スレが無い作品のエロSSを書くスレ 5

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41真夏の夜の淫夢(サイカチ)
仰向けで胸をまびろにした状態でベッドの上に横たわる稲穂。長い前髪の隙間から除く潤んだ瞳が実に官能的だ。
真夏はその求めるような眼差しに応えるように、そっとパンツを下ろす。
再び、むわり、と「雌の臭い」が漂い、本能を刺激する。
加速した欲望に突き動かされるようにズボンを下ろす真夏。怒張したペニスは正に臨戦態勢だった。
稲穂の両腕を押さえつけ覆いかぶさり、ペニスの先端を秘所にあてがう。
先端に愛液のぬめりとした感触が走る・・・

・・・と、ここまで準備したところで真夏の動きが止まる。
何かあったのか?焦らされているのか?と思い、切なげな表情で真夏のほうを見る稲穂。
そこにあったのは何かに心惑う真夏の表情だった。荒立った吐息と高鳴る鼓動が部屋に響く。
やがて、何か決心したのだろう、真夏が口を開いた。

「・・・し、師匠。今からやる時なんですけど・・・その・・・お、オレのこと、名前で呼んでくれませんか?」

傍から見れば実にすっとんきょうなお願い。しかしそれは当人達にとってみれば実に真剣な話なのだ。
「師匠のお父さんのこと、島治郎さんから聞いて知ってます。師匠のトラウマのことも・・・」
稲穂が小学三年のときに起きた不幸な事件。昆虫学者である父とその仲間たちがタイでゲリラに襲撃され行方不明になった。
その事件後に呼応するかのように次々と死んでいく、彼らの名をつけたクワガタたち。
そして刻まれる心の傷―――自分が名を呼ぶものは皆いなくなってしまうのではないかという疑念。
それ以降、真夏を「少年」と呼ぶように、彼女が他人を名前で呼ぶことは無くなったのだった。

「こんな形で、こんなやり方でなんて卑怯だってことは自分でも承知してます・・・
名前で呼んでもらいたいってのもオレ自身の我儘の押し付けみたいなモンです・・・。
でも!でもオレ!師匠の・・・特別な人になりたいから・・・っ!!」
師弟の敬愛が慕情に変わったのは何時だっただろうか、今となっては彼自身もわからない。
それでも今彼を突き動かす感情は、師弟というゆるい関係に甘んじたくない、
どんな手を使ってでも「少年」と呼ばれるだけの立場で終わりたくないという激情・・・。
いつしか真夏の目からは大粒の涙がこぼれおちていた。

「・・・ん、はぁ・・・ま・・・・まぁ・・・あ・・・・・んっ!」
長き沈黙の後、やがて稲穂も彼の激情を汲んだのか必死に言葉を紡ごうとする。
――肉欲を求むるが故か、必死な真夏への同情か、あるいは彼の気持ちを受け入れたのか。
しかし稲穂はただ口をぱくぱくさせるだけで、肝心の「まなつ」の名前は一向に出てこない。
稲穂を蝕む心の傷は、想像以上に大きい。やがて彼女の口からは言葉でなく吐息だけが漏れ出す。
「はぁ・・・はぁ・・・すまない、少年。まだ今の私では、少年の気持ちに答えを出すことはできそうにない・・・」
「・・・そ、そうっすよね!お、オレみたいな小学生相手にフツー本気になんかになんないっすよね!」
稲穂の応えを受け、そそくさげに体を引き離す真夏。
先程とはまた別の意味の涙が流れそうになるのを上を向いて必死におさえようとする。

「い、いやそっちじゃなくて!まだ・・・とうさまの事件が頭から離れそうに無いってだけで、
その、あの・・・少年のことは・・・こういうことになっても何ら問題ないというか・・・
・・・そ、そもそも今回のコレは風邪の治療じゃなかったか?ってことで・・・その・・・」
耳まで真っ赤にさせながら、もじもじと真夏を引き止める稲穂。
男とは現金なもので、ふられたと早とちりした真夏のモノがむくりむくりとまた元気になる。
「じゃあ、師匠・・・!」
こっくりと目深にうなずく稲穂。
42真夏の夜の淫夢(サイカチ):2006/07/18(火) 01:28:57 ID:iokGAfyv
未だ横たわる稲穂に覆いかぶさりキスを交わす。そして再びペニスを秘所に近づける。
互いの先端が互いを感じあい確かめ合ったところで、一気に挿入を開始する。
「ん・・・んああああああああっ!!!」
今までに感じたことのない異物感が稲穂の膣内に広がる。
小学生のモノである。先程の前戯の甲斐もあり決して大きくないソレはたやすく半分まで侵入していく。
真夏は腰を動かしながら、もう半分をゆっくりと押し込んでいく。と、その侵入が「壁」に阻まれる。
小学生の性知識でもこの「壁」が何であり、どういう意味を持つのかは容易くわかろう。
「し・・・師匠?」
申し訳なさげに上目で稲穂の表情を伺う真夏。が、前髪に隠れた瞳からその正否を伺うことはできない。
やがて真夏の動きを察したのか、ごくりと唾を飲み込んでから、彼女は深く頷いた。
「ほ・・・ホントにいいんですね?」
憧れの年上の女性の処女を貰う。そんな倒錯的なシュチュエーションに真夏の興奮は最大値に達する。
そして、最後の一突きを放った。

