ハルは?
エマ博士は?
松田大秀氏のフロントミッション漫画は程よくエロくて良い。
(オリキャラも多いけど…)
という訳で松田大秀氏ガンハザ漫画の最後の方に出てくる
クマのぬいぐるみを持った戦災孤児でキボンヌ
マニアックすぎてどんなキャラだか分からねぇよwww
今日のミッションを終え、ハンガーで整備員に指示を出すと食堂で夕食を取った。
疲労を感じたので少し早めに自室に戻り、眠りに就こうと努力をしたが眠れない。
何度も寝返りをうち、その度に粗末な簡易ベッドが軋む音を今夜は何度聞いた事だろう。
女の身でありながら、WAP乗りの道を選び数々のミッションを遂行してきた。
そのうちに重要なミッションを請け負う隊にスカウトされ、副官を務めるまでになった。
輝かしい戦果に比例するかの様に多くの金銭も得るようになったが、
そんな物よりも、場合によっては自分の中の正義感を通す事も叶う傭兵の仕事に誇りを持ってる。
様々な事情により、通称ストーム隊の副官を務めるようになってからも、
任務に対するモチベーションは変わる事は無かったが、つい先日のミッション以来
自分の中で芽生えた…いや、これまで心の奥底に眠っていた感情が表に出た事に戸惑い、
傭兵の実戦を経験した時以来の眠れぬ夜を過す事になってしまった。
「隊長…なぜあのような事を私に……」
目を閉じようとする度に、先日のミッションでの出来事を思い出し簡易ベッドに悲鳴を上げさせてしまう。
それは、民間人を装っての偵察行動中での事だった。
その時の私は普段見る事のないプライベートな隊長を垣間見る事が出来たので、
少々浮ついた気分になっていたのかもしれない。
演戯とはいえ、カップルのような真似事をする事自体が久しぶりで、
ましてや生死を共にし、任務を重ねていくうちに敬愛すべき対象になった隊長が傍らに居る。
いい機会だから、色々な話をしてみたい…そう思った矢先に警備兵に見つかりそうになってしまった。
咄嗟の事に判断できず、何らかのアクションを起こせずにいたら、
隊長が私を抱き寄せ、空いた方の手で私の口元を強引に塞いだ。
一瞬抵抗を試みようとしたが、そのまま身を任せる事にした。
その瞬間、胸の高鳴りを覚えた。それは異性に対しての忘れかけていた感情だった…。
声を上げるな!との意である事が十分解っているし、任務を無事遂行する為の行為だと理解している。
理解しているからこそ、自室に戻り一人きりになった時、虚しさを感じてしまう。
全面的に信頼を置いている敬愛すべき隊長…、私は隊長の信頼を受けている副官…。
ただそれだけの関係だったのに、任務を通じて一緒に時間を重ねていく内に信頼が愛情に変わってしまったの…?
隊長と副官の関係を壊す訳にはいかない…、でも今の気持ちを押し殺したままでいるのは辛い…。
私……どうしたら……。
思考の袋小路に迷い込んだ私は着衣のファスナーを無意識に下ろし、
先日の体験を再現するかの如く、自分の右手を唇に密着させる様に口元に持っていった。
左手の指先は理性の鎖から解き放たれた動きを見せ、彷徨うかのように自分の首筋から胸元、
そして着衣の緩める事で出来た隙間の限界点に辿り着き、再び胸元を目指した。
「隊長…私をその手でもっと触れて下さい……隊長………あぁ…ストーム…」
行き場の無い感情の高ぶりを治める為、乏しい知識を活用し自慰行為らしき事を試みようとしたが、
密かに想う人の名前を口にした瞬間、手が止まった。
一時の劣情であの人の事を汚したくない…、そんな気がしたのかもしれない。
「いけない、あの人は私の敬愛する隊長…尊敬に値する人…それ以上でもそれ以下でもない!」
目を堅く閉じたまま乱れた着衣の部分を一つ一つ元に戻し、再び目を開けた時に一筋の涙が流れた…。
しばらく虚ろな表情で涙に滲む天井を見続け、乱れた感情が落ち着くのを待ち続けた。
