大丈夫ー!!!!
>>94 じゃあトライしてみます。
ところで最初に二人きりになるところ
(リサがテレビのリモコンひったくってベッドの上で転げるところ)と、
終盤のところ(戻ってきたら大谷が既に寝ていたのでリサも寝てしまうところ)
だったら、どっちが読みたいですか?
それにしても、あの状況で大谷よくぷつっと行かなかったな……。
>>95 私は
>>94じゃないが後者の方がいいな。
頑張って書いてくれ(・∀・)
wktk
98 :
らんでぶー:2007/01/07(日) 00:27:58 ID:JQzT/p3x
いいっすね。いいっすね。
99 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 19:39:15 ID:aWXCDMMN
保守あげ
ほっしゅ
101 :
93:2007/01/31(水) 01:32:42 ID:0OpKdYcH
93です。
書きはじめたんですがどうも展開で詰まってしまって……。
とりあえずさわりだけ投下させて下さい。
102 :
15巻if:2007/01/31(水) 01:33:37 ID:0OpKdYcH
マイティの父親が経営しているという、豪華リゾートホテルの一室。
その部屋で、大谷はまたも眠れない夜を過ごしていた。原因はわかりきっている。
自分のすぐ隣から聞こえて来る規則正しい寝息。こちらの苦悩をわかっているの
かいないのか、あれだけ騒ぎ立てたのに今夜は無防備にぐっすり眠っている彼女
の存在だ。
小泉リサ、十八才。出会ったのは約三年前。つきあいだしてからの期間、約半年。
大谷は一つ溜め息をつくと、身を起こした。そして枕許のライトのスイッチを入
れる。淡いオレンジの明かりに、リサの寝顔が照らし出された。
「ほんま幸せそうに眠っとるなあ……」
頬肘をついてリサの寝顔を眺めながら、大谷はぼやいた。
「なんでこの状況で、こうお前は眠れるんやろなあ……」
あのまま眠っていた方が、むしろ楽だったかもしれないと思う。だがリサが屈み
込んで頬にキスした時、目が覚めてしまったのだ。
「オレ、今日も眠れへんのやろか……」
何度目かわからない溜め息をつく。その時、リサがうーんと唸って身動きし、こ
ろんと寝返りを打った。大谷の方に向けて。
「…………!」
リサと触れ合う羽目になり、大谷の頭の中が真っ白になった。心臓の鼓動が早く
なり、目の前がくらくらしてくる。
落ち着け、落ち着けと心で念じながら、そっとリサの肩を押して元の位置に戻す。
リサは不明瞭な寝言を呟いたが、目を覚ますことはなかった。
「心臓に悪いわ」
呟いて大谷は体を起こした。リサは相変わらず、すやすやと眠っている。そんな
彼女の寝顔を、大谷は何気なく眺めていた。授業中の居眠りの常習犯であるリサ
だが、こうやって寝顔を間近で眺めたのは初めてだ。何か夢でも見ているのか、
リサが首を振って大きく息を吐いた。僅かにあがった白い首筋と微かに開いた淡
い色の唇。
みつめるうちに、次第に胸の動悸が早くなってきた。体の奥から、何かが込み上
げてくるような、そんな感じがする。
「小泉」
そっと呼びかけてみるが、目を覚ます気配はない。大谷は静かに手を伸ばし、リ
サの頬に触れた。すべすべした柔らかい感触。動悸が更に早くなった。
103 :
15巻if:2007/01/31(水) 01:34:35 ID:0OpKdYcH
顔を近づけ、唇と唇を重ね合わせる。キスは何度もした筈なのに、今までとは比
べ物にならないくらい興奮した。
「小泉? 目覚まさへんのか?」
どこかの童話とは違って、キスでは目覚めないようだ。頬に触れた手を静かに滑
らせ、首筋を撫でてみる。リサが僅かに身を振るわせ、また何か呟いた。だがや
はり、起きる気配はない。
大谷はそろそろと彼女のかけていた毛布を剥いだ。寝る為かゆったりとしたTシャ
ツに丈の短いスパッツという格好だ。呼吸の度に上下する胸に視線が吸い寄せら
れる。気がつくと引き込まれるように手を伸ばしていた。
頭の中で理性のようなものが「そこまでにしておけ」と呟く。だが手は止まらな
い。リサの着ていたシャツをつかむとめくりあげる。きめの細かな白い肌が少し
ずつ現れた。ごくっと唾を飲み込む。
シャツを更にまくると、ややボリュームは足りないものの、それでも充分に柔ら
かそうな胸の膨らみが視界に飛び込んで来た。そっと手のひらでそれに触れてみ
る。そこは驚くほど柔らかかった。何度も何度も撫でさすって感触を確かめる。
触れれば触れるほど、もっと触れてみたくなる。
淡く色づいた先端を軽く指で押すと、埋もれていた乳首が姿を現した。呼吸が更
に荒くなる。胸に顔を近づけると、乳首を口に含んで吸ってみた。舌で舐め上げ
るとその部分が硬さを増して行く。
「ん……」
リサの喉から小さな声が上がった。その声にまた興奮をかきたてられ、大谷はリ
サの胸をぎゅっと掴んだ。乳首を激しく吸い上げる。その時だった。
「……大谷……?」
呼びかける声にはっと顔をあげる。リサがこちらを見ていた。大谷の体が思わず
硬直する。
「こ、小泉……これは、その……」
リサの視線が大谷と彼女自身の体を何往復かする。やがて状況が呑み込めたのか、
彼女の瞳が驚愕で見開かれた。
「お、大谷……何しとったん!?」
104 :
93:2007/01/31(水) 01:38:39 ID:0OpKdYcH
悩んでいるのはこの先です。
1>大谷が更にぷっつんしてリサを力ずくでやってしまう。
2>リサが泣き出してしまい大谷が我に返る。その後で……。
どっちの展開が読みたいですか?
