【はずむ明日太】かしまし【女人禁制】

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522名無しさん@ピンキー
地下室から狂ったかのような呻き声が漏れている………
「そろそろ時間かな…?」
台所に立っていたやす菜は地下室に向かった。
地下室に入って瞬間,とてつもない異臭が鼻を刺した。
トイレに行けないため漏らし垂れ流された排泄物,風呂に入れないため流す事の
できない汗,その他生理の血など体から出た様々なものがまざった匂いだ。
「や……やす菜ちゃん………」
そこには地下室の壁と頑丈な鎖に繋がれた全裸の少女,はずむの姿があった。
はずむの体は昔のふっくらとした体の面影も無いほど激しく痩せ細っていた。
「早く……早く……ちょうだい」
はずむはやす菜が手に持っている注射器を求めていた。
しかし鎖のせいで注射器には手が届かない。
「まだダメよ。」
「いいから!!早く!!」
普段の温厚なはずむの姿はどこにもなかった。
そこにはただ薬を求めて怒鳴り散らす獣がいるだけだ。
「その前に部屋を掃除しなさい。
こんなに汚れた部屋になんて入りたくないわ。」
やす菜は雑巾を渡した。
「………」
鎖に繋がれているとはいえ,ある程度の自由は利く。
はずむは言われるがままに床をふき始めた。

523名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 23:33:34 ID:UoN3OAQU
どうしてこんなことするの?」
はずむは聞いた。
「それははずむ君が好きだから。
……どこにも行って欲しくない。
ずっと私のそばにいて欲しいから。」
やす菜の心に嘘などなかった。
ただ単にはずむを愛していたいだけ。
「そんな……もう嫌だよ。
……どこにもいかないから……もう許して……」
「ダメ。はずむ君はずっとここにいなきゃいけないの。
だって私の……私だけのお人形だもの。
それに私がいなかったら……薬が無かったら生きていけないくせに。」
はずむは何も言い返せなかった。
事実,薬漬けにされたはずむは薬を与えてくれるやす菜無しでは生きて行けない

健全なはずむが薬を入手する方法を知るはずがない。
涙を流しながらはずむは掃除が済んだ事を報告した。
「終わったよ……」
「すごく綺麗になったわね。よろしい!」
やす菜はおどけて言った。
「ご褒美に今日ははずむ君の好きなハンバーグよ。
それが済んだら薬の時間ね。」
はずむは目を輝かせた。
いつもはフェルマータのエサや雑草,酷い時はゴキブリ取りに入っていたゴキブ
リややす菜の排泄物など到底人間の食べ物とは思えないものだった為,はずむは
大喜びだった。
一口,口に含んだ。
ジューシーな肉汁,甘い玉葱の香り,少し辛いがまろやかなソース……はずむは
薬の事を忘れるほど大きな安堵感に包まれた。
しかし,何か嫌な予感がする。
当然だろう。
今まで食していた物がアレだ。
はずむは聞いてみた。
524名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 23:34:16 ID:UoN3OAQU
「これ,おいしいね。何の肉なの?」
「来栖さんよ。」
……いくらなんでも冗談だろう。
冗談だと信じたかった。
冗談であって欲しかった。
「そんな,言っていい冗談と悪い冗談が……」
しかし運命は残酷だった。
「冗談?何言ってるの?本当よ。
ほら,コレ。」
やす菜は蓋の被った皿の蓋を外した。
そこには紛れも無く来栖とまり本人の首から上があった。
「ウウッ,ゲエエェェ!!」
はずむは嘔吐し,ハンバーグを全て戻した。
「私のハンバーグが食べれないって言うの?」
「当たり前だよ!ウウッ……」
更に激しく嘔吐した。
しかし何も出ない。胃液も尽きたのだろうか。
「なら,薬はあげられないわね。」
「わ……わかった!食べる……食べるから!!」
はずむは激しい嘔吐感に見舞われながらも必死にハンバーグを完食した。
「よく出来ました。ではご褒美のお薬よ。」
その瞬間,はずむの体を快感が駆け巡り,少しだけ罪悪感から逃れる事ができた

「じゃあ,明日の朝また来るわ。おやすみなさい。」
そう言い残しやす菜は引き上げて言った。


525名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 23:35:49 ID:UoN3OAQU
そして次の日
「おはよう。はずむ君。朝ご飯は来栖さんの………あら?」
はずむはぐったりとうなだれ,微動だにしなかった。
「はずむ君?」
声を掛けても反応は無かった。
その時やす菜ははずむの口から血が滴り落ちているのに気付いた。
舌を噛み千切って自ら命を絶ったのだろう。
唯一無二の幼馴染みの死が相当堪えたようだ。
それに地下牢から永遠に出られない薬漬けの身だ。
生きている意味など全く無い。

「死んじゃったのね……」
やす菜は少し残念そうな顔をが,すぐ笑みを浮かべた。
「まあいいわ。ずっと一緒にいられる事には変わりないもの。」

やす菜ははずむの体が腐らないような処置を施した。

「はずむ君,この服なんてどう?」
「ご飯食べなきゃダメじゃない!」
「はずむ君……大好きよ」

そして彼女は人形遊びを続ける……
愛しい人そっくりの人形を使って……