始まりなんです」
「そうか。まあ、そんなとこだろうな」
「でもそこで…嵐の夜に出会ったのがもしも、あなただったのなら、あるいは…
あなたと友達になってたかも知れませんね、バリーさん」
「………! ハッ…ねえよ、んなこと」
「ありますよ、きっと」
「起こらなかったことを言っても意味ねえだろ」
「……そっか」
眩しい太陽が東の空から顔を覗かせる。もう帰らなければいけない。
「もう帰るぞ」
「ええ。それじゃ。ありがとう。バリーさん」
「…ああ」
そう言って見送るメイに背を向ける。だが、少し歩いてメイを振り向いた。
「メイ!」
「なんですか」
「もしかしたらあったかもな、そんな可能性も!」
その言葉を聞いて、少し寂しそうだったメイの顔がパッと明るくなる。
「そうですね!」
「ああ。じゃあな、メイ!」
「バリーさんっ!!」
前を向いて駆け出そうとするバリーを、メイの声が引き留めた。
「今度はなん……!」
振り向いたバリーと、駆け寄っていたメイの口が触れる。初めてのメイからの口づけだった。
「ふふっ、お返しですよ」
「………」
「さよなら、バリーさん!あなたと会えてよかった!」
少し恥ずかしげにそう言うと、決して振り向かずにサワサワ山へと走っていった。
見送るバリーはしばし唖然としていたが、やがてプルプルと首を振ると、バクバク谷へと帰っていった。
それから。
ガブとは案外すぐに再会することができた。
ガブ曰く、聞こえるはずがないのに、私がガブを呼ぶ声が何度も聞こえたとか。
オイラたち以心伝心なんでやんすねって喜んでた。実際に呼んでたんだけど、これは内緒。
後、私とバリーさんが一緒になってガブを闇から引っ張り出す夢を見たんだってさ。
変な夢だねって一緒に笑ったけど、内心かなりヒヤヒヤした。
バリーさんとの再会…は、できればしたくなかったんだけど、実現してしまった。
場所はポロポロヶ丘。ガブと待ち合わせた場所が、不運にも狼の狩りと一致してしまったのだ。
予想だにしない、あまりに早かった再会、本当に驚いた。向こうはもっと驚いていた気がする。
相手に気づいた瞬間軽く思考停止していた。あのとき岩が落ちてこなければ私はどうなっていたのだろうか。
いや、それよりもあの後バリーさんがどうしていたのか、気になるところだ。
あの後、ガブと避難した洞窟でガブに、山羊が、私が好きだとはっきり告白されてしまった。
嬉しかった。そして、そのまま勢いで…ガブと深い関係を持ってしまった。
バリーさんと再会してしまった影響もあったかもしれない。ある意味、私から襲ってしまったのはここだけの話。
経験のなかったガブが純粋で可愛かった。まあ、私が慣れているってことの方がちょっとおかしいんだけどね。
そしてこの秘密の関係がばれるのも早かった。世の中うまくいかないものだ。
究極の選択。決断。私はガブと逃げた。逃避行の中で、バリーさんの声を聞いた。
目前まで近づいた追手。茂みに隠れた私とガブの周囲を狼がウロウロ。このままでは見つかってしまう。
そんなときに聞こえたバリーさんの声は、あっちがが怪しいと仲間を引き連れて離れていった。
あれ、たぶんこっちに気付いてた。とんだ追跡の名人もいたものだ。
それからいくつもの困難を乗り越えて、ついに私たちは理想郷にたどり着いたのだ。
――そして現在。
私とガブはこの緑の森で、幸せな生活を送っている。ガブの寝息を感じながら、幸せを噛みしめている。
私とガブの秘密の関係は長続きしなかったけれど、辛かった逃避行も今や過去の話だ。
そのおかげで今のこの生活があると考えれば、私たちの関係がばれたことはかえってよかった気がする。
でも。
私とバリーさんの関係は、私たち以外は誰も知らない。誰にも、ガブにも、知られてはいけない。
誰かに話すことも絶対にない。永遠に胸の中にしまっておく、私とバリーさんだけの秘密。
私たちだけの。もうひとつの、秘密の関係。
エロってむずいですね。話ばかり多くなってしまってすいません。でもなんか楽しい。
バリーさんいい奴すぎね?って思われるかもしれませんが、これが私のデフォ。
早くに両親を失ったガブの人格構成の多くを占めるのが、兄貴分のバリーさん、っていうのが私の持論です。
〜ある意味私から襲って〜の下りはそれでひとつ書けそうなものですが、エロ書く気合が足りない。
いくらでも好きにしていいので、どなたかか書いてくれたらなーなんて思ったりして。
まあ、本当に気が向いたらその話も書く可能性がなきにしもあらずのような気がしないでもないですが。それでは。
バリーさん素敵だった…!
抱かれてもいいってか抱かれたいなこの狼。
ガブ童貞にほんわかしましたよガブ可愛いよガブ
gj
エロ度・萌え度は十分だと思う。
バリーの行為の理由付けが作中でも語られていればなお良かったかと。
バリー分が十分に補給されましたムハー
>>517 ネタ元の135ですw
妄想を形にしていただき、感謝。GJです。
このスレももう住人の萌えは感じられないわ、カラ保守しかないわ、
いつの間にか保管庫消えてるわ、で腐ってましたが、
517氏の萌えに触発されて、久々に一篇、仕上げてみました。
まあ、これが最後かもね。
ガブ♂メイ♀タプ♂
前半キツい(特に女性読者には?)ので、自己責任でどうぞ。
副題「タプ vs ガブ」
『二人を繋ぐもの』
朝陽が、立ち込めていた霧を払っていく。陽の光は、ポロポロが丘のその尖った岩だらけの
全容を照らし出す。
細い光線が差し込む洞窟の中では、昨日のオオカミたちの狩りを巡る騒動の後、一晩をここ
で過ごしてしまったガブとメイが顔を寄せ、見詰め合っていた。
「それじゃあ、そろそろ戻るっすよ」
「うん……、次の満月の頃にはきっと、私……」
「?」
ほっぺを赤らめて顔を逸らしたメイは、次の満月に何があるのか訊ねるガブにそれ以上話そ
うとはしなかった。
ガブはそのうち、メイの言わんとしていることを悟り、目を輝かせた。心臓がドキドキする。
股間にぞわぞわっとするような、熱いものが込み上げてくる。
(メイ、もしかして……発情……するんっすか?)
これまで、二匹の間にはささやかな友情があれば十分だと思っていた。でも、もし交尾がで
きるのであれば──種族の違いにより行為に多少の困難は付きまとおうとも、メイがそれを受
け入れてくれる決心をしたこと──こんなに嬉しいことはない。
「メ、メイ、も、もしかして……もしかするっすか!?」
興奮するガブをメイはそっと制止した。
「そのときまでのお楽しみ、ですよ。ほら、おあずけ、おあずけ」
「おあずけって、イヌじゃないんっすから……」
メイは笑って、それぞれの群れへ戻ろうとガブを促す。
ポロポロが丘を後にし、ガブはメイをサワサワ山の麓まで送っていくことにした。あまりヤ
ギの住処に近付かないでくださいよというメイの言葉を聞いても、愛しさが募るあまりガブは
メイと別れることができずにいた。
「もうちょっと近くまで、送っていくっすよ。ほら、送りオオカミって言うじゃないっすか」
「転んだら食べられちゃうんですか、私?」
「えっ、いやあ……」
ガブはメイの後ろ姿に目を奪われていた。
尻尾を上げて歩くメイの揺れるお尻の狭間にちらちらと見える、可愛い桃色の性器。
(あれが、次の満月の夜には、おいらを受け入れるために、弾けるように熟れて、開いて……、
素敵な匂いと、優しいあったかいおつゆをいっぱい垂れ流して……
ううっ、たまんねえっす……)
「おあずけ、ですよ?」
ガブの心を読んだかのように、振り返って釘を刺すメイに、ガブは照れ笑いをしながら頭を
掻く。
もうヤギたちの居る辺りの近くまで来ている、見つかっては大騒ぎになると諭すメイにいっ
たん別れを告げたガブは、何度も振り返るうちにまた想いが募り、こっそりメイの後をつけた。
そのガブの行為が、二匹の運命の分かれ道となっていたことなど知らずに──
────
メイが戻ると、ヤギたちが広場に集まってメイを待ち構えていた。その場の重い雰囲気に、
メイは戸惑う。
「私が、何か……?」
張り詰めた空気の中、ヤギの長老が口を開いた。
「メイ、お前、オオカミと仲良くしているそうじゃな?」
メイと、そして隠れているガブの胸に衝撃が走った。自分たちのことが、ばれていた?
風下の丈の高い草むらの中に身を潜ませたガブは、ただ様子を見守るしかない。
正直に、真実を話すメイ。メイに対するヤギたちの糾弾が始まった。
「でも、あいつ、すごくいいやつなんです」
メイの言葉に、ガブは嬉しくなる。しかし、そのような言い訳が通じる様子ではなかった。
ヤギたちの怒り、メイを口々に非難する声はどんどん高まっていく。
太った小柄なヤギ──タプが叫ぶ。
「いいか、メイ、オレたちがこの草と友達になれるか?
どこから見たってうまそうな草じゃないか!
お前、だまされてんだよ、そのオオカミに!!」
そのタプの言葉に反論できずうな垂れたメイに、長老は皆の言うことを理解したかと訊ねた
が、メイはそっと首を横に振った。
「まだ分からぬか、メイ?
ならば、ヤギの掟に従い、お前を罰せねばなるまい」
騒いでいたヤギたちが一瞬で静まり返る。ほとんどのヤギたちは伝え聞いたことしかない、
裏切り者に対する処罰。大昔からそういう制裁があったということだが、実際に行われた内容
については、ごく一部の年配の者しか知らないはずだ。
ただ、噂のような形で聞いたことはある。オスヤギたちは徐々に興奮し始めた。メスヤギた
ちは、その処罰が特にメスヤギにとっては残酷な内容であること、そういう話を思い出して、
メイに同情するのだった。
「ああ、なんてこと……」
裏切り者に与えられる屈辱に満ちた罰、そして二度と会えなくなるという予感に、メイの祖
母と親友のミイは泣き崩れた。
「お前たち、先に行って準備をしておくのじゃ
女子供は全員、住処に帰っておれ」
長老が側近たちを促す静かな、しかし重い調子の命令の言葉が響く。
女子供には見せられないというその言葉が意味するのは……、 メスのヤギにとって地獄の
ような刑罰──噂は本当なのだ。
オトナのメスヤギが数頭、群れをまとめてその場を去っていく。広場に残ったのはオスヤギ
たちばかり。彼らは一様に鼻息を荒くして、盛んに舌なめずりをしている。何頭かはあろうこ
とか、これから起こる出来事への期待に──ペニスを勃てていた。
その様子に、メイはこれから自分が受ける制裁の内容を悟るのだった。
(私はこれから、群れのオスたち全員に……)
足がガクガクと震える。足元から湯気が立つ。半分腰を落としたその下に小さな水溜りがで
きていた。
犯される──
「メ、メイ……大丈夫か?」
倒れそうになるメイを、タプが支えた。
(こんなことになるなんて……、こんなつもりでメイを責めたわけじゃないのに……)
小さい頃からいつも一緒に過ごしていたメイ。タプはメイが好きだった。いずれ大きくなっ
たら告白しようと考えていたのだ。ことある毎にメイを気にかけていた。いつだって、メイの
ことを想っていた。でもメイはいつも飄々としていて、気持ちが伝わっているのかどうかよく
わからない。きっと、自分とは友達のような関係だと思っていたんだろう。あるいは兄妹か。
そんなメイが、よりによってオオカミを好きになってしまうなんて。
まだ若いタプは制裁の内容を知らない。分かっていることは、メイがここに居るオスヤギ全
員に『輪姦』されることだけ。胸が締め付けられると同時に、不純な欲望にも火が点く。
(どうしよう……メイが……。オレは……)
皆と一緒にメイを犯すのか?
「お前たちにはまだ早いんじゃないか?」
「えっ!?」
オトナのヤギがタプたち、その場に残っていた若いヤギたちに声をかける。
タプはメイが自分の見ていない場所で犯され、殺されることを想像して身震いした。せめて、
経緯だけは見守りたい。
しかし、反論しようと思っても、体が固まってしまったかのように声が出なかった。情欲に
目を妖しく光らせ、舌をくねらせるオトナのヤギの表情が恐ろしい。
「お、オレたち、子供じゃないぞ!」
近くに居た別の若いヤギが叫ぶ。
声の主は、タプと同じくメイの幼馴染であるモロ。そうだそうだ、と続けるのはカマだった。
オトナのヤギはまあ仕方が無いといった態度で引き下がる。
この場に残ることは、自分もメイに屈辱を与える一人になるということだ。戸惑うタプに、
モロが耳打ちした。
「なあ、タプ。オレたち、昔っからメイのこと好きだったよな。隠さなくたって分かるぞ。
お前も、いつかはメイと……交尾したいって思ってたんじゃないのか?
これで、メイを奪い合わなくたって、みんな交尾できるんだぜ?
それに、この機会を逃したら誰も二度とメイとはヤれなくなっちまう……」
「そ、そうだけど……」
い、いや、メイが殺されると決まったわけじゃないだろう?」
自分はそんな風に性の対象としてメイを見ていたわけじゃない。いや、本当はどうだったん
だろうか。
側近のヤギに引き立てられていくメイをちらりと見たタプは、涙を浮かべふらふらと歩いて
いくメイの姿に、思わず顔を反らしてしまうのだった。
隠れてヤギたちの様子を窺っていたガブには、事情がよく飲み込めていなかった。
掟によって与えられる罰といっても、オオカミ族の厳しい掟に比べ、ヤギ族のものがどの程度
なのか想像がつかない。ガブには、メイが殺されるかもしれないなどとは想像できなかったのだ。
ただ、ヤギたち、そしてメイのただならぬ様子にガブは強い不安に駆られる。
(もし、メイに、メイに何かあったら、おいら……どうするっすか?)
昨日したようにメイをオオカミから守るのならともかく、ヤギたちがヤギの掟に従って行う
ことを邪魔するのが果たして道理なのか、ガブには分からない。
悩んでいる間に、ヤギの群れはメイを先頭に移動していく。
ヤギたちに気付かれないよう、ガブは草の陰に身を隠しながら、そっと後を追った。
────
メイが連れて行かれたのは、木立に囲まれた窪地だった。森の中、剥き出しになった荒涼と
した地面が特別に用意された場所であることを物語っている。普段は近付くことを許されてい
ない場所。
──処刑場──
その窪地の中央ににある小岩の上に「それ」は据え付けられ、メイの到着を待っていた。
岩に固定され、刺さるほど鋭くはないが尖った先端を屹立させているそれは、誰のものかは
分からないが、メイもよく知っているもの──『ヤギの角』だった。
何故、こんなものが?
訳が分からぬまま角の前に立たされるメイを二十数頭のオスヤギたちが囲み、小さな円を作っ
た。いつ襲い掛かってくるかもわからない興奮した何頭ものオスヤギたちを前に、メイは体を
震わせる。
「長老は?」
「こいつの祖母がひどく取り乱しているらしいので介抱に行った。
処罰は始めておけとの指示だ」
(おばあちゃん……)
メイは、祖母やミイにお別れの挨拶ができなかったことを悔やんだ。
「それじゃあ、メイ……いや、裏切り者のメスヤギよ、お前の目の前にあるものを──」
長老の側近のヤギが、低く、強い口調で命令した。
「咥えるんだ」
咥える?
メイは困惑しながら、その太く、尖った角を見つめる。よく見ればその表面には何か薄い緑
色の液体のようなものが塗られており、ヌメヌメと光っている。それは何かの薬に違いない。
命令されていることは、口でこれを咥えろという意味ではないだろう。そんなことをしても
何の罰にもならない。戸惑いの目をヤギたちに向けたメイは、オスヤギたちの股間で硬くなっ
て揺れているものを見て、「咥える」ということの意味を理解した。
「そんな……許して……」
ヤギたちの環視のもと、メイは性器──小さく可憐なその部分で、岩に固定されたそのヤギ
の角を飲み込まされるのだ。
それは恐ろしく残酷な処罰だった。ただ与えられる苦痛に耐えれば済む罰と違い、自ら、己
の体を苛まなければならない。
「黙れ。早く咥えるんだ!」
「もっと酷い目に遭わされたいのか?」
ヤギたちの怒声に震え上がったメイはしばらく目を閉じて気持ちを落ち着けると、意を決し
て踏み出した。
(えっ?)
メイの居る小岩のちょうど正面にある茂みの中に隠れたガブの位置から、ヤギたちの背中を
超えてメイの姿がよく見える。すっと二本足で立ち上がったメイのやろうとしていることを知っ
て、ガブは仰天した。
よたよたと歩み出たメイは足をゆっくり屈めると、天を向いて立つ角の先端に自分の桃色の
柔らかい部分を当てた。
「ううっ……」
自分の意思で、性器に断罪の楔を打ち込む。それが、メスヤギたちが恐れるこの処罰の始ま
りだった。
ギュッギュッと肉の壁が軋む音を立て、無慈悲な鉾の先がメイの中にめり込んでくる。
「い、痛い……」
初めて異物を受け入れるその場所は、発情もしていないためぴったりと閉じ合わされており、
角の先端が皮を剥ぐように肉を抉り、割り裂きながら進んでいく。
先ほど漏らしてしまったおしっこがまだ少し残っていたようで、角が食い込むたびにちょろ
ちょろと流れ出る。
「ああ、見ないで……」
取り囲んだオスヤギたちに恥ずかしい姿を晒していることの惨めさと、肉体を引き裂くよう
な苦痛にメイは大粒の涙をポロポロと落とした。
(なんて酷いことをさせるんっすか……)
そう思いつつ、ガブはメイのあそこの様子に釘付けだった。小さな可愛いお肉が、太いもの
を中心に咥えてぷっくりと盛り上がっている。桃色をしていた粘膜が充血して徐々に赤くなっ
ていく。
(ああ、メイ、痛そうっす。た、助けるっすか?
でも、おいらが飛び出して行って止めたら、メイの立場はもっと悪くなってしまう?
いや、おいら……)
ガブは自分の股間も熱くなってきていることに気付いて、必死に邪念を押し払おうとした。
メイの命に関わるような事態になれば、そのときは何があっても止めねばならない、それま
ではじっと見守るしかない。ガブはそう自分に言い聞かせた。
あと少しで外陰部が岩の表面に触れるかというところまで角を飲み込んだメイの体は、それ
以上は受け入れられないというようにガクガク震えながら動きを止める。
これじゃだめなの? もっと根元まで飲み込まなければならないの?
メイは懇願するような目で周囲に視線を投げる。
場を仕切っているオスヤギが進み出て、おもむろにメイの両足を掴み、ぐいっと上に持ち上
げた。
「うああぁぁっ!!」
体重の全てがその体の一番柔らかい部分にかけられ、最後のひと突きがメイの子宮を押し上
げるようにしながら胎内に食い込んだ。
完全にお尻をぺったりと地面に着け、広げられたお肉までも地面に押し付けられたメイは、
オスヤギに両足を左右に開かれ、その恥ずかしい責めを受けている箇所をなすすべもなく曝け
出す。
オスヤギたちの視線がそこに注がれている。もうすぐ、自分たちの熱い猛りが打ち込まれる
場所に。
「薬を馴染ませるんだ」
無慈悲なヤギの手が、二匹がかりでメイの両足を抱えて持ち上げる。ズルズルッと音を立て
て、メイの体から角が引き抜かれていく。その内壁を擦る、気持ちいいような妖しい感覚に、
メイはゾクッとした。さっきまで引き攣るような痛みがあったのに?
角の先端が姿を現す寸前で、オスヤギたちはメイを抱えていた手を離した。
「ひ……、ひいっ!」
メイの体は垂直に地面に落ち、再び、凶悪な責め具を根元まで飲み込んだ。グチュッという
粘液の掻き混ぜられる音がする。
ヤギたちは、メイをまた持ち上げては落とす。ずしんと子宮に突き当たる衝撃が、何度もメ
イを襲った。
悲鳴をあげるメイに、ガブは気が気でならなかった。
女の子のあそこは、あんな責めに耐えられるんだろうか。やはり助けなければならないだろ
うか。
(……メイ!?)
