【母姉相姦】少年が母や姉を犯す小説【支配願望】

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1名無しさん@ピンキー

ttp://shonen.x.fc2.com/ane/aneindex.htm (xをhに直してください)
ttp://www2.plala.or.jp/goh/boshi.html
こんな感じで少年(大人の男でも可)が計画的に母や姉を精神的にも肉体的にも
じわじわと追い詰めて支配していくような感じの小説が読みたいです。


ストーリー設定は何でも構いません。
母と姉という設定だけに限らず母単体、姉単体という設定でも構いません。
但し、妹とか年下等は無しの方向でお願いします。
2名無しさん@ピンキー:2006/08/09(水) 21:21:50 ID:jrmCblI0
で?
お前のために書けってか?
3名無しさん@ピンキー:2006/08/09(水) 21:56:11 ID:ImiSAhDV
家族を篭絡するSSスレみたいな感じなら、
年下も受け入れる必要はあるんじゃマイカ。

俺も>>1が望むみたいな母姉物は読みたいが。
4名無しさん@ピンキー:2006/08/10(木) 04:03:10 ID:mKZRzPSo
>>3
>>1に載ってるサイトを見る限りあくまで自分より年上、つまり自分より立場が
上の肉親を性的に支配することに意味があるんじゃないかと思うけど違うかな?
逆に妹とかだとどうしても立場上は下になってしまうからじゃない?
でも俺の希望としては>>3の方と同じく妹とか幼馴染みとかも絡ませてほしいな。

主人公と妹が画策して母と姉を性奴隷に仕立て上げていくとか面白そうだけど…
5名無しさん@ピンキー:2006/08/11(金) 17:45:22 ID:GMWFc7of
エロエロな展開キボン(・∀・)
6名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 03:21:08 ID:U3AQfjM2
主人公→母
妹→姉
7名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 22:02:27 ID:aIij/YM9
8名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 22:03:12 ID:aIij/YM9
9名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 22:04:03 ID:aIij/YM9
10名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 22:04:56 ID:aIij/YM9
11名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 23:53:55 ID:nihwlWSM
妙に具体的な指示だな・・・。
これだけじゃ、単に>>1のためのスレになるんじゃないか?
12名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 12:29:17 ID:b3Fy5jTn
ママスレ姉スレあるし年少者支配だけでよくね?
13名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 12:35:07 ID:/Y1hE0Jd
>>11
別にこの板でもそうだけど>>1の指示通りに進行してるスレなんて殆どないでしょ。
書き手側がこのスレのイメージに近い内容で進めてくれれば自然と需要が増えてくると思うよ。
まあ>>1がでしゃばって例のスレみたいな悲惨な状況にならないことを祈ってるよ。
14名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 12:44:24 ID:/Y1hE0Jd
>>12
それは書く人次第でしょ。
ここは書き手側に委ねましょう。
15名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:42:07 ID:dPCMV13i
一週間ぶりのレス
16名無しさん@ピンキー:2006/08/25(金) 07:34:33 ID:vQLq3Jy2
義母や義姉はダメ?血のつながった・・・って設定は萎えるんだが
17名無しさん@ピンキー:2006/08/25(金) 11:49:35 ID:LGunPZI4
こういうのはエロ会話スレの方が向いていると思うよ。
18名無しさん@ピンキー:2006/08/25(金) 14:24:54 ID:ObCUpJpO
俺は実母の方がいいな。
息子がある日いきなり母親に襲いかかって無理矢理犯すってのが好き。
19名無しさん@ピンキー:2006/08/25(金) 17:01:40 ID:M6rfdCbE
寝取られってこと?
20名無しさん@ピンキー:2006/08/26(土) 03:11:39 ID:eU6zWU8e
ちょっと違う。
21名無しさん@ピンキー:2006/08/28(月) 01:15:56 ID:0rrSNBRU
>>18
いいね、で徐々に息子に変態調教されていくのなw

「よく似合うね、ママ」
「あ、ああっ・・・じ、じろじろ見ないで・・・有紀ちゃん・・・」
美樹は恥ずかしそうにうつむいている、そうだろう、今この美しい母親が
着ているのは有紀の姉のセーラー服なのだから・・・
「お姉ちゃんの制服じゃ、ちょっとキツめかな?」
「は、恥ずかしい・・・のぉ・・・」
背丈が近いとは言っても美樹はもう39歳、成熟した身体のラインが制服の上からでも
くっきりと浮かび上がっているのだ。2人の子供を育て上げた大きな乳房と
経産婦だけが持つ変色した乳首の色も薄手の生地から透けて見えている、
息子の命令により、下着をつける事は許されていないのだ。
「も、もう堪忍してぇ・・・菜月が・・・お姉ちゃんが帰ってくるわ」
「駄目だよママ、約束通り自分でスカートをめくっておねだりしないと」
「は・・・はい」
美樹はおずおずとスカートをめくりあげた。長いまつげから一筋の涙が零れ落ちる。
息子と肉の関係を無理やり結ばされた今、逆らう気力などあるはずもない。
ノーパンの股間が外気にさらされ、美しい母親の秘めた部分が明らかになる。
美樹は息子と目をあわすことができず、顔をそむけながら「挨拶」を言うのだった・・・
「わ、わたしは・・・来年で40歳なのに・・・娘のセーラー服を着て息子に迫る
変態ママです・・・有紀ちゃんのチ、チンポでママにお仕置きしてください・・・」
「そんなに子供のチンポが好きなんだ?ママは?」
「す、好きですぅ・・・子供のチンポ大好きぃ・・・若いチンポ・・・硬くて・・・精子がいっぱい出る
チンポが好きなのぉ・・・お願いっ!早く!菜月が帰ってくるまでに」
ピンポーン!チャイムが鳴った、姉が部活の試合から帰ってきたのだ。
「ヒッ!お願い、早く着替えさせてっ!こんな格好、菜月に見られたら・・・」
「いいの?チンポが欲しいんじゃないの?」
美樹の顔色が変わる、もう肉欲のうずきが抑えられないようだ。
「有紀ちゃん・・・してっ!見られてもかまわないの!早くママを犯してぇ!」
姉が階段を登る音が聞こえる。破滅のときはすぐそこだ・・・

こんな感じですかね?
22名無しさん@ピンキー:2006/08/29(火) 19:43:36 ID:CwNM8von
そんな感じです
23名無しさん@ピンキー:2006/08/29(火) 20:12:01 ID:GL5iBEFx
>>21
GJ
それ最初から書いてほしい
24名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 10:59:59 ID:qhFatvWm
そんな感じで頼みますよ、できればアナル開発されてケツ穴奴隷になる展開希望
25名無しさん@ピンキー:2006/09/01(金) 03:22:47 ID:o/S7ny1V
26名無しさん@ピンキー:2006/09/01(金) 14:19:49 ID:e/jFD1hP
そんな既出のサイト貼られても…
27名無しさん@ピンキー:2006/09/04(月) 03:45:29 ID:DNlwHWhp
もっと他のサイトないのかよw
2821:2006/09/07(木) 01:43:07 ID:Q0ckTn/T
>>21長編は書く自信ないですよwブツ切りエピソードで堪忍してください。
>>24それも燃えますが個人的にスカは苦手なので・・・このくらいなら・・・

「だっ!だめぇぇ・・・有紀ちゃん!お尻っ!おしり止めてぇぇ」
「お尻だけじゃわからないよ、ママ」
 美樹(39)はキッチンに両手をついてヒザをガクガクと震わせていた。
身に着けているのは白いエプロンだけという刺激的な格好だ、
2人の子供を産み落としただけあって臀部は脂が乗り切り、美樹が悲鳴をあげるたびに
大きく柔らかなお尻の肉がプルンッ、プルンッと揺れる。
少年の奴隷となった熟母は、いまやどんな命令にも従う精液処理ペットと化した・・・

「お・・・おしり・・・の・・・あ・・・あぁぁんっ!!」
「おしりの?ナニ?自分でみせてよ、ママ」
「お尻を・・・お尻の穴!ママのお尻の穴・・・見て・・・」
美樹は己の両手で尻肉を割り開き、肛門をさらけ出した。誰にも見せたくない
排泄器官を息子の命令で広げる屈辱に涙が流れてしまう。
「ママが自分で言ったんだよ、もうオマンコを使いたくないって」
「だ、だって・・・だってぇぇ」
肛門から伸びたコードは有紀のリモコンにつながっている。スイッチを入れるたびに
未知の感覚に怯える熟母は息子の恥ずかしい命令にひたすら従った。
尻をクネクネと振り乱しながら料理を作らされ、食材のキュウリやナスを使ってのオナニーショウ、
さらに挿入した食材をひりだす産卵プレイ・・・そして最後は・・・
「と、止めてっ!スイッチ止めてぇぇっ!」
「ほらほら、動くとオシッコがこぼれるよ、ママ!」
「や、約束が・・・違・・・ああっ!」
立ったままバケツに放尿までさせらてしまい、美樹は号泣してしまった。
「約束通りオマンコは使わないであげるね、ママ。そのかわり・・・」
「い、いやぁっっ!!」
涙の乾く暇もなく美樹は悲鳴をあげる、有紀が空けたカバンの中には様々な形の責め道具が入っているのだ。
「ネットでいろいろ調べたんだ、コレでママのお尻の穴を開いてあげるよ、
最後には僕のおちんちんが入るくらい大きなケツ穴にしてあげるよ」
母をアナル奴隷にする計画がはじまろうとしていた。(END)
29名無しさん@ピンキー:2006/09/07(木) 08:58:21 ID:RntRb4t8
頼むから長編を…
30名無しさん@ピンキー:2006/09/11(月) 16:54:08 ID:788Ji8nx
黙って待つか、自分で書けよ。リア房は分からないようにROMるかせめてsageろ
31名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 00:07:30 ID:A6HLPjeP
少年と熟女の掲示板で、「姉妹の夏」が更新されてるぞ!

クソガキ共が、大人の女を輪姦する話で今更ながら名作だ。
32名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 19:31:30 ID:1mG16CQh
逆がいい
33名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 19:35:04 ID:zfzPtx3n
大人のガキ共が、クソ女を輪姦する話?
34名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 10:54:22 ID:rXKwjngi
常に奥ゆかしく慎ましく清楚な母の前で,ブリーフの合わせ目が開かれ,
息子の股間から生える肉棒がブルルンっと躍り出た.
目の前に姿を見せた肉塊の色調と形状に母は思わず息を呑んだ.
幼かった頃の子供のおちんちんではなく, 思春期を迎えた息子の股間からは
オスのシンボルである肉棒がそびえ立っていた.

肉棒のあまりの迫力と圧迫感に圧倒され, 母はぐっと息を呑みながらも
気品のある眸で息子の肉棒を見詰め続ける.

母が己の肉棒に興味を示していることを悟り, 息子はブリーフを
蹴り脱いだ. 生えそろった陰毛とたれさがるくるみ大の陰嚢,
そして青竹のようにしなりきった肉棒が,
思春期特有の男くさい匂いとともに解き放たれる.

天を指して屹立した息子の肉棒を目の当たりにして,
母は心から狼狽し, そして羞恥で顔を真っ赤に染めた.
息子の幼い顔立ちとは裏腹に, ほぼ成人男性同様に成長し,
そびえ立つ息子の肉棒の迫力に圧倒された母は
内心いけないと思いつつも釘付けになり目を離すことができない.

35名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 10:58:39 ID:rXKwjngi
それにしても想像していたものよりずっと立派である.
夫のものより確実に太くて長く, そして逞しい.
男性器の経験は夫のものしかなかったが,
それでも息子の肉棒が並外れたサイズであることは分かった.

包皮からはピンクの亀頭が8割方露出し, 膨張しきった肉茎は真っ赤に
充血していた. 肉棒の表面に数条の血管が脈打っているのまで見える.
根元には男の精をたっぷりと充満させているであろう
大きな陰嚢が重々しく垂れ下がっていた.

まるで品定めするかのように母は息子の男性器に見入ってしまう.
そして肉棒から発せられる情欲のたぎりに, 母は無意識のうちに
感化されてしまうのであった.

36名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 11:02:01 ID:rXKwjngi
眼前で天を衝くが如く屹立した息子の肉棒が実の母親を欲するかのように
自分に向けられている.
肉棒先端の尿道口が飢えた獣の鋭い眼差しのように思えてきて,
母の心が射抜かれる.
頬から耳までを真っ赤に染めて母は唇をわなわなと震わせ始める.

こんなに強く私を求めているなんて・・・
長年弧闇を守り, 常に女である自分を抑制してきた母であったが,
まっすぐに向けられた久方ぶりのオスの熱い情熱に
母の心が強く揺さぶられた.
女体の中心で消え静まって久しい情欲が点火され燃え始める.
心臓の鼓動が激しさをます.

性に飢えた息子のもの欲しそうな, それでいて強い意志を込めた
純粋な視線が母の心の琴線を弾いた.

しばしの沈黙の後, 母は息子のすべてを受け入れることを心に決めた.
ショーツの奥に隠された母の女陰は火照り始め, 徐々に愛液を
吐き出し始めた.
37名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 12:40:05 ID:d1vu4Xmc
最初の母子の契りの後も、数回の性行為を体験した母子であったが、
普段はいつもの母子家庭に戻り、母と子の落ち着いた生活が送られている。
高校入学以来、学年一位をキープしている優等生であり、
何事もはっきりと意見を言う息子ではあったが、
さすがに日常生活において目上の大人である母に対して、
面と向かって「やらせて欲しい、ハメさせてほしい!」とは
言い出しにくかった。
そのために母子相互で取り決めた合図は、息子が母を抱きたいときは
母のお尻を触ることであった。
その言葉に出さない合図を使うことで、息子はためらうことも
口ごもることもなく母を抱くことができた。
とは言っても、部活動や勉学で忙しい高校生である。
夜も勉学に勤しむために心身ともに疲れきって母を抱くどころではない日も
あり、それと息子を性におぼれさせまいする母の意向もあり、
禁断の果実を食べるのは、せいぜい一週間に一度くらいだった。
朝食時に極上の肢体を包み込んだエプロン姿の母を眺めることで、
欲望が高ぶった時などに、母のお尻に触ると、台所もしくは登校前の玄関で
母のあわただしい口淫を受けることができた。

母の口で性の処理を行ってもらうという行為・・・
母に肉棒を咥えてもらい、しゃぶってもらう最中に、
息子は男としての喜びを強く感じる。
そしていまだ童貞であろう同級生に哀れに思いながら、
母の口内に多量の
精液を放つ行為に至福を感じるのであった。
そして母も息子の若い肉棒を射精に導き,
溜まった精を抜くことで息子に対して母親として奉仕しているという
喜びに包まれるのであった。

38名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 12:44:22 ID:d1vu4Xmc
母の口で性の処理を行ってもらうという行為・・・
母に肉棒を咥えてもらい、しゃぶってもらう最中に、
息子は男としての喜びを強く感じる。
そしていまだ童貞であろう同級生に哀れに思いながら、
母の口内に多量の精液を放つ行為に至福を感じるのであった。
そして母も息子の若い肉棒を射精に導き, 溜まった精を抜くことで
息子に対して母親として奉仕しているという喜びに包まれるのであった。
 
今朝もまばゆい朝日が差し込む明るい玄関で母は息子の肉棒に奉仕していた。
眼前に差し出された肉棒の先端をカッポリと咥え、口内に招きいれた亀頭冠を
シャブシャブとしゃぶり、時おり肉柱全体に舌を這わしてレロレロと舐めあげていく。
同時に息子の股間からたれさがる玉袋をやさしく撫でさすりながら、
左右のふぐりをやわらかく揉みこむ。
そして仕上げとして、亀頭から陰茎全体を飲み込むように含むと、
母は頭を前後運動させて、息子の肉棒を唇でジュポジュポとしごいていく。
母の口淫によって息子の官能が徐々に高まり、そして頂点に達する。
美しい母から己の肉棒へ注がれる愛情溢れる奉仕への報酬として、
息子は己の若さの根源である精液を惜しげもなく母の口内へ
放っていくのであった。
息子の多量の口内射精を受け、最初はためらいがちに顔をそむけてこっそりと

精液を飲み下していた母であったが、最近では羞恥心も薄れたのか、
口内に放出された、こってりと甘い息子の精液を舌上で転がし、
口内粘膜でしばらく味わった後で飲みくだすのである。

その後、すっかり勢いを失ってしぼんだ肉棒、いや可愛らしい息子のおちんちんを
根元まで口腔内に含み、舌で味わいながら舐め清めるのが常であった。

よどみなく湧きいずる思春期の青く濁った精を母の口で吸い取ってもらうことで、
息子は異性に対するもやもや感と日常生活のストレスを発散することができ、
ますます勉学にも精をだしていくのであった。



39名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 14:01:14 ID:5Shj7j40
夏休みも残り少なくなったが、残暑はまだ厳しい・・・・
今頃、他所の家では母や父が子供と連れ立ち、海や山またはプールへと遊びに行って、残り少なくなった夏を楽しんでいる時期だったが、エアコンが効いて外の暑さとは無縁な住宅で、別の意味で仲の良すぎる母子が普通の母子とは違う戯びを楽しんでいた。
今日も朝食直後のダイニングで母子の背徳かつ淫らな戯れが行われる。
ダイニングテーブルの上で獣のように四つんばいになった母が息子に向かって白い尻を高々と突き出している.
母は息子の手によって、すでに全裸に剥きあげられており、透き通るように真っ白い女体全てを明るい室内でさらしている。 
細身の体にたわわに実った乳房、ある程度の量感を持ちながらも細くくびれた腰、
そして柔らかく丸みを帯びた白い尻が特に目を引く。
息子は母性の象徴である豊かな美尻をさまざまな角度から眺め、両手でムニムニと
揉みこみながら、しばらくの間、母の熟尻のもちもちとした感触を味わう。
どっしりと椅子に腰掛けた息子は、両手で母の尻たぶを大きく割り、露呈された女陰
とアヌスをマジマジと観察し、そして手で触って調べている.
息子は左手の人さし指で母の菊形をしたアヌスのつぼみをまさぐりながら、右手で
繊細な秘毛に覆われたデルタ地帯を撫でつける。そして次に女体の中でも
もっとも敏感な真珠を剥いてやわらかく刺激する。
自然と母の腰と尻が妖しくうねり、女の割れ目から透明な蜜をトロトロと分泌し始める。
「はぁ、はぁ、はぁ・・」 と母は浅い呼吸を繰り返して、息子の淫技に耐えている。
母の股間に上下に並んだ二つの女穴を十分に弄んだ後、息子は母の股間に咲く
淫花に指を添えると, 左右2枚の襞をつまみ、グッ、と外側に強く引っ張る。
本来ならば、実の息子に見せることなどあってはならないはずの母の割れ目は、
ポッカリと口を開け、ピンクの内部すべてを晒した。

息子はマジマジと母の割れ目を観察し、その奥に女の孔が息づいているのを
確認した.

40名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 14:07:34 ID:5Shj7j40
明るい照明の下でテーブルに乗り、息子に恥ずかしすぎる行為を受けて、
母の秘口はヌラつきながら引きつき始めた。
「母さん、母さんのオマ○コがヒクヒクしてる・・・」

あからさまに息子が口にした卑猥な女性器の名称が母の頭で響き渡った。

「そ・・そんなこと・・言わないで・・・恥ずかしい・・・」

性春期真っ盛りである高校1年生の息子は、今日も女体の神秘の探求に
熱心であった。旺盛な好奇心で女性器を観て、触って、味わうのだ。

息子は母の女膣の入り口を指先で軽くチョンチョンとつつき始めた。
その刺激に母の秘口が愛液をジワっジワっと吐き出し始めた。
「母さん、よだれだ!オマンコからよだれが垂れ始めたよ〜」と
母をさらに恥ずかしめんと息子は大きめな声でうれしそうに叫ぶ。
女の愛液が分泌され始める同時にメスのフェロモンが周囲に漂い始める。
誘うようなメスの匂いに息子はたまらず、ぱっくりと開いた母の膣口へ舌を差込み
分泌された母の生蜜を舐め、すすり始めた。粘膜と粘液の湿った音が聞こえてくる。
そして母の弱点である敏感なクリトリスを、唇と舌と歯とで激しく愛撫する。
同時に息子は母の開いた脇から手を差し入れて、胸元から垂れ下がった豊かな乳房を強く握り締め、捏ね繰り回す。 そして乳首をつまみ、 乳絞りのように左右の乳首を交互に搾りたてた。
「あーん・・・はぁ・・・だめ・・・だめ・・・・・・あ、あ、あん、あん、あああー・・」
息子の矢継ぎ早の攻めに快感をかき立てられた母の喘ぎ声がこだまし始めた。
快感に体を震わせながら母は顔をテーブルに押し当てると、尻を高く掲げ、ますます両足を広げていく。

41名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 14:14:03 ID:5Shj7j40
その他にも色々パクリまくってます。分かる人は分かるでしょうが・・・

ほぼ180°開かれた母の股間が息子の顔前にさらけだしている。
ダイニングテーブルに乗った母の捧げられた秘所を、
まるで食事をするかのように息子は貪り、甘い蜜液をすすり、
舐めとる行為に没頭している。

休日のさわやかな朝のダイニングで繰り広げられる淫らきわまりない母子遊戯。
それでも息子は、母の秘所を舌で集中攻撃しながらも、決して母の乳を攻めることをやめない。
息子によって両乳房の乳豆と陰部の秘豆を同時に攻撃され、
快感に極まった母は全身をガクガクと震えさせながら、最初の爆発を迎えた。

「ああ・・いく・・・私・・も、もういく・・・あああ・・いっちゃうう・・・」
全身をガクガクと震わして、虚脱し、思わずテーブルからずり落ちそうになった母を
息子は抱きかかえ、床に降ろし、再び這わせる。
天井に向けて、高く尻をもたげた母の女性器はポッカリと割れ目が開ききり、
そのピンクの内部を露呈したまま、ヒクついていた。 

あまりにも淫ら過ぎる光景であった。
以前は、早々と母に肉棒を差し込み、一方的に欲望を遂げることで満足していた
息子であったが、幾度となく、男女の交わりを経験し、多少の余裕も生まれたのか、
最近は、己の淫技によって、はしたなく乱れる母の姿を眺めることに
男としての愉悦を感じだしていた。
(もっともっと母さんの淫らな姿が観たい, もっともっと喜ばしてやりたい・・・)
その時、偶然、テーブル上に転がっているすりこぎが息子の目に入った。
それは直前の朝食時に息子が配膳を手伝いながら、煎りゴマをすった際に
使用したものだ。
42名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 14:17:33 ID:5Shj7j40
適度な大きさの棒を目にした息子の眼に怪しい光が宿る。
息子は一旦擂り粉木から目を離し、母の秘口に目を移す。
35歳の熟れた女体、その中心ともいうべき母のメスの割れ目は、
淫猥に開いたまま、オスを誘う甘い蜜を分泌しつづけている。
息子は楽しいことでも思いついたかのように、笑みを浮かべながら
母の秘口と擂り粉木を交互に見比べる。
息子の口撃によって、先ほど最初の絶頂に達したばかりの母は
いまだに四つん這い姿勢で荒い息を吐きながら、うずくまっている。
43名無しさん@ピンキー:2006/09/19(火) 19:10:21 ID:00pu2ZvF
GJ
44名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 22:38:17 ID:xP+M9Flw
少年と熟女”姉弟の夏”更新
お子様のブランチ”倒錯の夏”更新
ポチ小屋”落とされた母 夏の話”更新

今週は神再降臨が続くな〜。
45思いやることなんてない:2006/09/24(日) 00:05:36 ID:TGEddmhM
「どこへ行くのよっ!」
 ダイニングテーブルから立ち上がって、二階へさっさと行こうとした弟に気がついて、
藤谷颯貴(さつき)は洗い物をほったらかしに追いかけていった。
「だからDVDの返しに行くんだよ」
 貴人(たかと)の気の無い脱力的な発話が颯貴の癇にさわった。

「明日でもいいじゃないの。どうして、近くのにしなかったのよ」
「いいじゃん。それに、今日行かなきゃ、延滞料がある」
「そんなの、あたしが払うわ」
「ボクのからだを延滞料で買うっていうのか、颯貴は!」

「昨日は一日中、あたしといっしょに居てくれるって……貴人いったわよね。
ねぇ、貴人ったらあっ!」
手摺をきつく握りしめ、階下から貴人の背に向かって、柄にもなく大声を颯貴は
張り上げてしまっていた。

「あたしから、逃げないでよッ」
「颯貴は昨日、ボクのシュークリームたべたじゃないかッ」
 貴人は階下の颯貴に向かって叫んで、荒っぽく音を立てドアを閉めた。
46思いやることなんてない:2006/09/24(日) 00:08:36 ID:wH8I12w5
「貴人のばかっ……」
 二階に上がっていく気力が失せた颯貴は、その場にへなへなと座り込んでしまった。
シュークリームは颯貴の大好物だった。

 両腕で合わせた膝を抱きしめ、ぴたっと付けた額をゴンゴンと叩くように頭を動かす。
昨日は颯貴にペニスを扱かせ、貴人はベッドの上に仁王立ちになり、シュークリームの
充填穴から、肉棒の尖端を貫かせた状態で、颯貴にたべさせる遊びをやった。

 二個目は貴人が掌に載せたシュークリームを見せつけ、握りつぶした内容物を
股間に擦り込んだのを颯貴に舐めさせ、三個目でついに颯貴の白い両太腿の淡いに
貴人はおなじことをやった。そのままペニスで貴人は突きまくって堕ちる颯貴をたべた。
 ふたりの相姦関係は、目でも、ヴァギナでもこれまでになかった歓びに溺れ、
貴人のペニスを締め付け、快美感に顫えた。

 鴇色の尖端から射出された、おびただしい若さの飛沫は奥深く、颯貴は弾丸とも呼べる、
貴人の命の奔流にたっぷりと子宮を叩かれたのだった。躰はがくんがくんと痙攣して、
颯貴はあの時に、ほんとうに死んでしまってもいいとさえ思った。
47思いやることなんてない:2006/09/24(日) 00:13:02 ID:wH8I12w5
 ドアが開いて閉まる音がした。乱暴で、まだ怒っていることがありありと颯貴にわかる。
スリッパのぱたぱたとする音が徐々に颯貴の背中近づいてやんだ。

「どいてよ」
「いや……。いやよ。いやだわ」
「今日が返却日だからダメっていった」
「うそつき」
 貴人に背を向けながらも、颯貴はひかえめな悪態をついていた。

「だから、さっき思い出したんだってば」
「うそばっかり。ねぇ、あたしが送っていくから」
 未練がましく颯貴は右手を突いて弟を振り返っていた。

 隙間が生まれて、貴人は颯貴の躰と壁の空間をすり抜けて階段を降りてしまった。
「ずるいわ、貴人。待ちなさい」
 カジュアルな服装姿の貴人はキッチンの裏口から逃げるかのように
出て行こうとし、颯貴はなりふり構わずに愛人という弟を引き止めようと縋っていた。
48思いやることなんてない:2006/09/24(日) 00:15:08 ID:wH8I12w5
「あたしが送っていくから。ねっ、貴人」
「沢木んちにも遊びに行くし」

 颯貴はヒステリックになりそうなのを辛うじて堪えていた。立場的に
縛られているのは自分だとよくわかっているから。
 それをいいことに、貴人は颯貴を無視して、コンクリートに降りて靴を履いてしまう。

「雅史くんのところ、とても遠いじゃないの。やっぱり、送っていったほうが……」
「颯貴」
「あっ……」

 貴人は更に一段高くなっていた颯貴に近づいて、颯貴の胸元の位置から頸に
手を廻して強引に抱き寄せる。自然と前屈みになり、颯貴は弟のくちびるに
かるいくちづけをした。

 離れると甘さはすぐに薄れて、悲しみと肉情で潤んでしまった瞳が恨めしそうに
貴人をみつめていた。貴人は目を逸らさずに颯貴の気持ちに負けじと対峙し
受け止めていた。

「なるべく、はやくに帰るからさ」
「うそ」
49思いやることなんてない:2006/09/24(日) 00:17:33 ID:wH8I12w5
「なんで、そうおもうの。いいかげんにしな」
「ひどいわ。そんな言い方って」
「ねぇ、颯貴!」
 拗ねた颯貴の貌を両手で挟んでいて、手には力も籠っていた。爆発を抑える
確かなものを貴人に求めた答えと颯貴は思ったけれど、にわかには信じ難い。

「どうしてって……いっても」
 姿勢に窮屈になった颯貴は、貴人の立ち位置にまで裸足で降りてきた。
「じゃあね、颯貴」
「なによ」

 颯貴の顔立ちは取り立てて特徴のあるものではなかったが、不美人ということではなく、
むしろかなりの美人だといっていい。小さな丸顔で均整が取れているのだ。
 母親の偲乃は眼が大きくクリクリッとしていてあいらしく、今風な童顔な感じで、
颯貴と並んで立つと姉妹とよく間違われるほどだ。

 ただ一瞬ではあっても、姉と間違われるのは娘の颯貴のほうであって、落ち着いた
雰囲気の清楚な美人という言葉がぴったりと嵌るからだ。目元は父親に似て、
小さな口元は偲乃といったところだった。
50思いやることなんてない:2006/09/24(日) 00:21:53 ID:wH8I12w5
 その均整美の至るところは、いじめたくなるという男の性に直結してしまっていた。
オレンジ色のTシャツにインディゴのホットパンツ姿が煽情的で、主人に置いていかれる
颯貴は憐れな貌をした仔犬になっていた。

 貴人は階段でも颯貴の色に溺れたい肉情を抱え、今また床に押し倒して蹂躙したい
衝動と闘っていた。

 おもむろに両手を離して、貴人は右手で颯貴のオレンジ色のシャツの裾を掴んで
捲り上げた。颯貴の柔らかな腹部がきゅっと締まって、ホットパンツの中身に
利き手ではない左手をむずんと乱暴に突っ込んでいって、颯貴は秘所を掴まれていた。
  
 颯貴も貴人のやさしさをそれなりに知ってはいたけれど、痛みを感じて。
「やあっ、やだあっ」
 子供みたいな声で貴人の行為を颯貴は拒絶しようと躰をくねらせた。
「濡れていたんだ。いけないやつめ」
51思いやることなんてない:2006/09/24(日) 00:25:44 ID:wH8I12w5
「よ、よして……よ」
 颯貴のふくらみをぐじゃぐしゃに捏ねくり回したい嗜虐に、心を委ねてみるのも
いいかもしれない。ずぶずぶに蕩けてしまって、颯貴の望み通りに略奪する。

「なにをいってんだよ」
「い、痛いっ。やめてぇ」
 さわさわとした颯貴の毛叢はべとついて、貴人の好みの感触は無かった。
「すごいじゃない」

「ううっ……」
 颯貴がトリミングしたあとで一本一本毛先を線香で焼いて丸くしていることを、
一、二時間たっぷりと掛けて、弟の為に手入れをしていることを貴人は知らない。

「やめてって、ほしかったんだろう、颯貴。ここに入れてほしいっていってごらんよ」
 貴人にいわれて、颯貴はおとなしくなって、こくっと生唾を呑み込んでいた。
「ボクにおまめを剥いてって――」
 嬲られて颯貴の心がひりひりとして爛れていた。
52思いやることなんてない:2006/09/24(日) 00:31:19 ID:wH8I12w5
「い、いれて……ほしいの。挿入て、貴人」
 颯貴の瞳の色は貴人にいじめてといっていたが、無意識に違った言葉を選んでいた。
「なにを、どこにさ。はっきりといって――」

「チ、チンポを入れてよ。貴人……あたしのおまんこにチンポを入れてっ」
 颯貴は貴人の先手を打って、主導権を握ろうとあせって、最後は慌しく
捲くし立てて発話していた。

 卑語を散々貴人に言わされて、精神を玩弄され頭がぽうっとしてしまうからだった。
しっかりと熟したヴァギナに貴人のきれいなペニスを頬張って、心からの歓喜を
体感したい。
 それに、ふつうに愛の言葉を囁かれて、頂上に昇り詰めたいという乙女心も、
禁忌の関係にありながら颯貴は人並みに持ってはいた。

「イヤだよ」
「ほんとに、いれてッ。おねがいだからッ」
 颯貴の瞳から涙がぽろりとこぼれ、サアアッと潮が引くように心は抜け殻になってゆく。
53思いやることなんてない:2006/09/24(日) 11:58:05 ID:wH8I12w5
「あうっ」
 恥毛を引っ張られ、陰裂の唇が吊って壁に背を着けた。
「ほら、きれいにして」

びしょびしょの場所から抜かれた貴人の左手が颯貴の顔の前にぬっと差し出されても、
颯貴は迷わずに両手で貴人の手を掴んで、舌を出し自分がしたたらせたみだらな
体液の絖りをおいしそうに舐め取っていた。

指の股にも舌を差し込んで、颯貴は弟に悦んでもらおうともした。貴人の指を
ペニスに見立て、いやらしい音をあけすけに洩らして、頬を窄め含みもした。
「いやらしいね、颯貴は」

 上目遣いに颯貴は右手を離して、貴人のジーンズの股間を逆手で弄った。
掌と頬で触りたい、熱い幻視が颯貴の躰をやさしく包んだ。みだらなことにばかりに、
躰も精神も馴染んでしまっていた。

ほっそりとした颯貴の手首を貴人の手が鷲掴む。
「おねがいだから、貴人のきれいな……チンポ。あたしに見せて」
「なんどもいわせんな」
54思いやることなんてない:2006/09/24(日) 12:00:53 ID:wH8I12w5
崩れそうになった颯貴の躰を貴人は両腕で抱きしめていた。颯貴は貴人の気が
変わらないよう、急いでジッパーを下し、勃起したペニスを外に出した。
貴人も姉のホットパンツを毟り取るように擦り降ろし、交接を焦った。立ったままで
颯貴は右脚をあげて、ふくら脛を貴人の腰に掛けていた。

 着衣のままで、おしっこをするみたいにキッチンの裏口でセックスをした。

朝の情事の残滓を消す為に、貴人が出ていってしまったあとで、颯貴はバスルームに
駆け込んで冷たい水のシャワーを裸身に浴びていた。

壁のタイルに両手を突いて太腿の淡いを拡げ、頭を落として貴人の放ったものが
垂れてくるのをじっと見ていた。
 触れてみると水分を掛けられた精液は粘度が増していて、べつな生き物の
体液に思えた。

 背の窪みあたりがまだ痛かった。

 生霊のようになって、自分の部屋にいってランジェリーを装着し着替えた。
おなじオレンジのキャミタイプのアウターと白のホットパンツをまた穿いていた。
55思いやることなんてない:2006/09/24(日) 12:02:31 ID:wH8I12w5
 スタンドミラーが颯貴を見ていた。適当に濡れた髪をバスタオルで拭いた為に、
颯貴の貌が乱鬢に映えていたが、いまの魅力はどこか病的な感じによるところも
大きかった。

 出かけようとした貴人に居て欲しいと哀訴しても、結局出かけてしまわれ、
一人居残ってキッチンに籠り、貴人に命じられた卑猥な宿題をこなそうとしていた。

 冷たい水とあたらしいショーツは気持ちを引き締めはしたけれど、冷水のシャワーは
時間が経つにつれ、躰に微かな火照りを生みはじめていた。
 
 颯貴はキッチンに戻って、アヤメ色のメタリックカラーの大きな冷蔵庫から
うずらの卵のパックを取り出していた。

 鍋に一個だけを放り込んで、水道のレバーシャフトをアップする。水が勢いよく流れ、
渦を描く音の中、とろりとしたものが颯貴の亀裂から伝ってこぼれた。
「あっ……」
 セックスがまた濡れ出している。
56思いやることなんてない:2006/09/24(日) 12:05:24 ID:wH8I12w5
「たまんない……」
 ため息を吐いた颯貴の腹部は不自然に蠢いていた。
気持ちを紛らわそうと、ガスレンジの摘みを捻り着火して、鍋の黒い握りを掴んで
火に掛けた。

 沸騰するまでの数分間が苦痛だった。沸騰してからは、箸を持ってうずら卵を
ころがしていた。そんなことをする必要もないのに、なにもしないで立っていると
気が滅入ってしまいそうで怖いからだ。

 火を消し、湯を切って水に冷やしながら卵の殻を剥いていた時だった。
白いボーデンが見えてきて、颯貴は噛みついて、黄身を出してやりたくなった。

 膝蓋の内側近くにまで体液は垂れてきて、颯貴はひんやりとしたものを感じ、
また濡れた声を洩らしてしまう。

 まだ温かい卵を摘んで太腿を拡げ、そこを眺めると、なにを思ったのか、
つうう―っと内側の絖りに滑らせ、ゆで卵にまぶしていた。
57思いやることなんてない:2006/09/24(日) 12:21:08 ID:wH8I12w5
 忙しないセックスの怒りが治まらない。ホーデンから黄身をひり出してやれば、
すっとするかもしれない。きっとなる。

 きっと――。

「ふうっ」
 キッチンでそのまま事に及ぼうとも考えはしたけれど、あまりにも辛くて、
出来上がった一個のうずらのゆで卵を小皿に戻し、ダイニングから自分の部屋に
颯貴は上がっていった。

 部屋に入って、わざわざ屈んでテーブルに皿を置くのも億劫になった。
ベッドの上でしようと颯貴は机に乱暴にカシャンと音を立て投げつけ、小皿の上で
ゆで卵が震えていた。

 エアコンを起動させる。皿の傍には練習用のピンクのカプセル状のバイブと
携帯電話があった。

 そんな所作をしたところで、貴人の居ない淋しさが晴れるわけではなく、
颯貴はかえって惨めになるばかりだった。
 なにかを壊したくなる。自分。躰……物。携帯、バイブ……。
瞳の奥には微かな狂気が宿っていた。
58名無しさん@ピンキー:2006/09/25(月) 00:09:19 ID:vLbUnk+n
さ〜て、投稿が並んできました〜。
59名無しさん@ピンキー:2006/09/26(火) 21:32:47 ID:6ToUtoOy
GJ! (・∀・)イイヨイイヨ
60名無しさん@ピンキー:2006/09/26(火) 22:12:23 ID:0IXkvcMD
片や母親嬲り、片や姉責めか・・
GJ!!!!!!!!!!!!!!!!
61名無しさん@ピンキー:2006/09/27(水) 21:58:30 ID:oYId61OE
連続でキタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!
62名無しさん@ピンキー:2006/09/28(木) 23:57:20 ID:YxyOHN2g
読んでくれて、ありがとうございます。
63思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:01:32 ID:YxyOHN2g
 卵なら、簡易な捌口としては相応しく、こわしてしまっても替えは利く。
小皿の上のうずらのゆで卵を見据え、右手の拇を持って行く。たいして面白みがなかった。

 貴人が誕生日に贈ってくれた、銀色のアンクレットの細かなフリンジが
左の足首できらめく。ゆで卵を圧し潰そうとして、剥けた鴇色の亀頭の鈴口から、
したたる雫の透明さがよぎって、腰がどうしようもなく疼いた。

 颯貴は机に突いた両手を握りしめ、頤を突き上げ、ペニスに抉られでもして、
仰け反るようになって、瞳を一条に、眉根を寄せ天井を向き、かぶりを振って、
がくっと落とす。

 肩口を後方に流し、一旦は胸を張り姿勢を正したが、白いデニム地の
ホットパンツの釦を外し、ジッパーを下げる。やや猫背になって、哀しみの
やわらかな陰影を描く。

 デニム地が二つに割れ、颯貴のやわらかな下腹が覗き、ショーツの洋紅色の
衝撃があらわになる。
 見た目は臙脂色には近いが、それほどシックというわけでもない。
いくらか若さあふれる色合でもある。見ようによっては、ヴァギナの色とも思えた。
64思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:05:42 ID:GUqqsz9X
 その色合いで弟の男を誘って、肉情を揺さぶろうという思惑が颯貴にはあった。
耳が熱い。とても、熱くなっている。

「もうっ、どうでもいいっ!」

 詰めていた息を吐き出すように叫んでいた。やり場のない怒りにむかついて、
確固たる安心をくれなかった報復がしたい。淋しさも手伝って、守ろうとしたものを破り、
剥ぎ取ろうとした。

 きれいな自分よりも、どうしようもなく弟との肉情に溺れ、蛇のようにみだれ、
のたうっていた、穢れた自分を見てもらったほうがいいような気がした。騒色のショーツを
選び直した時から、あらかじめ、予定されていたことなのかも、と思った。

 熱い……。頬も火照り、白かった胸元も仄かに赧らんで、じりじりと総身は灼かれてゆく。
手を突っ込んで、置いていかれてしまった秘所に、朝の貴人のなごりを追った。

「ああっ、あっ、あ、あっ……」
 貴人のペニスがほしくてたまらない、憐れな生き物に止めを刺したい。きつく握りしめ、
乱暴に曳き揚げた。足首の腱を張り、踵を上げていた。
「うっ、う、ううっ」
65思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:10:23 ID:GUqqsz9X
 爪先立ちになり、恥毛を毟るかというくらいに、一旦は力を入れ、指三本を
突っ込んで憑かれたようにやわらかな肉を掻き回していた。

 強く、どんなにもつよく……愛されていたいのに、攪拌しても淋しさが募るだけ。
徐々に怖気づいて、緩めていって、下腹のあやうい赫い唇を虐めるのをやめていた。
悶絶するには至らなくて、果てなかった疼きだけが女芯に残っていた。

 こわす行為に躊躇いはしても、颯貴は捨て鉢な気分にまだ犯されていた。
憎らしげにぐいぐいホットパンツをおろし、踏んづけるようにして、素足で跨いでから、
洋紅色のショーツもさっさと落した。

 苦しみの残滓を遠ざけても、足首に纏わりついて、じゃれつく仔犬みたいにした。
机の小皿を取ってベッドに颯貴は腰掛け、開脚して右足の踵だけを縁に置く。
 床に置き去りにした、右足首に掛った、ちっこく丸まって、ほかすことのできなかった
颯貴の心だった。

 弟を……。貴人を愛する自分が好き。
 こんなことを命じられ、貴人に隷属する自分が好きだった。
66思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:14:50 ID:GUqqsz9X
 白くやわらかな下腹は昂ぶりで妖しくうねり出している。ぷっくりと膨らんで、
よだれをしたたらせている秘所。

 花を観ても、きれいと言える自分が好き。可愛い赤ちゃんを抱いて、そう思える
自分が好き。弟をこんなにも、愛している自分が好きなのだ。

 もし指摘されたとしても、食ってかかり、強固に否定をして、弟のきれいな
ペニスが好きと言う。
 手をつけて赫い亀裂を拡げ、拇と人差し指が皿に載った、うずらのゆで卵を摘んでいた。
颯貴はなにも気がつかない。

 ほっそりとした白い指で描いた逆V字。自分の指でありながら、無機質な銀色の
拘束具になる。敏感な螺肉を外気にさらし、ひくつく円らな秘孔の中に。
錯綜した肉情を連れて行こうとしても、陰部の赫に呑み込まれる、絖った無垢な剥き身の
ゆで卵に、幻想と劣情の眩暈がとまらない。どこまでも堕ちてしまう。

「あっ、ああっ、やっ、やあっ」
 どこまでも、どこまでもって、訊きたい。その先にある、茫漠としたものに、
ひとり颯貴は想いを馳せた。
67思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:22:17 ID:GUqqsz9X
「ああ……っ」
 弟が見ている前で、何度か練習をさせられた。視姦され病み付きになり、精神が
歪みきっていた。
 貴人は下腹の和毛の感触を愉しみながら、時折引っ張って颯貴を困らせる。

 上の口からもよだれはだらしなくしたたり、弟の幻視に犯され。ゆっくりと愉しんで、
押し込み、埋めて。 あふれた唾液を呑もうとして、息がつかえる。

 卵を産む時には、おしっこを息んで出す要領で。わかっていても、うずらのゆで卵は、
練習用のバイブと違った。失敗して、もう二度と自分だけでは、取り出せなくなって。
そんな不安が皆無ではない。

 痴女として病院に、産婦人科を訪れれば、難なく取ってもらえはする。でも……。でも。
心配なのは弟の肉情が際限なく向いてしまって、アレやコレを挿入しろと願って、
求めはしはしないか、怖くて不安になる。
68思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:28:01 ID:GUqqsz9X
 うずらのゆで卵の前には、シュークリーム。その前では、鶏卵のLサイズの黄身で、
くちうつしをした。バスルームでセックスに耽った。
 遊ぶと、よく閉まるといって、貴人は歓んだ肉棒で、湿潤の颯貴のセックスを烈しく
抉り立てた、禁忌の交媾。子宮ばかりか、若茎に心まで攪拌されていった。

 より黒く塗られることが颯貴と貴人の愛だとするなら。いつかは……弟との子供を
身籠って、ほんとうの自分になれるのか颯貴は想う。

 ほんとうに病院の世話に行かねばならない日がいつかはやって来るかもしれない。
すると瞳はかあっと熱くなって、涙がみるみ張ってしまうのだった。

 貴人は見ることはできなかったが、肉情で焦点をなくした、うつろな瞳の奥に
歪んだ狂気が映り、胎内の異物のように混じる不安感と哀しみが、なによりも
颯貴の女を美しく咲かせ彩った。

「あ、あ、あっ、いやあっ」
 うしろに左手を突いて、すこしのあいだ、ベッド上で颯貴のかぼそい喘ぎ声が
曳いていた。挿入れた指で、膣口と核(さね)を指弄し、悶え、かりそめの
快美感に溺れようとした。
69思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:33:47 ID:GUqqsz9X
 弟の貴人が居て、見てくれているわけでもない。なぐさめて奪うのは自分の肉。
姉と弟が、みだらな男女(おめ)にならないとはじまらない。颯貴は、小さな波にも
乗りきれなくて、またおなじ過ちを犯した。

 ティッシュを無造作に抜き取って、報われなかった女の哀しみの潤みを拭い、
屑籠に投げ捨て、開脚したままで腹筋に力を入れた。颯貴はさらに息んで膣孔を閉める。

 ゆで卵を膣内(なか)にしまって、糸が切れたようにベッドに倒れ、横になったら
途端に笑いが込み上げてきた。空になった皿が颯貴を見ていて、濡れた手で
うるさそうに払い落とし、割れずにベッドの下で回転する音が暫らく続いた。

 膣内に収まった異物感は、貴人の怒張した若い肉茎に抉られる幻視に変わって、
繋がりを求めて颯貴の眦を濡らす。

 重たい躰を動かしながら、両脚を閉じて、右足首に引っ掛って小さく丸まった
ショーツに左足を通し、腰に引き揚げる。
70思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:39:36 ID:GUqqsz9X
 伸びた躰をふたたび繭に戻し、瞼をきつく閉じていたら、いつしかまどろみに
抱かれ、貴人を忘れるように眠りに就く。

 弟に命じられた、もうひとつの宿題。
 それは、おしっこを膀胱に溜め置くこと。

 我慢すること。
 水分を摂取して、溜めること。
選んだのは、できるだけ水分を取らないで我慢することだった。

『おかあさん、知っているんですか……』
『たぶん。どんな絵を描いているかは知っていると思うの』
『そんな……』
『してくれないの、颯貴ちゃんは?』

『あたし……』
 颯貴は黙って、左手でいっしょに並んで立っていた、貴人の右手をきつく握っていた。
71思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:40:27 ID:GUqqsz9X
『いたいよう』
『いいから、あんたは黙ってて』
『いたいったらぁ』
 貴人はくなくなと奇妙に躰を捩っていた。

『貴人くんは脱いでくれるかしら』
『えっ、ボク?』
『そうよ。ふたりいっしょにね。颯貴ちゃんは、どうかしら』
『あたしは、そんなのはイヤ』

『ねぇ、玄関の置物みたいなことをするの』
『玄関?』
 湊深静(みなと・みしず)は貴人が一瞬なにを言ったのか、わからなかった。
『うん、玄関にあったやつ』

 二メートルはあるかという木彫像が置いてあった。古いものだったが、
象牙を思わせる見事なもので、つがいの虎六匹が重なって、あるものを支えていた。
72思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:42:48 ID:GUqqsz9X
 そこには、下腹から上の、みごとな女の裸体像が彫ってあった。
天上に両腕を掲げた女は腋窩をさらし、それが貴人には妙にいやらしく見えて、
ペニスが初めて痛くなった。

