1 :
名無しさん@ピンキー:
2 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/14(金) 01:05:18 ID:D50Qvy6Q
3 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/14(金) 01:08:48 ID:D50Qvy6Q
>>1 乙です。
こっちももっと盛り上がるといいのになあ。
8 :
BADEND2:2006/04/14(金) 13:06:14 ID:+qBISAUx
前スレで書いた、「笹荻ルートBADEND」の続きです。
絵板のBD氏の絵を元に、妄想しています。
内容的には一枚目と二枚目の間、笹原登場前です(笹原を出す予定は未定ですw)
エロ少な目、ちょっとSM、傲慢なキャラ語りと地雷だらけなので注意してください。
9 :
BADEND2:2006/04/14(金) 13:07:07 ID:+qBISAUx
ホテルの一室、浴場の床の上に、荻上は全裸でもだえていた。
原因は秘裂と菊座に深く差し込まれたバイブの振動によるもの。
荻上は中島に言われた通りに、四つん這いの姿勢を必死に保とうとしていた。
しかし、股間に感じる振動、それのもたらす快感と、自身のこぼした汗と愛液で滑る床が、それを許さない。
立とうとしては崩れ落ち、崩れ落ちては立とうとする。
休む事は許されない。
断続的に与えられる快感と、何より傍に立つ奈々子の鞭が決して許しはしなかった。
逃げる事も許されない。
首に巻かれた黒革の首輪、それについた鎖は、他でもない、今や荻上を罰してくれる唯一の存在となった、中島の手に握られていた。
荻上はすがるような目で、椅子に座る中島を見上げた。
中島は薄い微笑を浮かべた表情を変えることなく、鎖とは逆の手に握られた、バイブのリモコンをいじる。
今まで以上に強烈な刺激が荻上を襲い、荻上にはもはや床に突っ伏して全身を痙攣させることしかできなかった。
奈々子の鞭が荻上の背中を連打する。
10 :
BADEND2:2006/04/14(金) 13:08:06 ID:+qBISAUx
中島は軽く手をあげて、奈々子の動きを止めると、立ち上がって荻上に近づいた。
床の上で荒く息をつく荻上の腰を踏みつける。
バイブが、より荻上の中をえぐり、荻上はもだえながら這いずって逃げ出そうとする。
中島の足に力がこもる。バイブがさらに深くえぐる。
足の下でもだえる荻上を見下ろし、中島は尋ねる。
「もう逃げるの?」
「!」
荻上の体に今までとは違う震えが走り、動きが止まる。
「『わたしを罰してください』って頼んでおきながら、勝手に逃げ出すのね?」
「…」
沈黙したままの荻上に、中島は軽くため息をつくと、リモコンを操作し、バイブのスイッチを切る。
足を外す。椅子に戻り、腰を下ろす。
中島が奈々子に視線を向けると、彼女は鞭を置き、荻上の股間に近づくと、無造作に二本のバイプを引き抜いた。
「あうっ!」
荻上がうめく。閉じきれない秘裂からは愛液が、菊座からは腸液が滲み出す。
それでも明らかにほっとした表情の荻上に中島が告げた。
「帰りなさい」
はっとした表情を浮かべて、荻上は中島を見上た。中島の顔に笑みはもうない。冷ややかに自分を見下ろしている。
荻上の心に絶望が満ちる。中島に這いより、その足にしがみつく。
「お願いです!見捨てないで下さい!わたしを罰してください!もう逃げませんから!」
中島は荻上のあごに手を掛け、自分に向かせると、優しく微笑みながら言った。
「わかったわ。じゃあ、また今度、ね」
言い終えるとそのまま荻上を突き飛ばし、鎖を奈々子に渡す。
奈々子はひっくり返ったままの荻上を、そのまま鎖を引いてシャワーの元に引っ張る。
そして機械的に、かつ丁寧に洗い清めた。
体を拭き、髪を乾かし、下着から服を着せる。
荻上には何一つさせない。気をつかうことすら奈々子は許さない。
それは主人のペットに対して、使用人の示す態度に似ていた。
11 :
BADEND2:2006/04/14(金) 13:08:59 ID:+qBISAUx
荻上を送り出し、中島は奈々子の入れた紅茶を飲んでいた。
「ご主人様。一つ聞いてもよろしいでしょうか?」
奈々子が控えめに尋ねる。
「なあに?」
中島の口調に、彼女のご機嫌を計りながら、質問を続ける。
「なぜ彼女はあのようなことを?」
「それは罰の内容の事?それとも彼女の心理の問題?」
「できれば両方とも…」
「欲張りねえ」
中島は軽く笑う。
「罰の内容については、まるっきり私の趣味よ。貴方も体験したでしょうけど、人間に一番きつい拷問は、無意味と、快楽なの」
「どちらも決して慣れる事が出来ないものだから」
「たまに苦痛を与えてあげるのは、私の慈悲よ。…まあ、壊すつもりもないし、ね」
奈々子はかつての経験を思い出す。延々と続く、快楽だけの時間。
完全な暗闇と無音のなか、猿轡を掛けられ、体を縛り上げられ、何も見えず、聞こえず、口も利けず、快感にのたうち回るだけの時間が永遠にも思えるだけ続く。
全身に鳥肌が立つ。それでいて体の芯が熱を帯び、潤みだす。
「彼女の心理については、そうねえ…」
中島はそんな奈々子の様子を無視しながら、あごに人差し指を当てて、少し考えこんだ。
そして、整理がついた、とでも言うように満足げに微笑むと、語りだした。
12 :
BADEND2:2006/04/14(金) 13:09:44 ID:+qBISAUx
「彼女が馬鹿で、臆病で、ナルシストで、依存心が強いからよ」
中島の答えは容赦ない。
「彼女が本当に謝罪すべきなのは、私ではなく、巻田よ。彼女を罰することができるのも」
「彼女は馬鹿だからそれに気付いていないのよ」
「それに本当に罪を償いたいなら、必死で巻田を探し出し、謝罪すればいいのよ。でも、そうしたときに自分が傷つく事が怖くてできないの」
「まったく、見事な臆病者よね」
紅茶で唇を湿らせながら、中島は続ける。
「おまけにナルシストだから、自分が罰を受けることで、苦しむ事で、罪が償えると信じ込んでる。自分に酔ってるだけなのに」
「そのくせ、自分では何もできないの。許しも、救いも、罰も、全部他人が与えてくれると思ってる」
「それで、自分に罰を与えてくれる私にすがりつくの」
中島はカップを置き、窓の外、雲を見つめる。
「自分を救う手段に気付けず、気付きたくないから。自分が罰を受ける事で救われると信じたいから。
自分では自分を救えないと思い込んでいるから」
「だから彼女は『あのようなことをしている』の」
そう言って、中島は奈々子に笑いかけた。
13 :
BADEND2:2006/04/14(金) 13:10:32 ID:+qBISAUx
奈々子は自分の質問の解答が与えられた事に感謝し、深深と頭を下げる。
内心の戦慄を押し隠し、努めて平静を装いながら。
中島は再び紅茶に口をつけ、さらに言葉を紡いだ。
「もし彼女が、抜本的な対策をしないで幸せになりたければ、誰でも良いから、彼女を許し、受け入れてくれる人に依存して生きればいいの」
「『あの人は許してくれた』という言葉を免罪符に、ね」
奈々子はさらに戦慄する。それを壊したのは、他でもない中島自身だったから。
中島はそんな奈々子を楽しげに見つめると、言った。
「いやねえ。『私自身が』壊した訳じゃないわよ?壊したのは彼女。自分を、彼を信じられなかったせいで、ね」
カップを置き立ち上がる。
「ごちそうさま。美味しかったわ」
「ところで、主人に文句をつけようとした使用人には、どんな罰がふさわしいと思う?」
14 :
BADEND2:2006/04/14(金) 13:13:24 ID:+qBISAUx
以上です。
前スレで、「方言で書くとよりリアル」という意見がありましたが…
ごめんなさい。自分には無理です。申し訳ない…
ふじょ〜
エロ乙。
罪と罰の概念は良いですね。
ホシュ
新作投下キボリ。
原作でセクースしてるから萎えた
誰か書いて
空想の中で楽しむのがいいのにぶちこわし〜
今月号読んで、ひょっとして大野さんは斑目のキモチを知っていたのか?
とか思ってしまった。
流れを読まずに、
コーサカ総受け陵辱SS希望!
とエロパロ板の中心で叫んでみる。
>>22 ここよりも方位801で叫んだ方が早いのでは?
801とは違うのではないか。
どっちかというとショタだろう。(年齢的にはショタじゃないけど)
>>21 つーか、大野以外は気づいていなかったんじゃないのか?
というより、いまだ気づいていないと思う
>>21 実は前回のコスプレのときに写真を買ってたのがバレていた
('A`)ホシュ
('A`)ホシュ
('A`)ホシュ
エロゲー会社の社員の、溜まりに溜まった性欲の捌け口にされるコーサカ希望
それでも翌日平気な顔で出社する高坂キボリ。
エロゲー会社で絵師のために実演するコーサカ キボン
そのために呼ばれる咲ちゃんキボソ
もうココも終わりだろ、連載時ですらもだーれもほっとんど
エロSS投下しなかったのに今更キボン、キボン言ったとこでなぁ・・・・
結局本家SSスレに格段の差をつけられて終焉を迎えそうだ
エロSSは閑古鳥なのに荻エロ絵は専用板が出来るほど今も活発なのにな。
>>35 SSスレよりエロSSスレの方が先に出来てたのにな。
俺もこっちに投下しようと度々思ったけど
原作の幸せそうな雰囲気を見てると書く気失せるんだよね。
何はともあれあと三時間で発売日か。
感慨深いなぁ。
お
姉
ち
ゃ
ん
げんしけんに関しては
エロSS書いてるよりふつーのSS書いてる方が
書き手が幸せだってことなんだろうな、ここがすたれてるってのは
それはまた愛されてますな、げんしけん
40 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/04(日) 21:33:36 ID:hSGErAny
それでも単行本までは
エロも十分萌えるんだけども、斑目が春日部さんを襲ってたりする描写になると
すごく…切ないです…
襲われるならアリですか?
それは萌える、春日部さんが同情してお互い躊躇いつつセクロス突入したら切な萌える
それが原因で春日部さんとコーサカの間に微細な亀裂が入り始めたりしたらさらに切な萌える
エロパロの保管庫ってないのか?
46 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/18(日) 19:14:23 ID:SMheAq5h
信じていいのか?ほんとにネタだったら泣くぞ
春日部咲、という女がムカつくので、さらってきた。
だって、俺のことをオタ臭いだの何だの言ってくれたからね。
今は使われていないポンプ小屋に入り、手錠と足枷を付けて床に転がす。
案の定、口汚く罵ってくる。
その顔面を俺は蹴った。
二度、三度、四度、五度。遠慮無く蹴った。
鼻の折れる音がした。
鼻血が大量に飛び散る。
口の中も切れているようだ。
何か喚いているようだが、発音が濁ってしまっていて、うまく聴き取れない。
何をしてやろうか?
とりあえず、髪をバリカンで剃ってやることにした。
あれだけ蹴られても抵抗してきたのには驚いたが、電圧を低めに設定したスタンガンを
二度ほど食らわしてやり、顔面や腹を何度も殴ってやると、大人しくなった。
バリカンがあっちこっちに引っかかって、そのたびに春日部は大袈裟な悲鳴を上げる。
もういい、丸坊主にするのは後回しだ。これでもだいぶ髪が目茶苦茶になったので、まあいいとしよう。
もう、反抗する気力もほとんど失せているようだった。
単なる思い付きだが、舌や臍や陰部にピアッシングしてやることにした。
この時の経緯を話すと長くなるので割愛するが、麻酔も消毒もしなかったわりには綺麗に仕上がったと思う。
さて、次はどうしてやろうか?
正直、俺はこの女に対して、ムカついているというだけのことで、性的にどうこうしてやろうとは
あまり思わない。
でもまあお約束だし、ということで、東京医科歯科大学難治疾患研究所から借りてきた、不感
症の治療用の薬を局部に注射してやる。濃度を通常より高くしてある。媚薬の役目を果たす。
30分ほどで効き始めると聞いていたが、確かに、しばらく観察していると、やたら顔を上気させ、
太股をもじもじと動かすようになった。もちろん、さっきからの様子はビデオに記録してある。
さすがに、こんなクソビッチとセックスする気にはなれないので、知り合いの黒人にファックさせ
ることにした。ちなみに彼はHIVキャリア。
彼氏とはいつもセックスしてるようだけど、さすがに黒人の30cmペニスは初めてだったようで、
随分とお楽しみいただいたようだ。
さあ、これからどうしようかな。
(続く……かも)
心が砕けた
53 :
46:2006/06/21(水) 08:27:23 ID:Wjt4gIz1
暇を見つけてやってますが、まだ第一スレの#360までしか行ってません
まとめサイトをつくるのがこんなに手間とは知らなかった
>>46 おt!いや懐かしい話を見せてもらいました。
55 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/24(土) 03:43:01 ID:9StiBYBk
.
>>46 まとめ乙。
だいぶ更新が進んでますね。
最終回間近で嵌った身なので昔のSSとか読めるのはかなり嬉しいです。
頑張ってください〜。
58 :
46:2006/06/27(火) 10:11:18 ID:hcQ8HVHJ
>>57 な、なんか足りないと思ってたんだ・・・
情報サンクス、てゆうか俺も初めて読んだよ・・・
>>46 更新の早さにびっくり。
ついでにエロパロ以外のネタ対応に感謝。
…マジです。
がんばって下さい。
うわっ!俺が昔書いたのが・・・
恥ず・・・
何かもう久し振りに一度書きたいな。
61 :
46:2006/07/12(水) 00:27:12 ID:i9VE4D5q
とりあえずエロパロスレはまとめおわり
しかし、油断したスキに別のスレのまとめまで始めてしまった
皆さんも頑張って読んでください
なぁにオギーが書いたと思えば何てことないですよ?
801のことかーッ!!
おいおい、やめてくれ。エロパロはエロパロ、801は801だろ。
これだからハラグーロは困るんだよ
>>61 ごめ、吹いたww
よもやそこをまとめるとは・・・。
66 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/14(金) 01:47:22 ID:lcMmAlkb
doui
ってか前スレの斑目×恵子が激しくよかったね。
また見たい
69 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 22:28:39 ID:LqH+NqPK
てか、おまいらはどのSSが好き?
すまん、あげてしまったorz
「オギー、ひっさしぶりじゃん。アンタから呑みに誘ってくれるなんて
めずらしいわねー。どう?その後ササヤンとうまくやってる」
「うふ、私と田中さんはすごく順調ですけどね。荻上さんもアツアツなんじゃ?」
「きいてねーよ」
「あの・・・そっことで、少し・・・相談あるんスけど・・・」
「な、なになに?コイバナで相談?よーし、なんでもおねーさんに話してみ?」
「わたしも全力でサポートしますよ? で? で? で?笹原さんが浮気したわけじゃないですよね」
少し、ためらった様子だったが、荻上がぽつり話しはじめた。
「笹原さんは相変わらずやさしいです・・・・いつもあたしのこと気にしてくれて・・・だけど・・・」
「あーじれったいなー。ササヤンの、何が不満なのよ?」
「やさし・・・すぎるんです・・・その・・・ベッドでも・・・・」
「?・・あ、なんとなく分かった!」
「わたしも分かります。荻上さんの描いた漫画見る限り、もっと荒々しい感じでアレがアレになるのがいいんでしょ?」
「こ、声が大きいっス!」
「そーいや、ぶっちゃっけ荻上、Mっぽいもんね」
「・・・・・」
「で?要はさ、笹やんにどーゆーふうに責めてほしいわけ」
「もーちょっと・・・・ごーいんにというか・・・」
「わかりました!荻上さんはホントは、押し倒されて、無理矢理縛られて、体をおもちゃ扱いされたいんでしょ?」
「だっ、だからそんな露骨に・・・・」
「ふっふっふ、荻上さん。それを解決する方法なんて決まってるでしょ」
「おーい・・・大野?」
「コスプレですよ、こ・す・ぷ・れ! 囚われのお姫様。捕虜となっった王族の少女。
それでいけば、もう間違いなく・・・・・・よし!善はいそげです!すぐに衣装を作りましょう!」
生意気な
>>49-50をシめてやるッ!
春日部咲が見守る中、制裁は行われた。
既に
>>49-50の口には久我山のサオがねじ込まれている。
「クッチー、コマしたれ」
咲が命じると、朽木はなまめかしく体をクネラセながら、ジーンズのチャックを下ろして一物を取り出した。
黒人の30cmペニスを超える巨大な業物に、
>>49-50はぶるっと震えた。
しかし、その恐怖とは裏腹に〜いや、
>>49-50にとってはその恐怖こそが色欲を沸き立たせるものだったのかもしれないが、
>>49-50の花らっきょうのような小振りの一物は痛い程にそそり立っていた。
その「花らっきょう」の皮を田中が唇でちゅるんと器用に剥く。
田中の口中にアンモニア臭が広がる。
そして、朽木の700系のぞみのような極太が、
>>49-50の菊門にねじり込まれていく……
>>49-50はHIVキャリアだが、挿入するのは朽木だ。ノー・プロブレム。
四人総てキモオタというド迫力の4Pファック。
しかしまだ、幕が開いたにすぎない。
咲の後ろでは、斑目と笹原、そして「魔王」が全裸でスタンバっている。
悦楽は、ここから始まる。夜はまだ終わらない……
笹「……さん、荻上さん!」
荻「……はっ!(いげね……わだすまた……)」
いかん、キャリアは黒人か。
すまん。
……まあ、いいか、なら遠慮なくぶち込んで……
74 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 11:42:01 ID:BzDVedsh
71の続き希望
加藤さん希望♪
象が大好きな荻上になぜ好きなのか
強気攻めで問い詰めるってのキボン
荻上「よーし、気に入ったぞ貴様!実家へ行って弟をファックしていいぞ!」
荻上「それから笹原!私の部屋へ来て私をファックしていいぞ…?」
豚切りでスマン
何か書きたいけど、初心者なので勝手が分からない。
職人のための質問スレがあればぜひ教えてほしいのだが・・・。
お願いします。
79 :
78:2006/09/05(火) 14:15:28 ID:OMxk1U7k
自己解決しますた!
81 :
たのもう。:2006/09/16(土) 16:08:45 ID:8ciuExHJ
えー。
本スレや関連スレが元気いいので、きっとここも覗いてる奴はそこそこいることだろう。
生涯初エロSS書いたんだが、すまんが読んでみてくれまいか。あ、俺は
>>78-79とは別人だ。
まとめサイトとか質問スレとかいろいろ勉強はした。
書き上げてみて向いてないのは身にしみたんだが、結構楽しかったんだ。今はイッパイイッパイで何もないけど、できるもんならもう何作か書いてみたいと思っている。
でもエロなら実用性があってナンボだし、かえってお目汚しになるのは忍びない。俺もここの各作品には格別のお世話を頂いたクチだ。
お前らの役に立てるのなら、俺も嬉しい。ダメなら素直に読者に戻るよ。
スルーも感想のうち?知ってるよ。それもコミで、よろしく。
ちょっと私生活いろいろあるんで覗く時間とか変則的だが、ちゃんとチェックしますんで。
ではまいります。タイトルは『PAUSE』。
82 :
PAUSE:2006/09/16(土) 16:09:17 ID:8ciuExHJ
「じゃあ『それ』、見てみよう」
笹原さんの声は、私に予想外のことばを告げた。
私は、それまでの混乱と、今のありえない展開でなにがなんだかわからなくなっていた。
自分の口はまだ、なにか笹原さんを説得しようとしていて、笹原さんがそれにかぶせて、私に語りかけている。自分のしゃべっている言葉も、笹原さんの言葉も、耳に入ってこない。
「だから」
再び理解できた笹原さんの声は、続いてこう言った。
「そういうの全部、保留ってことで……どう?」
保留。
これまでに聞いたことのない提案。
私が、全部ぶち撒けて壊してお終いにしようとした全てを、笹原さんは受け止めようといってくれたのだ。
耳から入って、私の心に響いた今の言葉に、私はなにも言い返せなくなった。
黙った私を、笹原さんが見つめている。
納得してくれたと思ったのか、私に一歩近づく。
「荻上さん……今日はとにかく、戻ろう……?」
こんなに私のことを心配してくれる人に、私はなんてことをしたんだろう。
今日も一日中看病してくれた笹原さんに、私に好きだと告白してくれた人に、私はひどい言葉を投げつけて……そのまま逃げて……。
そのことだけでも、まだ逃げ出したくなった。
背中を押し付けていた橋の欄干から離れ、でもどうしていいか判らなくて、下を向きながら逡巡する。
彼に近づくことができなくて、でも離れたくなくて、結局動けなくなって立ち止まる。
83 :
PAUSE:2006/09/16(土) 16:09:49 ID:8ciuExHJ
「荻上さん?」
私に呼びかける声にびくりとなり、笹原さんを見上げる。心配そうに、私を見る瞳。
「大丈夫?」
手を差し伸べて、一歩近づく。
私は反射的に一歩、あとじさる。
後ろに踏み出したかかとが、小石の上に乗った。
「あ……」
靴底がころりと位置を変え、体がかしぐ。慌てて突っ張った足はむしろ、私が橋の方に倒れ込むスピードに拍車をかける。
しまった、と思って手を伸ばしたが、眼鏡のない視力が目測を誤らせた。私の手は欄干のほんの数センチ上をすべり……バランスが崩れ……腰が欄干に当たるのが判った。上体が風を切り、左足が浮く。あ……だめだ、落ちる。
ああ、もう、いいや。そう思った。前のときと……漫研の時と一緒で、いいや。
私はここでもトラブルを起こして、また飛び降りをやらかして、……さっきヤケ気味の自分が宣言したとおり、現視研を辞めるのだ。罪を背負った私が普通の人間と……それがオタクであってすら……普通の人と関わること自体が間違いだったのだ。
上半身が川のほうへ飛び出し、反射神経が足をバタつかせてももう間に合わない。目の前で飛び降りを披露される方はたまんねェよな、と思って視線を笹原さんに向ける。危ない、の『あ』の形に口を開いて見ている笹原さん。
ごめんなさい、こんなトコ、見られたくなかった。私、ダメな奴だァ。ほんの一瞬の出来事のはずなのに涙がこぼれそうになり、目を閉じる。
と。
手が掴まれた。……え?
84 :
PAUSE:2006/09/16(土) 16:10:28 ID:8ciuExHJ
ぐい、と引き寄せられる。橋のこちら側に。現実の側に。笹原さんの腕の中に。
「あぶない!」
笹原さんの声が、今、聞こえた。私の体は川の水の冷たさではなく、笹原さんの体温を感じていた。
「……えっ」
両の足が地面を踏みしめているのを感じ、目を開ける。ぼんやりと視界に入ってきたのは、笹原さんの肩。私を抱きしめている男の人の姿。私の胸に彼の胸が押し付けられていて、全力疾走後のような大きな鼓動が響いている。
「……よかった」
小さな吐息とともに聞こえた、彼の小さな安堵。そのたったひとことが全て私に向けられている気がして、気恥ずかしくなる。
「あ、ありがとう、ございます」
やっと声にする。足にもちゃんと力が入るようになって、笹原さんから離れようとする。……が、手を離してくれない。
「あ、あのっ。もう大丈夫ですんで……笹原さん?」
「荻上さんが」
むしろ腕の力は強くなっている。
「荻上さんが俺の目の前から、消えてなくなっちゃうような気がした。……焦った」
ゆっくり顔を上げて、至近距離から私の目を見つめる。
「ダメだ、俺。荻上さんをこれ以上一人にできないよ。俺の前から一瞬でも離れて欲しくない」
「笹原さん……離れてください……私、くさいです」
ゆうべのお酒と、今朝からの吐き気と、さっきまで寝ていた汗のにおいが毒ガスみたいに自分を取り巻いている気がして、笹原さんを押しのける腕に力を入れる。
トイレで嘔吐するたびに気が違ったみたいに口をゆすぎ、昼間笹原さんが出て行った隙には倒れそうになりながら浴室で服を脱いで、温泉に浸したタオルで体をぬぐった。けれど、それでも私にまとわりつく臭気はそのくらいではどうにもならない気がして。
でも、笹原さんは腕をゆるめてくれない。
「荻上さん。俺は荻上さんのことが好きだよ」
「そういう状況じゃありませんから!」
85 :
PAUSE:2006/09/16(土) 16:11:29 ID:8ciuExHJ
もう一度押そうとすると、その手を笹原さんに取られた。強く引き寄せられる。
「さ……んむっ?」
笹原さん、と話しかけようとした口を、その相手の唇でふさがれた。
突然。ほんとうに突然、キスされた。
「ん……んんっ」
くちゅっ…… ちゅっ……。
強く吸われる。やわらかく噛まれる。舐めまわされる。気が動転してどうしていいやら判らない。笹原さんはそれを同意か、あるいは観念ととったのだろう、私の唇を吸う力を強める。舌が私の歯の間に侵入してくる。
「んくぅ……んっ、は……はぁっ」
ちゅぷっ。 ちゅくっ ……ちゅ……
息を継ぐ間もあらばこそ、笹原さんの唇は執拗に私の唇を蹂躙してゆく。いつの間にか私の頭にも左手を回され、私の自由はますますきかなくなってゆく。身をよじって逃がれようとするが、笹原さんは私を離してくれない。
体が半回転しただけで、今は笹原さんは私を、後ろから抱きすくめるような格好になっている。
「は……んっ……ふぁあっ!んっ」
笹原さんの右手が、ジャージの隙間から私の胸へと伸びてくる。下のTシャツをめくりあげてお腹を這い上がる温かい手の感触に、思わず大きな声を上げてしまう。
「ゃ……やめてくださ……さ、ささはらさ……んふうっ」
「おぎうえ……さ、ん……」
ブラをつけていない私の胸の突起に、彼の手がさぐりあたる。
86 :
PAUSE:2006/09/16(土) 16:12:01 ID:8ciuExHJ
「っあ!……ん」
「荻上さん……ここ……こんなに、固く……」
笹原さんの手の動きのせいだ、そう言おうと口を開けても言葉が出てこない。途切れ途切れになったキスの合間に言い訳も拒絶も差し挟めるはずなのに、そのどちらも言えない。私の口から漏れるのは、ただのいやらしい吐息と、あえぎ声だけ。
風呂場で鏡を見るたびにがっかりするような小さい乳房、そのふもとの薄い皮膚。わき腹からおなかへ。笹原さんの手はそれ自体が意思を持っているかのように、私の体を探ってゆく。
「……あ」
おへそを伝って下りてきた手が、ジャージのズボンの中に入ろうとする。ベルトも何もない、ゴムで止まっているだけのジャージは、すんなりと彼の手を招き入れてしまう。……ジャージだけではない、下着の中へも笹原さんの手は埋まってゆく。
「や……ぁんっ」
指が、私の下の毛に触れる。高校の時の修学旅行でもコドモだとからかわれた薄い柔らかい茂みを、男の人の手が優しく力強く撫でさすっていく。
「ひゃンっ」
笹原さんの指がとうとうその先に届いて、つい出す声が大きくなった。私自身さえほとんど触れたことのない場所に分け入るごつごつした指の感触に、全身に震えが走る。
「あ……荻上……さん……ここ、もう」
「やッ……そ……そんなこと……ない、で、うンっ」
口では必死に否定するが、笹原さんの指がそれをウソだと証明している。私のその場所はもう……あんな醜態のあとでも、こんなおおっぴらな場所でも、私のそこは彼を求めて、濡れていた。
自分でするときも怖くて、その表面をなぞる程度だった秘密の場所。内からあふれる潤滑油に導かれ、笹原さんの指がその中にやすやすと埋め込まれてゆく。
くちゅ……くちゅん ……にゅるん ……
87 :
PAUSE:2006/09/16(土) 16:12:32 ID:8ciuExHJ
ありとあらゆるいやらしい擬音が、私の頭の中を占領する。これまでに漫画に描いてきた、あらゆるいやらしい表現が、いま私のあそこに加えられている。そのことを考えると、それだけでなおさらそこは熱を帯び、湿り、ひくひくと痙攣するのだ。
私の中に進入してくる笹原さんの指が、二本になった。かわりばんこに出入りしながら、入り口の小さなスイッチをこすっていく。
「やぁうっ!……んっ、んっ、ふ、ぅうんっ」
「荻上さん……ここ、気持ちいい……の?」
「ちが……はンンっ」
いつの間にか左手も、私の乳首をつまんでいる。私の両手は笹原さんのそれぞれの腕を抑えようとするかのように添えられていながら、力はちっとも入っていない。むしろ私の胸を、あそこを、いじくる彼の手の動きを確認しているかのようにあてがわれているだけみたいだ。
「荻上さん……俺、荻上さんが好きだよ……俺のそばから絶対離れて欲しくない」
「さ……笹原、さん……」
ぐい、とジャージが引っ張られる。笹原さんの左手がおなかを抱きかかえるように私を押さえ、右手はジャージを下着ごと剥ぎ取った。
「やあぁッ!?」
思わず身を丸めようとするが却って、それで浮いた両足からズボンを抜き取られることとなってしまった。
「さっ、笹原さん……やです……恥ずかしい……ですぅっ」
私の懇願には耳を貸さず、笹原さんは自分もズボンを脱ぎ始める。
橋のたもとで、木に背中を預けた笹原さんに後ろから抱きすくめられている私。上はジャージを着ているが、下半身は丸はだかで……笹原さんの指であそこをびしょびしょに濡らして……誰かが通ったら……私たちを心配した大野先輩たちが探しに来たら。
恥ずかしさで気が遠くなりそうなのに、私の中心はそれすらも快感として私の意識を染めてゆく。
がしゃりという、ベルトが地面に落ちる音で、笹原さんの『準備』ができたのを理解する。
荒い息の下で、笹原さんが私の耳に囁きかける。
88 :
PAUSE:2006/09/16(土) 16:13:04 ID:8ciuExHJ
「荻上さん、いくよ」
「あ……や……」
私の胸を揉んでいた左手が離れると、左の膝の裏に腕が差し込まれるのを感じた。あ、と思う間もなく、脚を抱え上げられる。私のあそこを出入りしていた右手の指がV字型にあてがわれ、笹原さん自身を迎え入れる体勢に入った。
「やぁ……さ……笹原さん……怖いよぅ」
私は……最後の最後でも拒絶しなかった。ただ懇願しただけ……怖いと。怖いから、優しく、して……と。
ずぷん。
「やぁうっ」
人生で初めての音。感触。痛み。……そして、その全てを凌駕する、圧倒的な快感が私を飲み込んだ。
ぬちゅっ、 ずちゅっ、 ……ちゅっ、……
ぬぷっ。
「んっ、ふっ、お……荻上……さ、んっ」
「あ、ああっ……っ、ふううん、うんっ……」
おしりに当たってくる、笹原さんの腰。私の中を掻きまわす、熱い熱い塊。
笹原さんが腰を引くと、私の中に切なさがいっぱいに広がり、
笹原さんが突き上げてくると、その切なさが甘く匂う悦びに変わる。
89 :
PAUSE:2006/09/16(土) 16:13:36 ID:8ciuExHJ
私の左足を抱えたまま私を責め立てる笹原さんに抱きすくめられ、私たちは三本脚の獣のように唸り、うねった。
リズミカルに動く笹原さんに合わせるように、いつしか私も腰を動かしていた。お互い初めてとは思えないほどの熱い、むせ返るような交接が続く。
「んっ……うんんっ」
「はあぁっ、ん……っさっ、さ、さはら……さん……」
笹原さんの右手は再び、私の胸を包み込む。全体を揉みほぐすように動いたかと思うと、固く突き立った乳首を強くつまむ。
「ああンっ……!」
「おぎうえさん……ここ、感じるの?」
「そん……な、コト……ないでッ、んふぅっ」
「も……っと、感じて、ね?」
一瞬、笹原さんが私の中から、いなくなった。突然の空疎感に混乱する。
「……あ……ぁっ?」
と、次の瞬間、体がぐるりと回され……今度は正面から、笹原さんが私を抱いてくれた。笹原さんが背負っていた木が、体を入れ替えた私の背中に当たる。ごつごつした木と、優しい笹原さんの体にはさまれた私の中に、笹原さんはまたゆっくりと入ってくる。
「あ……んっ、さ、笹原さんっ……!」
再び進入してくるその温かさに、安心感に、私は自分からも笹原さんを抱きしめた。
今度は右足を持ち上げられたその体勢で、私は笹原さんの唇にむしゃぶりついた。
いまの一瞬の空虚で判ったのだ。私は……私は、笹原さんが好きだ。
今まで感じていた尊敬や、優しさや、頼り甲斐は、全てひとつのところから溢れ出ていたものだった。やおい同人誌を見られて死にそうに恥ずかしかったのも、二日酔いなんていう醜態に消え入りたくなったのも、全部おんなじ感情だったのだ。
90 :
PAUSE:2006/09/16(土) 16:14:09 ID:8ciuExHJ
笹原さん、好きです。
クラスメートを落としいれたり、女友達に裏切られたり、隠せもしないやおい趣味を隠したつもりになってはボロを出したり、そんなバカな女ですけど、笹原さんのことが好きなんです。
大好きな笹原さん自身すら、やおい妄想のネタにしたりするイタいヤツだけど、あなたのことが好きで好きでたまらないんです。
こんなことになって、場合によってはサークルや大学を辞めなきゃいけなくなるかもしれないけど、でも、笹原さんのことを自分の体に刻みつけたいんです。
その機会が今だというなら、私は今、笹原さんと一つになりたいんです。
「笹原さん……笹原さん!笹原さぁん……っ!」
何度も何度も彼の名を呼ぶ。ひょっとしたら明日からは呼べなくなるかもしれない、いとおしい人の名を連呼する。
「もっと、もっと、下さい!私に、笹原さんの全部を下さい!」
「荻上さん、っ!好きだよ……大好きだよ」
私を突き上げる笹原さんのリズムが速くなる。私のおなかの中に脈打つものが、まだまだ大きくなるのを感じる。
いくら抱きしめても、足りない。互いの服が邪魔。皮膚が肉が骨が邪魔に感じる。笹原さんとひとつに溶け合いたい気持ちを両の腕に込め、必死に笹原さんに抱きつく。
「ぁんっ……んんっ……ふぅん」
「荻上さ……ん……荻上、さん……俺……もう……っ」
一段と激しくなる動きに、私の体も反応していく。笹原さんと木に挟まれて、片足を抱えあげられたままの私の体が、一瞬浮き上がる。
「は、ぁう……んっ!」
「んっ、ん、んんっ」
私の体重が、一点に集中する。支えを失った私の全神経が、笹原さんから注がれてくる全ての快感が、ただ一箇所に加えられる。
91 :
PAUSE:2006/09/16(土) 16:14:40 ID:8ciuExHJ
そして、笹原さんが達した。
「荻上さん……っ!んふッ、んうぅっ」
びゅくン…… びくッ、びくん。
一度では終わらず、三度も四度も、笹原さんが私の中に放ち出すのを感じる。液体とは思えない、固い熱い塊が、私の体内に撃ち込まれて溶け広がってゆく。
「あ……あ、ぁ……っ」
一瞬遅れ……笹原さんを体の中で感じながら、私も高みに届いた。
頭の中が真っ白になっていく。まるで、これでこの世界が終わるかのように。
視界が潤んで、笹原さんの顔が見えなくなってゆく。
それでも私は、笹原さんの背中に回した手に一生懸命力を入れていた。
たとえこの世界が消えてなくなっても、笹原さんだけはいなくならないでいて欲しかったから。
ズボンをはき直した笹原さんは、力を失って木の根元にしゃがみこんでいる私の服を直してくれた。あちこちに飛び散った体液を、持っていたティッシュで拭いて、おもらしみたいにあそこから流れ続ける笹原さんのを丹念にぬぐってくれた。
「……あの」
笹原さんが言った。目を合わせてはくれない。優しくしてくれているけど、首を動かすのも大仕事になってしまった私の視線は彼の瞳を捉えることができなかった。
「あの、ごめん。謝って済む話じゃないと思うけど、なによりもまず、ごめん」
ようやく、ゆっくり立ち上がることに成功した私に、笹原さんは言った。
92 :
PAUSE:2006/09/16(土) 16:15:12 ID:8ciuExHJ
「……荻上さんがいなくなるって思ったら、もう何も考えられなくなってた……どんなことをしても、きみを捉まえていなきゃいけないって、そればっかりが頭を占領して……気づいたら、きみを抱いてた」
服を整え、おしりについた泥を払って、笹原さんの顔を見つめる。
一瞬ためらったあと、笹原さんはやっとこちらを見てくれた。
「俺がしたことはいけないことで、このことに関しては俺はどんな罰でも受けなきゃいけないと思う。だけど、一つだけ言わせて欲しい」
「……」
「俺は、荻上さんのことが、好きだよ。さっきはひどい事してごめん。でも、あれも全部俺の気持ちだから」
私のことを真剣に見つめる瞳。私みたいな女を好きだと言ってくれる瞳。
私の答えなんか、決まってる。……たぶん、1年半前に現視研のドアを開けた瞬間から、決まってた。
だけど、けじめはつけなきゃならない。まだ、笹原さんに見せていない、最後の、本当の、自分がいる。
私の部屋の本棚に、秘密の封筒におさまって、笹原さんに見られるのを待っている。
だから。
「……った、じゃないですか」
「え……」
「保留、って言ったの、笹原さんですよ?」
笑顔はすぐに出せた。その前から嬉しくて、笑っていたから。涙を止めるのには苦労した。嬉しくて、泣いてしまっていたから。
「だっ……だから、保留です。さっき説明した、笹原さんと斑目さんのイラストを、見てもらうまでは、……保留です」
「あ……ん、そうか……そうだね」
93 :
PAUSE:2006/09/16(土) 16:15:43 ID:8ciuExHJ
「あの、あんまり遅くなると、大野先輩とかが心配するかも」
「うん……帰ろうか。歩ける?」
「ハイ」
「暗くなっちゃったけど、足元、平気?」
「大丈夫デス」
笹原さんが歩き出すのに一歩遅れて、ついて行く。笹原さんは何度も振り返って心配してくれて、そのたびに私は再び緊張し始めた口調で強がりを言う。
遠くにコテージの明かりが見えてきて、笹原さんのシルエットが浮かび上がった。ほの明るい光に照らされて、ほっとした笹原さんの顔が見えた。
あした東京に帰ったら、あさってには笹原さんに来てもらおう。あの原稿たちを見てもらおう。
今の私は、みんな保留になってる。
中学の時のあの事件も、現視研に入ったときからの時間も、さっきのできごとも。
だから。
だからあさって、全部のできごとを笹原さんに動かしてもらおう。
笹原さんに、保留を解除してもらおう。
そうすればきっと、私は新しい私に生まれ変われるのだ。
終
以上です。
ありがとう。
漫画喫茶で八巻を読んだ。
コーサカがメイド服を着ていた。
新しい何かが俺の中で目覚めた。
>>PAUSE
うむ、GJだ!
