1 :
名無しさん@ピンキー:
キスシーン多いし百合要素が多いので立てました。
職人さん大募集です。
おらおら、WWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)の
愛くるしいパンダ様が
>>2ゲットだぜ! 頭が高いんだよ、ボケ!
. ,:::-、 __ >1 クソスレ建ててんじゃねーよ。ビンスみてーに裁判で潰しちまうぞ。
,,r 〈:::::::::) ィ::::::ヽ >3
>>2ゲットも満足にできねーお前は、俺の着ぐるみ着てプラカード持ってろ(プ
〃 ,::::;r‐'´ ヽ::ノ >4 お前はカキフライのAAでも貼ってりゃいいんだよ、リア厨ヒッキー(プ
,'::;' /::/ __ >5 汗臭いキモヲタデブは2ちゃんと一緒に人生終了させろ、バーカ。
. l:::l l::::l /:::::) ,:::::、 ji >6 いまさら
>>2ゲット狙ってんじゃねーよ、タコ。すっトロいんだよ。
|::::ヽ j::::l、ゝ‐′ ゙:;;:ノ ,j:l >7 ラッキーセブンついでに教えてやるが、俺はストーンコールドが好きだぜ。
}:::::::ヽ!::::::::ゝ、 <:::.ァ __ノ::;! >8 知性のねーカキコだが、お前の人生の中で精一杯の自己表現かもな(プ
. {::::::::::::::::::::::::::::`='=‐'´:::::::::/ >9 つーか、自作自演でこのスレ盛り上げて何が楽しいんだ?
';::::::::::::ト、::::::::::::::i^i::::::::::::/ >10-999 WWEなんか見てるヒマがあったら、俺に募金しろカスども。
. `ー--' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ >1000 1000ゲットしたって、WWF時代の映像物に販売許可は出さねーよ。
`ー-"
リクエスト&職人募集。
4 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 23:38:07 ID:Jtb/iVvG
近年稀に見る糞アヌメだな
6 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/20(木) 17:29:18 ID:Q5PrtO78
age
7 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 00:07:44 ID:O9rzTF1a
二話で男になったエリフと元ペアのロードレアモンが初体験するの良いかも。
8 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 22:28:31 ID:TWJd+YEU
age
hosyu
保守
このままじゃマズいな。
うん
うん
14 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 04:06:23 ID:+/ZjJ8fb
ageru
姉妹かパラ様×ネヴィリルがあるかと思ったのにorz
16 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 05:47:04 ID:Gg44lm1A
とりあえず姉妹キボン
女同士のレイープってどんなもんなの?
原作で既にエロな作品はエロパロしにくいんだろうな。
いろんな乗り物にヘリカルモートリスがあるのは良いな。
本スレでも言及されていたが起動のたびに二人の乗務員がチュー
>>15 あきらめるのは、まだ早いぞ。
というかここ、過疎なスレだな・・
21 :
女神の本当の贈り物:2006/05/29(月) 21:56:22 ID:coQZ4q99
**女神の本当の贈り物**
アヌビトゥフが旗艦アルクス・プリマの艦長(名目は船長だが)として勤務を始めて
半年を過ぎていた。
シビュラを終えなければならないと決断を迫られた後も、私は飛んでいたかった。だから、この職を選んだ。
男を選ばないと艦長に成れない訳ではなかったが、「一段低く見られる」条件での競争は不利だった。しかしそれ以上に「彼」には鮮明に記憶に残る出来事。
それはあの日、まだ彼が「アヌビア」と呼ばれていた頃のことだ。
泉に行く日が来て除隊し故郷の街に戻ったあの日、「彼女」つまりアヌビアは、泉に行く相方のことを考え悩んでいた。
実家の母親がいきなり駆け込んできた。新聞の記事に戦慄が走った。
「プルンブムの駆逐戦車部隊が、北方のカルナック村に侵攻、交戦中」
そんなことが、嶺国とは互いに干渉しないというのが、わが国との同意では無かったか?
いやそれ以前に、もっと大事なことが・・・
「アヌビア!カルナック村ってもしかして、あんたのパルの子の出身地じゃないね?除隊前に手紙で書いていただろう、ほら!」
22 :
女神の本当の贈り物:2006/05/29(月) 21:58:53 ID:coQZ4q99
もしかしたら、いやまさかそんなはずは??嫌な予感がよぎった。
アヌビア(当時)の家は町でも比較的裕福な旧家だった。
固定電話を借りに近所の人たちがわずかばかりの銅環
(銅色をした指輪状のリングで、宮国の貨幣に当る)を持って
有線電話で安否を確認しようと殺到するはずだ。
しかし当然ながら通じるはずも無い。
そう思いながらも、少し後ろめたい思いをしながら、
1階の居間にある電話機のダイヤルを回して交換手に
繋いでもらおうとしたが、帰ってきたのは残酷な答えだった。
(お客様が希望された番号及び地域は、現在有事の為、
司政院の許可が無いとお繋ぎ出来ません)
そのときの彼女だった「彼」は、
我を忘れて母親の静止も聴かず飛び出していったのだった。
玄関のハルエンの葉
(訳者注:我々の世界のサボテンのようなもの)
で顔を切ってしまったのも気づかずに、
アヌビアは気がつくとカルナック村の手前の村までは
停まるということを聞いて、急行列車の切符を買って乗り込んでいた。
23 :
女神の本当の贈り物:2006/05/29(月) 22:24:06 ID:coQZ4q99
**第2章**
国境の町
カルナック村の隣町に着いたのはその日の朝だった。
無我夢中で切符を買おうとした時に既に深夜であったのを
すっかり忘れて居た。
アヌビアはシヴュラ時代に得た知識で、プルンブムの歩兵戦
(南下政策による戦争遂行の為、彼らの神アニムスの女/男比率の戒律を
改訂して男性兵士で構成ていた)の手口を良く知っていた。
シムーンを含めた戦力では有利ながら、歩兵の体力や地上戦の駆逐戦車部隊等
、陸軍の勢力では我が方に勝る彼らが、シムーンをなるべく使わせないように
、夜襲をかけてくるのだ。
それも決まって聖廟の貧弱な、つまりシムーン保有数やシビュラのなり手の
少ない過疎化した村を狙って。
ーなんて卑怯なやつらだー
確かに追い詰められた彼らの考える手口なのでかもしれない。
しかし当時の「彼女」アヌビアは、そんな相手の事情よりも先に
彼女のサジッタ「グラキア」の事が全てだった。
24 :
女神の本当の贈り物:2006/05/29(月) 22:42:27 ID:coQZ4q99
町でいらいらしながら夜間外出禁止令の制限時間が開けるのを待った。
制限地域までは、レンタルバイクを使った。
「1キア(日)当り15銅環だがいいかい?」
いかにもやる気のなさそうな、老人の男だった。
泉でどちらを選ぶのか悩んでいたアヌビアだったが、
「こんな男にはなりたくない」という気がした。
「こんな男には?」いつの間に自分をこんな男にはなりたくないと
同一視していたのだろう? アヌビアは 2銀環を”彼”に渡した。
「なんと!こんなにくださるので??シビュラ様!」
「そうではない。このバイクは私が買い取った。
それだけあれば充分だろう」
「え?ええ、充分ですとも」
アヌビアは、彼女の躯体に較べては、その大型バイクの
ヘリカルモートリスのスターターを引きながら答えた。
「私はもう巫女ではないよ。けれどもうそれでいい!!」
その意味がわからずきょとんとした「男」の老人を置いて
バイクは走り出した。
25 :
女神の本当の贈り物:2006/05/29(月) 23:08:00 ID:coQZ4q99
警戒区域では、市民兵(州兵に当る)達が一般人を戦闘地域に入れないよう
立会をしていた。プルンブムほど北方ではないが、ここ宮国でも北部の
朝方は冷え込む。季節はやがて冬に向かおうとしていた。
アヌビアは市民兵に問いかけた。彼女らがグラキアを知っているとは
限らなかったが、隣町でもあり、比較的地域の共同体の仕組みが残って
いる地域だ。もしかしたら知っているかもしれない。
しかし、返ってきたのは、実りの無いしかし、思わぬ返事だった。
「存じません。お役に立てなくて申し訳ありません。
シビュラ・アヌビアさま」
「私のことを知っているのか?」
「いいえ、実際にお会いしたのは、今ここでお会いしたのが
初めてです。しかし、クラスユニウムの事変では、
シミレ5機でアルゲントゥムの編隊を追い払ったと聞いております。
おかげでこの町は爆撃されずに済みました。感謝しております。
現在、コール・デクストラが、プルンブムの特攻隊及び
駆逐戦車大隊と交戦中です。お気持ちはお察ししますが、
御願いですからここで引き下がりください」
無言のまま数秒の沈黙が続いた。その兵は市民兵にしては
しっかりした、澄んだ目で、しかし、アヌビアの目をしっかりと
見据えて言の葉を続けた。
「シビュラ・アヌビア。貴女が除隊したことも聞いております。
泉に行ってこれからの性を決められ、やがてわが国を救うべき
しっかりとした眼差しを持った方と、今私の目で確認いたしました。
どうか私に免じて、この場よりお引き下がりください。
貴女の相方の方の捜索は私が責任を持って行います。
これが私の連絡票です。こちらで連絡が取れますので、
どうか、今はお引取りください・・・」
その市民兵の志に圧倒されてアヌビアは引き下がるしか無かった。
「分かった。あなたを信じる。
ところで、連絡票のこの名前の朱線は?」
連絡票の氏名欄の末尾が赤線で訂正されていた。
「はい、私の名は、アイリフと申します。
先月近くの聖廟の泉に行きましてアイリスの名を男に決めて
参りました」
どことなく少年のような面立ちをしたまだ少女の幼さの残る
その市民兵の面影の訳をアヌビアはようやく気がついた。
「ありがとう、「君」を信じるよ。本当にありがとう。」
「いえ、判って頂けて光栄に思います。
--彼らはそこで別れた--
26 :
女神の本当の贈り物:2006/05/29(月) 23:25:55 ID:coQZ4q99
-第三章・再会--
あれから、3年の月日が流れた。そうして「彼」は泉で男を選んだ。
なれる性別でなく、成りたい人間の為の性別を選ぶことだ。
この決意をした結果、現在のアヌビトゥフがある。
プルンブムとの事変でコールデクストラは少数の生き残りを残して
ほぼ壊滅、多くの市民兵も巻き添えになったと聞く。
「彼」が出会ったあのしっかりとした市民兵「アイリフ」の消息も
知れず、せっかくの連絡票も無駄になった。
しかし、彼は今でもそれを大事に持っている。
あのときの「彼」があったから、自分はオナシア様に、
自分の性別の決定を委ねずに自らの意思で男を選ぶことが出来た。
もしかしたら亡くなったかもしれないその兵士の思い出と、
自分への贈り物を兼ねて彼はその連絡票を今でも大事にしまっている。
「艦長、新配属部隊”コール・テンペスト”のデュクス、
グラギエフ殿が挨拶をしたいとのことです」
航海士の「彼女」ミネヴィアが彼にこう告げた。
「わかった。艦長室で会おう」
自室に現れた、若い華奢な体格の「男性」しかし聡明で落ちついた声で彼はこう言った。
「ようやくお会いできました。コール・テンペストのデュクス
”グラキア”です」
「君!!いや君か?生きていたのか?どうして
連絡をしてくれなかった!!ああ!!」
艦長室である自室のくつろいだ雰囲気が支配しているとはいえ、
責任ある職である彼アヌビトゥフが、人前で泣くなど滅多に無いこと
だったが、その涙は彼の感情の素直に映しだしたのだ。
「グラキア、いやグラキエフ君、理由など後で良い、
生きててくれてよかった」
肩でお互いを抱き合い、アヌビトゥフは我を忘れて泣いていた。
彼の体温の先で、グラギエフも目を細めて彼を見つめていたが、
その表情は涙で読み取れなかった。
27 :
女神の本当の贈り物(完結):2006/05/29(月) 23:42:02 ID:coQZ4q99
<続き>
「ある若い兵士が私を敵兵から逃がしてくれたのです。
それから後、プルンブム領内を逃避行して、
ある村で暮らしておりました。貴方のことは新聞などで聞き、
数年前から気づいておりましたが、再会するのにふさわしい私を
お見せしたいと考え、今まで黙っていましたことをお許しください」
アヌビトゥフは言った
「君は泉で女になって私と夫婦になると言ってくれたのに、なんという
皮肉だ。でもそれでもいい。こうして再会し、また一緒に仕事が出来る
のだから。ところでもしかしてその若い兵士の名はなんと?」
「彼女の名はアイリスといいました。そしてアイリフの名と共に、
大事な友人との約束を護って戦死しました。私は彼女、いや彼を尊敬し
、申し訳なく思っております。ここに当時の連絡票を持ってきています」
グラギエフは、アヌブビトゥフの表情を読み取って言葉をこう続けた。
「もしかしてその大事な友人というのは?君??」
「そうだ。彼が、アイリフが我々をこうして引き合わせてくれた。
実際に会ったのはただ一度でしかない彼が、私を友人として約束を
護り、命を掛けて民間人である君を逃がしてくれた。
私にはそれで充分だ。
ああ、なんというかけがえの無い贈り物だ、ありがとう!」
彼らは抱き合った後、彼の残したお互いの連絡票を眺めて
言葉にならない感情を分かち合った。
その一方には血が贖った痕跡が残っていたが、
それさえも彼らには聖なるものに思えた。
それは天にあるのではなく、人間の心の中にある本当の女神が
与えた贈り物なのだ。
百合キボン
29 :
闇の右手:2006/05/30(火) 21:10:39 ID:LEElbo5z
闇の右手 コール・デクストラの黄昏
第1章 ドミヌーラ
私の名はドミヌーラ、コール・デクストラの生き残り、そして執政官ハルコンフの招きで
この「コール・テンペスト」に来た。
まだ幼いリモネを私は大層気に入っている。世間では産まず女のシビュラと影口を叩かれる私だが、まだ母親になったことも、またなろうとも思わない。
けれど、この天才幼女の名は、私を妙に刺激した。
母娘のようだと、言われようと構わない あのやわらかそうな幼い双丘を、いつか慈しんでみたい、そんな思いがよぎることも度々だ。
リモネという名で想いだすことがある。全滅した隊での私の最後のサジッタも、今のリモネとそう変わらない年齢だった。
ティタニアと云う大層大人びた名前には似合わない、可愛い娘、リモネより少し年上の12歳で、学校に行かない代わりに、私が必要な知識を教えることになっていた。
デクストラでは、「貴女の右手の手付きが怪しい」とか「年増なのに、そんな子に興味があるの?」と散々だったけれど、気にするものか!あの子は最高だった。
30 :
闇の右手:2006/05/30(火) 21:26:05 ID:LEElbo5z
前線に出る前に、数回リ・マージョンの練習を、
ニジェールのマージュ・プールで行っていたとき、
手順の違いで、お互いぶつかってしまったことがある。
「ごめんなさい、ドミヌーラ、あっ!!」
私は彼女の大事な部分に手を触れてしまっていた。
偶然にそうなってしまった。
けど、心の底で、いつかこんなアクシデントが起きればよいのにと
思っていたのは間違いない」
「もう少し!このままでいさせてよ、ああ、かわいい娘(こ)」
「ドミヌーラ、なんか熱いよ?どうしたの?」
私は自らの豊満な乳房にあの娘の小さな指を持っていった。
あの娘は、最初その意味が判らなかったけど、
私の先端の敏感な部分に指が触れるとなんとなく理解したのか、
その先端を弄り始めた。
「ああ、いけない子ね。でも、勘の良い子ね、好きよ・・・」
皮膚感覚に膜が掛かっているような気がして、
それはそれでじらされているようで心地よかった
けど、私は、マージュ・スーツの上半身をめくって、
その乳房を気持ちよい風の流れに振るわせた。
もし全部を脱げば、地上に落下して死ぬ。
その恐怖感が、逆に私を感じさせた、下半身は脱げないけど、
これはこれで悪くない。
マージュプールの下部まで、体が自然と降下し、スリルと共に
私の感度は逆に、機体をぎりぎりまで軽量化したシミレで
上昇したときにように天に昇っていった。
下降する私が「落っこちちゃう!」と心配してスーツの皮をつかんだの
で、私の体は下腹部の辺りまで露になってしまった。
それに引っ張られるようにして2人の体は、
地上の村が見える位プールの外側に引っ張られてしまう。
もし幸運にも、いや不幸にも、私たちの姿をこの
アルクス・ニジェールのどこかで見つけた村人が
もしいればどんなことを想像するのだろう、
そういう感情が私の心のタガを切り離してしまっていた。
31 :
闇の右手:2006/05/30(火) 21:37:15 ID:LEElbo5z
ああ、ティタニア!!」
私の長い髪が汗とともに絡まって、あの娘の皮膚と皮膚の間に
まとわりついてきた。
私はこれからも、泉で男になるつもりはないけれど、
彼らが女を求める気持ちは私にも充分わかる気がした。
私はあのとき、ティタニアのスーツを半分脱がせて
あやうく地上に落ちる寸前まで云った。
「ねえ、こわいよ!!大丈夫なの?あ!!!」
「こわいけど、大丈夫よ。私がここから落っこちないようにあなたを上昇させてあげる、
いくわよ!!」
あの娘の大事な部分をスーツの上から右手の指を全て総動員して
滑りこませる。
そのうちにあの娘の私を愛撫する手が止まりそうになると
私は彼女を叱咤した。
「ダメじゃない!私の命令は絶対よ!手を留めたら、
パルも解消なんだから」
「ごめんなさい!ワタシ・・・本当に・・・・」
「ホラホラ、手がお留守よ、さあ、貴女の可愛い手で
私をテンプスパティウムさまの基へ導いて頂戴!」
そうして、私は絶頂を迎えようとするとき、あの娘が言った。
「御願い、ドミヌーラ、右手手を留めないで、御願い!左腕で
しっかり私を支えていて!!!!」
そうして私たちは互いに絶頂を迎えて、お互いの熱い抱擁と
キスをした。
それは衆人が見守るこの大空で行われ、
けれどマージュプールの2人だけの秘密だった。
32 :
闇の右手:2006/05/30(火) 21:46:39 ID:LEElbo5z
第2章 奈落の娘
あの娘との熱い秘密から、半年もしないうちに、
あの忌まわしい出来事は起こった。
宮国本国からはるかに離れた西部戦線で、
今までに無い戦が起こった。
たぶん、コール・テンペストが先日遭遇した規模以上の激戦だった。
アルゲントゥムの竹とんぼ戦闘機を、領土外に追い払うために
追撃していた、コール・デクストラを、プルンブムの対空砲部隊が
待ちうけを掛けて襲ったのだ。
それは、まるでお互いの国が連携して行ったかと思われるくらい、
激しいものだった。
カルナック村付近の上空まで退避したとき、更に対空戦車部隊の
攻撃を受けてお互いの編隊がバラバラになった。
「ドミヌーラ、銀のリマージョンを!早く!!」
そう云う間もなく、ミリシア・パル(ペア)の機体が、
調子に乗ったアルゲントゥムの竹とんぼの機銃掃射を受けて
堕ちていった。
ティタニアが叫んだ!
「ドミヌーラ、信号弾を送って!!気づいた子だけでも!
銀のリ・マージョン!!」
保守
34 :
闇の右手:2006/05/30(火) 22:11:28 ID:LEElbo5z
結局気づいたのは私たちを含めて2機だった。
いや正確には、後で知ったのだが、そのとき残っていたのは実際私たちを含めて3機でしかなかったのだ。
リ・マージョンが失敗に終わったその上昇運動の頂点で、ティタニアの叫び声がした。
「ごめん!ドミヌーラ!私もう!!」
後ろを振り向いた時、彼女の姿が一瞬だけ見えた。
その顔は私にもてるだけの感情を載せているように思えた
そして、私だけが生き残った。
機体が不時着できたのは奇跡としか思えないと、ワポーリフが
当時の報告書を読んで話したのを知っている。
コールは全滅し、いとおしいあの娘も死んだ。
そしてこの私だけが、厄病神として生き残った。
私は上層部に、シムーンに脱出設備を備えるよう提案をしたが、
宮守は請合ってくれなかった。
「全能なる神がつくりしシムーンが、
撃墜されるなどあってはならない!!!」
あれから2年、私は今リモネをアウリーガにして今日も飛ぶ。
彼女はティタニアよりずっと幼く生意気だが、
私はリモネがいとおしい。
戦闘でティタニアを失い、隊も全滅し、この娘に出会うまで、
もう2度と幼子はパルにしないと思った私だった。
それでもコール・テンペストがどうであろうとも、
私はこの娘だけは護りたい。
私は母になったことも無いし、母親として子供を産もうと
考えたこともない。
それでもいい。
「私ははこの娘が好き!」
この自分の感情を大事にしていきたい、そう思いながら隣で眠る
生意気な娘のおでこにキスをして、
日記を閉じた
34月第6の日、今日の大祭日に
ドミヌーラ・アクバイン
(完)
>>34 GJ!
アニメでのリモネはアーエルにぞっこんだけど
ドミヌーラにも是非頑張って頂きたい
36 :
闇の右手:2006/05/31(水) 00:10:34 ID:m+DGA94M
、何か希望があれば書きます。
といっても、相性もあるので、お受けできないカップリングもあるかと思いますが
では、アルティ×カイムでお願いします
リモネの左手
アーエルのことを考えると自然と動いてしまうリモネの左手
いけないと思い、その結果お菓子に逃避してしまうのであった・・・
ヴューラ×アーエル...はちょっち難しそうなのでシンプルに
ネヴィ×アーエルでonegai
>>34 GJ。ドミは真性ロリだな…。
主人公のアーエル絡みで一本お願いしたい
41 :
闇の右手(Dextra):2006/05/31(水) 06:28:14 ID:m+DGA94M
アーエルは神の言葉、あまりに恐れ多いので、シチュエーションとか状況設定を振って
もらえると書きやすくなって助かります
終末まで仕事忙しいので、金曜までは「創作メモ」をUpして土日で一気に書こうかとも思います。
共同制作タッグや、他の方の投稿小説(SS)も励みになるんで、よろしくお願いします
いや、まとめWIKIで読んだ、コール・デクストラの「Dextra」って「右手」って意味なのか?なんか卑猥だなあ
42 :
闇の右手(Dextra):2006/05/31(水) 06:29:38 ID:m+DGA94M
カイム×アルティは、食指が動くので、それからメモ作っておきます
そろそろさげときますね
44 :
闇の右手(DEXTRA):2006/05/31(水) 22:59:55 ID:m+DGA94M
兄弟か姉妹か
第1章「どちらを選ぶんだ?」
カイム姉さんは、いつもパラ様のことしか見ようとしない、ボクはそれが不満だった。
シムーンのパルでアーエルの奴、姉さんと一緒に飛べばいいなんて言うから、ボクは腹が立った。
『そんな気持ちになれるなら、とっくにやってるさ!!ボクは姉さんがパラ様と組みたいっていうから、
だから譲ってうあったんだ!!」
本当にそれだけ?ボクのナカの女々しいボクが問いかける?
わからない?だけど一緒に飛んじゃいけないって、なんか直感なんだ。
アルクス・プリマを体よく追い出されて、なんか姉さんと距離が帰って遠くなったような気がする。
泉に行ったら、兄弟になるんだって、そして一緒に暮らすんだって言ったら、周りの大人たちに笑われた。
「泉に行って女男の仲になって婦夫添い遂げるのが正しい生き方。そのうち大人になれば、落ち着くとこへ落ち着くよ」
ボクはそんなこと絶対に信じない。
45 :
闇の右手(DEXTRA):2006/05/31(水) 23:07:37 ID:m+DGA94M
第2章「パライエッタ」
カイムの求愛、いや求愛でなければ、思春期の熱病といっていいのか?
とにかくそれは時として作戦行動に支障が出るのではないかと思われる
ときがある。
私は正直言って、彼女、いや彼になるのかもしれないが、その態度に戸惑っている。
どう扱えば良いのだろう?
メッシスに異動したばかりで言うのも酷だが、この狭い艦内で、カイム私に秘密の
出来事を起こそうとするのは無理なことだ。
時としてカイムのその感情が私にとって苦痛に思えることがある。
それでもほうっておけないのはなぜだろう?
あの子が子供だからなのだと、だから大人の余裕を持って接しないといけないと
自分に言い聞かせた私がここにいる。
46 :
闇の右手(DEXTRA):2006/05/31(水) 23:26:18 ID:m+DGA94M
第2章「ある夜の出来事・カイム」
アルティはその夜、複座のシミレに僕を誘った。
「パルとしての相性をみたんだよ、姉さん、1度だけでいいんだ!」
何度も断ったのに、強引な押しをする妹に負けて、今夜そっと夜間飛行に出た
もちろん、レジーナに見つからないように、リモネにそれなりの含みを渡してきた。
言い出したら聞かないのが、アルティだよね。
あの日もそうだったし・・・
メッシスを飛び立って、視界外に出たとき、シミレは急降下を始めた。
僕がサジッタであることをまた後悔するときが来た!
「やめろ!アルティ!やめろってば!!」
「姉さん、すごいでしょう?失神させちゃうよ!!」
-シミレの模造ヘリカル・モートリスの慣性制御は、オリジナルほどには余裕が無い
アルティが限界を超えた無理な加速をしたので、制御限界を超えて、
シートベルトすら無い機体の中で2人の体はキャノピーに押し付けられたが
アルティは予期していたのか、縄で両脚をシートに縛りつけた部分が浮きそうになるのを
股で操縦桿を必死に抑制しながら、更に機動を続けた-
「だらしない姉さん、もうイッちゃったの?それとも漏らした?」
「言ったなアルティ!」
僕は必死でコントロールバーを探してしがみついて、
シミレのサジッタ席にある、緊急停止レバーを思い切り引いた。
シングルのヘリカル。モートリスへの、テンプス・パティウムの加護
(波動)が次第に絞られて、機体はふらふらと勢いを失い始めた。
「何するんだ姉さん、ボクにひどいよ」
「ひどいのはオマエだろ!1」
アルティはようやくあきらめたのか、機体を不時着させる動作をし始めた。
吐き気を催す不快な感覚。礁国の『航空兵』の連中は僕達に追いつくために
毎回こんな不快な思いをして、あっけなく散っていく。
僕は彼らのその不快さを少しだけ体験させたような気がした。
47 :
闇の右手(DEXTRA):2006/05/31(水) 23:39:01 ID:m+DGA94M
第4章「密会」*前章は第3章になりますので訂正
ボクらは、人里離れた未開の森に不時着した。
遠くに丸太小屋のようなものが見える。
シミレを不時着させたときに脚をひどく打ったのと、無理な加速を掛けたせいで
本来快適なはずの機内は、加速度(G)でひどい状態だった。
縄をほどいて機体を点検しようとしたとき、それがひどくキツク結んであることに
気づいた。(あれ、こんなに結んであったっけ?)
そういえば姉さんの姿が見えない、っていうか低い位置に縛り付けられて後部座席が見えない
んだ。
「姉さん?大丈夫」
ボクが呼びかけたら、姉さんがキャノピーを開けて近寄った
「オシオキしましょう!ね!」
-縄は本来掛からないはずのGによって、きつく縛られていた-
何をするんだ姉さん!あのときの仕返しかい!だってあれは姉さんが悪いんだ!
ボクを誘惑するから!
姉さんはアウリーガ席にもぐりこむと、ボクの飛行服を縄で留めてあるところまで脱がせ
はじめた。
ボクは自由になる両腕をめちゃくちゃに振って抵抗したけど、姉さんは
ようやく脱がせたジャケットをうまく使われて、腕を塞がれてしまった。
姉さんは一言も話さなかった、ただ黙々とボクを脱がせる作業をした。
作業が済んでこう姉さんはいった
「どんな感じだろうって思ったから」
姉さんの舌が僕の乳首を転がってくる。
電撃のような快感と屈辱がボクの中を突き抜けた。
48 :
闇の右手(DEXTRA):2006/05/31(水) 23:48:14 ID:m+DGA94M
ボクの口は右手で、次に舌でふさがれていった。
姉さんの左手は逆に、ボクのつぼみのような乳房をまさぐり、下半身に
伸びてきた。
「泉にイって晴れて兄弟になったら、今日を記念日にしようかな!!」
姉さんが言ってることの意味が判らなかった。ボクは姉さんが壊れたんだと思った。
それは滅茶苦茶な愛撫のように思て、屈辱で、でもなんか気持ちよくなって、とっても変な気持ちだった
姉さんが言った
ボクちゃんは幼すぎるの。もちろん僕もね。だからパラ様に嫌われるんだ。
ちょっとは反省して大人にならないと、アルティ
ごめんねって言ってよ!アルティ!
姉さんの頭がコックピットの中で逆立ちになった。姉さんの素足の指で僕の
両方の乳首を、頭は下半身の大事な部分に入り込んできて、舌の唾液が陰毛
を突き破って突起に触れて熱い粘液を送り込んでいるのが判った
でもボクが覚えているのはそこまでだ。
ボクはおもらしをしてしまっていた。姉さんを笑おうと思ってしたのに
今度はボクが笑われる。でも姉さんは黙って、ボクを転がして「いた」
判った
49 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/01(木) 00:01:51 ID:RXBvPs1v
突起を割って舌が挿入されていくうちに、ボクは失神していたらしい。
気がつくと、姉さんはまるで今までの出来事が夢だったかのように
平静な顔をしていた。
「早く服を着なさい!帰るよ!」
ボクの前席の操縦系統は切られていた。姉さんはシミレ練習機を使って
メッシスに戻るんだといった。
「この為に後席で動かせる練習用シミレにしたの!判る?
今日は絶対にアルティに操縦なんかさせないからね!」
ボクは操縦なんかしていない、今日は初めから、姉さんにずっと
操縦されていたような気がした。
「少しは懲りた?」
ボクは答えられなかった。ただ黙って後席の姉さんの姿想像して、
あの情事だったか夢だったか分からない夜の密会を想いだしていた。
席は少し退体液とアンモニアの匂いがした。夢なんかじゃないんだ。
姉さんはあまり操縦がうまくないのは、ボクには分かっていた。
でも、ボクには無い感覚を持っているような気がした。
「バランスが大事だよね、アウリーガにもさ。帰艦したら、僕らの
言い訳を考えておかなくちゃ、あと・・・」
半月の周りに広がる星を天測しながら、ボクは姉さんに方位を伝声管
で伝えながら聞いた。
「なんだい、姉さん?」
「アルティ!機体は自分で洗えよ!」
「わかってるよ。ボクの愛しい姉さん!だってボクがしたことだもんね。」
(完)
さげとく
sageの使い途が誤ってるよ
シムーンでエロパロ…絶対難しい
53 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/02(金) 21:49:22 ID:VlFAVYAH
そこをなんとか書いてくれないと、期待してるぞ!
前半のは801のような気がするが・・・・Oヘンリーの「賢者の贈り物」が
基ネタか?
.-、 _
ヽ、メ、〉 r〜〜ー-、__ ________________
∠イ\) ムヘ._ ノ |
⊥_ ┣=レヘ、_ 了 | え−−い、元ネタなどどうでもいいっ!
-‐''「 _  ̄`' ┐ ム _..-┴へ <
| |r、  ̄ ̄`l Uヽ レ⌒', ヽ. | ロードレアモン×マミーナを書くんだっ!
(三 |`iー、 | ト、_ソ } ヽ |
| |`'ー、_ `'ー-‐' .イ `、  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | `ー、 ∠.-ヽ ',
__l___l____ l`lー‐'´____l. |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| .| |
|| |__.. -‐イ
|| | ノ/
56 :
闇の右手:2006/06/04(日) 09:03:54 ID:ZNE2toir
>ロードレアモン×マミーナを書くんだ!
どんなシチュエーションがお好き!
1:今日はどんな奉仕がしたいの?(マミーナ女王様×犬)
2:主(あるじ)だからってしていいことがぁ!!(マミーナ逆切れ!)
3:マミーナ、みんなにあいさつ(挨拶)なさい!
(ロードレアモンのマミーナ公開処刑??)
昼と違って夜はロードレアモンが女王様なやつ
ちと書き方が悪かったかな
昼間はおっとりしているが、夜の生活は御主人様キャラなタチになるロードレアモンと
昼間は生意気な口を利いたりするが、夜は従順なネコになるマミーナをキボンヌ
59 :
闇の左手:2006/06/04(日) 15:59:53 ID:ZNE2toir
-御嬢様は無慈悲な夜の女王-
第1章 女王様
私たちがメッシスに来て、もう1か月も経ってしまった。
暗くて、汚い古い船、プライバシーのない雑魚寝は本当は私の神経には
合わない、けれど、逆にスリルを誘う、ドキドキする夜の始まりがあった。
もうすぐ就寝時間、うちの猫ちゃんは、ねずみを捕ってきたかしら?
今日は何匹捕ってきたの、あばずれのマミーナ!!
「はい、お嬢様、今日は2匹です。」
私は、その猫にねずみを咥えて持ってくるように命じた。
「マミーナちゃん、今日の獲物を咥えてもってきなさい!」
「お嬢様、それはちょっと・・・」
私の言うことが聞けないの?私のおかげで
ここに居る子猫ちゃんに過ぎないのに?生意気ね!おひげを抜いてあげようか?
そういうと私は小さなハサミを取り出した。
「うちの猫ちゃんが粗相(そそう)をすると、これで下の口の青ひげを切るのが
慣わしなの。」
それともその毛皮を剃った姿で、甲板を這って獲物を捕って来てもらおうかしら?
60 :
闇の左手:2006/06/04(日) 16:08:05 ID:ZNE2toir
それから、誰が前足(手)を使っていいと言ったの?ネコのくせに?
前足を使っ良いのは、柱で爪とぎをする時だけよ。
私は口の利き方がなってないとマミーナをシムーン整備に使う
タイミングベルトを流用したムチで打ち据えた。
「祭儀には、ネコの声で返事するのよ!
獲物の血で病気になるといけないからハンカチを貸してあげるわ!」
「わ。わかりました、お嬢様、んみゃーん!!」
マミーナは前足を上手に使って炊事場に駆けていって、しばらくすると
獲物のネズミ2匹を咥えてもってきた。
私は四つんばいになった「ネコ」張った乳房の突起から指を滑らせながら
ご褒美をあげた。
「まあ、こんなに盛ちゃって・・・このねずみは私が捨ててあげます。
ほら、ごほうび、ノドを鳴らしてご主人様に感謝するのよ!」
61 :
闇の左手:2006/06/04(日) 16:17:16 ID:ZNE2toir
第2章「拾われた野良猫」
私の名はマミーナ、護衛空母メッシスのねずみ捕りの為に、御嬢様ロードレアモンさま
に飼われた、盛りのつぃた一匹の雌猫だ。
下層階級から「シビュラ」になる為に、他人を『蹴落とし』てなりあがってきた私。
でもその一方でいいようの無い孤独感を感じてきた。
友人も恋人も居ない、ユンに対しても素直になれない私、そんな中で、
再びアルクス・プリマで、お嬢様のお友達、ネヴィリルの父親ハルコンフ様が、
お嬢様の為に、この私、シャム猫マミーナを買ってきてくださったのだ。
普段虚勢を張っている私に、奇妙な自虐心が芽を出したのは、アーエル奴の件
で、コールテンペストの解散騒ぎになったことで、私がはじめて責任感を感じて
落ち込んでいたときだ。
お嬢様は私を呼びつけて毎夜このようなた戯れをはじめたのだ。
メッシスに移ってからは、その狭さからいつ、みんな見つかるかという恐怖感
が、逆に大層私を燃えあがらせた。
62 :
闇の左手:2006/06/04(日) 16:25:12 ID:ZNE2toir
第3章「発情期」
私は猫を上部甲板まで呼びつけた。半月が薄明かりで1人と一匹を
丁寧に照らし出していた。
シッポを振ってうれしそうね?マミーナ?
「お嬢様・・・・そろそろ少し寒いです。もう今日は終わりにして
よろしいでしょうか?」
ヘリカル・モートリスを使ったバイブリューターを、シッポの無いこの
貧相なマミーナに与えたのは私だ。
「シッポはそんなに喜んでいるのに根性無しね、いいわ、前足を使って
その爪とぎの時間よ。柱はここには無いから、私に奉仕なさい」
私はマミーナにそう言うと、下から上へと私自身を柱に見立てて爪とぎさせる
ことにした。心地よい風、体が上気するとともに、肌寒い風邪は心地良い風に
変わって、『主』と一匹のシャム猫の間から漏れていった。
63 :
闇の左手:2006/06/04(日) 16:41:37 ID:ZNE2toir
「レアモン嬢様私もう・・・」
なんて返事の仕方なの!!お仕置きしちゃうからね!!語尾はなんと
鳴いたかしら?
「私我慢できないに、にゃあ!!、ごほうびください、みゃあぁ!」
私は、マミーナにご褒美の愛撫をすることにした、その顔にほおずりをし
喉をなでると、猫は「ごろごろ」と声を鳴らして調教の成果を示した。
そして、複乳の突起を舌で愛撫するとその猫は盛りのついた鳴き声を周りに
聞こえてみんなが起きて来ないよう必死にこらえながら、でも我慢できなくて
小さな鳴き声をあげた(みっみゃあ・・・・)
舌の方で敏感な猫ちゃんの下口の青いひげを押し分けて肉芽を転がしてあげると
このシャム猫は歓喜の鳴き声をあげながら液体を漏らした。
「私ってもしかして獣姦をしてるのかしら!貴族にあるまじき行為だわ。
でも今日はこんなに私の部屋のネズミを捕って、料理も作ってくれたんですもの
特別よ!」
私はわざとマミーナに聞こえるように耳元に舌を持ってきてささやいた。
私の服はいたずら猫の為にほとんどはだけてしまっていたので、私は、風で飛んで
いかないように上甲板ドアのパイプにそれを結びつけて、同じ獣の姿になった。
今日の上甲板の見張り当番、代わっておいてよかったわ。こうしてうちの子と
楽しいじゃれあいが出来るんですもの。
かわいそうなマミーナ。遊び相手が居ないのね、私が今日だけ相手を
してあげるわ。
私は猫じゃらしと、ひもつきのボールを上甲板の工具箱から取り出した。
ボールにひも付きなのは、うっかり下に落ちて無くしてしまわないためだもの。
猫じゃらしは時に敏感なマミーナには効果的だった。
「うにゃーん・・・あっ・・にゃっ!」
マミーナの盛りのついた鳴き声を押し殺すように銘じながら、私もこの野良猫の
愛撫ごときで頂上までいってしまっていた。
「あなたの爪とぎ・・・とっとても上手よ・・・」
たかが飼い猫ごときにいかされるなんて。名門の娘の名前が泣くかもしれない。
でも、この子なら赦せる、そういう気がした。
64 :
闇の左手:2006/06/04(日) 17:01:11 ID:ZNE2toir
第4章「夜明けの黒猫タンゴ」
あまりに感じてしまったので、私たちは、防虫用の黒タール槽に
脚がもたつぃてしまっていたのに気がつかなかった
「ああ!!」
そのときメッシスのシングル(1基)のヘリカル・モートリスが息を付き
艦がわずかに振動した。その弾みで私たちは、クロネコになった。
「ふはっ、みんな起きちゃったかな?いえ、起きたら大変ですわ。お嬢様」
「それは、たぶん大丈夫よ、みんなぐっすり眠っているわ。」
私は昼のうちに、マミーナの料理にとっておきの香辛料を混ぜておいた
のだから起きるはずがないのは知っていた。
今日は猫ちゃんの私専用の特製料理のおかげかしら、ちっとも眠くないわ。
でもこんな黒猫ちゃんになるとは思ってなかった。上着汚れちゃうから、
ここでシャワーにしましょ!ね?
私は甲板洗浄用の蛇口にホースをつないで、シャムネコのマミーナからまず
洗ってあげた。
「きれいな毛並みね、マミーナ」
「お嬢様、お嬢様も御洗いします」
ええ、御願い、そう私はマミーナに答えながら、
そろそろ夜明けになることを考えていた。
「夜が明けて朝になると、魔法が解けて生意気な人間に戻ってしまう
のかしら?マミーナ!」
マミーナはしばらく黙って私の体を洗っていたけれど、服を着せてもらう段
になってこう答えた
「いいえ、お嬢様、私はこの夜の姿、お嬢様の飼い猫で生意気なシャム猫が
本来の私です。昼の顔は人間に化けているだけにすぎませんわ」
私たちはお互いの顔を観合えてクスクスと笑った。それは少女時代にお互い
知り合えなかった障害を、今ここで取り戻しているかのような気分だった。
そろそろ、いつもより熟睡できた皆が起き出して来る時刻だ。
私がメッシスから望む峰の地平からほんのり明るい大小2つの朝日の兆しに
目を向けながら、『魔法が掛かって』人間に化けようとするマミーナに深いキスを
しようとしたら、その前にマミーナが舌を入れてきた。
「夜明けくらいリードさせてよ!ロードレアモン」
やっぱりこの子は化け猫だと私は思いながら、マミーが私の乳房を
まさぐりながら、唇を奪われるがままにさせた。
-上手に生意気な娘に化けたわね、マミーナ、でも夜はまた来るのよ-
私はそう思いながら、彼女の好きにさせた。
朝日が私たちの姿を七色に照らしはじめている
(完)
65 :
闇の左手:2006/06/04(日) 17:09:59 ID:ZNE2toir
マミーが私の乳房を
まさぐりながら、唇を奪われるがままにさせた。
ここんとか「マミーナ」です。あきらかにわかるタイプミスですが、
ここで訂正しておきます。
アイデアが『来た』ときは下書き省略で即興で打ってるのですみません。
66 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/04(日) 17:49:04 ID:HBfzGKeU
キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(` )━(Д` )━(;´Д`)ハァハァ !! G.J.
67 :
闇の左手:2006/06/04(日) 19:53:42 ID:ZNE2toir
なお、1日最大1作品が原則なので、今日はUPはこれ以上ありません。
他の人の作品も読者として読んでみたいです。
ちなみに私がアーエルを描くときはネヴィリル視点でしか書けないので、他の方
が書いていただければ、励みにもなりますし、助かります。
アヌとグラの少女時代の話を
本編でヴィジュアル付でやらねーかな
グラ「空を飛ぶことに意味などあるのでしょうか?」
アヌいきなりキスをする。しかも情熱的に。
アヌ「意味など必要ない。わたしとリ・マージョンしろ!」
グラ「はい‥ 」
短くてもいいからやってほしなー
>>68 アヌグラのヴィジュアルがあそこまでキレーにしてあるのはきっとそういうエピソードを
入れる予定があるからと確信している。
筋肉モリモリだったり毛深そうな男にしていたら絶対そんな過去あったら現状にガックリだろ?
70 :
闇の左手:2006/06/05(月) 22:00:58 ID:TY1Jh4qW
いわゆるやおいでない、同性愛的なアヌ×グラ小説が書けそう!!!
皆さんはどんな話を読んでみたいですか?(1-3それぞれ)
1:少女「アヌヴィア」と「グラキア」の話(幼年期・シビュラ時)
2:
>>21-27にのように泉に行って「再会した後の」エピソード
3:その他(上記の間のミッシングリング)
91 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で[sage] 投稿日:2006/06/05(月) 18:41:20 ID:vUDaidQO
ttp://www.tv-tokyo.co.jp/main/news/index.html ■ワールドビジネスサテライトの30分拡大に伴い、
以下番組は、放送開始時間が30分繰り下がり開始時刻が下記の通りとなります。ご了承ください。
24:28 スポパラ「スポ魂!/きらきらアフロ」
25:23 娘DOKYU!
25:30 ROCK FUJIYAMA
26:00 simoun(シムーン)
おまいさん方今夜の放送は超要注意ですよ。
新聞などより開始が30分遅れるようですよ。
たまにこのレスにアンカーつけて注意を促すと良いですよ。
>>70 2で泉で性別決定後なんだけど比較的それから時間が経っていない、いわゆる『ワポーリフ状態』(←ここ重要)での
エロ有りが読みたいです。なぜかエロい状況になるまで互いに自分の性別を明かさず、全部見てから知って
とりあえずビックリはするんだけど欲情の前にはそんなのどうでも良くなって崩れ落ちるように互いを貪り愛な
ちょっと倒錯入ってるかんじの
73 :
闇の左手:2006/06/06(火) 00:16:44 ID:8+EWiEVc
『ワポーリフ状態』(←ここ重要)
了解!!
かなり創作メモとか必要なので、時間をください。
ワタクシに限らず誰か書ける方が書いても、構いません(笑)
週末までいろいろアイデアと時間くださいね。
74 :
闇の左手:2006/06/06(火) 00:18:31 ID:8+EWiEVc
アーエルも捨てがたいけど、ハードル高い!!
なんかグラ×アヌの方が需要多そうですね。
やった!
蝶tktkして待ってます!
>>76 ワロタ
最初の方にあるけどドミ×リモネが一番読みたい・・・(;´Д`)ハァハァ
将来男性になるったときにいろいろ利用できるようにエッチな写真やビデオを撮りまくるシチュエーションで頼む
79 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/06(火) 20:13:31 ID:8+EWiEVc
第四章 沐浴日の朝の風
アヌビトゥフが、グラギエフ と再会して1週間が経った。
今日は沐浴の曜日。全ての聖なるテンプスパティウムを信ずる臣民にとって
本来は心身を休め、神に感謝する日である。
しかし、時は戦時下、ましては第一の凱旋門たる役目を負わされた
このアルクス・プリマにそのような神への感謝の休日などあろうはずも無い。ましてた艦長という重職には替りなどいない。
航海士のミネヴィアは、彼アヌビトゥフが、万が一の際に臨時代行を銘じる
ことを予定されていたが、彼女とてまだまだ経験値が不足で心配だと
アヌビトゥフは感じていた。
私は、アヌ、いやアヌヴィアに会いたい。
その気持ちは抑えられないものになってきていた。
アヌビトゥフは、新たなコールのシビュラ達がシミレで赴任する前にも
色々とすることがあって、そもそも部署が違う艦長の所には、毎日の定時連絡
以外にはあがってこない。
このままでは、「彼女」が気になって、仕事に集中できないかもしれない、
普段から強い意志を持って、立派な男に、そして艦長になろうと努めていた
グラギエフだったが、この朝ついに、決着をつけようと決心して、
以後「彼女」のことを忘れたかのように仕事に邁進した。
「管制部から伝声管4番で連絡!!横風3シアール、着艦に影響あるので
艦首を調整されたいとのことです。
「よし、機関部へ伝達、モートリス4コア増速、ミランナ(操舵手)、
北西から南東に一時回頭、シミレたちが着艦しやすいように
合成風力を調整する!」
「ミランナ、了解です!」
ミネビヴィアは彼が迷いを捨てて、とりあえず『今は』職務に邁進してくれた
ことが嬉しかったが、女の勘で、直感的にライバルが誰であるかも判って
しまって複雑な心境になった。そこで場が持たないので、こう語りかけた。
「艦長今日の練習生達は、まだシミレに乗って日が浅いです。
ワポーリフ整備長の班待機を御願いします」
「そうだな、君の言うとおりだ、すっかり忘れていたよ、助言ありがとう。」
部下には厳しい反面、目下の者にも尊敬と気遣いを忘れない彼は、
ほとんどが泉で女のままでいることを選んだ者ばかりで構成された
この艦橋スタッフの中で異常なほど人気があった。それでいて、
彼に目を掛けてもらおうと艦橋スタッフが互いに足を引っ張ったりするような
悪癖にならなかったのは、艦橋クルー全員の艦長を共有しているという暗黙の
了解でと「アヌ」彼、その人柄の成せる環技であった。
ミネヴィアは姉の槽舵手ミランナの方にちらと目を遣った。
−大丈夫みたい、いつものアヌ様に戻っているわ−
その表情はすぐに航法手オシアーヌ、機関連絡員のマルグリテも察して、
艦長の気づかぬところで空気は安堵へと朝のしじまの中を満たされていった。
80 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/06(火) 20:31:54 ID:8+EWiEVc
五章 グラキア、その少女の面影
アヌが待ちに待ったその日が来た。
その日、艦長室に定時報告に来たグラギエフに彼はこう行った。
「キア(グラキーアの愛称名)、今ここに来て欲しい!」
グラギエ「フ」は少し戸惑いながらシビュラ時代に言葉遣いに戻してこう返した。
「アヌ、その呼び名は出来ればここだけにしておいてくださいね。」
ああ、わかっているともとアヌビトゥフは答えながら、さらに続けた、
「艦長の職務代行の訓練の為にミネヴィアに艦長代理を御願いした。
本来は副官に当る者が任務に当たるはずだが、人手が足りなくてね.
デュクスとして、シビュラの少女達の調整をしなければならない君に、
こんなことを頼んでよいのか判らない、が、もしできるならば、
私の片腕として時には助言を頼む、もちろんデュクスの職務を第一で
構わないよ」
「私でよければ喜んで・・・」
「彼女」のその言葉を聴いてアヌビトゥフは安心したのかこう続けた。
艦長室のブックランプがゆらゆらと薄明かりをほのめかせて、
2人の面影と印象的に映えさせる
「君の・・・ことを、あれからのことをもっと知りたい!!
泉に行ってどの位おまえのことを!」
アヌビトゥフは「彼女」が泉に行って、まだ3年余りであることは判っていた。でも聞きたいのはそんな
「その件については着任してお話ししましたよ、アヌ・・・」
そんなことではない、いや聞きたいのはそんなことでは!
アヌビトゥフはいきなり彼、いやアヌの前ではまだグラキーアに過ぎない
彼女の両手を執って接吻した。
「アヌ・・・・・!!」
グラキエフ、いや彼女「キア」の口はこうして塞がれた。
81 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/06(火) 20:44:16 ID:8+EWiEVc
「ずっと探していたよ、お前のことを、どこへ行っていたのかと」
彼は「彼女」に戻ったキアを抱えて寝室へと運んだ。
華奢な「グラギエフ」の身体は以外にも軽かった。いや彼の期待がそう感じさせたのかもしれないが。
そのときまでにはすっかり、彼の望む「彼女」に戻ってしまった
キアが答えた
「これは私的なこと?、それとも公務なの?」
「強いていえば両方だ!!一緒にシャワーを浴びたい?良いかい?」
「そうですね。このままでは、あんまりですものね」
元々は豪華客船だったアルクス・プリマの一等客室、
そのVIPルームを改装したのがこの艦長室だ。
ヘリカルモートリスの慣性制御重量の負担を軽くし、
搭載機数をいくらかでも増やすため、余計な調度品は
取り払われていたが
それでも、2人の豪華な時間を演出するには充分だった。
金色の縁取りのついたバスタブに湯を張りながら、
2人は無言の、しかし至福の時間をすごし始めた。
水滴が2人の互いの視界を、湯煙と落ち着きの中にも残る
わずかの緊張が2人の凝を妨げる。
82 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/06(火) 20:59:59 ID:8+EWiEVc
「アヌ」が「キア」を抱きしめようとすると、彼女は少し恥じらい
ながら何かを答えた。
それが一層アヌビトゥフを燃えさせた。
細身で綺麗なキアの肢体は泉に行った後でも健在だった。
以前より遠慮がちになった乳房も、最初に出会った頃の
キアの肢体に戻ったような気がして、
むしろアヌビトゥフは好きだった。
私が君を洗ってあげよう。
彼はそういうと、キアの身体に手を掛け、泡を立てながら彼女の身体を
滑らし始めた。
白熱灯の灯りから夜空の星々が湯煙の中に見えた。
キアが窓を開けたので、湯煙はそこから巻き上がって流れ、
そうして身体が火照った体が涼しく感じた。
キアの控えめな乳房に指を充てて、下までたどり着こうとすると、
彼女が少し抵抗するかのようにビクッと震えた。
「ああ、アヌ。私は・・・・あッ」
「知っているよ、そこは駄目なんだね。
今の私と同じ器官があるのも、でも構わない、君さえよければ私は・・・」
「身体を洗い終えて、シーツの上でお話ししましょう、
アヌ・・・だから、今は私を気遣って洗ってください。」
−そうだな、せっかく、2人水入らずになったのだ−
「身体を温めようか?」
そうして2人は湯船に入り、気さくなひとときをすごした。
83 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/06(火) 21:18:06 ID:8+EWiEVc
第六章 密かな交感
2人で湯船から上がり、身体を拭う、
いやがおうでも目に入るはずのキアの肢体を、アヌビトゥフは敢えて見ないようにしていた。
艦長室のベッドは客船時代の名残で
ダブルベッドであったのを、彼独りで使っていた。
しかしそれさえも、今のアヌにとっては、
神が2人の為に用意してくれたのだと思えた。
「先に行かせてくださいね」
キアがこう言ったのにもアヌビトゥフは必要以上に気を使ってしまっていた。
−ああ、いいよ。そうしてくれ−
キアは室内灯を消したので、ブックランプの灯りだけになった。
続いて部屋に入ってきた際に、入り口の鍵は彼女が艦長室に入る際に既に掛けてあったのにアヌビトゥフは気づいた。
「君は、そのつもりで!!」
「ええ、貴方が私を呼びつけた時に貴方の気持ちには気づいてました。だからこうして
きちんとお話したく思いましたの」」
84 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/06(火) 21:54:13 ID:8+EWiEVc
彼女がバスローブをそっと落した。
アヌビトゥフはそのとき初めて
彼女の肢体を本当の眼で見ることが出来た。
グラーキーアが彼のその心の声にそっと応える
「これが今の私。自分で選んだ道です。後悔はしていません。けど・・・・」
「けど?」
「もしもあの出来事が無かったら私は、貴方とめおとになっていたかも
しれません。あのときの約束の通り。そのことは申し訳なく思っています。」
−そう、あの出来事がなければ、けれど−
アヌビトゥフは臆することなく今は応えることが出来た。
それは彼女への欲望とは別のところから出た何かだったので、
自分でも驚いていた。
「誰かの為に性別を選ぶのではないよ。君が自分で決めたこだから、
それでいい。でも私は迷わないよ、君のことが好きだ!」
「それはグラキーアとしての私、それとも今の私?」
違うな、違う、こういうときなんといえば??
彼の思考とは別の回路から、彼のリビドーに動かされた論理を超えた何かがそれを放った
「今の君でいいんだ、私は君が好きだ、それで全てだ」
アヌは、グラキーアを庇うかのようにベッドに手を掛け、
次に少し力を込めて彼女を押し倒した。
85 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/06(火) 22:38:03 ID:8+EWiEVc
彼女の頬から唇に触れ、軽いキスをした。
彼女の皮膚が薄く透き通り、湯上りの瑞々しさを保っていた。
身長こそ、男を選んだ者としては,
幾分小柄なアヌビトゥフより少しばかり高いキアであったが、シビュラ時代のサジッタとしてしっかりと彼、いや彼女アヌヴィアの後ろを護るキアが、彼に想いだされ、たちまち心の枷が消えて、
お互い対等だったシビュラ時代の2人に戻っていけたような気がした。
アヌはキアのほんのりとした胸のふくらみにキスをしながら、
乳首をリズミカルに吸った。
そうしなががら左手は彼女の反対側の乳房をゆっくりと、
そして次第に激しく愛撫しはじめた。彼女が声をあげる。
「アヌ!私!私!」
過去は忘れよう、これからが私たちのスタートだ。
そう思いながらもうまく言葉に出来ないで、別の言葉となってあふれ出る。
「きれいだよ、キア!君は最高だ!!」
アヌビトゥフ、いやアヌビアの手は彼女の大事な部分に押し進んだ。
86 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/06(火) 22:55:16 ID:8+EWiEVc
アヌビトゥフがまだ少女であった頃、
古い由緒ある地方の旧家の出だった彼女は、人は生まれたら、
必ず泉で女男いずれかの性別を選び、婦夫になることが神の、
つまりテンプスパティウムの教えだと、事ある毎に教えられてきた。
だからシビュラを卒業しても泉に行かない者や、泉へ行かず
社会を捨てて女になることも、男になることもしない者を、
自分で体験した訳でもなく、ただ教条的に神を冒涜するものだと
考えていた節があった。
また、同性で添い遂げて子孫を増やそうとしない者は、
遠い異国の者どものように排斥され処刑されることこそ無かったが、
わが国、つまり宮国でも、やはり社会で一人前とみなされず、
一段低く置かれていたことも確かである。
しかし、彼女は生殖以外の目的以外にも愛があることを
気づかぬ訳では無かった。
それはあのシビュラ時代のに甘酸っぱいパル達、少女同士の恋愛の
思い出とも違う。
時代は変化を迎え、彼の心境にも自分の目で真実の愛を探す探究心が
確かにあったのだ。
グラーキアの大事な部分、その肉芽は泉の権現によって、やはり
変化を始ていた。
小さいながらも突出した茎、つまり彼の身体に今示される肉芽の
発展的解消した名残り、陰茎という物体に学ぼうとする物体に
変わりつつあった。
−構うものか。俺は旧い人間だし、泉で同じ性を選んだ者が添い遂げることは、神の教えに反することだと、
そう教わってきた。だがそれがなんだ、グラキーアは私の伴侶だ、
それで何が悪い!−
キアのアヌを予呼ぶ声にアヌビトゥフは我に返った。
87 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/06(火) 23:19:48 ID:8+EWiEVc
キアの声にアヌビトゥフは我に返った。
「アヌ、貴方にも感じて欲しい!!触っていい?」
アヌビトゥフはなぜか感情がこみ上げてきた。
そして朗らかになり大声手笑った。
「ああ、すまなかった、君のことを見据えていたつもりで、
何も今まで観ていなかったよ。私も感じたい。
私は男の鎧を来た人形ではない。君にとって、
たった1人のアヌでありたい!」
そうして2人はアヌヴィアとグラーキアに還っていった。
キアが彼女のわずかに残る乳房の残滓を口に含むと、
アヌは声を上げた、身体が上気して
シムーンでどこまでも上昇していくような快感が突き抜けた。
そして、クリトリスの残滓をグラキーアが愛撫して口に含むと
彼の快感は頂点に達した
キアはそれだけで無く、アヌの女性の口の閉じかけた襞(ひだ)
をも愛撫し、指で器用にリズムを与えていったので、
彼の意識は遠のいていった。
第七章 月と翼十時星
アヌが絶頂を迎え、目を覚ましたとき、
キアは彼の望む位置で眠っていた。
そしてキアの放出したミルクはキアが拭ったに違いない。
恥ずかしいことだが、「彼女」の旧器官と新しい器官の
両方を使って絶頂を迎えていたことが判って、余計恥ずかしくなった。
茎だけでなく、襞、そして乳房の残滓さえも、わずかながらの
初乳に似た液体でしっとりと濡れていた
お互いが安心して過ごせる至福の時。
アヌが身をゆっくり起こすと「グラキーア」が眼を覚まし、
それに追随した。
私も、貴方と会って、本当に今日、本当に出会えた喜びを
感じられた気がします。
嬉しいです。
アヌビトゥフは、 黙って窓の外に彼女を導いて、
生まれたままの姿のまま半身を乗り出した。
同じ満月と翼十字星。あの時と同じだ
アヌのささやきに、グラキーアはこう応えた。
「ええ、アヌビトゥフ、何も変わらないわ」
88 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/06(火) 23:40:23 ID:8+EWiEVc
翌朝の目覚めはとてもすがすがしいものだった。
2人はもう何も語らず、黙って再びシャワーを浴びて、
それぞれの勤務に就いた。
艦橋に戻ったアヌビトゥフと事務引継ぎをしながら、
艦長代理から航海士に戻ったミネヴィアは、
昨晩と違う艦長の感情のふっきれた部分昨晩と同じ部分の勘で
すぐに気づいた。
事務的なやりとりを済ませた後、彼女は思い切って
艦長に対して聞いてみた。
「艦長、今日はとてもよい顔をされています。素敵ですわ」
自分でも言い過ぎたとは思ったけれど、やっぱり言いたかったのだ。
そうミネヴィアは自分に言い聞かせながら艦長の眼をまっすぐに見た。
今度はアヌビトゥフはその視線から逃げることなく、こうはっきりと応える。
「ありがとう。君に言ってもらえて嬉しいよ。」
ミネヴィアは彼にまったく他意がないのを知って、昨晩、
代行業務の会間に、艦長とデュクス「グラギエフ」との間の事を
他のブリッジクルーと邪推した自分の態度に逆に恥ずかしくなった。
そして反射的にこう返事をした。
「艦長、おめでとうございます」
その言葉に、周りのクルーに声にならないどよめきが上がったが、
朝のハーブ茶を一口含んで味わった後で、艦長は堂々とした態度で
クルーに号令を掛けた。
「アルクス・プリマ艦長、グラギエフは、航海士ミネヴィアより
今より業務を引き継いだ」
「艦首直進のまま、これより東部方面の警戒航行に就く!」
(完)
(完)
リアルタイムGJ!!
うひょえ〜〜〜〜〜仕事はや!!GJ!!!
アヌとグラ!あぬとぐら!
週末までwktkの予定でいたのに湯水のように溢れ出すプロットすばらし過ぎ!
ただ...欲を言えば誤字が気になる所だけど..逆にライヴなかんじが出ててそれも一興
シムーン世界での愛し合い方思ってた通りだった!きボンぬしたものとして作者様に感謝します
92 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/07(水) 00:15:46 ID:OBdm8fB6
ライヴで湯水のように勢いで書いてしまったことは反省してます。
妄想と小説の文法を履き違えないように書きたいと自省します。
誤字脱字を直した文はいずれWEB上にて公開したいです
もっとも私の文体(分隊)を知っている方は、2作品が某所に
英文翻訳付きで出ているので気づいてしまうかもですけど。
ここが改善して欲しいという点があれば(客観的にね。あんたのプロットが
気に入らないとか、ワタシの展開と違うってだけのは勘弁!)
ビシバシ書いてください。
また、私に限らずSS作家さんを引き続き募集します。
作風が似ていれば競作・共作も出来るかも
>93
乙です。楽しませてもらいました。
しかし、多少の誤字は勢い、ってことで構わないのだが、
人称とか視点とか、名前の表記が所々入れ替わっていたりするのは
やっぱ気になるっていうか、???ってなってしまうので、
うpされる前にもうちょっとだけ推敲して頂けるとありがたい。
10話でマミーナ×ロードレに目覚めてしまったので、投下。
ツンを経てデレに突入したマミーナはきっと素晴らCに違いないと予想ス。
おまけに、マミーナのエプロン姿はサイコー!
だからきっとロードレのエプロン姿もサイコー!
