ケロロ軍曹でエロパロ 其の4

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1名無しさん@ピンキー
ここは吉崎観音先生原作、ケロロ軍曹のエロパロスレです。

前スレ
ケロロ軍曹でエロパロ 其の3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1107912133/

過去スレ
ケロロ軍曹でエロパロ 其の2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1096554294/

ケロロ軍曹でエロパロ
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1081179217/

*これまでに投下されたSSの保管場所*
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.arings2.com/
2名無しさん@ピンキー:2006/01/17(火) 23:47:33 ID:A95cSPAu
1乙
2ゲット
3名無しさん@ピンキー:2006/01/18(水) 00:07:47 ID:8D77gdW9
保守がてらFAQ。

Q:ケロン人が地球のことを呼ぶときペコポンとポコペンの二通り出てきます。
 どちらが正しいの?
A:どちらも正解。 マンガではポコペン、アニメではペコポンと呼んでます。
 (ポコペンは差別語であるとして、アニメ化に際し自主規制されたようです)

4名無しさん@ピンキー:2006/01/18(水) 00:37:20 ID:faV2EPDk
1乙!
ホゾンホゾン♪
5名無しさん@ピンキー:2006/01/18(水) 00:52:50 ID:8DOwVOaR
1殿GJであります。ガンプラを買うつもりが潜水艦のプラモを買ってしまいました!
6名無しさん@ピンキー:2006/01/18(水) 00:56:50 ID:8D77gdW9
保守がてらFAQその2

Q:夏美の憧れ、623(むつみ). いったい何者?
A:マンガでは北城睦実(ほうじょう むつみ)という高校生で芸能人。
 アニメではサブローという中学3年生(夏美、冬樹と同じ学校の先輩)で芸能人。
 ただしアニメではサブロー=623であることはほとんどの登場人物に内緒にしている。

Q:ドロロと小雪、どこに住んでるの?
A:マンガでは日向毛のとなり。 一見普通の住宅だけど実はカラクリ満載の忍者屋敷。
 アニメでは西澤家近くの森にある江戸村感あふれる水車小屋風忍者屋敷。
7名無しさん@ピンキー:2006/01/18(水) 02:06:13 ID:u3UNUIVd
保守がてらQ

Q:ケロロとドロロのお父さんはそれぞれ何してる人?
8ケロ:2006/01/18(水) 16:09:06 ID:u3UNUIVd
スレ3からの続きです。スレありがとうございました。



 下肢から広がった甘い疼きが脳髄まで広がった。ケロロの下を咥えて舐り、
嬲られながら、夏美は膣が本来の機能を果たすべくびくびくと収縮するのを
感じた。音漏れはもちろん、ケロロの存在をも忘れるところだった。意味を
成さない叫びが口から次々に飛び出し、どっと汗が噴出してケロロの体を
覆っていく。
「やだっ。止まらないっ。ダメっ、もうだめぇっ。死んじゃうっ」
日向家の屋根では、瓦の上で休んでいた雀の一団が飛び立った。
「もぐっ?! なつみどのっ!? ぼふっ!? ゲロッ?!」
実際に死にそうなのはケロロの方だった。むっちりした太ももの間で、丸い顔
を挟まれたままがくんがくんとシェイクされ、顔面をボフンボフンとシーツの
下のベッドスプリングに叩きつけられる。呼吸をする暇が無い。ケロロの脳裏
に炭酸飲料の缶が炎天下で振られ、プルトップが開いて真夏の太陽に一直線に
白い泡が吹き上がっていく映像が浮かんだ。太陽はケロロ自身の顔をしていた。
プッシャアアアアって、ホントよく飛ぶのね…。
9ケロ夏:2006/01/18(水) 16:09:48 ID:u3UNUIVd
 二分後、ケロロははっと意識を取り戻す。夏美が体中を擦っていた。
心臓マッサージか何かのつもりのようだ。
「良かったぁ。生きてる〜」
心底安堵した夏美の顔が目の前にあった。
「大丈夫? また死に掛けたらどうしようかと思ったわよっ」
「あぅ…我輩、まだ生きてたんでありますね。捕虜虐待でありますよ…」
「悪かったわね。ごめん気づかなくて」
「幾多の戦線を潜り抜けたのに、最期が腹上死じゃあんまりダヨ…下でもネ」
「だから謝ってるじゃない。夢中だったのよ。何かピシャッって出ちゃうし…」
そこで夏美は口をつぐんだ。ケロロは気がつき、にんまり笑う。
「夏美殿、何が出ちゃったのでありますか?」
「う、うるさいわね。何だっていいじゃない」
「おもらしでありますか?」
「ばっ…」
「おぅ、ウソウソ、冗談でありますよ。でも何だか我輩、太陽になって炭酸
飲料浴びた夢見ちゃったんだよね〜」
「偶然よっ」
ケロロはずばり言ってみた。
「夏美殿、潮吹き、したのでありますね?」
夏美は赤面して俯いた。
「オメデト〜」
「何がおめでたいのよっ」
「え〜っ? 男に顔×なんてそうそうできることじゃないでありますよ」
「…もうっ…」
少女らしい羞恥に、夏美が泣きそうな顔をした。ケロロの父性部分が少しだけ目覚める。
「ダ、ダミダヨ、女の子は強くなきゃ〜」
「都合のいいときだけ女らしさや強さ期待しないでよねっ」
「ゲロッ…」
10名無しさん@ピンキー:2006/01/18(水) 18:40:18 ID:8D77gdW9
祝、ケロ夏再開であります!

>>7
ケロロ父:ギロロの聞いた噂では「冷酷無比な超(スーパー)軍人」。
 ケロロ曰く「銀河に『カエルの子はカエル』と言わしめた宇宙で最も軍曹な男」。
 ケロロが父の背中から学んだのは「軍曹としての生き様、軍曹としての誇り、
 軍曹としての心得、軍曹割引の有効活用法、軍曹ダンス、軍曹ファッションの
 流行最先端、軍曹ダイエット成功の秘訣」らしい。 ただし現在の階級は不明。

ドロロ父:不明。 分かっているのはケロン人の中でも金持ちということだけ。
11ケロ夏:2006/01/18(水) 23:44:40 ID:u3UNUIVd
>>10
ありがとうございます。
ケロロ父は何か兜かぶってましたし、戦功で出世してそうですね^^
ドロロ父は若くて真面目で勤勉らしいです。はてさて何やってるんでしょうね。
12名無しさん@ピンキー:2006/01/19(木) 00:18:49 ID:btG8q/nP
二重あごのギロ父が気になりますよ
13名無しさん@ピンキー:2006/01/19(木) 17:26:05 ID:PCR0eU/P
>>8-9
ケロ夏GJ!可愛いなあv シアワセそうな二人にほのぼのしてしまいました。
14名無しさん@ピンキー:2006/01/19(木) 19:49:19 ID:rYjP4BPG
8-9様の神作品に触発されて、自分も書いちゃったよケロ夏・・。

 ただし世にもクダラネ〜話。人間性て文字に出るのですな orz
8-9様の作品の夏美ちゃんがかわいくてとても好きです。
15名無しさん@ピンキー:2006/01/19(木) 22:16:56 ID:SKItf7xP
ケロ夏好きが多くて嬉しいです。投下お待ちしております〜wwww
16名無しさん@ピンキー:2006/01/19(木) 23:07:17 ID:YenyFgNW
>15
いちおう出来てはいますが・・・8-9様のケロ夏は完結?
豚切りになってはいけませんので・・。

 世の中の蛙が繁殖期を迎える季節―――。
フロ場にこもった異常な湿度・日向家近辺にひびきわたる蛙の求愛
の鳴声・そして夏美にたいする尽きせぬウラミ・・それらが一つになったときッ!
その未知なるパワーはケロロ軍曹を[アノ頃ケロロver,Ero(大人仕様)]
へと変身させたッ!・・知らずにオフロへ入ろうとする夏美を軍曹はムリヤリ・・

・・というバカ話っす。あれ?こんな概略、前スレのガル夏でも自分書いた様な・・w
夏美ちゃんにはつくづく申し訳ないっす。
17名無しさん@ピンキー:2006/01/20(金) 01:16:57 ID:gn/5kAqs
とっても楽しみですが、ケロ父は出てこないのでしょうか(by前スレ)
18名無しさん@ピンキー:2006/01/20(金) 06:20:12 ID:hakv1NKE
冬なのに夏ケロキャンペーン中で嬉しいであります!
皆様投下カモン!
ナッチーが軍曹さんを無理やり…というのも読んでみたいですぅ〜ハアハア
(by腐オタマジャクシ・タママ二等)
19名無しさん@ピンキー:2006/01/20(金) 08:47:43 ID:k3Wm3OoH
とりあえず発情期の小隊全員でかかれば夏美殿も陥落するのでは。
20名無しさん@ピンキー:2006/01/20(金) 09:13:20 ID:gn/5kAqs
それ6p(ry
2116:2006/01/20(金) 17:36:01 ID:Y2Tk7GJW
>>17
スンマセン・・ケロ父登場は今回なさそうです。
前スレでいま進行中の981様が、ケロ夏にケロ父出してますね。
すごく面白いので自分も楽しみです!

>>18
ありがとうございます。もう、投下しちゃってもいいのかな・・?
22名無しさん@ピンキー:2006/01/20(金) 21:02:23 ID:gn/5kAqs
>>16 いいと思います・・・
23アノ頃ケロロ・ver,Er:2006/01/20(金) 22:45:20 ID:RQVwATJA
それでは・・・
 そのころ日向家近辺は、カエルたちの鳴き声に包まれていた。
・・・といっても別に、軍曹達が共鳴していたわけではない。

「あ〜もう、うるさい!このカエルの声なんとかならないの?!」

夏美が耐えかねて耳をおさえ、叫ぶ。

「ハハ・・・。たしかにスゴイ声だよね。」
「笑い事じゃないわよ冬樹!・・ただでさえ普段からカエルどもには悩まされてんのに、このうえ本物の蛙まで来られちゃたまんないわよ!―――いったいどこから聞こえてくるのかしら?」
「ああこれ、東谷センパイの家からだよ。」
「――――小雪ちゃん家、から?」

冬樹が読んでいたオカルト本を脇において、説明する。

「あのね、宅地造成で近所の池が埋め立てられちゃったんだって。いま蛙の繁殖時期だから、せめてその間だけでも・・・ってドロロがおとなりにため池を作って保護してるらしいよ。
卵が生まれたら田舎へつれていくって言ってたから、それまでの辛抱だよ。」
「う〜ん・・・まあ、そういうことなら・・・。」

夏美がしぶしぶ納得する。

「―――まあ、本物の蛙にツミはないもんね。・・悪ダクミするわけじゃないし。
オフロにでも入って気分をリフレッシュしようかな。」

本の続きを目で追いながら、冬樹もニッコリ笑った。

「そうしなよ。さっき軍曹がおフロ洗っていたからちょうどいいんじゃない?」

・・・さて、その日のフロ掃除当番・われらがケロロ軍曹は―――
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ゲロ〜〜〜今日もピカピカに磨き上げたであります!」

 ケロロ軍曹は、腰に手をあてて自分の作業の成果をながめた。あたりに満ちる蛙の鳴き声が、こころなしか自分の偉業をたたえる歓声に聞こえる。あとは洗剤を流すだけだがまだ水が冷たいこの時期、水作業は
正直気が乗らなかった。――我輩こんだけガンバッたんだし・・あったか〜いお湯で流すくらい、イインジャネ?
 思い立ったら即座に実行!が彼・ケロロ軍曹のポリシーである。
過去にそれで何度も事件を引き起こし、そのつど痛い目にあってきたわけであるが―――。このときも即刻シャワーの給湯で熱い湯をひねり出した。モウモウと湯気が立ち、洗い場の鏡が白く曇る。
からだを包む湿気に気分がますます高揚する。うかれて石鹸を足に履き、軍曹はかるくスケートのようにすべらせてみた。
――――――ヲヲヲヲッ!ちょ、ちょっとこの動き!なんかドムのホバーみたいでカッチョイイでありますッ!

「フハハハハハッ連邦の白いモビルスーツめ!覚悟するでありますッ!」

 湯の噴出するシャワーの首をオルテガハンマーのように両手で頭上にかかげながら、調子にのって洗い場をところせましと滑走する。のけぞって高笑いをしようとしたところで、ふいに足元の石鹸がはずれた。

「ゲロ―――――――――――――――ッッ!!」

 大きくもんどりうって水道の角で腰を打ち、そのままフタが半分閉じられた浴槽の中へと転がりこむ。シャワーの首がお湯を吐き出し続けたまま床に転がった。立ち上がろうとしたがあまりの激痛に声が出ない。
 いれちがいに夏美が入ってきた。この惨状をみて、怒りに声をふるわせる。

「・・・あのボケガエルッ!またやりっぱなしでッ!!」

夏美は軍曹の存在には気がつかない。
(・・・・な、ナツミドノッ・・・たすけて、でありますっ・・)
「お湯がもったいないじゃない!――あとでとっちめてやらなきゃッ!!」

 夏美は浴槽の栓がはまっているのを目で確認して、シャワーのカランを水道側に切り替えた。
もうすこし奥まで覗きこんでいさえすれば、軍曹が浴槽の隅で倒れていたのを見つけられたであろう。
だが・・・怒り心頭の夏美にそんな余裕はなかった。
(ナツミど・・・・ゴボッガボガボゴボゴボ・・・ッ)
―――この瞬間、せまいオフロ場はさきほどからのシャワーにより充分暖められ、局地的に軍曹の故郷であるケロン星の湿度にかぎりなく近づいていた。この湿気とあたりに満ちみちる発情期の蛙の鳴き声・そして
夏美にたいする暗い復讐心がケロロ軍曹にかつてない変化をもたらし、やがては甚大な被害を自分にもたらすことを、このときの夏美はまだ知るよしもないのであった―――――。
24名無しさん@ピンキー:2006/01/20(金) 22:54:23 ID:gn/5kAqs
キタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!
待ってましたよGJ!!
25アノ頃ケロロ・ver,Er2:2006/01/20(金) 23:40:09 ID:RQVwATJA
 そして夏美は鼻歌を歌いながら、脱衣所でシャツを脱いだ。
―――ん〜、なんか・・また育っちゃったかなァ。ママみたいになると体育の授業ん時にからかわれるし可愛いデザインの服がなくなるし・・・困るなァ。
 タオル一枚をからだに巻きつけ、湯気に満ちたオフロ場のガラス戸をひらく。洗い場にしゃがんで水道のお湯を止める。かかり湯をしようとオケを湯船に沈めかけると、ガツンとかたい手ごたえを感じた。
・・・・・ガツン?

 とたんにオフロ場にダース・ベイダーのテーマが高らかにひびきわたる。
オケを押しのけて水面が渦をまき、異様な盛りあがりをみせた。あまりの出来事に
あいた口がふさがらない夏美をよそに、水面は高まりつづける。そして・・・。

ぐぽ〜〜〜〜〜〜〜〜ん!

――――――――嫌な機動音をひびかせて、ケロロ軍曹が登場した。

「ち、ちょっとボケガエル!なにしてんのよッ!」
「―――それはこちらのセリフであります・・。キュートでケナゲな我輩がコシを強打して湯船で倒れているにもかかわらず、カイホウどころか熱湯をお見舞いしてくれるとは・・・。
我輩チョーブッチギレでありますッ!・・オノレ夏美殿、いやポコペン人日向夏美め!今日こそ目にモノみせてくれるわァ〜ッ!」

コホオォ―――ッと不気味な呼気を吐き出しながら、軍曹が両手ぶらリ戦法のかたちで体をゆらめかせる。

「いいからさっさと・・・出ていきなさ――いッ!!」

 状況を思い出して、夏美が渾身のパンチを軍曹のボディにあびせかける。当たった瞬間、拳がぬるりと滑った。いつもならガラス窓を突き抜けて、おとなりまで吹っ飛んでいくはずの軍曹が今日に限っては微動だにしない。

「・・・な、なんでッ?!」
「フ、フフフ・・・ふはははははッ!今日の我輩はひとあじ違うのだよ・・・ッ!」

 夏美は驚愕の表情で軍曹を見つめる。つやつやつやつや・・と、肌に異様な光沢があった。――こ、これってもしかして・・・梅雨の時のアレ?!

「そのとおりッ!アノ頃の我輩だ!しかも・・いつものアノ頃ケロロをマスターグレエドとするならば今日の我輩はパーフェクトグレエドVer,Er!(←十八禁仕様のことらしい)!!
―――発情期のカエルさんたちのタマシイの鳴き声が、我輩に原初のパウァーを思い出させてくれたゼ・・!覚悟するがいい日向夏美ッ!これから大人仕様の我輩がッ!ちいさなお友達立ち入り厳禁なスッゲーことをしてくれるわッ!!」

 メゲメゲメゲメゲ・・・とこれまた嫌な呼吸音?をたてながらじりじりと軍曹が夏美に迫った。からだに巻いたタオルの端をむんずとつかまえる。

「さ・・・させるものですかッ!」

夏美も必死でタオルをおさえる。軍曹の手を叩き落そうと手が触れた瞬間、またもやヌルンと滑った。

「ハアァ―――ッッ!!!」

奇声とともに、唯一の砦であるタオルを奪われてしまう。

「イヤアァ〜〜〜〜〜〜〜ッ!」

 夏美はあわててからだを隠してしゃがみこんだ。この格好ではもはや反撃できない。

「みるがいい日向夏美。我輩のこの動きを・・・ッ」

 軍曹が左右にゆっくりとからだを振りはじめる。その手の動きはまるであの伝説の男のように北斗七星をかたちづくっていた。しかもだんだんと動きが速くなる。それをみているうちに夏美の頭が、なぜだかぼうっと霞んできた。

「さあ、とりあえずは数々の無礼を・・・土下座して謝ってもらうでありますかな?」
「バ、バカいわないで。それはアンタが・・・ええッ?!」

 言っているそばから夏美のからだが、意思とは逆に軍曹に向かってひざまずく。

「ゲーロゲロゲロ。よい格好でありますな。夏美殿が催眠術や洗脳電波にかかりやすい体質であることは夏の海岸や623のペンですでに立証済みであります!
・・・さて、ここはエロパロ板にふさわしく、我輩にご奉仕をしてもらうでありますかな?」
「・・・そ、そんな――ことッ・・・んッ、んんんッ!」

 浴槽のヘリにドッカと座りこんだ軍曹に、夏美のからだが引き寄せられる。
ひざまづいたかたちのまま、意思に反して夏美は自分から軍曹に唇を重ねた。黒々とひらいた瞳孔が大写しになる。そのしまりのない口に自分から舌を挿しこむ。自分のしていることが信じられない。だが、止められないのだ。
26アノ頃ケロロ・ver,Er3:2006/01/21(土) 00:06:51 ID:+9xLkD8S
「んう・・ッ・・・ん、ん〜〜〜ッ!」

夏美のキスの奉仕を受けていた軍曹が、いったん口を離してふんぞりかえった。

「―――どうしたのかネ?夏美殿・・・おててがオルスでありますよ?
我輩の股間のMSM−04アッガイの、ヘッドユニットの面倒を見てもらえますかな?
・・・大気圏突入時に耐熱フィルムは出ないが、かわりにもっとスッゲーシロモノが飛び出すことでありましょう。ゲロゲロゲロ・・・。」

 言葉の意味はよくわからないが、なにやら非常にヒワイなことを言われているらしい。
ぶっとばしてやりたいが、からだがいうことを聞かなかった。
 それどころか、いわれたとおり軍曹の下肢のあいだに手が動いてぎょぎょっとする。
自分のゆびがその未知の器官をそっと包み、前後にさするのを夏美は気が遠くなるような思いで眺めた。
手のなかのその器官が徐々に膨張する。手を動かしつづける夏美の顔に、ケロンスターのついた白い腹が押し付けられる。
このガンプラ職人のからだに染みついたシンナー臭が、鼻をついた。その腹部にキスをする。というか、させられる。
 手の動きはそのまま、だんだんと自分の顔が下方にむかって下がっていくことに夏美は慄然とした。

「夏美殿・・・。表面処理はていねいに、であります。バリが残っているとあとで引っかかってイタイ思いをするでありますよ?」

 この場合、実際には丁寧にすればするほど逆効果なのであるが――――。
夏美にはそんな知識もなかったし、そもそもそんな考えをめぐらす余裕もなかった。
 そんなことより自分の唇が、白い腹部のさらに下―――股間のアッガイにむかってすすんでいくことにパニックに陥る。
夏美のちいさな唇がふるえながらひらかれる。アッガイのモノアイ軌道路に舌がふれた。
舌の先がモノアイ軌道路をつたって、つつつッ・・と105mmバルカン砲射出口をからめとる。唾液が糸をひいた。
 さらに伏せようとする自分の頭を懸命に阻止しようと努力する。
夏美の逡巡に業を煮やした軍曹が凶悪な糸目になって、その頭をガッシとつかんで引きおろした。
 軍曹のパーフェクトグレエド・アッガイが夏美の口の中を乱暴に侵略する。

「んッ!んぐッ・・・ん―――――〜〜〜〜〜〜ッ!!」

そのくるしさに涙目になりながら、夏美は心のなかで必死に叫んだ。

―――そんな、このままいったらあたし・・ッ・・ダメ!こんなのダメェ〜〜〜ッ!!
27名無しさん@ピンキー:2006/01/21(土) 00:10:32 ID:cJS/8kDT
すごい! ガンダムを知らなければ何が何だか分からないにも関わらずエロエロな描写wwwwww
28アノ頃ケロロ・ver,Er4:2006/01/21(土) 01:22:44 ID:KEnZ0sro

 からだの強制するままに、身をのりだした夏美のひざがふいにすべった。洗い場の床がそこだけ白くぬめっている。
―――じつはその部分は、軍曹がドムごっこをした際に流しそこねた石鹸の跡だったりするわけなのだが・・・。そんなことは夏美は知らない。ただ滑ったことでからだのバランスを大きくくずし、そのまま軍曹の腹にもろ頭突きをカマすかたちになった。

「オウッ?!」

 そのまま軍曹ともども、浴槽になみなみと張られた湯の中へなだれこむ。
夏美のくちのなかに、あきらかに湯ではない苦い液体が満たされた。と、同時に
湯へ飛びこんだショックでからだの拘束が解ける。当然夏美は、ひたいに青筋を浮かべて立ちあがった。

「ボ〜ケ〜ガ〜エ〜ル〜〜〜ッ!!!」

 湯船にへろへろと浮かぶへっぽこ侵略者の頭部を片手でわしづかみ、そのまま持ち上げる。
その憤怒の表情に軍曹は、ややビビりながらも果敢にファイティング・ポーズをとった。

「おッ・・や、やる気でありますか?このパーフェクトグレエドな我輩に、かなうものなら・・・。」

 夏見が空いている手で、オフロ場の窓をガラリと開けた。―――春間近とはいえ、空気はまだまだ冷たい。
たちまちオフロ場の暖気が消え、ツヤツヤと照り輝く軍曹の肌もその光沢を失う。タオルを巻きなおした夏美が、じりじりとせまった。

「アンタ・・・。ぶつけた腰はもう平気なの・・・?」
「ゲロッ?―――イヤもう、なんともないでありますが・・・・。」
「・・・・倒れてたアンタに気づいてあげられなくて悪かったと思うし、そこは反省してるわよ?でも・・・でもね・・・・ッ!」
「ゲ・・・・ゲロ・・・・夏美殿・・・?」
「飲んじゃったじゃないッ!どうしてくれるのよバカ―――――ッッ!!!」
「ゲ――――ロ―――――――――ッッ!!!」


 うなりをあげる夏美のアッパー・カットをまともに浴び、軍曹はキリモミしながら戸外へと飛んだ。
蛙たちの合唱がひときわ大きく聞こえる。昼間だというのに、軍曹の目には満天の星空が見えた。

――ワァ、きれいなお星サマだナァ。北斗七星が良く見える。その脇に輝くちいさな星までも・・ウフフフ・・・。




―――それ以降、ケロロ軍曹が「アノ頃ケロロ・大人仕様」になったという話は聞かない――

          [END]
29アノ頃ケロロ・ver,Er:2006/01/21(土) 01:46:35 ID:KEnZ0sro
以上です。ありがとうございました。すんません下品で・・。
30名無しさん@ピンキー:2006/01/21(土) 01:49:55 ID:s7m5Yi1E
乙。
軍曹の頭上に死兆星の蒼い光が。
31名無しさん@ピンキー:2006/01/21(土) 09:05:06 ID:/rjzGdtg
GJ!俺もアッガイ持ってるよ
…もちろんMGさ
32名無しさん@ピンキー:2006/01/21(土) 21:41:55 ID:cJS/8kDT
GJ!!とことん原作風で面白いです

前スレが格納されてしまった。。。
33名無しさん@ピンキー:2006/01/21(土) 22:58:38 ID:XFFRg0U4
たいへんおいしゅうごいざいますた。
しかし軍曹、身体にしみこむほどシンナーまみれになっとったら氏ぬるぞw

>>32
980超えてましたからからなあ。
ということでケロ夏さんもケロンの星さんもこちらでお待ちしとりやす。
34名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 02:05:11 ID:qK/Hcp4r
GJ!ふとうちのアッガイと目が合って爆笑してしまったよ!
こんなもん格納してるとは…軍曹さん〜!
そして結局おしおきされるケロロになにやら安堵しましたw


ところで前スレ落ちましたね(汗
使いきろうと思ったんですが…すみません>全住人
あの続きは責任持ってこっちに落としますので少々お待ちを…
35名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 11:28:08 ID:Glh6SYKM
>>34
GJ!
でもきちんとエロパロ集に収録されるためにも、こちらに最初から落とすのがいいと思います。
36名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 00:03:47 ID:Glh6SYKM
ケロ夏イイ゚+.(・∀・).+゚。
ケロンの星さん、もしかしてこっち見たんですか?

683 名前:素敵な旦那様 投稿日:2005/11/09(水) 22:21:46
昨晩このスレROMってて無性に言いたくなった。
朝食を食べながら
「なあ・・・愛してるよ」
とさらっと言ってみた。そしたら嫁は
「なっ・・何寝言言ってんのよ!早くいきなさいよ!」
・・・・・・('・ω・`) って顔で出社orz
さっき帰ってきたら夕飯がビーフシチューと海鮮サラダという豪華ぶり
ビーフシチューなんて時間がかかるから3ヶ月に1回くらいしか食えないのに・・・
俺がニヤニヤしてたら、
「べっ別に何にもないんだから!暇でしかたなかっただけよ!」



!!!雑貨屋でネタで買ったYES/NOマクラがYESになってる(`・ω・´)
ちなみにうちの嫁はリアルツンデレです
37ケロンの星:2006/01/23(月) 01:16:50 ID:Sf7CUeBA
では長くなってすみませんが、最初から貼らせていただきます。
--------------------------------
地球人・日向夏美は悩んでいた。

ある日の午後。
日向家の捕虜・ケロロ軍曹の父親が、アポなしで青い地球にやってきた。
元・伝説の鬼軍曹。ケロン軍の英雄。眠そうだが鋭い眼差しの持ち主である彼の発するケロン訛りは、地球の熊本弁に似ている。
そんなケロロの父(以下・ケロ父)は、久々に会った息子に、見合い写真を突きつけた。
「どや、べっぴんさんやろ」
息子の緑色の顔がさっと蒼ざめた(一見分かりづらいが)。
38ケロンの星:2006/01/23(月) 01:17:38 ID:Sf7CUeBA
冗談ではない。相手がべっぴんでもなんでも、どこの誰であろうと、結婚などとんでもなかった。
なぜなら、結婚したケロン人男子は子宝祈願のため、オモチャに触ることを禁じられるのだ。
なんのこっちゃというなかれ。確かに玩具と子宝の因果関係は現代にしてみれば科学的根拠を欠くが、ケロ父の世代の多くが重んじている風習なのである。ケロロとて無下にはできない。
しかしケロロにとってオモチャ…プラモ作りを断たれることは、死ね! と言われているのと同義だ。
そこで。

「実は我輩、恥ずかしながら敵であるペコポンの女性と!」

ケロロは咄嗟に、偽の婚約者を仕立てて父に紹介したのだった。そのアイディアはまあ、夏美も納得の範疇だ。地球の昔のマンガでも見かける手だ。こういう場合の行動は全宇宙共通らしい。
だが。

「そう、ここにいる日向夏美殿と将来を誓ったのであります!」

――その、偽の婚約者がどうして私なのか!
突然指名された夏美は仰天した。
もちろん、周囲も目を回した。弟・冬樹は慌てるし、タママは荒れるし、クルルは面白がるし……夏美には理由は分からねど、ギロロも自分を見失ってるようだけど……それより何より、モアの「てゆーか自暴自棄〜!」を鎮めるのは一苦労だった。

……だが本人にしてみれば残念なことに、夏美は義侠心に篤かった。
少なくとも、窮地に陥ったケロロを放置できないほどには。
仕方なく彼女は「一日婚約者」として、ケロ父の前に出た。その後は共鳴したり体操したり、早口言葉だのプラモの作り溜めだの、婚約者としてひととおり「ケロン人新妻」のシミュレーションにつき合わされたのだった。
「はーー……」
心身ともに疲れ果て、ようやくひとまず解放された夏美は、自室のベッドの淵に腰掛けて『きょうのおかず』をパラパラめくりながら、一人悩んでいた。
39ケロンの星:2006/01/23(月) 01:18:16 ID:Sf7CUeBA
バタン。
突然、夏美の部屋のドアが開き、ピコピコと聞きなれた足音が乱入してきた。
「なっつみっどの〜!」
夏美が疲弊し、今悩んでいる元凶、ケロロである。片手を挙げて、足取りも軽く夏美のテリトリーへ入ってくる。
いつもなら、ノックくらいしなさいよこのボケガエル! と乙女としてしばき倒すところだが、今日は事情が違った。

「あ、ボケガエル。ちょうどよかったわ。晩御飯何にしようか?」
「ビーフシチューがいいでありまーす!」
ケロロは即答しながら、ぴょん、とベッドに乗り上げて、ちゃっかり夏美の隣に座った。
「アンタの好物は聞いてないの! そんな手の込んだもの今から作ったんじゃ遅くなっちゃうでしょ」
「ゲ、ゲロ……」
父親のいない日向姉弟は、ケロ父くらいの歳の男性に馴染みがない。母は家では飲まない。故に夏美には”食事の前に酒と肴”という発想はないのだった。
「カレーとかコロッケとか食べないよねぇ、お父さんは」
「ねえ、夏美殿ぉ〜」
「うーん、あと、すぐできる物っていうと……」
「夏美殿ー、そんなことよりお願いが」
ケロロはベッドにうつぶせになり、足をばたつかせて泳ぐようにして夏美の関心を引こうとする。ある意味、カエルらしい仕草ではあるのだが。
「夏美殿ってば〜聞いて聞いてぇ〜」
「あーもう、うるっさい! 何なのよ!」
見降ろして夏美が問いかけると、ケロロはピョコンと音を立ててベッドから飛び降りた。そして夏美の真正面に立ち、こう言い放った。

「我輩と一緒にお風呂に入って欲しいであります!!」
40ケロンの星:2006/01/23(月) 01:19:03 ID:Sf7CUeBA
JET!
夏美の右拳が、人の目には映らぬほどのスピードでケロロの顎を撃ち抜いた。
「ゲローーーーー!」
「アンタ、今、なんつった……? エロガエルに改名してあげようか?」
怒りのあまり平静より低くなっている夏美の声も、ケロロには届いていなかった。何故なら彼の首から上は天井にめりこんでいたから。
「姉ちゃん、待って!」
扉を開けて飛び込んできた弟・冬樹は、夏美の形相と固められた右拳を見ただけで全てを悟った。そして、頭上でじたばたしているカエルの足を見上げる。
「軍曹! ああ、遅かったかぁ……」
「何なのよ!」
「実はね、さっき軍曹のお父さんが……」

話は数分前に遡る。

婚約者の真似をひとしきりこなした夏美。もともと芝居の才能はない彼女だ。これ以上ケロ父の前にいたら絶対、ぼろが出る。夏美は、最後の演技力を振り絞った。
「ねえ、ボケガ……じゃない、け、ケロ…ちゃん」
うわあぁぁああ! ケロちゃんって! このボケガエルがケロちゃん! 自分で言ってて胃がひっくり返りそう!
だが夏美は全身を覆う鳥肌にも、流れる脂汗にも耐え、ガラスの仮面を被り続けたのだった。
「ゲロ? なんでありますか?」
一方、こちらはいつものごとくマイペースである。しかも、小芝居は得意な方だ。
「え、ええと、久しぶりなんでしょ、お父さんと会うの。私、邪魔じゃない?」
「全っ然そんなことないであります!」
ちゃぶ台の対面では、ケロ父が眠そうでいて鋭い視線でもって二人を見ている。
ぎりっ。きつく握った手に、爪が刺さる。それでも引き攣った笑顔で夏美は続けた。
「でも、父子水入らずで積もる話もあるでしょ。ね?」
「水入らずって言われましても、我輩たち水が入らないとどうにも調子が」
こっそりこめかみに怒りマークを浮かべながら、夏美はケロロを傍らに引き寄せ、その丸い頭を撫ではじめた。ヤケクソである。
「ゲ、ゲロ? 夏美殿?」
「バカ言ってないで、遠慮しないでお父さんに甘えなさいよ。ね、ケロちゃ〜ん?」
「ゲロ……? あ、あの、ちょっと痛いのでありますが」
ぐりぐり。ぐりぐりぐり。夏美の撫でる手はいつのまにかゲンコツになっていた。幸い、ケロ父には気づかれていなかったらしい。その証拠に、
「わっはっはっは、ケロロはワシなんぞより、夏美さんに甘える方がええんじゃろ」
彼は突然、こんなセリフを発して夏美を更に引き攣らせたのである。
41ケロンの星:2006/01/23(月) 01:21:49 ID:Sf7CUeBA
そんなこんなで、どうにか二人を「父子水入らず」状態にすることに成功し
よろめきながらも夏美は自分の部屋へ一時退却。一息つきながらも、夕食を何にしようかと今度は頭を疲れさせていた。
婚約者ごっこは疲れるが、遠い星からやってきた、「うちのカエル」の父親をもてなしたい気持ちはそれとは別だ。

そしてここからは、客間での父と子の会話を盗み聞きしていた冬樹の言である。

----------続きます。すみません!

>36
残念ながらわたくし既婚男性板(だよね?)とは当分無関係かと!
42名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 02:06:13 ID:n4Oovua9
文章力すごい! すごく先が楽しみです。GJ!!
43名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 07:38:51 ID:3yQNcAX7
ケロ夏ほのぼの萌え〜
44ケロンの星:2006/01/24(火) 05:57:50 ID:fQgWwHbq
いかにも『伝説の軍曹』らしく、ケロ父は実の息子に対しても、比較的重々しく接していた。だが、「水入らず」にされては彼とて人(カエル)の親。作戦進行中の兵士にかけるには相応しくない、"父親の言"がつい、漏れる。
「夏美さんか……ええ娘さんじゃなかか」
「怒ると怖いんでありますよ〜」
ぐりぐりされた頭を撫でながら、ケロロは反論した。彼は事実しか言っていないのだが、この状況ではどう聞いても惚気だった。
「わっはっは、ぬしみたいなのには、あのくらいしっかり者の嫁さんがちょうどええ」
「ゲ、ゲロ……」
「でかしたぞケロロ。ええお嬢さんを捕まえたもんや」
「捕まったのは我輩なのでありますが……あ、いやいや」
鷹揚に笑うケロ父。川に流れるカエルのように、状況に流されているケロロ。
そんな二人を、衾の向こうで耳をそばだてながら、見守っていた者たちがいた。ギロロ・クルル・タママ・モア、そして夏美の実弟・冬樹。
衾の向こうは、息を呑む音とギロロの歯軋りが聞こえるほどに、しんとしていた。
「そうなると祝言の日取りを決めんといかんばいなあ」
「しゅうげん……でありますか? 」
「結婚式ちゅうのは、やることがこれでもか! と出てくるからのう。ぬしも、招待する友達のリストアップくらいは早々にやっとくがええぞ」
軍曹の中の軍曹・ケロ父。その勘のよさ・先見の明・決断の確かさなどから、「先読みの軍曹」と呼ばれたこともあったという。加えて、やると決めたことはちゃっちゃとやるタイプだ。このままケロ父の好きにさせておいたら、一週間後には夏美と結婚しているかもしれない。
(冗談デショッ! 夏美殿に偽婚約者になってもらった意味がパーでありますッ!)
これ以上、ケロ父の話を続けさせるわけにはいかない。
その頃、赤の彩度と明度を極限まで上げ、宇宙空間から見た太陽みたいになっているギロロをよそに、タママが衾に手をかけた。
パァン! 景気のいい音を立てて衾が開いた。
「失礼するですぅうぅぅ〜〜! 軍曹さんのお父さん〜、お風呂どうぞですぅ〜〜!」
タママにしてみれば「婚約者ごっこ」は実現しないから黙認できた。しかし実現する可能性が僅かでも出てきた以上、全力で潰しにかかる。それがタママクオリティ。
しかしすっかり裏になっているタママに怯むこともなく、ケロ父はふむ、と頷いた。
「あ……ホントに、どうぞ。長旅でお疲れでしょう?」
「てゆーか、浮世風呂?」
「クーックックック」
いつのまにか全員客間に入ってきていることには頓着せず、ケロ父はケロロに向かって言った。
「ぬし、夏美さんと仲ようやってるんやな?」
「も、もちろんであります!」
「だったらちょうどええ、ぬしどん、夏美さんと風呂ば一緒に入れ」
客間が静寂に包まれた。

ケロン人にとって、「一緒に水に入る」ことは、地球で言うところの「同じ釜の飯を食う」に相当する行為らしい。この場合同性・異性は関係ない。共風呂は、何よりの親しみの表れであるのだ。――少なくとも、ケロ父の世代では。
実は今、若いケロン人たちは、その習慣を悪習と思って迷惑している。それはまあ、混浴を強要され、なおかつそれが肝胆合い照らした証明になるなんて、確かにめちゃくちゃだ。非論理的だ。
しかし、ケロ父はケロ父だった。ケロンの風習を大切にしていた。若者の繊細な心とは、残念ながら相容れなかった。息子たちも自分の若い頃と同じようにやっておれば間違いはないと信じていた。
「どや、愛し合っちょるならできよーもん」
そして、ケロロは基本的にお父さんっ子だった。
「もちろんであります!」

そして今ケロロは、夏美を誘いに来て天井にめり込み、足だけばたばたさせながら冬樹のフォローを受けている。しかし、夏美は当然ながら納得しそうに無い。
「ちょっとぉ、だからって私が、ボケガエルとお風呂……って!」
冗談じゃないわよーーーーー!!!

-------------すみません、もうちっとだけ続きます!
45名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 08:21:20 ID:JE5RJEbA
オーエス、オーエス、オーエス、オーエス!!!!
GJ!! ケロ父、設定ともに良すぎです!!
46名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 23:24:37 ID:uA3LYrvG
ケロン百億軍民が固唾を呑んで見守っております!!
このドラマの妖しい先行きを・・・
47名無しさん@ピンキー:2006/01/26(木) 22:13:18 ID:iNBuLrEu
ケロ夏って一番ありえなさそうなのに、どうしてこんなに面白いんだろう・・・
48名無しさん@ピンキー:2006/01/26(木) 23:24:43 ID:iNBuLrEu
ケロロ小説版が出ましたねw 渦中のあの人も出てます・・・
オフィシャルで禁断ラヴ、オリキャラ(?)風味で突っ走っている、とだけ・・・
対象年齢はあまり高くないです
49名無しさん@ピンキー:2006/01/26(木) 23:41:42 ID:VlKdcIGP
>>47
なんだかんだ言いながら実のところ最も絆が深い間柄だと思うんだけど。
○×にまで発展するかはまた別として。
50ケロンの星:2006/01/27(金) 02:28:55 ID:R0kfpMNU
ケロ夏投下進行中の者です。
あの、申し訳ないのですが、次に投下できるのが週末になりそうなので
もし順番待ちをされてる方がいらしたら
構わずに投下お願いいたします。
だらだら続いちゃってすみません、すみません…!(ラビー風)
次こそお風呂に入ってもらいます!
51名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 06:55:58 ID:WBWqVoWZ
ああ、大体>>49と同意見だな。けっこう絆は深いと思う。
52名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 01:55:19 ID:ux4zvipF
人大杉から回復してよかったー
ケロンの星さん、お願いします!!
お風呂であんなことやこんなことwwwwww
53名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 13:13:36 ID:rQxOeKJa
待ってました、せっかくだし最後までいっちゃってくれると嬉すぃー
54名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 22:26:19 ID:ux4zvipF
同位www
一緒に水の中に入っている様子を、他の人に見られることは恥ずかしいということになるんですか?
55名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 19:39:12 ID:wMbjVNSu
楽しみです
56名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 23:18:35 ID:wMbjVNSu
思いあまってケロンの爵位みたいなものを考えてみました。

水爵(すいしゃく)
濡爵(じゅしゃく)
湿爵(しつしゃく)
澪爵(れいしゃく)
瑞爵(ずいしゃく)
57ケロ夏:2006/02/01(水) 01:49:45 ID:cP4Y3v5V
お先に失礼しまーす。





 ケロロは頭をかいた。そっと夏美の顔の方に寄っていって、紅葉のような手でぺちぺちと肩を叩く。
「まあまあ。我輩、子供の頃父にいっつもこう言われてきて、つい出ちゃったんでありますよ。
夏美殿は十分強いであります。ウン」
ケロロの父親は有名な軍曹で雷親父、母親は宇宙一度胸のいい主婦だと聞いていた。日向姉弟
には物心ついた時から父親がいない。夏美は現実的でしっかり者の娘に育った。ケロロの瞳に
自分の顔を映して、じっと真ん丸い顔を見つめる。無意識にケロロの背後にある宇宙の父性を
探ろうとするかのようだった。
「あんたってお父さんっ子?」
色事のさなかに肉親のことを訊かれ、ケロロは面食らった。
「まあ、そうでありますね」
厳しかったことしか記憶に無いが、大事に思っていることに変わりは無い。
「今頃は町内詩吟大会予選に出場している頃であります」
「通るといいわね…」
「ゲロッ。風呂場で延々と練習していてよくのぼせたものであります」
「…あんまりもたもたしてたら、冬樹が帰ってくるわよ」
「そうでありましたなぁ…では、もう一回」
目を細め口元を緩ませ、ぴょんとケロロは夏美の顔に飛びつく。夏美はぬいぐるみを抱く
ようにケロロを受け止めると、しっとりした口に自分の唇を乗せた。ケロロがいやいやと
首を横に振るように、唇の端から端まで擦りつけるかのように滑らせる。ケロロがそっと囁く。
「ちっちゃい唇、可愛いでありますな」
ただいま交戦中なり。わが方の損害は極めて軽微なり。
ちゅっちゅっちゅっちゅっちゅうっ。
求め合う恋人たちの口付けの音が響き渡る。ぬるぬるの肌も、生ぬるいような熱いような
体温も、ずっと接していると慣れてくるのだから恐ろしい。カエルとのキスで濡れるのも
初めてだった。重なっているときにキスは難しいかもしれないけど…。
 やがて一旦唇から離れたケロロが、夏美のおとがい、首筋を伝って下に下がり始めた。
見下ろすと大きな漆黒の瞳に吸い込まれそうになる。自分の目をいくら見開いてもかの
大きさに足りない。少女の体の中心を目指すケロロの目前に、夏美の年齢にしては豊か
過ぎるような大降りの胸が現れた。全体が上を向いた重厚な豊熟…丸い果実!
よく実ったでありますな、これならお土産にちょうどいいや! そーれ、わぁ、汁が溢れそう!!
搾乳獣の乳房と変わらない温かな弾肉なのに、ケロロの頭の中でそんな想像が一気に駆け巡る。
さっき散々嬲ったのに、またも止まって頬を擦り付けてしまった。乳首を赤子のような手のひらで掴んでしまった。
このあたたかさとぷるぷる震える感触が癖になりそうだった。指先で潤みを帯びた先端が見る間に尖ってくる。
そっと押し付けられてくるそれに唇や歯を寄せて更に尖らせてみたり、ぽんよぽんよとスイカを叩くように押したりしてみる。
しかしスイカには絶対にない弾力性と、ふわりとした感じが、同族とはべつの切り口から女というものの性を主張してくる。
感度は最高だ。胸だけでも奮闘のし甲斐がある。
「んぅっ…ひゃっ…もうっ、やめてよ、くすぐったいんだから…」
58ケロ夏:2006/02/01(水) 02:04:49 ID:cP4Y3v5V
 「そんなこと言って、どうしてこんなにここがこんなになってるんでありますかー?」
何やかんやと言いつつも満更ではなさそうな夏美の手のひらが、ケロロの腰に触れている。
つんと上を向いたお尻の部分に偶然指先が触れてしまった。その瞬間、今までどちらかと
いうと夏美をリードしていたケロロが、びくりと飛び上がるように硬直し、全身脱力した。
「ううっ…そこはまだ早すぎるであります…」
明らかに動揺し、その場で小刻みに何かを堪えているケロロに気づき、夏美は自分が今
触れているところを確かめてみた。足の付け根からなだらかにカーブを描いて反り返って
いる、ケロン人特有らしい形のお尻である。どうやら感じてしまう場所らしい。
夏美は半ば興味本位で、五本の指で尻尾を包むと、つうっと先端に向って滑らせた。
「おおぉおうっ」
もしかしたらさっきの口奉仕よりも切羽詰った声で、ケロロがびくりと背筋を震わせる。
もともと締まりの無い口が半開きになり、目が真ん丸く見開かれていた。溢れるのではなく、
あくまで垂れるそれで口や体表から体液が染み出す。ただならぬ様子に、夏美は確信する。
そうか、ここなんだ。ふうん…これなら、いきなり咥えなくても良かったかも。
「この、ボケガエル…」
夏美の胸の上で惚けたような顔のまま、ちっちっち、とマッチのような指を振ってケロロはニヒルに呟く。
「こ、こんな時には、ダ、ダーリンと…呼んでほしいでありますなあ」
「十年早いわよ」
つうううううっ。両方の人差し指と中指の腹で交互に尻尾を撫で上げる。
「あっはあああああんっ」
甲高いケロロの叫びである。大きなぬいぐるみのような異星人が、生意気で扱いにくい侵略者が、
憎めない(?)同居人が、喘いでいる。まるで男を弄んでいるような気分になってきた夏美は、
妖しい笑みを浮かべながら、仮にも下士官の尻尾を夢中になって愛玩した。
直接攻撃にさらされ、このままでは先に果ててしまうと思ったケロロは突然くるりと夏美の上で
体の向きを変える。すなわち、あえて夏美が存分に尻尾を弄れるようにした上で、彼は夏美の爪先が
見えるほうに向き直ったのだった。先端を指先でぷにぷにと摘まれる疼痛に堪えながら、ケロロは
先程分け入った薄い森に手を伸ばす。前側から伸ばされた粘体は、小さな肉芽を探り当てた。
間を置かずクリトリスのカバーを柔らかく揉み、同時に体を精一杯伸ばして片方のピンポン玉サイズ
の拳を前から浅く潜らせた。ほとばしる嬌声。ケロロの手が肉壁に飲み込まれ、夏美の掌が反射の
ようにケロロの尻尾を強く握ってしまう。ほとばしるゲロゲロゲロゲロオォッ。
「…五分五分だなんて、夏美殿、魔性の女でありますか?」
「アンタこそ、いきなりどこ触ってるのよぉっ」
「言っても良いのでありますか…? えーっと」
「だめっ、そこ、だめっ、もうっ、あぁんっ」
少しだけカバーから顔を出したクリトリスを探り当てられた。そこを手中にされ、てろてろと嬲られる。
淫らなそこは、もうケロロに負けないくらいに四六時中濡れっぱなしだった。
59ケロ夏:2006/02/01(水) 02:13:28 ID:cP4Y3v5V
 夏美ははっきり気がついていた。これまで目には見えなかったが、そこに男が、久方ぶりに妻か恋人のもとに帰って
勇み高ぶっている前線の軍人がいたのだ。自分は初めてで、その相手なのだ。特に、独りきりでこっそりと見た女性誌
の特集で読んで知った、男性に自分の特集を舐められるという衝撃…。中学生の彼女には実際にそれを確かめるための
相手がいる筈もなく、疼く体を持て余しながら、風呂場でシャワーに青い悩みを吐露するしかなかった。ところが急に
召使い同然にこき使える小さな宇宙人が転がり込んできて、しかもひょんなきっかけでこんなことになった。まあ色々
試せてラッキー。こいつも落ちるトコまで落ちたわね〜。と思っていたら、夏美こそが落ちていたのである。ケロロ
軍曹は執拗に、自分の肌と同じようになった、夏美の潤い続ける秘襞を愛撫している。そうこうしているうちに、
すっかり蕩けて待ちきれなくなった男と女が出来上がった。結果的に濃厚なサービスを受けてしまったケロロの
眼差しはすっかりぎらぎらした黒い情熱を湛えており、夏美の臍には既に熱い凶器と化した生殖器が汗をかいて
押し付けられていた。夏美も散々の愛撫と小さな手にスイッチを捻られたことによって、火がついてしまっている。
秘部がひくつき、本来の役割を果たしたいと蠕動していた。再び硬さと形を取り戻したそれに、夏美はそっと唾を飲み込む。
期待半分不安半分だ。
「夏美殿…そろそろ、いいでありますか?」
「いいけど…ちゃんとつけてよね」
「合点承知であります」
あっさりと貰えた承諾に小躍りしつつ、どこからか取り出したゴム製品のパッケージを取り出しながら、ケロロは親指を立てた。
 あまりに体格差があるので、お互いの目を見ながら初体験…という夢の実現は、普通よりちょっとだけ大変だった。
夏美の大きく開いた足の中心に陣取ったケロロが反り返った自身に手際よく避妊具をかぶせ、両手で夏美のはじめての
小さな入り口を左右に開いている。ガンプラ職人だけあって、手先の器用さは抜群だ。くちゅちゅと音がして、箱のように
開けられる感触がする。触手のように蠢く指先が、内部に引っかかりがないかを確かめるかのように浅く慎重に膣口を探っている。
夏美はともすれば突っ伏して喘ぎそうになるのを必死で堪え、両腕を支えに体を起こして、ケロロがしようとすることを見ていた。
「では、そろそろ、いくでありますよ」
「うん…いいわよ」
ケロロが自分に突っ込もうとしているものは、前部が膨らんでいる…ナスを連想させる形状だった。
それが、鏡で見たことのある自分の中心に押し当てられる。熱く硬い感触に、身がすくむ。
「大丈夫大丈夫」
何故だか目じりを下げ、パァ〜っと晴れやかな笑顔になったケロロがいた。
そのえびす顔に気をとられた隙に、先端が潜った。先程ケロロの拳が潜ったのと同じ深度までで、そこから先は何かに引っかかったかのように進まなかった。
…あたし、もう処女じゃなくなったんだ。
夏美はぼんやりとそんなことを思った。最大限に開脚した中心にいるケロロが前傾するように自分に近づいてくる。
「あーーーーっ」
夏美は腕の支えを外し、背中をベッドに、頭を枕にがんがんと打ちつけた。経験したことの無い痛みがあった。
60ケロ夏:2006/02/01(水) 02:28:46 ID:cP4Y3v5V
 まさにケロロがいるところで、激痛が生まれている。じんわりと涙が滲み、一瞬視界が歪む。
堪えきれずに腰を大きく振ってケロロを振り落とそうとするが、離れない。いっきに突きいって
きたようで、根元まで子宮の入り口まで刺さったかのようだった。
「痛いじゃないのっ」
「いやいや、一瞬の辛抱でありますよ。すぐに痛みは引くであります」
宥めるように言いながら、ケロロは最深部まで深深と夏美と繋がった状態を維持している。
にんまりと口角を上げて笑う。何だか違和感を覚えた。
「とっ、とにかく、一旦離れてくれる?」
「まあまあ…。今下手に動く方が痛いでありますよ。しばらく一つになったままでもいいと
思うであります」
「もうっ…」
夏美は動くことによる痛みを予感しつつも、とにかく強引に一度ケロロを離そうとした。が、違和感の続きがあった。
「…?」
先が大きく肥大したケロロの逸物が、どういうわけか夏美の中に引っかかっている。狭筒に栓をはめてしまったが如くだ。
潤う膣道にそんなことは起こりそうに無いのに、どうして。まさか…電話先で言いたくない症状ナンバーワンの膣痙攣?
ゆっくり血の気が引くのを感じつつそろそろと身を起こした夏美の股間に、ケロロがくっついていた。普通に考えれば
ありえない交わり方に、夏美は呆然と下を見る。自分の股間にしっかりとつながった、ケロロの体と恍惚とした顔があった。
「ゲロ締まる…。中で動いてるっ、であります…気持ちイイ…」
混乱とも嫌悪ともつかない感覚が背筋を走る。
「やっ…やだっ」
白昼からカエル型宇宙人と交情をさらしている自分を、家族や友達に見られたら、死ねる。悲鳴に似た声が口から飛び出た。
「何これ、外してよ、変じゃないっ」
「我輩、もういい歳なんでありますよ。Hするのに命の危険を冒すなんて、もっと若い者のすることで…」
「って言いながら、どこに入ってるのよ」
ケロロはもう、夏美の足の付け根の茂みに顔を埋めてくつろいでいる。
「あ〜極楽極楽〜。未通娘の××は最高でありますな〜♪」
「ねぇ聞いてたのっ!?」
「もうっ、サッキュバス星人に目をつけられたらいい男は終わりでありますから…塹壕にでも隠れているほかないでありますなぁ」
「何面白すぎること言ってるのよっ」
入ったまま、離れない。内部で膨らみがひっかかっているのか、小さな手を夏美の臀部に添えているだけなのに、
立ち上がっても五キロはあるというケロロの体は落ちないのだ。強靭な筋肉で小さなオスを支え、ぶら下げている夏美。
ちなみにアンコウの夫婦は夏美の理想とする夫婦像からは百万光年離れている。夏美がベッドの上でじたばたと暴れ、

手を添えて剥がそうとしても、体表がぬるぬるした粘液に覆われ、滑って掴めない。
61ケロ夏:2006/02/01(水) 03:24:58 ID:cP4Y3v5V
 どっ、どっ、と心臓が重い鼓動を打ち始めた。どうやら効き始めたようだとケロロは思った。
自身が夏美の胎内で動き始めるまで、あと少しだろう。そうしたら、この日向夏美は三時間の間
自分を咥え込んでよがり狂い、快楽の叫びと体液とを垂れ流し続ける予定だ。やがて心身ともに
我輩の虜になる。体と心を絡めて捕らえてしまえば、ポコペン侵略の邪魔どころか手下にするこ
とも難しくないだろう。捕虜生活の雪辱を果たすときがくるのだ。以前冗談で買った男根塗布系
の処女用の媚薬を、このポコペン侵略の最大の障害に対するにあたり初めて使った。説明書は半
分までしか読まなかったが「初めての衝★撃。女性の心は、決して貴方から離れません♪」が売
り文句だった。
「あっ…よくなってきた…」
夏美が状態を素直に述べる。膣内で心臓並の鼓動を打つ男根など、このポコペンのどんな男も
持っていないだろう。ふとそんなことを思って、ケロロが静かに話し始めた。今までの夏美への
はなむけのつもりだった。
「夏美殿。夏美殿は立派であります」
夏美が複雑そうな顔をする。
「…可愛らしいであります。ガンプラと同じくらいに好きであります」
はなむけであることを意識した、ケロロの最大限の賛辞だった。夏美の頬が
一層上気し、体中が紅潮していくようだ。潤んだ瞳が自分を見ている。心配ない。
「夏美殿、夏美殿の大事なここは、何のためにあるのでありますか?」
「えっ?」
思いついたことはいくつかあるが、桃色の想像だったことに加えて呂律が回らず、
夏美は口に出せないまま三秒が過ぎる。ケロロは硬度を維持したまま、できの悪
い生徒を持った教師のような表情で溜息をついた。何だか腹が立ったところでケ
ロロの怒張が、夏美の中で蛇が鎌首をもたげるような動きをした。膨張した部分が
ざらりと上の壁に触れ、夏美は未知の快感に小さく震える。案外、このため?
「赤ちゃんを産むためであります」
ケロロが目を細めたのに対し、夏美は目を見開く。ケロロの模範解答は、その通り
過ぎるほどにその通りだった。…つけてた筈よね!? この体勢で抜けないかしら!?
夏美の目を見たケロロが淡々と言う。
「ケロンの避妊具は宇宙一、なんでありますよ。大体我輩、ポコペン人の体についても、
ちゃんと勉強してきたであります」
ケロン軍が事前に調査したデータは進化過程、成長過程、文明発展の粗筋、寿命、食性、
諸文化、地域ごとの勢力図、社会、様々な化学物質の平均的な致死量まで、実に多岐に渡った。
「よく聴くであります。オカイチョウは繁殖のため、また快楽のためにのみするものにあらず!
でも、気持ちよくなきゃ生きてる意味が無いっ」
生と死の間を何度も潜り抜けてきたケロロの実感がこもった台詞だった。
「オカイチョウって…」
意外な方言でケロロの口から出てきたセックスを意味する言葉に呑まれ、夏美
は呆然と詭弁を聞き流してしまっていた。
「大丈夫大丈夫、そのうち、軍曹様のもっと欲しいっ、とか言わせちゃうでありますから。そうしたら…ゲロッ」
愉しい夢を語るケロロの口上は、途中で止まった。顔が、頭が、熱くなってくる。
62名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 00:05:28 ID:kvAlVWgP
ケロ夏キテターーーーーーー!!!!!!
GJGJ!!!!続き期待してます!
63ケロ夏:2006/02/03(金) 23:52:48 ID:gGxBkzSm
 不意の衝撃に、ただ一つのイメージが去来した。容赦の無い大波。何者をも
寄せ付けないケロン星の激流が、冬の日本海の荒波が、高熱の蒸気を伴ってケ
ロロの脳を打った。見えないそれは激しい頭痛のようにケロロの脳の奥にもろ
にかかる。がぁん…と呆然と立ち尽くす。血の気が引き、表情をなくして目を
見開く。夏の日の氷のように蕩けていくだけの夏美は、それを不思議に思うだ
けだ。
「そ、そんな…我輩、どうなってしまうでありますか…」
媚薬の説明書を半分までしか読んでいなかったことが災いした。ケロロは「女
体の中で逸物がニョロロの如く暴れまわる」ということまでしか知らなかった。
自分は夏美のはじめてをどっぷり愉しみつつ、ある程度の理性を保ったまま、
天敵をじっくり調教するつもりでいた。まさか意外な副作用があるなど、
思ってもみなかった。だが、この媚薬は処女に女の悦びを教える代わり、
男には一時の快楽と多大な体力、精神力消耗を強いるものだったのだ。
だから定価の半額で売っていた。軍曹割引も利いたのだ。ケロロが説明書を
読み直してこの致命的ミスに気づくのは、実に次の日以降のことになる。
徐々に衝撃から解放されていくケロロは、また少し変質していた。
「失敬。御託は止しにするであります」
そこには、過日のある側面がそっくり再生したような「アノ頃ケロロ」がいた。
夏美は気づいていない。
「まだ痛いでありますか?」
「んっ…何だか濡れてきたのと、アンタのが動いてて…痛くなくなってきた、みたい」
「そうでありますか。でも油断大敵、怪我などされては…」
夏美は少しだけケロロを見直そうかと思った。
「長く楽しめないでありますからなぁ」
ギシ、とベッドのスプリングが軋んだ。ケロロが胡桃ほどの膝を支えにして、
己を浅く引き、また押し戻す。今日が初仕事の夏美の襞は、寄せては返す波
のようだ。波打ち際のように、ピンク色の泡をくっつけている。鎌首部分は
もう自分で意思を持ったかのように、夏美の胎内をあちこち探り回っている。
普段では有り得ないその動きが、ケロロの快感をも倍増させていた。
「ぁあっ…ボケガエルっ…」
開脚した夏美が、感極まり繋がったままベッドに仰向けになってしまった。
後頭部をシーツに擦りつけ、顔だけをベッドに埋めて慄く。瑞々しい乳房が
遠くに行ってしまった。
「そこよっ、そこ…今すごく気持ちよかったから、そこに当てて」
「だったら、ケロロと呼ぶであります」
三十センチ程上から降ってくるそれは、やけに心に触れてくる声音だった。
どこか真摯さも感じさせるそれに、悪口や軽口を言えなくなる。何より、今
感じた疼きを自分のものにしたいと思った。
「若しくは、ダーリン」
「ダ…」
「若しくは、シャア様」
「ボケガエル」
夏美でも名前くらいは知っているロボットアニメのヒーローの名前だった。
64ケロ夏:2006/02/04(土) 00:44:07 ID:x305VP/W
 ケロロの目が凶悪な歪みを帯びて細められる。
「ラブラブやーめた、であります。貴様、その口の聞き方は何だあああああ!?」
がくがくと揺れる夏美の体の中心に、何度も何度もケロロがぶつかってきた。
バスケットボールが一箇所でドリブルしているみたいと思ったのは、彼の頭が丸いから。
ぐちゅぐちゅというか、とにかく絶対人には聞かせられないものすごい音がする。
一呼吸と一呼吸の合間に挟まれる刹那の思考が、窓やドアの鍵や留め金のことを考える。
すごい。こんなにいいなんて知らなかった。雨戸も閉めておけばよかったかしら。やだっ、広げられてるっ。
夏美はたまらず仰け反って逃れようとしたが、ケロロは繋がったまま決して抜けない。
ケロロの剛直はナマズのように太く豪快にぬるぬると暴れ、そのくせひどく精確に夏美の
感じるスポットを探り当てて突いてくるので、実際のところ声を堪えることはできなかった。
すぐに壁際に追い詰められる。ひんやりした壁に背中と頭がぶつかり、逃げ場が無くなる。
予想外に強いケロロの小さな手足によって壁に縫い止められると、もう為すがままだった
固定され、存分に行き来される。この間、ひっきりなしに夏美は叫び続けている。
後頭部が小さく何度も壁とぶつかるため、少し前かがみになる。それでも制御
できない叫びというものを上げ続けるなんて、虫歯を治療しに行った小学校
低学年以来だった。こんな時だけひどく気の利く家事手伝いが、ちゅうちゅうと
胸先を吸っている。長い舌が伸び、隙のある首筋や鎖骨を嬲っていった。
その度に締め付けてしまう。締め付けても難なく抜き差ししてきて、
膣奥の子宮口をごんごんと叩く。衝撃が体の中心に響いた。もう駄目、喉がカラカラ。
私の体はカエルみたいに全身濡れている。
その時、夏美の体の一番奥の部分が少し開いた気がした。そして夏美の意思とは関係なく、
開通したばかりの膣全体が強い収縮を始め、異種族の性器を奥まで飲み込み搾り上げていく。
スポーツで全身が引き締まり、スタイル抜群の夏美の体が壁を登るように伸び上がった。
水分を迸らせる彫像のようだった。ケロロをくっつけたまま、今までになく激しく下肢を前後に振る。
下肢にしっかりと食らいついた「×××××」が歯を食いしばって振り落とされ
ないようにしながら腰を動かし、内部で×××を暴れさせる。陸に上げられた鯛を思い出した。
あれとまったく同じだ。中でも外でもばたばた跳ねている。死ぬ。泣くような声を出して、
夏美の体が跳ね、そのままベッドに横になるように倒れ込んだ。しかしケロロは一回でやめるどころか、
すぐに夏美の中で硬さを取り戻した。夏美の言葉も聞かないまま後ろに回り、角度を変えて進入してきた。
熱いコーヒー缶を思い出した。
「はぁうっ!?」
またもカエル独特の跳躍力を足の付け根で発揮され、夏美は立ち上がることもできなくなった。
地面などなくても、宇宙を股にかける星の軍曹の強靭な足腰の筋肉は、男根の
根元を支えにして女体を存分に跳ね回った。夏美はいつしか自分の前に戻って
きていた小さな身体を両手で、あるいは体全体で股に押し付けるようにして、
存分に熱い肉棒を味わう。
「夏美殿。我輩の…お尻も、さっきみたいに触って欲しいであります」
夏美は渇いた喉を使うこともなく、体を起こした。互いに向かい合う繋がり方、
座位のようになる。夏美は小さな子を抱きしめるように屈み、子宮と同じくらい
の高さの場所を探る。つんと立ったぬるつきが触れた。ケロロの背筋が真っ直ぐ伸びる。
「なつみどの、そこ」
65ケロ夏:2006/02/04(土) 01:23:30 ID:x305VP/W
 夏美がさらに屈み、汗ばんだ掌が降りていく。ケロロの顔に乳房が押し付け
られた。まん丸の顔が左右の乳房の間に挟まれる。夏美はぶるぶると震える
ケロン人の尻尾を、先程のことを思い出しながら、上下に擦った。
「あうっ…こんなこと、…だってしてくれない…」
ケロロは上ずった声で口走る。挿入しながら、尻尾を弄られるなど。おおぅ…。
考えるだけでっ…。我輩っ、我輩っ…。
追い詰められたケロロは、案外早く夏美に尻尾愛撫の中止要請をすることになった。
次の交わり方だが、一度は死に掛けたケロロに一番負担をかけない方法は、夏美が
上になることだった。それも、腰の真ん中ピンポイントで。今度はケロロが足を
開く番だった。体の中で一番熱くて硬くて弱い部分を提供する。潤んだ目の夏美に
見下ろされ、しばらく張型役に徹していたケロロは、しばらくして目を見開き、
夏美の舌が咥内に侵入するのを許すことになった。夏美は体をくの字に折り曲げて、
自分からカエル型宇宙人の唇を求めてきた。
秘部から肉芽を通して体全体に増幅されて発信される快楽が、夏美からすべての
しがらみを取り去っていく。
ああああああああああああああ。
夏美は中腰でやっとベッドから這い降り、中腰、蟹股のまま、当てもなく部屋を
彷徨い、がくがくと腰を震わせて嬌声を吐き出し続けた。どこまでもケロロが
ついてきたが、もはやそれを気にする理性が、なかった。あって当たり前の
ものだった。アンコウの夫婦もきっとそうだろう。最後には後ろ向きに足を
一杯に伸ばして跳躍し、仰向けに着地した。体がエビのように反り、軍曹は
容赦なく高地と塹壕を同時攻略する。力なく腕をシーツに打ち付けながら、
何度目かの絶頂を迎える。ここで二人はやっと「水分補給」のために一時
休戦に同意した。避妊具はぱんぱんだった。結局、抜かずに夏美は八回達していた。末広がりで縁起がいいネ♪
 ようやく平静を取り戻したケロロと夏美。台所でウーロン茶を二人で飲む。
やっと人心地がついた。着替えようということで、シャワーを浴びてから
ダークグリーンの生地に大きな黄色の星がついたシンプルな一枚のTシャツを、二人で着てみる。
ケロロの胸板に夏美の胸がぴったりくっつく。Mサイズに二人、もうぎゅうぎゅうだ。
もはや新婚の悪ふざけだった。悪ふざけついでに、もう一戦交えようかという気にもなる。
同じ目線で語り合う。夏美がいたずらっぽく釘を刺す。
「ねえ…ママや冬樹のいるところでは、うまくやりなさいよ」
「了解であります」
片手で敬礼、片手で夏美の乳首を握りながら、爽やかな笑顔で言い切るケロロだった。
「今度は正常位でいくでありますかな」
「えっ?」
さっきやらなかったっけ? と夏美は思ったが、ケロンの正常位は地球で言う後背位ということだった。ひとしきり笑った後、始めようとした矢先…。
「アリョ〜」
媚薬の副作用により、ケロロは一昼夜の眠りに落ちてしまった。
次に目覚めた時、傍らには学校から帰ってずっと看病してくれていたらしいな夏美の寝顔があった。
66ケロ夏:2006/02/04(土) 01:56:11 ID:x305VP/W
 義弟となる冬樹の七五三の衣装を仕立て直した羽織袴を身につけ、白無垢の
花嫁を待つケロロは、春の日の陽射しの中でつややかな緑色の肌を風に当てて
いた。洋館風のこぢんまりとした式場の控え室の窓からは、新緑ののどかな
風景が臨める。世は太平だ。
「どうしてこんなことになっちゃったのかナー…」
大きな夜色の瞳に、舞い散る桜の花びらが映る。あれから何年も経った。
その間に、何千回夏美とHしたのだろう。もう、もともと二人の肌は一つのも
のだったのではと思うほど、毎日のように隠れて交わっていた。それにこの数
年の間というもの、何回ガンプラやサブカルチャー関係の記事を書いて雑誌に
載せただろう。最初は視点が面白いということから採用されたのだが、ほかの
仕事も引き受けたりしていて、ついに何やかんやで食べていけるようになって
しまった。何より、ケロロは単なる家事担当から、完全に日向家の一員になっ
てしまっていた。こんなことでは、結婚話がまとまってしまうのも無理はないだろう。
 そもそも自分はこの星を侵略しに来たはずだった。ところが、本星の政変で
ポコペン侵略は一旦凍結され、現在は駐在武官のような立場になっている。
敵性宇宙人の監視や情報収集も立派な軍務だ。他にも大事なことはたくさんあったが、
すべては本星からの指令を待つほかないだろう。それより式に呼んだ自分の両親は
ちゃんと着いただろうか。宇宙郵便が遅れたせいで、ケロンからの出発がぎりぎりに
なってしまったという。道に迷っていないだろうか。冬樹に駅まで迎えに行って
もらったが、ちゃんと会えただろうか。それだけが不安で、自分も玄関がよく見える
ここに留まっているのだった。しばらくして、軽いノックの音がする。
「どうぞ〜」
ドアが開いて、笑顔の式場の係員が顔を出す。ドアを開けた後ろから、綺麗に化粧を
施して一世一代の花嫁姿を見せた夏美に、ケロロはこの光景を一生忘れないだろうと思った。
その時、表に車の止まった音がした。開いた窓から冬樹のものらしい青年の声と、
懐かしい故郷の言葉で話す中年の男女の声が聞こえてくる。ケロロはぱっと輝くような笑顔を見せた。
67名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 02:00:49 ID:x305VP/W
またも長々、ありえない捏造話で失礼いたしましたm−−m
ケロ夏エンドという感じですが、これにて終わります。
あたたかいレスを下さった皆様、ありがとうございました。
68名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 02:04:28 ID:T4AJJNf9
乙!
69名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 03:15:54 ID:kss07xys
乙にしてGJであります。
泣きながら祝辞を述べるギロロとタママの顔が目に浮かびますw
70名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 08:33:24 ID:x305VP/W
>>68 >>69
早速のあたたかいレスをありがとうございます;▽; 何というか、本当に書いてよかったですw

ケロンの星さん、いつでもどうぞ☆
71名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 14:03:24 ID:J7sxWw12
GJ過ぎて新たなケロン人が登場
              __,,,,,,
         ,.-'''"-─ `ー,--─'''''''''''i-、,,
      ,.-,/        /::::::::::::::::::::::!,,  \
     (  ,'          i:::::::::::::::::::::;ノ ヽ-、,,/''ー'''"7
      `''|          |:::::::::::::::::::::}     ``ー''"  バーソ
        !       '、:::::::::::::::::::i
        '、 `-=''''フ'ー''ヽ、::::::::::/ヽ、-─-、,,-'''ヽ                         
         \_/     ヽ--く   _,,,..--┴-、 ヽ
                     ``"      \>
72名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 15:16:41 ID:vnvMm2CE
ギロロキングカワイソス
73名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 18:07:16 ID:IlmlJpoZ
う〜ん・・・
74名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 20:48:35 ID:CaSL865H
まあええじゃん、ギロ夏はここじゃなくても多いし
一味変わったカプが味わえるのはここならではかと。

他の方も続きお待ちしております。
75名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 21:17:09 ID:X7HwMzmH
なんじゃこの最後は!
ほのぼの萌え、乙!
次回も期待してるであります。
76名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 23:44:15 ID:2IlepFzT
>74
このスレで、まだ登場してないカプ誰だろ?
ガルル・夏美は前スレであったな。タママがまだ?
・・・しかしタママは軍曹さんラヴだから、板ちがいか。
タママがからんだカプつ〜と、酔っぱらったモア殿に返り討ち、とかかなw
77名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 00:15:10 ID:VE4axYOY
ところでケロン人の寿命ってどのくらい?
長すぎると地球人とは無理だし、地球人と同じくらいだったらモアが救われんよな。
78名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 00:52:44 ID:QchJElo0
ケロロは幼少時のモアと遊んでやってたんだから少なくとも2000歳以上。

あと原作49話ノントルマの元ネタがウルトラセブンの“ノンマルトの使者”だと思うんだけど、
ノンマルトは人類より遥か以前から地球に住んでいた原住民という設定。
それをパロったノントルマ。そしてケロロの祖父は地球人のことをノントルマと呼んでいた…。

勿論ノントルマがノンマルト(ややこしくてスマン)と同じ設定かは分からないけど
ケロン人の寿命は万単位でもおかしくないと思うんだ。どうだろう。
79名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 02:11:29 ID:mWfXFUcP
成人からタマゴにあっさり還元できちゃう(ガルル小隊編)技術力の人たちなんで
寿命はあってないもののような希ガス。

まあえろげのキャラ別エンディングみたいに設定自体変わっちゃっても全然平気。
ケロ夏さんのよかったしw
80名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 02:40:20 ID:dS6n4mam
>>76
個人的にはクルモア読んでみたいな。
前スレであったガル夏も新鮮で良かった。
81名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 02:57:35 ID:Bzs9mlEt
クル秋の続き/新作待ってる
82名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 06:53:02 ID:A9vQAU6Q
                  ,. ‐'"´ ̄`ヽ、
                / ,-r-r、,-r、,.':,
                   / /   rvi   ヽ
               / ィ'7///ァ/.,_ |i_li;  ゙i
              /  ''く ' 〈_,ノ'i,__ノト;iハi
               /  ,ォTヽ、     ノ !'
                / ./  ヽ. ヽ、二、イ !  <冬桃分が不足してきた
            / / \   ',r-l´  ヽ!. !    
83名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 16:58:19 ID:vBpRD4W7
かなりご無沙汰な小夏かケロモアをぜひ!
84名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 19:47:05 ID:TuJpVjjD
ガル夏もっと見たいであります(´Д`*)ハァハァ
85名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 20:45:41 ID:9yksDoDT
何かシチュエーションも書くといいんじゃないかと
86名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 20:51:33 ID:9yksDoDT
タママ(童顔)×女体化ケロロ(性別以外変わらず)
みんなの憧れケロロ軍曹(♀)と忠実な部下タママ二等兵(♂)
激しい気性を秘めるものの、普段は憧憬と尊敬と欲望がごちゃ混ぜで一線を踏み込めない若いタママ。
しかしいけ好かないアンゴル族の少女とケロロが「じゃれあう」のを見た日の夜、ついに何をしても自らを抑えきれなくなったタママはやけに静かに部屋を出た――。
87名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 22:35:22 ID:pHnz2fuz
(*゚∀゚)ワクワク
88名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 23:58:57 ID:5YWQOE0d
・いつもケロロとベタベタなモアに嫉妬しまくりのタママ
今日も今日とて嫉妬と気合が空回りして因果応報なオチ…

ところが翌朝目覚めると、拘束されているタママ
モア「前々から軍曹さん軍曹さんってうざったかったんですぅ…てゆーか監禁調教?」
タママ「こ…こんなことしてタダですむと思ってるんですかぁ!?」
モア「…おじさまは私のものなんですから、身をもって知ってもらうほかありませんね♪てゆーか鬼畜強姦?」
タママ「へ…??!」
そこには真の本性をあらわにしたモアが女王様スタイルでたたずんでいた…
89名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 20:17:56 ID:W9BFDpyQ
夏美に迫ってくる小雪をどうにかしなくてはと思っているギロロ。
「じゃあドロロとくっつけちゃえばいい」というケロロの冗談を真に受け早速実行に移す。
が、慣れないことをやっても上手くいくはずがなく当然のように失敗。そこへクルルが現れて・・・
90名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 20:32:01 ID:xQ5f0Thc
(*゚∀゚)ワクワク
91名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 12:28:12 ID:jhovKoQN
>>89
クルル・・・何の目的で?
92名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 15:40:23 ID:P3N8MlnO
「クックック。 なぁに、その方が地球侵略に色々と都合が良いんでね」→表向き
(そろそろ隠し撮りビデオにもテコ入れの新シリーズが欲しかったんだよな)→心の声
ビデオの売上げが伸びると侵略予算にも回せるので、確かにウソは言ってない。
しかも「地球侵略」は、ギロロの心の保険にもなる魔法のキーワード。
かくて自他共に認める犬猿の仲の二人が、所属部隊長の意見を実行に移すという
字面だけみるとひどく軍隊的な行動を起こすのであった。

さあ、後は任せたw
93名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 15:51:20 ID:Ae+FKpu8
バレンタインデー、ケロロ小隊の面々にも義理チョコが配られたが、やっぱりドロロの分が足りませんでした。
94名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 15:51:46 ID:d0kOmsUk
>>91
嫌がらせ、もしくはトラブル&アクシデント?