しかし問題は、(おそらく)童貞の笹原がそこまで積極的に攻められるか、だw
98 :
95:2006/09/21(木) 01:12:36 ID:zqniEzl/
>>96 ありがとう。
メイド服のコーサカに言葉責めされたい。
99 :
81:2006/09/21(木) 18:57:09 ID:Ate2bjyO
>>97 ありがとう。゜(゚´Д`゚)゜。
スルーも覚悟とか言っときながらホントにスルーの空気になっててハラハラしてた。
ご指摘はごもっとも。俺のパトスが先走ったせいですw
せっかくいただいた反応なんで大事にさせてもらいます。また精進してくる。
>>99 気にするなw
このスレ自体スルー対象みたいなものだしw
101 :
脱落者2:2006/09/21(木) 22:58:49 ID:0QOXLXm5
げんしけん9巻早く出ろ!!待てねぇーんだよー!!!
102 :
脱落者2:2006/09/21(木) 23:03:24 ID:0QOXLXm5
誰か来てくれ!!!
103 :
脱落者2:2006/09/21(木) 23:05:47 ID:0QOXLXm5
あ〜あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何やってんだろう俺・・・・脱落します。
>>98 >メイド服のコーサカに言葉責めされたい。
ぜひ書いてくれ!
メイド服のコーサカが言葉攻めされるのも見たい('A`;)ハァハァ
久しぶりに来てみたら新作が投下されてるじゃないか。
>>PAUSE
いいよー。エロいよー。
格別のお世話をいただきました。
106 :
81:2006/09/26(火) 06:31:41 ID:uyBDUalm
>>105 あっまた感想いただけた。ありがとうございます〜。
ついては調子に乗ってもう一作完成しました。書くたんびにエロパロの奥深さを感じます。推敲重ねると逆によく判んなくなってくるw
イキオイって重要だと思うので行かせていただきます。
タイトルは『routine』。よろしくお願いします。
107 :
routine:2006/09/26(火) 06:32:19 ID:uyBDUalm
「……はーっ……はー」
「んっ、……んんぅっ」
ちゅっ……くちゅっ……ちゅぷっ。
明るい部屋の中で、息遣いと濡れた音たちが反響しあっている。窓とレースのカーテンを閉めて、空気の流れひとつない密室で、私と笹原さんだけがベッドの上でうごめいている。
「ふぅんっ、ふうぅ、っさ……笹原、さ、ん……」
ベッドの上、組み敷かれて、私が笹原さんの背中に回した腕に力を入れると、
「……っはっ……はっ……んっ」
笹原さんが私に体重を預けたまま、私のおなかの中をまぜくり回す。
ぐちゅっ、んちゅっ、くちゅっ。
笹原さんの腰のリズムに合わせて、いやらしい音が部屋の中を踊りまわる。白い壁と白いベッドが、二人の分泌液でピンク色に染まっているみたい。
9月おわりのクーラーのない部屋は、まだまだ暑い。笹原さんは冷房の効いたリビングがいいって言ったけど、今日は私のリクエストで、この暑苦しいベッドルームで、二人で打ち上げられた魚みたいにぴちぴちと跳ねながら汗みずくの体を重ねているのだ。
「んっ、お、荻上さ……ん、……そろそろ……行く、よ……?」
「は……っんっ、はいっ」
規則的な動きがだんだん早くなって、それにあわせて短くなる呼吸の合い間に笹原さんが言う。私は、それに応えてしがみつく腕に力を込める。
「うんっ、ふぅっ、んんっ、ふうぅっ……」
「は……っはぁ、っ、ふあぁんっ、あんっ」
ゴールへのラストスパートが始まり、……二人の足並みが揃い……まるで二人三脚みたいに……
「おっ……荻上さんっ、荻上さんっ……ふぅうん!っ……、ん……」
「笹原さ……あぁんっ!んっ……んんっ、ん、ぅん……」
同時に到達する。笹原さんの体がびくびくと小刻みに痙攣して、私のなかの笹原さんがそれにあわせて何度も、何度も吐き出す。
私は薄い皮膜ごしにその脈々と打つ鼓動を、熱いほとばしりを体の中心で受け止める。いつもこの瞬間、ゴムなんかなくたっていいのに、と思い、またすぐに学生なんだからと思い直す。
笹原さんの全身から力が抜けた。私も、もう笹原さんにしがみついていられない。彼のあたたかい体に押しつぶされながら、ゆっくりと脱力する。ぱたん、と両手がベッドに落ちた。
「はーっ、はぁっ……はぁっ」
「はあっ……、んく、ん、はぁっ」
ゆっくり視線を移して笹原さんの顔を見る。笹原さんは目をつぶって、余韻を楽しんでいるのか呼吸を整えているのかちょっと判りかねる表情をしている。やがて私の視線に気づいたのか目を開け、にっこり笑って軽いキスをしてくれた。
「あっと、荻上さんごめんね、重いでしょ?」
「あ……いえ、いいんです」
五体がまるまる私の上に乗っている今の状況に気兼ねしたのか、体を移動させようとする。私は笹原さんが離れてしまうのがさみしくて、いやいやと首を振った。
「このままが……いいんです」
「……そか。うん」
軽井沢の合宿のあと、お付き合いすることになった私たちは、そのあとの半月そこそこでもう何度も体を重ねあった。卒業後の就職先の研修で一週間会えなかったのを差し引いてもあまるほど、私と笹原さんは私の部屋や、笹原さんのアパートで互いを求め続けた。
昨日も笹原さんは会社に顔を出して、夜も飲みに連れていかれて、私が彼の顔を見れたのは部屋で原稿を描いていたついさっきのことで。
はたから見ればたったの1日ぶりのその顔が、私にとっては永劫の時を超えて会いに来てくれた王子様のように感じられて、家のドアの向こう側に笹原さんを見つけていきなり泣き出してしまったくらいで。
ものも言わず唇を重ねたのがさっきのことで、それから二人は1ミリたりとも互いから離れていなかった。
私の中で笹原さんが小さくなっていくのが判った。もうじきそれはちゅるんと抜けて、笹原さんは私の横に転がり落ちる。
ころん。ほら、ね。
「はーっ」
そして、ひとつ深呼吸。いつもの手順。十なん回かの抱っこの中で、二人で作ってきたルーティーン。
なんとなく、安心する。なんとなく、もの足りない。……今日は、あれ、お願いしてみようかな?
「……あの。笹原さん」
「ん?」
私の右横で全身弛緩中の笹原さんに声をかける。
「あの……もう眠いですか?」
「……まだ午前中だよぉ」
あ、そうだった。いつもみたいにデートのあと、って訳ではなかった。我ながら間抜けな質問。照れ隠しに勢いをつけて身を起こし、笹原さんを見下ろす。こっちを見つめ返す笹原さんの視線が恥ずかしくて、さりげなく腕で胸を隠した。
「あの、……」
「どうしたの?」
「……笹原さんの、見せてもらってもいいですか?」
「……」
笹原さんの顔が一気に赤くなる。考えてみればおかしな話だ。今でさえ二人とも丸はだかで並んで寝ているというのに。でも性分なのか、つい聞いてしまった。
「……うん、いいよ」
笹原さんは赤い顔をしてうなずいた。私もなんだか照れてしまってちょっと頭を下げ、それから彼の下半身へ向き直る。
さっきまで私の中にあった、笹原さん自身。まだゴムを被ったままうなだれているそれを、かがみこんでそっと持ち上げ、ゴムをゆっくり外す。外し終えたとき、笹原さんがちょっと身じろぎした。
「……わー」
いま私の目の前に、ある。なんと言っていいのか見当もつかなかったので、取りあえず驚いてみせる。
ゴムは縛ってゴミ箱へ投げ捨てた。笹原さんが聞く。
「えっと……荻上さん、じっくり見るの、初めてだっけ」
「ええ、はい。ここまでしげしげ見せてもらうのは、さすがに」
答える間も、目は釘付けだった。
これまで同人誌や、レディスコミックで見ることしかなかった造型に感心する。今の状態でも先月までの私には想像もつかなかった姿。
丸くつるんとした頭のてっぺんや、麻縄で縛ったみたいな首の部分。胴体を取り巻く太い血管も、二次元のイラストでは考えられない存在感をもって私の網膜に焼きつく。私のスケッチを初めて見た時、笹原さんはリアルだと言ってくれたけど、この迫力にはとてもかなわない。
「笹原さんのって……おっきいですよね?」
「んー?どうなんだろーねー」
「……いやその……同人誌とかで見るのより、ってことですけど」
笹原さんのおなかの上に乗り出して、顔を近づける。てらてらと濡れて光り、むかしテレビで見た生まれたての動物みたいだ。……私の中から生まれ出た、二人の汗と体液で濡れぼそった新しい生き物。むせ返りそうな強いにおいが鼻腔に入り込んでくる。
「あの……触っても……?」
「……うん」
恐るおそる、右手で包んでみる。ぬるぬるとぬめり、私の手がぺっとりと貼りつくみたいだ。とくっ、とくっ、と、小さく脈打っているのが感じられた。
……なめてみたら……どんな感じ、なのかな。なぜだかのどが渇いてくる。
こくっ、と唾を飲み込む。笹原さんに聞こえなかったろうか。握る手に少し力がこもり、……
……、笹原さんの脈動が、速くなった。
「……?」
驚いて見つめると、みるみる大きく固くなってゆく。……えっ?
「……あ……だ、だって……」
右の肩越しに振り向いて、顔を赤くしている笹原さんに目で問うと、そう言って口ごもった。ちらちらと泳ぐ視線の先は……わたしのおしり。
「……っ、やぁっ!?」
やっと判った。笹原さんのに夢中になるあまり、私はひざ立ちのまま……おしりを高く上げたまま観察にいそしんでいたのだ。私と同じような至近距離で、笹原さんもまた『私』を観察していたのだ。
「きゃああんっ!さっ……笹原さんのバカぁっ!」
「……そりゃないよ……」
ごもっとも。でも、他になんと言えばいいんだ。私は両手でおしりを隠して、ベッドにへたりこんだ。恥ずかしさで体中から火が出そうになってる。目には涙がにじむ。下は大火事、上は大水、私は昔の風呂桶か。
車に轢かれた蛙みたいに這いつくばっていると、笹原さんが言った。
「荻上さん……いまの続き、してくれない?」
「は……い?」
「俺も、……してあげるよ。おいで?」
まるで私の心を丸ごと読まれていたみたいで、これ以上赤くなれないはずの顔がさらに火照る。そんなになりながらも、彼の提案を受ける気になっている体がゆっくりと右ひざを上げ、彼の顔をまたぐ。
「こ……っ、こう、ですか……?」
「ん……」
無防備にさらされている私。おなかの奥の壁や、おしりの中にまで笹原さんの視線が突き立っているような気がして、全身が細かく震えた。目を開けていられないほど恥ずかしいのに、私は犬のように片足を高く上げたままで笹原さんの次の指示を待っている。
「ゆっくり……おろして」
「……はい……」
笹原さんの頭を、両のひざで挟むように乗っかる。笹原さんと私との隙間は、ゼロに等しい。
「荻上さん……」
「……は」
「荻上さんのここ……きれいだよ」
「や……ぁ……」
優しい笹原さんの声が、息が、そこにかかるたびに体がひくん、ひくんと痙攣する。
ぴちゃ……
「あンっ!」
笹原さんの……舌。私をやさしく愛撫し……ちょろちょろとくすぐり、
ちゅっ……ぴちゅっ、ぺろっ……ちゅうっ。
「あ……んうぅっ!んんっ、ふうぅっ……」
そっと差し込まれ……吸い付き、引っ張ってくれる。
れろっ、ぷちゅ、ちゅっ……ちゅっ……
「ぁん!んっんっんっ、ふ、うぅううん、あふ……」
頭の中にもやがかかったようになってくる。笹原さんの両手は私のおしりをつかみ、その中心に顔をうずめて、私をやさしくなめ溶かしてゆく。私は体の真ん中から全部をくちゅくちゅに混ぜくられ、とろとろにされていく。
……あ、ささはらさんにも。笹原さんにもしてあげなきゃ。
ぱくっ、あむん。
ぼうっとした頭でさっきしたいと思っていたことをたぐり寄せ、快感に悶えるあまり自分から顔をこすり付けていたそれを、笹原さんを口に含んだ。
「んふっ!」
笹原さんの動きが一瞬、止まる。
「んむっ、あむっ、……くちゅっ、ひゅっ、ちゅっ」
「あっ……うんっ、ふ、あぁっ」
生まれてはじめてのことを、知識でだけは知っていた行為を、ペンで紙に描きつづることだけはしていた動きを、一生懸命再現しながら唇と舌を動かす。笹原さんが気持ちよくなるように、笹原さんが満足してくれるように。
笹原さんはいつしか私の口いっぱいに広がり、鼻で呼吸をするのが精一杯になっている。あごの開きすぎでそれも時々途切れ、酸素が足りないのと下半身からの快感で頭がしびれたようになる。
「ふうんっ、ぅうん、んーっ。はっ、あむ、はむっ、ちゅ……ぱっ」
「うっ、んんっ……ちゅちゅっ、ぷちゅっ」
私の口と笹原さんの口が、それぞれいやらしい音を奏でる。真昼間の明るいベッドルームが、みだらな音楽堂に変貌する。
ちゅ、んちゅっ、……くにゅんっ……
笹原さんの舌が私の敏感な部分にこすれると自然に体が飛び跳ね、
はぁっ……んぷぅ……にゅぷっ、じゅるっ。
それごとの振動を、わたしは口の中の笹原さんにぶつける。舌で先のほうを包み込むようにして、うっかり噛まないように口を大きく開けて、ほっぺたの粘膜や上あごのやわらかい部分で全体を締めつける。
「う……んっ、あふ、……おっ……荻上、さん……俺……」
突然笹原さんが身を固くする。合図と判って、でも私は笹原さんをより深く口に含んだ。鼻の頭を笹原さんの毛がくすぐる。
「んっ……うう、……おぎ……っ」
私のことを気遣ってくれているのか、笹原さんが我慢しているのがわかった。それがなお嬉しくて、私は動きを早めた。
……じゅぷっ、ちゅむっ……ぷちゅっ。
「あ……ぁあっ……っ……」
笹原さんの声が聞こえ、口の中で笹原さんが痙攣した。
どくん……っ、びゅくっ、びゅっ。
くぐもった音がのどの奥で聞こえた気がした。熱い液体が、私の口の中に溢れる。
「んーっ、んぐっ、ぐぅっ……ごほっ、ごほっ」
深く含んでいたせいで、けっこうな量が気管に飛びこんでしまっていた。口を押さえてせき込んだが、いっぱい指の隙間からこぼれてしまう。
「わ、おっ、荻上さん、大丈夫……?」
「ん、うんっ、……」
心配してる笹原さんを安心させようと無理やり咳を抑え込み、にっこり笑って首を振った。
「んっ……こくっ、んくんっ」
あごから胸に滴った分はもったいなかったが、口に残っていた分を飲み込む。甘くてしょっぱくて苦い、ヘンな味。でも、大好きな笹原さんの味だった。
「荻上さん……」
「あは……は。不思議な味ですね」
涙目で笑いながら感想を言ってみる。案の定笹原さんはどう反応していいのかわからないみたいだ。
「荻上さん、無理しなくていいんだよ?出しちゃってくれればよかったのに」
「いえ……私がしたかったんです。……笹原さんのだったから」
「それは……どうも」
笹原さんがティッシュで、私の体にこぼれた分を拭いてくれた。胸に笹原さんの手が当たると、またその部分から体が熱くなった。
「でも……すごく、気持ちよかった。ありがとう」
私の体を抱きしめてくれる。
「こんな言い方していいのか分かんないけど……荻上さん、上手だったよ」
「はあ。……ありがとうございます……ってあの」
うっかり返事して、そのやりとりの不可解さに言葉を連ねる。
「あの、別に練習してたわけじゃなくて……初めてデスヨ?私」
「あ、ごめんごめん、判ってるよそんなの」
「ほっほら同人誌で見たり、自分の漫画に描いたりして、こんなやり方するのかなあって」
「いいから。判ってるから」
うろたえ始めた私の口をふさぐように、キスしてくれる。やさしく舌を絡める。
ちゅっ。
くちゅっ……んちゅっ。
私の肩の力が抜けたのを見て取って、笹原さんが顔を離して笑いかけてくれた。
そのあとで、なにかに気付いたように妙な顔をする。
「……?」
「……いや」
自分の口の中の感触を再確認してるみたいだ。
「いやその……俺と間接キス……?みたいな」
……あ。
「……ぷっ」
「うぇー」
「ふふっ、くっ、ぷ、あ、あはははは!」
「相変わらずヘンな味だ」
「あは、あははっ」
何を言い出すのかと思えば。
あまりのおかしさに体の力が抜ける。笹原さんにしがみついて、笑いの発作がおさまるのを待つ。一応気を遣って、私の吐息が彼にかからないようにして。
一生懸命呼吸を整えるうちに、まだおかしなコメントが残っているのに思い当たった。
「……笹原さん」
「ん?」
「さっき『相変わらず』って、言いませんでした?」
「……ぅ」
「……前にも……味わったことあるんすか?もしかして」
「うー……そっその……中学んときに……興味、あってさ……あ、いや、ちょっとだけ、だよ?」
次の笑いは、閉めきった部屋を突きぬけて表に聞こえるんじゃないかと思うくらい大きく、長く続いた。
それ以来、私たちの抱っこの手順がひとつ増えたのは言うまでもない。
あ、でもそのパターンの時は、終わったあとのキスはちょっと時間をおいてからになるのだが。
終
以上です。ありがとうございました。
っつか60行+8連投okと判ってすごく楽だった。
ではまた。
ぐっぢょぶっ!!(;´Д`)ハァハァ
笹原の視点からもキボンヌ
乙!!オギーかわええ(*´Д`)
116 :
113:2006/09/28(木) 05:47:16 ID:x4xzOxN7
うわーい。ご反応いただき感謝感激〜。
ときに
>>114が言ってるのは
【開始】
荻上さんが焦りはじめた。やべ、余計なこと言っちゃったか。慌てて、彼女の言葉をキスでふさぐ。
ちゅっ。
くちゅっ……んちゅっ。
あらためて、笑いかける。荻上さんも笑ってくれた。……と、そこで口中の違和感に気づいた。
そう言えばついさっきまで、俺のを……。昔の記憶を呼び起こす不快な味。ねっとりと舌に絡みつく粘液の感触。鼻腔へ抜ける生々しい香り。おえっ。
荻上さんが、不思議そうに俺の顔を見ている。
「……いや。いやその……俺と間接キス……?みたいな」
なんのことか気づいたようだ。
「……ぷっ」
「うぇー」
我慢できなかったらしい。はじけるように笑い出す。
「ふふっ、くっ、ぷ、あ、あはははは!」
「相変わらずヘンな味だ」
「あは、あははっ」
【終了】
みたいな「同一SSの別視点話(マサカナ)」?それとも笹視点で別シチュSSって意味?後者なら今度チャレンジしてみます。俺男だけど男視点ってなんかムツカシ。とりあえず今はネタもパトスも絞り出たあとなのでしばらく待ってくだされ。
それから1レスageちゃってましたな。すんません。
GJ!!!
ってか飲んだことあんのかww
つ【誰もが一度は通る道】
まだならコレも。
つ【チケット】
そしてようこそ
120 :
117:2006/10/01(日) 05:25:13 ID:yPLgUiCn
やってみますた(´・ω・`)
…思ったより無味………だが人としての尊厳を失ッタ
121 :
113:2006/10/01(日) 07:31:34 ID:Cs6/SsCI
ご反応ありがとうございます。
勇者
>>117に心から申し上げます。おめでとう、そしてようこそ!
人としての尊厳なんかよりもっと価値あるものを
>>117は手に入れたのです。
その名はネタ。さあペンをお取りなさいな。
>>120 ( ゚д゚)・・・。
(゚д゚ )・・・。
(゚д゚)・・・。
ノシ あ、俺もあるよ。
好奇心に駆られて。
味・・・というか喉越しを知ってる身としては
あれを、頑張って飲もうとする姿は、いじらしくて愛らしい。
>>116 114じゃないが、どうせ例を挙げるなら
「あの……触っても……?」
から数行のあたりでやってくれたら良かったのにw
さてと、感想感想
PAUSEの方は、個人的にはちょっと展開が急すぎてついてけ無かったかな。
routineの方は、こっちは前後が固定されていないせいか、読みやすかった。
こう、ちょっと慣れてきた感じとか、だからこそ芽生えた好奇心とか、
その上で見落として恥ずかしい思いしたりとか
見事に表現されてたし何より読んでいてシーンが浮かんでくるのが、ね GJ
125 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/03(火) 09:14:58 ID:4sUeQwOZ
127 :
113:2006/10/05(木) 06:15:33 ID:AGjM0c2/
>>124 詳細感想感謝します。
投下後も何回も読み返して、俺なりに行き着いた感想もその辺でした。1作目は我ながらナニしたいんだか理解できないw
ただいま欲望蓄積中。また書きあがったらご評価賜りたい。っつか美術高校系ほのぼの漫画とか買ってしまってエロスな欲望とは結びつきがたい今日この頃。
アレに関してはなんだな、舐めてみるのと飲み込んでみるのとでは結構印象が違うことを後続の勇者たちに伝えておこうw
128 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 08:55:32 ID:IwM/E1i0
新くじアンいいな
ラブラブ笹荻いいよいいよ〜GJ!!笹も荻も初々しくてかわいい。
「俺と間接キス」なんて言える奴じゃなきゃ荻上とつき合ってなかったんだろうなー。
8巻の「たつよね」に近いものを感じた。
ほ
131 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 06:41:47 ID:JdjVN5Bj
ノンエロのスレは油断してるうちにおちたっつうのにココは丈夫だねw
>>129 ありがとー!お礼言いたかったけど投下するものがなくて……。
新しいの書きました。推敲中のうえ週なかでは時間ないので週末には投下します。
……ageちまったゴメンorz
こんちわ。投下しに来ましたよ。
物は試しに笹原視点に挑戦。
タイトルは『降臨』いざまいる。
134 :
降臨:2006/11/11(土) 13:44:33 ID:heK9xx52
コンコン。ドアの向こうでノックの音。
「笹原さん……いいですか」
「あっはい、うん、いいよ」
部屋を隔てる半透明の引き戸から、荻上さんがおずおずと姿を見せた。
ブレザーにズボン。髪型はそのままだけれど、コンタクトを外してメガネをかけている。同じ制服を着ている俺のほうを見て、引き戸を後ろ手に閉めながら驚きの声を上げる。
「うわー笹原さん、似合いますね」
「っつうか……荻上さんソレ凶悪だよ」
「え……そうですか?あれ、どっかはみ出てます?」
着つけを間違えたとでも思ったのか、体をひねって自分のコスチュームをチェックしている。
「いや、ちゃんとしてるよ。そうじゃなくて……俺は去年の蓮子コス見てないけど……ひょっとしたらその千尋の方が可愛い、かも」
「ええー?よしてくださいよぉ」
そう……荻上さんが身に着けているのは『くじびきアンバランス』の主人公・榎本千尋の衣装。そして俺の扮しているのが彼の親友、六原麦男というわけだ。
大学祭を1ヵ月後に控えた俺たちは、例年通りのコスプレ撮影会をやるつもりでいろいろな準備を始めていた。
例年と違っているのは、俺と……その……荻上さんが付き合いを始めていて、しかも俺たちも撮影会に加わる話になってしまったということだった。
はじめは強硬に反対していた荻上さんだったが、どうも俺たちのことについては大野さんに負い目があるらしく、何回かの説得を受けるうちにだんだん弱腰になってきた。
なにより決定打となったのが……あとで恨まれそうだな……俺の「荻上さんとならコスやりたい」の一言だったのだ。
大野さんと田中さんが小躍りして喜んだのは言うまでもなく、数日のうちに大量の衣装が荻上さんの家に集まった。
そして日曜日の今日、俺たちは荻上さんの家で変なテンションで二人だけのコスプレ大会としゃれこんでいるというわけだった。
朝から二人で、カップリングになっているコスをすでにいくつもこなし、縫製やチョイスの妙に感心したりマニアックさ加減にあきれたり。
さっきはハレガンの大佐とリンファン、その前は鰤壱の壱護とルチア。運び込まれたダンボールに書いてあるメモを見る限りでは、ネコドラくんまであるようだ。何やらされるんだ一体。
「ほんとにほんとに。ねえ荻上さん、せっかくメガネにしてきたんなら髪下ろしてよ」
「えー、ヤですよ」
「お願い、この通り!」
「……はあ、じゃ……」
おかっぱ髪の千尋の降臨。漫画のままではなく、田中さんの解釈による「ちょっとダブダブ」の制服を着て、もじもじ身をよじらせながらこちらを見上げる。
「あ、そうだ、こうしてみましょうか?」
荻上さんは手に持った髪ゴムで、脇に広がる髪の毛を低い位置で縛った。高校のときにこんなヘアスタイルだったって言ってたっけ。
「うん、なるほど、いいじゃない」
「えへ……『ねえ麦男、ボクのかっこ、変じゃないかなあ?』」
「わ、っと『……別にいつものお前と変わらないじゃないか、千尋』」
荻上さんが急にキャラに入った。ありゃ、ハレガンのときは恥ずかしがってやらなかったのに。
俺もあわてて調子を合わせる。無愛想キャラの麦男が、正直ニヤケまくっている今の俺に勤まるのやら。
「『それだけ?ハイハイ、キミに気の利いたセリフなんか期待したボクがバカだったよ』」
ん?今しゃべってるのは千尋か?それとも……荻上さん?
