#痴漢SSを書こう3#

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593名無しさん@ピンキー
お初で失礼します。
痴漢ものというのがまだよく分かっていないので、
スレの趣向とは異なるかもしれません。
こんなのもありか?くらいに読んでいただければ幸いです。
数回の連載のつもりですが、続きを書くかはまだ未定です
594ふたりぼっち  1/13:2007/01/06(土) 01:54:18 ID:p15RKVh7
少女は、気がいつになく昂ぶるのを感じていた。
その日は特別な日であったから。
肌着に皺を寄せ、膨らみを包む。
ほっそりとした脚を張り、机の角に秘部をすりつける。
「っ…、……ぅっ…」
淡い唇を噛みしめながら、鼻からは細く息を吐いた。
達する事が目的ではない。悦楽に浸るのも副次的なものにすぎない。
「紗和ちゃん、もう仕度は済むの?早くしないと間に合わないわよ!」
母親が声を張り、階段を上ってくる音がする。
秘め事を隠さなければ。
そう心臓が告げるが、足音が大きくなるほど、血管が打ち震える。
長い息を吐き出しながら、少女の瞼は背徳を噛み締めた。
595ふたりぼっち  2/13:2007/01/06(土) 01:54:56 ID:p15RKVh7

 ――今日の為に頑張ってきたんだ。
ホームに立ち、少女は胸に抱いたお守りを見つめる。
『合格祈願』の字が、初春の白い息でまばらに霞んだ。
 代々名のある大学の出で、将来大成することを義務付けられた日々。
二親が優しくするのも、長女の自分が期待に応えると信じているから。
肺にたまる凍えるような寒さとは別に、彼女は芯から震えていた。

肩をすくめて腕時計を眺める少女は、ふと一つの、強い視線を感じた。
うなじやスカートから覗く太股に、吸い付くような…そんな気がした。
 (不潔…)
嫌悪感に苛まれながらも、振り返って睨む勇気はない。
鞄からそっと手鏡を取り出し、前髪の手直しを装って背後を窺う。
596ふたりぼっち  3/13:2007/01/06(土) 01:56:18 ID:p15RKVh7
 最初に目に入ったのは、辺りに積もる雪のような美肌だった。
きめ細かく、陶器のように滑らかで、寒さに上気しほのかに朱を孕んでいる。
コートを羽織った、すらりと背の高い“彼女”は、女優であっても不思議はなかった。
“女”はやや太めの眉を緩め、愛猫へ微笑むように鏡中の紗和を見つめる。
鏡越しに目があっても、その表情は変わらない。

 紗和は、気味が悪くなった。
相手が美しいのは認めるが、自分がそれほど愛らしいとは思えない。
一つ下の弟は確かに恵まれた容姿だが、彼女はそうではない。
二度告白を受けた程度の愛嬌はある。
しかし最近は、同級の友人にさえ引け目を感じていた。
これほどの美貌の持ち主が、自分などに興味を惹かれるものだろうか?

鏡の中で瞳を彷徨わせる間に、ホームには満員の電車が滑り込んだ。
人波に煽られる衣服と髪を押さえ、少女も群集に潜る。
その混み合った電車に乗る時、きっと自分の心はいつもとは違う。
紗和はわかっていた。
その日は大切な日であったから。
しかし空想には、扉が閉まり、彼女をしかと抱く“女”の姿はなかった。
597ふたりぼっち  4/13:2007/01/06(土) 01:57:28 ID:p15RKVh7

揺れる車両の中、“女”はぴったりと紗和にくっついていた。
窓に面したわずかな空間のなかに、彼女のつけた香水の香りが漂う。
 いいにおい…。
すぅっと息を吸い込んでいると、また車両は大きく軋んだ。
うつぶせになるように窓にしがみつく紗和と、そこに覆いかぶさる女。
窓についた手が重なり、“女”の掌は氷のように冷えていることがわかる。
 しばらくの間、二人はそのままレールに揺さぶられていた。
関係が崩れたのは、一つ目の乗車駅についた後だ。
支えの必要なくなった“女”の手が離れる。
紗和も手を下ろそうとした時、体がぞくっと震えあがった。
スカートから覗く腿の裏に、つららが走るような感触がした。

“女”の息がわずか乱れ、全体重を華奢な紗和の背に預ける。
それは少女の動きを封じるのに、充分な圧迫となった。
「ぅくっ…!」
呻く紗和にのしかかりながら、腿の冷たい指はぴちりと張った腿を這う。
感触を確かめるようにつまんだり、臀部のわずかな丸みをなぞった。
598ふたりぼっち  5/13:2007/01/06(土) 01:58:08 ID:p15RKVh7
「や…ゃめ……!」
壁についた手を思わず握り締め、紗和はかすれた声をあげる。
背筋を生暖かい汗が伝い落ちるのが、妙にはっきりと感じられた。
この女性は、確実に自分を性的な対象として捉えている。
紗和の頭が一瞬で真っ白になった。
恐ろしいのかもしれない。
 “女”はそんな少女の様子を、黒い静かな目で見守っていた。
ちらりと周囲を見やり、辺りが関心を寄せていない事を確認すると、
寒さで赤らむ紗和の耳を唇に挟む。
「……っきゃ…!!」
細部への粘質な刺激に、少女は身をすくませた。
続いて湿った舌がちろちろと耳の頭を舐めると、思わず
それと反対方向に顔を逸らしてしまう。
 ふぅっと“女”の息が耳の穴を撫ぜた。
まるでその反応を褒めるかのように。
599ふたりぼっち  6/13:2007/01/06(土) 01:59:09 ID:p15RKVh7
耳へと注意を向けている間に、太股の指がするりと下着の中へ滑り込んだ。
ピアニストのような、柔らかい指遣いでの侵入だった。
紗和は反射的に脚を内股に閉じたが、長く細いその指は、
蛇が巣穴へ逃げこむように捕らえどころがない。
指がショーツを滑り、茂みを擦るのがわかった。
 (こんなことをしてる場合じゃない…これから受験なのに)
今どのあたりにいるのか。降りるべき駅まであとどれくらいなのか。
急所へ潜り込む冷たさに眉をしかめながら、少女は窓の外を覗いた。
しかし、窓には外との温度差で結露が起きており、何も映らない。
 
そのとき、視界の端から細い手が伸び、窓の露にとまった。
その腕から香るのは、後ろの女と同じものだった。
指が露を集めながら滑る。何かの文字を綴っている。
それを追ううち、紗和は目を見開いた。
600ふたりぼっち  7/13:2007/01/06(土) 01:59:55 ID:p15RKVh7

 も う   ぬ れ て い る の ね  。

窓には、そう書かれている。
後頭部を打たれたように、一瞬、少女の思考が止まった。
それを動かしたのは、下方でわずかな水音を奏でる陰部だ。
血の気が一気に顔へと集まるのがわかる。
その文字が誰かの目に止まる前に、紗和は窓に額を擦り付け、
かぶりを振るように水文字を拭い去った。
 (…なんなのよ。なんなのよ、この女!!)
前髪を溶けた露で濡らしながら、紗和は奥歯を噛みしめる。
濡れているから何だというのか。
他人に何の関係があるのか。

少女にとり、自慰は唯一の憩いだった。
物心つく前からの、親による勉学に傾倒した躾。
まともな思春期ではなかった。
異性との付き合いも、友人との買い物も許されない。
鬱屈した少女らしさは、誰に聞くでもなく、育ちゆく肢体を慰めさせた。
親に知れれば折檻が待っている。
その背徳がたまらなかった。
601ふたりぼっち  8/13:2007/01/06(土) 02:00:54 ID:p15RKVh7
試験の点数が芳しくなく、閉じ込められた物置の中で。
寝静まった親の寝室の、真横に位置するトイレに篭もって。
壁に体を預け、いつ知れるかと心臓を高打たせながら行う自慰は、
いつしか心を安定させるために不可欠となっていた。

考えるうち、紗和の淡みは幾度か女の指を締め付けた。
指はそのたび、あやす様にゆっくりと内壁を撫ぜまわしてみせる。
 (くそ…!なんで、気持ちいいよぉ…っ)
ぴくっ、ぴくっと紗和の締まった足首が痙攣した。
革靴の中にじわりとぬるさが染みた。
やや前屈みの彼女が噴きだす息で、ガラスは再び露に濡れていく。

  き も ち い い の ?

窓には新たな淫文が綴られている。
少女は頬をこすり付けてそれを下した。
602ふたりぼっち  9/13:2007/01/06(土) 02:01:31 ID:p15RKVh7
“女”の手で局所を絶妙にあやされながら、首筋にも舌を這わされる。
自分が多少抗ったところで、この女性の体格には敵わない。
文字を消す時に垣間見えるその目は、まっすぐ紗和だけを見つめている。
同性だというのに、いやそれゆえか、何をされるのか不安だった。
なぜ自分を狙うのかさえわからない。
過保護に育った紗和は、もう他所に助けを求めるしか考えられなかった。
  (( たすけて・・・・ ))
だが声はかすれている。
寒さからか、恐怖からか、脱力からか。それとも別の何かからか。
電車は何度も駅を通り過ぎ、車内には若干の余裕ができはじめていた。
少女は視線を巡らせた。
三人の男が、少なくとも自分の痴態に気付いている風に見える。
新聞の影から、週刊誌の脇から顔を覗いていたからだ。
 (( どうして、助けてくれないの…? ))
顎の下を湿った舌に舐め取られ、紗和はくうぅっと
自分でも艶のあると思える声を上げた。
603ふたりぼっち  10/13:2007/01/06(土) 02:02:18 ID:p15RKVh7
次第に大胆になった女はわかっているだろう。
少女を襲っているのが、その少女自体よりも“女”らしい娘であり、
誰一人として正確に現状把握ができていないこと。
そして何より、被害に遭った少女そのものが、はや艶めいていること。
すらりとした美手麗脚の絡まりに見惚れこそすれ、止める者など居はしない。

先程までひび割れるように冷え切っていた体が、ぽかぽかして暖かい。
その緩みで、考えまでもが単調になっていた。
紗和とてわかっている。
この心地よさは、常日頃自分が求めていた、親に対する不忠の快感。
誰かに見つかり、咎められそうな行為をすること。
それが唯一、『彼女らしさ』を感じさせてくれた。
この電車を降りるのは、逆に一生親の定めたレールを歩む事だ。
少女のこころは、そう建前づけた。
でなければ、公然で醜態を晒しながら、体が蕩けるはずがない、と。
604ふたりぼっち  11/13:2007/01/06(土) 02:04:06 ID:p15RKVh7
女は、吸いつくような少女の若肉を手のひらに感じながら、
どこまでも柔らかく指に絡む潤みに恍惚の表情を浮かべていた。
息を呑むといった様子で細く口を開け放し、
いとおしそうに紗和の黒髪を掻き揚げる。
瞳はまた、なんとも言えず悲しげで、今にも慈愛が零れ落ちそうだった。
その目は、ただ紗和の横顔を臨んでいた。

くちゅり、くちゃり…と水音は鮮やかになり、独自の意思で蠢く指を抜くたびに、
掌に万年雪を溶かすような熱い雫が滴って女の手首を火照らせた。
女は自らの技術を総て披露するかのごとく、
喘ぐように開閉する少女の桜身を割り、すこし奥まったざらつきを擦り、
とろりと蜜をつけた爪で若芽の包みを剥いでみせた。
605ふたりぼっち  12/13:2007/01/06(土) 02:05:23 ID:p15RKVh7
紗和は、寒くもないのに総身が粟立ち、ひどい疼きを吐き出せずにいた。
目の前で、窓の雫がゆっくりとつたい落ちていく。
腿をすぎた蜜が、膝をまわってこそばゆかった。
 (何してるんだろう…わたし)
窓の外には、呑気な別世界が彼方へ流れていく。
冬の晴れ間にみえるような、冷たく照らす太陽に目が細まる。
 「わたし…受験して…いい大学に…入っ……!っ…」
まるでそう喋るのを嫌うように。
うわごとを呟く紗和の唇は、“女”のしっとりとした唇に塞がれた。
かさかさの唇が唾液で湿り、ほのかに鉄の味が染みる。
“女”の唾液は、濃く、甘く感じた。
 脚の付け根の蜜音が、とても濁ったものに聞こえる。
それだけ、そこには成熟と、反応と、本心が混じり合っている。

 ふっと、紗和ははじめて“女”の顔をみた。
美しい顔に、自分とよく似た瞳があった。
606ふたりぼっち  13/13:2007/01/06(土) 02:06:48 ID:p15RKVh7
アナウンスがとても高いところから聞こえる。
目的地であるその駅名は、ずきんと高鳴る胸を打った。
紗和は身を捩り、脚をふらふらとよろめかせる。
下腹部が腐ったようにじくじくと疼き続けていた。
きゅ、きゅっと音がする。上を向くとまた文がみえた。

  い っ て い い よ

いっていい。
それは果たして、どちらの意味であるのか。そして、
(いって…どうするのかな)
気だるげに汗を拭い、紗和はぼんやりと考えた。
電車に乗り込むまで、思いもしなかったことを。
彼女はドアが閉まるのを見ていた。
清浄な空気が断たれ、またむっとした凡庸な熱さがやってくる。

 ふと、紗和は腕を組み、窓に突っ伏した。
その目は虚ろなまま、まだ悲しみは写していなかったが、
窓からはぽろぽろと雫が垂れる。
“女”は体を離し、しずかにその頭を撫でつけた。
 
                          つづく kamo
607名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 02:22:14 ID:dAaPZ64p
レズくさいものは大好物であります!
被害者たんカワエエ
608名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 02:39:09 ID:mAj2U/QU
乙です。続きも楽しみに待っとります!




個人サイトまでストーカーして、それをわざわざ無関係(このスレの派生サイトではない)の
ここに晒し書いてる粘着、名前欄に浴衣厨とでも入れてくれない?>NGワード入れてるため
お前のお陰で、「雪穂」「浴衣」って文字だけでゲンナリするようになったこの頃
そんなに浴衣困らせたいのか
609名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 03:44:27 ID:u5sDVkNj
つ鏡
610名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 09:54:12 ID:O16EKTN/
>>608
やさしい煽り学
------------
文字で何と書いてあるかではなく書いた人間が一体何を狙ってそこにその文章を書いたのかを考える。
文字自体はほとんど読む必要がない。なぜなら彼の本当の狙いは文字としては書かれていない。
狙いが分かったら後はそれを失敗させる。

「狙い」の典型的なパターン
場の雰囲気を悪化させたい。
誰かのやる気を無くさせたい。
誰かと誰かの関係を悪化させたい。
煽りに反応させることで相手の人望を失わせたい。

それらを為すことで自己顕示したい。
611名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 09:55:06 ID:O16EKTN/
煽る人間はその行為によって伺かが変わって欲しいと考えている。
従って煽る人間からしてみれば反論だろうと罵倒だろうととにかく誰かから
何らかの反応を引き出せたら成功であるということに注意しなくてはならない。

最も多くのケースを効果的に解決できる手段は、安易ではあるが、「全員一致での無視」である。
もし不幸にも煽りに対してまともに反応してしまう人間が身内にいるなら、何とかしてその人間を黙らせなくてはならない。
そういった中途半端な味方は煽り本人よりよほど厄介である。

「煽りに反応させることで相手の人望を失わせたい」というのはやや分かりにくい理屈だが、
これが成立するのは、煽りという手法をよく知る人間にとっては煽りに対して
まともに反応している人間というのは極めて無様に写るからである。
もしあなたが既に人望を持つような立場の人間であるなら、全ての煽りに対して常に冷静に対処しなくてはならない。
612名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 11:28:03 ID:INfx/FxH
過疎な板には支援と作品だけを保守で
煽り学も要らない
613名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 15:02:51 ID:98CfV12C
608は今までも何度も繰り返してるみたいだけど
どうにも特定作者(この場合は浴衣)に対するエールが
勘に障るらしい。
「特定作者に対する応援レス(他スレなら当たり前の程度の)」
→「608がそのレスの送り主を罵倒」
→「その作者が困る(だろうということを強調)」
という図式を際立たせたいらしい。
610-611氏の「煽り学」から類推すれば
これも新手の荒らしの手法かもしれない。
やり方が間接的なだけに知能的だね。

いずれにしても
浴衣も作品に対する期待やリクエストがあれば書きたい
と言ってるし、
ブログなどができれば解決する話だけどね。



614名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 18:53:04 ID:V0b9GF+5
いずれなせよ浴衣自身のコメントが無いから
困ってるかどうかも分からんわな。
615名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 00:25:24 ID:nD2Uf89V
>>593
GJ!!!
レズ痴漢ハァハァ
続きに期待
616名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 06:29:53 ID:UhSS1Rl0
SS書きは普通、でも厨儲つき→厨ちゃんスレで暴れる→
厨は厨ゆえ、自分のやってることが厨行為だと気づかない→
住人、SSでなく厨にうんざりし始める→
厨ちゃん、憧れのSS書きにとって投稿しにくい雰囲気をプレゼンツ!→
SS書きに対し「サイトこもってくんない」の声が上がる=厨儲を引き取って自分で面倒みろよ→
結果、厨ちゃん、自分の憧れのSS書きをスレから追い出す

って流れなら見るよ
617名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 12:16:14 ID:WAXuAkYj
まぁそんなにカリカリせず平和的に行こうよ。
職人や他住人を中傷個人攻撃してるわけじゃなし。
やさしい煽り学の言う通り無視スルーしてりゃいいんじゃないか?
608が何故そこまでいきり立つのかちょっとわからん。
ひょっとしてスレ主さん?
618名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 20:23:58 ID:MZlwx61k
スレに萌え話やSS読みに来てる者だと、一個人サイトの
日記への感想みたいなスレチ・チラ裏までは見たくないんでは?
ここ読んでる人全員サイトに行ってるわけじゃないからねえ。
サイト通ってる者にしたら、一訪問者にわざわざここで言われなくても
見て知ってることを何故ここでしつこく晒す?と思うけど。
619593:2007/01/08(月) 22:04:55 ID:rpA++sa5
前回の感想をくださった方、どうもありがとうございます。
続きを投下します。
よく見たら、以前このスレで出ていたネタのようです。
ちょっとびっくり
620ふたりぼっち  1/20:2007/01/08(月) 22:06:10 ID:rpA++sa5
「お前には失望したよ」 
母親は冷たく言い放った。
「力が及ばないどころか、試験を受けすらもしないとは…」 
父親は震える手で煙草をふかし、背を向けた。

