=◎= 遊★戯★王 で エロ談戯 =◎= |ドロー6|

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344名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 11:37:05 ID:aRbjVvBM
続く
345名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 20:49:17 ID:/B9ADg9k
やべぇ。アニメ122話でマリクと姉様の近親相姦フラグが立ちまくったwwww
346名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 09:01:58 ID:D+YNzbo7
厨臭いな…
昔とはだいぶ住人層も変わったようだ…
347レベッカVSボーボ○ 続き:2007/06/20(水) 18:48:57 ID:LZw++UnW
「あたしのターン、ドロー!」
絶対にこんなバカに負けられないと思いつつ、レベッカはカードを引いた。
だがボーボボのモンスターの攻撃力は2300、レベッカのアレサではかなわない。
しかしモンスターの攻撃力だけで決まらないのがデュエルモンスターズの面白さ。
レベッカは3枚の手札のなかから一枚を選んだ。
「魔法カード、エネミーコントローラー!」
『なに!?』
魔法効果でゴブリンが守備表示になる、その守備力は0で耐性はまったくない。
「さらに、黒蠍-茨のミーネを召喚!」
レベッカの場に茨の鞭を持った女盗賊が現れる。
「バトル、アレサでゴブリンを攻撃!!」
今ならアレサでも問題なくゴブリンを倒せる、しかし今のアレサはとても戦えるような状態ではない。
(マ、マスター……)
「アレサ……うう」
(い、いえいいんです。デュエルですもの、頑張ります)
アレサはなんとか立ち上がったが両手で秘所と乳房を隠したままでは攻撃できない。
だがアレサはけなげにも胸をさらけ出す恥ずかしさに耐えながらゴブリンに水弾を叩き付けた。
『おおー。でけー!!』
ゴブリンたちは歓喜の表情で吹っ飛ばされて消えた。
そしてボーボ○の手札は効果によってまた一枚消える。
捨てたカード、ソードハンター
だがボーボ○のテンションは下がるどころか。
『うおー! ふっくらとしたなかにさくらんぼのようなつぼみー!! 燃えるぜぇ!!』
ボーボ○のアフロからミニボーボ○が出てきて宴会を始める。
アレサはもはや泣きそうだ。
「アレサ、仇は討つからね、ミーネでダイレクトアタック!!」
ミーネの茨の鞭がレベッカの怒りとともにボーボ○を襲う。

続く
348名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 19:41:34 ID:ZusfSF6W
エイリアンが霊使いに触手でハアハアしたり、浸食細胞を埋め込んでエロくさせたり、エロくなった霊使い同士でハアハアさせたりする長編小説を構想中なんだがここに投下しちゃダメ?
349名無しさん@ピンキー:2007/06/25(月) 03:28:35 ID:I8kQrquW
カード系はここじゃ需要無い
350名無しさん@ピンキー:2007/06/25(月) 04:24:58 ID:ZocyKPBn
いいと思う
むしろ読みたい
351名無しさん@ピンキー:2007/06/25(月) 22:07:01 ID:xKQZU7HF
冥界の魔王ハ・デススレで派手にやってるな。
それにしてもレベッカVSボーボ○は反応無いな,つまらないのか見てる住人自体いないのか。
352名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 22:38:15 ID:yL3d7sOa
>>351
僕はレベッカVSボーボ○を楽しんで読んでいますよ。
353名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 22:39:21 ID:bn4FwgId
ageてしまってすみません
354名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 03:14:50 ID:oNvJ1f6Q
>>351
言っちゃ悪いが厨臭い
355名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 10:41:58 ID:wPxifRje
>>351
そんなスレあったのか
レベッカVSボーボ○はまぁ・・・ありなんじゃね?反応しづらいネタだけど
356名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 11:58:26 ID:L7Bp38FF
>>348
前スレでブラマジガール&マジシャンズ・ヴァルキリアの百合があったからいいと思う。
357名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 16:39:19 ID:/EUd8u6c
>>355
なに勘違いしているんだ?
358名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 16:56:42 ID:/EUd8u6c
勘違いしていたのは俺のほうだったみたいだ。
スマソm(__)m
359明日香×一般生徒(和姦):2007/07/02(月) 08:09:00 ID:1pHFxEQ6

「ぐうっ、ううっ……!」

 少年は額に脂汗をかきながら、低く苦しげな声を漏らすと、みっしりと肉の詰まった明日香の
大きな尻に腰をぴったりと密着させ、もの凄い勢いで精液を膣内へと流し込んでいた。
 尻肉を掴んだ指先は痕が残りそうなほど強く食い込み、肉杭は少年の意志をまったく無視す
るかのように何度も痙攣しながら、どくどくんと精液を吐き出していく。
 それは、少年がかつて経験したことのない程の強烈な射精感であり、蛇口をいっぱ
いに捻ってしまったかのように勢いよく迸る精液の量は、ちょっとした恐怖を感じる程であった。

「う……くゥお……」

 勝手に口から漏れ出す声。言葉にならないそれは、まるで他人のもののようにさえ聞こえる。 一体どれだけの時間、射精し続けていたものか。
 気がつけばあの喪失感にも似た射精の感覚は消えて失せ、まだ硬さを保ったままの肉杭を包
み込む、明日香の膣の強烈なまでのぬめりを強く意識させられる。
 このままでは、また射精してしまう。
 生まれて初めて「射精」という行為に恐怖を感じ、少年は慌てて肉杭を明日香の膣から引き抜
くと、