質問してばかりですみません。
105 :
名無し:2007/02/01(木) 19:41:02 ID:2vzihxXn
私的には、2がイイですねぇ☆★
>>102ー
>>104 キター!!!!!乙です。
私は2が良いですね。
ラブコンは無理矢理より甘々の方が合ってる気がする。
でも好きなように書いて結構ですよ。
続き楽しみにしてます(・∀・)
保守
108 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 17:20:54 ID:ijisgx/g
保守あげ
保守
110 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 18:52:12 ID:JWDkh70j
1がいいよー><
甘々なのは本編でらぶらぶだし
たまにはちがう大谷がみたい笑
111 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 18:58:58 ID:JWDkh70j
1がいいよー><
甘々なのは本編でらぶらぶだし
たまにはちがう大谷がみたい笑
4月からアニメ開始!ほしゅ!
しらんかったー
114 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 14:52:51 ID:MkQwTj+E
保守上げ
あたしも1キボンw
同じく甘々は本編でみてるしねーw素
どっちも書いてくれるのが
一番いいんだけど…負担になっちゃうかな?
116 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 00:07:26 ID:2ZnpRv2f
ホワイトデー期待age
117 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 09:54:26 ID:SrtCvHl2
保守あげェ
118 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 23:53:17 ID:793dsRR6
千春ちゃん希望
保守あげ
120 :
93:2007/03/31(土) 02:24:28 ID:qWYryys5
お待たせしてすみません、93です。
えーと、悩んだんですが両方書くことにしました。
ですが1の方、無理矢理なんで後味悪い話になってしまいました。
それでも構わないでしょうか?
OKなら明日投下できます。
おっしゃ、ドンと来い!!
122 :
93:2007/04/01(日) 00:12:16 ID:u12YiJ14
では1の方を投下させて頂きます。
後味悪いですが、その分は2の方で補完ということで。
問われても答えられる筈がない。大谷は凍り付いたまま、リサの顔を見つめてい
た。リサの表情がみるみるうちに怒りを含んだものに変わる。
「大谷のアホ! 何考えとんねん!」
「アホてお前……」
「アホでなければば変質者や! 信じられへんわ、こないなことするなんて!」
叫んでリサが大谷をはねのけようとする。これにはさすがの大谷もむっとした。
「幾ら何でも変質者は無いやろ!」
リサの腕をぐいと掴んでこちらに引き寄せようとする。リサが掴まれていない方
の手で、大谷の手をはたいた。大した力では無かったが、思わず手を離してしまう。
「嫌や言うてるやろ! 考え無し!」
そう叫ぶと、リサは大谷に背を向けてベッドから下りようとした。……逃げられる。
反射的に、そう、思った。
「行かせへん」
次の瞬間、大谷はリサを背後から羽交い締めにしていた。リサが逃れようともがく。
ここで逃がすわけにはいかない。させまいと腕にぎゅっと力を込めた。
「何すんねん!」
腕の中でもがき続ける彼女の体は、思っていたのよりもずっと柔らかく頼りない。
ただ押さえ込むだけで、体がどんどん熱くなっていく。すぐ目の前にある細い首筋。
そこに顔を埋めると、独特の甘い香りがした。抱きしめた体がびくっと強ばる。
「やめれ言うてるやん!」
リサはいやいやをするように首を横に振った。だが大谷の腕は離れてくれない。
首筋に濡れた感触と共に、熱い息がかかる。恥ずかしさで頬が熱くなった。大谷
の唇が首筋から耳へ移動する。
「オレは小泉がほしいねん」
一度始めてしまうと止まらなくなっていた。リサと二人で泊まることは計算に入っ
ていなかったとはいえ、大谷も若い男の子だ。ジャック言うところの「甘く熱い夜」
を期待しなかった筈が無い。
ところがリサは想像以上に初心で、軽く触れることにすら過剰反応してしまう。
そういうムードに持って行くことすらできない。その事実に、大谷は自分で思っ
ている以上に欲求不満を溜め込んでいた。