『この恩知らず』

机の上で眠りからめざめた紗和は、背を起こし、露を払うように目をこすった。
喧騒がやまない。
こんな授業風景を、かつての少女は信じなかったろう。
最後の親心として、名もない大学へ娘を進め、授業料を払う代わりに
縁を断ち切った親たち。
そこまで態度を変えるとは思わなかった。
今は弟が、少女と同じ轍を踏んでいるのだろうか。
彼らから離れて暮らし始め、はや季節はひと巡りしていた。
621ふたりぼっち  2/20:2007/01/08(月) 22:07:12 ID:rpA++sa5
ホットパンツの後ろを引き上げ、尾骨を隠しながら、
紗和は手の甲で欠伸を殺す。
ちらりちらりと、そこを覗かれているのがわかったから。

この学校では、肩まであるさらりとした黒髪は珍しい。
華奢でいながらも、頬や顎にまろみを残し、少し上背のある彼女は、
どのような格好でも背伸びをした少女に映る。
知り合いのコンパには必ずと言っていいほど呼ばれ、
世間に疎い彼女は、言葉巧みな男のするままになることもあった。
朦朧とした頭で、桜色に染まるシーツを見た朝は、
自宅の番号をかける途中の電話を握り、嗚咽をもらした。
622ふたりぼっち  3/20:2007/01/08(月) 22:07:55 ID:rpA++sa5
講義室の後方からは、室内がよく見渡せた。
木机が柔らかな日差しで真っ白に輝く。
桜の花びらが窓辺の席についている。
携帯で話をする者、ネイルアートに集中する者…。
その中の幾人にも素肌を晒し、唇を許した。
しかし、紗和が愉悦に浸れたのは、ただの一度。
その日を忘れる事はない。

ふと、講義室の扉が静かに開いた。
その扉が紗和以外の手で優しく開くのは、稀なことだった。
部屋の隅の、空気が変わる。
623ふたりぼっち  4/20:2007/01/08(月) 22:08:44 ID:rpA++sa5
小型の液晶から目をはなし、半身をそらせて後ろを振り向き、
彼らの目はそれを追いかけた。
後ろ髪がうなじまでを隠し、横髪は頬に垂れている。
薄緑のブラウスに艶めく髪を遊ばせて、その女性は辺りを見渡した。
凛々しい瞳が何かをみつけ、ふっくらした唇が和らぐ。
ジーンズに包まれた脚が近づくのを見て、紗和は目を見張った。
歩く様は絵になった。
きしっと音がして、“彼女”は紗和の隣に腰をおろす。

なぜ、ここに。…なぜ、わたしに。
紗和は黒目がちな瞳を歪め、女を訝しんだ。
“女”は紗和のノートに、さらりと文を記す。

 ひ さ し ぶ り ね 。
624ふたりぼっち  5/20:2007/01/08(月) 22:09:43 ID:rpA++sa5
心臓の音が、耳の裏で響く。
紗和は横目で女を窺った。
きめの細かい肌に、鼻筋の通った理想的な眉線。
人形か、西洋の美姫を思わせる。
その顔が自分へ向き、わずかに笑窪を作ると、紗和は顔を伏せた。

か わ い く な っ た わ

彼女は左手で文字を綴り、別の手で少女の背中を撫でる。
書道の手本のような、繊細でいながらしっかりとした文字だった。
「ど…どうして」
紗和は自分の脚を見つめながら呟いた。
「わたし、あなたに何かした?」
“女”は静かに首をふる。
625ふたりぼっち  6/20:2007/01/08(月) 22:10:24 ID:rpA++sa5
貴方が可愛いから

また文字が綴られる。
この人は口が利けないのだろうか。紗和は思った。
「わたしは…そんなに可愛くない。あなたくらい綺麗な女の人とは…」

そういった瞬間。 
“女”は確かに息を呑んだ。
そしてふっと破顔し、黙り込んでしまう。
何分が経ったろう。
626ふたりぼっち  7/20:2007/01/08(月) 22:11:06 ID:rpA++sa5
 ―――“女”じゃないわ。
紗和ははじめ、その言葉がどこから発せられたのか分からなかった。
薄桃色の唇と呼応する、女にしては落ち着きすぎた低音。

教授の言葉が、木々のざわめきより遠く聞こえる。
類稀な美貌の持ち主は、細い少女の手首を掴み、下方へと導いた。
すらりとした膨らみの間、ジーンズに手が重ねられる。
あってはならない硬さが、紗和の手のひらを突き上げた。
 美人を見たら男と思え。
そんな言葉が、不意に頭をよぎる。
「貴方を見ている時だけは、男の部分を隠せなくなるの」
“彼女”はそういいながら、ジーンズの留め金を外してみせた。
627ふたりぼっち  8/20:2007/01/08(月) 22:12:12 ID:rpA++sa5
「…ぁ… …あ… ……うそ…!」
紗和は目を覆い、しかし見開き、絶句していた。
自分よりも綺麗で、理知的だというのに。
いいにおいを漂わせて、大和撫子と言うべき物腰なのに。
そこから覗いたものは、今まで見たどんな物よりも激しく猛っている。
「気持ち悪い?…こんな人間」
女が笑いかける紗和は、ひどく狼狽しているようだった。
(な、何考えてるの!こんな所で!!)
周囲に目を巡らせ、机に肘を張って『それ』を隠そうとする。
教授はこちらを向く事がないし、他の生徒も何かに没頭していた。
しかし、いつ見つかるかわからない。
少なくとも二人より後ろの席にいれば、簡単に気付いてしまう。
628ふたりぼっち  9/20:2007/01/08(月) 22:12:53 ID:rpA++sa5
「じゃあ、貴方が隠してみて」
女は紗和の顎に指をかけ、自分の目に向かい合わせた。
つつっと親指をすべらせ、唇の端をなぞる。
「この小さなお口で」
鮮やかな眉はつりあがり、双眸がきつく少女を捉えている。
本気だ、と紗和は理解した。
なぜそこまでするのかはわからないが、自暴自棄と言ってもいい。
どれほど女らしかろうと、この人間も男だ。
逆らえばどうなるか、紗和は薄々わかっていた。
「……っ変態…!」
眉間に皺をよせ、吐き捨てるように呟く。
“男”は開き直ったような溜め息をついた。
629ふたりぼっち  10/20:2007/01/08(月) 22:13:45 ID:rpA++sa5
男は、心臓が張り裂けそうな興奮を覚えていた。
カツラを被り、女の服を着て、香水をつける。
そうした女の振りもその一因ではあった。
人のたまる教室で、春先の寒気の中、下半身をくつろげている事も。
だが、下穿きに隙間を空けると漂う己自信の男臭さ、
それを紗和も嗅いでいると思うと、何より胸が激しく疼く。
ぞくぞくした。
出来るなら、今すぐ少女の下穿きを剥ぎ、羞恥に赤らむ肢体を嬲りたい。
少女の、耳にかかった髪をかき上げる仕草に見とれる。
席ひとつぶん体をずらし、猫のように体をうつぶせる様は、
幼い日に見た朝焼けのように、眼孔の裏に焼き付いた。
これほどまでに心臓が高鳴り、肩の痛いほど耳後ろが脈打つなど、
彼の短い人生では経験がなかった。
630ふたりぼっち  11/20:2007/01/08(月) 22:14:35 ID:rpA++sa5
紗和は頭をもたげ、今一度あたりを確認する。
いっそ止めてほしい…そういった気持ちもなくはなかったが、
幸か不幸か、まだ誰も異変に気付く者はいない。
ちらりと上を見上げると、家畜に芸を仕込むような傲慢な目があった。
仕方なく、腕立てのように体を沈ませる。
髪が机に隠れるまで下がると、すぐ前に血管の浮き出た怒張が見えた。
少女は異臭にくふっと咽る。
急かすように、そっと頭を押さえる手があった。
 (これ…嫌いなのに)
眼前で見る地虫のような異物は、血管を浮き立たせて不気味この上ない。
しかも恐る恐る手で掴んでみると、とんでもなく熱かった。
紗和は自分の体で、これほど熱いものを知らない。
 (こんなの口にいれて…いやだ…)
631ふたりぼっち  12/20:2007/01/08(月) 22:15:15 ID:rpA++sa5
男は椅子の座部に手をつき、ゆっくりと息を吸う。
少女の指は冷たく、また柔らかくて、恐る恐る触れるかどうかの
際どい手つきが絶妙だった。
荒い息がそれに混ざって吹きつけられ、ぬるま湯を注がれているようだ。
血流がさらに細緻に巡りだす。
ちろちろと舌の先だけを出して舐める姿が愛らしい。
だがその視線は定まらず、見えるはずもない周囲を何度も窺おうとする。
罠にはまった子リスが、ハイエナに怯えるように。
息苦しさとは別に、小鼻からもれる少女の息は荒ぶっていく。
等しくそれは、腰を、肺を通り、男の気を詰まらせていった。
薄紫にレースを重ねたキャミソールが揺れる。
隙間から覗く腰は、いつかの日見たよりも造形美にあふれ、
幼児体系ゆえ時に折り重なる柔肉は、逆に少女を大人びてみせた。
632ふたりぼっち  13/20:2007/01/08(月) 22:15:47 ID:rpA++sa5
 どうしてわたし…こんな事してるんだろ…こんな変な男に
堅い幹にそって舌を這わせながら、紗和は鼻頭に皺をよせた。
相手の膝にかけた手に力を込める。
今までに出した事のない粘度の唾液をまぶしながら、
舌でごつごつした岩肌を舐りつづけた。
彼女のふっくらとした頬といい顎といい、至る所が濡れ光り、
今更やめてもどうしようもないのだが、周囲の事ばかり気になった。
「気持ちいいわ。そこの出っ張り、舐めてみて…」
やや顎を上げ気味にしながら、男が優しく語りかける。
その恍惚の表情まで完璧で、紗和は奥歯を噛んだ。
633ふたりぼっち  14/20:2007/01/08(月) 22:16:34 ID:rpA++sa5
 何分が経ったろう。
一きわ大きな唾液が零れ落ち、紗和が慌てて口を閉じたころ。
彼女の下腹部に、突如振動が起こった。
目を白黒させて跳ね起きようとする少女を、男は軽く制する。
紗和がポケットに入れた携帯へ、メールが送られていた。
 『すごい事するんだね。お嬢』
血の気が引く、ということを、紗和は実感した。
背筋が急に冷たくなっていく。
「どうしよう…ばれてる…!」
室内を見回してみても、誰とも目が合わない。
だが、確実に誰かに見られてしまったのだろう。
「舐めてるだけじゃ隠せないもの。もっと深くしないと」

少女は、今さら抵抗しても…と眉を垂れる。
だがその直前にみせた眼は、それだけで男の射精感を煽った。
かわいらしいこと。
男は紗和の頬にかかった髪を撫で上げ、ゆっくりと背を反らす。
634ふたりぼっち  15/20:2007/01/08(月) 22:17:14 ID:rpA++sa5
少女は唇を尖らせ、できる限り口を開いて熱さを飲みこんだ。
並み外れた質量に映るそれは、やはり中ほどで舌の付け根を詰まらせる。
う゛っという声と共に、虚ろな眼が苦渋を取り戻し、きつく閉じられた。

不自然な格好で、すでに紗和の息は上がっている。
口腔の粘膜で怒張を押しくるみ、じっと息を整えた。
 あのメールの主には、自分がどう映っているのか。
隆起を深く咥え込んだまま、少女はかすかに舌を動かしはじめる。
意識を向けなければわからない程。
だがそれは、静電気が起きる前のように、男の表皮よりやや内面を泡立てた。
目立つ抽送が叶わないため、じゅくじゅくと唾液を混ぜて唇と舌を蠢かす。
まるで咀嚼するように。
嫌いな人参を不服そうに食むような表情は、微笑ましく、
羞恥に怯える舌遣いや腰つきは、男を満たした。
635ふたりぼっち  16/20:2007/01/08(月) 22:18:09 ID:rpA++sa5
少女の頭に血が上る。
獣のように腹ばいになり、男の言うままに舌を穢している。
世界が低く、常に他者が上から覗いている錯覚にとらわれた。
  ――わたしはこんな事をする人間じゃない
支えの腕が感覚を失い、ねじった腰が痛む。
口の中がぬるく、どろどろになっていく。鼻も効かない。
中の堅いものがまた大きさを増したようだ。
  ――でも、じゃあどんな人間なの
口を離し、息を吸っても肺の重さがとれない。粘土の様に。
――少なくとも、これよりはましな筈だ。
――こんな、女のふりをする男よりは。
636ふたりぼっち  17/20:2007/01/08(月) 22:18:46 ID:rpA++sa5
男は励ますように紗和の髪をなで、背中をさすった。
汗をかいたか、どちらもぐっしょりと濡れている。
室内には、未だまどろっこしい倦怠感が漂っていた。
少女のねっとりとした口戯を思わせる。
こちらの痴態を密かに愉しんでいる者もいるようだ。
「もっと、動いてみて」
男は震える声で囁く。
粘っこい舐りのため射精には至らないが、腰といい足裏といい、
下半身のすべてが逆毛立つようにこそばゆく、
知らぬうちに消耗していた。
少女が返事代わりに首を起こし、とろんとした視線をよこす。
開いた口から銀色の糸が伸び、千切れてジーンズに泡を作った。
637ふたりぼっち  18/20:2007/01/08(月) 22:19:18 ID:rpA++sa5
顎が疲れて、頭もいたい。
濁った声の出しすぎで喉が渇いた。
恥ずかしくて顔が赤く、熱を持っている。
苦味も不安も不快感も薄れ、ただ言われたとおりにしておきたい。
  ――何も変わっていない。わたしには自我がない
言われたままに、枕へ沈み込むように頭を下げた。
皮を歯に掛けながら、ぐいぐいと喉の奥に迎え入れる。
最奥の粘膜がへこんだ時、急に男が何か小さな悲鳴を上げた。
「…! ごめんなさい」
痛かったのかと急いで引き抜く紗和に、男ははにかむ。
「あ、気持ちいいの。ちょっとびっくりして」
突然勢いよく全体を飲み込まれたため、危うく叫ぶところだった。
紗和が不思議そうな目で見ている。
638ふたりぼっち  19/20:2007/01/08(月) 22:19:52 ID:rpA++sa5
驚いていた、そんな事もあるのか。
相手の人間的な反応に、少し紗和は平静を取り戻す。
先端を舌ですばやく舐めると、彼はまた脚を強張らせた。
唾液にまみれた袋をこねても、口に手を当てて声を殺す。
可愛い所もある、少女は悪戯っぽい笑みを浮かべた。

どうして彼は、女のふりなどしているんだろう。
裏筋に舌を這わせながら、紗和は考えた。
 ――ひょっとして、自我が強いって事なのかな。
人の目を気にする自分なら、真似は出来ないだろう。

少女のような声を漏らす“女”を改めて見つめる。
相手が大きく見えた気がした。
639ふたりぼっち 20/20:2007/01/08(月) 22:21:37 ID:rpA++sa5
「さ、紗和ちゃん…も、もういい…い…いかせてちょうだい」
弓のように背をしならせた男が、歯を食いしばって囁く。
いつの間にか立場が逆転してじっとりと焦らされ続け、
先走りの汁がはちきれたように零れて、叫びだしそうだった。
椅子が揺れる。
周囲に気付かれないようにするのも限界だ。
けして上手くはない奉仕だが、反応を窺うのに長けた娘だった。
「そう…じゃ、一ついいかな」
唾液を啜りながら口を離し、紗和が呟いた。
袋ごと根元を握っており、有無を言わせない状態だ。
男は目尻を赤くし、柳眉を寄せて頷く。
「あなたのせいで、わたしはひとりぼっちになったのよ。
だから……」

少女は、お互いの息がかかるほどに身を寄せた。
その腰は、甘たるく露に潤んでいる。
久しぶりだった。

  ――おかしな奴だけど、この人となら…

                 続く
640名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 00:33:15 ID:9JsxtVJD
レズと思ったらそうきたかー
シチュにスゴイ興奮した、続きが楽しみだ
641名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 00:39:10 ID:ePC6Jhbn
うあああああああああああ
エロイ
642名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 01:35:52 ID:53guixUJ
文章の組み立てのクオリティが高いなぁ。
それでいてエロをおざなりにしてない
かなりトリッキーなシチュエーションで、現実味は薄いけど
むしろファンタジックでいいかも
ある意味浴衣の対極だな
643名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 02:26:16 ID:RVRW8MCw
 萌 え 。
644名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 13:35:37 ID:W23t74tg
 ∧_∧
( ;´∀`) ちんこ勃ってきた。
人 Y /
( ヽ し
(_)_)
645名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 22:56:39 ID:li0PmKpk
すげええ!GJ!続きに超期待
646名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 22:06:14 ID:vH+3atRl
感想、どうもありがとうございます。
今回の投下で、一応この話は完結となります。
楽しく書くことができるお話でした。
また機会があればよろしくお願いします。
647ふたりぼっち  1/30:2007/01/10(水) 22:07:33 ID:vH+3atRl
 朝焼けが美しかった。
暁の空気は澄み渡り、すさんだ心が洗われる。
山川も薄雲も、見渡す限りを炎のような朱が覆いつくす。
それは言いようもない高揚感と、何物にも囚われぬ開放感を、
少年の心に刻み込んだ。
だが、その瞳がほんとうに美しいと感じたのは、隣に座す少女だった。
朝日に赤らむ、寂しげなその横顔…。
綺麗だねと微笑む彼女には、後に厳しい折檻が待っている。
それでも自分を連れ出してくれた。

少年は それが嬉しかった。
648ふたりぼっち  2/30:2007/01/10(水) 22:08:08 ID:vH+3atRl

仄暗い会場に、かすかに風の渦巻くような音が漏れた。
幕内の熱い吐息だ。
幕開けを待つ客席と布一枚隔て、舞台上にふたつの影がまぐわる。
音は、それらの内なる奔流を顕していた。
「お願い!もっと…ゆっくり、わたし、もう……っ」
切なげなうめきが微かに聞こえる。
澄んだ少女の声だった。
汗のしたたる肉肢が煌めく。
「鳴かせてあげる、って言ったでしょ」
背をしならせる少女に向き合う影が囁いた。
「貴方の躯はこういうときが、いちばん御機嫌なのよ」
女が腰を打ちつけるたび、押し殺した悲鳴と水音が漏れる。
649ふたりぼっち  3/30:2007/01/10(水) 22:08:53 ID:vH+3atRl