 蔦が縺れるように両手を絡め、頤を突き上げ恍惚としているのは、蛇のように
男が女のふくよかな乳房を貪っていたからで、貴人にはまだ、その意味はわからなかった。

『ああ、アレのことね』
『そうだよ、あれのこと!』
『貴人っ、あんたは、だまっていてっ!』
 ぎょっとして貴人は姉の顔を見ると様子が明らかに変だった。どこか熱っぽくも見え、
それでいて愛らしい。

 思わず、きれいだと言葉を掛けたいくらいだった。それに、姉だけが描かれるのは
淋しくて嫌だった。
『なんで。ボクもせんせいに描いてほしいのに。玄関の人たちみたいになって』
『貴ッ!』
73思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:44:28 ID:GUqqsz9X
『じゃあ、やってくれたら、ご褒美に、海に連れてってあげるわ』
『海。つまんない』
 深静の撒いた餌に食いついた貴人が喋る。

『日本海の海なのよ。貴人くん、見たことはないでしょう。波が荒くて、
カッコイイのにな』
『ほんと』
『ええ、そうよ』

『やっぱり、いく。ボクみてみたい。お姉ちゃんも行こう』
 貴人はそう言って、自分だけ、半ズボンを脱いで裸になろうとする。颯貴は弟に置いて
行かれようとしていた。いっしょ。ふたりは、いっしょになる。

『もうっ、よしなさいっ。あたしだけが脱げばいいんだからあっ』
『お姉ちゃんもいっしょに裸になろうよ』

 いっしょになって、出口の無い場所で烈しく悶えて、速く、速く、
とせっついて獣になって腰を振る。
 この頃の颯貴の思う獣は、奪い合うように肉を貪るだけだった。自分から相手に
与えるものは何もなくて……。
74思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:48:27 ID:GUqqsz9X
 貴人が牝獣と遠くで呼んだ声がきこえた。左脚がびくん、となって目覚めてみれば
腹部には尿意があった。

 部屋が黄金色に変わって、思い出の場所になっている。
 近所の子供たちが遊ぶ元気な声が聞こえて。暫らくしたら、もよおしたことは、
さして気にならなくなった。

 女の子は、まるで仔犬が啼いている声を出して、きゃっ、きやっ、
と可愛らしく楽しそうに笑っている。まだ夢から覚めない。涙が頬を伝う。

 あれから随分と時間が経ったことに気が付きながら、ショーツの上からそっと
手を忍ばせ確かめれば、また潤みが溢れ、滲みは布地の洋紅を臙脂に変容させる。

 きれいだ、と気付いた部屋をぼんやりと眺めてはいるけれど、颯貴の意識は
ショーツの中身のみだらな唇にいっていた。
 いつか外に居る女の子も、成長して、別な声を男から授かるのだと思うと、颯貴の心は
締め付けられるようにせつなくなった。
 いっしょになって、闇に覆われて閉ざす。闇に覆われて。
75思いやることなんてない:2006/09/29(金) 00:50:47 ID:GUqqsz9X
 しかたなく起き上がって、オレンジのキャミのアウターを落とし、替わりに
クリーム色の乳房の透ける、胸元にノスタルジックな刺繍の施されたスリム
ブラウスを出してきて着た。
 洋紅色に包まれたままの、颯貴の淫液に濡れた下腹は、騒色になって、ぐっと
淫靡に強調される。

「なにやってんだろう」

 ショーツの汚れもいっしょに見てもらおうとした、姦計の本音が洩れていて、
馴染めなかった。
 どちらの自分も認めたくはなくて、居ない貴人のことなのか、自分の行動だったのかを
曖昧にした。

 確かなのは、胎内にはゆで卵の違和感があって、颯貴は性愛に傾かざるを得ないこと。
机に置かれていた、携帯を恨めしそうに睨んだ。

「あたしたち、まんことチンポだけになっちゃう……」
 空には白い雲が陽の鴇色を映して風に流れ棚引いていた。藤谷家の門の前では、
虹色の耀きを纏った、白ゆりのような薄い黄緑色のメタリック車が停車する。


「ほんとに、それでもいいの。それでも……」
76名無しさん@ピンキー:2006/09/29(金) 09:02:57 ID:WeCcl8Wz
やりまっくてまんな〜よろしゅうことです。
77名無しさん@ピンキー:2006/09/29(金) 10:10:28 ID:hEzRyqFz
GJですよ〜
78名無しさん@ピンキー:2006/09/29(金) 13:17:08 ID:n27m2Otk
背後から犯されながら母は息子の胤を孕む自分を想像した。
孕めば産まなければならない。
自分が子供を産んで育てる光景までも想像した。

息子はしきりに攻め続けたあげく、やがて精液を放出した。
その息子の精液が母の子宮内に着床する。
そしていつの日か、そこから命が芽生える。
79名無しさん@ピンキー:2006/10/06(金) 09:07:59 ID:O1xJP8T8
高々と尻を掲げた母は、背後から息子の肉槍に貫かれる。
息子の長い肉槍はやすやすと母の胎内最奥に達した。

息子の長槍に女体中心を貫かれた母から甘い吐息が漏れた。
母の吐息を合図に、息子は腰の律動を開始する。

母の背に圧し掛かるようにして体を重ねて、息子は母の尻をズンズンと
突き上げていく。






80名無しさん@ピンキー:2006/10/06(金) 09:16:58 ID:O1xJP8T8
息子の肉槍に深々と刺し貫かれ、喘ぎ続ける母が息子の幼少期の
回想シーンがありありと浮かんだ。
あの幼かった息子が今や女の身体を楽しむまでに成長している。
それも女の身体を楽しむだけでなく、女にも十分な快楽を与えている
現実を母は胎内で感じる。
81名無しさん@ピンキー:2006/10/06(金) 21:34:25 ID:Cdq3Mzwh
GJ!!!
82思いやることなんてない:2006/10/11(水) 00:55:18 ID:7CEGoAes
寝起きのみだれた髪を手櫛で掻き揚げたまま手を止めて考え込む仕草をした。
なにもする気にはなれなかったが、のどの渇きがあった。唇もかさついている。
 こんなにも我慢していたのに、まだ貴人は此処には居ない。水分の欲求にうつろな
瞳はゆらぎ、この身にこうむった、躾けの枷鎖(かさ)。禁を破って……しまいたい。

 生理現象と性愛の往きそうな感じの間。颯貴の躰に尿意がぶり返した。
颯貴の口からは紅梅色のいつわりの生殖器がだらしなく顔を出す。唇に貴人がくれた、
今朝の交媾の名残りに逢いにいって、唇をだらしなく半開きにして癒そうとした。

 空腹感が颯貴の肉欲をたまらなく煽っていた。余裕などあるはずがないのに、
腰を振りたい。
「たまんない。たまんないっ」
 貴人に跨って。いますぐに垂れ流したい。みだらに、だらりとなって。

「おしっこで濡れたマンコを舐めてもらいたいのにっ、どうしてっ、どうしてッ」
 危機に直面した生き物のベイシックな、誰に教わることもなく、原初よりのおんなの
願い。ちょっとした飢餓を満たそうと、颯貴はゆっくりと上唇を舐める。貴人の烈しく
天井に届くほど烈しく繁吹く、強い精液が膣内(なか)に欲しかった。


 唾液に濡れた感じが重だるく、お腹も痛くなった。唇を呑んで、真一文字にきゅっと結ぶ。
ほとけば、じゅわっと腫れぼったくなって、口元に手を持っていった。

「あっ……」
83思いやることなんてない:2006/10/11(水) 01:04:35 ID:7CEGoAes
 すこしの洩れを感じた。息んで堪えれば、お腹の痛みが増していた。
颯貴は無視して左中指の頭で、そっとクリニングスンを施すみたく、上唇の尖りに触れ、
廻し、擦っていたら、失神しそうになった。

「ん、んあっ……はあっ」

 颯貴は戯れをやめてベッドを降り、貴人の部屋に行った。このまま、貴人専属の
牝としておもらしをしてみようか、と思う。たらたらと内太腿の肉を熱く濡らして、
臭いを刻む。もうとれないものだから、躊躇いがある。

 カーペットを一瞥して、エアコンには見向きもせず、窓を開けて風を入れようとした。
見下ろした先には、見知らぬ虹色の耀きを纏った、きれいな車が止まっていて、
車内に影が動く。

「貴人……」
 颯貴の下腹が疼いた。



『颯貴ちゃんのモノ。すこしだけ、借りるわ』
『海だって。ねえ、お姉ちゃん、お姉ちゃんたらあっ』
 貴人の手が颯貴の躰を揺さぶっていたが、颯貴は深静に釘付けになっていた。
貴人は姉の変化にとまどいながら、深静のほうを向いた。
84思いやることなんてない:2006/10/11(水) 01:13:29 ID:7CEGoAes
 深静は膝に載せていた画材を、マガホニーのアンティーク台座のテーブルに戻す。
パサッと上に置かれたスケッチブックの小気味良い音がきっかけとなった。
 独特なテレピンオイルの匂いの漂っている空間から、強制的に颯貴だけを追い出し、
貴人を取り込んだ領域を形成し出す。深静は胸元にきれいな指をやっていた。

 瞳に映った、アンニュイな湊深静のおんなが貴人の中で微振動して、ゆれはじめる。
颯貴とつないだ手をふりほどき、稚く眼を瞬かせ、はじめて接した肉情に怯え、
泣いてもいたが、衝撃から凝視し続ける。

 ブラウスのボタンの両サイドに細い繊麗な流線がある。その両端に、控え目な
フリルが二段になってあるクラシカルなデザイン。深静の雰囲気を投影していても、
いまは淫靡な世界の領域へボタンをひとつずつ外す。

 五つ下まで取って、深みある代赭(たいしゃ)色の木製のデスクチェアーから
立ち上がった挙措に、一瞬にして深静に突き落とされた。
 白いブラウス越しに透ける、豊なふくらみの陰。襟の無い、丸首。襟をあらたに
こさえていって、広い胸元と乳房の浅い谷間を貴人に開いた。
 湊深静はノーブラだった。
85思いやることなんてない:2006/10/11(水) 01:21:23 ID:7CEGoAes
『あたしのモノ……って、なんのこと』

 緋色のミニスカートに包まれたヒップラインに、こわれもののミストのような
黒いストッキングに守られた、すらっと伸びた脚がみえない一本の綱を渡って、
深静の艶姿は颯貴にも肉迫していた。

『お姉ちゃん……』
 不安になった貴人は、颯貴の肩が喘いでいるのを見た。

 下肢をさらけだした、小さな愛玩動物のようなペニスを、獲物を狙う女豹さながら、
じっと観て貴人に艶然として近づいた。みじかくても、濃密な貴人と深静の
肉のつながりに颯貴は部外者になった。

『わからない?』
『わかりませっ』
 貴人の声が遠退き、颯貴の見ている絵が微かに歪んで、残像を残しながら
静かに廻り、奥が熱くて乾いて、ゴクッと唾を呑んでのどを鳴らす。

『お姉ちゃんっ』

 貴人の前にしゃがみ込んで、ふしだらな格好で迫った深静の左拇が、少年の
骨盤の突起に掛って、爪が肉に深く刺さる。
86思いやることなんてない:2006/10/11(水) 01:35:13 ID:7CEGoAes
『ああっ』
 こそばゆい場所に与えられた疼痛に貴人は悲鳴をあげ、伸びをするみたく、
躰をびくんとさせる。小さな陰嚢を右の掌に、そっと受けて持っていたこともあって、
苦悶と悦びに歔きそうになる。

『貴人はあたしのモノなんかじゃ……』
 あたしはここに居るのに、といいたげな態度をしていても颯貴は無力だった。
傅いた深静の魅力的なヒップは貴人に見られながら、颯貴を意識して、誇らしげに
突き出ている。おんならしい下着。おんならしい肉体。颯貴がしているのは
ガールショーツ。おんならしい、深静のヒップに颯貴は叶わない。

 母である偲乃は、深静が颯貴と貴人の絵を描きたいといった申し出を歓んで、
ひとり町におみやげを買いに出かけていっていた。

 朝、ダイニングに居た時には、微塵も想像し得なかった深静の痴態。同じ格好で
過していたのに、いまの変容ぶりが颯貴には信じられない。
 ただ、スカートだけは緋色ではなく、地味な紺色だったと気付いた。それすらも、
あの時はまぶしかったのだけれど……。
87思いやることなんてない:2006/10/11(水) 02:09:52 ID:7CEGoAes
 残された颯貴と貴人は用意された衣服に着替えた。貴人は鳥の子色の綿のシャツに
萌黄色のハーフパンツという格好。
 颯貴は少女らしいといえば、そうも思えるのだが、躰に吸いて少女の実りを
あけすけにさす。あざやかな小花が流水に咲き乱れるような薄物。

 思いがけない箇所にも吸いついてしまう、それでいてさらさらの心地いい生地は
歩くと僅かに風を孕んで、颯貴を匂い立つおんなにさせ、夢におもしろがらせる。
 これから、どんなことがはじまるのだろうという期待を持って、湊深静の待っている
アトリエに貴人と行ったのだった。

 あこがれていたのに嫌悪と憎悪の念が湧きつつあって、それでも深静を完全には
否定しきれないでいる。

『違った?』

 性愛の虜になる。

 颯貴は下唇をぎゅっと噛みしめた。尻まくりでもしたら、と颯貴は心のなかで
毒づいてもみたが、貴人を弄んでいる、深静の瞳の色の変容を目の当たりに、
届いた視線の先に目を遣れば、小さな胸はちりちりと痛みに揉まれていった。
88名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 20:17:49 ID:nZwGsHf3
>>82-87
乙っ!
もう3回ぐらいは抜いた。
89名無しさん@ピンキー:2006/10/12(木) 23:43:41 ID:nNOWMYHi
GJ!
90思いやることなんてない:2006/10/14(土) 00:45:10 ID:0Xu4qvaW
『……』
 ハーフパンツを降ろし、ペニスを出した貴人に、遥かに上背のある、エレガントで、
アンニュイな表情に雪の女王のような冷徹な美貌も垣間見せる深静が、弟に傅いて
躰をねじ曲げている痴態はグロテスク。

ふと美醜の二文字が颯貴の頭に浮んで、深静によってペニスを弄ばれている
貴人を颯貴はうらやむ。言葉では理解していても、体現することは初めてだった。

『颯貴ちゃん、どうかした』

 貴人を嬲っていた恥戯に染まる、黒く塗られたきれいな手が差し伸べられて。
行為と誘いの熱く絡みつく蔦が見えた。
 食いつく視線を咄嗟に逸らせば、気持ちを見透かされた含羞に、颯貴の慌てて
伏した長い睫毛が小刻みに震えた。

『お返事、してくれないのね。まあ、いいわ。なら――、貴人くん』
『はっ、はい。はあ、はあ、な、なに……せんせいっ』
『痛くても、我慢して。出来るわね。男の子なんだもの』
『う、うん……。ボクする。するから』
91思いやることなんてない:2006/10/14(土) 00:54:31 ID:0Xu4qvaW
『いい子。海に行っても、わたしの前で裸になって走ってみせるのよ』
『泳ぐんじゃないの』
『それもいいわ。でも、颯貴ちゃんといっしょに走ってみせて』
 貴人は下腹部を撫でながら、しゃべった深静の言葉に混乱し、応えることが
できなかった。

 だからといって、こんなことに躰を開くことなんて赦されはしない。颯貴の歳でも、
罪だという認識ぐらいはある。深静の繊麗な手に、貴人のたいせつなペニスが
妖しく包まれていった。
 ふたつの膝蓋を床に突き、爪先を立てて前傾に貴人を貪る。颯貴を待ってなどいなく、
深静にとっての、あたりまえの世界に没頭する。

 深静はペニスを摘んで、頤を突き出して口をおおきく開いた。美肌に映える白い貌が
漆黒をこさえあらぬ方向に間延びして、陰嚢と肉茎の根本をでろっと出した舌先で突き、
赫い蛭を吸いつかせ、舐めながら二つの飴玉をころがした。

 空いていた手ではスカートの裾をたくし上げる。

 ストッキングのストッパーにあたる黒の繊細なレースの飾りに、緋色から生える艶めかしい
アイボリーホワイトのむっちりとした腿肉をコントラストにし、貴人はペニスをいらわれる
相乗効果とで烈しく喘いだ。
92思いやることなんてない:2006/10/14(土) 01:00:55 ID:0Xu4qvaW
 緋色をぐっとたくしあげ、ヒップの深いスリットとまろみのかたちをあふれさせ、
臀部に載っていた手を下に潜らせる。貴人は呻きながら、唾液をしたたらせた。
揺れる双臀を切り込む臙脂は、一本の縄になっていた。

『貴人くんのチンポ。わたしが、もらってもいいのね』
 荒い息の発話に、魅入っていた颯貴をハッとさせる。

 錯乱の渦に呑まれそうになっても、飛び込むには足が竦んで、背けた先にも
颯貴の羞恥がある。肉の戯れが生む、情調の世界に迷い込むのを拒んでしまうこと。
 颯貴は煩悶し続けた。

『最後のチャンスよ。オチンチンなのかな。颯貴ちゃん、さわったことはある。
ほら、いいなさい。簡単なことじゃない』
 簡単なことではなかった。颯貴は実際にやっていた。ふたりで一緒に風呂に入った時、
興味から嫌がる貴人を無視してさわっていた……。

 貴人は従順になったが、皮を剥いて一変した。痛がり、怒った貴人は湯舟に拳を
叩き付けた。飛沫が飛んで颯貴の口に入った。最初、颯貴はおもしろがって笑っていた。
 やがて、口に溜まった湯は、のど奥にまで流れ、噎せた。颯貴は苦しくて、貴人にやめて
と頼んだ。貴人はやめてはくれなかった。湯舟で貴人の罰を受けながら、颯貴はごめんなさい
を何度も連呼し、歔き出してしまった。
93思いやることなんてない:2006/10/14(土) 01:05:41 ID:0Xu4qvaW
 深静の顔は貴人を向いていても、流し目で、紫苑の華奢な躰をそっと舐めるように
抱きしめてくる。脆弱な颯貴の腰つきを計る、深静の露骨さ。
 ずっと絵画のモチーフとしての、颯貴と貴人を値踏みして、蒼いなよやかさを
ことさらに夢想し、たべようとする貪婪さに姉弟は痺れていた。

『こたえるのがイヤなのね』
 黙って深静のすることを、じっとしてこらえていた、当事者である貴人は、
急いで顔を左右に揺すっていた。貴人の下腹はくっくっと滑稽なほど引き攣り、
弛緩してから、波打ち始めた。
 貴人もひみつを守って、口を割らないでいる。

 姉弟の呼吸はみだれ、肉体の芯が疼いて身悶える。
 湊深静のもっている、艶めきから、卑猥ともつかない凄艶さ。昼と夜の貌に
二人は会って、玩弄されれば、強固に抗う術は無いもおなじだった。

『ボク、お姉ちゃんとおいたなんかしてない』
 深静の血を啜ったような、おんなの赫い唇は浅く貴人を笑っていた。意識的に
颯貴にも送られていた。
 それでも、ひみつは守らなければ、という想いがある。貴人は颯貴を守りたかった。
94思いやることなんてない:2006/10/14(土) 01:08:05 ID:0Xu4qvaW
『ぜったいに、してないよっ』
 なにかを早く伝えなければと焦った貴人は紅潮しながら捲くし立てる。

『ぜったいに、ぜったいに、ぜったいにっ!』
『ねえ、颯貴ちゃん?』
 明らかに風向きが変わっていた。

『貴人とあたしはそんなことはしないもん』
『そのふてくされた顔、よしなさい。わたし、いらいらするのよ』

『えっ……』
 数瞬だった。颯貴はまぼろしの中で、細い手首を深静に掴まれ、うしろ手に
捩じ上げられ、心の臓を鈍く耀いた短剣の切っ先で一突きにされていた。

 凍りついては、溶かされる。奔放に振舞う深静は、颯貴の返事を待ちはしない。
吐瀉される幻視の血糊。颯貴のきれいな鼻翼がふくらんで、変態という叫びが
のど奥に痞え、出てこなく、胸元から早鐘の脈動が聞こえ、やがてアトリエが
颯貴にだけ無音になった。
95思いやることなんてない:2006/10/14(土) 01:12:50 ID:0Xu4qvaW
『わたしはね、颯貴ちゃんに訊いたの。ねえ、貴人くんのチンポ。さわりたいって、
思ったことはあるんでしょう』
『いたっ』

『ほら、みてごらんなさい。こんなにも、きれいなのよ。剥けた濡れ濡れの鴇色が
こんなにもかわいらしい』
 
『痛いっ、もうっ、やだっ、やだったらあっ、やああっ、やだああっ』
 深静は拇に力を込め、貴人を動けなくする。足りない分をその勢いでもって、
歯を剥き、腰の横肉にかぶりついていた。ぎやっと声をあげ、暗い執拗さに貴人は喘ぐ。

『うあっ、あっ、ああっ』
 ぐんっと仰け反って、ペニスも跳ね上がって、びゅくんびゅくんと痙攣したのを掴み、
人差し指の頭で亀頭を押さえ、貴人の下腹に戻すように、擦り込むのだった。
『い、痛いっ、やめてっ、やめてぇ』
 颯貴は息を呑んだ。

 貴人は深静のブラウスではなく、髪をつよく引っ張って掴んでいたが、徐々に
手のこわばりがとけていった。意志を放棄したのだった。快楽を受け入れたことを確認した
深静の口が貴人の肉から離れていた。
96思いやることなんてない:2006/10/14(土) 01:20:45 ID:0Xu4qvaW
『頬擦りしたくなるわね。やさしくて。けれどね、これは残酷なモノでもあるの。
男は女を思いやることなんて、ほとんどしてくれないし。
 でも、おもしろいわよ。少年とのセックスは――。今の貴人くんにふさわしい
チンポを愉しんで。そしたら、もっといいことが待っているわ。もっといいことよ』

 貴人の横腹に頬をあて、シャツの裾を、巻きつけた左手で撒くって、空いた手を
逆手に陰嚢からペニスの裏筋をたどって、貴人の下腹を掌で押し、人差し指と中指で
肉茎を挟む。深静の逆V字のかたちにした手がこわばり、上に曳いた。

『よしてえぇぇぇっ』
 深静に支えられた貴人の躰は爪先立ち、突っ張った。深静からしたら、貴人の体重を
支えることは造作もない。

『颯貴ちゃんのマンコは、どうなっているのかしら。貴人くんのチンポをやさしく
咥えてあげられるの?』
『よしてったらあぁぁぁっ』

 貴人の極みに到達するのをすっと逸らし、荒い吐息をミニマルの旋律にして、
こなれた手つきで颯貴に見せるように、肉棒を握り直す。絖る亀頭粘膜をあらわにされ、
貴人の躰を波が再度襲ってきた。
97名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 16:08:05 ID:0Xu4qvaW
88、89
読んでくれて、ありがとうございます
98思いやることなんてない:2006/10/14(土) 16:09:36 ID:0Xu4qvaW
 聞いてなどくれないとわかっていても、颯貴の言うべきだった、禁を促がす言葉。
歯茎まで剥かれ、あらん限りの声で叫喚して、貴人の精神は放たれた。

 あとには、颯貴の裸身に吸いつく、薄絹の、紫苑に小花の咲き乱れる衣服が淫楽に
取り払われる。深静の思惑に躰を捩り、そこに悶えれば、颯貴といっしょになりたい、
といたいけな喘ぎ声になってアトリエに洩れた。

『お口に含みたくなる。ちがう』

 薄情と知りながら、無慈悲な肉情に翻弄される貴人をもっと見ていたいと願った。
深静と貴人の震えが伝播して、攪拌した。颯貴の心を掴んで離そうとはしない。

『はう、はあ、はあっ』
『ほら、たべたいでしょう』

 紫苑のうすものを纏った頃の憧憬の耀きは、深静の瞳から発散される淫逸の波動に
掠められ、妖しい宝石になる。痛みがもたらしてくれたもの。それは、快楽につながった涙。
きらめいて、うばいにくるのは雪の女王か、はたまた氷の女王。

 タナトスにもなって、颯貴の躰に風をふうっと送り込む。両手で颯貴の頬を挟み、
甘いくちづけを何度もしていって、その唇でたべてみたいといってごらん、と囁いていた。
99思いやることなんてない:2006/10/14(土) 16:12:16 ID:0Xu4qvaW
『貴人くん、女の子みたい。すきっ、好きよ。たまんないわっ。でも、あなたは男の子っ』
 台詞はいささか大仰で芝居がかっていても、深静のアクティビティな性に、
颯貴は翻弄され、真偽の見極めなどできないでいた。 

 ここから、でなければ。でなければ……。
 貴人に圧しつけられた、深静の快楽に歪んだ唇が喘いでいる。

(お人形さん。でなければ、ほんとうに、貴人のチンポを、このわたしが
たべてしまうわよ。いいのね。いいのね)、と言って。

 たいせつな愛しい肉。貴人。無残に削がれて、無くなってしまう。ひょっとしたら、
はらわたを抉られ、舐め廻されているのは自分なのかもしれない。颯貴は思った。
 貴人は泣き出してしまっていた。颯貴は金縛りにあって、貴人に、深静に対しても、
なんら行動に出て行けなかった。

 それはおんなの怯え。飽くなき快楽の成せる技。ふたりのひみつに強引に介入して、
戦慄きながらも耽溺しはじめた、未知の歓びを求めることに止まなくなる。

 深静は偲乃がどんな絵を描いているかは知っている、と言った。
ほんとうに、この惨状を知ってのことなのだろうかと考えた。でなければ、いけない
ひ・み・つ・が、またひとつ増えてしまうのだった。
100思いやることなんてない:2006/10/14(土) 16:13:58 ID:0Xu4qvaW
 やがて心は耐えられなくなって、閉ざされてしまう予感だった。遠い先のこと。
あしたのことかはわからない。

『颯貴ちゃんにも、あとで、たっぷりとしてあげる』
『……』
『颯貴ちゃん!』
 ぼうっとしていて、返事をしない颯貴に深静は声を荒げた。ほんとうは違っていた。
『あ、あたし……』

 泣いているような深静の声が颯貴の女芯を愛撫するのだ。甘さのなかに、微かな
ハスキーさを備えていて。その奥にも、よく聞き取れば、震えに通じるものがあって。
やっと発話できても、独特な深静の声音の持つ甘さに、心と頭をどうしようもなく蕩けさす。

 深静の肉体的な接触は、まだ貴人にしか向いていないが、颯貴の貌は、すでに
セックスをしているものになって――。破滅に繋がる、導火線にしゅっと火が点っていた。

 そしていま、目の前の毒に、少女の持てる貧困な想像力をめぐらせる。
臙脂のショーツを双臀の戯れに、右肩を落とし、前から蒸れた太腿の淡いに、
伸びた腕はのたうつ白蛇の化身。
101思いやることなんてない:2006/10/14(土) 16:15:20 ID:0Xu4qvaW
 貴人の前に屈んで情欲に耽る姿は、車に轢かれて、路上に横たわったまま、
もがき苦しんで、脚を蹴って跳ねている山うさぎだった。
 それだけで、颯貴の下腹はじゅんとなって、まがりなりに、深静のみだらを
咀嚼しようとする。

 うしろ手に括りあげられ、あえぐ貌を畳に擦りながら身悶えて、両太腿をぴたっと
あわせ、羞らいながらも怒張した男根欲しさに掲げた双臀を男に突き出したまま、
ほとびる朱唇の下の口から、淫水をしとどにしたたらせた、深静の描く女緊縛絵など
知るよしもなかった。

 深静は毒々しい花のような赫い唇を咲かせ、貴人のペニスを咥え、食んでしまった。
手負いの獣の格好に、緋色の腰を振りながら、開脚し黒に包まれた太腿を拡げ、
淡いを盛んに、これみよがしに擦っていた。

 終いには、右手をショーツのなかにむずんと突っ込んでしまって、女芯を慰め、
肉襞をずぼずぼと攪拌する。未来の貴人。その肉棒の渇仰を深静は癒すのだった。

 はばかりなく痴態を見せる、常軌を逸した深静の生臭ささに、姉弟は慄然とはしても、
卑しい肉情の儀式から逃れられない。
102思いやることなんてない:2006/10/15(日) 14:25:13 ID:9q3WRV97
『わ、わっ、わあっ』

狂ったように、あふれる唾液を撒き散らす。貴人の肉茎に吸いつくように舌は蠢き、
ねっとりとした赫い唇で扱かれる。深静の口腔でいま貴人の躰に何が行なわれているのか、
颯貴は知りたがった。

『はあ、はっ、はっ、はっ、はあ、あ、あっ、く、くるしい……』
歪んだ肉情から赦され、曳かれた乱鬢の顔は、あざやかな朱を刷いていた。
貴人を咥えたままで、颯貴と目を合わせる。今度は逸らさなかった。
深静は瞼を閉じ、鈴口をつんつんと突いて、めくりにめくり、昂ぶりに任せる。

『ひっ、ひいいっ』
 尿道口を嬲られ、貴人は一瞬大きく目を剥いて悲鳴をあげる。ぎゆっと瞑っては、
激痛に耐えられなくて、また大声で叫んでいた。尚も敏感な稚い亀頭粘膜を深静は
舌でさんざんにねぶっていた。

 えびぞりになって仰け反った、貴人の動悸がこれまでにないくらいに速まった。
頼る颯貴はなにもしてくれず、悪魔のような仕打ちを続ける深静に縋りつくしかなかった。
103思いやることなんてない:2006/10/15(日) 14:28:52 ID:9q3WRV97
 貴人の躰に性の極みが訪れようとしても、深静は容赦なく突っ走っている。
颯貴はなにもかもが終わる気がして、堰を切ったように頬に流れるものを知った。

『ああっ……。たすけてっ!』
 気がつけば下腹も弛んで、下着も濡らしていた。姉弟の重なり合う絶望の呻きが、
アトリエの淫靡だった空間を異形に衝きあげる。

『たすけてぇ……、ああ……』

 青臭いわね、と深静の目が嗤う。颯貴は深静に救いを求めたくはなかったが、
突きつけられた現実はつらい。太腿から足元へ、透明な液体は、無慈悲にたらたらと
床を濡らして溜まり、カタストロフの残滓を印す。

 声をあげ出した颯貴に、深静は溺れていた貴人のペニスを口から吐き出し、
颯貴に向かおうとすれば、髪を強く握って貴人が引きとめる。

『離しなさい、貴人くん。離して』
 貴人は驚いていた。情欲に耽るまなざしから、一瞬で颯貴が持つ瞳と
おなじものになっていて、手をパッと離していた。深静の唇が微笑んで、意向に
従わざるを得なかったことを後悔した。
104思いやることなんてない:2006/10/15(日) 14:32:52 ID:9q3WRV97
 深静はクロスハンドすると薄物のブラウスの裾を掴み、一気に脱ぐ。鎖骨の窪みと
肋骨の胸元から孵化したような肉のふくらみがあふれる。

 うす皮を剥がされた乳房は跳ねて揺れた。艶やかなぷくっと腫れた、
大きめの乳暈に、乳首の尖りが載った美麗さがあらわになって、
颯貴は涙の向こうに、エロスを認めたのだった。

『ご、ごめんなさいっ……』
 唇は戦慄き、颯貴の声が芯から震える。深静は颯貴の失禁した、床の溜まりを
始末はせずに、粗相した颯貴を優先した。深静のきれいだったブラウスが颯貴の
小水を吸って、穢される。

『颯貴ちゃん、ごめんね』
『あっ、ああ……』
 ブラウスをやさしく圧して拭かれている、行為の繊細さに、颯貴は
ぼろぼろと涙をこぼしてしまっていた。

 紫苑のワンピースを着たときに感じたもの。深静とおなじだった夏の想い。
そのときめきが、いまは颯貴の心を重く痛くした。哀しくて、申し訳ないと思っていても、
薄い内腿の肉は烈しく痙攣する。
105思いやることなんてない:2006/10/15(日) 14:36:30 ID:9q3WRV97
 深静が貴人をほかして、やっと来てくれた歓びが走る。颯貴は抱かれながら
深静の目を盗んで、貴人の無残絵を見てしまった。

 颯貴の口に異物が捻じ込まれる。眉を顰め受け入れた。それは巨根を模した飴玉で、
菓子としては信じられないスピードをもって、口腔内でほとかれゆく。内頬や舌でも
かたちを覚えるのはままならなく、のど奥まで搾ろうとしたらまぼろし。

 深静に支えられた颯貴の躰は腰が抜けたようになっていた。

『ごめんなさい。ごめんなさいっ』
 涙をこらえようとしたせいで、鼻水は滴り、颯貴の顔はめちゃくちゃになった。

『いいの、謝らなくても。昂奮してしたことなんだから、いいのよ』
 弛みっぱなしの躰を深静に抱きしめられ、心地いい、やすらいだ刺戟に包まれる。
『ごめんなさい……』 (でも、ほんとに、いいの……)

『颯貴ちゃんは、きれいになったの。いいことなのよ』

(きれいになった?いいこと、こんなことが……。どうしてこんなことがいいことになるの。
どうしてっ、どうしてなのっ!
 興奮してしたことなんだから。ほしくはないの、颯貴は?
 あたしは受け入れてもいいの?ねえ、ほんとに……いいの)
106思いやることなんてない:2006/10/15(日) 14:39:52 ID:9q3WRV97
 颯貴の頭で容易に組み立てられた会話。包まれる素肌の火照り。そのさざ波にたゆたう。
淫靡に触れてくる手。水中の藻が颯貴の裸身に絡みつくよう。やさしく虐めてくれるなら、
貴人のようなペニスが欲しい。深静の熱い吐息も浴びてみたい。

『だから、怒ったりしないから。泣かないで。泣かないでね』
 最後のイントネーションに颯貴は救われる。

 涙に濡れた颯貴の頬を深静の赫い唇が吸いついてきて、みだらに舌で舐めとる夢に
憑かれるのだった。もっとしてくれたなら、じぶんも舌を差し出して合わしてみたい。
 深静が恋しくて、いやらしくなっても欲しいのに、颯貴はひたすら謝罪のことばを投げて、
ただ繰り返すしかなかった。

 変化は貴人にも訪れていた。深静を颯貴にうばわれて、放置されていた腹いせに、
唾液をまぶされたペニスを啜り泣きながらいらった。

 深静がやったことをトレースして、皮を剥いたり、窄めたり、とうとう亀頭を出して、
そこを指でふれ、もっと痛みを求め出していっていた。波うっていた下腹は、玩弄の果てに。
鴇色粘膜の激痛を超越したところに貴人は到達してしまう。
107思いやることなんてない:2006/10/15(日) 14:43:10 ID:9q3WRV97
『あっ、ああっ』
 尿を出したいような、激烈な射精感に襲われていた。
『あっ、へん、へんだようっ』
 下腹の疼きが貴人の頭頂を灼いた。躰は幾度も電流に撃たれ、跳ねて、とうとう
糸が切れたマリオネットのようになって、ぐらっと床に崩れ堕ちる。

『貴人っ!』
 颯貴は声をあげた。
『はあ、はあっ、はあ、はあ、はあっ……』

 颯貴は泣き腫らした目で、深静に抱きとめられていた弟を見ていた。絖るペニスは
ひくひくと痙攣し、射精することはなかったものの、暫らくしたら、股間の肉棒の先から
小水が緋色のスカートの上にちょろちょろと流れ垂れていた。弟も粗相をしてしまった。

 姉弟で深静のアトリエで失禁したことに颯貴は衝撃を覚え、足掻けども、足掻けども、
抜け出せない羞恥とみだら肉に心は焙られた。
 こんな感情が、どうして自分の躰のなかに存在するのだろうか、と戸惑いながら。
108思いやることなんてない:2006/10/15(日) 14:45:55 ID:9q3WRV97
 汗で貼りつく貴人の額の髪を、愛しそうに丁寧に指でとって梳いてやりながら、
深静は頬に昂ぶりのくちづけをしていた。唇を合わせなかったのは、颯貴に
遠慮したからなのだろうか。

『きもちよかったの?』
 頬擦りをされている。ぐりぐりとされて、貴人を快楽の淵から曳き揚げる。
『はあ、はあ、はあ』
『きもちよかったのかしら。貴人くん、答えてごらん』
『う、うん……』

 深静は貴人の感情の吐露を求めていた。颯貴は貴人に応えないでと祈る。
相姦関係の誓約になってしまうから。意志を放棄した淫楽にのめり込む。
 そのいっぽうで、偲乃に連れられて深静の家に入った時から、決まっていた
ことなのかもしれない、とも思っていた。

『せんせい、きもちよかった……。とっても、きもちよかった』
 深静はとうとう貴人に気持ちを喋らせる。颯貴の目の前がパアッとなって、
知りもしない、かるいエクスタシーの白閃光に満たされ、灼かれていった。
『やっぱり、汁もまだないのね。でも、かわいい』
『なんのこと……なの。せんせい……』
109思いやることなんてない:2006/10/15(日) 14:47:38 ID:9q3WRV97
『じきにわかるようになるわ』
 深静の豊な乳房に、貴人は上気した顔を圧しつけられていた。アトリエの
テレピンオイルと颯貴と貴人の尿の臭いにまじって、仄かではあったけれど、
ローズの芳香を嗅ぎ取り、肺いっぱいに吸い込んでいた。

 貴人には男としての能力はまだ備わってはいなくとも、忘れられない体験。
湊深静によって稚い肉体に、焼鏝を押されたように消えない痣になった。

 颯貴は深静がやったように、着ていた花柄の紫苑のワンピースを脱いで、
泣き崩れ、床に這いつくばって貴人のおもらしを拭った。

『深静さん……』
『せんせいっていって呼んでくれない。貴人くんのように』
 いっしょにといわれて、颯貴は床に圧していた衣服をぎゅっと握った。

『おしっこに濡れたチンポを拭いてあげて』
『せんせい……』
『ほら、おいで』
 ガールショーツだけを纏っただけになった、颯貴の裸をすこし強引に抱きよせた。
110思いやることなんてない:2006/10/15(日) 14:50:29 ID:9q3WRV97
『あっ』
 仲間はずれになって、歔いていた仔犬は、ありもしないしっぽを烈しく振った。
躰はまた弛んで、おもらししたように内腿を濡らす。
『はあ、はあ、あっ、ああ……』
『拭いてみて』

『せんせい……』
 躊躇っているのではないと知って、深静は颯貴の瞳を窺う。
『なに、颯貴ちゃん』
『……みんないっしょなんですか』
『なんのことかしら』

『芸術家といわれているひとたちのことです……』
『怒ったの?』
『あたし……』
 ふてくされた貌はきらいだと言った、湊のことばを思い出した颯貴は躰をびくんと
顫えさせた。深静に対する純粋な興味で、厭味でもなく、怒気など皆無だった。

 信じてくれるだろうか。信じて欲しい。信じてっ。胸がせつなくて
 圧し潰されそうになる。答えを待つ怯えが颯貴を屈服させていた。
111思いやることなんてない:2006/10/15(日) 14:52:06 ID:9q3WRV97
『たぶん、しないわね』
『だぶん……。あっ』
 想像もしなかった答え。考える余裕を与えず、深静の廻した手が颯貴の脾腹を這う。
貴人はまだ、ぐったりとしていた。死んでしまったのでは、という不安。思ったら、
深静の撫でた脾腹にゆらぐ、痛々しい肋骨が浮く。

『そう、たぶん。人のことは知らないわ。でも、仲間ならいるわよ』
『仲間……』
『そうよ。仲間』
『みしず、せんせい……あ、ああっ』

 くなくなと颯貴は躰を揺すった。小水に濡れた場所に指が這って、擦る。
うしろのスリットもなぞられ、窄まりがめくれあがる感じに羞恥と期待が湧く。

『き……、穢いのに』
 いやいやをして、颯貴は深静から腰をゆすった。
『じゃあ、脱いだら』
 ふたたび深静の氷のまなざしが突き刺さって、颯貴は雲の上から突き落とされる。
『あっ、あっ、ああ……』
 歔き声と喘ぎのせつない融合がなされていった。
112思いやることなんてない:2006/10/15(日) 14:55:09 ID:9q3WRV97
『う・そ、嘘よ。あんしんなさい。さっきもいったでしょう。き・れ・い・だって。
脱いでくれたら、マンコもうしろだって、舐・め・て・あげる』

『あっ、はっ、はっ、あ、あっ、あ、あたしも、せんせいをたべてみたい……』

 せいいっぱいの虚勢のつもりだった。窄まりをいらおうとした深静の手が颯貴の
小水に濡れたガールショーツの端から忍び込んだ。
 なにが、どう転ぶかなんて、颯貴にはもうわからなかった。

 貴人の荒い吐息と深静の甘い声音。微かなハスキーさと、その奥にある、微かな
震る響き。注ぎ込まれるように、耳殻から奥まで深静の舌先がねぶって、
ペニスを挿入されたみたいに、軋んだ貌をして口を大きく、颯貴は開いていた。

『かわいい子。いいわ、たべて。たべて。でも、すこし待っていて』
 深静の鼻が歔く颯貴の頬に圧しつけられ、ゆすられ、下唇を掛けられ、つううっと
昇って来るのだった。

※※

「……それでも、貴人だけは渡さないから」
 無表情な颯貴は窓を閉め、颯っとカーテンを引き、エアコンのスイッチを入れた。

「おつかれさま、貴人くん」
「今日はいろいろとありがとうございました」
 助手席のシートベルトを外して、沢木真葵子(まきこ)を向き、貴人は礼を述べていた。
113名無しさん@ピンキー:2006/10/15(日) 19:09:17 ID:uJ3knC9O
やばいエロすぎる…
114名無しさん@ピンキー:2006/10/17(火) 20:03:09 ID:VYve3r7s
神降臨age
115名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:02:01 ID:0XDeej2V
どうも、ありがとうございます。
116名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:03:20 ID:0XDeej2V
「わたしこそ、いろいろつきあってもらっておあいこ」
 真葵子の扇情的な、ぷくっとした厚ぼったい唇。笑みに白く透き通った歯がこぼれた
密室の情動。馴染んだ颯貴。逢えない深静。二人のおんなの肉情をこえてた、烈しい
迸りの予感。

「そうですね」
 貴人はすかさず真葵子に応えていた。
「ナマいっちゃったりして」

「ごめんなさい。調子にのったりして」
 あっさりと頭を下げた貴人に、真葵子はえっという貌をして、殊勝な態度に
驚きながら微笑する。

「ふふっ、うそ。冗談よ、貴人くん。一日、たのしかったわ」
「ボクも、今日は、とっても、たのしかったです」

 デジカメを持ってこなかったことを後悔した。持ってくる、理由も見つからなかったが。
あったなら、いろんな貴重なスナップショットが撮れたはずだった。
 その思いは真葵子にリビングルームに通され、待っていた時からのもの。
117名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:08:12 ID:0XDeej2V
「でも、貴人くん。ガールフレンド、いるんでしょ」
「ガールフレンド……ですか」
「居て、あたりまえよね」
「いませんよ」

「あら、ホントかしら」
「いきなりだったから、ボクびっくりしちゃって」
「いきなりねぇ」
 ハンドルを掴んだ両腕を折り畳んで、もたれるように貴人をいたずらっぽく
みつめていた。きわどい会話をして遊んでいた。こんな砕けた顔を見せるのは、
今がはじめてだった。そして真葵子は、ふっと力を抜いて起き上がった。

「よかったわ。そうね、雅史にはナイショで、またどっかにあそびに行かない。ふたりで」
「ほんとに?」
 肯定も否定もしなかったことを好意的に解釈してくれたのだと貴人は判断した。

「ええ、ほんとよ」
 家で言いつけを守って待って居る、颯貴に悪いとは思いながら、少女のように軽やかな、
それでいて語尾に仄かな湿り気の儚なげな艶を漂わせて、貴人に同意を求める
真葵子にたまらなく魅力を感じていた。それは違っていても、深静とおなじ匂いがして。
118名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:10:29 ID:0XDeej2V
「はい、よろしくおねがいします」
 携帯番号を交換したはけではなく、約束もない不確定。それでも、貴人を満足させた。
笑い合ってから、ガチャッとドアロックの解除音がした。

「それじゃあボク、これで失礼します。ありがとうございました」
 貴人は真葵子の微笑みになごり惜しそうに目を遣っていたが、未練を振り切って
車から飛び出そうとした。

「ねぇ、貴人くん。遅くなっちやったお詫び、わたしから言ってあげようか」
 真葵子にしたら、あいさつをしたいという言い分もあって、みだらな気持ちが
霧散していっていたが、車のドアを開けようとしていた手を止める。

 真葵子と遠乗りに出かける前、あらかじめ、家には四時までには帰りたいから、
真葵子にはそう言っていた。家まで送っていってあげるから安心して、という真葵子の
言葉で県外に連れられて、ダムと高原を見に行った。

 結局、遠乗りしたことがたたって、帰りの渋滞にしっかりと掴まり、着いてみれば
刻限を大幅に過ぎた七時になっていた。
 
「ああ、いいですよ、そんなことまでしなくても」
「そんなこと……なの」
119名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:12:25 ID:0XDeej2V
「あっ、ええと……」
 偲乃は法事で出掛けていて、あと二、三日は帰ってこない。しかし、家の中には
胎内にうずらのゆで卵を仕込んで、小水を溜め込んでいる姉が家にひとりで待っていた。

「つれないのね」
 笑いながらも、確かな落胆を真葵子は貴人に見せた。深静のような、演技なのだろうか。
貴人はさぐる。さだめながら、貴人も事実は明かさない。

「えっ、そういうわけじゃないのに……」
 しなだれ掛かる真葵子のムードに、からかわれていると知りつつも、どこかうれしくなっていた。

「やっぱり、こまっちゃった?」



 レンタルしたDVDの返却と颯貴に伝え、準急に乗って三十分掛け行ったのだった。
勿論、沢木雅史に会いに行くことが目的だと。駅のロータリーでバスに乗り換え、
 そこから更に十五分揺られた。すぐに倉庫を改装した、リバーサイドにある
真っ赤な大店舗が見えてくる。
120名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:14:22 ID:0XDeej2V
 雅史の家にはじめて遊びに行った時に、みつけたショップ。バスを途中下車して、
外に出ると陽射しのアスファルトからの照り返しが強く、むわっとした。
 ウインドウが開いて、心地よい冷気が貴人の肌をやさしく撫でるようにして癒す。

 雅史の家に行く途中の返却だったから、興味はあったがセールのブースは素通りし、
まっすぐカウンターに行って、女店員にバッグを渡した。 
 室内照明の照り返しの強い、ベージュ色のカウンターに置かれた青いバック。
店員によってDVDの収納されたクリアケースが二枚出される。


『貴人。なにを借りたの……』
 キッチンの裏口で、お互いの粘膜をせせこましく擦り合ったあとで。射精の懈怠に
浸っていた貴人はドキッとした。

 颯貴に訊かれた映画タイトルをぽつり、ぽつり、と喋っていた。借りてきたのは、
『アイランド』という派手なSFアクション物。もうひとつは、『真珠の首飾りの少女』
という絵画をモチーフにした作品だった。

 目的は首飾りの少女。AVを借りたわけでもないのに、妙に緊張をしていた。
どちらにも貴人の好きな女優、スカーレット・ヨハンソンという女優が出演している。
121名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:17:59 ID:0XDeej2V
『貴人、あんな女優の顔は嫌いだっていってなかった?』

 アイランドのスポットを見て、シネコンに観に行かないかと颯貴に誘われたことが
あった。B級ぽいセンスにたっぷり金を掛けた映画だから、おもしろそうだという颯貴に、
適当な返事をしてことわっていた。

『い・っ・て・な・い』
 まさか、いっしょにプログラムを見なかったことを根に持っていて、怒っているのでは、と訝った。

『言ってた、言ってたわ。おぼえているもの。あんた、なんかあたしに隠していないの』
『そりゃ、好みじゃないって、いったけど』
 貴人は虚を衝かれていた。動悸は高鳴り、膣内のペニスがみるみる萎み出す。
『真珠のほうはよかったよ。そっちが、見たかったの』
 事実にはかわりない。
 
