ケロロ軍曹でエロパロ 其の4

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642名無しさん@ピンキー:2006/05/13(土) 23:23:41 ID:EVCAGZp1
  ダガダは別室へラビーを案内した。
その部屋はごく小規模な撮影スタジオであった。中央のなにやら怪しげな
投影装置らしい機械の他は、セットのようなものは何も置いていない。
殺風景な空間をいくつものライトが照らしている。
懐から小型のデジカメを取り出しつつ、ダガダはラビーへ向かって顎で
上手(かみて)を指し示した。
「・・さっそく写真写りを見せてもらいましょか。あ、このカメラね、
ウチの看板商品。こぉ〜んなに薄くて小型なのに、ドキレイな画像でお値段
なんとナナジュ〜ハチ万円で超ッお買い得ッ!!今しか手にはいらない限定
商品なのよコレが。―――さ、そっちに更衣室があるからチャッチャと水着
に着替えてきてくださ〜い♪」
「・・・・・えっ?!み・・・水着・・・・ですか?」
  ラビーが動揺して両手を口にあてた。その様子にダガダが眉を寄せる。
「あんなに強気なこと言っておいて、もうリタイヤですかっ?!タレント
募集に水着審査があるのは、今日びアッタリマエですよアナタっ!」
「いえ・・・そうじゃないんです。あの・・・水着、持って来てなくって。・・・あ、
すみません・・ウソです・・。――――みずぎ・・持っていないんです・・。」
  ラビーが意気消沈してうなだれた。
ウサギ耳もそれに合わせてへにゃりと萎れてしまう。
広告記事の、それこそ虫眼鏡で見なければ読めないような細かい字を指差し
ダガダが憤慨した。
「もう!困りましたねぇ!!ここに『要水着』と書いてあるのにっ!
・・・仕方がありません。下着姿でもオッケーということにしますよ。それなら
大丈夫でしょう?」
  しかしダガダの言葉に、ラビーはますます下を向いてしまう。
「――――なんですか?まだ不服なんですかアナタ?!」
「ちがうんです。・・・あの、すごくハズカシイお話なんですけども―――。」
  ラビーの顔が真っ赤に染まった。
「うちはビンボーで。――ブラジャー・・・そのぉ、1枚しか持ってないんです。
あっパンツは・・ちゃんと2枚持っているから大丈夫なんですけどっ。ちょうど
昨晩おセンタクしてしまって―――だからいまはその・・・み、水着審査がある
なんて知らなくてっ!・・・すみませんっすみませんっ!!」
「ブラジャーも着けていないんですかアナタは。」
  あきれたようにダガダがつぶやいた。
しかしその眼は陰湿にぎらりと嫌なひかりを放つ。
部屋の片隅の机の引き出しを開け、なにやらガタガタと中を掻きまわす。
探し物を見つけたダガダが、いかにもしぶしぶといった口調でラビーに言った。
「本来なら失格なんですがねぇ。ま、熱意もあるようだし大目に見ましょう。
ちょうどここに梱包用のガムテープがありますから、これを貼ってオッパイ
を隠してください。―――さあ、どうぞ。」
643名無しさん@ピンキー:2006/05/13(土) 23:41:17 ID:EVCAGZp1
  ダガダがそう言ってラビーに手渡したのは、どう見ても3センチあるか
ないかのガムテープの切れ端2枚であった。
「あ、あのぉ・・・・これで、ですか?」
「まっさかタレント志望者が水着を忘れるなんて、想定の範囲外でしてねぇ。
ウチとしてもこんなモノしか準備できないんだよねコレが。」
「あ・・・・す、すみません・・。――でもっ・・でもせめてもうちょっと大きく
切ってくれません、でしょうか・・・・?」
「あのねアナタね。これ、ガムテープなのよね。これ以上大きいの貼っちゃう
と、剥がすとき痛いデショ?!―――アナタのためを思ってわざわざこの
サイズにしてあげたのに・・・・わかってないねぇ。」
「そ・・・そう、です・・ね。―――わ、わたし至らなくて。すみませんっ・・・」

  うまく丸め込まれたラビーが、更衣室とは名ばかりのカーテンで仕切ら
れたコーナーへ姿を隠した。シュルシュルと服を脱ぐ衣擦れの音が流れる。
ややあってラビーのうわずった高い声が、困惑しきったように部屋にこだました。

「あっあのッ!!――これやっぱりムネが隠れなくて・・・っていうか、もぉ
ほとんど先っぽしかっ・・・!あ、あのっ!スイマセン!!な、なんていうか
は、ハダカでいるよりハズカしい気がするんですけど・・・・・・!!!」

「肝心なところは隠しているんだから、恥ずかしい訳がないでしょ?」
  ダガダが臆面もなく、冷然と切って捨てた。
「着替えたら、サッサと出てきてください。カメラテストを始めましょう。」
644名無しさん@ピンキー:2006/05/14(日) 00:11:56 ID:3Giq1SrL
陵辱ものになりそうですので次回からタイトルに「陵辱」の文字を入れます。
苦手な方はそれであぼーんして下さい。・・・さて、今後どうしたものか。
日曜日は終日、書き込めないのでその間に展開を考えます。
このままダガダか、アラザザ人か、それとも思い切って556かw
 先行き不明で、すみませんっスミマセン!!(ラビー風)
645四七四式:2006/05/14(日) 02:52:59 ID:5zq0vWRz
今日中に裏桃華×冬樹UP致します…
646名無しさん@ピンキー:2006/05/14(日) 12:21:10 ID:tiN3TlxJ
四七四式様キタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
647名無しさん@ピンキー:2006/05/14(日) 15:17:21 ID:h5lAvGAb
ラビー期待してますw
648名無しさん@ピンキー:2006/05/14(日) 22:37:02 ID:tiN3TlxJ
裏桃華×冬樹マダ━━━━━?
649四七四式:2006/05/14(日) 23:02:54 ID:fZbkk8r+
すいません、ちょっと遅くなりました
今回の話は裏桃華と冬樹のはじめて和姦です
自分の存在何たらについての葛藤も含めたらちょっとわけがわからなくなって
しまったっぽいですが、結末にもちょっとアレだったかなぁ…?
それでは↓
650四七四式:2006/05/14(日) 23:03:50 ID:fZbkk8r+
「な…」
『な…』
「『なんじゃこりゃ〜〜〜〜!!?』」

早朝の西澤家に、桃華の悲鳴が響き渡った
非常事態を察知して、さっそくポールやタママ、親衛隊が彼女の寝室へと駆けつけた
「モモッチ、どうしたんですかぁ?」
「お嬢様!」
彼らは桃華の寝室のドアを開け放って、ベッドに横たわっている桃華の姿を確認した
ポールが皆を代表して近寄り、桃華の安否を確認する…
「どうなさったのでございますか、桃華お嬢様?」
「ん…んん…」
「モモッチ、起きるですぅ!」
ぽん、とタママが桃華の肩を叩いた
すると、
「どりゃぁあ!!」
「タマ-----------!!?」
桃華の裏拳が、見事にタママの鳩尾にめり込み、タママはそのまま天井に向かって吹き飛ばされた
「ハッ!?」
「も…モモッチ酷いですぅ…グヘァ」
「お嬢様、落ち着いて下さい!」
ポールが慌てて桃華の体を揺さぶった
「ぽ、ポール…俺は一体…今何をやったんだ?」


「俺?」


日向家地下・ケロン軍秘密基地
「…つまり、ある日突然、裏と表の桃華殿が入れ替わってしまった…ということでありますか」
「そうなんですぅ」
その日、ケロロはタママから相談を持ちかけられていた
今日の早朝、桃華の悲鳴が聞こえたと思ったら、気付いてみると裏桃華が表面化し、表が裏になって
しまったというのだ
非常にヘンテコな事態に、ケロロ小隊は全員集結して、策を講じてはいるのだが
「どうにか元に戻す方法はないんですかねぇ…?」
「ウウム…何かしらきっかけさえあれば解決の糸口が見つかるようなものの、これでは手の施しよう
がないであります」
「ところで、今その当の本人はどこにいるんだ?」
「ギロロ先輩…モモッチは学校があるから、今は授業中です」
「イロイロ面白い事になってんじゃねェか…ククククク」
まったくもって議論は進展する気配を見せていなかった