もどかしい思いをしているうち、ガブはメイの声の調子が変わったことに気付いた。
何度か体を落とされた後、急にあそこから痛みが無くなったことにメイは気付いた。
(何が起きたの? 私の体……)
子宮に角の先端が当たるときの苦しさは変わらないが、今は膣の中が潤っていて、角が出入
りするときの抵抗感はもう無い。むしろ、体の内側を擦られるのが気持ちいいくらいだ。
つーん、と妖しい感覚が体を突き抜ける。
「そろそろいいだろう。少し歩いてみろ」
メイが薄っすらと恍惚の表情を浮かべるのを見たオスヤギはメイを角から完全に引き抜いて
立たせ、小岩の周囲を一周するように命じた。
(ああっ……)
ゆっくりと歩き出したメイは、股間の膨らんだ肉が擦り合わされて、合わせ目からぬるぬる
した液体が溢れてくるのを感じる。それはさっき角に塗られていたものではない。自分の体の
奥から流れ出ている粘液だ。全身が熱くなって、息が荒くなる。目がとろんとして夢の中にい
るような気分になる。しかし、全身の感覚は逆に鋭くなっていた。
性器の頂点にある飛び出した部分が熱を持ったようにズキズキしている。そこにもう一つ心
臓があるかのように、ドキドキと脈打つ。
今まで経験したことのない感覚。本能的に悟った──
自分は、発情している──それも、そのピークの状態にいるのだと。
「うう……」
オスヤギたちが眺める中、メイは恥ずかしい液体を股間から垂れ流しながらその場に居る全
員の前を歩き切った。恥ずかしさと全身を包む熱にハァハァと荒い息が漏れた。
「何をされたか、分かったか? 角に塗られていた薬は、メスを強制的に発情させるものだ」
「そんな……」
「一度薬が馴染めば、その効果は永久に切れることはない。
メスヤギにとっては悪魔の薬草だ。
もう一つ効果がある。
どれだけ精液を注ぎ込まれようとも、その薬に冒されたメスヤギは一生──」
メイの正面に立ったオスヤギが、耳元にそっと冷たく囁く。
「妊娠することはない」
「ああ……」
メイは前足をがっくりと折り、泣き崩れる。悲しみに打ちひしがれても、鼓動と共に響く肉
体の疼きは治まらない。
(これが、死ぬまで続くんだ。私の体は……生きた性器にされてしまった──)
一瞬、メイの心に淫らな感情が浮かび上がる。
(犯されたい……)
メイはハッとして頭に浮かんだ言葉を振り払う。そして、己の惨めさにさらに激しく泣いた。
取り返しのつかない、肉体の改造──
しかし、それはこれからメイが受ける屈辱のほんの始まりに過ぎなかった。
泣きながら、体中に湧き上がる肉欲の疼きにはぁはぁと喘ぐメイ。一部始終を見ていたガブ
は欲望の高まりを抑えきれなくなっていた。
メイが、発情している──
ギンギンに張り詰めたペニスは鞘から飛び出し、赤い剣のような形状をあらわにしている。
先端からピュッピュッと先走り汁が吐き出された。
(ああ、おいら酷いヤツっす……メイがあんなに苦しんでるのに……。
いや、あれは発情の疼きっすか?
だったらメイは今、すごく淫らな気持ちになってるんすか?)
興奮したガブはすっかり頭から抜け落ちていた事に、すぐ気付かされる。
何故、ヤギたちがメイにそのような薬を使ったのか──
「よし、準備は整った。始めるぞ。
皆、気の済むまで……、と言いたいところだが、何せ人数が多い。
そうだな……ひとり、多くて3回までだ。いいな?」
そう言ったオスヤギは、メイの後ろに回るとその背中に覆いかぶさった。
(えっ……、あ、あれは、まさか!?)
その様子を見て、初めて、ガブはメイが受ける刑罰の内容に気付くのだった。
ガブの頭に、カッと血がのぼる。
(なんてヤツらっすか! 仲間を……輪姦するなんて!!)
考えてみれば、食われる立場にある動物、弱い動物ほど厳しい掟があって当然なのかもしれ
ない。だとしても、これほどの仕打ちが許されるとは思えない。
いや、ヤギたちの非道に憤るばかりではない。自分以外のオスにメイを奪われたくないとい
う思いが加わり、ガブを突き上げた。
しかし、すんでのところで、茂みから飛び出そうとしたガブは踏みとどまる。
メイを犯そうとしているヤギのある言葉が、ガブを制止した──
「ああっ、嫌です……。初めてはガブに……、ああ……許して……」
刑罰を受け入れる覚悟をしたものの、やはりメスにとって望んでもいない交尾を強いられる
ことは激しい屈辱だった。
オスヤギにお尻を抱えられたメイは、体を左右に振って、挿入されまいと必死で抵抗する。
罰は受けなければならないと思いつつも、輪姦の恐怖から逃れたかった。
しかし、小柄なメイは悲しいまでのオスヤギとの体格差に動きを封じられていく。
「助けてガブ……、助けて……お母……さんっ」
母を呼ぶメイの声を聞いて、オスヤギが笑う。
「お前が心の底から悔い改められるよう、一つ、聞かせてやろう」
「な……何を……?」
「さっきお前が○○○に入れていたヤギの角、あれはお前の母親のものだ」
「えっ? お、お母さんの……!?」
メイの胸に衝撃が走る。
そんな……、そんな……。
さらに残酷な事実をオスヤギが告げる。
「お前は覚えていないかもしれないが、お前の母親はお前を守ろうとして、
オオカミに食い殺されたんだ──
お前が友達だと思っている、オオカミどもにな」
メイはおぼろげながらに思い出す、自分たち親子がオオカミに襲われたときのこと。母が殺
されたときのことを──
今、メイを押さえつけているオスヤギが、あのとき背後から迫ってきた恐ろしい黒い影のイ
メージと重なった。
「ん……、い、嫌あぁーっ」
首筋に鋭い牙が食い込む代わりに、熱く燃えるようなペニスの先端が、メイの性器の表面を
ずるりと撫でた。
オスヤギの言葉が耳に入った瞬間、ガブは動けなくなっていた。
(オオカミが、メイのお母さんを殺したんっすか……)
先ほどまで張り詰めていたガブのペニスが急速に萎えていく。
ガブは地に伏せて耳を塞いだ。
(オオカミのおいらに……メイを愛する資格があるんっすか?
メイに愛される資格が……あるんっすか……)
これから起こることを見続けるのはあまりにも辛い。かといってメイをそのままにしてこの
場を去ることはできない。助けることも……できない。
ガブは耳を強く押え付けてもまだ聞こえてくるメイの悲鳴に、怯えるように全身を震わせた。
「自分のしたことの罪深さを思い知ったか」
母親の角で体を淫乱な牝獣のものに作り替えられてしまったという事実がメイの胸を刺す。
自分のために命を投げ出した母。その母は一族を裏切ったメイをもう助けてはくれなかった。
うな垂れ、動けなくなったメイを嘲笑うように、オスヤギは腰を大きく突き出すと、剛直をメ
イの性器にねじ込んだ。硬い槍のようなヤギのペニスがズズッと侵入してくる。
「あっ、うう……」
「ふ……んっ、若いヤギはやっぱ締まりがいいぜ」
小柄なメイよりずっと体格の大きいオトナのヤギが斜め上に突き上げるように腰を動かすたび、
ハンマーで打たれるような衝撃がお腹の中に響く。メイは吐きそうになるのを必死で堪えた。
(これが……交尾なんだ……?)
オスヤギのペニスが胎内でブルブルッと震え、勢いよく精液が吐き出される。
充血して敏感になったメイの内壁は、熱湯を浴びせられているような刺激を感じていた。
本来なら愛の結晶を育むための液体は、メイにとってはもはや身篭ることのない体を苛む毒
液でしかない。
悲惨な形で処女を散らされたこと、そして母親になる能力を奪われた悲しみが胸にこみ上げ、
子宮にはズキンと痛みが走った。
(ああ、ガブ……ごめんなさい。私の体はもう……)
今は唯一の心の支えであるガブにも、申し訳が立たなかった。
「んぐっ!!」
ズルっとオスヤギのペニスが萎えて抜けたかと思うと、すぐまた別のヤギが硬くそそり立っ
たものをメイの中に突き入れてくる。
感傷に浸ったり、休んだりする暇など一切与えられないのだ。
まだ最初のヤギの精液をいっぱい溜め込んだメイの性器は、新たなオスのペニスを受け入れ、
グチャッグチャッと惨めな音を立てる。オスヤギがピンと背筋を立て、体を震わせると、また
メイの最奥が汚されていく。
「ああ、だめ……。もう耐えられない」
嘆くメイを嘲笑うように背中のオスヤギが言う。
「もう二、三本、こいつを咥え込んだら楽になるさ」
「どういうこと……?」
変化はすぐに現れた。少しずつ異物を受け入れる苦しさに慣れてきたメイの体は、発情の疼
きと妖しい快感に包まれる。
なんて浅ましく、なんて惨めなことだろうか。メイは自分から腰を揺すって、肉の槍が体の
内側を擦って生み出す快楽を貪ろうとする。
そして、何頭ものヤギのペニスを、順番に受け入れていく──
今、後ろから犯しているヤギはなかなか射精をしなかった。メイの体を徹底的に楽しもうと
するように、何度も何度も、槍の先で腹の中をぐちゃぐちゃと掻き回す。
メイを一度犯し終えたヤギたちはそのままメイを放ってはおかず、メイの体を弄び始めた。
一頭のヤギが正面に立ったかと思うと、無理やり口を合わせ舌を押し込んできた。舌とペニ
ス、二つの肉の塊がメイを前と後ろから苦しめる。さらに別のヤギたちが、メイのまだ未熟な
乳首に吸い付く。たちまち硬くなっていく乳首を、ヤギの歯がコリコリと噛みしだいだ。
四匹のオスヤギから同時に与えられる刺激。
その瞬間、メイは首を仰け反らせるように体をピンと張り詰め、痺れるような快感に頭の中
が真っ白になっていくのを感じていた。
「イったか?」
ようやく精液をメイの体奥に浴びせかけながら、後ろのヤギが笑う。
「交尾でイけるメスヤギってのは幸せだ。草食獣の交尾は一頭が相手なら短いからな」
「お前は今、ヤギ族に生まれた悦びを味合わせてもらってるんだぜ?」
「……はい……」
メイにはもうヤギたちの主張に逆らう意志はなかった。
激しい陵辱に心が折られたように頷くメイ。
オオカミを愛したことは間違っていたんだろうか?
私は、ガブを愛してはいけなかったのか?
鉛のように重くなっていく頭の中で、メイは何度も自問を繰り返した。
────
メイはぼんやりとした頭で考える──もう何頭を相手にしただろうか。
ヤギたちの陵辱がいったん途切れると、メイの体は無意識にオスヤギのペニスを求め、尻を
上げた姿勢を取る。赤く腫れた性器がぱっくりと口を開き、ぬめった肉が白濁した液を垂れ流
していた。哀れな姿だった。
「まだヤってないやつは居ないか?」
最初にメイを犯したオスが、二巡目を待ち切れずに叫ぶ。
「おい、タプ。お、オレたちの番だぞっ」
「えっ、でも……」
まだメイと交尾をしていないのは、残り三頭、モロ、カマ、そしてタプだった。
「タプ、お前いつもえらそうにしてる癖に、いざとなったら腰が引けてんだな。
何だよ、オレが先にやっちゃうぞ」
そう言うと、モロはメイのお尻に飛び付いた。
ペニスがすっとメイの柔らかく開いたところへ潜り込む。熱い液体に満ちたそこがジュブっ
と音を立てた。モロはオトナたちの見よう見真似で、腰を大きく振る。その動きを抑え込もう
とするかのように、メイの膣はキュッキュッと断続的に締まる。
「すげえ、メイの体、こんなに気持ち良かったんだ」
「どうなの? モロ……?
ああ、だめだ、待ちきれないよ。タプ、次はオレがやるからっ」
「お前たち……」
ブルブルッとお尻を震わせて、モロが射精を始めた。若いヤギが初めて体験するメスの体は、
熱く、脈打つように内壁がうごめいて未知の快感を呼び起こす。そして射精の恍惚感が頭の先
に突き抜けていく。
「すげえ、すげえよ、こいつ」
モロは、射精を終えてもまだしばらく硬直している逸物を引き抜くのが惜しいかのように、
メイの体の中にそれを留めたまま、さらに何度も腰を突き上げた。
(酷い……。やりすぎだぞ、モロ)
タプは幼馴染に奴隷のように犯されるメイを哀れに思う。
「メイ……ごめんな……オレたち……」
荒く息を吐きながら、よだれと涙をたらたらと垂らしているメイに顔を寄せたタプは、その
虚ろな瞳がもう何も見てないことを知る。
「ほら、もうこいつ、オレたちのことなんて分からないぜ。
幼馴染だからって、裏切り者に遠慮することは無いんだ。
ヤれよ、タプ」
「待てよ、オレが先だよっ」
メイの背中から離れたモロと入れ替わり、カマがメイに乗る。カマの腰が激しく振られ、グ
チャッグチャッと粘液が立てる音が響き渡る。
(だめだ……、オレには出来ないっ!!)
目の前で激しい交尾を見せつけられ、タプの股間では痛いくらいに硬くなったペニスが揺れ
ている。先端からはポタポタと先走り汁が滴る。気持ちと裏腹に、体はメイとの交尾を欲して
いた。
しかし、こんな形でメイとすることは絶対にできない。
「あんなヤツ放っておけ、そんなことより、あと二回、二回できるんだ……」
そんな声を背中に聞きながら、タプはそっとオスヤギたちの輪から離れた。
メイにはどうしてやることもできない。悔し涙が溢れる。
そして、タプのペニスからは堪えきれなくなった精液が、虚しく地面に向かって吐き出され
た。
────
ヤギの長老が処刑場に遅れて現れたとき、メイは地面に顔を押し付けるようにして涎を撒き
散らしながら失神していた。
姦濫の輪はちょうど三巡目を迎えたところで、長老がその狂気の行為を止めさせると、ヤギ
たちは口々に不満の声を漏らした。
長老は、自分が場を仕切らなかったことを後悔する。
予定とは違う。あの薬は、輪姦の恐怖を匂わせ、薬の存在を知らしめることで改心を促すた
めにある。どうしても思い直さない者には薬を使わざるを得ないが、そこまでのことはしたく
ないというのが長老の本心であった。罰を受けることになったメスのヤギは性欲に溺れ、オス
ヤギを求めて暮らすようになる。
ヤギはそもそも繁殖力の旺盛な動物である。おとなしい草食獣のイメージとはほど遠く、繁
殖期のオスヤギ同士は殺し合いに近い争いを繰り広げる。一度性欲の箍(たが)が外れれば、
こういう事態になってもおかしくはない。
どこでどう指示を間違ったのか。この処罰が最後に行われてから久しい。おそらくもう自分
やメイの祖母くらいしか詳しいことを知らないのだ。側近のヤギたちは心得ているだろうとい
う思い込みが長老にはあった。
意識を取り戻したメイは体を起こすこともできず、意地悪なヤギが交尾を中断された腹いせ
に仰向けに転がした、そのままの姿勢で陵辱の跡を衆目に晒している。
精液でベタベタになった太股、その中心で赤く腫れあがってヒクヒクと痙攣を続ける外陰部
が惨めに開かれている。
そのままにしておいても事は片付かない。長老はメイを立たせるように指示する。側近のヤ
ギに近寄られただけでガタガタと震えるメイを哀れに思う。
こんなことになってしまってはもうメイはヤギ族の中で暮らそうとは思わないかもしれない。
だが、処罰は変わらず掟に則って執り行なわれねばならない。
「どうじゃ、メイ。悔い改めたか?
己の過ちを認め、償いをするというのであれば、命までは奪わん。
群れの外れで暮らすことを許そう。最も天敵に狙われやすい場所でじゃ。
命を張って群れを守る、それが償いということじゃ」
長老の問いにしばらく間をおいて、頭を振りながら、しかしはっきりとメイは答えた。
「償いはします。でも、ガブに対する気持ちは変わりません」
この期に及んでもまだ自分の非を認めないのかと、ヤギたちはまた怒りに満ちた声をあげる。
自分たちがメイに行った陵辱については棚に上げていた。
やはりそうかと長老は深く溜息をつく。
「後は任せる。裏切り者に処刑を……」
そう側近に言い残し、メイの耳元で「許せ」と小さく囁くと、長老はその場を離れる。
(すまぬ、メイ。お前を犠牲にするしかわしには思いつかん。
しかし、頑なに意志を曲げぬお前も悪いのだ……)
怒りに満ちるヤギたち。口々に「殺せ」、「裏切り者を許すな」と叫ぶ彼らを静めるすべは
一つしかない。ヤギたちが正気を取り戻すためには、その溜まった欲望や鬱憤を吐き出させる
必要があった。
メイは悔い改めていないわけではなかった。タプのあの言葉を聞いたことで、制裁を受ける
までもなく、メイはヤギたちの言っていることを痛いほど理解していた。
狩られれば食い殺されるしかないヤギたちにとって、オオカミと仲良くすることがどれほど
の裏切り行為であるのか。
しかし──
(ごめんね、お母さん……。
オオカミから私を守ってくれた、その気持ちを裏切ることになってしまって。
でも、でもね、ガブも私を守ってくれたんだよ。
だから、お母さん……、私、ガブを愛する気持ちに嘘はつけないんです)
次の満月の夜、ガブに捧げるはずだったこの身をここまで穢されては、もうガブに会わせる
顔がない。
気持ちを偽って生きることもできない。
罰を受け入れよう。
死の刑罰を──
目を閉じ、運命を受け入れようとするメイに、側近のヤギは冷たく言い放つ。
「楽になりたいと思っておるのかもしれんが、簡単には死ねんぞ」
側近のヤギたちはどこからか見慣れぬ物を運んできた。ジャラジャラと不気味な音を立てる
それは、太い鎖の付いた首輪だった。
幅の広い金属の輪は鈍い光を放ち、半円状に分かれて口を開けている。特殊な形をした首枷
で、首輪の部分が2つ、1メートル半ほどの鎖の両端に付いている。
「これは人間が造ったものだ。
おそらく、奴隷を二人繋ぎ、互いを監視させる目的に使ったのだろう。
予想は付いてると思うが、一度嵌められると、ヤギの手では決して外すことはできん」
猶予を請う間も与えられず、メイの首に冷たい金属の輪が当てられる。犯され続けた体は泥
のように重く、抵抗することもできない。
「ああ……嫌……」
ゾクッと背筋を凍らせるような恐怖が走る。肉食獣の大きな口が首を噛み裂こうとしている
かのような感覚。バチンという恐ろしい音とともに、輪は閉じられ、永久に外せない枷のずし
りとした重さが首にぶら下がった。
鎖に繋がれただけでも十分惨めな姿であるのに、オスヤギたちはさらに残酷なことにその鎖
を近くの木の枝に引っ掛け、メイを無理やり二本足で立たせる。力なく、絞首刑を受けている
ような姿勢で枝にぶら下がるメイ。体が垂直になったことでメイの性器から、流し込まれた大
量の精液が漏れ出し太股をドロドロと這う。
「惨めだなあ、お前。この永久に外せない鎖……」
オスヤギがメイの首輪の鎖を揺らし、ジャラジャラと音を立てる。
「一生濡れて開きっぱなしのお○○○……」
「やめて、やめて……」
「そして、二度と妊娠することのない、この腹……」
オスヤギの蹄が、メイの腹を嘲るように撫でまわした。
「ああ……」
体中の感覚が鋭くなっている。あれだけ犯し尽くされたというのに、体表から伝わる刺激に
心臓がどくんと鳴る。体の奥からまた淫らな液体がダラダラと溢れ出し、まだお腹の中いっぱ
いに溜まっているオスたちの精液と混ざり合う。肉欲の疼きが全身を襲う。オスのペニスを欲
して外陰部が脈打ち、性器の頂点の突起が張り詰めてズキズキと痛くなる。交尾を求め続けな
がらも子孫を残すことのできない、この惨めな体。
(死ねば楽になれる……。死ねば……)
そんな思いがメイの頭を過ぎった。
メスらしい反応を見てニヤニヤしながらしばしメイをいたぶっていたヤギが、皆の方に向き
直って言う。
「さて、この裏切り者をどう処分するか、だが……」
死刑には違いない。ただ、その方法はこの場で協議して決められるのだ。
ヤギたちの中から、鎖の先にあるもう一方の首輪を上手く使え、という意見が出る。
「丸太を繋いで、ゆっくり沼に沈めるというのは?」
「それより、オオカミどもの棲家の近くに繋いで、嬲り殺しにさせてしまえ」
「すぐに殺しては意味がない。もっと時間をかけて己の行為を悔いさせるのだ」
冷酷な意見が飛び交う中、モロがぽつりと呟く。
「……もったいない……」
「えっ?」
すぐそばに居たタプは、モロの目が欲情に駆られ、妖しい光を放っていることに気付き、ブ
ルッと身震いした。
「何っ!?」
他のヤギたちも、一斉にモロの方を見た。
「だってさ……メイのやつ、一生発情したままなんだろ?