以下の話の筋はお約束ネタ&捏造満載&あまりエロ成分はないので、ダメっ
ぽそうと思った人はタイトル名『これから』でNG指定すればいいかも。
てことで、↓からどうぞ。
96 :
『これから』:2006/06/07(水) 21:56:31 ID:sWD2bIQV
芋の皮を剥く音がする。
しょりしょり
しょりしょり
ぽと
手際の良い皮剥きの音が、旧式艦メッシスの厨房に小さく響く。
他の料理人達はこの場をマミーナに任せて倉庫の方に出向いていた。
搬入されている食料への鼠の被害が思ったより大きいらしく、それならば
とアーエルが中心になってあれやこれやとはじめたらしい。
だから、今現在煮込み中のシチューの番と、別グループ向けの食事の下ご
しらえをマミーナは進んでかって出た。
そうして一人鼻歌を歌いながら厨房で皮剥きをしているところに、いつの
間にかロードレがやって来ていた。
「今日も楽しそうね、マミーナ」
「また来たの……ロードレ」
声のした方へ顔も向けずに返事をする。
食堂勤務のシフトに自分も組み込んでもらっていたマミーナ(もちろん本
来の任務に影響の出ない範囲であるが)が仕事をしている時には、いつの間
にやら決まってロードレが姿を見せるようになっていた。
以前、お腹を空かしたアーエルが食堂までやってきてリモネと一緒になっ
て「ごはんまだー」の合唱をしていたのを見て悪い影響でも受けたのだろう
か、とも少しだけ考えたがどうやら違うらしい。
聞けば、マミーナが料理をしているのをただ見ていたいだけ、だそうだ。
それはそれで不可解な理由ではあったけれど、何回か食堂に来るのを繰り
返されてからもう一度だけ理由を聞いてみたら、「本当はね……もう、ネズ
○のお肉を入れられるのはイヤだから、監視してるの」と耳元で小く内緒話
をするように返されてしまい思わず噴出した後では、「す、好きにしてたら」
と言うのがせいぜいだった。
97 :
『これから』:2006/06/07(水) 21:57:02 ID:sWD2bIQV
だから、今日も今日はでロードレは飽きもせずに食堂にやって来ている。
エプロン姿でしょりしょりと芋の皮剥きをしているマミーナの姿を、にこ
にこしながら見ている。
「相変わらず暇してるのね」
嫌味半分、呆れ半分。
「そうでもないけれど、でも……マミーナはここにわたしがいると……イヤ
なの?」
「……そんなこと言ってないわ。
ただ、あなたみたいな時間の使い方はもったいないって思うだけよ」
「わたしは有意義な時間だって……思っているけれど」
「どこが有意義なのよ。
例えばトレーニングするなり、本を読むなり、整備を手伝うなり、もっと
色々とあるでしょうに」
「マミーナは、トレーニングしたり、本を読んだり、整備を手伝ったりはし
ないの?」
「私は今、厨房を任されているでしょ!
あなたと比べて有意義すぎる時間の使い方よ」
「…………」
「……わかった?」
「つまり、今のわたしの時間の使い方はマミーナから見れば有意義じゃない
のね」
「そうよ。ようやく気づいたの?」
「でも、マミーナみたいにお料理をするのは、有意義な時間の使い方の一つ
なのね」
「当たり前よ」
「それで、マミーナはわたしに有意義な時間の使い方をして欲しいのよ、ね……」
「…………」
「…………」
98 :
『これから』:2006/06/07(水) 21:58:11 ID:sWD2bIQV
「……何が言いたいの?」
非常にイヤな予感がして、マミーナは皮剥きの手を止め半眼で睨む。
ロードレはそんなマミーナからの強い視線を受けながらも、少し恥ずかし
げに答えた。
「わたしも有意義な時間の使い方をしたいから……マミーナと一緒に、お料
理を手伝おうと思うの。
だって、せっかくのマミーナからのお願いだもの」
「はぁ?」
「よろしくね、マミーナ」
「ちょ、ちょっと待ちなさい! 何勘違いしてるの!
私が言いたかったのは……」
「ええと、お芋の皮剥きを手伝えばいいのよね」
「いや、だから!」
「わたしこういうの初めてだから……優しく教えてね、マミーナ」
「qあwせdrftgyふじこlp!」
──そうして。
暫くの押し問答の末、結局折れたのはマミーナだった。
99 :
『これから』:2006/06/07(水) 21:58:46 ID:sWD2bIQV
§
二人分の、芋の皮を剥く音がする。
しょりしょり
しょりしょり
ぽと
しょ……ジョり
ボト
手際の良い皮剥きの音と、不手際極まりない皮剥きの音。
マミーナは自分の隣で少し不器用に皮を剥くロードレの横顔をちらちらと
見やる。
手元が狂わないよう気をつけて芋の皮を剥いていくその横顔。彼女の柔ら
かそうな頬は少し赤味がかっていて、初めてする作業への緊張と一生懸命さ
が表れているようだ。
もう少し下に目を向ければ、マミーナが今着ているのと似たようなデザイ
ンのエプロンの胸元。皮剥きを始める前に「ちょっと待っててね」と食堂か
ら出て行ったロードレ。その彼女が戻ってきた時に手にしていたのがコレだっ
た。
(いったい、どこをどうやって手に入れたのやら)
どこか投げ遣りな雰囲気のマミーナとは対照的に「これでおそろいね」と
嬉しそうにエプロンに袖を通すロードレの姿。ふと、『計画的犯行』、そん
な言葉がマミーナの頭の隅をよぎったのが少し前のこと。
100 :
『これから』:2006/06/07(水) 21:59:20 ID:sWD2bIQV
最初のうちはまかり間違って彼女が指を切り落としてしまわないかと心配
していたが、恐れていたほど手際が酷くはなかったのが唯一の救いか。これ
以上時間を無駄にしたくなかったマミーナが皮剥きのやり方を丁寧に指導を
した後は、少し危なっかしいにしてもそれなりに作業を進められているよう
だった。とは言っても、皮はおろか実の部分がかなり落ちているのは仕方が
ないと諦めるしかない。
マミーナのように落ちぶれて庭師をしていたような家の者とは違い、テン
プスパティウムの巫女に相応しいきちんとした家の出であるロードレにとっ
て、このような雑事は初めてなのだろうから当然と言えば当然で。
ただ、そんな仕事をわざわざしたい、手伝いたいなどと彼女が言うのはな
ぜだろう。その理由をマミーナは想像できない……わけではなかったが、小
さく首を振るとそれ以上考えるのを止めた。
(だいたい、いつの間に、どうして私はロードレに対してこんなに弱くなっ
てしまったんだか。まったく不愉快極まりないわ。ロードレもロードレで、
妙に私にまとわり付いてくるし……)
声に出さず文句を垂れながら、疎かになりかけてた自分の手元に視線を戻
す。
しょりしょり
しょりしょり
ぽと
しょしょ……グり
ボト
101 :
『これから』:2006/06/07(水) 21:59:55 ID:sWD2bIQV
再び厨房に、皮剥きの音だけが小さく響く。
ロードレが一つ芋を剥く間に、マミーナは五つ以上は剥いていく。
このどこか奇妙な雰囲気の空間からさっさと抜け出すには、とにかく皮剥
きを終わらせるしかないとマミーナは考えていた。
と同時に、そんな風に自分が考えているならば、今、自分の隣で皮剥きに
一生懸命なロードレはこの状況をどう思っているのだろう……と、そんな疑
問がマミーナの頭の中をよぎる。けれどそれもさっきの疑問と同じようにあ
まりよろしくない結論に辿り着きそうな予感がしたので、ブンブンと首を振っ
て無理やり頭の中から追い払った。
(まったく……わけがわからないわよ……)
芋の入った籠を見れば、もう残りはそれほど無い。
(そろそろ終わりそうね)
ほっと小さく溜息をつくと、籠に手を伸ばす。
と──。
「え」
「あっ」
──横から伸びてきた手。
マミーナが芋を取ろうとした手の上に、もう一つ、手が重なった。
互いの小さな驚きの声と、手の甲に乗せられた柔らかな感触。
顔を上げて横を向くと、同じように少し驚いたようなロードレの顔。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「……も、もうすぐ、全部、剥き終わるわね」
「う……うん」
102 :
『これから』:2006/06/07(水) 22:00:36 ID:sWD2bIQV
平静を装いながらマミーナは芋を一つ掴むと、思わず手を浮かせたロード
レの掌の下からすっと手を引っ込める。
どくんどくんと、心臓が大きく跳ねる音が聞こえた。
かぁっと、頬が赤くなるのがわかった。
(な、なななななんで、こんな……)
こんなのは、シムーンでの出撃前には当たり前のようにしていること。
手を重ねること。
手を重ね合わせること。
当たり前のこと、いつもしていること。
(なのに、今、偶然ただ手が触れ合っただけでどうして……)
マミーナは目を閉じ心を落ち着かせようとした。
(落ち着け、落ち着けば、落ち着くとき、落ち着かせるべき、落ち着きなさ
いシヴィラ・マミーナ!)
はーふーと深呼吸。
ゆっくりと目を開いて、手元の掴んだ芋を見る。
(そう、これはじゃがいも、じゃがいも、固いじゃがいも……これは固いじゃ
がいも……でも、ロードレの手は柔らかかっ……って!
あああああ、ちがうでしょ!)
手に持った芋で己が額をゲシゲシと叩く。
「マ、マミーナ……なにをしてるの?」
恐る恐るという風なロードレの声に、はっと我にかえる。
「え……あ、あー、なんでもない、なんでもないの。気にしないで。
あ、あはははは……」
「……う、うん」
「…………」
「…………」
「と、とにかくもう少しだから、がんばるのよ」
「うん……」
103 :
『これから』:2006/06/07(水) 22:01:11 ID:sWD2bIQV
──そして、沈黙。
──作業、再開。
しょ……ぐり
じょり
ボと
ぐり、ぐ……グり
ボトッ
マミーナはロードレの方をちらと横目で見る。
手元のナイフの動きに合わせて顔が少し揺れる。なんだか、いままでより
動作がかなりぎこちないように見えた。
耳が赤い。
頬も、さっきよりもずっと赤い。
その彼女の頬にはらはらとかかる栗色の髪。それは、少し前まではいつも
綺麗に纏められていた三つ編みだったはずのもの。
あの時……マミーナと彼女が初めてパルを組んだ時に切り落とされたもの。
マミーナが拘りつづけていたものの象徴。
それは今はもう無くなっている……ロードレの意思によって。
思えば、やはりあの一件が今のこの状況の始まりだったんだなと、マミー
ナはどこかぼんやりとしながら考えていた──。
104 :
『これから』:2006/06/07(水) 22:01:46 ID:sWD2bIQV
──あの後。
敵部隊を鉄のリ・マージョンで倒してからすぐ後に。
ロードレがもう一方の髪を後日揃えて綺麗にする時、その役目を彼女はマ
ミーナに頼んだ。「あなたに切ってもらいたいの」、と
その願いを聞いた時、マミーナは反射的に彼女から目を外らし拒否の言葉
を返していた。
「なんで私がそんなことを……誰か他の人にやってもらえばいいでしょう。
私はあなたの、あなたなんかの……」
いつものように、これまでのように。
ずっとずっと、今までそうしてきたように。心に抱えてきたものを彼女に
向かって吐き出す。まるで、そうでなければならないと、自分に言い聞かせ
るように。より高みを目指し、前を目指すためのエネルギーとなるものを無
くしてしまわないように……抱き続けてきた、己の惨めな立場とは違いすぎ
るロードレアモンへの昏い思いを。
けれどそんなマミーナの拒否の言葉を受けても、もはや彼女は怯まなかっ
た。
「わたしは……あなたにお願いしたいの、マミーナ。
コールの仲間として、あなたの友達として。わたしはあなたと……マミー
ナと一緒にいたい、一緒に飛びたい、これからはずっと。
あなたに髪を切ってもらうのは、その証なの」
「…………」
105 :
『これから』:2006/06/07(水) 22:02:20 ID:sWD2bIQV
少し前、倉庫に呼び出された時の彼女の言葉が心の中によみがえる──友
達になりたい。その気持ちは今でも同じ、ずっと変わらない──。
俯いたまま、差し出された鋏を見る。
「でも、私は……」
マミーナは顔を上げて彼女の顔を見るのが恐かった。
見てしまえば、きっと……。
「あのね、マミーナ。
わたしね……一つ、夢ができたの」
「夢?」
「うん。
もしこれからもマミーナと一緒にいられたら、だけど……」
「…………」
「もしも……もしもマミーナとわたしがこれからずっと一緒にいられたら……
一緒にいてくれたなら。
そうしたら、わたしの髪が前と同じぐらいになった時に、したいことがあ
るの」
「……なにを、したいの?」
「一緒に、お互いに……髪を編むの。
マミーナがわたしの髪を、わたしがマミーナの髪を。二人で同じお下げに
したいの」
「!」
その言葉に思わず顔を上げる。
「あの時に出来なかったことを、やり直したいの……それがわたしの夢。
だからそれまで、マミーナ。
一緒に……わたしとずっと一緒にいて」──
106 :
『これから』:2006/06/07(水) 22:03:00 ID:sWD2bIQV
…………。
…………。
…………。
「……ーナ。マミーナ」
「え?」
「マミーナ、どうしたの?」
自分を呼ぶ声に、すっと現実に引き戻される。
あの時の記憶の中にあるロードレの顔。
自分を見つめる目。そこには強い意志と決意があり、けれど、拒否される
かもしれない不安に揺れる色もある、そんな目をしていた。
それと重なるようにして、今、ここに居る現実のロードレの少し心配そう
な顔がすぐ目の前にある。
すぐ側で、自分を見つめている。
再び、マミーナの心臓が大きく鼓動を打った。
「なっ、なんでもな……痛っ!」
手元が疎かになっていたためか、その拍子に指先に痛みがはしる。
見れば一筋、朱がさしていた。
ぷくっと、その紅い線から血が玉のように盛り上がる。
「大丈夫、マミーナ!」
血相を変えたロードレの声。
「え、大丈夫、大丈夫。
ちょっと切っただけだから、大丈夫、この程度ちっとも痛くないわよ」
「だめ、だめよ!
見せて、マミーナ!」
「本当に大丈夫だから、こんなのたいしたことない」
「だめっ!」
「わ……わかったわよ。好きにすればいいでしょう」
詰め寄る彼女の剣幕に、マミーナはしぶしぶ頷くしか無かった。
107 :
『これから』:2006/06/07(水) 22:03:40 ID:sWD2bIQV
「痛くない、マミーナ?」
「少し痛いけれど、そんなに心配しなくても平気だから、唾でもつけておけ
ば、ね。昔からこの程度はのことはよくあることよ」
「……唾をつけて……舐めておけばいいの?」
「ええ……私や、多分アーエルみたいな家だったら普通は……」
と、そんなマミーナの言葉が終わるか終わらないかのうちに、ぱくっと、
傷を負った指先をロードレが咥えていた。
「ちょ、ちょっとロードレ!」
「ん……まはへへ」
とても高貴な出のお嬢様とは思えないような間の抜けたロードレの返事。
どうやら「まかせて」と言ってるらしい。
「あの、だから……」
頭を下げて指を吸っているその姿に、どうしてこうなるのと、少しだけ目
眩いに似たものを感じるマミーナ。
じんとした痛みが指先に感じられる。
そして、それよりも強く感じられるのは……彼女の口の中に含まれている
その温かさと、指先の痛みを覆う柔らかで生温い、彼女の舌が蠢く感触だっ
た。
「……っ」
息を飲む。
小さく響く水音。
ロードレの舌に舐められている音。ちゅぷ、ちゅると唇が指先を滑り、ぬ
るりぬるりと出し入れされ、唾液のたてるその音が、いやにはっきりと耳に
届く。
ひどく、いけないことをしている……されているような気がした。
だからそこから逃れるように、無意識のうちに少しだけマミーナの腕が下
がる。けれどそれを追いかけるようにロードレの頭が下がり、その唇は指を
咥えたまま離そうとはしない。
108 :
『これから』:2006/06/07(水) 22:04:20 ID:sWD2bIQV
「ん……んふ」
少し息が苦しいのか、ロードレは小さく鼻にかかったような息を漏らす。
艶めかしい、そんな息づかい、音、声。
小さな頭がゆらゆらと動く。彼女の口に含まれた指先と、彼女の唇や頬に
触れる皮膚、生暖かな吐息、そこにかかるさわさわとした髪の感触が、まる
で麻薬に侵されたかのように頭の中に染み渡っていく。
見下ろせば、視線の先に彼女の首筋があった。
とても、白く、滑らかな、うなじ。
ごくんと、マミーナは欲望を飲み込む。はしたなく喉を鳴らした。
いつの間にかロードレに咥えられていない自由な方の掌が、知らず彼女の
そこへと伸びていく。
触れてはいけないと、思った。
けれど、それ以上に……触れたいと、艶やかな髪を梳いて、下り、滑らか
な彼女の肌にまで指先を伸ばし、そこに触れたいと……そう思った。
あと、少しで……。
(少しだけ、だから……)
ゴトンッ
突然の物音に、触れる寸前だった手を瞬間的に引っ込める。
同時にロードレの身体がビクっと震える。
さぁっと血の気がひいて、まさかと食堂の入り口に目を向ける……が、誰
もいない。
もしかしてと床を見れば、そこには剥きかけの芋が転がっていた。二人の
膝かどこかに引っかかっていたものが何かの拍子に転がり落ちたのだろう……
多分。
109 :
『これから』:2006/06/07(水) 22:05:01 ID:sWD2bIQV
ふぅと胸をなで下ろし、息を吐く。
(危ないところだった……)
何がどう危なかったのかは深く追求すべきではないので横において置くと
して、ふと気づくと、ロードレはいつの間にかマミーナの側から離れて自分
の椅子の上でカチンコチンに縮こまっていた。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
沈黙が、痛い。
はっきり言って、とても気まずい。
「……あ、ロードれ……」
「…………」
「あ、その、ぁ、ありが……」
「きゅ、きゅきゅ、きゅきゅーばこもってくるから、わたしっ!」
ガタンと大きな音を立ててロードレは立ち上がると、顔を背けたまま駆け
出し食堂から飛び出していった。
「ぁ、うん」
マミーナは、ただそれをボケっと見ていることしか出来無かった。
110 :
『これから』:2006/06/07(水) 22:05:41 ID:sWD2bIQV
そうして、暫くぼうっとしていると。
ずくんずくんと、指先の切り傷の痛みがいやにはっきりと感じられてきた。
心臓が脈を打つタイミングから少しだけズレて、一定の周期を繰り返しなが
ら響いてくる。
手を開いて、その傷をじっと見つめる。
そこは今の今までロードレが口に含み、丹念に、執拗に舐め続けていた場
所だった。指先から手首のずっと先まで雫が糸のように道を引いている。
マミーナは恐る恐る……けれど、決して止めることはできず、ゆっくりゆっ
くりと指先に……つい先ほどまでロードレが舐めていた傷口に向けて舌を伸
ばしていく。
濡れた指先に、赤い肉の裂けた血が滲む指先に、ロードレの唾液が残る指
先に。
ちろ、と。
触れて……感じた。
ドクンと、強く強く心臓が跳ねて。
重ねて、じんとした痛みと……突き刺さるような快感が脳髄を貫いたよう
に思えた。
111 :
『これから』:2006/06/07(水) 22:06:22 ID:sWD2bIQV
そうして、理解してしまったのだ。
もう、手遅れなのだと。
これから先、きっと自分は今までと同じではいられないのだろうと。
より高みを目指し、前を目指すためのエネルギーとなるべきもの、これか
らの心の糧となるものを既にあの時──ロードレの髪に鋏を入れたあの時に、
見つけてしまっていたのだということに。
(ロードレ、私は……)
己の血の味に交じる彼女の唾液の味と、そして匂い、温かさを忘れられず。
求めて。
鈍い痛みを伴うようなこの想いを、これから先、ずっと抱き続けるのこと
になるのだろうと。
そう、思った。
自分は何のために高みを目指すのか──その目的がしっかりとマミーナの
心の中に刻み込まれた瞬間だった。
「ふ……うふ、うふふふ……あはははははは」
俯き、小さく肩を揺らしながの忍び笑いが、次第に大きなものに変わる。
その声をふいに止め、キッとロードレの出て行った食堂の入り口を見やる。
今頃彼女は救急箱を取りに行った先から戻ってきている頃だろうか。『マミー
ナのため』にと急ぎ駆けているのだろうか。
それはとても嬉しいことなのだと、今ならば、素直にそう思えた。
ペロリと、もう一度指を舐め、口の端を吊り上げて、笑う。
もう、迷わない。
過ちは、繰り返さない。
手に入れよう。
夢を叶えよう。
「覚悟していなさい、私の、私だけの……黄金の巫女」
おわり
112 :
95:2006/06/07(水) 22:14:14 ID:sWD2bIQV
てことで、マミーナがロードレ萌えを自覚するお話でしたとさ。
がんばれマミーナ、ドミ姉とブービー賞争いはもうごめん、これからは
ヘタレを返上するんだ!
……多分無理だろうけどナー。
でも、きっと部隊のおさんどんさんとしてなら活躍できるだろうから、
一安心だネ。
113 :
闇の右手(DEXTRA):2006/06/07(水) 22:28:51 ID:OBdm8fB6
GJ!!やはり考え方の違う人の投稿は参考になります。
いいな!これ。これならエロ無くても全然OK!
マミーナとジャガイモ!!ウケタです
GJ!!!!
116 :
95:2006/06/08(木) 07:32:49 ID:WGnmDAfl
前のお話しの投下に続いて、勢いで書き下ろし。
エロ成分はないので、ダメっぽそうと思った人はタイトル名『ロードレの
日記』でNG指定して下さい。
それはともかくシムーン世界(宮国)の暦って、どうなってんでしょね。
(作中は適当)
てことで、↓からどうぞ。
○の月/×の曜
今日からわたし、ロードレアモン・キャビュ・モーファスは、日記をつけ
ようと思います。
と言っても、ただの日記ではありません。
シヴィラであるわたしとそのパルであるマミーナとの、コール・テンペス
トでの日々を赤裸々に綴る中で描かれる儚くも気高く美しい真の友情をテー
マにした波乱万丈一大スペクタクル恋愛活劇巨編、宮国中が泣いた!……と
後世言われるようになるかもしれない一大叙事日記なのです。
わたしとマミーナがシムーンを降り、泉に行った後で編集、出版され、近
い将来に大空陸中で愛読されるようになるのではと思います。さらにその数
年後には舞台化、映画化され、もっともっと多くの人々に親しまれる永遠の
名作として語り継がれることになるかもしれません。二人の愛と友情が永遠
に語り継がれるのです。
ああ、なんて素晴らしいことなんでしょう。選ばれし者の恍惚と不安、共
にわたし達二人にあり、です。
だから、今度こそ三日坊主にならないよう頑張ります。
ふぁいと、ロードレ!
○の月/△の曜
マミーナと偵察任務に行きました。
夕飯のマミーナのシチューは、やっぱり美味しかったです。
以上です、おやすみなさい。
○の月/▲の曜
夕飯のマミーナのミートボールが美味しかったです。
後は同じです。おやすみなさい。
○の月/☆の曜
マミーナに日記のことを話したら、褒められました。
嬉しくなったので見せてみたら、「この、今日のおかずメモはナニ?」っ
て呆れられてしまいました。確かにそうかもしれないですけど、ちょっと言
い方がひどいのではないでしょうか……くすん。
悔しいので本日ただ今よりもっともっと詳細かつ叙情的かつ詩的かつ感動
的なお話をいっぱい書こうと思ったのですが、今日の偵察任務は不幸なこと
にそのまま戦闘になってしまい、その後も反省会とかがあってひどく疲れて
しまいました。
なので、今日はここまでです。
明日から頑張るからね、マミーナ。
○の月/★の曜
今日の休憩時間のことでした。
食堂でのマミーナと二人での楽しいクッキングタイムが終わり、彼女がま
だ片付けなどの用事があるために先に戻っていて欲しいということで、一人
で居室に戻ったときのことです。
何やらアーエルを中心にして数人で議論しているようでした。
話を聞くと、コールの中で誰が一番『ヘタレ』なのか、について話してい
るということでした。わたしはその『ヘタレ』という言葉の意味がわかりま
せんでしたので訊ねてみたところ『情けない人物、あるいはそういった人物
が情けない様を表す言葉』なんだそうです。
でも、この栄誉あるコール・テンペストに、そんな『ヘタレ』ている方が
いるなんて、わたしにはとんと思いつきません。黄金の巫女ネヴィリルをは
じめ、パライエッタ、ドミヌーラ、そしてマミーナのような、強く、凛々し
く、美しい方々ばかりなのではないでしょうか?
……と、ここに居ない方々を例に出しましたら(もちろんそれ以外も皆素
晴らしい方々ばかりなのですが、直接目の前でそういうことを言うのはさす
がに恥ずかしいのです)、なぜか揃って複雑そうな顔をしています。
小さな声でごにょごにょとした会話の中に、「ひきこもり……」「生え際
の後退激しい中間管理職……」「幼女萌えの隠れM気質……」「シロッコ→
カツ並みの転落人生……」と、やはりわたしにはよくわからない単語がいく
つか聞こえてきました。なんだか仲間外れにされているようで、少し悲しく
感じました。
ただ、それがマミーナ達のことを指すならば悪い意味であるはずがありま
せん。今度機会があれば聞いてみようと思ったのですが、なぜか口止めされ
ました。
うーん、どうしてなんでしょうね、マミーナ?
○の月/#の曜
今日、マミーナはすごく嬉しいことがあったようで、艦内を鼻歌を歌いな
がらスキップしていました。
何があったのかと聞いてみれば、整備班のワポーリフ達に頼んで作っても
らっていたものが完成したから、なんだそうです。確かに、彼女は何か小さ
な檻のようなものを手に持っていました。
マミーナはえへんと咳払いすると、それを目の前に突き出して説明を始め
ました。
名称「チュウチュウホイホイ 檻のリ・マージョン」──これまでの捕獲
ノウハウを結集し、礁国もビックリの斬新なアイデアの投入、ハイ・コスト
パフォーマンス性、可搬性の追求……などなど。聞いてるだけで頭が痛くな
るような専門用語がいっぱいの説明でしたが、マミーナがすごく嬉しそうに
話すので、わたしも右から左に聞き流しながら一緒に喜び合いました。
よかったね、マミーナ。
○の月/$の曜
マミーナが今度、雑誌「Q-koku Walker」に載ることになりました。
なんでも「戦艦食堂ウォッチ」という企画で、このメッシスが取り上げら
れることになったからなんだそうです。
わたしはとても驚き、そして自分のことのように嬉しく感じました。「す
ごいね、マミーナ」と言って彼女に抱きついたのですが、何故か彼女は複雑
そうな顔をしていました。
マミーナのシチュー、わたしは大好きです。本当に美味しくて、心から温
かくなるような、そんな味です。毎日でも食べたいぐらいで、きっとコール
のみんなもそうだと思います。だから、それがメッシスに乗っているみんな
だけでなく、宮国中の人たちにも知ってもらえるのはとても嬉しいことなの
ではと思います。
その後で印刷前に送られてきたチェック用の原稿をマミーナに見せてもら
いました。「あったかシチュー素朴なお袋の味、美味しさの秘訣は特製ミー
ト」という文字がどどんと大きくマミーナの料理中の様子とともに見開きで
書かれていました。
……そう言えば最近、以前はよく見かけていた鼠をまったく見なくなりま
した。
………………。
…………。
……。
……とにかく、マミーナの料理は宮国一なんです。
本当ですよ?
○の月/▽の曜
今日、マミーナと二人の間だけで通じる秘密のサインを決めました。
名づけて「マミーナとロードレ、二人の愛のリ・マージョン」、略して
「ラヴリマ」です。これは非常に高度な機密情報のため、日記に書くことさ
えも許されません。口頭伝承だけのラヴ・シークレット・サインなのです。
けれど、もしもサインの意味や仕草を忘れてしまったら大変です。「今夜、
食料庫で」という意味を「明日、お手洗いの個室で」と読み間違えてしまっ
たら。もしも「マミーナおつかれ」を「マミーナorz」と間違えてしまっ
たら……そんな恐ろしい考えに、このままでは夜も寝られそうにありません。
やはり、忘れないうちに日記に書いておくべきだとわたしは思います。
愛■てい■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■マ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■キ■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■胸■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
……くすん。褒められると思ってマミーナに見せたら、サインの説明の部
分を全部Pーされてしまいました。
○の月/▽の曜
今日、マミーナと二人の間だけで通じる秘密のサインを決めました。
名づけて「マミーナとロードレ、二人の愛のリ・マージョン」、略して
「ラヴリマ」です。これは非常に高度な機密情報のため、日記に書くことさ
えも許されません。口頭伝承だけのラヴ・シークレット・サインなのです。
けれど、もしもサインの意味や仕草を忘れてしまったら大変です。「今夜、
食料庫で」という意味を「明日、お手洗いの個室で」と読み間違えてしまっ
たら。もしも「マミーナおつかれ」を「マミーナorz」と間違えてしまっ
たら……そんな恐ろしい考えに、このままでは夜も寝られそうにありません。
やはり、忘れないうちに日記に書いておくべきだとわたしは思います。
愛─てい─────────────────────────────
─────────────────────────────────
─────────────────────────────────
─マ───────────────────────────────
──────────────キ──────────────────
─────────────────────────────────
─────────────────────────────────
───胸─────────────────────────────
─────────────────────────────────
……くすん。褒められると思ってマミーナに見せたら、サインの説明の部
分を全部Pーされてしまいました。
□の月/×の曜
今日も休憩時間にいつものようにマミーナのお手伝いに食堂に行きました。
そこで、調理師のみなさんとお魚釣りのお話になりました。なんでも主に
海の上で任務を遂行している戦艦の場合、甲板から釣り糸を垂れてお魚釣り
をして、それを秘かに整備士の皆さんや調理師の皆さん、たまに艦長のよう
な偉い方々と一緒になって食べることが普通にされていたんだそうです。本
当は甲板からの釣りは禁止されているので、見てみないふりをしている、と
いうことらしいです。
アルクス・プリーマにいたころは海に出る頃も多かったのに、そんなこと
は全然知りませんでした。
マミーナは、もしも機会があればわたしにも釣りを教えてくれるって約束
してくれました。もちろん、調理師のみなさんも一緒です。道具が揃うなら、
コールのみんなも一緒にできたらなと、そんな話をしてすごく盛り上がりま
した。
早くその機会がくればいいなと思います。
□の月/△の曜
マミーナの、ばか。
□の月/#の曜
マミーナがこの前わたしにひどいことをしたから、そのお詫びにと言って、
みんなには内緒でお菓子を作ってくれました。
わたしだけのための小さくて、綺麗で、食べるのが勿体無いぐらいのスィー
ツ。
材料とか、どうやって手に入れたのか不思議だったので聞いてみると、厨
房でこっそりとくすねておいたり、数が少なくて特別な菓物とかを特別に貰っ
てくれたりしたものなんだそうです。「本当はいけないことなんだけど……
だから、ロードレだけに」と言ってウインクした彼女の笑顔が、とても素敵
でした。
そしてそれはとてもとても美味しかったのです。だから二人で、一つのス
プーンでお互いにあーんってしながら食べさせっこしました。少し恥ずかし
かったです。
……そうしていた時、ずっと昔、二人が一緒だった時にも同じようなこと
をした記憶があることを思い出し、本当に嬉しくなりました。マミーナとも
う一度こんなことができるなんて……テンプスパティウムのお導きに違いあ
りません。その御心に感謝を。
それと、わたしとマミーナだけ美味しいものを食べて、みんな、ごめんな
さい(特にリモネ、ごめんね)。
でも、とても嬉しかったです。
ありがとう、マミーナ。
だいすき。
129 :
95:2006/06/08(木) 07:45:02 ID:WGnmDAfl
てことで、とりあえず日記はここまでなのでした。
あー、時間がーーーー!
いやー私もマミーナとロードレは気になってました
最高ですね。普通のエロよりもエロスを感じましたですGJ!
ドミ×リモネもこんな感じのがあれば・・・唾液イイ
(;´Д`)ハァハァ
いいな、ロードレアモン。乙です
なんか、少女らしい幼い文章で良いかんじ
134 :
95:2006/06/09(金) 00:10:57 ID:8i6SvMUL
感想どーもです。>all
しかしネタの細かいところを考え始めると、もうちょっと設定周りの情報
が知りたいですねー。マミロドの逢引きシーンとか妄想してると、メッシス
艦内の構造や人員の運営体制が気になり始めて仕方無い〜。
さっさと設定資料集とか出てくれると嬉しいんですが。まとめwikiだけじゃ
やっぱり足りないし
そういう点で闇の右手さんのアヌ×グラ話(&その他)はすごいなーとか。
>>ドミ×リモネもこんな感じのがあれば
この組み合わせだと、どうしてもドミ姉のヘタレギャグになりそうな、そん
な悪寒。「うざい」とか「じゃま」とか言われてヘタレてる姿しか思い浮か
ばない(泣)。<ダガソレガイイ
>>なんか、少女らしい幼い文章で良いかんじ
少女らしいと言えば、ロードレの平凡文学少女っぽい雰囲気とマミーナのど
こか高ビーお嬢様っぽい雰囲気が、実際の家柄の逆になってるのがなんとも
皮肉っぽくてネタ的においしいですナ。
最近流行のアーエル×ユン
誰か書いてください
なお、人称の誤りや時制の不一致などを対訳英文を付ける際に修正しています。
>59-64 のマミーナ×ロードレ・アモンの夜の女王様話は対訳(英語)が
完成次第、ページをUpする予定です。
闇の右手(Dextra=ラテン語で「器用な」を意味し、右手の意味)とは、
男性を対象とする作品を描く時のペンネームで、右脳(女性脳)で考える
ことから。
闇の左手(Droit=ラテン語で「不器用な」を意味し、左手の意味)とは、
女性百合を対象とする作品を描く時のペンネームで、左脳(男性脳)で考える
ことから。
>>136 今見てきたけど、なんであんなに異常なほど文字サイズが大きいの?
139 :
闇の右手:2006/06/09(金) 12:02:49 ID:lcFlGom+
文字サイズが大きく表示されるようですね
今晩帰宅したら修正します。(21時ころ)
文字の大きさと、JPG劣化を画像ソフトで抑えて挿絵としました。
アイキャッチ分のみpngです(約1MBで注意!)
皆さんきちんとブラウからみえてます??
141 :
95:2006/06/09(金) 23:03:57 ID:8i6SvMUL
公式ブログの
>>
ttp://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/006/011/91/1/0690001.jpg を見て、この後きっと男ども(<絵面から見て、今までのワポやアヌ&グラ
みたいなのとはまったく違ってそーだ)のぶしつけな視線からロードレを守
るため、マミーナが彼女の手を引っ張りながら「さっさとこっちに来なさい
よ!」とか言ってる光景を妄想。
↓
↓さらに妄想を深めますか?
↓
↓ ●Yes / ○No
↓
いくつか「もう少し毅然とした態度でいなさい」とかなんとか説教の後、
厨房仕事のためにマミーナはまた艦内に戻る。
で、再び甲板上のロードレ。
しばらくの後、アーエルとかが愛想よく「どうもー」とか手をふってたの
の真似をして(<「ロードレも、ほら、いっしょにやろうよ」とか言われた
から)いる姿を、厨房仕事が終わって甲板に出てきたマミーナがハケーン。
「いい気なものね」とかいろいろいちゃもんをつけるマミーナ。<嫉妬
「だって、やっぱり仲良くしたほうが……」とかもごもご言い訳するロー
ドレにさらに腹が立ったため、有無を言わさず物陰に彼女を引きずり込んで
ナニする……という展開をさらに妄想ス。
……ああ、来週が楽しみダー!
>>141 兄貴またエロイの一つたのんます(;´Д`)人
>>140 CSS使え、それと音楽の自動再生は止めた方が良い。
>>140 もしかして、日本語の得意な海外の人?
なんか日本人っぽくないサイトのセンスだな、と思って。
145 :
闇の左手(Droit):2006/06/10(土) 12:11:00 ID:H5r2Hycc
GJ!!!!
>>145 autoplay も falseにしないと…
95さんの新作を一読者としてお待ちしています。ひょっとして、
【シムーン】ロードレアモン萌えスレ【お嬢さま】
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1149074202/ の 64-68の方と同一作者でしょうか??
夕方にMACを置いているネット喫茶まで出かけて、Fire-Foxで閲覧してみました。
属性を autoplayt="false" にしないと自動演奏が始まってしまうようですね。
マックユーザーの方には音量でご迷惑をお掛けしました。
お詫びといってはなんですが、上記マミーナページに挿絵代わりの本編キャプ
を追加してます。
150 :
95:2006/06/11(日) 01:44:21 ID:aII6VT95
>>149 >>64-68の方と同一作者でしょうか??
いえ、違います。
でも向こうのスレのあの話は面白かったので、こっちで書いてくれると
嬉しいですねー……まぁ無理にこっちでなくてもいいんですけど。
しかし、webを巡ってみてもシムーンのSSって全然みつからないのが、
ちと悲しひ。しょぼん。
そうですね。自分もシムーンのSSがあれば読みたいんですけどね
もちろんエロSSですが・・(;´Д`)ハァハァ
アーエルとネヴィの間に少しでも進展あれば望めるんだけど現時点では..
153 :
1/2:2006/06/11(日) 22:25:14 ID:G5qHhLNl
今日のリモネは一味違った。 その様子をフロエが真っ先にからんできた。
「小さなフロシキ。 昨日はお菓子をメいっぱい詰め込んでいたのに、もう食べちゃった?」
ムスっとした顔でビロードの巾着から透明な三角柱の品物をつまみ出すと窓からの日差しを探してそれを置く。
これといって変化は無く「それ壊れているんじゃないの?」とフロエはそれに手を伸ばすが、幼い手が邪魔をしている。
アーエルが2人のやりとりに気づくとリモネは位置をずらし、パっと白い壁に七色の光が映し出され、わぁっとみんなからの歓声があがった。
「プリズムは角度とか、あるよね〜。」彼女は頬杖をつきながら、リモネを視線で光輝にうながす。
ロードレアモンが「虹のリマージョンってあったかな?」と誰かに尋ねた。
「ナイナイ。最低7のシムーンが必要でしょ。ムリムリ。」とマミーナが手を振りながら軽くいなしている。
ぼんやりとそれの光跡を思い浮かべているリモネ。「そうかな?」
「虹が無理ならさ、オーロラのリマージョンでいこう。」
「虹が無理ならオーロラなら出来るの?」フフフフフ…
このようにネヴィリルが無防備に笑うとパライエッタは、白玉団子の中に片栗粉が固まってあった時の表情になる。
アーエル←ネヴィリル←パライエッタ←カイム←アルティ←
…この連鎖がアルティの所でとぎれてしまうのが残念で仕方がない。
154 :
2/2:2006/06/11(日) 22:26:08 ID:G5qHhLNl
アーエルの持っていた風車のオルゴール。
私の持っているプリズム。
好きな人の名前を言い合いっこする儀式の中で、特にそんな人はいなかったから「やっぱり私達とは違うのね」と仲間外れにされた。
蚊帳の外に追い出されてしまったけど、その意地悪だった級友の気持ちが分かる気がする。
大切なモノが私にもあって良かった。
訓練学校の授業の教材で使ったプリズムをひと目見て欲しいと思い、それはここにある。
もし、コールテンペストが解散したら彼女とは一緒にはいられなくなるに決まっている。
他のコールには無いリマージョンの発見とか効果を上げれば、解散は無くなるだろうか?
司書に図書室での飲食の件を尋ねるとワポーリフと同じ快諾をうけた。
シムーンシビュラの特権を行使すると、彼女と一緒になれるようで嬉しい。
「シムーンシビュラの保健体育」 こんな本もあるんだ。
光学の本を広げ、光跡を空想交じりに読み漁る。
ドミヌーラが口を挟みに来たようで「虹? 虹のリマージョン?」
「あるわよ、虹のリマージョン。」
まだ味が出るのに、もったいないけどアタリメを飲み込む。
「金剛石と同じ要領でプリズムを作るの。」
得意気なドミヌーラを、訝しげに仰ぐ。
「しかし、それだけではアーチ型にはならない。」
「あっち行って。」
>>153,154
なんか不思議な感じでイイ!
『シムーンシヴュラの保健体育』とか激しく気になります。
その他『シムーンシヴュラのHow to SEX』とかあるんだろうな。きっと
156 :
1/2:2006/06/12(月) 03:46:06 ID:ckNWnrep
本スレに突然投稿されてたパラ様林間カキコ見て俺のフタナリ魂に火がついた。
ちと2レスほどください。本スレ
>>803さんの続きのつもり。
フタやハードエロやみさくら嫌いな人ごめん。
−−−−−
窓から差し込むのは朝の光だろうか。
ハァ、ハァ、もうだめ。こんなことやめないと。
そう訴えるのは、頭の片隅にわずかに残った理性?
でも震えるその手は射精の快感を求め、動くことをやめない。
「おはよう、パライエッタ。・・・ひょっとして、ゆうべもチンポしごいて
徹夜?よっぽどそれが気に入ったのね。」
──ネヴィリル!
「あら?今さら何を隠すことがあるの。
壁も床もそんなになるまで真っ白のどろどろにしておきながら。」
「お、おねがいだ、ネヴィリル、私を女に戻してくれ…」
「・・・まだそんなことを言うのね。こんなに素晴らしいものを貰っておきながら」
そっとパライエッタの怒張に手を沿えるネヴィリル
「あ、ああっ!」
それは、すでに何十回と射精したにも関わらず新たな快感をパライエッタの全身に送り込む。
157 :
2/2:2006/06/12(月) 03:47:18 ID:ckNWnrep
しゅっ。しゅっ。柔らかい手でパライエッタを責めるネヴィリル。
「・・・手がお留守ね。パライエッタ、あなたその大きな乳房と乳首を自分でもみなさい。」
「い、いやだ・・・」その時自分がどうなるかが恐ろしい。
「もみなさい。これは命令よ」
観念した彼女はそっと乳首に手をやる。
「あ…ああっ!」
開発されたそれは、心臓が止まるかと思われる衝撃を脳に与え、彼女に残っていた
わずかな理性を吹き飛ばす。──後に来るのは永遠に続く狂宴。
「あ、ああっチクビいいっ、ら、らめっ、チンポもイク、ね、ねうぃれるさまぁ、
わ、わたしもうらめぇ、おっぱいイク、チンポもイクゥ!チンポすきぃ、
チンポらいしゅきぃ!」
フタナリいいですな。ネヴィリルの手コキ羨ましいッス(;´Д`)ハァハァ
そろそろネヴィ×アーエルきぼんてぃーぬしてもいい頃合い?
>>159 エロジャケ絵とか、11話のエロキスとか色々とあるけど
なんつーかこの二人の日常生活は想像出来ないんだな。
えろいフタナリキテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
俺は本スレにあがってたジャケかポスター画像みたいな
鬼畜アーエル×淫乱ネヴィリルがみたいハァハァ
ワポ×モリナスでワッフルワッフル出来るのを1つ頼む
>>161 普段の淡白な振る舞いからはとうてい想像出来ないような有り余る性欲のたけをぶちまけるアーエルと
アムリアを亡くした穴を溢れんばかりに埋めようとする淫乱ネヴィリルの濃厚な絡みinメシッス倉庫とかとてもいいシチュなんだが..
マイノリア・モートリス【まいのりあ・もーとりす】
通常、大人の身長を下回ることはまずないヘリカル・モートリスであるが、時折、神のいた
ずらかと思われるほどに形の小さいものが見つかることがある。
手鏡ほどのサイズのそれは「マイノリア・モートリス」と呼ばれ、通常はそのまま神殿に奉納
されるが、一部使い手を得て、狭所での作業やある種の内科的行為に従事することがある。
=*=*=
「う、く、あ、あはっ、あふぅ、あ、い、」
「いいわよ、ワポーリフ。あなたのちょっと低いうめき声といきりたったチンポがス・テ・キ。」
「あ、あはっ、お、お願いだ、シ、シヴュラモリナス、このマイノリアを、と、とめ…」
「だーめ。もっと恥ずかしい汗をかいてくれないと。解ってるでしょ?いつものことなんだから。」
服の中で蠢く3対のマイノリア。両手は頭の上で配管に括り付けられ、逃げることはできない。
モリナスという名のシヴュラに初めて会った日。彼女は私にこっそり、家から連れてきた
マイノリア達を見せてくれた。
──彼女の目に映る自分が「仲間」「友達」ではないと気づけるほど私は大人ではなかった。
じっとりと汗のしみ込んだ作業服。気持ち悪いという感覚はとっくに通り越し、まとわり
つく布の感触すら快感に感じ始めている自分が怖い。
「よーしそろそろね。クヴァル、クヴィン、行きなさい!」
モリナスの手から放たれる2対のマイノリア。濡れそぼった私の秘部に何の抵抗もなくするりと
入り込む。私の体がまだ分化し切っていないことをこの巫女は最初の日から見抜いていた。
「! か、かはぁ、あ、あ、あぐぅ、う、」
この感覚だけは何度経験しても慣れることができない。私の膣の中で跳ね回るマイノリアたち。
右に、上に、ランダムに飛び回り決して予測することのできないその飛跡。私はひとかけらの
抵抗も見せられず屈服するだけ。
「どうかなあ?もう子宮でイケちゃうんじゃないかなあ?それ、つん、つん。」
「くぁ、あぁ、ああん、あ、当たらないで、は、入ってく、あ、ああっ!」
体の表面に残っていたマイノリアたちも一斉に───
「あ、ああっ、イク、イク、チンポも、アソコも、い、いいっ、」
一気に、爆ぜる。猛り狂ったものが尿道を通過する感覚、子宮が震える感覚、すべてが、いい。
白く染まる視界。もう何も考えられない───
・ ・ ・
「ふふ、素敵よ。あなたのその焦点の定まらない瞳。ああん。」(くちゅ くちゅ)
不思議なことにシヴュラ・モリナスは私が一度イキ果てるまでは決して体を寄せて
くることはない。「すっかり生気を失った私の体」がなぜかお好みのようだ…
こうして今日も、白濁と汗にまみれた私の体中を丁寧に舐めて回る。
(ぺちゃ ぺちゃ)「ああん汗が…」(ぺちゃ)「このむせかえるような匂いがたまらないの」
「モーリー…」
彼女の舌は私の肌を素通りして身体の芯にまで甘美なしびれを与える。
そして私の意識はシヴュラに包まれる夢を見るために沈んでいく・・・
166 :
164:2006/06/15(木) 02:31:36 ID:+XExPgYL
>>162の望んだものとは270度ぐらい違う気もする。口に合わなかったらごめんなさい。
フタナリワポタンイイ
でもワポーリフって2年以上経ってるのにまだ巨乳って
二年前は爆乳だったのだろうか・・・
垂れるのが怖くて男になったと。
きっとNカップとか世界びっくり人間級手前の超乳だったんじゃないか?
マミーナ×ロードレのベロチューSSを誰か・・・(;´Д`)ハァハァ
ネヴィ×アーエルのひっそり夜生活を...
今日の姉妹SS希望
「姉さん……」
「近寄らないで」
「だめよ。姉さんにはこの薬が必要なの。わたしの治療もね」
アルティの手にはガラス瓶に入れられた水薬と金色の鎖のついた懐中時計があった。
「飲んで」
ガラス瓶の液体を姉の口元に押しつけるアルティ。だが、カイムは弱々しく首を振る。
「飲みなさい、姉さん。 命 令 よ 」
カイムは抵抗の気配を見せたが、それは形ばかりだった。押しつけられた水薬をおずおずと飲み下す。
「いい子ね、姉さん。じゃあ、この時計を見つめて。いつものようにね」
鎖で吊された懐中時計がゆっくりと揺れる。薬の効き目もあり、カイムはあっけなく催眠状態に陥った。
「あなたは妹を犯したの。罪の意識からは逃れられない。わたしからは逃げられないのよ」
アルティの声が低く囁く。
「妹はあなたを慕っているのよ。あなたはそれをいいことに、妹を犯し、遠ざける振りをしながら
毎晩のように寝床に引きずり込んでいるの。あなたはそれをやめられない。姉さん。
あなたが破滅するその日まで、あなたは妹を犯し続けるの。それが、あなたの罪と罰」
「……あ、ああ」
そうしてアルティはカイムの狂気を育てる。
「指を鳴らしたらあなたは目を覚ますわ、姉さん。そして、いつものようにわたしを嬲るの。いい?」
ぱちん、とアルティの細い指が鳴る。茫洋としていたカイムの視線が、焦点を取り戻し、眼前の妹を見つけて
わずかな恐怖と怒りと、欲望を燃え立たせる。
「……アルティ、よくもわたしの前に臆面もなく立てるものね」
「姉さん、お願い。昔の姉さんに戻って。二人で蓮華の原を、手を繋いで走り回った頃の姉さんに」
「お黙り」
カイムの腕がアルティを捕らえる。アルティは抗う素振りを見せ、姉は妹の唇を乱暴に奪う。
頬を掴まれて強引に口を開かされ、乱暴な舌が侵入する。
アルティは密かに笑う。
――美しいよ、姉さん。
強引に体を奪いながら、その度ごとに罪悪感に打ちのめされる姉を眺めるのは何よりも甘美だった。
支配しているのはアルティ。翻弄されているのは姉。だが、誰もそのことには気づかない。
本編と180度違うじゃん
マミーナは総受けと信じて疑わない俺
ロードレがアレだからなぁ
164さんのワポ・モリが気に入ったので少し道具を変えて。♀モリ×♂ワポです。
百合専の方はスルーで。
「ワポーリフ、いい?」
「どうぞ、モリナス」
「新グッズを仕入れたから見せたかったのよぉ〜」
「またシムーングッズですか。他のシヴュラの方々に白い眼で見られますよ」
「いぃ〜わよぉ〜う。あたしにはワポリンがいるんだしぃ」
「ワポリンですか。――で、今度は何です?」
これ、とモリナスが取り出したのはテンプスパティウムの紋章――双翼の意匠が象られた
紙箱だった。開いてみるよう促され、ワポーリフは仰天する。
「こっ、こっ、こっ、これっ!」
いたずらっぽい顔でワポーリフの腕に胸を密着させてくるモリナス。
「びっくりした? まさか聖別された性具なんてあるとは思わないよねぇ?」
箱の中に入っていたのは双頭のディルドだった。あろうことか双翼の紋章が刻まれ
中央部にはシムーン球までが埋め込まれている。
「し、し、シムーン球がついてますよっ」
「うふー。シムーン球だけじゃないんだよねぇ。最小サイズのヘリカルモートリスが入っているから
何時間でも動くし、祈りを捧げれば動きも自由自在。門外不出の神殿の秘宝よぉ」
「で、でも、これ双頭じゃないですかっ、モリナス。私はシヴュラじゃないんですから
シムーン球に祈りは届きませんよっ」
「平気、平気。あたしが起動するから」
腕を引かれて押し倒されるワポーリフ。覆い被さり密着するモリナス。二人の体はすでに熱く、
重ねた胸が柔らかに鼓動を伝えた。
ゆるりとワポーリフの唇を這ったモリナスの舌がそのままディルドを先端から中央までを舐めあげ
シムーン球に触れた。緑の宝玉は淡い光を放つ。ディルドは緩やかに脈動を始める。
「ほら、ね?」
ワポーリフの鎖骨に押し当てられたディルドはわずかに熱を帯びていた。
モリナスの深い口づけを受けたワポーリフには、もはや拒む力は残っていなかった。
翌朝、モリナスと同じ毛布で目覚めたワポーリフはぼやく。
「男になってまでディルドを使われる側になるとは思いもしませんでした……」
「んー。だって、ワポくんってばあたしより胸あるし。それに、いい声で鳴いたよねぇ」
「勘弁してください、モリナス。お尻痛いです……」
具体的な描写は恥ずかしくて書けないっす。
>>178乙。
>「ワポリンですか。――で、
ここのワポの表情想像すると笑える。
>具体的な描写は恥ずかしくて
こ、こらぁ、この朝チュン野郎!!(w
180 :
178:2006/06/23(金) 18:19:29 ID:eAjMBAiF
>>179 朝チュン野郎でございます……。
仮にも百合アニメのパロで野郎のお尻の描写をしても罵声の嵐が来そうで。
ヘリカルモトディルドは膣圧変化や腰の動きで性技用リ・マージョンを描くと反対側の
固さや温度、形、動きが自在に制御できるらしいです。「蛤のリ・マージョン」とか
「赤貝のリ・マージョン」とか海産物系が充実している予感。
高難易度の「蛸のリ・マージョン」を成功させると触手プレイもOK。
棒状のままだと難しいけど触手なら前立腺刺激もできます――とか読みたくないですね。ゴメンナサイ
ワポリンの呼び名はアニ板キャラスレで拾いました。
マミーナ×ロードレでどなたか・・・(;´Д`)ハァハァ
そろそろアーエルの強淫gマイウェイなネヴィ強姦(最終的に和姦へ)の来るよかん
アーエル×リモネとかもいいね
ドミ姐さん×リモネタンで・・・
今日のリモネタンのチュッチュで萌え死にました(;´Д`)ハァハァ
今日の放送見ちゃうと逆に マミーナ×ロードレ とか ドミ姐×リモネ の「エロ」は逆に書きにくいかも
>>185 そうかなぁ・・・
逆に書きやすい気もするんだけどなぁ・・・
エロければそれでいい
ところで、シムーンの同人誌、出ないかなぁ・・・
アーエルのチンポをアナルに捻じ込まれたネヴィリルが
『おおおぅッ、アーエルのチンポ太ッ!予想以上のナイスチンポ!グッ!!
『ケツ穴のヨガリポイントにナイスショッ!!ンンオッ、ケツ穴セックス最高!
『ううッ、くる!1発目からキツイアクメくるッ!
『きた!きた!!ケツ穴のリ・マージョンが生み出すビッグケツアクメッ!!おおぅ〜ッ!!
『もっと犯して!チンポ・ヘリカル・モートリス全開で、モアファック・マイ・ケツマンコ!!
『オッケーッ、その角度とピストンを維持!!イエーッ!バッチ、ヨガリポインツ、ゲッツ!!
『アーエルのチンポシムーンが私のケツアクメスイッチにランデブー!!
『そのまま私のチンポも扱いて!!おおぅ、アーエルの男握りキツイ!!
『イグッ!イグッ!チンポと肛門のダブルアクメきまるぅッ!!!
『アーエルも出して!わたしのケツ穴にキンタマが空っぽになるまでチンポエキス激射してッ!
『ンオォォォっ、私のアウレア・アナルにチンポザーメンディープショッ!!
などとよがりまくる程度の微エロで十分嬉しいんだが
>>188 ヤダ!ヤダ!そんなウホッなシムーン本
ネヴィ総受け(アムリア×ネヴィ、アーエル×ネヴィ、パラ×ネヴィ)で
キボンヌキボンヌぅ〜
アムリア×ネヴィ・・・名うてのテクニシャンアムリアに毎晩のように翻弄されるシヴュラアウレア
アーエル×ネヴィ・・・アーエルらしく突然外で!!始めは嫌がるアウレアだがだんだんよくなってって...
パラ×ネヴィ・・・なぜかふたりで内緒の酒盛り。突然ネヴィがパラ様を誘い....................夢オチ
191 :
エロフロエ:2006/06/28(水) 00:23:40 ID:p/ejau0L
>>190 いいじゃん。あたしこういうのも好きだよ。
☆アーエル
全長25p、硬度SSの凶悪チンコを持つペニス魔人。
早漏気味だが超絶倫で、一日に十数回に及ぶ連続射精を余裕でこなす。
とにかく穴に突っ込みたいだけの淫獣。
しかも基本的に膣出し。
マンコの方はほとんど未開発だが、実はそちらにも恐るべき性感能力が
秘められている。
☆ネヴィリル
誰もが羨む超美麗高性能チンコと国宝級の名器マンコを持つ女王様。
受けでも攻めでも相手の快楽ポイントを正確に捕らえる天性の才能と
発情を誘う媚薬フェロモン放出する特異体質の持ち主。
誰もがその子種を受けたがるが、とんでもない遅漏でめったに射精しない。
溜めている分、一度に射精する精液量はケタはずれで、数十秒にわたって
連続痙攣しながら特濃ザーメンを打ち出し続けるという。
☆パライエッタ
幼い頃からのネヴィリルの第一の性玩具だが、ネヴィリルには未だアナルしか
犯してもらっていない憐れなドM人形。
20p級の先細包茎チンポをさらに皮伸ばし調教中。
チンコと同じくクリトリスも完全包皮、Fカップ爆乳の先の乳首も陥没しているが、
剥き出されたこれらの感度は常人の数倍(乳首の感度すら常人のクリトリス並み)
に達する淫乱体質。
カイムに対してのみ普段の鬱積と劣情をぶつけるべくドS化する。
☆カイム
パラ様命のツンデレ奴隷メガネっ子。
同型ながら一回り大きいチンコを生やした双子の妹アルティに激しいコンプレックスを
持ちつつも、チンコもマンコも次元の違う相性を発揮する近親SEXに流されまくる
万年発情期の雌犬。
マンコの形状もアルティとほぼ同じであり、共に数の子天井の名器であるが、実は
締まりとこなれ具合はアルティの方が一段上…という事実をカイムだけが知らない。
☆アルティ
カイムの双子の妹で、異常なまでの近親相姦志願者。
コールメンバー中、最上級のフェラ&クンニテクニックを持っている。
ドMと見せかけて、実は老獪なまでの技術力で着実に相手の理性を崩壊させる攻撃的
業師&レイプ常習犯。
カイムを妊娠させ、自分もカイムの子を妊娠するのが夢。
☆フロエ
この歳ですでに100人以上とヤッてるコール一のSEX猿。
相手の肉体を性器を擦りつける道具扱いするような、前戯も後戯も無視の自分の快感
のみを追及する身勝手さに批判もあるが、小柄な体をめいっぱい駆使した激烈な腰使
いやアクロバティックなパワープレイには定評がある。
なぜか使い込んでいるクセに、18pスリムチンコも、整った小陰唇がちょろっと顔を
のぞかせるマンコも綺麗なピンク色をしており、締まり具合もメンバー中1,2を争う
ほどである。
☆リモネ
最年少メンバーながら、天性の性的才能でかなりのSEXテクニックを発揮し、その
能力は日々向上を続けている。特にアナル舐めとクリトリス転がしにおいては、
すでにプロフェッショナルクラスの技巧を発揮する。
さすがに未成熟なマンコはまだ使えないが、周囲も全員がその処女を狙っており、
アナル共々、大きすぎる肉棒にぶち込み犯されるのは時間の問題であろう。
一方、剥けたてのピンクの亀頭が可愛いチンポは、すでに勃起時12pと歳に似合わぬ
成長振りで、マンコの味を覚え始めたばかりの頃特有の必死な腰使いと相まって
メンバー間の評価は非常に高い。
コールメンバーによる性感の開発も進んでおり、絶頂すると失禁を繰り返す体質には、
今後の期待と注目が集まっている。
☆ドミヌーラ
だらしなく垂れた淫乳とセルフパイズリが可能なほど反り返った黒チンコ、そして
最も開発された極上アナルを誇る最年長メンバー。
だが、マンコだけはリモネ以外でただ一人未使用な高齢処女。
淫水焼けしたように見える黒ペニスは実は超絶に敏感であり、メンバー最弱の早漏
でもある。
誰よりもチンポを愛しており、一度咥えたら精巣が空になるまでしゃぶり続ける
フェラチオマニア。
☆モリナス
オリジナルバイブやオナホールを開発するのが趣味な器具マニア。
器具のみならず、自らのペニスにも様々な改造が加えてる。
それらを使って責めまくるプレイバリエーションの豊富さが自慢のドSメンバー。
コール・メンバー以外にもワポーリフを性奴隷として飼育中。
しかし一旦受けに回ると激弱で、しかもあっという間に潮を吹き上げてしまうスケベ
マンコの持ち主でもある。
☆ロードレアモン
メンバー最大の30pオーバーの特大極太チンポの所有者(まだ成長中)
勃起率最大の乳首と、パンパンに腫れ上がったニプルから成る三段ロケットオッパイの
張りと感度は特筆ものである。
また、この胸からほぼ射精と同レベルの快感で大量の母乳を放出する特異体質で、独特
の粘度の低い精液と相まって、絶頂時には体の3点からミルクを噴き出すように見える。
☆マミーナ
ヒエラルヒー的に最下層であり、全メンバーの射精用肉穴としてのみ存在を許されて
いる精液便器。
処女はロードレの父親の命令で、ロードレの目の前で犬に犯されて奪われた。
以来、薬と精神操作によって、完全に外部から性感を完全コントロールできる体に
調教済み。
基本的に膣内射精されることでしかイクことができない。
体中にピアッシングと侮蔑的刺青を多数施されている。
メンバー中最小の勃起時7cm、しかも完全包茎という粗チンで、唯一の童貞。
☆ユン
とにかく暇があれば自慰をしているオナニー中毒者。
一見地味ながら、アーエルに匹敵する精力を誇り、数pの段差を持つカリ高チンコと
3メートル以上に達する精液の飛距離が自慢で。
マンコや膣出しよりも、手コキと顔射、パイ射、脇射、太もも射等を好む、ぶっかけマニア。
マンコの方はオナニーのしすぎでビラとクリが肥大化したグロマンである。
押えるとこは押えている気がする
ワロタw
ヒエラルヒー吹いた
パラ×ネヴィが本編で来るそうだが(しかも強姦??)