そして今、彼女を前にして完全に理性の箍が外れた。
「ちょ……大谷、何言うて……あっ!」
大谷の手がシャツの下に侵入してきた。もう寝ようと思っていた為、下には何も
着けていない。手が直接に素肌に触れ、這い回る。リサは体を強ばらせた。大き
くてごつごつした手の平の感触。それが嫌という程鋭敏に伝わって来る。
「……やっ」
手が乳房を探り当てたのがわかった。手の平がぎゅっと胸を押し潰す。恥ずかし
さと恐怖で思考が止まりそうだった。背後から抱きすくめられている為、大谷の
顔が見えない。それが更に恐怖を煽った。
必死で身を捩っていると、大谷の手が胸から離れた。大きく息を吐く。だがすぐ
にその手がシャツをつかみ、捲り上げた。肌が晒される感触に背筋が寒くなる。
必死で脱がされまいと抵抗したが、大谷にベッドの上に俯せに押し倒され、シャ
ツを引き剥がされてしまった。
「嫌や!」
起き上がろうとしたが頭を押さえられ、身動きが取れなくなった。そのまま腕を
ぐいとねじり上げられる。
「痛ったあ……」
大谷に押さえ込まれたリサが苦痛の声をあげる。一瞬手を離しかけたが、目の前
のむきだしの肌に触れたいという欲望の方が打ち勝った。女らしさに乏しいと思っ
ていたが、柔らかな丸みを帯びた体のラインはそれなりに色っぽい。それが自分
の体の下にあるとなれば、尚更だ。……触れたい。全てに。
全てに触れたいが、腕を押さえている状態ではそうもいかない。大谷は先程脱が
せたシャツで、彼女の手首を縛り上げた。その状態で、背中に触れる。滑らかな
肌の感触。すっと下に向けて撫でると、リサがびくっと身を震わせた。何度もそ
れをくりかえす。その度に震えるのが可愛らしい。
「お、大谷……お願いやからもうやめて。こんなんいやや……」
リサは怯えた声でそう懇願した。こんな形で大谷と結ばれたくはない。
「嫌や。それはでけへん」
下半身は彼女を求めて熱くたぎっている。大谷はそう言うと自分もシャツを脱ぎ、
背後からリサの上にのしかかった。胸から腹にかけて柔らかな温かい感触が広がる。
全身で彼女の肌を味わいたい。
彼女の体に腕を回して抱きすくめると、再び首筋に顔を埋めて唇を押し付けた。
そのまま手を胸に回し、柔らかいふくらみを存分に揉みしだく。手の中で形を変
える胸の感触が心地好い。もう一度首筋に口づけ、吸う。吸った後に小さな赤い
跡が残った。
「……お前はオレのもんや」
そろそろ全部が見たい。リサの下半身を覆う丈の短いスパッツに手をかけると、
一気に引きずり下ろした。突然の行為にリサが息を呑む。すらっとした形の良い
脚がむきだしになっていた。
「こうして見ると、小泉は綺麗な脚しとるな」
こんな時に褒められても嬉しくない。リサは首を横に振った。
「嬉しないわ……なあ、もう触らんといて」
「細う見えても触ると柔らかいんやな……」
大谷は張りのある太ももを撫で上げると、彼女の尻を覆う薄い布に触れた。およ
そ色っぽいデザインとは言えないが、らしいと言えばらしい。布の上から彼女の
秘部を撫でてみる。リサの体がまたしても震えた。
「うっ……」
リサは唇を噛んだ。今の大谷は何を言っても聞き入れてくれそうにない。彼は一
体どうしてしまったのだろう。感じられるのは恐怖だけ。涙で視界が滲んだ。
俯せに押し倒された状態が災いしてか、大谷はリサの涙に気づかなかった。最後
の一枚に手をかけ、脱がせる。リサの全てが大谷の前にさらけ出された。
「すご……」
当然ながら、見るのは初めてだ。顔を近づけて覗き込む。淡い陰りに覆われたそ
の部分。閉じた部分を指で探り、開かせた。淡い色の粘膜が視界に飛び込んで来る。
みつめるうちに全身が熱で満たされ、何も考えられなくなった。
「小泉……入れるで」
大谷は乱暴に下半身の着衣を脱ぎ捨てると、リサの腰をぐっと掴んで持ち上げた。
そして、たぎったものを彼女の秘部に押しつける。一刻も早く彼女の中に入って、
全てを感じたい。
「いっ……いやあ!」
本能的な恐怖を感じ、リサは叫んだ。股間にあてがわれた熱く硬いもの。それが
彼女の中に入って来ようとする。体を固くして抵抗しようとしたが、無駄だった。
「……嫌や! 嫌言うとるねんっ! …うあっ!」
彼女の秘部は全く潤っておらず、大谷を受け入れようとしない。大谷が腰を掴む
手に力を込め、更に腰を突き込んで来た。みしみしと引き裂かれるような感触と
共に灼けつくような痛みが走り、内部にそれが力任せに入り込んで来る。
「痛い……痛いぃっ!」
リサは絶叫し、ベッドの上で身を捩って痛みから逃れようとした。体の中心に熱
い異物が入り込み、痛みと共に広げて行く。自分の体に起きていることが信じら
れなかった。
「ううっ……痛いねん……」