「わっ――ひっ」

 間の抜けた声を上げて、そのまま補習室の床へ尻餅をつくように倒れ込んでしま う。



「んああっ!」

 最後の一突きは、まさに理想的な一撃であった。
 痛みを感じるほどに強く掴まれた尻へと、打ち付けられた腰。そして、子宮口をこじ開けんば
かりに深々と打ち込まれた肉杭。
 それだけでも最近、ご無沙汰だった身には強烈な快楽であったのだが、極めつけは堪えに堪
えての射精であった。
 まるで、ホースの口を潰して勢いを増してでもいるかのように、びゅうっ、びゅうっ、と子宮
の中へ飛び込んでくる精液の塊は、脳髄を灼くような衝撃と共に、極上の快楽を明日香の神経に
与える。

「ふお……っ、おっ、オあ……おっ!」

 涎に塗れた唇はだらしなく開いたままに、そこから押し出されるように漏れる声は、普段の彼
女を知る者が聞けば目を丸くすること請け合い、といったほどに淫らな色を湛えており、

「だ……メ、またイっ、ク……!」

 湯気が立ちそうなほど熱い吐息と共に、全身を震わせて立て続けに絶頂を迎える。


「く……ぅ、クぅ……ん」

 肉杭の痙攣はそのまま明日香の膣を通って子宮を震わせ、一刻み毎に快楽のボリュームを上
げていく。
 普段の、聡明で高潔な精神をその身に宿したような姿からは大きくかけ離れた、しかしそれで
いて、見る者が目を離すことのできなくなるような魅力はそのままの明日香がそこにはいた。

360明日香×一般生徒(和姦):2007/07/02(月) 08:10:04 ID:1pHFxEQ6

 床にへたりこんだまま、勃起した肉杭を天井へ向けて痙攣させつつ、少年は全力疾走でもし
てきたかのように荒い息を吐いていた。

「ふふ……満足した?」

 横座りの姿勢で、裸体を隠そうともせずに明日香は訊ねる。
 明日香自身も肩で息をしながらではあったが、それでも目を白黒させている少年よりは余裕
がありそうであった。

「わ、判りません……」

 自分でも何かよく判らない、ふわふわしたものの上に乗っかったような奇妙な感覚に全身が
包まれていて、正に「夢心地」を体感しているようであった。

「私のおまんこ、気持ちよかったみたいね」
「そ、それはもう……」

 何か上手い言葉で賛辞を送ろうとするも、とりたてていい言葉が浮かんでこない。

 ちょっと情けなくなってしょぼんとしていると、不意に顔を寄せた明日香が少年の唇をちろ
りと舐めた。

「わっ――!?」

 驚く少年をよそに、いたずらっぽく微笑むと、

「クサイ言葉なんか要らないわ。キミの素直な気持ちが聴きたいな」

 そう言って、少し切れ長の瞳で見つめてくる。
361明日香×一般生徒(和姦):2007/07/02(月) 08:11:01 ID:1pHFxEQ6

 少年が天上院明日香とのデュエルに敗れたのは、ほんの二日前の事である。

 調整を済ませたデッキの調子を確かめようと、対戦相手を探していたところへ、補習室でプ
ロリーグの試合のビデオを熱心に見ていた少年が、偶然明日香の目にとまったのだった。

 ラー・イエローの中でも、下の方に位置する程度の実力しか持ち合わせていない少年とでは、
勝負になる以前のデュエルになったのだが、

『明日、もう一度勝負してくれないかしら。キミもちゃんとベストのデッキで』

 少年のプレイに何か感じるものがあったのか、それともただの気まぐれか。
 それでも憧れのデュエリストとの戦いに臨むべく、少年は持てる全ての実力を出し切って、翌
日のデュエルを戦い抜いた。

『明日の放課後、この前の補習室で待ってて。誰にも言ったらダメよ?』

 当然、勝てはしなかったものの、明日香はデュエル場で観戦している他の誰にも聞こえない様
に、いたずらっぽく囁いて去っていった。
 何があるのかよく判らなかったが、妙な胸騒ぎがしたのでそのまま彼女の言う通り、誰にも告
げずにデッキとディスクだけを持って補習室に行くと、明日香は一足先に部屋にいた。

 そこから今に至るまでは、正にユメマボロシの如く、とでも言おうか。
 不意に首に両腕を絡めてしなだれかかってくると、背筋がぞくりと震えるような顔でねっと
りとしたキスをひとつ。
 そこからは彼女のリードと、暴走する若い性が入り乱れた挙句、合計四発も射精してようや
く一息ついた、というところである。
362明日香×一般生徒(和姦):2007/07/02(月) 08:14:21 ID:1pHFxEQ6

「死ぬほど気持ちよかったです」
「大げさね」
「ホントですよ」

 少年はごく、自然な動作で明日香に顔を寄せると、その頬に優しくキスをする。

「童貞のボクじゃ、天上院さんを満足させられなかったかもしれないのだけが心残りだけど……
ホントに最後は息が止まって、そのまま元に戻らないかもって」

 明日香は少し驚いたように目をぱちくりとさせている。

「正直なところ、もうこれだけ気持ちよかったら、このまま息が止まってもいいや、って思い
ましたし」
「それじゃ、困るわ」

 明日香は少年が思わずどきりとするほど、自然な笑顔を見せ、

「腹上死なんて、みっともないもの」
「――あ、あはは……調子に乗って、何言っちゃってるんでしょうね」

 フクジョウシの意味はよく判らなかったが、なんだか急に気恥ずかしくなって、少年は笑っ
て何とかゴマかそうとする。
 すると今度はいきなり強い力で引っ張り込まれ、少年は顔を明日香の乳房の間に埋めていた。

