1 :
名無しさん@ピンキー:
2 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/30(金) 18:51:53 ID:0FMslfIt
3 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/30(金) 18:54:41 ID:0FMslfIt
新しいとこ立たないから建ててみました。
>>64さん
零SPのが面白いってのはかなり同感です。
剣スピがつまらないっていうわけじゃないんですけどね…
零SPが対戦ツール的に優れてたので。
4 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/30(金) 22:20:40 ID:0FMslfIt
ほ
5 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/31(土) 10:57:16 ID:A8GSySbC
絶命回避AGE
即死回避
ぬいぐるみ回避
いろはとミヅキが好きなのだよ
9 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/31(土) 23:03:33 ID:doVfZPZp
よかった、残ってた
皆が愛してくれた前スレは死んだ、何故だ!!
11 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/02(月) 00:31:49 ID:zKLaAJQS
どうも伸びが悪いな……レスを稼ぐにはこれしか無いぜ!
新春点呼!番号!いちーッ!
今年も良いSSが読めますように!チャムものとか出てくるといいな!!
にー――――!!
>>10 最後のカキコが18日で落ちたのが26日・・・八日なのな
でも10日以上放置されててもぴんぴんしてるスレだってある気がするが
みっつ〜〜〜!!
どぅりゃぁっっ、いのしかちょぉぉぉぉぉ〜〜!!
俺はガルナコが見たい
16 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/03(火) 23:09:45 ID:cTVUyaVB
即死阻止!
ガルナコ大好きだお
おお!
フカーツしていたか!
よっつ、いつつ!
五光!
ガルナコは好きなんだが、剣サムのガルEDでなぜか笑ってしまった俺。
家庭版では羅刹ガル登場で、新ストーリーが拝めるんだろうか。
リム閑きぼう
サムスレどこいったかとおもて汗った。
andガルナコ心底愛!
and家庭版早くホシ☆アーケードてめーじゃED見れむ
あれ、前スレおちてたの?
64氏気付いてるだろうか・・・
スレタイは踏襲してるから大丈夫だろう
眠っていると、長い夜が一瞬にして終わるように感じ、
起きていると逆にそれは長い夜へと変わる。
サムライスピリッツ外伝 もうひとつの物語
第三話 「静寂を消す者」
コンルは起き上がっていた。数時間眠っていたが、この時代に来てからずっと警戒していた邪悪な気配を感じると慌てて飛び起きた。
部屋の周りを見渡すが何もない。
窓から見える周辺の景色を見ても特に怪しい所はない。
「この気配、間違いなくあいつもこの時代に・・・」
その正体を調べるためにコンルは外に出て探索しようと決意した。
だが、皮肉にもこの時代の扉の開け方をコンルが知っているはずもなかった。
見た事がない扉の形。カムイコタンでは簡単にリムルル達が開けていた。
しかし、眠っている彼を起こす訳にはいかない。
その時、暗かった密室の闇を一つの光が差し込んだ。突然明るくなった瞬間に驚いたコンルが後ろを振り向く。
「ユ、ユウキさん・・・」
そこにはあくびをしながら「何してるの?」と言いたそうな顔をしてユウキが見ていた。
入り口前に立っているコンルを見て外に出ようと考えている事は彼にも理解出来た。
「もしかして外に出ようとしてたのか?」
図星を当てられて少し動揺するコンルを見て、「やっぱりな」と苦笑いをする。
「まあ、この時代に来て慣れないから無理ないよな。あんまり眠れないんだろ。
外を散歩してきなよ。少しはこの時代にも慣れた方がいいんじゃないのかな?
どうせこんな夜中じゃ誰も起きてないと思うし」
そう言いながら扉の開け方をコンルに伝える。
扉に付いている「ノブ」と呼ばれる所を右手でひねれば開くらしい。
コンルが右手でノブを動かす。今までコンルが悩んでいた扉は簡単に開く。
「あっ・・・」
「まっ、自分でやってみると以外と分かるものさ」
扉の先に見える外の景色を眺めると雪は止んでいた。恐らくこの時代の何処かに・・・
気配を感じる以上、そう遠くない場所に・・・
「じゃあ、鍵は開けておくから眠くなったら家に戻ってくるといい」
「いえ、鍵は掛けておいて下さい」
コンルの言葉に一瞬戸惑うユウキ。
鍵を掛けてしまったら中に入れなくなる事をこの人は知らないのかと考える。
「その代わりこれをユウキさんにお貸しします」
自分の首に付けていた数珠のような首飾りをユウキに手渡す。大きさとしてはちょうど良い。
「それを常に首に付けていて下さい」
「これを首に付けるとどうなるの?」
「実際に見ていただければ分かりますよ」
そう答えるとコンルが外に出て扉を閉める。扉の反対側からコンルの声が聞こえる。
「鍵は掛かってますか?」
「ああ、待ってくれ。今掛けるから」
コンルの言葉に従いユウキが扉の鍵を閉める。あえて確認してみたが扉は開かない。
「で、扉の鍵を掛けたけどこれでどうなるの?」
「しばらく待っててください。その首飾りの力が発揮されるには数十秒の時間が必要なのです」
どんな力なのだろうかと気にしながらも俺は彼女の言う通り時間が流れるのを待った。
「お〜〜い?まだなのか?」
しかし扉の反対側からコンルの声が聞こえない。
聞こえないのかと思い、さっきよりも大きな声で話し掛ける。それでも反応はない。
その時自分の肩を叩く者がいた。一瞬驚いたユウキが後ろを振り向く。
「こういう事ですよ。ユウキさん」
自分の目の前に見慣れた女性がいるのを確認するとユウキは言葉を失った。
もはや現実にはありえない出来事である。
「それがこの首飾りの力なのです。
前にも言いましたが本来この姿は夢の世界でしかなる事が出来ません。
ですからこの首飾りも直接使う事は無いと思っていたのですが・・・」
「この時代ではおおいに役立ちそうですね」と自分を納得させているコンルを見て俺は思った。
「と、言う事はこの首飾りを付けている限り、俺がどんなにコンルから離れていてもコンルはすぐにここに戻って来れると言う事になるんだな?」
「はい。そういうことになりますね。勿論その逆の方法で使用する事も可能ですが」
「逆?」
「はい。私自身がユウキさんを呼び寄せる事も可能なのです。でもこの時代では私がユウキさんに頼らなければなりませんからあまり使う機会はないでしょう」
俺が迷子になったら使う機会はあるかもしれないが、さすがに自分の時代でそれはないと思った。
と、言う事は・・・
(この首飾りをつけている間は何処へいてもコンルと離れられない関係になってしまうんだな・・・関係って言い方はちょっと大げさか・・・)
ふと気になった事があったので質問してみた。
「まさかと思うがこの首飾りを付けていたと言う事は、コンルって方向音痴なのか?」
あまりに、唐突に聞いてしまったので「しまった」と思いながらもコンルの返事を待った。
「そうですね。私よりもリムルルがと言った所でしょうか・・・いつも道に迷ったときには私に頼っていますから」
「失礼な」って怒られるかと思っていたがやけに気にしてない見たいだった。
変わりにコンルがリムルルに対して失礼な事を言ってしまったと内心後悔してしまった。
しかし、慌てているコンルを見て何を慌てているのか俺が気づく事は無かった。
「では、そろそろユウキさんの睡眠時間を減らすわけにもいきませんので・・・」
そういえば外に出たいとコンルが言っていた事を思い出し本題に戻る。
「まっ、疲れたらすぐに戻ってくればいい。じゃあ、俺はゆっくり眠るとするかな」
「はい、お休みなさいユウキさん」
そういって外に出るコンルを確認した後、扉を閉めようとした時だった。
「ん?そういえば・・・」
「どうかしましたか・・?」
「いや、大した事じゃないんだが俺が氷を買いに行ってた帰りコンルは外で俺の帰りを待ってたんだよな」
「はい、そうですよ。あの時は本当に催促させてしまい本当に・・・」
「いや、それはいいんだが、あの時コンルはどうやって外に出たんだい?」
コンルが扉の開け方を知ったのは、ついさっきの話である。決して彼女を疑うわけではないのだが扉を開けずにどうやって外に出たのか気になった。
コンルが「ふふり」と笑いながら窓を指差す。窓に何かあるのかと、確認してみた。窓の扉は換気の為に一時的に開けていた。
ちなみに自分の住んでいるアパートは二階である。まさかと思い窓の下を眺めた。
その下の地面に足跡がはっきりと続いているのを見て俺は確信した。
「扉の開け方を知りませんから、仕方なく窓から飛び降りてユウキさんの帰りを待っていたのですが・・・」
「た、頼むからあんまり無茶をするのだけはやめてくれ・・・」
本当にコンルの行動を見ているだけで寿命が縮まりそうだ。
「大丈夫ですよ。それくらいの高さであれば何て事はありませんから。ユウキさんは無理なのですか?」
わざわざ突っ込む必要もあるのだろうか・・・
「間違いなく飛び降りたら大怪我するよ・・・」
聞いて良かったような、聞かなきゃ良かったような・・・
間違いなくコンルの身体能力の凄さを知ってしまったような気がする。
この寒さも何て事無いって言っていたからな。
コンルが外に出て行ってから数分後。俺はベットの中で色々と今日の出来事を思い出していた。
(過去の時代からリムルルと言う女性と一緒にやってきた事)
リムルルって女性はどんな人なのだろうか?コンル以上に活発なのだろうか・・・
それともコンルと同じ様に天然な所があるのだろうか。
(本来コンルの本当の姿は夢の世界でしか実体化する事が出来ない事)
じゃあ、なんでこの現実世界であの姿になれるのだろうか?普段はどんな姿をしてるのだろうか?
力を使い過ぎたとかって慌てていたよな。
だけど、何処に居るのかも分からないのにコンルはリムルルを探す事が出来るのだろうか?
この右も左も分からない未来の時代で。もしかしたらリムルルも何処かで辛い思いをしているかもしれないのに。
俺のように偶然誰かに助けられていればいいのだが・・・
徐々に睡魔が襲ってきた。集中力が徐々に失われ俺はゆっくりと眠りに付いた。
誰もが寝静まった夜。人の住んでいない町外れの道。静寂な中、漆黒の服装に包まれた男が居た。男は何も考えずゆっくりと歩いていた。
しかし男には目的の人物がいた。その人物に接触するために、その為だけに歩く。
「おまえも私を探しているのか・・・」
男がゆっくりとその足を止めた。ならばここで待つのも悪くない。
その時その静寂を打ち破るドス黒い声が響いた。
「おい、ちょっと待てや、大人しく俺様の質問に答えろや」
男が後ろを振り向くと、ざんばら髪の黒い服を着た、血色の悪い、紫色の肌を持つ男がしゃがみ込んでいた。
この寒さの中で男は一枚しか服を着ていない。それをものともしない雰囲気を漂わせていた。
「この羅刹丸様の質問に答えろや。いいか・・・」
「覇王丸と呼ばれる侍は何処か・・・かい?」
羅刹丸と呼ばれた男が質問をする前に男は答えた。心を読まれて動揺するかと思ったが、
羅刹丸はけらけらと笑いながら男に平然とした口調で返す。
「だったら言えや、死にたくなかったら答えろや」
まるで人を脅す事を楽しむかのように羅刹丸のドスの聞いた声が響く。いや、脅しを楽しんでいるだけではない。
相手の怯えた顔を見る事が羅刹丸の快感そのものであるのだ。人を殺す事に何のためらいも無い。
「少なくとも「この時代」に覇王丸はいないのではないかな?それくらい知らなかったのかな?」
「何?」
「魔界代表、いや代表と言う程有名ではなかったかな。魔界の残虐者の一人の羅刹丸君・・・」
男が言い終わった瞬間、羅刹丸の「妖刀・屠痢兜」が男の首元に突きつけられる。
羅刹丸の怒りに刺激させるには十分な挑発であった。
いや、羅刹丸に怯えなかった事だけで既に本人は苛立っていた。
「てめぇ、この場で息の根を止めるから小便漏らして命乞いでもしな!もっとも命乞いをしても見逃すつもりなんざ、初めからねえがな」
そのまま羅刹丸は男の首筋に刀を突き刺そうとした。だが男はそのまま羅刹丸の金的を蹴り上げた。
不意をつかれた一撃が羅刹丸の体中に激痛を走らせる。
「うがああっ?」
「何処から狙われるのか分からないのだからちゃんと全身を守らないと駄目じゃないのかな?羅刹丸君」
男は余裕の笑みを交わしていた。羅刹丸にとって金的を狙われたのは二度目であった。
これ以上にない屈辱である。羅刹丸がゆっくりと起き上がり男を睨みつける。
「戦意はまだまだ大丈夫みたいだね。さてと、質問も終わったし私はこれで失礼しようかな」
「ああ?舐めやがってるのか?貴様、この俺に喧嘩を売っておきながら生きて帰れると思ってるのか?」
羅刹丸の屠痢兜に力が入る。そのまま羅刹丸が男に突っ込んできた。
「おらよ!心臓、内臓、ぶちまけてやるからよぉお!」
羅刹丸が襲い掛かると同時に男は自分の頭上に大きな氷を作り出す。
男が拳で握り締めるとそれを合図となるかのように氷が花火のようにして砕け散った。
「ああ?何訳のわかんねえ事してやがる」
「のろし見たいなものですよ。君との戦いの始まりを意味する合図」
謎の行動を取った男を見てさすがの羅刹丸も動きを止める。
(そしてもう一つの合図・・・)
さあ、ここから始まるのですよ。
もう一つの物語が・・・
その氷の花火の音をそして砕け散る瞬間をコンルは頭上で眺めていた。
「自分は近くに居るという事を私に合図していると言うのですか」
そしてコンルは走り出した。自分を呼び寄せている罠だと知りながらも。
互いに無言の状態が続いたが男の方から口を開いた。
「いいでしょう、羅刹丸君には私の力を少しだけ見せてあげましょうか。きっと羅刹丸君を良い意味で満足させてあげられますよ」
(そう、氷の具現化の力をね・・・)
「はっ、武器も身に付けてない貴様に何が出来る。今の貴様には命乞いしか出来ねえだろうがっっ!!」
羅刹丸が男の傍まで間合いを詰めた瞬間だった。
武器が無いのなら作ればいいんですよ。この場でね・・・」
男の手元に一瞬にして刀が現れた。但しその刀の色は青色に染まった刀であった。それは氷の力によって作られた刀。
だが、刀の形を見た瞬間、羅刹丸から動揺の色が走った。
「なっ?河豚毒だと?」
河豚毒・・・
それは羅刹丸が探し回っている覇王丸の愛刀であった。その有り得ない出来事に羅刹丸は動きを止めてしまう。
「動きを止めると負けですよ。羅刹丸君」
男が羅刹丸に向かって刀を振り上げる。
「弧月斬!!!」
「ちいいっ!!!」
刀を真似ただけでなく、技も覇王丸と同じ技を羅刹丸に見せ付けた。だがわずかに羅刹丸の方が防御に徹していた為、男の攻撃を防ぐ。
男は弧月斬を放つと同時に空中に飛んでいた。羅刹丸が上を見上げてにんまりと笑う。
「ふん、馬鹿が。貴様が地面に降りた瞬間が最後だ。俺の一撃で死ねや!」
だがその瞬間、
「烈震斬!」
そのまま羅刹丸目掛け空中から刀を振り下ろしてくる。落下速度が速いため止むを得ず羅刹丸が距離を置く。
そのまま男が地面に向かって強力な一撃が放たれる。その衝撃により男の周辺の雪は全て飛び散った。地面にぽっかりと開いたへこみが男の一撃を物語る。
「惜しかったですね、普通なら弧月斬の隙を狙って攻撃すればそのままあなたの勝ちでしたが・・・」
男はまだ余裕の笑みを浮かべている。
「あいにく私は人間ではないのでね。人間以上の力を発揮するのですよ。ああ、でも羅刹丸君も魔界の出身だから人間ではないのでしたね」
男がさらに羅刹丸の感情に火に油を注がせる発言を平然と言う。
「でも、その人間に負けた経験がありましたね」
そういって男が自分の首を斬り落とすしぐさを羅刹丸に見せ付けた。
それを見ただけで羅刹丸の脳裏に殺したい二人目の相手の面が甦る。一人目は覇王丸である事はいうまでもない。
自分を侮辱しただけでなく、自分をもて遊ぶこの男に対し羅刹丸の怒りは頂点となっていた。
「てめぇのその首、俺が刎ねてやらぁぁぁぁ!!!」
先程以上の動きで羅刹丸が男との距離を縮め一瞬にして男の首元を捉える。
「そう、羅刹丸君もその人間に首を刎ねられた・・・」
男は防御する事もなく河豚毒から新しい刀を作り直す。
「!!!!」
羅刹丸がその刀を見た瞬間、再び焦りの色が浮かび始めた。
その刀こそあの尼に斬られた刀と全く同じ・・・何故こいつが?