えぇと、いいですかね。幼なじみ二人。あまあまお気楽バカ。よろしければどうぞ。
「ねぇ、マミーナ、これでどうかな?」
「どれ?ぱくっ。ふむ、うん。上出来じゃない?」
「本当っ?」
「教えた私がいうのもなんだけど、この味が出せれば、就職先には困らないと思うわよ?」
「マミーナが教えてくれたおかげよっ!ありがとうっ!」
「あはは。まあ、あなたが就職先に困ること自体、ないだろうけど」
「マミーナ、そうかもしれないけれど、私は料理が上手になったこと自体が嬉しいわ」
「……えっと、ごめん。変なこと言ったわね」
「ううん」
「うん、そうね。未来のあなたのだんな様も、これで満足間違いなしよ」
「だんな様……」
「なによ顔真っ赤にして〜」
「やだ〜」
厨房の隅ではマミーナとロードレアモンが、なにやらきゃいきゃい言いながら、
料理の練習をしているようだった。
「最近、仲いいよね、あの二人」
誰に向けるでもなく、ぼそりとリモネが呟く。
「平和でなによりだ」
読んでいた本から視線をあげ、眼を細めるユン。
「にゅふふ〜」
唇の端をあげて、奇声を発するフロエ。
きょとんとした顔をして、リモネが問いかける。
「どうしたの、フロエ。変な声出して」
「あの二人、最近、仲いいよね〜」
「それはさっき私が言った」
「わたし、聞いちゃったんだ〜」
「なにを?」
「あの二人、深夜、二人っきりでよく厨房にいるのよ」
「料理の練習でもしているのだろう」
読書を続けているようで、話を聞いていたユンが、妥当な推測をする。
「ちっ、ちっ、ちっ、あま〜い」
「何が甘いの?」
「聞いちゃったのよね〜、わたし」
「だからなにを?」
「二人がね、あま〜いの」
「甘いお菓子でも作ってたの?」
「ちが〜う。あま〜い声でね。きゃっ!いや〜んっ」
「??」
深夜、確かに厨房の隅には明かりがついていた。
人影が二人分、楽しげな会話の声がする。
声の主はおそらく、マミーナとロードレアモンであろう。
厨房の外の暗闇から、そろりそろりと中をのぞき込もうとする頭が三つ。
フロエ、ユン、リモネだ。
「なぜ俺がこんな、のぞき行為をしなければならないんだ……」
「なによ、わたしの言うことが信じられないっていうの?」
「だから、あの二人は幼なじみだと言っているだろう。
なんでもかんでも恋愛感情に結びつけるのは、君の悪い癖だ」
「そんなことないもんっ!あの二人、絶対できてるって!」
「声大きいと聞こえちゃうよ」
「……(第一、君の妄想が事実だというなら、なぜリモネを連れてくる?)」
ユンはフロエの耳元で囁く。
「(いいじゃない。リモネが行きたいって言ったんだから)」
「(リモネに見せてよい光景じゃないだろうっ)」
「(うるさいわねー、あんたが正しいんなら、何も問題ないでしょっ)」
「(それはそうだが)」
「二人で何話してるの?」
「あはは。なんでもないのよ。さっ、二人の様子を覗いてみましょう〜」
「はぁ」
疲れたように頭を振るユン。
厨房にいるであろう二人の姿は、戸棚の影になってフロエ達からは見えない。
声だけが聞こえてくる。
「やだぁ、マミーナったら〜、だめよ〜」
「何言ってるの、ほら、こっち向いて」
「なんだか楽しそうだね」
「ちょっと、ここからじゃ見えないわよ。もう少し奥まで」
「これ以上進むと発見されるだけだぞ」
暗がりの三人。少々、押しくらまんじゅう。
「あんっ!ま、マミーナ、そ、そこは」
「ここ、気持ちいいでしょう?」
「くっ、あんっ、こ、声が出ちゃう〜」
「我慢しなくていいのよ」
ロードレアモンの甘い声が聞こえる。
彼女がこんな艶めかしい声を出すことなど、普段は絶対ない。
対して、マミーナはとても嬉しげだ。
彼女が甘い猫なで声で、何か言うたび、ロードレアモンから嬌声が上がる。
「なっ……」
「ほらほら〜、わたしの言ったとおりだったでしょ?」
「あの二人、何してるの?」
「マミーナ、マミーナ、わたし、わたしっ」
「どうしたの? まだまだいくわよ、これでどう?」
「もうだめぇ〜っ!」
ロードレアモンから、ひときわ大きな嬌声が上がる。
「マミーナ……」
「あれ〜、ユン。ロードレアモンにマミーナ取られちゃって寂しいの〜?」
「そっ、そんなことはっ!」
「あの二人、楽しそう……」
しばらくロードレアモンの荒い息遣いだけが聞こえてきたが、
落ち着いてきた頃を見計らって、マミーナが口を開いた。
「さあ、次はこっちよ」
「えっ?だっ、だめよっ、そんなところっ!」
「ここ、我慢できるかしらね〜」
「もうっ!マミーナのいじわるっ!」
「あらぁ、あなたのためを思ってしているのに、残念だわぁ」
「そんなこと言って、マミーナとっても楽しそう……」
「さぁさぁ、もっと私に声を聞かせてね、ロードレ」
「……ばかっ。
くっ、あんっ、あぁんっ!きゃぁんっ!ま、マミーナっ」
「なあに、ロードレ」
「あふんっ、マミーナ、マミーナ」
「うふふ、ロードレ、気持ちいい?」
「マミーナっ!マミーナっ!マミーナっ!」
「ロードレっ、ロードレっ、ロードレっ」
「うわ〜、あの二人、激しいわね〜」
にやにやと語るフロエの顔はしかし、真っ赤だ。
「そ、そんなはずは……」
普段の冷静さからは想像できないぐらいにオロオロするユン。
「な、なんだか、は、恥ずかしいね」
頬を染めてもじもじし出すリモネ。
「あぁ〜、もうちょっと、もうちょっとで見えるのに」
「おっ、おい、押すなっ!」
「きゃっ!」
マミーナとロードレアモンの輪唱が最高潮を迎えようとしたそのとき、
バランスを崩した三人が、厨房へなだれ込んだ。
「きゃっ!」
「なにっ!?」
驚いて、音のする方向を見る二人。三人と目が合う。
「痛たたた……。はっ!ま、マミーナっ!こっ、これはそのっ!」
「ユン、どうしたの?こんな時間に」
慌てまくるユンに対して、マミーナはいたって平静としている。
「ちょっと、重いわよっ、って、なんであんたたち、服着たままなの?」
「あのう、質問の意味が分からないのだけど」
首をかしげるフロエに、首をかしげるロードレアモン。
「ねぇ、二人、何してたの?」
素直に質問するリモネ。
「何って、最近この子が肩こりがひどいって言うから、揉んであげてたのよ。
ついでに、マッサージもしてたけど」
「マミーナは本当に、なんでも知ってるのねっ!」
「……」
「……」
「へぇ〜」
「まぎらわしいんじゃっ!」
「まぎらわしいんじゃっ!」
ハモるバカ二人と、ハモらない幼女一人。
「はぁ〜、期待して損しちゃった。わたし、もう寝るね。お休み〜」
「まったく、君の口車に乗った俺が愚かだった……」
「ふぁ。わたしも眠い。二人はまだ寝ないの?」
「えぇ、私達はまだ、食器の後片付けが残っているから」
「お休みなさい、みなさん」
とぼとぼと厨房を後にする三人。見送る二人。
三人の足音が聞こえなくなると、夜の船内は静寂が戻ってくる。
・・・
「ねぇ、続き、する?」
ロードレアモンの頬に手を添え、彼女の瞳を見つめて問いかけるリモーネ。
「うん」
見つめ返して、答えるロードレアモン。
続く儀式は、二人だけの神への祈りだったりなかったり。
207 :
202:2006/07/01(土) 07:24:57 ID:VNE/Fmmu
失礼いたしました。エロなしでごめんなさい。いや、今週の
「仲良く談笑しながら、向かい合って食事を取る幼なじみ二人」
の1コマに、いろいろ自分の中で抑えきれないものが……。
208 :
202:2006/07/01(土) 07:26:43 ID:VNE/Fmmu
失礼。最後「リモーネ」→「マミーナ」だよ……。リモーネって誰だよ……。
お約束展開だが、それもまたイイものだーだーだー!
朝っぱらからマミロドGJ!
>>203 グッジョ〜ブ!!
実は中盤からパロっぽい予感はしておりましたw
やっぱりマミーナ×ロードレはイイッスね
この二人は純愛が似合ってますね〜
今度もうちょっとだけエロ度upでお願いするッス(;´Д`)ハァハァ
>>203-207 >「……えっと、ごめん。変なこと言ったわね」
(;´Д`) すっかりまるくなってしまわれた・・・
>「あの二人、最近、仲いいよね〜」
>「それはさっき私が言った」
フロエかわいいっ。ユンやリモネの反応も実にらしくてナイス。
のぞき最中のユンも今まであまり見せなかった面が垣間見えて萌えるし。
展開こそ死ぬほどありきたりだけど(このネタのCDドラマをいくつ聞いたことか…)細かいところはかなーりGJ!!
213 :
202:2006/07/01(土) 18:26:23 ID:EDfJY7vs
>>209-212 どうもでした。百年前からのネタですが、こういうお約束、誰かはやっとかないとね。
マミーナは、ほんとは丸い性格の方がデフォルトなんじゃないかな〜と。
いやー、シムーン、初めのうちはどうしたものやらと思ったけど、今はかなり期待して見てますよ。
ではでは。
>>213 マミーナは憑き物が落ちちゃったからねぇ。
死亡フラグじゃありませんように、ナムナムナム……。
>>初めのうちはどうしたものやらと思ったけど、
「アー! エルッ!!」あたりから指数関数的に評価急上昇。
コールテンペストの明日はどっちだー?
>>214 そうそう。そのあたりから面白くなってきたよね。
しかし、いいことがあるとフラグを心配しないといけないのもつらい……。
今だと、ドミ姉さん?あー、ドミ×リモ、好きなんだけど、なんか書けないんだよね〜。
ドミ×リモネ良いですよね〜
あの二人のベロチューがみたいッス(;´Д`)ハァハァ
天然鬼畜攻めアーエルとアムリアに仕込まれた体でエロい反応を見せるシヴュラアウレアを見たいです><
218 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/02(日) 22:07:18 ID:iFNaqIO3
無神経アーエルは事後『アムリアとどっちが良かった?』とかアウレアの身体を撫で回しながら聞いてしまうんだろうなーor2
もう『いじわるね、アーエル』とかじゃ済まなさそう…
そういうことには興味ないんじゃないのw
やった方が色々いいと言われたらやっちゃうか…
今日、偵察から帰って来たふたりがなぜか同じベッドで寝てたら神
ネヴィリルがパライエッタに
『そんなに私としたいの?そんなに私のアウレア=ペニスが恋しいの?
『いいわよ、触らせてあげる。ただし手だけよ。そう、私の後ろから…
『何してるの、早く握りなさい!さっさと貴女がいつもそのみっともない
包茎チンポを扱いているやり方で、私のペニスを扱くのよ!
『おおぅッ…!パライエッタ、貴女こんなにキツク握ってるの?!
『しかも左手で?まったく…おふぅ…テクニックのカケラもないじゃない!!
『ふふふ、こんなのただ射精したいだけの猿のセンズリね!このケダモノ!!
『うくッ……ああ、でも貴女の扱き方…カリがものすごく擦れる……ッ
『こんな激しいオナニーしてたら皮が伸びきった奇形チンコになっちゃうのも
当然よね……おおぉ…そう、もっとカウパーを擦り込むみたいに……あッあッ
『右手は…んんッ…右手はどうするの?サボるんじゃないわよ!
いつもしてるのと同じ様に私にするのッ!!
『ふああぁんッ!!そんな…いきなりマンコにいくの?そんな乱暴にクリ剥き出して…
ひいぃッ!ク、クリトリスも扱くの!?根元から摘み上げるみたいにッ!!
んおおおッ!これ…すごいぃィ……ッ!!
『おふぅ…ねぇ…毎日してるんでしょ?!ビキビキに勃起したチンコを私のマンコや
アナルにぶち込む妄想をしながら、私の膣襞や直腸の感触を想像しながら、こんな
勢いで毎日何回も何回も腫れ上がるほどチンコとクリトリス擦りまくってるんでしょ!?
『はぁはぁ…解かってるのパライエッタ?貴方の恥ずかしいオナニーのやり方を
私に全部知られちゃったのよ?!貴女がいつも感じている快感まで全部…全部よ!
『ち、ちょっと…何ドサクサに自分の生チンポ、私のお尻に擦りつけてるのよッ??
『!?んあぁ……扱き方にも段々捻りが加わって……そんな…この感じ…ダメぇッ!
『ああ、待って…ウソ……手、まだ早くなるの?!んおおッ、竿肉と皮の間が火傷
しちゃうッ!!…ひいぃッ、同時にクリトリス捻らないでぇッ!!
『ああッ…射精る!私、パライエッタのスペシャル手コキで射精しちゃうぅッ!!』
などと叫びながら同時射精し、ネヴィのザーメンは数メートル先の壁に叩きつけるほど
ドピュドピュと激しく飛び散り、パラの精液はネヴィリルの背中と髪にべっとりぶちまけた
挙句、天井にまで張り付くまで大量に吹き上げたにもかかわらず、お互いに絶頂の痙攣に
白目を剥いて半失神しながら、しゃくりあげるチンポの先からまだ精液をトプトプと垂れ流し
続ける 同人誌が世の中に一杯出て欲しい
なぜノーマルな百合エロが少ないのか
アヌグラが一番ノーマルに百合を楽しめたのはこのアニメの設定ならでわか。
>221
ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
アーエルタンに手コキされたい・・・(;´Д`)ハァハァ
ノーマル百合に挑戦してみた。というか、ユン万歳。よろしければどうぞ。
偵察母艦メッシスのコール・テンペスト用大部屋、午前1時。
ユンは目を覚ました。
物音がしたわけでもないし、誰かに体を揺すられたわけでもない。
差し込む月明かりが、顔を照らしたせいだ。
このままもう一度、眠りに落ちてしまえばいい。
そう思いながらも、ユンは、通路を挟んだ窓から見える月を見つめてしまう。
綺麗だ。
夜の闇にぽっかりと浮かぶ満ちた月は、ただそれだけで、美しい。
部屋を見回す。カーテンで仕切られてはいるが、皆、熟睡しているようだ。
この美しさを、共に愛でたいという僅かな欲求が、彼女の中に生まれたが、黙って首を振る。
静かな寝息を立てている彼女たちを、そんな理由で起こしてしまうのはどうか。
今はこの、まだ付き合いの短い彼女たちに対して、“共に”などという感情が
芽生えた自分に、満足しようと思う。
とりとめもつかないことを思いながら、月を見つめる。本当に綺麗だ。
人は美しいものを見ると、陶酔と興奮を覚える。ユンは、月の美しさに酔いしれた。
そういえば、しばらくしていなかった。月を見ながらというのも、悪くないか。
・・・
ユンは、自分の胸の上に手をのせる。乳房を手のひらで包んで、優しくさする。
その柔らかい膨らみを、少しだけ揉んでみる。
乳首の先に、指を当てる。ぴくん、と、僅かに彼女の体が震える。
当てた部分を指先で転がしながら、空いている方の手を、太ももの内側にのばす。
指を、自身の体の一番柔らかいところに、そっと押し当て、緩やかに撫でていく。
さしたる刺激ではないが、このゆったりとした感触が、心地いい。
静かに息を吐きながら、ゆっくりと指を動かしていく。
「んっ、ふぅっ」
彼女の小さな口から、甘い吐息が漏れる。少しだけ、指の動きを早めてみる。
断っておくが、ユンといえど、年頃の健康な少女である。
別に男を欲しているわけではない。淫欲に溺れているわけでもない。
ぽっかりと空いた時間に、他の誰を想うでもなく、純粋に性的な満足を得るだけのことだ。
仮に今の彼女を見る者がいたとして、彼女に性欲を感じるのはいい。それは自然だ。
しかし、彼女を淫猥だと蔑むのであれば、それは見る者の方が下劣である証だろう。
彼女を見るがいい。
月明かりの元に横たえた震える体を包むように、金色の髪が流れる。
切なげな喘ぎ声を堪えようとして固く結ばれる唇が、いっそう頬を紅潮させる。
しどけなく捲られた寝衣の間から見え隠れする乳房に、彼女自身の手のひらが触れられる。
下着の間に差し込まれた指先が、彼女の神聖な箇所をなぞる。
その姿の、なんと美しいことか。
「んっ、くぅっ、はぁっ、あんっ」
堪えきれない嬌声が、彼女の口から漏れる。
彼女の指先の動きは、その激しさを増していく。
そろそろ、いってしまいそうだと、ユンは思ったが、それは叶えられなかった。
「んふふ〜」
不意に、いやらしげな笑い声が、ユンの耳に届いた。
そのいやらしさといったら、今行っているユンの自慰行為のそれを、遥かに超えている。
条件反射で飛び起きるユン。
油の切れた門扉が立てる音がするかのように、ぎこちなく首を回す。
「みちゃった」
満面の笑みをしたフロエが、カーテンの脇からひょっこり首を覗かせていた。
「……」
「……」
「みちゃった」
「……」
「みちゃったよ〜ん」
「……」
「みぃ〜ちゃぁ〜ったぁ〜」
「……」
世界の全ての事象を否定し、何事もなかったかのように布団に潜り込もうとするユン。
「ユンのえっちぃ」
「うるさいっ!」
否定しきれない事象も、存在する。
「大声出すと、みんな起きるよ?」
「うっ!」
慌てて自分の口を手で押さえるユン。小声で、しかし怒気をはらませながら、発言を続ける。
「な、な、なんでお前がいるんだっ!」
「そりゃいるよ〜。相部屋なんだし、当然でしょ」
「なんで、人の寝床を覗いているのかと聞いているっ!」
「いや〜、もちろん普段のわたしは、寝ている人をジロジロ見たりはしないんだけど、
ユンから苦しそうな声が聞こえてきたから、心配になっちゃって〜〜」
いかにも演技臭い憂いの表情で、フロエはユンのベッドに近づいてくる。
「そ、そうか、俺はもう大丈夫だ。心配はいらない。さぁ、君も休みたまえ」
「大丈夫じゃないでしょ?」
「い、いや、もうすっかり平気だ」
「まだいってないでしょ?」
「俺はどこにも行かないっ!」
「あはは〜。ユン、ちょっと落ち着いたら?」
「お、俺はいつでも冷静だ」
「同室の女の子にオナニー見られたくらいで」
「ぐっ……」
ユンのベッドに腰掛けるフロエ。ユンの耳元に口を寄せ、小声で囁く。
「さっきのユン、とっても可愛かったな〜」
ユンの顔が沸騰する。頭から立ち上る湯気が見えるようだ。
「ねねっ、手伝って、あげよっか?」
「は?」
フロエの言葉の意味が、とっさにわからない。彼女の顔を見るユン。
フロエが笑顔であるのは相変わらずだが、今は、期待に満ちたそれだ。
「たまには、女の子もいいかも〜」
「え?」
フロエの意図を理解する前に、唇を重ねられる。
フロエに自分の唇を舐められて、ようやくユンは理解した。
「なっ、なにを考えてるっ?」
「だからぁ、せっかく一人で気持ちよくなってたところ邪魔しちゃって
悪いなぁと思ったから、お手伝いを」
「気遣いは不要だ」
「わたし、実はユンのこと、好きだったの……」
「すまないが、君の好意には応えられない」
「言うこと聞かないと、明日みんなに言いふらしちゃうぞぉ」
「うっ、卑怯だぞ」
「ここまで言わせたのはユンだもん」
それ以上の反論を封じるように、フロエはユンに口付けする。
はむはむと唇を動かして、ユンの唇の味を確かめる。
平素にそこから発せされる言葉は、堅苦しくてぶっきらぼうだが、
小さくて艶やかなその唇は、とても甘くて、フロエはますます嬉しくなる。
ユンの唇の間に、舌を差し入れる。
ユンの喉からくぐもった音が漏れるが、お構いなしに、口の中へ舌をねじ込んでいく。
つるりとした前歯、熱いほどの舌、なだらかな上顎の内側、順に舐めていく。
ユンの口の中は、どこも熱くて甘くて、美味しい。
溢れてくる唾液を、くちゅくちゅと舌でかき混ぜる。
ユンの舌を引き込むように、じゅるじゅると音を立てて吸い上げる。
唇を重ねて、ユンの舌を甘噛みしてから、また彼女の口の中へ。
「ぷはぁ」
「はぁっ、はぁっ」
いい加減息が続かなくなって、フロエは口を離した。
ユンは荒い息をしているが、息苦しいだけ、というわけでもなかろう。
顔はもう真っ赤になっており、その目も少々とろんとしている。
唇の端から少しだけ垂れた唾液が、月明かりにキラキラと反射していた。
ユンの息は収まってきたが、甘いキスにとろけさせられた表情はそのままだ。
少なくともフロエは、こんな顔をするユンを見たことがない。
いつもは固く結ばれた口元が、今は、呆けたようにぽややんと開かれており、
たらたらと唾液がこぼれている。
いつもは対象を真っ直ぐと見つめる瞳は、今はぼんやりと焦点を結んでいない。
こんなにも柔らかいユンを、フロエは見たことがない。
彼女の美しさは、堅く強いところにあると思っていたが、
とろけるように柔らかくなってしまったユンは、とても、かわいい。
フロエは自身の信念を改めねばならない。
いつだって、一番かわいいのは自分だと思っていたが、それは間違いだった。
しかし、悔しくはない。
なにしろ、この美人さんを、ここまでかわいくさせたのは、わたしなのだから。
230 :
226:2006/07/06(木) 01:23:18 ID:wW9gcgQD
うーん、ノーマルって難しい。お約束は好きなんですが……。
まあ、軽く続けてみます。では。
ゆんゆんキタGJ
ユンは本編でまだ深く掘り下げられてないから、考えるの大変そうだね。
>>226 ユンユンキターGJ!続き楽しみにしてる!
>>226 ユンタン可愛いッスね
自分もそんな場面に遭遇してみたいッス・・・(;´Д`)ハァハァ
234 :
226:2006/07/07(金) 01:05:44 ID:khTtLtZx
>>231-233 どうもでした。ゆんゆん好きなんですよね。
大して出番ないのに、なぜかこう、心惹かれるあの美貌。
お相手がフロエなのは、単に動かしやすいからですが、フロエも今は、かなり好きかも。
彼氏さんの回は切なかったねぇ。ゆんゆんにも、あんな回があるといいけど。
近いうちに続けますね。ではでは。
>226を読んでこんな妄想してみた。
フロエ「ユンはみんなともっと仲良くした方がいいよ。」
ユン「十分仲良くしているつもりだが、馴れ合う気は無い。」
フ「そうじゃなくて、大人な意味で『仲良く』なりたいの!」
ユ「???どういう意味だ?」
フ「も〜う、にぶいんだから!」
ユ「あっ、ちょっまてっやめあwせdrftgyふろえ」
>>235 「皆と」大人な意味で仲良くとかエロスw
なんつーか本編がすごすぎてエロ妄想しているヒマがないというか、
238 :
226:2006/07/12(水) 03:54:34 ID:ZE08Io1S
今週そんな凄いですか。関西なんでまだ見れない・・・。
続き、よろしければどうぞ。
「ユン〜〜っ!」
「きゃっ」
名を呼びながら、フロエはユンの上に覆い被さる。よし、マウントポジションを取った。
ユンを自分の下に組み敷いて、フロエはご満悦だ。口元が猫っぽくもなる。
「ユン〜」
「……なぜそう名を連呼する?」
「ユンがかわいいから」
「じょ、冗談はよせ」
「なんで信じてくれないかな。本気よ、本気」
「俺はかわいくなんかない」
「あんたね。鏡で自分の顔、見たことないの?」
「無愛想な顔だ」
「笑わないからでしょ」
「無理に笑ってもぎこちないだけだ」
「ぷっ、あはは〜」
「悪かったなっ!どうせ俺は笑顔ひとつできないさ」
「あっ、ごめんごめん、そうじゃなくて」
「なんだ」
「ユン、本読んでるときは、確かに表情ないけど、わたし達とお喋りしてるときは、笑ってるときあるよ?」
「そ、そうなのか?」
「このあいだも、ロードレアモンのぬいぐるみ見て、楽しそうに笑ってたよ」
「あれは確かに可笑しかったが」
「みんなで、わたしの力作を笑うんだから、ひどいよね〜」
「元はといえば君のせいだ」
「あのときのユンは、かわいく笑えていたと思うよ」
「そうか。なら信じよう」
「あら素直」
「俺より君の方が可愛らしさについては詳しいだろう。もっとも、これが
ロードレアモンに言われたのなら、相当に思案する必要があるだろうが」
「ぷっ、あはははは」
「ははは」
ロードレアモンには悪いと思いながらも、二人、笑いが止まらない。
深夜の大部屋に、声を潜めたくすくす笑いが響き渡る。
「さて、いっつも喧嘩ばっかりしてた気もするけど、今はユンと友情を深めたいかな」
「フロエ……その、友情を深めるのに裸になる必要はないと思うが」
フロエはいそいそと寝間着を脱いでいき、下着姿になる。
「もう、そろそろ観念したら。ほら、ばんざいして」
真っ赤な顔をしつつも、言われたとおりに両腕を上げるユン。
フロエはユンの寝間着を脱がしていく。
「あ、そうだ。いつものチョーカー付けてよ」
「どういう趣味をしている……」
「アクセント、アクセント」
下着姿のユンはベッドから出て、引き出しから自分のチョーカーを取り出し、首に付ける。
「まったく。こんな恥ずかしい格好をするのはこれきりだぞ」
「下着、脱がせて欲しい?自分で脱ぐ?」
「……自分で脱ぐよ」
ベッドの脇で所在なげに立っていたユンだが、するすると下着を脱いでいく。
それを見て、フロエも自分の下着を脱ぎ捨てた。
二人、全裸で向かい合う――いや、ユンはチョーカーだけを残しているが。
月明かりが、二人の少女の裸を照らす。
幼さと女性らしさの混在した、緩やかで柔らかい曲線。色を感じさせない白い肌。
フロエはユンに手を伸ばす。頬に手を添え、口付けを交わす。
手を這わせる。首筋に、胸に、腰に、お尻に。
口を塞がれたままのユンが、切なげにくぐもった声を漏らしながら、フロエに抱きついてくる。
二人、どちらからともなく、ベッドに倒れ込む。
もう、言葉は必要ないだろう。
二人で音楽を奏でるだけだ。甘い甘い嬌声を奏でよう。
フロエが、ユンの胸を口に含む。ユンの体がぴくんと震える。
二人の足は交互に重なり、互いの太ももがこすり合わされる。
上になったフロエ、ユンのお腹に、おへそに、舌を這わせる。
ユンの下腹部を、そっと触れる。潤った部分に、指を伸ばす。
フロエの指が、ユンの敏感な部分を上下するたび、ユンの体が艶めかしく揺れる。
歯を食いしばって快楽に耐えるユンだが、震える指を、フロエの胸にのばしてくる。
フロエの口から、猫のような鳴き声があがる。
「くっ、ふぅ、フロエ、声が、猫みたいだぞ」
「きゃんっ、あんっ、ユンは、声、押し殺してるのが、初々しくて、かわいいよ」
「お前は、くっ、気兼ねなく、喘ぎすぎだっ」
「んっ、あんっ、我慢は、体に、よくないってば」
言い終わろうとするかしないかのうちに、フロエはユンの右足を、少々乱暴に持ち上げる。
ユンが、“きゃっ”だか“ひゃっ”だか、とにかく可愛らしい声を上げている隙に、
ユンの腰を自分の腰に引き寄せる。
ユンの右の太ももを、抱え込むようにして、太もも同士を交差させる。
触れ合う、少女達の大事な箇所。
「くっ、こ、こんな、格好、は、恥ずかしいっ」
「あんっ、んっ、きゃんっ」
握った拳の人差し指だけを噛みしめて、羞恥と快楽を我慢するユン。
そんなユンを満足そうに見つめながら、自ら腰を打ち付け、気ままに喘ぐフロエ。
感じ方、楽しみ方は正反対だが、二人とも、気持ちよさそうではあった。
互いの太ももは、互いが漏らしたもので、べとべとになってしまっている。
フロエは自分のあそこが、ぐちゅぐちゅになっていることに満足する。
が、それ以上に嬉しいのは、ユンのあそこも、同様にぐちゅぐちゅだということだ。
「ユンっ、ユンっ、ここ、見てっ、ユンのあそこ、もう、ぐちゅぐちゅになってるよっ」
「くっ、い、言うなっ」
「ユンったら、あんっ、澄ました顔して、いやらしいんだ」
「もうっ!バカっ!」
「あはは、怒った?」
「お前は、俺をいじめて、くっ、楽しいのか?」
「うんっ!でね、ユンが気持ちよくなってくれてると、もっと嬉しいっ!
ねえ、ユン、気持ちいい? わたしと一緒に、気持ちよくなってくれてるっ?」
「そ、そんなの、見れば、わかるだろう」
「言って、言って、聞きたいのっ!」
「くぁっ、うっ、あぁ、気持ちいいっ! 気持ちいいよっ、フロエっ!」
「ユンっ、ユンっ、ユンっ、ユンっ!」
「フロエっ、フロエっ!」
いくことはあっても、射精をして果てることがない少女達の性行は、終わりを知らない。
空が白み始めて、二人の体力が尽き果て、抱き合うように眠りに落ちてしまうまで、
二人だけの宴は続いた。
「ユン、起きて、朝ですよ〜」
ロードレアモンの声が聞こえる。なんだろう、妙に楽しげに聞こえる。
ユンは目を覚ました。焦点があっていく。視線の先には、ロードレアモンの笑顔。
「ユンが朝寝坊なんて、めずらしいわね」
くすくすと笑うロードレアモン。今日の彼女はご機嫌だ。なぜだろう。
「おはよう。ロードレアモン」
「おはようございます。ユン、横の人も起こしてあげてね」
横の人?何を言っている?
そこまで考えて、ユンは、自分の体に密着している体温に気がついた。
加えて、毛布の下の自分が、何も衣服を身につけていないことに気がつく。
恐る恐る首を回す。
もちろん、そこには、ユンに抱きつくようにして、すやすやと眠る、裸のフロエ。
しばらくユンの思考は停止する。
「……はっ!ロードレアモンっ!こっ、これはそのっ!」
振り返った先には、もうロードレアモンはおらず、かわりにマミーナが立っていた。
慌てて毛布を引き上げる。
「おはよう、ユン。どうしたの?そんなに慌てて。ロードレなら、先に行ったわよ?」
「マ、マミーナっ! ち、違うんだっ!これはっ!」
「違うって、何が?」
「だっ、だから、このっ」
ユンは、眠るフロエに視線を向ける。
「フロエが、どうかしたの?」
「えっ……いや、その……」
「へんなユン。いいから、フロエも起こしてあげてね」
「……あっ、ああ」
おかしい。というか、俺一人慌てている。どうして二人とも何も言わないのだ?
一つのベッドで、裸で抱き合って寝ていたのだぞ?
ユンが動転しつつも考え込んでいると、目の前をモリナスが通過した。
ちらりとこちらに目を向け、
「お、おはよう、ユン、は、はやくフロエを起こしてあげたら……くっ、
だめっ、私、あっ、あははははっ!」
「え?」
堰を切ったかのように笑い出すモリナス。きょとんとした顔をするしかないユン。
「もう、笑ったらダメよ。うふふっ」
「そうそう、笑うと失礼だわ。くふっ」
モリナスを咎めつつ、しかし、自分たちも笑いをこらえつつ、戻ってくる幼なじみ二人組。
「あははっ、だって、だって、あのユンが、くっ、あははっ!」
「モ、モリナスっ!」
ユンの顔は恥ずかしさと照れくささで、一瞬のうちに茹で上がってしまった。
「『こんな格好、はずかしい』」
「なっ!」
わざとらしくクネクネしながら、どこかの誰かが昨夜発した台詞を真似するモリナス。
蒼白になるユン。も、もしかして、全部、聞かれてた?
モリナスの後ろを、アーエルが通り過ぎる。通り過ぎざまに一言、
「あんたら、昨日晩、うるさかったぞ。明日からはもう少し静かにしてくれ」
ユンは目眩で失神寸前だ。そう、これは夢だ、夢、夢……。
「はーい」
現実逃避に入り出したユンを、すぐそばから発せられた脳天気な声がさえぎった。
声の主の方に、ゆっくりと振り向く。
いつの間にやら、フロエは起き出していて、ふわーと小さなあくびをした後、
「おはよう、ユン」
頬に口づけを一つ。
「おぉ、ラブラブだな」
「ラブラブですね」
「ラブラブだわねぇ」
ニヤニヤと、かつ微笑ましく見つめるモリナス、ロードレアモン、マミーナ。
後ろには真っ赤な顔して、そそくさと通り過ぎるネヴィリルと、
おろおろとそれを追いかけながらも、こちらを睨みつけて、
「二人とも、後で話がある」
言い捨てていくパライエッタ。
わたわたとそれを追いかけながらも、こちらを睨みつけて、
「ふんっ!うらやましくなんて、ないからねっ!」
なぜか怒っているカイムと、続くアルティ。
「姉さん、そんな言い方、あっ、お幸せに」
えぇと、これで全員通り過ぎたか。
「ねぇ、昨日の夜、二人で何をしてたの?」
お子様を忘れていた。
・・・
その後、二時間ほどパライエッタのお説教という名の“私だってネヴィリルと”論を延々聞かされ、
噂を聞きつけたドミヌーラに“リモネの教育上良くない”と、それだけ聞けば正しそうだが、
内容全体はどう考えても過多すぎる“リモネ★ラヴ”論を、これまた二時間。
疲弊しきってようやく食事にありついたユンに、とどめのラヴ。
「はい、あ〜ん♪」
スプーンをこちらに向けて、にこにこと微笑むフロエのその顔に、疲れの色は全くなかった。
ユンかわいいよユン。
観念して、スプーンをくわえるがいい。
243 :
226:2006/07/12(水) 04:03:57 ID:ZE08Io1S
失礼しました。エロが薄いよ。
まあ、こんな一日が、彼女たちにあればいいなぁと思いつつ。
(ユンには災難)
えっと、要約すると、
>>235ですね。ではでは。
244 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/12(水) 09:00:52 ID:VQPWh2t5
> モリナスの後ろを、アーエルが通り過ぎる。通り過ぎざまに一言、
>「あんたら、昨日晩、うるさかったぞ。明日からはもう少し静かにしてくれ」
非常にアーエルらしい反応で受けたw
でも 好き って事をお勉強中みたいだし、未来のアーエルは違う反応するかもねー。
本編での成長が楽しみだ
>>243 GJ!官能させていただきました
キャラ個々の特徴が良く出てますね〜
誰かロードレ×マミーナかドミ姐×リモネ書いてくれないかな・・・
ドミ姐×リモネは犯罪ですっ><
リモネ×ドミ姐なら許そう。
>>246 何それ。(w
"知らなかった感覚"を年下のリモネに教えられてしまうのかハァハァ
248 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/12(水) 22:09:07 ID:6MsQQgtz
ドミ姐×リモネよwwww
249 :
245:2006/07/12(水) 23:08:28 ID:MRsnuicH
>>246 それ最高ッスね
それで行きましょう!w
>"知らなかった感覚"
アームファックのことですかっ><
いくら経産婦のおばさんだからって無茶です。
251 :
226:2006/07/13(木) 01:00:52 ID:iLhwFDJv
お読みいただいた皆様、ありがとうございました。
なんつーか、エロエロよりもニヤニヤが主体ですまん…。
(が、自分にはニヤニヤが向いている気がするのですよ)
自分の中では「アーエル:唐変木」「ネヴィリル:耳年増」で、ドミ・リモは母娘なんだよね…。
また何か書けたときはあげますんで、そんときはよろしくです。ではでは。
面白かった。
特に
>>242の描写によって読後感もいい。
次回も期待。
いいねいいねー。
事後の他のシヴュラの反応とかすごい上手い。
ただ、ユンの二人称は「君」ではなく「おまえ」だった気が。
今週の回でリモネをそう呼んでたと思ったよ。
パライエッタは「君」「おまえ」両方アリ
ユンはマミ子のことは「あなた」って呼んでたな。
アーエルのことは、「奴」とw。
256 :
226:2006/07/17(月) 04:41:56 ID:LWFO2c2y
どもっす〜。お読みいただき感謝です。
人称は、ちゃんと確認しなきゃと思うんですけど、ついさぼっちゃって。
フロエの一人称は「わたし」じゃなくて「あたし」だったか、
ロードレアモンは、マミーナ以外は「ロードレアモン」でよかったか、とか。
まあ、それはそれとして、ドミ姉、大丈夫、だよね?
呼び名の話が出たところで掌編。
「あの、どうしたのマミーナ?」
今日はずっとマミーナの機嫌が悪かったのだが、それはロードレアモンに対してだけなのだ。
そしてロードレアモン自身にはその原因が思い当たらない。
「なんでもないったら、放っておいてよっ」
「そんなぁ。ね、マミーナ。何か気に障ること、しちゃった?」
背中に甘えかかりながら訊ねると、思ったより素直に返答があった。
「……さっき、アーエルにロードレって呼ばれてた」
「えぇ? あ、うん」
「あたしがつけた呼び名なのに」
どうやらマミーナは「ロードレ」という呼び名を独り占めしたかったらしい。
「マミーナ、もしかして焼き餅、焼いてくれたの?」
ロードレアモンはマミーナを背後から抱きしめ、顔を覗き込む。マミーナはぷいと反対を向いた。
「わかった。これからは『ロードレ』はマミーナだけ。それでいい? ごめんね、気づかなくて」
わかればいいのよ、と満足そうに頷くマミーナの頬にキスをする。次いで、するりと上着の下に指を滑り込ませる。
「ちょっと! ロードレ! 何してるのよっ」
「あの、あのね。なかなおりのしるし」
ロードレアモンはマミーナの首筋にキスの雨を降らせる。
「だめよ。みんなが戻ってきちゃう」
「平気。それよりね『ロードレ』っていっぱい呼んで欲しいの」
ロードレアモンはそういいながら潜り込ませた指で胸の突起を軽く挟む。
「んっ。……わかったわよっ。わかったから、もう少し優しくしなさいよねっ。……ロードレ」
「今度は囁くように呼んで」
言いつつ今度はもう一方の手を下腹部に滑り込ませる。
けれど、軽く恥丘を撫で回すだけでその先には指を進めず胸だけを揉みしだき続ける。
「マミーナだけの『ロードレ』なの。いっぱい、いっぱい呼んで欲しいの」
「もう、意地が悪いわね。……ロードレ」
そのマミーナの返答に合わせて茂みの中に潜ませていた指先で、くい、とその奥の豆粒を探る。
同時に乳房をもてあそんでいたもう一方の指にも再び突起をつまみ上げさせる。
マミーナの体が緩やかに波打ち、熱くなり始めた吐息と共に「ロードレ」と甘く囁かれる。
「もっと聞かせて。マミーナ」
互いの名を呼び合うばかりの忘我のひとときが訪れた。
ロードレ×マミーナは重くなくていいね。
>>257 GJ。ロドマミはいいねぇ。心が洗われるようだ。
>>258 コールの中で、もはや唯一のギスギスしてないラブラブカップルになって
しまわれた。
いつかアーエルが肉体的にネヴィリルに『あんたが欲しい』ってせまるSSが読めますように...
>>257 グッジョ〜〜〜ブ!!
マミーナ×ロードレ良いですよね
あの二人のラヴラヴっぷりは妄想しやすいですw
でも本編でももう少しツンデレ分が欲しいッスね(;´Д`)ハァハァ
>>257 ロドマミはよいねぇ。確かにマミーナは、“ロードレ”を専有したがりそうw。
仲良しこよしなのはいいですが、その分最近出番が……?
保守
264 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/25(火) 03:09:56 ID:V8f5QHXk
保守
265 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/25(火) 20:49:46 ID:hqVf6yVX
保守
アニメがすごい事になってるから書きにくいのかねw
もう来てもいいんじゃね?
ネヴィ×アーエル....
サントラ2のジャケットは色々妄想できていいな
うん、アレはいい。
初めてのHに夢中になっているアーエルさんと、
ちょっと余裕のネヴィって感じだ。
だが、店頭では買えんw。
本編じゃありえねーカプとか書いたら怒るかな?かな?
本編が毎度毎度超展開だから、ありえない組み合わせが考えられん
ありえないとこがエロパロの醍醐味だろう。
>>270 ありえない組み合わせって何考えたの?投下してほしい。
>>268 アー×ネヴィの蜜月時代突入編ってかんじでいいよね!
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\丶:::::::ヽ:::::::::: \::: | :l て::::::::::N
\:::::: :::::::::::::: |::::::| .,__'__ /:::::::ヘ::| ヽ そんなことよりもっと考えるべきことがあるだろう。
7::: :::::::::::::::/:: 人 └ー" :イ::::::::ノノ:ノ
/:::::::::::::: /::::|,,_ へ  ̄ /::::|:::::::// たとえば『地球温暖化』だ。
/::::::::::::::: .::::::/ ヽ., `丶 ,,_ /:::::::::|:::::::|
//::::::::::::::::::::/ \,.,._ `"|┐:::::::::::|:::::: |
// |:::::::::::::::::::/ ヽ " |::::::::::丶:::::\,,
 ̄ |::::/:::|::::/ || |:::::::::::::::ヽヽ ̄
_∨\| ̄ \::::::::::|:::::|
もーカイムで手ぇー打っちゃいなよ。パラ様。
幸せは意外と身近なところにあるもんだよ?
周りは成長しちゃって取り残されたパラ様なんだろうね
アーエルだって成長してないぞっ!
何をぉぉぉ
ネビとの仲がっ成長しているっ!
283 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/28(金) 23:00:39 ID:I5pYmUyA
アーエルはユンのぽっちりを直触だよな!
まったくうらやましい。(アーエルもユンも)
>>277 「アルティに刺殺」フラグが立つぞ
「姉さんどいて!そいつ殺せない!!」
でもパラ様を好きでいてくれるカイムの方が楽ではあるよな・・・
精神衛生上ネヴィリルはちょっと疲れるしね・・・(;´Д`)パラサマ…
そうは言っても色気皆無じゃ絶世の美少女ネヴィの代わりにならんよ。
ピンク髪に染めてエクステつけてカラコン入れて乳シリコン入れて
目は大きく整形すればいいのか?
妄想狂のパラ様ならそのカッコでクスリ入りコーヒーでも飲ませれば
意外とすんなり襲ってくれるかもしれんな
ふたりだけの秘密
カイムを四つんばいにさせて後ろから攻めたり
枕に顔を埋めながらカイムに攻めさせてそうだパラ様は
モリナス受けщ(゚Д゚щ)カモォォォン
自分をなだめながら優しく攻めるワポと実は初体験で真っ赤になる受けモリという妄想が最近頭から離れません
ワポさんて、絶倫+巨根ぽい。
フロエビッチさんを壊しそうで手を出せなかったワポさん。
∧ _ 丿:/_ __ _ |: /∧r ― ,.
/ : ヽ/: ヽ/:~ソ゛\/~: : : : : z : ゛\^/: : : : レ:⌒イ:./
\: : : ∧: /ヽ:∨: : : ,..ゝt--7--、: ヽ/7: : :,..イ_:/
>イ ^ l : : :r// )ヽ\X::l -彡
| : :イヘ/ _,,ノrノ∠ノ|:.レノ
.,_--┴:::》 ( ) ( ) |: l~
,.イ : : >l llllll , rー = lllllハ: \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,.彡 : : : : 人_、 ト-ー .| 人: : :>-.,, < ビッチとかって言わないのっ!
,イ : : : : ::::::::::::::::.> 、 .| | イ::::::: : : : : : : :丶 \_____________
/ : : : : .::::::::::::/ヽ,,:::::::| ゝ- ヒ^_:::::::::::::::::r- 、: : : : ヽ
ノ : : : ::::::::::::::::i / ^ ヽ\\ ヘ\\__/^⌒゛):: : : : :}
l : : : : :::::::::::::∧ )t^r--、__| >( ( イ:::: : : : :i
∧ : : : ::::::::::::∨\ イ ‖ ==レ' ヾ t ' l:::: : : : /_
ヽ : : : :::::::::::i l_ 》 ヘ 》 ヽ .∨::: : :'^ /
r 、ヘ::::_:::::::::::l | } } / ト-' 彡/
ヽ::、: ::| 〜7 | | / / ∨
ミミ:) -' ∨ | | l | |
\ l lヘ ̄ >、 └ヤ ノ
>-- イ .ハ ゛~^ ^~゛ { \__/
/ |
/ |
おまえら。ヴューラさんを忘れているな!
俺は、ヴューラさんの開脚アイキャッチにやられた。
ヴューラに猫っ可愛がりされるアーエル
又はアーエルとヴューラにサンドイッチされるユン...とか
ヴューラに猫っ可愛がりされるアーエル
又はアーエルとヴューラにサンドイッチされるユン...とか
ネヴィ受けがすごく・・・読みたいです・・・
ギシギシギシギ.......
ネ『アン!アン!アン!アン!』
ア『どぉだーネヴィリルー気持ちいいかー?気持ちいだろー!かわいいぞーネヴィリルー!』
西暦2034年。
礁国・嶺国との戦争がその幕を閉じてから既に2年近い歳月が流れ、
その間にコール・テンペストは組織としての拡大を果たしていた。
しかしその過程で能登麻美子・ゆかなを欠いてしまい、かつての面影を失いつつもあった。
そんな中、コール・テンペストにまたしても難事件が降りかかる。
秘密裏に入国を果たしていた軍事独裁政権シアク共和国の特殊工作員たちが、
国内で次々と謎の自殺を遂げ始めたのである。
しかしそれは、巧妙に偽装された壮大な計画犯罪の、ほんの序章に過ぎなかった。
ねぇ。誰か、ワポを男にしてあげて?
マミーナ…
マミーナ……もっともっと、ロードレと仲睦まじいところ、見たかったよ……。
マミ×ロド、勢いで投下。
こんなことしてていいのか?<いいのだ!
エロ成分はないので、ダメっぽそうな人はタイトル名『わたしに届く声』
でNG指定して下さい。
てことで、↓からどうぞ。
…………レ……
…………
ロードレ……
………ん……
「……」
「…………」
「……あ……マミー、ナ?」
「ん、起きたの、ロードレ?」
「わたし……ここは」
マミーナの声に、わたしはゆっくりと目を開く。
薄暗い部屋。小さな電球のついた、錆の浮いた少し高めの天井。
埃っぽさと、鉄錆びのういた匂いと木の匂い。
「メッシスの食料庫、でしょ」
ジンジンと、なぜか額が鈍痛を訴えている。
「ロードレ、あなた、お芋の入った木箱を持ち上げようとしてフラついて転
けて、そこの角に頭をぶつけたっていう恥ずかしい過去は、どう、思い出し
た?」
「え、あ、あうぅ」
痛みの元凶に手を当てながら、現在に繋がる状況を思い出す。
今夜のお夕飯の食材を取りにマミーナと一緒にここまできて、お芋の入っ
た木箱を運ぼうとして一人で大丈夫だからって、で、その結果……。
「ちょっと瘤になってるからハンカチを濡らして置いておいたけれど、どう?」
「まだちょっと痛い……でも、ありがとう、マミーナ」
隣に座るマミーナがわたしの頬を優しげに撫でてくれる。額の痛みが少し
和らいだ気がする。
「どういたしまして」
寝かされていた少し大き目の木箱の上から、ゆっくりと身体を起こす。
額に当てられていたマミーナの濡れたハンカチがずり落ちるのを手で支え
る。
「結構いい音がしたから心配したけれど、大丈夫そうね。
もうちょっと寝たままだったら医務室につれていくところだったわよ……
そこの野菜とかと一緒に、台車に乗せて」
マミーナの視線の先にある台車には元の作業予定分の食材が──シチュー
用のお芋や人参、玉葱など──既に乗せられていて、結局わたしはほとんど
何の役にも立てずに瘤を作って寝ていただけということが分かって……それ
がなんだかとても情けなくも恥ずかしくて。
「ごめんね、マミーナ」
「ま、次の時には頑張って。
それよりも、どう、すぐに医務室に行く?」
「ううん……大丈夫。ごめんね、心配かけて」
「気にするほどのことじゃないでしょ。
……でもねぇ、確かにあの木箱はちょっと重かったけれど、それでもああ
までフラフラ頼りないのは筋力不足……運動不足すぎるわ。もうちょっと体
力を付けたほうがいいわよ、ロードレ」
「ええー」
抗議の声を無視してわたしの腕のあたりから足の方まで、じーっと眺める
マミーナ。
なんだかとても恥ずかしい。
「な、なに?」
「…………」
と、彼女の手がのびとわたしの二の腕をぎゅっと掴む。
「ひゃぁ!」
むにゅうと掴んで、むにむにとマッサージするかのように指を動かす。
「マミーナ、ど、どうしたの?」
「…………」
わたしの言葉を無視して無言のまま手を放すと、その視線は腕からすすす
と身体の方に移り下りて……お腹のあたりでぴたっと止まった。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
とても、嫌な予感。
とてもとても居心地の悪いマミーナの視線。
「え、と……マミーナ?」
「本当に、運動不足みたいね」
ぷにと、マミーナの人差し指がお臍の上をつついた。
ぷにーっと、そこが引っ込んだ。
「はぅ!」
「体力云々より、まず根本的に……」
「いやー、マミーナ、それ以上は言わないで!」
「言っても言わなくても、事実は変わらないわよ」
「で、でも……」
「昨日だって、夕飯の時におかわりしてたでしょう」
「う……」
「食べた分はちゃんと消費しないと、今のまま運動不足だとこれだけじゃす
まなくなって、こーのくらいのぷにぷにになっちゃうわよ」
いじわるな目をしながら親指と人差し指の間の隙間を倍に拡大するマミー
ナ。その視線の先はわたしが秘かに気にしているお腹と下半身の付近。その
いやらしい視線から隠すようにお腹に両手を当て(ついでに息を吸って引っ
込めて)、思わず赤くなっていた顔をさらに赤くして恥ずかしそうに俯き、
もじもじとしてしまう。
その姿にマミーナの目がどこか楽しそうに細められるのが、なんとなくわ
かる。多分、猫のような目っていうのか。
いじわるだと思う。
だから心の中で「マミーナのいじわる」と小さく抗議する。気にしてるの
に気にしてるのに、気にしているのに、マミーナ、ひどい──と、親しき仲
にも礼儀ありのはずなのに、こういう意地悪をいつの間にかマミーナは自分
に対してするようになって、それが以前のようなギスギスした関係とはまっ
たく違う意味を持っているのは理解しているから少しは嬉しいけれど、でも
やっぱり腹立たしい。
マミーナがわたしにこういうことを言うのは二人きりの時だけなのも分かっ
ているけれど、でもでもやっぱり嬉しくない。
なにより、『おかわり』の責任はマミーナにもあるのだから。
「だって、だって……マミーナの作ってくれるもの、すごく美味しいんだも
の……」
「え……ま、まぁそれは当然だけど」
そんなわたしの返答をマミーナは予想していなかったのか、少し慌てた声
で。
「本当にそんなに美味しいの?」
「うん」
「…………そう」
小さく、けれど隠しきれない嬉しさを含んだ声で答える。
わたしは俯いたままちらちらと横を見ると、彼女は下を向いて、けれど口
の端を少し綻ばせているのが見えた。
こういうマミーナの姿を見ると、わたしは彼女のいじわるのことはすぐに
忘れるか気にならなくなってしまう。
でも、せっかくだからいじわるを言われたお返しに、わたしの不摂生の責
任をマミーナにプレゼントしよう。欲しくないって言っても無理やりに。
「だから、いっぱい食べちゃうのはマミーナの責任だって思うの……多分、
半分くらいは」
「ちょっと、私の責任が半分もあるの?」
「ええと……よく考えると、本当はもしかしたら四分の三くらいかも」
「さっきより責任の量が増えてるじゃない」
「だって……でも、なんとなくそんな気がしたから」
「なんとなくって……ロードレ」
「あ、あのね。
だから……その、マミーナのお料理が美味しいのが半分で、もしかしたら
残りの四分の一は、わたしがマミーナのお料理のお手伝いが出来るのが楽し
くて……ええと、あと、わたしもお手伝いしたお料理をみんなが美味しいっ
て食べてくれるのも嬉しくって、そういう時のみんなの顔を見ながらマミー
ナと一緒に食事するのもすごくすごく嬉しくって……だから……ええと、やっ
ぱり、もしかしたらマミーナの責任が九割ぐらいなのかも」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「……全然納得出来無い理由のような気もするけれど、なんだか納得出来た
わ」
いじわるの仕返しに言ったこと。でも、それがわたしの本心なのも本当。
メッシスに来て、マミーナと仲直りして、一緒にいろんなことをして、今、
こうしてお喋りをして。『おかわり』の責任問題だけじゃなくて、お料理だ
けじゃなくて、今のわたしにとっての楽しくて嬉しくて幸せなことの色々は、
きっとそのほとんどはマミーナに原因があると思うから。
「ありがとうマミーナ」
「感謝されるようなことじゃないような」
「うん。でも、やっぱりマミーナのおかげだから……」
「そう……って、話が完全にズレてるわよ!」
「え……ズレてるの?」
「ズレまくってるわよ!
今問題なのは、ロードレの体力不足とぷにぷにの未来をどうするかでしょ!」
そうでした。
完全に忘れてました。思い出さなくてもよかったのに。
それで、思い出さなくてもいいことを思い出してしまったらやっぱり悲し
くなってしまう、だっていじわるなマミーナの言葉がズキっと心に突き刺さっ
ているから──今の今まですっかり忘れていたけれど。
「ぷにぷには決定事項なんだ……くすん」
「だから決定事項にしないためにどうするかってことなの!」
「え、そうだったの……そうだったんだ」
「………………はぁ」
疲れちゃった、そんな感じの溜息一つ。
強く生きて、マミーナ。溜息をつくたびに幸せが逃げるっていう諺もある
し、気をつけたほうがいいかもしれないよ。
それにね、マミーナ。
もともとの話は確か『どうするか』っていう内容でも無かったはずなんだ
けれど……今更それを彼女に言っても多分無意味だから、事実はそっとわた
しの胸にしまっておいて。
「ええと……じゃぁどうしよう、マミーナ」
ちょっと困った顔をして、隣に座るいじわるで世話好きな人にご相談。
ちょっと上目遣いに。ちょっと甘えるように。
「…………」
「…………」
「……しょうがないわね、じゃぁ、私も付き合ってあげる。九割、私に責任
があるんじゃしょうがないし」
「本当?」
「仕方無いでしょ」
「ありがとうマミーナ。大好き!」
「ちょ、ちょっとロードレ」
彼女の手を取り両手で包み込むようにして、胸元に当て、身体を寄せる。
本当は、マミーナが断るなんてわたしは全然考えていない。マミーナが少
し困ったように、少し呆れたように、でも、きっとわたしを助けてくれる、
一緒にいてくれる。
それがわたしの甘えだっていうことは自身でも分かっているけれど、その
彼女の優しい手を放すことはまだ出来そうにない……今は、まだ。
「でも、何を付き合ってくれるの?」
「それはもちろん、鬼の猛特訓、ロードレの体力アップ&シェイプアップ大
作戦に」
「ぇ、ええーーーー!」
「当たり前でしょう。他に何があるっていうのよ。
大体なに、その嫌そうな声と顔は」
「だって……」
「自分でも少しは気にはしてるんでしょう?
いいの? 今よりもっとぷにぷにのぽよんぽよんになっても」
「うぅ……」
「メッシスに来てから細々とした雑用はあっても、きちんと身体を動かすよ
うなことってしなくなったから丁度いい機会だわ。
以前は定時にやってたっていうマージュプールでの練習もないし。私も身
体がなまってたのよね。厨房の手伝いだけじゃ、やっぱり不十分なのは判っ
てたから」
「で、でもねマミーナ」
「甲板での柔軟、ランニングは基本として……うーん、どうしようかしら……
たいした機材もないし……足りないものは……そうね、ワポーリフにも協力
してもらって」
「そんな本格的にしなくても、ね、ねぇ。
わたしは厨房のお手伝いだけでも十分だって思うの」
「ドミヌーラとワウフ艦長に許可をいただいて……反対はされないと思うか
ら、計画書をちゃっちゃと上げて……」
「あうあうあうあう」
「後、ユンにもトレーニングメニュー作成を手伝ってもらおうかしら」
「え、ユンに?」
ピクっと、突然出てきたその名前に思わず反応してしまう。
「ええ。頼りになるのよ、こういうの、ユンは。しっかりしてるし」
「…………」
「あの子も今は手持ち無沙汰みたいだし、丁度いいと思……」
「わ、わたしが手伝うから!」
「え?」
マミーナの声を遮るように、声を上げる。
これはわたしの為にマミーナがしてくれることなんだから、わたしとマミー
ナの二人でやらなくちゃいけないから──そう思うから。
別にユンをどうこう思っているわけじゃなくて、ユンが嫌いなわけでもな
くて、同じコールの大切な仲間なのもわかっているから、深い意味はない……
はずなのに。
でも、だけど……彼女の名前がマミーナの口から自然に、すうっと本当に
当たり前のように出てくることが、わたしの心に小波を立てる。
マミーナにとって一番頼りになる、ずっと昔からの仲間。同じ場所に立っ
ている人。わたしよりも、きっと、マミーナのずっと側にいる人。
マミーナの、パル。
彼女への、嫉妬。
少し前に気づいてしまった、その感情の名。
気づかなければ、知らなければ良かった──そう思う時もあるけれど。で
も、結局その言葉も意味も知らなくても、マミーナが彼女の名前を呼ぶたび
にわたしの心に沸き起こる感情の波と、小さな痛みは、変わらずにそこにあ
るのは違いないだろうから。
そして、嫉妬の痛みは、どこかわたしの心を甘く魅了している、そんな風
にも思う。
それはわたしがマミーナを想うことの喜びと共にあるものだから。
「わたしがメニュー作るの手伝うから」
「でも……」
「だって、わたしのためなんでしょう?
だったら、わたしが頑張らなくちゃダメだって思うの。わたし、マミーナ
と一緒にがんばるから」
「……まぁ、やる気があるのは歓迎するけれど。
急に気合が入ったわね」
「負けないもの」
「え?」
「マミーナ、頑張って体力づくりしようね」
「ええ……が、頑張りましょう」
突然のわたしの頑張る宣言に、少し驚いたようなマミーナの顔。
そんな彼女に、わたしはとびきりの笑みを向ける。
大好きなマミーナに、大好きっていう心を表す笑みを、心の奥底に甘い痛
みを隠した笑みを、向けて。
「じゃぁ、この作業が終わったら食堂ででも相談しましょう。後はエレベー
タで運ぶだけだしね」
「うん、マミーナ」
その声を合図に、マミーナは座っていた木箱からスタンと飛び降りる。
わたしも続いて、えいっと同じように飛び降りる。
薄暗い通路にガラガラと音が響く。
マミーナが野菜と缶詰の入った木箱の乗った台車を押す音。
二人で押すには台車が少し小さすぎるから、今はマミーナが一人で押して
いる。
わたしはその斜め後方に立って、彼女の背中を見ているだけ……今は、ま
だ。
でも、いつか。
マミーナと同じ場所に立てたらいいなって、思う。
今はまだマミーナに頼ることばかり多いけれど、わたし、頑張るから──
だから、マミーナ──
わたしは──
§
──もう。
立つことも。
飛ぶことも。
祈ることも。
彼女がいなくては、なにも出来ないのです。
わたしの頑張る意味も、もはやどこにも無いのです。
だって、もう、マミーナは──
彼女の背中は、そこに見えていた。
甲板の上に倒れ付して、そして煤けた甲板の上には、どくどくと赤いもの
が流れ出て、赤く赤く広がっていた。
なにかが、抜け落ちてしまっていた。
大切な、とてもとても大切ななにかが、なにかは、もう、そこには無かっ
た。
わたしが追っていた背中は、そこに倒れ、血を流していた。
彼女の顔は、もう見えない。
彼女の声は、もう聞こえない……はずなのに。
(マミーナ……)
暗闇の中で、わたしは声に出さずに彼女の名を呼ぶ。
(あら、ロードレ。どうしたの?)
すぐ側で、わたしの背中ごしに、わたしの耳元で……いつものように、わ
たしの呼ぶ声に応えてくれる彼女の声がする。
わたしの側には、いつも彼女の声が在る。
(ロードレ)
目を開いては、いけない。
耳を澄ませては、いけない。
声に出しては、いけない。
全て、嘘なのだから。
なにもかも、あの時、わたしの見たもの、聞いたもの、叫んだ声も……全
て嘘。
(マミーナ、はやく食堂に行かなきゃ)
(そんなに急いでも仕方無いわよ)
(早く行けばそれだけ色々考えられるでしょう。いいアイデアだって、いっ
ぱい出るかもしれないし)
(たいして変わらないわよ)
(でも、たいして変わるかもしれないし……)
(はいはい、じゃぁ少しだけ早足で)
(少しだけ?)
(そう、少しだけ)
暗闇の中で、けれど、わたしの側にいてくれるマミーナの声と笑顔だけは、
はっきりとしていて。
目を閉じて、耳をふさぎ、声をひそめ。
わたしは、ただ、マミーナと共にいる、いられるなら。
だからそれでいい。
それでかまわない。
暗闇の中で。
そうして、わたしはただマミーナのことだけを想いつづけていた。
ここまで。
しかし、なんだか19話以降にマミ×ロドを書いたら、全部最後は鬱落ち
になってしまいそうでイヤン。
ちなみにこの後に話がつづいたら、ロードレとユンがビンタ合戦をやらか
しそうな、そんなヨカンもしたりしなかったり。
マミーナ 「副院主様にはお目をかけて頂き感謝しています」
ネビ父 「あなたもお変わりになられたと思って」
マミーナ 「はい」
マミーナ 「副院主様は変わられた。 今は只のおいぼれジジイ」
ロードレ 「ちょ、ちょっとマミーナ」
いやなんかね、飲み屋のおねーちゃんが客には「また来てねー♪」
客の居なくなった後に「バーカ」言っている感じがマミーナだったぽ
>317
ネビから事情を詳しく話されるロードレSSが読みたいです
>>317 乙、良い文章だった。
胸が熱くなったよ。マミーナー大好きだ。ロードレも。
>>317 お疲れサンボ
私ももっと本編でマミーナとロードレのやり取りを見たかったのですが
まさか死んでしまうとは・・・
一番好きなキャラだっただけに残念でなりません(つД`)マミーナ…
> 客の居なくなった後に「バーカ」
それはちょっと違うような…
マミーナには、ワルになり切れないのに無理して突っ張ってる雰囲気がある。
特にロードレの前では素直になれず、ことさら棘のある言い方をする。
ハルコンフとも、結局は利害だけの繋がりでしかなかったことを悔やむ気持ちがどこかにあって、
敢えて露悪的な物言いになったのでは?