自分のライブを観に来てほしい。

男がそういった時、紗和は目を輝かせた。
付き合ってまだ間もない。
終日にでも肌を合わせていたい時期なのに、彼は素っ気なかった。
大半がただ紗和を見つめているだけであり、毎日定時に帰宅してしまう。
紗和は悶々とした頭で、実は遊ばれているのではないかと疑った。
彼は素顔をみせないが、大変な美形だと想像がつく。
自分など、ご馳走の箸休めなのではないかと。
しかし晴れ舞台に招いてくれた。

少女は それが嬉しかった。
650ふたりぼっち  4/30:2007/01/10(水) 22:10:00 ID:vH+3atRl
ライブ前の緊張をほぐしたいと、男は朝早く紗和を舞台に連れ上げた。
板間に少女を寝かせ、スカートを捲る。
紗和は高校の制服を着せられていた。
彼とはじめて会ったときの装いを。

下穿きがずらされ、素肌への風が男の吐息で温まる。
かつてないほど淡みをすみずみまで視られ、弄くられ、
やがてはこの場で交戯を果たすだろう事を、紗和は気恥ずかしんだ。
しかし拒めば、男がまた彼方へ去る気がしてならない。
この舞台に於いても君主は彼であり、他の在否などその気ひとつだった。
651ふたりぼっち  5/30:2007/01/10(水) 22:10:48 ID:vH+3atRl
磨かれた床が濡れた腕で滑る。
ライトの輝く天井が、揺れる前髪が飛沫を上げる。
腰を抱かれたまま、脚を垂らしたまま、華奢な躯は上下した。
濡れたブラウスの皺が深まる。
足先から幾筋かの露が零れていく。
「声を出していいのよ?前座にふさわしい音色だわ」
男が吐息と共に真っ赤な耳へ吹き込むと、
熱い膣内が蠕動し、きゅきゅうっと締まった。
客席の他愛ない話が、はっきりと耳に届く。
まともに喘ぎでもしたら、たちまち彼らに知れるだろう。
652ふたりぼっち  6/30:2007/01/10(水) 22:11:35 ID:vH+3atRl
紗和は指を噛んだまま、しかし相手の腰使いを堪能していた。
少女を乗せる腰は締まりながらも逞しく、
豪放に隙間を満たす熱さには、もう何週もお預けを喰らっていた。
肺が直接揺さぶられるほどの律動。
息が上がっていく。
「やっぱり貴方、本当に…最高、だわ…」
褒められるのが嬉しく、少女は控えめに喉を鳴らし、口づけを返した。

ぴちゃぴちゃと水音がするほど、木の床が汗やとろみで浸されている。
今日だけは、彼の求めは果てしなかった。
対面位、後背位、座位、騎乗位。
あらゆる重ね方で身を繋げた。
火照った小豆を繊細な手つきであやされ、疲労と快感で腰が抜ける。
653ふたりぼっち  7/30:2007/01/10(水) 22:12:22 ID:vH+3atRl
「あっ、あっ…」
もう幾度果てたろう。幾度注ぎ込まれたろう。
猛りは果てても果てても、少女の恍惚の表情を覗き込み、髪に顔をうずめ、
甘酸っぱい香を吸うと、たちまちに狂おしく圧し膨らむ。
今生の別れを惜しむように、男は紗和を貪りつづけた。

彼は、執拗に紗和の嬌声を聞きたがる。
それは彼らの破局を誘うものであるのに。
出会った時と同じ目をした、“女”がそこにいた。
好き。 気持ちいい。
いまは少女もそう返したい。
思うさま喘いだほうが気が晴れるとも思った。
654ふたりぼっち  8/30:2007/01/10(水) 22:12:58 ID:vH+3atRl
だが、やはり声は上げられない。
ふたりぼっちの空間に、他者を踏み込ませないために。
二人の背中が恐ろしいほど震え上がり、今際の時を迎える瞬間。

  あなたに逢えて よかったわ

紗和は、そう呻く声を聞き届けた。
少女はうれしそうに微笑む。

それが“彼女”の、別れの挨拶だとも知らずに…。
655ふたりぼっち  9/30:2007/01/10(水) 22:13:35 ID:vH+3atRl

男は顎に伝う汗を拭いながら、舞台裏へ下がった。
そこにはひとりの少年が待っている。
中学生ぐらいだろうか。
男ほどではないが、健康的に日焼けした中々の美形だ。
目深にニット帽をかぶり、お忍びといった格好をしている。
彼は、男にタオルを渡しながら笑いかけた。
「あんた、真性の変態だねぇ。あそこまでやってるとは思わなかったよ。
 よりによってあの娘、あんたの――― 」
言いかけ、男の指に遮られて押し黙る。
「良いでしょ。もう、 …終わった話だ」
少年は、控え室へ向かうその後ろ姿を、さも面白そうに眺めていた。
656ふたりぼっち  10/30:2007/01/10(水) 22:14:20 ID:vH+3atRl

紗和はちょうど中央に用意された客席につき、ほぅと溜め息を漏らした。
先程の甘い時間が思い起こされ、背筋が心地よく波立つ。

その時、突然周囲の者が一斉に立ち上がった。
何事かと不思議に思う間もなく、今度は耳をつんざく黄色い歓声。
見れば、会場にいるのはほとんどが紗和ぐらいの歳の少女だ。
磨き直されたステージを眩い光が照らし、その中央に人影が現れた。
立ち上がった紗和は息を呑む。
女優よりもきめ細やかな肌、すらりとした体格。
メイクが変わり、髪型も違っていたが、それは紛れもなく“女”。
いや、今そこにいるのは垢抜けた男の姿だったが、
先程まで肌を合わせていた相手には違いない。

しかしそれとは別に、紗和は、なぜかひどく懐かしい想いを抱いていた。
見た事もないほど派手な男であるにも関わらず。
657ふたりぼっち  11/30:2007/01/10(水) 22:15:01 ID:vH+3atRl
「今日は来てくれてありがとう。今回が、日本での最後のライブになる」
男はマイクをとり、いつもの低音で語り始めた。
 ――今回が、日本での最後…?
紗和は状況が呑めず、背伸び気味にじっとステージを見つめる。
そこにはワインレッドの証明が煌々と輝いていた。
紗和はかつて見た、鮮やかな朝焼けを思い出した。

「…だから、今日は密かに、おれの一番大切な女性を呼んでいる」
男の語りに、場内はいよいよ狂熱を帯びる。
自分のことだとはしゃぐ者、カメラを持ち出す者。
男はそんな様子を笑って眺めている。
658ふたりぼっち  12/30:2007/01/10(水) 22:16:41 ID:vH+3atRl
周囲の歓声の中に、聞き覚えのある名がちらついていた。
あの男は名を聞いてもはぐらかして答えないため、彼の名ではない。
その名前は――

「その女性は、賢くて、優しくて、そして、可愛らしい――」

男は、一瞬、ほんの一瞬、確かに紗和の方を見て微笑んだ。
いつか見た、慈愛と悲しみの宿った眼で。


  大 好 き な 、 お れ の 姉 貴 だ 。
659ふたりぼっち  13/30:2007/01/10(水) 22:17:16 ID:vH+3atRl

紗和の一つ下になる弟は、とにかく器量が良かった。
勉学やスポーツにも秀で、長女よりも期待されていた。
ただ、彼は『頑張りすぎる』性質だった。
いい子ぶろうとするあまり、重圧に苦しむ日々。
紗和が深夜、ひそかに彼を連れ出したのはそんな頃だ。
近くの丘に登り、とっておきの朝焼けを見せた。
親からの罰は飯抜きや張り倒しではすまないだろうが、
塞ぎこむ弟を見ていられなかった。
泣き虫な弟が変わったのはそれからだ。

彼は、真紅に染まる少女の顔に、初めての恋をした。
660ふたりぼっち  14/30:2007/01/10(水) 22:18:13 ID:vH+3atRl
紗和は口をうっすらと開け、動揺さえ表せずにいた。

思い出が、覆る。
なるほど、弟なら自分などを追うのも分からなくはない。
なぜ女装していたのかはともかく、
あの日に出会ったのも偶然ではなかった。
弟に人生を変えられ、弟に憧れ、
そして血の繋がった弟に、体を・・・・

「ねぇ、お姉さん…『紗和』さんですよね?」
背後から急に声を掛けられ、紗和は思わず背を伸ばした。
中学生くらいだろうか、なかなか男前な少年が見上げている。
だがその目は何かを画策するようで、好意は持てない。
「やっぱりそうだ…紗和さん」
少年は目は笑わずに、口元を綻ばせた。
661ふたりぼっち  15/30:2007/01/10(水) 22:19:13 ID:vH+3atRl
「あいつもね、けっこう苦労人なんですよ」
彼は紗和の隣に並び、ステージを示して語る。
「家庭が不遇で、思い切って秘密裏にアイドルを目指して。
 バレないメイクで成り上がりましたが、マスコミは怖いですからね。
 普段は女装しなければならなくなったんです」
言いながら、徐々に紗和との距離を詰める。
紗和は訝しげな表情で耳を傾けた。
「でもね。今のあいつの場所には、本来僕がいる筈なんですよ」
少年は、ここではっきりと害意を現す。

「あいつはよく言っていました。自分を培ったのは …貴女だと!」
日焼けした手が紗和の腿を鷲掴みにする。
感情の力か、たちまちそこは変色していく。
「い、いたいっ!」
振りほどこうとする紗和に、少年は言い放つ。
「あまり、取り乱さない方がいいですよ。弟さんが見てます」
662ふたりぼっち  16/30:2007/01/10(水) 22:20:00 ID:vH+3atRl
ステージでは、端整な男が顔にふさわしい美声を披露していた。
少女のような、艶っぽい、頼もしい、無限の音域。
紗和と奏でたそれらの音色が、圧倒的な反響に紛れて響く。
彼は息を継ぐ間、確かに紗和を見ていた。
どこか心細げな目に見えた。
あのような激白をした後だからだろうか。

この騒がしさの中なら、例え叫んでも男にはわからない。
だが、こちらから相手のなびく髪が見えるように、
あちらも紗和の事はしっかりと見えているだろう。
少なくとも、人垣から覗くその表情は。
「彼にあまり心配を掛けないで下さいね、お姉ちゃん」
少年はおどけた様にそういうと、腿を掴んでいた手を離す。
紗和はその手を握る腕を下ろし、悔しそうに少年を睨み据えた。
663ふたりぼっち  17/30:2007/01/10(水) 22:20:45 ID:vH+3atRl
「大体、可愛い子ぶらないで下さい。彼の寵愛を受けたからって…。
 僕の知り合いの女の子は、みんな貴女よりマシですよ。
この会場にいる娘だけでも、貴女は果たして何番目なのか…」
少年は喚起に沸く場内を一瞥した後、そろりと少女の側線を撫でた。
大人らしくない。細すぎる。まだ短すぎる…
膨らみを、くびれを、太股を撫でながら、品評するように蔑む。

少女は手を握り締め、ただ普段の顔を心がけて前を見つめた。
少年が可笑しそうに歯を剥く。
「安心して。一つ、貴女が歳並みに育てた場所もあります」
紗和の座っていた席に、少年は腰を下ろした。
ステージからも後ろからも、お互いの体で隠された部位に手を伸ばす。
 (…や、やめて! やめてよ!!)
ちょうど“弟”と目が合ったため、拒絶の言葉すら出せない。
スカートがたくし上げられ、股布が下ろされ、指がねじ込まれる屈辱を、
少女は引き攣った笑顔で味わうしかなかった。
664ふたりぼっち  18/30:2007/01/10(水) 22:21:43 ID:vH+3atRl
「クラスの女子と大差ない身体の癖に、中身は大人っぽいですね。
 蕩けてるのに、柔らかく指を締め付けてます」
数え切れないほど達した所を指に侵され、紗和の太股が震え始めた。
 (お願いだから…!!)
女の体はいくらでも逝ける。
そう言いたげに、五指は分かれ、容赦なく茂みを覆った。
“彼”とはまるで違う、節くれ立った手が這い回る。

いっそ弟から目を逸らしたい。
紗和は眉をひそめ、腰に手を当てて前屈を堪えた。
とろっと蜜を掻き出しながら、少年は言葉責めを深める。
「弟さんに、ずいぶん可愛がられたようですね?」
少女の顔が後ろを振り向いた。
その顔を見ながら、少年は勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
「ずいぶんと嫌がりますが、実弟相手でないと逝けませんか。」
665ふたりぼっち  19/30:2007/01/10(水) 22:22:23 ID:vH+3atRl
 言われてみればその通り。
少女は、知らなかったとはいえ、実の弟と繋がっていた。
同じ血でできた体液を混ぜ交わし、貪った。
男の、自分を避ける理由も分かる。
「あいつを咥えたんでしょう。どうでした?」
自分に欲情する、弟の怒張に舌を這わせた。口に含んだ。
口づけをし、交際を迫った。
「初めて体を許した時は?」
始まりはあの日の車内。
自分と似た雰囲気の弟に、抗しきれなかった。
今までの人生を捨てていいと、甘い道を選び、痛い目をみた。
666ふたりぼっち  20/30:2007/01/10(水) 22:22:58 ID:vH+3atRl
  ―――姉貴…。
詰まった胸で会場を震わせながら、男は目を閉じた。
姉の様子がおかしいのは分かっている。
後ろにニット帽の少年がいることも。
自分を妬くアイドル崩れは、自分と姉との関係を壊そうとするだろう。
しかし、それでいい。

最初はただ、姉を助けたかった。
いつかの朝焼けのように、彼女に自分の人生を歩ませたかった。
しかし、それ以上に、何よりもあの少女が愛しくて堪らない。
聡明で、優しく、華奢な紗和を自分の物にしたい。
それが余りにも身勝手で、禁忌とされる欲望だとは分かっている。

彼は、この晴れ舞台を最後に、母国を去るつもりだった。
667ふたりぼっち  21/30:2007/01/10(水) 22:23:37 ID:vH+3atRl
少女は前列の椅子をつかみ、上体を揺らして肩で息をしていた。
ブラウスが濡れて背中に纏いつき、前髪はほつれて顔に落ちかかる。
苦しげな脂汗を垂らし、全身を真っ赤に紅潮させていた。
ただ、指で弄くられただけだというのに。

「貴女のように、平凡な女性がする反応など分かっています」
傲慢に笑う少年に偽りはなく、
身体が痙攣してうなだれても、すぐに次の波が襲い掛かり、息を整える間もない。
年上相手にも味わえなかった、意思では抗えない技量。
少女は口を押さえ、嘔吐を堪えた。
 (…つまらない娘だ)
さすがにやり過ぎたかと、少年は手の汁気を拭って椅子に掛けなおす。
668ふたりぼっち  22/30:2007/01/10(水) 22:24:08 ID:vH+3atRl
場の盛り上がりから見ると、催しは最高潮に向かうらしい。
身を寄せていた男が遠く、じわっと紗和の視界が霞んだ。
“彼女”の眼差しを想いだす。
愛しくてたまらないといった、しかしいつも寂しそうで、優しい。
今の少女と同じ瞳。
彼は全てを知りながらも、ずっと演技を続けていたのだろう。
女である自身と、少女とが愛し合う世界を。
紗和は“彼”を慕っていた。
紗和は“彼女”を愛していた。
669ふたりぼっち  23/30:2007/01/10(水) 22:24:46 ID:vH+3atRl
男が紗和に視線をやったのを見て、少年は立ち上がった。
胸を押さえる少女の横に並び、その頬を掴む。
そして自分の方へ強く引き付けた。
「――っ? ん、ゃあっ!!」
その意図を知り、紗和は肘で少年の首元を押し返す。
少年は少し咳き込み、不服そうに睨みすえた。
「誰も貴女なんかに、欲情して迫ってる訳じゃありませんよ。
 貴女の弟さんが消えれば、その後釜は僕だ。
 トップアイドルの彼女にしてあげようというんです」
あまりの物言いに、紗和は少年を睨み返す。
だが、返す言葉が見つからない。
  ―――わたしは…これからどうしたいの…
670ふたりぼっち  24/30:2007/01/10(水) 22:25:49 ID:vH+3atRl
「何をすべきか、分からないんでしょ?
 貴女はもう何の魅力もない。僕の数番目の恋人という立場が上等だ」
少年は今一度、紗和の顔を覗き込んだ。
揺れる瞳を、自信にあふれた目が射通す。


場内にどよめきが走った。
先程までクライマックスに相応しい歌唱を繰り広げていた男が、
急に声を詰まらせたからだ。
「……ご、ごめん。…何か、感無量でさ」
男のマイクを握る手は震え、その視線は定まらなかった。
少年は瞼の震える娘に舌をくぐらせ、ステージに余裕の笑みを向ける。
671ふたりぼっち  25/30:2007/01/10(水) 22:26:46 ID:vH+3atRl
舌が痺れるほど吸いつかれる、唾液が零れるほど唇が擦れる。
こんな愛のない口づけも、これほど汚辱感に塗れるのも初めてだ。
もしも、彼なら。彼女なら。 
………“弟”なら。

ぽろぽろと、ふいに涙が零れた。
「泣くと雰囲気が台無しです。心配しなくても、満足はさせますよ」
少年は糸を引きながら唇を離し、紗和の胸の膨らみに手をかける。

  ―――ああ。わたし、やっぱりあの子がいいんだ。
冷たい頬へ流れる露に、紗和は呟いた。
672ふたりぼっち  26/30:2007/01/10(水) 22:27:18 ID:vH+3atRl
「弟が、ですか?…馬鹿馬鹿しい」
少年はニット帽から蔑みの目を覗かせ、再び紗和の潤みに指をのばす。
「黙って僕に従った方が良い。彼ももう成功はしません。
 貴女の様な半端な人間が、世間の目を忍んで生きる事などできない」

