『なぁ、海平くん』
「なに?」
『しないか』
「なにを?」
『SEX』
「いいよ、別に」
『じゃあさっそく……』
「いや、否定の意味で、否定の意味で」
『な、なんでだ? 私では、不服なのか!?』
「いや、智子さん美人だし、良いケツしてるけどさ」
『ではどうして? このバディを好きにしていいのだぞ!?』
「だってさ、地雷女じゃん? 智子さんさ。もう、やばいじゃん?」
『…………そんなことは…………断じてない!!』
「めっちゃ間があったじゃん。自覚あるんじゃん」
『そ、で、でも私は君が好きなんだ、ぐちゃぐちゃにされたいんだ、
ドロドロに絡み合って(中略)そうだな子供の名前は海平と私から一時とって、英気がいいな!!!!!』
「略したけど30分も語ってんじゃん。しかもなにオチつけてんのよ、スタッフ笑いしかもらえないよ、そんなの」
『あ、すまない。ごめん、でもそれくらい君の事を想っているんだ!! たのむ! 抱いてくれ! 嫁にもらってくれ!』
「わかったわかった、じゃあ条件をちょ、条件があるってチンコ揉むなコラ、まて、おい、まだまて話し聞けよおい」
『ああ、すまない、(おおきい♪)、先走ってしまって、(きっと先走り愛液が♪)、
聞くよ聞く何でもいうこと聞くよ、聞く振りしてフェラチオし〜ちゃおっと♪』
「丸聞こえなんだよ、マジ、なんなんだお前は、ったく。まあいいや、君とお付き合いする為の条件はたったひとつ!」
『 (お前っていった お前っていった お前っていった お前っていた♪) 』
「き、聞いてんの? ちゃんと聞いてよ、条件はただ一つ! 今から俺の言うことにすべて『いいえ』で答えること。
もしも『いいえ』以外で答えたら二度と俺にしゃべりかけない! いいね!」
『 は い ! ! 』
「終了ォ!!」
『 あ 』
「はーいはい、じゃ、もう二度と話しかけてこないでね♪」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
――彼、海平はこの日の智子に対する仕打ちを後悔することとなる。
このとき智子の理性は弾け、プライドは打ち砕かれ、心はちぎれ、
海平を追い求める、狂気じみた愛情を宿す、肉人形となってしまったからだ。
「……いやいや、こえーよ、瞳孔開きながら語らないでよ智子さん。マジで。っつーか、冗談、だよねぇ(汗」
『 本気だよ 』