心底、相手を嫌っていたら、話題に出すことさえしないと思う。
>322
まあ、そうだね。
「今は只のおいぼれジジイ」の時の表情なんて見てられないよ。
素直になったというか、打算ではない好意を受け入れるというか。
結局の処、シュビラに対する野心ではなくて憧れだったのかな。
シュビラアウレアのサジッタになって、何を話したんだろ。
聞きてぇ
本スレにも書いたけど、マミーナの場合、自分の野心というより、没落した家の再興が大きな動機だったのでは。
シヴュラに対しては、憧れだけでなく、怖れ、やっかみなど負の感情があったかも。
それが、日常や極限状況を共にして、次第に、対等に近い立場、素直な気持ちに変わっていった。
(家柄などの壁は厳然としてあるが)
そんな中で、自分がシヴュラであるとはどういうことか、シヴュラとしてどう生きるべきか(死ぬべきか)
改めて悩み、考えた末のあの決断であり、行動だったと信じたい。
家の再興は良く分かりません。
負の感情でネビのシャワールームに侵入するマミーナは好きだったな。
最後は、4人の巫女に子供の頃の自分を見たとか、
シュビラとして毛並みの違う自分だったけど外から見たら自分も
宮国のシュビラだと自信を持てたから満足したんじゃなかろうか。
仲間であるネビ、4人の巫女と自分の命を天秤にかけたんだろうね。
マミ×ロド、さらに勢いで投下。
以前中途でほっておいたのを加筆修正。
あいかわらずエロ成分はないので、ダメっぽそうな人はタイトル名『ごめんね』
でNG指定して下さい。
てことで、↓からどうぞ。
328 :
ごめんね:2006/08/10(木) 09:36:01 ID:bGyzY6OT
「あたし、ロードレのおよめさんになる!」
「え、マミーナ、わたしのおよめさんになるの?」
「うん、あたし、ロードレのおよめさんで、ロードレとけっこんするの」
「ええー」
「ロードレはあたしとけっこん、いや?」
「……いやじゃないけど……でも、わたしもおよめさんがいい」
「えー。
だって、ふたりともおよめさんじゃ、けっこんできないよう」
「でも……」
「あたし、ロードレのおよめさんになるもん。
そしたら、ずっとロードレといっしょ。そしたら、ずっといっしょにあそ
べるよ」
「でも、でも」
「うーん」
「……わたし……どうしよう、マミーナ」
「……うー、じゃぁ、いい。あたしがおむこさん。
ロードレのおむこさんになる!」
「え、ほんと?」
「うん」
「じゃぁ……わたしはマミーナのおよめさん……えへへ。よかったぁ」
「ぶぶー、あたしはおむこさんだから、マミーナじゃないもん。
ええと、マミーナ……フ?」
「マミーナフ?」
「うん……マミーナフ。
おとこになるんだから、マミーナフ!」
「マミーナフ、マミーナフ……えへへ。わたしのだんなさまは、マミーナフ、
うれしいな……」
「じゃ、あたしのおよめさんはロードレ。いい?」
「うん、わたし、マミーナのおよめさん!」
「マミーナフでしょー」
「あ、うん、マミーナフ。えへへ〜」
「おとなになって、いずみにいったら。
いっしょにいって、けっこんしようね」
「うん」
「やくそくー」
「やくそくー」
§
329 :
ごめんね:2006/08/10(木) 09:37:01 ID:bGyzY6OT
──ゆっくりと目を開くと。
ここしばらくの間に見慣れた、老朽艦特有の奇妙な染みと錆の浮いた青白
い天井が見えた。
ふぅと、小さく息をつく
「ひどく、懐かしい夢ね……」
微かに息を漏らし、呟く。
そうして、こんな懐かしい夢を見ていた時に自分はいったいどんな顔をし
ていたのだろうかと、そんなことを考える。
自然と頬に手が伸び、指先を滑らせて口の端に当てる。
頬笑んでいたのか、苦々しいと思っていたのか。少し前までなら後者であ
ることは間違いなかっただろうけれど、では、今はどうなのだろう。
小さな頃の微笑ましい思い出。何も知らなかった頃の、忘れてしまうこと
が決まっていた、守られるはずのない小さな約束。
目覚めて頭がはっきりするのに従って、幼い頃の懐かしい思い出は次第に
色褪せ変色していく。過去と現在との違い、現実にある落差を意識する、そ
の度に。
口の端が小さく歪み、苦味を含んだ笑みを形作る。
「夢は、夢でしかない、のよね」
窓の外は、少しだけ明るくなっていた。
もう夜明けは近い。
朝食の準備のために厨房へと向かうには、そろそろ丁度良い時間だろうと
思う。
自主的に『食堂のおばちゃん』の地位を主張、獲得し、既に調理ローテー
ションにも組み込まれてその立場を不動のものにした者としては、今更の遅
刻やサボリは許されない……はず。
もぞりと上体を起こすと衣擦れの音がして、掛けていたシーツがずり落ち
る。
ふわぁと、でも、あまり大きな声は立てないように欠伸を噛み殺す。
頬にかかる髪を払うように頭を左右に振り周囲を見回す。
大雑把なカーテンで為切られただけの空調の効きが悪い大部屋に、今、私
は居る。
ここが今の私の居場所、今の私『たち』の居場所。
自分の起こした失態がもとになって(それが全てではないが)移ってきた
この古い艦・メッシスは元のアルクス・プリーマの豪華さとは天と地ほどの
違いはある。でも──皆には本当に悪いことをしたとは思っているけれど──
おそらく私のような人間にとっては、この艦が丁度身の丈に合った分相応の
居場所なのだろうと、そうも思う。
330 :
ごめんね:2006/08/10(木) 09:38:00 ID:bGyzY6OT
私はテンプスパティウムへの祈りを奉げる本当の意味での巫女ではなく、
シビュラ・アウレアであるネヴィリルや、そしてマミーナのような本当の巫
女ではない、ただリ・マージョンを巧く描くことの出来るだけの平民のシムー
ン乗りでしかないのだから。
(けれど……それでも……)
今、ここでは、ここでなら、少しだけそのことを忘れられると思う。
皆と同じものを食べ、皆と同じ場所で寝起きし、そうして、空を舞う。同
じコール・テンペストの仲間、同じシビュラとして私はここに居ることが出
来る。
それが酷く身勝手で自分にとって都合の良い思いであることは判っていて
も。
いつの間にか俯いていた顔を上げ、斜め前のベッドの方を見やる。そこに
は夢に出てきた幼馴染の彼女が寝ているはずだった。
すぅすぅという静かないくつもの寝息と、古い空調の唸る音が聞こえる。
(ロードレ……)
夢に見た小さな頃と変わらない、三つ編みと、ヘアバンドと、そばかすが
トレードマークの彼女。今は、そのうちの一つは失われてしまったけれど。
私は肩にかかる緩くウェーブのついた髪を払うと、シーツに潜った足を抜
き、そうっとベッドから身体を降ろす。
ギシとパイプベッドが轢む音がする。
素足にひんやりとした床の冷たさが伝わった。
静かに、音を立てないように、誰も起こさないように。
空気が動いて揺れるカーテンのそれにも気をつけて、私は斜め向こうにあ
るベッドへ、ロードレの枕元へと静かに歩み寄る。
そっと膝を付き、彼女の寝姿に近づく。
ぬいぐるみを抱いて眠るその姿は、最前線で戦うような兵士なんかにはまっ
たく思えないし、宮国国民から尊敬し崇拝されるべきテンプスパティウムの
巫女にも(はっきり言うのは悪いけれど)まったく全然さっぱりちっとも見
えなかった。
331 :
ごめんね:2006/08/10(木) 09:39:01 ID:bGyzY6OT
本当の巫女とか巫女でないとか、そういう私の悩みさえもバカらしくなる
ような……もしかしたらリモネよりも幼く感じられるかもしれない、そんな
幸せそうな顔をしたただの子供の寝顔、それが私の正直な感想。
……幸いにも涎を垂らしてなかったことを、褒めて良いのか悪いのか。
思わず、笑みがこぼれる。
今はまだ夢の世界にいる十六歳の少女の、幼さの残る寝姿に。
(可愛い寝顔しちゃってまぁ。
これじゃ、あの時、啖呵を切って髪を切り落とした時のような顔もできる
なんてとても思えないわね……まぁ、そのすぐ後でうじうじ泣いてたけれど)
けれどマミーナは彼女が、泣き虫で気が小さくて周りに流されやすい、そ
んな弱いだけの人間でないと、今はもう知っている、あの時に気づかされた。
むしろ、くだらないことに拘り続けていた自分なんかよりも芯の部分では
よほど強く、大人であるのだろうとも思える。
だからこそ──。
──すごいね、マミーナ
──マミーナってすごい。いろんなこと知ってるね。
彼女がよく口にする素直な賞賛の声は、少しだけ私の胸を痛くする。
ロードレへの以前のようなわだかまりはもう無いけれど──代わりに生ま
れ、自覚してしまった想いが、私には掴み取ることの叶わない夢の行方と、
持つものと持たざるものの埋められない断絶をもはっきりと気づかせてくれ
た。
332 :
ごめんね:2006/08/10(木) 09:40:01 ID:bGyzY6OT
(ロードレ……ロードレアモン、私は……)
眠る彼女の顔を見つめる。
静かに閉じられた瞳、緩くウェーブした睫毛。少し低めの、けれど可愛い
鼻の周りには赤いそばかすがぽつぽつと見える。いつも嬉しそうに名前を呼
んでくれる小さな唇は、緩く閉じられて……そして、ふっくらとした健康そ
うな頬はなんだかとてもロードレらしい。
そんな彼女を起こさないように。
そんな彼女に気づかれないように。
枕元に落ちる切り揃えられた髪。裸になった耳元。そこに幾本か掛かる髪
をそうっと払い、零れ落ちたさらさらの髪に触れるか触れないかの所に指先
を置き、浅く潜らせて。
ほんの指先だけで梳く。
するりと指の間を流れて落ちる。
顔を近づけると、体重をかけたためかベッドが小さく轢む音がして思わず
ビクっとしてしまう……が、幸いにもロードレが起きることは無かった。
だから、さっきよりももっと慎重に身体をそろりそろりと傾け、顔を寄せ
て。
(ぁ……)
ロードレの匂いがする。
この老朽艦に備え付けられているソープ、シャンプーもリンスも、以前の
ように個人別というものではなく、コールで共通のものとなってしまってい
る。けれど、ロードレにはロードレの匂いがする。私の……好きな匂い。
唇を、彼女の耳に寄せて。
その柔らかな場所に、そっと、音もたてず、小さな小さなキスをする。
唇を離す。
ロードレは、起きてはいない。
だから今度は彼女の頬に唇を寄せる。
ちゅ……と、微かな音を触れた所に響かせて、すぐに離す。
その間際、ロードレの耳の側を唇が掠めた時。
漏れ零れる吐息に含めるようにして、私は小さく小さく囁いた。
「ごめん、ね」
§
333 :
ごめんね:2006/08/10(木) 09:41:01 ID:bGyzY6OT
厨房へ向かうマミーナが部屋を出てから少し後。
ロードレは閉じていた目をゆっくりと開き、マミーナが去って行った方へ
と顔を向けた。
「マミーナ……」
今一度目を閉じる。
彼女の唇が触れた場所にそっと中指の腹を這わせる。つつと彼女の唇が動
いたままに滑らせ、離し、そうして自分の唇に落とす。
薄く口を開いて、その隙間から微かに伸ばした舌先にちろりと触れさせる。
(マミーナ)
彼女の名前を、今度は心の中で呼ぶ。
指先に感じる熱。舌先に感じるマミーナの唇の、幻。
ほぅっと、熱い湿気を含んだ息が唇から漏れた。
もう少しだけ、このままでいよう。
今すぐに起きてマミーナの後を追えば、寝たフリをしていたことに気づか
れるかもしれない。そうすれば、この小さな幸せの時間はこれ以降無くなっ
てしまうだろうと、そう思った。
(ごめんね、マミーナ。
もう少ししたら朝の用意、手伝いに行くから……)
小さな謝罪の言葉を唱えてから、ロードレは身体を丸くして毛布に包まる。
まるで、今そこにあった幸せの残り香を、たとえ一欠けらでも逃したくない
という風に。
小さな子供のように。
大切なものを二度と離してしまわないように。
(大好き……)
ここまで。
それはともかく。
「わたしに届く声」の感想ありがと。>all
>>319 >>ネビから事情を詳しく話されるロードレSSが読みたいです
「なんでマミーナは死んじゃったのに、あなたは生きてるの?」とか、ロク
でもないこと言っちまそうだなー
このはかなさ、まさに百合という感じですな
ユンマミ・ロドマミ派だけど楽しませてもらいました
せつねえええええ
今日からコミケかー。
マミマミ追悼突発本とか、出てないかなー。
>>334 お疲れサンボ
GJ!でした
やっぱりロードレ×マミーナは良いですね〜
さすがにシムーン関連は見掛けなかったな
販促のポスターが駅にあったくらいかのう
それってネヴィアーリモネの水着?<販促ポスター
リモネの団子がヤバい
シムーンのキャラ、適当に肉がついているところが生々しくてエロい
リモネとアーエルが5つしか年変わらないのが信じられん。
ドミ姐×リモネタンって有りそうでないですね
どなたか神は居ないものでしょうか・・・(;´Д`)ハァハァ
Aパートアイキャッチマジヤバイ。
アーエル可愛すぎる、めっさ虐めてぇ。
シムーンの同人誌って夏コミどれぐらい出てるんだろうか
欲しい
>344
小説だとそんな感じらしい
俺も買おうかと
>>345 俺はBパートアイキャッチであの状況を誰かに書いてもらいたい。
エロなしでもかまわない。
349 :
1/3:2006/08/15(火) 20:09:21 ID:xVQH33Fr
メッシスの艦長ワウフが食堂の前を通りがかるとドミヌーラが独り物思いにふけっていた。
「シュビラドミヌーラ、アルコールはいける口ですかな?」
「え? ええ、まあ」
艦長専用と書かれた冷蔵キャビネットからワインを1本取り出す。
慣れた手つきでコルクを、シュポンッと外すと香り立つ気がする。
ワイングラスを2つ用意して少々高い位置からスウッと注ぎ込み、
どうぞ、とにこやかに笑いながら奨めるワウフ。
グラスにそっと口づけして舌でころがす様に空気と合わせると、
「あら、オイシイ」狐にでも騙された感想で目を白黒させている。
「そうでしょう、そうでしょう」とワインのラベルを彼女から読めるように置き直す。
「これは…。 うんちくをお聞きしたいわ」
「ええ、そうです。 これは…」と言いかけた時にアーエルが食堂に侵入して、
「あーーー! 私も飲みたい!」
ワウフは予想外の敵の急襲に固まっている。
「マスター、このお客様にも同じモノを」といってドミヌーラは席を立ってしまった。
350 :
2/3:2006/08/15(火) 20:10:30 ID:xVQH33Fr
アーエルはゴクリゴクリと無造作にワインを胃に落とし込んでいる。
「シュビラアーエル、お強いですね」
「これ、飲みやすいけど酔えないかも」
「そういうモノですか…」がっくりと答える。
厨房の方からエプロン姿のマミーナが「残念でしたー。 イヒヒヒヒヒ」
ワウフは天を仰ぎ「覗き見ですかな」
エプロン姿のロードレは赤くなって「その…、後学の為に…」
艦長専用と書かれた冷蔵キャビネットを開けるとジン、ウォッカ、オレンジ、ライム、レモン。
マミーナは豊作だと嬉しそうに小躍りしながら話しかける。
「ちゃんと次の機会に備えて残して置きますから、頂きます」
リモネは使用済のコルクに興味を持ったらしく「これ、もらっていい?」
ワウフはソムリエナイフを抜いて「どうぞ」と手に載せて差し出す。
「そうだ! こんな事をしに来たんじゃない」
「艦長、この写真機使えないかな?」突拍子もなくアーエルが我に返る。
それは倉庫の中から引っ張り出してきた年代物の写真機。
「これはこれは。 懐かしい物を見つけてきましたね」
「確か使えたはずです。 明るい、甲板にいって下さい、シュビラの方々」
351 :
3/3:2006/08/15(火) 20:11:36 ID:xVQH33Fr
甲板ではフロエが縫い合わせたロードレ人形を空に放り投げては取って、放り投げては取っている。
上手に縫えなくて、このまま風に乗って海に落ちないかと期待しての行動だった。
ロードレアモンには行方不明になったとか、彼がしつこくせまってくるので、
突き飛ばしたら落ちちゃったとか言えば誤魔化せるかもと、一生懸命考えている。
そんな頃。
先頭きってアーエル、リモネ、マミーナ、ロードレアモンがやってきて「フロエ、その人形」
人形を後ろに隠して慌てて「こ、これは彼が強引に嫌がる私を!」
マミーナがロードレアモンからオタマをスっと横取りしてフロエに耳打ち。
「包丁でなくて良かったね」と微笑んでいる。
「あっはっはっ ガマの油ってのはこうやって取るんだろうね」
アーエルはフロエを指差していつも以上にハイテンションでいた。
ワウフ艦長が写真機を持ち到着すると、
親指と人差し指、親指と人差し指でフレームを作り、うんうん言っている。
ユンが出てきて「こんな機会、なかなか無いぞ。 俺が撮ってやろう」と申し出た。
「潮風で髪がベトベトだよ」
「この写真機にはあんたのソバカスは写らないから大丈夫」
「ちゃんとヒゲ剃って来ればよかった」
「これ、ベットの足につけるとガタガタしないと思う」
「べ、別に気にしていないもん」
「いつも帽子かぶっているけど、実は薄いんじゃないの〜?」
「お前ら! こっちに注目!!」
「いちたすいちは!?」
ttp://ranobe.com/up/src/up130186.jpg
>>349 GJ!アズラッタ様のブログと合わせて読むとマジ泣ける…
あぁぁぁぁあぁ(泣)。
……GJ。>349
>>349 (´;ω;`)ウッ…GJ
×シュビラ
○シヴュラ
微妙に違う
'`,、('∀`) '`,、 >354 ゴメン
保守のリ・マージョン
保守ついでに投下
モリ×ワポにしようとしたが失敗
マミーナには申し訳なく思っている
362 :
1/2:2006/08/18(金) 22:06:40 ID:RkHZ6oza
某日未明、中型艦メッシス、そのシムーン格納庫。普段は整備士たちで賑わっているこの場所も、太陽がまだ地平線の向こうで寝こけている時間とあっては、人影一つ見当たらなかった。
そんな閑散とした空間に、一人の巫女が足を踏み入れた。
モリナスだ。
一人でシムーンを飛ばせるはずはないし、シミレも今は整備中らしかったが、空を飛ぶことはモリナスにとって重要なことではなかった。
シムーンに会いたい!シムーンに触れたい!シムーンと一つになりたい!
操縦桿を思いっ切り握り締めようか、シムーン球を撫でてさすって舐め回そうか、などと考えながら歩を進めていると、
「! ワポーリフ…」
モリナスのシムーンの前で、整備士には不似合いな長い黒髪が揺れていた。
「シヴュラ! どうしたんですか、こんな朝早くに」
「うん、ちょっと、ね…」
さすがに人前でシムーン球を唾液塗れにするわけにはいかない。不承不承、モリナスは機体の点検をしているワポーリフの横に屈み込む。
「ワポーリフこそどうしたの?」
「ええと…笑わないでくださいね。…夢を、見たんです」
「夢?」
「ええ。シムーンが――神の乗機が、墜とされる夢を。もちろん、そんなことはないと思っていますが、なんだか不安になってしまって」
「そう、ゆめ、ね」
「はい、くだらない夢なんです。だってシムーンには…あなたが、乗っているのですから。なにがあってもここに帰ってくると、信じています」
気恥ずかしそうに言うワポーリフをよそに、モリナスは夢うつつだった。立ち籠める機械油の匂いが恍惚の淵にモリナスを引きずりこんでいく。
ああ、あたし、泉へ行ったら男になって、シムーンの整備士になろう。シムーンの穴という穴に油を差そう。
「はは…すみません、変なことを言ってしまって」
長くて大きい義腕を取り付けよう。
「シヴュラ?」
そしてシムーンと抱擁を交わそう。
「どうしたんですシヴュラ?」
通信索だって一気に5本くらい…
「シヴュラ! 大丈夫ですか!?」
「ふぁっ?! …あ、うん、大丈夫だいじょうぶ…、そうだ! あのね、通信索、通信索が真っ直ぐ飛ばなかったのよ、昨日。だから直してもらおうかと思って」
口から出任せを言ったわけではなかった。先日の偵察飛行中、何度通信索を射出しても目標から逸れてしまい、受け側の機体に乗っていたフロエから後でぶーぶー文句を言われたのだ。
「油圧弁が緩んでいるのかもしれませんね。見てみます」
工具箱からスパナを取り出して、ワポーリフはごちゃごちゃとした配管の中に手を潜り込ませた。とたんに機械油の臭いが強くなる。
「あぁ…」
灯りに群がる蛾のように、チョコに惹かれるリモネのように、モリナスはよろめきながら立ち上がり、中腰のワポーリフに覆い被さるようにして配管に鼻を寄せた。
「シっ、シヴュラ!?」
重さゆえか、背中に押し付けられる柔らかい感触のためか、ワポーリフは手を滑らせた。
ぷしゅ〜〜〜〜…
配管から機械油がほとばしり、二人の髪を、顔を、体を汚していく。
「あああっ! すみませんシヴュラ! すぐに洗わないと…!」
茶色い液体でぎとぎとべとべとになった自らの体を抱き締めて悦楽の表情を浮かべるモリナスを引っ張り、ワポーリフはシャワー室へと駆け出した。
363 :
2/2:2006/08/18(金) 22:10:00 ID:RkHZ6oza
老朽化したメッシス備え付けのシャワーは、あちらをひねれば茶錆の汚水が、こちらをひねれば身を切る冷水がほとばしる。
それらをくまなく浴びつつもようやくまともな湯が出るシャワーを2つ見つけたワポーリフは、
薄っぺらい仕切りの向こうにモリナスを押しやり、自分も別の仕切りの中でぬるま湯に身を委ねた。
――自腹を切ってでも、配水管の整備手順書を取り寄せよう。
湯沸かし器にも手を入れよう。ついでに仕切りを厚くして、カーテンなんかも付けたらいい。
日曜大工の計画を練りつつも、脳裡には服を無理やり脱がせたときに垣間見たモリナスの肌の色が焼き付いていた。
――仕方なかったんだ、シヴュラはなぜだか力が抜けて、動こうともしなかったんだから。
あの時背中に感じた弾力、うなじにかかった熱い吐息。
服を脱がされながらも、どこか遠くを見つめたままのうるんだ瞳。
必死に思考を逸らし、自分に言い訳を重ねる努力とは裏腹に、ワポーリフの中の男性は目を覚ましつつあった。
「いけないっ…こんな、ことを、考えては…」
「何を?」
「うひゃああああっ!!!?? シヴュラ!!? どうしてこっちに――」
「どうしてもなにも、向こうは調子悪くて。急に氷水みたいになるんだもん。
それに石鹸もなかったからさ」
頭から水をかぶって、モリナスの脳の熱暴走はようやく収まったようだ。
「せせっ、石鹸ならそっちにも…」
「いいじゃないどこのだって。ちょっと借りるわよ。――あ、ワポーリフ、髪がべとべとじゃない。
せっかくこんなに長くて綺麗なのに。洗ってあげるわ」
「そんな、シヴュラの手が汚れてしまいますっ。自分で洗いますからっ」
「いーのよ、あたしのことは気にしなくても。ほら、あたしにまかせなさい」
「シヴュラっ! そんなに近づいたらっ!」
ただでさえ狭い仕切りの中、2人も詰め込めば自然と肌が触れ合う。
石鹸の泡が潤滑油となり、すべらかな肌と肌の間にぬめりにも似た触感を生み出す。
「うう、シヴュラっ…」
「もー、しつこいわねこの汚れ」
「し つ こ い、 よ ご れ ?」
「っ! だれっ?!」
「酸が、汚れを、落とすの」
両手に柑橘類を握ったマミーナが、そこにいた。
「マミーナっ!?」
「シヴュラ・マミーナ! どうして――」
「酸が、汚れを、落とすの」
「ちょ、ちょっと、なんなの急に――」
「サンガ、ヨゴレヲ、オトスノ!」
マミーナが夏みかんに似たみずみずしい果実を二人へ突き出す。
爪が食い込み、果皮がひしゃげ、しぼりたて100%果汁が噴き出した。
「きゃあああああっ!!! 目がっ! 目があああっっ!!!」
「シヴュラっ! そんなにくっついたら、あ、あ、あああああ〜〜〜〜♥」
「サンガ! ヨゴレヲ!」
――メッシスの一日は、こうして始まる。
すまん
改行入れ忘れてた
>>363 GJ
お疲れ様でした
最後のマミーナのカオスっぷりが受けましたw
レス早ww
読んでくれてありがとう
書くのも投下するのも初めてだったので色々至らない点があったが、
また機会があれば書いてみる
今度はカタコトじゃないマミーナを
ばかかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
―――仲良くなりたいの―――
幼い頃の悲しくて強い思い出
でも、再開して時間が立つうちに変わった思い
パルになって、二人で一つになりたかった
沢山名前を呼ばれたかった、呼びたかった
ほんのちょっと前まで美しかった世界が
今は色褪せて見える…ただ一人…
たった一人…マミーナがいないだけで
大切だった…大切だった…大切だった!
誰よりも何よりも私よりも!
抱き締めたかった!抱き締められたかった!
もう…私の事を『ロードレ』と呼ぶ彼女はいない
彼女以外の誰にも呼ばれたくない
彼女のやわらかい髪を編んだ、あの時間
私は、確かに幸せだった…
あの時、芽生えた気持ちも…
たった一つ、彼女の生きた証を…
ただ一房の髪を渡された時…
彼女の…あの声で呼ばれた気がした
『ロードレ』
泣き続ける私の耳に彼女の叱咤が聞こえた
『いつまでもメソメソしない』
何も考えたくなかった…ただ…
ただ彼女を求めた
「マミーナ…」
勢いです、すいません。
精進足りないけど、気持ちが…
ダメダメですけど…本当にすいません。
あたしとなら抱きしめあえる、かつてそう大らかに言い放った少女はネヴィリルの腕の中で
頬を染め、別人のようにか弱げに全身を緊張させていた。
「硬くならないで、アーエル」
「だって、恥ずかしいよ」
ネヴィリルは薄く微笑む。
しがみつくアーエルの身体からは早鐘のような鼓動が伝わってきた。かつての自分を
見るような気がして無性に愛しく、指を伸ばして金の髪をゆっくりと梳る。
「こんな可愛いアーエルが見られるなんて……」
「変?」
拗ねた様子がさらに愛らしい。ネヴィリルの胸の奥で何かが引き絞られるような感覚が走る。
「もう、わたしの方がおかしくなってしまう」
ネヴィリルが唇を吸うと、その後にはアーエルが同じ仕草を律儀に返してきた。けれど、
口づけを重ねるうちに次第にアーエルの余裕は失われていく。ネヴィリルの積極的な舌に
応えるのが精一杯らしく、大きく息を弾ませネヴィリルの行為を受け入れるばかりとなった。
ブラウスの前を開き、首筋から胸元へとキスを繰り返しては白い肌に桜色の痕跡を付けて回る。
ネヴィリルがショーツに手を伸ばす頃にはアーエルはしがみつくばかりとなった。
「こんな染みを作って……」
撫であげた太腿から恥丘へと指を滑らせ、ネヴィリルはからかうように言う。
「い、言わないでよっ。あんたのせいじゃないかぁ」
拗ねた声で答えるアーエルにネヴィリルはさらに追い打ちをかける。
「そうね。わたしのせいだわ。ふふ。アーエル、やはりあなたはわたしを求めているのよ」
そう言って下着の中に手を差し入れる。下腹部から茂みをたどり、さらにその奥へと指を向かわせた。
柔らかく指先で捉えた突起を軽く圧迫してやるとアーエルの声が詰まる。
「ネヴィリル、んっ、ずるいよ。それ、仕返しのつもり? んんっ」
「そうね、どうかしら」と指をうごめかせる。「どう? 今のあなたの瞳にはわたしが映っていて?」
互いの吐息が熱く感じられる距離で二人は見つめ合った。
「いじめっこなんだ、ネヴィリル。――もう、あんたのことしか見えないよ……」
ネヴィリルは笑みを返し、アーエルの亀裂にゆっくりと、しかし深く指を差し入れる。同時にむさぼる唇に
アーエルは背中を浮き上がらせて反応を示した。
「わたしもあなただけを見つめるわ。二人で、もっと高く、さらなる高みを目指しましょう」
「んっ、あんたとなら、どこまでも、飛んで、ん……いけるよ」
二人の影が一つに溶ける。あとはひたすら熱い吐息だけが彼女たちの会話となった。
次回の放送はネヴィ×アーっぽということで先手萌えっ。
>>372 乙。ロードレアモンカワイソス…
>>373 わーーわーーーロドマミとかは普通に読めるが
この二人のは読んでてどうにも恥ずかしいな
だが激しくGJ!!!
アーエルはエロの固まりだしな。
エロスぎ。
|, ,_
|∀゚) ウズウズ・・・
|⊂ノ
|, ,_ ∩
|∀゚) 彡 < アーエル!アーエル!
|⊂彡
リモドミマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
まあリモドミはどう考えてもリモ攻めドミ受けだよな
思いあまってリモネを押し倒すドミヌーラだったが、
あまりにも幼いリモネの肢体に躊躇いを感じ、どう扱えば良いのかわからなくなってしまう。
そんなドミヌーラを察して、リモネはその小さな、しかし確固たる意思を宿した腕でそっとドミヌーラを逆に押し倒し、
「私が、してあげる…ううん、ドミヌーラにしたいの」
と、コールテンペストの他の面子から聞き齧ったその手の知識を総動員させて、ドミヌーラの熟れた肢体を拙くも優しく、そして無知故にたまに激しい愛撫で(省略されましたry
わっふんわっふn
>>380 リモネは書物から得た知識がすごいよ。
リモネの果てしない知的好奇心の餌食になったドミ姐は、
毎晩アイキャッチのごとくぼろ雑巾のようになって眠るのでした…
アイキャッチ、小さな画像で見ると、枕元のカップが丸めたティッシュに見えるw
ふたなリモネ
「久しぶりだな、ハルコンフ」
「これは、アーエフ一世。懐かしい」
「ハルよ。おぬし車椅子という歳でもあるまいに。どうだ? 久々に一戦交わそうではないか」
祖父と副院主の間に割り込んだのはアーエルだった。
「やめようよ、じいちゃん。一戦ってあの下品なのだろー」
「何を言う、アーエル。我らはかつては空大陸オリンピックにその名を轟かせたコンビだぞ」
「かんべんしてください、アーエフ殿。当時のことは内密にしてくださいとあれほど」
「何が内密なの? お父様?」
同席していたネヴィリルが疑わしげな瞳を向ける。
「はっはっはっ。シヴュラ・ネヴィリル、あなたは若い頃のハルにそっくりだな。
いいではないか、ハルよ。久々におぬしの腕も確かめたい。ヌードフェンシングに定年はないぞ」
「ぬーどふぇんしんぐ?」
不審な表情のネヴィリル。アーエルは頭を抱えている。
「「ヌードフェンシングとはこれだっ!」」
ハルコンフとアーエフ一世が同時にズボンを降ろした。
※ヌードフェンシング:安永航一郎が立案した特殊なフェンシング競技
>>384 ヌードフェンシングの元ネタは知らんが安永ということで大体の想像はついた。
>>384 スパルタカス噴いた
まわしレス相撲は誰だ
非エロのパロなんだがどこに投下すればいいだろう。
2byteコードで31.9KB……約16000文字あって
このスレに投下すると一行42文字として380行、ぎっしり7〜8発言分になりそうで読みづらいと思う。
シムーン系かもしくはエロパロ板の推奨うぷろだがあれば教えてもらえるだろうか。
ネタはマミーナのコール・イグニス時代。
俺は(シムーンスレの話じゃないが)一万字を超えた場合
txtかzipで適当なあぷろだに放り込んで投下してるけど
シムーン保管庫はあるがあそこはあくまで画像系だし、
1rkとかに乗ってる類のあぷろだのほうがいんじゃね
てーかイグニス時代先越されたッ
個人的には後の人のことを考えると投下して欲しい派
過去ログとか見たときにうpされてると非常に悔しい思いをするんだよね
流れが速いわけではないし、あまり気にしないほうがいいと思うんだが
マミーナ萌えスレに投下するってのはどうだろ?
向こうはもうこれからはそんなにスレが伸びるとも思えないし、話のネタには
丁度いいんじゃないかな。
392 :
388:2006/08/23(水) 20:18:17 ID:FIQ7X4sj
2ch向けに改行入れてたら思ったより時間かかってしまった。501行。
うぷろだは1rkをいくつか眺めてみたけどどこもファイルの寿命が短いっぽいですね。
キャラスレは……短めの萌えネタ中心みたいなのでパロ行け、となりそう予感。
後の人が読みたがる出来かどうかはともかくこのスレに突っ込んでみます。
では、参ります。
「あなたがマミーナか? 今日からオレがパルだ」
そうマミーナの前に立ったのは金髪の美しい少女だった。
「わたしが――どう呼ばれているか知ってる?」
「聞いている。あなたは有名だ。サジッタ殺し、だったか」
「それでもわたしのパルになろうって?」
「誰とパルと組もうが、嫌なことには変わりがない。オレは戦争が嫌いだ」
妙なシヴュラだ、とマミーナは思った。言葉遣いと容姿がそぐわない上に誰もが嫌がるマミーナ
とのパルも厭わないという。
「マミーナよ。よろしく」
「ユンだ」
戦争が嫌い、と公言するユンは優秀なサジッタだった。マミーナの独特の戦術にもすぐに対応
してみせた。
マミーナの編み出した戦術はコール・イグニスでは『芝刈り』と陰口を叩かれている。
大量の飛行機械を投入して乱戦に持ち込み、シムーンのリ・マージョンを攪乱する礁国の新戦術の
前に、宮国は多くの犠牲を出していた。各コールは礁国の新戦術への対応に苦慮し、ようやく
編み出したのが小規模なリ・マージョンという戦法だった。破壊力の大きなリ・マージョンは祈りを
捧げるのに時間が掛かる。小規模なリ・マージョンは一度に破壊できる敵の数は限られていたが、
シムーンの飛行機械としての優位性を生かした堅実な戦い方だった。
だが、物量戦術へシヴュラたちが対応したと見るや礁国側はさらなる新戦術を展開してきた。
意図的に隙を作り、小さなリ・マージョンの繰り返しにいらだつシヴュラたちの心理を衝いて大規模な
リ・マージョンを誘うという巧妙な戦術だ。戦に疎いシヴュラたちは礁国の飛行機械に翻弄され、
損害を増やしていた。宮国は常に敵に一歩先んじられているようだった。
シヴュラたちは戦闘そのものへの関心が希薄だった。神の守護を信じ、シムーンの性能の優位さの
ために生き残りにかける意気込みが薄いのだ。危険に直面すればシムーンの動力性能を生かして待避して
しまえばよい、と思っているようだった。神の乗機であるシムーンの不可侵性と現実との齟齬に
戸惑うばかりで一向に具体的な方策が浮かび上がらない。せいぜいが礁国の飛行機械の性能が低下する
高空、あるいは敵が少数である場合に小規模なリ・マージョンを駆使するという保守的な対応に
終始しがちだった。乱戦の最中に自ら大規模リ・マージョンを描くための隙を生み出したり、細かな
戦術を練るという積極的な発想はないようだった。
マミーナが考えたのは格闘戦だった。と言っても礁国の飛行機械と対等の銃撃戦をするというわけ
ではない。乱戦に巻き込まれる振りをしながら背後に敵を引きつけ、敵を誘引する囮の役を自ら果た
そうと言うことだった。速度を落とし、敵の火力正面を避け、常に高機動を続けて攪乱する。多くの
敵を背後に率いながら極小規模のリ・マージョン――「鮫」や「隼」を極限まで小さく描いたもの――
で数機ずつを撃墜し、大勢がマミーナ機を狙うようにし向けるのだ。そして、マークの甘くなった
コールの他機に大規模リ・マージョンを描く隙を作る。それがマミーナの『芝刈り』だった。
だが、この囮役は危険を伴った。敵飛行機械群の火線上に出てしまえばシムーンと言えど撃墜される。
ヘリカルモートリス自体は燃料を使わないが、補機類を駆動するため小型の燃焼機関は発火性の高い
燃料を使用する。その燃料タンクに被弾すれば即座に火を噴くし、そもそもが祭祀用に作られた
シムーンには乗員の保護装置などない。銃撃を受ければシヴュラたちは容易に傷ついてしまう。
敵機を振り切るのはシムーンの性能からすれば容易だったが、振り切ってしまっては囮役の意味が
ない。敵の火線に曝されないぎりぎりの位置を狙い延々と逃げ回り続けるのだ。圧倒的多数の敵を
相手にそんな戦術を取っていれば被弾もゼロでは済まない。マミーナはコール・イグニス配属後、
サジッタを一人死なせ、もう一人に重傷を負わせてしまっていた。サジッタ殺し、の異名は限りなく
事実に近い。
そんなマミーナのサジッタ席に、淡々と座ってくれるユンはありがたい存在だった。しかも、ユンは
マミーナの取ろうとしている囮の役割をすぐに理解し、敵の動きを読んで的確な進路を指示するという
優秀さを見せたのだ。
「やるわね」
ユンと組んでの初の戦闘からの帰路、マミーナはユンを賞賛した。
「あなたの試みは理に敵っている。これ以上味方を死なせるわけにはいかない。オレには向いた役割だ」
「そう。でも、レギーナがわたしのしていることをあまり理解していないのがどうもね」
以前から幾度もマミーナは「隙を捉えて強力なリ・マージョンを描け」と進言しているのだが、
コール・イグニスのレギーナは囮役のマミーナの救援を試みようとしたり、マミーナ機がリ・
マージョンに巻き込まれることを恐れて絶好のタイミングを逃したりを繰り返していた。マミーナの
行動をコールが、レギーナが理解してくれていれば、強力な「銀」や「錫」のリ・マージョンで敵を
減らすことができるし、さらなる連携が期待できれば囮役のマミーナ機もリ・マージョンに参加して
「鉄」や「海嘯」の一撃で敵を一掃することも不可能ではないはずなのだ。
「礁国の飛行機械は年々その性能を上げているそうよ。今後、性能差が縮まれば彼らの数は驚異だし、
戦い方もさらに巧妙になっていくはず」
宮国のシヴュラたちは生え抜きだ。シムーンに乗るシヴュラたちの技量は高く、通信索を繋いだ
ままの編隊機動も難なくこなす。貴族や聖職者の家系からの出身者がほとんどを占めるとはいえ、
翼の中の翼なのだ。正規のシムーン・シヴュラとして残れる練習生は一握り。熾烈な競争を経ている。
技量の劣る者などいようはずもない。
だが、シムーン・シヴュラたちのその技量は空にいかにその軌跡を美しく描くかを競うものだ。
針の穴を通すような正確な操縦技術は持っていても、銃撃をかわすすべも知らなければ、敵の意図を
読むことも知らない。編隊飛行は完璧にこなせても、戦術がないのだ。
「シミュラを使った模擬弾演習が必要なんだわ」
シミュラ・シムーンは性能が低く、飛行特性も礁国の飛行機械に似ていると言われる。そのシミュラを
相手に有効な戦術を研究することは礁国相手の実戦でも意味のあることだろう。
「もぎだん?」
「塗料を詰め込んだ銃弾よ。巫女同士で実弾練習をするわけにはいかないでしょう。子供の頃、
染め粉の木の実を投げつけあって遊んだアレ。シミュラとシムーンに別れて同じことをすれば
上手な戦い方が掴めるはずだわ」
「だが、それは無理な相談だ。本来の我らは巫女だ。神殿に仕える練習生たちに殺し合いの練習を
手伝わせるわけにはいかない」
アルクスニゲルへと帰還する空の上でユンが答える。
――やっぱり、この子も巫女だわね。
ユンは神殿にも足繁く通い、戦場においても敵味方関わりなく死者には祈りの言葉を捧げる。
今し方の戦闘でも敵の死者の冥福を祈るリ・マージョンを要求された。シヴュラの中のシヴュラと
でも言うべき存在だろう。もっとも、敵味方を問わないそんな態度が上層部の不興を買ってマミーナの
パルを務める羽目になったという噂も聞こえてきていた。
「防弾も必要なのよ」
「ぼうだん?」
「今日も何発か銃撃を受けたじゃない。風防にひびが入ってる」
これか、とユンは関心の薄そうな声で応じてきた。
「囮役が危険なのは当然だ。オレは理解してここに座っている。気に病むことはない」
「冗談じゃないわ。またパルを死なせたりしたらシヴュラ・アウレアのパルになれなくなってしまう。
これ以上の汚名はごめんよ」
「シヴュラ・アウレアもパルを失ったと聞いた」
マミーナは周囲に視線を配りながら頷く。薄くたなびく雲は遙か上空で青空に溶け込んでいた。
シムーンに上空から急襲をかけられる飛行機械は存在しない。後方から接近することも不可能だ。
視線は自然、前方を中心に注がれる。礁国の兵は地形を利用して待ち伏せをかけてくることが多い。
「らしいわね。是非パルに、と売り込んでいるのだけれど」
「あなたはなぜシヴュラ・アウレアのパルを望むのだ?」
一時の方向に影を認め、マミーナはユンに確認を求める。アルクスニゲルである、との答えを得て
マミーナは隊長機にハンドサインを送った。隊長機の方でも確認を取っていたところらしい。即座に
進路変更の指示が出た。横列に編隊を組み直し、着艦の体制を取る。
「シヴュラ・アウレアのパルとして働きを得れば庭師の娘であっても誰にも後ろ指は指されない。
神官への道も武官への道も開ける。逆にそれだけの功績を挙げ続けなければわたしはシヴュラではいられない」
マミーナはシヴュラの選抜試験以来なにかと司政院副院主に目をかけてもらっている。シヴュラ
叙任前に戦果を挙げた経験を買われ、彼の後ろ盾を得ることでようやくコール・イグニスに席を得た
のだ。マミーナが加わって以来、コール・イグニスは安定した戦果を挙げている。大打撃を受ける
コールが続発する中でコール・イグニスは戦死者を一名に抑えてアルクスニゲル最優秀コールの名を
不動の物にしていた。最強と名高いコール・テンペストでさえ五名の欠員を出している現状で、コール・
イグニスの戦果と損失は中央からも注目されていた。
「人はさまざまな理由で空を飛ぼうとするものだな」
「そういうあんたはどうなのよ、ユン」
「戦時の今、オレが泉に向かえば他の誰かがシムーンで戦場に立たねばならない」
「そう言えば、あんたが以前にいたコールって……」
壊滅した、と短く返したユンの声に表情はない。単身でイグニスに転任してきたと言うことは、
生死はともかくパルをも失ったと言うことなのだろう。パルは異動の時も維持されることが多い。
「アルクスニゲルの誘導灯だわ。そうそう。今日の夕飯は玉葱のフライらしいわよ、あんたの大好きな」
重くなった空気を払拭しようとマミーナは軽口を叩く。
「知っている。ちょうど今日は、オレは断食行の予定だ」
「テンプスパティウムが断食を求めたなんて話は聞いたことがないわね」
ユンは臭いが嫌だと言って、玉葱料理の日には食堂にさえ顔を出さない。だから玉葱がメニューに
乗る日にはマミーナはユンのためにパンとワインだけを部屋に運んでやっている。世話係の練習生たち
にも内緒で、だ。
マミーナ機はしんがりで母艦に舞い降りた。コールの誰よりも完璧な着陸だった。整備員と並んで
機体の破損状況を確認し、修理の指示を出す。マミーナ機は整備場の常連だ。囮という役柄ゆえに。
「シヴュラ・マミーナ、またですか」
担当の整備員に加えて整備長が顔を出す。
「悪いわね。手を煩わせて」
「いえ。シヴュラの方々が無事にお戻りであればそれに越したことはありません」
「それで防弾板の手配は?」
「手に入りそうです。嶺国の鹵獲戦車から引っぺがした物ですが」
「嶺国の?」
「はい。大口径の弾は無理ですが、礁国の飛行機械が積んでいるクラスの機銃であればなんとか
止まるかと。集中砲火には耐えられないと思いますが」
「それで十分。流れ弾に落とされなければそれでいいわ。手配を急いで。デュクスと他のシヴュラには
見つからないようにしてちょうだい」
「それはまあ、そうでしょうな。正直を言えば私も神の乗機たるシムーンに無粋な装甲など付けるのは
気が進みません。が、毎回このありさまでは命運が尽きるのも時間の問題です。なんとかしますよ。
――それにしてもなぜシヴュラ・マミーナの機体だけが毎回?」
下手だからよ、とマミーナは肩を竦める。コール・イグニスが囮役を使わねば戦えない、などという
風評は流れて欲しくなかった。レギーナは頭が硬かったし、コールの僚友はマミーナを「庭師」「芝刈り」
などと蔑んでいたが、出身を知って口さえきこうとしない他コールのシヴュラたちに比べれば数倍まし
だった。それに、最近ではその「芝刈り」の戦法にさえ馴染み、チャンスを生かそうと試みてくれて
いるのをマミーナは知っていた。コール・イグニスは身分と伝統に塗り固められたシムーン・シヴュラ
たちの世界で唯一のマミーナの居場所なのだ。
「二つの翼を持つ者は幸いなり。汝、その名をシヴュラ」
マミーナと整備長の会話を数歩離れたところで聞いていたユンがそう呟いて歩み去った。
「どういう意味?」
そうマミーナは整備長を見上げる。
「私に訊かれましても」
市井のシヴュラとごま塩ヒゲの整備長は顔を見合わせて首を捻る。神官の家系出身だというユンは
箴言めいた言葉をしばしば口にするが、大抵意味が汲み取れなかった。
翌日の出撃は夜間の哨戒任務だった。
「マミーナ、将来を誓い合った相手はいるか?」
「何。いきなり」
「あなたがシヴュラに拘る理由はなんだろう、と思っただけだ」
ヘリカルモートリスは快調に回っていた。今夜はまだ月が昇らない。雲はまばらで、地表はうっすら
と星明かりに照らされている。月が出れば明るくなるが、視界内に月が入れば幻惑されて逆に見づらい。
「! マミーナ、十時の方向。雲の中で何かが動いた」
マミーナは目を凝らす。何も動きは見えなかったがユンは確信を持てないようなことを口走る
性格でないのはわかっている。
「警戒を促すわ」
翼を振ってレギーナ機の注意を引く。雲を示し「敵影ノ可能性アリ」のハンドサインを送って
二十を数えた頃に指示が来た。
「『低空から先行し敵発見次第攻撃せよ』だそうよ」
「今日はレギーナたちが囮役か」
マミーナが了解のサインを送るとコール・イグニスはじわりと高度を下げ始める。機影が山陰を
横切るタイミングでマミーナ機だけが編隊を解いて低空へと紛れるのだ。月のない夜に地表すれすれで
谷間を縫えば発見されにくい。
マミーナ機は単機で低空に忍び出た。
かつてのシムーンは大気のなくなる空の果てまで舞い上がることができたと言うが、今のシムーンは
雲の上を飛ぶだけで乗員に限界が来てしまう。高度を上げすぎれば意識を失うし、例え意識を失わない
にしても地表に戻ってから手足の麻痺や難聴に苦しめられることになりかねない。高空を飛ぶための
操縦席が作れないのだと言う。同じようにシムーンの最大速度も操縦席の強度の限界で縛られていた。
どん、と背後にシートを蹴る気配を感じる。最大速度でのシムーン中は風切音と構造材の軋みで
まともな会話ができない。大出力で稼働中のヘリカルモートリスも身体を内側から押しつぶすかの
ような感覚をもたらす。大抵のパルは無理をして伝声管で怒鳴り合うように会話をするが、ユンは
スマートな方法を取っていた。前席と後席の仕切を蹴飛ばしてサインを送るのだ。サジッタ席からは
アウリーガ席が見下ろせるのでアウリーガの側からはハンドサインで返答ができる。
右上空に敵。
ユンのサインはそう伝えていた。今目指しているのとは違う方向に敵を見つけたらしい。
――では、正面は?
すでに雲の切れ間に礁国の飛行機械の群がひしめく様が見て取れた。飛行船型の空中母艦の姿もある。
――二手に分かれている、と?
極低空を全力で飛んでいるためにマミーナには右側の敵をきちんと視認することはできなかった。
一瞬でも余所見をすれば大地に激突しかねない。
『正面の敵をリ・マージョンで炙りだし、次いで右の敵に向かう』
『了解』
マミーナは即座に作戦の変更を決断した。正面の敵の攪乱ではなく、正面と右側面の敵の位置を
編隊僚機に伝えることが優先だ。神の乗機と言えども不意を打たれれば不利なことに変わりはない。
シムーンを一気に上空に踊り出させる。作戦とは異なる行動にレギーナたちは後方で驚いている
ことだろう。
『限界速度飛行』
『了解』
背中にユンからのサインを感じながらマミーナはスロットルを押し込む。巡航の可能な最高速度
とは違い、限界速度飛行はごく短時間しか行えない。迂闊に行えば空中分解の危険もあった。すでに
操縦席左側の外板には奇妙な皺が刻まれ始めている。
――これ以上の増速は無理か。
サジッタ席ではユンが残り時間をカウントしているはずだった。
どん、と背中を蹴る手荒なサインが来る。
『隼のリ・マージョン』
正面の敵とは距離があり、リ・マージョンの効果範囲には届かなかったが、目的は攻撃ではない。
敵に交戦開始のタイミングを決めさせないことが重要だった。マミーナ機がリ・マージョンを発動
させれば正面の敵は否応なく攻勢に出てくるだろう。マミーナはユンの合図に応えて航跡を描き
始める。夜空を照らし、雲を払うためのリ・マージョンだ。いつもの「芝刈り」式の小さなリ・
マージョンではない。
「次だ、マミーナ」
「わかってる! 目標視認!」
リ・マージョンで速度を落としたため通常の会話が可能になる。
コール・イグニスの右側面に展開していたのは正面の敵に二倍する大部隊だった。四席の空中母艦が
まさに飛行機械を放出している最中だった。
再び限界飛行速度へと加速する。先ほどの飛行で機体にストレスが生じていたのだろう、構造材が
嫌な音を立てて振動を始めた。
「マミーナ!」
取り乱すことなどないかと思われたユンの声が金切り声を上げる。薄氷を踏む思いなのはマミーナも
同じだ。真っ先に破壊が始まると言われる翼――それはシムーンの横に突き出され、補機類が収められて
いるだけのスペースで鳥の翼のように機体を浮かせるためのものではない――を横目で睨む。スロットルは
まだ戻さない。第二の飛行機械群はまだ攻撃態勢に入っていないようだった。今ならば母艦ごと多くを葬れる。
『二番目の敵。母艦を狙う』
『了解。海嘯のリ・マージョンで』
第一の敵に対して行った隼のリ・マージョンにより、雲間に潜んでいた敵が一斉に踊り出していた。
全機がコール・イグニスへと向かっている。マミーナ機はもう一方の部隊に任せるつもりらしい。
シムーンにはどうやっても追いつけないのと踏んだのだろう。
一方のコール・イグニス本隊はマミーナの進路の先に別道部隊が居ることにようやく気づいたよう
だった。殺到してくる第一波に対しての応撃の構えから、接敵を早めるべく積極策に出ようとしている。
悪くないレギーナの判断だが、編隊機の中には状況を把握し切れていない者もいるらしい。展開が鈍い。
――まずい。あちらも、こちらも。
マミーナ機の振動はさらに激しさを増していた。標的である飛行母艦は搭載機のほとんどを放出し
終えているかに見えた。母艦を失えば礁国の飛行機械は自力では帰還できない。が、恐らく彼らは
帰路のことなど考えずに出撃してきている。
「マミーナ、限界だっ」
「くっ」
やむなく出力を絞ったがすでに強度の限界を超えていたらしい、巡航速度まで減速したにもかかわらず
風切音がおかしく、操縦桿の反応もおかしかった。キャノピを支えるフレームには歪みが生じてしまった
のか、操縦席内に空気の流れを生んでいる。
「戻ったら整備長に大目玉だわね」
「悠長なことを。これからオレたちはあの大部隊を相手に祈らねばならないんだ」
前方にはすでに母艦から離れた飛行機械の群がひしめいていた。
「雲に入るわよ。目標は一番奥の母艦。真上に誘導よろしくっ」
「まかせろ」
ユンには優れた空間把握能力があった。視界が遮られる悪天候でもユンの誘導に従っていればリ・
マージョンは完璧に発動する。雲の中はユンの独壇場と言ってもいい。
「雲から出る前にリ・マージョンを始める」
「……そんなに近くに飛び出るわけ?」
「目の前だ。大丈夫。あなたならやれる、マミーナ」
雲の中に飛び込めば周囲は灰色――と言うよりはチャコールグレーに塗り潰され闇の中だ。風切音と
振動でようやく飛んでいるのだと判るばかり。視程ゼロの空間を全速力で飛んでいるのだ。この雲の中に
礁国の飛行機械が飛び込んできていないことを祈るばかりだった。
シムーンは計器飛行が可能なだけの装備を持っている。シヴュラたちも、巫女という役職から想像
されるのとはかけ離れた学問的なエリートだ。神学はもちろん、数学や物理学においても高い学力が
求められるのは機上でコンパスや計算尺を駆使して自機の位置を割り出さねばならないという現実的な
理由がある。シヴュラたちは優秀な技術者でもあるのだ。
だが、いくら計器飛行が可能でも、戦場で雲の中を飛び有視界で軌道を補正することもないままリ・
マージョンを開始するというのは常軌を逸していた。そもそも、雲に入る前に標的である敵の飛行母艦
との位置関係さえ計測していない。三角測量から開始しなくてはいけないはずだ。もちろん、戦場に
そんな余裕はない。ユンは目測と直感だけでそれをしようと言うのだ。
「軌道修正。左〇三〇、下〇一七。そうだ。右ロール〇七七……右〇〇二、上〇〇一。カウントを
始めるぞ。最大規模で海嘯のリ・マージョン」
シムーン球がマミーナの背後で輝きを増す。
「六、五、四、三、二、一。行け!」
真っ黒な雲の中に光の軌跡を縦横に刻んでいく。手のひらにじっとりと嫌な汗が滲んだ。リ・
マージョンの航跡さえよほど近づいたときしか見えてこない有様だった。ユンの誘導で操縦桿を
握ってはいたが、マミーナにはリ・マージョンを描いている実感は得られなかった。だが、最後の
垂直降下に入るとリ・マージョンが効果を発揮し始めたことが感じられた。航跡の段階ではうっすら
とした光の帯でしかないが、成功が近づくにつれ強く輝き始める。チャコールの壁は一転して緑色の
光で満ちた目映い世界へと変貌していく。身体の裡(うち)にも空間から解放されようとする力の
漲りが感じられる。
直後にマミーナのシムーンは雲を突き破った。
「――っ!」
目の前どころではなかった。敵の母艦は雲の中へ逃げ込もうとしていたのだろう、飛び出した
マミーナ機はすでに敵飛行母艦の側面を触れんばかりの距離で擦り抜けようとしていた。
「近すぎた」
妙に落ちついた声でそう呟くユンの声を聞きながらマミーナは口の中で罵声を上げる。
巨大な光球が膨れあがり、海嘯のリ・マージョンは接近して飛行していた敵の母艦二隻と、
その周辺に展開していた多数の飛行機械を飲み込んだ。だが、まだ二隻の母艦と多数の飛行機械が
無傷のまま残されている。コール・イグニスの本隊もどうなったかわからない。
「コールは!?」
「無事だ。善戦している」
そう会話しながらもマミーナは右へ左へと忙しく機動を繰り返す。
「こちらも地道にやろう。隼。ヴェガ方向の五機編隊をターゲットに」
「了解。いくわよっ」
礁国機編隊の直前を全速で横切りながら隼のリ・マージョンを発動させる。
「次だ。カシオペア。鮫で――いや、ブレイク!」
ユンの指示が絶え間なく飛ぶ。今回ばかりはいつものように速度を落として敵を引きつける
余裕はない。可能な限りの速度で逃げ回りながら隙を見て最小規模のリ・マージョンを放つのが
精一杯だった。だが、恐らくは三百を超えるであろう礁国の飛行機械を相手に二、三機ずつを撃墜して
いても切りがない。雲の中から飛び出しざまのリ・マージョンで敵が混乱しているうちはまだしも、
マミーナ機は次第に苦しい状況へと追い込まれていく。だが、粘った甲斐があった。コールの五機が
離れた場所で見事な航跡を描ききる。
「やった! 五機でのエイを成功させた」
ユンの声と同時に夜空が青白く染まっていく。その光を視界に捉え、マミーナは即座に決断を下した。
「あの光を使うわよっ」
「波頭か?」
「ええ」
遠方で膨れあがる光球に向けてマミーナはシムーンの機首を振った。マミーナ機の後を追って
礁国飛行機械の群が吸い寄せられるように近づいてくる。密かに描きつつある螺旋に後続の敵は
気づいていないようだった。波頭のリ・マージョンは描くのに時間のかかる大規模リ・マージョンの
一種だが、その航跡が待避機動と見分けにくいという特徴を持つ。特に太陽などに向かって描くことで
軌跡を秘匿してやれば乱戦の最中でも悟られずに発動させることも可能だ。
「二度は使えない」
「わかってる」
リ・マージョンモードへと移行したヘリカルモートリスが不気味な唸りを立てた。二つの円盤は
その出力を周囲の空間に展開させてゆく。マミーナたちシヴュラにはその感触が手に取るように伝わり、
シムーンが神の乗機であることを否応なしに納得させられてしまうのだ。時間と空間を操る――
それが口上だけのものでないことをシヴュラたちは経験的に知っている。
「あなたの描く波頭は美しいな」
マミーナ機は最後の螺旋を描き終え、敵飛行機械の群中へと逆行していく。敵の火線を避けるための
機動は取れない。リ・マージョンの軌跡は厳密だ。待避のために航跡を乱せば、その歪みに応じて
級数的に威力が落ちてしまう。実質的には回避機動なしで敵のただ中に飛び込んでいくことに等しい。
「くっ」
キンッと敵の銃撃がマミーナ機の機体をかすめる。陸上の歩兵戦闘とは違い至近弾では弾丸の音は
聞こえない。機体に響いてくるのは着弾音そのものだ。まともに命中してしまえば機体全体を打ち
鳴らすような破壊音が響く。
「銃撃する」
サジッタ席でユンが宣言と同時に機銃弾をばらまき始めた。進路を切り開くための制圧射撃だ。
曳光弾がシャワーのように前方へと注がれる。
「派手だわね」
「あなたの戦い方には合っているだろう。曳光弾を中心に装填してもらった」
「戦争は嫌いだって言ったくせによく気が回ること」
「好きでやっているものか」
逆行するマミーナ機の機動を見て勘の良い敵機は待避と航跡の攪乱を狙って機動を始めた。だが、
もう遅い。強い光を発し始めた螺旋の航跡は瞬く間に膨れあがり、そのエネルギーを開放していく。
背中越しに感じられる力の奔流はまさしく神の怒りだった。
「どのくらい減らせた!?」
「四分の一――程度か。状況は好転していない」
数え切れないほどの敵機に囲まれていることに違いはない。だが、今の一撃で確定しただろう。
マミーナたちが引きつけているこの敵の部隊はもはや別動のコールなど見向きもしないはずだった。
リ・マージョンの成功によりその光に紛れてマミーナ機は敵の中枢に躍り込むことに成功した。
敵の戦意をくじくためにはやっておかなくてはいけないことがある。母艦の破壊だ。帰還の手段さえ
奪ってしまえば、極端な話、マミーナたちが直接戦わずとも済むのだ。滞空時間の短い礁国の
飛行機械は自滅する。飛行兵たちの装備では山岳地帯を徒歩で抜け出すことも敵わない。何よりも
敵兵の士気が大幅に低下するだろう。シムーンを撃墜しても母艦がなければ自国に持ち帰ることは
できないはずだった。得るものがないのだ。
「! マミーナ、気づかれたっ!」
観察力に優れたユンが敵飛行母艦が迎撃態勢に入ったことを察知したらしい。マミーナは気づかれる
前に接近してリ・マージョンを描ききってしまうつもりだったが、そうはいかないようだった。
「ちっ」
上下左右に機体を振りながらなおも全速力で接近を続ける。母艦の直掩飛行機械たちもマミーナ機と
母艦の間に割り込むよう展開を始めた。
「最小の隼を」
「え?」
「目くらましだ。さっきのリ・マージョンで閃いた。夜には有効なはず」
「わかった。試してみる」
今は背後に引き連れている敵機はいない。正面の敵母艦もその直掩部隊もまだ銃撃は開始していない。
小刻みな機動で隼のリ・マージョンを描き終えた瞬間、マミーナは地表へと降下を開始する。アルクスニゲルの
所属機は機体色も黒だ。夜の地表に溶け込むには向いているだろう。
「直下から急上昇して二隻の母艦の間を抜けよう。リ・マージョンではなく銃撃を加える」
「わかった」
ユンの意図はマミーナにも読めた。リ・マージョンはヘリカルモートリスの出力の大半を要求する。
それは自然、シムーンの速度を奪う。銃撃では――特に今回は曳光弾ばかりを装填してきていることも
あるが――大した威力は望めないが、今のマミーナたちがすべきことは敵の攪乱だ。銃撃を加えることで
母艦を手薄にするわけにはいかないことを教えてやるべきだ。そして、何よりも速度を落とさないことが
重要だった。今のマミーナたちにできるのは戦場を掻き回してコール・イグニス本隊の来援を待つことだけだ。
「母艦の間を抜けるときに速度を維持したまま機首を振るわ。銃撃はそのタイミングで」
シムーンは進路を維持したまま左右上下に機首を向けることができる。ヨー、ピッチ、ロールの
三軸運動に制限がなく、全速で後進することも容易い。プロペラで推進力を得る礁国の飛行機械とは
その特性にかなりの差があった。
「行くわよ!」
木立の陰を抜け、山肌に沿って敵の母艦の真下まで忍び寄る。敵はまだこちらの姿を見失ったままの
ようだった。マミーナは機首を上に向けて垂直上昇を開始する。わずかな時間で最高速度に到達し
マミーナ機はキャノピを振るわせながら巨大な飛行母艦へと突進する。無理な飛行が続いているせい
だろう、左翼の通信索射出機の近辺からも嫌な振動が伝わってきた。
「八〇〇……七〇〇……六〇〇……」
ガシャリ、と機首の機銃の排莢音が響く。宮国の機銃は信頼性が低い。先ほどの連射で一度加熱した
銃身と弾丸は作動不良を起こす可能性が高かった。一度使用した機銃は新しい弾丸を装填し直すことが
必要なのだと、マミーナは実戦の中で学んでいた。
「いいわよ! 撃って!」
敵母艦の船体表面に沿って上昇しながらマミーナは喚く。機首を大きく振っている今は両手両足共に
シムーンの操作で手一杯だ。ハンドサインを使う余裕はない。
「天に在(ましま)すテンプスパティウム、汝の罪深き僕(しもべ)の……」
敵母艦にまばゆく輝く弾丸を送り込みながらユンが祈りの言葉を唱える。正直なところマミーナには
鬱陶しいことこの上なかったがユンには必要なことなのだ、と口をつぐみ、マミーナはシムーンへの
祈りを捧げることに集中する。同じ祈りでもマミーナにはこちらのほうが性に合っていた。
「マミーナ! 離脱しろっ! 全力で!」
機首は敵母艦に向けてはいたものの、マミーナはシムーンの進行方向を見上げていた。切羽詰まった
ユンの声に視線を戻すと、銃撃を加えてきた弾痕から点々と炎が柱となって吹き出しつつあるのが目に入った。
400 :
yui:2006/08/23(水) 20:28:44 ID:lPj1xDL1
これはすごい! html化してアップロードして良いですか?
