.hackのエロパロ vol.9

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401名無しさん@ピンキー
大判にはあたかも黄昏の旅団が三人しかいなかったみたいなこと言ってるしな
402名無しさん@ピンキー:2006/09/14(木) 18:47:48 ID:glrzw+nq
>>398
ドラマCDの2巻。ついでに言うとゴードのリアルもちょっとだけ話に出る。
403名無しさん@ピンキー:2006/09/14(木) 20:41:21 ID:ItIRqj5V
ゴードはリアルでもPKじゃないの?
404名無しさん@ピンキー:2006/09/14(木) 20:44:23 ID:a+vkd4GK
詐欺師だょ。
405名無しさん@ピンキー:2006/09/14(木) 20:51:53 ID:QthRrDlp
今度の土曜くらいにリアルでハセヲ×アトリみたいなの投下しようと思ってんだけど需要ある?
いらなさそうなら止めようかと
406名無しさん@ピンキー:2006/09/14(木) 22:49:09 ID:7Yi9RQCN
是非
407名無しさん@ピンキー:2006/09/14(木) 23:46:27 ID:MVR+8eTd
ホッント、パロ系のスレって誘い受け多いのな
好きにすればいいのに
408名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 01:16:24 ID:CK/RXfGL
黙って投下しろよ。
409名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 01:36:17 ID:OJja4tzz
空気悪くなるような発言は控えようぜ。

>>405
待ってますので、是非書いてください。
410名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 05:04:09 ID:KFAwE2rh
U・ェ・U
411名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 09:07:59 ID:pr+xZw2P
ハセヲ×揺光は需要ありますか?
412名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 10:43:05 ID:FLA3fBWc
ハセヲ×三郎ってまだないよな・・・
413名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 12:06:42 ID:nZ5CKV33
ハセヲをアトリが逆レイプ。
無理か。
414名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 12:32:39 ID:KFAwE2rh
キョッキョ
415名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 14:59:16 ID:FxcYxb8q
>>411
ある
416名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 20:02:57 ID:QyGxpkav
>>411
あると思う、てか俺はある

因みにハセ揺を待ち続ける者がここに一人
417名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 20:42:45 ID:4PsRVY2w
>>412 漏れはそれ待ち(・Д⊂)
418名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 23:02:53 ID:6S7QZNqO
愛の絆
419名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 23:15:31 ID:3XI82sAn
レス伸びてるからてっきりSS投下かと思っちまったよ。