ようやく涙が止まり、想いを振り切る為に傍らにあった枕を乱暴に掴み、
道に迷う女性から『副官』に戻る為、想いを吐き出すかの様に強く抱きしめた。
「私はあくまでストーム隊の副官…早く普段の私に戻らなければ隊を危険に晒してしまう…」
そう思うと再び気持ちが高ぶり、乾いたはずの目元に涙が溜まり始めてしまった。
嗚咽交じりで自分を納得させる呪文の様に何度も呟き、涙が止め処も無く流れ続ける…。
数十分後、ようやく息が整い、落ち着きを取り戻す事が出来た。
疲れ果てたのか、意識の深い井戸の中に落ちていくまで時間がかからなかった。
翌朝、隊舎内の食堂で簡単な朝食を済ませた後、傭兵詰所に足を運んだ。
そこには顔なじみの整備員やオペレーター、一緒に生死を共にする仲間がいた。
無意識に隊長の姿を探したが、まだ詰所には足を運んでないらしい。司令室に居るのだろう。
夕べの葛藤を振り払うかの様に頭を数度振り、いつもの様にオッドアイやチャンプ達の会話の中に入った。
今日に限ってオッドアイが提供する話題の中に混ざる時間が心地よい…。
『アキハバラ談義』に混ざる事で普段の自分に戻りたいのかもしれない。
「アキハバラでは色んな缶詰が流行っているんですよぉ。これがまた軍のレーションとは違うんですよねぇ」
オッドアイが嬉々としてテーブルの上に缶詰を並べる様子を見つつ、何気なく一個を手にした。
「あっ、レインさんお目が高い!これは中華麺の缶詰で、定番になりつつあるんですよぉ」
ふーん…そうなの?と答えつつ、話の流れで手にした缶詰を色んな角度から眺めてたが、
「コンニャクという物を麺として使ってるので、美味しいだけでなく美容にもいいんですよ。」
「えっ!びっ…美容…」
「ここ最近恋する乙女って表情をしている時があるから、何かと気を使ってるのかなぁと思いまして。」
この一言で顔が紅潮し、酸欠の金魚の様に口をパクパクさせてしまい二の句を告げる事が出来ない。
「そんな事ありません!!」
やっとの思いで抗議の声をあげた時、聞き覚えのある声をが耳に入り再び顔が紅潮してしまった。
「みんな揃ってるようだな、本日OSの書き換えを予定していたがWAPのオーバーホールも併せて行う」
近々大きな作戦が行われるので、操縦系の反応とデータ処理能力を強化する為にOSの書き換えをするのだろう。
オーバーホールも行う以上、慣らし運転をする為キルハウス通いなのかな。
でも使い慣れたOSから性能が未知数のOSに乗せ換える意義があるのだろうか…。
そう頭の片隅で考え事をしながら、隊長の言葉に耳を傾けた。
「予定より作業が長引くので、これより48時間の休暇を与える。各自有意義に活用してほしい、以上だ。」
隊長が去った後、再び詰所の中は騒がしくなり、あちこちで休暇の使い道について話し合ってる姿が見られる。
「そうだ、隊のみんなで飲み会をやりましょうよ。丁度いい機会じゃないですか!!」
何かを閃いたかのようにオッドアイが目を輝かし、周囲を見渡しながら話をはじめた。
「お酒とかはPX(基地内売店)で用意できるし、場所は食堂を借りればいいじゃないですか。」
そうと決めると話は面白いように進み、夕方ぐらいより飲み会をする事になった。
「では、隊長への報告はレインさんにお願いしますね。」
「ちょっと、オッドアイ」
まったく変な気を使わないでよ。そんな関係じゃないし、そんなつもりも無いんだから…。
「失礼します…実は……」
隊長の自室に足を運び、飲み会を食堂で開催する旨を伝えた。
「なかなか面白そうな話だな、作業の進捗状況を確認したら私も参加したいのだが、邪魔かな?」
「あっ、はい!お待ちしてます!!」
思いがけぬ返事を貰ったので、条件反射的に敬礼をして隊長に苦笑されてしまった…。