 すんません前スレでガルル・夏美を投下した者ですが―――。
ウッカリあの話の続きを書いちまいました。お暇な方はどうぞお付き合い
ください。(って・・まだ半分しか書いていないんだが orz)
スレがまたがってちょっと不親切ですが・・・ご容赦ください。
95名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 16:01:08 ID:UaWYBPji
>>94
キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
前スレのそれでガル夏に目覚めたので楽しみにしてます!
96続・ガル夏:2006/02/07(火) 16:46:12 ID:d0kOmsUk
―――ガルルによって記憶消去された夏美が、リビングのソファでうたた寝をはじめた頃――。

「あ〜、やっと洗い物終了でありますッ!もう我輩ヘトヘトでありますよ・・。ここん家のヤツラは侵略者をなんと心得ているのやら・・・ブツブツ・・」
「ぐんそ〜さん、オツトメお疲れさまですぅ。多分ナッチーたちは、なんとも思っちゃいないんじゃないスかね?タマッ♪」
「mmm(ムムム)・・・なんだかやり切れないでありますな・・。ゲロ・・・」
  軍曹ルームでは、ケロロとタママがくつろいでいた。
マンガを見ながらお菓子をパクついているタママ。少年エースを枕に、ぐったりと四肢を投げだしているケロロ。ため息をつきながら、ケロロがぼやく。
「あ〜あ。なんかこう、気分がスカッとすることねぇかなあ・・・。」
  そのとき床の一部がせりあがり、く〜っくっくっくの陰湿な笑い声とともにクルルが姿を見せた。
「それじゃ隊長・・・。スゲーレアものの映像があんだけど・・見るカイ?ただし、おカタいドロロ先輩や――まかり間違っても絶対にオッサンだけには内緒だぜ?く〜っくっく。」
  ――――そう、その日の顛末・・・任務のために地球人化したガルル中尉をクルルが
「うっかり不在と思って」夏美の部屋に案内したことから起きた騒動は、全て記録されていたのである。
そもそも、陰険・陰湿・嫌な奴―――しかし頭だけは切れる男・クルル曹長が「ウッカリ」をしでかすはずがないのだ。
「ギロロ先輩にだけは秘密って―――。それってナッチーがらみっスか?」
「まあな。出演者は夏美とガルル中尉。ま、中尉は諸事情でポコペン人化してっけどな。ひとことでいえば盗撮・手錠プレイ調教モノだ。ガキには刺激の強すぎるシロモノだぜェ・・・。」
「うえッ?!・・そ、それって・・・・イロイロとヤバくね?!」


  車座になって軍曹愛用のT-Macを取り囲む3人のケロン人。画像は鮮明かつ高画質だった。
『あ・・・ッ・・・あぁ・・は、ああッ・・・・』
  ディスプレイのなかで、敵意にあふれていた夏美の目がしだいに快楽にかすみ溺れてゆく。
犯したまま冷然と動かぬガルルに焦れ、夏美がせつなげに眉をひそめる。長い睫毛がふるえながら伏せられる。熱っぽい唇がかすかにひらかれ、桃色の舌がちらりと覗く。足の爪がやるせなくシーツを掻く。
「ひえぇ〜!・・・こ、こんな色っぽいナッチー、見たことないですぅ!」
「――――な、なんというか・・衝撃映像でありますな・・・ゲロ・・・。」
「こりゃいわゆる『お楽しみ』のためにやってんじゃねェな。相手がどうすれば壊れ、自分の支配下に堕ちるのか・・・全て計算ずくでやってるんだ。あいかわらずヤベえ野郎だぜ。く〜っくっく。」
  思わず身をのりだした3人は、そのため背後にせまった人影に気がつかなかった。―――すぐ後ろで、声をかけられるまで。
「・・・・・何を見ているんだ。」
「はわわッ!!ギッ、ギロロ先輩?!こ、これはそのぅ〜〜〜・・」
「どっひぇえええッ!!ギロロ!いや、な、なんでもないでありますッ!!」
  タママを押しのけ、画面を見上げたギロロが凍りついた。
「・・・いやあの、ギロロ。これは・・そう!パソコンで、ですね。女の顔だけ夏美殿にすげかえて・・。そう捏造なんでありますよッ!ほんのかる〜いジョークで・・」
「・・・・・男の方は、ポコペン人の姿をしているが―――これは、ガルルだな?」
  喉の奥で苦鳴をあげるように、ギロロがつぶやく。
「えッ?!な、なんでわかるん・・アいや、ギロロ先輩やだなァ。誤解ですぅ・・し、知らない人ッスよ。ア、ハハ・・」
「肉親だ。姿は違っても―――目の配りや雰囲気でわかる。・・・・待てッ!どこへ行く気だクルル!!」
  DVDをこっそり抜き出して退散しようとしたクルルの後頭部に、ギロロの銃が突きつけられる。両手を挙げてホールド・アップの姿勢をとりながら、クルルがゆっくりと振り向いた。
「ガルル中尉だったら・・・どうするんですカイ?ギロロ先輩。」
「―――――そのくだらん映像を、もう一度再生しろ。最初からだ。」
  ギロロの語尾がふるえた。意外そうにクルルが顔をあげる。
「見る気かヨ?!・・・・アンタも」
  好きだねェ、と茶化そうとしたクルルは、決死の形相で銃の安全装置を外した相手を見てあわてて口をつぐんだ。しぶしぶDVDをパソコンにインストールする。気まずい沈黙が降りるなか、映像が再生された。
97続・ガル夏:2006/02/07(火) 18:00:36 ID:d0kOmsUk



「―――ガルルがした事は・・・軍人として、理にかなっている。・・敵地で武器もなく、任務を控え・・・
拘束されてしかも手錠で敵と繋がれてしまった場合・・たとえ、どんな手を使ってでも相手を、排除せねば・・ならない・・・。」
  憔悴したギロロがひとことひとこと、しぼりあげるようにつぶやいた。ケロロもタママも、かける言葉が見つからない。めずらしくとりなすようにクルルも口を開いた。
「―――この件に関して、夏美の記憶は完全に消去してあるぜェ。ポコペン人の姿はしちゃいるが、まかりまちがっても夏美が妊娠するようなことにはならねェから安心・・・ムグッッ!!」
  銃口を口のなかに押し込まれ、クルルがまたもや両手を挙げる。
「そんなことはいい。―――それより、ガルルは今どこだ?ポコペン人の姿のままでは本国に帰れないはずだ。それとも時間がたてば元の姿に戻るのか?」
  耐えがたい熱気があたりをつつんだ。熱いのに、どこかぞくりと体毛が逆立つような異様な熱気。
―――さきほどまで色を失っていたギロロの眼が、怒り一色に染め上げられていく。
「いや・・・。ガッチリポコペン人化させたからな。オレ様のラボで専用の機器を使って解除しないかぎり戻らねェだろうよ。」
「―――ということは、ガルルはもう一度ここに現れるわけだな?」
  ギロロがクルルに向けていた銃を下ろした。
「ヒエェ〜〜!!―――修羅場の予感、ですぅ・・・。」
「ギ、ギロロ!落ちつくでありますッ!!」
「・・・・俺は冷静だ。」
  冷たい怒りをたたえた眼で、ギロロが振り向く。皮肉なことにそうしているとこの弟は、ひどく兄に似ていた。


  その日の夜遅く、日向家の上空に1機の一人乗り輸送艇が飛来した。機上に一人の男が乗っている。
藍色の髪、精悍な体型、ゴーグル・タイプの濃い黄色の遮光グラス。その砂色のスラックスとジャケットは、砂漠の砂と黒っぽい返り血で汚れていた。―――任務を終えて、帰還したガルル中尉である。
家の裏手に降りたち、そのまま地下基地の非常口から一気にクルルズ・ラボまで降下する。薄暗いラボに、ガルルの硬い靴音がひびいた。
「任務完了、か。―――めでたい事だが、このまま貴様をケロン星へ帰す訳にはいかん。」
「ギロロ。」
  ガルルがしばしとまどったように弟を見つめ―――そして両手を頭に組んで、隅の壁にもたれているクルルに視線を移す。
「話したのかね?・・・いや、違うな。撮影していたのか。悪趣味なことだ。」
「撮っちゃイカンとは、言われてなかったんでねェ・・・。」
  部屋の奥に腰掛けていたギロロが立ちあがった。その手に瞬時に、マシンガンがひらめく。
「――――ガルル、武器を取れ。・・・その姿では次元転送できんというなら、俺のを貸してやる。」
「一応、今は可能だ。しかし・・・よせ、ギロロ。」
「問答無用だッ!!」
  次の瞬間、兄と弟の体が交差した。
ガルルが接近戦用突撃銃を呼び出す。ギロロがマシンガンを乱射する。辛くも避け、ガルルが応戦する。
マシンガンを吊ったストラップが銃弾で弾け飛ぶ。ギロロが大きくバランスを崩す。ガルルが踏み込む。
ギロロが一回転し反撃を避ける。手にしたマシンガンを力任せにぶん投げる。ガルルがマシンガンを銃床で叩き落す。視界が一瞬さえぎられる。その一瞬にギロロが跳躍し、一気に肉薄する。その右手にはレーザーソード。ガルルが突撃銃を瞬時に手放す。
〈ギュイ〜ンッ!ヴォンッ!!ジ、ジジジッ・・・〉
  二本のレーザーソードが交差し、空気の焦げるにおいがたちこめた。同時に剣をひき、ラボの左右に跳びわかれる。ここまで―――わずか数秒。
98続・ガル夏:2006/02/07(火) 18:29:50 ID:d0kOmsUk

「詫びるつもりはないが―――ギロロ。あの娘が、おまえがポコペンで『見つけたもの』か?」
「やかましいッ!答える義務はないッ!!」
「―――私は軍監ではない。たとえ今は敵であろうと、侵略した暁には相手を所有することはできる。
また、軍を除隊して大切な女と添い遂げ、その星の土となるのも一つの生き方だ。
・・・・だが、おまえにそれが選べるのか?軍務をとるか、あの娘をとるか、だ。
選べねば、おまえ自身が苦しみ身を焼き滅ぼすことになるぞ。―――選べまい。おまえには。」
「黙れッ!貴様は・・・ポコペン侵略任務からは外されたはずだッ!!俺たちが交戦中の相手と・・勝手に接触するのは重大な越権行為だッ!」
「なるほど・・・。そういう表現もあるか。」
  片頬に皮肉な笑みをうかべ、ガルルがつぶやく。――――戦闘が再開された。
火花とともにレーザーソードが唸りをあげ、切り結ばれる。
まっすぐ突っ込んでくるギロロに対し、ガルルの剣にやや迷いの色が出始める。
何合かの斬り合いのすえ、ギロロの体がふいに前のめりに崩れ落ちた。
「!?」
  みると、ギロロの後頭部に注射針の矢がある。―――クルルの仕業だった。
「すまねェな、オッサン。・・・ちょっと兄弟ゲンカじゃ治まらなくなりそうだったんでねェ。邪魔させてもらったぜ。」
「いや・・・・助かった。感謝する。」
  心底ほっとしたように、ガルルがつぶやいた。強力な麻酔で眠らされた弟の顔を痛ましげにのぞきこむ。
「―――はじめから死を覚悟して相打ちを狙ったか。ケロン星にいた頃に比べて・・やはりずいぶんと痩せた、な・・・。」
「そうとう精神負荷がかかってるだろうからねェ。ま、今日のことは記憶から消させてもらうぜ。
次は間違いなくオレの命を狙いにくるだろうからな。・・・中尉殿、アンタの変身を解くのは明日以降だ。
なんせ頭に血がのぼったオッサンが銃を乱射して、機器を壊しちまいやがった。
・・・オレは記憶をちょいとイジッてから、オッサンを連れて行くぜ。上で足止めくらった隊長たちがヤキモキしてるだろうからな。・・で、アンタはどうする?」
「私のことは構ってもらわなくて結構だ。」
「そうかい・・・じゃあな。」
「待ちたまえ―――クルル曹長。その前に撮った映像をすべて出してもらおう。」
「ちっ・・・。覚えてたかい。ホントに可愛くねェぜ、アンタは。」
99続・ガル夏:2006/02/07(火) 19:08:52 ID:d0kOmsUk
  その後―――しんと静まりかえった夏美の部屋のドアがほそく開けられた。
物音一つたてず素早い動作で男が侵入を果たし、手にしたハンドガンで部屋の何箇所かを狙撃する。
標的は、ナルトマークのついたカメラと盗聴器―――クルルの盗撮グッズである。
慣れた動作で、銃のカートリッジを交換する。―――男はむろん、ガルルであった。
何も気づかずベッドで眠り続ける夏美のもとに歩み寄り、銃口を眉間に定める。そのまま数十秒――――。
冷静なこの男に似合わずその額に汗がにじみ、表情がひき歪む。
「あのとき――――。完全に壊しておくべきだったか・・・。」
  喉の奥で噛みしめるようにつぶやき、頭をふる。
思い直したかのようにハンドガンの安全装置をかけ、枕元に置いた。そのまま夏美の上にのしかかり、そのくちを手で塞ぐ。
「起きたまえ。」
  からだにかかる重みと、血と硝煙のにおいに夏美が目を覚ました。
「んッ!!――――ムグッ!ん、ん〜〜〜ッッ!!」
  くちを押さえられた夏美がからだを左右によじる。
手探りで枕をひきよせ、ガルルの上体にしゃにむに叩きつける。効果がないことを悟った夏美の手が、必死でベッドの上をさぐった。手に硬い感触を覚えて夢中でひきよせる。銃口が、その持ち主の心臓に向けられた。
「ほう。―――――逆らうかね?この、私に・・・。」
  その声にびくッと夏美が反応する。夏美のからだの芯から、たちどころにふるえが這いのぼってくる。銃口がガクガクとぶれ、狙いが定まらない。
「こ、こんな・・・ッ―――あたし、どうしちゃったのッ!?」
「フ・・・・。やはり記憶は失っても、体は覚えているようだな。」
  ガルルが銃身をつかんで、苦もなくハンドガンを奪い取った。
「これは安全装置を外さねば使えない。―――残念だったな。いま、君は唯一反撃できるチャンスを見送った。」
  どこか哀しそうにガルルがつぶやいた。
「将来、必ず君は障害として立ちふさがるだろう。今ポコペン側の戦士として対峙しているのとは、また違った意味でな。
―――あれの行く末に、わたしは期待をかけている。ここで君のために壊される訳にはいかん。
・・今すぐ君を抹消することは容易いが・・・そうもいかない、か。―――やむをえん。」
  ガルルのグラスごしの眼が凄みを帯び、底の方で冷たくなる。
「可哀想だが――君には今ここで戦士としての矜持も、我々に対する反抗心もすべて失ってもらう。従順な捕虜としてなら、それなりに幸せに生き延びることができるだろう。怨みたければ私を怨むがいい。君を―――洗脳する。」
100続・ガル夏:2006/02/07(火) 19:12:56 ID:d0kOmsUk
前置き長くてスミマセン。とりあえず、出来ているだけ投下しました。
 なるたけサッサと投下・・できるよう努力します。申し訳ない。
101名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 19:41:01 ID:Ae+FKpu8
ぎゃあああああ!GJであります!
102名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 21:17:41 ID:jhovKoQN
面白いです!!! 普通書けないことを、しかし誰もが夢見ることをw 書いていられます!!
どうなるんですか!? どうなるんですか!? あなたの心の赴くまま、書き抜いてしまってください!!
皆様お体お大事に(知り合い二人がインフルと風邪で数日間倒れました)!!
103名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 21:42:52 ID:jhovKoQN
「お楽しみ」ガル夏も見たいであります
104名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 22:21:05 ID:TQbQpW9Q
GJGJ、続き楽しみにしてます!
タママカワユス
105続・ガル夏:2006/02/08(水) 01:12:31 ID:hb/aHK0l
「洗脳って・・・なによ。人の姿してるけど、声に覚えがあるわ。アンタ・・ボケガエルの一味ねッ!」
  ふるえながらも、夏美はからだを起こした。
「そのとおりだ。・・・・だが私が何者であるか知る必要はない。重要なのは今、君が私の捕虜であるという事実だけだ。―――捕虜にしては口の利き方がなってないな。」
  ガルルが夏美の髪をひきつかみ、ベッドへと叩きつけた。
「ひッ・・・!!ヤだっ!やめて・・・ッ!」
「――――聞こえないな。いま何と言った?」
「やめ・・・やめて、ください・・・ッ!!」
  その言葉でやっとガルルが夏美の髪の毛を離す。息を弾ませ、涙をにじませた夏美が怯えながらたずねた。
「あ・・あたしを・・・これから、どうする気です・・・か?」
「なにも。―――私は何もしない。全ては君次第だ。どう思う?」
  質問の意味が分からず、夏美は顔をあげた。ガルルが意地悪く笑みをつくる。
「宇宙法とケロン軍法の捕虜の扱いはどうなっていたか―――どうやら失念してしまったようだ。だから君に尋ねるのだが、捕虜というのは果たして衣服を着用しているものだったかな?」

  夏美はベッドサイドに立たされた。ガルルはベッドに腰掛け片膝を立てて肘をつき、軽く肩をすくめている。
夏美のゆびがゆっくりとパジャマのボタンにかけられる。ひどくふるえているため、なかなか外れなかった。
それでもひとつ・・・またひとつとボタンが外されてゆく。夏美の手がパジャマのホットパンツにかけられた。小さな子供がするように、すとんと床に落とす。
夏美の目が、ガルルの様子をうかがった。だが―――ガルルは一切、眼をあわせようとはしない。
おずおずと夏美がパジャマの上着を脱いだ。そのまま背中に両手を廻し下着の金具を外しながら、夏美のくちから嗚咽がもれる。
「ふ・・・・ッ・・うぅッ、えっ・・・・ッ」
  そっぽを向きながら、ガルルが思わずのように苦い笑みをもらす。
彼本来の趣味には、いかにも合わない展開のようだった。だが、夏美に対してはことさらに冷然とした表情を装いつづける。
夏美の手が、最後の下着にかけられた。そのちいさな布が、夏美本人の手によってやがて取り払われる。
「――――脱ぎまし、た・・・。」
「そうか。」
「どうすれば・・・いいですか・・・?」
「どうすればいいと思う?」
  羞恥に顔を染めなみだを目に溜めた夏美が、すこしずつガルルの方ににじり寄った。
ガルルの足の間に身を入れ、その肩に頭をあずける。ガルルの左手が、夏美のまるい肩に置かれた―――その瞬間、夏美のからだが反射的に跳ねあがった。
「!?」
  ・・・夏美はガルルの遮光グラスを奪い、それを武器にしようとしたのだった。
だが、その濃黄のグラスはよほど特殊な取り付け方をされているものか、微動だにしなかったのだ。
目的を逃した夏美の爪がガルルの頬を一閃するのと、ガルルの右手が銃を構え夏美のこめかみに固定されるのと、一体どちらが速かったであろうか。――ガルルの頬に、斜めに血がにじんだ。
「いい狙いだったが――――残念だったな。・・・やりかたが甘すぎたか。」
  自重するようにガルルが笑う。―――尖った歯が、肉食獣の牙を思わせる笑いだった。
106名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 01:16:42 ID:E4bOXcVq
キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
これです! これです!! これです!!!
107続・ガル夏:2006/02/08(水) 01:20:13 ID:0GZIp+vi
すんません・・・ラスト一行、誤字アリです・・・orz
  ×自重するようにガルルが・・・
       ↓
  ○自嘲するようにガルルが・・・
108名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 01:49:05 ID:Z3Pcsx3D
(*゜∀゜)=3ハァハァハァハァハァハァハァ
続きめちゃくちゃ楽しみです!
109名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 04:23:26 ID:h+XUNNMs
GOD(*゚∀゚*)JOB!!!!!!
続きにますます期待
110名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 05:19:23 ID:/K5EpVpk
う〜ん、うまい。
キャラに違和感が無い。
111名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 15:16:33 ID:4TL9VEop
(*´д`*)ハァハァハァハァハァハァハア
ナッチーは、どうなってしまうのか!?そしてギロロはー!?
続き щ(゚Д゚щ)カモォォォン
112名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 20:39:29 ID:3WRGJzAa
続きが気になる
113名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 20:46:47 ID:E4bOXcVq
ポコペン六十億軍民が(ry
114名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 20:48:35 ID:J/yZdYuW
ところでケロロ達は地球人換算では年齢どのくらいなんだろう?
115名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 21:00:49 ID:E4bOXcVq
微妙・・・
タママは十代か二十代前半で固いと思うけど、他は二十台から四十台?
まで考えられないことも無い
116続・ガル夏:2006/02/08(水) 23:22:20 ID:6O/d/SzL

  ガルルが、左手で夏美の頭を抱え込んだ。その指で顎をつかみ、自分の方へと無理やり振り向かせる。
「相手を支配する場合・・・・・邪魔なのはその者の理性と自尊心だ。それを崩すのに手っ取り早い方法が二つある。いま、教えてやろう。」
  ガルルが右手を一閃する。手からハンドガンが消え、違う武器が現れた。ケロン製の丸っこい形状のそれではなく、鉄製の黒光りする拳銃である。
「リボルバー、といったかな。ポコペンの某所で手に入れた物だ。
銃器としてはきわめて原始的な構造だが・・・こういう使い方もできる。」
  ガルルが夏美に銃弾―――その、特有の縁のある薬莢をみせつけた。
1弾だけ装填してシリンダーを回転させ、夏美の頭に突きつける。撃鉄が起こされた。
「祈りたまえ。―――――確率は6分の1だ。」
「やッ・・・やめてッ・・・・・ひッ!!!」
  カシィッッ!!・・・と硬い音がして、撃鉄が落ちる。
安堵のため、夏美のからだがくたくたと崩れ落ちた。その頬をなみだが滂沱と流れる。
そのからだを支え、ガルルが無感動に続けた。
「次は5分の1。」
  引き続き、硬い金属音。
「ひッ!!嫌ぁ!!!」
「――――4分の1、だ。」
   撃鉄が、三たび落とされた。
たてつづけに三度の緊張に耐え切れず夏美がしゃくりあげ始めた。足はがたがたとふるえ、もはやガルルが支えていなければ、立っていることさえままならない。
「ひとつは、恐怖。・・・いま君が味わっている感情だな。なかなか有効な手段ではある。
――――そしてもうひとつは。」
  リボルバーを構えた右手はそのまま、ガルルの左手が夏美の首をまさぐった。うなじを押さえる指に力がこめられる。顔を寄せたガルルが優しげに、だがほとんど聞きとれないほど低くささやいた。
「―――――もうひとつは・・・・快楽だ。」
  右手指で撃鉄が起こされたとき、唇が重ねられた。

「んんッ・・・ん、うっ・・・ッ」
  夏美の唇に、ぬれた感触があった。たちまち唇を割り、しずかに押し入ってくる。
夏美の顔がすこし斜めに固定された。その歯の付け根をくすぐるように、ガルルの舌が動く。
夏美の舌のさきをかるく舐める。羽根がふれるように何度かの浅いキスがあり、それがしだいに深いものになってゆく。・・・夏美のからだから、力が抜けた。
「はッ・・・・」
  長いキスから解放されたとき、夏美はせつなげに吐息をもらした。
しかしガルルが夏美を休ませない。そのまま唇がのどを這い、耳たぶを甘噛みする。ガルルの右手が撃鉄を解除してひらめき、リボルバーが姿を消した。その手が下ろされ、夏美の胸にふれる。
硬い指が猛禽の爪のようなかたちで夏美の肌に食い込んだ。指の腹でやさしく撫であげられる。ガルルの五指が、それぞれに異なった微妙な力加減でリズミカルに夏美の乳を刺激する。
「ああ・・・・・・ッ」
  ついにからだを支えきれず、夏美がガルルの胸にくずれおちた。
ガルルのスラックスをはいた膝にキュッとちいさな指の爪を立てる。うすい皮膚が、羞恥と官能のために薔薇色に染まった。
「立つんだ。―――自分で、しっかりと。」
  ガルルが夏美のからだをひきおこした。夏美があやういバランスでなんとかからだを保つ。
ガルルの唇が夏美の鎖骨をかすめて、しだいにさがってゆく。乳の先の敏感な部分を爪で弾かれるたび、夏美があまく浅い呼吸をもらす。やがてそこにあたたかく濡れた感触を覚えて、夏美がせつない声をあげ始めた。
117名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 23:32:29 ID:E4bOXcVq
オメドラ?! す、すごいです(*´д`*) これはいい、すごい材料と構成力です!
いくところまで行ってしまって下さい。どんな結末でも楽しみです!!
118名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 00:01:55 ID:h+XUNNMs
ハァハァハァハァハァ(´д`*)最近これを楽しみに一日を過ごしています。
119名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 00:09:41 ID:KY8SWcvp
人に希望を与えるガル夏・・・
120続・ガル夏:2006/02/09(木) 02:40:09 ID:TYXPfsaq
「あっ―――あッ――・・・」
  乳を甘く噛まれて、夏美がからだをふるわせた。
両手でガルルの頭を抱きしめ、そのほそいゆびを藍色の髪にうずめる。ガルルが夏美の背に腕を廻した。
その掌が背骨に沿って撫でるように下げられる。掌は、背では止まらなかった。まるみのある尻を掬うように滑ってゆく。やがて指が・・・尻と腿の間、夏美のからだのもっとも奥の部分にふれた。
「・・・ひあぁあっ、あ、あ・・・ッ」
  ビクビクッと夏美のからだが跳ねた。ガルルの指は、執拗に夏美のからだをひらかせようと動き続ける。
指と。唇と。―――二箇所を同時に責められて、夏美は狂おしく乱れた。ガルルの指と、夏美の腿がしとどに濡れ始める。夏美の自意識はもはやからだの芯とともに溶けたバターのごとく流れ去り、ただガルルがもたらす刺激に反応し、あえぐだけの動物的なものと化している。
その意識が高みにむかって昇りつめようとしたとき―――。ガルルが一切の動きを止めた。
「―――というのが、相手を支配する二つの手段・・・という訳だ。理解したかね?
ところで、忘れていないか?いまの君の立場を。・・君は私の捕虜だ。捕虜なら、捕虜らしくしたまえ。」


  すんでのところで止められて、夏美がやるせなく身をよじった。
ガルルが相当に意地の悪い笑みをうかべる。夏美からからだを離してベッドに改めて腰掛け、
夏美に向かって肩をすくめてみせる。
「そ、そんな・・・ッ・・どうすれば・・・」
「さて・・・どうすればいいと思うかね?」
  冷たく突き放したガルルの言葉に夏美はしばし逡巡し、やがてあやうく歩を進めた。おずおずとガルルの胸に頭をうずめ、そのゆびをジャケットの合わせ目から内側へとすべらせる。
シャツをたくしあげ、夏美の唇がつたなくガルルの腹をつたった。夏美がガルルの足の間に身を寄せる。そのきゃしゃなゆびがスラックスにかかり、苦労した挙句にボタンをはずす。
「―――手を使っていい、と許可した覚えはないな。」
  残忍な声音でガルルがつぶやく。夏美の両手がこわばり、ちからなく下げられた。
「ッ・・・・・はい・・。」
  夏美の顔が腰のファスナーに寄せられる。前歯で金具を噛んで固定し、唇を使ってファスナーをなんとかおろす。布地をくわえて、前をくつろげた。鼻先で下着の内側に顔をうずめる。
――――ガルルの右手に、いつのまにかあのリボルバーがあった。
みずからの足の間にうずくまった夏美の背から、まっすぐ心臓に向かって狙いを定めている。
・・・びりびりと帯電した声で、ガルルがつぶやいた。
「・・・いっておくが、莫迦な真似はせんことだ。私も手元が狂うことはある。」
「・・・・・はい・・・。」
  夏美のくちがちいさくひらかれ、その舌がガルルにふれる。
そのかたちを確かめるように、舌のさきがつたう。ガルルの左手が夏美の頭にかけられた。その抗えない力で、夏美の顔がふかくうずめられる。
「ん・・・グッ―――ッ!」
  夏美ののどの奥で、ちからなく苦鳴がもれた。
121続・ガル夏:2006/02/09(木) 02:46:21 ID:TYXPfsaq
どうも、長々と申し訳ありません。
明日(いや、日付が変わったのでもう今日ですが)一日書き込めないので
なんとかキリのいいところまでやっつけておきたかったのですが・・・。
―――キリがつきませんでした orz
122名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 03:45:54 ID:dF/1E6rT
(;´Д`)ナッチー!
めちゃくちゃ面白いです!ハアハアしながらお待ちしてます!
123名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 00:01:03 ID:KY8SWcvp
やっぱりいいなぁ・・・!!

ガル夏さん、他の作者の皆様、続投お待ちしています。
124続・ガル夏:2006/02/10(金) 17:15:45 ID:gO0LOcz8
くちのなか一杯に熱い塊が、ある。
ベッドに腰掛けたガルルの足の間にひざまずき、さきほどから夏美の唇の奉仕が続いている。
その髪にうずめられたガルルの指先に力が込められるたび、喉の奥まで貫かれて夏美が苦しげに痙攣した。それでも決して歯を立てることのないよう、よわよわしく吸い、舌を絡めつづける。
ガルルの指がすこし下がり、夏美の耳の後ろからうなじにかけて優しくくすぐるように動いた。つつつ・・ッと爪先で何度も何度も夏美の首筋を逆立てる。耳たぶをなぞり、小指の爪でかるく弾かれる。
―――さきほどさんざん火をつけられた体であった。わずかな刺激にも過敏に反応してしまう。夏美のあしがふるえ、腰が無意識に跳ねる。
「ん、ん・・・・・ッ!」
「―――――どうした。続けたまえ。」
  感情を完全に制御した冷酷な声で、ガルルが言う。
夏美があわてて唇の方に神経を集中させる。とはいえ、ガルルの指の動きはますます執拗さを増してゆく。
意識を保ちつづけるのは、至難の業だった。
いままで首筋など、触れられてもくすぐったいだけのものだと思っていたのである。
それがこれほどからだを蕩かすものだということを、夏美は今回はじめて知った。
えりあしの後れ毛を梳かれ、肌に触れるぎりぎりのところを通る指の腹の感触を感じるたび、からだの全感覚が目覚め、どうしようもなく燃えてゆくのを感じる。
――――首や耳などではなく、もっと別のところに触れてほしい。
めまいのするような焦燥感に、夏美があえいだ。

  結局ガルルが夏美を解放したのは、夏美のくちがほとんど感覚をうしなうほど疲労した後であった。
足腰の立たぬ夏美の両手首を片手でまとめてつかみ、そのまま吊り上げる。
ガルルが片眉を上げ、唇の端をゆがめて笑みをつくった。
「・・・・・行儀が悪いことだ。」
  その言葉が、ひざ近くまで腿を濡らしている自分を揶揄しているのだと悟って夏美が羞恥に顔を染める。
夏美を下ろしたガルルが右手のリボルバーをその眼前にかざし、シリンダーを開けてみせて微笑んだ。
「―――じつは銃弾は次に装填されていた。お利巧にしていて、良かったな。」
  夏美が目を閉じて大きくふるえる。ガルルが用済みの拳銃を次元転送して武器庫へ送る。
たびかさなる過度の緊張に、夏美のこころが臨界を突破した。
「抱いて。―――はやく、あたしを・・抱いて、ください。すこしでもはやく・・・ッ」
「さて、どうしたものかな。」
「おねがい・・・ッ―――なんでも、なんでもします・・・からッ!」
  夏美がガルルの腹にキスの雨を降らせた。もう一度ひざまずこうとした夏美のからだをガルルが苦笑してひきおこし、本棚のあるせまい壁を背にして立たせる。
「え・・・?―――ここで・・・です、か・・・・・・ッ?!」
「選択する権利は私にある。――――君には無い。」
「―――――そんな・・・・ッ!!!」
125続・ガル夏:2006/02/10(金) 17:54:31 ID:gO0LOcz8
  夏美がためらうのも当然といえば当然。
その薄い壁の向こうには、何も知らない弟の冬樹が眠っているのだ。――実際には部屋に侵入する前、
ガルルが特殊な防音シールドを作動させていたため、音や振動が外部に漏れる心配はなかったのだが・・・。そんなことは夏美は知らない。かまわずガルルが夏美のひざをつかんで片足を持ち上げ、そのうすい肩を壁に押しつける。
「・・・・ゆるし・・て。――――ふゆき、が・・・おきちゃうッ!」
「―――あの少年か。私は別に構わない。姉の状況を見てもらうんだな。」
「ひ・・・・・・あッ!!」
  貫かれて夏美がほそい声をもらした。必死で指を噛み、声を殺そうとする
ガルルが動く。壁に押しつけられた夏美のからだが大きくずり上がった。
「!!!―――――・・はあッ、あぁあああッッ!!」
  ずっと満たされることのなかったからだの欲求が、急激に埋められる。その強烈な快感に、夏美は叫び声を上げた。
ガルルが夏美の右腿を胸の高さまで持ち上げ、鋭く突きあげるようにして犯す。不安定な足場と、この異常な
状況までもが快感にすりかわる。もはや夏美には隣室の弟に配慮する心のゆとりはなかった。高い声を放ちながら、夢中でからだをよじらせる。本棚の本が数冊、からだが打ちつけられる衝撃で床に落ちた。夏美の
からだが、余すところなく蹂躙されてゆく。その容赦ない責めに夏美の精神が徐々に崩壊をはじめる。
夏美はガルルにしがみつき、その首を抱きしめるようにしてゆびをからめた。枷を失ったこころが、急激に傾斜してゆく。もはやみずからを保つには眼前のこの男に全てをゆだねる以外、ほかに方法はなかった。
「そんなに声をあげていていいのかね?―――少年が目を覚ますぞ。」
  夏美が切れぎれの声をあげながら、首をふる。なみだが頬を濡らしていることにも気づかなかった。
「はッ・・っ・・・いいッ・・・ですッ・・かまいま、せ・・ん・・・・ッ」
「――――ほう? 見られてしまうぞ?」
「あなたが・・・そうしたい、なら・・・―――ん、んんんッ!! 好きにして――くだ、さいッ!!」
「―――――成程。」
  ガルルの眼の色が、複雑な翳りを帯びた。
むろん防音シールドを解除するようなことはせず、夏美の腰を手で支える。
床に残されていた夏美の左足が宙に浮き、ガルルの腰にからみついた。
ガルルがすこし体を沈め―――その反発力と夏美の全体重をかけて、一気に貫く。
信じられないほど深くまで届いた。夏美が絶叫する。からだをのけぞらせ、ガルルの首に爪を立てた。その凄まじいまでの快感に、一気に絶頂まで押し上げられる。
――――夏美の声が完全に枯れ、指先にちからがまったく入らなくなるまで、その行為は続けられた。
126続・ガル夏:2006/02/10(金) 19:05:12 ID:gO0LOcz8

 ガルルは身支度をすませ、立ちあがった。
防音シールドを解除して身の回りのものを点検する。
ベッドに横たわった夏美には目もくれようとしない。見なくても、わかっていた。
――いま彼女は力尽き、臥せってはいるが・・・目は始終私の姿を追い求め、熱っぽく見守っているはずだ。
私の表情や動作から、私の意志を汲み・・・どんな命令でも従おうとするだろう。
―――すべて、そうなるように仕向けた。
  ガルルが苦い表情で夏美に近づいた。左手で、夏美のほおに触れる。
びくッとからだをすくませた夏美が、嬉しげに身を寄せた。その手にゆびをからめて唇を押しあてる。蕩けたような、生気のない瞳であった。
その姿から目をそらせ、ガルルが上着の隠しからケロン軍士官に支給される端末を取り出す。退星時、
記憶消去するときに用いられる機器である。自分に関する夏美の記憶をすべて抜くつもりであった。
―――たとえ記憶を失っても、これほど強烈に支配し暗示を与えた後では、もはや人格は元通りのものでは
ありえない。大きな支配を失ってしまった精神は、それ自身を支えるためにやがて別の支配をもとめ、
すすんで受け入れようとするだろう。まして自分が捕虜であるという暗示を、再三に渡って与え続けたのだ。
もはやこの娘がケロロ小隊に対して強い立場に出ることはありえない―――。

  ガルルは自分の行為に吐き気を覚えた。
さっさとこの場を立ち去るつもりで、端末の記憶消去ONのスイッチに指をかける。眼が端末のはしの、透明なケースに囲われた赤いボタンに吸い寄せられた。―――そのボタンは、尉官以上の者に与えられる端末に
のみ装備されていた。戦闘中に部下に重大な精神汚染がかけられ、その者の精神が危機に陥った場合、
尉官権限において記憶消去だけでなく、精神洗浄が行われる。船団に戻れば本式の装置があるが、前線では帰還もままならないことがあるため、このように簡易型が装備されているのだ。・・・ガルルの指が震えた。
――――――莫迦な。何を迷う。
  この娘は部下ではなく、明らかに敵だ・・・・しかも危険な。
一時の憐憫や感傷に流されるな。以前ポコペンに降下したとき、この娘はケロンの強化服をまとい、
しかもその戦闘をギロロが明らかにサポートしていた。即刻武装解除して事なきを得たが―――非常に危険な兆候だ。破局の結末を迎えるまえに、問題の芽を摘みとってしまわなければ。私が今成すべきことは、
この娘の記憶を消去して早々にこの星を立ち去り――あとはケロロ小隊にすべてを委ねてしまうことだ・・。
早く、早くスイッチを――押せ。
  うつむき歯を食いしばるガルルの靴先に、数葉の写真が触れていた。
さきほど本棚から落ちたアルバムに挟んであったものであった。空いている方の手で拾い上げる。
写真は、吉祥学園の運動会を写したものであった。疲れたような、情けないような表情で冬樹が笑っている。ガルルが悲痛な声で語りかけた。
「――少年。君の言葉は美しいが・・・。侵略者とその標的となった星の人々が対等な友情を結べることなど―――本来、ありえないのだ・・・。」
  写真をめくってゆく。なごやかな、平和な世界がそこにあった。
全身緑のポコペン人スーツを装着したケロロが、必死の形相で冬樹を追いかけている。
弾かれたように逃げている冬樹の姿。二人三脚で1位のテープを切っている晴れやかな夏美の笑顔もあった。
その横に怒ったような照れたような表情で、それでも夏美の足に負担をかけぬようさりげなく体を支えているギロロの姿もある。
――――それはケロン人も地球人もない、日常のひとコマであった。
ひょっとして明日には戦火のなかで消えてしまうかもしれない、だがひどくしあわせな日常―――。
 
  ガルルの頬が震えた。
壊れた人形のように動かぬ夏美に、腕をまっすぐ伸ばして端末を向ける。
その指が透明なケースを押し割って、精神洗浄の赤いボタンを押した。





―――――それから修理されたクルルの装置によって本来の姿を取り戻し、本部の輸送船に乗って地球を離れるまで―――ガルルが口を開くことはなかった。

        〈END〉
127名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 20:01:23 ID:O0bHVpp5
キタ Y⌒Y⌒(゚∀゚)⌒Y⌒(。A。)⌒Y⌒(゚∀゚)⌒Y⌒Y !!!

GJ!GJ!GJ!!
中尉の葛藤と切ない心情がイイ!
128名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 20:42:26 ID:hlIhftCS
ガルルかわいいよガルル
大作どつかれさんであります(*゚∀゚)=3ハァハァハァハァ
129名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 20:50:35 ID:Hmy95lL9
どこまでも螺旋状に突っ走るのかと思ったら、最後の最後で・・・うまいっ!!
GJ&乙です。
このところずっと外出中がスリリングでしたwww
130名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 20:58:38 ID:Hmy95lL9
描写もより濃くなっていて、読んでいて本当に楽しかったです。
・・・ガル夏の「お楽しみ」は有り得ないのでしょうか(ry
131名無しさん@ピンキー:2006/02/11(土) 00:54:00 ID:UFBFq+3N
GJ&乙です!
スバラスイです。どこまでもギロロ萌えなガル兄サイコーっすw
132名無しさん@ピンキー:2006/02/11(土) 11:11:20 ID:Dx1Ekfpg
目から液体が。。。
133名無しさん@ピンキー:2006/02/11(土) 11:12:15 ID:5UOk0Ed1
>>132
それ膿だよ
134名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 00:18:43 ID:GC95qERl
とても面白かったです!!
ガル夏さん、ケロンの星さん他作者様、ケロロエロパロ投下お待ちしております!
135名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 01:19:27 ID:7iikGSRQ
お風呂に入るたびに思い出します〜w
136名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 20:13:11 ID:7iikGSRQ
>>125
夏美、オンリーさんのようだ・・・
137名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 11:47:59 ID:pJGkSQtx
オンリーさん……古い、つか何十年ぶりかに聞いたw
138名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 03:40:14 ID:9ZvEEb5f
 「軍曹さぁん(女性)」
タママ二等兵(男性)は心の中で、憧れの人の背中に儚く呼びかける。飽くま
でもしなやかに引き締まり、何度も頭の中でかき抱いた後姿を余すところなく
視界に収め、唇だけをそっと動かす。我ながらなんて不甲斐ないんだろう。
毎晩頭の中では肉欲の限りを尽くしているというのに、現実では指一本触れら
れないなんて。
「それでも僕は、軍曹さん(秋ママに並ぶナイスバディ★)のお役に立てるこ
とが幸せですぅ」
これも本音だ。敬にして愛すべき上官ケロロ軍曹。隊長の素質を持つ数少ない
ケロン人の一人。歴戦の勇者。ポコペン侵略軍先攻部隊隊長。童顔タママの永
遠の女神。しかし。
「軍曹さん、辛いんですぅ? どうぞ、僕でよかったら存分に…」
頭の中では淫らな女となった女神の口を犯し、手を汚し、胸を這い、熱い底な
し沼はゆきゆきて底に至る。想像を絶する職務上のストレスを、ケロロ軍曹は
こうやって癒すしかないのだ――という設定で、自分を供する淫夢を見る。
それでやっと、朝に目を見て挨拶できるようになるのだ。階級の差よりも軍事
行動という状況よりも、尊敬憧憬欲望が入り混じっている感情の渦と、告白し
た先の不安が蓋をしていた。昔から気性の激しさ、独占欲の強さでよく問題を
起こしてきたが、最近比較的落ち着いているのはこの理由からだった。
 「おじさまったら、無理しちゃ不可ませんよ〜ってゆーか温故知新?」
気になることは他にもある。苦々しげに女同士の楽しいお喋りが聞こえてくる
方を見遣る。そこにはケロロ軍曹と、地球人の姿を借りたアンゴル族がいた。
そもそも、どうした訳で見目麗しいケロロ軍曹(女性)を「おじさま(アンク
ル)」と呼んで憚らないのか。正直気になるのだが、いつか聞いても笑って教
えてくれなかった。その時いつか殺そうと誓った。とにかくあいつと軍曹さん
の間の親密な空気が、嫌でたまらない。
「何が『レディ・モア』ですかぁ〜」
半ば八つ当たり気味に、言葉の端々を拾いたくもなるのだ。
あの女、気に入らねえ。
アンゴル=モアに対しての、掛け値なしの殺意が胸に燃え盛る。日頃からきち
んと威嚇しているが、あまり度が過ぎると困ったような顔でケロロに見られて
しまうので、程ほどにしておかなければならないのが辛い。これで同盟関係に
ある「惑星の断罪者」の一族でなかったら、とっくにタママ・インパクトをか
ましているところだ。…性根に軍人魂を叩き込むスパルタ式で知られるケロン
の新兵教育は思わぬところで惑星全体を救っていた。
「どうして僕があそこにいるんじゃないんですぅ〜っ!?」
そんなある日、タママは見てしまった。
139名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 20:34:08 ID:sSSmbNjh
>>138
何っ!? 何を見たの!?

ところでこのお話のケロン人はどんな外見なのでしょうか?
脳内ではモモッチセクシー化作戦のときギロロが実験台にされたアイアンバージンで、
ボンキュッボンなバディになった軍曹さんが出演されてるんですがw
140名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 21:37:40 ID:pS9/wZj3
>>138
gjgj! 続き気になります!!

>>139
脳内でポコペン人映像で読んでいましたが、あなたの一言で私も右へ倣え、となりましたw
141拝啓軍曹さぁん!:2006/02/16(木) 01:33:23 ID:7/GgwIbq
やってしまいましたタマケロ; しかしはげましのレスや質問をいただけてありがたいですTT
一応擬人化で考えていますが、読む方のお好きになさってください^^
しかし身体の線がくっきり出るカエル風ボディスーツも捨てがたいですwww





 同盟を、破棄したい。
タママが最初に思ったことはそれだった。軍事国家体制のケロン星では、経済
成長と防衛上の理由を背景とした拡大政策を続けている。それ故に選挙権、被
選挙権と軍役は表裏一体である程だった。そんな星では自然と立派な軍人が偉
い人といわれるようになる。特に宇宙侵攻軍などは、ケロンに莫大な利益、権
益を引っ張ってくる繁栄の旗手だ。首尾よく星の攻略、占領に成功すれば、う
ちのお兄ちゃんが、町内のあの人が、宇宙の隅々から故郷に錦を飾るのだ!
蛇蝎のごとき宿敵バイパー等から故郷を守るため、激戦に散った先人の話にケ
ロン人は肩を震わせ涙を流すが、明るい話題には機嫌よく共鳴する。現在は
(捏造も含めて)同時代の偶像としてメディア、おもちゃ業界他各方面で脚光
を浴びている宇宙侵攻軍の最前線に立つケロロ軍曹。全宇宙に通用するような
あふれる美貌、吸い込まれてしまいそうな黒く丸い目、数百人からの報道陣、
軍幹部、敵を前にしても堂々とした態度と才気、とってもめりはりの効いた体
型、厚い人望。日向家で見せるダメダメな姿からは想像できないような顔を持
つ緑の華。今日のお召しは生地が小さくて乳房の盛り上がりがほとんど出てし
まっているカーキ色のレース調ブラジャーと、限りなく面積が小さくTバック
に近い「下着」。何よりもそれが目に飛び込んできたとき、タママの思考は停
止し、代わりに情欲が沸騰した。無数の光点が中心で集結しつつあった。万が
一、ケロロ嬢が硬骨漢ギロロ伍長や愉快犯クルル曹長、ついでに幼馴染ドロロ
兵長あたりと睦み合っているところに遭遇したならば、タママ二等兵はその場
で気が触れてしまっていただろう。しかしこの時その側にいたのは「障害物」だった。
142名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 01:43:57 ID:1dWLQsJI
首から下だけは青空ケロ子で妄想します
143拝啓軍曹さぁん!:2006/02/16(木) 01:45:13 ID:7/GgwIbq
 その名も「星の断罪」という超パワーを持った破壊神アンゴル族の姫、アン
ゴル=モア。よたった網の目のような各星各人の思惑や利害という複雑怪奇な
宇宙の文脈の上で、浮島のようにぽつんと浮いているアンゴル族に咲いた小さ
な花だった。ケロン星とアンゴル族(アンゴル族と同盟を結べる勢力は極めて
稀)は昔から同盟関係にあり、交流の歴史も長かった。この同盟がケロンの安
定、発展、拡大に寄与してきた部分は、見えないだけでとても大きい。万が一
アンゴル族の姫がケロン人に殺されるようなことでもあれば、ケロン人どころ
かケロン星そのものがおじゃんだ。そんな訳で、この同盟維持の意義は、尻尾
の生えているような子どもでも知っている。…筈なのに、それなのに、タママ
の正気は一旦保たれたが、良識は消え去った。モアの、身体の割に豊かな桃を
思わせる乳房を収めているのは、一般的な学生向けの白を基調としたブラジャ
ーだ。若木のように伸びやかな脚を生やしているのは同じく白いハイレグカッ
トのパンティ。それらハート型の布ぐるみに、タママは何も感じない。彼はた
だ一人の女の崇拝者だった。散乱しているお菓子やジュース、漫画にゲーム、
ガンプラから見て、どうやら女二人のパジャマ・パーティーと洒落込んでいた
ようだが、この馬鹿は「僕の」聖域に触れてしまっていた。タママの視界の隅
に、ジュースと紛らわしいカクテル缶飲料の空き缶が映る。畜生。
「きゃははははっ。おじさまのおっぱい大きい〜っ。てゆーか天下無双?」
「やっ、やめるでありますモア殿っ。くすぐったいってばぁっ」
この状況で「おじさま」は完全にミスマッチな呼称だと、ぼんやりタママは思
った。完全にたちの悪い陽気な酔っ払いと化したモアの指が、手が、ケロロを
組み敷くように押さえつけている。ケロロは組み敷かれてやったまま、少女の
指にパンティを捉えられ、腹心の部下の目前に裸体、特に下半身のほとんどを
晒されてしまっていた。タママが想像していた通りの、大きく張り、いい子を
産みそうな垂れたところのない臀部が目に飛び込んでくる。遠慮のない若い女
の指が、ことさらにパンティを上に引っ張るようにして、その白さと中心にあ
るものの存在をタママに向かって強調してくる。薄褐色のマシュマロが、ケロ
ロに重なる。そうしてきつそうなブラジャーの内部に侵入した細い棒のような
指が、豊満な乳房を揉みしだいている。乳首にまで魔手が達したことは、熱い
吐息とともにケロロが身をよじったことから分かった。さらにモアの手は遠慮
を知らず、さらに長年の知己の足を開かせ、部下の前にお尻を突き出させた。
生唾が湧くのと唾棄すべき思いが湧き上がったのが同時だった。
やめるですぅやめるですぅっ。
軍曹さんの足も。
軍曹さんのお尻も。
軍曹さんの胸も。
軍曹さんの腕も手も指も脳も顔も頭も。
僕のなんだよおおおおぉぉっ。
144名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 20:58:13 ID:Uw+LDaok
一瞬、葛城が頭を掠めてしまった。
歳がばれるね。
145名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 21:34:41 ID:7/GgwIbq
葛城って誰ですか? ミサトさんですか?
146名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 23:34:02 ID:tKf11cLu
ボヘミアンしか思い出せない>葛城
147拝啓軍曹さぁん!:2006/02/17(金) 02:41:01 ID:O5Cxut/e
 初陣で、混沌が牙を剥いて待ち構える市街に降り立ったことが思い出される。
あそこで新兵だった自分は初めて戦場に降下し、実戦で銃を撃ち、刃をふるった。
だが劣勢の友軍の応援に向かう最中ついに負傷し、出血多量で意識を失いかけた
自分を、自身の危険も顧みず救ってくれたのが、今のケ・ロ・ロ・軍・曹・さ・
ん・なんですぅっ。全身血まみれの重武装に覆われた小柄な僕を背負って走る、
大きく上下するあの人の肩、肩越しにでも見えた胸部、大きなあたたかい背中。
一生忘れない。あの時はお礼を言う暇もなかったが、野戦病院に入院中読んだ
新聞記事(隣のベッドの奴が読んでいた場所を引きちぎった)に載っていた
「ケロロ軍曹凱旋インタビュー」で名前を知ることができた。運命だと思った。
ついでに「早く結婚しろって父親がうるさいんでありますよ(笑)」との一文も
しっかりメモした。独身でいてくれてありがとう宇宙一のひと。お陰で突然夫を
亡くして涙に暮れる未亡人と偶然出会って慰める好青年を演じていつのまにか
ズルズル、なんて鬼畜な真似をしないで済みました。そして退院、部隊の再編で
再びあの人の顔を見ることができたときの感動と言ったら…。何をしてでもこの
人に僕は一生、どこまでも、一番近い場所でついていくと誓った。嗚呼懐かしい。
さらばアンゴル=モア。僕と軍曹さんの絆は、今でさえ幾多の戦場を供にした
戦友という、宇宙で一番固い絆だ。ただのお姫様で、せいぜい軍曹さんに「仕方
なく」遊んでもらってたようなお前とは魂の結びつきが全然違うんだよ。何が
「おじさまのおっぱい大きい」だ!? お前を殺せて、すんごく嬉しいよ!!
ケロン星がどうなろうと、宇宙を敵に回そうと、軍曹さんと二人、宇宙で一番
幸せになってみせるぜ!
「よさんかタママ二等! 許されんことだっ」
ついにこの日が来たかという慨嘆を声に滲ませて、タママ・インパクト射出態勢に
入っていたタママを制止するため駆け寄ってくるのはギロロ伍長だった。どうやら
ついにケロロに対して実力行使を図ろうとしたと思ったらしい。その頃にはあまり
の殺意にケロロとモアもタママに気づき、青い顔で後ずさっていた。間一髪で集中
が途切れ、タママはエネルギー砲から人に戻って不承不承敬礼する。
「貴様ら、何て格好をしているっ」
安否を確認するためにケロロの部屋の中を見遣ったギロロ伍長は、妙齢の女性
二人のあられもない姿に慌てて視線を逸らした。
「全く、タママ二等兵! どういうことだ!」
「何のことですぅ?」
今までの殺意はどこへやら、しれっと模範兵の顔でタママは答えた。
「僕はただ、軍曹さんにお夜食をお持ちしただけですぅ。そうしたらこの女…
アンゴル=モアが、居まして。僕はずっと戸口に立っていましたよ?」
「ふざけるな。タママ・インパクトを撃とうとしていただろう」
「いやー。何か驚いちゃったですぅ。がーんて顎が落ちただけで」
148名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 22:37:07 ID:/WsfPjxL
GJ!いい言い訳だなあw >顎が落ちた
149名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 01:34:16 ID:oDZkdGjj
「早く結婚しろって〜」のくだりにワロタwww
良いキャラしてるなタママwwGJ!
150名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 01:49:32 ID:D7D4CqRg
女性二人?
151名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 16:15:04 ID:WpmWFBZl
>>150
>>138、141、143、147のお話の基本設定はケロロが女性。
つまりモア&ケロロで「女性二人」なんだね。
152名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 20:49:48 ID:xvqQFsSW
ho
153名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 19:42:32 ID:3Y5gNwdk
続きが気になる・・・・。
154名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 23:33:02 ID:y2N99zgU
147を書いている者です(拝)長くスレを使わせていただいているのに、遅くてすみません。
アップするときはある程度まとめてできればいいなあ・・・と思っております。
なので、ケロンの星さん他、お使いになりたい方はどうぞお先に使ってください。
155名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 14:18:10 ID:sau8aaGf
>>154(147)様
楽しみに待ってます!!

 いま自分の脳内で進行している「その組み合わせはありえねぇだろ」
シリーズ(←なんだそりゃ)である、ギロロ×秋ママをお先に投下しちまうかも
しれませんが・・・その節はご容赦ください。
156名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 14:42:35 ID:P69b5Oss
マイナーカップリング天国の予感!
157名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 16:48:07 ID:U7ritmM1
有り得ないかもしれないけど、なんだかイケます(*´д`*)!!!
158名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 19:15:15 ID:M70gDSPU
>156-157
ありがとうございます。そしてすんません・・。
とりあえず出来たところまで投下します。まだ冒頭だけですが。
159ギロ秋:2006/02/23(木) 19:53:49 ID:M70gDSPU
「揃いもそろって貴様ら・・・。いい加減にしろッ!!」
  ―――と、烈火のごとく怒るギロロ伍長は、いつもの姿ではなかった。
おなじみのケロン人体型から、なぜか地球の成人男性の姿になってしまっていたのだ。
迷彩柄の開襟シャツに、カーキ色のカーゴ・パンツと同色のダウンジャケット。
額から左頬にかけて走る傷跡と髪の色の赤が、もとの姿の名残りをかろうじて留めている。
日課の射撃訓練をしようとシューティング・ルームへ入ったところを三人がかりで有無を言わさず連れ出され、得体の知れないメカに放りこまれたと思ったら・・・もう、この姿になっていた。
―――だいたい、なぜ俺が?!・・・やるかたない憤懣を、ことの元凶である目の前の三悪人にむかって残らずぶちまける。
しかし当の三人――ケロロ&タママ&クルルは、ギロロの抗議を全く聞いてはいなかった。
「イヤハヤ、さすがはクルル曹長でありますな!どっからどう見てもポコペン人にしか見えないであります!」
「まあな。なにせ大天才だからヨ。褒めても何も出ないぜぇ・・実はもうちょっと衣装には凝りたかったんだがよ、ゴスロリ調とか。だがオッサンは軍服しか似あわねェんだよな。」
「あとは副作用が出てないかどうか、確かめるだけですぅ〜。ギロロ先輩♪どっか痛いとこないっスか〜?」
「おい・・・・ちょっと待て。」
  副作用。―――その言葉に顔をひきつらせたギロロが、ドスの聞いた声で問いただす。
「貴様ら・・。例によってまた俺を得体のしれん作戦とやらの実験台にしやがったのか・・。」
「ケロン人とポコペン人じゃ体型が全然違うからねェ・・ま、科学の実験に犠牲は付き物ってことで。クックック」
「ギロロ伍長―――貴様のことは忘れんでありますッ!!」
「ぐんそ〜さん、心配しなくてもギロロ先輩は頑丈だけがとりえだから大丈夫ですぅ。」
  その無責任ぶりにガクリと脱力したギロロが、こめかみを押さえつつつぶやく。
「・・・・まあいい。どうせ今に始まったことじゃないからな。これで新たな侵略作戦にとりかかれるのなら多少の事には眼をつぶろう。――おい、侵略のため、なんだろうな?!」
  急に不安にかられたギロロが、声を荒らげる。案の定、三悪人は顔を見合わせた。
「イヤ〜。・・・ポコペン人の姿なら、静岡ホビーショーまで遠征しても目立たなくていいと思わね?」
「結局ヨドバシ行かねェまま、ハロウィンも終わっちまったしな・・・。」
「ボクはデパ地下をハシゴして、有名スイーツを食べくらべしたいですぅ〜。」
  目眩をこらえながら、ギロロが声をかぎりに怒鳴りつける。
「―――――ふざけるな!!今すぐ俺をもとの姿に戻せッ!!!」
  しかしその返答は、なんとも無常なクルルの一言であった。
「・・・わりィ。突貫だったんで、もとに戻す機能はまだ付けてねェんだよな。
これから研究するんでしばらくそのカッコで我慢してくれませんかねェ。ギロロ先輩。」
160名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 21:35:07 ID:U7ritmM1
ぃやったーーー!!
ギロ秋、何だかとても楽しみになってきました!!
熟女&母性属性の秋ママに溺れていくギロロww
161ギロ秋:2006/02/23(木) 23:41:44 ID:sxJfM/6J
もはや怒鳴る気も失せたギロロが、頭をかかえて座りこんだちょうどその頃――。


 日向家の庭では、ひさしぶりに休みを取った秋が洗濯物を干していた。
エプロンの下は黒のタンクトップにレザーのハーフ・パンツといういでたちである。
―――夏美と冬樹はいつもがんばってくれてるから、今日は家のコト全部ママにまかせて思いっきり遊んでらっしゃい♪
  秋はふたりの子供をそう言って送り出したのであった。
その言葉を聞き夏美は友達とショッピングへ、冬樹は図書館へとうれしそうに出かけていった。
そういえば洗濯物を干すのもずいぶんと久しぶりである。自分がいない間の日向家のことを思い、秋はため息をついて空を仰いだ。泊まりこみが終わってようやく入れたお風呂あがりの素肌に、風が心地よい。
・・・・・ダメねえ。これじゃママ失格、ね。
  冬樹のGパンを干そうとして洗濯バサミを取り落とし、あわててかがみこむ。
視界が下がりギロロのテントが眼前に広がった。休日とはいえ、秋のマンガ編集者としての探究心と好奇心がムクムクと沸いてくる。
「そういえば・・ケロちゃんはずいぶん地球の暮らしに馴染んできたけど・・・。ギロちゃんって普段どういう生活してるのかしら?」
  さっそく這うようにしてギロロのテントに忍びこむ。
せまいテントの内部の様子は、ほとんど武器庫といってよかった。物珍しさに手当たり次第に触れてみる。
「あら・・・あらあら。―――へぇ〜・・・。」
  携帯食料と思われる缶詰類に、さらに好奇心が刺激される。
宇宙人の食料。―――これをリサーチせずにいられようか。とくに気になったカ○リーメイト風のパッケージを開けてみる。予想に反して、中身はぷるぷるとふるえる半透明のゼリーだった。
すでに半分食べた形跡がある。秋はほんのちょっとだけ端の方を齧ってみた。くちのなかにたちまち甘くさわやかな味が広がる。
「うふふ。・・・ギロちゃんたら、わたしたちにナイショでこんな美味しい物食べてたのねぇ・・。これ、いただいちゃいましょ♪」
  パッケージにしまいこみ、エプロンのポケットに忍ばせる。テントの中を元通りに片付けて、秋は洗濯物の残りにとりかかった。すべて干し終わってから、ギロロの食料をかじりつつ今度は庭木の水遣りをはじめる。
―――イライラしたギロロが自分のテントに戻ったのは、秋がテントの裏に回りこみ、ちょうど姿が隠れて見えなくなった頃であった。


―――――だれか・・侵入した形跡がある。――敵性宇宙人の斥候かッ?!
  武器の配置が微妙に変わっている。ギロロの眼が、苛立ちから即座に戦士のモードに切り替わった。
手早く武器のひとつひとつを点検してゆく。体が地球人サイズになっているので狭いテントでその作業はとても骨が折れた。
ランチャー、バズーカ、T・グレネード・・・すべてある。細工した様子もとくに見られない。
ただ軍からの配給物資であるレーションがいじられていた。調べてみると、このところの体重減少にともない追加発注した食べかけの栄養補助食品がひとつ消えている。
・・・・SSクラスの戦略兵器より食料ひとつを選ぶとは・・・おかしい。
「・・・・ただの物盗り、空き巣のたぐいなのか?!」
  思わず声に出してつぶやく。その声に反応してテントの外から秋の声がひびいた。
「空き巣ですって?!」
  ギロロがテントの入り口をはねあげて飛び出す。
「―――ちょうどよかった!オイ、このあたりで怪しい奴を見かけ・・・・・」
「キャアァアアアアッッ!!ドロボ――――ッ!!!!」
「ぐわあああああッッ!!」
  秋が持っていた水まき用のホースをギロロに向けて放射した。強烈な水圧がギロロの顔を直撃する。
――――この男の受難は、まだまだ終わりそうになかった。
162名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 23:56:05 ID:U7ritmM1
秋ママ、いい人でお茶目な人ですね・・・(;´Д`)
続投ありがとうございます! ゼリー・・・!
163ギロ秋:2006/02/24(金) 00:16:54 ID:pfCQICSj

「ごめんなさいね〜ギロちゃん。まさか地球人の格好をしてるだなんて思ってもみなくて・・。」
  キッチンで、秋がチャーハンを作りながらギロロに謝った。
ギロロが憮然とした表情で体を拭く。服からしたたる水滴を秋から手渡されたバスタオルで吸い取り、濡れた髪をくしゃくしゃと掻きまぜる。
「そのままじゃ風邪を引くわよ?・・・・でも、冬樹の服じゃさすがに小さいでしょうしねぇ。」
「いい。――――そのうち乾く。ほっといてくれ。」
「でも・・・じゃ、いまお詫びにチャーハン作ってるからせめて食べてってちょうだい。
―――さ、出来たわ。どうぞ。」
  しめった服のまま、ギロロがむっつりと食卓の席についた。
スプーンを手に持ち、無言のままチャーハンを口に運ぶ。その様子を、対面の席に腰掛けた秋が頬杖をついてニコニコと見つめた。
「・・・・・・ふふ。」
「――――なんだ。」
「ギロちゃんって、地球人になるとこんな風になるのねぇ。」
「・・・・言っておくが、好きでこうなった訳じゃないぞ。」
「あら、そうぉ?――――でも、なかなかハンサムよ。」
  秋が両手で頬杖をついたまま、とろんとした目でギロロを見やる。その声が酒に酔ったように陶然と濡れていた。様子のおかしさにギロロが顔をあげる。秋はけだるげに机にもたれかかって髪を掻きあげていた。
前のめりにからだを倒した拍子に、エプロンのポケットから携帯食料の空き箱がこぼれ落ちる。ギロロが、ぎょっとしたように眉をひそめた。
「おい。お前・・・。あのレーションを、食べたのか。」
「ふふ。美味しかったものだから。・・・・・ちょっとつまみぐい。」
「馬鹿な。ケロン人にはただの栄養補助食品だが、ポコペン人にはどうだかわからんぞ。現にこの前ネコにすこし遣ったら、あとで一晩中ニャーニャー鳴きどおしで大変・・・・っておい!聞いてるのか?!」

  テーブルの下で、秋の素足がギロロの足の甲にかさねられた。
かたちのよい桜色の親指の爪が、かるく引っ掻くようにギロロのくるぶしをさかなでる。
「ケロン人が・・・・・うふふ。なぁに?」
  秋が片方の眉をほんのすこし上げて首をかしげ、からかうように微笑みかける。そのつまさきがギロロのカーゴ・パンツの下に忍びこみ、つうっと脛をなであげた。
  スプーンを口に運んでいたギロロの手が、ぎくりと止まった。
164名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 00:24:40 ID:wVKUIiua
三投目、感謝です!
秋ママ、それは! 大人! 大人のお誘いだってば(*´д`*)
165ギロ秋:2006/02/24(金) 00:39:09 ID:pfCQICSj
>>164
とんでもない。こちらこそ即レスありがとうございます。
 中途半端ですんませんが続きは土曜日に投下・・したいです。
申し訳ない。
166名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 00:46:45 ID:wVKUIiua
お疲れ様でした。楽しみに待っています^^ノ
167名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 01:27:33 ID:DEnsxRMF
ママかっこいいーーー!
携帯食の次はギロロをいただいてください(;´Д`)
168ギロ秋:2006/02/25(土) 04:28:05 ID:qc3Btg2v