 『I like doth』



なお、蛇足であるが、この会合の場にはドロロもいる
651四七四式:2006/05/14(日) 23:04:50 ID:fZbkk8r+
「ではこの問題、西澤さん」
「は、はい…(わかるかっつーの、そんなわけわかんねー記号…)」
『ここはx=120°ですわ』
「わ、わかってるから黙ってろよ!」
「に、西澤さん??」
一方、こちらは学校
裏と表が入れ替われど、中学生である桃華は登校しなければならない
いつもと違うと騒ぎになると思い、裏・桃華は表の桃華のフリを続けている
しかし、妙なところが鋭い冬樹は、既に異変に気がつき始めていた
「西澤さん…今日、何か変だよ?」
「そ、そんなことねぇぜ…じゃなかった、ないでございますですわ、冬樹…くん」
「…そう?」
裏・桃華の性格が強いせいか、表の桃華が表面に出にくく裏・桃華も困っていた
そういうわけで、裏・桃華は文字通りの自問自答を繰り返している
「(遠慮しないで出てこいよ…じゃなきゃコッチが大変なんだよ!いろいろと!)」
『…』
「(どうしたんだよ?)」
『…もしかしたら、これはチャンスかも知れません』
「(え?)」
『思えばいつも、表の私は引っ込み思案で、冬樹君に告白しようとしてもできない事が何度もありま
した…』
「(な、なんだよ急に…)」
『以前、私とあなたが分裂してしまった事がありましたけど…今はあなたが主導権を握ってますわ』
「(まあな…)」
『だからこそお願いしたいんです…私のかわりに、冬樹君に告白してくれませんか…』
「(お、おいおい!)」
『わかっています!こんなコトじゃいけないってわかっています!』
「(い…言いたい事は大体ワカるけどな、俺もお前も本質は同じだし、どっちにしろ俺もお前と同じ
ように…告白できねぇかもしれないんだぜ?)」
『…』
「(…ちっ、まぁ何とかしてみるからよ、今日はずっと頭んなかで寝ていろ…わかったな?)」
『…ありがとうございます』
652四七四式:2006/05/14(日) 23:05:27 ID:fZbkk8r+
その日はオカルトクラブがある日だった
誰もいない理科室で二人っきり…眉唾もののシチュエーションである
放課後なら先生が来る事も滅多にないので、立地条件は完璧だった
ただ、桃華は告白する度胸が無くて、むしろ冬樹と2人きりの空間にいられるというだけで至福を
堪能していた
だけど、今の桃華は裏・桃華
かつて何度も告白しようとした時、自分は裏であるため桃華を急かすような言動をとってはいたが、
今は逆だ
…しかし冬樹は今、自分が裏・桃華だという事を知らない
裏・桃華はできるだけその粗暴な態度を潜め、なるだけ表のふりをして振る舞わなければならない
もし変な事をして冬樹に幻滅されてしまったら、元も子もないからだ
----だが、それでは何かおかしい
確かに私は桃華だ…裏の人格だとしてもそれは紛れのない事実だ
表の幸せは即ち裏の幸せに繋がるが、私たち裏と表の関係は少々複雑でもある
絶対に生じてはならない独占欲が芽生えた時、私たち二つの人格はどうなってしまうのか
私たちは…
「西澤さん?」
「ふぇッ!?」
「こんなところで寝てちゃ風邪をひいちゃうよ」
桃華は辺りを見回す
冷たいリノリウムの床、隅に置かれたビーカーや試験管、黒板には冬樹が書いたUMAの考察論が
ビッシリと書かれている
「(理科室だ…俺は居眠りをしていたのか?)」
「ごめんね、ちょっと自分の世界に入り過ぎちゃって…僕の話、難しかったでしょ?」
「そ、そんなことねぇよ…じゃなかった、ないでありませんことよ!」
「それならよかった。じゃあもうそろそろ時間だから、今日はこの辺りで終わろうか」
「えっ!」
桃華は焦った
今しかいいタイミングはないというのに、ここで告白しなければ表に申し訳が立たない
「ふっ、冬樹!……くん」
「なぁに?」
「あぅっ…」
咄嗟に呼び止めたが、すぐに言葉が詰まって続かなかった
「その…あのな……」
「?」
今までずっと表が体験してきた告白直前の緊張感を、桃華は実感していた
動悸が速くなり、体は震え、思わず逃げ出したくなる衝動
心のどこかで、こんなものは屁でもないと思っていた桃華だが、今はその重圧に押しつぶされそうだ
「(やっぱり…俺なんかじゃダメだ……)」
「西澤さん、大丈夫?」
冬樹が気遣いの言葉をかけた
その時だった
653四七四式:2006/05/14(日) 23:06:01 ID:fZbkk8r+
「フ〜ユ〜キ〜ド〜ノ〜!」
「軍曹!」
「な゛ッ!!?」
桃華にとって、最も邪魔な合いの手が介入した
「いやぁ、帰りが遅いから心配して見に来たであります!」
「丁度いいや!西澤さん、軍曹と一緒に帰ろう!」
「あ……あぁ……」
こちらも表が何度と無く体験してきた王道パターンだった
怒りを通り越して真っ白になって固まる桃華…哀れと言えば哀れである
ケロロは円盤に乗って踵を返そうとUターンした
「軍曹さん!ダメですよぉ!」
「アレ?タママどったの?」
するとケロロの眼前に、手には妙な袋を携えてタママが次元ワープで姿を現した
「今度はタママまで…なにかあったの?」
「あ、フッキーこれあげるですぅ」
「これは?」
タママは袋からあるものを冬樹に手渡した
包み紙を解くと、中からハート形のキャンディーが出てきた
「ケロン星から今日届いた、おいし〜キャンディーですぅ!」
「ね、タママ…ワガハイのは?」
「もちろん持ってきたですぅ」
タママが唐突に持ってきた飴玉で、場は賑やかになった
しかし、桃華だけは別だった
「(俺も…弱いな……惚れた弱みっちゃあ言うけどよぉ…)」
「西澤さんの分は?」
「え?」
自分の名前を呼ばれ、桃華は復活した
タママは冬樹に聞かれ、このキャンディーの食べ方を教えた
「1人で食べるには大きいから、このハートの中心に力を入れると、パキっと折れてはんぶんこに
なるんですぅ」
「あ、ほんとだ」
「それじゃあ軍曹さん、僕たちは帰ってから食べましょうね」
「ちょ…タママ待つでありまーす!!」
そう言ってタママは飴玉を餌に、軍曹と共に2人だけで帰路についていった
その去り際に、タママは桃華にこっそりウィンクをしていった
(モモッチもこれで大丈夫ですぅ。なぜならこのキャンディーは…)
654四七四式:2006/05/14(日) 23:06:37 ID:fZbkk8r+
桃華は冬樹からキャンディーの片割れを受け取った
「はい、西澤さん」
「(ふ、冬樹君と同じ飴を半分づつ…タママあんにゃろぉ、小粋なマネしてくれるじゃねえか…)」
タママの厚意に感謝しつつ、裏・桃華は飴を口に含んだ

一方、こちらはケロロの部屋でケロタマ両人
「軍曹さん、あ〜ん♪」
「なんだかハズいでありますなぁ…では、あ〜ん♪」
ケロロはタママの、タママはケロロの口へキャンディーをぽいっと放り込んだ
「甘ぁーい!!」
「スピー●ワゴンみたいですね、軍曹さん」
「つーかマジでこれ甘いんだケド?」
ふふ、とタママの目が鈍く光った
「…ゴメンなさい軍曹さん、じつはそれは宇宙イチゴ味で味付けされてますけど、ホントはキャン
ディーじゃないんですぅ」
「へ…何?」
「うふふふ…それはえっちな気分になるお薬なんですよぉ…」
「ふーん



えええええええええええええええええええええええええええッッッッッ!!!!!」
タママはむくりと立ち上がると、ケロロに一歩一歩近づく
逃げようと四つんばいになって脱出しようとするケロロだが、すでに足腰の自由がきかず、タママに
捕まってしまった
「僕の愛を受け取って下さい…ぐんそぉさぁぁぁん♪♪♪」
「キィーーーーヤァーーーーーー!!!!」
655四七四式:2006/05/14(日) 23:07:13 ID:fZbkk8r+
そして桃華の方でも、異変は起きていた
「西澤さん、どうしたの?!」
「ふゆ…き…」
この媚薬は元々ケロン人用のものであり、人間が服用するとどうなるものか、解らない代物である
裏・桃華の強靱な精神力を持ってしても、体の奥から火照ってくる奇妙な快感には勝てなかった
どうやら冬樹にはまだ自覚症状は現れてはいないようだ
「(タママあんにゃろぉ、生意気なマネしてくれるじゃねえか…)」
「まってて!今先生連れてくるから…」
「ダメだ!!」
「で、でも…」
「俺は…大丈夫だッ……うくっ!」
まるで熱湯を貯えているかのように熱く疼く胎内を押さえ、よろめきながら桃華は立ち上がった
「無理しちゃ駄目だよ西澤さん!それじゃあ表の人格にも影響が出ちゃうよ!」


え?