「どうせなら良い気分転換にしたいな。隊の副官として準備を手伝ってくれ、これは命令だ。」
まるで子供が悪戯をしている時のような表情を見せ、胸がギュッと締め付けられた。
すぐに隊舎中を走り回りたい衝動を抑え、一礼して隊長の部屋を後にした。
日が落ちかけた頃、隊舎の食堂を使用しての飲み会は始まった。
ハンガーに顔を出し、自分が搭乗するWAPのオーバーホール箇所の確認と説明を受けてたら話が長引き、
気が付いたら飲み会が始まる時間をとうに過ぎてしまった。
整備員に要望を手早く伝え、時間を気にしつつ足早にハンガーから隊舎の食堂へ向かった。
軽く頭を下げて食堂内に入ると、オッドアイは私の姿を見つけたらしく、しきりに手招きをしている。
「レインさんの場所はココれすよぉ…、うふっ先に初めててスミマセン。」
「ちょっと、オッドアイ!なんで私の場所は隊長の隣なのよ!」
彼女の腕を引っ張って、小声で話し掛けたが、アルコールのせいか一拍置いてから答が来た。
「だってチャンプとグレイさんは妙な話題で盛り上がって、他人を寄せ付けないオーラまで出してるし…」
確かに、アノ雰囲気に割って入る勇気は私には無い。
「それに、こんな間近で隊長と話が出来る機会はないれすよ。ほら、遠慮しないで!」
席がそこしか空いてなかったので、複雑な気持ちで隊長の隣に座った。
「先に始めさせてもらってるよ、私もハンガーに顔を出したが、OSの更新に手間取っているみたいだな。」
「そのようですね。WAPの機種によってバランサー絡みの設定が微妙に違うみたいで、結構大変らしいです。」
「なるほど、長めに整備期間を取って正解だったな。」
「そうですね、これから過酷なミッションが続きそうなので、色んな意味で丁度よかったのかもしれません。」
「ここ最近のミッションで気付いたのだが、今後各機が装備しているチャフを多めに搭載できないか?」
「ミサイラーが目立つとはいえ、対炎熱装甲だと不利な局面が増えそうですよね。検討してみます。」
『はぁ……。任務やWAPの話なら普通に出来るのに、
それ以外の話題を隊長から振られても【はい】と【そうですね】しか返事する事が出来ないなんて…。
……やはり意識しているよね…私。』
周りの人間に色々気を使われる前にアルコールの力を借りて平常心に戻ろうと思い、早いペースで杯を重ねた。
元々アルコールには強く、周りの人間の言葉を借りれば酒豪の部類に入るらしい。
ふと辺りを見回すと食堂内は我々ストーム隊の面々だけになっていた。
どうやら、手空きの基地スタッフはとっくに隊舎に戻ったようだ。
ようやくチャンプ達は自分らの世界からの帰還を果たし、私達の話に参加するようになった。
多めに用意した食べ物もチャンプ達の復帰で見る見る減ってしまった。
「なんだかテーブルが寂しくなったので、ツマミになるような物を持ってきますね。レインさんも手伝って下さい。」
「ちょ…ちょっと。そんなに引っ張らないでよ。」
強引に腕を引っ張られ、状況を飲み込めないまま食堂を後にした。
「レインさん、一度聞こうと思ってたんですけど、隊長の事どう思っているんですか?」
「どうもなにも、尊敬に値する立派な隊長よ。」
「そうでなくて、異性としてはどう思っているかを聞いているんですよ。」
「い、い、…異性として?…それは…その……考えた事も……」
弱弱しく俯きながら答えるしかなかった。
正直な所、異性として意識するようにはなったが、あくまで人間性に好感を持った上での事だ。
決して恋に恋するような、女学生の様な気持ちではない。
だが、戦場に身を置いて、隊の副官と隊長としての関係がある以上、
隊の機能不全に陥るような事だけはしたくない…。隊員の生死にも関わってくる。
でも、今生きている事が明日生きている事の保障に為り得ない事も承知している。
あっ!!