この武獣覚醒したおチムチムをどうしろと…orz
420名無しさん@ピンキー:2006/09/15(金) 23:35:00 ID:4PsRVY2w
(゜∀⊂){ハセヲ×三郎を書く猛者はおらぬかぁ
421パック ◆JuT3jsxZbo :2006/09/16(土) 00:22:40 ID:dpfkjOYS
>>419
それでは明日(って言うか今日か)のハセヲ×アトリまでの前座として、拙文でも。
あいにくハセヲ×三郎ではありませんが。
vol2発売が近づくにつれてスレも盛り上がりはじめたみたいですね。
422痛みの果てに 1:2006/09/16(土) 00:23:36 ID:dpfkjOYS
「ちゅ、ちゅっ、ちゅぱ、ちゅっ……」
猫がミルクを舐めるような音が、薄暗い部屋に響く。
しかし、その水音を発しているのは猫ではなかったし、舐めているのもミルクではなかった。
枕に、掛け布団に、クッションに、カーテンに、机に、果ては鞄のキーホルダーに。
その部屋にはいたるところに猫を模したものがあったが、生きた猫はどこにもいない。
水音を発しているのは猫ではなく、裸のまま四つん這いになった少女だった。
そして彼女が舌を這わせているのは、ミルクではなく赤黒くそそり立った肉の塊――男の性器だった。
「ちゅっ、ちゅっ、ちゅぷっ、はぁっ、ハセヲ、気持ちいい?」
少女が不意に、唇を離して顔を上げた。
上目遣いに見上げる先には、ベッドに座った少年の端正な顔がある。
「ああ。上手くなったな、萌」
「うん、ハセヲを悦ばせたくて、果物とかで練習したんだよ。今日はこのまま最後まで……してあげるね」
頭を撫でる少年の手に少女は照れたように笑って、口元をペニスに近づけた。
今度は舌先だけではなく、口全体で呑み込むように愛撫する。
「あむっ、んじゅっ、じゅる、ちゅっぽ、じゅる……」
「ああっ、それいい……すぐにいきそうだ……」
唇で雁首を引っ掛けるように触れられ、舌が先走りの液ごと亀頭を舐め回す。
「いいよ、ハセヲ、いつでも出して……私の口の中に、精液出して……」
一旦唇を離して、少女が囁く。
口元から肉棒へ唾が垂れ、その粘液の感触に少年のペニスが反応して震える。
少女は脈動するそれを再び口に含むと、同時に指を自らの股間に伸ばした。
溢れ出した蜜で濡れた肉の割れ目に指が入り込み、口とは違った粘着音が響く。
自慰とそれを見られている興奮に後押しされながら、少女のフェラチオはより激しくなっていった。
「すげぇエロい……俺、もう我慢できね……!」
奉仕というには余りにも扇情的なその姿に、少年がたまらず少女の頭を掴む。
いささか乱暴なその動作を、少女は一瞬だけ目を閉じてすぐに受け入れた。
口とあわせるように指を動かし、少女は肉欲に酔い痴れていく。
「ああ、もう駄目だ……出す、出すぞ!」
両手で少女の頭を引き寄せ、少年が叫んだ。
少年の腰が前後し、少女の口内に白く濁った粘液を吐き出す。
肉棒が震える度に打ち出される精液を、少女は股間の快楽と共に受け止める。
子宮に痺れるような快感が走った瞬間、それに合わせたように少年のペニスが口から引き抜かれた。
口元からは、名残を惜しむように唾液に混じって飲みきれなかった精液の残滓が零れ落ちた。
423痛みの果てに 2:2006/09/16(土) 00:24:29 ID:dpfkjOYS
「……まだ、元気だね」
先端からわずかに精を滴らせるペニスを見つめながら、少女が呟いた。
指を絡めると、そこから冷却系の壊れたパソコンのような熱が伝わる。
「ああ。今度はこっちで……いいか?」
しなやかな指の感触に背筋を震わせながら、少年の手が少女の足の間に伸びる。
「うん。私も……したいし」
恥じらいと興奮で顔を紅潮させながら、少女が小さく頷いた。
「それじゃあ……」
少女の言葉を受け、少年が彼女の後ろに回りこんだ。
針金のような足を抱え、小振りな尻を引き寄せる。
「後ろから……するの?」
「ああ……嫌か?」
怯えたような少女の言葉に、少年の声が翳る。
「ちょっと怖いけど……いいよ。このまま、して」
そう言うと少女は不安を振り払うように、自分から腰を突き上げた。
慣れない体位に手間取りながら、少年は肉棒を少女の膣へ沈めていく。
「……あっ、はっ、ああっ、ハセヲのオチンチン入ってくるっ……」
突き入れられるたびに少女の背筋に性の快楽が走り、意識を蕩けさせていく。
埋めきられる頃には、挿入の快感だけで少女は軽く達していた。
「あっ、あっ、あぁっぁぁっ!はあっ、はぁっ、はぁ……」
荒い息を吐く少女を気遣ってか少年はしばらくそのまま動かずにいたが、
やがて絡みつく肉襞の刺激に耐えられず腰を動かし始めた。
「いやっ、ひゃあっ、ぁあん、いいやぁっ、ああっ」
快感に急かされているためか巧みとはいえない単調な動きだったが、
それでも達したばかりの少女の性感は過敏に反応する。
いつしか少女は、更なる快楽を求めて自分から腰を動かし始めていた。
それに気づいた少年は、少女の体を抱え上げ背中から抱きしめるような姿勢をとった。
「えっ?……ああっ、やだ、そんなにいじらないでぇ……」
少女の戸惑う声を無視して、指先で桃色の尖った乳首をこねるように撫でまわす。
その間も、突き上げるような腰の動きは止めない。
「ああっ、きもちいい、はぁっ、だめ、はぁぁっ!」
「俺も、そろそろ……いきそうだ」
吐息と共に絶え間なく吐き出される、悦楽の声。
それにあわせて、少年の股間に抑えがたい射精の欲望が集まる。
「いいよっ、大丈夫だから、このまま、だしてぇ!」
答える少女の声に、少年の突き上げが速まる。
「ふあぁっ、おかしくなりそう、だめ、もう、だめぇ!」
少女の体が絶頂に震えるのを感じながら、少年は膣の奥で堪えに堪えた精を解き放った。
膣内を満たす精液に体が溶けてしまいそうなほどの快楽を感じ、
少女は全身から力が抜けていくのを感じた。
424パック ◆JuT3jsxZbo :2006/09/16(土) 00:26:41 ID:dpfkjOYS
以上。vol2発売までには終わらせたいので、今回はハイペースで行きます。
もともと筆が遅いので保障は出来ませんが・・・・・・
次回は日曜に。
425痛みの果てに 3:2006/09/16(土) 00:27:20 ID:dpfkjOYS
「……お前、エロくなったな」
裸のまま胸にもたれかかる少女の髪を撫でながら、少年がぽつりと呟いた。
少女はその言葉に顔を真っ赤にし、少年のやや薄い胸板を猫の肉球のように丸めた拳で叩いた。
「そういうこと言う?大体、教え込んだのはハセヲじゃない」
「飲み込み早過ぎなんだよ、一月前まで処女だったくせに」
「……それって褒めてるの?それとも馬鹿にしてる?」
「さぁて、どっちだろ」
「もう!ハセヲの馬鹿!」
チェシャ猫のようににやにや笑ってはぐらかす少年の胸を、少女は再び叩いた。
今度は、さっきより少しだけ強く。
「こ、こら。痛いって」
「私の心はもっと痛い!思い知れー!」
少女は笑いながら、少年の胸を叩き続ける。
口ではそういいながらも、少女の心は暖かい気持ちで満たされていた。
快楽に乱れるのも、肉欲に溺れるのも、全て愛されていればこそ。
口では何と言っていても、少年の気持ちはわかっていた。
自分を見てくれている。自分を愛してくれている。
だから、何でも出来る。
ささやかな幸福をかみ締めながら、少女は腕を止めた。
そのまま少年の胸にもたれかかり、瞳を閉じる。
この幸せが、ずっと続けばいい。
そう、願いながら。






