ゼルダの伝説でエロパロ 【2】

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1TNT ◆tooysx0RJ.
このスレはゼルダの伝説について語ったり、SSを書き込むスレです。マターリして下さい。
荒らしはスルーでお願いします。
2TNT ◆tooysx0RJ. :2006/05/18(木) 00:21:12 ID:syeL6yBA
本スレが落ちていたので立てました。
3名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 01:05:05 ID:7zUJFRhw
本当だ、いつの間に落ちていたんだ…
まぁとにかく乙
4名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 12:02:08 ID:fqKQ3SR5
ちょうど次スレの話でてたから、落ちてても不思議ではない。
5名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 18:48:01 ID:sg+5nQd0
そういや前スレのSS保存の件はどうなったん?
6名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 22:14:08 ID:Xyg+O/sg
>>5
保管庫の人がOKしてくれたよ。
ただ忙しい人だから何時になるかは分からないけどね。
7名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 01:07:59 ID:eIIA/OVs
保管庫の人は過去ログ倉庫を見れる人なのだろうか?
8名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 01:15:15 ID:jIRYTWl4
「や、やめてくださいインゴーさん」
「うるせー。人が汗水たらして働いてるってのに、テメエは楽な牧場管理
 その上夜はあの歌を歌いやがる・・・てめえも家畜と一緒にしてやるよ」
(ビリビリィ)
「い・・・いや・・・」
「けっ、牛みたいな乳してやがるぜ。ちょうどいいや、見せてやるよ。俺の搾乳テクをよ!!」
「ぐす・・・ひぐ・・・わたし・・・お乳なんて出ないです・・・」
「あぁん?それ以上口答えすると、大事な馬達がどうなっても知らんぞ?
 エポナなんぞはすぐにでもガノンドロフ様のところに献上できるんだぜ?」
「そ・・・そんな・・・」
「わかったらさっさと搾らせな」
「あ・・・あん・・・」
「おいおい、でかい割には感度がいいな」
「あ・・・そんな・・・感じてなんて・・・あ・・・」

VIPで拾いました
9名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 02:20:20 ID:lZvt2VSC
>>7
●持ってるらしいよ。
10TNT ◆tooysx0RJ. :2006/05/20(土) 01:20:29 ID:ubohtG+f
立てたのはいいが、本当に人いないなw

ここはSSを投下するしかないか!(勘違い)
11名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 02:02:12 ID:Ev+OThYz
>>10
wktk
12名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 21:14:53 ID:Ev+OThYz
age
13名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:18:47 ID:yVUM8Gom
>>10
是非
14名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:31:45 ID:7tYtJciO
保管依頼だしたサイトが見れなくなったような希ガス
15名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:57:12 ID:FcZFvlD3
http://red.ribbon.to/~eroparo/

普通に見れる希ガス
16SS保管人:2006/05/23(火) 14:26:12 ID:9XhfmOQo
保管完了しました。
ゲームの部屋その15になります。
17名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 14:29:27 ID:ASZzn41g
乙かれ〜
18名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:12:13 ID:vSRPAGOL
あげてみる
19名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:58:05 ID:/2EKChME
>>16
20TNT ◆tooysx0RJ. :2006/05/24(水) 01:44:04 ID:hqx5sKi3
>>16
お疲れ様です。

前スレ保管記念に書くこと決定。

ゼルダ
サリア
ルト
ナボール

上の4つからお好きなものを選んで下さい。
21名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 02:11:34 ID:f0N3pBdO
>>20
マロン

・・・って>>16氏のことね
22名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 03:45:48 ID:PhegtNiH
>>20
んじゃゼルダで
23名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 05:35:17 ID:tyEXeEDf
前スレで望んだゼルダを新スレで拝みたい!
24名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 19:38:45 ID:Pbso8CCq
あえてシークと言ってみたり。
25TNT ◆tooysx0RJ. :2006/05/25(木) 13:36:43 ID:oPD6So4r
ゼルダ書いてきます ノシ
26名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 14:56:32 ID:PlB6a4+A
wktk
27名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 17:52:25 ID:SZCq50hd
(・∀・)wktk
28名無しさん@ピンキー:2006/05/26(金) 21:32:45 ID:SRjqXHn8
wktk
29TNT ◆tooysx0RJ. :2006/05/27(土) 02:27:25 ID:vjQDXatX
あれもこれもとやっていたら、結構長くなりそうなので、二部構成または三部構成にすることにしました。
まずは第一部をお楽しみください。
30TNT ◆tooysx0RJ. :2006/05/27(土) 02:27:56 ID:vjQDXatX
淫らな蘭』


午後のひととき。
読書をするには勿体ないくらいの穏やかな天気だった。
しばらくするとゼルダは本を読みながらうたたねをしてしまった。
気持ちのいい午後、だがそれも束の間の休息だとは知るよしもなかった。

突然、空気が変わったのをゼルダは感じ取った。
嫌な予感が頭をよぎる。
ゆっくりと目を開け、周囲を見回すが、特に変わった様子はなかった。
するとゼルダは手を合わせ、なにやら祈り始めた。
しばらくすると、ゼルダは急に立ち上がった。
「結界が・・・消えている・・・・・・・」
ハイラル城のとある場所では賢者たちが魔物を寄せつけないために結界を張っていた。
しかし今のハイラル城から結界の気が感じられない。
賢者たちに何かあったのか?
嫌な予感が不安へと変わるその時だった。
急に窓から一人の男が飛び込んできた。

闇の帝王、ガノンドロフであった。
31TNT ◆tooysx0RJ. :2006/05/27(土) 02:28:26 ID:vjQDXatX
ガノンドロフはゼルダの姿を見ると、にやりと笑った。
(逃げる? いや、そんなことをしても直ぐに捕まってしまう!)
ゼルダは今の状況を冷静に判断しようとする。
ここは話をつなぎつつ計画を練ったほうが賢明か。
「王室に無断で入ってくるなんて、無礼ではないかしら?」
すこし間をおいて、ガノンドロフは口を開いた。
「裏の世界に君臨する者というのはイレギュラーな事をするものだ。」
そう言ってガノンドロフは一足飛びでゼルダの目の前に来た。
普通を装ったつもりだったが、たぶん顔がかなりこわばっていたであろう。
言葉を出そうとするが出なかった。
ゼルダがすくんでいるのを見るやいなやガノンドロフはゼルダの顎を掴んだ。
「今ここでお前を殺すのはたやすい。 だが"死"以上の屈辱を味わわせてやろう!」
ガノンドロフはゼルダの服を引っ張った。
おそらく魔法をかけながら引き裂いたのだろう。
そこそこ丈夫に作られていたはずのドレスが、いとも簡単に破れてしまった。
「ほう・・・」
一瞬で全裸になったゼルダを見て、ガノンドロフは感心した。
だが感心したのはゼルダの裸ではない、目であった。
「全裸になっても私に対する攻撃的な目つきは変わらない…か。 フフフ…さすがは一国を支える姫だ。」
惨めだ。
体が思うように動かない。
「これからお前に悪魔の魂を植えつける。」
ガノンドロフは充分に大きくなった一物を取り出すと、前戯もせずにゼルダの膣にねじ込んだ。
「くっ…あああああああっ!!」
激しい激痛が襲う。
ガノンドロフが突き上げる度に寿命が縮まる思いをした。
「フン、初めてか。 心だけでなく体まで清く正しくという事か?」
そして次の瞬間、ガノンドロフの子種がゼルダの膣にたっぷりと入っていく。
終わった…?
いや、再び招かれざる客が進入してくる。
「フフフ…いいぞ……素晴らしい!」
痛みはまだ続いていた。
だが意識は朦朧とするし、体は動けと命令しても動いてくれない。
次の瞬間、フッと意識が消えた。
「気絶か…フン、使えぬ小娘よ。」
32TNT ◆tooysx0RJ. :2006/05/27(土) 02:28:57 ID:vjQDXatX
「うぐっっ!!」
激痛とともに昏睡状態から目覚めた。
よく見たら吐血していた。
「・・・・・・どうなっているの!?」
後ろにはガノンドロフが立っていた。
「やっとお目覚めか。」
全身に突き刺さるような痛みが走った。
セックスに飽きたサディストが次にやることといえば・・・
「…考えたくもないわ。」
だが、容赦なくガノンドロフは痛めつける。
このままサンドバッグ状態になっていたら本当に死んでしまう。

するとその時、城の結界が復活しはじめた。
「ぬっ!」
ガノンドロフは拳を止め、魔法の詠唱に入った。
「これでハイラルは闇へと化す!」
魔法がゼルダに直撃した。
しばらくの間、ゼルダの体は痙攣していた。
そして痙攣がおさまったと同時に、呼吸も止まってしまった。

第一部 完
33名無しさん@ピンキー:2006/05/27(土) 11:43:38 ID:2FEQCwnc
GJ!!続き楽しみにしてます
34名無しさん@ピンキー:2006/05/29(月) 00:34:39 ID:L7IHVtXP
wktk
35名無しさん@ピンキー:2006/05/29(月) 21:26:44 ID:z9cX+HpQ
続きに期待大
36名無しさん@ピンキー:2006/06/01(木) 17:40:01 ID:s3VWLGdG
wktk
37名無しさん@ピンキー:2006/06/02(金) 21:55:54 ID:4KsGbilk
wktk
38名無しさん@ピンキー:2006/06/04(日) 04:47:43 ID:OoeWg1DV
マターリ待つか(´ー`)y-~~
39名無しさん@ピンキー:2006/06/06(火) 19:08:33 ID:Lb59JokT
age
40TNT ◆tooysx0RJ. :2006/06/07(水) 03:18:06 ID:xEa4Py3U
『淫らな蘭 2』

気づいたら自室のベッドで寝ていた。
あの魔法を受けて生きていたのは奇跡だ。
だが、あのまま死んでいた方がよかったのかもしれない。
おぞましい記憶、体内に射出された精液、生々しい傷・・・
周囲にいる侍女や主治医が一歩引いているように見える。
だがそれは仕方のない事だ。
私はもう……汚れた存在なのだから。

シャワーを浴びる事にした。
汚された体を念入りに清めないと頭がおかしくなりそうだった。
だが、洗っても洗っても不浄な烙印は消えない。
「いくら洗ってもよごれた心まではきれいにならないよ…ね。」
すると剃刀がゼルダの目に止まった。
おもむろに剃刀を手に取り、刃先を手首に向ける。
「これで楽になるかな」
手首の上で、すぅっと刃を引く。
「あ…血が……ふふ、血だわ」
剃刀を手がリズミカルに動き、血が噴き出すたびにゼルダは悲痛な歓声をあげた。
シャワールームでの出来事で記憶しているのはここまでだった。
41TNT ◆tooysx0RJ. :2006/06/07(水) 03:18:41 ID:xEa4Py3U
ゼルダ姫…ゼルダ姫!!
…誰かが自分の名前を呼んでいる。
その声は……
「リ…ンク?」
「良かった、意識が戻った!」
「私は…そう、この手首を……」
ゼルダの手首には包帯が巻かれていた。
しかし幸運にも創傷の全てがためらい傷だった。
「湯中りを起こしたんだって? 気をつけなきゃ。 一国の王女なんだから。」
リンクはゼルダが湯中りで倒れたと聞かされた。
一国の王女が自殺未遂というのは、はっきり言うと汚点だ。
そんなものはもみ消さなくてはならない。
上層部はそう考えたらしく、リンクにさえ事実を伏せていた。
裏の動きなど全く知らされていないリンクは、
軽い注意だけして、スキンシップのつもりでゼルダに近づいた
だが、ゼルダは制止した。
「私に近付かないで!!」
できれば会いたくなかった。
こんなに荒んだ自分を見せたくない、それが一番想っている人ならなおさらだ。
「私は汚れた存在なのっ…だから……近付いてはだめ!」
リンクは怪訝な顔をしていた。
「…私は…私はッ!!」
ゼルダはリンクに真実を話すことにした。
ガノンドロフにどんなに酷いことをされたか、そして自殺をしようとまで考えていた事など全てを打ち明けた。
「……分かったでしょう…私がどんなに汚れているかが。」
「だとしても自殺をすることは!」
「ガノンドロフの子を宿す事になるかもしれない、自分が自分ではなくなるかもしれない……あなたには分からない。 この辛さが!」
言葉にすると悲しくなる。
ゼルダは涙を浮かべながらリンクを睨んだ。

「俺に、何かできることはない?」
「今は…一人にして。」
「分かった。 ……また来るよ。」
リンクはさりげなくゼルダの頬を撫で、その場を離れようとした。
42TNT ◆tooysx0RJ. :2006/06/07(水) 03:19:11 ID:xEa4Py3U
不思議だ。
リンク触れられた瞬間、体から負のエネルギーが消えたような気がした。
「待って!」
ゼルダはリンクが部屋から出るのを制止した。
リンクは足を止め、不思議そうにこちらを見た。
「あの…その……もう一度…触れてくださらない?」
まごつきながらやっと出た言葉だった。
リンクは一瞬何のことか分からなそうな顔をしていたが、すぐにゼルダの方へ歩み寄った。
「これでいい?」
そう言ってリンクはゼルダの手を握った。

そう…この感じ。
シャワーでも流れなかったものがリンクは洗い流せた。
「ああ…癒される……」
「あの…ゼルダ姫?」
リンクが顔を赤くしていた。
気付けばゼルダはリンクの腕に頬ずりをしていた。
そんなことされては止めることもできない。 リンクは立ち尽くしていた。
10分くらいだろうか、ゼルダがやっと顔を上げた。
「あれ? ごめんなさい…何やってたんだろう、私。」

今はまだ誰も気付いていない。
ゼルダが無意識のうちにリンクの体を欲するようになっていった事を。
43TNT ◆tooysx0RJ. :2006/06/07(水) 03:20:34 ID:xEa4Py3U
第二部 完
44TNT ◆tooysx0RJ. :2006/06/07(水) 03:25:11 ID:xEa4Py3U
エロなし。
これはエロパロとしては最悪なのでは?
まあ次でたくさん入れればいいか(´・ω・`)
フラグも立ったし、あとは突き進むだけですね。

最後に一つ。
これは時のオカリナとかトワイライトプリンセスとか全く関係ありません。
結界とか出てきちゃってますからねw
新しいゼルダの伝説シリーズでのエロパロと考えていただくといいかもしれません。
45名無しさん@ピンキー:2006/06/08(木) 19:17:33 ID:75Qxqm9E
GJ!
46名無しさん@ピンキー:2006/06/10(土) 13:04:05 ID:3RNNr2Gq

次はリンクと…?wktk
47名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 13:17:34 ID:HNJmjuO+
初心いリンクに萌えた
48名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 22:34:56 ID:S4hr1beB
age
49名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 17:01:55 ID:V+b50k7R
明日中にうpする予定。
50TNT ◆tooysx0RJ. :2006/06/15(木) 00:25:44 ID:rG88J7Ud
『淫らな蘭 3』

日の出間近の明け方、ゼルダは目を覚ました。
「うぁ…やだ……おねしょ?」
起きあがって気付いた。 おねしょではなかった。
慌てて着替えようとするが、何故か足取りはおぼつかなかった。
「うっ…こんな時に、色欲が私を襲う……」
性器が疼きはじめた。 一刻も争う事態だ。
ゼルダは見張りの兵士を呼んだ。
「衛兵!衛兵!!」
「どうしましたか、姫様!!」
「至急、ここにリンクを連れてきなさい。」
「は……はっ!かしこまりました。」
これであとはリンクを待つだけ……
だが、ゼルダの性欲は限界に近づいていた。
辺りを見回す。 先ほどとは違う兵士が立っていた。
「ああ…いつもの衛兵が、何故こんなにも凛々しく見えるの…?」
彼に頼んでしまおうか……
「あの……」
「姫様!私がいます故、安心でございます!!」
…全く会話が繋がっていない……
衛兵はしばらく自分がどんなにゼルダ姫に忠を尽くしているかを語っていた。
幸か不幸か、ゼルダは衛兵の一人語りのせいで、すっかり萎えてしまった。
衛兵は一通り語ると、ゼルダの冷たい視線に気付いたのか、話を戻した。
「それで、どういったご用件でありますか!?」
「ああ…えっと……(なんだっけ?)……この部屋から出てって欲しいのですが。」

「え……はっ……かしこまりました……」
衛兵は青菜に塩をかけられたようなしなびっぷりで部屋を去った。
(ごめんなさいね…あなたに迷惑をかけられないわ)
とりあえず彼に感謝しなくてはならない。 おかげでリンクが来るまで、発作が起こる事はなかった。
51TNT ◆tooysx0RJ. :2006/06/15(木) 00:26:59 ID:rG88J7Ud
リンクが到着した。
ゼルダはリンクを部屋に招きいれ、側近の者達を遠ざけた。
「これからリンクと重要な話をしますので、私が出てくるまで誰も近づかないように!」
…これで邪魔者は来ない。
「さて、リンク。始めましょうか。」
「あの…俺、なんか状況がうまく把握できてないんだけど……」
「把握する必要はありませんわ。ただ、ちょっとお体を拝借するだけ。」
ゼルダはそう言って、服を脱ぎはじめた。
リンクは顔を赤くしながらボーっとゼルダの脱衣姿を眺めていた。
「何をしているの?あなたも早く脱ぎなさい。」
「あ…うん。」
急に命令口調になったのでリンクは戸惑った。
戸惑いつつも服を脱ぐ。 が、ゼルダの暴走は続いた。
「あーもうっ!脱ぐのが遅いッ!!そのままでいいから早く挿れて〜!!」
ゼルダは自分からリンクの一物をつかんで、自分の膣へ挿入した。
「気持ちイイッ…おま○こ…気持ちいいよぉ!」
「くっ……ゼルダ姫、激しすぎ……」
ロデオマシンに乗っているかのごとく、ゼルダは激しく腰を動かした。
「リンク…私イッちゃう!」
「…俺も……出していい?」
「出してッ!中に注いで!!」
どくどくとリンクの精液が流れ込んでくる。
「あっ……う…ふぅ……」
ゼルダは恍惚とした表情を浮かべ、顔を外へと向けた。
「リンク…」
「ん?」
「太陽が昇ってきましたよ。」
「ああ…きれいだな。 でも今はすごく眠い。」
明け方に叩き起こしたのだから無理もない。 昼頃までリンクと仲良く寝ることにした。


「……ぬううう…これはどういう事だ、コタケ、コウメ!
 あの薬の作用は私でしか抑えられないはず。 リンクに止められるはずがないっ!」
「う〜ん、どうやらトライフォースの力を甘く見ていたようだねぇ…フェッフェッフェ」
「ぬぅ…仕方がない。 あの薬のもう一つの効果を利用してやる!」
ガノンドロフは急きょハイラル城に向かった。
「まずいよ、コウメさん」
「あの薬は3日しか効果がないからのぉ、コタケさん。」
「今日がその3日目だからのぉ、コウメさん。」
「が…ガノンドロフ様、お待ち下さいぃぃ!」
52TNT ◆tooysx0RJ. :2006/06/15(木) 00:27:34 ID:rG88J7Ud
あれからリンクは城に居候することになった。
もちろんゼルダのあの忌まわしき発作を抑えるためだ。
別にリンクでなくても良かったのかもしれないが、ゼルダの強い要望らしい。
それはそれでリンクにとって嬉しいことなのだが、発作を抑えるときのゼルダはゼルダではないような気がした。
「リンク様、ゼルダ姫様がお呼びです。」
一時間前に搾り取られたばかりだ。 もう一杯々々である。
「ゼルダ姫〜? 入るよ〜」
返事はなかったが、構わずドアを開けた。
シックな色調のドアの向こうには、ゼルダ姫がいた。
だが、ゼルダだけではない。 もう一人誰かいた。
「ガノンドロフ――――!!」
「フン、リンクか。 丁度いい、ギャラリーがいないとつまらないのでな。」
ガノンドロフはそう言うと、ゼルダに手招きをした。
「さあ…来るんだ……ゼルダ、私の元へ……」
すると、驚いたことにゼルダは一歩ずつガノンの元へと歩いていく。
「ゼルダ――――ッ!!」
すると、ゼルダは急に倒れてしまった。
「なにっ!?」
ガノンドロフが驚いていると、そこにコタケ・コウメが現れた。
「あれまぁ、ちょうど薬が切れてしまったよ、コウメさん。」
「でも服従効果はあったみたいだから半分成功ってところかねぇ、コタケさん」
すると、ゼルダがゆっくりと起き上がった。
「服従効果……魔族というのはずいぶんと小汚い手を使うのねぇ。」
リンクも続く。
「どうやらゼルダ姫の体は奪えても心は奪えなかったようだ。 なぁガノンドロフ。」

「フフフ…フハハハ! 私を怒らせるとどういう事になるのか教えてやろう!!」
あれは…ゼルダが食らった闇の魔法だ。
「ゼルダ姫!危ない!!」
「大丈夫よ……」
次の瞬間、城全体に強い結界ができた。
「な…なんだと!?」
今だ! 結界で弱体化されたガノンドロフに攻撃した。
驚いたことに、一発でガノンドロフを仕留めることに成功した。
…ついでにコタケ・コウメも……あ。 もう頭に輪っかがついているから大丈夫みたいだ。
53TNT ◆tooysx0RJ. :2006/06/15(木) 00:28:10 ID:rG88J7Ud
不本意な形でガノンドロフを倒したが、この際甘受しよう。
「ありがとう、リンク。 あなたのおかげで私は立ち直ることができました。」
「そ…そんな、お礼なんて。」
「これで毎日リンクに迷惑をかける必要はなくなりましたね。」
「あ…そんな…迷惑だなんて……」
残念そうな顔をするリンクに、ゼルダがそっと耳打ちした。
「たまには…夜のお相手をしにきて下さいね?」
そう言ってゼルダは部屋を後にした。

宵闇の中、王室に二人の姿が見えた。
「リンク…もう一回しましょ?」
「ゼルダ姫……」
「待って。」
ゼルダは制止した。
「ゼルダって呼んでくれないの?」
「呼んでほしい?」
ゼルダは無言でうなずいた。
「じゃあゼルダ、挿れるよ。」

たまには…とゼルダは言っていたが、毎日のように交わっていた。
リンクが来るたびに「仕方ないわねぇ」と言っているゼルダも、
いざ始まるとまんざらではなさそうだ。
「ねぇリンク、たまにはこっちの穴でやってみない?」
「そ…そこは!」


おわり
54TNT ◆tooysx0RJ. :2006/06/15(木) 00:36:29 ID:rG88J7Ud
以上、リンゼル編終了。
個人的にはもう少し生々しさを出したかったのですが、力不足でした。
そしてエロシーン少なっ!!(゚Д゚;)
…まあやるだけ漫画ってのは趣味じゃないのでこういう風になってしまいましたが。

あと、さりげなく>>49で嘘ついてます、ごめんなさい。
予定より30分早ければねぇ……
55名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 01:03:04 ID:8A9wFtBC
ガノンwwwwwwwww
56名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:27:11 ID:C8vI9mwO
ガノン達の最期にワロタWW
ストーリーもエロもGJ!!
57名無しさん@ピンキー:2006/06/18(日) 08:25:14 ID:Or0EXB0h
TNT氏GJ!
次はマロン×リンクが読みたいです。
58TNT ◆tooysx0RJ. :2006/06/18(日) 12:43:16 ID:cBklfkHc
>>55-57
レスdクス。
マロンはもう前スレで書いたので、次はナボール辺りでいきたいなぁ。

…でも他の職人さんがいないと、このスレも危ないですね。
ここは“TNTがゼル伝のエロパロをうpするスレ”ではありませんから。
59名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 05:05:25 ID:KXeNSVfn
TNT氏、GJ!!
このスレは新たな職人が現れないと終了?
それは嫌だなぁ( ´・ω・)
60名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 20:45:15 ID:L1ezoRWD
イラストの投下はOK?
61名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 23:26:41 ID:0b6aJFLn
>>60
うpしてくれ。
話はそれからだ。
62名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 01:31:16 ID:92r4Otqo
>>60
激しくcome on
63名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 07:14:47 ID:O/J1KzTl
黒空氏はどうなった?
64名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 11:33:24 ID:KntlJcBM
このスレに気づいているかどうか怪しいな。>黒空氏
65名無しさん@ピンキー:2006/06/30(金) 22:04:42 ID:8LC4szYu
保守
66名無しさん@ピンキー:2006/07/02(日) 02:46:41 ID:QqmHVstC
ネタがないのは寂しいので、ネタ投下。
私がSSを書く際にボツになったネタ。
http://venus.aez.jp/uploda/index.php?dlpas_id=25641
DLP:zelda

この文章にすると、ゼルダに自殺願望が生まれなくなるため却下。
再うpはしません。
67名無しさん@ピンキー:2006/07/03(月) 11:58:35 ID:n9GORHvM
このスレ、ROMの多さに驚いた。
68名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 21:38:50 ID:VpWVz1pU
>>60だけど、n天堂萌え描き掲示板にリンゼル投下してきた。
遅くなってスマソ。つーかあんなんでゴメン。
69名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 23:32:27 ID:umQ05L9Z
>>68
アドは?
7069:2006/07/06(木) 00:00:55 ID:wLExY45R
スマソ自己解決。
>>60
Mロス氏…でいいのかな?
すごいうまかった。
71名無しさん@ピンキー:2006/07/06(木) 14:24:36 ID:wG+Qh7xI
>>68
GJ!
7268:2006/07/09(日) 06:02:01 ID:kSAjCmug
保守。

またしてもn天堂萌え描き掲示板に投下してきた。リンテト。
今度は本家の方です。良かったら見てくれ。
73名無しさん@ピンキー:2006/07/09(日) 09:21:29 ID:ULiu4lCe
今リンゼルとリンテト両方見てきたけど、どちらもすげーうまかった。
絵によって画風変えられる人本当に尊敬するよ
これからもガンガッテください
74名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 00:19:14 ID:SXKDrX4c
age
75名無しさん@ピンキー:2006/07/14(金) 03:24:33 ID:DTBwsTsU
リンゼルがミツカンネー
76名無しさん@ピンキー:2006/07/14(金) 10:39:52 ID:dnx4i4+i
>>75
予備にあるよ
本家上部のトップから行ける
77名無しさん@ピンキー:2006/07/14(金) 16:09:09 ID:1VboOkWk
n天堂キャラの萌え描き掲示板
ttp://ntenlv.sakura.ne.jp/
78名無しさん@ピンキー:2006/07/15(土) 23:35:30 ID:7ETlLF01
リンク×アネキ
キボンぬ
79名無しさん@ピンキー:2006/07/16(日) 00:44:00 ID:B1yT27BR
じゃあ俺リンク×シーク(♀)
もしくはリンク×ナビィ希望
80名無しさん@ピンキー:2006/07/19(水) 01:27:59 ID:RS0M9TPR
通な選択だな
81名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 14:40:59 ID:XCWhaqxD
通つーかマニアックつーか
82名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 20:11:16 ID:2o6U/itg
ナビィってどうすればいいんだ。
83名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 23:01:37 ID:awG6vK5O
やっぱ擬人化とか
84名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 23:04:25 ID:XPhIiKz2
擬人化はSSでやるより絵に描いた方がいい。
絵師に期待するんだな。
85名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 03:05:59 ID:ixrKTQlz
じゃあ王道で
リンク×マロン
86名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 18:58:57 ID:4bLUgrfn
馬鹿野郎!
時代はリンク×エポナなんだよ!!
87名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 21:43:31 ID:1Vi2a8jR
エポナ×マロンのレズプレイだろ?
88名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 22:01:24 ID:mzC9NCBa
えっ
89名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 23:24:28 ID:wJ8Yb5KF
空気も読まずに神トラのリンク×ゼルダ希望
たまには時オカ以外も読みたい
90名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 00:57:30 ID:Eb4ByXhT
ほっしゅ
91黒空 ◆hDddowMzjM :2006/07/24(月) 15:07:51 ID:PFIL5gz6
はろー。だんだんお馬鹿な方向に突っ走ってる気がする黒空です。

>>64
正解w 落ちたのを確認してそのままでした。

つきましては私なりにまた何か書こうと思います。
……と、反応をうかがってみるテスト。
92名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 15:25:54 ID:ctGIB6wW
是非ともマロン物で
93名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 16:04:35 ID:cyvqTJS4
>>91
神トラお願いしまする
94名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 20:29:05 ID:9Euas7We
>>91
俺も神トラでエロいのキボン
95名無しさん@ピンキー:2006/07/25(火) 07:19:30 ID:XlxKWEfJ
せっかくだから俺も神トラを選ぶぜ
96名無しさん@ピンキー:2006/07/25(火) 22:19:23 ID:bzgQqjEy
(・∀・)wktk
97名無しさん@ピンキー:2006/07/25(火) 22:51:09 ID:8rcha68d
すんません、これの出所・・・というか情報をご存じないでしょうか・・・。
成年向けスレでゼルダ系がここしか見つからなかったもので
お知恵を拝借させていただけると嬉しいです。
ttp://cgupload.dyndns.org/~upuser/up2/img/1153830230180.jpg
(注:少年リンクのショタエロ絵です)
98名無しさん@ピンキー:2006/07/25(火) 23:56:49 ID:rerlRd3u
興味本位で見るんじゃなかった…… orz
99名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 00:56:13 ID:mjXbG2UH
>>97
キャラ萌えスレ池
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/gamechara/1118162197/l50

>>98
よく見たら“注”って書いてあるやん
観察力の問題だ、次は踏まないようにガンガレ
100名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 19:10:48 ID:trwXmhrV
101名無しさん@ピンキー:2006/07/28(金) 16:32:06 ID:yTJWQ4AL
こんなんでハァハァ出来るヤツの気が知れん
102名無しさん@ピンキー:2006/07/31(月) 19:45:57 ID:KF45VVR7
ほっしゅ

ちょっと聞くけど、おまいらどのシリーズのゼルダ姫が好き?
103名無しさん@ピンキー:2006/07/31(月) 22:05:20 ID:5q21HuxM
夢をみる島かな・・・
104名無しさん@ピンキー:2006/07/31(月) 23:28:56 ID:ecKQbljS
トワプリ
105名無しさん@ピンキー:2006/07/31(月) 23:31:45 ID:BOOsrxwH
>>103
ちょw出てないww

俺は時オカかな
106名無しさん@ピンキー:2006/08/01(火) 02:17:20 ID:bNShaoH8
じゃあ俺は間を取って全部
ゼルダ姫(;´Д`)ハァハァ
107TNT ◆tooysx0RJ. :2006/08/01(火) 14:25:50 ID:rx9V9ENL
>>103
神トラの青ドレス最強
>>91
黒空さんお帰りなさい。


2ヶ月たったのでリク募集します。
108名無しさん@ピンキー:2006/08/01(火) 15:25:45 ID:dTNKKaG7
マロンたんwktk
109名無しさん@ピンキー:2006/08/01(火) 22:09:46 ID:8cYVRqUY
か、神トラで…
110名無しさん@ピンキー:2006/08/01(火) 22:59:13 ID:PhNXTRYk
>>107
神トラリンゼル頼む
111TNT ◆tooysx0RJ. :2006/08/03(木) 01:11:19 ID:GCZVHuuH
やはり2つに分かれたかorz
とりあえず2つ書けばおkですかね?
112名無しさん@ピンキー:2006/08/03(木) 01:17:30 ID:ipB3VpMf
>>111
そうしていただけるのなら
113黒空 ◆hDddowMzjM :2006/08/03(木) 18:52:44 ID:YGPNTuy8
きっと明日の午前中、隙を見て(←ここ重要)投下できると思います。
うん、欺く勇気が湧いてきた。
114名無しさん@ピンキー:2006/08/03(木) 19:02:34 ID:JXeNBr/O
よくわからんけどドトール会長に通報した
115名無しさん@ピンキー:2006/08/03(木) 22:21:35 ID:GCZVHuuH
超wktk
116若気の至り、あるいは獣:2006/08/04(金) 08:31:56 ID:Njxj0B6w
玉座の裏から続く地下道。
ときおり水滴が天井から床に叩きつけられる。
中はかなり暗いが、幸いな事に灯りを持っていたため、幾らか緩和される。
その薄暗い中を通れば、教会へと抜けられるのだと言う。
しかしリンクは、魅入られていた。
若さのせいであるのか。
もしくはこの場所の雰囲気がそうさせるのか、状況がそうさせるのか。
そんな状況ではないと思いつつもつい意識してしまう。
ゼルダから放たれる、甘い匂い。
服の上からでも判る、女性らしく丸みを帯びた体つき。
今のリンクにとってその色香は蠱惑的なほどに強く、ゼルダを女として意識させる。
そして、それは次第にリンクの理性を削り取っていき、若気の至りを起こさせた。
117若気の至り、あるいは獣:2006/08/04(金) 08:32:37 ID:Njxj0B6w
「ここを行けば教会です。さぁ……」
リンクはゼルダを護りつつ、ゼルダはリンクを導きつつここまで来た。
しかし今回に限って、リンクは反応を示さなかった。
数歩進んだところでゼルダはそれに気付き、振り向いた。
「……リンク?」
ただならぬ気配を放ちつつゼルダへとにじり寄るリンク。
その気配は悪意などといった邪ではない、もっと純粋で時に残酷なものだった。
気圧され、後ずさるゼルダ。
しかしリンクもただ突き動かされ、ゼルダとの距離を詰める。
とうとうリンクは、ゼルダを部屋の隅へと追い詰めた。
「リ、リンク!」
リンクは乱暴ながら衣服を破る事無く、ゼルダを剥いていく。
じきにゼルダはあられもない姿となり、冷たい石畳に身を横たえていた。
放り出されたの仄かな明かりと汗により、照らされたゼルダの体は淫靡に輝く。
このときリンクは囚われていたのだ。
肉欲という最も純粋で、愚かで、愛すべき原初の衝動に。
118若気の至り、あるいは獣:2006/08/04(金) 08:33:31 ID:Njxj0B6w
「んんっ!」
リンクは無言のままにゼルダの唇を塞いだ。
リンクの舌がゼルダの口内を嬲る。
ゼルダの抵抗を無視し、荒々しく舌と舌が絡み、歯茎をなでる。
唇と唇が離れ、銀糸の煌きが空を切り、消えた。
ゼルダは呆然とした、ある種虚ろな表情を浮かべた。
それを見届けるかのように一呼吸置き、リンクは両の乳房を責めた。
「あっ……!」
その豊かな乳房に顔を埋め、舌を伸ばし舐めまわす。
ゼルダの柔肌に浮かんだ汗を舐め取るかのように、舐め続ける。
空いている手はもう片方の乳房を揉んでいる。
リンクの手の動きに合わせ形を変えひしゃげる乳房は、傍から見ても淫猥であったろう。
舐めるだけではなく吸い音を立てて貪る。
水音と共にゼルダは微かに喘ぎ、リンクの責めは激しさを増していく。
まさに貪欲なほどに、リンクはゼルダの乳房を責めつづける。
119若気の至り、あるいは獣:2006/08/04(金) 08:34:18 ID:Njxj0B6w
次第に勃起する乳首に舌を這わせ、さらに歯での責めを加える。
ぎりぎりと音が鳴りそうなほどに強く、強く噛む。
「いっ……いた、い……!」
純粋な痛さに、ゼルダの目に浮かんでいた涙はとうとう流れ出す。
緩急、強弱を付けて乳首を甘噛みする。
もう片方の乳房を責める手も、乳首を摘まみ捏ね擦る。
ゼルダは苦痛に涙を流しながらも、体はそのたび歓喜に身を震わせる。
肩で息をしながらも目で訴えかけるが、リンクが気付く様子は無い。
ゼルダ以上に息を荒げ、リンクはただ、目の前のゼルダを屠るのに耽っていた。
リンクは自らの昂ぶった陰茎をゼルダの陰唇に擦りつける。
挿入せずに、ただひたすらに擦りつけ続ける。
ゼルダの意思に反し、体は熱くなり潤っていく。
挿入される事の無いリンクのものを求めて。
結果、量の増えたその液体が潤滑油となり、よりスムーズにリンクは腰を動かす。
側面から圧迫する肉壁と、底面からの熱いうねりが陰茎を悦ばせる。
120若気の至り、あるいは獣:2006/08/04(金) 09:27:33 ID:Njxj0B6w
「んあっ……ああ!」
リンクの亀頭とゼルダの陰核が擦れ合う。
律動的な動きに乗せて響く、悲しげな嬌声。
しかし皮肉にもその歌は、リンクの情欲をより激しくさせる結果をもたらした。
陰茎に別の律動が加わり、亀頭から白濁した液体が爆ぜ飛んだ。
それはゼルダの全身に降り注ぎ、彼女の柔肌を白く汚していく。
ひとしきり出終わった後も、リンクのそれはまだ昂ぶったままだった。
今度はその陰茎を、ゼルダの口に捻じ込む。
そして、口腔のその全てを犯していく。
陰茎は喉にまで到達し、いったん退き、また深く差し込まれる。
むせ返りそうな臭いと生々しい熱さが、さらに大粒の涙を流させた。
一心不乱に腰を振り、陰茎は口の中で暴れる。
この行為の中に在っては、ゼルダにはもはや抵抗する意思も術も無かった。
ただ涙を流して、虚ろに受け入れるしかなかった……
121若気の至り、あるいは獣:2006/08/04(金) 10:02:35 ID:Njxj0B6w
程なくして、今度は口内へと精液が注がれた。
喉を襲う強い圧力、陰茎の責め。
体は仰向けで顔は上向き。
息を上手く吸い込むことが出来ず、精液は粘っこく口内に残る。
今度こそむせ、精液を吐き出そうとするがままならない。
顔を横へと向けることで、ようやくある程度の精液が流れ出た。
苦しげになかなか止まらぬ咳をし、苦しみに涙を流す。
それを見て、リンクはようやく正気に戻った。
全裸かつ、汁に塗れたゼルダ姫。
その様々な汁は、カンテラの放つ仄かな明かりを過剰なほど照り返す。
ゼルダの目は涙が溢れ、ただ真っ直ぐにリンクを見つめていた。
自分のした行いを激しく悔いた。
激しい愛欲。それに身を任せたばかりに。
――こんな怯えきった視線を受けている。
「申し訳ありません、ゼルダ姫様……」
これでは騎士失格だ。騎士どころか、人間としても失格である。
「もう、良いです……行きましょう」
精液を拭き取り、着衣を整えるゼルダ姫。
リンクから背けた表情は、髪に隠れて判らなかった。
122若気の至り、あるいは獣:2006/08/04(金) 10:03:15 ID:Njxj0B6w
神父の話を、虚ろな心で聞くリンク。
意識が、ゼルダの視線に向く。
まだ、怯えきった目はリンクを見つめている。
蔑まれているような、憐れまれているような錯覚さえ覚える。
数回神父の話を聞き返し、ようやく何をすれば良いかを知る。
ふらふらと、おぼつかない足取りでリンクは教会から出る。
呆然と緩慢と一歩を踏み出そうとした時。
「リンク!」
不意に開いた教会の扉から、呼び止めるゼルダの声がした。
驚き、リンクは反射的に振り向いた。
ゼルダの目は、リンクを真っ直ぐに見据えていた。
「私は、あなたがあんな事をする人だとは思っていませんでした」
そうだろう。自分自身でさえ、あそこまで獣じみているとは思わなかった。
「言いたい事は沢山あります。だから……」
ゼルダはリンクから顔を背けた。
「必ず、帰ってきて下さい」
リンクはゼルダの意図を掴み損ねた。
が、少しは救われたような気がして、それに応じた。
「……はい。必ず、貴女の元へと」
足取りは少し、軽くなった。
123若気の至り、あるいは獣:2006/08/04(金) 10:05:24 ID:Njxj0B6w
>>114さん
クロックタウンのあの人ですかw

なんか……良いのかなぁ?
神々のトライフォースっぽく書けているだろうか。
そして少しはエロく書けているだろうか。
不安……できれば意見とか感想を頂ければなぁ、と……

ついでにやや壊れたマロリンも置いていきますね。
どっちがついでなのか判らないのは仕様です。
込めた意気込みはきっとタイです。
124栗牛乳。再び(何:2006/08/04(金) 10:06:13 ID:Njxj0B6w
俺は、久々にロンロン牧場へと足を運んだ。
ガノンドロフを倒した時以来、となるだろうか。
七年前にナビィに出会い、七年の時を越えガノンドロフを倒し……あれ?
七年前の七年後って事は、たぶん倒したのは今頃ってことだよなぁ。
でもこれから倒すという以前に、既にガノンドロフはいない。
てことは、俺がいるのはある意味あの時とは別のハイラル、という事に……?
……まぁ良いや。平和なのは良い事だ。
「あ……もしかして妖精クン!?」
その声には聞き覚えがあった。
聞き覚え以前に、俺を妖精クンと呼ぶ人物は一人しかいないはずだ。
「マロン! 久しぶり!」
「やっぱり妖精クンだ!」
屈託の無い笑みを浮かべて手を振っている。
俺も手を振り返し、駆け寄る。
「牛乳、貰えるかな?」
実は、あの味が恋しくてここに来ていたのだった。
「う〜ん……ちょっとだけ仕事が残ってるんだけど……」
それは致し方ないことだ。
俺は、終わるまで待ってるよ、と伝えようとした。
125栗牛乳。再び(何:2006/08/04(金) 10:06:53 ID:Njxj0B6w
「少し遅くなるけど、良ければあたしの部屋で待ってて?」
……………………………………!?
今、何か信じ難い事を言ったような。
ってか、なぜか鮮烈なデジャヴを感じる。
「……ハイ?」
とりあえず、聞き返してみることにした。
「もう……聞いてなかったの!? 遅くなるからあたしの部屋で待ってて?」
聞き違いではなかった様子。
え……それは……つまり、こういうことですか?
「部屋で待ってろと。入っていいと」
「うん。だからそう言ってるじゃない」
激しく抵抗があるんだけど……
ま、まぁ良いか。では厚意に甘えて。
「じゃあ、部屋で待ってるよ」

とうとう、入ってしまった。
……デジャヴが。激しいデジャブが。
なんでだろう……記憶を辿るんだ、俺……
そう、あれは確か……七年前の七年後の七年前。
……ガノンドロフがいた七年前。
こんな風にマロンの部屋に入って……
126栗牛乳。再び(何:2006/08/04(金) 10:08:30 ID:Njxj0B6w
「!」
思い出した。端的に言うなら、搾り出された。
ということは、この後俺が空き瓶とルピーをマロンに渡す。
それから、口移しとかあんなことを……?うわ、生々しい。
でもあの時は子供だった。今は大人。何か別の展開があるかも?
などと頭を抱えて色々考えていると、ノックの音が聞こえた。
「お待たせー。えーと、ミルクだったよね?」
「え? ああ、はい、ルピーと空きび……」
言いながら顔を上げると、なんかとんでもない光景が待っていた。
「えーと……マロンさん?」
「何? 妖精クン」
「なぜあなたは何も着ずにそこにいらっしゃるので?」
失礼だけど、俺は正直思った。この人大丈夫かと。
「ミルク」
マロンは、たぷんたぷんと自分の乳房を持ち上げて言った。
……答えになってない。
「マロン、それはどういう……」
「ミルク」
だからそれは答えとしては不十分だと思う。
「マロン……」
「ミルク」
もしやこっちの意思は、はなから無視か……?
127栗牛乳。再び(何:2006/08/04(金) 10:09:22 ID:Njxj0B6w
「目を閉じて、口を開けて」
ああ、これも既視感が。ということは待ち受ける展開は大体予想できる。
予想できるけど……逆らえない! 今回はマロンが普通に大人だから期待してしまう!
俺は真性の馬鹿か!? でもこれだけは主張させてもらいたい。
俺が馬鹿なのは剣士だからじゃない。男だからさ……
そんな脳内一人問答を繰り広げつつ、期待に胸を膨らませ待つこと数分。
「!?」
口の中に生暖かい感触。
甘いような懐かしいような優しいような味がする。
瞼を開くと、目の前のマロンの大きな乳房から、母乳らしき液体が。
とりあえず飲み干す。美味しい……けど。
「……ん!?」
ぼ、ぼにぅ!? 口を満たすくらいの量が出るって事は身篭った事が!?
一体誰の子!? 近親相姦!? いや、インゴーさんか!?
それとも辛い過去が……? いつの間にそんな事に……
「じゃあ、精液の処理するよー」
……あ。
128栗牛乳。再び(何:2006/08/04(金) 10:10:09 ID:Njxj0B6w
気付いた時には後の祭り。
俺のモノは、外気に触れて元気に自己主張をしていた。
期待していたとは言え、何とも呆気なく……
マロンが俺の陰茎に、いつの間にか瓶にも溜めていたらしい先ほどの母乳を塗る。
そして、やわらかすぎる乳房が俺の陰茎の全てを包み込んだ。
さらにマロンは手で乳房ごと陰茎を挟み、上下に擦り始めた。
結果、陰茎がやわらかい乳房とぬるぬるな母乳で擦られて危ない感じに。
それはとても気持ち良く、陰茎が痛いくらいに勃起しているのがわかる。
むしろ、痛い。きっと許容量オーバーで炸裂する。
あたたかさと安心感と優しさをくれて、なおかつ性欲を催させる乳房が蠢く。
やわやわと、形を変えつつも陰茎を離さないやわらかさ。
ぬめぬめと、いやらしく乳房をアシストする母乳。
ぎりぎりと、圧迫感を与えつつも苦しくは無いその微妙な力加減。
加えて、七年前の七年後の七年前の記憶がフラッシュバック。
さらにちろちろと亀頭を責める舌が加わり、とうとう射精に至った。
やはりというかなんというか、顔には大量の精がかかっていた。
再び記憶がフラッシュバック。俺は一瞬にして硬さを取り戻した。
……なんて単純なんだ、俺。
129栗牛乳。再び(何:2006/08/04(金) 10:10:55 ID:Njxj0B6w
「まぁ、こうなるんだろうな……」
正に案の定、マロンは俺に跨り、陰茎に女性のそれをあてがった。
さすがに記憶とは違い、幼さのあったそれは大人の様相を呈し……いけないいけない。
そしてマロンは一気に、腰を下ろした。
中は記憶よりも恐ろしく……閑話休題。
激しい締め付けと、くすぐるような襞の激しい責め。
締め付けるというよりも吸い込んでいる、誘い込んでいるといった表現が正しい。
そう思わせるほどに、そこは俺の陰茎を根元からきつく閉めていた。
襞にしても、それそのものが意思を持っているかのように陰茎にまとわりつく。
精を搾り出すべくして成ったような、そんな錯覚さえ覚えさせる。
とうとう、腰の動きが加わった。
大きな弧を描く運動。
陰茎が中でざらざらと擦れて、かなり強い刺激がある。
腰を上下させる。
強い締め付けが上へ下へと移動し、搾り出される、といった感覚が強くなる。
そろそろ……我慢できなくなってきた。
130栗牛乳。再び(何:2006/08/04(金) 10:12:16 ID:Njxj0B6w
マロンと俺の荒い息が同調する。
大人だし、別に良いよな。たぶん。
「く……ああ……!」
俺の精液がマロンに注がれる。
ごめん、マロンの旦那さん。もし孕んだら赦してくれ。
「ああ……んっ……あっ……!」
少し遅れて、マロンも果てたようだった。
……正直を言うと、外すのが惜しいくらいに気持ち良い。
余韻に浸り、そのまま頭の片隅で、来た時の考え事を薄ぼんやりと再開した。
マスターソードで時を越えたあのハイラルと、今のハイラルは、別のものなのだろうか。
今のハイラルは、もはやガノンドロフはいない事になっているように思う。
けれど、俺が旅立った時のハイラルには間違いなくガノンドロフはいた。
しかし、ガノンドロフがいないにも関わらず、今のハイラルのデクの樹様は……
……考えるのはやめよう。今の俺にはきっと確かめようがないし、やはり平和が一番だ。
「お母さん!」
突如、部屋の扉が開く。小さな女の子。
マロンに似てはいるが、どこか微妙に違う雰囲気。絶対に娘さんだな。
見せちゃいけない光景だよなぁ、これ……トラウマものだ。
「入ってきちゃいけないって言ったでしょ? もう……この人がお父さんよ」
「わぁ、お父さん!? 初めまして!」
……どうやら、意外とすぐに確かめる事が出来たようだ。
実にたくましい母子だと、思った。
131黒空 ◆hDddowMzjM :2006/08/04(金) 10:20:02 ID:Njxj0B6w
>>123のとき名前直すの忘れてたなぁ。
もう書いてあるんだから投下しなきゃと思ってたら404で思わぬ時間が……
そういえば8月15日もだんだん近づいてきたなぁ。
132名無しさん@ピンキー:2006/08/04(金) 11:25:56 ID:hALAZmjI
レベル高ぇ・・・
黒空さん、激しく乙です!!
133名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 07:52:24 ID:hbYCgyV1
黒空氏GJ

ところで年齢設定ってどうなってんだ?公式では。
134名無しさん@ピンキー:2006/08/08(火) 08:02:07 ID:eYBCD5aP
黒空さんGJ!
神トラでハアハアした
135名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 21:26:21 ID:eOPdou68
hosyu
136名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 17:43:38 ID:ZiV4HqAJ
137名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 01:34:59 ID:U1uC0Kbb
801はスレ違い
138名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 10:55:28 ID:p58JQpG1
age
139名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 14:42:10 ID:TjKeAV0K
http://sslibrary.gozaru.jp/
保管庫のURL変更
140名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 22:16:48 ID:LBu0qQ6R
141名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 23:34:57 ID:xxmVV53N
乙ッス
142名無しさん@ピンキー:2006/08/26(土) 23:40:09 ID:3rkThYs0
保守
人いないな……
143名無しさん@ピンキー:2006/08/27(日) 17:58:40 ID:4wPfsFq0
9月に入るまでにはなんとかなるだろう。
144TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/01(金) 04:56:04 ID:6sYR6mOE
『マロン調教記』の続き。
って書いてたら黒空さんも続編書いてたのね。
正直クオリティーが下がりまくっている自分ですが、あまり気にせずに逝きたいと思います。
145TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/01(金) 04:57:26 ID:6sYR6mOE
『悪魔』

「遅くなってしまったな。」
リンクはロンロン牧場へ行くのが日課になっていた。
しかし、今日は用事があり、牧場に着く頃には夜になっていた。
この時間では外や牧舎にマロンの姿は見られない。
仕方がないのでリンクはフックショットを使い、2階の窓から部屋へ侵入した。
窓をコンコンと2回叩く。
音に気付いたマロンは不機嫌そうな顔つきでリンクを中に入れた。
「非常識。」
マロンの第一声がそれだった。
至って普通な感覚だろう。これがゼルダ姫だったらインパに殺されかねない。
「ま…まあ、せっかく会いに来たんだからさ。」
マロンはこちらを一瞥したあと、引き出しからロープを取り出した。
ま、まさかそのロープで首を絞められて……
「できた!」
これは素晴らしい亀甲縛りだ。
「ちょっと待て、これはどういう事だ!?」
マロンは不敵な笑みを浮かべながら囁いた。

「オ・シ・オ・キ♪」
146TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/01(金) 04:57:57 ID:6sYR6mOE
マロンは半勃起状態の陰茎を強く掴んだ。
こっちの反応を楽しみながら不規則に手を上下させる。
「痛い…いたたた……」
悲痛な顔するたびにマロンが興奮していく様が感じられた。
止めなければまずいと感じ、縄をほどこうとする…が、マロンが鬼のような形相で睨んできた。
結局マロンに気圧され、されるがままの状態になった。
しばらくするとマロンは擦淫をやめ、陰茎を口に含んだ。
痛みが瞬時に快感へと変わる。
あまりの気持ちよさで射精するのに時間はかからなかった。
マロンは冷静に精子を飲み込んだ。
しばらく放心状態になっていたが、一つ気になることがあった。
……どうしてマロンはこんなに上手いんだ?
そもそも亀甲縛りなんて7年後のマロンに教えていないし自分も知らない。
元の時代に帰ったつもりだったが、どうもおかしい。

「今日はこれくらいで許してあげる。」

縄を解いてもらった後、逃げるように牧場を出た。
147TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/01(金) 04:58:28 ID:6sYR6mOE
納得がいかない……
昨夜からずっとマロンの事ばかり考えていた。
あの不可解な出来事が起こってから頭のもやもやが消えない。
ダンジョンの謎解きと似ているかもしれない。
難解な仕掛けに戸惑い、知恵熱で頭が暴発しそうになる時、とりあえず何かしら行動にでてみる。
今まではそうして光明を見出してきた。
「……仕方がない、試しに襲ってみるか。」
こういう結論に達する自分が少し滑稽だった。

その夜、昨日と同じ方法でマロンの部屋に侵入した。
マロンはベッドで寝ていたが、幸いにも鍵がかかっていなかった。
「さて、まず手足の自由を奪うか。」
昨日の記憶を頼りに縄を探す。
その時、後頭部に衝撃が走った。
148名無しさん@ピンキー:2006/09/01(金) 04:58:59 ID:6sYR6mOE
あれ…ここはどこだ?
何で俺は縛られているんだ?
「……お前、誰だよ。」
「強く殴りすぎちゃったかな〜♪」
「とりあえず早く縄を解いてくれないか。」
少女は不敵な笑みを浮かべながら言った。
「そうね…私の名前に“様”をつけて呼んでくれたら考えてあげる。」
なんと高慢な少女だろう。
「名前も知らない奴に“様”をつけろってか。 名無し様…満足したか?」
少女の顔が引きつった。
「ま…まさか私の名前を忘れたわけじゃないでしょうね?」
「うーむ、頭が痛くて思い出せない。」
以前の自分は彼女の名前を知っていたらしい。
記憶障害でも起こしたか。
幸いにも少女は自分の名前を告げてくれた。
「私はマロン、牧場の子よ。 」
「ふーん、じゃあマロン。この縄を解いてくれ。」
マロンはこっちの要求を完全に無視し、服を脱ぎはじめた。
「何をするんだ!?」
「私の名前を忘れた罰。」
全裸になったマロンは自分の顔に陰部をこすりつけてくる。
このまま自分の顔を使って自慰をされても迷惑なので、割れ目を舌で丁寧に愛撫してやった。
「はぅ……くっ……」
舌を膣中に挿入すると面白いようにマロンの体が反応する。
耐えきれなくなったのだろうか、しばらくするとマロンがこちらに身を預けるように倒れ込んだ。
「やるじゃない、妖精クン。」
妖精クン…どこかで聞いたような響きだ。
149名無しさん@ピンキー:2006/09/01(金) 04:59:56 ID:6sYR6mOE
あれから何時間経っただろうか。
もう出ないと言っているのに延々と腰を振っているマロン。
「はぁ…あっ……いや…ああっ」
「……マロン。」
「あ、ああんっ…何よっ!」
「疲れたろ、休憩しよう。」
「妖精クンがっ…休みたいだけ…なん…じゃないのっ?」
図星だが、一応これでも相手の体を心配して言っているつもりだ。
「……まあいいわ、今日はこれくらいで許してあげる。」
許してもらえるなら縄を外して欲しいものだ。
窓を見ると、空が僅かに明るくなってきた。
「眠いな……マロン、俺の上で寝ないでくれ…って、聞いてないな……。」
寝顔がかわいかったので許してやった。
150TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/01(金) 05:00:28 ID:6sYR6mOE
……オカリナ?
オカリナの音色がどこからともなく聞こえる。
すると、急にドアが開いた。
「リンク!」
「……ゼルダ姫!」
彼女の顔を見て、一気に記憶が戻った。
戻ったのはいいが、この状況をどう説明しようか……
あれこれと思考を巡らせている間に、ゼルダ姫は持っていたオカリナを奏でた。
「さあ、悪魔よ…去りなさい!」
側にいたマロンが苦しそうに蠢いていた。
「マ……マロン…!」
しばらくすると、糸が切れたマリオネットのように倒れこんだ。
「退魔のサラバンドを奏でました。もう大丈夫です。」
マロンの行動のおかしかった理由をゼルダ姫は“人に憑依する悪魔”の仕業だと語った。
まあ、マロンが元に戻るならなんでもいいのだが。
「リンク、これをあなたに預けます。」
時のオカリナ。ナビィを探す旅に必要だろう、ここは素直に借りておくことにした。
「それと……」
モジモジしながらゼルダ姫は続けて言った。
「衣服を身につけていらっしゃらないようですが…2人で何を?」
あまり触れて欲しくない話題だ。ゼルダ姫が知るにはまだ早い。
「この服が見えない?この服は“背伸びしている子には見えない服”なんだけど?」
「かっ…からかわないで下さいっ!」
151TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/01(金) 05:01:24 ID:6sYR6mOE
適当にあしらって帰らせた後、マロンが蚊の鳴くような声を発していた。
「……ごめんなさい…妖精クン…ごめんなさい。」
意識のコントロールが不可能だったのだ、マロンのせいではない。
「あのさ、マロン。」
マロンは反応を見せなかったが、続けて言った。
「悪魔に乗っ取られたマロンじゃなくて、本当のマロンとやりたかったなぁ。」
冗談混じりの発言だったが、健気にもマロンは要求を聞き入れてくれた。
「どうすればいいのかなぁ……」
困ったように呟くマロンだが、行動の一つ一つが手慣れているのには驚いた。
「マロンに憑いた悪魔はすごい技術を残してくれたな。」
「…こんな技術、いらないよぉ……」
挿入後、ゆっくりと体を動かすマロン。
「せっくす…気持ちいい?」
「………うん。」
頭の中が真っ白になりそうだった。
「あ…妖精クン……私イッちゃう……」
マロンの絶頂に合わせて精液を膣に流し込んだ。

気付いたらマロンは気を失っていた。
よほど疲れていたのだろうか、泥のように眠っていた。
「さて、そろそろ出発するか。」
マロンをベッドに寝かせ、エポナと一緒にハイラルを後にした。


152TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/01(金) 05:09:18 ID:6sYR6mOE
以上。
実はマロンの性格が変わったのを
7年の時を移動する度に生じたタイムパラドックスのせいにしようと思いましたがやめました。
やはりファンタジーは悪魔などの方がしっくりきますね。

神トラ?
ああ、鋭意制作中ですのでご安心を。
gdgdな流れにならないよう気をつけたいと思います。
153名無しさん@ピンキー:2006/09/01(金) 11:02:48 ID:qZrsaMWb
GJ!
神トラの方も楽しみにしているよ
154名無しさん@ピンキー:2006/09/08(金) 18:36:36 ID:aHHZuCzA
保守
155名無しさん@ピンキー:2006/09/13(水) 00:02:37 ID:jVGL9ePl
保守ageでGO!
156名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 23:05:22 ID:dX5QHnEa
保守
157TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/18(月) 01:40:49 ID:L8lx1yN0
ネタが浮かばなくて(´・ω・`)ショボーン
158TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/20(水) 00:14:12 ID:G0wL6UC3
と見せかけて(`・ω・´)シャキーン
159名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 06:33:18 ID:8xNU99CE
じゃあたまには攻められるマロンちゃんで・・・
160TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/20(水) 07:57:45 ID:G0wL6UC3
前スレで攻められるマロンちゃんを作ったので今回は攻めるマロンちゃんを作ったわけです。
161TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/20(水) 23:27:58 ID:G0wL6UC3
『賢者の淫謀』

ジークロック…手強い相手だった。
そう、僕は遂に一番目の巫女を助ける事に成功した。
これで一安心、僕はそう思っていた。
しかし彼女は僕に急に襲いかかってきた。
巫女である彼女が何故襲ってくるのか…僕は対応に困った。
そうこうするうちに、僕の下半身はきれいに脱がされてしまった。
彼女は…驚いた事に、僕の陰茎をしゃぶっているではないか!
なんでもクリスタルの中に入っていると感じやすくなるとかワケの分からない事を言っていた。
僕は頑張って制止を試みた。
しかし頑張りも空しく、精子が出ただけだった。
いや、そんなうまい事を言っている場合ではない。
彼女は下半身を僕に晒すと、そのまま僕の上に乗ってしまった。
ああ、動くたびに繋がった部分が刺激されて気持ち良い。
未知の体験によって、僕はすぐに射精してしまった。
すると彼女は急に怒りだした。
早漏、これだから童貞は…だって。
セックスくらいゼルダ姫としてるもんね!
……まあ挿入に失敗してそれっきりなんだけど。
頑張ったのに怒られるって…なんか助けがいのない人だなと思った。
162TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/20(水) 23:29:15 ID:G0wL6UC3
二番目の巫女を助けた。
彼女は僕に襲いかかることはなかったが、明らかに視線を感じる。
僕も男だ、放ってはおけない。
前より積極的なのは別に二番目の巫女の方がかわいかったわけじゃないからな!
僕の紳士的な対応により、初めてのクンニが行われる。
ぺろぺろと舐めていくと、おしとやかな彼女も卑猥な声をあげる。
これはたまらんと思い、僕は下半身に潜むモンスターを取り出した。
そして期待に胸を膨らませている彼女を勢いよく突いてあげた。
まるで支配者になった気分だ。
でも中に精子をぶちまけたら怒られた。何でだろう。
163TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/20(水) 23:30:43 ID:G0wL6UC3
ドクロが怖くて苦労したけど、なんとか三番目の巫女を助けた。
なんかスタイルのいい綺麗なおねえさんだった。
おねえさんは、僕に色々教えてあげると言って、情報をくれた。
でも僕が知りたいのはそんな情報ではない。
もっと知識を得ないとゼルダ姫にバカにされてしまう。
そんな僕を察してくれたのか、おねえさんはあっちの方も教えてくれた。
おねえさんは本当に丁寧に教えてくれた。
前戯に何をするとか、どうやったら女の子が満足してくれるとか。
僕はおねえさんに感謝しつつ、その場を去った。
ところで僕に顔射されたおねえさんはどこで顔を洗うんだろう。
164TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/20(水) 23:31:48 ID:G0wL6UC3
四番目の巫女を助けた。
でもブラインドが四番目の巫女に化けてた為、どうしても彼女とブラインドが被る。
僕は適当に情報を聞いた後、その場を離れようとしたが、彼女が許さなかった。
必死だった。
ブラインドの顔を思い出すまいと考えれば考えるほど、奴の顔が頭に浮かんでくる。
仕方がないので目隠しプレイと称して彼女と性交した。
こういう臨機応変な対応が勇者に求められる要素だと思う。
165名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 23:32:42 ID:G0wL6UC3
五番目の巫女を助けることは意外と容易であった。
これも道中で手に入れた青い服のおかげだ。
巫女から聞いた話だが、クリスタルの中は時間が経てば経つほど性欲が増していくらしい。
五番目ともなれば結構辛かったろう。
ということで僕は三番目の巫女に習ったノウハウの全てを彼女にぶつけた。
性欲を持て余した彼女もそれに応えてくれた。
キスも積極的に舌を絡めてくる。卑猥だ。
キスだけではない。濃厚なフェラ、スマタ、その行動は手慣れていた。
まだ幼い体の彼女が何故そんなテクニックを持っているのか疑問だった。
ただ、彼女はまだ幼かったため、僕の大きさでも挿入できなかったのは残念だ。
一通り行為が終わった後に彼女が約束をもちかけてきた。
私が大きくなったらもう一回しようね…だって。
僕は快諾し、六つ目のクリスタルを目指して旅立った。
166名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 23:34:00 ID:G0wL6UC3
終わりも近い、数々の試練に耐えた僕は、ゲルドーガの視姦プレイをものともせずにボスを撃破した。
六番目の巫女…ストレスからか、クリスタルから出た途端に倒れてしまった。
僕は彼女を介抱した。
しかし彼女の求めていたものは、やはりアレだった。
僕は充分に勃起した陰茎を彼女に晒した。
もう言葉はいらないだろう、彼女も挿入の体勢をとっている。
しかし彼女が挿入した場所はアナルだった。
どうやらお尻に入れられるのが好きだったらしい。
不意打ちだったが、僕はアナルは初の経験のため、興奮した。
アナルに大量の精液を流し込まれた彼女は、声を荒らげながら僕に情報をくれた。
巫女の情報によると、ゼルダ姫はカメイワにいるらしい。
遂にゼルダ姫とセッ……いや、助けにいくんだったな。
本来の目的を再確認し、目的地へ足早に向かった。
167名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 23:34:59 ID:G0wL6UC3
カメイワ…最後の砦だ。
ダンジョン・ボス共に苦戦しつつもなんとか撃破できた。
そして祭壇の上にはゼルダ姫がいた。
「リンク…ありがとうございました。」
会話はゼルダのお礼から始まった。
「子供達が平和に暮らせる世界を作りましょうね。」
「……うん。」
ゼルダ姫は言い終わるとクリスタルの中に戻ろうとした。
すさまじい精神力だ。
今までの巫女なら物欲しそうにこっちを見てくる者ばかりだった。
「他にも言うことがあるんじゃない?」
とりあえず様子を見る。
「あ…ありません…けど……」
やはり明らかに挙動がおかしい。
試しにゼルダ姫の体に触れてみた。
「ひゃんっ! リンク…わざとやっていませんか!?」
こっちはクリスタルの中に入るとどうなるのかが手に取るように分かるので、
その問いに対しての答えはイエスである。
もうすこし弄ってみよう、そういう欲望が湧いてきた。
胸を執拗に責める…が、下半身には手を出さない。
しばらくすると、予想通りゼルダ姫が音を上げた。
「やっ…だめ…これ以上やられると……」
おかしくなる…ということか。
「じゃあやめた。」
「…………え?」
「これ以上やられるとまずいんでしょ?」
「あ…あのっ!そうじゃなくて……」
そろそろ楽にしてあげるか。
「入れて欲しい?」
ゼルダ姫は恥ずかしがりながら首を縦にふった。
168名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 23:35:56 ID:G0wL6UC3
ゼルダ姫の陰門からは蜜が溢れだしていた。
見られて恥ずかしくなったのか、ゼルダ姫は顔を手で隠している。
顔が見えないのは寂しいが、気にせず本番を開始する。
挿入後、律動的に腰を前後する。
下だけではない。尻、胸、唇、責められる所なら全て責めた。
ゼルダ姫は時折体を振るわせていたが、それ以外は人形のように動かなかった。
ゼルダ姫は何度も絶頂を迎えているようだ。
僕は気絶の確認をした後、全ての決着をつけるためにガノン城へ向かった。
169名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 23:36:58 ID:G0wL6UC3
〜エピローグ〜

ガノンを倒し、トライフォースの力で平和を取り戻した僕は、町中の噂になった。
しかしどういうことだろうか、お尋ね者の看板だけは残っていた。
何かの間違いだろう…そう思い、立て札を抜いて回った。
だが兵士は僕を見つけるなりお尋ね者扱いし、城へ強制連行しようとした。
何が起こったのか理解できないまま城へ到着した。
「姫様がお待ちです。」
兵士がそう言った。
ゼルダ姫が手荒な事までして連れてくる理由は一つしか見つからない。
そういえば最近ごぶさただったので、結構たまっているはずだ。
僕は喜び勇んで部屋に入った。
「ごきげんよう、リンク。」
これは驚いた。
ゼルダ姫だけではなく、6人の巫女たちも一緒だった。
ゼルダ姫は続けた。
「巫女たちから聞きました。だいぶお盛んだったようですね。」
ゼルダ姫の口調には悪意が感じられた。
六賢者は僕の方を哀れみの目で見ている。
……ここは素直に退散したほうがいいか。
だが逃げる前にゼルダ姫の魔法が発動した。
体が動かなくなる魔法。
「リンク、あなたは私という許婚がいるにも関わらず、他の賢者たちに手を出しました。」
初耳だ、まさかおじさんの言っていた“姫はおまえの……”は許婚という意味だったのか。
天国のような気分だったが、
ゼルダ姫の手痛い一撃で本当に天国への階段が見えてきたので洒落にならなかった。

Fin
170TNT ◆tooysx0RJ. :2006/09/20(水) 23:41:12 ID:G0wL6UC3
かなり遅れましたが神トラ リンゼル終了です。
巫女ネタ書いてて結構楽しかったです。

でも他のエロパロスレ見てると自分の表現方法に限界を感じます。
糞SSで申し訳ありませんが、少しでも需要があるならまた挑戦したいと思います。
171名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 23:44:32 ID:CcQnO11/
やるじゃねぇか
172名無しさん@ピンキー:2006/09/21(木) 03:58:19 ID:wIGKHSj2
感心したぜ
173名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 09:56:37 ID:W0bKqZzv
アヒャ!ここ過疎りまくりじゃんw∧_∧ (゚∀゚ ) (∩ ∩ )
174名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 20:04:27 ID:yyJqoM+g
トワプリが出たら盛り上がる…と思いたい
175名無しさん@ピンキー:2006/09/25(月) 01:55:27 ID:kZibBSaX
また2人の神にお願いすれば……
176名無しさん@ピンキー:2006/09/29(金) 01:59:49 ID:X9xdxpBl
>>174
盛り上がるよ、だって黄昏の姫君だぜ
177名無しさん@ピンキー:2006/09/29(金) 20:42:26 ID:RJgF4+Wc
過疎ってるところなんてもっとあるのに・・・
178名無しさん@ピンキー:2006/09/29(金) 22:46:59 ID:QyjBOcKr
まず、ピンク板をクリックするのにためらいのない人で、
ゼルダやっててエロパロに興味を持つ人なんて僅かしかいないだろう。
他のスレで宣伝しない限りな。

まあ、宣伝するとしても総合スレとかはまずいからキャラ萌え板かな。
179名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 13:17:34 ID:TI5thrLu
そういや、ゼルダのエロ同人なんてみたことないな
180名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 20:55:52 ID:BjBTXWHZ
あるよ
181名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 21:54:36 ID:4FilH115
つ【NISE ゼルダの伝説 真章】
182名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 23:30:40 ID:BjBTXWHZ
つ【NISE ゼルダの伝説 prologue】
183名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 23:33:26 ID:VOs1SyQ7
ヤフオクとかあさってりゃ見つかる
まぁ数は少ないが
184名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 23:50:48 ID:xK+5OiDA
>>181-182
姫スレでも一時話題になったが、マジでファンなら読まないほうがいい
話もひどいがコメントが買った人間にケンカ売ってるとしか思えん
絵も拡大縮小コピー多用しすぎだし、そもそも公式のロゴを無断使用
してるのがファンとして許せない
(通報したら間違いなくアボーンできる)

そもそもゼルダのエロ同人はメーカーが怖くて出せないんだよな……
ポキモン同人の前例もあるし。
メーカーさえ怖くなければ神トラ本出したいのに……
185名無しさん@ピンキー:2006/10/01(日) 00:26:14 ID:nXvSPQtN
同人出すにも、もう少しソフトなのにしてくれよ…と。

>話もひどいがコメントが買った人間にケンカ売ってるとしか思えん
内容は見たくないけどコメントに少し興味がわいたw
186名無しさん@ピンキー:2006/10/01(日) 04:13:16 ID:yR8fl+vt
187名無しさん@ピンキー:2006/10/01(日) 04:58:00 ID:Xy3TYjWw
>積年に渡るリンクの恨みを晴らすべく
オイオイ…言いがかりもいいとこだな
188名無しさん@ピンキー:2006/10/01(日) 13:02:14 ID:Tk+1CErw
>186
後書き見た瞬間「うわあああぁぁぁぁぁ!!(AA略)」
なんてことだ…オーオーオー!
189名無しさん@ピンキー:2006/10/02(月) 02:16:38 ID:RK1MXzSW
>>186
P.27
>ざまあみろ ゼルダ(笑)

(#^ω^)ビキビキ
190名無しさん@ピンキー:2006/10/02(月) 03:17:55 ID:2wn5JCsD
何を思ってこんな喧嘩売るような真似を…
知らないでフツーのゼルダのエロ同人だと思って購入した人がいたとしたら不憫だ
ピカチュウエロ同人訴えた任天堂の気持ちが少し分かったような
191名無しさん@ピンキー:2006/10/02(月) 06:10:48 ID:QujUqbur
内容がソフトエッチだったら大丈夫なのだろうか?<任天作品
192名無しさん@ピンキー:2006/10/02(月) 11:49:58 ID:/jyy3XZG
どーだろうなぁ…
まぁ任天堂もエロ同人いちいち訴えてらんないだろけど
グレーゾーンってとこか
193名無しさん@ピンキー:2006/10/02(月) 18:42:45 ID:EiYCzQ7r
194名無しさん@ピンキー:2006/10/03(火) 17:22:11 ID:OFGaw9J5
>>193
個人サイト直リンすんなよ
見たいやつはリンゼル同盟でぐぐれ、同盟主さんだ
195名無しさん@ピンキー:2006/10/03(火) 17:55:06 ID:xVm33k9S
同じ任天堂でもFEはかなりエロ系多いような…
196名無しさん@ピンキー:2006/10/03(火) 18:51:14 ID:7ql+u42T
そりゃ如何にもなイケメン&美女ばっかだし
絶対狙っているだろコレ・・・って思うような部分が多々あるし
197名無しさん@ピンキー:2006/10/04(水) 00:02:39 ID:NEp8oaR8
ゲーキャラスレ見ればFEが一番多いのが分かる。
キャラ萌えコンテストも上位に食い込むキャラクター多いしな。
198名無しさん@ピンキー:2006/10/08(日) 17:51:57 ID:5PlXESGf

199名無しさん@ピンキー:2006/10/12(木) 20:02:06 ID:xC2DHALM
そろそろ保守
あと二ヵ月後には賑わってたらいいな
200名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 06:53:17 ID:fX5j9RDM
ちゃんとしたSSじゃなくて小ネタとかでもおkなんだが、
そういうのだったら誰でも書けるんじゃね?
201名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 20:50:44 ID:3ewvy50l
ここの住人はショタ属性は無いですか
202名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 21:14:22 ID:gkn/Ju36
大好きです
203名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 22:38:10 ID:3ewvy50l
じゃあちょっとした小ネタに
自分が抜く時の妄想プロットを




コキリ族は子供の姿をしている

森に迷い込んで来た人間の精気を吸い取って
彼等は永い間若い肉体を保っているのだ

幼くも瑞々しい身体をもって人間を誘惑し森へと誘う
その危うさと艶やかさに抗うことの出来ない人間の末路は
精を吸い尽くされスタルフォスとなる

人間との性交をもってコキリ族はその命を繋ぐ

その為彼等はその外見とは裏腹に
性の知識は豊富であり性技にも長けている




コキリ族の皆から
仲間ハズレにされているリンクにとって
サリアは唯一の友達といえる存在だった

彼等は二人だけの秘密の場所で
共に心地よい時間を過ごす

それは永遠とも一瞬ともとれる
穏やかな緩やかな時間


一方
コキリの森に連れて来られた時
リンクはまだ赤ん坊だった
サリアはその頃から少年になるまでの
彼の成長をじっと見守っていた

彼女が少年に対して抱く想いは
もはや幼馴染のそれを超えてしまっていることに
彼女自身も気付いていなかった


未知の感情を抑えることができず
サリアは言う

「これから私達のすること…
 みんなには内緒だよ」

それは今までの関係を
友達という言葉で繋がれた
二人が築いてきた一線を超えてしまう行為

もっともっと
仲良くなる為の
二人だけの秘密の儀式
204名無しさん@ピンキー:2006/10/15(日) 00:30:38 ID:JstV2QVc
>>203続きキボン
205名無しさん@ピンキー:2006/10/15(日) 12:17:11 ID:KClOK21F
メドリで検索かけたらひとつもなかった、死にたい
206名無しさん@ピンキー:2006/10/15(日) 20:32:41 ID:VmvPP7is
>>203
続きが気になる
207名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 00:02:11 ID:GoFwBT/p
>>205
文章の方はどうだか知らんが角煮や絵板では時々メドリのエロ絵うpされているよ
208名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 17:01:44 ID:ZOUZrbSK
ちょっとSS投下させていただきますよっと。
リーデッド×こどもリンクたんだよ。
割りとナビィの視点になるかもしれん。
209リーデッド×リンク:2006/10/16(月) 17:17:32 ID:ZOUZrbSK
「井戸にあるもの使わないと駄目なんだよね。 かといってあの井戸に行くの恐いなぁ……。」
「今さら恐れるものもないでしょ、いこう。」
私たちは一時の大人時代を体験して、今重要なものを入手するためにこども時代に戻って来たの。
「で、でもさ、封印されてたくらいだからモンスターがいっぱいいるかも……。」
リンクはおびえてるようだけど……。
「さ、入るよ。」
「うん……。」
恐がりながらも私たちはは井戸へ入ったの。

なんだか入った途端モンスターのうめき声がする。
リンク、凄く震えてる……。
「私がついてるんだから、頑張って!」
「うん……。」
なんとか先に進むことができそう。 でも、その先にあった現実はとんでもなかったの……。
「……なにあれ……?」
リンクに聞かれて私は答える。
「リーデッドね。 あいつに叫び声あげられると動けなくなるから見つからないように行こう。
 あいつが後ろ向いてる隙に。」
こんなこと言ったのが間違いだったのかな、リンクがまた震えて動かなくなっちゃったの。
「う、動けなくなるってどれだけ恐いんだよ……、オレやだよ……。」
そんな状況でも私はチャンスを逃さない。
「あ、後ろ向いた! 走って!」
「え、ええ……!」
スタートダッシュは完璧だったの。 スタートダッシュだけは……。
「あっ!」
リンクはうっかり転んでしまったの。 死体の骨に足が引っかかったみたい。
そこへリーデッドが目を付けて……。
「シャァァァァァ!!!!!!!!!!」
リンクに向かってリーデッドが叫んだの。 まずい、捕まっちゃう……。
リーデッドは相手を捕まえて体液を吸ってくるとか聞いたことあるけど、そこに広がった光景は……。
210名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 17:36:05 ID:evawgVTL
>>209
せっかくの力作で悪いんだが
どっちかってーとこっちのスレ向きだと思う

任天堂の男キャラはせくすぃーだ part10
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1120997418/
211リーデッド×リンク:2006/10/16(月) 17:36:27 ID:ZOUZrbSK
リーデッドはリンクに掴み掛かってきたの。
「リンク! すぐに振りほどいて!」
でもリーデッドも身体は大人、振りほどくのは大変。
「んっ……、ぁっ……ぅ…。」
「り、リンク……?」
私の目の前に広がっていたのはリンクのちんちんを揉んでいるリーデッドだったの。
「う…ぁっ…。」
「り、リンク駄目っ! 振りほどいて!」
「あ…ん……。」
まさか私の声が聞こえないのかな……、むしろ聞いていないようにも見えちゃう……。
なんだかリーデッドも楽しそうなの……。
リーデッドは丁寧にリンクの大事なものをいじりつづけてる……。
リンクの呼吸も荒くなってる……。
「ん……ぁ……。」
も、もう駄目! 見てられない! で、でもなんで……? 妙にリンクがかわいいの……。
「ぁ…ぁっ……!」
あ、このままだと服着たまま射精しちゃう……。 でも、駄目…かわいい……!
なんだかリーデッドがにやけてきてるのがわかるの。
「ぁ……っ……!!!」
どびゅるっ! びゅっ! びゅるるん!
あ……、リンク、射精しちゃった……。 でもリーデッドは手を止めないの。
「ぅ…ぁぁっ…ん・・・・!」
射精後もちんちんを揉まれているものだからリンクもますます喘いじゃってるの……。
これが勇者だなんて思えない、でも、勇者なの。 私だけのかわいい勇者なの。
ぐちゅぐちゅ音をたてながら刺激されるリンクのちんちん。
「んっ…ぁっ……! んはぁ……!」
リーデッドはなおもペースを保ってリンクのちんちんを揉んでるの。
一瞬私が揉みたいな、なんて思っちゃった。 私っていけないコだなぁ・……。
「ぁっ…ぁっ…!!!!!!」
どびゅるっ! びゅっ! びゅるるん!
リンクは2度目の射精をしたの。 2度目がとても気持ち良かったのか、リンクはそのまま寝ちゃったの。
リーデッドはもうやめるかな、なんて思ってたんだけど、まだ揉んでるの。
リーデッド、もしかしてリンクのことが気に入ったのかな?