差し支えなければ許可ください・・・
――これっぽっちの銃撃で?
礁国の飛行母艦は船全体を装甲で覆い、機銃程度では歯が立たない堅牢な空中要塞のように見えた。
だが、これはどうだろう。大した威力のないはずの曳光弾を打ち込んだだけであっさりと炎を噴いている。
マミーナは三度目の緊急出力を指定する。ヘリカルモートリスは即座に反応し、増速しようとする
機体は随所で嫌な軋みを立て始めた。だが、今、出力の手綱を緩めるわけにはいかない。マミーナ機の
背後では船体総てを光球へと変じさせようとしている敵飛行母艦があった。
「なんだってこんな簡単に……」
「母艦相手ならリ・マージョンは必要ないみたいだ」
あくまでも冷静なユンの声が癇に障る。
「ついでよ。もうひとつの母艦も叩くわよ」
離脱した進路の前方には最後の空中母艦が浮かんでいる。擦れ違いざまに銃弾を叩き込めばそれで
撃破できてしまいそうだった。
――こんな脆弱な兵器に多くの兵の命運を委ねるなんて。
シムーンに群がってくる小型の飛行機械も華奢な乗り物だった。飛行性能が劣るだけではない。
マミーナ機がこれまで幾度も受けている程度の軽い銃撃であっさりと炎に包まれるのだ。
「彼らの飛行機械は燃えるガスを使っていると聞いたことがある」
「ガス?」
「空気より軽いガスで、機体の重量を支えるそうだ。ヘリカルモートリスを欲しがるのはそんな
危険な技術から逃れたいと言うことなのだろうな」
ヘリカルモートリスを欲して、それを積むシムーンに撃破される。なんて空しい戦争なのだろう、
とマミーナは思う。マッチのように簡単に火のつく飛行機械に乗る彼らは、ヘリカルモートリスが
巫女にしか起動できない代物であると知っているのだろうか。遺跡からごく少数が発掘されるばかりの
遺物だと言うことを。
「敵に同情している余裕はないわ。最後の母艦を破壊して彼らの戦意を削ぐわよ」
「……そうだな」
機体の振動はもはや安定した飛行姿勢を取れないまでに拡大していた。このままの速度を維持すれば
空中分解を起こすのは時間の問題だろう。だが、今は速度を落とすわけにはいかない。背後で
火球と化している飛行母艦を隠れ蓑に一気に接近するのだ。敵に追われていては母艦に接近する
隙を作ることも難しい。これはひとつのチャンスから次々と連鎖した最後のチャンスだろう。
だが、マミーナたちの動きを捉えていた敵もいた。彼らは機体を軋ませ突進するマミーナ機と
母艦の間に見事に割って入ったのだった。
「マミーナ!」
「やられた……。母艦強襲は断念するわよ!」
母艦との間に展開した敵飛行機械はわずか十五機だったが、一目でそれが難敵であることがわかった。
三本線のストライプの入った隊長機と完璧なまでに統率の取れた編隊運動は彼らが熟練兵であることを
物語っていた。編隊もV字型の縦深陣形を取っていて、マミーナ機がそのまま母艦に向けて突入すれば
火力の集中する軌道を辿る羽目になる。かといって、母艦の前面でこの手練れの十五機を相手に攻撃を
仕掛けるのも分が悪い。母艦からの支援――と言うよりは敵味方お構いなしの銃撃によってこの十五機
もろとも蜂の巣にされてしまうだろう。
多くの敵を相手にするときには手早く片付けられる相手から狙うのが得策だと、マミーナはこれまでの
戦闘で学んでいた。好きこのんでリスクの大きな敵に向かう必要はない。
「あとは逃げて逃げて逃げまくるからねっ。レギーナたちが一刻も早く向こうの敵を片付けてくれることを
祈ってちょうだい」
機首を翻し、爆発炎上しながら墜落していく飛行母艦へと進路を向ける。炎と煙に包まれた空域で別の
機会を狙うのだ。圧倒的多数を相手にするならばこの煙幕を使わない手はない。
だが、マミーナの考えは甘かったらしい。波頭のリ・マージョンの成功と母艦の撃破が敵の戦意に火を
付けたらしい。母艦の墜落地点へと集結してきた飛行機械の群は遮二無二マミーナ機へと突っ込んできた。
味方機が火線上にいても銃撃を躊躇わないどころか、体当たりさえ辞さない姿勢だ。
「なんなのっ、これはっ」
「死兵というやつだな。最後に残したのが督戦隊の母艦だったのかもしれない。礁国では督戦隊言うのが
組織されていて、兵士に『死ね』と命じるそうだ」
「あんた、よく落ちついていられるわね」
「腹をくくるしかない。――魚座方向」
402 :
yui:2006/08/23(水) 20:30:06 ID:lPj1xDL1
作品の標題とかは決まっていますか?
ユンが進路の指示を出す。もはや形振りは構っていられなかった。敵を引きつけるなどと言う悠長な
ことをしている暇もない。とにかく火線を避ける進路を探して飛び続け、わずかな隙があればリ・
マージョンを放つ。効果範囲など気にする必要もなかった。敵はなんの躊躇もなく殺到してくるのだ。
まるで火に吸い寄せられる虫のようにリ・マージョンの光芒の中に敵が吸い込まれてくる。
「なんとか……一度、乱戦から抜け出さないと」
「包囲が固い。ベガ……いや、アルタイル!」
マミーナもユンも息が上がっていた。戦場は、そこにいるだけで人を消耗させる。そろそろマミーナの
集中力も限界に達しようとしていた。操縦桿を握る腕が重く、視界が霞む。額から流れ落ちた汗が目に染みた。
「やった! マミーナ、レギーナたちがリ・マージョンを成功させた」
遠くで膨らむ光が視界の隅に映った。だが、同時に金属を打ち鳴らす破壊音がマミーナ機を包む。
「ぐっ」
機銃の一連射がマミーナ機を襲う。銃弾は右翼の補機類を吹き飛ばし、ヘリカルモートリスへの
直撃音を響かせた。遺跡から発掘されるヘリカルモートリスは銃撃程度では傷もつかないが、
宮国の技術で作られる部品はそうはいかない。巨大なハンマーで横殴りにされたかのような衝撃に
操縦桿から腕が引きはがされそうになる。
首を竦める間もなく機体が激しくヨー回転を始めた。その回転を収めるよりも先にマミーナは
ヘリカルモートリスの出力を上げ、離脱を図る。瞬時に反応したシムーンにマミーナはわずかに安堵する。
――まだ、飛べる。
部品をまき散らして低空へと向かいながらマミーナは機体の立て直しを図った。
「ユン、……ユン!」
金髪のサジッタの名を繰り返し呼んでみても応答がない。だが、生きてはいるはずだった。
ヘルカルモートリスの出力は維持されているし、シムーン球の輝きにも異常はない。追撃して
くる敵飛行機械を避けながらマミーナはさらに高度を落としコールの方角へと進路を取る。
もはやマミーナを追い回している部隊をこの場に留め置く必要はなかった。
だが、傷ついたシムーンは思ったように速度が上がらない。ヘリカルモートリスは変わらず
作動していたが、機体の一部を失ってしまったために安定した姿勢が保てなくなっていた。
「生きているなら返事をしてちょうだい、ユン! 敵を振り切るの。鮫のリ・マージョンいくわよ」
返事の代わりにトンと、座席を背後から蹴る音が響く。シムーン球が光を増し、ヘリカル
モートリスがリ・マージョン用に出力を上げるのが感じられた。その反応にマミーナは安堵の
息を吐く。シムーンも、マミーナのサジッタも継戦の意志を示している。
マミーナの描いた鮫のリ・マージョンは軌跡も覚束なく、急激な機動によりシムーンに残された
最後の安定性さえも剥ぎ取った。マミーナ機は不規則な回転を繰り返しながらさらに高度を落として
いく。それはもはや飛んでいると言うより墜落に近かったが、マミーナはまだ制御の手綱を手放した
わけではなかった。だが、次の瞬間、二度目の被弾音が操縦席に響く。
アウリーガ席のキャノピが吹き飛び、マミーナの目の前にあったはずの計器類がごっそりと姿を
消していた。
――やけにすっきりしたわ。
目の前の光景に現実感が伴わず、マミーナは妙に白けた気分で破壊された機首を眺める。
機体のヨー回転はまだ収まらない。ヘルカルモートリスの出力制御も反応しない。左へと傾きながら
背後に機首が向いた瞬間、マミーナは空に広がる雲霞のような敵機の群を見てしまった。殺気を
みなぎらせてマミーナ機へと殺到しようとしている。それは一瞬の出来事だったが、マミーナには
スローモーションのように感じられた。
――これは……さすがに悪運も尽きた、かしら。
だが、コール・イグニスの五機があればこの敵の群もなんとかできるだろう。とりあえず
マミーナたちはコール・イグニスの主力が挟撃されることだけは防いだはずだった。単機で
三隻の母艦と百機近い飛行機械を撃墜し、敵を引きつけておくことができただけでも上出来だ。
マミーナはサジッタ席を振り返る。
「ごめん、ユン。あんたまで巻き添えにした」
サジッタ席のキャノピがわずかに開く。その隙間からユンが胸を赤く染めた姿を見せた。首の
あたりを布で押さえている。唇からも血の溢れた痕跡があり、力なく座席に収まっていた。
――負傷していたんだ。
マミーナの背筋を冷たい汗が流れる。恐らくは一度目の被弾の時だ。首を負傷してしまい声が
出せなくなったために応答がなかったのだ。首に押し当てた布は血を吸いきって黒々と湿っている。
相当な出血があったのだろう。だが、傷口を押さえながらも彼女はサジッタとしての仕事をこなした。
ユンはうっすらと微笑んで上空を指さした。
次の瞬間、目映い光が空に満ちる。。
「あ……」
コール・イグニスの五機が鮫、エイ、銀と立て続けにリ・マージョンを描いてゆく。瞬く間に
敵を殲滅していく姿を、マミーナはただ呆然と見上げていた。最後に放った鮫のリ・マージョンが
マミーナ機の位置を教えたらしい。最初の一撃で殲滅されたのはマミーナを追ってきた一群だった。
マミーナ機はコールの仲間たちに牽引されてアルクスニゲルへと帰還した。
ユンは命に別状はなかったが、大きな傷跡が首に残った。銃撃で破壊された機体の破片が首筋を
かすめたらしい。
「生きててくれて良かったわよ」
マミーナが肩を竦めて見せるとベッドで上半身を起こしたユンが静かな表情で応える。
「あなたもな。キャノピが砕けたときはまた一人見送ることになったかと思った」
声が出るようになって良かった、とマミーナは内心で胸を撫で下ろす。
「お互い様だわね。そうだ。わたしたちのシムーン、防弾板をつけてもらえることになったわよ。
キャノピはしょうがないけど、もう破片ぐらいで怪我をすることはなくなるはず」
「囮戦術には懲りていないんだな」
「お誂え向きのパルを見つけたからね。シヴュラ・アウレアのパルの座を射止めるまでは
付き合ってもらうことになりそう」
「欲しているものが――」とユンが真剣な表情で視線を合わせてくる。「求めているものと
同じとは限らない」
「……それは?」
「気にするな。いつもの独り言だ」
マミーナは再び肩を竦める。見舞い、と言い残して枕元に玉葱を置き、病室を出た。
405 :
yui:2006/08/23(水) 20:40:13 ID:lPj1xDL1
406 :
388:2006/08/23(水) 20:49:48 ID:Zyf0gil6
>>390さんのイグニスも読みたいなー。なんか戦闘シーンばかりになってもーた。
>>400 ぉぉ。ありがとう。アップしたものはご随意に〜。共有テキストのつもりなので煮るのも焼くのもOKです。
標題は特に考えてないです。
>>388 GJ!
戦闘の細部の描写ひとつひとつにすげー説得力があるな
本編では遺跡関係の謎とシヴュラたちの心理を描くことに注力してるけど、
こういうシムーンも見てみたかったんだ
408 :
yui:2006/08/23(水) 22:29:37 ID:lPj1xDL1
409 :
388:2006/08/24(木) 06:48:17 ID:E+IjoPJw
>>407 お褒めいただきありがとー。
アニメ本編だと戦闘描写が記号的なので戦争分が欲しくなるんですよね。
>>408 本編のスクリーンショット、今週登場のイグニスのずたぼろねーさんのカットいいなぁ。
マミマミの置いてきた装甲付シムーンに乗ってたのでかろうじて生き残ったと妄想しちゃいました。
本編ではシミレなんですね。素でシミュラだと空耳アワーしとりました。訂正さんくすー。
読みづらいものに目を通してくれた人、ありがとう。
見やすくhtmlにしてくれたyuiさんもありがとう&おつかれ。
410 :
yui:2006/08/24(木) 09:38:56 ID:U+uxV8pe
>409
どうも、21話で沈んだけど、アルクス・ニゲルって夜間戦闘の主任務みたいね。
登場シーンもほとんど夜間だし・・・・
というわけで、リクエストのあった、今週登場のイグニスのずたぼろねーさんの
追加画像と、両翼の像のさし絵ほか数枚(夜間画像加工済)を追加!
あと、全般的に文章を読み易い単位に区切ってみた。
リモドミマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
「あたし、あんたを満足させられてるのかな」
ネヴイリルの傍らで手のひらを見つめながら背中を向けたアーエルが呟いた。
「弱気なのね。あなたらしくないわ」
「どーせあたしはがさつですよっ。でも、アムリアが生きているかも、って知ったときのネヴィリルはさ、
今までで一番嬉しそうだった」
ネヴィリルは息を落とす。
「アムリアはわたしのすべてだったわ。喧嘩別れをしたわけでもないし、嫌いになったわけでもない。
どこかで生きていてくれると知れば喜びもする。わたしがミスをしなければ彼女を一人でいつとも
知れない時間の向こうに放り出してしまうこともなかった」
ネヴィリルはくすんだ金の髪を指に絡めた。仰ぐように振り返ったアーエルの視線が頼りなげに
ネヴィリルに縋る。常には力強く輝く緑色の虹彩が今は憂鬱な陰を帯びていた。
「アムリアはわたしの罪。忘れることはできないわ、きっと。でも、これからを共に創っていけるのは
アーエル、あなたではないの?」
「あたしでいいの?」
「シヴュラ・アウレアはね、求めてもいない相手と褥を共にしたりしないわ」
「でもさ、あたし、指、短くて奥まで届かないし……」
ネヴィリルはこらえきれず笑いを吹き出した。
「それで今日は奥の方ばかりを探っていたの? 嫌ね。――もしかしてこの間『小さな手』と言ったの、
気にしていた?」
「子供扱いするしさ、ネヴィリル」
ぷい、と再び背中を向けるアーエル。
ネヴィリルはアーエルの手を探る。捕まえた小さな手をネヴィリル自身の手で包み込み口元へ
導いた。先ほどまでネヴィリルを愛撫していた指を一本ずつ口に含む。
「あなたは女の身体のことをよく知らないのね、アーエル。手の大きさなんて些細なことなのに」
子供のような指を唇と舌で舐(ねぶ)る。
「……ネヴィリルもアムリアにこんな風に?」
「気になる?」とネヴィリルは銜えていた指を甘噛みする。むう、と唇を尖らせて見せたアーエルは
けれど、久しぶりに彼女らしい唐突な明るさを返してきた。
「あたし、頑張るよ。アムリアに負けないくらいいい女になって、あんたの頭の中をあたしでいっぱいに
してやる」
「それでこそアーエルだわ。でも、まずはあなたの頭の中をわたしでいっぱいにしてしまおうかしら」
ネヴィリルは背中を向けた首筋を唇を這わせる。
「わ。ちょっとネヴィリル! あたしがするんだってば」
振り返ろうとするアーエルをネヴィリルは強く抱きすくめる。
「だめ。あなたはお勉強。黄金の巫女の愛撫よ。身体に刻み込んであげる」
ネヴィリルはアーエルの翼の名残――肩胛骨にキスの痕を刻む。背筋に、脇腹に、肩口に。それでも
体勢を入れ替えようと腕の中でもがくアーエルにネヴィリルは囁いた。
「アーエル、ひとつだけ教えてあげる」
緑の瞳がネヴィリルを見返し、言葉を待つ。
「夢中になっているのはわたしのほう」
その一言でアーエルの身体から力が抜けた。
21話のニギニギアーエルがあまりにも可愛くて。
手の小ささを指摘されて反発するってのはどちらかというと男性原理っぽい気がしたのでした。
来週のアーエルさんは久々に男前な暴れっぷりを見せてくれるのかな。
>>412 アーエルかわいいよ(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ネヴィリルお姉たま(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
続きマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
>>388さん
本スレで紹介されてたから初めて(このスレ含め)知ったんだけど、
とても面白く読ませてもらいました。大作お疲れ様。ありがとう!
市販されてるアニメのノベライズ版って(私が読んだ4、5冊だと)どれも文章力がショボーンで
ガッカリすることが多かったんだけど、それらより388さんの方がよっぽど読ませる内容でしたよ。
キャラのやりとりもきちんと個性つかんでるし。物書き志望の方ですか?
既刊のシムーンの小説版って読んでないんだけど、このくらいの内容なら読んで見たいなぁ。
アニメ自体はあまり戦争描写には比重を置いてないみたいですけど。
415 :
414:2006/08/25(金) 14:37:06 ID:YkT5L7ZN
言い忘れてたけど、ユンの常に首の多くが隠れる衣装は傷を隠すためだったのか!的な、
衣装も考慮したアイデアは上手いと思った。
見舞いに玉葱はヒデェけど。(w 早くベッドから離れられるようになりなさいよって
ことでしょうが。
それと388氏は絶対航空戦記好きだと思った。
>>413 超絶GJ!!!
この二人はエロすぎる…というかネヴィリル様がエロイのか…
アーエルかわいいよアーエル
417 :
416:2006/08/25(金) 17:01:04 ID:HwtH002P
>388
ヘリカル・モートリス本体は発火しないから、補機に内燃機関を使っていること
にして、大戦機物の航空戦記の雰囲気をよく出してるよね。
実際は機銃に焼夷弾が入っていれば誘爆はありうるんだけど、うまいね
GJ!
あ、いつのまにか英訳が追加されてる・・・
419 :
388:2006/08/25(金) 23:59:35 ID:DeviMCR6
>>414 過分なお褒めにあずかりまして、きょうしゅくです。
航空モノは好きですが薄口でサンテグジュベリの飛行機小説やパイロットの
回想録みたいなのくらい、あとは新谷・松本マンガや小説の雪風あたり。
メガミ文庫のシムーン小説版は基本的にテレビシナリオのままでしたよ。
ちょっとダイジェスト風味で、萌えシーンがいくつか追加されている風。
アニメのノベライズなら神林長平のラーゼフォンがいいですよ。
>>418 >ヘリカル・モートリス本体は発火しないから、補機に内燃機関……
ぎゃーす。しまった、設定だけ触れておいて火を吹かせるの忘れた。
……いや、気づかなかったことにしよう。
読み返したら他にもいっぱい不備があったし。
>>412 GJ
その後教えてもらったテクでネヴィをハァハァ言わせるアーエル を妄想
>>412 GJ!!GJ!!!GJ!!!!!
ナニげに物凄いハードなピロートークだよ巫女様たち....
艦内の廊下を 女の子が歩く
御自慢のおさげを輪っかに 威風堂々と
その生まれから彼女は 忌み嫌われていた
振り返らず進む その体目掛けて 陰口を投げられた
孤独には慣れていた 寧ろ望んでいた
誰かを思いやることなんて 煩わしくて
そんな彼女を抱き上げる 若い巫女達の腕
「今晩は 素敵なおチビさん 私達よく似てる」
腕の中もがいて 必死で突き放し 孤独という名の逃げ道を
走った 走った 生まれて初めての
優しさが 温もりが まだ信じられなくて
どれだけ逃げたって 変り者達は付いて来た
それから女の子は巫女達と 二度目の部隊を過ごす
巫女達は 友達に名前をやった 「最高の巫女」"シヴュラ・マミーナ"
彼女らの祈りは ほとんど敵を討つためになっていき
女の子は 初めての友達に くっついて甘えたが ある日
囲まれた敵に 倒れる友の一人 仲間を守る覚悟を決めた彼女に 敵はこう言った
「あなたも そこの人も 私達にとって最高の巫女
逃げてください 帰りを待つ人達の所へ」
巫女などと呼ばれる身分ではないが それでもあなた達は最高の巫女と呼んでくれた
それ故 あなた達は死ななければならない 気持ちは確かに伝わった
敵の来る甲板に 巫女が飛び移る
今は後ろに行く友に自分の気持ちを その胸に抱かせて
「見ろよ、悪魔の乗り手だ!」 駆け付ける敵
何とでも呼ぶがいいさ 私には 消えない名前があるから
「最高の巫女」「シヴュラ・マミーナ」と 呼んでくれた
優しさも温もりも 全て詰め込んで 呼んでくれた
忌み嫌われた私にも 意味があるとするならば
この日のタメに生まれて来たんだろう どこまでも守るよ
彼女は辿り着いた 彼女を守ろうとしてくれた 巫女達の元へ
掴んだ 登った すでに満身創痍だ
立ち上がる間もなく 襲い来る 敵勢
負けるか私は最高の巫女 震えそうになる心を
奮い立たせ 呟いた 神への愛! アーエル!
巫女の気持ちを受け取った友達は もう動かない巫女の棺に
写真とペンダントを 加えて花畑に埋めてやった
最高のシヴュラを埋めてやった
メッシスでドミヌーラが床に伏せって数日が過ぎていた。
リモネの、共に飛びたい、との精一杯の励ましはドミヌーラを立ち直らせるまでには至らな
かったらしい。パルだから、の一言に涙を見せはしたがドミヌーラの瞳は変わらず焦点を失っ
たままだった。
リモネは口づけを試みる。以前に試した時のドミヌーラの反応は悪くなかった。だが、唇の
端に軽く音を立ててキスをしてみても、ドミヌーラは上の空でリモネの頭を撫でるばかりだった。
――もう、一押し?
アーエルから聞いた「好き」の話以来、リモネは幼いなりに勉強を始めていた。性別化前の
恋愛についてだ。あまり大っぴらに出回る類のものではなかったが、そもそものパルという制
度は情愛を基本にしたものだったらしい。メッシスの書庫にはその手の書物があった。
改めて靴を脱ぎ、ドミヌーラのベッドに這い上がる。
――ええと、まずは大人のキス。
ちう、と唇を押しつけ、薄く開かれたドミヌーラの唇に舌を割り込ませてみる。本には「舌
と舌とを絡ませる」とあったが、ドミヌーラが反応してこないのでは、リモネが舌を侵入させ
てみても絡ませようがない。やむなくリモネはドミヌーラの唇を自身の唇で挟んだり、舌で唇
をなぞってみたりを繰り返したが、大人のキスというものがこれでいいのかどうかもわからな
かった。
「元気、出ない?」
唇を離すと細く涎が糸を引いた。ドミヌーラの茫洋とした視線はやはり動かない。
――押し倒せばいいのかな。
戸惑いながらも体重を預けると、ドミヌーラはリモネのなすがままに仰臥した。間近にドミ
ヌーラの顔を眺め、改めて口づけをする。
――あ、横から口を合わせればいいんだ。
半身をずらしてドミヌーラと胸を合わせたリモネは、角度をつけて大きく口を合わせれば深
く口づけできることを発見した。ドミヌーラの舌を探り当てると、ぴくり、と反応する。教本
にあったように舌を絡めようと探るうち、ドミヌーラの舌が明らかに意志を持ってリモネの舌
を押し返してきた。
「何を……リモネ?」
未だ視線には力がなかったが、表情は僅かに戻ってきた。ドミヌーラの声には困惑が滲んで
いる。
「好き、だとキスをしたくなるっていうから」
「え……?」
口づけを再開するリモネ。ドミヌーラは多少の戸惑いを見せていたが、それでもリモネの探
るような舌の動きに遠慮がちに応じてきた。舌先を触れあわせ、裏側をなぞり、側面を吸う。
不慣れなためか互いの舌使いが一致せずにぎこちなく擦れ違うこともあったが、繰り返すうち
に呼吸が読めるようになってきた。時に口蓋や舌の裏を強めになぞると、ドミヌーラが強い反
応を示すのが面白かった。強く舌を突き出してきたり、背筋に力が入ったり。それは意図した
ものではないらしく、反射的なもののようだった。
合わせた胸は大きく上下し、息を継ぐときの吐息は甘く、熱い。
――耳元や首筋にも。
本の内容を思い出しつつ唇から頬、耳元へとキスの場所をずらしていく。耳朶をついばみ、
「大人のキス」を思い出して舌を這わせてみると、リモネの背中に回されたドミヌーラの手に
力が入った。声にならない小さなうめきも漏れる。反対側の襟首を指でなぞりながら、耳から
うなじ、首筋から鎖骨、と唇と舌による愛撫を繰り返しすと、時折ドミヌーラの体に震えが走
る。頸動脈の上を強く吸い、赤く印をつけてから唇に戻ると、今度はドミヌーラの方から強く
唇を吸ってきた。彼女の視線はやはり焦点が曖昧なままだったが、先ほどまでの無気力な瞳と
は明らかに違っていた。半眼に開かれ、どこか艶やかに潤んでいる。
――わたしもあんな眼をしているのだろうか。
常にはきついドミヌーラの目元はひどく艶めかしく見えた。柔らかなうなじの線からは濃厚
な色気が匂い立つよう。リモネの目には恐ろしくも映ったが、蠱惑的でもあった。
舌を絡ませつつきつく合わせた胸からは、豊かな肉の感触と共に早い鼓動が伝わってくる。
それ以上にリモネ自身の心拍も早く、耳にはうるさいぐらいに動悸が響く。
――どうしてだろう。心臓が壊れてしまいそう。
さらにつよくドミヌーラを抱きしめたくて、リモネは体全体を預けるようにする。唇を合わ
せたままだとリモネのつま先はドミヌーラの膝にも届かない。それでも体全体を密着させ、両
足でドミヌーラの腿を挟むようにすると、ドミヌーラからも足を絡ませてきた。そのまま、隙
間なく体を触れ合わせようと胸を、腰を、足を蠢かし、口づけを続ける。
そして、いつしかドミヌーラの胸をまさぐっていたリモネの手が乳首を捉えた。
「んうっ」
唇を合わせたままのドミヌーラは胸を反らせると同時にうめき声を上げ、舌を硬直させる。
「痛かった? ドミヌーラ」
そうではないのだとわかってはいたが、リモネは訊いてみた。ドミヌーラはロールの緩んだ
髪を乱して首を振る。
「嫌じゃない?」
そう問いながらリモネはドミヌーラの豊かな乳房を揉みしだく。リモネの小さな手のひらに
は収まりきらない柔らかな手応えだった。服の上から乳房全体をゆったりと捏ねていた指に、
再び乳首を摘ませる。軽くしごくようにすると、ドミヌーラの体がエビのように跳ね、太腿が
リモネの臑を強く挟む。
「んんんっ!」
「感じているの? ドミヌーラ?」
互いの吐息を熱く感じる距離で問いかけるがドミヌーラは髪を振り乱すばかりだった。
――吐息そのものがキスみたい。本には書いてなかった。
リモネはドミヌーラの服の肩紐をずらす。胸元に大きくスリットの入ったドミヌーラの室内
着はそれだけで大きくはだけ、一方の乳房を露わにした。長身のドミヌーラの体を滑るように、
リモネは体を下にずらしていく。首筋から鎖骨、鎖骨から胸の谷間へと唇でたどり豊かな乳房
へとキスを降らす。ぴたりと沿わせた全身がここちよく密着する位置だった。跨いだドミヌー
ラの太腿がリモネの鼠蹊部にぴたりと触れている。ドミヌーラの足の間に置いた腿には網状の
ストッキングを穿いた足に強く挟まれた。
「乳首……」
リモネは眼前の乳首に軽く息を吹きかけてみる。ぴくりとドミヌーラが反応したのを確かめ
てから口に含む。
「赤ちゃんに戻った気分」
一方の手で服に包まれたままのドミヌーラの乳房をもてあそび、もう一方の手で剥き出しの
胸を支え、乳首を吸う。舌で転がし、唇で軽く噛みながらもリモネは全身を擦りつけるように
緩やかに体を揺すった。特にドミヌーラの下腹部に触れている腿を強く押しつけ、擦り上げな
がら乳首を吸うと、ドミヌーラは強い反応を示した。
「ドミヌーラ、可愛い」
胸の上でそっと呟いてみた。リモネの声に応えるようにドミヌーラの手が頭をそっと抱き寄
せる。リモネは頬でドミヌーラの乳房を感じながら、太腿をさらに強く押しつける。荒い呼吸
に合わせてドミヌーラの側もわずかに腰の角度を変化させ、太腿により強く下腹部を押し付け
るよう迎える姿勢を取った。
――気持ちいいのかな。
リモネ自身も布地越しにドミヌーラに触れさせている肌の感触に蠱惑的なものを感じはした
し、息も荒く、胸の鼓動も相変わらず不安になるほどだったが、今のドミヌーラのように切な
げな溜め息はでそうにもなかった。全身を反り返らせるような反応も反応も示せそうもない。
胸を揉みしだき、太腿を、腰を擦り付け、乳房を口に含み――もちろんなかなかすべてを同
時に、というわけにはいかなかったが、そう心掛けるうちにドミヌーラの息はますます荒くな
り、顔も乳首も紅潮の度を強めた。
――直接触れてもいい……かな?
なにもかもが初めてで、正直なところなにをすればよいのかも手探りだったが、もう性器に
直接触れてみても良い頃合いであろうことは想像がついた。
「触るね」
短く囁いて乳房を弄んでいた手を下へと伸ばす。シルクの滑らかな手触りの下着が指先に触
れた。緊張しながらもゆっくりと手を滑り込ませる。
――ドミヌーラは大人なんだ。
指先が確かめたその繁みの感触はリモネをわずかに驚かせた。リモネ自身には、産毛なのか
陰毛なのか判別をつけ兼ねるものが一、二本生えてきたばかりなのだ。
指を追って体を下へとずらす。柔らかな繁みの中に潜む割れ目はすでに熱く潤っていた。亀
裂を前から後ろ、後ろから前へとなぞるとドミヌーラの腹部がおこりを伴って上下する。胸を
揉む手は休ませない。
手のひら全体でひたりと女性器を覆うようにし、ゆるやかに撫でさする。中指の腹を割れ目
に沿わせて少しだけ突き出し、膣唇からクリトリスまでを一撫でに刺激してやるとドミヌーラ
の腰がわずかに逃げようとする気配を見せる。
「大丈夫。ドミヌーラ、わたしが一緒」
リモネは柔らかくほぐした女性器から手を戻す。手のひらはドミヌーラの溢れさせた分泌液
でぬらぬらと輝いていた。
「ドミヌーラの匂いがする……」
指を口に含んでみるとそれは独特の香りがした。わずかに金気臭く、血の匂いと酸味を帯び
ている。黴び臭さにも少し似ていたがそれとも異なるえぐみのある臭い。
口に含んだ指にたっぷりと唾液を絡ませ、リモネは再びドミヌーラの下着の内に指を潜らせ
る。大陰唇を指先でなぞり、割り開いた襞の合間を会陰部からクリトリスにかけて撫で上げる。
二度、三度とそれを繰り返してから、大陰唇と小陰唇の間をぐるりとなぞる。女性器の構造を
確かめるようにしてそれを幾度か繰り返してから陰核――クリトリスだけを同じように指先で
探ってみた。じんわりとクリトリスを押し潰すように力を加えるとドミヌーラの口から吐息が
漏れる。リモネの太腿を挟みつけるドミヌーラの足が力を増し、切なげに擦り付けられた。
大陰唇の裏側をなぞり、クリトリスを弄ぶことを繰り返すうちにドミヌーラの体はますます
熱くなり、呼吸は乱れていく。ゆるゆると柔らかく触れていた指の動きを止め、代わりに胸と
陰部の二つの突起を軽くつまみ上げる。
「んんんっ!」
ドミヌーラはエビのように体を反らせた。その体に完全に体重を預けてしまっているリモネ
を大きく揺らした。
「ドミヌーラ、可愛い……」
リモネの指先に反応して跳ね回るドミヌーラの肢体は艶やかだった。白い肌は桜色に色づき、
唇からは甘い溜め息が漏れる。
――やっぱり大人の体なんだ……。
性というものがどんな感覚をもたらすのかとリモネも自身の体をまさぐってみたことはあっ
た。だが、それは到底快感とも官能とも言えない、単なる触感を感じさせただけだった。乳首
を摘まんでみても痛みが先に立つばかりだったし、クリトリスへの刺激もぞわりと不快感を覚
えるだけで快楽とは程遠い。だが、今、リモネの眼前で踊る肢体は明らかにそれと分かる官能
を表していた。リモネ自身の指も何かに憑かれたかのように自然にドミヌーラの痴態を引き出
してゆく。
――わたしは、ドミヌーラを悦ばせたい。
陰裂に這わせた指で今度は小陰唇をなぞる。指先でたどり、手のひら全体で揉みほぐす。も
う一方の手も同じリズムで豊かな胸を揉み続ける。そして指先で小陰唇の内側の感触を確かめ
ながら小さく囁く。
「指、入れるよ」
尿道口の位置を確かめ、膣口を探る。呼吸に同期するように蠢く膣口にそっと中指の腹を当
て、ゆっくりと沈ませて行く。
「ん。あぁ……、リモネ、リモネ……」
ドミヌーラが何かを堪える表情で吐息と共にリモネの名を呼ぶ。それは弱々しくもあったが
久しぶりに零れたリモネの名だった。
「ドミヌーラ、暖かい」
ドミヌーラの膣の中は熱かった。リモネが指を沈めていくとそれは独立した生き物のように
蠕動していた。慎重に、探るように、柔らかな肉のチューブに中指を付け根まで沈ませてみた
が、奥までは届きそうもなかった。リモネの指は短い。それが少し悲しい。
たっぷりと沈ませた指で膣壁の様子を探る。膣の内部はリモネにとっても未知の世界だ。自
分の膣に指を入れることは恐ろしくてできなかったのだ。とても成熟しているとは言えないリ
モネの膣口は狭く固く、指先を入れただけで苦痛を感じた。ふっくらと柔らかく瑞々しいドミ
ヌーラのそれはなんて豊かなことだろう、とリモネは思う。
――あれ?
膣の中から腹側を探った時だった。指先に何か、周囲の粘膜とは違うしっかりとした手応え
があった。リモネの指の届く精一杯の位置に、ざらざらと小さな突起が並んだ部分がある。
「う……ん」
じわりと押してやるとドミヌーラの口から長く吐息が漏れた。中指の腹でゆっくり、長く圧
力を加えてやると、その指の動きに合わせるように再び息が漏れた。少しだけ圧力を強めてみ
ると今度はその動きに合わせて腰がせりあがり、膣の筋肉がリモネの指を締め付けてきた。
――ああ、これが。
宮国の言葉ではその部位を表す言葉はないらしい。だが、教本の中では“愛の扉”と表現さ
れていた。重要な性感帯のひとつでもあるという。刺激の仕方も解説されていたが、必ずしも
すべての女性にあるものでもないという。性別化前の身体では少ない、とも書かれていた。
ドミヌーラの内部を探ることに集中して、いつの間にか動きの止まっていた胸への刺激を再
開する。そして、沈めた中指をゆっくりと往復させながら粘膜をいろいろな角度から刺激して
みる。時折、腹側のあのざらざらした部位を長く、強く押し上げる動きも忘れずに織り混ぜた。
「はぁ……ん、んんっ。うぅ……あ、あんっ!」
乱れた息の合間に官能的な声が混じり始めていた。それはうめき声にも似ていたが、もっと
艶やかで切ない。それはリモネの指の動きを自然と速く、力強くさせる力があった。
「どう? ドミヌーラ、わたしを、感じる?」
夢中になって愛撫を続けるリモネの息も速い。ドミヌーラの体に自身の体を擦り付け、体を
揺する動きで乳房を捏ね、中指で膣を掻き混ぜる。ドミヌーラの太腿がいつの間にか立てられ、
ぴたりとリモネの女性器を圧していた。上下に揺すっている体の動きが自分自身の意志による
ものなのか、ドミヌーラに誘導されているのかリモネ自身にもわからなくなっていた。
「ドミヌーラ! ドミヌーラ!」
さらに激しくドミヌーラの膣を掻き混ぜ、例のざらざら――愛の扉――を圧迫しながら同時
に親指の腹でクリトリスを押し潰す。片方の手で湿った音を響かせながら、もう一方の手は力
強く乳房を揺する。
「ん、んんんっ――」
声を呑んだドミヌーラが背筋を弓なりに反らす。同時に中指を銜えた膣がきつく収縮した。
リモネの股間を押し上げていた太腿も思い切り力が入っている。絶頂に達しつつあるのだ、と
知ったリモネはさらに愛の扉とクリトリスを強く圧迫し、真っ赤に充血した乳首を乳輪ごとつ
まみ上げる。リモネを乗せたまま弓なりになった身体に数回痙攣が走るのと同時に、リモネ自
身の下腹部にも小さなさざ波のように震えが走った。
――これ、が?
思う間もなくリモネの体から力が抜ける。わずかに遅れてドミヌーラも脱力した。
汗の伝うドミヌーラの胸の谷間に顔を埋める。深く息を吸い込むと胸郭いっぱいドミヌーラ
の香りが満ちた。そのままドミヌーラの鼓動を聞くうちにゆっくりと潮が引くように甘美な痺
れが引いていく。
そっと髪を撫でられていることに気づいてリモネは顔を上げた。
「ドミヌーラ?」
「少し……眠らせて……」
「……うん」
目を閉じたままのドミヌーラの顔は紅潮の残滓を残していたが、表情は読み取れなかった。
――力づけるの、失敗、だったのかな。
汗で湿ったドミヌーラの前髪を分けて額に軽くキスを残す。ドミヌーラは微かに微笑んだか
に見えたが、すぐに寝息を立て始めた。手応えを得られないまま、リモネはドミヌーラの部屋
を後にした。部屋を出るときにパライエッタと鉢合わせになったが、彼女はリモネのばつの悪
そうな表情にも気づかないほど苛立っているようだった。
ドミヌーラが瞳に生気を宿らせて現れたのはそれから間もなくのことだった。
――了――
いいもん読ませてもらいました!
>>423-
>>427 リモドミキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
リモ×ドミ神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
超(*^ー゚)b グッジョブ!!
ど、どなたか豆腐ぐらたんでSSを……ハァハァ
ドミリモがこのまま放置で放送終了しても違和感ない時に、
お前様に救われますた。
あ、しむらID! ID!
それでSS作ったら神
マミ子×ロードレマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
435 :
431:2006/08/30(水) 21:40:55 ID:cPyOSsks
スレを頭から見直したら一番最初に豆腐ぐらたんネタがあった。ゴチです。
すげぇ。こんな時期から豆腐先物買いなんて……。
>>433 一時間でSS仕立てるのは無理っす。というか、挑戦してみたら三行で挫折っす。
マミ子×ロードレマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
>>412の続きをぜし!!!!!!!!
(*´Д`*)ハァハァ
ハァハァ
ハァハァ
ハァハァ
438 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/03(日) 15:14:03 ID:yom2XPsz
>>423-
>>427 このSS読ませてもらった時
わが人生に一片の悔い無ぁ―――――――――――――――――――――――しぃ!!
と感じた。
素晴らしいリモドミ トン!
ドミ「>>423-
>>427さん乙。
やっぱりこの子は天才だわ(性的な意味で)」
ドミ姐逮捕のSSとか欲しくなった
>>439 もしシヴュラが罪を犯した場合担当はどこになるんだろう
おっさんどもに「幼女にまで手を出すとはこの淫乱め」とか言われるドミが見てみたい…
月の光がグラギエフの執務室を照らしていた。
室内には、グラギエフとアヌビトゥフの二人だけだった。
特に言葉を交すでも無く、常備されている
薫り高い上質な果実酒を酌み交わしていた。
ただ二人並んで、窓の外の景色を見つめていた。
グラギエフはこの静かな時間を中断させる決心をつけ
軽い溜息を吐き、グラスを机の上に置いた
―コトリ…―その音を合図にアヌビトゥフを見つめた。
アヌビトゥフもその音に気付いてグラギエフの方へ首を廻らした
「グラギエフ…どうした?…」
覗き込むように顔が近づいてくるのを表情を変えずに耐えた
グラギエフはいつもの軟らかい笑みを浮かべ囁いた
「変わらない…と思って。」
失礼な言い種だと、つい反射的に言い返した。
「そんな訳ないだろう、男になって もぅ…?!…」
いつのまにか間近に迫った顔に驚き、言い淀む
「もぅ…?何です?」
吐息が唇に掛かる程グラギエフの顔は近かった
「もぅ―…!!」
言い掛けた途中で唇が塞がれた
ぅんッ…ンッ…フッ…う…」
いきなり塞がれ、深く探られ絡まれる
口中を蹂躙され、ただでさえ酔いの回った頭には
まともに考える事もできずに軽いパニックを起こしていた。
完全に男の体になっていても華奢なアヌビトゥフの体を
グラギエフはがっちりと抱き締め彼の手から
グラスを奪い取って机に置いた。
(駄目だ…流される訳にはいかない…)
やっとの思いで取り戻した理性でもって
精一杯の抵抗を試みても思うように体に力が入らない
「ヤッ…グッ‥グラギエフッ 男なんだぞッッ私はっ」
必死の叫びも心許ない…グラギエフの唇は
自分の唇を解放したと思ったら耳へと移って行った
「ンはっ…昔とは違うッ―…だ…から…ヤメ…ろ…」
耳たぶを唇で甘咬みされ、吹き込まれる
「変わらない…何も」
「違うッッ‥違うッ私も君も男になったッ…」
ネロリと耳穴を舐められる――少女の頃から
弱かった処を責められ抵抗する力が弱くなる
「ただ男を選んだとゆうだけですよ」
―フゥ―と耳に囁きがダイレクトに入ってくる
「昔は、あなたも私も少女だった」
耳たぶをきつく吸われる
「今はあなたも私も男だというだけですよ」
腕が腰に巻き付き、さらに密着度が高まる
「フッ…う…でも…でもッもうッッ…ッ…」
何も言えなかった…再び唇が塞がれ
まともに言葉を発する事などできなかった
(分かっているはずなのに グラギエフ…)
流され受け入れ始めた体は反応し喜びに震えてく
シヴュラの…パルを組んだ時から心も体も許していた
男になってから暫らくの間も体を重ねていた
名残を惜しむように、時間の許すかぎり抱き合った
だが、体が完全に男になってしまってからは
グラギエフの誘いを全て断っていた。
滑らかな肌も柔らかい体も何もかも無くし
堅い体と新に得たモノを晒したくなかった
グラギエフと抱き合う事無く、既に一年以上の月日が経っていた
忘れたと思っていた…なのに口付けられ体が心が軋んだ
―――チュッッ…クチュンッ…―――
(舌が…唇が…離れてしまう…?…)
離れようとする舌を追い掛け貪った
「…ンあッッ…!!…」
グリグリと腰を押しつけられ体が仰け反り唇が離れ嬌声が零れた
仰け反った体をそのままに机の上に押し倒され
しつこい位に腰を擦り合わされ、追い上げられる
「あッ…あ…グラギエフ…ッッ…」
グラギエフの青い瞳が〈放さない〉と語っている
「言ったでしょう、あなたも私も男だと」
どうしようもない劣情に翻弄されるまま叫んだ
「駄目…駄目だッッ…グラギエ…フ!」
「アヌビトゥフ、そんな処も変わってない」
「グラギエ…駄目だ…そこはッ…」
薄暗い室内のベットの上、絡み合う二人の少女
「本当に?」
背中から抱き竦められながら耳と蕾を同時に責められる
「あッ…あ…駄目…グッ…ラギエ…駄目…駄目じゃ…ない…」
「皆、驚くだろうなレギーナのあなたがベットの上で
こんな風に私に責められていると知ったら」
「言うなッッ…言わな…いで…」
指は容赦無く蕾を擦りあげ、さらに侵入してゆく
「くっ…あ…ソコォ…」
「わかってる、アヌビスの良いところは」
蕾を散らさんばかりに掻き回され抜き差しされる
絶頂はすぐ近くにありグラギエの長い指が強く抉ってくる
「ヒッ…いッッ…ンうんんんんンンン―――ッッ……」
小さな長い呻き声を発し達した。
意識は遠退き強ばった体は力を失い、彼女の体に身をまかせる
グラギエフは思い出していた…己の欲望のままに笑みを浮かべて
(本当に何も変わってない、私のアヌビ…トゥフ)
「艦長の、男のあなたが私にこんな風に組み敷かれ
よがっていると知ったら、皆さんどんな顔をなさるでしょうね?」
熱い息を吐き、潤んだ瞳で睨まれる
「クッ…お前は いつ…も、そうやって…ッ…」
瞳を合わせ、真っすぐ見つめたまま告げた
「シムーンに乗っていた時のように一つに
なりたいのですよ アヌビトゥフ、あなたと」
もう限界だった…私も…そして、たぶん…
「一つに…か……任せて……いいんだな?」
強い瞳で何にも揺るがない瞳で問われた
「勿論ですよ」
余計な返事は必要だと思わなかった
お互い若くしてここまで昇ってきた
綺麗事だけではここまで来れない事は良く解っていた
自分も通った道ならば、当然アヌビトゥフも
通っただろう…だからこその拒絶もあっただろう
抱き合い互いの事に気付く…だが、そんな事を
口にする余裕などなかった
男を抱き馴れた術と身体
男に抱かれ馴れた身体と術
何度となく達し、悦びを分かち合った
嵐が過ぎ去り、再び静寂の中
椅子に腰掛けたグラギエフの上に座らされ
その広い胸の中に納まっていたアヌビトゥフが
ゆっくりと手を伸ばし、机の上に放り出された上着を
掴み引き寄せる…その指の上からグラギエフの手が
重なり、そっとアヌビトゥフの体に上着を掛けた
胸に頭を寄せ、その鼓動に耳を傾けた
「グラギエフ、なぜ男を選んだ?」
「女を選んで、待ち続けるのは嫌だったんですよ」
「待ち続ける…?」
「ええ、男になって守りたいと…共に在りたいと…
アヌビトゥフ、あなたは何故ですか?」
「私もだ、ずっと守っていかたいと…」
クスリと笑い合い、見つめ合った
何度も何度も深く口付け貪り合った後、告白した
「ずっと共に居させて下さい、逝く時も共に…」
情事の後の甘さなどない真剣な眼差しだった
「無論だ、他の者全てが逃げてもお前だけは私の傍にいろ」
「了解、置いてきぼりは無しですよ」
クスクスと笑い合い優しい口付けを交わし合う
「どうします、一緒に寝ますか?」
「馬鹿言え、休ませない気か?日誌もつけてないのに」
「それもそうですね、戻れますか?」
「…わかっていると思うが、大丈夫だ」
「……ええ……」
甘やかな時は過ぎた、アヌビトゥフは疲れた体を
叱咤し、着衣を整えてゆっくりと歩きだした
「おやすみ、グラギエフ」
「ええ、おやすみなさいアヌビトゥフ」
静かに華奢な体が扉に吸い込まれるように
抜き出ていき、扉は静かな音をたてて閉まった
この体を選んだ事に後悔は無い
共に飛んでいたように、共に進んで生きたいと願った結果だった
思いは同じだった、それが無性に嬉しかった
END
すいませんッッ、つい出来心で
魔がさしたんです。
許してください
乙です。ごちそうさまです。
>>441-445 この間の放送日以来、豆腐とグラなら801でもいいような気がしてしまう。
汚れつちまつた悲しみに……といいつつ楽しませてもらったよん。
宮国軍はけしからん組織ですなー。
男になってもセクハラされまくりーのパワハラ組織なのか。
俺のグラたんも餌食になってた風じゃまいか。
パワハラかましてたゲス野郎は司兵院だろうか、と想像しちまった。ぉぇ。
とりあえず俺は魔が差したんでも構わないと思うよー。
801板にスレ立てるほどの(腐)人気はないだろうし。
>>446乙
シムーン世界には色々なシュミ人がいるので、隠れ腐シビュラとかけっこういると思う
そしてアヌ×グラかグラ×アヌかでしばしば大喧嘩になってるはず
それともリアルホモイラネとか言われるのだろうか
巫女金がそうじゃまいか<隠れ腐シビュラ
>>441-445 GJ!
宮国のパワハラ組織司兵院!!
なんかすごい楽しそうな感じがする。
この際×昆布も有りのような気がしてきた。
……内容を深く想像するのは別として。
個人的に宮主様との絡みが見てみたい。
これまで散々対立してきた訳だし。
>>440 普通の罪なら審問会でオナシア、宮守、司政院、司兵院合同かなと思うけど、
ドミは司兵院直属であり、罪がスキャンダルすぎるので、
事を荒立てたくない司兵院が秘密警察とか使って内々に処理しようとするのでは?
鞭打ち20回+監禁とかかな
大空陸の性的嗜好ってものすごく多岐に及んでるような気がするんだよなー、
例えば泉に行って来たばかりで男とも女とも付かぬ状態の体にしかハァハァ出来ない
香具師とか絶対居ると思うんだが
それはさすがに相当のニッチっぽい気がするw
でもそうだな、逆にドミリモの様な極度のロリも許容される空気がある中、
片寄った性的嗜好となるとその辺かもしれないな。
ドミは物語上『ロリ趣味』って揶揄されてるんだと思ってきた自分だけど
よくよくかんがえたら司兵院にリモの報告しまくってその上奴らに「君のお気に入りの..」
なんて言われちゃってるんだよな。
まぎれもなくそれが事実なんだよな...
ドミの報告書は「リモネが……、リモネガ……、リモネが……」のオンパレードで最後に
さらっと「アーエルとユンとマミーナも使えます。おわり」のような気がする。
コールテンペスト解散を帳消しにしたドミ子に感謝した方がいいと思います
勢いで書いたら何がしたいのかよくわからないものが出来た。
反省している。
458 :
フロエいじめ:2006/09/05(火) 00:55:01 ID:Y4AaL6z3
休憩時間のメッシスの食堂に現在四人の人影がある。
その内三人、アーエル、マミーナ、アルティは雑談中。
そして、もう一人。
少し会話の輪から離れて、何やらただごとではない様子のフロエがいた。
彼女は今、椅子に座り、頭だけ机に乗せ、腹を抱いた猫背の姿勢で、時たま「ぬおお」等と低い呻き声をあげている。
机に乗せた頭が、呻き声と共にゴロゴロ角度を変えたりと、何とも奇怪この上ない。
危ない人だ、危ない人がいる。
明らかなその危険ぶりに、他の三人も対応を決めかねていた。
なんせ、さっきふらふらと食堂に入ってきたかと思うと、いきなりこの奇行だ。普段ならありえない。
そう、普段のフロエの行動パターンは、貴重な休憩時間にくだらないよもやま話を延々皆に聞かせることから始まるはずだ。
さらに実を言うと、皆が聞く耳を持たずとも一方的にベラベラまくしたてているだけだ。
そんないつものフロエに皆はナチュラルに無視を決め込んでいるわけだが…
その、普段は喋るオブジェ扱いの彼女が今は、
「(死にかけの動物みたいだな…)」
三人は訝しんだ。
一体何の真似だろうか?
新手のこちらの気を引く演技だろうか?
そんな感じで、割と残虐な結論に至ろうとしつつ…
ふと三人がフロエの方を向くと、
「くおおおお!」
何やら絞るような叫びをあげてのたうち始めた。
真面目にキモイ。
付け加えて恐い。
触れたら何かに祟られそうなので、このまま放置したい…
が、このまま放っておくわけにもいかないだろう。
……まあ、話だけでも聞いてやるか…
かなり悩んだ後、そんな結論に達した。
眼前の奇行は普段の10倍はウザいかつ不気味だ。
とりあえず、あれはやめさせよう、そのためならくだらない話も聞いてやらないこともない。
459 :
フロエいじめ:2006/09/05(火) 00:57:32 ID:Y4AaL6z3
まず、アイコンタクトと手振りで打ち合せ。
相当な先駆けの擦り付け合いの後、まずはマミーナが、ということになった。
思いっきり貧乏クジを引いたような顔をしながらマミーナが行く。
コホンと一つ咳払いをすると、
「何、陸に揚がった魚みたいな動きしてんのよ、フロエ。無駄に気になるじゃないの」
160kmストレートなマミーナの問いに首だけ向けると、フロエは幽鬼のような表情とギリギリ感を含んだ擦れ声で呟いた。
「お…おなか痛い…」
返ってきた答えに、三人ともしばらく呆気にとられる。
が、即座に復帰してアイコンタクト。
予想外の展開、だが落ち着いて状況を整理しよう。
フロエは何と言った?
お腹痛い?
…始終腹丸だしでいるんだから当たり前だろ!
心の中でツッコミを入れると、誰からともなく思いっきり吹き出した。
「ぶははははは!ふ、フロエ、あんたお腹痛いって!あははははは!」
「あっはっはっはっは!そんな格好してりゃ当然だよ!」
「あははは!ご、ごめんフロエ、こっちの方も笑い過ぎでお腹痛くなってきたんだけど!」
机に突っ伏して笑い転げる三人に、フロエはさっきと変わらぬ態勢のまま、わずかに眉を釣り上げ、呟くように抗議する。
「わ、笑いごっちゃないわよ…!普段なら怒るけど!」
呻く。
「ぉぉ…ッ!い、今はマジに無理…!」
ようやく笑い飽きた三人は、その抗議を聞き、あらためてフロエの様子を見る。
顔面蒼白、体は耐えるように小刻みに震えている。
どうやら本当に深刻なようだ。
痛みに耐える様子はキモイが、少し哀れではある。
というか、あれ、痛みに耐えてた動きなんだ…
「ま、しゃーないわね、自業自得よ」
そう言いながら、マミーナが立ち上がり、
「しょうが湯でも作ってあげるから、それ飲んで休んでなさいな」
エプロンをつけると厨房に向かう。
アーエルもフロエを気遣う様子で話し掛ける。
「おいおい、大丈夫かフロエ。」
それから、アルティの方を向いて、
「アルティ、あんた保護者なんだから何とかしてやんなよー」
いきなりの言葉に、アルティはむせた。
(な、何だって…!?)
整えるために、溜め息をついて、
「保護者って…そんな風に思われてんの?」
少し傷ついたアルティであった。
が、「仕方ないな…」と、考える姿勢をとると少し思案。
何か状況を打開できそうなものがあっただろうか…
しばらく記憶を探る。
ややあって、ポンッと手を叩き、
「あ…!いい物がある!」
「取ってくるから、待ってな」と言ってアルティはフロエの頭をくしゃくしゃとなで、食堂から出ていった。
アルティが出ていくと、アーエルはフロエの背後に寄って、
「ほら、背中さすってやるよ。いくらかマシだろ」
優しく上下にさすり始める。
460 :
フロエいじめ:2006/09/05(火) 01:00:04 ID:Y4AaL6z3
な、何か事態が意外な方向に…
フロエは正直今の展開に驚きつつも思った、
しょうが湯って風邪の時に飲むものじゃ…
いやいや、そうじゃない、
なんと素晴らしき仲間の絆!
これだ。
背中の手の暖かさに、厨房から漂ってくるいい匂いに、フロエは思わず涙腺がゆるむのを感じた。
「うう…マミーナぁ、アーエルぅ…ありがと…」
痛みから大きな声は出せないが、それでもありったけの感謝を込め、絞りだすように呟く。
その言葉に、アーエルは照れながら、よせやいと腰の辺りをドスッと一発。
呻き声をあげながら、フロエは二秒で前言撤回を決意した。
しばらくそうしてさすってもらっていたら、結構な時間が過ぎていたらしい。
厨房の調理も終わったようで、
「さ、できたわよ」とマミーナが湯気の立つカップを持ってくると、フロエの前に置く。
それと同時に、アルティも戻ってきた。
「ごめん、ごめん、探すの手間取っちゃってさ」
言いながらこっちに来るアルティが手にしているのは、ニット編みの白い物体。
その形は、フロエも見覚えがあった。
そう、それは…
「は…腹巻…?」
「いやー、小さい頃使ってたんだけど、まだ取っといて良かったよ」
アーエルとマミーナは、また同時に吹き出した。
「ひぃーっ!は、腹巻!腹巻!」
「あははは!良かったじゃないかフロエ!アルティ母さんの愛がたっぷり詰まってるぞ!」
今や、さっき上がった二人の好感度ゲージがマイナスに突入するのを感じながら、フロエは思う。
いくらなんでも腹巻はないんじゃないのー!?
心中で叫び、何とか今まさに己の腹にそれが装着されるのを防がんと、抵抗を試みる。
無理、無理でしょ腹巻とかそろそろ泉に行く歳でそれは
「あ、アルティ、腹巻はちょっと…」
しかし、アルティは有無を言わさぬ口調で、
「ダメだ。ほら、手上げて」
「いや…」
「さっさと上げなって」
「あうっ…」
アルティに、こう押されると弱いフロエであった。
461 :
フロエいじめ:2006/09/05(火) 01:01:29 ID:Y4AaL6z3
ああ…アルティは本当にお母さんじゃなかろうか…
思いながら、フロエは渋々両手をバンザイにする。
その上からスポッとかぶせられる腹巻。
はぁ……ん!?
な、何だこのフィット感!
あまりの着心地に、フロエは思わず自分の腹を確認する。
おお…もしやこれこそが腹痛の救世主…
が、瞬間的に固まった。
腹巻に何やら異常な物が…
即座に視線をアルティに向ける。
そう、己の腹に巻かれたニット編みのそれの真ん中にはデカデカと、
「あ、アルティ…これ、クマのアップリケがついてるんだけど…」
「ああ、かわいいでしょ?」
そういう問題じゃねえよ。にこやかに自分の腹の真ん中で微笑むクマ。
アルティ…
あんたのセンス、ロードレアモン並にズレてるよ!
心の中で叫ぶ。
同時に、一際高くなった笑い声に横を見ると、すでに腹を抱えて床をのたうちまわっているアホ二人。
しょうが湯をぶっかけてやろうかと思いつつ、
「(もったいないな…)」
と、思い止まる。
…よし、まずは落ち着こう。
「(復讐はいずれしてやる…)」
思いと共にカップを持って、二三口飲む。
ほんのり甘くて、少し辛い。
何だか、ホッと溜め息がもれた。
462 :
フロエいじめ:2006/09/05(火) 01:04:14 ID:Y4AaL6z3
少し落ち着いたかな…
そうしてみると、自分の体の状況も冷静に確認することもできてきた。
まず感じたのは、何やらお腹があったかいこと。
腹をさすってみると、腹巻の温かさと共に、痛みも八分方引いているように感じた。
おお、これが、これが腹巻パワー!?
フロエは今までの自分の考えを改めた。
…恥より、健康が大事だよね!
アルティ、あんたの判断は間違っていなかった…
「あー、大分楽になったわ」
いつもの調子を少し取り戻してフロエが言うと、
「そう」と無表情に言って、アルティも向かいの席に座る。
ようやく笑い飽きたのか、息を整えながら床の二人も椅子につく。
「ま、これに懲りたら、おヘソ出すのをやめることね」
マミーナがまだ笑いの余韻を残しながら言うと。
「そうだなー、そっちのクマさん腹巻の方が似合ってるぞ」
アーエルもまだ若干笑いながらそう言った。
「な、何よ!今回は少し油断しただけだってば!」
そうフロエが抗議する。
が、正面のアルティは真面目な顔で、フロエをじっと睨み、
「反省は?」
「うっ…」
観念したフロエ。
「はい、してます…」
よろしい、と言って、アルティも笑った。
つられて、フロエも笑う。
よかった、よかった。
これで万事解決。
そう納まろうとする場。
朗らかな笑い声が響く。
463 :
フロエいじめ:2006/09/05(火) 01:06:14 ID:Y4AaL6z3
しかし、そこに…
「あ゙ー…」
ドアを開け、何やら低い唸り声と共に、新たな乱入者があらわれた。
皆が顔を向けると、そこには顔面蒼白で腹を押さえたモリナスがいて、
「も、モリナス…どうしたの?」
嫌な予感をひしひしと感じつつ、乾いた声で皆で尋ねる。
問い掛けに、モリナスは引きつった表情を向けると、
「や…なんかお腹が…痛…」
四人から漏れ出たのは、本当に苦い笑いであった。
おしまいです。
エロもなくてすみません。
フロエかわいいよフロエ
フロエのお腹に対する愛情を感じた
GJ !
ぽんぽこぽーん。
フロエとモリナスはそうか、ヘソ出しーズなんだな。
俺はてっきりフロエが便秘で苦しんでいて、よってたかって浣腸されてしまうスカトロものかと
恐々としながら読んでいた。
あるいは女の子の日ネタかと。
ほのぼのとした方向に裏切ってくれましたなー。
それにしてもフロエはかわえーのぅ。
>>458-
>>463 フロエタンかわいいよフロエタン
>>466 フロエタンに浣腸(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ホモだろうがロリだろうがエロなしだろうがなんでも来いなところがシムーンスレらしいぜ
フロエ「おおぉっ、お腹いいっ!!!お腹でいっちゃうぅぅっぅうぅっ!!!」というセリフを思いついてしまったので
これで一本書こうと思いましたが、駄目でした
玉置勉強さん家のヴェーラさん。
シャレた尺八持って乳首立ってるのに、なんだかワラタw
さぞかしおいしい草だったのでせう。<乳首立ってる
覚醒剤入りかー
オレはSS書けないけど
SSマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
SSマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
SSマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
SSマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
SSマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
ネタくれよネタ
頑張るから
アーエルとフロエのSSが読みたい
マミーナロードレのほのぼの
礁国の兵士に逆襲されるフロエ
お互い初めてのことでどうすればいいのかわからないワポモリ
ユンマミも読んでみたいな
ユンユンへたれ攻
オレもマミーナ×ロードレのほのぼの
エロならお漏らしとか(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
こんなにリクが出るほどスレ住人いたのか。
てっきり書き手が相互に二、三人でスレ回してたのかと思(ry
483 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/08(金) 00:56:48 ID:ySFUj/Lx
マミロド前提。ユンユンの報われない片思い希望!
マミーナ×ロードレマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
マミーナ×ロードレマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
マミーナ×ロードレマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
マミーナ×ロードレマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
マミーナ×ロードレマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
時 代 は ア ー ユ ン
い ま も 、 そ し て こ れ か ら も ロ ー マ ミ
フロユンとユンフロと ど っ ち が い い ?