「『そいつはひどいな。こんな不意打ちで俺の前に現れて』」
ちょっと面白くなってきたので、俺も乗っていくことにした。
自分のことをボクと呼び、いたずらっ子のような表情で俺を……麦男を試すのは、原作版の千尋じゃない。アニメ版でもない。
これは、同人誌版の……荻上さんが描く同人誌版の千尋だった。
荻上さんは、いや、『千尋』は俺をからかってる。それなら、俺は……。
135 :
降臨:2006/11/11(土) 13:45:06 ID:heK9xx52
「……『……なにさ、不意打ちって』」
「『お前のかっこは変じゃないさ。だけど……』」
「『……だけど?』」
「『だけど……お前を見てると、俺のほうが変になりそうなんだよ、千尋』」
ぐいと顔を『千尋』に寄せ、耳元で囁く。一気に頬が赤く染まる。
「……あ……」
「『千尋。俺をからかうなんて、悪い子だな』」
『千尋』の背中に回り、肩に手をやる。
「『そんな……ボク』」
「『おしおきが必要だ。そうだろ?』」
「えっ……」
振り向いた唇を捕らえ、キスした。
「んうっ?」
一瞬、素に戻った荻上さんが目を大きく見開き、身を固くする。でも、抵抗する様子はない。
続けているうちにやがて目を閉じ、体の力も抜けていった。
ちゅっ、ちゅ……、んちゅっ。
後ろから抱きしめたまま、顔を動かして彼女の口の中へ、さらに舌を進入させる。
半開きになった荻上さんの口から吐息が漏れ、その空気と入れ替えに俺の舌が入りこんだ。
「む、んんっ、うんっ」
ちゅく。……ちゅくっ。
優しく絡めあう。彼女の口の中の起伏を一つ一つ確かめるような、丁寧なキス。
荻上さんもこういうのが好きみたいで、俺の舌に追いすがるように彼女のやわらかい舌があとに続く。
「ぁふ……んく、ん」
彼女の視線がとろんと溶け、手や肩から力が抜ける。
まだ俺は彼女を抱きしめているだけで……いつもよりちょっと長いキスを交わしているだけで。
千尋と麦男に……彼女の妄想の中では恋人同士の二人に扮していることが、いつもの俺たちの感覚を2倍に増幅しているみたいだ。
俺は俺でやおいに興味はないとは言え、男の子のカッコでしどけなく体を預けてくる荻上さんに、いつもと違った動悸を感じていた。
「『千尋……』」
キスを解いて、話し掛ける。返事をしてくれるのはどちらなのかと期待しながら。
「……っはあっ……『麦男、ボク、ね……ボク……』」
荻上さんもとろとろになってるのに、あくまで『千尋』で通すつもりのようだった。
136 :
降臨:2006/11/11(土) 13:45:41 ID:heK9xx52
「『何も言わなくていいんだよ、俺の可愛いハッピー・フォーチュン』」
それなら、その線で行こう。俺は六原麦男だ。いま俺は千尋の部屋で、いとおしい人を目の前に自制を失っている。
体を預けたまま首をめぐらして俺を見つめる『千尋』も、もうたまらなくなっているのだろう。頬を染め、濡れた瞳で祈るように俺の次の言葉を待っている。
「『なんだい、その目は?まるで俺が欲しくてしょうがないみたいじゃないか』」
「『ち……違……っ』」
『千尋』を抱きすくめたまま、すぐ後ろのソファにどっかりと腰を下ろす。
身の支えどころを失い、『千尋』は小さな声を上げた。
「ひゃ……」
その隙をついて、俺の手は華奢な胸と、もう一方は脚の間に位置を変えた。
まだ制服の上から押し当てているだけだが、それでも充分熱を帯びたその部分が息づくのを感じる。
「『しょうがない奴だな。もう、こんなにして』」
「あ……やッ」
上着のすそに手を入れ、ワイシャツを引っ張り出して右手を突っ込む。『千尋』がシャツの下に何もつけていないのが判った。乱暴に胸の先端をつまみ上げる。
「『いやらしい子だな、千尋は。もうこんなに固くしてるじゃないか』」
「『そん……な……だ、だって、麦男が……』っあ!あんっ!」
親指と中指で押さえて、その頂上を人差し指ではじくと、小さな体がその度に弾む。
「『相変わらず感じやすいんだな。こっちの方だって、もう……』」
「あ、そこは……っ!」
右手の動きはそのままに左手でベルトを緩め、一気に下着の奥に手を差し込む。さすがに履き替えていなかった女の子の下着は、もう水にでも浸かったようにぐっしょりと濡れていた。
「荻上さん……もう、こんなに……」
「……や……ぁ」
『千尋』にはあるはずのない部分に到達するに至って、俺の脳からは麦男設定などどこかへはじけ飛んでしまった。
俺は俺だし、俺が今抱きしめているのはまぎれもなく、俺の大好きな荻上さんなんだから。
指をそっと差し込む。くっ、と鉤型に曲げて、入口のすぐ裏をこすり上げる。
「はぁっ、んっ」
荻上さんが小さく息を吐く。彼女の好きな場所だ。
指を二本にする。温かい蜜壷の中で人差指と中指が、ぬめる肉の壁を代わりばんこになぞってゆく。
くちゅ……ん……くちゅっ。
「んん、ふぅん……ひゃ、ぁんっ」
小さいけれどはっきりそれと判る丸い突起が、親指に触れる。指の腹をあてがって彼女の内と外からやわらかく力を加える。
くにっ、くりっ……きゅ、きゅ、
「……はんっ……ふうっ、ふううっ……うぁ!んっ!」
ふにゅっ。……にゅっ、にゅるん。
「ふぁあん!……っさ……笹原……さぁん……」
137 :
降臨:2006/11/11(土) 13:46:14 ID:heK9xx52
なんだか、久しぶりに俺に話し掛ける荻上さんは、俺の手に沿えた両手に力を入れ、脚を閉じて防御を試み始める。
「っだ……ダメ、ですよぅ……衣装が、んぁっ、よごれちゃ……ふぅっ」
「遅いよ荻上さん……だって荻上さん、さっきのキスだけで……もう、ズボンまで……」
「は……やぁ……」
嘘ではなかった。俺が手を差し込んだとき、もう『千尋』のズボンはその内側からすっかり湿っていたのだ。
「荻上さん、今日、めちゃめちゃ感じて……ほら、ね……」
「ひぅん!」
二本の指を再び深く差し入れると、彼女の体が俺の上で飛び跳ねる。
脚から力が抜けたところで右足だけをズボンと下着から抜いた。
裸になったお尻は俺の腰の上に据え、脚の下に俺の両膝を引っ掛けて大きく開かせる。
俺は荻上さんに、俺の体の上でM字開脚をさせたのだ。
「あ……!やあっ?は……恥ずかし……」
荻上さんは両手で顔を覆い、いやいやと横に振る。
「大丈夫……誰も見てないよ、荻上さんのこんな、エッチな姿」
「や……やだ、よぅ」
まだ日も高い真っ昼間のリビングルームで、いやらしいポーズを取らされる荻上さん。上はブレザーを着込んでいるのに下半身をぐっしょり潤わせて、片脚に制服のズボンを引っ掛けて。
上の制服の中にも俺の手が攻め入って、指がまさぐるたびにぴくんぴくんと弾み、可愛い声を上げる。
荻上さんのお尻が当たっている俺のそこも、もう爆発しそうになっている。
彼女が快感に腰をくねらせるとそのやわらかい部分が俺のそれをそのたびにこすり上げ、彼女のでびしょびしょになったズボンのジッパーが壊れそうに突っ張っている。
「はあっ……おっ、荻上さん……いい?」
答えも待たずにベルトを外し、ぬめる金属のジッパーを苦労しながら下ろす。その間も左手は荻上さんを優しくなでほぐしている。
ズボンをずり降ろしながら、傍らに置いたデイバッグのポケットの中からゴムのパッケージを取りだして、歯で袋を破く。
この時だけはさすがに我に返ってしまうが、この一連の動作を片手でできるようになるなんて、ちょっと前の俺は想像もしていなかった。
「はーっ……はぁっ」
「……いくよ……?」
準備を終えてそっとあてがい、ゆっくりと入り込ませてゆく。
ぬるん。
俺のそこの先端の部分が荻上さんの中に入り込み、肉のひだをじわじわとかき分ける。
さらに奥に進むと、あたたかく湿ったひだは俺全体を包み込み、ぴくん、ぴくんとうごめき締めつけてくる。
「ん……うんっ……」
「ふっ……う、荻上さん……平気?」
ひと突き目はゆっくり、時間をかけて、彼女に気遣いながら……
荻上さんのほうも充分な準備ができていたようで、すんなりとそこへ納まってゆく。やがて荻上さんのお尻が、俺の腰元に軟着陸した。
138 :
降臨:2006/11/11(土) 13:46:47 ID:heK9xx52
「……ん……っ」
「荻上さん……どう?気持ち……いい、の?」
「やぁ……聞かないでくだ……ぁっ!んっ」
話しかけながら、再び右手を胸に伸ばす。左手は俺と彼女がつながってる部分へ進み、張りつめている入口を揉みほぐす。
まだほとんど動いていないのに、俺はきゅうきゅうに締めつけられて、断末魔のような脈動があてがった指の隙間に響いている。
「動く、よ?」
「あ……は……ぁい」
胸を掴む手はそのままに、腕と肘を使って彼女の細い体を支えた。
左手も動かすのはやめないで、引き締まった脛と膝ごと腕に抱き込む。
片膝を立てたような体勢になった荻上さんを、体をほんの少し上に持ち上げ、……
ずりゅ……
「ふ、ぁ……」
さっきよりスピードをつけて、彼女の体重ごと元の位置に降ろす。
ぐ……ぅん。
「あふっ!」
俺に抱え上げられている荻上さんは足を床につけることができない。
いささか体力は要るが、いま荻上さんは彼女の全体重を俺たちのつながりだけで受けとめ、俺と彼女の全ての動きをそこだけで感じてくれているのだ。
俺は荻上さんの胸から手を離し、両腕で彼女の膝裏を抱えた。
「きゃ……あ、やぁっ!?」
小さな子におしっこでもさせるようなポーズを取らされて小さな悲鳴を上げるが、俺はそのまま腕に力を込めて彼女を上下にゆすり始めた。
ぐんっ……ぐちゅんっ、ずむっ、ずん、ずん、ぐぅんっ。
「んうっ……ふー、うんっ、っあ、あふ……ぁんっ!」
早く遅く、深く浅く、優しく荒々しく。先の読めないテンポで荻上さんの中を動き回る。
「ん、っんっ……荻、上さん、気持ち……いい?」
「あっ!……っあ、さ……さっはら……さん、笹原さ……ぁん」
彼女の瞳がもどかしげにこちらを振り向く。
上体を回し、俺の顔に手を沿えようとする。
向かい合わせになりたいのだ、と自然に判った。……なぜって、俺もそうだったから。
服の引っかかってない右足をいっそう高く持ち上げ、つながったまま……俺自身を軸に彼女の体を半回転させる。
自分でしておきながら、締めつけたままねじ切られそうな荻上さんの動きに快感で気が遠くなる。
「うんっ……、ん、くぅ」
「ふぁ、ぁっ……笹原さん……っ」
正面を向き合った瞬間、荻上さんが俺の胸に飛び込んできた。
139 :
降臨:2006/11/11(土) 13:47:19 ID:heK9xx52
「はぁっ、笹原さん、笹原さん……ささはらさぁんっ」
何度も何度も俺の名を呼びながら。
まるで今まで、俺じゃない誰かに抱かれてでもいたかのように。
「荻上さん、好きだよ、荻上さん」
その姿のいとおしさに、俺も彼女の名を口にする。
俺を抱きしめて離さない僅かの隙間に手を差し入れ、彼女のワイシャツのボタンを外した。
爆発しそうになっている思考回路をどうにか御しながら、かわいらしい二つの突起を愛撫する。
「ひぁんっ!んう……っ」
体が飛び跳ね、……彼女はそのまま腰を動かし続ける。荻上さんもシャツの俺のボタンを外し始め、
「んむ。……ちゅっ、ちゅ」
俺の胸にキスし、舌で転がし、軽く歯を当ててくる。今度は俺が飛び跳ねる番だった。
「あ!……は、お……荻上さ、んっ」
ちゅくっ。……こりっ。
「ふーっ、う……、荻上さん、……俺……っ」
いつのまにか攻守交代となり、俺は彼女にすっかり翻弄させられていた。あっという間に臨界点まで持って行かれる。
「俺っ……もう……」
「はっ、んっ、は……いっ」
俺の胸から唇を離さず、愛撫を続けながら答える。俺も荻上さんの体を抱きしめ、思いきり力を入れて、我慢に我慢を重ねたものを一気に放出する。
「ふっ!……、ううぅ……っ」
どくんっ。どくっ、どくん。
震えが来るような脈動の中、何度も吐き出し続ける。俺の腕の中で、荻上さんも小さく痙攣した。
「ふぁ……っ、……ぁん……」
快感のためか上を向いた頬を両手で包み、ゆっくりと、そして深いキスをする。
荻上さんも応えてくれ、二本の舌が互いの口の中で絡まりあう。しばらくそうするうち、俺も彼女もその頂点を越していった。
ソファの上で二人重なったまま、余韻を味わいあう。
俺のはまだ荻上さんの中にいて、時折ぴくりと動く感触にすぐにでも元気を取り戻しそうだ。
二人ともワイシャツをはだけ、中のTシャツもたくし上げて裸の胸が見えているのに、それでもまだ上着を着たままなのがなんとなくおかしい。
ズボンだって俺は途中まで下ろしただけだし、荻上さんのもまだ左足に引っかかっている。
だんだんと呼吸を整えていく荻上さんの背中を優しくなでてやる。あたたかく、汗で湿った背中。
140 :
降臨:2006/11/11(土) 13:47:51 ID:heK9xx52
「荻上さん……」
「んぅ……」
触れあっている胸が、ももの上に乗っている彼女のおしりが、荻上さんの汗や体液の匂いが、俺の欲望を再びノックし始める。
もう一度キスしようと顔を持ち上げると、汗と吐息で曇った眼鏡の奥の瞳もまた、なまめかしく輝き始めている。
「んっ……」
くちゅ。……くちゅん。
彼女の口の中の感触を確かめながら、右手を胸にやる。
親指でそっと転がしながら、左手を荻上さんのおしりに伸ばした。
背中からおしりにかけて手を滑らせながら、ささやくように聞いてみる。
「荻上さん?」
「……ん」
「あの……もう一回、……いい?」
いったん興奮の引いた頬に赤みがさす。
「……は、い……」
そう言ってくれるとなかば確信しながらも、その言葉をスイッチに俺自身がまた元気になった。
キスしながら抱きしめ、おなかに手を回そうとすると……、
荻上さんが急に腰を浮かした。
「……?」
「あの、笹原さん……あの」
ソファに膝で立ったまま俺の首を抱きこんで、もじもじと体をくねらす。
抜け落ちた機会に風船のように膨らんだゴムを外し、漏れないように結んで捨てる。
一度達したばかりだというのに、自由になった俺自身はもう準備万端となっている。
「あの……今度は」
「今度は?」
「今度は……、千尋みたいに……」
「……えっ」
「私を……『ボクを……ボクのことをめちゃくちゃにしてよ、麦男ぉ』」
その言葉の意味に、一瞬ひるむ……が、ほんの一瞬だった。
荻上さんの漫画で麦男に抱きしめられている千尋。
可愛い千尋を、麦男はその猛り立ったもので貫いて……。
俺の思考を、興奮の霧が覆い隠した。
俺が麦男と重なった。
芝居ではない。
……俺は、六原麦男だ。
141 :
降臨:2006/11/11(土) 13:48:23 ID:heK9xx52
「いやらしい子だな、千尋。俺に愛して欲しくて、ここをこんなにひくひくさせてるのか」
千尋の腰に手を回し、俺は可憐な菊の蕾を乱暴に揉みほぐす。
「あんっ!うふぅっ」
周囲の汗と体液の助けを借り、俺の指はさしたる抵抗もなくそこに攻め入った。彼も巧く力を抜くことができているようだ。
「なんなく呑み込むのか。お前のこっちの口は食いしん坊だな」
「そん、な……それは……麦男が上手だかあっ……ら」
両手で尻を抱き、力を入れて自分の方に引き寄せる。千尋は、ソファに浅く腰掛けた俺の臍の上あたりでしゃがみこむような格好になる。
俺の位置からは千尋の頭越し、制服の背中のその先に、愛しい白い双臀が見下ろせる。
「ふうん、上手な奴が相手なら、いつだって準備オーケーってわけだ」
「そん、な、違……っ」
口では意地の悪いセリフを吐きながら、指でやわやわとその部分を揉み拡げてゆく。指の1本や2本とは比べ物にならない代物を受け入れるのだ、彼にどんな些細な傷さえ付けたくなかった。
「ほら、どうした?違うって言うんなら、俺の指を拒んでみろ。千尋、お前のここはまるで、餌をねだる小鳥みたいに口を開いてるぞ」
「や、や……んっ、そんなコトっ……ないっ」
「そうか?」
「あ!ああ、あんっ!」
先刻より深く指を突き入れる。関節が通り抜けるたび、括約筋の締め付けと粘膜の蠕動を感じる。
「どうした、そんなことない、んだろ?」
「ふーっ、ん、んぁ……んぅっ」
しっかり感じてもいるようだ。俺は千尋の頬に手を当て、そっと口付けて潤む瞳に告げた。
「行くぞ、千尋」
「は……ぁい……っ」
狙いをつけ、一気に進入する。
142 :
降臨:2006/11/11(土) 13:48:56 ID:heK9xx52
「うぅ!……っはあっ」
千尋が悲鳴を飲み込む。きりっ、と奥歯のこすれる音が聞こえる。
強烈な締めつけにあっという間に達してしまいそうだ。すんでのところで堪えながら華奢な体を抱きしめる。
「千尋、俺の可愛いハッピーフォーチュン、……愛してるよ、千尋」
ぎゅっと目をつぶり、懸命に俺を受け入れ切ろうとする千尋。目尻に涙の珠が浮かぶ。
「動くぞ……」
気遣いながらゆっくりと動かす。千尋の俺を抱きしめる力が増してくる。
「……っは……ああぁ、っ」
ソファと千尋の腰の隙間で窮屈に動きつづける。
強い力で俺を全体に包む粘膜の脈動が、俺を見る間に快楽の頂点まで吊り上げる。喜悦の深淵に引きずり込む。
いつの間にか俺は自分の動きを制御できなくなっていた。千尋の小さな体を抱きすくめ、けだものの呼吸で抽挿を繰り返し、そしていよいよ終わりを迎えた。
「千尋……っ、いいか、行くぞ」
「……っあ、いっ、あぁっ……っさ」
脳天を突き抜ける快感とともに、二度目とは思えない勢いで千尋の腸内に欲望の澱を吐き尽くし……。
……そこで、我に返った。
「ひぃんっ……さ、ささはらさぁん……」
……えっ?
「痛い……ですぅ……」
取り憑いていた麦男がどこかへ行ってしまったあとの俺の目の前には、目にいっぱい涙をためている……。
「ひくっ」
「えええっ?お、荻上さん!」
……同じく千尋の憑依が解けた荻上さんがいた。俺の上で、まだ……つながったままで。
143 :
降臨:2006/11/11(土) 13:49:29 ID:heK9xx52
それからの30分はドタバタ喜劇のように過ぎていった。
まず、俺たちが離れるのにひと苦労。荻上さんが痛がってもう1ミリも動けない。一生懸命素数を数えたりして、俺が鎮まるのを待ちながらゆっくりと。
そして二人でシャワーだ。びっこをひきながらありとあらゆるものに当たり散らす荻上さんにひれ伏しつつ肩を貸し、狭いバスルームで体を洗う。
さらに突然トイレに駆け込んだ荻上さんの指示で部屋中に消臭スプレーをまきちらして戻り、俺は今ドアの外で彼女をなだめているところだった。
「うーっ、あつつ」
「荻上さん……大丈夫?」
「大丈夫じゃありませんっ!」
「あああ〜。ごめんねー」
「なんで笹原さんが謝るんですかっ!お願いしたのは私なんですから、笹原さんは謝っちゃいけないんですっ」
「でもさー」
「そうは言っても私初めてだったんですからね!もっと気を遣ってくれたっていいのに、それをあんなにガンガン動いて」
「いやその、気持ちよくって止まらなく……」
「笹原さんが動くたんびに目から火花が出てたんですから、バチバチーって、こう」
「すいませ〜ん、ホントごめん」
「だーから謝っちゃだめですってば!」
「うぐぅ〜」
「ヘンな声出さないで下さいよ、もうっ!」
やがて水を流す音。ギイィ、とホラー映画もかくやという音を立ててドアが開く。
「お……荻上さん?」
「ささはらさぁん……」
「うわ、っと」
裸にタオルを巻いただけの彼女が、精魂尽き果てた風情で俺に倒れかかる。抱き止めた拍子にタオルが落ちるが、体を隠す余裕もないようだ。
「私、やおいを見くびってましたぁ」
「……ご無事ですか?」
「無事じゃないですぅ……あんなに痛いなんて。男の人ってよく我慢できますね」
「イヤ男の人の大部分はあーいうコトしませんから」
頭をなでて、風呂場から持って来ていた新しいバスタオルをかけてやる。彼女のやり場のない怒りも一段落したようだ。
ふと、ある疑問が湧いてきた。
144 :
降臨:2006/11/11(土) 13:50:02 ID:heK9xx52
「荻上さん」
「はい」
「もう……やおい、描くのやめる?」
「は?なに言ってるんですか、やめるわけないですよ」
即答だった。……まあ、そんな気はしていたけど。
「いや、痛い思いまでしたから、そーいうシーン描くのに躊躇するようになるんじゃないかなとか思ってさ」
「そんなことないです」
ちょっと頬を染めて顔を上げ、こちらを見返す。
「まあアレほどとは思いませんでしたけど。でもこれも貴重な経験ですし、ってゆーかこれを作品に反映でもさせないと私の気がおさまりません!」
「うわ、マジっすか」
「笹原さんのことも使わせていただきますからね。冬コミは麦×千の馴れ初め話で1本いきます。もともとくじアン本ですし」
「ええ〜?」
「情けない声出すのやめてくださいよ……ふうぅ」
あらためて俺に体を預けてくる。
「荻上さん……大丈夫?」
「田中さんの衣装……大変なことになっちゃいましたね」
背中越しにリビングを見やる。汚れた服は、とりあえずどうしたらいいのか判らなかったのでたたんで積み重ねてある。
「今までのに比べてしっかりしてるし、シミだけ水で落としてクリーニング屋に相談してみるかな」
「笹原さん、私やっぱり学祭ではコスプレやりませんからね!千尋の服着たら私になんか降りてきちゃって、ワケ判んなくなっちゃったんですから」
「はいはい」
「大野先輩に言っておいてくださいね、私もちゃんとお断りしますから」
「了解。……ねえ、荻上さん?」
「はい?」
「学祭でコスプレはもういいよ、『俺と一緒に』とか余計な事言っちゃってごめんね。でも……」
「?」
「……二人っきりのときは、その……また、してくれる?」
それを聞いて荻上さんの目がつり上がる。
「!……またそんなことを」
「うわ、やっぱダメだった?」
「……ダメじゃないですよ」
また赤くなり、目を逸らす。
「でも……アレはナシですから」
「はいはい」
「ホントですよ?」
「了解しました」
俺はそれを聞きながら、また誰かのコスして、荻上さんがその誰かに取り憑かれたらおもしろいかな、などと考えるのだった。
end
終了。
まいどお目汚し失礼しました。
GJ
笹原視点も面白いなぁ。
一レス目の途中から読んでないけどGJ
これはGJ
こ、このヲタカップルついにアナルまで通過しやがった・・・・・ッッ!!!
あんたの笹荻は本スレのもエロスレのも萌えるから困るw
これはエロい……
久々にげんしけんエロパロが読めて大満足です。
ありがとうございました
ほす
保守
保守ついでで即興に。
ぁ…ぅん…
このあいだ笹原さんと、初めて後ろでしてしまった。
千尋と麦男のコスプレで…しちゃったら…千尋が「降臨て」来て
私の方からおねだりしちゃったのだ。
ん…く…
次のイベント向けの原稿を描いていたら、その事を思い出して…
「ちょっと息抜き」で軽くオナニーを始めたら、止まらなくなって
しまったのデス。
(ささはらさん…麦男ったら、あんなに激しく…)
笹原さんと付き合う様になるまで…まだ処女だった頃の私は、軽く
クリをいじる程度のオナニーしかしてなかった。
なのに…今では…
くちゅ、くちゅ。
何度も笹原さんのアレを受け入れたあそこで、自分の指が自分の
ものでない様に暴れ、かき回している。
あっ、ん…
これだけ濡れれば大丈夫かな?
熱くぬかるむソコから指を引き抜く。
まるでお風呂に入った時の等に、ふやけちゃった。
そして、その指を、そっと後ろへと進めてみた。
前→うしろならまだ良いけど、うしろ→前は絶対にゴム替えたり、消毒しましょう。雑菌とか危ないので。
ササヤンも、入れる所関係なくゴムつけたほうが良いからね。
うしろは入れる男性の方が危ないと言う事実w 尿道炎なるぞ
こんな内容ばっかだな、自分。
いや、ほんとに
>>153が上手いので 感想の述べようもないと言うか。
文に対する突込みじゃなく、キャラクターへの突込みだからなぁ、自分のレスorz
えーと GJっ!!ってことで一つ
155 :
降臨の人:2006/12/08(金) 08:33:45 ID:GWaUDWCB
>>153 GJさま。関連話もサンクス。俺そーいうの大好き。
即興でこんなん書けるなんてすごいな。エロうらやましい。
それから
>>146-150ありがとう。
レス返しばっかりでも芸がないので新作とともに、なんてこと考えたらなかなか書けませんw
鋭意努力中、いつか必ずッ!
スレ順730というのはさすがにこぼれ落ちそうで怖いのでageさせていただく。
ほむ
こんちゃ。
こんな時間に失礼。年末忙しくて隙を見付けなきゃ投下もできね。
一本あがりましたんで置いていきます。
タイトルは『nightwalk』。
よろしゅう。
気付くと、私は夜道を歩いていた。
えーっと、あれ?記憶が飛んでいる。
隣には笹原さん。私は笹原さんの腕にしがみつき、彼の反対側の手にはコンビニ袋。場所も笹原さんの家の近所で、二人で買物に出て戻るところなのだろう。……でも。
そのカッコがおかしい。笹原さんは普段家にいる時のジャージだけど、私は。
自分のブラウスと、その上にカーディガン。靴も今日履いていたスニーカー。それはいい。
でも、なんで……。
……なんで私、ミニスカートなんか履いてるんだーっ?それに、それに……っ!