「〜〜〜〜〜っ!!」
ペニスに肉壁とは違うどろりとした温かみを感じる。血だ。話に聞いていたソレの血だろう。
そして血が出ているということは痛みを伴うはずである。しかし稲穂は声を押し殺していた。
真夏に心配かけまいという心づもりなのだろう。しかし痛みを堪え歯を食いしばるその様は余計に真夏の心に響く。
―――思えば出会ったその時から彼女には世話になりっぱなしだった。
力丸を救い出すこと、指揮棒の使い方を教えてもらったこと、自分専用のキノコレシピを作ってもらったこと。
いつも彼女は自分のことを気遣ってくれていた。そして今もなお。

だから・・・だからオレは師匠に報いるべく、これからの人生命を賭けても彼女を守り抜く!
チャンプの、あいつらの思い通りになんてさせない!

押し寄せる快楽の波の中生まれる確かな強い決意。その強い思いのせいか、真夏の腰の動きもよりいっそう早まる。
「・・・師匠!!師匠!!オレは!!オレは・・・!!」
「ちょ・・・しょ、少年!!激しっ・・・んあぁっ!!」
求め合い激しく抱き合うふたり。そして絶頂。
真夏の迸る情熱が中へと注がれる・・・。
43真夏の夜の淫夢(サイカチ):2006/07/18(火) 01:32:42 ID:iokGAfyv
「・・・まったく、日が日だったら危うく少年とブリードしていたところだぞ。」
事を終え、大股開きで拭き取る稲穂。性に疎い割にこういうあたりは放埓というか無頓着というか、
さすがに今まで事に及んでいた真夏も思わず照れて顔を背ける。
「あ、そうだ師匠、今更なんですけど菌糸瓶のチェック・・・」
「んん、それならすぐやるさ。幸い、少年の看病も効いてきたしな。」
意地悪く笑いながら応える稲穂。彼女の思わぬ反撃に真夏はまたも照れて顔を背ける。

(・・・思えばオレ、すごいことやっちゃったんだよなぁ)
ややあって憧れの女性を押し倒し、そのまま処女までいただいちゃったわけで。
ふと、彼女の胸の感触、愛液の臭い、膣内の温もりが思い出される。
本能の赴くままに行動していた先刻ならまだしも、冷静になった今それらの感覚を思い出すと妙に恥ずかしいものだ。
もうこうなったら意地でも彼女の人生守りぬかないとな、と苦し紛れにあの時の決意を反芻する。
と、同時に胸に去来する物足りなさ。まだ自分は「少年」であって「真夏」ではない。
自分はまだ彼女にとっての特別になりきれてない。彼女の心の傷を忘れさせる存在でもない。
高望み、といえばまあそれまでなのだが。

「ああ、そういえばさっき言ってた名前の事なんだがな・・・」
と、その刹那ちょうど今考えていたことをズバリ指摘するような呼びかけを受ける。
心の中を覗かれたようで心臓が飛び出そうになる。
「・・・私のことを『稲穂』って呼んでくれたらこっちも呼んでも構わないぞ。」
「え!?えええええええええ?!」
稲穂の更なる発言に心臓が飛び出るどころか破裂しそうになる。
彼女の表情を見る限り本気ではないのは明らかなのだが真夏にとってはそれどころではない。
顔を真っ赤にし、脂汗たらたらで唇を震わせながら必死に言葉を紡ごうとする。

「なっ・・・い、いな!!なっ・・・いなっ・・・い・・・・し、師匠!!」

あははは、と稲穂の笑い声が響く。なんだかんだで結局自分もこの有様だ、と思うと真夏も釣られて笑い出す。
この二人、まだまだ師弟の域を抜け出せないようだ。


おわり