いつでも好きなときに性欲処理させられる便利なメスができたってのに、
殺さなくたって……」
ヤギたちは顔を見合わせ、すぐに納得した様子を見せる。
「なるほど、森の奥にでも繋いでしまうか。他のメスどもには近寄らせないようにして……」
「オオカミに食わせようとすれば、やつらと通じるかもしれんしな」
「年中犯されっぱなしか。裏切り者にはお似合いだ」
フーッフーッと荒い鼻息があちこちから沸き起こる。異様な熱気があたりに立ち込めた。
先ほどの輪姦の狂気が再びよみがえる。どのヤギも股間の逸物を膨らませ、ヒクヒクと震わ
せ始めた。
「ちょっと待てよ。そんな……」
ひと思いに殺してやれ……とは言えなかった。
しかし、あまりにも惨い。そこまでされるほど、メイの犯した罪は大きいっていうのか?
タプは一人、その暴挙を止めようと口を開きかけたが、ヤギたちの狂気に気圧されてしまう。
諦めとともに、一つの考えが頭に浮かぶ。
(もし、メイがこのまま生かされるのなら、オレも……メイと交尾できるんだ……。
そうだ、他のヤギたちよりずっと多く愛してやれば……)
タプは自分のペニスがいつの間にか硬くなっていることに気付いて愕然とした。
(だ、駄目だ、これじゃ他のヤギどもとおんなじじゃないか……。
オレが、オレがメイを助けないと──)
メイを救う方法は、一つだけある。それは、もちろんメイが元通りの生活が送れるというこ
とではない。
助ける者が運命を共にしてあげられるというだけでしかない。
あの首輪を、枷のもう一方を……自分の首に嵌めるのだ。
自分は罪を犯したわけじゃない。殺されなければならない謂れはない。上手くいけば二匹
共々、追放になるだろう。メイは助かる。
しかし、皆が納得しなければ?
タプは唾を飲み込んだ。ヤギたちの持つ硬い角。時には争いで激しくぶつけ合うこともある
あの角が、一斉に自分とメイの身に打ち付けられるだろう。
(駄目だ……、メイ……声が、声が出ない。足も……動かないよ……。
なんでだよ……なんでオレはこんなにっ!!)
臆病なのだろうか。ただ、涙だけが虚しく零れ落ちる。
そのとき、タプの頭上を一陣の風のようなものが飛び越えた。
目の前に、背を向けて降り立ったそれは、褐色の毛皮を纏い、耳はピンと立ち、流れるよう
に美しく長い尾を持った動物──
タプは心臓を縮みあがらせる。
(オオカミ……だ……)
そのオオカミは地響きのするような声で低くひと啼きすると、あっという間にメイを吊るし
ているヤギに踊りかかり、弾き飛ばした。
「あんたたち、いい加減にするっす!」
響き渡る、大きな怒声。
「お、おお、オオカミだあーっ!!」
一瞬でパニックに包まれるヤギたち。
自身も恐怖に駆られ、正気を失いながらも、タプははっきりと見た。
そのオオカミが、メイを繋ぐ鎖の先にあるもう一つの鉄の輪を手に取り──
一瞬のためらいもなく自分の首に嵌める様を。
「メイを殺すというのなら、おいらが貰い受けるっす。
誰にも……触れさせないっすよ!」
ガブの叫びを、ヤギたちは誰も聞いていなかった。
性欲の昂ぶりに周囲を見失っていたオスヤギたちは、普段オオカミに襲われたときにも増し
た慌てようで、醜く飛び出したペニスを振り回しながら、四方八方へ逃げ走る。
そしてタプも、混乱に巻き込まれその場を離れる。
後には、ガブとメイだけが残された。
ガブの胸に飛び込むように抱きつくメイ。
「ああ、ガブ……なんてことを。
その首輪は、二度と……二度と外せないんですよっ」
二匹を、太く、冷たい鎖が繋いでいた。
自分は酷い仕打ちを受けていたところなのに、真っ先にガブを気遣うメイが愛しくて、ガブ
はメイをそっと抱きしめる。
「そんなことは百も承知っす」
迷うことはない。オオカミに母親を殺された事実を知ってなお、自分を慕って運命を受け入
れようとしたメイを、この場で助けなくてどうするのだ。
ガブは当たり前のことをしただけだと、昨日と同じ言葉を繰り返し、にっこりと笑った。
「おいらとお揃いっすね」
ガブはまた首輪を掴みながら、こんなものは大したことではない、といった風におどけても
みせるのだった。
────
ガブと二匹、座って向き合ったメイは、ガブのペニスの先端が少し飛び出していることに気
付く。ガブはメイの視線を感じて、慌てて尻尾で股間を隠した。
「見てたんですね、ガブ……」
消沈した声には、いつもの明るいメイの面影はない。ガブに全て見られていた。恥ずかしい
ところも全て……。そして知られている。自分が永久に発情し続ける体にされてしまったこと。
「すまねえっす、メイ。正直に言うと、おいら興奮してたっす。
メイがあんな目に遭ってるっていうのに、酷いやつっすよね。
でも、おいらが出るとメイは二度とヤギの群れに戻れなくなっちまうから……」
恐縮するガブに対し、逆にメイの方が消え入りたい気持ちになる。
「私の方こそ、ごめんね、ガブ。
『初めて』をガブに捧げようと思ってたのに、こんな汚れた体になってしまって」
涙がまた、ポロポロとこぼれてきた。
「いいんっすよ、メイ。
あのヤギたちが使った薬のおかげで、幸か不幸かわからねえっすが、
発情期を待たなくてもいつでも交尾ができるっす。
それに……、
おいらたち、二度と離れ離れになることはないっす。
これから、何百回、何千回、いや、もっともっと、愛し合うっすよ」
「うん……」
気持ちが楽になる。支えてくれる者が傍にいる、それがどんなに有り難いことかと思う。
「そろそろここを離れるっす。
メイは居辛いだろうし、おいらももう仲間の元には戻れないっすから」
「ごめんね、ガブ」
「謝ることないっす。さあ、出発の前に、まずメイの体をきれいにしてあげるっす」
これからずっと愛し合う、そう言うガブの言葉に頷いてはみたが、ガブの顔が、オスの獣が
自分に近付いただけでメイの体は拒絶反応を起こす。
股間にズキッと痛みが走るような錯覚があった。
二匹の間でジャラジャラと鳴る鎖の音にも恐怖する。メイが望まないときでも、力強いオオ
カミは鎖の先で逃げるすべのないメイを思いのままにすることができる。たとえガブがそんな
ことをするわけがないと信じていても……。
「ああ、だめ……」
硬く目を閉じて震えるメイをガブは優しくそっと抱え、ゆっくり仰向けに寝かせた。
「かわいそうに……メイ……」
覗きこむガブが優しい眼差しを落とす。メイの中で、恐怖が消えていく。
『ガブの顔を見ると、嫌なこと、みーんな忘れられるんですよ』
昨日自分が言った言葉が、メイの脳裏によみがえる。
不思議な優しい円い目。牙を見せていない優しく結ばれた口元。ガブの表情がいつしかメイ
をすっかり安心させていた。
ガブは赤い舌をゆっくりとメイの股間に近付け、腫れあがった性器をひと舐めする。
「んっ……」
「痛いっすか、メイ?」
「ううん、大丈夫です」
(少し気持ちよかったです……なんて言えないよ……)
ガブは舌をゆっくり中まで押し込み、溜まった精液を全て掻き出しつつ、舐め取っていった。
「他のオスの精液って、嫌じゃないです? ガブ」
「メイの体がきれいになるんなら、我慢するっす」
けっこう時間がかかったが、メイのお腹を軽く押すようにしながらガブが最後のひと舐めを
する頃には、メイの中に溜まっていたものはすっかり抜き取られていた。
メイは改めて、変わり果てた自分の性器を確かめる。
目で見なくても、腫れ上がってぽってりと膨らんだ感じが自分でも分かる。常に性器の存在
が頭から離れなくなっていた。オスヤギの精液は全て排出されたはずなのに、中はじっとりと
湿った感じがする。これが発情中の感覚なんだろう。まだ慣れないが、今はそこがズキズキと
することはない 何度もオスのペニスに擦りあげられた痛みももう無い。
ガブが同じように自分のそこを見ていることにメイは気付いた。
「私、一生このままなんですよね……。
ああ、あまり見ないで、ガブ。とても……恥ずかしい……」
「メイのここ、前よりずっと可愛いくなったっす」
「ほんとに……?」
「ほんとうっす」
ガブの瞳は澄んでいて、本心からそう思っていることをメイに示している。メイはさっきま
で厭わしく思っていた自分の性器が、少し愛しくなってくるのだった。
「あそこがズキズキして止まらなくなったときはどうなるかと思いましたけど、
うん、ガブが優しく舐めてくれたおかげで楽になりました」
慣れれば、発情したままでもなんとか普通に生活ができそうだ。
そんな風に前向きに考えられるようになったのはガブのおかげ。
嘆いてはいられないよね。一生、この体と付き合っていかなくてはならないのだから。
それならば……。
メイは思い切ってガブに告げる。
「ねえガブ……、
一回だけ……今すぐここで、しませんか?」
オオカミとの交尾がどんなものなのか、知っておきたい。一生愛し続ける相手との交尾を。
「え、ええっ? だめっすよ。メイはあんなに滅茶苦茶にヤられて……
い、いや。疲れてるっすよね?」
「もしガブとの交尾がうまくできないのなら、私は生きてはいられない。
だって、私の体は常にガブを誘ってて……、
それなのに、ガブはずっと我慢しなくちゃいけないんですよ。
そんな酷いこと、私にはできない……」
ガブは目を閉じて、ゆっくり頷いた。
「そこまで言うなら。わかりやした。
いやあ、ほんとうはおいら、我慢の限界だったっす」
ガブはメイの体を起こし、お尻を自分の方へ向けさせる。
昨日、ガブの想像していた光景がそこにあった。ぴょこんと上げられた小さな尻尾の下で、
メイの性器は赤く熟れた果実のように膨らみ弾けて、ヒクヒクとうごめく孔には透明なおつゆ
が水玉のようになって満ちている。さっき舐め取った精液とは別の蜜が溢れてきていた。その
液体は、ガブが爪の先でそっと触れると、つぅーっと糸を引いて垂れた。
(女の子の……匂いっす)
ガブにとっては待ち望んだ瞬間。
しかしメイは自分でガブを誘っておきながら、体が強張っていくのを感じる。
怖い?
頭ではガブだと分かっていても、オスのペニスに突かれた恐怖を体が覚えている。
さっき舐められたときは平気だったが、いざ交尾となると体が怯え、ガクガクと震えた。
ヤギたちの硬くなった太いペニスが、あそこを裂くようにえぐってくる恐怖が脳裏によみが
える。
(ヤギのオスはおちんちんを完全に勃てた状態で挿入して、
斜め上に突き上げるんっすよね……。あれじゃ苦しいはずっす)
メイが輪姦される様子を見ていたガブは、メイが怖がっている理由を理解していた。
「大丈夫っす。オオカミのやり方は、ヤギとは違うんっすよ」
ガブは両手でメイの背中と頭をゆっくりと撫で、ほっぺや首筋を優しく舐め上げてメイの緊
張を解いていく
メイの体からフッと力が抜けた瞬間、再びメイが固くなる前にと間髪を入れずにメイの性器
の中心ににペニスを押し当て、ガブは腰を振り始めた。
ものすごい速さで振り付けられるガブの腰。
オオカミ特有の激しい動きに驚くメイであったが、抵抗せずガブに身を任せようと思った。
「うあぁ……すごい、ガブ……でも、あれ? 痛くない……」
先走り汁をたっぷり吐き出しながら差し込まれるオオカミのペニスは、メスの体に一切の負
担をかけずに、優しく出たり入ったりを繰り返す。
チュクッチュクッチュクッという、断続的な音を立て、メイの中に潜り込むガブのペニス。
それは次第に長さ、太さを増しつつ、深く、深く押し込まれていく。あっという間に赤い肉の
部分はメイの体の中に消え、ペニスの根元で剥けた毛皮がメイの充血したところをくすぐった。
ガブは腰の動きを止め、メイを抱く腕にぐっと力を込める。
「え……、えっ? もう入ってるんですか?」
「メイ、オオカミのおちんちんはね、中に入ってから膨らむんっすよ。
だから、ほら、苦しくないっすよね?」
ガブの言うとおり、鼓動に合わせて揺れる肉の塊は、メイの中でゆっくり優しく膨らみ始め、
その容積を満たしていく。
「ああ……」
メイはお腹の中に強い圧力を感じる。粘膜が優しく擦れ合いながら、どんどん密着していく。
そのうち、メイの入り口に近い部分、ガブのペニスの根元の部分だけが急に膨らんだかと思うと
大きな瘤のようになった。
「これでほら、もう抜けなくなったっすよ」
ガブは腰を軽く前後に揺すった。メイの小さなお尻もガブの股間にくっついたように動く。
お腹の中で大きな瘤がその存在を主張する。メイはお腹の中を隙間なく満たしたガブのペニス
が自分と一体になったような気がして嬉しくなった。
これが、オオカミとの交尾なの?
ガブはペニスが完全に大きくなったことを確認すると、腰を落としてメイの姿勢が楽になる
ようにしてあげる。体をぐるっと回転させて、お尻とお尻が向き合ったオオカミ本来の交尾の
姿勢になりたい衝動が沸き起こったが、たくさんのオスに突き回されて痛めつけられたメイの
お腹の中を強く刺激しないようにしてあげたい。オオカミの本能を必死で抑え付けるガブ。
メイは全身をガブに委ねるように、お尻をギュッとガブの体に押し付けた。
「ん……気持ちいい」
ガブのフサフサしたお腹の毛が、優しくお尻を包んでくれる。ガブの力強い腕がさらに自分
を引き寄せて、気持ちと一緒に肉体を結び付けてくれる。
「ああ……メイ、おいら……」
どくん……
どくん……
お腹の中を激しく叩くような脈動。ガブが射精を始めていた。
じーんと頭の芯まで広がる、熱い快楽の波が止め処なく続く。
ガブのペニスが精液を吐き出すたびに揺れるのが伝わって気持ちいい。特に根元の瘤の部分
がドクドクと脈打っていて、それがメイの性器の先端で固くなった突起の裏から膣の壁を通し
て叩くように刺激してくる。その部分に意識を集中した瞬間、体がピンと張りつめる。膣壁が
ビクビクと痙攣しながら、ガブを締め付けた。
「あっあっああ……あああっ」
メイはガブに優しく抱かれながらイった。
全身に広がる快感と緊張、それはすぐに解け、また上り詰めていく。
二度目の絶頂。そして、三度目、四度目。
少しずつ、自分の意思で快楽の波をコントロールできるようになってくる。ヤギたちとの交
尾で無理やりイかされていたのとは違う。愛する者との交尾を、自分は今、楽しんでいる。
ガブはときどき背中を強くメイに押し付けたり、強く抱きしめたり、また、大きな手のひら
でメイのお腹を優しく撫でたりしながら、ハァハァと荒い息を吐き、射精を続けている。
自分の手の中で、踊るように緊張と弛緩を繰り返し、優しく温かいお肉で自分の分身を締め
付けてくれるメイが愛しくてたまらない。
「ん……すごいっす。メイの中。ああ、やみつきになっちまいやすよ……」
(ガブも感じてくれているんですね。私の体で……。ああ、熱い。ガブの……)
「あ、あれ……?」
メイはガブの精液が、ずっと出続けていることに気付き、驚く。
長い。ヤギたちの射精より、すごく長い。あまりにも……長い……?
まだ、終わらないのだろうか? もちろん、この快楽が長く続くことは嬉しいのだけど。
「すごい、ガブ……。長いんですね、オオカミの射精って」
「ははは、オオカミの射精はね……きっと、1時間くらい続くっすよ」
メイはその言葉に驚いた。
「勢いがいいのは最初と最後だけっすけど、
おいら、メイの中に居る間ずっと射精(だ)し続けられるっすよ。
おいら一頭でさっきのヤギたちと同じっくらいの量、出せるっす……、
ってそれはちょっと嘘でやんすが」
「ん、ふふふ。ガブったら……」
ガブの言葉の意味。私の嫌な記憶を洗い流そうとしてくれているんだ。
とても嬉しい。そして、楽しい。
楽しいよ、ガブとの交尾。
メイは思った。
もしかすると、あのメスのヤギにとってはあまりにも厳しい掟は、オオカミとの交尾がこん
なに素敵なものだという事実を隠し、種族の繁栄を妨げることのないように作られたものなの
かもしれない。
そして、自分の前にもかつて、誰かオオカミと愛し合ったヤギが居たんだろうか。
そんな風に思えるほど、ガブとの交尾は素晴らしかった。
ガブとなら、本当に何度だってできると思う。一生、飽きることなく。今のこの行為が終わっ
てすぐにだって。
ガブもこの交尾の嬉しさに興奮した様子でメイに語りかける。
「メイの色んなとこを刺激してあげたいっすが、今回はおあずけっす」
「ふふふ、おあずけ、ですか?」
「メイが慣れたらもっと色々なやり方を試すっす。オオカミの交尾はね、本来は……」
言葉を途切れさせたガブの耳がぴくんと動く。
「……どうしたの、ガブ?」
ガブの緊張が、お腹に刺さったままのペニスを通してメイにも伝わってくる。
「誰か来るっす」
「え……、どうしよう?」
お腹の中で続いているガブの射精は止まる気配がない。二匹を繋ぎ止めているペニスの瘤は
膨らんだままで、お互いに身動きが取れない。
二匹が見つめる先、ガサガサと音のする茂みの中から現れたのは一頭の小さなオスヤギ──
タプだった。
「た、タプっ! あの、これはね……」
うろたえるメイを見て、タプは軽く頭を振った。
「わかってるよ、メイ。オレのことはいいんだ」
「何の用っすか?」
このヤギには会ったことがある。確か、ソヨソヨ峠で自分がおどかしてしまったヤギだ。
メイは友達だと言っていた。そしてさっき、メイを一度も犯そうとせずかばっていたのがこ
のヤギだ。ガブはこのヤギが自分たちに危害を加えないことを確信した。それでも、こうして
戻ってきた意図が分からない限り警戒を解くわけにはいかない。
「認めるしかないよ。お前と……メイの関係を。
オレがやろうと思ってできなかったことを、お前はやっちゃったんだもんな」
タプの視線は、二匹を繋ぐ首輪と鎖に注がれていた。
二度と外すことのできない枷。運命を共にする目に見える証。それを自ら首に嵌めたオオカ
ミの覚悟に、感嘆のため息しか出ない。
「オオカミっていいな。強くて……」
「目はギラギラしてて、鼻は不細工で?」
「あはは、やっぱりあのときのオオカミだったんだな。あのときのことは謝るよ。
そして、お願いだ。メイのこと、大事にしてやってくれ」
「もちろんっすよ」
オオカミの返答に、タプは目を閉じて、何度も頷いた。
「それだけを、確かめたかったんだ」
「それじゃあ……、さよなら、メイ……」
「あ……待って、タプ!」
立ち去ろうとするタプをメイは呼び止める。
タプが戻ってきてくれた。ガブと群れを去る前に伝えておきたいことはいっぱいあった。そ
れが叶うのだ。こうしてガブを交尾に誘ったのは、しばらく留まれば誰かに別れを告げること
ができるかもしれない、という期待もあったのだろう。
「ほらタプ、あの、いいこと……してあげるから」
「えっ?」
「タプ、もっと近くにおいでよ。大丈夫、ガブは動けないから」
タプだって、名残は惜しい。ただ、そうは言われてもあの恐ろしいオオカミの近くに寄るな
んてことには気後れがする。
「タプはさっき、私の中に出してないでしょ? だから……ねっ?」
「メイ、オレ……」
あんなに滅茶苦茶に犯されてほとんど意識を失っているかのようだったのに、メイは自分が
手を出さなかったことに気付いてくれていた。その事実に、タプは嬉しくなる。
しかし、メイは何をするというのだろう。
メイがしようとしていることに薄々気付いたガブが不満を漏らす。
「あのねえ、メイ。今おいらがあんたと交尾してるんっすよ」
「ガブは黙ってて。ほら、タプ、早くっ」
メイはときどき、強引なところがある。それが懐かしいことのように思い出されて、タプは
メイに言われるままに、近寄ってそっと腰を下ろす。
「タプ、おちんちんを出して」
「メイ、お、お前……!?」
メイはタプの戸惑いをよそに手でタプの両足を左右に開く。タプは尻餅をついて、丸く太っ
たお腹とちょこんと頭を覗かせたヤギのペニスをメイの眼前に晒した。
メイはタプのペニスが期待に膨らんでいるんじゃないかと思ったが、それは平常の大きさの
ままだった。タプは小刻みに震えている。その理由はすぐにわかった。自分の頭のすぐ上に、
ガブの大きな顔があるのだ。
「ガブ、タプがあなたの顔が怖いって。横を向いててもらえます?」
「なんでおいらが……」
「ガブ、私、タプにはもう会えなくなるんです。その責任の半分は、ガブ、あなたにも……」
「もうっ、わかったっすよ!」
メイのわがままに振り回されるオオカミの様子を見て、タプの緊張は少し解けた。
「でもメイ、やっぱオレ……お、おおっ」
メイの顔がすっと股間に近付く。お腹の毛の間に見えている薄桃色の亀頭にメイの温かい舌
が触れるまで、タプは何をされるのか分かっていなかった。
そのねっとりとした優しい舌の感触に、タプのペニスはムクムクと大きくなる。
性器を舌で舐めて刺激するなんてヤギには思いつかないことだった。
(これってオオカミ流、なのか? メイがオオカミみたいになっちまった?