「ふ、冬樹君…今なんて?」
「今の西澤さんは裏の西澤さんなんでしょ?朝からずっと様子が変だったから気になってたんだ」
「(バレてたーーーーー!!!)」
これでは自分だけ表のフリをしていたのが馬鹿みたいだ
桃華は顔を手で覆い、冬樹に背を向ける
今、耳まで真っ赤に赤面している自分の顔を見られたくなかった
「しっ、知ってたのかよ〜!」
「ごめん、なかなか言い出せなくて…こういう事って珍しいから、どうしたのかなと思っ…」
そう言いかけて、冬樹が倒れた
「おっ…冬樹君!」
「あ…あれ…?」
体の自由がきかないらしく、桃華に助けおこされた
冬樹の症状は桃華よりも極端で、彼も息がどんどん荒くなり始めた
「にっ、西澤さん…これって一体?」
「俺もだよ…タママの奴からもらったキャンディー食べたら…食べたら体がおかしくなってよぉ…」
「どうしたんだろう…軍曹」
「とにかくまずは…俺の家に……来いよ」
「ご、ごめん…」
歩くこともままならない冬樹を起こし、桃華は歩き出そうとするが、あることに気づいて大変驚いた
「うわっ!ふ…冬樹君、それ…」
「え…?」
それは、厚手の学生ズボンの上からでも判るほどに元気になった、冬樹の雄だった
冬樹は驚いて桃華の手を振り解いた
「わぁっ!?西澤さん…これ……み、見ないで!」
「お…おう」
桃華も冬樹に背を向け、あわてて座り込んだ
これはいったいどういうことなのだろうか
考えられるのはタママがくれたあの怪しいキャンディーのみ…
そうやって考えをめぐらせる裏・桃華は、あれが媚薬であったのではないかと疑った
「く…そういうことなら話は分かる……け、けどよぉ……」
冬樹のナニを見た後とあって、自分の体も火照りに火照っている
体がわずかに震え、スカートの下の下着も濡れ切っている事だって分かった
ということは、冬樹も今は同じ状況だ…ということは……
656四七四式:2006/05/14(日) 23:07:46 ID:fZbkk8r+
桃華はポールを呼んで、極秘裏に学校裏口からこっそり下校した
そして、着いた先はもちろん西澤邸だ
とりあえずマトモに歩けない冬樹を自室のベッドに寝かせ、桃華は離れた自分の椅子に腰かけた
「ふぅ…大丈夫か?」
「う、うん…ありがと、西澤さん」
「…」
桃華はここで表が出てこないのを良い機会だと判断し、冬樹に質問をしてみた
それは、自分と表裏一体である表には絶対に話せない事であり、そして冬樹にしか聞けない質問だ
「あのな…ちょっと聞きたいことがあるんだけどよぉ…」
「えっ?」
「…今の、裏の俺と表の俺…どっちが好きなんだ?」
「に、西澤さん?」
突然の突拍子も無い話に、冬樹はきょとんとしている
裏・桃華は悩んでいた
このまま自分だけの気持ちで冬樹に想いを打ち明けていいのだろうか、と
裏と表…二つが一緒であって、初めて"西澤桃華"という人物は成り立たない
だけど、この粗暴な裏の自分がもし嫌われていたら…引っ込み思案で一人じゃ何も出来ない表がうざ
がられていたら
本当はこんな事は聞きたくなかったが、どうせ告白するのだったら相手が自分をどう思っているか
知ろうとしてもいいではないか
こんな事は、気弱な表の人格は決して冬樹に聞けないだろう
「ど、どーなんだよ?」
「…僕は」
当の冬樹は、少し考えたようで意外にあっさりと結論を導き出した
一瞬だけ、桃華は耳を両手で塞ぎそうになったが、ギリギリのところで止めた
ここで逃げてもどうしようもないと判断したのだ
「どっちだよ…俺か、アイツか」
「僕は、西澤さんが…西澤さんっていう、一人の人間が好きなんだ。だから、どっちがどっちだって
…決められないよ」
それは、いかにも冬樹らしい博愛的かつ平等な意見だった
どちらか一方が選択されたらと危惧していた桃華は、ちょっとだけ腰砕けな気分だ
「そ、そっか…」
「それで、西澤さんは?」
「え゛ッ!!?」
だが、まさかそこから話を振られるとは思ってもみなかったので、今度は面食らってしまった
だけど、今こそ冬樹に好きだといえる絶好のチャンスだ
桃華は自身を奮い立たせるように、ぎゅっとその掌を硬く握った
「お、俺は…」
657四七四式:2006/05/14(日) 23:08:17 ID:fZbkk8r+
「くぁっ!」
「!?」
ところが、いきなりベッドの上の冬樹が悶えはじめたのだ
どうしたのかと桃華は駆け寄り、苦しんでいる冬樹を起こした
「だ、大丈夫か!?」
「う…うぅ…西澤さんっ…苦しいんだ……体中が…!」
冬樹は視線も朦朧とし、酸素を求めて激しく喘いでいる
だが、よく見ると冬樹の雄はさっきよりもさらに猛り切っている
まさしくはちきれんばかりの緊張っぷりだ
桃華は異常を感じて思わず後ずさった
「(こ…このままじゃあ、冬樹君が!)」
『方法は、一つしかありません…』
「(表?今のは表か!?)」
そんな彼女の頭の中に、久しぶりに表の人格の声が聞こえた
まさしく渡りに船というわけで、裏は表にすがりついた
「(どーすんだ!?これじゃあ冬樹君がヤバいぜ!?)」
『…ほんとうは、私がしたかった』
「(え?)」
『ううん、なんでも…』
「(そ、それで、どうすりゃいいんだ?)」
『じゃあ、単刀直入に言いますわね?その方法とは、私と…冬樹君が…体を重ねるのです』
「(ええええっ!!?)」
表の言葉に、思わず裏は口に出そうなほど驚いた
「(ちょっ…理屈はわからんでもないけどよ、あ、安全なんだろな!?)」
『私はもう、覚悟は出来ています』
「(…)」
確かに、この状態を継続していては冬樹が危険だ
ならば気を落ち着かせるためにも、ここはそうした方がいいのだろう
しかし、この状況でここまで判断できた表に、裏・桃華は感嘆した
「(俺に主導権渡すとき…言ってたよな?)」
『え?』
「(自分は引っ込み思案だとかよ…でもさ、お前は強いじゃんかよ。俺のやってた事は出てこなくて
も見えただろ?俺もお前と同じ…いや、俺はお前より弱かったんだなって、思い知ったんだ)」
『そんな…』
「(けどよ、今度は俺が勇気を出す番だから…見ててくれよ)」
『…はい』
そう言って、表は消えていった
658四七四式:2006/05/14(日) 23:08:53 ID:fZbkk8r+
冬樹は、もはや痛みさえ伴うようになっていた快楽に、どうしたらいいのか分からなかった
もはや言葉を搾り出す事さえ難しい…いつ失神してもおかしくなかった
だが、急に体から衣服の感触が消えていった
焦点の定まっていない目を一生懸命に開けたとき、そこには…
「に、西澤さん…?!」
「…冬樹君」
桃華だ
いや、髪はまだ尖っているから、裏のままなのだろう
しかしそれより問題なのは、桃華が下着を残してほとんど裸になっているということだろう
冬樹もこれには戸惑ったものの、体の自由が利かず、僅かにもがいたのみだった
「だっ…そんな西澤さん、ダメだよ!」
「…」
拒否反応を示す冬樹をものともせず、桃華は寝転がっている彼に覆いかぶさった
こんな状況になってしまえば、いくら鈍感な冬樹でもパニックになってしまう
「わぁっ!!」
「…」
「お、お願いだよ西澤さん…僕たちまだ中学生なんだよ?いけないよ、こんなことは…」
「…ぉ…だよ」
「?」
桃華が何か言っている
まるで呟くような小さい声だったので、冬樹は聞き耳を立てた
「俺は、不器用だよ…」
「にしざわ…さん?」
「こんな強引なやり方でしか、相手に想いが伝えられないんだからよ…」
「…」
「俺は…ずっと言いたかったんだよ。冬樹君に…ただ一言だけ」
「西澤さん」
「冬樹君……………好き」
その言葉を受けて、冬樹は深く動揺した
だが、妙なところで懐の深い冬樹は、すぐに気を取り直した
落ち着く事ができないのか、さっきからずっと震えっぱなしの桃華
冬樹はどうにか落ち着かせるために、ぎゅっと抱きしめた
桃華は顔を上げた
その顔は、粗暴で大雑把で暴れん坊ないつもの表情からは想像できないような、とても怯えた顔をし
ていた
「桃華さん」
「冬樹君…」
桃華に対する呼び名がさりげなく変わったが、彼女は気が付いていない
冬樹はその腕に少しだけ力を入れて、桃華の暖かさを感じた
そうしてじっとしているうちに、少しだけ彼女の顔は綻んでいった
安心した冬樹は、そっと自分の気持ちを告げた
「僕でよかったら…裏の桃華さんも表の桃華さんも幸せにする…約束するよ」
「ふ、ふ、冬樹…くん……!」
大きく開かれた可愛いツリ目から、ぱたりと雫が垂れた
その雫が冬樹の体に落ちる前に、桃華は瞬間的に彼の唇に接触していた
659四七四式:2006/05/14(日) 23:09:24 ID:fZbkk8r+
好き
好き
好き
好き
好き
何度言っても、この心の中の燃え盛る衝動を抑えることなんて、桃華には出来なかった
冬樹も媚薬のせいで体が勝手に彼女を求めたが、半分は自我での行動だ
今やっているキスでさえ、性的快感につながっていくほどに二人の体は敏感になっていた
相手の唇をむしゃぶりつきながら、裏・桃華も冬樹も、急いで残りの下着を取り払った
そして、今度はキスを続けつつ裸で強く抱き合った
冬樹の胸板に、少しだけ柔らかな感触が広がる
その感触の中心に2つだけ…しこりのようなものが当たっている
「ふゆ…んっ、んん…ぐ……はふぅ…!」
「…っう、ももかさ……っぷ!」
「ふ…きくん、好き!はぷ…う……す…好き!」
「ぼく…も、うっ…ん…すき……ぅ」