「て、天上院さん……?!」
「明日香、でいいわ。二人だけの時だけね」
「え……?」

 思わず上を向いた少年の唇に、今度はちゃんと明日香の唇が重なる。
 気取ったところのない、柔らかなキス。

 驚いて硬直したままの少年を放って、明日香は立ち上がりさっさと制服を身に着けていく。
 呆然としてただそれを見ているだけの少年に、

「キミ、デュエル上手くなるわ」
「……え?」
「かなり荒削りだったけど、ちゃんと磨けば、ブルーに来るのもそう難しいことじゃないと思
う」

 セックスをしている間は、アップにまとめていた髪を後ろに流して、手で大きく梳く。
 見事なブロンドが大きく広がって流れる様に思わず見とれていると、明日香は自分のディス
クを持ってドアに向かう。

「もし、ブルーに来れたら、またデュエルしましょう。その時も私に何か感じさせることがで
きたら……」
「で、できたら?」

 裸であることも忘れて思わず身を乗り出すと、明日香はくすっと笑い、

「またココで……ね」
363明日香×一般生徒(和姦):2007/07/02(月) 08:15:46 ID:1pHFxEQ6

 パタン、とドアが閉まる音がするまで、少年は動けずにいた。
 彼女の残した言葉が意味するところを理解したことで、頭はショートしたように思考を止め
てしまい、馬鹿みたいに裸のままボンヤリとしていたが、

「……夢じゃない、んだ」

 全身を覆う倦怠感と、ヒリつくような痛みを訴える肉杭が、そのことを物語っている。

 少年は裸のまま立ち上がると、AV機器のコンソールの上に無造作に置かれた自分のデュエル
ディスクを指で撫でた。冷たいその感触が、頭の中を覆っていたモヤを吹き散らしてくれるよう
な、そんな錯覚を覚える。

「――強くならなくちゃ」

 自然に口を吐いて出た呟きに、少年はひとり頷いてディスクをぽん、と叩いた。


[おしまい]         
364348:2007/07/04(水) 10:33:38 ID:O7blXRlx
思ったより否定的な意見が少ないので、近いうちにここで投下してみるわ。
しかし霊使いって人気ある方かと思ってたのにエロ小説となると全然無いのな。
365名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 07:12:09 ID:/gPSImrU
>>359-363
GJ!!
366名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 10:06:14 ID:m7HQSGIN
「私のターンね…」
私はフィールドに出ている三体のハーピィを見やる。
相手のモンスターの能力で身動きが取れなくなっていた。
「ふふふっ貴女のライフも残り10…次の一撃で勝者が決まりますね」
相手の嫌らしい笑いが癇に触る。
だが、為すすべが無いのは事実。
女であるハーピィを使っている事が敗因だなんて…
相手の場には女性を快楽で支配する「快楽洗脳者(エロティックマインドコントローラー)」と永続罠の「女隷監獄(レディースレイブプリズン)」の二枚…。
私にはもう戦う術は…城之内…助けて。
「私に力を…ドロー!」
367名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 04:52:10 ID:61fqM6LF
杏子×遊戯が見たい
368名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 05:52:52 ID:oQ39K70c
十代×私の18禁イラスト&小説うpしました☆
http://id32.fm-p.jp/20/yuposuki
369名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 06:27:45 ID:DKAFYqTZ
>>368
きめぇ死ね
370348:2007/07/14(土) 18:58:57 ID:jkHNHyYu
 遅くなったが霊使い小説投稿するよ。
 今回投稿分と次回投稿分はエチシーン無いけどかんべんな。
371霊使いの受難1:2007/07/14(土) 19:00:01 ID:jkHNHyYu
密閉された空間の中、カリカリと、ペンを走らせる音が聞こえる。手製だろう、
 いくつも釘が突き出た簡素な机と椅子。その四つの席に座り問題の『試験』を受けているのは四人の女の子。
快晴の空のような髪を腰まで伸ばした少女はエリア。彼女はうんうん唸ったり、頭を抱え込んだり、
 かと思うといきなりポンと手を打って、
「思い出した!」
「エリア。試験中です。私語は慎んで」
「あー。あはは…ごめんなさい先生」
先生と呼ばれた女性に注意を受けてぺろりと舌を出す。表情の豊かな子だった。
「全く。今日は第三級霊使いになるための大切な試験なんですよ。もう少し緊張感を持ちなさい」
こめかみを押さえながら出来の悪い生徒をなだめるこの女性はドリアード。
 世界に4人しかいないと言われているエレメンタルマスターの称号を持つ一流の魔法使いだ。
 豪華な装飾が施された司祭のような衣装に身を包み、慈愛の笑みを浮かべる彼女は聖母とまで言われているが、
 今はその表情はしかめっ面になっている。
「はーい」
「はい!」
「分かっていますわ」
「……」
四人の少女の内、三人が返事をした。
「……ウィン?」
ドリアードの問いかけに三人の少女達の視線が集中する。
 その先にはペンを持ったまま解答用紙に向き合っている少女が一人−−いや、
 よく見れば彼女の上体はこっくりこっくりと船を漕ぎ、その度に後ろで結った長い若緑色の髪が
 獣の尻尾のように揺れていた。
「ちょっと…! ウィン! 起きなさいよ! ていうか何でこんな状況で寝られるの…!?」
隣に座ったエリアが肩を揺するが起きる気配はない。
「ぐう…プチリュウだって強いもん…くう…すう…トライアングルパワーさえあれば
 …むにゃむにゃ…わたしもパワーほしいかも」
それどころか意味不明の寝言まで言う始末。
「あたし知ーらないっ」
とうとうエリアも諦める。ウィンと呼ばれた少女の前には顔をひきつらせながら
 青筋を浮かべるドリアードが立つ。彼女は手にした十字架状の小さなロッドを振り上げて、
 割と本気でウィンの頭めがけて振り下ろした。