いや、それで……いいのかな)
メイはこの先、ずっとオオカミと暮らしていくんだ。その事実をタプは寂しく思うが、その
感情はすぐに股間に湧き上がるムズムズするような衝動に掻き消される。
出したい……。
メイの舌の感触はとても気持ちいいものだった。オスの欲情があっという間に爆発しそうになる。
「あ、ああっ、でもメイ、ダメだ。やっぱりこんなの……」
「ごめんねタプ。後ろにはガブが入ってるから、きちんとした形でさせてあげられなくて」
「そ、そうじゃなくて、メイっ!」
このままメイの口の中に射精をしてしまう、それは本来の交尾と違い、メイをただの性欲の
捌け口にすることになるのではないかとタプは思った。
「私がしたくてしてるんだよ? させてよ、タプ」
「でも……」
メイはタプのものを優しく舐め続ける。それはもう随分硬く大きくなって、ピクピクと震え
ている。その側面をつぅっと撫でるように舐めたり、先端の穴をクチュクチュと舌の先で刺激
したりした。
「ああっ、で、出るっ!!」
タプはいきなりメイの頭をがっしりと掴むと、後ろ足で立ち上がり、ペニスの先でメイの喉
奥を突き上げる。ガブが慌ててタプを睨みつけるほど、その動きは激しかった。しかしタプは
射精の衝動の強さに、ガブの視線に気付かない。メイをいたわる余裕もない。
気付くと、口から白いねっとりした液体をタラタラと垂らしながら、メイが咽返っていた。
「ごめん……、メイ。オレ……」
「いいんだよ、タプ。オスのヤギってどうしてもそんな風にしてしまうんだよね?」
何度も、何頭ものヤギに犯されて分かった。その腰の動きはオスヤギの本能によるものだと。
メイは大丈夫、というように笑ってみせる。
「ふふ……、変な味。ちょっと苦いような……舌の先がピリピリするような?」
「メイ、苦しかっただろう? 嫌じゃ……なかったか?」
「ううん、タブにされるのなら、嫌じゃないよ。ほら、もう一回……」
メイはまたタプを押し倒すように座らせ、股間に顔をうずめる。
「ん……あ、あっああっ!」
二度目の射精。
オスヤギの情欲は短い時間で高まり、一気に射精まで達するものである。しかも大好きだっ
たメイにされているということがタプを燃え上がらせる。でも、ただそれを吐き出すだけじゃ
いけない。
だめだと思いつつ、タプはまた立ち上がり、メイの喉を腰の動きで突いていた。
メイはタプの精液をこぼさないように飲み込む。タプはまたメイを苦しませたことを後悔し
ながら、ぺたんとお尻をついた。タプもメイも、ハァハァと息を荒げている。
射精を終えて小さく縮んでいくタプのペニスをメイは好奇心いっぱいに見つめる。
オスの体ってこんな風になってるんですね。
「タプ、かわいいよ」
「えっ、い、いや、メイの方こそ……」
メイはまたタプのペニスに舌を当てる。
射精の衝動が三たび、タプを襲う。しかし、これ以上メイを苦しめるのはごめんだ、とタプ
は思った。タプは開いた足に必死に力を込め、本能を押さえ込もうと頑張る。体がガクガクと
震えるほど、全身に力が篭る。
タプは自分のお腹に顔をすり寄せているメイにそっと手を伸ばすと、ほっぺを両手で優しく
撫でた。
(タプ?)
また激しく突かれることを覚悟していたメイは、タプの変化に気付いて驚く。
「んんっ、メイ……っ」
タプは座ったままの姿勢で、メイの口の中に発射した。
ピュッピュッと吐き出されるタプの精液を舌の上に感じながら、メイは涙ぐんだ。
(タプ、私のことを想って、我慢してくれたんだね。ヤギの本能に逆らって……)
どうして一緒に暮らしているときは気付かなかったんだろう。
タブのこの優しさに……、愛に……。
そう、タプはいつだって、私のことを心配してくれていた。優しくしてくれた。もしガブに
出会わなかったら、私はいつか、きっと……。
その気持ちを伝えたかったが、ガブの手前、口に出すことははばかられる。となれば、メイ
に出来ることは一つしかない。
「タプ、まだ溜まってるよね、ほら?」
メイはタプの愛情に応えようと、またタプのペニスを勃たせる。
「もう十分だよ、メイ」
射精しすぎて、タプはペニスが少し痛くなってきていた。
「ガブはまだ出してるよ。私とタプがこうしていられるのは、その間だけだから。
だから、ガブが終わるまで……ね?」
メイに挿入したまま、プイと横を向いているオオカミが、少し不満そうに鼻を鳴らす。オス
としての能力の違いを知らされ、タプは少しオオカミに対して羨望を感じる。タプが来る前か
らずっと続いている、恐ろしく長いオオカミの射精。とても敵わないのははっきりしているけ
れど、オスとして、負けを認めるのは癪だ。
「それじゃあ、頼むよ、メイ」
タプはメイの好意に甘えることにした。
それからタプは何度も、メイの口の中に射精した。それがメイに対して愛情を示すことにな
ると信じて。
メイはそのすべてを受け止める。
タプが射精をするたびに、それに対抗するかのように、メイのお腹の中でガブの分身が吐き
出す液体も勢いを増すのが可笑しい。
(ガブ……嫉妬してるの?)
メイは二匹の愛の証をたっぷりと身に受け、痺れるような恍惚に包まれる。
(気持ちいい……)
メイはタプとガブの2つのペニスを体に咥えたまま、嬉しさがこみ上げ、体を震わせるよう
にして笑った。
「メイ……」
「メイっ!」
二匹のオスはそのメイの動きに刺激され、またいっそう激しく射精をする。
メイは温かいものに包まれて眠っているときのような優しい充足感に包まれ、意識が遠くなっ
てくる。まどろみに落ちつつ、二匹に語りかける。
「二人とも、聞いて……。
私、思ったんです。
ヤギとオオカミ、二つの種族にこうして愛してもらってるってこと、
すごく幸せだな……って」
体の触れ合っている部分から、タプとガブ、二匹の気持ちが伝わってくる。お互い牽制して
いるように、声には出さなかったが、二匹ともメイの言葉に頷いていた。
ガブが小さく、ブルッと震える。
(来る……)
お腹の中で、ガブの最後の射精が行われる。
オオカミの交尾の終わりを告げる、一番激しい射精。
熱い液体がひときわ強く最奥に叩きつけられるのを感じながら、メイはすっと目を閉じて、
意識を失った──
心配そうにメイの顔を覗き込むタプ。
目を覚ましたメイは、まだ硬さを失わないガブのペニスを体の中に受け入れたまま地面に伏
せて、タプを見上げる
「そろそろお別れだよ……タプ」
「やっぱ、行くのか?」
「ミイとおばあちゃんのこと、頼んだよ、タプ」
メイの目に涙が浮かんだ。
「タプごめんね、普通に交尾させてあげられなくて」
「そのことはいいんだよ」
タプも泣き出したかった。でも、オスとしてそんな弱いところを見せたくない。何か気の利
いた台詞でも言ってから去ろうと思い、口を開きかけたその瞬間──
「交代するっすか?」
メイの背後でガブがスッと立ち上がる。
タプはそのとき初めて、ガブが既に射精を終えてメイの体からペニスを抜いていることに気
付いた。
忘れていたオオカミに対する恐怖がよみがえる。
「ひっ、ひええぇ〜〜〜っ」
みっともない悲鳴をあげて、タプは駆け出す。近くの茂みに飛び込み、突き抜けた先の坂を
転がるように走る。
オオカミが追いかけてくる気配は、当然、なかった。
(やっぱり逃げ出しちまった。でも、なんだかいつもと違う。
なんだか……気分が清々しいや……)
タプは自分で自分のことが可笑しくなりながら、小走りに、踊るように、駆けた──
────
走り去るタプを、ガブはオオカミの本能で追おうと身を乗り出した。メイが鎖をギュッと引
いてガブを止める。
「ダメですよ、ガブ。追いかけちゃ。私まで引きずっていくつもりですか?」
「うう……、逃げるものを追いかけるのはオオカミの本能っす」
「ダメです、ガブ。ほら、おあずけ、おあずけ」
すました顔で言うメイに、ガブは思わずクスっと笑う。いつもの明るいメイに戻ってよかった。
(あのタプってヤギのおかげっすかねえ……。ま、もちろんおいらも頑張ったっすけど)
二匹は揃って周囲を見渡す。気が付けば日差しは天の頂を超え、少しずつ落ち始めている。
日が暮れるまでにはまだまだ時間はあるが、そうここに長居をしているわけにもいかないだろう。
ガブは今度は自分の出した精液を舐め取ってきれいにするため、メイを寝かせる。
メイはうっとりとした表情でガブに身を任せた。
もう、オスに対する恐怖などない。
舌を差し入れて中身を掻き出そうとするガブをメイは制止する。
「あ、ガブ。中はこのままにして……。
しばらく入れておきたいんです、ガブが出してくれたものを」
ガブは頷いて、性器の表面をさっと舐めてからメイを立たせてあげる。
ヤギたち全員と同じだけ出せると言っていたガブの言葉はあながち嘘ではなかった。お腹を
たぷたぷと揺らすほどに詰まっている愛しい液体。
オオカミってやっぱり、すごいよね。
「メイ、次はおいらにも、その可愛いお口で……して欲しいっす」
「うーん、駄目です。ガブの、大きすぎますから……」
「ええっ、そんなあ……。あのタプってヤギにはあんなに……」
「嫉妬ですか、ガブ?」
「違うっすよ!」
慌てて否定するガブに、メイはクスクスと笑う。
「なんでメイは、あのヤギにはタメ口なんっすか?」
「そりゃあ、付き合いは長いですから……って、やっぱり嫉妬してますよね?」
心を見透かされたガブは、いつか、出会った頃に見たような恨めしそうな顔をしてみせる。
ちょっと意地悪をしてしまったかな。
「すぐには無理だけど、そのうち……ね?
ガブ、さっきガブが言ったように、私たち、これから何度も……
ずっと、ずーっと愛し合えるんですよ。
ほら……」
メイは自分とガブを繋ぐ鎖を持ち上げて見せ、にっこりと笑う。
「……そうっすね」
ガブも、鎖を掴み、その先に確かに在る愛しい者の存在を強く感じながら思う。
(これは、おいらとメイの、心の絆を象徴するものに違いないっす。
たとえこの先、何があろうとも、おいらたちはずっと一緒っす)
取り返しのつかないことになってしまった。しかし、そのおかげで今まで以上にお互いの愛
を深く、確かめ合うことができる。
こんなに嬉しいことはない。
目を細め、微笑み合う二匹。
しかし、緩く弧を描いた鎖は、これから二匹に襲い来る多難を示唆するかのように、
低く、鈍い音を立てていた──
秋風が吹き抜ける草原を、二匹は歩いていく。
ガブの裏切りを知ったオオカミたちが、二匹を追いかけていた。そんな境遇にありながら、
二匹のその足取りは軽く、希望に満ちている。
「メイ、このあたりは見晴らしが良すぎて危険でやんす」
「はーい、気をつけて歩きまーす」
「メイ……」
「はい?」
「後ろがお留守っすよ!!」
「えっ! わ……ガブッ!」
ガブは鎖を手繰り寄せ、メイの首輪に手をかけると、もう一方の手を使ってメイの小さな尻
尾を捲り上げ、性器を剥き出しにする。
「ほら、気をつけてないからこういうことになるっす」
「そんな……違っ……ガブがっ」
無理なことを言う。小柄なヤギのメイがオオカミの力に敵うわけがない。
ガブはメイの首輪を口で咥え、空いた手で自分のペニスをしごき上げる。
「今度はおっきくしてからブチ込んでみようかなあ〜。
『私は淫乱ですから、キツイのを無理やりどうぞー』
なあんて、言うわけないかあ」
根元の瘤以外の部分をビンビンに勃たせたガブは、相変わらず、いや前以上に恥ずかしい蜜
を垂れ流している真っ赤なメイの性器にペニスをねじり入れる。
「うあ、や、やめて……朝からもう……じゅ、十回めです……」
「一回ずつが長いっすから、すっかり夕方になっちゃいやしたねえ」
「そうじゃなくて……私……」
「?」
メイはお腹の中で跳ね回るガブのペニスを優しく締め付けながら、小さな声で言った。
「一日中交尾してるのが……癖になっちゃうのが怖くって」
「へへへ、おいらもです……」
おしまい
以上です。
#お天気の森田さん、ごめんなさいwww
>>562 >体をぐるっと回転させて
何処で目にしたのかは知らないが
それは事後の体勢ですから
GJ!
確かに少々きついがエロかった
描写が細かくていいな
まあまあ細かい突っ込みは野暮ってもんだ
スマス! パラレル警告入れるの忘れてたっす!
>>570 うはっ! やっちまったっす!!
と一瞬思ったけど、瘤ロック→精子(第二液)→回転と
瘤ロック→回転→精子(第二液)と、どちらが正しいかは狼じゃないので分らぬ!!
他は、初期に落としたものより当社比二倍wでリアルです。
ただ、人間が読んで楽しめるようにかなり脚色してます。
ヤギに関しては完全に架空の設定です。
(ウシ科は相手の体温でイクので、お話にならない)
ご理解いただけましたでしょうか?
で、そこ、そんなに重要?
どうも、妄想のお世話になった517です。
これは書けない。思いついても自分じゃ絶対書けない。
いろいろと細かい描写、且つ大胆な展開、GJですね。やっぱり書き慣れてる人は違うなーと感じました。
凌辱物ちょっと苦手だけど楽しめました。ガブ登場遅いよガブ、でもかっこいいよガブ。
>>542 バリー大好きなんでそう思ってくれるとは嬉しい。いいオトコだ彼は。
>>543 やべ、さっぱり考えてなかった。ええと…どんな理由なんですか135さん?w
エロ描写はこれが限界なんだけど十分なら幸いです。
>>544 こっちはバリー分出し切っちゃったよプシュー
>>572 いや、今からなのにもうやめるのか?と思ってしまったから
他は野暮な突っ込みはするつもりはない
ロック→射精→回転してロック解除を待つ
何はともあれ、どうもご馳走様でした。
576 :
546:2007/09/05(水) 23:06:30 ID:Iw2+lanI
>>573 135でやんすが、理由……?
「オオカミと交尾できる動物=オオカミ」とかいう理屈で書いたんだけど、
解釈はご自由に。
>>574 犬交尾の権威からご指摘頂いたのかと思って正直ビビったけど、
回転前に射精が終わっているというのは貴方の思い違いでしょう。
興味がおありでしたら調べてみるのも一興かと思いますが、
原作に無いエロシチュに放り込まれたキャラたちがどう行動するか
が着目していただきたい本筋であり、さらに萌えていただければ本望。
悪気はないのだろうとは思いますが、570みたいなレスが最初につく
スレには自ずと書き手は寄り付かなくなりますよ。
先ずは、最初に挑発的な発言をしてすまん
それはあやまっておく
ちょっと気になったからな
で、今調べてみた
マウント→射精→終了
で習ってるし、そういう風にしかみえなんだが
お前さんがいうようにそう書いてる所もあるな
おまーさんの見たのはペットh・・p・・・に書いてあるやつかな?
ちなみにわたし習った範囲&別の動物病院の説明には
お尻を合わせた状態になったら射精はおわってるとある
で、狼の交尾映像見たんだが
犬みたいに止まらないですぐ離れるな(1つしか見てないからソース少なすぎだが
で、結論
もしかするとわたしの知識が古い情報なのかもしれない
でも実際に見た範囲ではお尻あわせになるとそれ以降は終了なんだ
今からごにょごにょするぞって感じではないんだよ
以上
わたしの情報が古いと言うことにしておく
ちなみに何が引っかかってたのかというと
>オオカミ本来の交尾の姿勢
と言う部分
わたしの知識が古かったための思い違いというやつだね
579 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 23:14:45 ID:a0B3SP5H
ほす
580 :
546:2007/09/10(月) 02:06:34 ID:gF34Gb8X
>>577 フォローどうも、と言いたいところですが。
まず、私の設定のベースはブリーダー雑誌の、専門家による犬の
人工授精の記事。陰茎加圧法(=手コキ)の紹介の中で、亀頭球が
膨らんだ状態での精液採取の写真が掲載されています。
これ、かなり古い情報ですよ。
ペットh・・p・・・が何か知りませんが、エロ系の情報にもあたってます。
亀頭球の根元押えられて延々と射精(精子そのものじゃないかもしれないけど)
し続けてる犬の動画も見てます。
貴方の思い違いだと確信しておきながら
>>572のように書いたこと、
ならびに、拙作の他作品の中での記述に揺らぎを持たせてる(嘘も書いている)
のは、「生態に関する描写が正しくなければいけない」という縛りを
書き手に与えないためにしたことですが(それでも生態の描写については
気にしている人も多い)、それを徹底的に潰した貴方の自己中心的な書き込みに、
正直、立腹しています。
この流れ見たらもう誰も今回の作品は楽しめないと思うけど、それに関しては
形だけの謝罪とかいらないから、少しでもあらよるが好きなら
スレが盛り上がるように今後は配慮してください。
>>579 アゲほすしても人こないよー 何かネタ振ってねぇー
ん?
>亀頭球が膨らんだ状態での精液採取の写真
>亀頭球の根元押えられて延々と射精
これを書いてある意味がわかりませんが
わたしが思ったこととあなたが思ってることに食い違いが?
これ以上はすれが荒れるし(荒れさせておいて言うのも何だが)
「生態に関する描写が正しくなければいけない」
という縛りを徹底的に潰すつもりはないので
今後は何も言いません
代わりにネタでもと思ったが思いつかない
ああ、ザクビッチネタってない気がするのですが
ありましたっけ?