hack//Apocrypha EPISODE2:Halfboiled Devil

B part:Good bye summer,hello sadness.

2006,Puck PRESENTS.
426パック ◆JuT3jsxZbo :2006/09/16(土) 00:27:52 ID:dpfkjOYS
ああ、送信順ミスった。すみません、日曜投下予定は本当です。
427名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 04:15:29 ID:u3FXS7B9
エロスwwwwGJ!!!!
428名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 10:29:30 ID:Dz9bdsfs
やべぇタイトル見ただけで鬱になってきたwww
429名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 13:43:07 ID:78EyqcKj
ちょwwきてたのかwwww
GJ!!
430名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 19:04:31 ID:cWHyhsRn
ハセヲ×三郎とハセヲ×揺光ならどっちが見たい?
多数決で多い方を書きます。
431名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 19:23:49 ID:FZ9A+T8k
三郎×パイ
432名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 19:30:09 ID:nHfkEmhF
ハセヲ×三郎は投下が無いのでみたい(゜⇔°)
433名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 21:02:19 ID:rqvizzKK
ちょっと前に書いたリアルでのハセヲ×揺光の続き書こうと思ってるんだけど名前どうするかで迷ってます。
リアルだから本名の方がいいんだけど、三崎(リョウ)や倉本って呼び合うのもなんだかおかしいし。
どっちがいいと思いますか?
434名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 22:56:10 ID:RUNSyT3r
同じ学校なら学校では苗字で呼び合い、二人だとハンドル。
違う学校なら、普通にハンドルって感じではないかと。
435名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 00:03:52 ID:C/hceyFR
ハセヲ×三郎はまだみてないから一度みてみたいな
ゲーム版では出番なさそうだしorz
436名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 00:27:29 ID:e0ZX+QSn
俺もハセヲと三郎キボン
437名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 01:57:21 ID:WNaHvRVJ
>>430
>>433さんがハセヲ×揺光書いてくれるみたいだし
ハセヲ×三郎希望
438名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 04:12:42 ID:WwOoqA4B
何だこの三郎人気っぷりは?



