彼の手には一つの小袋が握られていた。
「花の種」と印刷された小さな袋が
彼の家は一人住まいの身には
とても立派で住み心地はこれ以上ないほど良かった
だが心の心地は良くなかった
吹き抜ける風が孤独な命を凍えさせる
彼の友達であり恋人であった人魚とは
燃え上がる激情ぶつかり合いの末、別れたばかりだった
(・∀・)イイヨイイヨー
>カペリートの秘め事
タイトルからして期待大。
わくわくしつつ待ちます。
「ッフッフーフフフーッフッフー」
カペリートは鼻歌を歌い、頭のかさを魔法の鼻の力で農夫が被るような
麦わら帽子に変えていた。
そして大好きなスケボーに乗りながら左右移動をひたすら繰り返して
いたのだ。
彼の右手には水に満たされたじょうろが握られ、左右に往復する彼の
前には黒土と栄養たっぷりの肥料が混ぜられ盛られている。
そして左手には、さっき街のお花屋さんから買ってきた花の種入りの
袋が収まっていた。
「フフーフッフーフーフッフー」
カペリートはいったん、じょうろを丸い足元に置くと右手を袋の中に
突っ込み腰を曲げる。
カペリートの右手が袋の中から引き抜かれる。
彼の親指と人差し指に挟まれた丸っこいもの…それは今の彼にとって
かけがえのない大切なものだった。
愛用の豚の貯金箱手に貯めていたなけなしのお金で手に入れたから
というのもあるが、それ以上に彼には切実な思いがあったのだ。
だが、今のカペリートはそれをすましたような大きな目の中に隠して
手にした種をそっと土の種に埋め込んだ。
種を埋めるとカペリートは地面に置いていたシャベルと手に取り、薄く
その上に土をかけた。
そしてスッとスケボーを右に移動させ、また袋から種を取り出して
埋める。終われば土をかけてスケボーを転がす。
この作業をカペリートは4度ほど繰り返した。
5度目の種埋めを始めようとカペリートはまた袋の中に手を入れて
種を取り出そうとする。彼の手は袋の中で最後の一粒の種を
つかんだ。だが…。
「ンっ?」
カペリートは顔と手の間の部分を横に曲げて、かさを傾けた。
人間で言えば首をかしげる、と言えばよい動作だったが彼には首が
無かった。
彼の手の中に握られいる物。袋の中には表示どおりに花の種しか
入っていないはずだった。
いや、確かにカペリートの手中にあるものは花の種には違いない
だろう。
だが、さっきまで土に埋めていた種が黒く艶のある丸々としたもの
に対して、その種…らしきものはなんとなくイビツで、ピーナッツの
殻のようにデコボコしていて、それでいて薄いオレンジ色を
しているようにも七色に鈍く光っているようにも見える代物だった。
「ンンー?」
カペリートは更に、かさを傾けてうなった。
なぜだろうか、この種のような物を見ていると落ち着いてくるような
不安になってくるような。
心が揺さぶられて穏やかでなくなってくる。
「ンー。」
カペリートは眉を吊り、それを今にも木々の中に放り捨てるかのように
腕を振り上げた。
だが、すぐに彼は腕をピタッと止めた。
「ンッン…。」
カペリートは手の中の物体を困惑げにしばらく眺めていた。
しかし、やがて思いなおしたかのようにいつもの表情に戻ると、腰を
屈めてその種のような物を人差し指で土の中に押し込めた。
「フー。」
カペリートはおでこを拭うと、じょうろの前まで移動してそれをつかみ、
再びスケボーを花の種を埋めた土の前で左右に往復し始めた。
じょうろからサーッと水が土の上と注がれていく。
スケボーに乗っていたのは、まんべんなく、スムーズにそして楽ちんに
ガーデニングするためのカペリートならではアイディアだったのだ。
イイネ。なんか、切ない童話みたいな雰囲気がイイ。
17 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 16:16:10 ID:WQhQuS6U
期待age
お皿のように白くて丸い満月の下、