ごつっ!
372霊使いの受難1:2007/07/14(土) 19:01:06 ID:jkHNHyYu
***

「筆記試験の結果をお伝えします。エリア−−70点、合格です」
「やたっ!」
「次にアウス−−95点。流石ね、よく頑張ったわ」
「いえ、このくらい当然のことですわ」
「だそうです。他の子もアウスを見習いなさい。次ウィン−−65点」
「ええ嘘!?」
驚いたのはエリアだ。
「私も驚いています。寝ていたのは答えが解けていたから。そうですね? ウィン?」
「うん。他にする事も無かったから、寝てた…」
ぶたれた頭をさすりながら、どこかほわほわとした感じでウィンは答える。ドリアードは溜息を吐いた。
「まあ、態度はともかく。結果は及第点です。合格をあげましょう」
「わーい」
「やったねウィン!」
立ち上がり二人でパンパンと両手を合わせる。
「最後に…ヒータ?」
「はい!」
元気良く立ち上がった赤髪の少女にドリアードは極めて冷静に事実を伝えた。
「0点、不合格です」
「ええーっ!? ウソだ! いくらなんでも0点なんてあり得ない!」
「答えが一問ずつずれていました。それでですね」
「がーん!」
「ふふっ。無様ですわね、ヒータ?」
「なにー!? アウスっ、もう一度言ってみろ!?」
「あらあら、相変わらず勇ましい言葉遣いですわね?
婦女子たるもの常に知性と品位を持つべきではないでしょうか?」
眼鏡を掛けた少女は優雅な動作で短い栗色の髪をかき上げる。
「ボクのしゃべり方にケチを付けようって言うの!?」
「あら。ケチを付けるのは喋り方だけだと思って?」
「ヒータ暑苦しいもんねー?」
「どう意味だよバカブルー!?」
「バカブルーとは何よ!? バカブルーとは!? じゃあアンタはバカレッドよ!」
「レッドは偉いんだ! リーダーを象徴する色なんだ! バカにするな!」
「おバカの大将という事ですわね? お似合いですわよヒータさん?」
「う、うるさい、うるさいうるさーい!」
373霊使いの受難1:2007/07/14(土) 19:02:10 ID:jkHNHyYu
収拾がつかなくなった場にドリアードが再び、顔をひきつらせる。
「あの、皆さん? まだ実技試験が残っていますよ? 分かっていますか?」
「ねえ、わたしは? わたしも何かあだ名ないの?」
「あら、ウィンさんにはバカグリーンという名前を付けて上げますわよ?」
「わーい。皆と同じだぁ」
「……流石ウィンさん。凄まじい天然振りですわ…」
「じゃあ、アウスはバカブラウンだねー?」
「な!? 心外ですわ! よりにもよってワタクシがこんな下品な方々と同列に扱われるだなんて!」
「ちょっとそれどういう意味よ!?」
「自分だけ賢い振りして気に入らないな!」
「アウスも友達ー。だから一緒ー♪」
ドリアードの言葉も耳には届いていないらしい。四人の魔法使いの卵はきゃいきゃいとはしゃぎ、
 すでに試験どころではない−−が、

「いい加減にしないと全員暗黒海に沈めるぞ、このクソガキども」

『…………』
笑顔を浮かべたまま、静かに告げられた先生の言葉に生徒四人が沈黙する。
 静かになった教室にごくり、と生唾を飲む音が響いた。
「はい。皆さん大変聞き分けが良い子ですね。先生感心しました。
 でも今度オイタをしたらジェノサイドキングサーモンの餌にしますからね♪」
目が笑っていない。生徒四人は冷や汗を垂らしながら勢いよく首を縦に振ることしかできなかった。
374霊使いの受難1:2007/07/14(土) 19:03:18 ID:jkHNHyYu
***