コンサートの熱は冷め、会場には静寂が広がりつつあった。
唇を噛む少女に、少年は優越感に浸って続ける。
「さっき随分と中に出されてもいましたしね。
孕んだとなれば、中絶費用も貴女個人では馬鹿になりませんよ?」
673ふたりぼっち  27/30:2007/01/10(水) 22:27:54 ID:vH+3atRl
どこにでもいる娘だが、あの男の姉と思えば愉しめる。
それにしおらしくしていれば、確かに見れなくはない――。
少年が下卑たことを考え、少女を押し倒そうと手をかけた時だ。
皮が弾ける音がし、彼の視界が揺れた。
頬が熱い。

「いつまでも触ってないで。あんたには興味ないの」
紗和の目は、そのとき、朝焼けのように鮮やかだった。
少年の首筋がぞくりと寒くなる。
「中絶なんてしない。…わたしたちの子を」
彼女はくるりと踵を返し、入り口の光へ歩き出した。
ニット帽の少年は、頬を押さえて立ち尽くす。

「………ぁ、あいつら…姉弟、そろって…っ!」
674ふたりぼっち  28/30:2007/01/10(水) 22:28:30 ID:vH+3atRl

割れそうな歓声の中、男の笑顔は翳っていた。
 (いや…いいんだ。あれでいい)
あの口づけが頭から離れない。
性格の歪んだ子供に姉を渡すのは不服だが、自分よりはましだ。

 男は荷物を押し、搭乗ゲートに向かった。
窓から見える山々には、陽が沈みかけている。
朱色には変わりなかったが、彼は綺麗だと思えなかった。
  ――さよなら、紗和。
目を閉じてその風景を焼き付ける。
気のせいか、辺りが騒がしかった。
675ふたりぼっち  29/30:2007/01/10(水) 22:29:50 ID:vH+3atRl
警備員と取り巻きの怒声が聞こえ、背中に何かがぶつかる。
柔らかな感触、ふわりといい香りが漂う。
駆け寄る警備員を制し、男は囁いた。
  ――帰って、くれ。
細い腕は、しっかりと掴んだまま放さない。
もう一度繰り返す。
返事はない。
男は俯いてささやく。
  ―― 一緒には、いられないの。
感触が離れる。
男は深く溜め息をついた。
しかし、背中を静かに撫でる感触に、目を見張る。

  あ な た が   す き 

男は、ゆっくりと振り返った。
676ふたりぼっち  30/30:2007/01/10(水) 22:30:50 ID:vH+3atRl

やがて消える朱が、隣の華奢な体を染めている。
ほんの一時でも。例え気の迷いでも。
その笑顔は、この世のどんなものより美しかった。

  世界でふたりぼっち。

彼らは手を繋ぎ、夕日の照らす道を歩いていく。
すぐに辺りは闇が覆うが、二人で歩けば、やがて―――。



               おしまい
677名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 23:13:43 ID:H3pmS+jO
GJ!!
678名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 23:29:57 ID:9AoWeGgo
GJ!
堪能させていただきました。
リアルタイム投下を固唾を飲んで見守って、一気に纏めて読んだ。
激しくエロくせつなくそして深い。
男の屈折した描写が素晴らしかった。フェラシーンに興奮。
エロもねちっこくてよかったけど、なによりストーリーが秀逸だと思いました。
願わくはふたりぼっちの彼らに幸あれ。
679名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 23:38:44 ID:CoP5YiPx
実弟の顔がそこまでいかないとわからないってあり?
680名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 13:55:45 ID:4714YF+V
>>679
すみません、説明を忘れていました。
紗和が会ったときは男はきちんと化粧をしていた(した時しか会わなかった)事、
男が、家での両親のいいなりになる弟のイメージとかけ離れていた事、
そして何より、自分に積極的にアプローチする相手がまさか弟だとは思わなかったことが
原因だという設定です。
自分が都会に出たとき、先に都会暮らしをしていた弟が全く分からなかったもので。
声でも判別できませんでした…

毎回の感想、どうもありがとうございました。すごく嬉しかったです。

681名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 15:35:33 ID:gHKEZ+so
ぐっじょーぶ!!!!!!!
まるで展開が読めなかった。
しかもじんわりきたわー
ぐっじょぶ!!
682名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 21:46:52 ID:MwppuOgj
ちっ、またロリかよ。

少女趣味は安易な性犯罪に走りやすい。

でも痴漢属性者はロリ少女属性者が圧倒的多数派なんだよな。
ションベンくせえ。
683名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 22:06:50 ID:iSEJe9Y/
高校生もロリかよ?ww
684名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 22:10:19 ID:MwppuOgj
そうだよ、それがなにか?
制服好き君?
685名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 23:53:14 ID:gHKEZ+so
まぁ、高校生はロリに含むわな。
海外では未成年は総じてロリ。
13以下はペドぐらいの認識だったはず。
686名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 01:56:24 ID:jJYh+l1N
変なのがわきやすくなっちゃったなぁ
687名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 04:26:04 ID:1O1TQDyE
とりあえず682が物凄く熟女好きだということはわかったよ


ふたりぼっちさんGJ!
姉弟スキ-としてもすげー楽しめた、ありがとう!!
688名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 18:05:42 ID:rTPnYEwA
熟女スキーには、授業参観で痴漢される人妻なんてネタはどうだろう。
689名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 11:59:38 ID:yBAixRfM
>>688
それイイ!期待wktk
690名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 10:52:47 ID:/SeSN8h0
まあ痴漢って言わないけどな
691名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 21:52:43 ID:wHPjAYgK
まあまあ、痴漢の定義の話を出すと、またスレが止まってしまう。
692名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 16:26:46 ID:gnERJn+W
>>676
ふたりぼっちさんGJ!そして乙でした。
せつなげな話だが希望も見えてよかった。

落ちそうだが、上げなくて大丈夫だろうか?
693名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 22:08:28 ID:XO9LmbJX
ま、落ちたら落ちたで別に。
694名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 22:54:15 ID:MNpkzrxT
別にageなくとも落ちない

って説明した方が良いのかな? かな?
695名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 19:31:30 ID:xwQ7q5kZ
ロリ属性でないと熟女属性。
まぁロリコン君にありがちな
短絡思考だわなw
696名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 21:56:01 ID:VaGRKdSk
しかしこのスレの住人は釣りに異様に過敏だよなあ……。
巧妙な釣りならともかく、>>682みたいなあからさまなのは
大抵の場合スルーされるんだけど、みんな全力で突っかかりにいくもんな。
697名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 03:49:47 ID:iTAW051D
まあ痴漢小説なら何でもマンセー
ふたりぼっちのはストーリーも込みでクオリティ高
698名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 22:38:11 ID:2kAX1rUm
痴漢しがいのある敏感っ娘が多いスレはここですか?
699名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 22:54:51 ID:SbDlPi3A
ここですおwww
700名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 00:03:36 ID:aD7fbONZ
>>571
続ききぼん
701名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 11:17:45 ID:QaV9crL5
試験会場で痴漢なんてどうだろう?
702名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 12:50:45 ID:I8klypAm
>>701
そそるわぁww
703名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 02:39:00 ID:wKR2oEom
声を出すことが許されない試験時間中
机の下から股間に迫ってくる手との戦い

時期的にセンター試験ということで
704名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 12:10:12 ID:a42fYluf
ただ現実的に考えて股間を触るのは難しいけどね
試験管は複数人いるし、隣の席とはかなり間が取られてるし
705名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 22:13:05 ID:DcsHUij6
休憩時間に・・・てのもいいな。
706名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 03:10:12 ID:wl/UfvEG
>>704
>試験官は複数人いるし

逆に考えるんだ
試験官が(省略されました。続きを読むにはおまえらの妄想力が必要です)
707名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 20:28:26 ID:vIwnNbCL
試験官が痴漢されるなんて考えもしなかったぜ
妹の試験を見守ろうと手伝いのアルバイトを申し込んだ姉が他の教授に××
実はその妹も、開始前にトイレで意地悪な友人にローター貼り付けられてお豆が○○
708名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 22:08:00 ID:u1eyT9Mb
つまんねえよ。
もっと想像力。



709名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 22:09:51 ID:FJHDLwvk
じゃあ試験管が女子のカンニングを見逃す代わりに色んなコトし放題とかは?
710名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 22:10:22 ID:FJHDLwvk
管の字間違えたorz
711名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 22:13:59 ID:u1eyT9Mb
少女とか妹とか女子学生とかで
すでに月並みで↓ww
712名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 23:34:00 ID:+PXkTXQX
ツンツン娘の ID:u1eyT9Mb がデレになるまで全力で痴漢。
713名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 23:58:57 ID:wl/UfvEG
とりあえずあれだよな
第3者の男視点で席は後ろから2番目、後ろ(最後列)から何やら声が聞こえるものの試験中なので振り向けず・・・
とここまで妄想した
714名無しさん@ピンキー:2007/01/25(木) 20:52:40 ID:SkOv2ShZ
試験中に声がしたらアウトじゃない?
715名無しさん@ピンキー:2007/01/25(木) 23:22:06 ID:USkQDnCz
試験官がテスト用紙とか配る瞬間にさりげなく乳を触っていく絵を想像したら、
コントみたいでちょっと笑えると同時にちょっとエロいかも知れない。
でも痴漢は難しいよな。

パチンコ屋は無理かな?
あと遊園地。ディズニーランド痴漢とかどうだろうか。
716名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 01:30:54 ID:jcJviavl
合意だけど声が出せないみたいなのも痴漢スレではありなのだろうか
717名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 08:27:41 ID:WPeZBsRu
ありだと思うよ、個人的には
718んば:2007/01/27(土) 04:14:54 ID:DYsNVCHD
男のモノはさらに熱く膨張して、最後のときが近づいているのを知らせる。
「ハァ……ハァ……このまま尻に出す……ぞ」
(え?まさかここで出すつもりなの!?)
「ん!っ出る!」と低く唸り声を上げ動きが凍りついたように止まる。
純子の手の中で鉄也の肉棒が一際膨張した次の瞬間、腰が、くっくっ、と跳ね上がる。
ビクッビクッと激しく痙
719んば:2007/01/27(土) 04:16:19 ID:DYsNVCHD
うは!手直し中に間違って貼ってしまったw
出直してくる…
720名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 04:45:47 ID:KvZ1Ca9I
期待して待ってるよノシ
721名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 18:33:51 ID:bkefT7Ux
ちょっと執筆中のがあるんだが、どっちがいいかアンケート取るぞ
@成長が早い中学生が体育倉庫で変態先生に痴漢される。
A気が強いメガネ娘が小学生に痴漢される。
どっち!?
722名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 18:37:49 ID:Kq7PxeIi
2に一票
723名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 19:42:28 ID:aweF+E2k
>>721
1だとレイプモノになりそうな予感
だが、1に一票
724名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 19:51:02 ID:Mwr93g37
725名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 21:27:44 ID:6Ihtpw2p
>>721
@を書いてくれ。そしたら俺がAを書く。
726名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 03:17:48 ID:7M3Qd2Bg
>>721
@でよろしく
727名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 03:20:08 ID:7M3Qd2Bg
できれば嫌いな先生なのにネチっこく責められて
嫌なのに身体は反応しちまうってのがいいな
728名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 13:19:01 ID:VJ7sFpVk
>721
A希望。
年下にいいようにされる女の子は良いね。
729んば:2007/01/28(日) 17:08:30 ID:V6MSNFAS
Aで一つよろしく
730名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 00:35:31 ID:CYGgIl8J
自分もAが読みたい><
731名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 22:17:11 ID:Uk66uxpr
俺は@希望で
732名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 23:47:42 ID:Mpo81+Ij
1で、是非1で。
733名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 07:18:40 ID:laxA0Mjt
両方書いたらいいんでねーの?
うまけりゃそれでいいよ














でもおれ的には1だな、うん
734名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 07:26:34 ID:ZIdJkM7V
1と2、拮抗してて笑えるな
735名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 09:27:41 ID:5yTC+AeZ
どっちも需要がありそうだからな
俺は1だと他人の目が少なく痴漢っぽくないので2を推すが
736名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 13:36:52 ID:GqLZUNZh
Bの成長の早い気が強いメガネ中学生が変態先生に痴漢される話をキボン
737名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 17:43:21 ID:YF/XCRk2
じゃあ間をとって変態教師♀が小学生に痴漢される話でっ
738んば:2007/01/30(火) 18:04:02 ID:HTBBPntU
ここのスレ的には「痴漢をされてる女性の描写」だけでみんなOKなのか
「痴漢をされつつ男性との本格的な絡み(SEXまではなし、スマタや手コキなど)」までを含めたものがOKなのかどっち?
俺としては後者じゃなきゃ嫌だから書くとしたら後者になるんだが
あと今エレベーターもの書いてるんだけど第三者がいないとNG?
739名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 19:57:09 ID:ic/dLFeE
>>738
前にも言ったけど基本的には自分の好みのシチュエーションで書くべき。
気に入らないと文句言う人もいるけど、そんなのは無視してOK。内容が明らかにスレ違いならまずいけど。
大体自分の好きじゃないSS書いても面白くないでしょ。


でも個人的には誰かにばれると恥ずかしいから抵抗できないという状況に萌える。
740名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 21:35:23 ID:sdCYsSob
>>716
カウンター越しに接客しながらカウンターの下で年下の恋人にいたずらされるおねえさん

ここまで妄想した。
741んば:2007/01/30(火) 23:03:42 ID:wOUpeva1
>>739
なるほど、とりあえず完成したら投下してみますわ
まぁ、出来は悪いだろうけどw
742名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 03:00:13 ID:gQJUUhJq
期待age
743名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 13:25:08 ID:CR+qOuIB
とりあえず>>721さんの設定のAで一本書いてみました。
 季節は夏の設定で。


「ああ・・・結衣姉ちゃぁん・・・結衣姉ちゃぁん・・・」

つぶやきながら涼が固くなった肉棒を激しく擦っている。

「うっ!」

うめき声とともにベッドの上に広げたティッシュの上に精液が飛び散った。
「ふうっ・・・」
涼は息を吐くと精液で汚れた小さな肉棒をティッシュで拭い、ズボンを上げた。

「またしちゃった・・・」

ポツリとつぶやき涼はため息をついた。
 最近、精通を迎えた小学校6年生の涼はえもいわれぬ快感のとりことなり、毎日のように
ベッドの中で近所に住む高校生、結衣の姿を思い浮かべ、自慰に耽っていた。
 「結衣姉ちゃん、僕の事弟みたいにしか思ってないよな・・・」
姉のように慕っていた四つ年上の結衣をいつしか一人の女性として意識し始めていた涼だった。
 
翌日、涼は学校へ行くため、駅に向かうバスの中にいた。
 (相変わらず混んでるよなあ・・・)
人波に押され、バスの奥へと押し込まれた涼がうんざりとした顔でつぶやいた。
 目の前にオフホワイトのワンピースの制服に身を包んだ結衣が背中を向けて立っている。
(あっ!ゆ、結衣姉ちゃん)
思わず顔を赤らめる涼。
 ふっくらと盛り上がった制服のヒップに薄っすらとショーツのラインが浮かんでいる。
 (ゆ、結衣姉ちゃんのパンツ・・・)
瞬きするのも忘れ、結衣のヒップを見つめる涼。
 (結衣姉ちゃん僕が後ろにいること気づいてないよな・・・)
涼はそっと結衣のヒップに手を押し当てた。
744名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 13:27:30 ID:CR+qOuIB


 くにゅっ・・・

涼の手に柔らかく温かい感触が伝わってきた。
 「はぁっ・・・」
涼は思わずため息を漏らした。

 くにゅっ・・・くにゅっ・・・

バスの揺れに合わせて涼は手の甲を結衣の小さなヒップに押し当てている。
 しかし、結衣はじっと外を眺めている。
(気づいてないのかな・・・?)
涼は結衣の横顔を見つめつぶやいた。
 (よ、よし・・・)
涼はそっと手を裏返し、手のひらを結衣のヒップに押し当てた。
 だが、結衣は黙ったまま窓の外を眺め続けている。
涼はそっと手のひらを動かし始めた。

 ぴくんっ・・・!

結衣の体が小さく震えた。
 結衣の唇が小刻みに震えているのが涼にも分かった。
(結衣姉ちゃん何でなんにも言わないんだろう・・・?)
どちらかと言うと勝気な結衣がこんなことをされて黙っているのが涼は不思議だった。
 (お尻触られてるの気づいてるよな・・・?)