「荻上さん、どうかしたの?」
「は!っ、いっいえ、なんでもありませんっ」
聞いてくる笹原さんの態度はごく自然で、つまりはここに至るまでにある程度納得しての行動なのだろう。
私はスカートを履いていること以上の違和感を感じていて、それを確認するのが怖くてしょうがないというのに。
「いや、でもびっくりした。あとちょっとで家だからいいけど、誰かにバレたらどうしようかって思ったよ」
「あ……はぁ、そですか」
「でも……俺がいる時以外はしないでよ、こんな……」
知ってる?笹原さんが知ってる?私が、私がいま――。
「下着、つけないで外出するなんてコト」
「やあぁーっ!」
「わわ、荻上さんっ?」
笹原さんが囁いた言葉で、私は耐えられずそこにしゃがみこんでしまう。押し殺した悲鳴も、夜遅い住宅街には夜回りの警笛くらい響いたのではないだろうか。
……そう。
どうしてだか、私はスカートの下に何も付けずに表を歩いていたのだ。
私は状況を把握しようと思考をフル回転させる。酔い覚め間際のふわんとしためまいの中、数十分前のやりとりを再構築する。
うん、そうだ、今日は笹原さんの家にお泊まりに来て。
笹原さんが会社でおすそ分けされたっていう大量の缶チューハイを冷蔵庫で発見して、よせばいいのに薦められるまま私まで飲み始めてしまって。
そのあとで笹原さんが、また新作のエロゲー買ってたの見つけて――。
『あんもー、ささはらさんまたこんなのかってきてえー!』
思い出した。私はお酒に酔っていた上に、ソレを見つけたおかげで頭に血が昇ってしまったのだ。
『あっ、でっでもホラこれはこれでしかないし』
『やなんれす!ささはらさんがエロゲーでおっきするの、やなんれすー!』
ろれつの回らない舌で彼にはしたない駄々をこねたりして。
『だってほら、こんなのリアルじゃないしさ、いわゆるアリエナイ系設定というか』
『どんなのれすか?なかみ……ドキドキ露出ごっこぉ?』
『ね?ね?現実的じゃないでしょ?ノーパンミニスカでコンビニ行ったり真っ昼間の公園でエッチしたりするなんて――』
『ささはらさん、ろしゅつ、おすきなんれすか?』
『いやその、それはそうじゃなくて、ホラこーいうのもアリかなっていうくらいの』
『アリなんれすか』
『や、だっだから現実にはそうそう――』
『……します』
『えっ?』
『コンビニいきますうー!いまから!ノー!パン!で!』
『えええーっ?』
そのあと私は笹原さんの説得も聞かず(……笹原さんもどこまで説得に身が入っていたか怪しいものだけれど)バスルームに飛び込んで。
そこにしまってある恵子さんの非常用のワードローブから信じ難い短さのフレアスカートを探し出し、着替えて。
ご丁寧にも……(ああ!私ったら!)……笹原さんの前で下着を下ろしてみせてから、彼の腕を引っ張って表に飛び出したのだった。
「荻上さん?どうしたの、荻上さん?」
私の態度が激変したのに気付いたのか、笹原さんが心配そうに呼びかける。
「そんなカッコでしゃがんだら……その、見えちゃう、よ」
「!!!」
とっさにスカートの裾を押さえようと腰に手を回してみると、……その裾は私のお尻のずっと上の方にあるではないか。テニスのスコートか、アニメの魔法少女の衣装もかくやという短さのスカートは、立っている時になんとか服としての体裁を保つのがやっとだった。
かと言って私は立ちあがることもできない。ヤドカリのように後じさりしながら、手近の電柱のたもとまで避難する。
「さっ……笹原さぁん」
「荻上さん、急にどうし……え?もしかして」
「私っ……我に返ってしまいましたぁ」
我ながらよくこんな情けない声が出るものだ。
「って、えっ?今までのこと、憶えてないの?」
「いえ、経緯は大体思い出したんですが。私、飲み過ぎてなんか変なスイッチ入っちゃってたみたいでぇ」
思えば軽井沢の合宿で自分の過去をブチ撒けたのが始まりだ。
みんなに乗せられて、結果は私にとって幸福な方向に転がったとは言え、あんなみっともない事件のことを。それに、事実を告げれば良いだけの話を、言わなくてもいいようなディティールまできっちり盛り込んで。
自分に嘘をついてウラオモテのある人生を生きてきたせいか、私の精神はお酒が入ると理性のリミッターが外れてしまうみたいだ。
「わっ私……私、コンビニで変なことしてませんよね?」
これ以上自分で思い出すのが恐ろしくて、笹原さんに聞いてみる。
「あ、うん、俺気をつけてたし。――あ」
「『あ』ってなんですかぁー!」
「あ、いや、だいじょぶ。後ろの棚んところで荻上さん、クルッて1回転したんだけど」
「えええ〜?」
「俺が店員の視界は塞いでたしさ、他に誰もいなかったから見られてないって」
このピンクの布切れを腰に巻いて、フィギュアスケートみたいに回転する自分がフラッシュバックした。笹原さんにとってはそれはそれはいい景色だったろうが、今それを責めるわけにも行かない。
私は顔を真っ赤にして笹原さんを見上げた。
「笹原さんごめんなさい〜。私ご迷惑かけるつもりなかったんですけどぉ」
「いやいや!気にしないでよ、そんな。それより早く帰ろ?」
「でも足がすくんで……」
「ほら、俺につかまって。いい?立てる?」
やっとのことで立ち上がる。両手で笹原さんの左腕にしがみついて、その安心感でようやく膝を伸ばしていられるが、腰回りの頼りなさに足を踏み出すことができない。
ぱっと見はまあ、近所のカップルがコンビニに買い出しに来た帰りにしか見えないだろう。夜中ではあったがおかしな時間帯ではないし、私の姿もスカートが短いとは言え、異常なファッションとまでは行かない。
……でも、スカートの下は丸はだかなのだ。
ソックスの上、くるぶしからおへそのあたりまで、私の肌は完全に無防備だった。たとえばここでちょっとした風が吹けば柔らかな生地は簡単に舞いあがり、一方私はきっと心の支えである笹原さんの腕から手を離せない。
そうなれば、暗い夜道であるとは言っても天下の往来で、私は下半身を露わにすることになるのだ。
人通りなどないに等しいが、その時たまたま誰かが通ったら。たまたまその人の視線が私の方を向いていたら。
そんなことを考えると、心臓の鼓動が破裂しそうに高まるのだ。
「ほら荻上さん、頑張って。うちまでほんの300メートルってとこだよ」
「は、はいぃ」
「歩くよ、いい?」
ごくり、と息を飲んでうなずき、笹原さんに寄り添って歩き始める。気のせいに違いないが、さっきより足元を吹きぬける風が強くなったみたいだ。
初秋の夜の冷え始めた風が、さわさわと私の内ももを通り抜けてゆく。衣摺れが足をくすぐり、空気の流れは一生懸命閉じている私の脚の間をいとも簡単にすり抜ける。
脚の付け根の薄く敏感な皮膚や――
道端で草が揺れるみたいに波打っているであろう恥毛や――
普段なら外の空気に触れることなどありえないお尻の穴や、もっと大切な恥ずかしい場所が、今このままでさえ星空の下でさらされているような錯覚を覚える。
どきん。
「――!」
「ん?どうしたの、荻上さん?」
「い……いえっ!なんでも、あ、ありません」
頭の隅でチカッと光ったある感情を押し殺して、足を前に踏み出すことに集中しようとする。そんな――そんなバカな。
私を驚かすように時折強くなる風が、ほてった頬を撫でて過ぎる。私の勝手な勇み足でこんな状況に付き合ってくれている笹原さんの腕が、涙が出そうに頼もしい。
この人と一緒に居れば、大丈夫。笹原さんなら私を、きっと守ってくれる。
そう信じられるから私は、酔った頭で思い付いたバカなアイデアながら、笹原さんが喜ぶと思ってこんな格好で外出するつもりになったのだろうし、現にそのことでこんなに……。
ひとつ目の角まで100メートル。大分遠くなったコンビニの明かりを背に受けながら、まずはそこまで歩いてこれた。
この角を右に折れて、また100メートル先の角を左に曲がったら、笹原さんのアパートまでは一直線だ。
ここから先には自販機もお店もないから、あとは一心不乱に歩けば済む。誰もいなかったら、この際走ったっていい。
安堵と勇気が湧いてきて、四つ角にたどり着こうとした時、反対側の影から人が現れた。
「ひっ――!」
思わず笹原さんの腕にしがみつく。笹原さんが自分の影に、私を隠そうと動くのが判った。
「お?笹原じゃねーか」
ところがそこで、人影は笹原さんに声を掛けてきた。彼の動きが止まる。
「あれ、荻上さんも一緒?」
「……え?こんなところで何してんすか?斑目さん」
なぜこんなところにいるのか、声の主は斑目さんだった。部室でよく見かけるスーツ姿で、片手に鞄を下げている。
「あーいや、帰りがけに久我山とバッタリ会ってさ。久しぶりだってんでヤツん家でゲームやってた」
「あ、あー、そーなんスか」
「この辺そこっきゃコンビニねーからさ、晩メシ買って帰ろうと。笹原、お前は……って聞くのは野暮デスカ」
笹原さんの体に半分隠れている私に目をやり、スカートを履いているのに気付いたのか、ちょっとうろたえた風で目を逸らした。
「はあ、すいません。俺たちも買い出しでして」
「謝るんじゃねーよ!かえって悲しくなるわ!」
『悲しくなる、ねえ……。斑目先輩、ショックですか?僕が千佳とデートしているところを見て』
……あ。
『なっ、何を言ってるんだ笹原。俺はただ』
ヤバイ。
『僕はね斑目先輩、あなたにこれを見せたくてここで待っていたんですよ』
『なん……だって?』
ヤバイヤバイ。わたしの頭の中で、やおいワープが始まってしまった。お酒のせいなのか、いつもと入り込み方が違う。
こんな場合じゃないのに。やめなきゃいけないのに、やめられない。
『僕たちがどんなに仲良くやっているか、先輩にご報告もしなきゃいけなかったしね』
『笹原……?』
『千佳。スカートをまくって見せてあげなよ』
『えっ――?』
『できないのかい?しょうがないなあ。ほら』
『ひぅッ』
『そう、そのまま動いちゃ駄目だよ』
妄想の中で笹原さんは、スカートの裾を大きくまくり上げて私に握らせ、斑目さんに恥ずかしい格好を見せ付けた。
私は唇をかみ締め、斑目さんをからかう笹原さんの道具になり果てる。夜道の真ん中で、私はいやらしい場所をむき出しにしたまま、自分の恋人が男の人を誘う手伝いをさせられているのだ。
『笹原!?お……お前ッ』
『先輩、僕たちはね、いつもこんな風に愛し合っているんです。千佳は僕の命令なら、今この場で丸裸にだってなりますよ。そうだろ?千佳』
『う……はっ、はい……ッ』
笹原さんの言葉には抗えない。サークルの先輩に自分の恥ずかしい場所をさらしながら、私はうなずく。笹原さんの手が私の股間に伸び、ヘアを撫で、指を差し込んできた。
『あふうぅ……っ』
『斑目先輩も本当は、僕にこんな風にして欲しいんじゃないですか?』
『笹原……俺は……』
「荻上さん、大丈夫だった?」
「ひゃあっ?」
話しかけられて現実に引き戻される。慌てて見回すと、小さくなったコンビニのドアに消える斑目さんが見えた。
もちろんスカートも元のままだし、笹原さんの指だって私の中に入ったりしていない。
……でも。
「やー、あせったねー、まさか斑目さんが通りかかるとは」
「……ハイ」
でも、……私は……。
「斑目さん、気づかなかったみたい。まあ俺たちオタクって、女の人のファッションとかよく見るチャンスも勇気もないしね」
「……あ、の……っ」
「うん?」
「笹原さん……」
ぎゅ、と抱きついている腕を引っ張る。何か話すと思ったのか、笹原さんが耳をこちらに向けて身をかがめた。
私は……。
「んっ」
「んむっ?」
笹原さんの首に両手を回し、驚く彼にかまわず深くキスした。
きっと――きっと、お酒のせいだ。
飲み過ぎた私の脳がいま、一時的にヘンになっていて、
だからこんな恥ずかしい格好で表を歩いて、
それでいて心臓がこんなにドキドキして、
急に知り合いに出会ってさえエロティックな妄想を思い浮かべて、
ほんの一瞬の妄想の中で笹原さんにいやらしいことをされて、
……あそこをぬるぬるに感じさせてしまっているのだ。
「ん……んっ……っはあっ」
むちゅ……ちゅっ……ちゅぱっ。
舌を差し込み、笹原さんの口の中をまさぐる。初めは戸惑いながらだったが、笹原さんも応えてくれる。互いの舌が絡まり、二人の吐息が口腔を行き交う。
「んっ……んくっ」
「む……ん、はぁっ……お、荻上、さん、っ?」
「笹原さん……私……わたしっ」
彼に体重を預けるように数歩足を進める。住宅沿いに四つ角を曲がり終え、古ぼけた街灯しか照らすもののない細い道へ入り込む。
塀に背中を持たせかけたまま私を見つめる笹原さんの右手をとり、……そっと、私のあそこに誘導した。
くにゅっ……。
とろとろになっている部分で彼の指がぬめる。私はその感覚だけでも、もうたまらなくなる。
もうすっかり敏感になっている小さな突起が、笹原さんの指紋の渦まで感じ取とろうとするかのようにひくつくのが判る。
「……!」
「私……我慢できなくなっちゃいました……っ」
笹原さんの目が素早く左右を確認するのが判った。身を隠す場所を探していたのだろう、程なく彼は私の肩を抱き、隣家の生垣との隙間にあった細い空間に走り込んだ。
「荻上さん……あとちょっとで家なのに」
囁く笹原さんの声はけれど、早く家に戻ろうとは言っていなかった。
今度は彼から、指を私のさっきの場所に持っていく。
「ここが……いいの?」
笹原さんが聞いているのは、いま触ってくれている部分のことなのだろうか。それとも、二人が腰をかがめている街のただ中のことなのだろうか。
「は……い……」
どっちでもいい。いずれにしても答えはイエスだから。
くにゅっ。
笹原さんの指が、私の中に埋め込まれてゆく。一本、そして二本。二本の指はかわりばんこに私の中を刺激し、こすり、なで回す。
私の内部で、まるで花びらを一枚一枚確かめるように、粘膜を指がなぞる。
くちゅ……ふちゅっ、にゅるん。
「ふぁん!あ、……あっ」
「荻上さんて……やらしいね」
「やぁ……っ」
「ノーパンミニスカでコンビニ行ったり、中でまるで見せつけるみたいにはしゃいだり、斑目さんと会った時も……荻上さん、ワープ、してたんじゃない?」
「そ……そんな、ことっ」
くちゅん。
「っあ!」
「どんなこと、考えてたの?」
笹原さんの指の執拗な刺激に、だんだん思考が霞がかってくる。なにを言いたくなくて、なにをして欲しいのか、整理が付かないまま口から漏れてゆく。
「んっ、まっ、斑目さんの目の前で……笹原さんが」
「俺が?」
笹原さんの左手が私のブラウスをたくし上げ、脇腹から胸へ攻めあがってくる。
「はんっ……ささ、はらさん、が」
「うん。俺がどうしたの?」
指が私の胸の突起をつまみ、こねる。
「ぁんっ!ひっ、あ、わ、私のスカートをまくり上げてぇ……」
「うん、それで」
きゅうっ。
「ふぅううっ……それ、で、私のあそこに、ゆっ……指を」
「指を?」
「指を……入れて、見せるんですぅ。『千佳は』……はぁっ……『僕の命令には逆らえない』……ってぇ」
「ふぅん、そうなんだ」
笹原さんは家の塀に腰を落として寄りかかり、私は彼の足の間でいいように弄ばれている。
彼が与えてくれる快感で膝ががくがくと震え、笹原さんに覆いかぶさるみたいに塀に手を突いていても、今にもくずおれてしまいそうだ。
「じゃあさ、荻上さん……じゃないや、千佳」
ふいに笹原さんが、私を下の名前で呼んだ。
「ふ、ぁい」
「そのスカート、脱いじゃいなよ」
「……え」
言う間にも私を攻め立てる指の動きは弱まらない。
「ほら、汚れたら恵子に説明するの大変だしさ、だいだい何の役にも立ってないじゃない」
親指が私の突起にあてがわれるのを感じた。右手はあそこに、左手は私の胸で、それぞれ私が気持ちよくなるボタンを押し込む。
「は!……ぁい……ぬ、脱ぎますぅ」
のろのろと腰の脇のジッパーを下ろすと、笹原さんは右手を私の股の間からどかした。私は笹原さんにじっと見られたまま、スカートを足から抜き取る。
もともと丈の短いブラウスとカーディガンは、私の下半身を隠してはくれない。あんなに頼りなかったスカートを脱ぎ去り、こうして笹原さんの目の前でむきだしのあそこを晒していると、あの布地にどれほどすがっていたか思い知らされる。
「……脱ぎました」
「よくできました。ねえ荻上さん、……俺のも……」
言葉が終わるまで待たずに、私は笹原さんの腰元にかがんだ。ジャージのズボンを下着ごとずらし、そっと手で包み込む。
笹原さんも、もう……すっかり……。
先の方からは透明な液体がにじみだしていて、明かりのほとんどない裏路地でもてらてらと光っているのが判る。
「ん……む、っ」
口を大きく開けて一気に頬張る。笹原さんのがぴくんと痙攣した。
家の近くの道端で、おしりをむき出しにして、笹原さんのをしゃぶっている私。もし誰かに見られたら、どう言い訳したらいいのだろう。斑目さんが戻ってきたら。久我山先輩が買物に出てきたら。おまわりさんが巡回してきたら。
そんな危険な場面を考えてみても、私の興奮は一向におさまらなかった。むしろそのドキドキが拍車をかけ、触ってもいないのにあそこがトクン、トクンってうずいているのが感じられる。
「はぷっ、ん、ぐんっ、んくんっ」
ちゅぱ……ちゅっ、くちゅっ。
口で包み込む。舌を絡める。唇で強く吸う。空いている手もジャージの中に入れ、下で緊張している柔らかな袋を優しくマッサージする。内ももやおへそや、お尻の中心に指を這わせて撫でる。
「う……荻上さん……もういいから、おいでよ」
苦しそうな声を出しながら、笹原さんが言った。私もそれを待っていて、すぐに唇を離して立ちあがる。
私の口から出て来た笹原さんのが、うっすらと湯気をまとったような気がした。
笹原さんが体を入れ替え、私は家の塀に汗で湿り始めた背中を押し付ける。笹原さんは優しく笑いかけると、右手で私の左足を持ち上げる。
夜風が私の足の間を通り抜け、ここが外であることをあらためて思い知らされる。ほんの数メートル脇を誰か人が通ったって不思議はないのだ。
「荻上さん……いくね」
私の足を抱え上げたまま、笹原さんは狙いを定め、あてがって、一気に強く突き上げる。
ぐいっ。
「んう……ふっ」
大きな声を上げないように歯を食いしばっていても、その隙間から息が漏れてしまう。
ぐん、ぐんっ、……ぐうん。
「ぅんっ……んっ、ふぁ!……ふ、ぅ、ぅ」
我慢できずに口からこぼれる声を塞ぐように、笹原さんがキスしてくる。私もひんやりとした塀に背を預けたまま、両腕を笹原さんの体に回して彼の唇をむさぼる。
深夜の街は静かで、私たちの吐息や、水が跳ねるような交接の音色はまるで拡声器であたりに響き渡っているように感じられる。
私たちのはしたない、恥ずかしい姿が、今にも街中のみんなに見られてしまうのだと考えると、私のあそこはますます熱く息づきとろけてゆく。
おかしい、こんなのおかしい。
私、こんなじゃないはずなのに。
頭が拒否しながらも、体は今の状況に悦びの震えを起こし、笹原さんに突き立てられるだけじゃなく、自分から動き始めている。
「んっ、んんっ、さ……ささはら、さん、笹原さぁん」
「く……ふっ……荻上さん、俺……っ」
笹原さんのピークが近い。今は避妊してないけど……脳の片隅の、いまだに冷静な一部分が素早く計算をする。たぶん、大丈夫。
私もおなかに精一杯力を入れ、笹原さんをぎゅっと包み込む。笹原さんの動きはますます早く、小刻みになる。
そして私の中にも大きな波がやってきて……、いま、はじけた。
「くぁ!……ふうぅ……っ」
「――んくう」
笹原さんが私の体の中から抜け出した。まだ固く屹立したままのそれは、私のおしりに挟まった状態で、壁に向かって激しく絶頂を迎えた。背中に熱い飛沫が飛び散るのを感じる。
私のことを考えてくれたのが判って、嬉しくて、せめて少しでも長く触れ合っていたくて、私は足を下ろし、ももに力を入れて笹原さんを挟み込んだ。
おしりやももの内側の皮膚が、ビクビクと痙攣する笹原さんを感じる。余韻が残っているのか、まだひくひくと腰を動かす笹原さんと私の体液がすれて、ぴちゃぴちゃと音がする。
「ふうっ……ふーっ、あ、っ」
笹原さんにしがみついたまま、体を彼に預ける。笹原さんは私を受けとめてくれ、そっと背中をさすってくれる。
「はーっ、はぁっ、……荻上さん」
「……は、い」
「荻上さんの中、……いつもより、ずっと熱かった」
「そっ!そんなこと、言わないで下さい」
「ごめんね、なんとか外に出したけど……大丈夫だったかな?」
「あ……はい、平気だと思います」
笹原さんが肩越しに、私がもたれていた塀を見ているのが判った。自分の残したさながらマーキングみたいな染みを気にしているのだろう。
「笹原さん、ちょっと寒くなってきました」
「あ、うん。ははっ、そりゃそうだよな、ごめんね。帰ろっか」
生垣の上に引っ掛けたスカートを手にしてみる。でも私は服もおしりもベトベトで、これでスカートを履いたら結局汚してしまうことになりそうだ。
「どうしたの、荻上さん。早く帰ろ?」
笹原さんのアパートまで、あと200メートル。人通りのない、薄暗い小道。
私、こんなじゃないはずなのに。こんなじゃ……。
……こんなじゃない、はずだ。
だから私は、これを全部お酒のせいにすることにした。
明日の朝二人で起きたら、私はものすごい頭痛と吐き気で動けなくなっていることにしよう。それで、死にそうな声で笹原さんに言うのだ。『ささはらさぁん、ゆうべ私、なにかしましたかぁ?』
「笹原さん、これじゃスカートはけませんよ」
「……えっ?」
「だから、早く帰りましょう?」
私はブラウスの裾を持ち上げて――さすがにこれは『酔っていても』恥ずかしかったが――笹原さんを見つめた。
「帰ってお風呂に入って、……今の続き、いいですか?」
笹原さんの喉が、ごくりと動くのが判った。
笹原さんと一緒にアパートまでの200メートルを全力失踪する用意をしながら、私は当分お酒を控えようと心に決めるのだった。
end
終わりです。お粗末さまでした。
自分で書いておいてナンだが……
○| ̄|_
俺のオギーがどんどんアブノーマルになっていく
GJ!
素晴らしい!
言うことないな!
これを切っ掛けに、笹やんに本格調教されていく荻上…ハァハァ
GJ
ノーパンにミニスカか。基本だがこの頃が一番萌えるんだよな。
エスカレートしすぎると半端な刺激じゃ物足りなくなるから気をつけろ。
・・・でも「服汚したくないから」って辺り、オギー素質十分っていうか
エスカレートするな、これは。
エロ小説保管庫ないの?
保守
174 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 07:13:58 ID:5L2POi2c
ageましておめでとう。
2日だけど。
175 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 11:05:10 ID:dcjYmNsM
げんしけんのおかげで成田神社の集客率ちょっとUP
どなたか、ギャグ系統のかいてくだしあ……
鬱とかどうも苦手で…
サキと斑目と高坂のドロドロした鬱話きぼん
じゃあ笹原さんが書いて下さいよ!!
お前らステキなネタ振りタンクス
(あ、言い過ぎちゃったかな……)
>>178 >サキと斑目と高坂のドロドロした鬱話きぼん
N・T・R!
N・T・R!
大「……あら、図星だったみたいですよ。必死で話をそらそうとしてますよね。
大体 今も結局オタクなわけじゃないですか。トラウマなわけないですよねえ〜〜〜〜」
咲「だから、私に喋るなって」
大「見え見えのうそにしがみついてる方がよっぽどやらしくないですかあ〜〜? ねえ咲さん。
こういう人に限って……
荻「どっちがやらしいんですかッ!!!
あんたらはこーゆうの見て毎晩オナってるんだろ!!!!」
大「………なッ……」
咲「おい、だから女だけだからって……」
大「失礼なっ!
私がオナニーするくらい好きなのはこういうのです!!!!」
咲「………」
荻「………」
咲「誰か……誰か助けて……」
ガチャッ!
朽「こーんにーちわ〜〜〜〜。
あれ?もうミーティング終わっちゃいました?」
咲「………」
朽「おお、オギチン!ちょーどよかった。いてよかった!」
荻「……おぎちん?」
朽「オギチン、昨日夜に駅前の公園にいたでしょ
いやーボクもそこに用事があってねー」
荻「?……ひへっ!?」
荻&咲「……?」
朽「公園の公衆トイレで同人誌をみながらオナニーするオギチンの図♥
……ほら、動画もあるよ」
咲「それは何?ストーカーしたの?」
朽「いえいえ、偶然催して駆け込んだんですよ」
咲「…盗撮?っていうか盗撮だよな」
朽「そうなりますねえ。あっはっは」
バキッ!!!!!!
咲「世の中便利になればなるほど人間ダメになる。っていうかお前はもうダメだ!
あ――落ち着けよオギチン?」
荻「え……、あ……、あの…その……………
………お、弟が……ですね」
咲「ほう弟!いるんだ!!」
荻「お……弟が……弟に?」
咲「うんうん!」
荻「頼まれ……でねぐて」
咲「ん?」
荻「弟がバスケやっててェ!」
咲「そうかァ。あんまり関係ないぞォ」
単行本にそのまま修正入れたら読めそうな感じに改変してみた。
この後に、オギチンが大野の名前を呼ぶのが再生中のまま転がった携帯から流れる→百合モードに
ってしたかったけど、力量不足により断念。誰か…… orz
オギー可愛いなあ
定期age
186 :
179:2007/01/18(木) 17:42:35 ID:ojYfumef
あっ……
あのっ……
さっきちょうど
>>182の続きを書き上げまして……!
「大野!見てないで手伝――えっ?」
咲が振り向いた時、加奈子の手に握られていたのは朽木の携帯であった。
液晶画面の中では千佳が、引き続きトイレの中でゆっくりと身もだえしている。……だが、咲の意識を釘付けにしたのはその画像ではない。それはすでに見させられていた。
問題は携帯から流れるかすかな音声だった。
「……ぱい、……大野先輩……」
そう、聞こえた。耳を疑った咲は妙に静かになった千佳に視線を移す。その新入会員の表情は、今の情景が咲の勘違いでないことを物語っていた。
そうこうするうちに千佳の体勢が変わったのに気付き、咲は渾身の力で窓に向かってダッシュする体を引きとめるのだった。
「ここは3階だーっ!」
****
数分後、千佳は部室の椅子に縛りつけられていた。部屋のドアには鍵が掛けられ、誰も入れないようになっている。なお朽木は鼻以外をロープでぐるぐる巻きにされ、ロッカーに放りこまれていた。中から穏やかな呼吸が聞こえるところを見ると眠ってしまったようだ。
「ほどけー!こんな人を監禁するようなサークルやっぱり入んねェぞー!」
「なに言ってんだ、お前が飛び降りなんかしようとするからこうしなきゃなんないんじゃねーか!だいたい――」
「咲さん咲さん」
咲が暴れる千佳をたしなめようとすると、脇から加奈子が割って入った。
「ここはわたしが。こういうのって当事者同士の方が話が早いんです」
「マスクしてんのが気になるけど……まあそうだよな」
立ち位置を交代すると、加奈子はマスクを外して千佳に後ろから歩み寄った。
「荻上さん、ごめんなさい。わたし、こんなことになるとは思ってなくて、あなたがはやく現視研に馴れることができればいいなって思って同人誌を置いておいたんです」
「っ……!よ、余計なお世話ですっ!」
椅子の背もたれごと、千佳の華奢な肩を抱き締める。
「ごめんなさいね、ホラわたしたちって自己表現がへたくそで、とくに馴れてない人には属性とか明かさないじゃないですか。こういうのが手っ取り早いと思ったんです」
「だからって、こんなっ」
振り向いて抗議しようとする彼女の耳に、加奈子は自分の唇を近づけた。
「わたしの、どこが気に入ったんです?」
「……なっ、何を言って――」
千佳の抗弁を続けさせない。加奈子は千佳の口を、自分の口で塞いだ。
「ん、むっ……!?」
「大野!?」
動転して近づこうとする咲を手で制し、加奈子は妖艶な笑みを浮かべるとキスの作業に戻った。
ちゅ……、ちゅくっ、ちゅっ……
「んーっ!んんっ、ん……ん……っ」
椅子に縛りつけられ、文字通り手も足も出ない千佳の口内を、加奈子のやわらかい舌が攻め立てる。首を振って逃れようとする顔に腕を巻きつけ、指で巧みに口を開かせ、おびえて縮こまる舌を弄ぶかのように唇がうごめく。
「……ぷふぅ。美味しいですよ、荻上さんのキス」
「あ……っはあっ……ぁ、っ」
ようやくキスを離し、顔は寄せたままで優しく話し掛ける。千佳は空気を求めて荒く息をするのが精一杯だ。
「荻上さん。感じやすいんですね。触る前から判りましたよ?ほら、ここ――」
「あ!だめ……っ」
抵抗が弱まった隙に位置を変えたのだろう、加奈子の両手はそれぞれ千佳の胸と股間に伸びていた。今はまだ服の上から押さえるようにあてがっているだけだが……。
「どうしてダメなんですか?おっぱいが感じちゃってるから?」
「ふぁ!」
だぶだぶのパーカーの下に手を差し入れ、シャツとキャミソールを引き出してブラジャーに指を這わせる。
「それとも、女の子の大事なところが……」
もう一方はカーゴパンツのベルトを緩め、ちらりと覗いた飾り気のないショーツの内側に侵入し、デリケートな場所に微細な刺激を与える。
「びしょびしょになっちゃったから?」
「ぁうんっ!ひ、んぅう……っ」
千佳は膝を閉じようとするが縛られているせいでそれもままならない。むしろ暴れるあまり椅子の座面から腰が滑り落ちそうになり、加奈子がズボンを引き下ろすのを手助けする格好になってしまった。
「っあ!あんっ!お……おお、の、せん、ぱ……あはぁっ!やっ、やめ……」
左手はギプス、右手は椅子に固定され、両足首も縛られている千佳は加奈子のなすがままだった。
やがて彼女は、シャツを肩までたくし上げられ、下着はまだ着けているもののズボンは床まで下ろされたはしたない格好で、加奈子の執拗な指技に甘いあえぎ声を上げることしかできなくなっていた。
「荻上さん、パンツまでぐっしょりですよ……いやらしい子ですねえ」
「や……あ……そ、それ、は、大野せんぱいが――」
「わたしが、なんですか?」
たっぷりと水分を吸い、もはや用をなさなくなっているショーツの中心部分を狙い、加奈子は指で弾いた。
「ひぁんっ!」
「そろそろ教えてください。荻上さんは、どうしてわたしをオナニーのおかずにしてたんですか?」
あらためて下着の中に手を入れ、柔毛の丘を越えて深い割れ目に指を差し込む。そこは既に垂れ落ちるほどの生温かい粘液にあふれ、さしたる抵抗もなく加奈子の2本の指を飲みこんだ。
「荻上さんの中って、あったかいんですね」
「あハァッ……や、やンだァ……やめ……でぇ」
「あらぁ?お国が出ちゃいましたよ?もう我慢できなくなっちゃったんですか?」
自らの圧倒的優位を噛み締め、加奈子の攻撃はますます激しさを帯びていった。
左手は千佳の両の乳房をかわるがわる揉みしだき、ツンと立った乳首をひっぱり、またやさしく撫でさする。
右手の指はより深く肉のひだの奥へと分け入り、あたたかく息づく壁の入口に脈動する敏感な蕾を的確に探り当て、柔らかくしかし強い刺激を与えてゆく。
「やンっ!そだぁ……そッだぁこと……ひぁ!あふンっ!」
「ほらほら、本当のこと言っちゃう方が身のためですよ?」
「ふうぅんっ!い、言いますゥ、言います……からァ!わっ……わたス……大野先輩のこどが」
「わたしのことが?」
「おっ、大野先輩がァ……好きっ……に、っあ!……好きに、なっちまったんですゥッ!」
加奈子は千佳の答えに笑みを浮かべ、それでも愛撫は続けながら尋ねる。
「あら、そうだったんですか。でも、あなたは女オタクなんか嫌いなんですよねぇ?」
「ひィっ、ぃうン!そ……んな、の、デマカセで……っ!わたス、おっ女のひとじゃないと……自分ちっちゃいから……大野先輩みてェな……」
「おっぱいのおっきい女の人が、好き、っていうことですか?」
「は……はいぃ……っ!」
「そうですか。うん、よく言えましたね、荻上さん」
加奈子の瞳に怪しい光がまたたく。
「じゃ、ごほうびです!」
言うが早いか加奈子の手指はまるで魔法のように、千佳の全身の性感帯を激しく攻め立てた。
首筋に唇をあて強く吸い――
「!……っふうぅ、ふあ、ぁ……あ、あ」
乳房をもみしだくさなかに中心の突起をつねり上げ――
「ああ……あ!わ……わたっ……ス……イ……っ」
若草の茂みに隠された肉の芽を指で挟み――
「い、やあっ!わたす……イッちゃ……大野せんぱぁい!イッちゃうよォっ……」
残された指を、そのすぐ下で淫液にまみれている肛門に突き立てた。
「いいんですよ荻上さん、ほら、イッちゃってくださぁい!」
パイプ椅子に縛り付けられたままの小さな体がびくんびくんと飛び跳ねる。ロープさえ千切れそうな激しい痙攣とともに、千佳は絶頂に達した。
「あ、ぁ、あああ……っ!イ……イぐぅうーっ!!」
甘い吐息が唇から漏れるとともに、千佳の瞳から一筋の涙が伝った。
それは暴かれた性癖や部室での痴態を悔いる羞恥の涙ではなく、おそらくは加奈子の手で開かれた悦びの扉の、その内から溢れ出た快楽のひとしずくであったのだろう。
****
「どうっスか斑目センパイ!ボクチンの力作!」
「朽木くん……身内ネタにしてなんてモノ書いてるの……」
「先週実際にあった事件を元に、男のリビドーを直撃するSSに仕立てたでありますよ!」
「実際にあった事件って、そもそもきみがしでかしたコトでしょー?」
「まあまあ。アニ研では脚本グループにいたんで、移籍の手土産ってコトでひとつ」
「いや、三文エロ小説にしてはまあまあ書けてると思うけど」
「お褒めにあずかり光栄なりッ!」
「いや褒めてないから。だいたい春日部さんと気絶した朽木くん、ずっとほったらかしじゃない」
「それはですね、この続編で二人の姿に興奮した春日部先輩が、縛られたボクチンのボクチンを……ヌフフ」
「うはあ……あ、でもやめといたほうがいいかな」
「なぜですか斑目センパイ……ん?どうして眼鏡を外すんですかの?」
「俺が夢中になってコレ読んでる間に、当の三人がきみの後ろに並んで立ってるからだよ。感じない?この殺意」
以後、漫画にせよ小説にせよ、朽木が作品を書くことはなかったという。
どっとはらい。
終了。ありがとうございました。
>>183 こうですか?わかりません><
あと
>>177ギャグ「系統」ってことでひとつ。ダメ?