瞳から大粒の涙が零れ落ち、頬を伝った。大谷が腰を突き上げる度、また激しい
痛みが走る。力任せの乱暴な行為。自分がみじめで仕方がなかった。唇を噛みしめ、
リサはひたすら痛みに耐えた。早く終わってくれることを願いながら。
幸いなことに数回突き上げたところで、大谷は達した。リサの体内に熱い液体が
注ぎ込まれる。そして大谷の体から力が抜け、分身が引き抜かれた。
そして、ようやくリサは解放されたのだった。そのままベッドの上に崩れ落ちる。
「うっ……」
全身が軋みをあげていた。処女を失った秘部はじくじくと痛んでいる。苦痛で何
も考えられなかった。ベッドの上に伏したまま、リサはただ啜り泣いていた。
「……小泉?」
リサを犯した大谷は、ベッドの上に座り込んだまま荒い息を吐いていた。次第に
体の熱が冷め、理性が戻って来る。そんな大谷の耳に、ようやくリサの泣き声が
飛び込んで来た。はっと我に返る。
「こ、小泉……」
ベッドの上で、リサは大谷に犯された時の格好のまま俯せに伏していた。細い手
首は後ろ手に縛り上げられ、股間からは鮮血と共に白濁した液体が滴り落ちている。
自分のしでかした行為に気づき、大谷はさっと青ざめた。
「オレ……なんてことを……」
手首を縛っていた布を解き、リサを抱き起こす。抱き起こしても、リサは一言も
発しなかった。ぼろぼろと泣きじゃくりながら、大谷から離れようと身を捩る。
……手が、離れた。
「小泉……ごめん」
謝ってから気づく。例えどれだけ詫びたところで、自分がリサの処女を力ずくで
奪ったという事実は消えないのだ。途方にくれ、大谷は静かに泣くリサを眺めていた。
127 :
93:2007/04/01(日) 00:17:53 ID:u12YiJ14
微妙な幕切れですが、「その1」はこれで終了です。
「その2」は明日投下します。
128 :
93:2007/04/01(日) 23:38:20 ID:u12YiJ14
これから、「その2」を投下します。
大谷を突き飛ばすようにしてリサはベッドの上に身を起こすと、身を守るかのよ
うに両腕を前で交差させた。
「な、何しとったって……」
大谷は口ごもった。どう見ても、襲っていたとしか考えられない。事実、襲って
いたと言っていいだろう。何せ眠った相手の服をめくって体を触っていたのだ。
「オレは、その……」
どうやって説明しようか考えながらリサの顔を見る。リサは唇を噛みしめ、今に
も泣き出しそうな瞳でこちらをみつめていた。その体が微かに震えている。
「小泉……」
謝らなければ、そう思いながら口を開く。だが、口から出たのは全く逆の言葉だった。
「……お前が欲しい」
リサがあっ気に取られた表情になり、ぽかんと口を開ける。反論の言葉も出て来
ないらしい。大谷は何も言わず、リサの肩を掴むと無理矢理ベッドの上に押し倒
した。
「ちょ……大谷! 何考えとるねん!」
押さえつけられたリサがじたばたと暴れる。押さえ込んで初めて気づいたが、彼
女の体は意外な程細く、頼りなかった。両の手首を掴んでシーツの上にぐっと押
し付ける。逃れられないよう力を込めると、リサが痛そうに顔を歪めた。
「い……痛いやないの! 大谷のアホ! 離しぃや!」
リサがどれだけ暴れようとも、運動部で鍛えた大谷の本気の力に叶う筈がない。
「嫌や。離したらお前またオレ突き飛ばすやろ」
「当り前やん!」
「せやから離せへんわ」
諦める気が無いのかリサは身を捩ってまだ抵抗している。自分の体の下でもがく
リサの細い体。自覚した瞬間、体が更に熱くなる。彼女を押さえ込んだまま、唇
を奪う。
「んっ……」
無理矢理リサの唇をこじ開けると、大谷は舌を彼女の口の中に侵入させてみた。
押さえ込まれた彼女の体に緊張が走る。更に強く体を押さえつけると、舌で口内
を探った。舌に触れる彼女の歯や歯茎、そして生暖かい舌の感触。
気がつくと、夢中で彼女の唇を吸っていた。手首を掴んでいた手を離し、代わり
に彼女の体をぎゅっと抱きしめる。服ごしとはいえ体と体が密着し、益々興奮を
誘った。もっと触れたい。触れて、彼女を感じたい。
唇を離すと、今度は首筋に顔を埋める。シャワーを浴びた後なのか、髪からは微
かに甘い香りがした。細い首筋に唇を這わせ、吸ってみる。首筋に小さな赤い跡
が残った。片方の手をシャツの裾から中に入れ、胸のふくらみを掴む。
「い……嫌や! こんなんは嫌や!」
その時、リサが不意に今まで以上の声でそう叫んだ。瞳にみるみるうちに涙が盛
り上がり、頬を伝って流れ落ちる。その様子に、押さえ付けていた手が離れた。
自由になったリサが大谷から距離を取る。
そのままリサはベッドの上にうずくまり、子供のように泣きじゃくった。
「……小泉? ちょ……そない泣かんでくれ」
「嫌やもん! 大谷、さっきからなんか変やし、怖いし……! 痛い言うても聞
