【涼宮ハルヒ】谷川流 the 18章【学校を出よう!】

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609ながとさん

「……」
「……なあ、長門」
「なに」
「何か、席が移動してないか?」
「気のせい」
「……そうか」
「そう」
「……その姿勢、本読みづらくないか?」
「問題ない」
「……そうか」
「そう」

「……今日、暑いよな」
「摂氏33度」
「そうだよな。すごく暑いよな」
「……」
「……」
「……ふー」
「いや、違うんだ長門。俺は別にお前に扇風機になって欲しいわけじゃないんだ」
「……ふー、ふー」
「違うんだ。別に強風にしろってことじゃないんだ」
「……ふ〜」
「違うんだ。首振り機能の有無について文句があるわけでもないんだ……いや、もういいから。本読んでてくれ」
「わかった」

「……なあ、長門」
「なに」
「何で俺の服を脱がせてるんだ?」
「……暑いから」
「そうだな。たしかに暑いもんな。でもな、俺の服を脱がせても、お前は涼しくならないんだぞ」
「……」
「待て。違うんだ。お前も脱げって言ってるわけじゃないんだ」
「……」
「違うんだ。さらに俺を脱がせと言っているわけでもないんだ……長門、本はどうしたんだ?」
「読んだ」
「いや、まだ半分しか読んでないだろ?」
「……」
「……」
「……ふー」
「それはもういいから」