ドロドロ鬱話は誰かそーいうの書ける奴呼んで来てくれ。
俺には無理っすw
夢オチかよ!w
GJ.
OK!!ktkr!! G J ! !
くじアンのエロスレって他にあるの?
今、猛烈に副会長×千尋、もしくはいづみ×千尋が読みたくなって。
できれば初期の設定で……
咲陵辱希望
笹荻希望
200 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 10:12:29 ID:Q4TT1e+J
>>198 承知した。シチュと文字数を指定してくれたら書くお。
,.ィ,.
/:::::'1
,. -―‐- 、/::::::::::/
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::/
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
{:::ィ::::::ハ:::::人:::::::::::::::::::::',
レリノ∨ ∨`ヽハ.:::::::::::::::} ササくん ササくん
__{リ<●> <●> レ:i、::;;;;;;:!__
l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ !:lノ::::ノ ゾウ×笹本はあるかい?
/⌒ヽ__ ヘ ゝ._) リ''/⌒ヽ
\ / : : `ヘ>_、 __, イァ ヘ、_/
. / : : : ; : : ヾ'‐=-‐'7>ム : : : :/
`ヽ、: :',! : : : :T : : ! : : : : : :/
>>201 /.:.:.:.:.:.:.:.:.,、:.:.:..:,、.:.:ト
フイ.:.:.:.:イ/ \ト、|.:.:.ゝ
イr:l:.:レ -ー -、 レヘ!
l l/ u |/ さっき自分で描いたでしょ
`ーi| ' /
_,.| `ー _ ̄/
〈「へ、_ 〔ゝ、_
<´`ヽ、 `Y´ _/ ヽ
、_ ヽ- '大´ ノ\
i ゙ ー'" l ` '''´ i ヽ
,.ィ,.
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/:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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{:::ィ::::::ハ:::::人::::::::::::::::::::}
レリノ∨ ∨`ヽハ.::::::::::::! おぎーん
__{! ● ● レ:i、:;;;;/__
ヘ⊃ 、_,、_, ⊂⊃!lノ/
/⌒l,、 __, イァト、
. ,ヘ_ム`‐=-‐'7.,_/ゝ
l : : : : l : :T : : : :;.: : : :ヽ
205 :
おぎーん:2007/02/01(木) 21:58:39 ID:QmMChoyq
おぎーん
SSスレから流れ流れてエロパロへ……。
斑目とスーの結ばれるSSを、SSスレ12で書いたのですが、Hのシーンはあちらで書けなかったもので、こっちでその欲求不満を発散しようとやってまいりました。
初めてのHなSSで、いろいろ研鑽してはみましたが長いばかりですが、どうかよろしくお願いします。
「モウ コワクナイヨ」
それが合図だった。
斑目晴信は、自分の心臓が胸から飛び出そうなくらいに高鳴っているのを感じていた。
そのまま目の前で自分を誘うスージーを抱きしめる。
軽く唇を合わせたあと、二人はベッドの上へと移動した。
ぎこちなく抱き合ったまま横になると、斑目は毛布を互いの頭の上からかぶせた。それは、音が外に漏れないようにという小心者ゆえの気配りや、照れくささもあっただろうか。
雪の降る夜。外界からの音は全く聞こえない。
毛布にくるまれた二人だけの世界には、お互いの息づかいだけがやけに大きく聞こえてくる。暖房も入れていない部屋の中、相手の体温で暖め合った。
最初に積極的に迫ってきたのはスージーの方だった。
気を遣い、ちょっと引き気味になっていた斑目の鼻先に、スーが自分の鼻先をチョン、と当てた。
子猫のように鼻を鳴らし、続いて可愛らしい唇が、斑目の頬に軽くキス。いつもの無愛想な表情のままなのに、「ハヤクキテ」という意思表示が感じられて斑目は萌える。
続いて斑目の首に抱きついて、ギュッと身体を押しつけてくる。斑目は彼女の身体の柔らかさと暖かさに酔う。
しかし、斑目の方は、ただ強く抱きしめ返すことで精一杯。キス以上の行動に出るのをためらっているかのようだ。
暗がりのなかでスージーは顔を引き、いつもの表情のまま、ちょっと首をかしげる。
(緊張シテイルノ……?)
斑目は、毛布にくるまれた暗闇の中で、ほんの一瞬、スージーの口元がニヤリとつりあがったのを見た。
「あ、スージー?……ちょっ!」
斑目は焦った。スージーは海面から水中へ潜るように身体をくねらせ、斑目の股間へと顔を近づけてきたのだ。
スルスルと斑目のズボンのベルトが外されると、トランクスの中にスージーの冷たい手がスーッと入り込んだ。
「〜ッ!」
彼女の手を通じて何かが染みこんでくるような快感が斑目を襲う。
気付いた時にはトランクスもずらされて、斑目の『モノ』がスージーの顔の前で跳ね上がった。斑目のドキドキ感をダイレクトに伝えるように、それはピクンピクンと脈打っている。
斑目は、「ちょっと、それって、ねえ……(激汗)」と困惑するが、下腹部にスージーの温かく甘い息遣いが伝わってきて、この後に続くであろう快感に身を震わせた。
しばらく斑目のナニを見つめていたスージーだったが、幼げに見える唇をゆっくりと開き、小さな舌を伸ばして、つうっとその裏の筋を舐め上げた。
痛々しい程にいきり立つモノが舐め上げられると、斑目は思わず声をあげた。
「はうっ……ちょっ……スー、待って……っ!」
ビクんと身体を震わせた斑目の姿を見て、ハッと顔を引っ込めるスージー。
スーは毛布にくるまれた闇の中で目を凝らし、わずかに見える動揺する斑目の表情をジーっと見つめていた。
が、やがて斑目の声を無視するかのように、スーは再び目の前のモノを舐め上げはじめた。
先端をほんの少しずつ咥えたり、生温かい舌で舐めまわす。斑目のモノの怒張を癒すかのように、優しく、何度も。
(そんな……舐められたら………でちゃうじゃないか……はあっ)
モゾモゾとうごめいて毛布がずり下がっていき、二人の身体は部屋の冷気と青く微かな光の中にさらされて行く。
スージーは斑目の喘ぐ声を聞き、上目づかいでその表情を見ている。
見られていると気づいた斑目は、余計に気持ちが高ぶっていく。このまま攻め倒されてもいいと思うくらいに。
やはり彼は、「受け」の体質なのだろうか。
「……う、で、でもちょっと待って、スージー、頼む!」
斑目は、相手を傷つけないようにゆっくりと腰を引き、ベッドの上に身を起こした。
「?」
続いて起きあがったスージーは、首をかしげて斑目を見る。
「……い、いやあ、こういうのって、慣れてないからさ……。ゆっくりいこうよゆっくり」
こんな時にもヘタレ体質なのか。さすがのスージーも、斑目の純な気持ちというよりも、腰の引けた態度に驚かされた。しかし一方で、(オモシロソウダ)とも感じていた。
スージーは、ベッドの上、斑目の正面ですっくと立ち上がった。
「え、どしたの……?」
斑目は座り込んだまま、彼女を見上げている。
スージーは無愛想フェイスのままニヤリと笑うと、半身を少しかがめてミニスカートの中に両手をさし入れた。斑目からは中が見えないように、両手を横のほうから入れて、モゾモゾと動かしている。
やがてタイツの端がスルスルと、ミニスカートの裾から膝の方へと降りてきた。
驚く斑目。
ミニスカの端から10センチほどの位置で、タイツの端が止められた。スカートとタイツの間から、日本人とは違う、白い肌がわずかに露出した。タイツの端でわずかに締められ膨らんだ太ももの露出部分に、その柔らかさが感じられる。
斑目は思わず口走る、「ゼぜっ…絶対領域……」と。そう、ニーソックスオタの心を揺さぶる幻想空間。絶対領域が斑目の目の前に展開していた。
顔を赤くして、思わず目が釘付けになる。
そんな斑目を見つめながら、スージーは、見せつけるかのようにミニスカの端をゆっくりとゆっくりと上げていく。
そして一言、「……オニイチャン……」。
キター!斑目の琴線を刺激する『血の繋がらない妹』攻撃。
ミニスカートの中、タイツで作られた絶対領域のその奥に、ピンクのショーツがちらちらと見えた。斑目は頭の中が熱くなりクラクラしてくる。
スージーもまた、攻める側に立っているはずなのに、斑目に見つめられて、その胸が、また、ショーツの布一枚の下までもが熱くなってくるのを感じた。
アレのために向き合っているのに、ショーツが見えるようになると、スージーのそこから視線をそらしたり、意味のない苦笑いを見せる挙動不審の斑目。もう頭の中では、エロゲ並の選択肢やカーソルも吹き飛んでいた。
(どう切り出せばいいんだ……)
しかし、ようやく意を決し、真っ赤になりながらスージーに問いかける。
「え、えっと……あの、ねぇ……足、さわって………いいッスか?」
きっと相当の勇気を必要としたのだろう、微かに声をふるわせながら尋ねてきた男に、スージーは胸がトクンと脈打つのを感じた。
(ナンテ純朴デ、可愛ゲノアルヒトダロウ)
無愛想な瞳で見つめたまま、でもほんの少し頬を赤らめて、ゆっくりとうなづいた。
斑目の手が、少し汗ばんだスージーの太ももへと伸びていく。最初の指先が当たるのを、スージーも思わず緊張して待ちわびる。
その柔肌は雪のように白く、柔らかかった。
斑目はドギマギしながら、両手でその太ももをまさぐり始めた。滑りのよい脚にスルスルと手のひらを上下させる。
(柔らかいし、暖かい……。“これはいいものだ”ってマクベのセリフで語りたい)
どこまでもオタだが、やがてその手は、次第に太股の内側、ショーツに守られて柔らかそうな曲線を見せるあたりに近づいていく。
直接はそこに触れないものの、内股の微妙なところまでさすっては下がって、また戻ってくる手の動きに、スージーはビクンと反応して思わず脚を狭めてしまう。
「……あ、どうした、ゴメン……?」
斑目の手はサッと引いた。
スージーはそのヘタレな反応に、(モゥ!)と頬をふくらませる。
斑目の前でペタンと座り込むと、斑目の手を取って再び自分の太股の方へと誘った。
「アナタハオトコノコヨ……」
「はい!?」
「ウチュウヲタイケンスルノハオソイクライ……」
「ああ、『逆襲のシャア』ね……って宇宙かいオイ!」
思わずツッコミを入れる斑目だったが、スーのちょっと苦しいセリフに気分がほぐれていた。
「スー、ありがと」
気分が楽になった斑目は、座ったままのスージーの脚、太股を再びまさぐる。
同時に、唇を重ね、続いてスージーの耳たぶを軽く2、3度噛んだ。
思いもしなかった斑目の愛撫に、スーは唇をかみ、その手が無意識にベットのシーツをつかんで耐えている。
とろんとした瞳に、半開きの口元からはハアハアと荒い息が漏れはじめた。その姿が斑目の欲情をかき立てる。
「二次元の性欲は高度な精神活動……」
そう言って憚らなかった斑目だったが、『これ』には心を揺さぶられた。
雪のように白い柔肌の感触と温もり、汗のぬめり、それ以上に匂い立ってくる『何か』が、向かい合う斑目の五感と、その奥底を刺激して止まないのだ。
斑目の頭の奥で、スイッチが入った。
「!」
スージーは驚いた。突然斑目が彼女を押し倒したのだ。長く美しい金髪がベッドの方々へと広がる。
斑目はそのままスージーの両手首を掴んでその頭上にあげて、身体の自由を奪った。
「総受け」と思っていた男が、今、自分を「攻め」ようとしている。ゾクゾクと身体が震えるのは、寒さのせいではなかった。
ベッドに仰向けにされたまま、日本人の風習の「バンザイ」をする格好になったスージー。思わず腰をずらして逃れようとしたが、斑目はバタつくスージーの脚の間に、自分の腰をねじ込んで、さらに押さえ込んだ。
斑目は手を持ち替え、スーの両手首を片手で押さえると、はだけていたブラウスを半ば強引に広げて白くきめの細かい肌を露出させた。ブラがはぎ取られ、ほどほどの膨らみを持ったバストが露になり、ぷるると震える。
スージーは顔を斑目からそらし、その辱めに耐えているようだった。その姿を見て斑目がつぶやく。
「……だめだ、ダメだよスー、もう、俺……我慢が……」
そう言葉を掛けるや否や、片手で彼女の顔を正面に向けると、寒さで白い吐息を闇に映していた唇に、無心でむしゃぶりついた。
チュッ チュウウッ!
スーの瞳が見開かれる。不器用なキスだが、その強引さがかえってスーの胸の鼓動を大きく高ぶらせた。ドキドキと高鳴りが止まらず、頭の中を熱くしていく。
斑目は続いて、ちょっと頼りない胸の膨らみにグイグイと顔を押しつけて、乳房ごと乳首を頬張るように吸いたてた。
続いて舌を伸ばし、その先端を、さらにバストの稜線を、その先にある脇の下までも、獣が餌に喰らいつくように舐め上げた。
「ァ……、ヤァ……ン……ッ」
スージーの声は次第に大きく、淫らな音階を奏で始める。
汗とともに匂い立つ女性の香りが余計に斑目の脳を侵す。もはや斑目からは、ハァハァと荒い息づかいしか聞こえてこない。
片手はもう一方の可愛く柔らかい胸をもみしだく。さらにその先端をくいっと刺激すると、スーの身体がビクッとうち震えた。手はさらに刺激を加えると、脇腹、腰、尻へと流れるように移動していく。
斑目の手がヒップに届き、腰の方からショーツの中へと手が滑り込んで行く。
「!!」またも震えるスージーの身体。華奢な身体の割に豊かなお尻に指が食い込み、その指の動きにあわせて甘い声が洩れていく。
「ハァッ……ァ……ァ……イヤ……、マダラメ……」
スージーは大きな瞳をぐっと閉じたり、首を反らしたりしながら喘いだ。キスや舐め上げだけで得られる快感ではなかった。
スージーの両足の間には、斑目の腰が割って入っている。
その斑目の股間が、スージーのショーツの上から敏感な所に当たり、上下し、『その奥』を絶えず刺激し続けていたのだ。
スージーの両足は斑目の腰に跳ね上げられて恥ずかしい姿をさらしている。斑目自身も快感を求めて、スージーの大切な部分に、無意識に腰をこすりつけていた。
「……ヤ…… ァン……ハァ ァ……」
その『モノ』が、こすれるたびに、スージーの奥の奥がますますじっとりと湿り気を帯び、彼女の頭の中がさらに熱くなり、白いもやに侵されていく。
もはやスーの両手から斑目の手は離れ、自由を得ていたが、スーの両手は愛おしく抱くように斑目の首へ回されていた。
再び斑目の唇とスーのそれが重なる。スーの額に眼鏡が二度、三度コツンと当たる。眼鏡がズレてしまっても、斑目は気にすることなく柔らかい唇とその中で震える小さな舌に、強引に自分の舌を絡ませていく。
心の中で、(ダメ、耐エラレナイ)と感じていたスーは、斑目に少しでも動きを抑えてもらいたいと願い、顔をわずかにそらしてキスから逃れ、彼の母国語で言葉を掛けようとした。
「……マ マダラメ……、イヤ……。マ 、……ダ メェ……、ァア…ン!…」
喘ぎ声も思わず日本語のイントネーションで表され、それがかえって斑目の欲情を刺激した。再びその可愛い唇が奪われる。
ショーツはすでに、その奥から絶えずあふれてくる蜜で濡れ、布地がぴったりと張り付いてしまっていた。
それでもなお斑目の腰は、彼の頭とは別の意思を持っているかのように巧みに上下する。伝わってくる『モノ』の感触にスージーは頬を上気させ、無愛想な瞳が心なしか潤んでいた。
「……マダラ メ……トメテ、ア アタッテル…ヨォ…」
息も絶え絶えのスージーの日本語をようやく聞き届けた斑目。その動きが収まる。暗い部屋の中で二人の荒い息づかいだけが響く。
スージーは、ようやく快感の波から解放され、天井を眺めながら大きく呼吸を整えていたが、そこに斑目の姿は見えなかった。
次の瞬間、スージーは「フア…ァッ!」と嬌声を上げ、ビクンと身をよじった。
斑目が彼女のびしょ濡れになったそこに指を這わせ、プニプニと柔らかく、湿り気を帯びた部分をなぞり上げたのだ。
スージーも身体を反らしてうつぶせになり、這うようにして逃れようとするが、腰を掴まれて引き戻されてしまう。
腰を掴まれたまま、そのままお尻を高く持ち上げられる。抵抗はするものの、豹変した斑目に人形のように玩ばれる自分の姿を思うと余計に身体が熱くなってしまう。
「ィ ヤァ……」
お尻を突き出すような姿勢になったスージーの懇願もむなしく、斑目の両手はショーツを起用にはぎ取り、露になったそこを指で優しくなでる。続いてしっとりと蜜を含んだその蕾のような部分を、ゆっくり舐め上げた。
「……ッ!」
スージーは、もう頭の中が真っ白になった気がした。
どのくらいの時間、お尻を責められているのかも分からず、もう腰に力が入らない。斑目が離れると、スージーはその場にパタンと倒れこんだ。
斑目も、ようやく落ち着きを見せ始めたが、最後の行為が残っている。
スージーも潤んだ瞳で斑目を見つめると、仰向けに身体を開いた。もう坑がうことなく受け入れようとしていた。
斑目が覆いかぶさるようにして、向き合ったスージーの腰を持ち上げる。濡れそぼった目的の場所に、自分のモノを当てがおうとしたとき。
斑目の脳裏に、『あの人』の顔が浮かんだ。
(まただ、また……この期に及んで……。俺は、あの人とこういう時を過ごしたかったのかよ?)
この時、20台後半を迎えている斑目。生身の女性の肌に向き合うのは決して初めてではない。
昔、会社の先輩につき合って、2〜3か月の間、『専門の店』に通ったことがあった。
最初こそ、いわゆるヘルス嬢のリードで今までにない快感を得た斑目だったが、ある時、快楽に身を委ねながら、相手の女性に、咲を重ね合わせたことがあった。
咲も大学を卒業し1年が過ぎ、もう『吹っ切れた』と思っていた矢先だった……。
斑目はそれ以来、そうした店には足を運ばなくなっていたのだ。
スージーが、動きが止まった斑目を見上げている。おそらく、斑目の心に何が浮かんでいるかを悟っていることだろう。
(この一線を超えたら……もう、戻れない……俺は……でも俺は……)
斑目は、自分たちが『変わっていく』ことを怖れないと誓った。
あの時に感じた『影』を、愛おしかった影を、振り切るときは、きた。
斑目はがぶりを降って、スージーの顔を見つめた。微笑んで、「もう、怖くない。怖くないよ」と優しく語りかけた。
スージーは紅潮した頬をさらに赤くして、目を閉じ軽く息を吸うと、「…came…」と小さく呟いた。
「グッ!」と斑目の腰が動く。スージーの柔らかく、ぬめりを見せていたその部分が、『モノ』が入り込んだせいで、ぐいと押し広げられる。
「!!!」
スージーの目が見開かれ、唇が大きく開いて言葉にならない何かを叫び、身体が反り返った。その背中が再びベッドの上にぱたんと横たえた時、スージーは、斑目を受け入れていた。
「……大丈夫? ちょっと…、きついかな……?」
二人はしばらくの間、荒い息のまま、動かずにじいっとしていた。
斑目の膨れ上がった『モノ』が、『スージーの中』にみっちりと咥え込まれているのだ。つながっている部分が脈打つだけでも、頭の中がしびれてきそうな快感を得ている。
すぐに動かせば、お互いにそのまま逝ってしまいそうですらあった。
だから今は、そのままお互いの顔を見つめている。
この感触と快感を、1秒でも長く共有していたいから。
「………」
(キ……キモチ……良スギテ、オカシクナッチャウヨォ…)
そんなスージーの想いを知ってか知らずか、いよいよ斑目が、僅かに腰を動かして結合部を一度引き、再度貫いた。
「………ッ!」
「…くちゅっ…」という小気味良い音とともに、ビクッと身体を震わせるスージー。
斑目のモノは、腰を前後させる度にツボを心得ていくのか、『スーのなか』をかき回すようにして、次第に動きを激しくさせる。
激しさが加わると、つながった場所からの音も濁りを得ていく。中を掻き混ぜる様に動くと、「ぐちゅっ、ちゅぷっ」と音を変え、それに合わせてスージーの喘ぎも悲鳴に近い物に変わって行った。
「イヤァ……ラメ……、ハァア… ァン…」
「なんだか…、もう…我慢できないよ!」
快感で意識がぼうっとなりながら、二人はひたすら激しく腰を動かしていく。スージーの白い肌には、赤みがさしていき、彼女は荒い息づかいで斑目の名前を何度も叫びながら、時には目を閉じ、そして見開いて、小さな身体を震わせている。
「ううっ、す、スージーッ……!」
斑目も、これ以上ない快感を得ながら、彼女の名前を叫んで、やがて果てた。
※ ※
暗い部屋のなか、斑目は、まだ熱のこもったベッドの上に座って余韻を楽しんでいた。
スージーは、部屋にあった斑目のセーターをだらしなく着て、そのまま彼の膝の上で寝息を立てている。セーターの下は何もつけてはいない。
斑目は、モスグリーンのセーターの下から伸びる白い足に見入る。そして彼女の寝顔に目を移し、長く美しい髪を何度もなでては、寝息の可愛らしさに目を細めた。
「ありがとう……」
斑目は、寝顔にそう呟いた。
……だがしかし、斑目には1つの疑問が残った。
(ちょっとキツかったけど、『普通に入った』よな……)
(彼女は、経験済みってコトか……?)
(まあ、こう見えてハタチ過ぎてるだろうし……)
(しかし、アメリカンだからなあ、どのくらい経験があるんだろ?)
「『何人くらい?』……なんて聞いたら嫌われるかな」
そんな下世話な疑問を口にしていると、寝ているハズのスージーが寝言とは思えない言葉を発した。
『……オマエハ、イママデニ食ッタパンノカズヲオボエテイルノカ?……ムニャムニャ』
(……シャレになりませんよ、スージーさん)
斑目は汗をしたたらせながら心で呟いた。
<おしまい>
おわります。
お粗末様でした。
GJ!!
ホントにキタ━━(゚∀゚)━━━!!
GJ!初エロだと?お見事。スーの狩猟民族的な行動が目に見えるようで大変興奮した。
しかし斑目……お店行っちゃってたかー。
ごちそうさまでした。
オチにワロタ
GJ
GJ!
ひとつ疑問が
スーが「came」って言ってるけど、
こういう場合って過去形なの?
洋モノのAVは見ないんでよくわからんのだが
エロパロって難しいっすね。
でも「GJ」もらって有り難いです。
スーの[狩猟民族的な行動]という読みはさすがですね。書いた自分も読み返してみて「ああ成る程ね」と感心した次第です。
あと、すんません[came]の件ですが、単純にスペルミスです。終盤は勢いで書いていたので……マヂお恥ずかしい。
また機会と妄想のネタがあったら、こちらでも書いてみたいと思います。ありがとうございました。
すげーー!!
GJ!!であります。
>koyuki裏
お、乙おそ!!
つかほんとにきてたーーーっ!!
GJ!GJ!!
いやあなんかもう、こう、ねえ?
このSS最高 リアルハードコア
…ハードな部分としては
斑目が風俗店逝ってたり スーが実は非処女だったり
あれ? けっこう ショックだ…
ってなってましたが、受け入れろ!人は変わるんだ!!…という感じで…ハイ。
(斑目が先輩に断りきれずついてって断りきれず脱DTしてんのとか目に浮かぶようです…orz)
しかしそれも含めて!!すごく良かったです!!
ああもう!ああもう!!
>斑目が先輩に断りきれずついてって断りきれず脱DTしてんのとか目に浮かぶようです
斑目のお店通いは、まさにその通り。
彼が自分から生身の女へ方向転換するとは思えませんので、おつきあいを2、3回続けてたと思ってください。
>>(彼女は、経験済みってコトか……?)
待つんだ斑目!
『自分で弄ってて破っちゃった』可能性を考慮するんだ!
それなら体験的には処j(ry
>(キ……キモチ……良スギテ、オカシクナッチャウヨォ…)
コッチがオカシクなりそうデスよスーさん。
げんレけん〜現代レイプ文化研究会〜とか妄想したことがある。
オーレ!
げんシけん〜現代ショタコン文化研究会〜はいかがか?
高坂が研究対象ですか?
まあ年齢的にはショタではないが、外見はショタで通用する。
>現代ショタコン文化研究会
大野さん離脱しそうだな。
237 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/25(日) 16:06:10 ID:/v3JuLQj
保守
ほしゅ
hosyu
240 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/22(木) 02:32:20 ID:PomRL/M3
ほしゅ
241 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 03:56:45 ID:mfpaFqJG
あげ
もうげんしけんの火は消えてしまったというのか・・・?