いてくれへんし……」
その言葉にはっとなる。今まで何をしようとしていた? 細い手首にはうっすら
と指の跡が残っている。
大谷の目の前で、リサは震えながら泣き続けている。完全に怖がらせてしまった
ようだ。途方にくれて、大谷は泣き続けるリサを眺めていた。
「小泉……」
そろそろと手を伸ばして髪に触れる。一瞬びくっと体が強ばったが、あやすよう
に髪を撫でるだけに留めると、ゆっくりと緊張が解けた。泣き声も次第に小さく
なっていく。
リサがほぼ落ち着いた頃を見計らって、大谷は静かに声をかけた。
「そない怖かったんか?」
リサがこくりと頷く。俯いたまま、こちらと視線をあわせようとしない。
「小泉……ごめんな。オレちょっと性急過ぎたわ。お前があまりに無防備に寝と
るさかい……」
我慢できなかった。手を少し伸ばせば届く位置にある恋人の体。触れずに済ませ
ることができなかった。
「せやからって……せやからってこないせんでもええやん……あたし、めっちゃ
怖かったんやからあ……」
消え入りそうな声でリサは呟いた。
「オレ本気でお前がほしかったねんて」
その言葉にリサが自分自身の体をぎゅっとかき抱く。自らを守るかのように。
「けどお前が嫌言うんなら無理強いはできへんわ。お前を苛めたいわけやないし」
リサを抱きしめた時に生じた熱は今もそのままだ。下半身は熱く張り詰めている。
それでも、大谷は我慢するつもりだった。また眠れない夜を過ごすことになろう
とも。
「大谷……」
リサがちらっとこちらを見た。泣き腫らした目が赤い。
「なんや?」
「泣いたせいで目痛くなってしもうたねん……あたし、ちょっと目冷やして来る
わ」
大谷が頷くと、リサは立ち上がってバスルームへと向かった。心なしか、足取り
がよろよろしているように見える。
大谷は溜め息をつくと、ベッドの上にあらためて寝転がった。今日は旅行最後の
夜だ。踏んだり蹴ったりな旅行になってしまった。
……体が熱い。大谷はもう一度溜め息をついた。リサが戻って来たら、自分もバ
スルームに篭もらなければならなくなりそうだ。情けない話だが、仕方がない。
「……ああなるんが、怖かったんやろなあ」
ダブルの部屋に二人で泊まることになってから、リサは様子がおかしかった。も
ともと彼女はそっちの方には奥手で、ついぞその手の話は振られたことがない。
パニックを起こしたのも仕方がないところがあるだろう。
「オレも考え無しやったな……」
バスルームに入ったリサは、冷たい水で顔を洗った。だが目の周りの赤みは引か
ない。一つ溜め息をつくと、リサはタオルを一枚水に浸けてから絞り、それを目
に当てた。冷たい感触が心地良い。それと共に、張り詰めていた気持ちもほぐれ
て行く。
「あかんなあ……」
部屋に戻った時点で、覚悟は決めていた筈だった。とはいえ、未知の行為に対す
る恐怖はどうしても、拭いさることができなくて。大谷が既に眠ってしまってい
たということに、安堵を憶えたのも事実だった。これで何もしなくて済むと。
「欲しい、か……大谷でもあんなこと言うんや……」
何故だか、自分達とは縁遠いことだと思っていた。手を握ったりキスしたり、そ
ういったことは当り前のものでも、体を重ねるという行為には思い至らなかった。
親友の信子が言うとおり、自分は幼いのだろう。
そして、大谷があんな風に全身全霊で自分を求めて来るというのも予想外だった。
体の奥から震えが走る。大谷に押し倒された時の本能的な恐怖。リサは手の中の
タオルをきつく握りしめ、気を落ち着けようとした。
溜め息を一つつくと、リサはタオルを外して鏡を見た。赤みは大分収まっている。
鏡の中の自分をじっくり眺めると、リサは自分で自分の体をぎゅっと抱きしめた。
「怖くない……怖くないから。大谷はあたしのこと好き言うてくれたもん。あた
しも大谷のことが好きや。……怖くないっ!」
意を決してリサはバスルームを出た。ドアの開く音に気づいたのか、ベッドに寝
転がっていた大谷がこちらを見る。リサはぎくしゃくした足取りで、大谷が寝て
いるのとは反対の側に腰を下ろした。
「えろう長かったな」
「なかなか目が元に戻らなくてな……」
大谷が気の無い表情で頷くと、立ち上がろうとする。このまま行かれてしまって
は話ができない。リサは咄嗟に大谷の手を掴んだ。
「何すんねん」
「ちょぉ待って。話したいことあるねん」
大谷は少し考え込むと、黙ってリサの隣に腰を下ろした。
「なんや?」
「うん……えっと……その……」
どうやって切り出そうか、リサは悩んだ。
「ちゃっちゃと言わんかい」
「さっきは……あないに泣いたりしてごめんな。あたし……その……なんていう
か……」
リサの言葉に、大谷は悪びれる表情になった。