羅刹丸の一撃を腰を軽く動かしてかわし、男が羅刹丸の首元に向かって鋭い一閃を放った。
「そう、こんなふうにねぇ!!!!!」
「う、うぎゃあああああああああっ!!!」
一瞬だった。男が羅刹丸の背後を取ったときにはドス黒い血と共に羅刹丸の首が飛び上がる。
雪は羅刹丸の血によってドス黒く染まっていく。男の手元から既に刀は消えていた。
「どうだい?良い意味で満足出来たでしょ?別に負けを認めなくてもいいからね。これは歴史に残らない戦いだから」
男が羅刹丸の首を見る、目の焦点は合っていなかった。
一瞬の出来事で羅刹丸自身もどうなってしまったのかはっきり整理出来ていないのだろう。
「さてと、私もこれで失礼させてもらうよ。魔界の連中もこれでは人間にやられすぎている見たいだね」
数十分後である・・・・
羅刹丸の首が不気味に微笑み始めた。
「ヘッ、ヘッ・・・・」
徐々に羅刹丸の姿がうっすらと消え始める。
「ヘッ・・・ヘッ、ヘッヘッヘ・・・」
そして最後には羅刹丸の肉体も血も何事も無かったかのように消えさった。
だが男がもたらした一撃によって穴の開いた地面だけがはっきりと残っていた。
そして羅刹丸が最後に誰に対してでもなく一言つぶやいた・・・
「ヘッヘッヘ・・・殺してェ奴が三人に増えちまったなア・・・」
今回はもう一つ投下します。
「ナコルル・ガルフォード」です
注
これはサムライスピリッツ天下一剣客伝のガルEDで、本編ではガルフォードがナコルルよりも正義を選んだ事になってますが、
ここでは正義ではなくナコルルを選んだ事になっています。
それを踏まえた上で読んで頂ければ幸いです。
「二人だけの時間」
森の中で正義のアメリカ忍者ガルフォードと相棒のパピーが佇んでいた。
最後に待っていた悪。「魔界を統べし我旺」それは本当に大きな死闘であった。
「やったぜ!パピーこれで全てが終わったんだ。日本に来て忍者になって数年、
目標の一つであった半蔵さんとの出会い。そして勝利」
パピーの頭を撫でながら自らの喜びを隠し切れないガルフォード。
「だけどパピー、油断しちゃいけないぜ。俺達は世の中の悪と戦う為に修行してきたんだ。まだまだ戦いは終わらない。今度はこの修行の成果、世界の悪に見せてやる!行くぜ!」
そう言ってガルフォードは次なる場所へ向けて走り始めた。
その途中であった。ガルフォードの目の前に見慣れた赤いリボンの女性が立っていた。
忘れるはずがない。アイヌの巫女装束の女性・・・
「ナコルル!」
「ガルフォードさん。御前試合での優勝おめでとうございます。本当に素敵でした」
その言葉には嘘偽りは一切なかった。只、純粋にナコルルの言葉がガルフォードにとって嬉しかった。
「ガルフォードさん、それで、私、あの・・・ガルフォードさんの事が・・・」
ナコルルがその先を口にしようとした時だった。一つの否定の言葉がナコルルを静止した。
「STOP!その先は言うな。俺は正義の忍者、ガルフォード。この世に悪がある限り、戦い続ける宿命だ」
「分かっています。あなたの正義の意志がどれだけ強いか。でも、私はガルフォードさんの傍に」
「駄目だ。ナコルルには巫女としての役目がある。それを忘れたら・・・」
「その時は、巫女の役目を捨ててでもガルフォードさんに付いて行きます」
ナコルルの決意の一言にさすがのガルフォードも言葉に詰まらせてしまった。
自分がナコルルを諦め正義を選べばナコルルは巫女を捨て一人の女として自分の所に追いかけて来るであろう。
出来ない。それだけはガルフォードには出来なかった。ではどうすればいい?
考え込むガルフォードを見てナコルルが不安そうに覗き込む。
自分の言葉がガルフォードを悩ませている。しかし言ってしまった以上もうどうする事も出来ない。
そして自分が言った事を曲げる訳にはいかない。ナコルルは只ガルフォードの返事が来るのを待つしかなかった。
「ナコルル・・・」
ガルフォードの口が開いた。
「ナコルルが巫女をやめるというのなら俺が正義をやめてでもナコルルを守るよ」
「えっ・・・・」
一瞬の沈黙。その目は本気だった。
ナコルルの言葉も理由の一つだが横に居るパピーがまるで今の自分を引き止めるように見つめているようであった。
意を決意したようにガルフォードがナコルルに近寄る。そのまま無言でナコルルを抱き寄せた。
一瞬びくっと緊張するナコルルであったが、すぐに自分を落ち着かせる。
「君が気にする事はない。君の為なら正義を一筋に出来なくても構わない」
「ごめんなさい・・・ごめんなさいガルフォードさん」
「いいんだよ。謝らなくても・・・」
(これからは正義としてではなくナコルルの為に、ナコルルを守る為に戦うのもいいかもしれない)
人目の付かない森の中に二人はいた。パピーには申し訳ないがしばらくの間二人だけにさせて欲しいとお願いした。
少し残念そうな顔をしていたが、ガルフォードの為なのか了承してくれた。
パピーとの待ち合わせ場所を決めておいたので後でお互いが迷子になる事はないだろう。
ナコルルの手を繋ぎしばらく歩いていたが、やがてその動きを止める。
「先に確認しておくけど男性と交わると言う事は何を意味するか知ってるよね?」
「一度好きな男性と交われば私は巫女としてではなく一人の女となるかもしれません。でも私が言い出したことですから・・・」
「本当にいいんだね?ナコルル・・・」
「はい」
ナコルルがゆっくりと頷く。
「分かった。じゃあ、俺もそれ以上は言わないから」
もう一度包み込むようにナコルルを抱き寄せた。自分の体からもはっきりと感じ取れる。
彼女の温かい感触を。彼女の髪の毛。その名の通り自然の匂いの温もりを感じる。
そしてガルフォードはゆっくりとナコルルを草の茂みへと寝かせる。
「あっ・・・」
「怖がらなくてもいいから。大丈夫だよ」
ガルフォードの特徴の一つである金色の髪が風と共に揺れた気がした。その髪の青年は慎重に、それでも落ち着いた表情でナコルルと唇を合わせた。
「んんっ」
そのままガルフォードはナコルルの口内の舌を絡めまわした。くちゅり、くちゅりと嫌らしい音が聞こえてくる。彼女の唾液さえも愛しく感じてしまう。
(ガルフォードさんってこんな風に接吻をするんだ・・・)
心の中で思いながらガルフォードとの愛撫を受け入れていく。
ナコルルとの唇を離さずガルフォードはそのままナコルルの上着を脱がしていく。
「ん、んん?」
ガルフォードの行為に一瞬慌てるナコルル。しかしガルフォードの目が「大丈夫」だと訴えているような気がしてナコルルは安心してガルフォードに身を委ねた。
ゆっくりとナコルルの肌が露出されていく。決して胸の形は大きいわけではない。
「が、ガルフォードさん。私、その小さいですから・・・」
唇を離したナコルルがガルフォードに俯きながら自分の胸の小ささを口にした。
「気にしなくてもいいよナコルル。ナコルルの胸は全然貧乳じゃないから」
「!!」
「?」
ガルフォードにとってはナコルルをなだめるつもりで言った声掛けのつもりだった。
しかしナコルルにとっては、嫌、アイヌ三姉妹にとっては「貧乳」と言う言葉は禁句に近いものだった。
「ガルフォードさんの馬鹿・・・凄く気にしてるのに」
「ご、ごめんナコルル。でも、本当だよ。例え小さくてもナコルルの胸は可愛いよ」
少しナコルルが機嫌を悪くしてしまったみたいだが、悪気がない事は分かっていたのですぐにいつもの表情に戻る。
「ああっ」
ガルフォードが両手を器用に使いナコルルの胸に触れ始めた。あまり強く揉まないように注意を払いながら優しく撫でていく。
「やあっ、はあん」
自分でも無意識のうちに声をあげてしまうナコルル。ちょっと触られただけでここまで感じてしまう自分が恥ずかしかった。
(や、やだ。もしかしたらガルフォードさんに嫌らしい女だと思われてんじゃ)
羞恥心と同時に自分の中で抑えているもう一つの自分が目を覚ましそうであった。
恥ずかしそうな表情を見せるナコルルを見てガルフォードが小さくささやいた。
「いいんだよナコルル。声を出しても・・・我慢しなくてもいいんだよ」
「で、でも」
「だけど胸は正直だよ。ほら・・」
そう言うとガルフォードはナコルルの片方の胸の突起を揉みながらもう片方の胸に舌先を器用に使いながら転がしていく。
「あっあっ、ひあっ、はああああっ」
特に舌先の愛撫はナコルルの声をさらに荒げさせる。抑えきれない興奮と共に。
「ナコルル。ほらこんな硬くなっているよ。体はとっても正直みたいだね」
「ふうん、はあっ、そ、そんな事言わないで下さい。恥ずかしいです」
「俺だって恥ずかしいよ。ナコルルにこんな事して自分自身どんどん興奮が抑えられなくなってるよ」
乳房に対する愛撫を辞めることなくガルフォードは右手をナコルルの下線部に近づける。
それに気付いたナコルルがガルフォードの手を静止しようと試みる。
だが男の力の前に女のナコルルが叶うはずがない。ナコルルの必死の抵抗はガルフォードによって止められてしまう。
「もっとナコルルの体が知りたい。もっとナコルルに触れたい。大丈夫、優しくするから」
「でも、やっぱり見られるのは恥ずかしいです」
「大丈夫だよ。今、俺達は恥ずかしい事をしてるんだから」
そう言いながらナコルルの巫女装束でもある衣装を全て脱がしていく。
その美しすぎる裸体を見たガルフォードがナコルルの姿を見つめ続ける。
「綺麗だ・・・」
思わず手の動きを止めてしまったガルフォードが正直な本音を口にしてしまった。
そのナコルルの姿は巫女の姿に相応しい体であった。白い肌、清潔な裸体。
男性にこの姿を見せるのはガルフォードが最初であるのは言うまでもない。
「や、やあっ、ガルフォードさん。そんなに見ないで・・・」
「あ、ご、ごめん。あんまりナコルルが綺麗だったから」
お世辞ではなくガルフォードは本当にナコルルが好きだった。
「さあ、続けるよナコルル」
ナコルルは何も言わなかった。羞恥心を必死に堪えようと赤いリボンと共にその顔を頷かせた。
ガルフォードがナコルルの女の部分にゆっくりと手を触れる。
「んっ・・・」
ナコルルの下線部の部分ははっきりと分かるほど濡れていた。
「ナコルル・・・凄く感じているんだね」
ガルフォードがナコルルの股間から溢れ出た愛液をそっとすくいあげる。
「ほら、こんなに」
「い、いやああああっ。恥ずかしいです」
ガルフォードなりに気を遣ったつもりだったが、かえってナコルルの羞恥心を大きくしてしまった。
それでもガルフォードは自分の手を止めなかった。そんな恥ずかしそうにしているナコルルがますます可愛らしいと感じていた。
そしてもっとナコルルの喘ぎ声をガルフォードは聞きたかった。
ガルフォードの指がナコルルの、正確にはナコルル自身でさえも触れない女の部分に
指を潜らせた。
「ひああああん。だ、駄目ですガルフォードさん。そ、そんなに動かさないで・・・」
今まで以上になかった快感がナコルルの体全体に電流の様に流れていく。
そういえばガルフォードさんも電気の力を操る忍者だという事を思い出す。
しかし同じ電気の「感じる」の意味が全く違っていた。
ガルフォードのプラズマブレードは「感じる」どころか人を傷付ける。
「あっ、ああっ、私、私あんまりガルフォードさんに触れられるとおかしくなってしまいそうです」
こんな自分をリムルルが見たら何て言うだろうか。きっと軽蔑されるのではないだろうか。
ガルフォードの指の動きが徐々に早くなっていく。その度にナコルルの股間の部分からガルフォードを求める愛液がこぼれ始める。
「はあん、あぅん、あ、あたし・・・ガルフォードさんっ・・・駄目えっ」
それでもガルフォードの指の動きは止まらない。声は否定の声を漏らしているが辞めて欲しくないというのがナコルルの本当の気持ちだった。
「だ、駄目っ。あ、あたしもう・・・はああああああっっ!!」
甘い声と嫌らしい声が混ざったナコルルの声。その瞬間ガルフォードを抱きつくようにして荒い息を吐いていた。
ナコルル自身軽い絶頂を迎えてしまったようだ。そろそろ限界だとガルフォードは悟った。
「ナコルル・・・」
「は、はい?」
軽い痙攣は起こしているが意識はしっかりしている。ガルフォードがナコルルに最後の確認をする。
「そろそろ、いいか?」
ナコルルには分かっていた。いよいよ彼と。ここまで来た以上否定をするつもりは初めからない。
「はい、でも、優しくしてくださいね。えっと私、初めてですからあまり痛くしないで下さいね」
「ああ、約束する」
少し緊張した様子でガルフォードが一つ一つ自分の衣服を脱ぎ始めた。正義の為に戦っていたと言う事を証明するかのようにガルフォードの体つきはしっかりと整っていた。
その一部には刀傷もくっきりと残っていた。多くの悪と戦ってきた時に受けた傷だろうか。
そして二人はお互いに生まれたままの姿になった。
ナコルルに自分の裸を見られる恥ずかしさ。ナコルルが「見ないで」と言った気持ちが痛いくらいに分かった。
「が、ガルフォードさんって、そ、その大きいんですね」
「うっ!」
その一言はナコルルから言われたガルフォードにとって顔から火が出るくらいに恥ずかしいものであった。
「私が恥ずかしい思いをした分のお返しです」
ここまで恥ずかしいとは、さすがにガルフォードも言い返す事は出来なかった。
「でも、ガルフォードさん」
「え?」
「優しくはしてください。でも最後まで辞めないで下さい。私は大丈夫ですから・・・」
「ナコルル」
ナコルルなりに無理をしている事はガルフォード自身ににもはっきりと理解できた。
ならば自分に出来る事は、ナコルルの為にも最後まで目を背けない事。
例えナコルルがどんなに辛い表情を見せようとも。
そしてゆっくりとガルフォードはナコルルの性器に自分の性器を挿入し始めた。
「はああっううう」
先程の電流の様な快感さとは違う。今度は自分の周りに言葉にならない痛みと言う名の悲鳴が襲う。
「ああっ、うううん、くううっ」
必死でその痛みをこらえようとするナコルル。痛みに耐えられず涙が零れ落ちてくる。
その表情をみたガルフォードが一瞬自分の性器を戻そうとした。
「だ、大丈夫ですから、辞めないで下さい」
そうだ、ナコルルは今痛みに耐えようとしている。自分が弱気になってしまったガルフォードは恥じた。
「ナコルル、肩の力を抜いてゆっくりと呼吸をするんだ。痛みを堪えるのではなく、落ち着いて深呼吸すれば痛みは少し和らぐから」
「は、はいガルフォードさん」
ガルフォードのそれはどんどんナコルルの中へと進入していく。ガルフォードの先端が進入していくごとにナコルルの所から始めての処女膜が悲鳴を上げる。
「痛っ」
必死に涙を堪え笑顔でガルフォードを迎え入れようとする。白い液体から血が混じっている。痛い気持ちを察知した上でガルフォードはナコルルから目をそらす事はしなかった。
そしてガルフォードのそれはナコルルの性器の中に最後まで進入する事は出来た。
「はあ、はあっ、はあっ」
呼吸は荒いが先程のような痛みを堪えるような表情ではない。改めて作られた笑顔ではなく彼女自身の笑顔でガルフォードに語りかける。
「私達、今から一つになるのですね。ガルフォードさん。嬉しいです」
彼女を傷付けないようにゆっくりと自分の性器を上下に動かすガルフォード。くちゅり、ぬちゅりと交互に嫌らしい音を立てながらガルフォードがナコルルの質問の返事に答える。
「ああ、もうすぐ俺達は一つに・・いくよナコルル」
そっとナコルルに軽い口付けを交わすとガルフォードは一気に腰の動きを早めた。
「あっあっあっ、はああっん。愛しています、ガルフォードさん・・・」
上下に体を揺らすガルフォード。決して大きい胸ではないがガルフォードが可愛いと言ったナコルルの胸と黒い髪が激しく揺れる。お互いの限界は頂点にまで来ていた。
「ううっ、な、ナコルル。お、俺はもう・・・」
「一緒に、一緒に、が、ガルフォードさ、ひゃああんん」
ナコルルの声にガルフォードの限界は超えた。
「うっ、ううううっ」
待ちきれなくなったと言わないばかりにガルフォードのそれから自らの欲望をナコルルの中に放った」
「あ、あぁぁぁぁーっ・・!」
そしてガルフォードはナコルルを抱き寄せるように、
ナコルルはそのまま倒れてきたガルフォードを優しく包み込むように二人はそのまま意識を失った。
「好きだよ、ナコルル」
「これからもずっと、ガルフォードさん・・・」
「えっ?カムイコタンに?」
「はい、折角ですから今日はカムイコタンにお休みなってはどうでしょうか?」
森を抜けた帰り道。ふとナコルルがガルフォードに誘われる。
「それともガルフォードさんは今でも正義の為に戦い続けるのですか?」
「正義の為に戦い続ける事を辞める事は出来ない。だけど・・・」
「だけど?」
「君を守る為に戦えば、嫌、君と一緒に戦うのならば「正義」と「ナコルル」を両方背負いながら生きる事が出来ると思う」
「そ、それはもしかして?」
「時間は掛かるかもしれない。カムイコタンの皆が賛同するまで長い時間を掛けるかもしれない。それでも奇跡が起きるのであれば俺はナコルルと・・・」
「それ以上は言わないで下さい」
続きを言おうとしたガルフォードの口をナコルルが静止する。
「その後の台詞は全てが終わったあとに聞かせて下さい。うふふ」
「ああ、だけど何時になるか分からないぞ?」
「ずっと待ってます。ガルフォードさんの言葉をずっと」
「ナコルル・・・」
もう一度だけガルフォードはナコルルに口付けを交わした。甘い感触がナコルルの体を刺激させた。
そしてナコルルに聞こえる様に耳元でささやいた。
(I Love you)
「じゃあ、行こうか。今日はお言葉に甘えてカムイコタンで休ませてもらうよ」
「はい、きっとリムルルも歓迎してくれますよ」
ゆっくりと二人は帰路へと近づいて行く。二人の物語はここから始まるのだ。
それから数時間後・・・
「く〜〜〜ん・・・」
(ご主人様、まだ帰ってこないの・・・?)