『だから、なぜわざわざ、そんな遠くで借りてこなくちゃいけないの』
 また絡んでくる。
『そんなことばっかいってて、宿題してなかったら、今夜は颯貴とはしないから』
122名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:20:42 ID:0XDeej2V
 キッと颯貴は下から貴人を睨め付けた。うんざりするほど、颯貴に何度も説明した。
雅史の家に行くついでにだと、しかしまだ納得をしていない。

『だって、変じゃないのっ』
『なにが』
『ヘンよ』
『なにがヘンなんだよッ』
 売り言葉に買い言葉。貴人は文句を言う颯貴の髪を両手で握りしめ、声を荒げた。
颯貴はたじろぎ、瞳にうっすらと涙を張って潤ませた。
 演技か、演技なのか……。渦が貴人を惑わせる。計りかねる颯貴の本気に。

『おかしい』
『なに、いってんだよ。沢木ん家にも行くっていった』
『だって、おかしいわ』

『颯貴、いいかげにしてよ』
 貴人は、ため息混じりに吐いた。颯貴の膣内(なか)で萎み掛けるペニスを感じながら、
もう突かないで、ごとんと額を颯貴の顔の横に置く。颯貴の顔を右腕の中に抱きしめて。
123名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:24:02 ID:0XDeej2V
『髪……。ひっぱったりして、ごめん』
『ねえ、貴人。こたえて』
 貴人は颯貴への思いやりを忘れなかったが、追求は止まない。確かに本気だとわかった。
颯貴はまだしっかりと怒っていて、不安に怯えている。

『どうして、雅史くんとの大切な約束まで忘れていたの』
 声音は哀訴のようなトーンに落ち着いていて、貴人は応えに窮した。目が泳ぎもし、
合わせる気が削げて、いまの顔をみせられなかった。後頭部の髪を颯貴の手が弄っている。
 貴人に、好きを捨てられない、哀しい仔犬のごめんなさいが聞こえてくる。

『やっぱりなのね』
 愛撫の手が止まった。唇の震えを感じながら、颯貴は貴人を向かないで、キッチンの
天井をずっと見ていた。

『やっぱり。なにが、やっぱりなんだよ』
 額を床に擦る。
『あたしに言わせたいの』
124名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:25:58 ID:0XDeej2V
『なにを?』
 あやうく、とぼけないで、と叫びそうになった声を呑んでいた。訊く貴人に、
今度は颯貴が戸惑う番だった。おんなの影を匂わせる発言をしてしまったなら、
それはことあげ。事態は悪化して、貴人の颯貴への気持ちは冷めて、そちらへと傾く。

『雅史とは約束なんかしてない』
『えっ。してなかったの』
『約束はしてないよ。颯貴といっぱいセックスしていて、気持ちが往ってたから、
DVDをレンタルしてたことも忘れてた。ほんとだよ』

『なら、もう一度、あたしを衝いて。ちゃんと――あいしてるって、して』
 貴人を向いた颯貴の貌が赧らんでいた。颯貴は気持ちでして、と願って瞼をそっと閉じる。
『いいよ。してあげる』
 貴人は上体を起こして颯貴を突いた。

『あっ、あ、ああっ……』
 瞼を閉じて、眉根に縦皺を刻んだせつない顔。フローバックと淫水の奏でる淫靡な
旋律に顔を振って、のがれる颯貴の髪が散っていった。
125名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:32:34 ID:0XDeej2V
『颯貴、これが好きなんだ。好きなんだね』
『んっ、んあっ、あ、あっ』
 弟のペニスは湊深静が姉弟に手をさしのべて、姉の颯貴がつくりあげた、颯貴のもの。

『そう、そうよっ。す、すきっ』
『目を開けていってみて。すきなんでしょ。ほら』

『あ、あうっ、いっ、いやあっ』
『どうしてさ』
『はっ、羞ずかしい……。羞ずかしい……』
 深静のアトリエから教えられたことを忠実に守り、癒着する貴人の皮を根気よく剥いて、
偲乃に気付かれないようにバスルームで、しゃぼんで洗い続けた。

『ほら』
 颯貴は両肘を突いて、起き上がって、貴人の抽送を眺めようとはしなかった。
貴人も颯貴の髪を掴んでまで、起こしてすることではないと考え、抽送に没頭した。 
『うあっ、あっ、あ、あ、いっ、いいっ、いいわっ、貴人ッ』
126名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:36:30 ID:0XDeej2V
 姉を床に組み敷き、唸る弟。貴人にとっては、深静のつけた痣が忘れられない。
颯貴の行為と痣の記憶の交錯。颯貴に差し込まれた臀が動いて、膣内を掻き廻し、
颯貴の急所を責めていった。

『す、するわっ。たっ、貴人』

 わだかまりの意志の放棄から、開放されて、あふれでた愛液は、しとどに床板を濡らし、
とめどない快楽が水底から湧いて来る。起き上がった颯貴は抱きついて、貴人を愛欲の
沼に引き摺る。
『ちゃんと宿題、守るからあぁぁ。いい子にするから。しているからぁぁぁ、もっと、もっと、
いっぱい、かわいがってぇぇぇッ』 

(たっ、たいせつに……して)

 颯貴の両脚が振られる臀に載る。若さにまかせた律動は颯貴を弾いた。貴人から滑る
颯貴の美脚は膝蓋を外側に、あられもないスクワッドにした。
『どう。みてごらんよ』
 貴人から、右腕で陽射しを隠すようにあてている颯貴。
『あっ、ああっ、やっ、やあっ』
127名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:43:11 ID:0XDeej2V
(もっ、もっとたいせつに、たいせつにしてえッ)

 貴人は颯貴の脚を拡げ、押さえつけるのをやめて颯貴を抱きしめた。

『すきだ、颯貴ッ』
 貴人の脚の内側に、颯貴は拡げられたかたちのまま、踵を捻じ込んでいって
蔦のように絡ませ縋って、火焔木を咲かせていた。

(だから、はやくかえってきて)

 言葉にならない颯貴の想いが、膣内(なか)にあるペニスを膨れあがらせる。
颯貴を撃つ弾丸のイメージ。貴人は深静と颯貴の間でゆれながら、肉棒を離すまい
と縋ったうねる肉襞の渦に烈しく抗っていた。

『まだっ、まだ』
 顔をぐらぐらと揺すって、喘ぎに喘ぐ。颯貴の硝子細工のような貌がゆがみ、
歔いてぶれた。
『ああ……、すっ、すごい。すごいわっ。すきっ、すきっ。好きなのっ。
貴人のおっきい、おっきなチンポがあぁぁぁっ、あっ、あ、ああっ、ああ……』
128名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:45:59 ID:0XDeej2V
 抽送につぐ、抽送。爛れる颯貴の赫い華がやさしく貴人の怒張を包む。
『ああっ、きっ、気持ちいいっ……。うっ、ううっ』
 のどを嗄らして、よがる颯貴は頤をぐんとあげ、細い首を突っ張らせ、硬直した。
颯貴は跳ねあげた顔をがくんと沈める。
『うっ、うああっ……』

 震える獣になってしまった、颯貴の横顔に顔を擦り付け、腰を振って曳き揚げようと
貴人は励む。朱を刷く複雑な耳に歯をあてがって、貴人は衝きながら主人に逆らった
仔犬のおこないを懲らしめた。
『ひっ、ひいいぃぃぃっ』

 颯貴の昂ぶりともつつかない悲鳴があがって締め付けた。噛み切るわけにもいかなくて、
颯貴も貴人もそう長くはなく。あとに続くは、もっとも、根源的な歓びに逢うこと。

『ひっ、ひっ、ま、また、いくッ、いっちやうッ』
『颯貴っ』
 貴人は颯貴の耳元に向かって咆えて、ふたりいっしょになって歓喜の極みの
叫喚を迸らせていった。
129名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:49:24 ID:0XDeej2V
 ショップで、急に赤面してしまっていた。なんで、あんなに勘が鋭いのやら。
単に自分が馬鹿なのか、と悩んでいると肌中を針で刺したようなチクチクした感じに、
落ち着こうとカウンターの奥の時計を見た。十一時半だった。

 当初、貴人は卵形できつそうな感じの女優は好きではなかった。映画としては
首飾りの少女の醸した静謐に隠された、淫靡なムードはとても好きだったけれど。

 たいして気になる女優というほどではなかった。気になりだしたのは雅史の家に
遊びに行ってからだった。親友だった雅史と再会できた喜び。というよりも、
真葵子に逢えたことが強かった。

 あくまでも、貴人の思い込みの理想化であって、真葵子は西洋的な彫りの深さはなく、
極めて日本的な顔立ちで。映画女優のほうはどうか、よくはわからないが、母の偲乃より
真葵子は上背があって、よけい新鮮に存在を意識するのだった。やはり、そこには深静が居て。

 あの女優と真葵子はすこしだけ似ていた。ただ映像持つイマジネーションよりも、
生身の真葵子が勝っていた。顔つきも違っていたが、深静のおもかげも貴人は追って。
 レンタルする気にもなり、昨夜また自慰をしたあとで、四回の内三回も颯貴の肉体を
真葵子にして射精していた。
130名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 01:58:07 ID:0XDeej2V
 女性店員に目を戻し、僅かに視線を逸らして待っていた。店員の手の所作が目に
入ってきて、カップを差し出した真葵子の手つきが思い浮んでいた。

 加えて、狂態の限りを尽くした、颯貴との荒淫のダブルシューの白日夢が頭でのたうち、
ぐるぐる廻りはじめ。店員の了承の明るい声が貴人を正気に戻し、たったったっと
大股で外に出ていった。

 約束もないなら、在宅確認の連絡もせず、沢木雅史の家に。ショップから
太陽の里と呼ばれる住宅街まで貴人は足早に歩いていった。
 周りは樹脂性の洋館風な外壁のつくりにあって、沢木の家は木づくりで目立った。
ブロック塀ではなく、石垣に緑の木を球形に剪定した連なりの囲い。門扉は屋根つきの
格子戸。ただそこだけは、スチール製だった。貴人は戸を開け、玄関のインターホンを鳴らした。

 案の定、雅史は留守だった。そのことで真葵子と、近づきになれたのだった。
というより、真葵子と親しくなる、そっちが貴人の目的だった。

「貴人くん?」
「す、すこし……」
「ふうん、すこしなの。ちょっと残念」
「ちがうんですよ」
「あら、なにがなの」
131名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 22:30:38 ID:i9YSLOCK
続きキタキタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!
続き期待しております!
132名無しさん@ピンキー:2006/10/20(金) 04:39:40 ID:FHfxs78U
GJGJ!!!
133思いやることなんてない:2006/10/21(土) 01:30:46 ID:EA5Mq6H7
「法事で出掛けていて、留守なんです」
「あら、そうなの。ねぇ、貴人くん」
シートベルトを外す。真葵子はシートに左肘を突きながら。白いブラウス、大き目の
黒いベルトを巻いた、フロントファスナーの紫苑スカートの躰を貴人に向けていた。

「なんですか」
「ダッシュボードの中のハンドバック。貴人くん、取ってくれないかしら」
出掛ける時に、ドライバーズシートに乗り込んできた真葵子は、貴人にハンドバックを
差し出して、ダッシュボードに入れてと頼んでいたことを思い出す。

「はい、いいですよ」
 髪をうしろに纏めた、卵形の顔をした真葵子は前歯を見せ、ゆるくして、歯と下唇に
微かな隙間をこさえ、貴人のすることを観ていた。


沢木家を訪問して、貴人はリビングに通され、待たされていた。真葵子の出してくれた
ルイボスティーを眺めながら飲むわけでもなくぼうっとして、浮いている球形の
きれいな氷を眺めていた。きれいな琥珀色。小水を膀胱に溜め置いて待っている颯貴を
貴人は想った。グラスは汗を掻いて雫が流れる。仕方なく、琥珀の液体に口をつけてみた。

134思いやることなんてない:2006/10/21(土) 01:37:34 ID:EA5Mq6H7
 あっ、おいしい。貴人は心で発話していた。ウーロン茶だと思っていたので、
その風味に驚かされる。紅茶をはじめて口にしたような、ささやかなインパクト。
多少、薬のような不慣れなものではあったけれど、仄かな甘味が加えられて、
十分好感の持てるものだった。

 琥珀……。

 真葵子という目的に、やっと近づいたというのに、考えるのは、出掛けにキッチンの裏口で、
男女(おめ)の肉を絡め合って、床に崩れ落ちながらも、烈しく腰を振り合ったこと。

 水分をたくさん摂取して辛抱をするなんて、まずは考えられない。颯貴には、いつ何時に
帰るから、とはまったく言ってなかった。連絡するつもりもない。愚直に食事も取らないで、
ひたすら、がんばっているはずだ。オマンコに、うずらのゆで卵を仕込んで。

 水分を摂取しなければ、排出されるものは、濃度の増した、匂う小水。

 余韻に浸っている颯貴から、萎えたペニスを抜去すると、後始末をしてあげるといって、
気だるい躰を無理やりに起こし、ティッシュを取りに行った颯貴。貴人は汚れたままの
肉棒をあわててしまって、颯貴のうしろ姿を見ながら、扉で閉ざして、消したのだった。

 どんな色の小水をつぶらな切れ込みから繁吹かせて、肌色にさえ馴染まない、
純白の卵を、ひくつく秘孔から颯貴はひりだすのだろう。
135思いやることなんてない:2006/10/21(土) 01:44:28 ID:EA5Mq6H7
 グラスをコースターに置いて、本棚のある本の背表紙に目が留まった。書店が掛ける
カバーもされずに、素のままで収納されてあった。貴人は本棚の硝子戸を開ける。
 颯貴が探していた、ポルノグラフィの古典とされている、ジャン・ド・ベルグ作
『イマージュ』。

 深静が颯貴に薦めた本だった。二人の間でそんな会話があったことを、あとで颯貴から
聞かされ、きっと持ってもいるだろうし、プレゼントしてくれたらいいのに、と貴人は颯貴に言った。

(たぶんね。でも、深静さんは自分で探しなさいって、あたしにいったの)
 昂奮を孕んでいた颯貴の瞳の色が浮んだ。

 ハードカバーの装丁はホワイトに、赤い花のスチルがあった。女性を意識した、一見、
それだとはわからないようになっているが、逆説的な意味合いも持っている。
  
 深静に教えてもらったこと。花は交媾をひとつにしたものだという。いわゆる、
男女(おめ)が契り合うためのかたちがそこにある。颯貴を捉えていたのは、あとの
深静の解釈だった。

(花をうつくしいと感じることをおんなは生まれながらにして運命づけられていて、
なんの疑問も持たずに従って生きているの。でもね――)
136思いやることなんてない:2006/10/21(土) 01:48:39 ID:EA5Mq6H7
 貴人には記憶が無い。颯貴のなかで咀嚼されたものだから、多少の脚色はあっても
颯貴の中に深静が現れたような気がして、それもこんな風にして逢えるなんて、
と貴人はうれしがった。

 その日は、はじめて颯貴の両手首を縛って貴人は交接に及んだ。拘束した両腕を
颯貴は頭上に掲げさせられ、腋窩をさらした。転がされ、前と後からのヴァギナを
貴人はたっぷりと愉しんでいた。貴人の思わない、深静のつけた、痣の復讐という側面も、
そこには隠されていた。

(無意識に認識しているの。もちろん自己愛として。花をうつくしいと感じる心を
おんなはかわいいと思ってる。おかしいでしょ、おんなって)

 なかなかやって来ない真葵子に、貴人はその本でも読んで、暇つぶしに、尖端から
雫をしたたらせ、下着を濡らして待っているのも面白いかもしれないと考えた。
 真葵子が昼間にひとりで、こんな小説を読んで股間の花を濡らしていたのだろうか。
貴人の妄想は真葵子を爛れさせて、颯貴の影を感じつつも動悸が高鳴るのだった。

 適当に官能的な箇所を見ようと拇は滑って、パラパラとページを捲っていった。
女が小娘を公園でいたぶり、放尿を促がす場面に出くわした。枯葉の地面に羞恥を
解放して、あらたな羞恥に揉まれながら、娘の奔流となってしまった小水が叩く音が
響いて耳に残った。翻訳も女性がしたものなら、赤裸々な官能的な文体が光る。
137思いやることなんてない:2006/10/21(土) 01:50:36 ID:EA5Mq6H7
 秋景色に馴染まないでいる、白色にぼうとけぶる颯貴の臀を見据えて、手折った
枝の鞭でする、折檻の打擲を貴人は夢想していた。
 ページの合間にも花の写真があり、朝露に花弁が濡れるものが挿入されていた。
透き通った耀きを放っている、花弁に載る粒状の幾つもの宝珠。たまらなく扇情的で。

 本を手にしてなんとなく貴人はわかった気がした。たしかに花は性器だと思ったが、
貴人が想像したのは男女に交わされる交媾ではなく、鴇色の牝が匂い立つ赫い華。
女陰そのものだった。

 つぎの章に移ろうとしたら、そこには白いカードが数枚挟まっていて、なんだろう
と思いながら一枚取って、裏返して貴人は驚いていた。グラマラスな美乳の、
赫いルージュを刷いた女が居た。

 ハーフシャドウで撮影されたモノクロのバストショットヌードだった。咄嗟に本を
閉じて周囲を見回していた。みたい。もういちど。落ち着けと自分に何度も
言い聞かせながら、貴人は生唾をゴクリと呑んで、本を開いていた。
 AVやグラビアとは違う、身近な存在が被写体となった衝撃は想像以上だった。
138思いやることなんてない:2006/10/21(土) 01:53:56 ID:EA5Mq6H7
 真葵子の眉から額の上はトリミングされていたが、きっちりと髪はひっつめられ、
やぼったい眼鏡を掛けた、美人教師か助教授のイメージが貴人の頭の中で駆け巡った。

 耳の傍は意図した演出なのか、ほつれ毛が映っていた。複雑な形状の耳殻に髪の艶が
貴人をそそった。右側の顔半分は黒く潰れ、影は肩と乳房も侵食していた。
 ほっそりとした首筋に、広い肩幅。弾力あるやわらかな球形をしたボリュームある
真葵子の美乳に貴人はゆれた。乳暈は大きくて乳首がしこって勃っていた。

 モノクロのもたらす効果は絶大で、女の肌を、闇に蠢く、したたる乳液の
妖女(あやかし)にする。貴人の恋情がそうさせるのであって、スナップは艶麗に
真葵子を捉えていた。

 誰が何の為に、こんなものを撮ったんだろうか。情人、それとも真葵子の夫。
それに、秘めごとの写真を本なんかに挟んでいた、ということも貴人には
よくわからなかった。

 貴人は颯貴を撮りたいとは一度も思ったことは無かった。颯貴もセックスを
撮られることを嫌がった。シーツの下に隠していたのを、取り出して
フラッシュを使ったセックスで、よくわかった。おもしろがりながら、貴人は
颯貴もおなじ気持ちだと知って歓んだ。
139思いやることなんてない:2006/10/21(土) 01:55:15 ID:EA5Mq6H7
 してしまえば、コレクターになる気がして、心が喪失する気がしたからだ。
それに、颯貴と貴人の性行為の活写は二人のものではなかった。

 湊深静とのものだったから。

 この行為そのものが、真葵子の望んだことであって。貴人は烈しく苛立つ。
真葵子に視線を送られている男に見せたもの。それとも女友だちなのだろうか、
という疑念までも。颯貴と貴人も含めた、すべての真実に結びついているようで。

 恋情に嫉妬心がふつふつと湧いて、昼と夜がめまぐるしく変わった。

 かりそめのものではあっても、今は掌に沢木真葵子がいた。侵食されていない、
真葵子の左側にも貴人は魅入っていた。右目はアイシャドーとマスカラのアクセントに
飾られ、妖艶に貴人をみつめている。

 惚けているようで、愁いを帯びた、濡れた真葵子のあやしいまなざしに貴人は蕩けた。
モノクロであっても真葵子の色を感じることができた。スカーレットが絖っている。
びしっと塗られた厚ぼったい唇は半開きとなって、もの欲しそうな貌をして誘っていた。
140思いやることなんてない:2006/10/21(土) 02:01:01 ID:EA5Mq6H7
 貴人は手にしていた本を棚に戻して、左の掌にあらためて写真を乗せ、真葵子を右手の
人差し指でそっと愛撫したのだった。細い眉。すっと通った鼻筋。
 感じているから、玄関で顔を覗かせた時より鼻孔は心なし大きくて、鎖骨のくぼみも
深くなっていた。喘いでいる真葵子の美しさは際立っていて。

 AVのカバーアートとまったく違う被写体にげんなりとしたものだったが、
きっちりとメイクアップした真葵子の顔が、このあとに男に抱かれて、どんな風に
変わっていったのか。痛みを感じながらも、とても興味があって、狂おしくなる。

 写真を撮られながら、擬似セックスに耽る真葵子。股間に煮え滾った血汐は
奔流となり、流れた先で灼けた鉄塊となった。どうすることもできなくて、
ソファーに腰掛け、火照った躰を貴人は鎮めた。

『貴人くん。またせちゃって、ごめんなさい。おばさん、戸締りしないといけないから、
先に行って、車で待っていてくれるかしら』

 声が掛った時に、貴人は咄嗟にくすねようとした真葵子のスナップを落としていた。
リビングテーブルの上に突いた真葵子の白い手からキーがあらわれ、揃えられた
指先に押され差し出されていた。
141思いやることなんてない:2006/10/21(土) 02:02:44 ID:EA5Mq6H7
『あら、どうしたの』
『あ、いきなりだったから。ちょっと、びっくりしちゃって』
『ごめんなさいね。じゃあ、車で待っていてくれる』

 キーをみつめながら、つま先でリビングテーブルの棚の下に、写真をそっと押して
隠した。見てはいけないものを見てしまった罪から、一刻も早く逃げようと、
貴人はキーを握って真葵子に頷いていた。



「貴人くん。中を見てごらんなさい」
 言われたとおりに中を開けると、薄い茶封筒があった。
「この封筒のなか?」
「そうよ。みてごらんなさい」

「はい……」
 出てきたのは、本に挟まっていたのとおなじ、真葵子のモノクロのヌード写真だった。
「あっ……」
「それ、欲しかったんでしょう」
142思いやることなんてない:2006/10/21(土) 02:07:55 ID:EA5Mq6H7
 ひとつはうしろから臀を抱えられ、男と繋がっている真葵子。斜めからのショット。
顔を中心に裸体を収める。解かれた、流れる髪はフェミニンを漂わせた、ゆるやかな
ウェーブが掛って、生き物である真葵子の芳香を発散する。

 狭い車内が淫靡な個室となったことで、昂奮と眩暈を覚えていた。被写体である真葵子が
間近に居るのだから。

 後一枚はキッチンのシンクにヒップを載せて、真葵子が全裸であられもなく股間を
拡げていた。右手で乳房を鷲掴んで、美乳を醜く拉げさせ、左手で太腿の外から
左脚をくぐり臀裂から陰部の亀裂を隠した写真。左足の踵を縁に掛け、右足はつま先を
着いているだけのアンバランスなポーズに、隠し切れない下腹の漆黒の繊毛。
 男の吐き出した白濁は、昆虫体内組織の体液を連想させながら、真葵子にまばらに
こびりついていた。

 真葵子の昼の人柄からは想像すらできない、正視のできるものではなかった。

「どうして……」

 乱鬢から見せる顔はうつろで、真葵子であって、真葵子とは別人。この一枚だけは、
なぜかどぎつい濃い目のカラーで修正され、猥雑さが強調されていた。貴人は真葵子が
たまらなく欲しかった。
143名無しさん@ピンキー:2006/10/21(土) 06:59:08 ID:8bXiEsNn
盛り上がってまいりました(*゚∀゚)=3ハァハァ
144名無しさん@ピンキー:2006/10/21(土) 19:31:50 ID:51adKagO
もう最高です!続き待ってます!
145名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 23:26:06 ID:q7wb4a8h
たまらん展開だ(;´Д`)ハァハァ
146思いやることなんてない:2006/10/24(火) 02:41:55 ID:hJoeRFVl
「どうしてって。あなたが写真をくすねようとしたからよ。若いだけの男の子って、
思いやることもできないのかしら」

 真葵子の思い出を奪おうとした事実が突きつけられる。頭は女とやることばかりで、
勢いだけのガキ。貴人の耳には、そう聞こえていた。貴人を揶揄した含みある
真葵子の言葉だった。

 いくら颯貴と爛れた肉欲の日々を送っていても、心に感じないわけではない。
でも、真葵子の口で最後まで、ちゃんと言って、なじってもらいたかった。

「あの写真は……」
 行方のことをつぶやいてしまってから、後悔でいっぱいになった。
「あれも欲しかったのかしら」
 真葵子の声音から感情が排除されていた。

「もう、捨てちゃったの……。あ、ごめんなさい。ほんとうに、きれいだったから。
つい、欲しくなっちゃって、本から取ったんです」
 いままでのいい雰囲気はなんだったのだろう、と昼の失われた時間を貴人は振り返る。
少なくとも、真葵子によってリビングルームに通されたところまでは仕込みではなくて。

「あなた、イマージュという小説。読んだことがあるのね」
147思いやることなんてない:2006/10/24(火) 02:44:48 ID:hJoeRFVl
「はい。オトコの人の翻訳で――ちょっと。文庫本を読みました」

 ダムや高原にいっしょに行った、楽しそうな真葵子の表情も偽りがなかった。
腑に落ちないというより、貴人は深く傷ついていた。
 たぶん、仕度をし終えて、リビングルームのカーテンを引いている時に、テーブル下の
スナップの存在に気がついたのだろうが……。

「あの本棚から、ひと目見て、一冊を選んだんだものね。で?」
「えっ?」

 針で贄の娘を刺して責めるところ。女が最後に、男に身も心も傅く場面。
「どの箇所がおもしろかったのかしら?」
 バスルームで放尿した水流を、女が手でなまめかしく弄ぶ場面。おんなが。
女が、男が、娘を――。
「あ……」

 だからといって、こんな手の込んだことまでして、咎めなくてもいいのでは、
という思いが込み上げてきた。楽しい思いをしたあとに、わざわざすることだろうか。
 貴人の勝手な言い分ではあったが、真葵子はプライベートな、あられもない写真まで
持ち出して、自分をさらしてまで貴人の非を責めているのには合点がいかなかった。
148思いやることなんてない:2006/10/24(火) 02:46:19 ID:hJoeRFVl
「真葵子さん、ほんとに、怒っているの……?」
 小ばかにしたとも取りかねられない発言だったが、訊かずにはいられなかった。
「怒っているといったら、キミはなにをしてくれるの」

 どこに、そんな必要があったのかも、貴人は考えていた。

「なにをって……」
 言葉の切り返しに貴人の肉体はビクンと反応していた。どうされたいかを、
イマージュの本から選べとでもいうのか。

「そうよ。キミはわたしになにをしてくれるのかしら」

 ベージュ色のストッキングに包まれた右膝が上がって、左の膝蓋のうしろに下がった。
数瞬だった。むちっとした真葵子の太腿に巻かれた、キャメル色のトップレースに
繊細なバラの刺繍が施されて、紫苑の裾から覗いているのが目に留まった。

 組まれた両脚で張った紫苑は、斜め横にいびつな複数の皺を寄せていた。
窮屈そうな感じを真葵子の腰から、貴人は解放してやりたかった。スカートフロントの
ファスナーの摘みを曳き揚げて、紫苑の布をふたつに裂いてあげたい。
149思いやることなんてない:2006/10/24(火) 02:50:33 ID:hJoeRFVl
「真葵子さんの口で言って……くれないと、わからない……から……」
「それもそうだわ」
「じゃあ、ボクはどうしたらいいのか……」

 真葵子は貴人の顔から逸らして、フロントグラスの向こう側を見ていた。
 遠くの方から、白い雑種犬を連れて、こちらに近づいてくる人が居た。

 真葵子の球形のグラマラスなバスト。白いブラウスの布地には、スプライトの
刻印がうっすらとあって、美麗なかたちをラインは写し取る。張ったブラウスの白い
胸が陽に紅く染まって、紫苑もすでに紫に変容し掛かっていた。
 

 詰問されていても、淫靡な、願ってもない状況に以前と置かれていた。
 真葵子は黙っている。

「頬を……ぶってくれていいです。それで、真葵子さんの気が済むのなら……。どうか、ぶってください」
 最後の発話は決心のあらわれと誠意を真葵子に示すため、強めていた。
貴人は瞼を閉じて、キスでもねだるように、顔をすこし真葵子の前に差し出した。

 いくら待っていても、貴人の頬に真葵子の感情の発露は届いては来なかなかった。
150思いやることなんてない:2006/10/24(火) 02:52:43 ID:hJoeRFVl
 家の中では膀胱がはちきれんばかりになって、帰りを待っている、可哀そうな
姉の颯貴が居る。目の前の真葵子を差し置いて、貴人の気持ちは颯貴に傾き、
流れ出した。

「ま、真葵子さん。ボクのこと……ゆるしてくれるんですか?」
 待てなくなった貴人がついにしゃべってしまった。真葵子の赫い唇がひらく。

「うごかないっ」
 甲高い真葵子の声で、驚いた貴人は瞼をきつく閉じた。真葵子は貴人の頬を叩かずに、
後頭部を左手で撫で、首うしろの盆の窪を押え拘束する。

「なにをするの……。真葵子さん……こわいよ」
 貴人は状況を打破しようと、真葵子の肉情に媚びた。本心もあった。
「だまって」

 差し出した手はにべもなく払われ、真葵子のゲームに昇降を繰り返す、胸上部に
右手をあてがって、ふたたび車内の密室に沈黙が訪れる。
151思いやることなんてない:2006/10/24(火) 02:57:13 ID:hJoeRFVl
 じっとしているのかと思えば、人差し指と親指で濃やかに、シャツの上から
貴人の鎖骨の線をいらったりする。
 指の動きに連動し、真葵子の掌の小指側面が貴人の胸で蠢いた。
ぬくさがじんわりと拡がり、貴人は生唾をコクリと呑んで、のどを鳴らした。

 胸の圧がふっと掻き消えていた。置かれていた真葵子の手は離れて、手がくれた
熱だけ胸に残る。
 火照った頬に、真葵子の艶めかしい、ひと撫でがあって、瞼の裏で白閃光が瞬く。
真葵子の烈しいビンタが頬に炸裂していた。

「ごめんなさい。ごめんなさい」
 貴人は背を丸めたまま、真葵子を上目遣いに見た。
 偲乃に颯貴との禁忌が露見してしまったような。しかし、貴人の男根はたまらなく
昂奮していた。

「まだ、あなたをゆるしてなんかいないわ。さっさと、顔を戻してちょうだい」
「は、はい。すみません」
152思いやることなんてない:2006/10/24(火) 02:59:44 ID:hJoeRFVl
「ほら、なにをしているの。はやくして」
 真葵子の発話の奥にある、ピチャッと舌で唾液が跳ねるような微かな湿り気。
その声で真葵子に、おまえと呼んでもらいたかった。

「ああっ」
 貴人は自分で戻す間もなく、平手打ちで背もたれに振られて、突いた顔を真葵子から
曳き揚げられていた。頤が真葵子の掌に載せられ。

「気が済むのならって、いったわよね。わたしがなにをしてもいいってことなのかしら」
「そ、それは、聞いてみないと――」
「貴人ッ」

 ヒステリックな声だった。頬にあてられていた右手で、つめを立てられ下に曳かれる。
皮膚が裂けそうなくらいに痛むが、その裏で貴人は真葵子の性的な煽りに
ゾクゾクッとしていた。

 頤まで降りて、掻き傷がみみず腫れになってしまって、裂けて、血が噴く。
ありえない、真葵子との幻視に呑まれていた。
153思いやることなんてない:2006/10/24(火) 03:06:41 ID:hJoeRFVl
 痛みを癒すように降りた真葵子の掌が、つううっと貴人の肌を昇った。
貴人の紅潮した耳をうわ滑って、後頭部を荒く撫でられ、髪を掴かまれていた。

「ああっ、ご、ごめんなさい。も、もうっ、しないから」
 仰け反らされていた。髪を引っ張られる痛みより、灼けつく羞恥と頬を爪で掻かれた
痕がひりついていた。なめらかな白い手がこわばって、真葵子に折檻されていた。

 嗜虐の真葵子の先に、リビングルームでルイボスティーを差し出してくれた、
やさしい手が貴人の前にちらつくのだった。なめらかな薄いスキンに、枝みたく、異質な。
それでいて真葵子にとても馴染んだ指の筋と血管があやしく浮いた手に、数個の黒子を
みつけていた。

「あら、いい声で鳴くのね。しません、といってごらん」
「し、しません。二度としませんからあぁぁぁっ」
「あたりまえよ」
「ああっ、あ、あっ、あっ」
 真葵子の掌がさらに揚げられた。気持ちは地べたに押し倒されて引き摺り
廻されている。
154思いやることなんてない:2006/10/24(火) 03:08:56 ID:hJoeRFVl
 窓から差す昼の強い日ざしに照らされた、真葵子の手は、生々しい白で耀いていた。
昂ぶる。握ってほしい。あの手で血汐流れ、収斂された肉塊を。怒張したペニスを
握って、真葵子の膣内(なか)に頬張ってもらいたい。心から頼みたい。

「いい声」
 声音も重要なセックスの要素。貴人も深静と颯貴と交接してわかっていた。真葵子が
貴人の頬に舌を伸ばして肉を寄せ、猫のようにざらっと舐め取られる。

「はあっ、あ、あ、あっ、あっ」
「かわいい。でもキスなんかしてあげないから、わたしを見てなさい」
「は、はい。真葵子さんっ」

 貴人が瞼を開くと、真葵子は鼻梁に小皺をこさえ、歯を剥いて睨んでいた。
シュユュュュ――ッ、とイメージの中の蛇の威嚇音がしていた。

「あっ、んあっ、はあっ、はあっ、はあ、はあ、はあ……」
 今度は豹のように低く唸って、喘ぐ貴人を挑発する。バイオレントを剥き出しにした
真葵子の冷たい美貌に貴人の躰が反応した。
155思いやることなんてない:2006/10/24(火) 03:12:52 ID:hJoeRFVl
 内腿は烈しく痙攣してビクンビクンと躰は跳ね、背後から忍びよった深静の甘く
危険な香りが貴人の中に降って、眼はにごってしまう。真葵子に頭を掻き抱かれ、
唇を掠め、貴人はうばわれていた。

 真葵子というキメラに同化する。貴人の口腔内に熱い舌が押し入って来て、
絡められ吸われていた。颯貴にするみたくは応えられなかった。

 湊深静の腕に抱かれた、粗相をした夏の記憶に痺れる、肉情の昂ぶりが蘇った。
射精の引金を引くまでには至らなかったものの、確かな歓びが貴人の精神をすり抜けて、
アクティビティな真葵子の様が胸に突き刺さってくる。

 いつ暴発してもおかしくはなかった。そして、いつでも捕まえられる。いつでも。
そのつもりはなかったが、もしもここで粗相をしたら、真葵子はどんな激情で
応えてくれるのか、期待であふれていた。

 アンティークな色調のバレッタで、うしろに纏められた真葵子の髪。みだれた長く細い
ほつれ毛が数本あって、噴いた汗で頬に貼り付いているのでさえも、貴人のものだった。

「すごい。こんなにも、ボッキして、いやらしい子」
 みだらが繋がる。真葵子はエンジンを切って、逆手で貴人の股間を撫であげ、
すうっと下げる挙措を数回繰り返した。
156思いやることなんてない:2006/10/24(火) 03:14:32 ID:hJoeRFVl
「よ、よして。真葵子さんっ」
 しなだれ掛かる肉体。頬、額、鼻を交互に擦りながら、熱い吐息で貴人の困った顔を濡らす。

「あら、どうして。こうしてほしかったんじゃないの。リビングでわたしの顔を見て、
なにを感じていたというの」
 勃起した下腹から上がって来た真葵子の手は、喘ぐ腹部を荒く撫で廻し、ズボン中央の
縁を鷲掴んでグイグイと揺すった。

 ペニスに指が絡められ、真葵子に触れられているわけでもないのに、遊ばれて
抜けてしまいそうになる。ただ、まだ理性が勝っていて、周囲への不安を
駆り立てるのには十分過ぎた。

「だ、だって。あんなのを見ちゃったらあぁぁぁっ、ああ、ああっ、だ、ださないでっ」
「なにをよっ」
「せ、せ、せっ」

「なにっ。はっきり、いいなさいよ」
「ああっ、あ」
157思いやることなんてない:2006/10/24(火) 03:17:08 ID:hJoeRFVl
 真葵子の指がこなれた手つきでジッパーの摘みを取って引き下げ、怒張したペニスを
外に出そうとする。叫ぼうとも、声をひそめるしかない貴人。

「セイエキなんか出さないわ。だって、そんなことしたら臭うもの」
「ち、ちがう。ちがうよ。性器っ」
「ばか、チンポでしょ。チンポっていってごらん」

 真葵子のしっとりとした声音で吐く、蓮っ葉な言葉に、赦してもらえるなら
盛りのついた犬になって、真葵子の太腿の上に跨り腰を振りたかった。
車内はエアコンも止まって、冷気も薄れ、性臭の熱気が漂い出す。

「ひっ、人がっ、近所の人に気付かれちゃう。来ちゃうよ」
 誰かが見ていて通報をしたかもしれない。やがてサイレンも鳴らさないで、
騒色のパトライトを回転させて貴人に迫ってくる。

「よっ、よしてって」
「ゆるさないっ。だから、いうのよッ」
「チ、チンポをッ、ださないでっ、あっ、ああ……、ひっ、ひどいよッ」
 真葵子の手が下着からいきり立った、貴人の陰茎を颯っと引き出して血流を止める。
少年の男性器を握った真葵子は、ぶるっと身震いをした。若いエキス搾りの前哨戦に。
158思いやることなんてない:2006/10/24(火) 03:19:51 ID:hJoeRFVl
「うあっ、ああ……」
 颯貴を嬲っていた貴人のプライドが崩れてゆく。貴人は開けた口から唾液をタラタラ
だらしなく垂らして、真葵子の手甲を濡らしていた。

「じゃあ、別の場所」
 えっ、と思う、貴人の半分歔き出した、とまった声を真葵子の唇がまた塞いで吸った。
「ねえ、知ってた」
 貴人と散歩していた人と目が合った気がした。

「やっ、やめて。もうっ、おねがいだから」
「勃起したら、軟骨は骨折するの」
「ああっ……」

「そう。じゃあ、男の乳首は。爪で掻いちゃえば、取れちゃうんだよ。おかしいでしょう」
 真葵子は貴人にキスしたあと、ドライバーズシートに躰を沈め、三十分だけ時間を頂戴、
といって、エンジンキーを廻し、赤いドライビングシューズでアクセルを踏み込んだ。
「なにしてるの」
「なにって、チンポを中にしまわせて……」
「ダメッ、そのままでずっといるのッ」
159思いやることなんてない:2006/10/24(火) 03:21:51 ID:hJoeRFVl
 真葵子に怒鳴られていた。貴人の家が遠ざかった。どうすることもできなく、
さらしたペニスをしまおうとしたら真葵子が止めていた。目的地へ到着までの間、
ズボンを下げたままで、ペニスの硬度を維持したままでいなさい、とも命じられていた。

「すこしだけよ」

 この状況。走行中の対向車に気付かれはしないか。信号待ちに停車すれば、薄暗くは
なっていても、目視されるかもしれない危険性。露出狂の少年のレッテル。

「だから、三十分くらいよ。家には誰も居ないんでしょう」

 不安な気持ちになって、萎えそうになると、貴人は必死になってシュッシュッと
ペニスを懸命に扱いていた。頭で真葵子を犯そうとしても、いまの像からは離反していて、
だのに真葵子のためにペニスを扱いている。

「貴人くん」
 真葵子の狂態が加速していった。貴人と真葵子を乗せた車は本線に合流する
十字路の信号に捕まっていた。

「は、はい」
「青になるまでにしてよ」
160思いやることなんてない:2006/10/24(火) 03:23:18 ID:hJoeRFVl
「ここで射精しちゃうの……」
「ばかっ」

「じゃあ、ど、どうしたら……」
「ここよ、ここ」
 真葵子は両太腿をあられもなく拡げてみせた。がばがばと真葵子は股間を拡げた。
ベージュのストッキングが陽に仄かに紅い。

 繊細なトップレースに紅いバラも咲き乱れて。貴人は紫苑から、今は紫となった
スカートから生えた、むっちりとした太腿を眺めて。真葵子の美脚を包んだ
ストッキングを吊ったガーターベルトがあることを知った。トップレースと同色の
キャメル色のレースの物で。

「貴人、はやくファスナーをあげなさい」
 貴人といっしょになって喘いでいた真葵子の声は落ち着きを取り戻していた。
「は、はい」
 反して貴人の手は顫える。呼び捨てにされ、真葵子の太腿に片手を突くのも
躊躇われていた。
「なにやってるの。もう一度、ぶつわよ」
161思いやることなんてない:2006/10/24(火) 03:30:05 ID:hJoeRFVl
 紫苑スカートのフロントファスナーの摘みを取って曳き揚げようとしたが縺れた。
「遅いよ。もたもたして、こうするのッ」
 裾を掴んで、貴人の手を取り、左の膝蓋を外側に跳ね、ぐいっと上に曳いた。
上に穿かれた真葵子のショーツが貴人の目に飛び込んできた。

 真葵子の恥丘を覆う布地はクリーム色したホタテのシルエット。うすいながらも、
ブルーとイエローのストライプが引かれていた。その両ウイングをレースのバラが伸びて、
真葵子のヒップも撫でて覆っている。

 ただ、そのレースの色は萌葱色で、貴人の目に鮮烈に焼きついていた。
真葵子はすぐに両手をハンドルに戻し、握って、貴人は真葵子に置いていかれていた。

「ご、ごめんなさい」
「貴人ッ」
 真葵子は両手でハンドルを握っているのに、ビンタが飛んで来るのではないかと怯え、
勃起していたペニスも萎えはじめる。真葵子の赫い唇が貴人のペニスをちらっと見て嗤った。
貴人のからだは緊張して固くなっていた。

「せっかく、お前に見せてやってんだ。萎えてどうすんだよ、ばか!」
162名無しさん@ピンキー:2006/10/24(火) 20:21:50 ID:tTHhzZmn
乙です!相変わらずクオリティ高いですね。
163名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 03:19:53 ID:v1CzeIgk
いっそ貴人を総受けに
164名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 00:10:56 ID:vSYk40wE
いや、ここは犯されるスレじゃなくて犯すスレだから
男を受けにしたらこのスレの趣向とズレてくるよ
165名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 23:38:49 ID:40Elnrl7

  ☆ チン     マチクタビレタ〜
                        マチクタビレタ〜
     ☆ チン  〃  ∧_∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      ヽ ___\(\・∀・) <  続きマダァ〜?
        \_/ ⊂ ⊂_ )    \_____________
         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
        | 真葵子さん |/
166思いやることなんてない:2006/10/29(日) 20:41:27 ID:DSEJvWZv
「ごめんなさい」
 信号が青に変わり、みだらな空間は滑り出した。
「何度もあやまるんじゃない。そのあたまで考えなッ」

 真葵子の言葉遣いに当惑しつつも、叱責されれば、幼い夏の日の痣が疼いた。
失禁して、深静にやさしく抱きしめられた、自堕落な甘い蜜。ここかしこに
あふれてくるようで、貴人を真葵子の肉情に埋没させる。

「は、はい。真葵子さん……」
 強制されたことであっても、紫苑色のスカートをフロント中央から裂いた歓びに、
家で待っている颯貴をわすれて、どっぷりと淫楽に浸っていた。

 逸脱の刻に、直進してくる車をペニスを握って眺めながら、前方の峰々に
日は隠れ、沈んでゆく。

 怒張するペニス。鴇色粘膜の剥けた、肉茎の尖り。歳相応ではない、
アンバランスなまでの偉容。少年の高揚のあかしが股間にあった。

 真葵子にとっては、意味のある小さなカオス。
167思いやることなんてない:2006/10/29(日) 20:45:18 ID:DSEJvWZv
 貴人はシートベルトを外さないで、躰を横にずらして、運転している真葵子に
顔を向ければ、下ろしたズボンに拘束されてはいても、両脚もおのずと斜めになっていた。

 しなやかな少年の肢体は少女のような品をつくっていた。ドライバーズシートに座った、
女の赫い唇は、横にすっと伸びていった。

 嗤われていると貴人は知っていても、怒りは当然のごとく湧いてはこなかった。
七部袖の白いブラウスの両肩は昇降を繰り返し喘いでいたから。
 こんな至福の時間を持たせてくれた真葵子への感謝と歓びでいっぱいになっていた。

「ねえ」
「な、なんですか。真葵子さん……」
 名を呼んで、ひそかに隷属する悦びに貴人は触れていた。
「どんな気持ちだ」

「か、考えられない」
 貴人の答えに真葵子は黙った。貴人の耳に真葵子の息遣いは聞こえなく、
カーラジオからの耳障りなパーソナリティーの声が調子を乱していた。

「ま、まだ、よくわからなくて……。ほんとに」
「まだだ?うれしくはないのか」
168思いやることなんてない:2006/10/29(日) 20:49:41 ID:DSEJvWZv
「あっ、ああ……」
「いじめかたが足りなかったか?」
 今度は貴人が黙った。

 ラジオではAM番組のパーソナリティーが、あるニュースへの私見をうるさく
捲くし立てていた。
 貴人はなぜ、真葵子がラジオスイッチを切らないのかを気にしていた。
どうせなら――。

 園児が園長のたまたま放し飼いにしていた犬に、倒れたところを、頭を咬まれて、
針で縫うほどの怪我をしたという。
 加害者である園長は、動物に心から接していれば、ともだちであって、
決して攻撃性、攻撃行動はあらわさないことを教えたかった、という持論を
展開していることに激しく批判していた。

 どうせなら、ムードのあるCDとか。ムードがあるなんて、と滑稽な思考に陥っている
愚に戸惑いつつも、貴人の下腹は包まれる感覚に波打っていた。

「ち、ちがうよ。ちがいます。考えられないくらい……」
「前置きはいい。ハッキリいいなよ」
169思いやることなんてない:2006/10/29(日) 20:52:42 ID:DSEJvWZv
「き、気持ちよかったんです」
「そうか」
「はい……」
 褒め言葉を期待した落胆が貴人にはあって、淋しい瞳の色をした。憐れな仔犬のような。
今朝、出掛ける時に見た颯貴の瞳。躾けられた色。

「わたしは、まだ満足なんかしてないからな」
「わ、わかっています。真葵子さん」
「なら、いいよ」

 飼っていることにおいて、それは調教下にある。責任の所在は園長に。
それが、厳然とした事実。
 パーソナリティーはオーストラリアのディンゴという犬種をあげて尚も説明していた。

「どう思った。このニュース」
「どうって、園長の人は身勝手で……」
「ばか。この人も言っていたけれど、ディンゴ。絶対に調教されない犬よ。どこかに必ず
野性を最後まで秘めていて残しているの。

 100パーの調教なんてないのよ。ありえない。

 人もそうなのかしらね。貴人くんはどうなのかな?」
170思いやることなんてない:2006/10/29(日) 20:56:17 ID:DSEJvWZv
「……」
 真葵子の言葉は戻ってきても、貴人は落ち着かなかった。自分のものだと思っている
姉の颯貴を、真葵子の下半身を見ながら、ちょっと考えて、視線を意識してゆすられた
真葵子の太腿に引き戻される。

 信号待ちで、みせてやったのに、と真葵子は貴人に言った。なのに、紫苑の
フロントファスナーを裂いた時みたくは、むっちっとした太腿を拡げて
みせてはくれていない。

 ぴったりと肉を合わせないまでもほとんど両脚をきちっと揃えていて、約束は違ったが、
そのほうが真葵子には似合っていると貴人は思う。

 ベージュに包まれた脚。太腿の肉に巻かれた、キャメル色のバラの咲いた
トップレースを吊る、コーディネイトされた可憐なレースのガーターベルト。

 真葵子は、萌葱色のレースショーツを、ガーターベルの上から装着していた。

 イマージュのように、公園の芝生の上か、出来るなら駐車場に着いてから、すぐにでも
ショーツを下して、しゃがんでくれて、放尿をみせてはくれないだろうか。
 びしゃびしゃと麦色の小水の奔流がアスファルトを激しく叩いてくれたなら
どんなにいいか。