秋のつまさきが徐々にギロロの足を登ってくる。
ギロロがあわてて眼をそらし、椅子ごと腰を引いた。その動転した様子を見て秋が濡れた目でいたずらっぽく微笑みかける。
「美味しそうね。――――味見、してもいい?」
「・・・・・・・・・?」
「食べてもいい?」
  ギロロがスプーンを置き、食べかけのチャーハンを前へ押し出した。
「食べたいのなら好きなだけ食え。俺は・・・・・もういい。」
  だが秋の手は、スプーンや器ではなくギロロの手の上にかさねられる。
ギロロの指がびくッとひきつる。反射的に手を引こうとするが、秋のゆびがそれをさせない。
「アラいいの?・・・・・うふふ。じゃ、お言葉に甘えて。」
「――――おいッ!チャ、チャーハンの話ッ・・・なんだろうなッ?!」
  秋は微笑して答えない。重ねた手はそのまま、席を立ちあがりギロロの方へと足を踏み出す。ギロロが椅子からずり落ちるように一歩あとずさった。
秋が伸びあがるようにしてギロロに顔を寄せる。ギロロがぎこちなく顔をそらせる。
冷たい汗をかいているギロロの手の甲に、ゆびさきで円をえがきながら秋がニッコリする。
「・・・・・・もちろん。チャーハンの話、よ。」
  その言葉に安堵したかのように、ギロロが肩で息をついた。
器にスプーンを重ねて、ぶっきらぼうに秋の方へと再度押しだす。ガチャンと食器が耳障りな音をたてた。
秋が微笑んで礼を言う。
「ありがとう。・・・ギロちゃん。」
  次の瞬間ギロロの手を押さえた秋のゆびが、そのまま腕を登ってギロロの首に巻きついた。
そのままギロロの頭が引寄せられる。秋の濡れた紅い唇が、ギロロのそれと重なった。
「〜〜〜〜〜ッ?!」
  秋の甘い舌がギロロの口腔に進入してくる。
とがらせた舌のさきで、歯の裏や上あごをやわらかくくすぐられた。
そのまま舌を吸われ、からめとられる。痛みをこらえるようにギロロの顔が歪んだ。
秋の唇がいったん、そっと離される。ギロロがそれまでこらえていた呼吸をもらした。
「・・・・・くぅ・・・ッ」
「―――ふふ。ギロちゃん、キスのとき目を閉じちゃうのね?」
  すぐにまた、被せられた。
下唇をごくかるく噛まれ、舌で弄うようになぞられる。
秋のゆびがギロロの髪の中に埋められる。その足の間に踏みこむように、秋が太ももを割り込ませた。
ごく浅いキスと、脳髄を蕩かすような激しいキスが交互に繰り返される。
唇の下で秋のおそろしく巧妙な技巧がかさねられた。
ギロロの指が力なく動き―――それでも自分と秋の顔をかろうじてさえぎる。
「――――どういう料理の味見だ。これは・・・・・・。」
  くるしそうに眼をそらせるギロロに、秋が悪戯っぽく微笑む。
「大急ぎで作ったわりには、美味しく出来てたみたいでよかったわ。チャーハン・・・。」
  秋のながい指がギロロのダウンジャケットのファスナーの金具に伸びた。
ごく小さな音とともに、ファスナーが下げられる。油汗をかいたギロロの手があわててファスナーをまた一番上まで引き上げ、金具をつかんだまま秋を制した。
「おい・・・。冷静になれ。いまお前は食ったレーションで中毒作用をおこしているんだ。早まるな。
――だ、だいたい俺は侵略者で、お前達から見たら不倶戴天の敵なんだ。『渇しても盗泉の水は飲まず』という言葉がポコペンにはあるそうじゃないか。
つまり、どんなに困っても間違ったことに手を染めてはならない―――ッて・・うわぁッ!」
「――――ギロちゃんたら、ヘンなことに詳しいのね。」
  秋が含み笑いをして、金具をつかんで離さないギロロの手を包むように握った。
そのままギロロの手ごと再びファスナーを下ろしにかかりながら、そっと耳打ちする。
「じゃ、ギロちゃんに、こういうとき使うもっと強力な地球の言葉を教えてあげる。
―――――それはそれ、これはこれ、よ?」
「―――――それは絶対ッ・・・違うだろッ・・・・ッ!」
  ダウンジャケットが、ギロロの肩から滑り落ちた。
169名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 08:59:42 ID:cn0Y71GW
キタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!
ギロロ、必死w 台所で・・・。秋ママ、頑張れ!
170名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 09:34:01 ID:sZ3k8qgu
たまんね〜私の中で新たな萌えが!続きが楽しみすぎますぅ!
171名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 09:55:23 ID:1sGS1xFE
来週放送の話は、いいネタになりそうだ。
172名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 20:49:41 ID:cn0Y71GW
いやぁ、続きが楽しみですぅ・・・ギロロ、どうなっちゃうんだろう
173ギロ秋:2006/02/25(土) 22:11:20 ID:Gs0at7Yf
 ジャケットに続いて秋のゆびが、手馴れた動きでシャツのボタンをはずし始めた。
狼狽したギロロがじりじりと成すすべなくあとずさる。背中が冷蔵庫にぶつかり、たちまち退路を絶たれてしまった。秋のゆびが開いたシャツの合わせ目から忍びこみ、アンダーシャツをたくしあげる。
「この陽気にアンダーシャツを着ているの?―――おまけにびしょ濡れ。・・・これじゃ気持ち悪いでしょ?」
「あああ、暑いとか寒いとかは・・・せ、精神力の問題・・だッ!俺は平気だから・・・ほっといてくれッ!
―――って、おいッ!!・・・な、なんでおまえまで脱ぐんだッ?!」
「あら?だってギロちゃんひとりが脱いだんじゃ、恥ずかしいでしょ?」
  秋がエプロンを外し、タンクトップを脱ぎ捨てる。動きにあわせ長い黒髪がさらりと流れる。その下にブラを身に着けていなかったので、かたちのよい乳房が大きくゆれた。そしてギロロのシャツに手をかけ、そのまま引き剥がそうとする。
「うわッ!よせ!!――――やめ・・・ッ!!!」
「いやがる子の服を脱がせるのって、じつは夏美と冬樹でもう慣れちゃってるのよねえ♪」
  秋がおかしそうにわらって言った。その言葉どおり、迷彩柄の開襟シャツが器用に脱がされてしまう。
ギロロが横に逃げようとして足を踏みはずし、つまづいた。キッチンの隅に尻餅をつくかたちで座りこんでしまう。秋がその隙を見逃すはずがなかった。すかさずギロロの体の上に被さり、足にあしをからめ、耳元に唇をすべらせる。
かなり難易度が高いはずのアンダーシャツもあるときはくすぐり、生地を引っぱりつつじつにうまく脱がせてしまった。秋のマニキュアを塗った爪先が、ギロロの胸板をつつつ・・ッとさぐるように滑る。秋がギロロの耳元に唇を寄せ、秘密をうちあけるような口調でささやいた。
「・・・いくら恥ずかしがり屋さんとはいえ、ギロちゃんのその様子―――。だれか、好きな女のコに義理立てでもしているのかしら?」
  図星を指されて思わずギロロの眼が泳いだ。秋の視線から逃れるように顔をそむける。
秋がふふ、とくちのなかで笑った。そのゆびが下がりカーゴ・パンツのウエストのボタンを容赦なくはずしにかかる。
「――――でも・・・関係ないのよねぇ。そんなことは・・・・。」
「!!!」
  もつれるようにギロロの体にのしかかった秋の、ほそく長いゆびがカーゴ・パンツの内側に滑りこんだ。
ゆびをからめられ、ギロロがびくッと体を震わせる。あたたかな温度を持った秋の手がやさしくギロロを包みこんだ。そのまま秋がゆびをゆっくりと上下に動かしはじめる。
「――――――よせ・・・・・止すんだ。日向母親・・・ッ」
  ギロロが喉に絡む声を、なんとかしぼりだすようにしてつぶやく。
「こんな事して―――。子供のことを考えろッ・・・・!」
「あら・・・・・。大丈夫よ。」
  秋が唇をほころばせ、ギロロの頭を片手で抱きしめながら答える。
「――――安心して。今日はだいじょうぶ、だから・・・・ね?」
「そッ、そういう事を言ってるんじゃないッ!!」
「ふふ・・・。ごめんなさい。でもずいぶんと古風なことを言うのね?」
「お前・・がこんな事をしてると知ったら・・・・・ッ―――夏美が、哀しむぞッ・・・!!」
  手のひらで秋の視線をさえぎったまま、思い余ったようにギロロが低く叫んだ。
「やめろッ・・・・・頼むから、やめてくれ・・・・・・。」
  最後の方は哀願に近かった。それを聞いて、秋がふいにあたたかな眼差しになる。
「―――ありがとギロちゃん。うちの子をそんなに大事に思っててくれて。」
  秋が撫でつけるように、ギロロの髪にそっとゆびを通した。
「でもね―――。わたしそういう・・・家族をケースに入れて、風にも当てないようなタイプの母親じゃないのよ。言ったでしょう?それはそれ、これはこれ、って。それに―――。」
  うつむくギロロの頬にそっとくちづけた秋の目が、あやしくきらめいた。
耳打ちするようにひそやかにささやく。声に、今までにない意地悪な響きが混じった。

「――――やめてくれ、ね・・・・。でもギロちゃんのここは、そうは言ってないなぁ?」
174名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 22:20:10 ID:cn0Y71GW
来てましたか! ありがとうございます♪♪ 突撃兵を追い詰める秋ママ萌えです
そりゃ目も泳ぎますわねぇww この先楽しみです。行くところまで、突撃お願いします
175ギロ秋:2006/02/26(日) 01:59:46 ID:ZG0Qw9+r
  秋がギロロにもわかるように、キュッとゆびさきに力をこめた。
くぅぅッ、とギロロが喉の奥でうめく。おのが身の情けなさに歯をかたく食いしばる。
そのつらそうな様子を見て秋がふいに手を止め、ギロロに顔を寄せた。
「・・・・ちょっといじめすぎちゃったかしら?―――そんな泣きそうな顔しないで。」
「―――していないッ!!・・・・軍人を馬鹿にするなッ!!!」
「ギロちゃんは本当にいいひとね。・・・・・可愛いわ。」
  その評価が心底嫌そうに、ギロロが手を払った。
秋がギロロの頬を手ではさみ、そっとのぞきこむ。
つややかな唇がギロロのかたく噛みしめた唇に重ねられた。
「そんなに堅苦しく考えなくてもいいのよ、ギロちゃん。―――わたしはただ・・・。」
  秋のゆびが、ギロロの指にかけられた。
その手をいざなったまま、秋が自分のレザー・パンツを下着ごとひきおろす。
秋の白い裸身がしなだれかかるようにギロロにすり寄った。
蜜を含んだごくやわらかいトーンで、ギロロにささやきかける。
「わたしはただ・・・・気持ちよくしたいだけ。自分も・・・ギロちゃんも、ね。
――――それって、そんなにいけないこと?」
176ギロ秋:2006/02/26(日) 02:07:01 ID:ZG0Qw9+r
ながながと続いてすみません。続きは月曜に・・・。
 書いてるうちに、予定外に伍長がどんどん純情可憐に嫌がるのでもう困った
ど〜したもんかと・・・。原作読み直して頭冷やしてきます。申し訳ない。
177名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 06:41:01 ID:8zq2t/7x
ギロ秋キテターーーーーーー!!!!!!
十分伍長らしいですよ〜 でも臨界点を超えたら逆転するギロも萌えですww
178名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 17:54:36 ID:gCafS9pu
コレでこそ伍長ですよ。
据え膳を普通に食べ無いのがイイ!
179名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 01:16:37 ID:LAKYxMx0
まったくです。かえってリアリティが出ていますw
台所で、そんな・・・布団のあるところでいやと言うほどするよりもエロい・・・
続き楽しみにしております。
180ギロ秋:2006/02/27(月) 02:15:21 ID:tkYA9MNw
  秋がふいにからだを起こした。
ギロロの頬にかるくキスをすると、立ち上がってうしろを向き、食器棚の扉を開く。
その隙にギロロも身を起こした。頭を二、三度振りちからなく立ち上がる。きびすを返してこの場を後にしたいところだったが、熱を持った身体がさすがにいうことをきかない。数歩よろめくようにあるき、食卓の椅子にくずれおちるように座りこむ。
細長い瓶を手にした秋が、ギロロに向き直った。ニッコリと笑って軽やかに歩み寄る。
「――――なにをする気だ。・・・・・もう、よせ・・・。」
「・・・・ふふ。そんなつれないこと言わないで。」
  秋がギロロの足のあいだにひざまづいた。ギロロのカーゴ・パンツを充分に寛げて露出させる。
やさしくゆびを絡めると、いとおしげにそっとくちづけた。
手に持っていた瓶の、コルク栓を抜く。日向家ではサラダを作るときにしか使わない極上のオリーヴ・オイルの芳香があたりに満ちた。
その緑がかった黄金色の液体を両手にすくい、ほそい首をのけぞらせて胸元に注ぐ。
ぬめりをもったオリーヴ・オイルが紐のようによじれて、秋の喉から乳房にかけて幾筋もの流れをつくった。秋が自分を抱きしめるようにして胸を寄せる。胸の谷間にちいさな池ができた。その池をつらぬくように、ゆっくりとギロロを下から上へ挿入してゆく。
「―――くぅッ・・・・!―――ば、馬鹿野郎・・・ッ俺で・・・あそぶな・・・ッ!!」
「遊んでないわ。―――気持ちよくするだけ・・・。」
  椅子にかけたギロロの膝のあいだで、ひざまづいた秋が動きつづける。
ギロロを挟みこんだ乳房がゆれる。律動のたび、感じやすい部分をこすられて秋の目にも桃色の靄がかかる。とくに敏感な乳の先を擦られるたび、秋のくちから甘い吐息がもれる。
「ああ・・・・ッ――――すごく―――お・・・きくなっ・・・てる、わ・・・。」
  酔いしれたような秋の声に、ギロロが奥歯を噛みしめた。
ともすれば口から漏れそうになる強烈な快感を無理やりねじ伏せる。
声など立てるくらいなら死んだ方がましだった。腹の底を満たす得体の知れぬ怒りに、ふいに凶暴な気分になる。ギロロは秋の後頭部を掴むと、自分ごと前へ引き倒した。
椅子から離れ、そのままの体勢で二人のからだが床へ落ちる。
ギロロが秋の胸の上へ馬乗りになった。驚いてからだを起こそうとする秋の肩を力まかせに押しつける。
身じろぎしようとする秋を許さず、そのゆたかな乳房をぎりッと掴んだ。
「あぅっ・・・!!痛ゥッ・・・・」
  その状態で、秋の乳の谷間を陵辱する。
痛みにすくんだ秋の声が徐々に甘く溶けてゆく。
擦られつづける乳の先端が熱を持ち、かたく尖る。
秋の大きな瞳がうるみ、その目もとが欲情でうすあかく染まってゆく。
あたためられたオリーヴ・オイルの果実の香りが、ふたりの鼻腔をくすぐる。
秋のゆびが、乳を鷲掴むギロロの両手に添えられた。
「あ、あぁ・・・ッ――――ギ、ロちゃ・・・ん・・・・」
  身を突き上げる衝動にギロロの身体が数度、鞭打つように激しく動いた。
くッ・・と、ギロロが喉の奥で低く噛み殺した呼気を吐きだす。
  濁った飛沫が秋の、そらせた喉から頬にかけてを白く汚した。
181ギロ秋:2006/02/27(月) 02:22:01 ID:tkYA9MNw
長くなってすみませんがもう少しおつきあいください。
 レス下さった皆様、本当にありがとうございます。
>>177様、アドバイス参考にさせていただきました。うまく逆転してますかどうか・・・。
182名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 04:25:50 ID:DfQ9tx0e
テラモエスwwwGJGJ、続き楽しみにしてます!
183名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 11:16:19 ID:LAKYxMx0
ついにやっちゃいましたね・・・秋ママにしかできないことを・・・
第二幕も期待していますww

万一ギロロが日向兄弟の義父になったら
ガルルはもっと驚く。息子が軟弱ではと冬樹に軍隊的教育をしそう? 夏美には甘い!
184秋クル担当漫画家:2006/02/27(月) 13:46:23 ID:k60IcOaj
秋ママで遊んでしまいました。
まだ途中なんですが、投下させてもらいます。
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「あら?洗濯物入れてくれたの?」
昼下がり、日向家に帰宅した秋は驚きの声を上げた。
居間にはクルルがコーヒーを飲みながらくつろいでいる。
「クークックック。まぁアンタにはいつも世話になってるからな。」
そう言いながら立ち上がり、台所のコーヒーポットに手を伸ばす。
「たまにはこういうのもイイカ……なんてナ。クークックック。」
静かにコーヒーを秋の前に差し出す。良い香りが居間を漂った。
「まぁ、嬉しい事してくれるじゃない。ありがと。クルル。」
秋はにこにこしながらソファに腰掛け、コーヒーカップに口をつける。
徹夜明けにも関わらず艶めいているその唇に、クルルは分厚い眼鏡越しに視線を走らせた。
「おいしい。ふふふ、いい香り…ほんとうに…い…い…………あれ?」
コーヒーが喉を通ったとたんに動きが緩慢になる自分に、秋が戸惑っている。
「クゥ〜ックックック。」
その様子を見てクルルは満足そうに笑いだした。秋はクルルをひと睨みする。
「クルちゃん?あなたこれに何か入れたでしょ?」
「安心しなヨ。別に毒なんかじゃないぜぇ。イヤ、ちょっとあんたを気持ちよくさせてやろうかっていう、親切心でね。」
「ああ、睡眠薬ね。でも大丈夫よ。そんなもの飲まなくったって、すぐ……」
秋はクルルに覆いかぶさるようにクタリと脱力して、眠り込んだ。
『へ?』
枕代わりとなったクルルは、秋の頭の下できょとんとしている。
『なんだ?なんだ?強力な催淫剤を精製した筈なんだが…俺としたことがトチっちまったか?』
スピーと可愛らしい寝息がクルルにかかる。
横目で見た寝顔は安心しきっていて、それが無性にクルルを腹立たせた。
「チッ。」
舌打ちしてソファから勢いよく飛び降りる。
秋の頭がガクンと落ちて、その衝撃で秋が目を覚ました。
クルルはお構い無しに居間を出て行こうとするが、背後から聞こえる秋の声に足を止めた。
「………ん…」
艶かしい吐息だった。クルルはニヤリとほくそえむと、ゆっくりと振り返った。
185秋クル担当漫画家:2006/02/27(月) 13:48:03 ID:k60IcOaj

そこには、上気した頬を両手で覆い、太ももをこすりつけるようにモジモジしている秋の姿があった。
『やっぱナ。俺様天才だぜぇ。』
ソファに引き返し、秋の隣に腰を下ろす。
「ク〜クックックック。日向秋、どうだい?気分は。」
覗き込むように顔を近づけると、秋は焦点の定まらない瞳をクルルに向けた。
長い睫が小刻みに揺れ、半泣きのようなその顔は、催淫剤を盛った本人であるクルルでさえ
ドキッとするような色気があった。
「クル…ちゃん?……クルちゃんなの?」
蕩けるような声がクルルの耳をくすぐる。
「そうそう。もっと気持ちよくなりたいだろう?俺で良かっ…」
クルルの台詞は最後まで続かなかった。
秋はスクッと立ち上がるとつかつかと玄関に向かって歩き出した。
「おい、日向秋!」
思わず大声を出して呼び止める。しかし、秋はとっととガレージに行くとバイクにまたがった。
「ちょっと出かけてくるわ。あとお願いね、クルちゃん。」
秋はそう言いうと、呆然とたたずむクルルを残し、爆音と共に去っていった。
『なんだってんだよ、アレは。どうなってんだよ?何処行こうっていうんだよ!』
訳がわからないまま、に乗ってシールドを張ると、慌てて秋を追いかけた。


マンションの一角に秋のバイクを発見し降下していく。
バタンとドアが閉まる音がしたので、ベランダ側からその部屋を探すことにした。
すると、その中の一室からうろたえた男の声が聞こえてきた。
「ひ…日向さん!なにを……!!」
声の上がった部屋のベランダに着地して、半分空いた窓から侵入する。
玄関ホールでは、秋が、小太りの男を押し倒し、その上にまたがってTシャツを脱いでいた。
もどかしげに二の腕が上げられると、たわわな乳房がふるんと現れた。
下着はTシャツに絡まるように同時に巻きとられ、投げ捨てられる。
「ごめんね…たまらないの………」
舌を突き出し、ねじ込むように口に入れるとじゅるじゅると音を立てながら貪りはじめた。
その間も秋の腕はせわしなく動き、男のチェックのシャツのボタンをはずしていく。
186秋クル担当漫画家:2006/02/27(月) 13:49:55 ID:k60IcOaj
「はふん…!」
ちゅばっと勢いよく唇を離すと、こんどは唾液の糸を垂らしたまま男の腹を舐め上げた。
「ふ、ふぁ…あ…ひ…なたさん、そんな、ぼく…編集さんと…そんな…」
そうか、担当の漫画家か…ぼんやりと考えながらクルルは目の前の絡み合った肢体を眺めていた。
『あの薬、バッチリ効いてたんじゃねぇかヨ…』
見たことがない秋の淫らな横顔が、次第にクルルの鼓動を波立たせる。
「たまにはいいじゃない……ね?…」
するりとジーンズを脱ぎ捨てると、男の手をとり自分の秘所にあてがった。
「ん…ンン……ねぇ…お願い……」
下唇を噛み、はしたなく足をM字に開いて、腰をなすりつけるように男を誘う。
男は抗いようもなく、指を差し入れる。
初めはおずおずと、けれど類まれな美しい曲線に妖しげな甘い匂いまで漂わせたその身体に、
徐々にその動きが激しくなっていく。
ねちゃ、ねちゃ、と執拗に出し入れし、中を探るようにかき回す。
2本3本と増えていくたびに、秋は愛嬌をあげ続けた。
「きぁん!…あん!あぁ…あん!あぁん!……んぁっあっ!っ!」
小娘のようなカン高い声と、淫らな水音が響く中、クルルはその部屋を後にした。
『チッ!!……何が“お願い”だよ。けっ。』
雨交じりの空を飛びながら、吐き捨てるように心の中でつぶやいた。

嵐のような雨になった頃、クルルは日向家にたどり着いた。
玄関の姿見にふと目をやると、そこにはびしょぬれの黄色いカエルが写っていた。
かなりしょぼかった。
『ペコポン人なら誰でもいいってか?』
チェックシャツの小太りの男を苦々しく思い出しながら、ラボに向かう。
そして、戸棚の奥の変身銃に手を伸ばした。
187秋クル担当漫画家:2006/02/27(月) 13:54:16 ID:k60IcOaj
中途半端ですみません。
また来させて下さい。
188名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 15:16:26 ID:LAKYxMx0
春世父さんは好きです
189名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 15:31:15 ID:15yk3BVi
>>184-186
萌え!!かっこつけてるくせに片思いなクルルカワイスw
続き楽しみにしてます。
秋ママ祭り幸せ…
190ギロ秋:2006/02/27(月) 22:25:14 ID:EwxBUr+V
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
  ギロロがテーブルに手をかけ、身体を起こした。
足にからまる油で汚れたカーゴ・パンツをいらだたしげに脱ぎ捨て迷彩柄のシャツを羽織ると、
ちらばった自分の衣服をさっさと拾い集めはじめる。
そのあいだに秋ものろのろと起き上がった。ゆびさきで頬や鼻のあたまに散った精液を丁寧に拭い去る。
手首までながれ落ちるそのつめたく冷えはじめた液体を、秋の紅い舌がちろりとすくった。ギロロのところまで膝でにじり寄ると、その白くぬめるきゃしゃな指をギロロにからませ、顔を伏せてオリーヴ・オイルごと丹念に舐め取りはじめる。
秋の長い髪がギロロの腹にふれた。ほおを上気させ眉をひそめた秋の、濡れた紅い唇がせつなげにひらかれてその桃色の口腔が男を迎えいれる。ながい睫毛を伏せると秋の顔がひどくおさなくなった。
ちいさな子供が飴を頬張るように、秋がすこしずつ唇をかぶせてゆく。
衣服を手に持ったままのギロロが、蔑むように秋に眼を落とした。
秋のくちのなかで確実に脈打ち大きさを増してくるものがある。ギロロが身をかがめ、秋の黒髪に五指をうずめた。まだかすかに濡れているその洗い髪の香りが、オリーヴ・オイルの残り香のなかでギロロの鼻腔を刺激した。ギロロの表情があきらかにこわばる。
その香りは、日向家の皆が共用しているシャンプーのものであった。優しげな花の香りがギロロの身体をめぐる血を暗くざわめかせる。秋の面差しはどちらかというと息子・冬樹に伝えられていて、娘の方には実はそれほど似ていない。
しかし今自分の眼下にある、苦しげに眉をひそめる表情やきゃしゃな肩・やわらかなからだの線がギロロの
まぶたの奥の、どれほど振り払っても消えることのないある面影と二重写しのようにだぶった。
ギロロは眼を逸らした。どれほどきつい責め苦を受けても、この男の表情がここまで苦しげに歪むことは滅多にあるまい。手に持った衣服が床に落ちた。ひくくうめいて秋をひきはがし、そのからだを右腕でかきいだくように持ち上げる。
大口径の銃器を片手で扱える腕の力は、地球人と化していても忠実に再現されていた。
秋のからだがらくらくと持ちあがり、その両手がキッチンのシンクに押しつけられた。
ギロロが秋の腰をうしろから抱き、そのまま自分へ強く引寄せる。
「ギロちゃんッ!―――待っ・・・・・・ッ!!」
  あとは、悲鳴になった。
秋の背がのけぞり、シンクの縁をつかんだゆびが、加えられた力のために白く変わる。
「―――あ・・あッ!・・・・お、おねが・・・いッ――もう少し・・・やさし、く―――ッ」
  ギロロが後ろから秋の胸を両手で羽交い絞め、その背に苦しげに顔をうずめた。
そのままふかく、秋を穿つ。―――くうぅ・・・ッと、秋がほそい声をもらした。
抱かれたままからだを押さえつけられ、秋のからだがキッチンの床に這う。腰だけを高くかかげた秋の黒髪が両側にながれ落ち、しろい首すじがあらわになった。
ギロロが泣きだしそうな表情で、秋のからだを切り裂きさいなみつづける。
秋のやわらかな尻に硬い五指を爪立て、その腰を浮かせ何度も思うさま引きつける。
ギロロが動くたび秋のくちから、はぁッ・・・!という呼気が漏れ、その乳房が床を擦った。
「ひんッ―――あぅッ―――!!あ・・ぁあ、ああぁッ――――・・」  
191ギロ秋:2006/02/27(月) 22:41:12 ID:EwxBUr+V
  この容赦のない抽迭に、秋のからだが応じはじめていた。
汗ばんだほそい腰がやるせなく反りかえり、足の爪が床を掻いた。
「んッ!!〜〜〜んんッ・・・―――んっ・・・」
  律動がつたわるたび、からだの奥でじわじわと熱が生まれてくる。
ふかく穿たれて秋の胸が床で潰れ、すりつけられた。
かたちのよい眉をしかめて快感に耐える。渇きを訴えるように、唇から舌が覗いた。
ギロロが腰を引くたびに、ちゅく・・・ッと、秋の体内から濡れた音が混じる。
「は・・ああぁッ―――あ、んッ・・あっ――――!・・も、もぉ・・・・」
  髪をふり乱し、秋が高い声を放った。
腰を抱えたギロロの手にゆびを重ね、その衝撃を自分から受けとめる。
秋をくさび打つギロロの速度が、どんどん上がってゆく。
秋の顔とからだが押し寄せる快楽の波により、あまい桜色に染まった。
ゆびをひきつらせ床に這って、背をのけぞらせる。喉から声が、ほとばしった。
「もう・・・・ダメぇええッ!!―――い、イっ・・・ちゃうぅ――ッ!!!」
  秋の全身がおおきく痙攣し、手足がガクガクッと二、三度ふるえた。
「―――――は・・・・ッ――――!!」
  涙を溜めた秋の目が焦点を失い、紅潮したそのからだが力なく床にくずおれる。
ギロロが秋のからだを強く引寄せ、ひくくうめいてその体内に放つのとほぼ同時だった。
192ギロ秋:2006/02/27(月) 22:43:30 ID:EwxBUr+V
あと1回の投下で終わると思います。秋クル担当漫画家さんごめんなさい。
遅くても明日には終わらせますのでご容赦ください。
193ギロ秋:2006/02/28(火) 02:39:37 ID:eoODouJt
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
  ギロロは気だるく眼をひらいた。視界に入ったおのれの手が、見慣れた赤い肌ではないのを見て、
ああいま俺はポコペン人の身体だったな・・とぼんやり思う。
思考がうまくまとまらない。なにやら取り返しのつかぬ事態になったような――と考え、ふいに胸に被さる重みを感じた。見下ろすと自分の裸の胸に、これも一糸まとわぬ秋が、うつぶせに腕を廻している。
とたんに状況を思い出し、ギロロは髪をくしゃくしゃと掻きまわした。
やむを得ぬ状況だったような気もするし、自分がしっかりしていれば避け得た状況であったような気もする。
少なくともこのままここで二人こうしていれば、大騒ぎになることは確実であった。
だが、今後の対処の方法がまるで思いつかない。口の中ばかりが無闇に渇いた。
煙草が欲しいな―――と痛切に思い、ギロロは自分で自分の思考に驚いた。
成る程――ポコペン人がああいう身体に有害な植物性の煙を、わざわざ体内に入れたがるのはどうもこういう時らしい・・・。
手近にあったカーゴ・パンツを引寄せ、秋を乗せたまま、器用に穿く。胸の上の秋が、ちいさな声をたてた。
結果的にずいぶん酷くあつかってしまい、もしや泣いてでもいるのかと気になって覗きこんだら、秋はそのままの姿勢ですやすやと眠りこんでいた。
あどけない表情のまま、まったく起きる気配がない。ときどき夢でも見ているのか「校了」だの「原稿」だのと
ちいさく寝言をつぶやいている。しあわせそうな、太平楽な寝顔だった。
「―――――女は、怖いな・・・・・。」
  思わずそんな言葉が口をつき、われしらず苦笑が漏れ出てくる。
ひとまず秋をベッドに連れて行こうと、肩に担ぎ上げ散らかった衣服を集めた。
肩の上の秋が、むにゃむにゃとなにやら言葉を漏らす。最後だけが、はっきり聞こえた。
「――――なつみ。・・・ふゆき・・・・。ごめんママ―――いま帰る、から・・・。」
  ギロロが秋を見上げた。これも寝言である。あとはただ、正体なく眠りこんでいる。
昨夜は徹夜で仕事を片付けてきたのかもしれなかった。
ギロロが秋を肩から降ろし、その胸にそっと抱き上げた。
足を抱え、頭を寄せて起こさぬよう充分に気をつける。
キッチンから寝室まで秋を抱えながら―――ギロロはただ、無言で歩みを進めていった。

           〈END〉
194名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 05:07:08 ID:gaH8zUQ7
おつかれさまでした!
ギロロの複雑な心境テラモエス
195名無しさん@ピンキー :2006/02/28(火) 08:11:33 ID:MxODCYVD
乙&GJでした!
心情描写がよいですなぁ〜。
196名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 22:58:56 ID:1NeCUFkA
冬樹×桃華&人魚&散夜&リサの5P希望
197名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 16:32:53 ID:GwR31aNM
>>196
これはひどい
198名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 18:58:36 ID:R5ffXyxV
冬×モアキボルディングス
199名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 22:19:03 ID:/Zsnhj8f
夏美×小雪を希望・・・
200名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 00:20:15 ID:3qUM3scA
タマケロの続きが気になってしょうがないんでありますよ〜職人様お待ちしておりますぅ〜!
201名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 04:55:32 ID:mkANgfFz
うお、ギロ秋乙です!

しかしこのあと、ギロロはどういう顔して夏美と会うんだろうw
ギロロのことだから凄く挙動不審になりそうだ・・・

問い詰められて動揺するギロロに萌
202名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 13:14:03 ID:Oj+fDngc
そろそろ、普通なカップリングも読んでみたい。
203名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 18:30:20 ID:8Uv6sVG0
え? 冬樹×小雪とか?
204名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 18:32:39 ID:ynVH9aor
え?吉岡平×モアとか?
205名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 18:58:55 ID:7hh6tbW2
今週の話はパロし放題ですよ
206名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 19:23:02 ID:FWneqDQo
冬樹×裏桃華(表は除外)キボン
207名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 21:29:33 ID:WEjruaUI
アリサの話題が出ないのは何でだろ
208名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 23:23:30 ID:qjukg8I0
アリサはまだ謎が多いからなぁ。もう1回くらい登場すればわかるかも。

今日のアニメにいやビックリ。あれを6時台に放映するとはw
209名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 01:51:17 ID:fiLNo6Qg
クル×モア///
210名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 22:12:26 ID:Fe8NeFms
桃華×冬樹(桃華の駆け落ち話で実は冬樹が嫉妬してた想定で希望)
211名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 00:21:46 ID:1K0D1557
623×メロディハニーとか。
212名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 00:51:03 ID:gcCJuuzu
>>211
そういえば見たこと無いな
213名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 08:07:47 ID:YUwmsI0z
職人様方カムバック〜!
214名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 20:10:57 ID:fW3wVLDC
ケロロのSSは難しいです・・・w
 
 自分が投下した時は2重のカベがあった感じでした。
原作の、キャラ同士の微妙な距離感をどう詰めるか・・というメンタルな
所と、ケロン人の場合は体格差をどうするか・・・という物理的な所。
(ポコペン人化する場合はどうやってその理屈をつけるか、とか)

 そのあたりを解決するうまいシチュエーションが思いつくまでに
時間がかかりますw
215名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 20:15:57 ID:fW3wVLDC
しまった途中で送信・・・orz

 なにかいいネタはないものでしょうかね?
216名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 20:33:19 ID:3iMicxDr
奥義:体格差なんざ気にしない。
217拝啓軍曹さぁん!:2006/03/09(木) 11:06:58 ID:UJKW0NkQ
 【卑怯なバイパーの襲来により、それまでバラバラだったケロン人は初めて
一つにまとまったのです】ケロン星定小訓練所歴史教科書「かがやくケロンの
歴史」序文より。
タママは、今気づいたようにケロロとモアを一瞥した。
「あぁっ。お二人とも、なんて格好ですぅ?」
ばっと今更のように顔を背ける。だが敏速ケロロは既に軍服を着用し、モアに
もシーツを纏わせていた。
「…無理あるだろ、それ」
とにかく命が助かってほっとした面々だったからか、いつの間にかギロロは
地球侵略がちっとも進んでいないことを思い出して着衣したケロロに説教を始
め、モアも帰り、その夜は何事も無かったかのように更けていった。ケロロ小
隊にとってこの程度のトラブルは日常茶飯事でもあったため、本当に一見何事
もなかったかのようだった。
 誰もが寝静まった夜、タママ二等兵はいつものようにケロロ軍曹との愉しい
想像プレイの世界に没入しようとしていた。
「やっと二人きりになれましたね軍曹さん」
「タママ二等…いやタママ。ずっとこうなりたかったであります」
が、今日に限ってそこから先が上手くいかなかった。やっと自然なシチュエー
ションでケロロといい雰囲気になれたと思ったら、視界の隅にアンゴル・モア
がちらちらと映る。次々に場面、設定、小道具を変えてみたが、一度などアン
ティーク調の部屋も家具もベッドも何もかもが大きい不思議の国の寝室でおっ
始めたところで、巨人アンゴル=モアが遥か頭上の巨大な鍵穴から月のような
目を覗かせて二人の痴態を興味津々という表情で見下ろしているのに気づいた。
…遥か上。
「てゆーか天網恢恢?」
218拝啓軍曹さぁん!:2006/03/09(木) 11:09:13 ID:UJKW0NkQ
現実の闇の中にタママはかっと目を見開く。弾かれるように上体を起こした。
ほとんど腹筋だった。いつもの紅顔の少年然とした面差しはどこへやら、唇は
捲れ上がり、どう見ても凶漢の形相であった。
「あのアマーーーーー!!」
小さな、それでいて大きすぎる不安が胸をよぎる。
………しよう。
「今度会ったらタダじゃおかねぇーーーーっ」
……どうしよう。
「証拠隠滅、完全犯罪ですぅーーーっ」
…だったらどうしよう。
「んー、作戦を考えないと…」
ついに一文が完成してしまった。
「あっ…」
もし軍曹さんが同性愛者だったらどうしよう。
……。
………。
……………。
「かかか関係ないもんねーーーー!?」
気づくとタママは目を血走らせて絶叫していた。
だが、この既に「軍曹さんと人生まっとう計画」まで立ててしまっている男が
一旦精神崩壊の危機に陥ると、もうじっとしていられない。
219名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 17:21:19 ID:v2P7M3nj
キター!!
220名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 17:48:41 ID:KXwipd3L
いまさらですが・・・。

89 :名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 20:17:56 ID:W9BFDpyQ
夏美に迫ってくる小雪をどうにかしなくてはと思っているギロロ。
「じゃあドロロとくっつけちゃえばいい」というケロロの冗談を真に受け早速実行に移す。
が、慣れないことをやっても上手くいくはずがなく当然のように失敗。そこへクルルが現れて・・・

これ、お借りしてもよいですか?
でもドロロ・小雪ではなのですが・・。
221名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 18:33:30 ID:sW2YvfLH
冬樹をさらったアリサが何かを勘違いして逆レイープとかどうよ
222名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 19:07:01 ID:t03BirIc
>>220
いいんでね?
つーか職人さんは大歓迎。その、科学的に。
223ドロ夏?:2006/03/10(金) 19:19:00 ID:s9IILtO8
220です。職人ではなく、まだ見習いなので・・・・。
とりあえず、先に謝っておきます。ごめんなさい。



「ギロロ先輩、協力してやろうか? おもしろそうだしな。これをあいつに飲ませて
 二人っきりにしてみな。クーックックックッ」
そんなクルルの言葉を真に受けたギロロはドロロに薬を飲ませ、地下牢に閉じ込めた。
ドロロの具合が悪いようだ、迎えに来てくれと小雪に連絡しようとしたその時、首にチクッと何かが刺さる。
首をを押さえながら振り返ると、麻酔銃を手にクルルが笑っていた。
ギロロは動くこともできずそのまま倒れこみ、やがて視界は真っ暗になった。
「クーックックッ。俺がおっさんの為にそんな事するわけねぇだろ
 それより、ドロロ先輩と日向夏美の組み合わせのほうが面白いとおもわねぇか?」
ギロロは気を失いながら、そんなクルルの声を聞いたような気がした。
224ドロ夏?:2006/03/10(金) 19:19:50 ID:s9IILtO8
「さてと、そろそろ帰るとするでござるかな」
アサシントップは伊達ではない。地下牢などドロロにとっていつでも出入りできるのだ。
「ギロロ君は何でこんなこと……」
ぶつぶつと呟きながらケロロの部屋を出て、玄関に向かって歩き出すといきなりドロロの身体が傾いだ。
……なんでござる、なにか、おかし、い……。
そう呟きながらドロロはよろめいた身体を支え壁にもたれ掛かり息を整える。
「あれっ?ドロロ? どうしたの、大丈夫? 」
リビングから出てきた夏美がドロロの顔を覗き込んだ。

「大丈夫で、ござ、る」
「何言ってるの? フラフラじゃない。少し休んだほうがいいわよ」
そう言って夏美はドロロを抱き上げソファに横たえた。

「くぅ……ふっ…」
まずいでござる。何か媚薬のようなものを飲まされたのでござるか?
そばで心配そうに覗き込んでいる夏美に欲情している自分に驚き、
ドロロはフラフラの身体を起こしソファを降りようとした。
「なにか、変な薬を飲まされた、みたいでござる。
 このままでは、夏美殿を、襲ってしまうかもしれない。拙者は、帰る、で、ござる、よ」
「そんな、フラフラなのに帰せるわけないじゃない。あたしなら、大丈夫」
眼を伏せ頬を染めながらそう言うと、夏美はドロロのマスクを外し自ら唇でドロロの唇を塞いだ。

ドロロは夏美の柔らかい唇を感じ眩暈を覚える。
このままでは……、そう心の中で葛藤するが緊張の為に震えながらキスをする夏美にドロロの理性が飛んだ。
拙者、もう、我慢、できないでござる。
夏美の髪に手を差し入れ力強く引き寄せると深く口付ける。
「ン、っんん」
口腔内に舌を滑り込ませ緊張で硬く閉ざされた歯をこじ開ける。
歯列をなぞり、舌を絡みとると夏美の口から吐息が漏れた。
「ん…。っふ…。っんん……」

甘い吐息と夏美の声にドロロは更に欲情する。もっと夏美殿を感じたい。
ドロロは更に角度を変え何度も深く口付ける。
口の中を蹂躙され、体の中かに芽生えた何かにおびえるように夏美はドロロに縋りついた。
潤んだ眼で見つめる夏美をそのままドロロはソファに横たえた。

225ドロ夏?:2006/03/10(金) 19:20:48 ID:s9IILtO8
耳を甘噛みし、舌先を首筋に滑らせる。
「あっ…。ド、ロロ…。…んっ…」
服をたくし上げブラジャーに触れると夏美の体はこれから訪れるであろう快感に怯えぴくっと震えた。
隙間から手を差し入れ豊かな胸の膨らみを円を描くように揉む。、
すでに硬くなり存在を主張している先端を口に含むと夏美の身体は弓なりにしなった。
「っやぁ…。」
唇で軽く噛むように愛撫するとやがて甘い声が漏れ出す。
「っん…。ん…っはぁ……」

片方の先端を舌先で転がしながら、もう片方の先端を指で擦るようにもてあぞぶ。
「っあ……っや」
夏美の声が上がれば上がるほどドロロは我を忘れていく。
身体中を余すところなく舌先で指で愛撫し、やがてそれはスカートの中へと。

閉じようとする脚を無理やりこじ開けドロロは脚の間に滑り込む。
下着を剥ぎ取ると恥ずかしさからか夏美は両手で顔を覆った。
秘所に顔を埋め、今まで誰も触れた事のない割れ目を舌先でなぞると、とろっと蜜が流れ出てきた。
「いやぁ…。そんなとこ。…そんなこと、しないでぇ……」

薬により理性をなくしつつあるドロロは夏美が初めてであろうことも忘れ、ただむさぼるように夏美の体を味わった。

「ン…ッア……だめぇ…」」
くちゅくちゅと水音をたてながら丹念に舌先で舐め、赤く熟れたそれを唇の先で摘む。
「アッ…ィヤァ……」
先端を何度も丁寧に舐め上げ、より深く愛撫を施すと一際大きな嬌声を上げて夏美は始めての絶頂を迎えた。

ドロロは力が抜けぐったりとした夏美を休ませることなく更に攻め立てる。

「っあ、ん…」
ドロロの指が濡れそぼった中に入ると夏美の身体は跳ね上がった。
初めて感じる違和感。むずがゆいような、震えるような快感が身体の奥から湧き上がり、
夏美の熱い肉壁はドロロの指を締め付ける。
「ん……っはぁ…。っあ…」
増やされた指で中を掻き回され、あられもない喘ぎ声を上げる夏美。
ほんのりと体を色づかせ、汗ばんだ夏美の肢体と喘ぎ声にドロロの我慢も限界を迎えた。
226ドロ夏?:2006/03/10(金) 19:21:22 ID:s9IILtO8
「ナツミ殿…」
ドロロ自身を夏美の入り口に当てがう。
ドロロにより散々高められたそこはぬらぬらと蜜を湛え、難なく受け入れるかと思った。

「…っや…。っく……」
しかし、いくら慣らしたとはいっても一度も他人のものを受け入れたことのない場所である。
指とは比べ物にならない質量に夏美の顔は歪む。
……痛いのでござるな。
そっと抜こうとするドロロの腕を掴み、潤んだ目でドロロを見つめながら夏美は首を横に振った。
「大、丈夫。このまま…して…。おね、がい」

夏美に負担がかからないように時間をかけてゆっくりと根元まで押し込む。
「っはっ…。」
ぎゅっと閉じられた夏美の眼からは痛さの為か涙が零れ落ちた。
夏美の痛みが少しでも和らげばとドロロは手や唇を使い身体に愛撫を施しながらゆっくり動き始めた。
夏美の全てを愛しむかのようにゆっくりと、何度も抽出を繰り返す。
やがて夏美の緊張が解け、少しづつではあるが声に甘さが混じりだした。
「んっ……。あっ…ああ……」
秘所が再び蜜を湛え始めくちゅくちゅという音が辺りに響き、夏美の唇からは嬌声が零れ落ちる。

ドロロは夏美の中を入り口から最奥まで余すところなく感じるようにゆっくりと味わう。
最奥を付かれるたび、深く抉られるたび、夏美は自分の中に何かが生まれていくのがわかった。
淫らな水音と夏美の嬌声だけが室内に充満し、今まで感じたことのない快楽に夏美は翻弄されいた。

「ドロ、ロ…。もっ…、やっ……」
「いきそう?」
恥ずかしそうにコクンとうなずく夏美に軽く微笑みドロロは激しく動き始めた。

ぬちゅっぬちゅっと言う夏美の蜜音とドロロの打ちつける音にあわせ、
夏美の口から喘ぎ声が漏れる。
「っふ…。はあぁ…。ん、あっ……」
夏美の中を突き上げながら赤く充血した突起を愛撫すると夏美の中がビクビクッとドロロを締め付け
夏美は2度目の絶頂を迎えた。

ずるりとドロロは自身を引き抜きぐったりとした夏美を裏返しにする。
「やっ、何?」
「ん、もうちょっとだけ……」
四つん這いにさせた夏美の其処にもう一度あてがいドロロは一気に貫いた。

「あぁぁ…」
「ナツミ殿…」
うなされたようにドロロは愛しい人の名を呼び夏美の腰を掴み何度も打ち付ける。
背中に口付け、後ろから胸を強く揉みしだき、何度も何度も中を蹂躙する。
それは夏美が意識を失うまで続いた。
227ドロ夏?:2006/03/10(金) 19:22:09 ID:s9IILtO8

「やめろ、ドロロ!なつみぃ〜!はっ……」
「ギロロ先輩、そんなところで寝てると風邪引くぜぇ。
 ところで、俺様特性の睡眠薬(催淫剤入り)はどうだった?いい夢見れただろ?
 ちなみに、ドロロ先輩が飲んだのは只の栄養ドリンクさ。
 とっくの昔に家に帰ってるぜぇ。クーックックッ」
「貴様ァ〜」
228名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 20:38:53 ID:tJAQYMMR
すげぇ・・・ 初めて見るドロ夏
229名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 16:59:56 ID:e2YJC+xF
GJ!夢オチだったのか!
クルルの嫌がらせのターゲットはドロロではなく
伍長だったんですねw
230名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 17:51:34 ID:Hso3kig4
映画ネタ・・・
一億総サトラレ化設定があまりうまく生かしていなかったような気もするけど、
ネガティブな想いに囚われて、このまま心が離れるくらいなら・・・で暴走
するケロン×地球人カップリングってどうでしょう。
ケロ冬・・・とか
231名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 20:35:14 ID:u6PSbYgM
一億総サトラレ化ってキノの人の痛みがわかる国みたいな感じになんのかな。
232名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 20:37:43 ID:usgFIc56
一億総サトラレ化って気が狂って滅亡だろ
233拝啓軍曹さぁん!:2006/03/14(火) 01:52:35 ID:gsA8gTa0
 気がつくとタママはクルル印の盗聴器と隠しカメラを手にしてケロロ軍曹の
部屋の前にいた。もう夜遅い時間だしかの人は寝静まっているだろう。もしか
したらガンプラ作りに夢中になっているかもしれない。とにかくこの蟻型諜報
機を使って、おつきあいできるかどうかの大前提だけでも確認するですぅ。
いざとなっても………ももも問題ないですぅー(?)。とにかく、一旦軍曹さ
んの注意を逸らした状態で、こいつらを部屋に入れなきゃ…。
最悪の事態は極力考えないようにして、タママは誤解を受けそうな時間帯に挙
動不審な様子で、最愛の上官の部屋を訪れた。
「こんな時間に男を部屋に入れたら、どうなるか分かってんのかコラーーー」
ドアが開いた瞬間にタママ自身が内心思ったことだったが、何で僕はこの人の
声で同じ台詞を自分の耳で聞いてるんだろう、と不思議に思った。それを最後
に、突撃兵タママ二等兵は気を失った。
 昔から人一倍好色な体を、ケロロは持て余していた。経験豊富で、軍歴は男
性遍歴と連動している程だった。
「我輩、自分がこんなに有名になるとは思ってなかったんだよね〜」
一抱えもある生乳を揺らして男に乗っかりながら、下士官としてはエリートコ
ースに乗っているケロロ軍曹は呟いた。
234拝啓軍曹さぁん!:2006/03/14(火) 01:55:43 ID:gsA8gTa0
「今は誰かと適当につきあうなんてこともできないしさー」
上意下達が絶対の軍隊の世界で、上官と部下が関係を持つなどご法度だ。加え
て幼馴染と硬骨漢は作戦の主戦力となる位置にいる上に、下手に深い仲になる
と次の休暇には家族と顔合わせということになりかねない。愉快犯には下手に
脅迫のネタになるようなものを提供するわけにはいかない。冬樹殿は…まだ
ギリギリ子供。待たなきゃ。そう言い聞かせて、必死で夜中に誰かの部屋のド
アをノックしようとする衝動を抑えていた。あ、忘れてないでありますよ。
そんな瞳を潤ませないで。タママ二等は…純粋な瞳が嬉しいのと、並外れた嫉
妬がちょっと怖かったりして。いや、なんでもないであります。急に血走った
目で我輩を見ないでよぉ。
「かといって毎日毎日一人よがりじゃあ、満たされなくなっちゃうわけよ」
言下に大きく腰を上下する。暫く言い訳めいたことを言うのをやめて、若く張
り詰めた肉棒を喉元まで味わう。やがて最初の軽い絶頂を迎えたらしい。ケロ
ロの全身がうっすら汗ばんだ。しっとりと緩んだ秘部がタママを包んでいたが、
ケロロは再度息づくナスを入れ直した。
 その心の隙間をがっちり埋めてくれたのがガンプラ作りだったという。
「とにかく精神が集中されるわけ。煩悩が清められるわけ」
月に一度の、性欲が荒れ狂う数日以外は。再び体が上下するのに合わせて、
ぷるんぷるんと乳房が揺れる。腹筋背筋大胸筋は見事に鍛えられていた。
「毎日毎日色んなモビルスーツと…」
「それ聞きたくないですぅ」
「アチャー。引かれたョ…」
タママは緊縛され組み敷かれ、卓越した口技によって充血した局部の根元を二
重にした輪ゴムで止められ、転がされて、長年の夢が叶う栄誉に浴していた。
235名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 06:00:22 ID:Uvu+HlWg
拝啓さんの作品いつも楽しみにしてます!
次の展開にwktk
236名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 19:17:58 ID:r4CHDhw8
うおう、軍曹さんダイターンw GJっす!
237名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 15:49:01 ID:BpKPT9CY
一人よがりワロスw 
「次の休暇に家族と顔合わせ」もなんか納得。
同級の2人はそういえば両方とも堅物だ・・w

 ポール主役の話が出来たんで投下しようと思いましたが
あんまりいいところなので、もうちょっと保留しますw
続きが楽しみです!
238名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 18:49:17 ID:4bNVPMfy
ポールだって?読みたいなぁ
ポールと誰の絡みっすか?
239名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 19:42:39 ID:QmswXbUj
>>238
237ですが・・・すんません桃華ちゃんですw
いろいろな事態が起こって―――。まぁギリギリ未遂、といった話です。
ギャグなんで。冬桃が好きな方には申し訳ないです。
240Y部長:2006/03/16(木) 00:46:45 ID:9Rj+HpoQ
い、いやいや、最近モモカ成分を欲していたので、楽しみに待っています。ハァハァ
241拝啓軍曹さぁん!:2006/03/16(木) 01:03:49 ID:JqhLui8X
お待ちいただいてすみませんm==m 投下です。





 決して嫌がっている顔はしていないタママに向かって、ケロロは謝した。
「んっ…突然、悪かったでありますタママ二等」
タママに不満のある筈がない。念願の台詞を口にしてみる。
「何を言うんですぅ。どうぞ、僕でよかったらご存分にですぅ♪」
「あ、そう? じゃ遠慮なく。まったくチミったら、もうちょっとでいきそう
ってところに訪ねてきたんでありますから…我輩、ついに理性失っちゃったのよ」
「えへへ…」
来訪の目的を言う必要はなかった。
「アリガト。じゃ、もっと気持ちよくするでありますからね」
ケロロは目元を桃色に染めて、淫らな女神の笑みを見せた。タママは初めて
見るケロロ軍曹の表情に、独占欲を少し満たされるような嬉しさを感じた反面、
瞬間ぞくりとした。ふっと冷静になると、好き者の女性にいいようにされて
いる自分がいる。達しても放てないようにされた己自身は、血が集まりきって
色が変わり、痺れたようになりながらも直に憧れの女性の粘膜に包まれていて、
感覚は鋭敏だった。無論あまり長くこの状態でいると、大変まずい事態になる
処置であることには変わりがない。少々マゾヒズムを刺激されるような、およ
そ自分には合わないようなシチュエーションだ。だが、意外にもとても幸せだ
った。この人が悦ぶことならば。
「今夜はメチャクチャになりたい気分であります」
タママは突き上げて応えた。ぐちゅっと音がして、先端が膣奥にぶつかる。
びくびくと剛棒が内壁に絡みつかれ貪られて、それをねじ切るような動作でケ
ロロの腰が前後に動いたのと、その下の足の指が開いて数秒間硬直したのが同
時だった。
軍曹さんのためなら、火の中水の中軍曹さんの中ですぅ★
242拝啓軍曹さぁん!:2006/03/16(木) 03:24:31 ID:JqhLui8X
 糸が切れたようにがくりと脱力したケロロを、タママは慌てて抱きとめよう
とした。が、縛られているために腕が動かず、騎乗位で繋がっていたケロロを
転がしてしまうに忍びなく、タママは自分の体で受け止めることにした。温か
い女体が勢いよくかぶさってくる。
「うぅっ…」
何とか受け止めたものの、ケロロの立派な乳房がクッションのように胸板にぶ
ち当たり、息が詰まった。貫いていた自身も勢いで抜けてしまう。寂しさのよ
うな喪失感が、萎えられない自身によって継続されてしまっている。贅沢なク
ッションのお陰でケロロの顔との距離も縮まらなかった。その感情をそのまま
顔に出したタママを見て、汗ばみ上気した顔に、照れたような蕩けた表情を乗
せたケロロが言った。
「タママ二等、スマンであります」
 タママは出さないまま、途中から緊縛を解いて体を自由にしてもらった。
輪ゴムをようやく外すと、達した時の白濁が零れ落ちてくる。
 あ、出てくる…ちょっと休みたいですぅ。
タママは一休みしようかと思ったが、まだ満足しきっていないらしいケロロの
挙動と積年の願望を叶えるべく、ここは絶倫の若者を装うことにした。
「軍曹さ〜ん」
自由になった手で、いつものように馴れ馴れしくケロロに寄り、上腕に触れる。
「ご機嫌うるわしゅう★」
「ご機嫌麗しゅうであります」
初めてケロロの素肌を掌で味わい、タママはその手を親指の方向にずらしてい
った。二の腕では到底隠しきれない有名な巨乳が、熱く息づいている。側面か
ら掌を当て、タママは輪郭を確かめるというよりは愛玩するように、そっと時
計回りに優しく撫でた。ケロロはそんなタママの手首をそっと取り、強く自ら
に当てながら逆時計回りを指示した。タママはその通りに胸への愛撫を始める。
こうしてケロロは自らの双球をそっくり部下に預けてしまった。時折くすぐっ
たそうな声を上げて、タママの引き締まった体に腕を伸ばす。武骨な女軍人の
ものなのに甘い匂いのする指先が、ケロロの乳に奉仕している筋肉を仕舞った
鎖骨や胸部に触れ、指の腹で愛しげになぞった。タママはしばらくして、言葉
を待たないまま腰と腕を曲げて顔を近づけ、ケロロに接吻を乞う。どこまでも
献身的な部下に、ケロロはそれを許した。始めは遠慮がちに唇を包んでいただ
けのタママは程なく大胆になり、舌を入れて歯列を探り、前歯を舌先でつつく
と歯茎を嬲り、その奥の舌を求めた。舌からして筋力の違う両者が邂逅し、同
じ音を響かせる。言葉のなくなったそこで、唾液が跳ねる音が延々と響く。
ケロロの手がタママの肩を抱く。掌が肩を掴み、自分の方へと引き寄せていく。
もう胸先がタママに触れた。
 数度の絶頂とキスだけでは飽き足らず、すぐ次の一戦に雪崩れ込んでしまう
自分に気づいたのか、唇を外したタママが胸に吸い付こうとする時、ケロロは
思わず言った。
「こんな風じゃなかったら…」
ナイスバディで感じやすい体の男好き。もてもての花形。それ故の深い悩みが
あるのだろう。ケロロの口から出た言葉を、タママは強い意志で打ち消した。
「そんなの軍曹さんじゃないですぅ!」
「え」
「軍曹さんは、今のままが一番ですぅ! 僕は今のままの軍曹さんが好きなん
ですぅ! 人なんてしょせん変わるときは変わっちゃうんですから、いつでも
自分を好きな軍曹さんでいて欲しいんですぅ。それがいいんですぅ僕はそう
信じてますぅっっ」
何も考えずに一気に言ってしまっていた。勝手に口を突いて出た言葉だった。
言ってから我に返ったタママに、ケロロは心の琴線が爪弾かれて潤んだ瞳を向けた。
「…ありがとうであります。タママ二等」
243拝啓軍曹さぁん!:2006/03/16(木) 15:49:57 ID:4lMx/L0j
 ケロロはタママを見上げると、自然にタママ自身を掌で包む。今度は覚醒し
た状態でそれを受け入れるタママは、眩しいものを見たように目を細めた。
やっぱり普通がいいですぅ♪
タママの男に直に接し、ケロロは熱い吐息を漏らす。欲望の塊を熟達したケロ
ロに愛でられているタママは、すぐさま充血した。親指の腹、掌の窪みで膨ら
みの継ぎ目や先端を転がすようにうがーーーっ。
「軍曹さぁん…」
一番の弱点を相手に委ねたまま突撃を敢行してしまう。すっかり棒状になった
熱塊がケロロの手から弾んで飛んだ。タママはケロロに立つよう促すと、何故
かうつ伏せのように体をひっくり返した。目の前にベッドがあると思ったら、
ケロロは一言もなしにどんと後ろから突き飛ばされた。
「えいっ」
「ポウッ?!」
ケロロの上半身がベッドに倒れ込む。崩れかけた膝と、ついさっきまじまじと
見たばかりの丸いお尻を、タママはよいしょと起こした。さっきまで自分自身
を咥え込んでいた濡れそぼった双丘の間が目に入る。そこにはタママの刻印が
くっきりと捺されていた。人差し指をそっと近づけ、そこに触れる。その刺激
だけでぴくりと反応した。続けて、指を差し入れてみる。何の障害もなく、
スムーズに飲み込まれていく。続けて中指も揃えて入れる。じゅぷっと貪る
音がした。タママの意図を察したケロロが顔を上げて訊く。
「タママ…立ちバックって好きなの?」
「好きですぅ。これだと僕が気をつけをすれば、どーんですからぁ☆」
「ふんふん。イイネ」
身を起こし、ケロロが臀部を高く上げて突き出した。するとタママの熱が周辺
にぶつかる。焦ったように逸れてしまうタママをケロロが慎重に襞の間に導く
時、タママはケロロの乳房に手を伸ばし、近づきながら応えた。この態勢なら
比較的小柄な体格のタママも深づくりの軍曹も楽しめそうだというわけだった。
244拝啓軍曹さぁん!:2006/03/16(木) 16:15:08 ID:4lMx/L0j
 「行きますよぉ」
常備されていたらしいゴム製品をケロロから受け取って装着し終わると、言う
間にタママはケロロの中に押し入ってきた。ケロロは熱く硬い感触で満たされ
ていくのを、穏やかに受け入れる。タママの体がぐんと伸び上がり、ぴったり
とケロロの尻に密着した。骨盤同士がぶつかる音と、皮膚が鳴らす乾いた音が響く。
「んぅっ…」
思惑通りにタママは天井に届き、その衝撃にケロロが呻く。タママは先ほどよ
りも余程鮮烈な粘膜を覆う濡襞の感触に、ようやく歯を食いしばって射精を堪えた。
入れたばかりなのに、もう食らいついてくる。まるで咀嚼されているようだった。
あ、味わわれてるですぅ…。
「軍曹さんのエッチ〜」
「何を、タママにと、う、こそ…」
内部のむず痒いところを掻こうとするように、ケロロの腰が小刻みに動く。
ほとんど習慣化されているらしいそれに、タママは軍曹の底知れなさを感じた。
「ケロロ軍曹さぁ〜ん」
到底掌に収まりきらないメロンのような乳房をぐにぐにとつぶしながら、タマ
マは万感の思いで呼びかけ、少し腰を引いてずるりと自らを中ほどまで引き出
し、乾いた音を立ててケロロに突き入れた。すぐに短い抜き差しが始まる。
「あっ…あっ…あぁっ…若い子っていいわ、やっぱ…。これが私(笑)?」
脚を肩幅よりも大きく開き、部下の肉棒を受け入れる、いや搾り取るという
表現が合うほど愉しみ始めたケロロは、素直に女の声を上げていた。ゆっくり
と上体を前傾させ、下肢を完全にタママの方に差し出す。タママはそれを受け
取り、モアとケロロが下着姿でいたときのことを思い出した。
「くっ…あの女、軍曹さんを中途半端に感じさせやがって…許せねえ」
ここまで来ても、まだタママの心にはアンゴル=モアがかすかに引っかかって
いた。ケロロの中からかの女の存在を消すように、タママは打って変わって
深く突き上げ始めた。汗が飛び散る。
245拝啓軍曹さぁん!:2006/03/16(木) 22:37:20 ID:4lMx/L0j
もうすぐ終わります。長々すみませんm−−m ポール私も読んでみたいです^^




 思いきりぶつかってきた若いタママに、ケロロは何らの技巧を施すことなく、
また軽く達してつんのめった。本日十度目の絶頂への足がかりを掴んだケロロ
軍曹の秘部にねぶられ、タママ二等兵は足の親指に白くなるほど力を入れ、ゆ
っくりと抜き差ししたり、あの戦場でケロロに背負われていた時のことを思い
出したりした。急に想いが叶ったことを実感した。
「生きててよかったですぅ…」
「そだねっ…こんなこともできるもんねっ…」
軍医に、もう少し治療が遅かったら、意識を失っていたら、命が危なかったと
言われたんですよ…。
タママは愛の池に飛び込む自分を思い浮かべ始めた。生きててよかった。ケロ
ロの背中に飛び降りるように最後の一突きを敢行したタママは、霞む視界の中
で思った――。
軍曹さんも一緒にイッちゃったんだ…。
ケロロも深く達しているらしい。自分に負けず劣らず激しい気性が、標的が決
まると狂おしいほどに注がれる愛情が、本人にも制御不可能な筋肉の収縮とし
てびゅくびゅくと蠕動している。一瞬息が止まって、全力疾走した直後のよう
に激しく酸素を求めている。しかし達して急激に重くなり、芯を失いつつある
タママの体を、母なる大地のように受け止めてくれた。
246拝啓軍曹さぁん!:2006/03/17(金) 00:33:30 ID:/Fx6sIXZ
 栓を開けるとプシュウと炭酸の抜ける音がした。立ち込めていた情事の残り
香が少しずつ換気されている中、くねった瓶からグラスにとくとくと注がれる
それは、無数の泡粒を立ち上らせる。
「たーんとお飲み〜」
「はいですぅ」
「「乾杯☆」」
ひとまず今夜は満足したらしいケロロ軍曹は、高価い炭酸水をタママに振舞っ
た。甘さの全くないそれを一口ずつ口に含み、たまにゲップをしながらタママ
は飲んでいる。
チョコレートが欲しいですぅ…。
舌に刺激の強いそれをちびちびと口にしながら、タママはずっと疑問に思って
いたことを聞いてみることにした。ところがその事実関係の中に存在する「あ
の女」のことを思い浮かべただけで、タママは俯き嫉妬深い自分で呼びかけて
しまっていた。
「軍曹さん」
何故か黒いオーラを滲ませたタママの声音に、冷水をかけられたようにケロロ
は振り向きいつでも逃げられる体勢に入る。だが何度も達して腰がぐらつく今
の状態でタママ・インパクトでも撃たれたら、本当に危ない。ケロロは裏返っ
た声で返答した。
「何かなっ」
「質問に答えて欲しいですぅ」
一言だけタママは訊いた。
「あの女が軍曹さんのことを『おじさま』って呼ぶのはどうしてですぅ?」
目を見開いて強ばった顔をしていたケロロは、はぁっと安堵の息をついた。
 ケロロは昔のことを少し語った。育った家のこと。故郷の両親のこと。ガキ
大将だった子供時代のこと。ケロン人の社会参加、軍役のこと。
「何でモア殿が我輩のことおじさまって呼ぶのかっていうとね、我輩が初めて
モア殿に会った時、モア殿は軍曹っていうと、こうたくまし〜い、ハートマン
軍曹みたいなの想像してたみたいなのよ」
ケロロは軍役に就いた初期に、アンゴル族の本拠地にいたことがある。その時
にモアと知り合ったのだ。とても慕われ、今は姉妹同然である。
「だからか最初緊張してたんだけど、会ったら意気投合してさ――我輩も遊ん
だりして。『おじさま』っていうのは、二人だけの愛称みたいなもんであります」
タママはどこか遠いところでケロロの言葉を聞いていた。聞いてしまえばなん
とも呆気ない。
247拝啓軍曹さぁん!:2006/03/17(金) 01:16:27 ID:/Fx6sIXZ
「なあんだ…そうだったんですかぁ」
「それだけのことであります。タママ二等」
欲情を満たされて部屋着を纏い、隊長モードに戻りつつあるケロロ軍曹を、タ
ママは黙して冷静に眺める。まん丸い大きな黒い目もナイスバディも淫乱なと
ころもガンプラ好きなところも立派な隊長だというところもetc…。そして心に
決めた。もう何があっても絶対に変わらない。
やっぱり、軍曹さんしかいないですぅ。ちょっとぐらい時間がかかっても、身
も心も完全に僕のものになってもらいますぅ。戦場でも平常時でも、僕は軍曹
さんの手足となって軍曹さんを護る。邪魔する奴は抹殺!!!!!
タママが考えていることの一部を読んだのか、ケロロもやや真剣な目つきにな
り、言葉を選びながらタママに命じた。
「だからさ、タママもモア殿にもうちょっと余裕というものを持って接して欲
しいんだよね。仮にも誇り高いケロン軍人でしょ」
「…気をつけるですぅ。同盟関係ですしね」
殊勝に頷いたタママに、ケロロは首肯した。
「よろしい」
 ある日の平和な昼下がり。
「おじさま〜」
優しい声音のアンゴル=モアが、一休みしているケロロのところに手作りのク
ッキー、紅茶のポットとティーカップを乗せたお盆を持って歩み寄ってくる。
ケロロはぱぁーっと景気の良い笑みを浮かべた。
「ティータイムでありますね」
「はい☆」
弾むような会話が行われているところに、タママ二等兵が報告に訪れた。
「あ…」
至近距離にタママ二等兵。血走った目がモアを射抜く。あまりの剣幕に、モア
はケロロから離れようとした。ケロロが眉根を寄せる。…が、今日は何だか様
子が違った。タママ二等兵は拳をぶるぶる振るわせつつ、壮絶な笑みを浮かべて掠れた声を出した。
「ふ、ふん。いいですぅ」
いつもと違ってケロロと親しげにしても、「大人の余裕」を見せるタママに、
モアはすぐににっこりと二心のない笑顔を向けた。アンゴル=モアはただただ
清らかだった。
「はい。タママさん」
「うぅ〜」
軍曹さん、今夜は寝かせないですぅーーーーー!!!
モアが皿に乗ったクッキーを差し出す。タママは何だかもったいぶって、本当
は大好きなそれを摘み上げた。ケロロは「やりすぎだっての」と呟いている。
モアは皿をテーブルに置くと晴れ渡った空を仰いだ。
「てゆーか天壌無窮?」
248名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 01:29:40 ID:/Fx6sIXZ
またも有り得ない捏造話ですみません; だらだらと失礼いたしましたm(__)m
レスを下さった皆様、とても励みになりました。本当にありがとうございました(;▽;)

大変お待たせしました。「ポール桃」様他皆様、いつでもご投下ください^^
249名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 01:40:10 ID:1Q+VSXXP
GJ!そして乙です!!
ふだんあんまり報われないタママの軍曹さんラヴが・・・。
よかったねぇタママ・・。でもキャラは変わらないんだなw
250名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 02:06:37 ID:bSqDov+p
ナイスバディで男前な軍曹さん、GJでございました。
ひそかに軍曹さんの中の人が、ケロロ面の被り物をかぶっていた時の
姿を思い出してしまいました・・・w 中の人、スタイルいいからな〜
251名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 02:16:53 ID:8oQm0Gdq
拝啓・・様。せかしてしまったみたいですみませんでした。
そしてGJ&乙です!!読んでいてとても続きが楽しみでした。

ポール桃投下しますが・・・。あんま時間が置いていない
(スンマセン・・)ので拝啓様にレスされる方、私を空気のように
スルーしていただけると幸いです。
252執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 03:26:26 ID:8oQm0Gdq
  ホッホッホ。
わたくしこの西澤邸で執事を任されておりますポール・森山と申します。
この西澤家についてはもはや説明の必要はございますまい。
みなさまもご存知のとおり、世界経済の半分を手中にしているといっても過
言でない「あの」西澤グループでございます。

旦那様、グループ総帥・西澤梅雄様はあのとおりお忙しいお方でございま
す。このご自宅へお戻りになることも年に数えるほどしかなく・・・。
したがってお留守の間のこの屋敷の管理と、愛娘・桃華様のご養育と
身辺守護は不肖このポールの肩にかかっているのでございます。
イヤハヤなんと責任重大な職務かと、省みてわが身のつたなさに呆然とす
る次第ではございますが・・・。
しかしわが身を捧げて悔いない、男子一生の仕事であると感じております。
お任せいただいた旦那様の期待にこたえるためにも、このポール全身全霊
をかけて桃華様をおまもりし身を粉にして働く所存でございます。
(誇らしげに胸を張る所作)

  桃華様がお戻りになる時刻まで、まだ少しございます。
この、屋敷内の清掃も終わり、桃華様が吉祥学園から戻られるまでのわず
かな時間がわたくしポールのささやかな自由時間なのでございます。
もちろん学園内で桃華様の身に、なにか異変でも起こればその限りではご
ざいませんが・・・。基本的に我ら屋敷の者は、桃華様のたいせつな学園生
活には極力踏みこまぬよう、心がけているのでございます。

――――おや、湯が沸きましたな。
英国王室ご用達の紅茶がございますが、お召し上がりになりますか?
いらない?・・・・・ハイ、左様で。
ではこのポールだけが頂戴するといたしましょう。

  (湯気の立つ紅茶をひとくち啜りつつ)
ハテ、なんの話でございましたかな。
―――そうそう、桃華様の話でございました。
このポール、まことにふつつかものではございますが、これまで桃華様の
ご成長振りをご幼少の頃より見守ってまいりました。
なんとまあ、おやさしくお可愛らしく育たれたことでございましょう。
傍に控えている者の欲目かとお笑いになるやもしれませんが、このポール
の眼には失礼ながら、桃華様以上に魅力的なお嬢様はこの世界に存在し
ないかと。・・・・ハイ。つねづね考えているのでございます。

大企業のご令嬢として、何不自由なくお育ちになったとお思いでしょうが
桃華様はあれで、たいへんおさびしいお育ちなのでございます。
さきほども申し上げたとおり、お父上である旦那様は滅多にお戻りになら
れません。
まして桃華様がおちいさい頃は、お仕事の都合上なおさらでございました。
この西澤邸には常時二〜三百人は人間がおりますが、いずれも大人の使
用人ばかりでございます。
―――――桃華様は、手のかからないお子でございましたな。
それこそどんな我儘も言える立場にありながら、私ども使用人を煩わせる
ことはほとんどございませなんだ。それどころか雑務の多い私どもを逆に
思いやってくださって、いつもひっそりひとり遊びをしているような――。
そんなおやさしいお子様でございました。
ときには窓ガラスに映った自分をお友達に見立てて、話しかけたりもして
おいででした。もうひとりのお嬢様が生まれた素因は、実際そんなところに
あるのかもしれませんな。まことにおいたわしいことでございます。
253執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 04:03:37 ID:8oQm0Gdq
  身に余る事ながら、このポールめには懐いておいででございました。
わたくしも育児には不慣れながら、精一杯の愛情をお嬢様には注いだつも
りでございます。しかし、やはり主人と使用人では・・・血を分けた家族の
ようにはまいりませんな。
夜になるとちいさな桃華様はいつも窓辺に身を寄せられて、その大きな瞳を
じっと外へ・・・西澤家の専用飛行場の方角へと向けられておいででした。
もしかしたら・・。今日こそはふいに、旦那様がお帰りになるのでは、と・・。
幼心に、そう期待されていたのでございましょうなァ。
その寂しそうな後姿と――。ついに待ちくたびれて眠っておしまいになり、
わたくしがベッドにお運びしようと抱き上げたとき・・・・。
つい見えてしまった、ほおにの残るなみだの跡は・・・・・。
・・・・・・・。
このポール、忘れようとしても忘れられるものではございません。
(ハンカチを取り出し、しばし目頭を押さえる所作。)

  そんな風にお育ちになったせいか、お嬢様は同じ年頃のお友達を作る
のが不得手でいらっしゃいますな。それもこれも我らの責任でございます。
桃華様をお守りしようとするあまり、つい他の子供達とのあいだにどうし
ても目に見えないカベを作ってしまうのでございます。
「大富豪のご令嬢」そんなレッテルがついてまわるのですな。
屋敷にお呼びしたお友達が、また遊びに来るようなことは滅多にございま
せん。わたくしなどには見慣れた光景でございますが・・・・。
やはり一般人にこのお屋敷は、気後れするのでございましょう。
逆に桃華様の家柄目当てで近寄ってくる者もございます。
しかしそんな輩の下卑た雰囲気は、鋭い桃華様は敏感にさとられます。
しだいにどちらも、桃華様からは距離を置くことになる次第で。ハイ。
まことに・・・。桃華様の出自をご承知の上で、緊張するでもなく妬んだ
り卑下したりすることなくごくふつうに振舞っておいでなのは
あの、日向冬樹殿くらいでございましょう。
桃華様が冬樹殿に惹かれるのも、無理のないことなのでございます。

 冬樹殿に思いを寄せられるようになられてから、桃華様は別人のように
明るくおいでになられました。ましてタママ殿がこの屋敷に住むように
なられてからは共通の話題も出来、ひんぱんにあちらへお行きになられた
りもして・・・これほど活き活きとした桃華様を、かつてポールは見た事が
ございませぬ。―――桃華様の喜びは、我ら屋敷の者みなの喜び。
・・・タママ殿に実はわたくし、ひそかに感謝しているのでございます。
タママ殿は侵略者ではございますが、このポールにとっては地球の命運な
どよりも、桃華様がわらっていてくださる事の方がよほどたいせつな事の
ように思われるのでございます。
―――これはむろん、タママ殿には決して言えぬことではございますが。

 ただ、残念なのは桃華様の想いが冬樹殿にはいっかな届いていないこと
でございます。まあ冬樹殿のこだわらない器の大きさというものは、裏を
かえせば鈍感さに通じるわけで。
人間の長所と短所というのはコインの裏表のようなもので、どちらか一つ
をとるという訳にはいかぬもののようですなァ。
しかしこのポール、たとえ旦那様が反対されようと、全力で桃華様の恋を
応援する所存でございますとも。
254執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 16:43:50 ID:U8/pPPCU
おや、ドアが開きましたな。ちょっと失礼。(席を立って入り口へ)
・・・これはタママ殿。このポールの私室までお越しになるとはお珍しい。
ハテその大荷物。―――しょんぼりして。どうか、なさいましたかな?
―――ホホウ。今日は朝早くから秘密基地の大掃除を?
ふむふむ。そのために色々な荷物を地上に移動させて。―――ホウ。
そうしたら、夏美殿が大激怒。
・・・・まあ、あそこは一般の民家ですからな。無理ございますまい。
それで・・・?ああ、ケロロ殿が。―――――なるほど。
・・・・・つまりタママ殿は押しつけられた、という訳で。ホッホッホ。
エ?
なんですと?武器もある?
だからお世話になってるこの西澤家に迷惑かける訳にはいかないんですぅ、
―――と。・・・ナニ、そんなことを気にされていたのでございましたか。
タママ殿の自室に置くぶんには何も問題ございますまい。
たしかに我らは、本来は敵同士。
しかしタママ殿とこのポールは、男の友情でかたく結ばれた仲ではござい
ませんかな?お荷物がある間はお部屋に踏みこまぬよう、メイド隊にも
よく言い聞かせておきましょう。困ったときはお互い様でございます。
―――ハイもちろん。このポールが請合います。
それにしても・・・わざわざ事前に許可を求めに来られるとは、タママ殿
の男気と律儀さにこのポールいささか感服つかまつりました。
地球の命運をかけて戦うそのときも、お互いにフェアプレーで参りたいも
のでございますな。ホッホッホ。

・・・・・ああ、行ってしまわれた。
おや、これは忘れ物でございますかな?
なにやら懐かしい。――――ガシャポン、でございますな。
取り出し口になにかが。・・・おやまあ、これは冬樹殿の人形でございますな。
ホッホッホ。よく出来ておりますな。そっくりでございます。
ははあ。さてはタママ殿、荷物のお礼でございますな。
親衛隊の報告によれば、冬樹殿は今日は学校をお休みされているとの事。
桃華様は吉祥学園でさぞ寂しい思いをされていることでございましょう。
そこへきて、このそっくりなお人形。―――なかなか粋な計らいでござい
ますな。それにひきかえ親衛隊どもときたら、GPSで捜索しても冬樹殿
が見つからないなどと。いけませんな。タママ殿の爪の垢でも煎じて飲ま
せてやらなければ。
・・・・・それにしても、この顔など実によく出来て・・・。
(チョンッ)
(むくむくむくむくむくむく・・・・・)

・・・・・・・・。
・・・・・・・・。
・・・・・・・・。
おおおッ?!なにやら目眩が。
冬樹殿の人形の顔を触っていたら、突然。
なにが起こったのですかな?・・・・・ハテ、人形はどこに。
おや?これはわたくしの人形でございますな。冬樹殿の人形はどこに。
―――ふらふらッとした拍子に、どこかへ落としてしまったのですかな。
いけません。このポール、まだまだ若いつもりでおりましたが。
・・・おや?あれは桃華様がお帰りになった合図。こうしてはいられません。
お迎えしなければ。―――――おお、お帰りなさいませ桃華様!!
255執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 17:10:28 ID:U8/pPPCU
 どうなされたのです?桃華様。
そんな、ビックリしたお顔を。
・・・・・・今日はどうしたのですか、と?―――わたくしが?
むろん、わたくしはこうしてずっと桃華様のお帰りをお待ちしておりまし
たとも。
エエ?!・・・・・・って。なにをそんなに驚かれて。
どうなされたのです?
そんなに赤くなってモジモジされて。
それにしても今まで気づきませなんだが桃華様、おおきく成長されました
な。もはやわたくしめと変わらぬほどの背にお育ちでございます。・・ハテ。
――――桃華様がわたくしの方へとにじり寄ってこられて。
ギュウッと両のこぶしを握りしめて。
「言えッ!!今がチャンスだろうがよ言っちまえ!!」
「そんなッ・・・・でもわたし・・・・・。」
などと裏と表の桃華様が。はは。桃華様はまことにお忙しいお方でござい
ますな。・・・・なんですと?―――自分のことをどう思うか、と?