(ああ・・・柔らかい・・・)
涼は手のひらで小さなヒップを撫で回しながらつぶやいた。
 涼の手が小さなヒップを撫でるたび、結衣はぴくんぴくんと体を震わせている。
ふっくらと膨らんだ制服の胸元が小刻みに上下している。
 涼はそっとヒップの割れ目に沿って指を這わせ始めた。
結衣の体がびくんと飛び上がった。
(はぁっ・・・)
 涼は結衣の薄い夏服を通して伝わってくるヒップの割れ目の感触に小さく息を漏らした。
そっと手を前に回し、結衣の下腹部を撫でながらむっくりと膨らんだ股間を結衣のヒップの割れ目に擦りつける涼。
 結衣は涼の固い肉棒の感触に顔を赤らめうつむいた。
涼はバスの揺れに合わせて小刻みに腰を動かしている。

 「うっ!」

突然、涼がうめき声を上げた。
 涼のズボンにじわじわと染みが広がっていく。
涼は結衣のヒップに濡れた股間を押し付けたまま、ひたすら腰を動かし続けている涼。
 結衣は呆然としたまま涼のなすがままになっている。
やがてバスがゆっくりと停車すると涼は慌てて結衣から離れ、逃げるように出口に向かった。
 じっと立ちすくんでいる結衣の制服のヒップの真ん中に小さな染みが広がっている。
目に涙を浮かべ、唇を震わせている結衣をチラチラと見ながら乗客達が急ぎ足で降りていく。
 涙を浮かべ、うつむいている結衣がポツリとつぶやいた。

  「涼くん、なんでこんな事するの・・・」



以上です。お目汚し失礼いたしました。
745名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 14:48:51 ID:4J2+bP1x
萌エロ-イ! てぃむてぃむがボッキンキンですよ
746名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 18:16:16 ID:P7UYYn9t
人の目のある中で、という状況に心が震えた。
流れぶった斬ってスマンけど、一本書いたので投下、投下、投下!
747名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 18:17:35 ID:P7UYYn9t
 良く晴れた日曜日。とあるデパートの屋上には多数の親子連れが集まっていた。
 平日は数件の屋台と、簡単な遊戯施設が置いてあるだけの屋上は、だが今日ばかりは中
央に設置された大きな舞台が異彩を放っている。
 子供達は先を争って前の席に陣取り、舞台の幕が上がるのを今か今かと待っている。それを
取り囲むように、若い父親や、赤ん坊を抱いた母親が苦笑しつつも談笑していた。
 やがてピンポンパンと、調子ハズレのチャイムが鳴ると、舞台の袖からサンバイザーをつけて
マイクを持った女性が軽快に飛び出してくる。
「みんなー! 今日は来てくれてアリガトーっ!」
 ヒーローショーは、こんな形で開幕した。

 高野奈緒子は5歳になる息子を連れて、やはりこのショーを見ていた。短大を出て就職した彼女
は、仕事場で出会った男性とその年の内に結婚。退職した後は専業主婦の身であった。今年で
27歳。元気盛りの子供の世話に明け暮れる毎日である。
 幕が上がり、舞台に黒覆面の戦闘員と着ぐるみの怪人が出てくる。脇目も振らずに悪役を凝視
する息子の姿が可愛らしく、奈緒子は1人、クスクスを笑いを噛み締めた。
『この街は我々ヒドー帝国が乗っ取った! これから人質を取ってやるぞう!』
 そんなセリフと共に悪役達が舞台を降りる。子供達はギャーギャーと喚いて、凄い有様だ。無論、
彼らもプロなので安全には配慮してくれている。泣いて転びそうになった女の子を、黒覆面の戦闘
員がさりげなく支えてあげている所など、ある意味微笑ましい。その後、戦闘員は気の強そうな男
の子に蹴飛ばされていたが。
『誰にしようかなー』
 着ぐるみ怪人が辺りを見回す。大抵は、コンパニオンの女性が攫われ、それをヒーローが助ける
のだろうが、その日はやや趣が異なった。
 大人たちの並ぶ観覧席の後ろまで来た1人の戦闘員が、小声で奈緒子に声を掛けたのである。
「すいません。ご協力お願いできますか?」
 驚いた彼女だったが、結局了承し、コクンと頷く。人前に出たがる性格ではなかったが、偶にはこんな
遊びに付き合ってもいい。それに自分が捕まれば、正義感の強い息子が張り切って助けに来てくれる
だろう。その姿は微笑ましくも頼もしいに違いない。
748名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 18:19:45 ID:P7UYYn9t
 やがて彼女の手首を軽く掴んだ戦闘員が『イーッ!』と叫ぶと、怪人の姿がそちらに向
いた。
『良くやった戦闘員8号! よーし、そいつを連れて引き上げだ!』
『イイーッ!』
 奈緒子を取り囲んだ悪役一堂が、彼女を連れたまま舞台に上がる。観覧席は子供達の
罵声や悲鳴で一杯だ。その中で一際大きな「ママーッ!」という息子の叫びを聞き、奈緒子
はやはりクスクスと笑った。
「あ、奥さん。申し訳ないんですが、この中に入っていただけますか」
 彼女が怪人に連れられて上がった舞台には、幅3メートルほどの幕が張ってあった。客席
からでは見えなかったが、そこには奇妙な装置がある。高さ2メートル程、横幅は3メートル程
のゴテゴテと装飾のついたおどろおどろしい装置だ。と言っても、所詮はショーであるから
ウレタンで出来たハリボテである。
「ああ、これは。怪人を作る機械でしたっけ」
「ご存知でした? 話が早いです」
「はい、息子といつも見てますから。でも、ふふっ、自分が中に入るとは思いませんでした」
 それは奈緒子にも見覚えのあるものだった。悪の組織『ヒドー帝国』が新しい怪人を作るのに
使う装置である。この中に攫ってきた一般人を入れてスイッチを押すと、入れられた人が苦悶の
末に怪人になってしまうのだ。
 苦笑した奈緒子は、戦闘員の手引きで、巨大なウレタンの中に潜り込んだ。テレビで見る本物
は、完全に中に閉じ込められてしまうのだが、コレは舞台ショーという事もあり、中央に空いてい
る穴から肩から上だけを出せるようになっていた。客席からは彼女の胸元から下は見えない。
「用意できましたね? じゃあ、これから前の幕が落ちますんで。そしたら『助けてー』とか叫んで
下さい」
「はい。ちょっと、ワクワクしますね」
「いやあ、どうもです。で、怪人バルゴンが右の方にあるレバーを倒したら、怪人化開始です。ちょっと
舞台が暗くなってブーンという音が鳴りますんで」
「そうしたら、また叫べばいいんですね? キャーって」
「あ、はい。出来れば派手にお願いします。暫くしたら、息子さんが仮面タイガーと一緒に助けに来
ますんで」
「分かりました。ふふっ、楽しみだわ」
 そんな簡単な打ち合わせを終え、戦闘員が持ち場に着く。
 暫くすると舞台上の話も進んだようで、サッと目の前の幕が落ち、奇妙な装置に取り込まれた奈緒子
の顔と両腕が観客の前にあらわになった。
749名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 18:20:51 ID:P7UYYn9t
 打ち合わせ通りに悲鳴をあげ、助けを求めると、既にコンパニオンに連れられて舞台下
まで来ていた息子が涙混じりに悲鳴を上げた。ちょっと可哀想だが、これも立派な男に
なるための教育よね、と心で呟いた奈緒子は、ワザとらしく「こっちに来ちゃダメよ」などと
叫んだ。
 そしてシナリオどおり話は進み、怪人がレバーに手を掛ける。
 と、同時に照明が変わり、不気味な機械音がスピーカーから流れた。
 彼女の胸に何者かの手が触れたのもこの瞬間からである。
「えッ!?」
 余りの出来事に、彼女は戸惑った。何が起こっているのかと。その間にも、後ろから胸を
揉む誰かの手は止まらない。薄いブラウス越しに、容赦なく乳房をグネグネと捏ね回して
いる。
「ちょ、ちょっと! 何を」
『うわははは! もう直ぐこの女は俺と同じ怪人になるのだーッ!』
 流石に抗議の声を上げる彼女だが、大音響で木霊する怪人の叫びに掻き消された。
 と、謎の手が彼女の胸から離れた。思わずホッとする奈緒子だったが、次の瞬間には愕然
とした。首から下はウレタンの装置に隠れて自分でも見えないが、いやらしく胸元を這い回る
手が、ブラウスのボタンを外しているのだ。
「や、止めて! 何て事するの――ひッ。う、動かないっ!?」
 慌てて装置から体を抜こうとしたが、いつの間にかそれに開いた穴は――圧搾空気でも
流されたのだろうか――キュッと締まって身動きが取れない。
 プチプチと、ついに外れるだけのボタンは全て外されてしまった。
「た、助けてッ! 誰か!」
 青くなる奈緒子は、辺りを見回して叫ぶが、会場はヒートアップするばかり。後ろの大人達
は、熱の篭った演技だと感心して、まさか本当に助けを求められているとは思っていない。
「や、止めて! 何してるのッ――」
 謎の手はブラウスのボタンを外した後、ゆったりと彼女の腹を撫でていた。が、それが背中に
届くと、あろう事かブラジャーのホックを外してしまう。
 そしてついに、直に奈緒子の胸を触りだした。
「な、あ、ぁ……や、止め――ッ!」
 ただ乱暴でない、丹念な愛撫とも言えるその動き。鳥肌が立ち、悪寒が走るが、我を忘れて
叫ぶ事は出来なかった。舞台下の息子と目が合ってしまったからだ。
750名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 18:21:57 ID:P7UYYn9t
「マ、ママーッ!」
 戦闘員に捕まり、暴れながらも彼女を心配そうに見つめている息子。奈緒子はそれを見
て懸命に表情を作った。
「だ、大丈夫よ。で、でも……早く助けてね」
 悲壮な顔でコクコク頷く息子は、我が子ながら凛々しかったが、それをゆっくり眺めている
余裕は彼女には無かった。
 謎の手がジーンズのベルトを外そうとしているのだ。必死に足を動かして抵抗するが、それ
も空しかった。あっさりとベルトは外され、スススとジーンズが下ろされていく。
「や、ヤダぁ! 止めて……ちょっと、――くッ」
 謎の手の動きはいよいよ活発になり、曝け出された乳房を揉みしだきながら、奈緒子の白い
太ももを撫で回した。
 じっとりと脂汗が流れる。首から下は見えないとは言え、衆人環視に晒されながら、服を脱が
されて体中を触られているのだ。
「ふっ……くッ――」
 後ろから回された手が、丹念に胸を揉み、乳首を擦る。ゾッとするほどの気持ち悪さはそのまま
に、だが女の体は徐々に愛撫に反応していた。
 ここまでされてしまっては、迂闊に助けを求められない。ここには子供だけでなく、若い男性の
視線が多数あるのだ。嘔吐感と共に、喉の奥から沸き起こる性感の声を、奈緒子は必死にかみ
殺した。
 それを嘲笑うように、謎の手は丁寧な愛撫で彼女の体を味わっている。乳房を下から掬い上げ、
そっと包み込むように優しく揉み、かと思うと円を描くように手の平で腹を撫で撫で回す。
「ぅ……あ、――グ」
 吐息が熱くなり出した奈緒子に、だが会場の様子は変わらない。相変わらず和気藹々としており、
そろそろヒーローの登場という場面に沸いている。
「ヒッ――! な、だ、だめ」
 ツツツと捕らわれた彼女の脇腹を撫でていた謎の手がパンティーを掴み、流石に奈緒子は慌て
た。だが両足をバタバタと動かした所で大した抵抗になりはしない。下着は謎の手の思うままに
足首まで下げられてしまった。
「あ、ぁ、止め……お願い。止めてッ」
 小声で懇願する彼女に、謎の手が体から離れる。だが勿論、それで終わりという事ではなかった。
 謎の手の人物は、狭いウレタンの装置を潜り、奈緒子の正面に体ごと移動してきたのだ。
751名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 18:22:54 ID:P7UYYn9t
「う、うぁぁ……」
 誰とも知れない男に密着され、悪寒と恐怖でうめき声を上げる。ブラウスとブラジャー
を捲られ、ジーンズも下着も下ろされた彼女は全裸に近い。そして彼女にピタリと抱きつ
いてきた男も、やはり服を着ていなかった。
 奈緒子の頭の中はグチャグチャと乱れた。デパートの屋上で、そのヒーローショーの
舞台の上で、衆人環視の中、自分は裸で強制的なペッティングをされている。
「う、ぁ。ぐ、……ぐ」
 泣き喚くわけにはいかなかった。もし、この客席から見えない部分が晒されてしまえば、
奈緒子は二度とこの町を歩けなくなってしまう。それに息子にも酷いトラウマが残ってしま
うかもしれない。夫にも大変な迷惑になるだろう。
 だから彼女は、手だけでなく舌まで使って自分の体を蹂躙する謎の男の暴虐に、ただ
耐えるしかなかった。
「くぁっ――や、やぁ」
 奈緒子を抱き締めた男は、胸といわず尻といわず、彼女の体中を触りまくる。胸を摘み、
その先端を口に含んで乳首を舌先で舐め、転がした。奈緒子の理性は凄まじく気色悪い
と判断していたが、唾液を絡められた乳首は充血して固くなり、本能に快感を訴える。
「あ、んッ! だめ、な、舐めないで……」
 歯を食いしばって耐える奈緒子の口から、ついに官能の声らしきものが漏れてしまった。
男はそれで気を良くしたのか、更に舌で乳首を責め立てる。
 垂らした唾液を擦りつけ、啜りとる。舌先で乳輪をなぞる。固い乳首を甘噛みする。その
執拗なまでの動きは、奈緒子の快楽を体の奥から強制的に引きずり出そうとしていた。
 胸だけではない。謎の男は同時に、彼女の股間にも手を伸ばし、指先で奈緒子の秘裂を
ゆっくりと擦っていた。大小の陰唇の縁をツツツと撫で、時には上昇して陰毛を掻き混ぜ、
クリトリスを軽く押し上げる。
「あ、ぁん……」
 やがてトロトロとした蜜が彼女の股間から溢れるまでになった。
 徐々に頭がぼんやりとしてくる奈緒子。理不尽な状況に悔しくて涙が出そうだが、出たの
は甘い声だった。それに自分でも驚いてハッと目を覚ます。
752名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 18:23:52 ID:P7UYYn9t
「ママッ! ママッ、大丈夫!?」
 舞台下ではタイガー仮面と合流した息子が、必死に戦闘員を蹴飛ばしていた。
「だ、大丈夫……よ。ぁ、ん」
 無理矢理笑顔を作り、子供の声に答える。現在、タイガー仮面が派手な掛け声と共に
下っ端戦闘員を蹴散らしているところだ。もう暫くで怪人が倒されるだろう。
 だからこそなのか。彼女を好き放題にいたぶる男の動きも、徐々に激しくなってきた。
ウレタンの装置の中で奈緒子の胸にしゃぶりつき、音を立てて乳首を吸う。股間に伸ばさ
れた手は指を2本突き出し、彼女の膣内に侵入してきた。
「い、いやぁああ……うぐッ。あ、あんッ」
 奈緒子は唇を噛む。が、耐え切れない。体の中に潜り込んだ男の指に膣壁を擦られ、
官能の疼きに声を上げてしまう。慌てて見回すが、盛大な音響のお陰で、誰にも聞かれず
に済んだようだ。だが一瞬ホッとしたのが悪かった。男は奈緒子の股間に差し込んだ指を
クイッと曲げ、柔らかい肉襞を掻き分けるように動かしてきたのだ。
「んぁっ、あ、止め! んああッ、か、掻き混ぜ……ないで。ん、――あ」
 太ももを伝う愛液は更に量を増し、彼女は自分の体に完全に火が付いてしまった事を自覚
した。小刻みに揺れる腰を止められない。下腹に熱い渦が巻くように、じっとりと性感が高まっ
てくる。
「ママを返せッ! このーッ!」
『ぐわははは! お前の力はこんな物か。お前のママは、もうすぐ怪人に生まれ変わるぞう』
「このやろーッ!」
 はふはふと甘い吐息をつきながら顔を上げると、息子は――タイガー仮面の持つより一回り
小さな――過剰に装飾されたプラスチックの剣を振り回していた。
 それがどこか遠い世界の光景のように感じる。最早、何処をどう触られても快感しか伝わら
ない体も、やはり自分の物ではないように奈緒子は頭の片隅で思った。
「ん、あッ……」
 謎の男は彼女から手を離し、再び位置を変えようとしていた。ズルズルと動いた男は奈緒子の
足に絡みつくように動き、もう一度彼女の後ろに回った。
 そしてトロトロと蜜を流す股間を二三度触り、その様子を確かめると、おもむろに奈緒子の腰を
抱いた。
753名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 18:24:46 ID:P7UYYn9t
「あぁッ、や、止め……何す、え? あっ」
 ウレタンの装置に固定された上半身はそのままに、彼女は腰を持ち上げられ、少し下がっ
た所にいつの間にか置かれていた台に足を下ろされたのだ。後ろの男に向けて、腰を突き出
すような恰好である。
 うろんになっていた奈緒子の頭でも、その意図は明白だった。これからされる事を予想して、
彼女の下顎がガクガクと震える。
「や、やめて……それだけは。お、お願い」
 体は疼くが、そればっかりは心底許して欲しい。だが奈緒子の懇願は、佳境に入ったショー
の興奮に、やはり掻き消された。
『さあ、みんな! 声を揃えて、タイガー仮面を応援しよう!』
『タ・イ・ガー! タ・イ・ガー!』
 流石に息子だけは尋常でない彼女の様子に、心配そうに顔を向けていたが、5歳の子供には
それが精一杯だった。
「い、いやあッ!」
 ヌラリと股間に異物を感じ、奈緒子の顔が恐怖に歪む。だがズリズリとその異物が陰唇をスラ
イドすると、冷めかけた性感が否が応でも高まってきた。心臓がバクバクと音を立て、手の平に
溜まった汗が水滴になる。
「ママーッ!」
 と、突然、悪役達の隙を突いた息子が奈緒子の元に駆け寄ってきた。そしてグッタリする彼女の
手を取る。
「ママッ! 大丈夫!?」
「え、ええ。だ、大丈夫よ。それより、早くアイツを――や、やっつけて」
「う、うん」
 歪む顔を必死の思いで笑顔に変え、奈緒子は差し出された息子の手を離した。全身がガタガタと
揺れる。一瞬でも気を抜けば泣き喚きそうだった。息子に腕を捉まれるのと同時に、男のペニスが
彼女の膣口に首を突っ込んだのだ。
 5センチ程のウレタンを境に、母親の顔と女の体が同居する。耐えるには辛すぎる状態だった。
 わーわーというショーの歓声。それすら凌駕するスピーカーからの爆発音。男はショーの展開を
熟知しているようで、場内の音響が最大になった所で挿入を開始した。
754名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 18:26:06 ID:P7UYYn9t
「う、ぁん! あ、ぁ……っ! あ、あああッ」
 ズブズブと謎の男のペニスが奈緒子の体内に埋められていく。一度半ばまで入ったそれ
を、男は引き抜き、もう一度ゆっくりと挿入した。さわさわと彼女の尻を撫でながら。
 その酷くもどかしい動きに、奈緒子の肉欲が喘ぐように疼く。激しく蠕動する膣壁の襞が、
多量に分泌された愛液と共に男のペニスに纏わりついた。
「ん、あッ。んあっ! そんな……ううっ!」
 早く動いてくれと、思わず口にしそうになる奈緒子。拳を握り締めてゾクゾクと蠢く快感に
耐える。男は、そんな彼女の様子を楽しそうに伺い、殊更ゆっくりとペニスを出し入れしてい
る。ブルブルと震える奈緒子の胸を揉み、乳首を摘みながら。
「あ、あぐッ。くぅぅ」
 やがて彼女の膣の奥の奥、子宮口付近の壁にコツンと男のペニスの先端が当たる。途端、
彼女の背筋に軽い電気ショックのような衝撃が走った。達したのである。が、それは余りに
中途半端で、絶頂というには遠かった。
「あ、ぐ。う……クッ――」
 奈緒子の性感が異様に高ぶる。快楽の波が腰を中心に渦を巻き、それが血液に乗って
全身を駆け巡るような錯覚さえ感じた。
 もう目を明けていられず、まぶたを閉じた彼女は、ついにその体を女の肉欲に支配された。
「う、うぐッ。あ、う、動いて。お願いッ――動いてえええッ!」
 僅かに耳に届いたクククという男の忍び笑いの声も、奈緒子にはどうでもよくなっていた。
勢い良くピストン運動を開始され、半ば意識が飛んでいたのだ。
「あ、あッ! あああッ! んあッ――あ、ぁあッ!」
 男は彼女の腰を強く掴み、微塵の遠慮も無くズンズンとペニスを突き入れる。その摩擦に
耐え切れなくなった愛液が、ウレタンの装置の中で飛び散る。奈緒子は最早、完全に我を忘
れて快楽の衝動に身を委ねていた。悲鳴のような甘い声も全く隠さず、ただひたすら顔も知ら
ない男のペニスを咥え、全身から引きずり出された官能に酔いしれた。
「あんッ! あ、ああッ――いいッ。あ、だ、ダメ。私ッ……」
 固いペニスが乱暴に彼女の膣壁を擦り、奈緒子の高まりは極限に近付いてきた。先ほど中途
半端にいかされたために、快感の暴走は全くと言っていいほど歯止めが利かなかった。
 もう限界だ。そう考えるほどの余裕すらなくなり、ひたすら甘い悲鳴を上げ続ける彼女。男の
方も最後が近いらしく、膣の中をペニスで捏ね回すような小技も無くなり、ただただ激しい抽送を
繰り返す。
755名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 18:27:03 ID:P7UYYn9t
 ショーの方は、丁度タイガー仮面が奈緒子の息子と共に怪人に斬りかかり、必殺技を繰
り出したところだった。
『こ、この力はー。ぐ、ぐわああ、やられたー』
 派手な音響と照明が舞台を照らし、怪人が倒れたのと同時に、捕らわれた彼女と謎の男も
また絶頂に達した。
「んッ、んッ――あ、あんッ! は、あ、ああああああッ!」
 一際高く奈緒子が鳴き、男のペニスの先から大量の精液があふれ出す。勿論、ペニスは
彼女の中に刺さったままだ。白濁した液が奈緒子の膣内をいっぱいに満たす。
「ん、あ――ぁ……」
 たっぷりと中に出された精液を腰の奥に感じながら、未だ快楽の波が引かない彼女は、うっとり
と余韻に浸り――だが次の瞬間――絶句した。
「ママ?」
 目の前で5歳の息子が、不思議そうに自分を見上げていたのだ。