 みだらな夢想で真葵子を貶め、貴人のペニスは膨らんだ。
171思いやることなんてない:2006/10/29(日) 21:00:07 ID:DSEJvWZv
「どうした」
「……」
「まあ、いいさ」

 アンバランスさは貴人のものだけではなかった。口にして褒めるまではしなくとも、
歳相応ではない、貴人の剥けたペニスに一応の驚きはあった。愛しさも。
 貴人との交歓で、昂奮の真葵子の意識は跳んでしまっていた。運転は疎かになりかけて、
時速五十キロをかろうじて維持していた。

 左車線を走行してはいたが、流れに逆らっていた状態だった。夏休みといっても、
時間帯は帰宅時間にかぶっていた。
 真葵子が貴人の股間を見ていた。

「おとうさん?」
「えっ」
「まさか、偲乃さん?」
「なんのことなのか……」

 二台の車が追い越しを掛け、三台目は後方からパッシングをしながら抜く。五十も
割って、スピードは四十に近づいていった。貴人の視界にもパッシングの光が目に入って、
目が泳いでいた。

「どっちなのよ。さっさと、こたえなさい」
「真葵子さん。もう、よそうよ……」
「よしてだろ」
「よしてください……」
172思いやることなんてない:2006/10/29(日) 21:03:05 ID:DSEJvWZv
「恋人か?ガールフレンドはいないっていったじゃない」
「真葵子さん……」
「させておけばいいよ」
「だ、だめだよ……。あぶないから」

「わたしに指図する気」
「周りの人に迷惑だから……」
「チンポ出した奴がいってんじゃないよ」
 真葵子はぐっとアクセルを踏み込み、七十まで速度を一気に上げた。貴人は貌を歪めた。

「公園に行くから」
 真葵子は偲乃との関係を疑っているようだったが、それ以上はなにも訊いてこない。
満足したのか、しなかったのか。貴人には真葵子の考えが読めないままだった。

 道先案内標示の掛った十字路が近づく。真葵子の姿態を焼き付けた貴人は正面を向いて、
ペニスを勃起させることに没頭する。あえて瞼は閉じなかった。
 不思議な感覚と時間が貴人の肉体に流れていた。
173思いやることなんてない:2006/10/29(日) 21:05:40 ID:DSEJvWZv
「わたしの顔に掛けたくなったか?」
「う、うん。したい。したいよ……とっても」

「とってもか……。ゆるしてやるよ」
「ほ、ほんとに」
 怒られると思っていたら、意外な答えが返ってきた。

「ばか。その言葉遣いのことだ」
「ご、ごめんなさい」

「ほら、して」
「……」
「もっと、うれしそうに扱いてごらんよ」

 握ったモノをレバーシャフトのように下腹から降ろし、上げて、腹にあてて
ローリングする。硬度が増し、陰嚢下にぐっと下げて扱き、人差し指と中指を
揃えた上に肉棒の裏筋を載せ、性急にバウンドさせる。

「真葵子さん……。ボクの白いので穢してあげたいよ……」
 ウインカーのカチカチという音がしていた。貴人は無音の中に居て、奏でる単調な
リズム音と真葵子に眩惑されていた。
174思いやることなんてない:2006/10/29(日) 21:08:56 ID:DSEJvWZv
「したいのか」
「し、したい……」
「やっぱり、ガキだな」
「は、はい。でも、したいです。真葵子さん」

 真葵子の左手が伸びて、貴人の頭髪をくしゃっと撫でる。指の筒で肉茎を貴人は擦って、
射精寸でまで、熱く滾った血汐を肉棒に装填させる。車を運転している、ともだちの
きれいな母親の、あられもない姿態を眺めながら、姉の颯貴がしてくれるなぐさめを
ペニスにほどこしていた。

「そのオナニーは、誰に習った?」
「えっ」
「ほんとに、わかりやすいな」 

 車は広い本線から左折して、工業団地へと入っていった。山を切り崩して作られた
道路はさらに奥に。多少細くはなっているが、それでもまだ広い。ゆるやかな坂を
上がって右折し、工場が建ち並ぶ敷地の一直線道路へと入っていた。

「ベッドではママって呼んでるのか?」
「そ、そんなことはしてないよ……」
「はやくいいな」
「ま、真葵子……さん……」
「いえったら」
175思いやることなんてない:2006/10/29(日) 21:13:12 ID:DSEJvWZv
 高校か大学の陸上部の選手が専用のワゴン車を歩道に停車させ、数十人の男子が
歩道ではなく、道路の両端でトレーニングしているのを目にした。

「おかあさん。でも、ボクはそんなことしてない」
「うそ」

「うそなんかじゃ……」
「じゃあ、信じてあげるわ」
 貴人は気になって、シートに浅く座ろうとした。ペニスを扱く手を貴人は
止めていた。

「こら、手がおろそかになってるじゃないの」
「で、でも……」
「でもじゃないでしょう」

 しばらく車は走しって、中央に男三人が立っているのが見えてきた。黒いサングラスを掛けた
監督と部員が集まって、道路中央センターラインに立っていた。
 真葵子の車が近づいたのに気がついて、センターラインから退いたのは部員だけだった。
176思いやることなんてない:2006/10/29(日) 21:16:50 ID:DSEJvWZv
「真葵子さんっ、前、前ッ、みてッ!」
 貴人と真葵子の乗った車は悲鳴をあげて、監督の三メートル手前で止まった。
これといって、停止する必要はなかった。最低、徐行して過ぎればいいだけのことだった。

 貴人のパニックになった声が、よそ見をしていた真葵子の精神に反応して、
急ブレーキに近い動作で踏み込ませていた。
 監督の男はなにごとが起きたのか、わからない風だったが、すぐにふたりに気がついて、
車内をじっと覗いていた。

「擦って」
「えっ」
「擦るのッ、はやくなさい」
 こちらは悪くはない。否、真葵子がよそ見をしていたという、いくらかの非はあったと
貴人は思った。そのことを説得しきれるとも思えなく、かえって真葵子が切れて、
外に飛び出して行かないかが、たまらなく不安だった。

「あのばかに、みせつけて」

 貴人は仕方なく、筒状にしてペニスを握った右手をスライドさせた。一回、二回、三回。
車はゆっくりと動いて、真葵子はサングラスの男に右手を人差し指と中指を揃えて
顔のところに上げ、かるく振って、さよならをした。
177名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 23:01:33 ID:FZXZK01r
キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!
真葵子さんの豹変ぶりコワス
178思いやることなんてない:2006/11/03(金) 02:56:17 ID:ZmkCS580
「びっくりした?」
「うん……、しちゃった」
 やさしく微笑んでいて、真葵子への素直な気持ちがあふれてきた。
 緊張から弛緩。痴態の果てにぐったりとなったわけでもないが、射精後のような、
いいようのない心地いい疲労感が躰を包んでいて、真葵子の存在が深く貴人の心に
滲み込んでくるのだった。

「おまえ」
 見ているわけでもないのに、舐めまわされているような視線を強く感じた。
「えっ」
「え、じゃないよ。はい、っていえないのか?」
 真葵子はぶっきらぼうに、貴人の甘えを突き放した。
「あ、は、はい……。ごめんなさい」

「わかったのか」
「はい、真葵子さん……」
「よし、いい子だ」
 わけもわからずに叱られ、たじろいでいる仔イヌを抱きよせるようにして、
最低限の言葉で女は少年を懐柔し褒められて、貴人の翳りに喜びが広がっていた。
179思いやることなんてない:2006/11/03(金) 02:58:23 ID:ZmkCS580
 工業団地の切れ目に、アスレチック施設の建造物があり、間迎えに貴人たちの
目的地である公園があった。本線とおなじ、四車線の幅広い道路を跨いで、
車は駐車場に入っていく。街灯が灯っていた

 公園の敷地面積はかなりを有し、東京ドームの八個分はある。
 ただし、企業誘致に必ずしも成功していたとはいえなく、二個分の敷地はほとんど
手つかずのままにあった。
 だからといって、利用者が決して少ないわけではない。日曜日にもなると、
親子連れでかなりの賑わいをみせていた。

 母親に手を取られながら、芝で一輪車を懸命に練習する子。芝で野球をしたり、
遊具施設であそぶ子たち。区分の隅には四阿もあって、昼時にはたのしそうに
長椅子に腰掛けて、ランチを頬張っている家族。

 無駄に広い駐車場だけでも、スペースを利用して、ジャッキまで使い、
車両の改造をしたり、ボディを塗装したりする者までやって来る。
 今日は、不遜な者はいなかったが、二人だけの空間ではなかった。駐車場の隅で
集まっている家族連れ。噴水のほうでも、すでに音がしていた。
180思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:03:16 ID:ZmkCS580
「じゃあ、降りなさい」
「あ……」

 夏の夜に、花火をしにやって来る人たちがいた。貴人はあたりを見回した。
花と動物がペイントされている、カラフルなハウス風の公衆便所が目に入った。
このような外観のトイレは、駐車場の両端に二つあった。車以外に真葵子と
二人きりになって、セックスのできる場所といったら、そこしか見当たらない。

「下をぜんぶ脱ぐのよ」
「ぬ、脱ぐの……。脱いでいかなくちゃいけないの」
「……」
「真葵子さん……。なぜ、黙っているの……」
 
「聞こえなかったのか、おまえ。下をスッポンポンにするんだよ」
「き、聞こえました……」

 真葵子に訊かずにはいられなかった。それよりも先に貴人は呻き出しそうだった。
好いている気持ちを知っていながら、だのに男によって強引に組み敷かれた
少女が声をあげるように。

「それで」
「す、すみませんでした」
181思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:06:27 ID:ZmkCS580
「じゃあ、はやくしてごらんよ」
 ペニスがビクンと伸びをしていた。貴人は下瞼に張っていた涙を、いままさに流れるか、
というくらいにたっぷりと溜めていた。
「見ていてやるからさ」
 貴人を笑う。

「は、はい、真葵子さん」

 カーエアコンが効いていても、頬の火照りから顔を紅潮させているのがわかる。
貴人は顫える手でシートベルトを外した。真葵子の熱い視線を感じながら、
両脚に掛ったままのズボンとブリーフを、背を丸めて剥ぎ取った。零れた哀しみと屈辱。

 それでいて被虐の快美感が闇に花を咲かせていた。勃起した肉棒には軟骨があって、
骨折させることもできるのよ、といっていた真葵子の言葉が貴人の頭の中でスパークする。
左右にゆするようにして、貴人はズボンとブリーフを抜いて下半身を裸にした。

 貴人をいじめた、真葵子のなめらかな手でやさしくふれて、手折ってくれたなら、
思い残すことは無い、とよからぬことを思いはじめるのだった。
 植え込みの木々の合間を縫って、花火の光跡が暗い池の水面に向かって描かれるのが
車の窓からも見えていた。
182思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:09:12 ID:ZmkCS580
 躊躇いを振り払って、起き上がった貴人の息が荒れ始める。
見ているといっていた真葵子も貴人といっしょになって、脱いだショーツを
ボードの上に乗せた。

「さあ、降りて」
「あ、ああ……」
「なによ」
「ボ、ボク、ど、どこに行けば……」
「聞こえなかったのか?」
「お、置いて、いかないで……」
「どうして、そう思う?」
「ど、どうしてって……いわれても」
「不安なの?わたしを信用できないのか、おまえ」

 木々に遮蔽された向こう側に、すり鉢状に芝があり、大きな噴水がある。池周りの道で
花火をしている。
 その上の外周にも舗装された道があった。

「ほんとに、置いていったりしないで。おねがいだから」
「それが、人にものを頼む言葉か」
「こんな、かっこうで……ひ、一人にされたら、ボク、困ります……。しないで……」
183思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:13:18 ID:ZmkCS580
 外周の道は、日中に犬を連れて散歩をするグループが多く、ひっきりなしに来る。
この時間帯になっても、夏の強い日差しを避けたグループがいて、相手を牽制しあう
犬同士の咆える声がしていた。

「聞こえてないのか」
「あ……」
 真葵子に精神を掌握されていて、弄ばれる。実際に聞こえていないのと
たいして変わらなかった。自分の意志をほとんど放棄しているのだから。

「ばかなのか、おまえは」
 貴人のサラサラな髪を真葵子の細くしなやかな白い手が闇に動いて鷲掴んだ。
「ああっ、か、髪を引っ張らないでえっ」

 苦痛の中に明滅して、堕ちて行く。甘く蕩けてしまいそうな快美感を貴人は掴んだ。
颯貴のあじわっている、肉体と精神の怯えを、真葵子によって刻まれていた。
 それは妖しい迷路の中で、やっと逢えた、湊深静を強くもとめていた。

「情けない声で泣くじゃなか。いうべきことをいいな。いくら、可愛くたって、赦さないから」
「い、いうから……い、いたくしないで」

 駐車場の前方には、高原みたいに広がる、メインの芝の大地があって、遊具施設が
いくつかあった。こちら側は親子連れが占拠していて、犬を連れ歩く者はほとんど居ない。
184思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:16:50 ID:ZmkCS580
「じゃあ、なんていうんだ」
 放し飼いにした犬を自由に走らせて、自由に駆ける様子を愉しむから、万が一のことをおそれて、
子連れには近づかないことにしている。大型犬を連れて来る者はいなかった。

「あっ、いっ、いじめないで……く、くださいっ」
 貴人はヌード写真を手にしたばっかりに、沢木真葵子の夜に戯れる、首輪を掛けられた
仔イヌになってしまった。

「ちがうだろ。いってごらん。聞いていてやるよ」
「あっ、あっ」
「しんぼうしているんだよ」
「はっ、はっ、はっ、ま、まきっ」

「なにもたもたしているの。いつまでも、またないから」
 喘ぐ貴人の口に貪りつきたい衝動を真葵子は堪えていた。

「ま、真葵子さまあぁぁぁっ、ボ、ボクを……ひっ、ひとりにしないでぇ。
おいてなんか、い、いったりしないで。いかないでぇぇぇ。お、おねがいだからああぁぁぁ」
 自ら叫んだ、言葉という鎖を、肉体に掛けさせられてしまっていた。
185思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:18:37 ID:ZmkCS580
「まあ、こんなものか」
 真葵子の悪意に満ちた言葉でありながらも、貴人は愛も感じていた。
だから公衆の面前でズボンを濡らし、小水を垂れ流したような感情の崩壊に
襲われるのだった。

「ああ……、あ、あっ」

 何度目かの被虐の遭遇に、湊深静の部屋にあった、大きな鏡を思い浮かべる。
映しに被って、透かしとしてプリントされていた、アルフォンス・ミュシャの描く、
ふくよかでありながらも、繊麗な女人像が脳裏でスクリューする。
 深静に抱かれていた時の貴人は少年ではなく、少女だった。真葵子は貴人の流した涙に、
赫のルージュの熱情をぶつけていって、啜っていた。

 夜になって、強い夏の日差しを避けたグループがすでに犬を連れてきていて、
じゃれあい、相手を牽制しあう、犬同士の咆える声が聞こえていた。

「おいてけぼりになんかするわけないだろう。こんなにも、か・わ・い・い・の・に」
「はあ、はあ、はあ……あ、あっ、ほ、ほんとう……なの」
「そうよ、あんしんしなさいな」
186思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:20:41 ID:ZmkCS580
 また貴人は掠め取られた。口を離した真葵子が、証しにエンジンキーを抜いた。
すくなくとも、ここに放置はされないという保証に貴人は安堵する。
 だからといって、貴人は真葵子に無条件に同意するわけではない。そんなことをすれば、
今度こそ目撃者に通報されてしまう。

 迷っている貴人を残して、真葵子はひとり外に出た。フロントファスナーの
スカートをオープンにしたままで、きれいに両脚を揃えていたことに貴人は感動していた。

「なにをしているの。さっさと出なさいよ」
 貴人の目に、濡れて光る漆黒の翳りが飛び込んできた。公園に来るイヌの飼い主なら、
やさしく抱きかかえて、アスファルトに降ろすもの。

「案外、だいじょうぶなものよ」
「……」
「一瞬は見てしまうけど、本能的に人は背けるの。見ていても見ないふりして」
 貴人は真葵子の促がした言葉に決心をして、車から降りた。

「貴人、こっちにおいで」
 真葵子のドアを閉めた音がして、貴人の腹部が反応して、収縮を起こした。
真葵子は車の上に置いた手から、丸まったショーツを出していた。
187思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:22:14 ID:ZmkCS580
「これをおまえにつけてあげるわ」
 貴人は車のフロントを廻りこんで、真葵子に近づいた。鼓動は速くなり、気道からは
空気が洩れているみたいな息苦しさがあったが、雲の上を歩いているようだった。
 口の中がカラカラになっていて、真葵子の唾液がほしかった。

「やっと、わたしの中に来た」
 真葵子のうれしそうな声で貴人は抱きしめられ、額に頬を擦りあてられていた。
ストッキングに包まれた、右太腿がゆっくりとあがる。太腿に貴人のペニスの
尖端があたって、貴人が洩らした露を擦りつける。

「ご、ごめんなさい……」
「なんで、あやまるの?」
「ボクのチンポで、真葵子さんのストッキングが……汚れちゃうから……」

「ごほうびを、あ・げ・る・わっ」
 溜めて、真葵子は貴人の耳元に熱く囁く。発話の終わりに、真葵子独特の
舌足らずとは異質な、ぴちゃっとした湿り気が仄かにあって、性欲を掻き立てる。
188思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:23:41 ID:ZmkCS580
「う、あっ、あっ」
 少年の両脚を女は割って、太腿の上で局所をかるく摩擦する。少年は真葵子の
本気と快美感に躰を顫わせていた。
「いいのよ。わたしがしてあげているんだから」

「う、うん……」
 言ってから、豊満な胸に抱かれていた貴人は、真葵子の顔を仰いでいた。
「いいよ。それで」
 貴人は背を車に押し付けられた。
「真葵子さん……」
「なに?」

「……好きです」
「わたしもだよ」
 はじめての告白だった。しばらくの余韻に浸りたかったが、真葵子は自ら時間を
区切っていた。
「さあ、行くよ」
 トイレでも芝の上でも、貴人はどこにでも行く気になっていた。真葵子の奴隷だった。
189思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:25:25 ID:ZmkCS580
「ほんとに穿かなくちゃいけないの……」
 奴隷は所作を学んではいないから、すぐに禁を犯した。
「羞ずかしいのか。それがふつうよ」
 貴人は真葵子から僅かに視線を逸らしていた。

「でも、チンポをぶらぶらしたままでいいのか、おまえ」
「わ、わからない……」
「なら、いわれたとおりにしてればいいよ」
 真葵子は癇癪を起こさず、貴人の返事も待たないで、アクティビティに貴人を
求める行動に出た。

「んぐっ」
 真葵子は貴人の顔半分を左手で押さえ、右手の中指と人差し指を揃えて口腔に
ぐっと乱暴に入れてきた。貴人は舌を真葵子の指に絡めることに努めた。
「透けるやつじゃなくて残念だわ」
「ん、んっ、んぐうっ……」

「はみだして大きくなった、おまえのチンポが見れないもの」
 真葵子が躰を載せてきて、右太腿で貴人の股間を烈しく擦った。
車内で見た、真葵子のストッキングとガーターベルトをつけた残像がゆらいで、
手淫では得られないどの快楽を喚起させはした……。
190思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:27:46 ID:ZmkCS580
 射精に至るまでのインパクトには成り得ない、真葵子は思っていた。
実際には、何度か貴人に危機が訪れていて、真葵子は貴人の肉体の変化に
声をあげて笑いながら、貴人の顔に熱いブレスを浴びせていった。

 貴人にすれば単純に、うしろに纏められた髪がほつれ、汗に貼りつく真葵子の
艶姿に、ペニスがたまらなく振れるのだった。
 が、意外なところでは、真葵子の煽情的な、擦り合わさって喘ぐ、厚ぼったい
唇から、めくれた歯茎にも貴人は反応した。これまでにはなかったことだった。

 鴇色の中で蛇と豹のフラッシュバック。なにがそうさせるのか、もう貴人には
わからなかった。
 たまらない刺戟を遮断しようと、瞼をぎゅっと瞑って、裏返りそうになるアヌスも
固く窄めて大臀筋に力を入れていた。

 しとどに濡れそぼつ、ヴァギナを与えてくれないのなら。時間が区切られている以上、
太腿より確かなのは手淫の刺戟だった。
 それがなくとも、昂ぶった貴人の精神は、仔細な真葵子のボディパーツでさえも、
引き鉄になりうる状況下にまで高められていた。

「ぜったいに、喚いたりなんかするんじゃないわよ」
 真葵子の貴人の口腔を蹂躙していた右手がやっと抜かれた。
「はあ、はあ、はあ……」
191思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:29:10 ID:ZmkCS580
「返事は、どうしたの」
「は、はい……」
 瞼を開くと、真葵子の右手は貴人の胸にプレッシャーを与え、円を描いて弄り
腹部に及んだ。ふわふわとした感じと息苦しさに貴人はまどう。

 股間から真葵子の右太腿が抜かれ、怒張したペニスを握られていた。真葵子は
少年のオスに強引な刺戟を与えてきた。突き刺さった短剣を大地から抜くようにして、
根本から強く引っ張ってしまう。

「うわあっ」
 愛撫のセオリーを無視されていても、貴人の躰は弓なりになる。
「叫ばないのっ、いったでしょうに」
「ごっ、ごめんなさいっ、うっ、うっ、で、でもっ、ああっ」
「きづかれてもいいのッ」
 真葵子は淫液に濡れたショーツを手にして、貴人の鼻と口を塞いだ。牝の匂いが貴人の
肺をいっぱいにする。

「んっ、んぐっ」
 堪えようとしたが、くぐもった貴人の声は噴いた。肉棒を掴んで抜き差しするような
挙動を真葵子はおもしろがって依然と繰り返している。

 貴人は車に圧しつけられた体位から、盛りのついたイヌになって、腰をガクガクと
震わせることすら真葵子に赦されなくて、玩弄に必死になって耐えるだけだった。
192思いやることなんてない:2006/11/03(金) 03:39:11 ID:ZmkCS580
一応早朝に姉と来るという流れにあるんですけど、
逸れすぎてしまって、すみません。
193名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 23:43:25 ID:10C6Fxuh
乙!あなたはこのスレの神です!
194思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:10:48 ID:Pibk/mIt
「んっ、んあっ、んあッ!」
 貴人は、降ろしていた拳を開いて、車体を爪でカリカリと掻いていた。
「びゅくん、びゅくん、してて、いいわ」
 貴人の首筋に、浅い笑みの真葵子の熱い息が吹いた。次々と繰り出される
嗜虐の貌の虜になった。

「あっ、ああっ」
「もっと歔いてごらん」

 荒い扱いにもかかわらず、貴人のペニスは萎縮しないでいる。アヌスまでも別な
生き物と化してしまって、ヒクヒクと蠕動を繰り返していた。真葵子のため。
自分のために取っておきたいから、堪えていた。
 真葵子は縦に貴人のペニスを振って、手を返して掌で下腹にグッと押し込まれる。

「ああッ」
「うしろ、もらうわね」
「え、えっ」

 ペニスから真葵子の手は離れて、はあっ、と濡れた吐息を洩らし、右手で自分の口に
マスクを掛けるように触れた。貴人の憐れを嗅ぎ取り、恍惚として、中指をしゃぶる
仕草をひけらかす。
「ホールを嬲ってあげるの」
 貴人の顔に押し付けられていたショーツに力が込められ、外れて車のルーフに飛んだ。
195思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:13:44 ID:Pibk/mIt
「やっ、やめてよっ……」
 手のマスクは真葵子から取れて、貴人の口を押さえる。
「ほら、濡らしなさい」
 中指と人差し指が貴人の口に押し入った。薬指と小指までも入ろうとした時だった。

「あ、んんっ、んあっ、やっ、やあぁぁぁ」
「あら、どうしてよ」
 貴人の華奢な肩を真葵子の両手が、がしっと掴んで、匂いを嗅ぐように
頤をしゃくって挑発をしていた。

「そんなことしたら」
「なによ」
「こ、こわいよ」
 いいようにされる。それが奴隷の務め。
「なんですって」
「だ、だから、い、痛くしないで……」
 こわいのは、今の真葵子にアヌスを玩具にされてしまうことだった。ペニスは勃起している。

「おまえ、したことがあるんじゃないの」

 白む部屋で、起き抜けの颯貴を突きまくって、湿潤のヴァギナに温かく包まれ、
食まれているペニスが蕩けてしまうのを拒絶しようとして、どこまでもどこまでも伸びて、
颯貴の躰を破っていく、烈しい勃起の感覚があった。
 真葵子によって、めちゃくちゃになり、こわされてしまいたい願望。肉棒がたまらなく疼き、
あらたな脈動をはじめた。

「し、しらない、してないよ。な、なんで……」
196思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:19:00 ID:Pibk/mIt
 なにも応えず、車体に押し付けられた貴人の肉体に、真葵子は長い両脚を不細工に拡げ、
にじり寄って、濡れそぼつ漆黒の秘園を貴人の反り返った肉棒に圧しつけていた。

 腰を突き出して、真葵子の開脚された淡いに刺し入れて、膣内に入りたい。
車のフロントに居たら、エンジンカバーに押し倒されて、真葵子から脚をあげて
繋がっていたかもしれない。

 繋がりたい、繋がりたい。貴人は喘いだ。

「あっ、あ」
 凄艶な美貌は存在を無視するがの如く、横向きに頤を曳いて、両手は撫でながら
滑らせていって、貴人のうしろに廻し、射精を堪えてこわばらせた尻朶を、
おもいっきり割り開いた。裂かれる感覚に貴人は叫んだ。

「ああぁぁぁ」
 真葵子の体躯に貴人は隠れてしまって、ひとりの痴女がバイブを使って、立位で
自慰をしているようでもあり、男を真似て放尿をしている風でもあった。
「静かにっ。ショーツ、咥えさせるわよ」
 車が入ってきて、ビームが二人を差して逸れていった。横向きに俯く、半開きの赫い唇。
美貌に薄いネットの夜のベールがまた掛かる。

 真葵子は貴人を触媒にして自分だけの世界にのめり込んでいるのか、恍惚とした
貌はゆるりと廻っていって、斜めに仰け反っていた。
 照らされた真葵子の艶姿は、貴人の網膜に稲妻のように光って、焼き付いた。
197思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:23:32 ID:Pibk/mIt
「だっ、だって、あっ、あっ」
「じゃないでしょ」
 真葵子のヒップは回転して、どぎついいほどのみだらな踊りで貴人の肉棒を嬲っていた。
「たっ、試しくださいっ……」
「いい子ッ」
 うしろに廻った右中指は貴人の窄まりを捉えて、ぬぷっと一気に挿入された。

「わあっ」
「まだ。まだよ。まだだからっ」
 アヌスに埋め込まれた中指が、ずっ、ずりゅっと抽送されたあと、フックにして
貴人の直腸壁を容赦なく引き揚げていった。貴人は伸びをして、爪先立ちになった。

「ひいっ、ひあっ、あ、あ、あう、あうっ、あ、あぁぁぁ……」
 擦りつけられた、真葵子の秘所に肉棒は跳ねて、ヴァギナに収まることが出来ず、
抗議する。アヌスを執拗に嬲られることを呪って、悶え狂っていて。
 情動の烈しいバイブレーションが貴人を襲った。遠出の帰りにトイレに
寄っていなければ、小水を洩らしていた。

「ほら、返事は、返事はどうしたのッ」
「しっ、してえっ、もううっ、どうにでもして、いいよッ」
「わかったわ」
「うっ、う、あっ」
 真葵子がしたのは、肉棒を掴んで濡れ壺に誘うことではなくて、アヌスのストローク。
クレインの刺戟で直腸玩弄は続いた。
198思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:29:45 ID:Pibk/mIt
「あっ、あ、ああ」
「おまえ、よく我慢したわ。えらいよ。もういいから、もう。いっぱい出しちゃっても」
 貴人の耳元に、甘いブレスで真葵子は囁くことはしなかった。飽きた玩具を
捨てるみたいにして、感情を極力抑えた声。唇を寄せて、貴人の耳に注ぐ。

 発話のあとに、真葵子の下腹に宛てられた肉筒が、熱いローリングの再開で、
悲鳴と歓喜の雫をこぼした。真葵子の花唇は捩れ、べっとりとなった恥毛と愛液を
擦りつけて、女と少年の精神はみだらに和合する。

「はあ、はあ、あ、あっ、はっ、はっ、はあ、はあ、あ、あ」
 こわれかける貴人の開いた口からは、唾液がだらしなく滴っていった。蛇の赫い舌が
貴人の頬骨をねぶり、鼻先が押され、口元に近づいていった。

「わたしをみてごらん」
 貴人はどんなに真葵子が欲しくても、擦り合わされた貌をまともに見ることができない。
Mになった瞳をきつく閉ざしてしまい、代わりに舌を差し出したものの、真葵子は
舌など絡めて来てはくれなかった。

 真葵子のぬくい、濡れた生き物の舌先は貴人の耳に。耳殻の仕切りの上を滑って
ナメクジのように唾液を残している。渦をゆるく描いて貴人の耳穴に迫っても、
挿入はしないで引き返していった。やわらかな耳朶を強く噛まれて引っ張られていた。

199思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:33:02 ID:Pibk/mIt
「ひっ、いいっ」

 アヌスとは違う強烈な痛みが貴人の顔を灼く。真葵子のバイオレントな美貌が
貴人の心を揺さぶっていた。

 妖しくも哀しそうで、もの欲しそうにした、煽情的なモノクロ写真の中の真葵子。

 今、貴人を甘咬みする真葵子は、白い歯列とピンクの歯茎で、美貌から緻密なる
異端を剥いて蠱惑の荒波に揉む。

「ひいいっ、ひ、ひっ」

 か細い少女の悲鳴が貴人の口から噴いた。感覚の鈍い耳朶だからこそ、伸びるにつれ、
真葵子の歯が容赦なく、鋭く食い込んで来る気がした。
 貴人の肛門から、真葵子の凌辱の指が抜去された。臀肉のワレメをそそっとなぞって、
抜かれる失望とあらたな期待が乖離することに、信じられないくらいの情けない喘ぎ声で
真葵子に抗議していた。

「ふふん。おまえの臭いなんだよ。わたしの指を穢した、汚いウンチの」
 排泄物の仄かな臭気が貴人の鼻を刺し、羞恥の眩暈がした。人差し指と中指が
貴人の頤を押さえ、中指が口中央を押さえる。きれいな細い真葵子の指を穢した、
と昂ぶりに焙られる。

「はっ、はっ、あ、ああ、あ、あっ」
「できるよね」
「しっ、します……。しますから、真葵子さま……」
200思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:36:01 ID:Pibk/mIt
「してもらうから」
 指は動いて頭が貴人の上唇をめくる。
「ちゃ、ちゃんと、きれいにします……しますから……」
 躰が軋んだ。いじめないで、とも真葵子に言いたくなった。

「ほら」
「んっ、んっ、ん」
 気持ちよくさせて。挿入させて、の哀訴だったのかもしれなかった。
「いいよ。おまえ、ねがいごとをいってごらん」

 口に抽送される指を心をこめて、丹念に穢れを舐め取る貴人だった。問われて
瞼を開いても、崇拝しだしていた真葵子と目を合わせることはできなく、
隷属が密になっていた。

「なにがほしい?」
「はあ、はあ、はあ、あ、あ」
 指が貴人の口腔から後退していった。組み敷いてM字開脚にし、颯貴の蠢いた
螺肉に嵌る、猛りの姿を貴人は想像し、真葵子のみだれた貌に被せる。

「このショーツとね」
「ほ、ほしい……。く、くださいっ」
 本来の願望を擦れた声で、やっと絞り出す。
「ほとびって爛れた、わたしのマンコ」
201思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:37:11 ID:Pibk/mIt
「ど、どっちも……ほしい。ほしいっ……だからっ」
 手の届くところに真葵子が居ても、午後のリビングルームから出発のときめいた
輝きの瞳は貴人にはもうなくて、虚ろな色が刻印されていた。

「よくばりはダメよ」
「なら、お、おまん……こ……がいい。ま、真葵子さまがいい……」
「じゃあ」
 真葵子は髪を纏めたバレッタを取って、ほといた先にペニスに巻いて扱くことも
思案に入れていた。それだと、貴人の性が髪に滲み込んで、後々難儀することになるから。

 下腹に持っていかれる。真葵子は前屈みのへっぴり腰になった。貴人の胸に置かれた
真葵子の左手。支えにして、右手で愛液に濡れたショーツを掴んで、やんわりと
ペニスを包む。擦られる貴人は闇にうごめく白い手を見ていた。

「う、うっ、くううっ」
 ゆっくり、ゆっくり、ゆっくりと。真綿で締めるようなことをして、
精を吐けといっている女主人。憐れな仔イヌの命を長引かせ、さんざんにいじめている。
「ふふっ、どうなの?」
 長く居たい。居たいけれど。貴人も真葵子もおなじ気持ちだった。
「いっ、いいっ、きっ、きもちいいよっ」
「カラダで繋がりたいの?」
202思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:38:44 ID:Pibk/mIt
「つ、つながりたい。つながりたいよっ、おまんこしたいッ」
 坩堝となった真葵子の膣内に肉茎を突きたてて、抉るように貴人は腰を遣いたかった。
封筒から出てきたスナップのように、うしろから真葵子を責めてみたい。

「じゃ、答えるの。だれとやったのッ」
「あっ、あっ」
「偲乃さんとなんでしょう」
「ちっ、ちがうっ」
「うそよ」
「してないってっ、し、信じてっ……。信じてよッ」
 家でひとり帰りを待っている、颯貴の歔き貌が過ぎって、貴人の情欲を混沌とさせ、
声をあげさせていた。

「大声出さないのっ」
「だっ、だって」
「ベッドでママ、ママっていってるんでしょう。ほら、いいなさいよっ」
 真葵子の細い首が伸びて、顔が貴人に近づいた。

「もっ、もううっ、いっ、いじめないでっ」
「パパがやったのっ。そうなのッ」
「ちっ、ちがうったらああっ、なんでっ」
 まっすぐに伸ばしていた貴人の手が、はじめて真葵子の髪を掴んでいた。
「おまえッ」
「あっ、あッ」
203思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:41:34 ID:Pibk/mIt
 真葵子の昂ぶりが烈しさを増していった。貴人の脳が放出感にチリチリッとし、
指先は髪に埋まった。
 怒張したペニスの欲望を吐いてしまって、真葵子のレースショーツを、おびただしい
精液でベトベトに穢してしまっても。

 真葵子は遊んでいるだけで、いたぶって答えを求めてはいないのかも。
それとも禁忌の告白を欲しているのか、貴人は迷い続けた。

「貴人ッ」
 強くペニスを握られる。
「ああっ……、あ、あっ」
 玩弄につぐ玩弄。そして無理難題。真葵子の加えられた力は急に弛緩していた。
長引かされた快美の生殺し。堪え続けた声がつかえて、苦しそうにパクパクと
息継ぎをする。

 わかっているのは、真に欲しい真葵子のセックスに昂ぶった、せきららに感じた
性感帯となった、熱い裸を抱くことであって。貴人の迷走と肉情の渇望がせめぎに
せめぎ、弾けそうになっていた。貴人の口に萌葱色のショーツが無理やり
捻じ込まされ轡となった。

「ぐっ、んぐ、んぐうっ」
 対面の真葵子は貴人の首にぐいっと腕を絡ませてから、廻りこんで背を獲って、
肩に尖った頤を載せ突き立てた。
「よく見ているの。どこまで、ザーメンが跳んじゃうか。おまえの自信にもなるのよ」

204思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:44:44 ID:Pibk/mIt
 左手を貴人の胸板に熱情を強く擦り付けるみたく押し当てて流れ、滑り降りる。
しゃがんでしまった真葵子は右手を貴人の臀裂の股座からくぐらせて、
ペニスをぐいっと掴んだ。掌の上で暴れて跳ねる獣を、拇と人差し指、薬指、
小指が拘束して、人差し指の頭は鴇色の尖りの口からあふれでる涎を
舐めるみたいに、こなれた感じで嬲っていた。

「ぐうっ、ううっ」
「どれだけ、おまえが跳んじゃうか」
 肉茎を扱き出す。あの烈しかった抜き差しのピストンにくらべて、
若干の物足りなさもあったが、貴人はどうしようもない従属の誓約の射精に向けて
駆け出していた。

「ほら、見なさいったら、見るのよッ」
 頭をぐらぐらさせていた貴人を、腰の横に顔を密着させている下から仰ぎ、
真葵子は叱咤する。
 
「う、ううっ」
 貴人は縦に顔を動かして、呻きで応えた。ショーツは唾液をたっぷりと吸い、
真葵子は充血した眼で貴人の細腰から、若さの猛りを注視して、エキスの射出を
しっかりと眼に焼き付けようとする。
「そらっ」
 滑稽な掛け声が届いても、貴人の肉情は削げるどころか鞭になって拍車を掛ける。
205思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:50:36 ID:Pibk/mIt
「ぐううっ」
 貴人は瞼を開いたまま、真葵子の裸体を抱いて、颯貴とはちがうヴァギナ咲いた
亀裂を想い、脂の載ったむちむちっとした白い太腿の淡いを昂ぶる肉茎で、烈しく
突き刺していることに意識を集中した。

 やがて腰を空しく跳ねあげ、白濁の花火を闇に向けて繁吹くと、こゆい粘液体は
二メートルほど飛んでいって、荒いアスファルトの上に叩きつけられ、終わった。
白閃光に貴人は頭を灼かれ、総身が痺れた。白目を剥いて瞬いていた。

 咥え込ませたショーツの轡を取って、フラフラに成り掛けた貴人を操りながら、
真葵子はしゃがみ込む。足を上げさせようとしているのを見て、貴人はシューズを
無理に脱いで真葵子に従った。そんな挙措すらも気だるいのに。真葵子の穿いていた
貴人の唾液もたっぷり吸った、濡れたショーツが昇ってくる悦びに、貴人は意識を
朦朧としながら浸る。

 手淫の極みに、貴人は肉情をしこたま吐き出しても、勃起力の減退はなかった。
細腰を真葵子の両手で掴まれ、シルクに覆われた下腹に、反り返っているペニスの
姿を見出して、赫い唇が蛭になって吸いつくのだから。

 戯れて頬肉を窄め、チュウチュウッとあけすけに音を鳴らしてから、裏筋をいたぶって
颯と立ち上がり、左手で脇にでも抱えるように貴人と真葵子は並んだ。

 真葵子の喘いで揺れる豊満な胸元。裂けた紫苑から漂う牝のにおいのする秘所。
白い布に包まれた、真葵子の乳房に置きに行きたいのに、手は上がらず、
どうにもならなかった。
「ほら、揉んでごらんよ」
 手を取られて、白いブラウスの胸に置かれた。
「あっ」
「していいよ。したかったんだろう」
「は、はい……」
206思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:52:59 ID:Pibk/mIt
 もたれかかるように、囚われの貴人は真葵子の肩に顔を伏せて、情事の駐車場から、
木々の植え込みがある、公園の間仕切りを直接に越えて連れられて行った。
舗装された道に出ると、家族連れが芝を歩いていて擦れ違った。

 真葵子と貴人の影にハッとして目を留める。気付いたのは小さな弟を連れた、
貴人とおない歳ぐらいの、小さな丸顔で眼鏡を掛けていた、額が広く、うしろに
結った髪をテールにした、少女だけだった。

「あんなのがいいの?」

 小鼻か、筋のすっと通った鼻なのか。くちびるは薄いのか、真葵子とおなじ、
厚ぼったかったのか。アジア風なのか、ヨーロッパ風なのか。
 貴人は真葵子のように少女の顔立ちを見極めることなどできはしなかった。

「……」
 
 女が少年のペニスをいらって慰みにしているのに、少女は眉をひそめ、
すぐに顔を背けていた。尻まで伸びたテールがゆれて、素知らぬ顔で、
淫逸な二人を見てしまったことを努めて忘れようとしていた。

「おまえ、どうしたの」

 少女にとって、貴人の存在は掻き消されるだけのものでしかない。淋しくなった
貴人の心に真葵子が触れてきた。
 道路では黒いサングラスを掛けた男に、ペニスを扱いてみせろと命じた、真葵子とは
様子が違っていた気がした。
207思いやることなんてない:2006/11/09(木) 00:54:34 ID:Pibk/mIt
「見られたかも……しれない……」
「そうね。きっと気付いていたわ。うれしい?」
「どうして、こんなことをするの……」
「おんながおとこに、一方的にセックスをぶつけてくるのはおかしいかしら」

「そ、そういうことじゃなくて」
「ただ、つらいだけだっていいたいの?」
 なにかが貴人の心を烈しく揺さぶった。やさしさとかではなくて、真葵子にある
もっと潜在的ななにかに反応して。単純なものなのか、複雑なものなのか。
貴人が黙っていたら、真葵子が喋った。

「あの娘に告白してきたら。すぐに思って、口に出すのもばかだけれど、
印象には、しっかりと刻まれるわ。だって、おまえはチンポを出してるのも
いっしょなんだし」
「……」
 撓みそうになって、微かな真葵子への反抗。
「なによ」
「な、なんでもないです」

「なに、その口の利き方」
 貴人はすかさず、真葵子の右手で下から頬をぺしっと叩かれていた。
「ごっ、ごめんなさい……」
「いいわ。あそこでしているところを見たの」
「なんのこと」
「おまんこしている、男と女」
 遊具施設のある向こう側の手つかずの敷地を真葵子は指さしていた。
少女から離れた貴人のペニスが硬くなる。
208思いやることなんてない:2006/11/09(木) 22:06:29 ID:Pibk/mIt
「どこ……」
 真葵子のスカートの割れた、剥き出しの下腹をみつめるように、俯いていた貴人は
顔を上げていた。
「トイレの向こう側。野原みたいになっているとこで」
「だからなの……」
「理由にならない?」

「ボク……」
「写真を盗ろうとしたのはおまえだろう」
 貴人は言葉がみつからなくて緊張していた。

「ううっ、や、やめてっ」
 真葵子の右手で頤を掴まれていた。
「赦さないから」
 真葵子のまなざしで射竦められる。

「そんなこと、いわないで……」
「逆らうつもりなの」
「あ……」
 真葵子が貴人の瞳から、どんな感情を読み取ったのかを、理解できなくて怯える。
そうこうしている内に、真葵子から突き飛ばされ、貴人は芝でよろめいていた。
「じゃあ、ボクはどうしたら」

「走りなさい。その前に、ショーツをよこしてからよ」
「い、いやだ」
「よこしなさい」
「ボクをここに置いていく気なんでしょう!やだよ!」
「自業自得よ!」
 貴人は真葵子に近づいていったところを二の腕を鷲掴まれ、廻されて、尻から手を
突っ込まれ、ぐいっとショーツを下げられ伸びていた。
209思いやることなんてない:2006/11/09(木) 22:08:30 ID:Pibk/mIt
「やっ、やっ、やだあっ」
 躰を捩る貴人の肉棒は、フロントの布地から跳ねてあらわになっていた。貴人の出す
声に、真葵子の狂気のボルテージはあがった。
「ばかっ」
「やだあっ」
 頬を叩かれ、涙が出た。否、すでに真葵子に頤を掴まれてしまったときから涙は
うっすらと張っていて。ショーツを剥ぎ取られそうになって、貴人は芝の上に転んだ。

「だれがおまえを置いていくっていったの」
 貴人は腹這いにさせられ、ショーツを真葵子に抜かれ、遊具施設の方角に
投げつけられるのを見た。ペニスが草の尖りに刺さり、チクチクとした。
「さっさと立つの。なにしてるのッ」
「は、はい……」
 膝と手を突いて立ち上がろうとした貴人に真葵子が馬乗りになって、重みでぐらつく。
貴人の腰の上で真葵子は躰をゆすっていて、濡れ濡れで貴人の股間に火をつける。

 真葵子は全体重を掛けているわけではなかったが、貴人はそれでも潰れそうに
なってしまって、愛犬を奮い立たせる真葵子の口が近づいてきた。
「ショーツを拾いに行きなさい、いくのよッ」
 左手で貴人の頤を掴んで。
「いたいっ」
 右手を勃起したペニスを握って。ぶら下った股間の肉棒を引っ張られる。

「ショーツのところまで、お散歩よ。さあ、はやくッ」
 四つん這いになっている、貴人に跨る真葵子は蟹股になって、あやかしの土蜘蛛。
貴人がやっと前脚を動かすと、真葵子も躰を起こして協力し、脚を動かしていた。
馬鹿げたエロスの屈辱。貴人は声を出して泣きたいのに、できないのがおかしかった。
 あと数歩というところで、貴人の気が遠くなりかけた。
210思いやることなんてない:2006/11/09(木) 22:14:28 ID:Pibk/mIt
「なにをもたついてるのよ」
 肩にあてられていた、真葵子の掌が貴人の髪を掴んでつんのめりそうになったのを
曳き揚げられていた。
「うあっ」
「さっきの娘に、告白にでも行きたいの?」
「ちっ、ちがうよ……。ちがいます」
「じゃあ、はやく拾うの。いきなさい」
「は、はい……」
 真葵子を乗せた貴人は、ショーツを剥がされ、投げ捨てられた場所にやっと辿り着いた。

「どうやって拾うんだい?」
「どうやって……」
「そうよ」
 貴人は腕を折って、芝の上に載った真葵子のセックスを包んでいた、貴人も穿いていた
ショーツに顔を近づける。真葵子の掌が貴人の髪を撫でていた。
 穿いている姿を思い浮べて欲情し、くらい芝に落ちたショーツに寄せる。真葵子の恥丘に
くちづけを。夢想しながら、貴人は倖せになる。
 大地に、真葵子のセックスに、拝跪するような姿。真葵子は満足して貴人の腰から
剥き出しの臀を浮かせた。

「そら、走れっ」
 パシッと臀肉を打擲する乾いた音がした。

 駐車場はすでに遠くなっている。十メートル先に遊具施設があった。四角垂の屋根の
塔みたいな木の建物が十基あって、橋が繋いで、最後がゆるやかなスライダーになっている。
管理者の常時居ない遊具施設なだけあって、橋も縄ではなく、ちゃんとしたつくりの
柵も設置された、しっかりとしたものだった。すこし先には、ロープにぶら下がって、
滑車で滑る遊具施設もあったが、行くなら、大掛かりなスライダー。そこしかない、
と貴人は思った。

「なにをしてるのっ」
 立ち上がって見下ろしていた真葵子の大きな躰に睨まれて、貴人は総身をビクンと
顫わせていた。
211名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 20:33:44 ID:/yW/6BKM
おっ続き投下されてたのか!
まだまだ期待してますよー
212名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 15:58:37 ID:13vLbrI3
男犯されSSになってきたね。
個人的には面白いし、文章上手だと思うけど、ちょっとスレ違いかも。
真葵子を貴人が調教したり犯す展開はないのかな?
213思いやることなんてない:2006/11/18(土) 02:20:39 ID:cjB/vZuu
 あがる息の所為で、拡がる鼻孔には、みだらな蜜液の匂いが流れてくる。
ショーツを咥えたままの不甲斐無さを纏いながら、真葵子の逆鱗に触れるのを覚悟し、
ベージュ色のストッキングに包まれる美脚にしがみついていって、泣いて赦しを乞うのも
ひとつの選択かもしれない。

「走らないか、ばかっ」
 逡巡する貴人に苛立たしそうに、真葵子が吼え、ドライビングシューズの蹴りが
横から加えられた。芝に転げるほどではなかったものの、腰骨からはすこしずれて、
やわらかな脇腹にあたり、濡れたショーツの轡の口からくぐもった悲鳴が上がっていた。
 偶然だったのか、故意だったのか。だからといって、咥えたモノは離さなかった。
真葵子の貌を貴人は仰げないのにペニスは硬く。

「はやくしないと、亀みたいにして、ひっくり返すから」
 真葵子の紅いシューズに蹴られ、もんどりを打って、暗い緑の芝で肉茎を烈しく
跳ね返させる絵図が脳裏に浮んだ。あふれる唾液でショーツが重くなる。真葵子に
見られてこその貴人の歓びだった。夢想に男根も反応して痙攣した。