そうなのか…。
今の私は色んな可能性を秘め、幾筋にも別れた【IFの交差点】に立っている事に気付いた。
「レインさん、やっぱり意識しているんですね。前々から気付いてましたが、缶詰の件でハッキリ分かりました。」
胸に杭を打たれたかの様な衝撃を覚え、思わず背筋が伸びた。
これ以上、誤魔化すのは無理か…。
「オッドアイ…私どうしたら…」
「素直になりましょうよ、レインさん。想いを秘めるのは簡単です。でも最後には後悔しますよ、絶対に。」
「そういう物なの?」
「そういうモンです。レインさんは純粋な気持ちで隊長を見てきて、想いを暖めてきたんですよね。」
「どうなんだろ?一応そうなのかなぁ…。」
「ダイジョウブですよ、ダイジョウブ。きっと想いは通じます。」
「想いと言われても…」
「それに今日の隊長、ちょっと様子が違いましたよ。レインさんが隣に座ってから雰囲気が軟らかくなったと言うか…」
「えっ!本当に!!」
そのオッドアイの一言で、僅かな希望が心に中に燈った。
日本から直接持ち込んだ秘蔵のオデン缶を抱えて食堂に戻り、飲みなおす事にした。
みるみる目の前に空き瓶が無秩序に並び、空き缶は床にちらばっていた。
でもね、そうは言っても何て話かければ…。オッドアイ…私どうしたら…。
ふと、視界が歪み始め瞼が重くなる…。
もしかして酔った?
普段よりかなり早いペースで飲んだのがいけなかったのか、それとも酒の質に問題があったのか。
私、こんなにお酒に弱かったっけ…。そう思った所で心地よい眠気に襲われ、自然と瞼が閉じていく。
隊長が私に話しかけているのが分かったが、そこで意識が完全に飛んでしまった。
意識が戻った時に最初に目に入ったのは見知らぬ天井だった。
少し頭が重いが、体を起こしゆっくり辺りを見回すと自室ではない事に気付く。
「ここは…」
声に出すと、一番聞きたくもあり聞きたくもない声が耳に入った。
「レイン、具合はどうか?」
隊長の声だ!じゃぁここは医務室でもないし、自室でもない。えっ!…ここって…。
「本当なら自室に送り届けるべきなのだが、扉を開ける番号がわからなかったので私の部屋に連れて来た。」
「隊長、ご迷惑を掛けてしまい申し訳ありません。」
「いや、私の方こそ配慮が足らなかった。医務室やオッドアイに頼む方法もあったのに気付かなかった。」
お互い頭を下げた所で、隊長が冷えたミネラルウオーターのペットボトルを手渡してきた。
「隊長、何から何まですみません。」
「いや、いいんだ。たまには気持ちを緩める事も大切だ。」
その会話をきっかけに隊長は隣に腰掛け、そのまま色々な話をした。
自分の生い立ちを話せる範囲で語り合ったり、笑ったり一緒に考え込んだり。とにかく隊長と色んな話をした。
こんなに話が出来たのは初めてだ。
そして自然と先日のミッションの事についての話になった。
「あの時は声を出そうとした私が悪いですけど、あれではカップルらしく見えませんよ。」
「そうか…、分かった。今度同じ様なミッションに就く時、似たような状況が起きたらこうする。」
それは突然だった。
目の前に居る想い人の顔が間近に迫り、私の唇を奪った。
二度三度啄ばむかのように唇を吸われ、そして、ゆっくりと唇を重ねてくる…。
僅かな時間だが、それは数十分にも感じられた。
「た…隊長……どうして…」
何が起きたのか丸っきり分からなかったが、頭の中で徐々に整理していくうちに頬が赤くなり不思議な高揚感を覚えた。
「カップルはこうするものだろ?」
いつもの感じで話かけてくるので、気分が落ち着き自分の想いを告げる事にした。
今なら言えるかも…。
「隊長、私を軽蔑しないで話を聞いて下さい。私は隊長の事を任務上だけでなく、人間として尊敬しています。」
気のせいか、暖かい眼差しで話を聞いている気がしたので、そのまま続けた。
「隊長の人間性に触れていく内に、色々意識をしてしまうようになったんです。その…異性として…。」
「異性として?」
「そうです、この人の前なら弱い所を見せても構わないと。そう思えるようになったんです。」