カペリートは小道を滑るように歩いていきます。
やがて、彼は青いガラスのように透き通った湖の前にたどり着きました。
カペリートはしばらく月に照らされて揺れる水面の前に立ち尽くしていました。
「フーッ」
やがてカペリートため息をつき、自分の鼻を二回つまみます。
フォッフォッ。
彼の頭の上のかさが新聞を折りたたんでできた船に変わります。
カペリートは新聞紙の船を水の上に浮かべました。
風に押し流されて船はゆっくりと湖の真ん中へと進んでいきます。
カペリートはまた鼻をつまみ、ダイヤルを回すように右回しに鼻を回しました。
すると船は潜水艦のようにそっと水の中へと沈んでいってしまいました。
カペリートは波打ち際で腰を屈め、目をつぶります。
そして口をすぼめて突き出し、顔を湖面へと向けるのでした。
「ウウー…」
カペリートは待っていました。あの日のような甘い唇が重なる時を。
無駄だとはよくわかっていましたが、それでもわずかな希望を込めて。
そして、彼は何かがザザッと湖から顔を出す音を確かに聞いたのです。
同時に何かが自分の唇に吸い付いてきたのを感じました。
彼はこの瞬間を待ちに待ち、憧れに憧れていたのです。
でも、何かが変です。
口付けの味は甘いどころか泥臭く、相手の唇の感触は暖かく柔らかい
ものとは逆に気持ち悪いほどヌルヌルしたものでした。
「オワッ!?」
たまらずにカペリートは閉じていた目をみはりました。
なんと自分の口に吸い付いてきているのは、さっき沈んだ新聞紙の船を
帽子のように被った、彼の背丈はありそうな大きな醜い鯉ではありませんか。
目まいするほど不愉快になって、カペリートはポン、という音ともに
必死で鯉を引き剥がしました。
「ベエエェーエー…」
カペリートは大きな赤い舌を口から出して気持ち悪がった後、ぼーっと
しばらく湖を眺めていました。
いつまでそうしてても彼が無駄だと悟るまで、
どのくらいの時間が経ったのでしょうか。
「フーウ…。」
カペリートは再び大きなため息をつくと船を湖から取り上げると頭に
乗せ、鼻をつまんで元のかさに戻しました。
彼の愛していた人魚姫はもうこの湖にいない事は間違いなかったのです。
カペリートはしょんぼりして、湖と家をつなぐ道を戻り始めました。
カペリートは自分の家の前まで戻りました。
昼間、彼が花の種を埋めたささやかな窓の下の花壇に足を運びます。
「ウウーウ…」
彼の口から漏れたのは失望のささやきでした。
今の彼が必要としてる相手はまだまだ影も形も現れていません。
当たり前ですよね。花の種は埋めたばっかりなのですから。
寂しさがそんな当たり前の事を忘れさせるほど、カペリートを
焦らせていたのです。
それほどまでに彼は一人ぼっちだったのです。
もちろん、彼には亀さんやカタツムリさん、ネズミの発明家さん、
歌の好きな熊さん、たくさん友達はいますよ。
でも、カペリートが欲しかったのはそういう友達とはちょっと
違ったお友達だったのです。
「フウ…」
カペリートはうなだれて家の中に入っていきました。
グラリとかすかに花壇の土が揺れたようにも見えたのは、玄関の扉が
バタン、と鳴ったその時だったのです。
でも、それを見た人はもちろん、その場には誰もいませんでした。
きっと、お月様の穏やかな光が風に揺らされる事で起こった蜃気楼だったのでしょう。
乙ー。
いいですね、凄くいい。
ぜひ最後まで読みたいです。
22 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 00:11:27 ID:OF2MeMEF
ガンガレ!
良いですね!
期待して待ちます。
24 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 18:58:53 ID:fzRxIuKX
期待。
でも途中から語り口調(?)変わってないか?