 四つん這いの姿勢から右足を突き出していって、貴人は夜に臀部を掲げる。
ぞっとするような真葵子の笑い声を背に受けながら走り出していった。
頬肉が振動でゆれた。
 たった数十メートルのことでも貴人には遠かった。死にたくなるような屈辱感。
底にみつけた、痺れる様な快美感。真葵子の気配が驚くほど速く、貴人の背後に迫って
来てくれていても、置いていかれる不安がすべて解消したわけではなかった。
214思いやることなんてない:2006/11/18(土) 02:23:31 ID:cjB/vZuu
 捕まってしまって、肉情の埒を付けたいという望みをあえて振り切って、
本気でピッチを上げていた。ショーツを脱いだ股間は、勃起したペニスがゆれて、
貴人の内腿を肉茎と尖端がピタピタと交互に叩いて、走るには酷く収まりが悪かった。

 深静に連れて行ってもらった、暗い色の日本海。黒くごつごつとした大きな岩場で、
裸になって颯貴といっしょに上にあがり、遊んだ時とは違って。
 背後から迫る、手にしたスナップショットの白い肌を振り払って、貴人はスタートの
塔に廻りこんで、一・五メートルほどの高さの木の階段を一気に駆けあがろうとした。

「ほら、もう捕まえたわ」
 爪が貴人の脚に食い込んだ。とろとろっとしたものがしたたり、内腿の白い肉と
ストッキングを濡らしている。発話した歓ぶ声が刺戟になって、貴人を痺れさせ、
逃げる気もなくなる。手が貴人の口に掛って轡のショーツを取られ、橋の床板に
ほかされた。

「腰を降ろして、こっちを向くの。わかった?」
「は、はい」
 床板に転げたショーツをみつめる。貴人は床に両手を突き、膝を折りながら真葵子の
指示に従って向いていった。

「ゆっくりよ、ゆっくりとね」
「はい……」
 貴人は息をついて、体を真直ぐに伸ばして真葵子を見た。仁王立ちになる真葵子の
裂けたスカートのフロントからは、外灯に逆光になった、淡いの恥毛のシルエット。
貴人は揃えていた両脚を拡げていって、真葵子に股間を見せた。
215思いやることなんてない:2006/11/18(土) 02:25:53 ID:cjB/vZuu
「おまえはわたしに傅けって言いたいのね」
「す、好きにしてください」
「じんじんしちゃうわ」
 真葵子は背を屈め、貴人の右腕の階段に手を突いてみつめている。貴人は勃起した
ペニスを掴まれた。

「いっ、挿入れてっ」
 真葵子の忍耐もそろそろ限界に来ていた。
「いやよ」
「ぼっ、ボクを真葵子さまの膣内に挿入てくださいっ。おねがいだからっ」
 駐車場からも、噴水の調整池からも離れていたから、はばかりのない声が出せていた。
悲痛な声を絞り出していた貴人を見下ろした真葵子が嗤う。

「砂がすこし付いてるの。こんなモノを入れたら、わたしのまんこの中が傷だらけよ」
「そ、そんな……」
 芝の上で転げただけだから、それほど砂は付いてはいないと思ったが、
真葵子に言われると自身がない。

「がっかりしないの」
 真葵子の影が動いた。
「ああっ、う、ううっ」
 扱かれた、というよりペニスを潰されようとして、解放された。引き攣ったペニスは
真葵子の包まれた手の中でビクビクと跳ねて暴れている。
216思いやることなんてない:2006/11/18(土) 02:27:52 ID:cjB/vZuu
「いい、おまえがわたしのまんこを、舐・め・て・か・ら・よ」
「ほ、ほんとに……。い、いいんですか。ほんとに」
「もちろんよ」
「あ、ありがとう……ございます……」
「なんで歔くのよ」

「だ、だって……」
「まあ、いいわ……」
 真葵子はペニスから手を離して、フロントを割った状態のスカートから、ひくつかせる
亀裂を覗かせ、貴人の体を跨いでいった。蟹股になりながら、階段をあがってくる。

 真葵子の蜜液が垂れて、貴人の脚に落ちていった。貴人は最上部の床板に後頭部を置き、
仰向けになって、瞼を閉じていた。真葵子の淡いが降りてくるのをじっと待っていた。願望が叶う。
あとすこしで、熱い真葵子の膣内に入ることができる。

「ばか。目をちゃんとひらいて、口もあけていないかっ」
 頤を曳いた真葵子の美貌。悦に入って増長しかかった貴人を漆黒から覗いた牝の
螺肉が見ていた。貴人はゴクリと唾液を呑んだ。
「は、はい」

「返事は、もういいからっ」
 真葵子の切羽詰ったような声音に、熱いものが体中を駆けめぐった。
 ストッキングを吊った太腿が貴人の顔に近づく。真葵子は用を足すポーズでしゃがんで、
熱いヴァギナが貴人の口を塞いだ。
217思いやることなんてない:2006/11/18(土) 02:30:45 ID:cjB/vZuu
「どう。わたしの味は?」

 靴底を床板にべたっと着いたまま、体重を掛けた臀を真葵子は左右にゆすっていた。
鼻までも潰されて、苦しくなった貴人は真葵子の剥き出しのヒップを掻いて訴えた。

「なに。もっと、うれしがりなさいよ」

 小水の奔流を流し込まれるのではないかという怯えが、あらたな快美を貴人の肉体に
熱く刻み込むのだった。貴人は呻きながら、必死になって、舌で真葵子の内臓のとばを
舐め廻した。

「い、いいわ……もっとして、もっと、もっと……あ、あっ、あん」

 真葵子は感嘆の声を洩らしたあとで、左の膝蓋を内側に捻り込んで、腰を廻し、
あたえたヴァギナを貴人のくちびるに、ハーモニカを吹かせるような位置に
ずらしていった。
 夏の公園の蒸し暑さが躰を撫でて、真葵子の熱いふっくらとした花唇が
貴人の口を灼いた。

 真葵子の上体は階下に伸びて、貴人のペニスを取って扱いた。呼応する貴人の舌を
真葵子のヴァギナが締めつけたが、徐々に舌の動きは扱きに遅れはじめ、貴人の意識が
朦朧となって、恥戯が緩慢になっていった。

「しょうがないわね」
 ふっと貴人の顔は軽くはなって、あふれ出たべとつく愛液に烈しく噎せていた。
「手を貸しなさい」
「は、はい……」
「ばかっ、両手をよッ」
218思いやることなんてない:2006/11/18(土) 02:34:19 ID:cjB/vZuu
 貴人は手を差し出すと、真葵子に引き摺られ、塔の床板にあげられ、そこから橋の上に
連れて行かれた。ホラー映画の一場面を切り出したように、貴人は生きた死体だった。
肉棒が跳ね、左の太腿が烈しい痙攣を起こしていた。
「ああっ……」
 臀に床板のささくれが刺さって、貴人は呻いた。
「なに」
「トゲが……刺さってしまって……」
「ばか、そんなもの、我慢しなさいよ」

 真葵子は手を繋いだまま、ふたたび貴人の顔に淡いを降ろして来て、胸元に臀を置いた。
貴人は息苦しくなったが、倖せだった。真葵子はシックスナインに躰を重ねて、怒張したペニスに
赫い唇を被せた。亀頭を舐めて、すぽんっと抜いて唾棄する。

 また、すずずっと根本まで咥えたかと思うと、やはり引き抜いてしまって、芝の川に
唾棄していた。そのたびに貴人は哀しみのような声をあげて呻いた。
 真葵子の足が動いて、濡れそぼつセックスが離れていった。背面騎乗で交媾に
及ぼうとしていた。

「じゃあ、いれてあげるわ」
「う、うれしいです……」
 真葵子の膣内に貴人はなんの躊躇いもなしに収まっていった。夏の夜空に牝豹は
咆えるようになって背を反り返らせていった。
 貴人は真葵子の背を眺めながら、もういちど繋いだ両手で寄りかかる体重の圧に、
上下の烈しい真葵子の律動にできるだけ耐えていたが、たいして持たなかった。

 駐車場で、真葵子に立位でオナられて繁吹いたばかりの、猛りの早い絶命だった。
爪先立ちになって臀を振っていた真葵子は、繋いだ手をほどいて前屈みになり、
貴人の左脚を掻き抱いて、剥き出しの陰核を太腿の上に擦りつけながら歔くのだった。
 さかんに臀を振られて、いいように玩弄される貴人だった。
219思いやることなんてない:2006/11/18(土) 02:45:17 ID:cjB/vZuu
次で帰りを待っている姉のもとに弟を帰しますので、すみません

姉と弟に絡めたいというつもりはあります
電車でともだちの母親に会いに行く弟をつけてきた姉が・・・みたいなのは
ぼんやりとは
220思いやることなんてない:2006/11/19(日) 11:52:48 ID:wq/kBBs+
 ブラウスには絶頂の汗が滲んでいた。果てた肉茎は洞をまだ満たして、残りの精を
貪婪に搾ろうと真葵子は蠕動をみせていが、豊なふくらみに掻き抱いて、核(さね)を
擦りまくって拉げさせていた、左脚はゆっくりと降ろされた。
一旦は立っていた貴人の片方だけの膝蓋。更に奇妙になって、カクカクと
コマ落としのフィルムのように沈んでいった。

「はあ、はあ、はあ」
 顫える臀を廻して、躰の向きを変え対面騎乗。真葵子の眸が細くなって見下ろす。
貴人と真葵子の息遣いが重なっている。貴人は泣いていた。
 ともだちのきれいな母との激烈な肉のつながりを持ったことへの感情の揺り戻し。

「おっぱい揉んで」

 貴人は歔き貌を隠さずに手を伸ばしていた。真葵子は背を屈めてきてくれて、
ブラウスの袖で蜜液に穢れた貴人の顔を拭った。後頭部を抱いて。

「まだ、いっぱいできるんでしょう」
 名残り惜しそうな沢木真葵子の響きだった。
「袖がよごれちゃう……」
 シルクのやわらかな感触が赧らんでいる顔を撫でる。

「いいの。わたしがしたいんだから」
「ハンカチがあるから……」
「あら、どこにあるのかしら」
「あっ」
 遙か遠くの駐車場の車の中に。真葵子が貴人に微笑んでいた。
221思いやることなんてない:2006/11/19(日) 11:58:34 ID:wq/kBBs+
「あんまり、きれいにならないわね。トイレに行きましょうか」
 貴人は遊具施設の傍にある、外灯に浮ぶ、どうぶつの絵が描かれた派手な色使いの
騒色ハウスを見た。

「あんなところに行くのはイヤかしら?」
「あ、い、いえ……」
 もう、終わりなのだと思うと残念だったが家では颯貴が待っている。貴人が立て肘で
上体を起こして背うしろに両手を突くと、真葵子はペニスを抜去した。

「また、ボクと会ってくれますか……」
 少年の発話に女の膣内の熾火がふたたび火を点けそうになっていた。
「わからないわ」
 きっぱりと、真葵子は熱り立っている貴人の絖るペニスを見て言った。
「でも、あの時は……」
 たのしかった遠出から家に送ってもらった、真葵子のヌード写真を手にするまでのことだった。

「あの時は、あの時よ。気が変わったの。さあ、立ってごらん」
 真葵子は貴人に手を差し伸べていた。フローバックが真葵子の膣内から逆流してきた。
ぼんやりと懈怠に浸りながら眺めていたい欲望に背いて、床に転がるショーツを、
躰を捻って取ってから真葵子の手を握った。
 立った貴人は駐車場からされたように、真葵子に横並びで抱きしめられて、トイレに
消えていった。

 カラカラと廻るトイレットペーパーの音が耳に残る。すぐに真葵子は出て来て、蛇口を捻って
水を巻き取ったペーパーにすこし浸し、穢れたペニスを始末していた。トイレの不快な臭いは
少なくても貴人の鼻を刺す。
 自分でするといった貴人を遮って、恭しく世話をする。臭いと真葵子の挙措が妖しく混じり合って、
肉が膨らむのだった。
222思いやることなんてない:2006/11/19(日) 12:05:09 ID:wq/kBBs+
「あら。吸ってあげたいけれど、もう時間がないわね」
「どうして……なの……」
「こんなのは、いや?」
 真葵子に貴人は顔を横に振っていた。あまりにも稚くても、それでいいと思った。

「おしっこじゃないでしょう、セックスは」
「……」
「でも、そういうセックスをしたくなる時もあるわ。セックスじゃなくて、おまんこ」

 家に送ってもらった貴人は真葵子に車から出たところで呼び止められた。
パワーウインドウが開いて、助手席に身を乗り出した真葵子。紫苑のスカートの
フロントファスナーは既に閉じられていて、なにごともなかったようになっているが、
紫苑の中には真葵子の剥き出しのセックスがある。

「なんですか……真葵子さん……」
「気が変わった、っていったでしょう。覚えているかしら」
「は、はい」
「そういうことよ。じゃあ、バイバイ」

 笑顔がウインドウに閉まって、真葵子の車は闇に走り出して消えてしまった。
貴人は真葵子にもらった茶封筒を手にしていた。また機会があるということかもしれない、
と思って門扉のほうに顔をあげた。ともだちの母を奪った罪悪感を退けていた。
 実質、奪われたのは貴人であって、そのことが気持ちをいくらか軽くしていた。
 
 表は閉まっていて玄関ポーチから裏に回って、キッチンの勝手口のドアノブを握る。
鍵は掛かってはいなかった。貴人の気持ちの中に、むらむらとしたものが起こりはじめていた。

「颯貴、ただいま」

 貴人は帰るなり急いで鍵を掛けて、靴を脱ぎ散らかしたまま上がろうとして振り返り、
きちんと揃え直し、それから姉の名を大声で呼んで姿をさがした。
 言い名付けることでペニスが昂ぶるのだった。真葵子から颯貴に変わる。
223思いやることなんてない:2006/11/19(日) 19:44:55 ID:wq/kBBs+
「ねえ、颯貴っ、颯貴ってば。どこにいるんだよ」
 センサーライトのLEDが発光している。貴人はキッチンとダイニングの照明スイッチを入れた。
「颯貴ッ」
 カウンターの向こう側のダイニングルームにも姿はない。貴人は頻繁には使われない
引き出しを開けて、真葵子から貰ったヌード写真の入った茶封筒をしまい込んだ。

 ダイニングテーブルには白いナプキンが掛けられていた。料理をつくって待ってくれていた。
言いつけはちゃんと守っているのだろうか、と思ったら、鈴口からは透明な雫が
とろりと垂れて貴人の内腿を濡らした。いますぐに食べたいのは、姉の颯貴の肉。
さんざんに待たせたことへの義務とか思いやりなどではなくて、ただやりたいだけの肉情。

 貴人はキッチンの廊下から脱衣場に向かった。急いで服を脱いで、ブリーフを籠に
放り込んだ。シャワーの温度設定は四十度になっている。真葵子との絡み合った汗を
流して、裸のまま脱衣場を出て、バスタオルを持ったまま和室に向かった。

 そこにも颯貴は居なかった。一階には姿は無く、ダイニングに戻って駆け足で二階の
颯貴の部屋に上がっていったてノックした。

「颯貴、居るの。ねえったらあ」
「そんなに叩かないで」
「居るなら返事しろよな」
「い、いいから、は、入って……」
224思いやることなんてない:2006/11/19(日) 19:49:27 ID:wq/kBBs+
 貴人は声の変化に気づいて、にんまりとしながら、ドアノブに手を掛ける。
ロックはされてはいなかった。
 開けてみると、ベッドには愛らしいドールが腰掛けて居て、真葵子とのつづきが
展開されたようで、貴人のペニスは歓んで陰嚢から剥がれ、膨れあがった。
 貴人は手にしていたバスタオルをわざと床に落とした。

 普段の鼻に掛った愛らしい声が顫えと鼻づまりで強調されている。ベッドに近づく
貴人の股間のペニスはゆれて、颯貴の心もゆれていた。颯貴の唇は戦慄いて、
瞳には涙をいっぱいに溜めて張っている。

「いっぱい、がんばったんだね。えらいよ、颯貴」
 貴人の掌が颯貴の頬に触れる。
「ああ……、貴人……」
 掛けられたやさしさに緊張がほとけて、あふれ出た涙が颯貴の片方の頬を濡らして、
触れている手の甲に被せ、待っていたのよ、と撫でた。

 それで、窓から見た光景を赦すつもりでいた颯貴だったが。
「遅かったのね、貴人」
 颯貴の青ざめながらも、母の偲乃譲りの小さな丸顔は抗議と怒りで満ち溢れ、
貴人に一直線に向けられていた。

「うん」
 貴人が注視していたのは、待っていた姉の格好だった。クラシカルなクリーム色の
スリムブラウスは颯貴の華奢なボディラインにフィットし、貴人好みな、小振りな
やわらかな美乳も透けて、閉じ合わされた太腿の淡いは、洋紅の攻撃色で覆われていた。
225思いやることなんてない:2006/11/19(日) 19:54:02 ID:wq/kBBs+
「ごめんよ」
 颯貴はゆらいだ。
「どこに行っていたの……。いくらなんでも……連絡もくれないなんてひどいわ」
 それほど発話に怒気はなかった。むしろ消え入る発話は、弟に甘えるような颯貴の
気弱さで、どこかで捨てないでと語ってもいた。

「だから」
 途端に冷淡になる感情が覗いた。
「……だからって」
 寝起きのようで、肩に掛かる毛先はアンシンメトリにウェーブを描いていたが、
髪の両側の膨らみは、颯貴の華やかさを失はないでいたものの、泣き腫らした目袋が
アンバランスな着衣と絶妙にミックスされて、貴人を真葵子とは別な性愛に誘うのだった。

「だから先刻から、ごめんっていっているじゃないか」
 貴人は携帯メールをパーキングエリアのトイレから送っていたが、颯貴にはトイレに
行っていいとまでは指示してはいなかった。
「そんなに行きたきゃ、トイレ、行けばよかったのに」
「……そんな」

 颯貴の声が明らかにトーンダウンした。落胆と絶望が入り混じったため息だった。
貴人は颯貴の膀胱が尿で溜まることを確かに狙って期待はしていたが、予想以上に
帰宅時間が遅れてしまったことの、多少なりの謝罪の気持ちはあった。

 颯貴は自分からの抱擁の気力が削げてしまっていた。ベッドの縁に腰掛けたままで、
動こうともせず守るものは、両膝をぴたっと閉じ合わせていることだった。
 僅かに身を捩りながらモジモジして、隙を見せまいとした健気な振る舞いの
姉の様子に貴人はそそられる。
226思いやることなんてない:2006/11/19(日) 19:56:55 ID:wq/kBBs+
「ごめんなさい」
 貴人は潔く颯貴にはっきり聞こえるように謝っていた。頭を下げた貴人を
颯貴はじっとみつめた。颯貴は窓から見た光景を忘れることにした。
「わざとじゃなかったのね」

「すこしは遅らせようかなって思ってたかな」
 車内で真葵子にして見せたように、下げた頭を、ひょこっと上げて笑って見せた。
「……ばか」
「だから、ごめんって」
「もういいから……連れてって。もう洩れそうなの……」
 貴人の指示で、うずらのゆで卵を正午から、膣内に仕込んで帰りをじっと
待っていたのだった。

 トイレにも行くなと言われ、昼食は取らず、水分は朝に摂取しただけで、
ずっと耐えて、すでに颯貴の限界が間近に迫ってきていた。小水を意識するだけで、
にわかにお腹は痛くもなって、ペニスの渇望が攪拌されていた。

「なら、ここでしょうか。バスタオルもあることだし」
 貴人は颯貴に顔を寄せて、青ざめている頬を合わせ、顫えている颯貴の唇をうばって、耳元に囁いていた。

「だ、だめっ。お風呂場に連れて行って」
「うん、どうしょうかな」
 もっさりと応えながら、貴人はおしっこを堪えている姉を観ていた。
「貴人……、ほんとに苦しいの……。たすけて」
「颯貴は、わがままガールなんだからぁ」
227名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 21:32:10 ID:nl/JZNFi
乙!!! イイヨイイヨー
228思いやることなんてない:2006/11/20(月) 21:54:28 ID:nkFL9164
「は、はやくうっ」
 ベッドに腰掛けているとはいえ、裸で突っ立っている弟に颯貴は傅いて縋っていた。
みじめさが募っても、肉棒を圧し込まれる感覚が忘れられなくて、縛られ身じろぐこともできないでいる。
「いいじゃない、ここでしても。あれを敷くからさ」
「あ、あれって……」
「聞いてなかった?バスタオル。あそこに落としたやつだよ」

「お、落とした……」
 頤をしゃくってみせ、貴人は颯貴に示した。ドアの傍に落ちていた、ブルーの
バスタオルに今気が付いていた。
「じゃあ拾ってきてよ、颯貴。四つん這いになって」

「ば、ばか言わないで。そんなことしたら」
「颯貴はボクに逆らうの」
「ち、ちがうの。そうじゃなくて……。抜けなくなっちゃうの……抜けなく……」
 颯貴は悪魔と喚き散らしたかった。

「なに?」
「部屋から臭いが抜けなくなっちゃうの。だから……そんなことはやめて……」
「やめて?もうやめちゃうの」
「ああぁ……」
「いいの、颯貴は、それでも?」
229思いやることなんてない:2006/11/20(月) 22:01:16 ID:nkFL9164
「……」
「颯貴?」
 貴人の手が颯貴の髪を撫で、降ろしていた手で颯貴はシーツを握りしめていた。
「シーツも使えばいいよ。その上に置いたガラスボールにしてもらうから」
「ガ、ガラスボール……」
「うん。跳ばないように、おしっこの勢いを調節すること考えていて」

 シーツの上にしろ、と言われるよりはずっとましだと思う取引き。破裂しそうな膀胱に惑う。
床板に滲み込んでしまったら、いくら拭いて乾燥させエアコンを使ってはいても、
板からはきっと嫌な刺すような臭いが立ち昇って、手が付けられなくなることくらいは想像できた。

 貴人は覚えてはいなかったが、湊深静のアトリエで失禁した颯貴の記憶には小水の
臭いがこびりついて付き纏っていた。烈しい欲情の切符ではあったけれども。
「ボ、ボール……」
「ん?」

 這ってでも下に降りて行って、トイレかバスルームに駆け込むしかない。そしたら、
貴人は追いかけてきてくれて、小水に濡れた亀裂に肉槍を嵌め込んで犯してくれるのだろうか。
 この期に及んでも憐れな仔犬となってしまった颯貴は、弟との爛れたセックスに
想い馳せていた。

「……って、サラダボールのことなの?」
「そうだよ。ほかになにがあるの。なんなら、洗面器でもいいよ。あっ、ホーローの大きなやつ、
どっかにあったよね。さがしてこようか」
 颯貴には放出されたゆばりが、びしゃびしゃと叩く音が耳に届いていた。
230思いやることなんてない:2006/11/20(月) 22:04:16 ID:nkFL9164
「ま、まって。そんなことしちゃ……いや」
「ガラスボールがいいの?」
「ち、ちがうわ……」
「聞こえないよ」

 しかも、便器にしたのを使って、食事の支度をしてしまうことも。貴人はそれを
狙っていて、ほんとうに望んでいる。颯貴は眉を顰めて暗くなっていた。
 それ以前に、気持ちの動揺から、ふたりの禁忌の関係が母の偲乃に感づかれはしないか、
という不安が込み上げて来る。

『美人は晒されて、もっと美しくなれるの。それも露骨に。颯貴ちゃんもよ』
 深静の囁きが颯貴には聞こえていた。
『こわいの?』
 颯貴はこくりと深静に頷いていた。
『いったでしょう。いいことなんだって』
『いいこと……』
『そうよ、いいことなの』

「ねぇ、抜けなくなるって、なんのこと。におい?」
「いったじゃないっ!おしっこだって。決まっているじゃないのッ。はああっ、あっ、あッ」
 さむけが颯貴の総身を直撃した。

「颯貴のまんこが歓んで、ボクのチンポを放さなくなるのかと思ったよ」
「あううッ!」
 小さいながらも、声音の裏には部屋の空気を裂くだけの力でもって、颯貴の嘆きが
込められていた。
231思いやることなんてない:2006/11/20(月) 22:07:30 ID:nkFL9164
「だいじょうぶなの」
 颯貴は怒鳴ってしまってから、膀胱に響いて破裂しそうな鋭い感じに困惑していた。
アヌスを締めても、効果があるというステージは過ぎてしまって。のっぴきならない
生理現象と被虐の性愛に昂ぶったアヌスは痙攣して捲れ返りそうだった。

「つ、連れてって……下に。もっ、もう……お腹が痛いの……。げ、限界……」
「その颯貴の顔、もっとみていたいな」
「どうして……」
「だいじょうぶだよ」

 このご主人さまはわからないのか、と喚きたいのを、口を噤んで歔き出しそうなる。
勃起して反り返ったペニスを見ているから、颯貴の瞳は熱いのだった。
 颯貴の困惑顔に、貴人のペニスもエレクトして、熱い血汐が滾っていた。
そんな貴人と颯貴の躰。既にできあがっていて、この掛け合いを心のどこかで
共鳴し、それも愉しんで愛し合っている。

「ほら、こんなにも勃起しているよ。颯貴もなんだろう」
 屈んで颯貴の躰に触れてこようとする貴人の手と手がもつれ合った。
「ああ……よ、よして。もう、下に行きましょうよ」
「行きましょうよだって」
「ばかあッ、ああっ」
「ほしくはないの、チンポ。ねっ、いいだろう。ここで、いますぐしようよ。
きっと、おもしろくなるから」
「お、おねがい、おねがいっ、あっ」
232思いやることなんてない:2006/11/20(月) 22:11:25 ID:nkFL9164
 顔を覆おうとした颯貴の手を取って貴人はペニスを触らせようとして、股間に
連れて行く。颯貴に真葵子の手を感じ、いけない想像をしていた。颯貴も敏感になって、
全身が性器になっていた。

「ああっ、だ、ダメだったら……。ダメって、いっているのに。いいかげん、わかって」
 颯貴は窮地に立たされて、涙を流しながら貴人に哀訴していた。
「颯貴をさわってもいいなら考える」
 貴人は颯貴の湿潤を包むショーツの膨らみをそそっと撫で上げた。
「だ、だめえっ」
 ぷ、ぴゆっ、と洩れてしまう幻視だったかは定かではない。ショーツの上からも
臙脂色に滲みていて、愛液で濡れているのが見て取れた。

「じゃあ、見るだけ。ほんとに、ほんとだから。いいだろう。ぜったいに、颯貴を
ベッドに押し倒したりはしないから。ねっ」
 それでも貴人のブラウスの胸元を掴もうとするのを慌てて押えていた。
透けるガーゼ越しの乳房。両肩も喘ぎまくっていて、こうなってはすぐに折れたほうが
よっぽど賢明かもしれないと判断していた。

「す、するわ。だ、だから、待って」
「うん、いいよ」
 両手で捲くって、乳房をさらした。荒い鼓動に呼応して顫えていた。催促をしている
みたいだった。乳首を摘まれ捻り上げられはしないか、颯貴は気が気でならなかった。

「し、しても……いいわ……」
 裾を口に含んで咥えてから、閉じていた白い太腿をすこし拡げて、颯貴は両の拇を洋紅色の
ショーツのフロントに掛け、サイドに持っていって、引っ張って濡れた秘園を弟に見せた。
233思いやることなんてない:2006/11/20(月) 22:21:06 ID:nkFL9164
「痛いって、ここらへん」
「ご、ごめんなさい。ごめんなさい……」
「なに、謝ってるの。へんな颯貴」
 貴人は右手を颯とショーツの中身に突っ込んで来て、颯貴の恥毛を指で挟んだ。
「痛っ、んあっ、ああっ」
 エクスタシーに迫る女の声があがった。

「う、うそつきッ。ひっ、ひどいッ。引っ張っちゃ、やっ、やあっ、いやだあっ。
もっ、もうっ漏れちゃうのよっ!」
「ここのいやらしい、ひみつの場所がボクを欲しいって、おねだりしているのに」
「ああっ、圧さないで……ったらぁ。おっ、おねがいだから、もうたすけてぇ」
「しんじゃう?」
「う、ううっ……はっ、はっ、はあ……」
「わかったよ。もう、颯貴をゆるしてあげるから」

 クリーム色のブラウスにも勝るとも劣らない白さの喘いで揺れる乳房。真葵子の豊満な
乳房はついに解放されることはなかった。貴人の頭に先刻までの真葵子との悦楽がちらついて、
カタストロフを留まったことを後悔するのだった。

「はあ、はあっ、あっ、あっ」
 ぴゆっと噴いて洩れたかもしれない。なんとか息んで崩壊は防いではいたけれど。
陰部を触れた貴人の指を舐めれば、きっと潮の味がするはず。颯貴は思っていた。

 余裕があれば、きっと弟の手を両手で掴んでいって、ペニスを慰めるように、
丹念にしゃぶって、んっ、んっ、んんっ、とあけすけでせつない歔き声を小鼻から噴いて、
快美の渦をもとめていたはず。そんな落ち着いたかたちが早く躰に欲しいと
哀しみのエロスを発散していた。
234思いやることなんてない:2006/11/20(月) 22:23:28 ID:nkFL9164
「じゃあ、立てる」
「はあっ」
 手を下腹から曳いた貴人の発話に内心ほっとしたが、颯貴の問題はなんの
解決もしていなかった。遥か彼方にも感じるバスルーム。もしくはトイレまでの
距離に眩暈が誘発されて失神しそうになった。

「颯貴、ほんとに立てるの?」
「なんとかする。だから……」
「うん」
「立つけど笑わないでいて……貴人」
 掴んでいたシーツを離す。貴人から視線を外して、俯いて唇を真一文字に結ぶと、
垂れる髪を耳うしろへ神経質そうに掻き揚げて決心を強くしていった。
熱い奔流を迸らせてしまわないように。ゆっくりと颯貴は立ち上がる。

「ほら、握ってよ」
 屁っ放り腰になっている颯貴に貴人は掌を差し出していた。重ねた颯貴の手を
下から握る貴人の手があった。股間のペニスがゆれている。
「あ、ありがとう、貴人……」
「下から突いているみたい」
「なに……」

「ねえ、挿入して風呂場まで行こうか」
 無邪気な貴人の言葉に、立ってしまった颯貴はまた凍りついていた。この状態で
片脚を担がれでもしたら、やっと堪えた陰部の小さな切れ込みの孔は完全に
弛んで開いてしまう。
235思いやることなんてない:2006/11/20(月) 22:25:41 ID:nkFL9164
「そ、そんなことできるわけないじやない。なにいってるの」
「だから、おしっこの穴に綿棒を刺して、栓にでもすればって」

 交媾できたとしても、物理的に貴人はしがみ付いた颯貴の臀を支えて抱え、
立位のまま階段を降りて行く体力は無い。深静の弟ほどの年齢であったら、
と颯貴は思って、ぱくぱくとしている赫い亀裂からは、ひみつの愛液が滴った。

「ばかっ、無理にきまっているじゃないのっ」
 尿道口を傷つけたりでもしたらどうする気なの、と貴人をゆすって詰問したかった。
「そんなことぐらいで泣くなよ」
「こんなのって……あまりにも惨めだわ。みじめよ……」

「うそだ、颯貴はこうされているのがいちばん好きなくせに」
 惨めという言葉に貴人は過剰に反応し、苛立ちはじめていた。真葵子との淫逸からの
反撥があった。弟に縋ってしか歩けない、抱きついている姉の頬をかるく叩いて
嬲り出していた。

「あっ、あ、ああっ」
 ペニスで抉られて叫ぶような。否、それはくぐもっていて太く、今は澄んでいて
貴人の耳にとても心地のいいものだった。貴人は颯貴に絡んだ。
「やっ、やめてっ」
 マゾ女というキーワードが颯貴の中で明滅し、さわられて顔を烈しく振っていた。
爆発しそうになった。乱鬢に斬られる姉の白い美貌は、ただ貴人を愉しませて
刺戟するだけだった。

「なら、お腹さわってあげようか。もう、すっきりしたらいい」
「よしてっ。やめてったらぁぁああ……」
236思いやることなんてない:2006/11/21(火) 02:59:09 ID:46z8rtq6
「あばれちゃうと階段を転げちゃうじゃないか」
「ご、ごめんなさい……」
 颯貴は両肩を窄め、股間に両手を押しあててしまって、このまま階段に蹲りたかった。
階段で失禁してしまっても。
「だ、だから……。もう、いじめないで……貴人……っ」
 呪縛は解放できなかった。

「くださいは」
「い、いじめないでください……」
「それだけなの」
「もっ、もう……い、いじめないでください……ご主人様……。ああっ……」

「うん、それでいいよ」
「はあ、はあ、はあっ、あ、あっ」
「それから、キッチンにも寄ってくから」
「やっ、やあぁぁぁ……」
「だいじょうぶ。今は洩れそうでも、風呂場に行ったら、すぐにはできなくなっちゃうから」

「ま、まだ、何かするの……。もう、やめてったら」
「ダメ」
「ああっ」
 ふたりはダイニングに降り立って、キッチンに向かった。
「ほら、これを持っていて」
「えっ」
カウンターのコップスタンドからマックシェイクを入れる容器ぐらいの大きさで、
素焼きの陶器みたいな丁字色の深いアルミコップを取って颯貴に手渡した。
237名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 21:50:20 ID:VHul7EtS
なかなかの良作ですな。
やはり文章力のある方が書くと面白い。
238思いやることなんてない:2006/12/01(金) 01:32:12 ID:G1dyzkUp
「水はたくさん取った?」
 コップを持って小刻みに両肩を顫えさせている姉の姿を貴人は観ていた。
視線で威圧してくる弟に、颯貴は小さく唾をこくっと呑んだ。颯貴は答えるつもりはなかった。
答えたところで意味が無いと思って。それが、貴人には反抗的に映った。

「あうっ」
 反応を見せなかった颯貴に、貴人はショーツに包まれた恥部を指先で、そろりと撫であげる。
貴人の狙ったとおりの反応だった。
「い、いや」
「なにか、質問があるんじゃない。いいよ、しても」

「よ、よして」
「ほら」
 中指が湿った亀裂に浅く押し込まれた。
「んあっ、こ、これを、どうするの……」

「いいから、持っていて」
期待した答えは返ってはこないばかりか、玩弄の愛撫はやまずに指の圧が深まって、
颯貴の臍の周囲の肉まで波打ち、肋骨の囲いから臓器が飛び出してしまいそうなほど、
昇降を繰り返した。
 貴人は颯貴の悶えに、恥辱の裸身を想像して、肉体のどこかを噛んでみたい衝動に
駆られている。弟の肉情を感じる、颯貴の喘ぎは加速しても、頤を曳いて内に込めるだけ。
「う、うっ……」
「さっきの答えは、どうしたの。お腹、くるしいんだよね。もう、ここで、しちゃう?」
239思いやることなんてない:2006/12/01(金) 01:36:00 ID:G1dyzkUp
「さ、さわらないでったらあっ……」
「ほんとうは、ずっとしてほしかったんだろう。ちがうの?」
「んあっ、や、やめてっ」
 手の動きが止まって、颯貴のセックスから貴人は離れていった。背に冷たいものを
感じていても、とまらないのは、それだけではなかった。

「颯貴、答えなってば」
 まさか、ここに落として飲尿をしろとでも。黄色い液体に、艶々とした剥き身の
白いうずらのゆで卵が沈んでいくのが見えた。颯貴のガーゼブラウスの脇が脂汗で
濡れて冷たい。

 今朝とは違った、貴人の横暴さが気になっていた。
 して……なんでもいいから。
 もう、なんとかして、
と思っていても、窓から見ていた光景。女と肉の関係を持ってしまった弟のことを訝って、
颯貴は釈然とはしなかったものの、ここに存在している弟の命を抱きしめていたかった。
心の中に堕としたいと願って。

「答えるんだ、颯貴」
「で、できなかったわ。できるわけないじやないの……。そんなこと」

 涙声の颯貴ではあったが、全裸になっている貴人の視線が絡み付くのがありありとわかる。
今更、視線を逸らしたりする仲などではないけれど。尿意というマイナス要素を
差し引いても、呼吸は颯貴にくらべ遥かに浅く、いたって堂に入ったもので、
白い華奢な裸身の肋骨もさほど浮いてはいなくて、なんと憎憎しいことか。
240思いやることなんてない:2006/12/01(金) 01:39:35 ID:G1dyzkUp
「ふううん」
「こ、こんなこと……。もう、おねがい……よ……」
 二階の部屋でブラウスの裾を撒くっていた時。荒い息の颯貴の脾腹は痛々しいほどに、
肋骨が浮き上がっていた。一階に下りて来た、今も変わらない。

「ううん、どうしようかな」
 じれったい。コップを捨てて、股間に手を押し付けて、躰をくの字に、床に崩れて
蹲りたい颯貴だった。繭になって、崩壊を受け入れてしまって。

「お、おねがいします……ご主人さ……さま……」
「だから、どうなるかを、ちゃんと答えてから」
「どうなるかって……どういうことなの……」
 妖しい瞳の耀きが颯貴を覗き込んでいた。

「おしっこだよ。おしっこ。颯貴の黄色いおしっこ」
 颯貴は貴人に、はっきりと駄目を押されていた。今朝は、キッチンの勝手口付近で姉と弟は
交媾に及んで、床に崩れ縺れ合った。偲乃の居ない家の中は、どこでも姦淫のステージだった。

「こ、濃いのが出ちゃうわ……」
「うん、よくできました。そうだよね。濃いのが出ちゃうよね」
 クリーム色から透けて見える、颯貴の乳房が荒い息にゆれていた。ゆで卵を内包した
恥辱まみれの子宮がたまらなく痺れている。膣内には自分の手で仕込んだ。
禁忌の交媾を欲した体温で熱くなってしまって、そして、こびりつく尿意に
颯貴は穢されて闇に堕ちる。
241思いやることなんてない:2006/12/01(金) 01:44:35 ID:G1dyzkUp
「ええ……出るわ。だって……、だって、しかたがないじゃないの……。
ずっと貴人を待っていたのよ……。じゃあ、どうすればよかったの……」
「責めてなんかいないから。えらいよ、ほんと。颯貴は、よく我慢したと思うもの」
「ほら、こっちにおいでったら」
「あっ、ひっ、ひぱらないで……」

 ぼうっとしている颯貴の口から小さな悲鳴が洩れた。キッチンカウンターから
冷蔵庫の前に強く引っ張っぱられ、よたよたと付いて行くのだった。
 貴人は貯氷ラックを開け、ステンレスのヘラが、上から落ちてくる氷の山にのっていて、
それを取ってくっ付いている氷をザクザクと砕いた。
 颯貴には尿意の腹痛が襲ってきて、唇を呑み込んで横に引伸ばしていた。眉間に縦皺を寄せ、
口を薄く開けば、わなわなと顫えている。

「貴人……つれていって……」
 キッチンの煌々とした照明に照らされて耐えている颯貴。弟を想って、ショーツと
ブラウスだけの羞ずかしい格好で待っていた。氷をザクザクする旋律に心が曝される。

「……」
「ねえったら」
 ヘラがモーフィングして、アイスピックになっていた。颯貴は乱倫の肉を、
残されていた良心に責められているようでつらくなった。
「だ、だまらないで……」
 アイスピックの太い尖りは細り、颯貴の中で針になった。深静の掌にのる朱色の針刺し。
座布団のかたちになって、刺さっていた一本を掴んで、鈍く煌いていた。
242思いやることなんてない:2006/12/01(金) 01:46:58 ID:G1dyzkUp
「……」
「だまらないで……」
 手を掴まれ、怯える颯貴は人差し指をチクッとさせられた。みるみる指頭に噴いた
赫の珠。ぐったりとなった貴人にも深静はおなじことをして、待たせていた颯貴の指に
噴いた小さな血の珠を交わらせた。

「貴人っ……」
 恥辱と尿意の不安に焦点の定まらない、赤くなって潤んだ瞳が沈黙を裂きたいと訴えていた。
「ねえ、なにかしゃべってよ。お姉ちゃん、こんなの……つらいわ」
 颯貴は姉という言葉まで持ち出していた。貴人はなんら気にも留めず、ヘラで砕いた
氷をひと掬いして、颯貴が持っているアルミコップにジャラジャラと氷を入れる。

「べつにゆで卵の替わりに、颯貴の膣内(なか)に入れるわけじゃないから。
そうしてほしいっていうならべつだけど」
「……い、いやあっ」
 ふつうに愛してほしい。こんなことは、どう考えたってふつうじゃないけれど、
心と心がいっしょになって、甘く抱きしめられたい。

「氷なんか、膣内で溶けちゃうんだし。だいじょうぶだよ。安心して」
「こ、こわいの。いったい、なにを考えているの……」
「ひどいことはしないってのは、ほんとだよ。それに、ボクは深静さんにはなれないし。
そのことは、颯貴がいちばん知っているでしょう」
243思いやることなんてない:2006/12/01(金) 01:49:21 ID:G1dyzkUp
「信じていいの」
「うん、いいよ」
 貴人はスリッパを履いていない颯貴の素足に目を落としていた。ときおり、拇と人差し指が
重なり合って、きゅっと縮こまっていた。

「ほんとに……」
 貴人はヘラを戻して、氷をひとつ素手で掴んで、手の中で滑らせる。拇と人差し指、
中指の三本で挟んで、回転させ、融けさせてから颯貴の頬に付けた。
「あっ」
 そして、颯貴の顫えている、薄く開く唇にまで運んだ。氷の溶けた冷たい雫が颯貴の
頬から垂れて、頤にたまって涙の雫となって床に落ちていた。

「ほら、口をあけて入れて」
 颯貴の口が開いていって、微かだけれど唾液の跳ねる、小気味よい音がしていた。
「んっ、ああ……」
 貴人はまた、貯氷ラックに手を突っ込んで、颯貴のショーツのフロントを掴んで
引っ張り、中に氷を入れた。

「んあっ、あっ、ああ……」
 颯貴の下腹は呼吸を止めて収縮した。悶える颯貴の躰をキッチンから強引に、
貴人はバスルームに連れて行った。やっと苦労が報われる、颯貴は貴人のゆれ動く
白い臀とペニスに、今日一日の秘めていた肉情のありったけの放出を夢見ていた。
244名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 23:08:31 ID:xdjq9Htm
乙です。
245名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 13:18:59 ID:B8i7v2Eh
初めて来たけど、すげえ大作だね
俺も書いていいかな?
魔少年もので、義姉を追いつめるやつ
246名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 21:43:11 ID:D2JOTLMl
>>245
何か面白そうですね
楽しみに待ってます
247名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 02:24:27 ID:8Wk24oZj
 学校から家に帰った途端、
「政子、今日も勉強教えてー」
 弟に、つきまとわれる。

 慕われているのだと思う。
 弟の諒は、ニワトリみたいな顔をしている。
(目は、蛇みたい……)
 この子供が自分の弟なんだと思うと、ちょっとゾッとしてしまう。
「ごめんね、諒くん。今日は、わたし、少し、頭が痛いの……」
 政子は婉曲に断ったつもりなのだけど、頭が悪いのか、小学生の諒は政子の後ろにくっついたまま。
 いつも、こうなのだ。
 離れてくれない。

 政子は中学三年生で、冬には高校受験を控えている。
 大事な時期に、転校を余儀なくされた。
 まだ、馴染めない。
 この家にも馴染めないし、新しい学校にも馴染めない。
 とりわけ、新しい家族に馴染めない。

 政子は自分の部屋に入った。
 当然のように、弟の諒がついてくる。
 弟が欲しい、なんて思っていた時期もあった。
 お父さんが欲しい、なんて思っていた時期もあった。
 実際に弟が出来てみると、
(うっとうしいよ……)
 うんざりすることが多かった。
248名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 02:26:59 ID:8Wk24oZj
「ねえ、わたし、これから着替えるから、出てってくれないかな?」
 政子は諒に、丁寧に話しかける。
 政子は基本的におとなしい性格をしている。
 二ヶ月前までいた前の学校では、手芸部の部長をやらされていた。

 中三の政子と小六の諒では、年上のほうが圧倒的に優位なはずなのだが、政子はどうしても諒に対して強く出られない。
 これには、諒の父親と政子の母親の力関係も影響している。
 政子の母は平社員で、諒の父親は社長だった。
 社内結婚である。
 もっとも、二人とも若くはないし、子連れ同士の再婚で、会社の規模だって小さい。
 諒の父親はワンマンで、家でも傍若無人な態度を取っていた。
 社長夫人になったはずの政子の母親は、諒の父親から使用人みたいな扱いを受けている。
 そんな両親の関係が、子供たちにも伝わるのだ。

(どうも……、この子は苦手だわ……)
「着替え終わったら呼ぶから……。とにかく、わたしの部屋から出てって」
 政子はあくまで優しく言った。
 ニワトリみたいな顔をした小学生は、
「うん。着替えていいよ。僕、見てるから」
 真面目な顔で、冗談みたいなことを言う。
 母親の再婚後、政子は困惑しっぱなしだった。

「女の子の着替えは、見ちゃいけないのよ」
 政子は小学生の弟に言い聞かせた。
「女の子はね、男の子に裸を見られたくないの。とっても恥ずかしいの。諒くんは男の子でしょう? だから……」
「早く着替えて、勉強しようよ」
 政子の話を、諒はほとんど聞いていない。
(なんてわがままな子……)
 この家に来て、約二ヶ月が経つ。
 理不尽な性格は、父親譲りらしい。
 諒は小さな暴君だった。
249名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 02:29:12 ID:8Wk24oZj
 何度言い聞かせても、無駄だった。
 政子は溜め息をつき、
(しょせん、子供なんだから、気にすることないわ……)
 セーラー服のボタンを外す。
(姉弟なんだし……)
 諒の目は気にしないことにした。

 タンスから、動きやすい服を出す。
 家の中でおしゃれをする必要はない。
 トレーナーとジーパンで充分だ。

 政子はセーラー服の上を脱いだ。
 ここ一年で、胸がかなり大きくなっている。
 少し前まではぺチャパイだったのに、今では、Bカップのブラがきつきつになっていた。
(もう、Cカップに変えないと……。この調子で大きくなるんなら、Dカップでもいいかも……)
 女の子から、女へ。
 順調に成長している。
 少し、怖い。
 大人になることに、政子は漠然と不安をいだいている。

 鏡を見る。
 薄ピンクのブラジャーをつけた少女が映っている。
 特別可愛いわけではない。特別ひどいブスでもない。
 おとなしそうなティーンエイジャー。
(しょうがないわ……。これがわたしなんだから……)
 政子はトレーナーを頭から被った。
 おっぱいがぐんぐん大きくなっているのは、そんなに悪い悩みではない。