俺もキボンしておく。
439名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 05:36:44 ID:+xi8fUvK
了解した。

ハセヲ×三郎の執筆を開始する。
440名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 10:19:08 ID:165wsC9k
過去ログ倉庫に入ってる
ここの一つ前のやつをみたいんですけど
どうすれば?
441名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 17:08:19 ID:PH35r2e9
つ●
442名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 18:53:50 ID:6GQ72aZ9
こっそりとハセヲ×アトリを待っている俺がイル
443名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 00:25:28 ID:nQmWmGrg
このスレの前の全部の過去ログって見れないかなぁ
にくちゃんねるにはなかったんだ
もしくはまとめとかでもいいんだかないもんですかね?
444名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 00:55:31 ID:/H4Lp08d
ハセヲ×三郎と言っても、ハセヲが黒か白かでかなりイメージが違う

三郎のたとえ話を聞いて、
白ハセヲ「いや、意味わかんねえし…」
黒ハセヲ「…うるせえよ……!」
という感じだな
445パック ◆JuT3jsxZbo :2006/09/18(月) 06:25:54 ID:/2VLvkTS
ああ、また明け方になってしまった。
情けない・・・・・
446痛みの果てに 4:2006/09/18(月) 06:26:33 ID:/2VLvkTS
ゆっくりと開いた目蓋を、夏の光が刺す。
音を拾い始めた耳には、鳥のさえずりと少年の寝息だけが聞こえた。
――今日も結局、体を重ねた挙句朝まで眠ってしまった。
わずかな反省とそれに勝る喜びをかみ締めながら、少女――久保萌は目覚めた。
広くはないベッドの中でぶつからないように注意しながら、萌は上半身を起こした。
手足を伸ばして組み上げたばかりの歯車のような体の関節を鳴らしながら、隣で眠る少年を見つめる。
自分の恋人、ハセヲ――三崎リョウ。
思えば、彼とは不思議な出会い方をした。
四ヶ月ほど前、何気なく始めたネットゲーム。
彼とは、そこで知り合った。
馬が合わなかったのか、縁がなかったのか、それともそのいずれでもないのか。
出会ってから三ヶ月ほど、紆余曲折を経てギルドが解散するまで、彼とは余り話さなかった。
萌としては嫌われてしまったのかと思ってずいぶん悩んでいたが、
しばらくして偶然彼と話す機会があり、杞憂だとわかった。
しかし――その直後、彼はゲームから姿を消した。
いつまで経ってもオフラインだったし、メールを出しても返信なし。
とにかく心配で仕方がなかったが、どうしようもなかった。
そんな中迎えた、学校の夏季補習。
そこで知り合った隣のクラスの男子が、三崎リョウだった。
最初からデジャヴュがあったが、しばらくしてから確信した。
彼が、ゲームから姿を消した彼――ハセヲだった。
それから先のことは、正直何ともいえない。
彼のことが気になりだして、それから――まあ、色々あって、今はこんな関係だ。
思えば、よくあんなに積極的になれたものだ。
顔から火が出るほど恥ずかしい。
まあ、今でも親が不在がちなのを利用して、
泊り込みの勉強会という名目で同棲まがいの日々を送っていたりするが。
ちなみに、勉強はほとんどしていない。
息抜きと称して遊びに行ったり、それから部屋で――したり。
そうこうしている内に、八月は終わりに近づいていた。
このまま宿題が終わらなかったらどうしよう、と不安になったりもするが、
その分彼と触れ合えると思えば途端に気にならなくなるのが今の萌だった。
自分でも色ボケしていると思うが、好きなのだから仕方がない。
理性や損得より感情を優先するのが、女という生き物なのだ。
砂糖黍をかみ締めているような甘い気分で、少女は朝食の支度をするため起き上がった。
さて、何を作ろうか。
447痛みの果てに 5:2006/09/18(月) 06:27:06 ID:/2VLvkTS
リョウが目を覚ましたのは、萌に遅れること三十分後だった。
「またか・・・・・・」
ベッドの隣が空っぽなのを把握して、リョウは一人呟いた。
彼女の部屋に泊まった回数は片手の指では数えられない程になっていたが、自分が先に起きられた事は一度もない。
一回ぐらいは彼女の寝顔を見てみたいのだが、中々上手く行かないものである。
「まあ、いいか……」
自分に言い聞かせるように口に出して、リョウはベッドから体を起こした。
鞄から取り出した着替えを着て廊下に出ると、トーストの焼ける匂いに乗せて少女の鼻歌が聞こえてきた。
今朝は洋食のようだ。
階段を降り食堂に行くと、音で気づいたらしく猫模様のエプロンを付けた萌がキッチンから顔を出した。
まだ少しだけ残っている寝癖が、愛らしい。
「あ、ハセヲ、おはよー!もうすぐパン焼けるから、そこ座っててー」
元気に声を出した少女に促されるまま、リョウは食卓の椅子に腰掛ける。
どういうわけか、彼女は自分のことをハセヲと呼ぶ。
ハセヲというのは、リョウが中学の頃のあだ名だ。
リョウが俳句の問題にやたらと強かったので、友人たちが松尾芭蕉にちなんでそう呼び出した。