いつしか冬樹が上となり、押さえつけられた裏・桃華は貪り続けられ、濃厚なファーストキスは彼女
を快楽と高揚感で完全に蕩けさせていた
「すご…冬樹君……キスだけで…限界かも…」
「桃華さんとのキス…すごく甘かったよ」
「よ、よせよ!そんな…ハズかしい…」
冬樹の視線から逃れるように、裏・桃華は身をよじった
すると、股間から淫らな水音が聞こえた
クチュクチュとかではなくグチャグチャといった感じで、見てみると桃華の秘所は膝のあたりまで水
をかけられたかのように濡れきっている。まるでお漏らししたかのようだ
「桃華さん、もしかしてさっきのキスだけで…?」
「いや…俺が発情したのは理科室の時だったから、たぶん気が付かないうちに濡れてたみたいだな」
自分でもこんなにびしょ濡れになっていたとは思わず、膝まで達した愛液を拭った
「こんなに濡れてたら、こうしても平気かな…?」
「冬樹く…ちょ、待てよそこは!!」
桃華が慌てたのも無理は無い
冬樹は彼女の花弁に指を挿入し、ゆっくりこねくりまわしはじめたのだ
その指は秘裂の内部…肉壁を刺激し、処女膜に突き当たるまで差し込んだ
「はぐっ…!そ、そんな……奥までッ、指…を!!」
「こうなってるんだ…女の人って…」
「おいってば……ハズかしいからやめて…くれよぉ…!」
「で、でも、桃華さんのここ…どんどん濡れてきてるよ…?」
いまだに羞恥心が影を落しているせいか、桃華は好んで投じた状況を拒否している
しかし、否応なしに指で感じる桃華は更なる快楽を感じたいとも思っていた
冬樹の指は今度は突き入れるように2本も入れて、それぞれを大きく蠢かせた
そうするたびに桃華は嬌声を上げ、ベッドは愛液によって水溜りができるほどに濡れていった
660四七四式:2006/05/14(日) 23:10:51 ID:fZbkk8r+
舌を使われ、クリトリスを刺激され、桃華は絶頂に辿り着くまでにそう余暇は無かった
秘部を愛玩されつつ、彼女自身も自分の胸の桃色の点をこね、快感を増長させた
すると、だんだん体が自分の言う事を利かなくなってきたのだ
これは絶頂に達する寸前において、例の媚薬が想像以上に加速させた快楽による暴走であった
暴走と言っても危険なものではなく、むしろ達した時の快感が通常の3倍ほど上昇しているぐらいだ
だが、これは幼い身体の裏・桃華にとってはかなりの衝撃だった
何もかもが消えてしまうのではないかという錯覚に苛まれつつ、ついに限界の時は来た
「あはぁぁぁぁぁッ!!!」
ギュッとベッドの布を掴み、歯を食いしばって桃華はこの断続的に続く快楽の波を受けた
ひくひくと震え、はりつめた体は、しばらくして力なくベッドへと落ちた
「桃華さん、僕の…どうだった?」
自分が相手を満足させる事が出来たのか、冬樹は心配そうに桃華に聞いた
一方の桃華は、まだ絶頂の余波から脱し切れていない
気だるさが残る体を起こし、裏・桃華はどうにか冬樹の言葉に答えた
「冬樹君のだったら…俺は何でもサイコーだよ」
「よかった…」
安心した冬樹は、次に桃華の後方へと移動した
冬樹は曲がりなりにも男であるため、性的知識が皆無というわけではない
"次"になにをすればいいくらい、わかっていた
「あ…」
「桃華さん…」
桃華の花弁に、冬樹のはちきれそうな雄が押し当てられた
ちょっとだけ先端が触れただけなのに、その脈動する雄々しさが伝わってくるようだ
まだ朦々とした視界の中で、裏・桃華は冬樹の雄を間近で見た
媚薬のせいもあるのだろうか、それは大きく肥大し、ふるふると震えている
男のアレがどうなっているかは一応知識としては知っていたものの、さすがに実際見ていると違った
率直に桃華は疑問をぶつけた
「つーか…ホントに俺の中に、これが…入るのか?」
「…大丈夫だよ桃華さん」
「ふゆ…き」
いつになく頼もしい冬樹に桃華は耳まで赤くなって言葉を詰まらせた
661四七四式:2006/05/14(日) 23:11:36 ID:fZbkk8r+
痛みこそ感じはしないものの、膜に圧迫感が迫ってくるのが分かった
冬樹の背中に手を回し、しがみつくように身を委ねた
「も、桃華さん…」
「俺は大丈夫だよ…今だったら気持ちいいだけだし、冬樹君もガンガン動いていいからよ…」
「ホント?でも…もしかしたら、今の僕だと危ないと思うんだけど…」
確かに、今の媚薬が効いている冬樹だと初めての性交の味に我慢できなくなって、止まらなくなって
しまう危険性がある
しかし、桃華は続行する事を訴えた
「安心しろよ。この裏はちっとやそっとじゃ堪えないからな…」
「桃華さん…」
「俺も、冬樹君の全てを感じたいんだ。だから」
そう言って、桃華は冬樹の腰を抑えて、強引に自分から受け入れた
何かが破れて、ズンと冬樹の雄は膣内へと沈んだ
痛みはそれほど無かった…が、挿入した衝撃は快感として襲いかかって来る
「あ゛ぁあぁぁッッ!!」
「はうっ?!」
媚薬効果で通常の性交よりも3倍増しの快感を感じる二人は、あまりの気持ちよさに動けなくなって
しまった。繋ぎ目からは赤い破瓜の証が垂れている
「桃華…さん、痛くなかった…?」
「…い、いや、むしろ気持ちよくて…ち、力が入らねぇんだ…よ」
「うん…ぼ、僕も、腰が…動かないんだ…」
かと言っても、動いたりするとすぐにでも限界を迎えてしまいそうなほど、接合部は滾っていた
冬樹の雄は膨張し、内部にあるだけで蹂躙しているほど猛りきっている
桃華の膣内もその巨根を包み込み、きりきりとキツく締め付けている
お互い一進一退の状態で、奇妙な密着状態が続いた
…しかし、このままではらちが明かないのも事実
どうにかすべく、桃華は決断した
「冬樹…君……腰が動かないんだよな?」
「う、うん」
「…俺は動ける」
そう言って、桃華は繋がったまま自分と冬樹の体勢を入れ替えた
どさっとベッドに冬樹の体が埋まり、桃華の肢体が騎乗位で空を仰いだ
「うあっ…!」
「ぐぅ…ふ、冬樹君が落ち着くまで、俺がやるよ……だから」
「桃華さん…」
冬樹の腹に両手を置き、どうにか動く体に鞭打ち動き始めた
引き抜く度…挿入する度…全身をのたうちまわる快感に、もはや嬌声ではなく悲鳴とも取れる声を上
げて、注挿を続行する
雄は幾度も子宮口にぶつかり、それがさらなる快感を生んだ
「あひぃっ!あ…はあぁぁぁあッ!!!」
「うぐっ…も、桃華さんッ!!」
「我慢しなくても…いいんだからな!…う、動けたら動いて…俺を…俺を…もっと貫いて!!」
桃色に染まった視線で懇願する桃華
その期待に答えたい冬樹だったが、いまだに体の自由は解けていない
それどころか桃華の腰遣いで快感はさらに加速し、ますます動けなくなっていた
「はぐっ…!!」
「うくッ!ん…!!ふゆ…きくん…もう、出る?」
「う…ん、もう…そろそろ…ダメかもしれない…!」
「じゃあ俺…もっともっと気持ちよくしてあげるから…冬樹君、俺の中で…出して」
「そっ、それは…!」
「お願いだ…はじめては…膣内で果てたいんだ…」
桃華の想いを悟った冬樹は、断るわけにはいかなかった
662四七四式:2006/05/14(日) 23:12:17 ID:fZbkk8r+
冬樹も桃華も、最後のスパートに入った
ここまで凄まじい快楽を感じている二人は、既に精神的にもかなり参っていた
しかし、二人はそれでも愛を貪る為に動いた
汗が飛び、愛液が体を淫らに濡らしていく
「ふゆ…く…あぁッ!あ、ひもち…いいっ!!」
「も…かさん、スゴいよ…もぅ……うっ、うぐっ!」
「おれ…おれ…おかしくなっちまうよ…もぉ…あぐぅぅぅっ!!」
「うわぁぁぁッ!!」
快感に押しつぶさせそうになりながらも、二人は互いの存在を確かめるかのように、その名を呼んだ
もう、自分が何をやっているのかという自覚も不明瞭になりつつあったが、身体は勝手に動いていた
冬樹は無意識のうちに起き上がり、桃華を抱きしめていた
そして桃華も、無意識に冬樹の唇を求めた
まるで本当に蕩けてしまいそうな錯覚を感じつつ、二人はさらに高みへと登りつめていく
「ひゃっ…あぁっ!あぁーッ!!!」
「うあぁっ!う、くうぅっ!!」
「はッ、はぁッ、あぁッ!ぐ…きゃあッ!!」
「あ…あうっ!はぁ、ああああぁッ!!」
「んぷっ…ちゅ……ん…っぷ…んくっ」
「むぐ…ぐ…ぷぅ、う………ん…」
「ちゅ…う、ぷはっ!あぎぃぃぃッ!!!」
「ぷふッ…はあぁッ!!!」
言葉こそ紡ぎ出せなくなっても、なおも二人は求める
もう限界なんて視野にない…愛せればそれでよかった
ようやく冬樹も動けるようになってきて、彼は桃華を目一杯に突き上げた
雄が抜ける寸前まで下げ、根元まで沈むほど突っ込んだ
もう…あとは達するだけだ
「あ゛ぁーーーッ!!!も、イぐッ!!イッぢゃうよぉーー!!!」
「桃華さん…もう、もうッ………!!!」
冬樹が一段と深く突いた…と、同時に、桃華の胎内へと、ついに白濁が放たれた
脈動し、膣内を暴れまわり、止め処も無く放たれ続けられた
「ひッ…ひあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ギリッと歯を噛み締め、桃華は仰け反った
ぞくぞくと身体が痙攣し、さっきの絶頂のときとは比べ物にならない衝撃が押し寄せた
熱湯のように熱いものが自分の腹を満たし、それは子宮さえも満たすほど濃ゆいものだった
口からだらしなく涎を垂らし、桃華の視界は暗転し、冬樹もまた沈黙の中に堕ちていった