桃華様。桃華様はわたくしにとってもちろん、だれにも替え難い大切な
お方でございます。
え?・・・・・桃華様にとってもそうだ、と?
―――ありがとうございます。そう言っていただいてこんな嬉しいことは
ございません。
・・・・・・本当にそう思うか、と?もちろんでございますとも。


・・・・・わあッ!
も、桃華様。
どうなされたのです。
そんな、しがみついたりなどなされて。
桃華様の目が見たこともないほどうっとりと、このポールの顔に注がれて。
・・・・・うん?
桃華様の目に映る、わたくしの顔が。
これは――――冬樹殿、でございますな。
わたくしが瞬きすれば、瞳の中の冬樹殿も目をパチパチと。
冬樹殿は今朝、学校をお休みされた――――のでしたな?
親衛隊の報告によれば、居所がまったくわからない――――のでしたな。
タママ殿の荷物に、冬樹殿の人形。
触ったわたくしの姿は、いつのまにか冬樹殿に、と。
・・・・・もしやわたくし、冬樹殿の身体に入ってしまっているのですかな?
ややや。
これはひょっとしてたいへんマズい事態に。
冬樹殿が受けるべき愛の告白をいまわたくしが受け、しかも承諾してしまっ
た・・・・・・ということでございますかな?
も、桃華様。
誤解、誤解でございます。
わたくしは身体こそ冬樹殿ではございますが心はポールなのでございます。
ああッそんな哀しそうなお顔を。
わたくしが茶化して、桃華様の真剣な告白をなかったことにしようとして
いると?
・・とんでもございません。桃華様に対するわたくしの気持ちに嘘偽りのあろ
うはずがございません!――ああッいけない。火に油を注いでしまった!
256名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 17:11:28 ID:93EqMcoH
ポール最高!!
次も期待して待ってまーす!!
257執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 17:42:42 ID:U8/pPPCU
 桃華様が後ろ手にわたくしの私室のドアを閉めて。
二人きりですね。ひなたくん・・・・と。
そ、その前提がすでに間違っているのでございますが。
ああッお嬢様を傷つけず、一体どう申し上げたらわかっていただけるのか。
桃華様のほそいきゃしゃな両腕が、わたくしの頭に廻されて。
やさしい眉がせつなげにひそめられて。
小鳥がくびをかしげるように、桃華様が。
・・・い、いけませぬ。これは、キスのシチュエーションではございませんか。
くッ・・・!困った!!も、桃華様、存外にちからがお強い!
いや、冬樹殿が非力でいらっしゃるのか?しかし裏の桃華様はあのとおり
腕っぷしの強いお方で、もちろんおこころがおやさしいのは裏も表も同じ
桃華様なのでございますが・・・。やはりお父上のお血筋が―――って、
いかんッ!そんな悠長なことを言っている場合ではないッ!!
こ、このままではこのポールが桃華様のファーストキスのお相手という事
に・・・・そ、それは断じてマズいッ!!
―――しかし身体は冬樹殿な訳でございますから、この場合どうなること
なのでございましょう?冬樹殿ならばべつだん差し支えない・・のですかな?
いやいやッ意識はあくまでポールなのでございますから、それはやはりマズ
いのでは。
しかし桃華様から見た場合、相手は冬樹殿であることには違いなく・・・。
ううむ。なにやら頭がこんがらがってまいりましたな。
ああッ・・・ソウコウしている間に、桃華様のやわらかな唇が。
やさしいゆびがそっとわたくしの髪の中に埋められ―――――。
桃華様の甘い吐息が、わたくしの口の中に。
・・・・・・。
・・・・・・。
・・・・〜〜〜〜。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
って・・・・ウウッ!も、もももも桃華様ッ!!
い、いったいドコでそんな高等テクニックをッ?!
――――あ、いや、そういう意味ではございません。
桃華様の純潔はむろん言われるまでもなく承知しております。それはもう。
うれしい、とおっしゃる?・・・・う〜ん、どうしたものか。
―――――え?メイド隊の連中に?
想いをうちあけるにはどうしたらいいか相談なされたのでございますか?
・・・・ほう。そうしたら、連中がひそかにまわし読みしている本を。
貸してもらった、と。・・・そしてガンバッテくださいお嬢様!と激励を
受けた、と。・・・・そしてその本が―――なんですと?
『男のコを夢中にさせるヒ・ミ・ツのテクニック(はぁと)』
・・・・・・・・。
――――あやつら・・・。穢れなきお嬢様になんという本を。
けしからん!あの耳年増どもには相応の処遇をきっちり与えておかねば。
258執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 20:29:27 ID:2UqyOz7M
・・・・・・・。
あの。
桃華様。
なんと申し上げたものか。
あまりわたくしの足のあいだに・・・そうも踏みこんでこられますと。
いえいえ!近寄って欲しくないという意味ではなく。
その・・・いろいろとマズいのでございます。
なんと申しますか・・・・あまり密着されますと。
このポール、これでも若い頃はそれなりに場数を踏んできております。
東欧の内戦に参加した際の帰り道には、それこそ飾り窓の女達に
「夜の撃墜王」なる異名を冠されたこともございます。
たいていの誘惑には屈せぬ自信がございますが。
しかし――――いかんせん今の身体は冬樹殿の身体。
・・・・・・思春期の男子中学生の身体にはちと、毒で。

ええッ?!
なにを泣いていらっしゃるッ?!
―――――あ、いや。今の話はポールの昔話でございますッ!!
断じて冬樹殿の話ではございません。もちろんでございます。
え?――――ひなたくんにとってわたしのような幼児体型は、きっと魅力
がないでしょう、と?
ああ、またお嘆きになられる。
・・・・・・・・・・・・・・。
あの、桃華様。
わたくしつねづね思っていたのでございますが。
世の男性がすべてしぇくしーな女性を好むとは、あながち申せないのでは
ないかと。
ほっそりした女性がよいという方もいらっしゃいますし。
逆にふくよかな女性でなくてはダメという方もいらっしゃるでしょう。
まして、冬樹殿はお姉様とお母様がああいったお方で。
しぇくしーには、耐性ができていると申しますか。
逆にしぇくしーには性的魅力を感じないといった可能性も充分ありえます。
・・・・・・それほどご自身の体型を卑下なさらないほうが。
桃華様はそのままで充分お可愛らしく魅力的であると、わたくしめは拝察
いたしますが。


・・・・・って、うわぁぁあああああッ!!しまったッ!!
そうでした!!いまわたくしは冬樹殿でございましたッ!!!
い、いかん!自分で自分の退路を絶ってしまった!マズいッ!!
ももももも桃華様ッ!?
あの、お着替えは・・・・ここにはご用意してはおりませんが。
ウッ・・・・・・・そんな、うるうるした瞳で。
わたし、勇気を出します――――って、なにを。も、桃華様ッ?!
あの・・・・な、なにゆえに制服のボタンをッ?!
259執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 20:40:27 ID:2UqyOz7M
桃華様―――――ふるえていらっしゃる。
両手でわたくしの手をとって、そっと唇に押しあてて。
そのまま、桃華様のほおに。――――これは、涙?
桃華様・・・・・・ひょっとして泣いておいでなのでございますか?
あの・・・・ブラウスが落ちて。お風邪を召しますぞ?
わあッ!
スッスカートは、お履きになられたままのほうが。
どうか涙をおふきください。桃華様に泣かれるとわたくし辛うございます。
ハイ。それこそ身を切られるように。
うわあッ!!
そんなッ!下着姿で飛びこんでこられてはッ!!
くうッ!あ、あのッ!桃華様なりません!!!
そんなあられもないお姿で、しがみつかれては!
さきほども申し上げたとおり、これはお若い冬樹殿の身体でございまして。
その・・・・同じ年頃の、桃華様のおからだには。
なんというか、抑制が効かなくなってしまうと・・・それはたいへんマズい
ことかと。ハイ。
エ?
・・・・・・かまわない?
も、桃華お嬢様〜〜〜〜〜〜〜〜ッ?!!!
260執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 21:16:07 ID:2UqyOz7M

こ・・・・困りましたな。
さきほどから半裸同然の桃華様が、わたくしの胸のなかに。
しがみつくように飛びこんでこられましたので、自然と抱きとめるような
かたちに。
視線を下げますと、ほくろひとつない桃華様のなめらかな肩ときゃしゃな
鎖骨の影。その、さらに下には・・・・ひそやかに息づく胸元が。
これはいかんッ!これ以上、わたくしは見るべきではないッ!
(と、あわてて顔を上向ける。)
うッ・・・・桃華様がわたくしの手をとって。
じれたように。
わたくしの手を桃華様の喉元に押しあてて。
―――――そのまま鎖骨をなぞるように、横に。
も、桃華様のランジェリーの、シルクの肩紐が。――――はらりと。
桃華様がほおを染めて、わたくしの肩にこつんとおでこをお乗せになり・・。
うおッ・・・・・!ててて手を、あの。
わたくしの手を引き下げて、そのまま下に。・・・・・桃華様ッ!
な、なにやら、なにやらやわらかく熱い感触がッ!!
――チクショォ・・ドキドキが止まらねェんだよォッ!・・・と裏の桃華様が。
――ひなたくん・・桃華の気持ち、受けとめてください・・・と表の桃華様が。

ああ・・・。ポール、絶体絶命でございます。
このままその・・そういう行為にいたる訳には断じてまいりません。
それはあるじにお仕えする執事としてご法度、というだけではなく。
そういったことは桃華様の冬樹殿に対するこの純な気持ちをたばかる事に。
とはいえヘタに拒絶すれば、桃華様にとってわたくしはいま冬樹殿なので
ございますから、おこころにそれはそれは深い傷をお残しすることになる
やもしれませぬ。
事ここにいたっては、わたくしが実はポールであることも説明しにくくな
ってまいりました。なぜって・・・。桃華様はいま、渾身の勇気をふりし
ぼっておいでであるからでございます。
いくらそれが現実であるからといって―――執事としてあるじに恥をかか
せるわけにはまいりません。冬樹殿の心がこの身体のどこかに眠っている
ものならば、このポール今すぐにでも喜んでこの身体を明け渡す所存なの
でございますが。・・・・もしやちからいっぱい念じれば、冬樹殿の心に
通じるのではありますまいか。
――――――冬樹殿ッ!
――――――冬樹殿ッ!
――――――冬樹殿、どうかッ!

・・・・・・うッ!
冬樹殿の心に通じるどころか、男子中学生の身体の生理現象のほうがッ!
261執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 21:45:23 ID:2UqyOz7M
 こ、このポールッ・・・。
職務上、桃華様のこうしたお姿は見慣れている・・・はずなのでございますが。
それこそおしめを換えたり、お風呂に入れてさしあげたりした経験もある
のでございますが。
そもそも桃華様は、このようなせつなく艶っぽいまなざしでわたくしを見
ることはついぞございませんし。
それにやはり、この身体を流れる若い血がそうさせるのでしょうか・・・?
――って、若い血がッ・・・・身体の、ごくかぎられた一部分にどんどんッ!
ええッと円周率はッ!π=3,14159・・・って、アアッ思い出せないッ!
―――ヌウッ!ももも桃華様、あまり太ももを押しつけられますと・・・ッ!
だいたい冬樹殿はこのお年頃で桃華様にこうまで想いを寄せられてどうして
ああも淡白でいらっしゃるのだかッ・・・わたくし、理解不能でございます!

・・・・・・・・・。
――――しかし、いっそここで既成事実を作ってしまうという手も・・・。
冬樹殿はいまだ恋愛には目覚めてはいらっしゃらないご様子。
むしろ先に形式をかためてしまって・・・・・ヌウ。(←狩る者の眼。)
・・・・・ハッ!!
ぬぉおおおおおッッ!!いかんッ!断じていかん!
(両の拳でおのれの頭をポカポカ殴りつつ)何を考えておるのかポールッ!
おまえは桃華様の忠実なしもべではなかったのかッ!!
旦那様に、桃華をくれぐれも頼むと一任されたのではなかったのかッ!!
(←血の涙。)
・・・うッ桃華様がこのわたくしの身体の変化にお気づきになられたッ!
――――お許しください桃華様、その・・・。
申し訳ございませぬ。これ以上は。
わたくしは・・・このわたくしで桃華様を穢したくないのでございます。
どうか・・・・どうかご理解ください。(ふかくうなだれる。)
・・・・・・・・・桃華様?
――――うれしいです、と?
桃華を気遣ってくれているのですね、と?・・・・それはもう。
ご理解、いただけましたか。ありがたい。
――――でも、無理しないでください。ひなたくん、と。・・・・おや?
いま桃華が、ラクにしてあげますね・・・・ッて。フヲォオオオオッ!
桃華様ッそれはッ!そッれッはッ!!なりません!!あああファスナーがッ!
262執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 22:17:19 ID:2UqyOz7M
わたくしを抱きしめたまま、桃華様の白いやさしいゆびがそっと。
はずしたズボンのボタンの内側にしのびこみ――――。
あたたかな温度をもったほそいゆびさきが、からみつくように、その。
それからため息に似た桃華様のせつない吐息が、わたくしの首筋に。
その首筋に語りかけるように笑みをふくんだ桃華様の熱くやわらかなお声が。
ひなたくん。―――――こんなに。・・・・・と。
ななななんのことで。
アッいや、よろしいですッ!!
おっしゃらなくて結構ですッ!
桃華様にそのような言葉を言わせる訳にはまいりません!
――――くぅうッ!あの、そのようにキュッっとゆびにちからをこめられ
ますと。
いえ、痛い訳ではございませんが・・・。むしろもっとマズい事態に。
いや、そのように動かされるとッ!ますます事態が悪化いたしますですッ!
手が・・・・桃華様の背に廻されたわたくしの手が、汗ですべる。
なんとかして、桃華様のおからだをわたくしから引きはがさねば。
――――って、抱き寄せてどうするッ!!
いかんッ制御できん!これは一体どうしたことだッ!?
シベリアでのあの消耗戦を思い出すのだポール森山ッ!!
もももも桃華・・・・様ッ?!ひざを折られて、なにを。
そのように、ひざまづかれ・・・・て・・・?
うおおおおおッ!ポ、ポール・・・大ピンチでございますッ!
桃華様にそんなことをさせてしまったら、わたくし旦那様に生涯顔向け
できませぬ!!
・・・・って、桃華様の頭が下がったおかげで、視界がひらけて。
ん?――――入り口のドアが少しあいている?!
ドアの影に、ホホを赤らめながらも興味シンシンといった風情の・・・・
―――――タママ殿。
あああッタママ殿ッ!!ちょうどいいところにッ!!!
助けてくださいッ!(当然声には出せないため、口パクとジェスチャーで)
わたくし、ポールでございますッ!なぜか冬樹殿の身体にッ!!
―――――タママ殿がニヤッと笑って親指を突き出されて、なにか。
(タママの唇の動きを読み取りながら)
・・・・・フッキー、なかなかやるですう、と。
・・・・・お邪魔虫は消えるですう、と。
きッ消えないでくださいッ!ダメェッ行かないでッ!!ど、どうか後生で
ございますッ!!!・・・・アッ足元をごらんください!そう!!
――――その、ポールの人形を。そしてその脇のガシャポンの機械を。
そう、その人形・・・わたくしでございます!!
わかっていただけましたか!!なにとぞ、桃華様をお止めくださいッ!!
―――――って、あああ?!タ、タママ殿、どこへッ?!
263名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 22:37:43 ID:/Fx6sIXZ
GJ!!!! 桃香頑張ってる・・・
すごく面白いです!! こういう冬桃の方がむしろ本編でありえますねww
264執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 22:50:27 ID:2UqyOz7M
アッこ、こちらもたいへんでございましたッ!ひざまづいた桃華様が。
その桜の花びらのような唇を、ちいさくひらかれて。
ゆびがやさしく、先端から根元までをそっとつたい――――。
わたくしの腰に、桃華様が顔を寄せられ――――。
ほおにかかる髪を、かるく頭をかしげて除けられると――――。
ふるえる唇が。・・・・・・ああ。
――――――・・・・・。
ってッ!あきらめるなポール森山ッ!!
あきらめたらそこで試合終了でございますよッ!!!
ヌォオオオッ!!このうえはなんとしてでも桃華様をお止めしなければッ!
〜〜〜〜〜桃華様!!
〜〜〜〜〜桃華様!!!!
〜〜〜〜〜桃ッ華ッ様!!!!

・・・・・・??

ん??????
・・・・桃華さま?
―――突然おからだが崩れ落ちて。桃華様?
そのすぐ向こうに、銃を構えたタママ殿が。
タママ殿?
・・・・・?
・・・・・。
・・・・・!
タ、タママどのぉおおおおおッ!!(←滂沱の涙。)
やっぱりッ!やっぱり戻ってきてくださったんでございますねッ!!
いまッ・・・このポールの眼には、確かにタママ殿のまわりに後光が差して
見えましたッ!!!
ハッ!桃華様は?!―――首筋に矢が。大丈夫なのでございますか?
エ?―――――クルル殿ご愛用の麻酔銃?!荷物の中に?
おからだには問題ないと。ありがとうございます!
このポール、感謝の言葉もありませぬ。・・・え、なにか?
ただクルル先輩に都合がいいよう、撃たれた人の前後の記憶が飛んじゃう
んですぅ、と。
・・・いえいえ!それは問題ございません。むしろ願ったりかなったりで。
クルル殿に都合がいいとは一体どういう状態なのか、いち地球人として
聞きたくもありますが。――――いえ、それはこの際申しますまい。
そのおかげで今回は助かったのでございますから。
ん?――――――ああ、いえこれは。(←目線を下げて、苦笑。)
あ、どうかお気になさらず。(←いそいそと桃華に制服を着せながら。)
・・・・いえいえ、放っておけば治まるものでございます。(←同上。)
・・・本当に大丈夫でございます。どうか、お気になさらずッ(←同上。)
・・・・・・・。
////////・・・。
コホン。
ところでわたくし、もとの姿に戻りたいのでございますが。
265執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 23:18:21 ID:2UqyOz7M
それから冬樹殿の心のほうは、どちらに?
・・・・ガシャポンの?・・・・・アッそんなところに?!
ほほう、そのフロッピーが。―――あ、わたくしめの人形は、そこに。
・・・・・・・。
・・・・・・おおっ!
わたくしの、身体でございます!このなかに冬樹殿の心が?
――――なるほどもう一度、今度はわたくしがガシャポンを廻す、と。
了解いたしました。
冬樹殿が意識を取り戻されぬうちにサッサと済ませてしまいましょう!
(冬樹とポール、入れ替わり作業―――以下省略。)


(小声で)おお・・・。冬樹殿が、気がつかれたご様子。
タママ殿われわれは・・ささ、こちらへ。(タママをいざなって扉の影へ)
・・・・おとなりの、桃華様に気がつかれたようですな。
エ?タママ殿のところからはよくわからない?
――――いま冬樹殿は、桃華様をゆすぶって起こしておいでです。
西澤さん、大丈夫?・・・・・と。
――――桃華様もお目覚めのご様子です。
あら?わたし・・・・いったいどうしたのでしょう?と。
――――桃華様が冬樹殿に気づかれてほおを染められましたぞ。
ひ、ひなたくんッ・・・・どうしてここに?と。
・・・・ぼくも覚えていないんだ。朝出かけるとき軍曹の大荷物があって、
面白そうだったんで触ってみようとして・・・ダメだそこから思い出せない
よ、と。――――なるほど。

――――お二人が首をかしげておいでですな。しまった・・・・。
記憶喪失が二人。ウ〜ムそういえばあまりにも不自然すぎる状況でござい
ますな。
・・・わかった!僕たち二人してUFOに攫われたに違いないよやったぁ!
――――って、冬樹殿ッ!ナイス!!ナイスフォローでございますッ!
(こぶしを握りしめ)タママ殿!わたくし邸内の者の力を結集させそのよう
に工作いたしますので!!!タママ殿もなにとぞそのように口裏合わせを
お願いいたしますッ!!
――――――桃華様。・・・・・桃華様は?!
恥ずかしそうにほほえまれて・・・・・。
・・・・ふたりいっしょに?―――それはステキですね、ひなたくん、と。
・・・・・・・・・。
――桃華様・・・。あんなにうれしそうに。よろしゅうございました・・・。
よかった・・未遂ですんで、本当によろしゅうございました・・。(滂沱の涙)
わたくし、タママ殿には大きな借りができてしまいましたな。
ひとまずお礼代わりにパティシエに命じて、タママ様用に特大ケーキを
作らせましょう。
266執事・ポールの優雅な午後:2006/03/17(金) 23:39:40 ID:2UqyOz7M
――――桃華様と冬樹殿はオカルト話に花が咲いているご様子。
よい雰囲気でございます。このままここはお二人だけで――――。
折をみて、お二人にもお茶とお菓子をお出しいたしましょう。
それではわたくし手配をいたしますので、タママ殿――――のちほど。
はい。ケーキのほうはご期待に沿えるものを必ず。
・・・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・。
(ふり向いて)おや。
ずっと、ご覧になっていたのでございますか。
いや、お恥ずかしい次第でございます。(頭を掻きつつ)
ああ、わたくしの私室にいらっしゃるお二人は、どうかあのままに。
もちろんあそこはむさくるしい所でございますので、あとでわたくしが
客間にお連れいたします。
結局なんにもお構いできませんで、申し訳ございませぬ。
いや、正直申し上げて・・・このポール、寿命が十年は縮まりました・・・。
(嘆息)
お荷物のあるあいだは、わたくしタママ殿の部屋には決して近寄らぬ事に
いたします。今日はたいへんな自由時間でございました・・・・・。
さいごに見た桃華様のあかるい笑顔だけが、せめてもの救いでございます。
実のところ、今すぐ自分のベッドにもぐりこんでしまいたい心境でござい
ますが・・・・。
いや―――このあと・・いろいろなことを手配してしまわなければ。
(蝶ネクタイを締めなおし)では・・・・・わたくし、参ります。


あ。――――さいごにどうか。
このたびの顛末は・・桃華様の名誉としあわせのために、どうかくれぐれも
ご内密にしてくださいますよう。
―――――このポール森山、伏してお願い申し上げます。
            〈END〉
267名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 10:49:22 ID:0I3Mc7SU
たいへんおいしゅうございました。
アニメはともかく、漫画ならかなりありえそうな内容にモエス。
268名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 18:09:46 ID:f4XBFHH+
独白形式、それもポール視点でやっていることと桃香への愛情・・・
ギャップ、アイデアテラモエス
269名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 20:48:32 ID:x59OinEX
これ見たら、桃冬が読んでみたくなった!!
職人さん期待してます(~o~)
270名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 21:35:38 ID:f4XBFHH+
地球人性別逆転もの桃冬
271名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 00:11:43 ID:rTFThW7T
ポールうけんなー
そしてGJ&乙です!!
すこぶる楽しませてもらいました!!
やっぱ西澤邸すきだなーw
272名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 01:37:47 ID:cXHwWq2Y
ケロンの星さんカムバーック!!
273名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 19:02:28 ID:cXHwWq2Y
春世の父×秋

結構お似合いだと思うんですが・・・
274名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 00:21:12 ID:UktJUXfT
ポールすっげー面白かった!!
なんか 夢野久作の小説を思い起こさせるような
独白ナイス!!
GJ!! GJ!!
275名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 09:27:03 ID:/mcFYoD3
ポール最高w
ハゲモエス。職人さんGJでしたーv
276名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:17:27 ID:Z1RPMGQy
あっという間に春分。カエルが卵から孵るのも間近ですねw
277名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 22:09:21 ID:vDxmklk4
我が家の庭の池では啓蟄前からウシガエルのでっかいおたまじゃくしが
ぴちぴちしております。
278名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 23:12:48 ID:Z1RPMGQy
ふむぅ♪ それは元気の良いことで♪♪


職人さーん! 神さまー!
桜前線北上前に思い思いのお作を上げてはいかがですかー?
279名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 20:54:13 ID:CTcwDES2
性別逆転カップリングで面白そうなのってどんなのでしょう

男子中学生夏美×純情軍人ギロロ?
ガンプラ一番だけど年相応助平軍曹×恋愛には興味なしオカルトマニア女子中学生冬樹
シャイ品行方正orワイルド本能先行桃香(冬樹の前では嫌われるのを恐れるあまりシャイ)×恋愛には興味なしオカルトマニア女子中学生冬樹
280名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 22:29:08 ID:u/BLdMXP
夏美×ギロロがいいのぅ
281名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 22:29:38 ID:ksz+JegT
>>279
お約束だが、
冬樹みたいなかわいい子が女のはず無い。
282名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 22:59:19 ID:CTcwDES2
>>281

・・・えぇ?!
283名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 09:58:57 ID:HsgsMMQq
エロパロっぽい普通の作品が読みたいですねぇ・・・。
陵辱とか、陵辱とか、陵辱とか・・・。普通じゃねぇ!!
284名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 11:16:56 ID:fq08R8Hc
ほほう
シチュとかは考えてないんですか?
それこそエロパロっぽいやつ
285名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 15:42:46 ID:RZ3Zn2Dp
昔某スレで見た、女装冬樹が女王様化夏美に攻められるような話が見てみたい
286名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 16:42:00 ID:RqzfowKn
そこはやっぱカエル×地球人でしょうw
287名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 21:03:59 ID:nIW+d9df
陵辱物でカエルっていったら、やっぱりクルル?
288名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 23:03:06 ID:GPkedVpt
伍長にトラップを仕掛けさせてください。
ってゆーか、夏美にリベンジ?
289名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 00:19:20 ID:9PQ/N/Z8
夏美と小雪でギロロとドロロを陵辱
290名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 00:31:51 ID:QeQB+HU8

クルルの新兵器対ケロン人地球人女性化銃(ヒゲキテキデンセツアルヨ銃)により
地球人の女にして研究費を稼ぐクルル×ドロロはあり?
小雪を人質にとって有無も言わさず襲われる話が・・・。
「アサシンのトップのこんな姿めったにお目にかかれねぇなあぁ〜」
とかさ、言ってほしいなぁ 自分的に
291名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 06:38:54 ID:IVbx+vRv
ヤバイ!そんな曹長に胸きゅん!
292名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 09:32:57 ID:MzK/F6xZ
自分も胸きゅん; クルルどういう方面に売る気だry

夏美に関する記憶が消えて、ガル夏さんのようにポコペン人を
支配化に置こうと奮闘(?)するが、途中から気が萎えるor
後味が悪くなって、兄には及ばない自分を痛感したりするギロロ
293名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 09:34:13 ID:0KdskEE/
陵辱は、ペコポン人限定でよろしこ!
294名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 10:15:38 ID:MzK/F6xZ
293>そんなのをひとつよろしこwww
295名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 21:56:20 ID:t68RwA69
今日の今日までデコポンだと思ってたorz
296名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 22:01:08 ID:mo7gZQj/
>>295
ま、そーゆーこともあるw
297名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 23:00:42 ID:dQ4O5cBY
おいしそうな柑橘類ですね
298名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 23:42:55 ID:MzK/F6xZ
なにこのほのぼのした常識的な会話w
でも皆さん常連さんなんですよねwww
299名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 00:26:13 ID:6Scft0jO
果物売り場で「あ、テポドンだ」とでかい声で指差したことがある。
300名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 01:17:16 ID:RhA6Qs3L
そんなおまいは夏美にフミグリされてきなされ
301名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 01:50:08 ID:XyJ04U7+
>>300
むしろ本望ですがなにか
302名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 02:22:44 ID:3/7ve1UU
思った。
冬樹×小雪が無い。
というか、この組み合わせは難しいな。
303名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 02:40:08 ID:CVqFf3xN BE:205786144-
>>302
中々夏美を落とせないので冬樹で予行演習ってシナリオで
いけるんじゃない?
304名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 17:02:33 ID:XyJ04U7+
今が旬のガルル小隊キボルディング
305名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 17:13:06 ID:SC02aWI+
地球人じゃなくて、モアちゃんじゃダメですか? >陵辱
クル×モアだったらもう少し後で投下できそうですが。
306名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 17:56:04 ID:2DNWXw/t
期待sage
307名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 18:24:50 ID:N0EaLZ4e
>>305
待ってますよ
308名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 19:20:53 ID:waR1kVSj
>>299
可愛すぎますよww

>>305
同じく待ってます
309名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 19:54:47 ID:NYGVn20Y
  カタカタカタ・・・とキーボードに指を走らせる音が響く。
それに反応して、ヴン・・・ッピピピ!と地下室中のモニタが電子音とともに
起動する。薄暗い室内にその無機質な光が、このラボのあるじの分厚い
メガネを青白く反射した。
しかしおなじみの黄色い身体にナルトマークは、今は見られない。
 痩せぎすの身体、金色の頭髪。神経質そうな顔立ち―――。
そこにいるのは、どうみても地球人の男の姿であった。

「あっ!クルルさん。また今日もポコペンのみなさんの姿になってるん
ですか?・・・・てゆ〜か、同一人物?」
「なんだ。―――おまえかヨ。」
  顔を出したモアのあかるい微笑みに対し、うるさげにクルルが答えた。
「さっきまでイベンタ星人のヤツが姿を見せてたんでな。・・まあいつもの
ことだ。」

 隊のPR活動のため、ちょこちょこCMなどに出演するケロロとは別に
この男も独自にイベンタ星人と接触していた。ただしこちらは主に非合法
な物件に・・・である。ガンプラ始めそのレトロな手作り感のあるポコペン
のホビーや、マニアの間でひそかに人気のポコペン女性の盗撮映像は、
宇宙では非常にプレミアのつく商品である。
クルルはしばしば極秘にポコペン人に姿を変え、アキバに出かけては陰湿
な手段で大量にその手の物を入手して、イベンタ星人に横流ししていた。
その中にはハイ・クオリティな自作の映像も当然含まれている。
この姿でケロロ小隊の代理人を詐称し、正規?の価格とは別に中間マージ
ンをたっぷり取ることも忘れてはいなかった。
捏造ドラマである「ケロロ小隊戦記」のもとネタとなる情報を、捏造映像
とともに高く売りさばくのもクルルの腕の見せ所である。

 そんな訳で―――これまでもクルルは、小隊の皆の知らないところで
しばしば地球人の姿になっていた。こんな便利な装置があるのなら、ガン
プラ入手に毎回四苦八苦しているケロロに貸してやればよさそうなものだ
が、それを言ったら間違いなくこの男はこう答えるだろう。
「だって頼まれてねェからな。――まァ隊長が頭下げてお願いに来るんな
ら、貸してやらなくもないぜぇ・・・・く〜っくっくっく。」

―――――つくづく嫌なやつである。

「売れましたかクルルさん?いつもお疲れさまです。てゆ〜か商売繁盛?」
商品の中に自分の映像が含まれているのも知らぬ気に、サンパァアアッ!
とモアが邪気のない笑顔をみせた。クルルが舌打ちして苦々しく答える。
「・・・今回はダメだ。値段の折り合いがつかなかったんでな。」
  それきり、無言でキーボードに指を走らせ続ける。
今日のクルルは非常に虫の居所が悪いようであった。イベンタ星人との
交渉がよほど納得いかないらしい。
それとも不機嫌の理由は、イベンタ星人が別れ際に言ったセリフ―――。
「いや〜それにしても厳しい時間帯にもかかわらず、ケロロ小隊さんの
人気は宇宙うなぎ昇りで。・・・あとは黄色だけがその、ねえ?
―――アナタからもケロロ隊長サンになんとか隊員のテコ入れをしてもら
えるよう、口添えしていただく訳にはまいりませんかね?」
・・・・という、よけいな一言にあるのかもしれなかった。
  
310名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 20:04:59 ID:lImvI4MQ
クルモアキタ!!
311クル×モア:2006/03/25(土) 20:24:00 ID:NYGVn20Y
  クルルの隣で一緒にモニタを覗きこんでいたモアが、ちらりとクルル
の横顔を盗み見た。そのまま赤くなってうつむき、モジモジとゆびを組み
なおしながらモアが恥ずかしそうにつぶやく。
「あの・・・クルルさん。その姿を変える装置―――。モアにちょっとの
間だけ、貸してもらえないですか?」
「なんだ?――――おめぇが使ってどうする気なんだよ。」
「いえ、わたしにではなくその・・・・おじさまに―――。」
  モアがさらに赤面し、消え入りそうな声で続ける。
「・・・・おじさまと一緒にガンプラ買いに行ったり、街をお散歩できれば
いいなって思って・・・・。」
「さてな。この装置は今んとこオレ仕様に作ってあるから、隊長に流用
できるかどうかはわからねェぜ。」
「あ・・・・そうですか。スミマセン・・・。」
  しょんぼりとうなだれるモアに、クルルがイライラと言葉を続ける。
「―――たかだか一緒に歩くくらいで何が楽しいんだか。
一文の得にもならねぇじゃねェか。」
「ええっそんなことないですっ!おじさまと並んで堂々とお散歩するのは
モアの夢です!・・・きっとギロロさんも、本当はそう思っているんじゃ
ないかなァ。・・・・・夏美さんと。」

 本人がひた隠しにしているのにもかかわらず、機動歩兵の意中の相手は
小隊の中ではすでに周知の事実であるらしい。はたしてモアのいうとおり
ギロロがそんな乙女チックな願望を胸に抱いているかは疑わしいところだ
が―――。うっとりと目を潤ませるモアに、クルルがまぜっかえした。
「興味ねえな。―――オッサンの化石級にアナクロな純愛にも、おめぇの
その、お子様ランチな恋愛ゴッコにもな。」
  クルルの不機嫌はどうやら根が深いらしい。
そのままモアに椅子ごと背を向けて、キーボードの操作をし続ける。
その後姿に2,3歩歩み寄り、いたずらっぽく微笑みながらモアが言った。
「そんなコト言って・・・・・・モア、最近わかっちゃいました♪
クルルさんって口では冷たいこと言っても、本当はとってもイイヒトなん
ですよねっ!・・・クルルさんは嫌な奴なんかじゃなくて、嫌なやつ!って
他人から思われたいだけなんだとモアは思いますっ。てゆ〜か面従腹背?」
「なにをぅッ?!」
312クル×モア:2006/03/25(土) 20:58:13 ID:NYGVn20Y
  思ってもいない評価を下され、クルルは無視するつもりだったことも
忘れて振り返った。
――本当はとってもイイヒト、だぁ?・・・なんだそりゃ。このオレが?!
 考えただけで身が総毛だった。
これはもう自分に対する侮辱である。イイヒト?――――気色悪い。
女子供のタワゴトは鼻で笑って聞き流すのが信条だが、これだけは聞き捨
てならない。一点の汚れもない澄んだ笑顔で、わかった風な口を利くこの
同盟種族の娘に、ふつふつといらだちがこみ上げてくる。
「オイ・・・口を慎めよテメェ。オレがイイヒトな訳がねえじゃねェか。」
「そんなことないですよっ♪ クルルさんは、いいひとです。」
  ニコニコと笑い続けるモアを、クルルは睨みつけた。

―――このアマ・・・ちょっとばかりオペレーターの仕事の手伝いをさせて
るからって図に乗りやがって。クルルさんはいいひと?・・ふざけるな。
陰湿・陰険・陰鬱・嫌な奴。・・加えて傑出した才能。それこそがオレ様だ。
このオレのオリジナリティあふれる性格に怯え嫌悪しつつも、この才能の
おこぼれを頂戴するべく、しぶしぶ頭を下げる他人のヒクツな目を見るの
が楽しいんじゃねえか。
そんなオレ様を形容するのに、始終隣にいるコイツがよりにもよって
「いいひと」!!―――ダメだ。壊滅的にこいつはわかってねぇ。
・・・その言葉が間違いであることを、いっぺん痛いほど思い知らせてやる。

「―――そうかい。思ってもいねェおべんちゃらを、ありがとよ。」
「そんな。モアは本当にそう思っています!クルルさんは頼りになるイイ
ヒトですよっ」
「信じられねェな。きちんと証明されねえことには、オレは信用しないぜ」
  純粋な瞳で力説するモアに、不愉快気に喉の奥でうなるクルルの声音
はどんどんと冷えてゆく。
「ハイ!モア、なんでもします!どう証明すれば信じてもらえますか?」
カンタンなことと太陽のようにニッコリ笑うモアに、クルルも笑みを返す。
「なんでもします、ね・・・・。そんなこと言って後悔しなきゃいいけどな。
言っておくがこのオレ様を説得するにゃ、だいぶんホネが折れるぜ。
――おめぇが途中で泣こうがわめこうがオレはやめねェよ。く〜っくっく」

 よくわからないままモアが笑う。クルルもかわいた笑い声をたてる。
あかるいモアのとは違い、その笑声にはくらい邪悪な意図が込められていた。
313クル×モア:2006/03/25(土) 21:02:21 ID:NYGVn20Y
とりあえず出来ているだけ投下しました。
続きが出来次第、なるべく早く投下します。申し訳ないです。
314名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 21:49:45 ID:waR1kVSj
ありがとうございます!! これぞクルル!!!
315名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 23:21:36 ID:2DNWXw/t
これはうまい
316名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 00:59:45 ID:Rug5vTar
黄色いのきた!!!!違和感ない!GJです!!
続き楽しみにしてます!!
317クル×モア:2006/03/26(日) 02:32:55 ID:qmfY+iyd
「わぁ・・・クルルさん。なんですかこれ?とってもキレイ!」
モアが自分の両手にはめられた腕輪を見て、うっとりとため息をついた。
銀色の金属でできたその腕輪は、中央にうす青く輝く水晶がはめ込まれて
いる。
「そいつはただのデータ取りの装置さ。・・別に気にすんなよくっくっく。」
  あからさまに怪しいクルルの笑いにも、動じる気配はない。
自分の背後に廻りこんだ白衣姿のクルルにモアは天真爛漫な笑顔をみせた。
「わかりました!なにかの実験をするんですね?モア、がんばります!」
「いいねェ。――――ま、せいぜい頑張ってくれ。」
  クルルがモアの首筋に、銃の形をした注射器を押し当てる。
プシュッと鋭い音がして、アンプルの液体がモアのからだに打ち込まれた。
モアの瞳が一瞬、焦点を失う。しかし痛みは感じなかったらしく、すぐに
いつもの笑顔に戻る。首をさすりながら、モアがクルルの後姿に聞いた。
「???・・・いまの、なんですか?」
 デスクに戻り、なにやら忙しげにキーボードに指を走らせ始めたクルル
が、ひどく優しげに唇をつり上げた。
「そのうちわかるぜ――嫌でもな。なに心配すんな、何せオレはイイヒト
らしいからな。・・・・く〜っくっくっく。」

 それからしばらく、ラボの中にクルルがキーボードを叩く小さな音だけ
が響き続ける。モアは部屋の中央にへたり込んだまま、動けない。
モアは上気した顔をうつむかせ、はあ・・はあ・・・っと荒くなる呼吸を
何とか鎮めようと努力している。最後の仕上げとばかりにENTERキー
を押したクルルが、モアに声をかけた。
「さてと。・・・・いま、どんな感じだい?」
「―――――は、はい・・・・あの・・・。」
 モアがもじもじと太ももをすり寄せて、顔を恥ずかしげにそむける。
「な、なんだか・・・へんなカンジ、です・・あついような、からだのシンが
キュウッとなるような――それに、ちからがはいらない・・・で、す・・。」
「ああ、力が出ないのは腕輪のせいだねェ・・。そいつはさっきも言ったよう
にただの測定器だが、ちょっとばかり飾りに凝ったからな。
――――その水晶はアンゴルストーンだ。」
 こともなげに凄いことをクルルがつぶやく。
「この前のアレをちょいとな、なにせオレ様は物持ちがよくてねぇ。・・・
っていうか、廃物利用?―――てな。あとで暴れられて、星ごと消滅させ
られたんじゃ敵わねェからな。・・・あとの現象は注射のせいだ。ま、気に
すんなヨ。からだが敏感になるだけだからな。」
  クルルが再度ENTERキーを押した。すると部屋の隅からぶよぶよ
とした半透明の触手が現れ、モアに向かってたちまち殺到しはじめる。
318クル×モア:2006/03/26(日) 02:52:05 ID:qmfY+iyd
「あッ・・・なに・・・?―――なん、ですか・・これは・・・ッ」
「何言ってるんだ。おなじみのニョロロじゃねえか。―――ま、オレ好み
に品種改良してあるけどな。」
 通常よりはるかに水分の多いニョロロが、モアのからだの上を這いずり
廻りはじめる。そのなめくじのような質感にたまらずモアが悲鳴を上げた。
「あッ・・・ひやぁっ!―――んッ!はあぅう・・・っ」
 注射された薬のせいか、その皮膚に感じる悪寒は通常の何倍もするどく
感じられた。あるものはモアのソックスの中にしのびこみ、またあるもの
は制服のブラウスの肩から胸にかけてぶよぶよと蠢きながら移動し、その
裾からさらに内側へ潜りこもうとする。奇怪なことにニョロロが通った後
のぬれた衣服が、徐々に透けて溶け出しはじめた。
「そいつはポコペンの繊維が大好物でな。勝手に溶かしてくれる。
・・・・服を脱ぐ手間がはぶけてラクチンだろ?く〜っくっくっく。」
「あッ・・・!や・・あの・・・ッ―――クルル・・さん・・・」
 モアが必死で声をあげた。ぞくぞくする悪寒が、からだのなかで徐々に
異様な熱を生み出しはじめていたからである。
「あのッ――服なら・・モア、じぶんで・・脱ぎますか、らッ!ひあッ!」
 その言葉を聞いて、クルルがいかにもおかしそうに声を立てて笑う。

「何言ってんだ。おめェがさくさく自分で脱いだんじゃ、面白くも何とも
ねえじゃねェか。いいか、脱ぎ方にはこだわれよ。―――それが美学って
もんだぜ、覚えとけ。く〜っくっくっく。」
319名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 18:59:52 ID:9vN7qCOF
じゃんけんぽん!
( ゚д゚)○>(゚д゚ )

あっちむいて…
( ゚д゚)σ(゚д゚; )

GJ!
( ゚д゚ )m9( ゚д゚ )
320名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 22:18:57 ID:1U24/zNW
こういうのを待ってますた!
GJです━━━━(T▽T)━━━━!!
321クル×モア:2006/03/27(月) 17:12:39 ID:BQw2HCvn
  少しずつだが確実にモアの衣服が溶かされてゆく。
もはやプリーツ・スカートは、その原型をほとんど留めていない。
朝顔の蔓が支柱に巻きつくように、ニョロロの触手がモアの褐色の腹に
からみつき、その臍を直接なであげ濡らしてゆく。
白い制服のシャツも同様であった。
外側からだけでなく胸元の合わせ目や半袖の袖口からも、その蠢く先端が
ぐにぐにと侵入し、半透明の触手を波立たせながらモアのからだの表面を
陵辱する。その生暖かいゼリー状の物体がモアにからみついたまま一斉に
ずるり、と動いた。
「あうぅっ!・・・・ひやぁあ、あぁあ・・・・ッ!!」
かつて味わったことがない感覚と嫌悪感に、モアが悲鳴をあげる。
足の、ソックスへと侵入した触手も、その動きは活発であった。
ぶるぶると小刻みに蠕動しながらふくらはぎを舐めあげ、足の裏を包み、
ゆびの股の隙間にしのびこもうとする。
モアのからだがびくびくッ!と痙攣した。
シャツはすでに、辛うじてモアの身にその生地をまとわりつかせている様
な状態だった。出来た大穴からすべすべした褐色の肌と白いブラが姿を
覗かせている。
肩からすべり落ちてきた触手がブラの内側にしのびこみ絡みついて、その
やわらかな双球をじわりと締めあげたからであった。
「きゃぅっ!・・・ひぃぃ、やあぁ――――・・・ッ!!」
触手はモアの胸に吸いつきながら、その敏感な朱鷺色の先端を弄い、こす
りあげはじめる。その異様な快美感にもはや声も出ず、がくがくとモアの
あごがふるえ、目尻に透明な涙がにじんだ。

「ク〜ックック。ずいぶんと楽しんでくれてる様子じゃねェか。そいつは
もともとケロン星原産だから、当然あったかくて湿った所を好む。
・・おっと、お楽しみに夢中になりすぎんなよ。しっかり腿を閉じていねぇ
と、そいつが忍び込むぜ。――まあ、触手相手にロストバージンしたいっ
つう願望があんなら、オレは止めないがね。」
  クルルが陰惨に笑う。モアはその言葉に答えることが出来なかった。
なぜならくちの中に、触手の1本がずるずると侵入してきたためであった。
 舌に吸いつき上あごを擦りながら、ぶよぶよとした触手がモアの口腔を
犯しはじめる。
なんとも形容しがたい味の粘液が、くちの中に広がったとたん―――。
凄まじく淫らな衝動がからだの内部から突き上げてきて、モアを動揺させた。

―――このまま触手に犯されたい。クルルさんの目の前で粘液にまみれ、
あまい声をあげている自分を思うさま蹂躙してほしい。
   ・・・・て、ゆ〜か・・・・・・てゆ〜・・か・・・・強姦、願望?


322クル×モア:2006/03/27(月) 17:54:00 ID:BQw2HCvn
  別の触手が、下半身を守るモアの最後の砦に侵入しようとしていた。
下腹をこすられ、布地の内側へとたちまち侵入される。いったん腿の方へ
顔を出した触手が、下着の上からモアの秘所を嬲りはじめる。
必死で閉じていたモアの太ももが我知らずゆるんだ。それを敏感に察知し
て、足首にからみついた触手が、巻きつきながら徐々にモアのすねを昇り
はじめる。
 もはや抵抗もできず、モアがぐったりとからだの力を抜いて触手の動く
がままに身をゆだねようとしたとき――――。
天井から霧状の液体がモアに向かって噴きつけられた。
その霧は、ニョロロの忌避剤と体液の中和剤を兼ねていたらしい。
モアのからだを弄っていた触手がいっせいにおののき、もとの住処へと
すばやく逃げ帰った。じわじわと溶けていた衣服の侵食もそれで止まる。
白衣のポケットに両手を突っ込んだクルルが、硬い靴音を響かせてモア
の方へと歩み寄った。

「クックック。・・・オイ、ずいぶんといい格好になったじゃねぇか。ええ?」
  クルルが冷然と自分の足元に身を横たえたモアを見下ろす。
着ていたモアの制服は、もうあらかた溶けてしまっていた。
残っているのはシャツの襟から第一ボタンまでと、ずり落ちて手首にから
まっている袖の一部。そして穴だらけのソックスの残骸が辛うじてまとわ
りついているのみで、あとは完全な下着姿である。
その下着も、右肩のブラのストラップはすでに溶け落ちてしまいパンティ
は穴だらけという惨状であった。
「どうだい?あいつはイイ味だったろ?・・・なにせそっちの方も特別製
だからな。ひとたび口にすれば、からだに受ける刺激が全て快感に変わる
っつうシロモノだ。」
  荒い息をつき、焦点の定まらないモアのあごを、クルルがその長い指
で掴みあげ自分の方へと仰向かせた。
そのまま掴んだ中指と薬指で、モアの喉を引っ掻くように撫であげる。
その微細な刺激にも耐えきれずに痙攣したモアの唇から、やるせない声が
漏れた。
「ふ・・あぅ・・・っ・・・・く、ぅううッ――――っ!!」
「――どうだい?中途半端で止められた感想は。・・・・続けて欲しいかい?」
「・・・は、はひ・・・。つづけて・・・欲しいれ、す・・・・。」
  回らない舌で、懸命にモアが答える。
からだの欲求はもはや耐えがたいまでになっていた。
ゆびさきから髪の一筋にいたるまで、燃えあがるように熱い。この焦燥を
はやく埋めてほしくて気が狂いそうだった。
自分の背後に立つクルルの脛に腕をからませ、おねだりするようにモアが
からだを擦りつける。その手をいなしながら、モアを覗きこんだクルルの
分厚い眼鏡がきらりと光った。

「さて。・・・・それじゃ実験開始といこうか。
こいつが済んだあと、おめぇがオレのことをどんな風に評するのか・・・。
―――オレとしちゃ非常に興味深いぜ。ク〜ックックック。」

323名無しさん@ピンキー:2006/03/27(月) 19:03:19 ID:f89kmqw7
やべ、続きが楽しみでしょうがない。
324名無しさん@ピンキー:2006/03/27(月) 19:14:05 ID:3o6Kzntw
とても続きが楽しみです。
これぞクルルっ!!! クルルの好きな季節は冬か秋だと思うッ(今号エースより)
325名無しさん@ピンキー:2006/03/27(月) 19:33:34 ID:R0DQOWg/
アニメによると
・どいつもこいつも無駄にありがたがる春
・意味も無くはしゃぐ夏
・食欲の秋だ、行楽の秋だと、楽しいことだらけのふりして、自然の猛威でいきなりどん底気分にしてくれる秋

冬の評価は分からん
曹長が好きなのは意外と普通でじめじめして憂鬱になる梅雨
326名無しさん@ピンキー:2006/03/27(月) 20:11:45 ID:3o6Kzntw
>325
ありがd 普通にケロン人好みでしたね
でも人物描写、台詞回し上手いやアニメ・・・
327クル×モア:2006/03/27(月) 22:59:54 ID:EcGLq7J4
 クルルがモアを背後から抱きしめ、指でそのほおをかるく数回叩いた。
「それじゃ、ルール説明だ。・・・一度しか言わねぇからよく聞いとけよ。」
  そのまま粘液で汚れたモアの顔の前に、自分の腕を振りかざす。
手首に時計がはめられていた。その時計の竜頭を押す。すると、ふたりの
前に電磁バリアが出現した。
ラボを真っ二つに分けたその透明なバリアは、すこし揺らぎながらも確実
に存在している。クルルがモアの手をとってそれに触れさせた。電磁バリ
アは、ガラスのような質感をその手のひらにつたえる。
クルルがやわらかな胸の谷間に指をすべらせながら、モアの耳に息をふき
こんだ。
「このバリアはマジックミラーみたいなもんでな。こっちからは透明だが
あっち側へ回ると壁になってるんだ。・・・正確には、壁に巨大なモニタが
かかってるのさ。」
  クルルの指がブラを押しあげ、モアの新鮮な果実に似た胸を容赦なく
揉みしだく。その長い硬い指先が敏感な胸の突端をはさみ、こすりあげた。
たまらずモアが甘い吐息を漏らして顔をのけぞらせる。
「――――ッ!・・・あ、んんッ・・・・・!」
「おい、聞いてるかい?・・・・顔をあげて見てみな。」
  快楽にかすむ目を、モアがなんとか言われたとおりに上げる。
目線の先に自分とクルルがいた。電磁バリアの向こうにいる二人は、何も
気づかずこちらに向かって席に座り、キーボードを操作している。
自分はいつもの格好で、クルルはケロン人の姿をしていた。
「こいつらは映像だ。放っときゃいつまでもこうやって仕事してるし、
オレ達の受信機で声を拾うと、勝手にアドリヴで演技もしてくれる。
―――――よう。聞こえてるかい?」
  クルルが腕時計に向かってそう言うと、向こうのクルルが手を上げた。
「ただし、普通の話し声にしか反応しねぇんだ。ささやき声は拾わねぇし・・」
  クルルがモアの穴の開いたパンティをひざがしらまで引き下げた。
すでにその布地は、ぐっしょりと濡れそぼっている。
「全く・・おめェって奴はしょうがねぇな。もうグショグショじゃねぇか」
  クルルがモアの耳に口を寄せて、低く笑いながらささやく。
爪先でモアの秘所を弄い、指を入れてゆっくりとこじ開けてゆく。
その刺激に、モアが高い声を放った。
「・・・ひゃうッ!・・・あ!・・・ふ、あ、ぁああああッ!!」
  ―――――とたんに電磁バリアと、映像の二人が掻き消えた。
クルルがモアの秘所を指で犯し続けながら、歯でもう一度竜頭を押した。
するとまた何事もなかったかのようにバリアと向こうの二人が復活する。
「―――な?キャパを超えたでかい声を受信すると消えちまうのさ。
・・・・・使えねえだろ?」
  クルルが腰を擦りつけてくるモアを背後から抱きしめたまま、ズボン
を弛める。モアの両手を電磁バリアに押し付けて腰の高さを合わせ、その
ままおのれをずぶりと侵入させてゆく。クルルが指でモアのくちを塞ぐ。
指とは比べ物にならない質量が、モアを襲った。
328名無しさん@ピンキー:2006/03/27(月) 23:07:44 ID:3o6Kzntw
中枢のすうと書いてクルル!!!
329クル×モア:2006/03/27(月) 23:26:27 ID:EcGLq7J4
(やあぁあッ!ひ、いぃ――――ッ!!!)
  まだ男を受け入れたことがない硬い花のつぼみを、無理やりこじ開け
るようにしてクルルがモアを犯してゆく。その破瓜の痛みが、つぎの瞬間
には触手の粘液の効果により、数倍する快感に姿を変えてモアのこころと
からだを麻痺させてゆく。
(あッ!・・・・やうッ!・・・・ひぃいッ・・・ぁうッ!!)
「――――さすがにキツいな。・・・おい、もう少し足を開きな。」
  ガクガクと足をふるわせながらも、言われたとおりにモアがからだを
ひらく。――――クルルの抽迭が始まった。
貫かれるたびに打ち寄せるからだの快楽に、モアの意識が遠くなる。
そのほくろ一つない褐色のからだは、羞恥と快感のためにうす紅く染まっ
ていた。クルルが腰を引くたび、くちゅ・・・ッと濡れた音とともにモアの
秘所がめくれ、名残惜しそうにクルルをまた飲み込もうとする。
今度は体内ふかくくさび打たれて、モアがせつなげに眉根を寄せた。
足の爪が痙攣するように、やるせなくラボの冷たい床を引っ掻く。
快感は、強烈であった。
「おい。―――――楽しいかい?」
  クルルがモアのくちを塞いだ手をどけて、その耳を甘噛みしながら
ささやいた。
「・・・・・っ・・は・・は、い・・・。きもちいい、れ・・・すっ」
  目を虚空にさまよわせながら、モアがようよう答える。
「――――そうかい。そいつはよかった。・・・・だがオレはちっとも楽しく
ねえな。だいたい和姦は趣味じゃねぇんだ。実際のところ、おめェは素直
すぎて張りあいがねぇ。もっと抵抗してくれねェとな。
・・・・・・だからオレ好みの展開にさせてもらうぜ。」
  モアを犯したまま、クルルが腕時計の画面を二度押しした。
電話のコールのような電子音が数回して、やがてブツッと回線が繋がる
気配があった。クルルがモアをちらりと眺めてひくく笑い、時計の画面に
口を近づける。・・・・やがてクルルの楽しそうな声がラボに響き渡った。

「よお。・・・・隊長かい?――お待ちかねの小隊PRの映像・・そうアレな。
完成したから今すぐオレ様のラボまで見にきなよ。ク〜ックックック。」

  その言葉を聞いて、モアがびくりとからだを強張らせた。
330名無しさん@ピンキー :2006/03/28(火) 14:08:48 ID:HJPOWne5
乙〜!
続きも期待しとります!
331名無しさん@ピンキー:2006/03/28(火) 14:54:30 ID:AWde+SIz
キタ━━━(゚∀゚*)━━━!!GJであります職人さん
今後の展開に期待wktk
332名無しさん@ピンキー:2006/03/28(火) 18:35:40 ID:3Dk/lsHP
こういう展開を待ってました!久々のワクテカですっ!
333クル×モア:2006/03/28(火) 20:55:29 ID:xy/8HSjU
  クルルに貫かれ組み伏せられつつも、青ざめたモアが必死でからだを
起こした。
「まさか・・・!おッ・・おじさまを・・・ここにッ?!」
「――――実験には観測者が必要不可欠だ。・・・・・違うかい?」
  くらい笑みを浮かべたクルルが、モアのからだを巻き込むように抱き
すくめた。そのままモアのきゃしゃな顎をつかんで無理やり振り向かせ、
唇を重ねる。
「・・・・ウゥッ!!」
  突然の状況に恐慌状態のモアの口腔を、ねじ伏せるようにクルルの舌
が蹂躙する。一拍置いてモアが暴れた。手を突っ張らせて夢中でもがき、
クルルの戒めから逃れようとする。
「――――――ッ!!!」
  舌を噛まれてクルルが顔を離した。
口元に鮮血をにじませたクルルが、手の甲で拭い取りながら不敵にニヤリ
と笑う。
「・・・・いいねぇ。いい眼をしてるじゃねェか、おい。
―――――その表情が見たかったんだ。」
  クルルがモアの腰をつかんで強く引寄せる。結合が深くなった。
衝撃に身をすくませたモアが、ひじで背後のクルルを必死に払う。
クルルの腕がその手首を捕らえた。
腕輪のアンゴルストーンをじかにモアの額に押しつける。
びりびりッと電流を浴びたようにモアのからだが痙攣する。
ちからの抜けたモアのからだを再度抱きすくめたクルルが、首筋に唇を
這わせた。そのまま抽迭を再開する。
なすすべのないモアが、ちいさな声とともに息を呑んだ。
「ひゃ・・うッ!・・――あッ!―――あぁあッ!・・――あッ!・・・・」
  モアの足をひらかせてクルルがさらに奥までふかく貫く。
意思とは裏腹に、モアのからだは収縮を繰り返しながらクルルを貪欲に
飲み込んでゆく。
甘い快楽に、モアのからだが小刻みにふるえた。
「・・・んッ!・・ふ――あッ!・・あッ・・く、くるる・・さん――ど・・して・・?」
  徐々に増してくる快感に涙をにじませながら、モアが問いかけた。
「―――なんでこんなことするのかって?・・・・そうだな。」
  クルルが陰惨な笑みを浮かべて答えた。
「足跡のひとっつもねェ、真っ白に降り積もった雪を見ると・・・訳もなく
踏みにじりたくなるだろ?―――――そいつとおンなじさ。」
  クルルの背後のモニタ画面が、ラボへの来客が近づいていることを
警告音で知らせる。
恐怖と快楽にちいさく嗚咽をもらし始めたモアに、クルルが続けた。

「あせるなよ。・・・隊長が来るのはバリアの向こう側だ。
そっちでPR映像の上映会さ。接待役は映像のオレ達がやってくれる。
――――うっかりでかい声をあげちまって、台無しにしないかぎりはな。
おめぇの演技力と冷静さが試されるぜ?・・・・そろそろ、お越しのようだ。
さて、実験スタートだ。」
334クル×モア:2006/03/28(火) 21:06:34 ID:xy/8HSjU
レス下さった皆様、ありがとうございます。進みが遅くてすみません・・・。

ささいなことですが(でもないか)冒頭にでてくる「イベンタ星人」
・・・・本当は「イベント主催型宇宙人 インベンター」でございました・・。
資料が手元になくアイマイな記憶で書いたので・・・ orz アホです忘れてください・・。
335名無しさん@ピンキー:2006/03/28(火) 22:30:35 ID:3Dk/lsHP
>>334
気にしないで、まったりと書いて下さい。
続きを楽しみにしています。
336名無しさん@ピンキー:2006/03/29(水) 00:33:29 ID:ZyFAMNma
>>319
不覚にもワロタ
337名無しさん@ピンキー:2006/03/29(水) 00:55:09 ID:mdguKwcs
読んでるこっちも緊張します!
続き楽しみにしてますww
338名無しさん@ピンキー:2006/03/29(水) 01:13:07 ID:drMxXxo3
コレキタw最高っすよ
天才だww
339名無しさん@ピンキー:2006/03/29(水) 02:00:20 ID:iJxYSfML
うは、久々に来たらなんだこれw
GJ過ぎて涎が出そうだ
340名無しさん@ピンキー:2006/03/29(水) 04:25:39 ID:2Qnl1hwE
GJ!!ワクテカで待ってます
341名無しさん@ピンキー:2006/03/29(水) 11:30:41 ID:alDMKsGn
くっくっく〜
342クル×モア:2006/03/29(水) 17:48:02 ID:w3oTy/bP
  バリアの向こう側にあるラボの入り口が開いた。
モアが絶望に目を閉じる。外の光とともに入ってきたのは、まったくこの
状況を知らされていないケロロである。
「ヤフ――――ッ!!PRムービーが出来たそうでありますな!
クルル曹長、オツカレでありますッ!!」
「よぉ、隊長。・・・・・待ってたぜ。じゃ、さっそく上映会を始めるか。」
  笑いをこらえながら、クルルが腕時計に向かって話しかける。
バリアの向こうのもう1人のクルルが、その音声に合わせてケロロを迎え
なにやら端末を操作する動作を見せた。あらかじめその言葉と連動させて
いたものか、電磁バリアのすぐ裏から勇ましいファンファーレが鳴り響く。
ムービーが始まったらしい。
「おおッ!スゲー!カッケ―――――ッ!!」
  ケロロがこちら側を向いて無邪気に目を丸くする。
素通しに見えるのは、こちらだけなのだ。

 ケロロの姿を目にして、モアが必死の抵抗をみせる。
手のひらでクルルの顎を撥ねあげ身をよじって、深く繋がれた自分のから
だをなんとか解き放とうと足掻く。暴れるモアを抱きすくめたクルルが、
くせのないやわらかな前髪を掴み、引っ張った。
モアの首がおおきく仰け反る。
クルルが、後ろ手に自分を掻きむしるモアのゆびを掴んで、電磁バリアに
ビシッ!と叩きつけた。その振動と音は、裏で放映されているムービーの
激しい爆撃音によって掻き消されてしまう。
もう片方の手もクルルに掴まれ、ちょうど手首を交差させたかたちでモア
の両手が電磁バリアに押しつけられた。
重ねた手首から伝わるアンゴルストーンの効力が、モアの抵抗する最後の
ちからをたちまち奪ってゆく。モアのほおを透明な涙が幾筋もつたった。
クルルが顔を寄せてモアの髪を掻き分け、うなじから首筋に唇を這わせた。
そのあたたかな感触に、モアがびくりとからだをふるわせる。
「・・・・・っ・・・は、ぅぅ・・・・ッ!・・・」
  体内ふかく穿たれたクルルの熱をふいに強く感じて、モアのからだが
心ならずもヒクヒクと収縮を繰り返す。
そのたびに感じる、めまいを覚えるような甘い惑溺に眉根を寄せたモアが
首を反らし頭をもたげ、霞む目をひらいた。
その目線の先に――ニコニコとPRムービーを見て微笑むケロロが、いた。

(ああッ!!・・・・・お、じ・・・さまッ・・・・!!)
343クル×モア:2006/03/29(水) 18:28:42 ID:w3oTy/bP

  モアと繋がったまま、クルルが後ろ手にデスクの椅子を引寄せた。
そのままモアの腰に手を廻してかるがると抱き上げると、ひざ抱きにして
モアごと椅子に深く腰掛ける。体重がかかり、結合がぐぐっと深くなった。
くぅッ・・・・とモアが耐え切れずちいさな声をもらす。
クルルが腰掛けた滑車つきの椅子を、ちょうどケロロの真正面に来るよう
移動させた。ひざ下にからまる下着の布地を片足だけ剥ぎ取り、クルルが
モアの足をおおきくひらいた。
胸を守るブラもみぞおちまで引き下げ、乳に五指を食い込ませて容赦なく
嬲る。身体を激しく揺すりながら、クルルが声をかけた。
「―――――――どうだい隊長?・・・・・オレの苦心の作だ。
キレイな、いい絵だとは思わねぇかい?」
(あ、あ・・ッ――イヤ・・ぁ・・・っ!・・みない、でッ・・おじさ・・ま・・ッ!)
「イヤ〜、さすがはクルル曹長。なかなかの高画質でありますな!」
「クックック、ありがとよ。アンタにはきっとそう言ってもらえると思っ
てたよ。」
  クルルが抽迭を繰り返すたびに、モアのくちから押し殺した甘い吐息
が搾り出される。
「ふぅ・・・んッ・・・くぅッ!・・・はぅ・・・うッ・・・」
  モアのからだは、くさび打たれたクルルを締めつけ収縮しつつもどん
どんさらに深く飲み込もうとする。クルルが後ろから腕を伸ばしてモアの
秘所の、敏感な芽を爪で弄った。
「ひッ!・・・・ッ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!」
  最初の絶頂にモアがからだを引き攣らせ、背をのけぞらせた。
殺しきれない、悲鳴に似た高い声がかすかに漏れる。
がくがくとモアの顎と足先がふるえた。クルルがモアの耳に口を寄せて
素早く、ひそやかにささやく。
「隊長の目の前でイッちまうとはな。・・・・なかなかいい度胸じゃねぇか。」
「ひ・・ぃ・・・ッ!・・・っく・・・ッ!・・・・うぅぁッ・・・・」
  どうしても漏れ出るモアの嬌声に、向こう側のケロロが不審気に後ろ
を振り返って映像のモアを見やった。
「――――モア殿?・・どこか具合でも、悪いのでありますか?」
「オイ。隊長が聞いてるぜ?・・・クックック、一体どうしたんだよおめェ。」
  クルルがわざとケロロにも聞こえるように、はっきりと声に出した。
「ふ・・・ぁあッ・・・・お、じ・・・さまぁ・・・ッ!」
  その声に向こう側のモアが、具合悪そうにからだを俯かせる。
「だ、大丈夫でありますかモア殿?・・・熱でもあるのでは?」
  モアに駆け寄ってからだを支えようとしたケロロを、必死でモアの声
が押し留める。
「だ・・・ダメッ・・・・来ないでッ!触らないでおじさまッ!!」
「し、しかし・・・・クルル曹長、これは?」
  モアのからだを抱きとめ、するどく動き続けるこちら側のクルルが
苦笑して腕時計に声をかけた。

「――――なに。こいつは隊長に見て欲しくて、ちょっとばかり張り切り
すぎただけだ。頑張りすぎてへばったんで、イラついてるのさ。
・・・・・それより隊長、続きを見てやってくれよ。あんたに見せたくて、
こいつもウズウズしてるんだ。――――喜ぶぜ。ク〜ックックック。」
344名無しさん@ピンキー:2006/03/30(木) 05:50:09 ID:zL5NbuSq
(;´Д`)ハァハァ!!(;´Д`)ハァハァ!!(;´Д`)ハァハァ!! 
345名無しさん@ピンキー :2006/03/30(木) 15:14:58 ID:BxsLdVS+
ドキドキ!
346クル×モア:2006/03/30(木) 18:07:19 ID:N00z1ZPT
  クルルの言葉に、戸惑いつつもケロロが正面のムービーに向き直る。
ケロロはまったくあずかり知らぬことであったが―――その目線の先には
足をひらかされ秘所をさらけ出したまま男を受け入れているモアのからだ
が、あった。愛するおじさまの無表情なその目に、クルルに犯され続けて
いる自分のすべてを見られてしまっているような錯覚があり、モアがちい
さく嗚咽し始める。
クルルがモアの背のブラの留め金を鷲掴み、強く引いた。
引き剥がされ、みぞおちにクシャクシャと溜まっていた白いブラがまるで
拘束具のように乳を押しあげ、そのかたちを歪ませる。
たちまち乳の先端がかたく尖った。
「ひぃ・・・ッ!――――はぅ・・・・ッ・・・・・うぅう・・・。」
  そのままクルルがモアの腰を支えて、ゆるくそのからだのなかを掻き
回す。モアのくちから笛に似た高い声がかすれて漏れた。
その声に反応して電磁バリアが一瞬ぐらりと揺らぐ。声が大きすぎたのだ。
「お・・おじッ・・・さ、ま・・・おねが・・・・いッ・・・・・!」
  透明な唾液をくちから滴らせながら、モアが必死で声を出した。
「おねがい・・・れす、から・・・はぅう・・ッ!!・・・・き、今日はもぉ、・・・
か、帰ってくださ・・・・いッ、いぃいッ!!!」
「―――――だ、大丈夫でありますかッ モア殿ッ?!」
「・・もあは・・だいじょぉ・・ぶ、れす、か・・らッ!――ひッ!あ、ぁあッ!」
  語りかけながらも、止む事のないクルルの抽迭にモアがまたちいさく
達する。
「かえって・・・・・・くらさ、いッ!―――早くッ!・・・はや、く・・・・ッ!!」
  モアが両手で顔を覆った。そのゆびの隙間から涙がこぼれてつたう。
「も、モア殿がそう言うのでありましたら・・・・。」
  気がかりそうにケロロがきびすを返す。
何度も振り返りながら去るケロロがラボの入口で足を止めこちらを向いた。
「仕事熱心なのはよいコトでありますが、モア殿は何でもひたむきにガン
バリすぎでありますよ?―――我輩みたいにちょっとはサボ・・・ア、イヤ
息抜きも必要であります!体を壊したら元も子もないでありますよモア殿。
よく休養を取ることと、そうだ、あとでクルルによく診てもらうといいで
あります!クルルならきっと何とかしてくれるでありますからな♪
・・・・・・モア殿、約束でありますよ?」
  ケロロのその何も知らぬ温かい言葉が、モアの肺腑をえぐった。
「――は、い・・。おじさ、ま・・。クルルさんに・・おねがい、し・・ます・・。」
  顔を覆ったままモアが崩れ落ちる。クルルが口の端をゆがめてひくく
笑った。
(知らんこととはいえ、エグイことを言いやがるぜ・・・・ウチの隊長は。)

「クルル曹長、モア殿をよろしく頼むであります。」
  片手で嗚咽するモアを抱き寄せ、左手でゆるく敬礼したクルルが
扉を閉めるケロロに対して凄みのある笑みを浮かべた。
「ああ。――――了解だ。・・・・・あとはまかせときな、隊長。」
347クル×モア:2006/03/30(木) 21:14:37 ID:wzNGmGPR
  ケロロが去ったのを見届けて、クルルが抽迭を再開した。
鋭くモアのからだにおのれを打ちつけ、思うさま蹂躙する。
絶頂を繰り返した感じやすいモアのからだが、弓のように反りかえった。
「ひッ!!あ、ああ――――ッ!あッあぁあ、ぁあ―――ッ!!!」
  その嬌声に、電磁バリアと映像の二人が瞬時に消滅する。
「どうだい?感じまくっていたみてェだが・・・隊長に見られて、コーフン
したかい?」
「ひぃ、っく・・・ッ・・―――く、るる・・・さ、ん・・・・・」
  モアが涙をこぼしながらつぶやいた。
「わ、わた、し・・・が・・・うぁぅッ!―――なに、か・・・いけない、コト・・・
し、て・・・怒らせ、たんなら――――・・・。こんなッ・・・!
―――おじさ、まは・・・ぅうッ!・・くるるさんを―――し、しんらい・・ヒィッ!
・・・・な、なかま、なの・・・に――――・・こん、な・・・ッ!!」