朝になればここのモンスターは消えることを今思い出した。
朝になるまでここから先には進めそうにはないな、って少しがっかりした。
でも、そんなことどうでもいいの。
剣術が強いことも、ちょっとえっちなところも、全部私のリンクだもん。
リンク……、いっぱい気持ち良くなってね。

-FIN-
212名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 17:38:31 ID:ZOUZrbSK
>>210
あ、す、すまん、いつものくせでこっちに書き込んでしまった。orz
どうしても犯されるこどもリンクたんが書きたかったんだよ。
とりあえずあっちにも書いてくるわ。w
213名無しさん@ピンキー:2006/10/17(火) 01:32:29 ID:QbppLFf4
スレ違いだか何だか知らないけどGJでした。
「〜なの」って喋るナビィが新鮮だ。
214名無しさん@ピンキー:2006/10/21(土) 12:16:32 ID:Ew78NLI4
時オカの設定を踏まえたエロ長編を考えたが
筋に凝るほど非エロ要素が増えていくのが困る。
215名無しさん@ピンキー:2006/10/21(土) 15:55:15 ID:of6YU0kE
>>214
最悪エロ要素がなくても全然おk
SS期待してるぞ。
216名無しさん@ピンキー:2006/10/21(土) 17:51:02 ID:Ew78NLI4
>>215
構想は自分でも悪くないと思うし、ちょっと粗筋も書きかけてみたんだが
すげー長くなりそう。文才のない俺にはきついな。
それに男女、男男、女女と何でもありの話だから、ここだと引かれてしまうかも。
217名無しさん@ピンキー:2006/10/21(土) 17:55:50 ID:8mvUiylx
投下するならする、しないなら黙ってればいいじゃない
218名無しさん@ピンキー:2006/10/21(土) 18:39:25 ID:Ew78NLI4
今は粗筋だけだし内容もアレなんで、いきなり投下するのもどうかと
とりあえずお伺いを立てたつもりだったんだが・・・
スレの空気を読めなかったんなら謝る。
219名無しさん@ピンキー:2006/10/21(土) 18:51:59 ID:f50Zr9Zo
>>218
今すぐじゃなくていいから必ず投下してくれよな。
しかしお前は晒したいのか晒したくないのか良くわからん奴だな。
220名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 00:17:23 ID:AzU/8/YO
>それに男女、男男、女女と何でもありの話だから、ここだと引かれてしまうかも。

よう俺 時オカは色々と妄想をかきたててくれるぜフゥハーハー
なに、ショタが歓迎されるんだ 何も気兼ねするこたぁない
Don’t来い
221名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 02:46:09 ID:BmPODvB/
>>220
その妄想を文章にしてCome On!
222 ◆JmQ19ALdig :2006/10/22(日) 04:29:51 ID:vjLjEOqY
>>214=216=218です。
んじゃお言葉に甘えてちょっとハイライト。ベタな場面ですんませんが。
---------------------------------------------------------------------------------------------

「インゴーさん、もうやめて!」
「うるせえ!」
 平手打ちが頬を襲う。その衝撃で、マロンの身体は馬小屋の隅にふっ飛ばされた。
「おめえとのつき合いも長えんだ。そろそろ無駄な抵抗はナシにしたらどうだ?」
 下卑たインゴーの声。
「さあ、まずは口を使って貰おうか、いつものようにな」
 いつものように……そう、この七年間、毎日がこの繰り返しだ。昼はこき使われ、夜は犯される。
この最低の男に。そしておそらくこの先もずっと……

 インゴーが黒光りするペニスを取り出し、マロンの顔に押しつける。もはや逆らう気力もなく、
マロンはそれを口に受け入れ、舌を使い始めた。以前には文字通り吐き気を催す行為だったが、
今ではもう慣れてしまった。ペニスはたちまち膨張し、インゴーの息が荒くなってゆく。
『早く終わらせれば開放されるわ……』
 それだけを思って、マロンは神経を舌先に集中させる。右手を茎に添えてひたすら亀頭を刺激する。
鈴口からは既に透明な液体が溢れてきていた。
「ん……む……ち、畜生、おめえ……」
 声がかすれている。この調子でさっさといかせてやったら……
「もういい!」
 いきなりインゴーが身を引いた。自身の潤滑液とマロンの唾液でヌトヌトと濡れたペニスは、
いまや極限までふくれあがり、亀頭は天を向いていた。
「やばかったぜ……ずいぶんと上手くなりやがったな、このアバズレが!」
 アバズレ……聞き飽きたはずなのに、この罵倒を浴びせられると、今でも身が震える。
屈辱と……そして羞恥のために。

「そんなに嫌そうなツラしててもよ、もうおめえも感じてんだろ?」
 ……そうなのだ。身体が勝手に反応してしまう。下半身にうごめく怪しい感覚。嫌で嫌でたまらない
相手なのに、毎晩この男に犯されるうちに、私の身体は狂ってしまった……
「フン、おめえは俺のせいだと思ってるかもしれねえがよ」
 マロンの考えを見抜いたかのように、インゴーは続けた。
「俺がそうしたんじゃねえ。おめえは根っからの淫乱なんだよ」
「そんな!」
「じゃあこれは何だ!」
 インゴーがマロンの顔に蹴りを入れる。地面に倒れたマロンに素早くのしかかり、腕をスカートの
中に伸ばす。手が下着の中に侵入し、秘部を荒々しくまさぐり始める。
「そらみろ、もう濡らしてやがるじゃねえか」
 やめて……許して……私をこれ以上苦しめないで……
「俺は知ってんだよ。おめえがガキの頃からしょっちゅうマンズリしてたってことをな」
「それを言わないでえ!」
 思わず叫び声を上げてしまう。否定したくても否定できない事実。

 ソウ ワタシハ インランナ オンナ ナンダ
223 ◆JmQ19ALdig :2006/10/22(日) 04:30:57 ID:vjLjEOqY
「ケッ、手をかけさせやがるぜ」
 マロンの身体から力が抜けたことを確かめてから、インゴーはその下着をはぎ取り、性急にペニスを
マロンの体内に侵入させた。せわしない律動に合わせて、マロンの口から規則的に喘ぎ声が漏れる。
 インゴーは自分の行為に没頭し、もう言葉でマロンを責める余裕はなかった。ひたすら欲望のままに
ピストン運動を繰り返し、自分だけがゴールを目指していた。
 心の通わない交わり。
 だがマロンの方も、いったん火のついた身体と欲情を止める術はなかった。もう「早く終わらせれば」
という意識などは失われていた。繰り返される粘膜の刺激は、否応なく自動的にマロンを突き動かし、
腰は上下左右にうごめき、陰核と乳頭は張りつめ、膣は激しく収縮し……
『アバズレ……淫乱……』
 脳内で繰り返される呪文のような響きが、マロンの身体の蠢動をいっそう早めてゆく。それは既に
インゴーのテンポを上回っていた。
「グッ……こいつめ……もう……」
 マロンの激しい動きに耐えかね、インゴーは一気に絶頂へと押し上げられた。
ほとばしる奔流をマロンの肉壁も感知する。
「来た、来たわぁ……あ、あ、ああああっっっっ……!!!!!」

「まだ十五のネンネのクセしてよ。娼婦も顔負けだぜ」
 インゴーは地面に横たわったままのマロンを横目で見やり、そう吐き捨てて馬小屋を出て行った。
 動けない。動く気にもなれない。
 今夜、また私の呼び名が増えた。その卑しい言葉を口に出してみる。
「娼婦……」
 突然、視野がぼやける。抑えられていた涙が一気に湧いてくる。
『どうして……私は……』
 たまらなく自分が厭わしい。しかしどうする術もない。
 ハイラルの空は暗雲に覆われている。
 私もこのまま、堕ち続けて行くしかないのだろうか……
224 ◆JmQ19ALdig :2006/10/22(日) 04:36:23 ID:vjLjEOqY
試しに書いてみたが、やっぱ難しいですわ。お粗末。
本番があっさり風味なのは、このあとリンクに会ってまぐわうシーンを
濃厚にするための対比のつもりだったが、今はそこまで書くパワーがない・・・
225名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 12:22:38 ID:lDJkzNPI
思いっきり神じゃねーか
226名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 18:21:33 ID:pfq7Cgwe
かなりハァハァしたよGJ!!
そんなに卑屈になることないとオモ
227名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 19:55:32 ID:thkQ/qd7
これは・・・神が降臨なさったのか!?
めっちゃGJです。続きが楽しみ。
228名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 20:32:07 ID:BmPODvB/
超GJ!!
リンク登場のシーンもwktk
229 ◆JmQ19ALdig :2006/10/23(月) 00:41:37 ID:EiuCZ4ZA
どうも恐縮です。続きを書いてみますが、気長に待って下さい。
長編の中の一挿話なので、前後の内容がわからないと
意味不明になるから注意しないと・・・

今日はツンデレ全開のルトとリンクという場面を考えて熱中した。
230名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 03:40:38 ID:pLvcNEQu
ageますね。
231 ◆7ocxN7Iz2. :2006/10/28(土) 20:07:52 ID:XaFDhXG1
 賢者を捜す旅の途中で、七年ぶりに通りかかったロンロン牧場。懐かしさと、カカリコ村で会ったタロンのことを
知らせなければ、という思いとで、深い考えもなく門をくぐった。灯火の消えた母屋の前まで来て、リンクは初めて、
いまが夜であることを思い出した。
『マロンはもう寝ている時間だっけ』
 シークに言われたように、行動する時の考えが浅すぎる。リンクが自嘲の苦笑いを漏らしたその時、背後から声が
聞こえた。
『あそこは確か……』
 リンクは馬小屋に歩み寄り、わずかに開いた窓から中を覗いてみた。その瞬間、女の叫び声と男の怒声がリンクの
耳を貫いた。
「インゴーさん、もうやめて!」
「うるせえ!」
 薄暗い空間の中で、二つの人影がもつれ合っていた。
『あれは……』
 いま名前が聞こえたとおり、男はインゴーだ。七年前に見た時と姿はさほど変わっていない。だが女の方は……
あの見慣れない少女は……ああ、それでも……美しく成長したいまでも、かつての面影が残っている……確かに
マロンに違いなかった。
 しかし眼前の状況はリンクの記憶と結びつかなかった。牧場の主人の娘と使用人、それが二人の関係だったはず。
なのにいまは……
 インゴーが何か言いながら、下半身を露出させ、マロンの顔に近づけてゆく。
『!?』
 いったい何が起こっているんだ? インゴーの言葉も行動も、リンクには全く理解できない。だがそれに続く二人の
営みから、リンクは目を離すことができなかった。
 インゴーはマロンを虐げているとしか思えない。しかし……インゴーに組み敷かれ、苦しそうな表情で喘いでいる
マロンからは、むしろ喜んでいるような雰囲気も感じられるのだ。
 コキリの森を出て、初めて外の世界に踏み出した時。七年間の眠りから覚め、荒廃した世界を目の当たりにした時。
リンクの日々は驚きの連続だった。だが目の前で繰り広げられる光景は、いままでにない衝撃をリンクに与えていた。
それは背筋を震わせるほど怪しい「何か」で……そして甘美な「何か」だった。
 あの感覚を……『そっと触れたサリアの唇』……股間を硬くさせるあの感覚を……『奔放に翻るルトの裸身』……
禁じられた、しかしそれでもなお追い求めたくなるあの感覚を……『夢に現れるゼルダの姿』……リンクは思い出し、
それらは混じり合ってリンクの脳裏を駆けめぐり……もう少し、もう少しでわかるような……あれは……あれは……
 リンクは我に返った。マロンの上に覆いかぶさっていたインゴーが、身を起こしていた。
 激しい胸の鼓動。やけに火照る頬。それらを自覚する暇もなく、馬小屋から出て行こうとするインゴーの様子を察し、
リンクはあわててそばの木箱の陰に身を隠した。苦虫を噛みつぶしたような、それでもどこか満足したような表情の
インゴーは、リンクには気づかないままその横を通り過ぎ、母屋へと姿を消した。リンクは警戒し、しばらくその
ままの体勢を保っていた。いっとき母屋の二階の窓から灯りが漏れたが、それもすぐに消え、あとには静寂が残った。
 リンクは再び窓から馬小屋の中を覗いた。
 マロンは地面に身を伏せて横たわり、そして……泣いていた。
 さっきとは異なった衝撃がリンクの胸を刺した。インゴーとの行為の中で、マロンが垣間見せていた喜びの色。
あれは自分の錯覚だったのか。そうではないと思いながらも、マロンの喉から漏れ出る嗚咽は、彼女が確かに不幸で
あると、リンクに強く信じさせずにはいられなかった。
232 ◆JmQ19ALdig :2006/10/28(土) 20:09:41 ID:XaFDhXG1
↑トップリミスった・・・


 マロンはのろのろと身体を起こした。あの快感はとうに消え、残ったのは惨めさだけだった。土と涙にまみれた顔。
引き裂かれた衣服。鈍い痛みを訴える陰部。やっとのことで立ち上がると、投げ捨てられた下着が目に入った。それを
拾おうと身をかがめた時、右足に激しい痛みを感じた。インゴーの平手打ちで転んだ時に挫いたらしい。その痛みが
マロンの心をさらにかきむしった。
『もういっそのこと……』
 身も心も汚れきってしまっている。こんな状態で明日を迎えられる自信が、マロンにはなかった。
 それでもかろうじて残った気力を振り絞り、マロンは馬小屋の外に出た。もう下着を穿き直す気にはなれなかった。
痛む足を引きずりながら、牧場の隅にある井戸へと向かう。
『せめて身体だけでも……』
 水を汲み、露出した下半身を洗い流す。その冷たさに、マロンの身体はブルッと震え、全身に鳥肌が立った。でも
まだ足りない。もう一度……もう一度……
 繰り返し冷水を浴びせながら、マロンは秘部をこすり立てた。いつもの自慰に似た行為ではあったが、快感は微塵も
なく、むしろそれを拒否した動きだった。水の冷たさとの疲労ために指がしびれて動かせなくなるまで、マロンは
ひたすら機械的に作業を続けた。
 鬱屈した心が晴れるはずもないが、それでもやっと一息つき、マロンは立ち上がって、牧場の反対側の端にある
牛小屋へ向かった。マロンはインゴーに、その世話以外の用で母屋へ入ることを禁止されており、夜はいつも牛小屋の
藁の上で眠るのだった。
 道のりの半分ほど、ちょうど牧場の真ん中あたりで、右足の痛みに耐えられなくなった。マロンは草の上に腰を
下ろした。濡れた股間に風が吹きつけ、いっそう冷たさが増して、マロンの身体を震わせた。
 空は一面暗雲に覆われ、わずかに月の光が漏れ差してはいるが、星はただの一つも見えなかった。星とはどんな
ふうに光るのだったかしら、とマロンはぼんやりと思った。ガノンドロフが魔王と化し、ハイラル全体を魔界に
変貌させてしまって以来、暗雲は晴れることがなく、星というものの記憶が失われつつあるのだった。
『寒い……』
 強さを増した風に、マロンは思わず自分の肩を抱き寄せた。常に空にある暗雲のため、気温は毎年少しずつ下がり
続けており、いまでは季節の感覚もない。農作物にも大きな影響が出ているはずだった。
『……いったいこれからどうなるの……』
 マロンはどす黒い空を見上げ、自問した。だがその答はマロンにもわかっていた。
 絶望。それだけだ。
 マロンの喉から再び嗚咽が漏れた。
 もう未来はない。自分にも、そして世界にも。
 マロンは地面に伏し、泣き続けた。涙があとからあとから流れて止まらなかった。
233 ◆JmQ19ALdig :2006/10/28(土) 20:10:37 ID:XaFDhXG1
 馬小屋を出たマロンを、リンクはそっと追った。何度か声をかけようと思ったが、窓から見た光景と、悲しみに
満ちたマロンの表情が、リンクにそうすることを躊躇わせた。足を怪我したのか、マロンの歩みは遅く苦しげで、
それがリンクの心をさらに重くした。井戸のそばで体を洗っているマロンを、リンクは木の陰から見守った。
 どうしたらいいのだろう? わからない。だが、何か、何かしなければ。このままマロンに背を向けて去ることは
絶対にできない。
 その思いに押され、牧場を横切って歩き出したマロンのあとを、リンクは追って行った。牧場の真ん中あたりで
マロンは歩みを止め、すわりこんだ。しばらく空を見上げていたが、身を伏せ、また激しく泣き始めた。その泣き声が、
先刻よりもさらに強く、リンクの心を揺さぶった。
 ここにもまた、苦しんでいる人がいる。
 自分がこの世界にいる理由、それを思い出したリンクは、意を決してマロンのそばに歩み寄った。
 草を踏むかすかな音に気づいたのか、マロンがはっとした様子で顔を上げた。
「誰?」
 怯えたような声。リンクはマロンの前で膝をつき、顔を近づけた。
「あなた誰なの?」
 涙に汚れ、不安そうなマロンの表情。それは固く、解ける様子もなかった。七年の時が経ち、自分も成長している
のだ。わからないのも無理はない。
 リンクは懐からオカリナを取り出し、マロンに示した。そして、七年前、ちょうどいまと同じこの場所でマロンに
教わったメロディを静かに奏でた。マロンは意外そうな顔でリンクを見つめていたが、すぐにその目が見開かれた。
「その曲……それを知っているっていうことは……あなた……あなたリンク、リンクなのね!?」
 マロンは声を上げ、驚きとも喜びともつかぬ表情でリンクを見ていたが、たちまち顔がくしゃくしゃに崩れ、どっと
その身を預けてきた。両手がリンクの服をつかみ、顔が胸に押しつけられ、口からは号泣があふれ出た。それは
あたりを憚らぬ大声でありながら、さっきまでの苦しい泣き声とは異なって、リンクの心を痛めはしなかった。むしろ
このまま泣かせてやりたい。リンクはそう思い、マロンの肩をそっと抱いた。
 マロンは激しく泣き続けた。リンクはかける言葉もなく、ただマロンを抱いていることしかできなかった。しかし
声が徐々に静まり、落ち着きを取り戻していくマロンの様子を感じて、リンクは自分の行為が間違っていなかったと
悟った。
 マロンの腕の力がゆるみ、胸から離れた顔がリンクに向けられた。大量の涙のため、顔はさらにひどく汚れていたが、
マロンの目にはそれまでにない光が宿っていた。
「久しぶりね……ほんとに久しぶりね」
 マロンの手がリンクの手に重ねられる。リンクはそれを握りかえし、小さく頷いた。七年の時を短絡して、二人の
思いが交錯し、結ばれた。
「マロン、君はいったい……いま、君はどういう暮らしを……」
 マロンを気遣うリンクの言葉は、しかし不器用に滞った。マロンはしばらく目を伏せたままだったが、やがて低い
声で自らの七年間を語り始めた。
 ガノンドロフがハイラルの支配者となったあと、部下が牧場に現れ、馬の供給を命じたこと。突然インゴーの態度が
変わり、暴君と化してタロンを追い出してしまったこと。それ以来、自分は毎日インゴーに虐待されていること……
 聞きながらリンクは、自分の質問を後悔した。なぜマロンにこんな話をさせてしまったのか。悲惨きわまりない
生活の記憶を、なぜもう一度たどらせなければならないのか。ここへ来たのはタロンのことをマロンに伝えるため
だった。だがいまのマロンに、あの廃人同様のタロンの現況を、どうして話すことができようか。もうやめてくれ。
もうこれ以上苦しまないでくれ。
 リンクはいきなりマロンを抱きしめた。そうしないではいられなかった。
 いったい自分に何ができるだろう。この儚い少女のために。
 心は軋み、腕にぐっと力がこもった
234 ◆JmQ19ALdig :2006/10/28(土) 20:11:18 ID:XaFDhXG1
 自分をかき抱くリンクの腕の力にマロンは驚き、そして心が躍った。何がリンクにそうさせたのか、マロンには
わからなかったが、それは乾ききったマロンの心身が最も欲しているものの片鱗だった。七年間の経緯をリンクに語り
ながら……さすがに夜の行状のすべてを話すことはできなかったが……そしてリンクの腕に抱かれるうちに、マロンは
自分の中で徐々に大きくなってゆくうねりを感じていた。
 衝動と、
『助けて、リンク! あたしを連れて逃げて!』
 葛藤と、
『何を馬鹿なことを、あたし……いまのリンクのことを、何も知らないくせに……』
 沈黙がしばらく続いた。それを振り払うように、マロンはリンクに訊いた。
「リンク……あなたはいま、何をしているの?」
 やや間をおいてから、リンクは答えた。
「旅をしているんだ」
「そう……どういう?」
「賢者を探す旅さ」
「……賢者? 何のために?」
「世界を救うため」
 マロンはまじまじとリンクを見つめた。何を言っているのだろう?
「ハイラルに眠る賢者を目覚めさせ、その力を得て、ぼくはガノンドロフを倒す。そう、この世界を、世界で苦しんで
いる人を助けるために」
 それまでの心のうねりも忘れ、マロンは半ば呆れてリンクの顔を眺めた。まるで世迷いごととしか思えない。
 ガノンドロフを倒す? あの魔王を? このリンクが? いったいどうやって……
 だが、リンクの表情は真剣そのものだった。精悍に日焼けした顔……『こんなに逞しかったかしら』……引き
締まった口元……『ああ、でも七年前のあの時も』……そしてすべてを見とおすような力強い眼差し……『確か
あの時も、リンクは同じ顔であたしに……』
 荒みきった世界の中で、これほどまでまっすぐに、未来を見つめる人がいる!
『リンク……あなたは……』
 静かな感動がマロンを満たした。その感動が身体に染みわたっていくとともに、葛藤を超えた衝動と、それまでとは
違った衝動が、マロンを突き動かした。
 かつて淡い恋と欲の対象だったリンク。あの時はお互いに幼すぎた。でもいまは……いまはもうあの時のような
あたしじゃない、だから……だからリンク、どうか……あたしと……
 マロンは立ち上がった。瞬間、
「痛ッ」
 右足の痛みでよろける身体を、リンクが支えた。胸に触れるリンクの手。それに自分の手を重ね、マロンはリンクに
ささやいた。
「来て」
 二人はゆっくりと牛小屋へ向かった。リンクはずっとマロンを支え、マロンはその手の感触をひそかに楽しんだ。
 牛小屋の中は暗かったが、窓から差し込むかすかな月光に助けられ、小屋の隅に積まれた藁の上に、リンクは
マロンの身体をすわらせた。マロンはリンクの腕を取り、その目をまっすぐ見つめながら言った。
「……今夜はここで、一緒にいてちょうだい……」
 リンクは頷いた。何も知らずに。
235 ◆JmQ19ALdig :2006/10/28(土) 20:12:26 ID:XaFDhXG1
 マロンがずっと手を握っている。リンクはどきどきしながらそれを意識し……それ以上、何もできなかった。二人は
並んで藁の上に横たわり、そして時間はそのまま過ぎていった。
「リンク?」
 マロンがささやいた。返事もできずにいると、急にマロンの身体が覆いかぶさってきた。その重みを意識するより
早く、マロンの唇が自分のそれに押しつけられた。
『これは、あの……』
 記憶をまさぐりかけたリンクは、唇を割って侵入してくる舌の感触に驚いた。生き物のようにうごめくマロンの舌。
リンクの舌もおずおずとそれに応え、その交歓は次第に速度を上げてゆき、二人の口腔の中で踊り続けた。
 マロンの舌。マロンの息。マロンの臭い。
 そしてマロンの手が、リンクの頬を、胸を、頭をまさぐり続け、リンクの手をとって引き寄せる。丸い、柔らかい
弾力。
『あ……』
 胸。乳房。あれだ。あれがいま、ぼくの手に……
 マロンがぐっとかがみこみ、さらに圧力をかけてくる。この感触は……
 リンクは思い出す。あのいけない感覚。それはもうリンクの股間に凝集し、硬化し……
『うぁ……』
 マロンが衣服越しにそれを手にし、リンクはびくんと身を震わせる。
「リンク、あたしにも……」
 リンクの手はもう一度マロンに導かれ……膝に、股に、その奥に……
『……!』
 遮るものもなく、そこは秘めやかな叢に覆われ、軟らかく粘っこい身体の奥へと……奥へと……
「ん……んんんん……んぁ……んぁん……」
 苦しげな、それでいて安らかな、マロンの声……
 リンクを握るマロンの手に力がこもり……『ああぁ……』……また唇、舌、手……次は、次はどこに……?
「ねえ、リンク?」
 不思議そうな声。
 はっと我に返ると、動きを止めたマロンが上からこちらを窺っている。横たわったまま、なすがままの自分。何か
ばつが悪く、気がとがめる。
 マロンは待っている……でも……
 いきなりマロンは服を脱ぎ始める。それがどういう意味なのか、考えをまとめる間もなく、リンクの眼前にマロンの
裸身が現れる。ひと筋の月光に彩られて……それは美しく……まるで、あの……
「あなたも……」
 ぼくも?
「さあ……」
 ぼくが?
 …………間…………
236 ◆JmQ19ALdig :2006/10/28(土) 20:13:16 ID:XaFDhXG1
「……リンク、あなた……ひょっとして……」
「え?……あ……」
 ほっと息をつくマロン。
「……そうなの、あたしったら……ううん、いいの、リンク。そのままでいて」
 マロンが身を寄せ、リンクの服を脱がせ始める。ゆっくりと、だが確実に、リンクの肌が露わにされてゆく。新たな
場所が現れるたびにマロンの唇がそこを探索し、リンクは一方的にそれを甘受し、そして、二人はともに素裸になった。
「リンク……」
 マロンの表情が変わり、リンクを見据える。すがるような、追い求めるような視線。
 手が触れ合い、そして腕に、肩に、背中に、互いの手を伸ばし、二人の胸と唇がぴったりと合わさり……
 女の感触。肌の感触。この不思議に心地よいもの。
 マロンが再びリンクの中心をまさぐり、リンクはそれに倣ってマロンの胸と、頂上の突起と、そして同じように
マロンの中心の粘膜を……そっと……そっと……
「はあぁぁ……ぁぁぁ……ぁ……ぁ……んん……んぁん……」
 またマロンのあの声……ぼくの手で、マロンがあの声を……
「ひぁッ!」
 マロンの手が動き出し、自分の口からも声が出てしまう。
 上へ……下へ……上へ…下へ…上へ下へと……これは……この感覚は……そう、あれと似ていて……だけどもっと、
もっと強く……強く……
 マロンがいきなり仰向けに倒れる。リンクはそれに引き寄せられ、マロンの上に覆いかぶさる。大きく広げられた
マロンの両脚。リンクはその中間に位置を占め、
「そうよ……」
 ……ゆっくりと……うずく二人の中心点を……
「そうよ、そのまま……」
 ……中心点を、一緒に……
「ああ、そうよ、そうよ……」
 ……一緒に合わせて、それで……
「そのまま、そのままずっと、ずっと先に……」
 ……先に、先に、もっと奥へ、奥へ……
「奥へ……んん……もっと、ずっと……」
 ……ずっと、ずっと、行き着く所まで、深く……
「くうぅぅ!……そうよぉ……」
 ……深く、二人がこれ以上強く接触できない所まで、その所まで……
「んぁん!……んぁん!……そうよ……そうなのぉ……そうなのよぉッ!」
 ……そこまで、ああ、でもそこまで行くと、このままだと何か、何かがもう……!
「んんんああああぁぁぁぁッ!……もう少し……もうちょっとぉぉッ!」
 ……もう、何かがもうそこまで、そこまで、来て、来て……!!
「待って!……待って!……もうちょっと、もうちょっとだけえぇぇッッ!!」
 ……!!!!★★★★!!!★★★!!★★!★!★!★!★…!…★……!……


237 ◆JmQ19ALdig :2006/10/28(土) 20:13:59 ID:XaFDhXG1
 リンクの分身は、マロンの強い圧迫に耐えきれず、その先端に到達しただけであっけなく暴発した。その瞬間、
何とも表現できぬ大きな叫び声を上げ、リンクは身を硬直させた。マロンの情感は、リンクを受け入れたことで
急速に高まりつつあったものの、それに追いつくことはできなかった。リンクはマロンを置き去りにしたまま、
その中で徐々に力を失っていった。
『でも……』
 マロンは自分の上に横たわるリンクの背に腕を回し、その身体を抱きとめた。
『リンクの初めての相手になったんだわ、あたし……』
 二人で寝ていても、キスしても、目の前で裸になっても、リンクは自分から行動しようとしなかった。どうしたら
いいのかわからない、そんな感じだった。リンクに経験がないのは明らかだった。射精すら知らなかったのではない
だろうか。
 あのリンクの顔。当惑しきった表情。さっきまで「世界を救う」と大真面目に言っていた、あのリンクが……
うってかわって、まるで小さな子供のように……
 リンクの呪縛が解け、マロンの上でゆるゆると動き始める。
「……どう?」
 短く問うと、リンクは大きく息を吐き、かすれた声で言った。
「……よく……わからない……けれど……とても……」
「とても?」
「とても……素敵だったよ……マロン……」
 マロンはそっと微笑んだ。
『あたしだけのリンク……』
 リンクを抱く腕に力がこもる。密着した肌を通じて、リンクの体温が伝わってくる。心地よくそれを味わいながら、
マロンの血は再び滾り始める。
「もっと素敵になってみない?」
「もっと……?」
「そう、もっと……もっと……」
 マロンの膣が収縮し、リンクを締めつける。締めつける。だがそれはすぐにはどうにもならず……
『いいわ』
 マロンはリンクから離れ、逆にリンクを仰向けにし、その股間に顔を寄せる。
 二人の分泌液に濡れそぼち、萎えた、でも若く清々しいリンクの分身。
 マロンがそれをくわえると、瞬間リンクは体を硬くし、そして少しずつ、少しずつ、マロンの舌と口腔粘膜の刺激に
よって、それはまた力を取り戻していった。
 リンクは……感じている……感じている……あたしも……感じたいの……もっと……もっと……
 律動的な舌の愛撫に合わせて、リンクの剛直とともに、マロンの情欲もまた増し、マロンの身体を、下半身を、
その中心を、じわじわと舐め、炙り、焼き、その入口からは熱い、熱い液体が、とめどなく、とめどなく流れ続け、
そして……
238 ◆JmQ19ALdig :2006/10/28(土) 20:14:38 ID:XaFDhXG1
「はぁッ!」
 マロンは口を離し、息をついた。リンクはもうすっかり回復し、脈打っていた。
 そう……これを……これをあたしに……
 マロンはリンクの腰に跨り、それに手を添えて、徐々に、自分の中へと導いていった。
「くぅぅぅぅぅぅぅぅぅッッ…………!」
 マロンの喉から絞り出される、獣のような一条の唸り。
 膨張しきったそれがマロンの肉襞を圧迫し、反射的にマロンの筋肉が収縮し、
「んんッ……!」
 リンクも短く呻く。でも……でも……まだ……大丈夫だわ……
 マロンの身体が動き始める。ゆっくりと……上へ……下へ……円を描いて……
 あたしのリンク……あたしのリンク……硬く、硬く、あたしを貫くリンクのペニス、ペニス、あたしのペニス、
あたしのもの、あたしのもの……
 快感が高まってゆく。高まってゆく。
『……どうして……どうしてこんなに気持ちがいいの……』
 インゴーとの行為と、やっていることは変わらないのに、どうして相手がリンクだと……こんなに……こんなに……
 マロンは首を振った。インゴーなんて、思い出したくない。いまは……いまはひたすらリンクを求め、求め……
「リンク……リンク……もっと……もっと……」
 もっと速く、もっと強く……
「……はぁッ!……リンク……はぁッ!……んぁん!」
 激しく摩擦を続ける二人の連結点で、
「……はぁッ!……リンクぅ……あたしに……はぁッ!……はぁッ!」
 それは渦を巻き、湧き上がり、沸騰し、
「あたしに……んぁんッ!……あなたを……ちょうだああぁぁぃぃぃぃ……」
『何を言ってるの、あたし』
 わずかに残る理性が、ふと羞恥心を取り戻させ……でも……でも……
『……アバズレ……淫乱……』
 あの呪文がマロンの脳に蘇る……でも……でもそれが何だっていうの……
 マロンの手が自らの陰核に伸び、腫れ上がったそれを、ぐっと……
「ひいぃぃぁぁぁッッッッ!!」
 ドン、と叩きつけられるような衝撃。もう止まらない。あそこも、指も……
 あたしは淫乱、インラン、 イ ン ラ ン 、 イ  ン  ラ  ン
「そうよぉッッ!」
 子供の頃からこうやって……こうやって自分を……自分をなぶって……
「そうなのぉぉッッッ!」
 いいじゃない……いいじゃない……リンクと……リンクとなら……あたしがどんなに……どんなにアレだって……
こんなに……こんなに……嬉しいんだもの……
239 ◆JmQ19ALdig :2006/10/28(土) 20:15:35 ID:XaFDhXG1
 リンクの手を取り、自分の胸に押しつける。
 触って……触って……あたしを……もっと悦ばせて……
 その願いを汲み取ったかのように、リンクの指は迷わず乳首をつまみ、
「くううぅぅぅぁぁぁッッッ!!……」
 二本、三本、四本と指が増え、乳首を、乳輪を、豊かな乳房全体を、優しく、激しく、そしてもう片方の乳房にも
リンクの手が伸び、そっちも、同じように激しく、優しく……
「あああぁぁぁんッ!……リンク……リンク……リィィンンクゥゥゥ……!」
 ……リンク!……リンク!……行かないで!……
「ひぃッ!……ひぃッ!……リンク……はああぁぁぁぁッッ……!」
 ……まだ行かないで!……あたしを置いて行かないで!……どうか……
「リンクぅ……リンクぅぅぅぅぁぁぁぁあああああッッッッッ!!」
 ……どうか……あたしと……あたしと一緒に……!!!
「来るぅ!……来るわぁぁッ!……もうッ!……もうだめええぇぇぇッッッッ!!!!」
 激しい上下動を繰り返していたマロンの身体が突然止まり、全身の筋肉が引き絞られる。
「…………………!!!!!!」
 声にならない絶叫。
 目の前が突然まばゆく爆発し、もう何も……何も……見えない……なんて……なんて……
 遠のいてゆく意識。だがそれをリンクは許さなかった。
『……え?』
 リンクが身を起こし、力の抜けたマロンの身体を抱きしめる。胸に手を残したまま、さっきとは逆に、リンクの唇が
マロンの口を塞ぎ、力強く舌を送り込んでくる。
『……リンク……あなた……』
 リンクはまだ達していない。まだだ。まだここにいる。
「あぁぁぁん……」
 欲情が治まる暇もなく、マロンはまた舞い上がり始める。
 リンクはマロンを抱いたまま、さらに身体を前傾させ、マロンの背を藁に押しつける。
 さっきは自分が一方的に攻めていた。しかし今度は……リンクが……リンクが……
240 ◆JmQ19ALdig :2006/10/28(土) 20:16:21 ID:XaFDhXG1
「くぅッ!……うッ!……うッ!……うッ!……」
 リンクが攻めてくる……攻めてくる……強く……強く……近く……遠く……繰り返し……繰り返し……
「うッ!……リンク!……」
 ……どうして……初めてなのに……どうしてこんなに……
「うッ!……うッ!……リンク!……うぁッ!……」
 リンクが突くたびに、短く、規則的に、マロンの口から呻きが漏れ……
「うぁッ!……リンク!……すごい!……うぁッ!……」
 どんどん、どんどん、身体の奥から湧き上がってくる快感、快感……
「うぁッ!……うぁぁッ!……リンク!……すごいわぁ!……リンクぅぅ!……」
 徐々に、徐々に、リンクの動きが、速く、速く……
「うぁぁッ!……はぁぁッ!……んぁぁッ!……むぁぁッ!……」
 ……もう……あたしはもう……リンク……あなたはまだ……でも……
「くぁぁッ!……もうッ!……ひぁぁッ!……お願いぃぃッ!……」
 ……なんて……強い……あなた……でも……だから……
「だめよ!……だめよ!……リンク!……いやぁぁッ!……」
 ……だからリンク……あなたは……やっぱり……
「だめぇ!……いやよぉ!……いやよぉぉッッ!……」
 ……やっぱり……あなたは……
「んぁんッ!……だめぇぇッッ!……」
 ついにリンクが到達する。次から、次へと、リンクの命が放出される。
「だ……め……よ……ぉ……ぉ……ぉ…………」
 マロンもまた、先ほどとはまた違った、深く、静かな絶頂に達し、両脚が高々と持ち上がり、組み合わされ、
ぐっとリンクを自分に押しつけ、もう離さないと、もう逃がさないとでも言うかのように……でも……あなたは……
やっぱり……
『……行って……しまうのね……』
 マロンの頬を、涙がひとすじ流れ落ちた。

 初めて触れた女の肉体に、リンクは翻弄された。自分が何をしたのか、何ができたのか、リンクにはよくわかって
いなかった。しかし、自分の横で、目を閉じたまま安らかに横たわるマロンの姿を見ると、自身の悦びとともに、
彼女の悦びもまた確かなものとして、リンクには実感できるのだった。
 マロンが身を寄せてくる。肌が触れ合い、手が結ばれ……しかしもう二人は満足していた。わかるから……
何も言わなくても……

 このまま……このままでいいから……ずっと……ずっと……
 
241 ◆JmQ19ALdig :2006/10/28(土) 20:17:05 ID:XaFDhXG1
「……もう行かなきゃ」
 永遠に続くかと思われた、安らかな沈黙。それを破るリンクの短い言葉を、しかしマロンは予期していた。
『リンクは世界に出て行く人……』
 いまはマロンもその事実を受け入れることができた。あたしだけのために、この人を引き止めることはできないのだ、と。
 あれほど荒れ狂い高ぶっていた感情が、嘘のように静まっていた。だが冷えて消え去ってしまったわけではなく、
それは埋み火のように、マロンの中でほのかな暖かみを放っていた。
 マロンはかすかに微笑み、リンクに頷いて見せた。そして身体を起こし、黙って身支度をした。リンクが衣服を着け
終わるのを待って、マロンは牛小屋の扉を開け、リンクとともに外へ出た。
 風は冷たく、夜は限りなく暗かった。だが、夜明けは近いはずだった。
 二人は無言のまま牧場を横切り、母屋の横を通って門へと向かった。右足の痛みは軽くなってはいたが、それでも
マロンの歩みは滞りがちだった。リンクはそのつど黙ってマロンに手を貸した。母屋は静まりかえっていた。
インゴーは熟睡しきっているのだろう。しかし馬小屋からは、既に目を覚ました馬たちがたてる物音が聞こえてくる。
「ねえリンク、エポナを覚えてる?」
 突然のマロンの言葉に、リンクは少し驚いたふうを見せたが、すぐに快活な声で答えた。
「覚えているよ。七年前に知り合った、あの子馬だね。ここにいるの?」
「いるわ。会ってみる?」
 マロンは馬小屋へリンクを招き入れ、ランプに灯を入れた。リンクはすぐにエポナを見分け、歩み寄って首を抱き
ながら、懐かしそうに声をかけた。
「うわあ、お前、大きくなったなあ。もう立派な大人じゃないか」
 エポナもまた、嬉しそうに嘶いていた。七年も会わなかった目の前の青年を、はなから旧知の仲のリンクと認めて
いるのだ。
 マロンも微笑ましく思わずにはいられなかった。エポナは名馬だが気性が荒く、マロン以外の人間を容易に近寄らせ
なかった。特に牧場の主に収まったインゴーに対しては、露骨に反抗心を示した。インゴーはガノンドロフの歓心を
買うためエポナを献上しようと、躍起になって調教を試みたのだが、それはことごとく失敗に終わっていた。その
エポナが、リンクに対しては親友のように完全に心を許している。
「これから……どこへ行くの?」
 エポナとじゃれ合っているリンクに、マロンは訊いた。リンクは振り向いて答えた。
「カカリコ村へ行くよ」
「それから?」
「たぶん西の砂漠かな。でも他にもまだ、行かなきゃならない所は多いんだ。ハイラル全土を旅することになるだろうな」
「それなら……ねえ、エポナを連れていらっしゃいよ」
「え?……でも、ぼくは……」
「そうしなさいよ。旅をするには、馬は絶対必要なんだから」
「でもぼくは馬に乗ったことがないんだよ」
「馬に乗るなんて簡単よ」
「君は牧場にいるから慣れているだろうけれど……」
「ほんとうに簡単だって。教えてあげるから」
 ためらうリンクをさえぎって、マロンはせわしく言葉を続けた。実際、乗馬はそれほど容易なものではない。ここで
リンクにエポナを与えても、しばらくは苦労するだろう。だがエポナほどの馬ならきっとリンクの助けになると、
マロンは確信していた。
242 ◆JmQ19ALdig :2006/10/28(土) 20:17:54 ID:XaFDhXG1
 マロンはエポナを馬小屋の外に引き出した。深い闇ではあるが、扉から漏れ出る灯りで、かろうじて回りが見える
程度ではある。
「さあ、ここに足をかけて……そう、それでこうやって跨るのよ。で、手綱を持って……」
 インゴーを起こさないように気をつけながら、マロンは小声で教授を続けた。エポナは荒馬の性癖を忘れ去ったかの
ようにおとなしくしている。それもあってか、馬上のリンクは格好だけは一人前に見えた。
「それなら上等よ。すぐに慣れるわ」
「そうかなあ」
 エポナが少し動いただけで、おっかなびっくりのリンクの身体は、大きく前後左右に揺れる。それでもリンクは
何とかそろそろとエポナの歩みを進め、門のところまでやって来た。
「うまく乗れるかどうか、まだわからないけれど、でも……」
 そこで言葉を切り、リンクは馬上からマロンに顔を向け、いかにも邪気のない純粋な笑みを浮かべて言った。
「ありがとう」
 マロンは、はっと胸をつかれた。すぐに返事ができなかった。
 リンクはそのまま門をくぐり、マロンに軽く手を上げて見せ、ハイラル平原へと歩み出て行った。マロンは身に
広がる小さな震えを感じながら、ただリンクを見送ることしかできなかった。
 ありがとう。この単純な言葉。
 この七年の間、あたしは誰かにありがとうと言われたことがあっただろうか。
 この七年の間、あたしは誰かにありがとうと言ったことがあっただろうか。
 人と人との繋がりを信じられなくなっていたあたしに、その言葉がどんなに新鮮に聞こえたことか。
 大気は依然として暗黒に満ちていた。しかしそれでも東の空は白み始め、夜明けの訪れを告げていた。広大な姿を
少しずつ現し始めた平原の上を、そのかすかな明るみの方角へと、いまリンクは遠ざかりつつあった。
 ふと気がつくと、エポナの背の上のリンクの身体は、もう無様にふらついてはいなかった。さすがに歩調はゆっくり
だったが、その悠揚としたリズムに乗って、余裕すら感じさせる安定感を示していた。それはあたかもリンクの不動の
意志を表明するかのようでもあった。
「なによ、乗馬だって上手なもんじゃない……」
 そう独り言を漏らしたマロンは、そこで初めて、リンクと再会の約束すら交わさなかったことに気がついた。
 でも……
 マロンはそっと胸に手を当ててみた。溶け始めた心の鼓動とともに、あの暖かみがしっかりと残っていることを
確かめる。
『大丈夫』
 今日もまた、つらく苦しい一日になるだろう。エポナがいなくなったことを知れば、インゴーは怒り狂い、激しく
あたしを責めるだろう。もちろんあたしはエポナをリンクに与えたなどと言う気はない。だが毎日ただあたしを
いじめる理由を探しているインゴーにとっては、あたしが何を言おうと、あるいは何を言わずにいようと、全く関係の
ないことなのだ。リンクの方は、エポナを貰うことでそのような事態を招くだろうとは、思い当たりもしなかった
だろうが……
『でも、かまわない』
 激情のままの身体の触れ合い。それがあたしには暖かかった。この暖かみさえあれば、あたしは生きていける。
そう思った。そのお返しとして、ただリンクの役に立ちたかった。リンクの「ありがとう」という言葉。それで
あたしには充分なの。
『だから何が起ころうとあたしは……』
 東の空の明るみはさらに広がり、平原を行くリンクの姿は、遠く離れつつも、まだはっきりと見分けられた。それは
マロンにとっての、いや、のみならず、この世界全体にとっての希望の象徴だった。
 その遠い後ろ姿に向けて、マロンはそっと呟いた。
「ありがとう、リンク」
 そして……これもまた、マロンが七年の間に忘れ果てていた行為であったが……地に跪き、両手を組み、頭を垂れて、
こう言った。

「神よ、勇者を護りたまえ」


The End

243 ◆JmQ19ALdig :2006/10/28(土) 20:18:36 ID:XaFDhXG1
がんがって書いてみた。長杉ですかね? 非エロ要素多いし。
ともあれ、マロン編はひとまずこれで終わりです。
かまわなければ他のエピにも挑戦してみる。
244名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 23:41:28 ID:pLvcNEQu
GJ!
神ですよ本当に・・・

濡れ場はしっかりとしているし、非エロ要素もあった方が読みやすい。
続編を心待ちにしております。
245名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 00:04:40 ID:8CLt8as0
…超GJ。切ねえ、切なすぎるよマロン。
とっととガノン倒してEDみたいに歌えるよう願わずにはおられないもう辛抱タマラン。
俺も時オカ妄想してたが人の妄想はそれぞれまた違うね。すごい良かった。
是非無理せず他の三人も書いて欲しす。wktkして待つ。
246名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 01:28:05 ID:fPsICs0m
そんな俺は今日も今日とで釣りをする
247名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 02:06:46 ID:SQwXYyIr
濡れ場表現が神掛かってるぞオイ
久々に小説にマジで感情移入したわ
248名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 08:09:11 ID:jZ7IOLzs
何だかんだ言って、時オカリンクはムジュラの旅から帰った後はマロンとくっ付いたぽいね。
ゼルダは身分が違いすぎるし、サリアとかルトはアレだし・・・

エポナを貰えるくらいだから、過去世界に帰ってもタロンとの縁は続いてたんだろうな
249名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:05:47 ID:QnhpwA3Z
遅くなったけどGJ!
何つーかエロ以外の部分もよく出来ているなぁってオモタ
自分も他の3人でシリーズ化キボン
んで、おまけにナボール編とかw
250 ◆JmQ19ALdig :2006/10/30(月) 01:16:25 ID:JH8tlySz
読んでくれてありがとう。推敲の足りない所があるのは恐縮ですが。
本番そのものより前後のシチュにこだわるタチなんで、非エロ部分も評価してもらえて嬉しい。
例えばマロンが体を洗うシーンは、本筋からすれば無くてもおkなんだが
どうしても汚れたままでリンクとさせたくなかったのです。ラストは書いてて自分でも泣けてきたし。

他の3人とは、ゼルダ、サリア、ルトですな? ハイ想定内です。ナボールも。
ただ自分の脳内ストーリーは時オカの全筋を追っているので、話の順序や伏線の関係上
特定の1人をピックアップするのは難しいことに気づいた。本筋から外れるマロンは可能でしたが。
そのあたり、もうちょっと考えさせて下さい。
最初から書く手もあるが、大人マロンで童貞喪失する設定だと、その前の子供時代は
エロ要素ますます少なくなるからな……
251名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 02:08:27 ID:qr6FhNdv
まぁ確かに5人全員とか無理繰り辻褄合わせようとすると色々大変だしな
自分はパラレルつーか毎回違う設定でもOK派だ
wktkして待ってるよ
252名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 00:39:24 ID:QZdS9Wra
遅ればせながら神認定!凄い!GJでは言い尽くせぬ。
とにかく後には感動が残った。

これから楽しみにしてます。
253名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 16:45:15 ID:1vnGbm59
ナビィマダー?
254名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 23:36:48 ID:9FbAy15L
インパに萌える香具師はおらんのか?
255名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 14:13:01 ID:ExAIZirr
木の実のはキツイ
256名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 19:39:17 ID:p80NId8o
あの爆乳は魅力的だが、如何せん年齢が(ry

トゲ乳の大妖精は論外。
ナビィは誰か擬人化書けばまだ行けるぜ!
257名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 22:27:08 ID:GuUVLswp
トゲ乳ワロスw
258Prologue ◆JmQ19ALdig :2006/11/03(金) 04:42:07 ID:Mg15/Hdf
 暗闇の中に、赤い小さな光が一つ瞬いた。
 次いで、やや離れた場所に一つ。さらにもう一つ。
 次第に光は勢いを増し、揺らめきながら広がってゆく。大きくなった二つが一つに合体し、あっという間に
もう一つをも巻き込んで、真っ黒な空をさらに焦がしてゆく。
 その様子を見ていた大きな影は、
「行くぞ!」
 と大声を放ち、同時に馬に拍車を入れ、急速力で丘を駆け下り始めた。
「はぁッ!」
「それッ!」
 号令を待ちかまえていた騎馬集団も、思い思いの掛け声をあげながら、遅れじとばかり、どっとそのあとに続いた。
たちまちあたりは、蹄が地を蹴立てる音、武具の触れ合う音で騒然となり、その不吉な轟きは大気を震わせ、
目標に向かって襲いかかった。
 合わせて二十数頭の馬を駆る一団は、女、女、女。すべてが女だ。だが、獲物を前にした貪婪な表情、口から
吐き出される獰猛な声、道なき道に難なく馬を飛ばす敏捷な運動能力は、とても女とは思えない強靱さだ。
 そして彼女らを率い、漆黒の馬を駆って先頭を走る、この集団の中の唯一の男。筋肉の張りつめた巨躯、
硬い黒褐色の皮膚、冷たい笑みを宿す口元、残忍な光を帯びた目を持った、この男。それが、ゲルドの盗賊王、
ガノンドロフであった。

「ゲルド族だ!」
「盗賊団の襲撃だぞ!」
 人々が異変に気づき、口々に声を上げた時には、先に忍び込んでいた盗賊団一味の放火によって、すでに村の
半ばほどが火に包まれ、夜空は赤々と染め上げられていた。消火に走る間もなく、丘を駆け下ってきた盗賊団が、
凶暴な叫びを上げながら村に突入して来た。棒や鍬を持って立ちふさがろうとする村人たちは、彼らの手にした
白刃によって、あっという間に斬り伏せられた。村中に響き渡る怒号と悲鳴の中を、盗賊団は我が物顔で蹂躙し、
殺戮し、破壊していった。三十分もしないうちに、村人たちの抵抗は完全に終息した。
 ガノンドロフは馬を降り、制圧した村の中を見回った。
「野郎はどこだい!?」
「抵抗しない男は殺すんじゃないよッ!」
 近くから殺気だった声が聞こえる。
『あいつら……』
 金品よりも男が先か。いつものことながら……と、ガノンドロフは苦笑する。しかし無理もない。これが
ゲルド族の流儀なのだ。
「男がいたよ!」
「そいつはあたいがとっつかまえたんだ! 手を離しな!」
「あっちにもいるよ!」
「爺はお呼びじゃないんだ、もっと若いのを寄こしなよ!」
「こいつはまだガキじゃないか」
「あたしゃそれでもかまわないがね!」
 情欲に弾むゲルド女たちの嬌声が響く。
 ゲルド族に男はいない。遺伝的な理由があるのか、一族には女しか生まれないのだ。日々の生活も女ばかり。
こうやって村や町を襲うのも、必要な金や物資を奪う以上に、男漁りが重要な目的なのだ。
259Prologue ◆JmQ19ALdig :2006/11/03(金) 04:43:10 ID:Mg15/Hdf
「早くひん剥いてやりなよ」
「ケッ! こいつのモノったら縮み上がっちまってやがる!」
「焦るんじゃないったら」
 こんな状況で役に立つ男などいるわけがない。だが彼女らのやり方は残酷だ。陰茎の根元を紐で縛り、
鬱血によって強制的に勃起させるのだ。そして身動きできないように縛り上げ、仰向けに転がした上から跨って、
一方的に欲望を満たす。ここでも騎乗が得意なゲルド女たちなのだった。
「そらそら、勃ってきたよォ」
「こっちもだ、そろそろ行くかい?」
「早く犯っちまいな! 次はあたいの番だからね!」
「さあて、じゃあ始めるよぉぉぉ……それッ!」
「くぅぅぅぅーーーーッ! やっぱり生の男はいいねーッ!」
「よく言うよ、いつもあたし相手によがり狂ってるクセに」
「まあまあ、普段は女同士でもしゃあないだろ。女しかいないんだからさ」
「お前らせっかく男が目の前にいるのに、辛気くさい話なんかしてんじゃないよ!」
「はぁッ!…はぁッ!…はぁッ!……」
「こっちはもうイキそうだよ」
「こいつはいつも早いな」
「放っといとくれよ!…うッ!…あぁッ!…」
「そーれ、もっと腰を振って」
「あッ!…あぁッ!…あ…あ…ああああぁぁぁーーッッ!!」
「そら、イった!」
「いつまでもトロンとしてるなっての、あとがつかえてんだから」
「この野郎のモノはなかなか立派じゃん」
「まだ保つかな?」
「大丈夫だろ、次、行くよッ!」
 女たちの欲望は果てる様子もない。
 こうやって男を貪り、満足して砦に戻っていく女たちの中には、当然ながら子を宿す者もある。そうした女は
砦にこもり、時を経て出産し……もちろん産まれた子も女であるが……その子は盗賊団の一員として育てられる。
そして成長すると、母親と同じように、男を求めて暴れ回るのだ。
 父親の存在はいっさい顧慮されない。ゲルド族は徹底した母系社会だ。時には誰かの気まぐれで、男が砦に
連れて行かれることもあるが、性奴隷として酷使されるので、ほとんどが一年も経たないうちに死んでしまう。
 しかしそんなゲルド族にも、百年に一度だけ男が産まれる。その男は産まれながらにして王と見なされ、
ゲルド族すべてを支配する存在となるよう、一族の願いを込めて育てられる。いま、その地位にいるのが、
ガノンドロフだ。まだ若い彼だが、そのカリスマ的な才能と無限の体力は、内には一族を平伏させてすでに久しく、
外にはゲルドの盗賊王として、その一帯では恐怖の的となっていた。
 ゲルド族の頂点に立つガノンドロフは、もちろんセックスに関しても、圧倒的な支配力を一族に及ぼしていた。
他に男のいないゲルド族のこと、彼の周囲には常に多数のゲルド女が群がり、彼との交合を熱望していた。
ガノンドロフはその旺盛な精力で、日々その欲求に応えているが、いかんせん女の数はあまりにも多く、
一人の女が彼の恩恵を被る頻度は絶望的に低い。王のいない時期よりはましなはずなのだが、それでも彼女らの
性欲を満たしきるには至らない。今夜のような襲撃は、彼女らにとって、日常の抑圧を吹き飛ばし、溜まりに
溜まった欲望を発散させる最高の機会なのだ。
260Prologue ◆JmQ19ALdig :2006/11/03(金) 04:44:09 ID:Mg15/Hdf
 捕まえた男を次々に強姦する女たちの叫びと喘ぎをよそに、ガノンドロフは、ようやく勢いを弱めつつある
炎に照らされた村の広場に立ち、ひとり冷静だった。
 今夜の襲撃も成功だ。自分たちゲルド族を邪魔する者は、このあたりにはもういない。だが……この先、
勢力を伸ばそうとするならば、避けては通れない相手がいる。いままでにない強敵が。
 ハイラル王国。
 古くからあり、この地域全体の名を国名としてはいるが、実効的に支配する領域はこれまで限られていた。
しかし名君との誉れ高い当代の王のもとで、めきめきと頭角を現し、いまではハイラル全土を統一する勢いにある。
『だが、俺は勝つ』
 ガノンドロフは冷たく微笑む。誰が前に立ちふさがろうと、そいつを倒して先に突き進むだけだ。ゲルドの盗賊
王などというちゃちな存在で満足する俺ではない。俺はこの世界すべての支配者になってやる。どんな手段をとろうとも。
 ゲルド女たちの饗宴はまだ続いている。
「んああぁぁ……いいよぉッ!……」
「畜生、いつまでよがってやがるんだ、こいつ」
「まどろっこしいねえ、下ばかり使うのは勿体ないね」
「そうだな、あんた、この野郎の顔に跨りなよ」
「よし。さあ、しっかり舌を使うんだよ! 噛んだりしたら承知しないよ!」
「やれやれ、これでちっとは早く順番が……ギャッ!!」
「どうした、何が……あッ! てめえ! うぁッ!!」
 状況の急変を察して、ガノンドロフは声の方に緊張した目を向けた。そこからは女たちの姿は見えない。だが
さっきまでの悦楽の空気はすでに消し飛び、いまは彼女らの苦悶の叫びと怒声、それに剣戟の音が響いている。
『まだ抵抗する者がいたのか』
 思う間もなくその方向から、ガノンドロフの前に、一人の男が飛び出してきた。
『軍装?』
 村人ではない。軍人だ。しかも将校級の。
 左手には血に染まった剣が握られている。こいつが向こうで仲間を襲ったのか。
 その男の鎧の紋章を見て、ガノンドロフは、はっとした。
 ハイラル王国! こんな辺境の村にハイラル軍が? ここはまだ奴らの勢力圏ではないはず。だからこそ今夜、
盗賊団はこの村を襲ったのだ。
 男はしばしガノンドロフを睨みつけていたが、目を見開き、
「やあーーーーーーッ!!」
 と叫び声を上げながら斬りかかってきた。
「むぅッ!」
 ガノンドロフも剣を抜いたが、男のスピードは予想以上に速く、その一撃を剣で受け止めるのが精一杯だった。
 至近距離で睨み合う顔と顔。
『まだ若い』
 俺よりも数歳下くらいか。怒りに燃えてはいるが、端正な顔には気品が感じられる。
「はぁッ!」
「でやッ!」
 気合いとともに二人はさっと離れ、一瞬の間をおいて、力を込めて再び剣を打ち合う。それが三度、四度と続くうち、
ガノンドロフは男の剣の腕前に舌を巻いた。
『油断ならん』
 ガノンドロフは自らの剣に自信があった。並はずれた体力を誇る巨大な肉体から振り下ろされる剛剣は、
これまで何人もの敵を一方的に葬ってきた。苦戦した経験など皆無だった。ところがこの男は……ガノンドロフの、
誰をも威圧する巨躯と怪異な容貌をものともせず、断固たる意志を持って向かってくる。このような相手に、
ガノンドロフはこれまで遭ったことがなかった。
261Prologue ◆JmQ19ALdig :2006/11/03(金) 04:44:57 ID:Mg15/Hdf
「貴様、何者だ!」
 ガノンドロフは叫んだ。男は息を弾ませつつ、唇の端に不敵な笑みを浮かべて答えた。
「ハイラル王麾下の騎士! 王家の傍流の末裔!」
「名乗れ!」
「下郎に名乗る名などないッ!」
 男は叫ぶが早いか、またも凄い勢いで突進してきた。しかし今度はガノンドロフもそれを予測していた。
タイミングを計り、狙いすました一撃を男に向けて放つ。
「どりゃーーーーーッッ!!」
 刹那!
 男の姿がかき消え、ガノンドロフの剣は空しく地を撃った。
「!?」
 どこへ、と目で追う暇もなく、
「たぁぁッ!!」
 高く跳躍した男の振り下ろす剣が、裂帛の気合いでガノンドロフの顔面を襲った。
「ちぃッ!」
 とっさに首をのけぞらせたが、男の剣先はガノンドロフの右頬をかすめ、真一文字に切り裂かれた皮膚から
血がほとばしった。
『この俺に……血を流させるとは……』
 素早く身を回転させ、視野を移して男の位置を把握しながら、ガノンドロフは歯噛みした。それは好敵手への
賛嘆ではなく、おのれを傷つけた者への強烈な憎悪の念の現れであった。
『たかが一介の騎士風情に……』
 肩で大きく息をするガノンドロフの前で、男もやはり苦しげに呼吸していたが、いまの攻撃に手応えを得たのか、
すぐに剣を構え直し、さらに気合いを充たしつつ、間を測っている。
 突然、ガノンドロフは剣を捨て、男に向かって左手をかざした。不審そうな色が男の顔に浮かぶ。と、その時、
「はあぁぁぁーーーーーーッッ!!!」
 ガノンドロフの手のひらから、白く輝く波動が放たれ、一直線に男を襲った。
「うわあぁぁッ!!」
 男は後ろにふっ飛ばされ、焼け残った家の壁にしたたかに身を打ちつけた。
『……魔力を使わねばならんとはな……』
 その怒り。その屈辱。
 どす黒い情念がガノンドロフを包み、目が狂気の色を帯びる。
 立ち上がり、剣を取ってゆっくりと男の方へ向かう。
 壁にぶつけた時の怪我と、魔力攻撃による身体の痺れとで、男は身体を動かすことができないようだ。
 その目の前に、剣を突きつける。下から見上げる目は、動揺をまじえながらも、まだ戦いの意志を満ちあふれさせて
いる。が……
「くだらん」
 ガノンドロフは、男の胸に剣を突き下ろした。
 肉を貫く手応え。断末魔の振戦。そして……すべての動きが止まる。
 絶命の感触を味わいながら、ガノンドロフは、その口元に悽愴な笑いを浮かべていた。
262Prologue ◆JmQ19ALdig :2006/11/03(金) 04:45:53 ID:Mg15/Hdf
「ガノンドロフ様!」
「大丈夫ですか!?」
 ゲルド女たちが駆け寄ってきた。いまの男を追ってここまで来、二人の戦いを見守っていたのだろう。それに答えず、
ガノンドロフは厳しい声で訊いた。
「兵士はこいつ一人だけか?」
「他には見ませんでした」
「探せ」
「はッ!」
「村の外に見張りを立てろ」
「はいッ!」
 女たちは素早く散らばってゆき、あとにはまたガノンドロフ一人が残った。
『解せぬ』
 なぜ騎士がひとりでこんな辺境の村に? 軍事行動なら必ず他に部隊がいるはず……
 考えを巡らしかけたガノンドロフの目が、一つの人影を捕らえた。
『女?』
 男の死体の脇に立ち、胸には白い産着にくるまれた赤ん坊を抱いている。
 ガノンドロフはゆっくりと歩み寄った。女は茫然とした顔で倒れた男を見つめていたが、気配を察して
ガノンドロフに目を移した。
「この男の妻か」
 その問いには答えず、女はきっとした視線でガノンドロフを見据えた。
 あからさまな憎しみの色。
『……面白い』
 女が俺を見る時、その顔には常に恐怖と哀願しか存在しない。勇猛なゲルドの女戦士たちでさえ、俺の前では
ただの弱い雌犬に過ぎない。ところがこの女は……
『夫が夫なら妻も妻、といったところか……』
 他に敵がいるかもしれないという危機感を悠々と無視して、ガノンドロフの胸に、めらめらと嗜虐の炎が燃え始める。
『こういう手合いは、落とし甲斐がある』
 襲撃は女たちだけのためにあるのではない。
 ガノンドロフは、ずいと一歩近寄った。女は赤ん坊を抱く腕に力をこめ、一歩下がった。無言。しかし憎しみに
満ちた目は相変わらずだ。
「いいぞ」
 そう口に出し、さらに一歩進む。女はまた一歩下がる。
 一歩……一歩……
 女の背が壁に当たった。ここまでだ。
 ガノンドロフの腕が女の肩を掴む。女は赤ん坊を庇いつつ、激しく身体を振り動かす。その赤ん坊を女の胸から
引きはがし、脇へ放り投げる。赤ん坊はたちまち火のついたように泣き始める。はっとしてそちらに目をやる女を、
ガノンドロフは無慈悲に地面に押し倒す。
「くッ!」
 かすかな悲鳴が女の口から漏れる。だがその表情はあくまで硬く、目は反抗心にあふれている。
 ガノンドロフはにやりと笑い、片手で女を押さえつけながら、残った手で女の衣服を引き裂いた。一瞬で女の
股間が露出される。ガノンドロフは自らの下半身を解放し、何の斟酌もなく、猛るその巨根を女の膣内にねじ込んでいった。
263Prologue ◆JmQ19ALdig :2006/11/03(金) 04:46:55 ID:Mg15/Hdf
「!!!!!」
 女の目が見開かれ、顔が苦痛に歪んだ。声を漏らすまいと、必死に歯を食いしばっている。だがそんな気丈な態度は、
ガノンドロフの残酷な心をさらに躍らせるだけだった。
「実にいい」
 乱暴な挿入のあと、ガノンドロフは、しばらくは敢えて動かなかった。女の神経が痛みに慣れた頃を見計らって、
体動を再開させる。その動きは、最初の急襲時とは異なり、実に玄妙かつ繊細で、女のツボを知り尽くした者に
しかできない高等技術だった。
「……う……く……」
 女はきつく目を閉じ、迫り来る感覚と必死に戦っている。だがその意に反して、女の身体は否応なく
ガノンドロフに反応し、徐々に熱を帯びてゆく。
「……あ……あぁ……」
 ガノンドロフは女の胸を露わにした。授乳期とて大きく張り切った二つの重い乳房を、ガノンドロフの厚い手が
侵略してゆく。勃起した乳頭。それをガノンドロフはゆったりと味わった。
「乳が出ているぞ」
 揶揄するようなガノンドロフの声に、女は我に返り、顔をねじ曲げ、目で赤ん坊を探す。赤ん坊はまだ泣き続けて
いるが、その声は少しずつ弱まっているようだ。
「どうだ、夫の横で、他の男に犯される気分は」
 ガノンドロフの残忍な問いに、女の顔が見る見る紅潮してゆく。
「お前はな、死んだ夫の横で、その夫を殺した男に犯されているんだぞ」
「!!!」
 女はいきなり暴れ始める。いままでにない、狂ったような力で。
 しかしガノンドロフの怪力は、そんな抵抗を難なく受け止める。手と舌が再び邪悪な攻撃を開始し、女の中に
埋めた剛直が動きを速めてゆく。
「くぅッ!……」
 もう遅い、とガノンドロフはほくそ笑む。お前の心がいくら俺を憎もうが、お前の身体はもうお前のものではない。
「いけ」
 短く冷酷に告げ、ガノンドロフは本格的に腰を使い始めた。
「ああぁッ!……」
 女が不本意きわまりない快感によって引き裂かれようとした、その時、
「敵だッ!」
「村の外から敵がッ!」
 遠くでゲルド女たちの切迫した声が響いた。
 ガノンドロフは瞬時に停止し、声の方へと意識を飛ばした。
 その瞬間、ガノンドロフの左脇腹に鋭い痛みが走った。
「!!」
 一瞬の隙をついて、女はガノンドロフの圧迫を脱し、傍らに飛びすさっていた。どこに隠し持っていたのか、
その手には短剣が握られていた。ガノンドロフの血に濡れた短剣が。
「こいつ……!!」
 ガノンドロフの怒りが暴発し、さっと手にした剣が、女に向かってもの凄い勢いで風を巻いた。
「きゃあッッ!!」
 女は肩を切り裂かれ、噴出する血潮の中にどっと倒れた。
264Prologue ◆JmQ19ALdig :2006/11/03(金) 04:48:11 ID:Mg15/Hdf
 さらに飛びかかろうと身体を構えた時、左脇腹の痛みがガノンドロフを現実へと引き戻した。
『傷は浅い』
 掠めただけのようだ。動くには問題ない。だが、この女……
『まさに、夫が夫なら妻も妻、だな……』
 そこへゲルド女が一人、息を弾ませて駆け寄ってきた。
「敵です!」
「聞いた。数は?」
「十五騎」
「こちらは?」
「さっきの男にやられた人数を引いて二十二騎」
「応戦するぞ!」
「はッ!」
 ガノンドロフの頭は、女のことをすっかり意識から消し去り、いま為すべきことを冷静に考慮していた。
『敵がハイラル軍なら……だが数の上では優勢』
「撃って出ろ!」
 再び馬上の人となったガノンドロフは、同じく馬に乗って集まってきた一団をまとめ、村の外へと駆けだした。
 敵はやはりハイラル王国の騎士団だった。夜の平原で二つの集団はぶつかり合い、激しい戦いが繰り広げられた。
最後に残ったのは、ゲルド族の方であった。ハイラル騎士団は全員が討ち死にした。しかしゲルド族の方にも
少なからぬ被害が出ていた。
 夜明け近くになって、ゲルド族は村に引き上げた。敵の部隊がいたということは、敵のさらなる攻撃の可能性が
あることを意味する。ぐずぐずしてはいられない。すぐに砦に戻る必要があった。その前に怪我人の応急手当をし、
少なくなった人数で運べるだけの最小限の獲物を運ぶ準備をしなければならない。ゲルド族は慌ただしく働いた。
 ガノンドロフは村の広場へと戻った。火事は既にほとんど治まっており、燃え残りの家から立ち上る煙があたりを
漂っていた。
 男の死体はまだそこにあった。しかし女の姿はなく、赤ん坊も消えていた。
『まだ生きていたか……』
 だが、あの傷では逃げても長くは保つまい。赤ん坊の方は、せいぜい獣の餌にでもなるだけだろう。
『重要なのは』
 とガノンドロフは考える。
『ハイラル軍の動きだ』
 ちょうど通りかかったゲルド女を、ガノンドロフは呼び止めた。
「昨夜の敵はすべて村の外から来たのか?」
「はい」
「村にいた兵士は……」
 と男の死体を指し、
「こいつだけだったんだな?」
「そうです。村には他に兵士はいませんでした」
『ということは……』
 女を解放したあと、ガノンドロフはさらに考えを進めた。
 この騎士は単なる派遣軍の一員ではなかった。家族を連れて村にいた。村に定住していたのだ。そして
その背後には騎士団が……
『この村を騎士団の根拠地に、ということか……』
 ハイラル王国の着実な進出ぶりを、ガノンドロフは実感した。
 昨夜は勝った。だが次はわからない。自らの野望への道を進むためには……
「今後は俺も、やり方を考えねばならないようだな」
 まぶしい朝の光に目を細めながら、ガノンドロフは呟いた。
265 ◆JmQ19ALdig :2006/11/03(金) 04:51:33 ID:Mg15/Hdf
考えた末、意表を突いてこんな話を書いてみた。
自分の脳内ストーリー全編のプロローグです。
設定時期やキャラの詳細は言わずもがなと思うが、
あまり萌えんシチュエーションでスマソ
次はサリアを登場させますんで・・・微エロ程度だけど・・・
266名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 13:25:16 ID:owdmt8rq
いやいやGJ!
読んでて面白かった
次のも期待しているよ
267名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 21:17:41 ID:l1W9q9Xh
GJ!
すげえ面白かった、次の作品をwktkしてます
268 ◆JmQ19ALdig :2006/11/05(日) 23:01:51 ID:SJ54S0Ay
どうもトンクスです。
赤ん坊の正体はわかってもらえた・・・よね?
ひょっとして独りよがりの説明不足だったかしらん(汗