「そうか………。」
「私は副官として失格ですよね…。でもなんだか吹っ切れました。更迭されても構いません。」
目の前の想い人は目を深く閉じ、息を大きく吐くと重々しく口を開いた。
「確かに副官として失格だな。重要なミッションを控えた状況なのに今の言動は…。」
更迭される事を覚悟して、隊長の次の言葉を待った。
「だが一個人としては嬉しい。冷静沈着なレインが私に好意を伝えるぐらいだから、よほど強い想いなのだろう。」
「隊長…。」
「でも、私は周りが思っている程強い人間ではない。」
「いいんです隊長、隊長は弱い所を隠そうとせず、弱い部分を知った上で、しっかり前を見据えています。」
「………レイン、君にだけは弱い部分を見せてしまうかもしれないが、それでも構わないのか?」
隊長の返事がYESと同じ意味と理解するのにしばらく時間が掛かったが、
自分の想いが実った事に気付き、自然と涙が溢れ出してしまった。
「はい隊長…、隊長の全てを受け入れさせて下さい…。」
「レイン…」
彼の手が私の頬に触れ、そのまま顎の下まで撫でた後、情感の篭ったキスをしてきた。
上唇を何回か吸われ、一度吸い返した後ゆっくりと隊長の舌が口内に侵入してくる…。
それは一つの意識を持った生き物の様に動き、感触を十分楽しんでいるようにも思えた。
心が通じ合った人とのキスがこんなに心地よいなんて知らなかった…。
何度も舌が絡み合い感触が不思議な感覚に替わり、優しく唇を吸い合う事でどんな想いなのかを伝え合う…。
次第に彼の手が胸元に下りていき、着衣を緩めつつ愛撫を始めた。
それはまるで大切な物を壊してしまわないような感じで、ゆっくりとしたスピードで順々に触れていく。
気持ちが高ぶりつつあったが、ハッと我に返り声を掛けた。
「あの…、シャワーをお借りしてもよろしいですか?お酒臭いままだと…、その…」
「そうか、気付かずにすまない。そこに畳んであるバスタオルを使うといい」
いつも以上に熱く多い湯量で体を流し、全身を丁寧に洗いつつデリケートな部分はいつも以上に気をつけた。
私、男の人に抱かれるんだよね…。好きな人とだからいいのよね…。
胸が高鳴りつつも、不安がよぎった。
必要以上にシャワーを浴びたが、意を決して湯を止めバスタオルに身を包んだ。
「シャワーを貸して頂いてありがとうございます。隊長だと部屋の待遇も違うんですね。」
「それならレイン、今度から君が隊長になればいい。私が副官を務めればよいのか?」
彼なりの冗談に付き合った後、ベッドに腰掛けて隊長がシャワールームから出てくるのを待った。
これまで付き合った男性は何人かはいたが、体の関係まで進展したのは一人だけだった。
いや、正確に表現するならば寸前までいったものの、あまりに辛いので断念した。
未遂といえば未遂なのだが、それをきっかけに音信不通になった事を思い出してしまった。
彼は大丈夫なんだろうか…こんな私と体の関係を持ち満足してくれるのだろうか…。
経験がほぼゼロに近いので、色んな事が頭をよぎる。
やがて彼がシャワールームから出てきて何も言わず傍に腰を下ろし、優しく私を抱き寄せた。
緊張している事を察してか、彼は部屋の照明を完全に落としてくれた。
時折、月明かりが窓を通して部屋を照らし、直ぐに暗闇に戻る。
今夜は曇ってるのかな…、別の事を考えたら随分気が楽になった。
暗闇の中、彼が手が私の体を包むバスタオルをソッと緩めてきた。
そのまま彼に身を任せ、いつの間にかバスタオルは力なく落ち、床に追いやられた。
それを合図にシャワーを浴びる前よりお互い艶かしく体を触れ合い、体の色々な部分を吸いあう。
自然とベッドに押し倒され愛撫を続ける。
髪・肩・胸元・背中・腰周りを…。
偶然目が合ったので小声で彼に話しかけた。
「あ…あの…申告したい事があるのですが、よろしいですか?」
「どうしたんだ、レイン」
「その…私は経験が浅いというか、未遂というか…とにかく不安なので最大限に配慮して下さい…」
「了解、心配しなくていいから、気を楽に…な。」