待ち合わせ場所にいくら待ってもガルフォードはやってこない。自分が待ち合わせ場所を間違えたのだろうか?
それでも大好きなご主人様の為にずっと待ち続けるパピーがいた。
「NOOOOOO!!!パピー!!!!!!」
ガルフォードがそれに気付いたのはカムイコタンに到着した後、リムルルが、
「あれ、ガルフォードさんと一緒にいる犬さんは?」
の一言を耳にするまでの後であった。
お久しぶりです。半ば半年くらいに一度しか顔を出していませんがw
ナコルル・ガルフォードのカップリング。
一番書きやすい設定だと思ったのですが。以外と難しい事を書いてみて分かりましたw
それでも読んで頂ければ幸いです。
ちなみに剣客伝のEDでガルナコが好きになった自分ですw
それでは失礼します。
GJ!・・・と言いたいところだが、ツッコミをいれさせてもらう
実はアイヌは三姉妹ではなく二人姉妹なのだよ
なに、悲観することは必要は無い 全て気付いた私が悪かったのだ
君には侍魂零をレラでクリアしてもらうので よ ろ し く
プレイするがよい
キテタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
>>48 まあそれなりに歴史を持ったシリーズだからちゃんと設定目を通さないと
カバーしきれない事も出てくるだろうなあ・・・でも(・∀・)イイ!! ガルナコですた
ガ・ル・ナ・コ・ヤホォ――(v゚(゚∀゚(*/゚▽゚)/<<<★☆★☆★・・オォォ―・・☆★・――イ!!!!☆
GJ!ガルナコ大好物なんで満腹です。
最近ここのスレで癒され〜〜
わっしょいガルナコわっしょい!!職人さん乙ですた!!
最近ガルナコ作品が多くてイイヨイイヨー
やっちまった・・・
羅刹ガルのED見たさでフラゲしちまった・・・
おおっぴらに書くわけにはいかんから、詳細はメール欄に書いとく
・・・まぁ、なんだ。皆が期待しているようなEDではなかったぜよ
買ってみた。まあいろいろと、ここのネタにもできそうだな…
ただ、自分は羅刹ガルには耐えられなかった。
EDはともかく、それまでの言動が別人杉。
ナコと紫ナコの比じゃないぞ、あれは。
いろは同梱版高いので中古待とうと思ったけど
ここのレス見て新品で買うこと決めまたw
がんがってパピーでクリアしてみた。
新婚夫婦のようなガルナコを、ゲーム内で見れる日が来るとは思わなかった。
まあ最後の文章に一抹の不安がないとは言わないが…とりあえずプレイモアに感謝。
芋というより雪に感謝かな?
このストーリーはどっちが書いたんだろう・・・
パピーEDのカムイコタン・夜
| \
| ('A`) ギシギシ
/ ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄ アンアン/
↑
リム
パピーEDのカムイコタン・夜
| \
| ('A`) ('A`) ギシギシ
/ ̄ノ( ヘヘ ノ( ヘヘ ̄ ̄ アンアン/
↑ ↑
リム パピィ
パピーEDのカムイコタン・深夜
| \
| ('A`) ('A`) コレカラダゼー
/ ̄ノ( ヘヘ ノ( ヘヘ('A`)('A`)('A`) ̄ ̄ /
↑ ↑ ↑ ↑ ↑
リム パピィ パパーピピーピパー
羅刹丸EDの「お静は愛情たっぷりに殺っといてやるから(ry
とか、どこのエロゲかとw
それで「静に手を出すなー!」と必死になる覇王丸に泣いた。
ここ、エログロは禁止ですか?
>>60 わからん、オカ板だとオメガグロがあるからそれ見てきたら。
ツンデレシャルにハアハアしつつ保守
63 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 23:14:24 ID:OFqdeqff
公式ガルナコにハァハァしつつ保守あげ
蒼紅の時代でナコルルが人間に戻ってガルとの恋を実らせたとしたら
犯罪級の年の差(18歳と41歳……)なんだよな、と唐突に言ってみるテス(ry
ついでに同じ理論で閑リムも(15歳と推定34歳)
リムの方が閑よりちょっと年上なんだっけ?
数ヶ月の差だよ。
恋愛に年は関係ない! と言ってみる
でも、41のガルの顔が浮かばん・・・34の閑も・・・
>67
つ【インディ・ジョーンズ】
ガルフォード「一度しか言わない。俺とHをしよう」
ナコルル「えっ」
ガルフォード「どうする?」
ナコルル「私、きっと足手まといに…」
ガルフォード「・・・(いや、俺も初めてなんだけど)」
というネタが浮かんだ。俺は死んだ方がいいような気がする。
シャルロットはツンデレカワイイ
覇王○とのツンデレな掛け合いも萌えるが
紫ナコと接してるときのいいお姉さんなシャルにも萌える
>>69 ガルフォード「一度しか言わない。
や ら な い か 」
パピィ「すごく…大きいです」
天下一に至ってやっと市民権を確立したと思われるガルナコだが
同人誌の方は相変わらず寡作だな・・・いろはばっか
そうだな・・ウチの地元の同人ショップもいろはばっかりだよ・・・
ここの住人でガルナコ本出してくれる人が居ればなぁ・・・
どマイナーですまんが、
右京と夢路ってぇのはないんだろか。
(女と仮定してな)
>>75 女としての想いを押さえ込んでいたナコルルが、ミヅキに利用され、
意識を残したまま体を乗っ取られて、ガルフォードを逆レイープ。
自ら処女を散らしてしまうという
そんな恐ろしいネタを考えたことが俺にもありました。
>76
個人的にだが右京にはセクースを感じないなあ…男ではあるけどそれ以上でもそれ以下でもないというか
既に勃ちそうにない右京さんに全米が泣いた。
真説サムスピで遊郭に言った時も、病気の身だからと酒だけ飲んで帰ったからな。
てかよー考えたら結核の身でセクロスなんかしたら右京も夢路も死ぬやんw
そこはそれ、こう、明日を捨てて……とか。
ところで夢路が出てる小説版ってどれだっけ。
>>77 とある村でナコとガルが騙されナコが輪姦にあい、ブチギレガルが村人を殺害
ガルフォードはナコルルへの罪悪感から
ナコルルは喪失の悲しみとガルへの後ろめたさから
互いに羅刹化、二人揃って悪人を容赦なく殺害するようになる
そんな恐ろしいネタを考えたことが俺にもありました。
>>82 零の公式HPにある小説の事かな?
84 :
82:2006/02/24(金) 10:47:53 ID:W57FYqVZ
文庫か何かで出てた気がするんだけど、どうだったっけ
>>83 剣EDで同居まで始めたのに、なかなか進展しないガルナコに
業を煮やしたレラが再びナコルルと同化し、積極進展
ガルがまた旅に出る前にと既成事実作成
そんなネt(ry
>>85 ガルEDで
ナコルル「ガルフォードさん、御前試合での優勝おめでとうございます。
素敵でした…
…ガルフォードさん、それで
優勝商品に・・・・・・私を貰ってください……」
と、いいつつ服を脱ぎだすナコルル
ガル 「・・・・・・・・・・・・
・・・・・・えええぇ〜〜〜!!」
そんなn(ry
夢路さんのことだが、慶寅ならまだアリと思いますな。女好きだし。
右京には圭殿がいるじゃないかorz…
自分は夢路にはガオー様かな〜
右京×圭カプに密かに嫉妬する夢路とか。
>>86 羅ガル 「ナコルル、一度しか言わない−−−俺について来い」
紫ナコ 「な、何行ってるのよ、いきなり!
なんで私があんたなんかに命令されなくちゃいけないのよ!
だいだい−−−」
羅ガル 「・・・・・・・・どうする?」
紫ナコ 「勝手に話を進めないでよ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・ま、まあ、あんたが一人で旅するのは・・不安だし
まあ・・・その・・ついていってあげても・・・いいわよ」
そんn(ry
これがほんとのツンデレラ
>>91(・∀・*)ツンデレ紫キタコレ
この間この二人の同人読んで以来妄想が止まんねー
>>94上下巻の内上巻しか買えてないうえに中身は普通のガルナコメインで
この二人の絡みは数ページだったんですが、怪我した羅刹を紫が看病(?)してあげる感じのですた
俺は上下巻のうち下巻しか買えてないわけだが。
クライマックスあたりの羅刹はかっこよすぎる。
色っていいよな、、、
98 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 02:47:59 ID:eq7o18ip
ほす
>>95>>96 ちくしょー、俺も欲しいぜくそったれめぃ!
・・・ウチの地元のとらのあなとかに入らんかね、それか通販とか・・・
しかし我ながらガルナコに飢えすぎ・・・ぐるじお
ガルナコって需要と供給があってないよね
ガルナコは、いざ具体的にエロ書こうとすると
難しいんだよな。爽やか過ぎるというか。
ナコ及びパピーED後で
夜中に寝静まった家の中、リムを起こさないように
こっそり布団を抜け出して、忍び足でガルの部屋に
行くナコルル…
まあそんなネタくらいなら考えたことがお(ry
エロじゃなくてもいいじゃないか!
・・・すいません、エロも欲しいです
ガルナコ、閑リムの合同H・・・
なんて考えてた時期が俺にもry
ネ申。 降りてこねーかなぁ・・・
俺も需要側でふ(滅
>>97 個人的に色より命の方がエロいと思う、足とか
それにしても、母娘揃ってエロいよのぅ・・・
ガルナコレラの3P
そんなことを考えていた時期が俺にry
え? レラが存在できない?
・・・それは自然の神々から肉体をお借りして・・・
色々と評判の悪い剣サム攻略本ですが
羅刹ガル 好みのタイプ:ナコルル
これだけで、お腹がいっぱいになりました
要するにナコルルは、
修羅ガルに振られて羅刹ガルに乗り換えました
ってことでFA?
どのみち、20年後には聖霊様になっておられるわけですが
剣サムはパラレルだから、いままでのストーリーとか関係ないんじゃない?
カップリング厨の俺は
サムスピ正史 ナコルル聖霊化・ガルフォードはカムイコタンでガン待ち
剣サムED
| \
| ('A`) ('A`) ギシギシ アンアン
/ ̄ノ( ヘヘ ノ( ヘヘ('A`)('A`)('A`) ̄ ̄ /
↑ ↑ ↑ ↑ ↑
リム パピィ パパーピピーピパー
だと思ってる
今日はホワイトデーというわけでアホネタ投下
バレンタインデー
ナコ 「あの、これ作ったんで・・・よかったら、もらってください」
レラ 「リムルルのを作ってあまったから・・・あげるわ」
紫ナコ 「・・・こ、これ・・・作ったから・・・・・・食べて・・なさいよ」
ホワイトデー
ナコ 「・・・・・(きっと私が)」
レラ 「・・・・・(一番最初に)」
紫ナコ 「・・・・・(チョコをもらえる!)」
ガル 「・・・・(視線が痛い)」
毎年3/14近辺になると、ホワイトデーのない故郷米国へ里帰りするガルフォード
そもそも、バレンタインの習慣自体が別物駄科。
このスレのガルは何故かもてているな。
いや、一向に構わないというかガル好きの俺にとっては嬉しいことだが。
古本屋に行ったら、アスラ斬魔伝の小説が売ってあった。
前々からガルナコ小説だの言われてたブツだから見てみたかったがこんな所で巡り会った。
無論題名見ただけで即買いした洩れ。自宅でもそもそ読んだ。
・・・萌え死にするかとおもたネ。
読み出して3ページ目にしてガルナコジャン!
ナコルルの目の前に、樹上から人が飛び降りてきた。
青い忍者服に身を包んだ金髪の男。ガルフォードである。
「ガルフォードさん」
「Hi、ナコルル!久しぶり」
白い歯を見せ笑ったかと思うと、ガルフォードはナコルルを抱き締めた。
両腕でしっかりと抱き込まれ、顔がガルフォードの胸に押しつけられる。
驚きと戸惑いと恥ずかしさで、ナコルルの顔は上気する。
「ちょ、ちょちょちょちょっと、ガルフォードさん」
強引に引き剥がすことができず、ナコルルはガルフォードの腕の中でもがいた。
それに気づいたガルフォードが、弾かれたように離れた。
「Oh。Sorry、ナコルル」
「い、いえ……」
真っ赤な顔でうつむき、ナコルルは上目づかいガルフォードを見た。
ガルフォードは申し訳なさそうに照れ笑いを浮かべている。
なんだこのバカッポーは。俺を萌え殺しにする気か?ゴラ!!!
な、なんだって〜〜!!
ガルナコだと聞いたことはあったが、そんな内容だったのか・・・
お、俺も欲しい と言うか、絶対手に入れてみせるぜ!
そういう小説で閑リムって見ないね。
>>115 ああ、残念なことにな…
公式を欠片でも妄想できるものって何かあったっけ?
斬紅郎の販促ポスターでのツーショットぐらい?
あの当時はリムの方が背が高かったけど、今はどうなんだろう?
作品を重ねるごとにリムって幼くなっていっているような気がするからなぁ。
今は閑丸の方が高いorz
しかし 陸捨肆(前64)氏が未だに現れない・・・
もしやDAT落ち以来途絶えたと思ってるのか?
>>114を見て古本屋に行ったらアスラ斬魔伝の小説は無かったが
武士道列伝の小説はあった、3秒で購入
・・・ま、まぁなんというか
「ばかっぷる」だな
>>120 最近武士道列伝をやり始めた俺にとっては羨ましい限りだ
>>121 ガルが主人公ならとりあえず、遊郭へ逝くべし
ナコが一緒にいるのなら、衣装チェンジをすべし
小説ってどこから出てるっけ?
