ブギーポップのエロパロが自動的なスレ

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49(・∀・)ここはチュートリアルの(re
しずるさんネタ。
病室でしか書けないのに気が付いた。

 日曜日。
 休日だというのに自然病院に足が向いているのは、我ながら少し憂鬱だ。
「彼女の、お見舞いに」
 受付に一度顔を出して、そのまま直接病室に向かう。
 相変わらず彼女の病室のあるフロアは静まりかえっていて、元々静かな病院の中でもなんというか、更に無機質を感じさせる様に思った。
 病室に着いてノックをする。
「――どうぞ?」
 ドアを開けると、彼女がいつもと同じ顔で微笑んでいた。
「いらっしゃい、よーちゃん」
「こんにちは、しずるさん」
 私が見舞いに来ると何時もしずるさんは笑みを持って迎えてくれる。
 入院患者は退屈だから……分かってはいても、少しは私に依存してくれているのかなんて馬鹿な考えが頭に浮かぶ。
 私はベッドの横に椅子を引っ張り出して来て腰を落ち着けた。フと彼女の膝の上に目がいく。
「あれ、珍しい。しずるさん雑誌なんか読んでるの?」
「あぁ、これね」
 しずるさんは指摘された週刊誌に目を落とし、
「あまり退屈だからロビーから拝借してきたのだけれど……よーちゃんが来てくれたのならもういらないわね」
 摘み上げて屑籠に放り込んでしまった。
 ロビーから借りてきたものを勝手に捨てていいのだろうか。まぁ受付待ちなんてほとんど見ない病院だから問題無いのかもしれないが。
「…………?」
 思考が飛躍して、ゴミ箱行きの哀れな週刊誌の元の費用は病院の経費から逐一落ちるのだろうか? 等ということを思索している内にしずるさんの視線がじっと私を向いていることに気付いて顔を上げる。
「ごめんなさい。見舞いにきて一人でボーっとしてたら意味無いわね」
 苦笑する私にしずるさんは静かに首を横に振った。
「大丈夫、少し見惚れていただけだから」
「からかわないでよ」
「割合本気」
50(・∀・)ここはチュートリアルの(re:2006/08/08(火) 01:56:59 ID:Iu3/Ybqk
 ふふ、と笑う。そういう態度をからかっていると言うのではないか?
「もう……。それにしても、しずるさん。退屈なんだったら、駅前で本でも買って来ようか? セレクトには自身がないけれど」
「露骨に話を変えにきたのね。でも、お願いしようかしら」
 椅子から立ち上がると、しずるさんにカードを手渡された。いらない、と断るが押し付けられる。
 そもそも本屋ではカードを使えない気もする。しずるさんはナニゲにお嬢様なのかも知れない。
「好みのジャンルを教えてくれる? 少しは選び易くなるし」
 ドアの前で思い出した様に聞いてみた。私自身少々興味深い質問。
「よーちゃんの好みで。あまり読み物は手にしないのだけど、よーちゃんの好きな本なら読んでみようと思うわ」
 何やら顔が赤らんできた。私も中々しずるさんのストレートな物言いには慣れない。
 ともかくしずるさんは読書自体あまりしない人らしい。少々意外だが、それなら尚のこと私の選択など空振りしそうだ。
「あんまり期待しないで」
 それだけ言って一旦病室を出た。

 15分後、私は棚の前で行ったり来たりを繰り返していた。
(私の好みなら推理か恋愛ものだけれど、しずるさんには少し……)
 彼女は物語にのめりこむタイプではないと思う。むしろその裏側、書き手の心理なんかを読み取っていくイメージ。
 ならばこの場合吟味されるのは私の心理なのだろうか? 気恥ずかしい、が不快ではない。
 しかし、あまり待たせるわけにもいかない。さっさと決めてしまわなくては

ノア1、仕方無い、私好みで選んでしまう

 2、少し……からかってみようか