そんなことはない。
予告すると筆が止まるのであえてどーこー言わないが、もうしばらくマッタリしててくれ。
244 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 09:52:06 ID:xfCTkhSU
期待よっこいしょ
245 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 14:15:27 ID:n+MoXu5H
期待あげ
246 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 07:26:59 ID:T7nkvtTl
あげ
247 :
243:2007/04/26(木) 19:01:09 ID:d6uRBIIr
書けた。
三ヶ月近くも閑散としていたスレに置く物かというとご意見もあろうがまあ、保守代わりにでも。
タイトルは『拘束』、9レスの予定。
はじまりはじまり。
248 :
拘束:2007/04/26(木) 19:02:41 ID:d6uRBIIr
考えてみると大学前駅の改札を抜ける前から、俺のテンションはおかしかった。
まあ就職してから半月、先輩たちも「びっくりするかも知れないけど、この業界の最初の壁は五月病より早く来るんだよ」と教えてくれたものにブチ当たって心身が疲れきってたとでも言おうか。とにかく早く、荻上さんに会いたくてたまらなかった。
もう10日以上、彼女とはメールや電話でしか話をしていない。まともな時間に退社できたのは始めの数日だけだった。
覚悟はしていたものの、早朝出勤してデスクワーク→午前中から夜までは作家や出版社回り→夜は夜で接待や先輩のウサ晴らしで痛飲、という永久コンボは、体力に自信のない文系オタにはなかなかキツい日々だ。
すでに徹夜も2日こなしている。ゆうべと、その前の晩。ようやくの「仕事しないでいい休日」なのだから本当なら自宅に戻って寝るべきなんだろうが、俺の足はまっすぐ荻上さんの家に向かい、……。
たったいま玄関を開けてくれた彼女を、ポーチに引っ張り出して抱き締めていたのだ。
「さっ……笹原さんっ?」
ものも言わずに腕に力を込める。今すぐにでも、10日分の抱擁を取り戻したかった。抱き締めすぎて二人のからだがくっついたっていいと思った。
「笹原さん、ちょ、痛いですってば!」
「……さんに」
「え?」
「荻上さんに、会いたかった」
彼女が俺の言葉を咀嚼しているのが感じられる。やがて荻上さんは、ゆっくり俺を抱き締め返してくれた。
「笹原さん、お疲れさまでした」
往来の人通りがない事を確認してから、短くキスしてくれる。
「今日は帰って来れたんですね。まだ早いんで用意してませんけど、晩ごはん食べます?」
後ろ手に手を伸ばしてノブを探り当て、ドアを開ける。俺が手を離さないので、まるで相撲の取り組みみたいな状態で家の中に入った。
編集者の靴は紐ではなく、ローファーと相場が決まっている。作家の家で脱ぎ履きが容易なためだ。かかとを踏んづけていた荻上さんのスニーカーと俺の革靴がばらばらに転がり、家に上がったところで言った。
「荻上さん」
「なんですか?」
「食べるんならごはんより、荻上さんがいいな」
今日は講義がなかったのか、いつもの髪型に眼鏡をかけた顔色が、スイッチを入れたみたいに赤くなる。
「なっ……」
「ダメ?」
「だっ……だめじゃないですけどっ」
視線がさまよう。
249 :
拘束:2007/04/26(木) 19:04:16 ID:d6uRBIIr
「笹原さん、お疲れなんじゃ」
「荻上さんの顔見たら復活した」
「だ、だけどォ」
「荻上さん」
「あ……」
編集部の休憩室で横になる以外ざっと60時間休んでいない脳には、どうやら理性も常識も残っていないらしい。いつものデートならなかなか入れない「強気モード」に、俺はあっさりシフトチェンジした。
まだ夜というより夕方に近い時間。
いま玄関のドアを閉めた、そこから数メートルの場所で。
俺はさっきとは全く違うスタイルで荻上さんを抱き締めていた。
「う……んっ」
さっき荻上さんがしてくれたのとはくらべものにならない、熱い深い接吻。
無我夢中で抱き締めた5分前とは別次元の、彼女の温度と感触を体全体で味わう抱擁。
俺の舌は彼女の柔らかく暖かい舌と激しく絡まりあい、右手はジーンズ越しに腰の弾力を確かめる。左手はすでに綿シャツとキャミソールをたくし上げ、背中から脇腹へ、さらに先にあるブラとその中の可愛らしい乳房を求めて這い登っていた。
「ぷは、さ、笹原さんっ、ちょっと待っ……ふぁ!」
中指の先が目標に到達した。
「荻上さん……荻上さんにさわれるの、久しぶりだ」
「……っ」
耳元でささやいたその口を頬、あご、首筋に沿って進ませる。唇と舌でその輪郭を確かめながら。
右手がシャツのボタンを外しにかかると、荻上さんの抵抗が強くなった。
「あっ、笹原さん、だからちょっと待ってくださいってば」
両手で押しのけられ、しかたなく一旦離れる。さすがに性急過ぎたかと少し反省した。
「ごめん、嫌だった?焦りすぎかな、俺」
「そうですよ、焦りすぎです!」
上着の裾を直しながら、赤い顔で俺を睨む。
「……嫌ってわけじゃないですから。だけど、廊下でとかってやめてください」
「はい。反省します」
「よろしい」
「ではさっそく」
「きゃあっ!?」
250 :
拘束:2007/04/26(木) 19:06:15 ID:d6uRBIIr
廊下がダメなら場所を変えればいい。俺は荻上さんを抱え上げ(よく考えてみるとお姫さま抱っこは初めてだ)、ベッドルームまで移動した。さっき体力に自信がどうのと言っていた俺はどこに行ってしまったのか。
うやうやしく彼女をベッドに寝かし、自分はその脇にひざまづく。
「さ……笹原さん?」
「ん」
「なんか今日の笹原さん、いつもと違います……よ?」
間近の俺の顔を見ながら、不安げな表情。その陰りで、俺のテンションに急ブレーキがかかった。
「んー……そうかな、やっぱ」
「そりゃあ私、いつも笹原さんに強気強気って言ってますけど。でも、今日の強気はなんか変です」
それは、俺も感じていた。いまのひと言で、引っ張りすぎた糸がぷつりと切れた。
「……ふう、そか。あはは」
乾いた笑い声で深呼吸して、床に座り込む。さっきのまま進めなかったのは残念な気もするが、心のもう片方はほっと胸をなでおろしていた。
「うん、そうだよね。ごめん、俺ちょっとおかしくなってたみたい」
顔を上げると、俺の大好きな人の心配そうな顔。俺は謝罪と後悔を精一杯詰め込んで、にっこり笑ってみせる。
「卒業前から手伝わされて、けっこうハードな仕事だと思ってたけどさ、まだまだ甘かったって感じ。『お客さん』じゃなくなった途端にこの仕打ちだよ」
きゅうきゅうに締めていたネクタイに指を差し込み、大きく緩めてワイシャツの第一ボタンも外した。今ようやく、荻上さんの家で呼吸ができた、と感じた。
「あのね、いま俺は先輩に付いて作家の先生やあちこちの出版社を回ってるんだ。その先輩は大手の人気作家を二人と新人漫画家を二人担当してて、わが社の稼ぎ頭ってわけでさ」
荻上さんも起き上がり、ベッドに腰かけて俺の話にうなずく。彼女からも緊張感が消えたのが判った。
「編集者に必要な仕事は一通り勉強できるんで、新人は代々その人に付くんだって。だけどこの人がバイタリティの塊みたいな人で」
「へえ」
「1秒たりとも休まない人でさ。移動してる間、携帯電話で印刷所や作家さんと延々話し続けるんだよ。俺に何か指示する時は親指で送話口塞いでさ、なんかカッコいいんだよね。スペアのバッテリー3つ持ち歩いてて」
「なんだか、昔のドラマの新聞記者みたいな印象ですね」
「そう、それそれ!もうローマイヤ先輩みたいなガタイでさ、髭づら。案の定あだ名が『クマさん』なんだけど、先輩の名字工藤っていうんだよ。どこからクマになったんだって思ったら名字の『く』と名前の雅人の『ま』だって」
「あはは、無理してあだ名つけたっぽいです。みんながみんな『ああ、この人はクマさんじゃなきゃダメだ』って思ったんですね、きっと」
「俺も思ったもん。顔合わせん時、あ、この人きっとイノクマかクマガミっていうんだろーなー、って。この際森野熊太郎でも納得できるな、って――」
「……あ、あの、っ」
ふいに荻上さんがベッドから降り立った。俺は床にあぐらをかいたまま、彼女を見上げる。
「うん、なに?」
「ちょっと、失礼します」
荻上さんが、俺の膝の上に腰を下ろした。あぐらの窪みにお尻がすっぽりとはまり込み、彼女は動転している俺の首に両手を回した。
251 :
拘束:2007/04/26(木) 19:07:52 ID:d6uRBIIr
「――!」
「私もっ……」
さっきの強気攻めはどこへやら。おずおずと彼女の肩に手を回すのが精一杯だ。俺の視界には、首筋まで赤面している荻上さんの後頭部が見えるだけだった。
「私も、笹原さんに、会いたかった、です」
その後頭部が告げる。おそらく荻上さんにとっては10分前にドアを開けた時ではなく、たったいま俺が帰ってきたところなのだろう。
「うん。荻上さん、ただいま」
「お帰りなさい、笹原さん」
顔を上げ、潤んだ瞳で俺を見つめる唇に、俺はあらためて優しくキスした。
ちゅっ、ちゅっ。半年前の恋愛初心者の頃のように、探るように舌を這わせる。
「ん……わ、私も、っ」
キスの間隙を縫うように言葉を発する。
「笹原さんと会えなくて、……夜になっても笹原さんが帰ってこなくて」
「……うん」
彼女の手が俺の髪をなでる。
「夜中に電話でお話するとか、ひと言ふた言のメールをやり取りするなんていうのだけじゃ、たりなくて」
その切ない声に弾かれるように、俺の腕に力がこもってゆく。
「ケータイの待ち受けの写真だけじゃダメで……」
「うん」
「夜中にこっそり、笹原さんの部屋の前まで行ってみたりして……それでも、やっぱり笹原さんはいなくて」
「うん」
俺は荻上さんを、さっきよりもっともっと強く抱き締める。彼女は俺の感触を確かめているのか、それとも痛みをこらえているのか、ぎゅっと目をつぶっている。
「やっと……やっと会えて、嬉しかったです」
震える声でこんなことを言う彼女が俺のほうこそ嬉しくて、もう言葉にすることもできずに固く引き寄せる。味わい慣れた唇をさらにむさぼるように口に含み、両手をフル稼動させてシャツのボタンを外した。
「あ……」
「荻上さん……俺も、会いたかった」
シャツをジーンズから引き出し、薄く滑らかなキャミソールの生地ごと彼女の華奢な胴を抱き締める。興奮し切った脳髄の片隅で目の前にベッドがあることを思い出し、そのまま1メートル斜め上方に移動する。
ぼすん。ちいさな体がスプリングで跳ねる。俺は彼女がそのまま跳ねてどこかへ行ってしまわないように、体重をかけて彼女をベッドにつなぎとめた。
「ふぁ……」
252 :
拘束:2007/04/26(木) 19:09:30 ID:d6uRBIIr
俺の左手は彼女の右手の指を絡めとって、もう一方の指はせっせとボタンを外し、ジッパーを下ろし、ズボンを脱がせていた。ものも言わずに鎖骨の窪みに舌を這わせ、か細い声が聞こえてくるのを耳にする。
「っあ……ちょ……さっ、ささはら、さん……っ」
鈍感な俺でも解る、拒絶の意味をなさない拒絶。背中に腕を差し込み、ほんの少し持ち上げ、一気に下着も奪い取る。
「あ……ゃ……」
彼女はもう、はだけたシャツと、黒いキャミソールと、眼鏡のほかは何も身に付けていなかった。
「荻上さん……大好きだよ」
「……ぅん、っ」
体全体を覆いかぶせて告げると、小さな吐息が返ってくる。彼女なりの、最大音量の告白だ。
あらためてシャツを脱がせながら、俺はふと彼女をもっともっと拘束したいと思っているのに気付いた。
「荻上さん……荻上さん」
「ん、は……い」
キャミソールと一緒に背中に手をかけて、彼女をベッドに座らせる。
「俺……ね、」
「?」
「荻上さんのこと……」
バンザイをさせるように頭から服をひっこ抜く。ブラのホックに指を這わせ、耳元で聞いてみた。
「荻上さんのこと、縛って、みたい」
「え……」
ぷつりとホックが外れ、ブラが前に滑り落ちる。いつものように手で胸を隠しながら、その顔に当惑が浮かんでいた。
「荻上さんを、俺だけのものにしたい。いまこの部屋で二人きりでも、荻上さんを俺だけのものにしたい。俺以外の意志ではなにもできないくらい、荻上さんをがんじがらめにしたい」
答えを待たずにキスして、自分ごとベッドに押し倒した。舌で深く探りながら右手を乳房にかぶせ、やわやわともみしだく。
OKが出なくたってかまわないと思って口をついてしまった提案だったが、体の下の荻上さんは両手を俺の背中に回し、顔を引き上げて囁いた。
「……やさしく、して、くれますか?」
俺はきっと、心の奥底でこの答えを待っていたのだと思う。
なぜなら、今の今まで都合よく忘れていたけれど、俺は荻上さんの服を脱がすばかりで、自分はまだスーツを着込んでいたからだ。
「荻上さん、それじゃあ、さ……」
俺は彼女に笑いかけ、緩めたネクタイを完全に解いた。
「教えてあげるよ。ネクタイの本当の使い方を」
「!」
決めゼリフは荻上さんの作品から拝借した。もともと俺の、っていうか『僕の』セリフだし。
253 :
拘束:2007/04/26(木) 19:12:00 ID:d6uRBIIr
****
俺の興奮を吸って湿気を含んだネクタイは、荻上さんの両手首を背中で軽く結んだだけで容易にはほどけない様子だった。さらに彼女のベルトを借りて右の腿と脛を固定したら、もう荻上さんは逃げられない。
ベッドに座りこんだ俺の膝の上で彼女は、その自由を奪われる間も休むことなく与えられ続けている愛撫に息も絶えだえになっていた。
「――っは、ぁ……っ、はーっ」
俺はというとあれからスーツの上着を脱いだだけで、ワイシャツに汗がじっとりとにじんでいる。かまうものか、いずれにしても徹夜明けでよれよれだったし。
「荻上さん、荻上さんは俺だけのものだ」
何回目か繰り返したフレーズが耳に届くたび、彼女の瞳が俺にフォーカスする。
細心の注意を払って結び目を作ったので痛くはないはずだ。ベルトの方も、弾力のある肉体をとりあえず動かなくしているに過ぎず、ボンデージなどとはとても言える代物ではなかった。
「痛くない?」
「大丈夫、です。……でも」
「でも、なに?」
赤らむ横顔に問いながら脚の間に手を伸ばすと、彼女は膝の上で身もだえする。
「で……っも、ぁ……かっ、からだ、隠せないから、は……恥ずかしい、デス」
「ふうん?」
頭の悪い人間であるかのように気の抜けた返事をしながら、横ざまの彼女をひっくり返して仰向けにする。
「……やっ……」
ベッドルームの電灯は点いたまま。彼女は背中に回された両手を動かすことができずに、なすすべもなく昼白色の蛍光灯に白い肌を照らされる。
いま彼女の頭は俺の左側にある。肩甲骨が俺の腿を乗り越えるように体を反らし、荻上さんの可愛らしい胸は深呼吸でもするかのように、まるで逆に『私を見て』とでも言っているかのようにその存在を誇示していた。
「荻上さん、恥ずかしいの?」
「や……ささはらさん……恥ず……」
ベルトで縛られた右脚を、右手で大きく開かせる。左足は自由だが、あぐらをかいた俺の脚がその行動を邪魔している。
「あ、あ、……っ」
「どこが恥ずかしいの?」
普段のデートでも時々見かける、目を閉じた強気の横顔。でも細かく震えるまぶたが、頬から耳まで真っ赤になったその様子が、いまの荻上さんを本人以上に表現していた。
「ここかな?」
頬にキス。彼女の興奮で唇が、舌がしびれる。
「それとも……ここ?」
彼女の皮膚を味わい尽くすように舌を這わせ、首へ、鎖骨へ、乳房へ進んでゆく。
ちゅっ。
「っあ!」
乳首に辿りつくと、小さな悲鳴を上げる。
254 :
拘束:2007/04/26(木) 19:13:31 ID:d6uRBIIr
「それとも」
俺の舌は侵攻を続けていく。もう一方の胸、あばら骨、おへそ。徐々に体勢を変えて、彼女を膝からベッドに下ろし、シックスナインのポジションに移行する。たくらみに気付いた彼女の声に焦りが混じる。
「は……さっ、笹原さん?」
おへその下の薄い皮膚。荻上さん自身の体液でぐっしょり湿った陰毛。そして、今も右手で愛撫を続けている……。
「あ!ぁあんっ!」
人差指と中指で開いて、一気に舌を埋め込むと、彼女が激しく痙攣した。縛った右脚をまだ押さえつけているのでなかったら、恥骨が俺の鼻っ柱を殴りつけていたかもしれない。
「ここを隠せないのが、恥ずかしいの?」
愛撫の間隙を縫うように訊ねる。荻上さんのそこが、俺の指と舌でだんだんと溶かされてゆくのが判る。
「大丈夫だよ……誰も見てないから。大事な荻上さんを他の誰かに見せるなんて、俺がさせないから」
「そ……そうじゃなく、て……っ」
入口の突起に刺激を与えながら、手の位置を変えて親指を差し込んでみる。中指の先は、肛門に届いた。
「な、なくてっ……さ、笹原さんっ、が、見っ……笹原さんが見てるから、恥ずかしいんですぅっ!」
「そうなんだ?」
「ふぅう!っ」
彼女の後ろの口も、もう前の蜜壷から流れ出てくる愛液でぬるぬるになっている。俺の指はたやすく、その狭く深い門をくぐりぬけて行った。
「ね、荻上さん……俺のも……して、くれない?」
覆い被さったまま脚を持ち上げて、彼女の頭をまたいだ。俺の体は完全に荻上さんに乗り、ワイシャツを通して彼女の興奮が腹や胸に伝わってくる。
「ん、んく……」
俺が位置を微調整すると、歯と舌を使ってズボンのジッパーを探り当てた。腰を浮かせているものの苦しい体勢なのだろう。歯の隙間からふうふうとあえぐ声が聞こえる。
やがてジイッ、という音と軽い振動が感じられ、ジッパーが下ろされたのが判った。
俺自身はもう限界までそそり立っていて、トランクスのゴムを引き伸ばしながら開口部から顔を覗かせる。荻上さんが下着を口で引っ張り下ろすと勢いよく飛び出し、聞こえるはずのない風切り音まで聞こえたほどだ。
「んむ……」
全体があたたかい粘膜に包み込まれた。俺と、頬の内側の肉との間に、彼女の舌がにじり進んでくるのが判る。
奥までくわえて吸われる。不自由な体を精一杯使って前後にゆする。亀頭の形を確認するかのように舌を這わせる。荻上さんの繰り出す一手一手にもうアウトになりそうなのを堪え、いま自分が荻上さんに与えている愛撫に集中しようとする。
いま右手の親指は前、中指が後ろに入りこんでいる。この2本の指先を体内でこすり合わせるように動かすと、彼女の舌が一瞬止まり、腰が今まで以上にいやらしくくねった。
「荻上さん、気持ちいいの?」
きっといつものパターンで『きっ、聞かないで下さいっ!』と言っているのだろう。俺のをくわえているため、もごもごと言葉にはなっていないけれど。
彼女の反応に力を得て、より大胆にマッサージを加える。指の関節が出入りするたびに、その動きを止めようとするのか強く締めつけるのが感じられた。逃れようとするように、あるいは誘うように、おしりがうねうねとうごめく。
そのダンスに幻惑され、俺はもうたまらなくなる。腰を引いて彼女の口戯から脱出し、体を回して同じ向きに寝そべる。
「はぁっ……はっ……ささはらさん、私……」
255 :
拘束:2007/04/26(木) 19:15:02 ID:d6uRBIIr
朦朧とした表情で俺を見上げる荻上さんは、今まで抱いてきた彼女とは別物の妖艶さを放っている。潤んだ瞳、口の端から糸を引く唾液も、俺の腰に押しつぶされて乱れた髪も全てが俺を翻弄する。
ベッド下の引き出しにストックしているゴムのパッケージを取り出し、もどかしく思いながら装着する。
自分で動けないのに焦れているのか、もじもじと腰を動かしながら俺を見つめる荻上さんを抱き寄せた。右足を折りたたまれ、両手を背中に固定されたさながら抱き枕のような体を大事に、大事に持ち上げる。
「荻上さん、好きだよ」
呼びかけとキスを合図に、腰を持ち上げて一気に挿入する。
「ふッ」
「んあ……っ!」
最初のひと突きで奥の奥まで届かせようとする。
ベッドの上で安定しない自分の体は脇の壁に持たせかけ、腰の勢いと腕の力でいとおしい小さな体をコントロールする。
右手を背中に回し、左手はベルトを巻いた脚を抱えて、ぐっ、ぐっ、と腰を打ちつけると、荻上さんの背が弓なりに反りかえり、ロデオマシンにでも乗っているかのように大きく体が波打つ。
彼女の両手は縛られていて、自分の体を支えられない。その不安定さがなお俺の動きを激しくする。
「っあ、あんっ、笹原さん、ささはらさんっ……」
「荻上さん……荻上、さんっ」
我慢できない。彼女の抱擁が足りない。ここまで来て俺は、自らなした彼女の手首の戒めを解き放ち、二人つながったままでベッドに倒れこんだ。
俺の体重で彼女が柔らかなマットに埋まり、反動でトランポリンのように舞い上がる。その一瞬のうちに荻上さんの両腕が俺の体に巻きついた。
「笹原さん!笹原さぁんっ!」
はっはっという短い呼吸に挟まれて、俺の名が口から漏れる。彼女も絶頂が近いのだろう、俺の背中をワイシャツ越しに両手がなで、さすり、爪を立てる。
激しく腰を動かしながら、荻上さんの唇をむさぼる。呼吸のタイミングを狂わされているらしく、次第に荒くなる息のその空気までも奪い取りたくなる。獣のように荒々しい、互いを傷つけそうな接吻。
一方互いの両手は互いの胴にぎゅっと巻きつき、抽挿の動きさえ容易ではない。今ここで隕石でも降って地球が滅びて、俺たちがこのまま化石になったら、未来かあるいは異世界の研究者はこれを一体の生物だと判断するに違いない。
さっきから俺たちは相手の名前しか口にしていない。ある時は甘く優しく、ある時は熱く溶けそうな、また胸を絞めつける切ない響きで。
「ぁん……さっ、さ、さ、はら、さぁんっ、わっ……わたし、わたしっ」
「荻上さん……ん、んんっ」
彼女のイントネーションが変わったのを感じ取る頃、俺自身もクライマックスに差しかかっていた。絶頂まぎわの焦点の合わない視線同士を絡ませ、俺は彼女の右足のベルトも外した。
「あ……あぁあっ!ふぁ、あんっ!」
自由になった荻上さんの両足が俺の腰に絡まりつく。俺は腰の動きも封じられ、まるでクモの巣に捕われた昆虫のようだ。
「荻上さんっ!おぎうえさん……っ!」
最後に二度、目の前にいるいとおしい人の名を呼んで俺は果てた。一瞬遅れて荻上さんの全身が細かく痙攣し、締めつけていた手足から力が抜ける。
目を開けて正面の顔を見つめると、どこかへ飛んでいた瞳のフォーカスが次第に俺に戻ってきて、真っ赤な顔をさらに赤らめて。
「……見ないでくださいっ」
ひと言つぶやいて、横を向いた。
「荻上さん、大好きだよ」
俺はささやいて、その頬にそっとキスした。
256 :
拘束:2007/04/26(木) 19:16:36 ID:d6uRBIIr
****
なんのことはない。
俺が求めていたのは「俺が荻上さんを拘束する」ことではなかった。「俺が、荻上さんに拘束されていることを確認したい」のが、今日の衝動の根源だったのだ。
会社ではクマさんをはじめ、多くの先輩が独身者や、離婚経験者だった。そのほとんどの理由が仕事の忙しさ、不規則さと、重ねてそれを妻や恋人に理解してもらえなかったことだった。
おそらく新入社員が経験するいくつもの「洗礼」の一つとして、自嘲気味に飲み話のタネで使われることを俺が深刻に受けとめてしまったのだろう。
俺たちが将来どうなるかはもちろん判らない。判らないが、こうして絞り終えた雑巾のようになって体を重ねていても、俺は荻上さんを必要としているのだと思った。
荻上さんがどう思っているかは関係なくて――と言ったら失礼だし、たぶん俺を好きでいてくれるだろうと信じているが――、だからこそ俺は仕事を頑張って、彼女の顔を見るとその疲れすら吹き飛ばせるのだ。
今は別の家に住み、互いが必要になると逢瀬を重ねる日々だが、いつかは……。
もちろん彼女の同意があればの話だが。俺は、いつかその日が、彼女が俺をがんじがらめにする日が来てほしいと願って止まないのだった。
****
荻上さんが目を開けてこちらを見、微笑んでくれる。
俺も彼女に笑いかける。
「荻上さん、勝手してごめんね。痛くなかった?」
「あ、はい。だいじょぶ、です。……あの」
「ん?」
「あの……いつもより、……気持ち、よかったかも」
「あはは。でもさ、いま思ったんだ」
「はい?」
「きみのことこうやって縛ってみたけど、実際のトコ縛られてるのは俺のほうかも、って」
「ホントですか?ふふ、うふふっ」
よほど面白かったのか、荻上さんは俺の体の下で笑いをこらえている。
その笑顔が、ふと真顔に戻った。
「笹原さん、それじゃ」
「なに?」
荻上さんの右手がベッドをまさぐっているのが目に入った。その手は、やがて俺の投げ捨てたネクタイに辿りつく。
「今度は……私が、笹原さんのこと……縛ってもいいですか?」
「ええっ?」
「実際にやってみたら、確信できるかもしれませんよ?」
「えええっ?」
この流れでは断れない。仕方がないので、こう聞いた。
「……やさしく、してくれる?」
そんなことしてみなくたって、充分解ってるんだけどね。
最近の荻上さんは『ササハラ受け』もアリなのか、などと思いながら、俺は観念して目を閉じるのだった。
終わり
終了。ありがとうございました。
……よく考えてみたら前半エロなしじゃないか。うっわいろいろ言い訳してえええ。
いつも好き勝手させていただいてサンクス。まだ書いてるんで見捨てないでくれw
ではまた。
リアル遭遇ktkr
笹原が大人になっていくね〜 イイヨイイヨー
GJ!!
縛り最高でした
TV第二期決定おめ保守
ほす
262 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 16:22:16 ID:oX44OoFm
ソフトウェア開発の現場に入って分かったことが一つだけある。
マジで男しかいねえ…。
高坂みたいなのがいたらヤバいだろうなあ。
263 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 16:26:51 ID:mpkp5BrW
こんちゃ。
1本書きあがったんで投下します。
いつもとすこしテイストが違うんでお気に召さなかったらすまん。
タイトルは『淫夢の湖畔』、ヨロ。ちらっとageた上ではじまりはじまり〜。
264 :
263:2007/05/12(土) 16:30:40 ID:mpkp5BrW
ウワこんな過疎スレでレスが重なるとは。
>>262、せっかく話題振ってくれてんのに悪いが投稿させてもらうぜ。
でも一応様子見で何分か空けます。
265 :
淫夢の湖畔:2007/05/12(土) 16:38:55 ID:mpkp5BrW
「ふああ」
午前1時を回った頃、人ひとりいないコンビニの店内で亮介はあくびをした。10月も終わろうという湖畔の観光地では、こんな時間に来客などあろうはずもない。
「あーあ、あと7時間もあるよ」
どうせ誰も聞いていない。オーナー夫婦は親戚の所用で東京に出向いてしまっているし、肝心のチーフ店員――先輩の浩一は今頃……。
夕方の会話が脳裏に浮かぶ。
『悪い亮介、今夜またバイト、頼みたいんだけどな』
『先輩んちのコンビニですか?久しぶりだ、どうしたんすか』
『由紀とさ、カラオケ行く約束しちゃって。オヤジたち今晩いねえんだよ、うっかりしてた』
『えー?先輩が女とヤってるあいだの尻ぬぐいっすかぁ?』
『バ……っ、そう言うなって、そこらのバイト代よりよほどおいしいだろ』
『冗談ですって。全然OKスよ、家にいると弟がうるさくって勉強できないから』
レジスターの脇に放り投げた単語帳に目をやる。
浩一はこの店があるから地元の大学に行ったが、オレはなんとか東京の大学に受かりたい。別に勉強に行くつもりはないものの一人暮らしだってしてみたかったし、そうとなればちゃんと名前の通った学校に行かなきゃ親が許してくれない。
幸い、第一志望校にはあとちょっとで手が届きそうだ。飽きてしまう前にもう1セット頑張るか、それとも気分を変えて問題集に目を通そうか。そう思って手を伸ばした時、店のドアが開いた。
「あ、いらっしゃいま……せ……」
幽霊かと思った。そのくらい長い、黒い髪。
慣れていたはずのセリフをつっかえながらも言い終え、変に思われないように目をそらすまでのコンマ数秒で違和感に気づいた。
若い女性。亮介よりは上か……大学生くらいだろう。背が高く、180cmの亮介よりは当然低いが、170cm以上はあるのではないだろうか。
フレアのミニスカートから伸びる、サンダル履きの白い足がまぶしい。
上はTシャツで、サイズが合っていないのか豊満な胸が正面のプリントを引き伸ばしてしまっている。
財布を手に持ってそろそろと歩き、レジ台の前を通り過ぎる時、その違和感の正体に気づいた。レジの表示を確認するふりをしながら彼女を盗み見ていた亮介は、縁日の水風船のようにふわふわと揺れる胸と、その胸の中央の小さな突起に目を奪われた。
……この人、ノーブラだ。
Tシャツはなんとか言う対戦格闘ゲームのキャラクターのもので、ゲームセンターの景品らしく生地も薄いちゃちなものだった。
迷彩柄のタンクトップを着たそのキャラクターの髭づらを横に引き伸ばしている大きな胸は、その量感にも重力にも負けず正面に突き出し、女性が一歩踏み出すたびにぷるんぷるんと揺れる。
うわ、でっけえオッパイ。え、なんでブラジャー付けてないんだ?
彼女は突然立ち止まり、こちらを振り向いた。
「あらぁ、いつものお兄さんじゃないんですね?」
「は……っ、あ、あの、オレだっ代理で」
「あ、そうなんですかぁ」
顔を真っ赤にしてしどろもどろで受け答えする亮介に、女性はまるで天気を教えてもらったかのように笑って言った。
自分が彼女の胸に釘付けだったのはバレバレだろうに。そういうの、平気な人なのか?……いや、平気ではなさそうだ。
彼女も頬を染めている。恥ずかしいのを無理して普通にふるまっているようだ。
266 :
淫夢の湖畔:2007/05/12(土) 16:39:58 ID:mpkp5BrW
「あの、タバコ、買いたいんですけど」
彼女はレジの前で亮介に向き直り、手を後ろで組んだ。胸を強調するようにこちらに突き出している。
亮介は必死に平静を装い、質問した。
「あ、ハイ。どれですか」
「んー、コレです、6番のやつ」
レジカウンターの真上にある煙草のショーケースを見上げて言う。
「一つでよろしいですか?」
「えっと、あれ?何個だったかしら。ちょっと待ってくださいね」
どうやら連れの男から買い物を頼まれていたらしい。この格好は彼氏の趣味ってことか。店の駐車場には車は停まっておらず、歩いてすぐの湖畔の駐車場で煙草を切らしたのだろう。
彼女はスカートのポケットから携帯電話を取り出した。携帯を持ち上げる時ポケットにストラップが引っかかり、すそがふわりと持ち上がる。
もともと短いスカートがふとももの上のほうまでまくれ、白い足が亮介の目に焼きついた。
「……あ、わたしです。ヨウコです」
電話の相手に彼女が名乗る。ヨウコさんというのか。
「はい、ええ、タバコ、いくつ買うんでしたっけ?5箱?はい」
目で合図され、亮介はうなずいてパッケージを取り出した。彼女は電話を切ろうとしない。
「ええ、……ん……はい……。ハイ、わたしだけです」
ふと目を上げ、亮介を見る。亮介はあわてて目をそらした。
「……一人です。若い男の人。……いえ、別の人」
オレのことを伝えている?