ここには合わないかな
書けないのに言うとクレクレ房か
>>581 ああ、なんか変なこと書いてる
「生態に関する描写が正しくなければいけない」という縛りをつけるつもりはない
に読み替えて
それよりその本の名前教えてくれないか
ここでごにょごにょしても意味ないんで
もう手に入らないのならしょうがないが
584 :
546:2007/09/10(月) 08:23:49 ID:gF34Gb8X
>>581 前者だけでは、「亀頭球が膨らんだ状態で射精」の証明になっても、
「交尾結合中に射精が続く」証明にならないからです。
文献はたかが一般書店売りの雑誌です。専門家的な立場を匂わせている
貴方なら、いくらでも同種のソースは手に入るでしょう。
犬の繁殖は自然交配が基本なので、情報量は限られるかもしれませんが。
しかし、何もわかってないようですね。バリーさんの言葉を借りると、
「いいか、581。エロ書きだって、こんな粘着で粗探し好きの読み手が
居るスレに、本当に書き込みたいと思うか?」
もひとつ
「いい加減にしろぉ!」
です。以上。
>>584 そうあせりなさんな
最初の言葉はきついこと言ったが
なにも専門的なことは言ってるわけでもなく
普通にそこいらに売ってある「犬の育て方」とかに載ってるから言っただけ
あと、何処にも「交尾接合中射精はしない」とか言った覚えもないのは読み返したら判るはず
ロック→射精→終了 が「接合中射精はしない」と読んだのならあなたの思い込み
わたしの場合は、ロックした時点が交尾接合であって
交尾接合=お尻を向かい合わせた状態ではないですよ
結局
ロックした時点が交尾接合 という話と(わたしの知ってる方)
お尻を向かい合わせにした状態が交尾接合 という話をみつけたから
どちらも知り得た情報上間違いじゃなかったねすまないね
と言いたかったんだが
最初に言った言葉にカーッときてて話す気無いのは判るが
ずっと「交尾接合中の射精」についてどうこう言われても困るよ
どちらの話も「接合中は射精は続いている」のだから
違うところは わたしの場合は、終わってから後ろ向き
あなたの場合は、後ろ向きの間射精中(だよね?)
粗探しして間違いを徹底的に叩くつもりならもっとやってるさ
前に投下された話でも同じようなこと書いてあったし(別の人だったらすまん)
今回も目立ってて、今後まだ出てくるともにょもにょするからつついてみただけで
つついてみたら、二つの情報があったという
バカだねオレ って感じだよ
これも聞く耳持たない状態で「いい加減にしろ」と返されるのだろうが
586 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 23:35:21 ID:ITOSAxGw
保
新作乙!
チェックし続けてた甲斐があった
残り68KB
短篇一つ入るので期待あげ
20KB弱 予約
予約分投下。
ガブ♂メイ♀
『二人を繋ぐもの』の続きです。
長く続く草原を抜け、ガブとメイ、二匹の足取りは森へと続いていく。
メイはガブの左隣を、半歩遅れた位置について歩く。チャラチャラと音を立てる、二匹を繋
ぐ鎖の音はもう不快なものではない。この素敵なオスのオオカミと二度と離れることはない。
その嬉しさにメイの足並みは弾むように、踊るように、大きくなる。ガブも何度もメイを振り
返り、微笑む。
メイが少し後ろを歩いているのは、常に発情の匂いを発散しているメイのあそこが、ガブの
欲情を刺激しないようにするためだ。
──今日は交尾をしない日。
追っ手の気配は感じないが、確実に近付いてきているはずだ。楽しくて嬉しい交尾を繰り返
してばかりはおられず、二匹は歩を進めなければならなかった。
ガブは様々な方法で自分たちの足跡を消していく。回り道をして崖を飛び越えたり、清流を
川上に向かって辿ったり。泥の中に転がり込んで周囲の臭いを身に擦り付けたり……オオカミ
の知恵ってすごいなとメイは思う。そして、交尾の知識も。
「オオカミとの交尾には、まだまだお楽しみがあるっす。ゆっくり試していくっすよ」
ガブは続けて、自分にも言い聞かせるように言った。
「でも、今日は『おあずけ』っすからね」
メイは交尾という言葉を聞いて、体の奥が疼くのを感じていた。お腹の下の方、股に近いと
ころにあるメスヤギの二つの乳首が、オスのペニスのように固くなる。同時に、性器の頂点に
ある突起──陰核──も張り詰めたように固くなり、その存在を主張し始めた。そこがまるで
もう一つの心臓になったかのように、陰核を中心にずくんずくんと全身に鼓動が響く。メイは
興奮がこれ以上募らないように、目を閉じて意識を反らしながら、性器を刺激しないように股
を広げてぎこちなく歩く。
(ガブ、気付かないでね……)
そこをガブに触れられたらどうなるかと考え、メイはゾクッとした。ヤギの丸っこい体では、
どんなに首を曲げても、そこには届かない。自分では慰めようも無いその場所。そこをガブに
舐められでもしたら……。
交尾のとき、ガブが腰を激しく振っている間だけ、フカフカした毛に包まれた玉が打ちつけ
られるその場所。ガブの睾丸に打たれるたびに息が詰まりそうになるほど激しい快感が走る。
あまりにも強い刺激。それはガブのペニスが体の中に収まるまでのほんの少しの時間だけだか
ら、なんとか耐えられるのだ。
(ダメダメっ、こんなこと考えてちゃ……なんとか気を紛らせないと)
メイは、これからガブと話し合わなければならないことに考えを集中した。二匹が繋がれて
いることによって、ガブにとって自分が大きな足かせになってしまうこと。それは──
考えながら歩いているうちに興奮は少しずつ治まってくる。
メイはふぅーっと安堵の息を吐いた。
────
森に入ってから二匹の逃避行は一時、中断された。
二匹が抱えている問題。それは、ガブの食事である。
(メイ、おいらが目で合図をしたら、飛び出すっすよ)
(わかってます、ガブ……)
オオカミの耳でしか捉えられないかすかな物音、その音のする方向にある草の茂みに向かっ
て、ガブとメイはゆっくり、じりじりと足音を立てずに忍び寄っていく。
メイにはガブの動きを邪魔しないように、鎖を引っ張ってしまわないように、ガブと同時に
動く必要があった。一瞬だけでいい。獲物が小動物であれば、一瞬で狩りは終わる。問題は、
獲物に近付くまでであり、ヒヅメを持ったヤギのメイが、オオカミのように足音を立てずに動
けるようになるにはかなり努力を要した。
もう何十回目の挑戦だろうか。ようやくメイも慣れてきてガブと呼吸を合わせられている。
(今っすよ!)
ガブの褐色の体が宙を舞い、尖った鼻先が地面に突き刺さるように、獲物に向かって一直線
に降りる。キィッという小さな悲鳴がして、ガブが首を大きく振ると、その口には一匹の野ネ
ズミが咥えられていた。
「やりましたね、ガブ」
ガブはネズミを咥えたまま口をモゴモゴさせて、うまく喋れないことに気付くとすぐにネズ
ミを下に落として口を開いた。
「成功率は低いっすけど、この季節は獲物がいっぱいいるから何とかなりそうっすね。
それにしても、やっぱ秋の野ネズミは脂が乗っててうまそうっす」
ガブの口から離れて地面に落ちたネズミを見て、メイは青ざめる。
ネズミは──すでに絶命していた。
メイの強張った表情に気付き、ガブはサッと尻尾で野ネズミを隠す。
「メ……メイは後ろを向いてるっす」
「あっ、は……はい」
ガブはメイからなるべく離れるようにして背中を向けた。ピンと張り詰める、二匹を結ぶ鎖。
メイを怖がらせないようにとしたことが逆に、起こっている出来事をはっきりさせる。
ガブが口を獲物に近付けていく様子が、引かれる鎖を通してメイの首輪に伝わってくる。
(ごめんなさい……ネズミさん……)
ガブが食事できることはメイにとっても嬉しいことだった。自分のことを思えば、ヤギに
とって一日の多くの時間を占める食事は何よりの楽しみであるのだから。
でも──
(私はガブを手伝って……あのネズミさんの命を奪ってしまった……私が……)
ガブはもう我慢の限界という風に、獲物に齧りついていた。
カリ、コリ……と、柔らかい骨の砕ける音が、メイの耳に響く。
「終わったっすよ」
振り向いたガブは、自分の口元に血の跡が残っているのに気付き、慌てて前足で血を拭う。
「今日は……あと何匹殺すんですか?」
「メイ?」
メイに非難の眼差しを向けられ、ガブは言葉を荒げる。
「あのねえ、メイ。おいらだって腹は空くんだ。そもそもあんたを食べずにこうやって……」
「でも、嫌なものは嫌なんですっ」
そう言ってすぐに、メイはそれは口に出してはいけないことだったと気付く。
そっと振り返ったメイ。また後ろを向いて肩を震わせているガブの背中が目に入る。
泣いてるの? ガブ……
「あの……ガブ? ごめんなさい……」
ガブは食べたものを吐き出していた。
メイは自分が、ガブにどれだけ残酷なことを言ってしまったのかを悟る。
今までずっと、メイを食べたくなる衝動を抑え続けてきたガブ。ガブの狩りを責めることは、
ガブに死を選ばせるのと同義だった。
「あ、あのっ、ガブッ。次は私……わがまま言いませんから……」
「もういいっすよ、メイ」
いいはずはなかった。しかし、悲しそうに漏らすガブの瞳の奥に、ギラギラとした欲望の光
のようなものを感じてメイはギョッとした。それは、獲物を狙うときのオオカミの瞳?
「あの、ガブ? 埋め合わせを……します。
ほら、今日は交尾をしない日だったけど……ねっ?」
お詫びに交尾をさせてあげる、そんなやり方は筋違いだという気もしたが、下手をすればこ
のままガブに食べられてしまうかもしれないという恐怖がメイの脳裏をよぎったのは事実だ。
(いや、本当に傷ついたガブの心の埋め合わせができるのなら、
私は食べられてもいい……)
ガブの首筋の毛がフーッと立ち上がる。大きな前足が、一歩、メイに向かって踏み出された。
「それじゃあ、メイ……お口でしてくれるっすか?」
「えっ?」
ガブの言葉に、死も覚悟していたメイは拍子が抜けたようになる。
しかし、すぐに別の恐怖が湧き上がった。
「え……そ、それだけはダメですっ
今はまだ──」
言い終わらぬうちに、メイは首に強い衝撃を感じて言葉を失う。
ガブが鎖を手に取り、メイをものすごいオオカミの腕力で引き寄せていた。ガブにここまで
手荒な真似をされるのは初めてだったメイは、呆気に取られたまま体を仰向けに返され、地面
に転がる。
ガブは両手でメイの首輪をがっしりと掴み、間髪を入れずに腰を突き出した。メイの眼前に
迫った桃色のペニスの先端が、あっという間にその小さな可愛い口に押し込まれる。
「うっ……む……んん〜〜」
ガブはそのままメイの上に圧し掛かり、両手でメイの足をしっかり掴む。メイは苦しさと恐
怖に包まれ、足を蹴り上げるようにしたが、ガブは足を掴んだ手を器用に動かし、力を反らし
てしまう。メイはまったく抵抗できないまま押さえ込まれていく。さっきの狩りで思い知らさ
れていたが、オオカミの反応速度はヤギのそれを遥かに上回っている。ヤギにはなすすべもない。
前足をバタつかせようとしても、その瞬間、ガブは体重を乗せて圧迫し、メイの動きを封じ
てしまった。
(やめて、ガブ……)
口でしてあげるのが嫌なのではなかった。
でも、ガブのペニスを何度も受け入れてきたメイには分かっていた。
『大きすぎる』のだ。
少しずつ慣らさなくてはとんでもないことになるという予感があった。
しかし、もう手遅れ……。
激しい腰の動きで、喉の奥までぐいぐいと挿し込まれてくるガブのペニス。なんとか振り払
おうとするメイの頭を、ガブは太股で挟み込みながら、仕上げを待つ。
メイの小さなほっぺたがガブのペニスの瘤でぷっくりと膨れ上がった。メイはガブのペニス
に歯を当ててしまわないように必死で口を開く。それでも抜けてしまわないくらいに大きな瘤
が、メイのほっぺの肉を限界まで引き伸ばす。
そしてまるでメスの性器に収まっているかのように、ガブのペニスはメイの口中にロックさ
れてしまった。
膣内よりずっと敏感な舌が、ガブの性器の脈動をはっきりと感じ取る。震えるように脈打ち
ながら、熱い液体が喉の奥に、ビュッ、ビュッと流し込まれていく。
(苦しい……息が……)
抵抗をやめたメイの四肢は地面に向かってだらんと広がった。
さすがにまずいと思ったのか、ガブの体がモゾモゾと動くと、メイが受けている圧迫感が
スッと消える。ガブは身を伏せたまま、メイを抱き上げるように背中に手を入れていた。
息が楽になる。こんな風に無理やりしておきながら、自分に気を遣ってくれているガブのこ
とが少し可笑しくなったメイは、ガブを責める気持ちが消えていくのと入れ替わりに、口中を
満たす熱い塊りと全身に密着するように触れるガブの毛皮を通して、ガブの気持ちが流れ込ん
でくるような、不思議な感覚に見舞われた。
まだ……泣いているの? ガブ……。
ブルッとガブの体が震える。大きな悲しみの感情がメイの胸の中に落ちてくる。その強い感
情の雫は、メイの心の中ではっきりと分かるガブの言葉に変わった。
(メイ、おいらの大好きなメイ……、
おいらの爪は、あんたを押え付け、痛みを与える。
おいらの牙は、冷たく光り、あんたを震え上がらせる。
おいらのおちんちんは、こうして今、あんたを苦しめている……。
ああ、こんな風にメイを傷付けることしかできないなんて。
おいら、何でオオカミなんかに生まれてきちまったんすか……)
違う、違うよ、ガブ。
メイの中にガブへの愛しさと、オスの性に対する可笑しさが同時に湧き起こる。
悲しみに震えながら、ガブのペニスは射精を続けている。
タプもそうだったけど、悔やんだり悲しんだりしつつも、欲望を吐き出さずにはいられない
オスの性。性欲を叩きつけることで、陰鬱な気持ちを発散させるのだろうか。
メイはペニスで押え付けられていた舌をゆっくり動かし、気持ちを伝えるべく、ペニスの表
面を優しく撫でながら想う。
ねえ、ガブ……、
あなたの爪の音は、いつも力強く響き、私を安心させてくれる。
あなたの牙は、どんなときでも、私を守ってくれるという証。
そして……あなたのこの大きな愛しいものは、私を癒し、悦ばせてくれる。
だからガブ、あなたはオオカミのままでいて。
私とずっと、一緒に……居て。
ガブの体が、ハッとしたように一瞬緊張する。ガブもメイの想いを、言葉を感じ取っていた。
メイはまた舌先の動きに気持ちを込める。
気付いてますか、ガブ?
こんな無理な姿勢でも愛し合える、
それはガブと私が同じ存在だということ──
(そうっすね、メイ。おいらたち……オオカミとヤギだから……、
それでも、同じだと思えることがあるから、
だから、嬉しいことがいっぱいあるんっすよね)
ガブは、今度は自分が仰向けになって、メイをお腹の上に乗せる。メイはガブの体重で押え
付けられていた胸が楽になり、鼻で大きく息を吸った。
ガブが背中を優しく撫でてくれる。温かい肉球が、ザッザッと体表を擦る。そうしているう
ちに、長く太いものを喉の奥まで押し込まれている苦しさはすっかり消えていた。
安心したメイの体は、今度は快楽を求めて高揚してくる。
乳首が、そして性器の恥ずかしい突起がまた硬くなってくる。その変化は、頭を動かせない
メイには振り返って確認することはできないが、体勢を考えるとガブの目の前で起こっている。
ガブがそれに気付かないはずはなかった。
クスッと笑うような響きが、メイのお腹の下で起こる。
(メイ、可愛いっすよ……)
言葉に出さなくても気持ちが伝わっていることを知って、ガブはそのまま無言で行動を始める。
両手でまたメイの足を掴み、ゆっくり左右に開いていく。鼻息が、メイの恥ずかしい部分にか
かった。
「んんっ……」
いつの間にかそこをいっぱいに満たしていた液体が、たらたらとガブに向かって垂れる。
こぼれた雫をピチャピチャと舐め取る舌の音がする。
次の瞬間、ガブの熱い舌先が、硬くなって小さく震えているメイの陰核を捉えた。
全身に電流が走るような刺激が、背筋を通って頭の先まで突き抜ける。
ガブに知られてしまった。体の中で一番敏感な、恥ずかしいところ。
(うう、やめて、やめて……)
あまりの刺激の強さに、メイは身悶える。
ガブの舌は、愛するメイを最も悦ばせてあげることのできる場所にねっとりと絡みつき、執
拗に舐め上げた。舌で可愛い突起を舐めながら、鼻先を膣の穴に向けて、フーッと息を吹き入
れる。メイはゾクゾクする快感に身をよじりながらも、快楽で体が壊れてしまうかもしれない
恐怖が枷となって、絶頂を迎える寸前の状態を彷徨った。
(メイ、怖くないっすよ。おいらに全部任せるっす)
ガブの器用な指が、張り詰めているメイの未熟な乳首を摘み、揉みしだく。
ガブは舌を引っ込め、今度は上下の歯でゆっくりとメイの陰核を挟み、優しく、触れるか触
れないかというタッチで甘噛みした。
(ああっ……ガブッ)
メイはガブに全身を委ね、その白く可憐な肢体を踊らせながら、イッた。
背筋を張り、小さく震えるメイ。メイがイッてる最中も、ぴったりと張り付いたガブの舌が
突起を責め続ける。あまりの快感に、メイはチョロチョロとおしっこを漏らす。そして、恥ず
かしい思いがまたメイを快楽に駆り立て、延々と絶頂が続いていく。
こんなのは初めてだった。
ガブは何度も吹き出すメイの小水をきれいに舐め取りながら、メイをコントロールし、イか
せ続けるのだった。
一時間近くも続いた絶頂。終盤にさしかかって、疲れ果ててしまわないようにガブがペース
を落としてくれていることに気付いたメイは、恍惚の表情を浮かべながら、まだ続く快感を楽
しんでいた。
口の中で、交歓の終わりを告げる大きな射精が起こる。
ガブのペニスが少しずつ萎えてメイの口から抜け落ちる頃には、メイはすっかりガブが吐き
出したものを飲み込んでいた。
(タプとは……ヤギとはまた違う。ガブの味だ。私……ガブを飲み込んじゃった)
ヤギが、オオカミを──?