腹が決まりつつあって、このまま話を書き進めようかなーと思うんだけど
俺ばっか続けて投下してるとウザくない?
書いてて自分でも思うんだが、俺の文章ってなんかしゃちこばってて重いし。
コミカルなやつとか、キャラ設定が原作と全く違うやつとか(超淫乱なサリアとか)
誰か書いてくれないかなー。俺にはそういう方向のは書けそうもないから。
269名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 23:11:06 ID:13wSFCy3
>>268
逆に考えるんだ。
誰も投下してくれないからこそあなたが余計に神になるんだ。
270TNT ◆tooysx0RJ. :2006/11/06(月) 23:39:38 ID:TruQPEb1
私が何しようが◆JmQ19ALdigが神なのに変わりはありませんけど
間に挟んで欲しいなら喜んで引き受けます。

文体が同じ感じにならないよう気をつければ問題ない…かな?
271名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 20:27:05 ID:5xltGG1x
ここに来てもう一人の神が登場か・・・
盛り上がりの予感
272黒空 ◆hDddowMzjM :2006/11/07(火) 21:46:15 ID:2R1EsxWI
おぉ……!神が光臨してらっしゃる……!?
とんでもない御仁だ。ぜひとも参考にさせて頂きたい!(何

それにしても閲覧すら久々ってどういう(ry
空気の読めなさには定評があるので何か書いてきますね。
273 ◆JmQ19ALdig :2006/11/08(水) 01:44:59 ID:Qvuv5sxg
先達お二人の作風はともに好きなので、さらに読ませていただければ幸甚です。
こちらはサリア編をがんがる。
274名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 01:45:03 ID:YceKevLh
黒空氏も降臨して、今このスレは絶頂を迎えているのかもしれない。

絶頂っつってもエロい意味じゃないぜ?
275名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 14:38:26 ID:cDAT5sT6
あれ?神が次々と集結してるんだぜ?
276名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 20:04:06 ID:PfDKz2ET
俺たちは奇跡の瞬間に立ち合っているんだぜ?
277名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 21:25:01 ID:Pzt2zgiz
質問
・ムジュラネタのSSが出ないね。みんなムジュラには萌えない?
・ゼルダがガノンドロフに陵辱された上、売春宿で客を取らされる、なんてネタは憤激ものですか?
278名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 23:51:09 ID:CBNejP8B
|д゚) チョットココニイスワリマスヨ
279名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 00:07:18 ID:dbmbEuyn
>>277
マロンかサリアだったら陵辱でも純愛でもおkなんだがなぁ・・・
280名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 01:13:28 ID:M3GuJ65h
>>277
NISEゼルダでさえ>>187-190こういう反応だから、
進んで「書いてくれ!」と思う奴はいないかと。
281名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 03:54:25 ID:cs+LaH/w
ムジュラにも十分萌えポイントはあるのにな。
カーフェイとアンジュとか、クリミアやマロンなんか。

ゼルダ陵辱に抵抗を持つ人は多いのかな。
やはり神聖であってほしい対象なのか。
282名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 03:55:42 ID:cs+LaH/w
マロンじゃねえ、ロマニーだた。
283名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 11:38:37 ID:Qa3HBMCj
>>277
いんや、姫ファンだが、俺は大賛成だ。
大いにやってほしい。ゼルダ陵辱。
284名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 13:14:24 ID:O2A+gju6
>>277
どんなネタだろうとここでやってるうちはいいんじゃない?

俺は死んでも読まんが
285名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 00:16:21 ID:3RgnuUJR
>>277
あの同人誌みたいなのなら腸が煮え繰り返る思いだが(作者を本気で通報したいと思った)、
ちゃんと愛情を込めてくれるんなら…
ただ読んでてあまりにも可哀想なのは勘弁かな
286 ◆JmQ19ALdig :2006/11/12(日) 00:31:38 ID:XYm+/0KE
サリア編その1、投下します。あんまりエロくないです。すんません。
287 ◆JmQ19ALdig :2006/11/12(日) 00:32:37 ID:XYm+/0KE
「サリア! 一緒に遊びましょうよ!」
 池で水遊びをしている子供たち。その一人が大きな声を上げ、他の仲間たちはその声が向けられた方を振り返った。
「あっ、サリアだ!」
「おーい、こっちへ来いよ!」
「楽しいわよお!」
 男の子も女の子も、みな真っ裸の子供たちは、手を振り、足で水しぶきを立てて見せながら、離れたところを
通りかかった少女へ、口々に誘いの声をかけた。だが少女は、寂しげに微笑みながら、軽く首を横に振り、
そこから去っていった。
「なんだよ、サリアは遊ばないのかよ」
「前だったら、よーし、って言って、すぐ交ざって遊んでたのにね」
「最近のサリア、何か変だと思わないか?」
「そうねえ、あんまりあたしたちと話さなくなったし……」
「前はもっと元気よく笑ってたよなあ……あ、ミド!」
 少女の態度を不思議がる子供たちの中で、ひとり黙っていた一人の少年が、急に池を飛び出していった。

「おい!」
 ミドはサリアに追いつき、その前に立ちふさがって、荒っぽく呼びかけた。
「どうしたんだよ、俺たちと遊ばないのか?」
 サリアはミドから目をそらして言った。
「……いまはあたし、遊びたくないの」
「じゃあ今度いつ遊ぶ?」
 ミドは急き込んでさらに訊ねたが、サリアはそれには答えず、うつむいたままだった。ミドの胸が苦くざわめく。
「サリア、何かあったのか?」
「何かって……何も……」
「嘘つけ。ここんとこ、サリアはおかしいぞ。前と変わっちまって……」
「……そんなことないわ」
「あるって!」
 思わず大声を出してしまうミド。
 二人の間に気まずい沈黙が流れる。
「……リンクだな」
「え?」
「サリアはリンクの所へ行くんだろ」
 またサリアは黙る。否定しない。それがますますミドをいらつかせた。
「あんな妖精無しの、どこがいいんだよ」
 初めてサリアがミドの顔を見る。
「リンクのことをそんなふうに言わないで」
「勝手にしろ!」
 そう言い捨てると、ミドはサリアの前から駆け去った。自分でもうまく説明できない、もやもやした澱のような
思いが、ミドの心にわだかまっていた。
 俺はサリアのことを心配してやっているのに……なのにサリアのやつ……
2881-1 Saria I (2/7) ◆JmQ19ALdig :2006/11/12(日) 00:34:48 ID:XYm+/0KE
↑名前欄のタイトル抜けちまったい・・・


 走り去るミドを目で追いながら、サリアの心は重かった。
『ミドの言うとおり、あたしは変わってしまった』
 裸になってみんなと一緒に水遊びをすることができない。
 裸のミドを正面から見ることができない。
 何か悪いことをしているようで、でも心の底にはなぜか、かえってそうしたいという気持ちもあって、そういう
自分がもっと悪いことを考えているようで……
 どう呼んでいいのかわからない、この不思議な感情。
 少し前までは、こんなことはなかった。みんなの裸を見ることも、自分の裸を見られることも、全く気に
ならなかった。それなのにいまは……
『あの時からなんだわ』
 サリアにはわかっていた。
 あたしが……あたしの……あれに……
『だめ!』
 サリアは目をつぶり、またしても心に湧いてくるあのことを、無理にでも振り払おうと努めた。
『そんなこと考えちゃだめ』
 考えたくないのに、ともすれば意識がそこに向かう。この繰り返しだ。自分が最近あまり笑わなくなっていることに、
サリア自身も気づいていた。

 木立を抜けると少し開けた窪地があり、その真ん中に一本の高い樹が生えている。樹の中ほどの高さには、
バルコニーをしつらえた小さな家がしがみつくように建てられており、地面との間は梯子で昇り降りするように
なっている。いまは、梯子を降りたところの地面の上に、家の主である一人の少年がすわっていた。
 サリアはその少年のそばへ歩み寄った。
「何してるの、リンク」
 リンクと呼ばれた少年は、サリアに目を移しもせず、空を見上げたまま答えた。
「雲を見てた」
 サリアはリンクの視線を追った。森を満たす湿った空気を通して、薄青く霞んだ空を、ぼんやりとした形の白い雲が、
ゆっくりとすべってゆくのが見える。
「あの雲、どこへ行くのかなあと思ってさ」
 その呟くような言葉を、サリアは穏やかな心持ちで聞いた。
 他のみんなは、こんなことは言わない。あたしを気にかけてくれるミドには悪いけれど……リンクのこういう言葉の
ほうが、あたしは落ち着いて聞いていられる。リンクはどこか、他のみんなとは違っている……
 唐突にリンクが続けた。
「どうしてぼくには妖精がいないのかなあ」
 サリアは自分の考えを読みとられたような気がして、はっとした。
 リンクと他の仲間との違い。その端的な例が妖精だった。サリアもミドも他の者たちも、コキリ族はみな固有の
妖精を連れている。だがリンクには妖精がいない。
 リンクがこの森で迫害されているわけではない。ふだんは仲間たちとけっこう仲良く暮らしている。しかし妖精が
いないことで、みんなはリンクに対して常になにがしかの違和感を持っており、特にコキリ族のボスを自認するミドは、
さっきのように「妖精無し」と露骨にリンクを蔑むこともあった。リンクの方も、それでおとなしくしているような
タマではなく、しょっちゅうミドと派手な喧嘩をやらかしているのだが、いまの言葉のように、リンクも内心では、
自らの特異さを認識していた。他のみんなが水遊びをしているのに、いまリンクだけが一人ここにいるのも、その
特異さについての互いの意識の現れだった。
 しかしサリアは別だ。サリアは孤立しがちなリンクをいつも気にかけ、優しく明るく話しかけ、見守ってきた。
「リンクにも、いつかきっと妖精が来るよ」
 サリアは励ますように言い、こう続けた。
「それに妖精がいなくても、リンクはサリアのいちばんの友達だよ」
 リンクはサリアの方を向き、微笑んだ。その微笑みに込められたリンクの思いを、サリアもまた微笑みながら
受け取った。言葉の要らないこんなやりとりができるのも、サリアには快いことだった。やはり他の仲間相手では
できないことだ。それに……
『リンクはいつも遠い何かを見ている』
 そう、雲の行方を追うように……とサリアは思う。遠い何か、いまそこにはない何かを求める、リンクのその目、
その思いが、サリアには好ましく感じられるのだった。
2891-1 Saria I (3/7) ◆JmQ19ALdig :2006/11/12(日) 00:36:15 ID:XYm+/0KE
「そうだよな」
 リンクが元気な声をあげて身を起こした。
「くよくよ考えたってしようがないな」
 リンクは傍らに置いてあった木の棒を拾い上げ、見えない「相手」に向かって構えてみせた。隙を窺うように
横っ飛びでその周囲を回り、時にジャンプしながら「やぁッ!」と気合いを込めて棒を振り下ろす。次いで縦に、
横にと、素早く棒を振り抜いて見せる。
「また剣術のお稽古?」
「ああ」
 バック転で「相手」の攻撃を避けながら、リンクは答えた。
「ほんとはこんな棒じゃなくて、本物の剣が欲しいんだけど……この森のどこかに『コキリの剣』っていう剣が
あるって、デクの樹サマが言ってた。欲しいって頼んだんだけど、デクの樹サマは駄目だって言うんだ」
「リンクは剣士になるの?」
「うーん、わからない。でも剣術はぼくに合ってる気がするよ」
 リンクはさらにスピードを上げて棒を振り回す。
「デクの樹サマの話じゃ、『外の世界』には本物の剣士がたくさんいるんだって。どんなふうに剣を使うのか、
見てみたいな」
 それはいかにも男の子らしい無邪気な憧れに過ぎなかったが……サリアは『外の世界』という言葉に、自分の身が
軽く震えるのを感じた。
 コキリ族は森を離れては生きてゆけない。コキリ族は森からで出てはいけない。
 それがデクの樹の厳しい教えだった。『外の世界』はコキリ族にとって永遠の禁忌なのだ。
 なのにリンクは、いかにも軽々と『外の世界』を語る。そこに遠い何かを見ながら。
 ついこの間も、リンクは奇妙な物を作った。先が二股になった一本の木の枝。その二股の両端に、弾力性に富む
植物の蔓を結びつけ、それを後ろに引き伸ばした反動で、デクの種を勢いよく前方に飛ばす。リンクはそれを
「パチンコ」と呼び、手の届かない所にあるものに種をぶつけ、落として取るのに便利だと言っていたが……
 そういう「発明」もまた、未知なものへと向かうリンクの心の表れなのだろうか。
 サリアはそんなことを考えながら、ますます棒振りに熱中するリンクを見ていた。それは真似事の剣術に過ぎない
ながらも、勇ましく頼もしい姿だったが、いまのサリアには遠い存在でもあった。
『リンクと話すのは楽しいけど……でも、言えない』
 サリアは黙ってリンクに背を向け、そっとその場を離れていった。
『……やっぱり、あのことは……』

 一息ついて振り返ると、そこにサリアの姿はなかった。リンクはあわてて周囲を見回したが、サリアを見つける
ことはできなかった。
『悪かったかな』
 稽古に気を取られ、サリアを無視する形になってしまった。リンクは後悔する一方、サリアが自分に声もかけずに
立ち去ったことに疑問を感じた。
『どうしたんだろう』
 二人は幼い頃から仲がよかった。何となく距離を感じる他の仲間とは違って、サリアは常にリンクの身近にいた。
おのれの微妙な立場を自覚するリンクにとって、サリアの存在は、日々の生活での大きな安らぎに違いなかった。
 そのサリアが、どこかおかしい。リンクもまた、最近のサリアの変化を感じ取っていた。
 ──リンクはサリアのいちばんの友達だよ──
 さっきのサリアの言葉が、リンクの心に反響した。
2901-1 Saria I (4/7) ◆JmQ19ALdig :2006/11/12(日) 00:37:06 ID:XYm+/0KE
 コキリの森の北側は、迷いの森とも呼ばれていた。道が幾筋にも分かれ、慣れない者だと確実に迷ってしまう深い
森だった。だがサリアはやすやすと道をたどり、森の奥へと進んでいった。行き着いた先には古い神殿の廃墟があり、
その入口の前には、下草の生えるちょっとした広場が開けていた。森と草と大気と廃墟が織りなす静謐な空間。
『森の聖域』──サリアはこの場所をそう呼んでいた。
 サリアは切り株の一つに腰をかけ、木々の葉擦れの音、遠くでささやく鳥の声にしばらく耳を傾けた。そっと
オカリナを取り出す。それは音楽の好きなサリアが、デクの樹からもらったものだった。デクの樹の話では、
遠い国に伝わる、ある宝物を模して作られたものだという。
 いつものメロディを奏でてみる。オカリナの柔らかい音色が、聖域の空気に染みこんでゆく。
 ここはサリアの好きな場所だった。静かで、厳粛で、安らげる。他のみんなは、こんな森の奥にまではやって来ない。
ただリンクだけが、時々サリアとともにここを訪れ、他愛もない会話を楽しみ、オカリナの音色を味わい、暖かい
時間を共有するのだった。
『リンク……』
 サリアの思いが揺れる。
 リンクはみんなと違っている。そしていまはあたしも……
 オカリナを脇に置き、サリアの右手が自らの左胸に伸びる。衣服の上からでも感じ取れる、ほのかなふくらみ。
同様に左手も、右胸のふくらみを確かめる。
 最初は別に気にとめなかった。乳首の先がわずかに盛り上がってきたくらいの時には。だが次第にサリアの胸は、
乳首を頂点として穏やかな円錐状の隆起を形成するようになり、いまでは明らかに、他の女の子の平らな胸とは
異なる様相を呈していた。
『これは……なに?』
 サリアは問う。いままでに何度も抱いた疑問。答のない疑問。
 夜、家の中で、上半身を露わにし、目で、そして手で、サリアは毎日、この不可解な変化を観察した。それまで
何とも思っていなかった、服を脱ぐという行為が、サリアにとって特別の意味を持つようになった。
 もう人前ではできない行為。
 ──何か悪いことをしているようで……
 サリアは胸を押さえてみる。その圧迫を、かすかな隆起は抵抗なく受け入れ、かつてのように胸は平坦に戻る。
しかし二つの頂点の部分は、圧迫を敏感に察して、新たな感覚を生み出し始める。
 かゆいような、くすぐったいような……でもふだんのそういう感じとはまた違った……何か……何か嬉しいような、
目を閉じてその流れに身を任せたくなるような……
 ──心の底にはなぜか、かえってそうしたいという気持ちもあって……
 サリアの手は圧迫をゆるめ、再び頭をもたげた隆起を、そっとなぞる。あの感覚が集中し、少しずつ、少しずつ
強さを増し……このまま続けていったら、どうなるのかしら……
『だめ』
 ──そういう自分がもっと悪いことを考えているようで……
『そんなこと考えちゃだめ』
 でも……
 サリアの思いの揺れとは関係なく、張りつめた、それでいて穏やかな聖域の大気は、あいかわらずサリアを
優しく包みこんでいる。
 サリアは、ほっとため息をつく。
 ここは、いい。気持ちが落ち着く。どうすればいいのか、わかるような気がする。
 ──心の底にはなぜか、かえってそうしたいという気持ちもあって……
 ──なぜか、かえってそうしたいと……
 ──そうしたいと……
 ──そうしたいと……
『ここには、誰も来ない』
 サリアの心が動く。
『逃げてちゃいけないんだわ……』
 確かめてみなければ。この感覚を。この感覚の行き着く先を。この感覚が、この自分が何なのか、何の意味が
あるのかを。
2911-1 Saria I (5/7) ◆JmQ19ALdig :2006/11/12(日) 00:37:54 ID:XYm+/0KE
 厳かな空間で、サリアは静かに着衣を解いた。
 たおやかな空気の流れ。漏れ差す薄い日の光。
 全身の肌がそれらを感じ、受け入れる。それらは身体に染みとおり、ささやき、はね踊る。サリアは聖域と
一体になる。
 心地よい開放感とともに、サリアは意識する。
『あたしはあたし』
 自分がどうあっても、それが自分なのだと肯定すること。そう、いつも自分の行く先を見つめているリンクの
ように……
『リンク……』
 サリアの思いは旋回する。
 再び胸に手をやる。初めて外気に晒された二つのふくらみは、わずかに、だがしっかりと鼓動している。指で直接、
円を描くように撫でてみると、その粒のような先端が、少しずつ硬く、自己を主張し始める。あの感覚がさらに集中し、
一方では身体の他の部分へと伝播する。下半身の、両脚の分かれ目。
 男と女の異なる場所。
 サリアは思い出す。いまでは正視できなくなってしまったもの。ミドにはある、他の男の子にはある、あれ。
『リンクには?』
 サリアの胸が大きく動悸をうつ。
 リンクにはある。あたしにはない。でもあたしには……
 肌から発散される熱を自覚しながら、サリアの手が下へ、その場所へと伸びる。
 女の子にしかない、ひと筋の窪み。その上にまばらに現れた、薄くざらつく感触。
 これもまた、最近のサリアに生じた変化だ。他のみんなにはない、短い毛。
『リンクには?』
 速まる動悸。強まる呼吸。
 あの感覚が身体中を流れ、二つの胸の頂点を、そして指が忍んでゆく窪みの奥を刺激する。
 リンクの裸なら、あたしは見ることができるだろうか。
 そしてリンクになら、あたしの裸を見せることができるだろうか。
 指を未知のとば口にさまよわせながら、サリアは迷いつつも、自らの問いに、いま答を出そうとしていた。
 もし、リンクがここにいたなら……

「サリア!」
 声!
 それは雷鳴のようにサリアの意識を撃ち、幻想から現実へとサリアを引き戻した。
 あわてて視線をめぐらす。声は遠い。姿も見えない。
「サリア!」
 また声がした。リンクの声。今度はさっきよりも近い。
 リンクがここへ来る!
『どうしよう』
 出しかけた答を思い返す。でも……でもいまは……
「いるのかい、サリア」
 もう一度、リンクの声。もう近い。かすかに足音も聞こえるようだ。
 サリアは自分の姿を意識する。
 素裸のあたし。すべてをさらけ出しているあたし。こんな場所で。理由もないのに。必要もないのに。
『あたしは……何を……』
 サリアは首を振り、急いで脱ぎ捨てた衣服を拾った。着ている余裕はない。衣服を抱きかかえたまま、サリアは
神殿の柱の陰に走って身を隠した。
2921-1 Saria I (6/7) ◆JmQ19ALdig :2006/11/12(日) 00:38:47 ID:XYm+/0KE
 サリアは変わった。何がどう変わったのか、リンクにはうまく説明できない。何か前とは違う。せいぜいその程度の
認識だった。だが……
『サリアはぼくに言いたいことがあったんじゃないか』
 と思えてならない。だから、サリアをほっぽらかしてしまった自分が悔やまれ、黙って去ったサリアがなおさら
気遣われた。いちばんの友達。そう言ってくれたサリアを、リンクはこの上なく大切に思っていた。
 場所は見当がついた。サリアの好きなあの場所に違いない。
 リンクは迷いの森を抜け、『森の聖域』へと向かった。何度となくサリアとともに過ごしたそこは、リンクにとっても
馴染み深く、心安らぐ場所だった。
 聖域に近づくと、リンクは声を出して呼びかけてみた。
「サリア!」
 返事はなかった。歩を進め、再び呼びかける。
「サリア!」
 やはり声は返ってこない。風と鳥の声が遠く聞こえるだけだ。
「いるのかい、サリア」
 聖域に足を踏み入れながら、リンクはもう一度声をかけた。が、そこには誰の姿もなかった。
『ここじゃなかったのか』
 肩を落としたリンクの目が、ふと切り株の上のオカリナをとらえた。いつもサリアがすわっている切り株。いつも
サリアが吹いているオカリナ。
 リンクは周囲を見回した。サリアはやっぱりここへ来ている。でもどこに……?
『神殿?』
 いや……神殿の入口は高いところにあり、子供ではそこに到達できない。
『森の他の場所に行ったんだろうか』
 だが大事しているオカリナを置いたまま、よそへ行くというのも変だ。
 リンクはしばらく佇んでいたが、釈然としない思いを抱いたまま、そこを去るしかなかった。オカリナを切り株の
上に残したまま……

 リンクが聖域にいる間、サリアは柱の陰で固く身をすくませていた。
 リンクがここにいたなら、という問いに、あたしは答を出していたはずだ。その答はどこに行ってしまったのだろう。
 もしリンクが柱を回って、いまのあたしを見つけたとしたら……
 もしあたしがこの姿のまま、リンクの前に出て行ったとしたら……
 サリアの想像は目まぐるしく乱れ飛び、しかしどうしても身体は動かなかった。
 幸いなことに、リンクはサリアを見つけることなく、そこを立ち去って行った。
 ……幸い?
 わからない。今のあたしには。どっちがよかったのか。どうすればよかったのか。
 しばらくして、サリアは衣服を着た。その時には、すでにサリアの心は落ち着いていた。
 逃げちゃいけない。確かめなければ。
2931-1 Saria I (7/7) ◆JmQ19ALdig :2006/11/12(日) 00:39:50 ID:XYm+/0KE
 デクの樹はコキリの森の守り神だ。森のはずれにある広場に生えた巨木で、てっぺんが見えないほど高く、
コキリ族全員が手を繋いでも囲めないほど太い。もう自分でも覚えていないくらい昔からそこにあるといい、
森のことだけでなく、『外の世界』の知識も深かった。コキリ族は、知りたいこと、困ったことがあると、デクの樹に
相談するのが常だった。デクの樹は経験と洞察に富み、日々みんなを見守り導く、コキリ族全員の親とも言える
存在だった。
 サリアはデクの樹のもとを訪れ、思い切って、最近、自分を悩ませていることを告白した。
「デクの樹サマ、どうしてあたしだけ? どうしてこんなふうになるの?」
 すがるような声で、サリアはデクの樹に問うた。
 サリアの話を聞き終えたデクの樹は、しばしの沈黙のあと、重々しい声で口を開いた。
「サリア、確かにおまえには、他の者とは異なるところがある。しかしそれは意味があってのこと。それがおまえの
運命であり、使命とも言えるのじゃ」
 運命? 使命? どういうこと?
「よくわからんかな」
 デクの樹がサリアの心を見透かしたように訊いた。サリアは目を伏せ、黙って頷く。
「この世界に生きている、どんな生き物にも役割がある。それはサリア、おまえも同じじゃ。おまえには役割がある。
おまえの変化も、その役割のために必要なことなのじゃよ」
「役割? あたしの役割って?」
「……詳しいことは、わしにもわからぬ。だが時が来れば、おまえにもわかるはずじゃ」
 サリアには、まだよく理解できなかった。しかし、自分が何かのために役立つ存在になるという考えには、
サリアの心を和ませるものがあった。
「デクの樹サマ、もう一つだけ教えて」
 サリアは目を上げた。
「あたしの……この身体のこと……悪いことじゃないよね?」
「悪くはない」
 デクの樹の確信に満ちた声に、サリアは安堵した。
「それはある意味……自然なことなのじゃ。それに……身体がどう変わろうとも、サリアよ、おまえはおまえじゃ。
それは変わらぬ真実なのじゃよ」
 あたしはあたし……『森の聖域』であたしが考えたことと同じ……
「ありがとう、デクの樹サマ。あたし、元気が出たわ」
 あたしはいま、ここにいる。その理由が、ちゃんとある。それは正しいことなのだ。まだわからないことは
多いけれど、いつか……いつかきっと、あたしにもわかるだろう。
 サリアはデクの樹に別れを告げ、家路についた。久しぶりに暖かいものが胸を満たすのを感じながら。

 サリアが去ったあと、デクの樹は深い思いに沈んでいた。
 サリアは明らかに思春期に入っている。それは『外の世界』の人間にとってはごく自然な現象だが、コキリ族に
とってはきわめて異常なことだった。
 コキリ族は子供ばかりの種族だ。通常の親子関係は存在しない。デクの樹からひとりでに産まれ、先に産まれた
仲間がその世話をする。産まれてから数年は、通常の人間と同じように成長するが、思春期に相当する年頃になる前に
肉体の成長は止まり、あとは子供の姿のまま生きる。
 しかしサリアだけはその原則を破り、思春期に到達するまで成長が続いている。
 なぜなのか。
 サリアに言ったように、デクの樹にも正確な理由はわからない。しかしそれに意味があることは確かだった。
 世界が大きく動いてゆく予感がする。その中でサリアが果たす役割とは……サリアには言えないことだったが……
『苛酷なものになるやもしれぬ』
 それに……
 この森にいる、もう一人の異端者のことを、デクの樹は考える。
 世界を担う運命を背負った少年、リンク。
 あの子も、そろそろサリアと同じ年頃に近づいている。いつまでもこの森に居続けることはできない。
 デクの樹は思った。
 激動の時代。それはもう、目の前に来ているのだ、と。


To be continued.
294 ◆JmQ19ALdig :2006/11/12(日) 00:41:40 ID:XYm+/0KE
オナヌーすら寸止めの状況で、かつサリア視点で直接的な表現を避けたまま
いかにエロくできるかを追求してみたが、やはり難しかった。
各所に香る姫川テイストはお許しを。先の話のヒネリに使いますゆえ・・・
次はいったんガノンドロフ視点に戻ります。
合体後ツインローバに萌える人が、果たしているのだろうか、と危ぶみながら。
295名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 01:46:50 ID:PXmNIYi8
微エロでも十分GJ!
次はツインローバ!?初めてのジャンルだが期待して待っているよ
296名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 02:46:13 ID:DgSzjE1S
姫川テイストは俺も感じた。

しかし
>かつサリア視点で直接的な表現を避けたまま
>いかにエロくできるかを追求してみた
実際なっていたからすごい。
楽しく読めたよ、GJ!
297黒空 ◆hDddowMzjM :2006/11/14(火) 22:19:06 ID:fEqVjbR9
すごい……もうほんとすごいとしか言いようが。GJ!
合双老婆も楽しみにしています!

現在の進行状況→………聞かないでw
298 ◆JmQ19ALdig :2006/11/14(火) 23:41:42 ID:osb6M2uV
遅くなりましたが、感想をどうもありがとうございます。
姫川のアレンジは秀逸なので、影響を脱するのが大変ですわ。
で、他キャラとの差別化のために、サリアにちょいと発毛させてみたんだが
どうすかねえ・・・皆様のイメージには合わなかったかも、とは思う。
299TNT ◆tooysx0RJ. :2006/11/15(水) 04:17:35 ID:CsRdBqLt
早すぎてまだ外が真っ暗な中、おはようございます。
まともにSSが書けないので、色々な手法で誤魔化しているTNTです。
リンク×ナボール置いておきますね。
300TNT ◆tooysx0RJ. :2006/11/15(水) 04:18:12 ID:CsRdBqLt
『魅惑の剣』

リンク「……う…うん?」
見張り「あ、やっと起きたなヨソ者。」
リンク「……ヨソ者、か。 確かにヨソ者だが、この扱いはなんだ?」
見張り「随分と生意気な口調だね〜 ま、いいや。
    こんな場所にノコノコと現れてくるんだ、こっちも警戒するのが当たり前だろ?」
リンク「手錠、足枷……おまけに持ち物全部没収か。」
見張り「着る物が残った事くらい感謝しな。 アンタ、なかなかイイ男だから喰っちまう所だったよ!」
リンク「……今、君の話を聞いたらこの状態を幸せに思うことができたよ。」
見張り「ヘェ〜それは良かったな。」
リンク「(皮肉のつもりだったんだけどな……)」
見張り「あっ、族長! 何故ここに?」
???「族長はやめろ。 その呼び方は…嫌いだ。」
見張り「……わかりました、ナボール様!」
リンク「(ナボール様…? 族長か。 いよいよ大物が登場ってわけだ。)」

ガチャリ

ナボール「お前が今回、何も知らずにこの土地に踏み入れた愚か者か。」
リンク「愚か者ってのは聞き捨てならないが、概ねそんな感じの人物だ。」
ナボール「なんだ? この高飛車な若造は。」
見張り「あ、やっぱナボール様もそう思います? こいつ一言多いんですよ。」
リンク「どうでもいいから、早くこの汚い場所から出してくれ。」
ナボール「……口のきき方がなっていないようだな。 おい、お前。」
見張り「アタイの事ですか?」
ナボール「ああ、この馬鹿で適当に遊んでいいぞ。 その後、弓の的にでもしておけ。」
見張り「了解。」
リンク「………………………。」
ナボール「恨むのなら自分の反抗的な態度を恨むことだな。 じゃあな。」

バタン
301TNT ◆tooysx0RJ. :2006/11/15(水) 04:18:50 ID:CsRdBqLt
ゲルド族の女A「これは…」
ゲルド族の女B「この上ないくらい上玉だな。」
見張り「族ちょ…ナボール様が好きにしていいってよ、良かったな。」
ゲルド族の女C「へへっ、じゃあ早速いただきま〜す!」
リンク「……ッ! くそッ!」
ゲルド族の女A「へー、もうこんなでかくなっちまって、ちょっと期待してた?」
リンク「んなわけ……あるかぁぁ!」
ゲルド族の女B「おい、喋っている暇があったら私のココを舐めてくれよ。」
ゲルド族の女A「あ、アタイのポジション取るなよ!」
ゲルド族の女B「いつアンタのポジションって決まったんだよ。」
ゲルド族の女C「し…下の方はいいっ……いいよおぉぉ!」
リンク「くそ……どいつ…も…こいつも……臭うな。」
ゲルド族の女A「ふ、そりゃそうだ。こんな砂漠じゃ水浴びに行くのは1週間に1回くらいだからな。」
ゲルド族の女B「おい、ちゃんと舐めろよお前!」
ゲルド族の女A「まあ中には清潔好きな者もいるけど……ナボール様とか。」
リンク「へぇ………意外だな。」
ゲルド族の女B「舐めろと言ってんだろ!」
ゲルド族の女A「アンタはさっきから舐めろ舐めろうるさいよッ! そんなに舐めて欲しけりゃ自分の馬にでも舐めさせな!」
ゲルド族の女B「……ンだって!?」
見張り「は〜い、そこまで。 次のグループに移るからアンタ達3人は終了。」
ゲルド族の女A,B「はァ!?」
ゲルド族の女C「アーッ、イク!イクッ!! ……はぁはぁ……え?終わり?」
リンク「(耐えるのに苦労したな……コイツ、ずっと俺の上で腰振ってたからな。)」
見張り「さて、あと4組ほど残っているから頑張りなよ。」
リンク「な…そんなにっ!?」

ゲルド族の女D,E,F「ヨ・ロ・シ・ク☆」
302TNT ◆tooysx0RJ. :2006/11/15(水) 04:19:44 ID:CsRdBqLt
リンク「…………うぇっ……。」
ナボール「随分と辛そうだな、お前。」
リンク「……ナ…ボール?」
ナボール「ん? お前に自己紹介した覚えはないが。」
リンク「見張りが“ナボール様〜”って言っているのを聞いた。」
ナボール「そうか……まあ、たまたま知ったならいい。 だが、お前の名前も訊かないと、私が損した気分になる。」
リンク「……(損得の問題か?)……まあいい。 リンクだ。」
ナボール「リンクか…分かった。 それともう一つ、お前が弓の的になるのはもう少し先だ。 良かったな。」
リンク「それは嬉しい知らせだが……一応理由を訊いてもいいか?」
ナボール「昨日お前の相手をした奴らが、お前のことをえらく気に入ってな。」
リンク「なんという悪夢だ。」
ナボール「失礼な。 ……それで、しばらくの間、お前を生かしておくことにした。」
リンク「なるほどな。 俺はこの一族の肉奴隷ってやつか。」
ナボール「肉奴隷で3食飯が食えると思ったら大間違いだ。 ちゃんと他の労働もしてもらうよ。」
リンク「…………やれやれ。」

リンク「他の労働って……ナボールの専属使用人?」
ナボール「喋っている暇があったら、もっとその水瓶をテキパキと運べ。」
リンク「くそ…剣さえあれば……」
ナボール「剣さえあれば“脱出できるのに”…と言いたげだな。」
リンク「……………………。」
ナボール「アタイの腰についている物は分かるね? …そう、例えお前に剣があっても、アタイが返り討ちにしてやるよ。」
リンク「ふふ…そうか。」
ナボール「なっ! 今、馬鹿にしたな!?」
リンク「対決してみるか?」
ナボール「その申し出、受けよう。 …ふっ、愚かな男だ。」
303TNT ◆tooysx0RJ. :2006/11/15(水) 04:20:23 ID:CsRdBqLt
ナボール「これがお前の剣だ。」
リンク「おおお…久しぶり、我が愛しのマスターソード!!」
ナボール「…………気持ち悪。」
リンク「そっ、そんなに引くなよ!」
ナボール「……まあいい、いくぞ。」
リンク「二刀流か。 だが戦闘経験はある…大丈夫だ!」

ガキィィン

ナボール「なっ!!!」
リンク「どうやら俺の勝ちみたいだな。」
ナボール「ちくしょう……アタイの負けだ。」
リンク「ところで、勝ったからには寝床をベッドにしてもらえたり、食事がもう少し豪華になったりしないのか? 期待してないけど。」
ナボール「し…仕方がない。 負けた者は潔く体を捧げよう。」
リンク「そうか……って、なんだって!? 体??」
ナボール「勝負に負けたから奉仕してやると言っているんだ。 ありがたく思え。」
リンク「……なんだかなぁ。」

ナボール「じゃあ…口で……んっ…んんっ!」
リンク「うっ……………ん?」
ナボール「んっ…ちゅぷ……はぁ、はぁ……」
リンク「(……まさか、な。)」
ナボール「はぁはぁ……どうした?」
リンク「……ねえ…ちゃんと風呂に入ってるのか?」
ナボール「アタイに姉などいない。」
リンク「いや、そうじゃなくて……」
ナボール「……ああ、そういう意味か。 まだ入浴後2日しか経ってないが…それがどうした?」
リンク「毎日シャワー浴びろよ。 臭うぞ。」
ナボール「お前に言われたくないッ! お前のアレだってな、充分臭うんだからな!」
リンク「牢屋に入れられているのにどうやって体を洗えと?」
ナボール「う…うるさいっ! もう死ね! お前なんか弓の的だ!」
304TNT ◆tooysx0RJ. :2006/11/15(水) 04:21:01 ID:CsRdBqLt
リンク「(怒って帰ってしまった。 剣は……また没収されたか。)」
見張り「そこのアンタ……リンクだっけ?」
リンク「ん?」
見張り「ちょっとこっちへ来な。」
リンク「……どこまで連れていく気だ?」
見張り「あ…いや、近くに温泉が湧いててね。 アンタ、綺麗好きみたいだから特別に案内してやるよ。」
リンク「それはありがたい、助かるよ。」

リンク「ふぅ……生き返るな〜」
見張り「そういえばアンタ、ナボール様に何か言ったのか?」
リンク「わっ!ちょっ…こっちへ来るなって!」
見張り「いいじゃねぇか、減るもんじゃないんだし。 ……で、どうなんだい?」
リンク「……まあ、言ったことは言ったな。」
見張り「やっぱり。 剣術の稽古でアンタの名前を連呼しながら仲間にやつあたりしてたからね。」
リンク「……そうか。 弓の的になる日も近いってか。」
見張り「ナボール様はアンタの事、ひどくお気に入りのようだから心配ないと思うよ。」
リンク「お気に入り? 冗談だろ。」
見張り「何故冗談だと思う?」
リンク「ナボールが言うにはここの女達が俺のことを気に入ったから…と言っていたよ。」
見張り「へぇ……なるほどね。」
リンク「何が“なるほど”なんだ?」
見張り「ハハ…いや、ちょっとね。 アンタ、そろそろのぼせるから早く上がった方がいいよ〜」
リンク「あ! ちょっと待て! …このままだと俺、逃げちゃうぞ…いいのか〜?」
305TNT ◆tooysx0RJ. :2006/11/15(水) 04:21:39 ID:CsRdBqLt
ナボール「おい、起きろ。」
リンク「う〜ん……ナボール?」
ナボール「せっかく逃げるチャンスだったのに、ノコノコと帰ってきたそうじゃないか。」
リンク「マスターソードがないと逃げるに逃げれない。」
ナボール「ここにマスターソードがあるんだが……リンク、お前ならどうする?」
リンク「……何か条件でもあるのか?」
ナボール「その通り。 昨日の勝負、屈辱だったよ。 リベンジしないとアタイの気がおさまらない。」
リンク「……もう一回戦えという事か。」
ナボール「その通り。 お前が勝てば、この剣を持って何所へでも好きな場所へ行くがいいさ。」
リンク「……やだね。」
ナボール「な…んだって!?」
リンク「ん〜? ナボールの体から石鹸の香りがするぞ?」
ナボール「いっ…今そんな話題どうでもいいだろ!」
リンク「昨日の試合、まだ体を捧げてもらった覚えはないぜ?」
ナボール「……ここでするのか…?」
リンク「なんだ? 初体験はベッドの上じゃなきゃ嫌か?」
ナボール「!!! どどどうして分かった!」
リンク「昨日、あまりにヘタクソだったから。」
ナボール「そっ、それだけじゃ理由にならないっ!」
リンク「なに得意げに反論しているんだ。 図星だったんだからいいじゃないか。」
ナボール「く……分かったよ。 アタイのココに挿入すればいいんだろ?」
リンク「そうそう……」
ナボール「は…入ったぞ!」
リンク「…他の奴らとは全然違う……!」
ナボール「ふん、どうせ…他のみんなはアバズレだよ。」
リンク「動くぞ。」
ナボール「ちょ…あぁっ……はげしっ……ぃやん……」
リンク「ふっ…かわいい声で鳴くんだな。」
ナボール「恥ずかしい事言うなっ……ぁああ…もうダメッ!」
リンク「俺も…………くっ!!」

ビュッビュッ
306TNT ◆tooysx0RJ. :2006/11/15(水) 04:22:46 ID:CsRdBqLt
ナボール「はぁはぁ…とうとうやっちまった……」
リンク「一度くらい経験しておけよ。」
ナボール「年下のお前に言われるとは私もまだまだだね。 そうだ、知っているかい?」
リンク「ん?」
ナボール「ガノンドロフは童貞だって知っているかい?」
リンク「え……ガノン…ドロフが? プッ…ハハハハ!」
ナボール「ゲルド族の掟でね。 族長のうちは性交禁止なのさ。」
リンク「フフフ…へぇ、そんな掟が。」
ナボール「族長たるもの、他の者達に尊敬されなければならない。」
リンク「なのに進んで快楽を求めていたら、そりゃあ尊敬に値しないだろうな。」
ナボール「その通り。 まあ、今のガノンドロフはどうか分からないけどね。 全く、族長になる前に良い男捕まえておくんだったよ。」
リンク「分からないって……まさか、もうガノンドロフは…ゼルダ姫を!」
ナボール「ハハハ、そりゃあないよ。 なんたって今、ゼルダ姫は……」
リンク「!!! 何か知っているのか!?」
ナボール「……いや。 ていうかゼルダ姫って誰だ。」
リンク「知ってたんじゃないのか。」
ナボール「うう、頭が…痛い。 何か…大事な事を忘れているような気がしてきた。」
リンク「……まさか、な。 ナボール、急で悪いが次の行き先が決まった。 早急にここを立ち去らねばならない。」
ナボール「もう好きな所へ行け。 アタイは気分が悪いから休んでるよ。」
リンク「ああ、またな。」

ナボール「さて、族長を交代しなければならないのか。 何でアイツと交わってしまったんだろう。」
見張り「ナボール様、素直じゃないですね〜」
ナボール「な! お前っ! いつからそこにいた!」
見張り「見張りなんですから、さっきからずっとここにいますが。」
ナボール「しっ…死にたい……」


おわり
307TNT ◆tooysx0RJ. :2006/11/15(水) 05:02:16 ID:CsRdBqLt
そんなわけで、リンクの魅力に敵わなかったゲルド族でした、おしまいおしまい。
という話です。
とにかくツンデレ(?)なナボールを書きたかった。
エロシーンが極少なのは、もうご愛敬で済ませて下さい。
ええ、本当に難しいんで。

話は変わりますが、何故私が毎回リンクとしか組ませないのは、リンクが好きだから。
でも次辺りに……フフフ。
308名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 06:30:36 ID:bSEuGe+T
☆ チン ☆ チン \(\・∀・)< ナポール×ガノンまだー?
309 ◆JmQ19ALdig :2006/11/19(日) 22:46:54 ID:M+qjcBoE
>>307
忙しかったんで今来たら、自レスの直後に投下されていたとは・・・
ああー、こういう雰囲気好きですよーGJ! ナボール可愛いよナボール。


当方はもう少しかかりそうなんだけど、その前にちょっとみんなに質問いいですか?
カカリコ村のニワトリ姉さん、本編に名前の設定なかったよね。
過去ログにも出演していないようだけど、一般にゼルダパロにおいて
彼女ならこれ、という定番の仮名があるのかな。俺は見たことがないが・・・
どうしたもんだろ。アンジュで代用しちまおうか。
310 ◆JmQ19ALdig :2006/11/23(木) 14:01:57 ID:G6ECwj2V
誰も試みなかった暴挙に挑んでみました。
ガノンドロフ×ツインローバ、投下します。

3111-2 Twinrova I (1/8) ◆JmQ19ALdig :2006/11/23(木) 14:03:15 ID:G6ECwj2V
「あぁ……あああぁぁ……ん……」
 右側に寄り添う女が悩ましげな声をあげ、身体をくねらせる。それを抱き寄せ、唇を塞いで
やると、女はすぐさま口を開け、貪欲に舌を伸ばしてくる。自らも舌でそれに応じながら、
張りつめた両の乳房に手を這わせる。
「んんん……はあぁ……ぁぁぁ……んん……」
 女の声のトーンが上がる。手を下ろし、密生する恥毛をかき分けると、そこはもうすっかり
熔けている。そのぬめりに指を浸し、そのまま奥まで突き進めてやると、
「ひぃぃッ!!……」
 女は小さな悲鳴を上げて一瞬身を硬直させ、そして自ら腰を前後させ始める。
「はぁッ!……はぁッ!……はぁッ!……」
 股間ではもう一人の女が、彼の肉棒を愛おしそうに口に含み、舌を使っている。
 左側ではまた別の女が、両腕を彼の胴に巻きつけ、胸を脇腹にこすりつけてくる。
「あ、あぁッ!……いいぃぃぃ……」
 最初の女の目がつり上がり、膣が彼の指を締めつける。頃合いと見て、二番目の女の口から
硬直を引き抜き、仰向けのまま最初の女を跨らせ、下から一気に突入させる。
「ひいいいぃぃぁぁッッ!!」
 苦しげな悲鳴を上げつつも、女の腰が激しく上下動を始める。それに合わせて彼も腰を突き上げ、
それがますます女の狂乱を高めて行く。
「こっちにもぉ……」
 口から陰茎を奪われた二番目の女が、焦れた声を上げながら右腕にすがりつく。
「態度が気にくわんな」
 冷淡な声で言ってやると、女はすがりつくような目を彼に向け、従順に言い直す。
「お願い……します……どうか……」
「……いいだろう」
 空いた手をその女の恥部に伸ばし、氾濫した陰門を指で貫き、硬くしこった陰核を刺激する。
「あああぁぁ!……あ……ありがとう……ございますぅぅ……!」
 女は喜悦の表情で天を仰ぐ。
 左側の三番目の女は、いまでは彼の脇腹に濡れた秘裂を直接押しつけ、身体を揺すりながら
激しく喘いでいる。
 上に跨った女の体動がさらに速くなり、
「……ああああぁぁぁ!……いくぅぅぅ!!……いきますぅぅぅッッッ!!!」
 と淫らな叫びを上げながら絶頂する。
 しばらく固まっていた身体が崩れ、失神した女が足下に転がる。その体内から取り出された
陰茎は硬く勃起したままだ。すぐさま四番目の女が寄ってきて、それを手に取ろうとするが、
彼の指に犯されていた二番目の女が、機先を制してそれにかぶりつく。
「あわてるな」
 彼は短く言い、最初の女と同じように二番目の女を跨らせ、いきなりその身体を下に押しつけて、
中心部を貫いた。
3121-2 Twinrova I (2/8) ◆JmQ19ALdig :2006/11/23(木) 14:04:11 ID:G6ECwj2V
「ぅああああぁぁぁぁッッ!!」
 絶叫が吐き出される。しかし苦痛にゆがむ表情はすぐに喜悦へと変わり、女はだらしなく涎を
垂らしながら腰を使い出す。
 獲物を奪い損ねた四番目の女は、代わりに右手で胸と股間をなぶってやると、たちまち激しく
喘ぎながら身体を弾ませる。左側の女を引き寄せ、反対の手で同じように攻め、これにも甲高い
悲鳴をあげさせる。
 陰茎と両手で同時に犯される三人の女。
 広い部屋の中には、彼のそばに近づけない女がまだ何人もうごめいており、ある者は女同士で
抱き合い、ある者は自分で自分を慰めていた。
「あぁ……あぁ……」
「どうか……どうかあたしにも……」
「お願い……早く……」
「あぁぁ……きて……きて……あぁぁぁん……」
 淫猥な声が渦巻く部屋の中で、彼ひとりが支配者だった。すべての女が彼の足下にひれ伏し、
彼の恩恵を被る機会を待ちわびているのだった。
 三人の女がのぼりつめ始める。
「あッ!……あッ!……あッ!……」
「ひぃッ!……ひぃッ!……ひぃッ!……」
「もう……だめですぅ!……あぁッ!……」
「ああッ!……どうか……あたしに……あたしにぃッ!……」
「わたしに……あぁん!……わたしにも……どうかぁッ!……」
「お願い……お願いしますッ!……はやく!……はやくぅッ!……」
「くぅぅッ!……すごいッ!……すごいですぅッ!……」
「あぁッ!……あああぁぁぁッッ!!……」
「ひぃッ!……もうだめぇぇッッ!!……」
「くぅぅぅぅぅッッッ!!」
「アアアアァァァッッ!!」
「ひいいぃぃぃッッッ!!」
「……ガノンドロフさまぁぁぁッッッ……!!!」
 三人の女が同時に絶頂し、その場に倒れこむ。
 しかし、彼、ガノンドロフの巨大な剛直は、いまだ疲れを知らず、天に向けて邪悪な屹立を
保っていた。
3131-2 Twinrova I (3/8) ◆JmQ19ALdig :2006/11/23(木) 14:05:06 ID:G6ECwj2V
「おやおや、今日もお盛んなことで。ねえ、コウメさん」
「ほんにまあ、ガノンさんの絶倫ぶりには驚き入りますよ。ねえ、コタケさん」
 女たちがみな昇天し、疲れ果てて眠ってしまった中、いつの間に部屋に入りこんできたのか、
箒に乗った二人の老婆が、空中をゆらゆらと漂いながら、揶揄するように声をかけた。
 氷の魔道士、コタケ。
 炎の魔道士、コウメ。
 片手でも持ち上げられそうな小柄な身体。両目と鼻が大きく飛び出した醜い顔。濁った青銅色の
皮膚。耳障りなキイキイ声。
 コタケが凍りつくような青白色、コウメが燃えるような赤褐色と、髪の色が異なるだけで、その
他は全く区別がつかない、双子の老婆。
 ガノンドロフは平然とした態度を崩しもせず、ちらりとその方を見やった。
「何か用か」
 二人の老婆は、ガノンドロフの頭上をゆっくりと旋回しつつ、交互に言葉を続けた。
「何か用かじゃありませんよ、ガノンさんや」
「ハイラル城には、いつ出向くおつもりだい?」
「うかうかしていると、せっかくの機会を失うよ」
「ハイラル王に頭を下げるのが、気にくわないのかもしれないが」
「いまはそうしておかないと」
「そうそう、何度も言って聞かせたでしょうに」
「トライフォースを」
「得ることが」
「あんたにとって」
「「絶対必要なことなんだって」」
 最後は二人が同時にしゃべり、耳障りな声が二倍になった。
「わかっている。一週間後には出発だ」
 ガノンドロフの答は素っ気なかった。だがその言葉の裏には、長い雌伏の時期を耐えてきた彼の、
断固とした決意が秘められていた。
「おお、一週間後と」
「おお、それは重畳」
「よかったのう、コウメさん」
「ほんにほんに、コタケさん」
 二人はさも嬉しそうに声をかけ合いながら、部屋の中をくるくると飛び回った。
 ここ数年の間、ゲルド族はハイラル王国と小競り合いを繰り返してきた。女ばかりとはいえ、
武勇を誇るゲルド族は、ハイラル王国の正規軍に対し、個々の戦闘では互角の力を示してきた。
しかし物量に優るハイラル王国は、戦闘だけではなく政治をも駆使して、徐々に近隣の村や町を
勢力下に収めてゆき、ゲルド族の影響力は低下する一方だった。いまやハイラル全土をほぼ
統一した王国に対し、ゲルド族の勢力圏は、ゲルドの谷から西、幻影の砂漠にかけての一地方に
限定され、生活の糧を得るための襲撃や略奪もままならない状態だった。
 ハイラル王国を倒し、世界を征服するという野望を抱くガノンドロフにとっては、実に不本意で
屈辱的な事態だった。いくら戦闘で力を尽くし敵を殺そうとも、不利な方向へと変わってゆく
全体の状況は止めようがない。ガノンドロフは焦った。
3141-2 Twinrova I (4/8) ◆JmQ19ALdig :2006/11/23(木) 14:05:55 ID:G6ECwj2V
 そんな時、ツインローバが囁いたのだった。三百八十歳とも四百歳とも言われるゲルド族の長老、
百年に一度産まれてくる男を王として育てる役割を担い、ガノンドロフの育ての親でもある
ツインローバが。
「あたしらはね、ガノンさんや」
「百年前も二百年前もゲルドの王を育ててきたが」
「あんたはその中でも出色の出来だよ」
「あんたは自分で思っているように」
「ゲルド族のみならず、世界を支配するだけの力を秘めている」
「だからあんたには教えておこう」
「ハイラル王国に伝わる秘宝、トライフォース」
「それに触れた者は、世界を支配する資格を持つ」
「「あんたはそれを手に入れるんだ」」
 トライフォースとは何なのか、なぜそんなことを知っているのか、というガノンドロフの問いに、
ツインローバは詳しくは答えず、
「あたしらはね、『堕ちた賢者』なのさ」
「だからトライフォースのことはよく知っている」
 と、謎めいたことを言うばかりだった。だが魔力についてのツインローバの示唆は、ガノンドロフの
心を大きく動かした。
 魔道士であるツインローバの指導で、ガノンドロフは多少の魔力を使えるようになっていた。
しかしその力は大したものではなく、せいぜい衝撃波で人ひとりをふっ飛ばし、性交時には相手の
喜悦感を増加させる程度だった。
「だがね、ガノンさんや」
「トライフォースを手に入れたなら」
「あんたはあたしら以上の魔力を使えるようになるんだよ」
「そうそう、魔王になるのだって夢じゃあない」
 ガノンドロフは行動に出た。ハイラル王国に使者と貢ぎ物を送り、低姿勢で恭順の意を表した。
最初は疑わしげだったハイラル王国も、たび重なる朝貢に最近では警戒心をゆるめ、両者の間には
和解の空気が熟成してきた。そしていまでは、ゲルド族の王であるガノンドロフ自身がハイラル王に
謁見し、ゲルド族が正式に王国の傘下に入るという約定が結ばれることになっていた。
 だがこれは、すべて偽りの平和だった。ハイラル王国に降ると見せて、ガノンドロフはひそかに、
しかし着々と軍備を整え、兵力を増強していた。一週間後にはハイラル城を訪れ、トライフォースを
得る。その上で、一挙に反乱を起こすのだ。
 二人の老婆が、再びガノンドロフの頭上を回り始めた。
「ガノンさんや、あんたがハイラル城にお出かけとなれば」
「あんたとは当分お別れということ」
「ならばこの際あたしらも」
「ここに倒れている女たちのように」
「満足させてもらわんことには」
「困りますわなあ、コウメさん……ホッホッホ」
「ほんにそのとおりで、コタケさん……ヒッヒッヒ」
 醜怪きわまりない笑い声が部屋の中に響く。ガノンドロフは表情も変えず、指で二人を差し
招いた。
 二人の老婆は箒に乗ったまま、並んで空中に静止した。二人の間の距離が少しずつ狭まり、
二人が接し、二人が重なり……物理法則を無視した現象を経て、そこには一人の新たな女が
出現していた。
3151-2 Twinrova I (5/8) ◆JmQ19ALdig :2006/11/23(木) 14:06:50 ID:G6ECwj2V
「ねえ、いいでしょ。ガ・ノ・ン」
 さっきまでの耳障りなキイキイ声とは全く違った、しっとりと響くアルト。その声の主は、
大柄なガノンドロフと遜色のない長身で、表情には冷たくもあり熱くもある不思議な美しさが宿り、
つややかな肌には皺ひとつなく、身体は細く引き締まり、しかし豊かであるべき所はあくまで
豊かに、熟しきった女の匂いを芬々と発散していた。
 合体変身したツインローバは、ガノンドロフの肩に手を回し、しなだれかかってきた。切れ長の
目は深い欲望をたたえ、上目遣いに彼の顔を直視し……そして返事も待たず、肉厚な唇が頬に
押しつけられる。
『この女は……』
 醜い二人の老婆と、妖艶な一人の熟女。どちらがこの女の真実の姿なのか。それはガノンドロフにも
わからない。
 ツインローバの唇がガノンドロフのそれを捕らえ、同時に舌が口腔に差しこまれる。ガノンドロフも
それに応えつつ、ツインローバの盛り上がった胸に手をやり、表面を覆うわずかな布を引きはがす。
空気にさらされた二つの乳房は、ガノンドロフの手にも余るほどの大きさでありながら、
張りきった脂肪の密度により、重力に抗して球状の形態をしっかりと保っていた。凝固した乳頭に
触れてやると、ツインローバは含んだ笑いを漏らした。
「フフ……素敵よ、ガノン。これだけの数の女を相手にして……」
 硬い猛りを失っていないガノンドロフの巨根に、ツインローバの手が伸びる。
「……まだイッてないのね。ほんとに……」
 五本の指を駆使して、
「……逞しいわ。ゲルドの王にふさわしい強さ……」
 断続的な圧力を加えながら、
「……いいえ、それだけじゃなくて……」
 ゆっくりと前後に手をスライドさせ、
「……世界中の女を支配できるわよ、あんたなら……」
 さらに怒張を勢いづかせようと、
「……それができるわ、ガノン……」
 ガノンドロフもツインローバの股間に手を這わせる。濃密な恥毛の奥はすでに、溢れる粘液で
どろどろにぬかるんでいる。勃起した陰核を親指で操りながら、人差し指と中指を煮えたぎる膣の
中へと挿入してやると、
「あぁ……いいわぁ……ガノォンンン……」
 艶めかしく延びた声が、大きく波打つ息とともに、ツインローバの口から吐き出される。
3161-2 Twinrova I (6/8) ◆JmQ19ALdig :2006/11/23(木) 14:07:44 ID:G6ECwj2V
『ガノン……か』
 熟練した手技を駆使しながら、ガノンドロフは冷ややかに考える。
 俺に服従しきっているゲルド族の中で、このツインローバだけが俺と対等に振る舞っている。
王の俺をガノンなどと愛称で呼び、それでも老婆の時には一応「さん」付けだが、合体した時には
それすらもなく、呼び捨てだ。だが……
『……俺にとっては育ての親だからな』
「ねぇ、なに考えてるのよぉ、ガノン……早く来てぇ……」
 ツインローバが甘えた声を出し、仰向けに倒れながら、両手でガノンドロフを引き寄せる。
ガノンドロフは素直に応じ、ツインローバの上にのしかかって、脈動する肉茎を淫孔へと没入させた。
「ああぁぁッ!」
 悲鳴に似た喘ぎが漏れ、ガノンドロフを抱くツインローバの腕に力がこもる。挿入後の
ガノンドロフは動かない。摩擦の快感を得ようと、ツインローバは自ら腰を激しく前後させる。
「どうしたのよぉガノン……あんたも突いてぇ……焦らさないでよぉ……」
 身体をくねらせてねだるツインローバに、ガノンドロフは落ち着いた口調で言った。
「女は焦らすに限る、というのがお前の教えだ」
「いまさらそんなこと……あたしに向かって言うなんて……」
 潤んだ目で見上げながら、ツインローバが恨めしそうな声を出す。
「確かにあたしは……そう言ったわよ……あんたにはあたしが……すべて教えてやった……でも……
いまのあんたにはもう……そんな……そんな小手先のことなんか……必要……ないじゃない……」
 とぎれとぎれの言葉がツインローバの欲情を反映している。ガノンドロフは心の中でほくそ笑み、
ゆっくりと肉柱を動かし始めた。
「あぁぁ……そうよ、そうやって……やって……もっと……やってぇぇ……」
 仰向けになっても形の崩れない二つの豊乳が、二人の体動に合わせてゆさゆさと揺れる。
「もっとぉぉぉ……ぉああぁあぁぁあガノオオォオォンンーん……んんあぁぁあああッ!」
 のたうち回るツインローバを視姦し、次第に動きを速めながら、ガノンドロフはなおも冷静に
回想していた。
 そう……俺はこの女にすべてを教わった。ゲルドの王となるための諸々の知識と心得……
そして性技を。物心つく前から毎日、俺はこの女と床をともにし、あらゆる行為、あらゆる技術を
教えこまれた。初めはツインローバの底知れぬ淫美さに圧倒されるばかりだったが、数年も経つと
対等に渡り合えるようになった。それからツインローバは、ゲルド族の女を一人、俺にあてがい、
俺はその女を苦もなく征服し、さらに寄越される別の女たちを次々とものにし……ついには
ゲルド全体が俺のハーレムとなった。さまざまな年齢、さまざまな性癖の女たちが、こぞって俺の
前に跪いた。姉や妹、そして実の母親さえもが、喜んで俺に身を任せたのだ。そしていまでは……
 激しい攻撃にさらされ、獣のような声をあげてよがり狂うツインローバ。
 完璧な性教師だったこの女ですら、いまでは俺の支配下にある……
「もう……ぅああぁぁッ!……もうッ!……ガァノオオォォンッ!!」
 ツインローバの身体が悦びに痙攣し始めたのを機に、ガノンドロフも最後の仕上げに向けて
スパートをかける。
「あぁぁあガノーォォンンッ!!……あんたであたしをぉぉッ!!……あたしをぉぉーッ!!……
ぃぃいっぱいにィィぃいにしてええぇぇーーッッ!!!」
 狂乱の叫びとともにツインローバの全身の筋肉が強直し、ガノンドロフを激しく締めつける。
その圧力に抗するかのように、ガノンドロフの巨茎はさらに膨張し、次の瞬間には、今日初めての
精を、狭隘な肉洞の中に噴出させていた。
3171-2 Twinrova I (7/8) ◆JmQ19ALdig :2006/11/23(木) 14:08:47 ID:G6ECwj2V
「……で、ハイラル城へは誰を連れて行くの?」
 寄り添って横たわるツインローバが訊いた。数分前までの狂いっぷりが嘘のような平静さだ。
『これだからこいつはわからん……』
 ガノンドロフはひそかに苦笑する。俺に支配されているようでいて……実はまだ俺の方がうまく
あしらわれているのかもしれない。その肢体は、かつてガノンドロフに性の手ほどきを施し始めた
頃と、全く変わらない瑞々しさを保っている。まさに魔性の女だ。だが……
 ツインローバのよいところは、自分の立場をわきまえている点だ。俺を補佐するパートナーで
あり参謀であるという立場を崩さず、その立場を利用して権力を握り、俺を凌ごうなどとは考えて
いない。俺にとっては実に都合のよい、ありがたい存在だ……
 そんなことを考えながらも、ガノンドロフはいまのツインローバの問いに、頭の中で素早く
計算を始めていた。
「大軍を連れて行くわけにはいかん。せいぜい……十人ほどだな……」
「そうね、ハイラル王国に降るという名目なんだからね……それで誰を?」
「……ナボールにしようと思う」
「ナボール?」
 訝しげな顔つきで、ツインローバが身を起こした。
「確かにあの娘は、若いけれど腕は立つ。護衛にはいいだろうけど……あんたはあの娘を
信用してるのかい?」
 その心配はもっともだ。ガノンドロフに心酔しきっているゲルド族の女たちの中で、ナボールだけは
異色だった。王と部族民という主従関係はきちんと守っているが、いまだガノンドロフとは肉体の
絆を結んでいない。その態度にはどこか、ガノンドロフとの間に距離を置こうとする意図が
感じられるのだ。そう思うと、武技に優れているうえ、さっぱりとした気性で仲間内の評判がよい
という彼女の美点も、逆に気がかりになる。
 少し間をおいて、ツインローバはくすくす笑い始めた。
「さてはあんた……あの娘を落とすつもり?」
 ガノンドロフは黙っていた。が、ツインローバは聞かずともわかるとばかり、からかうような
口調で続けた。
「やれやれ、自らの浮沈を賭けた大勝負に出ようっていう時に、この盗賊王サマといったら……
呼び名を変えたらどうなの、ゲルドの陵辱王ってさ」
 ツインローバはひとしきり笑っていたが、すぐに真顔に戻って問いかけた。
「それでガノン、あんた、ハイラル城へ行って、何をするかはわかってるわね」
 ガノンドロフは短く言った。
「『時のオカリナ』だ」
「そう……トライフォースを手に入れるためには、その鍵となる『時のオカリナ』が必要なんだからね。
それがどこにあるのか、まず突き止めなくちゃ」
「見当はついている」
「え?」
 意外そうに首をかしげるツインローバに向けて、ガノンドロフは続けた。
「以前、噂に聞いたことがある。ハイラル王家には、母から娘に代々伝えられる楽器があると。
それがおそらく……」
「ふん……だとすると、いま、それを持っているのは……」
「ハイラル王女、ゼルダ……まだ幼いが、美しく気高い姫君だという……」
「はぁ?」
 ツインローバは、呆れたようにガノンドロフの顔をのぞきこんだ。
「あんたったら、もう……どうせハイラル城へ行ったら、そのゼルダ姫にも会うことになるんでしょ。
勝手にすればいいわ、この陵辱王サマは」
3181-2 Twinrova I (8/8) ◆JmQ19ALdig :2006/11/23(木) 14:11:12 ID:G6ECwj2V
 そこでツインローバは、ふと真剣な表情に戻った。
「でも……ハイラル王国の王女……ひょっとすると……」
「どうかしたか?」
 ガノンドロフの問いにも答えず、ツインローバは何ごとかを考えている様子だったが、やがて
曖昧な口調で言った。
「……いえ……ただ……ゼルダ姫とやら……予感がするのよ。あんたのこれからの行動に、
大きく影響してくる人物だろうってね……別に根拠があるわけじゃないけど……まあ、それは
ともかく──」
 ツインローバの声が元に返る。
「ガノン、あんたこの前、デスマウンテンに行ったでしょ。首尾はどうだったのよ」
「ああ……」
 ガノンドロフは、ゴロン族の族長、ダルニアとの会見を思い出した。
「簡単にはいかぬ。だがお前の魔力を借りて、手は打っておいた」
「そう……ドドンゴを凶暴化させたのね。とりあえずはそれで様子を見るか」
『時のオカリナ』とともに、トライフォースへの鍵となる三つの精霊石。これもまた、ツインローバが
ガノンドロフに伝えた情報だ。ガノンドロフには、それらをすべて入手するという課題もあった。
「で、残りの二つだが……」
 ガノンドロフはツインローバの顔をふり返った。ツインローバは頷いて言った。
「あんたの指示に従って手配したよ。コキリの森のデクの樹にはゴーマを、ゾーラの泉の
ジャブジャブにはバリネードを送りこんでおいたわ」
「よし……」
 これで三つの精霊石は何とかなる。あとはハイラル城へ赴いて、『時のオカリナ』を、そして
トライフォースを手に入れるのだ。
「俺の留守中、砦のことはお前に任せる。時が来たら使いを出す。それまでにしっかりと準備して
おけ」
「了解」
 ガノンドロフの簡潔な指令に、ツインローバも短く応じ、再び傍らで横になった。その手が
名残惜しそうにガノンドロフの身体を撫でる。しかしガノンドロフはそれを無視し、無関係な
記憶をまさぐっていた。
『コキリの森といえば……』
 九年前、初めてハイラル軍と遭遇し、戦った村。あれは確か、コキリの森の近くだった。
戦いには勝ったが、苦い記憶だ。ハイラル王国の騎士に右頬を切られ、その妻には左脇腹を
刺された。俺が戦いで血を流したのは、後にも先にもその二回だけだ。
 傷は完治している。だが、その二箇所の傷跡が、なぜかいま、奇妙に疼く。
 そういえば……あの女と、生まれたての赤ん坊……あの時は格別、気にも留めなかったが……
あれからどうなったのだろうか……


To be continued.
319 ◆JmQ19ALdig :2006/11/23(木) 14:12:27 ID:G6ECwj2V
根っこのところで冷静なカップルなんで、盛り上げるのがムズカシス。
まあ話のこの段階では・・・ということで、このあたりでお許し下さい。
これでやっと本編のストーリーに乗っかれる所まで来た。
次は再びサリアが登場します。
320名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 20:53:40 ID:aye0eZIK
開拓地ktkr
321名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 23:18:52 ID:X7QiQzDT
おもしれえ!最高っ!
322名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 17:10:23 ID:pskh1pAG
>>319
遅れたが超GJ!!
おもすれーまじでktkr!
次期待してます!
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +        
 と__)__) +
323名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 21:55:10 ID:MkHv4R73
次に期待wktk
324名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 18:57:53 ID:KLl12Q3T
リンクとマロンの純愛きぼん
325 ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:08:22 ID:HfML6emQ
いつもありがとう。
サリア編その2、投下します。すまんことに本番なしです。
3261-3 Saria II (1/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:09:39 ID:HfML6emQ
 闇。
 ひと筋の光すら差さない、漆黒の闇。
 叫んでも、その声すら吸い込まれていきそうな無限の闇。
 ──どこ……
 視界がわずかにぼやけ、赤黒い濁りが広がってゆく。
 濁りは次第に明るみを増し、揺らめく炎となって周囲を取り巻く。
 ──ここは、どこ……
 遠くに聞こえる叫喚。火のはぜる音。地を踏み荒らす不気味な響き。
 いつしか深紅に染まった背景の前に立つ、ひとつの影。
 ──だれ……
 影が近づいてくる。少しずつ……少しずつ……それは目の前で大きくなり、ついには視野を
埋め尽くす巨大な姿となり、隠されていたその顔が……表情が……ぼんやりと……そして徐々に
明らに見て取れるようになり……
 男。
 黒褐色の皮膚。歪んだ口元。邪悪な笑い。
 ──やめて……
 男の腕が伸び……信じられないくらいの長さに伸び……ゆっくりと……
 ──やめて……やめて……!
 頭の上から……手を広げて……ぼくを捕まえようと……
 ──来るな! こっちへ来るな!
 ぼくは……動けない……その男の手を……ぼくを鷲掴みにしようと迫る手を……
 ──来るな! 来るな! 来るな! 来るな! 来るな!
 ただ怯え、竦んで見ていることしかできないぼくは……どうしてぼくは……
 ──来るなーーーーーッ!!