「―――あきれたぜ。この期に及んでまだそんな事言ってやがるのかよ。」
  クルルがモアの足を入れ替えてからだの向きを変え、普段の自分が使
う低いコンソールパネルにモアを仰向けに横たえた。
そのまま足首を掴んでからだをひらかせ、覆い被さるようにふかく自らを
挿入する。モアのからだがビクビクッと跳ねた。
「―――そんなお題目は空気読めねぇ誰かさんや、家主のオカルトマニア
にでも聞かせてやんな。仲間だとか信頼だとか、愛だの恋だの心だの・・・・
――――くだらねぇ。オレはリアルなものしか信用しないぜ。
目の前にある事実と自分の才能、あとは金だ。・・手に入らねぇ、あるかどう
かも判らねぇもんに入れあげる奴ぁ、ただのマヌケさ。オレは興味ねぇな。
・・・いまこうしてオレの下で、いい声あげて鳴いてるおめェが内心どれだけ
このオレを憎んでいようが、な。」
  貫きながらクルルが覗き込むようにモアの顔に顔を寄せた。
その耳に尖らせた舌を挿し込む。そのぬるい感触にモアがぞくッとからだ
をふるわせた。
「はぅう・・・ッ――――は、・・・ッ・・・ぅあぅッ・・・あ、あ・・・。」
「他の奴らの知らねぇところで、このまま毎日可愛がってやったっていい
んだぜ?・・・そういう甘っちょろいセリフが出なくなるまでな。クックック」
  ひどく優しげな声でつぶやくクルルが、モアの太ももの内側を手で
押しつけた。足がおおきくひらかれ、モアの乳がひざで潰され形をかえる。
クルルが、表情がよく見えるようモアの顔を起こした。
そのまま一気に根元まで挿入する。
「や・・・ひぃい――――――ッ!!ぁ、あああぁあ―――――ッ!!!」
348クル×モア:2006/03/30(木) 21:51:14 ID:wzNGmGPR
  モアがあらん限りの声をあげる。その快楽の絶叫はとめどなかった。
二度、三度と鞭打たれるクルルの荒々しい動きに、モアのからだが弓なり
にしなった。
「あッ・・あ、ああッ・・もぉ・・もあ、ダメです・・おかし、く、な・・ッ・・」
「――なっちまいな。・・・・壊れても、オレが治しちまうがね。クックック」
  クルルの眼にも、酔ったような暗い凶暴な光が宿った。
モアの乳を掴み、容赦なく揉みしだく。
モアのからだの最奥をクルルが激しく突いた。
クルルが動くたびにモアの秘所がちゅく・・ッちゅく・・ッ!と淫猥な音を
立てる。永劫に続くかにみえた、もはや苦痛なのか快楽なのかわからない
陵辱にモアの意識が徐々に薄れはじめた。
あまい桜色に全身が染まる。からだが痙攣を繰り返す。
「ひッ・・・・ひぃんッ!・・・ひぃ・・・・ッ!ぅあッ・・・・!!」
  モアの内部を、クルルが余すところなく蹂躙する。
最後の、そして最大の絶頂にモアのからだがビクビクッと大きく痙攣した。
「ひィいッ!・・・ひ、あぁッ――――――――あ、あぁああッ!!!」
  その激しい収縮の感触に、クルルも深く埋めたままひくくうめき精を
放つ。絶頂の快感の名残りにモアのからだが数回、ちからなく跳ねた。
 そのまま数秒――――音もなく時間が流れる。



「―――オレがイイヒトなんかじゃねぇって事が・・・よくわかったかい?」
  クルルがモアのからだから自分を引抜きながら、ぽつりとつぶやいた。
モアの太ももを血の混じった白い液体がつぅッ・・とつたい落ちる。
モアは動かなかった。重ねられた衝撃に瞳を見開いたまま茫然としている。
その涙と唾液と粘液に汚れた顔に、クルルが指をかけた。
硬い指先がそのほおを撫でるようにそっと動く。
耐え切れなくなったようにクルルがつぶやいた。ぎりぎりまで押し殺して
いるためかその声はかすれ、どこか心もとなかった。
「おい。・・・・・だから、な・・・・・。」
  クルルの指が伸びた。
ふるえる指先でモアのおおきな、うつろに開いた瞳をさえぎるように隠す。
そのあとに続いたにがい言葉は―――だが、意識を飛ばしてしまっている
モアの耳に届くことはなかった。


「――――だから・・・だから今後もう二度と、このオレをそんなまっさら
な眼で見るんじゃねぇよ。――――迷惑なんだよ。」

              〈END〉
349名無しさん@ピンキー:2006/03/30(木) 22:15:08 ID:SDPeGHjB
面白かったです・・・GJ!!
クルル・リアルサドバージョンですね。
350名無しさん@ピンキー:2006/03/30(木) 22:56:32 ID:yWAjcUb/
ぎゃあああ!
最後の台詞キタ Y⌒Y⌒(゜∀゜)⌒Y⌒(。A。)⌒Y⌒(゜∀゜)⌒Y⌒!!
GJ!!GJ!!
351名無しさん@ピンキー:2006/03/30(木) 23:06:36 ID:7/0sEdV0
最後でグッときました!楽しまさせていただきました!生きる活力をありがとう神‥
352名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 06:54:46 ID:8mLxDWMk
クルモア最高傑作です!素晴らしい!
353名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 09:36:43 ID:rvjCpxI5
素晴らしいです。陵辱リクエストして良かったですぅ〜。(;つД`)
また、筆がのったら落として下さい〜。
354名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 13:59:52 ID:EiTkR8YF
本当に素晴らしいの一言です。
ありがとう。神!!
355名無しさん@ピンキー:2006/03/32(土) 09:52:42 ID:LIRFe6cy
前スレのガル夏がみたい…どうしたら見られますかね?
356名無しさん@ピンキー:2006/03/32(土) 11:01:24 ID:m89HkGYl
>>355
>1
357名無しさん@ピンキー:2006/03/32(土) 20:11:38 ID:IbCcktiH
昨日のクルルの「自慢のシステムだ?…笑わせんじゃねえよ」の声で
>>348のラストを読むと激ハマリですな。 GJっす。
358名無しさん@ピンキー:2006/04/02(日) 12:59:12 ID:aYbU+Nvw
きょうのケロ村さんwww
359名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 02:58:55 ID:R5XBSm+h
360名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 11:20:05 ID:MIGBe8z+
361名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 15:35:53 ID:4K30EDRW
362名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 17:22:39 ID:raySAloM
363名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 18:26:12 ID:f0KPtGeT
364名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 20:28:03 ID:raySAloM
なんて美しいTT

何か盛り上げるためのシチュとかカプとか提案しあいましょうよ・・・
365名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 21:30:52 ID:3SMJNi7H
とりあえず思いつくネタとしては・・・

:幽霊ちゃんの暴走により閉じ込められてしまった霊感体質・夏美と
 オバケ超苦手・ギロロ

:くの一としての房中術を伝授される小雪。他の者が行うより自分が・・
 と自ら買ってでる骸

:お兄ちゃんの就職のためなら・・となにやらアヤシイ映画撮影の募集に
 応募するラビー。その映画スタッフのメンツにクルルの影が・・・。
366名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 21:53:19 ID:raySAloM
「お兄ちゃんの就職のためなら・・となにやらアヤシイ映画撮影の募集に
 応募するラビー。その映画スタッフのメンツにクルルの影が・・・。 」
イチオシだと思いますw
367名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 22:16:14 ID:wBB7dKKM
これ以上おにいちゃんの邪魔をするなら…



脱ぎます!(涙目で)
368名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 03:45:46 ID:XXqKqRKF
>>366
それってばいいんでね?ラビーとかありそでなかったしw
まぁたクルルさん大活躍のよ・か・んw
369名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 14:39:44 ID:Zz2ycdXr
いまこのスレに職人さんって何人くらいいるのかなあ。3〜4人くらい?
370名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 15:40:45 ID:TGIckUAq
アニメも24時効果で盛上ったことだし、職人様が増えてくれますよーに。
371名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 18:12:08 ID:2J53PSPv
ケロ夏読みたいなあ・・・
372名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 21:50:57 ID:v0QeviVj
ふと、擬人化ドロロ(♀)&小雪をという組み合わせを思い付いた。

誰か書いてくれ・・・
373名無しさん@ピンキー:2006/04/08(土) 00:27:20 ID:fZa0KiOx
パワード 夏美ぃぃぃ!!!
374名無しさん@ピンキー:2006/04/08(土) 01:04:36 ID:rc7JI9Z0
ふつうにケロモアが
強烈に読みたい
375名無しさん@ピンキー:2006/04/08(土) 01:38:14 ID:fZa0KiOx
そうそう!純愛系。
ケロモアとかギロ夏とか。
376名無しさん@ピンキー:2006/04/08(土) 02:23:26 ID:gPCwezXp

"侵略者"は去って行った。

ケロロ小隊の面々は、彼らの生活半径に残された、戦いの爪痕を修復していた。
惑星麻酔が切れるまでに、何もかも元通りにしておく必要があった。もちろん、主戦場となった日向家は真っ先に。

「ケロッケロッケロッふふふふんふ〜ん♪」
修理も佳境に入った頃、隊長であるケロロは、地下の自室にいた。今しがた、惑星麻酔の残る街へ、冬樹と共に出かけて帰ってきたところなのだ。
「んっと〜、確か予定小売価格が……でしょ、そんで、あのお店はガンプラ全品1割引だから……オッシ! やった、ぎりぎり貯金で買えるであります!」
「ご機嫌ね、ボケガエル」
「そりゃもう、MGジ.Oのリリースを我輩待ちわびて……って夏美殿ーーー!」
ご機嫌のケロロの表情が一瞬にして引き攣った。日向家長女・夏美が、ケロロの背後に音も無く立っていたのだ。
「ああああの、決して我輩サボっていたのではないのであります! ただ、現在の軍資金の確認をしたかっただけで!」
ケロロの顔色は緑なんだか青なんだか分かりづらい。下から見上げると、夏美の表情は逆光になって分からない。ケロロはとりあえず、いつもの通りに言い訳をしてみた。
「……から……」
「ひ?」
「そんなこたぁどうでもいいから! ちょっと来なさい!」
「り、了解であります! すぐ行くでありま……」
「早くしなさい!」
なんだろう。怒られる心当たりなら無限にあるけれど。
でも、この夏美の剣幕は、いつもとちょっと違っていた。少なくとも、色物と白い物を一緒に洗ってしまったとか、湯沸かし器のガスを付けっぱなしだったとか、ダイレクトメールをシュレッダーにかけずに捨ててしまったとか、そういうことではなさそうだ。では一体?
予想が付かなかった。夏美の表情は見えないし、何よりも……あんなことの後だから。
「早く! 時間がないんだから!」
と、めずらしく色々考えているのを見抜かれたのだろうか。夏美はそう言ったが早いか、ケロロの頭をむんずと掴むと、ぶら下げたままでスタスタ歩き出した。
夏美の表情は見えないままだ。
377エロは無しです肩透かしでごめんなさい:2006/04/08(土) 03:15:35 ID:gPCwezXp
ダイニングルームの頭上には、槌を打つ音は止み、塗料を吹き付ける音が聞こえる。屋根の修理もいよいよ仕上げにかかっているのだろう。夏美が壊した天井は、一応塞がった。
食卓の椅子に腰掛け向かい合う一人と一匹。春はまだ浅く、暖房が壊れて使えない部屋は肌寒い。
こぽ、と優しい音を立てて、夏美が手にした急須から黒豆茶が――ガス電気水道は真っ先に修復した――注がれた。ひとつは夏美専用、もうひとつはケロロ専用の湯飲みに。黒豆の香気が湯気と共に立ち上る。
「あ、ドモ……えっと、お湯飲み、壊れてなくてよかったでありますな」
黙って差し出された湯飲みを受け取りながらケロロは、隙間を埋めるかのように言葉を繋いだ。
指先に触れた焼物の感触は暖かだった。なのに夏美は黙ったまま。正面に座っているのに、まだ顔が見えない。
「お皿もコップもほとんど無事で……」
「…………」
「えっと……あのぉ〜、夏美殿?」
「……何よ」
「ナニヨっていうか、その、先ほど、"時間がない"とおっしゃったよーな」
我輩は別にいいんでありますけどぉ〜。
少々拗ねが混じった声が夏美を促した。湯飲みの淵を辿っていた指をぴたり、と止めて、彼女は顔を上げた。
「ボケガエル」
「はっはい!」
「あのね……悪かったわ」
「ゲロ?」
海の底のように重く吐き出された言葉は、ケロロにとって意外なものだった。面食らう彼に構わず、夏美は続けた。
「疑って悪かったわよ。ことの始まり……ホラ、パソコンがクラッシュして、携帯が使えなくなって、ネットワークがめちゃくちゃになって……」
「あ、あー……ゲロ〜、そういやそんなことも」
「あれ、アンタの仕業じゃなかったのにね。真っ先にアンタを疑っちゃって……ゴメン! ゴメンねボケガエル」
そう言うと、驚くべきことに、夏美がテーブルに両の掌をつき、ぺこりと頭を下げたのである。
「え、ええええ!?」
ケロロは慌てて身を乗り出した。食卓に膝をつき、夏美に這い寄る。
「チョットマッテよ! そんなんもう水に流すでありますよ、我輩カエルだけに、ざばざばと」
確かに、夏美が自分に頭を下げるなんていうのはおいしいシチュではあるが。でもこんなのは違う。まるで不戦勝したみたいな居心地の悪さしか感じない。
「お手をお挙げくださいであります! 改まってそんなの、変でありますよ!」
「うるさいわね、アタシの気が済まないの!」
謝りながらも叱りつける理不尽さはさておき。
夏美の少女らしい潔癖さは、有耶無耶を許さなかった。どうしても謝っておきたかったのだ。惑星麻酔が切れる前に。全てが日常に、いつもの通りに戻る前に。
否、"いつもの通りに戻るために"どうしても必要なことだった。
「夏美殿……」
ケロロは食卓にちょこんと正座して、頭を下げ続ける夏美を見降ろした。
――ひょっとしたら、泣いているのではないだろうか、と。
らしくもない心配が頭をもたげたのは、やはりあんなことの後だったせいだろうか。
「夏美殿、あの、ええと……」
「まあそんなわけだから」
恐る恐る声をかけようとするケロロの心の機微など知る由もなく、夏美はがば、と紅い髪を打ち振るようにして勢いよく顔を挙げた。
そして、思わぬほど至近距離にあったケロロの顔に、一瞬ぎょっとする。まん丸の二つの目と、その内側で同心円を描く黒い瞳が、自分をじっと見つめていた。
よかった、ようやく顔が見れた。そして、泣いてなかった。……そんな心のうちも、基本無表情であるケロロの目からは読み取りづらい。夏美は、少々困惑した。
「あ……その……で、だから」
「ナニナニ? そんなわけだからナニ?」
夏美は、胸の前で腕を組んだ。ふぅ、とため息をひとつ。それから、観念したかのようにこう言った。
「だから……だから! ひとつだけ、なんでもアンタの言う事きいてあげる!」
投げるように、だけど涼やかさすら感じさせるはっきりした口調で、夏美はケロロに甘美な宣言をした。
378ケロ夏ケロのつなぎにおひとつ…:2006/04/08(土) 03:35:10 ID:gPCwezXp
パラリラ〜。
天使のラッパが聞こえた気がした。
「ほっ、ほっ、本当でありますか!」
夏美は頷いた。ケロロの顔が輝く。目は潤み、ほっぺはピンクに染まり、お肌はツヤツヤが止まらない。
それを見ていた夏美の胸が痛んだ。ケロロの仕業と決め付けて彼を責めたあの時。真円を描く黒い瞳の光が消えうせ、ぷつんと糸の切れた凧の様に、ふらふらと地下基地へ消えていった、緑の小さな背中……
もしかしたら、下手をしたら、あれっきり二度と会えなくなっていたところだったのだ。
「あ、"地球をよこせ"とかは無しよ!」
ケロロは、ぶっち切れそうな勢いで首を振る。
「我輩、そんなズルはしないでありますよ!」
「ん、そう。信じるわ。じゃあ、あたしが個人的に聞いて上げられること、何かないの?」
「ありすぎて大変であります! 今考えるであります、んっとねー、んっとねー、えーとぉ」食卓に正座したまま、ケロロは顎の下に手を当てて、考えるポーズを示した。
「ゲロゲロゲロ……あれもこれも……いやそれも捨てがたい……」
「ちょっと! ひとつだけ、だからね!」
「えー、ひとつー?」
「当たり前でしょ。あと、お願いを100個にするとか、そういう古典もナシ!」
「もう! そんな寒いこと言わないでありますってば!」
ケロロは笑いのセンスには厳しい。
「あ、それと!」
「え〜、まだ制限でありますか」
「大事なことよ! その、い、いやらしいことはダメだからね!」
「へ?」
……クルル相手ならいざ知らず、ケロロにはヤブヘビだったろうか。
「わ、わかんなきゃいいのよ。ほら、早く決めなさい。時間がないんだから!」
ゲロッ、とケロロは宇宙時計を見る。色々ごちゃごちゃやってるうちに、惑星麻酔が切れるまでにあと10分を切っていた。
「えっとー、聞いて欲しいこと、夏美殿に……うん、決めたであります!」
しばし悩んだ末、ケロロはシャキーンと立ち上がった。食卓の上に。
「まずはそっから降りなさい」
「ゲロ、それじゃ失礼して」
この会話は、結果的に夏美にとって信じられない事態を誘発してしまった。
よっケロしょ。
ケロロは、食卓から降りて、夏美の膝の上にちょこんと座り込んだのである。
「ぼっ……ボケ……?」
衝撃のあまりか、夏美はケロロを条件反射的に掴んで投げ飛ばすこともできず、両手をぶらりと下げるしかなかった。
「あのね、夏美殿」
「なっ……なっ、なに……?」
ケロロは、混乱する彼女をよそに、夏美のフトモモに足を着けて立ち上がる。そのまま、ちょっとだけ背伸びをして、夏美の首にぎゅっと抱きついた。
惑星麻酔が効いている今だから。今しか言えない、できない。
「我輩たちを……我輩を助けに来てくれて、ありがとうであります」
夏美の耳元に、親愛に満ちた甘えた声が滑り込んできた。
ピットリ貼り付くような両生類ライクな肌触り。それが夏美の頬にしっとりと触れてくる。
ああ、そういや、この触感もそんなに嫌いじゃなくなったなぁ……いつからだったっけ……などと、彼女は見当違いな方に思考を飛ばしていた。
が、すりすりとほっぺたを擦り付けてくるに至っては、夏美も正気にならざるを得ない。
「ばっ、バカ! 何言い出すの! あたしはアンタなんか……あたしは地球を守るために……!」
「夏美殿ストーーップ! イエローカードであります!」
「はァ!?」
「さっき御自ら言ったはずでありますよ! 我輩の・言・う・事・を! なんでも聞・い・て・くれると!」
「……うっ……」
ここで、揚げ足を取るんじゃない! ……と怒鳴れないほどには、夏美は空気が読めた。それに、ウソは言っていない。確かに言ったのだ、「言う事」を「聞く」と。
そして、そのケロロが言いたかったこととは……
379てゆーかめくら投下〜!:2006/04/08(土) 05:15:58 ID:gPCwezXp
「我輩、ホントに嬉しかったんであります」
夏美の胸に抱かれる格好になったまま、ケロロは続けた。
「おかげで、こうやって黒豆のお茶がまた一緒に飲めるでありますし……」
少し冷めた湯飲みを、体を器用に捻って食卓から取り上げると、ケロロは夏美の膝に座り込んでお茶をすすった。
もうだめだと思ったから。ケロンスターを返還したら、もうあとは洗脳されて、みんなのことも忘れてしまうところだった。大尉になったってそれがなんだろう。みんなのこと忘れて、二度と会えなくなって……
一足違いで洗脳は完了してしまったけれど、パワード夏美は来てくれた。家の屋根を、ミサイルみたいに突き破って地下まで。
「我輩を助けに来てくれたんでありましょう? ネ?」
膝の上から、顔を挙げてケロロは夏美を見る。夏美は、ケロロを見降ろす。
惑星麻酔の効果、あと5分……
「う……」
「ウ?」
「………まあ……んー……そういうことにしといてもいいかな。でも! あくまで、地球のついでにアンタをってことよ!」
甚だ素直ではないが、ようやく引っ張り出した肯定の答え。ケロロは破顔した。
「それでもいいや〜であります。洗脳されてたけど分かったであります。パワード夏美はちょーすげーカッケーでありました! それに、夏美殿のビンタ、効いたでありますから!」
「ふ、ふん。何よ、ビンタで解ける洗脳なんて。ケロン軍驚異のメカニズムとか言っちゃってるけどさ、実は大したことないんじゃないの」
そうではない。ビンタ自体の物理的衝撃で通常、洗脳は解けない。
問題はその前の夏美の言葉。
「あたしたちのこと忘れちゃったわけ…?」と、何よりも「このボケガエル!!」に尽きるのだが。この発言は精神的に大きかったと、洗脳された当人であるケロロは薄々気づいていたかもしれないのだが……
「それでもいいんであります……」
ケロロは再び湯飲みを置いて、夏美の肩にぎゅっとしがみつき、這い登った。今度は夏美も、赤ん坊を抱くときのように、ケロロの尻の下に片手を当て、もう片手は背中に当て支えた。
「こーら、甘えんじゃないの」
「ん〜、だって我輩ホントに……」
ほっぺたをすりすりと擦り付け、夏美の胸元に遮られてくぐもった声が「なちゅみどの〜」と、さっきまで戦士だった少女を呼んだ。
惑星麻酔が解けるまで、あと3分。解けたらすぐに、プラモ屋さんに行くつもりだったけど。
「? ボケガエル? 眠いの? 目が半眼になってる」
「んぁ? そんなことないでありまちゅよ〜……れも、なちゅみどのあったかいからねむいでありまちゅ」
「ちょっと、ろれつが回ってないわよ。……疲れたんじゃないの? 色々、あったから……」
そう、色々、あったから。
地球は24時間眠っていたとしても、その外にいた人々はその間中、戦っていたのだ。そろそろテンションが落ちてきて、眠気に取って代わられる頃だろう。
「ふゃああああぁぁ、んー、ちょっと寝るでありますかな……でもジ.Oは買いたし眠し……」
「冬樹に頼んでおけばいいわよ。あー、あたしも眠いや……眠気が伝染ったかな」
夏美は椅子に座ったまま、寝ぐずる赤ん坊の背中をとんとんするように、ケロロの背中というか尻、をぽんぽんと叩いた。
「ちょっと、寝よっか」
「同意でありまちゅ……」
惑星麻酔が解けるまで、あと一分を切っていた。
「ねえ、夏美殿」
「んー……」
「一眠りして、ジ.O買ってきて、仮組みしたらね」
「んー?」
「屋根も新品になったことだし、台所のシンク磨いたり……したいなぁ……」
「ふーん? ……何たくらんでんのよ」
「へっへー、内緒であります。でも目がさめたら夏美殿は……きっと……」
ぴかぴかの台所で、ビーフシチューを作りたくなってるであります。
それは言葉には出さず、ケロロは短い首を精一杯伸ばして、夏美の柔らかな頬にキスをした。
「おやすみなさぁい…でありまちゅ」
「おやすみ」
おやすみ、うちのカエル。私の家族。
……これだけは言ってしまったら、日常に帰れないから、絶対に言わないけど。

そして、惑星麻酔解除。
止まっていた風が吹く。生きとし生けるものが動き出す。
――しかし夏美とケロロが仲良く眠りについているのを目の当たりにしたギロロとタママにより、日向家はガルル小隊襲来前に比して、3倍荒れまくったという。


「今、地球が目覚める」完
380名無しさん@ピンキー:2006/04/08(土) 05:55:08 ID:agEC5A5S
こんな時間に乙。
萌えた。ほのぼのした雰囲気に和みつつ萌えた(*´Д`)ハァハァ
381名無しさん@ピンキー:2006/04/08(土) 10:30:44 ID:/7YAzKby
GJ!! ほのぼのケロ夏乙! 上手い!!
382名無しさん@ピンキー:2006/04/08(土) 16:07:37 ID:6Ckdxhu7
GJ〜!
383名無しさん@ピンキー:2006/04/08(土) 19:49:56 ID:Bo8bSyTn
GJであります! 擬人化ドロロ×小雪 私も激しくキボンです。
384名無しさん@ピンキー:2006/04/08(土) 19:58:39 ID:neO4slF/
お!職人さん降臨してたのか・・・ GJ!!
385名無しさん@ピンキー:2006/04/08(土) 20:03:32 ID:/7YAzKby
イエス! ドロ雪キボン!!
386名無しさん@ピンキー:2006/04/08(土) 23:09:22 ID:rQIx8BAn
ケロ夏GJw
ほんわかでいいっすね
パワード夏美イイ
387名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 03:09:52 ID:y4NZx4z0
GJ ほんわかしますた
388名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 03:24:47 ID:ivzCfnht
ドロ♂×小雪がいいな〜職人様お願いします。
389名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 04:37:05 ID:GVdoqAmc
この雰囲気、すごく和みました(*´∀`*)
職人さんGJ!!
こんなカエルが家にほしい
390名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 08:51:52 ID:pU2PbMoO
母子相姦モノがないみたいだから、冬樹×秋で希望。
391名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 08:55:32 ID:ycYoqBg6
ケロンの星さんも密かにお待ちしております〜
392名無しさん@ピンキー:2006/04/11(火) 01:11:04 ID:nSTs0dfH
小雪×骸とかも面白そう・・・。
393名無しさん@ピンキー:2006/04/11(火) 11:57:01 ID:5B2e8J38
でもやっぱりドロ雪かな
394名無しさん@ピンキー:2006/04/12(水) 23:05:38 ID:94N4ND+j
ゼロ雪もいいなあ・・・
395名無しさん@ピンキー:2006/04/13(木) 00:54:35 ID:UOu/K4PH
クル×モア
キテター Y⌒Y⌒(゚∀゚)⌒Y⌒(。A。)⌒Y⌒(゚∀゚)⌒Y⌒Y !!!!
たまらーん!GJ!!!

更にケロ×夏
泣イター。・゚・(ノД`)・゚・。
GJ!!!GJ!!!
396名無しさん@ピンキー:2006/04/13(木) 02:11:40 ID:hP3JnCNX
ゼロ雪いいね。
ござる口調が固まってないゼロロもえ
397名無しさん@ピンキー:2006/04/13(木) 23:56:53 ID:UUvfTctW
会った当初は坊っちゃん言葉とまではいかなくても結構普通だったような
小雪に助けてもらったのもあるけど、偉そうでないのがいい
398名無しさん@ピンキー:2006/04/14(金) 19:08:28 ID:Om6R5lDu
ハードシナリオとでもいう感じで一つお願いします
399名無しさん@ピンキー:2006/04/14(金) 19:27:20 ID:biawXnyz
アニメで夏×冬になるかと思った。
400名無しさん@ピンキー:2006/04/14(金) 19:33:41 ID:YGfEX28+
>>399
むしろギロモアという新境地にシビれたw>アニメ
401名無しさん@ピンキー :2006/04/15(土) 00:13:10 ID:95XzgTTO
>>400
いたね、似たのがサイボーグ009に。
402名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 00:58:05 ID:8erBPXRy
そりゃギルモアでんがなーーーー!

(-o-)/☆(+_+)
403名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 01:04:36 ID:Pvl3ysfi
煮てるからいいじゃん。
404名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 04:01:17 ID:IkcGhMoo
いや煮るなよ
405名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 04:56:14 ID:XwDDDqg+
職人さーーーん!!!
神様ーーーーー!!!!
カムバックプリーズーッ
406名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 10:09:53 ID:9RlV5PY4
>>405
ギロ夏で良ければ・・・・。

いま7人のギロロ回をもとに書いてますが、ギロロとギロっぺの戦闘
シーンがエンエン続いてしまい、なかなかエロ展開まで行き着かないので
完成したらまとめて投下します。(8Pでは・・ないですwギロロのみ)

分裂はペコポン人化の方便で出しただけつ〜か、劣勢になったギロロが
ギロっぺの武器を封じるため自分もろとも地球人化・・・というはずだった
んですが・・・・エロ展開までたどり着けない・・・ orz
(地球人化すると、サイズ違いで引き金に指が入らなくなるので)

 そんなんでも宜しければ後ほど投下します・・・申し訳ない。
407名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 13:56:31 ID:UV6SXKNE
>>406
楽しみに待ってます。だだだだ大好物だ!
408名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 13:57:04 ID:UV6SXKNE
すまん、あげちまった
409名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 18:48:34 ID:IkcGhMoo
>>406
正座して待ち望んでます。
410名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 19:32:29 ID:rMpxsBKG
>>406
同じく正座してます
ギロ夏大好きだあぁ!
411名無しさん@ピンキー:2006/04/16(日) 15:17:51 ID:nsEs0Qfz
>>406
俺も正座で待ちますよ。ワクテカ
412名無しさん@ピンキー:2006/04/16(日) 23:06:32 ID:Loom7U9P
>>406
大好物です
みんなで正座してましょうねw
413名無しさん@ピンキー:2006/04/16(日) 23:23:58 ID:1y4ukTL7
こんなに萌えな男女カプ(しかも公式)もめずらしいのに
なんでアニメスタッフは623押しなんだろ。
声優が人気あるからかな
414名無しさん@ピンキー:2006/04/16(日) 23:40:50 ID:DQkzLrLx
まあ、やっぱりカエルだし…。

しかし、自分がカエルに萌えられる日がこようとは。
ギロ夏ドロ雪で御飯三膳はいける。
415名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 00:15:13 ID:HXVvvnFx
睦夏も悪くないし、見てみたいかもだけど・・・原作はほぼ無反応だなあ;
416名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 01:31:29 ID:lrtbWjEI
むしろ睦実は原作では小雪とフラグが立ちそうだ。
意外と接触あるよね。
417名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 01:45:20 ID:6EpkQ95T
まだドロ雪の需要ありますか?
職人見習いなんですが、今書いているのがそろそろまとまりそうなので。
418名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 02:06:33 ID:aP4l0/Kn
>>413
別に夏美の相手に623を推してるわけじゃないと思うが。
623がアニメでは芸能人じゃなくて先輩だから分かりやすく矢印を憧れから片思いに変えただけでは?
623はどう見ても夏美にそれほど気がないし。

>>416
睦→雪は好きだ。でもどう見ても小雪は623に気がないが。

>>417
ある。ドロ雪だいすき。

419名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 02:33:58 ID:KfYNZNJk
ギロ夏だが、
・夏美一人が気づいていない
という点が面白いんだよね。
もし真っ向告白(誤解のしようのないくらい直球で)したら夏美はどうするかなあ…
今までの関係は壊れてしまうか…
それとも全然気にしないか(それもどうよ!)
420名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 02:35:51 ID:stxINVPG
最初、ギロ夏が好きな奴なんて俺ぐらいだろうと思ってたんだが、実は結構…というか、かなり好きな奴がいて
びっくりした事があるな〜。

ギロロの事はすごい応援したくなる。夏美に対するギロロの逆ツンデレみたいな所が素敵w
421名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 02:52:38 ID:lrtbWjEI
…ギロ夏なんて、ギロ夏なんてっ!
三度の飯より大好きだー!!
422名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 02:53:46 ID:OnGlLmyE
>>413
アニメはどう見てもギロ夏押してる気がする。
いや、単純に俺のアンテナがギロ夏捉えやすいのかも知れんがw
423名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 03:41:19 ID:8vLbEc3g
え、原作読む限りギロ→夏はオフィシャルだろ。
リゾート地でフラグ立ちまくりだからギロ夏派は安心汁
くっつくことは早々なさそうだけどなw

そんで俺は前スレのせいでなんか最近ガル夏(純愛)なんだけどよ…
424名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 10:07:59 ID:9GmBy4bu
どうやらアンチギロ夏は俺くらいしかいないみたいだなー。
425名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 11:53:06 ID:HXVvvnFx
>>423
前スレってガルルが地球人化当初アメリカ軍の軍服着せられるやつ?
ガル夏(純愛)見てみてぇ・・

>>417
ドロ雪で検索してもあまりカプサイト見かけないのが悲しいくらい。
正座して待ってます。
426名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 12:44:11 ID:yA0THnjR
>423
リゾート地でフラグってなにー?気になる・・・。
ところで、前スレのガル夏は純愛なんですか???
いやっお話自体は大好きですが!!
ありえないけど、ギロ夏陵辱プレイも見てみたい。記憶消されるとか、クスリに操られれば
OKなのかー・・・。ガル夏さーーーーん(と、こっそり叫んでみる)
427名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 21:58:15 ID:/n1zOPuX
>426
それはむしろ夏ギロで見たいかも試練
428名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 22:22:15 ID:fjox9QqE
>>418
アニケロは623と絡ませることが多いじゃまいか。
海水浴場コンテストもアニメでは623のために出場するし
二人でロケットwに閉じ込められたり。
逆に、原作でさりげにダブらせてる夏→ギはアニメで無視
されることが多い。
24時の夏美の心の叫び「助けて…ギロロ!」も削られたし。
429名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 00:14:30 ID:8gAyVNnz
削られた事をひそかに残念がるのは俺だけかな…
430名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 00:44:55 ID:6xZnwp8f
ギロ夏嫌いじゃないけどいきすぎたギロ夏厨は痛いなぁ。
はっきり言って原作でもアニメでもCDでもギロ夏は一番優遇されてるペアだよ。
スタッフもギロ夏一番人気あるのわかってて二人の話多くしてるし、デュエットソングも2曲もあるし、
細かい不満はそりゃあるだろうけれど、それは誰のファンでも同じだ。
431名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 00:51:16 ID:WoG75LQy
自分はギロ夏好きだし優遇されてるのはわかってるが
それを妬まれるのが辛い。
自分も「助けて…ギロロ!」が削られたのは残念だった。
これは行き過ぎた意見だろうか。
432名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 01:02:32 ID:gTsHufRB
ドロ雪はオフィシャルで「仲いい」上に小雪が夏美ラヴなので、進みようがあまりないorz
大好きなのに・・・
433名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 01:14:48 ID:uC403+W0
小雪×夏美だって掲載が少年誌な以上進みようがないぞ!w
434名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 01:18:09 ID:gTsHufRB
じゃあ・・・常識的な線ではすべてが終わった後に(なんとなく平和条約締結?)
ギロ夏(ひねれば睦夏)、冬桃(ひねればアリサかケロ)が周囲の祝福で想い叶うとかしかありえないか・・・orz
435名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 01:37:55 ID:8gAyVNnz
>>432
ドロロと小雪はすでに夫婦じゃね?
436ドロ雪:2006/04/18(火) 03:39:19 ID:UcaNzGjU
417です。まとまってる分だけまず投下させて頂きます。
>>406さん投下までの場つなぎになれば幸いです。


 人生には、岐路というものがいくつか訪れる。
 それは後戻りの出来ない迷路の分岐にも似て、選ばなかった方の道の行き先は分からない。
いや、選んでいるつもりで、違うかも知れない。アミダクジのように絶対にそちらに行かなくては
いけないようになっているのか。
 どちらにせよ、「選ばなかった方になにがあるのか」が分からないという点では、似たようなもの
なのかも、だ。
 ケロロ小隊のアサシンとして地球に派遣されなければ。
 あの日忍野村で罠にかからなければ。
 今のゼロロ改めドロロは誕生しなかった訳だ。
 人生は何が起こるか分からない。
 ドロロにとっていくつ目かの岐路は、まさに目の前にあった。


 日向家地下に広がるケロロ小隊地球侵略最前線基地。 
「ク、クルル殿、落ち着くでござるよ!」
 焦りに焦ったドロロの声が、クルルズラボに響き渡る。
 仲間だから油断で一服盛られているのにも気付かずクルルの出したお茶を飲んでしまった

ドロロは、硬いベッドの上に身動き一つ取れないように両手両足を縛り付けられた姿で目を

覚ました。それが今から3分程前のことだ。
 まず自分の置かれている状況を把握するのに30秒。ここがどこであるかを確認するのに

さらに30秒。のらりくらりとドロロの質問をかわすクルルを問い詰めるのに、残りの2分を
費やしていたが、成果は何一つなかった。
437ドロ雪:2006/04/18(火) 03:40:43 ID:UcaNzGjU
 ぎゅっと目を閉じてイヤイヤをするように首を振るドロロに、クルルは口元に手を左手当

てクックッと笑い声を漏らす。
 クルルの右手には注射器が握られていた。手術室のような眩しい照明に、透明な液が伝う

注射針がきらりと光る。その中には、クルルの最新発明品である薬が入っているのだ。いっそ
禍々しい色をしていればこれから起こるのが惨事だとわかり易いのだが、性質の悪いことに
注射器の中の薬は蒸留水のように無色透明だ。それが逆に、これを打たれるとどうなるのかと
想像出来なくて悪い妄想ばかりが膨らんでしまう。普段冷静なドロロが叫ぶのも無理はない。
 余裕たっぷりのクルルはわざとゆっくりベッドに近付く。
「俺はいつでも落ち着いてるぜぇ〜。まぁ、悪いようにはしねぇからよ、クークックックッ

クッ」
「嘘でござるよ! 助けてっ、ケロロ君、小雪殿ぉ!」
 クルルの言葉は信用出来ないにも程がある。
 悲痛な悲鳴は今頃学校で授業を受けている小雪どころか、ケロン人スーツ着用でいつもの

オモチャ屋に向かっているケロロにも、テントの中で日課の銃磨きをしているギロロにも、

西澤邸でお菓子を口いっぱいに頬張っているタタマにも、活断層の観察に出かけてしまった

モアにも、誰の耳にも届きはせず、無常にもぷすりと腕に注射針が刺さるのを止めてくれる

救世主は現れなかった。続いて液が注入される、筋肉注射独特の痛み。得体の知れない薬品を
うたれたショックで、貧血を起こしそうになる。それはドロロのトラウマ手帳に新たなる1ページが
追加された瞬間でもあった。
 針が抜かれて、クルルは手際よく止血にと脱脂綿を貼り付ける。
 こうなってはどうしようもないと、やっと諦めの境地に至ったドロロは大声の上げすぎで掠れた声で
問いかけた。
「クルル殿、一体この薬はどのような効能なのでござるか?」
「説明してなかったっけな。この薬の名前は、強制恋愛発動(オマエハスデニホレテイル)薬。
この薬は死環白を刺激するように出来ていて、注射後十五分もすれば一旦気を失い、次に目を
覚ました時に見た相手を好きになってしまうって効能がある訳だ」
「そんな薬を拙者にうったのでござるかっ。しかも筈って」
「臨床実験がまだだったんでな。協力してもらうぜぇ〜」
438ドロ雪:2006/04/18(火) 03:43:09 ID:UcaNzGjU
 さらりと非道な台詞を吐きながら、クルルはドロロの手足の戒めを解いてやる。
 ふらふらとする身体を起こしたドロロに、クルルは追い討ちにように告げた。
「早く出てかないと、俺かモアに情愛を捧げる羽目になっちまうぜ」
 クルルの言葉に慌てたドロロはベッドを蹴って姿を消す。一瞬にして見えなくなった姿が
どこにあるのか見当をつけて、クルルは天井に呼びかけた。
「薬の効果は24時間。そこまで誰の顔も見ずに済めばアンタの勝ちだ。見た場合は……
その時のお楽しみだな。健闘を祈ってるぜぇ、クックックッ」
 最初に盛った薬で気を失っているドロロに取り付けた発信機は、今のパニックぶりを見れば
発見される確立は極めて低いだろう。万一発見されてしまったとしても、ドロロの行き先くらいは
予想はつくので先手を打ってある。小雪宅以外にあの状態のドロロが逃げる場所はない。
小雪を巻き込むのは不本意だろうが、うっかり道端で行き倒れた場合、洒落にならない
事態に発展する可能性が高いのだ。その位の判断力はドロロに残っている。ドロロの性格上、
小雪の家の何処かに姿を隠すに違いなかった。後は小雪がそれを見つけるかどうかだ。
 首尾は上々だと呟きながら、クルルは臨床の経過を見守るべく、上機嫌で己のパソコンの

スイッチを入れた。



今回はここまでで。
439417:2006/04/18(火) 03:46:37 ID:UcaNzGjU
メモ帳の設定がおかしくて、妙な間が開いてしまってすみません。
次回からは直して投下します。
440名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 03:59:07 ID:rPswzop8
お〜、ドロ雪だw
職人さん、続き楽しみにしてるでありますw
441名無しさん@ピンキー :2006/04/18(火) 08:09:36 ID:MsRxcFwl
>>439
乙〜!
続きも期待しとります。
442名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 10:15:08 ID:gTsHufRB
ドロ雪キターーー!!!
443名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 16:53:21 ID:DIrPDkuI
ドロ雪楽しみです〜!また、クルルがいかにもそれっぽいw GJっす!

ギロ夏一応出来ましたが、ちょっと長いので>>439さんの後に投下します。
ラブラブ純愛というより固ゆで卵な展開になるかと。
温かいお言葉を下さった皆様、ありがとうございます。そしてすんません。

>>423様、>>425様、>>426
覚えていてくださったんすか・・・ガル夏。なにやら恥ずかしいような
もったいない様な。・・・すんませんアレも自分です・・。
しかも今度は弟で。―――節操なくてすみません。
ガルルはあんまり感情ださないので、あんなどちらでも取れる感じにして
(ごまかして)しまったのですが・・orz
好きなキャラなんで、もっと原作で活躍して欲しいですね。
444名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 17:40:24 ID:dGBMT3mA
そろそろドロ雪の投下来たかなっと思ったら本当に来てた!!

職人さん乙。続き楽しみです。
445名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 17:41:05 ID:dGBMT3mA
上げてしまった・・・
446名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 19:08:46 ID:8gAyVNnz
ドロ雪GJです!!

>>443様、めっちゃ楽しみにしてますよw
447名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 23:28:36 ID:36Lu8tH0
職人さん方
いつもハアハア楽しませていただいてます!

>431
自分はケロ夏ケロ大好きなんで
「誰がボケガエルなんか助けに来るもんですか!」が
サラッと流されたのが遺憾であります!
あと細かいとこだが
「あいつに何をしたの!?」「ほう、分かるものなのかね」も。
子供&ファミリー向けとしてはいい翻案がされてたとは思うが
やっぱ色々と物足りなかった…

物足りないといえば武装解除された夏美がスク水じゃなかっ(ry
448ドロ雪:2006/04/18(火) 23:52:54 ID:rH0nB+Tb
 壁に仕掛けられたどんでん返しの出入り口を通り、ドロロはふらつく足取りで
家の中へと辿り着いていた。
ぐるぐると回る視界に、クルルの言っていた気絶までのタイムリミットがすぐそこまで
きているのをドロロは悟る。
 しかしここで倒れる訳にはいかなかった。二人が食事を取る居間で寝込んでしまえば、
小雪に見つかるのは必然。インド象が墓場を探すように、ドロロは隠れる場所を探そうと
した。
 が、しかし。
 次の瞬間ドロロの目の前にあったのは、木目だった。それで自分が倒れたのだと知る。
不思議と痛みはない。神経が麻痺してきているのだろう。 
「ここで倒れる訳には……」
 両手を着き身体を起こそうとする。だが萎えた腕には力が入らず、ドロロは無常にも
再び床に崩れた。
「小雪殿、ごめんなさい、で……ござ…………」
 気を失う寸前に瞼の裏に浮かんだのは、無邪気に笑う小雪の顔であった。


 短い夢を見た。
 今はもうない、あの森の中の小さな村。濃厚なマイナスイオンの漂う、雨上がりの
木々の濡れた匂い。晴れた日の空。降り注ぐ木漏れ日の美しさ。初めて見た蛍火。
 どう見ても怪しい自分を、河童だとからかいながら受け入れてくれた優しい人々。
 初めて読む書物。伝授された技。
 ――――僕はずっと誰といた?
 妹のような、姉のような。
 ――――僕は誰に助けられた?
 天使のような、子猫のような。
 やんちゃな笑顔。修行の辛さにめげない笑顔。
 真っ直ぐに空を見上げる厳しい顔。凛伸びた背筋。
 ――――あれは誰だった?
449ドロ雪:2006/04/18(火) 23:54:24 ID:rH0nB+Tb
 自然と調和したあの世界で、僕は地球の素晴らしさとそこに生きる全ての生き物への
愛しさを知った。目に映るもののすべてが愛しいなんて、故郷にいた時に感じたことの
ない感覚だった。
 ――――その中心には誰がいた?
 この星に来る為に僕は生まれたのかも知れない。出会う為に、僕は生まれたのかも
知れない。そう告げられたなら、僕は喜んでその運命を享受する。
 ここには彼女がいる。彼女の笑顔がある。
 僕の一番大切な――――


「ドロロ、ドーローロ!」
 耳元で呼びかけられる声と、頬をぺちぺちと叩かれる感触に、ドロロはゆっくりと
重たい瞼を開いた。薬の効果は絶大で、気を失うまで心の中にあった「小雪殿を巻き
込んではいけない」という思いも、ドロロの頭の中にはなかった。
 それを思い出したのは、瞼が開ききる寸前。あっと思ったけれど、間に合う筈もない。
ドロロは自分を覗き込んでくる少女の心配そうな表情が、ぱぁっと明るくなるのを間近で
見てしまう。
「良かったぁ、目を覚ましてくれて」
「小雪殿」
「こんな所で倒れてるんだもん。どうしたの、ドロロ?」
「い、いや、ちょっと」
 まさかクルルに怪しい薬を打たれて気を失っていたとは言い難い。
 まだまだケロロ小隊の黒い部分に触れていない小雪に、ドロロのお友達って……と
思われるのは何となく抵抗があった。人体実験を強要するお友達。有り得ない。
「ふぅん、まぁいっか」
「それより小雪殿、学校から帰られて間なしでござるか?」
「うん。帰ってきたらドロロが倒れてるんだもん。心配したよ」
「かたじけないでござる……」
 拙者が悪い訳ではないのでござるが、と思いつつも、律儀なドロロは頭を下げた。
「いいよー、ドロロが大丈夫ならそれでいいんだし」
 気にしていないと明るい声にドロロが顔を上げると、小雪は制服のスカートに
手を掛けている所だった。
450名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 23:56:54 ID:rH0nB+Tb
417です。中途半端な投下ですみません。
レス下さった皆様、ありがとうございました。読みにくくて
本当に申し訳ありません。
>>443様のギロ夏をすごく楽しみにしているので、お邪魔にならない
ように、早く書き終えるように努力しますので、もう少しだけお付き合い下さい。
451名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 00:09:52 ID:aYFFNKCL
>>450
GJです!!小雪もカワイイw続きワクテカで期待してますよ〜
452名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 00:29:34 ID:KFwq4d/r
>>450
GJ!!>>443様も>>450様も正座して待ちます!
453名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 00:39:52 ID:wbrEtriE
どなたも、落ち着いて、納得のいくものを書いてください^^
あぁ〜ドロ雪いいなあ〜〜
454名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 02:07:58 ID:pg74lye8
>物足りないといえば武装解除された夏美がスク水じゃなかっ(ry

それはほら、アニメのパワードスーツはスク水じゃないから…
455名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 02:10:07 ID:pg74lye8
ドロロはいつも友達から外れて辛そうだけど
小雪っていう仲良しさんがいるから充分じゃないかーと
原作読んでいつも思ってる。
456名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 03:57:09 ID:wRt1J8uB
それとこれとは
ぶっちゃけ別だ。
457四七四式:2006/04/19(水) 20:59:19 ID:ErQns8bK
ドロ雪でかぶってるけど…投下しようかどうしようか…
458名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 21:09:24 ID:wbrEtriE
頃合いのいいころにお願いします。
459名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 21:20:14 ID:KFwq4d/r
>>457
ドロ雪キタ――――――――
待ってますよ。
460四七四式:2006/04/19(水) 21:23:15 ID:ErQns8bK
とりあえず、前編は完成しているので今すぐにでも投下できます
アニメ1年目の最終回でのドロ雪で、後編には骸も出す予定です
461名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 21:47:08 ID:/I/0h8Vl
ギャードロ雪マタキタ―――――――――!!
ワクテカしながら待ってます!
どっちも楽しみ!


投下は名前欄のタイトルで区別がつけば大丈夫のような気が。
417さんの投下、ちょっと時間かかりそうな気配だし。
462四七四式:2006/04/19(水) 21:53:41 ID:ErQns8bK
では投下いたします
ラストあたりにはアニメ一年目最終回のシーンを一部挿入していますので、
合わせて見ていただけると面白いかも
では…↓
463四七四式:2006/04/19(水) 21:54:23 ID:ErQns8bK
今日も静かに日が落ち、夕闇が辺りを包む
そしてこの二人の忍も、夕ご飯の準備を整えていた
「ドロロ、ご飯できたよ!」
小雪が天井に向かって声を上げると、するりと蒼い影が降り立った
ドロロは小太刀を脇に置くと正座し、小雪の運んでくる夕ご飯の香りを楽しんだ
「今日は蕨の味噌汁でござるか…もう春なのでござるな」
「うん、そうだね。ドロロと忍びの里で出会って、もう一年になるんだね〜」
膳を注ぐと小雪はドロロと共に手を合わせ、天の恵みに合唱するのだった
「今日はケロロ達、どうだった?」
小雪は元気な声でドロロに質問を投げかけた
当のドロロは口の中にまだ秋刀魚の塩焼きが残っていたので、しばらくして質問に答えた
「今日は特別おかしな事は起こらなかったでござる」
「な〜んだ、つまんないの」
あっさりしたドロロの答えに、小雪は軽く舌を打った
いつもいつもドロロと一緒という訳にはいかないから、夕ご飯時にドロロに今日なにがあったかと聞
くのは小雪の日課となっていた
「小雪殿は今日、学校は楽しかったでござるか?」
そして、ドロロが相づちを打って返事を返すのもいつものことだった
「そうそう、今日はまた夏美さんと一緒に下校できたんだよ♪はぁ…夏美さん」
頬を赤く染め、小雪は明後日の方向を向いた
「(汗)…とりあえずご飯を食べなければ…冷めてしまう出ござるよ」
「あはは、そうだった」
微笑ましきは二人のやりとり
ずっとこんな日が続けばいい
平和な日々とかそうじゃなくて、ドロロとずっと一緒に暮らしていける日々が…
小雪はそんな思いを胸のうちに秘めていた
なにしろ、忍びの里を出てから、はじめてできた親友でもあったからだ

そんなある日だった、ドロロの様子がおかしかったのは


『KOYUKI・前編』

464四七四式:2006/04/19(水) 21:55:03 ID:ErQns8bK
今日の夕食は鮭の塩焼きを副菜とし、質素なイメージでまとめられていた
小雪はいつものように、ニコニコしながらドロロに質問を投げかけた
「今日はどうだった?ドロロ」
「…」
ところが、いつもならばすぐに返ってきた返事が、今日はなかった
そればかりか食も進まず、箸がそのまま食卓に置いてある
異変を感じた小雪はドロロの傍に腰掛けた
「ドロロ?もしかしてまた仲間はずれにされちゃった、とか?」
「…違うでござる」
元気のない答えが返された
たしかに、もし仲間はずれにされていたら、ドロロの周りでトラウマな空気が散布されているはずだ
心配している小雪を尻目に、ドロロは俯いたまま細々と喋りはじめた
「小雪殿…拙者の話を聞いて欲しいでござる」
「もっちろん!ドロロの事なら何でも聞いてあげるよ!」
ドロロを元気付かせるため、小雪は自らの明るさを強調した
「小雪殿」
ドロロの声に、若干明るさが戻ったようだ
小雪もそれに気付き、安心して笑顔を見せた
改まり、ドロロは真剣な表情で切り出す
「それでは聞いて欲しいでござる。少し…驚くかも知れないでござるが」
「ドロロがしてくれる話に驚くなっていう方が大変だよ」
「…」
「ドロロ?」
465四七四式:2006/04/19(水) 21:55:38 ID:ErQns8bK


「もし、拙者が地球を離れることになったら…小雪殿は……どうするでござるか?」
「え…?」



ドロロの言葉の意味が、最初小雪にはわからなかった
徐々にそれがどういう意味合いを含んでいるかを理解したが…
「やだ」
「小雪…殿?」
消え入りそうな声で、小雪は一生懸命に首を横に振った
ドロロは、小雪の肩に自分の小さな手を乗せた
「やだよ」
「小雪殿」
「やだ…そんなの…」
堰を切ったように、小雪の瞳から涙が溢れはじめた
小雪は心のどこかで、いつかは別れの時が来る、とは思っていた
忍びの里で仲の良かった骸との別離からくる経験もあったのだろう
ドロロという最高の友人と出会ってから、小雪はとても幸せだった
だから、別れるなんて不謹慎な考えは、自然と頭の片隅に追いやられていた
それ故、信じたくないという気持ちが頭の中を席巻している
「ドロロ…嘘だよね?離れるなんて…嘘だよね?」
「…」
ドロロも同じ気持ちだった
この日、日向家地下基地で地球から撤退するという話を、ドロロは基地の天井から聞いた
他の小隊の皆は三者三様の反応だったが、ショックだったのは全員同じだった
おのおの最後の日を自分なりに精一杯過ごしていく中で、彼だけずっと小雪と会わなかった
彼自身、不器用な性格が災いしてか、どうやって別れを告げればいいのかわからなかったからだ
夕食時までたった一人…考えて、考えて、考え抜いた末に、ドロロは"ダイレクトに伝え、後は相手
に任せる"という方法に行き着いた
結果的にそれが良かったのかどうか
今、目の前で泣き崩れている小雪を見て、もしかしたら何も告げずに去った方が利口だったのでは、
とも思った
「残念ながら…本当でござる」
「そんな…」
小雪の青ざめた表情…そんな悲しいものを見たくないドロロは、顔を背けた
彼女がここまで悲嘆にくれる様子を見た事があっただろうか
ドロロは今更ながらに、無神経な自分が腹立たしくなった
466四七四式:2006/04/19(水) 21:56:12 ID:ErQns8bK
泣きやんだ小雪とドロロは食事に手を付けていない事に気付き、そのまま気まずい空気の中で食事が
仕切りなおされた
通常ならば笑いと話の絶えない食卓であるはずだが、今の状況は重苦しい
冷たくなったご飯が、さらに双方の心を凍り付かせた
無言のまま、食事を終えた2人は片づけをはじめ、そのまま就寝へと、流れるように時間が過ぎて
いった
だが、そこに寝るのは小雪だけ…ドロロはもう行かねばならないのだ
「…」
「…」
2人はあれから一言も口をきいていない
だが、2人の心境は同じだった

"このままお別れなんて、嫌だ"
467四七四式:2006/04/19(水) 21:57:14 ID:ErQns8bK
「小雪殿」
ついにドロロが口を開いた
しかしその口から漏れるのは、別れの言葉だ
二度と会えないかも知れない、とこしえの別れの
「…ん」
小雪はかすかな返事を返すのみで、布団の中に潜り込んでいる
ドロロは続けた
「もし、忍びの里で小雪殿と出会わなければ、あのまま拙者は野犬に喰われたか、餓死したかのどち
らか…いずれも死んでいた事は確かでござった」
「…そだね」
「拙者は、小雪殿と初めて会ったあの日、共に忍びの里を旅立ったあの日、この家で最初の一日を共
にしたあの日…どれも何物にも代え難い、大切な日々でござる」
「…そだね」
「小雪殿…今だからこそ言える事でござるが……拙者は…」
「ドロロ」
ドロロが言葉に詰まったその時、小雪が上体を起こして布団の中から半分だけ顔を出した
彼女の視線に入ったのは、身支度を済ませて縁側に佇むドロロだった
月明かりを逆光に浴び、その姿は可愛くもあり、凛々しくもあった
小雪は寝る時も忍者の姿だ…それは、いつ起こるか解らない有事を想定しての装備である
「最後ぐらい…一緒に寝よ?」
「え゙っ?」
「最後は…ドロロと一緒にいたいの…」
彼女の半分だけの顔が、端から見ても紅くなっているのは明白だった
一瞬動揺したドロロだったが、そのまま小雪の言うとおり、彼女の布団へ潜り込んだ
「暖かいでござる…」
「うん…」
いくら親しい間柄とはいえ、ここまで密着するような機会はなかった
おまけに小雪がドロロを抱えるような姿勢になっているので、妙に気恥ずかしい
布団の中で、2人は近距離で見つめ合っていた…お互いの吐息が顔に当たる
「どうして、こんな…?」
小雪にドロロは問いかけた
その大きな瞳を見開き、小雪はさらにドロロへ接近する
ドロロの視界には、小雪の顔しか見えなくなった
「私が好きなのは夏美さん…って、前に言ったよね?」
「そうでござる」
「でもね、それって同性だから好きだった事なんだ…百合ってやつかな?」
「ふむ…されば、異性で好きな殿方が、他にいるということでござるか?」
「…うん」
小雪の頬は桃色を帯び、息も荒くなっている
それがこの布団の中の暑さから来るものではない事を、ドロロはまだ気付いていなかった
468四七四式:2006/04/19(水) 21:59:13 ID:ErQns8bK
ふいに、小雪がドロロを抱きしめた
ぎゅっ…と、小雪の胸がドロロの顔に押し当てられる
「〜〜〜〜〜!」
突然の状況に、ドロロは思春期の中学生の如く動揺した
小雪の胸の小さな膨らみが、ドロロの頬に当たっている
「…」
「こ…ゅ…k………くるし…」
「え?あ、ごめんドロロ!」
抱きしめられすぎて、ドロロはタップして小雪の腕から離れた
ただでさえ息苦しい布団の中で、そんな事をされたら苦しいのは当然だ
布団から顔を出して息を整えるドロロと一緒に、小雪も顔を覗かせた
「ハァ…ハァ…」
「ごめんねドロロ!突然こんなコトして」
「い…いや、別に気にしては…」
息つくドロロを心配そうに見つめる小雪は、そっと…ドロロの額に口づけをした
ドロロは驚き、小雪を見上げる
「!…こ、小雪殿?」
「もうわかったでしょ?私が異性で好きな人…」
瞳を滲ませ、小雪はいつもの元気な顔でにっこりと微笑んだ
ドロロはようやく、一連の小雪の行動を理解した
少し間をおいて、ドロロは目の前の少女へ、言葉を贈った
「…小雪殿ならば、拙者も喜んで」
「ドロロ…好き、だいすき………!!」
あらたまってもう一度、ドロロと小雪は抱擁を交わした
469四七四式:2006/04/19(水) 22:00:03 ID:ErQns8bK
小雪はこの忍者の姿でいる時、目の部分のマスクを外す事はない
忍者とは忍ぶ者…身分を割られては仕事にならないのだ
それ故、入浴時にも外さない事もあった
忍者の里が無くなってから事実上、忍者の存在も消えた事となっている
だから小雪は、忍者である事は夏美たちにもオープンにしてるが、ポリシーとしては残っているのだ
そんな彼女が今、ドロロの目の前でマスクを取り払った
ドロロは静かに小雪を見つめている
「服も…脱ぐよ?」
常時元気な小雪からは想像できないような、怯えた雛鳥のような声で囁いた
ドロロは小さく頷く
小雪はドロロの視線を感じながら、そっと忍者装束の帯を解き、下のスカートも脱ぐ
忍者装束の下は、敵の攻撃を通さないように網目状の帷子が覆っている
普通の女の子であれば、こんなものを付けて動き回るなんて不可能なほどの装備だ
帷子の下はもう下着…ジャラジャラと音を立て、帷子が小雪の体からはずされていった
途中、帷子を脱ぐのに手間取り、ドロロの助けを得た
「ご…ごめんねドロロ…」
「誰でもこういう時は緊張するものでござるよ」
ドロロのフォローを受け、小雪はようやく下着姿となった
その身を包んでいるのは、サラシとパンツの二枚の布だけだ
緊張からか、小雪の体が小刻みに震える
「小雪殿、力を抜いて…」
「な、なんだか変だよね?相手はドロロなのに、好きな人なのに……震えがとまらないよ…」
「…それが普通でござる」
しゅるっと、最後の布も小雪の体から落ちていった
470四七四式:2006/04/19(水) 22:00:37 ID:ErQns8bK
障子の間から、一筋の光が差し込んでいる
満月の光が、小雪の幼い体を照らしているのだ
小雪は立ち上がり、月明かりを背景にドロロへその体を見せた
両手は後ろで組まれ、小雪の体を隠すものは何もない
「ドロロ、これが…これが"私"だよ」
「美しいでござる、小雪殿」
目を細め、ドロロは小雪の肢体を眺めた
年齢相応の微乳、産毛さえ生えていない秘所、うっすら筋肉が発達している体…
そっちの趣味はなくとも、ドロロの視線を奪うには十分すぎるほど、綺麗な肢体だった
「ドロロ、あのさ…はじめる前に一つだけ、私のお願い聞いていいかな?」
「なんでござるか?」
「わたし、裸だけど…ドロロも脱いでほしいの…頭巾を」
それを聞いて、落ち着き払っていたドロロも顔色を変えた
それもそのはず、今までずっとケロロたちにさえ秘密にしていたマスクを取れというのだからだ
しかし、いま自分の目の前にいるのは想い人である
躊躇する必要が、どこにあろうか
「心得たでござる…」
ドロロはいったん小雪に背を向け、後頭部の結び目を解いた
「わ、笑わないでほしいでござる」
「ドロロの素顔って初めてみるけど…どんな顔でもドロロはドロロだよ」
小雪の言葉を受けて、ドロロは気づかれないように微笑んだ

そして、自らの素顔を晒した
その顔は、別に変わった様子はなかった
どちらかというと、青いケロロといった感じだ
いや、よく見ると口元だけ少し違う
どっちかというと顔はケロロと同じだが、口元のみタママのようになっている
ドロロは幼年期より病弱であり、ずっとマスクを着用していた
そのため、青年体になっても口元だけはそのままになってしまったのだ
だが、このことはケロロたちは勿論、親さえ知らない事実である
アサシンになってからもずっとマスクを着用していたので、周囲にも悟られていなかったのだ
「や…やっぱりおかしいでござるよ、拙者の顔…」
恥ずかしいのは裸身を晒している小雪のほうなのに、ドロロもまた身を縮めて恥ずかしがった
だが一方で、それを見て小雪は安心していた
恥ずかしいのはこちらもドロロも同じだとわかったからだ
「ドロロ」
「こっ、小雪殿…うわっ!?」
紅潮しているドロロに近づき、小雪はドロロをもう一回抱き上げた
「小雪殿…」
「もう私たちには、身を縛っているものはないよね?」
「…双方、裸身でござる」
「じゃ、ドロロ…来て」
「…あいわかった」
二人はそのままの体勢で、布団の上へと倒れこんだ
471四七四式:2006/04/19(水) 22:01:54 ID:ErQns8bK
「んちゅ…く……ちゅ…」
「…ん……」
「むぅ…ぅ………んぅ…」
「ん…ッぷ……んん」
ドロロと小雪は、お互いの唇にむしゃぶりついていた
これが一緒に居れる最後の時ということなのか、それとも身を焦がすほどに互いを思う故なのか
いずれにしろ、二人は貪欲なまでにお互いを貪っていた
小雪の口内にドロロの小さい舌が侵入して、それに小雪の舌が捕まえる
歯の裏や舌の裏を探り、さらには相手の唾液さえ啜り、歯と歯がぶつかりそうになるほど二人のキス
は激しく絡みあった
「くぷっ…ちゅ、んんんん……ッッ!!」
「……ん!」
突如、小雪が激しく震えて倒れた
口から糸を引き、二人はようやく離れた
心配して、ドロロは小雪の顔を覗き込んだ
小雪は顔を耳まで真っ赤にして、息を荒げていた
「ハァ…ハァ……」
「もしかして小雪殿、接吻のみで達してしまったのでござるか…?」
小雪は、こくんと頷いて返答した
「…もう、欲しくて欲しくて堪らないのでござるね?」
「う…ん」
額の汗を拭い、ドロロは小雪の体の上に乗っかった
ドロロの体の下には、小雪の胸から上が広がっている
緊張して心拍数が上がっている小雪の心臓の鼓動が聞こえる
アサシンの五感が敏感であるということもあるが、小雪がそれほど緊張しているという事の表れでも
あった
472四七四式:2006/04/19(水) 22:02:41 ID:ErQns8bK
「…」
「ド…ロロ、あたし……いいよ」
「小雪殿は…処女でござるな?」
「そ、そうだけど…?」
「あちらの、性的な経験も無いのでござるな?」
「知識だけは…あったんだけどね」
そのことを確認すると、ドロロは深呼吸して手を組み構えた
「な…なにするの?」
「小雪殿がはじめてならば、こちらとしても小雪殿に悦んでもらうのが一番でござる」
「私も、ドロロによろこんで欲しいよ…?」
「もし痛がってしまったら、拙者も気兼ねしてしまうでござる…だから」
「ちょっ…ドロロ?!」
そう言うとドロロは印を結び、小雪の体に押し付けた
動揺する小雪を尻目に、ドロロは術を施した
「アサシン兵術…"金瓶梅"!」
「ドロロってば…ぁ……あぁぁあああッ!!!」
ドロロが術をかけた直後、小雪の体に電流の如く快感が駆け巡る
そして、そのまま2回目の絶頂に誘われていった
「…これで大丈夫でござる」
「なに…したのぉ……??」
ひくひくと痙攣しながら、何が起こったのかわからず混乱している小雪に、ドロロは説明した
すなわち、いま小雪にかけたのは、快楽を増長させる術…いわゆる房中術だった
文化や習慣は違えど、ある程度発達した種族の行き着く場所は、やはり性欲を司るすべなのだろうか
「…つまるところ、これで小雪殿は破瓜してもある程度痛みを抑制することができる上、体も敏感に
なっているということござる」
けろりと言い切るドロロを見て、そろそろ小雪は怪しく思い始めていた
というのも、あまりに淡々としていたからだ
「も、もしかしてドロロ…こういうのってさ、ドロロは経験済みなの…?」
小雪の問いかけに、ドロロは硬直した
さっきと違ってかなりの動揺っぷりだ
小雪は起き上がってドロロをジト目で凝視した
「正直に答えてよ…ド〜ロ〜ロ〜??」
「…(滝汗)」
気まずくなったドロロは、小雪の胸の先端に指を運んだ
「は…ひゃあっ!!」
ぎくっと小雪の肩が笑った
ドロロは無言で小雪の胸を刺激していった
「そんなのッ…ズルいよドロロ…ぉ、くあぁッ!!」
今度は先端をドロロが銜えた
口内でドロロの舌が小雪のトップを弄ぶ…
「なんなの…??うぁっ!ドロロ、これ…おかしいよぉ!」
「本来なら微弱なものが、今の小雪殿には大きな快感の衝撃波となって襲っているので…ごさる」
胸を刺激されつつも、小雪はちょっぴり悔しさを感じていた
ドロロばっかり自分を弄くって、自分はただ感じて喘いでるだけだからだ
そこで小雪は小悪魔的な考えを思いついた
473四七四式:2006/04/19(水) 22:03:17 ID:ErQns8bK
「こっ…小雪………どの!?」
胸に集中していたドロロは、小雪が怪しい動きをしているのに気がつかなかった
小雪はドロロの脳天を指で刺激し、ドロロの体の自由を奪った
「はぁ……ふぅ」
「こ、これじゃあ満足に動けないでござるよ!」
「今押したのはね、私と声が同じ人から聞いたゲリツボだよ」
「え?」
今度は小雪が上になり、ドロロは枕を背に寝かされた
たぶん小雪が言っているのは桃月学園の人だろう
「だってさ、ドロロばっかり楽しんで…私だってドロロに良くなってほしいよ…」
「と、というかゲリツボ…って?」
「だからね、ドロロが大人しくしてくれたら、解除のツボ押してあげるから」
ドロロの疑問もどこ吹く風、小雪は彼の股間部へ顔を沈めた
ケロン人の生殖器は、その時になるまで顔を出さないものだ
普段は股間部に収納されていて、年中発情期の我々人類とは根本的に違う仕組みになっている
小雪は大体の勘でドロロの性器がある場所を探り当て、弄り始めた
「こゆっ…駄目でござるよっ!!」
「ここの盛り上がってる…この中かな?」
「くぁっ!」
性器が眠っている穴を見つけて、小雪はその中に指を押し込んだ
まるで女性を相手にしているような感覚だが、ドロロはれっきとした男である
指を根元近くまで潜り込ませたら、ようやく硬い何かに押し当たった
人差し指と中指を器用に使い、小雪はそれを無理矢理引きずり出す
「あうぅうッ!!!」
「う、うわぁ…」
形状や大きさは人間とさして変わらない
しかし、それがケロン人の体とミスマッチであり、逆に淫靡な印象を抱かせるにいたった
「み……見ないで…ござる」
ふるふると女の子のように震えるドロロを見て、いまさら罪悪感が広がった小雪だが、それよりも
好奇心が先走った
「このままじゃゲリになっちゃって大変だよ?」
「こゆきどの…ゆるし…て…」
「最後なんだから、私もとことん楽しんじゃうからね!」
小雪はぱくりとドロロの雄を口に含んだ
決して大きくは無いが、小雪の口には余る物だった
「そん…なぁ」
「ちゅむっ…んぷ……ぷ」
「こゆ…くぁっ!!」
「(なんだかドロロ…女の子みたいで、可愛い♪)」
さっきドロロが小雪にしたことを、今度はドロロが味わう
こんな姿は長年一緒のケロロにさえ見られたことが無いのに
親しき間柄であっても、ドロロは羞恥心でいっぱいだった
そうこうしているうちに、小雪の巧みな舌遣いでドロロは達していくのだった
「うあぁあああッッ!!」
「んむっ…ぐ……う…」
小雪の口内に白濁が放たれたが、彼女はそれを構わず飲み干した
そればかりか、のこった尿道の分まで吸い上げて…
「あああああッ!!」
「…ふぅ、ごちそうさま、ドロロ」
上機嫌で小雪はゲリツボ解除のツボを押し、ドロロを呪縛から開放した
474四七四式:2006/04/19(水) 22:04:06 ID:ErQns8bK
ドロロはようやく自由の身となり、改めて行為の開始と相成った
ふたたび布団に小雪を寝かせると、ドロロは小雪の股の間へと移動した
そこには茂み一つない、小雪の花弁が淫らに濡れていた
「…素敵でござる」
「そんなに見ないで…ドロロ」
「…参る」
そう一言置いてから、ドロロの口数が減った
小雪の蕾に、ドロロの肉塊が迫る
術を使ってもどうしても逃れられない痛みが、彼女の一番敏感な場所を劈く
「あぐっ…いぃいいいっ!!!」
「…」
痛がる小雪を見ても、ドロロは進めていくのをやめなかった
もしここで止めてしまえば、このまま一生後悔することになると危惧したからだ
小雪も無意識にそれを悟っていた
「ぐっ…」
「痛ッ……ああぁあッ!!!」
大きく小雪が仰け反った
ずるりとドロロの体が前に倒れこむかのように潜った
「…破瓜、でござるか」
「はぁ…あ…うぅ……」
必死で酸素を求め、苦しそうな小雪を気遣って、ドロロはしばらく静止した
「血…出てるぅ……あ」
「…小雪殿」
「んーん…だいじょお…ぶ、だから…」
ぎゅっと布団の端を引っ張り、どうにかこの痛みに耐えているようだ
しばらく経過し、ドロロは小雪の安否を確かめた
目は虚ろだが、こちらをジッと見ている
その目は…ドロロにもう心配ないと訴えているかのようだった
無論、こんな短時間に痛みが収まるはずがないが、小雪の思いを優先して、ドロロは再び動き始める
「はっ…あぁあぁぁッ!!」
「こ、小雪殿ッ…!」
475四七四式:2006/04/19(水) 22:04:54 ID:ErQns8bK
 切ない
 痛みだけではない
 心が痛む
 これでもうドロロとは会えない
 もうドロロとの日々は帰ってこない
 最初で最後のドロロとの交情
 ドロロのが出たり入ったりしていく
 できるなら、そのままずっと入ったっきりになればいいのに
 ずっと…ずっとドロロと一緒に居たかった

 切ない
 小雪殿を犯している事実がそう思わせているのではない
 別離の話でござる
 小雪殿は拙者とはじめてこの星で出会った親友
 小雪殿は拙者のはじめての想い人
 小雪殿…
 まるで夫婦のような日々の生活の中
 拙者は小雪殿がそこに居る事が当然だと思っていた
 でも…小雪殿と拙者は…

互いが同じ事を思っているなど、このときの二人には窺い知れなかっただろう
多少の痛みは引いたとはいえ、不慣れな感覚の中で小雪は喘ぐだけで精一杯だった
ドロロも、できるだけ小雪を労わるように動き、同時に自らの快感も吟味した
望んでいたけど、ちょっぴり違うこの瞬間
二人は高みに達しようとしていた

「はあぁあぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!」
「うあぁっ!!」
小雪は絶頂に身を震わせ、ドロロも同時に膣内へ精を放った
どくん…どくん…
注ぎ込まれていくドロロの想い…受け止めていく小雪の想い
それは白い液体として、布団に零れ落ちていった
がくりと小雪は布団に身を落した
雄を引き抜き、よろよろと小雪の元に近づいたドロロは、小雪の傍に寄った
「こゆき…どの?」
「…ん…」
性交での絶頂を初めて味わった小雪は、その衝撃でそのまま眠りについていた
まだ火照って上気したピンク色の頬が可愛らしい
「小雪殿…」
「どろ…ろ」
小雪はすでに眠っている
彼女は寝言でも、ドロロのことを呟く
当のドロロは、術を使って小雪の着衣を纏わせ、荷物を背負った
「…さらば」
布団で眠りについている小雪を背に、ドロロは家を後にしていった
476四七四式:2006/04/19(水) 22:06:11 ID:ErQns8bK
「そんなことより、誰か忘れているような気がするんだが…」
「ここにいるでござる」
深夜、ドロロは仲間たちがいる公園へと到着した
「おお!ドロロ…間に合ってよかったであります」
「どうしてもペコポンを離れねばならぬのでござるか…?」
ケロロが滑り台の上にいるドロロの所へ駆けてきた
まだ本の一握り…未練の残った言葉を吐いた
ドロロがそう言ったとき、頭上にケロンの宇宙船が現れた
「どうやら…迎えが来たようであります」
ケロロがいつになく真剣な面持ちで言ったが、それも無理のないことだろう
眩しく輝く宇宙船の燐光を、万感の思いで見つめていた…そんな時だった

「ドロロ!」

ドロロは驚いて振り返る
そこには、家で眠っていたはずの小雪の姿があった
「小雪殿!どうして…」
疲れてぐっすり眠っていた小雪だったが、彼女も忍者だ。自分の意志で寝る事も起きる事もできる
急いで来たためか、小雪の顔にはいつものマスクがなかった
「みんなと一緒に帰れてよかったね…」
「小雪殿…」
さっきまで嬌声をあげていたせいと、別離の涙のためか、小雪の声がいつもと違っていた
「あたし…ドロロと暮らせてとっても楽しかったよ」
「こゆきどのぉ…」
二人の涙腺が決壊した
絶対に離れたくない…しかし、とうとう別れのときが来た
小雪とドロロは、抱擁を交わした
「小雪殿!!」
「ドロロ!あたし忘れないよ!!」
強く…強く抱き合った
名残惜しく、思い残さないように、ぎゅっと…ぎゅっと…
「隊長…最後の任務が残ってるゼ」
その傍で、皆は優しく二人の姿を見つめていたが、クルルが何か言い出した
「このスイッチを押せば、ペコポン人の記憶と、俺たちがいた痕跡は全て消去される…。アンタの
合図で俺はスイッチを押すぜ?」
「へ!?我輩が…?」
「ケロロ!」
「軍曹さん!」
そのやりとりを、ドロロも見逃さなかった
ドロロは小雪から離れ、ケロロの元にはせ参じた
ついさっき小雪が自分のことを忘れないと言ってくれた後だというのに、ドロロはその時点で初耳
だったそれに賛成した
「隊長殿!」
ケロロが躊躇している…思えば、ケロロも冬樹や夏見といった、日向家の人々のことを思っていたの
だろう
今ならばまだ止めるすべはあった
しかし…ドロロはしなかった
脇で見ていた小雪が、笑顔でいたからだ
「記憶…消去!!」
「記憶消去…ポチッと」
ケロロとクルルの声が響いた
それと同時に、ドロロたちは宇宙船に吸い込まれていく
じきに記憶は消える…なのに、小雪はずっとドロロのために手を振り続けた
記憶のある限り、ずっと愛した人のために…
477四七四式:2006/04/19(水) 22:07:01 ID:ErQns8bK
小雪が見えなくなった後、ドロロたちは空中から、今まで暮らしてきた馴染みの場所が次々と消えて
いく様子を見守った
日向家の地下基地…西沢邸のタママの部屋…
「これで…みんなの記憶が消えれば、任務は完了であります…」
ケロロの言葉も揺らいでいた
「……いやであります…」
ケロロの声はさらに揺らいだ
「さよならなんて…イヤであります…もっと一緒にいたいであります、離れたくないであります!」
ドロロだけではない。ケロロの叫びで、皆それぞれ悲嘆に暮れていた
ここからでは見えないが、おそらく小雪と共にすごした、あの家もどこか消えている場所があるに
違いなかった

 さようなら

ケロロたちと一緒に、この星でドロロが言った最後の言葉だった



【to be Continued】
478四七四式:2006/04/19(水) 22:09:26 ID:ErQns8bK
…以上でした
後編は骸、ドロロと2ラウンドあります(?)
とりあえず後編は製作中ですので、しばしお待ちを…
479名無しさん@ピンキー:2006/04/20(木) 00:19:02 ID:QEidJAQ5
そうか
480名無しさん@ピンキー:2006/04/20(木) 00:50:35 ID:QZzzyoun
面白かったです!! GJ!! ドロ雪は切なくてなんか清浄だなあ。全然ドロ雪らしくないw
481名無しさん@ピンキー:2006/04/20(木) 04:10:54 ID:1FTHrTyS
すみません、ゲリツボに少し吹いてしまいましたw

でも、まあなにはともあれ…GJでした!!
482名無しさん@ピンキー:2006/04/20(木) 06:26:50 ID:C0U+vFpn
ドロロは優しいし小雪ちゃんは無垢だから、なんだか心洗われる読後感・・。
四七四式様、GJです!