どっちでも い い ん じ ゃ な い の ー
やっぱアルフロだろ。
そしてモリロド。
パル萌え。
アルティフは、朝起きられない新妻フロエのために、ぶつぶつ言いながらも朝食を作ってやるんだよな。
で、それが自分が作ったのよりはるかに美味いので、朝から不機嫌になるフロエ。
痴話喧嘩勃発。→はめて仲直り。そんな新婚の日々。……を誰か書いてくれ。
(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
(*´Д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
アーエルに微妙な恋心を抱いていたが自覚する前に失恋したフロエ
愛する姉の為に自ら身を引いたアルティ
お互いに性的な意味で慰め合うSSキボン
『フロエさん色々考える』
アーエルは、カッコいい。
それは私の素直な感想だ。
あの金色の髪をお団子型に纏めた、ちっちゃな女の子に抱いた気持ち。
男の子みたいなところもあって、女の子みたいなところもあって。
けっして迷わず、真っ直ぐな信念を抱いて堂々と振舞う凛々しさと。
時折見せる女の子らしい柔らかな表情や仕草。
その二つが紅茶とミルクのように混ざり合って、美味しいミルクティ──“アーエル”を作ってる。
私はオンナノコに恋する趣味は無いけど、もしそういう感情が生まれる土壌を持ち合わせていたなら、
きっとアーエルに恋をしていた。
顔も中身も及第点。きらきら光る髪も瞳もとっても綺麗。性格はちょっと、問題ありかもしれないけど。
あとは身長が今より三十センチくらい高かったら文句無しかな。
まあでも。今は想像することしか出来ないわけだけど。
ふぅ、と溜息が出てしまう。溜息の多い女はキレイになれないらしいから、出来るだけ控えなくちゃいけない。
テーブルに頬杖を突いて、私はアーエルのほうへ視線を送る。
アーエルは左のほう、少し向こうで、リモネと楽しそうにお喋りをしてる。
その横顔を盗み見るようにしながら、暖かい食後の紅茶を一口。
そして前を向き直して、お腹のあたりで腕を組む。
左側からはアーエルとリモネの話し声。
厨房の方からはおばさんたちやマミーナが食器を洗う音がする。
──ていうか、そもそも。アーエルは、ネヴィリルの事が好きなんだよね。
アルクス・プリーマからこのメッシスに移った頃から、二人はとっても仲良くなった。
もともと、アーエルは「ネヴィリルのパルになりたい」って言ってたから、念願叶ってとってもご機嫌。
ネヴィリルもアーエルの事は気になってるみたいで、最近はよく一緒に居る。
シムーンに乗るときはもちろん、部屋でも二人仲良く話してたりするし、それ以外の場所でも一緒に居るのをよく目にする。
ネヴィリルと一緒に居る時のアーエルはとっても嬉しそうな顔をしてて、なんだか、そこまでアーエルに
好きになってもらえるネヴィリルが、ちょっと羨ましい。
私じゃあネヴィリルと肩を並べることは出来ないだろう。
アーエルを振り向かせることが出来るくらい、キレイになるのは無理そうだ。
そう思うと少し悔しくて、また一つ溜息が洩れる。
「フロエ」
そしてその声で、我に返った。
「え?」
顔を上げると、藍色の瞳をこちらに向け、唇を真っ直ぐに結んだ金髪の女の子、ユンが居た。
「体調が悪いのか?」
「べ、別に。そんなことないけど」
「ならいいが」
息苦しくなるくらい真っ直ぐな視線。ユンはいつだってこういう近寄り難い雰囲気を持った眼をしてるけど、
なんだか今は、その視線や口調から暖かな、気遣いみたいなものが感じられた。
「なら、悩み事か?」
「どうしてそう思うの?」
図星を突かれ、反射的に問い返す。と、ユンはそのキレイな眉の形を少しだけ変えて、
「おれにはそう見えたからだ」
簡潔な答えを返してきた。
むう。そんなに解りやすい? 私は。ていうか、気付いても黙ってるのが気遣いじゃない?
私は唇を尖らせて、「ふーん」とそっけなく返した。
するとユンは私の前の椅子に座って、私と視線の高さを合わせ、そして訊ねてきた。
「もしかして、気に病んでるのか」
「え?」
「君の好きな人の事だ」
「な──」
何で知ってるの、という言葉を寸前で飲み込む。
違う違う、アーエルは、友達として気になってるだけ! と抗議しそうになるが、それも飲み込む。
そして上手く話を逸らすにはどうすればいいかと、頭をフルに回転させ始めた……ら。
「マスティフ、だったか。彼と別れることになってしまったことを気にしてるんじゃないか?」
「え……ああ」
なんだ、そっちか。
「うん。ま、まあね、いろいろあるの。マスティフカッコよかったし。好きだったもん。出来ればずっと一緒にいたかった」
何が悪かったのか、結局、嫌われちゃったみたいだけど。
やっぱり私には、魅力が足りないのかもしれない。
ちょっとだけ、マスティフとお別れしたときの事を思い出す。
なんだかそう──私の事を避けるような。忌避するような。そんな彼の表情を。
またね、という私の言葉に、曖昧な返事しかしてくれなかったマスティフの事を。
そうしていたら、すこしだけ悲しくなった。
そんな私の気持ちは、やっぱり顔に出ていたみたいで。
「……すまない。訊かないほうが良かったな」
「いいよ。このくらい。まあ、悩んでる人を静かに見守る気遣いは必要だと思うけど」
「そう言ってもらえると助かる」
目を細めるユン。いつも通りの、少し悲しげな、冷たい表情になる。
「離れ離れになってしまって、悲しいのかもしれないけど──生きていれば、いずれまたどこかで彼と会える」
「励ましてるの?」
「そうは聞こえないかもしれないけど」
小さく微笑むと、ユンは立ち上がる。「じゃあ。邪魔してすまない」と私に言い残し、マミーナのところへ。
「ごちそうさま、マミーナ」
「お粗末様でした」
ユンの言葉に、マミーナがふわりとした笑顔を浮かべて返事する。
律儀なやつ。私はそんなことを思いながら、扉から食堂の外へ出て行くユンの背中を見送る。
扉が完全に閉まるのを見届けてから、私は小さく安堵の溜息を吐いた。
もう、びっくりした。ユンってばどうしてこう、タイミングが悪いのかな。黙って見ててくれればいいのに。
励ましてくれたのは、まあ、嬉しかったけど。
それに、“本当に考えてたこと”に気付いてたわけじゃないみたいだから、怒らないけどさ。
ああもう、すっかり紅茶冷めちゃった。暖かいから美味しいのに、勿体無──。
「ねえ、フロエ」
「わ! な、なによ」
今度はいつのまにか、隣にアーエルが居た。
アーエルは興味津々、とばかりに私に顔を寄せて、
「さっき、あたしの方ちらちら見てたみたいだけど、どうかした?」
なんて、訊いてきた。
ああ、もう。どうして。ユンといい、アーエルといい、そういうことに気付くのかなぁ。
「そ、それは、えっと──」
さて、どう説明しよう。アーエルには、『なんでもない』は通用しなさそうだ。
冷や汗が私の背中を伝う。
逃げちゃおうか?
でも、メッシスは狭いから、振り切って逃げられるかな。
アーエル、かくれんぼとか強そうだし……。
「なんでさ?」
「えっと……」
間近に迫ったアーエルの顔に、心臓は高鳴るばかり。
頭は真っ白で言い訳の言葉なんて何一つ思い浮かばず、苦笑いしか浮んでこない。
アーエルの背中越しに見えるリモネは、不思議そうに小首を傾げるばかりで、助けてくれそうにない。
その向こうでお皿を洗ってるマミーナは、言うまでも無く頼りにならない。
上手いことこの場を収めてくれそうなユンも、他の皆も、とっくに食堂を出て行ってしまってる。
「ねえ、フロエ。あたしの顔になんかついてた? 気になるだろ、教えてよ」
まんまるの眼で、私の顔を覗き込むアーエル。
もう。
アーエルの、バカ。
そういう無神経なところが、減点なんだってば。
迂闊なことは口にしてはいけないと実感した474であった。
ていうか
>>475他が考えてるのとは全く違う方向行ってるな、これ。
だが私は謝らない。
次回多分ワポモリ
マジで書いちゃう
>>497超萌え&GJ!フロエほのぼのかわいいよフロエ。
次回も楽しみにしてます(*´Д`)ハァハァ
>>497 475です。おおっ、仕事が早い。
やっぱりフロエはいいなぁ。大満足でした、GJ
アーエル「巫女だとか祈りだとか、そんなの知ったこっちゃない!アタシの歌を聴けぇぇぇぇーーー!!!」
モリナス「また始めちゃったよ〜」
ロードレ「何が楽しいのかな?」
ユン「毎度毎度何を考えている!?今は戦闘中だぞ!マミーナ!お前も何か言ってやれ!」
マミーナ「私関係ないし。」
フロエ「さぁ始まるぜサタデナ〜イ♪調子はど〜うか〜い♪」
アルティ「歌ってるし・・・」
フロエ「もう覚えちゃった♪一緒に歌おうよ、ね、アルティ♪」
アルティ「歌わないわよ!」
カイム「パラ様・・・」
パラ「ええい!何を考えているアーエル!?真面目にやれ!」
アーエル「〜♪」
パラ「シヴュラ・アウレア!貴方も一緒に乗っているなら止めて下さい!」
ネヴィ「いいんじゃなくて?こういうの、嫌いじゃないわ。」
パラ「ネヴィリル!」
リモネ「アーエル・・・楽しそう・・・」
ロードレ「・・・・」
リモネ「ロードレ?」
ロードレ「似ているわ」
リモネ「何が?」
ロードレ「30年程前だけど、アレに良く似たシムーン・シヴュラがいたのよ。」
リモネ「本当?」
ロードレ「ええ、今のアーエルの様に一切の戦闘行為を行わず、リマージョンも描かず、敵味方関係なくただ歌だけを聴かせて飛び回ってた・・・ある意味伝説のシムーン・シヴュラがね・・・」
リモネ「へぇ〜」
カイム「まさか・・・」
モリナス「血縁なんて事ないよね?」
フロエ「まさか、真似してるだけだよ♪」
ユン「そ、そうだよな・・・」
アーエル「ネヴィリル!撃っちゃダメだからね!」
ネヴィ「分かっているわ、私は祈りに専念すればいいのね?」
アーエル「そう!んじゃいくよ〜・・・ファイヤー!!」
思い付きで書いてみた。
今は反省している。
やっく・でかるちゃ!
ローマミマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
マミユン…ユンマミ…ユンマミ…マミユン…
505 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/10(日) 18:25:58 ID:v+vZ2+0V
マジ、文章力なくて読みにくいですが・・・
マミーナの変化を感じるユンユンみたいな感じで・・・
次の任務まで少々空き時間がある。
俺はいつものように自室で読書を、そして目の前には珍しく、ルームメイトの姿があった。
いつも一緒にいるあの子の誘いをそそくさと断って、なにやら熱心に作っている。
チラッと様子を伺うとなにやら嬉しそうに布を縫いあわせている。
なにか彼女に違和感を覚えながら、本に視線を戻す。
……なんだ?なにかが違う気がする。
「マミーナ、なにを作っているんだ?」
「えっ?あっ、コレ。布が沢山余ってるっていうから少し分けてもらったの。それで、ちょっとね…良しっと!」
どうやら、形から察するにぬいぐるみを作っているみたいだ。
「ユン。…そのー、これなんに見える?」
「…うさぎか?」
「・・・うん。良かった・・少し自信なくて。」
嬉しそうににっこり笑った。
・・・・・・・・。
その時、違和感の原因に気付いた。
そうか…彼女は笑うようになったのだ…
いつも、けして硬い表情を崩さなかった彼女が・・・
優しく微笑むようになったのだ。
しかし、それは嬉しくも少し寂しく感じた。
変わったんだな・・・・
506 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/10(日) 18:26:47 ID:v+vZ2+0V
「マミーナ…変わったな」
鼻唄を口づさみながら楽しそうに裁縫している彼女にそう切り出す。
「ん…?なにが?」
特に心当たりがないのか作業中の手を休めることもなく私にそう問い返した。
「よく笑うようになったな…。」
彼女の裁縫をする手付きが心なしかぎこちなくなった。
「…きっ、気のせいじゃない?」
頬を少し赤らめ、ツンと言い返す。
どうやら自分の変化をあまり認めたくないらしい…
「今作っているそのぬいぐるみ、誰かにあげるのか?」
自然に尋ねたつもりだったが、
次の瞬間マミ―ナは顔を真っ赤にしてものすごい勢いで作っているぬいぐるみを後ろへ隠した。
「…!//べっ、別に…これは…」
「・・・・」
分かりやすすぎだ。
今の様子を見ると多分あの子にあげるんだろう。
「余裕がなければ、相手のことなど考えてる暇はない…」
「えっ?」
「以前の君なら考えられないことだな。」
「どういう意味よ・・・・・」
「君の心にゆとりが生まれたということだ。いい傾向だ・・・」
507 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/10(日) 18:27:32 ID:v+vZ2+0V
ここに来る以前の彼女は酷く貪欲だった。それも、仕方ない。
彼女がシムーン・シュビュラでいるためには勝たなければいけなかった。
それは、俺にも言えることだ。
でも、彼女には家柄というものがなかったから…
そう、誰よりも優秀でなければいけなかったのだ。
自分の力で、独り立ち続けなければいけなかったのだ。
でも、一番大切な、なにかを無くしていた・・・・・
俺はそれをマミーナに気づかせてあげられなかった。
「まったく、あの子に感謝しなければな…」
そう…あの子の髪が短くなったあの日を転機に、彼女は変わった。
まるで肩に背負っていた、はりつめたものが全て無くなったような…。
「ちょっとやめてよ!ユン。私は別にロードレのことなんて…大体、あんな温室育ちのお嬢様……」
なんだかんだいって言い訳の言葉が思いつかないらしく、顔をまっ赤にしてうつむいてしまった。
あれ以来毎日訪ねてくるあの子に文句を溢しながらも、必要以上に世話を焼いていた。
あの日二人の間になにがあったか知りたかったがそれを聞くのはヤボというものだろう。
あの子が羨ましかった。
俺は彼女の冷たく凍った心を溶かすことができなかったから。
・・・・「なぁ、かわいすぎないか?」
「えっ?」
「俺が思うに、あの子の趣味を察すると、もう少しこうなんというか、いびつな感じが、
その・・不恰好のほうが好まれる気がするのだが・・・」
作りかけの整ったぬいぐるみをジーと見つめ
「うーん・・・・確かに!ロードレ趣味が人と少しずれてるから・・・もう、ユンったら・・・」
少し・・・・・?ここはあえて、言及しないでおこう。
今、彼女が俺の目の前で無邪気に笑っている。それだけで十分だ。
この戦争が終わり、彼女が泉に行くその時までは、せめて側で見守らせてもらおう…
彼女達の幸福を願って…
。゚(゚´Д`゚)゜。ユンマミ
ユンマミキテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
ローマミマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
変なものを書いたので案内させてくれぃ
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鉄道?モノ
和平成立直後の宮国ヘリカルモートリス鉄道が舞台
アニメ登場キャラは出てきません
今日のTV放映で恐らくは宮国の戦後がある程度わかってしまうと思うので
そーなるとてきとーにでっちあげたこの話を公開する気力が失われると思い
ちと、完成度が低い状態ですが、急ぎアップしてしまいました。
うぷろだは画像保管庫を勝手に借りてみました。
先生、なぜ改行が無いのですか?
514 :
512:2006/09/11(月) 18:55:02 ID:Vk7ghqpK
それは私への質問ですか。どうしても答えよと(暗黒館略……
たぶん俺宛だよね。>513
自動的に改行される表示環境を想定しているので段落改行以外は入れていません。
Windowsでは「smoopy」や「扉」といったテキストビューワ、あるいエディタ等で
お好きな一行文字数・画面サイズで読んでいただけるはずです。
あ、メモ帳だと画面幅での自動改行がきかないからちょっと読みづらいかな。
携帯などでもテキストが表示できるものなら読めると思います。
あらほんとだ。ありがと。
>>512 いやー、オリキャラオンリーだったけどすげー面白かった。
GJ。
宮国鉄道やら終戦後の描写とかの細やかさとかがなんとも
いいね。嶺国巫女らしさもすばらC。
ラストはどうなることかとドキドキしながら読んでいたけど
……いや、ネタバレになるから書かないけど、とにかく良かっ
た。アー・エール!
ローマミはぁ〜?
518 :
512:2006/09/12(火) 21:56:14 ID:qRNXR6bk
>>516 うう。ありがとうございます。
アニメ本編のキャラを出さないという無茶をしてしまったので
読んでいただけただけでもありがたいのに素敵なお褒めの言葉までいただいてしまいました。
何よりの励みになります。
最新話の録画を見て「『ヘリカル機関列車』なんて単語あったのかー」とジタバタ。
機関車も二話の時より形がよくわかるカットになってて「ノー! 形が想像とちがーう」とジタバタ。
でも、タイミング良く番組に列車が出てきてくれたのでその偶然がちょっと嬉しかったり。
ロードレがくんかくんかしてるシーンもなんだかぷちシンクロしてて嬉しかったり。
ついでに今読んだKissの「のだめ」もくんかくんかしてて、これからはフェチネタか!と確信したり。
あー、褒められて浮かれているみたいです。ではでは〜。
519 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/13(水) 21:23:26 ID:2yI5+wfI
>516に同意! GJ! 戦後の宮国の空気まで伝わってくるみたいな出来
>>512 良かったです。GJ!
俺のシムーン脳内でシムーン世界設定の妄想が広がっていく・・・
522 :
512:2006/09/14(木) 10:17:12 ID:5532DA5b
>>519-520 ありがとーぉ。
upしてからあちこち眺めていたら、パロでのオリキャラ話は冷遇されがちだ、って
雑談系スレの過去ログにあったりしたので冷や汗ものでした。
読んでいただいた上に感想までくださる方が幾人もいらして幸せです。
htmlにしてくださったのはイグニス話の時の方ですね。ありがとうございます。
って、もう英語対訳がついてる。仕事速〜。
523 :
512:2006/09/14(木) 14:29:50 ID:vqZMcEPN
しまった。アンカー519-520でなくて519-521のつもりでした。
アーリモ&ローマミマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
ネヴィ受が読みたいんです(><;)
ヽ(`Д´)ノ アー!エール!!
放送日キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
TV放映の次回予告では微妙に大人な横顔のリモネが出ていましたね。
成長して失われていくロリ成分に帽を振れ〜っ。
と言うわけで423-427のリモ×ドミの続きでドミ×リモを書いてみました。
6レス分の予定。
では、参ります。
ドミ姉タイ━━━━|| |ξ|(|゚|∀|゚|)|ξ| ||━━━━ホ!!! クルー!
リモネたちは、雨が止んだばかりの夜空を見上げて敵が去っていくのを待っていた。
「ドミヌーラの気持ち、わかる。なんでわかるのか、わかんない……」
「パルだから……、でしょう」
静かに返すドミヌーラの言葉が腑に落ちた。リモネは人の心の動きを言葉で表すのが苦手
だった。だからだろう、パルというわかりやすい言葉はストレートに響いた。
リモネは空を見上げる。雲の隙間からは星が覗き、冷えた空気が身体に冷たく感じられた。その肌寒さにロードレアモンのぬいぐるみを抱きしめる。
「リモネ」とドミヌーラが呼びかけてきた。「寒いのならこちらへいらっしゃい。まだしばら
く飛び立てそうにないわ」
差し伸べてくる手を取り、リモネはシムーン球を越えて後席へ転がり込む。
「寒くない?」
「うん。暖かい」
リモネはドミヌーラに背後から抱きすくめられるようにして膝に座った。さらにその上から
ドミヌーラの脱いだ飛行服を被せられる。寒くてもキャノピは閉じられなかった。礁国の飛行
機械の動勢を音で確かめなくてはいけない。
「爪、切ったんだ」
被された上着の上からリモネを抱きかかえるドミヌーラの赤い爪は、常よりも大分短く切り
詰められていた。その手を取ってリモネ自身の指でなぞると、ドミヌーラは明らかに動揺を見
せた。
「あたし、ドミヌーラに触れて、嬉しかった。感じている姿を見て、嬉しかった」
「リモネ……」
「だから、ドミヌーラにもこの手で触れて欲しいの」
確信があった。爪を整えたのはリモネに触れるためなのだと。出撃前のあの情事――リモネ
が一方的にドミヌーラの身体に触れたのだが――に対する答えがこの指先なのだ、と。
「なんでもわかってしまうのね、あなたには」
リモネの髪にキスの音を響かせてドミヌーラは笑う。
「パル、だから」
ドミヌーラとの間ではそれですべてが伝わる気がした。
「身体を重ねなくても、わたしたちはすでにパルなのよ」
「でも、ドミヌーラに触れて欲しい」
リモネはそう言って頭上を見上げる。いつもの赤い唇があった。
「……おませさん」
リモネは上体を捻って軽く横を向き、ドミヌーラを振り返る。わずかに白み始めた空の色を
受けて血の色の瞳がリモネを見つめた。
「実はね」と真剣な表情のドミヌーラ。「あなたがそう言い出すのを心待ちにしていたの」
そう告げて破顔したドミヌーラは額に軽く接吻した。
「こうしてあなたを抱きしめているだけで、期待で胸が破れそう。変ね。わたしの方がずっと
年上なのに、あなたの方が落ちついているなんて」
リモネが薄物だけの胸に手を沿わせてみると確かに力強い鼓動が伝わってきた。その、リモ
ネの手のひらには到底収まりきらない乳房の重みを実感する。
「もう」
仕方ないわね、と呟くドミヌーラの口調は甘い。細く長い指がリモネの顎に添えられて上を
向かされた。その仕草に、とくん、と胸が音を立てる。喉を曝して仰向かされるのがひどく照
れくさかった。その恥ずかしさから逃れようと瞼を閉じたところに、肉感的な何かが唇に押し
当てられた。すでによく知るドミヌーラの唇。口紅の感触と香りですぐにそれとわかる。
触れては離れ、離れては触れ。押しつけるだけの口づけが繰り返される。リモネが薄く唇を
開いてドミヌーラの唇を啄んでみせると、同じようにドミヌーラが啄み返してきた。上唇、唇
の端、下唇。小鼻や瞼まで啄まれてリモネは不思議な気持ちになる。
――こういうの、本に、なかった。
けれどそれは悪い気分ではなかった。丹念にリモネの顔を、髪を、首筋を唇で辿るドミヌー
ラの仕草はどこまでも優しく、慈しみを感じさせた。リモネは目を閉じたままドミヌーラの唇
がどこへ移動していくのか、落ちついた気持ちで待ち受けることができた。
愛される、と言うのがこれほどくすぐったく、安らげるものだとは思いもしなかった。あち
こちへの口づけを受けるだけで幸せなこの気持ち。
――パル、だから?
リモネは自分が自失状態のドミヌーラに行った愛撫を思い出す。手引書の記憶を頼りに唇を
吸ったり肌に触れたりはしたものの、今、ドミヌーラから感じられるような細やかな気遣いと
は無縁のまま接してしまったような気がした。とにかく、何もかもが手探りで型どおりの愛撫
を繰り返すのが精一杯だった。
もう、これ以上顔の周囲で接吻していない場所などないというくらいのキスの雨を降らせた
ドミヌーラはその対象を唇へと戻すと、躊躇いがちに舌を割り込ませてきた。下唇の内側を探
るように侵入してきた舌を舌先で迎えると驚いたかのように逃げ出していく。再びおずおずと
訪れた舌にリモネはそっと自らの舌を沿わせる。初めは戸惑いを見せていたドミヌーラの舌先
も、絡め合うことで出撃前の情事を思い出したらしい。急速にその動きの呼吸が合い始める。
「んっ、んっ、んっ、んはっ……」
ドミヌーラの舌が長く、悩ましげにリモネの舌に巻き付く。深く隈無く口腔内を嬲られ、大
量の唾液を流し込まれてリモネは流される快感を知った。相手に身を託し、受け身に回ること
で翻弄されることに興奮を覚える自分。命じられるままに従うことの多かった練習生時代の過
ごし方とも少し異なる。相手を信じ、委ねるからこそ訪れる安堵感。
――もっと触れられたい。
その思いは手を載せていたドミヌーラの乳房への愛撫となって現れた。自分の身体もこうし
て探って欲しいとの無意識の動き……。
「んふっ」
いきなり捉えた突起への刺激がドミヌーラから強い反応を引き出した。ドミヌーラも興奮し
ているのだ、と気づく。腕には力が込められ、絡みつく舌がさらに強くリモネを求める。そし
ていつの間にか飛行服の留め具が外され、前が開かれていた。
「触れて、いい?」
頷いたときにはすでにドミヌーラの指先はリモネの薄い胸をブラウスの上からなぞっていた。
なぞりながら再び舌が口腔内へと忍び込んでくる。
――変な感じ。
着ているものの上から体をまさぐられるのはくすぐったくもあり、幸せでもあり、堪えがた
いじれったさがあった。乳首は確かに鋭敏になってはいたけれど、それが性的な快感なのかど
うかは判断しがたかった。服の上から時折、胸の突起をかすめていく指先に背筋や指先がぴく
りと反応する。絡めた舌を思わず強く吸ってしまったりもした。
「んっ。ドミヌーラ、痛い……」
「え? ああ、ごめんなさい」
乳首の下に潜むしこりを圧され、痛みが走った。
「発育期なのね。すっかり忘れていたわ。大丈夫、胸が膨らみ始める徴よ」
「大きく、なるのかな」
「なるわよ」と耳元に口づけして囁くドミヌーラ。「もう少し膨らんでくればしこりも痛みも
消えるわ」
リモネは手のひらに受けている重みに頷いた。
「このくらいなら痛くない?」
布地越しにそっと触れられてリモネは背筋を震わせる。
「うん。ドミヌーラの手、好き」
「爪を切り詰めた甲斐があったわ」
ふふ、と二人で忍び笑う。痛みで消えかけていた淫靡な雰囲気が少し戻った。
「直に触れたいわ……。いい?」
「……うん」
ドミヌーラの濃厚なキスが再開される。キスの傍らでシヴュラ服がゆるゆると剥ぎ取られ、
肩が露わになった。雨上がりの空気が冷たい。上着は完全には脱がされずに袖で溜まる。シ
ヴュラ服の下に付けていたブラウスも同じように腕で止まり、リモネは身動きができなくなっ
てしまった。どことなく囚われているような気分になったが、ブラウスの下につけたタンクト
ップのアンダーの肩紐を腕に落とされ、胸までを捲るように露出させられてさすがに心細くな
った。
「ドミヌーラ?」
「大丈夫よ。信じてちょうだい」
うん、と頷いてキスを求める。肌が、唇が触れ合っていれば不安はなかった。
唇へのキスが頬へ移り、耳元、首筋へと這う。露わになった鎖骨にかかる息が甘美に肌をざ
わめかさせる。
「う……んん……」
いつの間にか呼吸が速く荒くなってきていた。それが唇をふさがれていたことによるものな
のか、肌を這う舌の感触によるものなのかは判然としない。熱くなる身体と何とも言い難いも
どかしさに耐えるので精一杯だった。そのもどかしさを堪えたくてドミヌーラに縋ろうとした
が、脱ぎかけの服に絡め取られた腕は自由が利かない。
そして、ドミヌーラの唇と舌がリモネの胸の突起を捉える。
「んんっ」
呑み込もうとした声が僅かに漏れた。唇で挟まれ、舌で周囲をなぞられ、吸い上げられる。
もどかしさはさらに高まり耐え難いほどになった。
「んうっ。ん、ん、ん……ふぁっ」
左右の乳首を交互に口に含んだドミヌーラは今度は胸の谷間――と言いたいところだがリモ
ネの平らな胸板では胸骨の上としかいいようのない場所を強く吸う。それは先の情事でリモネ
がドミヌーラに刻んだ唇の印と同じ場所だった。
「んっ」
ぷちゅりと唇を鳴らして胸から顔を上げたドミヌーラの笑みは満足げで、濡れた唇が淫蕩だっ
た。リモネが動かしづらい手でそっとドミヌーラの胸の谷間を指し示すと艶やかなアルトが囁
く。
「そうよ。これはわたしがリモネのものである印。そしてこっちが」と接吻で場所を示す。「リモネがわたしのものである印」
「もっと……。もっと、あちこちにつけて。ドミヌーラ」
リモネの声に赤い唇が笑みを浮かべた。
首筋に、肩口に、そして背中へとドミヌーラはキスを繰り返す。絡みつくように抱きすくめ
られながら、リモネはその唇の感触を熱く感じていた。
そして気づけばいつの間にかホットパンツを釣るサスペンダーが外され、するりとドミヌー
ラの手が下着の中に忍び込む。腰骨の両横を包むように差し込まれた両手でドミヌーラの意図
がわかった。微かに腰を浮かせると、ドミヌーラの手が滑るように腰から太腿へと走り、下着ごとホットパンツを脱がされてしまった。
「ドミ……ヌーラ」
白み始めた空を見上げてリモネは心細さに震える。見下ろす自分の下腹部は陰毛にさえ隠さ
れてはいない。割れ目をそのまま空へ曝しているのだ、と気づくと羞恥で身もだえしたくなっ
た。
「こんな綺麗な肌なのだもの。隠すことはないわ」
膝をきつく閉じた太腿をドミヌーラの手がなぞる。腿の外側から腰を伝った手は二度、三度
と往復すると内腿に触れてきた。
「ああ……」
甘やかな溜息を漏らしたのはドミヌーラだった。
「なんて滑らかな肌。柔らかな腿」
撫でさするその手付きは見ている方が恥ずかしくなる艶めかしさがあった。その長い指が腿
を離れて腹部に伸びるのを見て目を瞑る。
「大丈夫よ、リモネ」
下腹部を撫でる指先が恥骨を探り、陰裂の上端に達した。触れられる触感自体には快感と思
えるものは何もなかったが、鋭敏になった感覚がもたらすもどかしさは、さらにリモネの肌を
敏感にさせていた。
「痛くは、ない?」
「う……ん」
恥丘から股間へと延ばされた指が女性器全体を覆うように這う。その触れ方の優しさにリモ
ネは安堵の息を吐いた。
「感じている……のよね?」
包み込ように愛撫される秘所からは露が広がり、揉まれる度にくちゅりと襞の擦れ合う感触
がしていた。ドミヌーラの指にもそれは明らかなのだろう。
「わかん……ない。んっ。ドミヌーラの、意地悪……。んふっ」
股間を這う指先は陰裂の隙間へと進もうとしていた。割れ目をなぞる指先の感覚にもどかし
さは高まるばかりで呼吸はいよいよ苦しく、熱くなる。斜めに抱きかかえられていたはずの姿
勢も、いつの間にか背中をドミヌーラの胸に預けていた。そしてこれ以上は上を向けない、と
言う角度にまで首を反らされて口腔を蹂躙される感触は、衣服に絡め取られて自由の利かない
手足と相俟ってリモネを昂ぶらせる。リモネがドミヌーラを愛撫したときには得られなかった
感覚だ。
――ドミヌーラのものになっていく。
陰裂の内側を指先がそっと探る。大陰唇と小陰唇の間隙を丹念に辿る指が恥丘に近い小さな
突起の鞘――小陰唇の起点――を圧されると、その刺激の強さに全身がぴくりと反応した。
「痛かった?」
額を合わせながら囁かれる声に頭を振る。痛くは無かった。単に刺激が強く感じられただけ
だ。それは今、身体を熱くしている感覚に繋がりそうな刺激ではあった。
――自分で触れてみてもただ不快なだけだったのに。
好奇心で自ら触ってみた陰核も、膣も、確かに鋭敏な場所であるのは実感できたが、快感と
はほど遠いおぞましさを感じるばかりだった。ドミヌーラに触れたときはそのことが頭から離
れず、快感が得られるのか半信半疑なままで触れていた。それだけにドミヌーラの乱れようは
不思議だったのだが。
今のリモネは性器の触覚に神経を凝らし、強い刺激を待ち受けていた。最初は強すぎるよう
に感じられても、乳首の時のようにいつの間にかそれに翻弄されるようになれる。そんな予感
がした。
果たして、小陰唇の外と内とを繰り返し嬲られ、膣前庭を隈無く探られ、陰核を柔らかく刺
激が繰り返されると、強すぎたはずの愛撫もいつしか身体に馴染んだ。荒げた息と食いしばる
歯の隙間から時折漏れるリモネ自身の声が掠れた悲鳴のように響いてくる。
「んっ、んっ、んんーっ。ん……ふぁっ」
ドミヌーラが漏らしていた艶めかしい嬌声とは違った。激しい呼吸に喉が鳴っている、そん
な喘鳴のような音がリモネの喉を鳴らす。
強くクリトリスを圧されると息を呑む音が笛のように喉を鳴らす。
「――ひっ」
そして繰り返される陰核への刺激。次第に早まる刺激に呼吸は浅く、乱れていく。先ほどは
痛みさえ感じた乳首への刺激もリモネの呼吸をさらに不自由なものへと押し上げていく。そし
て唐突に下腹部に走る痙攣――。
「んんんっ!」
この感覚には覚えがあった。ドミヌーラを愛撫していたときにやはり、今と同じように唐突
にやってきた痺れだ。下腹部から背筋に沿って走ったその震えはごく短かった。
「達したのね……」
ドミヌーラが優しい声音でそっと囁く。その指先はすでにクリトリスを刺激することはやめてい
たが柔らかに女性器全体を揉みほぐし、膣前庭へ、小陰唇へのゆったりとした愛撫を続け
ていた。
ちう、と押しつけられる唇にリモネはドミヌーラを見上げる。
「ドミヌーラ?」
これで終わりなのだ、と思ったのだがドミヌーラの愛撫は止む気配を見せない。
「ふふ。だめよ。まだ一番大事な部分に触れていないもの」
つぷり、と再び陰裂に割って入る指先。その指先が目指したのは小陰唇のさらに内側、膣前
庭の下端に位置する膣口だった。
「んうぅっ」
心構えができていないところに触れられておかしな声が出た。重ねて胸の突起を柔らかに手
のひらで擦られ、身をよじる。鎖骨の上へのキスも開始されて吐息に自分のものとは思われな
い甘美な響きが混じった。
「ふぁぁ……」
膣口への刺激はごく短い時間にリモネの息を再び熱くする。指先に掻き回されて小陰唇は水
音を立てたし、膣前庭の上端に位置する突起を指がかすめる度に下腹部全体がぴくりと反応し
た。そして膣口を探り回していた指が奥深くへと沈み始める。
「ふ……うぅ……ん……んふぅ」
その感触は先ほどまでの焦らされるような切なさとは違った。一言で言えば「異物感」だ。
喉の奥に大きすぎる肉片を呑み込んでしまったときのような、それでいてぞわりと背筋を逆な
でするかのような感覚が走る。これは明らかに――不快だ。漏れる声も詰まった息を吐き出す
かのように苦しい。
「リモネ。大丈夫? 辛い?」
ドミヌーラの指が止まったが、リモネは首を振る。
「少し、苦しい。でも、すぐに慣れる、と思う」
それだけを口にしてリモネはキスを求める。ドミヌーラと舌を絡めていればこの異物感も不
安も払拭できるような気がしたのだ。けれど、膣の中を這い進む指の感触には口づけだけでは
足りなかった。
「ドミヌーラ、向き合いたい。後ろ向きは、不安……」
そうね、とドミヌーラの指がゆっくりと引き抜かれる。異物感は消えたが、代わりにぽっか
りと隙間が空いたような、そんな気がした。
「脚を抜いて……そう、そのまま跨るようにして」
膝に引っかかったままのホットパンツと下着から片足を抜き、ドミヌーラの腰を跨ぐように
して向きを変える。シヴュラの上着からも片袖を完全に抜いてリモネはドミヌーラに抱きつき、
胸に顔を埋めた。豊かな乳房に包まれてリモネは安堵の息を吐く。
「安心できた?」
ドミヌーラがリモネを覗き込む。明るさを増しつつある東の空を映すドミヌーラの瞳は鮮や
かな血の色をしていた。
「こうして見上げるドミヌーラ、好き」
片手で二の腕を掴み、もう一方の手を乳房に載せて膝立ちになったリモネはドミヌーラに口
づけする。積極的に舌を絡め、誘い込み、唾液を受けるとそれは媚薬のようにすぐにリモネを
昂ぶらせた。自らの意志でドミヌーラの腰に下腹部を押しつけて、身体全体で寄り添えるのが
嬉しい。やはり自分たちはパルなのだ、とドミヌーラの手のひらに背筋をまさぐられながら熱
い吐息を漏らす。螺旋を描く黒髪に囲まれて、束の間、それがリモネ自身の髪であるかのよう
な錯覚を覚えた。裸の肩に触れるその髪の感触がこそばゆい。
雨上がりの空気に曝された裸の腰にドミヌーラの手が回る。背中から臀部へと撫で回される
その感触は太腿や背筋を撫で上げられるのとはまた違ったざわめきをリモネにもたらした。
「可愛いお尻」
鼻を擦り合わせながら呟くドミヌーラ。
「……子供扱い」
リモネが不満げに呟くとドミヌーラは悪戯っぽく笑った。
「ここをこんなにしているのは――」と指が後ろから湿った股間に滑り込む。「――子供と言え
るのかしら」
「あんっ」
「ふふ。ようやく可愛らしい声を聞かせてくれたのね。悲鳴みたいな声しか漏れてこないから
不安だったのよ」
ドミヌーラにしなだれかかり、腰を跨いだリモネの女性器はうすく割れ目を開いて陰門を曝
してしまっている。包み込むようにあてがわれたドミヌーラの中指に、その陰門の溝を前後に
擦られリモネはドミヌーラにしがみついた。小陰唇の表面をなぞりながら陰核を撫でていく指
先に大きく息を弾ませる。やがて、露の絡んだ指先は、膣の中へと二度目の侵入を果たしてい
く。
異物感はつきまとったが苦しさを伴うほどではなかった。それでもやはり息を吐き出すように
しなければ指が進まない。中指をようやく根本まで呑み込んだときには肩で息をしていた。
「無理をしていない?」
「平気……」
痛み自体は無かったものの、大きく動かされれば痛みを生じそうな気配が漂っていた。粘膜
の感覚も、入口近くはそれなりに敏感な気もしたけれど、奥の方はひたすらに鈍い。
「奥まで、届いてる」
「ここね。どんな感じ?」
「……わかんない。んふっ」
もぞり、と身体の奥深くで蠢く指。息苦しさに鼻から息が漏れる。
リモネはドミヌーラにしがみつき、ドミヌーラの香りを胸一杯に吸い込んだ。身体の芯でゆっ
くりと蠢かされる指に貫かれながら、リモネはドミヌーラの重たげな乳房を揉み上げる。内側
から蹂躙される動きをそのまま真似るように、そして、時折互いの胸を合わせてその膨らみを
押しつぶすように。
ゆっくりと互いに触れ合う二人の上に時間が過ぎてゆく。
いつしか二人は大きく息を弾ませていた。リモネは唇同士が触れそうな距離でドミヌーラの
吐息を感じるのが気に入っていた。こうして身体を重ねるはまだ二度目ではあったけれど、下
腹部に痙攣を走らせた瞬間よりも、ドミヌーラが身体を弓なりにしてリモネを持ち上げたとき
よりも、乱れた熱い呼吸を共有しているこの感覚に幸せを感じた。そして今はたぶん、リモネ
の方がドミヌーラよりも激しく呼吸を乱している。
「ふぁっ……はっ……はぁぁっ……はぁんっ」
「いいわ、いいわよ、リモネ。その声をもっと聞かせて」
慎重に蠢かされていたはずのドミヌーラの中指も、今では湿った音を立てて抽挿されている。
リモネの腰もドミヌーラの指の動きに応じて微妙にその角度を変えて受け入れることを覚えつ
つあった。そして、明確に官能の昂ぶりを認識してもいた。
「ドミヌーラ、ドミヌーラ、ドミヌーラ……」
胸の下に潜んだしこりを押されてもすでに痛みは感じない。それどころか胸の先を摘まれる
ことでひときわ高い声を漏らし、身体をくねらせてしまう。ドミヌーラの腕の中で小魚のよう
に身を躍らせる自分に、リモネ自身も驚きを隠せなかった。
出し入れされる度に膣壁をなぞり、付け根まで沈められる度に女性器全体を揉むように圧迫
されてリモネはさらにきつくドミヌーラに縋る。指の動きに合わせて上下する身体がドミヌー
ラの柔らかく量感のある乳房を捏ねることになり、さらに指の動きが昂ぶっていく。
覚えているのはドミヌーラの指を膣が強く締め上げ始めたところまでだった。何かを予感し
て力一杯抱きつき、力強く抱き返されたのは覚えている。細い声が絞り出し――。
ふと気づくとドミヌーラがリモネを抱きしめたまま、そっと髪を撫でているところだった。
「目が、覚めた?」
「あたし、寝ちゃった……?」
「わずかな時間よ。でも、そろそろメッシスに戻った方がいいわね」
日の出はまだだったが、明るくなった空が身体の下に影を作り始めていた。もう、間もなく
太陽が顔を見せるだろう。それまでにはメッシスに戻らなくてはいけない。
ドミヌーラに軽い口づけをして、リモネは膝の上でそそくさと衣服を身につけた。そしてふ
と、最後の昂ぶりの中で感じ取ったものを思い出した。
「ドミヌーラ」
「なあに?」
「あたし、わかった。あたしにとってシムーンはドミヌーラで、ドミヌーラにとってシムーン
はあたし。パルが結ばれることは空に祈りを捧げることに等しいんだ、って」
「…………」
「あたし、できるよ。翠玉のリ・マージョン。ドミヌーラとなら、できる」
「そうね……。そうだわ。あなたの言う通り」
「あたしのため、じゃなくて二人のために」
ドミヌーラがリモネの頬に手を添える。
「パル、だから?」
「パルだから」
「二人のため?」
「二人のため」
沈黙が降りた二人の頭上を、アーエル機が横切っていった。
>>529 リモ×ドミ続きキタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
えろいのキテルー!
懲役20年くらいが妥当
続きキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!最高すぎる♪
(*^ー゚)b グッジョブ!!
豆腐グラタンのシヴュラ時代の百合エロSS書きたいんだけど
グラタンはグラキーアとして、豆腐の男化前の名前って何だ?と思い、早速行き詰まりorz
このスレではアヌビアって書いてる人がいるけど、それに合わせちゃっていいでしょうか?
>>528 すごいGJ!!!!!!!!!!!!リモドミもドミリモもどっちもイケる!
>539
待ってるお〜。
>>539 関係者ブログでアヌビータかアヌビトゥータだったかを見たことがある気がする。
>>541 そう言っていただけると嬉しいです、頑張ります
>>542 な、なんだってー!
詳細知ってる方お願いしますorz
現在、エロシーンのリマージョンで詰まってます。
難しいですね…改めて職人さん方の凄さを確認しました。
>>543 キャラデザAS姐さんブログ06/08/27
>「アヌビトゥフ」って言いにくい。打ち合わせのときとか未だに言いにくいです。
>なんかゾンダーとか浄解しちゃいそうな名前だよなあ。クーラティオー!
>艦長の女性名は知らないんだけど、ASは
>「アヌビータ」とか「アヌビトゥーラ」とかじゃないかとにらんでます。
>ただこれは監督に聞いても答え返ってこなさそうだなあ、、、、。
このスレ最初の職人さんは「アヌビア」って命名してますね
>>21-27
546 :
女神の本当の贈り物:2006/09/21(木) 00:04:34 ID:9nE9vDzf
ラテン語の格変化に似た形ではないかと。
アヌビア→アヌビトゥフ
Anubi-a Anubi-tuf
って考えて書きました。
マミーナ・・・・ユン・・・・どこへ
548 :
モリワポ:2006/09/21(木) 21:52:34 ID:/98Upcvj
どうしてこんな事になったかと言うと、なるべくしてなったのだ、としか言いようがない。
気の合う男女二人は当然のように互いの事を特別な異性として認識するようになり、そして必然的にこうなった。
少女はいずれ泉で男となり、シムーンに関る技術屋になる夢を持ってはいたが──今はまだ、少女。
心も、身体も、乙女である。将来設計はどうであれ、近しい異性に恋愛感情を持つのは、別に在り得ないことでも
不思議なことでもなかった。
ここはメッシスという名の艦の、その中に存在する埃臭い部屋の一つ。
かつては乗員の誰かの部屋として使われていたのかもしれないが、現在は空き部屋として放置されているもの。
部屋の端にベッドが設置されており、そして荷物が幾つか置いてあるだけの、小さな部屋である。
日は既に地平の彼方へ沈み、暗黒の空には月の光がある。
恐ろしく静かで、狭苦しい部屋の中。
彼我のみが存在する密閉空間。
入り口の扉にはしっかりと鍵がかけられ、第三者の介入を心配する必要は無い。
そこに人間二人。少女と青年。
少女が青年に身を寄せ、青年はそんな少女を優しく抱きとめている。
互いの距離は零。衣服を通じて互いの身体の持つ熱を感じる。暖かいをやや通り越し、熱いとも思えるほどだ。
焔のような熱が両名の身体の中で燃え盛っている。くべる薪は、羞恥と、そして欲。
あなたが欲しい、という、ヒトが生まれながらにして持ち、心身の成長とともに膨れ上がる、抗いようのない願望である。
「ワポくん」
甘い声で彼の名を呼びながら、銀髪の少女、モリナスが、目の前にある浅黒い頬に自らの唇を押し付ける。
そのキスを受け取った青年、ワポーリフは、高潮した頬を益々赤くさせる。
「ああ、その、シヴュラ──」
「モリナスって呼んで」
「──モリナス」
改めて呼び直すワポーリフ。モリナスは背の高い彼を、上目遣い気味に見詰めながら、
「なぁに?」
「よろしいのですか」
「今更なに言ってるの」
青い瞳を眇め、モリナスは頬を膨らませる。そんな彼女の態度に、ワポーリフは形容し難い欲求と、それと同時に
自らの信条に基づく罪悪感を抱いた。
「意気地なしだなぁ。どうしてここまできて気弱になるのかね、キミは」
「いえ……」
語尾を濁らせる。
「引っ張ってきたのは私だけど、先にキスしたのはキミだよ」
「そうなのですが」
「さっき思いっきり胸触ったくせに」
「あの、いえ、ですが」
明け透けなモリナスの言動に翻弄されるワポーリフ。顔面を真っ赤にして、モリナスから視線を逸らしながら、
落ち着けと自らに言い聞かせるように長い黒髪をかき上げる。
549 :
モリワポ:2006/09/21(木) 21:53:13 ID:/98Upcvj
そんな彼の首に腕を回してモリナスは、囁くように問う。
「もしかして、『神聖なシヴュラを──』とか、考えてる?」
「いえ……」
語尾が濁る。考えていない、と言うと嘘になるからだ。
「私は私として見て欲しいな。今くらいはさ。シヴュラじゃなくて、モリナスとして」
そんな小さな願い。
その台詞を何度も何度も、ワポーリフは反芻する。
モリナスの背を回って肩に置かれた掌に力を込めながら、そうしたい、という想いと、だけど、という想いがぶつかる。
そんなワポーリフの背中を押すように、モリナスは囁いた。
「ダメ?」
「いえ、だめだとか、そういう──」
「……私じゃ、イヤ?」
ねだるような。そんな声が、暖かな息と共に耳元に吹きかけられる。
理性を削るその願い出に、ワポーリフはごくりと唾液を嚥下しながらなんとか精神の均衡を保とうとする。
まあ、無駄な足掻きではあるが。
ちりちりと茹り焦げ付いていく脳細胞は、刻一刻と冷静な思考回路を封印していく。
身を寄せる彼女の、その頬の柔らかさ。
銀糸の髪から香る、清涼な香り。
耳朶ををくすぐる、熱を孕んだ吐息。
その全てがワポーリフを狂わせていく。
自然と、いつのまにか。ワポーリフはモリナスを押し倒していた。
突然の出来事にモリナスは瞳を丸くし、そして一拍子置いて、くすくすと戯笑いだす。
「……どうして笑うのです」
「だって、ワポくん凄い顔してたよ」
笑い続けるモリナスを見下ろしながら、ワポーリフは半眼になり眉尻を落とす。
どう考えても──考えるまでもないが、優位に立っているのはモリナスだ。自分は完全に翻弄されている。
男としてそれを非常に情けなく思う。
出会った頃から彼女に振り回されてきたけれど。
「ワポくん、脱がせて」
言われるままに、ワポーリフは行動に移る。ゆっくり、時間をかけて、シヴュラ・モリナスの殻を、一枚一枚。
卵の殻を剥くように、という言葉があるが、まさにそれである。繊細な中身を傷つけないように、必要以上に優しく。
「や、なんか、くすぐったい」
モリナスは相変わらずの調子で頬を緩ませている。しかし、自らを覆うものが減り行くうちに、戯れるような微笑は
羞恥に塗りつぶされていった。
外気が火照った肌を撫でていく。モリナスは僅かながらに寒さを覚える。
「さすがに恥ずかしいなぁ」
──私はもう限界です。羞恥が人の命を奪うなら間違いなく私は百回は死んでます。
そんな言葉は飲み込んでおく。代わりに、ワポーリフは喉奥に溜まった息を吐き出した。
550 :
モリワポ:2006/09/21(木) 21:54:03 ID:/98Upcvj
小さな窓から差し込む月光に、下着だけを残したモリナスの身体が照らされている。
なんて美しいのだろう、と、しばしそれに心奪われる。
陶器のような肌は艶めいて月明かりを跳ね返し、眼も開けられぬほどの眩しさを──もちろん錯覚だが──憶える。
ふと、神聖なる、という言葉が脳裏を過ぎった。
ワポーリフが呆けていると、す、とモリナスの掌が伸ばされる。
モリナスはワポーリフの手を取って自らの頬へと導いた。
頬に触れるワポーリフの掌の大きさを確かめるように、自らの指でそれを撫で、そしてモリナスは心地良さそうに目を閉じた。
「機械油のにおいがする」
「すみません。長年整備士をしていると、染み付いて取れなくなってしまうんです」
「ワポくんのにおいだ」
「……私の?」
「そうだよ」
夢の中にいるような、モリナスの表情。彼女はワポーリフの掌を放すと、ふ、と微笑して。
「キスして」
ねだる。
ワポーリフは無言で応える。
覆い被さるようにして距離を縮め、唇を相手の唇に押し付ける。
まずは軽く。一度離し、続いてもう一度。
首を横にして深く重ね合わせ、そして唇を舌で割り開く。
前歯や歯茎を舌先でなぞり、また一度離れて、また重ねる。
モリナスも自分からも舌を出して、ワポーリフの舌先に触れる。
流れ込んだ彼の唾液を嚥下し、唇で彼の舌を挿み、歯で甘く噛む。
時折歯がぶつかり合って小さな音を立てる。
それをかき消すように淫猥な水音が部屋の中に響く。
息が上がる。互いの吐く息が混ざる。息苦しさも忘れて、口唇を重ね合わせ続ける。
数え切れぬほどのキスの後、二人はようやく唇を離す。
モリナスは荒い息を吐きながら、焦点のぶれた瞳でワポーリフを見上げた。
「モリナス」
名前を呼んで、その意識を引いてから、ワポーリフは彼女の唇と、顎を濡らす唾液を舌で拭った。自らの物か、
彼女の物かは解らないが、その雫は果実のように甘い味がした。
「や……はずかし……ぃ」
舌は顎から喉を下り、そして鎖骨をなぞる。インナーウェアを捲り上げて胸を露出させる。
「ぁ、ワポくん……なんで、いきなり、そんな積極的に……」
あなたが悪いのだ、と脳裏で返答。
双丘を包むように掌を置いて、その大きさを確かめるように指を動かす。
掌の中に収まりきらぬほどに大きな乳房。
──かつての、一番大きかった頃の私のそれよりは小さい、けれど。
そんなことを言ったら殴られるだろうなとワポーリフは苦笑。
「何で笑ってるの? なんか、おかしい? 私のからだ」
「いいえ、あなたの顔がとても可愛らしくて」
適当に誤魔化した。先ほどの仕返しも含んでいる。
「なによそれ……わけわかんない……あう」
掌で薄桃色の突起を潰すように擦る。指先で捏ね、挿み、舌を這わせる。
かと思えばそこから離れ、しばし乳房の横腹や付け根を撫で、焦らし、また戻る。
551 :
モリワポ:2006/09/21(木) 21:54:51 ID:/98Upcvj
「やあ、やだ、あ、きもちい……そんな、ねえ、ワポーリフ、だめだってばぁ」
そのうちに段々と頂が勃起してくる。
ワポーリフは舌でそれを嬲り、時に噛む。
モリナスは断続的に生まれる性感に顔をゆがめ、目尻に涙すら浮かべながら身を捩じらせ喘ぐ。
「あ、ん、はっ、ワポくん、ぜったい、はじめてじゃ、ないでしょ? こんなに、慣れてるの、上手いの、おかしい……よぉ」
自分もかつては女だったから。だからどうすればいいのか判るのですよ。
答えは口にしない。
自らを独り慰める時に、どうすれば好かったか。
それを思い返しながら、今度は右手をモリナスの下腹部に伸ばす。
「あ──そっちはぁ」
抗議になりきらぬ抗議。
指の腹でショーツの上から丘を撫でる。湿り始めたそこに何度も指を這わす。左手はわき腹やおへその辺りを撫で、
舌は相変わらず乳房を玩んでいる。
モリナスは顔をくしゃくしゃにして喘ぐ。
ワポーリフは執拗なまでに愛しい人の身体を攻め立てる。
ショーツの隙間から指を入れ、秘所を直接なぞる。水気を指先に絡め取りながら、繊細なそれを愛撫する。
しばしそれを続けてから、ワポーリフはするりとショーツを脱がせ、モリナスの全てを晒す。
「やだ……見ないで、みないで、みないで、おねがいぃ……」
また愛撫を再開。
吐息にかき消されてしまうくらい小さな水音が、モリナスの下腹部から聞こえ始める。
耳には届いていないそれを与えられる感覚から想像し、モリナスは恥ずかしさのあまり顔を掌で覆う。
「もう、ダメ。やめて、はずかしくて、しんじゃう」
「そう言われましても」
止められるわけがない。
いや、本気で拒否されたなら幾らでもブレーキをかけられるだろうが。
ワポーリフの耳に届く少女の声はあまりに甘く蕩けていた。
それでも一応、彼らしく。気遣いを持ってワポーリフは問う。
「やめますか?」
返答は、僅かな間を置いて。
「……ううん」
僅かに首を振る動作と共に、か細い声によって行われた。
552 :
モリワポ:2006/09/21(木) 21:55:43 ID:/98Upcvj
モリナスは乱れた息で言葉を途切れ途切れにしながら。
「わたし、ばっかり……ぬがせて、ずる、いよ。ワポくんも……脱いで」
「はい。モリナス」
優しく掌で彼女の頭を撫でてから、ワポーリフは自らの服の裾に手をかけた。
モリナスは、弛緩し力の篭らない手足をだらしなく投げ出したまま。ゆるりとした彼の作業をどこか待ち遠しそうな
蕩けた瞳で見守った。
裸になった彼の身体は、ふくよかなバストと女性のラインを持ち、しかし股間からは屹立した男根が生えているという
酷くアンバランスなモノ。
しかしそれでも、キレイだ、とモリナスは思った。
身体はまだ半分女のヒトで、でもココロはカッコいい男のヒト。
とても頼れる大好きなヒトのカラダだ。
愛しくないわけがなかった。
モリナスがすぅ、と手を伸ばすと、ワポーリフがそれに応え、身体を重ね、背に手を回して抱きしめる。
圧し掛かる彼の体重をモリナスは心地よく思う。
あまりに近い。そこには一枚の布すらない。汗ばんだ肌は吸い付くようにして互いを密着させる。
互いの心臓の鼓動すら、明確に感じられた。
「キスして」
「はい」
軽く重ねる。
「最後までするんでしょ?」
「やめることも出来ますよ」
「いいよ。してって言ったでしょ。最後まで」
くすりとモリナスは微笑うと、腕をワポーリフの首に回して
「あのね、お願いがあるの」
「なんですか?」
「……はじめてだから、やさしくしてね」
耳元で唱えられた言葉は。
鉛弾の如く心臓を貫き、硫酸の如く理性を溶かす、崩壊寸前の理性に止めを刺すには充分すぎる威力を持った言葉だ。
身の内に巣食う獣性が今にも解き放たれんばかりに暴れ狂う。
しかしそれでも。けっしてこのひとを傷つけまいと。
誘惑を噛み殺しながら、ワポーリフはモリナスを擁く手に少しだけ力を込めた。
本当に。
ほんの少しだけ。
痛くないように。
その優しさを何となく感じ取って、モリナスは幸せそうに笑む。
──こうやってワポくんと、恋人として一緒に居られるなら。
女を選ぶのもいいかもしれない。
モリナスはそんなことを思った。
553 :
モリワポ:2006/09/21(木) 21:56:38 ID:/98Upcvj
●
さて。
なんだってそうだが、“はじめて”は得てして上手く行かないものである。
それはこの二人にしたって例外ではない。
「……ごめんね」
「いえ……」
モリナスは下腹からの鈍痛に加え、嬉しかったり悲しかったりと色々な感情がごちゃ混ぜになって脳を引っ掻き回し、
ぽろぽろと零れる涙を止める事が出来ず。
ワポーリフはそんな彼女を抱き寄せて慰めの言葉をかけることしか出来ず。
一つのベッドの上で一枚の毛布を被り、平熱に戻った互いの身体を寄せ合うことで温めながら、そんな会話をしたのが
二十分ほど前。
事が終わって──正しくは中断して──からそれなりの時が経つ。
おそらくはもう二十二時を回っているだろう。
やることと言えば明日の朝まで寝ることだけしかないような時刻である。
だが流石にこの関係を堂々と公表できるほど胆が太くはないので(コトに及ぶのも本来なら避けるべきだとは思っていた。
ただでさえ人のひしめくこの狭苦しい船で、プライバシーを守るためには多大な労力を必要とするのである)朝までここで
眠るわけにはいかない。
名残を惜しむように抱き合いながら、二人は互いの息遣いを聴いている。
規則的な呼吸音に意識を注いでいると、段々と意識は夢の中へ堕ちていこうとする。
まどろみの時間。
ずっと続けばいいのに、とすら思えるほどに心地がいい。
幾度かワポーリフの喉まで浮かび上がった「戻りましょう」という言葉も、すっかり腹の底で落ち着いてしまっている。
いっそ眠ってしまおうか。
それもいいかもしれない。
共に居られるなら。しあわせな時間を噛み締めることが出来るなら。
この人の匂いに包まれたまま眠る事が出来るなら。
ワポーリフは目を閉じかけた。
しかしふと聞こえたモリナスの声が、それを止める。
「戻ろっか」
「え?」
「ワポくんが抱きしめててくれたから楽になった」
「それは──良かった。ですが」
「皆に心配されちゃう」
「……そうですか」
いつも通りのモリナスの声。
それが少し寂しくて、ワポーリフは目蓋を伏せる。
「そんな、迷子の子犬みたいな顔しないでよ」
「してましたか?」
「してたしてた」
モリナスはくすくす笑う。大きな乳房はあるけれど、それでも自分の物とはどこか違う、ワポーリフの広い胸元に額を寄せる。
「ねえ」
「はい?」
「優しくしてくれてありがと」
ワポーリフは無言で、胸に抱いたモリナスの頭を、銀色の髪を、撫でる。
髪を梳くたびに、モリナスの香りが鼻をくすぐる。
涼しげな、香草のような、そんな香り。
「モリナス。私からもお願いが」
「……なあに?」
「あと少しだけ、こうさせてください」
僅かな沈黙の後。
「お安い御用」
言って咲くように笑んだモリナスは、ワポーリフの首筋に軽くキスをした。
エロって難しいなと実感し、そしていろんな意味で処女を散らした474であった。
ていうかやっぱりリクエストとだいぶかけ離れてる。
だが私は謝らない。
次回ローマミ
>>554 乙乙乙
この二人はラブラブでいいねえ。幸せになってほしいよ
>>548-554 うひゃー。
なぜなんだ! この二人は。こっぱずかしいぃ。
とにかくGJ。青いらぶらぶカップルって好きだーGJ。
>次回ローマミ
もしかしてお題募集してリク来たぶんを総ナメにするつもりなのか。
すげーパワーだ。ガンガレ
マミーナかわいいよ理科
>>554 ワポさんモリナスキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
すっごくよかったよー 次回も期待してる
560 :
前ニグラxアヌ書いた者です:2006/09/25(月) 13:24:55 ID:lM0chOiN
エーと...アヌxグラで書いちゃったンデ
落とします。
ダメッポイ人はスルーして下さい。
561 :
アヌxグラ:2006/09/25(月) 14:14:23 ID:lM0chOiN
1人シャワールームで少し熱めの湯を浴びながら、パル・グラキーアの事を考えていた
私も彼女も代々シヴュラの家系で、そのように育てられているはずだが
少々彼女はおっとりというか、のんびりというか…お嬢さんに育ったようだ…
訳もなくイラつく気持ちを吐き出す様に正面の壁を平手で叩いて発散する
気持ちを強く持たなければ…明日からは今までの祈りと違うと言うのに…
「ハッ…なる様にしかならない、考えるのはヤメだ」
独り言を呟き、手早く埃っぽい身体を洗い流した。
<フワリ>と石鹸の優しく懐かしい香りが、少しだけ気持ちを軽くしてくれた
・・・カチャ・・・
「アヌビア、明日からの祈りの事…何か聞いてる?」
「別に…それよりもシャワー浴びてきたら、汚れてるでしょう?」
「はい。…ねぇ、アヌビアの使ってる石鹸て珍しいよね」
「あぁ、家の庭で取れた花の香料を使って作ってるからだろう」
「そうなんだ、私も家から送って貰ってるけど普通のだから…ちょっと羨ましいな」
「そうか…じゃあ今度はグラキーアの分も送ってくれるように言っとく」
「いいの?…ありがとう凄く嬉しい、じゃあ シャワー浴びてくる」
「あぁ…」
パタパタと軽い足音を立ててシャワールームに消えていった
生真面目でおとなしくて、素直で優しい…女になれば相手に事欠くようなことはないだろう
バスタオル一枚巻きつけた体をベッドに投げ出し、ウトウトとまどろむ
(あー…何事もなく…うまくいけば…いい…な……)
・・・・・・・・・
「アヌビア、寝ちゃったの?アヌビア…?…」
(グラキーア…?…)
「…おやすみなさい、アヌビア…」
・・・・・カチャ…ン…パタン・・・・・・
562 :
アヌxグラ:2006/09/25(月) 14:43:54 ID:lM0chOiN
気が付けばまだ夜も明けきらぬ早朝だった…
むくりと起き上がって隣のベッドを見ると、グラキーアは静かな寝息をたてて幸せそうに寝てる
まだ早朝のこの時間では、食堂も開いてない…いくら疲れていたからって
晩御飯を食べそびれたのは、正直辛かった
時間を確かめようとサイドデスクの時計に目をやると、真っ白い布巾の掛けられたトレイが置いてあった
グラキーアが用意してくれた物だった、小さなメモ書きに「食べてね」と書いてあった
用意されていたのは、サンドイッチとネクター・水だった
どれも良くアヌビアが口にしていたものばかりだった
ネクターと水でサンドイッチを流し込み一息ついてから、小さな声でお礼を言った
「ありがとう、グラキーア」
「ぅん…」
もぞもぞと蠢きのっそりと起き上がり、焦点の合わない目をこすりながら
「おはよう…一応声掛けたんだけど、寝てたみたいだから…ゴメンね」
「あー…うん、サンドイッチありがとう 目が覚めたらお腹ぺこぺこで」
「ん…朝ごはん…行く?…」
「まだ早い、もう一寝入りしたら?」
「うん…ねぇ、そっち行ってもいい?…」
「え?うん、構わないけど」
「うん…」
覚束ない足取りでフラフラとやって来てモゾモゾと潜り込んでくる
「あと一時間位は平気かな」
そう言って私も毛布に潜り込み、眠りについた
563 :
アヌxグラ:2006/09/25(月) 15:15:03 ID:lM0chOiN
日も暮れ、食事も済ましコールの仲間達と挨拶を交わし部屋に戻った
グラキーアは祈りの後、部屋に篭り泣いていた…食事も取らずに…
私は何も言わずにシャワールームに飛び込んだ
ザァザァと頭からシャワーを浴びても、やり場の無い気持ちが溢れてくる
頭も身体も洗い流しても、さっぱりしなかった
水に近い温度に変えて頭から浴びてみる…そうすれば少しはこの気持ちも
冷めるかもしれないと思った…
でも、頭も身体も冷えていくのに心だけが熱く滾ったままだった
「冗談でしょう!?こんな祈り、神がお許しになる訳ないでしょう!?」
「冗談でもなんでも無い、祈りを捧げるんだ」
「嫌です アヌビア、こんな祈りは捧げるべきではないでしょう!そうでしょうアヌビア」
「祈りだ!これも祈りなんだよ、捧げなければならない祈りなんだよ!」
「嫌です、嫌よ!私には無理よ!」
私達は結局祈りに失敗した…いや、正しくない…
私達が祈りを捧げれなかったことでコール全体がバラけて祈りを捧げれなかった
何度も何度も捧げようとして失敗した
グラキーアの迷いが…気持ちが吹っ切れることは無かった
大きくため息をつくと何かが私の中で吹っ切れた
そのままシャワールームを飛び出し、今だ泣き止まない彼女の前に行き
思い切り平手打ちをした…
大きな音がしたはずなのに、良く聞こえなかった
「いい加減にしなさい、シヴュラでしょう!?」
564 :
アヌxグラ:2006/09/25(月) 15:45:05 ID:JVMccbIp
そう怒鳴ってグラキーアの腕を掴みシャワールームに引きずってく
冷たいシャワーが頭も身体も濡らしていく
「ヤッ…何っ…アヌビア冷たっ…」
文句を言う彼女の両肩を掴んで壁に押し付けた
「私達はシヴュラだ!違うかっ!!」
「冷たいっ…アヌビア止めて、お願い…」
泣きじゃくり抵抗する彼女を抑え込もうと両腕に力がこもる
「やめないっっ答えろ、私達は何だっ 言ってみろ」
「うっ…ァ…アヌビア…やめて…あんな…祈れない…」
「祈るんだっ私達は巫女で祈りを捧げる事が使命だろうっ違うか!」
「だって…だってあれは…あの祈りは…」
「迷うな!迷えば祈りは捧げられない」
「無理よ…私は……」
ガタガタ震え泣き止まぬ彼女を抱きしめた、冷えた身体なのに息だけが熱かった
「迷うな…私についてこい」
グラキーアの顔を見つめると目が合った…目を見開き凝視する彼女にもう一度つげる
「迷うな…私についてこいグラキーア…」
小さな掠れた声だった
「いいの…アヌビア…いいの……」
「あぁ私についてくればいい、私達はパルなんだから」
「うん……」
そっとこぼれた声に導かれるよう彼女を抱きしめまさぐった…
何かに突き動かされるように口付けた
そこに宿る熱を互いに求めるように、何度も何度も交わし見つめあった
「これじゃあ、なかなか温まらないな」
そっと微笑みあい、体を離し湯の温度を上げた
狭いシャワールームの中、こんな風に抱き合うなんて…
そう思ったとき、不意に悪戯心がわき上がった
「私の石鹸、使ってみる?」
「いいの?…」
「いい、いいグラキーア 服脱いで、ビシャビシャだ」
「え…うん、はい…」
565 :
アヌxグラ:2006/09/25(月) 15:46:54 ID:lM0chOiN
すいません時間がないのでいったん落ちます
もう…なんかもう・・・すいません
>>565 シャワールームのシーンで「つづく」だなんて、なんておあずけだぁぁぁ。
「いじわるね、565」
楽しみにしてるよん。続編。
567 :
アヌxグラ:2006/09/26(火) 02:33:22 ID:VqenUNdB
濡れた服を何とか脱いで下着だけなったグラキーアがもじもじしながらチラチラとこちらを見ている
私は無言で石鹸を泡立てながら、心の中でニンマリと笑った
「洗ってあげるよ、グラキーア」
返事も待たずに彼女の体のあちこちに泡を擦り付けてゆく
泡だらけの手で有無を言わさずに上の下着を剥ぎ取ると<プルン>と胸が揺れて…
「私のとは違うな…」
そう言って胸を軽く掴んで揉んでみる、滑るけど柔らかくて気持ちが良かった
私の胸はこんなに柔らかくないし…丸みを帯びてない
「アンッ…アッ…アヌビア…ダメッッ……」
向き合ってた体を反転させ逃げようとするのを後ろから両手で胸を鷲掴みにして抱き寄せた
逃げようとした事に腹は立たないけど、気持ちは昂ぶっていて止める気がおこらない
胸を撫で回し手全体で揉む、フルフルと振っている顔を覗き込めば頬を上気させ瞳も潤んでる
「感じてる?気持ち…良い…?」
<カッ>と顔を真っ赤にして、上目遣いに睨んでくる
「ヒドイ…こんな風にからかうなんて…」
(…怒らせた?…やり過ぎたか…)
細い体に腕を巻きつかせ身体を密着させる、形の良い耳にそっとキスして誤った
「ゴメン、からかうつもりは無かった…あんまり可愛いからつい…」
返事は無かったけど気にしなかった
>>554 GJGJGJ!頼んでよかった…アンタ神だよ(つ∀`)
初々しい二人の様子がまさに想像通りでした。乙!