 目が覚めた。
 自分が、いま、どこにいるのかを確かめるのに、少し時間がかかった。
『……また……か……』
 身体は汗にまみれている。
 夢。最近、毎日のように見る、この夢。
 何だろう? 何か意味があるのだろうか? あの男……ぼくを捕まえようと迫り来るあの男……
あれはいったい……
 不安感が……得体の知れない不安感が……胸に渦巻いて……
「リンク!」
 家の外で声がした。サリアの声だ。
 脳裏から悪夢の残滓を追い払うように首を振り、リンクはバルコニーに出た。見下ろすと、
梯子の下にサリアが立ち、こちらに向かって手を振っていた。
「何度も呼んだのよ、リンク。寝てたの? もう、お寝坊さんね」
 明るい声と笑顔が、胸を暖かく満たす。リンクは、ほっと息をつき、梯子を降りた。
「おはよう、サリア」
「おはよう、ですって? もう日は高いわよ。もっと早く起きなくちゃ、だめじゃないの」
 軽くにらむような、しかし親しみのこもった目。聞き分けのない子供を相手にするような、
保護者めいた言葉。いつものサリアだ。
 リンクが悪夢に悩まされるようになったのとは逆に、それと同じ頃から、サリアはかつての
快活さを取り戻したようだった。一時、妙に寂しげで、仲間との接触も避けるような素振りを
見せていたのだが……いまはそんな様子はない。
 リンクは草の上にすわり、懐からパンを取り出して、遅い朝食をとった。
「お行儀悪いわね、リンク。こんなところでお食事だなんて」
 ほら、これだ。サリアのお小言。
 だがそれは、リンクの耳には快かった。いつも自分のそばにいて、見守ってくれる。いちばんの
友達。そう、以前と全く変わらない……いや……
3271-3 Saria II (2/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:10:36 ID:HfML6emQ
「そばにすわってもいい?」
 サリアの声のトーンが、少し落ちた。パンを頬ばって声を出せないリンクは、手で場所を
すすめた。サリアがリンクの横に腰を下ろす。それは予想した場所よりも近く、互いの腕が
触れ合わんばかりの距離だった。リンクの胸が、わけもなく動悸を打つ。
 サリアはリンクを見るでもなく、黙ったまますわっていた。パンを飲み込んだリンクが、
どうしたのかと声をかけようとした時、サリアが口を開いた。
「あの……リンクがよかったら、なんだけど……」
 さっきまでの明るさが影をひそめ、ためらいの色が感じられた。
「今度……うちへ来ない?」
「サリアのうち? いいよ。これから行こうか」
「あ! あの……」
 あわてたようにサリアがさえぎる。
「……別に……いますぐっていうわけじゃなくて……今度……」
 なんでこんなにおずおずとしているんだろう、サリアの家へはこれまでにもたびたび行った
ことがあるのに、と、リンクは不思議に思った。だが最近のサリアは……明るい調子に戻った
ように見えるサリアは……時々こんなふうに……やっぱりどこか、前とは違うような……
「いつでもいいけれど……何かあるの?」
 リンクの問いに、サリアは視線をそらしたまま、またしばらく黙っていたが、やがて小さな声で
言った。
「見せたいものがあるの……リンクに……」
「ぼくに? 何を?」
 心なしか、サリアの頬に赤みが差している。
「……それは……」
 消え入りそうな声。続きを聞き逃すまいと、リンクが顔を近づけようとした時、サリアが急に
こちらを向いた。その潤んだ目……
 どうしたんだ? サリアは何を……
「リンク……」
 自分を呼ぶ、その声。そこに何かが……自分の知らない何かが込められているようで……
リンクは思わず、サリアに手を差し伸べようと……
 その時。
 森を激しい風が吹き抜けた。
 リンクはぎょっとして立ち上がり、空を見た。日が陰り、厚い雲が急速に空を埋めようと
している。風は一瞬で弱まったものの、なおも異様な冷たさを孕んで、木々の枝を揺らしていた。
サリアの表情も不安に翳った。
「どうしたのかしら。こんな風、いままで吹いたことないわ……」
 何かが起ころうとしている。これまで経験したことのない何か……何か……悪いことが。
 どうすべきかもわからず、リンクとサリアは立ちすくんでいた。そこへ、遠くから呼びかける
声が聞こえた。
「おーい!」
 木立を抜けてミドが駆けてくる。二人の前まで来て、ミドは息を切らしながら立ち止まり、
何か言いたげにリンクとサリアを見比べていたが、それを押さえるように唾を呑みこむと、
切迫した口調で言った。
「デクの樹サマが変なんだ」
 リンクとサリアは顔を見合わせた。コキリの森の守り神、デクの樹サマに何が?
 不吉な予感に苛まれながら、サリアとミドとともに、リンクは森のはずれの広場へと走った。
3281-3 Saria II (3/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:12:05 ID:HfML6emQ
 広場の空間が、無数の木の葉で満ちあふれていた。天まで届こうかというデクの樹の、あらゆる
階層の高さから、空も見えないほどの密度で、次から次へと葉が舞い落ちていた。葉の色は鈍い
褐色調で、縁がちりちりに縮こまっていた。
 リンクは茫然とした。この暖かい季節に、デクの樹サマの葉が落ちるなんて。しかも常に新鮮な
緑色に輝いているはずの葉が、こんなに枯れてしまって……
 広場にはコキリ族全員が集まっていた。みながおののくように、離れたところからデクの樹を
見ていた。誰も言葉を発しなかった。何を言ったらいいのかわからない、というふうに。
『デクの樹サマに何があったんだ?』
 リンクは目を凝らした。落ちてくる大量の木の葉で、デクの樹の表情はよくみえない。だが、
いつも自分たちコキリ族を見守ってくれていた、その暖かい雰囲気が、いまは感じられなくなって
いた。
 たまらなくなって、リンクは数歩、デクの樹に向かって走り寄った。その瞬間、
「気をつけろ、リンク!」
 ミドの叫び声とともに、足もとから奇怪な「もの」が飛び上がった。リンクはとっさに後ろへ
跳ね、その「もの」から逃げた。
『これは?』
 それは植物に似た背の高い「もの」で、細長い茎の上に青黒い花のような頭が居座っていた。
頭には目も鼻もなく、ただ鋭い棘が並んだ口だけが大きく開いていた。
 こんな怪物は見たことがない。
 見渡すと、デクの樹のまわりには同じ姿の怪物が何本か生えており、頭を不気味に震わせていた。
「こいつらのせいでデクの樹サマの近くに行けないんだ」
 ミドが早口で言った。
「この化け物はいったい……」
 リンクがミドに問いかけようとした時、いきなり怪物の頭がリンクに向かって突進してきた。
気配を感じたリンクは地面に身を投げ出し、危うく攻撃から逃れた。
『どうする?』
 このままでは近寄れない。だがデクの樹サマを放っておくわけには……
 リンクの目が、近くの地面の上に転がっているものを捕らえた。木の枝。少し曲がっているが、
振るにはちょうどよい長さ。握るにはちょうどよい太さ。
 素早くそれを手に取り、怪物に向けて構える。怪物はなおも頭を震わせ、こちらの様子を
うかがっているようだ。目もないのに、こちらの位置がわかるんだろうか……
『落ち着け』
 リンクは自分に言い聞かせる。ずっと稽古してきたじゃないか。いつものとおりにやるんだ。
やつは地面から生えている。そこから動くことはできないはずだ。
 リンクはわずかに一歩踏み出した。怪物は動かない。なおも一歩……さらに一歩……
 唸りとともに怪物が頭を突き出してきた。リンクは横っ飛びでそれを避け、間髪を入れず
側方から木の枝を振り下ろした。枝は頭を直撃し、怪物は短く痙攣したあと、地面に倒れ、
動かなくなった。見守るコキリ族たちは、いっせいに低くどよめいた。
 気がつくと、怪物の頭は消滅し、それがあったはずのところに、茶色の木の実が転がっていた。
リンクはそれを拾い上げた。
『デクの実……?』
 どうしてデクの実が怪物に? やはり……何か……悪いことが?
「リンク!」
 呼びかけるサリアの声にも答えず、リンクはデクの樹の方を注視した。いまの怪物を倒した
ことで道は開けたようだ。他の仲間をそこに置いたまま、リンクはデクの樹のもとへと走った。
「デクの樹サマ!」
 大声で呼ぶ。返事はない。しゃがんで太い幹に手をかけたリンクは、樹皮の異様な冷たさに
驚いた。いつも命の鼓動に満ちていたデクの樹。それがいまはまるで……まるで……
3291-3 Saria II (4/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:12:54 ID:HfML6emQ
「リンクか……」
 デクの樹の声。リンクは、ほっとする。だがその声は、別人のように衰え、しわがれていた。
「わしは……呪われた……」
 呪われた? どうして? 誰に?
「わしの中に……魔物が……巣くっておる……わしを……中から……食い尽くそうと……」
「デクの樹サマ! どうしたら……どうしたらいい?」
「リンクよ……これは……おまえの……試練じゃ……」
「試練?」
「そう……おまえの……勇気を……試させてくれ……わしの……呪いを……解いてくれ……」
「呪いを解くって? どうやって?」
 デクの樹は黙っている。リンクが不安にかられ、さらに呼びかけようとした時、頭上から音も
なく、ゆっくりと降りてくるものがあった。
 一振りの剣。一帖の盾。
「リンクよ……」
 デクの樹が再び話し始める。
「おまえは……剣を……欲しがっていたな……いまこそ……おまえに……授けよう……コキリの
剣を……」
「コキリの剣!」
「そして……デクの盾……それらをもって……わしの呪いを……解くのじゃ……」
 剣と盾。リンクはその二つを手に取った。不思議に馴染むような、その感触。
 本物の剣を、いま、ぼくは持っている。その重みを、ぼくの腕は感じている。その力を、どう
振るうべきなのか、ぼくは……知っている……
「わかったよ、デクの樹サマ」
 低く、しかし確かな意志をこめて、リンクは言った。
「ぼくは、やるよ」
「よくぞ言った……リンクよ……」
 苦しげだったデクの樹の声が、穏やかな色を帯びる。
「わしの……背後に……洞(うろ)がある……そこから……中へ……入れ……」
「わかった。待ってて。必ず呪いは解いてみせるから」
 心を静かに奮わせながら、リンクは立ち上がった。その心を映すかのように、左手に握られた
剣が白く煌めいた。

 洞の中は暗かった。しかし目が慣れてくると、ぼんやりとだが周囲の様子をうかがうことが
できた。外の光がどこからか漏れ入っているのか、それとも樹そのものがわずかに光を発して
いるのか。
 奥へ向かうにつれて、洞は狭くなっていった。身をかがめ、ひねり、ねじり、足もとの複雑な
凹凸を乗り越え、リンクは先へ進むのに苦心した。この調子だと、いまに隙間につかえて動けなく
なる。こんなところにいったい何がいるというのだろう……
 そんな疑問を感じ始めた時、唐突に目の前が開けた。ぽっかりと穴があいたような空間だった。
デクの樹サマの中が、こんな中空になっているなんて、と、リンクは新たな疑問を感じながら
まわりを見回した。相変わらず、暗い中にもかすかな光がある。しかしいままでとは違って、
光は何となく黄色みを帯びていた。
 リンクは慎重に数歩進んだ。その時、頭上から何かが落ちてきた。
 素早く右手で盾を構える。リンクの腰くらいの高さの奇妙な生き物が立っていた。細い二本の
脚の上に、それだけは大きい一つの目がついた頭。虫のようにも見える。
 リンクが攻撃する体勢に移る暇もなく、その虫は飛びかかってきた。あわてて盾の陰に身を
縮める。虫は盾に衝突し、そのまま後ろへ跳ね返って着地した。大きな目が瞬きもせず、こちらを
凝視している。
 いきなり再度の突進。盾で防ぐ。衝突。着地。
 単純な動きだ。体当たりの衝撃もさほどではない。
 リンクは虫の次の行動を待った。即座に虫は突進してきた。外の怪物を倒した時と同じ要領で、
リンクは横に飛び、剣を振り下ろした。剣は正確に虫を両断した。
 これがデクの樹サマに巣くっているという魔物?
 初めて剣を使った興奮に震えながらも、リンクはどこかあっけなさを感じていた。
 改めてまわりを見る。気配はない。
 敵の攻撃は? いまので終わりか? もう他に敵はいないのか? こいつは上から落ちてきた。
上には……
3301-3 Saria II (5/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:13:46 ID:HfML6emQ
 見上げたリンクの目に、丸く黄色い光が見えた。
 ここの光が黄色っぽかったのはこのせいか。だがこれは……
 その時、光がぐるっと回転し、まっすぐリンクの方を向いた。その大きさが倍になった。
 嵐のような音響が巻き起こり、光が頭上を移動し始めた。リンクの真上まで来ると、光は
落下してきた。
 足を揺るがすほどの振動。
 かなり重い物……と考えかけたリンクの前に、想像を絶する生き物が立っていた。
 黄色い光は……目だった。頭の大部分を占めるぎょろついた一つ目。そこから下に太く曲がった
二本の脚が。上と横には大きな爪を持つ四本の腕が。さっきの虫に似たところがあるが、背丈は
リンクの身長の倍はある。
 この巨大な虫が魔物の正体だ、とリンクは直感した。こいつがデクの樹サマを食い荒らして、
この空間を作ったのだ。天井に張りついてこちらを見張っていたのだ。さっきの小さい虫は
こいつの幼生に過ぎない。
 魔物の頭上から唸りをあげて太い腕が振り下ろされ、とっさに構えた盾にぶつかった。幼生の
突進とは比べものにならない衝撃が、リンクの右腕を痺れさせた。
 硬い!
 反対側からも腕が飛んできた。盾で受ける。再び激しい衝撃。このままでは保たない。
 こっちも攻撃を……剣を……剣で……どこを狙う? 頭には届かない。脚か?
 近寄ろうとしたリンクに、またも腕が急降下してくる。今度は危うく身を逸らせる。轟音を
たてて鋭い爪が地にめり込む。
 近づけない。どうする? どうする?
 後ずさりするリンクに、魔物がずいと近づく。背中に樹の壁が触れる。こんなに狭かったのか、
ここは。眼前にそそり立つ巨大な虫。狂的に見開かれた黄色い目。あとがない。逃げられない。
 旋風とともに腕が殺到する。盾。激痛。
 立て続けに腕が襲ってくる。こっちの右腕は動かない。左手。剣で受けられるか。しかし
とうてい及ばない。
 リンクはふっ飛ばされ、壁に激突する。
 痛い……左手から剣が離れて魔物の脚もとに……拾わなきゃ……拾わなきゃ……あれが……
あれがないと……
 朦朧とする意識を叱咤し、リンクは手を伸ばす。だが早くも魔物は向きを変えてリンクに迫る。
 高々と振り上げられた魔物の腕が、
 剣に……届くか……だめだ……間に合わない……
 いまにもリンクの頭を叩きつぶそうと、
 あれが……来る……何か……何か他の……
 振り下ろされようとしたその時。
 小さな丸い物体が、リンクの手から、魔物の脚もとに放たれた。それは地に触れたかと思うと、
目もくらむ閃光を発し、一瞬あたりを真昼のように照らし出した。
 デクの実。外の怪物を倒した時に手に入れたデクの実。閃光を発する不思議な実。
 魔物は佇立している。目を回したように。
 やった。効果があった。いまのうちに……
 身をすべらせて剣を拾う。魔物はまだ目を回したままだ。
 脚を狙うか? 待てよ。目を回している? 目? 目か? だが位置が高い。剣は届かない。
そうだ。あれだ。
 リンクは素早く懐からパチンコを取り出し、魔物の目を狙ってデクの種を飛ばした。狙いは
過たず、デクの種は魔物の目に見事に命中した。
 甲高い声をあげてのけぞり、魔物はその場に倒れた。
 やったか? いや、まだ動いている。だが頭が地についている。いまだ。いまがチャンスだ。
 リンクは改めて剣を構え、魔物の目を突き刺した。
 もの凄い悲鳴があがり、魔物はのたうち回った。その無軌道な動きをリンクはバック転で
やり過ごし、少し離れたところで防御の構えをとった。しかし魔物はもはやリンクに注目する
ことなく、あちこちの壁に身体をぶつけて自らを傷つけていた。最後に棒立ちになると、数秒の
硬直ののち、魔物は崩れ落ちた。
 燃えるような赤い光が立ちのぼり、あとには真っ黒な残骸だけが残った。
3311-3 Saria II (6/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:14:31 ID:HfML6emQ
 リンクは剣を握ったまま、肩で大きく息をしながら、その場に立ちつくしていた。自分の行動が
信じられない思いだった。
 ぼくは……ぼくは……勝ったのか? こいつを倒したのか? これで……よかったのか?
「リンクよ……よくやった……」
 デクの樹サマの声。優しい声。ぼくは……ぼくは、やったんだ!
「おまえの勇気……確かに……見せてもらった……おまえはやはり……わしの願いを託すに……
ふさわしい……少年であった……」
「デクの樹サマ! 呪いは……呪いは解けたんだね?」
 リンクは声のする頭上に向けて言った。
「うむ……」
 デクの樹はそこで黙った。その間をぬって、リンクはそれまで抱いていた疑問をぶつけた。
「誰がデクの樹サマに呪いをかけたの? なぜ?」
「リンクよ……心して……聞いてくれ……」
 デクの樹の口調が深刻なものに変わった。思わずリンクの背筋に震えが走った。
「わしに……呪いをかけた者は……『黒き砂漠の民』じゃ……」
「黒き……砂漠の民……?」
 何だろう。禍々しい響き。どこかで自分の記憶と結びつきそうな、その響き。
「おまえは……三人の女神の伝説を……覚えておるな……」
「三人の女神? いつもデクの樹サマが話してくれた、あれ?」
「そうじゃ……」

 世に理なく 命未だ形なさず
 混沌の地ハイラルに 黄金の三大神降臨す
 すなわち 力の女神 ディン
 知恵の女神 ネール
 勇気の女神 フロルなり
 ディン そのたくましき炎の腕をもって 地を耕し 赤き大地を創る
 ネール その叡知を大地に注ぎて 世界に法を与える
 フロル その豊かなる心により 法を守りし全ての命創造せり
 三大神 その使命を終え 彼の国へ去り行きたもう
 神々の去りし地に 黄金の聖三角残し置く
 この後 その聖三角を 世の理の礎とするものなり
 また この地を聖地とするものなり
 
「この邪悪な……『黒き砂漠の民』は……ハイラルの……どこかにあるという……聖地を……
探し求めておった……なぜなら……聖地には……神の力を秘めた……伝説の聖三角……トライ
フォースが……あるからじゃ……」
 ここでデクの樹の言葉が熱を帯びた。
「あの『黒き砂漠の民』を、トライフォースに触れさせてはならぬ! 悪しき心を持つあの者を、
聖地へ行かせてはならぬ!」
 デクの樹がこんな厳しい声で話すのを、リンクは聞いたことがなかった。それはリンクに、
いま起こりつつある事態の深刻さを思い知らせた。
 デクの樹の声が、再び低くなる。
「あの者は……近ごろ……その野望を……表に現し始めた……トライフォースへの……道を知る……
わしの力を奪い……死の呪いをかけた……その呪いは……わしの命を……むしばんでいった……」
 何だって?
「おまえは……見事に……呪いを解いてくれたが……わしの命までは……もとには……戻らぬ
ようじゃ………」
「デクの樹サマ!」
「わしは……間もなく……死を……迎えるじゃろう……」
「デクの樹サマ! 死んじゃいやだ!」
 リンクは叫んだ。だがそれに続くデクの樹の声は、あくまで優しさに満ちていた。
「リンクよ……悲しむことはない……なぜなら……いまこうして……おまえに……このことを……
伝えられた……それが……世界に残された……最後の希望だからじゃ……」
3321-3 Saria II (7/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:15:20 ID:HfML6emQ
「最後の……希望……?」
「あの『黒き砂漠の民』は……強大じゃ……世界は……その悪しき力に……飲み込まれようと
しておる……いまのわしは……全くの無力……リンクよ……おまえが……立たねばならぬ時が……
来たのじゃ……おまえこそ……この世界を……善き方向へ……導く者……」
 リンクは茫然としていた。ぼくが……この世界を善き方向へ導く? このぼくが? どうして?
「リンクよ……」
 デクの樹の声にいたわりの色が混じった。
「おまえはいつも……自分が……他の者と……違っていると……感じておったな……その理由を……
教えよう……」
 その理由!
 リンクは驚いた。
 ぼくが他の仲間と違っている理由。ぼくに妖精がいない理由。これまで訊ねても、「いずれ
わかる」としか言ってくれなかったデクの樹サマが、いまここでその理由を教えてくれる? 
それはデクの樹サマの言う世界の危機に関係していると?
「リンクよ……おまえは……コキリ族ではない……おまえは……ハイリア人なのじゃ……」
 ガン、と頭を殴られたような衝撃。ぼくが……ハイリア人……『外の世界』の人間だって?
 頭を駆けめぐる無数の疑問。だがそれは言葉にはならなかった。
「おまえは……いつか……この森から出て行く……運命だったのじゃ……おまえは成長し……
もといた『外の世界』に……戻る時が……いま……来たのじゃ……」
「外の……世界……」
 その言葉は、リンクの心を揺らした。
「リンクよ……ハイラルの城に……行くがよい……その城には……神に選ばれし姫君が……
おいでになる……その姫君に……会うのじゃ……それが……おまえの運命を……決める……」
 少し間をおき、デクの樹は続けた。
「これを……持ってゆけ……」
 それは頭上からゆっくりと降下し、リンクの手に収まった。深みのある緑光を発する、美しい石。
「あの『黒き砂漠の民』が……わしに……呪いをかけてまで欲した……この精霊石……トライ
フォースへの道標……『コキリのヒスイ』を……」
 その石を握りしめ、リンクは立ちつくしていた。急転する運命。世界を脅かす邪悪な力。そして
『外の世界』……
「デクの樹サマ」
 リンクはやっと一つの疑問を口にのぼらせた。
「ぼくが……コキリ族じゃないぼくが……どうしていままでこの森にいたの?」
「それには……」
 デクの樹の声が苦しげに掠れた。
「深い理由がある……だがもう……時間がない……おまえは……」
「デクの樹サマ!」
「いつか……知るじゃろう……それもまた……これから……」
「デクの樹サマ! しっかりして!」
「おまえの……なすべきこと……」
 声が小さくなってゆく。
「頼むぞ……リンク……おまえの……勇気を……信じておる……世界を……救え……よいな……」
 リンクはもう、言葉が出なかった。
「さらば……じゃ……」
 消え入るような声を最後に、リンクを取り巻く空気が止まった。その場に凝固する暗い沈黙。
 一つの偉大な命が、いま、失われたのだ。
 リンクの目から、止めどなく涙が流れ落ちた。
3331-3 Saria II (8/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:16:14 ID:HfML6emQ
 洞を出ると、異様な光景が広がっていた。枯れ葉が地面の上に厚く敷きつめられていた。
空間にはもう一枚の葉も舞ってはおらず、見上げると……デクの樹は完全に裸になっていた。
葉がすべて散ってしまったのだ。その太い幹も、無数の枝も、凍りついたように固く動かなかった。
ただ冷たい風が、地面の葉を吹き散らしているばかりだった。
 命の鼓動を感じさせる気配は、全くなかった。
 リンクはうつむき、いまも離れた所に集まっている仲間たちのところへ、重い足取りで歩いて
いった。その前で立ち止まったリンクに、ミドが言った。
「デクの樹サマ、死んじゃったぞ。おまえ、デクの樹サマの中で、何をやったんだ?」
 難詰するような口調だった。
「リンクのせいじゃないわ! リンクが中に入る前から、デクの樹サマ、様子が変だった
じゃない!」
 サリアが叫んだ。だがそれに答える者はいなかった。ミドも、他の仲間たちも、黙ってリンクを
見つめていた。
 すべてを説明しようと思いかけたが、場の空気がリンクを躊躇させた。それに……ミドは涙を
流していた。表情に敵意はなかった。そこにはただ大きな悲しみだけが感じられた。
 リンクは仲間たちから視線をそらせ、無言のままそこを離れた。何も言う気になれなかった。

 リンクはまんじりともせず、自室のベッドにすわっていた。悲しみと、憤りと、寂しさとで、
思考はしばしば途切れ、先に飛び、あるいは後戻りし、リンクの脳裏を吹き荒れた。長い時間、
リンクは苦しんだ。しかし逃げることはできなかった。逃げる気もなかった。繰り返し、繰り返し、
何度も、何度も、リンクは自らに問い、そして、一つの結論に達したのだった。
『ぼくはこの森を出て行くべきなんだ』
 ミドは……これまで喧嘩ばかりしてきたが、ミドは本当は悪いやつじゃない。あの時……
デクの樹サマの前で、地面から怪物が飛び出してきた時、ミドはぼくに言った。「気をつけろ」と。
ふだんミドがぼくに意地悪をするのは、ぼくとサリアの仲がいいからだ。それが気に入らない
だけなんだ。ミドがさっきぼくを責めるようなことを言ったのは、本気でぼくがデクの樹サマに
何かしたと思っていたからじゃない。デクの樹サマが死んだのが信じられなくて……その事実に
耐えきれなくて……やり場のない感情をぼくにぶつけただけなんだ。それだけのことなんだ。
でも……
 本気ではないとしても、ミドがぼくにそんな言葉を投げつけたのは、そして他の仲間たちが
それに無言の同意を与えていたのは、やっぱりぼくがみんなと「違っている」からだ。
 ぼくとみんなの間の溝。これまでもずっと感じていた溝。さっき、ぼくにはわかった。その溝は
永遠に埋められないんだと。きっといつかは妖精が来ると、きっとみんなと一緒にわだかまりなく
暮らせるようになると、ぼくは信じていた。信じようとしていた。でも……そんな日は、
来るはずはなかったんだ。
 ぼくはハイリア人だから。『外の世界』の人間だから。
 デクの樹サマは言った。ぼくはいつかこの森から出て行く運命だったと。もといた世界に戻る
時が来たのだと。
 いいだろう。ぼくはそれを受け入れよう。
 いつもそのことを考えていた。いつかは行こうと考えていた。その道が、いま、目の前に
開けたんだ。
 ぼくはどうしてここにいたのか。ぼくはどこからここへ来たのか。ぼくはいったい何者なのか。
それを知るために、ぼくは『外の世界』へと旅立とう。
3341-3 Saria II (9/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:16:58 ID:HfML6emQ
 仕度に時間はかからなかった。剣と盾、パチンコ、当座の食料、最低限の身の回りの品、そして
『コキリのヒスイ』。それで終わりだった。
 そっと家を出ると、もうあたりはすっかり暗くなっていた。闇に沈んだ森を見て、リンクは
むしろほっとした。仲間には会いたくなかった。
 リンクは森のはずれの広場に向かった。相変わらず冷たい風が、地面の上で枯れ葉をかき混ぜて
いた。その上には白く枯れ果てた巨樹が、夜の虚ろな暗黒を背景として、墓標のように立っていた。
 これから行く道の先でぼくを待つ者。デクの樹サマを死に追いやった者。世界を飲みこもうと
する悪しき力。『黒き砂漠の民』という名の強大な悪。
 その名は、夢に出てきた、あの男に重なる。この上もなく邪悪な空気をまとった、あの男に。
なぜ見も知らぬはずの人物が夢に出てくるのかはわからないが……それはぼくとあの男の
避けられない対決を暗示しているのだろうか。
 ぼくはデクの樹サマを救うことはできなかった。それがぼくの限界だった。その程度の小さな
存在に過ぎないぼくが、世界を脅かすほどの巨悪に立ち向かわねばならない。そんな大それた
ことが、はたしてぼくにできるだろうか。
 夢の中で、ぼくはあの男に怯え、恐怖していた。そしてそれはいまも……
 いや。
 夢の中のぼくは、確かに恐れていた。だが、いまのぼくは……不安はある。だが恐れてはいない。
 勇気。
 デクの樹サマの中で、確かめた勇気。
 それを忘れるな。前を見ろ。なすべきことをなせ。
 世界に残された最後の希望。この世界を善き方向へ導く者。それがぼくだと、デクの樹サマは
言った。世界を救うという、限りなく重い使命。その重みは、いまのぼくの想像を絶している。
 でも、ぼくはもう迷わない。
 コキリの剣を手にした時、ぼくはすでに、その使命を負うことを決めていたんだ。

 どれくらいの間、そこに佇んでいただろう。気がつくと、星は大きく天空をめぐり、夜はすでに
深く更けていた。
 リンクはデクの樹に背を向け、歩き始めた。できるだけ物音をたてないように気をつけた。
誰の目にも触れずに森を出て行きたかった。
 ただ一人、サリアを除いて。
 リンクはサリアの家の前で立ち止まった。家は暗く、人の気配はなかった。どこに行って
いるのかはわからなかった。リンクはしばらくそこにとどまっていた。心が残った。しかし……
どうしようもなかった。
 リンクは森の西端へと向かった。頭からはサリアのことが離れなかった。この森で本当に心を
通わせることができたのは、サリアだけだった。サリアだけは、いつも自分の味方だった。
サリアがいなければ、ここでの自分の生活は、どんなに空しいものになっていただろう。
これまでにも増してサリアがかけがえのない存在に思え、それはともすればリンクの足取りを
鈍らせそうになった。
 森の西端は崖となっており、その一角からは、木が生い茂った一本道が先に伸びていた。
それが森の出口へと向かう道だった。リンクは崖の手前で後ろをふり返った。夜に眠る深い森が
静かに広がっていた。
 九年間を過ごしたコキリの森。サリアのいるコキリの森。
 リンクは向きを変え、先へと道を駆け出した。これ以上とどまっていると、固いはずの決意が
揺らぎそうだった。誘惑を振り払うように、密集する木々でトンネルのようになった道を、
リンクは一心に駆けた。駆けながら、リンクは繰り返し自分に言い聞かせた。
 ぼくは行く。ぼくは行く。もう忘れよう。もう忘れよう。
 やがて道は木々の間から抜け出し、谷川にぶつかった。谷川には吊り橋が架けられている。
その吊り橋の手前まで来て、リンクは急に足を止めた。
 橋の上に、サリアが立っていた。
3351-3 Saria II (10/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:18:45 ID:HfML6emQ
 デクの樹の前から立ち去るリンクを、サリアは黙って見送った。サリアですら声をかけるのを
憚るほどの重苦しい感情が、リンクの背中からは滲み出ていたのだ。デクの樹の死への悲しみ。
力及ばなかった自身への憤り。そして仲間に認められない寂しさ。リンクの気持ちが、サリアには
よくわかった。そんな時に軽々しく声をかけることはできなかった。
 サリアはそっとリンクの後を追った。リンクは自分の家に閉じこもり、ずっと出てこなかった。
それでもサリアはリンクの家の下に立っていた。 
 リンクが出てくるまで待とう。いつまでも待とう。いまのあたしにできるのは、それだけ
なんだわ……
 サリアは待った。午後が過ぎ、日が暮れ、夜になっても、サリアは待ち続けた。そうしながら、
しかしサリアはある予感を抱き始めていた。やっと家から出てきたリンクの、その旅装を見た時、
サリアはその予感が当たっていたことを悟った。
 リンクは森を去ろうとしている。
 家に潜んでいる間に、リンクの感情は大きく変わったようだった。それがリンクの表情に
表れていた。あまりにも厳しいその表情に、さっきとは異なった近寄りがたさを感じ、思わず
サリアは木の陰に身を隠した。
 前にも同じことがあった。リンクに自分の姿を見せるのか、見せないのか。あの時は結局
決められなかった。でもいまは? これでいいの? このままでいいの?
 サリアは焦燥に駆られながら自問した。しかしやはり身体は動かなかった。自らの優柔不断を
呪いながら、サリアはただリンクの後ろ姿を見送るしかなかった。
 だがリンクは森の出口へは向かわず、反対側にある広場へと歩いていった。デクの樹サマに
別れを告げるつもりなのだろうか。
 サリアは決意した。
 リンクがたどるであろう道筋。そしてみんなには内緒でリンクと落ち合える場所。
 森の出口に架かった釣り橋へとサリアは走り、そして、そこで待った。
 リンクはここを去る。それはもう止めようがない。でも……リンクの、あの表情。去る前に、
リンクはあたしに会いたいと思っているだろうか? あたしと話したいと思っているだろうか? 
あたしは……待っていてもいいのだろうか?
 ともすれば湧き起こる危惧を、サリアは必死で押さえつけた。
 これが最後の機会。この機会を逃したら、もう二度とリンクには会えない気がする。
 サリアの耳に足音が聞こえた。
 リンクが来る。リンクが来る。あたしは……あたしは……もう逃げない。
 リンクが木立の間から駆けだしてきた。吊り橋を渡ろうとして、急に足を止めた。
 サリアはまっすぐリンクの顔を見た。リンクの表情には、驚きと、そして──喜びの色が
浮かんでいた。
『待っていて、よかった……』
 サリアの全身から、すっと緊張が引いていった。
3361-3 Saria II (11/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:20:25 ID:HfML6emQ
 二人はしばらく黙ったまま見つめ合っていた。見交わす目と目が、互いの感情を正しく読み
とっていた。
 やがてサリアは言った。
「行っちゃうのね……」
 リンクは思いを反芻するかのように、少しの間うつむいていたが、再びサリアの顔に視線を
戻すと、訥々と、だが確かな口調で話し始めた。
「ぼくは……ぼくはいつも……他のみんなとは違っていると思ってた。そう思いたくはなかった
けれど……それでも、ぼくはそうなんだ……」
 そう……それはあたしにもわかっていた……
「ぼくは……行かなきゃならない。『外の世界』へ……そこでぼくは……しなくちゃならない
ことがある……」
 リンクがこの森を出て行く。それはほんとに……ほんとに……悲しいことだけど……でも……
「何か悪いことが起ころうとしている……デクの樹サマが死んだのも、そのせいなんだ。ぼくは
それと……戦わなきゃならない」
 遠い何かに向かうリンクの思い……あたしはそんなリンクを見ていたかった……だから
リンクには、その思いを失って欲しくないの……
「それがぼくの……使命なんだ」
 使命!
 デクの樹の言葉が脳裏に浮かぶ。
『この世界に生きている、どんな生き物にも役割がある……』
 リンクは行く。その使命を果たすために。その役割を果たすために。そしてあたしは……
あたしは……
「これ……持っていって」
 サリアはポケットからオカリナを取り出す。
「あたしがいつも吹いていた曲、覚えてるよね……」
 リンクが無言で頷く。
「……あの曲を吹いて……時々はあたしのこと、思い出して……」
 あたしはここで、リンクを見送ることしかできない。でも……でも……どうにかしてリンクとの
絆を保っていたい。なぜなら……
 リンクがオカリナを受け取る。二人の手と手が触れる。サリアの腕に伝わる、さざ波のような
感覚。
 この感覚は……
 リンクの目。いつも遠い何かを見つめていたリンクの目。いまはあたしを見つめている
リンクの目。あたしはそれが好きだった。あたしはリンクが好きだった。好き……好き……好き!
「ありがとう、大切にするよ」
 リンクが答える。
「サリアはぼくの……いちばんの友達だから」
 そう、あたしはリンクに言った。リンクはサリアのいちばんの友達。そしてサリアはリンクの
いちばんの友達。
 それは確かだ。間違ってはいない。でも何か……何かが違う……
 いまあたしの中にある、それとは別の、新しい感情。
『あたしはリンクが好き』
 さざ波のような腕の感覚が全身に広がってゆく。
 サリアは思い出す。今朝、あたしはリンクのもとを訪れた。あの時、あたしは決めていた。
以前、そう考えながら、果たせなかったこと。リンクに……あたしを……見てもらおうと。
あたしはそうしたかった。それが正直なあたしの思いだった。ただ、なぜそうしたいのか、なぜ
リンクにすべてをさらしたいと思ったのか、そのわけは、自分でもわかっていなかった。
 でもいまは……いまはわかる……
『あたしはリンクが好きだから』
 一日の間に、物事はなんと大きく変わってしまったことだろう。凶兆を呼ぶ風。デクの樹の死。
リンクの旅立ち。そして最後にわかった、自分の本当の感情。
 全身の感覚が、あの時のように……森の聖域での、あの秘密の時のように……身体のあの部分に
集中し始める。
3371-3 Saria II (12/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:21:44 ID:HfML6emQ
 そうしたい。そうしたい。でも、もう時間がない。リンクは行ってしまう。もう時間がない。
 サリアの手が、リンクの手を握る。こうやって……リンクに触れて……でも、まだ足りない。
どうすればいい? どうすればいい? もっと、もっとリンクに近づいて……
 頬が熱い。胸が苦しい。そして……あの場所が……二つの胸の先と、両脚の間のあの窪みの奥が
……痺れるように……灼かれるように……何かを欲しがって……
 リンクの顔。リンクの目。それが視野いっぱいに広がって……リンクの目にはあたしの顔が
映っていて……それが少しずつ大きくなって……もう焦点が合わないほど顔が近くに寄って……
それでも……
 それは身体の中でふくらんで……遠くから……徐々に……じわじわと……いや、いまでは急速に、
どんどん、どんどん、身体の奥から……
 それでもまだ、二人がつながることができるところがそこにあるから……目を閉じて……
そのまま……もう少し……もう少し……
 奥から噴き上がろうとする感覚を、その快い感覚を……
 もう少しだけ近づこう、そうすれば……こんなふうに……
 その快感をせきとめることは、もう……
 こんなふうに……あたしはリンクとつながれる。
 もう……できない。

 サリアの唇が、リンクの唇に、そっと触れた。
 それが何と呼ばれる行為なのか、サリアは知らなかった。人がそういう行為をするという
知識すら、サリアにはなかった。しかし「好き」という感情を表すためには、その場ではそれが
唯一の、そして最良の行為であると、サリアにはわかったのだ。
 リンクの唇を深く感じる暇もなく、サリアの中であの感覚が無限に膨張し、爆発し、拡散した。
それはサリアが生まれて初めて味わう歓喜の体験だった。
『これなんだわ』
 リンクと唇を合わせたまま、サリアは感動にうち震えていた。あたしの身体。ふくらみ始めた胸。
萌えそめた叢。それらはこの時のための兆しだった。こうしてリンクと──自分の好きな人と
触れ合う幸せ。その本当の幸せを、いま、あたしは知った……
 余韻が引くにつれ、サリアの身体から力が抜けていった。唇が離れ、脚がよろけた。リンクは
素早くサリアの身体を支えた。
「サリア……」
 リンクが呼びかける。戸惑いと……そして限りない親愛をこめて。
「元気で……」
 サリアは小声で答え、そっとリンクから身を離した。リンクは行ってしまう。でもこの幸せは、
決して束の間のものではない。それはあたしが生きている限り、消えることはないだろう。
でも……
「また……会えるよね?」
 最後の問い。これだけは聞いておきたい。たとえ未来が不確かなものに過ぎなくても、リンクの
気持ちだけは知っておきたい。
「帰ってくるよ」
 リンクは短く、しかしはっきりと言った。
 サリアは小さく頷いた。
 二人はそのまま見つめ合っていた。
 やがてリンクは数歩後ろへ下がり、身をひるがえすと、走って吊り橋を渡って行った。
 その姿が見えなくなった時、サリアは耐えきれず、橋の上にすわりこんだ。
 とうとう行ってしまった。でも……でも……
『信じよう』
 リンクはいつか帰ってくる。その時こそ、いまのあたしの幸せを、あたしたち二人の幸せにする
ことができるだろう。
 サリアは下半身の濡れた感触に気がついた。これまで経験したことのない異様な感触だった。
しかしそれは不思議に満ち足りた感触でもあった。
3381-3 Saria II (13/13) ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:23:15 ID:HfML6emQ
 吊り橋を渡ってしばらく行くと、道はぷっつりと途切れ、先には深い原生林が広がっていた。
 ここまではリンクも来たことがあった。デクの樹は常々リンクたちに、そこから先へは決して
踏み行ってはならないと言い聞かせており、事実そこには、デクの樹が見えない障壁を築いていた。
破ろうとしても破ることのできないその障壁を、これまでにもリンクは、ここに来るたびに
感じていた。
 しかしいまは、その障壁が失われていた。デクの樹が死んでしまったからか、それともデクの樹が
敢えてリンクのためにそこを開いたのか、それはリンクにもわからなかった。いずれにせよ、
ここを先に進んで行かねばならなかった。
 リンクは原生林に踏み込み、道なき道をたどって行った。夜の暗闇と密生する木々のために、
その行程は困難を極めた。数時間の苦闘の末、リンクは前進を諦め、とある木の根元に腰を
下ろした。夜が明けてまわりが見えるようになるまでは、どうしようもない。
 リンクはじっとすわっていた。その脳裏に、さっきの体験がよみがえる。
 あの体験。サリアと唇を合わせた、あの体験。それはリンクにとって衝撃であり、不可解な
ものでもあった。それでもリンクは、それがあの場にふさわしい儀式だったと確信できた。
サリアとの別れのために……そしてこの先の二人のために。
 サリアに会えて、よかった。本当に。
 初めての触れ合いの感触を思い出しながら、リンクは眠りに落ちた。
 数時間のまどろみのあと、再び目を開いた時、あたりには薄い光が漂っていた。鬱蒼とした
木々の葉に遮られ、日の光が直接そこへ差し込むことはなかったが、その光はすでに夜が明けて
いることを示していた。
 リンクは軽い朝食をすませると、再び立ち上がり、前進を開始した。足もとの悪さは相変わらず
だったが、まわりが見渡せる分、進むのは困難ではなかった。
 木々の密度は徐々に低くなっていった。森が尽きようとしているのだと、リンクにはわかった。
いよいよ木がまばらになり、上空からの光が直接リンクの肌を照らし始めた時、リンクは前方に
異様なものを見た。
 森の端の右手に立つ木の枝に、巨大な梟がとまっていた。それは大きな目をまるまると見開き、
瞬きもせずリンクを見据えていた。何ものをも見通すような、その目。リンクはそこに、
なにがしかの気味悪さと、そして奇妙な安心感を覚えていた。
 何だろう、この鳥は……
 リンクと梟は、しばらく無言で向かい合っていた。
 耐えきれずリンクが口を開こうとした時、梟が、さっと右の翼を開いた。翼の先は、森の端から
その先へと、まっすぐに伸びていた。
 ぼくに、行けと……?
 リンクは梟に目をやったままゆっくりと歩を進め、その木の横を通り過ぎた。梟もまた
移動するリンクから視線を離さず、しかし翼はしっかりと一方を指し続けていた。
 訝しみつつも、リンクは前方へと目を移した。
 そこには信じられない風景が広がっていた。

 空気は透明に澄みわたっていた。頭上では直視できないほど眩い太陽が、あらゆる方向へと光を
発散していた。その後ろでは、空の青と雲の白とが、たとえようもない鮮烈さで対照を示していた。
何もかもがコキリの森とは異なっていた。
 そして……何よりも驚くべきなのは大地の広がりだった。それは緩やかな起伏を持ちつつ、
リンクの視界をはるかに超える規模で、空と合する一線まで、果てしない距離を内包していた。
「これが……外の世界……」
 リンクの呟きは、身体の震えにかき消された。それは恐れではなく、不安でもなく、直截な
感動の震えだった。
 背後で羽ばたく音がした。梟は一直線で上空に駆け上がると、抜けるような青空の中を、
北へ向かって飛び去って行った。
 それがぼくの進むべき道か。
 リンクは足を踏み出した。
 行こう。この広がりを越えて。行こう。この光の中を。
 この先に待つもの。それが何であろうとも、ぼくはまっすぐそこへ向かって行こう。
 勇気をもって。


To be continued.

339 ◆JmQ19ALdig :2006/12/02(土) 17:24:36 ID:HfML6emQ
今回の課題。会話なしのキスだけでサリアをいかせる。かなり腕ずくになってしまったが。
しかし・・・我ながら長いしエロ少ないなと思う。どうもすみません。
本編からの引用と戦闘シーンは、今後はほどほどにします。
次はいよいよゼルダ登場。マロンとナボールも少し。
でもやっぱりエロは限りなく少なくなる予感・・・

ではここで、投下するまではと封印していたトワプリ、ちょっと見てくるノシ
340名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 23:49:19 ID:ztmD152U
GJ!!
すげぇとしか言い様が無い
壮大なストーリーの中にエロが上手く溶け込んでいて全然長く感じなかった
次回のゼルダ登場には姫好きの俺としては期待が止まりません
341名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 00:04:40 ID:drjNrmfv
激しくGJ!
ここがエロパロ板ということも忘れて普通に読み物として楽しめた!


ところでナビィはどこ?
342名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 19:07:18 ID:tiM6GNAQ
ものすごくGJ!!
サリアとの純愛がすごく良かった。
そして、続きwktk
343名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 00:41:22 ID:0x54SSs5
トワプリ
姫が
うわあああああ
344名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 01:55:00 ID:aVcfjnzq
ここ、トワプリネタ解禁になるの?
ならクリアするまで来ないことにする。
345名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 23:09:35 ID:ONVNv/ev
発売3週間後、25日あたりに流石に解禁してもよくね?3週間あれば殆どの人がエンディング
まではいけそうだしさ。
346名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 00:47:33 ID:0/aikPdw
解禁したからといって書いてくれる人がいなければ意味ナス
347名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 13:10:02 ID:8ST7RNR3
ネタバレ禁止だから内容は言わないが使えそうなシチュはいろいろあったぞ
348名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 13:25:25 ID:5X46Ftnu
ツンデレとショタだな?
349名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 19:07:49 ID:guxTFB8Z
ここでリンク×ミドナですよ
350名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 01:12:05 ID:zaRLrPf1
>>349
あの猫にどうやって萌えろと。
351名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 01:18:09 ID:lwJE7683
>>350
ミドナで抜いた俺に謝r(ry
352名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 06:07:33 ID:8TnkFBXf
>>350
コリンで抜いた俺はどうすれば(ry
353名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 13:00:26 ID:4ISkoaAO
>>352
落ち着け奴は、男だぞ
354名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 14:16:28 ID:EwhCphgG
虫姫さまで抜いた俺はどうすれば…
355名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 18:10:46 ID:4ISkoaAO
>>354
とりあえず、分からんでもないが、
ぶりっ子には、気をつけろ
356名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 18:57:19 ID:EwhCphgG
>>355
わかった。気をつける。
……奴はブリッ子なのかい?
357名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 19:33:23 ID:4ISkoaAO
たぶんな、昔俺らのクラスにいた。
あんなのが、男子の前と女子の前ではてんで違う



358名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 20:12:14 ID:EwhCphgG
偽装天然とな。

釣堀姐さんもいけますな。
359名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 21:06:20 ID:4ISkoaAO
>>358!!
わかるわかる
とてもよいカヌーのガイドつき100ルピーってくらいだから
きっと・・・・・ハァハァ
360名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 21:38:40 ID:EwhCphgG
>>359
きっとアフターもww

いや、船上プレイかw
361名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 05:26:56 ID:EThlh7s3
>>354
ツンデレ姫いいじゃまいか
362名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 07:31:44 ID:qAfK+DiS
>>361
つ、ツンデレだったのか!?
363名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 16:01:09 ID:/HOJmG2t
トワプリでネタになりそうなのは、
ゼルダ、イリア、ミドナ、トアル村の妊婦、テルマ、
アッシュ、アゲハ、ヘナ、大妖精様かな。
364名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 16:15:53 ID:7zwnygRu
ミドナトライワイト特有の風邪を引く→何故か人型になる→治すには精液を体内に取り組む→セクロス→ミドナ元に戻るがリンクに風邪が移りミドナと同じ大きさになる
365名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 18:12:44 ID:kEhUckCe
トアル村の妊婦のお腹の子が、実はリンクの子
だと思っている俺は、変体か?
366名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 18:50:18 ID:qAfK+DiS
>>363
エポナがいるじゃまいか。

獣リンク×エポナで
367名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 20:33:53 ID:CqmxLT7J
>>363
ベスも入れてくれ
368名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 00:13:59 ID:fnVdLNzR
先程ようやくガノンを倒した俺が来ましたよ
369名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 03:40:59 ID:zqjOxhHj
アゲハは一筆書きたいくらい良いキャラしてるな。
370名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 04:49:58 ID:wAnmBKZP
>>364
>何故か人型になる
ここは要らん
あのままの方がエロイ
371名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 15:43:51 ID:y31sxrIb
>>369
ktkr
372名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 21:59:22 ID:fyNc5/zY
>>350
本編やったらわかるよ
373名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 00:58:24 ID:Zin0+7Os
最後までやったら分かるな
374名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 12:49:30 ID:sTFTT1NX
ミドナエロ過ぎ(;´Д`)ハァハァ
375名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 19:01:53 ID:pXf1pXth
ミドナはエロいがリンクもエロい
どっちもエロくてどうしましょう?
376名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 20:22:08 ID:QAgxGNiJ
>>373
最後まで行かなくてもだんだんデレになっていく過程に萌える
377名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 22:13:35 ID:0TZP/q70
スモモちゃんはナシですか。そうですか。

ツンデレ発言したときは大笑いしたんだけどなぁ。
378名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 18:14:39 ID:Fn7CgRtD
>>338の続きマダー?
379名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 18:35:42 ID:RC+bwU4f
スモモちゃんを擬人化すればおk

あと初期のミドナってツンっていうレベルじゃねーぞ!
380名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 20:20:54 ID:cwZ/L4Xc
最後までやったらわかるが”あの”ミドナが
リンクに寄りかかったり乗っかったりしてるのを考えるとエロ杉。
381名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 22:44:53 ID:om5z0kuQ
雪山の廃墟のパズルで挫折している俺が来ましたよ。
382名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 02:20:42 ID:Xfde2rkt
お父さん、ミドナは頂きますね!
383名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 11:17:44 ID:3hK/vHfe
では私はゼルダ姫を。
384:2006/12/15(金) 17:34:42 ID:lRxSNJr8
許さん
385名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 22:05:05 ID:s8rXYENk
俺はゾーラの女王様でいいや
386名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 22:42:10 ID:zhuQUMZN
僕はヘナね
387名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 23:11:15 ID:IIU3IBoy
あえてキングゾーラをもらおうか
388名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 00:06:55 ID:NkNxOuBH
誰もイリアを挙げないのは何でだぜ?
389名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 00:25:48 ID:dYFvs/iI
影が薄いからだと思う
390名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 02:22:52 ID:+UUjYNHV
リンクの公認ヒロインだろ?
わざわざ記憶喪失という同人臭丸出しのベタな設定まで貰って。

つーかゼルダ姫って本当に不憫になってきたと思うよ、
昔はリンクの公認ヒロインは彼女だったんだがな(少なくとも多くの人はそう思ってたろ)
391名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 02:39:20 ID:rsB1pBwP
>>390
同人臭がどうのこうのはわからんが
とりあえず、イリアのことをかわいいとは感じなかったな

ゾーラがエロ度が下がってたのもちょっとがっかりした

つうかマロンだしてくれマロン
392名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 04:13:44 ID:EZvNL4wi
俺の中じゃリンクのヒロインは昔も今も変わらずゼルダ
393名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 12:18:43 ID:VGUZxvwl
>>392
俺も漏れも
394名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 12:36:56 ID:MB2p9v9E
あえて天空人のおばちゃんをプッシュする
395名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 21:02:22 ID:P9N0qiWg
なんつーか、イリアが記憶喪失になったのは敵どもにリンカーンされたからとかそんな方向に
頭が回転してしまう。
396名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 21:08:40 ID:7Q+YtXai
ネタバレだから詳しく言えないけど
多分されてない
397名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 12:50:04 ID:FRL8yc4c
ようやくトワプリをクリアしたので久しぶりに来たよ。
ゼルダの影が薄いなー。これじゃパロのネタにしづらい。
398名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 20:06:06 ID:iKVOxn6s
イリアなんて関係性2%くらいしかないしな
それにひきかえアゲハは・・・
399名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 01:14:36 ID:CIw09Tso
釣掘の娘は・・・・・
400名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 02:25:09 ID:/kXEv6r0
釣堀娘はあのおっさんの子孫かもと思うと……
401名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 03:38:12 ID:IJ4o77ac
アッシュたんは・・・
402名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 03:56:51 ID:11ojzk+H
ミドナの可愛さは異常
403名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 10:57:35 ID:7swrzxzN
ミドナの元の姿があのカオナシみたいなのだったらどうしようかと思ってました
404名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 13:07:18 ID:WhcCYSiR
>>430
あるあるw
405ミス:2006/12/18(月) 13:08:00 ID:WhcCYSiR
406名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 14:42:39 ID:YMy3i9tF
やっとガノン倒したぜ!

神トラの
407名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 15:37:01 ID:KDCji/hn
ミドナネタ無いの?
408名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 15:39:32 ID:8o6KQIWG
>>407
ないなら書いてみようという気にならんか?
409名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 18:52:20 ID:KDCji/hn
俺にそんな力など存在せn
410名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 20:15:27 ID:T46XY83A
知恵のトライフォース置いときますね
っ▲
411名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 22:58:46 ID:vwr59Z8F
SS書く勇気を与えますね
ついでに力も

つ△△
412名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 23:11:50 ID:n5PAmfw/
ミドナを捕まえてパックリしたい
413名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 02:37:09 ID:Rd6JZ6cC

△△
テーテーテーテー
414名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 03:47:57 ID:2N+CCxVU
>>413
志村ー!ズレてるズレてる!
415名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 04:10:49 ID:9BRp/ApV
配置は


知力

でおk?
416名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 16:59:41 ID:PVLPs5OU
>>415
 力
知勇

だろ
417名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 18:05:29 ID:0i605zmh
困った
ミドナとリンクで妄想が絶えない
418名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 18:30:36 ID:PVLPs5OU
>>417
それをパロ化
419微妙なリンク×ミドナ:2006/12/20(水) 20:30:30 ID:0i605zmh
ちくしょうちくしょう、なんでこんなことに。
ミドナは歯を食いしばって自分を押さえつけている目の前の青年を睨みつけた。
青年の青い目はいっそ優しいと形容できるほど穏やかだったが
手首を捕らえている力はどうにもならないくらい強い。
「どうしたんだよリンク!はなせよ、はなせったら・・・ぅぐ・・・」
うるさいと言う代わりに口を口で塞ぐ。
もうこの衝動は止められないのだ。


「気高い獣の血を受け継ぐ勇者」ってことで
トワプリのリンクは身も獣になるけど
やっぱりそっち方面もケモノじゃないかと。
420名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 21:52:00 ID:2N+CCxVU
>>419
才能あるよ、もう少し長い文章書いてみる気はないか?
421名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 21:57:32 ID:ESJ2NAfE
>>419
是非とも獣編も頼む
422名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 21:57:40 ID:/s2xjdLn
>"勇気"だけではあまりに脆く、"力"を手にすれば限りがない。
>故にそれらを誤らぬように、この願いが天高く届くように・・・頂上に"知恵"を湛えて
>やっと 世界は芽吹く、すべては神の意思。
423名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 23:59:07 ID:61osWc8B
トワプリはストーリーが具体的な分、妄想の余地が少ないんだよな。
小生意気なアッシュをひいひい言わせるくらいしか思いつかん。
424名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 01:16:49 ID:6R8VDpSU
>>423
> 妄想の余地が少ない
そんなこと無いだろ、天空砲直すときだって最低数日間の空白あるし
SS書くときにある程度実際的に考えたら昼も夜も寝ないとかあり得ないし
大体どんなときでもミドナが影に入ってるor背中に乗ってるなら性欲処理の問題はどうするとか…

考える気が無いだけだろ
425名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 01:28:52 ID:0f3giPwA
改変も可能だぜ?
イリアの記憶喪失の原因をリンクのせいにしたり、
逆に記憶を取り戻すためにズコバコしたっていいし。

エンディング見てないから何とも言えないが、頑張ればゼルダだってできるだろう。
426名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 01:35:59 ID:ccxv5KSu
なかなか時間なくてまだトワプリクリアしてないから
妄想も書くことも出来ない
とりあえず最初からリンク×ミドナに萌えまくってる
427 ◆FLU3nmaAXI :2006/12/21(木) 02:30:13 ID:pbDb5vhC
「あーあ。これで黄昏の世界ともお別れとはねぇ…」
ミドナが嘲るような微笑を浮かべながら呟く。
光の器は殆ど満たされ、リンクが元の姿に戻る時は近付いていた。
が、今の今まで散々な目に逢ったリンクは、人間に戻る前にちょっとしたイタズラを思い付くのであった。
「…な、なんだよ」
リンクの視線と同時に寒気を感じたミドナは、蒼い瞳を不審そうに見つめながら言った。
次の瞬間、ミドナは地面に振り落とされていた。
「…って…おいリンク…いきなりなっ…ひゃうっ!」
狼がミドナの体に飛び乗る。
その光景はまるで、獣が獲物を捕えるようであり、弱肉強食の絵そのものでもあった。
…そしてその獣の舌が、ゆっくりと獲物の躰を這いずり回った。
「ぁ…ぁんっ!な…なにを…あぁっ!」




こうですか?分かりません!
とりあえず書いたことなかったけど書いてみた
428名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 11:46:04 ID:GAdzw2ET
>>427
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//
429名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 17:11:38 ID:ugX2icsl
>>427 GJ!
430名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 17:27:51 ID:pWORWeCH
やっちゃってくらさ〜い
431名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 22:01:07 ID:76U7ZwTZ
そうですよ。わかります!
432419 (1/5):2006/12/21(木) 22:24:42 ID:eEw/zsJ0
リンク(人)×ミドナ
温泉ネタで微エロ。


「まーた温泉か?まったくホントに好きだよな」
呆れてぼやくミドナにリンクは心なしか嬉々とした表情で応対する。
「とっとと済ましなよ。あんまりのんびりとしていられないんだからな」
本格的に浸かるつもりか、装備の類を外しにかかるリンクを見て
ミドナは言う。
デスマウンテン頂上付近にはここより広い温泉もあるのだが、
今日は一人でくつろぎたい気分らしい。
カカリコ村宿屋の真上にある温泉は、昼間は村に手伝いにきているとかいう
ゴロン族が浸かっているのだが、夜になると人気はなくなる。
夜の黒に映えるデスマウンテンの山頂を眺めながら
ゆったりと浸かるのが、リンクのお気に入りなのである。
433419 (2/5):2006/12/21(木) 22:25:13 ID:eEw/zsJ0
剣と盾を壁際に立てかけ、グローブを外し、帽子を脱ぐ。
軽くなった肩を腕をならしてベルトやらこまごまとしたものをすべて外し、
緑の衣を脱ぐと、腰より少し下までを保護している
鎖帷子が覗く。多少てこずりながらこれも外す。
この装備とあれだけの道具類を所持しながら、
よく軽快な動きができるなとミドナは普段の戦いを思い起こした。
よほど頑丈に鍛えてあるのか、
彼単体が信じられないくらいの軽量なのか。
考えているうちに、すでに布一枚になったリンクの肌の色が急に目に入り、
多少動揺して視線をそらす。
「コイツ、ワタシが女だってわかってんのか・・・?」
憮然としてぼやいていると、リンクが寄ってきてミドナの腕をつかんだ。
434419 (3/5):2006/12/21(木) 22:25:55 ID:eEw/zsJ0
影の者は入浴の必要はないと言い張るミドナを
少々強引に湯の中へ引きずり込んでやった。
普段、ミドナは肩のあたりに手をおき、
ほとんどない体重を自分に預けていつもそこで落ち着いているのだが、
今ミドナとの間には多少の距離があった。
ミドナはうつむき、膝をかかえて湯に浸かっている。
頬の色が赤みを帯びているのをみると、
影の者も血が通っているんじゃないかと思う。
そういえば、ミドナは虫とかカエルとか、
気持ちの悪い生き物が嫌いだと言っていた。
言動からも女であることはわかる。
ということは影の者にも性別はあるということだ。

沈黙のまま、十数分が経った。
このあたりにいつもいる黒い鶏が、まるで自分は水鳥だとでも思っているのか、
リンクの目の前を器用に泳いで過ぎる。
風の音と、時折体を動かしたときに生じる水音以外は何も聞こえない。
435419 (4/5):2006/12/21(木) 22:27:01 ID:eEw/zsJ0
先ほどまでこちらが動くとじりじりと距離を
とっていたように見えたミドナだが、
今は膝に顔をうずめたまま、動かない。
ミドナ、と呼んでみるが、彼女らしくない、
あーとかうーとか不明瞭な声でしか返事をしない。
まさかと思って抱き起こしてみれば、のぼせているらしく、
頬を赤くして体は弛緩しきっている。
奥の岩場に寝かせ、頬に手を当ててみる。熱い。
村の入り口まで戻って泉の水を汲んでくるかと思案していると
「・・・はあ・・・はあ・・・、リン・・・ク・・・・・・」
ミドナが上体を起こした。
岩肌の冷たさで少しは回復したらしい。
恐らくもう少し安静にしていれば大丈夫だろう。
ごめんと謝るリンクに、ミドナは笑んだ。
「覚えてろよ、あとで倍返しだ」