 試験会場から離れた場所にある草原。ちりちりと日の光が降り注ぐそこをアウスが歩いている。
「四つ星クラスモンスターの捕獲、ですか。うふふ。このわたくしの実力を知らしめる時ですわね!
さあモンスターさん! 出ていらっしゃいな! このわたくしが華麗に瞬殺してあげますわ!
おーほっほっ! −−をぶっ!?」
高笑いをあげていると何か堅いものに足を取られて転んでしまった。
「っきいぃっ! 誰ですの! わたくしめの進行方向に悪質な罠を張ったのは!?
おかげで私の美しい顔が汚れてしまいましたわ!」
振り返ってみるとゴツゴツとした赤褐色の岩の根本から何か長いモノが延びていて、それに足をとられたらしい。「わたくしのこのカモシカのような脚を傷つけるとは良い度胸ですわ! この−−っ」
がつんっ。
「あイタ−−っ!?」
アウスは自分の足を取った長細い物体を蹴り、その堅さに悶絶している。
「もう、知りませんわ!」
(そうですわ。わたくし、こんな所で道草を食っている場合ではありません。さっさと目標を捕獲してから、
 無様に追試を受けているヒータの目の前で一番に合格しますわよ。うふふふっ)
「おーほっほっ! −−ほ?」
ずうん、とすぐ背中で振動音。まるで巨大な生物が身じろぎをしたような音である。
 アウスが恐る恐る振り向くと、
「も、モンスターっ?」
先ほど岩だと思っていた物体がのそりと動き出したのだ。
 どうやら体を丸めて昼寝をしていたところをアウスが勝手に岩か何かと勘違いしただけという事だった。
(しかもこのモンスターっ)
岩肌のような分厚い皮膚。首周りには鰓があり、頭からは二本の角。
 赤褐色の巨体を四本の足でしっかりと支えるそのモンスターは、
「せ、せせせせっセイバーザウルス!?」
セイバーザウルス−−四つ星クラス。地属性。は虫類族。
 草原に住む恐竜で普段は大人しい性格をしているが、怒ると怖い。
(まさか、このモンスターがターゲットですの!? 冗談じゃありませんわ!
逆立ちしたって勝てるわけがありません!)
セイバーザウルスは威嚇のうなり声を上げながら血走った目でアウスを睨んでいる。
『気持ちよく昼寝してるときに尻尾をがんがん蹴りやがるのはお前か、あぁ? 覚悟はできてんだろうな?』
アウスにはセイバーザウルスがそう言っている気がしてならない。
「お、おほほ…いやですわ、短気は損気でしてよ? ここはまずお互いに話し合って…」
「ギヤアアオウン!!」
「いやああっ! ごめんなさいぃぃっ!!」
猛然と突っ込んでくるセイバーザウルスから、アウスは泣きながら逃げ出した。
375霊使いの受難1:2007/07/14(土) 19:04:54 ID:jkHNHyYu
***