「謝ってくれへんでもええ。あれはオレが強引すぎたわ。それに、お前手首赤う
なっとるし」
痛め付けるつもりなど、なかった。だが「逃げられるかもしれない」と思った時
に、理性のタガのどこかが外れたのも、事実であった。
「でも……大谷、結婚式の前あたしのこと好き言うてくれたやんなあ」
リサがそう口にすると、大谷はぷいっと横を向いた。頬が微かに赤くなっている。
今ではリサもわかっていた。それが、彼なりの照れ隠しの仕草であることが。
「あたしも大谷のこと好きやねん」
リサは両手で大谷の顔を挟み、ぐいと顔をこちらに向けさせた。大谷が戸惑った
表情になる。
「ちょ……小泉。オレに今近づいたり触ったりすんのは止めてくれ」
「なんで? 大谷はさっきあたしに触ったやん。あたしが触ったらあかんの?」
真っ直ぐにそう問い掛けてくるリサに、大谷は内心で溜め息をついた。全然わかっ
ていない。今自分がどんなに危険な状況であるのかを。こちらはさっきから、彼
女に触れたくてたまらないというのに。
「あかん。オレ今自分を抑えきる自信がないんや……これ以上お前の方から近づ
いて来たりしたら、またお前を触りたなるし、そうなったらきっともう止まれへ
んわ」
「触りたなるんは……好きやから?」
「他に理由あるか」
吐き捨てるような口調だったが、それもまた恥ずかしいからなのだろう。それが、
とても嬉しかった。胸の奥に暖かい何かが満ちる。
「……なんか嬉しいわ」
大谷の目の前で、リサが笑う。無邪気で屈託の無い笑顔。
「アホ。単純やなあ」
「今は何言われても嬉しいからええねん」
リサが大谷にぴったりと寄り添って来た。柔らかい体がすぐ近くにある。大谷の
心臓の鼓動がまた跳ね上がった。
「小泉っ! お前はオレがさっき何言うたか理解してへんのかっ!」
体を離し、怒鳴るようにそう口にする。だがリサは首を横に振った。
「大谷、もう我慢せんでええよ……」
そう口にして、大谷の手を取る。自分の手より一回り大きな骨張った手。思えば
向こうが初めて異性だと自覚したのは、この手の大きさに気づいた時だったかも
しれない。
「けど小泉、お前怖いんやろ?」
リサは微笑んだ。もちろん今でも怖い。性に関する経験は全く無いが、本や雑誌
などで多少の知識は仕入れている。
「さっき、覚悟決めて来たねん……もう大丈夫やし、大谷がああ言ってくれたん
が嬉しいから……ええよ。続きしよ? 全部あげるさかい……」
物凄く恥ずかしい。頬が赤く染まるのが自分でもわかる。でも、はっきり言わな
いときっと伝わらない。
「小泉……」
大谷の腕が肩に回され、引き寄せられる。伝わってくる相手の体温。顔がすぐ近
くにある。目を閉じたのと、唇が重なったのはほぼ同時だった。
「んっ……」
唇と唇を重ね合わせたまま、大谷の片方の手がリサの髪を撫でる。リサも自らの
腕を大谷の肩に回し、ぎゅっとしがみついた。
「後悔してももう遅いで」
大谷は唇を離すと、からかうようにそう口にした。リサがやや不満そうに眉根を
寄せる。
「せえへんもん……」
そんな表情ですら可愛らしく見える。もう一度口づけると、大谷はリサの着てい
るシャツに手をかけた。引っ張り上げてシャツを脱がせると、抱きかかえるよう
にして、静かにベッドの上に彼女を横たわらせる。彼女の顔に視線をやると、頬
を今まで以上に赤く染めて視線をそらした。
「恥ずかし死にしそうや……」
「こんな段階で死なれたら最後までできへんやんけ」
呆れを含んだ声でそう言われるが、表情は優しい。大谷の手が下に履いていたス
パッツにかかる。それも脱がされてしまうと、リサはショーツ一枚の姿になって
しまった。覚悟は決めて来たとはいえ、大谷の前に下着だけの姿を晒すのはやは
り恥ずかしい。向こうの視線が検分するかのように自分の体に注がれているとな
れば尚更だ。
「色気の無い体でごめんな……」
もともと、リサは自分の体が好きではない。背丈だけは嫌という程伸びたものの、
肝心の胸や腰の発育は今一つだ。もっと自分が魅力的であればとは良く思う。
「何しょうもないことで溜め息ついとるねん」
自らもシャツを脱ぎながら、大谷はリサに向けてそう言った。上半身裸になると、
リサのすぐ近くに膝をつき、彼女の顔を覗き込む。
「気にする程のことや無いやろ」
さっき触った胸は充分柔らかかった。あれこれ気にしているけれど、ちゃんと女
性らしい体つきをしていると思う。
「せやけど……」
言い掛けたリサの上にのしかかると、大谷は彼女を抱きしめて唇を塞いだ。互い
の肌と肌が直接触れ合い、こすれあった。柔らかい肌の感触が興奮を強める。
リサはそろそろと自分の手を伸ばすと、大谷の髪に触れた。さらさらした憶えの
ある感触。大谷の舌がまたリサの口内に侵入してきた。舌と舌とが絡み合い、抱