いつも強気な赤い瞳が、潤んで鋭さをなくしている。
岩に背を預け、体内の熱さを呼吸で鎮めようと、
小さな肩が、ひかえめな胸が、丸みを帯びた体が揺れる。

「ん・・・、リンク・・・・・・?」
ようやく熱が治まり始めた体を、抱きしめられている。
ぼんやりとした状態でそれを認識したのは、
なぜか押し倒されて再度横になってからだ。
「・・・・・・なんだよ・・・おもいよ・・・、リンク・・・、っ」
変な感覚が背筋を走った。
首筋が、じんと熱くなる。
「な、なに・・・?」
436419 (5/5):2006/12/21(木) 22:29:25 ID:eEw/zsJ0
首筋を吸い上げてやると、びく、と肩が跳ねた。
動揺で一層揺れる瞳が、赤くなっている頬が、リンクを駆り立てる。
何か言いかけた唇をキスで塞いだ。
くぐもった声に欲情する。
こじ開けて、とがった歯をなぞって舌と舌を絡ませながら、
「んん・・・っ、ん、ぅ・・・、」
胸の形をなぞるように撫でて、やわらかさを楽しむように優しく揉む。
頂点にある突起をいじってやれば、びくんと体が跳ねる。
唇を放し、息つく間も与えずに今度は両の胸を愛撫する。
「はあ、は・・・っ、・・・・・・んっ」
左右違う動きで攻められたらたまったものじゃない。
ミドナは必死に声を出すまいと口を押さえた。
それに気づいたリンクは片手でミドナの両手首をまとめて拘束した。
「あ・・・・・・っなにする・・・ぅあっ」
なんとか抵抗しようともがく体を押さえつけ、胸の頂点を吸い上げる。
ねっとりと突起を舐め、歯を引っ掛けて、
また吸い上げれば可愛い声でミドナは鳴く。
「あ、んっ・・・は、あ・・・あっ」
与えられる感覚に必死に耐えようとしている様が愛しい。
リンクは胸への愛撫を止めて、
これ以上ないくらいに赤く染まった頬に口づけた。
「・・・っ」
なに考えてるんだと怒号をあびせるつもりが、まっすぐに見つめられて怯む。
しかもこの男はそのきれいな青い目でもって微笑むのだからたちが悪い。
ミドナは思いきりそっぽを向いて、
もうどうにでもなれ、と胸中で叫んだ。
437419:2006/12/21(木) 22:30:46 ID:eEw/zsJ0
エロってのは難しい。
ここに光臨してる神を本当に尊敬します。
438名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 22:31:13 ID:6R8VDpSU
BEST JOB
439名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 22:34:20 ID:IYJXGUMq
FANTASTIC JOB
440名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 01:28:15 ID:ZWJZrDf2
初トワプリ作品ktkr
441名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 19:35:25 ID:x685Y05d
GJGJGJ!!!!!!11
442 ◆JmQ19ALdig :2006/12/23(土) 03:50:25 ID:wBp6nQeu
やっとトワプリのエンディングを見たので戻って来ました。書く方は相変わらず時オカだが。
今回、予告と異なることをお詫びします。
外へ出たリンクのカルチャーショックは凄いだろうな、と思って書いていたら、
ゼルダに会うまでが長くなりすぎたので、マロン編その1として投下。
4431-4 Malon I (1/5) ◆JmQ19ALdig :2006/12/23(土) 03:51:24 ID:wBp6nQeu
 リンクは人の渦の中に茫然と立ちつくしていた。
 真昼のハイラルの城下町。
 ここまでの旅で、少なからぬ数の人間を見てきたが、これほど大勢の人間がいる場所があるとは
思いもよらなかった。あらゆる年齢の男女が、てんでばらばらな方向に歩き、あるいは走りながら、
意味のわからない話をし、けたたましく笑い、大声で怒鳴り、商人が客を呼ぶ声、辻音楽師の
奏でるにぎやかな音楽なども加わって、混乱のきわみを呈しつつも、全体としては奇妙に
まとまった世界を形作っていた。初めてハイラル平原を見た時も驚いたが、この町もまた、
コキリの森とは全く異なる驚異的な場所だった。
 人の数の多さもさることながら、リンクは改めて一つの事実を認識しないではいられなかった。
『やっぱり大人には、すごくたくさんの種類があるんだ』
 リンクが『外の世界』で経験した驚きの中でも特に大きなものが、「大人」の存在だった。
初めて大人を見た時、この異常に大きな人間は何なのだろうと、リンクは仰天したものだ。
出会う人々を観察することによって、『外の世界』の人間の成長は、コキリ族のそれとはかなり
違うのだとわかってきた。コキリ族は生まれてから数年経つと、もうそれ以上、外観は変わらない。
ところが『外の世界』の人間は、その時期を過ぎてもどんどん大きくなるようなのだ。それに
つれて髭だの皺だのが生じたり、逆に髪の毛が減ったり、最後にはむしろ背が縮んだり、腰が
曲がったりもするらしい。この町には、そうしたあらゆる種類の大人がそろっているようだった。
 行き交う人々に突き飛ばされそうになり、リンクはあわてて道の端に寄った。道の両側には
多種多様な店がずらりと並んでいる。店先に並んだ品物からどういう店なのか想像がつくものも
あったが、何を扱っているのかさっぱりわからない店もあった。
 ボムチュウボウリング場って、いったい何をする所なんだ?
 興味を惹く店はたくさんあったが、リンクは店の中に入ろうとは思わなかった。どうせこういう
所に入ったら、ルピーが必要になるに決まっている。
 人々がルピーとかお金とか呼んでいる、コキリの森には存在しなかった奇妙なもの。
『外の世界』では、人々は生活に必要なものをルピーで「買う」。それを持っていないと、
まともな生活ができないらしい。旅をするリンクにとって、家に置いたり身につけたりするものは
どうでもよかったが、食料には困った。
 出発時に持っていた食料はすぐになくなった。それでも平原を行く間、木の実を採ったり川の
水を飲んだりできるうちはよかった。しかし人家が増え、城下町に近づくにつれて、そういう
機会は減り、リンクは空腹に苦しんだ。そのへんの草を刈ってルピーが出てきたらいいのに、
などと思ったこともある。だが幸い、リンクが出会った人々はみな親切だった。ちょっとした
仕事の手伝いをすれば食事を振る舞ってくれたし、時には──野宿は苦にもならないリンク
だったが──一夜の宿を提供してくれる家もあった。ただそれやこれやで時間を食い、リンクが
城下町に着いた時には、コキリの森を出てから二週間が経過していた。
4441-4 Malon I (2/5) ◆JmQ19ALdig :2006/12/23(土) 03:52:32 ID:wBp6nQeu
 町の真ん中には広場があり、人の密度もやや低くなっていた。リンクは広場の中央にある噴水の
縁にすわり、ようやく息をついた。落ち着いてから、改めてまわりを見回してみる。
 少し離れた所に、一組の風変わりな若い男女が立っていた。忙しく行き来する人々の中で、その
二人だけはずっと動かず、互いの腕を相手の胴にまわし、ときおりよくわからないことを言って
いる。
「あなたって……ハイラル王みたいに……ス・テ・キ……ウフ……」
「君は……ゼルダ姫より……美しい……フッ……」
 この女の人もそうだ、とリンクは思った。大人の女は両の胸がふくらんでいる。子供だと男も
女も変わりがないのに。なぜだろう?
 次の瞬間、リンクは驚愕した。二人が顔を寄せ、唇を触れ合わせたのだ。
 これは……そう、あの時……サリアがぼくに……
「キスに興味あるの?」
 突然、横から声をかけられて、リンクは二度びっくりした。見ると一人の少女が、悪戯っぽい
笑みを浮かべて立っていた。
「あんまりじろじろ見ちゃ、失礼よ。こんな人混みの中でキスするあの人たちも、どうかと思う
けど」
 大人びた口調でそう言いながら、少女はリンクの横に腰を下ろした。リンクはどう答えたら
いいかわからず、黙っていた。少女は興味津々といったふうにリンクを眺めていたが、すぐに
明るい声で話し始めた。
「あたし、マロン。牧場の子よ。今日はお父さんと一緒に来たの。お城へ牛乳の配達に行かなきゃ
いけないのに、お父さんたらどこかで油を売ってるのよ。しょうがないから、あたしここで待って
るんだけど」
 マロンと名乗った少女は、リンクの顔をのぞきこんだ。
「きみは?」
「え?」
「名前よ、名前。あたしが自己紹介したんだから、きみのことも教えてよ」
「あ……ああ、ぼくは……リンク」
「リンク? ふーん……きみ、変わった格好してるね。どこから来たの?」
「コキリの森……だけど」
「コキリの森? 聞いたことないわ。遠いの?」
「ああ……ここに来るのに、二週間かかった」
「一人で?」
「うん」
「へえ、小さいのに、すごいのねえ」
 小さいと言われて、リンクは改めて目の前の少女を見直した。そう言うマロンこそ、自分よりも
やや年下に見える。どうも、自分が知っている女の子──サリアなどとは、かなり違った性格の
ようだ。開けっぴろげで、一方的に自分のペースで話している。だがリンクはマロンに好感を
持った。知らない土地で戸惑っているいま、こういう女の子と話すのも気がまぎれるかもしれない。
「ねえ、マロン」
 リンクは呼びかけた。マロンは『なあに?』というふうに首をかしげる。
「さっき……あの二人がしていたこと、何て言ったっけ?」
「あの二人?」
「ほら、あの男の人と女の人がさ……口を……一緒に……」
「キスのこと?」
「あれ、キスっていうのかい?」
 マロンはまじまじとリンクを見つめた。
「あきれた。キスも知らないの? それで珍しくてあんなにじろじろ見てたんだ」
 そう言ってマロンは、はじけるように笑った。
4451-4 Malon I (3/5) ◆JmQ19ALdig :2006/12/23(土) 03:53:47 ID:wBp6nQeu
「リンクったら、ほんとに変な人ね。その格好もそうだけど。コキリの森って、ずいぶんおかしな
所みたい」
 自分が育った場所をそんなふうに言われて、リンクはさすがに憮然とした気持ちになった。
しかし考えてみると、マロンがそういう感想を持つのも無理はない。
 上下とも緑色、一色の服。コキリの森ではみんなそうだったし、何の疑問も持たなかったが、
『外の世界』でそんな単調な服を着ている人はいない。色はもっと多彩で、さまざまな意匠が
凝らされている。いま目の前にいるマロンの服も、白を基調としたあっさりとしたものだが、
裾には複雑な模様が描かれている。それに、コキリの森を知らないのは、なにもマロンだけでは
ない。これまでにリンクが出会った人たちの中にも、その名や場所を知っている人はいなかった。
コキリの森は、このハイラルの世界では、ずいぶん辺鄙な所にあるらしい、と、リンクは納得
せざるを得なかった。ただキスについては、年下の女の子に笑われて黙ってはいられなかった。
「呼び方を知らなかっただけさ。ぼくだって……その……キスくらい……」
「したことあるの?」
 リンクの言葉を奪うように、マロンが早口でさえぎった。目を大きく見開き、心底驚いたような
表情だ。
「すごーい! ねえ、誰としたの?」
 リンクはたじたじとなった。嘘をついているわけではないが、かといって、ここでサリアとの
ことをぺらぺらしゃべるのは憚られる気がする。
 マロンはリンクの返事を待たず、上目遣いにリンクの顔を見ながら、意味ありげな口調で続けた。
「あたし、前から誰かとキスしてみたかったんだ。リンクなら……わりとハンサムだから……」
「おーい、マロン!」
 不意に呼びかける声に、マロンはふり返った。リンクがそちらを見ると、髪の毛が薄く髭を
生やした、太った中年男が手招きをしていた。
「お父さんだわ。あたし、行かなきゃ。残念だけど」
 大して残念そうな顔もせずにマロンは立ち上がり、元と同じ明るい口調でリンクに言った。
「リンクは一人旅なんでしょ? 暇があったら、あたしのうちに遊びに来てよ。ロンロン牧場って
いうの。いつもは話し相手がいないから、退屈なんだ。じゃあね!」
 リンクにものを言う暇も与えず、マロンは駆け去った。遊びに来いと言いながら、その場所を
教えない。翻弄されたような気分で半ば唖然としつつも、リンクは同時に別のことを考えていた。
『お父さん、か……』
 これもコキリの森では縁のなかった言葉だ。旅の途中で初めて聞いた言葉の一つ。
『外の世界』の人間が生まれてくるためには、両親、すなわち父親と母親と呼ばれる二人一組の
大人が必要であり、実際に赤ん坊を生むのは母親の方らしい。いったいどうすればそんなことが
できるのか、リンクには想像もつかなかった。
 だがそれがどうであれ、ハイリア人である自分にも、父親と母親がいるはずだ、とリンクは
考える。その二人はいまどこにいるのか、何をしているのか、という疑問は当然あるが、
コキリ族として暮らしてきた自分には実感が持てない。しかし、楽しげに話しながら雑踏の中を
去ってゆくマロンとその父親を見ていると、そうした暖かく密接な人間関係、「家族」という
ものへの憧れを、リンクは感じずにはいられなかった。そしてそれはひるがえって、いまの
リンクの孤独感をきわだたせるのだった。
 孤独を感じる理由は他にもあった。デクの樹は、世界は『黒き砂漠の民』の悪しき力に
飲み込まれようとしていると言った。今にもその危機が到来するというふうに。なのに、この町の
能天気な平和ぶりはどうしたことだろう。ここに着くまでの旅で通った所も、いたってのどかな
雰囲気だった。世界を救うという自分の使命を誰かに──たとえばさっきのマロンなどに──
話したとしたら、一笑に付されそうな気がする。いや、デクの樹の言葉を疑う気は毛頭ない。
だがそんなことを真剣に考えているのは、この大勢の人々の中で、自分一人きりなのではないか。
4461-4 Malon I (4/5) ◆JmQ19ALdig :2006/12/23(土) 03:54:34 ID:wBp6nQeu
 周囲の喧噪が煩わしくなり、リンクはその場を離れて、人通りの少ない町はずれの方へと足を
向けた。何度か道を曲がって行くと、石造りの大きな建物の前に出た。『森の聖域』にある、
廃墟となった神殿に似ているが、いま目の前にあるその建物は廃墟ではなく、ほんとうの神殿と
呼ぶのにふさわしい、荘厳な雰囲気を漂わせていた。入口からやや離れた所で、二人の兵士が
立ち話をしているが、他に人の姿はない。リンクは建物の中に入ってみた。
 短い通路を過ぎると、吹き抜けとなった、広く薄暗い部屋に出た。突き当たりの短い階段を
上った所には、複雑な模様が描かれた青黒い石の扉があり、その上の壁には金色の三角形の印が
見える。手前には、横に長い石造りの机のようなものが置かれていた。上面には三つの窪みがあり、
手前の側面には文字が刻まれていた。

 三つの精霊石を持つ者 ここに立ち 時のオカリナをもって 時の歌を 奏でよ

 精霊石! デクの樹サマがぼくに託した石のことだろうか。
 リンクは懐から『コキリのヒスイ』を取り出した。それは確かに、窪みのうちの一つと形が
一致するように思われた。そっと窪みに置いてみる。やはりぴったりと合う。
 デクの樹は言った。『黒き砂漠の民』は伝説のトライフォースを探していると。そして精霊石は
その道標であると。
 ──神々の去りし地に 黄金の聖三角残し置く
 ここはその道標が置かれる場所?
 ──あの『黒き砂漠の民』がわしに呪いをかけてまで欲したこの精霊石……
 三つの精霊石。ここにその一つがある。では他の二つは……?
 ──聖地には神の力を秘めた伝説の聖三角トライフォースが……
 聖地。それはどこにあるのか。あの石の扉は……
 時のオカリナとは? 時の歌とは? どういう意味があるのだろう。
 高い天井からのしかかってくる空気の重さ。
 物音一つしていなかった部屋に、どこからともなく、歌うような低い声が響いて……
 リンクは目眩を感じ、思わず床に膝をついた。膝に感じた軽い衝撃が、リンクを現実に引き
戻した。自分が持つ『コキリのヒスイ』が、きわめて重要なものであることを、リンクは改めて
意識し、それを窪みから拾って懐に戻した。
 自分がこの町に何をしに来たか。それを忘れちゃいけない。
4471-4 Malon I (5/5) ◆JmQ19ALdig :2006/12/23(土) 03:55:48 ID:wBp6nQeu
「おい、お前、いつの間に神殿に入った?」
 建物から出て行こうとするリンクを、鋭く呼び止める者があった。さっき立ち話をしていた
兵士のうちの一人だった。
「え? ついさっき……」
「ここには王家の許可がないと入れんのだ。勝手に入った者は罰せられるんだぞ」
 兵士の声は厳しかった。リンクは気後れしたが、そのまま尻尾を巻く気はなかった。
「ぼく、知らなかったんだ。誰にも止められなかったし」
「む……」
 兵士は言葉に詰まった。見張りという職務を怠っていたせいだと、自分でもわかってはいるの
だろう。もう一人の兵士が、少し柔らかい声で口をはさんだ。
「さっき俺たちがあっちで話している間に入ったんだろう。子供なんだから許してやれよ」
「……まあいいだろう。何かに触ったりしなかっただろうな?」
「いや……何もしなかったよ。ちょっと中を見ただけ」
『コキリのヒスイ』のことは黙っていた方がいい。リンクにもその程度の知恵は回った。
「よし、もう行け。二度と勝手に入るんじゃないぞ」
 リンクは軽く頭を下げ、兵士たちに背を向けて、もと来た道を戻り始めた。背後から兵士の声が
聞こえてくる。
「まったく、こんな古びた神殿の見張りを、なんで朝から晩までやらなきゃならないのかね」
 最初の兵士のぼやきに対して、二人目の兵士がなだめるように答えた。
「言うな言うな、これも仕事だよ。王家にとっちゃ、しごく大切な場所らしいからな。なんでも
ゼルダ様ご自身、見張りが必要とおっしゃったそうだ」
「ほう、ゼルダ様がね。なら、しかたがない。仕事に励むとするか」
「ゼルダ様のご命令なら、か?」
「そうとも。あの姫様のおっしゃることなら、何はさておいても聞いて差し上げなくては」
「調子のいいやつめ」
 二人目の兵士は茶化すように言ったが、すぐに真面目な声で言葉を継いだ。
「確かに、ゼルダ様のためなら何だってやるよ。俺でもな」
「王国の民なら、みんなそうさ」
 ハイラル王国の王女、ゼルダの名は、リンクも旅の途中でしばしば聞いた。ゼルダ姫は国民に
たいそう慕われているようだ。いまの兵士たちの言葉も、それをはっきりと裏付けている。それに
広場でいちゃついていた男が、相手の女の美しさを表現するのにゼルダ姫を引き合いに出していた
のは、ゼルダ姫自身も美しい人だからだろう。
 デクの樹がリンクに会えと言った『神に選ばれし姫君』、それがゼルダ姫のことであるのは
間違いなかった。
『その姫君に……会うのじゃ……それが……おまえの運命を……決める……』
 ぼくの運命が、決まる。
『どんな人なんだろう』
 まだ見ぬ姫君の姿を思いながら、リンクは大きな転機が自分に訪れようとしていることを予感
していた。


To be continued.

448 ◆JmQ19ALdig :2006/12/23(土) 03:57:36 ID:wBp6nQeu
エロのエの字の上の横棒にも満たない内容なのは勘弁して。この先の展開も苦しいけど。
でも最初に投下した分のマロンを思うと、今回マロンを書くのは感慨深かった。

>>340
すまん、次は必ずゼルダを出すから・・・エロより萌えを追求するしかない内容ですが。
>>341
ナビィは出しません。横で行為をいつも見られているというのは、自分の話には合わないと思うので。
449名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 12:37:35 ID:60njgIcI
時オカに興味はない。時代遅れ
450名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 13:50:47 ID:I0PIiPWD
>>449
書いてくれてる人に失礼だ、
貴殿も成人なら最低限の礼節くらい身に付けてはどうかな?
451名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 14:48:53 ID:gJB4fUSW
ほうほう、グッジョビ!
452名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 15:45:46 ID:3lSGhyP/
>>427
やみつきになったミドナによって、首輪と鎖付けられてバター犬として飼われる羽目になったりして
453名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 21:49:26 ID:DAq9Iv5Q
うわあ、やっぱり表現力がちがうなあ
GJ
454449:2006/12/24(日) 09:35:59 ID:vwOYmpPu
>>450
成人なら。と言ったな
455名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 14:00:21 ID:Lkkg5k/P
ここ21禁じゃん
未成年いなくね
456名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 19:49:16 ID:KMprvC//
マロンGJ

トワプリのつりぼりのとこの妹のほうとかないかの
457名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 00:47:22 ID:kEYlFMu5
そうだなここは未成年禁止のはずだよな
458名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 11:09:33 ID:c+gMMT+P
GJGJ!!
没頭して読んでしまったよ。
459341:2006/12/25(月) 19:23:38 ID:QUzJ1Z6w
>>448
ナビィ出ないのか……。(´・ω・`)
ナビィ萌え者としては残念ではあるけれど内容も物語として楽しめるし次回も楽しみにしています。
460名無しさん@ピンキー:2006/12/26(火) 18:29:12 ID:tSMCDBAq
今、トワプニをクリアーしてきた。
最後のミドナのセリフに泣いてしまったのは内緒だ
461名無しさん@ピンキー:2006/12/27(水) 16:39:39 ID:A5KLYwBr
それ分かる
『カレーにニンジンはいらん』ってセリフな
あれは泣ける
462名無しさん@ピンキー:2006/12/27(水) 17:06:25 ID:tu1bxmTe
あまりおもしろいジョークとは言えんな
463名無しさん@ピンキー:2006/12/28(木) 11:18:59 ID:sGltznI7
>>461
想像したが萌えた
464名無しさん@ピンキー:2006/12/28(木) 20:53:28 ID:pg2DmkDL
ミドナは今までのゼルダに居なかったタイプな上にホント可愛いなぁー…
ゲーキャラ板のミドナスレに居るSS師さんこっちにも出張してくれないかな。
465名無しさん@ピンキー:2006/12/28(木) 22:14:53 ID:7vriEik6
ここはエロパロ板だからな。
行くとしたら角煮板に行くんじゃないか?
466名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 23:30:23 ID:eyQlzkIC
過疎だな…
467名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 02:41:35 ID:akPhEMe7
そういう事もある、たぶんROMは結構居るんじゃないかな
468名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 08:59:41 ID:0xz56udS
おう。
ひたすらトワプリ小説待ってる。
469 ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:17:25 ID:/qKzXGQm
ゼルダ編その1,投下します。
姫のこととなると、もう筆が止まらない・・・
470 ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:18:41 ID:/qKzXGQm
 城門の衛兵は、神殿の見張りの兵士ほど、ものわかりがよくなかった。ゼルダ姫に会いたいと
言うリンクを鼻で嗤い、けんもほろろに追い返した。リンクはしかたなく、城下町への道を
とぼとぼと戻った。城門が見えなくなった所でふり返る。威容を誇る白亜のハイラル城が、
青い空に美しく映えていた。
 こういう立派な所に住む人には、やはり簡単には会えないものなのか。
 自分の世間知らずぶりを改めて思い知らされたような気がして、リンクは心が重くなった。でも、
ここであきらめるわけにはいかない。何としてもゼルダ姫に会わなければ。
 その時、リンクは足もとの影に気がついた。道端に立つ木の影。だがそれだけではない。
木の上に何か大きなものが乗っているような……
 見上げたリンクは驚いた。木の上には梟が──コキリの森の出口にいた、あの大きな梟が
とまっていたのだ。
『いつの間に……』
 あの時と同様、梟はまるまると目を見開いて、リンクを凝視していた。リンクもまた、じっと
梟の目を見返す。
 しばしの対峙ののち、梟はいきなり飛び立った。ハイラル城の上空へと舞い上がり、高く聳える
主塔のまわりを旋回したあと、梟は内壁の一角にとまった。左の翼がさっと開かれた。その先端は
内壁の下方を指している。遠くてはっきりしないが、梟の視線はこちらに向けられているようだ。
『そこへ行け、と言うのか』
 ハイラル平原に出る時もそうだった。自分の行くべき道を指し示す、巨大な梟。いったい
何者なのか。疑問は尽きないが、いまはそれを信じて行動するしかない。だが、あの城門の衛兵に
まともにあたっても、どうしようもあるまい。城に入る他の手だてを考えなくては。
 城下町の方から、のんびりとした調子で一台の馬車がやって来た。御者台にいるのは、さっき
見たマロンの父親だ。リンクはマロンの言葉を思い出した。確か、父親が城へ牛乳の配達に行くと
言っていた……
 馬車はゆっくりとリンクの横を通り過ぎた。マロンの父親はリンクに目もくれなかった。
リンクは馬車をやり過ごしてから、こっそりとその後ろにつき、荷台に身をすべりこませた。
荷台には、牛乳が入っているらしい大きな壺がぎっしりと並んでいた。狭い場所だったが、
リンクはなんとか壺の間に身を隠した。のんきな性質なのだろうか、マロンの父親が気づいた
様子はなかった。マロンがいたら面倒かも、とリンクは思ったが、マロンは馬車には乗っていない
ようだった。また町の中で父親を待っているのだろう。
 馬車が止まった。城門に着いたのだ。あの衛兵がマロンの父親に話しかけている声が聞こえる。
「よお、タロン。牛乳の配達だな」
「へえ、遅くなって申し訳ございません」
「牧場からだとけっこうな道のりだ。しかたないさ。お前の所の牛乳はうまくて栄養満点だと、
城でも評判がいいぞ」
「そいつはどうも、ありがたいことで」
「一応、中を改めさせてもらおうか」
「へえ、どうぞ」
 足音が馬車の後方に回り、止まった。リンクは壺の陰で身を固く縮ませた。足音が止まっていた
時間は短く、すぐに前方へと戻る足音が続いた。衛兵は荷台にざっと目をやった程度なのだろう。
「よし。厨房が晩餐用にとロンロン牛乳をお待ちかねだ。早く行ってやれ」
「へえ、それじゃ失礼させてもらいます」
 馬車が動き始めた。リンクはそっと吐息をついた。第一関門は突破だ。
 馬車は何度か方向を変えつつ、ゆっくりと進んだ。衛兵に呼び止められた箇所がもう一つだけ
あったが、そこも見つからずに切り抜けられた。やがて馬車は止まり、タロンが独り言を呟いた。
「さて、着いたか」
 リンクはあわてて、しかし物音を立てないよう気をつけながら、荷台から降りた。タロンが
御者台から降りてくる気配がする。ここで見つかったら元も子もない。リンクは馬車のすぐ横の
堀に飛び降りた。幸い、水面近くに狭い足場があり、身体を濡らさずにすんだ。
4711-5 Zelda I (2/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:20:29 ID:/qKzXGQm
↑タイトル抜けましたスマソ


 タロンの足音が遠ざかり、戸を叩く音が聞こえた。すぐに誰かが出てきたようだ。二人は
無駄話をしながら、牛乳の壺を荷台から下ろし、戸の中に運び入れる作業を続けた。リンクは
堀の壁に張りつき、息を殺してその様子をうかがっていた。やがて作業は終わり、タロンは再び
馬車に乗って、もと来た方へと帰っていった。もう一人の人物も、戸の中に戻ったようだった。
 リンクはそのままじっとしていたが、物音がしないので、思い切って堀の縁から顔を出し、
あたりを見回した。やはり誰もいない。リンクは、ほっとして堀から這い上がった。
 だが、ここは城のどのあたりだろう。馬車に乗っている間に、方向がすっかりわからなくなって
しまった。梟が指し示していた場所はどこなんだ?
 頭上で羽ばたく音がした。見上げると、近くの尖塔のてっぺんにあの梟がとまり、一方の翼を
開いている。
『まただ』
 何者かはわからないが、あの梟は自分を助けてくれている。ここはとことん信じてみよう。
 翼の示す方向は、左右に長く伸びる城の内壁で遮られていた。しかしリンクのいる場所から
さほど離れていない所に穴があり、中から流れ出る水が堀に注いでいた。水路だ。
 リンクは穴に近寄った。かなり狭いが、何とかくぐり抜けられそうだ。もはや服が濡れるのも
かまわず、リンクは水路を這い進んでいった。
 水路はさほど長い距離ではなく、やがてリンクは広い空間に出た。城の建物にはさまれ、奥に
向かって、花壇や生け垣が点在する庭が続いていた。ところどころにベンチや彫刻が据えられて
いる。静かで落ち着いた雰囲気が満ちていた。
 しかしそんな雰囲気に気を落ち着かせる余裕はなかった。リンクの目はすでに、庭のそこかしこに
散らばる衛兵の姿を捕らえていた。リンクは足音を忍ばせ、生け垣や短い壁に身を隠しつつ先を
目指した。苦労の末に、庭の奥の端が見える所まで到達した。小さな門があり、その先に通路が
続いている。しかし門の手前には衛兵が数人集まっていて、通り抜けられそうもない。
 足止めされた状態のリンクの耳に、後方からの足音が聞こえた。やり過ごした衛兵が、方向を
変えてこちらへやって来るのだ。このままだと見つかる。だがこれ以上は前へ進めない。前と
後ろの両方の視線を避けられるだけの逃げ場もない。
 ここまでか、と観念しかけた時、大きな羽ばたきの音が庭を駆け抜けた。あの梟が低空飛行で
リンクの頭上をかすめ、庭の端でぐいと高度を上げると、そのまま庭に面する内壁の上に舞い
降りた。またも片方の翼が開かれる。その先は庭の奥の門に向いていた。
「なんだ、あの鳥は」
「梟だぜ。どうして真っ昼間から梟なんかが」
「あんなでかい梟、見たことがないぞ」
「お前たち、知らないのか。あの梟はな、ハイラルの主みたいなもんさ」
「そうそう、もう何百年も生きているって話だ」
「へえ、知らなかったな。この城に巣があるのかい?」
「いや、ハイラルのいろんな所に出没するというが、城で見るのは珍しいな」
 門の手前にいた衛兵たちは、梟を見上げながら興奮気味に話している。リンクはその機を逃さず、
衛兵たちの背後に回り、死角をとりながら、静かに、しかしできる限りの急ぎ足で、門への道を
突破した。
 リンクは門の陰に隠れ、しばらくじっとしていた。衛兵たちには気づかれなかったようだ。
激しい動悸が治まるのを待って、リンクは門の奥へと進んだ。通路は左に折れ、すぐに別の空間に
出た。
 さほど広くはない、円形の中庭だった。まわりは城の建物に囲まれ、中央には色とりどりの花が
咲いた花壇がある。そこには誰もおらず……いや……
 いまリンクがいる中庭の入口の、ちょうど反対側。周囲より少し高くなった狭い壇上に、一人の
人物が背を向けて立っていた。背は低い。子供だ。白と紫の清楚な服。頭には同じ色の組み合わせの頭巾。
 リンクはそっと歩を進めた。物音を立てたつもりはなかったが、その人物は、さっと後ろを
ふり返った。
 少女だった。
4721-5 Zelda I (3/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:22:16 ID:/qKzXGQm
「誰?」
 少女は言った。
「あ、あなた、誰なの? どうやってこんな所まで……」
 動揺がこもった、鋭い、しかし、よく通る声。
「ぼくは……」
 リンクは口を開きかけた。が、何から話したらいいだろう。
「あら……その緑色の服……」
 少女の口調が変わった。
「あなた……森から来た人なの? それなら、森の精霊石を持っていませんか? 緑色の
きらきらした石……」
 どうしてわかるんだろう。初めて会った人なのに。
「持っているのでしょう?」
 森の精霊石。『コキリのヒスイ』のことだろうか。そうに違いない。でもどうして……
 思考は飛ぶが、行動がついていかない。リンクは言葉が継げなかった。
「おかしいわね、あなたがお告げの人だと思ったのですが……」
 少女の表情が曇った。その変化で、唐突にリンクの心は動いた。この娘を失望させてはいけない。
「これ……」
 リンクはやっとそれだけ言い、『コキリのヒスイ』を取り出して少女に見せた。
「やっぱり!」
 少女の顔がぱっと輝き、次いですぐに深刻な色を帯びた。
「あなたがこれを持っていることを、誰にも言ってはいけませんよ」
 誰にも言うつもりはない。だがこの娘は何をそんなに喜び、そして警戒しているのか。次々に
変わる少女の表情に、リンクは当惑していた。
「おしゃべりな男の方は、よくありませんよ」
 リンクの無言を否定と受け取ったのか、少女は拗ねたような顔で言った。リンクを暗に非難する
言葉だったが、にもかかわらず、リンクはその顔をかわいいと思った。その気持ちの余裕で、
リンクは初めて少女に返事らしい返事ができた。
「いや、誰にも言わないよ」
 少女の表情が和らぎ、笑みが満ちた。リンクはそれに見とれていた。かわいいだけじゃない。
美しい……いや、それだけでは表現できない、慈しみにあふれた、この笑み……
 また少女の口調が変わる。あわてたような様子で。
「あ、ごめんなさい。わたし、夢中になってしまって。まだ名前もお教えしていませんでしたね」
 少女は一呼吸おいた。周囲の空気が引き締まったような気がした。
「わたしはゼルダ。ハイラル王国の王女です」
 やはり! 最初に見た時から、リンクはそうと確信していた。
 歳は自分と同じくらいか。背は自分よりもやや低い。そんな小さな存在でありながら、王女と
名乗った少女の声には、それにふさわしい威厳が漂っていた。だがその威厳は、先に見た、
いかにも子供らしく移り変わる仕草や表情と、何の不自然さもなく同居していた。
 一国の王女であり、かつ血の通った一人の女の子。
 なんという魅力だろう。
「あなたの名前は?」
 問いかける声。半ば意識を漂わせたまま、リンクは答える。
「リンク」
「リンク……」
 ゼルダはその名を繰り返した。何かを思い出そうとでもいうように。
「不思議……なんだか懐かしい響き……」
 それは独り言のように漏らされた言葉だったが、ゼルダが自分を受け入れてくれた徴のように、
リンクには感じられた。
「ゼルダ……」
 今度はリンクの方から呼びかけた。
「はい」
 ゼルダは静かに答えた。律儀に返事をする礼儀正しさは、王女としての育ちのためだろうか。
「君は、ぼくがここに来るのがわかっていたの? 『お告げ』とか言っていたけれど……」
 リンクはさっきからの疑問を口にのぼらせた。ゼルダは少しの間うつむいていたが、意を決した
ように顔を上げた。
「わたし、夢を見たのです」
 ゼルダは少し視線をそらし、話し始めた。
「このハイラルが、真っ黒な雲におおわれて、どんどん暗くなっていくのです。その時、ひと筋の
光が森から現れました。そしてその光は、雲を切り裂き、大地を照らすと、緑に光る石をかかげた
人の姿に変わったのです」
4731-5 Zelda I (4/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:23:26 ID:/qKzXGQm
 ここでゼルダは視線を戻し、リンクの顔をじっと見つめた。
「それが夢のお告げ。そう……さっきあなたを見た時、あなたがその夢に現れた、森からの使者
だとわかったのです。その緑色の服……あなたはコキリの森の人でしょう?」
「コキリの森を知っているの?」
 リンクは思わず大きな声で問い返した。
「知っています」
 ゼルダは頷いた。
「コキリの森は、ハイラル王家にとって特別な場所なのです。昔、王家は森の精霊石をコキリの
森の古老に託しました。樹齢何百年という、大きな樹です」
「デクの樹サマ!」
 リンクは叫んだ。目に見えない何かが、かみ合ったような気がした。
「そう、デクの樹サマ……あなたはもちろんご存じのはず」
「デクの樹サマがぼくに言ったんだよ。ハイラル城の姫君に会えって。そして『コキリのヒスイ』を
……森の精霊石をぼくに渡して……」
「そうでしたか……」
 ゼルダは微笑んだ。しかしその表情は、すぐに真剣なものへと変わった。ゼルダは後方の壁に
ある窓に歩み寄った。
「わたしは……いま、この窓から見張っていたのです。あなたも覗いてみてくださる?」
 話の飛躍にリンクは戸惑ったが、その言葉に従い、窓に近寄って先を見た。広間を横から眺めて
いるような情景だった。一人の人物が横を向いて跪いている。
「鋭い目つきの男が見えるでしょう? あれが西の果ての砂漠から来た、ゲルド族の首領、
ガノンドロフ……」
 その人物。筋肉の張りつめた巨躯、硬い黒褐色の皮膚……
 リンクの身体が震えた。
 あの男だ! 夢に出てきた、あの男!
 西の果ての砂漠から来た……『黒き砂漠の民』!
「夢のお告げの、もう一つの暗示……ハイラルをおおう黒い雲……あの男のことに違いありません」
 窓から視線を離し、ゼルダをふり返る。自分でも表情がこわばっているのがわかった。ゼルダは
言葉を続けた。
「ハイラル王国とゲルド族は、長い間、争いを続けてきました。ところが最近、ゲルド族は王国に
和平を持ちかけてきたのです。首領のガノンドロフは……いまはお父さまに……国王に忠誠を
誓っているけれど……きっと嘘に決まっています!」
 ゼルダの声が熱を帯びた。
「ガノンドロフの狙いは、おそらく……」
 そこまで言うとゼルダは、はっとした様子で話をやめた。言ってよいものかどうか、迷っている
ようだ。あとを引き取って、リンクは短く言った。
「トライフォース」
 ゼルダの目が大きく見開かれる。
「ああ、あなたも知っていたのですね。そう……ガノンドロフの狙いは、聖地におさめられた
トライフォース。それを手に入れるために、ハイラルにやって来たのでしょう。そしてハイラルを
……いえ、この世界そのものを我が物にしようと……」
 トライフォース。聖地。次々につながってゆくキーワード。歯車が音を立てて回り始める光景を、
リンクは脳裏に描いた。
「わたしは……怖いのです。あの男がハイラルを滅ぼしかねない……そんな気がするのです。
それだけの恐ろしい力を持った男なのです」
 震えるゼルダの声。夢に出てきたあの男のまとう邪悪な空気を考えると、ゼルダの心情が
リンクにはよく理解できた。恐怖の象徴。それがあの男──ガノンドロフ。しかし……
「ゼルダ、君はそこまでわかっていて……そのことをお父さんには……」
 リンクが言い終わらないうちに、ゼルダは首を振り、悲しげに言った。
「お父さまには話しました。けれどお父さまは、わたしの言うことを信じてくださいませんでした。
夢のお告げなど馬鹿げていると……子供が政治のことに口出しするな、とも……ふだんは立派な
お父さまなのに……」
4741-5 Zelda I (5/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:25:23 ID:/qKzXGQm
 ここでゼルダはリンクの顔を見つめ、切迫した調子で言葉を継いだ。
「でもわたしにはわかるのです! あの男の悪しき心が!」
 ゼルダがリンクの手を握る。
「リンク、あなたは信じてくださる?」
 真剣きわまりない目。
「信じてください! お願いです!」
 リンクの手を取ったまま、祈るように合わされるゼルダの両手。その両手に額を近づけ、目を
伏せたゼルダの、必死の懇願。
 リンクの心は再度、そしてさらに大きく動かされた。
 この娘を失望させることなど、できるわけがない。
「信じるよ」
 リンクは短く、しかし確信をこめて答えた。
 ゼルダが顔を上げる。そこに浮かんだ安堵の色に、リンクの心も暖かくなる。
「ありがとう……」
 返事の代わりに、リンクはゼルダの手を握り返す。
 ゼルダの言うことは、デクの樹の話と逐一合致していた。信じないではいられなかった。夢の
お告げの件も──以前のリンクなら荒唐無稽と思っただろうが──自分もまた、ガノンドロフを
夢に見ていたという事実がある以上、素直に信じることができる。
 リンクはコキリの森でのできごとを、ゼルダに話して聞かせた。世界の支配を目指してトライ
フォースを狙う、邪悪な『黒き砂漠の民』により、デクの樹に呪いがかけられたこと。自分は
魔物を倒して呪いを解いたが、時すでに遅く、デクの樹は死んでしまったこと。死の前にデクの
樹がすべてを語り、『黒き砂漠の民』の野望を阻むよう、『コキリのヒスイ』を自分に託して送り
出したこと。そしてガノンドロフこそが『黒き砂漠の民』に他ならず、それを自分は夢によって
悟っていたこと……
 ゼルダはいちいち頷きながら、リンクの話を聞いていた。その目はきらきらと輝き──デクの
樹の死のくだりでは、さすがに悲痛な色を帯びたが──自らの確信が裏づけられていく興奮と
喜びを表していた。
 聞き終わったあと、ゼルダはしばらく口を開かなかった。リンクも黙ってゼルダの反応を待った。
やがてゼルダは、夢見るような口調で言った。
「ほんとうに不思議……今日初めて出会ったわたしたちが、二人とも別々に全く同じことを思って
いたなんて……」
 リンクも同じ気持ちだった。ゼルダとの出会いに、運命を感じた。
 今日、城下町で感じたこと。世界の危機を真剣に考えているのは、自分一人きりなのでは
ないかという、焦りにも似た思い。
 だが、自分一人ではなかった。同じように、世界の行く末を案じる人が、ここにいる。
 その人は、ぼくの育った所、コキリの森を知っていた。他の誰もが知らなかったコキリの森を、
その人だけは知っていた。
 何もかもが目新しく、自分は場違いな異邦人でしかなかった、この『外の世界』。その中で、
ゼルダは初めて出会った理解者だった。旅に出てからの孤独感が癒される気がした。
 その快い感情に後押しされ、リンクはゼルダに語りかけた。
「ゼルダ、君はさっき、ガノンドロフのことを、怖いと言ったね」
 暗い表情でゼルダが頷く。
「ぼくも、あいつの夢を見ていた時はそうだった。でも、デクの樹サマが教えてくれた。勇気を、
と……」
 リンクは声に力をこめて続けた。
「ぼくは……君に『コキリのヒスイ』を渡して終わりだとは思っちゃいない。ぼくにはこれから
先も、やらなきゃならないことがある。どれだけのことができるのか、まだわからないけれど……
でも……」
 しっかりとゼルダを見つめる。
「勇気だけは忘れない」
 わかってほしい。これだけは。
「だから、君も……」
 ゼルダの目に浮かぶ涙を見て、リンクは思わず言葉を切った。だがそれは、あとに続いた
微笑みとともに、ゼルダの正の感情が表出する証だった。
「そうね、わたしも……」
 繰り返すように言い、さらにゼルダは続けた。
「いま、ハイラルを守ることができるのは、わたしたちだけなんですもの……」
 わたしたち。この言葉。この一体感。
「……よかった……あなたが来てくれて……」
 深く安らぐようなゼルダの声を、リンクもまた、大きな感動を覚えながら聞いていた。
4751-5 Zelda I (6/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:26:30 ID:/qKzXGQm
 リンクはふと気がついた。さっきからずっと、ゼルダと手を握り合っていることに。
 その心の動きが伝わったのか、
「あ……」
 小さく声を漏らすと、
「ごめんなさい。わたし、夢中で……」
 先ほど名乗った時と同じようなことを言い、ゼルダは、すっと手を引いた。謝らなくても
いいのに、とリンクは残念に思った。
 二人の間に、ぎこちない沈黙が落ちた。
 そのよけいな沈黙を追いやるつもりもあって、リンクはかねてから抱いていた疑問を口にした。
「トライフォースのことだけど……」
「何でしょう」
 ゼルダの言葉は丁寧だったが、少しよそよそしくなったようにも思われ、それがリンクの気に
かかった。
 考えすぎだろうか。でもいまは、訊きたいことを訊いておこう。
「デクの樹サマは、トライフォースは神の力を秘めている、と言っていたけれど……」
 ゼルダは、
「ここにおすわりになって」
 と言うと、二人のいる壇上と地面をつなぐ短い階段に腰掛けた。リンクもその隣に腰を下ろす。
 ゼルダが問い返した。
「リンクは三人の女神様の伝説をご存じ?」
「うん、知ってる。それも前にデクの樹サマが教えてくれた。その伝説に、こうあるね」
 リンクは、伝説の最後の方の文句を暗唱した。

 神々の去りし地に 黄金の聖三角残し置く
 この後 その聖三角を 世の理の礎とするものなり
 また この地を聖地とするものなり

「この『聖三角』が、トライフォースのことだよね。それがとても大事なものだということは
わかる。でも、それにどんな力があるのかが、よくわからないんだ。ガノンドロフは世界を
我が物にしようとして、トライフォースを狙っているというけれど、トライフォースを手に
入れたら、いったい何が起こるというんだろう?」
 ゼルダは小さく頷くと、落ち着いた口調で言った。
「三人の女神様の伝説は、ハイラルに住む者ならば、みな知っています。でも、リンク、あなたの
質問に答えられる人は、多くはありません。それは、ハイラル王家だけに伝わる秘密なのです」
 そこでいったん言葉を切ると、ゼルダは真面目な表情でリンクを見た。
「あなたには、その秘密をお話ししましょう」
 リンクは思わず居ずまいを正した。そう仕向けるような深刻さが、ゼルダの声にはこめられていた。
「それは、こう伝えられているのです」
 ゼルダはそう前置きをすると、詩を朗唱するような調子で語り始めた。
「三人の女神様は、ハイラルのどこかに、神の力を持つトライフォースを隠されました。その力とは、
トライフォースを手にした者の願いをかなえるものでした。心正しき者が願えば、ハイラルは
善き世界に変わり、心悪しき者が願えば、世界は悪に支配される。そう伝えられてきました」
 抽象的だが、簡潔な説明だ。リンクは素直に納得できた。
4761-5 Zelda I (7/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:27:16 ID:/qKzXGQm
 ゼルダの話は続く。
「そこで、いにしえの賢者達は、心悪しき者からトライフォースを守るため、時の神殿を造られ
ました。そう……時の神殿とは、この地上から聖地へ入るための入口なのです。でもその入口は、
『時の扉』と呼ばれる石の壁で閉ざされています。そしてその扉を開くためには、三つの精霊石を
集め、神殿に納めよ、と伝えられているのです」
 時の神殿。時の扉。三つの精霊石。
 今日訪れた、あの建物のことに間違いない。あれが聖地への入口……
「トライフォースを手に入れるためには、その三つの精霊石が必要、ということなんだね」
「そう……でも、さらにもう一つ必要なものがあります。言い伝えとともに、王家が守っている
宝物……それが『時のオカリナ』です」
 時のオカリナ。それも神殿の中に記述されていた。
「『時のオカリナ』は、王家の女性に代々伝えられるもの。亡くなった母から引き継ぎ、いまは
わたしが持っています」
 淡々とした口調だったが、リンクはその内容にうたれた。
 この娘が──いくら王女とはいえ、この年端もいかない女の子が──ハイラルの運命を背負って
いるなんて。
 だが、ゼルダだけではない、とリンクは強く思う。
 自分もまた、ハイラルを、世界を救うという使命を負っている。
 ぼくたち二人が、なすべきこと。
「トライフォースを守らなければ……」
 リンクの口から思わず言葉が漏れた。ゼルダも深くそれに頷いた。
 それに続くリンクの質問は、具体的なものだった。
「トライフォースのことはわかったけれど……それは……ええと……どういう『もの』なのかな。
つまり……大きさとか、形とか……」
 首をかしげながら、ゼルダは言った。
「わたしも実物を見たことはありませんから……大きさのことは知りません。でも形ならわかり
ますわ。トライフォースはハイラル王国の象徴で、王家の紋章にも使われています。この城や
城下町でも、いろいろな所で目にすることができますが……そうね……」
 ゼルダは周囲を見回し、手近な例を探すふうだったが、
「そう、この耳飾りはちょうど、トライフォースの形、そのものです。ごらんになって」
 横を向き、右耳に指を添えつつ、ゼルダは耳飾りをリンクに示した。リンクは顔を近づけた。
三つの金色の三角形が、より大きな三角形を形作るよう、三つの頂点に位置して並んでいる。
神殿の壁にあった印だと、リンクは気がついた。
 単純だが均整のとれた美しい図形だ。そして耳飾りそのものも、金色の小さな光を美しく
きらめかせている。
 美しいといえば……耳飾りが触れている、薄桃色の耳朶……耳飾りの色に同期したような、
頭巾の縁からのぞく金色の髪……その生え際から頬に続く、きめ細かな白い肌……表にうっすらと
透けて見える産毛……そしてそれらすべてによって形作られる、ゼルダの端正な横顔……
それぞれの美を、リンクの目はしっかりと感じ取っていた。さらに……
 思わずリンクの顔はゼルダに寄る。
 ゼルダの肌から湧く、かすかな、芳しい香り。
 これは……何かの装いなのか……それともゼルダその人の……
4771-5 Zelda I (8/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:28:17 ID:/qKzXGQm
「どう? おわかりに……」
 突然、ゼルダがこちらを向く。間近に合わされる顔と顔。それらを隔てる距離は予想外に短く、
ゼルダは絶句し、リンクも息をのみ……そのまま、時間が過ぎてゆく。
 ゼルダの吐く息、そして体温すら感じ取れるほどの、この近さ。それをぼくは、畏れながらも、
なぜか快く……
 今度は、ゼルダは謝らない。いや、謝るのはぼくの方だが、言葉が出ない。だが同じように
何も言わないゼルダは、この近さを、どう思って……
 自分の激しい動悸が聞こえる。いや、ぼくが聞いているのは、ひょっとして、ぼくの
ものではなく……
 涼しい風が中庭を吹き抜けた。
 リンクは我に返り、身を引いた。胸はまだ大きく動悸を打っている。
 そんなつもりはなかったが……ゼルダを傷つけてしまっただろうか。
 後ろめたい気がしながらそっと見ると、ゼルダは胸に右手を当て、口を少し開いて、目を地面に
向けていた。その表情に浮かぶ、動揺の色。
「あの……ごめん……」
 リンクに言えたのはそれだけだった。ゼルダは大きく首を振った。
「いえ……」
 と短く言い、リンクに視線を戻すと、こう続けた。
「気にしないで、わたしも……」
 わたしも……何なのだろう。
 リンクは気になったが、それ以上、訊ねることはできなかった。
 ゼルダは上に目をやった。
「あ……もう、陽が……」
 リンクも空の色の翳りに気がついた。日没が近づいているのだ。
 ゼルダはそのまま空を見上げていたが、やがてリンクに向き直ると、落ち着きの感じられる声で
言った。
「ねえ、リンク、長い旅で疲れたでしょう。今夜はここに泊まっていって」
「あ……うん……」
 自分を避けるふうでもないゼルダの様子に、リンクは、ほっとした。むしろ言葉に親しみが
増したようにも思えた。
 その時、
「ここにおいででしたか」
 中庭の入口から声をかける者があった。
「あ、インパ……」
 ゼルダが身を起こした。リンクが声の方をふり返ると、その人物は隙のない身のこなしで足早に
歩み寄ってきた。リンクもそれに合わせて立ち上がる。
「紹介するわ、リンク。こちらはインパ。わたしの乳母です」
「乳母というより、教師、兼、護衛、といったところですが」
 インパはゼルダの言葉を訂正した。冷たさがなくもないが、深みのある低い声だった。
「インパ、こちらはリンク。コキリの森からおいでになったの。ほら、前にお話しした、森からの
使者よ」
「ほう……」
 インパはしげしげとリンクを眺めた。背が高く筋肉質で、表情は厳しく、リンクはやや威圧感を
覚えたが、反面、頼りがいがあるとも思われた。身にぴったりと合った、機動性のある濃紺色の
服を着ている。風貌も服装も、まるで男のようだったが、大きく盛り上がった両胸が、インパの
性別を明示していた。
「インパ、今晩、リンクはわたしのお客さまなの。晩餐にご招待するわ。それまでにお部屋へ
ご案内して」
「承知しました」
 インパは短く答えると、リンクを見下ろした。愛想のかけらもない顔だった。
「リンク、インパについて行って。まずお部屋で休んでください。あとでわたしも行きますから。
どうか……恐がらないで」
 最後の言葉を、ゼルダはひそかな笑いとともに口にした。
「恐がらないで、とはご挨拶ですな」
 インパの頬に、かすかながら初めて笑みが浮かんだ。
4781-5 Zelda I (9/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:29:03 ID:/qKzXGQm
 リンクとインパの姿が城の中に消えると、ひとり中庭に残ったゼルダは、大きく息をついた。
表面は平静を装っていたが、高ぶった鼓動はやみそうにない。
 リンクを部屋へ案内するのは、自分でもよかったのだ。それを折よく現れたインパに頼んだのは、
そんな鼓動の高ぶりを悟られないためだった。
 それとも、この感情を素直に表に出した方がよかったのか……
 ふと胸に浮かぶ思い。ゼルダは、そう思う自分自身が意外だった。だが……
 確かに、リンクとの出会いは、自分にとって救いであり、喜びだった。真剣に世界の危機を
憂慮し、それに対抗しようという意志を持った人間が、自分の他にもいた、という安堵感と一体感。
 次いで、自分を励ますリンクの言葉。「勇気だけは忘れない」という、あの言葉。凛と引き
締まった顔。強い意志に満ちた目。
 感動した。
『……よかった……あなたが来てくれて……』
 あれは自分の本心からの、まぎれもない真実の言葉だった。さらに……
 握っていたリンクの手の感触。その暖かさ。
 それを思うと、ゼルダの胸は波打つとともに、小さな痛みも覚える。
 あの時は、はしたないという意識が働き、とっさに手を引いてしまったが……(リンクにどう
思われただろう)……省みると、行動が性急すぎたような気がする。
 そして、さっき顔を間近で見合わせてしまった時は……
 ゼルダの胸の鼓動がさらに早まる。
 あの時、リンクはわたしに、何かをしようとしていたのだろうか。
 ゼルダは思い出す。あの時のリンクの表情。そこに当惑と動揺はあった。だが、決して邪な
意図はなかった。そう言い切れる。
 やはりあの接近遭遇は、二人の意志に関係のない、ただの偶発事に過ぎなかったのだ、と
ゼルダは結論した。同時にゼルダは、その結論に失望している自分に気づいて驚いた。
 リンクの顔を眼前に見た時、わたしは動けなかった。今度は、はしたないという意識は湧かず……
わたしは……あのままリンクと顔を寄せ合っていたいと願っていたのではなかったか。
そればかりか、リンクがわたしにそれ以上の何かをするのではないかと、ひそかに期待しては
いなかったか。わたしはリンクに……(ああ、こんなことを思ってしまうなんて)……
「男」を期待してはいなかったか。
『わたしが……リンクに……』
 男。この未知なるもの。
 ゼルダの脳裏に、別の記憶がよみがえる。
 ガノンドロフが父に拝謁するために、初めてハイラル城を訪れた時、わたしもその場に列席して
いた。平和を謳う和やかな儀式。ガノンドロフもひたすら従順な態度をとっていた。表面上は。
 夢のお告げによって、わたしは初めから、ガノンドロフを信用してはいなかった。だが、
そんな自分の感情をはるかに上回る悪意を、わたしは見せつけられた。父がわたしを紹介した時、
ガノンドロフがわたしに向けた視線。それはほんの短い間に過ぎなかったが、わたしは
たとえようもない恐怖と嫌悪を感じたのだ。
 ガノンドロフが怖いと言ったわたしを、リンクは励ましてくれた。しかし、わたしが怖れる
ほんとうの理由を、その時、リンクには言えなかった。
 ガノンドロフは、明らかにわたしを、その目で犯していた。
 着衣を通してわたしの裸体を見、それを蹂躙するさまを思い描いて、心の中で涎を垂らして
いたのだ。
 わたしはすでに、男と女の行為についての知識を持っている。王族として知っておくべき裏の
常識として、インパがすべて教えてくれた。さらに、男が女に対して抱く暗い獣性についても、
インパに聞かされた。
 男というものが持つ、そんな醜悪な一面を知りながら、そしてその醜悪さを実際に垣間見て
おきながら、わたしはリンクに、それを期待している……いや、それは醜悪という一語で
片づけられるものではなく……
 何かがわたしの中で蠢いている。殻を破って外に出たいと悶える何かが。
 この感情に、意味があるのだろうか。
 危うい感覚に心を揺すぶられながらも、不思議に静かな意識をもって、ゼルダはそれを
分析していた。
4791-5 Zelda I (10/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:30:03 ID:/qKzXGQm
 インパはリンクを城の中の一室に案内すると、
「晩餐までにはまだ時間がある。それまでに身体でも洗っておけ」
 と、ぶっきらぼうに言い、すぐに立ち去った。
 残されたリンクは、部屋の中を見回した。一つの部屋でありながら、コキリの森にあるリンクの
家の何倍もの広さだった。凝った作りの家具。銀色に輝く上品な調度品。足がめり込みそうな厚い
絨毯。柔らかそうな純白の布団を敷いたベッド。ハイラル城ではごく普通の客室に過ぎない
部屋だったが、リンクにとっては、豪華きわまりない天上の空間に思えた。
 インパの言葉を思い出し、リンクはその場所を探した。部屋の入口とは別に、横の壁にドアが
ついていた。そこを覗くと、つるつるした陶器のような床の上に、人がひとり入れそうな、白く
大きな入れ物があり、中には湯が満たされていた。風呂に入るという習慣のなかったリンクは
戸惑ったが、身体を洗うとすればここしかあるまい、と解釈した。脱衣して湯につかり、そばに
あった布で身体を拭いた。これまで身体を洗うといえば、川や池、せいぜい井戸端という経験しか
ないリンクだったが、湯の温かさや布の柔らかい感触に、リンクは安らぎを感じた。
 洗い終わって服を着け、リンクは客室に戻った。ベッドに腰掛けてみる。身体はきれいに
なったが、服はそのままだ。白いシーツに薄黒い汚れがついた。リンクは思わず立ち上がった。
 入口のドアがノックされた。とがめられたような気がして、ぎくりとしたリンクだったが、
それでも短く答を返した。
「はい?」
「ゼルダです。おじゃましてもいいかしら」
 ドアの向こうから声がした。リンクは、ほっとした。
「いいよ、入って」
 ドアが開き、軽い微笑みを浮かべてゼルダが部屋に入ってきた。
「どう? おくつろぎになれた?」
「ああ、とても……気持ちのいい部屋だね」
「よかったわ、気に入ってもらえて」
 気持ちのいいのは、部屋だけじゃない。大したことのない会話だけでも、ゼルダの声は、もっと、
ぼくをくつろがせる……
 たゆたい始める意識が、ゼルダの手にしたものによって現実に戻った。ゼルダはリンクの視線に
気づいたのか、それを両手にのせて持ち上げ、黙ってリンクに示した。
「それが……」
「そう、『時のオカリナ』です」
 ゼルダはそう言うと、窓際の小さなテーブルへとリンクを誘った。つかず離れずの二脚の椅子に、
二人は腰掛けた。
 ゼルダは厳かな口調で言った。
「トライフォースに近づくためには、三つの精霊石とともに、この『時のオカリナ』が必要です。
『時のオカリナ』をもって、時の歌を奏でよ、と言い伝えられています」
 そう、精霊石の台座にも、確かにその言葉が刻まれていた。
「あなたには、見ておいてほしいのです。『時のオカリナ』の実物を……」
 王家の女性だけに伝えられる宝。それを目にすることができるのは、長い歴史を通しても、
ごく限られた人数だけだろう。ゼルダが自分に寄せる信頼をひしひしと感じて、リンクは身が
引き締まる思いがした。
 珠玉のような楽器だった。優美な曲線で縁取られ、表面は光沢のある紫色で、深い透明感を
感じさせた。吹き口の近くでは、小さなトライフォースの印が金色に輝いていた。
 この小さな楽器が、果てしない重みを持っている。世界にとって。そしてゼルダにとって。
 その重みを自分も実際に感じたような気がして、リンクはものが言えなかった。おそらく
ゼルダも同様であっただろう。しばらくその場には沈黙が漂った。
4801-5 Zelda I (11/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:31:07 ID:/qKzXGQm
「そういえば……」
 思い当たることがあって、リンクは口を開いた。
「ぼくもオカリナを持っているんだ」
 サリアにもらったオカリナを取り出し、ゼルダの持つ『時のオカリナ』と並べてみる。
「まあ……」
 驚いたような、ゼルダの声。リンクもまた、予想していたことながら、それを目の当たりにして
驚いた。
 サリアのオカリナは、くすんだような灰緑色調で、トライフォースの印はついていなかったが……
大きさと形は、指で押さえる穴の位置に至るまで、『時のオカリナ』と全く同じだった。
「リンク、このオカリナはどこで……?」
 不思議そうにゼルダが問う。
「コキリの森で、友達にもらったんだ。その友達は、デクの樹サマからそれをもらって……確か、
遠い国に伝わる、ある宝物を模して作られたって、デクの樹サマは言っていたそうだけれど……
その宝物というのは、『時のオカリナ』に違いないよ」
 二人がほとんど同一のオカリナを持っている。それもまた、運命の結びつきのひとつだろうか、
と考えながら、リンクは熱をこめて言った。
「そうね……たぶん、森の精霊石がデクの樹サマに託された時、そのオカリナも一緒に渡された
のでしょう。トライフォースを守る象徴として……」
 ゼルダの口調は夢幻的だった。心ここにあらずという感じもした。
「それで……そのお友達というのは、どんな方?」
「サリアといって……コキリの森では、ぼくのいちばんの友達なんだ」
「……女の方?」
「うん」
 ゼルダの顔が、かすかに翳りを帯びたように思われたが、リンクは深く気に止めず、サリアの
ことを物語った。話の内容は必然的に、リンクの身の上にも及んだ。
 自分は実はハイリア人であり、どういう経緯かは不明だが、これまでコキリ族として育てられて
きたこと。コキリの森で、ひとり妖精を持たず孤独であった自分を、サリアは常に気にかけ、
優しく接し、見守ってくれたこと。この旅に出る時も、サリアにだけは──さすがにキスのことは
黙っていたが──別れの挨拶を交わしてきたこと。自分にとって、かけがえのない存在。リンクは
サリアのことを正直にそう語った。
 聞き終えるとゼルダは、顔に寂しげな笑みを浮かべて、こう言った。
「リンクには、いいお友達がいるのね……」
 その声の調子で、リンクは初めて、ゼルダの微妙な態度に気がついた。
4811-5 Zelda I (12/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:32:02 ID:/qKzXGQm
「ゼルダには……友達がいないの?」
 リンクが、ためらうような声で訊いた。
「わたし?」
 虚を突かれたような気がして、ゼルダは一瞬、絶句した。
「そう……友達と呼べるような人は、いないのかも……」
 王女としての生活。それは何ひとつ不自由さを感じることのない、恵まれた生活ではあったが、
反面、いかさま窮屈なものでもあった。心を許せる人は数少ない。唯一の家族である父は、自分に
接する時は優しく暖かい存在だったが、国王としての多忙さで、接する機会自体がきわめて少なく
ならざるを得なかった。侍女の中には心のおけない者もいるが、しょせん主従の関係だ。自分が
最も信頼するインパは──夢のお告げのことも、ガノンドロフの脅威のことも、彼女にはすべて
打ち明けているが──やはり友達と呼べる間柄ではない。
 そんな自分の境遇を、いまさらのように実感させられ、ゼルダの心は重くなる。
「ぼくが……」
 リンクが何か言いかける。
「え……?」
「ぼく……じゃ、だめかな?」
「リンクが……?」
「そう……ゼルダがぼくの友達になってくれたら……あれ、逆か……いや、そうしたら当然ぼくは
ゼルダの友達になるわけで……だから……それでいいんじゃないかと……なに言ってんだろう、
ぼくは……」
 しどろもどろなリンクを見て、ゼルダは思わず笑ってしまう。それとともに胸をひたす、暖かな想い。
 なんとまっすぐな人だろう。
 リンクにとっては、わたしも、サリアという人も、同じように大切な存在なのだ。いまはそれでいい。
リンクとはすでに、目的を同じくする同志であることを確かめ合った。そしてここで、二人の
関係に『友達』という新たな側面が加わる。そう、いまはそれでいいではないか。それ以上の
何かが──わたしが期待するような何かが──さらに加わるかどうかは、まだ先の問題だ。
リンクはわたしの秘めた気持ちに気づいていない。でもそこが、いかにもリンクらしい率直さの
現れではないか。
4821-5 Zelda I (13/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:33:08 ID:/qKzXGQm
「ありがとう、リンク」
 ゼルダは椅子の上ですわり直した
「では、改めてお願いするわ。リンク、わたしのお友達になってくださる?」
「もちろん」
 リンクの手が、力強くゼルダの手を握った。
 その真情を深く感じながらも、リンクの手の感触が、またもや胸を高ぶらせそうになることに
気づいて、ゼルダは話題を変えた。
「リンク、あなたはハイリア人だと言ったけれど……ご家族やご両親のことはわかっているの?」
 リンクは眉根を寄せて首を振った。
「わからない。デクの樹サマも、そこまでは教えてくれなかった。ぼくもこの旅で、何か
そのことがわかれば、と思ってはいるけれど……」
「そう……わたしにできることがあったら、言ってちょうだい」
「ありがとう。でもいまは……」
 夕べの鐘の音が大きく響いた。
「あ……」
 ゼルダは窓の外を見た。もうすっかり日が暮れている。部屋の中は暗い。灯りをつけることも
忘れていた。
 赤黒く染まる空の高みに、一番星が光るのが見える。
『あの星は……』
 ゼルダの心が浮遊する。
 あれは予兆の星。未来を示す星。ハイラルの星占いでは、そう解釈されている……
 その時。
 ひとつの概念がひらめいた。
 心の中でもう一度その概念をたどり、それが何を意味するのかを知って、ゼルダは愕然となった。
 まさか……ほんとうに……?
「ゼルダ?」
 不審そうなリンクの声。ゼルダは我に返る。
「どうかしたの?」
「いえ……なにも……」
 強いて何気なさそうに聞こえるよう努力しながら、ゼルダは言った。
「もうすぐ晩餐が始まるわ。あと少しだけ、待っていてね」
 ゼルダは侍女を呼び、部屋の灯りをつけさせると、『時のオカリナ』を持って部屋を出た。
 胸の中には、いまひらめいた概念が渦巻いていた。
 予知能力。
 これまで自分の予知は、常に夢のお告げとしてなされてきた。眠っている間だけのことだった。
ところが、いま──あの星の影響だろうか──初めて覚醒中に予知がなされた。
 信じられないような、その内容。
 だが……
『わたしの予知は、はずれたことがない』
 そう、一度もはずれたことはない。だからいまの予知も、絶対に、確かなことなのだ。
 自分がこれから、なすべきこと。
 ゼルダの心はすでに、冷静な判断を始めていた。
4831-5 Zelda I (14/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:34:04 ID:/qKzXGQm
 客室の豪華さと同様、晩餐はリンクの肝を抜いた。色彩豊かな手の込んだ料理。口の中を
総動員しても味わい尽くせない美味。リンクは健啖な食欲を示した。マナーも何もあったものでは
なかったが、同席者は──ゼルダとインパの二人きりだったが──それについては何も言わなかった。
インパは時に非難めいた視線を送ることもあった。しかしゼルダはむしろ嬉しそうに、リンクの
食事ぶりを見守っていた。
 ゼルダは饒舌だった。リンクを友達として改めてインパに紹介し、話題が尽きぬよう、二人を
リードした。リンクは楽しくそれに応じ、インパも──無口な方だったが、それでもゼルダの
調子に巻き込まれてか──会話には常に参加した。
「乳母……というのは、どういうことをする人なの?」
 リンクの問いに、インパは簡潔な説明を返した。
「本来、乳の出ない母親に代わって、赤ん坊に乳を与える女性のことを指すが……私の場合は、
両親に代わって子供を教育する役割を持つ人、といったところだな」
「インパは武芸の達人なのよ」
 ゼルダがリンクに話しかける。
「へえ……」
 リンクは意外な気がした。確かに身体つきは立派だが……女じゃないか。
「シーカー族として、当たり前のレベルに過ぎません」
 平然とした声で、インパは言った。
「シーカー族?」
 ハイリア人とは違うのだろうか。リンクの疑問を見透かすように、インパが答えた。
「ハイリア人に属する部族の一つだ。昔から王家を守護する役割を持っている。いまはもう残り
少ないが……」
「リンクもインパと立ち合ってみたらいいわ。きっとかなわないから」
 挑発的なゼルダの言葉に、リンクは少しむっとした。ぼくだってコキリの森では……
「でもインパ、リンクもすばらしい剣士なのよ。デクの樹サマに取り憑いた魔物を倒したんですもの」
「ほう……」
 ひるがえって、ゼルダはリンクを持ち上げる。ゼルダに剣士と呼ばれたのは嬉しいが、今度は
インパの視線がきつい。実際あの時は、大して立派な戦いぶりでもなかった……
「ねえ、リンク、その時のことを聞かせてちょうだい。どんなふうに戦ったのか」
 ゼルダにそう言われると、謙遜もしきれない。なるべく大げさにならないよう、リンクは
「武勇伝」を語った。目を輝かせて聞き入るゼルダの表情が、リンクには快かった。
4841-5 Zelda I (15/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:34:56 ID:/qKzXGQm
 話題がリンクのハイラル城侵入の件に移った。リンクがどうやってゼルダのいる中庭まで
入りこむことができたのか、ゼルダにもインパにも、それまでわからなかったのだ。リンクは
初めから順にその経緯を話した。
「警備を鍛え直さねばなりませんな。そんなに簡単に城内に侵入されるようでは……」
 インパはむすっとして言ったが、ゼルダは笑って片づけた。
「でも、そのおかげでリンクに会えたんですもの。わたしにとっては、とてもありがたいことだわ」
 インパは肩をすくめて答えなかったが、その表情は、かすかな笑みを隠せなかった。
「そうそう、リンク、もっと早く訊いておきたかったけれど……あなた、お歳はいくつ?」
 ゼルダが熱心な調子で言った。
「九歳」
 リンクの答えに、ゼルダの顔がぱっと輝いた。
「まあ、わたしと同い年ね。誕生日は?」
 生まれた日まで意識したことのなかったリンクは困ったが、かつてデクの樹に聞いたことや、
コキリ族の仲間との会話を思い出し、たぶんこれくらいの頃、というふうに返事をした。
「じゃあ、わたしの方がちょっと早いわ。わたしがお姉さんね」
 ゼルダの声がさらに大きく、はしゃぐように響く。
 この場合の「お姉さん」というのは、血縁関係のことではなく、単に年上ということを意味して
いるんだな、と、リンクは心の中で確認した。でもそれだけのことが、どうしてそんなに
嬉しいんだろう。年上だから、ぼくの保護者をもって任じたいんだろうか。サリアのように……
 そう、確かにサリアは、いつも保護者っぽい態度でぼくに接していた。ぼくはあまり真面目に
保護されてはいなかったけれど……それでもぼくは、サリアのそんな態度に不満はなかったし、
それがごく自然に思えた。だがゼルダの場合は……
 不満というわけじゃない。ただ……いくら年上とはいえ、ゼルダが自分の保護者と考えると、
どうにも違和感が拭えない。むしろ反対に……ぼくの方が……ゼルダを守ってやりたいと……
 そこまで考えて、リンクは思い当たった。あの神殿の見張りの兵士たちも、そして王国の
国民たちも、同じように思っているのだろうか。この人を守ってやりたいと。
 その魅力を改めて知らされたような気がして、リンクは陶然と、明るく笑うゼルダの顔を
見つめるのだった。
 晩餐は終わりに近づいていた。デザートが出され、次いで飲み物が出た。
「これを……」
 ゼルダがリンクのグラスに、濃褐色の液体を注いだ。
「あ……」
 インパの声を待たず、喉が渇いていたリンクは、それを一気に飲み干してしまった。とたんに
口の中が燃え上がり、喉が灼け、頭がふらついた。
「まあ、大丈夫、リンク?」
「酒はまずかったですな。まだ子供なのに」
「わたしはいつも飲んでいるから……」
「あなたは王女です。嗜みも必要でしょう。だが世間の子供というのは、酒など飲まないものですよ」
「どうしましょう……わたし、気がつかなくて……」
 ゼルダとインパの会話が聞こえる……小さな声で……遠く離れた所にいるかのように……
ぼくは……いったいどうなって……
 リンクの記憶は、そのまま絶えた。
4851-5 Zelda I (16/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:35:42 ID:/qKzXGQm
「それは……」
 正気ですか、と言いかけて、インパはさすがに言葉を切った。だが、いまのゼルダの言葉は、
そう思わずにはいられないほど、異常なものに聞こえた。
 晩餐の終わりのハプニング。酒を飲んで酔いつぶれてしまったリンクを、二人は客室へ運び、
ベッドに寝かせた。ほっとする間もなく、ゼルダはインパを自室に誘った。そこでゼルダの口から
聞かされた、予想外の事柄。
 インパを驚かせた言葉のあと、ゼルダは黙っていた。その表情は固く、真剣そのもので、自分の
言葉に確信があることがうかがわれた。
 インパは改めて口を開いた。
「確かにあの少年には……リンクには……見どころがあります。剣の腕は知りませんが、あの歳で
魔物を倒したというのなら、大したものだと言えるでしょう。それに、正直だし、誠実だ。
あなたが信頼を……好意を寄せるに値する人物だと、私も思います。しかし……」
 インパは語調を強めた。
「それがどんなに危険な賭であるか、あなたにもおわかりでしょう」
 ゼルダは口をつぐんだままだった。インパはかぶせるように言葉を続けた。
「ハイラルの未来。あなたの未来。それらがすべて、そこに懸かってくるのですよ」
 沈黙が座を支配した。
 ゼルダは表情を動かさず、やがて静かに言った。
「わたしのお告げは……予知は……いつも正しかった。それは、インパ、あなたも知っている
はずです」
「それはそうですが……しかしこれはあまりにも……」
「必要なことなのです」
「なぜそこまで確信を持てるのです? それが必要だという理由が、私には理解できない」
「理由は、わたしにも説明できません。でも、わたしにはわかるのです。それが絶対に必要な
ことだと」
 再び沈黙。
 インパはため息をついた。これほどまでに固い決意。翻意させることはできない。
 ゼルダの予知は、はずれたことがない。それは自分にもわかっている。とはいえ……
「姫……」
 インパは最後の抵抗を試みた。
「つらい生涯を送ることになるかもしれません。それでもよいのですか?」
 ゼルダは無言で頷いた。迷いのかけらもない態度で。
「わかりました……」
 ついにインパは肯定の返事をせざるを得なかった。
「あなたは、あなたの信じる道をお行きください。私は全力でお守りします」
「ありがとう、インパ」
 ゼルダの声が、初めて和らいだ。喜びすら感じられる声だった。
 確かに、本来なら、ある意味、喜ぶべきことなのかもしれない。だが……
 その歳で、そこまでのことを考えなければならないとは……
 ゼルダの運命を思うと、インパの心は複雑に揺れるのだった。
4861-5 Zelda I (17/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:36:45 ID:/qKzXGQm
 リンクは目を開けた。
 口の中が、からからに乾いていた。枕元の机の上に、水を入れた瓶がある。リンクは瓶を
つかむと、中身を一気に飲み干した。その行動が晩餐の記憶を呼び起こした。
 あの時ぼくは、ゼルダに勧められた飲み物を飲んで……それから……いったい……
どうなったんだろう……
 いま、ぼくはベッドの上にいる。あの客室の。いつの間に、ここへ……
 周囲を見回す。窓からは日の光が差しこんでいる。もう朝なのか。
 リンクは自身を見て驚いた。いつもの服じゃない。薄く白っぽい、やけにふにゃふにゃした、
しかし肌触りのいい服だ。
 何か変だ、という気がした。でも何がどう変なのか、リンクにはわからなかった。
 ドアにノックの音がした。返事を待たずドアが開いた。ゼルダか、とリンクは思ったが、
入ってきたのはインパだった。
「お目覚めかな」
 インパが訊いた。相変わらずぶっきらぼうな調子だったが、どこかおかしそうな様子も感じられた。
「気分はどうだ。頭が痛くはないか」
「いや……別に……」
「ゆうべは大変だったぞ」
「あの……ぼく、どうなったの? どうやってこの部屋へ……」
「晩餐の終わりに飲み物が出ただろう。あれは酒だったんだ。今までに酒を飲んだことは?」
「いや……ないよ」
「そうだろうな。お前は酔っぱらったんだ。それで倒れてしまって……ゼルダ様と二人で、お前を
この部屋へ運んで、寝間着に着替えさせて、ベッドに寝かせて……まあ、お前はぐっすり寝ていたし、
子供だから大して力も要らなかったが……侍女らの目を避けるには、ちょっと苦労したな」
「どうも……すみません……手間を取らせてしまって……」
「気にするな。夜の間のことを、何か覚えているか?」
 インパの質問で、リンクは記憶をまさぐってみた。霧のかかったような、ぼんやりとした頭。
考えてみても、その霧は晴れそうにない。
「何も思い出せないみたいだ……」
「酒を飲んで寝ついてしまえば、だいたいそんなものだ。ほら、これだ」
 ベッドの上に何かが投げ出された。
「お前の服だ。洗濯させておいた」
「あ……ありがとう」
「着替えたら、私につきあえ。体調が悪くないのならな」
「え?」
「剣の腕を見てやる。朝食前の運動には、ちょうどいいだろう」
 晩餐の席でのゼルダの言葉を、リンクは思い出した。
『リンクもインパと立ち合ってみたらいいわ。きっとかなわないから』
 それでほんとうに目が覚めた。
 やってやろう。そしてゼルダに見せつけてやるんだ。
「ぼくは大丈夫だよ。立ち合わせてくれよ」
 リンクは力をこめて言った。インパは少し嗤ったようだった。それがさらにリンクの闘志に
火をつけた。
4871-5 Zelda I (17/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:37:27 ID:/qKzXGQm
 朝食の席に現れたリンクは、意気消沈していた。
「おはよう、リンク」
 ゼルダの声に答える気力もない。目を合わせるのも恥ずかしい。
「どうしたの、リンク。インパと立ち合ったんでしょう。どうだったの?」
 そこまで知っているのなら、なおさら訊かないでほしい。リンクは本心からそう思った。
 インパはリンクに剣を持たせ、自分は素手で相手をすると言った。あまりの扱いに息巻いた
リンクだったが、まるで勝負にならなかった。コキリの森にいる頃は、『外の世界』の剣士を
見てみたいと思ったものだが、これほどまでに差があるとは、予想もしていなかった。リンクが
振り回す剣を、インパは軽々と避け、四方八方から目にもとまらぬ速さで、突きや蹴りを
繰り出してきた。リンクはいいようにあしらわれ、きりきり舞いするばかりだった。一時間ほどの
立ち合いだったが、結局、剣は一度もインパに届かなかった。立ち合いとも言えない喜劇だった。
 リンクのすぐあとから、インパが部屋に現れた。
「どう、インパ。リンクの剣の腕は?」
「全然なっていませんな」
 ゼルダの問いに、インパはリンクをばっさりと斬って捨てた。リンクは身が縮む思いだった。
「だが、素質はあります。一時間ほどの間に、ずいぶん動きがよくなりましたからな」
「まあ、ほんとう?」
 ゼルダは嬉しそうな声をあげ、次いでリンクの方を向き、熱心な調子で言った。
「インパがそこまで言うのなら、かなりの腕なのね。リンク、自慢してもいいことよ」
 そうだろうか。リンクには信じられなかった。あそこまで無様な醜態をさらさせておいて、
素質があるとは……
 リンクはインパを見て、意外に思った。その顔には笑みが……嘲笑ではなく、心からの笑みが
浮かんでいたからだ。
 そういえば……と、リンクは思い出した。立ち合いの間、インパはリンクをあしらいながら、
常にリンクに声をかけていた。前ばかり見るな。上を見ろ。横を見ろ。後ろの気配を知れ。
大振りするな。攻撃の直後に油断するな。相手の動きを予測しろ。自分の動きを気取られるな……
 すべてリンクへの忠告だったのだ。
 インパの心遣いが初めてわかり、リンクは感謝の念にうたれた。
「ありがとう、インパ。勉強になりました」
 リンクは素直な気持ちで礼を言った。インパはそれには答えず、笑みを浮かべたまま、リンクに
席を勧めた。
 朝食は軽めの献立だったが、やはり非常に美味だった。立ち合いの屈辱が和らいで、改めて
ゼルダを見ると、様子が晩餐の時とは変わっていた。さっきは明るい態度を見せていたが、それは
一時のことで、朝食を摂っている間、やけに静かなのだ。ゆうべはあれほどしゃべっていたのに、
と、リンクは不思議に思った。そんなリンクに気づいたのか、インパがリンクに、こう話しかけた。
「ゼルダ様は、お前を酔わせてしまったことを、申し訳なく思っておられるのだよ」
「まあ、インパ……」
 ゼルダは驚いたように言ったが、すぐにリンクに向き直り、いかにもすまないといった表情で
詫びを述べた。
「ほんとうにごめんなさい、リンク。あなたがあんな具合になるとは思わなくて……」
「いや、気にしないで」
 リンクはあわてて言った。ゼルダに謝らせるのは、本意ではない。
「でも……ちょっと残念だったな」
「え?」
「ぜひ起きたまま、最後まで君と一緒にいたかったのに」
 ゼルダとインパは顔を見合わせた。
「君におやすみの挨拶ができなかった」
 三人は声を合わせて笑った。
4881-5 Zelda I (19/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:40:19 ID:/qKzXGQm
>>487 タイトル番号違い ×(17/22) ○(18/22)