「四つ星クラスのモンスターかあ…弱いのだといいんだけどねー。
 先生の考えた事だからきっとそうはいかないんだろうなぁ」
(先生って、ああ見えて意外といじわるだからなぁ。アウスとか苦労してそう)
取り留めのない事を考えなからエリアはモンスターを捜す。ここは山の渓谷、その下流だ。
 清涼な小川の上を、点在する石から石へと飛び移りながら、上流へと目指し、
「−−ん?」
目前の水面がぼこぼこと泡立っているのを見つける。何だろう、と近づいてみると、
−−ばしゃぁん! 水面下から突如透明の不定形モンスターが飛び出した!
(…スライムだ!)
「うわっ、っとと…!」
スライムは槍状に変化して体当たり攻撃を繰り出してくるが、エリアはそれをかわしつつ距離をとる。
「ふふーん。スライム相手なら楽勝だ♪」
言いながらエリアが懐から取り出したのは一枚のカード。
(速攻で終わらしてあげるんだから!)
「カモン! ギゴっち!」
エリアがかざしたカードから光が溢れ出す。するとカードの中からモンスターが飛び出した。
「ギゴッ!」
キテレツな鳴き声をあげながら現れたのは、小型のは虫類族モンスター。
 二足歩行をするトカゲを愛らしくデフォルメしたような姿を持つ、『ギゴ・バイト』だった。
「出し惜しみ無しで行くからね! ギゴっち! あれやるよ!」
「ギゴゴっ!」
「ギゴ・バイト、憑依装着!」
どん! エリアを中心に衝撃が走る。小川の土砂が、小石が巻き上げられる。
 一瞬の間をおいて土砂と一緒に上空へと巻き上げられた大量の水が、
 間欠泉が吹き上げた直後のように辺りに降り注ぐ。にわか雨に打たれるように、
 エリアはその中心で杖を構えて立っていた。
憑依装着−−霊体となった使い魔と融合。その力を吸収することで爆発的に魔力を増幅させる霊使いの秘術だ。
(ふふーん。どんな能力を持っているか知らないけど憑依装着したあたしの敵じゃないわ!)
「ええーい!」
エリアは降り注ぐ水を圧縮、弾丸のように撃ち出した!
ずがあぁぁん!! エリアの攻撃は小川の石を砕き、そこに張り付いていたスライムも粉砕した。
「やったあ!」
『ギゴギゴッ!』
 誰に向かってか (^^)v とポーズを決めているエリアに霊体になったギゴ・バイトが抗議する。
「えっ? −−あっ! そっかぁ、やっつけたらダメなんだよね? どーしよ…あはははっ…」
『ギゴォ…』
主人の間抜けぶりにギゴ・バイトは肩を落として呆れかえる。
「まあ、でも…ほらっ、一匹だけとは限らないじゃない? 適当に歩き回ってればまた見つかるかも!」
『ギゴッ!』
「へ? 何?」
歩きだそうとするエリアを愛らしい使い魔が制止し、小川を指さす。
「−−ん?」
振り返ったエリアの視線の先、小川の上にゼラチン質の物体が集まり始める。
 それらはさっきエリアが倒したスライムの破片だ。
「嘘…まさか…」
それらは水面下から次々と浮かび上がってきては徐々に質量を増し、あっと言う間に再生を果たした。
「リバイバルスライムだぁ!」
スライムの正体を知ってしまったエリアは顔を青くして立ち尽くすのだった。
376348:2007/07/14(土) 19:06:35 ID:jkHNHyYu
 ほい終了。霊使い達の性格はオフィシャル(DSソフトエキスパ−ト2007)をベースに
 自分なりに『濃い目』に味付けしてみた。ドリアードに関しては好き勝手にキャラ作りした。
 反省はしてない。
377名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 01:34:13 ID:pGmZcQ+q
なかなかいい感じでドタバタしてるが
セイバーザウルスは恐竜族
何はともあれ期待
378名無しさん@ピンキー:2007/07/20(金) 20:18:15 ID:xu1yiRha
わくてか
379名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 12:26:31 ID:tiqMs9YB
海外版のカードのイラストって、露出表現とか宗教的な表現に規制がかかって別イラストに差し替えられてるものもあるってきいたけど、
デーモンってどんな扱いうけてんだろ?ブラマジとかはダークマジシャンって名前にかえられてるらしいけど、デーモンの場合絵も名前もまんまじゃん。
380名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 17:06:55 ID:LksufHRF
意味も絵もまんまだからじゃね
381名無しさん@ピンキー:2007/07/23(月) 15:04:46 ID:Z3YOYnBM
玲子ちゃん凌辱したい
382348:2007/07/23(月) 18:34:26 ID:ploqqb7c
お待ちどうさん。むしろ待ってた? 二回目分を投稿するぜ。
また前回みたいに突っ込み所があるかも知れんが生温かい目で見守ってくれ。
383霊使いの受難2:2007/07/23(月) 18:36:07 ID:ploqqb7c
 鬱蒼と茂った木々の合間を一人の少女が歩いている。魔法使いの外套、魔力を増幅させる杖。
 モンスターを捕獲、封印する為のカード。霊使いのフル装備を身につけているウィンだった。
「四つ星クラスのモンスターを捕獲、かあ…わたしに出来るかなあ?」
(先生は、わたし達なら出来る、て言ってくれたけど。うーん)
「プチィ!」
背中から聞こえたのは小動物の鳴き声。
「プチリュウ?」
鳴き声を上げたのはウィンにぴったりと付いてくる小型のモンスター。
 羽の生えた蛇に猫の頭をくっつけ、愛らしくデフォルメにしたモンスターはプチリュウと呼ばれている。
 二つ星クラスの下級モンスターだがこれでも立派なドラゴン族、その子供である。
 小さな体をいっぱいに使い攻撃する。
「プチプチィ!」
「励ましてくれるの? ありがとうー♪」
「プチイ♪」
抱きしめて頭を撫でてやると目を細めて甘えた声を出す。
 プチリュウはウィンが初めて捕獲したモンスターであり、使い魔であり、友達だった。
「っ? プチイ! プチプチ!」
「プチリュウ? どうしたの?」
ウィンに応えるように深い茂みががさがさと揺れる。
「−−あ、モンスター」
茂みをかき分け現れたのは、真っ白い、骨のような体をした二足歩行のモンスターだった。
 ドクロのような顔に鋭い鉤爪。なにより体のあちこちに緑色の石のような物が埋め込まれているのが特徴的だった。
(確か−−エーリアン?)
「⊆∀√†Θ¶∫∇っ!!」
人間には聞き取れない言葉を発しながら、モンスターは飛びかかってきた。
「わぁ」
ぶんっ! 回避行動をとったウィンの前髪を鉤爪が掠める。
「あぶないなぁ…」
のほほんとした口調でウィンも杖の力を使い反撃する。
びゅんっ! びゅびゅん!
杖から放たれるのは触れるもの全てを断ち切る空気の刃。だが、
「¢●〒◇&′@△」
ばしん、ばしぃん!
防御態勢をとったエーリアンモンスターの眼前に見えない力場が形成され、ウィンの攻撃を防ぐ。
384霊使いの受難2:2007/07/23(月) 18:37:00 ID:ploqqb7c
「全然効いてない。どうしようー?」
「プチプチイ!」
「プチリュウ? あれ、やるの? でもそれじゃプチリュウが辛いよ?」
「プチイ!」
「そっかぁ。分かった。やってみるよー」
「△′◇●」
エーリアンが再びウィンに襲いかかる。緑色の石の表面がどろりと流体する。
びゅるんっ!
流体部分から飛び出したのは粘液を纏ったミミズのような軟体物−−触手だった。
びゅるびゅるっ、びゅるるるるっ!
次々と生え出す触手はウィンへと矢のように飛来し、
「プチリュウ、憑依装着…」

ごおっ!!