663四七四式:2006/05/14(日) 23:13:13 ID:fZbkk8r+
その夜、ようやくケロロとタママのほうも終わっていた
汗だくの体を起こし、タママは側で布団に包まって震えているケロロを見た
「ふぅ…サイコーでしたよ、軍曹さん♪」
「シクシクシクシクシシクシクシクシク…」
「もぉー、そんなに落ち込むことはないじゃないですかぁ」
「い、いやちょっとタママ…いくら媚薬使っても痛いものは痛いでありますよぉ…」
どうやらタママは満足したようだが、ケロロはやっぱり嫌だったみたいだ
…というか、二人は一体何をしていたのだろう。ナニをしてたんだけど
そんな時、タママは大変な事に気がついた
「あっ!そういえばモモッチに渡してたやつ忘れてたですぅ!」
「エ!?あれを冬樹殿たちに!?」
「いやぁ〜、モモッチの手助けになればと思って、一個だけ渡しちゃったんですぅ」
「だ、大丈夫でありますかな…?あれをペコポン人には…」
「…」
「…」
心配になった二人は、すぐさま桃華がいるはずの西澤邸へと飛んだ

「モモッチー…生きてるですぅ?」
ベランダから桃華の部屋へと、タママは侵入した
媚薬を服用させてから、すでに時間は7時間は経過している
もしかしたらあらゆる意味でヤバい事になっている可能性も拭いきれない
キョロキョロと部屋を見渡し、タママは部屋の一角のベッドに動く影を見つけた
「も、モモッチ…ですぅ?」
「…ん」
恐る恐るタママがベッドを覗き込んでみると…桃華と冬樹は寝息を立てて寝ていた
まだ桃華は裏のままのようだが、とても安らかな顔で寝ている
そして、その横では同じく冬樹も静かに眼を閉じていた
ほっと安心したタママは、次に二人が裸である事に気付いた
「じゃあ、モモッチとフッキーは……」
タママは思わず顔を赤らめた
とにかく、ここで二人を無理に起こす事は無い…と思って、タママは静かに桃華の部屋から去った

「ど、どうだったでありますか…?」
ベランダで様子を見ていたケロロが、怖々とタママに聞いた
タママはぐっと、親指を突き上げて笑顔で答えた
「万事、オッケーですぅ!」
「ハヒュ〜…もし万が一の事態になっていたら大変でありました〜」
ケロロはどっと大きな溜息をつき、へたりとその場へ腰を下ろした
タママはちょこんとケロロの隣に座った
「軍曹さん」
「なんでありますか?」
「モモッチとフッキーは、これから先はあの飴も使わないで、ちゃんとやっていけますよね?」
「…ダイジョブでありますよ、きっと」
心配そうに二人が眠るベッドに視線を向けるタママを、ケロロはやさしく諭した
664四七四式:2006/05/14(日) 23:13:46 ID:fZbkk8r+
翌朝、眼が覚めると桃華は元通りの表の性格に治っていた
冬樹は…まだ眠っている
昨日の夜、自分は想い人と添い遂げてしまった…その事実に桃華は赤くなった
「…」
『おい…起きてるだろ?』
「(あっ、裏のわたし…)」
『どうやら、みんな元通りになったみたいだな』
「(ですわね…)」
『なぁ…』
「(えっ?)」
『…頑張れよ』
「(ええ…)」
桃華は、冬樹が眼を覚ましたときのために、自室へ朝飯を持ってくるようにポールに頼んだ
電話口に出たポールはドロドロに泣き崩れた声で「ついにやりましたな!ヌオオオオオオ!!」とか
言っていた

裏か表か
そんなのは関係なかった
私は私、"西澤桃華"という一人の人間
たとえ人格が複数あっても、自分は一つ
入れ替わっても想いは同じ
独占欲とかそんなものはあってもなくても、自分は一人だ
それならば気にする必要なんて無いじゃないか
どうしてこんな簡単なことを見失いかけていたのだろう
桃華は下着姿でベランダに出て朝日を見上げつつ、裏も表もそう思った




【THE・END】


(※…残りの媚薬キャンディーは、タママとケロロで活用させていただきまし(ry
665四七四式:2006/05/14(日) 23:16:18 ID:fZbkk8r+
以上でした
本当ならもうちょっと裏なら裏らしくツンツンしたところを強調したかった
んですけど…というか、やはり冬桃は難しいですね
ちなみに私は桃華の性格は裏派なのでこんな話運びにしてしまいました
666名無しさん@ピンキー:2006/05/15(月) 07:36:41 ID:BnqOHx/S
GJ!!
667名無しさん@ピンキー :2006/05/15(月) 16:25:15 ID:i9ZCMrpG
>>665
読み終わりました。
ツンデレ桃華GJ!
情熱的な描写がよかったです。
ただケロタマ達は匂わす程度でもう少し裏方でよかったような気も。
668名無しさん@ピンキー:2006/05/15(月) 21:04:49 ID:rFoLi/Pi
GJ!! 冬桃分充填!!!
669名無しさん@ピンキー:2006/05/16(火) 16:33:49 ID:54ffeiYa
GJ! 裏が主体なのが新鮮ですね。


・・・ところでSS保管庫が更新されなくなったのが気になる。
ことに自分が投下したクルル×モアの直前で止まっているだけに、誤記
(×イベンタ星人→○インベンター)の処理に困っているのではと思うと
いても立ってもいられない。自分のはいいが、後に続く職人さんの良作が
保管されないんじゃないかと思うと・・・・腹切っても償えんなぁ・・。

 もしそれが原因で止まっているのなら・・保管されている方、どうか誤記の
ままで保管して下さい。申し訳ございません・・。
670名無しさん@ピンキー:2006/05/16(火) 19:51:38 ID:3KBLDpiP
>>669
いや、保管庫の中の人だって生活があるんだから。
必ずしも誰かの小説が原因で…てことは無いと思うよ。
671名無しさん@ピンキー:2006/05/16(火) 21:19:09 ID:zIea9V/k
どれも良作だから埋もれさせるのは勿体ないね。
保管人さま、どうか保管庫移動よろしくです。
672名無しさん@ピンキー:2006/05/17(水) 18:57:38 ID:/imENlEI
どうみてもハルヒ小説の量産化が原因です
673名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 00:09:58 ID:N+hd0Ft6
何が原因とか言っても仕方ないだろ。
文句があるなら、自分で保存して送るぐらいの手伝いをすればいい。
中の人のことも考えた上で、普通に待ってればいい。
674名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 00:55:48 ID:qXOq8M7+
やる偽善よりやらない偽善
675名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 02:50:02 ID:Int2U/tu
四七四式様のタマモアが物凄く気になっております。
最近タママ絡みだとなんか可愛いなと思ってしまう自分。
タマモアとかタマ夏とか。マイナーだらけで寂しいところですが…。
タママ絡みって少ないね。原作が軍曹さんラブだから仕方ないのかな。
676名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 04:21:24 ID:w2PakJ0W
タマカラ…とか言ってみたりする
677四七四式:2006/05/19(金) 09:03:50 ID:ahJxUjnw
>675
では、今週末にでも
678名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 15:13:10 ID:LRWX8jm/
秋ママ萌え
679名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 15:53:20 ID:SgolCBja
>>677
正座して待ってますよ
680名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 22:30:54 ID:Int2U/tu
>>676
そうか、タマカラっていうのもあったんですね。
やっぱり殆ど見かけないけど…。

>>677
ホントですか!?凄く嬉しいです。
楽しみにして待ってます。
681四七四式:2006/05/19(金) 23:02:23 ID:ahJxUjnw
>>79-80
どうもです
結局、強姦→和姦?の流れで完成しましたが、話の内容はかなりダークです
性描写とかがエグくはないんですが、ちょっとイタい話なので…
とりあえず前提として、このペアで愛は無いことを念頭にしてます