569 :
アヌxグラ:2006/09/26(火) 03:11:49 ID:VqenUNdB
沢山のキスを彼女の顔や耳に降らせるたび<ピクッ>と体が反応してくる
さっきまでの怒りはもう無かった…伏せた睫毛が露を含んで震えている
彼女の体に巻きつけていた両腕の力を少しだけ緩めても、彼女の体は逃げようとはしなっかた
「本当はさっき感じた…だろ?」
そう囁き、片手を外し<ピンッ>と乳首を弾いた
「ンッ…こんなコトされて感じない娘はいない…」
「そう…だね…、さてコッチもキレイにしようか」
体に巻きついてた、もう片方の腕を下に伸ばし下着の中に潜り込ませる
「あ…ダメ…汚い…」
「コレ、取っちゃおうよ…洗いにくい」
「え?…ん…」
両手で引っ掛けさっさとしゃがみ脱がした、あわい繁みは私より薄かった
振り返ろうとするグラキーアに「そのまま」と声をかけて、後ろから抱きつき
胸と繁みを洗う…そっと…そっと優しく割れ目に指を挿し入れ
指先にあたる陰芽を擦りあげる、そのリズムに合わせるように乳首も弄った
背も首も反らせ、喘ぐグラキーアが堪らなく愛おしかった…
もう、本気だった…ただただ彼女を追い上げ堕ちていきたい気持ちになってた
いけない事だとわかっていても、止めようと思わなかった
「アッ…あ…アヌビア…アヌビア…の…香りッ…がッ……」
「あぁ、一つになったみたいだ…グラキーア…」
「一つ…ンッ…一つに…?…フッ…う…」
彼女の瞳から大粒の涙が零れて…私は強く…強く抱きしめて…告げた
「一つになりたい」
腕の中の体が<ビクリ>と反応した
570 :
アヌxグラ:2006/09/26(火) 03:37:41 ID:VqenUNdB
「う…んっ…」
呟き体を話そうとジタバタさせる彼女を見て焦った
「グラキーア?…」
「はな…して…」
(拒絶…された…?)
あまりの事に力が抜けた…だらりと腕が離れて、思うように力が入らない
グラキーアは自由になった体をクルリと反転させ抱きついてきた
細い体を擦り付けるように抱きつき俯きながら
「アヌビア…アヌビア…私…私も…アッ…アヌビアと…」
そっと抱きしめた…同じ気持ちを確かめるように呟いた
「一つになりたい…グラキーア」
ゆっくり顔を上げてきた彼女と目が合う…何も言わなかった、言えなかった
見つめあい顔を近づけ深く長い口付けを交わした
二人で奏でる水音が頭に響いて…この響きを永遠に聞きたい心を抑えてそっと離れた
二人して、少し照れたように笑いあった
「アヌビアも泡だらけね」
「あぁ、ホントだ」
<キュッ>と手を引っ張られシャワーの真下に入って…泡がどんどん流されて…消えていく
「シムーンに乗ってないけど…私達…一つになれるのね…」
「あぁ、一つになれる」
見つめあい、流れ落ちる水を受けながら約束の口づけを交わした
571 :
アヌxグラ:2006/09/26(火) 03:46:12 ID:VqenUNdB
すいません、ここで一旦終わります
睡魔に勝てずに落ちることを深くお詫びします
でわ…
>>571 乙、続き頑張って。シムーンは色んなカプが妄想出来ていいね
ところでフローフ×アーエルなんてどうだろう
ワウフ × アイちゃん キボンヌ
女パライエッタに萌えた
男風呂もよかった
576 :
アヌxグラ:2006/09/27(水) 02:12:03 ID:+yBDRJfm
続きはえらい事になってしまいました…
投下しますが、あまりの事に頭がクラクラしてます
エロじゃない部分が少なすぎて泣きそうです…OTZ
577 :
アヌxグラ:2006/09/27(水) 03:15:50 ID:+yBDRJfm
部屋の灯りを落としてベッドの上に向かいあって座る
祈りにも似た心が私達の両手を繋ぐ
逸る気持ちと大切にしたい気持ち…
私達は今から一つになる…儀式の始まりは口づけからと決まってる
躊躇う事無く唇を重ねた、開いた唇から歯列を割り彼女の中に入り込む
舌を絡ませ お互いの唾液を混ぜ合わせるために流し込んでゆく
少し苦しげなグラキーアの喘ぎが聞こえたが構わずに、更に流し込んだ
彼女の口の中が互いの唾液でいっぱいになっているのがわかる
「んッ…あ…ンクッ…」
僅かな嚥下音が聞こえ、そっと唇を離す
受け入れていた彼女の舌先と私の舌先が唾液で繋がり、月の光を受けて輝いた
唇の端から零れて首筋へと伝い流れた唾液まみれの姿が私を更に追い立てる
<ツツッ>と繋がってたモノが彼女の唇に落ちて流れていった…
「今の…飲んだ?」
「うん…変…?」
「や…そうじゃない…ただ…」
私は零れた唾液を舐め清めていく、首筋から顎へ…顎から唇へと
その間中、一言も言葉を漏らさず苦しげに息を詰め震えている
「我慢することない、私も我慢しないから」
「は…あ…」
吐息混じりに、言葉が漏れる…緊張しているのは同じなのに…
こんな風に一つになるのは初めてだけど、何も怖くはなかった
グラキーアが感じる度に私も感じた…
両手に力を入れベッドに押し付けるように倒れこんだ
「キャ…もう、ビックリするでしょう?アヌビア」
「ん…ん?ビックリした?」
両手は繋がったままだけど、体は密着し互いの乳房がくっついて
潰れているし、太股も互いの足を交差して密着している
僅かに体を下にずらし、グラキーアのうなじに顔を埋めるように
口づけてみる(…?…)思わず匂いを嗅いでみる
(同じ石鹸を使ったのに、何か違うな…体臭の差かな?)
「何?くすぐったい…」
「ん?あぁ、良い匂いがすると思って」
「良い匂いがするのはアヌビアの方だと…」
グラキーアの軽口を聞きながら<チュ チュ>と音をたてて口付ける
「アンッ…アン…もう、アヌビア くすぐったいて…」
「くすぐったくなければいいの?」
手を解き、体を起こして正面きって聞く
「え…だって……」
「わかった、くすぐったくなんてしない」
視線をそのままに体をずらし、グラキーアの柔らかい乳房を口に含み唇ではむ
舌先に当たる乳首を<ネロリ>と舐める
気持ちの良いような、苦しいような泣きそうなグラキーアの表情が私の欲情の炎を大きくする
口の中にある乳房を吸い乳首を舌先で転がす
「あぁぁ…っめぇ…」
自由になった手で口を塞ごうとするのを、手首を掴んで自由を奪う
「声、聞かせてよグラキーア」
「やぁ…恥ずかしい…よぉぅ…アヌビアぁ…」
578 :
アヌxグラ:2006/09/27(水) 04:17:10 ID:+yBDRJfm
「ふーん…でも、許さない…」
口中に含んだ乳房を開放して軽く乳首の根元を噛み、乳首の先を優しく嘗め回す
「あぁぁッ…あぁッッ…アヌビアぁ…ッめぇ…らめッ ソコぉ…」
体を捻って逃れようとする動きに思わず噛んでいた歯に力が入ってしまった
「ヒィアァァァッッ…ンンッッ…」
小さな叫びと共に体が強張り、グラキーアの両足に挟まれた私の足が強く挟み込まれた
余りの事に唇を話して凝視する…その間に彼女の体から力が抜けていき
呆然と荒い息のまま、私を見つめている
「そんなに…良かった…?」
コクコクと小さく頷き、恥ずかしいのか目線を彷徨わせている
あんな風に感じるなら…と、上半身を起こしてもう片方の足をグラキーアの両足に割り込ませる
<グイッ>と広げた下半身を見て、余りのいやらしさに血が沸騰する
どれ位そこを見ていたか分からなかった…
潤んだ瞳 上気した顔や体…濡れて光る唇、乱れた長い髪 堅く主張する乳首
大きく割り開かれた足の中央にある、初めて見る場所…薄く淡い繁みの中にあるテラテラと濡れて光る突起とクレバス
「お願い…あんまり見ないで…」
消えそうな程の小さな声でのお願いは、もっと見てくれと言っているように聞こえてしまう
「男と女はココで一つになる…」
そう呟いて、指先で優しくクレバスをなぞる
あたたかいソコがヒクヒクと動いて誘っているみたいだった
「あ…あ…や…ァ…」
(感じてる、私の指先一つでこんなに感じて……めちゃくちゃにしたい…
何も考えれなくしてやりたい…もっと…もっと乱れさせて、私だけのものにしたいッ)
暗い欲望が私を支配する…優しくしたいと思っていたのに、もう無理だと思った
両手で乳房を掴み揉み上げ、親指と人差し指で乳首を摘み弄ぶ
私の頭の中にグラキーアの喘ぎ声が響く…彼女の乳首に吸い付き交互に嘗め回す
「らめぇっ…らめぇッッ…おかしくなっちゃうぅ…」
背中がこれ以上無いほど反り返り、彼女の両手が私の肩にかけられ爪先が食い込んでくる
私の体にも力が入り、思わず腰を擦り付けるようになったしまった
「ふ…ぅんぅ…そこぉ…ダメぇ……」
繁みが擦れ合い、彼女の溢れさせた液体が私の繁みを濡らし<ヌチャリ>と音を立てた
私にはそれが始まりの合図に聞こえた…
体を更に下へとずらし、繁みの中にある突起を舐める…僅かな塩味が口中に広がる
<ピチャ ピチャ>と嘗め回し、口に含んで吸い上げる
「あ…ヒィッ…ヒッ…らめッ…らめぇ…汚い…よぉッ…」
<チュッ>と音を立てて開放して顔を上げた
「グラキーアの体のどこも汚いとこなんて無いよ、だからダメなんて言わない」
「だって…だって、こんなの初めてで 私…私、おかしっくなっちゃうよぉ」
「んー…グラキーアのダメは本当は良いでしょ?だったら良いって言って」
「恥ずかしいのに…いじわる…」
「いじわるね…」
そう言って、もう一度顔を繁みの中に埋めクレバスへと舌を伸ばす
579 :
アヌxグラ:2006/09/27(水) 04:57:12 ID:9Lf4Jt9z
クレバスの外側から入口の中へと何度も何度も往復し嘗め回す
「や…アヌビア…あッ…ら…
<パチン>と太腿も軽く叩く
…う…ァ…アヌビア…ァ…い…イッ………いい…いい…いいよぉッ…」
躊躇うような小さな喘ぎ声が大きくなった
「アヌビアァ…きもちいい…きもちいいのぉ……」
溢れたものと私の唾液でグショグショに濡れたクレバスに指を進入させる
「あ…あ…おかし…く…おかしくなっちゃう…」
たった一本の指で乱れ、切なげに訴えるグラキーアを無視してもう一本指を増やす
ギチギチに締め上げてくる中を掻き混ぜ、思うさま水音を奏でる
「そんなに…そんなにしたら壊れちゃうッ…」
胸をぶつけるようにこすり合わせ、瞳を見つめ指を引き抜く
「壊したい、君を壊して私もおかしくなってしまいたい」
静かだった…風の音も木々のざわめきも全て、世界中の音が消えてしまったようだった
「壊して…私…私、アヌビアだったら かまわない…」
「今から…今から君を壊して、私も壊れる…おかしくなればいい、私もおかしくなる…いい?いくよ」
「はい」
返事はすぐに返ってきた、私は私を解放する…彼女の赦しを得て
グラキーアのクレバスに指二本突き刺し掻き混ぜ、出し入れさせる
乳首に噛み付き吸い上げ、舌先で嘗め回し残った手で摘み捏ね弄ぶ
体中が熱い、私のクレバスからも液体が溢れてるのが分かる
グラキーアは私にしがみ付き髪を振り乱し、あられもなく乱れている
「アヌビアッ…アヌビアァ…おかしくなっちゃう…おかしくなっちゃうぅッ…
いいッ…いいのッ…壊してぇッ…壊してアヌビアァ…お願いっ…お願いアヌビアァッ…」
「いい…いいよッ…グラキーアッ、壊れろっ…壊れてしまえ、私ももうおかしくなってるっ…」
「ヒィィィィッッッー…イイッ…イイッ…アヌビアー…
「グラキーア…グラキーア…グラキーアー…
私達は力つき果て、裸のまま抱き合い眠りについた
朝日の中、腕の中の温もりを抱き寄せそっと見つめる
彼女は私よりも先に目が覚めていたらしい、クスクスと笑いながら声をかけてきた
「おはよう、アヌビア」
「ん、おはようグラキーア」
「ねぇ…私、いつかアヌビアの隣を堂々と歩けるように強くなるね」
「隣…かぁ、できればグラキーアにはいつまでも私の後ろで私を追いかけていてほしいな」
「うん…ずっと…ずっと追いかけてくから、でも…でもいつか追いついたら隣に居させてね」
「勿論」
軽い口付けを何回も繰り返して囁きあった
「祈りを…」
「あぁ、祈りを…」
end
580 :
アヌxグラ:2006/09/27(水) 05:00:35 ID:+yBDRJfm
おつきあいくださった方、ありがとうございました
かなり滅茶苦茶ですが、赴くままに書いてるので
許してください
でわ、失礼しました
ローマミマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
アヌxグラ イイヨーイイヨー
フロフは嶺国に徴兵・・・ヴュラフは礁国に徴兵。冷戦下の2人は
かつての友人として戦場で相まみえる。
大国にほんろうされる宮国の悲劇・・・って外伝誰か書いてくれ
アヌグラGJ
グラタンかわいいよグラタン
ところで
マミーナのお母さんにマミーナの遺品をもって
会いに行くロードレをどなたか・・・
俺達のシムーンはまだ終わっちゃいねぇ!これから始まるんだ!
このスレはそれ言う資格あるかもしれんなー。
>>585 ちょっとリクとは違う気もするけど書いてみた。
3発言分のはず。参ります。
トランクを提げてロードレアモンは乗合馬車に乗る。絹の服は馬車の中では浮いていたが、
彼女は市井の人々と同じ旅路を辿りたかった。手に持っているのはマミーナの遺品が詰まった
トランクだ。この革のトランクをマミーナの母親に手渡すまでロードレアモンのシヴュラとし
ての役割は終わらない、そんな気がしていた。
乗合馬車というのは出稼ぎ農民が走らせていることが多い。優雅な客車のついた馬車も客室
を持つシミレ・シムーンも、宮国の普通の人々が乗るには高価過ぎた。恐らく、練習生時代を
過ごした神殿からアルクスニゲルの根拠地である西の大聖堂までも、マミーナはこうして旅を
したに違いなかった。
――以前の私は馬車に乗ることなど考えもしなかったはず。
接ぎの当たった汚れた服を着た人々と並んで馬車に揺られることは、以前のロードレアモン
には恐ろしく感じられ、とてもできなかったことだろう。けれど、こうして幌馬車に揺られて
、人々と話をしてみれば馬車に乗ることなどどうということもなかった。
四つの馬車を乗り継ぎ、マミーナの実家のある寒村へ向かう馬車がついに見つからずに小神
殿に宿を借り、翌日丸一日を歩いて辿り着いた先は本当になにもない、寂れた村だった。
デュクスに教えられた住所を頼りにマミーナの実家を探したが、見つからない。陽はすでに
傾きかけ、そろそろ宿を探した方がいいだろうかと考え始めた頃になってようやくそれらしい
家を見つけることができた。
正確に言えばそれは家ではなかった。
垣根はあちこちが朽ち、庭木は雑草に埋もれ、建物の軒は傾き、玄関には板が打ち付けられ
て人の気配はない。もう数年、人の暮らしていない廃屋に見えた。
「おばさま……」
マミーナは父を亡くしてこの住所にある母方の実家へと引き払ってきたのではなかったのか。
マミーナが実家の住所として記していたこの場所は、あのふくよかなマミーナの母の生家では
なかったのだろうか。
ロードレアモンは周辺を訊ねて歩く。マミーナという娘は記憶にないかと、その母親はどこ
に行ったのかと。
「マミーナ? ああ、いたね。ちょっときつい目をした子だね。庭師の娘の」
近く大きな農家の主人に話を聞くことができた。主人はマミーナのことをよく覚えていた。
「もう、ずいぶん会っていないな。神殿に入ったって聞いてしばらくして、あの子のおっかさ
んも死んじまってなぁ。結局、それ以来顔を見ていないな」
「では、マミーナの訃報は誰が受けたのでしょう……」
「おいおい。なんだ。あの子も亡くなったのかい? 可哀想に」
「シヴュラとして斃れたのです。宮国最高のコールの一員として」
「そうかぁ。あの子のおっかさんは、娘はシヴュラになるんだ、ってさんざん自慢していたも
んな。本当にシヴュラ様におなりとは大した子だな。おっかさんも生きていればさぞかし鼻が
高かったろうに」
マミーナの母親が亡くなっていたというのは初耳だった。そう言えば、とロードレアモンは
思い出す。マミーナとは共に遊んだ時代の話はしたが、その後の話をした記憶がない。
――私は、マミーナのこと、何も知らなかった……。
そう思うと鼻の奥が痛くなった。気丈なマミーナのことだ、身寄りがなくなっていたなどと
同情を引きそうなことを口にするのは嫌だったのだろう。そんなことにも気づかずに、自分は
無神経に家族の話などをしてはいなかっただろうか。
――泣くものですか。
マミーナは泣き虫のロードレアモンを見ると癇癪を起こしていた。今、泣いてはマミーナに
叱られてしまうだろう。泣き虫に戻るのはまだ先だ。
ロードレアモンは農家の主にこの村の神殿の場所を訊ねる。日暮れが迫っていた。元シヴュ
ラであれば神殿で一晩の宿を借りるのは難しくない。マミーナの墓所についても教えてもらえ
るだろう。
村の外れにあるその小さな神殿は、墓地と祭壇がひとつあるだけの寂しい場所だった。年老
いた神官が一人で神殿を切り盛りしているらしい。元シヴュラであるロードレアモンの来訪を
心から喜んでいるようだった。
「マミーナが?」
神官はマミーナのことをしっかりと覚えていた。聞けば、マミーナを隣町の神殿へ送り出す
際の保証人となったのがこの老神官だという。
「そうですか。亡くなられておいでか。シヴュラになるんだ、シヴュラ・アウレアのパルになっ
てみせる、と威勢の良い娘でした」
「マミーナはシヴュラ・アウレアのパルとして見事に黄金の巫女をお守りしてみせました」
ロードレアモンの言葉に老神官は祭壇に向かって瞑目する。
「そうか……そうか……。あのマミーナが。シヴュラなんて夢を見ずともテンプスパティウム
にお仕えすることはできると言い聞かせたのに、聞く耳を持たずに飛び出して行ってしまって。
でも、夢を叶えたのですな。それだけじゃない。シヴュラ・アウレアのお役に立てたと。母上
が聞かれればさぞかし喜ばれたでしょうに」
「でも、なぜ宮司様はマミーナの亡くなったことをご存じないのでしょう? マミーナの遺体
はこちらの実家に返されたはずなのです」
「いや。マミーナが亡くなったという報せも、ご遺体も受け取っておりませんぞ。役所からも
連絡がありませんから、人頭帳もそのままになっております」
これはどういうことだろう、とロードレアモンは首を捻る。手続きだけの問題ならば、手違
いで済むだろう。だが、デュクスに聞いたこの住所に遺体が届いていないというのはおかしな
話だった。
「マミーナ、どこへ行ってしまったの……」
ロードレアモンはそう呟いて祭壇の翼像を見つめる。
この日はマミーナの父母の墓前にマミーナの帰還を報告して、神殿の軒を借りた。
翌日、ロードレアモンは真っ先にデュクスに対して事情を問う電報を打った。アーエルとネ
ヴィリルの出奔が混乱を呼んでいたのだろう、翌日になってようやく、デュクスから返電が届
いた。
「――行方、不明?」
マミーナの棺を運んだシミレごと消息を絶ったのだという。飛行経路に沿った官憲に捜索の
依頼はしてあるとのことだったが、現在に至るまでその消息は掴めていないと知らされた。短
く添えられた詫びの言葉にデュクスの苦悩が感じられた。
――私たちの気持ちを案じて伏せてくださったのだとは思うけれど……。
マミーナの死の前後、宮国は混乱の渦中にあった。アルクスニゲルが沈み、敵の大群が押し
寄せ、一シヴュラの遺体の行方どころではなかったのだろう。だが――。
「マミーナ……」
市井の出身だと言うことでアルクスプリーマでの葬儀も執り行われなかったばかりか、郷里
の土に帰ることすら敵わなかった。宮国を象徴する巫女を守り通したシヴュラであるにもかか
わらずに、国には一顧だにされない。
――なんて仕打ちなの。
シヴュラとしての位階を極めようと努めてきたマミーナは確かにシヴュラとしては賞賛しが
たいかもしれない。けれど、コール・イグニスでも優秀な働きを示したと聞く。コール・テン
ペストにおいても誰にも負けない働きをしていたはずだ。
そんなマミーナの死が報われないような国だからこそ宮国は滅びに瀕する結果になったのだ、
とロードレアモンは唇を噛む。この国をこんな風にしてきたのは紛れもなくロードレアモンた
ち貴族だった。戦争に命を捧げたマミーナに報いることすらできなかったこの国の現状は貴族
である自分にも責任の一端があった。
――これが、報い?
果たすべき義務を果たさず、お嬢様でいた自分。今更、悔やんでも悔やみきれない。
けれど、その時ロードレアモンの脳裏に金の髪と青い宝玉が浮かんだ。
「ユンが……。ユンが、マミーナを守ってくれている」
国が報いずとも、遺族に遺品を渡すことができずとも、泉には金の髪の少女が立ち続け、マ
ミーナを弔ってくれているはずだった。泉でコール・テンペストの皆を支えてくれたユン。シ
ムーンでマミーナの背後を守り続けていたユン。彼女にマミーナの魂を預けたのは、正解だっ
たのだ。
――一晩だけ、泣こう。
マミーナの遺品に縋り、一晩だけ思い切り泣こう。それで悲しむのは終わりだ。ロードレア
モンにはまだ貴族としての義務と力が残されている。これからさらに傾いていくだろうこの国
で、一人でも多くの人を明日へと送り出す。それがロードレアモン・キャヴュ・モーファスた
る自分の努め。そう、心に誓う。
「マミーナ、見ていてくれる? あなたがシヴュラのとしての努めを果たしたように、私もき
っと努めを果たしてみせるから」
時の彼方へと飛び立った二人の巫女も、マミーナも、泉に立つユンも。
ロードレアモンにはこんなにも多く、行く末を見守ってくれる仲間がいる。
そして、同時代を生きる仲間も。
――了――
>>591 。・゚・(ノД`)・゚・。エロパロじゃないよ、もうこの溢れる涙について
謝罪と賠償を求めたくなるじゃないか!
マミーナ・・・。
マミーナあああぁあぁああぁぁあああああぁあぁああぁぁあああああぁあぁああぁぁあああああぁあぁああぁぁあああああぁあぁああぁぁあああああぁあぁああぁぁあああああぁあぁああぁぁあああああぁあぁああぁぁああ
(´;ω;`)ブワッ
この板、エロパロという名称がもったいないくらい
エロ以外も名作ぞろいだよな
>>592 エロを書けよ、エロを。゚(゚*´Д⊂
これ以上悲しい気分にさせないでえええええ
マミマミ…
マミマミ……あうぅぅぅ。
GJすぎて涙が止まりませんヨ。
それにしてもロードレ、強くなったな。
こういう裏話があったとすれば、最終話のあの凛々しく美しいいでたちも
納得できるってものじゃよね。
耳が痛くなるくらい泣いた
AS姐さんがここ覗いてたらどうしよう、とかふと思った早朝。
>>598 マジレスすると、本スレのテンプレにも入ってないしさすがに見て
ないだろーねー。
……とは思うけど、あのAS姐のことだから油断ならない。
ああ、598-599あなたたちでもいい。
ASブログにここのリンクを投下してくるのです。
キャラデザの人自体がなんか公式パロみたいな人だもんなぁ。
601 :
謎の男:2006/10/01(日) 22:30:51 ID:jWVYs8ad
ここはチラシの裏ではない
一応インターネットに接続できれば見ることができる場所だよ
603 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/01(日) 23:08:55 ID:dcX+EqU+
まとめWIKIにはあるよ
>>601 いいんじゃないかな。
単なるコピペ貼りだと嫌われるかもしれんが、それぞれのスレに合わせた案内文句とかを
考えて貼れば、まぁ、許容範囲でないかい。
しかし電気あんま専用スレって、妙に濃い不思議シチュがあるもんだーね。
プロレスごっこの時とかにやるアレだよな。
エロパロの世界は広大だわ……。
>>580 今回のもGJ!!
グラタンかわいいよ
一瞬DV入ってた豆腐もいいよ
着衣のままシャワーっていいな(*´∀`)
>>588 これ以上泣かせないでくれ…・゚・(ノД`)・゚・。
最終回のロードレの姿に自然につながっていく感じがすごく良かった
606 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/08(日) 03:10:56 ID:dbRoD2lH
だ…誰か、養分を投下してくれ…OTZ
エロなし、リモドミ、TVエンドへのぷち鬱ぽえむ追加みたいな感じでいーかい。
2レス分。
ええい、投下しちゃえ。鬱話嫌いな人は回避ね。
「あなたのためにわたしは描く」
かつて、ドミヌーラはそうリモネに語った。リモネはその言葉に応え、ドミヌーラと翠玉の
リ・マージョンを描きこの時代へとやってきた。
けれど、そのドミヌーラも最近では床に伏せっている時間の方が長く、かつてのようにリモ
ネと共に空へ祈りを捧げることもなくなっていた。この地の少女たちに手ほどきのためにシムー
ンに乗ることはあっても、リモネはやはりドミヌーラと空を翔けたかった。ドミヌーラを愛し、
愛され、世話を焼く日々は穏やかではあったが、リモネはドミヌーラのパルなのだった。そう
誓って時間と空間を越えたあの日から、もはやリモネには他の娘とパルを組むことなど考えら
れなかった。
ドミヌーラと共に、幾組の少女たちを時代の彼方に送り出してきただろう。送り出した少女
たちがこの時代、この場所へと戻ってくることはなかった。
新しい作物が実りをつけるようになり、新たな文化が生まれてくることをこの世界の人々は
翠玉のリ・マージョンのもたらしたものだと受け取っていたようだったが、リモネには少女た
ちが運命の流れに強引に捕らわれ、引き寄せられているようにしか思えなかった。リモネたち
自身がこの時代へと導かれてきたように。
飛びたい? とドミヌーラに訊かれた。頷けばドミヌーラは不調を押してでもリモネのため
にシムーンに乗ろうとするだろう。けれど、リモネには否とは答えられなかった。自分を隠し
てみてもドミヌーラはそれを感じ取ってしまうだろう。そしてそれは彼女に負い目を与えてし
まう。
だから、飛びたい、と答えた。ドミヌーラと共に飛びたい、と。
そして、ドミヌーラはすぐにリモネの想いに応えた。身だしなみを整えてリモネの前に立っ
たのだ。
リモネはドミヌーラをシムーンへと誘う。この数年で大きくなったリモネの身体は、リモネ
とは逆に肉を落としたドミヌーラの細い身体を容易にヘリカルモートリスの上へと引き上げる
ことができるようになっていた。その、軽くなった手応えがリモネには悲しい。
「さっき、アーエルのシムーンが空を渡っていくのが見えた」
「アーエルの?」
「うん。たぶん、あれはアーエル……」
「そう……。あの二人はどの空へ旅立っていったのかしらね。どんな運命を背負っていたのか
しら」
ヘリカルモートリスの上に並んで腰掛けた二人は空を見上げる。大空陸は広く、時代は限り
ない。その彼方へと飛び立ってしまえば再び邂逅することはないだろう。
「わたし、たぶんまだ、伝えるべきこと、赴くべき時代があるよ。この世界にはお菓子の材料
が少なすぎる……」
リモネが珍しく冗談めかして言うと、ドミヌーラが笑いを漏らす。
「そうね。甘藷《さつまいも》や茱萸《グミ》がないわ。この世界には」
「バニラも」
そう、リモネはドミヌーラに口づけする。以前はバニラの香りを含んでいた口紅も、今は蜜
蝋の香りがするばかりだ。鮮やかな紅を好んだ唇も薄く桜色に彩られている。
唇を離すとドミヌーラがリモネの頭を抱き寄せた。
「久しぶりにお化粧してきたのに、そんなに強くキスをしたら口紅が落ちてしまうわ」
目を細めて親指でなぞるようにリモネの唇を拭うドミヌーラの表情が愛おしい。
「ここで思い残したことはない?」
「ドミヌーラと飛ぶ空なら、どこでも」
「パル、だから?」
「パル、だもの」
リモネは深く深くドミヌーラと口づけを交わす。この数年間、数え切れないほどの愛を語らっ
てきた唇。今もそれは飽くことなくリモネを求め、リモネが求める。
「行きましょう、わたしたちの空へ」
わずかに肩で息をするドミヌーラをサジッタ席に導き、リモネはアウリーガ席の座席に立つ。
再度、触れ合うだけの口づけを交わしてシムーン球に唇を寄せると、変わらない懐かしい音が
響いた。その仄かな冷光が心地良い。
アウリーガ席に腰を下ろしたリモネはひとつ思い出した。
「あ……。ロードレアモンのぬいぐるみ、置いてきちゃった……」
「取りに行く?」
「ううん。――この時代にいた足跡になる、かな」
ドミヌーラが忍びやかに笑う。
「あの人形が神像になっている未来が見える気がするわ」
リモネも小さく笑う。そして、ゆっくりとシムーンを舞い上がらせた。林の中に、集落に、
畑に人々が小さく見える。数年を過ごしたこの地の人々へ翼を振って挨拶する。訪れた時と同
様、別離も唐突になってしまった。
「高く。ずっと高く上りましょう」
高空の薄い空気は身体に障る、とはリモネは言わなかった。そんなことはドミヌーラもわかっ
ている。わかっていて、空高く舞い上がることを望んだのだ。
晴れ渡った空を、雲ひとつない高空へと舞い上がる。幾度もの耳鳴りに唾液を嚥下すること
によってやり過ごし、空の色が蒼から黒へと近づくほどに天へと近づいた。
「……ドミヌーラ」
「……ええ」
後席のドミヌーラはすでに肩で息をしている。浅く速い呼吸が限界を訴えていた。
「行こう、ドミヌーラ。どこまでも」
「思い切り、飛びなさい。リモネ。あなたの飛ぶ空がわたしの居場所なのだから」
「うん」
二人は息を合わせる。
「「翠玉のリ・マージョン」」
リモネの背後でシムーン球が輝きを増した。その冷光を視界の端に捉えながらリモネは縦横
に軌跡を描いてゆく。リ・マージョンの機動に揺さぶられて後席からは食いしばった歯の間か
ら漏れる苦痛の呻きが聞こえた。
――絶対に描ききってみせるから。
弱っているドミヌーラのサポートが期待できないことは予見していた。けれど、この時代へ
とやってくるときに描かれた翠玉のリ・マージョンが「リモネのため」であったように、今描
いているリ・マージョンは「ドミヌーラのため」に捧げられるリ・マージョンなのだ。誰より
も完璧なリ・マージョン。リモネが捧げることのできるのはそれしかない。中断も、失敗もあ
りえなかった。例えドミヌーラの身体が限界を訴えていたとしても。
「知ってる? ドミヌーラ。ドミヌーラの名前って『愛する人《dominus》』って意味なの」
複雑な軌跡を描く中、後席からは苦しげな呻きに混ざって微笑む気配が伝わってきた。
「わたしは知ってる。愛されることを知らなかったわたしに、ドミヌーラは教えてくれたもの、
愛することを。ドミヌーラは母で、恋人で――娘。……変、かな」
いいえ、と消え入りそうな気配が答える。
「だから、ドミヌーラには感謝してるの。次の空の下では、もっとドミヌーラをいっぱい、愛
すの。いつまでも、どこまでも、何度でも」
シムーンの周囲を光の輪が包む。この輪をくぐれば翠玉のリ・マージョンは完成する。
「ずっと、ずっと一緒だよ。ドミヌーラ」
「一緒ね……、リモネ」
光の輪をくぐると同時に周囲は目映い光に包まれる。上下も左右もない、ただ白いばかりの
空間。その柔らかな光に包まれてリモネは語り続ける。
「一緒だよ……ドミヌーラ」
後席からはさきほどまでの浅く早い呼吸も聞こえない。だが、リモネは振り返らなかった。
無限に続く白い空間を、無音のシムーンが静かに漂っていく。
青い空の下
白い雲の向こう
それは涙の青
百合の花の白さ
リモネは歌う。無窮の白い霧の中で。アーエルの風琴が奏で、ドミヌーラが歌った『新天地
への扉』を。
― Fin ―
間違ってるかも知れないうんちくでも。
dominusはラテン語の聖書の中では「主」を意味するみたい。神さんですね。
あとは「愛人」なんて意味もあるようです。SSでは「する」を勝手に追加しました。スンマセン
関係ない雑談だけど。
AS姉がblogで書いていたecholeって映画は「Innocense」という原題みたいです。
海外サイトでは非ペドの炉系の人には評価が高いみたいです。楽しみ。
うぁ。綴りが
×echole
○ecole
×Innoccense
○Innoccence
612 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/08(日) 15:22:59 ID:5YA4ybK9
GJ 。・゚・(ノД`)・゚・。
。・゚・(ノД`)・゚・。
>>607 。゚゚(´O`)°゚。ウワーン
愛を貫く2人がなんとも…乙です
エコールはAS姐さんも言ってた通りシムーンとかぶってる所あるよね
ブログの童話読んだ時、近いものを映画のサイトで感じたよ
だからここはエロだって言ってんだろ。・゚・(つД`)・゚・ 。
もう、みんな大好き!
せつない。・゚・(ノД`)・゚・。
頭痛がする。
精神的なもので、気持ちが落ち着けばすぐに治まる類のものだ。
治めるにはどうするべきか。リラックスすることだ。
暖かい飲み物を飲む。シャワーを浴びる。風に当たる、など。
そういうわけで、ドミヌーラは食堂へ向かっていた。
自室から食堂までの距離は少し離れている。アルクス・プリーマと比べればだいぶ小さいとは言え、
メッシスの巨大さは伊達ではない。並の一軒家など五、六個は軽く腹の中に収めてしまうだろう。
そういうわけで、移動には数分の時間を要した。
時刻は深夜である。そろそろ時計の短針が二十二時を指す頃だ。
おそらく食堂は無人だろう。メッシスの台所を預かる二人の中年女性──乗員たちにはおばさんだとか
おばちゃんなどと呼ばれているが──も、洗い物などはとうに片付け、自室に戻っているはずだ。
飲み物の用意も、飲み終えた後の食器の後片付けも、全て自分でやる必要がある。
別にそれが嫌なわけではないが。
こと料理に関しては不器用なドミヌーラだが、紅茶やコーヒーの類をまともに淹れられないほどに
酷いわけではない。ちょっと工夫を凝らして美味しく飲もう、などという器用な事が出来るわけでもないけれど。
深い紫のツーピースの上に、シヴュラ制服の上着ではなく私物の黒いストールを巻いたドミヌーラは、
薄暗い廊下をコツコツ音を立てて歩く。
くるくるとロールした黒髪が、ゆらりゆらりと歩調に合わせ揺れる。
食堂の扉のノブに手をかけた。ノブを回してから、無人のはずの食堂内に明かりが灯ってることに気付いた。
部屋の中からは声が聞こえる。
「──じゃあ、昼間はずっと?」
「うん。疲れたけどなかなか楽しかった」
「大変じゃなかったか? 全ての部屋の寝具を、だろう」
「使ってない部屋も含めてね」
「だったら尚更重労働だっただろう」
「でも、家に居た時もよくやってたし。おばさんたちも手伝ってくれたから大した事なかったわ」
フム、と感心して腕を組む金髪の少女。
「それにさ、綺麗になったシーツを一斉に干すのとか、乾いたそれを取り込むのとか。
それを皺にならないように敷くのとか。結構楽しいわよ」
くすくすと笑みながら、本当に楽しそうに語る、赤いリボンをつけた黒髪の少女。
その姿をどこか眩しそうに目を細めて見ていた金髪の少女は、
「次はおれも手伝うよ」
「え? いいの?」
「どうせ“祈り”の時以外は暇を持て余してる」
「ありがと、ユン」
黒髪の少女は微笑い──そしてふと、食堂に入ろうとする姿勢のまま固まっているドミヌーラの姿に気付いた。
「ドミヌーラ?」
盗み聞きを咎められたような気分になって、肩をすくめ苦笑しながらドミヌーラは二人に問うた。
「二人とも起きてたの」
「少し、お喋りとかね」
「マミーナに誘われて、な」
金髪の少女、ユンが椅子に座ったままドミヌーラのほうへ振り返って言う。彼女にしては珍しい、
肩の力の抜けた柔和な表情がそこにあった。
ユンの対面に座る黒髪の少女、マミーナは、ドミヌーラの長身を見上げ眉根を寄せる。
「疲れた顔してるけど、大丈夫?」
「すこし頭痛がするの。暖かいものでも飲めば治るかと思ったのだけど」
「じゃあ、何か淹れてあげる。そこに座ってて」
「え、いいのよ、自分でやるわ──」
いいからいいから、とマミーナは椅子から立ち上がると、有無を言わさず台所へ向かう。
だけど、と渋るドミヌーラに、鈴が鳴るような静かな声でユンは言った。
「具合が悪い時くらい、甘えたって罰は当たらない」
「そうよ。いいから座ってて」
そんな二人の優しさに、ドミヌーラはとうとう折れる。微笑して感謝の言葉を告げる。
「──ありがとう。ごめんなさい」
「いいわよ、別に。ご注文は? コーヒー? 紅茶? ココアとかもあるけど」
「コーヒー、お願いできる?」
「おまかせあれ。あ、ユンは?」
「同じでいい」
「わかった」
マミーナは手早く支度を始める。
ドミヌーラはユンの隣の椅子に腰掛けた。テーブル上に肘を突き、顔の前で指を組む。嘆息。
「何か嫌なことでも?」
横顔にそう問われた。妙に勘が鋭いユンである。ドミヌーラは首を前に向けたまま愚痴るように呟く。
「つい、うとうとしていたら、あまり良くない夢を見たの」
そうか、とぽつり呟くユン。
「ま、大した事はないわ。……ふふ。悪夢にうなされるなんて、子供みたいね」
「おかしなことではない」
「そうかしら?」
こくん、と小さく頷くユン。ぼそりと呟く。「冥い夜には、おれもたまに夢を見る。良くない夢だ」
溶暗するように場の雰囲気が暗くなる。
このままだと今よりもっと頭の痛みが増しそうだ。そうならないためにもさっさと話題を切り替えてしまおう。
幸い、話の種はすぐそこにある。
ユンの前と、マミーナの席に、それは一つずつ置かれている。ドミヌーラはそれ──プリンを指差す。
「ねえ、ところで、これは?」
「ああ、マミーナが作ったんだ。ためしに食べてくれ、と言われて毒味をしてる」
「毒味ってなによ、もう」
眉を顰めるマミーナ。その手に持った銀色のトレイには湯気を立てる三つのカップが並んでいる。
「そういうこと言うと、コーヒーあげないわよ」
「ああ……ごめん。言い過ぎた。許して欲しい」
「もう。ねえ、聞いてよ、ドミヌーラ。ユンってば、みんなの前では猫被ってるけど、実は結構やな奴なんだから」
「そうなの?」
「そーよ。イグニスに居た頃から虐められっぱなし」
戯れた口調で言うマミーナから、ドミヌーラの目の前に白磁のカップが差し出される。
ドミヌーラはそれを両手で包み込むようにして受け取る。
「いい香り」
口元に運ぶと、湯気と一緒に豆の香りが鼻をくすぐった。息を吹きかけ冷ましながら、一口。心地よい苦味。
喉を滑り落ち、身体を内側から温める。「美味しい」とドミヌーラは呟いた。
「そうだ。あなたも食べてみる?」
「え?」
スプーンと、ガラス容器に入ったプリンがユンから差し出された。
「おれ一人だけでなく、いろいろなひとの感想があったほうが、マミーナが次に生かせると思う」
興味本位で、ドミヌーラはそれを受け取った。
ふとマミーナを見ると、若干緊張した面持ちである。
本気で味わってちゃんと評価を出さなくてはいけないような、そんな雰囲気だ。
──どれどれ。
スプーンですくって口へ運ぶ。広がる卵の風味。やわらかなそれは舌の上で溶け、ほのかな甘味を残す。
「あら、美味しい」
「本当?」
頬を綻ばせるマミーナ。
「ええ。さっぱりしてて、甘すぎなくて。好みの味」
もう一口ぱくつく。ゆっくりと、最後の最後まで堪能したくなる魅力がある。食べれば食べるほど口の中で
甘味が増して、しかしそれはけっしてある一定のラインを超えない。どこまでも上品な、控えめな甘さである。
「あんまり甘くないのは、私の好みで作ったからなんだけど。その、甘ったるいのがイマイチ好きじゃなくって」
「私もよ。これくらいあっさりしてたほうが好きだわ」
「良かった。あ、ユンも気に入ってくれてるの」
確かに、ユンは甘ったるいモノを好まないような印象がある。チョコレートならビターが好みだろう。多分。
ちらりと見ると、ユンはブラックコーヒーを無言で堪能していた。
「ミルクチョコレートとビターチョコレート、どっちのほうが好き?」
「ビターだな」
予想通りだった。
ありがとうと礼を言って、ドミヌーラは器とスプーンをユンに返す。そしてマミーナに質問。
「それで、どうしてこれを?」
「夕食の後に出せたら良いかなって思ったの。それで……その、ちゃんと作れるかなって思って実験をね。
二人が美味しいって言ってくれたし、一安心」
「次を期待してていいのかしら?」
「そのうちにね」
なら、楽しみにしておこう。
ドミヌーラはゆっくりとコーヒーを啜る。苦味が甘味の残滓を塗りつぶす。
頭痛はいつの間にか消えていた。それだけリラックスできたということだろう。二人のお陰だ。
「ユンは他に食べたいデザートとかある?」
「さあ……すぐには思いつかないが。ええと──」
目の前で交わされる会話が微笑ましい。
会話には入り込む隙が無く、なんとなく疎外されている気もするが、別に悪い気分はしなかった。
むしろとても、安らいだ気分がある。温い、と言ってもいい。そんな気持ちだ。
ここは空の中ではなく、大地の上。メッシスは錨で大地を掴み、その翼を休めている。
戦場ではないのだから、空翔ける死神は私たちの側へ這い寄って来ない。
だから、心身を締め上げる制服を纏わなくてもいい。
敵影を警戒し視線を巡らせなくていい。
計器類をチェックしなくていい。
レバーをきつく握り締めなくていい。
ガントリガーに親指をかけなくていい。
今この時間だけは、肩の力を抜ける。
独りで過ごす夜は寂寥の念を少しばかり呼び起こすけれど。今は仲間が側に居るから寂しくはない。
ふと。もし今、隣にリモネが座っていたら──と想像する。
あの子ならプリンの味をどう評価するだろう? もっと甘いほうがいいと言うかもしれない。
それとも、おいしいよ、と淡白な感想を洩らすだけだろうか?
無口のまませっせとスプーンでプリンを突きながら、栗鼠科の小動物のようにむくむくと口を動かすリモネが
容易に想像できた。
想像するだけでも微笑ましい。本当に隣に居たら、胸の痞えなどすぐに吹き飛んでしまうだろう。
──子供に夜更かしは禁物だけど。
「なんで笑ってるの?」
どうやら気付かぬうちに笑っていたらしい。なんでもないわ、とドミヌーラは誤魔化した。
ユンとのやり取りを笑われたと勘違いしたのか、マミーナは恥じるような表情を浮かべ押し黙ってしまった。
失敗した、とドミヌーラは心中で独りごちる。さて、次はどんな話題を提供すべきか──。
ドミヌーラが思案を開始してから少しの後、食堂の扉が静かに開く。
「あ、マミーナ、ユン。ドミヌーラも。ずっとここにいたの?」
「ロードレ。どうしたの?」
「マミーナとユンだけ部屋に居ないんだもん。気になっちゃって探しちゃった」
新たな客人は、名前をロードレアモンという。栗色の髪を肩上で切り揃えたセミロングの少女だ。鼻の上に
そばかすが浮いている。どこか純朴な印象を与える子である。
ロードレアモンはいそいそとマミーナの横まで歩いて、隣に座って。そしてテーブルの上のプリンを指差した。
「これ、なに?」
「ちょっとね。作ってみたくなって。まだ慣れてないけど。習作ってやつよ」
これで習作とは恐れ入る。
ふむん、とドミヌーラは感心する。同じ女として、マミーナの料理の腕が羨ましかった。
視線をやると、ロードレアモンへどう接したらしいか対処に困っているような、そんな様子のマミーナが居る。
「……何か飲む?」
「え、と、じゃあ、マミーナたちと同じのを」
「コーヒー? 眠れなくなるわよ」
「そんなに子供じゃないわ」
しょうがないなあ、と席を立つ。キッチンへ。
ロードレアモンはその背中を眼で追って、続いてユンとドミヌーラを見て、それから、すでに空になった
ユンのプリン容器を見詰める。
「ねえ、ユン。それ美味しかった?」
頷くユン。いいなあ、と呟くロードレアモン。眼が細められ、眉が弓なりに弧を描く。
「食べる?」
厨房からの、マミーナの声。
「いいの?」
「私の食べかけでいいなら食べてみてよ……美味しいかどうかわからないけど」
ロードレアモンは隣の席に置かれたプリンを見詰め、しかし手を伸ばさず、なにやら躊躇っている。
しばしの葛藤の後、プリン容器とスプーンを手元に持ってくるが、しかし口をつけようとはしない。
相変わらず、じっと見詰めている。
──どうしたのかしら。
ふとユンを見やると、いつものような平然とした表情で挙動不審なロードレアモンを見詰めている。
「あの子、どうしたの?」
「恥ずかしいんだろう」
……何が?
簡潔すぎるユンの回答のせいで、ドミヌーラは更に首を捻る羽目になる。
そうしているうちに数分が経ち、マミーナが戻ってくる。新たなカップ一つと、コーヒーの入ったサーバーを手に。
四人のカップにコーヒーを注ぎながら、マミーナは硬直しているロードレアモンに訊く。
「……食べないの?」
「た、食べます」
意を決して、という言葉が一番しっくり来るだろう。ロードレアモンは覚悟を決めるように瞳を細め、
スプーンですくったプリンを口に運ぶ。
一口目を口に入れた途端、眼に見えて表情が変わり、二口目でそれは更に進行する。
もちろん、プラスの方向である。黙っていても、「おいしい」と、そんな声が聞こえてくるような表情。
三口目でようやく、ロードレアモンは感想を声にした。こくりこくりと頷いて言う。
「おいしい。もしかしたら、今まで食べた中で一番かも」
子供っぽい、と言うと彼女に失礼かもしれないが、そんな喜び方である。マミーナやユンと同い年だというのに、
一つ二つほど年下に見えるくらいに。
そんなロードレアモンの様子に、マミーナは肩をすくめる。口元は微笑っているので、
褒められていることに関しては満更でもないご様子。
「大げさね」
「ホントだって。やっぱりすごいわ。マミーナは」
「誰でも出来るわ、これくらい」
「私は出来ないもん」
「ていうか、美味しい美味しいだけじゃ参考にならないわ。何か問題点を挙げてよ」
「そんなこと言われても」
眉根を寄せて、思考。
「……そうだなぁ、強いて言えば、もうちょっと甘い方が好きかな」
「ふぅん。ロードレは甘党なのね」
「甘党、かなぁ?」
小首を傾げるロードレアモンの横顔へ、マミーナはふん、と息を吐いて、
「まあ、いいわ。参考にしとく」
「うん」
マミーナの役に立てた事が嬉しかったのか。ロードレアモンはぱっと笑った。
──しかし、まあ。
ドミヌーラは思う。随分と仲良くなったものだ。いがみ合っていた頃が嘘のようである。
雨降って地固まると言うが、また雨が降ったりしないだろうかと、要らぬ心配などしてみる。
ふと、ドミヌーラはユンを横目に見た。それこそ、以前はマミーナの唯一の話し相手と言ってもいいような
存在だったユンは、今の状況をどう思っているのだろうか。
──寂しがってたりして。
何となく悪戯心が芽生え、からかうように訊いてみる。
「あの二人が一緒に居ると、寂しかったりしない?」
「まさか」
やわらかく、ユンは笑う。
「子供じゃあるまいし、そんな下らないことでうらやんだりはしない。むしろ──」
コーヒーを一口啜って、
「とても幸せそうで、こっちまで嬉しくなる」
あら、随分と大人だこと。
実にユンらしい──と、ドミヌーラは嘆息した。
●
後日。
マミーナの予告どおり、夕食後のデザートとして手作りプリンが出された。
先日のようにガラス容器入りではなく、真っ白な皿の上に盛られた形でだ。
マミーナがそれを配っていくと、シヴュラたちの中から次々と歓声が上がった。
特に、フロエの声が大きかった。
「すごーい、おいしそー!」
それこそ、部屋の外に漏れ出すくらいに。
しかしそんなフロエを咎める者は居なかった。誰も彼も、マミーナ手製のプリンに心奪われていたからである。
重力に負けて型崩れするようなことはなく、プリンはしっかりと皿の上で直立している。本体のクリームイエローと
カラメルソースのブラウンのコントラストが美しい。
「じゃ、早速、いっただきまーす!」
言うや否やスプーンをプリンに突き刺すフロエ。そしてそれに倣うように、皆も食べ始める。
好意的な評価の声が次々とあがる。マミーナへの賞賛だ。マミーナは満面の笑みで、「ありがと」と礼を言いながら
それらを受け取る。
何より一番嬉しそうだったのは、ロードレアモンから賛辞の言葉をかけられたとき。
「美味しい。この前のよりずっと。やっぱり凄いね、マミーナは」
マミーナは一度眼を丸くして、すぐに顔を蕩けさせて。恥ずかしそうに頬を指先で引っかきながら、そっけなく礼を返していた。
そんなマミーナを見詰めながら、リモネはぽつりと心中で独りごちる。
──なんか、幸せそう。
周囲の様子をしばらく眺めてから、リモネは皆から二分ほど遅れて銀色のスプーンを手に取る。
あまりに綺麗な形をしたプリン。崩してしまうのがとても勿体無く思えたが、文字通りの甘い誘惑には抗えない。
スプーンでプリンをカラメルソースと一緒に削いで、小さな口でぱくりと食べる。
「……おいしい」
歳相応にぽちゃりとした、柔らかな頬が緩む。
プリンは甘くなめらかで、反面カラメルソースはほろ苦い。スプーンを刺せば適度な弾力がそれを押し返し、
しかし舌に乗れば瞬時に溶ける。
いつもの無表情を満面の笑みに変えて、リモネは着々とプリンを切り崩していく。一度も止まることなく、
せっせと作業は進行し、あっという間にプリンは消滅してしまう。
全てなくなってから、もっとゆっくり味わえばよかったと思い至る。リモネは寂しそうに眉を寄せる。
「プリン、美味しかった?」
と、隣席のドミヌーラが、優しく笑って問うてくる。リモネはこくんと頷く。
すると、くすくすとドミヌーラは小さく肩を揺らす。そして自分の、ほとんど手付かずのプリンを指差した。
「要る?」
「いいの?」
「ええ。私はもう充分食べたから」
「充分食べた……って?」
「気にしないで。さ、どうぞ」
お皿が目の前に置かれる。甘い味が蘇る。
「ありがと、ドミヌーラ」
「どういたしまして」
リモネはいそいそとスプーンを再度手に取った。
今度はゆっくり味わおう。とりあえず一口。うん、やっぱり甘くて美味しい。
「前より甘くなったわね。そう思わない、ユン?」
ドミヌーラの声に、リモネは顔を上げた。
リモネの対面に座っているユンが、視線をドミヌーラの方へ向ける様子が見えた。
「ああ……そうだな。だいぶ甘味が増した」
「私たちの意見は採用してもらえなかったみたいね」
言って、ドミヌーラは苦笑する。「たかがプリン、拘るようなことじゃないけれど」
二人の会話を耳に、リモネは眉を持ち上げる。
どうもプリンに関る話のようだが、「意見を採用」って、一体なんの話だろう?
さっきの「充分食べた」も、これに関ること?
どうやら自分の知らぬところで何かがあったらしい、と悟る。
訊ねようかとも思ったが、とりあえずしばし観察を続けることにする。
リモネは丸い瞳を大きく見開いて、ユンとドミヌーラの顔を交互に見る。
「まあ、マミーナがロードレアモンの意見を優先するのは当たり前のことだ」
「あら、どうして?」
「マミーナがデザートの研究を始めたのは、ロードレアモンに振舞うためだから」
「……そうだったの?」
「あくまでおれの憶測に過ぎないけど、多分間違ってはいない。彼女なりにロードレアモンとの距離を
縮めようと必死なんだ。もっと仲良くなりたい。認められたい。褒めて欲しい。そういうこと」
肩をすくめるユン。
すると、ドミヌーラは口元を押さえて肩を震わし始める。どうも笑いを堪えているらしい。
ちょいちょいと、リモネはドミヌーラの服の裾を引っ張った。
「おもしろい?」
「ふふ、あはは……。ええ、おもしろくてしょうがないわ。凄く可愛らしくて。あははは……」
そんなに笑うようなことなんだろうか?
ふと気付くと、ユンも唇の端を少し持ち上げて微笑している。
自分には笑いのポイントがさっぱり解らなくて、なんだか取り残されたみたいで、すこし悔しい。
爆笑中のドミヌーラは答えをくれそうにないから、代わりにユンへ質問する。
「マミーナが面白いの?」
「マミーナがマミーナらしくないのが面白いんだろう」
「らしくないのが?」
「でも、それこそがマミーナらしさなんだ」
「え……?」
どういうこと?
やっぱり、よくわからない。
更に質問を重ねようとしたが、ユンはあんまり気にするなと言わんばかりの表情。
そしてドミヌーラの方は、笑いが未だに収まっていない。
どうやら二人とも、疑問解決のための手助けはしてくれないらしい。
むーと頬を膨らませ、リモネはプリンをぱくりと食べる。
甘いものは脳の栄養と言うけれど。
このプリンも、推理の手助けはしてくれそうになかった。
おしまい。
ローマミって予告したのに、どーも他の面子のほうが目立ってしまった。
まとまりも悪くて読みづらいかも知れぬ。
流石に謝る。
次はアルティさんが書きたいので多分そのあたり。
ぐーーーっっじょぶっ!!!
微笑ましくてすごく良かった
>>625 GJ!マミロド、ユンマミ、ドミリモ全部好きなのでとてもよかった!
プリン食べたくなったので買って来る!
アルティも楽しみにしてるよ
>>625 凄く良かったです!
ドミヌーラ、マミーナ、ユン、ロードレアモン、リモネ
みんなアニメの中のイメージそのままで
その情景が、脳内で上映されてしまいましたw
マミ、ロドののやりとりとか、一人笑いしているドミヌーラとか、もくもくとプリンを食べているリモネとか…
微笑ましいシーンばかりなのだけど、
どうしてもこの後のこと(ドミ、リモ、マミ、ユンの行く末)
が頭の中に勝手に浮かんで、泣けてしまいました
「みんなにこんな時をもっと過ごさせてあげたかった」
と言う想いを感じるのは、私の深読みのしすぎでしょうか…?
ノヴァ教授もおっしゃってますよ、おいちいっ!と。
リモネたんは毎日プリン・ア・ラ・モードを詰め込んでまん丸に育ててやりたいなんて思った。
前回よりスキルアップしてる感じ?