俺の持ってる武士道列伝はファミ通から
破天降魔の章での覇王とシャルはよかった
>>103 スワッピングだと萎えるが、見せ合いっこなら燃えるw
そういえば今月のアルカディアにリム閑の同人の紹介があったね。
エロでもなんでも無いが。
128 :
103:2006/03/25(土) 22:36:07 ID:KxxNJENE
見せ合いです。ええ見せ合いっこですともw
どちらにせよそんなもの文にする技量は持ち合わせてないですが・・・
130 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 02:14:34 ID:KrXlomvE
>>129 修羅、羅刹に分かれた4人のリムと閑が主役の王道的少年マンガ、だそうな
ここの住人の描く同人誌がみたいなぁ・・・
きっといい意味でドリームに溢れているに違いない
・・・
・・・
・・・本当はガルナコ同人誌が見たいだけなんです、ごめんなさい
>>130 ・・・四人?
>>131 修羅閑丸、羅刹閑丸、修羅リムルル、羅刹リムルルの計四人
内容は…まぁアルカディア読んでくれ
>>132 わかった、明日ゲーセンで読んでくる
・・・もうすぐ来月号が発売だが
>>132 ゲーセンでアルカ読んできた
・・・ボクナンニモミテナイヨー
まぁありだとは思うけど
ガルフォードの成分解析結果 :
ガルフォードの46%はかわいさで出来ています。
ガルフォードの30%は着色料で出来ています。
ガルフォードの17%は小麦粉で出来ています。
ガルフォードの6%は知恵で出来ています。
ガルフォードの1%はやらしさで出来ています。
1%しかないから、なかなか進展しないんだな
などと、言ってみる
ナコ「今、巷でよくみる成分解析をガルフォードさんでやってみましょう」
ガル「ああ、どうなるか楽しみだね」
ナコ「ガルフォードさんの成分表は・・・と」
ガル「・・・・」
ガルフォードの成分解析結果 :
ガルフォードの100%はジャスティスで出来ています。
ガル「・・・! やったぜイェー! やっぱり俺は正義で出来てるんだ!」
ナコ「・・・・・・・」
ガル「・・・? ナコルル?」
ナコ「・・・・私は・・・成分に入ってないんですか?」
ガル「・・・・・!」
そんなネタを(ry
>>136 らしいっちゃらしいけど、何か寂しいなw
>>125 確かにあの覇シャルはよかたね!
シャルが可愛くて可哀相で悶え死んだよ!!
職人さんに期待age
85たんまだかなぁ
あ き ら め る な !
あ〜、小ネタすらうかばぬ・・・
ストレートにナコルル愛を表す羅刹ガルを見て(好みのタイプ:ナコルルはまいったwww)
何かしら反応する修羅ガルがみたいものだ
少し形が変わった三角関係
逆パターンで修羅羅刹ナコとガルでもいいな。
積極的な羅刹ガルに嫉妬しながらも、自分の言葉に縛られて動けないガル。
自分が嫉妬していることが許せずに、ストレスがたまっていく。
理由がわからないままにガルを心配するナコ。それで更にストレスアップのガルが
暴走して……とか(でもせいぜい強引に抱きしめるぐらいが関の山にしか思えないのは何故だw)。
それに怒った羅刹ガルと壮絶な殴り合い。もちろん夕方の河原で。
>145
修羅ガルはそのままEDみたいに旅立って 糸冬
・・・じゃね?
いや、ま、あんまうじうじするガルなんて見たくないだけだ。
147 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 23:42:34 ID:hIwO3Z0Q
保守あげ
俺もうじうじするのはガルらしくない気がする
ネオジオ出して真サムやってED見たらおしずの事をすっかり忘れてた
…………あ、あれ? 64氏の続き待ってるの俺だけ?
150 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 23:55:27 ID:/jEGC4v4
保守
ノシ 漏れも64氏の続きをまってまつ
俺は204氏の続きも待っている
俺も生ある限り64氏を待っているぜ
格ゲー新作は地元剣サムの寂れっぷりで諦めがついた
>>143 サムスピ剣のミズキEDの後、
アンブロジアに生贄にされたはずのナコルルが
新たなる肉体(巨乳・ふたなり)を得て自らの意思と裏腹に快楽で理性を失いかける。
うずく牝の本能に抗おうと必死に耐える彼女を嘲笑うかのように
ミズキは更なる責めを与える。
アンブロジアの器たる肉体を生み出す奴隷に作り変えるために……
チラシの裏でスマソ
上の方で話題に上がった夢路ネタは・・。
>155
ガルED後のガルに出会ったら、3秒で切り捨てられそうだな
>>154 諦めるな! 俺は未だ現役でやってるぜ、イヤッハァッッッ!!
・・・隣の県でしか大会やってない
159 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 16:29:23 ID:SmdS6MOg
保守あげ
>>156 笑って生きていて欲しいと思いつつ、剣客として有能な夢路を離せず
せめて、一時の平穏を感じて欲しいため抱く我旺
右京の事も気にかけつつ、全ての迷いを振り切るために抱かれる夢路
そんなネタを考えていた時期が、私にもありました
閑リム小説サイトが様変わりしてた…orz
>>162 エイひと氏だっけ?< 閑リム小説サイト
2年前にサイトの路線変更したようだが…。
俺も好きだったよ…orz
様変わりというか消滅してるような
FLASHサイトで名前みかけた時はびっくりしたもんだ
・・・ファンタジー、尻切れとんぼで終わっちゃったなぁ
165 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/10(水) 19:27:27 ID:IIdjlZOb
上手く書けているかどうか不安だけど、
夢×右京を書き途中。
サムスピの世界観と言うか、昔の和を文にして
表現するのって凄く難しいですな・・・
ガンガレ超待ってる
超期待だ
例え世界が滅びようとも待つ
64氏の続きも超期待して待ってる
保守がてら懺悔
初代でキャラのプロフィールが出た頃、ガルのお師匠さんが女性だと知って
修行と称して綾女さまにたっぷり搾り取られるガルとか、即座に妄想しますた
真サムでナコとああいうことになってからはやめた。今は反省している。
でも正直、筆おろしは済んでそうな希ガス。
>>164 >閑リムファンタジーもの
いっそココで作る、というのは?
おまいが書け、なんて言わないでくださいオネガイシマスorz
牙神の夜の相手をさせられる閑とリム
牙神が見てる前で筆下ろしを強要される閑とリム
(「今が最悪の状態」と言える間は、まだ最悪の状態ではない)
by シェークスピア
サムライスピリッツ外伝 もうひとつの物語
第四話 「対峙」
コンルが外を歩いているのは散歩の為ではなかった。目的は二つ。
一つはある男性に託したリムルルを探し出す事は言うまでも無い。そしてもう一つは・・・
走り回るうちに住宅街から離れた所に迷い込んでしまったコンル。
例え道に迷ってもすぐにユウキの元へ戻る事は可能なので帰る事に対しては問題ない。
しかし自分が「生きて」帰れるかはまだ確信を持つ事は出来なかった。
徐々に気配を感じるようになる。接触は近い。
最悪の状態が発生してしまう前に・・・
「もうすぐ・・・そろそろ気を引き締めないと・・・」
「その必要は無いよ」
コンルが声のした方向を見る。自分の後ろにその男はいた。うっすらと笑いを浮かべながら。
「やはり、やはりあなたもこの時代に・・・」
コンルの表情が曇る。見てはいけないものを見てしまったような、そんな表情だった。
「感謝しているよ。君がリムルルを助ける為に必要以上の力を使い果たし「私」と「自分」に掛けた封印を自分の手で解いてしまった事を・・・」
「くっ・・・」
「コンル・・・この封印が解かれたのはもう数十年ぶりになるんだろうねえ?
はっきりと言えるのはまだリムルルが誕生していない過去の話・・・」
「氷邪・・・」
「その名前で呼ばれるのも数十年ぶりになるんだねえ。魔界の上を行く大魔界の一人のこの私を・・・」
氷邪と呼ばれた男はふと空を見上げた。二人の存在を強調させるかのように先程まで降っていた雪は徐々に止み始める。
大魔界・・・
「魔界の上を行く大魔界の強者はこの世でごく数名しかいない。一人は君達もよく知ってる・・・」
「暗黒神アンブロジア・・・」
氷邪が口にする前にコンルがその名を口にした。
かつて天草四郎時貞が徳川家に復讐しようとした際、崇拝していた暗黒神の名。
「そう、魔界を代表する暗黒神。魔界の将軍そのもの。魔界でアンブロジアの名を知らぬ者はいない」
「しかし、アンブロジアは・・・」
「そう、皮肉な事にアンブロジアが復活したという朗報は聞いていない。魔界の連中の計画は全て人間達の手によって阻止されているからね」
「それはこれからも続きます。暗黒神アンブロジアが復活するという法則は絶対に成り立ちません」
「驚いたよ、そう、それを止めているのは侍と呼ばれる人間達の力、まさに武士の意地、侍の執念、「侍魂」そのものだよ」
簡単に説明を終えた後、空をずっと見上げていた氷邪が再びコンルの視線を見つめる。
表情はコンルとは裏腹に余裕の笑みさえ浮かべている。警戒心を強めているコンルとは反対に氷邪はコンルに話し続けた。
「もう一人はかつて、とある守護精霊と死闘の末、自らの巨大な力と共に封印された精霊」
「それがあなた・・・」
氷邪が少し頷き、そしてコンルに向かって人差し指をさした。
「!?」
「一つ聞こうか?君の始まりは、コンルと言う存在の始まりは何処からだい?」
「・・・」
氷邪の質問にコンルは唇を噛み締めて黙っていた。
「「答えない」んだ?それとも「答えられない」のかな・・・まあ、いいよ。ならば私が言ってあげようか」
指していた指を下ろすと氷邪は再び話を続け始めた。
何も言わずにコンルは氷邪の話に耳を傾けていた。決して氷邪の目を逸らさないように。
「人は母親の胎内の中から生まれるもの。そうやって成長し、人を好きになり、結ばれてまた子を産む。その繰り返しが続く」
「何が言いたいのです?」
話の意図が見えてこない。何故こうも昔話に付き合わなければならないのか?頭の中でコンルなりに氷邪の計画を考えていた。
「だが、私やおまえは違う。我々精霊は全て「無」から作られた。親も子もいない。ただ気が付けばその場に存在していた。
そこから自分で考え自分で判断しなければならない。誰も教えてくれない」
孤独・・・
氷邪がコンルに向かって歩き始めた。足跡を一つ一つ作りながら氷邪は一歩一歩確実にコンルに向かって歩み始めている。
「気が付けば大魔界の一人へと私はなっていた。勿論そこまでの道のりは長かったし、
時には誤解を受けた事もあったよ」
「誤解?」
「そう。一時期、魔界の連中から「おまえは(氷邪)だからあの中国大陸の「劉雲飛」と言う武人の弟子の一人ではないか?」と・・・」
「・・・」
「確かに似たような名前を持った奴がいたかもしれない。だが、そんな事は問題ではない。
千年前から私が存在している訳ないだろう」
コンルが呆れて溜息をつく。それに気付いた氷邪が一言だけ付け加える。
「「無」から作られた私が誰かに仕えるはずがない。たった一人を除いては・・・」
氷邪がコンルを見る。コンルは氷邪から絶対に目を逸らさなかった。逸らしてしまうと全てあいつに負けてしまうような気がしたからだ。
「私は、この世でたった一人しかいない氷の精霊としての最強と最凶を持った冷徹な存在「氷邪」の名で行動していた。筈だった・・・」
「しかし氷の精霊は一人ではなかった・・・」
コンルがわざと氷邪に聞こえるようにつぶやく。
「だが、ここで思わぬ出来事があった。復活出来ないアンブロジアの代わりに人間を皆殺しにする為に全ての始まりとして「蝦夷」に降り立った時全ての計画が狂ってしまった」
「蝦夷で始まり琉球で終わろうとしたのですか?」
「少し違う、最後は江戸の予定だったのさ。将軍を葬り去りアンブロジアの為に魔界の地上を用意しておくつもりだった」
「あなたはアンブロジアの部下ではないのですか?」
「まさか?君と違って誰かに従う事はないさ。君の言葉で言うなれば同じ大魔界の「友達」さ」
そんなあっさりとした関係ではない。自分と氷邪の考えている「友達」の標準は違う。
それはコンルにも分かっていた。
氷邪がコンルの後ろに立つ。背後からでもはっきりと感じ取れる。この男の巨大な力が。
今、ここでぶつかってしまえば間違いなくこの辺りの地形を破壊してしまう。
ユウキさんの時代を無闇に破壊する事は出来ない。少しずつ訪れる最悪の状況をコンルは想像し始めた。
「だけどその時に私は始めての敗北をした。いや相打ちだったのかな。最初に「蝦夷」を選んでしまったのが間違いだったかな」
氷邪が「はぁ」とさも残念そうに溜息をつく。その溜息そのものが自分に対する皮肉のようであるとコンルは感じ取った。
「うっ!」
コンルの体から悪寒が走るのを感じた。
「本当にまいったよ。氷の精霊が氷の精霊に全部阻止されてしまったんだから」
コンルが後ろを振り向いた。
「!!!」
その氷邪もあざ笑うかのようにコンルの後ろを向く。
「そうだよね・・・」
守護精霊・・・・コンル・・・・
氷邪の最後の言葉は先程の言葉と違い、憎しみでも悲しみでもない感情のこもっていない言葉だった。
その瞬間と同時にコンルは氷邪から距離を取った。攻撃を仕掛けてくると思ったからだ。
だが、氷邪は攻撃の意志を見せていない。にやにやとしながらコンルを見ている。
「本当にまいったよ。君自身の肉体にずっと封じ込められたんだから。
だけど封印の力を持続させるために君は持っている力の大部分を犠牲にしなければならなかった」
言い終わると同時に氷邪がひし形の氷の塊を作り出した。それはまさに・・・
「完全に私を封印した時には君はこの姿を保つのでやっとだった。リムルルを守る為に必要な最低限の力しか使わなくなった。勿体無いねえ。
その姿を夢の世界だけに限定するなんて。
夢の世界だけの姿にしないで自分のやりたい事をこの現実世界で実行すればいいのに。
私なら間違いなくそうするし、あれだけの巨大な力があればリムルルを守るだけじゃない。やろうと思えば生きとし生きるもの全ての存在を・・・」
「氷邪!!!!」
コンルが声を荒げていった。例え冗談で言う台詞であってもコンルはそれを許さないだろう。
巨大な力を使った一方的な無益な破壊、意味もなく人間の虐殺に使う事など・・・
「まあ、冗談はさておき、君に封印され続けたおかげで私の今の肉体は消滅しかかっているんでね」
「!?」
「肉体が消滅するのもあと数日しかないだろうね。だから肉体が消滅する前に新しい肉体となる生贄を探さないといけない。それもアイヌの巫女をね・・・」
「ま、まさか・・・」
コンルの表情が徐々に青ざめる。大体の氷邪の目的が分かった。氷邪がこの時代で行おうと考えている事を。
「さてと、昔話(但し、コンルから見れば無駄話であったが)を語ったし、気分も懐かしくなった所でそろそろ本題に入ろうか?」
氷邪が第一声を放つ。
「今、リムルルは何処に居るんだい?」
「・・・」
予想通りの発言だった。動揺を悟られないようにコンルが返事を返す。
「知りません。いえ、例え知っていたとしてもあなたに教えるつもりはありません」
「ふ〜ん。教えないんだ。でもコンルだって分かってるはずだよね。リムルルがこの地の何処かに居る事を・・・」
「私はある男性に全てを任せました。その男性ならきっと大丈夫だと・・・」
(そう、彼なら、ありのままを受け止められる心を持っていると・・・
きっとリムルルとも上手くいくと・・・)
後にそれはコンルの思惑通りの結末になる。最終的にコンルはその男性をリムルルに託した事にほっとする事になる。
「ふふ、ふははっははっ。君は余裕なんだねコンル・・・」
氷邪が大声で笑い出した。相変わらず、にやついた笑みは健在である。
「では、逆に聞きますが何処から来るのですか?あなたのその余裕とも言える、不気味過ぎるほどの笑顔の表情は?」
コンルの質問に氷邪は表情を変えずに答える。
「君自身で言っているじゃないか。余裕だからだよ。追い詰められないと誰だって動揺しないでしょ?