 スカートのファスナーを下ろす。
 ジーパンを手に取った。
「待って」
 弟の諒に、ジーパンの脚をつかまれた。
 政子は驚き、弟の目を見つめた。
 細い目をした少年は、いっそう目を細めて、
「これより、こっちのほうがいい」
 政子の手からジーパンを奪い、代わりに、タンスからミニスカートを出してきた。
250名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 02:32:56 ID:8Wk24oZj
 政子は呆気に取られた。
 オレンジ色のミニスカート。
 子供っぽいデザインだから、もう一年以上も履いていない。
「あのね、諒くん。わたしはズボンを履きたいのよ」
「やだ! スカートがいい!」
 本当に聞き分けのない小学生だった。
 挑戦的な眼差しを、まっすぐに向けてくる。
「今日はジーパンを履きたい気分なの。ね、いい子だから返して」
「やだ! 政子はスカートを履くんだ! 絶対、これ!」
 ミニスカートを、押し付けられた。
(なんて生意気なの……)
 政子は一瞬、怒鳴りつけてやろうかと考えた。
「スカート履けよ! お前、女だろ! 女なんだから、スカート履けよ!」
(子供っぽい短絡的な思考だわ……。馬鹿馬鹿しい……)
 政子は呆れた。
「いい加減に……、きゃっ!」
「ちんたらしてんなよ! さっさとこれ履けよ!」
 セーラー服のスカートを、乱暴につかまれた。
 政子が履いているスカートを、無理やりに、力づくで下ろそうとしている。
「やめて! 壊れちゃうわ!」
「家の中で、ジーパンなんか履くなよ! くそ! ちくしょう!」
 なぜか弟は凄く怒っていた。
 目が、血走っている。
 政子は恐怖を感じ、
「わかったわ! 諒くんの言うとおりにするから、いったん離して!」
 思わず承諾してしまった。
「……嘘ついたら殺すからな」
 ニワトリみたいな顔に、蛇の目がくっついている。
 政子は弟から目を逸らした。
 どうしても、彼を好きになれない。
251名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 02:36:06 ID:8Wk24oZj
 男の子の好色な視線を感じる。
 政子はセーラー服の下を脱いだ。
 薄いピンクのパンティー。ブラジャーとはおそろいだ。
 ここ一年で、お尻もめっきり大きくなっている。
 ふとももにも、女らしい肉がつきはじめた。
 さっき動いたせいだろう。ピンクのパンティーがよじれて、お尻にちょっぴり食い込んでいた。
 さりげなく、食い込みを指で直す。
 政子は諒が選んだオレンジ色のミニスカートを拾い上げた。
(こういうのが好きなのかしら……。たしかに、このスカート、小学生みたいだけど……)
 スカートに、脚を通す。
 弟の前で、着替えている。
 それだけなのに、政子は顔がトマトになったみたいだった。
 恥ずかしい。
 年下の異性を意識してしまう。
 スカートを上げる。ウエストがきつかった。
 すそが短い。ふとももの三分の二以上が、見えてしまっている。
 スカートのすそを、下に引っ張ってみた。まさに無駄なあがきだった。
「うん。やっぱり、ズボンよりスカートが似合うよ、政子は」
 弟の爽やかな笑顔を見て、
(わたし、いったい、何してんだろ……)
 政子はむなしい気持ちになった。

「じゃ、勉強しようぜ」
 諒の言葉に、政子はうなずくしかない。
 親から弟の家庭教師を命じられている。
 政子は頭のいい中学三年生で、諒は頭の悪い小学六年生だった。
 約二ヶ月前の親の再婚から、政子の生活は大きく変化している。
 弟の諒は、ミニスカートがとっても好きらしい。
 蛇みたいな目が、それを物語っていた。
252名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 21:46:56 ID:Naj43kKn
GJ!!!いい展開だw
253名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 02:58:51 ID:QxWSknJJ
>>247-251

DQN諒の豹変っぷりに期待


それにしても「思いやることなんてない」の続きを待ってるんだが
なかなか書き込みないのー
254名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 17:22:28 ID:xPUMgpnl
 馬鹿な子供に勉強を教えるのは、
(クタクタだわ……)
 本当に疲れる。
 政子はお風呂に入ったあと、つきまとってくる弟から逃れるため、母親と一緒にテレビを見て過ごした。
 親たちの前では、諒もそれほど異常な行動を取らない。
(あの子って、いったい、どんな大人になるのかしら……)
 将来を想像すると、ゾッとする。
 嫌らしい犯罪を犯すのではないか、とすら考えてしまう。
 諒がそばにいないときも、政子は諒のわがままに頭を悩ませていた。

「おやすみなさい」
 テレビドラマが終わって、政子は自室に戻った。
 ベッドに入る。寝そべって、買ったばかりのコバルト文庫を読む。

 三十分後、眠くなった。
 政子は電灯の紐を引っ張って、部屋を暗くした。
 蛍光灯が光を失い、その代わりに、オレンジ色の小電球がつく。
 政子は真っ暗だと眠れないたちだ。
(今日は疲れたわ……)
 弟の要求を呑み、履きたくもないミニスカートを履いたせいかもしれない。気疲れしていた。
「ふあ……」
 あくびが出た。
 政子はうとうとと、眠りの世界へ落ちていった。
255名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 17:24:34 ID:xPUMgpnl
 息が、苦しい。
 夢の中で、政子は全力で走っていた。
 花園だ。ミツバチが蝶を追いかけている。童話の世界みたい。黄色い熊が、うまい棒をかじっている。
(チーズ味……?)
 政子は疾走していた。汗が顔面を伝い落ちる。
 花園を走り抜けた。
 川に落ちてしまい、溺れそうになり、夢の中であがいた。

 息が苦しい。
 胸が痛い。
 じわじわと、目がさめてゆく。

 重かった。最初は、何がなんだか解らなかった。
(おっぱいを揉まれてる……)
 そう気づくまでに、多少の時間がかかった。
 政子の顔に、荒々しい息がかかっている。
(口にキスされてる……)
 感覚や思考が、ぼやけていた。
 なかなか、クリアにならない。

 右の乳房を、つかまれていた。
 強く、揉まれる。
 唇に、唇を押し付けられている。
(夢……)
 ではない、と思う。
 目を開くのが、怖かった。
256名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 17:26:42 ID:xPUMgpnl
 政子は仰向けで眠っていた。
 緑色のパジャマを着て眠ったはずだった。
 パジャマのシャツのボタンが、幾つか外れているらしい。
 何者かの手が、襟元から侵入している。
(こんなこと、現実にあるはずないわ……)
 認めたくなかった。揉み方が、ひどく嫌らしい。
 おっぱいを、
(いや……、いやよ……、触らないで……)
 乱暴に、こねくり回されている。

 息苦しいのは、口をふさがれているせいだ。
 まぶたを閉じていても、顔の上に、何者かの顔があると解る。
 重圧を、感じる。
 誰かにキスされている。
 政子の柔らかい唇が、上から押し潰されて、ぺしゃんこになっている。
(なんなの、これ……。どうして……、わたし、こんな目にあってるの……?)
 政子の心が悲鳴をあげた。

 乳首をキュッとつままれ、
「ひっ!?」
 さすがに我慢できなくなり、政子は何者かを突き放した。
 恐る恐る、目を開く。

 薄闇の中、政子は信じられないものを見た。

 ニワトリ顔の小学生が、不気味に微笑んでいる。
 白いブリーフが、闇に映えている。
 小学生の未発達な体が、くねくねと躍動しだす。
 吊りあがった目をした、半裸の子供だった。

 政子が寝ているベッドの横で、
「諒くん……!?」
 パンツ一枚しか身につけていない弟が、南米の原住民みたいな踊りを踊り始めた。
257名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 17:28:56 ID:xPUMgpnl
 政子は仰天し、
(狂ってる……!)
 自分の目を疑った。
 きちがいとしか思えない。
 諒は、ひたすらに、奇怪な踊りを続けている。
 子供の肉体そのものが、リズムを奏でている。異様な叫びを連想させる。奇妙奇天烈、かつ、幻想的な光景だった。

 諒の腰が、ダイナミックに、前後前後を繰り返した。
(あっ)
 政子はあることに気づいてしまった。
 白いブリーフが、不自然に盛り上がっている。
(おちんちんが立ってるんだ……)
 弟の勃起に、政子は強いショックを受けた。

 踊るだけ踊って、何も言わずに、諒は政子の部屋を出て行った。

 政子は戸惑い、
(なんだったの……? 今の、いったい、なんだったの……?)
 頭を左右にブンブン振った。
 パジャマのボタンが、上から二つまで、外されていた。
 とりあえず、それを直す。微かに指が震えた。
 時計を見た。真夜中だ。午前二時を回ったあたりだった。
 
 それから政子は考えた。
 変な踊りだけではない。
 胸を、触られた。
 唇に、キスされた。
 弟に。
(わたしの、ファーストキス……)
 悔しくて、目から、ちょっぴり、涙が出た。
 政子は途方に暮れた。
 今夜はもう、眠れそうになかった。
258名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 17:32:18 ID:xPUMgpnl
 ひと晩ずっと悩んだ挙句、政子は母親に相談することにした。
 事態が異常すぎる。
 中学三年生の能力では、解決できそうになかった。
 政子は、母親に、夜の出来事を正直に打ち明けた。
 政子の母は、たいそう驚いていた。
 
 その日のうちに、政子の母親から諒の父親へ、話が伝わってしまった。

「僕、そんなことしてないよ! 昨日は、ずっと、寝てたもん!」
 父親に問い詰められて、諒は頑強に否定した。
 諒の父親は、厳しい人である。
 叩かれて、諒は泣きじゃくった。
「僕、ほんとにやってないって! 政子が嘘ついてるんだよ! 悪いのは僕じゃないよ! 政子が嘘つきなんだよ!」
 弟が殴れるのを見て、政子は心を痛めた。
 だけど、嘘つき呼ばわりされて、弟を憎む気持ちが甦った。
「僕はやってない! 政子が悪いんだ! 絶対だよ! 政子が悪いんだよ!」
 諒はあくまで強情に、
「夢だよ、それ! 政子の夢だよ! 僕じゃないよ! 僕は、政子のおっぱいなんて、触ってないッ!」

 諒の父親は、小学生の諒を、五発も叩いた。
 政子は目をそむけた。
 六発目は、政子の母親が、二人の間に入って止めた。
「こんなに否定してるし、ねえ、もう、いいでしょう!? これじゃ、諒くんが可哀想だわ……」
「何言ってんだ! どけ! おい! 夢じゃなかったんだろ!? お前、こいつに触られたんだろ!?」
 諒の父親に突然、詰問されて、政子はすくみあがった。
 政子はこの新しい父親に馴れていない。二ヶ月前に知り合ってから、まだろくに会話したこともなかった。
(夢だったなんて、そんなはずない……。あれは、絶対に、現実だった)
 諒が、涙目で、こっちをにらんでいた。
 諒の視線も、諒の父親の視線も、ひどく攻撃的だった。
 政子はうつむき、
「解らないわ……。わたし……。夢じゃなかったと思うけど……」
 小声でつぶやいた。
 そう答えるのが精いっぱいだった。

 それで諒は放免された。
 親たちは、この問題について、もう話し合いたくない様子だった。
 諒の顔は、赤く腫れ上がっている。
(わたし、この子に、殺されるかもしれない……)
 政子は脅え、その日から、あまり眠れなくなった。

 政子の部屋の扉には、鍵がかからない。
(眠っている間に、また、襲われるかもしれない……)

 本当に、怖かった。
259名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 20:02:41 ID:h2d9H+HL
GJ!!
ジワリ、ジワリと‥
展開楽しみにしてます!
260名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 12:16:41 ID:/e9OBgM7
ウッホウッホ
261名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 14:10:28 ID:HkhrnthO
 一週間が、無事に過ぎた。
「ふう……」
 溜め息が出る。
 政子は慢性の寝不足に悩まされていた。
 
 表面的な平和。
 親たちはもう、一週間前の事件を、忘れてしまった様子だった。
 諒も以前のように、つきまとってこない。
(父親に怒られたのが、よっぽど効いたのかしら……?)
 朝や夜に、軽く挨拶を交わす程度。
 いつの間にか、自然と、政子が望んだ姉弟の距離になっている。
(でも、まだ、安心は出来ないわ……。あの子は、偽りの仮面を被っているのかもしれない……)
 何もしてこない弟を、政子は不気味に思っていた。

 会社の慰安旅行があるという。
 つまり、両親が揃って、家にいないことになる。
 政子の母は、この旅行を、新婚旅行の一種だと考えているらしい。
 やたらとうきうきしていて、
(わたしを置いて行かないで……)
 なんて、とても言い出せる状態ではなかった。
 父と母がいない間、政子は、諒と二人きりになってしまう。
 物凄く不安だった。
「ふう……」
(熱海に、一泊二日か……)
 弟と二人きりになるのは、たったのひと晩だけだ。
 両親は、出発の翌日には帰ってくる。
(大丈夫よ、きっと……。あの子だって、最近はおとなしいし……)
 弟の諒は、まだ子供だ。大人になりかけている政子のほうが、体格だっていい。
(ひと晩くらいなら、徹夜したっていいし……)
 不安は、ぬぐえなかった。
262名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 14:13:04 ID:HkhrnthO
「行ってらっしゃい」
 親たちが旅行に出かけた。
 政子は不安を押し殺し、笑って両親を見送った。

「政子、風呂、もう沸かしておいてよ」
「あ、さっきスイッチ入れたから、もうちょっとで沸くと思う」
「そっか。じゃあ、僕、あっちの部屋でテレビ見てるから、沸いたら教えて」
「うん」
 夕食は、カレーを温めて食べた。
 のんびりした空気が流れている。
 諒は、ごく自然に話しかけてくるし、
(わたしの考えすぎだったんだわ……)
 昨日までの緊張感が嘘みたいだった。

 姉弟としての、適度な距離。
 かたくなに警戒していた自分が馬鹿だったと、政子は思った。
 そこで、つい、気を弛めてしまった。

 お風呂が沸いたので、政子は広いリビングへと向かった。
 諒はソファーに腰を下ろし、テレビで野球中継を見ていた。
「お湯、沸いたよ」
「解った。あ、政子、待って」
「何?」
「宿題でさ、どうしてもわかんないとこがあるんだ。算数なんだけど。あとで教えて」
「しょうがないなあ。いいわよ」
 弟の諒は、理数系の出来がすこぶる悪い。政子はしぶしぶ了承した。
 諒がテレビを消して、ソファーから立ち上がった。
(あ、もうすぐ、ドラマの時間ね)
 政子はここでテレビを見ようとして、リモコンに近づいた。
 弟と、すれ違った。
 政子はリモコンでテレビをつけた。チャンネルを回す。
「あっ、そうだ。僕、やることがあったんだ」
 弟の声色が豹変した。
「政子、お前……、死ねよ」
「えっ……?」
 政子は驚き、振り返った。

 小学六年生の弟が、投球モーションに入っていた。

 政子は危険を察知したけれど、
(やばいっ)
 すでに遅かった。
263名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 14:14:27 ID:HkhrnthO
「うっ……! あぁ……」
 弟の投げたボールが、政子の腹部にのめりこんだ。
 肋骨が折れた……、と、政子は思った。
 息が、できない。
 強烈な痛み。あぶら汗が噴き出てくる。

 政子の胴を直撃したのは、プロ野球で使われる硬球だった。

「チクリやがってよ、この前……。マジ最低だよ、お前」
 弟の声が聞こえる。
 政子はおなかに両手を当て、
(痛い……。痛い……!)
 床に両膝をつき、うずくまった。

 死にそうな痛み。
 堪えきれない痛み。
 政子の目から、たくさんの涙がこぼれ落ちてゆく。

「あとよ、お前、なんで、ジーパンなんか履いてんの?」
 斜め上から、弟の声がした。
 政子は痛みで動けなかった。
「スカート履けって、言っただろうが! 女のくせに、ズボンなんか履いてんなよ!」
 背中に、衝撃が走った。
 上から、硬球をぶつけられたのだ。
 今度は、背骨が折れた……、と、政子は思った。
「うあ……、ああぁぁ……」
 嗚咽が漏れる。
 あまりの痛みに、言葉を言葉として発することさえできない。
「脱げよ! ジーパンなんか……。ふざけんなッ!」
 お尻を、思いっきり蹴飛ばされた。
 
 政子の心は、小学生の弟に、完膚なきまでに叩きのめされていた。
 
264名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 14:16:04 ID:HkhrnthO
「おい! 脱げっつってんだろ!」
 強引に、ひっくり返された。
「ひっ!?」
 政子のズボンを、諒が脱がそうとしている。
 ボタンもファスナーも、男の子によって外され、下ろされた。
 政子は泣きじゃくり、
「ご、ごめん、なさい……。ご、ごめん、なさい……」
 必死になって、謝った。
 蛇の目をした少年は、
「おっ、白か。今日は、純白パンティーちゃんか」
 ちっとも容赦してくれなかった。
 力づくでジーパンを脱がされたとき、
(いやぁ……!)
 政子は絶叫したつもりだった。
 実際は、かすれ声が少し出ただけだった。

「上も脱いじゃえよ」
「いや……、やめて……」
「見せろよ、おっぱい! おっぱい!」
 政子は抵抗しようとした。
 だが、ダメージが大きく、ろくに抵抗できなかった。
 着ていたトレーナーを、少年に奪われた。
 下着のみの哀れな姿にされ、政子は床に転がされた。

「ブラも白か……。へへ、そそるぜ……」
 小学生らしからぬ弟の発言に、政子はゾッとした。
 涙が、絨毯にしみ込んでゆく。
 おなかが、ジンジンする。背中だって痛い。

 政子は顔を上げ、弟を見た。
(嘘でしょ……)
 諒は服を脱いでいた。
 小学生の、あわただしい脱衣だった。脱ぎ方が、ひどく雑だ。
 弟のおちんちんは、狂おしく勃起していた。
 性経験の無い政子にとって、それは非常に鮮烈な光景だった。
265名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 14:17:47 ID:HkhrnthO
「やめて……、お願いだから……、ねえ、諒くん、もう、やめて……」
 わずか十二歳の弟に、政子は泣いて懇願した。
「馬鹿言ってんじゃねえ。待ちに待ったチャンス……。のがすわけにはいかねえんだ!」
 肩を、蹴られた。政子は悲鳴をあげた。
「おっぱい見せろよ! おっぱい!」
 ブラジャーを、引っ張られた。
 後ろのホックが、無惨にも弾け飛んだ。
「いやあああっ!」
 政子は泣いた。戦意なんて、とっくに喪失している。
 政子はか弱い雌羊だった。
 弟の諒が、血に飢えた狼。
 白いブラジャーを、剥ぎ取られた。
 うずくまる政子の腋の下を、当然の如く、弟の両手が通過した。
「おっぱい揉ませろ。おっぱい」
 力いっぱい、胸を揉まれた。
 あまりの屈辱に、政子の顔はくしゃくしゃになった。

「お前ってさ……、結構、おっぱい、でかいよなぁ……」
 嬉しそうな、諒の声。ハアハアと、呼吸を弾ませている。
 政子は小学生の弟に、おっぱいを揉まれまくっている。
 涙が、止まらない。
 少年の発情が、たまらなく嫌だった。
「おいおい、乳首が立ってるぜ」
(ううぅ……。なんで、なんでわたしが、こんな目にあわなきゃいけないの……!?)
 政子は頭を左右に振った。
 弟に、乳首をつねられた。
 一瞬、政子は失神しそうになった。

 お尻を、ペチペチ叩かれた。
「ほんと、いい体してるよ、お前」
 最後の一枚までもが、弟の諒に剥ぎ取られた。

「いや……、いやあ……」
 政子は泣きじゃくり、赤ん坊みたいに這い這いで逃げようとした。
 諸手で腰をつかまれた。前に進めなくなり、政子はパニックを起こした。
266名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 14:22:46 ID:HkhrnthO
 仰向けに、ひっくり返される。
 政子のふとももとふとももの間に、早熟な腰が割り込んできた。
(そんな……! まさか……!)
 政子は弟の行動に驚愕した。

 形の異なる性器同士が接触し、政子の倫理観をぶち壊そうとする。

「うあぁ……、やめて諒くん! それだけはやめて……」
「…………」
 ニワトリみたいな顔をした小学生は、政子を見下ろし、
(この子、まともじゃない……。絶対、頭おかしいよ……)
 にっこりと、微笑みかけてきた。
 政子の全身に、鳥肌が立った。
「わ、わたしたち、姉弟なのよ……。ねえ、姉弟で、こんなことをしちゃ、い、いけないの……。ね、お願いだから、もう……」
「関係ないね」
 政子の眼前で、諒の口が歪んだ。
「僕はただ、セックスしたいだけだもん」
 亀頭で、あそこを、こすられた。
「ううぅぅぅぅぅ……」
 政子は、むせび泣いた。

「行くぜ!」
 弟のおちんちんは鉄のように硬く、政子の中へ入ってこようとした。
 政子は恐怖した。それは処女の恐怖だった。全身を、こわばらせた。
(いや、いや、いや、いや!)
 こんな子供に、大切な初めてを奪われるなんて、絶対に嫌だった。
 政子は絨毯をずり上がった。
 弟の肉棒が、政子の大事な部分をこすった。
 まだ、入っていない。
「ちくしょうっ! 逃げんなよ!」
 弟のおちんちんに、再び陰唇をつつかれた。
「駄目よ! 諒くん、よしてぇ……」
 弟も、童貞らしかった。年齢を考えれば、当然だ。
 政子は激しく首を横に振った。
 オマンコに、おちんちんが当たりまくっている。
 政子にしてみれば、気持ち悪いだけだった。

 幾度も幾度も、突撃を試みられた。
 およそ十二回目のトライで、政子のそれに諒のあれがのめりこんだ。
 
「あっ! い、痛いっ!」
「ここか!?」
「痛いわ! 諒くん、やめて! 痛いの!」
「おおっ!? すげえ……。うおっ!?」
 政子の性器に、弟の性器が侵入してくる。
「やめてえぇぇぇーっ!」
 政子は咆哮した。
 生爪を剥がされるような、壮絶な激痛。
 処女膜の裂ける痛みは、政子の想像を絶していた。
「入った……。スゲエ。政子のマンコ。うおおっ! あったけーよ! 気持ちいいよ!」
 弟の諒は、破顔している。
 こんな男の子と一つになっていることに、
(やだ……。痛い……。痛いよぉ……)
 違和感を覚えずにはいられなかった。
267名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 14:24:41 ID:HkhrnthO
「動くぜ!」
 正常位で、つながっている。
 諒が腰を振り始めた。
(痛いッ! 痛いッ!)
 死ぬほど、痛い。
 政子は口を横に広げ、大粒の涙をこぼしまくった。
 諒の腰使いは、最初から荒々しかった。
 まさしくレイプである。
 政子のオマンコは、弟のおちんちんによって、めちゃくちゃにされた。
 掻き回される。
 股間を襲う激痛に、心の奥までもが張り裂けそう。

「政子……、へへ、はあ、はあ……」
 弟は、まだ笑っていた。
 小学生のくせに、そのチンポは恐ろしく硬く、凶器めいていた。
 えぐられる。
 小学生の肉棒によって、中学生の処女膣がえぐられる。
「お前のオマンコ、すッげえ気持ちいい……」
 誉められても、ちっとも嬉しくない。
 苦痛はひどくなる一方だ。
 政子は己の境遇を嘆いた。
 小学生の弟が初めての相手なんて、
(いやあ……! こんなの、いやよ……。痛いっ……。痛すぎるよぅ……。ううぅぅぅぅ……)
 あまりにもみじめな人生だと、政子は思った。

 諒の腰が、動きを止めた。
 痛みが、少しだけ、やわらぐ。
 おっぱいをつかまれた。膨らみをもてあそばれた。
 胸が、痛い。

 涙を、舐められた。
 頬に、ぬめる舌の感触。

 おっぱいを、こねくり回されている。
 弟の逸物は、根元までしっかりと、政子の穴に埋められている。
 唇に、唇が触れた。
 舌。入ってきた。
 生まれて初めてするディープキスの相手も、蛇目鶏顔の弟だった。
 政子は発狂しそうになった。
 いやらしい舌に、口蓋を舐められた。
 口の中いっぱい、舌で、なぶられる。
 歯と歯が、ガチガチ当たっている。
 キスも、やっぱり、痛かった。
268名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 14:27:43 ID:HkhrnthO
 執拗に、舌に舌を絡ませてくる。
 政子は自分を、
(女は、獲物なの……?)
 蜘蛛に捕らえられた蝶みたいだと思った。
 少年が腰を躍動させる。
 小刻みな律動が股間に響く。
 ディープキスも続いている。
(まだ終わらないの……? 痛いよ……。こんなの、ひどすぎるよ……)
 男の子の唾で、口の中はぐちゃぐちょだ。
 涙はもう枯れた。
 けど、心はいまだに泣き続けている。
 小学生の弟に犯されるなんて、本当に最低だった。

「おうっ、やべえ……。はああぁぁ、おうっ」
 弟の息は、やけに大人じみている。
「おうっ、おうっ、おうっ!」
 乱暴に、乱暴に、硬く尖ったおちんちんを、打ち付けられる。
 どんどん、どんどん、往復は性急になっていった。

「政子っ、政子っ、うおおおっ、うおおおっ」
 吠えられて、政子はひるんだ。
 弟が、いきそうになっている。
 初めての政子にも直感できた。
(ぐっ! ぐあっ! 痛いっ! やだっ、あそこが、ちぎれちゃいそうっ!)
 セックスが、暴力そのものと化している。
 女陰と男根が、衝突と後退を繰り返す。
 政子は目を閉じ、歯を食いしばった。
 にがい快楽が、ほんの少しだけ、政子にも訪れた。

「やべえっ! 出る! 政子! 政子!」
 弟の声は震えていて、なぜか、切ないラブソングを連想させた。
 暴風雨のように。
 突き刺さるセックス。
 政子の息も絶え絶えになっている。

 突然、諒がおちんちんを抜いた。
(お、終わったの……?)
 そう考えたのも束の間。
 政子は髪をつかまれていた。
 政子はびっくりして目を開いた。
 弟の怒張が、すぐ目の前にあった。
 諒は片手で肉棒を握り、激しくそれをしごいていた。
 政子はとっさに危険を感じ、
(いやっ! もう、いい加減にしてよっ!)
 慌てて目を閉じ直した。
「おうっ、おうっ、出るぞ! 出るっ! うッ!?」
 おびただしい量の液体が、
(くさいわ……。なんて、汚い……。ううっ……、やだ……、なまあたたかい……)
 政子の顔を覆っていった。
269名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 17:17:05 ID:YW+2Xyjz
GJ!グヘヘヘ
270名無しさん@ピンキー:2006/12/26(火) 01:43:47 ID:EGwTh0KO
かなり良かった
271名無しさん@ピンキー:2006/12/26(火) 11:33:43 ID:EGwTh0KO
期待age
272名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 22:56:50 ID:bw4a8yct
 顔射されたのだ。
 わがままな弟に。
 あまりにもひどい仕打ちだった。政子は憤慨し、身を震わせた。
(もういや! 嫌い! ううぅ……、大っ嫌いよ! ううぅぅ……、なんで、こんなことまで……)
 顔じゅうが、精液でぬるぬるになっている。
 レイプされた挙句、顔射された。一時間前の政子には、想像もできなかったことだ。
 今まで一度も嗅いだことのなかった匂いに、
(私……、もう……、死にたい……! こんなことまでされて……、生きていたくないっ!)
 政子は最大級の屈辱を感じていた。

「ふうー、よかったぜ、政子」
 ちっともよくない。
 政子はまぶたを開くことさえできずにいる。
 まつ毛にまで、弟の精子が貼りついていた。
「うう……」
 口を開くと、唇についた精液が糸を引いた。
 まさに、顔じゅうが汚された状態だった。
 政子は、また泣きそうになった。
「そんな顔するなよ。ほら、これで、顔拭けよ」
 弟の、猫なで声。
 何かを、手渡される。政子は邪険に振り払った。
「怒るなよ……。ほら、これで顔拭けって。一生、ザーメンつきの顔で生活する気かよ」
 加害者に諭されて、被害者の政子は情けない気持ちになった。
 政子は諒からハンカチらしき布を受け取り、
(ううう……、気持ち悪い……)
 それで顔をぬぐった。
 おちんちんから出た液体が、顔面にへばりついている。
 吐きそうだった。
 ゆっくりと、目を開く。
「これ、わたしのパンツ……」
 ハンカチだと思っていた布は、白いパンティーだった。ついさっきまで、政子が身につけていた物だ。
「別にいいだろ。お前のなんだから。ねえ、まだ痛いの?」
「…………」
 恨みを込めて、政子はうなずいた。
 性器の痛み。ずっと続いている。
 何かかまだ膣内に挟まっているみたいで、股を見たら、そこから、赤い血がこぼれ出ていた。
273名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 23:02:00 ID:bw4a8yct
「泣くなよ。ちょうど裸だし、なあ、このまま、風呂入っちゃおうぜ」
「…………」
 気持ちが沈んでいた。女性器の流血は、処女を喪失した証である。
「ほら、立てよ」
 促されて、政子はふらふらと立ち上がった。
 悲しかった。ただひたすら悲しかった。
 うつむき歩いた。
 オマンコが痛み、よろけた。
 政子は少年の肩に寄りかかった。
「風呂で洗えばいいじゃん。僕に寄りかかってていいから。無理すんな」
 弟の諒に連れられて、政子は浴室に入った。

「風呂、ちゃんと沸いてるよ。一緒に入ろうぜ。ああ、まず、体、洗わなきゃな」
 弟がシャワーを手にすると、無数の水流が飛び出した。
 水がお湯に変化したあとに、政子の下腹部はシャワーを浴びた。
 嫌な血が、流れてゆく。
「そんなに痛かったか? ごめんな。でも、最初はみんな、痛いらしいぜ。血、結構出たなあ……」
 政子は弟をにらみつけた。
「なんで、そんなに、優しいのよ……。わたしに、あんなことしたくせに……」
 弟の諒は、小学生らしい照れ笑いを浮かべて言った。
「僕、政子のこと、好きだから」
 彼の気持ちを理解できず、政子は首を横に振った。
 
「洗ってやるよ」
 弟が、両手に、ボディソープを落とした。
 政子は呆然と立ち尽くしている。
 初体験のショックが、強く残っていた。
 思考が、もやもやしている。
 
 政子の肌に、少年の手が触れた。
 肩から、腕へ。
 弟は目を細め、楽しそうに笑っている。
 政子はつっ立ったまま、
(わたし、セックスしたんだ……)
 漠然と、後悔の念に捕らわれていた。
 ボディソープまみれの諒の手が、政子の背中を這い回る。
 清められてゆく。体が、泡に包まれてゆく。
(子供の手……)
 温かい。人のぬくもりを感じる。
 お尻も触られた。
 ぬるぬるの手に、お尻の丸みをなぞられる。
(本当にスケベな子……)
 脚も、手のひらで、直接、洗われた。
「ここも洗わなきゃな」
 股間の陰唇を、指でこすられた。
 政子は敏感に反応した。
「やだ……」
「マンコはいつも綺麗にしとかないと駄目だぞ」
 腰に腕を回される。弟の人差し指が、政子の股間を、丁寧に丁寧に往復する。
「恥ずかしいよ……」
 政子は消え入りそうな声を出した。
「解ってるって」
「諒くん、そこは、もういいから……」
 デリケートな部分だから、指でこすられるたびに、くすぐったくて、ちょっぴり、むずむずしてしまって、
(いや……。ん……、でも、これくらいならいいかも……)
 自慰に似た快感に、政子は身をくねらせた。
274名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 23:04:19 ID:bw4a8yct
 弟が立ち上がった。
 ボディソープを補給した少年の手が、政子の下半身の茂みを洗う。
 恥ずかしかった。
 両手が、おなかへ。さらに上昇して、胸へ。
 乳房をつかまれた。
 再び、おっぱいを揉まれる。
 諒は、おっぱいが大好きらしい。
 揉みまくられ、
(男の子って、どうして、そんなに、おっぱいに固執するの……?)
 政子の吐息は、微妙に熱っぽくなっている。

 全身についた泡を、諒はシャワーで洗い流してくれた。
「よし、これで綺麗になった」
「…………」
 ありがとう、とでも、言うべきなのだろうか。
 弟に体を洗ってもらったのだ。
 自分で洗えばよかったのに、政子はそうしなかった。
「次は、政子が僕の体を洗う番」
「え……?」
「ソープランドみたいに洗って」
 弟は無邪気に言った。
 政子は首をかしげた。ソープランドなんて、もちろん、行ったことが無い。
「わたし……、どうすればいいの……?」
「おっぱいに泡つけて、おっぱいで体を洗えばいいんだよ」
 ボディソープを押し付けられた。
 政子は途方に暮れた。

 政子に背中を向けた諒が、バスチェアに腰掛ける。
「早くやれよ」
 政子は仕方なく、自分のおっぱいにボディソープを塗りたくった。
「これでいいの?」
 小学生の背中に、胸のふくらみを押し付ける。
 弟の背中は、意外なほど小さく痩せていた。
「そう。そんな感じ。気持ちいいよ。それで動いてよ」
 政子は上体を動かした。乳房が、つぶれる。おっぱいが、体を洗うスポンジ代わりになっている。
「諒くんって、ソープランド行ったことあるの?」
「まさか。でも、テレビで一回だけ、見たことある。深夜だけど」
「ふうん」
 女の子が男の子に抱きつく姿勢だ。照れくさくて、政子はごまかしの笑顔を作った。
 
 腕も脚も、おっぱいで洗わされた。
 政子が従順な態度を取り続けたので、小さな暴君はご満悦の様子だった。
275名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 23:06:06 ID:bw4a8yct
「チンポも洗ってよ。手でいいからさ」
「うん……」
 予想していたので、反発しなかった。
 政子は両手にボディソープを垂らし、
(親がこれ見たら、卒倒するかも……)
 立ち上がった弟の前にひざまずいた。
 おちんちんは、思いっきり立っている。
 両手をこすって泡立ててから、政子は諒のおちんちんを握った。
(硬い……)
 驚くほど、硬い。まるで中に金属の芯が入っているみたいだった。
 政子は、やんわりと、恐る恐る少年の勃起を洗っていった。
「もっと強く握っていいよ」
「うん……」
 屹立を、手のひらで、丁寧に洗う。
「こうして見ると、お前、可愛いな……」
「えっ?」
「ううん。なんでもない。タマも洗えよ」
「…………」
 政子は睾丸に手を這わせた。
 諒のタマは、ラグビーボールみたいな楕円形をしていた。

 ふと思い出して、政子は自分の腹部を見た。
 おへその左上の部分。痣ができている。
 野球のボールをぶつけられた箇所だ。
 少し、痛い。でも、骨に異常はなさそうだった。
 背中にも、痣ができているに違いない。
 政子は溜め息を漏らした。
(まあ、大したことない怪我でよかったわ……)
 そう納得するしかなかった。

「チンポ、しごいて」
「うん……」
 男の子の性器をつかむ。おざなりに、前後させる。
「もっと気合入れてやれよッ!」
 上から怒鳴りつけられ、政子はすくみあがった。
「しっかり握れ。しこしこしろ」
 弟の命令に、すかさず従う。
「こう、かな……?」
 右手で、おちんちんをしごく。
 ペニスの皮は、柔軟に伸びたり縮んだりする。
「もっと強く握って」
 政子は右手の握力を強めた。
「こうすると、気持ちいいの……?」
「うん……。うぶだなぁ、政子は」
(そっちが、ませすぎなのよ……)
276名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 23:08:23 ID:bw4a8yct
「とりあえず、そんなもんでいいや。風呂、入ろうぜ」
 政子はシャワーで、弟の体についている泡を洗い流した。
 姉弟で一緒に、湯船に浸かる。
 広い浴槽ではない。政子は諒に寄りかかった。そういう体勢を、弟に取らされた。
 政子の背中が、諒の胸と接触している。
「いい湯だなあ」
 弟の両手は、当然のように政子の腋の下をかいくぐり、
(本当におっぱいが好きなのね……)
 中学三年生の乳房を揉み回している。
 
 首すじに、キスされた。
 痛いくらい、吸われる。
 お湯の中で、政子の腰に、硬いものが当たっている。
 体が火照る。
 乳首を、クリクリといじられた。
(やめて欲しい)
 けれど、怖くて、言えない。
「大きくなれよー」
 弟のしつこい胸揉みに、政子は無言で耐えている。
 本当に、しつこかった。

 弟の諒が、一度、立ち上がった。
 諒は浴槽のへりに腰を下ろした。
「政子、こっち向いて」
 政子はお湯に浸かったまま、百八十度、体を回転させた。
 小学生の勃起が、政子の顔と同じ高さにある。
「しゃぶれ」
 理不尽な命令に、政子は全身をこわばらせた。

 弟のペニス。
 近くで見ると、迫力がある。
 グロテスクだ。
 ついさっきまで処女だった政子には、諒のおちんちんが大きいほうなのか小さいほうなのか、判断できない。
 亀の頭みたいな先端が、ピンク色をしている。
 可愛らしいといえば可愛らしかった。
277名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 23:10:36 ID:bw4a8yct
「どうした? 早くしゃぶれよ」
「だって……」
「しゃぶらないと、殺すぞ」
 狂気じみた脅しに、政子は泣きたくなった。
「その……、わたし……、どうすればいいのか、わかんないよ……」
「そうか。じゃあ、教えてやるよ。僕の言うとおりにすればいいんだ」
 弟の諒は偉そうに、
「まず、舐めろ!」
(女の子の身にもなってよ……)
「ソフトクリームを舐めるみたいに。チンポをペロペロするんだ。さっそく、やってみろ」
 政子はおずおずと、それに顔を近づけた。
(いや! やっぱり、無理!)
 おしっこを出す器官。そう考えた途端、反射的に顔をそむけてしまった。
 即座に、頭を叩かれた。
「なんだそりゃ……。ちゃんとやれよ! マジ沈めるぞ?」
「ご、ごめんなさい……」
 反抗心なんか、とっくに挫けている。
 政子は目をつむり、弟の性器をつかんで、それに向かって舌を伸ばす。
(石鹸の香りがする……)
 入念に洗ったばかりなのだから、当然だ。政子は安堵して、
(汚くないわ……。うん、汚くない……)
 ソフトクリームを舐める要領で、ペロペロペロペロと、弟のおちんちんを舐めていった。

「うん、いいぞ、政子。その調子で、タマも舐めろ」
 弟の玉袋も、政子は頑張って舐めた。
 おちんちんに、頬擦りする。
 頭がぼーっとして、自分でも何をしているのか解らなくなっていた。
「よし、くわえろ」
 暗示にかかったように、口を大きく開ける。
 政子は弟のおちんちんをくわえ込んだ。
(大きい……)
 口の中、おちんちんでいっぱいになる。
「それで、頭を振るんだ」
 深くくわえる。浅くくわえる。繰り返す。

 一生懸命やってるのに、
「そんなんじゃ駄目だ! もっと気合入れてしゃぶれ。おい、歯が当たってるぞ」
 弟に駄目だしされた。
「もっと深く。根元までしゃぶれ」
 無茶なことも言われる。
 舌が、亀頭の下部に当たった。
「お、いいっ! それ……、おうっ、いいぞ、政子!」
(ここが弱いのね……)
 肉棒の先端部分を、重点的に舐め回した。
 政子の口の中で、少年のおちんちんがピクピクする。
(元気いっぱいね……)
 政子は半ば、呆れていた。
278名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 23:13:59 ID:bw4a8yct
 しゃぶっているうちに、嫌悪感が徐々に薄れていった。
 ぎこちなく、首を前後に動かす。
 おちんちんを、
(こんなことまで、するなんて……)
 唇で、しごく。
(わたし……、今、男の子のおちんちんを、頬張っている……)
 自分でも、信じられなかった。
 
 疲れた。
 政子はいったん、口からそれを出した。
「こら、休むな」
「うん……」
 温かい男根に頬擦りする。
 こんなこと、したくない。
 おちんちんにほっぺを置いて、政子は束の間の休息を取った。
 
「チンポ、うまいか?」
 再び、ペロペロと、弟のチンポに舌を這わせる。
(おいしいはずないでしょ)
 政子は答えなかった。
 その代わりに、深々とチンポを呑み込む。
 弟の卑猥な笑い声が聞こえた。

 両手で、頭を押さえられた。
 政子の頭部は、諒によって、乱暴に揺さぶられた。
 息が、できなくなる。
(わたし、このまま、死んじゃうのかな……)
 長湯のためか、政子の意識は朦朧としている。
 おちんちんに、舌をまとわりつかせる。
「いいぞ! 政子、おうっ、いきそうだ……! 飲めよ! 飲めっ! 飲むんだぞ!」
 諒の命令。
 漠然と、理解する。
(今度は、口の中に出す気なのね……)
「おうっ、政子! いくぞ! チンポがふやけそうだ! おうあっ、ひひ、気持ちいいーっ!」
 政子はきつく目をつむり、眉間に皺を寄せて、
(おちんちん……! むっ、んんっ、いやっ、これ、大きいっ! ぐっ!? ぐえっ、の、のどがっ……!?)
 小学生の猛々しい勃起に吸いつく。
「政子! 政子! おうっ、おうッ! うッ!?」
 頭を押さえつけられている。
 逃げようがなかった。
 政子の口内で、
「全部飲めッ!」
 弟の肉棒が、生々しい液体を射出する。
(うっ、ううっ、いやあっ、ううぅぅぅ……!)
 必死になって、政子は弟の精子を飲み下していった。

 うまく飲めなくて、途中で、むせた。
279名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 23:15:31 ID:bw4a8yct
「そろそろ、出ようか」
 弟の言葉に、ぼんやりと、うなずいた。
 二人だと、脱衣所も狭い。
 政子は棚からバスタオルを出し、自分の体を拭いた。
 ふらふらする。長時間の入浴で、のぼせていた。
「政子、僕の体も拭いてよ」
「ええ……」
 政子は新しいバスタオルを出そうとして、諒に止められた。
「それでいいよ。政子の体を拭いたやつ」
「えっ? でも……、これ、濡れてるよ?」
「うん。それで拭いて。政子が終わってからでいいから」

 政子は、同じタオルで、弟の体を拭いた。
(気持ち悪くないのかしら……?)
 政子が胸や股間を拭いたばかりのタオルだ。当然、湿っているし、清潔ではない。
「政子の匂いがする……」
 ニワトリみたいな顔をした小学生は、うっとりと、蛇に似た目を細めていった。

「愛してるよ。政子、愛してる……」
 突然、抱きつかれた。
 バスタオルが床に落ちる。
「諒くん……?」
 また、胸を揉まれた。
 唇にキスされる。いやらしい舌が、侵入してくる。
(もう……。強引すぎよ……。わたしの気持ちはどうなるのよ……)
 ためらいつつも、政子は弟の舌に舌を絡ませていった。



               『政子と諒』  これで、おわり
280名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 01:19:41 ID:oKdQS+32
楽しかったっす
お疲れ様でした!
281名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 02:00:06 ID:rLNyIRVL
GJ!!
282名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 23:53:18 ID:2+BpgZ1j
あげ
283名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 23:32:02 ID:QegTh1WC
俺の名前も諒
284名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 23:46:49 ID:xVBlAoMT
保守
285名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 01:12:24 ID:gSYBrWD9
こんな素晴らしいスレがあることを初めて知った!!
286名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 08:55:10 ID:Aia2s/hm
あげ
287名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 21:21:09 ID:xOCB+dg2
お前らならこうゆう奴好きかな。
http://www.akaneshinsha.co.jp/akane/mamakan/
ちなみに俺は全部持ってる。
288名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 14:05:31 ID:OLYPl+Y0
>>287
一巻と二巻を買ってみたけど、玉石混合だったような‥
289名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 04:15:05 ID:YYvwhkPs
>>287
俺もそれ持ってるよ。表紙がいいよね。

政子と諒の作者だけど、なんか評判いいみたいだし、またなんか書こうか?
実母×魔少年だったら、一応書けるけど……
290名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 04:25:11 ID:+ZVJowCg
>>289
期待してます
291名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 13:53:37 ID:YYvwhkPs
 どんどん息子が成長してゆく。
 子供の成長は早い。大人の成長の、何倍も早い。
 たった一年で、それこそ、
(見違えるほどの……)
 変貌を遂げることもある。
 母親として、子供の成長は、基本的には嬉しいものだ。
 しかし……。
 私は戸惑っていた。
 羅騎亜の成長は、すば抜けて早すぎるのではないか?

 私は同い年の男と恋愛し、結婚をした。羅騎亜を産み、一児の母となった。
 まあ、まず人並みの、平凡な人生といっていいかもしれない。
 夫は温和で、そこそこハンサムだし、稼ぎも悪くない。
 少し子供っぽいところがあるものの、彼は配偶者として、上等の部類に入るだろう。
 羅騎亜を産んで、私はすっぱりと仕事を辞めてしまった。
 育児に専念したかったのだ。
 現代は、まともに子供を育てられない親が多いといわれる。
 私は愛する家族のため、己のキャリアをあえて捨てた。
 といっても、特に輝かしいキャリアではないけれど……。

 夕方になると、息子が学校から帰ってくる。
 羅騎亜は近頃、めっきり気難しくなった。
 もともとは、おとなしい子だったのだ。
 泣き虫で、意気地が無く、幼稚園のときは、しょっちゅう他の子に泣かされていた。
 私はそんな息子を不憫に思い、なんとかして強い子に育てたいと思ったものだった。
 それが、変わった。
 急に。
 羅騎亜は、変貌を遂げた。
 成長したのだ。
 なぜかは解らないが。
 一気に。
292名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 14:01:27 ID:YYvwhkPs
「おかえりなさい。どうしたの? そんな顔して」
「ママ。僕はもう、学校には行きたくないよ」
 息子はしかめっつらのまま、黒いランドセルを背中から下ろした。眉間に皺を寄せている。
 私は彼の表情をうかがいつつ、
「学校で、何か嫌なことがあったのね。誰かにいじめられたの?」
「いじめ? そんな低級な理由じゃない。この国の教育システムに嫌気がさしたんだよ。
 くだらない。なんてくだらないんだ、この世の中は……」
 最近の羅騎亜は、やけに大人っぽい言葉を使う。
 時々、不思議に思う。いったい、どこで覚えたのだろうか?
 私は少し、怖くなり始めていた。羅騎亜はこんな子ではなかったはずだ。
 頭がよくなったこと自体は、親として歓迎なのだが……。
「僕はもう、あんなところに行きたくないね。
 国語とか算数とか、馬鹿馬鹿しくてやってられないよ」
 羅騎亜は言う。
「僕はね、絵だけを描いていたい。俗事に神経を使いたくないんだよ。
 ああ、まったく、なんてくだらないんだ。これも腐敗した政治のせいなのか……」
「羅騎亜……、学校には、きちんと行かないと駄目よ」
「単位さえ取ればいいでしょう? それなら、まあ我慢できるよ。
 僕が言っているのは、なんで毎日毎日アホらしい授業を
受けなくちゃならないのかってことだよ」
「そんな、大学生じゃないんだから……」
「ふん。児童には、登校を拒否する権利もあるはずだけどね」
 こんなことを言う息子に、私は強い違和感を覚える。

「もう一度、病院に連れて行けよ」
 夫は言う。息子の変貌に、彼も戸惑っている。
「羅騎亜のあれは……、なんていうか、普通じゃないよ」
「でも、異常は無かったのよ」
「やっぱり、もっとでかい病院じゃないと、安心できないよ」
 羅騎亜の言動が変化したとき、私たちはびっくりして、
私が近所の病院に息子を連れて行った。
 何かの病気だと思ったのだ。
 その病院の医師は高齢で、簡単な検査のあと、
「まったく健康ですよ。どこにも異常はありません。元気だし、いいお子さんですねえ」
 と、のんびり言った。
「でも、先生……」
 私はそのとき、子供の突然の変化に動転していた。
 私は医師に羅騎亜の変貌を語り、その異常性を訴えた。
293名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 14:03:40 ID:YYvwhkPs
「ええ。非常に聡明です。でも、べつに、どこかがおかしいわけではないのですよ」
 医師はお茶をすすりながら言った。
 当人の羅騎亜は面白そうに、医師の言葉を黙って聞いていた。
「まあ、いわゆる天才児ですな。
 神童モーツァルトなんか、五歳で作曲して認められ、
 六歳でマリー・アントワネットにプロポーズしたなんて話も残ってますしね。
 サイバネティックスのノーバート・ウィーナーなんか、
 十一歳で大学に入学して、十四歳でハーバードの大学院に入ってますから。
 日本でも、六歳で既存の数学と物理をマスターしたという真賀田四季なんかがいます」
「はあ……」
「そういう前例がありますし、この、羅騎亜くんみたいな子供は、たまにいるんです。
 たしかに珍しいですけどね。
お母さんの育て方しだいで、歴史的な偉人になるかもしれませんよ?」
「はあ……」
 私は医師の説明を聞いても、間抜けな返事しかできなかった。
「それで、その、息子は、大丈夫なんでしょうか? 何かの病気では?」
「いえいえ、さっきも言ったとおり、まったく健康です。羨ましいくらいだ。
 若くて、頭がよくて。おや? 羅騎亜くん、何を持ってるの?」
 羅騎亜は椅子に座った状態で、左手を半ズボンのポケットに突っ込んでいた。
 もぞもぞと、ポケットの中の手を動かしている。
 私は落ち着きの無い息子を一瞥した。羅騎亜は無邪気な笑顔を浮かべている。
 子供特有の高い声で、彼はつぶやいた。
「宝物だよ。僕は至高の物質を握っているんだ」
「たからもの?」
 医師が興味を示した。息子はポケットから手を出し、握っていた小さな手を開いた。 
「これさ。僕の宝物なんだ」
「へえ。綺麗な石だねえ」
 白い石が、息子の手のひらに乗っている。
「まだそんなの持ってたの?」
 私は呆れて言った。
 羅騎亜が持っている石は、今年のお盆にお墓参りをしたときに、彼が墓地で拾ったものだ。
 真っ白で、重量はほとんど無い。
 子供の手でも、握ればすっぽりと隠れてしまう、楕円形の小さな石だった。
「とっとと捨てなさいよ、そんなの。気持ち悪い……」
 息子がそれをお墓で拾ったと知り、帰りの車の中で、私は何度も注意したのだ。
 だが、羅騎亜はその石を大事にして、絶対に捨てたがらなかった。
 たかが石である。こんなものを欲しがるなんて安上がりな子供だと、夫は笑っていた。
 息子がそんなものを拾っていたなんて、お墓参り中は、夫婦ともに気づかなかったのだ。
(まあ、どうせ、すぐに飽きるでしょう)
 私はそう考えていた。
 真っ白で綺麗だといっても、どこに転がっている、ただの石なのだから。
 ところが、羅騎亜はその石をとても大切にした。
 肌身離さず、どこに行くにも常に携帯し、
 彼はまるでそれが金の卵だとでも思っているみたいだった。
「この物質の価値は、僕にしか解らないんだ。だから、僕だけの宝物だよ」
 息子はそう言って、左手をポケットにしまった。
 医師が石についても何か言っていたけれど、私は憶えていない。
 とにかく、息子は健康で、病気ではないと聞かされたのだった。
294名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 14:06:38 ID:YYvwhkPs
 ある日、買い物から帰ってくると、羅騎亜が一人で絵を描いていた。
「おかえりなさい、ママ。パンティー借りてるよ」
 この前買ってやったクロッキー帳をテーブルに乗せ、右手で2Bの鉛筆を滑らせている。
 羅騎亜の左手は、半ズボンのポケットに突っ込まれていた。
 私はびっくりした。あろうことか、息子は私のショーツをスケッチしていたのだ。
 ありきたりな白のパンティーである。
「ちょっと、羅騎亜、何してるのっ」
 私は慌ててテーブル上のパンティーを取った。
 息子は取り乱すこともなく、
「何って、絵を描いていたんだ」
 見れば、デッサンはすでにほぼ終わっている。プロ並みの精密なデッサンだ。
 女物のパンティーを、紙の上で見事に再現していた。
 子供が描いたものとは、とても思えない。写真とも違う。画力による迫力が感じられた。
「うまいでしょう? 僕」
 息子は不敵に笑った。
「羅騎亜……」
 私は戸惑った。
 もともと、羅騎亜は、絵を描くのが好きな子供だった。
 クレヨンと画用紙を渡すと、羅騎亜は大喜びで、お日様や木や羊を描いていた。
 あの頃の羅騎亜の絵は、年齢相応の子供の絵で、
 この絵のように、大人を戦慄させるものではなかった。
「羅騎亜、絵を描くなとは言わないわ。でもね、私の下着を描くことはないでしょう! 
 リンゴでも、バナナでも、いいじゃないの。だいたい、これ、どっから持ってきたのよ」
「タンスの下から三番目の引き出し。ママの下着が入ってる」
「よしてよ。そんな、変態みたいなこと……」
「リンゴやバナナはよくて、パンティーやブラジャーは駄目なの?」
「当たり前でしょう! 私の下着なのよ。女性に対して、とっても失礼だわ」
「ふうん。じゃあさ、ママがモデルになってよ」
「え……?」
「下着はもう描かないから。その代わり、ママを描かせてよ」
 私は恐ろしくなって、一歩後ろに下がった。
 息子の目が、
(私の肉体を、むさぼっている……)
 と、感じたのだ。
 子供の瞳ではない。
 芸術家ならではの、粘着質な視線だった。
 寒気が走る。
「嫌よ。絵のモデルなんて……」
 私の声は弱々しかった。情けないことに、息子の眼力に押されていた。
 息子と、目を、合わせられない。
「ママって、綺麗だよね……。凄く……。僕、美人の子に生まれて嬉しいよ」
「何言ってるのよ。もう……。
 お世辞なんか言っても、絵のモデルには、絶対なりませんからね」
「お世辞じゃないよ。おっぱいは大きいし、ふとももは安らかなカーブをえがいているし……」
「とにかく。勝手に下着を持ち出して描いたりしちゃ駄目よ。解った?」
「怒った顔も素敵だ」
「もう、怒るわよ、ほんとに」
「僕は真実を述べただけさ」
 私は溜め息をつき、息子に背を向けた。
 動揺したのだ。
 息子に褒められて。
 私は……。
295名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 14:10:26 ID:YYvwhkPs
 独身時代に比べて、体重が二キロほど増えている。
 私は自分を美人だと思わない。
 思わないことにしている。
 たしかに、私より不格好な女はいる。
 けれども、私よりもずっと綺麗な女がいるのだ。
 私は専業主婦である。お化粧しない日も多い。
(息子の視線に、男を感じるなんて……)
 よくないことだ。羅騎亜はまだ子供なのだ。しかし、知能は高い。
(羅騎亜は、嘘はついていない)
 私は、今でも、綺麗なのだろうか?