>>450様のドロ雪も小雪ちゃん可愛いし、ちょうど脱ぎ始めたいいところ
だから続きが気になりますw・・・あれからどうなるんでしょ。
483名無しさん@ピンキー :2006/04/20(木) 13:56:52 ID:UbunJP/D
GJ〜!
484名無しさん@ピンキー:2006/04/20(木) 16:04:26 ID:D46vcs7o
四七四式様GJ 続きが気になってしょうがないです。

2つもドロ雪が来るとは、このスレは今ちょっとしたドロ雪ブームなのかな?
485名無しさん@ピンキー:2006/04/22(土) 22:18:26 ID:rCs7l6rH
流れが止まっちゃいましたね・・・。

 投下するのを止めている手元のギロ夏、どうしましょう?
486名無しさん@ピンキー:2006/04/22(土) 22:53:05 ID:xPerQnht
個人的にとても楽しみなので・・・お願いします・・・
487名無しさん@ピンキー:2006/04/22(土) 22:53:56 ID:kLdPJbat
はっ!ギロ夏ですか!?待ってましたっっ〜!
読みたいでございます!!!!
488ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/22(土) 23:42:04 ID:PJa+eKR1
では・・・。

  それは、ほぼ習慣となっているギロロの焚き火から始まった。
枝で灰を掻き分け、火の具合を見ながら無造作にサツマイモをくべてゆく。
黄金色に輝く焼き芋は夏美の大好物である。一緒に軍支給の缶詰を火に
かけながら、ギロロは夏美の喜ぶ顔を思い浮かべた。
ここまではいつもと何ら変わらない日常の風景である。
―――違ったのは・・火にくべた芋が、芋でなかったことのみであった。

BOM!

閃光。
爆発音。
――――そして七色の光。
ケロロとタママ、そしてクルルが駆けつけたときはすでに手遅れであった。

「あちゃ〜、ギロロ先輩またやっちゃったですぅ〜・・・。」
「ンだよッ!ダレだよ毎度エネルギー弾持ってっちゃうのはッ!!我輩が
秘められた能力を開発しよ〜とするといつもコレでありますッ!」
「・・・・先輩、また分裂しちまったようだねェ・・7人に。く〜っくっく」
「――――7人だとッ?!・・・・ま、まさか・・・ッ」
  クルルのその声にぎくりとしたギロロがあたりを見回す。
そこには・・・できればギロロが二度と見たくなかった光景が展開していた。

「えぇえ〜・・・どうしましょう・・ギロっち困っちゃいます〜」
「はっはっはっは・・・・」
「ボク・・・ボクこわいよ〜!くまピー!!」
(葉書にペンを走らせつつ↓)
『顔キズなんて 気にしないわ 赤い色だってだってだってお気に入り♪』

・・・・・収拾不可能である。
いつか見た悪夢の再現に、ギロロががくりと肩を落とした。
ズキズキと痛むこめかみを押さえつつ脱力する自分の身体を必死で支える。
愉快そうに忍び笑いをするクルルを、ギロロが肩越しに怒鳴りつけた。
「おいックルル!!・・・今すぐ元にもどせ!なんとかしろッ!!」
「オレ様としちゃこのまま見物していたいような気分だねェ・・くっくっく」
「くだらん事を言っとる場合かッ!!」
「仕方がねェな。貸しにしとくぜぇ・・・ギロロ先輩。」
  クルルがごく小型のハンドガンをギロロに向けて投げつけた。
「アレから改良したんでな。そいつで撃てば一人ずつ消せるぜぇ・・・」
「それは助かるッ!」
  ギロロが振り向きざまに背後のギロさまをハンドガンで撃ち抜いた。
はっはっは・・と爽やかな笑いを残して、ギロさまの姿が消滅する。
そのまま撃鉄を起こし、エプロンに顔をうずめたギロっちを狙撃する。
ギロっちの姿が掻き消えた。その様子を見て他の分身が四方に逃げ惑う。
「うわ〜ん!こわいよ〜こわいよ〜っ!くまピー助けて〜〜っ!!」
「キャーこのハガキを大阪ラジオに出すまで消える訳にはいかないわ〜っ」
「・・えぇいッ!貴様らも俺なら四の五の抜かすなッ!それでも軍人かッ!」
  決死の形相で追いかけるギロロを見物していたタママとケロロが、
のんきに口をひらいた。
「うわ〜・・・どうみてもギロロ先輩が悪人に見えるですぅ。」
「ヲ〜イギロロッ!弱い者イジメは、いけないんでありますよッ♪」
「ぃやかましいッ!!見てないで貴様らも手伝わんかッ!」
489ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/23(日) 00:20:29 ID:semIPl5o
  クマのぬいぐるみを抱きしめて地に伏せるギロりんを取り押さえつつ
ハガキを抱えてベランダから日向家の居間へと逃げるギロっこの背を狙撃
する。手首を返してそのままギロりんを撃ち抜くと、派手な悲鳴をあげて
二人が消滅した。ケロロたちの言ではないが、なにやら自分がかよわい者
を無差別に撃滅しているような後味の悪さがあり、ギロロは舌打ちした。

――糞ッ!一体なんだって俺の分身どもは、揃いもそろってこうも意気地
のない奴ばかりなんだ・・・・・ッ!!

  その蜂の巣をひっくり返したような騒ぎに、階上の夏美が足音高く降
りてきた。怒りの表情もあらわにベランダの窓ガラスを全開にする。
「うるさ〜いッ!!ちょっとカエルどもッ!しずかにしてよッ!!」
「な、なつみっ!!」
  逃げていた白タキシード姿のギロぽんが、夏美を見て目の色を変えた。
そのままくるくると大回転して居間に飛び込み、夏美の手をとる。
「えぇえッ!?待ってよ!ちょ、ちょっとこれって〜〜〜ッ?!」
「なつみっ!・・・・逃げよう、ふたりでっ!!!」
  キラキラと情熱的な目で夏美の顔を覗きこむギロぽんが、ガッシと
その両手を握り締めた。混乱する夏美をよそに、その背にかばうように立
ちはだかったギロぽんが、キッとギロロに向き直る。
「じゃ、ジャマをするなぁ〜〜!なつみはオレが守るんだ!ジャマする奴
は・・・くらえ!ラ〜ヴラヴッ!ギロぽ〜んッ!アターックッ!!!」
―――――鈍い音が響いた。
「・・・・さ、させるかッ!それだけは・・・・ッ!!!」
  ギロぽん渾身の頭突きに腹を直撃されたギロロが、膝をつきながらも
その頭を捕らえてハンドガンの引金を引く。ギロぽんの姿が消滅した。
苦しげに呼吸を整えながらも、ギロロがなんとか安堵のため息をつく。
「済んだか。こ、これで・・・全員、消した・・・・よな?」
  その言葉にクルルが答える。
「消すっつっても、正確には休眠させてその銃の中に入ってる状態でねぇ・・。
6人撃ったらその銃床のナルトマークを押して、自分に向け引金を引けば
完了、だな。残った1人がオリジナルって訳だ。」
「・・・・・戻さなければどうなる?」
――正直、あの連中が自分の一部だとは認めたくない。そう思ったギロロ
がわずかな希望を込めて問いただす。だがクルルの答えは無常な物だった。
「休眠させてるだけだからな。一人目を消してから24時間以内に自分へ
戻さねぇと、また全員出てくるぜぇ・・・く〜っくっく。」
「やれやれ、了解だ。―――――畜生。」
  ギロロが身体を起こす。そのまま立ち上がろうとしたそのとき―――。
銃声。
ギロロの手の中のハンドガンが弾かれ、地に転がった。
「―――6人消して、残った1人がオリジナルか。・・・そいつはいい。」

  ぞくりとするような冷たい声が響いた。
ギロロがぎくっと動きを止める。嫌な予感に後頭部の皮膚が粟立った。
しまった・・・。という苦い思いが、ギロロの脳裏をよぎる。
充分用心しながらそろそろと背後を振り向く。そこに6人目の人格がいた。

完全武装のいでたち。ギロロに向けられたまま小揺るぎもしない銃口。
なによりギロロの超えられない壁であり、軍人としての目標とコンプレッ
クスをつねに刺激し続ける兄・ガルルをそのまま写し取ったような容貌。
―――ギロロの中の、軍人の面に特化した冷酷な人格・ギロっぺであった。
「・・煮え切らない貴様の態度には、いい加減愛想が尽き果てていたところ
だ。このうえは俺様がオリジナルとなって一気にペコポン侵略を遂行して
やる。――――おっと、動くなよ?」
490名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 00:37:19 ID:mM0XRLwz
うぉぉおー!ギロ夏の投下開始じゃん!
GJですよ!!!続き楽しみです(大阪ラジオに〜ワロタw)
491ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/23(日) 00:57:39 ID:semIPl5o
再び銃声。
銃弾が、そろそろと指を伸ばしていたギロロの傍らからハンドガンを遠ざ
けた。銃をかまえたギロっぺがゆっくりと廻り込み、ハンドガンに近づく。
やがてその眼が足元のハンドガンに落とされた瞬間――――。
その一瞬の隙にギロロのバズーカが咆哮した。

轟音。
間を切らず亜空間よりマシンガンを転送する。
ギロっぺが跳び退く。
その場所にマシンガンの着弾が弧をえがく。
跳び退きつつ、グレネードランチャーを発射するギロっぺ。
矢継ぎ早にギロロを襲う複数のミサイル。
ギロロが瞬時に迎撃する。
激しい爆風と煤煙が日向家を煽る。
鏡に映したように、二人が同時にビームライフルを呼び出した。
互いに地を蹴り跳び分かれながら、激しく相手に銃弾を浴びせ続ける。
まったく同じケロン人同士のその銃撃戦は―――途切れる気配もなかった。

「な、なんかタイヘンなことに・・・。ぐんそ〜さん止めないでいいんスか?」
「ゲッゲロッ?!わ、我輩・・コレに割って入るのはちょっと・・・」
「どっちもギロロ先輩だからねェ、こりゃ決着つかねェかもな。クックッ」
「・・・・ちょ、ちょっとぉ〜〜ッ!!」
  事の成り行きを呆然と見ていた夏美が、ふいに我にかえった。
こぶしを振り上げながら身を乗りだし、なおも戦闘を続ける二人を怒鳴り
つける。
「ご近所メーワクじゃないッ!それに家が壊れたらどうすんのよッ!!」
  そのままつかつかとギロっぺの方へと歩み寄り、平手を振りかざす。
「もうアンタたち・・・いいかげんにしなさ〜いッ!!!」
「バ・・・馬鹿ッ!危ないから下がってろ夏美ッ!!」
  その手が振り下ろされる瞬間――電光の速さでギロっぺが夏美の背後
に廻りこんだ。そのまま飛行ユニットで宙に浮きながら、夏美の頭にビー
ムライフルを突きつける。
「チェックメイトだ。・・・女王の駒は手に落ちたぜ、オリジナル。」
「――――くうぅッ・・・!」
  ギロロがやむを得ず銃を下ろす。
それを見てギロっぺが銃口はそのまま、夏美に声をかける。
「おい、女。――――そこのハンドガンを拾って俺に渡せ。」
「な、なに言ってるのよ。あたしがアンタに協力するはずないでしょッ!」
  ギロっぺは答えるかわりに無言で引金を引いた。
閃光とともに夏美の耳の脇の髪がひとふさ、はらりと落ちる。
夏美が蒼白になってからだを強張らせた。
「つぎは耳を落とす。・・・俺はためらわない。この女は俺にとって不要
どころか有害な存在だ。―――まったく、くだらんな。たかが女1人の為
にペコポン侵略が遅々として進まんとは。・・この程度の障害も排除できん
ようでは、やはり貴様はオリジナルでいる資格はない。」
  冷然と宣言するギロっぺにギロロが一瞬眼を閉ざし、ちからなく夏美
に告げた。
「――――夏美。・・・かまわん。言われたとおりにしてやれ。」
  夏美の目が不安げに二人の間を幾度か往復する。
やがて悔しげに唇を噛み、夏美がそろそろとハンドガンへと歩み寄った。
万策尽きて顔を背けるギロロに、いつの間にか忍び寄ってきたクルルが背
中越しにそっと耳打ちする。
(ギロロ先輩。・・・ハンドガン含め、奴の武器を封じてほしいカイ?)
(な・・なにッ!?そんなことが出来るのかッ?!)
492ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/23(日) 01:37:36 ID:semIPl5o
  ギロロが振り向く。人差し指を口に当ててクルルが続けた。
(出来るッスよ。ただし。―――それはアンタもご同様だぜぇ・・・。二人
まとめてなら武器を封じられる。・・・どうします、ギロロ先輩?)
(夏美さえ解放できればいい。・・・・頼むッ!!)
(オーケー。・・・じゃ、いくら出す?)
(な・・・・・ッ!金を取る気かこの状況でッ!!)

  それから夏美が銃を拾い、背後のギロっぺにしぶしぶ手渡すまでの間。
ギロロとクルルの間で指の本数のやり取りがひそかに、だがあわただしく
交わされた。
「・・・・ええいッ解った!貴様の言い値で了解だッ!!」
「ク〜ックックック。商談成立だぜぇ・・・忘れんなよ先輩。」
  満面の笑みを浮かべたクルルが、立ち上がって銃を構えた。
形状は「地球動物兵士化銃」とほぼ同じその銃がギロロに向けて強烈な光
線を吐き出す。その閃光と蒸気が消えたとき、ギロロの姿が変わっていた。
「な・・・・なんだこれはッ・・・!!」
「・・・・・なにッ?!」
  ギロロは地球人の成人男性に姿を変じていた。
迷彩柄の戦闘服に身を包み、あきらかに軍人といったいでたちである。
髪の色の赤とほおに走る傷、そして腕に腕章のように巻かれた愛用のベルト
がもとの姿の名残りをかろうじてとどめている。
変身したのはギロっぺも同様であった。こちらは全身を黒一色に包んでいる。
もとは同一人物とはいえ、その凶相もあいまってこちらは見る者によりいっ
そう物騒な印象を与えた。
「?!」
  ギロっぺが即座にハンドガンの引金を絞ろうとして、動揺した表情を
見せた。――――引金に指がかからない。
ただでさえ小型のハンドガンであった。それがペコポン人化したことで指
のサイズが変わり、引金部分が指が通せないほどの幅に成り果てていた。
ビームライフルに持ち替えようとして、こちらも同様の状態であることを
悟る。なにせ通常の姿は、夏美の膝小僧くらいまでしかないのである。
それがペコポン人化することで、夏美の背をはるかに超えてしまった訳で
―――ケロン人の身体に合わせた武器のサイズが小さすぎるのは、いわば
当然の事態であった。
「―――――くッ!!!」
  狼狽したギロっぺが右腕をひらめかせた。
しかし通常なら呼び出されるはずの武器は、何ひとつその手に現れない。
「ペコポン人の身体だからねェ・・・。亜空間の武器庫から転送しようった
って無駄なことだぜぇ・・・ク〜ックックック」
  クルルが陰湿な笑い声を立てる。
「分かれたとはいえ、もともとは同じギロロ先輩だ。オリジナルをペコポ
ン人化すりゃ、他もそうなっちまうのさ。・・どうだい、いい手段だろ?」
「―――やむをえん。勝負はひとまず預ける。だが・・・覚悟しておけ。」
  ギロっぺが手榴弾のピンを二つ同時に歯で引き抜き、投擲した。
激しい爆風と衝撃波がその場の者を襲う。もうもうたるその煙が晴れたとき
ギロっぺの姿はもうどこにも見つけられなかった。

「フィーッ!・・・なんだかモノスゲー大変な事態でありますな!」
「どどどどうするんスかギロロ先輩ッ?!24時間ってことはアイツ明日
の夕方までにはゼッタイ勝負をキメに来る気ですぅ〜ッ!!」
「それはこちらも同様だ。―――糞ッ!俺のテントも爆破していったらし
いな。弾薬があらかた誘爆してやがるッ・・・!」
  ギロロがテントの残骸を確認しながら毒づいた。クルルが腕を組んで
壁にもたれながらギロロの方を見やる。
「どう迎え撃つ気ッスか?―――なんせ当の本人だ。どう攻められたら
こたえるかは、先輩が一番よく解ってるんじゃないスかねェ・・・。」
493ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/23(日) 02:18:49 ID:semIPl5o
  ギロロは深刻な表情で眉を寄せ、しばし眼を閉じた。
しかしすぐ眼をひらき、厳しい表情で夏美の方へと向き直る。
「――――夏美。弟と、母親はどうした。」
「え、ええッ?!・・・ママは泊まりだし、冬樹はオカルトクラブでまだ
学校にいると思うけど・・・・。」
「すぐに連絡を取れ。西澤邸に避難させるなりして、とにかく今日は家に
戻すな。この家は間違いなく戦場になる。本当ならお前も避難させたいと
ころだが・・・いや、それはかえって危険か・・。奴は夏美を人質どころか
抹殺しかねん。今日一日は俺のそばを離れないでくれ。――お前らは地下
基地の防御を頼む。大型の侵略兵器を奴の手に渡すわけにはいかん。」
  ギロロが振り向いてケロロたちに告げた。
「亜空間からの武器転送が使えない以上、俺なら次に狙うのは地下基地の
武器庫だからな・・・・・頼む。」
「―――ま、そんなとこだろうねェ・・・。」
  クルルが腕組みを解いた。ケロロも毅然とした表情で胸を張る。
「ギロロ!侵略兵器については任せるでありますッ!我輩は隊長として、
地下基地で責任持って最後まで突っ立ってるでありますッ!!」
  タママも負けじと声を張り上げる。
「ギロロ先輩フッキーのことは任せてください!モモッチはきっと喜んで
フッキーをかくまってくれると思うですぅ!!」
「・・・・オレ様はラボでペコポン人サイズの武器でも作るか。―――ま、
トラブルは大歓迎だが、契約金が回収できないのは業腹だからな。」

  陽が落ちた。
ギロロは夏美の傍らを離れない。
夏美が作った夕食もやわらかく断る。唇を湿す程度の水しか口にしない。
地下基地へ行くことは、もはや出来なかった。
クルルがギロロの認証コードをすべて拒否するよう設定したためだ。
同一人物であるため、ギロロのコードでギロっぺも侵入できてしまうから
であった。クルルが作るといっていた武器が届くのを待つしかない。
それまで丸腰という訳にも行かないので、ギロロは手近に武器になりそう
なものをかき集め始めた。
居間に出しっぱなしになっていたケロロのガンプラグッズ一式のうち、
ニッパーとジオラマ用に用意された針金とテグスの束を拝借する。
そのテグスと、サイズの合わない銃器を使って玄関から窓という窓にブー
ビートラップを仕掛けてゆく。引金にテグスを絡めニッパーを使って針金
で固定する。外部から侵入しようとすれば、たちどころに標的を薙射する
よう設定しておく。愛用のビームライフルの引金にも針金を通し、銃把を
強く握れば引金を絞れるように改造して傍らに引寄せた。
ただ、この状態でうまく当てられるかは自信がない。それにおそらく敵も
似たような対策をしてくるに違いなかった。

暗闇に眼を慣らすため出来れば消灯しておきたかったが、夏美の手前それ
はできなかった。逆にギロロはすべての部屋の照明をつけ、締め切った
カーテンのすぐ近くに照明を当てるようにした。こうしておけば内部の様
子を探りにくい。外から夏美か自分を直接狙撃されることを、ギロロは
極力防ぎたかった。相手は兄ではなく自分自身なのだから、性格的に狙撃
よりは突入を選ぶだろうとは思うが・・・もし遠距離から狙い撃たれた場合
は手の打ちようがない。―――とにかく接近戦に持ち込めば勝機はある。
 ギロロは自分にそう言い聞かせつつ、どうにも苦手意識に流れているらし
いおのれを胸のうちでののしった。

―――糞ッ・・!顔が似ているというのは本当に嫌なものだ。防衛戦における
お定まりの心理状態とはいえ、どうしても敵を過大に評価しちまう・・・ッ!!
494ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/23(日) 03:02:01 ID:semIPl5o
  パジャマに着替えて所在無げにしている夏美に、内心無理だろうなと
思いつつ、普段どおり楽にしていろと声をかける。するとやはり、出来る
訳ないでしょ!と憤然とした声が返ってきた。ベッドに腰掛けて落ち着か
なく足をぶらつかせている夏美に背を向け、ギロロは床に座って手持ちの
武器を点検し始めた。

もともと装備していた手榴弾3つ、ビームライフルが1丁。
テントに残っていたビームサーベル、1本。
夏美の部屋で見つけた火気厳禁の整髪スプレー、数種。
キッチンで手に入れた果物ナイフ2本と包丁1本。
基地へ戻る前にクルルが、良かったら使いなと手渡してくれた麻酔薬1つ。
(ただしこれは注射器であるので、よほど接近しないかぎり敵に使用する
のは至難のわざと言えた。)
そして・・・万が一に備え、パワード723の変身チョーカーが1つ。
―――――あとはクルルの武器の完成を待つしかない。
そのとき地下からこもった爆音が響き、家全体が振動した。

「な・・・なに?!・・・もうッ!いったいなんなのよォ〜ッ!!」
  夏美が怯えてぬいぐるみを抱きしめた。
その手に手榴弾をすべて握らせ、奴が来たらピンを抜いて投げつけろと言
いきかせる。今の振動で階下に仕掛けておいたトラップが一箇所、作動し
た音がした。罠かもしれないが―――放置してはおけない。
ギロロはサーベルとライフルを装備して階下へ降りた。
居間の窓のトラップが作動していた。用心深く周囲の状況を確かめる。
どうやら侵入されたのではなく、爆発の振動が原因のようであった。
改めて仕掛けなおし、念のため他のトラップも点検して回る。
浴室の窓をチェックした時、ギロロは死角にナルトマークのついた小さな
装置を発見した。着脱可能になっているらしく指で触れると簡単に外れる。
なんとなくぴんと来るものがあり、ギロロはその装置に低い声で話しかけた。
「おいッ!――聞こえるか。応答せよ!・・・クルル、聞いているんだろう?」
  するとナルトマークが応えるように点滅した。その装置にモジュラー
ジャックが付いているのを見てとると、ギロロは居間まで走って電話の線を
引き抜き、その装置を接続して受話器を肩にはさんだ。
「クルル!!状況を説明しろッ!!!・・・なにが起こった?!」
「よぉ先輩。――奴はどうやら庭からすぐ基地まで直行してたみたいだな」
  受話器からクルルの声が流れる。
「今やっと非常出口から追い出したところだ。――危ういところだったが
侵略兵器は無事だぜぇ・・・。ただ地上との接点を残らずやられちまったナ。
ご丁寧にも自分が脱出した非常口まで爆破して行きやがった。システムを
復旧させるまで、オレと隊長はこの地下基地でカゴの鳥さ。・・・わりィが
今夜いっぱいは武器も届けられそうにねェぜ?」
「そうか。――――解った。」
  ギロロは数瞬眼を閉じた。手持ちの装備でなんとか戦っていかねばな
らない。
「奴が新たに武器を手に入れたような気配はあったか?」
「いや。・・・どっちかってェとアンタを孤立させることが狙いだったよう
だぜ。手足を縛ってから、ゆっくり料理する主義なんじゃねェの?
――――ギロロ先輩。アンタ、い〜い性格を自分の中に持ってるねェ。」
「・・・貴様にだけは言われたくない。――そうか。奴の手持ちの武器は
これですこしは減らせたことになる訳だな。」
  ギロロは手の中にあるクルルの装置に眼を落とし、言葉を続けた。
「貴様のことだ。どうせこの――盗聴器とカメラは、今この瞬間も日向家
じゅうを撮り続けているんだろう?・・その集めた映像と音声を俺によこせ!」
495ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/23(日) 03:35:00 ID:semIPl5o
「盗聴器とカメラ?何のことだか解らねぇな。」
  しれっとクルルがとぼけた。ギロロがいらだたしげに低くうなる。
「それじゃこいつを夏美に突きつけてやる。風呂場になんでこんな物があ
るのか、夏美にうまく説明するんだなッ!!」
「―――ちっ・・・。わかったよ。映像は中継器がオシャカだから送れねェが
盗聴器は活きてるぜ。音声を夏美のMDコンポに送ってやる。・・・ラジオの
チャンネル、AM723に合わせナ。ソナー代わりにゃなるだろうよ。」
「了解した。・・・だがカメラの件は水に流さん。全部カタがついたら俺にも
なんでこんな物がここにあるのか説明してもらうぞ!覚悟しておけッ!!」
  そのとき階上より銃声と手榴弾の爆音が二つ、響いた。
受話器を叩き切り、階段を一足飛びに駆け上がる。
夏美の部屋だ。心臓を鷲掴みにされるような恐怖に、ギロロは走った。
「ギロロッ!!」
  扉を開け放った途端、夏美が振り向いて叫んだ。
外からの風にカーテンが大きくめくれあがる。
窓ガラスと天井の照明が割れていた。窓枠に指がかかっているのが見える。
見えた瞬間、黒い野獣のような身のこなしでギロっぺが出現した。
割れた窓から侵入しようとする。トラップが作動した。
「ちぃッ!!!」
至近距離での薙射を受けてさすがに避けられずギロっぺの頬に弾がかする。
続いて左肩に命中する。ギロっぺの身体が大きくのけぞった。
夏美が続けて最後の手榴弾を投げつける。これは避けられたため、背後で
爆発した。ギロっぺが体勢を崩しながらビームライフルを構えた。
服の切れ端で引金を固定したその銃口が、まっすぐ夏美に向けられる。
「夏美ッ!伏せろッ!!!」
  ギロロが夏美の肩を掴み、床に引き倒した。
閃光。その頭があった高さの壁に銃痕が残る。焦げた臭いが鼻をついた。
「勘違いするなッ!貴様の相手はこの俺だろうがッ!!!」
  ギロロが夏美の前に廻りこみ、ライフルを乱射しながら叫んだ。
「・・・敵の弱点を突くのが戦場のセオリーだ。ところで俺はテントにあった
予備のマガジンを持ってきている。だが貴様はどうだオリジナル?
・・・補充できるビームライフルのエネルギーはあったか?」
  あざけるようにギロっぺが笑った。
と同時にギロロのライフルの引金が、むなしく空を切った。
「!!!」
「――――俺の勝ちだ。あばよ、オリジナル。」
  ギロっぺが笑って銃口をギロロに向けたそのとき――――。
窓の外から複数、隼のように飛来してくる物があった。
ギロっぺの身体をかすめて壁に突き刺さる。・・・ドロロの手裏剣であった。
「なにッ?!」
「どうやら間に合ったようでござるな。―――曲者、神妙にいたせ。」
「ドロロッ!!」
  窓の外の、庭の植木の枝にドロロの姿があった。
496ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/23(日) 04:04:26 ID:semIPl5o
「ちッ!!余計な事をッ!!!」
  ギロっぺが窓から身を躍らせた。その姿はたちまち暗闇に溶けてゆく。
追うべきかどうか一瞬迷った様子を見せたドロロが、思い直したように
部屋の中を覗きこんだ。
「夏美殿はご無事でござるか?」
「―――とりあえず生きちゃいるわよ?・・ま、部屋はムチャクチャだけどね」
  夏美が脱力してベッドにへたり込みながら唇をとがらせた。
「お命に別状なくて何よりでござる。・・事情はタママ殿から聞き申した。」
「――――タママが?」
「超空間移動で拙者の所まで訪ねてきたのでござる。慣れぬ場所ゆえ相当
疲労して着くなりひっくり返ってしまったのでござるが。――隊長殿より
の伝言、確かに承った。・・・ギロロ殿になんとか加勢してやってほしいと。」
「ケロロが。――――そうか。」
  ギロロは眼を閉じた。どこか嬉しげに温かくドロロが微笑む。
「ご助力いたそうか?」
「いや。――――ありがたいがこれは俺の戦いだ。・・・俺自身の。」
  ギロロは窓に身を乗りだし、夏美に聞こえぬよう声を低めた。
「厳しい戦いだが、奴は俺が倒さねばならん。―――だがドロロ。お前を
見込んでひとつだけ頼みがある。俺が倒された場合のことだ。そのときは
夏美を・・・。俺にかまわず夏美を助けて、奴の手の届かない所にかくまって
やってくれ。夏美は強情できかん気だから言うことを聞かないかもしれん
が・・・。夏美がどれだけ暴れようが、そのときはそうしてくれ。
―――これだけは絶対に頼む。」
「――――ギロロ君・・・・・。」
  ドロロの声が細くなった。その姿にギロロが無言でうなずく。
しばらくの間があってドロロも顔をうつむかせ、うなずいた。
「―――あいわかった。そのときはこの身に代えてお救いいたそう。
ギロロ殿。敵の装備は拙者の見たところ、光線型突撃銃が一丁、その予備
弾倉が一つ、熱剣が一振り。迫撃砲の炸裂弾が六弾・・・ただしこれは発射
する装置が身尺に合わぬゆえ、精度の方は怪しいものでござろう。手榴弾
のたぐいは尽きてござった。」
「アサシンのお前が言うからには確かだろう。・・・貴重な情報だ。恩に着る」
「では――――ご武運を。忍ッ!!」
  ドロロの身体が風に溶けた。
そのまま外を眺めていたギロロが気を取り直すようにふりむき夏美に言った。
「―――割れた窓を塞がにゃならんな。・・・夏美、手伝ってくれ。」
497ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/23(日) 04:08:10 ID:semIPl5o
な、長くてすんません・・・続きは月曜に・・。
次からはエロ展開ですw
・・・なんとかそこまで投下したかったのですが・・力尽きました・・。
完成してはいるので、一気にラストまで落とせるかと思います。
本当にどうもすんません長くて・・・orz
498名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 04:18:10 ID:CHb3exq/
GJ!
ワクテカして待ってる
499名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 05:23:38 ID:A6hKdCWu
うはwこれはすごいww
普通におもしろいw
ここで見たギロ夏では一番好きかもしれない。

エロの部分も期待しとりますw
500名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 07:18:59 ID:mM0XRLwz
戦闘シーンもカッコヨス!!すごい読み応えありますね。
501名無しさん@ピンキー :2006/04/23(日) 08:07:05 ID:LOPl7baS
GJ〜!
いや普通に面白いですな〜。続きがとても楽しみです。
502名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 10:06:58 ID:aEn4ffi8
ギロローズみんないい!
そしてクルル。素で「なんていやな奴…!」とつぶやいてしまった。
GJです!続きも期待してます!
503名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 14:03:08 ID:HMzjQZEB
せりふまわしがいちいちツボにくるんだよなぁ〜
面白いよ。
504名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 00:17:21 ID:KVL6WFIW
このスレで楽しみが3つも出来てしまった。

職人さんたち、続き待ってますよ!!
505名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 00:22:38 ID:l1/iq+9J
かっこえー!ギロロ先輩まさにナイトだぜw
続き正座で待ちますw
506名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 11:15:59 ID:Zm9sJvO1
やふぅぅ〜〜〜!!!
ギロ夏GJです
続き待ってますよw
いろいろな職人様がいるんで楽しみだ
507名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 12:47:56 ID:0yD4RJDm
神が降臨してたわぁ*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:* ミ ☆
wktkで今夜を待ちます!ギロロやっちゃえw
508ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/24(月) 16:41:44 ID:4mLcKwyA
  ダンボールで窓が塞がれた。
窓際の電気スタンドの薄暗い光が、荒れた部屋をぼんやりと照らしている。
ギロロは先ほどからラジオのチューニングをしていた。
夏美からコードレスヘッドホンを借り(それは夏美が小遣いを貯めて買った
ごく高品質なものであった。)、耳に当てつつチャンネルを合わせる。
―――AMの723。最新式のヘッドホンがクルルの盗聴器から拾った音
をデジタル化し、風切り音や虫の声、庭先のネコの寝息までを立体的に
ギロロの耳に届ける。
――――どうやら使い物になりそうだ。ギロロはほっと胸をなでおろした。
「・・・・これから、どうなっちゃうのよ?」
  ベッドの上でひざを抱えた夏美が、ちいさくつぶやいた。
その声にヘッドホンをつけたままギロロが向き直る。
「すまん夏美。お前には災難だな。・・・・だが勝負は長引かんだろう。
いずれにせよお前に手は触れさせん。俺は起きているから、少しでも休んで
おくことだ。」
「―――――あんたはどうなっちゃうのよ・・・?」
  答えようとして、ギロロは言葉を失った。
どちらが勝つかはわからない。どちらも自分である以上、実力は同じだ。
しかも装備はあちらの方に分があり、その上自分は夏美を守らねばならない。
「――――どうもならない。俺が勝つさ。」
  ギロロは笑ってマシンガンを手に取った。
この部屋のトラップをはずし、引金を例によって細工しておいた。
しかしこれも弾薬があとわずか。一体いつまで持つことか――――。

ふいに夏美が枕をぶつけてきた。脇にあるぬいぐるみを続けて投げてくる。
「お、おい!なにをするんだ。・・・・・おいッ!」
「バカッ!なによ!ヒソーな顔で気取っちゃってッ!!!」
  夏美がベッドから下りて、なおもギロロの顔に枕を押しつけた。
「うっ・・・・こらやめろッ!ちいさい子供かお前は!」
「ちょっと人間になったからってなによ。・・・ほんとはカエルのくせに!」
  夏美が枕をぶつけながら笑う。右に左に避けながらギロロも苦笑した。
「止せというのに。・・・・ガラスが散ってるから足を怪我するぞ。」
「偉そうに。――――いつものベルトなんか腕に巻いちゃって。」
  夏美がギロロの腕からベルトをむしり取ろうとする。
ぎくりとしたギロロが慌てて腕を退けた。その様子は夏美のいたずら心を
いっそう刺激したらしい。
「・・・・・・なによ。見せなさいよ。」
「いや、別に。」
「そういえばそのベルトいつも着けてるわね。どうして?特別な宝物なの?」
「馴染んだ物を身に着けたいだけだ。――――別に他意はない。」
「じゃ、あたしが見たってかまわないじゃない。・・・・見せなさいよ。」
  夏美があぐらをかいたギロロの膝に乗り、ベルトを引っ張った。
ベルトがはずれ・・・ギロロが慌ててその端をつかんで夏美から遠ざける。
夏美の伸ばしたゆびが空を切った。
「ダンゼン怪しいわ。・・・また物騒なシンリャクの道具かなんかが、その
バックルに入ってるんじゃないのッ?!」
「・・・・・違う。そうじゃないから構うな。」
「じゃあ、見せなさいよッ!!」
509名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 16:56:27 ID:Vl984t4l
ギロロカコエエ。エロ無しでも面白いよ〜!
が、エロ突入も楽しみダ。
510ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/24(月) 17:18:14 ID:4mLcKwyA
  薄暗い部屋でギロロと夏美が揉みあった。
ギロロの肩にゆびをかけ、背を伸ばして夏美がなんとかベルトを取ろうと
する。その手をいなしながらギロロは、自分の身体をめぐる血がくらく
ざわめくのを止められない。
荒くなった夏美の呼吸が首筋に甘くかかり、太ももが膝をやわらかな感触
で挟みこむ。ベルトを取ろうとやっきになってゆびを伸ばし、腕のなかで
夏美が身じろぎするたび、胸や腰が思いもかけぬ温度を持って押し付けら
れる。そのたびに焼きごてを当てられたような熱い、だが甘い痛みを身体
に感じてギロロは顔をしかめた。
その隙に夏美がやっとベルトを奪い、ギロロの膝に座りながら床に置いた。
背を向けた夏美が、息を弾ませてベルトのバックルを開ける。
即座にギロロが腕を伸ばし、バックルの蓋を閉じた。
自然に後ろから抱きしめるような姿勢になる。
「往生際が悪いわよ?・・・ちらっと端だけ見えたけど、ただの写真じゃない。」
「―――――こいつに構うな。」
「ここまで来たら・・・・ッ!もう見せなさい、よ・・・ッ!!」
  夏美がギロロの指に自分のゆびをからめて、引き剥がそうとする。
音もなく、ふたりの指先に渾身のちからがこめられた。
バックルを押さえたギロロの指に、夏美のゆびが重なっている。
そのゆびを剥がすべく、ギロロの左手指がさらに重ねられる。
腕のなかで夏美が身をよじった。
かがんだギロロの顔に、夏美の真剣な横顔がおそろしく間近にせまる。
その吐息がたじろぐほど甘くギロロの頬にかかった。
夏美の左手のゆびがギロロの左手指にさらに重ねられる。
からみついたゆびさきが―――――ついにギロロの手を引き剥がした。
「観念しなさい。・・・・・・ギロロ。」
  勝利を確信して、夏美が息を切らせたまま笑みを浮かべる。
そのゆびが堅く閉じられた蓋をひらいた。
薄明かりでバックルの中身をみた夏美が、びくッとからだをふるわせた。
そのまま耳朶を真っ赤に染めているのが暗がりでもわかる。
見たはいいが、どうしてよいか解らないのだ。
そのなかに大切に仕舞いこまれた――――――夏美本人の写真を。


熱をはらんだ時間が、音もなく二人のあいだを流れる。
「・・・・・・・。」
  ギロロが哀切な眼差しでゆっくりと腕を伸ばし、夏美のゆびをそっと
ふりほどいた。そのまま無言でバックルの蓋をしずかに閉じる。
「あ、あの・・・・ギロロ。――――ごめ・・・・・」
「謝るな。」
  その言葉の続きを恐れるかのように、ギロロがさえぎった。
「あやまらなくていい。―――お前の言うとおり、ただの写真だ・・。」
「・・・・・・。」
「もう遅い。・・・俺が寝ずの番をするから、お前はベッドで少しでも眠れ。」
  苦しげにうつむき、ギロロが身体をそむけた。
そのまま夏美に背を向ける。ややあって、ぎこちなく夏美が答えた。
「―――――う、ん・・・・・。」
  しばらくしてベッドのきしむ音が響き、夏美が横たわる気配があった。
511ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/24(月) 17:59:28 ID:4mLcKwyA

息苦しい沈黙がおちた。
夏美は眠れないらしい。何度も寝返りを重ねる気配があった。
ギロロはヘッドホンの音声に意識を集中するよう努めた。だが相変わらず
ヘッドホンは風の音や室外機の単調な作動音しか耳に伝えてこない。
夜が更けてさすがに気温が下がってくる。ギロロは襟を掻き合わせた。
その動作に背後で夏美が起き上がる気配がする。
ぎくりとギロロの身体が震えた。ややあって、ゆっくりとふり返る。
夏美が顔をうつむけたまま、毛布を開けて上体を起こしていた。
「・・・・寒いなら、こっちに入りなさいよ。―――風邪、ひくわよ?」
「―――!!」
  その言葉にぐらりとめまいを起こしたように、ギロロの身体が傾いだ。
思いもよらぬことを言われて思考がまとまらない。
ただ喉がかわき息が止まり、心臓が早鐘を打つ。
前髪に隠れて、夏美がどんな表情をしているのかは見てとれなかった。
返事をしないギロロに焦れたように、夏美がちいさくひそやかに叫んだ。
「はやく。・・・おふとんが冷めちゃうじゃない!・・はやく入んなさい、よ・・」
  そのまま夏美がほおを赤らめる。ふるえているのが毛布越しにも解った。
「・・・・・夏美。」
  茫然とたたずむギロロのその手を・・・夏美のゆびが握り、そっと引いた。


夏美のベッドは狭かった。
シングルベッドがふたりの体重を受けて大きくたわむ。
ギロロの腕のなかで、夏美のからだが小さな鳩のようにふるえている。
――――本当はこんな事をしている余裕はないのだ。
いつ奴が乱入してくるかわからない。そのとき、この少ない装備で夏美を
守り敵を倒すことが出来るのか。もし今この瞬間背後から襲撃されたら・・・。
 理性はそう叱咤する。しかし身体は麻痺したかのように動かなかった。
薄いパジャマの布地をとおして、夏美の不安が伝わってくる。
さらに鼻腔をくすぐる夏美のからだの匂いに刺激され、ギロロは狼狽した。
「―――なによ、イヤそうに。・・・あたしのこと・・す、好きなんでしょ?」
「・・・・・・・ああ。」
「あたしはッ・・・・アンタのことなんか」
  夏美がギロロの胸に顔をうずめたまま口早にののしった。
「アンタなんてカエルだし、侵略者だし。おまけに軍事マニアだしすぐ暴
走するし、あたしの誕生日の時だって・・女の子にあげるプレゼントって
ものがゼンゼン解ってないしッ!―――そのくせあたしがピンチのときは
たいてい気がついてくれて、助けるために毎回大ケガしてッ・・・!
・・・バカじゃないのッ?!―――し、死んだらどうすんのよッ!!」
  夏美が涙をためた目を仰向けて、ギロロをにらんだ。
その桜貝のようなちいさな唇がキスをせがむ。
動転したギロロが、ためらいながらもぎこちなく夏美の額に唇をあてた。
―――ちがう、というように、夏美がじれて顔をあげる。
躊躇するギロロの表情を見て夏美の目が揺れた。悔しげに唇を噛んで顔を
そむける。その長い睫毛がせつなげにふるえ伏せられた。涙が、こぼれる。
ギロロの指が夏美の濡れたほおにかけられた。
その指先がほそい顎をとらえ、そっと仰向ける。
ギロロが無言で身体をかがめる。
やがてふたりの唇が―――しずかに重なった。
512ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/24(月) 18:42:16 ID:4mLcKwyA
唇を重ねたことで、ギロロの眼に暗い激情のひかりが宿った。
夏美の首に指を廻しそのまま強く引寄せる。キスが深く激しいものとなった。
「――――ん!・・・・んんッ・・・・!!!」
  夏美が腕のなかでびくッとふるえた。
ギロロが着ている戦闘服のシャツの胸に夏美が爪を立てる。
シャツの布地がギュウッと夏美のゆびさきで絞られ、しわを寄せた。
「ふ・・・・ッ!――――は、あッ・・・!!」
  噛みつくような激しいキスから解放され、夏美が甘い吐息をもらした。
「―――――あっ・・・・・!」
  そのままギロロの唇が夏美の咽喉をぬらしてゆく。
唇が動くたび、やるせなげに咽喉をそらした夏美が浅くせつない呼吸をも
らす。夏美がギロロの首を抱きしめた。ほそいゆびさきでそっと引寄せる。
夏美のパジャマの、チャイナカラーの襟が邪魔だった。
ギロロの指がいらだたしげに合わせ目にかけられる。
しばし格闘するその指先に、夏美のゆびがやさしくかけられた。
顔を赤らめながらパジャマのボタンをひとつずつ外してゆく。
パジャマの内側、むきだしの背に手を廻したギロロが強く夏美を抱き寄せた。
そのまま夏美の腰を浮かし手を滑らせて一気にパジャマのズボンを剥ぐ。
夏美をベッドのマットレスに激しく押しつけると、その腕を引き抜くよう
に上着を脱がせる。ブラのはずしかたを知らぬギロロが無理やり剥ぐよう
に生地を強く引き下げた。その性急さに夏美がたまらず悲鳴をあげる。
「ちょ、ちょっとッ・・・・!待ちなさいよッ!!」
  ギロロが動きを止めた。
息を切らせて上体を起こす夏美の顎に、うつむいたギロロの髪が触れる。
ギロロの頭が崩れ落ちるようにかしいだ。そのまま夏美のやわらかな胸の
谷間に顔をうずめる。ややあって、ギロロのふるえる声が夏美の耳に届いた。
「・・・・にわかには信じられん。ここに今、こうして・・俺の腕のなかにいる
のは本当に夏美なのか?――俺はまた、夢かなにかを見ているんじゃない
のか・・・・・・・・?」
  ギロロの肩がかすかに震えている。それを見て夏美が吐息をついた。
「・・・・・バカね。」
  夏美がギロロの頭を小突いた。その耳のコードレスヘッドホンに触れ
ないように、夏美がそっとゆびを頭にかける。
「ほんとにバカ。・・・・だいたい背中にちゃんとホックがあるじゃないのよ。
それをはずせばカンタンに脱がせられるんだからねッ!――――女の子の
カラダはもっと大事に扱いなさいよ・・・・バカ。」
  夏美のゆびがギロロの指を背中にいざない、ブラのホックを外させた。
「ホラ見なさい。―――――カンタンでしょ?」
「・・・・・さっぱりわからん。」
  ギロロが途方にくれた声を出し、夏美をあきれたように微笑ませた。
「俺にとっては――――ランチャーとマシンガンとバズーカを同時に分解
して組み立てる方が、よほどラクだ。」


「はあっ・・・―――あッ!――――あ、んんッ・・・あっ」
  青みを残した新鮮な果実のような夏美の乳を、ギロロの指と唇が溶か
してゆく。敏感な乳の先端が、濡れて硬く尖った。
ギロロの指のあいだでやわらかなその肉がかたちを変えるたび、夏美の唇
がかすかにふるえ甘いうめきを漏らし続ける。
夏美の鎖骨に唇を這わせたギロロの指が、乳をすぎへそを越えて下腹部に
すべりおりた。白いちいさな下着の内側に、その硬い指が潜りこむ。
すでにその布地はぐっしょりと濡れそぼっていた。
ギロロに触れられて夏美が高い声を放った。
「ひゃうッ!!・・・・・・ひ、あぁああッ!!!」
513ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/24(月) 19:51:13 ID:74GQ+1Fd
  ギロロが夏美の腰を浮かせてその最後の布地を剥がしにかかった。
夏美の秘所を弄う動きはそのまま、片手で太ももの内側を押し上げて下着
を脱がせる。快感に涙をにじませて狂おしく乱れる、一糸まとわぬ夏美の
裸身をギロロがしずかに見おろした。
その視線に気づいた夏美が、羞恥に身をよじらせる。
「あッ―――やぁッ!・・・明かり・・をッ――――消してッ・・・・・・」
「――――駄目だ。・・・・・消さない。」
  どこか哀しそうにギロロが首を振った。
「や・・・んんッ!―――おねが・・ッ・・・・・は、恥ずかしい、よぉ・・・っ!」
  なみだを浮かべて夏美が懇願した。しかしギロロは聞き入れない。
「駄目だ・・・・―――――。」
  ギロロの声にくるしい、切実な響きがにじんだ。夏美が太ももを閉じる
こともいっさい許さない。
「んんんッ・・・や、あぁ―――・・ッ!・・あ、あぁあッ・・ひぃっ・・くぅッ・・!」
  夏美の全身が桜色に染まる。
ギロロの静かすぎる視線を意識すればするほど、夏美は乱れた。
拒む言葉とは裏腹に、秘所がヒクヒクと小刻みに呑みこんだ指を締めつける。
その収縮のたびに内側からこぽりと蜜が溢れだして、ギロロの指をさらに
濡らしてゆく。―――快楽はとろけるように甘美であった。
羞恥にふるえ顔を覆う夏美のゆびを引き剥がし、ギロロが唇を重ねる。
そのまま夏美の体内から指を抜き、太ももを押しあげるとズボンを弛めた
ギロロが深く夏美に押し入った。
夏美がその未経験の衝撃に息を呑み、身を弓なりにそらせる。
「ひッ!!ひ、あぁあああッ!!あ、あ―――――あぁあッ!!!」
  その声に痛みを聞きとったギロロが、なおも身体をめぐる暗く激しい
破壊衝動に耐えて動きを止める。
汗ばんだ夏美の髪を撫でつけ、ギロロがその額に唇を押しあてた。
夏美の唇が唇を求める。
そこから漏れる切れ切れの声を、ギロロの唇が吸い取った。
ゆるやかに舌がからむ。しばらくして夏美が甘い吐息をもらした。
「はぅ・・・・・あっ・・・・・ぅあっ・・・・あッ・・――――やッ・・・!」
  びくびくッと夏美のからだが跳ねた。
「―――や・・・んッ、ギロロ―――。そんな・・うごいちゃ、ダメだってば・・ッ!」
「俺は動いていない。・・・・動いているのはお前だ、夏美。」
「・・・・・・・え?――――ウソぉ・・・・?」
  ギロロが抽迭を開始した。
からだを貫くその動きに、おおきくずり上がった夏美が高い声を放つ。
「――――やはり、辛いか?」
  ギロロが抽迭を止めて、夏美の顔を覗きこんだ。
夏美がその首に両手を廻す。声をあげながら、ようよう夏美が答えた。
「ぅあッ・・・!――こ、こんなこと、していいの・・・今だけなんだからねッ!」
「―――――?」
「あッ・・・!あたし、は――地球ボーエーのためにッ・・・シンリャク、者に
気をゆるすつもりは―――いっさいないんだから・・・・っ!!」
  夏美の紅く染まった顔がギロロの肩に伏せられた。
おさない子供が果実にかぶりつくように夏美がギロロの肩に甘く歯を立てる。
だだをこねるような夏美の声が、ごくちいさくギロロの耳に届いた。
「い、いまだけなんだからッ!だから・・・――だからッやめちゃ・・ヤだッ!
・・や・・・やめない、でッ・・・・つづけて・・・・ぇッ!!」

「・・・・―――――了解。」
  言わんとすることをやっと理解したギロロが、小さく苦笑を漏らした。
そのまま抽迭を再開する。夏美の甘い声がさらに高くなった。
514ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/24(月) 20:35:28 ID:74GQ+1Fd

  ギロロが身体を起こし、夏美を抱き寄せて持ち上げた。
貫かれたまま夏美がギロロの膝の上に乗り、座るように身を沈めさせられる。
夏美がギロロの首を抱きしめその腰を足で挟みこんだ。
夏美の体重がかかり、結合がよりいっそう深くなる。
「ひあッ!!――――んっ!・・・・く、うぅ・・・・・っ!!!」
  夏美のいまだ未成熟な秘所がギロロによって埋められ制圧されてゆく。
ギロロが夏美の腰に手を廻して、ゆるく動いた。
夏美がきゃしゃな咽喉をそらせて、あらんかぎりの声を放つ。
「は、ぅう―――ッ!!あッ・・・ギロロが・・・・ッ!あたしの――おなかの
なかいっぱいに・・・・はいってる、よぉ・・・・・ッ!!!」
  ギロロが激しく動いた。しばし夏美の声が意味を成さないものに変わる。
「ひ、いぃ――――ッ!ひゃぅ・・・ッ!ひッ!も・・ぅ死んじゃうぅッ!――・・」
  抽迭は続く。
ギロロを呑みこんだ夏美の体内が、その快感にきつく収縮を繰り返す。
そのからみつくような動きにギロロも苦しげに吐息を漏らした。
快楽に目元を染めた夏美が、ギロロの首筋に爪を立てる。
「ひぃ・・・ッ!あッ!――も、もう・・ダ、メぇっ!いっ―――ッちゃ、うぅ・・ッ!
・・・・・―――っあッ!!あぁあああぁああッ!!!」
  最奥を突かれ、夏美の顎と足のゆびさきが引き攣りガクガクとおおきく
ふるえた。唇がかすかにひらき小さな舌が呼吸を求めてあえぐように覗く。
昇りつめた快感に夏美のからだが痙攣し、幾度も収縮する。
そのうごきにギロロも達した。夏美を強く抱きしめてその体内に精を放つ。
腹腔に体液がどくどくッとあふれ満ちる感触に夏美の唇がちいさく震える。
押し寄せるせつなく胸苦しい感情に、ギロロの眼がふいに翳った。
それが何に起因しているのかはギロロ本人にもわからない。
ただ、汗にぬれた夏美の頭を引寄せた。
そのままふたり崩れ落ちるようにしてベッドへ倒れこむ。
なにかに祈るように頭を垂れたまま、ギロロの意識は薄闇に沈んでいった。






そのまま時間がすぎた。
―――5分?・・・それとも10分ほどの間であったであろうか。
ふいにギロロが素早く身体を起こした。
腕をからめたまま夏美がかすむ目をひらいて、ぼんやりとギロロを見やる。
「・・・・・なに?――――どう、したのよ・・・?」
  ギロロが夏美を振り返った。
その手がヘッドホンを掴み、別人のような険しい表情で耳をそばだてる。
「―――――まさか・・・・・外に?」
  ギロロが人差し指を唇にあてた。眼を閉じて意識を集中させる。

―――屋根を踏む音。・・・かなりの重量・・・・。これはドロロではない。
むろん鳥や小動物ではありえない。――――そしてかすかに、硬い金属音。
例えるならミサイルを装填するときのような・・・・。一弾、続いてまた一弾。
 庭先で眠っていたネコが嬉しげに鳴き、屋根に飛び移って駆け寄る小さな
気配があった。
だがそばに寄ってなにかを感じたのかその鳴き声がフゥ〜ッ!と警戒した
唸り声に変わる。・・・・・・・・・・間違いない。奴だ!!!
515ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/24(月) 21:11:21 ID:74GQ+1Fd
  ギロロは飛び起きた。
ヘッドホンを外し身なりを整え、手持ちの武器を装備する。
「アンタだけに任せておけないわッ!・・・・パワードなんとかってヤツ、
そこに持っているんでしょッ?」
  夏美が毛布で胸を押さえつつ、身を起こした。
「・・・・・・・・ああ。これだ。」
  ギロロが微妙な表情で振り向き、夏美に変身チョーカーを手渡す。
夏美がパワードスーツを発動させるのと、ギロロが夏美の首すじに隠し持っ
ていた麻酔薬のアンプルを注射するのとがほとんど同時だった。
アンプルを注入しながら、せつない声でギロロが言う。


「――――すまんな、夏美。・・・・・・・・・・大丈夫だ。何も心配は要らない。
 パワードスーツはかならずお前を守りきるだろう。
もしも目が覚めて俺の姿がないそのときは・・・・・ドロロを頼れ。朝になれば
きっとケロロたちも合流するはずだ。―――――頼む。無事でいてくれ。」

「ば・・・・かッ・・・!―――アンタって・・・ほんと、に・・・ッ」


  パワードスーツに身を包んだ夏美が、意識を失ってギロロの腕に崩れ
落ちた。ギロロが夏美を抱えあげてクローゼットの中にその姿を隠す。
吊るされた冬物のコートの間で無心に眠る夏美の頭を、ギロロが一瞬つよく
かき抱いた。だがすぐさま生木を裂くようにして身体を離し、パワードスー
ツを最大防御モードに切り替える。
ギロロが扉を閉めて身構えたと同時に、ミサイルが部屋を襲った。
飛来する複数のミサイルをマシンガンで爆破させる。
弾切れで用を成さなくなったそれを、ギロロは壁に出来た穴に投げつけた。
「―――ほう?襲撃を予期したか。完全に腑抜けた訳でもないらしいな。
・・・・・だがそれも終わりだ。」
  飛んできたマシンガンをライフルで受けつつ、闇の中から左肩を止血
したギロっぺが現れた。
投げナイフの要領でギロロが果物ナイフと包丁をすばやく投げる。
ギロっぺがかわすその瞬間に、ギロロが大きく踏み込んだ。
ビームサーベルでライフルを斬りつけ叩き落とす。
隣の部屋のトラップを回収している暇はない。
こちらに銃がない以上、なんとしても封じねばならなかった。
ライフルを落としたギロっぺが同じくビームサーベルを抜き、応戦する。
ビームサーベル同士がかち合う激しい音が鳴り響いた。
剣をまじえ、鍔で迫りあう。
どちらも譲らぬ緊迫した渾身の力くらべが続いた。
片腕の不利で、徐々に力押しされたギロっぺがふいに身体を倒した。
そのまま床に身を投げ、足元のビームライフルを掴み、引金を絞る。
銃声とともにギロロの腿に穴が開いた。
苦鳴をあげ、ビームサーベルを持ったままギロロが床に崩れる。
その足を踏みつけハンドガンに持ち替えたギロっぺが、にやりと笑った。

「――――これで・・・ジ・エンドだ。じゃあな、オリジナル。」
516ギロ夏・7人のギロロ編:2006/04/24(月) 21:31:31 ID:74GQ+1Fd

  その瞬間。
後ろ手に整髪スプレーを掴んだギロロが、ビームサーベルに交差させて
スプレーを発射した。
火気厳禁のその噴射がビームサーベルの熱を受けて臨時の火炎放射器となる。
紅蓮の炎がギロっぺの顔を焼いた。
その隙にギロロが一閃、ハンドガンを蹴り上げる。
手から落ちたそれをギロロが受け取った。

「・・・・その通りだ。だがそいつは俺のセリフだな。――もう、終わりにしようぜ。」

  狙いを定めて、引金を巻いた銃把の布地を強く引き絞る。
撃ち抜かれたギロっぺの姿が消滅した。
手首を返し、銃床のナルトマークを押したギロロが自らのこめかみに銃口
をあてて引金を引いた。
ピ―――――ッ!!となにかが解除されるような電子音が響き渡る。
安堵したギロロが、がくりと身体を床に任せた。
腿から痺れるような疼痛が伝わってくる。
もはや指一本たりとも動かしたくはなかった。
ちからを使い果たし、体力はひとしずくも残ってはいない。
ただからだが床に沈みこむような疲れを全身に感じた。

 意識の向こうでギロロは、軽やかな複数の足音を聞いた気がした。
おそらくドロロや、基地を復旧させたケロロたちなのだろう。
――――衣装ケースのなかの夏美を、皆に告げて早く解放してやらねば・・・。
 そう思いながらも、視界がぼやけかすんでゆくのを止められない。



  東の空が白みはじめている。
激戦の爪あとが残る夏美の部屋の床に身体を投げ出しながら、ギロロは
やがて夢も見ぬ眠りに沈み込んでいった。

           〈END〉
517名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 21:46:32 ID:QjqGN9RP
GJ!非常に面白かった
518名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 21:50:23 ID:0SxuvMn2
GJだ!ギロロ男前だな。
519名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 21:51:52 ID:l1/iq+9J
ブラボー!!!すっごく良かったよ!!!
ほんと楽しめました。最後までハラハラしましたよw
素敵なギロ夏ありがとう!
520名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 21:59:35 ID:0ty1edse
お待ちしておりました! 期待以上のラブラブでした! GJ!
521名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 22:06:26 ID:KVL6WFIW
GJ!!期待以上のギロ夏でした。

この調子で残りのドロ雪の職人さん2人が再臨してくれればいいなぁ
522名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 22:19:53 ID:xu6e+XN7
GJ!!エロかったよ!ギロ夏というより夏ギロだった(;´Д`)スバラスィ ...ハァハァ
ギロロの男前っぷりに萌え死にそうです。
523名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 23:07:51 ID:x5m7ofCU
GJ!超GJ!!
ギロ夏最高!!!!!!!!!!!!!!!
やはりギロ夏なくしてケロロなし!ですね!
524名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 23:08:38 ID:Zm9sJvO1
GJです!ナッチーの「いまだけ〜」のセリフがいい!!!
ギロロの男っぷりに鼻血がでるぜ!職人様ありがとうw
525名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 00:12:59 ID:WkZZCZRd
GJ!!!!!
526名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 00:13:08 ID:iY7/9VTJ
GJっ!どつかれさんです!
ギロ夏…大好きだー!!100回萌え死にました。満足したぜw
527名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 00:27:49 ID:I3HTl1So
GJ!!このあとの展開も気になるww
528名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 00:35:16 ID:iY7/9VTJ
>>527
その後の展開、俺も気になったwww
特にパワードスーツ解除後の夏美のかっこ。…スク水?裸?
529名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 01:29:30 ID:Jn6WzHD6
裸でしょうねw
でもまあ、きっと天井裏で事の顛末を立ち聞きしていたドロロがうまいこと
ごまかしてくれると思う。ギロロが気絶していようが。
530名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 01:31:21 ID:ds5xdwNF
GJ!お疲れ様でした!
面白かった〜!
二人ともカワイイ(*´Д`)
夏美とギロロってWツンデレなんだなw
531名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 02:46:42 ID:pSTqe5Fp
>>529
> 天井裏で
見てたのか、ドロロ…
532名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 00:54:51 ID:8OehE2EV
夏美が可愛いかった!スンバラシイ作品でした!!
533名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 12:59:24 ID:WmHholuS
あの、凄い短編で微エロの夏×ドロってどうでしょう・・・。
534ドロ×夏:2006/04/26(水) 14:03:35 ID:WmHholuS
五月の昼下がりはからりと晴れてまだひんやりとした風が網戸越しに入ってくる。
夏美は制服のブラウスのボタンを一つ二つと外しながらソファーに腰掛けた。
「うぅーん、疲れたぁぁぁ」
じんわりと腰から下が痺れている。まずは水をと思ったがソファーに座ればもうそんな気も薄れてくる。外は誰も歩いていないのだろうか?葉の擦れ合う音がサラサラと聞こえるだけで全く人の声は聞こえない。

「・・いくら試合前だからって何回走らせんのよ、部員でもないのに」
陸上部は来週都大会の予選、夏美は部員に泣きつかれて渋々土曜の放課後助っ人として練習に参加していたのだ。
「あぁ〜ん細かい砂がこんなとこまで入っちゃってるじゃない」
胸元を指先でなぞりながら憂鬱そうに呟き、ぴょんと起き上がって階段を駆け上がる。
「ちょっとぉ誰もいないの?冬樹ぃ?ボケガエル〜?ガンプラ買いに行ったの?」
バッグを下ろしブレザーをストンと脱ぎながら夏美はさっきより声を大きくした。
「そういや、また秋葉原に行くってボケガエルハイテンションだったわね、あいつ風呂掃除ちゃんとしたかしら?・・チェックがてら夕飯の前にシャワー浴びようかな」

薄手の赤い半そでTシャツとバーバリーチェックのピンクのプリーツスカートを身に着けて風呂場へ急ぐ。脱衣所で下着姿になると今日の練習で幾分焼けたのだろうか、二の腕の途中から先が少し肌が赤くなっている。
「いやだ、もう紫外線って強いのね、明日から日焼け止め使わなくちゃ・・・」
ブツブツと呟きながら幾分汗ばんだ下着も脱ぎ、脱衣籠にそっと置いた。

風呂場は午前中にケロロが鼻歌混じりにたわしがけした甲斐があり、
夏美が満足する仕上がりになっていた。
「ボゲガエルも意外とアレよね、掃除が上手よね〜、こっちが本職の方が良いはずよ」
シャワーヘッドを浴槽に向けてお湯を出し始める。
昼の日差しがシャワーのお湯をキラキラと輝かせ、夏美の足にかかる。
「よし、温かくなったわね」
まずは薄桃色の二の腕にそっとシャワーを向ける。
「っつ!なんかヒリヒリ・・・失敗したわ・・」
小さく舌を出して肌を見る。
「でも浴びないわけにはいかないもんね、我慢我慢」
腕から鎖骨、首・・滑らかに湯はしなやかな肢体をなぞって排水溝へ落ちていく。
シャワーは胸元からペタンとした腹へ移動していく。

「とりあえず石鹸は痛そうねぇお水だけでいいや」
シャワーを壁につけて右腕で左腕を、左腕を右腕でそっとなぞっていく。
指の先で筋肉をなぞっていく様に動かしていくと乳酸がところどころに溜まっている気がする。何本も100mを走っているのだ、腕も疲れているのだろう。

下を見ると細かい砂が下のタイルの溝をスルスルと流れていく。
夏美はシャワーで髪を濡らしながら暫くその溝をぼんやりと眺めていた。
顔を上げ湯を顔に当てる、湯が首元を伝い滑り台のように乳房に滑り込み乳頭の所で
細かく弾ける。
両手を壁に付けて少し力を入れると背中の肩甲骨が美しく浮き出た。
そしてそこも完璧なフォームで走った故に鈍い痛みが走るのだ。

「夕飯は冬樹に何か用意してもらおっと、どうせ今日はママも遅いし。」
大きく伸びをしながら風呂場を出る。誰もいないという開放感からか何一つ身にまとわない姿でバスマットの上で前屈や腕回しを何回かして洗面台の鏡の中の自分と目が合い苦笑いした。「やだ、あたしったら」

まだしっとりとした肌にアイボリーの下着を付けするするとスカートを履く。
プリーツスカートは夏美のお気に入りで何着も色違いで揃えている。
だがこのバーバリーの物は秋にこの春買ってもらった大事な一着、つい嬉しくて廊下からキッチンに向かうまでふわりふわりと回転してスカートを揺らした。

時間は2時過ぎ、まだ冬樹もケロロも帰ってこないだろう。
冷蔵庫の中のペリエを取り出し、大振りのコップにクラッシュアイスを入れて注ぎ込む。シュシュシュ・・・心地よい音を堪能してソファーまで待ちきれずその場で飲み干す。
クックッと静かな室内で喉の音だけ耳に届く。夏美は半分まで一気に飲んで唇をグラスから離し「っっはぁぁぁ・・!」と声を上げる。グラスを抱えソファーに座りテーブルにグラスを置くと、テレビに向かい電源を入れてごろんと横になった。
「ふぁぁぁ・・・すこーしだけすこしだけ・・・」
夏美はあくびをしながら直ぐに眠りに入っていった。上半身だけ少し左にひねって日を避けるように・・・。
535名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 14:04:17 ID:WmHholuS

「ケロロ殿?以前ご提案申したGWの花と緑大作戦について・・・・ん?ご不在か?」
開いた網戸から実にすばやい動きでドロロは日向家に入る。
入ると直ぐソファーで小さい寝息を立てている夏美を見つけた。
「夏美殿だけ?全く無用心でござるなぁ・・・」
大きな音を立てぬようそっと窓ガラスをしめる。涼やかな風を通すためキッチンの小さな窓とリビングのドアを開く。
「困ったでござる、もう連休は目前でござるのに・・・」
ドロロはダイニングの椅子にかかっていた薄いカーディガンを手に取り夏美の傍へ近づいた。風に当たって体が冷えるのを避けようとしたのだ。
「やれやれ、夏美殿も寝ている時には可愛らしい女の子でござ・・・ん?」
ふと夏美の首元に目を留める。髪がまだ濡れていたのだろう水滴が幾つか首筋についている。ドロロはそっと首筋に手を伸ばした。「夏美殿、風邪の元で・・・」
「ん・・・」指先が肌に触れたとたん、夏美は小さく甘い声を上げた。

ドロロはそっとうっすら浮き出た首筋を下から耳の後ろまでなぞる。
「失礼」
ドロロは手を後ろへ引き、そっと離れようとした。
しかし何故かその気がうせてその場でじっと夏美を眺める。
しっとりした髪からは爽やかな草の香りがして着ているTシャツの後ろの首元を少し湿らせている。なだらかに鎖骨から胸元へ体の線は無駄な所は一つも無い。
「・・・見事・・・見事な身体」
心の中で思わず声がでる。改めてまじまじと夏美の身体を眺める。
気づいた時にはドロロの中に今までと違う感情が湧き出ているのにハッと驚いた。
「いや、馬鹿な・・拙者は何を・・」
早くここを離れなければ、しかしそう思う頭とは別に己の身体は全く動こうとはしなかった。小さく上下する身体に指先は伸びていたのだ。

夏美の耳たぶからそっと顔の輪郭を人差し指でなぞる。
ぴくっと長いまつげが震えるが、起きる気配は全く無い。
ドロロの指は絶妙な力加減で日向夏美の身体の線を確認してゆく。
あごから唇、唇から小鼻、閉じたまぶたの上をそっとなぞっていく。
「ふぅ・・ん・・・」
声がするとすっと動きは止まる・・がほんの少したつとまたそっと鎖骨へ降りていく指。
ドロロの口の中はカラカラに乾いて舌が咥内に張り付くようだ。
今まで特別に夏美殿に思いを寄せる事など無かったのに、何故?
指先が滑らかな肌を滑るたび身体が熱くなる。恐ろしいほどの快感が指から伝わってやめる事が出来ない。
「もう、もう失礼しなければ・・・目を覚ます前に」
指先は何度も何度も鎖骨から耳たぶまでを行き来し、
目は薄く開いた唇の中から見える白い歯を捕らえ息を呑む。
男として何かとめることの出来ない何かがドクンドクンと音を立てて自分を追い詰める。ゆっくりとドロロは口元のマスクを取り顔を近づけた。
「伍長、許されよ・・・」
先ほどの指先よりももっとやわらかく微妙なタッチで唇と唇が触れ合う。
もっともっと深く肌を重ねたい欲望が触れ合った皮膚から麻酔のように身体に流れ込み駆け巡る。ドロロは目を閉じて軽く唇を震わせる。知らず知らずに拙者は夏美殿を・・・。1秒・2秒・・・・ドロロは顔を離し、そして身体を翻し姿を消した。

「ん?んん〜っ・・・結構寝ちゃったのねぇ・・??あれ?窓?あれカーディガン?」
「ねぇちゃん起きた?よく寝てたね」
「冬樹?」
「マッフゥー!この箱の香りたまらんですなぁ〜あ、冬樹殿、夕飯は後で自分で作るでありまぁす、では」
ケロロは箱を抱えて悶絶しながらリビングを出て行った。
「あーもう軍曹ったら・・・ねえちゃん、僕軍曹とガンプラ買いに行ってきたんだ、帰りにたこ焼き買ってきたよ」
「あ、いいわねぇもうそれ夕飯にしちゃいましょうよ」
真赤に色づく夕焼けに顔を半分染めながら夏美は又大きく伸びをしてキッチンに向かう。
・・・・・・・・・・・
「クーーークックッ、兵長中々我慢強いじゃねぇか、良いモンが録れそうだったのに」
クルルがどす黒い液体を揺らしながら画面の前で苦笑いする。
「これで洗った下着を着けたやつに近づくと誰でもやりたくなるんだがなぁ・・あっち系 なのか?」
効き目は下着を付けて2時間ほど。
「やっぱ伍長じゃねぇとなぁ・・チッ」

クルルは椅子をくるくると回しながら舌打ちしてたこ焼きをほお張る2人と1匹を眺めて次回の機会を狙うのだった。


END
536名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 19:11:39 ID:BR0MfGc7
サラリとおもしろかったであります。
惜しむらくは、他メンはギロロのことを伍長とは呼ばないです。
ドロロのセリフは「ギロロ殿、許されよ…」か
正気を失いかけてるなら「ギロロ君、ごめんね」で
クルルは「先輩」でしょうなあ……脳内変換して読みました。
537名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 19:53:46 ID:66WGpVbk
アニメだとクルルが「伍長」と呼んだ時があったよ
538名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 20:03:09 ID:ORQOfmc1
アニメの呼称はあんまりあてにならない
539名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 22:19:12 ID:8OehE2EV
たまに違和感あるよな >アニメ
540名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 23:08:06 ID:DU8pexO1
>>450様、四七四式様カムバーック!!
541名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 00:38:49 ID:ILTNlMqS
ドロ夏密かに好きなもんだから萌えたよ。

そして密かにタマ夏なんていうのも考えてみたら何か可愛くて好きだ。
マイナー過ぎるがな…
542名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 01:14:41 ID:HWrTccYh
桃華お嬢様も愛してさしあげてください
543名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 01:57:18 ID:v2pnFrLQ
モモッチと吉岡平がみてみたい
544534:2006/04/27(木) 07:48:18 ID:jHw0qStl
初めてかいたSS本当にへたっぴでおはずかしいです。
ちゃんと推敲しないとだめでつね。
ってか私はコミック持ってないんです、邪道かな(汗)。
設定呼び方等もうちょっと修行します、すんませんでした。

545名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 09:55:53 ID:HasP/1x1
>>534
GJです
伍長がいるから最後までいけないとこがカワイイ(*´Д`)
また書いてくださいw
>>541
いいっすねwお菓子貰ったお礼にお胸にすりすり
ほっぺにチュ〜って感じかね
546名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 16:35:20 ID:ZqfrZw4k
>>540
俺も待ってるけど、ここは気長に待つしかないよ
547名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 20:24:31 ID:otXDudGg
こんばんは、417です。投下停止しってすみませんでした。
>>488様、堪能させて頂きました。ありがとうございます。
そして無駄にお待たせしてしまっててすみませんでした。

四七四式様と区別をつける為、ラストですがタイトルを
付けさせていただきます。
548君が人生の花:2006/04/27(木) 20:25:29 ID:otXDudGg

「小雪殿! 一体なにをっ」
「えっ?着替えるだけだよ。学校から帰ったら、制服から着替えないと」
「はう、そ、その通りでござるな」
「変なドロロぉ〜」
 小首を傾げてドロロを眺めながら、小雪はあっさりとスカートを落としてしまう。
元よりドロロに対して肌を晒すのに抵抗のない小雪は、今までも目の前で着替え
始めることはあった。紳士なドロロは常々見ないように心掛けてはいたのだが。
 すらりと健康的に伸びた美脚を直視出来なくて、ドロロは床に頭を打ち付けん
ばかりの勢いで俯いた。
 どくん、と全身を血が駆け巡る。激しく脈打つ心臓。物凄い勢いで頬が熱くなる。
 身体がおかしい。いや、比喩でもなんでもなくて。
 ドロロは自分の手の甲を見た。念の為に、裏返して手の平も。そして我が目を疑った。
「……ナンジャコリャー!」
 叫び声に、上着も脱いで下着姿も眩しい小雪が振り返った。
「ド、ロロ?」
 小雪の大きな目がさらに見開かれる。
 確認するように呟かれた声に、ドロロは見間違いではなかったのだと愕然とした。
 床にへたり込んでいるドロロは、どこからどう見ても人間の男性であった。
 気弱に見える青年の縋るような視線に、小雪はドロロの前に駆け寄った。膝を
ついて、その頬にそっと触れてみる。
「すごい、ドロロ!いつの間にこんな変化の術を覚えたの?」
「違うでござる。これはクルル殿の発明で」
「うわー、ドロロのお友達はすごいねぇ。ちゃんと人の姿だよ。そっかぁ、ドロロが
人間だったらこんな風なんだ」
 瞳をキラキラと輝かせてクルルを賞賛する小雪に、ドロロはひきつる頬を宥めて
笑顔を作った。小雪はペタペタとドロロのあちこちを触って、すごいすごいを
連発している。ドロロだって、事情が事情でなければクルルに喝采を送りたい所では
あった。
 人間になる。それは侵略をする上では、非常に有効な場合もあるだろう。
 だが、この状況ではどうだろう。全身を駆け巡る血が、一ヶ所に余分に集まって
しまいそうな、今のドロロには。
 ドロロの膝に手を突き、伸び上がるように顔を覗きこむ小雪から、ふわりと
いい匂いが漂う。
 ――――小雪殿は、女性なんだ……。
 今更ながらにドロロは再確認をした。
549君が人生の花:2006/04/27(木) 20:26:20 ID:otXDudGg
 艶やかな黒髪も、柔らかそうな頬も。多彩な表情を見せる瞳は小雪の裏表ない
性格をよく表していて、ドロロは思わず見惚れてしまう。今まで微笑ましく
愛情を抱かせていた小雪の全てが、今はドロロの本能を刺激する。
 触れたいと、思う気持ちが何処から来るのか。
 腕の中に閉じ込め、全てを奪ってしまいたい。小雪の真っ黒な宝石のような瞳に、
自分の姿だけを写させたい。
 ドロロは己を戒めるように首を激しく左右に振った。
 これがクルルから投与された薬の効果なら、尚更小雪に触れてしまう訳には
いかなかった。
 自分の持つ愛情の根底にあるのは、小雪が大切だと思う気持ちだけだ。
 誰よりもいとおしい少女が幸せになっていくのを側で見ていたい。お互いに慈しみ、
支えあってきた関係なのだから。
 逡巡は陰陽の模様みたいで、二つの想いが交じり合うことはない。
 ドロロの葛藤は伝わらず、小雪はふふっと笑うと立ち上がった。
「なんだか良いモノ見ちゃったな。ドロロのお友達に感謝だね」
「そ、そうでござるか」
 鼻歌混じりに着替えを再開した小雪は、手早く忍び装束を身に着ける。欲情を
煽る下着姿が隠されて、ドロロは僅かにほっとした。しかしまだ下半身の昂ぶりは
収まっては折らず、必死にドロロは気を落ち着ける。
 欲望に負けてしまえば、翌日後悔の渦に巻き込まれるだけだ。いや、自分が
後悔するだけならば構わない。小雪を傷つけるような真似だけはしたくなかった。
 昔ながらの忍者屋敷を再現している、質素な台所へと向かおうとした小雪は
手つかずのお膳を見つけて問うた。
「あれ〜、ドロロ、お昼食べてなかったの?」
「う、その、気を失っていて……」
「そんな長い時間倒れてたんだ。風邪ひいてない?」
「大丈夫でござるよ。拙者、子供の頃とは違い、もう身体はかなり丈夫になって
いるので」
「ふふっ、その姿で『ござる』って言うと違和感あるね」
「そうでござるか?」
「そうだよー。でも、それがドロロだもんね。じゃぁ、今日は私がご飯作って
あげるよ」
「かたじけない」
 混乱しつつも習性で軽く頭を下げたドロロに、小雪は微笑む。

 そうだ、小雪殿はいつも拙者を気遣ってくれる。小雪殿を裏切る訳にはいかぬ。
 何と言ってもまだ小雪殿は少女。そう、夏美殿と同じではござらんか。……そういえば
ギロロ君は夏美殿が好きなんだっけ。そうだよね、ギロロ君も年下の女の子を
好きになっちゃったんだもんね。僕たち友達だよね!ここはひとつギロロ君と話をして
頭を冷やしたらどうかな。でもギロロ君に相談してたらケロロ君にもバレそうだし。
ケロロ君にばれたら……想像したくない。あ、脱線してるでござる。 
 えーっと、そうそう。やはり拙者、この場合節度をもって大人の対応をするが
吉でござるよ。何故ならば小雪殿を守ることは、地球の自然を守るも同然。道に咲く花を
手折るのは無粋な行いでござ……って、拙者以前高い所に咲いている百合を欲しがっている
女の子の為に「許せ花よ一本を切らば二本を植えよう」って花を切ったっけなぁ……。
じゃぁ小雪殿を手折ったらその分……ってダメダメ、とにかく僕が24時間我慢出来れば
勝ちなんだ!