ふふふっと笑うメイに対して、ガブは恐縮した様子でメイを腹の上から降ろし、済まなさそ
うに項垂れた。
「ごめんっす、メイ。もう二度とこんなやり方はしないっす」
「頑張って慣れますよ。だから今度はもう少し、優しくしてくださいね?」
「メイ……」
尚も心許ない表情をするガブ。
メイは立ち上がって、そっとガブの耳を噛んだ。
「い、痛えっす! 何をするんっすか、メイ!?」
「これでおあいこです。
たまにはお互い、こうやって不満をぶつけ合うのもいいかもしれませんね」
そうすれば、私はもっとガブのこと、知ることが出来る。理解(わか)ることが出来る。
ガブは静かに頷いた。
もう体を重ねていなくても、言葉に出さなくても、想いが伝わっていることをメイは確信し
ていた。
ガブは交尾のあとの身繕いを始める。
二匹で向き合い、ガブ自身の舌できれいに舐められながらゆっくり鞘に収まっていくガブの
ペニスを、メイは愛しそうに見つめていた。
────
ガブとメイ、二匹は大鹿の死体の前に居た。
ガブは何度もその死体の周囲を回り、臭いや損傷の具合などを確かめる。鎖に引かれ、同じ
ようについて回るメイを振り返り、ガブは言う。
「これなら命を奪う必要はないっす。食糧を手に入れる頻度は少なくなるっすが、
メイを怖がらせないで済むっす」
「だいじょうぶですか? 腐ってたりしたら……いや、臭いがします、腐ってますよ?」
ガブにこんなものを食べさせるわけにいかないと心配するメイ。
「はははっ。メイ、オオカミは平気なんっすよ。
常に生きた獲物が手に入るわけじゃないっすから。
どちらかというと、このくらいの腐りかけが美味しかったりして……」
ガブの言葉は冗談ではなさそうだった。オオカミの常識はヤギのものとは全く違う。
「ほんとに……?」
「ほんとうっす」
「うーん、ガブと狩りができないのは残念ですけど……」
メイはちらちらと鹿の死体を見る。
確かに、自分が嫌悪していたのは命を奪う行為なのだろう。この鹿の死体を見ても強い感情
は湧き上がってこない。ガブが美味しそうと言うのなら、そう見えなくも無い。
ただ、メイは自分が、ガブが自由に餌を得る手段を奪ったことに恐縮する。
そんなメイを見て、ガブは優しく諭した。
「誰も傷付けずに生きようとするってことは、辛いことっすね。
でも、おいらたちが選んだ道は……こういうことなんっすよ」
こうして群れを離れてどこか遠くの地へ行こうとしていることも、結局はそうなのだ。
自分たちはもちろん、かつて愛した、共に暮らしていた者たちも、誰も傷付けたくない。
二匹が平穏な暮らしを得るには──
ガブとメイは、森の木々の切れ間から、遥か遠くに見える、頂上に白い冠を抱いた山稜を見
つめる。
あれを超えて行かねばならない。あの山の向こうにきっとある、「みどりの森」に。
「まずは腹ごしらえが必要っす」
ガブは地面に伏せ、鹿の腹の部分に食い付こうとして、何かを思い出したように顔をあげる。
「メイ、もし追っ手に……オオカミたちに追いつかれたら、
そのときはメイにも一緒に闘ってもらうことになるっす」
「うん……ガブ、大丈夫。狩りの練習をしたみたいに、鍛えてくれますよね?
それにね、ヤギは大切な者を守るときは、けっこう強いんですよ。
私、我が子を守るためにオオカミの群れと闘ったヤギのことを知っているんです」
そう、ほんとうにかすかな記憶だけれど。
(……お母さん)
母に思いを馳せたメイは、昔のことを色々と思い出す。仲間のヤギたちのこと。
一緒に過ごした者、死んでいった者……。
(そういえば……)
メイの胸に不安がよぎる。
今、ガブが食べようとしている鹿、何かの伝染病に罹っていなかっただろうか?
「ね、ねえ、ガブ!
その鹿……病気で死んだ鹿じゃないですよね?」
ガブは心配ないというように笑ってみせる。
「メイ、この鹿をよく見るでやんす。
角が折れて、頭の骨も砕けてるっす。発情期の激しい闘争で死んだんっすよ」
「……すごいですね、ガブ。そんなところまで見てたんだ……」
「全部ギロさんから教わったんすけどね。
あと、バリーさんにも……。
狩りの方法から、臭いを消して足跡を辿れなくする方法まで……色々っす」
メイはドキッとした。
ギロさん、バリーさん、ガブの大切だった者たち。
もしかすれば、その彼らとガブは──殺し合わなければならない。
食事を始めたガブを見守りながらメイは、ガブと自分の悲しい運命を思い、震えた。
──私たちは、子孫を後世に残すことはできないけれど、
この深い愛の物語を語り継ぐことはできないけれど、
誰かに認めて欲しかった。私たちのこと。
私はタプに認めてもらっただけで十分。
だけど、ガブは?
ガブは……
ガブと共に生きてきたオオカミの誰かが、ガブのことを認めてくれるんだろうか?
食事が終わって立ち上がったガブは、深刻な顔をしたままでいるメイに気付き、いつもの調
子でおどけてみせる。
「ふぅ〜っ、久し振りに腹いっぱい食ったっすよ。
なんかこう、精力が沸いてくる気がするでやんす。
お、おちんちんがムズムズするっすよ」
メイは思わず吹き出した。
「あはは、何言ってるんですか、ガブ。
ほんとにオスって……しょうがないですね」
本当に、このオオカミと一緒であることは心強い。
悔やんでも仕方がない。一生懸命生きて、悩んで、想いを記憶の中に刻み込んでいこう。
どんな結末が待とうとも、大地を踏みしめ、食べて、寝て、生きることを楽しんで、
そして、いっぱい愛し合おう──
メイはガブに身を寄せ、ガブの黒く鋭い爪を見つめながら微笑む。
次に、優しく開かれたガブの口元に自分の口を寄せ、白いエナメル質の、少し冷たいようで
芯にぬくもりを持った尖った牙を、愛しそうに舐める。
しばらくされるままにしていたガブは、メイの頭を優しく抱えて言った。
「おいらたち、何かと順番が逆になっちまいやすね……」
「そうですね。私たち、これが初めてのキ──」
ガブの大きな口が、メイの小さな口に重ねられる。
強引に、けれど優しく。
目を閉じ、違う種族が交わす、不思議なキスの味を楽しむ二匹。
それから、二匹は交尾をした。本来のオオカミのやり方──お尻とお尻を突き合わせた姿勢
で心を交わしながら、静かに終わりを待つ、その情緒的な交尾にメイは陶酔する。
陽が落ち始め、赤く染まる二匹と彼方に聳える雪山の山肌。
その情景は美しいシルエットを描き、悠久の刻の中に、二匹の姿を溶かし込んでいった──
おわり
これで最後です。
お付き合いいただき、有難うございました。
映画を作ってくれたギサブ口ー監督、ならびに製作スタッフの皆様にも感謝。
ktkr!
気になってたとこ補完されててよかった
>>590 いろんな意味で乙&GJ!
この先は雪山でギヌロさんsに襲われ、雪崩、ガブ記憶喪失のコンボか
それはともかく2匹の物語はhappy endであってほしいな
601 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 15:10:19 ID:BV84e973
個人的にはミルク風呂投稿してくれた方の続きが気になります。
>>599 補完できてよかった。
>>600 この先の物語は妄想で綴ってください。
>>601 ミルク風呂の続きはカシの木です。
当人の別作品という意味なら、
愛されたい 秘密の恋人 二人を繋ぐもの です。
ここに投下などしなけりゃもっとあらよるが好きで居られたと思う。
寂しいスレでした。
おしまい
>>602 心から乙。その気持ち良く解るわ
読み手である間はいいんだけどなー
604 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 10:22:26 ID:Q7Ef/7PG
…orz
最後にそんな哀しいこと言わないでくれよ…('A`)
全盛期は輝いてたじゃないか。人が減るのは仕方ないって。
たくさん萌えさせてもらいました。心から乙。
605 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 20:17:22 ID:y1oB/h33
602
まあ確かに時間経ったから寂しいが・・・
604の言うとおり前半まぶしかったよこのスレ
まだ続けても問題なしでは?
さすがの俺でもこのスレは引くわ
608 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 19:43:25 ID:W4MsgNv5
606
嫌ならこのスレ見るなよ。
おいおい、上げるなよ
呼び水になるじゃないか
610 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/29(土) 13:45:48 ID:oX8O0J/v
保守しときたいわ
保守しまs
612 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 19:58:48 ID:Fh5MOWlO
保守2
613 :
通りすがり:2007/10/06(土) 11:43:35 ID:9Ec4N/Mw
1から全部よんだんだぜ。
sage保守
614 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 15:56:49 ID:zGV3Qfzm
レイプはきついがカシの木とかミルクぶろらへん最高w
615 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 11:09:26 ID:L8Mo4I9+
いや〜このスレ飽きないw
じゃあ、ドリアンでスレ埋め。
ガブ側だけバレたパラレル設定で、メイ♀ガブ♂
痛いの苦手な人はパスで。
618 :
埋め:2007/10/10(水) 23:15:02 ID:d6fWoSPZ
「お前の処分が決まった──」
「へ、へえ……」
重く、凄みのある声が頭の上から降り注ぐ。ガブは深い縦穴の底で、膝を抱えながら宣告を
聞いていた。
「オオカミの掟に従い、お前は『追放』だ」
「えっ……、ええっ?」
もっと重い処罰もあり得ると考えていたガブはギロの言葉に呆気に取られる。オオカミの掟
で言う「追放」とは、「はぐれオオカミ」になることである。群れに近寄れば追い払われるだ
けで、谷の周辺で暮らす自由まで奪われるわけではない。
獲物であるヤギと親しくなった、狩りの邪魔をしてヤギを助けた、そのことに対する処罰が
そんな軽いものであるはずはないのに。
「よかったなあ、ガブ。おめえ、命が助かるんだぜ。
ときどき残飯でも持ってってやるからよ。ただし──」
縦穴を覗き込んでいるオオカミたちの中でひときわ目立つ、額に赤い毛をなびかせたオオカ
ミ、バリーがニヤッと笑った。
ガブの背筋は凍りついた。思い出したくない記憶が頭の中をぐるぐると回り始める。
見慣れた表情。いつもガブに悪さをするときの、昔からよく知っているその顔。
本当の罰がバリーの口から告げられようとしている。
束の間の安堵を一瞬で吹き飛ばされたガブは、目の前が真っ暗になっていくのを感じた──
619 :
埋め:2007/10/10(水) 23:15:41 ID:d6fWoSPZ
────
「ガブ〜、こんな所に居たんですか?
ここしばらくは合図を送ってくれないから、心配で心配で……」
バクバク谷の谷底近く、開けた岩場で呆けたように空を見つめてお座りをしているガブの背
中に、メイが声をかける。何も答えないオオカミの後姿に、一瞬戸惑ったメイだったが、大好
きなガブを見間違うはずがない。どうしても伝えたいことがある。そのために危険を冒してこ
こまで来たのだ。
「ねぇ、ガブ?」
「メイ……、おいら、『はぐれオオカミ』になっちまったでやんす……」
「はぐれオオカミ?」
ガブは振り向かないまま、メイに説明した。はぐれオオカミとは、仲間に馴染めず村八分に
され、群れの周辺で獲物の食いかすなどを漁って暮らすオオカミのことだ。先日のポロポロが
丘の騒動の後、メイとの関係がバレてこうなったのだと、ガブは包み隠さず話した。
「えっと、それじゃあ……私たち、ずっと一緒に暮らせるんじゃないですか?」
ガブには悪いと思いつつ、メイは嬉しさを隠せない。ガブが追放されたのなら、自分も群れ
を捨てる覚悟を決めよう。
「だ、ダメなんっすよ……メイ……」
「どうして?」
ガブに近寄ろうとしたメイは、周囲に異臭が立ち込めていることに気付く。
「ガブ、何でしょうか? この臭い……」
「この臭いは……おいらでやんす……」
「えっ?」
ガブが叫びながら振り返った。
「群れを追われておいら……こんな体にされちまったっす!」
ガブは手足を大きく開き、メイに自分が受けた惨めな処罰の痕を晒す。
犬が「ちんちん」をするポーズ、その白いお腹の下方、股間にあった白いフカフカした毛に
包まれていたはずのペニスの変わり果てた姿──
「そ、それは……果物の王様……?」
「王様じゃねぇっすよ!」
ガブのペニスは、おびただしい数の硬く鋭いトゲに覆われた緑の物体に包まれていた。
異臭の正体はそれである。草食の動物にとってはとてつもなく美味い、しかし、恐ろし
い臭気を持った果物の王様「ドリアン」。
そのトゲだらけの殻を加工して作られた──貞操帯──だった。
「おいら、オオカミとして子孫を残すことも、愛するヤギと……体を合わせることも
できない体にされちまったんすよっ!」
バリーたちに包皮を剥かれ、強制的にペニスを勃たされたガブは、そのドリアンの貞操帯を
はめられた。緑のトゲに包まれたガブのペニスは、根元の瘤も膨らんだまま痛いくらいに勃起
し続けている。果物の成分の効果らしかった。
「ガブ……そんな……」
「先端に穴が開いてるからおしっこはできるでやんすが、痛くてたまんねえっすよ……」
ガブは両手で鼻面を押えるようにして泣く。
隠すことのできない股間のオブジェが無様にブラブラと揺れた。
620 :
埋め:2007/10/10(水) 23:17:13 ID:d6fWoSPZ
「ねえ、どうしても外れないんですか、それ?」
心配そうに見つめるメイに対し、ガブは力なく、頭を横に振った。
「特殊な接着剤でくっ付けてあるっす。
だから、外す方法はひとつしか……あっ、んぐっ」
「方法があるんですね? 教えて、ガブ」
「ダメッ、ダメでやんす!」
「どうして?」
貞操帯を外す方法を教えることを、ガブはひたすら拒んだ。
メイには理解できなかった。これが外れさえすれば、自分とガブは一緒に暮らせるのに。
「教えてくれないなら、こうですっ!」
メイは小さなヒヅメでガブの股間のトゲトゲを押さえ込むと、先端の穴に舌を差し込んだ。
「んああっ、メイッ!」
貞操帯の殻の中で熱く張り詰めたガブのペニスの先端に、メイの舌が触れる。奥まで舌を届
かせることはできないが、メイはペニスの先端をねっとりと舐め回した。愛しいガブの体をな
んとか慰めてあげたい。メイの舌先がペニスの穴をくすぐると、ガブは体を小さく震わせた。
透明な液体が、ピュッピュッと飛び出す。
「うう……、いて、痛えっす……」
メイの想いとは裏腹に、先走り汁を吐き出すガブのペニスはドリアンの殻の中でギチギチに
固められているため、快感と同時に痛みを感じてしまうのだ。
「あ……ごめん、ガブ……。
ほら……やっぱり、外しましょうよ、これ。外す方法、知ってるんでしょ?
ね? 教えて、ガブ」
「メイ、わかったっす……い、いや、やっぱり……」
「え、えっと……次は角で刺しますよ?」
「ダメっす、絶対、ダメでやんす! つらい思いをするのはおいらだけで……」
メイは理不尽なガブの拒絶に、業を煮やして叫んだ。
「ガブ、自分ばかり苦しんでるみたいに言いますけど、
私もね、ガブに……してもらいたくって苦しいんですっ!」
「えっ、それって、メイ……!?」
「私、発情したんですよっ! だから、ガブと……ガブとっ!」
初めての発情。操をこのオオカミに捧げられることが嬉しくて、嬉しくて。だからこうして
会いに来たというのに。
涙を浮かべたメイを前にして、ガブはようやく重い口を開く。
621 :
埋め:2007/10/10(水) 23:17:56 ID:d6fWoSPZ
「バリーさんが言ってたっす。ひとつだけ、これを外す方法があるって。
メスが絶頂を迎えたときにだけ出る……その……愛液、で……、
貞操帯全体を同時に濡らせばいいって……
それはつまり……メイはこのトゲトゲを……、
あ、あ、あそこに……入れなきゃならないんっすよ……」
そうすれば、接着剤は溶けて、ガブのペニスは開放されるというのだ。
メイは絶句する。ガブのペニスを凝視したまま、体が固まり付いた。
(あのトゲトゲを……私のここに受け入れる?)
そんなことをすれば、自分の膣肉がズタズタに引き裂かれることは目に見えていた。
「だから、これは絶対に外せないんっすよ……」
教えたくなかった。教えるわけにはいかなかった。その方法を知ったら、メイは自分を犠牲
にする道を選ぶに違いないからだ。
「外せますよ、ガブ。簡単なことじゃないですか」
ガブの思っていた通りだった。
大丈夫ですよ、とメイは笑ってみせる。
「私がちょっとの間つらい思いをするだけで、
ガブが一生苦しまなくて済むんですから──」
なんという決断をするのだろうか──この健気で愛しい、小さなヤギは。
ガブは、メイの体を強く抱きしめ、ふたたび体を震わせて泣いた。
622 :
埋め:2007/10/10(水) 23:18:30 ID:d6fWoSPZ
────
決心が鈍らないうちに、とメイは準備を整える。乾いて固く引き締まったツタの蔓をガブに
差し出して言う。
「ガブ、私の口を思いっきりきつく縛ってください。
私が大声で叫んで、ガブを拒絶してしまわないように」
「えっ、ん……わ、わかったっす」
ガブはコクコクと頷く。
「両手と両足も、開いて縛り付けてください。
私が暴れて、ガブを突き放したりしないように」
「い、いや、そこまでするっすか」
「あと、角も。丸太で重しを付けて動かないようにしてください。
私がガブを……傷付けてしまわないように」
「メイ……」
躊躇しながらも、ガブは言われた通りにメイの角に丸太を括り付け、同じ丸太に両手を万歳
の形で縛った。二本の木立の間に蔓を張り、メイの両足を左右に開ききった形で固定する。
蔓がピンと張り詰め、メイは地面にお尻をつけて股を割かれた姿勢になった。
熟れた果実のようになった性器が、オスを求める期待と、これから受ける苦痛への恐怖、そ
して愛する者にメスの器官を見つめられている恥ずかしさに、ヒクヒクと動く。桃色の粘膜の
隙間から、じっとりと透明な液体が染み出てきた。
ガブは最後に、済まなさそうな表情をしながら、メイの口吻をぐるぐると縛る。縛り終えた
その手は小さく震えて、抱えていたメイの頭をするりと滑らせてしまった。
メイは万歳をしたままバタンと後ろに倒れ、弓反りになって突き出された丸いお腹が反動で
ぷるっと揺れた。
ガブはドキッとする。
あまりにも美味しそうで、あまりにも愛しいヤギが、全く無抵抗な状態で目の前に転がって
いる……。
ペニスが貞操帯の中で膨れ上がり、キンキンと痛みが走る。
性欲とは別の欲望も湧き上がってくる。
この魅惑的な、白い毛皮の肉の塊を、思いのまま弄びたい。
肉を噛み裂き、飲み下したい。
貪るように、犯したい──
しかし、ゴクリと唾を飲み込みながら獲物の顔を覗き込んだオオカミは、白い体を震わせる
ヤギの眦(まなじり)に涙が薄っすらと浮かんでいることに気付いた。
(怖い? 怖いっすよね。そりゃあそうっす……)
天敵であるオオカミに無防備なお腹を晒している恐怖。愛する者のため、自分から進んで受
け入れる決心をしたとはいえ、凶悪な責め具に性器をズタズタに裂かれるという恐怖。
ガブはメイを見つめたまま、動きを止める。
ガブの視線に気付いて メイはまたにっこりと笑った。
ガブは必死に、二つの欲望の片方を押さえ込む。こんなにも自分を信じきっているメイを裏
切るわけにはいかない。そして、これ以上、メイの恐怖を長引かせるわけにはいかない。
「……入れるっす、メイ」
ガブはその股間から生えた凶悪な道具を、メイの柔らかい部分に押し当て、ゆっくりと腰を
突き出した。
623 :
埋め:2007/10/10(水) 23:19:00 ID:d6fWoSPZ
全身の筋という筋がはち切れそうになるほどの苦痛。悪夢のような責めを受け入れながら、
メイの体は何度も痙攣するように震えた。口を縛られていなければ、バクバク谷のオオカミた
ちが気付いて駆け付けるくらい大きな声で泣き叫んだだろう。
無数のトゲが、互い違いに配された凶刃が、幾筋もの傷を刻んでいく。
殻に包まれて感覚が鈍ったガブのペニスにも、トゲの表面がメイの肉を軋ませながら引き裂
いていくのが感じられた。生暖かい血がガブの睾丸を濡らす。その液体がメイの流してくれる
愛の蜜だったならどんなに幸せだろうか。
(メイ……、ほんとうにすまねえっす)
なるべく早く挿入し切ってしまうことが、ガブに出来る精一杯だった。
貞操帯の全容をメイの中に収めたガブは、腰を動かさないようにしながら、フーッフーッと
荒い鼻息を吐き続けるメイを見守った。徐々に痛みに慣れてきたのか、メイの体の緊張はゆっ
くりと解けてくる。
安心したガブは、ここで初めて大きな問題があることに気付いた。
貞操帯を外すためには、メイがこのまま、絶頂を迎えなければならない。
(そんなの……もしかして、無理じゃないっすか?)