きしめる大谷の腕に力が籠もる。口の中を探られるのにはなかなか慣れないが、
しばらくすると頭の芯が痺れるような感じがしてきた。
唇がようやく離れると、リサは大きく息を吐いた。大谷の手がこめかみにふれ、
頬から首筋へと伝う。くすぐったいような、ぞくっとするような、そんな奇妙な
感覚がした。
手は更に下へと移動し、鎖骨を撫でて胸のふくらみを掴んだ。先程のことを思い
出し、リサは小さく震えた。
「小泉……どないした?」
すぐ近くで、大谷が自分を見つめている。
「あ……うん。あんまし強う掴まれると胸は痛いねん。できれば……その……」
大谷の手がやんわりと胸を揉みしだく。
「これやったら痛ないか?」
「う、うん……」
彼の行動に、気遣ってくれているのだとわかる。リサの胸に温かい気持ちが満ちた。
緊張が解けて行き、リサはほっとして笑顔を浮かべた。それを見た大谷もまた、
笑顔になる。
「大谷……大好きやで」
「わかっとるわ、アホ」
彼女が受け入れてくれるとわかった時から、多少気持ちが落ち着いていた。リサ
の髪を乱暴な手つきでくしゃっとかき乱すと、また胸を揉む。手にすっぽり収ま
るささやかな膨らみ。
「ん……」
リサは横たわったまま、されるがままになっていた。体にこんな風に触れられる
のは、当然初めてだ。胸を揉まれるのは不思議な気持ちだった。
乳房に這わされた指先が、先端を捕らえる。その瞬間びりっと電流のような刺激
が走った。
「……っ!」
軽く身を振るわせ、微かな声をあげる。自分の体に起きたことが信じられず、大
谷の顔に視線を向けた。その瞬間目と目があう。
「あ……」
思わず恥ずかしくて目を伏せる。その時、大谷の指が再び乳首をこすった。また
しても先程と同じ刺激が体に走り、リサは体を僅かにのけぞらせた。
「い、今の……」
大谷の手が二度、三度とその部分をこする。乳首がきゅっと硬くなり、それと共
に、体の芯が熱くなり始めていた。その反応がひどく恥ずかしいものに思え、リ
サは唇を軽く噛んだ。指の動きは止まらず、体の奥の熱さも増して行く。喉の奥
から声が洩れそうになるのを、リサは必死にこらえた。
その時、大谷が身を屈めると片方の乳首を口に含んだ。湿った生暖かい感触に乳
首が包まれる。
「やあっ……!」
リサは耐えきれずに声をあげてしまった。乳首の感覚がひどく鋭敏になっており、
大谷の舌がその部分をなぞっているのがはっきりとわかる。体の熱さを逃がした
くて深く息を吸うが、熱が逃げる気配は無い。
「熱い……」
呟くと、大谷が片方の手をリサの額に当てた。そのまま髪を一撫でして、手を頬
に添える。
「どないな感じや?」
リサがこちらをおずおずと見上げる。頬が赤く火照り、瞳がやや潤んでいた。
「とにかく熱いねん……」
言葉と共に吐き出される息が熱い。自分自身の体の変化に戸惑っているようだ。
その様子がとても可愛らしい。のしかかり、むさぼるように唇を吸う。リサの体
からくったりと力が抜けた。
「やっ……もっと、熱なる……」
熱に浮かされたかのようにリサは呟いた。体に力が入らない。下腹部からじんと
痺れるような熱さと疼きが走っている。股間から熱い液体が沸き出して来るのが
わかった。
「あっ……」
大谷の手は今も体を撫で回している。身を屈め、首筋に、胸のふくらみに口づけ
られる。熱さで何も考えられない。細かい喘ぎをあげながら、リサは身を捩った。
下腹部の疼きはますます強くなっていた。液体が更に溢れ出し、湿った布地が気
持ち悪く感じられる。
「んっ……あっ……ひっ!」
リサはびくっと身を奮わせた。胸から腹へと滑り下りた大谷の手が、今度は最後
の薄い布に触れたのだった。
「やっ……」
大谷の手が下着越しに敏感な部分に触れる。形を確かめるかのように、割れ目を
布の上からゆっくりとなぞった。その度に恥ずかしさと、もう一つ、例えようの
ない奇妙な感覚が体に走る。
「小泉……濡れとるで」
からかうようにそう囁くと、リサは首筋まで赤くなって横を向いてしまった。動
きと共に髪が揺れて、片方の耳が現れる。悪戯心を起こして、その耳に軽く息を
吹き掛けてみる。リサの体がびくっと震えた。反応の一つ一つが面白い。もっと
色々試してみたくなる。これが「苛めてみたい」という感情なのかもしれない、
と思う。
耳を咥え込んで舌で舐め上げると、リサはいやいやをするように首を横に振った。
吐き出される彼女の息も熱い。自分が触れることで彼女が反応しているのは、間
違いないようだった。その事実が嬉しい。
「こうしとると小泉は可愛いな」
「それ……あんま嬉しない……」
リサがやや不満そうに呟く。大谷はにっと笑ってみせると、最後の一枚にもう一
度手をかけた。ゆっくりと引きずり下ろして行く。あらわになった股間の陰りに
手を伸ばすと、濡れた部分を指で探った。