 朝食のあと、ゼルダは真面目な顔でリンクに言った。
「リンク、大事なお話があります。これからのことで……」
 きた、とリンクは思った。予想していたことだった。
「昨日の中庭へ行きましょう。あそこなら、誰にも邪魔はされませんから……」
 ゼルダの口調が、改まったものに変わっていた。それほど大切なことなのだ。リンクは身が
引き締まるのを感じた。
 二人は中庭の奥まで行き、昨日と同じく、壇上と地面をつなぐ短い階段にすわった。インパは
少し離れた中庭の中央あたりに立ち、二人を見守っていた。
 真剣な目つきでリンクを見、ゼルダはゆっくりと切り出した。
「わたしたちの目的は、ガノンドロフの魔手から、トライフォースを守ることです」
 リンクは頷いた。
「そのためには、トライフォースへの鍵となる、三つの精霊石と『時のオカリナ』、これらを
守らなければなりません」
 再びリンクは頷く。
「あなたのお話では、ガノンドロフがデクの樹サマに呪いをかけたのは、森の精霊石を奪うため。
そうでしたね」
「間違いないよ」
「すると、残りの二つの精霊石も、ガノンドロフに狙われているはずです」
「そう、確かに」
「森の精霊石は、あなたの活躍で、ガノンドロフに奪われずにすみました。でも残りの二つの
精霊石は、非常に危険な状態にあると言わなければなりません」
「そのとおり、だから……」
 リンクは性急に言いかけたが、ゼルダの目を見て、それ以上、言葉を続けるのをやめた。
 ゼルダは、わかっている。
「『時のオカリナ』の方は、あの男の手に渡らぬよう、何とかしてわたしが守ります。だから、
リンク……」
 ゼルダの顔が近づく。
「森の精霊石は、このまま、あなたが持っていてください。そして……」
 ゼルダがリンクの手を取る。
「残る二つの精霊石を見つけてください」
 二人の視線が、がっちりと結ばれる。
「危険な仕事です。でもこれは、あなたにしか頼めないこと。どうか……お願いします」
 ゼルダは頭を垂れる。
 リンクはもう、自分を抑えてはいられなかった。
「やるとも。もちろん。それがぼくの使命だから」
 リンクは言い切った。
 ぼくの使命。ぼくのなすべきこと。世界のために。そしてゼルダのために。
 全身に勇気が満ちあふれる、そんな高揚感だった。
「ありがとう……」
 ゼルダは顔を上げ、かすれた声で言った。目に涙があふれていた。それがリンクをますます
高揚させた。
 君を守る。必ず。
 二人はそのまま、じっと互いを見つめ合っていた。
 やがてゼルダは、視線をインパの方に向け、立ち上がった。リンクもそれに合わせて立ち上がる。
 二人のそばへと、インパは歩み寄ってきた。
「リンクは引き受けてくれました」
 インパは頷くと、事務的な口調でリンクに言った。
「残る二つの精霊石は、炎の精霊石と、水の精霊石だ。炎の精霊石は、デスマウンテンに住む
ゴロン族に、水の精霊石は、ゾーラ川上流に住むゾーラ族に託されたというが、どこにあるかは、
実際に行ってみなければわからない」
4891-5 Zelda I (20/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:41:03 ID:/qKzXGQm
 リンクはその話の内容を心に刻みこんだ。そして、インパはことの経緯をすべてゼルダから
聞かされているのだな、と悟った。
 インパはゼルダに信頼されている。そして、このぼくも。
「この手紙を渡しておきます」
 ゼルダが隠しから一枚の紙を取り出し、リンクに見せた。それにはこう書かれていた。

 この手紙を持参する者 王家のために働く者なり
 あらゆる便宜を図るよう 配慮されたし

 末尾には印章と、ゼルダの自筆の署名があった。きれいな字だ、とリンクは思った。
「これがあれば、ハイラル王国の中では、自由に行動できます。兵士や役人に足止めされたら、
これをお見せなさい。きっと役に立つはずです。それから、インパ……」
 呼びかけられたインパは、中庭の入口を凝視していた。
「インパ、どうかしたの?」
「気配を感じたのですが……いや……気のせいでしょう。どのみち、この場所なら、声は届かない」
 二人を、そして自分をも安心させるように言うと、インパはリンクに向き直った。
「リンク、お前に一つの歌を授ける。その歌は、古代より王家に伝わる歌……私がゼルダ様に、
幼き頃より子守歌としてお聞かせしていたものだ。心して聞くがいい」
 そう言うとインパは、短いながらも優美な旋律を口笛で吹いた。リンクはそれを耳に焼きつけ、
自らのオカリナで正確に復唱してみせた。インパは頷き、さらに言葉を続けた。
「その歌は、王家にかかわる者の身の証ともなろう。よく覚えておくのだぞ」
「わかりました」
 リンクは答えた。自分でも驚くほど、声に力が入っていた。
「リンク」
 ゼルダが声をかけた。涙はもう消え、表情には固い決意のほどが現れていた。
「すべての精霊石を得ることができたら、必ずここに戻って来てください。わたしに考えが
あります」
「考え?」
 リンクは問い返した。
「デクの樹サマがあなたに森の精霊石を託したのは、単にそれを守れという意図だけではないと、
わたしは思います。それを使うように、との意図があったのだと」
 それに続くゼルダの言葉は、驚くべきものだった。
「わたしたちが、トライフォースを手に入れるのです。ガノンドロフよりも先に。そうすれば、
あの男を倒すことができます」
 守るだけではなく、倒す! そこまで考えていたとは!
 リンクはゼルダの周到な知恵に舌を巻いた。
 トライフォースは手にした者の願いをかなえる。心正しき者が願えば、ハイラルは善き世界に
変わる。
 ゼルダが心正しき者であるのは明らかだ。ゼルダがトライフォースを得れば、必ず悪は滅びる。
「わかった」
 リンクは短く答え、次いで力強く言った。
「じゃあ、行くよ」
 ゼルダは無言で頷いた。決意に加えて、自分を案ずる真情を、リンクはゼルダの顔にうかがう
ことができた。リンクはそれで満足した。
「城の外まで送ろう」
 インパが低い声で言った。
 中庭から出る前に、リンクは後ろをふり返った。離れた壇上にゼルダが立っていた。昨日、
初めて出会った時と同じような光景。リンクは軽く手を上げて見せた。ゼルダも同じように手を
上げた。インパに従ってリンクは通路に向かい、ゼルダの姿は視界から消えた。
4901-5 Zelda I (21/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:42:07 ID:/qKzXGQm
「インパ」
 通路を早足で進むインパの後ろから、リンクは声をかけた。インパは立ち止まってふり向いた。
「デスマウンテンとゾーラ川と、ここからどっちが近いでしょう」
 インパは、しばし考えている様子だったが、
「自分の目で確かめた方がいいだろう」
 と言うと、道を変え、リンクを城の塔の一つに案内した。四方が見渡せる、眺めのよい場所だった。
「あれがデスマウンテンだ」
 インパは北東方向の、白い噴煙を上げている、ひときわ高い山を指さした。
「ゾーラ川は、あそこを流れている」
 東方から流れてきた川は、ハイラル平原の北をめぐり、城下町の横をかすめて、さらに西方へと
続いていた。
「ゾーラ川の上流は、ここからは見えない。距離からいうと、デスマウンテンの方が近いな」
「じゃあ、デスマウンテンの方へ先に行きます」
「近いとはいえ、あれは活火山だ。楽な道のりとは言えんぞ」
「平気です」
 インパは頬をゆるめた。再び外に目をやると、東の方を指した。
「デスマウンテンの麓に、村があるだろう」
 確かに、人家が集まっている領域が見える。
「カカリコ村だ。デスマウンテンに登るには、あの村を通ることになる」
 インパは、リンクが初めて聞く、穏やかな声で続けた。
「あれは私が生まれ育った村でな……いい所だ。住人たちに話を聞いてから、デスマウンテンへ
向かうがいい。きっと役に立つことが聞けるはずだ」
「わかりました」
 インパはしばらく黙っていたが、やがてまた、大きく外の景色を見渡した。
「美しいだろう、ハイラルは」
 リンクも、インパと並んで外界を見下ろす。
 眼下に横たわる広大な平原。そこを突っ切る銀色の川。点在する町や村。遠くにそびえる山脈。各々の美と、それらが織りなす交響的な美が、リンクの目に鮮やかに投影された。
「我々は、この美しいハイラルを守らねばならない」
 インパの言葉は、リンクの心に沁みた。
「失望はさせません。あなたにも、ゼルダにも」
 リンクの顔をふり返ったインパは、優しささえうかがわれる声で言った。
「頼んだぞ」
 他でもないインパにそう言われて、リンクは心が奮い立つのを感じた。
「剣の腕についてだが……」
 インパが続けた。
「何よりも経験だ。実戦では、生半可な知識はかえって邪魔になる。重要なのは……」
「勇気」
 リンクはインパの言葉を引き取った。インパは満足げに微笑んだ。
「今度お前に会う時が楽しみだな」
4911-5 Zelda I (22/22) ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:43:07 ID:/qKzXGQm
 リンクを城から送り出し、インパは中庭へと戻った。ゼルダはそこにいなかった。心当たりを
探してみたが、どこにも姿は見えない。侍女に訊くと、城の主塔に登っていったという。先ほど
リンクを案内した塔ではなく、城の中央にある、最も高い塔だ。インパもその上を目指して
登っていった。
 ゼルダは主塔の頂上にいた。狭いながらも、外に張り出したバルコニーがあり、そこからは、
さっきリンクと見た景色をはるかに上回る絶景が見渡せた。人によっては恐怖を覚えるであろう
その高みから、ゼルダは一心に東の方を見下ろしていた。
「姫……こんな所で何を……」
 ふり向きもせず、ゼルダは言った。
「リンクはどこへ向かったの?」
「デスマウンテンです」
「そう……なら、カカリコ村へ行くはずね」
 ゼルダの視線が絞られる。
「遠すぎます」
 インパは冷静な声で言った。
「そうね……でも、ひょっとしたら、リンクが見えないかと思って……」
 気丈な人だと思っていたが、やはり少女は少女なのか……
 インパはため息をついた。もう引き返せない所まで来てしまったのに。
「姫……後悔してはいませんか?」
 残酷ともとれる質問を、敢えてインパは放った。むきになって否定してくるさまを予想したが、
しかしゼルダは平静だった。
「インパ……あなたは、わたしのことを『姫』と呼ぶわね……」
 ゼルダが何を言いたいのかわからず、インパは黙っていた。
「あなただけじゃない、他の人も……『姫』、『姫様』、『ゼルダ様』……でも……」
 ここでゼルダは初めてふり返り、インパの顔をじっと見つめた。
「リンクは、わたしのことを、『ゼルダ』と呼ぶわ。ただ、『ゼルダ』と……」
 それは……と、インパは声には出さず、心の中で答える。
 それは単にリンクが、高貴な王族に対する口のきき方を知らない田舎者だから……
 というのが、常識的な答なのだろう。
 だが、ゼルダの中では、そうではない。
 リンクはゼルダを、王女という器としてではなく、同志として、友人として、一人の人間として
見ている。
 ゼルダは、そう思っているのだ。
『それが正しいのかもしれない』
 その思いこそが動機であるならば──世界を救うという行動が、そしてそこに不可欠な
リンクとの関係が、その思いあるゆえになされ、築かれるものならば──どうしてそれを阻む
ことができようか。
 ゼルダは揺れている。揺れてはいるが、揺れている自分を自覚している。
「あなたを信じます」
 インパはゼルダに向かい、礼をした。
 ゼルダの顔には、深い感謝の色が浮かんでいた。しかしそこにはまた、喜び、寂しさ、
怖れといった、複雑な感情の断片も秘められていた。


To be continued.
492 ◆JmQ19ALdig :2006/12/30(土) 15:44:25 ID:/qKzXGQm
この二人にやらせたいことは山ほどあるが、今はここまで。すまん。
先のための長い前フリと思って下さい。そのかわり王道展開に挑んでみた。
次はナボールを出します。
493名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 15:54:36 ID:F0JEYu1X
テラスゴス
494名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 18:05:44 ID:akPhEMe7
長いな
495名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 19:14:30 ID:bKwRcQy2
SUGE
496名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 19:30:35 ID:tydQTz21
あまりに丁寧な描写に、脳内にアニメーションが再生されたよ
リンゼルスキーな俺にとって、これ以上ないくらい理想的な関係だ
ありがとう涙出た、続き楽しみにしてる
497名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 20:09:59 ID:xUMlQG0Z
萌えた…
リンゼルスキーにはたまらん
498名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 20:23:20 ID:WEiPTvMo
超GJ!!
長いはずなのに本当にあっという間に感じられ、
同じくリンゼルスキーの俺にとってはこの上なくたまらん内容でした
まだまだ序盤だが、是非最後まで書き上げてくれ
次のナボールさんも楽しみにしてます
499名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 22:25:24 ID:40j2Uhc/
GJ!!!
前フリということは・・・・
楽しみにしてます。
500名無しさん@ピンキー:2006/12/31(日) 00:47:37 ID:iWZD/9nd
過疎だな…
501名無しさん@ピンキー:2006/12/31(日) 03:42:11 ID:2IrXteZY
GJ!!

>>500
そうでもない。
502名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 02:24:02 ID:oklDc+wh
トワプリクリアして
過去のゼルダシリーズの余韻に浸って
色々調べてたらここに来ちゃったので参加(ぉ

時オカの22に分けられた小説読んだけど
頭の中にそのシーン1つ1つが思い出されるようだった。

壮大な前フリGJ+今後の展開に期待w
503名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 02:25:45 ID:b3UVyUPF
ああ
リア厨っぽい
504名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 03:29:04 ID:uEq+XsnV
おかえりっす
505 ◆4b/UqL5zLE :2007/01/01(月) 06:40:31 ID:2RvNpZPM
なにこのどうでもいい文章?
エロパロじゃないじゃん。
俺がエロパロでやろうとしたことの方がまだマシだ。
506名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 13:15:23 ID:LHTXST4f
>>505
それを決めるのは貴方でなく、スレの皆です。
というわけだから、やってみればいいじゃない。
507名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 14:42:50 ID:pYbsu6pz
>>505
前フリって書いてあるだろ、これからエロくなるんだよ多分
ということで、おまいさんもそのやろうとした事とやらをやってみるんだ
508名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 19:55:02 ID:6+m8dBHN
>>505
そこまで言うならやってみせてくれ
てかこれで職人さんが気を悪くしたらどーすんだよ
509名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 21:56:53 ID:Yp9oo/fj
恐れながら◆4b/UqL5zLEで検索させてもらいました

< なりきりネタ板 >
【ゼルダの伝説】こどもリンクだよ〜。【スマデラ】
こどもリンク ◆4b/UqL5zLE

あと、各板に
コリン ◆4b/UqL5zLE
で出現している模様
--------------------
まあ、>>505も一応「スレの皆」の中に入っているので一つの意見としてとどめておくが、
もうすこし言い方をどうにかならんか。
書き手さん達は一生懸命SS作ってるんだから。
それに◆JmQ19ALdig氏のパロは読んでくれる住人さんたちからも賞賛を得ている。

それと、お前のエロパロとやらを見てみたい。
なりきりネタを使ってでもなんでも良いから書いてみれ。
510名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 22:09:16 ID:yy7D0Pnx
< なりきりネタ板 >
【ゼルダの伝説】こどもリンクだよ〜。【スマデラ】
こどもリンク ◆4b/UqL5zLE

あと、各板に
コリン ◆4b/UqL5zLE
で出現している模様

この時点でアレな奴って分かるじゃん
放っておけ
511名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 23:33:13 ID:b3UVyUPF
なりきりネタ板ってwwww
512名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 00:17:12 ID:DjJqvfu3
>>510
どんなエロい発言でも引かないのに

< なりきりネタ板 >
【ゼルダの伝説】こどもリンクだよ〜。【スマデラ】
こどもリンク ◆4b/UqL5zLE

何故かコレは引いてしまった俺。
513名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 09:59:17 ID:f9FxSJFm
今トワプリで某イベントをクリアしたところなんだが

誰かリンクとイリアの和姦を書いてくれ
514名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 10:26:50 ID:fdawTVT+
515名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 10:48:21 ID:fdawTVT+
516名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 12:23:35 ID:I6iPNW0s
トワプリようやく全栗した
某所で最後のミドナがだめだとか見て不安だったが全然よかった
生足生足〜
517名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 17:52:01 ID:HNSZWeUK
つうか空気コテなんてみんなゆとりんぐ
518名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 19:43:24 ID:KQkIHGu0
なりきりネタ板ってそんな酷いのか
519名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 20:21:54 ID:7Fi6APt4
>>ID調べ上げた奴
いくらなんでもこんな追いこみかたはひどいだろ……。
人権無視にもほどがあるぞ……。
520名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 20:36:17 ID:Oip4c4lI
こう言っちゃ何だが、コテ付けてるのが悪いだろ。
特定されたくないなら尚更。
521名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 20:40:31 ID:7Fi6APt4
だからってこんなことするか? マジで人権侵害じゃねぇか。
これでまた2chを理由にして自殺する事件が起きるな。
522名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 20:46:20 ID:HNSZWeUK
実に香ばしい流れだな
523名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 20:55:31 ID:zx3BGmPu
本人乙、自分が痛いだけだ
524名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 20:56:51 ID:7Fi6APt4
まあ、自分の発言に責任を持てない名無しなんて、クズ同然だけどな。 俺も。
その点、コテというものは発言に責任を持っている。

俺は◆4b/UqL5zLE  が立てた
「こどもリンクとリーデッド♀を井戸の底に閉じ込めてみた」
というスレの文を読んだことがある、というかリアルタイムで読んだ。
ここより凄いよ、マジで。
525ソフィー ◆z0/eVxGUZ2 :2007/01/02(火) 21:17:02 ID:ucNQRe7I
ぶびびびびびびびぃぃぃぃぃぃぃっっっっ!!!!ボトボトボトォォッッ!!!
ぁあ…ウンチ出るっ、ウンチ出ますうっ!! ビッ、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!
いやああああっっっ!!見ないで、お願いぃぃぃっっっ!!!
ブジュッ!ジャアアアアーーーーーーッッッ…ブシャッ! ブババババババアアアアアアッッッッ!!!!
んはああーーーーっっっ!!!ウッ、ウンッ、ウンコォォォッッ!!! ムリムリイッッ!!ブチュブチュッッ、ミチミチミチィィッッ!!!
おおっ!ウンコッ!!ウッ、ウンッ、ウンコッッ!!!ウンコ見てぇっ ああっ、もうダメッ!!はうあああーーーーっっっ!!!
ブリイッ!ブボッ!ブリブリブリィィィィッッッッ!!!! いやぁぁっ!あたし、こんなにいっぱいウンチ出してるゥゥッ!
ぶびびびびびびびぃぃぃぃぃぃぃっっっっ!!!!ボトボトボトォォッッ!!!
ぁあ…ウンチ出るっ、ウンチ出ますうっ!!


ソフィーの世界かよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
526ソフィー ◆z0/eVxGUZ2 :2007/01/02(火) 21:17:35 ID:ucNQRe7I
誤爆した
527ソフィー ◆z0/eVxGUZ2 :2007/01/02(火) 21:18:13 ID:ucNQRe7I
|iiiiliiiii|iiiiiliiii|iiiiliiiii|iiiiiliiii|iiiiiliiii|iiiiliiiii|iiiiiliiii|iiiiliiiii|iiiiiliiii|iiiiiliiii|iiiiiliiii|iiiiiliiii|iiiiliiiii|iiiiliiiii|iiiiliiiii|iiiiiliiii|iiiiiliiii|
0   1   2   3   4   5  6   7   8   9  10  11  12  13  14  15   16  17
↑                            ↑.         ↑   ↑      ↑
私                            韓          日   独      仏


ソフィーの世界かよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
528ソフィー ◆z0/eVxGUZ2 :2007/01/02(火) 21:18:52 ID:ucNQRe7I
誤爆した
529ソフィー ◆z0/eVxGUZ2 :2007/01/02(火) 21:20:16 ID:ucNQRe7I
荒らせと言われたので少しだけ荒らしました
ごめんなさい!VIPの人達が悪いんです!僕は一切悪くないです
530名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 21:28:16 ID:rc5nkY/o
こういうのを本人乙というのか
531ソフィー ◆z0/eVxGUZ2 :2007/01/02(火) 21:30:44 ID:ucNQRe7I
なにが本人?意味わかんねぇんだよ^^
532名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 21:31:44 ID:7Fi6APt4
本人ならちゃんとコテでくるだろう。

それはともかく、◆4b/UqL5zLE が遺書にこのスレの内容書いて死んだら、
お前らタイ━━━━||Φ|(|´|Д|`|)|Φ||━━━━ホ!!だぞ?
533名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 21:46:32 ID:KQkIHGu0
>>532
逮捕されるような内容のレスは見あたらないが。
534きくはちぞう ◆kiku8tlEjA :2007/01/02(火) 21:54:34 ID:HqsokBuQ
あ?どこがシンジキュンのメイドスレだ!!!騙されたよ…
死ねよクズ共
535名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 21:55:19 ID:3NM799ME
まぁみんな落ち着け
職人さんが気持ちよく帰って来るよう仲良くしようぜ

とここで予告もなし小説投下!!
あんまりエロくないですが。
職人さんが帰ってくるまでのつなぎ程度だと思って呼んで下さい。
536535:2007/01/02(火) 21:56:56 ID:3NM799ME
題名は各自で考えてね
   ↓



『さあ 帰りなさい リンク
    失われた時を取り戻すために!
    あなたがいるべきところへ…
    あなたがあるべき姿へ…』
そう言うと女性はオカリナを吹き始める。
自分の体が光に包まれ、視界からその女性が消えていった…


目が覚めるとその先にはシンプルながらも豪華な細工が施されたランプが天井から釣り下がってるのが見えた。
別にうなされるよう夢でもなく、とりわけ楽しい夢でもないが何故か起きてしまった。それも自然に…
ふと横に目をやると窓から月の光が射しておりその先は自分の寝てるベッドの端まで延びている。
もう一度寝ようと毛布を被るがなかなか寝付けない、どうやら完全に目が覚めてしまったようで仕方なしにもう一度半身を起こして
ベッドの先を見つめて何かを考え込もうとするが、
「スース―」というおだやかな寝息がリンクの隣から聞こえてきたのでそちらに目を向けた。
視線の先にはさっきまで見ていた夢の中の美しい女性と姿がまったく同じ者が眠っている。
しかしそれは夢の中の女性とは同一人物ではなく、(まぁ見方によっては同一人物かもしれないが…)
あくまで姿が同じの別人である。
リンクはその美しい女性の頭を優しくなでながらベットから出て床に散らばっていた服を着るが、
同時に何故か後ろめたい気持ちになり、その部屋を後にして中庭に移動した。
537535:2007/01/02(火) 21:58:12 ID:3NM799ME
夜の中庭は月の光で明るく、リンクは中央にあるこれまたシンプルながらも何処か気品のある彫刻がなされた
石で造られた小さな建物に行きそこにあるベンチに腰を下ろし空を見上げた。
しばらく何も考えずボーッと月を見ていたリンクだが、ふと自分は月に行った事を思い出し、そこから
自分のしてきた冒険の思い出にひたった。そして今まで出会った人たちを懐かしむ。
スタルキッド、チャット、チンクル………
サリア、ルト姫、ナボール、マロン、ナビィ、そして――――――
               
               ――――ゼルダ―――――

さっき見た夢が頭を過ぎる。
それと同時にさっき感じた後ろめたさが罪悪感に変わっていくのを感じて
「俺は最低だな…」
そうつぶやき足元に目を下ろした。
538535:2007/01/02(火) 22:00:22 ID:3NM799ME
自分が愛している彼女は…いや、それもただ自分を正当化しようと言い聞かせてきた言い訳かもしれない。
この違和感は前から感じていたんだ…だけど子供の時は感じなかった。
ガノンを倒し7年後から戻ってきて彼女に会った時は、幼かったせいもあるかもれないが、素直に
また彼女に会えてうれしかった。だけどガノンと戦った年齢に、大人になるにつれてこの気持ちが、出てきたんだ…
この時代の彼女もたしかに気高く、美しく、そして民を、人を思う優しさは変わらない。
だけど…7年前の7年後のゼルダが見せた寂しい表情はない。
そりゃそうだ、あっちのゼルダは7年間つらい思したのだから。
それに俺をシークとなって支えてもくれた、共にガノンを打ち倒した。
それをふまえて、最後にあんな寂しい表情をしたのだろう…
そんなゼルダに俺は惚れたのだ。そしてゼルダの奥底に潜む闇を取り払ってあげられない自分を責めた。
もう二度とゼルダには会えないのだ…
今の俺は…今の時代の彼女にゼルダを重ね合わせて自己満足に浸ってたに過ぎない。
まるで…そう人形の様に…
「ホント…俺は最低な奴だ…」
だがもう俺は取り返しのつかない事を…今さら『あなたを愛する事は出来ません、ゴメンなさい』じゃ済まされない。
なぜなら彼女を自分の手で汚してしまったからだ……
あぁ…このまま彼女の元を去るべきか…イヤ、そんなことで済む問題ではない。

考えてる内に腰に下げた護身用ナイフがリンクの目に入った。

「そうか…、そういう事か…」
そうつぶやきナイフに手を伸ばす。
…死ぬしかない、せめてこの命をもって彼女にお詫びしよう、もうこの世界に思い残す事はないだろう…
「ゴメン」
そう言いながらナイフに手をかける
539535:2007/01/02(火) 22:02:13 ID:3NM799ME
―――ガチャ
ナイフ抜こうとした時だった、部屋に通じるドアから白いクロークを身にまとった彼女が立っていた。
「リンク、何をなさっていたのですか?」
すぐさまナイフから手を放しこう答える。
「いや、ちょっと眠れなくて…月を見ていたんだ…起こしちゃったね」
「いえ、構いませんよ、それより余りにも遅いので心配なさったのですよ」
そう言いながら彼女は少し寂しそうな顔で近づいてくる。
「あぁゴメン、ゴメン、少し考え事にふけっていて………――――え!?」
そのまま足を止めることなく近づいてきた彼女は俺の背中に手を回し、俺の頬に自分の頬を近づける。
「寂しかったのです」
―――エ?
「最近の貴方は私を私と見てくれないような気がしてたんです。自分でもバカな事を考えると思っていたのですが
 だけど貴方の私に対する愛は、そのなんていうのでしょう、私ではなく他の方に向けられてる気がしたのです。」
―――気づかれてたのか…
540535:2007/01/02(火) 22:03:13 ID:3NM799ME
「だけどやはり私は貴方を愛しています。貴方以外の殿方を愛するなんて考えられません。
 今日、貴方に抱かれて私は幸せでした。お願いします、ずっと、ずっとそばにいて下さい。
 自分でも勝手な女と承知しております。ですが――――!!」
自分の頬に冷たいものが伝ってくるを感じた。
彼女から顔を離し彼女の顔を覗きこむ……
彼女は一瞬、手で顔を隠しそれから涙を手で拭う、そして落ち着きを取り戻しこちらに顔を向けた。
「ゼルダ!?」
驚いた―――その彼女の寂しげな表情はゼルダとまったく違わなかった…
「はい?」
俺の言葉を聞いた彼女は少し笑顔を取り戻し、返事をした。
―――似てる、この感じ…笑顔の奥に潜む寂しさ、闇も…まったく同じだ、
その瞬間ハッと気付いたのだ、俺はまた一人救う事が、寂しさを取り払うことが出来なくなる所だったと。
「何処にも行かないよ、そばいるさ、今までゴメンね、実は…」
自分の事を正直に話そうした時、彼女のやわらかい唇が俺の口を塞ぐ。
「っん」
そして彼女の方から口をはなす。
「いいのですよ。リンク、私はその言葉を聞けたのですから、それ以上はいりません。ありがとう、リンク」
少し照れながらも彼女に笑顔が戻る。

あぁ俺また繰り返すとこだった…また闇を残す所だった…でも、気付いてよかった…

「さぁ部屋に戻ろう、ここは冷える、姫に風邪を引かすわけにはいかないからね」
「ねぇリンク、姫って言うのは止めていただけないかしら?貴方と私はもう…」
「そっか、ゴメン。じゃあ部屋へ戻ろうゼルダ」

俺は彼女……ゼルダの手を取り部屋に向かって歩き出した…
もう繰り返さない、放さない、
『俺はずっとゼルダの側にいるよ』



541535:2007/01/02(火) 22:07:36 ID:3NM799ME
以上です。
ホントなんかすいません。エロパロなのに
あんまりエロくなくて
でも暇つぶしやつなぎ程度で読んでもらえれば幸いです
あとこの設定で気を悪くされた方、ごめんなさい
542名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 22:21:32 ID:KQkIHGu0
超GJ!!
ベタだがこういう展開大好き。
今後のいちゃつき展開を想像すると、もう(*´∀`*)
543名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 22:23:01 ID:DjJqvfu3
このスレでところどころ出てくるアッシュ。
名前と顔が一致しなくて調べてたら思い出したんだが結構あのキャラ好きかもしれん。
スノーピークでアッシュが立ってるとき△注目でずっと眺めてた気がする。
あの目と武闘系のキャラが良い。正直犯したいと思った。
544名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 22:24:57 ID:DjJqvfu3
スレの進みが速くて俺の発言のタイミングがズレたorz
545名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 22:34:34 ID:DjJqvfu3
元ネタを他のものから取ってるにしても
こういう文章が書ける人はホント尊敬する。
多少なりとも才能がないと書けない。
546名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 22:35:58 ID:UbFIVrwW
>>535
GJ!
俺も時オカの後日譚を考えたことがあるが
ゼルダの同一性が気になっていたのよ。
そこを解決してくれて嬉しい。
547535:2007/01/02(火) 22:58:54 ID:3NM799ME
>>542 545 546
ありがとうございます
時オカクリアしたの大分前だから苦労しました。
次はしっかりエロをふまえてチャレンジしたいと思います
548名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 23:06:43 ID:DjJqvfu3
>>547 さn
俺もカナーリクリアしたの前ですね・・・
10年前?かな。
多分それ以上は経ってるかと。
549名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 01:01:45 ID:bnUPLXr7
>>535
GJ!!
不覚にもほろっときた。やっぱゼルダの別れ際の台詞は名言だよ
貴方は殺伐としかけていたこのスレの救世主だ
次も首を長くして待っているぜ!
あと、ちと脱字が目立ったので、書いた後一旦読み直してくれると有り難い

>>548
十年前はないだろww
時オカが発売されたの1998年だぞ?
550名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 01:13:48 ID:89C9LKvS
>>549
買った時ちょうどピカチュウ元気でチュウだかが
同時期くらいに発売されててゼルダとどっち買うか迷った。
ゼルダ買って正解だった。あの頃はガキだったからな。
でその買ったときの年齢といまの年齢を考えると10年経ってるような気がしたのだが
買ったときの年齢がどうもあやふやらしい。
ゴメソ。
551名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 13:42:37 ID:JiZ/YZMb
ザント×ミドナ投下します。
初めて書くので微妙なところ多しだと思うけど
暇つぶしでもになれば。
552名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 13:44:06 ID:JiZ/YZMb
「お前が欲しい」

耳元で囁かれた言葉にミドナの背筋は凍りついた。
ザントがどういうつもりでそう言ったのかを悟ったからだ。
自分は醜い化け物―…こんな姿になり隠す必要もないと思っていた陰部に生暖かい手が触れる。
その手が動く度に気持ち悪さがこみ上げる。

「・・・・・・・・・ッ!」

今まで感じた事がない恐怖と絶望がミドナを襲った。
ザントはミドナの恐怖心を感じ取ったのか手の動きをより加速させ、
楽しそうな声でミドナに話しかけてきた。

「どんな気分だ?お前が世界で一番忌み嫌う者に体を支配される気分は。」
「・・・・・・う・・・・・・・や・・・やめろ・・・殺すぞ・・・」
「その状態で私をどう殺すというのだ?
 今のお前に出来るのはそこに寝ている犬っころが起きるのをひたすら待つ事くらいだろう。」

確かにミドナに打つ手はない…。
体はザントの魔力により完璧に固定されており、
頼みの綱のリンクはザントの前に倒れてしまった。

「クク…そう怖い顔をするな。折角だ、楽しもうではないか。」

そう言うとザントは顔をミドナの蕾に顔を近づけてきた。

  クチュ…

「あ…ああっ!!」
「気持ち良いのか?ミドナ、この私にクリトリスを舐められて感じているのか?淫らな女だ…。」
「そんなわけ…ないだろっ!はなせ・・・・んあっ・・・!」
「無理をするな。お前も所詮はメス…本能には逆らえん。」
「・・・本・・・・・能・・・?」
553名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 13:48:27 ID:JiZ/YZMb
その言葉をザントが発した時、ミドナは少し救われた気がした。
そう、これは本能なんだ。ワタシの意思じゃない。
仕方がないんだ・・・・・だんだんと熱を帯びていく体も、この行為に快感を感じてしまう事も…
ワタシの意思じゃない…ワタシは悪くない…仕方がないんだ。
・・・・ミドナの抵抗が止んだ。

ザントにとってその反応は計算通りだったようだ。
いきなりしおらしくなったミドナに驚く事もなく
舌で器用にクリトリスをころがし味わい、時よりまだ誰も入り込んではいない『穴』に舌を侵入させたりして
ミドナの反応を楽しんでいる。

「あ・・・・はぁ・・・・あっ・・・やん・・・・。」

ミドナの蕾からはねっとりとした密が溢れ出す。

「ミドナ、お前の全てが欲しい。」

そう言うとザントは自らをミドナの陰部に押し当てた。

「・・・・・・・いた・・・い。」
「お前は処女のようだからな。当たり前だ。だが…優しくしてやろう。」

流石に痛みは感じたようだが、思ったよりはアッサリと中に入った。
ザントがミドナの中をかき回すように腰を振ると
ミドナは面白いほど反応をする…。

「んああああっ!!!はっ・・・・・」

小さな化け物と奇妙な被り物をした男が繋がっている姿は
周りから見たらさぞ奇妙だろう。
・・・そんな事を考えると、ミドナは羞恥心で頭がおかしくなりそうになった。

「美しいぞ…ミドナ。狂うお前は実に美しい!」
「あっ・・・・ああああああーっ!!!!」

ブルリと震えるとミドナは絶頂に達した。
そして我に返り冷静になると、自分が行った行為の愚かさに気づいた。
一生に一度だけの経験を・・・ワタシはこんなヤツと行ってしまった。

「あ・・・・ワタシは・・・なんて事を・・・!!!!」
「どうした?ミドナ。私はまだ満足していないぞ。そこの犬はまだまだ目覚めそうにない。
 楽しもうじゃないか…二人っきりで…。」

恐怖と絶望が…ミドナを襲った…。
554名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 13:50:06 ID:JiZ/YZMb
以上。
エロって本当難しい…。
555名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 14:28:19 ID:89C9LKvS
激しくGJ!www b+
トワプリやってて思ったwww
「お前が欲しい」って絶対そっち系の意味だなとw
あのゲーム18禁でおkだと思われ。
556名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 22:37:28 ID:gu1Uu/TU
久しぶりにエロパロ板にいる自覚を持てた。
GJGJGJ
557黒空 ◆hDddowMzjM :2007/01/04(木) 00:47:21 ID:6vM/wgk2
その森は、静か。
鳥のさえずり、木々の擦れる音。
そして……少女の淫音。
少女は自らの体を慰める……それはまるで弄びなぶり犯すかのように激しく。
「んっ……リンク……」
ぺたんと座り込み、少女の手は自らのささやかな膨らみを掴む。
「あっ……」
少女の顔に喜色が混じる。
服の下から入れた手が敏感な部分を刺激するごとに、少女は小さな喘ぎ声を上げる。
手の動きを早める少彼女の声は、幼いながらも女らしい艶めかしさを秘めていた。
片方の手を、陰部にのばす。
熱を帯びたその部分は、下着の上からでも一目に判るほど潤っていた。
くちゅくちゅと水音を森に響かせながら、乳房を弄びながら少女は高まっていく。
自らの腕に秘部を擦り付け、一心不乱に腰を振る。
「あぁっ……んっ……はぁっ……もう……我慢できないよ、リンクぅ……」
揉む手と擦る腰の動きがさらに早まる。
より過激に、より貪欲に、より淫猥に少女は「彼」と快楽を求める。
荒げた呼吸を整えようともせず、喘ぐ声を抑えようともせず。
「リンク……んんっ……リ、ンク……あ……リンク……!」
狂乱の末に少女は果て、淫らな液を散らしながら愉悦の笑みを浮かべる。

……少女の頬は、夢想に濡れていた。
558黒空 ◆hDddowMzjM :2007/01/04(木) 00:48:36 ID:6vM/wgk2
携帯から&短いですね。ごめんなさい。
前スレ832さんのプレストーリーからさらに。
つなぎや暇つぶし程度にどうぞー。
何を書くか決めないまま月日が経ってしまった……
マロリンとかかなぁ……どうする?私!
559名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 02:05:31 ID:PLH6NVFI
黒空氏降臨キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
短いながらも濃ゆい、エロシーンを堪能できました。
激しくGJ!!

黒空氏はトワプリをプレイしたのかな?
今が旬のトワプリをお願いしたいです。
無理ならインスピレーションが湧いたカポーでどうぞ。
560名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 02:17:02 ID:oIAkjDw5
アッシュたんキボン
561名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 04:22:27 ID:qF++m2C/
ハイラル城が影の領域にされてから日ごと犯されるゼルダ
ある時、事後で火照りが静まる前に狼リンクとミドナがやってきてしまい
ミドナにけしかけられたリンクがゼルダを慰めるが上手くいかず
何やかやで最終的にミドナ×ゼルダ
という妄想をした

ところで影の領域の人たちって何かエロス
562名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 04:25:33 ID:6K+dxPhg
片乳だしているしな
563名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 05:50:27 ID:oIAkjDw5
全裸じゃないのか!?
564ナナシ:2007/01/04(木) 10:53:14 ID:mj16HsTP
すごいですねここ
565564:2007/01/04(木) 10:54:56 ID:mj16HsTP
すみません。sage入れるのを忘れたorz
566名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 11:04:23 ID:jcFu6j3R
メドリのエロ希望
567名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 21:31:49 ID:W2X/RU+k
>>551-554
亀だが超GJ!
描写が必要最低限なのにやたらエロいし、流れもスムーズでとても初めてには思えないよ…
568名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 09:51:02 ID:7P368Q16
>>557 少彼女がおしいが・・GJ
569名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 23:43:41 ID:0XLgoRY6
きっと小さい彼女の略なんだよ
570 ◆JmQ19ALdig :2007/01/07(日) 00:54:35 ID:CMNEXJZ/
いろいろとありがとうございます。励みと反省の糧とさせていただきます。
時オカ/ナボール編その1を投下します。当人の本番はなし。
5711-6 Nabooru I (1/6) ◆JmQ19ALdig :2007/01/07(日) 00:55:34 ID:CMNEXJZ/
「ふあっ……ああああ……」
 ナボールはソファの上で、大きく身体を伸ばしながらあくびをした。
 退屈だ。
 ハイラル城に来てから、もう一週間になる。その間ほとんど、城の構内の片隅にある、
この宿舎にこもりっきりだ。
『身体がなまっちまうぜ』
 ガノンドロフの大将は、儀式やら宴会やらでお忙しいようだが、お供の自分たちにはすることが
ない。毎日ここであくびしている他はない。
『それにしても……』
 と、ナボールは考える。
 大将はどうして自分をお供に選んだのだろう。自分は決して大将のお気に入りじゃない。むしろ、
うさんくさい目で見られているはずだ。
『あたしくらいの剣の腕がありゃ、護衛にはもってこいだからな』
 強いて呑気にとらえようとしてみるが、どうしても説明できないもどかしさが残る。
 護衛なら、大将について城に上がるよう命じられてもいいはずだが、そんな命令は下ったことが
ない。いつも大将についているのは隠密組だ。あいつらは側近だから、大将にまとわりついて
いたっておかしくはない。だがそれなら、自分はなぜここにいるのか。
 疑問は堂々巡りをする。
 十人のお供の中で、自分だけが浮いている。他は、ふだんあまりつき合いのない奴ばかりだ。
それもおかしな気がする。
『ま、そのうち大将の目論見がうまくいきゃ、どうだっていいことだけどな』
 反乱。
 ナボールも、それは心得ている。
 今回、ガノンドロフがわざわざハイラル城までやって来たのは、ゲルド族がハイラル王国の
傘下に入り、これまでの敵対関係を解消する約定を結ぶため──ということに、表面上はなって
いる。しかしそれは見せかけだ。城内に入った機を利用して、一挙に反乱を起こそうという
計画なのだ。いまごろ砦は、すでに臨戦態勢に入っているはずだ。
 ハイラル王国に押されてジリ貧のゲルド族。ここらで乾坤一擲の大博打をうつ、という手も
ありだろう。盗賊団の一員として、これまで略奪と殺戮を繰り返してきた自分だ。反乱くらいでは
驚かない。
『あたしゃ、どうだっていいのさ。楽な暮らしができるんなら……』
 割り切った考えを反芻しながら、ナボールはソファの上の身体を、もう一度ぐいと伸ばす。
 割り切ったつもり。でも、割り切れない思いが胸を離れない。
 大将は、それ以上のことを考えているんじゃないか。
 根拠はない。ただ……隠密組がときおり漏らしている、『石』とか『オカリナ』とかいう言葉。
意味はわからないが、何か別の計画が進行しているように思えてならない。
『あたしの知ったこっちゃないが……』
 割り切れなさを忘れようと努めながらも、ナボールの意識は自然とガノンドロフに向けられる。
5721-6 Nabooru I (2/6) ◆JmQ19ALdig :2007/01/07(日) 00:56:19 ID:CMNEXJZ/
 ガノンドロフの大将。ここのところ確かに、ハイラル王国に対して分は悪いが、戦闘力や
統率力は圧倒的だ。ゲルドの王として文句のない存在だ。なのに……
『どこか、やばい』
 そんな匂いがする。
 何がやばいのか、自分でもわからないが、漠然とした不安が胸から去らないのだ。
 それに……
「いけ好かない」
 ナボールは小声で、しかし露骨に嫌悪感を口から吐き出した。
 女ばかりのゲルド族の中の、ただ一人の男。飢えた女たちがみな、ガノンドロフをもてはやす
のも当然だ。だが、ハーレムの君主を気取って、そんな状況を当然と考えている様子が気に
くわない。仲間たちも仲間たちだ。ガノンドロフの前でメロメロになる体たらくを見ていると、
ゲルド族のくせに、もっとしゃきんとしろ、と言いたくなる。
 ゲルド女のほとんどは、ガノンドロフに屈服している。でもあたしは、そんな軟弱な女じゃ
ないんだ。男は奪って犯すもんだ。
 そんな考えが、うさんくさく見られる理由だとはわかっている。もちろん表だってガノンドロフに
逆らったりはしないが、態度には自ずと現れているだろう。
『かまうもんか』
 ナボールは昂然と鼻息を漏らした。
 とはいうものの……
 奪って犯すはずの男とは、最近とんとごぶさたなのだ。ハイラル王国の圧迫で、男狩りの機会は
激減していた。前に男と交わってから、どれくらいになるだろう。五ヶ月? 半年?
 町へ出て男を漁ってやろうか、とも思う。しかし正式な使者団の一員であるいま、ゲルド族の
体面に関わるような行動はできない。
『畜生……こんなこと考えてたら……その気になってきやがったぜ……』
 忘れていた性欲が沸きたち始める。奥がうずく。何かが流れ出すような、この感覚。
『しかたがない』
 ナボールは右手を服の間に差し入れた。いつものように、自慰で気を紛らすしかない。
 弾力のある下腹部の皮膚に触れ、さらに恥毛におおわれた丘を越えて、ナボールの指は、股間の
合わせ目にある突起に触れる。親指でゆっくりとそれを転がしながら、残りの指をさらに下へと
伸ばす。まだ潤いが足りない。
『やっぱりオカズが要るよな……』
 誰を犯してやろう。
 頭の中で人選を試みるが、これという候補は浮かんでこない。
 ハイラル城に来てから一度だけ、仲間たちと城下町を見物に出かけたことがあった。その時、
仲間の一人が誰かに目をつけて、あいつはいい男だと喜んでいた。あれは薬屋の店員だったか……
確かに優男だったが、興味は湧かなかった。
 あんなひょろひょろしたやつ、犯し甲斐がない。あたしはもっと……強いやつと……
5731-6 Nabooru I (3/6) ◆JmQ19ALdig :2007/01/07(日) 00:57:01 ID:CMNEXJZ/
 ナボールの頭の中に、一人の男の姿が現れる。
 それが誰かを確認した時、ナボールの背筋に冷たい震えが走り、
「う……」
 同時に膣壁が収縮して、中から粘液があふれ出る。
 ガノンドロフ。
『どうして……あんなやつを……』
 必死で脳裏から消し去ろうと努めるが、その姿はますます大きく、明瞭になり、それにつれて、
股間の氾濫域がどんどん範囲を広げてゆく。
『ちがう……あたしは……あいつなんか……』
 頭では拒否していても、身体は正反対に反応する。
「うっ……あ……」
 指の動きが速度を増し、振動に近いペースで陰核を刺激する。止めようとしても止まらない。
 妄想の中で、すでにガノンドロフはナボールに迫り、いつしか全身を露わにして、巨大な肉柱を
傲然と屹立させていた。
 どうしたんだ、あたしは……ガノンドロフなんか……ただのエロオヤジじゃないか……
 いや、ナボールも、心の底ではわかっていた。ガノンドロフには魔力的な吸引力があることを。
 いけ好かないと自分に言い聞かせようとしてきたが……それは……
 ついに妄想内のガノンドロフはナボールを圧倒し、冷たい笑いを浮かべながら、硬い肉柱を
差し入れてきた。その瞬間、
「うあッ!……ああッ!……あ……あ……」
 犯られた……と、ナボールは感じた。しかしそれは錯覚だった。実際にはナボール自身の指が
膣内に挿入されただけだった。
 その錯覚に気づき、ナボールは愕然とした。
 あたしは……ほんとうは……ガノンドロフに犯されたがってるのか……?
 馬鹿な!
 必死でふりしぼる理性の叫びもむなしく、ナボールの意思とは無関係に、その指は膣内を激しく
かきまわし、肉体は急速にクライマックスへと向かいつつあった。
「あッ!……あッ!……ああッ!……あああぁぁッッ!!」
 ガノンドロフに一方的に蹂躙され、悦楽の悲鳴をあげる自らの姿を、ナボールは見、そして、
絶頂した。
5741-6 Nabooru I (4/6) ◆JmQ19ALdig :2007/01/07(日) 00:57:53 ID:CMNEXJZ/
 数分後。
 ソファの上で、ナボールは屈辱に身を震わせていた。
 よりによって、ガノンドロフに犯される自分を想像しながら、いっちまうなんて……
 ナボールは激しく首を振った。無理やり自分を納得させようと努めた。
 あたしの本心じゃないんだ。男に飢えていたから、つい身近な男を思い出してしまっただけなんだ。
 でも……ほんとうは……
 ふと気配を感じ、ナボールは顔を上げた。同時に、心臓が凍りつくような衝撃を覚えた。
 部屋の入口に、ガノンドロフが立っていた。
『見られた!?』
 身体中に電流のような刺激が走った。
 ここにはめったに来ることはないのに……どうして今日に限って……どうしてあたしが……
こんな時に……
「ガノンドロフ……様……」
 ナボールはふらっと立ち上がった。心の中の動揺をよそに、身体は自然に動いた。何かに
操られてでもいるかのように。
 ガノンドロフは無言で、唇の端に薄い笑いを浮かべ、興味深そうにナボールを注視していた。
その表情は、獲物を前にして舌なめずりをする猛獣のように、酷薄で残忍な色調に満ちていた。
「ナボール」
 ガノンドロフが言った。
「……は……はい……」
 ナボールの声は震えた。
「いま、歳は?」
 飛躍した質問。しかしナボールの口は、素直に答を返していた。
「十……八……」
 ガノンドロフの表情が、少し動く。
「熟れ頃だな……」
 ずい、とガノンドロフは歩み寄り、ナボールに近づいた。
 犯られる!
 ナボールの脳内で警報が鳴った。
 このためだ。あたしをお供に加えたのは、あたしを落とすためだったんだ。
 だが身体は動かない。目の前に迫るガノンドロフの顔。さっきの妄想と同じ。
 同じなら……と、ナボールは思う。
 あの妄想と同じなら、これからあたしはこいつに犯されて……でも……あたしが本心ではそれを
望んでいるのだとしたら……それでも……いいじゃないか……
 かすんでゆく理性を快く見送ろうと、決心しかけた、その時。
 ナボールの脳の別の部分が、大音量で新たな警報を発し始めた。
 だめだ! こいつに落とされたらだめだ! こいつはやばいやつなんだ! 深入りしたら
とんでもないことになる!
「ガノンドロフ様」
 声。
 隠密組の一人が、部屋の入口に立っていた。
 ガノンドロフが振り返る。その視線がはずれた瞬間、ナボールの身体の呪縛が解けた。
 直後、ナボールはガノンドロフの横をすり抜け、脱兎のごとく部屋から飛び出していった。
5751-6 Nabooru I (5/6) ◆JmQ19ALdig :2007/01/07(日) 00:58:46 ID:CMNEXJZ/
「……まずかったでしょうか?」
 走り去るナボールを不思議そうに見送りながら、それでも何となく状況を察したのか、隠密組の
女は、気まずげな顔でガノンドロフに言った。
「いや、かまわん」
 ガノンドロフは感情のない声で答えた。
 惜しいところだったが……まだ機会はあるだろう。
「……で、何かわかったか?」
「はい」
 女は冷静な隠密の表情に戻り、淡々とした声で報告を始めた。
「先ほど、ハイラル城の中庭にいた、ゼルダ姫の様子を観察しておりました。一緒にいたのは、
インパと、きのうゼルダ姫を訪れた少年です」
「あの緑色の服を着た小僧だな」
「はい。彼らの話によると……」
 女は声を低くした。
「森の精霊石は、その少年が持っているとのこと。そしてゼルダ姫は少年に、残りの二つの
精霊石の探索を依頼していました」
「そうか……」
 ガノンドロフは視線をやや上に向け、考えにひたろうとしたが、ふと気になって、女に問いを
発した。
「聞いた内容は確かだろうな」
「大丈夫です」
 女は自信ありげだった。
「ゼルダ姫に近づくのは難しかろう。よく聞くことができたな」
「中庭へは入りませんでした。入口の所に身を隠しておりましたので。私には……」
 女はそう言って、自分の目を指さした。
「これがありますから」
「読唇術か……」
 隠密組の能力。こいつらを育ててきたのは、正解だったようだ。
「よくやった」
「は、ありがとうございます」
 女は嬉しげに礼をした。
 ガノンドロフは改めて黙考する。
 自分がハイラル城に入りこんだいま、『時のオカリナ』は目の前にある。確認はできていないが、
ゼルダがそれを持っていることは間違いあるまい。しかし、三つの精霊石の方が問題だ。
 デクの樹にひそませたゴーマが死んだことは、すでに察知していた。森の精霊石の奪取に失敗
したことで、計画は大きく狂ったかに思われた。炎の精霊石と水の精霊石も、布石は打ってある
ものの、まだ入手するには至っていない。だが……
 いまはあの小僧が森の精霊石を持っていることわかり、しかもありがたいことに、この城まで
のこのこやって来てくれた。残る二つの精霊石は……
 機先を制して強行奪取するか。いや……探索を頼まれたというあの小僧と、直接ぶつかるのは
得策ではない。たかが幼い子供、大したことはないが、ゴーマはあの小僧に倒されたに違いない。
子供とはいえ、油断はならない。それに小僧の背後には、ゼルダとインパがいる。あのインパも、
警戒しておかねば。
 下手に動かない方がいいかもしれない、と、ガノンドロフは考え直した。
 小僧が二つの精霊石を探してくれるのなら、好都合ではないか。面倒なことは小僧にやらせて
おいて、あとでおいしい所だけをこちらがいただく。
 こちらが打った布石である、キングドドンゴとバリネードをどうするか、とも考えたが、
ガノンドロフはそのままにしておくことにした。
 小僧が成功するとは限らない。二重の方策をとっておく方が安全だ。
5761-6 Nabooru I (6/6) ◆JmQ19ALdig :2007/01/07(日) 00:59:36 ID:CMNEXJZ/
「あの……」
 考えがまとまって満足したガノンドロフの耳に、声が届いた。
 隠密組の女がそこに控えていた。
 まだいたのか、と言おうとして、ガノンドロフは女の恥ずかしげな風情に気がついた。再び唇の
端に笑いが浮かぶ。
 ナボールの代役にちょうどいい……
「褒美が欲しいか」
「はい、できましたら、ぜひ……」
 女の顔が紅潮している。
「よかろう」
 ガノンドロフは女を窓際に立たせ、腰を後方に突き出させると、下半身の衣装を引きずり下ろした。
「あ……」
 女はそれだけで切ない声を漏らす。
 自らを解放したガノンドロフは、女の腰をつかみ、その背後から、隆々と膨張しきった巨根を
没入させた。
「んああぁぁッ!……うぅッ!……うぁッ!……」
 すでに女の秘所は淫液にあふれ、ガノンドロフの逸物をすんなりと受け入れた。口からは
動物的な呻きがほとばしり、続いてきれぎれに屈服の言葉が漏れる。
「……ありがとう……ございます……ガノン……ドロフ……さま……」
 ガノンドロフは機械的に腰を前後させながら、心では全く別のことを考えていた。
 ゼルダ。
 ハイラル城内で幾度か見た。
 王女としての作法の現れか、感情をすっかり隠した、能面のような表情だったが、その中で、
両の目のみが、ゼルダの心底を露わにしていた。
 あの冷たい目。嫌悪の視線。
『だが、それがいい』
 ガノンドロフは心の中で冷酷に笑う。
 ゼルダの目に、実は自分への恐怖がひそんでいることを、ガノンドロフは正確に感じ取っていた。
 そうやって俺を嫌悪するがいい。そのうちに、心ゆくまで恐怖を味わわせてやる。
 まだ幼いゼルダの肢体を想像し、ガノンドロフの肉棒は脈動する。
「いぃッ!……あああぁぁッッ!……もうッ!……いくぅぅッッ!!」
 女の膣が痙攣し、巨根で拡張しきった内腔を、何とかして閉じようと抗い始める。
 いつもなら、そんな抵抗には平然と耐えるガノンドロフだったが、いまは新たな欲望の対象を、
邪悪な陵辱の餌食にする幻想に酔いしれ、敢えてそのままスパートをかけた。
「んぁぁぁあああああーーーんんんッッ!!!」
 女が到達すると同時に、その膣内でガノンドロフも射精した。
 おのれに組み敷かれ、処女の秘唇を引き裂かれて泣き叫ぶ、ゼルダの姿を脳裏に浮かべながら。


To be continued.
577 ◆JmQ19ALdig :2007/01/07(日) 01:00:12 ID:CMNEXJZ/
ナボールは他の賢者とは立ち位置が違うので、こういうふうにしてみた。
次はカカリコ村のニワトリねえさん登場。
結局いい名前を思いつかないので、とりあえずアンジュとしておきます。
578名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 01:41:41 ID:aODTeksF
やはりあんたは神・・・!
コッコお姉さんwktk
579名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 02:39:42 ID:B8rnoyGU
>>GJ!!
Zelda-Tのラストで、インパが感じ取った気配が何なのか
ずっと気になっていたので、判明してすっきりした。
ゴロン付近はどうするのかと思っていたが、コッコ姉さんがいたか!w
次も期待しています。
580名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 14:28:00 ID:r2m5LIHM
お待ちしておりました!!!GJ
いやいやつぎは、にわとり姉さんですか・・・
貴方は期待を裏切りらない
楽しみにしております
581黒空 ◆hDddowMzjM :2007/01/07(日) 23:39:55 ID:yfdv8uXu
◆JmQ19ALdigさんGJ!
情景描写がやっぱり素敵です。そしてこのための伏線だったのですね。
一行目でいきなり犯されてるとか思ってしまった私は邪な人ですk

>>568さん
あっ…………orz
じゃ、じゃあ少なめな彼女とかそんな感じで!

あと、あえてこっちで。tokaさんナカーマそしてGJ。
今ならリンマロが書けそうな気がします。
トワプリやりたいなぁ……と思ったのでGC版注文しますた
582名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 23:54:02 ID:1g4BT9sG
>>577
ただのエロオヤジに不覚にもワロタ
そしてGJ!

>>581
活躍を正座して待ってます
583名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 16:30:02 ID:+p1rDRsL
続きに期待
584toka:2007/01/09(火) 19:48:37 ID:2Ymje81f
書き込み封印されてた罠。
585名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 19:56:34 ID:2Ymje81f
↑まぁ居ますよという確認です。
普段は名無しさんですけどw
黒空さんのSSがエロいの何の。GJですよ。
同じ話題で盛り上がれる仲間が居るのは良いことだ。
586名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 22:20:46 ID:xip5ITih

ちょ、、、、俺
名無しさんとか多すぎて誰が何書いたか取り違えてる模様ww
585とかカナリ勘違いが発生してるwwww
背中から冷や汗かいた・・・・

いやいや皆さんGJですよ。
587名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 20:34:22 ID:tmSAbjsC
ほんっとーに今さらなんだが、最近ここのイラストに激しく萌えている。
ttp://www.nintendo.co.jp/n01/n64/software/zelda/dodongo/index.html
ほのぼのとしていて、実にいい妄想が湧いてきそうだ。
588名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 22:53:39 ID:/kNbe6MR
>>587
ほんと見る度に和むなぁ…
トワプリではこんな関係絶対望めそうにないから余計に癒される
589名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 23:30:06 ID:PsJmcHed
>>588
つ「ふしぎのぼうし」

俺もリンゼルファンってわけでないけど、トワプリにはちょっとがっかりした
590名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 00:41:30 ID:Cm7EXp4n
>>589
唸ってたリンクは黒マントの正体が分かったら大人しくなって見入ってたぜ
更にラスト付近では密着しまくりで胸当たりたい放題だぜ
>>587みたいなのはないが物足りなきゃ妄想すればいい妄想妄想
591名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 01:01:14 ID:ta1RaBM+
そうは言うが、今作ばかりはリンゼルファンには辛かったろうよ。
だれか、慰めにふしぎのぼうしあたりで書いてやってくれ。
592名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 01:37:32 ID:vb4RHZb7
個人的には時オカか神トラで
593 ◆JmQ19ALdig :2007/01/13(土) 01:54:29 ID:dipVxVK0
重い貧エロな話を書いている反動だろうか
>>587に触発されて、発作的に二人の微笑ましい関係を書いてみたくなった。
軽く諧謔的なのも時にはいいかなと。
舞台、時代、年齢などの脳内設定は一応あるけど、とりあえずここではご想像にお任せします。
594 ◆JmQ19ALdig :2007/01/13(土) 01:56:07 ID:dipVxVK0
「ねえ、リンク、のどが渇いたわ」
 先を進んでいたゼルダが、馬上でふり返った。
「お水はあるかしら。わたしのは、もうなくなってしまったの」
 リンクはエポナの歩みを止め、水筒を取り出して、その重さを確かめた。
「少ないけれど、まだあるよ」
「もらっていい?」
「ああ」
 ゼルダの馬の横にエポナを並べ、水筒を差し出す。だがゼルダは、それを手に取ろうとは
しない。顔をリンクの方に向けて、やや首をのけぞらせ、目を閉じ、唇を少し突き出している。
口移しにして、と言いたいのだ。
『はしたないお姫様だ』
 思わず苦笑いしてしまう。しかし、男がそうまでされて断るわけにはいかない。リンクは
水を口に含み、上半身を伸ばしてゼルダの肩を抱いた。それに合わせてゼルダも首を伸ばしてくる。
 からりと晴れ渡った真昼のハイラル平原。汗ばむほどの陽光と、それを和らげる涼風を身に
受けながら、馬上の二人はそっと唇を合わせた。
 わずかに開いたリンクの口から、同じく隙間のあいたゼルダの口へと、生暖かくなった水が
流しこまれる。リンクの唾液が混じったその水を、ゼルダはためらいもなく飲み下す。
 これで用件は終わったはずだが、二人の唇は離れない。舌も交えた激しい交歓が続いてゆく。
リンクの手が衣服越しにゼルダの乳房をとらえる。ゼルダは声にならない声を漏らす。二人の
身体が揺れ動く。
 これ以上は……と、リンクはエポナから下り、ゼルダの手を取って地面に立たせる。間も
おかず草の上に押し倒す。
「あ、だめよ、こんな所で……」
 心にもないことを……と、リンクはひそかに思う。今朝、リンクと二人で平原へ遠乗りに
行きたい、と言った時、ゼルダはこうなることを期待していたに違いないのだ。
「だめ……誰かに見られるわ……」
「見ているのは馬だけだよ」
 リンクが衣服の下に手を伸ばすと、ゼルダはあっさりと抵抗を放棄し、切ない声をあげて
リンクの首にかじりついた。
 快楽に没入してゆく二人の傍らで、二頭の馬はつまらなさそうに草を食んでいた。


The End
595 ◆JmQ19ALdig :2007/01/13(土) 01:56:49 ID:dipVxVK0
短い上に、やっぱり貧エロですまん。
続きは・・・あるかもしれません。本筋で煮詰まったら、また考えてみようか。
アンジュ編の方は、もう少し待って下さい。
596名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 02:32:05 ID:ta1RaBM+


やっぱりリンゼルって王道でいいな。

597名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 12:01:15 ID:qA9tzzKz
>>594
GJ!!
>>588だが、まさか本当に投下して下さる方がいるとは思わず感激した
長編もあるので無理にとは言わないが、続きも時間があったら宜しくお願いします
598氷の裁き:2007/01/13(土) 14:44:54 ID:J+P5NtxT
あの・・・
始めまして
こう言う所
初めてなんだけど
書いていいの?
599名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 15:28:15 ID:MyqGsfk/
>>594
ヤバイ・・・

コレはエロい

口移しってのが個人的にツボである。
コレはGJだ。

>>598
表現の自由じゃない?
600氷の裁き:2007/01/13(土) 15:36:16 ID:J+P5NtxT
書くよ?
601氷の裁き:2007/01/13(土) 15:38:12 ID:J+P5NtxT
っと1つ質問。
エロくないと・・・駄目?
602名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 15:47:49 ID:BGngB9S2
エロパロ板だからね!
603氷の裁き:2007/01/13(土) 15:54:39 ID:J+P5NtxT
ま、いいや
書いちゃえ

〔リンクと8人と1匹〕

[プロローグ]
ハァ・・ハァ・・ハァ・・・
ハァ・・ハァ・・ハァ・・・
?「それではデクの木サマ、この子をお願いします。」
木「分かりました。貴女もお気を付けて。」
?「じゃーね、お母さん行かなきゃ。」
おぎゃーおぎゃーおぎゃーおぎゃーおぎゃー
おぎゃーおぎゃーおぎゃーおぎゃーおぎゃー
?「ごめんね・・・」

―――――――――――――――――――

      「ミル」

―――――――――――――――――――
604氷の裁き:2007/01/13(土) 16:43:40 ID:J+P5NtxT
♪貴方に出会えて本当によかったと想う時が来るから

作詞:俺
作曲:僕
歌:我輩

1番
6年前のあの日 君と出会ったね
始めて見た時から 君に惚れてたんだ
新宿駅の ホームを抜けて
君に話しかけた そして告った
3日待ってと 君が答えて
結局僕らは 付き合った
お互い何も知らないけれど これから1つずつ
地道に1つずつ 歩いていこう

2番
借金してまで 買ったダイヤの指輪
君に渡したくて 家に走って行った
君の家に着く前に 君とすれ違った
何でも無い様な事だけれど
目の前に居たのに 君は無視した
お互い何も無かった事にしよう 全てを1つずつ
ゆっくりと1つずつ 記憶から消していこう

3番
1年半って 長いようで短いね
無理して買った この指輪も
燃えないゴミとして 出してしまおう
Can I love you forever? 答えはNOって
決まってるみたいで
絶対俺を振ったことを 後悔 させてやる
君はとても美しい 誰もがそう思う でも
君に惚れた奴は絶対 後悔 するはずさ でも
俺だけは 特別さ だって だって
貴方に出会えて本当によかったと想う日が来るから

4番
Can T love you forever? 答えはNOって
決まってるみたいで
絶対俺を振ったことを 後悔 させてやる
君はとても美しい 誰もがそう想う でも
君に惚れた奴は絶対 後悔 するはずさ でも
俺だけは 特別さ だって だって
貴方に出逢えて本当によかったと想う日が来るから

いつか いつか
貴方に出会えて居本当によかったと想う日が来るから
605氷の裁き:2007/01/13(土) 16:47:42 ID:J+P5NtxT
主題歌↑でどう?
606名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 17:18:34 ID:dTeMGdnc
>>603-605
??????????
何がしたいの?
607名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 17:38:12 ID:0PrjXjkD
厨房が迷い込んできただけだろ

>>594
GJ!!
凄い萌えた、自分もこういうのツボだ
608氷の裁き:2007/01/13(土) 17:44:56 ID:J+P5NtxT
この物語わ、リンクが、ゼルダ姫を助けるために、
色々な仲間達と出逢って、冒険するやや18禁なstoryである

第1話[ナビィとの出逢い]

ハァ・・ハァ・・ハァ・・・
ハァ・・ハァ・・ハァ・・・
?「それではデクの木サマ、この子をお願いします。」
木「分かりました。貴女もお気を付けて。」
?「じゃーね、お母さん行かなきゃ。」
おぎゃーおぎゃーおぎゃーおぎゃーおぎゃー
おぎゃーおぎゃーおぎゃーおぎゃーおぎゃー
?「ごめんね・・・」

―――――――――――――――――――

      「ミル」

―――――――――――――――――――

リ「わぁぁ!!何だ夢か・・・」
?「リンクー!リンクー!」
リ「あ、あの声わ」
リンクは外に出た
?「やっと起きた。本っっっ当にリンクはおね坊さんね。」
リ「ゴメン、サリア。」
サリアとは誰なのか知らない人が居るかも知れないので(まぁ居らんと思うが)
ここで解説、サリアとはここ【コキリの森】で唯一の友達である
サ「もぉ、(>3<)もう14時39分49秒40よ。」
リ「ホントだ。なんでそんなに正確なの?」
サ「瞬間気憶能力」
リ「〔探偵学園Q〕のメグか?」
サ「何それ?」
ここで探偵学園Qを知らない人に解説
探偵学園Qとは、週刊少年マガジンに連載していた
アニメ化、ドラマ化、ゲーム化、カード化とアニメ界の4大化を成し遂げた
人気漫画の事である。また、メグの事は自分で調べい馬鹿もん!
サ「へぇ」
リ「へぇ」
マウホイ「へぇ」
サ&リ「誰だお前!?」
マウホイ「私は麻鵜歩伊 絽辺流多亜奈」
サ「まうほい ろべるたあな・・・」
リ「ん?私??まさかお前、女か!?」
マウホイ「ye−−−−−−−−−s.」
サ「ピリオドになってるし」
ここでリンクが麻鵜歩伊に性別を聞くとき何故「まさか」と付けたのか、
麻鵜費伊の姿を言うのでご想像ください
「F-ZEROのキャプテン・ファルコンとストリートファイターのベガを合体させた感じ」
麻「あんたいいね」
リ「は?」
その時体脂肪率0%な彼女がリンクに抱きついた
バキッボキッゴキュッ
サ「何処か折れたな」
とかなんとかやってるうちに
夜になった
後半に続く
609名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 19:51:25 ID:d/lZgubh
よく分からん
610名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 21:20:40 ID:MyqGsfk/
多分学校に友達居ないぞ。
611黒空 ◆hDddowMzjM :2007/01/14(日) 00:35:01 ID:Ywmttdrg
tokaさん>
まずは落ち着いてくださいw
だんだん作品が増えてきましたし一覧とか作ると良いかもしれませんね……

◆JmQ19ALdigさん>
素敵にえろい。これが貧エロだなんて。
あなたはどれだけえろい人なんだ……!