さっきから君は何かを問われる度にはっきりと表情を変えている。本当に分かりやすいよ」
氷邪が片手を空に向かって上げ始めた。氷邪の手には少しずつ、そして確実に力が込められていた。
「さて、私もリムルルを探さないといけないしコンルに邪魔されるのも困るから・・・」
「氷邪、戦う前に一つだけ質問があります」
「ん?答えられる範囲かい?」
コンルにはどうしても確かめておきたい事があった。出来る事なら的中しては欲しくない。
しかしあの時からずっと気になっていたのだ。
それは、つい先程の事だった。
(その頬の傷はどうしたのですか?)
(何、対した事無いよ。軽い怪我だから)
(大丈夫ではありません。私の為にこの寒い中を出掛け、怪我までして)
(あの時ユウキさんの頬に付けられていた傷は間違いなく刀傷。この時代にも刀を平然と持ち歩いている人はいないはず)
まだこの時代を詳しく把握していないコンルだったが直感的にそう感じ取っていた。
ユウキが刀を持参していなかった事。髪型が明らかに違っていた事。
手掛かりは少ないがそれでもそんな気がしていたのだ。
そしてこいつに聞かなければならない。
意を決意したようにコンルは氷邪に確かめる。
「あなたは「この時代」で誰かを斬りつけましたか?」
コンルの質問に氷邪は即答で答えた。
「ああ、そうだよ。でも半分当たってるけど半分違うね」
やはり、こいつはユウキさんを斬り付けている。自分のせいでユウキさんを巻き込んでしまった。守れなかった自分も許せないが、それを行ったこいつも許せなかった。
「氷邪!あなたと言う人は、何の関係もないこの時代の人にまで・・・」
「何を勘違いしているんだい。私が斬り付けたのは「この時代」の相手ではない。
君と同じ「過去」から来た人物さ」
「!?」
自分達以外にも「過去」からこの時代に来た者がいる。頭の中で整理したかったが考える余裕を氷邪は与えなかった。
「長い時を超えようやく君の体から出られたんだ。まだ体は慣れてないが挨拶代わりとして受け取ってもらう」
氷邪の手が辺りの雪を吸い込んでいく。いや、正確には手に密着していると言うべきか。
氷邪とコンルの辺りの雪は全て氷邪の手に吸い込まれていった。
それを呆然として見つめるコンル。恐らく自分に向けて一直線に放ってくるであろう。
ならばそれを放つ前に氷邪の懐に飛び込み、攻撃するしかない。
決して見せる事はない、(見られる事もないが)コンルの目つきが変わった。戦う目である。
氷邪が自分の手に精神を集中している今しかない。
「氷邪!」
走ると同時にコンルも自分の手に力を込めた。だがその時だった。氷邪の手が一直線にコンルに向けられた。
それでもコンルは動きを止めなかった。最後の最後まで諦めない。
自分の攻撃が氷邪に届くまで。
「じゃあ、受け取ってくれたまえ」
氷邪の手に密着していた雪の塊がコンルに襲い掛かった。
既に攻撃の準備は整っていた。その大きさはリムルルがいつも放っているルプシ・カムイ・エムシ程の大きさである。
「うっ!」
完全な誤算だった。一方的に飛び出してしまった為に回避が間に合わない。ならばと、咄嗟に腕を十字にし、防御体勢を取る。
その瞬間、氷邪が開いていた手を握り締めた。「バン」と言う大きな音を立てて雪の塊が破裂する。
「えっ?」
落ち着いてコンルは状況を思い出した。氷邪が放ったのは氷の塊ではなく雪の塊。
氷と違い破片に当たって怪我をする事はない事に気付く。
雪の粉が舞い散るようにしてコンルの周りを飛び舞う。雪は徐々に地面に落ち、最後には何事も無かったかのように元の地形へと戻っていた。
「だから、言ったじゃない。挨拶代わりだって。それにこの姿になってまだ私も君も慣れていないでしょ」
「ひょ、氷邪・・・・」
完全にしてやられた。自分は氷邪にして弄ばれてしまった。今回、氷邪は初めから戦うつもりなどなかった。只、自分の力量と自分の置かれた状況を調べていただけであった。
「次に会う時は挨拶なしで戦うかもね。さっきも言ったけどリムルルを探す妨害をされると困るからね」
再びコンルが氷邪の前に立ちはだかる。
「次なんてありません。今ここであなたを・・・」
「慌てなくてもいずれ決着の時は来るさ。それまでこの時代で一生忘れられない思い出を作ったらどうだい?」
「なっ?」
氷邪の周りから雪が舞い散り始めた。まるで木の葉のように徐々に氷邪の姿を覆い隠していく。
それを見逃すコンルではなかった。
「逃がすものですか!」
コンルが手を大きく伸ばした時であった。ふわりと、雪が舞い上がり氷邪の姿は何時の間にか消えていた。
「くっ・・・」
コンルが呆然と空を見上げる。先程まで止んでいた雪が再び降り始めた。再び静寂な時間が動き始める。果たして自分は氷邪よりも先にリムルルを見つける事が出来るのだろうか・・・
「氷邪・・・最も恐れていた事態が起きてしまった。
もし、リムルルだけでなく、この時代も氷邪が狙っているのならば止めなければならない」
少しでもいい。僅かな気配でもいい。小さな手掛かりでもいい。何処かにリムルルの情報があれば。
落ち着いた表情でコンルは目を閉じた。そしてゆっくりと祈り始めた。
「今日は、ここまでですね。長い散歩になってしまいましたが」
そして現在の首飾りの所有者の事を思い浮かべながらコンルは祈る。
(ドクン・・・)
「?」
一瞬自分の胸の鼓動が速くなった事に気付く。ただ、ユウキの事を想像しただけなのに。
「今感じた胸の鼓動は一体・・・?」
もう一度精神を集中させる。余計な事を考えずに・・・
胸の鼓動は既に消えていた。
数十秒後コンルの姿は消える。
自分を迎えてくれた男性の家へと・・・
今日中にもう一つ投下します。もうしばらくお待ちを。
ちなみに「ガルフォード×レラ」です。
キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
乙。ハゲ乙。
ガルレラもwktk待ち。
注意
今回の小説の内容はパピーENDの続きで羅刹ガルフォードがナコルルの為に木の実を探しに行く所から始まります。
公式ENDでは「羅刹ガルフォード」が木の実を取りにいってますが、
ここでは「修羅ガルフォード」にしてあります。
それを考慮した上で読んでいただけると幸いです。
「正反対の二人」
御膳試合終了後、ガルフォードはナコルルと一緒に暮らすようになる。
そしてある日の出来事である。
「ふぅ、ありそうでなかなか見つからないものだな」
ガルフォードは今日の分の食料の一つである木の実を探していた。しかし只取るだけでは駄目である。
人間達以外の動物達の分の事も考えて木の実を取らなければならない。
一度木の実を沢山取りすぎてナコルルに怒られた事がある。
その反省点を頭の中で意識しながらさらにガルフォードは森の中へと入っていった。
「ちょっと森の中に入りすぎたかな。あんまり動きすぎると道に迷うかもしれないな」
しかし収穫はあった。先程よりも多くの木の実が木の枝に、そして地面にも転がっていた。
「これならある程度取っても大丈夫だろう。ナコルルのGOODな笑顔が見れそうだ」
その時ガルフォードの視線が何かを捕らえた。ガルフォード以外の影がガルフォードの影に割り込んできたのだ。
「誰だ!」
それに気付いたガルフォードが愛用の刀「ジャスティスブレード」を抜くと同時に後ろを振り向いた。
そして、驚きの表情と共に言った。
「ナ、ナコルル?」
一瞬、ガルフォードは戸惑った。しかし、もう一度ガルフォードは落ち着いて相手を見た。
確かにアイヌの正装であったが、ナコルルとは決定的に違っている所があった。
服装の色が赤色ではなかったのだ。そしてもう一つ、ナコルルのような純粋な瞳ではなく、
純粋な、しかしとても冷たい目をしていた。まるで何者も寄せ付けない、そんな目をしているとガルフォードは感じ取った。
ナコルルとは反対の存在だ。それでもナコルルと同じ「気配」を感じていた。
だが敵意は感じられなかった。殺気が感じられないと分かったガルフォードはジャスティスブレードを鞘に戻した。
再び視線をその女性に向ける。そして言った。
「君は一体?見た所アイヌの服装だから君もアイヌの住人かな?」
ガルフォードの返答に女性は返事を返す。
「少し違うわ、確かに私もアイヌの一人だけど住人とは違う別の存在、
本来私は存在しない、言うなれば「影」と言った所かしら」
ガルフォードが何かを聞こうとする前に女性が口を開く。まるでガルフォードが何を聞こうとした察したかのように。
「私の名はレラ。「風」の名を持ちし者。ガルフォードだったわね。あなたには礼を言わなければならない」
レラと名乗った女性の髪が風で軽く舞った。勿論、ガルフォードがこの女性を見るのは初めてである。
「俺はYOUの事は知らないよ」
間髪入れずガルフォードが言葉を返す。
「まあ、あなたは私の事を知らなくて当然でしょ。でも、あなたは「あの娘」のそばにいてくれた」
「あの娘?」
アイヌの服を着たレラが言う「あの娘」、最初は首を傾げていたガルフォードだったが、
心当たりでも合ったのかハッと頭を上げた。
「ナ、ナコルルの事か?」
レラが少し呆れた表情でガルフォードを見る。「鈍いわね」と一言追加しながら・・・
レラがすっとガルフォードに向かって歩み始めた。数歩だけ歩き、空を見た。
「綺麗な空でしょ。雲一つない、快晴と言った所かしら。あの娘が望んだ平和な時代、ちゃんと訪れるかしら?」
独り言でもあり、ガルフォードに対して投げ掛けた質問のつもりでレラは口を開いた。
ガルフォードには後者の方だと判断していた。
「大丈夫さ、強い心がある限り正義は不滅さ。俺とパピー・・・おっと今はここにはいなかった、俺達がいる限り正義は絶対に負けない」
レラからしてみれば「正義」一筋にこだわり続けるガルフォードの考え方には単純だなと感じていた。
しかし戦う理由は人それぞれ、小さな理由であっても、
その「意志」が折れていないのならば間違ってはいないだろうとレラは認めていた。
「アンタは何の為に戦っているんだ?ナコルルと同じ理由じゃないのか?」
今度はガルフォードがレラに問う。
一瞬答えようか迷ったレラだったが、いつもの冷静さを見せながら言った。
「あの娘と同じであり、大きく違った理由で戦っていると言った所かしら・・・」
ナコルルと同じく、大自然の危機を救う志を抱いている事。それは同じであった。
ただ、ナコルルよりも冷静に物事を判断する性格の為、倒すべき敵を斬ることに対するためらいがない事。
それを聞いた時、レラの言うとおり「ナコルルと同じであり、違った理由だった」とガルフォードは気付いた。
「でも、私もナコルルも必ずしも全てが正しい訳でもないし間違っているわけでもない」
逃げてばかりじゃダメ・・・
闘ってばかりでもダメ・・・
私達はずっと一緒だから・・・
一瞬レラの耳の奥から記憶の一部が戻ってきた。その言葉を思い出した時、レラは「そうね」と一言だけ小さくつぶやいた。
「でも、一緒になる事は出来ない。そして一緒になる必要はもうないのよ」
「えっ?」
突然のレラの発言にガルフォードが不思議そうな声で言った。
「御膳試合が終わり同時に魔の気配は消えた。もうすぐ私は消える運命。
今しばらくの間は風となりこの大地を見守るのみ・・・」
また風が吹いた。先程以上にレラの髪の毛が揺れる。
「ずるいわよ。あの娘ばかり、あんなに幸せそうな笑顔を見せるなんて」
視線をガルフォードに向ける。再び冷たい目を見せながら。
「貴方達二人を見て、少し嫉妬したわよ。私らしくないわね」
しばらくレラが何かを考え込むように目を閉じた。ガルフォードは黙ってそれを見ていた。
ほんの数秒の時間のはずだがガルフォードにとっては数分の感覚で流れていた。
とても長く感じた。
レラがゆっくりと目を開けた。いつもの冷たい目ではなく何かを決断した様な目だった。
ガルフォードが声を掛ける前にレラの口が先に開いた。
「一度しか言わないから良く聞きなさい」
「オ、OK・・・」
相手の風の流れに飲み込まれるかのように少し情けない返答をガルフォードは返してしまった。
不思議なくらい緊張していた。反射的に唾を飲み込む音がした。今まで唾を飲み込んでしまう程緊張した事は何度くらいあっただろうか。
まして女性の前で緊張したのはナコルルの時くらいかもしれないと感じていた。
「ナコルルよりも先に、今の間だけ私をナコルルだと思って抱いてくれないかしら?」
一瞬の沈黙、同時にレラの告白。
「・・・」
瞬間ガルフォードの頭の中でレラの発言とそれに対する答えを詮索していた。
静かな時間が流れ始めた。だが徐々に均衡は崩れ始めた。先程までずっと冷静さを装っていたレラの顔が赤くなり始めたのだ。
(私がこんな発言をしてどれだけ恥ずかしい思いをしているかこの人は気付いていないのかしら?)