最近余り呼ばれなくなって久しいが、携帯のメールアドレスに登録していたのを見て何故か萌はそう呼んでいた
付き合いだしてからはリョウでいいと何回か言ったのだが、彼女は「でも、ハセヲはハセヲだし」と主張して譲らなかった。
正直、ハセヲと呼ばれるのは好きではない。
出来ればやめてほしかったが、そこは惚れた弱みというのだろうか。
上目遣いに「駄目?」と言われると、それ以上は強く言えなくなってしまう。
「出来たよ。今朝はちょっと変わったものを作ってみました」
萌が運んできた朝食は、言葉通り少し変わったものだった。
一見普通のホットサンドに見えるそれに挟まれていたのは、なんと――旬外れのしめ鯖と、アズキだった。
「へぇぇ……」
親戚の子供の録画テープを見せられた時のように、リョウの表情が引きつった。
この少女の料理の腕は確かに悪くないが、時々冒険したがると言う良くない癖があった。
以前もローピンなる餃子もどき(と言えばいいのか……とにかく、形容のしがたい形をした謎の中華料理)やら
ベーコン鍋やらを食べさせられた経験がある。
結果は――五分五分と言った所だろうか。
目玉焼き丼は、結構美味かった。
「あ、大丈夫。これはすでに実験済みだから。まー、だまされたと思って食べてみて!」
リョウの表情を読み取って、少女が笑顔でサンドイッチを薦める。
食堂には、二人っきり。逃げられそうにはない。
まずかったら泣くまで苛めてやろうと固く心に誓って、リョウは鯖サンドを掴んだ。
固く目をつぶり、力の限り噛み締める。
「………美味い」
一口目を飲み込んで、リョウは思わず呟いた。
ともすれば鼻を突きかねないしめ鯖の癖が、パンのバターによって巧みに消えている。
黄金色に焼かれたトーストの触感が、その味わいをより鮮明にしていた。
本来合うはずのない組み合わせなのに……認めざるを得ない。これは美味い。
いや、良く考えるとアンチョビやスモークサーモンがサンドイッチの具になるのだから、これもアリだろうか。
「ふっふー、でしょー。こっちも食べてみて」
「ああ」
鯖サンドを平らげたリョウに、勝ち誇った表情で萌がアズキサンドを差し出す。
リョウは戸惑うことことなくそれを口にする。
これまた、美味い。
甘くなりがちなアズキが、バターの塩気で良い塩梅に仕上がっている。
そういえば、フルーツサンドだってあるのだから甘いものがパンに合わないと言う事はないのだろう。
最初の戸惑いを忘れて無心に食べるリョウを、萌は笑顔で見つめている。
「こうしてると、新婚さんみたいだね」
唐突なその言葉に、リョウの心臓が一瞬止まる。
飲み込みきれなかった分が気管支に入ったらしく、リョウは息を吐きながらむせる。
「だ、大丈夫?」
「あ、ああ。せめて同棲始めた大学生にしてくれ……」
萌が差し出したミネラルウォーターのコップを受け取りながら、そう答えた。
448痛みの果てに 6:2006/09/18(月) 06:29:50 ID:/2VLvkTS
「それじゃ、またな。ちゃんと自分でも宿題しとけよ」
「うん。また連絡するね」
もうすっかり板についた調子で答えながら、少女が扉を閉めた。
リョウはそれを背にしながら、目の前に広がる住宅地に足を踏み出す。
どこかわざとらしさを感じさせる新興の住宅地を、リョウは歩く。
しばらくして、まだサラリーマンの姿が残るバス停で彼は足を止めた。
二人の家は同じ横浜市内にあるが、それなりに距離があるので行きかえりにバスを使わなければならない。
頭を伸ばして時刻表を見ると、バスの時間にはまだ少し間がある。
ベンチの空きスペースに腰を下ろし、リョウは取りとめもない事を考え始めた。
(まったく萌の奴、ハセヲハセヲって……)
萌にハセヲと呼ばれたくないのは、別に恋人には下の名前で呼ばれたいという子供じみた願望からではない。
少しだけ前、学校以外でそう呼ばれていた時期のことが理由だった。
萌の声は、その頃の顔見知りに似ている。
ハセヲと呼ばれる度、リョウは彼女を思い出してしまう。
その少女――かどうかは微妙だが――自体のことは別に問題ではない。
さほど仲がよかった訳でもない相手、友達以前の知り合い――隣のクラスの同級生みたいなものだ。
しかし、その声を聞けば彼女に連なる人々――リョウにとって大切だった、今は会えない二人のことをどうしても思い出してしまうのだ。
一人は、どこにいるかもわからず行方不明。
もう一人は、理由もわからないまま病院のベッドで眠り続けている。
余りにも唐突で不条理な、現実の悲劇。
それに対して、リョウは逃げることしか出来なかった。
その結果、今こうしている。
449痛みの果てに 7:2006/09/18(月) 06:30:36 ID:/2VLvkTS
萌への想いが、偽りだとは思いたくない。
彼女のことは好きだ。
よく変わる表情、少し癖のある髪、細くしなやかな体つき、少し躁鬱入った性格も。
それでも、この恋が痛みからの逃避であることは否定できない。
もし二人との別れがなければ、彼女と恋に落ちただろうか?
答えは多分――Yes、ではない。
そもそも「彼女」が意識不明にならなければ、この夏は全く違う季節になっていただろう。
リョウと「彼女」は恋人同士、だったのだから。
胸のあたりに痛みを感じて、リョウは思わず顔を伏せた。
嫌になるぐらい静かな住宅地には、わずかな命の残り火を燃やす蝉の声しか聞こえない。
だが、自分にどんな選択が出来たと言うのだろう。
個人情報の保護とやらの理由で、「彼女」の容態をリョウはほとんど知らない。
ただ、第一発見者だったハセヲに怒鳴り込んで来た「彼女」の母親の様子から、良くはない事が容易に推察できた。
それ以来、「彼女」がどうなったかは全くわからない。
そんな状況で、自分を好きになってくれる少女と出会った。