ガブがメイの性感を刺激する手段は無かった。腰を動かせば、メイを苦しませることにしか
ならない。メイ自身も膣を締め付けることができない。愛しいガブのペニスの代わりに粘膜に
触れているものは、残酷で無機質なトゲだらけの物体でしかないのだ。
「ああ、メイ。何て謝ったらいいかわかんねえっす。
おいらのせいで……」
ペニスをまた貞操帯ごと引き抜くときにも、メイに酷い苦痛を味合わせることになるだろう。
ガブはどうすることもできなかった。
飢えて死ぬまでこうして抱き合っていようか。そうすることが罪滅ぼしになるのなら……。
思い詰めるガブに、訴えかけるようにメイが呻いた。
「んんっ、んっ……」
口を縛っているツタを外して、と言っているのだと、ガブは気付く。
手を使おうとすれば腰が揺れてしまう。ガブは口を使って、優しくツタを噛み切った。
「ガブ、何を嘆いているんですか」
「だ、だって、メイ……」
「心配ないですよ。ほら、口を重ねて、ガブ」
「!?」
メイがそっと開いた小さな口に、ガブは自分の口を合わせた。ほんのりと香る、草の匂い。
少し甘いような、メイの舌の味……。
二匹は、ゆっくりと舌を絡ませ、互いの露を吸った。
触れ合う粘膜が気持ちを昂ぶらせていく。
愛しい相手の体の内側に初めて触れる喜びが、体を支配していく。
(こういう愛し方も、あるんっすね)
(そうです、ガブ)
メイは舌の動きを止め、ガブが自分の中を楽しむのに任せるようにした。
ガブはメイを愛撫するように、舌の先だけでメイを刺激する。
精を流し込む代わりに、溢れる唾液をメイの喉の奥へ送り込んでいく。
メイは嬉しそうに喉を鳴らしながら、ガブの流す液体をすべて受け入れた。
無慈悲な果実の殻に阻まれているにも関わらず、二匹の体は交尾の悦びに火照りだす。
しかし、あと少しのところを二匹の情欲は彷徨っていた。
まだ、足りないものは……。
624 :
埋め:2007/10/10(水) 23:19:58 ID:d6fWoSPZ
「ガブ、だして……。
いっぱい出してくれたら、きっと、私……」
射精をすれば、また貞操帯にペニスを押え付けられる激しい痛みに襲われることは明白である。
しかし、ガブはもう迷うことはなかった。
「わかったっす、メイ」
メイの愛に応えるためなら、そんな苦痛など問題ではない。
「おいら、あんたと一生、添い遂げるっすよ」
愛しさが、大きな流れになって体の中で渦巻くのを感じる。それは、下腹部で熱い塊となり、
強く、激しく吐き出された。
最奥に熱い飛沫を受け、メイは体を反らす。
メイの中で、何か硬い殻が割れるような音がした──
────
「血、止まったみたいっすね」
「うん、ガブが舐めてくれたから……」
行為が終わり、後を片付けた二匹は充足感に包まれていた。
「メイのここ、舐めてたら、またムラムラしてきちまいやしたよ」
犬座りをしたガブは、あの忌まわしい貞操帯から開放されたペニスをゆらゆらと振って見せる。
「痛いの、我慢した甲斐がありました」
メイは嬉しそうに笑いながら、ガブのお腹に背中をくっつけるようにして寄りかかる。
「ねえ、ガブ。今から、本当の交尾をしませんか?」
「ええっ? まだメイのお腹の中は傷だらけでやんす。
さすがにおいら、自分の性欲のためにそこまでできねえっすよ」
「ドキドキした方が、傷は早く治るんですよ。ちょっと痛いのは我慢します。
それにね、ガブ、ヤギの発情は2〜3日しか続かないんです。
だから……ね?」
「うーん、そこまで言うのなら、ヤってみやす」
ガブはお尻をペタンと地面につけてメイの体を抱え上げると、屹立したものをメイの柔らか
い部分に押し当て、ゆっくり挿し入れていった。
深く繋がった二匹は、お互いの熱い肉の感触をじっくり愉しみながら、語り合う。
「……アレをはめられたときは、おいらもうダメかと思いやしたよ。
あんなものを受け入れてくれるメスが居るわけないって……。
い、いやあ、メイのこと軽く思ってたわけじゃないっす。
でも、普通はできねえっすよ」
「当たり前のことをしただけですよ?」
「メイはおいらの誇りっす。最高のヤギっすよ」
「これぐらいのこと、して当たり前です。
ガブは私を助けてくれたでしょ。命を救われたんです。
オオカミには大したことじゃなくても、私はどんなに嬉しかったことか。
ほんとに、あの目つきの悪いオオカミに襲われたときは──」
ガブとメイは、隠れてずっと二匹の様子を窺っている者が居ることに気付いてなかった。
「目つきが悪くて……悪かったな」
突然、岩陰から聞こえてきた声に、ガブとメイは体を強張らせる。
姿を現したのは、額から背中にかけて赤い毛の走ったオオカミ、バリーだった。
625 :
埋め:2007/10/10(水) 23:21:18 ID:d6fWoSPZ
「バ、バ、バリーさんっ!?」
「あ、あのとき……の!?」
繋がったまま動けない二匹を眺めながら、バリーはにんまりと笑った。
メイはそのオオカミの表情にゾッとしたが、ガブの反応は違っていた。
ガブの体から、フッと力が抜ける。バリーのその表情は、よく知っている。
ガブが初めて獲物を捕らえたとき、苦手だった崖が跳べるようになったとき、ガブを指導し
ていたバリーが見せた表情だった。
よく意地悪をされていたけれど、バリーとの間に楽しい出来事もいっぱいあったことを、ガ
ブは思い出していた。
「邪魔をする気はねえから、そのまま聞いてろ。
しかし、まさかねえ……。あれを外せるほどの仲だとは思わなかったぜ。
なあ、そこの、ヤギ」
「メイっていうんっすよ、バリーさん」
「ふーん、メイねえ……。
ま、おめえが選んだ相手だ。心配はしてなかったけどなっ」
「え〜? ほんとうっすか?」
「何だ? 信じてねえな?」
メイはそのバリーというオオカミとガブの顔を交互に見つめ、そしてお腹の中に収まったガ
ブのペニスが嬉しそうに揺れるのを感じて、この二匹の関係を悟った。
(そっか、このオオカミは……ガブの……)
ガブとメイはすっかり緊張を解き、バリーの言葉に耳を傾ける。
「俺はともかくとしてだ、おめえがこうして自由になったこと、
ギロさんは許さねえだろうな」
「わかってるっす」
「そうだな、あの山の向こうにでも行っちまえ。
しばらく追っ手がかからないように、誤魔化しておいてやる」
「あの山……っすか?」
バリーが目で指し示した方角には、遥か遠く誰も越えたことがないと聞く、高い雪の山が聳
えていた。
「じゃあな、ガブ。
それが終わったら、さっさと消えちまえ」
背を向けるバリー。ガブには、その肩が少し震えているように見えた。
(バリーさ……)
呼び止めようとする声は、喉の奥に詰まって、出なかった。
いっぱい話したいことがある。昔のこと、楽しかったこと。そして、育ててくれたことへの
感謝の気持ち。でもそれは、裏切り者の自分には許されないことだと思った。
少し歩いて、何かを思い出したかのように振り向いたバリーの目は、いつもの意地悪な目に
戻っていた。
「それにしても、ガブ、好きなオンナを縛り付けて犯すたあ、
いい趣味してんな、おめえっ」
「なっ、バ、バリーさんっ、全部見てたんっすか!」
「いいオンナだなっ! ガブッ!」
ヒャハハと高い声で笑いながら走り去るバリーを見送り、ガブは繋がったままのメイを
ギュッと抱きしめた。
「ほんと、いいオンナっす……」
ガブはメイの頭を優しく撫で、振り向かせると、ゆっくり口を重ねた。
(ずっと、ずっと、一緒っす──)
トクットクッと熱いものが込み上げ、噴き出し、メイの中を満たしていく。
二匹のオオカミとヤギは、今ここに、本当の契りを交わすのだった。
終わり
ドリアン、バロスwwwww
GJ!
あらよるの設定で異物挿入器具プレイを捻り出せるあたり、さすが職人さんですね。
これで器具プレイに目覚めた(ら)ガブメイはきっと、みどりのもりで
よりハードに爛れた日々を(ry
痛えwww
つーかすごい発想だな
GJ!
メイすげぇw
このメイはなんかアグレッシブでいいな
思ったほど痛くなくてよかった
そしてバリーさん好きだー
630 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 10:33:59 ID:svieTHYv
メイ頑張った。
そして新たな神に感謝。
「新たな」でなくてスマンコ◎
誤解があるようだけど、寂しいスレってのはここしばらくのことじゃないよ。
このスレ立った時点で映画公開から随分経っていたとはいえ、他の二次スレに
比べて異常なほどのテンションの低さ。
原作のキャラをこんなシチュでエロらせたい、とか
原作キャラのこういうとこが好きでたまらないッ、とかの書き込みが
湧き出てこないと、時間の流れが蝕む想いを留めることなんて無理。
このままではオデンのウサギ王子に萌えてしまう◎
いや、正直、この反応の無さはあらよるが多くの人の中で「ついで」の作品に
なっちゃってるとしか思えないんだけど、実際どうなの?◎
読み手としては請えば投下されるスレなのかもしれないけれど、
>>614-615 みたいなのはもうエロが読みたいだけなんかと小一時間、
……釣られクマーしたけどなっ!
削られる一方で、もうほとんど残ってません、俺のあらよる汁。
書くぞ宣言してた人たちも、保管庫の人もどこに消えたの? おーい
あと残り24KBほどだけど、どうすんの?◎
(◎をダブルクリックすると、ミイの声で再生します)
632 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 10:18:23 ID:/toEy84c
確かに・・・くれくれが多いな。
おれはどのキャラの何が好きかはいえますよ。
例 バリー 赤毛と特徴のあるしゃべり方。
スレの終わりに失礼します。
多分、需要的には低いと思われる♂メイ×♀ガブです。
♀ガブに関しては半陰陽的描写が出てきますので
苦手な方はお気をつけ下さい。
こちらのスレでは初書きになりますが宜しくお願いします。
それではお楽しみいただければ幸いです。
みどりの森にもゆっくりと冬の気配が忍び寄り、紅葉達は静かに土へ落ちてはカサリと小さな息をつく。
外に冷たい木枯らしが吹く中、二匹は寄り添い夜の洞窟で暖を取っていた。
「最近のガブは何だかイイ匂いがしますね」
小さな洞窟の住人は自分の3倍はあろうかという大きな住人に鼻を寄せ、クンクンと鼻を鳴らす。
「そうでやんすか? おいらは何も感じないっす」
狼は自分の前足や胸辺りに鼻を寄せ匂いを嗅ぐが、何一つ感じられないと首を傾げた。
首を傾げた後も犬科の狼が、牛科のヤギに嗅覚で負ける訳が無い。そういった風情でガブは
しきりに自分の匂いを嗅いでいたが、やはり匂いの変化など見つからないとメイに怪訝な視線を向けた。
「本当にするんですってば、わたしの言う事を疑ってるんですか? 絶対に嘘じゃないですよ」
メイは少し拗ねたような口ぶりでガブを責める。
「それってどんな匂いでやんすか? 花の匂いとかなら、
狩りの後の臭い消しに転がる事もあるし、その匂いだと思うっす…」
信じていない訳ではないが、自分では感じ取れない匂いがするというのが何とも奇妙で、
ガブは原因を探ろうと頭をひねった。
「うーん、花ではありませんね。それ以外の匂いがするんです。何だか心地良いと言うか…
どこかで感じた事のある匂いなんですけど…」
最初はガブと同じように頭をひねっていたメイだが、
もっと匂いを感じてソレを探ろうとガブの首筋に鼻をすり寄せる。
「ちょ、メイ。くすぐったいっす!」
匂いを嗅ぐためにヒクヒクと動くメイの鼻が、ガブの身体を微妙に刺激してまわった。
毛づくろいで舐めるのとは違う身体中をもどかしさで包まれる感覚に、ガブが身を捩って逃げようとする。
「我慢してください。あと、もう少しで思い出せそうなんですから…」
くすぐったさで力の抜けているガブをメイは頭で小突いて簡単に仰向けにした。
うつ伏せに戻ろうと手足をバタつかせるが、爪でメイを引っ掻く事を恐れるガブの動きは緩慢で、
腹を見せた服従のポーズのまま上手く元には戻れない。そんなガブの抵抗も気にせず、
メイは匂いの強い部分を探して胸や腹までを嗅ぎまわった。
「ひっ、ちょっと…メイ…やめて欲しいで…んぅっ……」
「…ガブ…変な声を出さ…ぁあああっ! 思い出した!」
妙に高く上がったガブの声に驚き顔を上げた瞬間、今度はメイが叫ぶ。
「な、何ですか。急に叫んで。何を思い出したんでやんすか?」
メイが腹の上に乗ったままなので、ガブは相手を見上げながら答えを求めた。
「これ、牝の匂いだ…」
メイは厳しい表情でガブを見下ろす。
生後2年以上経たないと発情期を迎えない狼と違って、ヤギが発情期を迎えるのはもっと早い。
年齢的に未熟であれば牝の発情の匂いなど感じないだろうが、メイの方は山にいた頃、
既にその匂いに気付くほどに成長していた。
交尾こそしていないが発情の匂いはメイの脳内にイイ物としてインプットされ、
漂う匂いに気付いたのである。
「牝? オイラ別に牝と会ったりなんて…」
「嘘付かないで下さい。こんなに発情期特有の牝の匂いが身体に染み込むなんて、
交尾したんでしょう?」
辿り着いた答えに納得いかないと首をかしげるガブに、
メイは都合が悪くて隠しているのだろうと言わんばかりの冷たい目を向けた。
「そんな! ない、ないっす! 絶対にありえないっす!」
ガブは仰向けの体勢のまま、ブンブンと前足を振って必死に否定する。
「イイんですよ。正直に言ってください。そりゃぁそうですよね。牡同士、異種族で暮らすよりも
同種族の牝とつがいになる方が建設的です。…牝とつがいになったのなら、
待ってるんじゃないんですか、相手は? わたしの所なんかにいてイイんですか?
行きたいなら行けばイイんです。わたしに遠慮なんてしないで…」
行けと言う割にメイはガブを押さえ込むように蹄を腹に乗せたままで、
それは行って欲しくないという言葉とは裏腹な態度だった。
「だから、そんなの身に覚えがないでやんす。
そもそもおいらは不の…おっと、流石にコレはメイ相手でも……」
グッと慌ててガブが口を噤む。
「ガブ? 今、何て言いかけたんですか?」
「い、言えないっす」
ガブは両前足を口に当て喋らないポーズを取った。
「言ってください。隠し事はしないでください」
メイはグッと身を乗り出し、蹄に力を込めてガブの発言を促す。
「言いたくないっす…」
「どうしてですか…」
どんなに蹄に力をかけても話そうとしないガブにメイが寂しそうな顔を見せた。
「だって、きっと笑われるでやんす」
メイの暗い表情と負けず劣らず、ガブの方も悲しげな表情で呟くように声を発する。
「笑いませんから教えてください」
「本当に笑わないっすね?」
「大丈夫です。絶対に笑ったりしません」
「実はおいら、不能でやんす」
メイのハッキリとした言葉に頷き、ガブは意を決して自分の秘密を曝した。
「不能…? インポというか勃たないんですか?」
「その、勃つというのがよく分からないっす。興奮する事くらい、おいらにもあるっす。
でも、おいらのは皆のように大きくはなってくれないっす。
だから、どうやっても出来ない、不能なんでやんす」
ガブは笑わなかったメイに安心し、今まで自分だけで抱えていた不安をぶちまる。
「…でも、確かに牝の匂いが…ガブ、ちょっとスイマセン」
静かにガブの告白を聞いていたメイが腹の上でゴソゴソと動き始めた。
「メイ、おいらが恥かしがってるのに、そんな所を見ようとするなんて意地悪が過ぎるっす!
見て、笑おうとしてるでやんすか!」
腹に置いていた蹄をスルスルと下げ、メイがガブの後ろ足に軽く体重をかける。
ガブは口調は強いものの泣きそうな声で、メイにされるまま抵抗もしなかった。
「違います。……ああ、やっぱりココだったんですね」
メイはうっとりとガブの後ろ足の付け根に顔を寄せる。
鼻面がチラチラと肌に擦れ、ガブはブルリと身体を震わせた。
「メイ…どこに、鼻をつけてるでやんすか…何だか、凄く…変な…」
ガブの息は徐々に上がり、メイに向かって首を伸ばそうとするが上手くいかない。
「どこって、ガブのオマンコですよ」
顔を上げたメイの顔は興奮していて、心なしか顔つきも牡らしく険しくなっていた。
「おいらの…オマンコ…。何言ってるっすか、おいらは牡で、そんなもの…」
対してガブの方は、何かが変わりそうな空気を察してやや怯えた表情になっている。
「でも、あるんですよ。きっと、ガブはこっちが偽物でこちらが本物だったんでしょう。
だってイイ匂いが溢れてます」
日常では牝だと気付かれないほど未熟なガブの性器だが、発情期を迎えたソコは
ぽってりと膨らんで牡を待っていた。毛皮に包まれたペニスに見えなくもない膨らみの下、
普段であれば玉袋に見えるのだろう膨らみは潤んで秘裂を覗かせ、ガブが牝である事は明白である。
「ふぅぁっ……メ、イ…やめるで…やんす…」
メイの後足の毛が外気に晒され始めたスリットを妖しく撫でた。
「本当にイヤなら逃げればイイじゃないですか。ヤギが狼を襲うなんて、
狼が本気になれば出来るはずないですからね。もちろん逃げるんじゃなくて
わたしを食べる為に襲ったってイイんですよ」
興奮で浅く早い呼吸を繰り返すメイの口元は、意地の悪そうな笑みをのせている。
「そんな事、おいらがメイに出来るわけ…」
「出来ないなら、ガブはわたしに食べられてしまうだけです。発情した匂いの元が分かって、
それが愛しい相手なら、襲わないでいるなんて牡じゃないですよ」
仰向けのガブと、のしかかるメイの高さは丁度よく、互いの性器の距離はみるみる近付いていった。
「おいらが本当は牝だとして、種族が……メ、メイッ!」
メイの陰茎がガブの陰唇を撫でる。手で角度を調整するような人と違い、
獣同士のセックスは凸と凹が合うまでひたすらに腰が擦れ合う。
それは狙いを定めようとしているメイに驚き、ガブが身を捩ろうとした時だった。
「ああ、ガブのお陰で入りましたね」
ヌチリと音を立て、メイのペニスがガブの膣へと穿たれる。
「…っ…メイ…抜いて…欲しいっす」
切れ切れの声で求めるガブの中をメイは更に奥深く犯した。
「どうして、そんな悲しい事を言うんですか?」
メイは切なげにガブを見つめる。
「だって、こんなの間違ってるっす」
ガブは目を伏せ、首を振った。
「何が間違いなんですか?」
「種族が違うのに交尾したって、何も生まれないでやんす」
メイの問い掛けに、顔を背けたガブが小さく声を発する。
「そんな事はありません。子が生まれなくとも愛しい気持ちが増すじゃないですか」
「メイ…」
はっきりと言い切るメイに視線を交わらせ、ガブが相手を呼んだ。
「こうして一緒に暮らしているのだから、今更、種族なんて気にする事ありませんよ。
お互いが愛しくて欲しいなら、それでイイじゃないですか。わたしはガブが好きです。
ガブはわたしが嫌いですか?」
山と谷、お互いの住み慣れた土地を捨て、川をくぐり、吹雪を乗り越えて二匹ここまできたのだ。
今更に何に臆する事があるとメイはガブに愛を囁く。
「おいらも、メイの事が好きっす…」
ガブはメイの問い掛けに首を振り、はっきりと気持ちを答えた。
「なら、イイでしょう。好きな相手と気持ち良い事を共有するのは何よりの幸せですから」
メイはガブを宥めるように蹄で肉体を優しくさすりながら、腰を動かし始める。
「ひっ…メイ…もっと、ゆっくり……」
段々と激しくなってくるメイの打ち込みに、ガブが辛そうな息を漏らした。
荒い息で優しさを求めるガブだが、乳首はピンク色に染まって勃ち上がり興奮の色が濃い。
「ダメです…今、挿れてから随分と話していたのだから、もう、慣れたでしょう?