「ハァ」と心の中で溜息をつきながらガルフォードの返事を待った。
「ごめん。俺は、いや俺にはナコ・・・」
そこまで言おうとしてガルフォードの口が止まった。レラがその続きを口にしたからだ。
「ナコルルの事かしら?気持ちは分かるけど心配する必要はないわ。
先程も言ったけど、もうすぐ私は消える運命」
「だけど、俺には出来ない。俺にはナコルル以外の女性とは・・・」
その時レラの瞳が冷たく笑ったような気がした。
「じゃあ・・・」
レラが薄らとつぶやく。そしてガルフォードは気付いた、この気配、この匂いは・・・
「今、この肉体がナコルルだったとしたらどうする?私とナコルルが一心同体だとしたらどうする?」
やはり、この気配はナコルルと同じだった。認めるしかなかった。この女性の言ってる事は本当だ。嘘ではない。
誰に対してでもなくガルフォードは頷いていた。レラがそれに気付く。
「分かったかしら?もう気にする必要はないでしょう」
「レラ・・・」
「巫女の私が男性と関わりを持ってしまったらもう「巫女」とは呼べなくなるわね」
くすりと自分で笑うレラ。
「レラ、今からでも遅くはないよ。考え直した方が・・・?」
「あら、気を遣わなくてもいいのよ?お願いしているのは私なんだから。もしかしたらこれが「最後の思い出」になるかもしれないし」
「ずるいなあ」と、ガルフォードは思った。「自分はもうすぐ消える」・「自分はもう死ぬから」等と言いながら強引な要求をしているみたいだなぁと。
はっきりとした意志を持っていない自分はまだまだ正義の味方じゃないなと反省した。
ナコルルの様な女性とは話しやすいがレラの様な気の強い女性はまだまだ苦手だと体が反応した。
「あなた、もしかして私みたいな女性は苦手だと思ったんじゃないでしょうね?」
図星を当てられガルフォードの目がレラの視線から逸らす。
「本当に分かりやすいわねあなた」
しばらくガルフォードは顔を上げる事が出来なかった。誰かに強引に顔を上げられる。
レラだった。
「レ、レラ・・・」
何も言わずにガルフォードの唇はレラによって奪われた。
(ナコルルには悪いけど先にあなたの愛しい人の体を堪能させてもらうわよ)
巫女としてはあるまじき発言と行為であるが、最後の時間が近いレラにとってはどうでもいい事であった。
一方的にレラの舌がガルフォードの舌を絡めようと必死に動かしている。
まだ状況をしっかりと飲み込めていないガルフォードが呆然とした目でレラを見ていた。
抵抗はしなかった。ガルフォードもまたレラが嫌いではなかったからだ。
勿論一番好きなのはナコルルであるが。
「ん、んっ」
同時に同じ声を漏らした。
お互い慣れない行為に戸惑いながらも一つ一つ手順を乗り越えるようにして、
徐々に落ち着き始めたガルフォードもレラの舌先と絡めあわそうと必死に自分の舌先を動かす・・・ふりをした・・・
「んんっ?」
驚いたのはレラの方だった。自分の舌先が後一歩の所でガルフォードの舌と接触するのに、
ガルフォードがわざと当たらないようにしているのだ。
思うように上手くいかないレラ。興奮し始めたレラの舌先の動きが一層激しくなる。
「ん、んっ、んんんっ」
レラの唾液と共に色っぽい声がガルフォードの口内を刺激する。
そろそろ頃合だろと思いながら、彼は必死に動き回っているレラの舌先と自分の舌先を絡めあう。
今度は自分から激しく、積極的にレラの口内を弄りまわす。レラ以上にガルフォードもまた興奮を抑えられなくなっていた。
それだけでは飽き足らず、両の手でレラの頬に軽く触れた。ちょっと驚いた様子でレラが正面からガルフォードの顔を見る。
今度はレラの髪の毛に触れてみる。一体どのようにして髪の手入れをしているのか、
風のようにさらりとした髪だった。
「綺麗だな」とガルフォードが心の中でつぶやいた。
入れ違い様にガルフォードの唾液がレラの口内に侵入する。その唾液をレラが飲み干していく。
ガルフォードもまた同じだった。レラの唾液を愛情の一つだと思いながら飲み干していく。
お互いの唇が離れる。
「ふぅ・・・」
落ち着いた表情を見せながらもちょっと照れた様子でガルフォードを見る。
「口付けだけでこんなにも気持ちよくなるなんて。あなた本当に初めてなの?」
「そういう君こそどうなんだい?」
二人とも初めてなのだが(ガルフォードとしては近日中にナコルルと初めての夜を済まして起きたかった所だが)お互いの仕草に多少なりとも驚いていた。
数秒の間見詰め合っていた二人だったが先に動いたのはガルフォードだった。
すいません。タイトル名を間違えてました。
「あっ!」
反射的に声を上げてしまったレラ。ガルフォードがレラを地面に押し倒したのだ。
背中から倒れるレラ。仰向けに倒れた自分の上にガルフォードが倒れ込んできた。
ガルフォードの国の言葉に言い換えれば、今度はガルフォードがレラの首筋にキスをした。
それだけではない。舌先でちょんとレラの首筋の周りをなぞっていく。
「や、やだ。ちょっとくすぐったいわよ」
「そう言いながら君はしっかりと感じてるんだろう?」
顔を上げたガルフォードがいじわるそうに言った。
「そ、そんな事ないわよ、感じてなんか・・・ひゃああん?」
またレラが声を上げた。ガルフォードがレラの額に唇を合わせた。
決して感じたわけではないのだが、突然の不意をつかれたレラにとっては反射的な声になってしまった。
「そんなに敏感だったらここはどうなのかな?」
何かを思いついたようにガルフォードの手がレラの衣服に手を掛ける。
滑り込ませるようにして進入した手が決して大きくはない柔らかい胸(本人は気にしているが)に触れた。
「あっ?」
「どうして欲しい?君のして欲しいように弄りまわすよ」
「う、うっ・・」
レラが何かを言おうとした瞬間だった。
「やっぱりこんな風にしたら感じるのかな?」
「ちょ、ちょっと?ひゃんっっ??」
レラの意志とは関係なくガルフォードの意志が優先された。
レラの上半身の衣服を全て脱がし、本人の羞恥心の感情よりも先にガルフォードがレラの鮮明に映し出された乳首に舌先を合わせたのだ。
「ひゃっ、あっ・・・うぁ・・」
声を出すレラの声を聞くたびにガルフォードの舌先の動きがさらに早くなっていく。
自分の抑え切れない欲望を求めるように、さらにレラの乳首を吸い上げる。
「ひっ、ひああっ、そんなに強くしたら、だめ」
レラの柔らかい訴えはガルフォードに届いたのか?その訴えは別の意味で通じていた。
自分の舌が二つあれば間違いなくレラの二つの乳房に手を掛けていただろう。
勿論そんな事は不可能なので、変わりに空いている手を使い、がら空きになっている反対側のレラの胸をゆっくりと弄りまわした。
「あああああっ、そ、そんな、ああん」
舌と手の二つを使うようになりガルフォードの集中力はその二つに分断された。
その為に少しレラの乳首を吸い上げる力を弱める事になる。
確かにレラの訴えは届いたかのように見えた。しかし・・・
「はあっ、はああっ、ああああん」
軽い電気が走ったようだった。レラの訴えは逆に自分に襲い掛かる刺激の量を二倍に増やしてしまった。
左右の胸を弄り回されては抵抗(するつもりは一切ないが)する力も出てくる筈がなかった。
ただガルフォードの思い通りにレラの体が小さく揺れた。
ガルフォードの手の動きが止まった。レラがそれを確認する。
「ちょ、ちょっとどうしたのよ?止めるなんてあなたらしくないわね」
いつもの口調で話したつもりだったがガルフォードから見れば今のレラは一人の女にしか見えていなかった。
レラの今の瞳はガルフォードから見れば自分を求めてくれている女である。
ナコルルもまた今のレラのような声を出すのか後の期待感もあった。
頭の中で軽く考え事をしていたが再び現実に戻る。そして返答を求めているレラに返事をした。
にやりと笑みを浮かべながら・・・
「いや、胸だけじゃ物足りないだろう?もっとレラがめちゃくちゃになるのを俺は見たい」
「あら?あなたに出来るかしら?」
「既に胸だけであんなになったレラを見てるからね」
はっとしてレラはガルフォードの視線を見た。自分の下半身の部分を見ている。
「でも、体は正直だからね。特にここは・・・」
「ちょっ・・あっ!」
またレラが始まりの声を上げた。レラが自分の状況を認識する前にガルフォードの手がレラの股間の部分に触れていたのだ。
何かを確認するかのようにガルフォードの手が上下に小さく動いた。
「あっ、あっ・・・」
ガルフォードよりも先にレラが確信の感情へと切り替わる。胸を弄り回されている時に下半身から何か熱を帯びたようなものが感じられていた。
徐々に顔が真っ赤になっていくレラ。それに追い討ちを掛けるかのようにガルフォードが言った。
「やっぱり濡れてるね。もしかしてずっと我慢できなかったかい?」
「ち、違うわよ。こ、これはその・・・」
負け惜しみも言い訳も皆無だった。こんな状況でどう言い返せばいいかも思いつかなかった。
「脱がしてもいいかな?」
「えっ?」
ガルフォードの眼差しに一瞬レラは戸惑った。いざ言われてしまうと恥ずかしさと緊張で体が熱くなってくる。
思わず想像してしまっただけで返答に困ってしまったレラが、
恥ずかしさのあまり顔を下に向けて俯(うつむ)いてしまった。
だが、それがガルフォードにとっては「OK」の合図となってしまった事にレラがまだ気付いていなかった。
「脱がしてもいいんだね。じゃあ脱がすよ」
少し遅れて慌ててレラが顔を上げた。
「ちょ、ち、違・・・」
既に後の祭りであった。ガルフォードがレラの最後の衣服を脱がしていったのだ。
上下全てを脱がされたレラは生まれたままの姿になった。
まじまじとそれを見ていたガルフォード。それに耐えられなくなったレラが声を上げる。
「やだ、そんなに見ないでよ。恥ずかしいじゃない」
「その、恥ずかしい事を俺達はしてるんだから気にする必要はないよ」
「ううっ」
完全にガルフォードに丸め込まれてしまった。ガルフォードがもう一度レラの秘所を見詰めた。
ひくひくと痙攣を起こしたレラの露な秘所から小さな糸が垂れていた。
ガルフォードの顔がレラの秘所に合わせる。そして一言をレラに聞こえるようにわざと言った。
「レラのここ、綺麗だ」
ちょんとレラの秘所に触れる。
「待って、そんな所舐めちゃ駄目よ。汚いわよ」
ん?とガルフォードが疑問を感じた。そして視線をレラに合わせて面白そうに聞いた。
「俺はまだ舐めるなんて一言も言ってないのに、どうしてそんな事を聞くの?」
「えっ?そ、それは・・・」
「と、言う事は逆を返せばレラは早くしてもらいたいんだね。でも約束は守るよ」
そう言って顔を緩ませたガルフォードがレラの顔を見ながら何も言わずにレラの秘所に指を進入させた。
「えっ?えええええっ?」
「俺は嘘をついてないからね」
ゆっくりと進入させたガルフォードの指がレラの秘所の奥へと進んでいく。
「はあああっ、ふああああっ」
進退を繰り返すガルフォードの指、その度にくちゅり、くちゅりと嫌らしい音が耳に残る。
「はあん、ちょっ、こんなのずるい・・・」
ガルフォードは何も言わなかった。子供をなだめるかのようにもう一つの手をレラの髪に触れた。
落ち着かせるかのようにガルフォードはレラの髪を撫で続けた。
しかし指の動きはより一層激しくなるばかりである。一旦ガルフォードがレラの股間内から指を離した。
「えっ?」
引き離されたガルフォードの指からはぐっしょりと濡れたレラの愛液が糸を引いていた。
それをガルフォードが舐めてみた。
さらにその行為を目撃したレラが顔を真っ赤にしながら訴える。
「あなた何考えてるよ!汚いわよ。もしも病気になったらどうするのよ」
「レラのなら病気になったって構わないよ」
「ば、馬鹿!」
恥ずかしくて顔以外に何処を真っ赤にすればいいか分からなくなるレラ。
黙り込んでいるレラを他所にガルフォードも自分の衣服を脱ぎ始めた。上半身裸になってからレラが負け惜しむように言った。
「ま、待ちなさいよ」
「えっ?」
「私ばっかり気持ちよくしてもらったって不公平でしょ。こ、今度は私の番よ」
「い、いや別に無理しなくても・・・」
「あら?そんな遠慮しなくてもあなたを気持ちよくさせるやり方くらいは知ってるわよ?」
戸惑うガルフォードを見て痺れを切らせたレラがお互いの状況を入れ替わるようにガルフォードを押し倒した。
立場が逆になってしまった二人。
「何だかんだ言ってもあなただってここは正直に欲しがっているんじゃないのかしら?」
「N、NO・・・」
今度はガルフォードが情けない声を出す番であった。ガルフォードの股間に触れるレラ。
はっきりとそれが大きく硬くなっている事に気付く。
「脱がしていいよね?拒否しても脱がせるつもりだけど・・・」
選択させる事も許さないレラの質疑にガルフォードは観念するしかなかった。
目と閉じて黙って頷いた。レラがそれを確認するとゆっくり、そしてレラなりに優しくガルフォードの衣服を脱がしていった。
「あっ!」
思わず、声を上げてしまったガルフォード。その声を聞いたレラの手の動きが止まる。
「な、何よ。いきなり大声出さないでよ」
「や、やっぱり恥ずかしいからそんなに見ないでくれ」
仮にナコルルと性行為をする時は、
ガルフォードの気持ちとしてはナコルルにはこんな事をさせないつもりだった。
清潔なナコルルに自分のモノを触ってもらう事を想像したくなかったからだ。
但しそれはナコルルの場合である。現実は違う。ここにいるのはレラだ。ナコルルではない。
気持ちよくしてもらいたいのも半分あったが、女性にそんなことさせられないのも半分あった。
だが、その考えを一瞬でレラは言葉の風で吹き飛ばしてしまう。
「へええ、私にあれだけの事をしておいて、自分は恥ずかしいからやめてと言うのかしら?」
今度はにやりとレラが笑う番だった。
「あなたの言い方をそのまま返すとお互いそういう恥ずかしい事してるんじゃないのかしら?」
「そ、それは」
やはりそう来たかとガルフォードは答えに詰まった。
もし、先程自分の言葉を逆手に取られてしまったら自分は何も言い返せない。
そう思っていたが、時既に遅しであった。
「最低限のやり方は知ってるけど、あなたに満足してもらえるかしら?」
不安そうにガルフォードの性器をレラの両手が握り締める。
もっと不安そうにしているのはガルフォードであった。何だか正義が負けてしまうような瞬間であった。
「こうかしら・・・?」
わざとなのか、独り言なのかレラの両手がゆっくりとガルフォードの性器をしごき始めた。
びくんとガルフォードの体が反応したように見えた。
「うっ」
と、ちいさな声を上げるガルフォード。
「何、これくらいで声を上げてるのよ。あなたらしくないわね」
(そういう君だってちょっと弄りまわしただけで嫌らしい声を上げてたくせに・・・)
と、言おうと思ったが心の中に留めて置いた。
今のこの状況ではレラに言い返されてしまいそうだったからだ。
徐々にレラのしごきが強くなり始めた。我慢できなくなり始めたガルフォードが再び声を上げる。
「レ、レラ、もういいよ。もう、十分に気持ちよくなったから・・・」
その言葉と同時にレラの動きが静止した。そしてガルフォードを見やる。
「あら?もう満足したかしら?じゃあ、やめてあげるわ」
予想に反して素直なレラにガルフォードが少し胸を撫で下ろした。
「甘いわね・・・」
「えっ?」
そう、甘かったのはガルフォードの方であった。
レラがガルフォードの性器を口に咥え始めたのだ。予想外の不意打ちにガルフォードが自分の喉から出そうになっている声を必死に抑える。
咥えただけではない。レラもまた器用に舌先でガルフォードの性器を舐め回したのだ。
ちろちろと、ガルフォードの弱点を探し当てる様にレラの舌先がガルフォードの全神経を刺激した。
「あ、うああっ・・・」
脳に神経が行き渡る前に声が先に出てしまうガルフォード。それほどまでにレラの行為は器用としかいいようがなかったのだ。
徐々に、ガルフォードの神経に限界が走り始めた。たまりかねた様にガルフォードがレラに聞く。
「れ、レラ・・・俺、もう・・」
「あら?えんひょらく、らしてもひひのよ」
しっかりと発言できなかったレラだが何を言ったかはすぐに分かった。
レラのしゃぶる行為は止まらない。
こんな所をシクルゥに見られでもしたら二度と自分の所には付いてきてくれないかもしれない。
自分は本当に嫌らしい女だなと実感するのであった。
「んふ、ふっ・・・むっん・・・」
ガルフォードにさらに刺激が走る。既に限界が近い。
「だ、だめだ。もう限界だ。レ、レラ、出る・・・」
言葉と同時にガルフォードの限界は意味を成さなくなった。
気付いた時にはレラの口の中にガルフォードの欲望がしっかりと送り込まれていた。
「んんんんっ」
レラの口から白い精液が零れ落ちた。慌てたガルフォードが自分の性器をレラの口から引き離す。
ぴゅっと、もう一度白い精液がレラの顔に射精する。
「きゃっ」
反射的に目を閉じた。同時に何かを飲み込んだ音がした。思わず咳き込んでしまうレラ。
「だ、大丈夫か?」
「・・・」
一瞬の沈黙・・・
「ちょっと苦いわよ。あなたどれだけ我慢してたのよ。私以上じゃないの?」
右手で顔に付着した精液を拭い去る。そしてガルフォードに聞いた。
「気持ちよかったしら?」
「・・・」
「あら、満足してないって顔かしら?」
残念そうに溜息をつくレラを見てガルフォードは思った。いや、彼女に気付いて欲しかった。
自分の性器を見詰める。気持ちよくなかったら、レラに射精するほど出ないだろうと。
そしてガルフォードは決意した。最後はお互いが気持ちよくならないといけない。
だからガルフォードはレラに言った。
「レラ・・・」
「何かしら?」
「そろそろ、いいかな?」
そうか、もうそこまでの手順まで進んでいたのだとレラは気付いた。あと一つ、二人が一緒になる瞬間が残っている事に気付いた。
無言で頷いたレラを確認するとガルフォードは一度レラの唇に自分の唇を合わせた。
今度は甘い感触を感じた。
今度は押し倒さずにゆっくりと寝かせるようにしてレラを草むらに下ろした。
「じゃ、行くよ」
「ええ、いつでもいいわよ」
レラが両手を広げた。まるで早く来てと言わないばかりに。
レラの両股を広げガルフォードの性器がレラの中にゆっくりと挿入されていく。
「はあああううぅん」
「もし痛かったらいってくれよ。その時はやめるから」
「や、止める必要はないわよ。最後まであなたの好きにして、はあああん」
ずぶずぶと挿入されていく度にレラの処女の部分に痛みが走る。すうっと、レラの股間から血が零れ落ちているのが見えた。
「痛っ」
「レラ、やっぱりやめ・・・」
ガルフォードの戸惑いはレラが許さなかった。
「さ、さっき言ったでしょ。やめないでって・・・いいから続けなさい」
「レラ・・・」
ガルフォードが決意した。
「わかった。じゃあ、行くよ」
再びガルフォードが腰を動かした。レラが無理に笑顔を作っているんだとはっきりと感じ取れた。
「はあああっ、いいわよ。すごくいいわよ!もっと動かして」
自分で甘える発言が信じられなかったのは他ならぬレラ自身であった。
ガルフォードの腰が激しく揺れ動くたびにレラの乳房がびくんと跳ね上がる。
ガルフォードが両手でしっかりとレラの体を抱きしめた。
「あら、優しいのね。あなたにならナコルルを任せても大丈夫みたいね」
この状況ではナコルルの名前はあまり出さない方が良かったかもしれない。だが、ガルフォードはあえて何も答えなかった。
包み込むようにしてレラを抱きしめているガルフォード。徐々に腰を動かしてもレラはあまり痛みを感じなくなり始めた。
「俺達(私達)一緒になってるかな(かしら)?」
ほぼ、同時に同じ言葉が出てきた。同じ考えを持ってたんだなと、二人揃ってくすりと笑う。
「ああ、一緒になってる」
とガルフォードが自分から念を押した。
「レラ・・・俺もう・・・」
「いいわよ、中に出しても。一緒に果てましょう。一緒に気持ちよくなりましょう」
あまり見せた事がないレラの優しい笑顔がガルフォードに見せ付けた。
ガルフォードの腰の動きは今まで以上に早くなっていく。二人の限界は頂点に達していた。
はちきれんばかりのガルフォードのモノは限界だと言わないばかりに欲望を吐き出す準備をしていた。
腰を動かすガルフォード、そしてその腰と胸を躍らせるレラ。
「レ、レラァァァ」
「ガ、ガルフォードっっ!!!」
ゆっくりと、しかし激しくガルフォードはレラの股間の奥に自分の欲望を吐き出したのだった。
「レ、レラ・・・」
先に絶頂を迎えたのはガルフォードであった。
「はあああああぅっん」
熱いガルフォードの精液を与えられたレラもまた果てたのだった・・・
「んっ?」
むくりと起き上がったガルフォード。辺りを見回す。レラの姿が何処にも見当たらない。
「もう、消えてしまったのか?まださよならも言ってなかったのに・・・」
いそいそと衣服を着替えながら、ガルフォードは考え込んだ。
少なくとも夢ではない事は間違いない。
「見ててくれ、レラ。君と出会ったこの森の事は忘れない。必ずナコルルを幸せにする事も約束する」
空を見上げた。気が付くと既に日が沈もうとしていた。そろそろカムイコタンに戻らないとまずいなと、ガルフォードが頭をかく。
「今度はナコルルと一緒にここに来るよ。だから・・・」
森に向かって叫ぶガルフォード。
「また、会えるよな?」
何も返事は返ってこなかったが心地よい気分になった。
ガルフォードは走り出した。ナコルルが待っているカムイコタンへと・・・
風が舞っていた。先程までガルフォードが立っていた場所の近くにナコルルが倒れていた。
眠れる森の美女のようにぐっすりと眠っていた。
風の中から別の女性の声がした。
「本当に人の話を聞いてない人ね。私がナコルルの肉体を借りていた事をすっかり忘れているなんて・・・」
風と共にナコルルを見やる。
「ガルフォード・・・責任はあなたが取りなさいよ。人の話を聞かなかったあなたが悪いのよ」
風がナコルルの周りを舞っていた。ガルフォードが全てを気付いて戻ってくるその時まで。
風がナコルルを守るかのように。
210 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:23:20 ID:bEKPT7pQ
GJ!