どうして、拒むことが出来ると言うのだろう。
神様だって、自分を裁く権利はないはずだ。
「くっ……」
雫がこぼれ始めた目蓋をこすって、リョウは顔を上げようとした。
どうしようもない。
一人になると、このことばかり考える。
それが嫌で、萌に甘えてしまう。
リョウの心が自己嫌悪で震えた瞬間。
体が、不意に震えた。
錯覚かと思い一瞬驚いたが、すぐに違うことがわかった。
震えているのは、ポケットの中の携帯だった。
作業的に取り出し、液晶で相手を確認する。
そこには、ありえるはずのない四文字――「七尾志乃」が映っていた。
450パック ◆JuT3jsxZbo :2006/09/18(月) 06:31:09 ID:/2VLvkTS
以上。次回、金曜日。
451たぬ:2006/09/18(月) 07:31:16 ID:swKnKJFt
GJです。志乃を想う心と萌を代替物にして逃げてる描写がとても良いです。
452名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 10:32:46 ID:Nf7cSrrc
http://vote.rentalcgi.com/html/daioh.html
定期
ブラックローズに
一票(* ´Д`)ハァハァフィーバーーー!!
453名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 17:56:23 ID:EcWrFvZW
ミカ・ルカ×揺光を所望してみる
もしくは天狼×揺光で
454名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 22:53:36 ID:WVFbJyjx
萌ってだれ!!
455名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 22:55:25 ID:jlMJ55Po
456名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 23:07:40 ID:EcWrFvZW
ハセヲ=三崎リョウ(みさき りょう)(確定)
志乃=七尾志乃(ななお しの)(確定)
タビー=久保萌(くぼ もえ)(確定/漢字は不確定)
アトリ=日下千草(くさか ちぐさ)(確定)
揺光=倉本?(名前は不明/不確定)
パイ=番匠屋レイコ(ばんしょうや れいこ)(不確定)
クーン=香住智成(かすみ ともなり)(不確定)
457名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 23:59:01 ID:Qzvaq/HJ
パイの苗字は違う
あとアトリも不確定じゃないか?
千草とアトリがみどりと碧みたいな関係である可能性もある
458名無しさん@ピンキー:2006/09/19(火) 21:39:49 ID:0P1NaS/8
>>456 情報元plz
459名無しさん@ピンキー:2006/09/19(火) 21:49:21 ID:ocgyE8my
>>458
ハセヲ、タビー、志乃:rootCDドラマ2巻
ちなみにタビーで漢字未確定なのは苗字の方だけ。
名前は萌で間違いなし。
アトリ:GU+8話
揺光:アルコル2話
パイ:ターミナルディスク
クーン:松山インタビュー発言と本編メール内容からの推測(香住は前作の未帰還者・クーンのリアル)
460陽光サイコー:2006/09/19(火) 23:40:57 ID:UGuUY284
陽光とハセヲで頼みます。
確か、君想フ声で陽光がハセヲのことが好きになるらしいです。
461名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 00:48:59 ID:nHOXKEoX
いや漢字ぐらいは上にもあるんだから間違えるなよ
揺光だから、揺光
462名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 00:59:45 ID:fWypCvrd
>>460よ、字ぐらいちゃんとセイヤ 後そんな情報みんな知っとる(´∀\)タハー
463名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 04:18:24 ID:PvdoXhrL
>>459
志乃の名前もGU+が初出じゃね?
464名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 08:58:45 ID:gU8180Ta
好きなら名前くらいちゃんと覚えとけ
465名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 13:48:45 ID:7AlbxeZZ
ハセヲと揺光がリアルでクラスメイトというのは本当ですか!?
学校っぽいイメージはハセヲを揺光の学園ラブを暗示してるのでしょうか?
466名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 15:18:15 ID:vfWZ3quw
そうだといいな( ´_ゝ`)
467名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 15:22:05 ID:Au8FKu2X
揺光と七星はクラスメイトっぽいけどハセヲとってのはどっかの妄想だな
468名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 16:45:01 ID:iAzIy9lf
>>463
確か病室のシーンがあったから、そう。