「∴%◇←□っ!?」
突如巻き起こる爆風にエーリアンが吹き飛ばされる。局地的に巻き起こった風の破裂は周囲の木々をしならせ、
 軋ませ、熟した果実を、花を、葉を一瞬で吹き飛ばす。
その中心にウィンはいつも通り、何を考えているのか分からない、ぼうとした表情のまま静かに佇んでいた。
 だが、エーリアンも気付いているだろう。彼女の力が先ほどとは比べものにならないほど増大していることに。
「あの…少し痛いと思うけどあんまり抵抗しないでねー?」
杖から真空の刃を放つ。立ち上がったエーリアンは即座に防御態勢をとる。
ばしいん!
力場が見えない刃を防いだ−−かのように見えた。
ざしゅうっ…!
「♂#◆↑■§っ!?」
エーリアンの四肢に深い溝が入ったかと思うと、緑色の体液が吹き出す。
 強化された空気の刃は力場を貫通していた。
「ごめんね…でも少し弱ってもらわないとダメだから」
再び刃を放つ。
びゅおっ! ばきいいん!
「°*■〓▲★っ!!」
二度目のそれは力場を粉砕し、エーリアンの体をずたずたに切り裂いていく。
(これだけやれば、大丈夫…)
のたうち回るエーリアンを抑揚のない瞳で見つめながらウィンは憑依装着を解除する。
「プチィ…」
「疲れたね? 先に休んでてー」
385霊使いの受難2:2007/07/23(月) 18:38:03 ID:ploqqb7c
外套に忍ばせてあるモンスター封印のカードを取り出し、そこにプチリュウを封印する。
 それが済むと倒れ伏したエーリアンの元に歩み寄り、様子を窺った。
エーリアンはよほど弱っているのか反撃をしてくる気配はない。ウィンは封印のカードを取り出して
 −−そこでふと、エーリアンと目があった。
(? 笑ってる…?)

思った瞬間、エーリアンの体が破裂した。

ばん!
「ひゃっ!?」
文字通り内側から破裂したエーリアンの体は肉片となってウィンの体をびちゃびちゃと打ち付ける。
「ふやー、ぬるぬるするー」
自爆によるダメージは無かったが身体中がエーリアンの不気味な体液と肉片でドロドロに汚れてしまった。
「変な臭いもするし−−あーっ」
(自爆したから捕獲も出来なかった)
「どうしよう?」
日もだいぶ傾いてきた。夜になったら凶暴なモンスターが出てくるかもしれない。
 試験は失格になってしまうけどまた受け直せばいい。
「…帰ろう−−んっ…?」
ふと右の頬に違和感を感じる。触ってみるとエーリアンの血と肉片がこびりついていた。
いや、それだけではない。
「…っ、動いてる…?」
頬にへばりついた肉片はまるで生き物のように蠢き、あろう事か皮膚の内側へと進入してくる。
「やあ…っ」
(気持ち悪い)
自分の体に入り込んでくる不気味な肉に、さすがのウィンも顔色を青くする。肉の浸食には痛みは無く、
 むしろぴりぴりと甘く痺れるような感覚だけがある。それがかえっておぞましい。
「…あっ…!」
しかも、ウィンの体を蝕む肉片は一つだけではなかった。爆発から顔を庇おうと反射的に動いた左手に、
 むき出しの両の太股に、計三つ、顔にへばりついた物も合わせて合計四つの肉片がウィンの体に潜り込もうとしている。
「やだぁ」
太股に付いた紫色の肉塊をはがそうとするが、手で掴んでも体液で滑ってしまう。
「うー」
得体の知れない物体が体に入り込んでくる恐怖に涙が流れ−−その時だった。
『怖がル事はなイ』
頭に声が響く。
「ふえ?」
『受け入れルのダ』
386霊使いの受難2:2007/07/23(月) 18:39:23 ID:ploqqb7c
目が眩むような光が辺りを照らす。ウィンは真っ白に染まる視界の中、小柄な人影を見る。
『我らノ元に来るのダ』
光が視界を、意識を白く塗りつぶしていき、

「…うん」
 人形のようにウィンは頷く。
彼女の瞳からは、意志の光が消えていた。
 
***

「…ただいまぁ〜」
試験会場にたどり着いたエリアは疲労困憊と言った様子だった。
「エリアっ? どうしたの、ずぶ濡れじゃないか?」
「…ヒータ…あたし、やったよ…やり遂げたよ…」
「ほんとに!? くそぉ先越されちゃったなー。そういえばモンスター何だったの?」
「−−リバイバルスライム」
「…うわぁ…」
エリアの言葉にヒータは心底同情した様子だった。
「ていうかどうやって倒したの?」
「知ってる…? アイツ、再生回数に制限があるの。七回やっつけたら動かなくなった…」
「七回も…エリアも意外と根性あるね」
と、取り留めのない会話をしていると奥からドリアードが現れた。
「あら。エリアおかえりなさい。モンスターを捕獲出来ましたか?」
笑顔で訪ねてくるドリアードに対してエリアは一枚のカードを無言で見せる。
 カードにはスライムのイラストが描かれていて、リバイバルスライムという文字も添えられていた。
「はい確かに。おめでとうございますエリアさん。試験は合格です」
「やたあーっ!!」
さっきまでのテンションの低さは何だったのか。エリアは大喜びだ。
「た、ただ今戻りましたわー…」
「あーっ、アウスだー! おかえりーっ!」
「…その元気は一体どこから出てきますの? さてはよっぽどターゲットが弱かったと言うことですわね?」
「むっかあ! 言ってくれるじゃない!
大きな口を叩いたからにはアウスもちゃんとモンスター捕まえてきたんでしょうね!?」
「ふ−−おほほほっ。ワタクシを誰だとお思いですか? ほら、この通り、」
ぼろぼろになったアウスが懐から取り出したのはモンスターを封じ込めたカード。
 エリアとヒータはそのカードを見て驚愕した。
「セイバーザウルスか!?」
「うわあ、あたし憑依装着しても勝てる気しないなあ」
387霊使いの受難2:2007/07/23(月) 18:40:09 ID:ploqqb7c
「おほほほっ! ワタクシの手にかかればセイバーザウルスも赤子同然ですわ!」
(い、言えません。本当はセイバーザウルスが勢い余って近くの岩場に頭をぶつけて、
 気絶しているところを捕獲しただなんて−−口が裂けても言えませんわ!)
「まあ、流石アウスさんですね。いいでしょう合格です」
「ああっ、先生、ありがとうございますっ−−ガクっ…」
「ちょっ!? アウス!?」
「どうしたの!? バカブラウン!?」
「−−これは、気絶していますね。緊張が解けて気が解れてしまったのでしょう。
 ヒータ、エリア。アウスを介抱してあげて下さい」
「はーい」
「はい!」
教え子二人はアウスを担いで寝床まで運んでいく。
 その様子を見送りながら、ドリアードは窓の外へと視線を向けた。
「後は、ウィンさんだけですかが−−少し心配ですね」
窓の外の景色は夕日が落ち始め、空を木々を草花を茜色に染めている。
(道に迷っていなければよいのですが)