ついでにage
ナコEDとパピーEDでナコと同棲してるのは、
普通に修羅ガルのほうだったと思うが。
羅刹はナコルルを村から連れ出していってしまうわけだし。
今パピーEDで確認してみました。
ご指摘通りパピーEDに出てたガルフォードは「修羅」でした・・・
ご迷惑を掛けてスイマセンorz
羅刹ガルにはパピーは基本的にいなかったんだった・・・<汗
失敗は誰にでもある
気にするな〜
214 :
165:2006/05/24(水) 18:02:48 ID:xKfLk8mp
やっと書き終えました。
軸としては、アス斬の後みたいに思って書きました。
では投下します。
卯月の初め。
人里から少し離れた山・・・そこの中程登った所に、桜に囲まれし一軒の庵。
いや、庵と呼ぶには大きく、屋敷と呼ぶには狭い。
縁側に座り、庭一面にある七部咲きの桜を眺める線の細い男。
時折訪ねる者は彼の事を「先生」と呼ぶ者、親しげに名で呼ぶ者、敬称を付け恭しく呼ぶ者と様々だ。
さらり、と春特有の暖かい風が吹き、木々がさらさらと心地よく鳴く。
「春風に 奏で流れる 潮桜」
声と共に和紙に一句。
しばらくして、その句の後ろに「駄作」と付け加えると、軽く咳き込む。
筆と紙を脇に置き、日課の黙考の姿勢に移る。
どれくらい時が経過してからか。
ふと、気配を感じた。
遠くから大きな話し声が聞こえ、それはだんだんと近付いてきている。
二人。
片方は自分の世話をよくしてくれる、麓の商人の声。
そしてもう片方は、耳に懐かしい男の声だった。
「お侍さん、ここでっさ。橘様のお家は」
「ここか、何かあの人らしい場所だなぁ。ありがとよ」
玄関から聞こえるやり取りに耳を傾けるが、彼は動かぬままだった。
もてなしを嫌う客人だから。
「御免!邪魔するぜ!」
そういうや否や、どかどかとあがりこんできた。
通路を大股で歩き、背後の襖が勢い良く開く。
「よう、右京さん!邪魔するぜ!」
ようやく客人と向き合い、一礼だけして応えた。
っこらしょ、と一息し、ざんばら髪の男は右京の隣に腰掛ける。
庭に咲く桜をじっと眺め、無精髭の生えた顎を撫でながら呟く。
「元気そうで何よりだ。」
「覇王丸殿こそ・・・相変わらずで・・・。」
「へへ」と子供のように微笑むと、下ろしていた足を組み、胡坐になる。
動作の一つ一つで筋肉が唸るかのようだ。
「良い場所だな、療養所にぴったりだ」
覇王丸は辺りを見回し、独り言のように言う。
聞くだけだと皮肉にも聞こえる言葉だが、覇王丸は思った事を口にしただけであり、右京に対しての嫌味など欠片もない。
右京もそれを理解している。
「・・・以前は・・・左近殿の・・・休養所だったそうですが・・・」
「左近、て言うと、右京さんのお師匠さんか」
静かに頷く右京。
「もう・・・使われていないと・・・雪路殿が仰ったので・・・よろしければ、と・・・」
ごほっ、と咳き込む。
「ここに来て・・・お陰様で・・・大分良くなりました・・・・」
「そうか。このまま完治しちまえば良いのになぁ」
姿勢を崩し、縁側に寝転ぶ覇王丸。
「俺もまた右京さんと剣を交えてえよ。幻十郎の野郎も最近見掛けなくてよ、鈍って仕方ねえ」
ふうとため息をつく覇王丸。
「・・・牙神殿なら・・・昨年、ここに・・・見えましたぞ・・・」
「ほ、ほんとかい?」
時は昨年の長月。
右京は名月に誘われ、夜を更かしていた。
涼しげな風が頬をそよぎ、草葉に潜む虫達を撫でる。
耳に優しい泣き声が続くと、そして唐突に止み、耳を鳴らせる。
「月の夜に 草葉に潜むる 鈴虫や」
月を眺め、一句詠むと「駄作」と己で付け加える。
縁側に腰掛け、脇に置いた団子を手にする。
同時に、懐かしくも纏わりつくような瘴気を感じ取る。
「どうした、得意の川柳も養生暮らしで鈍ったか?」
すう、と建物の影から一人の男が姿を現した。
派手な紫の羽織、後頂に束ねた髪、その手には煙管。
切れ長の眉、鋭い目は一睨みするだけで狼すら尻尾を巻くだろう。
「・・・・牙神殿・・・」
右京は絶句し、しばらく幻十郎から目を離せなかった。
「人里離れたところに一息つけそうな小屋を見つけたと思いきや、まさかオマエの家だとはな」
煙管に口をつけ、白い煙を吐く。
のしのしと右京に歩み寄る。
何も言わぬまま、縁台にどかりと座った。
むわりと漂う死臭を嗅ぎ取り、人を斬って間もないと言う事を教えた。
「月の夜はどうにもいけ好かないヤツが増えていかん」
幻十郎は手を返し煙草を捨て、踏み潰す。
「血を滾らせてか、雑魚の分際でこの俺に挑んできやがった。頭に来て、膾にしてやったわ」
右京と幻十郎。
実に奇妙な組み合わせだが、意外に饒舌な幻十郎にとって、右京の黙って聞き入る姿勢は好ましいのだ。
「おい、酒はないのか」
右京を見やり、横暴に言を飛ばす。
「・・・・口に合うかどうか、保障はありませんが・・・・」
にやりと笑う幻十郎。
「人を斬った後ってのは、酒が飲みたくて仕方がねえんだ。何でも良いから、寄越せ」
「・・・然らば」
右京は縁側から立ち、家の奥へと歩いてゆく。
しばらくすると、白い酒瓶と猪口を手にし、帰ってきた。
猪口を幻十郎に渡すと、そのまま一献。
並々まで注ぐや、幻十郎が眉を顰める。
「・・・紅色の酒だと?それに・・・イヤに甘ったるい匂いだな」
ちら、と右京を一瞥すると、一思いに飲み干した。
「不味いな・・・。」
「・・・桜と杏子で作られた・・・麓の酒職人の・・・試作品との・・・事です・・・」
「甘酸っぱくて、鼻に残りやがる。それでいて、妙に尾を引く舌触りだ」
ふん、と鼻で笑って飛ばす。
「俺は焼けるように辛い酒が好きだ」
「・・・お気に・・・召さぬか・・・」
猪口を縁側に置く。
右京、それを見て酒瓶を下げようと再び立つ。
幻十郎、待てと止める。
「もう飲まぬ、と言ったか?」
もう一献だ、と猪口を右京に向けた。
「たまには、甘い酒も悪くねえな」
四度目の酌で幻十郎は呟いた。
右京は席を立つと、しばらくして水と塩を手に帰ってきた。
「・・・口直しに、なれば・・・」
「気が利くじゃねえか」
小皿に盛られた塩を一舐めし、水を一口。
「月に酒、侘しいが肴もある、か。後は女でも居れば良いんだがな」
右京は再び幻十郎の言葉に聞き入る姿勢に入る。
「女で思い出したが・・・おい、オマエの女はどうした?」
幻十郎の言葉に、ぴくっと肩を震わせる右京。
「・・・圭殿なら・・・許婚と共に・・・もう・・・子宝にも・・・恵まれ・・・」
「はんっ、朴念仁が祟ったか」
吐き捨て終わらす幻十郎に、右京は言葉を続ける。
「・・・私は・・・圭殿が幸福ならば・・・それで・・・」
「変わった野郎だ・・・惚れた女なら奪ってでもその手にしちまえば良いものを」
ぐいっと猪口に注がれた酒を飲み干す。
右京が酒を注ごうとすると、それを手で阻んだ。
「阿呆ゥが・・・」
そう吐き捨てるや否や、酒瓶を手にし、直接呷る。
「女にとっては、限られた時でも一緒に居るほうが幸せだってのによ」
幻十郎は口を尖らせる。
「オマエもオマエなら女も女だ。全てをかなぐり捨てて意地でもオマエの元に来れば済む話じゃねえか」
ふと、右京は幻十郎に関わる噂話を思い出す。
最近滅法丸くなってしまったと。
かの妖魔の一件。
半陰と名乗る女、色。
紅蒼の瞳を持つあの女に会ってからと言うものの、幻十郎は流離いの日々だと言う。
それは色を求めてなのか何なのかは、本人にも解せぬ戸惑いのようだ。
無論、今でも請け負えば人を斬るし、降りかかる火の粉は払う。
だが気に食わぬ者を見かけてはその場で斬り捨てていた、かつての刃鬼はなりを潜めた、と。
「この酒は飲み安すぎていけねえな。それでいて、結構きつい」
焼け付く喉から酒気を大きく吐く。
「だが、たまに飲むには悪くねえ。この酒の名は何と言うんだ?」
酒に酔い、上機嫌な幻十郎。
「・・・・試作ゆえ、無名・・・と」
「ほぉう」
右京の言葉を聞き、値踏みするかのような目で酒瓶を見つめる。
不意に、楽しそうに口元を歪め、
「俺が名を付けてやろう、この酒の名は、女殺し・・・」
「・・・その心は・・・?」
「甘ったるい香りに紅色の酒。飲みやすい味が女を酒豪に変え、図に乗るとたちまち潰されちまう。後は解るよな?」
ふむ、と頷く右京。
「飲ませて、潰すには最適な酒と言う訳だ。悪くねえだろう?」
身を乗り出し、右京からの答えを待つ。
一拍置き、
「・・・そういう名も在り、ですかな・・・・その者が訪ねてきた時に・・・伝えておきましょう・・・」
と答えると、幻十郎は鼻で笑った。
「人斬りの幻十郎サマが名付けた酒の名は、女殺しか・・・一興だろう」
瞬時に頭を過ぎった、幻十郎との席。
口にして聞かせる事無く、余韻に浸る。
桜の花と、彼の羽織の背の桜模様と重なった。
「まさか右京さんと会ってたとぁ意外と言うか何と言うか。んで、アイツは何処に行ったんだい?」
その後、右京は寝床に入ってしまい、幻十郎は一人で飲み続けていた。
翌朝、縁側に幻十郎の姿は無く、空の酒瓶にススキが一本挿してあった。
「・・・・さあ・・・行き先を告げる事なく・・・行ってしまわれたもので・・・」
覇王丸は ちぇ、とつまらなそうに呟くと、指を組み、手を頭の下にやり、天を垂直にする。
「昨年は・・・多くの客人が見えられた・・・・」
「ほうほう」
「夏には・・・閑丸殿とリムルル殿が・・・冬には・・・ガルフォード殿とナコルル殿が・・・」
起き上がり、胡坐へと姿勢を正す。
「こりゃまた懐かしい。どうだった?」
軽く咳き込み、間を置く。
「閑丸殿とリムルル殿は・・・各地に潜む魔を鎮める旅をしているそうでしたが・・・どうみても、行楽・・・でした」
かっはっはっは、と大袈裟に笑って見せる覇王丸。
「ガルフォード殿と・・・ナコルル殿は・・・その二人を追っての旅・・・との事でした・・・」
「はっはっはっは、苦労が絶えねえなあ。」
「余談ですが・・・ガルフォード殿とナコルル殿が・・・婚約なさったそうです・・・」
お?と、右京の話に目を丸くする。
「そいつぁめでてえ!祝いの品でも用意してやらんとなぁ!」
ふふ、と薄く笑う右京。
「で、皆は何処に向かうって?」
「・・・西に、向かうと・・・」
「そうか!うっし、邪魔したな、右京さん!またな!!」
祭りに向かう稚児のようなはしゃぎぶりで、覇王丸は駆けていった。
魔を鎮める旅・・・それはすなわち剣を振るう事に他ならない。
血が騒ぎ、居ても立ってもいられぬその一心で、彼は右京のもとを去っていった。
覇王丸が去ってから、数日後。
桜は満開を控え、人々が宴をまだかまだかと待つ。
だが生憎・・・今日は春の冷たい雨に見舞われた。
庭に咲く桜を床に就きながら、眺める。
幸いか、雨の勢いは弱く、花が一気に散らされてしまう事はないだろう・・・。
「・・・ゴホッ・・・」
ひやりとした空気が掛け布団を越して、冷気を蝕ませる。
「春盛り・・・吹くは木枯らし・・・・ゴホッ」
川柳でもと思うたものの、こう寒くては堪らない。
春は確かに過ごし易い季節ではあるが、時にこうして冷え込む事がある。
「・・・・・・・。」
骨身に浸透する寒さに身を震わせる。
思えば、あの時も・・・こんな冷たい雨が降っていた。
記憶に甦るは、あの日の黒河内家、神夢想一刀流道場での事。
時は皐月、季節外れの氷雨。
病に冒された、と言う絶望感に包まれ、打ちひしがれた右京。
今は亡き黒河内家家督にして我が剣の師、左近の罵声。
雪路の泣き咽ぶ声。
そして雨に打たれる我が友、夢路の虚ろな瞳。
その手には、斬り掛かってきたであろう左近を斬ったと思われる自作・無銘の剣。
ふらふらと幽鬼のようにこちらへ歩む、夢路。
すれ違い様に、「どうか、ご壮健で・・・」と、一言残し、友、夢路は雨の中姿を消した。
その後ろ姿が、なんと痛ましく儚き姿だったことか。
右京はあの時の事を今でもよく悔やむ。
日輪守の乱の後の今でこそ、夢路は己の足で歩む事を決意したが、あの時に右京が・・・。
もし、すれ違う肩を掴み、共に傘に入れてやれば・・・・その手を取り、何かしらの言葉をかけてやれば。
その後の夢路も少しは違ったのではないのだろうか。
「ゴホッ・・・ゴホッ・・・!・・・ッ!」
思考を遮る、強い咳に思わず口を押さえる。
手のひらに赤い斑点、軽い吐血。
ここに隠居させてもらってからと言うものの、吐血は一度もなく発作は治まっていたが・・・今日はすこぶる体調が悪い。
生への虚しい執着が、己を苦しめているのは、よく解っている。
・・・私は、今・・・何故生きているのだろうか・・・・・。
手のひらの赤い斑点を揉み消し、右京は瞼を閉じた。
冷雨に 打たれ散り行く 季節花
殺ぐは桜か 我が命やら
胸中に呟いた短歌に「駄作・・・」と口にした。
ぱらぱらと降る雨音に耳を傾けるもまた良し、と、汚れた天井を見つめ、心を無にした。
しばらくして・・・雨音以外の音が耳に届く。
確かな重みに弾かれる水の音、それは人の足音だと右京はすぐに解った。
この冷雨の中、山を降るのは容易ではなかろう・・・と、右京は起床する。
暖を取らせてやろうと寝の間から出、居間の囲炉裏に種火を用いようとした時、
「御免下さい、家主かどなたかおりませぬか?」
凛とした、耳に懐かしいその声に、一瞬戸惑いを隠せなかった。
「突然の来訪、ご無礼を承知で申し上げます。少し雨宿りさせて頂けませぬでしょうか?」
右京の戸惑いに気配を感じたのか、家主の姿が無くとも言葉を続ける、来訪者。
脇にある襖に手を伸ばし、音も無く引くと「有難き事です」と言う言葉と共に上がりこんできた。