「くっ……あっ……んっ……」
自分でもろくに触れたことのない部分を探られる。加減がわからないのか、大谷
の指の動きはやや乱暴だ。リサはぎゅっと目を瞑り、その初めての感覚に耐えた。
苦痛に近いが、同時に快感でもある。体の内側から今まで以上に液体が流れ出す
感覚がした。
「あっ……んんっ……」
閉じた部分に大谷の指が入り込み、広げようとしている。苦しさを感じ顔を顰め
る。その時、大谷の手の動きが止まった。
「……大谷?」
顔を見上げると、向こうは真剣な表情で見返して来た。
「あんなあ小泉……オレもあんまよう知らんけど、最後までするときっと凄く痛
いで。その……オレ……」
その話ならリサも聞いている。リサは力の抜けた手をなんとか動かし、大谷の手
にそっと触れた。
「ええよ、わかってる……我慢するさかい」
「せやけど……」
大谷はまだ躊躇っているようだ。
「ええて……大谷も苦しいんやろ? あたしなら平気や。耐えられるわ」
答えてリサは笑顔を作った。大谷の胸に熱いものが込み上げる。彼女が愛しい。
「ちょっと待っとれ……コンドーム着けるさかい」
ズボンのポケットを探って包みを取り出すと、大谷はズボンと下着を脱いだ。包
みを破いて中身を装着する。
「オレもお前が大好きやで」
そう声をかけると、リサは更に嬉しそうな表情になった。両脚を抱え上げて開か
せる。大丈夫とは言ったものの、リサはやや緊張しているようで、体が僅かに震
えていた。リサの濡れた部分に自分のそれを押しつける。
「入れるで」
「うん……」
リサは目を閉じた。秘部に熱く硬いものが当たっている。それがゆっくりと侵入
を開始した。体に楔を打ち込まれるような、そんな痛みが走る。咄嗟に悲鳴が上
がりそうになるのを、リサは唇を噛んで押し殺した。
「ううっ……!」
痛みは予想以上だった。リサはシーツを掴み、必死で痛みに耐えた。全身に何度
も衝撃が走り、その度に異物が少しずつ奥へと入り込んで来る。
「うっ……ああっ……!」
大谷の手がリサの手を掴んだ。思わず握り返す。もう片方の手が肩を抱くのが感
じられた。その感触に、少しだけ安堵を憶える。自分を今抱いているのは大谷な
のだ。一つになる、というのはこういうことなのだ。
「小泉……もうちょい我慢……できるか?」
リサの内部は熱くきつく、大谷を締め付けている。この分だとすぐに達してしま
いそうだった。早く終わらせた方が彼女にも楽だろう。
リサが頷いたのを確認すると、大谷は腰を二度、三度と突き上げた。リサの体が
その度に跳ねる。掴まれている方の手が、強い力で握り返される。全ての反応が
例えようもなく愛おしい。
「大谷……大谷ぃっ!」
喘ぎ混じりに自分の名を呼ぶリサの声を聞きながら、大谷はリサの中で達した。
「なんか、信じられへんわ……」
行為が終わったその後で、二人並んでベッドに横たわった状態でリサは呟いた。
「何がやねん」
「大谷とこないなことしてしもうたんが」
大谷は首を横に向け、リサの顔を見た。
「お前もしかして後悔しとるんか?」
少しばかり不安になる。何しろお互い初めてなのだ。
「そうやないわ……なあ、大谷憶えとる? 去年のバレンタインの前に、大谷は
あたしとキスするなんて考えられへんって言うたやん。その大谷と、一年の間に
こうなったんがなんか不思議で」
大谷は顔を顰めた。リサは古い話をよく憶えているようだ。……確かに、当時は
彼女のことを異性とすら思っていなかった。良くてただの友達だったはずだ。
それが変わり始めたのがいつだったのか、自分でもはっきりしない。だが三年に
なり、マイティが赴任してきた。その時、初めてリサが離れていくかもしれない
ということに気づいた。
今思うと、自分は彼女に甘えていたのかもしれない。何があっても傍にいる、そ
う根拠もなく思い込んでいた。
「……今は違うで」
でなければこんなことはしない。
「うん、わかってる」
リサは嬉しそうに頷くと、身動きして頭を大谷の胸にもたせかけた。伝わってく
る温もりが心地よい。腕を伸ばして彼女の肩を抱くと、リサは更に身を寄せて来た。
「こないして傍におられんのが嬉しいわ」
大谷の顔を見て無邪気に笑う。そんな彼女が愛しくて、大谷はリサをぎゅっと抱
きしめた。
141 :
93:2007/04/01(日) 23:48:54 ID:u12YiJ14
以上です。
「1」の方は機会があったら後日談を書きたいです。
いつになるのかわかりませんが。
142 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 02:21:39 ID:0w4H1lFw
なんか文うめー‥。凄い良かったです!!
また書いてください(*´∀`*)
143 :
名無しさん@ピンキー:
GJ!