 いつの間にか自分を拘束していた装置の穴は緩まり、奈緒子を引き上げようと手を伸ばしたタ
イガー仮面に、ブルブルと首を振って答える。彼女は穴の中に落ち込むように座り込み、己の体
を抱いた。
 既に謎の男の姿はない。ただ、撒き散らされた愛液と、奈緒子の股間から零れる精液だけが
痕跡として残っていた。

   /

 その後、自分を呼ぶ息子の声に気付いた彼女は、顔を伏せて汚れた衣服を着込み、のろのろと
ウレタンの装置を出た。
 最後の方は流石に気付かれていたらしく、ショーの関係者や観客の親達が、顔を合わせて奈緒子
を指差し、ヒソヒソと何かを囁きあっている。
 彼女は能面のように表情を消し、それら全てを無視すると、息子の手を引いて足早にデパートを去った。
 僅かに残る体の疼きと、淫らな体液に濡れた下着が、ひたすら気持ち悪かった。

 奈緒子が声を上げて泣きじゃくったのは、家に帰ってからである。

-*-*-*-

もっとこう、衆人環視と息子を前に耐えるという状況を書きたかったけど、これが
精一杯でした。
中々難しいですなあ。
756名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 19:12:53 ID:dzbsqtya
すげえな


GJ!!!!!!
757名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 22:47:42 ID:fAs/iVo4
やべえ
久々にSS読んで抜いたわwwwwwww


超GJ
758名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 00:29:28 ID:xp1FLY1r
流し読みの筈ダタノニ惹き込まれた。
俺の時間を返せwww
759名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 03:05:34 ID:eEP2HNsS
超GJ!!!
760名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 03:47:05 ID:Q78XrZw/
挿入反対派の俺をここまで萌えさせるとは……
761名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 13:38:52 ID:l2WdSfvm
GJGJGJ
762名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 15:55:05 ID:OkmQWjVF
ケツ穴ぐらいでグダグダいってんじゃねぇよ
ケツの穴の小せぇ野郎だな
763名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 20:58:31 ID:tK4yByEE
触られる女の一人称で、くどい感じの電車痴漢ものなんだけど投下してみる。
とりあえず18レスくらい。
764名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 20:59:12 ID:tK4yByEE
いつもの朝、いつもの時間に、いつもの電車に乗る。
いつもの車両、いつもの混雑。それは溜息が出そうなくらいに平凡な日常。

互いに知らない人々が押し合いへし合いしながら、互いに挨拶することもなく、
それどころか視線を合わせることもなく、密着したまま運ばれていく。

考えてみれば妙なことだ。毎日決まった時間の通勤電車に乗り合わせて、
互いに身体を密着させているのに、互いに知り合いになることはない。
見知らぬ他人とこれだけ接近するのは、ラッシュ時の通勤電車くらいなものだろう。

満員電車に乗るときは、人は周りの人を人として見ていないのだ。
そう、わたしの背中をぎゅうぎゅうと押してくるサラリーマン風の人は、ただの人形。
わたしの隣のOL風の女性も、わたしを人形か何かと思っているに違いない。
ありふれた春物ジャケットとタイトスカートを身に付けたボブカットのOL人形。

わたしもそんな状況を受け入れている。
会社勤めをしている限り、たぶん、この苦痛から解放されることはない。
だから、それは仕方がないものとして受け入れるしかないのだ。

そんなことをぼんやりと考えながら、わたしは、つり革に掴まって電車の揺れに
身をゆだねていた。空いてるほうの手で、たすき掛けにしているショルダーバックを
しっかりと身体の前で持つ。子供みたいだって言われるけど、
バックを人込みに持っていかれて騒ぎになるよりはマシだ。

目の前には席に座って居眠りしているオジサン。
その薄くなった頭頂部を視界の片隅に捉えつつ、ぼーっとした視線を車窓の外に向ける。

と、急に電車が減速して、そのはずみで、わたしの左側に立っていたくたびれた背広姿の人が、
こちらに寄りかかってきた。そんな時にわたしだけ踏ん張っても踏ん張りきれないので、
つり革を持つ手に力を入れつつ、右側の人に寄りかかるように少しだけ身体を倒す。
すると、その背広の人は、わたしを支えにできなくなったのか、わたしの背後へ倒れるように
身体を割り込ませてきた。周りの人込みが揺れ、背中をぐいと押される。
両足に力を入れ、おしりを突き出すようにして踏ん張る。誰かの咳払いと溜息。

もう、何なんだろう。むっつりとした視線を左側に投げかけると、そこには先ほどの
背広の人ではなく、別の人が後ろから押し出されたような形で踏ん張っていた。
あの背広の人は、どうもわたしの後方へと移動したらしい。
ぼそぼそと、何かを謝っているような低い呟きが背後から聞こえ、
周りの人たちの動きが収まっていく。

背広の人、満員電車に慣れてないのかな。この春からこの電車に乗るようになったのかも。
そんなことを思いながら、前に押し出されそうになるのを何とか踏ん張っていると、
後ろの人たちが立ち位置を変えたのか、背中に感じる圧力も軽くなった。ほっと一息。

間を置かず、電車がまた加速をはじめて、それに合わせるように周りの人込みが揺れる。
その時、背中に何か不自然な動きを感じた。背中全体に密着されている感じ。
そして髪の後ろに空気の流れを感じる。
765名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 20:59:52 ID:tK4yByEE
なに? 風? そう思ってすぐ、あることに思い当たった。
これって、もしかして後ろの人の息? うわっ、後ろにぴったり密着されている?

落ち着かない気分になる。
普通、どんなに混雑してても、女性の後ろにぴったりと密着したりはしないもの
なんじゃないだろうか。どんな状況でも多少は身体をずらすはずだ。
実際、いままでこんな感じに密着されたことはなかったし、そんなことしたら、
痴漢と間違われて困ったことになるんじゃないだろうか。

え? ってことは、まさか痴漢? そう思った途端、急に心拍数が上がった。

いやいや、落ち着け。落ち着いて冷静になるんだ。
この人はさっきよろけた背広の人だろうから、そうなら意図的に後ろに回った訳じゃ
ないだろうし、たまたま、密着するような格好で身動きできなくなったのかもしれない。
満員電車に慣れてないならありそうなことだ。
それに、別に触られてるわけでもなく、ただ密着されてるだけだし。

軽く溜息。わたしってちょっと自意識過剰なのかな。
まあ、わたしは胸もおしりもあまり大きくないから、触ったって面白くないだろうし。

しかたがない。気持ち悪いけど、次の停車駅までの辛抱だ。
次の駅に着けば、人の乗り降りでもうちょっとはマシな体勢になるだろう。

そう、満員電車では自分以外はすべて人形なのだ。

そう考え、わたしは視線を目の前の窓に固定し、背中の気配は無視することにした。

少しして、後ろの人がなにやらもぞもぞ動いているのを感じた。
電車の揺れとは違う、何となく不自然な動き。
おしりの辺りに、何かが当たっているのが解る。
先ほどまではそんな感じはなかったのに、何だろう。
何かの膨らみが、もぞもぞと左右に動いている。

何かの膨らみ? そう考えてドキッとした。まさか……。

とっさにおしりに力を入れ、左右に腰をひねる。

これってさっきの背広の人? もう、こんなところで何に興奮してるんだろう。
呆れと少しの怒りを感じながら、そんなことを思う。
自分の興奮したモノを当てている相手が、それに気づいてないとでも思ってるのだろうか。

もう一度、左右に腰を振ってから、バッグでおしりを隠そうとした。
でも後ろに回そうとした手は、後ろの人の身体に当たるだけで、
おしりのとこまで持っていけない。

自分のモノが硬くなっていることを、わたしに知られていると気づけば、
さすがに恥ずかしいと思うだろうし、そうであれば身体の向きを変えてくれるはずだ。

そう思ったんだけど、何度腰を振っても、それの感触は消えなかった。
おしりに回そうとしたバッグが何度か後ろの人の腰の辺りに当たってるから、
後ろの人も、それに気がついてるはず。

なのに、体勢は変わらない。ぴったりと密着されたまま。
というか、ますます強く押しつけられているような。
後頭部に感じる息遣いも、何となく前より早くなってきてるような。
766名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:00:28 ID:tK4yByEE
まさか、本当に痴漢なの? そう思って、一瞬鳥肌が立つ。

わたしだって男性経験がないわけじゃないし、痴漢に遭遇するのも初めてではない。
だから、いまさらちょっと触られたくらいでショックを受けることもない。
けど、男性自身を、それと解るように押し付けられたのは初めてだ。
その生々しい感触には、嫌悪感というか気持ち悪さしか感じない。

見ず知らずの人に触られたり、押しつけられたりするほうの身にもなって欲しい。
気持ち悪いだけなんだから。

嫌悪感から大きく腰を振ろうとして、わたしは腰の両側を押さえられていることに気づいた。
両側から腰骨の辺りをつかまれている。
自分の腰の辺りに視線を落とすと、背広の薄汚れた袖とその袖から覗く白い手が見えた。

あの背広の人だ。そうは見えなかったけど痴漢だったんだ。
わたしの背後に密着して、大きくなったアレをわたしのおしりに押しつけている背広の人。

反射的に持っていたバックを放し、腰に当てられている手首を掴んで振り解こうとする。
でも、向こうの力が強くてうまくいかない。
ごそごそと背広の手を振りほどこうとしていると、右側のOL風の人が身体を揺らして、
軽く咳払いをした。慌てて背広の手首を掴んでいた手を放し、バックを持ち直す。

あまりごそごそ動いていると、周りの人に気づかれる。それは嫌だ。
痴漢に遭ってるんだから、周りの人に気づかれようと何だろうと、声を上げて、
そいつを捕まえてしまえばいいとは思うんだけど、実際にそうするかどうかはまた別の話だ。
捕まえた相手がシラを切ったりすると、面倒なことになるような気がするし、
会社にも遅刻するかもしれない。だから、おしりや胸をちょっと触られるくらいなら、
気づかない振りをしてやり過ごすことにしている。

まあ、服の上からなら、人形の手が触れているのだと思えば、それほど腹も立たない。
痴漢だって捕まりたくはないだろうから、あまり大胆なことはしないはずだ。
服の上から触って、勝手に興奮して勝手に満足して離れていくだけ。
だからアレを押しつけてくるのも、ただ押しつけることで満足するのだろう。
スカートの上からだ。別に直接接触してるわけじゃない。

言い訳気味にそんなことを考え、おしりに感じる感触を無視する努力をしながら、
軽く溜息をついたとき、車両の揺れに合わせたように後ろから腰を強く引き寄せられた。
バランスを崩しそうになって、思わず、つり革を掴む手に力が入る。

ぴったり密着される感覚が消えて、おしりの下の辺りに弾力性のある丸い先端を感じた。

げっ、もしかしてアレの先端を擦りつけてる?
というか、先端を擦りつけてるってことは、ズボンから出してるってこと?

とっさに腰を前に引こうとしたけど、背広の手がわたしの腰をがっちり掴んでいて、
うまく動きが取れない。手を後ろに回そうとして、この擦りつけられてるのが
本当にアレだったら直接触ってしまうかも、と、躊躇してしまう。
何度か後ろのそれを手で払おうと思いながら、結局、あきらめた。
さすがに知らない男のアレには何があっても触れたくない。
767名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:01:01 ID:tK4yByEE
やだなあ、この人、何のつもりなんだろう。スカートに擦りつけて何が嬉しいんだろう。
うんざりとそう思いながら、わたしは、それが何か別のものであると思い込もうとした。
アレが直接、自分のスカートに擦りつけられているなんて情景は、あまりに生々し過ぎる。
鳥肌が立つ。想像もしたくない。

後ろの人は、その硬くなったものをスカートに擦りつけながら、
ゆっくりと腰を動かしているようだ。
おしりに感じる弾力性のあるものが、電車の揺れに合わせるように、
少しずつ上下に動いている。

後ろの髪を揺らす吐息が、だんだん、湿っぽくなってるような気がする。
気持ち悪いから、後頭部に息を吹きかけるのもやめて欲しいんだけど。

と、腰をつかんでいる手に力が入ったのを感じた。
おしりの下辺りに移動したアレを、スカート越しにわたしの股の付け根辺りに
押しつけるようにぐいぐいと突き立ててくる。

膝まであるタイトスカートだから、捲くられたり、スカートごと内腿に割り込んで
くるようなことはないと思うけど、とか思ってると、アレの先がちょうどわたしの
両足の付け根辺りにあてられ、少しだけそこにめり込んでくるような圧迫を感じた。
そのまま、スカート越しに強く押し込んでくる。
思わず息を呑んだ。反射的に太腿に力を入れる。
スカートの表面が張り、大腿にストッキングとスカートの裏地が擦れる感触を感じる。
でも、内腿までは割り込んでこない。少しだけほっとする。

そのまま押しつけて、ぐりぐりと回すような動き。そんなことして痛くないのかな。
薄手のフレアスカートだったら、スカートごと内腿に割り込んできそうなくらいの圧力だ。

まさか、このままスカートに出すつもりなんじゃ……。

そう思いついて、一瞬、冷や汗を感じる。スカートに射精されたりしたら目立ちまくりだ。
そのまま会社に行ったら、同僚たちの好奇の目を引くに違いない。
噂好きな同僚の顔を思い出して、暗い気分になる。
ウェットティッシュで拭いたくらいじゃちゃんと落ちないだろうし、
今更、家まで戻る時間もない。どうしよう。

焦りつつ、そんな心配をしている間も、後ろの股間辺りに感じる圧迫感は、
電車の揺れに合わせるように強弱をつけながら、だんだん強くなっていく。

お願いだからちゃんと始末して、これ以上の迷惑は勘弁して。

暗澹たる気持ちで祈るように思ってると、電車が大きく揺れ、腰を強く引っ張られた。
よろめきそうになり、思わず両足を開き気味にして踏ん張る。
それと同時に、それの先端が滑ったように上がり、棒状のアレの感触をおしりに感じた。
わたしの腰を抑えていた手の一方が、わたしの前に回り、下腹部に当てられる。
その行動に驚きながらも、とっさに、持っていたバックで下腹部のその手を隠した。

目の前の席のオジサンが目を覚ましたら見られてしまう。何のつもりだろう。
768名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:01:57 ID:tK4yByEE
わたしの下腹部に回された手が、そのまま滑るようにスカートの上を股間辺りまで移動し、
そのまま前から指先を押し込むように圧迫してきた。俯いた視界に薄汚れた背広の袖口が映る。
思わず腰を引こうとして、おしりを後ろの人に押し付けるような動きになってしまった。
大きく硬くなったそれの形がはっきりと解る。その気持ち悪い感触に身体が硬直してしまう。
後ろから抱きしめられるように密着されて、わたしはそのまま身動きが取れない。
吐息で後ろの髪が揺れ、タバコと汗の臭いを感じた。

両足を開き気味にしているので前からの手は、ピンと張ったスカートに阻まれ、
内腿までは割り込んでこない。ただ、あそこの前を圧迫される感じ。

その状態で背広の人は、その棒のような硬いものを擦りつけるように、
電車の揺れに合わせるような腰つきで、ソレをぞもぞと動かしている。
と、急に動きが止まって、いきなりアレが跳ねるようにピクつくのを感じた。
ぴくんぴくんと何度か痙攣するように脈動してる。

……射精したんだ。そう思い、無性に怒りを感じた。

こっちのことなんか何も考えずに、ただ自分が満足するための道具のように扱う。
本当にそんなので気持ちがいいんなら、人形相手にすればいいんだ。
痴漢への怒りと、道具のように扱われた自分の情けなさで泣きたいような気分。

背広の人は、しばらくそのままわたしの背後に密着したまま、微かな息遣いで
わたしの髪を揺らしていたが、次の駅が近づき、電車が減速を始めたころ、
ゆっくりと離れていった。

わたしは、呆然としたまま、そのままの体勢を保つ。

駅に到着し、周りの人込みが崩れ始めたころになって、
やっと、わたしはスカートを確認しなければならないことを思い出した。

とっさにスカートの後ろへ手を回そうとして、白濁した粘液がそこに擦りつけられている
情景が頭に浮かんだ。泣き出したい気分になるのを我慢して、急いでティッシュを取り出し、
それでスカートの後ろを探る。