ちなみにカララは…なんだかアニメは尻軽女って感じで個人的に印象は良くないですね
原作はガキっぽくて好きなんですが
…では明日に
682四七四式:2006/05/20(土) 12:07:54 ID:5Zl6XcZB
では、ちょっと早めに投下したいと思います
重ねて忠告しておきますが、かなり内容は黒いです
文中に出てくる「タママがモアに対する恨みの念を溜めて、暴走する事件」
とはアニメ2年目にあった話のひとつで、さすがにあれは酷いだろうと思って
今回の話の内容にも合っているので触れました
では…↓
683四七四式:2006/05/20(土) 12:08:26 ID:5Zl6XcZB
「軍曹さん、えへへ〜」
「どうしたでありますか、タママ?」
お昼時、のんびりごろごろ自分の部屋にて本を読んでいたケロロの元に、全身から元気なオーラを広
げながらタママがやってきた
「軍曹さん、また側にいてもいいですかぁ?」
ケロロはタママの顔を見ずに、そっけなく言う
「…読書の邪魔だけはダメでありますよ」
ケロロの許可を取り付けたタママは、いつものようにベタベタと特定の理由もなしに彼と戯れた
その屈託のない笑顔は幸せな一時を満喫する少年の顔だった
タママ二等兵…小隊では突撃要員として素手の格闘におけるさまざまな武術を身につけている
だが、そんなタママもちょっと変わったところがある
それは、同性であり、上司のケロロに対してのアブノーマルな感情のことだ
子供っぽさがそれを紛らわしているようにも思えるが、どのみち危険な感情であることは確かだ
「ねぇ、軍曹さん」
「ん〜…何でありますかタママ二等」
「エヘヘヘ、また今日の夜…一緒に寝ていいですか?」
「タ、タママ二等、さすがに2日連続は暑苦しいであります」
この前、タママはケロロと一緒の布団で寝た
据え膳食わぬはなんとやらという状況だったが、そのときタママは手を出さなかった
しかし、ケロロも自分がいつ801な状況下に置かれるのか気が気ではなく、ちょっとタママに畏怖し
ている…が、なんだかんだで部下に甘いケロロに対する対象法は知り得ているタママは、その大きな
瞳に涙を溜めつつ迫った
「うううう…」
「ゲロロッ!?」
タママ必殺の泣き落とし作戦が発動したとあっては、ケロロもそのままの無関心を装った態度である
わけにはいかなくなった
そんな一触即発なのか絶体絶命なのかよくわからない現状に、一人の天使が舞い降りた
「あっ…おじさま、ここにいたんですか?」
「おや、これはモア殿」
「!!!!!!!」
ケロロにとっては助け船、タママにとっては非情に不快な存在が姿を現した
アンゴル・モア…恐怖の大王であり、軍曹とのつきあいは正直タママよりも古い
同盟関係にあるケロロたちとはいわば仲間…星の断罪者でもある彼女の力は、星ひとつを破壊できる
能力を秘めているが、普段のちょっとのんびりした様子からは想像できないだろう
そして、彼女はケロロに想いを寄せている…それはつまりタママの恋敵というわけなのだが、当の
本人は露ほども自覚しておらず、むしろ不利なのはタママのほうだ
そして、勿論タママはすぐさま嫉妬の視線をモアに向けた
「なにしに来たんですか…ここにあなたの居場所はないですぅ!」
「え〜と…その〜、あの〜…」
タママの威圧感に押されてもあるが、モアの様子がどこかおかしかった
その様子に気付いたケロロは、タママを制止する
「まあまあタママ二等…ところでモア殿、どうしたのでありますか?」
「えっと、その…」
ちらとタママを見るモア
「あの…できれば二人きりでお話ししたいことなんですが…てゆーか極秘会談?」



『虚しき劣情』


684四七四式:2006/05/20(土) 12:08:57 ID:5Zl6XcZB
ケロロの部屋から追い出される形となったタママは、どうにも釈然としない表情でいた
「うぐぐぐぐぐ…なんだか心配ですぅ!」
部屋のドアの前で、タママは行ったり来たりしてグルグル回っている
扉に耳をつけてみても、この基地は全体的に防音なので、もちろん声が漏れ聞こえることはない
苛立ちだけが先行するタママの脳内は、いまやお昼のメロドラマも真っ青な修羅場が展開されている
「もしや、あの女が軍曹さんを寝取って血みどろの略奪愛in下北沢ですぅ!?」
ギリギリと歯軋りしながら、扉にどす黒い視線を見つめ続けた
ところがそんな時、扉の向こうで大きな音がした
「ふぇっ?!」
何か、大きなものが崩れるような音…?
タママはいよいよ気になって、扉に手を掛けて力いっぱい押し開こうとした
扉は無常にも固く閉ざしたままだが、それでもタママは力を抜くことはなかった

タママがドアと格闘しているそのころ、ケロロ達はガンプラの山の中にいた
「ん…いたたた…」
「モ、モア殿大丈夫でありますか?」
今の音はケロロが片付けていなかったガンプラを収納していた棚が、倒壊した音だった
辺りは箱やランナーの山で埋め尽くされ、うかつに動くことが出来なかった
モアは起き上がって、ケロロを探した…が、声はすれども姿は見えず…
「おじさま、一体どこに…てゆーか行方不明?」
「め、目の前にいるでありますよ…」
「ひゃあっ!!」
ケロロがいたのはモアの体の下…すなわち、モアがケロロを押し倒す形になっていたというわけだ
モアはあわててケロロの上から離れ、ガンプラの山を掻き分けて、別に座る場所を確保した
「ふぅ…しかし、部屋のガンプラも定期的に整理する必要がありますなぁ…こうも数が多いと」
「おじさま」
「そういえばお話…マダ聞いてなかったでありますな。モア殿…え?」
ケロロが振り向くと、そこには涙を流すモアの姿があった
「モ、モア殿!?どっかケガでもしたでありますか?!」
「ううん…そんなんじゃありません……その…私」
きゅっと唇をかみしめるような仕草を見せたモアは、またバッとケロロに向き合った
「今日…夜の一時ごろに、おじさまの部屋にお邪魔しても良いでしょうか…?」
「え…」
「……てゆーか夜這予告…?」
「え゙…」
モアが言いたかったこととは、その四文字熟語ですぐに意味が通った
ケロロは終始驚いていた…それもそうだ。モアとは未だそういう関係どころか、告白さえも済ませて
いないのだから
そして、さっきよりも顔をさらに真っ赤にして、涙目でモアは自分の気持ちを訴え続けた
「私…もう子供じゃありません」
「…」
それがモアのできる精一杯であり、今言える最大限の言葉だった
モアの肩に、ケロロの小さな手が置かれた
その手は見上げるモアの目を優しくなぞり、涙をふき取っていった
「モア殿、我輩ちょっと考えさせてほしいであります」
「えっ?」
「別に悪い意味ではないであります。ただ、少し心の整理がつかないと言うか…」
ケロロの言葉にこくりと頷くモア
しばらく二人は見つめ合ったが、そのうち何をするでもなくその場から解散していった
685四七四式:2006/05/20(土) 12:09:37 ID:5Zl6XcZB
扉を開いたモアの前に、タママが現れた
そういえば自分の話のために、タママは外に出てもらっていたんだった
「あ…も、もう話は終わりましたよ?てゆーか自己完結?」
「…」
とても落ち着いた表情で、タママはモアの言葉を聞き流した
そして、一つだけ質問した
「なにを軍曹さんと話してたんですか?」
「そ、それは…」
モアは言葉に詰まった…それもそうだ
そんなモアの様子を見て、タママは何かあるに違いない、と勘ぐった
「まぁ、言えない話なら別に良いですけど。たとえば軍曹さんに夜這いかけても良いですか…とか」
「!!」
モアはさらに驚き、タママから少しあとずさった
タママは確信を持つ…これは図星だ、と
「…べつにいいですぅ」
だが、意外にもタママは何も言わずに、その場を後にしていった
モアはそんなタママを、姿が見えなくなるまで見つめていた
「…嘘をついてしまいました……」
モアは少しだけ、罪悪感に駆られた
めったにつかない嘘を、タママにしてしまったことに後悔を感じているモア
しかし、それはタママの気を知らないからこそいえた言葉だ
彼女は、時に残酷さを帯びるほどに、とても無垢だった