結局。日が暮れてもウィンは帰ってこなかった。

***

「あたしも、ウィン探してくる!」
日が落ちて三十分もたたないうちにエリアがそう言いだした。
「お止しなさいな。貴女一人で探しに行っても見つかるわけありませんわ」
「そうかもしれないけど! …アウスは心配じゃないの?」
「誰があんな、天然で、何を考えているか分からなくて、頭が弱くて、
 人のことをバカブラウンなどと呼ぶ不愉快な娘を心配しますか」
「…何もそこまでボロカスに言わなくても」
「−−でもまあ、居なければいないで、少々寂しい気もしますわね」
「…アウスちゃん」
「か、勘違いしないでくださるかしら!?
 ワタクシはただ、あんな娘でもこのまま居なくなれば寝覚めが悪くなる、と思っただけですわ!」
388霊使いの受難2:2007/07/23(月) 18:41:01 ID:ploqqb7c
「うんうん。そうだよねぇ…にやにや」
「面倒くさいな。素直に心配してるって言えばいいのに。ツンデレ?」
「きいいっ! 人の性格を勝手に妄想しないで下さる!?」
騒がしいのは空元気か。ウィンが居なくても残された霊使い達はいつも通りにじゃれ合っていた。
「−−ただ今戻りました」
「先生だ!」
ドリアードの声に反応して霊使い達が我先へと駆け寄る。
 ドリアードは一時間ほど前から単身でウィンを捜索しに出かけていたのだ。だが、
「先生っ、ウィンはっ?」
エリアの問いかけにドリアードは静かに首を振った。
「使い魔を放って彼女のターゲット付近を探させましたが−−駄目ですね」
「そんな…」
「あの先生、つかぬ事をお伺いしますが、ウィンさんのターゲットは何だったのですか?」
「ウイングド・ライノです」
「危機感知能力の高い、獣戦士ですわね。そのモンスター、ウィンさんとは戦ったのでしょうか?」
「流石アウスさん。いいところに気づきました。ウィンと戦った形跡はありません」
「なんだよそれ? ウィンの奴ターゲットと戦う前に消えちゃったて言うこと?」
「ええ、もしかすると本当に道に迷っているのかも知れません。良いですか?
私はもう一度モンスターを放ってウィンを捜索してきます貴女達は、絶対に、ここから動かないで下さい」
「あたしも手伝います!」

「足手まといだ、っつってんだよボケ!」

突如切れたドリアードに、全員が固まる。
「ご、ごめんなさいっ。で、でもあたし、ウィンの事が心配で…っ」
 唇を噛み締め、拳を握りこむ。ハッキリと役立たずと言われ、エリアは悔しくてたまらなかった。
「−−怒鳴って申し訳ありません。ですが私にこれ以上心配事を増やさせないで下さい。
 さあ、分かったならもう今日は休みなさい」
ドリアードに言われるがまま、三人は寝床に戻る。だが、エリアは諦めていない。
(ウィン、待ってて。あたしが絶対見つけてあげるから)
ベッドの中でエリアは決意するのだった。
389霊使いの受難2:2007/07/23(月) 18:45:05 ID:ploqqb7c

以上。補足説明としてリバイバルスライムの再生回数。
遊戯王OCGではライフポイントが8000。
リバイバルの再生コストはライフ1000だから八回以上は使ないと言う計算。

次回からはお楽しみ、エイリアンによるウィン陵辱がスタート。
今書いてるから一週間ほど待ってくれい。
390名無しさん@ピンキー:2007/07/23(月) 18:58:23 ID:l3YFRqBQ
作品云々より作者のハイテンションっぷりが未成年だとかんじさせるのは如何か。
391名無しさん@ピンキー:2007/07/23(月) 23:31:43 ID:LGJ8020z
>>390
そんな疑心暗鬼になってもな・・・
疑い始めたらそこら辺全員未成年に見えるよ
392名無しさん@ピンキー:2007/07/24(火) 03:20:07 ID:310j6DxP
超・期待!(ウィンたんって結構胸あるからねぇ・・・)
393名無しさん@ピンキー
保守