 耐久レースの覚悟を固め、決意も新たに拳を握ろうとしたのだけれど。 
 ふにっ。
 ――――『ふにっ』?
 すぼめた拳の中に、柔らかい感触。ドロロは飛び上がりそうになる。
 無意識の恐ろしさなのか、身体は正直なのか。ドロロは後ろから木の台で作られた
台所で、夕餉の支度をしようとした小雪を抱きしめていた。しかも右手は小雪の胸の
ふくらみを包み込んでいる。左腕は逃がさないぞとばかりに腰に回されていた。
柔らかさの正体はこれかと、ドロロの頭の中の残り僅かな冷静な部分が判断をする。
「ド、ドロ……っ」
 驚いたのは勿論小雪も同じで、素早い動きで振り返ろうとする。しかしそれよりも
早く、ドロロは半分振り返った小雪の唇を塞いでいた。
550君が人生の花:2006/04/27(木) 20:27:09 ID:otXDudGg
 初めてのキスは、とても不自然な体勢だった。
 ドロロの手は小雪の胸を探るのをやめない。やめられない。
 理性と本能のせめぎ合い。
 誰よりも愛しい少女。誰にも渡したくない少女。そんな少女が手の中にいる。
「ふぅ……、ん〜、」
 くぐもった声が重なっている唇の隙間から漏れる。抗議なのかそれとも別の何かなのか。
ぴったりと密着する身体。。小雪にはドロロの欲望が伝わってしまっている。
 合わせ目から手を忍び込ませて、ドロロは目の粗い帷子越しに小雪の肌に触れた。
熱かった。やわやわと乳房を揉みしだくと、手の平に立ち上がりかけた突起の感触がする。
 感じているのか、ドロロの手の平が円を描くように動くと、小雪は身体を震わせる。
思い切ったようにドロロは小雪の忍び装束の前をはだけさせた。
 ぷっくりと立ち上がる乳首を骨ばった指が優しく捏ね回す。小雪は台所にしがみ
付くのがやっとだ。
 抵抗らしい抵抗が返らないのに、ドロロが気付く余裕はなかった。腰に回していた
左手が、そっと下に下ろされる。引き締まった太腿の内側を撫で上げると、躊躇いなく
ドロロは小雪の足の付け根へと指を這わせた。
 薄い下着越しに触れるそこは、しっとりと湿り気を帯びていた。自分の指に小雪が
多少なりとも感じてくれていると、ドロロは嬉しくなる。本の中の知識で得た、
地球人の身体の仕組みを思い出しながら、ドロロは女性の身体の中で最も敏感な部分を
刺激する。
 小雪は何も出来ずに台所にしがみ付くだけだ。がくがくと震える膝。しかしドロロの腕が
崩れ落ちることを許さない。身体の奥に灯る懊悩の炎。ぐっしょりと濡れ始めたそこが、
指を滑らせる度にいやらしい音を立てた。何度も何度も丁寧に繰り返される愛撫。
塞がれた唇から漏れるのは、いつの間にか戸惑いではなく甘い吐息に変化していた。
 ドロロは思い切ってショーツの中に指を滑り込ませた。言い訳出来ない程濡れた
浅い谷間を同じように愛撫する。硬くなったそれを指で摘むと。
「んっ、んんー!」
 一際高い声を上げた小雪は、背逸らしながら達してしまう。くたりと力が抜けた小雪は、
ドロロの腕に支えられながらも床に膝をつく。
 僅かに唇が離れる。しかし二人の間に距離はない。
「小雪殿……」
「ドロロぉ……」
 呼び合う声はどこまでも甘く、お互いに求めるものは同じだった。
「いいでござるか?」
 耳元で囁かれるドロロの掠れた声に、小雪は小さく頷いた。それを合図にドロロは
小雪の膝の裏に手を入れて抱き上げる。落とさないように慎重に、二人の褥へと足を
向ける。
 元から薄暗い室内。質素な茣蓙の上に小雪を寝かせると、ドロロは行為を再開させた。
 そっと顔を近づけると、小雪はくすぐったそうに睫毛を伏せる。
 二度目にキスは、合意だった。
 啄ばむように触れては離れる。 
 その間も手は休まずに帯を解き、小雪の均整の取れた細身の身体を外気の中に
晒させた。引き締まりつつも女性としての丸みを残した身体に、ドロロの目は吸い寄せ
られる。視線に気付いた小雪はぎゅっとドロロの頬を抓りながら、恥ずかしそうに
言った。
「あんまり見ちゃ駄目」
「こ、心得た。でも小雪殿」
「ん?」
「奇麗、で、ござるよ……」
 言った方も言われた方も赤くなってしまう。気恥ずかしい雰囲気は今まで二人で
過ごした日々になかったもので、それ故ドロロは心臓をきゅっと掴まれる。
「大切にするでござる」
「うん……」
 プロポーズみたいだと思ったのは、再び行為が再開されてから。
 ドロロは小雪の狭い中に、蜜の力を借りて指を埋めていく。実際、経験のない小雪の
そこは指一本を飲み込むのさえ苦労する。しかし根気よく愛撫を続けていく内に柔らかく
解け始め、なんとかドロロ自身を飲み込めるまで慣れてくる。
551君が人生の花:2006/04/27(木) 20:29:36 ID:otXDudGg
 痛い位に張り詰めた昂ぶりを入り口に宛がうと、小雪はぎゅっと目を閉じた。丸みの
残る頬をそっと撫ぜてやり、ドロロは身体を進める。
「いっ――――、くぅっ」
「すまないでござる……」
「いい、よ、ドロロだもん。わたし、だいじょーぶ……だよ」
 痛ましげに顔を歪めたドロロは、破瓜の痛みに耐える小雪の気丈な笑顔に助けられて、
最奥までようやく到達する。
「小雪殿、拙者、果報者でござるよ……」
 思わず零れたのは、本音だった。
 ひとつになる、という意味をドロロは知る。
 目じりに溜まった涙も、薄紅色に色づく肌も、全て自分のものであり、またドロロも
小雪のものだった。
「動いて、いいよ」
「痛かったら、ちゃんと申告をお願いするでござる」
「心得た」
 目だけで微笑み合って、ドロロは抽迭を開始した。
「はうっ、……あっ、はぁ……っ」
 熱く溶ける小雪の秘所はドロロをきつく締め上げる。湧き上がる快感に突き動かされて
ドロロは小雪を貪るように抱いた。小雪の声から痛みが消え始めるのに、ドロロは
口角を上げる。さらに深く穿つと、小雪は泣き声を上げてドロロの背にしがみ付いた。
「くぅ……んっ、ドロロ、きもち、いーよぉ」
「拙者もでござる」
「やぁ、も、――――ダメぇっ」
 探り当てた一点を擦り挙げるように突くドロロに、小雪の中が痙攣したように
収縮を繰り返す。お互いに限界が近いのを察して、ドロロはラストスパートを開始した。
「あっ、あぁぁ――――!」
 小雪の中が今までになくきつくドロロを締め付ける。先程よりも強い快感に、小雪は
あっけなく上り詰める。何度も跳ねる身体を抱きすくめながら、ドロロも小雪の中に
欲望を放った。
 早鐘のような心臓。どれだけ早く走っても、こんなに脈打つことはなかった気が
した。これが肌を重ねるということかと、ドロロは妙な関心をしたのだが。
 愛しい少女をもう一度抱きしめようとした腕が上がらない。
「…………あれ?」
 目の前がフェードアウトするように暗くなり、ドロロは簡単に気を失った。
552君が人生の花:2006/04/27(木) 20:30:42 ID:otXDudGg
次にドロロが瞼を上げたのは、昇りたての太陽が投げる眩しい日差しが差し込む
早朝であった。
 一瞬にして昨夜の出来事が蘇り、ドロロは跳ね起きる。
 どくんっ、と心臓が軋む。
 もし、あれが薬で惑わされた所為ならば。
 あの感情が、作られたものならば。
 ――――拙者、腹を、腹を切るでござる〜!
 地球人からケロン人へと戻った、節々が痛む身体に渇を入れて、ドロロは辺りを
見回した。
 気配に気付いたのか、丁度台所から顔を出した小雪と目が合う。先に笑顔になったのは
ドロロだった。
「おはようでござる、小雪殿!……あ、いや、昨日はその……」
 杞憂は一瞬で霧散した。昨日よりももっと愛おしいと、心が叫んだからだ。しかし強引な
展開で閨に持ち込んだ経緯には代わりがなく、後半はしどろもどろになってしまう。
 混乱の極みがドロロを襲う。
 確かに合意ではあった。しかし糾弾されても仕方がない。
 もし小雪に嫌われたならば、ドロロに今までにないトラウマが植えつけられるで
あろうことは、確実であった。自覚した瞬間に破滅する恋。嫌過ぎる。
 足音も立てずに、小雪はドロロの前へと歩み寄った。
 裁きを待つように、半場土下座の格好で床に両手を着いたドロロの前にしゃがみこむ。
「ねぇ、ドロロ」
「はい……でござる」
「お布団買いに行った方がいいかなぁ」
「へ?」
 まったく想像していなかった言葉に、ドロロはきょとんとして無防備に顔を上げた。
 小雪は笑顔であった。
「だって、ドロロの膝擦り剥けちゃいそうだよ」
 いたずらっぽくそう言って、赤くなったままの膝を指先でつつく。
「この先、これじゃ大変だもんね」
「小雪殿……」
 じわぁーっと涙が浮かびそうになる。ドロロは首を振って湿り気を追いやると、小雪の
手を両手で握った。
 声に、精一杯の想いを込めて。
「小雪殿が大好きでござるよ」
 伝え損ねた言葉を手渡すと、小雪は目を丸くして、それからもう一度蕾が綻ぶように
笑った。
「うん、知ってるよー。わたしもね、ドロロが大好きだよ!」
 桜・朝顔・向日葵・桔梗・牡丹・百合・薔薇。
 どんな花よりも鮮やかに咲いた小雪は、ドロロが地球で見つけた一番の宝物に
なった。



「と、それはそれ、これはこれでござる」
「クッ?」
 それから数刻後のクルルズラボに、「成敗!」の声が響いたのは、やはりお約束と
いうものだろう。


【君は人生の花――END】
553名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 22:13:47 ID:HKTZWbUf
GJ〜!
554名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 22:27:36 ID:ZqfrZw4k
>>417
GJ!! 擬人化ドロロ×小雪はじめて見た。
しかし良かったことに変わりない。やっぱこのコンビ最高だよ
555名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 22:48:24 ID:E4Jy093X
GJ!!
ドロ雪はいいなあ・・・心の綺麗な人たちがこの先何があっても添い遂げてくれそうな感じで。
556名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 23:53:41 ID:ILTNlMqS
GJ!!
ドロロどうするのか気になってたけど素敵な結末に!
ドロ雪はほのぼのしてしまう。大好きです。
557四七四式:2006/04/28(金) 01:18:38 ID:E5pan+zr
なんとかこちらも後編が完成したので、土日あたりに投下しようと思います
予想より骸パートが大きくなり、前編よりも話が長くなってしまいましたが…
この他に、冬樹×裏桃華やタママ×モア、ギロロ×クルル(♀)も待機してます
(まだ製作途中ですが)
558名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 02:34:23 ID:3QwwK2DB
クルル子ちゃんですか!?
559名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 05:25:05 ID:mJVGGujE
>>四七四式様
おお!土日に投下ですか。楽しみです。

「冬樹×裏桃華」「タママ×モア」「ギロロ×クルル(♀)」ですか。
何だか新鮮な組み合わせばかりで面白そうだ。
560名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 10:19:35 ID:v4XwPTpC
期待しています!!
561名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 16:35:18 ID:6+CUo6U9
女体化は801読まされてるようで萎える。
562名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 17:08:26 ID:Qzt4FIDj
ならあぼーん設定すればいい
563名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 22:15:26 ID:o4au+TYq
中身はともかくw、外見はストライクゾーンなんだよな、クルル子ちゃん。
地球人スーツのバリエーションみたいなもので自我を持つはずの無い
クルル子ちゃんが、急な事故(落雷とか)で動きだし…
って、なんかホラーものみたいだな、これorz
564名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 22:17:35 ID:1QbKSm/B
わかった
女体化あぼーんするから投下する人はどこかに女体化って入れといてくれ
565名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 22:23:36 ID:jW/GbZyV
久しぶりにスレを見たらドロ雪きてたー!
>>417
GJ!本当にありがとう!!

>四七四式様
タママ×モア大好きなので今から正座で待機します!
566名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 23:19:44 ID:jr/slRzI
その手があったか!!女体化投下する方
タイトルに女体化って入れてください。ホントお願いします!!!
567名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 00:17:23 ID:Yi0kkQSW
「鬼畜」とか「擬人化」とか「エロ無し」とかも入れた方がいい?
568名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 01:04:00 ID:trPDo8QD
鬼畜はむしろ好物です。・・・て俺だけだったらどうしようw
エロなしほのぼのも和むから好きだし、擬人化orケロン体はエロ展開の
ための方便みたいなものだと思ってるから、自分は気にならないが・・。
 みなさんはどっすか?
569名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 01:15:18 ID:q8pi17uf
>>567
あー、それは入れたほうがいいかもな。
嗜好が分かってる方が、読むほうもダメージ受けないし、職人に文句言うアホも居なくなる。
570名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 01:27:08 ID:Yi0kkQSW
レスありがとう
では各自、属性は自己責任で守るとしましょうw

自分のことになるが
ほのぼのはこのスレでは需要がない
(さんざん焦らしてなんもなしかい!的な怒りをかう)
のかなあ、とこのスレ的には変化球存在だという自覚はあるので…
でも回避用ワードがあれば安心さ!
571名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 01:34:32 ID:UIXFYsF6
ほのぼのは個人的には大好きなんだが てか問題なくね?
572名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 01:54:00 ID:Yi0kkQSW
んーでも一応ここは「エロスレ」だからねぇ…
全年齢モノは場違いかなと。
エロゲの棚にまぎれてしまったギャルゲの気分?
でもケロロのSSをここの人達に見て欲しい気持ちは同じなのであります!

それはそうと
今日24時以来久しぶりにアニケロが見れたんだけど
夏美、髪が長くて大人っぽくなってる?…イイ!
573名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 02:03:46 ID:UIXFYsF6
ほのぼのってエロなしのことか
どうなんだろうねぇ
俺はやおいとか女体化とちがってほのぼの系では拒否反応は出ないけど、エロパロスレなわけだしなぁ
574名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 04:22:07 ID:N0GYFtaq
ほのぼのエロ…。

昼下がりからイチャイチャ始めるエロシーンが浮んだ。
575名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 12:07:01 ID:lom4TMJU
たまには思いっきり鬼畜な話を読んでみたい。
宇宙絶滅危惧種保護の為、それを隠れて飼育しているマニアが、秋ママを使って繁殖させるとか
どこかの種族の宗教の儀式で、捧げられる秋ママとか、酋長の妻になる秋ママとか。
回避はNGワード指定で。
576名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 14:33:45 ID:Hs5XV2Uj
BADENDものキボン
577名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 16:09:41 ID:wAjEmV60
しかしオリジナルキャラを出してしまったら、それこそ拒否反応を起こす
お方も多かろうて。
・・・相手役に気兼ねすることなく、徹底的に陵辱を仕掛けられる野郎キャラ
っつ〜と限られてくるなぁ。
シクシク訪問録一行(偽)とクルル、・・まあ後はガルル小隊くらいか?
578名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 16:38:55 ID:conZl46N
>>577
そうか…確かにオリキャラは難しいもんな。
579名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 19:01:10 ID:B6bR8q1S
>>577
ヴァイパー一族(みんな同じ顔)とか各種宇宙生物(宇宙ダコ、アンドロメディアンハスキー、
チスイホタル、ニョロロ等)、自律行動型機械(EVA弐号機風クマロボ、小指特攻型タンス、
強制押し売り型ジュース自販機、いきなりだんご製造ロボ)なんてのもどうざんしょ。
580名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 19:40:24 ID:B6LUB8lS
ジャパネットたかた似の宇宙人が実はドS
581名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 19:52:03 ID:qYkfvRde
>>579
ちょwwおまwwwwwwwタンスをどうやってwwwww
・・・どなたか書いてくれないかなぁw
582名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 20:44:41 ID:+0BxDLVE
モアが今まで潰した星のやつらのうらみ
をかって宇宙生物等をけしかけられるとか・・・。
583名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 21:15:45 ID:JuL7sBHr
名犬ナッチーの時に、誰かがそこらの野良犬に犯られるナッチー(犬)を書くんじゃ
ないかと、ひやひやしますた。
584名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 22:13:09 ID:eUTnUkPa
夏美や冬樹の父親って誰かはっきりしてるの?
それともまったく触れられてないの?
585名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 00:10:05 ID:S9XkF+Ti
本スレで聞いて来い
586名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 01:38:48 ID:jIFcQ/Mb
ぶっちゃ毛、父はいらんよ
587名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 02:11:15 ID:e9zz3jaz
クルル子たん…wwハァハァしながら待ってますw
588四七四式:2006/04/30(日) 16:16:49 ID:lupqckOp
それでは、予告どおりに後編UPいたします
ちなみに裏桃華×冬樹はギャグ純愛、タママ×モアは擬人化なしで鬼畜→和姦
のルートで、ギロロ×クルル(♀)は、実は最初はクルルは実は女で、好きだ
ったギロロに正体がばれて…というようなシリアス純愛にしようかと思ってい
たんですが(ちなみに擬人化なし)、クルル子の支持が多かったので、完成し
かけていたのを大幅変更して、擬人化ギロロ×擬人化クルル(クルル子仕様)
のギャグ強姦(?)の方向で考えています(かなりおバカな話になりそう…)
それでは…↓
589四七四式:2006/04/30(日) 16:17:28 ID:lupqckOp
少女は、まずどうして自分がここにいるのかが気になった
自分は忍者で、仲間の骸や零夜叉たちと共に忍者として活動してきた
たまに特命の任務があるぐらいで、特に大きなことはなかった
しかし、そんな自分がこんな夜遅くに、どことも知れない公園で一人たたずんでいる
「…狐にでも化かされちゃったのかなぁ?」
少女は周りを見回した
本当にどうして用もないのに、こんなところへ来たのか
考えていたったしょうがないと思い、少女は里に帰ろうと踵を返した
ところが、どうも足腰の様子がおかしい
あとそれから、
「私、泣いてたの?」
心に何かぽっかりと、大きな穴が開いているような気がした
少女…東谷小雪はこの不思議な状況がさっぱり飲み込めずに、帰路へとついていったのだった


『KOYUKI・後編』


忍びの里に向かっていたはずの自分が、なぜか見ず知らずの森の中に入っていることに気がついた
しかも、森を出ようとしても足が勝手に道を知っているかのように、進んでいく
そして…たどり着いた先が、奇妙な水車小屋だった
「へぇ〜、このへんにもこんなところがあったんだ!」
小雪は驚き、早速中へと入っていった
好奇心旺盛な小雪は、ボロボロの廃屋同然なこの家にずかずかと立ち入っていく
そこで、妙な違和感に襲われた
どうも自分は、一回ここに来たような気がするのだ
確かに廃屋だが、どうにも懐かしさを感じてならない
「…おかしいなぁ?」
小雪は終始困惑した表情を見せていたが、そのうち早く忍びの里に戻らないといけないことを知り、
その水車小屋を後にしていった

「…ちょっと待ってよ???」
さすがにここまで来ると、小雪も困惑を通り越して疑惑へと変わってきた
自分は忍者の里へ向かっているはずなのに、この山はすっかり切り開かれ、ダムや材木のための森林
伐採が続けられていたのだ。いつも骸と遊んだお花畑も更地になって、そこに『吉崎カントリーゴル
フ場建設予定地』というでかい看板があるのみだった
「これって…どういうことなの??」
自分の記憶があいまいな期間がある…それも一年分だ
小雪はまるで浦島太郎のような気分に陥った。今まで普通に存在していたと思っていた忍びの里は、
一人の忍者も残さず消え去っていたのだ
「み、みんな!骸!零夜叉!!」
小雪は寂しくなった森林で、あらん限りの声を張り上げた
あても無く走り回り、忍びの里から半径2kmをくまなく探し続けた
…しかし、忍びはおろか、山々には人の手が入った形跡が残るのみだった
「ど、どうして…?」
小雪は山道で一人、へたれこんだ
もう空の向こうは明るくなり始めている
小雪は絶望に打ちひしがれ、一日に何本も通らないようなバス停を見つけて、そこをその日の寝床と
した
「なにが…あったんだろう?」
そのことが小雪の頭の中でずっと渦を巻いている
しかし、それは詮索しようとすればするほど、分からなくなっていった
590四七四式:2006/04/30(日) 16:18:07 ID:lupqckOp
「しかしナンだね、こんな辺鄙な山奥に町の女子高生がたった一人でさ」
「いえ…ここにはいろいろと思い出がありますから」
「おじさんにもね〜お譲ちゃんと同じくらいの娘がいるんだけど、都会に出たっきり音沙汰ないんだ
よ…まぁったくあの親不孝娘!」
「ふふ…」
地方バスの中
こんな路線に乗る人なんて、たかが知れている
さらにこんな田舎だと、乗客はひと月でも片手で数えられるくらいしか乗ってこない
そんな子の路線のバスに、一ヶ月おきに乗っては人里離れたバス停で降りる女子高生がいた
その女子高生の名は…骸
月に一度とはいえ、顔見知りとなったこのバスの運転手とは、目的地に着くまでの良い話し相手だ
骸は窓の外を見つめた…開発はどんどん進み、森は緑を失い、そのかわりにゼネコンだか無駄な税金
で作られた公共施設が建てられていく
骸は窓の暗幕を下げた
ここに来るまでに、骸はバスと電車を4回乗り継いで来た
そんなことをしなくとも、骸は忍者なのでそのほうがリスクがいいだろうに
しかし、骸は普通の生活を送ることを夢に見ていた
そして今では忍省は解体され、最後に棟梁から言われた任務…普通の生活を送ることに従事していた
里を離れて友達もでき、その新しい環境にも順応した
けど、やはりなにかしらの違和感は感じたままだった
どうあがいても自分は忍者であると思って、少し虚しい気分にもなった
しかし、これが自分の夢であり、そしてこれが時代の流れであるならば、それに逆らうことはできは
しないだろう。骸が今こんなところに来ているのは、その虚しさが後ろ髪を引っ張って、この地に
未練を残しているからなのかもしれない
「着きましたよ」
運転手のおじさんの陽気な声がバスに響いた
骸はハッと驚き、慌てて立ち上がった
代金を運賃箱に入れ、骸はバス停に降り立った
「次に下りでここに来るのは夕方の五時ぐらいだから、それまで楽しんでいってね」
「どうも毎回、ありがとうございます」
運転手は窓から手を振りつつ、そこを後にしていった
ふう…と一息ついた骸は、背中に背負ったリュックから、お昼の弁当を取り出した
ここに来るまで、朝イチに出立しても昼までになってしまうのは常だった
「…変わっていくのね」
さっきまで見えていた開発されつつある森は、ここからは見えない
しかし、バス停の前には『県立老人健康センター、9月からオープン』との立て札があった
骸はこれを睨むと、忍術を用いて谷底へと吹き飛ばしてしまった
それでも、骸の表情は晴れなかった
「…」
気を取り直し、骸はベンチに腰掛けて弁当の包みを解いた
ところが、
「…?」
どこからか妙な音が聞こえる…まるで腹が鳴っている音のような…
骸は辺りを見回したが、かなり近くに聞こえるというのに発信源が特定できない
「なんなのかしら…?」
気になって立ち上がった骸だが、その足を突然つかむ者がいた
骸はもちろん驚いて、バス停から離れて向かいの道路の端に離れた
「誰だッ!」
張り詰めた声で、骸はどこからともなく取り出したクナイをかまえた
しかし、そのベンチの下から伸びた腕は無反応だった
「…?」
骸は恐る恐る近づいてみたが、そこにいたのはもっとも意外な人物だった
「なっ…小雪!?」
「ほぇ…骸?」
591四七四式:2006/04/30(日) 16:18:43 ID:lupqckOp
二人はバス停でいっしょに昼飯を食べていた
骸が少し多めに作ってきたことも功を奏し、二人とも十二分に腹を満たす事ができた
「ぷはぁ〜!骸がこんなに料理が上手だったなんて知らなかったよ!」
「小雪も…どうしてこんなところに来てたんだ?しかもそんな忍者の衣装なんか着てさ…」
「うん、それなんだけど…」
今の骸の言葉も気になったが、とにかく小雪は今知り得ている自分が置かれた状況を、彼女に話した
骸は、黙ってそれを全て聞いた
「…って事なの」
「小雪…あんた」
「えっ?」
小雪の言ってることは嘘ではない
骸は小雪が記憶喪失か何かに陥ったのではないかと勘ぐった
しかし、忍者の里消滅の部分だけ知らないのは不自然だ
ともかく、骸は小雪の知らないことについて説明した
「だから今はね、忍者の里も他の忍者も、みんないなくなってしまったんだよ」
「嘘!そんなの嘘だよ!」
「小雪、お前本当に何があったんだ?ドロロも一緒じゃないなんて、どうしたんだよ」
「ドロロ…?」
ドロロという名前に、小雪が反応した
これは何かあるに違いないと思い、骸は小雪の頭に手を当てた
「な…なに、何なの骸?」
「静かに。私があなたよりも陰陽道の術が上手だったの、知ってるでしょ」
そう言って、骸は小雪の頭の中を、陰陽術で覗いた
「…これは」
骸が見た小雪の記憶…それには不自然に切り抜かれたような跡があった
まるで何者かに切り取られたような、妙な跡が…
しかし、こんなのは陰陽道でもできない技だ。できるのは全体的な記憶の改竄であり、本来なら部分
的な抹消は無理だ
「こんなことって…しかも、消してある場所はドロロに関するところだけ…か」
「ねぇ骸、その…ドロロって、何なの?」
小雪が不安そうな視線を投げかけ、骸は答えに詰まる
自分もドロロと過ごしたが、小雪ほど親しかったわけではない
「…お前の、初めての友達だ」
「友達?友達は零夜叉が…」
「そうじゃなくて、もうひとりいるはずだ…大切な友達が」
「ごめん骸、わたし…わかんないよ」
小雪は震える声で返した
不審に思った骸は、俯いている小雪の顔を覗き込む
「どうした、小雪…?」
「…どうしたんだろ」
小雪の頬に、一筋の雫が滴った
泣いている…
「その、ドロロって名前を聞くと……なんでだろ…涙が…」
「小雪…」
「そのひと…私の大事な、とっても大事な人だった気がするの…忘れちゃいけない、ずっと覚えて
おくべき人のこと…わたし、それがなんなのか…」
小雪は頭を抱えてうずくまり、骸が抱えおこす
「小雪…あんた」
「むくろぉ…」
骸の胸で小雪は泣いた
592四七四式:2006/04/30(日) 16:19:39 ID:lupqckOp
小雪を自宅に連れ帰り、できるかぎり小雪の力になるため、骸は陰陽道の力で記憶の修復を試みた
が、結局どれもが無駄に終わった
「ハァ…ハァ…ハァ…」
「骸、もう力を使いすぎてるよ!」
「だい…じょうぶだ小雪。私も友達のためなら…はっ!」
陣の中に入った小雪の周りに護符を展開し、ありったけの法力で迫る
しかし結果はいつも同じで、小雪は元のままなのだ
「もう…いいよ」
「ダメだ!今度はそこに座って、小雪!」
「いいよ…ありがとう」
小雪は寂しそうな笑顔で、骸にそう言って別れを告げた
無理に引き止めるつもりはなかったが、骸は彼女の肩をつかんで止めた
「骸…」
小雪が振り向くと、骸は真剣な眼差しで彼女を貫いている
ちょっとだけ奇妙な間があって、骸はきっぱりと言い切った
「お前は私の友達だ…見捨てるなんて、出来ない!」
その勢いで、骸は小雪を抱きしめた
思わずきょとんとする小雪だが、すぐに骸の背中に手を回して答えた
「ありがと…骸」
骸の鼓動が小雪に伝わる…
この感覚に、小雪は何か懐かしいものを感じて顔色を変えた
確か…前にも…
「ねぇ、骸」
「何だ?」
「私と、寝て」
骸は小雪の言ったことに驚き、思わず吹き出してしまった
「な、何を言っているんだ小雪!」
「そうじゃないの、何か…何か思い出しそうなの!」
「…ドロロの?」
「そう!だから…骸、お願い!」
必死に懇願する小雪の視線に、骸は承諾するほかなかった
…しかし今のやりとりで、ちょっとだけ骸は嫉妬した
自分だって小雪のことが何ものにも変えがたいほどに大切だ
小さいころから一緒だったし、あの子のことなら何でも知っている
未知なる物には何にでも興味を示す旺盛な好奇心、ちょっとだけ変わっている恋愛思考、未成熟の
ままだが確かな忍術の腕、そして…どんな困難な状況や手強い敵が現れても、決して屈しない楽観論
者である事など…
そんな小雪が、記憶を無くしてまでも思い出したがっている想い人、ドロロ
そういう目で小雪を見た事は無いと言えば嘘になるが、骸は少し…ほんの少しだけど嫉妬したのだ
593四七四式:2006/04/30(日) 16:20:47 ID:lupqckOp
「小雪、いいんだね?」
「骸の…好きにして」
小雪が言いだしっぺなのに、責めるのは骸だった
どうしてなのかというと、小雪は自分が受けであったことは微かに分かる
だから、こうすればどうにかなるのでは…との発案ゆえだった
鉄フレームのベッドに横たわり、小雪は骸に裸身を晒した
勿論、骸も同じくその身には一切の衣類は着用していない
「思えばさ、お前の裸を見る機会って、あまりなかったな」
「うん…骸って、昔からそうだったけど、ホントにスタイル良かったよね」
「そ、そうか?」
「そうだよ!あたしなんかコレ、つるぺただし…」
「こういうのも好きなのがいるから、心配するな」
「それはそれで何かイヤだけど…」
記憶を復活させるためだとはいえ、なんにせよ性的な関係を親しかった人とするわけだから、双方
とも何も思わないわけがなかった
「んん…」
小雪より年上の骸は、もう別れたが好きな人がいて、その人は女性だった
こういった経験も済んでいるし、なによりも小雪より場数を踏んでいる骸は、彼女を蕩けさせるには
十分な力量を持っていた
忍者だったころ、年齢の差からか、性的な分野では骸が秀でていた
異性と同性の責め方の違いや、性交における知識では、さすがの小雪も負けていたのだ
「は、あぁ…あっ!」
「まだ始まったばかりなのに、小雪…こんなに濡れてるな」
「やだぁ…骸のえっち♪」
「…ホント、可愛くなったよな」
骸はかけっぱなしの眼鏡をはずして、小雪の顔に近づいた
小雪はキスなのかと思って、ドキリとした
「…小雪」
「な、なぁに?」
「こう言うとドロロに悪いけど…」
「えっ?」
「もし…もしドロロの事に踏ん切りがつければ、私と一緒に暮らさないか…?」
とうとう、我慢できずに言ってしまった
僅かな嫉妬心が妙な後押しをしたのだろうか
でも、こんな申し出など結果は分かりきっている
だが、それでも骸は頭の片隅で小雪のことを想っていたのだが
「…骸」
「…」
「ごめんね」
そう、当たり前といえば当たり前だ
小雪は今、忘れたとはいえドロロの事が好きだ
記憶は無くなっても、その思いは不滅だったのだ
「…そうだな」
「ほ、ほんとにごめんね…わたし…」
顔を下げ、虚ろな表情を見せる骸に小雪は謝罪する
しかし、骸は微笑んで小雪の頭に手をのせた
「いいんだ」
「…骸」
結末のわかりきった告白だった
でも、言っただけでも骸はよかったと思った
私は小雪が好きだった
小雪はドロロが好きだ
それだけのことじゃないか
それでも、それでも骸はその身を焦がす想いを消しきれなかった
自分はなんて未練がましいのだろう
骸は、心配そうな顔をしている小雪を引き寄せて、無理矢理キスをした
594四七四式:2006/04/30(日) 16:21:29 ID:lupqckOp
あれから、半ば強引に情事は続いた
骸のドロロのことを思い出させようという考えは、もう忘れかけていた
小雪も押し寄せる快感には抗えず、貪られ続けた
もう骸は小雪の全身を嘗め回しただろう
ベッドの上はバケツで水をかけたかのように、汗と涎と愛液とでびしょ濡れだ
忍者だった事が功を奏し、体力のあった二人は休み無く絡み合った
そうこうしている内に、二人は21回目の絶頂を迎えていた
「はぁ゛…ああぁあッッ!!!」
「ひぁ!…あぃ……ぃ…」
69の体勢で、二人は互いの花弁をむしゃぶり続けた
もう顔は、相手の愛液でドロドロである
「こゆ…きぃ……」
「むくろ、だいじょ…ぶ?」
「うん…だから、もっと……」
「むくろぉ…」
「こゆき、おねがい…いまだけでいいの…わたしと、わたしとひとつに…」
「むくろ…あぁあッ!」
それは、虚しい願いなのかもしれない
骸はチラッとだけ、残酷な事を思った
"このまま小雪の記憶が戻らなければいいのに…"
しかし、小雪はドロロが好きだから、このままでいいはずがない
けど、今は小雪にしてあげられる事は無い
やれる事といえば、今のように快楽に興じさせる事ぐらいだ
「ひゃあぁぁぁああぁッ!!!」
「小雪…指が4本も入ったよ…?」
「あ、あ、あ、あああッ!!」
小雪の秘部に骸の指が詰め込まれた
今までの交情で小雪の体は完全に蕩け、その花弁からは愛液が糸を引いてボタボタと滴っている
「むくろ…だめェ……おかしくなっちゃうよぉ…」
「零れているのが勿体無いな…よし」
「きゃうっ!!?」
骸は、小雪の花弁に口を当て、思いっきり啜った
ずるっと淫らな音を立てて、小雪の秘部は吸引された
「い…ああぁあぁぁぁぁッッ!!!」
「ッ!」
69の体勢が維持できず、小雪は絶頂の叫びと共に骸の体に落ちてきた
密着している汗ばんだ二人の体は、動くたびにグチュグチュと水音を立てた
「…小雪、一人でイッた回数は…覚えてる?」
「はひ…ぅ……40からあとは…わか……ない」
「私は30ぐらいだったかな…?」
「むくろ…あたひ、きょお……も、ダメぇ…」
「…もう夜の3時か」
「ごめ…おやす…み……」
「…」
さすがにここまでくれば限界だったか、小雪はそのまま骸の体の上で眠りについた
骸は小雪を退かすと、一緒に裸のまま布団に潜り込んだ
「…あのころと一緒だな」
あのころ…それは10年前だった
夜、眠っている骸のところへ、小雪が涙ぐんでやってきたことがあった
どうも、怖い夢を見たので一緒に寝てほしいというのだ
骸は、馴れ合い厳禁の掟を重んじて拒否したが、小雪の泣き顔を見て妥協してしまい、結局一緒に
寝たのだった
「…こゆき」
骸は、汗だくで寝ている小雪の頬に、軽くキスをして眠った
595四七四式:2006/04/30(日) 16:22:30 ID:lupqckOp
奇妙な生活が続いた
それから小雪は3日ほど骸の家で世話になった
忍者服しかもっていなかった小雪には、ユニ●ロで好きな服を買ってあげたが、その服はドロロと
一緒に暮らしていたときに小雪が着ていたものと同じ、水色の服だった
朝から夕方は骸の学校があるが、夜になると二人の時間だ
一晩に達する絶頂の回数は余裕で二桁に及んだが、忍者だった骸や小雪にとっては苦痛ではない
そのうち、小雪は骸との生活に慣れていき、確かに心では想っているものの、ドロロの事は自然に
脇へと追いやられてしまい、まるでかつての忍者の里での生活が蘇ってきたようだ
しかし、そんな生活にも終わりの時が来てしまう事となった
「…でさー、あの時骸ったら!」
「フフ…」
その日は日曜で、朝から一緒に小雪と骸は街に繰り出していた
小雪は骸に買ってもらったアイスキャンディーをおいしそうに食べている
傍から見たら姉妹に見えるかもしれないような光景だったが、骸はどこか儚げな笑顔だ
「ねぇ、骸は今日ずっとおかしいけど、どうしたの?」
「え?そうかな…?」
「そーだよ!」
「…かもね」
骸はおもむろに小雪を抱いた
「!?」
「…」
「ちょ、骸!こんな街中でハズかしいよ!」
「…」
「む、骸?」
骸は、小雪を抱きしめながら、泣いていた
抱かれつつ小雪は骸の顔を見上げた
いったいどうしたのだろうと思う小雪を、骸はそっと下ろした
「あ、ごめんね…小雪」
「どうしたの、骸」
「…ちょっと公園行こ?」
596四七四式:2006/04/30(日) 16:23:28 ID:lupqckOp
小雪と骸は、昼下がりの公園にやって来た
ブランコに乗り、小雪は元気にこいでいるが、骸は普通に座っている
「でさ、話ってなんなの?」
「…」
「骸ってば!」
骸はうつむいたままボソリと言った
「終わりにしようよ、小雪」
「え…?」
骸の口から出た言葉は、衝撃的なものだった
この生活に慣れ始めていた小雪はショックを受けていた
「ど、どうして?!」
「…ドロロだよ」
小雪は、忘れかけていたその名前にハッとした
骸は続けた
「私さ、考えてたんだよ。このまま小雪がドロロを忘れて、私とずっと一緒に暮らしていくのがいい
のか。それとも、わたしと別れて…好きな人、ドロロと暮らすのがいいのか…ってね」
「骸…」
「小雪と暮らせて…私はとても楽しかった。小雪の体を貪って…私はとても気持ちよかった。でも、
本当にそれでいいのか…って思ったの。確かに私は幸せだったけど、それで小雪の人生を狂わせるな
んて私には出来なかった」
「…」
「だから小雪、あなたは幸せになってほしいの」
骸は泣きながら言っていた
微かに声を震わせながら、それでいて平然さを装って言い切った
本当は別れたくない
ずっとこの手に抱いていた
でも…それは間違っている
だから…
「骸…あたし………ッ!!」
「…小雪?」
その刹那、小雪の様子が一変した
597四七四式:2006/04/30(日) 16:24:25 ID:lupqckOp
「ドロロが…ドロロが呼んでる!」
「小雪!?」
そう、それは日向家でクルルが記憶消去のバックアップを起動した瞬間だった
「骸…今までホントにありがとう」
「小雪、あんた記憶が…!」
「あんな事言ったけど、骸の事も好きだよ…」
「小雪…」
今すぐドロロの元に行かなければならない
その衝動が小雪の体を駆け巡ったが、目の前の骸を見逃せなかった
「骸…あたしの大好きな骸、ほんとにほんとにありがと…大好きだよ」
小雪は骸にキスをした
多分…これが最後の触れ合いだろう
最後だから、名残惜しく、10分ぐらいキスしていただろう
昼間なので人の目もあっただろうが、気にはならなかった
…そして小雪はそっと口を離した
「じゃあ、行くね?」
「…………………………小雪ッ!!」
去っていこうと背を向けた小雪を、思わず骸は抱きしめた
「…む、骸」
「小雪…こゆきっ!」
背中から抱きしめられて、小雪は骸と一緒に泣いた
598四七四式:2006/04/30(日) 16:25:09 ID:lupqckOp
「一週間も掃除サボって、どこにいってたのよ!?」
夏美がケロロを掴みあげて、ケロロはどう説明してよいのやら困っている
タママは桃華と再会して、とても嬉しそうだ
その光景を、ドロロはモアの傍らで見ていた
「良かったでござる…」
「ドロロ!」
そんな彼の耳に、非常に懐かしい声が聞こえてきた
もちろん、それは小雪の声だ
小雪は忍者服に着替える間も惜しんで、そのまま普段着で到着した
「小雪殿!といやっ!」
ドロロは小雪のいる屋根へ、一息でジャンプして辿り着いた
もう、こんな瞬間なんて無かっただろうと思っていた再会に、二人は高まる思いを抑えられなかった
「おかえり…ドロロ!」
「ただ今…で、ござる…!」
今度はドロロの声が揺らいでいた
そして、その場はケロロの合図で再びいつもの生活が始まっていくのだった
599四七四式:2006/04/30(日) 16:25:55 ID:lupqckOp
その後、記憶が戻ったので特に説明する事は無かったが、しかしその場の勢いでパーティが催された
ケロロは冬樹と、ギロロは夏美と、クルルはサブローと、タママは桃華と、そしてドロロは小雪と、
その場を十二分に楽しんだ
パーティが打ち上げられたのは、もう時刻が次の日になっていたころだった
皆、それぞれの家へと帰宅していく中で、小雪は夜道をドロロと歩いていた
「…つまり、拙者がいなかった間は、骸殿の所でお世話になっていたでござるか」
「うん。骸はね、私のことが好きだったって」
「え?」
小雪は、この一週間の出来事を全部ドロロに話した
もちろん、自分と骸の関係もだ
「それは私とドロロの関係みたいな意味で…好きって事だよ?」
「骸殿が…小雪殿を…」
ドロロは意外な話だったので、素直に驚いた
小雪は、骸と住んでいた日々を思い出していた
「一時的にとはいっても、私は骸と愛し合っていた」
「小雪殿、それは…」
「でも、終わらせたのは骸なんだ。私とドロロの関係をふいにしたくないって」
「…そうでござったか」
「だから…」
小雪は、骸が自分をそうしたように、ドロロを抱き上げた
「小雪殿…」
「骸の想ってくれた分も、私はドロロと幸せになるよ!」
自信を持って、小雪はドロロにそう言った
ドロロも、話を聞いて同じ気持ちだったろう
久しぶりに帰ってきた水車小屋は、クルルのバックアップで元通りの家に戻っていた
内装もドロロと別れたときのままだ
「なんだか、あまり実感が無いよね…元通りだから、けっこう時間が経ってたのに」
「そうでござるな…では、小雪殿」
「ん?」
ドロロは荷物を下ろすと、別れの日のままの布団へと移動した
そして、正座して深々と礼をした
「…ふつつかながら、改めて拙者と添い遂げて欲しいでござる」
「ドロロ?」
「一応これからも一緒だから、改めて挨拶を…と思って」
「あ、そっか…じゃ、あたしも♪」
そう言って、小雪もドロロの前の布団へと座した
ドロロと同じく正座して、こちらも礼をする
「それがし、東谷小雪!ふつつかながら、改めて生涯の伴侶になりたく…こんなんでいいかなぁ?」
「まぁ、いいと思うでござるが…?」
妙な雰囲気の中で、二人の新しい生活の幕が上がった
が、なぜかこの挨拶を小雪は納得しなかった
「なんか違うのよね〜?」
「こ、小雪殿?」
「…ね、ドロロ」
「なんでござる?」
「どうせ布団の上だからさ、はじまりは…ね♪」
「…あいわかったでござる」
600四七四式:2006/04/30(日) 16:26:29 ID:lupqckOp
あの日とは違って、三日月だから月明かりは少し暗い
部屋の中は行灯も点けず、本当に真っ暗だ
その一角で、布団に潜って蠢く二人の影があった
「ん…ん…」
小雪は、ドロロの唇をついばんだ
ドロロも躊躇無く頭巾を取っ払い、小雪を全力で受け入れた
待ちわびていたこの瞬間、二人はとにかく堪能する事に専念した
サイズの違う唇と舌がくんずほぐれつ絡み、涎が顎を濡らした
「ちゅ…んちゅ、う…」
「むぅ……ふ…」
「…くッ…んっ…」
「くぷ…んんっ!」
呼吸なんてしている暇は無いと言わんばかりに、二人のキスは濃厚だった
舌を絡めあうなんて普通だ。歯がぶつかろうが気にしない。互いの唾液を飲み込むのさえ構わない
ともかく相手を…欲しい…
小雪もドロロもその事しか頭に無かった
「ぷふぅッ…ふぅ…」
「はぁ…」
口と口の間に糸が引いた
でも、拭わずに二人は次の行動に移る
もはや暗黙の了解のレベルだ
ドロロは小雪の服を脱がせると、上半身だけ裸にさせた
「骸殿とは何度も…でござるね」
「うん…」
「それでは、拙者も骸殿に負けぬよう、全力で小雪殿を悦ばせるでござる」
「あはは…期待してるよ!」
「では…」
「ん…」
ドロロの小さい指が、小雪のピンクの点に導かれるように向かっていった
親指と人差し指でトップを摘むと、ドロロはそこを思いっきり吸い上げる
こうすれば普通は痛みを感じるだろうが、最初にやったとき以来、ドロロは小雪を悦ばせるすべを
熟知していた。ちょっとだけ強引なのが小雪の好みの感度なのだ
「うぁっ…あぁ、ムネぇ…いいよぉ…ううっ!」
「…ちゅく…ん…」
小雪の胸全体を嘗め回すように、ドロロはとろとろにしていった
すでに胸の刺激のみで、小雪はイきそうだ
「はッ!はぁッ…あぁッ!」
「つぷ…ん」
「くはぁ…あ、あひぃっ!!」
ドロロは一気に舌をヘソへ、ヘソから股間へと瞬間的に移動させた
一緒に半ズボンもずり下げて、下着まで取り去った
ここまで喘げば当たり前であるが、その股間部はぐっしょりと濡れていた
「こんなに…感じて…」
「ドロロ…もう、いいよ?」
「えっ?まだ速…」
「いいの…速く欲しいの!もう…もう待ちきれないの!」
小雪は必死に懇願している
ドロロは素直にその言葉に従ったが、そうは言っても早くしたかったのはドロロも同じだった
601四七四式:2006/04/30(日) 16:27:01 ID:lupqckOp
ドロロのいきり勃つ雄が、小雪の花弁の入り口へ押し当てられた
びくびくと脈動しているのが、小雪にも分かった
「すごいね…ドロロ。私の膣内に挿入たくて、ドロロのこれ…こんなに欲しがってる」
「小雪殿も腰がヒクついているでござる…そちらも来て欲しくて堪らないといった感じでござるか」
「うん…だから…」
「小雪殿…」
「ドロロ…来て」
「…小雪殿」
ドロロはゆっくりとすることなく、ズブっと一度に根元まで突き入れた
その衝撃で、小雪は頭が背中に着くのではないかというぐらいに、大きく仰け反った
「ひぎぃぃぃいいいぃッッッ!!!!」
「グ…ううっ…!」
「凄いぃ…ぎちぎちに……奥までぇ…ドロロの、いっぱい…」
「…ッ」
「あれぇ…ドロロ?」
激しくガンガン動いてくるのを予想していた小雪だが、なぜかドロロは動いてこなかった
不審に思って、小雪は寝ている体を起こした
「ちょ…マズ…」
「どうしたの?」
「こ、小雪殿…どうやら、強く突き入れたのがいけなかったのか…もう……出そ…!」
「ありゃりゃあ…」
詰まるドロロに苦笑する小雪だが、このままではどうにもならないので、小雪はある考えを思いつく
「ねえドロロ…こうなったら射精してもいいからさ、思いっきり動いてもいいよ?」
「えっ?で、でも…」
「大丈夫!まだこれだけで、私たちの夜は終わらないよ?」
「…そうでござるな」
ドロロは意を決して、達しそうな自分を奮い起こした
小雪も額に汗を浮かべて、ドロロの責めに身を投じていった
「ぐうぅっ…!」
「ひゃはッ、ど…ドロロ!速い、速いよ!」
「っ…小雪……ど、の…」
「いっぱい…こんなに、いっぱい…ああ゛ぁあぁッ!!」
小雪の膣内を満遍なく満たした肉塊が、ぎちゅぎちゅと音を立てて動き始めた
ドロロは限界が近いので、激しく小雪を突き動かしている
それにつれられる形で、小雪も急速に限界に近づきつつあった
「ドロロぉ…これっ!あたし、もぉッ…イッちゃうかもッ!!」
「で、では小雪殿…拙者と一緒に…?」
「うん…いくよ?一緒に…いっしょに……ドロロとイくよぉ!!!」
この小雪の一声で、二人の間から会話は消えた
もう、性交による快楽を味わう事だけに二人は従事することにした
602四七四式:2006/04/30(日) 16:28:31 ID:lupqckOp
ドロロは決して達しまいと、ギリギリのところで踏ん張っていた
一緒に小雪と絶頂を共有する…それがドロロの考えだったからだ
小雪も同じような事を考えていて、速くドロロに追いつきたくて、自分から腰をくねらせていた
まるで快楽のジレンマだ
一方は限界を我慢しているのに、もう一方は追いつこうとして我慢している相手を煽っている
しかし、そんなことで折れてしまうドロロではなかった
彼も小雪を共に最後へいざなうために、気を配っていたのだ
「あぁっ!は…うああぁぁぁッ!!」
「…こゆ…殿、も…もう拙者は…拙者は…!!」
「ひぐぅっ…あ、あたしもッ…ドロロッ、好きだから…い、い、一緒にぃ!!」
「ずっと…いつまでも一緒にッ…小雪殿!」
「ドロロぉ、好きだよ!いつまでも…いつまでも好きだよ!!」
「せっしゃ…もう…うぅっ!」
「忘れないから!記憶をなくしても、ドロロのことはずっと忘れないから!」
「こッッ…小雪殿ッ!!!!」
「ドロロッ………イくうぅぅぅううぅぅッッ!!!!」
まるで胎内で爆発が起こったかのように、小雪の膣にドロロの白濁が叩きつけられた
小雪はビクビクと体を震わせ、堪能するように絶頂を味わい、そして3分ほどして布団に倒れこんだ
ドロロは体を硬直させ、まるで自分の全てが小雪に吸い取られていくような錯覚を覚えつつ、果てた
呼吸さえままならないほど、二人はこの行為を全力で体感したのだ
しばらくはまどろむ視界に酔いつつ、徐々に正気を取り戻していった
「はっ…はァ゛…あぁあ…あひぃ……うッ」
「うぐぅ…ぅふ……はぁ…、あぁ…」
「どろ…だい……じょ…ぶ?」
「こ…きどの…も、だいじょ…でござ……か?」
「う…ん…」
「せ…しゃも…」
言葉を紡ぐことさえままならない二人だが、それでも必死で話した
小雪は愛する事と性欲がいっぺんに満たされて、その顔は蕩けたままでくにゃっとなっている
ドロロもまた同じく、今の疲弊して上気している彼なら、タママの可愛さにも勝てるかもしれない
ともかくドロロは残った力で雄を引き抜き、小雪の側に這いずって来た
そして、その小さき手を小雪の手と合わせて、ぎゅっと握った
それにあわせて、小雪も手を握り返した
「ドロロ…」
「小雪殿…」
見つめあった二人は、もう一度だけキスを交わした
603四七四式:2006/04/30(日) 16:29:15 ID:lupqckOp
まるで全ての体力を使い果たしたかのような二人だったが、しばらく休憩すると再び交わりはじめた
もはや二人の仲を引き裂く事柄もなにも無い…あの時で最後だと思って、昇りに昇りつめた感情が一
気に爆発したかのように、行為は何度も続けられた
二人が限界を迎えたのは日の出の直前…最初の一回からほぼ6時間は経過していた
ここまでくると性的快楽がどうとかではなく、もはや愛し合う事のみが二人の間で至福を産んでいた
「綺麗な朝焼け…だね、ドロロ」
「太陽も、拙者たちの門出を祝ってくれているようでござる」
「うん…」
小雪は、ドロロと一緒に布団に包まり、縁側から見える日の出を見つめていた
今日は小雪は学校ではないので、このままいちゃついて一日を過ごせるかもしれない
「小雪殿、ひとつ提案があるのでござるが…」
「なぁに?ドロロ」
二人はもういつもの調子に戻っていた
だが、どこかが決定的に違っていたが、それをいちいち指摘するのは野暮というものだろう
「今日から山に篭らぬか?」
「どーしたの、急に?」
「拙者…いままでのように影の薄いままではいけないと、前々から思っていたのでござる」
「それで?」
「だから、山篭りでもって存在感を誇示できるように、強化修行といきたいのでござる!」
「んふふふ…♪」
小雪はドロロに疑いの視線を向けつつ、嬉しそうに微笑んだ
戸惑ったドロロは少々言葉がまごついた
「小雪殿?」
「そんな事言って、ほんとは誰にも邪魔されないで私と二人きりになりたいんでしょ?」
「えぇ!?…どうしてそれを?!」
どうやら図星だったようだ
確かに、日ごろのドロロを見ていたら影が薄いとか言い出しても不自然ではないが、このタイミング
で言ったのなら、その心中はすぐに察せるというものだ
「やぁ〜っぱり♪」
「わかってたでござるか…でも、小雪殿も学校があるし、そういえば夏美殿も」
「いいよ」
「…えっ?」
小雪は裸のまま、ドロロを抱きしめた
布団の中で抱きしめてるという立地条件自体、あの別れの日の夜とまったく同じだ
が、今はもう違う
「ドロロの行くところは、私も一緒に行くよ…」
「小雪殿…」
「…好き」
「…拙者も、好きでござる」
もう何度目か分からないキスを、二人は静かに……




【THE・END】
604四七四式:2006/04/30(日) 16:36:10 ID:lupqckOp
…以上でした
しかし、どうせなら骸とドロロ再会のフェイズを分けて、中編・後編と分けて
やればこんなに長くならずにすんだと思いましたが、後の祭りですね…
ちょっと展開が強引だったり、唐突な場面もありましたが、なんとか完結させ
ることができました。ちなみに、このラストのあとから、アニメ二年目のドロ
ロ初登場回へと繋がっていきます
二人に、幸多きことを…
605名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 18:56:02 ID:I3n151Iz
>>四七四式様
ドロ雪好きの僕にとってこれだけ長いドロ雪SSは嬉しいです。
この二人には本当に幸せになってほしいなと思います。

ちなみに他に読みたいのは「裏桃華×冬樹」です。けど今の状況じゃ
「擬人化ギロロ×擬人化クルル」のほうが支持率高いみたいだから、
後回しでいいです。とにかくGJ!!
606名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 22:33:10 ID:eRPnKh5Q
GJ!! 余韻さわやか〜w
607名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 19:27:31 ID:mW5b7xSL
GJアゲ
608名無しさん@ピンキー:2006/05/03(水) 18:15:31 ID:12y4IaZg
保守
609名無し軍曹:2006/05/03(水) 20:42:29 ID:ZCIaPHk1
これ見てますますケロロ軍曹好きになった
610名無しさん@ピンキー:2006/05/03(水) 22:54:32 ID:DyvCYGMp
先週のギロロの聴力検査で、ここのギロ夏での盗聴器ソナーを思い出したよ。
611名無しさん@ピンキー:2006/05/05(金) 21:32:00 ID:4PkDrgea
保守がてらリクエスト。

久々にカワイイ冬桃読みたいなぁ・・と思いつつ、反面超エロい陵辱モノも
読みたいと思ってしまう自分がいるのですがどうすればいいでしょう?(r
612名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 00:02:42 ID:nopBqkP9
       、__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__,
       _)                                                (_
       _)  ナ ゝ        ナ ゝ  /   ナ_``  -─;ァ              l7 l7   (_
       _)   ⊂ナヽ °°°° ⊂ナヽ /'^し / 、_ つ (__  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ o o    (_
       )                                                (
       ⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
     ,..r:''´    ::::::::゙、:::::::`ヽ! ミ|彡 |    ,、r'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`';,、  ,r';;r"            |;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;
   /    _,,,,....=-‐゙―--=,\!;/,ノ  /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`,';;/             /;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;
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  ;':;:r':'´  .::::::::::::::_;;;;;;;;;;;、;;;;;;_:::::::::..゙ヽ,,              ヽ,l;L_      .,,、,--ュ、 ';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;iソノ
 /   .::::::;;r‐'''''´:::::::::::::::::゙i:: :::::::`ヾ、::::. l┌--‐フ  ┌----、、  ヾr''‐ヽ,  ,、ィ'r-‐''''''‐ヽ ';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
./:   .::::;:r''´::    _,,...;;_:::::|::;;;;;;;;;;_:::::::゙i:: ;' ~~__´ 、   ``'__''''┘  |l rO:、;  ´ ィ○ヽ    'i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、l
l:: ..:::;r:'´::   ,.r:'',ニ-―-;ォ.` ´r‐‐-:、`!:::|ノ <,,O,> 〉   <,,O,,>    || `'''"/   `'''''"´     !;;;;;;;;;;;;;;;/ l |
.! ::::r':::::  fr'´:  ゙''゙'´ ̄´ ,: :  ̄`゙゙'~.!:::|'|.    /   、       ,'  /   、        |;;;;;;;;;;;;;ノヽ'/
.ヾ、:!::::::  :!|::::  .<´○゙>/ :l、 <.○ゝ:|::::!.|    (    )       l  ,:'   _ ヽ       .|;;;;;;;//-'ノ
   l::::::  :||::::     ̄ .  ::!',  ゙  |゙、:',|    _,ニ ニ,,,,,_       .', ゞ,' '"'` '"       i;;;;;i, `' /
   .!:::::  :||::::     r'_rュ :rュ゙;   :|:::゙、', ,、ィ-‐''__'''‐-`,、     '' ', i、-----.、       `''"i`'''l
    |:::::  ||::::   :  /´,r_'ニニ=:、゙i  l:::::::',',',   :i゙''''''''''`l'  `    ,‐'ヽ ヾ゙゙゙゙ニニ'\        ,'  ト、,
   .|:::::  :||::::   : :r'r',r:'二ニ:、゙!、 .,'::::::::゙>ヽ.   L__」      /  ヽ ヽ〈    i|          Vi゙、
   |:::::: _,;l|゙、    ´i'゙:: :: ::::|.:゙'' ./、::/  ヽ.  -、、、、 '    /|    ゙, ,ヽ===-'゙ ,'     ,   // ヽ
  .k:'''´:::::::ノ!:::\    ヽ;:___;:;' ; /::::::`'-=、..,,_ヽ        /  |、   ',.' ,  ̄ , '    ノ  /./    ヽ,
   `ー-r': l、::  `ゝ、  `゙'''''''''´ ,/:::::::: ::: ::   \、___,,,、 '    l ',    ヽ.  ̄´   / ,、 ' /     / \
    /´::   ヽ    ::`''ー---‐'/´::::::::: ::::::      `'ー--:、._     / |`ー-、ノ:lゝt-,-‐''" / ,.ィ゙     /
613名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 00:03:35 ID:nopBqkP9
誤爆したのでコノゴロハヤリノオンナノコガンで骨も残らず分解されてきます
614名無し軍曹:2006/05/07(日) 18:31:59 ID:jXlWlk/m
もう小説はないんでありますか?
615名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 18:36:33 ID:a4ol7rdy
来るまで待つしかないよ
616名無し軍曹:2006/05/07(日) 19:01:55 ID:jXlWlk/m
>>615そうでありますか・・・・
617名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 22:17:38 ID:CNEelgsx
ネタやシチュエーションの投下も望むであります
618名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 00:32:05 ID:/mULRdzT
どうしよう、昨日から小隊総女体化で妄想が止まらん。
「お姉様〜」「軍曹さんはボクのですぅ〜」とモアとタママに
まとわりつかれてもニコニコな天然娘の軍曹。
クールビューティーを通り越して怖い姐さんだけど、
実は純情可憐(あずまんがの榊さん風味)なギロロ。
自分と同種だからこそ、小雪に危機感を感じている。
で、ベルトで押さえていないと邪魔で照準が合わせられない程の巨乳。
陰険眼鏡っ娘クルルは隊員の盗撮画像で小遣いかせぎしたり、
ギロロであれやこれやのえちぃ実験をしたり。
男性恐怖症で素顔を出せないドロロとか。
619名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 01:03:26 ID:B2Z+vWSs
え、地球人スーツってこと?笑
巨乳ギロロとか秋ママのスーツ着たギロロを思い出すな
620618:2006/05/08(月) 01:08:34 ID:/mULRdzT
ごめん、ナチュラルに擬人化な上女体化して妄想してた。
需要少なそうだし、妄想するだけにしておく…
621名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 01:20:19 ID:B2Z+vWSs
つまりオール百合?
622618:2006/05/08(月) 01:28:17 ID:/mULRdzT
うん。野郎はとりあえず冬樹のみで。
基本的な恋愛関係はオール百合で、
主要キャラを擬人化女体化したら萌えるなーと妄想してた。
623名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 03:17:16 ID:8F75R0fe
夏美、秋、モアが、ペコポン人のものはレアって理由で
生きたフィギュアにさせられて、異星人の部屋の棚に飾られたり
そこの子供に弄られたりする話を読みたい。

あ…モアは異星人か
624名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 19:13:07 ID:TejNqxBY
>>618
良いと思うよ。
625名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 19:17:46 ID:bd8GS0Nq
>>618
同じく良いと思うよ。
626名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 21:37:18 ID:N1hTYcGA
男って女体化に萌えられるのか?
俺は萌えないどころか、801臭がしてキモイだけなんだけど。
627名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 22:09:48 ID:C7f6uiQ+
う〜む。萌える萌えない以前に、キャラクターの性別はすでに脳内に
刷り込まれているので、よほど文章に説得力がないと自分はもう想像不能だ。

脱いだり何だかんだするのは女の子キャラの方が楽しいし嬉しい・・とは思う。
628名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 23:03:54 ID:ypkqqhBV
そうだなぁ…女体化…
ネタだから人の好き好きだけど、ぶっちゃけ萎える
629名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 23:11:07 ID:mvoHgG5i
女体化…他所でやってほしい。
630名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 00:29:32 ID:sIS7u6S3
てかここって腐女子の巣窟じゃないの?w
631名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 03:25:39 ID:BI5TOghE
前にも出てたが、女体化話はタイトルに女体化って入れてくれればいい。
あぼーんするから。
ただ、>>618のように雑談するのはやめて欲しい。うっかり読んじゃうからorz
せめて、何か注意書いていくらか改行あけてくれ。
632名無し軍曹:2006/05/09(火) 12:52:03 ID:CWm5C7pS
ネタ書いてみよっかなーケロロ軍曹の
633名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 13:38:00 ID:qM9qwnQT
ケロン人がペコポン人に弄られる話がいい。
634名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 16:48:16 ID:XgzpMI96
>>631
雑談を読むくらいで死んじゃうのかい君は。
635名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 19:00:04 ID:dPl4Mjmf
>>634
日本語お勉強しようね
636名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 21:58:08 ID:dnpAlnmB
618です。配慮が足りなくて申し訳ない。
昨夜、仲間内で呑んだときに話したのですが、
自分の様に架空戦記が好きで気軽に「こんなんだったらいいのになー」と
ネタ化するのは少数で、大半の友人は627さん同様
本来の姿が刷り込まれているので萎える、という意見でした。
今後気をつけます。
637名無しさん@ピンキー:2006/05/12(金) 12:00:29 ID:5Ii25zJw
職人様こないかな
638名無しさん@ピンキー:2006/05/12(金) 16:14:04 ID:Hz1sZrMs
四七四式様復活はまだでありますか!?
639名無しさん@ピンキー:2006/05/13(土) 19:19:06 ID:rl2iQ54T
「スミマセン!あ・・あのっフリーペーパーの広告を見てきたんですけど・・」

  路地裏にあるいかにもうさんくさげな仮説店舗のドアの影に、ピョコッ
とウサギ耳が覗いたのは、もう夕方にさしかかろうという時刻であった。
広告主である邪魔ネット社長・商品販売型宇宙人ダガダはふりむいた。
「あぁ〜ちょっと待ってね!・・・ウチもね、多角経営で各方面にいろんな
広告出していましてねぇ!・・・・それで、どういった内容で?!」
「あの・・・っタレント募集の記事ですっ・・・!『時間にとらわれず高収入!
みんなに夢と希望を与えることが出来るクリエイティヴなお仕事です。若く
て映画に興味のある貴女、ぜひ応募を!』という記事なんですけどっ・・・!」

  おずおずと小柄な少女が扉から姿を現した。
やわらかそうな肢体をブラウスと、フリンジのついた革の上下で包んでいる。
外ハネ気味の金髪のネコッ毛。こぼれ落ちそうなほど大きな瞳。
トレードマークの長いウサギ耳は緊張しているのか少しヘタレて震えている。
―――――ご存知、宇宙探偵556の助手にして妹・ラビーであった。