 その翌日。
「ママっ。ごめんなさいっ」
 学校から帰ってくるなり、羅騎亜は私に謝ってきた。
 泣いている。私は困惑した。息子の涙を見るのは、久しぶりだった。
「おかえりなさい。どうしたの? いきなり」
「僕……、僕……、きのう、ママの、あれ……。あれ……」
 息子はしゃくりあげていた。様子がおかしい。目に力がない。
 仕草がやけに子供っぽくて……。
(いいえ、違うわ。これが、正常なんだ)
「あれ?」
「マ、ママの、その、パンツ……。パ、パ、パンティー……」
「ああ。パンティーね」
「ごめんっ、ご、ご、ごめん、なさい……。僕、ママのこと、だ、大好きなのに、ママに、
 とっても、と、とっても、しつれいな、ことしちゃって、マ、ママを、怒らせ、ちゃって……」
 羅騎亜の目から、滝のような涙が出ている。それに彼はどもっていた。
 息子の涙を見て、私まで悲しくなって、私は気づいた。
 この子は、羅騎亜だ。私が産んだ、私の羅騎亜だ。
 昨日までの傲慢さが消えている。
 今の羅騎亜は、泣き虫で、意気地が無く、おとなしい、本来の羅騎亜だった。
「羅騎亜……」
「ママ!」
 私は息子を抱きしめた。
 ようやく戻ってきてくれた。
 弱くてもいい。頭が悪くてもいい。
 私の胸に顔をうずめ、羅騎亜は激しく泣きじゃくっている。
 愛しかった。
 私は息子の髪を撫でた。
 羅騎亜は黒いランドセルを背負ったままだ。
 私は身をかがめ、たった一人の息子を抱擁した。
 自然と、私の目も潤んだ。
 天才児になんか、ならなくていい。むしろ、平凡な子供でいて欲しい。
 幼い息子を抱きしめ、私はそう願った。
 羅騎亜はまだ小学校一年生なのだ。わずか六歳の子供なのだ……。
296名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 15:37:17 ID:V8+8zBn3
>>295
前作もそうだったけれど
「冷血系」のキャラ造形が上手いなぁ、と感心してます
実はHモノよりノワール系の方が得意分野では?
なんて思ったりしつつ‥展開に期待w
297名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 08:57:11 ID:Wam6Wj5z
暗黒小説は割と好きですよ。
J・ケッチャムの「隣の家の少女」とか特に。
あとは、ハードコア・ポルノよりも、ソフトコア・ポルノのほうが好きだったりしますねー。

298名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 09:00:24 ID:Wam6Wj5z
 それにしても、
(よかった……)
 羅騎亜が、普通の子供に戻ってくれた。
 私は息子から、黒いランドセルを下ろしてやった。
 涙を拭いたり、鼻をかんでやったりして、幼い息子をあやす。
「ママ……、ママ……」
 羅騎亜はぐずついている。私は息子をくすぐった。
 息子の顔に、子供らしい笑顔が帰ってきた。
 それから私は、羅騎亜と二人でテレビを見た。
 羅騎亜は私にべったりくっついて、離れなかった。
 息子と過ごす穏やかな時間は、本当に久しぶりだった。

 夫も、息子の様子を察して喜んでいた。
 やはり、子供は子供らしくしているほうが愛らしいのだろう。
 羅騎亜はたどたどしい言葉で、私たちに甘えてくる。
(これでいいんだわ)
 これが、普通なのだ。
 難解な言葉で周囲を惑わす六歳児など、私も夫も望んでいない。
 朗らかな団欒。家庭の安らぎ。
 私は夕食の後片付けをしているときも、小さな幸福を噛み締めていた。
299名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 09:05:50 ID:Wam6Wj5z
「ねえ、パパ。腕相撲しよー」
 羅騎亜が夫にまとわりついている。
 夫は食後の一服を楽しみながら、夕刊を読んでいた。
「腕相撲?」
「うん。僕、パパと勝負したい」
「そうか。ほい」
 夫がテーブルに右肘をつく。その手を羅騎亜が両手で握る。
「おいおい、両手かよ」
「だって、パパ、強いんだもん」
 羅騎亜が両手に力を込める。夫は笑って、子供に付き合っている。
 後片付けを終えた私は、夫と息子のやり取りを、微笑ましいものとして眺めていた。
「えいっ、えいっ、えいっ」
「あちゃ、負けた。羅騎亜は強いなあ」
 夫は笑っている。彼のこういう表情が、私は好きだ。
 最近の羅騎亜には手を焼いていたが、もともと、夫は子供好きな人だった。
「パパ、本気出してよー。嘘っこじゃ、つまんないよー」
「今のが本気だって。羅騎亜の勝ちだよ」
「ええっ? 嘘だあ」
 煙草を吸いながら、新聞を読みながらの勝負だった。
 子供にも、父親が力を入れていなかったのが、解ったのだろう。
 羅騎亜は不満そうな顔をしていた。
「本気でやって。本気で」
「解った解った。ちょっと待ってろ。これ、吸い終わってから」
「やったー。ねえ、パパ、僕も本気出していい?」
 羅騎亜は左手を半ズボンのポケットに突っ込んだ。
「ああ、いいぞ」
 夫は気軽に応じる。煙草を吸う夫の仕草が、私はとても好きだ。
 男の色気を感じる。私自身は、煙草は吸わないけれど。
「ほんとに、本気、出してくれる?」
「うん。ほんとに本気」
「じゃあさ、賭け、しようよ。僕が勝ったら、今日、僕、ママと一緒に寝る! いい?」
「いいよ」
「約束だよ? パパ、僕のベッドで寝るんだよ? 僕がママと一緒に寝るから」
「いいよ。お前が勝ったらな」
「ママ、聞いた? 腕相撲で、僕が勝ったら、今日だけ、寝る場所、交換!」
「聞いたわよ」
 私は夫と目を合わせ、微笑みあった。
 羅騎亜の身体的成長は、年齢相応である。
 身長は一メートル十七センチ、体重は二十三キロしかない。
 たとえ羅騎亜が両手を使ったとしても、大人の男に勝てるはずがなかった。
「よし、いいぞ」
 煙草を吸い終えた夫が、改めてテーブルに右肘をつく。
 羅騎亜も同じように右腕を出した。
「あれ? 両手じゃないのか」
「僕も本気出すから」
 息子はポケットから左手を出し、テーブルの下で握り直した。
 私には、ちらっと、羅騎亜の左手の中の白い石が見えた。
 親子で右手同士を合わせている。手の大きさは、文字通り、大人と子供ほども違う。
「一回勝負だよ、パパ。勝ったほうが、今夜、ママと寝るんだ」
「解ったよ。こっちも本気出す」
 息子はうなずいた。
「ママ、掛け声かけて」
「いいわよ。二人とも、準備はいいわね? レディー、ゴー!」
 私は陽気な声を出した。
300名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 09:07:55 ID:Wam6Wj5z
 勝負は、あっけなく一瞬でついた。
 夫の腕がしなり、手の甲がテーブルについている。
「やった! 僕の勝ち!」
 幼い息子が、はしゃぐ。
「僕がママと寝るんだ! やったあ!」
「…………」
「何やってるのよ、もう」
 私は目で、夫を責めた。
 わざと負けたとしか、思えなかったのだ。
「え……? ああ……。うん……」
 夫は呆然としていた。まともな言葉を喋らなかった。
「俺……、いや、疲れてるのかな……。たぶん……」
「今夜は、パパ、僕のベッドで寝るんだよ。で、ママたちのベッドは、僕とママが使うの」
 羅騎亜は嬉しそうに、左手をズボンのポケットにしまった。

 入浴を終え、私は息子の待つベッドに向かった。
 ダブルベッドである。
 羅騎亜が三歳くらいのときは、羅騎亜を真ん中にして、家族三人で眠っていた。
 急に元気を失った夫の態度が、私は少し気がかりだった。
 羅騎亜はパジャマを身につけている。私を見て、彼は大人びた微笑を浮かべた。
「今夜は、二人きりだね」
 ここで羅騎亜と二人だけで眠るのは、おそらく初めてのことだった。
301名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 09:10:32 ID:Wam6Wj5z
 私は電気を消し、ダブルベッドに入った。
「明日も、学校でしょ。今日はもう寝ましょう」
「うん」
 私は横たわった。羅騎亜がしがみついてくる。
「何? どうしたの?」
「ママ……。大好き……」
 息子の声が、甘く響く。
 六歳の子供の声だった。
 私は母性本能をくすぐられて、息子のおでこに唇を押し付けた。
「ママ、僕のこと愛してる?」
「ええ。愛してるわ」
「僕も愛してる……」
 羅騎亜の小さい手が、私の胸に触れた。
 胸のふくらみを、やんわりと押される。
「こら。そんなとこに触っちゃ駄目よ」
 私はちょっと、どっきりした。
 羅騎亜は私の胸に手を置いたまま、
「ブラジャーしてるね。どうして?」
「どうしてって……。女だからよ」
 私はネグリジェの下にブラジャーをつけている。昔からの習慣だ。
 ブラを外して眠る女もいるが、体形の崩れが怖いので、私は寝るときもブラを外さない。
「おっぱい、大きいよね……」
 息子の手が、私の乳を揉んだ。
 ネグリジェ越しに、強く握られた。
 私は叱ろうとした。ハッと息を呑んだ。
 息子の目から、透明な雫が流れていた。
 息子の唇が。
 近づいてきた。
 私の唇と触れる。
 至近距離で見つめられ、私は突然の異変に驚愕する。
 息子の目が。
 羅騎亜の目が。
(羅騎亜じゃ、ない……? この子は、羅騎亜ではない……)
 狂人の目に似ている。もしくは、悪魔の目に。
 彼は泣いていなかった。泣き跡もない。
(どうして……? 私の見間違いだったの……?)
 羅騎亜は残酷な微笑を浮かべた。
 寒気が。
 全身に走った。
 羅騎亜の唇が。
 私の唇に。
 押し付けられる。
 歯と歯の間を抜けて。
 羅騎亜の舌が、私の口内に侵入してくる。
(え……?)
 小学一年生の、小さな舌。
 それが、蠢いている。
 私の舌を。
 揉む。
 舌で、舌を、揉まれた。
 絶妙だった。
 口内を刺激される。
 子供とのキスによって、私の感情が、ぼやけてゆく。
 とろとろと。
 私の口の中に。
 六歳の子供の唾液が送り込まれる。
302名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 09:13:57 ID:Wam6Wj5z
(嘘……。嘘よ、こんな……)
 子供のテクニックではなかった。
 胸を、撫でられている。
 息子に。
 わずか六歳の子供に。
(こんな……。こんな……、馬鹿なことが……)
 あるはず、ないのだ。
 私は、彼の唾液を、嚥下した。
 その甘味にびっくりして、とても、とても怖くなった。
 口の内側の粘膜を、羅騎亜になぶられる。
(こんな……。こんな……)
 柔らかい。
 子供の舌は、大人の舌とは、まるで違う。
 溶けるような……。いや、溶かされるような……。
 こんなことをしてはいけないのに……。
 相手は子供なのに……。
(はあ……、んっ、んんん……)
 私は大人だ。二十九歳の、主婦だ。それが、キスで、メロメロにされている。
 六歳の息子に。
 ありえない。こんなの、信じられない。
「これが僕のファーストキスだよ」
 羅騎亜は、ゆっくりと言った。
 私は動転していた。
 子供にディープキスされて、呼吸を弾ませている。
 私だけが。
 羅騎亜の呼吸は、微塵も乱れていない。
 低下した思考力で、
(天才児……。超人……。変態……? 悪魔の子……)
 取り留めのないことを考える。
 いつの間にか、掛け布団が落とされていた。
 羅騎亜の手が。
 ネグリジェのすそをたくし上げる。
 私は悲鳴をあげた。
 声にならなかった。小さな声が、喉の奥から漏れただけだった。
「あ……、あ……」
 怖い。
 薄緑色のネグリジェが、どんどん、巻き上げられてゆく。
 ふとももがあらわになる。
 私は恥ずかしくなって、両脚をこすり合わせる。
 体の自由が効かない。
 接吻で、感じすぎたせいだろうか……。
 私の下着を見て、
「ベージュのパンティーだね」
 羅騎亜は楽しそうに言った。
「一瞬、ノーパンかと思っちゃった」
 くらくらする。
 私は仰向けで寝そべっている。
 息子が、私のネグリジェのすそを握っている。
 小学一年生の淫らな視線。私の下半身に注がれている。
 あまりにも非現実的だった。
 息子の指が、ベージュ色のパンティーに掛かった。
 私は動けない。呼吸を弾ませながら、息子の行動を黙って見守っている。
303名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 09:16:47 ID:Wam6Wj5z
 あっさりと、ショーツを脱がされた。
 私の息子は、女の扱いに長けていた。
(そんな、馬鹿な……)
 この子は、まだ六歳だ。いくらなんでも、早すぎる。
 中学生なら、解らないでもない。
 小学校に入学して、およそ半年の小さな子供が。
 女の扱いに長けている?
(そんな、馬鹿なことが……)
 絶対に起こりえないことが、今、私の目の前で、起こっている。
 羅騎亜の両手によって、ふとももが開かれる。
 両脚に、力が入らない。
 私は、
「はあ、はあ、はあ……」
 股を開き、息子に性器を見られ、むしろ、悶えている。
 泣きたくなった。
 羅騎亜は、見ている。
 私のそれを。
 じっくりと、興味深げに、観察している。
「へえ。僕を産んだとは思えないな。こんなに小さいんだ……」
「ひっ」
 羅騎亜の指が。
 小さな指が。
 私の中に。
 膣の中に。
 入ってきた。
 一気に。
 子供の、細い、中指。
 根元まで、突っ込まれた。
「いや、いや……」
 私は小声でつぶやくのみ。
 私の体は、すでに燃えていた。
 もはや手遅れなほどに。
 高ぶっていた。
「すっげえ濡れてる」
 ピチャピチャと、音が立つくらい、そこは、盛っていた。
 自分の顔が、紅潮してゆくのが解る。
(嫌なのに……。嫌なのに……!)
「へえ、オマンコは正直だね」
 息子の声。聞き取りにくいのは、私の耳が真っ赤なせい。
 中指のみならず、人差し指も突っ込まれた。
 乱暴に、掻き乱される。
「あっ、あっ、あっ」
 声が出てしまう。
 快感のあえぎ。どうしても、こらえられない。
 息子の指は、まるで魔物の触手のように。
 動く。
 私の性器を、めちゃめちゃにする。
 二本指が、三本指になる。
 薬指までが、私の内部に入った。
 大地震さながらの振動。
「ああ、駄目よっ、駄目、駄目っ!」
 しかも彼は、親指でクリトリスを回し撫でていた。
 子供にできる芸当ではない。
(こ、こんなの……)
 幼い息子の指によって、私は絶頂へと導かれた。
「あ……。う……、ううっ……!」
 そして。
 彼が、
「もっと気持ちよくしてあげるよ、ママ」
 私に覆い被さってきた。
304名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 09:21:43 ID:Wam6Wj5z
 軽い。
 これまで私に乗った、どの男よりも。
 羅騎亜は軽かった。
 身長、一メートル十七センチ。体重、二十三キロ。
 そんなちびっ子と、私は体を重ねている。
 振り落とそうと思えば、振り落とせるはずだった。
 羅騎亜は優雅に、パジャマのズボンとパンツをずり下げている。
(い、いけない……! いけないのよ、それは!)
 私は、この子の母親なのだ。血が、つながっている。
 近親相姦になる。
 母親としての理性もある。いまだ快楽の渦に呑み込まれないモラルもある。
「羅騎亜……、ねえ、やめて」
 私の声は、震えている。
「お願いよ……。それだけはやめて。ね?」
 懇願口調でしか言えない。女の弱さ。
 私の頬を、涙が伝う。
 女性器に、男性器が接触した。
「いやあっ!」
 私は咄嗟に、子供を押しのけようとした。
 ところが……。
 羅騎亜を押しのけることが、できなかった。
 力を込めているのに。
 小さな男の子を、どかすことができない。
「どうして……」
 不可解。
 そして。
 息子の剛直が、私の中に入ってきた。
「うあああぁ」
 私はかすれ声で絶叫する。
 禁忌の結合だ。これは、母と子の性交だ。
「羅騎亜っ、羅騎亜っ、駄目なのっ、駄目なのっ」
 必死になって、私は言葉を発する。
「親子で、こんなことしちゃいけないのよ。 だいたい、あなたには、早すぎる……!」
(嘘っ!? 大きい……!?)
「可愛いよ、ママ」
 小学一年生の息子と、正常位で、つながった。
 羅騎亜は妖しく微笑んでいる。彼の呼吸は、まったく乱れていない。
 子供の逸物が、私の中で膨張して、私のそれは張り裂けそうになる。
(嘘っ!? 嘘っ!?)
 子供のペニスではない。
 強烈な圧迫。
 幼い息子が、腰を振り始めた。
「いやっ! いやああっ! ああっ! うわっ!」
 私の声。燃え盛っている。
 羅騎亜のそれは……。
「僕のチンポ、大きいでしょう? 再びママと一つになって、こいつ、こんなに喜んでる」
 とてつもなく、巨大だった。
(嘘っ!? 嘘よ! ああっ、なんてこと……!?)
 夫のペニスよりも、大きい。
 そんなはずはない。そんなはずはないのだ……。
 太い。
 長い。
 あまり硬くなく、フランクフルト・ソーセージみたいな弾力があった。
 子供のおちんちんではない。
 少なく見積もっても、二十センチはありそうな……。
 その男根の先端が、
「ううっ、ああっ、やめて……。やめてぇ……」
 私のそれの一番奥を、押し突いている。
305名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 09:27:22 ID:Wam6Wj5z
「そんな……。あっ、あうっ」
 羅騎亜は、まだ六歳だ。
 こんなにペニスが、大きいはずがない。
 息子の体は、現に小さい。
 身長一メートル十七センチで、ペニスの長さが二十センチ以上なんてことは……。
「ううっ、ああっ、ああっ、ああああっ!」
 ありえない。
 でも……。これは……。
 子供の、がむしゃらな突き。
 私の柔らかい器官を、まっすぐにつらぬいてる。
 私は悶える。悶えてしまう。
 巨根ゆえに。
 力強い摩擦が起こる。
「ママ! ママ! おう、ママッ!」
 羅騎亜の呼吸も、弾み始める。
 その声は、羅騎亜のものだった。
 声自体は、ひどく幼い。
 子供とのセックス。
 ペニスとセックス・テクニックは、大人顔負けで……。
 夫よりも、遥かに大きい。
 夫よりも、遥かに素早い。
 夫よりも、遥かにうまい。
(こんな……。ううっ、ううっ!)
 意識がかすむ。
 息子が、腰を、大胆に旋回させる。
 私に乗った六歳の子供が。
 躍動している。
 私が産んだ、私が育てた、私の羅騎亜が。
 ペニスで、私を、崩壊させる。
 私は、涙した。
 ずううん、ずううん、突かれまくる。
 その衝撃。
 二十九年間の、私の人生で。
 間違いなく、最大の衝撃だった。
 ほとんど暴力的な快楽に。
 母親としての威厳など、とっくに消滅している。
 私は幼い息子の下で、
「あああっ、ううっ、あああああっ、羅騎亜ぁ……」
 あえぎ、悶えることしかできない。
 いつの間にか、自分でも気づかないうちに。
 息子の背中に、私は両手を回していた。
 小さな、儚い背中だった。
 男の背中ではない。六歳の、幼児の背中。
「ママ、気持ちいい? ねえ、気持ちいい?」
 子供の質問。
 恥も外聞もなく、私は答えてしまう。
「こんなの、初めて……。ああっ、凄い……。凄いわ……。ああっ!」
 大きいペニスが、私のヴァギナを嬲りものにする。
 これはもう、壮絶なファンタジーだった。
 リアルから乖離している。
 ネグリジェを、首近くまでめくられた。
 ベージュ色のブラジャーを、無理やりに引き上げられた。
 支えを失った豊乳に、息子が吸いついてきた。
 乳首と乳輪を、吸引される。
 私は、いっそう悶える。
 小学一年生の舌が、 乳房の頂点を、舐め、揺さぶる。
 私の中で。
 子供の男根が増長する。
「ああっ、ああっ、こんなの、死ぬわっ! 私、壊れちゃうわ!」
 私は泣く泣く発声する。
306名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 09:31:50 ID:Wam6Wj5z
 ずううん、ずうううん、ずうううううん。
 響くセックス。
 チュウチュウ、おっぱいを吸われる。
 子供の小さな手が、乳山を変形させる。
 私は泣きまくった。
 セックスで、ここまであえいだことはない。
「ああっ、ああっ、くうううーっ! くぅーっ!」
 子供の巨根が、私の中で暴れている。
 ペニスが、おなかの中で、おへそよりも先に達しているような感覚。
 ひと突きごとに、体が痺れる。
 景色が、くらむ。
「ああっ、あああーっ!」
「ママのマンコ、最高だよ。思ったとおりだ。実の母親とのセックスは格別だね」
「ううっ、ううっ……!」
「僕を見てよ。ほら、ほらっ、どう? 可愛い可愛い、愛する息子のチンポの味は?」
 剛直が、揺れ動く。
 私は羅騎亜を見た。どう見ても、六歳の子供だった。
 なのに……。
(なんで、こんなに、大きいのよっ! なんでこんなに上手なのよっ!)
 勃起した私の乳首を、羅騎亜はチロチロ舐めている。
 目と目が合う。薄暗い闇の中、私は子供にあえがされている。
 子宮は亀頭に、ぐりぐり押されている。
 わずか、六年前……。
 彼は、私のおなかの中にいたのだ。
「ああああああああ……」
 気が狂いそうだった。
 快楽の渦に呑み込まれる。理性も、道徳も、意識も、希望も。
 私は息子のおもちゃになる。
 残酷なセックスが延々と続く。幾度も幾度も、私は絶頂へと導かれた。
「ママってさ、真面目だから、不倫したこと、ないでしょ。
 パパと結婚してからは、パパのチンポ一本だったんでしょう?」
「あ、あ、あ、あううぅ」
 無意識に、うなずいていた。繰り返し繰り返し、私はうなずいていた。
 息子のピストン運動に合わせて。
 羅騎亜は嬉しそうに言った。
「貞淑な女って、好きだよ。それでこそ、堕としがいがあるもの。
 今夜初めて、パパは、他の男にママを寝取られたことになるんだ。
 しかも、相手は、たかが小一の息子! 面白いよね」
「ああ、あああああああっ……!」
 私は泣きじゃくった。
 子供のくせに、羅騎亜はとてもタフだった。
 すでに、夫とのセックスの倍以上の時間を経ている。
 私はあえぎ疲れ、心も体も、ぐちゃぐちゃになった。
 巨根は猛威を振るい続ける。
「羅騎亜……。お願い……。もう許して……」
 私は懇願する。
 おそらく、ひどく情けない顔で、六歳の息子に、許しを請う。
「もうへばったの? 仕方がないなあ」
 嘲笑された。私は必死に、懇願を繰り返す。
「私……、私……。もう……、お願いだから……、もう……」
「解ったよ。じゃあ、そろそろ、僕も本気を出そうか……」
 羅騎亜の目つきが、いっそう邪悪になった。
307名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 09:37:23 ID:Wam6Wj5z
 それからが、また凄かった。
 彼の腰には、ジェットエンジンがついているみたいだった。
 子供だから、できるのか……。
 恐ろしく軽やかで。
 私は細胞の一つ一つが、一斉に破裂するような錯覚を受けた。
 世界一速いジェットコースターよりも鮮烈なセックス。
 私は自分の肉体が、粉々に砕け散る場面をイメージした。
 羅騎亜は雄々しかった。六歳にして、とてつもない達人だった。
 私は息子と、
(ああ、もう……、死ぬほど、気持ちいい……)
 未知の世界に、足を踏み入れていた。
 強大なペニスが、容赦なく、私の秘部に突き刺さる。
 私は感じる。
 息子のペニスを。
 彼との、血のつながりを。
「ああああああああああああああ」
 悲鳴みたいなあえぎ。
 私は、性の極限を体感した。
 私に乗って、小さな体を弾ませている子供。
 彼は、私が産んだ、たった一人の子供なのだ……。
「ママ! うっ、い、いくよっ! ママ!」
 羅騎亜は超高速で、腰を振りまくっている。
 あまりにも激しい往復に、私はオマンコがはちきれる、と思った。
「あああっ、あっ、あっ、ああああっ!」
「ママ! ママ! ママ! ママァッ!」
 私を呼ぶ、息子の声。
 薄れゆく意識の中で、
「出すよっ、ママの子宮に、僕の精子を、すべて、放つよ……!」
 ペニスの痙攣と、それに続く精液放出を、私は感じ取った。
(ああ……。羅騎亜のザーメンが、私の中に……)
 果てしない快楽。私の中に、注ぎ込まれる。

 やがて、私は気を失った。
308名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 20:18:46 ID:aVsnE9pY
GJ!
オーメンを思い出した
309名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 22:22:37 ID:LlbF4uRa
>>307
GJ!!

「隣の家の少女」ですか‥w
俺もあの小説は大好‥いやまあ、あんまり思い出したくない展開満載でw

ともかくGJ!堪能させて頂きました。
310名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 09:26:30 ID:yG2Ll9aY
悪魔の子(弟)が着床するシーンをプリーズ!
311名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 05:40:00 ID:DYRpj/DY
ケッチャム最高だぜ!
312名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 22:47:25 ID:AtvETu5T
>>307
好み直撃!
やはり魔少年×成熟した女性ってのはイイ!!
普通の成人女性×少年も結構好きなんだけどね
313名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 18:48:01 ID:EgSdQqdH
羅騎亜君が小学校の先生とか隣の人妻とか叔母とかを以下r
314名無しさん@ピンキー:2007/02/25(日) 16:07:00 ID:HGieY+vI
ケッチャムの「隣の家の少女」が映画化されましたね
見たいような‥見たくないような‥w
ヒロインが自傷行為に走るシーンがトラウマで‥w
315名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 16:26:30 ID:x39TfB05
「おい、起きろよ」
 肩を揺さぶられ、
「もう朝だぞ。いつまで寝てるんだ」
「ん……」
 私は、深い眠りから目覚めた。
 スーツにネクタイ姿の夫が、ベッドサイドに立っている。
「羅騎亜も……。起きろよ。遅刻するぞ」
 息子の肩も、夫が揺さぶる。
 羅騎亜は私の胸を枕にして眠っていた。
「ん……。おはよう、ママ。パパも……。ん、ね、昨日は一人でよく眠れた?」
「まあな。まったく……、仲がいいんだな。二人して寝坊して」
 時計を見て、びっくりした。
 いつも起きている時刻を、四十分も過ぎている。これでは、朝食を作る暇もない。
「ごめんなさい……。ゆうべ、目覚ましかけるの、忘れてたみたい……」
「らしくないな。まあ、たまにはこんな日もあるだろ」
 夫は、さばさばしていた。
 夫や息子を起こすのは、主婦である私の仕事なのだ。
(ゆうべのセックス……!)
 思い出して、ぞくっとした。
 慌てて、状況を調べる。
 私はネグリジェをまとっていた。おかしな乱れは、どこにもない。
 羅騎亜を見ると、彼も、パジャマをきちんと身につけていた。
「どうしたんだよ? そんなに慌てて」
「え? あ、あ……、朝ごはん、どうする?」
「松屋で牛丼でも食って行くよ」
「ごめんなさい」
「たまにはいいさ。じゃあ、俺、もう行くから」
 夫はテキパキと準備をして、出かけていった。
 羅騎亜と、二人きりになる。
(私、この子と……)
 超えてはならない一線を、超えてしまったのだ。
 昨夜の嬌態が、思い出される。
 あれほど凄まじい性交は、生まれて初めてだった。
 たかが六歳の子供に、何度も何度もいかされたのだ。
「学校、行きたくないなぁ……」
 気だるそうに、羅騎亜はつぶやいた。
 私は即座に母親の仮面を被って、
「駄目よ、ずる休みなんて。早く支度しなさい。遅刻するわよ」
「ちぇっ、しょうがないな」
 意外にも息子は素直だった。
 羅騎亜もテキパキと準備を済ませ、黒いランドセルを背負って、
 何も食べずに玄関から出て行った。
 私は家で一人きりになる。
 トイレに入り、小用を済ます前に、自分の性器に触れてみた。
 異常はない。
(あれは、夢だったのかしら……)
 ショーツもブラも、しっかりと身につけている。
 セックスの名残りは、どこにも発見できなかった。
316名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 16:28:47 ID:x39TfB05
 狂騒が始まった。

 最初は、学校だった。
 私は電話で呼び出され、羅騎亜の担任の先生に会った。
「私、教師生活十年になりますが……。羅騎亜くんのようなお子さんは、初めてです」
 担任の女教師は、途方に暮れていた。
 国語や算数の授業中も、羅騎亜は絵ばっかり描いていて、
 この先生の言うことを、まったく聞かないらしい。
 知能は高すぎるほどだが、生活態度がひどく悪いと、私は注意を受けた。
「あの……、いったい、ご家庭で、どういう教育をなさってるんです?
 あの子、因数分解もできるし、フランス語もほとんど完璧なんですよ」
 
 どこから聞きつけたのか、地元の新聞社から、取材の申し込みが来た。
 私は戸惑いつつ、新聞記者の取材を受けた。
 羅騎亜の聡明さに、記者も目を丸くしていた。
 羅騎亜の絵が、二ページに渡って、地元新聞に大きく載った。

 それが発端となり、テレビ局や雑誌社からも、
 羅騎亜に関する問い合わせが来るようになった。
 私は断りきれず、相手の押しに負ける形で、幼い息子をマスコミの前に出した。
 どんな大人も、羅騎亜を見るとたいそう驚く。
 羅騎亜は六歳でありながら、越後の名将・直江兼次の生涯や、
 中東の地理・情勢を、巧みに話すことができた。
 そんなの、私だって知らない。
 朝と夕方のニュースで、およそ五分間に渡って、
 私の息子の博識ぶりと絵のうまさが紹介された。
 反響は、甚大だった。
317名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 16:37:30 ID:x39TfB05
 ある日、買い物から帰ってくると、玄関に見慣れない靴が置いてあった。
 胸騒ぎを覚えた私は、家の中を調べ回った。
 羅騎亜の部屋に入って、
「あっ……!」
 私は我が目を疑った。
 裸の女が、ベッドに寝そべっている。
 羅騎亜は床にお尻をつき、左手をズボンのポケットに入れて、
 スケッチブックに絵を描いていた。
「あなたたち……、いったい何してるの!?」
 私はヒステリックに叫んだ。
 裸の女が、慌てて起き上がった。彼女は私に背を向けて、紫色のショーツを履きだした。
「やあ、ママ。おかえり」
 羅騎亜は、のんびりと言った。
「おかえり、じゃないわよ。どういうこと? 学校はどうしたの?」
「学校はくだらないから、行かなかった。前にも言ったけど、授業のレベルが低すぎて……。
 僕は、絵だけを描いていたいんだ。ガキどものお守りなんて、もうこりごりだよ」
「そんな……。さぼっていいはずないでしょう! それに、誰なの、彼女!?」
「あの……、私、帰ります」
 そそくさとセーラー服を身につけた女が、私に向かって軽く頭を下げた。
 よく見ると、若い。
 高校生だろう。茶髪で、下手な化粧をしている。
 裸のときは大人に見えたが、態度や仕草が、ちょっぴりまだ子供っぽかった。
「ごめん。また今度、頼むよ」
「うん。羅騎亜くん、バイバイ」
「バイバイ」
 子供たちは、手を振り合っている。
 女子高生は逃げるように出て行った。
「ちょっと、待ちなさいっ。羅騎亜! 誰なの、あの子!?」
「僕のファンだってさ。先週、テレビに出たでしょ。あれを見て、僕のファンになったらしいよ。
 下校途中に、待ち伏せされてね……。友達になったんだ」
「そんな……。あの子、高校生でしょ? あの子にだって、学校あるでしょうに……」
「ケイタイに電話したら、抜け出して来てくれたんだ」
「…………」
 私は絶句した。
(不良だわ……)
 平日の日中に呼び出す羅騎亜も羅騎亜だが、それに応じる女子高生もどうかしている。
(しかも、私の子供に、裸を見せるなんて……!)
 いまどきの若い娘には、羞恥心の欠片も無いのか。
 とんでもない不良娘だと、私は思った。
「それで、あの子のヌードを描いてたってわけ? 羅騎亜! 
 あんな女の子と付き合っちゃ駄目よ! 金輪際、二度と会わないと約束して!」
「妬いてるの、ママ?」
 羅騎亜は、くすっと笑った。
「あのね。私は怒ってるの」
「僕はただ、絵を描いていただけだよ。本当はママを描きたいんだけど……。
 ママ、モデルになってくれないから。仕方なくね、あの女に頼んだんだ」
「ちょっと。私のせいだって言うの?」
「だって、僕を育てたのは、ママでしょう?」
「…………」
 たしかに、羅騎亜を育てたのは、私だ。羅騎亜のしつけは、私の仕事だった。
 しかし……。
(どうして、こんな子になっちゃったの……!?)
 私は良い母親であろうとしてきたし、特におかしな教育を施したつもりもない。
 それなのに、私の息子は、急激な変貌を遂げた。
「最近、ママ、綺麗になったね。僕の影響かな」
 抜け抜けと息子は言う。
「ねえ、ママを描かせてよ。ママって、僕の理想のモデルなんだよ」
「嫌よ。ヌードなんて……」
318名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 16:45:12 ID:x39TfB05
 私は目を逸らした。
 あの夜のことが、思い出される。
 あれは現実だったのだろうか……。
 解らない。
 真実を、知りたくなかった。
「とにかく、ちゃんと、学校に行ってよっ!」
 私は大声を出した。
 羅騎亜はゲラゲラと笑った。
 悪魔の笑顔だった。子供らしくない、高慢な眼差し。
 私はカッとなり、羅騎亜の頬をひっぱたこうとした。
 ひっぱたくつもりで、右手を振った。
 寸前で、かわされた。
 羅騎亜の動きはシャープで、無駄がなかった。
 私は逆に手首をつかまれ、引っ張られた。
 体勢を崩す。目をつぶる。床に、両手をつく。
「子供に暴力を振るおうとするなんて、悪い母親だな」
 羅騎亜の声がする。私はまだ、立ち直っていない。
「誰かが幼児虐待で訴えたらどうするつもり? 僕をみくびらないで欲しいな」
 私は、押さえ込まれた。
 何がなんだか解らない。凄い力だった。私はうつ伏せのまま、潰されそうになった。
「この前、解らせたつもりだったのに……。悪い子には、しつけが必要だ」
「羅騎亜! 重いわ! どいて!」
「僕に謝れ。今なら許してやる」
「何言ってるの! 昼間っからヌードなんか描いて! 変態! エロガキ!」
「聞き分けのない子供には、おしおきだ!」
 子供に、子供呼ばわりされた。
 無理やり、腰を、引き上げられる。
 私は四つん這いのポーズを取らされた。
 男の子の膝が、私の腹部にのめり込む。
 私はもがいた。羅騎亜は六歳だ。簡単に抜け出せるはずだった。
(何これ!? どうなってるのっ!?)
 抜け出せない。四つん這いの形で、私は固定されている。
 私の胴を、羅騎亜の左手と左膝が、万力の如く固定していた。
 ロングスカートを、派手にまくられた。
「きゃっ!?」
 私は悲鳴をあげる。
「貞淑な女性には、白がよく似合う」
 息子の言葉が耳に入る。私は顔を赤くした。
 今日は黒いロングスカートの下に、白いパンティーを履いていたのだ。
 ロングスカートを、背中まで、めくられる。
 私は四つん這いの姿勢で、彼の膝におなかを乗せ、パンティーをさらしているのだった。
「羅騎亜っ、いい加減にしなさいっ」
「子供にそんな口をきくなんて、いけない母親だ!」
 バッシーンッ! 乾いた音が響いた。
 お尻に、激痛。
 目から涙が、滲み出す。
 私は、羅騎亜に、お尻を叩かれたのだった。
「ママのお尻、大きくて、形がいい。熟れているし、叩きがいがあるよ」
 六歳の、男の子の声。声変わりもしていない。
 それなのに、鍛えられた男の腕力を感じた。
 第二撃。
 パッシーンッ!
 私のお尻が、音を立てる。
「痛いわっ! やめてっ!」
319名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 16:51:25 ID:x39TfB05
「お尻ペンペンは、いや?」
 無邪気な口調に、私は苛立ちを覚えた。
「当たり前でしょ! 離して!」
「僕のこと愛してる?」
「ふざけないでよっ!」
「やれやれ……。まるで解っちゃいない」
 パッシーンッ!! 
 前の二発よりも強烈な一撃を、お尻に受けた。
 この屈辱。
 羅騎亜の手のひらは、まるで鉄板だった。
「く、うぅっ……」
 泣き崩れる。
 羅騎亜の左脚がつっかえ棒の役目を果たし、私は四つん這いのまま脱力する。
 お尻を、撫で回された。
 私のお尻は、真っ赤になっているに違いない。
 ジンジンした。
「このお尻は、僕のものだ」
 パンティーを無理に引っ張られる。
 オーソドックスな白パンティーを、ティーバック状にされる。
 剥き出しのお尻を、
(いや……、触らないでっ!)
 こねくり回される。
 小学一年生の、実の息子に。
(この子、なんなのっ!? 私の息子は、いったいどうしちゃったの!?)
 羅騎亜は途方もなくスケベだった。
 下着が陰唇に食い込んでいる。
 そこを、適度な力で、
「あっ、ううぅ……」
 こすられた。
 人差し指と中指でもって。
 子供の指でも、そこは感じてしまう。
 羅騎亜は、上手だった。
 あの夜の出来事は、やはり現実だったのだ。
 私は顔を歪め、泣きじゃくった。
 わずか六歳の息子に、尻肉を揉まれている。
(こんなこと、あっていいはずないわ! こんなこと、あっていいはずがないっ!)
 常識が崩壊する。
 こんなに強い六歳児が、いるものか。
「僕に謝れ」
「え……?」
「ママは、僕のヌードデッサンの邪魔をした。だから、謝れ」
「そんな……」
 理不尽な謝罪要求だった。
 抗弁するよりも早く、息子の右手が振り下ろされた。
 パッシーンッ!
「イタッ! 羅騎亜、やめてっ」
「ちゃんと謝るまで、叩き続けてやる!」
 パッシーンッ!
「あうっ! あううぅ……!」
 何度も何度も、剥き出しのお尻をスパンキングされた。
 私は激痛にうめいた。
 お尻の皮膚が破けてしまいそうだった。
 濁った快楽。
 叩かれるたびに、全身の神経が痺れる。
 私は泣く泣く謝罪した。
「ごっ、ごめん、なさいっ、ご、ごめんなさい」
 羅騎亜は、まるで、厳しい父親のようだった。
 そして、私が、子供。
 彼は容赦なく、私のお尻を平手で叩いた。
 その力強さは、もう、女の全力の、遥か上をいっている。
320名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 16:57:40 ID:x39TfB05
 私は息子に、謝り続けた。幼い子供みたいに、泣きわめきながら、
「ごめんっ、ごめ……、ああッ! 許して……。うわあああっ! 
 お願いだから……、もう、やめて……。うぅ、許して、ください……。
 うっ! ああ……。ごめんなさい……。ごめんなさい……」
「このお尻は、僕のものだね?」
「えっと……、それは……」
 パッシーンッ!
「このお尻は、僕のものだ! 解ったか?」
「はい……。はい……。すみません……」
 一撃食らうごとに、気持ちが弱まってゆく。
「ママのお尻、大きくて、格好いいよ」
 パンティーが、更に食い込む。
 性器も、痛んだ。
 またまた、お尻を叩かれる。
 バッシーンッ!
「あうッ……!」
「確認するよ、ママ。このお尻は、誰のものなの?」
「それは……、その……、羅騎亜のものよ……」
 そうつぶやくしかなかった。
「本当に?」
 息子は残酷に笑っている。
 私は悔しい。悔しいけれど、肯定するしかない。痛みに弱い女は。
「ええ……。私のお尻は、羅騎亜のもの……」
「ようやく解ってくれたんだね、ママ」

 私は解放され、フローリングの床に横たわった。
 お尻が痛む。
 確認するまでもなく、赤く腫れ上がっているはずだ。
 二十発近くも、叩かれたのだ。
 たかが六歳の少年に。
 敗北感に、打ちのめされた。
 涙が、やけにしょっぱかった。
「お尻の次は、おっぱい」
 私は驚いて顔を上げた。
 小さな子供が、半ズボンを脱いでいる。
 白いブリーフ。細い脚。どう見ても、彼は子供だった。
 あの夜の悪夢。思い返される。
 私は恐れおののいて、臀部の痛みを堪え、あとずさった。
 私の息子。小さなモンスター。
 疾風のように、襲い掛かられた。
 身につけていたシャツが、ピリピリ音を立てる。
「いやあっ!」
 裂ける。息子の手によって、裂かれてゆく。
 私の、お気に入りのシャツが。
 ブラジャーも、むしり取られる。
 留め具が壊れる。双乳が、ぐらぐら揺れる。
 子供に、洋服を、剥ぎ取られた。
 強制的に、上半身裸にされた。
 ロングスカートが、下半身を隠してくれている。それは、取られなかった。
 羅騎亜の視線は、私の乳房に吸いついている。
 私は腕を交差させ、できる範囲で胸を隠した。
「僕が怖いの?」
 羅騎亜の目は据わっている。
 こんなに冷徹な目を、子供ができるものなのだろうか……。
 感情が、膨れ上がる。
(私の羅騎亜は、どこに行ってしまったの……? 意気地なしで、泣き虫で……、
 人一倍、優しい子だった羅騎亜は、どこに行ってしまったの……?)
 涙が、溢れる。
 私は嗚咽を漏らした。
321名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 17:03:49 ID:x39TfB05
 反抗期なんて生やさしい言葉では、説明がつかない。
 羅騎亜の言動は、神懸かっているというか、悪魔めいているというか、
 とにかく、人間離れしていた。
(私は、この子に、絶対に勝てない……)
 大人として情けないけれど、そんな気がしてならなかった。
 私は、息子が、怖い。
 羅騎亜は能面みたいな表情で、白いブリーフを脱ぎ捨てた。
 私はハッと息を呑んだ。
 羅騎亜のおちんちん。
 勃起していた。
(小さい……)
 子供のおちんちんだ。立ってはいるが、可愛らしい逸物だった。
 六歳のペニスである。毛も生えていないし、亀頭もない。
(どういうことなの……)
 あの夜のペニスとは、明らかに違う。
 しっかり見たわけではないが、あの夜、私は、
(夫のものよりも、大きい……)
 と、感じたのだ。
 それが……。
 なぜこんなに小さいのか。
 私はいぶかしんだ。
 羅騎亜はシャツも脱ぎ捨てて、靴下だけの姿になった。
 身長一メートル十七センチ。体重二十三キロ。
 ごく普通の、小学一年生の肉体。
 私の息子。
(これなら、勝てる)
 怖くない、と思った。
 それが間違いであることを、私はすぐに思い知らされることになる。
 