揺光→ハセヲはフェイントな気がしてきた昨今
469名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 17:01:05 ID:D03RW7zy
最初の頃は志乃がハセヲの同級生とか言う話もあったぐらいだしな。
470名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 21:42:51 ID:Hfrv/mus
>>468
もしかしたら揺光の彼氏が未帰還者になっちゃってそれがキッカケで深い事情を知って
彼氏と他の未帰還者を取り戻すためにハセヲに手を貸してるとかだったりしてな


そんなことないよな、妄想妄想
471名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 22:06:45 ID:vfWZ3quw
的外れな妄想だな
472名無しさん@ピンキー:2006/09/21(木) 00:00:13 ID:iAzIy9lf
天狼絡みだろ、揺光が仲間になるのは。
473名無しさん@ピンキー:2006/09/21(木) 02:16:36 ID:Jq2tDip1
サブローの放心が非常にエロかったのでああいう表情になる陵辱モノを一つ…
474名無しさん@ピンキー:2006/09/21(木) 10:32:31 ID:fCsQuOu6
>>473
あれ俺がいr(ry
475名無しさん@ピンキー:2006/09/21(木) 12:52:28 ID:t4B2b+2O
おれ?あれがいる
476名無しさん@ピンキー:2006/09/21(木) 18:04:11 ID:o7nghXgJ
三郎凌辱}(・Д・){放心なら絵で見てみたい
477名無しさん@ピンキー:2006/09/21(木) 18:42:20 ID:aRYL/+Cd
478名無しさん@ピンキー:2006/09/21(木) 22:32:30 ID:o7nghXgJ
.hack//ってSIGN以外の同人少ないよな}(・ω・)
479名無しさん@ピンキー:2006/09/21(木) 22:50:19 ID:1XJREVDJ
天狼←揺光な妄想が止まらない。
自分以外に需要無さそうだorz
480名無しさん@ピンキー:2006/09/21(木) 23:41:31 ID:o7nghXgJ
オレニモアルサ}(´∀\)タハー
481たぬ:2006/09/22(金) 00:29:39 ID:th4mFk+P
やっぱりハセ揺でしょ。PV見て惚れた。
482名無しさん@ピンキー:2006/09/22(金) 02:19:25 ID:L5ATKr5B
>>478
いや、腕伝が一番多い
SIGNなんて腕伝に比べたら半分以下
483名無しさん@ピンキー:2006/09/22(金) 15:14:44 ID:yPQdLZKY
そうなん!?( ̄□ ̄)!? 初めて知った
でもやっぱゲームシリーズは少ないのね}(・ω・`)
484名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 02:49:00 ID:aEHfVnM+
ハセヲ×三郎}(・∀・){マダカナマダカナ
485名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 03:37:09 ID:fvLdfUSu
いまだにハセヲ×三郎を待っているお前に呆れ、同じく待っている俺にびっくりだ
486名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 09:39:06 ID:aQqr7pHt
>>479
恋愛感情かどうかはともかく、あこがれていただろうし
あれだけ「宮皇」を揺光が大事にしているとこをみると
妄想がひろがりんぐ
487名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 16:52:57 ID:Den4IWuj
同じくハセヲ×三郎待ち
488名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 18:06:50 ID:aEHfVnM+
(・∀・){同士が意外にいるよ
489名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 19:28:32 ID:9RMA4IBc
ハセヲ×アトリってもしかして人気なし?
かなり読みたいんだがなかなか投下されず、
なら自給自足と思ったが流れ見る限り
厳しそうだとも思った
好きな奴どんぐらいいる?
490名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 20:37:36 ID:FQKa+R//
>>489
俺がココに居る。ノシ
ハセヲ×三郎は三郎がネカマと判明し萎え気味。
491名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 21:04:39 ID:0YKineD7
ネカマ?
492名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 21:11:44 ID:aQqr7pHt
三郎「アンタも見たか…?」
籐太「いや…俺は何も。何があった?」
三郎「ハセヲが…」
籐太「ハセヲがどうかしたのか?」
三郎「…一度に色んなことが起きると、何がなんだかわからなくなるって…
   本当なんだな。」
籐太「落ち着け。いったい何があったんだ」
三郎「ん……ふふ。 ……消された」
籐太「何ィ!?」