前に、タママがモアに対する恨みの念を溜めて、暴走する事件があった
タママも自分なりの意地で行ったことがそもそもの発端だが、それを知らずに「かわいそう」と言っ
たモアの言葉が、タママを決定的に暴走させる一因ともなった
その後、元に戻ったタママはケロロの隣で楽しく談笑していた…が、その時モアもケロロの傍らに
いた。タママを気遣うこともしないで、モアとしては何も責任を感じていなかったのだろうか?
…違う。それはただ純粋に、タママが元に戻ったことにうれしく思っている穏やかな思いでしかな
く、彼女の深層心理ではケロロの事が好きであるということも含まれていたことが、自然にケロロの
そばに自身を導いたのだ
そして、これが一番厄介であったが、モアはタママがどうしてあんな事になってしまったのかを知ら
ず、そして知ろうともしなかった。そう、言ってしまえば印象が悪いが、モアはタママのことなど眼
中になかった…それはモアの無意識のうちの事だが、紛れもない事実だった
知らないことが罪ならば、知ろうとしないことも罪なのだろうか…?
そんなモアは足取りも軽く、自分の部屋へと帰っていく
今、タママは怒号と怨嗟が頭の中で渦を巻いていることだろう
だが、モアは知らない…もしかしたら、これは知るべきことではないのかもしれない
686四七四式:2006/05/20(土) 12:10:32 ID:5Zl6XcZB
夜、モアは眠い目をこすりつつ、基地内にいた
「おじさま…」
モアはきゅっと唇を噛み締めた
ケロロは考えさせて…と言った
しかし、あの時の一大決心を口にしただけあって、もうモアは覚悟の内だった
たとえ拒まれようが、モアはケロロの元へ馳せ参じるつもりだった
もう今のモアは、自分とケロロしか見えていない
モアは半ばボーっとした状態で、まるで夢遊病者のようにケロロの部屋へと歩を進めていった
その背後に、尾行者の存在も知らず…
「あ…」
いつのまにか、モアはケロロの部屋の前に立っていた
ケロロの部屋に行くまでは結構歩くのに、もう着いてしまった…まるで夢を見ているようだ
モアは、そのままケロロの部屋をノックしようと、扉に手をかけた
「おじさま…」
「ナニやってるですか?」
「っ!!」
後ろから声をかけられて、モアは心臓が飛び出さんばかりに驚いた
声をかけたのはタママだった
タママはモアの行動を怪しんで、尾行し先回りして部屋の前に隠れていたのだ
モアは自分の姿を見られて、とても動揺していた
「あ…あの………その…」
「…夜這いするんですね?」
「…」
「羨ましいです」
タママの口から意外な言葉が飛び出したので、モアは目を見開いた
見ると、タママは扉を見つめて、遠い目をしている
「もし僕が女だったら…この躯で軍曹さんの全部を受け止める事が出来るのに…」
「タママ…さん」
「羨ましいから…」
「えっ?」
タママは唐突に、モアを引っ張った