「はい、あと私の体は色気がないし、これからする行為に不向きな体かもしれないので期待しないで下さい。」
「モデルの様な体や色気は必要ない、レインには気持ちが通じている人の温もりを求めてる。」
「…はい…わかりました。」
生まれたままの姿の私は彼の愛撫を再び受け入れた。
唇へのキスは胸元へ移っていき、硬くなりつつある胸の頂を吸われ、甘噛みに思わず吐息混じりの声が出る。
「隊長…私をその手でもっと触れて下さい……隊長………あぁ…ストーム…」
思わず名前で呼び、一組の男女としてお互いの愛を色々な手段で確かめ合った。
体は熱くなり、男性の侵入を最後まで許した事のない秘部は溢れ続ける泉の様に潤い始め、
今にも雫が落ちそうになると、彼の指はそれをすくい上げながら最も敏感になった部分を目指す。
その部分を撫でられるだけで、歓喜の声が漏れてしまう…。
そんな自分の体に戸惑いを感じながらも、彼の愛撫に身を任せていた。
「レイン、力を抜いて…お前が欲しい…」
これから私達一つになるんだ…今なら最後まで出来るかも…。
「ストーム、あなたとなら後悔しないわ」
彼がゴム製品を付けたのを確認し、導くかのように腕を伸ばし彼の首に腕を回した。
角度や腰の高さを何度も微調整し、ゆっくりと彼が私の中に入ってくる。
十分に潤ってはいたものの、秘部の内壁とゴム製品が僅かに擦れ、奥まで突き当たった時、
今まで感じた事のない痛みを覚えた。
「痛……っ……たい、ちよっと痛いかも…。」
「レイン…大丈夫か…辛かったら辛いって正直に言ってくれ。」
「大丈夫だから…、頑張れるから…。最後までお願い…ストーム。」
痛みに耐えていたが、ある段階から痛みが僅かながら弱くなり、快楽を感じ始めた。
本当に好きな人と結ばれると、こんな気持ちになれるんだ。
温もりをこんなに強く間近に感じ、同じ快楽を分かち合えるなんて…。
試行錯誤している内に無理の無い体位を見つけ、お互いの呼吸を合わせるかのように体を動かした。
ゆっくりではあるが、痛みを強く感じない程度に深々と交わりお互いの想いを確かめ合った。
「レイン、とても素敵だよ…」
「ああっ、ストーム…もっと来ても大丈夫よ…」
彼の動きが一段と激しくなり、体の中で大きな波に飲み込まれる感覚に襲われた。
例えるなら、荒れた海に投げ出され翻弄される小船のような感じとも言える。
あぁ……もしかしたら、これが快楽なの……。
ストーム、貴方も私と同じ感覚を共有しているのね…。
「ストーム……私…もう……あぁ…。」
「レイン、行くよ…」
私の奥深くで彼自身が何度がビクビクと脈を打ち、時間を掛けて精を放った。
彼は私で満足してくたんだ…そう思ったら急に涙が溢れ出てきた。
経験が浅いにも関わらず、彼の事を果てるまで導く事が出来たんだ…。
そう思ったから感極まって涙が溢れたのだろう。
「ストーム、私なんかでよかったの?」
「レイン、君と想いを交わす事が出来て本当によかった。」
自分の行為が終わった後も彼は優しく髪を撫で、火照りが冷めない体を愛撫し、唇にキスを何度も落とした。
「すごく不安だったんです…嫌われやしないか、今の関係が壊れてしまわないか…。」
「そうか…、レイン…君は副官である以前に、私にとって大切にしなけらればいけない人なんだ。」
そのままお互いの温もりを感じつつ、夜はふけていった…。
翌朝、WAPの整備に立ち会った様に見せる為、ハンガー経由で自室に戻った後に食堂に行った。
一応彼の腕の中で眠れたとは言え、夕べは色々ありすぎた…。
眠気と戦う為、いつもより濃いコーヒーを選び、焼きたてのマフィンと厚めのハムをトレーに乗せ、
卵料理を追加するか悩み、一応スクランブルエッグらしき物を選んでみた。
いつもよりボリュームのある朝食を載せたトレーを持って席に着くと、
私の姿を見つけたオッドアイがヨーグルトだけを手にして近寄って来た。
「おはようございます、夕べはどうでした?キチンと最後まで済ませましたか?」
「なっ…何を言っているの!」