何もついてない。特に湿ってもいなかった。

どういうことなんだろう。
さっきの感触、あれはどう考えても射精したとしか思えなかったけど。
でも、なんともないならそれに越したことはない。

「ふう」

力が抜けた。

小さく溜息をつき、そこで、今のわたしの挙動が、他人の目には奇妙なものに見える
だろうということに気がついた。
胡散臭そうな、冷たい視線に晒されてるような気がして、慌てて、その電車を降りた。

会社の最寄り駅は次の停車駅だ。次の電車を待つしかない。
ホームの時計を見て、始業まではまだ時間があることを確認する。

溜息がでる。まったくついてない。今日は朝から最悪だ。

769名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:02:42 ID:tK4yByEE

会社に着いて、そのまま更衣室に向かう。
ドアをあけると、誰かの話し声が耳に入った。
ちょうど、わたしのロッカーの裏側から聞こえてくる。
聞き覚えのある声。同期入社の二人だ。

「もうサイテー。今日、電車で痴漢に遭っちゃってさあ」

自分のロッカーを開こうとして、思わず身を竦める。彼女も痴漢に遭ったのか。
ボーイッシュな彼女。わたしとは別の課だけど、あっけらかんとしていて、
誰とでもすぐ打ち解けてしまう、同期の中では有名な人だ。
活発そうで、痴漢になんか遭わなさそうな人だと思ってたけど。

もう一人の声は、彼女と同じ課の彼女と仲のいい人のようだ。
セミロングの美人なんだけど、何となく冷たいようなキツイ感じを受ける、
何となく近寄りがたい感じの人。

「へえー。で、どうしたの? 捕まえた?」
「そんなことしても、被害届けやら何やらで面倒なだけじゃん。
だから、ちょっとだけ触らせてやったの」

うんうん。それには同意する。会社にも遅刻しちゃうしね。
彼女たちの話し声を聞きながら、静かにロッカーを開け、音を立てないようにして
制服に着替える。気づかれても構わないんだけど、何となく気づかれたくなかった。
わたしが聞いていると知ったら、彼女たちは話題を替えるような気がするし。
彼女たちの痴漢の話、ちょっと聞いてみたい。

「なにそれ。痴漢なんて犯罪なんだから、毅然とした態度で立ち向かわないとダメよ」
「そんなこと言ったってさあー、実際、相手に否定されたら面倒じゃん?
それに、間違って違う人を捕まえたりするかもしれないしさー」
「そうは言ってもね」
「まあ、別に減るもんでもないし、どうせ服の上からだしね。
それよりさ、中にはうまい人もいるのよ」
「はあ? うまいって何が?」
「痴漢よ痴漢。
なんというか、こう微妙なタッチで何かムラムラしちゃうような感じで触ってくんの」
「服の上から?」
「うーん、まあ、そんときは、パンストの上からだったけどさ」
「パンスト……って、あんたそれ、スカートの中に手、突っ込まれたわけ?」
「えっ? ああ、まあ、ね。ま、直接触られたわけじゃないし。パンストとパンツ越しにだよ。
でさでさっ、こう、なんつーか微妙な感じで触ってくるわけよ」
「微妙な感じって何よ?」
「こう触れるか触れないかくらいの力加減でさ、イライラしちゃうくらいに微妙な感じで
触ってくんだよね。その手つきがイヤラシイのなんの。
最初は無視してたんだけどさ、途中から感じてきちゃって、もう大変だったんだから。
声、出そうになっちゃってさ」
「あんた、変態じゃないの? 電車の中で痴漢に触られて感じるなんて」
「そんくらい凄かったんだって」
「あんたが欲求不満なだけでしょ」
「んー、それもあるかも。でもさ、前に聞いたんだけど、
指だけでイカせちゃう痴漢もいるらしいよ。それも直接タッチなしでさ」
「まさか、本当に? 電車の中で? ちょっと信じられないわね」
「あー、どうせ触られるなら、あたしもそんな人に触られてみたい」
「淫乱」
「なんだよー、淫乱とか言うなー!」

その後、彼女たちは笑いながら話題を変えて、更衣室から出て行った。
770名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:03:17 ID:tK4yByEE
いくらなんでもぶっちゃけすぎだ。彼女の彼氏が聞いたら卒倒するんじゃないかな。

でも指だけで? 指だけでイクなんてちょっと信じられない。
というか、イクって感覚もよく解らないんだけど、そんなこともあるのかな。
確かに、以前、女性誌かなにかでセックスの絶頂感がどうとか読んだこともある。
そうなのかと思ったりもしたけど、わたしは、そんなの感じたことはない。
セックスは、それなりに気持ちがいいとは思うけど、
どっちかっていえば肉体的なものより精神的なもののような気がする。
付き合ってる彼に抱きしめられると安心するし。

イクって感覚には何となく興味もあったから、自分でちょっと試してみたりしたけど、
そんな絶頂感というような感覚なんてなかった。
時間をかけて触ってみても痛くなってくるだけだったし。
自分で自分を慰めるのは、何となく惨めな感じで、気分が乗らないってのもあるけど。
彼に聞くのも変な話だし……。
なので、きっと本当に好きで好きでたまらない相手とセックスしたら、
絶頂というものも感じられるんじゃないかな、と思うことにしてるんだけど。
だから、見ず知らずの他人に触られただけでイクなんてとても信じられない。
触られても、ただ気持ち悪いだけだ。

制服に着替えた後、何となく先ほどの電車の中で感じた感触を思い出して、
タイトスカートのおしりの部分ををマジマジと見てみる。
薄らと何かを擦ったような跡があるけど、よく見ないと解らない。
その部分を軽くブラシで払ってから、ロッカーに仕舞って、更衣室をでた。

勝手に触って勝手に押しつけて勝手に気持ちよくなって勝手に満足する連中なんか、
この世から消えてしまえばいいのに。

771名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:03:49 ID:tK4yByEE

翌朝。駅に向かう途中で、昨日のタイトスカートをクリーニングに出した。
目立つような汚れはなかったけど、でも、やっぱり何かがこびりついているようで気持ち悪い。
それが自分の部屋にあると思うだけで、何となく憂鬱な気分になる。
だから、さっさとクリーニングに出して、すっきりしたかった。

そして、いつもの時間にいつもの電車に乗った。
昨日のことが頭を過ぎり、思わずキョロキョロと車内を見回してしまう。
あの背広姿は見当たらない。

何となくほっとした息を吐きながら、

いやまあ、そうそう痴漢に遭ったりはしないよね。
わたしって狙われやいタイプでもないみたいだし、昨日のようなことが続けてある
とも思えないし。まあ、昨日はたまたま、変なのに出くわしただけだ。

などと、自分に言い聞かせるようなことを考えてしまう。
まったくいらん心配だ。そんなことを心配するほど胸もおしりもないのに。

自分の貧相な体型を思い浮かべて、少し落ち込みそうになる気分を振り払いつつ、
空いているつり革のところまで人を掻き分けるように進む。
つり革を掴み、ほっと一息。たすき掛けにしてるショルダーバッグを身体の前で持ち、
視線を窓の外に向けると同時に、ドアが閉まって電車が発車した。

772名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:04:18 ID:tK4yByEE

目の前の座席には、文庫本を読むOL風の女性。
いいなあ、座れて。そう思った時、いきなりおしりを撫でられる感触を感じた。

えっ? まさか、また痴漢?

顔を上げて周りを見回してしまう。昨日のように後ろに密着されているような感じはない。
左右の人もそんなに密着してきてない。普通につり革を持ってぼーっとしてる。

と、またおしりを撫で回された。思わず身体が硬直してしまう。後ろから?

その後ろから触ってくる掌は、わたしのおしりをスカートの上から撫で回しているようだ。
スカートの表面が引っ張られて、裏地がストッキングと擦れるような感触を感じる。

つり革を握る手に力が入った。

昨日のようなことになったらどうしよう。それに今日はプリーツスカートだ。
あの時みたいに押しつけられたら、内腿まで割り込んでくるかもしれない。

アレを押しつけられた時の感触を思い出し、嫌悪感で身体が強ばった。
とっさにバッグを持った手を後ろに回す、と、ふっと、掌の感触が消えた。
そのままバッグでスカートの上からおしりを抑えるようにして、
後ろから触られないようにする。

これであきらめてくれないかな。
そう思ってると、今度は大腿の裏辺りをスカートの上から摩られるような感触を感じた。
バッグを持つ手で払う。すると今度はおしりのほうを触ってきた。それも払い除ける。

何なんだろう。何だか馬鹿にされてるような気がする。

そんな感じでごそごそしてると、ふっと目の前のOL風の人が頭を上げた。
思わず硬直してしまう。そのOL風の人は、咎めるような視線でわたしを一瞥してから、
すぐにまた手元の文庫本に視線を落とした。

心拍数が上がる。気づかれた? いや、そういうわけではないらしい。
ごそごそしてたから注意のつもりでわたしを見たのかも。

バッグを持った手をおしりにあてたまま硬直したわたしをどう思ったのか、
後ろの掌はスカート越しに太腿の裏をやわやわと撫でるように触っている。

騒ぎは起こしたくない。それにまあ、スカートの上から太腿やおしりを触られるくらいで
あれば我慢できないこともないのだ。そう、昨日のことで少し神経質になってるのかもしれない。
それに、このままおしりのところでバッグを持っていれば、
昨日のような目に遭うこともないだろうし。

しかたがない。わたしは軽く息を吐いて、その感触を無視することにした。
こちらが何の反応しなければ、そのうち飽きるはず。
773名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:05:08 ID:tK4yByEE
しかし、その掌は執拗にわたしの大腿の裏側を摩り続け、
しばらくスカートの裏地とストッキングが擦れる感触が続いた。

いつまで触ってるんだろう。そんなとこ触られてもくすぐったいだけなのに。

いい加減、静電気が心配になりはじめたとき、ふと大腿に熱を感じた。
熱く湿り気を帯びているような掌の感触。
ストッキングの上から、その掌で撫でられる感触。
ギクっとしながら視線を落とすと、スカート前横のプリーツが広がっていた。

一瞬、なにが起こっているのかが解らなかった。穿いてるスカートは膝丈だ。ミニじゃない。
だからストッキングの上から太腿を触ったりはできないはずなのに。

なに? ということは、スカートの中に手を入れられてるってこと?

その熱い掌は、ストッキングの感触を楽しむように、軽く太腿を撫で摩りながら、
少しずつおしりに近づいてくる。その手の動きでスカートの裾がさらに少し持ち上げられ、
スカートの前部分まで不自然によれてくる。
とっさにおしりにあてていたバッグでスカートの前を抑え、よれを戻そうとした。

鼓動が早くなる。

どういうことなんだろう。二日連続で痴漢に、それも大胆な痴漢に遭うなんて。
昨日のようなことも初めてだったけど、今までスカートの中を触られたことだって
なかったのに。なのに、昨日はアレを押しつけられ、今日はスカートの中の太腿を
ストッキング越しに触られている。まさか後ろの人、昨日の背広の人なんだろうか。
もしそうなら、今日はもっと大胆なことをされるかもしれない。
昨日、あんなことされても黙ってたんだし、行為がエスカレートしても不思議じゃない。
声を上げたほうがいいだろうか。
でも、あの背広の人は触ってくるようなことはしなかった。ただ押しつけて満足しただけ。
ということは違う人? でも――。

そんなことを考えて、もじもじしていたのがよくなかったのかもしれない。
わたしの大腿を触っていた掌が、障害物のなくなったおしりの下に滑るように移動し、
ぴったりと閉じている太腿の間に指先を添わせてきた。
じりじりとスカートの後ろが持ち上げられる。
スカートの前側左右にあるボックスプリーツが広がり、引っ張られた裾が膝上を擦る。

この状態で、今、目の前のOL風の人が顔を上げたら、わたしのスカートが
後ろから捲くられてると気づくんじゃないだろうか。そんなことになったら……。

冷や汗が出そうになる。

思わずバッグを持っていた手を放し、後ろからスカートを捲っている腕を掴んだ。
でも、それでどうすればいいんだろう。
このまま声を上げればいいんだ、そう思いながらも、声が出せない。
この状態で声を上げたら、スカートの中に手を入れられている姿を見られてしまう。
それは避けたい。他に何か方法は?
774名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:05:54 ID:tK4yByEE
わたしの閉じている両腿の間に後ろから添われた指先は、そんなわたしの考えを
あざ笑うかのように、ストッキングの上から腿の間を摩ってくる。
そしてその腕でスカートの後ろ側をさらに捲り上げながら、掌がおしりのすぐ下まで
上がってきた。おしりが掌の熱を感じる。
と、すぐに掌全体がおしりにあてられ、その指先がゆっくりと内腿に割り込むように蠢く。
じっとりとした掌と指の感触。

額に冷や汗が滲むのを感じながら、内腿をぴったりと合わせたまま太腿に力を入れた。
でも、そんなのは何の障害にもならないというように、その指先はストッキングの
表面を滑るようにゆっくりと内腿に割り込んでくる。わたしの内腿がその指の形を感じる。
その指先は、微妙に前後に動きながら、その指の太さで内腿を押し分けるようにしながら
徐々に股間に近づいてくる。そして、すっと内腿から指が抜けるような感覚を感じた直後、
股間に指があてられたのを感じた。指先がストッキングのマチ部分に添えられている。

じわっと背中に汗を感じた。

何なのこの人、腕を掴まれてるのに何の躊躇もないなんて、と、そう思ったとき、
急に電車が揺れ、両足を閉じていたわたしは、踏ん張ることもできず、
そのまま大きく身体を振られた。
反射的に右足を斜め前に出し、掴んでいた腕を放して、両手でつり革を掴む。
その瞬間、わたしが体勢を立て直すより早く、
後ろから靴先がわたしの両足の間に割り込んできた。少し足を開いた状態になる。
割り込んだ靴が邪魔で閉じることができない。身体の前にぶら下がったバッグが揺れる。
思わず俯いて目を閉じた。

このままでは好いように触られてしまう。
でも声を上げて、今のわたしの姿を周りの目に晒すのも嫌だ。

おしりにあてられた掌がうねうねと動いて、指先がストッキングの上から股間を弄ってくる。
そこを触られる感触に、わたしは泣き出したい気分になった。

電車の中で、見ず知らずの人に、後ろからスカートの中に手を入れられて、
わたしの大切なところを触られている。
そう思うと、吐き気がしそうなくらいに気持ち悪かった。
何でこんな目に遭わなくちゃならないんだろう。

恥ずかしさと怒り、嫌悪感とやりきれなさが綯い交ぜになって渦巻く。
だめだ。落ち着け、落ち着かないと。
湧き上がる負の感情を振り払うように、きつく両目を閉じる。

ストッキングと下着の上から触れられているだけだ。
直接、触られているわけじゃない。

目を瞑ったまま、静かに深く息を吸い込み、ゆっくりと吐く。
やはりここで騒ぎを起こして、こんな姿を周りの人に見られるのは避けたい。
スカートの中で股間に指を添えられているわたしの姿。
きっと好奇とあざ笑うような視線に晒されるに違いない。それは嫌だ。絶対に嫌だ。
775名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:06:43 ID:tK4yByEE
やり過ごそう。周りに気づかれないようにやり過ごせばいい。
わたしに触れているのは誰かの指などではないと思えばいい。
そして、ただじっとしていればいい。
触られてるほうが無反応なら、きっと触るほうだってつまらないはずだ。
つまらないと思えば、すぐに飽きてやめるだろう。

そう考えて、俯いたまま薄く開いたわたしの視界に、スカートの前側左右にある
二本のプリーツが、一杯に広がっている様子が映った。
わたしはつり革を持つ手に力を入れ、もう一方の手で身体の前で揺れているバッグを掴み、
それでスカートの前を強く抑えた。

そうだ。ただじっと人形のように立っていればいいだけ。

そんなわたしの気持ちを読み取ったように、男の指先が蠢き始める。
指の腹が、わたしの中心線に沿って微かに擦るように、
ストッキングの上をゆっくりと後ろから前へ滑っていく。

鳥肌が立った。いや、意識しないように、感じないようにしないと。

指先は、じれったいほどゆっくりとした動きで、軽く摩るように動いていく。
ストッキングの感触を楽しむように、そこの閉じた唇を上からなぞるように。
そして、わたしの一番敏感な部分近くまでくると、そこを探るように弄ってから、
ゆっくりと後ろに戻っていく。
一本の指先が、微妙な強弱で前後に動きつつ、微妙に押してくるような動き。
電車の揺れと同調するように、そこを軽くやわやわと刺激する指先。

何のつもりなんだろう。何か面白いんだろう。さっさと満足してしまえばいいのに。

擦るように摩るように、本当に微妙な力で、わたしの閉じた襞を沿うようになぞり、
そこを揉み解すように触れながら、少しずつ左右へ広げるように動く指先。
その繰り返される動きで、わたしの下腹部が少しずつ熱くなるような気がした。
そして、前に伸ばされた指先が、わたしの敏感な部分近くを軽く押すように弄るたびに、
じんわりとした疼きのようなものを感じ、額に汗が滲み出てくるような気がする。

その微かな指先の感触は、わたしの頭の中に、スカートの中で蠢く指の動きを情景と
して浮かび上がらせ、そしてその指先に、わたしの全神経を集中させるようだ。

下腹部の奥から何かが湧いてくる。

このまま触られ続けたら、濡れてしまうかもしれない。
下腹部の奥に感じる疼きを意識しないようにしつつも、そう思ってしまう。
そしてそう思うと、恥ずかしさで、眩暈のような感じに襲われる。
そこが濡れることを、わたしの身体がそう反応をするかもしれないことを、
そこを弄ってる指の主に知られたくない。

意識してはだめだ。何か別のことを考えて気を紛らわせないと……。

そんなわたしの気持ちなど無視するように、指先は執拗にそこを責めてくる。
そこを押すように、擦りつけるようにしながら、蠢く指先。
でも、強く力が加えられることはない。微妙に違う、けど、同じように繰り返す動き。

わたしの中が熱くなる。ぞわぞわとした感覚が奥から広がってくる。
そこ全体が充血して、熱を帯び、張ってきてるような気もする。
776名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:07:25 ID:tK4yByEE
同じようなことを繰り返していて、飽きないのかな。
わたしは、それと解る反応はしていないはずだから、つまんないと思うんだけど。
気持ち悪いだけなんだから、もうやめてくれないかな。