カペリート、さようなら。
来週からはミッフィーですね(涙)
最後も何気なく終わったな。
もっと早く放送に気付いていれば…
カリペーロ
ほっしゅ
僅かな期待を抱きつつ保守
名前 砲撃 陸戦 航空 雷撃 潜水
ゆうぞうお兄さん 37 28 40 36 29
しょう子お姉さん 29 21 49 31 21
スプー 32 20 35 48
コニちゃん 35 52 2 20 41
みっフィー 25 14 39 36 9
ワンワン 36 43 28 35 44
ノーマン
ミッフィーが調子に乗って乗りまわすN級駆逐艦
ポピーさんもお気に入りでバーバラも大切に思ってる船
連合軍と戦って何度も故障するがミッフィーが
大事に扱ったため無事に終戦を迎えることができた
うえだくんとしもだくん
ポートダーウィンのやたらハイテンションな住人
典膳にその妙なノリを憎まれてポートダーウィンが
爆撃される原因を作ったが無事に彼らは戦争を乗り切り
典膳はマーカスに追放されるという世の無常を演出した
愉快な二人であった
的場浩二
ポートダーウィンで顔の体操をやってる人
典膳に『仕事を選べ』と皮肉を言われながら無事に戦争を生き残るのだった
ある意味典膳よりはるかに幸せな人間であるのは間違いない
コニちゃん
ポートダーウィンに住むにほんごであそぼのリーダー
相撲協会の出身だったが彼らがジャワ海で悲惨
目に遭っても何一つ気にかける風もなかった
軽巡リアンダーで連合軍と戦うが彼が船に乗ると
たちまち船足が遅くなるので万才が代わりも艦の指揮を
とることもあったが、そうなると艦の挙動がたちまち
不審になるという欠点もあった
ともかくもコニちゃんもほとんどこの不幸な戦争に
何一つ関与しないですんだ幸せな人だった
何もないのは悲惨だ悲しくなってくる
最後の戦いが始まった
インドネシアでは意味不明な消耗戦が始まろうとしている
モッチは今頃ポートダーウィンでのんびりテレビを見ているに違いない
那覇でうろついていた敵を殲滅したけど守りきれるか不安だ
ネロの死んだ豊原がもしかしたら一番安全かもしれない
寒い寒い寒いけど
test
なんじゃもんじゃおばけはどうさ?
子ギツネとおばけの絡みなんてのは
>>40 ここはお前のグチを聞く場所がじゃなくて俺が見事な大和特攻の小説を書く場所なんだよくたばれ!!
>>41 それ、どう見てもスレ違いです。本当にありg(ry
戦いは終わった
同盟国軍に加わったカペリートだったが結局
縁の下の力持ちみたいなスタンスでこの戦争は終わってしまった
今の彼はパルミラに戻って以前の生活に戻るしかないだろう
十分に幸せなことではあるのだが
チャングムは駆逐艦椿をディズニーシーからもらった
これから活躍することでせう
カペリートの敵チャングムの駆逐艦初梅は
武装の大半がダミーの本部艦である
大半が竜馬らの宿舎と食堂と風呂場と会議室になっている
. _-― ―-、
/. __-_ ヽ _________
レ ノ)ハノ)人) /
ヽCイ ( l ,l`|) < カペリート侵攻
. ▽( ヽ ゙゙lフ ノ lWv; \
( f⌒ヽーイ⌒(Y. /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
. <( __ ノ|. |. |(.|. |
. / /_._|_._|_」\. ノ
/ /. ノヽ
(、、y′ ヽ
/、 . ヽ
. 〈 `‐ -_____- ‐' 〉
`、___. _____ 〉
/ / ̄ ̄| |
/ _/. | 」
(⌒ _) (. ̄⌒)
 ̄  ̄ ̄
零式ガンダム
連合国の主力艦上戦闘機。
元から高性能機体であったことと次期主力機開発の遅れから主力機であり続けた。
赤い機体C/Aはドギー・シャグザの機体である。
. _-― ―-、
/. __-_ ヽ _________
レ ノ)ハノ)人) /
ヽCイ ( l ,l`|) < にゃむジョー ジョーなむジョー
. ▽( ヽ ゙゙lフ ノ lWv; \