氷の裁きさん>
失礼ですが、どこからどの辺りまでが正気でしょうか?
全て正気と言うならばなおのこと、あなたには得るべき物があると思います。
私が出来うる協力はいたしますので、今はどうかお引き取り下さい。
612読みえもん:2007/01/14(日) 01:29:23 ID:wBa98p/T
―マニ屋にて―



 いらはい
あんちゃんついてるで!
今夜はもうダメやさかい掘り出し物の大セールや。
今夜の商品はこれ!
『恥辱姫―悶絶オカリナプレイ―』
どえらいべっぴんの姫さんが淫語連発でヨガりまくるっちゅうAVや。かなりの上物やで。
サコンっちゅうケチなスリの持ち込みやねんけどな、コレがまぁ評判いいのなんのって…カーフェイもお気に入…あぁこっちの話や。
せやさかいもう在庫がおまへんねん。 え?それ自分出てるて?
アホ言ったらアカンであんちゃん!この男優はあんちゃんよりもっと年上やで。
ま、似てるけどな。

…どや!?
いまならたったの500ルピー!さらにあの『栗牛乳』もつけたるで!
なに?今夜はやることがあるて?今から逃げてもしゃーながな…よーわからんやっちゃで
ま、機会があったらまた来てや。コレはとっいてやるから
ほな、さいなら
613読みえもん:2007/01/14(日) 01:33:43 ID:wBa98p/T
ふと頭に浮かんだシチュです。
マニ屋には色んなモノが流れてきそうですね
骨休めになれば幸いかなと
614名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 03:01:23 ID:samAn02Y
オカリナプレイって何www
615名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 04:07:52 ID:QUGMA8zQ
>淫語連発でヨガリまくる
激しく見たい
オカリナプレイwwww
616名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 16:57:04 ID:JXpOAA57
オカリナプレイ・・・
それはオカリナの吹き込み口を女性器に差し込み、
ピーヒョロピーヒョロ言わせるプレイだ。

何言ってるんだ俺。逆に萎える。

栗牛乳=マロン牛乳
マロンAV出演!?って言う考えでよろしいでしょうか?
617名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 16:58:42 ID:JXpOAA57
でもムジュラの世界では
爆弾よりAVの方が高いってのは考え物だな・・・
618名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 18:00:20 ID:NVA9uDey
いやいや、オカリナプレイとは、男性器をオカリナの吹き口に見立て
そこを女性に吹いてメロディーを奏でてもらうんだよ
以前何処かのサイトで見たことがある
619名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 18:19:51 ID:samAn02Y
淫靡な音色ですね
620謎の人:2007/01/14(日) 19:02:53 ID:Dno0cn4v
ゼルダ
サリア
マロン
インパ
ナボール
ルト姫
シーク(!?)
ガノン(!!?)

以上の中から3つお選びくださいませ
621名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 19:10:39 ID:ZuYULYZH
ルト姫が少ないような気がするから第一希望。
あとはサリア、マロン希望
622謎の人:2007/01/14(日) 19:34:34 ID:Dno0cn4v
ご注文承りました
まだ料理(小説の事)が完成しておりませんので
明日までお待ちください
623名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 19:51:32 ID:ZuYULYZH
wktk
624名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 20:23:35 ID:JXpOAA57
コッコ姉さんとか特注で無理ですか?(ぇ
625535:2007/01/14(日) 21:00:19 ID:KWdXfjr4
ちょっと思いついたギャグ投下します。




リンクはゼルダのデクの実をデクの棒で刺激する
ゼルダのライクライクがハイリア湖になっているのを確認すると
いそいで服を脱ぎ捨てた。
するとリンクのコキリの剣はすでにマスターソードになっており
ゼルダのライクライクをZ注目して
一気にマスターソードで突き刺した。
そしてリンクは我慢できずにロンロン牛乳を出してしまった・・・


ゼルダ「やはりマスターソードの威力では不足ですね
    ダイゴロン刀には遠く及びませんことよ」




このネタありそうでなかった・・・・かな?
626 ◆JmQ19ALdig :2007/01/14(日) 21:55:42 ID:m0Qgd0nd
エロかったですかよかった・・・どうもありがとう。

続けてですみませんが、時オカ/アンジュ(仮名)(=ニワトリねえさん)編その1、投下します。
本番なし露出のみ。ゴロン族の設定を変更。
6271-7 Ange I (1/9) ◆JmQ19ALdig :2007/01/14(日) 21:57:13 ID:m0Qgd0nd
 ──霧のかかったような、ぼんやりとした風景。
 ──目を凝らしてみても、その霧は晴れそうにない。
 ただ……
 そこには一人の人物がいて……その人はぼくのすぐ近くにいて……ぼくはその人を見上げていて
……それが誰なのかぼくにはわからなくて……
 いや……
 その輪郭が徐々に明らかになり……それは小さく、やさしく、たおやかな、少女の姿……
 鼻腔をおとなう芳しい香り……
 そう、それは、ゼルダ。
 首をややのけぞらせ、両目を閉じ、眉間に軽く皺をよせ、わずかに口を開き……
 苦しいのか……嬉しいのか……何を思うのか……
 背に流れる金色の髪……ああ、あの頭巾の下に、こんな豊かな髪がひそんでいたなんて……
 身体が動く……ゆっくりと……
 なめらかに続く繊細な曲線……首……肩……胸……それらをおおう白い肌……
 胸の平面の左右に置かれた、ほのかな桃色の蕾……
 ……裸……ゼルダの裸……
 ……裸?
 
「うわっ!」
 リンクは跳ね起きた。
 すでに太陽は稜線にかかるまでに昇り、平原は光に満たされ始めていた。露を宿す草むらは
無数のきらめきを返し、まばらに立つ木々の葉も新鮮な輝きを放っていた。頭上の枝に休む鳥の声。
背後を流れるせせらぎの音。美しい、しかしごくありふれた朝の風景だった。
『夢……』
 心臓はまだ全力で拍動している。
 いったい……いまの夢は……ガノンドロフが出てくる、あの嫌な夢を見なくなったと思ったら……
 コキリの森で女の子の裸は見慣れている。別にどうということはない。でも、裸の女の子が
出てくる夢なんて、いままで見たことはなかった。しかもそれが、会ったばかりのゼルダの……
 裸──という言葉を続けるのを、リンクの心の中でためらった。だが、ためらう理由が自分でも
わからなかった。
 試しにそっと口に出してみる。
「ゼルダの裸」
 たちまち胸の動悸が速まる。
 何か……何かいけないことを、ぼくは考えている。もうこれ以上考えるのは、やめにしないと……
 それでも思考がそこに流れてゆくのを止められない。
 あのゼルダの表情。苦しげで、それでいて嬉しそうで……ゼルダのあんな表情を、ハイラル城で
実際に見たわけではないのに……それだけじゃない、髪を下ろした姿も、ましてや……裸……
なんて……どうしてぼくは……
6281-7 Ange I (2/9) ◆JmQ19ALdig :2007/01/14(日) 21:58:17 ID:m0Qgd0nd
 リンクは身体の違和感に気がついた。股間に硬く息づく、それ。
『……何なんだ?』
 この現象は初めてではない。いままでにも時々あったことだ。気にとめたこともない。でも
いまは……いまは……これはさっきの夢と、何か関係があるのだろうか?
 いきり立つそれに、服の上から触れてみる。びくん、と痙攣するそれに、リンクは驚く。同時に
そこから広がる、えもいわれぬ感覚。
『いけない』
 リンクは踏みとどまる。
 もうこのことを考えるのは、やめておこう。もっと他に考えなきゃならないことが、ぼくには
あるじゃないか。
 ゼルダとの約束。ガノンドロフを倒すために、精霊石を求める旅。残りのうちの一つ、炎の
精霊石は、デスマウンテンにあるという。その登山口となるカカリコ村が、いまの目的地だ。
ゼルダとインパに別れを告げ、ハイラル城を去ったのが、一昨日の朝だった。カカリコ村までは
二日の道のりと聞いた。今日の昼頃には着けるだろう。
 野宿の臥所とした川べりの木の下で、リンクは朝食をとった。ハイラル城を出発する時に、
インパからかなりの額のルピーを貰っていたので、今度の旅では食料の入手に困ることはなかった。
リンクは食事に専念した。そうしなければ、思考がまたしても、あの方向へ流れていきそうに
思えたからだ。
 食事を終えて身支度をしていると、手が懐のオカリナに触れた。
『サリア……』
 オカリナを手に取り、そっとサリアに教わった歌を吹いてみる。
 そういえば、サリアの夢は、コキリの森にいた頃、何回か見た覚えがある。もちろん、さっきの
夢のような、なまめかしいものではなかったが……
『なまめかしい』
 そんな言葉の響きだけで、心が波立ってくる。その波立ちが、サリアとの、あの経験を思い出させる。
 別れ際のキス。
 なぜそれを連想するのか。あれはなまめかしいことだったのか。あれには……そういう意味が
あったのだろうか……
 またしても股間が硬化し始める。
 まずい。何か他のことを考えなければ。何を? 気分を落ち着かせるような……いや、
そんなんじゃだめだ。もっと気分を萎えさせるような……そう、たとえば……
 ガノンドロフの夢。
 ぼくはガノンドロフの夢を見て……そうしたらほんとうのガノンドロフに会って……これは、
やっぱり予知なのか? ゼルダの夢のお告げのように? だとすると……さっきぼくの夢にいた
ゼルダは……将来……ほんとうに……ぼくの前で……
『何を考えてるんだ!』
 リンクは強く首を振る。どうやっても思考がそっちへ行ってしまう。
 こんなこと……こんなこと……ゼルダに「悪い」じゃないか……何が悪いのか、どう悪いのか、
説明はできないけれど……
「さあ、行こう」
 思いを断ち切るように、リンクは敢えて大きな声を出した。
 ぐずぐずしてはいられない。なすべきことをなさなければ。
 リンクは自分にそう言い聞かせ、東の方向、カカリコ村へ向かって歩き始めた。
6291-7 Ange I (3/9) ◆JmQ19ALdig :2007/01/14(日) 21:59:17 ID:m0Qgd0nd
 ハイラル唯一の活火山であるデスマウンテンは、その山容の険しさでも随一であった。鋭い
山嶺と深い谷間が交錯し、容易に人を寄せつけなかった。しかし山塊がハイラル平原に落ちかかる
領域ともなると、激しい起伏もさすがに勢いを減じる場所がある。その場所には、穏やかな斜面に
沿って十数軒の家が集まっており、その一端を出発点として、ただ一本のみ、つづら折りの道が
山頂に向かって伸びていた。そこがカカリコ村だった。
 平原からの石段を登ると、村の入口の門が見えた。兵士が一人、所在なさげに立っている。
ゼルダに渡された手紙が必要になるかと緊張したが、門をくぐるリンクを、兵士はちらと見た
だけで、何も言わずにあくびをしていた。
 城下町と違って不用心だな、とリンクは思った。が、門の向こうに続く村の様子を見て、兵士が
そんなのどかな態度でいるのも無理はない、と思い直した。
 喧噪と雑踏に満ちた城下町とは正反対だった。家々は小さく質素であったが、華美なところが
ないぶん、落ち着いていて住みやすそうだと感じられた。一角には建築中の新しい家があり、
数人の大工が忙しそうに働いていた。その槌音や話し声は、あたりの静かな空気に適度な
アクセントを与えていた。他にも何人かの村人が、歩き、あるいはたたずみ、村全体を一幅の絵に
見せるような調和を形作っていた。村の奥には大きな風車が立ち、その緩やかな回転は、この村の
平和を象徴するかのようであった。
 リンクは村の中を歩いていった。すれ違う人々はリンクを眺め、軽く会釈をするが、
話しかけようとはしない。それは冷淡なのではなく、他人に過剰な圧力を与えないための
奥ゆかしさなのだ、とリンクは感じた。むしろそうした心遣いが暖かく思えた。
 村の奥へと向かうリンクの耳に、穏やかな雰囲気を破る、あわただしい声が聞こえた。
「まあ! どうしましょう! コッコが飛んでいっちゃった!」
 声の方を見ると、低い木の柵で囲まれた庭の前で、一人の若い女が立ちすくんでいた。両手を
口に当て、おろおろした様子だ。何が起きているのかわからず、リンクは立ち止まったままでいた。
女はリンクの姿を認めると、切迫した調子で声をかけてきた。
「コッコが逃げちゃったの! ねえ、ぼうや、お願い! コッコたちを捕まえて、ここへ連れてきて!」
「コッコ……って、何のこと?」
 キスのことでマロンに笑われたように、これも間の抜けた質問と思われるだろうか、と気に
なったが、女は意に介さなかった。
「ほら、あの鳥よ! そこを歩いていってるじゃない! ああ、いなくなっちゃう!」
 女が指さした先で、ずんぐりとした鳥が、よたよたと歩き回っている。全身の羽が白く、頭に
赤い帽子のようなものがついている。時にちょっと飛び上がりはするが、鳥だというのに、高く
飛ぶことはできないようだ。こんなもの、捕まえるのは簡単だろうに……と思ったが、行きがかり上、
無視するわけにはいかない。リンクは鳥を追って駆けだした。
 意外に面倒だった。手近にいたコッコはあっさり捕まえられたが、けっこう遠くまで逃げた
ものもあった。見えにくい木箱の陰や、ちょっとやそっとでは背の届かない高台にいたりもした。
リンクは村中を走り回らなければならなかった。
6301-7 Ange I (4/9) ◆JmQ19ALdig :2007/01/14(日) 22:00:18 ID:m0Qgd0nd
「これで全部だと思うけれど……」
 ようやく作業を終え、リンクは息を切らしながら女に話しかけた。
「一、二、三……七羽全部いるわ。よかった、ありがとう!」
 胸の前で手を組み、女はさも安心したように言った。
「わたし、ほんとはコッコが苦手なの。触ると鳥肌が立っちゃうの。コッコの世話はわたしの
仕事だから、我慢しなきゃいけないんだけど……」
 それでこの人は自分では捕まえられなかったのか、とリンクは納得した。
 女はリンクの顔を見、いま気づいたという様子で言った。
「ぼうや、この村では初めて見るわね。初対面なのに変なこと頼んだりして、ごめんね。何か
お礼をしなきゃ。お茶でもどう?」
 身ぶりや口調に、まるで演技でもしているかのような大げさなところがあるが、親切そうな
人だな、とリンクは好感を持った。
 庭の隅にある木のベンチに、二人は腰かけた。女はアンジュと名乗り、リンクも自分の名を
告げた。アンジュは言葉どおりにお茶の仕度をし、二人は並んでそれを味わった。噴煙を上げる
デスマウンテンが正面に見える。インパの言葉を思い出し、目的地の情報を得ておこうと、
リンクはアンジュに話しかけた。
「ぼく、これからデスマウンテンに行くんだけど、どこから登ればいいのかな」
「デスマウンテンに?」
 アンジュが心配そうな声で繰り返す。
「危ないわよ。子供が一人で行く所じゃないわ」
「わかってる。でも、どうしても行かなきゃならない用事があるんだ」
 詳しいことは言えないけれど……と、リンクは心の中で続けた。
「ここからは見えないけど、登山口は……」
 そう言ってアンジュは、左前方を指さした。
「あっちの坂の上にあるわ。でも、登山口の門の所では兵隊さんが見張っていて、通れないわよ」
「それは大丈夫だと思う」
 ゼルダの手紙があるから……という確信があったからだが、これも口には出さない。アンジュは
不審そうな顔だったが、それ以上、追求しようとはしなかった。リンクは質問を続けた。
「ゴロン族って、デスマウンテンのどこにいるの?」
「ゴロンシティよ。山の中腹あたり。ここからだと、まる一日はかかるわね」
「どんな人たちなのかな」
「鉱山で働いている人たちなの。その鉱石で作る刀鍛冶が有名ね。ゴロン刀って、聞いたことはない?」
「旅の途中で聞いたことがあるような気がするよ。そういえば……ゴロン族は岩を食べるという
話も聞いたっけ」
「それはただの噂よ」
 世間に広く流布しているゴロン族の生態を、アンジュはあっさりと否定した。
「岩を食べるとか、身体が岩だとか言われてるけど、ほんとうはわたしたちと同じハイリア人なの。
でも、ずいぶん変わった生活をしていることは確かね」
 アンジュの話をまとめると、こんな具合だった。
 ゴロン族は男ばかりの共同生活を営んでいる。活火山に掘られた鉱山で働くという危険きわまりない
生活は、必然的に女を遠ざけ、男同士の結びつきを強化してきた。そのためゴロン族には結婚と
いう概念がなく、従って子供も生まれない。仕事の後継者は、ハイラル全土からの志願、あるいは
勧誘によって得られ、それらは養子という形でゴロン社会に組み込まれる。
 リンクには理解できないことが多い話だった。
 結婚? 養子? 子供が生まれない? そうだ、そもそもハイリア人の場合……
「子供って、どうやったら生まれてくるものなの?」
 リンクは思わず、かねてからの疑問を口に出していた。
6311-7 Ange I (5/9) ◆JmQ19ALdig :2007/01/14(日) 22:01:37 ID:m0Qgd0nd
 突然、何を言い出すのかしら、この子は。
 アンジュは焦り、どきまぎしながらも、子供向けの説明を試みようとした。
「それは……男の人と女の人が結婚して……それで……」
「結婚ってなに?」
「え?」
 結婚の意味がわからない? どういう育ちをしてきたのだろう。そういえば、着ている服も
風変わりだ。
「男の人と女の人が、これからずっと一緒に暮らしていきます、っていう儀式よ」
「へえ……その二人が、父親と母親ってこと?」
「そう、二人に子供が生まれたら、そう呼ばれるの」
 無知にもほどがあるのではないか、とあきれながら、それでもアンジュは丁寧に説明した。
「そこまでは何となくわかるけれど……ぼくがわからないのは、その二人が何をすれば、子供が
生まれるのか、ってことなんだ」
「え?……あ……」
 リンクの直接的な疑問に、アンジュは絶句した。
 まさかこの子、わたしをからかってるんじゃ……?
 一瞬、そんな疑惑が胸をかすめたが、リンクの顔は真剣そのもので、とても邪心があるとは
思えない。ほんとうにわかっていないのだろう。
 でも、そんなこと、わたしの口からは……
「お父さんかお母さんに訊いてごらんなさい」
 とりあえず逃げを打つ。が、次の瞬間、リンクの表情に翳りが差すのを見て、アンジュは、
はっとした。
 ちょうど庭の横を一組の家族が通り過ぎた。父親と母親、そして男の子と女の子。女の子は
母親に手を引かれ、それよりも小さい男の子は、父親に肩車されている。いかにも仲睦まじく
談笑しながら、その家族は一軒の家に入っていった。
 それを見送っていたリンクが、ぽつんと言った。
「ぼくには両親がいないんだ」
 まあ……
「他の家族は?」
 リンクは首を振る。
 じゃあこの子は、独りぼっち?
 アンジュの心は痛んだ。そして無性にリンクがいとおしくなった。こんな子供が? いや、
これは、いうならば母親のような感情──母性愛に近いものなのだ、と、アンジュは自分に
言い聞かせた。そう思いながらも、
「……ごめんなさいね、悪いことを言ったわ」
 自分の言葉が、子供相手という軽い意識から離れてゆくのを、アンジュは感じ取っていた。
「気にしないで、アンジュ」
 リンクがふり返り、意外に明るい声で言った。
「どこにいるのか、いまはわからないだけさ。きっといつか会えると信じてるよ」
 そのけなげさ。前向きさ。
「そうね……きっと、会えるわね」
 アンジュの心は暖かくなる。むしろ自分の方が、リンクに癒されているような気がした。歳の
大きく違うリンクが『アンジュ』と呼びかけるのも、なぜか快い。
6321-7 Ange I (6/9) ◆JmQ19ALdig :2007/01/14(日) 22:03:17 ID:m0Qgd0nd
「ぼくの生い立ちは変わっているんだよ」
 リンクはそう言うと、その変わった生い立ちを語り始めた。出自の知れないハイリア人の子供が、
いかなる事情によってか、これまでコキリ族として暮らしてきた、というリンクの話は、
アンジュを驚かせた。いつまでも大人にならないというコキリ族の特性も。
『それでリンクは、あんなに……』
 無知だったのか、と、アンジュは理解した。
『わたしが教えてあげないと』
 奇妙な責任感。それをさほど奇妙とも感じずに、アンジュは自分の方から話を戻した。
「子供が生まれることについてだけど……」
 ゆっくりと、そう切り出す。
「結婚した男と女は、愛し合って、それで子供が生まれるの」
 結婚している必要はないが、いまはそこまで言わなくてもいい。
「愛し合う……って?」
「お互いを大事に思って……この人のそばにいたい、この人と一緒に生きていきたい、この人の
ためなら何でもできる……って、思うようになるの」
「好き……っていうこと?」
「似ているわ。でも、少し違う」
 アンジュには婚約者がいた。同じ村に住む青年だ。自らの感情を思い出しながら、自らの将来を
夢見ながら、それをリンクに話している自分自身に、アンジュは酔っていた。
「この人に触れていたい、この人に抱かれたい、この人が欲しい……そう思うの。それで二人は……」
 アンジュは、ふと我に返った。
 わたしは何を言っているんだろう。露骨な言葉をリンクは何と思っただろうか。
 胸が激しく動悸を打っていた。そっとリンクの顔を窺う。難しげな表情だ。
「愛って……何だか、よくわからないな」
 アンジュは安堵する。
 やっぱり、子供なんだわ。
「まだわからなくていいの。いずれわかるわ」
「大人になったら?」
「ええ、大人になったら」
「そうか……」
 リンクは一応、納得したようだった。
「でも、これはわかったよ。ゴロン族は女がいなくて男ばかりだから、結婚もしないし、子供も
生まれないんだね」
「そのとおりよ」
 実はアンジュは、『兄弟の契り』と称する、ゴロン族ならではの性的習慣についても知っていた。
しかしそのことは黙っていた。気軽に口にできる内容ではないし、いまのリンクには、言っても
理解できないことは明らかだったからだ。
6331-7 Ange I (7/9) ◆JmQ19ALdig :2007/01/14(日) 22:04:25 ID:m0Qgd0nd
「もうひとつ、訊いていい?」
 リンクが、ためらうように言った。
「いいわよ、なに?」
「あの……大人の女の人ってさ……どうして胸がふくらんでるのかな」
 リンクの声が低くなる。
 身体の奥のどこかが、つん、と刺激される。
 そうだわ、母親のいないリンクは、それを知らないまま……
「母親になると、赤ちゃんにお乳をあげるの。それで胸がふくらむのよ。他の動物と同じ」
 でも、それだけじゃない……
「ああ、そうか……じゃあ、アンジュには赤ちゃんがいるの?」
 わたしに? そう、わたしの胸はもう立派にふくらんでいる。でも、それは……
「いいえ、わたし、まだ結婚してないもの」
 授乳、それとは関係なく、女の胸は、他の目的にも……
「結婚する前からふくらむの?」
 そう、それは女が女であることの証明だから……
「そうよ、お乳をあげる準備のために……」
 そして、男に触れられるために。男を慰めるために。男を楽しませるために。
 半ば無意識でリンクの質問に答えながら、アンジュは思い出していた。
 婚約者との体験。彼がわたしの乳房をどのように崇め、どのように扱ったか。
 女の魅力の源。男を酔わせる武器。
 それをリンクはまだ知らない。
『わたしが教えてあげないと』
 どっちの意味で?
 自分でも答がわからないまま、アンジュはその言葉を口にしてしまっていた。
「見たい?」

 その場に落ちる沈黙。絡み合う二人の視線。
 アンジュにはわかった。リンクは黙っている。驚いている。そして意識している。けして無知な
だけの子供ではない。すでにリンクは、その入口に立っている。
「見たことないんでしょ?」
 小さくなる声。人に聞かれてはならない、その言葉。もうこれは教育ではなく……
 再び身体を刺激する、つん、という感覚。その場所はひとつにとどまらず、もうひとつ……
さらにひとつ……
「いいの?」
 リンクの声がさらに低くなる。
 大工の父は外で普請の最中。薬屋の母は店にこもっている。怠け者の兄はどこかへ出かけたまま。
いま、家には誰もいない。
 誘惑。その言葉を反芻する。
 それでもいい。
 ささやくように、アンジュは言った。
「来て」
6341-7 Ange I (8/9) ◆JmQ19ALdig :2007/01/14(日) 22:05:50 ID:m0Qgd0nd
 状況を把握しきれないまま、リンクはアンジュの部屋へと導かれた。
「そこにかけて」
 アンジュの声に従って、ベッドの縁に腰をかける。その声には、何の感情もこもっていない
ように聞こえた。
 リンクの前に、アンジュが立つ。顔にはやはり感情が見えない。ただ目だけが意味ありげに
光っている。
「見せてあげるわ。大人の女を」
 アンジュが、ゆっくりと、上から順に、服の前ボタンをはずしてゆく。
 リンクは息をのんでそれを見守る。
 ──見たことのない、大人の女性の胸。それをアンジュが見せてくれる。どうして? わからない。
わからないけれど……ぼくは……
 ボタンがすべてはずされ、服が左右に開かれる。リンクの目を射る白い下着。
 ──ぼくは……見たい?……見たいのか?……そう……
 すでに服は床に落ち、下着の肩紐がずり落ちてゆく。首から肩。そこには肌をさえぎるものは、
もはやない。
 ──知らないものを見てみたい……確かにそうだけど……それだけじゃなくて……
 肩紐から腕が抜かれる。もう上半身は直に空気に触れている。その全容を巧みに隠す両腕の交錯。
 ──ぼくは目が離せない……ぼくの意思とは別のところで……何かがぼくを……
 アンジュが真正面からこちらを向く。交差した手が胸に置かれ、その下からは未知のものの
片鱗がのぞき……
 ──この感覚……つい最近にも感じたこの感覚にぼくを駆り立てて……
 両手がおりてゆく。少しずつ、少しずつ、二つの隆起の姿が現れてゆく。そしてついにその頂が……
 ──何かが見える。何かが見えてくる。その何かというのはきっと……
 頂が露わになろうかとしたその瞬間。
 ──きっと……とても……すばらしいものなんだ……

 さっとアンジュの両手が下ろされる。
 さらされた胸。左右に宿る絶妙な曲面。内に張りつめた肉感。重みを訴えつつも自立した形状。
先端に咲く薄赤い花弁。
 これが……大人の女性……
 リンクは目を奪われていた。成熟した女の美が、そこにあった。
 まるくて、やわらかそうで、はかなげで、それでいてしっかりとそこにあって……それを……
それを確かめるには……
「触ってもいいのよ」
 リンクの心臓が大きく収縮する。
 触る? ぼくの手で? ぼくの手でそれを確かめていいのか? ほんとうに?
 リンクはゆっくりと立ち上がった。一歩、アンジュに近づいた。
 その時。
 下着を圧迫する股間の硬いしこりを、リンクは自覚した。瞬時に朝の記憶がよみがえる。
 夢の中のゼルダの裸。いま目の前にあるアンジュの裸。
 それは……いまのぼくにとって……いけないことだったのでは……
「ねえ、アンジュ」
 声が震える。
「なに?」
 かすかなアンジュの声。
 ぼくはどうしたい? ぼくはどうすればいい? ぼくはどうしなければならない?
 リンクは惑い、その答を、目の前のアンジュに求めた。
「ほんとに……いいのかな……こんなこと……」
6351-7 Ange I (9/9) ◆JmQ19ALdig :2007/01/14(日) 22:08:21 ID:m0Qgd0nd
 いいのよ、と答えようとして、アンジュは気づいた。
 リンクの目。
 困惑と、助けを欲しがるような頼りなさにもかかわらず、そこには、正しいものを求めようと
する、まっすぐな感情があった。
 侵してはならない純粋さ。
 アンジュは思い出す。
 わたしがリンクに惹かれたのは、そのためではなかったか。自分の哀しい境遇を嘆いたりせず、
常にけなげに、前向きに未来を見つめる、純粋さのためではなかったか。
『いけない』
 それまでアンジュは、感情が外に出ることを抑制しつつも、内では激しく燃えていた。何も
知らない少年を誘惑するという状況に興奮していた。
 だが、それは正しくないことなのだ。
「ここまでにしましょう」
 アンジュは静かにそう言い、着衣を整えた。心はすでに落ち着いていた。
 謝るべきだろうか、とアンジュは思った。
 そうするべきだわ。でも……
「大人になったら……」
 リンクの声がした。
「え?」
「これも、いずれ、大人になったら、わかることなんだね」
 アンジュはリンクの顔を見た。笑みが浮かんでいた。しかしそこには、いくばくかの心残りの
影も窺われ、リンクがすでに、無邪気な子供のままではいられない段階にあることを示していた。
「ええ……もう少ししたら、リンクにもわかるわ」
 リンクはうつむき、しばらく黙っていたが、やがて顔を上げて言った。
「ぼく、もう行くよ」
「デスマウンテンに登るの?」
「うん」
「これからだと、途中で日が暮れるわよ」
「かまわない。急ぎの用事なんだ。野宿には慣れてるから」
「そう……」
 アンジュはリンクを家の外まで送った。リンクは登山口の方向を確かめると、アンジュに
向き直り、軽く手を上げて言った。
「じゃあ」
「気をつけてね」
 歩き出しかけて、リンクは足を止め、もう一度アンジュをふり返った。
「……アンジュ……」
 その頬が紅潮していた。
「……ありがとう……とても……きれいだったよ」
 リンクは下を向き、恥ずかしげにそう言うと、身をひるがえして駆けだした。もうふり返る
ことはなく、登山口の方へとまっすぐに、リンクは走り去っていった。
『結局、謝れなかった』
 その後ろ姿を目で追いながら、アンジュは心の中で呟いた。
『でも、許してくれるわね』
 リンクの最後の言葉が、不思議に大きな感動を呼び起こしていた。
 リンクがそう言うのなら、それがリンクのほんとうの気持ちなんだわ。
 アンジュは空想する。
『もしわたしが大人になったリンクに会ったとしたら……』
 デスマウンテンの頂上からたなびく噴煙が、わずかに傾きかけた太陽を覆い隠し、風が肌寒く
カカリコ村を吹きすぎた。しかしアンジュの心はなおも暖かく、未来の青年の姿を思い描いていた。


To be continued.
636 ◆JmQ19ALdig :2007/01/14(日) 22:09:53 ID:m0Qgd0nd
リンク色気づくの巻。または、ねえさんはいかにしてショタに目覚めたか。という話。
しかしこのリンク、いつも女に見送られてばかり、ということに今さら気づいてしまった。

で、次はダルニアなんだが。ここがこの話の最大の難関。
何でわざわざ・・・と思われるだろうが、設定上、避けて通れないので・・・
最低限、ウホッな板違いにはならないようにします。
637名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 22:16:12 ID:samAn02Y
>>636
GJ!
だがこれだけは言わせてくれ

ゴロンを見る目が変わってしまった
638名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 23:20:20 ID:IoiphVhk
兄弟の契りワロスww

てかゴロンにも一応女いなかったっけ?
登山中に転がってくるゴロンがアタイ口調だった気が。
639名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 23:23:03 ID:6/rFKSvp
GJ!

そういやメスのゴロンっていなかった……のか……
640名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 00:05:19 ID:yP9ZfObB
>>625
ライクライクがハイリア湖になっているって表現がウケたwww

JmQ19ALdigさnGJwww
ショタに目覚めたと言ってもリンクが大人になって会いに行けば
また違った展開になるのでは?と思うんですが。

あとゴロン族って岩食べるんじゃなかったですか?
SSの設定上なんか都合悪いことがあるとかですかね?
でも元はハイリア人って言う考えは凄いと思いましたw

ゴロンとなるとウホッな展開にもなりそうなんですが
山頂にいる大妖精とか使えたりしません?
しませんね。ごめんなさい(ぇ
641名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 04:56:48 ID:1HbxpylH
コッコねえさん巨乳説浮上とはやられた……

ところで時オカで盛り上がってるとこ見ると、マリンとイリアには興味無いのかい?
642名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 05:58:13 ID:j943I7lC
>638
つ女の心
643読みえもん:2007/01/15(月) 21:15:48 ID:EERA1dEQ
アンジュ・レイプものです。
一応救いどころのあるオチですので…
644読みえもん:2007/01/15(月) 21:17:50 ID:EERA1dEQ
 ここ、クロックタウンにはアンジュという女性がいる。
 町唯一の宿、ナベかま亭の看板娘である彼女は、その器量・気だてのよさから町の男たちからは大変人気があった。
 積極的に彼女にアプローチする者は後を絶たなかったが、彼女はそれをやんわりと断ってしまう。
 そんな身持ちの堅さ、誠意溢れる態度がまた彼女の人気に拍車をかけているのだ。
 そんな中、やはり気恥ずかしさからか声をかけられず、陰からそっと見つめる者も少なくない。
 彼、雑貨屋のバイト君もそんな一人であった。
「アンジュさんって…いいよなァ」
 なんとなく、独り言を言ってしまう。
 基本的に彼のシフトは深夜なので、訪れる客は皆無に等しい。
 なので彼はひとりごち、今夜も物思いに耽るのであった。
「あんな人が彼女だったらなぁ」
 出会いはちょっとしたことだった。
 彼が昼間たまたま店にいた時、彼女が訪ねてきたのだ。
 なんでもこの店の店長とは昔からの知り合いらしく、差し入れを持ってきたんだそうだ。
 その時店にはしばらく客が来ておらず、暇であった彼は趣味のギターをいじっていた。
 そんな彼にアンジュは声をかけてきた。
『ギター、お好きなんですか?』と。
645読みえもん:2007/01/15(月) 21:18:53 ID:EERA1dEQ
 見かけによらずシャイであった彼は、なんとなくドギマギしながら答えた。
『まぁ…好きな方っスね』
若干ぶっきらぼうな言い方であったが、気にした様子もなくアンジュはまた話しかけてきた。
『そうですか。ちょっと聞いてみたい気もしますね』
 アンジュは少しばかり冗談っぽく言ったのだが、彼はその笑顔に一瞬ドキッとさせられて、
『じゃあ…』
 一曲弾いてみせたのだった。
 店長に見つかったら流石に注意されるだろうが、あいにく店長は外出中で今はいない。
『わぁ、お上手!いまの風のさかなですよね?』
 ぱっと花が咲くような笑顔で言うのだからたまらない。
『コ、コピーっスけどね。オ、オリ曲もあるんスよ』
 その後調子に乗って2、3曲披露してしまった。
『楽しかったです。また、聞かせてくださいね』
 そう言って、彼女は帰っていった。
「あのアンジュさんが結婚かよ…」
 あれ以来彼女とは会っていない。そんなアンジュに結婚が決まったと聞いたのは、ごく最近だった。
 あからさまに悔しがる者、むせび泣く者と色々だったが、みな彼女の結婚を祝っていた。
「クソッ…なんだよ」
 しかし彼の心にはアンジュへの苛立ちが募っていた。
646読みえもん:2007/01/15(月) 21:22:40 ID:EERA1dEQ
 なんとなくムシャクシャして彼は店を出た。
「客は来ねぇし、店長はいねぇ。かまうもんか」
 こんな日は一杯やるかと、バー・ラッテへ向かう。
 その間も、
「そりゃ別にアンジュさんは俺のもんじゃないけどさ」
とかなんとかぼやきながら。
 遠回りして北側から行くかと、クロックタウンの北側に入った時、彼は見つけた。
 意中の人物を。
『こんな時間に?』
 アンジュは浮かない顔で歩いている。そして東側通路近くの草むらに腰を下ろした。
 ふぅ、と溜め息をついて、ぼんやりと虚空を見つめている。
 憂いを帯びたその表情は美しく、また常にはない妖艶さも宿していた。
 ゴクリ。
 彼は彼女の放つ、どこか艶やかな雰囲気にすっかり呑まれてしまった。
『ヤベぇ…アンジュさん、メッチャ綺麗だ…』
 自然と鼓動が早くなり、股間が主張を始める。
『いまなら誰も…いねぇよな?』
 門番は居眠りしているようだし、あそこの子供は―なんでこんな時間にガキが?
『まぁいいさ。どうせわかりゃしねぇ』
 彼はもう一度唾を飲むと、気配を殺してアンジュの後ろへ回り込む。
『マジで…犯っちまうか?』
 しかし彼女の後ろ姿からその香りをかいだ時、彼の理性は飛んだ。
647読みえもん:2007/01/15(月) 21:24:51 ID:EERA1dEQ
 大妖精のほこらからの帰り道、アンジュはいきなり襲われた。
「だ、誰ですか!?や、やめて!!」
 あっという間に芝生に組み伏せられる。
『ヤダ、男の人!?』
 暗闇で顔までは見えないが、相手が男とわかりその真意に気づくやアンジュはぞっとした。
 男の手が伸び乱暴にシャツのボタンを引きちぎる。そしてブラがずり上げられ、意外にも豊満な乳房があらわになる。
「イ、イヤぁ!!」
「…これがアンジュさんのオッパイ…」
『え!?私を知ってる!?』
 男は一瞬見とれた後、胸を鷲掴みにしてきた。柔らかな乳肉はしっかりとした張りを男の手に感じさせた。
「んぁ…お願い、やめてくださ…んっ」 熱い男の手が乱暴に乳房を揉みしだき、男の舌がねっとりと乳首を愛撫する。
 アンジュは凄まじい嫌悪を感じながら、下腹部が熱くなるのに気づいた。
『ウソッ!どうして!?私感じてなんか…』
 男が今度は長いスカートをたくし上げ、純白のショーツが露わになる。
 アンジュは今度こそ強い恐怖を感じ声を上げた。
「や、そこは…ダメェ!!」
 逆に男はその声に触発されて、ショーツを一気に足首のあたりにまでずり下げた。
 絶望に身を震わせながらアンジュは愛しい人の名を呼んだ。
648読みえもん:2007/01/15(月) 21:25:57 ID:EERA1dEQ
「カーフェイ…」
 皮肉にもその呟きが彼に理性を取り戻させた。だが今更止められない。
 彼は痛いくらいに張りつめた分身を取り出すと、アンジュの秘所にあてがった。
 だが彼に残る微かな良心が挿入を躊躇わせた。
 彼は肉棒をずらしてアンジュの秘所に擦り付けた。
「んっ…あんっ…んんっ…」
 彼の先走りとアンジュの僅かな愛液が混ざり合い、動きを滑らかにする。
 加えて彼はアンジュの太ももの感触も楽しんだ。
 怒張を擦り付ける度に亀頭の部分がむっちりとした太ももに挟まれるのだ。
 普段はロングスカートに隠れていて分からなかったが、長くしなやかでカモシカのようなアンジュの脚は、彼に充分な快感を与えている。
「んっ、あぁっ、んくっ!」
 必死に声を押し殺しているが、彼女の頬は赤く、見るからに切なげだ。
 激しく腰を動かしつつ、同時に胸をこねくり回す。
 肉と肉をぶつけ合う音が夜の町に響く。
 永遠に味わっていたい快感の中で、しかし彼の限界は唐突に訪れた。
 ビクビクと痙攣する男の肉棒にアンジュもソレを知る。
ドピュッ!!ドピュピュッ!!
「い、いやあぁぁぁぁ!!」
 凄まじい量の白濁液が吹き出し、アンジュを汚した。



 男は走り去っていった。
 後に残されたのは、茫然自失状態のアンジュ。
 彼女の端正な顔、真っ白な喉、たわわな乳房、細くくびれた腰と、精液がかかっていないところなどないほどであった。



 どのくらいそうしていただろう。
 やがてアンジュはムクリと起きあがると、ハンカチで全身に飛び散った精液を拭き始めた。そして衣服を整える。
『膣には…出されてない』
 男は結局挿入してこなかった。暴漢の子を妊娠することもない。
 しかし彼女の心には醜い傷跡が残された。そう簡単に消えることはないだろう。
 朝日に照らされる顔は憔悴してはいたが、瞳の奥の輝きだけは失われていない。
 アンジュは決して弱い女性ではなかった。
『カーフェイ…』
 彼を信じて待つ。
 それが彼女の果たすべきことなのだ。彼が帰ってくるまでは、決して諦めてはいけない。
「急がなくっちゃ」
 直に夜が明ける。今日もやらなければならないことはたくさんあるのだ。
 アンジュはナベかま亭に向けて歩きだした。
 そして最初の朝が始まる。
649読みえもん:2007/01/15(月) 21:33:31 ID:EERA1dEQ
マイナーキャラの中では割と需要がありそうなアンジュさんです。



こちらには素晴らしい神々がいらっしゃるので、自分はマイナーキャラやシチュに焦点を当てていこうかなと。
そう思っとります。はい。
650名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 22:24:53 ID:65u/ZYks
需要をさっくり無視したリンク×ミドナ(大人)投下。しかも未完。
ついでに言うなら人生初SS。文法が怪しいのは仕様です。


幾何学的模様の刻まれた石造りの部屋に、日暮れ前のような穏やかな光が満ちている。
かつてアイツとここに帰ってきた時、この部屋…いやむしろこの世界は誰かさんの悪趣味をぶちまけた
かのような漆黒色に染め上げられていたっけなぁ、と今更ながら思い出してみた。
おそらく彼の目には、真っ暗で不気味な空間としか映らなかっただろう。
……どうせなら、今のこの世界を見てほしかった。
ふと浮かんだ感情に、彼女はフッと小さく苦笑し、玉座の背もたれに己の体重を預けた。
何をバカなことを。第一、今生の別れを決め込んだのは自分ではないか。
陰りの鏡―――光と影を繋ぐ唯一の道。
それを勝手に破壊し、反論すらさせずとっとと帰還した自分が、どうやってアイツにここを見せるというのだ。

「…そろそろ、外の様子でも見てくるか」
玉座から立ち上がり、足を一歩踏み出し―――そのまま止まる。

そういえば、昨日は書類の確認に手間取ってあまり睡眠を取っていなかった。
情けない話だが、玉座の上でいつのまにか眠ってしまったとしても不思議ではない。
だから、黄昏の中に落ちた見覚えのあるシルエットに気づいた時、ああもうこれ絶対夢だと確信を持ってしまったのだ。

「警備が入り口に兵士二人だけって、さすがに王城としては無用心すぎない?」
651名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 22:25:32 ID:65u/ZYks
「警備が入り口に兵士二人だけって、さすがに王城としては無用心すぎない?」

きっと直前まで彼のことを考えていたからだろう。
でも、それが夢でも幻覚でも構わない。そう本心から彼女は思った。
「オマエたちの世界と一緒にするな。ザントがよっぽど例外だっただけで、どこかに攻め入ろうと考えるような
ヤツはここには誰もいないんだよ」
「……じゃあ、その例外が攻めてきたら?」
「そうだな…その時は、またオオカミ姿の勇者様でも利用するか」
己の妄想を相手に会話する自分がおかしくて、くつくつと口元を押さえて笑う。
と、どうやらその妄想は何か勘違いをしたらしく、眉をひそめて
「からかうなよ………まあ、あんまり変わってないみたいで安心したけど」
そう言って、肩をすくめてみせた。
そこで初めて、はっきりと彼の姿を瞳に映す。
いくぶん幼い印象を残した『少年』は、精悍な『青年』へと成長し、そういえば声もほんの僅かだが深みを増していた。
あれから3年も経ったのだ。もし壮健ならば、きっとこんな風になっていることだろう。
…我ながらずいぶん逞しい想像力だ。情けなすぎて涙が出る。
「! な、何? どうしたんだよ!?」
いきなり不意をつかれたように慌てる様子は、本当にどこまでもアイツそっくりで
「うるさい…!妄想なら妄想らしく、こんな時ぐらい空気読めっ…!」
何とか言葉を絞りだし、くるりと背を向ける。
たとえ夢でも、こんな顔をアイツにだけは見せたくない。
必死で声を殺し、溢れ出る涙を抑えようとして―――

―――ぎゅっと、逞しい腕に抱き寄せられていた。



エロシーンは次の休みにでも書きます。つーか週休二日くらいよこせ職場。
652謎の人:2007/01/15(月) 23:33:24 ID:t7c70Ovv
お待たせ致しました
それでは開店致します
本日のディナーは
長編「リンクとサリアの秘密(前編)」
大長編「もしも、ルト姫が賢者で無かったら(前編)」
の2つです
本日を合わせ、3日間で今回の注文品は全てお届けする予定です。
では、先ずは
「リンクとサリアの秘密(前編)」
をご堪能くださいませ

   闇のレストラン〜ゼルダの世界の女たち
               店長 謎の人
653名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 00:33:51 ID:Ttg1twO/
>>650
ちくしょう・・・最近の汗は目からでるのか・・・・・。
グッジョブ>>650、ありがとう>>650・・・
654名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 21:23:43 ID:Q5P/iqqj
ちょwww
いつのまにこんなに小説が・・・
みんなGJ!!!
655名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 11:47:34 ID:kpQx59rZ
大人ミドナ好きな俺にとって>>650は神
656名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 22:05:48 ID:jL6MPuxE
>>652
レストランはいつ開店するんだw
657名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 22:35:17 ID:DWEbUNyV
>>656
ちょww
それ禁句wwww
658名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 22:53:22 ID:05giXta8
>>650
グッジョォォォォォォブ!!!!
こんな話を読みたかった!
続きwktkして待ってます!
659お茶請けミドナ8非エロ:2007/01/19(金) 00:35:27 ID:KJiwK484
脚が、もつれた。

本当にもう文字どうり。
ぐらり、前のめりによろめいてその場にくずおれてしまった。
ああもう、せっかくそこそこカッコよく決めたのに…
久々に地に足をつけて歩もうとしたとたんに、コレだ。
ていうか脚ってこんなにもてあますほど長かったけ?

蹲まったまま、足首をさする。
捻ってはないようだ…
まだ、あちこち体の感覚が完全には戻っていない。
あまりにも長い間アレだったもんなあ…
以前はあたりまえだったこの身体の

「大丈夫か?」

いつの間にかすぐ側に来ていたリンクが手を差し延べてくれる
…なんか声、上擦ってるぞ?
差し出された手をそして勇者の顔を交互に見つめる。
「歩き方、忘れた」
それだけ言って肩をすくめて見せる。

暫くきょとんとしていたリンクがようやく膝をつき、
腕を背に廻してくれるのを待ってその胸に身体を預ける。
抱き上げられ、勇者の首に腕を廻し…
二人同時にぷっと吹きだした。

ゆっくりと、運ばれてゆく
…このまま時が止まればいいのに…

ああ、なんて月並みな!
ワタシって、こんな奴だったっけ?

間近にあるリンクの顔が、耳がやけに赤みが差して見えるのは
黄昏時のこの切ない光のせいなんだよな?
目を閉じる。
リンクの髪の匂い。

わかってるよ、精霊達、…ゼルダ
私は私のなすべきことを…そのために
あるべき姿で、あるべき場所へ
…還る。

だけど今は、今だけは………
660名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 08:42:11 ID:mLNFZEPs
朝からキュンキュンさせやがって
661名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 09:26:39 ID:gg66uhY7
>>650続き投下します。

「なっ……!」
突然の拘束に、一瞬、思考が停止する。
「………会いたかった。ずっと、ずっと―――」
抱きしめた両腕に、さらに力が込められる。
それはまるで、やっと見つけた宝物に縋りつく子供の様で。
「ば、馬鹿! 力込めすぎだ! 痛いから放せ!!」
「…嫌だ」
力をほんの僅かに抜いてはくれたが、その腕はしっかりとミドナを捕らえたまま、決して放そうとはしない。
すっぽりと背中を覆う温もりと、耳元をくすぐる吐息が、泣くことを忘れさせるほどに彼女を混乱させる。
いや、嬉しくない訳ではないのだが、いきなりこんな事されると乙女としては心の準備が―――

………ちょっと待て。
これは夢だ。夢のはずなんだ。
じゃあ、何で夢の中なのに『痛い』んだ?

おそるおそる振り向いて、視線をわずかに上げると、穏やかに彼女を見つめる青い瞳とぶつかる。
静寂に包まれているはずの王宮で、己の鼓動だけがやけに煩く響いている。
それでも…意を決して、優しげに微笑む彼に向かって手を伸ばした。
「ミドナ…」
困惑したように呼びかけられるが、それを無視し、震える右手で頬をそっと撫でてみる。
わずかに、軽く触れるだけ。
たったそれだけで判るほど、その頬は温かかった。

―――影の住民と光の住民。大本は同じハイリア人でも、それぞれ世界に順応する為、様々な部分が
異なった進化を遂げている。
例えば、肌や髪の色等の外観。そして、体温。
太陽の下で生きる光の世界の住人に比べると、この世界の人間は総じて体温が低いのだ。

つまり、ひょっとして。いやひょっとしなくても

「ぎっ…」
「ぎ?」
突然表情が凍りついた彼女に、つい首を傾げるが
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

頬に触れる手は、一体いつの間に握り締められていたのだろう。
手加減なしに魔力を込められたミドナの拳によって、光の勇者はあっさりと昏倒することとなった。
…稀代の大魔王すら投げ飛ばす力を喰らって、死ななかっただけでも大したものである。
662名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 09:27:34 ID:gg66uhY7
目が覚めて思った事は、とりあえず
「……俺、なんか悪い事したっけ……?」
「虫が付いてて驚いたんだ。すまなかった」
どこか呆然とした呟きに、さすがに罪悪感を覚えながら、でも間髪入れずにサラリと誤魔化す。

…オマエに会いたすぎて見た夢かと思った、なんて言えない。言った瞬間死ぬ。恥ずかしすぎて。

ああ、そういえば虫苦手だったよな…と、ぼんやりと呟くリンクに心の中だけで謝罪し、先ほど己がぶん殴った
頬を出来るだけ優しく撫でた。
「…まだ、痛むか?」
「いや、平気。…治してくれたの、ミドナだろ? ありがとな」
「……まぁ、ワタシがやった事だからな…」
撫でる手を離し、染まる頬を隠すようにそっぽを向く。
頬から離れた感触を名残り惜しみ―――そこで初めて、リンクは自分の置かれている環境に気が付いた。
どうやら別の部屋に連れて来られたらしい。横たわっているベッドを何となく眺める。
お日様の匂いこそないものの、清潔に保たれた白いシーツ。
きっと羽毛ではないのだろうが、それと同じぐらいふかふかしている布団。多分相当上質な物なのだろう。
さらにご丁寧に天蓋までついている。……ハイラル城に侵入してなければ、天蓋の存在自体知らなかったけど。
そのまま視点を廻らせると、謁見の間まででも散々見た幾何学模様の石壁…だけでなく、部屋のあちこちに
趣味の良さを感じさせる調度品が備えられていた。
「ひょっとして、ここ、ミドナの部屋?」
「…ああ。あの部屋からはここが一番近いからな」
こともなげに言うミドナ。
と、いうことは、普段このベッドを使って寝起きしているのは目の前の女性という訳で
「………!?」
やっと気がついた事実に赤面し、慌ててベッドから身を起こす。
「…何だよ」
「い、いやいや何でもないからっ!」
必死に首を振って誤魔化す。我ながら怪しすぎると思える行動だが、彼女は
「そ、そうか…」
とだけ言って、そのまま黙り込んでしまった。
………何だろう、この違和感は。
自分の記憶通りの彼女なら、鋭い洞察力でこっちの事情なんてあっさり見通し、
『はーん。さてはワタシの寝姿でも想像したんだろ、このスケベ』
なんてからかってくるはずだ。しかもすっごく楽しげに。
だが、目の前の彼女は、僅かに俯き目を伏せたまま沈黙している。
「………」
「………」
……………この状況は、どうしたらいいのだろうか。


予想以上に需要があったことに感動して未完のくせに投下した。正直スマンかったと思っている。
そして>>659に泣いた。この後あのエンディングに繋がると思うと…
多分次で完結。濡れ場はそっちに書きます。
663名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 17:33:50 ID:SU2tIdlg
おぉ何かいい感じだ…
リンク×大ミドナ好きな自分にゃたまらん
wktkして待ってるよ
664名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 19:19:09 ID:D2ZO3XcT
>>659>>661
やっべ、そろそろトワプリSSが投下され始めたよ・・・
まだ天空都市で詰まってるのにどうすりゃいいんだ
665名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 22:24:07 ID:/bUvmuR2
>>664
頑張ってクリアするんだ!



まぁ俺は持ってすらいないけどな>トワプリ
666名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 22:56:18 ID:2p1vzolP
>>664
あそこぶら下がるスイッチに気がつかないとつらいよね
667名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 23:17:23 ID:0Zylu1DF
あのスイッチ、最初は蜂の巣だと思ってた
668名無しさん@ピンキー:2007/01/20(土) 10:43:51 ID:SeStzoTV
>>666
まさにそれ。ミドナに聞いても「ダブルクローか!重宝だなぁ」としか言ってくれない。

わかってる、わかってるんだ・・・ただ、もう少し的確なアドバイスをさ・・・
669名無しさん@ピンキー:2007/01/20(土) 10:49:55 ID:1eUP1I1H
>>668
ttp://www21.atwiki.jp/zelda_tp/
これで幸せになれるかも
670名無しさん@ピンキー:2007/01/20(土) 11:45:18 ID:SeStzoTV
>>669
ありがとう、必ずミドナと幸せになります!
671 ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:34:11 ID:hKpXmM2c
>>640
「大人になったら」という伏線はそのため。ただショタ嗜好を残しておく理由も実はあります。
ゴロンについては、あの姿形では萌えられないという個人的嗜好が理由。
大妖精は予定あり。

ダルニア編その1、投下します。
注意書き必須と思われるので、最初に自分でネタをバラします。
「女体化」
苦手な方は、どうかスルーしてください。のっぴきならない理由があるんです・・・
読んでもらえるのなら、もう本編の映像は忘れて、別キャラとして見ていただくしか・・・
エロは極少です。
6721-8 Darunia I (1/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:36:09 ID:hKpXmM2c
「だめだな」
 打ち上げたばかりの剣を吟味していたダルニアは、吐き捨てるように独り言を漏らした。
 刀鍛冶の道を究めようと、これまで一心不乱に努力してきたが、まだ及びもつかない。あの
伝説の剣には。
『俺には、迷いがある』
 ダルニアは自覚していた。最近、ゴロン族にふりかかった災厄。それがダルニアから、刀を打つ
ことに専念する集中力を奪っているのだ。
 実際、刀鍛冶どころではない、とダルニアはため息をついた。ドドンゴの洞窟に入れないという
ことは、ゴロン族にとって死を待つにも等しい。
 ドドンゴの洞窟からは、良質の鉱石が無尽蔵に産出される。それは、ハイラル中で珍重され、
ゴロン族の重要な収入源となっているゴロン刀を生産するのに、絶対に必要な原料だった。それに、
洞窟に住みついている動物、ドドンゴは、ゴロン族にとって貴重な蛋白源だ。財と食。その二つの
供給場所に入れなくなってしまったいま、自分たちはどうやって生き延びていけばいいのか。
『ガノンドロフめ!』
 ダルニアは思い出す。『炎の精霊石』を渡せと言ってきた、あのゲルド野郎。
 ハイラル王家の依頼に応じて、代々の族長が守ってきた『炎の精霊石』……『ゴロンのルビー』を、
ゲルド族なんかに渡せるわけがない。そう突っぱねてやったら、こんな形で報復がやってきた。
どんな細工をしたのか知らないが、突然、洞窟のドドンゴたちが凶暴化した。捕まえて食料にする
どころか、近づくことすら難しくなった。他にも得体の知れない魔物が洞窟に住みつき、とどめは
……あいつだ。身体の大きさも凶暴さも、通常の奴の何倍もある、化け物のようなドドンゴ。
去り際に、キングドドンゴという名を、ガノンドロフは仄めかしていたが……
『族長の俺が、何とかしなければならない』
 ダルニアはひしひしと責任を感じていた。仲間たちもそれを期待しているはずだ。勇敢なはずの
ゴロン族の間に、いまでは諦めと恐怖の色がじわじわと広がってきている。だが……いったい
どうすればいいのか。
 ガノンドロフに『ゴロンのルビー』を渡してしまうか……いや、それは絶対にできない。
ゴロン族は信義を重んずる。王家との約束を破るわけにはいかない。
 ではキングドドンゴを倒して、自分たち自身の手で道を開くか……しかしそれが簡単にできるなら、
何も悩んだりはしない。これまで状況打開のために洞窟に入っていった仲間は十人を下らないが、
戻ってきた者はいない。キングドドンゴは自分も一度だけ見たことがあるが、まともに戦える
ような相手ではないのだ。
 それに……
 ダルニアの脳裏に、ガノンドロフの姿が浮かぶ。
 俺を見る、あいつの目。そこには……あの感情があった。俺が絶対に受け入れられない、あの感情が。
「兄貴」
 部屋の入口から声をかける者があった。ダルニアはそれを無視した。いまは誰にも邪魔されたくない。
「兄貴」
「うるせえ」
 去ろうとしない闖入者に、ダルニアは短く、しかし自分の心情が正確に伝わるように返答した。
だが闖入者は、あくまでダルニアとの会話にこだわった。
「すんません、取り込み中なのは承知なんですが……兄貴に客人ですぜ」
 しかたなく、ダルニアは入口の方に目を向けた。シティの門番の男が立っていた。
「客人?」
「ええ……なんでも、王家の使いだとか」
 ダルニアは大きく目を剥いた。それで萎縮したのか、門番の男は一歩退いた。
「……通せ」
 しばしの沈黙のあと、ダルニアは視線をそらし、やはり短い言葉で命じた。門番の男は、ほっと
したように息をつくと、早足で去っていった。自分が剣を手に持ったままでいることに、
ダルニアは気づいた。が、その吟味を続ける気には、もはやなれなかった。
 この時期にハイラル王家の使者が来るとは……災厄はゴロン族だけのものではないのだろうか……
6731-8 Darunia I (2/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:37:06 ID:hKpXmM2c
 ゴロンシティへのリンクの旅は、楽なものではなかった。カカリコ村の登山口にいた兵士は、
リンクが見せたゼルダの手紙を、奇妙そうな顔つきで眺めはしたが、特に何も言わずに道をあけて
くれた。だが順調なのはそこまでで、子供が一人で行く所ではない、というアンジュの言葉を、
リンクは早々に実感することとなった。
 道は細く、曲がりくねり、足もとの凹凸は激しかった。崖沿いの所には手を添えるものすらなく、
ちょっと間違えれば谷底に真っ逆さまだった。ひっきりなしに落石があり、時には巨大な岩石が
リンクの前後を転がり落ちていった。デスマウンテンの小噴火によって、火山弾が降ってくる
ことも稀ではなかった。日が暮れると周囲が全く見えなくなり、リンクはやっと見つけた横穴に
こもって夜を明かした。
 陽が昇って先に進んで行くと、しかしそれでも少しずつ人の住む気配が感じられるようになった。
カカリコ村を出てから、まる一日ほどで、リンクはゴロンシティに到達した。