わたしはこれ以上、待てません…」
本人も周囲も牡と信じ込んでいられるほど未成熟だったガブの性器は、
本来の牝狼と比べればとても小振りな作りだった。体格差のあるメイの肉棒ですら、
粘膜を張り詰めさせてキツキツと咥え込んでいる。浅く深く出し入れされるメイのペニスは、
ガブの小さな膣を無理矢理に押し広げていた。
「ぐっ…ぁあっ…やぁ…メイ…メイ……」
荒っぽくなっていく接合にガブが激しく喘ぐ。
だが押し広げられる苦痛のうめきは徐々に濡れ、甘い呼び声へと変わっていった。
それに伴い捲れあがるガブの肉色は、グチョグチョと粘液が絡みつきテラテラとした光を見せる。
「ガブ…」
潤んできた秘所の感触に気付いてメイは微笑み、優しく愛しい相手の名を呼んだ。
「おいら、…ダメ…っす…、そんな激しくされたら…」
卑猥な音を立てながら続くピストンに、舌を出し浅く荒い息をガブが吐く。
口の端から漏れ出る唾液以上に、ガブの性器からは粘ついた汁が溢れていた。
「わたしも、凄く気持ちイイですよ…」
ガブの腹でプッチリと主張する乳首を蹄の先で刺激しながら、メイはガクガクと激しく腰を使う。
「ぅあっ…ぎっ…ぅぁおっ……」
押し殺しても漏れでる獣の呻き声は、ガブの感じている快感が切羽詰っている事を表していた。
「ガブ、出しますよ!」
メイは奥深くまで腰を打ちつけ、そこでビクンと身体の動きを止める。
「……メイっ…!」
ガブは注ぎ込まれる精液の刺激にブルリと震えながら絶頂に達した。
メイはペタリとガブの腹に倒れこんだが、未だ陰茎は秘肉の中にある。
「ガブ、大好きですよ」
先程までの険しい牡の表情はなりをひそめ、いつも通りの優しい顔つきでメイが笑った。
「おいらも、大好きでやんす」
ガブは赤く艶めいた瞳のまま、メイを見つめ答える。
「…ガブ…あの、もう少し、このままでもイイですか?」
柔らかな腹毛の感触に包まれ、メイはガブに甘えるように顔を動かした。
「このままって…あの、またするっすか? 仰向けはそろそろやめたいっすけど…」
不自然な姿勢で穿たれたままのガブが、このままは辛いと訴える。
「確かに、このままじゃ大変ですよね…スイマセン、今、退きますから」
メイが後ろに腰を引けばズルリとペニスが抜け、ガブの膣からトロリと精液が少しだけ零れた。
あまり刺激的な部分と匂いに近ければ、また興奮しかねないとメイはガブの横へと退き、
彼女が立ちあがるのを待つ。
「…あれ、何か腰に力が入らないっす」
クルリと向きを変え立ち上がろうとしたガブだったが、なかなか上手くいかなかった。
長時間の仰向けの姿勢か、はたまた慣れない交尾のせいか、
まともに腰が立たず後ろ足がすぐに崩れてしまう。
バランスを取ろうと尾を振りながら立ち上がるのだが、
それでもすぐに足が震えてパタンと倒れこんでしまうのだ。
「大丈夫ですか、ガブ?」
何度立とうとしても上手く出来ないガブを心配して、
メイが後ろ足の具合を見ようと尾の方へ向かう。
メイが覗き込んだ先にはガブの膨らんだ陰唇が有り、足が動くたびに左右に引き攣れるように
パクリと赤く潤んだ色で誘っていた。
「…え? メイ? いや、あの…そんな……」
何度やっても立ち上がれずガニマタに倒れこんでいたガブは、
下肢に重みが加わったのに驚き後ろを振り返る。
振り返った先では再び牡の顔立ちを見せるメイが、ガブに襲い掛かろうとしていた。
「交尾って、何だか狩りより疲れる気がするっす…」
相手と自分の体液でドロドロになった肉体をやっとの事で舐め清め終わり、
ガブが大きな溜め息をつく。
「そうですね。狩られそうな時よりもドキドキした気がします」
メイの方はさして疲れた様子もなく、ニコリと笑った。
「いや、そういう精神的な所ではなくって…」
「ガブにとっては狩りよりも大変なんですね。でも、そんな匂いを撒き散らされてると、
わたしは幾らでもその気になりますよ」
メイはガブをいたわるように毛皮を一舐めした後、わざとらしく意地悪な笑みを浮かべる。
「え? と、とりあえず今夜はもう、勘弁して欲しいでやんす…」
ガブは耳ごと頭を抱え、小さく丸くなった。
「そうですね。月もあんなに傾いていますから」
長い夜の終わりを告げるようにゆっくりと山の端に隠れていく細い月を見た後、
メイはガブに向かって微笑む。
顔を上げたガブは同じように微笑んで頷き、
二匹は今夜の始めの頃と同じように寄り添って暖を取った。
「…メイは最近だけじゃなくて、いつもイイ匂いがするっすよ」
スースーとメイの寝息が先に聞こえ、ガブは小さな身体に鼻を寄せると
穏やかな顔で自身も眠りへと落ちていく。
その日の太陽は疲れきった二匹を起こさぬよう穏やかに、
いつもよりも控えめに昇っているようだった。
以上、お粗末さまでした
このままメイの性奴隷にされてしまいそうなガブだな
GJ!
♂メイ×♀ガブは以前から興味があったし、取り掛かりたい課題でしたが二匹の身体の大きさの問題から行き詰ってました。
ガブの半陰陽の描写はすんなり読めました。
押しの強いメイもいい味をだしてますね。
このスレは何らかの形で続けてほしい。(続けることで創作意欲が復活する人も多いと思うし。)
いいや、限界だ! 落とすねッ! (By 吉良吉影)
644 :
ラスト:2007/10/23(火) 01:51:58 ID:oZOQVKFD
「ヤギなんかみんな食い殺してやる……と言いたいところだが──」
バクバク谷のオオカミのボス、ギロはそうつぶやき、深く溜息をついた。
とある小さな丘の上で、稜線を境にオオカミの群れとヤギの群れが向かい合っている。先頭に
はそれぞれの種族の長が居た。側近に支えられたヤギの長老、そして、黒い毛皮と白い毛皮が
対照的なギロ夫妻。後ろには、群れの仲間全員が身を伏せ、これから何が起こるのか見守って
いた。
「さっさと終わらせよう。俺はヤギの顔を見てるとムカムカするんだ」
「まあそう言うな、オオカミの長よ……」
まさか、自分が生きているうちに「この時」が来るとはな。
ギロは振り返って、オオカミたちに説明を始めた。
「これから三日間、俺たちはヤギを襲っちゃいけねえ。
100年に一度の『鎮静祭』だ。この土地で最も栄えている肉食と草食、二つの種族が
ある儀式を行い、その結果生じたものを土地の神に捧げるんだ」
俺はこんなもの信じているわけじゃないが、とギロは吐き捨てるように言ったが、その儀式を
行わなければ災厄が訪れると言い伝えられている以上従うしかない、と締めくくった。
「それでは、儀式を行う三組のペアを選出する。そうじゃな、くじ引きじゃ」
ヤギの長老が、側近に用意させたくじを、二つの群れの中央に運ばせる。
「えーとじゃな、それぞれの種族から三名ずつ、
ヤギとオオカミ、オスとメスのペアを作るのじゃ」
「なんだって!?」
「それじゃ、まさか……?」
「そのまさかじゃよ」
長老は、ギロが話さなかった鎮静祭の残り全てを語った。
選ばれた三組の異種族のオスとメスはこの三日間、洞窟に篭り、交尾をするのだ。そして混ざ
り合った精液と愛液をある丘の上の岩──土地神の御神体に注ぐ、そういう儀式なのだと。
二つの群れの間に湧き起こった動揺と驚愕の叫びは、ギロがその凄みのある声で一喝しようと
も、なかなか収まらなかった。
645 :
ラスト:2007/10/23(火) 01:52:32 ID:oZOQVKFD
─────
「ありえねえ、ありえねえ、こんなのありえねえっ!!」
「まあまあ、ギロさん、俺なんか、俺なんか……あああぁっ!!」
「ふん、みっともないね。選ばれた以上は、覚悟を決めなさいよ」
三組のペアが選ばれた。しかし、よりによって自分が選ばれるとは。ギロはやり場の無い怒り
に身を焼かれる気分だ。皆殺しにしても足りないくらい憎らしいヤギども。相手に選ばれたメ
スヤギは若く、オオカミの目から見てもかなり器量のいいヤギだということは分かる。それでも、
かつて自分の左耳を食い千切った獲物と同じ種族と、あろうことか愛を交わさねばならないとは。
「ダメだ、勃たねえよぉ……」
いつも調子のいいバリーが情けない声をあげている。バリーの相手は、少し目がくぼんでくた
びれた感じのあるおばさんヤギだ。あれよりは自分の相手はずっとマシだと、ギロは自分に言
い聞かせる。それに、妻もこの役目に選ばれたことは救いだった。成り行きで相手を選び交尾
するヤギどもと違って、オオカミはボスのペアだけに交尾が許されている。自分だけ浮気をす
るような形にならなければ、後で妻に嫌味を言われないで済む。
「おい、誰か代われ〜ッ!」
「代理は認められんぞ、バリー」
とにかく、この三日間我慢すればいい。鎮静祭が終わればすぐにヤギ狩りでもしてやる。ギロ
はそう思い、気分を落ち着けた。
「ほら、アンタもぐずぐずしないで。オスなら堂々としなさい」
「で、でも……」
ギロの妻の相手は、これも若いヤギである。小柄で丸々と太ったヤギはあまりにも美味しそう
であるが、ギロの妻は食欲に負けて義務を放棄するようなタイプではない。だが、そんな事は
知らないオスヤギは完全に怯えきっており、三日間だけのパートナーとなった白いメスオオカ
ミにお尻を突かれながら、その場を去って行った。
さて、自分の相手は……と見やるギロの視界に、泣き崩れ、仲間に役目を諭されている小さな
メスヤギの姿が映る。やれやれだ。これは手間がかかりそうだ、とギロは肩をすくめた──
646 :
ラスト:2007/10/23(火) 01:53:09 ID:oZOQVKFD
─────
「……なんだ、早かったな」
先に儀式を行う洞窟で待つと告げていたギロの元に、メスヤギがやってくる。あの様子だと
もっと時間がかかると思ったのに。決心を固めたのか、先ほどの泣き顔が嘘のように、軽く会
釈をするピンクの毛皮のメスヤギは、両手いっぱいにクローバーの葉を抱えていた。この三日
間、選ばれたオオカミとヤギのペアはお手洗いのとき以外は洞窟を出ることはできない。何も
食わずに数日過ごすことのできるオオカミと違って、ヤギの方は食べ物を持ち込むことが許さ
れていた。
「お花……飾っていいですか?」
メスヤギが抱えたクローバーの間に、青や紫、薄桃色の、リンドウ、コスモスといった秋の花
が顔を覗かせている。少し首を傾げてギロの顔色を窺うメスヤギはまだ幼く見える。短いふさ
ふさした毛の生えた頭には角が無い。何頭かに一頭居る、角の無いヤギなのかもしれないが、
その可憐な姿に、ギロは一瞬、目を奪われた。
(か、可愛い……)
突然湧き起こった感情を、ギロは振り払う。何を考えているんだ俺は。ヤギなんかを相手に……。
「花……か。好きにしろ」
メスヤギは、洞窟の入り口や壁に花を飾り始めた。そういえば、妻も花が好きだったな。オンナ
ってのはこういうものか、とギロはその姿を見守る。
「あの……」
「なんだ?」
「食べるもの、もう少し取ってきてもいいですか?
あと……寝床に藁を敷きたいんです。ここ、足元が冷たくって……」
そういうことか、とギロは納得する。メスヤギは平静を装ってはいるが、やはり恐ろしいのだ。
オオカミである自分と体を合わせ、交尾をしなければならないことが。
「好きにしろ」
ギロは少しホッとする。長くヤギと一緒に居ることを考えるとムカムカした。それに、あの生
きた生肉を押し倒し、引き裂きたい衝動を我慢し続けるのにも限界がありそうだ。
何度か草を運び入れたメスヤギは、それ以上することが無くなると洞窟の入り口近くでそわそ
わし始める。ギロは寝そべったまま、メスヤギの気配がそばに来るまで、わざと気付かない振
りを続けた。進んでヤギを犯そうという気はなかった。
(これは義務だ。仲間を災厄から守るための。誰がヤギなんかと喜んでヤるものか)
「お願い……します……」
消え入りそうなヤギの声に、意を決したギロは起き上がり、床に仰向けになってオスを受け入
れる姿勢をとったメスヤギの腹を大きな前足で押え付ける。
「……お前!?」
口をぎゅっと結び、目を閉じたヤギの体は、ガタガタと震えていた。
ギロは自分の鋭い爪が、ヤギの柔らかい肌に食い込んでいることに気付き、思わず手を引く。
何故だろう、このか弱い生き物を傷付けたくないと思った。獲物を噛み裂きたいという衝動も、
メスを犯したいという衝動も消え失せていた。
「オオカミさん……?」
ギロはメスヤギから離れ、洞窟の奥に腰を下ろした。
「お前はいつでも逃げられるよう、入り口のそばに居るといい。
俺は洞窟の一番奥だ。
これだけ離れてりゃ、恐ろしくはないだろう?」
「でも……」
これは義務だから、とメスヤギは言いたげである。
「儀式なら、残り二組がなんとかするだろう。
災厄が怖いか? だったら俺がお前を守ってやる」
自分でもおかしなことを言っていると分かっている。オオカミの真意を量りかねるようなヤギ
の視線を避け、ギロは目を閉じた。
647 :
ラスト:2007/10/23(火) 01:53:42 ID:oZOQVKFD
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いつの間にかうとうとしていた。お腹のあたりに温かいものを感じて目を開けたギロはギョッ
とする。ピンクのメスヤギが背中を押し付けるようにして一緒に寝ていたのだ。
すぅすぅと寝息を立てるヤギを起こさぬよう、ギロはそっと抱きしめた。
温かい。そして、心地いい草と花の香り。
その柔らかい毛皮の生き物が、自分の娘のように感じられた。いや、実際にはギロはこうして
娘を抱いたことはなかった。激しく愛し合っても、バクバク谷のボス夫婦の間には子宝が恵ま
れなかったのだ。ギロはこの健気なメスヤギが愛しくなる。自分たちに子供が生まれたら、
きっとこんな子になるだろう。
健気な──?
ギロはこのメスヤギがしていることに気付く。心臓がバクッと音を立て、早鐘を打ち始める。
このメスヤギは、自分の柔らかい性器をわざとギロのペニスに押し当てるようにしていたのだ。
ペニスの先端に感じる温かく湿ったメスの性器の感触に、ギロは一気に欲情を募らせる。鞘か
ら飛び出たペニスが、メスヤギの陰裂を擦り上げた。
「んん……あっ!」
目を覚ましたメスヤギは、一瞬体を緊張させるが、すぐに力を抜いてこれから起こることを受
け入れようとする。ギロはいったん身を離し、仰向けに寝転がったヤギと向き合った。目の前
にある、潤んだ柔肉。ギロの舌がその桃色の粘膜をずるりと舐め上げる。早熟なヤギの体は十
分に成熟している。先ほどまで娘のように思っていたヤギの体はもう魅力的なメスのそれにし
か見えなかった。
「入れるぞ……」
メスヤギが頷くと同時に、ギロはその小さな体に覆いかぶさり、猛り立ったペニスを突き入れる。
オオカミの恐ろしく激しい腰の動きを、メスヤギは必死に受け止めた。体の奥深くへ差し込ま
れた熱い塊は、やがてゆっくりと優しい動きに変わり、互いの体が一つに馴染んでいく。
動きを止めたギロは、ふぅーっと深く息を吐いた。
「……名前を聞いてなかったな」
「わたし、ミイって言います。あなたは?」
「ギロだ」
そっと目を閉じるミイの口に自分の口を重ねたギロは、股間が激しく疼くのを感じ、熱い飛沫
をミイの胎奥に叩きつけた。
648 :
ラスト:2007/10/23(火) 01:54:14 ID:oZOQVKFD
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三日間が過ぎた。オオカミとヤギの群れは、遠くフカフカ谷まで見渡せる切り立った崖の上に
集まっている。広場になった高台の中央にある岩の上で、三匹のメスの獣が、お尻をつけて足
を上げ、お互いの性器を見せ合うような姿勢を取っていた。
「なんだか恥ずかしいわね」
「あ〜ッ! もう、こんな役、さっさと終わらせましょうよっ」
「もう、始めていいのかな?」
岩の上には溝が刻まれていて、三本の筋が中央に開いた穴に向かって伸びている。まずギロの
妻が、自分の性器を手で広げながら、下半身に力を込め、溜まっていたものを絞り出した。
「ヤギの精液って、思ったより少ないのねえ」
やっぱりあの人のが一番、オオカミはオオカミ同士でないと、とギロの妻は思う。
しかし、あの臆病なヤギも自分を恐れながら頑張っていた。そんな姿を少し可愛いとも思った。
精液と愛液の混じった液体が、桃色の肉の襞の間からトロトロと吐き出され、溝をゆっくりと
流れていく。
「ああっもう、思い出すだけでもいやらしいッ
あのオオカミ、こんなに出しちゃって」
次に、おばさんヤギが股を広げ、バリーが流し込んだものを垂れ流す。おしっこのようにチョ
ロチョロと流れた液体は、ギロの妻が流したものより多い。オオカミの精液はヤギのオスより
ずっと多いのだ。
「どうしたの?」
「ほら、アンタも早く出しなさいよ」
少し戸惑いながら二匹の様子を見つめていたミイも、二匹と同じように股を広げて、溝の上に
性器をあてがった。顔が真っ赤になる。溜めていたものを吐き出すのが恥ずかしいのではない。
問題なのは、その内容だ。
「どうしたの? あの人はああ見えて優しかったでしょう?」
ギロの妻が、そっとミイの頭を撫でた。
頷きながらそっと振り返ったミイの視線を受けたギロは、何かがおかしいことに気付いた。
649 :
ラスト:
──先の二匹が出した液体の量は、何故、あんなに少ないんだ?
「な、なあ、バリー……、お前、あのヤギと何回ヤった?」
「えっ? やだなあ、ギロさん、俺ちゃんと一発ヤったっすよ。代理なんか立ててやせんって」
「……一発……」
「え? どうしたんっすか、ギロさん」
ミイの股間から流れ出したギロの精液は、皆が見つめる中、タラタラと流れ続ける。それは
一回分の精液ではなかった。寝ているときと食事のとき以外ずっと、ギロはミイを求め続け、
ミイはそれに喜んで応えていたのだから。その回数は数十回に及んでいた。
「まったく、あの人は……」
最初に違和感に気付いたのはギロの妻だった。
(でも、こんなに可愛い女の子だからねえ)
少し嫉妬も感じたが、目の前で恥ずかしさに震えているヤギをそっと抱くようにしながら、
長い尻尾でヤギのお尻を包んで隠してやる。
延々と止まらず流れ続ける液体は、異なる種族と激しく愛し合った証拠だった。
周囲のオオカミやヤギたちもその様子を見て、感付き始める。
そして、義務を果たす以上の行為に及んだ二匹に驚きあきれた。
「ギ、ギロさん? あのヤギと何回ヤったんすか?」
「い、言うな! バカヤロウ! くそっ!
ヤギなんかみんな食い殺してやる!!」
そんなギロの声を背中に受けながら、ミイはクスクスと笑ったが、目の前にギロの妻が居るこ
とを思い出し、恐縮する。
「ごめんなさい、貴方の大事な人を、私……」
「……アンタは優しい子だね。だからあの人もアンタを気に入ったんだよ」
ギロの妻は、またミイの頭を大きな手のひらで優しく撫でた。
「これでしばらくはあの人、ヤギを狩ろうなんて言い出さないだろうね。
あたしも、あのタプって子は食べたくないしねえ……」
ギロの妻の言葉に、ミイは互いの種族が違うことを思い出す。食う者と食われる者の関係。し
かし、肉食獣とこうして触れ合っているのに、少しも恐ろしくはなかった。
フカフカした白いオオカミの胸に顔を押し当て、ミイはこの数日の出来事を何度も思い返して、
幸せな気持ちに包まれるのだった。
後日、鎮静祭の余韻からか、互いを激しく求め合ったギロと妻の間に、新しい命が誕生した──
終わり