( f⌒ヽーイ⌒(Y. /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
. <( __ ノ|. |. |(.|. |
. / /_._|_._|_」\. ノ
/ /. ノヽ
(、、y′ ヽ
/、 . ヽ
. 〈 `‐ -_____- ‐' 〉
`、___. _____ 〉
/ / ̄ ̄| |
/ _/. | 」
(⌒ _) (. ̄⌒)
__,,..---.、、_
,,.‐'" ``ヽ、 今日もがんばってじょー如来に信仰告白よ
/ _,,.-ー‐-、_ ヽ
,r" ,,.'" `ヽメ、 なむじょーにゃむじょーにゃんじょー
/ / ,ノ)ノヽ、 ,,ハ人 `Y にゃんじょーなむじょーにゃむじょー
1 / /,-ー‐、 ) ノ ‐-、 ハノ じょーじょーじょーじょー万歳
ト、 f'`リ f〒'r fT!' /ノ じょー様に栄光あれ
{ ゝ tJ;ノ (.tJ;〈)
レ"入 ゙゙゙゙゙ ’ ゙゙゙ ; 一緒にじょー如来様に祈りましょう
.. /_ンへ !_フ ,. '
(. __,j ` ー-‐i'_"
/"⌒7::::ゝ、ー-‐'")::``;,>
/ }:::::::::〉 イ::::::::;} `、
皆さん、私は今まで信仰に迷っていました
そこへあるひじょう如来さまの啓示を受けたんです
私は山に登って如来に信仰告白したのです
私は如来様の胸元にその時抱かれていたのを自覚しました
_,,.-ー-、 。
,r'´ ,.-‐ー-、Y o,
f ,メノハノ))ヾ 。.. ノVVVVVV
ゝ(_Y,,( l,,,,,l )l) <皆さん、私は今まで信仰に迷っていました
. j>C(▽ヽ ゙゙゙O゙ノ ゜ そこへある日じょう如来さまの啓示を受けたんです
f⌒Y'ーイ⌒y 私は山に登って如来に信仰告白したのです
(( 〔__〉 }__,ノ )) 私は如来様の胸元にその時
<ヽ、 !,,/ ノゝ 抱かれていたのを自覚しました
//(、、)(ィ,,)ヽ、
/ ./ \
< / >
\ `ー、______, ‐'"〉
`ー、._______ ,‐'"
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(^´⌒) .(^´⌒)
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f ,メノハノ))ヾ 。.. ノVVVVVV
ゝ(_Y,,( l,,,,,l )l) <皆さん、私は今まで信仰に迷っていました
. j>C(▽ヽ ゙゙゙O゙ノ ゜ そこへある日じょう如来さまの啓示を受けたんです
f⌒Y'ーイ⌒y 私は山に登って如来に信仰告白したのです
(( 〔__〉 }__,ノ )) 私は如来様の胸元にその時
<ヽ、 !,,/ ノゝ 抱かれていたのを自覚しました
//(、、)(ィ,,)ヽ、
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 ̄ ̄  ̄ ̄
私はまだゼウスが地上にいた頃を思い出した。
考えてみればこれはギリシアの神々の海をかけた戦いなのかも
しれないと思う。私はラングーンの沖で確かにそう思うのだ。
キノコががけっぷちだ。
神を求めてage
ダンが叫ぶ。
「あのドムは何だ!?」
「ネッド・パーカーですよ。」
トミー・バングスはドムからの光学通信をダンに伝えた。
「奴はカペリートがいないと言っています!」
「カペリートがいないだと!?そんな馬鹿なことがあるか!」
その頃カペリートは宇宙を飛んでいた。
宇宙が回る。星が尾を引いてクルクル回る。
ムサイは彼の眼下にあった。
保守
57 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/30(金) 16:12:37 ID:HVA83mkd
age
58 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 22:53:57 ID:+b1YxSrY
カペリートVS魔法使いが一番の見所