この会話、三郎の口調は明らかにロールを忘れて素になってる。
で、男口調だから
493名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 21:13:49 ID:mFCMjQWx
いや、そういう口調の女はいくらでもいるぞ?
それに三郎は女ってどこかに出てなかったっけ?
494名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 21:17:34 ID:aQqr7pHt
出てない、っていうより、実際前に「三郎」ってキャラを使ってて、
「あくまでその名前に拘るのね」みたいなことをパイに言われてたのは、
「女性PCにまで三郎の名前通すことはねーだろ」みたいなニュアンスかと思ってたから
三郎リアル=男だとは薄々思ってた

でも明言されてないからどうとでもなるんじゃね?
エン様とかのリアルが女でもバッチコイだからな俺は。ありえないけど。
495名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 21:26:33 ID:8BHqfD2+
ネカマでもいいじゃない
だってThe Worldでは女の子だもの

>>492
ふふ がエロイ。実にエロイ。
496名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 21:41:30 ID:B0ITF1E8
アスタみたいに完璧ロールじゃなくて元から中性的だからアリw
497名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 21:47:27 ID:aEHfVnM+
アリアリ}(・∀・}だって可愛いもん
498名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 22:11:54 ID:RzRQDctN
>>489
俺もハセヲ×アトリ好きノシ
投下されるのをこっそり待っとる
499名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 03:46:43 ID:OUTX64TT
×三郎を書くには類い稀な例えセンスが必要だからな・・・
500名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 05:49:23 ID:A8RW2x+W
ハセヲ×アトリなエロ話を待ち続け、いっそ書いたれ!
と思って書いてみたが・・・無理、限界
考えてみればリアルのアトリって寂しい子なんだよな
漫画版読む限りじゃ、たとえハセヲからリアルで逢いたい言っても
拒否りそうだし
というわけで>>489に期待