ほのぼのとしたいいお話でした。GJ。
放送終了後にかかわらずこうして話がアップされるのは嬉しいよね。
今更ながらにシムーン見始めたのが途中からだったり、録画失敗したのが悔やまれてきた。
書かれた遣り取りが映像になって浮かんできたら、凄く彼女達らしいし温かいし、でも切ない。
とにかくGJ!
俺も途中から見始めたクチだが後悔してる。始まったときはよもや、ここまで化けるとは思わなかったもんなあ。
GJ!いいものを読ませていただきました!
このスレにはテンプスパティウム様の加護がある!
ところでここは何日くらい書き込みがないと落ちるのかしら。
落ちちゃ困るわけだが。
634 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/18(水) 14:50:06 ID:3I7uzT2k
テンプスパティウムのご加護を
ご加護を!!
「ダメ…モリナスッ…
もう…イカせて…っ」
「んん…も少しガマン…」
「もう…待てないッ…//」
ワポーリフが泣きそうな声でいう。
…カワイイ…。
「しょうがないなぁ…」
っていう感じの攻めモリが読みたい。
ワポがほとんど女性の体の状態で。
>>638 遅くなりましたが乙です。
嶺国の雰囲気がすごい伝わってきてよかったです。
チーズフォンデュ美味しそう(・∀・)
641 :
T:2006/10/24(火) 02:16:37 ID:x+bGkPWy
初めて書いたんでいろいろひどいですが投下させて下さい。
外へ呼びかけたりしていたが、なんの効果もなし。
「・・・・・どうしよう。マミーナ」
必要以上にオロオロと慌てるロードレ。
すがるような目で見つめる。
「とりあえず、誰かが見つけてくれるのを待つしかないでしょ」
二人して開かない扉を見つめる。
「・・・・えーと。どれくらい待ってればいいのかな?」
「そんなの私に聞かれたって分からないわよ!」
(・・・・まったく、こっちが聞きたいわよ!)
ことの始まりは一緒に夕飯の食材を取りに来たことから。
642 :
U:2006/10/24(火) 02:19:32 ID:x+bGkPWy
「だから、むやみに触るなって言ったのに!ただでさえオンボロ艦なんだから」
「だってだって、ねずみがいきなり出てくるから、びっくりして・・・・・・」
言葉が続かずうつむきガックリとうなだれるロードレ。
食材を倉庫に取りに来たまではよかったのだが
突然、飛び出してきたねずみにロードレが驚き、山積みになっていた荷物を押し倒してしまい荷物が崩れた
衝撃でドアが閉まり、こともあろうことにドアが錆び壊れており開かなってしまったと言うわけである。
(なんか不吉な予感がしたのよね・・・・・)
だから、あえて同行したのだが・・・・・こうなってしまってはどうしょもない。
仕方なく、入り口以外に抜け出せそうな場所はと探したが、床はコンクリートで隙間はない。
日の光が薄っすらと天窓から射し込んでいるが、窓は高すぎて出られそうにもない。
(視界が確認できるのが唯一の救いね・・)
立っているのも疲れるので、私たちは壁に並んでもたれ座り込んだ。
思わずついた私のため息にロードレの体がびくっと揺れたのが分かった。
彼女の視線が必死になにかを訴える。
「なによ?」
私はあえて怪訝な声で聞き返した。
「私、いつもマミーナに迷惑かけてるよね・・・・」
そう言うとロードレはしおらしく、上目遣いで私を見つめた。
泣きそうな声で続けてこぼす。
「ごめんさい、ごめんなさい・・・・・」
いきなり何を言い出すかと思えば。
ホント世話が焼ける。
グイッと彼女の肩を引き寄せ、隣に座らせる。
643 :
U:2006/10/24(火) 02:20:36 ID:x+bGkPWy
「もう慣れたわよ」
「えっ・・・あの・・・・」
「それに、いいのよ・・・・・私には迷惑かけても」
「えっ?うっうん…?」
なにか煮えきらない表情で彼女はこくんと頷いた。
「だから・・・・・・その・・・迷惑かけていいのは私だけよ!」
「えっ・・・・?・・・・!うっうん!」
その言葉に、彼女は小さく首を傾げた。
でも、すぐに大きく頷くと、ロードレの顔にふわあっと笑みが広がった。
どうやら通じたみたいだ。
(・・・・!・・・・私今すごく恥ずかしいこと言った!?)
自分の頬が熱くなるのが分かり思わず下を向いた。
横からロードレの視線が突き刺さる。
私は視線だけうつすと、ロードレをチラリと見た。
「ありがとう」
にっこりとロードレが嬉しそうに微笑む。
「/////・・・・・べっ別に・・・・・」
「あれ?マミーナなんか顔赤いよ?大丈夫?」
「っうるさいわね!なっなんでもないわよ」
はぁ〜・・・・
ホント調子が狂う。
認めたくないが彼女の隣は居心地がいい。
いままで忘れていた暖かい何かを思い出す。
644 :
V:2006/10/24(火) 02:21:19 ID:x+bGkPWy
こんな事になってから時間にしてどれほど経過したのか?
沈黙。静寂に耐えかね口を開いた。
「ロードレ・・」
だがロードレからの返事はない。
声を掛けながら振り向くと
…ポテッ。
ふと、肩によりかかる重み。
「…!?えっ?」
(まさか・・・・・・)
案の定、隣に視線を移すと気持ち良さそうにスースー寝息を起てて寝ている。
なんてお約束な…
「ちょっと!ちょっと…ねぇ!…!」
起こそうと彼女の肩に手をかけるが・・・
(!なんて顔してるのよ…)
彼女のあどけない幸せそうな寝顔を見るとどうしても起こす気になれなかった
何やら、ほっとしたような、拍子抜けしたような、複雑な心持ちである。
ふぅっとため息をつきつつ、しばし彼女の寝顔を眺める。
半ばあきれつつ、幸せそうに眠る様子にそっと寄りかからせてやる。
自惚れていいのだろうか?
「あんま夢見させないでよね・・・・・」
(一体、どんな夢をみているんだか・・・)
幸せそうな笑みを浮かべているロードレの頬に口付けを一つ落しそっと目蓋を軽く閉じ彼女の手を握り締めた。
伝わる温もりが心地良かった。
今、この瞬間。
このぬくもりだけは独占させてもらおう。
645 :
W:2006/10/24(火) 02:22:11 ID:x+bGkPWy
目の前に不気味なくらい上機嫌のフロエ。
よりによってあんなところをフロエに見つかるなんて本当についてない・・・・
これから始まるであろうしつこい追随からどうやって逃れようか必死に思考回路を動かす。
しかし無難な言い訳が中々思い浮かばない。
「だからぁ〜すごく疲れてたのよ!」
「またまたv言い訳しなくても分かってるって!」
にやにやといじわるな笑みを浮かべる。
「…ならそれ以外にどんな理由があるっていうのよ?」
やや高圧的な態度で言葉を投げかける。
しかし、そんな態度にフロエがひるむはずも無く
「え〜と…!う〜ん…あれだ!ロードレが隣で寝ちゃって身動きとれなくなっちゃったんでしょ?違う?」
「なっ!?」
自分の顔が一気に音を立てて赤く染まっていくのが分かった。
こういうことに関しては驚くほどフロエの勘は鋭く働く。
「あっ、正解?アハハ〜マミーナ分かりやすい♪」
あまりに素直に反応してしまったため否定するわけにもいかず
「しょっしょうがないでしょ!あまりに気持ち良さそうに寝てたんだから…」
「起こせなかったんだ!でもさ〜隣で寝てたのがロ―ドレじゃなかったらどうした?」
「・・・・・・べっ別にどうもしないわよ…」
「ホントォ〜?誰でも肩枕OKなの?そんでもって、手まで繋いじゃうの?」
と、ニンマリした。
「!!/////だから・・・あれは・・・・」
「アレレ?マミ〜ナ☆顔真っ赤だよ〜?」
言葉に詰まった私の顔を見て、にししと笑う。
646 :
W:2006/10/24(火) 02:22:48 ID:x+bGkPWy
「?なにが真っ赤なの?」
後ろからひょこっとなにげなくロードレが顔を出す。
げっ!?
はぁ〜・・・・・なんでこのタイミングで現れるかな〜…
「あっ!ロードレちょうどいいところに。ねぇ〜!ねぇねぇ!マミーナがねぇ…」
「gkty★×」
状況がまったく分かっていないロードレの手を半ば強引に無理やり掴み取り早足で駆け出した。
「えっ・・・!!?マミーナ?どうしたの?」
「いいから、なにも聞かずに走りなさい!」
いきなり、ぐいと腕を捕まれて引っ張られる格好でかろうじてついてくるロードレ。
「あっ〜!逃げたぁ〜」
後ろからフロエのわめき声が大きく響き、一斉にあちこちから視線が投げかけられた。
「ねぇ・・マミーナ。なにか悪いことでもしたの?みんなこっち見てるみたいだけど・・・」
まったく、このお嬢様は。
小さくため息をついて私は口を開く。
「あのねぇ〜・・・・・」
どうやらお嬢様は私が想像している以上に鈍感らしい。
(・・・・・・・・・・・・・・やれやれ先が思いやられる)
掴んだ手はいつの間にか手のひらでしっかりと握られていた。
647 :
X:2006/10/24(火) 02:23:32 ID:x+bGkPWy
ただの偶然と呼ぶには出来過ぎたシナリオのようで。
約十年の時間を経て偶然出逢った彼女の、何も知らない無垢な笑みに言い様のない恐怖感と、
消失感を感じてしまったから・・・・
全部嘘だったんじゃないかって思ってた。
楽しかった思い出とか、いっぱい語った事とか、2人でいた時の空気とか、
でも、今ならはっきり言える。
嘘ではなかった。
無意味でもなかった。
そう、確かにあの日というものは存在していたのだ。
そして、又歩み寄れるなら・・・・・今度は。
まだ口に出すことはできないかもしんないけど。
自分にとって、なくないもの、手放せないこと、大切に思うこと。
生きる意味とか、目的。
そんな風に、いつか彼女に、素直に伝えられる時がきたら・・・・その時に
きっと。
どうやら、この手を離せそうにないと思った。
648 :
オマケ:2006/10/24(火) 02:25:00 ID:x+bGkPWy
なにも無い宙をじ〜と見つめ、フロエがポツリと溢す。
「なんかさ、最近あの2人仲いいよね?」
ロードレと一緒にやって来たモリナスに話を振る。
「うん。・・・・・なんか羨ましいなぁ〜」
「ロードレのこと?」
「うん、一応パルだし。なんだかんだいってそばにいるからねぇ・・」
少し寂しそうに笑うモリナス。
「ふ〜ん?モリナスもそういう風に思うんだ?」
「変かな?」
「うんん。ただ、そういうの関心ないかと思ってた」
「そんな風に見えてた?」
「なんかシムーン以外眼中にないって感じだったもん!」
ちょっと驚いて、それから、静かに微笑む。
「それは今でもあまり否定できないかも。そーいえば、フロエはずっとアルティとパルだよね?」
「思えばそうかも!なんかもうクサレ縁って感じ?まいっちゃう」
ちょっとテレたようにフロエがカラッと笑った。
(・・・・きっとアルティも同じように言ってるんだろうな・・・)
アルティがゲンナリと同じセリフを言う様が容易に想像できた。
でも、そんな関係の二人が少し羨ましかった。
「気になるんなら奪っちゃえばいいじゃん!」
「奪うって?・・・・」
「ほら。恋は先手必勝って言うし!」
目を点にし、少しの間固まるモリナス・・・・・・・・・・。
「あははっ〜そういんじゃないって。もう、フロエはすぐ恋愛に繋げたがるね」
「なによ〜じゃあなんなの?」
「私はただ、幸せそうに笑っていてくれればいいかなって。
そういうフロエは?アーエルのこと好きなんじゃないの?」
なにげなくモリナスのカウンター攻撃が炸裂。
「だからぁ〜アーエルは違うの!その恋愛とかじゃなくて、こう・・・・・」
「はい、はい。お互い頑張ろうね」
子供っぽく必死に訴えるフロエに、モリナスは苦笑してポン頭を撫でた。
完
649 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/24(火) 07:42:57 ID:f0j+eeS0
>>641-648 新作&新職人さま歓迎age
マミーナと一緒に倉庫に閉じこめられたい……。
ロードレに肩を貸すのも捨てがたいっ。
寄っかかって居眠りとかされちゃったらきっとぽわーんといい香りがしちゃったり。ひゃー。
そういや、フロエとモリナスって本篇でもあんまり絡みがなかったような気が。
ともあれ甘々話ごちそうさまでしたのGJ。
TV放映終了後に新職人登場なんて嬉しい限り。
マミーナが幸せでいるとなぜか「ありがとう」って言いたくなる。
作者さんありがとう。
しかし仕事中に見るもんじゃねぇな。
>>640 美味しそうってのもあるんだけど、食事の会話の中とかから
も感じられるなんかこう二人の肌の匂いとか体温とかが感じ
られる描写がいいというかなんというか、生々しい。
牛乳の匂いとハーブの匂いの女の子が乳繰り合うのが、っ
ていうかああもうエロ生々しい、素敵だー。
宮国と嶺国の生活慣習の違いとかが語られるのが、後ろの
Hシーンとも繋がってるのが巧いなー、とオモタ。
>>641 マミロドきてるぅー。
ほのぼのしてていいんじゃけど……たぶん、そう遠くない未来にマミー
ナの死があるってのを考えるとorzな気分に。
ロードレ、マミーナと供にすごすことの出来るかけがえのない今を大切
にするんじゃよ(涙)。
それはともかく、フロエ、ほんとにいいキャラだよなぁ。
>>641 初めてなんて思えない。素晴らしいよ!!!
特に
>>647の所、泣ける・・・・゚・(ノД`)・゚・
モリナス−ロードレ、フロエ−アルティを出したのも秀逸だよ。
なんか本当にシムーンの人間関係の豊かさがさらに広がるって感じ。
GJ!!Thx!!
保守
テンプスパティウムの御加護を
「きゃあッ マミーナ…ねっねずみがっっ、こっち…」
「袋でばさっとやって捕まえるの」
「ばさっと…え…えいっ……!捕まえた、捕まえたわ」
「えらい、その調子その調子」
そう言ってロードレの傍に行く…恐かったのか、興奮したのか涙を浮かべて
床にへたりこんでいる、手は袋の口ををしっかり持っている
「良く頑張ったじゃない」
そう言って、目尻に口付けて涙を吸う
「うん」と短く返事をして微笑むロードレは可愛い
私が男だったらどうにかしちゃいそうだ
なんてSS誰か書かないか…な
お前が書くんだ!
シムーンの世界観や設定使って色んなストーリー描けそうだがなぁ
2期は無理なんだろうか
そりゃまだまだ見たいけどもう話としては完結してしまっているからなぁ
660 :
638:2006/11/05(日) 00:54:01 ID:WKyUENO+
ありゃ、変なくっきー残ってた……orz
雑談でも少し。
SSを書いていると設定なんかをヘタイラストにしてモチベーションの維持にしたりします。
メモ用紙にメカやらキャラやらの設定を図解してみたり。
ex.ヘリカル列車SSにちょっとだけ出た嶺宮縦断鉄道
ttp://uppers.servebbs.com/simoun/img/605.jpg (メモをスキャン後Zaurus SL-C1000 + CloverPaintでざっと彩色)
自分でもイタイ趣味だなーと思うのですが
お気に入りのシーンやメカをお絵かきするとけっこうモチベーションが保てます。
SS書きさんにはお勧め、なんだけどチャット仲間に勧めてみたら
「羞恥プレイ」と笑いを取りました。
26話まで見終わったけど、この番組ほんとエロ神々しくて切ないなああああああああ。
このスレもエロSSと切ないSSが半々っぽくて、この作品の良さを象徴してるなあ。
ドミ×リモとか本当いいよなあ。2期やんないかなあ
>>656 涙を吸う
にやられた
お前らそんなことを日常的に!
シムーンの設定使っての創作ストーリーでもOK?
>>666 OK。オリジナルキャラで書いてる人もいるよーん。
そろそろ貧血状態に・・・
>>656 お願いだ書いてくれ!
669 :
666:2006/11/07(火) 08:27:29 ID:iq3wCCjO
シムーンをパクってのミニ小説(のようなもの)です。
『女性』として生まれてくる設定などは無くしています
どう見てもあのキャラですが名前一切書いてません。
台詞をかなり削っているので、分かりにくい文章ですがご容赦ください
自分で読み返しても、まとまりの無い文章と
つまらないストーリーですがお付き合いください
『小空陸』と呼ばれる小さな惑星
美しいこの惑星に暮らす数百人の人々
しかし天変地異によって世界は崩壊し
残されたのは1人の老人と、まだ幼い8人の少女だけだった・・・
670 :
666:2006/11/07(火) 08:31:08 ID:iq3wCCjO
♯1
崩壊した世界の中、生き残った老人と少女達。
皆は助け合いながら生き、
少女達は老人から学び成長していった。
少女達が16歳〜18歳の年頃を迎えた頃
崩壊した世界の中でも少女たちは幸せを見いだしている
そして、このまま何も変わらずに居たらと思うように・・・
そんな中、少女達の成長を温かく見守っていた老人が倒れる。
老人は少女達に自分の死期が近いことを告げ
このままでは少女達と共にこの世界は終わってしまう事を教えた。
悲しみに沈む少女達に、老人はひとつの伝説を教える
「かつて、この世界にはシムーンと呼ばれる小型の飛行艇があった
シムーンによって時空を越え、違う世界へと飛び立つ事が出来た」
そして、、、それは伝説の中の話ではなく真実であり
自らが違う星で産まれ、シムーンに乗ってこの星へとやって来たのだと・・・。
驚き戸惑う少女達にシムーンの事、シムーンが隠された場所、
そして、時空を超える「翠玉のリ・マージョン」を教え、老人は息を引き取った。
老人の死から数日・・・
大切な人を失った悲しみと、未来への不安に戸惑う少女達・・・
そんな中に一人、違う世界への憧れと希望に心躍らせる少女が居た
671 :
666:2006/11/07(火) 08:35:43 ID:iq3wCCjO
♯2
『小空陸』に生き残った8人の少女達。
亡くなった老人が教えてくれた「シムーン」と「翠玉のリ・マージョン」
しかし少女達は「違う世界」と、この世界の未来ではなく
ずっとこのままで居たい・・・ 何も変わらずに、何も選ばずに
永遠に少女として、この世界に生き続けたいと思っていた。
一人の少女を除いて。
少女は言う
「ずっとこのままで居るつもりなのか?みんな何を怖がっているんだ!
アタシはいくよ、シムーンのある場所へ、そして新しい世界へ。
そこで『男性』を見つけて恋をするんだ。そしたら新しい命が産まれるって、
この星に未来と希望を作ることが出来るって、爺ちゃんが教えてくれたじゃないか
しかし、他のの少女達は下を向き、何も答えなかった。
「あんた達はここで祈ってればいい、あたしは希望の未来の為に違う世界へ行く」
そう言って旅立とうとする少女
「待ちなさい」
少女達の中で、最も聡明で美しい少女が呼び止めた
「あなたと私は何から何までまるで違う。でも、一つだけ同じ・・・。」「行きましょう」
少女もまた、違う世界へ飛び立つことに憧れを描いていたのだった
共に違う世界へと旅立つことを告げ、シムーンの隠された場所へと向かう二人
そこは崩れ落ちた遺跡の洞窟、枯れた泉の跡
そこには、淡い輝きを放つ飛行艇「シムーン」と一冊の日記が置かれていた。
かつて、シムーンに乗っていた者が書いたと思われる日記。
中には、シムーンの操縦法、その航跡によって描く数々の『リ・マージョン』
「翠玉のリ・マージョン」によって行くことの出来る世界『大空陸』について記されている。
そして、シムーンを起動させるためには
〜心の通い合った少女同士による、祈りの口付けが必要〜であると。
戸惑いながら口付けを交わす二人。
その時、シムーンの中央に置かれた緑の球体が輝き出し
二人を迎えるように、二つの座席が開かれた。
「あはは、あんたはアタシを求めていたんだ」
「私が・・・あなたを・・・」
無邪気に笑う少女と戸惑う少女。
二人は前後に分かれた座席に座り、日記に書かれた方法でシムーンを起動させる。
眩い光を放ち、浮上していくシムーン
その光は洞窟の天を突き抜け、シムーンは大空へと舞っていく。
大空に舞うシムーンと共に少女の心は広がっていく
そこには恐怖や不安はなく、新しい世界への希望が満ちていた。
二人は瞬く間に、シムーンを思い通り動かすようになり、
いくつものリ・マージョンを描くようになっていた。そして・・・
「しよ」
「ええ、やりましょう」
『小空陸』に残された6人の少女は遥か遠くの空を見つめていた
「ねぇ今・・・」
672 :
666:2006/11/07(火) 08:37:55 ID:iq3wCCjO
♯3
空を舞う観覧用の船であったという。
湖畔に暮らす青年は、いつもの様にその景色を眺めていた。
その時、遠い雲の隙間からこぼれる光を見た気がした。
沈んだ船が顔を見せる湖の木陰。
かつてはこの地に暮らしていた二人の男性は二人の少女と出会う。
「いい風ですね」
「ええ、いい風です」
まだ幼さが残る少女と、大人の雰囲気をもった少女
二人は遠い国から旅をしてこの国へやって来たらしい。
かつての仲間に会いに青年は戻ってきた。
手紙のやり取りはしていたが、実際に会うのは何年ぶりだろう。
背が小さいのは相変わらずらしい
泣き虫は直ったのだろうか、高い声はそのままなのかな
昔を思い出して少し笑う。
あの頃のままで居られたら・・・
ポケットの中には一枚の紙
破り捨ててあの湖に捨ててしまおうか
青年の目には懐かしい湖と二人の少女が映っている。
湖畔に暮らす青年は、待ちわびた客人に驚いていた。
かつての仲間の成長した姿に、そして二人の少女を連れていた事に。
遠くから旅をしてきたという二人の少女。
お金も、行く場所も無く困っているという。
泊めてやって欲しいという友人の頼みは快く応じた
「ウチで取れた野菜。新種なんだ」
変わった形の野菜を手に少女達に話しかける青年。
瞳には小柄な方の少女の姿が映っている。
その容姿は、かつて少年の頃に恋した少女に似ていた。
673 :
666:2006/11/07(火) 08:39:39 ID:iq3wCCjO
続きは夜書きます。
♯5まであるのですが・・・最後がほとんどギャグになってしまっていて書き直すかも
ぉー。新作きてるー。
アーエルの声が脳内でフラッシュバックするぜ。
続きに期待。
675 :
666:2006/11/07(火) 22:52:01 ID:hy4htngt
♯4
長く降り続いた雨は止んだ。あれから半年は経っただろうか
旅立った二人の足跡を探し、少女達は遺跡の洞窟に。
その奥に広がる泉は淡く輝いて見えた。
聡明かつ厳粛で美しい少女
半年前にこの街へやって来た少女はそう呼ばれている。
この国の神へ祈りをささげる儀式の巫女
シヴュラ・アウレア≠ヘ彼女で決まりだろうともっぱらの噂だ。
今日も少女は遺跡と図書館を巡っている
古い伝説と歴史を調べているのだと。
少女が口にしていた『シムーン』とはどういう意味なのだろうか。
半年前にこの街へやって来たもう一人の少女
今日も湖畔に暮らす青年の所だろうか
「戦争の足音が聞こえてきても、あの二人には関係ないだろう」
港の運送場ではそんな会話が聞こえている。
「オレの事好き?」
「好きだよ」
青年の問い掛けに、無邪気に答える少女
「そうじゃなくて・・」
青年は少女を抱き寄せ、唇を触れ合わせる。
「どう?」
「これから空を飛ぶわけじゃないのに変」
でも、何故だか分からない、少女目からは涙がこぼれていた。
少女の涙をハンカチで拭いながら
青年は少女にここから旅立つことを告げた。
行き場所は分からない、でも二度と会う事はないだろうと。
別れを悲しむ少女の額にキスをして、青年は旅立って行った。
国境へと続く道の途中
「これで良かったんだ」
青年はポケットの紙を握り締め呟いた
そして、空を見ながらこう言った
「可愛い嫁さん見つけたと思ったのにな」
676 :
666:2006/11/07(火) 23:25:15 ID:hy4htngt
♯5
「ねぇ、好きって何?。アンタなら答えられるんでしょ」
「えぇ」
問いかける少女の瞳は、涙で赤く染まっていた。
「アタシは恋をする為にここに来た」
「恋をしてその人と一緒にみんなの所へ帰るんだ」
「アンタもそうだろう?」
「なのに、何でいつも一人で・・・」
「私が好きなのは、あなた」
もう一人の少女は静かな口調でそう言った
「私はあなたが好き」
「生に向かって生きるあなたが好き」
見つめる先の少女は胸を抑えてこう言った
「わたしの胸がこんなに痛い理由を教えて」
「恋をしたのよ」
「これが、恋・・・」
『大空陸』とは違うどこかの星
そこには不思議な泉があるという
想い合う少女が、そこで性別を選び、結ばれることが出来ると。
そんな伝説が書かれた本をいつも読んでいた少女
皆が望んだシヴュラ・アウレア≠ヘ姿を消していた。
もう一人の少女と共に。
湖畔では、二人の男性が空を見つめていた
空には鮮やかな光の航跡が描かれ
一瞬の光と共に消えていった。
風は止まっている、まるで朝凪のように。
「覚えているかい」
「えぇ」
少女達はお互いの気持ちに気づいていた
それが永遠では無い事も
「ねぇ、今の」
雲の割れ間から注がれる光
降注ぐ光の先へ、少女達は駆け出していく。
『小空陸』と呼ばれる小さな惑星
遺跡の洞窟には不思議な泉が輝いている
677 :
666:2006/11/07(火) 23:37:29 ID:hy4htngt
以上です。
最初はフローフ後日談を考えていたのですが・・・
別に考えていた少女だけになった世界≠ゥら男性を探しに行く設定と
シムーンの台詞だけを使っての別ストーリー(結局無理でした)
それをごちゃ混ぜにした少しパラレルなものになってしまいました。
改めて自分の文才の無さに凹む・・・。
何がなんだか分からない
679 :
666:2006/11/08(水) 00:03:31 ID:EA1KLsi4
ほんとにゴメンナサイm(__)m
666の脳内には壮大なストーリーが広がっているんだろうけど、
読む側にとっては徹底的に描写不足。
多分ちゃんと書かれていたら面白いんだろうけど、
残念なことに
>>678。
>>666 イメージシーンの連続する感じの小劇場っぽく読めたよ。
わけがわからないということもないような。
気軽にキスを振りまいてるアーエルにネヴィリルはお冠になりそーと思ってしまった。
ともあれ、乙乙。
書いたものを卑下する必要はないと思うよー。
まぁまぁ
書かなきゃなにも始まらないわけだし
書かなきゃうまくならないし
俺も見習って挑戦しようかな・・・・
需要のあるCP教えてくれ!
マミーナ×アーエルなんてどう?
「ねぇ…マミーナ、何か手伝う事ない?」
「大丈夫、ロードレは座ってて」
「マミーナ…私、手伝いたいの
ね、ここにあるお野菜切ったら良いのかしら?」
「…フゥ…良いけど怪我しないでね」
「うん、マミーナ………あっ痛…」
慌てて野菜を切っていたロードレの傍に行く
指先に赤い小さな川が出来てる…切ったんだ…
「もう、怪我しないでって言ったのにお嬢様は…」
「私…
話し掛けてるロードレの腕を掴んで切った場所を舐める
…きゃ…っんっ…マミーナっ…」
「怪我してほしくなかったのよ」
「ごめんなさい…いっしょに居たかったの…」
「もう…」短く呟いてロードレの体を抱き締める
視線が絡まって離れない…分かってる
目蓋を互いに閉じ、口付けを交わす…
浅く何度も交わしてから深く…深く…何度も交わす
唇を離し見つめあう、情欲に濡れた瞳と唇
体を離し、鍋の側に行き火を止めてくる
誰も居ない厨房の中、後ろからロードレの体を抱き締め
乱暴に胸を揉む、それだけであっと言う間に興奮する
軽い音を立てるように耳たぶにキスをする
「直に…ねぇ…」
荒い息を耐えるように、呟かれ
片手を胸に、片手を下腹部へと服の中に潜り込ませる
「あ…マ…ミーナ……んっ…冷たい…」
「その冷たいのが良いんでしょ」
耳元に吹き込みながら、丸みを帯びた胸と
びしゃびしゃに濡れた、熱い場所を責め立てた
「あっ…あ…乱暴にっ…しない…でっ…
マ…ミーナッ…お…お願…い…ッッ…」
「違う、本当は乱暴にされたいの」
言いながら乳首をきつく摘みあげる
「駄目ぇ…マミーナァッ……」
あんまり遊んでる場合じゃない、さらに追い上げ
絶頂に向かわせ、乱暴に弄び鳴かせた
「マミーナァ…マミーナァッッ……ッッ…」
くったりと力尽きたロードレを何とか椅子に座らせ
お茶をいれて、向き合うように座る
「大丈夫?辛いなら無理する必要ないわよ」
私は何だかんだ言ったって、彼女に甘い
我儘言われても聞いちゃうんだろうなぁ
しょうがないか、惚れた弱みって言うし
苦笑いをしながら、彼女の返事を待つ
「うん…あのね……
おしまい
656です
ちょっと書いてみました、どうでしょうか?
鼠スープの前にちょっと作ってみようか?
な感じです、気分的に
>>686 GJ! 656はやればできる子だって信じてた!
エプロン姿で攻め攻めなマミーナ(;´Д`)ハァハァ
ほのぼのな二人もいいけど、ちょっとエロいのもいいな!GJ★
689 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 18:56:51 ID:FmNWySCB
初めてこのスレ見たけどアーエル攻めが無いのが意外w
アーエルはどう考えても受け
CDドラマのアーさんは攻め攻めよ?
私の住む町から最も近い大聖廟と、テンプスパティウム宮を結ぶ列車。
人の足ならば軽く一日以上はかかる距離を僅か数時間で走り抜けてしまう、
ヘリカル・モートリス機関の列車。
その列車に乗り故郷を離れ、テンプスパティウム宮を経由し今度は西北大聖廟
行きの列車に乗る。そうして半日以上列車に揺られこの街にたどり着いた。西北
大聖廟を抱える、とても大きな街だ。
連れ合いは無く、私は一人。一人で遠出をするなんて滅多にないことだった。
そもそも町の外に出ること自体が珍しいし、姉さんが横に居ないとなれば尚更だ。
"目的"には姉さんも無縁ではないので、前日に一緒に行かないかと誘ったのだが、
「一人で行ってきなよ。ボクは用事がある」と返された。まあ、仕方ないだろう。姉さんには
姉さんの都合がある。
「お前を一人にするのは、ちょっと不安なんだけどなぁ」
そう言って眉を顰めた姉さんは、私が家を出る寸前まで、「一人で大丈夫か?」とか
「荷物を盗まれないよう気をつけるんだぞ」とか「怪しい奴には付いていくなよ。逆に付いて
こられたらさっさと逃げるんだ。いいね」などと、ありがたい忠告のお言葉と旅の心得を大量に授けてくれた。
気を遣ってくれるのは嬉しいのだが、流石に私も二十歳を過ぎた立派な大人だ。まるで
幼い子供に向けられるような台詞をかけられるのは、正直なところ少し複雑だった。
私はそんなに危なっかしい妹だと思われているのだろうか? 大切な人を護れるように
強く在ろう、しっかりしようと心がけているのだが、その成果は出ていないのかもしれない。
私は自嘲の嘆息を洩らしながら、あたりをぐるりと見渡す。
コートを纏い、帽子を被り、トランクを持った私。
そんな私と同じような格好の人間もいれば、見ているだけで手が痺れそうなほどの荷物を
持った人間も居るし、我が身一つの身軽な人間も居る。駅構内は酷く混みあい、少し
身動きをとれば誰かにぶつかってしまうほどだ。
列車の数が減った(終戦後、礁国や嶺国に接収されたためだ)上に、こちらに移住してきた
異国の人間も利用するようになったこともあり、以前よりだいぶ混むようになったと以前どこかで聞いた。
一見しても判らないが、この中には異国の人間が混ざっているのだろう。今すれ違った
者たちの中にも、この国の外で生まれ育った人間が居るかもしれない。
「……ふう」
しかしまあ人込みにも程がある。
息苦しさすら憶えるこの空間からいち早く抜け出してしまいたかった。
私はしっかりと荷物を握り締め、人波を掻き分けるようにして押しつぶされそうになりながら
駅の外へ出た。駅から少し離れれば人口密度はだいぶ緩和する。
駅前の広場の隅で私は一旦足を止め荷物を置いて、深呼吸をして、またあたりを見渡した。
目的の場所の大まかな位置は知っている。ここから東の方角だ。目的のモノが莫迦みたいに
大きいので適当に歩いていてもたどり着けるだろう。多分。
ああ、それにしても。
「なつかしいな……」
西北大聖廟は、かつてのアルクス・プリーマの停泊地だ。
幾度と無く降り立ち、もしくは空の上から眺めた街だ。大きな湖を傍らに置いた宮国では
五指に入るほどに巨大な街だ。
あの日、皆と一緒に"二人"を見送った街だ。
真っ青な空を見ていると、何かが込み上げてきそうになる。
あまりの懐かしさについ頬が綻んでしまい、ふと我に返ってから、傍から見ている人たちには
変に思われたんだろうな、と他人事のように思った。
さて。
気持ちを切り替え、伸びをする。延々とここで懐古していても埒が明かない。
私は荷物を持って歩き出す。まず腹ごしらえをして、そして湖に向かおう。湖畔で暮らす懐かしい
友人に会いに行こう。
あの子、元気にしてるかな?
それこそ、小さな町と同じくらい大きいのではないかと思わせるくらいに巨大な湖。秋の終わりの
そよ風に湖面を揺らめかせ、傾きかけた太陽の下ゆらゆらと輝いている。
さえぎる物何一つ無いこの場所に吹く風は、微風と言えど冷たく鋭い。
嶺国の人間がこちらに流れ込むと同時に、向こうの国の風まで入り込んできたのではないかと
思わせるくらい、ここ数年の宮国の冬は寒かった。そして今年も例外ではなさそうだ。厚めの上着を
持って行けと忠告してくれた姉さんに感謝をする。
眼を細め、視線を引き絞る。真っ直ぐに、"それ"を見据える。
湖に投棄されたそれは、数年間の間にだいぶ朽ちたように見えた。遠目には細部まで判断できない
けれど、あの頃の輝きは、最早欠片も残っていないことだけは判る。
湖の中心に半身を沈めた、揺り篭のような形をした船。アルクス・プリーマ。巫女を乗せ、
宮国の空を翔け、戦った船。清廉な乙女のように、優美で、真っ白だった船。
風雨に晒され汚れ朽ち行く船。
唇の合間から短い息が漏れた。
長い髪が、風と共に私の頬を撫でている。昔の髪型のままだったら首周りが冷たくて
たまらなかっただろう。そしてきっと、制服の襟を立てて風を防ごうとしただろう。
懐かしさと物悲しさがない交ぜになった妙な感覚が胸をせり上がってくる。
トランクの把手の感触を、一瞬だけサイドレバーのそれと錯覚する。背後にあの子が
いるような気がして、声が聞こえたような気がして、振り向いてみる。もちろん何も無い。
「さて」
感傷を振り切るため、独りごちる。
「で、どこに住んでるのかな、あの子」
見渡す。家らしきものは見当たらなかった。二年ほど前に貰った手紙には、湖の畔に家を立てて
住んでいると書いてあったのだけれど。
「畔って言ったって……」
どこまでもどこまでも、草か湖。それ以外のものなど存在していそうにない。遠くを睨むと、
何か建物のような物も見えるが。
"家"を探しながら湖の周りを一周するだけでも二時間ほどは費やしそうだ。その労力を
想像するだけで溜息が漏れる。まあ、それ以外の方法は無いけれど。
諦めて、歩き出す。反時計回りに泉を一周する形で。
運の良い事に、三十分時間ほどで私はそれを見つける事が出来た。
近くに街があるのに、こんな辺鄙なところにわざわざ家を構える酔狂な人間はそう居ないだろう。
確信めいた物を抱きながら私はその家に近づいた。
木を組み上げて作られた質素な小屋の横には畑があり、そこでは一人の青年が畑仕事に精を出していた。
収穫の時期なのだろうか。見たことも無い妙な野菜が山と詰まれた荷台が私の眼を惹いた。
ごつごつとした、掌代の歪な形の野菜。掘り出したばかりなのだろう、土まみれだ。なんだろうこれ。芋?
「あのーっ」
私が声をかけると、青年はくるりと振り返る。精悍な面立ちの男(ひと)だった。きらきら輝く
金髪は短く切り揃えられていて、肌は日に焼けて浅黒い。首にかけたよれよれのタオルが、
いかにも農夫らしい。
青年はタオルで汗を拭うと、青い瞳に好奇心を満たした、人懐っこい表情を浮かべた。
「珍しいな、人が来るなんて。僕に何か用?」
「ええと、友人を訪ねてきたのですが……フロエっていう人、ご存じないでしょうか?」
「うん? ああ、僕だよ。今はフローフだけど」
ああ、やっぱり。
私が頬を緩ませると、彼はむぅと唇をへの字にして、
「えっと、失礼だけど、君は──」
そんなことを言いながら私の顔をまじまじと見詰めて、
「──ん、あれ、もしかしてアルティ?」
「うん」
私が頷くと、青年はわあ、と声を上げて眼を丸くした。白い歯をむき出しにして快活に笑って、
どかどかと大股で歩いてくる。その動きからは、実に粗野と言うか、大味と言うか、そんな感じの印象を受けた。
遠目には判らなかったが、間近に寄った彼は結構がっしりとした体つきをしていた。
痩身ではあるが、軟弱ではない。無駄の無い身体とでも言おうか? お医者様が診たら、
理想的な体型だ──とか言うだろう。
彼は本当にフロエなのだろうか? 記憶の中の、ぷくぷくぽっちゃりという感じのあの子と、
目の前の青年が、どうしても結びつかない。まあ、アバウトな雰囲気は変わってないと思うけど。
「全然わかんなかったよ。変わったね、アルティ」
「そう?」
「うん。美人さんになった。ビックリ」
そういうこと真顔で言うのは止して欲しい。恥ずかしいじゃないか。
「髪伸ばしたんだね。うん。よく似合ってる」
だから、やめてってば。
「あなたも元気そうで何より」
頬が赤くなるのをごまかすために吐いた台詞に、彼は「うむ」と満足げな笑みを浮かべた。
彼は、私より頭一つほど背が高い。昔は私と大して背丈の変わらなかったあの子に
見下ろされてると思うと、なんだか不思議な気分だった。
眇めた瞳で、彼は私をまじまじと観察してくる。無遠慮なその青い瞳だけは、あの頃と
全く変わっていない。小悪魔めいたというか、悪戯を思いついた子供のような表情。
ようやく確信を得られた。間違いない。彼は、フロエだ。
「──その、フロエも、変わったと思うよ」
「だろうね。僕自身もびっくりしてる」
ポケットに手を突っ込んで、肩をすくめた。「ここに住み始めて一年くらい経った頃かな。
急に背が伸びて、胸も小さくなって、あっちこっち変わってきてさ。それで、気付いたらこうなってた」
「不思議だった?」
「そうだね。ま、胸がおっきくなっていく時と似たような感じだったけど」
「ふぅん」
女を選んだ私でも、その感覚はよく分かる。子供から大人になるにつれ、日に日に、僅かにだが
変質していく身体。一日一日の変化は判らなくとも、積み重なった結果生まれるのは大幅な差異だ。
それを始めて自覚した瞬間の形容し難い感覚は、今もよく覚えている。
「あー。まぁ、立ち話もなんだしさ」
ざっと汗に濡れた前髪をかき上げ、フロエはひょいひょいと家の方を指差した。
「お茶くらい出すよ。おいで」
ひらひらと手招きして、フロエは歩き出す。促されるままに私はフロエの後に続く。
背を向けたフロエのタンクトップの隙間からがっしりした背筋が見えて、少しどきどきした。
「しっかし突然だね、アルティ」
ふと振り返ったフロエが投げた問いに、「ひさしぶりに会いたくなったから」と答えると、
フロエはとても嬉しそうに笑った。
こっちまで嬉しくなるような、満面の笑みだった。
フロエの淹れたお茶と、私がお土産に持ってきたお菓子をお供に、私たちは
お互いの近況を語り合った。
フロエはここで畑仕事をし野菜や穀物を育て、それを売ったり自身で食べることで
生活をしている、と語った。最初は色々と苦労したが、今ではだいぶ軌道に乗り、
肥えはしないが餓えもしない安定した日々を送っているそうだ。親を頼りながら安穏とした
生活をしている私にとっては、少しばかり耳が痛い話だった。
それらが一段落した後はかつての友人達が今何をしているか、という話に移行し、
そして他愛の無いお喋りに移った。
「え? 生まれたの、子供」
「らしいよ。結構前のことだけどね。女の子だって」
「はー、ペース速いなぁあの二人。ワポーリフ、僕と付き合ってたときは超奥手だったのに」
「そのあたりさ、男になった今だとちょっと複雑じゃない?」
「んにゃ。今は今。昔は昔。それにさぁ、実際なんにも進展しなかったし。友達の延長みたいなもんさ」
くるくると表情を変えながら引切り無しに喋り続けるフロエを見ていると、変わってないなぁ
という言葉が浮かぶ。外見は随分と頼もしくなってしまったみたいだけれど、お喋りなところは
変わっていないようだ。
下らない駄弁りに花を咲かせ、持ち寄ったお菓子を全て食べてしまった頃。気付けば
すっかり日が暮れていた。
せっかくだし泊まってけば、汚いところだけど。そんなフロエの提案に、私は一も二もなく頷いた。
もとより一泊しなくてはならないだろうと──まあ、街の宿に泊まる予定だったけど──考えていたから。
「二人っきりだからってへんなことしない?」
「しないしない」
私の冗談は軽く受け流されてしまった。
ところで、「僕は紳士だからね」っていうフロエの台詞は、冗談返しなんだろうか、マジなんだろうか。
「夕食はご馳走するよ。あの頃よりだいぶ料理の腕上がったんだ」
「手伝うよ」
「お客さんなんだしゆっくりしてていいよ」
「いいじゃない。お客である前に友達でしょ?」
「んん、そこまで言うなら」
私とフロエは二人並んで台所に立った。と言ってもこの家の台所は狭すぎて、
本当に二人並ぶと作業などろくに出来ない。かわりばんこに、台所とダイニングテーブルを
行ったり来たりして、私たちは準備を進めた。
フロエの育てた野菜をふんだんに盛り込んだコンソメスープと街で買ってきたパンが今夜の夕食だ。
ディナーと言うには少々物足りないような気もしたけれど、フロエはいつもこんなものらしい。
まあ、おかわりはたっぷりするそうだけど。
夕食の最中も、お喋りは止まなかった。自分自身でも、どうしてこんなに話題が続くのだろうと
不思議に思うくらいだった。
私が自分の夕食を片付ける間に、フロエはスープを四杯もおかわりした。
開いた口のふさがらない私に向けて、「体重に気を使わなくてよくなったのが、
男になって一番よかったことだね」と、フロエは冗談めかした口調で言った。
食事の後片付けが済むと、早々に就寝時間となった。
日が昇るとともに起き、月が昇るとともに眠る。こう言うと少し大げさだが、今のフロエは
そんな生活をしているらしい。私にただ一つのベッドを譲ったフロエは、床に毛布を敷いて
そこを寝床にした。よほど疲れていたのか、灯りを消してさっさと横になると、すやすやと
寝息を立て始めてしまった。
マイペースだなぁ、と少し呆れたが、いきなり押しかけた私が、フロエの生活サイクルを
乱すわけにもいかない。
私も彼に倣い、ベッドに横になった。男性が隣に居るのに下着姿(寝巻き代わりだ)に
なるのはいかがなものかなと思ったが、まあ相手はフロエなので気にしないことにした。
毛布を被ると、昔とは違うフロエの体臭が鼻をくすぐり、妙に落ち着かなかった。
普段寝床に入る時刻がもう少し遅いこともあり、なかなか睡魔は訪れてくれなかった。
冴えた瞳を真っ暗な部屋の中に彷徨わせて、私は身体が休息を求め始める瞬間を待っていた。
部屋の中、フロエの寝息が聞こえる。
薄いカーテンの引かれた窓から、ぼんやりと光が差している。月明かり? それにしては
ずいぶん明るい気もする。
夜闇の中に、月が煌々と輝いている様を想像する。その明かりの下に照らされるアルクス・プリーマも同時に。
そうしていると、実際にこの眼で確かめたくなる。
枕に顔を埋めて誘惑を振り切ろうとしたが、結局それは徒労に終わった。
溢れんばかりの懐古が、熱烈に私の背を押した。
私はフロエを起こさぬよう気をつけて、服を着直してコートを羽織った。
軋む扉を細心の注意を払ってゆっくりと開き、外へ足を踏み出した。
外気は想像していたより冷たかった。肌寒いなんてものじゃない。真冬のように冷え切っていた。
昼間と違って風はぴたりと止んでいて、それが救いだった。
自らの肩を抱き、できるだけ熱を逃がさぬようにする。
誘われるように、湖に近づいた。波打ち間際まで寄って、月光に照らし出された船を見詰める。
暗幕を引いたような闇の中に、アルクス・プリーマは静かに横たわっている。
その輪郭はおぼろげで、どこか幽鬼のよう。いや、本当にあれは亡霊なのかもしれない。
屍に残されたアルクス・プリーマの魂を、私は見ているのかもしれない。
沈黙が耳朶を打つ。草が擦れる音すら聞こえない。このままずっと動かないで居ると、
闇に飲み込まれてしまいそうだった。
「懐かしい?」
夢の中に堕ちていく瞬間のように希薄になっていた私の自意識は、その声で確固たる形を取り戻す。
振り向くとすぐ後ろにフロエが立っていた。
「起こしちゃった? ごめんね」
「いいよいいよ」
飄々とした物言い。フロエは私の横に並ぶ。
「長居すると風邪ひくよ」
──もう、ひいてるかもね。
あたまがくらくらした。なんだか熱に浮かされたような感じだ。身体があつくてつめたい。胸がどきどきする。
「どう思う?」
「アルクス・プリーマ?」
「そう」
フロエの横顔を見上げて、私は今感じている素直な気持ちを口にする。
「墓標──ううん。死体みたい」
「へえ。そんな風に感じるんだ。詩的だね……文学的かな? どっちだ? まあいいや」
「いいかげん」
「全くだ」
両腕を組んでフロエは破顔する。
笑い声に耳を傾けながら、私の意識は過去を辿ろうとしていた。
蒼白い幽霊船を瞳に収めながら、船の上での数多の出来事を振り返る。出会い。別れ。
楽しい日々。辛い出来事。ゆるりとした生活。笑顔。涙。姉さん。友人。空を飛ぶこと。戦い。
祈り。死とのすれ違い。選択。
シヴュラ・アルティの全て。
「もしかして、昔の事いろいろ思い出してる?」
「うん。いろいろ」
勘の鋭い奴だ。
「僕もさぁ、あれを眺めてると時々思い出すよ。懐かしくて涙が出そうになるね」
そう言うフロエの顔は、別に歪んでいるわけでもなく、いつも通りだった。ポケットに
手を突っ込んで、淡々と闇を見詰めている。
あぁ、と唐突に何かを思い出したような声を出して、フロエは私の肩を叩いた。
「あそこ、行ってみる? けっこう手軽に行けるよ。その気になれば廃墟探索だって出来る」
「遠慮する」
「なにゆえに?」
「シムーンに乗りたくなっちゃうから」
二度と手に入らないものを得たいと思う。それには針の痛みを伴う。毒のようなものだ。
心に、あんまり、いい影響は無い。
今はまだ遠くから眺めているだけだからいいけど、あの中に足を踏み入れてしまったら
──かつてのパルが横に居ることも起因して──きっと、辛くなる。
だから、行かない。
「また、乗ってみたい?」
「叶うなら。人を撃たなくていいなら」
「そっか」
「フロエは?」
「んー、微妙だな。でも、昔のことを思い出して寂しいと思うことはあるよ。あの中に入ると特にね。
だから、アルティが来てくれたのは嬉しい」
「え?」
「普段は人なんて来ないし。来ても、むっさい男ばっかり尋ねてくるからねー」
女の子と話したのなんて半年振りくらいだぜー、とフロエは笑った。なはははは、とかそんな気の抜けた笑い声。
「それにさ、僕、アルティの事、親友だと思ってるからさ。今日は、たくさん喋れて嬉しかったよ」
親友──。
むず痒さが込み上げてくる。無邪気に笑うフロエの顔を見る限り、からかいで
言ったのではないのだろう。そもそも嘘を吐けない子だし、そういう台詞で人をからかえるほど
捻くれた子でもないだろう。
嬉しかった、か。
私も嬉しかった。楽しかった。
フロエに会おう、ってのは殆ど思いつきで、私は思いついたまま脊髄反射的に行動した。
その結果が今この状況だ。とても心地のいい時間を得た。幾許かの寂しさも、抱いてしまったけど。
アーエルとネヴィリルを見送ったあの日から、アルクス・プリーマに籍を置いていた時間と
同じくらいの時が流れた。
私も姉さんも大人になった。
長らく顔を会わせていないあの頃の友人達も、おそらくみんな大人になって。
そして、フロエも変わってしまったのだと思っていた。ここに来るまでは。
もし、私の知らないフロエになっていたら、適当なところで話を打ち切ってさっさと帰ろうとすら思っていた。
身勝手かもしれないけれど。
変化は恐ろしい、と思う。
私の知る宮国が、私の知らない何かに変わっていくのを、目にしているからかもしれない。
かつての、姉さんの変質を、この眼で見ていたからかもしれない。
だから忌避した。
でも、フロエは変わっていなかった。性別が変わって、姿形も変わって。でも中身は同じで、
笑い方も変わらない。昔のように私に笑いかけてくれて、昔のように冗談を言い合える。
お互い少女ではなくなって、パルという繋がりが失せた今でも、友達のまま。
それが懐かしくて嬉しくて悲しくて。
嬉しさのせいか、顔が、目頭が、熱くなる。
「アルティ顔赤いよ?」
フロエ夜目利きすぎ。
「気にすんなバカ」
「何だよ酷いなー、心配してるのに」
「もどろ。寒い」
「ああ、うん。んじゃ、暖かいお茶でも飲んで寝るか。さみーし」
フロエと私は揃って踵を返す。
「明日には帰っちゃうんだろ?」
「うん」
「さみしーなー。また来てよ。暇なときにでも」
「そうするよ。せっかくなら、皆で集まりたいくらいだけど」
「集まる? あー、いいね。それ。皆でまた、バカ騒ぎしたいなぁ」
からからとフロエは笑った。
私も、くすくす笑う。
「ほんとに、集まれないかな。きっと、楽しいと思うんだ」
「そうだね」
大人になった今。皆はそれぞれの生活で忙しいと思うけど。
一堂に会する程度なら、叶わない夢ではないと、私は思った。
「やあお帰り。一泊してくるとは思わなかったよ」
重い荷物にへとへとになりながら家の敷地に足を踏み入れた途端、待ち構えていたように
姉さんが私を出迎えてくれた。
「その予定だって言わなかったっけ?」
「言われたような憶えもある」
別に心配はしなかったけどな、とそっぽを向いて姉さんは付け加えた。
「まあ、無事で何より」
眼鏡を人差し指でついと持ち上げると、くるりと顔をこちらに向けて姉さんは笑った。
それだけで、四肢に溜まった疲れは綺麗さっぱり吹き飛んでしまう。
「ところでさ、それ、何だ、一体」
眼鏡の奥の瞳を眇めて、姉さんはそれを指差す。ここを出るときには持っていなかった、
ぱんぱんに膨れた麻の袋。私を異常に疲労させた原因でもある。重たくて死にそうだ。どさりと地面に下ろす。
「おみやげ。フロエが育てたお野菜」
どれどれと姉さんは野菜入りの麻袋の口を開けて中を覗く。そして、うげ、と顔を歪めた。
「うわ、なんだこれ。こんなの市場でも見たことないぞ。食べられるのか?」
姉さんは、岩みたいなごつごつした野菜を一つ、袋から取り出す。ごんごん、と拳で
それをノックするように叩き、胡散臭そうに見詰める。
「昨日、調理して食べたけど」
「お腹壊したりしてないのか?」
「大丈夫」
「こいつの毒は遅効性なのか……」
滅茶苦茶失礼な姉さんだった。
「今晩の食卓に並ぶとか言わないだろうな」
「折角貰ったんだから利用しないと。大丈夫だよ。変わった味だけど、不味くはないし」
「……ふむん」
片眉を伏せ、片眉を持ち上げ。アシンメトリーな表情になった姉さんは、両腕を組んだ
姿勢で麻袋を睨みつける。
「……まあ、お前を信用しておくか」
持ってやるよ、と言って姉さんは麻袋の口紐を縛り、ひょいと持ち上げ──姉さんは
意外と力があるのだ──玄関へ向かう。私はその背中を追いかける。子供の頃、
外を走りまわっていた時、森の中を散策した時、よくそうしていたように。
「フロエは元気だった?」
「うん」
「後で詳しい話聞かせろよ。お茶淹れてあげるから」
「うん。もちろん」
先に入れよ、と姉さんは玄関の扉を開けて私を促す。なんとなく紳士的なその振る舞いが、とても嬉しい。
シャワーでも浴びて来い、ボクはこいつを台所に置いてくる。父さんと母さんにも挨拶しとけよ。
部屋に居るはずだから。姉さんはそう言って私に背を向けた。が、もう一度こちらへ向きなおして、
にやりと唇を持ち上げて笑う。
「しっかし、楽しかったんだな」
「え?」
「満ち足りた顔してる」
そ、そんなに? 私は自分の頬に触れる。でも、そんなんじゃわからない。鏡でも見ない限り。
多分、傍から見た私の頬はゆるゆるなんだろうけど。
「ボクもパラ様に会いに行こうかなぁ」
片目を瞑って姉さんは呟く。ここぞとばかりに、私は話を逸らすためにそれに乗る。
「そうしたらどう? ひさしぶりだし、話、弾むと思うよ」
「その時はお前もついてきなよ」
「パライエッタと二人っきりのほうがいいんじゃないの」
反撃の意味も込めてそう言った。すると、姉さんは歯牙にもかけない様子でふん、と鼻を鳴らして。
「あそこは孤児院だぞ。うるさい子供でいっぱいで、二人っきりもなにもない。
大体な、ひとりで留守番するのって結構寂しいんだぞ。お前じゃ耐え切れなくなって泣きべそかくな、きっと」
「子供じゃあるまいし!」
「いいから。その時はついてこいよ、アルティ。ボク一人じゃちょっと恥ずかしい」
そう言って微笑する姉さんの表情には、有無を言わさせない威力がある。私は肩をすくめること
しかできない。他でもない、姉さんからの頼みだ。ノーだなんて言えるはずもない。
返事の代わりに笑い返すと、姉さんは恥ずかしそうに鼻の頭を掻いた。
「なあ、アルティ。今夜はシチューにしよう。こいつら、美味しいんだろ?」
「最初からそのつもりだよ。列車の中でずっとメニューを考えてた」
温かなホワイトシチュー。焼きたてのパン。家族の団欒。お土産話。
今日も相変わらず風は冷たいけれど、それらがあれば充分に温まれるだろう。
たった一日の旅だったけど。
その中で、話したい事が、たくさん出来たのだ。
おしまい。
半端だ
何を書きたかったのか
自分でも
よくわかってなかったり
する
情熱が保てたら、多分次は死人の話。
>>692-700 GJだー。
こう、本編最終輪のなんともいえない寂寥感や、それでも世界は回って
いる感がでてる良作だー
エロ要素にも期待していたけど、フロエはやっぱりセンチメンタルな漢で
今でもアーエルひとすぢなのだろうか。それとも、訪ねてくるむっさい男ど
もに……ゲフンゲフン
次の死人の話にも期待
ほのかに甘くてちくっと痛む感覚がすごくシムーンだー。
どうしてこうこのスレは板違いの良作が多いのか。
好感が恋にはつながらない、かつて二人の少女だった男女の暖かな描写なんてものが
出来るのもシムーンならではだよなぁ。
読んでる間中ニヤニヤしてしまった。
こうゆう話大好きだよ。 GJ!
>>692 GJ!読みながらうるうると来てしまう俺シムーン脳・・・。
宮国国有鉄道の人なのかな?
次回作、正座して待ってます。
いいねいいね。読ませるね。
アルティらしさもフロエらしさもカイムらしさも感じられて良かった。
なにげに紳士なフローフもステキだ。
お胸が育ったかつてのパルと一つ屋根の下で実はドキドキしてたんじゃあるまいか。
面白かったよーん。GJ。
GJGJGJ
言いたい事は上の人等にほとんど言われちゃったけど
青春は二度と戻らない、でもそんな戻らない思い出を持ってるのって
なんて素晴らしいんだろう シムーンのテーマの1つだよね
>>705 違う人だよ。
俺にゃあんなスゲーの書けねぇです。
GJ!
かっこいいフローフが読めて嬉しいよ。
シムーンは芸術性高いから単にエロいだけじゃみんな納得しないんだろうなあ
そんなことない。アホアホなエロとか読んでみたいよー。
というか住人がこんなにいたことに驚いた
ROMってるだけでかなりいると予想
ずっと上の初期のレスなんか読んでると
欲望丸出しで苦笑してしまう。
何かね、若かったなーと感慨にふけっちゃうぜ
これって最終話の各々の持つ気持ちと似てたりするのかね
欲望丸出しなシムーン、いいじゃないですか。ハァハァ
女を選んでその魔乳に磨きをかけたパライエッタが
ロードレアモンから譲り受けたコアラのぬいぐるみに「ねびりり」と名付けて
抱き枕にしたそのぬいぐるみで
夜な夜な火照る体を慰めているとかすばらしーじゃありませんか。
「ねーねー。レアモン先生〜。パラ先生のお部屋から毎晩獣の唸り声みたいなのがして恐いの」
「ふふふ。パラ先生はね、本当はケダモノなの。言うこと聞かないと食べられちゃうぞー」
怪物にしか見えないけどあれコアラだったんだ
てか教育上よくないw
718 :
717:2006/11/16(木) 23:10:09 ID:9+9CpKEv
719 :
ユイ:2006/11/17(金) 01:06:19 ID:XUc+eK2o
さすがに番外なのでHTML化はしませんが(微笑)なかなか楽しませてもらいました
嶺国鉄道編は一応これで終了ですね・・・さびしいなあ
>>717 新作キター!
……でもこれで終わりなのか……しょぼん。
とりあえず早速読もー。
>>ちきちきトレイン猛レース
一瞬、「電車でD」的なのかなとオモタ。
> さすがに番外なのでHTML化はしませんが
事後承諾こそあったものの自分のサイトに無断転載しておいてこの言いぐさって
>>719は何様のつもりだ
しかも宮国国有鉄道のページには作者が誰かすら触れられていないしな
別人が書いた物を転載していることを明確に表記すべきではないか
さすがに釣りだろ(微笑)とか空気の読めなさを見る限りしかるべき年齢とは思えんし
>>717 チキチキトレイン読んだよ。
凄かった!!感動したよ!!
ひょっとして、最後にcrashする悲劇かなとハラハラしながら読んでたけど、
美しく終わってよかった。
地上に描くリ・マージョン・・・何だかほんとじ〜んと来たよ。
シムーンの世界を新たに展開した717に、
祝福をこめて、GJ!!
>>717今両方読み終えた。面白かったさ。感動したさ。ホントGJ。
725 :
717:2006/11/19(日) 11:39:27 ID:gL6wDYnb
717です。
読んでくれた方、感想をくれた方、ありがとう。
素人のけっこう長い文章におつきあいいただけ大感謝です。
「電車でD」ぐぐってみました。すっげーおもしろそう。仁Dの電車パロってワラタ
大手同人ショップで売ってるのかなぁ……。読んでみるよ!
チキチキトレインは本編?第二話を書いていてなかなか進まなくて困っていた時に
ピカーンときたものです。連結装置はプラレールを参考に。
昔、炭酸飲料だったかのCMでドラッグマシンのスタートシーンを後方から映した映像があり
そのCMの音楽を脳内BGMにしました。(古っ ♪じ〜んせ〜いは〜ただ〜
来週には小説版シムーン二巻が発売ですね。
そういえば一巻積んだままだ
このスレ面白すぎ
727 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 23:36:37 ID:jv2p05xu
二巻発売直前age
誰かフロエ×アーエル書いてくれ
729 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 10:16:24 ID:i68bzZY1
アーエル×ネヴィリル
730 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 21:44:51 ID:GsIkYf95
モリナス×ワポーリフ
モリナス×アーエル
この二人って、結構つるんでるよな
ユン×オナシア
ただ抱き締めるだけなんて勿体無い
アヌビトゥフ 「これからパーティーに行かないといけないんだ」
店員 ( ´∀`)つ カタツムリ
アヌビトゥフ 「そうそう、カタツムリ」
「ツノ出せ♪ヤリ出せ♪頭だせ♪」
アヌビトゥフ 「そんな訳ナイナイ。 ヘリカルモートリスなんだろうけど生物はどうかと」
店員 ( ´∀`)つ ユンの編んだ物
アヌビトゥフ 「うん、ユンのアレ」
「魂の安らぎを祈って丁寧に編む」
「招待客の魂を乗せるのか? 楽しく騒ぎたいのにしっとりさせるのか!」
店員 ( ´∀`)つ ハサミ
アヌビトゥフ 「おう、ハサミ、ハサミ」
「チョッキン、チョッキン、庭を綺麗に手入れいたします」
「マミーナの両親にくれてやれ! 次!」
店員 ( ´∀`)つ 風琴
アヌビトゥフ 「これだ、風琴」
「落ち込んだりした時に、独りでそっと聞き入るのだ」
「パーティーで独りで聞き入ってどうすんだ」
「いきなり鳴り出したら、そこが聖地になっちまうぞ? 違うんだよぅ」
店員 ( ´∀`)つ 髪の毛
アヌビトゥフ 「これこれ、ロードレの髪の毛」
「ネクタイ、付け毛が無いと門前払い」
「待て待て。 女の髪の毛プレゼントされたら怖いわ! アレだよ」
店員 ( ´∀`)つ リボン
アヌビトゥフ 「リボン付けてもダメだから」
パライエッタ. 「いつまでやっているのですか、艦長にデュクス」
ごつ乙
735 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 02:01:44 ID:+lTfD83r
フローフやめて…
あんっ
やだ…人参なんか入れちゃ
だめえー
ホワイトシチューか…食べたくなったな
人参がたんと入ったのを、晩ご飯に用意するか
食べ物を粗末に扱うとマミマミが怒りますよ