「映画のことはよくわからないんですけど・・・わたし、前にTVの宇宙刑事
モノに出たことがあって・・・『ギョボン』番外編の――あっ、ご存じないです
よね!すみませんっ!スミマセン!!――――ラビーといいます。
夢と希望を与える仕事って、スバラシイと思いますっ!女性限定でなければ
兄が応募したんですけど・・・あっ兄はそれは優秀な宇宙探偵なんです!ただ
今はチャンスに恵まれないだけで・・・。それでもお兄ちゃんはこのポコペン
で夢をかなえるためにがんばってます!!―――それで、わたしもなにか
役に立ちたくて・・・あのっわたしを使ってもらえないでしょうかっ?!
一所懸命ガンバリます。どうかお願いしますっ!!」
  必死で頭を下げるラビーに、ダガダは大仰なジェスチャアで手を広げた。
「あ〜、思い出しましたよ。・・・ラビーさん、ハイハイそういえば出演されて
いましたっけねぇ。う〜ん、どうしましょうかねぇ。いちおう、映像作品の
出演経験はおありと。―――しかしああいったお子様向けの作品と、ウチの
とを一緒にされましてもねぇ。・・・・ウチはなにせ、宇宙規模で展開している
企業なのでして。それなりに職場は・・キビしいのよコレが。いよいよとなって
やっぱり私にはムリです!・・と泣きつかれても、困っちゃうんですよ?」
「いいえ!大丈夫ですっ!わたし、なにがあっても負けません!!」

  気のない返事とは裏腹に、ダガダの無表情な眼は無遠慮にラビーの
みずみずしい肢体を上から下へと舐め廻した。
追い出されまいと気張るラビーに向けて、イヤな笑いを浮かべてみせる。

「じゃ、とりあえずカメラテストだけでもいってみますか。ウシャシャシャ!」
640名無しさん@ピンキー:2006/05/13(土) 19:23:16 ID:rl2iQ54T
先の見通しのつかないままに、投下してしまいました・・。
以前に支援ネタで出した「うさんくさい映画に応募するラビー」です。
実のところ相手もまだ決めていない。・・アラザザ人じゃ可哀想かなあw

 なにかご要望ありましたら、挙げていただけると幸いです。
641名無しさん@ピンキー:2006/05/13(土) 21:15:38 ID:esFmx0HY
GJ!! 初めて見るラビー!
642名無しさん@ピンキー:2006/05/13(土) 23:23:41 ID:EVCAGZp1
  ダガダは別室へラビーを案内した。
その部屋はごく小規模な撮影スタジオであった。中央のなにやら怪しげな
投影装置らしい機械の他は、セットのようなものは何も置いていない。
殺風景な空間をいくつものライトが照らしている。
懐から小型のデジカメを取り出しつつ、ダガダはラビーへ向かって顎で
上手(かみて)を指し示した。
「・・さっそく写真写りを見せてもらいましょか。あ、このカメラね、
ウチの看板商品。こぉ〜んなに薄くて小型なのに、ドキレイな画像でお値段
なんとナナジュ〜ハチ万円で超ッお買い得ッ!!今しか手にはいらない限定
商品なのよコレが。―――さ、そっちに更衣室があるからチャッチャと水着
に着替えてきてくださ〜い♪」
「・・・・・えっ?!み・・・水着・・・・ですか?」
  ラビーが動揺して両手を口にあてた。その様子にダガダが眉を寄せる。
「あんなに強気なこと言っておいて、もうリタイヤですかっ?!タレント
募集に水着審査があるのは、今日びアッタリマエですよアナタっ!」
「いえ・・・そうじゃないんです。あの・・・水着、持って来てなくって。・・・あ、
すみません・・ウソです・・。――――みずぎ・・持っていないんです・・。」
  ラビーが意気消沈してうなだれた。
ウサギ耳もそれに合わせてへにゃりと萎れてしまう。
広告記事の、それこそ虫眼鏡で見なければ読めないような細かい字を指差し
ダガダが憤慨した。
「もう!困りましたねぇ!!ここに『要水着』と書いてあるのにっ!
・・・仕方がありません。下着姿でもオッケーということにしますよ。それなら
大丈夫でしょう?」
  しかしダガダの言葉に、ラビーはますます下を向いてしまう。
「――――なんですか?まだ不服なんですかアナタ?!」
「ちがうんです。・・・あの、すごくハズカシイお話なんですけども―――。」
  ラビーの顔が真っ赤に染まった。
「うちはビンボーで。――ブラジャー・・・そのぉ、1枚しか持ってないんです。
あっパンツは・・ちゃんと2枚持っているから大丈夫なんですけどっ。ちょうど
昨晩おセンタクしてしまって―――だからいまはその・・・み、水着審査がある
なんて知らなくてっ!・・・すみませんっすみませんっ!!」
「ブラジャーも着けていないんですかアナタは。」
  あきれたようにダガダがつぶやいた。
しかしその眼は陰湿にぎらりと嫌なひかりを放つ。
部屋の片隅の机の引き出しを開け、なにやらガタガタと中を掻きまわす。
探し物を見つけたダガダが、いかにもしぶしぶといった口調でラビーに言った。
「本来なら失格なんですがねぇ。ま、熱意もあるようだし大目に見ましょう。
ちょうどここに梱包用のガムテープがありますから、これを貼ってオッパイ
を隠してください。―――さあ、どうぞ。」
643名無しさん@ピンキー:2006/05/13(土) 23:41:17 ID:EVCAGZp1
  ダガダがそう言ってラビーに手渡したのは、どう見ても3センチあるか
ないかのガムテープの切れ端2枚であった。
「あ、あのぉ・・・・これで、ですか?」
「まっさかタレント志望者が水着を忘れるなんて、想定の範囲外でしてねぇ。
ウチとしてもこんなモノしか準備できないんだよねコレが。」
「あ・・・・す、すみません・・。――でもっ・・でもせめてもうちょっと大きく
切ってくれません、でしょうか・・・・?」
「あのねアナタね。これ、ガムテープなのよね。これ以上大きいの貼っちゃう
と、剥がすとき痛いデショ?!―――アナタのためを思ってわざわざこの
サイズにしてあげたのに・・・・わかってないねぇ。」
「そ・・・そう、です・・ね。―――わ、わたし至らなくて。すみませんっ・・・」

  うまく丸め込まれたラビーが、更衣室とは名ばかりのカーテンで仕切ら
れたコーナーへ姿を隠した。シュルシュルと服を脱ぐ衣擦れの音が流れる。
ややあってラビーのうわずった高い声が、困惑しきったように部屋にこだました。

「あっあのッ!!――これやっぱりムネが隠れなくて・・・っていうか、もぉ
ほとんど先っぽしかっ・・・!あ、あのっ!スイマセン!!な、なんていうか
は、ハダカでいるよりハズカしい気がするんですけど・・・・・・!!!」

「肝心なところは隠しているんだから、恥ずかしい訳がないでしょ?」
  ダガダが臆面もなく、冷然と切って捨てた。
「着替えたら、サッサと出てきてください。カメラテストを始めましょう。」
644名無しさん@ピンキー:2006/05/14(日) 00:11:56 ID:3Giq1SrL
陵辱ものになりそうですので次回からタイトルに「陵辱」の文字を入れます。
苦手な方はそれであぼーんして下さい。・・・さて、今後どうしたものか。
日曜日は終日、書き込めないのでその間に展開を考えます。
このままダガダか、アラザザ人か、それとも思い切って556かw
 先行き不明で、すみませんっスミマセン!!(ラビー風)
645四七四式:2006/05/14(日) 02:52:59 ID:5zq0vWRz
今日中に裏桃華×冬樹UP致します…
646名無しさん@ピンキー:2006/05/14(日) 12:21:10 ID:tiN3TlxJ
四七四式様キタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
647名無しさん@ピンキー:2006/05/14(日) 15:17:21 ID:h5lAvGAb
ラビー期待してますw
648名無しさん@ピンキー:2006/05/14(日) 22:37:02 ID:tiN3TlxJ
裏桃華×冬樹マダ━━━━━?
649四七四式:2006/05/14(日) 23:02:54 ID:fZbkk8r+
すいません、ちょっと遅くなりました
今回の話は裏桃華と冬樹のはじめて和姦です
自分の存在何たらについての葛藤も含めたらちょっとわけがわからなくなって
しまったっぽいですが、結末にもちょっとアレだったかなぁ…?
それでは↓
650四七四式:2006/05/14(日) 23:03:50 ID:fZbkk8r+
「な…」
『な…』
「『なんじゃこりゃ〜〜〜〜!!?』」

早朝の西澤家に、桃華の悲鳴が響き渡った
非常事態を察知して、さっそくポールやタママ、親衛隊が彼女の寝室へと駆けつけた
「モモッチ、どうしたんですかぁ?」
「お嬢様!」
彼らは桃華の寝室のドアを開け放って、ベッドに横たわっている桃華の姿を確認した
ポールが皆を代表して近寄り、桃華の安否を確認する…
「どうなさったのでございますか、桃華お嬢様?」
「ん…んん…」
「モモッチ、起きるですぅ!」
ぽん、とタママが桃華の肩を叩いた
すると、
「どりゃぁあ!!」
「タマ-----------!!?」
桃華の裏拳が、見事にタママの鳩尾にめり込み、タママはそのまま天井に向かって吹き飛ばされた
「ハッ!?」
「も…モモッチ酷いですぅ…グヘァ」
「お嬢様、落ち着いて下さい!」
ポールが慌てて桃華の体を揺さぶった
「ぽ、ポール…俺は一体…今何をやったんだ?」


「俺?」


日向家地下・ケロン軍秘密基地
「…つまり、ある日突然、裏と表の桃華殿が入れ替わってしまった…ということでありますか」
「そうなんですぅ」
その日、ケロロはタママから相談を持ちかけられていた
今日の早朝、桃華の悲鳴が聞こえたと思ったら、気付いてみると裏桃華が表面化し、表が裏になって
しまったというのだ
非常にヘンテコな事態に、ケロロ小隊は全員集結して、策を講じてはいるのだが
「どうにか元に戻す方法はないんですかねぇ…?」
「ウウム…何かしらきっかけさえあれば解決の糸口が見つかるようなものの、これでは手の施しよう
がないであります」
「ところで、今その当の本人はどこにいるんだ?」
「ギロロ先輩…モモッチは学校があるから、今は授業中です」
「イロイロ面白い事になってんじゃねェか…ククククク」
まったくもって議論は進展する気配を見せていなかった



 『I like doth』



なお、蛇足であるが、この会合の場にはドロロもいる
651四七四式:2006/05/14(日) 23:04:50 ID:fZbkk8r+
「ではこの問題、西澤さん」
「は、はい…(わかるかっつーの、そんなわけわかんねー記号…)」
『ここはx=120°ですわ』
「わ、わかってるから黙ってろよ!」
「に、西澤さん??」
一方、こちらは学校
裏と表が入れ替われど、中学生である桃華は登校しなければならない
いつもと違うと騒ぎになると思い、裏・桃華は表の桃華のフリを続けている
しかし、妙なところが鋭い冬樹は、既に異変に気がつき始めていた
「西澤さん…今日、何か変だよ?」
「そ、そんなことねぇぜ…じゃなかった、ないでございますですわ、冬樹…くん」
「…そう?」
裏・桃華の性格が強いせいか、表の桃華が表面に出にくく裏・桃華も困っていた
そういうわけで、裏・桃華は文字通りの自問自答を繰り返している
「(遠慮しないで出てこいよ…じゃなきゃコッチが大変なんだよ!いろいろと!)」
『…』
「(どうしたんだよ?)」
『…もしかしたら、これはチャンスかも知れません』
「(え?)」
『思えばいつも、表の私は引っ込み思案で、冬樹君に告白しようとしてもできない事が何度もありま
した…』
「(な、なんだよ急に…)」
『以前、私とあなたが分裂してしまった事がありましたけど…今はあなたが主導権を握ってますわ』
「(まあな…)」
『だからこそお願いしたいんです…私のかわりに、冬樹君に告白してくれませんか…』
「(お、おいおい!)」
『わかっています!こんなコトじゃいけないってわかっています!』
「(い…言いたい事は大体ワカるけどな、俺もお前も本質は同じだし、どっちにしろ俺もお前と同じ
ように…告白できねぇかもしれないんだぜ?)」
『…』
「(…ちっ、まぁ何とかしてみるからよ、今日はずっと頭んなかで寝ていろ…わかったな?)」
『…ありがとうございます』
652四七四式:2006/05/14(日) 23:05:27 ID:fZbkk8r+
その日はオカルトクラブがある日だった
誰もいない理科室で二人っきり…眉唾もののシチュエーションである
放課後なら先生が来る事も滅多にないので、立地条件は完璧だった
ただ、桃華は告白する度胸が無くて、むしろ冬樹と2人きりの空間にいられるというだけで至福を
堪能していた
だけど、今の桃華は裏・桃華
かつて何度も告白しようとした時、自分は裏であるため桃華を急かすような言動をとってはいたが、
今は逆だ
…しかし冬樹は今、自分が裏・桃華だという事を知らない
裏・桃華はできるだけその粗暴な態度を潜め、なるだけ表のふりをして振る舞わなければならない
もし変な事をして冬樹に幻滅されてしまったら、元も子もないからだ
----だが、それでは何かおかしい
確かに私は桃華だ…裏の人格だとしてもそれは紛れのない事実だ
表の幸せは即ち裏の幸せに繋がるが、私たち裏と表の関係は少々複雑でもある
絶対に生じてはならない独占欲が芽生えた時、私たち二つの人格はどうなってしまうのか
私たちは…
「西澤さん?」
「ふぇッ!?」
「こんなところで寝てちゃ風邪をひいちゃうよ」
桃華は辺りを見回す
冷たいリノリウムの床、隅に置かれたビーカーや試験管、黒板には冬樹が書いたUMAの考察論が
ビッシリと書かれている
「(理科室だ…俺は居眠りをしていたのか?)」
「ごめんね、ちょっと自分の世界に入り過ぎちゃって…僕の話、難しかったでしょ?」
「そ、そんなことねぇよ…じゃなかった、ないでありませんことよ!」
「それならよかった。じゃあもうそろそろ時間だから、今日はこの辺りで終わろうか」
「えっ!」
桃華は焦った
今しかいいタイミングはないというのに、ここで告白しなければ表に申し訳が立たない
「ふっ、冬樹!……くん」
「なぁに?」
「あぅっ…」
咄嗟に呼び止めたが、すぐに言葉が詰まって続かなかった
「その…あのな……」
「?」
今までずっと表が体験してきた告白直前の緊張感を、桃華は実感していた
動悸が速くなり、体は震え、思わず逃げ出したくなる衝動
心のどこかで、こんなものは屁でもないと思っていた桃華だが、今はその重圧に押しつぶされそうだ
「(やっぱり…俺なんかじゃダメだ……)」
「西澤さん、大丈夫?」
冬樹が気遣いの言葉をかけた
その時だった
653四七四式:2006/05/14(日) 23:06:01 ID:fZbkk8r+
「フ〜ユ〜キ〜ド〜ノ〜!」
「軍曹!」
「な゛ッ!!?」
桃華にとって、最も邪魔な合いの手が介入した
「いやぁ、帰りが遅いから心配して見に来たであります!」
「丁度いいや!西澤さん、軍曹と一緒に帰ろう!」
「あ……あぁ……」
こちらも表が何度と無く体験してきた王道パターンだった
怒りを通り越して真っ白になって固まる桃華…哀れと言えば哀れである
ケロロは円盤に乗って踵を返そうとUターンした
「軍曹さん!ダメですよぉ!」
「アレ?タママどったの?」
するとケロロの眼前に、手には妙な袋を携えてタママが次元ワープで姿を現した
「今度はタママまで…なにかあったの?」
「あ、フッキーこれあげるですぅ」
「これは?」
タママは袋からあるものを冬樹に手渡した
包み紙を解くと、中からハート形のキャンディーが出てきた
「ケロン星から今日届いた、おいし〜キャンディーですぅ!」
「ね、タママ…ワガハイのは?」
「もちろん持ってきたですぅ」
タママが唐突に持ってきた飴玉で、場は賑やかになった
しかし、桃華だけは別だった
「(俺も…弱いな……惚れた弱みっちゃあ言うけどよぉ…)」
「西澤さんの分は?」
「え?」
自分の名前を呼ばれ、桃華は復活した
タママは冬樹に聞かれ、このキャンディーの食べ方を教えた
「1人で食べるには大きいから、このハートの中心に力を入れると、パキっと折れてはんぶんこに
なるんですぅ」
「あ、ほんとだ」
「それじゃあ軍曹さん、僕たちは帰ってから食べましょうね」
「ちょ…タママ待つでありまーす!!」
そう言ってタママは飴玉を餌に、軍曹と共に2人だけで帰路についていった
その去り際に、タママは桃華にこっそりウィンクをしていった
(モモッチもこれで大丈夫ですぅ。なぜならこのキャンディーは…)
654四七四式:2006/05/14(日) 23:06:37 ID:fZbkk8r+
桃華は冬樹からキャンディーの片割れを受け取った
「はい、西澤さん」
「(ふ、冬樹君と同じ飴を半分づつ…タママあんにゃろぉ、小粋なマネしてくれるじゃねえか…)」
タママの厚意に感謝しつつ、裏・桃華は飴を口に含んだ

一方、こちらはケロロの部屋でケロタマ両人
「軍曹さん、あ〜ん♪」
「なんだかハズいでありますなぁ…では、あ〜ん♪」
ケロロはタママの、タママはケロロの口へキャンディーをぽいっと放り込んだ
「甘ぁーい!!」
「スピー●ワゴンみたいですね、軍曹さん」
「つーかマジでこれ甘いんだケド?」
ふふ、とタママの目が鈍く光った
「…ゴメンなさい軍曹さん、じつはそれは宇宙イチゴ味で味付けされてますけど、ホントはキャン
ディーじゃないんですぅ」
「へ…何?」
「うふふふ…それはえっちな気分になるお薬なんですよぉ…」
「ふーん



えええええええええええええええええええええええええええッッッッッ!!!!!」
タママはむくりと立ち上がると、ケロロに一歩一歩近づく
逃げようと四つんばいになって脱出しようとするケロロだが、すでに足腰の自由がきかず、タママに
捕まってしまった
「僕の愛を受け取って下さい…ぐんそぉさぁぁぁん♪♪♪」
「キィーーーーヤァーーーーーー!!!!」
655四七四式:2006/05/14(日) 23:07:13 ID:fZbkk8r+
そして桃華の方でも、異変は起きていた
「西澤さん、どうしたの?!」
「ふゆ…き…」
この媚薬は元々ケロン人用のものであり、人間が服用するとどうなるものか、解らない代物である
裏・桃華の強靱な精神力を持ってしても、体の奥から火照ってくる奇妙な快感には勝てなかった
どうやら冬樹にはまだ自覚症状は現れてはいないようだ
「(タママあんにゃろぉ、生意気なマネしてくれるじゃねえか…)」
「まってて!今先生連れてくるから…」
「ダメだ!!」
「で、でも…」
「俺は…大丈夫だッ……うくっ!」
まるで熱湯を貯えているかのように熱く疼く胎内を押さえ、よろめきながら桃華は立ち上がった
「無理しちゃ駄目だよ西澤さん!それじゃあ表の人格にも影響が出ちゃうよ!」


え?


「ふ、冬樹君…今なんて?」
「今の西澤さんは裏の西澤さんなんでしょ?朝からずっと様子が変だったから気になってたんだ」
「(バレてたーーーーー!!!)」
これでは自分だけ表のフリをしていたのが馬鹿みたいだ
桃華は顔を手で覆い、冬樹に背を向ける
今、耳まで真っ赤に赤面している自分の顔を見られたくなかった
「しっ、知ってたのかよ〜!」
「ごめん、なかなか言い出せなくて…こういう事って珍しいから、どうしたのかなと思っ…」
そう言いかけて、冬樹が倒れた
「おっ…冬樹君!」
「あ…あれ…?」
体の自由がきかないらしく、桃華に助けおこされた
冬樹の症状は桃華よりも極端で、彼も息がどんどん荒くなり始めた
「にっ、西澤さん…これって一体?」
「俺もだよ…タママの奴からもらったキャンディー食べたら…食べたら体がおかしくなってよぉ…」
「どうしたんだろう…軍曹」
「とにかくまずは…俺の家に……来いよ」
「ご、ごめん…」
歩くこともままならない冬樹を起こし、桃華は歩き出そうとするが、あることに気づいて大変驚いた
「うわっ!ふ…冬樹君、それ…」
「え…?」
それは、厚手の学生ズボンの上からでも判るほどに元気になった、冬樹の雄だった
冬樹は驚いて桃華の手を振り解いた
「わぁっ!?西澤さん…これ……み、見ないで!」
「お…おう」
桃華も冬樹に背を向け、あわてて座り込んだ
これはいったいどういうことなのだろうか
考えられるのはタママがくれたあの怪しいキャンディーのみ…
そうやって考えをめぐらせる裏・桃華は、あれが媚薬であったのではないかと疑った
「く…そういうことなら話は分かる……け、けどよぉ……」
冬樹のナニを見た後とあって、自分の体も火照りに火照っている
体がわずかに震え、スカートの下の下着も濡れ切っている事だって分かった
ということは、冬樹も今は同じ状況だ…ということは……
656四七四式:2006/05/14(日) 23:07:46 ID:fZbkk8r+
桃華はポールを呼んで、極秘裏に学校裏口からこっそり下校した
そして、着いた先はもちろん西澤邸だ
とりあえずマトモに歩けない冬樹を自室のベッドに寝かせ、桃華は離れた自分の椅子に腰かけた
「ふぅ…大丈夫か?」
「う、うん…ありがと、西澤さん」
「…」
桃華はここで表が出てこないのを良い機会だと判断し、冬樹に質問をしてみた
それは、自分と表裏一体である表には絶対に話せない事であり、そして冬樹にしか聞けない質問だ
「あのな…ちょっと聞きたいことがあるんだけどよぉ…」
「えっ?」
「…今の、裏の俺と表の俺…どっちが好きなんだ?」
「に、西澤さん?」
突然の突拍子も無い話に、冬樹はきょとんとしている
裏・桃華は悩んでいた
このまま自分だけの気持ちで冬樹に想いを打ち明けていいのだろうか、と
裏と表…二つが一緒であって、初めて"西澤桃華"という人物は成り立たない
だけど、この粗暴な裏の自分がもし嫌われていたら…引っ込み思案で一人じゃ何も出来ない表がうざ
がられていたら
本当はこんな事は聞きたくなかったが、どうせ告白するのだったら相手が自分をどう思っているか
知ろうとしてもいいではないか
こんな事は、気弱な表の人格は決して冬樹に聞けないだろう
「ど、どーなんだよ?」
「…僕は」
当の冬樹は、少し考えたようで意外にあっさりと結論を導き出した
一瞬だけ、桃華は耳を両手で塞ぎそうになったが、ギリギリのところで止めた
ここで逃げてもどうしようもないと判断したのだ
「どっちだよ…俺か、アイツか」
「僕は、西澤さんが…西澤さんっていう、一人の人間が好きなんだ。だから、どっちがどっちだって
…決められないよ」
それは、いかにも冬樹らしい博愛的かつ平等な意見だった
どちらか一方が選択されたらと危惧していた桃華は、ちょっとだけ腰砕けな気分だ
「そ、そっか…」
「それで、西澤さんは?」
「え゛ッ!!?」
だが、まさかそこから話を振られるとは思ってもみなかったので、今度は面食らってしまった
だけど、今こそ冬樹に好きだといえる絶好のチャンスだ
桃華は自身を奮い立たせるように、ぎゅっとその掌を硬く握った
「お、俺は…」
657四七四式:2006/05/14(日) 23:08:17 ID:fZbkk8r+
「くぁっ!」
「!?」
ところが、いきなりベッドの上の冬樹が悶えはじめたのだ
どうしたのかと桃華は駆け寄り、苦しんでいる冬樹を起こした
「だ、大丈夫か!?」
「う…うぅ…西澤さんっ…苦しいんだ……体中が…!」
冬樹は視線も朦朧とし、酸素を求めて激しく喘いでいる
だが、よく見ると冬樹の雄はさっきよりもさらに猛り切っている
まさしくはちきれんばかりの緊張っぷりだ
桃華は異常を感じて思わず後ずさった
「(こ…このままじゃあ、冬樹君が!)」
『方法は、一つしかありません…』
「(表?今のは表か!?)」
そんな彼女の頭の中に、久しぶりに表の人格の声が聞こえた
まさしく渡りに船というわけで、裏は表にすがりついた
「(どーすんだ!?これじゃあ冬樹君がヤバいぜ!?)」
『…ほんとうは、私がしたかった』
「(え?)」
『ううん、なんでも…』
「(そ、それで、どうすりゃいいんだ?)」
『じゃあ、単刀直入に言いますわね?その方法とは、私と…冬樹君が…体を重ねるのです』
「(ええええっ!!?)」
表の言葉に、思わず裏は口に出そうなほど驚いた
「(ちょっ…理屈はわからんでもないけどよ、あ、安全なんだろな!?)」
『私はもう、覚悟は出来ています』
「(…)」
確かに、この状態を継続していては冬樹が危険だ
ならば気を落ち着かせるためにも、ここはそうした方がいいのだろう
しかし、この状況でここまで判断できた表に、裏・桃華は感嘆した
「(俺に主導権渡すとき…言ってたよな?)」
『え?』
「(自分は引っ込み思案だとかよ…でもさ、お前は強いじゃんかよ。俺のやってた事は出てこなくて
も見えただろ?俺もお前と同じ…いや、俺はお前より弱かったんだなって、思い知ったんだ)」
『そんな…』
「(けどよ、今度は俺が勇気を出す番だから…見ててくれよ)」
『…はい』
そう言って、表は消えていった
658四七四式:2006/05/14(日) 23:08:53 ID:fZbkk8r+
冬樹は、もはや痛みさえ伴うようになっていた快楽に、どうしたらいいのか分からなかった
もはや言葉を搾り出す事さえ難しい…いつ失神してもおかしくなかった
だが、急に体から衣服の感触が消えていった
焦点の定まっていない目を一生懸命に開けたとき、そこには…
「に、西澤さん…?!」
「…冬樹君」
桃華だ
いや、髪はまだ尖っているから、裏のままなのだろう
しかしそれより問題なのは、桃華が下着を残してほとんど裸になっているということだろう
冬樹もこれには戸惑ったものの、体の自由が利かず、僅かにもがいたのみだった
「だっ…そんな西澤さん、ダメだよ!」
「…」
拒否反応を示す冬樹をものともせず、桃華は寝転がっている彼に覆いかぶさった
こんな状況になってしまえば、いくら鈍感な冬樹でもパニックになってしまう
「わぁっ!!」
「…」
「お、お願いだよ西澤さん…僕たちまだ中学生なんだよ?いけないよ、こんなことは…」
「…ぉ…だよ」
「?」
桃華が何か言っている
まるで呟くような小さい声だったので、冬樹は聞き耳を立てた
「俺は、不器用だよ…」
「にしざわ…さん?」
「こんな強引なやり方でしか、相手に想いが伝えられないんだからよ…」
「…」
「俺は…ずっと言いたかったんだよ。冬樹君に…ただ一言だけ」
「西澤さん」
「冬樹君……………好き」
その言葉を受けて、冬樹は深く動揺した
だが、妙なところで懐の深い冬樹は、すぐに気を取り直した
落ち着く事ができないのか、さっきからずっと震えっぱなしの桃華
冬樹はどうにか落ち着かせるために、ぎゅっと抱きしめた
桃華は顔を上げた
その顔は、粗暴で大雑把で暴れん坊ないつもの表情からは想像できないような、とても怯えた顔をし
ていた
「桃華さん」
「冬樹君…」
桃華に対する呼び名がさりげなく変わったが、彼女は気が付いていない
冬樹はその腕に少しだけ力を入れて、桃華の暖かさを感じた
そうしてじっとしているうちに、少しだけ彼女の顔は綻んでいった
安心した冬樹は、そっと自分の気持ちを告げた
「僕でよかったら…裏の桃華さんも表の桃華さんも幸せにする…約束するよ」
「ふ、ふ、冬樹…くん……!」
大きく開かれた可愛いツリ目から、ぱたりと雫が垂れた
その雫が冬樹の体に落ちる前に、桃華は瞬間的に彼の唇に接触していた
659四七四式:2006/05/14(日) 23:09:24 ID:fZbkk8r+
好き
好き
好き
好き
好き
何度言っても、この心の中の燃え盛る衝動を抑えることなんて、桃華には出来なかった
冬樹も媚薬のせいで体が勝手に彼女を求めたが、半分は自我での行動だ
今やっているキスでさえ、性的快感につながっていくほどに二人の体は敏感になっていた
相手の唇をむしゃぶりつきながら、裏・桃華も冬樹も、急いで残りの下着を取り払った
そして、今度はキスを続けつつ裸で強く抱き合った
冬樹の胸板に、少しだけ柔らかな感触が広がる
その感触の中心に2つだけ…しこりのようなものが当たっている
「ふゆ…んっ、んん…ぐ……はふぅ…!」
「…っう、ももかさ……っぷ!」
「ふ…きくん、好き!はぷ…う……す…好き!」
「ぼく…も、うっ…ん…すき……ぅ」
いつしか冬樹が上となり、押さえつけられた裏・桃華は貪り続けられ、濃厚なファーストキスは彼女
を快楽と高揚感で完全に蕩けさせていた
「すご…冬樹君……キスだけで…限界かも…」
「桃華さんとのキス…すごく甘かったよ」
「よ、よせよ!そんな…ハズかしい…」
冬樹の視線から逃れるように、裏・桃華は身をよじった
すると、股間から淫らな水音が聞こえた
クチュクチュとかではなくグチャグチャといった感じで、見てみると桃華の秘所は膝のあたりまで水
をかけられたかのように濡れきっている。まるでお漏らししたかのようだ
「桃華さん、もしかしてさっきのキスだけで…?」
「いや…俺が発情したのは理科室の時だったから、たぶん気が付かないうちに濡れてたみたいだな」
自分でもこんなにびしょ濡れになっていたとは思わず、膝まで達した愛液を拭った
「こんなに濡れてたら、こうしても平気かな…?」
「冬樹く…ちょ、待てよそこは!!」
桃華が慌てたのも無理は無い
冬樹は彼女の花弁に指を挿入し、ゆっくりこねくりまわしはじめたのだ
その指は秘裂の内部…肉壁を刺激し、処女膜に突き当たるまで差し込んだ
「はぐっ…!そ、そんな……奥までッ、指…を!!」
「こうなってるんだ…女の人って…」
「おいってば……ハズかしいからやめて…くれよぉ…!」
「で、でも、桃華さんのここ…どんどん濡れてきてるよ…?」
いまだに羞恥心が影を落しているせいか、桃華は好んで投じた状況を拒否している
しかし、否応なしに指で感じる桃華は更なる快楽を感じたいとも思っていた
冬樹の指は今度は突き入れるように2本も入れて、それぞれを大きく蠢かせた
そうするたびに桃華は嬌声を上げ、ベッドは愛液によって水溜りができるほどに濡れていった
660四七四式:2006/05/14(日) 23:10:51 ID:fZbkk8r+
舌を使われ、クリトリスを刺激され、桃華は絶頂に辿り着くまでにそう余暇は無かった
秘部を愛玩されつつ、彼女自身も自分の胸の桃色の点をこね、快感を増長させた
すると、だんだん体が自分の言う事を利かなくなってきたのだ
これは絶頂に達する寸前において、例の媚薬が想像以上に加速させた快楽による暴走であった
暴走と言っても危険なものではなく、むしろ達した時の快感が通常の3倍ほど上昇しているぐらいだ
だが、これは幼い身体の裏・桃華にとってはかなりの衝撃だった
何もかもが消えてしまうのではないかという錯覚に苛まれつつ、ついに限界の時は来た
「あはぁぁぁぁぁッ!!!」
ギュッとベッドの布を掴み、歯を食いしばって桃華はこの断続的に続く快楽の波を受けた
ひくひくと震え、はりつめた体は、しばらくして力なくベッドへと落ちた
「桃華さん、僕の…どうだった?」
自分が相手を満足させる事が出来たのか、冬樹は心配そうに桃華に聞いた
一方の桃華は、まだ絶頂の余波から脱し切れていない
気だるさが残る体を起こし、裏・桃華はどうにか冬樹の言葉に答えた
「冬樹君のだったら…俺は何でもサイコーだよ」
「よかった…」
安心した冬樹は、次に桃華の後方へと移動した
冬樹は曲がりなりにも男であるため、性的知識が皆無というわけではない
"次"になにをすればいいくらい、わかっていた
「あ…」
「桃華さん…」
桃華の花弁に、冬樹のはちきれそうな雄が押し当てられた
ちょっとだけ先端が触れただけなのに、その脈動する雄々しさが伝わってくるようだ
まだ朦々とした視界の中で、裏・桃華は冬樹の雄を間近で見た
媚薬のせいもあるのだろうか、それは大きく肥大し、ふるふると震えている
男のアレがどうなっているかは一応知識としては知っていたものの、さすがに実際見ていると違った
率直に桃華は疑問をぶつけた
「つーか…ホントに俺の中に、これが…入るのか?」
「…大丈夫だよ桃華さん」
「ふゆ…き」
いつになく頼もしい冬樹に桃華は耳まで赤くなって言葉を詰まらせた
661四七四式:2006/05/14(日) 23:11:36 ID:fZbkk8r+
痛みこそ感じはしないものの、膜に圧迫感が迫ってくるのが分かった
冬樹の背中に手を回し、しがみつくように身を委ねた
「も、桃華さん…」
「俺は大丈夫だよ…今だったら気持ちいいだけだし、冬樹君もガンガン動いていいからよ…」
「ホント?でも…もしかしたら、今の僕だと危ないと思うんだけど…」
確かに、今の媚薬が効いている冬樹だと初めての性交の味に我慢できなくなって、止まらなくなって
しまう危険性がある
しかし、桃華は続行する事を訴えた
「安心しろよ。この裏はちっとやそっとじゃ堪えないからな…」
「桃華さん…」
「俺も、冬樹君の全てを感じたいんだ。だから」
そう言って、桃華は冬樹の腰を抑えて、強引に自分から受け入れた
何かが破れて、ズンと冬樹の雄は膣内へと沈んだ
痛みはそれほど無かった…が、挿入した衝撃は快感として襲いかかって来る
「あ゛ぁあぁぁッッ!!」
「はうっ?!」
媚薬効果で通常の性交よりも3倍増しの快感を感じる二人は、あまりの気持ちよさに動けなくなって
しまった。繋ぎ目からは赤い破瓜の証が垂れている
「桃華…さん、痛くなかった…?」
「…い、いや、むしろ気持ちよくて…ち、力が入らねぇんだ…よ」
「うん…ぼ、僕も、腰が…動かないんだ…」
かと言っても、動いたりするとすぐにでも限界を迎えてしまいそうなほど、接合部は滾っていた
冬樹の雄は膨張し、内部にあるだけで蹂躙しているほど猛りきっている
桃華の膣内もその巨根を包み込み、きりきりとキツく締め付けている
お互い一進一退の状態で、奇妙な密着状態が続いた
…しかし、このままではらちが明かないのも事実
どうにかすべく、桃華は決断した
「冬樹…君……腰が動かないんだよな?」
「う、うん」
「…俺は動ける」
そう言って、桃華は繋がったまま自分と冬樹の体勢を入れ替えた
どさっとベッドに冬樹の体が埋まり、桃華の肢体が騎乗位で空を仰いだ
「うあっ…!」
「ぐぅ…ふ、冬樹君が落ち着くまで、俺がやるよ……だから」
「桃華さん…」
冬樹の腹に両手を置き、どうにか動く体に鞭打ち動き始めた
引き抜く度…挿入する度…全身をのたうちまわる快感に、もはや嬌声ではなく悲鳴とも取れる声を上
げて、注挿を続行する
雄は幾度も子宮口にぶつかり、それがさらなる快感を生んだ
「あひぃっ!あ…はあぁぁぁあッ!!!」
「うぐっ…も、桃華さんッ!!」
「我慢しなくても…いいんだからな!…う、動けたら動いて…俺を…俺を…もっと貫いて!!」
桃色に染まった視線で懇願する桃華
その期待に答えたい冬樹だったが、いまだに体の自由は解けていない
それどころか桃華の腰遣いで快感はさらに加速し、ますます動けなくなっていた
「はぐっ…!!」
「うくッ!ん…!!ふゆ…きくん…もう、出る?」
「う…ん、もう…そろそろ…ダメかもしれない…!」
「じゃあ俺…もっともっと気持ちよくしてあげるから…冬樹君、俺の中で…出して」
「そっ、それは…!」
「お願いだ…はじめては…膣内で果てたいんだ…」
桃華の想いを悟った冬樹は、断るわけにはいかなかった
662四七四式:2006/05/14(日) 23:12:17 ID:fZbkk8r+
冬樹も桃華も、最後のスパートに入った
ここまで凄まじい快楽を感じている二人は、既に精神的にもかなり参っていた
しかし、二人はそれでも愛を貪る為に動いた
汗が飛び、愛液が体を淫らに濡らしていく
「ふゆ…く…あぁッ!あ、ひもち…いいっ!!」
「も…かさん、スゴいよ…もぅ……うっ、うぐっ!」
「おれ…おれ…おかしくなっちまうよ…もぉ…あぐぅぅぅっ!!」
「うわぁぁぁッ!!」
快感に押しつぶさせそうになりながらも、二人は互いの存在を確かめるかのように、その名を呼んだ
もう、自分が何をやっているのかという自覚も不明瞭になりつつあったが、身体は勝手に動いていた
冬樹は無意識のうちに起き上がり、桃華を抱きしめていた
そして桃華も、無意識に冬樹の唇を求めた
まるで本当に蕩けてしまいそうな錯覚を感じつつ、二人はさらに高みへと登りつめていく
「ひゃっ…あぁっ!あぁーッ!!!」
「うあぁっ!う、くうぅっ!!」
「はッ、はぁッ、あぁッ!ぐ…きゃあッ!!」
「あ…あうっ!はぁ、ああああぁッ!!」
「んぷっ…ちゅ……ん…っぷ…んくっ」
「むぐ…ぐ…ぷぅ、う………ん…」
「ちゅ…う、ぷはっ!あぎぃぃぃッ!!!」
「ぷふッ…はあぁッ!!!」
言葉こそ紡ぎ出せなくなっても、なおも二人は求める
もう限界なんて視野にない…愛せればそれでよかった
ようやく冬樹も動けるようになってきて、彼は桃華を目一杯に突き上げた
雄が抜ける寸前まで下げ、根元まで沈むほど突っ込んだ
もう…あとは達するだけだ
「あ゛ぁーーーッ!!!も、イぐッ!!イッぢゃうよぉーー!!!」
「桃華さん…もう、もうッ………!!!」
冬樹が一段と深く突いた…と、同時に、桃華の胎内へと、ついに白濁が放たれた
脈動し、膣内を暴れまわり、止め処も無く放たれ続けられた
「ひッ…ひあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ギリッと歯を噛み締め、桃華は仰け反った
ぞくぞくと身体が痙攣し、さっきの絶頂のときとは比べ物にならない衝撃が押し寄せた
熱湯のように熱いものが自分の腹を満たし、それは子宮さえも満たすほど濃ゆいものだった
口からだらしなく涎を垂らし、桃華の視界は暗転し、冬樹もまた沈黙の中に堕ちていった

663四七四式:2006/05/14(日) 23:13:13 ID:fZbkk8r+
その夜、ようやくケロロとタママのほうも終わっていた
汗だくの体を起こし、タママは側で布団に包まって震えているケロロを見た
「ふぅ…サイコーでしたよ、軍曹さん♪」
「シクシクシクシクシシクシクシクシク…」
「もぉー、そんなに落ち込むことはないじゃないですかぁ」
「い、いやちょっとタママ…いくら媚薬使っても痛いものは痛いでありますよぉ…」
どうやらタママは満足したようだが、ケロロはやっぱり嫌だったみたいだ
…というか、二人は一体何をしていたのだろう。ナニをしてたんだけど
そんな時、タママは大変な事に気がついた
「あっ!そういえばモモッチに渡してたやつ忘れてたですぅ!」
「エ!?あれを冬樹殿たちに!?」
「いやぁ〜、モモッチの手助けになればと思って、一個だけ渡しちゃったんですぅ」
「だ、大丈夫でありますかな…?あれをペコポン人には…」
「…」
「…」
心配になった二人は、すぐさま桃華がいるはずの西澤邸へと飛んだ

「モモッチー…生きてるですぅ?」
ベランダから桃華の部屋へと、タママは侵入した
媚薬を服用させてから、すでに時間は7時間は経過している
もしかしたらあらゆる意味でヤバい事になっている可能性も拭いきれない
キョロキョロと部屋を見渡し、タママは部屋の一角のベッドに動く影を見つけた
「も、モモッチ…ですぅ?」
「…ん」
恐る恐るタママがベッドを覗き込んでみると…桃華と冬樹は寝息を立てて寝ていた
まだ桃華は裏のままのようだが、とても安らかな顔で寝ている
そして、その横では同じく冬樹も静かに眼を閉じていた
ほっと安心したタママは、次に二人が裸である事に気付いた
「じゃあ、モモッチとフッキーは……」
タママは思わず顔を赤らめた
とにかく、ここで二人を無理に起こす事は無い…と思って、タママは静かに桃華の部屋から去った

「ど、どうだったでありますか…?」
ベランダで様子を見ていたケロロが、怖々とタママに聞いた
タママはぐっと、親指を突き上げて笑顔で答えた
「万事、オッケーですぅ!」
「ハヒュ〜…もし万が一の事態になっていたら大変でありました〜」
ケロロはどっと大きな溜息をつき、へたりとその場へ腰を下ろした
タママはちょこんとケロロの隣に座った
「軍曹さん」
「なんでありますか?」
「モモッチとフッキーは、これから先はあの飴も使わないで、ちゃんとやっていけますよね?」
「…ダイジョブでありますよ、きっと」
心配そうに二人が眠るベッドに視線を向けるタママを、ケロロはやさしく諭した
664四七四式:2006/05/14(日) 23:13:46 ID:fZbkk8r+
翌朝、眼が覚めると桃華は元通りの表の性格に治っていた
冬樹は…まだ眠っている
昨日の夜、自分は想い人と添い遂げてしまった…その事実に桃華は赤くなった
「…」
『おい…起きてるだろ?』
「(あっ、裏のわたし…)」
『どうやら、みんな元通りになったみたいだな』
「(ですわね…)」
『なぁ…』
「(えっ?)」
『…頑張れよ』
「(ええ…)」
桃華は、冬樹が眼を覚ましたときのために、自室へ朝飯を持ってくるようにポールに頼んだ
電話口に出たポールはドロドロに泣き崩れた声で「ついにやりましたな!ヌオオオオオオ!!」とか
言っていた

裏か表か
そんなのは関係なかった
私は私、"西澤桃華"という一人の人間
たとえ人格が複数あっても、自分は一つ
入れ替わっても想いは同じ
独占欲とかそんなものはあってもなくても、自分は一人だ
それならば気にする必要なんて無いじゃないか
どうしてこんな簡単なことを見失いかけていたのだろう
桃華は下着姿でベランダに出て朝日を見上げつつ、裏も表もそう思った




【THE・END】


(※…残りの媚薬キャンディーは、タママとケロロで活用させていただきまし(ry
665四七四式:2006/05/14(日) 23:16:18 ID:fZbkk8r+
以上でした
本当ならもうちょっと裏なら裏らしくツンツンしたところを強調したかった
んですけど…というか、やはり冬桃は難しいですね
ちなみに私は桃華の性格は裏派なのでこんな話運びにしてしまいました
666名無しさん@ピンキー:2006/05/15(月) 07:36:41 ID:BnqOHx/S
GJ!!
667名無しさん@ピンキー :2006/05/15(月) 16:25:15 ID:i9ZCMrpG
>>665
読み終わりました。
ツンデレ桃華GJ!
情熱的な描写がよかったです。
ただケロタマ達は匂わす程度でもう少し裏方でよかったような気も。
668名無しさん@ピンキー:2006/05/15(月) 21:04:49 ID:rFoLi/Pi
GJ!! 冬桃分充填!!!
669名無しさん@ピンキー:2006/05/16(火) 16:33:49 ID:54ffeiYa
GJ! 裏が主体なのが新鮮ですね。


・・・ところでSS保管庫が更新されなくなったのが気になる。
ことに自分が投下したクルル×モアの直前で止まっているだけに、誤記
(×イベンタ星人→○インベンター)の処理に困っているのではと思うと
いても立ってもいられない。自分のはいいが、後に続く職人さんの良作が
保管されないんじゃないかと思うと・・・・腹切っても償えんなぁ・・。

 もしそれが原因で止まっているのなら・・保管されている方、どうか誤記の
ままで保管して下さい。申し訳ございません・・。
670名無しさん@ピンキー:2006/05/16(火) 19:51:38 ID:3KBLDpiP
>>669
いや、保管庫の中の人だって生活があるんだから。
必ずしも誰かの小説が原因で…てことは無いと思うよ。
671名無しさん@ピンキー:2006/05/16(火) 21:19:09 ID:zIea9V/k
どれも良作だから埋もれさせるのは勿体ないね。
保管人さま、どうか保管庫移動よろしくです。
672名無しさん@ピンキー:2006/05/17(水) 18:57:38 ID:/imENlEI
どうみてもハルヒ小説の量産化が原因です
673名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 00:09:58 ID:N+hd0Ft6
何が原因とか言っても仕方ないだろ。
文句があるなら、自分で保存して送るぐらいの手伝いをすればいい。
中の人のことも考えた上で、普通に待ってればいい。
674名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 00:55:48 ID:qXOq8M7+
やる偽善よりやらない偽善
675名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 02:50:02 ID:Int2U/tu
四七四式様のタマモアが物凄く気になっております。
最近タママ絡みだとなんか可愛いなと思ってしまう自分。
タマモアとかタマ夏とか。マイナーだらけで寂しいところですが…。
タママ絡みって少ないね。原作が軍曹さんラブだから仕方ないのかな。
676名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 04:21:24 ID:w2PakJ0W
タマカラ…とか言ってみたりする
677四七四式:2006/05/19(金) 09:03:50 ID:ahJxUjnw
>675
では、今週末にでも
678名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 15:13:10 ID:LRWX8jm/
秋ママ萌え
679名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 15:53:20 ID:SgolCBja
>>677
正座して待ってますよ
680名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 22:30:54 ID:Int2U/tu
>>676
そうか、タマカラっていうのもあったんですね。
やっぱり殆ど見かけないけど…。

>>677
ホントですか!?凄く嬉しいです。
楽しみにして待ってます。
681四七四式:2006/05/19(金) 23:02:23 ID:ahJxUjnw
>>79-80
どうもです
結局、強姦→和姦?の流れで完成しましたが、話の内容はかなりダークです
性描写とかがエグくはないんですが、ちょっとイタい話なので…
とりあえず前提として、このペアで愛は無いことを念頭にしてます

ちなみにカララは…なんだかアニメは尻軽女って感じで個人的に印象は良くないですね
原作はガキっぽくて好きなんですが
…では明日に
682四七四式:2006/05/20(土) 12:07:54 ID:5Zl6XcZB
では、ちょっと早めに投下したいと思います
重ねて忠告しておきますが、かなり内容は黒いです
文中に出てくる「タママがモアに対する恨みの念を溜めて、暴走する事件」
とはアニメ2年目にあった話のひとつで、さすがにあれは酷いだろうと思って
今回の話の内容にも合っているので触れました
では…↓
683四七四式:2006/05/20(土) 12:08:26 ID:5Zl6XcZB
「軍曹さん、えへへ〜」
「どうしたでありますか、タママ?」
お昼時、のんびりごろごろ自分の部屋にて本を読んでいたケロロの元に、全身から元気なオーラを広
げながらタママがやってきた
「軍曹さん、また側にいてもいいですかぁ?」
ケロロはタママの顔を見ずに、そっけなく言う
「…読書の邪魔だけはダメでありますよ」
ケロロの許可を取り付けたタママは、いつものようにベタベタと特定の理由もなしに彼と戯れた
その屈託のない笑顔は幸せな一時を満喫する少年の顔だった
タママ二等兵…小隊では突撃要員として素手の格闘におけるさまざまな武術を身につけている
だが、そんなタママもちょっと変わったところがある
それは、同性であり、上司のケロロに対してのアブノーマルな感情のことだ
子供っぽさがそれを紛らわしているようにも思えるが、どのみち危険な感情であることは確かだ
「ねぇ、軍曹さん」
「ん〜…何でありますかタママ二等」
「エヘヘヘ、また今日の夜…一緒に寝ていいですか?」
「タ、タママ二等、さすがに2日連続は暑苦しいであります」
この前、タママはケロロと一緒の布団で寝た
据え膳食わぬはなんとやらという状況だったが、そのときタママは手を出さなかった
しかし、ケロロも自分がいつ801な状況下に置かれるのか気が気ではなく、ちょっとタママに畏怖し
ている…が、なんだかんだで部下に甘いケロロに対する対象法は知り得ているタママは、その大きな
瞳に涙を溜めつつ迫った
「うううう…」
「ゲロロッ!?」
タママ必殺の泣き落とし作戦が発動したとあっては、ケロロもそのままの無関心を装った態度である
わけにはいかなくなった
そんな一触即発なのか絶体絶命なのかよくわからない現状に、一人の天使が舞い降りた
「あっ…おじさま、ここにいたんですか?」
「おや、これはモア殿」
「!!!!!!!」
ケロロにとっては助け船、タママにとっては非情に不快な存在が姿を現した
アンゴル・モア…恐怖の大王であり、軍曹とのつきあいは正直タママよりも古い
同盟関係にあるケロロたちとはいわば仲間…星の断罪者でもある彼女の力は、星ひとつを破壊できる
能力を秘めているが、普段のちょっとのんびりした様子からは想像できないだろう
そして、彼女はケロロに想いを寄せている…それはつまりタママの恋敵というわけなのだが、当の
本人は露ほども自覚しておらず、むしろ不利なのはタママのほうだ
そして、勿論タママはすぐさま嫉妬の視線をモアに向けた
「なにしに来たんですか…ここにあなたの居場所はないですぅ!」
「え〜と…その〜、あの〜…」
タママの威圧感に押されてもあるが、モアの様子がどこかおかしかった
その様子に気付いたケロロは、タママを制止する
「まあまあタママ二等…ところでモア殿、どうしたのでありますか?」
「えっと、その…」
ちらとタママを見るモア
「あの…できれば二人きりでお話ししたいことなんですが…てゆーか極秘会談?」



『虚しき劣情』


684四七四式:2006/05/20(土) 12:08:57 ID:5Zl6XcZB
ケロロの部屋から追い出される形となったタママは、どうにも釈然としない表情でいた
「うぐぐぐぐぐ…なんだか心配ですぅ!」
部屋のドアの前で、タママは行ったり来たりしてグルグル回っている
扉に耳をつけてみても、この基地は全体的に防音なので、もちろん声が漏れ聞こえることはない
苛立ちだけが先行するタママの脳内は、いまやお昼のメロドラマも真っ青な修羅場が展開されている
「もしや、あの女が軍曹さんを寝取って血みどろの略奪愛in下北沢ですぅ!?」
ギリギリと歯軋りしながら、扉にどす黒い視線を見つめ続けた
ところがそんな時、扉の向こうで大きな音がした
「ふぇっ?!」
何か、大きなものが崩れるような音…?
タママはいよいよ気になって、扉に手を掛けて力いっぱい押し開こうとした
扉は無常にも固く閉ざしたままだが、それでもタママは力を抜くことはなかった

タママがドアと格闘しているそのころ、ケロロ達はガンプラの山の中にいた
「ん…いたたた…」
「モ、モア殿大丈夫でありますか?」
今の音はケロロが片付けていなかったガンプラを収納していた棚が、倒壊した音だった
辺りは箱やランナーの山で埋め尽くされ、うかつに動くことが出来なかった
モアは起き上がって、ケロロを探した…が、声はすれども姿は見えず…
「おじさま、一体どこに…てゆーか行方不明?」
「め、目の前にいるでありますよ…」
「ひゃあっ!!」
ケロロがいたのはモアの体の下…すなわち、モアがケロロを押し倒す形になっていたというわけだ
モアはあわててケロロの上から離れ、ガンプラの山を掻き分けて、別に座る場所を確保した
「ふぅ…しかし、部屋のガンプラも定期的に整理する必要がありますなぁ…こうも数が多いと」
「おじさま」
「そういえばお話…マダ聞いてなかったでありますな。モア殿…え?」
ケロロが振り向くと、そこには涙を流すモアの姿があった
「モ、モア殿!?どっかケガでもしたでありますか?!」
「ううん…そんなんじゃありません……その…私」
きゅっと唇をかみしめるような仕草を見せたモアは、またバッとケロロに向き合った
「今日…夜の一時ごろに、おじさまの部屋にお邪魔しても良いでしょうか…?」
「え…」
「……てゆーか夜這予告…?」
「え゙…」
モアが言いたかったこととは、その四文字熟語ですぐに意味が通った
ケロロは終始驚いていた…それもそうだ。モアとは未だそういう関係どころか、告白さえも済ませて
いないのだから
そして、さっきよりも顔をさらに真っ赤にして、涙目でモアは自分の気持ちを訴え続けた
「私…もう子供じゃありません」
「…」
それがモアのできる精一杯であり、今言える最大限の言葉だった
モアの肩に、ケロロの小さな手が置かれた
その手は見上げるモアの目を優しくなぞり、涙をふき取っていった
「モア殿、我輩ちょっと考えさせてほしいであります」
「えっ?」
「別に悪い意味ではないであります。ただ、少し心の整理がつかないと言うか…」
ケロロの言葉にこくりと頷くモア
しばらく二人は見つめ合ったが、そのうち何をするでもなくその場から解散していった
685四七四式:2006/05/20(土) 12:09:37 ID:5Zl6XcZB
扉を開いたモアの前に、タママが現れた
そういえば自分の話のために、タママは外に出てもらっていたんだった
「あ…も、もう話は終わりましたよ?てゆーか自己完結?」
「…」
とても落ち着いた表情で、タママはモアの言葉を聞き流した
そして、一つだけ質問した
「なにを軍曹さんと話してたんですか?」
「そ、それは…」
モアは言葉に詰まった…それもそうだ
そんなモアの様子を見て、タママは何かあるに違いない、と勘ぐった
「まぁ、言えない話なら別に良いですけど。たとえば軍曹さんに夜這いかけても良いですか…とか」
「!!」
モアはさらに驚き、タママから少しあとずさった
タママは確信を持つ…これは図星だ、と
「…べつにいいですぅ」
だが、意外にもタママは何も言わずに、その場を後にしていった
モアはそんなタママを、姿が見えなくなるまで見つめていた
「…嘘をついてしまいました……」
モアは少しだけ、罪悪感に駆られた
めったにつかない嘘を、タママにしてしまったことに後悔を感じているモア
しかし、それはタママの気を知らないからこそいえた言葉だ
彼女は、時に残酷さを帯びるほどに、とても無垢だった

前に、タママがモアに対する恨みの念を溜めて、暴走する事件があった
タママも自分なりの意地で行ったことがそもそもの発端だが、それを知らずに「かわいそう」と言っ
たモアの言葉が、タママを決定的に暴走させる一因ともなった
その後、元に戻ったタママはケロロの隣で楽しく談笑していた…が、その時モアもケロロの傍らに
いた。タママを気遣うこともしないで、モアとしては何も責任を感じていなかったのだろうか?
…違う。それはただ純粋に、タママが元に戻ったことにうれしく思っている穏やかな思いでしかな
く、彼女の深層心理ではケロロの事が好きであるということも含まれていたことが、自然にケロロの
そばに自身を導いたのだ
そして、これが一番厄介であったが、モアはタママがどうしてあんな事になってしまったのかを知ら
ず、そして知ろうともしなかった。そう、言ってしまえば印象が悪いが、モアはタママのことなど眼
中になかった…それはモアの無意識のうちの事だが、紛れもない事実だった
知らないことが罪ならば、知ろうとしないことも罪なのだろうか…?
そんなモアは足取りも軽く、自分の部屋へと帰っていく
今、タママは怒号と怨嗟が頭の中で渦を巻いていることだろう
だが、モアは知らない…もしかしたら、これは知るべきことではないのかもしれない
686四七四式:2006/05/20(土) 12:10:32 ID:5Zl6XcZB
夜、モアは眠い目をこすりつつ、基地内にいた
「おじさま…」
モアはきゅっと唇を噛み締めた
ケロロは考えさせて…と言った
しかし、あの時の一大決心を口にしただけあって、もうモアは覚悟の内だった
たとえ拒まれようが、モアはケロロの元へ馳せ参じるつもりだった
もう今のモアは、自分とケロロしか見えていない
モアは半ばボーっとした状態で、まるで夢遊病者のようにケロロの部屋へと歩を進めていった
その背後に、尾行者の存在も知らず…
「あ…」
いつのまにか、モアはケロロの部屋の前に立っていた
ケロロの部屋に行くまでは結構歩くのに、もう着いてしまった…まるで夢を見ているようだ
モアは、そのままケロロの部屋をノックしようと、扉に手をかけた
「おじさま…」
「ナニやってるですか?」
「っ!!」
後ろから声をかけられて、モアは心臓が飛び出さんばかりに驚いた
声をかけたのはタママだった
タママはモアの行動を怪しんで、尾行し先回りして部屋の前に隠れていたのだ
モアは自分の姿を見られて、とても動揺していた
「あ…あの………その…」
「…夜這いするんですね?」
「…」
「羨ましいです」
タママの口から意外な言葉が飛び出したので、モアは目を見開いた
見ると、タママは扉を見つめて、遠い目をしている
「もし僕が女だったら…この躯で軍曹さんの全部を受け止める事が出来るのに…」
「タママ…さん」
「羨ましいから…」
「えっ?」
タママは唐突に、モアを引っ張った

シューティング場は夜になると誰も使うものはいない
と言っても、ここを利用しているのはギロロぐらいの者であり、いつもは閑古鳥が鳴いている
ことに夜となるとギロロはテントで寝ているので、ここに人が来ることはまず無かった
「あの…こんなところにつれてきて、一体何をするんですか」
モアは心配そうにタママに対し聞いたが、タママは返答どころか目もあわせない
それどころか、そこに常備されている射撃用の模擬ビームライフルを使い、射撃の訓練を開始した
「あ、あの…」
タママは黙って射撃を開始した
的に向かって光の線がいくつも飛んでいくが、なかなか当たらない
だが、よく見ると的のところに何か写真のようなものが貼ってある
モアは薄暗い中を目を凝らし、それが何であるのかとじっと見た
…あれは私だ
その的に貼ってあった写真とは、紛れもなくモア自身を写した写真だった
彼女は大きくショックを受け、よろけて壁にすがった
「なん…で?」
銃のカートリッジに装填されていた模擬弾を打ちつくしたタママは、ようやっとモアに視線を向けた
その顔はいつものかわいらしい顔だが、目には狂気の色が浮かんでいる
ゆらゆらとおぼつかない足取りで、タママはモアに接近した
後ろは壁なのでモアはどこにも逃げる事がかなわず、その場にへこたれた
「タママさん…あの…?」
「きっとお前には何も解らないですぅ…」
「わ、私は」
「どうせ解ろうとも思わなかったに違いないですぅ…」
「それは…」
「自分は無実のつもりだと思い込んでいるけど、それは全部思い違いですぅ…」
とうとう、タママはモアの胸ぐらを掴んだ
そして大声で叫んだ
目をかっと見開き、まさに慟哭したのだ
687四七四式:2006/05/20(土) 12:11:39 ID:5Zl6XcZB
「どうして…どうしてお前は僕からなんでもかんでも奪っていくんだよ!?軍曹さんとのラヴラヴな
ポジションも、軍曹さんとの幸せな時間も、軍曹さんの想いも、そして…今度は軍曹さんの貞操!?
ハァ?!!いい加減にしろよ!!お前のせいで僕がどんな思いをしているのかも知らないくせに!!
お前のせいで僕がどんなに心に嫉妬とストレスを抱えているのかもわからないくせに!!お前のせい
…お前のせい…みんな、みんなお前が悪いんだ!!お前さえ来なかったら、ここはずっと平和だった
んだ!!軍曹さんは僕とラヴラヴで、みんなちゃんと侵略を進めていて、僕もこんな腹黒いキャラに
身を窶すことにもならなかった!!!軍曹さんがああやってお前とうつつをぬかしている間にも、侵
略は絶えず遅れて、なにもかも全ての歯車が狂っていく!!ああ僕も狂いたいさ!何もかも全部ブッ
壊したいさ!愚かなペコポン人なんか一人残らず狩りとって、この星を血と屍で満たしたいさ!そう
思ってた矢先にお前だろ!?フザケんなって感じだよ!!この略奪者!糞娘!売女!ウジにも劣るゴ
ミカスが!!!死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇ!!!お前なんか死んで…それで……ハァ…」
まるで彼の口から悪霊が出ていくかのように、凄まじい罵倒や恨みの言葉が吹き出した
それはずっとタママが抱え込んでいた爆弾であり、それが今やっと全て吐き出されたのだ
一息で言い切ったタママは、呼吸を整えようとゼーゼー言っている
肝心のモアは、顔面蒼白でその言葉を全て聴いていた。よもや自分がそんなに人から恨まれる事をし
てたと、心から清純なモアが知ってなんとも思わぬはずがない
モアは言葉も出ず、ただ震えているだけだった
「…」
「な、何か言えよ……言えって…言ってんだろが!!!」
タママは今の勢いに任せて、モアの服を強引に剥ぎ取った
彼女の褐色の肌と対照的な白いブラが顔を見せたが、それに対して、モアのリアクションは薄かった
それがさらにタママのカンに触ってしまったみたいで、彼はモアを押し倒し、下着をも破り捨てた
「お前のバージン…僕が奪ってやるですぅ!!」
「…」
放心状態のモアをよそに、タママは彼女の胸を責めた
モアのペコポン人状態の肉体年齢は、夏美と一緒かそれより少し上で、実は夏美より胸も大きい
思わずタママは、そのふくよかな胸にごくりと喉を鳴らせてしまったほどだ
「…ぼ、僕は軍曹さんが好きなんです!こんな娼婦モドキに心を許すなんて…許さないですぅ!!」
乱雑にその胸を揉み、それは自由に形を変えていく
きゅっと強く握り、ぐっと強く押して、その淫らな変化にタママの下半身は自然に反応を始めていた
「どうです?まだまだ…こんなものじゃないですぅ!」
「ぅ…ひっ!!」
今度はタママは乳首に吸い付いた
さすがにこれにはモアも反応し、背中が浮いた
モアの乳首は勃起を始め、口で対応していないほうは指で強くつねった
「あっ、はぐぅ…!」
「泣けですぅ…もっともっと泣いて、僕を満足させるです!!」
さらにタママはスカートまでも下げて、モアのショーツがあらわになる形となった
純白の下着に手をかけてずり下ろそうとするが、しかしタママは戸惑っていた
復讐心が先立っているとはいえ、タママもまだ子供である
こんなかたちではあるが、初めて女性の秘部を見るとなると緊張してもおかしくない
下着にかけていた手が、自分の意思とは関係なく震えた
だが、それでもタママは下唇を噛んで耐え、一気に足先までショーツを下ろしたのだった
688四七四式:2006/05/20(土) 12:12:45 ID:5Zl6XcZB
モアはショーツを脱がされても隠そうとはしなかった
そしてタママはモアの秘部を赤い顔で興味深そうに見ている
とても奇妙な光景だ…パッと見、強姦にも見えるが殺伐としていない
「(すごい…これ、毛がちょっと生えてて、それに…濡れてる?)」
「タママ…さん」
「!」
行為を開始して初めてモアがまともな言葉を口にした
タママはすぐさま気を取り直して、再び威圧感のある面持ちで迫った
「何か言いたいんですか?でも助けを呼ぼうとしても、ここには誰もいないですよ…?」
「タママさん…私、」
「脱ぐですぅ」
「…え?」
「とっととその体に未練がましく着けてるそれを…早く脱ぐですぅ!!」
「は…ハイ」
モアは寝そべったまま、その身から残りの衣服を取り始めた
だんだん裸身に近づいている彼女の姿に、タママは思惑とは別に前屈みになってしまう
…そして、モアの体から全ての服がなくなり、あとは褐色の肌しか残されていなかった
「これで…いいんですか?」
「あ…ハイ」
見とれていたタママは、思わずいつもの敬語を使ってしまった
無理もないだろうが、そのモアの体は本当に美しかったのだ
金髪の髪と褐色の対比が淫靡であり、そして程よくくびれた腰つきやハリのいい胸尻…
ともかく、タママにとっては十分衝撃的なものを見てしまったので、しばしぼけっとしていた
「…きれい」
「え?」
「あ、あっと…あの……こ、こんな雌豚なんか、僕が犯してやるですぅ!!」
「きゃっ!!」
タママはモアに飛びかかり、再び組み伏せられる状態となった
そして、次にタママが狙ったのは彼女の唇だった
「ん…んんッ……!」
「ひゃぐっ…う…ちゅ、ぷふ…んぐ…やぁ…あ…」
「黙れ!この…んむぅ…ん…くっ…」
「はむッ……や…やあっ!!ぁ…ちゅ……ん!!」
「…うぶ…ん…ふぅ、んん…」
「あぁっ!だ…め……ちゅく…んぎッ……!」
必死に抵抗しているモアだったが、力負けしてついにタママの唇も舌も、侵入を許してしまった
乱暴にねじ込まれていくタママの舌は、モアの舌を捕らえるや否や急激に絡みつき、吸う…
タママはモアのファーストキスを奪って、彼女の抵抗心を消してしまおうと考えたのだ
すると、次第にもがいていた腕から力が抜け、くたりと力なく肩を落とした
これは落ちたと確信したタママは、とうとう最後の領域を踏み越えようとする
股間に隠れた雄を出して、その照準をモアの花弁に向けたのだ
「なにもかも奪って…僕の怨念を味わえ……ですぅ」
689四七四式:2006/05/20(土) 12:13:22 ID:5Zl6XcZB
タママの雄は完全にいきり勃ち、今にも暴発するかもしれないほどにガチガチの状態だった
だが、それを見せ付けられてもモアはいっこうに反撃に出ようとはしなかった
彼女もアンゴル族のはしくれ…戦力のみなら彼女にだって分があるはずだが、いまだにほぼ無抵抗だ
なぜそうしているのか?
だが、いよいよ挿入となった今のタママにそんな事は考えられなかった
「さぁ…ひざまずいて許しを請うですぅ!そうすれば、処女だけは助けてやってもいいですぅ!」
「…」
「…チッ!」
あくまで無視を決め込むつもりか
タママはさらに激昂し、怒りのあまり前技も無しにいきなり突き入れた
プチッと何かが破れる感覚の後、タママの雄は柔らかい肉壁に包まれ、彼は垂涎の至福を感じた
モアは仰け反り、叫びそうになる自分を抑えようとするように、側に脱ぎ捨てた服を噛んだ
目尻からは涙が落ち、股間には破瓜の証が垂れていた…それを見て、ようやくタママに罪悪感が芽生
えたが、それでも強がって快感に身を任せた
「ふふっ…舌の口はくわえて離さない…トンデモない淫乱女ですぅ!!」
「いや゛ぁ…あぁあ、ああっ!!!」
「泣け!そして…喚いて後悔するですぅ!」
「痛ぁ……やっ、ダメぇッ!ひっ…いぃッ!!」
「(うっ…スゴいですぅ……女の人って、こうなってて…)」
実は、タママは早くも限界を迎えそうだった
挿入する前から張り切っていたので、前技の時点ですでに達していてもおかしくは無かったのだ
しかし、モアを陵辱することを第一としていたので、今まで何とか持ちこたえていたのだが…
「(もう…ダメですぅ!ヤバッ…で、出ちゃう!!)」
タママがイきそうになったその時、なんとモアがタママを抑えこみ、彼を固定してしまった
驚くタママだが、しかしもう駄目だ…タママはモアの膣内に精子を放ち、果てた
「ああっ!!あ…ああ……あ…」
「ッ!…う、うぅ…」
気だるさの残る体を起こし、どうにかタママは雄を引き抜いたが、この絶頂で視界はまどろんでいた
そんな疲弊しているタママを、モアはそっと持ち上げて抱きしめた
「はぁ…はぁ……え…?」
「…」
無言で、自分を犯したタママをいたわるように抱くモアは、優しい目で彼を見つめる
その様子にあっけに取られたタママは、もう罵ることも忘れていた
「…なんで?」
「はい?」
「僕はお前をこんなに傷つけたり蔑んでるのに、どうして…そんな目ができるんですか……?」
「…」
「ねぇ…」
タママの問いかけに、モアは表情のとおりに優しく答えた
けど、それは少し衝撃的なものでもあった
「…私はとても残酷な女でした。タママさんのことを知ろうともしないで、無意識のうちに自分の事
だけを考えていました。確かに私はおじさまのことが大好きです。でも、それが理由はどうあれ、他
人を傷つけていたとなれば、話は別です」
「えっ?」
「タママさん、私を犯し続けてください…。私はあなたの言うとおり、とても汚れた悪い女性だった
んです。こんなにおじさまを愛しているのなら、きっとおじさまもお幸せになれると思います…」
「えっ…それは…」
まさかモアがここまで思いつめていたとは予想していなかったので、タママは驚愕していた
そして、彼女がケロロを諦めるなんてまさに願ったりの話なのに、素直に喜ぶことは出来なかった
モアはタママの手をとって、さらに続けた
「もし、それでもあなたの気がすまないと言うのなら、私はかまいませんから…」
「あっ」
タママの手を自分の首に当てて、笑顔でモアは言い切った
「私を殺して、幸せになってください」
690四七四式:2006/05/20(土) 12:14:02 ID:5Zl6XcZB
タママは戦慄していた
このモアという少女の懐の深さと、あまりにも大きな自己犠牲の精神に
そういえば、モアはケロロのためとならば、どんな無茶な命令にも笑顔で答えていた
常にケロロを念頭に置き、自分でもやりたい事がありそうなのに、なおかつ想い人のために働いてる
…自分にそこまでできたのか?
いいや、できていない
時に裏切り、時に見捨てて、時に賛同せず、時に思いに反し……
従うだけではなく、それ以外の面でも自分は明らかにモアより劣っていた
そう、ケロロにはモアこそお似合いだということに、タママはとうとう気付いてしまったのだ
実は前から薄々とは感じていたが、ここでその疑念は決定的となった
タママはそれが信じられないし、信じたくなかったのだが、それが今回の行動の間接的な動機となっ
たのだろう
"自分は既に負けていた"
それが結論だった
「う…」
「?」
呻き声のようなものを上げるタママを覗き込むモア…彼は泣いていた
いまだに残るゆずれない思い(ケロロのことが好き)と、自分はこの女よりも劣等だ(ケロロには彼
女がふさわしい)という思いが混在し、どうしたらいいのかという事で頭がいっぱいとなり、考えき
れずにパニックになってしまったのだ
「うわぁぁぁぁん!!!」
「タママさん…」
「ひっく…えぐぅ…うぅ…」
「…」
さっきまでの鬼畜な様相とは打って変わり、まるで怯える子犬のようなタママを見て、モアはまた彼
を抱きしめた…それは決して哀れみではない
モアは純粋に、このタママを愛しい…と思った
彼女が好きなのはケロロだが、今だけそう思えたのだ
そして、もう一度だけその体をタママを慰めるために差し出したのだった
691四七四式
モアの胸へ、幼子が母乳を飲むように、タママが優しく乳首を吸っていた
おそらく、こんなタママは今だけであろう
次の日になれば、またモアは無意識のうちにケロロと共にあり、そしてタママを傷つけているはずだ
それは、いくらモアでもどうしようもない衝動であり、止める事なんてできないものだった
それならせめて今この時だけでも、種類は違えど気分よく思って欲しいと願い、この行動に出たのだ
処女を奪われた事を…それをモアは枷とした
これから先、またこのような悲劇が無いように、モアは自分への戒めとしてこの事を心に刻むのだ
もうケロロに対して第一線を越えない…それがこれ以上タママを傷つけない、唯一の方法だった
それを…タママは知らない
人知れず心労を持っていたタママに対し、モアもそうするようにして彼の苦しみを理解しようと努め
ようとも考えたのだ
「ん…」
「はむっ…ん…んん…っぷ」
「タママさん、可愛い…」
「んっ…んっ…」
「ふぅッ…!」
タママの口は移動し、胸から腹へと移った
ヘソを中心として嘗められ続け、次第にモアも快感を覚えていった
そして今度はヘソ下から花弁へと移り、微弱だった快感も小さなクライマックスを迎えた
「ひゃっ!そこぉ…いいですっ!」
「んみゅ…ん、ちゅ…んん…」
「ああ、気持ちいいですよぉ…モアのそこ、もっと舐めて下さい…んっ!!」
舌どころか指も膣内へと侵入し、いよいよモアの快楽も大きなものとなってきた
タママは、いま自分が何をしているのかと言う自覚がなかった
ただ、さっきの快感がもう一度欲しいから、体がそれを求めていたのだ
今のタママに、怨嗟の念は無い
「ひゃううぅぅっ!!!」
「っく…」
再び、タママの雄がモアの膣内へと挿入された
さっき破瓜したばかりなので当然まだ痛みは残っているが、さっきよりかはマシだ
前にタママが放った白濁が潤滑油となり、そんなに濡れていないモアの中を潤わせるには十分だった
ぎちゅ…ぎちゅ…と淫らな音がシューティング場に響き、そして二人の躍動も増した
「あっ…だ、ぁああっ!!…っはぁ!!」
「ううぅ…う…」
「おっ、奥に…当たるっ!!ひゃあっ!!!」
「うぐっ…あ、うう…」
髪を振り乱して、モアは快楽とも痛みとも受け取れない不思議な感覚に浸っていた