「何となく分かりますよ〜、ほら、ここの首筋の部分に付いているキスマーク。これ隊長のですよね。」
「えっ!どこっ、これは違うのよこれは…」
「ふふっ、そんなのどこにも付いてませんよ、レインさん。そっかぁ…ついに隊長と…。」
「騙したのね!もうっ!」
オッドアイは愉快そうに笑ったが、ふと真顔に戻り話を続けた。
「私達は常に生と死が隣り合わせの世界で生きているんです。想いを遂げてこそ明日への力にもなるんです。」
「そうね、まったくそうね。色々ありがとう、オッドアイ。」
「レインさん、私の分まで一杯幸せになってくださいね。」
朝食を終え、詰所に行くと彼が敵情の分析結果を隊員に伝えていた。話が終わるのを見計らって声を掛けた。
「隊長、おはようございます。」
「おはよう、レイン。今日でオーバーホールが終わるから、慣らしを隊員全員に徹底させてくれ。」
「了解しました。」
そして、私の耳元で囁いた次の言葉を一生忘れる事はないだろう。
「レイン、君に出会って人間らしい感情を取り戻す事が出来た。 心から愛しているよ。」
その一言がどんな綺麗な言葉よりも心地よく響いた。
このまま今の甘い気持ちに浸りたい所だが、気を引き締めねば。
事件の核心に近づき、知ってはいけない触れてはならない物を目の当たりにした事もある。
国家間の思惑により歴史から消されるかもしれない。
でも、夕べの一夜は紛れもない現実だし、彼の存在もまた現実の事。
今はお互いの名前すら知らず、コードネームでしか呼ぶ事が出来ない。
でもいつか傭兵を辞めるかWAPを降りる日が来るだろう。
最後まで戦い抜きお互い生きて戦場から去る保障はないが、いつか本当の名前で呼び合える日が来る事を信じる。
その日が来たら女としての幸せを求めてみよう。
それが今の私の生き抜いていく理由…。生へのモチベーションなのだから。
END
うおおおっ!!
美味しく頂きました。
そういう話の膨らませ方があるのね。
あと、オッドアイがいい味出てるわ。
久し振りのSSktkr、マジGJ
レインに萌えた。
GJ!!
彼の腕の中で眠れたに思わずハァハァした
なんというグッドタイミング、GJすぐる
結構前にエマが拷問を受けるSSを見たんだがどこにあるのか忘れてしまった('A`)
確か電気とかで攻めてたような気がするんだが情報求む
俺のエマが拷問されるSS…、だと…?
それをどこで読んだのか、死んでも思い出せこのクソ虫めっ!!
残虐描写がかなり激しいから要注意な
960 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 18:35:31 ID:khHQqTwy
それエマの腹切って内臓をドラムに巻いて、ズルズルー!ってやるやつか?
皮はいだり頭にドリル突っ込むやつ
俺が期待していた拷問と違うじゃないか(´・ω・`)
962 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/23(火) 20:01:57 ID:E8UlO2Tb
むしろ勃起した(=^▽^=)
5000回保存した
GJ、着色するとエロさも三割り増しだな(*´Д`)ハァハァ
リンたん
中佐のことをリンたんだと?
おまえはキルルーム行きだな
魔法少女リン
フロントミッション 2089って面白いのですか?
DSのやつだっけ?
俺はやったことないわー
グラフィックは好みだけど”いい”キャラいるかな?
3の水城船穂高はいいね
フロスト
法春ちゃんのSS希望
2の主人公アッシュだけかな?
まともなヒロインがいないのは・・・
エイミアとは何のフラグもたたなかったんだよね?
残念なお知らせがあります
>>936が作ったレインとストームの話をもう一度見てみたいんだが…。
後日談でもいいし、前回より前の頃の話でもいいし。
世界観を壊さない程度なら、オリジナルの設定入れても気にしないよ。
斬新なところでヴァンツァー姦とか
斬新すぎて困るw
ほ
しっかしこのスレのリン人気はガチで凄まじいなw
実質フロントミッション5スレみたいなもんだw