 デスマウンテンの横っ腹に大きな洞穴が口を開けており、その入口に一人の若い男が立っていた。
初めて目にするゴロン族の男を、リンクはしげしげと眺めた。背が高く、上半身は裸で、逞しい
筋肉が張りつめている。毛深く、髪は肩まで伸び、見るからに勇壮なその表情を際だたせていた。
むき出しの下腿は、やはり隆起した筋肉でおおわれ、足には何も履いていない。見た目は他の
ハイリア人と同様だが、これほどまでに精悍な人間を、リンクはこれまで、城下町でもカカリコ村でも、
他のどの場所でも見たことがなかった。
 リンクが近づくと、男は鋭い視線を送ってきた。それに怖じることなく、リンクは男に向かい、
ハイラル王家の使いとしてゴロン族の代表者に会いに来た、と告げた。『炎の精霊石』がゴロン族に
託されたというのなら、まずはその代表者に会うのが筋だ、と思っていたからだった。門番であろう、
その男は、なおもリンクをうさんくさそうに眺めていたが、
「待ってろ」
 と、ぶっきらぼうに言うと、洞穴の中に消えた。男はしばらくすると戻ってきて、同じ口調で、
「ついて来い」
 と言い、リンクの先に立った。リンクは男に従って、洞穴へと歩を進めた。
 洞穴の中は思った以上に広かった。縦に四階層となった巨大な空間で、中央は吹き抜けとなっていた。
二人がまず入っていった所は、その最上階にあたっていた。意外に明るいその空間のあちこちに、
鉱石を積んだ大きな箱が積み上げられている。別の所からは鋭い金属音が規則的に響いていた。
そこが刀鍛冶の仕事場なのか、とリンクは推測した。
 案内の男と同じような風貌の男たちが、あちこちにたむろしていた。妙だな、とリンクは思った。
男たちの見かけは実に勇ましげなのだが、どうも態度に活気が感じられないのだ。
 案内の男は空間の最深部まで降り、ある一室の入口まで来て、リンクをふり返った。
「族長のダルニアが会うそうだ」
 男は顎でしゃくって入口の奥を示した。リンクは黙って奥に進んだ。
 その部屋は、先の空間に比べると格段に狭いものだったが、人が数人落ち着くには充分なほどの
広さがあった。その中央に、悠々とひとりすわっている人物がいた。
6741-8 Darunia I (3/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:37:59 ID:hKpXmM2c
 部屋に入ってきた「使者」を見て、ダルニアは驚いた。
 こいつはガキじゃねえか!
 そのガキは、こっちを見つめたまま、口をぽかんと開けて、凝固したように立ちつくしている。
ダルニアは無性にいらいらした。
「てめえが王家の使者だと?」
 ダルニアの声に、はっとした様子が窺われたが、すぐに続けて、その口からは、
「ぼくの名はリンク。ハイラル王国の王女、ゼルダの頼みでここへ来たんだ」
 と、ガキらしくもない、堂々とした口上が述べられた。
 いくら自分側の主人とはいえ、王女を呼び捨てにするとは、どういう奴だ?
 ダルニアは疑問を持ったが、問題はそこではない、と思い直した。
「てめえのようなガキが、王女の使者とは思えねえ。そうだというなら証拠を見せな」
 リンクは少し考えているようだったが、すぐにオカリナを取り出すと、一つのメロディを奏した。
 間違いない。『ゼルダの子守歌』だ。王家にかかわる者の身の証。
「……わかった。一応、認めてやる。用件は?」
「『炎の精霊石』を探しているんだ。ダルニア、それがどこにあるか、もし知っていたら、教えて
欲しい」
 俺までも呼び捨てか、とダルニアは苦々しく思ったが、それにこだわっている暇はなかった。
やはり、ハイラルに切迫した状況が訪れていることは確かなようだ。
「……最近、『炎の精霊石』は、引っ張りだこだな……」
 独り言のように、ダルニアは言った。リンクはその言葉に不審そうな表情を見せたが、突然、
目を見開くと、大きな声を出した。
「ひょっとして……他にも精霊石を探している奴が……ガノンドロフがここへ来たの?」
「ガノンドロフを知ってるのか?」
 再びダルニアは驚き、問い返した。それを無視して、
「来たんだね? 精霊石は? あいつはそれを手に入れたの?」
 リンクがさらに問いを放つ。その切迫した調子に、ダルニアは押された。
「心配すんな。渡しちゃいねえよ」
 リンクは大きく息をついた。見るからに安堵したふうだった。が、たちまちその表情には緊張の
色が走った。
「ということは、『炎の精霊石』はダルニアが持っているんだね? どうかそれをぼくに渡して
欲しい。ゼルダが待っているんだ!」
「落ち着け」
 ダルニアは冷ややかに言った。周囲を顧みず一人で焦っているリンクが鬱陶しかった。しかし
一方では、そのまっすぐな態度が興味深くもあった。
「理由を訊こうじゃねえか。ゼルダ姫が精霊石を欲しがっているのはなぜだ?」
 ダルニアの言葉で我に返ったのか、リンクは恥ずかしげにうつむいていたが、すぐに真剣な顔に
戻ると、熱心な声で話し始めた。
 世界を支配するという野望に燃えたガノンドロフが、トライフォースを手に入れようと、三つの
精霊石を探していること。自分はその野望を打ち砕き、さらにガノンドロフを倒すために、
ゼルダの依頼で精霊石を探していること。
『こんなガキが、たいそうなこった』
 そう心の中で毒づきながらも、災厄の影が、ここデスマウンテンのみならず、ハイラル全体を
覆いつつある状況を実感し、ダルニアは緊張で身がこわばる思いがした。
6751-8 Darunia I (4/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:38:52 ID:hKpXmM2c
「話はだいたいわかった。だが精霊石は渡せねえな」
 ダルニアの返事に、リンクは露骨にがっかりした表情を見せた。それがあまりにも正直な感情の
吐露であったので、ダルニアは、言葉を足してやらねば、という気になった。
「ゴロン族の族長は、昔から代々『炎の精霊石』を預かってきた。誰にも渡しはしねえ。それが
王家との約束だ。ただ、その王家の方がそれを必要とするっていうんなら、返してやるのが筋って
もんだ。本来ならな。だがいまは、そう簡単にくれてやるわけにはいかねえんだよ」
「どうしてだめなの?」
 リンクの問いは率直だ。ダルニアは、さっきまで自分を思い悩ませていたジレンマを、ざっと
話して聞かせた。
「……そういうわけでな。精霊石をてめえに渡しても、俺たちの暮らしがよくなるわけじゃねえし、
むしろそうやってガノンドロフに逆らったりしたら、事態はもっと悪くなるだろうってことなのさ」
「でも世界を救うためなら……」
 リンクは食い下がってきたが、ダルニアは動かされなかった。
「その世界云々以前に、俺はゴロン族を救わなきゃならねえんだ。それとも……」
 嘲るように言葉を続ける。
「てめえがドドンゴの洞窟へ行って、キングドドンゴを始末してくれる、とでも言うのか? 
それなら話は別だがな」
 リンクは黙ってしまった。当然だ。
「だからとっととお姫様の所へ戻って、もっとましな使いをよこすように言え。てめえのような
ガキには用なしなんだよ!」
 そう吐き出すように言い、ダルニアはそっぽを向いた。
 場に沈黙がわだかまった。
「わかったよ」
 しばらくして、リンクがぽつりと言った。妙に力の入ったその口ぶりをダルニアは不審に感じ、
リンクの方に視線を戻した。リンクはすでに背を向けて、部屋から出て行こうとしていた。が、
そこでリンクの足が止まり、顔がこちらをふり返った。
「全然、関係ないことだけど……」
 さも不可解そうな表情だった。
「どうしてダルニアは、男のような話し方をするの?」
 瞬間、頭に血が上った。
「やかましい!」
 いきなり突きつけられた事実。忘れていなければならなかった、その事実。
「出て行け! 二度とそのツラ見せるな!」
 ダルニアは叫び、急いで後ろを向いた。そうするしかなかった。リンクの視線から逃れるためには。
6761-8 Darunia I (5/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:39:50 ID:hKpXmM2c
 部屋の入口で、案内の男が待っていた。
「早くそのガキを追い出せ!」
 後ろからダルニアの大声が聞こえてきた。男はリンクと部屋の中とを交互に見ながら、
「兄貴を怒らせたのかよ」
 と、馬鹿にしたように言い、再び先に立って、リンクを誘導した。
 リンクはそのあとに従いながら、いままで眼前にあったダルニアの姿を思い出していた。
 部屋にすわっているダルニアを最初に見た時、リンクは驚きのあまり、言葉が出なかった。
仲間のゴロン族よりもひとまわり大きく、筋肉の発達も著明な、頑健きわまりない肉体ではあったが、
そこここに宿る丸みは見逃しようがなかった。頭髪を除く体毛は薄く、そのあとに聞いた声は
不自然に高かった。そして、あの胸……
 他の者たちと同様に露出された胸は、筋肉のためだけではない、やわらかい隆起を形作っていた。
それはアンジュの胸のように、みごとな質感を持った優美な姿ではなく、有るか無きかの、
かすかなものだったが、男としては明らかに異質な隆起だった。
「ちょっと訊くけど……」
 リンクは先を行く男に、おずおずと声をかけた。
「ダルニアって……女……だよね」
 突然、男がふり返った。感情で破裂しそうな顔だった。
「おい」
 男は低く、しかし凄みのある声で言い、リンクの胸ぐらをつかんだ。そのまま片手で身体を
持ち上げる。リンクの足は地面から離れ、男の手による圧迫で息がつまった。
「二度と兄貴のことを女だなんて言ってみろ」
 目が憤怒に燃えていた。
「カカリコ村までぶっ飛ばしてやるからな!」
 男はそう言うと、リンクの身体を乱暴に地面へと戻した。
「わ……わかった」
 リンクはやっとそれだけ言った。男はなおもリンクを睨みつけていたが、ぷいと背を向け、
また前を歩き始めた。
『どういうことなんだ』
 リンクの疑問は増すばかりだった。ゴロン族は男ばかりだとアンジュは言った。なのに実際には
女がいる。しかも族長という地位に。ところがこの男は、ダルニアが女だとは認めない。のみならず
ダルニア本人も、自分が女であることを否定するかのような態度だった。ダルニアが女でありながら
男として行動することが、ここでは暗黙の了解事項となっているようだ。
 何か事情があるに違いない、とリンクは思ったが、どんな事情なのかは想像もつかなかった。
『それはともかくとして……』
 リンクは頭を切り換える。
 当面の目的である『炎の精霊石』をどうするか。
 このままハイラル城へ戻る気など、さらさらなかった。なすべきことはただ一つなのだ。
 リンクは再び、案内の男に声をかけた。
「ドドンゴの洞窟の場所を教えてよ」
6771-8 Darunia I (6/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:41:05 ID:hKpXmM2c
『どうしてダルニアは、男のような話し方をするの?』
 リンクの言葉が耳から離れなかった。
 女でありながら男として行動すること。
 ふだんは考えもしない、いや、考えてはならないと無意識に抑えてきた、自分の生き方の奇妙さを、
リンクに真っ向から指摘されたような気がして、ダルニアは動揺した。
 心が自然に、これまでの数奇な人生をたどってゆく。
 ハイラルの片隅の村で、ダルニアは生まれた。生まれた時から身体の大きさは並みはずれていた。
女の子はもちろん、男の子の中にも、ダルニアほど逞しい肉体を持つ者はいなかった。そのため
同年代の子供たちからは煙たがられ、馬鹿にされて、友達はただの一人もできなかった。子供たち
ばかりではない。大人たちもダルニアを白い目で見た。家族ですらダルニアの存在を持てあまして
いることを、ダルニア本人はよくわかっていた。
「あれは女じゃないよ」
 その一言が、ダルニアへの評価のすべてだった。
 腕力に訴えて周囲を黙らせることは簡単だっただろう。しかしダルニアはそうしなかった。
そうしたところで自分への評価が好転することはなく、むしろよけいに悪くなるだろうということが、
容易に想像できたからだった。
 ダルニアは常にひとりだった。
 思春期を迎えると、女でありながら女と見られない苦しみはさらに強まった。ただ、家業の
刀鍛冶の手伝いを続けるうち、その方面の才能が自分にあることを知ったのが救いだった。
ダルニアは刀を打つ作業に専念し、年を経るごとに孤独にも慣れ、女を捨てて生きることへの
覚悟が自然に養われていったのだった。
 刀鍛冶を生業とする以上、デスマウンテンに住むゴロン族のことはよく知っていた。ゴロン族は、
鉱山労働と刀鍛冶の後継者を、ハイラル全土に求めていた。ダルニアはそれに応じる決心をした。
女人禁制の世界であることは承知だったが、自分は男であるという意識が、その頃にはもう
固まっていたからだ。家族も内心では、厄介払いできると喜んでいるふしがあった。
 当然ながらゴロン族は、ダルニアを相手にしなかった。いくら刀鍛冶の才能があろうと、本人が
男だと主張しようと、実際には女であるという事実は変えようがなかったからだ。
 ダルニアは機会を待った。そしてその機会は、ほどなくしてやってきた。
 ゴロンシティ近くの鉱山で大規模な落盤事故が起こり、当時の族長を含む数人が生き埋めに
なった。いつ落盤が続発するかもしれない状況で、誰もが救助に向かうのを躊躇していた時、
ダルニアは単身で危地に乗りこみ、みごとに全員を救出したのだった。
 この行為が、行動力を重視する種族であるゴロン族の、ダルニアへの評価を一変させた。
生物学的には女であっても、生き様は男そのものである、と認められたのだ。族長は、自らが
救われたこともあって、積極的にダルニアを受け入れる態度を示した。こうしてダルニアは
ゴロン族の一員となった。
 いったんそうなると、刀鍛冶の腕前によって、また仲間たちを上回る体格と体力によって、
ダルニアの評価はさらに高まることとなった。他にも仲間うちの種々の問題を解決するのに功績が
あり、部族内でのダルニアの存在感と発言力は、しだいに大きくなっていった。ついには族長に
推され、すでに数年間にわたって、ダルニアはゴロン族のトップの地位を保っているのであった。
6781-8 Darunia I (7/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:42:11 ID:hKpXmM2c
 ゴロン族の性生活にも、ダルニアはうまく順応していた。
『兄弟の契り』と称されるゴロン族の性的習慣は、男同士という点で、他のハイラル世界のそれと
大きく異なるものであった。しかし相違点はそれだけではない。『兄弟の契り』は、あくまでも
部族内の上下関係を明らかにし、確認するための儀式であり、単なる欲望や愛情が介在することは
なかった。その点、ゴロン族はきわめて理性的な種族だった。
 族長の養子という形でゴロン族に迎えられたダルニアは、しきたりによって、まず族長と、
そしてさらに他の有力者と契りを結んだ。その契りとは、彼らの陰茎を肛門に受け入れることで
あった。ダルニアが女性器や──貧弱とはいえ──乳房を有していることは問題にされなかった。
ゴロン族は女には興味のない種族であったから、男と認められて仲間となった以上、それらの
器官の存在が部族内に混乱を招くことはなかったのだ。
 ダルニアの地位が向上し、逆に目下の仲間に契りを施す立場になっても、混乱は起きなかった。
女にしては異常に肥大した陰核を用いることもあれば、男根を象った器具を装着して行為に及ぶ
こともあったが、仲間たちはみな、ダルニアとはそういう「男」なのだと認識し、迷うことなく
ダルニアを「兄貴」と呼んだ。

 だが……
 ダルニアの思いは、最近の災厄の記憶に重なってゆく。
 男として生きてきた俺に、自分が女であることを思い出させる事態が起きた。
 ガノンドロフだ。
『炎の精霊石』を奪うのがあいつの主目的であることは間違いない。が、会見の際、あいつが俺を
見ていた目には……それとは異なる色調があった。男が女に抱く、欲望の色調が。
 女と見られるのは、いまのダルニアにとって、絶対に受け入れられないことであった。しかも
そこに欲望という、ゴロン族には無縁の邪な要素が介在していることもあって、ダルニアは
ガノンドロフに対し、吐き気を催すような嫌悪感を覚えた。
 しかし、実はそればかりではないことを、ダルニアは内心では気づいていた。これまで女と
見られたことのなかった自分が、初めて女として見られたという、ひそかな喜び。理性では
とうてい容認できないことだったが、感情では……ダルニアはそれを容認しないではいられなかった。
 そして今日、リンクが現れた。
『どうしてダルニアは、男のような話し方をするの?』
 ゴロン族の内情を知らぬ、無責任な発言に過ぎない。しかしそこには、物事をあるがままに見る
素直さがこめられていた。ガノンドロフの欲望とは全く異なる心情だった。ゆえにダルニアは
リンクに対して、一時的に怒りを爆発させてはみたものの、嫌悪感は抱かなかった。むしろ、女で
あれと暗に勧められたようで、女と見られる喜びが、より大きく刺激されるような気がした。
 この感情は、この先の俺に、どういう影響を及ぼすだろうか。
 ゴロン族の族長として、ダルニアの心は大きく揺らいでいた。
 
6791-8 Darunia I (8/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:43:17 ID:hKpXmM2c
 シティ内の大食堂で供される夕食には、手の空いている者、全員が集合することになっていた。
ダルニアは料理を平らげながらも、
『やはりドドンゴの肉がないと、もの足りないな』
 と、心の中で正直な感想を漏らさずにはいられなかった。いつもは賑やかな仲間たちも黙りがちで、
意気が上がらないこと甚だしい。
 居並ぶ面々の中に、昼間リンクを案内してきた門番の男を見つけて、ダルニアは声をかけた。
「あのガキはどうした?」
 男はダルニアに向き直った。
「あいつですかい? そのまま出て行っちまいましたよ」
「そうか……」
 ダルニアは視線を落とした。リンクに『二度とそのツラ見せるな!』とは言ったものの、災厄の
ことを考えると、あのまま別れてしまってよかったのか、という後悔にも似た思いが湧いてくる。
 男は調子づいたように言葉を続けた。
「あのガキ、兄貴に何を言ったんです? ずいぶん兄貴を怒らせたみたいですが。ドドンゴの
洞窟のことで、何か無礼でも?」
「何だと」
 ダルニアは男の言葉を聞きとがめた。
「ドドンゴの洞窟がどうした。あいつ、お前に何か言ったのか?」
 問い返す声が思わず大きくなる。圧倒されたように、返答する男の声は先細りとなった。
「いえ……ただ……ドドンゴの洞窟の場所を教えろって言うもんで……」
「教えたのか?」
「ええ……まずかった……ですか?」
 それには答えず、ダルニアはリンクとの会話を記憶から引き出した。
 リンクは最後に『わかったよ』と言った。俺はそれを、『だからとっととお姫様の所へ戻って、
もっとましな使いをよこすように言え』という発言に対する答だと思っていた。ところが実際には
そうではなく……その前の、『てめえがドドンゴの洞窟へ行って、キングドドンゴを始末してくれる、
とでも言うのか?』との問い──というよりも揶揄──への答だったとしたら……そういえば
リンクの声には、妙に力が入っていた……
 あの馬鹿! 真に受けやがって!
 ダルニアはいきなり立ち上がり、驚く仲間たちを尻目に、ひとり走り出した。シティの門を出、
ドドンゴの洞窟へと急いだ。
 あんなガキ一人に何ができる。死にに行くのと同じだ。
 放っておきゃいい、俺が行っても何も変わらない……そんな意識も心の片隅に湧いたが、
ダルニアの心は断固としてそれを拒否した。
 仮にも王家の使者を見殺しにできるか! ゴロン族の名折れだ!
 だが、理由はそれだけだろうか?
 その答が見つかる前に、ダルニアはドドンゴの洞窟の入口に到着していた。
6801-8 Darunia I (9/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:44:14 ID:hKpXmM2c
 入口に焚かれた火を移した松明を持って、ダルニアは洞窟の中を奥へと進んだ。
 物音はしない。リンクはどこにいるのか。それともすでに、物音をたてられない状態になって
しまっているのか。自身の危険も警戒しながら、ダルニアはリンクのいた痕跡を探した。それは
ほどなく明らかになった。
 暗い洞窟の途上に、蝙蝠のキースが多数、死体となって残されていた。その先には、自爆が
やっかいなドドンゴの幼生──ベビードドンゴの残骸が散乱していた。さらにその奥には、成獣の
ドドンゴの死体が三つ横たわっていた。
『あいつが……一人でこいつらを……?』
 ダルニアはドドンゴの死体を観察し、その弱点である尻尾に、はっきりと剣の跡が刻まれている
ことに驚いた。凶暴になったドドンゴは、ゴロン族ですら近寄りがたい。接近する者には容赦なく
口から炎を吐きつけてくる。しかしリンクはその炎を避け、尻尾が弱点と察知して、そこを正確に
攻撃しているのだ。
 ダルニアは先へ進んだ。煮えたぎる熔岩の中に足場が点在する場所では、ダルニアが知らない
魔物の死体が見つかった。武装した大きな蜥蜴のような魔物で、これには正面と横に剣で切り
裂いた跡が残っていた。
『子供のくせに、何てやつだ……』
 ダルニアはリンクの奮闘ぶりに驚嘆した。だがリンクも苦戦したようだ。地面には、明らかに
人間のものとわかる血痕が点々と散らばり、先へと続くリンクの足跡は大きく乱れていた。
 ダルニアは歩調を速めて奥を目指した。そろそろ最深部が近づこうかと思われた頃、突然、耳を
つんざくような吠え声が聞こえた。
 キングドドンゴだ!
 もはや警戒心も忘れて、ダルニアは奥へと走った。最深部は意外に大きな空間で、地面の中央は
熔岩の溜まった不可侵地帯となっていた。その周囲の狭い領域で、リンクとキングドドンゴが
向かい合っていた。
 身体の大きさには何十倍という差があった。空間の高さの半分は占めようかというキングドドンゴの
巨体に対し、リンクの身体は吹けば飛ぶような矮小な存在だった。にもかかわらずリンクは、
左手に剣を、右手に盾を持ち、真っ向からキングドドンゴを睨みつけていた。
 キングドドンゴが口から炎を吐く。リンクはバック転でそれを避ける。続けてキングドドンゴが
リンクに突進する。リンクは横っ飛びでまたもこれをかわす。なかなか素早い。が、攻撃方法は
見つからないようだ。リンクはすでにダメージを負っている。このままでは体力を消耗し尽くして
しまうだろう。
 見守るダルニアの目に、キングドドンゴの突進を避ける際、リンクが平衡を失って倒れる姿が
見えた。行き過ぎたキングドドンゴが向きを変え、リンクに狙いをつけた。
『まずい!』
 ダルニアは手近にあった石塊をキングドドンゴに投げつけ、リンクとは離れた場所に飛び降りた。
「こっちだ!」
 ダルニアはキングドドンゴに向かって叫び、心の中でリンクにも叫びを送った。
 囮になってやる! その間に体勢を整えろ!
 キングドドンゴはダルニアの方に向きを変え、間もおかず突進してきた。
 まだ……まだだ……
 壁際に立ち、ぎりぎりまで引きつけて、突進をかわす。そうすれば奴は壁に激突して、隙が
できるだろう。
 狙いは当たった。ダルニアは髪ひと筋の差で横に飛びすさり、キングドドンゴは轟音をたてて
壁にめりこんだ。
6811-8 Darunia I (10/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:45:23 ID:hKpXmM2c
 だがダルニアの予想しなかったことが起こった。
 激突の衝撃で、上から無数の石が降り注ぎ、その一つがダルニアの頭を直撃したのだ。
 薄れてゆく意識を懸命に鞭打ちながら、ダルニアはその場から離れた。しかし足がもつれ、
遠くまでは逃げられない。
 キングドドンゴがこちらを向いた。突進の構えだ。
 大きく吠えるキングドドンゴ。来た。来た。だが俺は……動けない……もう動けない……
 その時、ダルニアの前に一つの影が立ちはだかった。
『リンク!』
 剣と盾は持ったままだ。が、その両腕は大きく左右に広げられている。攻撃の態勢ではない。
ただダルニアを守ろうとする意思だけだ。
「馬鹿野郎!」
 眼前にキングドドンゴが迫った瞬間、最後の力をふりしぼって、ダルニアはリンクの身体を抱え、
横方向へと回転した。飛び過ぎるキングドドンゴの甲皮が、ダルニアの右脚の皮膚を切り裂いた。
 ダルニアはそのまま熔岩の縁まで転がった。リンクはダルニアの腕から離れ、キングドドンゴの
前に投げ出された。リンクが立ち上がる。だが動きが鈍い。もうリンクも限界が近い。
 リンクが目の前にいるので、キングドドンゴは攻撃方法を変えたようだ。突進をやめ、ゆっくりと
リンクに近づいてくる。炎を吐くつもりだ。
 どうする? どうする?
 熔岩の縁に咲くバクダン花が、ダルニアの目を捕らえた。ドドンゴの洞窟に自生する珍種の植物。
引き抜くと爆発する奇妙な花。
 これしかない!
「リンク……」
 初めて口にするこいつの名前。リンクがふり向く。
「こいつは……引き抜いて数秒後に爆発する……あいつに……食わしてやれ……」
 頷くリンク。しかしタイミングが重要だ。早すぎても遅すぎても、近すぎても遠すぎてもいけない。
 キングドドンゴがリンクに迫る。まだ遠い。だがもう口を開けた。炎が来る!
「受け取れ!」
 ダルニアはバクダン花を引き抜き、リンクに向かって投げた。実の中に仕込まれた火花が弾ける音。
リンクが受け止める。キングドドンゴに向き直る。その口の奥に溜まってゆく炎の渦。
『もっと近づけ!』
 叫ぼうとした。が、声が出ない。もう……意識が……
 しかしリンクはそのとおりにした。いまにも火焔が自らを焼き尽くそうかという、その瀬戸際で、
リンクは自身の観察と意思をもって、臆することなく敵に近づき、手の中のものを、燃え盛る
口中へと投げこんだ。
 いきなりキングドドンゴが口を閉じる。リンクはバック転でいったん下がる。腹の中の鈍い
爆発音とともに、がっくりとキングドドンゴの前脚が崩れ、地面に顔が投げ出される。
『やれ……』
「やぁッ!!」
 気合いをこめて、リンクがジャンプ斬りを繰り出す。キングドドンゴの顔面に赤い裂隙が走り、
血液が噴出する。
『そうじゃねえ……』
 いや……お前には……もう……わかっていたな……
 リンクがキングドドンゴの背後に回り、その尻尾に最後の一太刀を浴びせるのを、遠ざかる
意識の片隅で、ダルニアは見た。
6821-8 Darunia I (10/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:46:14 ID:hKpXmM2c
 ぼやけた視界に、リンクの顔が映った。
 傷だらけだ。火傷も負っている。しかしその目は優しく、口元には笑みが浮かんでいた。
「大丈夫?」
 リンクが言う。それには答えず、横たわっていた身を起こし、ダルニアは周囲を見回した。頭の
傷が痛んだが、意識は急速に明瞭となっていく。
 さっきの場所だ。洞窟の最深部。中央の熔岩はいつの間にか冷えて固まり、そこには巨大な
骨格の残骸が黒くうずくまっていた。
「俺は……どれくらい眠っていた?」
 ゴロン族の族長ともあろう俺が、こんな子供の前で意識をなくして、「大丈夫?」などと
気遣われるとは……
「十分くらいかな」
 ダルニアの忸怩たる心をよそに、リンクは明るく答えた。
 その程度なら……まあいいか……
「やるじゃねえか」
 ダルニアはリンクに向かって言った。ぶっきらぼうだが、ダルニアにすれば最大級の賛辞だった。
対してリンクは、
「ぼくは……勇気だけは忘れないんだ」
 臆面もなく、そんな台詞を吐く。ダルニアは自分の方が照れ臭くなった。
「けっ!」
 顔をしかめて見せ、わざと乱暴な口調で、ダルニアは言った。
「あれは勇気なんてもんじゃねえ。無茶っていうもんだぜ」
 その「あれ」が何を指すのか、ダルニアは敢えて言及しなかった。が、リンクは理解している
ようで、何の説明も求めなかった。
「お前、なぜ俺を庇った?」
 耐えきれず、ダルニアは自分の方から訊いた。いつの間にか「てめえ」が「お前」になっていた。
リンクはダルニアから視線をはずし、ゆっくりと、しかし明確に、こう言った。
「だって……女の人は……守らないと……」
 まだ言うか!
 だが口には出さなかった。不思議に腹は立たなかった。
「その女に助けられてちゃ、世話ぁねえや」
 冗談めかして混ぜ返し、ダルニアは立ち上がった。少しふらつくが、歩くことはできる。
「戻ろうぜ。仲間が待ってる」
 ダルニアはリンクの頭に手を置いた。
 お前となら……と、ダルニアは心の中でリンクに語りかけた。
 喜んで『兄弟の契り』を結んでやるところだが……お前のその歳じゃあな……
 リンクが下からダルニアの顔を見上げ、にっこりと笑った。ダルニアの胸はどきりとした。
 ほんの子供に過ぎないリンクが、身を挺して俺を守ろうとしてくれた。実効性はともかくとして、
その心根はまさに、かつての落盤事故の際の俺と同じく、「男」のそれだった。そして……
俺……は……
 さっきの自分の言葉が脳内によみがえる。
 ──その女に助けられてちゃ、世話ぁねえや。
『自分で女と認めちまったか……』
 やはり腹は立たない。それどころか……そう、こうやって……リンクと顔を見合わせて微笑みを
交わす、この状況が……どうしてこんなに快いのか……
『リンクの前なら、それでもいいや』
 絶対に口には出せないことを承知の上で、ダルニアはその思いを自分に許した。
6831-8 Darunia I (12/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:48:15 ID:hKpXmM2c
>>682 ナンバーミス  ×10/12  ○11/12



 ゴロンシティは歓喜に包まれた。リンクとダルニアを英雄として称揚するため、大がかりな
祝宴の計画が立てられた。しかしリンクは先を急ぐと言って、その栄誉を辞退した。ダルニアは
何も言わずにそれを認めた。ただ『炎の精霊石』を渡すことは忘れなかった。
 鮮紅色の美しい光を放つその石をリンクに手渡しながら、ダルニアは言った。
「この精霊石は、世界を救うという言葉を信じて、王家の使者としてのお前に渡すものだ。だが、
それだけじゃあ、俺の気がすまねえ」
 不思議そうな顔をするリンクに、ダルニアは問いかけた。
「マスターソードを知ってるか?」
 リンクは知らないと言った。
「ハイラルのどこかに眠っているという伝説の剣だ。魔を退けるという意味で、退魔の剣とも
言われている。心悪しき者は触れることのできない聖剣ともな。なんでも、床の台座に刺されて
いて、勇者としての資格ある者だけが、台座から抜き放つことができる、そんな代物らしいや。
もちろん俺は見たことはないし、どこにあるのかも知らねえが……」
 ダルニアは力をこめて続けた。
「俺の夢は、そんなマスターソードに劣らぬ優れた剣を打ち上げることだ。まだできちゃあいねえが、
それができたら、お前にやるよ。それが俺から、個人としてのお前に渡すものだ」
 しばしの間をはさんで、リンクが気遣わしげに口を開いた。
「ダルニア……いいの?……ダルニアにとっては、とても大事な……」
「いいんだよ! それが男と……」
 男の──と言いそうになり、ダルニアはあわてて言葉を切った。
「……いや……とにかく……信義の問題だからな」
「……ありがとう」
「まだできてもいねえんだぞ」
「それでも……」
 リンクがダルニアの手を握る。厚く硬くこわばったダルニアの手の皮膚に、確かな暖かみが
伝わってくる。その暖かみと、いまのリンクの呟きに呼応した記憶が、これまでに抱いたことの
なかった、ある感情を呼び起こしそうになり、ダルニアの身体は小さく震えた。しかし手を離す
気にはなれなかった。
『……それでも……いいや……』


To be continued.

684 ◆JmQ19ALdig :2007/01/21(日) 02:49:04 ID:hKpXmM2c
おのれの想像力の限界に挑んだ話になりました。
でもやっぱり暴挙だったかな、これは・・・
次はマロン再登場。
685名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 10:10:06 ID:JXzXvrQU
毎度GJ!

>読んでもらえるのなら、もう本編の映像は忘れて、別キャラとして見ていただくしか・・・
アッシュとナボールを足して2で割ったようなキャラに脳内変換されたからおk
686名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 23:38:33 ID:0fMcJ4Py
GJ!
初めてドドンゴの洞窟クリアした時のことを思い出した。リンクと一緒に悲鳴あげたもんだ…
687名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 20:08:38 ID:MaLIkPZ6
なんだか俺も書いてみたくなってきた。
しかしどうしてもこどもリンクたんが犯されるわけだが。
688名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 20:17:01 ID:G/QBSz/L
>>687
801じゃなければリンク受けでもガノン受けでもバッチ来い!
689名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 20:23:03 ID:o/L595b5
今が旬のカップルは?
690名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 20:25:08 ID:fZsCvDPw
相変わらず人気の高い王道 リンクゼルダ

まさに旬 リンクミドナ

対抗 村長リンク
691名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 20:29:16 ID:MaLIkPZ6
どう頑張っても801になってしまう可能性ががが。orz
モンスターに犯されるリンクたんなわけだが。
692名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 21:09:18 ID:G1OjfoMk
801は801でスレがありそうに思うけど

そして>670は幸せになれたんだろか?
まあ、ミドナは渡せないけどな!
693名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 22:36:51 ID:G/QBSz/L
>>691
801なら「任天堂の男キャラはセクシーだ」みたいなスレがどっかにあった筈。
まあ、今もあるかどうか分からないが。
個人的には遠慮したいなぁ、ヤオイネタ。
694名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 23:17:28 ID:7RkYsGu6
リンク女体化?
695名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 02:29:35 ID:H7+PT5AN
>>672 〜 683
GJですた。
もうエロなくてもいいなコレと思って読んでた。
あと「女体化」という強烈な3文字を見た瞬間笑ってしまったw
どうも俺は脳内変換ができないorz

今旬な組みあわせで思いついたんですが、
トワプリの城下町のリンクのファン3人使えば
リンクとで4Pプレイできません?
できませんね。ごめんなさい。
696名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 02:38:23 ID:C8Nyao0G
いやーんトリオか
697名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 09:24:05 ID:UyrbGGXm
>>650>>661の続き投下します。
リンク×ミドナ(大)、EDまでのネタバレ注意。…今更すぎるが

「…なんでだよ」
永遠に続きそうな沈黙を破ったのは、俯いたままのミドナだった。
「え…?」
「なんで、こんな所まで来てんだよ…」
彼女にとって、彼がどうやって来たのかより、そちらの方が大きな疑問となっていた。
自分の記憶が正しければ、たしか彼は、故郷の村の時期村長だった筈だ。
……きっと今頃は、あの幼馴染の女性と、仲睦まじくしてるのだろう。そう、思っていた。
だが、リンクの服装はミドナと別れた時の、あの深緑の衣のままだ。
よく見るといくつかのほつれや、繕ったような後が見える。
それこそが、彼がその後も旅を続けてきた証明だった。…まさか、ここに来る為に?
「だってミドナ、言っただろ。『またな』って」
「あ、あれは……!」
―――あれは、別れを言い出せなかった、己の弱さだ。
すでに心は決まってたくせに、最後の最後ですら言えなかった本当の言葉を覆い隠す為の。
だから、彼女にとってあの台詞は、永久の別れを意味するものだった。
だが、この男は
「『また』はお別れの挨拶じゃない。…いつか会うための約束の言葉、だろ?」
そう言って、晴れやかな笑顔を浮かべた。
「…馬鹿。そんな言葉、とっとと忘れろよ……」
胸が熱い。鼻の奥がツンとなる。
今にも泣きそうになるのをぐっと堪え、無理やり笑みを作る。
「そんな、してもいない約束の為に来たってのか、オマエは……」
「……いや、多分『さよなら』って言われても来たと思う。
あのまま別れるなんて、絶対嫌だったし」
その言葉に、どくん、とミドナの鼓動が跳ね上がる。
「…何でだよ。引っ付いてたバケモノが消えるのが、どうして嫌なんだよ」
笑みを消し、問う。―――わずかに浮かんだ期待を、必死で押し込んで。
「化け物なんて言うなよ……俺は、ミドナのこと好きだったぞ?」
何気ない口調の中に、込められた彼の心。
『好き』。
その言葉が、ミドナの胸の中に強く響いた。その瞬間、喜びが感動となって全身に巡る。
…今なら、素直に想いを言えるかもしれない。
「わ、ワタシも―――」
「だって、ずっと一緒に旅してきた大事な相棒だからな」

………は?
今、こいつは何て言った?

「………相…棒?」
「ああ、いちばん大切な、相棒だ」
その言葉に、喜びやらときめきやらがピシッ、と凍りつくのをミドナは感じた。
考えたくはない。でも、まさかコイツは
「…つまり何だ。オマエは『相棒』のワタシに会う為に、わざわざ光の世界からこっちまで
来たってのか?」
「もちろん」
躊躇いもなく、晴れやかな笑顔のままで返される。
そのはっきりきっぱりとした口調に、ミドナは肩の力が一気に抜けていくのを感じた。
…ああそうだよな。解ってたさ。オマエはそういうヤツだったよ。
もう少しロマンチックな理由で来てくれたものだとこっちが勝手に勘違いしていただけだ。
ハァ、と重い溜息をつき、キッと正面からリンクの顔を鋭く睨みつける。
「え、な、何?」
突然の様子にたじろぐリンクの頭を両手でガシっと掴んで固定し、
「ワタシはこういうつもりで聞いたんだ! いいかげん気づけこの朴念仁!!」
―――強引に、己と彼の唇を重ねた。
698名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 09:24:39 ID:UyrbGGXm
いきなり落ち込んだと思ったら、睨まれて、怒鳴られて―――キスされている。
突然のミドナの行動と、柔らかい唇の感触に、リンクの頭は真っ白になった。
なぜ? とかどうして? といった疑問すら浮かばない。
ただ呆然と、ごく近くにいる、青白い頬を真っ赤に染めた彼女の顔を見ることしか出来なかった。
「………ぷはっ」
どれくらいそうしていたのだろう。
ミドナが突然ぱっと手と唇を離し、苦しげに息をはいた。どうやらずっと呼吸を止めていたらしい。
そこでやっと、固まってたリンクの思考が正常に廻りだした。
「あ、あのさミドナ、今のって、その、えっと…」
…正常というには大分混乱しているようだが。
「……オマエな。これ以上を女の方から言わせる気か?」
赤い頬のまま憮然として言う彼女に、ぶんぶんと首を横に振って否定する。
「そうじゃない! そうじゃなくて、だからその、これってつまり、ミドナが…」
一旦言葉を切って、緊張で乾いた喉をゴクリと鳴らし、もう一度息をつき
「俺の事、好きだって事? …そ、その、友達とか仲間って事じゃなくて…」
「…初めからそう言ってんだよ。この馬鹿」
悪態をつきながらも、気恥ずかしげに視線をそらす。
それは、素直でない彼女らしい、肯定の言葉。
「………」
その意味をゆっくりと噛み締め、そして―――あっという間に赤面した。
「え、えっと…あの、ゴメン、気づかなくて…」
「……フン。そりゃどうせ、オマエと旅してたのはバケモノの方の『ミドナ』だったしな」
気付かない、というより、そもそもそんな目で見れないだろう。
ひょっとしてリンクからすれば、『ミドナ』は今の彼女ではなく、あの子鬼の姿のままなのだろうか。
そう思った瞬間、ちくり、と胸がわずかな痛みに疼いた。

……ああ、なんて馬鹿げているのだろう。
あんなにも嫌っていたあの醜い姿に、まさか自分が嫉妬することになるなんて…

「…で、どうなんだよ」
「………へ?」
いきなりの問いかけに、間の抜けた声を返すリンク。
「ワタシはオマエに告白したんだぞ? なら、オマエはその答えを言わなきゃいけない。
…今更友達から、なんて言ったら城の屋上から放り投げるからな」
すいと細めた目で怖い事を言うミドナ。
「そ、そんな事急に言われても…」
「馬鹿、簡単な2択だろうが。やっぱり相棒としか見られないなら、ノーだ。
で、もしも…」
わずかに躊躇い、じっと目を見据えてから、言葉を続ける。
「もしも、少しでもワタシを女として意識しているなら……イエス、だ」
リンクが自分を好いているのは、先程、本人の口から聞いた。
…ならば、後はもう、この二つしかない。
期待と不安が入り混じる心境で、それでも、ミドナはその瞳を逸らそうとはしなかった。
699名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 09:25:31 ID:UyrbGGXm
紅い瞳にまっすぐに見つめられながら、リンクは必死に答えを探していた。
今までは、いちばん大切な相棒としか考えてなかった。それで十分だと思っていた。
聞かれるまでもなくミドナは女の子だ。意識なんてとっくにしている。
…でもそれは、きっと、彼女が言うような意味じゃないのだろう。

ミドナ。
小憎ったらしくて、ずる賢くて、いじわるで……でも、実はけっこう優しくて。
言うことも考えも厳しいくせに、あんまり非情にはなりきれてなくて。
こっちが何も言わなくたって、思ってる事なんてすぐに読まれてて。
虫が嫌いで、民思いのお姫様で―――

…本当に、それだけなのか?
俺が知っている彼女は、本当に、それしかないのか?


唐突に、だが鮮明に、あの日の光景が脳裏を過ぎった。

夜明け前の黄昏の空の下、夕日色の髪を靡かせる、黒衣を纏った女性。
理知的な瞳。高貴な雰囲気。…でも、はすっぱな口調はそのままで。
ああ、やっぱりミドナだ、って安心したけど、でもそれ以上に………

「―――見惚れてた」
「…え?」
「あの時、初めて今のミドナを見たとき。
…こんな綺麗だったなんて、思ってなかったから」
なにげに失礼なことを言われているが、それを指摘する余裕が今のミドナには無い。
リンクの紡ぐ言葉を、ひとつも溢さないように、黙って耳を傾けている。
「…うん。そうだ。俺は、ちゃんとミドナを『女の子』として見てた」
それなのに―――いままで自分は、それをはっきり意識したことはなかった。
まるで、消えてしまった彼女の思い出を穢さない為のように。
でも……今は違う。目の前に、触れられる距離に彼女がいる。
思い出の中だけでない場所で、自分の言葉を待っている。
―――ならば、自分の答えはひとつだ。
「俺も、ミドナが好きだ。女の子として好きなんだ」

3年も待ち続けた言葉が、ゆっくりと、彼女の中に浸透していく。
期待と不安は、いつの間にか驚きと喜びに変わり、全身を震わせる。
いつまでも見ていたいはずの彼の笑顔が、ぼんやりと歪んでいき―――
「…ミ、ミドナ?」
「うっ……うわあぁぁぁぁぁん!!」
恥も外聞もかなぐり捨て、大声でしゃくり上げながら、ぎゅっとリンクの胸元にしがみついた。
ミドナ自身もなぜ自分がここまで泣いているのか解らない。それでも、この爆発した感情を
止めることはしばらくできそうもなかった。
700名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 09:26:04 ID:UyrbGGXm
予想もしなかった反応に驚きながら、それでも子供のように泣きじゃくる彼女をリンクは出来るだけ
優しく抱きしめた。
彼女が被っていたフードを外し、夕日色の髪をそっと撫でてみる。
びくっ、とミドナの肩が強張るが、お構いなしにそのまま頭を撫で続けた。
サラサラとした感触に、さすがお姫様、と変な感心をしていると
「な、なあ……リンク」
いつの間に泣き止んだのか、ミドナが困ったように胸の中から顔を上げた。
…何となく息が荒い気がするのは、自分の気のせいだろうか。
「ど、どうしたんだ?」
何故か扇情的な様子の彼女に、つい言葉をどもらせる。
ミドナもどう言ったものか解らずしばらく眉根を寄せていたが、やがて
「あ、あんまり、髪、触るな…」
「…え、何で?」
こんなに綺麗なのに、と続けるリンクにミドナはふるふると首を横に振る。
「違う……この髪は、ワタシの身体の一部なんだ。…動かしてるのは見た事あるだろ?
だから、その、そうやって撫でられると…」
顔を真っ赤にし、最後のほうはゴニョゴニョと尻すぼみでよく聞き取れない。
…そういえば以前、彼女はまるで手足のように自在に髪を動かしていた。
ということは、当然髪にも神経が通っているということだろう。
つまり、自分は単にあやすつもりだった事が、彼女にとっては愛撫も同然だったというわけで。
「…! ご、ごめん!!」
慌てて手を離し、頭を下げた。
想いを伝え合ったとは言え、そんな事をするにはまだ早すぎる。
田舎育ちの為か、意外と貞操観念が強かったリンクは、知らなかった事を差し引いても猛烈に反省した。
そんな彼の様子に、今度はミドナが慌てることとなった。
リンクが純粋な厚意で撫でてくれていたのは解っていた。だから、余計に言い出し辛かったのだ。
それに何より―――
「……べ、別に触られるのが嫌なんじゃない」
撫ぜる手への嫌悪感は一切無かった。ただ、あれ以上は耐えられそうになかったから止めたのだ。
「…オマエが、ちゃんと『そういうこと』って自覚して、それで触るんだったら……」
それならば、ワタシは構わない。―――消え入りそうな声で、彼女はそう言った。
「ミドナ、それって…」
「………」
これ以上は言葉に出来ない。ただ一度だけ頷いて、肯定する。
その意味を汲み取り、リンクはごくり、と唾を飲み込む。
抱いてほしい―――そう、彼女は言っているのだ。
だが、先にも言った通り、彼はそういった面において真面目だった。
いいのか? 俺たちはまだ、告白したばかりじゃないか?
理性と欲望がごっちゃになった思考で悩んでいると、不安になってきたのか、ミドナがおずおずと
「その……嫌、なのか?」
―――なんて、上目遣いで聞いてきた。
ぴしり、と理性にヒビが入るのを、リンクはたしかに自覚した。
突然ミドナを抱きしめて、強引に引き寄せる。
「うわっ…!」
「……本当に、俺で、いいの?」
吐息が触れる距離で、耳元に口を寄せて囁く。
…きっと、これが最後の境界線。
踏み越えたら、きっともう戻れない。付き返すなら今しかない。
でも、それでも
「だからそう言ってんだろ……この朴念仁」
今の彼女にとっては精一杯の軽口で、その言葉に同意した。
願わくば―――この期待と同じぐらいに膨らんだ不安に気づかれない様に。




休み返上で書いたのにまだ完結しないという現実に絶望した!
次こそ終わりです。と言うか強引でも終わらせる。
あと、女体化リンクっつーと以前見たコスプレ外人のおねーさんを思い出すのは自分だけか。
701名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 12:41:11 ID:lnbqHgCR
超GJ 萌殺す気か
702名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 13:49:57 ID:u6o/R1GZ
うおぉおマジGJ!!次が凄い愉しみ
つーか話の流れとか上手なぁ感心した
703670です:2007/01/23(火) 13:51:31 ID:SXvvRunZ
>>692
おかげさまでクリアまで一直線でした(つか、攻略サイトへの頼り癖がついてしまった・・・)
んで、エンディング見て、こんなんじゃ幸せになれねーよと。
そしたら>>697様のGodJobが!幸せになりました。
エンディングで、緑の服でエポナに乗って駆けていくリンクはきっと
またミドナに会うための手掛かりを探す旅に出たのだと信じてます。
続き期待してます。
704名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 14:08:40 ID:6+YOCDO8
何というほのぼの萌え
見ただけで萌え死んでしまいそうになった
これは間違いなく名作になる
705名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 02:54:48 ID:jTNeumus
>コスプレ外人
VIPの板で見た気がする。
でもそれは多分別物。

ミドナったら本当は甘えんぼさんなのね。
その事実だけで妄想が膨らんでご飯3杯はいける。
706名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 05:45:22 ID:AQ+5cHuu
ア〜ア〜〜 ワワワワワ ワ〜〜(ジャーン)
707 ◆JmQ19ALdig :2007/01/27(土) 14:07:15 ID:7J3jYnHY
時オカ/マロン編その2、投下します。
エロはほんのり程度。ゾーラ族の設定を変更。
7081-9 Malon II (1/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/27(土) 14:09:04 ID:7J3jYnHY
 カカリコ村から南へ二日行くと、ゾーラ川がハイラル平原に流れ出る地点に着く。リンクは
ダルニアにそう聞いていた。多少の起伏はあるものの、川に沿う歩きやすい道だったので、急いだ
リンクは半日ほど早くそこに着くことができた。
『炎の精霊石』を入手したあと、一度ハイラル城へ戻ってゼルダに会っておこうか、とも
思ったのだが、三つの精霊石すべてを集めない限り、ゼルダは喜ばないだろう、と思い直し、
残る一つである『水の精霊石』を求めて、リンクはまっすぐここまで来たのだった。
 ドドンゴの洞窟での戦いで負った傷は、まだ癒えてはいなかったが、旅を続けるのに支障となる
ほどではなかった。この程度の傷ですんだのは、ダルニアの助けとともに、インパの指導の
おかげだと、リンクは実感していた。顧みても、自分の戦いぶりは満更でもなかったと思う。
 しかし、その先の行程は容易ではなかった。ゾーラ川は、急峻な山並みの間の深い渓谷を奔馬の
ように流れ下っており、道らしい道はなかった。岸の岩にすがり、激流に耐えて水際を進みつつ、
リンクは上流を目指した。正確な目的地はわかっていなかったが、どこかに人の住む場所がある
はずだった。
 ゾーラ川の最上流は、大きな滝となって山頂近くから流れ落ちており、そこから先へは進み
ようがなかった。困惑したリンクだったが、しばしの探索ののち、滝の裏側に洞穴を見つけ、
苦労の末にそこまでたどり着いた。
 しばらく洞穴を進むと、中は大きく開けた空間となっていた。リンクは思わず立ち止まった。
 リンクは壁に沿った崖の上に立っていた。眼下に広がる空間の底は、一面に豊かな水を湛え、
洞内にはその薄青い反射光が清らかに満ちていた。奥の壁の高い所からは一条の滝が落ちかかり、
重厚な音を響かせつつ、底面の水に飛沫をほとばしらせていた。空気は涼しく澄みわたり、
呼吸する肺までが洗われてゆくようであった。
 幻想的な光景に目を奪われ、立ちつくしていたリンクの背後から、声をかける者があった。
「お客さんとは珍しいな」
 人がいた! 
 驚きと喜びに胸を弾ませて、リンクは後ろをふり返り、そこに驚くべきものを見た。
7091-9 Malon II (2/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/27(土) 14:09:52 ID:7J3jYnHY
 にこやかな笑みを浮かべた、ひとりの青年が立っていた。
 これがゾーラ族……だが、この格好は……
 リンクは言葉もなく、目の前の青年を見つめていた。
 青年の表情は友好的だった。その態度とともに、体型も先のゴロン族とは対照的で、筋肉の
発達が異常に目立つことはなく、一般のハイリア人と同様──いや、より均整がとれ、洗練されて
いた。ゴロン族との共通点は、肌の露出が目立つことくらいだった。ただ露出の程度はゴロン族をも
上回っていた。
 青年は全裸だった。
「ゾーラの里にようこそ。どういうご用件かな」
 友好的ではあるが、見張りという役割を帯びていることは確かなようだ。リンクはここでも、
自分はハイラル王家の使者であると告げ、ゾーラ族の代表者との会見を申し入れた。そうしながらも、
リンクの視線は、ともすれば青年の股間に注がれた。
 両脚の間にぶら下がっているそれが、自分のものより大きいのは、まあわかる。相手は大人
だから。でもそのまわりに密生している毛は……大人になると、こうなるものなのだろうか?
 リンクの視線に気づいたのか、青年はくすりと笑い、
「よその人には刺激が強すぎるかな。だが、これが我々の生活スタイルなんでね」
 と、どこか気取った調子で言ったあと、さらに言葉を続けた。
「ハイラル王家の使者とあらば、こちらも王族がご相手しないとな。来たまえ。ゾーラ族の王、
キングゾーラにお引き合わせしよう」
 青年は手招きをすると、壁沿いの崖道を下って行った。リンクはそのあとに従った。
 底の水面に近づくにつれ、他のゾーラ族の姿が目につくようになった。彼らの多くは水中を魚の
ように泳ぎ、一部は岸辺に寝そべったり、あたりをぶらぶらと歩いたりしていた。みんな一糸
まとわぬ姿だった。
「我々ゾーラ族は、ハイリア人の中でも、特に水に適応した種族でね。ほとんどはこうやって、
水の中で暮らしている。だからみんな裸なわけさ。水から上がるとしても、遠くまでは行けない。
当然、ハイラルの他の地方に出て行くこともない。もっとも、こんな格好でよそへ出て行ったら、
大騒ぎになるだろうがね」
 青年の説明は、しかしリンクの耳にはろくに残らなかった。彼らの裸体に大きな興味が湧く
一方で、目のやり場に困るような恥ずかしさもあり、リンクの視線は右往左往した。ゴロン族とは
違って、ここには男性だけでなく女性もおり、その全裸姿が特にリンクをどぎまぎさせた。
 盛り上がった両の乳房を堂々とさらし、男性と同様、各々の髪の色に似た種々の彩りの毛で
覆われる股間を隠そうともしない。リンクは勃起しどおしで、歩くのに困難を覚えるほどだった。
最近知ったあの感覚を痛いほど味わいながら、リンクはそんな彼らの態度に驚きを感じていた。
 男も女も全く恥ずかしがっていない。お互いを見ても、自分のような反応を示す者はいない
ようだ。アンジュは胸を見せてくれたが、それが秘めた行為であるという雰囲気は感じられた。
なのにここではみな、さも当然のように全身の肌をさらしている。そういう社会だから、といえば
それまでだが……
 一人だけ服を着ている自分の方が、ここでは珍妙な存在なのだと、リンクは認めずにはいられ
なかった。あの感覚が「いけない」ものだという意識が麻痺してしまいそうだった。
 そんなリンクの心の乱れを知ってか知らずか、青年はリンクに背を向けたまま歩みを進めた。
空間の奥の端まで来ると、登り階段が壁に穿たれており、衛兵らしいゾーラ族の男が一人、そこに
立っていた。青年は男と小声で会話を交わすと、リンクに向き直り、
「ここから先は、彼が案内する」
 と言って、男を指さした。リンクは青年に礼を言い、男の前に立った。男は無言で階段を登り、
リンクも黙ってそのあとについて行った。
7101-9 Malon II (3/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/27(土) 14:10:40 ID:7J3jYnHY
「余がキングゾーラ・ド・ボン16世である」
 玉座に身を沈めた、これも全裸の、太った壮年の男が口を開き、重々しい声で言った。ゴロン
シティとは異なった、いかにも王の間らしい荘重な雰囲気に、その声はよく合っていた。直答を
許されていたリンクは、しかし萎縮することなく、いつものようにぞんざいとも取れる率直な
口調で、ガノンドロフの脅威と『水の精霊石』の必要性を訴えた。オカリナで『ゼルダの子守歌』を
奏でて、身の証を立てることも忘れなかった。
 キングゾーラはしばらく黙考していたが、やがてため息をつくと、深刻げな口調でリンクに
話しかけてきた。
「ハイラル王家の使者殿よ、そなたの話はあいわかった。そなたのいう世界の危機については、
余にも思い当たる点がある。実はこれは、ゾーラの里でも、まだ一部の者しか知らぬことじゃが……」
 キングゾーラは小声になった。
「ゾーラ川の水源であるゾーラの泉、そこにはわれらゾーラ族の守り神である、ジャブジャブ様と
いう大きな魚が住まわれておるのじゃが、そのジャブジャブ様の様子が、最近おかしいのじゃ。
たちの悪い病にでもかかったようでの」
 そう言うと、キングゾーラは再びため息をついた。
「そのせいか、このところゾーラ川の水質が悪くなっておるようじゃ。まだ人に害を与える
ほどではないが、ジャブジャブ様に万一のことでもあれば、水に生きるわれらゾーラ族にとっては
死活問題じゃ。のみならず、川が流れてゆく先のハイラルの諸地方にも、影響が出よう」
 知りたいのは『水の精霊石』のことなのだが、前置きが長い。リンクはじりじりしたが、王様の
面前であり、焦る態度をダルニアにたしなめられた経験もあるので、黙って話を聞いていた。
「わが娘であるルトは、ジャブジャブ様のお世話をするうちに、いち早く異変を知り、いたく
心配しておった。で、『水の精霊石』じゃが……」
 いきなり話が本題に入ってきた。
「ハイラル王家の依頼でわれらが預かってきたものゆえ、同じ王家の依頼でお返しすることは、
やぶさかではない。じゃが……」
 じゃが? ここでもただでは渡してもらえないのか?
「その『水の精霊石』を持っておるルトが、いま行方不明での」
 行方不明? この王様の言いたいことは、ひょっとして……
「ゾーラの里やこの近辺を探しても、どこにも見つからぬ。どうもハイリア湖まで行ったやに
思われる。日頃の娘の話から察するに、時々そこへ行っているようでな。今回も、ジャブジャブ様の
ことを案ずるあまり、何か思惑があってのことであろうが……」
 行き先の見当がついているなら、行って連れ戻せばいいだろうに。あ、だけどゾーラ族は……
「われらゾーラ族は、ゾーラの里からは離れられぬ。そこで使者殿よ……」
 やっぱりそうくるか。
「そなたがハイリア湖まで赴き、ルトを見つけてきてくれれば、『水の精霊石』をお渡ししても
よいが……いかがであろうかの?」
 それがなすべきことならば……
「わかった。ハイリア湖へ行くよ」
 リンクは腹を決め、キングゾーラに向かって力強く言った。
7111-9 Malon II (4/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/27(土) 14:11:36 ID:7J3jYnHY
 ゾーラの里から離れられないはずのルトが、どうやってハイリア湖まで行ったのか?
 リンクの当然の疑問に、キングゾーラは答えることができなかった。
 ハイリア湖は、ハイラル平原を巡るゾーラ川が最後に流れ着く場所であり、川をずっと泳いで
いけば、自然にそこへ到達することができる。しかし川を遡らねばばらない帰路のことを考えると、
その行程をとったとは思えない。ゾーラ族の言い伝えでは、ゾーラの里とハイリア湖を結ぶ秘密の
水路があるらしいのだが、誰もそれがどこにあるかを知らない。が、ルトだけは、それを知って
いるのかも……といった、あやふやな話だけであった。
 となると、ハイリア湖までは歩いて行かなければならない。ではハイリア湖の場所は……
 それを聞いて、リンクはげんなりした。ハイリア湖はハイラルの南西の端に位置し、ゾーラの
里からは、ちょうどハイラル平原の最も幅の広い地帯を横切って行くことになる。急いでも
一週間はかかるだろう、とのことだった。
 けれどそれも、この広い『外の世界』を知るにはいい機会だ。
 精霊石の入手に時間がかかるのは気がかりだが、リンクはそう思い直し、急ぎつつも、この旅を
できるだけ楽しむことにした。
 リンクはゾーラ川を下って、それがハイラル平原に流れ出る地点に再び立ち、そこから真西に
道をとった。ハイラル平原はなだらかな起伏の連続だが、それでも中心近くには最高地点にあたる
場所があるようだ。それが真西の方角だった。その最高地点に立って、ハイラルの四方を見渡して
みたい。リンクはそう思ったのだ。
 三日目には、最高地点らしい地形が目に入ってきた。そして四日目の昼前、リンクはその場所に
到達した。単なる野原ではなく、そこには人工の建築物が立っていた。リンクはその門の前にある
看板を読んだ。
「タロン&マロンのロンロン牧場」
7121-9 Malon II (5/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/27(土) 14:13:39 ID:7J3jYnHY
 マロン。その名前はリンクの記憶にはっきりと残っていた。
 城下町で出会った少女。開けっぴろげで、マイペースで、それでいて憎めない明るさに満ちた、
年下の女の子。
 タロンというのがその父親の名前であることも、リンクは覚えていた。
 そういえば、自分のうち──ロンロン牧場に遊びに来いと、マロンは言っていたっけ。そのくせ
場所を教えてもくれなかったが……そうか、ここがそうだったのか。
 平原の最高地点を目指すはずの旅が、思わぬ遭遇を生んだ。その偶然に、リンクの心は弾んだ。
この感情は、マロンの、あの明るさの記憶に影響されているのかもしれない。リンクはそう思い、
もう一度マロンに会いたいという衝動に駆られた。
 門をくぐると、細い道はすぐ左に折れ、木造の建物に両側をはさまれて、さらに奥へと続いて
いた。あたりは静かで、人の気配はない。母屋とおぼしき左側の建物に戸を見つけ、リンクは
そこから、そっと中をうかがってみた。多くのコッコが群がる中に、見覚えのある中年男が
すわっていた。タロンだ。
「あの……」
 リンクはおずおずと声をかけたが、タロンは身動きもしない。よく見ると、目を閉じて眠って
いるようだ。
「なんだ、おめえ」
 突然、声をかけられ、リンクは驚いて後ろをふり返った。粗末な身なりをし、それだけは立派な
口ひげを生やした、タロンと同年配の男が立っていた。
「あ……マロンに会いに来たんだけれど……」
 男の硬い表情に少し気後れしながら、リンクは言った。男はうさんくさそうにリンクを見ていたが、
「お嬢さんなら、向こうの牧場にいるぜ。会いに行きたきゃ、勝手に行きな」
 と、言葉は乱暴ながら、意外にあっさりと教えてくれた。
 リンクは軽く礼をし、男の指す道の奥の方へ向かった。
「タロンの旦那は、また居眠りかよ」
 後ろから男の声が聞こえた。ふり向くと、男は戸の所から、母屋の中を覗いている。
「まったく、グータラもいいところだぜ。おかげでここの仕事は、いっつもぜーんぶ俺がやる
ハメになるんだ。雇われ人はつらいよな……」
 男はなおもぶつくさ言いながら、向かいにある別の建物の中へと入っていった。
 こっちに話していたわけではない。独り言だ。
 リンクはそう判断すると、すぐにそのことを心から追い出し、改めて奥の牧場の方へと足を
進めた。歩調が少しずつ早くなっていった。
 牧場はリンクが予想していたよりもはるかに広かった。周囲をめぐる壁にやっと目が届く
くらいだった。三々五々、栗毛の馬が散見される。すでに旅の途中で馬という動物は見知って
いたが、一面を覆う緑の牧草の上に点在するその姿は、牧場という世界に実にしっくりとなじむ、
穏やかで美しい要素だった。
 牧場の真ん中あたりに、人が見えた。近づくにつれ、その姿が明らかになってくる。小柄な体格。
白っぽい服。裾には複雑な模様。マロンに間違いない。
 マロンは子馬の横に立って、その世話をしているようだ。鼻歌を歌っているのが聞こえる。
その楽しげな様子に、リンクの心も浮き立った。
「マロン!」
 大きな声で呼びかける。マロンがこちらを向く。その顔には……しかし驚きや喜びはなく……
「きみ、誰?」
 警戒するような声。
「リンクだよ。ほら、何日か前、城下町で……」
 そう言いながらも、マロンの思わぬ反応に、浮き立っていた気持ちが急速にしぼんでゆく。
マロンはなおも思い出せない様子で、不審げにこちらを見つめている。リンクの出現に驚いたのか、
子馬は向こうへ駆け去っていった。
 会いたいと思ったのは、ぼくの方だけだったのか。
 リンクの足はそのまま止まり、言葉も気まずく滞ってしまった。
7131-9 Malon II (6/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/27(土) 14:15:04 ID:7J3jYnHY
 マロンは気づいていた。母屋の方から早足で歩いてくる、緑色の服を着た少年が、数日前に
城下町で会ったリンクであることを。
『来てくれたんだわ!』
 ロンロン牧場という小さな世界から、ほとんど足を踏み出すことのない生活。たまに父親に
ついて城下町に行くくらいだ。そんな乏しい機会に、ふと興味を覚えて話しかけてみたリンク。
いろいろと変わったところのある男の子だったが、同年代の友達がいないマロンにとっては、
短い時間ではあったものの、リンクとの会話は楽しかった。退屈だから遊びに来てと誘ったのも、
あながち単なる気まぐれではなかった。
 こちらから呼びかけようとして、マロンは思いとどまった。リンクの顔にあふれる喜びの色。
それを見て、マロンの心にいたずらな気持ちが生まれたのだ。
 あたしから声をかけることはないわ。リンクの方があたしに会いに来たんだから。あたしは
リンクのことなんて、別に何とも思っちゃいないんだから。
 だから忘れたふりをしてやった。そしたらリンクったら……落胆したのがまるわかりだった。
 そう? あたしが覚えていないんで、そんなにがっかりした?
 マロンは心の中でほくそ笑んだ。ただ同時に、胸に小さな痛みも生じた。リンクがあまりに
素直なので。
 いいわ、もう許してあげる。
「ああ、思い出したわ!」
 わざとらしかったかしら。でもリンクの顔がみるみる嬉しそうに輝いて……ほんとに単純な人。
「キスを知らなかったリンクでしょ」
 リンクの顔が引きつった。気にしてたのね。かーわいい!
「どうしてもっと早く来なかったの?」
 そうよ、あたしが誘ってあげたのに。さっさと来ないものだから、意地悪したくなっちゃったのよ。
「どうして、って……ロンロン牧場がどこにあるのか、君は教えてくれなかったじゃないか」
「え? そうだっけ?」
 うーん、そうだったかも。でも……
「それなら、誰かに訊けばよかったじゃないの」
「そりゃそうだけど、ぼくもいろいろと忙しかったんだよ」
「ふーん……でもいいわ。結局は会えたんだから。ねえ、お父さんに紹介するから、一緒に来て!」
 なんだかうきうきするわ。今日は楽しい一日になりそう!
7141-9 Malon II (7/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/27(土) 14:16:30 ID:7J3jYnHY
 リンクの手をとって、マロンは小走りに母屋の方へと進んでゆく。相変わらず一方的だな……と、
リンクはあきれたが、その無頓着な態度が微笑ましくもあった。
 マロンは母屋のタロンを叩き起こしてリンクを紹介し、さらに向かいの馬小屋で働いていた、
さっきの男──インゴーという馬の世話係──にも、改めてリンクを引き合わせた。
「そろそろ昼飯だぞ」
 タロンの声に、マロンは台所から大きな袋を抱えて現れ、
「あたし外で食べるわ、リンクと一緒に!」
 と弾んだ声で言い、リンクの手を引っぱって、再び牧場へと向かった。
「おいマロン、何をそんなに浮かれてるんだ」
 後ろから呼びかけるタロンに見向きもしない。いいのかな、とリンクは思ったが、敢えて
マロンの行動に異議は差しはさまなかった。
 牧場の真ん中の草の上に並んですわり、二人は昼食をとった。リンクは食料を携えていたが、
マロンはその何倍もの量の食べ物を袋から取り出し、リンクに勧めた。満腹になったリンクの前に、
さらに飲み物が置かれた。
「ロンロン牧場に来たら、これを飲んでもらわなくちゃ。うちの一押し、ロンロン牛乳よ」
 マロンが自慢げに言う。ハイラル城侵入時のタロンと衛兵の話を覚えていたリンクは、興味を
抱いてそれを飲んでみた。牛乳を飲むのは初めてではなかったが、その独特の味と風味はリンクを
驚かせ、満足させた。
「おいしいよ。なんだか元気が出てくるみたいだ」
「でしょ? でしょ? ロンロン牛乳を飲んだ人は、みんなそう言うのよ。嬉しいわ、リンクにも
わかってもらえて」
 マロンは笑う。咲きほこる花のようなまぶしさ。
 さらにロンロン牛乳の効用を力説するマロンを眺めながら、リンクは深いくつろぎを感じていた。
深刻な使命を帯びた旅を続けるリンクにとって、いまのマロンは、張りつめた気を休める一服の
清涼剤だった。

 ふとまわりに目をやったリンクは、離れた所に立ってこちらを見ている一頭の子馬に気がついた。
さっきマロンが世話をしていた子馬だ。マロンはリンクの視線を追い、
「あ、あれはエポナっていうの。あたしの友達よ。リンクにも紹介してあげる」
 と言うと、子馬のところへ駆け寄った。首を軽く叩いて、リンクの方を指さす。だが子馬は
動こうとしない。リンクも立ち上がり、近づいてみる。子馬は後ずさりする。リンクを見るその
目には、警戒の色が感じられた。
「だめだわ。リンクのこと、恐がってるみたい。あたしにはよくなついてるのに……いい子
なんだけど……」
 マロンは残念そうに言い、エポナの背をなでていたが、突然、
「そうだわ!」
 と、大きな声をあげ、リンクの方に駆け戻った。
「エポナの好きな歌があるの。これならエポナも安心するわ。他の人には教えないけど、リンクに
だけは教えてあげる」
 マロンは歌詞のない歌を歌った。さっきマロンが鼻歌で歌っていた曲だ、とリンクは気づいた。
のどかで心が安らぐ曲だった。リンクは歌うかわりにオカリナを取り出し、マロンのあとについて
その曲を演奏した。
「これ、お母さんが作った歌なの。お母さん、あたしが小さい頃に死んじゃったけど、この歌は
ずっと覚えてるんだ。エポナもこの歌が好きだから、『エポナの歌』って題にしたのよ」
 マロンが話す間にも、エポナの様子には変化が生じていた。その場から動きはしなかったものの、
目からは警戒心が徐々に薄らいでいくようだった。そして演奏を続けるうちに、エポナは
ゆっくりとリンクに近づき、やがて顔をすり寄せさえするようになった。リンクの人間性を理解し、
心を許したのだ。それからリンクとエポナが戯れ合うほど仲良くなるまでに、さほど時間は
かからなかった。
7151-9 Malon II (8/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/27(土) 14:18:44 ID:7J3jYnHY
 自分の友達であるエポナが、新しく友達になったリンクと仲良くなってくれたのは、マロンに
とっても喜ばしいことだった。だが自分を抜きにして二人がじゃれ合うのは、何となく面白くない
気もした。
「来て、リンク。あっちの方を見せてあげる」
 マロンは再びリンクの手を引き、牧場のあちこちを案内した。馬の給水場、牧草をしまっておく
建物、そして牛小屋。
 牛小屋はリンクの興味を惹いたようだった。
「ここ、上に登れるの?」
 牛小屋には四階建ての塔が備わっている。リンクはそれを指して、マロンに訊いた。
「登れるけど……登ってどうするの?」
「平原を見渡してみたいんだ」
「ふーん……」
 断る理由もないので、マロンはリンクを連れて塔を登った。
 平原なんか見て、どうするんだろう。どこを見ても同じような、つまらない景色なのに。
 リンクの考えていることが、マロンには理解できなかった。しかし塔の上に立ったリンクは、
「うわぁ……」
 と、いかにも感極まったような声を漏らすと、あとは夢中になって四方を見回している。
 あたしにとっては、毎日見慣れた、当たり前の風景に過ぎない。だけどリンクには……あたしには
見えない、遠くにある何かが見えるのかしら……
 リンクの横顔。そこに浮かぶ純粋な感動の色。理解できないまでも、マロンはなぜか、リンクの
表情に惹かれるものを感じた。
「おもしろい?」
 そっと訊いてみる。リンクはマロンの方を向き、熱のこもった声で言った。
「おもしろいさ。世界はこんなに広いんだって、あっちには何があるんだろうかって、そう考えると
わくわくするよ。ほら──」
 リンクはあちこち指さしながら、とめどなく言葉を連ねていった。
 たぶんあっちがハイリア湖だね。ここからは見えないけれど。あの丘の向こうに広がる森は、
きっとコキリの森につながっているんだ。平原の端で光る帯のように見えるのは、ゾーラ川だよ。
それはあの西の山脈から流れてきていて。ほら、デスマウンテンが見えるだろ。頂上から煙を
上げているから、間違いないよ。
 かろうじて聞いたことがあるだけの地名が、次々にリンクの口からあふれ出る。マロンは圧倒され、
黙ってそれを聞いているばかりだった。それでも……
 まだリンクが気づいていない、あれなら、あたしにもわかるわ。
「あっちにハイラル城が見えるわよ」
 マロンは北の方を指さした。
「ほんと?」
 リンクが身を乗り出す。目を細めて一心にその方向を見ている。
「ほんとだ。かすかだけど、城の塔が見えるね。案外近いんだなあ……」
「ここからだと、馬車で半日くらいよ」
「へえ……まっすぐだと、そんなに……」
 リンクは顔を輝かせて、じっと城の方を見つめていた。何か嬉しい思い出がある、そんな
感じだと、マロンは思った。
7161-9 Malon II (9/12) ◆JmQ19ALdig :2007/01/27(土) 14:20:10 ID:7J3jYnHY
「ねえ、リンク、いま、『まっすぐだと』……って言ったけど、ここへはお城の方から来たんじゃ
ないの?」
 リンクはふり返って言った。
「東の方から来たんだよ。城下町を出てから、ずっと旅をしていたんだ」
「どこを?」
「カカリコ村からデスマウンテン、それからゾーラの里へさ」
「へえ……」
 あたしはこの牧場と城下町のことしか知らない。なのに、さほど歳の違わないリンクが、この
何日かの間だけで、そんな遠い所を旅していたなんて……
 リンクは旅の経験を語り始めた。その風土のこと。そこに住む人々のこと。マロンにとっては
全く未知の内容だった。いつものマイペースな饒舌さも忘れて、マロンはリンクの話に聞き入った。
 あたしよりも、ずっと広い世界を知っているリンク。熱心に、楽しそうに、世界を語るリンク。
その生き生きとした表情。どうしてかしら……そんなリンクの顔を見ていると、なんだかあたし……
 でもリンクはキスさえ知らなかったんだわ。
 優越感を取り戻そうして、脈絡もなく記憶を掘り起こす。
 だけどその記憶は……あたし自身の言葉もまた、掘り起こしてしまう……
『あたし、前から誰かとキスしてみたかったんだ。リンクなら……わりとハンサムだから……』
 ふとマロンは我に返った。太陽が西に傾き始め、空は東の方から徐々に明るみを減じつつあった。
「たいへん、晩ご飯の用意をしなきゃ」
 昼食の給仕をさぼってしまった。夕食はどうしてもあたしが準備しないと。
「リンクも食べるでしょ。今夜は泊まっていってね」
 かぶせるように、マロンはリンクに言った。
 自分のペースに巻きこむ。いつものように。
 ただ、いまはそこに、いつもとは違う一つの意図があった。

 先を急ぐはずの旅だったが、リンクはマロンの頼みを断れなかった。
 一晩くらい、いいじゃないか。ここはこんなに居心地がいい。それにマロンも……
 夕食は母屋で、他の三人と一緒にとった。客が少ないロンロン牧場で、リンクはまず歓迎されたと
言ってもよかった。マロンはもちろんのこと、タロンも──怠け者ではあったかもしれないが──
気のいい男で、リンクに親しく話しかけ、マロンとの仲を冷やかしさえした。リンクは返事に
困ったが、マロンはそれを聞いていなかった。あるいは聞こえないふりをしていた。インゴーは
無愛想で、リンクと進んで話そうとはしなかったが、あとでマロンが語ったところによると、
仕事ぶりは真面目で信頼できる男なのだそうだ。
 夕食のあと、マロンはリンクを夜の散歩に誘った。
「もう寝る時間だぞ」
 タロンは釘を刺したが、マロンが、
「ちょっとだけ、いいでしょ、お父さん」
 と、おねだり口調で言うと、それ以上、止めようとはしなかった。
 リンクとマロンは牧場に出た。ちょうど新月で、さえぎるものもなく、空には無数の星が輝いていた。
 二人は牧場の真ん中にすわった。
 リンクは満天の星の饗宴に心を奪われていた。ハイラル平原の最高地点であるここからは、他の
地方よりもずっと星が多く、美しく見えるのかもしれなかった。
 昼間とはうってかわり、マロンもまた、黙って空を見つめていた。あんなに賑やかな女の子でも、
この静かな夜のとばりのもとでは、声を忘れてしまうのだろうか、とリンクは思った。
 マロンが声を忘れた理由。
 その意外な真実を、リンクはやがて知らされることになった。
7171-9 Malon II (10/12) ◆JmQ19ALdig
「ねえ、リンク……」
 胸の高鳴りを抑えて、マロンはやっと、言葉を口にのぼらせた。
「なに?」
 リンクが答える。何のわだかまりもない、素直な声。
「あたしが城下町で言ったこと、覚えてる?」
 今度はリンクは答えない。何のことなのか、わかっていない。真面目に考えているようだ。
「あたしと、キスしてみない?」
 思い切って、口に出す。相変わらず無言のリンク。だがそこには、隠しようのない緊張が感じられた。
「リンクは経験あるんでしょ」
 もう後戻りはできない。手を伸ばして、リンクの手に重ねる。
「あたしにも……教えてくれないかな……」
 口ぶりだけは下手に出たが、行動はあくまで積極的に通さないと。
「キスしてくれたら……」
 マロンはリンクに顔を寄せる。
「……もっといいこと、させてあげてもいいわ……」
 もっといいこと。
 自分の言葉に、マロンの身体は震える。
 経験があるわけじゃない。でも、あたしは知ってる。
 男と女のひそかな営み。
 牧場にいれば、いやでも動物の交尾は目に入る。それがどういう意味を持つのかを、あたしは
自然に知ってしまった。そして、それにどんな悦びが隠されているのかも。
 牡と牝とが接触する、その場所。自分のそこに手を触れ、快感を得るようになったのは、
いつ頃からだっただろう。思い出せないくらい、ずっと幼い頃からだったような気がする。
いまではもう習慣になってしまった、指での戯れ。
 それが自分の指ではなく、他の誰かの指だったら、そして他の誰かのあれだったら、いったい
どんな気持ちがするのだろう。
 これまでのあたしは、そんな思いだけが先走っていた。でもいまは……いまは……あたしの隣に
リンクがいて……
 リンクの指だったら……リンクの……あれ……だったら……