薄目を開けて前に座ってるOL風の人を見る。何事もないように黙って本を読んでいる。
両隣の人にも変わった様子はない。
そう、周りの人にも気づかれていない。気づかれるような反応はしてないんだから。
そんな相手を触って何が面白いのだろう。

そう思ったとき、指先の動きが変わった。
一本の指先を立てるようにして、そこの合わせめに少し押し込みながら前後に擦り、
添えられた二本の指先が、わたしのそれの両側を掻くように摩る。

腰がぴくっと反応してしまった。下腹部の下に、じわっとした熱を感じる。
わたしの中に分泌物が滲みだしてくるような感じ。

薄く唇を開いて、静かに息を吸い込む。吐く息が少し湿り気を帯びているような気がする。
下腹部の奥から湧いてくる疼きが、少しずつ腰のほうにまで広がってくる感じ。
この感じ、何度か感じたことがある。彼に触れられたときに感じた感覚。
それは、彼とのセックスの記憶を呼び起こす。
その甘い感覚を思い出しそうになって、ふと我に返った。顔が熱くなる。

見ず知らずの人に触られて、いや、ストッキングと下着越しに触れられてるだけなのに、
感じそうになるなんて、どうかしてる。
いや違う。そんな指先だけで感じそうになるなんてことはない。気持ち悪いだけだ。

わたしは、つり革を強く握って、腰にまで広がってくる痺れるような感覚を
無視しようとした。……でも。

わたしのそこを押し開くように擦る一本の指先。
そしてそれに添えられた二本の指が、そこを広げるように動く。
その繰り返しの中で、三本の指先が、やわやわとそこ全体をマッサージするように、
微妙な力加減で指先を擦りつけながら前後に動いていく。
その動きの中で、わたしの入り口に添えられた指先が、ストッキング越しに円を描くように、
そこを揉み解すように蠢く。
ストッキングが下着に擦れる感触。わたしの形全体を浮き立たせるような指の動き。
充血した内部の襞が開き、広がっていく感覚。

前に伸ばされた指先は、わたしの敏感な部分を刺激して、鋭く突き上げるような感覚を残し、
後ろに戻った指先は、わたしの入り口を弄って、鈍く湧き上がるような感覚を残す。
そしてまた、そのゆっくりとした一連の動作が繰り返される。

少しずつ指先を立てるようにしながら動く指先で、わたしが開かれていく。
そこから、少しずつ熱いものが滲み出てくるのが解る。
それは下着に滲みこみ、その濡れた下着の感触が、ますますわたしの中に熱い液を滲ませる。

下腹部の奥から徐々に湧き上がってくる抑えがたい疼き。
彼とのセックスでもこんな感じになったことはなかった。どうしちゃったんだろう。
そんなわたしの思考を溶かすように、前後左右にわたしを弄り続ける三本の巧みな指先。
わたしの内側の襞が押し広げられる感触。濡れた襞に纏わりつく下着の感触。
777名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:08:14 ID:tK4yByEE
そこ全体に張り付くような下着の感触がむず痒さを感じさせ、口の中が渇いてくる。
わたしは無意識に閉じた目蓋の裏に、スカートの中の様子を描き出していた。
それを無視することができない。別のことを考えることができない。

指先は、わたしの濡れた襞を掻き分けるようにしながら、尿道口を刺激し、
わたしの敏感な芯の辺りを前後左右に伸ばすように圧迫してから、
また、わたしの入り口辺りに戻っていく。
敏感な芯にストッキングと下着越しの圧力を感じるたびに、大腿に力が入り、
腰の辺りに引きつるような感覚を感じて、汗が滲み出てくる。
何か鋭いものが、そこから背中に突き抜けていくような感覚。
それを感じるたびに、わたしの中から熱い粘液が滲み出し、そこに触れている下着を汚す。
そこは敏感すぎるから直接弄ったことはあまりない。擦ってるとすぐに痛くなってくるから。
でも、今は違う。何度も刺激されてるのに、痛みを感じない。
それどころか刺激されるたびに、甘い、そして鋭利に突き上げるような感覚が、
徐々に強くなっていくような感じ。

下着の上からだから、直接弄られてないから、痛みを感じないのかも。
そんなことを思いつつ、その敏感な芯が、充血して膨らんでいるような気がして、
わたしは眉をしかめた。

開いた襞の内側を弄られるたび、下腹部の疼きが強くなり、膝が震えそうになる。
そのむず痒さと疼きは、そこを直接弄りたい、強く擦りたいという衝動を湧き上がらせる。
スカートをたくし上げ、自分の指先で、下着の中のそこを思い切り弄りたい。
そんな抑えがたい衝動。今まで感じたことのない衝動。

いや、何てことを考えてるんだろう。

わたしは唇を噛むようにして、ひたすらにその甘く広がる衝動を押さえ込もうとした。
気を付けていないと、腰が勝手に揺れ動くような気がする。

何なのだろう、この指先は。このしつこくねっちこく蠢く指先は。
いったい何をするつもり――。

その時、いきなりわたしの中に指先がめり込んでくるのを感じた。
指先がストッキングの上から下着ごと押し込まれて、そこが引きつるような感じ。
下着が強く引っ張られて、わたしの敏感な部分を圧迫し、濡れた下着が中の壁を強く擦る。

「っ!」

思わず息が漏れそうになり、奥歯を噛みしめて、のけぞりそうになるのを堪える。
一瞬の後、その指先は、下着に押し出されるように戻っていく。

下着の上からだ。実際に指先が中に入ってきたわけじゃない。膣口を強く押されただけ。

乱れそうになる呼吸を整えながら、そう自分に言い聞かせる。
奥から溢れだす熱い液体が止まない。脇の下を冷たい汗が伝う。

薄目を開けて前の席の様子を窺う。OL風の人は静かに文庫本を読んでいた。
気づかれていない。そう思い、ほっとする間もなく、また指の動きが繰り返される。
778名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:09:01 ID:tK4yByEE
襞の内側や尿道口を擦るように刺激して、たまらないむず痒さと疼きをわたしに与え、
わたしの芯を弄って、わたしの腰を揺らす。
そして、襞の内側を引っ張るようにしながら入り口に戻った指先が、
その口の周りを揉み解すように擦ってから、またわたしの中に下着ごとめり込んで、
わたしの背中を引きつらせる。

下腹部から全身に広がっていくどうしようもない疼き。全身が汗ばむ。
芯を弄られるたびに、そこから感じる鋭く突き抜けるような感覚が強まり、
入り口に押し込まれるたびに、ぐちょぐちょになった下着が入り口を広げ、
中の壁を擦って、また熱い液体を溢れださせる。

のけぞりそうになる身体を、肩に力を入れて何とか堪える。
つり革を握る手が汗で滑りそうだ。

そこはもう充分に、いや、充分すぎるほど濡れている。
熱い液体が奥から次々と湧き出してきて止まらない。
今まで、こんなに濡れたことはなかった。
その湿った感触は、ストッキングの上からでもはっきりと解るに違いない。

そう思うと、目の前が暗くなるような気がした。
今まで感じたことのない感覚を次々に感じさせられ、どんどん敏感になっていく身体。
わたしの意思と無関係に勝手に反応する身体に、わたしは不安な気持ちになってきた。

このままでは、どうかなってしまう――。

そう思ったとき、そこに感じるむず痒さが耐えられないほど強くなった気がした。
身体が熱くなり、背中が粟立つ。無反応を装うのも限界だ。
わたしは右足を持ち上げ気味にしながら、きつく両足を閉じた。
全身に力が入る。これ以上、そこを弄られたら大声を出してしまいそうだった。
内腿とあそこ全体で、そこに潜り込んでいる指を挟み込む。
股間から、じゅくっ、と音がしたような気がした。

わたしのスカートの中が湿った女の臭いが充満しているような気がして、額を汗が伝う。

わたしの股間に添えられたままの指先は、わたしの内腿で挟まれたまま、股間に密着して
動きを止めていた。股間と内腿がその指の太さを感じる。

電車の揺れと騒音。周りの空気が止まったように感じた。

しばらくそのまま固まっていたように思ったけど、
その指先が止まったのは一瞬だけだったのかもしれない。
その指は、再び、蠢くようにわたしの内側を擦り、その刺激で太腿から力が抜けそうになる。
それに耐えて、もう一度、強くその指を内腿で挟もうとしたとき、
その指先が、わたしの敏感な芯を捉えた。

下腹部が痙攣したようにピクついた。
779名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:09:44 ID:tK4yByEE
わたしの最も敏感な部分を下着越しに圧迫する指先。
そこにくい込むように曲げられた指先が、その芯を押しつぶすように動く。
今までとはまったく違う、強く押し込むような動き。
その鋭い刺激に、思わず奥歯を噛みしめる。

金属質の突き上げてくるような感覚が、そこに感じていたむず痒さを拡散させ、
わたしの腰や背中に響いてくる。
その耐え難く、響くような感覚は、わたしの両足から力を抜き取っていくようだ。
わたしの腰全体を覆っていた疼きが全身に広がっていく。
周りの人の気配が薄れ、車内の騒音が遠くなる。

股間にあたってる指は、わたしの芯を刺激する指先の動きに連動して、
わたしの濡れた襞を強く刺激する。濡れた下着がよれるように強く内側を擦ってくる。
その感触に下腹部から何かがこみ上げてくるようだ。
その強く湧き上がってくる感覚は、初めて感じるものだった。
さっきまでの微妙な触り方ではない、強くそこを擦る指が、
わたしの中から何かを湧き上がらせる。

もっと強く刺激して欲しいと思ってしまう。
ただひたすらにその指の刺激だけに神経を集中してしまう。

腰が勝手に動き出しそうだ。
内腿が痙攣しそうに感じて、上げ気味にしていた右足を下ろして、両手でつり革を掴む。

それで両腿の締め付けから解放された指が、いきなり左右に振動した。
敏感な芯を押し込んでいた指先が、そのまま左右に細かく震えるように動く。

その強い刺激に、思わず目を見開き、またすぐに閉じる。頭が後ろに倒れそうだ。
首筋から汗が胸元へと伝い、つり革を持つ両手に力が入る。

たまらない。わたしの芯から頭のてっぺんに向けて何かが突き抜けていく。
次々と波打つようにツンとした感覚が突き抜けていく。
わたしの奥から湧き出す疼くような感覚も、それを追いかけるように広がっていく。

自然に腰が揺れてしまう。その腰の動きを止めることができない。
その指先の動きを追うように揺れ動く腰。スカートの裾も細かく揺れてるに違いない。
前の席に座っているOL風の人が醒めた視線で、そんなわたしを眺めている様子が
脳裏に浮かんだ。顔から火が出そうだ。
そしてそのイメージは、わたしの股間を弄る指のイメージで塗り潰されていく。

全身にぞわぞわとした感覚が広がって、頭の中心が痺れるような感じになる。
もう耐えられない。こみ上げてくる何かが爆発しそうだ。思わず唾を飲み込む。

後ろから下衆な笑い声が聞こえた気がして、わたしは、きつく目を瞑った。
全身に汗が滲み出てくる。なんてことだろう。
もう周りの人に気づかれているんじゃないだろうか。
わたしの細かく揺れ動くスカートを、わたしから漂う女の臭いを。
そう思うと、恥ずかしさで気が遠くなりそうだ。
吐く息が熱く湿り気を帯びているのが自分でも解る。
780名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:10:26 ID:tK4yByEE
ぐぐっと何かがこみ上げてきた。思わず身体に力が入る。
熱い液体がとめどなく溢れてきて、そこにあてがわれた指を濡らして、
そのまま、内腿を伝い落ちてくるような気さえする。

次の瞬間、指先が捻るように強く芯を押し込み、
感じたことのない鋭く切り裂くような感覚が、一気に突き上げてきた。

これがイクということなのだろうか。
朝の通勤電車の中で、周りに気づかれているかもしれない状態で、
わたしはイカされてしまうのだろうか。
そう思うと、憎悪や嫌悪、少しの恐怖とともに何か言い表せない衝動で訳がわからなくなる。

声が出そうになって、わたしは、唇を噛みしめた。頭の中が真っ白になっていく。
指先がわたしの股間を握るように強く圧迫した。

「ぃ……っ!」

思わずのけぞってしまった。背中や太腿の筋肉が勝手に収縮する感じ。
右足を上げて両腿で股間の指を強く挟みつける。内腿が痙攣したようにピクつく。

何が起きたのか解らない。
きつく閉じてた目蓋の裏にぱっと光が瞬いた気がする。何かがはじけたような感じ。
両足がつっぱり、わたしの中から熱い液体がとくとくと溢れだしてくる。

何なんだろうこれは。初めて感じるこの感じは。全身が引きつるような一瞬。

そのはじけたような感覚は、急速にしぼみ、そのまま足腰から力が抜けそうになった。
つり革を掴んだまま、踏ん張ろうとしても、膝が震えてしまう。
つり革を離したら、ちゃんと立つこともできそうにない。
これが絶頂というものなのだろうか。確かに叫びそうになった。でも、何で……。

背中や胸を伝う汗を感じながら放心状態で固まっていると、股間から手が抜かれた。
ピクっとおしりと太腿が反応する。次いでスカートが下ろされる感触を感じた。
徐々に周りの騒音が蘇ってくる。

終わったんだ。これで、やっと、あのしつこい指先から解放されるんだ。
そんなことをぼんやりと思っていると、前から声が聞こえた。

「だいじょうぶですか?」

その声ではっと我に返る。

「え?」

声の主は、目の前に座って文庫本を読んでいたOL風の人だった。血の気が引く。
見られてた? 混乱する頭でそう思いながらも、平静を装いつつ、応える。

「あ……、ええ、だ、だいじょうぶです。すみません」

声が震えて、瞬間的に全身から汗が噴出すのが解る。

この人はすべてを見ていたのではないだろうか。
電車の中で痴漢に触られて、それを拒絶できずに絶頂を感じてしまったわたしを。
指でイカされてしまったわたしを。
781名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:11:29 ID:tK4yByEE
一瞬、パニックになりそうになる。しかしその人は、心配そうな視線でわたしを見た後、

「そうですか。何か気分が悪そうでしたから」

そういって、視線を手元の文庫本に戻した。何かを勘ぐるような視線ではない。
何かに気づいた様子もない。少しだけほっとする。

と、背中の気配が薄れ、電車が減速をはじめた。駅に近づいたらしい。
時間の感覚もなくなっていた。車内アナウンスが流れ、減速を続けた電車が駅に到着した。

ドアが開く。

周りの人込みが揺れる。でも、わたしは下腹部に感じる違和感で、身動き一つできなかった。

「あの、わたしここで降りますので、ここどうぞ。あの、本当にだいじょうぶですか?」

目の前のOL風の人が立ち上がり、席を指差す。

「あ……、ありがとう、ございます。すみません」

そう震える声で応えて、わたしはそろそろとその席に腰を下ろした。
席に座るとき、わたしの中が引きつるような気がした。
敏感な部分が下着に擦れて下腹部に電流が流れるような感じ。全身の力が抜けそうになる。
濡れて深く食い込んだ下着の感触が気持ち悪い。

わたしは、いったい何をされたのだろう。こんな感覚は感じたことがなかった。
身体が勝手に反応するなんて。涙が出そうになり、わたしは両手で顔を覆った。

――指だけでイカせちゃう痴漢もいるらしいよ

あの明るい同僚の声が蘇る。嫌悪感を感じていたはずなのに、わたしは感じてしまった。
まだ全身に火照りと違和感が残っている。自分の身体が信用できない。
電車の中で、痴漢に指先で触られただけで、今までセックスでも感じたことのなかった
感覚を感じてしまった。そう、あの感じ。初めて感じた、何かが突き上げてくるような、
何かが破裂するような感覚を。

わたしの身体はどうかなってしまったんだろうか。
いや、きっとしつこくねちねちと触られたから、それに身体が反射的に反応しただけだ。
途中で彼とのセックスを思い出してしまったのも悪かったのかもしれない。
実際、わたしは幸福感も満足感も感じなかった。ただ脱力感だけ。

忘れよう。こんなことは忘れてしまうに限る。あんな痴漢に遭うなんて運が悪かっただけだ。
幸い、誰にも気づかれていないようだし、別に、セックスしちゃったわけでもないのだ。
ただ、ストッキングの上から触られただけ。わたしに触れたのは下着だけ。
アレを押しつけられたわけでもない。
わたしが何をどう感じたかなんて、相手にも解るわけがない。
だから、このまま黙って忘れてしまえばいい。

しばらくそのまま座っているうちに、何とか気持ちも落ち着いてきて、
次の駅に着く頃には、なんとか普通に歩けるようになっていた。

途中のコンビニで、ストッキングと下着を買おう。
会社のトイレでストッキングと下着を穿き替えて、そして、さっさと忘れてしまおう。

改札を抜けながら、そんなことを考えていた。
782名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:12:10 ID:tK4yByEE
とりあえず、以上です。
783名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 23:24:46 ID:hx6zrFw2
やべぇ
784名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 00:11:40 ID:T6kGtONc
まじやべぇ
785名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 00:25:39 ID:HhusQsWk
ちんこやべぇ
786名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 00:35:46 ID:+SDLHaq9
ティッシュの残量やべぇ
787名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 02:02:42 ID:2ysUWCy3
ここんとこ良作続きでええこった
788名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 02:21:20 ID:WNBxO5VG
まじでやばかったよ、GJ
で、とりあえずってことは続くのか?
789名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 03:41:34 ID:XbDUovsF
かなりやばかった
続き頼む
790名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 17:00:56 ID:kIIapBeR
突然春が来たな
791名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 17:27:45 ID:H0QFl0Rx

 も り あ が っ て ま い り ま し た
792名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 19:01:51 ID:Qc+Ci7gY
痴漢女捜査官と、テクニシャン男の攻防きぼんぬ
793名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 14:52:26 ID:tJqGCq9Y
スマヌ・・・
794名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 15:12:24 ID:cvqf0Tbu
痴漢に手を絡められて自分の胸とか股間を一緒に触らされるのってどうだろう
795名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 21:47:18 ID:ix6vQ0FR
スマヌ
796名無しさん@ピンキー
>>792-795
この流れワロスww