「えっ、でも……あ……そんな」
ヨウコの口調が懇願するような調子に変わった。
「……はい……クロウさん」
相手の名前だろう。九郎か、六郎とでも言うのか、大仰な。亮介は知らず、ヨウコに釘付けになっていた。彼女のほうもそれを判っている様子で、ちらちらとこちらを見返している。
「じゃ……『それ』と、『それ』も、して帰ります、ね」
潤んだ瞳で亮介を見ると、先ほどまでの弱気な表情を振り払うように微笑んだ。
「ごめんなさい、これ、ちょっと置いておいてもらっていいですか?もうちょっと見て回りたいので」
「あ……はい」
我に返り、やっとの思いで返事をする。
267 :
淫夢の湖畔:2007/05/12(土) 16:41:16 ID:mpkp5BrW
「ふう。今日、暑いですね」
長い黒髪をかき上げる。
暑くなんかない。むしろこの時間になると寒気さえ覚えるくらいではないか。
彼女はTシャツのすそをまくり上げて、服の中に風を入れるようにひらひらとあおいだ。
「お兄さん、高校生さんですか?」
「は、はい」
レジの横の単語帳に気付いたようだ。
「3年生?受験勉強?」
「えっええ、そうです」
「大変ですね」
「いえ」
彼女の真っ白な肌に見とれたまま、ぼんやりと受け答えを続ける。
「あん、ほんと暑うい。えいっ」
「あ……、こ、困ります……っ」
亮介が反応する間もない。ヨウコは一気にTシャツを頭から引き抜いてしまった。
慌てて抗議するが、視線は目の前の半裸の女性に釘付けだ。ヨウコはそんな亮介に微笑み、Tシャツを差し出した。
「これ、持っててくださいますか?なくしちゃったら大変だから」
何も言葉にできず、ただ言われた通りに右手を伸ばし、シャツを持つ。生地に残る体温と、立ち昇るよい香りが亮介の五感を刺激する。
「んー、コレももういいかな」
亮介の脳が対応を考えるいとまもないまま、ヨウコは次の行動に移った。スカートの腰に手を沿え、上体をかがめてするりと脱いでしまったのだ。
横を向き、足を伸ばしたままスカートを下ろす白い丸い尻の曲線。
「こっちもお願いしますね」
「……あ」
続いてスカートを渡され、呆けたような声しか出せない。
ヨウコはスカートの下にも、何もつけていなかった。
コンビニのカウンター高さは85cm。亮介の位置からは、全裸のヨウコのたわわな乳房も、するりとした腹や小さな臍、股間を覆う陰毛までもがまる見えになっていた。
268 :
淫夢の湖畔:2007/05/12(土) 16:42:18 ID:mpkp5BrW
「ふふ、ちょっとすっきりしました」
今の彼には思い遣る余裕などなかったが、羞恥に赤く火照る頬や潤む瞳になおも微笑を浮かべてヨウコは言った。亮介の真正面で軽く伸びさえしてみせる。
「んーっ、と。うわぁ、このチョコ新製品ですか?」
くるりと体を回し、自分の背中側にあった菓子を物色する。長い黒髪がふわりと揺れ、サンダルを履いている以外は全裸となった白い背中が見えた。
「へえ、これ美味しそう。わ、このシリーズの新しいのも出たんだ」
子供のようにはしゃぎながら、棚の上段から順に商品を眺めてゆく。その様子は本当に楽しそうで、大好きなお菓子を前に自分がどんな格好をしているのか忘れてしまっているかのようだ。
僅かずつ横に移動するたびに丸い双臀がくねり、背中のラインから覗いている乳房がふるふると揺れる。
こちらを振り向かない……いや、意識して見せ付けているのだ。亮介はだんだん大胆になり、カウンターに手を突いてヨウコの後姿を注視していた。今となってはコンビニの制服に着替えた時、律儀にロッカーに置いてきてしまった携帯が悔やまれる。
「ふうん、下のほうまで一杯あるんですね」
ヨウコはそう言って亮介を振り向く。話しかけるというより、自分を見つめていることを再確認するような微笑。
もじもじと動く尻の双丘を、まだ女を知らない亮介の視線が蹂躙した。
――くそ、もうちょっとこっちに向けば。真正面に行けば、あの割れ目の奥まで……。
客もおらず、監視するものもない深夜のコンビニ。亮介はすでに興奮で理性が飛び、もはや遠慮会釈もない欲望まみれの視線をヨウコにくれている。
その情欲を感じたのか、それとも狙いどおりということか、ヨウコは亮介の顔に笑いかけ、ただし背中を向けたまま、……ゆっくりと足を開いた。
肩幅より大分広く、仁王立ちに近い姿勢で亮介に背中を向けた彼女は、まるで亮介を意に介さないかのように菓子棚の物色を再開した。
「あ、これ、おいしそう。ストロベリー味かぁ」
最下段の箱に、ゆっくりと手を伸ばす。先ほどの姿勢の……大きく開いた足をぴんとのばしたまま、膝を曲げることなく、腰をかがめもせず上体を倒してゆく。
淫猥な開脚前屈はやがて完成し、彼女の手はチョコのパッケージに到達した。
「……うぁ」
亮介は声とも溜息ともつかない息を吐く。――丸見え、だ。
「こっちのも。あ、これもいいなあ」
ストリッパーさながらのポーズのまま、ヨウコは菓子のパッケージを手にとっては戻しを繰り返す。
亮介がその秘所を……丸くむっちりとした尻肉や肛門、その真下でぬらぬらと息づく陰唇までもを、無駄に明るいコンビニの蛍光灯の光にさらされたそこを食い入るように見つめているにもかかわらず。
いやむしろ、だからこそということなのか、空いた右手で尻肉を割り広げる様に揉みしだき、その奥にある内臓すら見せ付けるかのように妖艶な動きで踊り子はダンスを続ける。
269 :
淫夢の湖畔:2007/05/12(土) 16:43:24 ID:mpkp5BrW
「……うん、これにしよっと」
いつか彼女も感じていたのか、軽く息を弾ませるような科白回しでチョコレートの箱を持ち上げた。亮介の目を微笑みながら見つめ、ゆっくりと体を回してレジの前に戻る。
「お兄さん、これも追加してくださいね」
「……っ」
身を乗り出した体勢の亮介に密着するように、ヨウコもまたカウンターに手を突いて菓子を差し出す。亮介はまったく無言のまま、先ほどのタバコを入力したままになっているレジスターにチョコのバーコードを読み取らせた。
代金を精算し、つり銭をレジから取り出して渡そうとする。と、その手をとられた。
「!?」
「お兄さん、女の子のおっぱい、さわったこと、ありますか?」
亮介の手からこぼれ落ちたつり銭は彼女がうまく受け止め、カウンターの上に置く。その間にささげ持った亮介の右手をゆっくりと自分の左胸に近づけ、そっと当てさせる。
「ほら、どきどきしてる」
緊張で血の気の引いた右手に触れる、温かく柔らかい感触。思わず力を入れると、ふにゃりと形を変える。
「じゃあ、こっち……は?」
さらにその手を引き、下方へ誘おうとする。
乳房の下端を這い進み、肋骨を感じたあたりで手首を半回転させられた。彼女は亮介から視線を外すことなく、両手で彼の右手を自らの肌に押さえつける。
今度は指が下になった状態で彼の手のひらはヨウコの弾力のある下腹を撫で、小指が彼女の臍の窪みにかかり、ほどなく中指の先が柔らかなヘアに到達し……。
「あ……や……やめて下さいッ!」
亮介は夢中で手を引っ張った。ヨウコの手のひらから逃れ、さらにカウンターからも一歩身を引き、左手で右手をかばうようにしてやっとのことで声を振り絞った。
「あッ、ありがとうございました!またのご利用をお待ちしてます!!」
ヨウコの胸に触った瞬間、亮介は下着の中に射精していた。それで理性が戻ったと言ってもいい。
この女、変態だ。そうでなければ遠くからAVの撮影をしているのだ。いずれにしても関わったらヤバイ。
その意識が、普通は言わない『またのご利用を――』というフレーズまで捏造させた。
亮介が今や全力で自分のことを拒絶しているのに気付いた彼女は、ほっとしたような寂しいような表情を見せたあと再びにっこりと笑い、商品とつり銭と、そしてカウンターに投げ出された服を手に取った。
270 :
淫夢の湖畔:2007/05/12(土) 16:44:50 ID:mpkp5BrW
「ふふ、それじゃ、『また』きます。今晩はこれで帰りますね。いつものお兄さんにもよろしく」
買物の袋と服と財布を手に、彼女は全裸のまま店を出て行った。
亮介は溜息をつき、壁に背中を持たせかけた。
下着の中がぬるぬるとぬめる。自分の精液の匂いが服の隙間から漂いあがってくるようで気分が悪い。
――カウンターの影でパンツだけ脱いじまうか。替えの下着を持っているはずもなく、朝までジーンズを直履きということになるが、このままよりよほどいい。
ふと、浩一の言葉を思い出した。
『ほんとサンキュな。今日は土曜日だし、夜中あたりイイコトあるかも知れないぜ』
ヨウコは浩一の店番のときにも一度ならず顔を出しているのだろう。それがさっきの彼女のセリフだし、夕方浩一が呟いた謎の言葉だったに違いないのだ。
経験豊かな浩一のことだ、もっと色々してもらっているかも知れない。自身に迫った危機を脱した安堵と、その憶測から今度はそんな調子の良い感情も湧いて出た。
――待てよ、そうならちょっと勿体無かったかな。
頬を染めて微笑むヨウコの顔がフラッシュバックする。長い黒髪、白い肌、左の目尻と顎の端に印象的な2つのホクロ。
明日か明後日、浩一に会ったら彼はきっとこのことを話題に出すだろう。そうしたら俺は知らぬ振りをして彼から詳しいことを聞き出し、また次のバイトの時に……いやいや、何を考えているんだ。
バイトに入る時、単語帳と一緒に持ち込んだ赤本――過去の入試問題集をカウンターの引き出しから取り出す。
どこの誰とも知れぬ女に何を期待しているんだ。汚らわしいなどとは言わないが、どうせならしっかりと大学生になって、ちゃんと東京でカノジョを作ろう。臆病なのではない、クレバーと呼んでくれ。
防犯カメラの死角で下着を脱ぎ、多少頼りなく感じながらズボンを履き直す。ベルトをきつめに締めて、赤本を手に取った。
『椎応大学』。表紙の文字が自分を手招きしているように感じる。
思わぬ事件で、少々無様では合ったが悶々とした欲望も払えたし、緊張したせいで頭も冴え渡っていた。この晩はもう来客がある事もなく、亮介の受験勉強は目覚ましく進んだのであった。
****
「咲さあん、おはようございまあす」
「ん、おはよー大野――げ、なんだよそのマスク。こんだナニたくらんで」
「ああん違うんですよう。これほんとに風邪ひいちゃったんです」
「ああんとか言うなっつの。確かに鼻声だね、どうしたの?」
「田中さんと土日に富士五湖までドライブ行ってきたんですけど、はしゃぎすぎちゃったみたいでぇ」
「ったく、先月軽井沢行ったばっかりじゃん。てか田中クルマ持ってたのか。まあお前らいつも大荷物だしね」
「いえ、学校のお友達のです。タイミング合うと貸してもらえるんですよ」
「ふうん?……ははあ、コスプレ撮影会のテンションが上がりすぎて、ってワケか」
「え、やっやだ、なに言ってるんですか咲さん」
「山中湖の岸辺で、富士山をバックに、衣装のままで、車の中で、と?」
「やめてくださいよ!山中湖じゃなくて河口湖ぞいです!」
「おま……成長したな、自らネタにするなんて」
「でも、前にも言いましたけど、コスプレではそういうことしませんから」
「……それ、普段着でシタって言ってるようなもんだぞ?」
「普段着でだってしてませんよ」
「はあ?」
「あっ、講義始まりますよ」
「ワケわかんねーな、もう」
おわり
以上です。ありがとうございました。
そして大野さんごめんよ大野さんorz
また来ます。ほじゃ。
「こんなふうに斑目がジュース2本買ってきた事、前になかったっけ」
「え……そうだっけ」
「だいぶ前……あれ? ちょうどこのマンガ読んでた気がする……」
……ん? 覚えてない?」
「……いやあ。覚えてますとも。忘れようったって忘れられませんわ」
「うは、根に持たれてたか。あのときはごめんね」
「いや、そうじゃなくて……」
「ん?」
告白までもってくの難しいね
難しく考えないで、睡眠薬&媚薬でおk
班目、寝取っちゃえばいいのに。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 NTR!NTR!
⊂彡
275 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 21:53:18 ID:ZLs5Mf7R
思わず便乗
_ ∩
( ゚∀゚)彡 NTR!NTR!
⊂彡
276 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/20(日) 16:49:08 ID:GZaVHARw
俺もべんじょう
_ ∩
( ゚∀゚)彡 N・T・R!N・T・R!
⊂彡
斑目の略奪愛は前スレに自分的には決定版ともいえるものが上がっちゃったからなー
なんか別のアイディアがあるといいけど
>>277 前スレのどのあたりですか?
今、手元に前スレが無いけど……探したらあるかも……
279 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 23:39:01 ID:d6fvGene
ほしゆ
280 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 19:06:51 ID:PocuhdNC
ほす
絵板にやられて思わずSS書いてしまいました。
笹原×恵子前提の話です。
ここ、笹原完士の部屋の中で、ムスッとした顔をした恵子がつまらなさそうに座っている。
目の前では、兄である完士と、先輩である斑目が何やらゲームで対戦をしていた。
今は日曜の昼だ。
久しぶりに兄とイチャイチャ出来る事を楽しみにしていたのに、朝から「暇だから」と遊びに来た斑目のせいで、こっちを見向きもしない。
(ったく、もっと別んトコに行けば良いのに。)
恨めしそうに二人の背中を見つめる恵子。
ゲームは嫌いでは無いが、流石に見ているだけだと飽きる。かと言って自分が「やりたい」と言っても腕が違い過ぎて勝負にならないし、それで斑目が帰る訳でも無いだろう。
(……ふふんっ)
何かを思いついた恵子が、ガバッと完士に後ろから抱きついた。
「うおっ!?」
いきなり重くなった背中にバランスを崩した完士は、ゲームのコントローラを落としてしまう。
その間に、画面の中では連続技を叩き込まれた完士のキャラが床に倒れこんでいる。
「何してんだお前は?」
「応援してやってんじゃん」
そう言って、恵子は完士の首に腕を回す。
ギュッと胸を押し付けると、完士がジト目で睨んで来た。
(何のつもりだ?)
(私を無視して遊んでんのが悪い!)
素早くアイコンタクトを送る二人。
「?」
そこへ、斑目の以外そうな視線が送られる。
(こいつ等って、こんなに仲良かったんだ)
あまり二人で居る所を見た事の無い斑目だが、初めて見る恵子の態度に驚いていた。
「さ、次行きましょ!」
何かを悟られたかと焦った完士が、コントローラを握り、次の試合を始める。
それにつられて斑目の目が画面へと移った。
恵子は更に胸を突き出すと、背中により乳房が密着する様に押し付け、完士の耳に息を吹きかける。
「……!」
完士はぞくりと熱が上がるのを感じたが、目の前のゲームに集中する事でそれをやりすごす。
(チッ……)
そんな完士の態度が面白くない恵子は、今度は斑目へと狙いを移した。
「ま、だ、ら、め、さ〜ん」
がばあっ
横から抱きつかれた斑目が焦って顔を赤くする。
「ちょっ、何?」
あわあわと面食らう斑目を楽しそうに見つめる恵子。
「こら、恵子」
たしなめる様に完士が声をかけるが、恵子は益々斑目に擦り寄って行く。
「ゲームばっかでつまんない。遊んでよー」
腕に胸を押し付けつつ迫ると、斑目がズリズリと後ろへ下がる。その姿が面白くて、更に迫った。
ふざけているのは分かるが、完士はその態度にムッとする。
「恵子!」
完士は恵子の腕を引くと、ぐいっと自分の元へ引き寄せた。
「いったいなーサルー!」
コロンッと完士の胸へと収まりながら、恵子はしてやったりと笑う。
ほっと胸を撫で下ろした斑目が二人見る。
「ふざけすぎ」と言って恵子を叱る完士は、兄と云うより男らしく。まんざらでも無い顔をした恵子も、妹と云うより彼女の様だ。
「何か、恋人同士みてぇだな…」
斑目の言葉に他意は無かった。『仲の良い兄妹』と云うのはこんな物かと、それ位の意味。
「……」
しかし、斑目の言葉に二人の動きが止まる。
完士にいたっては完全に『しまった!』と顔に出ていた。
いくら鈍い斑目でも、こんな反応を見れば、おかしいと思う。
「ふふふっ」
笑いながら、恵子は完士に腕を絡ませた。
「やっぱ、そう見える?」
挑発する様に体を密着させ、完士の頬にキスをする。
(しょうがないな……)
頭の痛くなる完士だが、焦ってはいない。いつか、誰かに妹との関係がバレるだろうとは思っていたのだ。
「ね?ヒミツだよ?」
恵子の言葉に、滝汗の斑目がコクコクと頷く。
パニックで何も考えられないらしい。
それを見た完士と恵子は、目を合わせてニヤリと笑う。
「口約束だけじゃ信用出来ないですね」
笑いながら完士が言った。
うんうんと恵子も頷いて見せる。
「いやいや、こんな事言えねぇだろ?普通」
「どうだかなぁ」
「ねぇ〜?」
二人は斑目に近くと、両側から肩を掴んだ。
「斑目にもヒミツが出来れば良いんだよ。そしたら言えないでしょ?」
言いながら、恵子が斑目の耳をペロリと舐めた。斑目の体が揺れたのを見て、彼の手を取ると、恵子はそれを自分の胸に押しあてる。
「お、おい?」
柔らかな感触に思わず手を動かすと、「んっ」と恵子の声が上がった。
その隙に、横から伸ばされた完士の手が斑目の股間に触れる。
「あれ?斑目さんもう勃ってるんですか?」
それを聞いた恵子が、完士に手を重ね、形を確かめる様に指を這わせた。
「うわ、ホントだ。後輩の妹に興奮するなんてサイテー」
「いや、あの、これは」
嫌な汗をかきながら逃げようとする斑目を、完士の腕が止めた。
「ここまで来て逃がす訳無いでしょ?」
あくまで笑顔の完士。
恵子は斑目のシャツのボタンを全て外し、自分の上着とブラも取り去る。
露になったその乳房に斑目の目が釘付けになった。
チュッ、チュッと斑目の首筋にキスを落としながら、恵子は片手で乳首を弾く。
「あっ」
ビクリと反応した斑目に驚いた恵子が顔を上げる。
「何?斑目ここ感じんの?」
新しい玩具を手に入れた様に、恵子の顔が輝いた。
「斑目って前から受けだと思ってたけど、もしかしてそー云う素質あるとか?」
「お前そんな事思ってたのか…」
「えー、そんな感じしない?」
「そーだなぁ……」
完士はマジマジと斑目を見ると、ベルトに手を伸ばし、ズボンのチャックを開く。
「ちょっ!ちょっと待て!」
制止の声も虚しくズボンごとトランクスを脱がされる斑目。その間、恵子は自分の指を舐め、唾液で濡らす。
「こっちはどうかな?」
楽しそうに笑いながら、恵子は斑目のアナルに指を刺し込んだ。
「……!」
ぐりぐりと中で動かすと、斑目が「いてぇよ!」と叫ぶ。
「痛いわりには萎えないんですね」
完士の手が、斑目の竿を握る。それは萎える所かより固くなっていく。
「尻もイケるんですね斑目さん」
指の数を増やしながら、恵子は完士を見た。
「何かここスッゴイよ?兄貴入れてみない?」
言いながら、恵子はもう片方の手を自分のスカートの中に潜り込ませる。
いつもとは違う興奮に、ショーツが濡れているのが分かった。なぞる様に触れると、にちゃり、と音をたてて愛液が溢れ出す。
「んっ!」
両手で自分と斑目を刺激しながら、恵子は近づいて来た完士の唇を受けとめる。
斑目の鼻先で、舌を絡ませた。
んちゅっ…ぷちゅっ
「はぁっ…」
名残惜しそうに銀糸を残し、二人の唇が離れる。
呆然とそれを眺めていた斑目に、恵子は欲情にうるんだ瞳を向けた。
「斑目って、童貞だよね?」
動きを止めない指に翻弄されながら、斑目が頷く。
「じゃあ、斑目の童貞もらっても良いよね」
そう言うと、恵子は指を抜き、コンドームを二個取り出す。
ひとつを完士に渡し、もうひとつは斑目へと被せる。
「ね?シテみたいでしょ?」
斑目に見せつける様にスカートとショーツを脱ぐと、恵子は仰向けになり、足を開いた。
そこへ、ふらりと倒れ込む様に斑目が覆い被さって来る。
後輩の妹だとか、完士が見ているとか、頭の隅で止める声が聞こえても、斑目の動きは止まらない。
初めて生で見る女の性器にゴクリと唾を飲み込むと、斑目はゆっくりと腰を進めていく。
「あ…んっ」
恵子の背が軽く反る。
熱い固まりが分け入ってくる感覚に、腰がひとりでに動いてしまう。
全てを挿入した斑目は、息を吐いて動きを止めた。吸い上げ、締め付ける動きに、今にも達してしまいそうになる。
「これで斑目の童貞もらい…」
言いながら、恵子は斑目の首に腕を回した。
「じゃあ、俺は処女をもらいますよ」
突然後ろから響いた完士の声に驚いた斑目が振り返ろうとするが、恵子の腕が邪魔でうまく動けない。
完士は斑目の腰を掴むと、コンドームを装着した自身をアナルへと突き入れる。
「――――――っ!?」
声にならない悲鳴を上げて、斑目が恵子の上で痙攣した。
「あっ、すっげーキツイ」
完士が緩く腰を揺らすと、それに連動して斑目の腰も動き、恵子の中を刺激する。
「はぁ…兄貴、もっと…」
ギュッと斑目を抱き締めた恵子が、完士へ哀願した。
それに応え、完士は激しく腰を打ち付ける。
「ひっ!」
「ああんっ、あぁっ」
パンッパンッと音をたてて三人の体が揺れた。
「はぁ…、これ、ヤバイ。クセになりそ」
完士がそう言って腰を回せば恵子が「あんっ」と声を上げ、キュッと恵子が中を締めれば、それに反応した斑目のアナルも締まる。
「んふっ、あ…んんっ」
グチャ、ニチャと湿った音が部屋に木霊し、恵子の声が一際高くなった。
「ん、もっ、イキそ…」
完士の動きが深くなる。
「あっ、私もぉっ…、イッ…」
キュウッと恵子が斑目を締め付けたのを合図に、三人は同時に果てた。
…
…
…
「お前等サイテーだ」
尻が痛くて動けない斑目がポツリと呟く。彼の右には完士が、左には恵子が眠っている。
「これでもう、誰にも言えないよねぇ?」
意地悪そうに恵子が笑う。
「そうですよ。俺達の事を言ったら、この事バラしますからね」
クスクス笑う完士にカチンときた斑目がジロリと睨む。
「誰にだよ?どーせ信じないだろこんな事」
斑目自身も信じられないと云うのに。
「ねーさんとかはどうかなぁ?」
ピシリッと恵子の言葉に斑目が固まる。
「信じちゃうかなー?どう思う兄貴?」
ニヤニヤと笑う恵子だが、完士は何の事だか分からず「春日部さんはどうだろう?」と返す。
「ま、そーゆー事で、“また”ヤろうな、斑目!」
清々しい笑顔の恵子。滝汗の斑目。笑う完士。
「お前は鬼だ―――――っ!!!」
部屋に虚しく斑目の声が響いた。
終わり
以上です。
はたしてエロいのかこれ?
いまいち判断に困りました。
>>293 いやいや、GJ。充分エロい。
ぶっちゃけ笹斑部分に興味はないがw、ばんばん脱いでく恵子の若造っぷりとソレに
まんまと吸い込まれてゆく斑目のダメさ加減がリアリティあってよかった。
最下層からの脱出
>>293 いいね、乙でした
斑目好きとしては、もっと斑目を扱って欲しいね。
笹×斑でも、田中×久我山×斑目とかねw
>>294 感想ありがとうございます!
男性向けに書けているか不安だったんですよ。
>>296 それだとやおい板行きに……(汗)
男性向けのつもりであえて斑目の表現をかなりカットしたんですよ。
恵子中心に話を進めたのもそのためです。
あぐぇ
スレ生きてたwww
突然ですが投下しまっす。
ネタは珍しいマダ×カナ、タイトルは『コイノマホウ』、13レス。
よろしく〜。
シャワーを浴び終えて、体を拭いて、バスローブを羽織りました。
洗面台の前で、今の自分の姿をチェック。
……これから斑目さんと一緒のベッドに入る、大野加奈子。
鏡の中のわたしの表情は、いまお付き合いしている田中さんに対する後ろめたさや、これまで恋愛感情などなかったはずの斑目さんへの戸惑いや、彼が今でも恋い焦がれている咲さんに申し訳なく思う気持ちなど、なにもありません。
そう、今のわたしは、斑目さんを愛しているのです。
****
「はー、いいお湯でしたぁ。思わず本気で入浴しちゃいましたよー」
わたしがバスルームから出て行くと、先にシャワーを浴びた斑目さんはベッドに腰かけ、冷蔵庫の缶ビールを片手にテレビの深夜アニメを観ていました。わたしが来たのに気付いてるんでしょうに、画面のロリキャラに釘付けです。
「まっだらっめさんっ!」
ばふっ。わたしは彼の後ろから、ベッドの上にダイビングしました。クイーンサイズの円形ベッドはかなり大きく、伸ばした指先がかろうじて彼のバスローブに触れました。匍匐前進して近づき、胴を思いきり抱き締めます。
「おわ!?おっ大野さん、そんな登場ないデショ」
「いーじゃないですか、今日は記念日なんですから」
「記念日?なんの?」
「新しい斑目さんのお誕生日です」
咲さんが卒業して以来、現視研にほとんど顔を出さなくなってしまった斑目さん。秋葉原で久しぶりに遭遇した彼は、以前とは見違えた青年になっていたのです。
「大して新しかねえよ。コンタクトしただけじゃんか」
「なに言ってるんですか。外見じゃなくて、ハートの話ですよ」
『変身』の理由も聞きました。斑目さんは大学で気軽に会えなくなってしまった咲さんに、本気でアプローチすることを決意したのでした。
実際に咲さんの店に行って世間話をしたり、彼女のアドバイスに従って服を買ったり。今もまだ大きな進展があるわけじゃありませんが、そのことが彼の心と体に変革をもたらしたのは間違いありません。
そしてわたしはその真摯な斑目さんに、4年間も顔をつき合わせていた彼にそのとき初めて、一目惚れしてしまったのです。
「でもさっきのカラオケ、楽しかったですね。普段、みんなで行くときはわたしあんまり歌いませんから」
「そう言えばあんま聞いたことなかったよな、大野さんの歌。上手かったよ?」
「咲さんとか荻上さんに歌わせるほうが楽しいんですもん、自分で歌うより」
さっき、わたしは斑目さんに『魔法』をかけました。明日の朝までの12時間、彼がわたしを好きになるようにと。太陽が昇るまでの12時間、わたしたちが本物の恋人であるようにと。
斑目さんには、こう説明しました。『斑目さんに、咲さんと釣り合う人になってほしい』と。今夜の二人のデートは、同時に咲さん攻略シミュレーションでもあるのです。
「斑目さんってけっこうキー高いんですね、なんでも歌えるんじゃないですか?」
「その代わり狭いんだよ。上か下かで必ず詰まる」
さっきは夜の街を歩きながら、女の子の喜びそうな話題の振り方をレクチャーしました。ファッションは咲さんにかないませんけど、食べ物系の話題なら流行りすたりのめまぐるしい今どきは記憶力が命です。それならオタクの得意分野ですからね。
そしてカラオケに寄って、ホテルに入ってから斑目さんの元気がありません。緊張しているんでしょうか。
斑目さんと並んで、ベッドに座り直しました。バスローブが乱れてしまいましたが、あえて直さずにおきます。
「斑目さん」
背を丸めて、下から顔を覗きこみました。見えちゃったかしら?真っ赤になって目をそらすのがたまらなく可愛らしいです。
「なっ……なに?」
「嫌だったですか?わたしなんかとこんなところに来て」
「うっ、い、いや、そんなこと!」
慌てて否定しようとこっちを向いて、わたしの胸元に目が行ってしまい、ふたたび視線がさまよいます。斑目さんの目が、ようやくわたしの顔を捉えました。
「……なにぶん経験不足でさ。正直、すっごく嬉しいんよ、大野さんに好きだって言ってもらって。でも俺は、こういう場所に来た時に何を話せばいいのか判んねーし、そもそもどんな顔していいのやら」
困ったように微笑みます。
「その、大野さん、キレイだから、さ」
「……ぅ」
今度はこちらが赤くなる番です。まったく、斑目さんたら知らないうちにスキルアップしてるんですから。
「あ、あははは、斑目さんから面と向かってキレイだなんて言われるとは思ってませんでした」
「ハハ、俺も。ぶっちゃけ浮き足だってるよ」
「……どの足が?」
「ナニ言ってるのキミ」
さすがにはしたなさ過ぎましたね。照れ隠しで斑目さんを押し倒します。
「いーんですーっ。わたし酔ってますから」
「おわ!」
わたしの腕の下で、そっと息を飲む斑目さん。そのかわいらしいしぐさを見て、わたしはちょっとドキッとし、それから慌てて今日の目的を思いだしました。
「あ、わたしが攻めたらダメなんですよぉ。斑目さんがリードしてくれなくちゃ」
「お……俺が?リード?」
「斑目さん、すっごいヒミツ情報教えますよ。咲さんは斑目さんに負けないくらいの受け体質です」
今日のわたしは、斑目さんの家庭教師です。このシチュエーションはこの先いつか彼が受ける、大きな試験の練習問題なのです。その傾向と対策を練り、より正しい攻略法を考える先生にならなければなりません。
「……春日部さんが受け?いやいや、そんな」
「咲さんがいつも強気に出ているのは状況がそうさせるからで、ホント言うとかっなり弱いですよ!そこに斑目さんの活路があるんです」
わたしは現視研以外での咲さんをすこし知っています。一緒の講義をいくつか受けてましたし、友人に一人、彼女のゼミ仲間もいます。そこで判ったのは、咲さんは押しも強いけれど、逆に押されると意外に弱いということでした。
経営学のディベートで咲さんが相手方になったことがあります。そのときにわたしが使ったアメリカ仕込みの論陣がどうやら彼女の知識になく、そこをきっかけに劣勢だったわたしのチームが咲さんたちを論破したことがあるのです。
まあ偶然以外のなんでもない事でしたし、次戦ではあっさりやりこめられたんですが、それで確信したのが、彼女は力押しに弱い、ということでした。
「斑目さん、咲さんのこと好きなんでしょう?なら、そこは頑張って攻めて行かなきゃ。女は押しに弱いんです!」
彼の肩を支えて、とりあえずさっきの体勢まで戻ります。二人で並んで、ベッドに腰掛けます。
「たとえばこうです。斑目さんと咲さんがこう並んで座るじゃないですか。世間話してても、実は押し倒す絶好のチャンスですよ。斑目さん、その後どうします?」
「ええ〜?」
さて、わたしの腕の見せどころですよ。
「咲さんの真似はできませんけど、ね、斑目さん。ここに咲さんが座って、あなたと楽しく話をしてたら、斑目さんはなにをしたいと思いますか?」
「そりゃ……今の話が楽しいんだろ?それなら話を続けるさ」
「うん、いいですよ。咲さんは斑目さんを信頼してます。たぶん、異性としては高坂さんの次に好きなはずです。咲さんはそんな斑目さんといっしょにいるとリラックスできるんです」
「リラックス?俺と居てかい?」
「高坂さんの前では、咲さんは彼好みの女の子を演じてます。昔ほどじゃないし、本人は意識してないみたいですけど間違いないです。その代わり斑目さんのそばにいるときは、咲さんは咲さんのままでいられるんですよ」
わたしの属性は『無邪気攻め』です。自分で言っちゃうあたりイタいと思いますけど、田中さん流され受けですし証明済みです。
そして無邪気攻めという指向性は、受け属性である『誘い受け』ととても近いのです。
「一緒にいられて楽しい咲さんは、斑目さんがツッコミ相手であることもあってとても無遠慮に接してきます。たとえば、こう」
すばやく右腕を上げ、横に座っている斑目さんの肩を抱きます。
「こんなふうにして『斑目、あんたって意外といい奴じゃん』なんてこと言うかも知れませんね」
斑目さんは両手を膝に置いていて、わたしが肩を抱き寄せると彼の左肘にわたしの胸が当たります。斑目さんがつるぺた好みだっていうことは知っていますが……うん。狼狽してます。成功。
「それで、なにかの拍子に、こう……」
話しながら、視線を斑目さんの瞳に合わせます。斑目さんも、わたしの目に引き込まれたようです。
コンタクトをした、眼鏡のない斑目さんの顔。
痩せていますが、輪郭が丸いので怖い印象はありません。まっすぐわたしの方を見つめる表情。
その目は、わたしではなく、まんまと彼の妄想の咲さんを見つめているようです。恋する男のひとの、切ない表情が腐女子の――いえ、乙女のハートを刺激します。
「……なにかの、拍子に、……目が合って……」
わたしのほうが見とれてしまいました。胸がどきどきして、うまく解説ができません。
「……大野さん」
「は……い?」
斑目さんの顔が近づいて。
気づくと、彼の両手はわたしの肩をつかんでいて。
いつの間にか、斑目さんはベッドから腰を浮かせていて、流れるような動きでわたしの上におおいかぶさって。
――ぱたん。
わたしは斑目さんに押し倒されていました。
さっきまでの大はしゃぎで乱れたままのバスローブが、いまさら恥ずかしくて顔が熱くなってきます。
「大野さん」
わたしの上で、これから腕立て伏せでも始めそうなポーズの斑目さんはまた、わたしの予想に反した名前を呼びました。
「……『春日部さん』、って言わなきゃ。シミュレーションしてるんですから」
「俺の目の前にいるのは、大野さんじゃんか」
「もう。講義がだいなしじゃないですかぁ」
そんな言い方をしてみますが、……あ、ダメです、きっとバレてます。いま、わたしが嬉しそうな顔してたの。
「さっき、大野さん言ったでしょ。今夜だけ大野さんを好きになる魔法、って」
斑目さんの口はわたしの耳元まで接近し、そんなふうにささやきます。
「俺……、その魔法さ、効果テキメンだ」
「斑目さん……わたし……」
言葉をさえぎるように、わたしの口を斑目さんの唇が覆いました。さっきと違って、彼の舌は躊躇もせずにわたしの口の中に入ってきます。
「ん……んっ」
舌先と舌先がちょん、と触れ合い、それを挨拶ととったのか彼の舌は勢いよく進入してきました。わたしの舌を包み込むように動き、味蕾同士がひとつひとつこすれ合う感触が感じられるようです。
軽く口を開けたわたしの歯の間に移動すると、口の中の起伏をつぶさにトレースするように動きます。歯ぐきの裏をくすぐったかと思うと上あごの中心、やわらかい部分をなぞり、さらに奥に行こうとしてもがいています。
「ん……ぷは……っ、は……ぁ、っ」
動きが止まった隙に唇をずらし、息をしました。薄目を開けて斑目さんの方を見ると、彼は次の手を考えあぐねているようです。
「斑目さん……」
「うん?」
「わたしで……いいんですか?」
ずるいと思いましたが、聞いてみます。斑目さんはたぶん初めてで、本当なら咲さんと、って思っているかもしれません。
斑目さんは少し考えたみたいですが、わたしを見つめて軽く笑いました。
「はは、大野さん、そりゃないよ」
「……あは、ごめんなさい」
「俺だって男だぜ?大野さん、そんなにかわいくされたら」
わたしの上に乗ったまま、体をすり上げます。お腹にこすれる、――熱い、こわばり。
「我慢、できるわけ、ないじゃん」
「……ん」
斑目さんが体を起こしました。わたしに馬のりになって、バスローブの合わせに手を添えます。
「……いい、かな?」
彼の緊張が体温とともに伝わってくるようで、わたしは声が出せません。ただ黙って、彼の目を見つめて、こくりとうなずくのが精一杯でした。
斑目さんののどが鳴るのが聞こえ、そして両手の指に力が入ります。
――あ、電気。灯りを消してもらうのを忘れました。もう間に合いません。
そうっと……まるで玉子の薄皮でも剥いているかのように、彼の手がわたしのバスローブをめくり、
わたしは恥ずかしさと緊張で、身動きひとつできないまま、
やけに明るく感じるホテルの間接照明の輝く中で、
わたしの胸があらわになりました。
「――っ」
斑目さんが息を呑みます。わたしは顔から火が出そうになりながら、それでも彼の表情から視線を外すことができません。自分の好みとは正反対のわたしの体を見て、彼は何を思うのでしょう。感激?落胆?たんなる興味?