シューティング場は夜になると誰も使うものはいない
と言っても、ここを利用しているのはギロロぐらいの者であり、いつもは閑古鳥が鳴いている
ことに夜となるとギロロはテントで寝ているので、ここに人が来ることはまず無かった
「あの…こんなところにつれてきて、一体何をするんですか」
モアは心配そうにタママに対し聞いたが、タママは返答どころか目もあわせない
それどころか、そこに常備されている射撃用の模擬ビームライフルを使い、射撃の訓練を開始した
「あ、あの…」
タママは黙って射撃を開始した
的に向かって光の線がいくつも飛んでいくが、なかなか当たらない
だが、よく見ると的のところに何か写真のようなものが貼ってある
モアは薄暗い中を目を凝らし、それが何であるのかとじっと見た
…あれは私だ
その的に貼ってあった写真とは、紛れもなくモア自身を写した写真だった
彼女は大きくショックを受け、よろけて壁にすがった
「なん…で?」
銃のカートリッジに装填されていた模擬弾を打ちつくしたタママは、ようやっとモアに視線を向けた
その顔はいつものかわいらしい顔だが、目には狂気の色が浮かんでいる
ゆらゆらとおぼつかない足取りで、タママはモアに接近した
後ろは壁なのでモアはどこにも逃げる事がかなわず、その場にへこたれた
「タママさん…あの…?」
「きっとお前には何も解らないですぅ…」
「わ、私は」
「どうせ解ろうとも思わなかったに違いないですぅ…」
「それは…」
「自分は無実のつもりだと思い込んでいるけど、それは全部思い違いですぅ…」
とうとう、タママはモアの胸ぐらを掴んだ
そして大声で叫んだ
目をかっと見開き、まさに慟哭したのだ
687四七四式:2006/05/20(土) 12:11:39 ID:5Zl6XcZB
「どうして…どうしてお前は僕からなんでもかんでも奪っていくんだよ!?軍曹さんとのラヴラヴな
ポジションも、軍曹さんとの幸せな時間も、軍曹さんの想いも、そして…今度は軍曹さんの貞操!?
ハァ?!!いい加減にしろよ!!お前のせいで僕がどんな思いをしているのかも知らないくせに!!
お前のせいで僕がどんなに心に嫉妬とストレスを抱えているのかもわからないくせに!!お前のせい
…お前のせい…みんな、みんなお前が悪いんだ!!お前さえ来なかったら、ここはずっと平和だった
んだ!!軍曹さんは僕とラヴラヴで、みんなちゃんと侵略を進めていて、僕もこんな腹黒いキャラに
身を窶すことにもならなかった!!!軍曹さんがああやってお前とうつつをぬかしている間にも、侵
略は絶えず遅れて、なにもかも全ての歯車が狂っていく!!ああ僕も狂いたいさ!何もかも全部ブッ
壊したいさ!愚かなペコポン人なんか一人残らず狩りとって、この星を血と屍で満たしたいさ!そう
思ってた矢先にお前だろ!?フザケんなって感じだよ!!この略奪者!糞娘!売女!ウジにも劣るゴ
ミカスが!!!死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇ!!!お前なんか死んで…それで……ハァ…」
まるで彼の口から悪霊が出ていくかのように、凄まじい罵倒や恨みの言葉が吹き出した
それはずっとタママが抱え込んでいた爆弾であり、それが今やっと全て吐き出されたのだ
一息で言い切ったタママは、呼吸を整えようとゼーゼー言っている
肝心のモアは、顔面蒼白でその言葉を全て聴いていた。よもや自分がそんなに人から恨まれる事をし
てたと、心から清純なモアが知ってなんとも思わぬはずがない
モアは言葉も出ず、ただ震えているだけだった
「…」
「な、何か言えよ……言えって…言ってんだろが!!!」
タママは今の勢いに任せて、モアの服を強引に剥ぎ取った
彼女の褐色の肌と対照的な白いブラが顔を見せたが、それに対して、モアのリアクションは薄かった
それがさらにタママのカンに触ってしまったみたいで、彼はモアを押し倒し、下着をも破り捨てた
「お前のバージン…僕が奪ってやるですぅ!!」
「…」
放心状態のモアをよそに、タママは彼女の胸を責めた
モアのペコポン人状態の肉体年齢は、夏美と一緒かそれより少し上で、実は夏美より胸も大きい
思わずタママは、そのふくよかな胸にごくりと喉を鳴らせてしまったほどだ
「…ぼ、僕は軍曹さんが好きなんです!こんな娼婦モドキに心を許すなんて…許さないですぅ!!」
乱雑にその胸を揉み、それは自由に形を変えていく
きゅっと強く握り、ぐっと強く押して、その淫らな変化にタママの下半身は自然に反応を始めていた
「どうです?まだまだ…こんなものじゃないですぅ!」
「ぅ…ひっ!!」
今度はタママは乳首に吸い付いた
さすがにこれにはモアも反応し、背中が浮いた
モアの乳首は勃起を始め、口で対応していないほうは指で強くつねった
「あっ、はぐぅ…!」
「泣けですぅ…もっともっと泣いて、僕を満足させるです!!」
さらにタママはスカートまでも下げて、モアのショーツがあらわになる形となった
純白の下着に手をかけてずり下ろそうとするが、しかしタママは戸惑っていた
復讐心が先立っているとはいえ、タママもまだ子供である
こんなかたちではあるが、初めて女性の秘部を見るとなると緊張してもおかしくない
下着にかけていた手が、自分の意思とは関係なく震えた
だが、それでもタママは下唇を噛んで耐え、一気に足先までショーツを下ろしたのだった
688四七四式:2006/05/20(土) 12:12:45 ID:5Zl6XcZB
モアはショーツを脱がされても隠そうとはしなかった
そしてタママはモアの秘部を赤い顔で興味深そうに見ている
とても奇妙な光景だ…パッと見、強姦にも見えるが殺伐としていない
「(すごい…これ、毛がちょっと生えてて、それに…濡れてる?)」
「タママ…さん」
「!」
行為を開始して初めてモアがまともな言葉を口にした
タママはすぐさま気を取り直して、再び威圧感のある面持ちで迫った
「何か言いたいんですか?でも助けを呼ぼうとしても、ここには誰もいないですよ…?」
「タママさん…私、」
「脱ぐですぅ」
「…え?」
「とっととその体に未練がましく着けてるそれを…早く脱ぐですぅ!!」
「は…ハイ」
モアは寝そべったまま、その身から残りの衣服を取り始めた
だんだん裸身に近づいている彼女の姿に、タママは思惑とは別に前屈みになってしまう
…そして、モアの体から全ての服がなくなり、あとは褐色の肌しか残されていなかった
「これで…いいんですか?」
「あ…ハイ」
見とれていたタママは、思わずいつもの敬語を使ってしまった
無理もないだろうが、そのモアの体は本当に美しかったのだ
金髪の髪と褐色の対比が淫靡であり、そして程よくくびれた腰つきやハリのいい胸尻…
ともかく、タママにとっては十分衝撃的なものを見てしまったので、しばしぼけっとしていた
「…きれい」
「え?」
「あ、あっと…あの……こ、こんな雌豚なんか、僕が犯してやるですぅ!!」
「きゃっ!!」
タママはモアに飛びかかり、再び組み伏せられる状態となった
そして、次にタママが狙ったのは彼女の唇だった
「ん…んんッ……!」
「ひゃぐっ…う…ちゅ、ぷふ…んぐ…やぁ…あ…」
「黙れ!この…んむぅ…ん…くっ…」
「はむッ……や…やあっ!!ぁ…ちゅ……ん!!」
「…うぶ…ん…ふぅ、んん…」
「あぁっ!だ…め……ちゅく…んぎッ……!」
必死に抵抗しているモアだったが、力負けしてついにタママの唇も舌も、侵入を許してしまった
乱暴にねじ込まれていくタママの舌は、モアの舌を捕らえるや否や急激に絡みつき、吸う…
タママはモアのファーストキスを奪って、彼女の抵抗心を消してしまおうと考えたのだ
すると、次第にもがいていた腕から力が抜け、くたりと力なく肩を落とした
これは落ちたと確信したタママは、とうとう最後の領域を踏み越えようとする
股間に隠れた雄を出して、その照準をモアの花弁に向けたのだ
「なにもかも奪って…僕の怨念を味わえ……ですぅ」
689四七四式:2006/05/20(土) 12:13:22 ID:5Zl6XcZB
タママの雄は完全にいきり勃ち、今にも暴発するかもしれないほどにガチガチの状態だった
だが、それを見せ付けられてもモアはいっこうに反撃に出ようとはしなかった
彼女もアンゴル族のはしくれ…戦力のみなら彼女にだって分があるはずだが、いまだにほぼ無抵抗だ
なぜそうしているのか?
だが、いよいよ挿入となった今のタママにそんな事は考えられなかった
「さぁ…ひざまずいて許しを請うですぅ!そうすれば、処女だけは助けてやってもいいですぅ!」
「…」
「…チッ!」
あくまで無視を決め込むつもりか
タママはさらに激昂し、怒りのあまり前技も無しにいきなり突き入れた
プチッと何かが破れる感覚の後、タママの雄は柔らかい肉壁に包まれ、彼は垂涎の至福を感じた
モアは仰け反り、叫びそうになる自分を抑えようとするように、側に脱ぎ捨てた服を噛んだ
目尻からは涙が落ち、股間には破瓜の証が垂れていた…それを見て、ようやくタママに罪悪感が芽生
えたが、それでも強がって快感に身を任せた
「ふふっ…舌の口はくわえて離さない…トンデモない淫乱女ですぅ!!」
「いや゛ぁ…あぁあ、ああっ!!!」
「泣け!そして…喚いて後悔するですぅ!」
「痛ぁ……やっ、ダメぇッ!ひっ…いぃッ!!」
「(うっ…スゴいですぅ……女の人って、こうなってて…)」
実は、タママは早くも限界を迎えそうだった
挿入する前から張り切っていたので、前技の時点ですでに達していてもおかしくは無かったのだ
しかし、モアを陵辱することを第一としていたので、今まで何とか持ちこたえていたのだが…
「(もう…ダメですぅ!ヤバッ…で、出ちゃう!!)」
タママがイきそうになったその時、なんとモアがタママを抑えこみ、彼を固定してしまった
驚くタママだが、しかしもう駄目だ…タママはモアの膣内に精子を放ち、果てた
「ああっ!!あ…ああ……あ…」
「ッ!…う、うぅ…」
気だるさの残る体を起こし、どうにかタママは雄を引き抜いたが、この絶頂で視界はまどろんでいた
そんな疲弊しているタママを、モアはそっと持ち上げて抱きしめた
「はぁ…はぁ……え…?」
「…」
無言で、自分を犯したタママをいたわるように抱くモアは、優しい目で彼を見つめる
その様子にあっけに取られたタママは、もう罵ることも忘れていた
「…なんで?」
「はい?」
「僕はお前をこんなに傷つけたり蔑んでるのに、どうして…そんな目ができるんですか……?」
「…」
「ねぇ…」
タママの問いかけに、モアは表情のとおりに優しく答えた
けど、それは少し衝撃的なものでもあった
「…私はとても残酷な女でした。タママさんのことを知ろうともしないで、無意識のうちに自分の事
だけを考えていました。確かに私はおじさまのことが大好きです。でも、それが理由はどうあれ、他
人を傷つけていたとなれば、話は別です」
「えっ?」
「タママさん、私を犯し続けてください…。私はあなたの言うとおり、とても汚れた悪い女性だった
んです。こんなにおじさまを愛しているのなら、きっとおじさまもお幸せになれると思います…」
「えっ…それは…」
まさかモアがここまで思いつめていたとは予想していなかったので、タママは驚愕していた
そして、彼女がケロロを諦めるなんてまさに願ったりの話なのに、素直に喜ぶことは出来なかった
モアはタママの手をとって、さらに続けた
「もし、それでもあなたの気がすまないと言うのなら、私はかまいませんから…」
「あっ」
タママの手を自分の首に当てて、笑顔でモアは言い切った
「私を殺して、幸せになってください」
690四七四式:2006/05/20(土) 12:14:02 ID:5Zl6XcZB
タママは戦慄していた
このモアという少女の懐の深さと、あまりにも大きな自己犠牲の精神に
そういえば、モアはケロロのためとならば、どんな無茶な命令にも笑顔で答えていた
常にケロロを念頭に置き、自分でもやりたい事がありそうなのに、なおかつ想い人のために働いてる
…自分にそこまでできたのか?
いいや、できていない
時に裏切り、時に見捨てて、時に賛同せず、時に思いに反し……
従うだけではなく、それ以外の面でも自分は明らかにモアより劣っていた
そう、ケロロにはモアこそお似合いだということに、タママはとうとう気付いてしまったのだ
実は前から薄々とは感じていたが、ここでその疑念は決定的となった
タママはそれが信じられないし、信じたくなかったのだが、それが今回の行動の間接的な動機となっ
たのだろう
"自分は既に負けていた"
それが結論だった
「う…」
「?」
呻き声のようなものを上げるタママを覗き込むモア…彼は泣いていた
いまだに残るゆずれない思い(ケロロのことが好き)と、自分はこの女よりも劣等だ(ケロロには彼
女がふさわしい)という思いが混在し、どうしたらいいのかという事で頭がいっぱいとなり、考えき
れずにパニックになってしまったのだ
「うわぁぁぁぁん!!!」
「タママさん…」
「ひっく…えぐぅ…うぅ…」
「…」
さっきまでの鬼畜な様相とは打って変わり、まるで怯える子犬のようなタママを見て、モアはまた彼
を抱きしめた…それは決して哀れみではない
モアは純粋に、このタママを愛しい…と思った
彼女が好きなのはケロロだが、今だけそう思えたのだ
そして、もう一度だけその体をタママを慰めるために差し出したのだった
691四七四式
モアの胸へ、幼子が母乳を飲むように、タママが優しく乳首を吸っていた
おそらく、こんなタママは今だけであろう
次の日になれば、またモアは無意識のうちにケロロと共にあり、そしてタママを傷つけているはずだ
それは、いくらモアでもどうしようもない衝動であり、止める事なんてできないものだった
それならせめて今この時だけでも、種類は違えど気分よく思って欲しいと願い、この行動に出たのだ
処女を奪われた事を…それをモアは枷とした
これから先、またこのような悲劇が無いように、モアは自分への戒めとしてこの事を心に刻むのだ
もうケロロに対して第一線を越えない…それがこれ以上タママを傷つけない、唯一の方法だった
それを…タママは知らない
人知れず心労を持っていたタママに対し、モアもそうするようにして彼の苦しみを理解しようと努め
ようとも考えたのだ
「ん…」
「はむっ…ん…んん…っぷ」
「タママさん、可愛い…」
「んっ…んっ…」
「ふぅッ…!」
タママの口は移動し、胸から腹へと移った
ヘソを中心として嘗められ続け、次第にモアも快感を覚えていった
そして今度はヘソ下から花弁へと移り、微弱だった快感も小さなクライマックスを迎えた
「ひゃっ!そこぉ…いいですっ!」
「んみゅ…ん、ちゅ…んん…」
「ああ、気持ちいいですよぉ…モアのそこ、もっと舐めて下さい…んっ!!」
舌どころか指も膣内へと侵入し、いよいよモアの快楽も大きなものとなってきた
タママは、いま自分が何をしているのかと言う自覚がなかった
ただ、さっきの快感がもう一度欲しいから、体がそれを求めていたのだ
今のタママに、怨嗟の念は無い
「ひゃううぅぅっ!!!」
「っく…」
再び、タママの雄がモアの膣内へと挿入された
さっき破瓜したばかりなので当然まだ痛みは残っているが、さっきよりかはマシだ
前にタママが放った白濁が潤滑油となり、そんなに濡れていないモアの中を潤わせるには十分だった
ぎちゅ…ぎちゅ…と淫らな音がシューティング場に響き、そして二人の躍動も増した
「あっ…だ、ぁああっ!!…っはぁ!!」
「ううぅ…う…」
「おっ、奥に…当たるっ!!ひゃあっ!!!」
「うぐっ…あ、うう…」
髪を振り乱して、モアは快楽とも痛みとも受け取れない不思議な感覚に浸っていた