 羅騎亜は普通に近づいてきた。
 私はお尻をついて床に座っている。
 羅騎亜の勃起は、矮小で未熟だった。
 尋常ではない状況で、私はつい笑ってしまった。
 こんな子供に脅えている自分が、
(馬鹿みたいだわ……)
 おかしかったのだ。
「パンツ履きなさいよ、おちびちゃん」
 私は言った。ちょっとだけ、声がうわずった。
「フェラチオしてよ、ママ」
 言われて、愕然とした。
 六歳の子供が、口にする単語ではない。
「え……?」
 息子に、髪を、つかまれた。
 唇に、おちんちんを、押し付けられる。
 私は口を閉じて抵抗した。
「エロいよ、その口紅……。僕のチンポをくわえるに、ふさわしい色だ」
 冷笑する羅騎亜。
 ぞっとした。
 幼児の匂い。
 おしっこの匂い。
 羅騎亜の左手が、私の脳天に置かれた。
 その刹那。
 まがまがしいものと。
 不浄なる魂と。
 異様な化け物と。
 地獄の性衝動を。
 私は感じ取った。
(何よ、これ……)
 獣の臭気。
 一瞬の隙を衝いて、子供のペニスが、口の中に侵入してきた。
322名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 17:08:26 ID:x39TfB05
「んぐっ……!」
 十センチにも満たない、つるつるのペニス。
 押し込まれる。
 幼い息子のそれをくわえるという、倫理的な問題。
「しゃぶるんだ。実の息子の、本当の性器を、たっぷり味わえ」
 私は心臓を握られているような感覚に陥った。
 私の意思に反して。
 私の舌が、男の子の勃起を舐めだす。
(そんな……。私、どうしちゃったの……!?)
 アイスキャンディーを頬張るように。
 羅騎亜のそれを、舌で味わう。
 私は、小学一年生の息子に。
 フェラチオをしているのだ。
 その事実に、愕然とする。
(なんで……、なんで、私……)
 舌が、勝手に、動いている。
 夫に、いつもしているように。
 裏すじを舌でなぞり上げる。
 唾液をたっぷりとまぶし、すぼめた唇で、表面をこする。
 なめらかに、首を動かす。
(こんなこと、したくないのに……)
 幼いおちんちんを、しゃぶっている。
 羅騎亜のそれは、元気いっぱいだ。
 細い。短い。
 小さいから、しゃぶりやすかった。
 一人息子の、一本のペニス。
「気持ちいいよ、ママ」
 羅騎亜の、嬉しそうな声。
 私はほぼ四つん這いの体勢で、身長の低い子供のペニスをくわえている。
 犬みたいだと、自分でも思った。
(なんなの、これは……。どうして、私、こんなことしてるのよ……)
 つるつるのおちんちんを、しゃぶり、すする。
 こんなにちっちゃいおちんちんを、フェラチオしたことなんてない。
 想像すらしなかったことだ。
 私は鼻をひくつかせ、眉間に皺を寄せて、細いあれに、口唇奉仕している。
 まぎれもなく、
(六歳の、おちんちん……)
 であり、それが私を混乱させた。
 どうなっているのか、さっぱり解らない。
 一所懸命に、お口でサービスしている自分が。
 信じられなかった。
 根元まで口に含み、その硬さを、舌で確かめる。
 あの夜の羅騎亜の逸物とは、百パーセント違っていた。
 羅騎亜が、腰を、振り始める。
「いいよ、ママ。最高だ。やっぱり、うまいね……」
 違和感。
 おかしすぎる。
 私は何をしているのか……。
(こんなの、駄目よ……。駄目に決まってるわ!)
 私は強い意思でもって、少年の男性器を吐き出す。
 私の唾液で、ぬめっている。あまりにも幼いペニス。
 泣きたくなった。
 上目遣いで、息子をにらむ。
 子供と、目が合う。
 私は息子に、見下ろされている。
「さすがに、心は、まだ早いか……」
 羅騎亜がつぶやく。私は息子に問いかける。
「あなた、誰なの!? どうして私に、こんなことさせるの!?」
「僕は、羅騎亜だ。それに、ママは美人だからね……」
323名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 17:12:14 ID:x39TfB05
 羅騎亜に腕をつかまれた。凄い力だった。
 私は子供に抱え上げられ、羅騎亜のベッドに寝かされた。
「フェラは、もういい。その代わり、そのでっかいおっぱいで、僕をいかせてよ」
 私は上半身裸だった。
 幼い勃起に、胸をつつかれる。
 私は仰向けで、男の子に、馬乗りにされている。
 両手で息子を跳ね除けようとした。
 羅騎亜は、びくともしない。
 逆に頬を叩かれた。
 小さな手なのに、鉄板のように硬い。
 私は落涙する。頬も、お尻も、じんじん痛んでいる。
「このおっぱいは、誰のものなの?」
 小さな手で、豊乳を、こねくり回される。
 乳房は柔軟に形を変える。
「答えて。このデカパイは、誰のものなの?」
 私はやけになって叫んだ。
「羅騎亜のものよ! それでいいんでしょ!? 早く正気に戻ってよ!」
「本来、女性の胸が膨らむのは、子供のためだもんね」
「そうよ! お尻でもおっぱいでも、好きにすればいいでしょ!」
 未発達な陰茎の先で、乳首を、はたかれた。
 私の乳首は、興奮して大きくなっている。
 少し恥ずかしかった。
「パイズリして。それで今日は許してあげる」
 私は首を左右に振った。
 再び、頬を、強く叩かれた。
「このおっぱいは、僕のものだ。それが解ったら、さあ、早くやれ」
「う……、ううっ……」
 私は顔を泣き歪めながら、己の横胸に、両手を添えた。
 胸の大きな隆起を、真ん中に寄せる。
「さすが、見事だねえ」
 尖ったおちんちん胸の谷間に、入ってきた。
 それは、小さく、幼く、彼の実年齢を思い出させた。
 ペニスが、胸に、埋没する。
 羅騎亜は、動かない。
 私は息子に目で促され、仕方なく両手を揺すり始めた。
 二つの乳で、若すぎる男根をしごく。
 夫に、たまにしているように。
 小学一年生のペニスを、巨乳で挟み、刺激する。
 私はまぶたを閉じ、息子を視界から追い出そうとした。
 しかし、脳裏に浮かぶのは、息子の姿ばかり。
 どこかで何かが狂ったのだ……。
 小学校に入学したての羅騎亜は、おとなしくて、お人形みたいな子供だった。
 あのころの羅騎亜は、無口な、いい子だったのだ。
 それが……。
 変わった。
 変わりすぎた。
 突然、天才児になり、嫌らしくなった。
 私は巨乳を揺さぶりつつ。
 いったい何が、彼を変えたのか考えてみた。
(解らない……)
 私の育て方が、いけなかったのだろうか。 
 そうは思えない。
 私は特別な育て方などしていないし、母親として当たり前の愛情を息子に注いできた。
 解らなかった。何が羅騎亜を変えたのか。
 息子は、わずか六歳にして。
 私をレイプし、私にフェラチオをさせ、私にパイズリをさせている。
 常識では、とても、考えられないことだ。
 子供のペニス。
 熱い。硬い。
 私のおっぱいは、それを感じる
324名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 17:20:20 ID:x39TfB05
 彼がまだ赤ん坊だったとき、母乳を飲ませた。
 授乳している間は、天使と接触しているような安らぎがあった。
 それを思い出すと、胸がいっぱいになる。
 私のおっぱい……。
 今は、ペニスを包んでいる。
 私は哀しかった。母親として、自分の無力を痛感した。
「その表情、凄くいいよ」
 羅騎亜は言う。
「絵になるね。悲壮な感じが、表情に滲み出ている」
 私は大きく息を吐いた。
 ぐるんぐるん、歯車みたいに、両の乳房を回転させる。
 男の性器を、巻き込むように。
「早く終わらせて……」
 ぽつりと、それだけ言った。
 おっぱいを、躍動させる。
 小さな勃起が、ピクピクする。
 胸の鼓動。陰茎の鼓動。シンクロする。
「ねえ、ママって、フェラチオとパイズリ、どっちが好き?」
 無邪気に、訊かれた。
「さあ……」
 あまりにも馬鹿馬鹿しくて、答える気にもならない。
 激しく胸を揺さぶった。本当に、もう終わりにしたかった。
「慣れてるねえ。じゃあさ、パパは、どっちが好きなの? フェラチオと、パイズリ」
「…………」
「教えてよ。教えてくれないと、いつまで経っても終わらないよ?」
 私は逡巡し、小声で答えた。
「あの人は……、口でされるほうが、いいみたい……」
「へえ。で、ママは?」
「私は……、どっちも、あんまり……」
「セックスのほうがいい?」
「そうね……」
 子供の質問に、投げやりに応じる。
「パイズリ、嫌いなの? そのわりには、上手だけど」
「別に……。どちらかというと、口のほうが嫌かも」
「パパはフェラチオ好きなのに?」
「ええ……。子供には解らないでしょうけど、夫婦って、うまくいかないものなのよ……」
 こんなことを喋っている自分に、戸惑いを覚えた。
「離婚しちゃいなよ」
 小悪魔的な、羅騎亜の声。
「僕がママと結婚してあげるからさ」
 子供らしい発想だった。私は溜め息をついた。
「まあ、いいや。そろそろ、いくよ」
 羅騎亜が腰を振り始める。
 私は胸を、ぎゅっと寄せた。
 乳房とペニス。その摩擦。意識が、遠のきそうになる。
 胸を、犯されている……。
 小さな男根に。
 呼吸が、乱れる。
 羅騎亜のおちんちんは、元気いっぱいだ。
 皮に包まれた、幼児の陰茎。
 胸の谷間を往復している。
 私は、息子に、こんなことまで許している。罪悪感。
「ママ! 気持ちいいよ! ママのおっぱい! 気持ちいいっ」
 私は涙した。
 こんな子供に、小さな勃起で、女の象徴である乳房を蹂躙されている。
(羅騎亜の、おちんちん……)
 六歳の息子の性欲を、私は胸で感じている。
 心が、痛む。
 おっぱいと、おちんちん。
 息子と、こんなことをしては、いけないのだ……。
325名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 17:26:40 ID:x39TfB05
「おっぱい最高だよっ! ねえ、ママ。このおっぱいは、僕のものだよね?」
 頼りない、細いペニス。
 巨乳は膣の代わりになるのか……。
 私は、泣きながら言った。
「ええ、そうよ! 私のおっぱいは、羅騎亜のものよっ」
 あまりにも早熟な、たった一人の息子を、私はにらみつけた。
 ふと、
(私たちは、どこに行き着くのだろう……)
 将来が、不安になった。
 羅騎亜の腰が、なめらかに前後する。
 徐々に徐々に、速度を増してゆく。
 谷間が焼け焦げそう。激しい、パイズリ。
 胸が痛む。
 まったく釣り合いが取れていない。
 六歳のおちんちんと、二十九歳のおっぱい。
 その二つが、セックスしているみたいで。
(もう……。ああっ、私、もう、耐えられないっ)
「このまま……。ママのおっぱいに、出すよっ!」
 羅騎亜が呼吸を弾ませる。
 気持ちいいのだろう。母親の胸が。
 おちんちんを挟んでもらって、この子は、気持ちいいのだろう。
 私は左右の乳を寄せ、懸命に堪えている。
 硬い。細い。短い。小さい。
 まぎれもない。羅騎亜の、本来のペニスだ。
(この子は……)
 いったい、いつ、こんなことを覚えたの?
 母親である私にも、解らない。
 羅騎亜の変貌は、妖しい霧に包まれている。
「ママ! いいっ! いくよぉーっ、ママぁーッ!」
 おっぱいの狭間で。
 息子のそれが。
 液体を噴く。
 ネバネバの、ザーメン。
 私は両手を離した。
 羅騎亜は自分で小チンポをしごき。
 母なる山に、精液を垂らしてゆく。
 独特の、男の匂い。
 陰毛も生えてない、子供のおちんちんから。
 大量のザーメンがこぼれ出た。

 私は胸を汚されて、いっそう、みじめな気持ちになった。
326名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 08:32:53 ID:4wlL8PVM
なんというエロス……………
327名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 00:13:28 ID:TQD5hWXw
お、堕ちていく過程が早く見たくてドキワクです
328名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 23:58:12 ID:XZBQc6HY
続きを待っているのは私だけなのでしょうか……
でもマターリ待ってますよ
329名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 02:40:28 ID:V01pHWqO
 夫は疲れて帰ってきた。
 会社で何か嫌なことがあったらしい。
 夕食のときも、彼は不機嫌な表情で、缶ビールをぐいぐい飲んでいた。
 羅騎亜はすまし顔で、時折、私に意味深な視線を送ってくる。
(私にあんなことをしておいて、よく普通に食べられるわね……)
 私はまったく食欲がなく、味噌汁だけすすって食事を終えた。
 誰も何も言わない。静寂の食卓。
(もう、私の手には負えないわ……)
 私の息子は、尋常ではない。
 私は私なりに努力したのだ。この子の母親として。
 こうなったからには、いよいよ父親の出番だと、私は思っていた。

「うるさいなあ、明日にしてくれよ」
 夫婦で一つのベッドに入る。
 私は、ありのまま話そうと、決心していたのだ。
 ところが……。
「俺、明日も、あの嫌味な取り引き先に行かなきゃなんないんだよ。
 まったくさ……。なんで俺が……。明らかに上のミスなんだぜ? 嫌になるよ」
「ねえ、聞いてよ。羅騎亜が……」
「羅騎亜のことなら、任せるよ。全部。
 今日はもう、くたくたなんだ。たぶん、明日もだけど……。
 あー、マジ、誰かに代わって欲しい」
「羅騎亜、学校を休んだのよ。あの子、学校に行かないで、家で……」
「あー、そりゃ、お前が学校休ませたせいだろー。ほら、この前」
「それは、テレビの撮影があった日でしょ。それとは違うのよ。今日は、あの子、無断で……」
「だから、俺は反対だったんだ。何が天才児だよ。マスコミなんて、いい加減なもんさ。
 どうせすぐ飽きられるんだ。持ち上げるだけ持ち上げて、ポイッて捨てられるのさ。
 ことわざにもあるだろ。十で神童、十五で天才、はたち過ぎればただの人、って」
「違うのよ。私の話を聞いて」
「うるさいなあ。だいたい、羅騎亜のためにならないんだよ。
 小さい頃にちやほやされると、人間が駄目になる。前にも言っただろ」
 私の話を、夫はまったく聞いてくれなかった。
 それから夫婦で口喧嘩になり、私たちはお互いに背を向けて眠った。
 結局、肝心なことは何も話していない。
(私がこんなに苦しんでいるのに……)
 私は夫を憎んだし、彼が眠ってからも、
 私のほうはなかなか寝付けなくて、悔しい気持ちがいっそう募った。
 
 夫は、頼りにならない。
 二、三の女友達の顔が浮かんだが、彼女たちに相談するのは気が引けた。
 なにしろ、出来のいい息子だと自慢したばかりなのである。
 かといって、警察などへ駆け込むほど、私は愚かではない。
 下手をすると、
(私が逆に、性的虐待の加害者にされてしまう……)
 おそれがある。
 
 羅騎亜は学校へ行かなくなった。
 一日じゅう、絵を描いている。
 羅騎亜の絵は評判になり、著名な評論家からも、高い評価を得た。
 画廊の経営者が、わざわざ遠方から羅騎亜の絵を見に来たり、
 よく解らない職業の人から、個展を開かないかと誘われたり、
 私の息子は、飛ぶ鳥を落とす勢いで、有名になっていった。
330名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 02:46:38 ID:V01pHWqO
「君は、いつも、ポケットに手を入れて描くんだね?」
「そうだよ。こうしたほうが、いい絵が描けるんだ」
「その癖は、直したほうがいい。パレットを持つときに困るよ」
「パレットより、宝物のほうがずっと大事だもの」
「たからもの?」
「これさ。僕は至高の物質を握っていたんだ」
 羅騎亜がポケットから左手を出し、富豪の老人に、例の石を見せる。
 真っ白な、小さな石。
 今年のお盆に、羅騎亜がお墓で拾った石だ。
 羅騎亜はこの石を、なぜかとても大切にしている。
「綺麗な石だねえ」
 森老人は、眼鏡をかけている。痩身で、かくしゃくとしている。
 画廊の主人の紹介で、週に一回、彼はうちを訪れるようになった。
 年は七十歳前後で、凄い大金持ち。
 なにしろ、羅騎亜の絵に、三十万円も出した人である。
 小学一年生の男の子が、ちゃちゃっと一時間ちょっとで描いた風景画が、三十万円。
 いくら上手だといっても、子供が、画用紙にクレヨンで描いた絵である。
 私はびっくりしたし、夫もびっくりしたし、羅騎亜だって驚いていた。
「触ってもいいかな? 年に取ると、目が悪くなってね」
「少しだけならいいよ」
 老人の手のひらに、羅騎亜は楕円形の白い石を置いた。
 私は二人のやり取りを黙って見ていた。
 この老人は上客だ。万が一にも、失礼があってはならない。
「おや? これは……」
 羅騎亜の石を見て、森老人は表情をしかめた。
「まさか……、そんなはずはないが……」
「はい、もう終わり!」
 羅騎亜は富豪の老人から石をひったくり、
「僕、なんだか疲れちゃった。寝る!」
 素早く応接間を駆け出していった。
「あの子ったら……。すみません、森さん。その、落ち着きがなくて……」
「いえいえ、子供は元気が一番ですよ」
 森老人はにっこり笑い、細い目をしょぼつかせていた。

「ママ。絵のモデルになってよ」
「…………」
 羅騎亜と過ごす時間が、多くなった。
 私は専業主婦だし、羅騎亜は学校へ行っていないのだから当然だ。
「僕、ママを描きたいんだ」
「私は、描かれたくないの」
 息子の視線に、オスを感じる。
 羅騎亜は普通の六歳児ではない。
 羅騎亜の絵は、高値で売れる。
「じゃあさ、顔は描かないから。パーツだけでいいから、モデルになってよ」
「パーツ?」
「脚がいいな。ママの脚、綺麗だもん。ね、それならいいでしょ? 
 脚だけだったら、誰がモデルだか解んないし」
「そうね……。まあ、脚くらいなら、別にいいかな」
 私は妥協した。羅騎亜は本当に絵がうまい。
 親として、子供の才能を伸ばしてあげたいとも思う。
 この子は将来、プロの、凄い絵描きになる可能性があった。
「やったあ。とうとう、ママがモデルになってくれた」
 羅騎亜は無邪気に喜んで、スケッチの用意を始めた。
「え? 今?」
「うん。ママ、そこに立って。窓の前。ベランダには、出なくていいから」
 私は子供の指示に従い、大きな窓の手前に立った。
「ここでいいの? 脚を描くんじゃないの?」
「そこでいい。とりあえず、普通に立ってればいいよ」
 羅騎亜は床にスケッチブックを置き、右手で鉛筆を握った。
 羅騎亜の左手は、半ズボンのポケットに突っ込まれている。
331名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 02:52:08 ID:V01pHWqO
 小さな子供が、しゃがんで絵を描いている。
 こうして見ると、本当に小さかった。
(小学一年生なのよね……)
 時々、息子を、はたちぐらいに感じるときがある。
 息子の頭がよすぎるせいだ。
 羅騎亜は私を、じっと見つめている。
 私は紺色のワンピースを身につけている。スカートは、膝丈だった。
 羅騎亜は、脚というか、洋服を含む私の下半身全体を描いていた。
「できた」
 早い。そして、遠目にも、うまかった。
「もう終わり?」
「いや、もっと描く」
 彼はスケッチブックをめくり、新しいページに、鉛筆を走らせる。
「ママ、お願いがあるんだけど」
「何?」
「ふとももを描きたい」
 甘ったれた子供の声。私は笑った。
「描けばいいでしょ」
「だって、見えないもん」
「想像して描いたら?」
「それじゃモデルにならないよ。ママ、脚、描かせてくれるって言ったじゃん」
「だけど……」
「スカート、めくって。ふともも、見せてよ」
「…………」
 子供に要求されて、私は困ってしまった。
 不思議なことに、腹は立たなかった。むしろ、ほんの少し、嬉しい。
(私のお尻は羅騎亜のもの……。私の胸は羅騎亜のもの……)
 ワンピースのすそをつまんだ。自らスカートをめくり上げる。
(子供の前で、なんて破廉恥なことを)
(羅騎亜の目……。私の脚に釘付け)
(母親として、子供の力になってあげるのは当然)
(私は、どうせ、この子に勝てないんだ)
(絵画は芸術なんだし、ふとももくらいなら、別に構わないわ)
(なぜ? 私の気持ち、分裂してる)
「もっと上までめくってよ。それじゃ中途半端だ」
 命令された。私はスカートを、更にめくり上げた。
 ふともものすべてを、さらす。
 手が、勝手に動いていた。
(上げすぎよ……。これじゃ、下着まで見えちゃうわ)
 すそを下ろそうとした瞬間、
「動かないで! そのポーズでいい」
 羅騎亜が言った。
「ふともも、丸出し。いい構図だよ」 
(見られている。私、子供に、見られている……)
「ねえ、脚、太くないかしら?」
 私は笑顔を作っていた。
 スカートをめくり上げ、息子に素脚を見せている。
 おそらく、かなり、挑発的なポーズだ。
 不道徳だけど、こころよい刺激があった。
「少しぽっちゃりしているくらいが、一番いいんだよ。ふとももはね。
 細いふとももなんて、面白くない」
 羅騎亜はしかつめらしく言った。ふとももの評論家みたいだ。
 私は吹き出した。羅騎亜もクールに微笑した。
 私は紺色のワンピースの下に、サイドがレースになっているパンティーを履いている。
 色は、黒。
 おそらく、それも、見られているはずだ
332名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 02:57:57 ID:V01pHWqO
 羅騎亜は、かがんでいる。
 私は幼い息子の正面に立ち、パンチラを見せているのだ。
 羅騎亜はゆっくりと、私の下半身をスケッチしていった。
 私はモデルだ。スカートをつまみ上げた状態で静止。絵画モデル。
 絵は、写真とは違う。一瞬では終わらない。
 偉大な芸術家に脚を見せているという、奇妙な高揚。
 羅騎亜の役に立てるのが、純粋に、嬉しい。
 天才児といっても、しょせんは子供なのだ。
 背の低い羅騎亜には、料理や洗濯ができない。けれども、私にはできる。
 ひょっとすると、私は、この子を産むために生まれてきたのかもしれない。
 この子を育てるために、私は、生きているのかもしれない。
 そんな思いが、今では芽生えている。
 六歳児の、性的な眼差し。
 羅騎亜のセックスは、物凄かった。
 夫のセックスなど、比べものにならない。あの快感。
 思い出すと、体が震える。
(私は、この子を、愛している)
 母親として。
 女として。
 この子にすべてを捧げたい。この子は真の天才だ。この子は必ず大成する。
 最近、私は、羅騎亜のことばかり考えている。
 夫とは、喧嘩ばかりだ。
 夫は凡人だ。彼は息子の才能に嫉妬している。夫だって、羅騎亜には勝てないのだ。
「ねえ、ママ。その魅力的なふとももは、誰のものなの?」
 子供に訊かれた。ほとんどもう、デッサンは終わっている。
 ワンピースのすそを、自らめくっている女。腹部より上は、えがかれていない。
 非常に精密なデッサンだった。
「私のふとももは……」
 私は逡巡した。月日が経つにつれ、
(羅騎亜のものになりたい……)
 という思いが、強まっていた。
「私のふとももは……、羅騎亜のものよ……」
「ふうん。今日は、黒いパンティーなんだね」
(やっぱり、見られていた)
 羞恥心が込み上げる。私は頬を赤く染める。
 どうしてこんな気持ちになるのか……。
「セクシーだよ、それ。白いふとももに、よく映えている」
「恥ずかしいわ……」
 羅騎亜は鉛筆を置いて立ち上がった。
「できたの?」
「できた。でも、手を下ろしちゃ駄目だよ」
 息子の冷徹な目に。
 魅了される。
 ワンピースのすそを持ち上げたまま、私は動けなくなる。
 幼い息子が、半ズボンを脱ぐ。
 白いブリーフ。もっこりしている。
 羅騎亜が私に近づいてくる。
 私は動けない。まるで彫像のように。微動もできない。
「ママのふともも……。綺麗だ。これも、僕のものだ」
 私の前でひざまずく子供。女のふとももにキスをする子供。
「ママ……。ママ……」
 ふとももを、撫でられる。
 私は偉大な天才の母。天才に常識はない。タブーを超えることこそ、天才の証。
 ふとももを、舐められる。
 この快感。
 これこそ、私が望んでいたもの。
 息子の舌が。
 這い上がる。
 ショーツ越しに、舐められた。
333名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 03:01:03 ID:V01pHWqO
「あ……」
 思わず指を離してしまう。
 ワンピースのスカートが、さらりと下へ落ちる。
 六歳の息子は、私のスカートの中。
「羅騎亜……。駄目よ、そこは……。あ……」
 小さな指。小さな舌。女性自身を大胆に攻められ、私は身悶えする。
 クンニリングス。
 スカートの中で、子供が。
 私のあそこに、吸いついている。
 羅騎亜は達人だ。うますぎる……。
 私のそこは、愛液がしたたっている。私は羅騎亜のとりこと化す。
(私はこの子のもの……。この子は、私のもの……)
 陰唇を、熱くしゃぶられる。
 私の股間が、下品な音を立てる。
 実の息子に。たかだか六歳の幼児に。
 オマンコをぺちゃぺちゅされて、感じている。
 禁忌。理性より深いところにあるものが、うずく。
 陰核。膣口。媚肉。脚の付け根。同時に攻められる。
 もう、どうなっているのか……。
(解らない……。私、こんな女じゃなかったのに……)
 息子に性器を嬲られて、感じている。
 あまりにも非現実的で、いったいこれは私の妄想なのかと疑ってしまう。
「あっ、あっ、ああっ!」
 軽く、絶頂。
 脚が震える。窓にもたれかかって、崩れ落ちそうになるのを、なんとか耐える。
 羅騎亜は執拗に、女陰をいじめる。
「う……、羅騎亜……、あっ、あっ、あっ」
 ほとばしる熱情。絶頂が、糸を引く。
 私は息子に、めろめろにされる。
 全身から、力が抜けてゆく。
 気づいたときには、私は床に座り込んでいた。
 目の前に、愛しい息子がいる。
 少年は素早かった。口で、口を、ふさがれる。
 六歳の息子と、ディープキス。
 ねっとり、舌を絡め合う。
 甘い。切ない。愛、愛、愛……。
 短い舌と、長い舌が、濃厚なダンスを踊る。
 官能的な、親子のキス。
(なんだか、麻薬みたいな……)
 オレンジジュースの味。ほんのりと伝わってくる。
(私……、羅騎亜と、こんな……)
 唾液をたくさん送り込まれた。私はそれを飲み下す。
 息子が愛しい。
 この子は神に選ばれた。神の子、羅騎亜。私は聖母。
 きっと、私は、この子を愛するために、存在しているのだ。
「僕のおっぱいを見せて」
 羅騎亜の瞳は、暗黒に輝いている。
「はい……」
 私はうなずいていた。私の胸は、私のものではない。すでに羅騎亜のものだった。
 ワンピースを脱ぐ。両手を背中に回す。黒いブラジャーのホックを外す。
 全裸になった。
 私はパンティーを履いていなかった。
 羅騎亜の仕業に違いないが、いつの間に脱がされたのか、まったく気づかなかった。
 私はこの子の母親なのだ。子供のシャツを、脱がしてやる。
 幼い肉体。小学一年生の、平均的な肉体。
 ブリーフも、脱がしてやる。
 おちんちんは硬くなって上を向いている。
 小さい。子供のちんこだった。
334名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 03:05:24 ID:V01pHWqO
「ママ……。おっぱい……」
 息子の手が、乳房に触れる。
 やんわりと、揉まれた。
 私は彼を抱き締める。
 巨乳を、息子に、差し出す。
 羅騎亜はまるで零歳児のように。
 私の乳首を吸い始めた。
 なんて可愛いのだろう……。
 私のベイビー。
 この世で、たった一人の、私の息子。
 無論、母乳は出ない。
 しかし、羅騎亜は幸福そうに、乳山の頂きに唇を押し付けている。
 私の乳首は勃起している。
 右のおっぱいを吸われている。左のおっぱいを触られている。
 六歳になった息子。まるで、天使の生まれ変わりみたいだった。
 この天才を、私が産んだ。難産だった。昨日のことのように、思い出せる。
 あのときの痛み、苦しみは、生涯で最高のものだったし、一生、忘れないだろう。
 私はこの子を誇りに思う。最近では、おかしなことだけど、心から尊敬している。
 乳首を、転がされる。赤ん坊の舌使いではない。オスの性欲がある。
 おっぱいを、満遍なく、こね回される。
 私は息を弾ませる。羅騎亜の手は小さい。私の胸は大きい。アンバランス。
 母親の胸に、顔をうずめる小学一年生。
「僕、ママのおっぱい、大好き……」
 私は息子の髪を撫でる。
 六歳の赤ちゃん。私はおっぱいを与えている。
 母性本能がフルに働いている。私はこの子の母親だ。
 この子のためなら、なんでもする。なんでもできる。そう思った。
 羅騎亜に導かれて、私は少年の男性器を握った。
「えっ!? これ……」
 びっくりした。
 巨大化している。
 黒いペニス。
 太い。長い。猛々しい。
 子供のそれではない。大人の、ビッグサイズ。
 小柄な肉体に、とんでもない巨根がついている。
 勃起しているのに、あんまり硬くない。フランクフルト・ソーセージみたいな弾力があった。
「パパのより、大きいでしょ? 今日は、こいつで、ママのマンコをずぶずぶしてあげるよ」
 子供の、嫌らしい笑顔。
(なんか、変……)
 そびえ立つ黒い巨塔。手で、しごいてみる。感触が、どこかあやふやだった。
 黒人のペニス並みに、真っ黒なのだ。
 瘴気というのだろうか……。
 暗黒そのものが、羅騎亜の逸物を包んでいるようだ。気味が悪かった。
「ねえ、ママ。ママのマンコは、僕のものだよね?」
 子供に訊かれ、私は反射的にうなずいていた。
 羅騎亜の指が、秘裂をなぞる。
 たっぷり分泌された愛液。見せられた。
「こんなに濡れてる。メス犬のマンコみたいだ」
 子供の指に、大人の愛液。
 邪悪なるものへの恐怖。
「メス犬はメス犬らしく、這いつくばってよ。そのエロいケツを、僕に向けるんだ、ママ」
 羅騎亜の命令に従って動く、私の体。
 私の意思に反して、私は四つん這いになり、幼い男の子にお尻を差し出す。
 お尻の肉を、こねられる。お尻にキスされる。
335名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 03:10:12 ID:V01pHWqO
「欲しいんでしょ? さあ、言うんだ、ママ」
「あ、あ……」
 口が、勝手に、
「あそこに……、私のあそこに、おちんちんを、入れて……」
「もっとちゃんとおねだりするんだ、ママ」
「はい……」
 言葉を、発する。
 なまめかしく、腰を揺さぶりながら、
「羅騎亜さまの、逞しい、おっきなオチンポを、いけない、スケベな母親の、
 どうしようもなく発情しているオマンコに、突っ込んでくださいませ……。
 どうか、私を、めちゃくちゃにしてください……。
 私、実の息子のチンポが大好きなんです……。それじゃないと燃えないのぉ。
 子供の、小学生のチンポが、だ、大好物な、変態なのぉ……」
(私、何を言ってるの!?)
 犬の姿勢で、お尻をゆらゆらさせて、変態めいたセリフを口にしている。
 止めようと思っても、止まらないのだ。
「はい。よく言えました。確認するよ。ママのマンコは、誰のものなの?」
「私のオマンコは、羅騎亜さまのものです。
 そもそも、オマンコって、子供を産むために、あるんですもの。
 母親のマンコは、子供のものに、決まってますわぁ。
 だから、羅騎亜さまだけが、私のオマンコの、正当な使用者なんです」
 自分の言葉に驚愕する。こんな考え、私は微塵も持っていない。
(私、羅騎亜に、操られている……)
 そうとしか思えなかった。
「つまり、僕とセックスしたいんだね。ママは……」
 秘裂を亀頭でなぞられた。
 快楽欲求と嫌悪感が、同時に沸き起こる。
「ああーんっ、入れてくださいっ。オチンポ、ママのオマンコに入れてぇ」
「ふふっ、しょうがないママ犬だな。では、再び、淫らな夢にふけようか……」
 羅騎亜の剛直が。
 私の膣に。
 押し入って来る。
 そこは、濡れすぎていた。
 ずぶずぶ、ずぶずぶ、貫かれる。
 六歳の息子と交接する。近親相姦。膣内で蠢く闇。
 剛直が、子宮を圧迫する。
 この大きさは、まさに、初めて羅騎亜と交わった、あの夜と同じものだった。

「ああっ、ああっ、ああっ!」
 私は腰を振っている。
 四つん這いで、お尻を突き出しては引く、お尻を突き出しては引くを繰り返している。
 膣でペニスを締めつける。荒々しく、ぶっとい剛直をしごく。
 体が、勝手に……。
 動いている。動いてしまう。止まらない。止められない。
 男の子は、腰を使っていない。腰を振っているのは、女のほうだけだ。
「はあんっ……。んんっ、ああっ!」
 闇の快楽。禁断の悦楽。実の息子との性交。
 私は堕ちてゆく。どこまでも、どこまでも、堕ちてゆく。
 自分の意思なのか、羅騎亜に操られているのか、解らなくなる。
(気持ちいい! 気持ちいいっ!)
 羅騎亜のペニスは、凄まじかった。夫とのセックスの、何百倍も、気持ちいいのだ。
 腰を振らずにはいられない。私はお尻を揺らしまくる。
336名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 03:13:59 ID:V01pHWqO
「いいよ、ママ……。その調子で、人妻の性欲を、全部、僕にぶつけるんだ」
「はい……。ああっ、羅騎亜の、チンポ、ほんとに凄いわっ!」
「六歳のチンポと、二十九歳のマンコだ。親子だからかな? 相性抜群だね」
「はいっ、ああっ、嬉しいっ。若い息子のチンポ、もう最高っ!」
「ふふっ、可愛いよ、ママ……」
 後背位でつながっている。私は、積極的に、快感をむさぼっている。
 子供の巨根が、泣くほど嬉しい。
 世界が崩れるくらい。
 激しく、交わる。
(私のすべては、この子のもの……)
「羅騎亜! 羅騎亜っ! あっ、ああっ、あああ」
 胸を、つかまれた
 少年の両手が、私の乳肉を潰す。
 いやらしく、揉まれまくる。
「まさに美肉。ママのおっぱい、大きいから、揉みがいがあるよ」
「ああっ、ああっ、ううっ……」
「こっちの具合も、申し分ない」
 羅騎亜が腰を振り始める。
 振動する。心も体もガクガクする。
 大きなペニス、ずんずん、ずんずん、ずんずん、ずんずん……。
 後ろから犯される喜び。
 私は涙して、子供の腰使いに迎合する。
 髪を、つかまれた。無理やり顔を上げさせられた。
「ほら、見なよ」
 ベランダとの境の、大きな窓に。
 うっすらと、私たちの姿が写っている。
 大人の女が、小さな子供に犯されている。
 非現実的な世界が、そこにあった。
 窓から光が差し込んでいる。
 影がある。私たちの周囲に、黒いオーラが見える。
 せわしなく腰を振る少年と、犬の真似をした母親。
 バックで、セックスしている。
「ああっ、ああっ、あああああああっ!」
 気持ちいい。気持ち悪い。気持ちいい。気持ち悪い。気持ちいい。
 羅騎亜のペニスが、増長する。
 私の中で。
 大きすぎる……。
「すっかり堕ちたね……。これからは、毎日犯してあげるよ、ママ」
「ああっ、ああっ、ああああっああああああーっ!」
 素早い。素早すぎる。人間わざじゃない。私の息子の腰使いは。
「パパがこれを見たら、びっくりするだろうね」
 邪悪な、子供の微笑み。
 驚く夫の顔が浮かぶ。
「ううっ、ああっ、ああっ、羅騎亜っ、あぁーっ!」
 絶頂を体感する。もう、何度目なのかも解らない。
 とても、数え切れない……。
 いきまくる。いきまくる。私は、とことん、堕ちてゆく。
337名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 03:20:47 ID:V01pHWqO
「そろそろ、僕もいこうかな」
 羅騎亜には、余裕がある。
 私は床にほっぺをつけて、息子にお尻を持たれている。
 長時間のセックスで、疲労しきっていた。
 それなのに、羅騎亜は離してくれない。快楽は、無限にやってくる。
 恐ろしくタフな六歳児だった。
 もう、二時間くらい、ずっと羅騎亜に犯されている。
「中出しするよ。いいね?」
「うん……」
 ぼんやりと、答える。
 強烈なピストン運動。女性器がぶち壊れそうだ。
 羅騎亜が呼吸を弾ませる。
「実母の膣は、やはりいいな」
「あ、あ、あ、あ、あ」
 私は小声であえぐ。疲れきっている。
 性の極限。なんと深いのか……。
 私の体は、この子に愛撫されつくした。
 子供の太い男根が、母なる膣肉をえぐっている。
 壮絶な、性交。
 私は極致に浮かんでいる……。
「さあ、ママ、いくよ。欲しいんだろう? 子種が、欲しいんだろう?」
「うん……。あ、あ、あぁ……」
 魂まで蹂躙される。抵抗する力は、もう残っていない。
(羅騎亜の、精子……。もしも、それで、妊娠したら……)
 不吉な予感が頭をよぎる。
 パンパンッパンパンッ、家じゅうに響く、後背位の音。
 私は打ちのめされる。ひと突きごとに、精神を、ぶっ飛ばされる。
 うねる肉棒。かき回される。めちゃくちゃに乱暴なピストン運動。
 猛威を振るうは息子の肉棒。
 肉が、叫ぶ。
「あああああああ……」
「はあっ、ママッ! 僕……! 僕、ママに、膣内射精するよッ!」
「う、う、うぅっ……!」
 羅騎亜のペニスが炸裂する。
 深く埋め込まれた剛直が、無数の精子を放出する。
(熱い……。ああ……。ああ……。なんて凄いの、この子は……)
 どくどく、どくどく、大量の精子が、卵子を狙って溢れ出ている。
 私はメスの喜びと、弱者の哀しみを知る。
「着床したら、面白いよね」
 羅騎亜の残酷な言葉は、私の心に刻み付けられた。
 精液の放出は、信じられないほどに、長く続いた。
 ようやく射精が終わり、私は解放された。
 長時間の性交で、心身ともに疲れきっている。
 私はうつ伏せで床に寝そべり、暗い未来を展望していた。

 家の電話が鳴っている。
 私はディスプレイを確認し、受話器を取った。
 通話の相手は、富豪の森老人だった。
「もしもし?」
「ああ、どうも。いつもお宅に伺っている森ですが……。
 羅騎亜くんは、いらっしゃいますかな?」
「羅騎亜は、今日は、学校に行ってるんです。期末テストですから」
 二学期の後半は、羅騎亜はほとんど学校に行かなかった。
 今日も渋っていたが、さすがに期末テストくらいは受けたほうがいい。
 私は息子をそう説得し、半ば無理やりに、学校へ行かせたのだった。
 小学一年生がどんなテストを受けるのか知らないが、オール百点はほぼ確定している。
「そうですか……。いや、当然ですな」
「あの、羅騎亜に、何か……?」
「いえいえ、お母さんでもいいんです。少し先の話なんですが……」
338名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 03:27:12 ID:V01pHWqO
 森老人の話は、要するに、パーティーのお誘いだった。
 この老人は、パトロンというのか、あらゆる芸術家たちを経済的に支援している。
 有名無名問わず、多くの芸術家をホテルの会場に集めて、
 年に数回、立食パーティーを開いているとのことだった。
「それで、次の集まりに、ぜひ羅騎亜くんを招待したいのですよ」
「まあ……。そんな……。羅騎亜はまだ子供ですわ」
「たしかに、飛び抜けて若いですがね。羅騎亜くんは真の天才ですよ。
 私もこの年になるまで、色々な才能を見てきましたが……。
 羅騎亜くんほどの大才能は、はっきり言って、どこにもいませんでした。
 大したパーティーじゃありませんが、羅騎亜くんに紹介したい人物もいますし、
 もちろん、お母さんもご一緒に招待しますよ」
 私は電話で、森老人とあれこれ話した。
 大したパーティーではないといっても、富豪の人脈である。
 詳しく訊いてみると、やはり、参加予定人数は百人以上で、芸術協会の会員や、
 日本画の大家も出席する、とんでもない大パーティーなのだった。
「まあ、そんな……。光栄ですわ。必ず羅騎亜を連れて行きます。ああ、そういえば……」
 私はふと、森老人と羅騎亜のやり取りを思い出した。
 あのとき、何か釈然としないものを感じて、記憶の隅に残っていたのだ。
 この機会に、たずねようと思った。
「あの、いきなり変なことを言うようですけど、森さんは、
 羅騎亜が持っている石について、何か知っていらっしゃるのですか?」
「えっ……」
 電話の向こうで、老人が息を呑んだ。
「あれは……、お母さんは、その……」
「私はなんにも知らないんです。羅騎亜ったら、あの白い石を、
 絶対に離したがらないんですよ。いつもポケットに入れてるんです」
「そうですか……。うーん……」
 森老人は、黙り込んでしまった。
 私は急に不安になった。
(この人は、何か、知っている……)
 妙な胸騒ぎがした。
 老人に、知っていることを教えて欲しいと、私は幾度も懇願した。
 森老人は、なかなか話そうとしなかった。
「羅騎亜くんのお母さん、私は、あれを、ほんのちょっとしか見ていないのですよ。
 ですから、確信がないので……」
「確信がなくても、いいえ、間違っていてもいいんです。お願いします。教えてください。
 あの石は、なんなんです? 羅騎亜、最近は、あの石をずっと握ってるんです。
 独り言を言っていると思ったら、石に向かって喋っていたり……」
「うーん……。しかし……」
「私はあの子の母親です。あの子のことが、心配なんです」
「そうですな……。あくまで、私の印象であって、たぶん、間違いだと思うのですが……」
「はい。それでもいいんです。どうか、おっしゃってください」
「解りました」
 森老人は、きっぱり言った。
「あれ、石じゃないんですよ」
「えっ!?」
 咄嗟に、理解できなかった。
 羅騎亜の秘密に触れた。
 女の勘が、真実だと告げる。
 私の心臓は、高鳴った。
「石じゃないって、どういう意味です? あれ、石ですよ? 白い、小さい石……」
「私はコレクターでしてね。絵画だけでなく、彫像や、民芸品なんかも好きです。
 ヨーロッパ、アメリカ、アジア、アフリカ……。あらゆる国の芸術品に、興味があります」
「はあ……」
 話をそらすつもりだろうか。私が聞きたいのは、そんな老人の趣味の話ではなかった。
「その……、羅騎亜の、石は……?」
「石に見えますが……。いや、私の所見なので、もちろん、断言はできませんが……」
「…………」
 私は待った。そして、森老人は、とんでもないことを言った。
「あれ、骨ですよ」
339名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 03:33:22 ID:V01pHWqO
「え……」
「石じゃなくて、何か、動物の骨です。
 加工されたのか、自然と丸くなったのか、それは解りませんが……」
「…………」
 私は絶句した。ぞっとした。
 急に寒くなり、全身を震わせた。
「中央アジアだか南アジアで、あれと似たような装飾品を見たことがあります。
 人骨を綺麗にしたものだと聞きましたが、本当は、人間の骨じゃなくて、
 鹿か、猿か、まあ、他の動物の骨だと思いましたがね……」
 私は動転していた。
 兎にも角にもお礼を言い、森老人との通話を、そうそうに終えた。
 羅騎亜の石……。
 楕円形の、白い、小さい石。
 石ではなく、骨だと、森老人は言った。
(そんな……)
 羅騎亜はあれを、今年のお盆に、墓地で拾った。
(まさか……)
 思えば、あれを拾う前の羅騎亜は、ごく普通の、おとなしい子供だった。
 羅騎亜の驚異的な成長は、九月の半ばから始まる。
 潜伏期間が、一ヶ月あったとしたら……。
 息子の変貌の原因が、あの石にあるとしたら……。
 一応、辻褄が合う。
(あの石は……、骨……?)
 馬鹿げた想像だと思った。でも、震えが止まらない。
(ひょっとしたら……)
 私が、あの石を捨てるなりして、羅騎亜から引き離せば、
 あの子は、普通の子供に戻るのだろうか?
 ほとんど毎日、私はあの子に抱かれている。
 六歳の息子と、セックスしまくっている。
 その反面、夫とは喧嘩ばかりだった。もう一ヶ月以上、夫とは、セックスしていない。
(どうすればいいの!? どうすればいいの……!?)
 子供から石を取り上げることは、可能だろう。
 でも、もし、そのことによって、輝く才能を失ってしまったら……。
 羅騎亜の絵は、先日、フランスやイタリアのマスコミにも、取り上げられた。
 来週は、文部科学省の人と会談する予定が入っている。
 私は専業主婦ではなく、羅騎亜のマネージャーみたいな仕事をしている。
 いまや羅騎亜は、夫以上の収入を得ているのだ。
 私の息子、小松羅騎亜は、このまま行けば、必ず歴史にその名を刻む。
(でも……、でも……)
 あの残酷で好色な性格は、羅騎亜本来のものではない。
 私は葛藤した。慟哭した。
 普通の子供に戻って欲しい。
 悪霊だかなんだか知らないが、私の息子を返して欲しい。
 けれども、きらめく才能は惜しい。
 私の息子は、世界的な名声を得ようとしているのだ。
 欲望、悪、近親相姦、子供、夢、金銭……。
 現実には、様々な要素が絡み合っている。
(どうすればいいの!? 私、どうすれば……!?)
 私はただひたすらに嘆いた。解らない。解らない。
 私は息子をどうしたいのか、自分でも、解らない。


            『羅騎亜の石』  これで、おわり
340名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 03:45:08 ID:V01pHWqO
すまんが、忙しくなってきたので、もう来れない。
これからは俺以外の書き手に書いてもらってくれ。

上の作品は、九十九パーセント、俺のオリジナル。
残りの一パーセントは、小松左京の短編、『石』。
こういうのが好きな人は、読んどくべき小説だと思う。
あれはSFの名作だし、エロはあんまないんだけど。(念のために言っとくが、オチも違う)

341名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 06:18:46 ID:BL21Ku82
おつかれさまでした!
書けないと言うのは残念ですけれど、エロい気分で読ませていただきましたよ
グッジョブグッジョブです
342名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 00:55:25 ID:zoblW+Qh
いい夢を、見させてもらったぜ・・・
343名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 08:16:10 ID:X60sIJgI
サスペンス好きとしてはなんの骨か気になる。
344名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 12:38:44 ID:bNtrIzvS
だがそれがはっきりしないところが
またよいんだろうな GJ
345名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 11:01:51 ID:gCMjROfC
ひさびーの良作だった。
そしてまた静寂スレになるのか・・・
346名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 06:56:11 ID:LW8TzX5X
あげ
347名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 11:24:30 ID:hSTZdXqz
ほしゅる
348名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 11:54:03 ID:DpXbXuJ2
強姦に賭けろ
349名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 11:55:15 ID:DpXbXuJ2
銀に賭けろ
350名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 23:36:33 ID:0wAF2CjT
伴宙太
351名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 09:11:26 ID:BSQUITpX
少年と熟女 自作小説の更新がないね・・・
352名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 14:23:06 ID:kP6/EAsc
正直、支配願望っつのはわからんでもないんだけど、それが
溢れる愛に裏打ちされてないとちょっと読後感悪いかも・・
353名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 04:17:08 ID:MO/99fq9
最近書き込みねー
354名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 08:24:28 ID:AqWfWrgD
355名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 19:05:08 ID:LXiJ4FV7
あげ
356名無しさん@ピンキー
母親をバックから突きまくって、
乳を揉みまくって、中出し種付け小説プリーズ!