「大野さん……こりゃあ……」
「そ、そんなに見たら……恥ずかしい、ですよ」
とうとう我慢できなくなり、斑目さんに言いました。彼もそれで麻痺が解けたようです。
「あ……ごめん、つっついうっかり見ちまった……その……あんまり、きれいなもんだから」
「!?」
「あ、俺が言うの、やっぱおかしい?そりゃそーか、大野さんたちがいる前でだってつるぺたつるぺた言ってたしな。……でも」
わたしの沈黙をネガティヴにとった斑目さんがまくしたてます。そんなつもりじゃ、なかったのに。
「でも。そんな俺が見ても、きれいだと思うよ、大野さん」
「……ありがとうございます」
ようやく彼から視線を外すことができました。少し身じろぎをすると、わたしの胸はその動きをオーバーになぞり、ふるふると揺れるのが判ります。斑目さんもそれを目で追いました。
「お、大野さん」
「はい?」
「胸……さわって、いい?」
「……はい」
おずおずと伸ばしてくる手。その指が触れると、そこから言い知れない快感が広がります。たんに皮膚と皮膚が触れているだけのはずなのに、指先から伝わる体温がわたしの心臓にまで到達し、ただでさえ早まっている鼓動がますますペースを上げます。
圧力をかけないように、羽のように軽く表面をなでて。
今度は少し力を入れて、その弾力を確かめるみたいに。
もっと大胆に、親指と人差し指で乳首をつままれた時、体に電気が走ったようになりました。
「っあ!」
「わ?おっ、大野さん?」
驚いて手を離そうとする斑目さんの両手首を、とっさに彼に抱きついて押しとどめてしまいました。体勢が崩れてわたしに覆いかぶさるように倒れた彼は、顔をわたしの胸の谷間に埋めます。
「ん、む」
「……やめないで、ください……」
「……うん」
わたしが自ら引き寄せてしまった彼の顔。その顔をわずかに横に向けて、彼はわたしの乳首にキスしました。
「んっ」
今度はこらえようとしていたのに、また声が出てしまいました。それを横目でみながら、斑目さんはさらにキスを繰り返します。
ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ。強く吸い上げるかと思うと、舌先でくすぐるように転がしたり。口を大きく開けてほおばり、全体を味わったり。
両手も動きを止めることなく、右手は口と舌を手助けするように、左手は別の意思でわたしの右の胸をマッサージしてきます。彼の舌が、指先が敏感な部分を通るたびに、わたしははしたない声を上げて彼にしがみつく力を強めました。
やわらかな組織の塊である乳房の、その先端だけが痛いくらいに固く敏感に突き立っています。彼の指先の起伏さえ、舌の粒々や唇の皺さえ、そのすべてが快感の源となってそこから体中に広がってゆきます。
「大野さん……気持ち、いいの?」
「……はいぃ……きもち、いいですぅ……っ」
「胸、いじられるの……好きなんだ?」
「は……ぁっ!ん、す、好き、ですうっ」
まだわたしはバスローブを着ています。前をはだけられただけで、肩さえ出していません。
その状態で、斑目さんはわたしのローブに包まれるみたいになって、まるで赤ちゃんのように一心にわたしの胸を吸い続けているのです。わたしは今、斑目さんを包み込みながら、斑目さんに包み込まれているのです。
「あ……あ、っ」
わたしはたまらなくなり、より強く斑目さんを抱きしめました。
乳首を起点として広がる快感の波はわたしの体全体を覆い、熱さと切なさで視界がうるんでいます。
「ま……斑目、さん」
「……ん」
彼も今の愛撫に夢中になっているようです。鼻を鳴らすように返事をする耳元に、体をまげて唇を近づけます。
「もっと……もっとなでなでしてください……おっぱいだけじゃなくて……もっと、ぜんぶ」
言いながら、自分でバスローブの帯を解いてしまいました。もじもじ動かしつづけていた脚が、あっという間に服をただの布切れに変えてしまいます。袖こそ通したままですが、わたしは丸はだかで斑目さんを抱きしめているのです。
斑目さんはわたしのお願いを聞いてくれ、そろそろと両手を移動させ始めました。唇はわたしの胸に吸いついたままで、肩を、背中を、お腹を、お尻を、そしてもっと下のほうまで、ふたつの手のひらがわたしの輪郭をなぞります。
「大野さん……すべすべだね。やわらかいし……貼りつくみたいだ」
「んっ……ま……だらめ、さん、の、手……やさしくて、好きですよ」
忙しい斑目さんの代わりに、わたしは彼のバスローブを脱がせました。帯を抜いて、背中をめくり、下着を――勇気が足りなかったのかトランクスを履いていました――脱がせると、バネ仕掛けのように勢いよくそそり立ちます。
「斑目さん……こんな、に」
「――はは。大野さんが、あんまりエッチな声、出すから」
「ええ?そんなこと、ない、ですよ?」
「ナニ言ってんの――ほら」
「ひぁん!」
「まだ俺……触ってる、だけなのに」
「あ――んぁ!ん、ふ、っ」
「俺、初めてでも、判るよ、大野さん――」
斑目さんの右手がセリフとともに、まだ触れていなかった……ずっともったいぶっていた場所に届きます。
「きゃふッ」
「ここ……もう、……すごく……」
ヘアをかき分けてスリットに届いた指は、ためらいなくわたしの中に入り込みました。
「――熱くて、とろとろで――」
「ぅ……っ……んっ」
「吸い付いて、くる」
「っく――ッ」
わたしの体に電気が走ります。痙攣する手が反射的に彼の背中を抱きすくめます。
「……?大野、さん?」
「……っふ、う」
心電図の針が急にはね上がったみたいな感じ。体の中を流れる血液が、倍にもなったように体温が上がります。斑目さんにも異変を勘づかれてしまいました。
「大野さん……もしかして」
「ゃ……」
「イッちゃった、の?」
「……言わないで、ください、よぅ」
「ウワ……初めて見た……あたりまえか」
あまりの恥ずかしさに、かえって意識がはっきりしてしまいました。わたしは三次元の女の子の体を知らない斑目さんに、指だけでのぼりつめさせられてしまったのです。
「うぅ。なんか、くやしいです。斑目さんに気持ちよくさせられちゃうなんて」
「あ、でも俺、なんか優越感」
「んもー。よいっ――」
「うわっ?」
「しょ、っと」
わたしは彼の胴を抱く腕に力を入れて、脚で反動をつけて勢いよく横に転がりました。円形ベッドって便利です。うまく角度をつければ転がりまわってもおっこちません。
斑目さんを組み敷くと、次はゆっくりと自分の体をもぞもぞ引き下ろします。
「な、何?」
「今度はわたしが斑目さんのこと、気持ちよくしてあげますね」
身を起こして座った斑目さんの腰元に、わたしは床に膝立ちで体をぴったり寄せました。マントみたいにひらひらしていたバスローブをようやく脱ぎ、カーペットに落とします。
自分の胸を両手で持ち上げ、彼自身のすぐそばでぷるんぷるんと揺らしてみせました。
「斑目さん、これ、してみません?こ・れ」
「そ……それは、噂に聞く『パイズリ』?」
「ふふ」
彼のは今にも爆発しそうに屹立しています。それを、両側からそっと包み込みました。わたしの胸ごと握りこむようにして支えながら、ゆっくりと体を上下に動かします。
「気持ち、いいですか?斑目さん」
「う……んんっ、こ、これは存外……っ」
これは男の人のを胸でこする事が重要なのではありません。わたしの多くはない経験からの感想ですが、女の子の体が自分の下半身に密着していることや、男の人にとって奉仕されている実感が湧いてくることの方がより快感を高めるようなのです。
たとえばこうしていると、わたしの胸は斑目さんの股間に埋もれるようにして動いています。彼の内腿やヘアや、おへそをわたしの胸が刺激してゆくのです。それに……。
ぺろっ。
「っう!」
胸の谷間からてらてら光る頭を覗かせているそれを、わたしは舌を伸ばして舐め上げます。
「斑目さんの、おっきいですね。入るかしら……あむ」
下から見上げる視線に、男の人って弱いんです。わたしは上目遣いで彼に笑いかけ、大きく口を開けてそれをほおばりました。
「う、ううっ……お、大野、さ、ん、っ」
「ん、んっ、んむ、んっ」
両手も休めないように、唇と舌も一生懸命動かして。頭上に感じていた斑目さんの視線が途切れます。目をつぶったのでしょうか。
彼の手がわたしの肩に回されました。片手はわたしの頭を撫でてくれます。なんだかそれが嬉しくて、わたしは動きをより早めました。
あまり下品にならないように気をつけていましたが、口の端からよだれが垂れてしまい、それでより滑りがよくなります。
「ん……ぁ……ちょ、大野さん、待、っ」
彼の腹筋に力が入るのが判りました。あ、出るんだ、と判りましたががかまわず――むしろ、さらにはげしくしゃぶります。
「だッ……んっ、く、大野さ――」
わたしの頭を撫でる手の力が、強まったり弱まったりしています。突き飛ばすわけにも行かず困っているのでしょう、そんなしぐさがまた可愛らしいです。――と、ついに我慢の限界に来たみたいです。
「く、ぁ、あ、あふ……ッ」
小さく呻くと、斑目さんはピークに達しました。どれほど我慢していたのでしょうか、ちょっとびっくりするような量の体液がわたしの口の中に注ぎ込まれます。
「んぷ……ぅう、んくっ」
やり場に困っていた彼の手は、結局わたしの頭を支えることにしたようで、おかげで動けなくなったわたしは斑目さんのを口から出すこともできず、あふれてこぼれた液体は頬やあごをつたって胸に白い水溜りを作ります。
「うわわっ、ごめん大野さん」
失敗を悟った斑目さんがヘッドボードからティッシュを持ってきて、わたしの体を拭いてくれました。
「けほ、斑目さん、いいですよぉ、そんなことしなくて」
彼のフットワークがあまりに良くてつい苦笑しながら、受け取ったティッシュで自分の体を拭きます。飲んであげようと思ったんですけど、失敗してしまいました。
「どうせまた、あとでシャワー浴びるんですから。ふふ、それより」
「?」
「これで1対1ですね」
「ええ?これってそういうモン?試合?」
一段落したと思って、彼も自分のペースを取り戻しつつあるようです。
「あらぁ、知らなかったんですか?これからわたしの怒涛の快進撃が始まるんですよ」
「うわ、カンベン」
「勘弁しませんっ」
再び体をベッドの上へ。今度はわたしが斑目さんを押さえつけた状態から、二回戦の始まりです。……あれ、わたしが上?もう。
「……斑目さんたら、ホントに総受けなんですねー」
「ナンスカ」
「またわたしが押し倒してるじゃないですかぁ。自然にそういう体勢になってるのがおかしいんですよ」
「でも俺、今日はけっこう頑張ってる方だよ?」
ころん。斑目さんは挑発に付き合ってくれ、体を入れ替えてわたしを組み敷きました。
「ま……っ、斑目さん」
「うん」
「今度は……、もっと、激しくしてください、ね」
「大野さんはさ、激しくされるの、好きなの?」
「……ハイ」
「ん?ハイって、なに?」
「ゃ……ぁ」
「ちゃんと説明してくれなきゃ……わからないよ」
「ぅく……わたし……斑目さんに……いっぱい」
「いっぱい、なに?」
「いっ……ぱい、えっちなコト、して欲しいです……」
「えっちなコトって?」
本人のセリフの通りでした。斑目さん、いつもと違って、強気です。
「たとえば……大野さんのおっぱい、いじったり……?」
首筋に舌を這わせながら、さっきみたいに胸を揉みしだいて。
「……ん、っ」
「たとえば、耳たぶ、噛んでみたり?」
顔の脇で、ほんの少し強く耳を噛んで。
「あ!」
「たとえば……たとえば」
今度はわたしの肌を味わいながら、どんどん下へ下へ降りてゆきます。唾液の軌跡はぬらぬらと光りながら、胸の先端を通り、肋骨の段差を越えて、おへそのすぐ脇を通り、……
「……たとえば、ここ、開いて、みたり……?」
「ふぁ……はあ、っ……ん、んっ」
ヘアの茂みを分け入って、その先の割れ目にたどり着き……指で開いて、舌を差し込んできます。
ぴちゃ、ぴちゃっ、と、いやらしい音が聞こえます。割り箸で水飴でも練っているような、雨に濡れるあじさいを渦牛が這うような、蘭の花の蜜が床に垂れ落ちるような。
「大野さんの、ここ……」
「ぁ……や……ま、だ、ら、め……さ……」
「熱くて……やけどしそうだ」
「あ、あっ……ふ、うぅう……ん」
斑目さんの唇こそ熱くて熱くて、わたしの下半身が溶けてしまいそうです。ほんの数十分で目覚しく上達した彼の愛撫に、わたしのために優しくしてくれるその喜びに、視界が潤んできます。
「大野さん……脚、上げる、よ?」
「あ……やぁ……はっ、恥ずかし……」
斑目さんはわたしの両脚を大きく広げ、その舌はさらに深く強く攻め入ってきます。
あまりの羞恥に涙がにじみます。一刻も早く脚を閉じたいのに、わたしの両手はわたしを裏切って……斑目さんを手助けするように、わたしは自分で脚を抱え上げてしまいました。
「ふっ、ふうっ、お、大野、さん……」
「あ……あ……斑目、さん、わたし……わたし、もう……ッ」
はしたない格好のままで、斑目さんに呼びかけます。
「お願い……です」
斑目さんが顔を上げました。わたしの脚の間で、胸とお腹の先に見える彼の顔はとても優しく、そしてとても意地悪に微笑みます。
「何を、お願いなの?大野さん」
「……ふぅっ」
恥ずかしさと興奮とが入り混じった、不思議な衝動がわたしをつき動かします。わたしは両脚をもっと大きく開き、なるべくいやらしく見えるように腰をくねらせ、ぼうっとした瞳で斑目さんを見つめます。
「わたしの……ここに、斑目さんの……を……くだ、さい」
霞がかかった視線の先で彼が、さっきあんなに激しく達したとは思えないほど再び興奮しきった自分自身に、いつのまにか準備していたゴムをゆっくりと装着しています。
「斑目さぁん……来て、くださいっ」
結局、部屋の灯りは消さずじまいでした。
煌々と照らされたホテルの部屋でわたしは、自ら両足をおおきく開いた体勢で今、一晩だけの恋人がわたしにその想いのたけを吐き出すのを期待満面で待っているのです。
「大野さん、じゃ、行くね」
「ん……っ」
おずおずと自分の手で支えながら、狙いを定めています。先端がわたしの中心に触れ――それだけでまた達してしまいました――すっかり準備の整っているそこは、さしたる抵抗もなく斑目さんを受け入れてゆきます。
「ふ……っう」
「んっ……んんっ」
ずむ、という軽い衝撃とともに、斑目さんがわたしの中に入りました。その感触で、また一回。
両手両足で、斑目さんを抱きしめます。腿に力を入れると、彼がさらに深く入り込んでくるのが判ります。
「動いて……いいすか」
「んっ……は、い……っ」
ぐんっ、ぐうんっ。最初は恐る恐る、そして次第に強く早く、腰を打ちつけます。クッションのよく効いたふかふかのベッドが、わたしたちの動きに合わせて波打ちます。
「んっ、んんっ、……ふうっ」
「……う……っは、ぁうんっ、ふうんっ」
互いの快感をかみしめるあえぎ声と、動きのはざまで酸素を求める呼吸音とが絡み合い、静謐で淫猥な混声合唱が部屋に響きます。ベッドのきしみで拍子をとりながら、時には早く時には遅く、そして激しく、そしてひそやかに。
斑目さんがこんなに上手だとは想像していませんでした。初めてで、おそらく体温のある女体なんか触れたこともないはずの彼の脳裏には今、これまでクリアした幾多のゲームがリプレイされているのでしょうか。
普通の女の子なら怒るところですが、わたしは彼の応用力に舌を巻いていました。さっき一度射精しているのが余裕につながっているのかも知れません。彼は彼なりに、自分のノウハウを消化してわたしに与えてくれているのです。
小刻みに腰を動かすかと思えば、ゆっくりとグラインドさせて。わたしの入り口を梃子の支点にして、奥のほうまで荒っぽくかきまわします。
わたしの体を抱きしめて、全体が密着した状態で上下に動いて。彼のヘアがわたしの敏感なところをこすり上げます。
手や口も休んでいません。またわたしの胸を吸い、舌で転がしながら、両手は髪をなで、背中をなぞって。
体をひっくり返すような大技を繰り出す余裕はないらしく、ただひたすら正面を向きあって。でもそれが、自分の快感をこらえながらわたしを見つめている斑目さんの顔が、たまらなく嬉しいです。
真剣な表情でわたしの目の中を覗き込んだり、ときどき自分を襲うクライマックスの波を抑え込むのに神経を集中したり、彼の動きにいやらしい声を上げるわたしをやさしく見守ったり。
彼を抱きしめながらこうしていると、とても幸せな気分になれるのです。
「う……ま、斑目……さ……わっ……わた、しっ」
「おっ……大野、さん……ッ、大野さんっ」
お腹の奥底から、ひときわ大きな快感の塊が昇ってくるのが判りました。ぐりぐりとこすりつけてくる斑目さんの腰に両足を巻きつけて、塊が破裂するのに備えます。
腰にもうんと力を入れて、斑目さんを締めつけます。彼の動きが途切れ途切れになり、呼吸が浅くなって、彼にももう頂上が見えているのが判りました。
ほとんど御しきれない感情に思考を振り回されながら、振り絞るように呼びかけます。
「斑目さ……ぁん、わたしっ……いっ、しょ、に」
斑目さんは声を出すこともできないようで、焦点の霞んだような瞳で辛うじてわたしに合図をくれました。
わたしたちは互いを力いっぱい抱きしめ合い、むさぼるように強く強くキスをして……
「……ん、ふっ」
「ぐ、ぅ、っ」
最後の瞬間は、まるで二人がひとつの生命に融けあってしまったかのように感じられました。
わたしたちは、確かに互いを愛していました。
そう、今晩このとき。
このひと時だけは、わたしたちは間違いなく最高の恋人同士になれたのです。
****
ふと気がつくと、わたしはベッドの中で、斑目さんの腕枕で眠っていました。二人とも裸のままでしたが、布団をかぶっていて、彼がすぐそばでわたしを見つめているのが目に入りました。
「あれ?わたし、眠っちゃってましたか?」
「ん、いや、ちょっとだけね」
時計を見ると、ちょうど日付が変わる頃。逆算すると、30分くらいでしょうか。慌てて身を起こします。
「斑目さん、ずっとこうしてくれてたんですか?」
「そうだけど?」
「ええっ、ごめんなさい、腕、痺れちゃったでしょう?」
「いやいや、大丈夫!ほらこのベッド、ふかふかだったから」
「すいません」
「いいってば。……それに、大野さんの寝顔見てたら、そんなの気にならんかったし」
「……やっ、やだ!」
急に恥ずかしくなって、再び布団に潜ります。
「……大野さん」
斑目さんが布団の中へ、わたしを追ってきます。
「大野さん、さっき寝ちゃったから言えんかったけど」
部屋は明るいですが、布団をかぶった薄暗がりで、斑目さんはわたしに顔を寄せてきます。この暗がりでもわたしの顔がほてっているのが判ってしまいそうで、頑張って冷静な声で答えてみます。
「え、なんですか」
「あのとき……すごく可愛かった」
「……そ……あ、あり……っ」
顔がにやけてしまって、結局ちゃんとしゃべれませんでした。斑目さんはそれを汲み取ってくれ、さらに顔を近づけて続けます。
「いや、こちらこそ、ありがと」
わたしのおでこにキスしてくれます。そのほんのりとした暖かさに、ようやく気持ちを落ち着けることができました。ふう。
「……妖精さん候補を卒業できて?」
「言うなー!」
「耳元で大声出さないでくださいよ、もう」
「ワリ」
横に寝転がりなおして、笑顔を見せます。
「……はは、でも、こんな流れになるとは思ってなかったぜ。人生ってのは解らんもんだ」
「わたしもですよ。夕方斑目さんに会ったとき、こんなに素敵な人になってるなんて想像もしてませんでした」
今では、わたしにもその理由が解ります。斑目さんの恋が、学生時代の内向きなものから外向きに……恋する人に近づこうとする行動に変化したからです。
「斑目さん、咲さんに告白できてよかったですね」
「ん。まあ、かえってイバラの道が長く続くことになったんですがね」
「じゃあわたし、ときどき斑目さんの性欲のハケ口になってあげましょうか?」
「!?」
「冗談ですよ。朝になったら魔法が解けちゃいますから、今のやり取りだって忘れちゃいます」
「あーハイハイ。そこんところは自分でなんとかしますよ」
「ところで、斑目さん」
「ん?」
「まさか、もう眠いなんて言いませんよね?」
「……え?まだ続きあんの?」
「言ったじゃないですか、これから怒涛の快進撃だって」
「よっしゃ。じゃ俺も大野さんのこと迎撃する」
ばさっ。勢いをつけて、一気に布団をはぎとります。また明るい部屋で裸を見られることになりましたが、いいです、もう。両手で体の前を隠しながら、のしかかってくる斑目さんを見つめていると、彼が聞いてきました。
「で、大野さん。これは魔法の続きなの?それともシミューレーションのほうの続き?」
「斑目さんは、どっちがいいですか?」
「んー」
にやにやしながらわたしを見つめます。解ってる顔、ですね、これ。
「大野さんは、どっちがいいの?」
「……もう。いじわるですね」
「だって、迎撃開始だからな――うわ」
わたしは真上で四つん這いになっている彼に飛びつきました。勢いと重みでベッドに着地します。
「ふふ、なら試合もスタートですね」
「せめて『Get set』とかお互いに『Ready』『Go!』って言って始めようぜ〜」
「ヤですよ、そんなオタくさいの」
「ふ、腐女子にオタくさいって言われた!?」
「女子はそういうところでネタを求めないんです。腐女子も普通の女の子も」
斑目さんの首にしがみつき、キスします。
「斑目さん、大好きです」
「俺もだよ、大野さん」
斑目さんの『迎撃』が本格的に始まるのを体全体で感じながら、わたしは目を閉じました。
次の朝までの、めくるめく二人の逢瀬に思いを馳せながら。
おわり
以上です。ありがとうございました。
ほとんど住人がかぶってると思いますんで早晩バレるでしょうが、ノンエロのSSスレにこの作品の前段を投下してあります。
もとは1本のSSだったのですがエロに気合が入りすぎw、削るのももったいないので独立させました。
ひさしぶりに完成したんで腕が震えるぜ。ではまた。
GJ!
まさか続きが直ぐに読めるとは。
乙です。
続いてると信じて探して良かった。
大野さん可愛すぎデスヨ!GJ!
316 :
マホウの人:2007/07/28(土) 16:28:27 ID:rh9pc4/y
>>314 >>315 あんがとさま〜。
大野さんの無邪気攻めっていい属性だと思うですハイ。
またよろしくですノシ
>>312 GJ!
無邪気攻めいいですね〜。斑目もヘタレカコヨスで良かったです。
なんという的確な分析と描写
大野さんに萌え死に、しかしその後を思うと切ない
よだれがでますた
保守
誰かいるか?
いるよ
俺漏れも
今更俺も
そして俺も
高坂真琴陵辱マダー?
なんか一人元気なのがいるな
回避
スージーの中の人がゴトゥーザ様激しくワラタ
何故ワラタのかは自分でもわからねぇ。
ちなみに俺はさっきググってみるまで「ごとうむらこ」だと素で思っていた
保守
もうここに人はいないのか…
保守
もう2ヶ月か。アニメ始まれば……どーだろw
なくなるのは寂しいので住人いますよ宣言
俺もいるんだぜ
CPが少ないから、出尽くした感もあるしなあ。
初代×咲ちゃんとか、クガピー×大野さんとか、ヤナ×荻上とか、ありえない系のCPをむりやり
こじつけるとか。
大野さん×咲ちゃんの百合物は読みたかったかなあ。(すでに過去形w)
補給が尽きてもまだ死なんぞ……アニメ二期さえ…アニメさえ始まればきっとッッ!!!
練習で書いてみたんで、短いですが投下したいと思います。
笹原×恵子です。
「……っあ……」
正面のアニキの首をギュッと引き寄せると、密着した肌からじんわりと暖かさが伝わって来る。
あぐらをかいて座るアニキと向き合った私は、足を跨いで腰を下ろした。
ぬるりっと、ゆっくり私の中にアニキが入ってくるのが分かる。
「んっ」
ピクリと肩を揺らした私を見上げながら、アニキが動き始めた。
はあっと息を吐いて、じんっと湧き上がる熱に身を任せる。
動く度に、少し眉を寄せたアニキの顔が揺れた。
「アニキ……」
そう言って、私はアニキの口にむしゃぶりつく。
舌を絡めて、音を立てて唾液を吸い上げる。
ああ、アニキとのSEXは、とても楽だ。
だって、顔の良い男を繋ぎ止める為には、私は相手の望む女にならなければならない。
でも、アニキとならそんな必要は無い。だから自由に求めて、乱れられる。
じゅぽ。ぬちゃっ。
口からの音と、突っ込んでる所からの音が、狭い部屋に響いてエロい。
音と、汗の匂いが、私を興奮させる。
「ふっ……、あっ……、んんっ」
太股を掴むアニキの手に力が入ったと思ったら、動きが激しくなった。
舌を絡めたまま、私はギュッと目を閉じる。
吹き出した汗で頬に張り付いた髪がうっとおしい。
「あ、アニキっ……!」
思わず口を離して退け反ると、溢れた唾液が顎から胸に垂れた。
ニヤリとアニキが笑って、てらてらと光るそれを、べろりと舐め取る。
信じらんねぇっ!
妙に恥ずかしくなった私の体に力が入って、キュッとアニキを締めつけた。
「んっ」
アニキが小さく呟く。
「ああっ、アニキ……、アニキ、アニキ!」
ガクガクと揺れながら、アニキを呼び続ける。
手足が震え、息が上がって行く。
「んああぁっ。……ああっ!」
びんっと背中が反り、ギュウウッってアニキを中に引き込む様に力が入るのが分かった。
びくびくと私の中でアニキが揺れる。今、イッてるんだと思うと、少し嬉しい。
荒い息を整えながら、かくんとアニキの肩に頭を預けた。
ぼーっと、余韻に浸りながら、私は少し笑う。
うん。アニキとのSEXは、とても、好き。
終わり
短いのにも程がある。
エロは難しいですね……。
>>340 いやいやエロかわいいぞ。
対面座位でキスなんてキサマ俺の股間をどうするつもりだw
ごっそさん。
一万年と二、三年前から?
↓
344 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 19:53:50 ID:XLe6ZOM6
保守あげ
345 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 16:44:12 ID:e1oVXvAN
斑目晴信誕生日おめでとう!
とゆう訳で、斑目SSをスレ三カ所に投下したします。
これが唯一祝ってる話。
斑目×アンジェラ
「斑目、誕生日オメデト」
アンジェラ・バートンは、にっこり笑いながら、隣に座った斑目晴信の肩を押した。
「あ、ありがと」
ここ、自室で同人誌を読んでいた斑目は、横に倒れると、上からのしかかってくるアンジェラを見上げる。
「オ祝イニ、イイコトシテアゲルネ」
アンジェラの細い指が、彼の股間にちょんっ、と触れた。
斑目は『まだ昼だ』、『これから食事に行く約束じゃなかたっけ?』と云う言葉を飲み込んで、手に持った同人誌を横に置く。
一度火のついたアンジェラには何を言っても無駄なのだと、ここ三ヶ月で理解していたし、期待も大きかった。
―
―
―
ベットの上で全裸の斑目の上に、同じく全裸のアンジェラが覆いかぶさっている。
「今日ハ全部私ニ任セテ」
そう言って、アンジェラは斑目の首筋にキスを落とす。
ちゅっ、ちゅっ、と吸いつきながら、胸、腹、臍へと下りていく。
そして、ペニスを両手で持つと、鈴口にもキスをした。
斑目が自分を見ているのを感じながら、アンジェラは迷う事なくそれを口にふくむ。
ぬるりと舌を動かせば、たちまち質量を増す。
斑目は、赤く色づいた唇にペニスが吸い込まれる様をじっと見ている。
「コレ、シタ事ナイヨネ?」
口を離したアンジェラは、白く豊満な乳房を両手で掴むと、その谷間にペニスを挟み込んだ。
ゴクリと斑目の喉が鳴る。
ゆっくりと前後するアンジェラの体。その度、挟まれた亀頭が柔らかな胸の形を変えて出入りする。
「アン……」
上気した斑目の表情を見たアンジェラは、再び口をペニスに近づけ、ちゅうっと鈴口を吸う。胸の動きも休めない。
「アン、も、出るって」
斑目の言葉に口を離した瞬間、待ちきれない様に白濁が吹き出した。
ビュル、ブュビッ
それはアンジェラの頬と顎を汚し、胸へと垂れていく。
「ごめん!」
ティッシュを取ろうとした斑目を「イイノヨ」とアンジェラが止める。
彼女はついっと頬の精液を指で拭うと、それを舌で舐め取った。
白い指にチロチロと紅い舌が這う。
「貴方ノ味ガスルワ」
ぽってりとした唇が精液を吸い込んで行く様を見ながら、ゾクリと痺れた斑目のペニスは又立ち上がる。
「スゴイワ斑目」
うっとりとそれを見ていた、アンジェラがその上に跨った。
すでに潤った入口をぬるりと亀頭に擦りつける。
「私モ、コンナニナッテル」
クチャリと音を立てて愛液が糸を引く。
アンジェラは右手でヒダを広げると、ゆっくりとペニスの上に腰を落とした。
熱くとろける様なアンジェラの中は、ペニスを受け入れた悦びでヒクヒクとうねる。
「くっ……」
すぐに持っていかれそうな快感に、斑目が軽くうめいた。
アンジェラが尻を持ち上げる度、露になる結合部が彼の視覚を刺激する。
「アッ、アアンッ」
時に腰をグラインドさせながら揺れるアンジェラの胸が、ゴムまりの様に跳ねた。それに誘われて、斑目の手が伸びる。
「ンッン、アアッ!」
下から持ち上げる様に乳房を握り、その弾力を確かめると、親指を旋回させて固くかった乳首をこね回す。
「アッ、イイヨ!」
一際アンジェラの声が高くなり、挿入がより深く激しくなっていく。
荒い息と共に、斑目の上でアンジェラの体が薔薇色に染まる。
「ハアッ、ンッ、アアッ」
「はっ、もう、もうっ」
奥へ奥へと締めつける動きに、斑目が限界を訴えた。
「出シテ、出シテ!」
アンジェラの最奥へとペニスが導かれた瞬間、中で熱が弾ける。
「ア……、アッ……」
子宮に精液が注がれる感触に、アンジェラの体が小刻に痙攣した。
「はぁ…、はぁ」
ペニスを引き抜くと、ドロリと精液が内股を伝う。
それすらも愛しくて、アンジェラは斑目の横にポスンと倒れ込んだ。
どちらともなく唇を寄せ、舌を絡め合う二人。
「すっげえプレゼントだったよ」
斑目がアンジェラの髪を優しく撫でると、彼女はまるで猫の様にすりよる。
「来年ハ、モットスゴイ事シテアゲルヨ」
「期待してますよ」
二人はクスリと笑い合う。
結局、その日二人が食事に行く事は無かった。
終わり
以上で終了です。
>プレゼント
GJ!よく書いてくれた。アンドハッピーバースデイ斑目。
淫靡とスタイリッシュの折り重なった素敵エロだ。ぶっちゃけ『どこの斑目さんですか』的な
印象も否めないがw雰囲気にマッチしてたのでぜんぜんOK
あとスランプ中の書き手としてもありがとうと言わせてもらおうwww
全員復唱っ!
我々はっ!
おっぱい!おっぱい!
_ ∩
( ゚∀゚)彡
( ⊂彡
| |
し⌒J
保守
保守
保守
何となくアニメ見てはまって漫画買い揃えて読んで遅れて来ました。
笹荻に萌え過ぎてどうしようもない。
良作たくさん楽しませてもらいました。
保守
今日の放送を見て、こけに一ヵ月ぶりに来たんだけど
原作で接点のほとんどなかった、アン×斑を予知していた
>>350氏GJ!
テレビ見てたら氏の作品を思い出しましたから。
同じく今回の放送見て久しぶりに来ました。
350氏GJ!
362 :
名無しさん@ピンキー:
保守