厳格な武家特有の、美しい作法は家屋に響く足音からも、よく解る。
一歩、また一歩と通路を渡り、近付いてくる。
「失礼します、此度は突ぜ・・・っ!?」
うっ、と喉を鳴らし、慌てふためく客人。
開けっ放しの襖から姿を見せたのは・・・
白い御高祖頭巾をたくし上げ、白塗りの羽織と袴、頭の後頂に結われた絹のように艶やかな黒髪。
腰には飾り気のない、右京のと酷似した剣・・・旧知の友、黒河内夢路であった。
居間に座る右京の姿を一見し、そのまま凍りつく。
「う・・・右京、殿・・・?」
夢路の思わず口から洩れた言葉を聞き、一礼する右京。
「ご、ご無沙汰しております、右京殿」
つられて頭を下げる夢路。
「・・・どうぞ・・・・」
「し、失礼致します」
戸惑いを隠せぬまま、夢路は勧められるまま、腰を降ろした。
「右京殿・・・何故このような辺鄙な小屋におられますか?」
出された白湯を手にし、尋ねる夢路。
「ここは・・・もとは、夢路殿の父君の所有していた・・・休養所です・・・」
右京は囲炉裏の火を混ぜる。
「父の・・・?それを何故、右京殿が?」
パチパチと火の粉が弾ける。
「私、右京は・・・浜の近くの庵に住んでおりましたが・・・最近は、潮風に当たるのも辛うございまして・・・」
右京は白湯を手にし、一口啜る。
「ふとした事・・・医師から雪路殿の耳に届いたようで・・・・ここを勧めてくださったのです・・・」
「母上が・・・そうでしたか」
合点のいった夢路はようやく白湯を口にした。
「お陰様で・・・大分、良くなりました・・・雪路殿の気遣いが・・・薬となってくれたようです・・・」
右京の言葉に、暖かく微笑む夢路。
「左様ですか、母上も右京殿のその言葉を聞けば、さぞ喜ぶ事でしょう」
白湯をもう一口し、はぁ、と吐息を漏らす。
「風邪を召されてはいけない・・・存分に、暖を取ってくだされ・・・」
「はい、お言葉に甘えさせて頂きます」
自然な笑みを浮かべ、礼をする夢路。
「・・・良い顔に、なられましたな・・・夢路殿」
柔らかくなられた・・・。
礼を重んじるあまり、どうしても固い物腰や姿勢を取っていた頃の夢路の姿はない。
いや、むしろこれが本来の夢路の姿なのだ。
「そ、そうでしょうか・・・?」
頬を指で掻き、照れているかのように見える。
「ええ・・・しばらく見ぬ間に・・・・」
そんな友の様子を、微笑ましい気持ちで見る右京。
「良き旅を・・・なされたようですな・・・」
「そう、かも知れませんね・・・枯華院を出で、己が足で見て回った世界・・・飾らぬ美をこの目に刻み、その度に夢路の心の何かが氷解してゆくのを感じました」
夢路は首を少し擡げ、時折長い瞬きをする。
「何と己は矮小か。惰弱か。良い意味で、弱い己を受け入れられた・・・そんな気が、致します」
白湯を啜る。
会話が途切れ、外の雨の音と暖の火の音が、二人の空間となる。
心地よい静寂。
夢路と右京の二人には、ただ共に居るだけで何も言わずとも、良い時がある。
それは互いに余り多くを語らぬが故か、何なのかは当人同士にもよく解っていない。
ただその一時が、二人とも好きなのだ。
「右京殿」
しじまを破ったのは、夢路。
「お隣に座しても、よろしいでしょうか?」
「・・・お気遣いなく・・・」
右京は首を縦に振る。
「失礼して・・・」
夢路は音も無く優美に立つと、また音も無く右京の隣に腰を降ろす。
また、静寂。
どれだけの時をそのままで過ごしたか。
雨は止み、陽は傾き、そろそろ灯りが欲しい時刻だ。
手にした白湯はとうに空である。
二人はどれだけの言葉無き言葉を語り合ったであろうか。
「懐かしゅうございますね」
夢路が、耳に届く会話を切り出す。
「幼き頃もこうして隣同士に座り、心地良い静寂を共に致しましたね」
顔を右京のほうに向ける。
右京、正面を向いたまま「・・・そうですな」と頷く。
淡い幼少時の頃の記憶が、甦る。
神夢想一刀流の道場での事。
幼い頃の右京に、さらに幼い夢路。
時が経つに連れ、目覚しいまでの剣の才を開花させていった。
二人は互いに天才と、周囲から持て囃された。
左近直伝、強い踏み込みから織り成す居合いの夢路に、霞の如く速い剣閃の居合いの、右京。
動と静。
「どちらが強いのか?」と、門下生や同門は必ず二人を比較し、尋ねた。
「凡才と天才は違います。私は非才の身、天才はあの方のほうです」
一語一句、同じ言葉を二人は返した。
左近は二人の姿に、神夢想が世に轟く未来を期待しただろう。
二人は力量の近い者同士、よく組になり修練に励んだ。
しかしその光景は周囲を唖然とさせるものであったりもした。
口数の少ない同士、黙々と打ち込むかと思いきや、互いによく喋る。
特に、夢路。
右京の事を単なる兄弟子などではなく、真の兄がごとく敬い、彼と会話するときだけには目を輝かせた。
何故この二人がこうも? と誰もが首を傾げた。
父や母にすら見せぬ、子供びた表情を、ただ一人右京の前では見せていたのだ。
幼くして、感じた二人の間には同じ魂の匂い、とでも形容するしかなかった。
幼いが故に、それは強く感じられたのかも知れない。
二人の間には、親である左近と雪路すら入られない強い情があった。
互いに敬い、共に居るのを必然と思う。
それが長く続いた、ある日。
街の界隈の縁日が開かれる前日、それは起こった。
夢路が、修練を終えたと同時に倒れたのだ。
二人は道場より少し離れた小さな林の中や、黒河内家の庭先の一本松の下で、よく修練していた。
この日もまた一本松の下で二人、互いに磨きあっていた日であった。
「どうにも、身体が鉛のような感覚が、付き纏います」と、朝から調子の悪い夢路。
気合が足りぬ、と己を一喝し、竹刀を握る。
「休養なされよ」と言うも、一向に聞かぬままだった。
結果、倒れた。
慌てて抱き起こし、名を呼びかける。
が・・・その時、右京は見てしまったのだ。
袴から覗く足首に、一筋の赤を。
右京は生来病弱の身、医療の知識はそれなりにあった。
同時に男と女の肉体の性質、年頃に現れる成人への階段の兆候。
即座に理解した。
朝は誰よりも早く起きて身支度を終えている夢路。
稽古の後、控えの間で必ず最後に着替える夢路。
どんなに汗をかいても、裸で水浴びしない夢路。
尿意を催しても必ず厠まで我慢する夢路。
そういう事だったのだ。
「御免」と小さく呟くや、懐より手拭いを取り出して膝までの赤を拭き、それから雪路の姿を探した。
明日。
一本松の下で一人修練を終えた右京の元に、夢路と雪路が見えた。
夢路、俯いたままこちらを見ようとしない。
雪路、唐突に頭を下げる。
「お願いです、どうかこの事は内密に・・・」
右京は雪路に頭を上げるよう頼み、
「・・・些事にございます。夢路殿はこの右京の無二の友。それに変わりはございません」
はっ、と顔を上げる夢路。
雪路の頬を、すっと涙が伝う。
夢路の前に立つ、右京。
「祭りを・・・見に行きましょう・・・」
「・・・はい!」
右京と夢路は手を取り合い、仲の良い兄弟が遊びに行くがごとく、祭りの人並みへと歩いていった。
・・・・・。
ぱきっ。
囲炉裏から、墨と化した薪木から乾いた音。
二人は互いに、回想の一時に興じていた。
不意に夢路が頭を凭れかけてくる。
右肩に、夢路の重みを感じた。
「私は・・・生家を離れてから随分と遠回りを致しました」
右京に嫌がる素振りはない。
「弱き己との旅の果てに見出した答え・・・それはただ一つ、己に素直になれと」
凭せかけたまま、その身を寄せる。
「貴方に斬られた髪も、もとまで伸びました・・・。夢路は、幼き頃より右京殿をお慕いしとうございます」
寄せられた肌が、暖かい。
「夢路の旅の終着は、右京殿の許であります・・・まさか、このような場所におられるとは思いませんでした」
「・・・・夢路殿・・・」
夢路の想いに、右京は苦悩した。
夢路の己に対しての感情は薄々感じてはいた。
だが情けない事に、夢路に返すべき言葉が、何一つ思い浮かばないのだ。
「右京殿・・・夢路の言葉を、どう思われますか?」
・・・・・・・。
沈黙。
「右京殿・・・・。」
夢路は、右京からの言葉を求め、見つめる。
答えられぬ。
小田桐圭への想い。
夢路への家族愛に似た想い。
人に伝染する己の病。
全てを複合し、深く思慮すればするほど、右京は黙る。
「・・・また、言葉をかけてくださらぬのですか?」
違う。
ふっと、幻十郎の言葉が、右京の脳裏を過ぎった。
『女にとっては、限られた時でも一緒に居るほうが幸せだってのによ』
『オマエもオマエなら女も女だ。全てをかなぐり捨てて意地でもオマエの元に来れば済む話じゃねえか』
・・・・・。
「・・・夢路殿・・・」
「やはり・・・想い人の事が、まだ・・・」
夢路は寂しそうに眼を伏せる。
こうなると解っていました、と夢路は呟く。
「夢路殿・・・この右京とて、木石にあらず・・・」
夢路同様、眼を伏せる右京。
その行為は右京にとって、己への声無き激しい叱咤であった。
夢路殿は聡明・・・故、この右京のことなど百も承知で、ここに来たのではないか。
病の事も、圭殿の事も・・・。
すっ・・・と夢路の手を取り、優しく握る。
私は夢路殿のために生き、後に圭殿のために生き、更にお咲のために生き、と人のために生きてきた。
そして、圭殿とお咲、二人のための『花』は手に入れて渡した。
「・・・夢路殿の、積年の想い・・・・この右京には勿体無きお言葉・・・」
「う、右京殿・・・・?」
ぽっ、と頬を赤く染める夢路。
「先の短い我が身・・・・いつまで世に在る命か判りませぬが・・・」
家を追われ名を失い、仕えていた主君を失い、全てを剣に懸けるしかなかった夢路殿が、剣以外の道を見つけたのだ。
これに応えずして、何が男児か・・・・これより、右京・・・・。
「・・・この命、尽きるまで・・・添い遂げてはくれませぬか・・・」
夢路と言う『花』を・・・・咲かせましょう。
「右京殿・・・!!」
夢路は右京に抱きつき、その胸に顔を埋めた。
すっかり陽が落ち、雨は止んだものの冷気は衰えず、じわじわと蝕む。
夢路は先程と同じように右京の横に座り、その肩に頭を乗せ、しばし至福の一時を味わう。
ゴホッと一つ咳き込む。
はっとする夢路。
「も、申し訳ありませぬ、右京殿は病の身でおられるのに寄り掛かってしまい・・・」
離れようとする夢路、だが右京は先程から握った手を離さない。
「・・・今宵は冷えます・・・二人寄り添えば、それも紛れましょうや・・・」
右京の言葉を聞き、夢路は先と同様、その肩に頭を凭れる。
「夢を、見ているようです・・・」
「・・・何故に?」
「まさか、右京殿と寄り添う事が叶うとは・・・夢にも思いませんでしたから」
黙って聞き入る、右京。
「右京殿がご壮健でおられるなら、それだけで夢路は幸せと思っておりました」
「・・・・・。」
「それに、想いを打ち明けても、右京殿はやんわりとそれを断るだろうと思っておりましたから・・・本当に、信じられぬ思いでございます」
「ならば・・・頬をつねってみては?」
右京は珍しく、冗談を口にした。
「・・・痛つ・・・ゆ、夢ではありません、ね」
「いや・・・ほんの冗談のつもりで言ってみただけです・・・実行なさらずとも」
「そ、そうでしたか・・・・と、とんだ失態を・・・」
己の様を恥じて頬を染める夢路を見、ふふっと静かに微笑む右京。
「では・・・そろそろ夕餉と致しましょうか。無論、夢路殿もご一緒に・・・」
その言葉に夢路は嬉しそうに「はい!」と答えた。
山菜や、川魚の開きの塩干しに、漬物に麦飯と言った質素な夕餉を終える。
これからは少し貯えを増やさねばなるまい、と右京は考えながら食後の茶を啜った。
右京も夢路も食は細いが、今までの倍に早く減るのは当然。
だが、一人寂しかった食事の時間もこれからは賑やかになる・・・。
食事の時程、孤独感を強く感じる時間はない・・・一人つまむモノは旬の食であろうと何であろうと、味気ない。
美味の秘訣は場の空気か・・・と、他愛も無く考える。
かたずけを終えた夢路が、急須と湯呑を手にして戻ってきた。
「お手数を・・・」
右京が頭を下げると、夢路は「あっ」と驚いたように声を出し、いえいえそんな、と付け加える。
「右京殿は病の身と言うのをお忘れなく。これより家事はこの夢路におまかせを」
そう言い、右京の湯呑に茶を淹れようとするが、それは手で制される。
それを見、夢路は己の湯呑に茶を淹れ、一息つく。
・・・どうにも、疲れ切っているようだった。
「夢路殿・・・旅路の果て・・・さぞお疲れでしょう・・・もう、休まれよ」
己の様にはっとし、
「い、いえ!そんな事はありません、ただ気が抜けただけでして・・・」
と弁解するものの、目元など、節々に疲労を表す色が見えている。
「しかし・・・。」
「いえ、ご心配なく!己の身の事は己が一番心得てます」
・・・ここは一つ、寝かせるのではなく、己から進んで床に入ってもらうが吉。
「・・・夢路殿、ならば今日の祝いとして、一つ盃を・・・」
・・・・・・・。
目の前には、すうすうと静かに寝息を立てる夢路。
右京の手には、幻十郎命名の酒、女殺し。
祝いの酒として一杯勧めてみた所、夢路の好みの味らしく、一杯、また一杯と勧められるがままに飲み続けていた。
普段の夢路ならば、如何に酒を勧められようとも、酔いに飲まれる事等ないだろう。
しかし右京から勧められる酒には、肩の力を抜き切り、強酒を呷り続けた結果、あっけなく沈んだ。
右京は夢路を抱え、隣の寝室へ運び、床を用意し、そこに就かせる。
夢路のまるで警戒のない安らいだ寝顔を見、子をあやすように頭を撫でてやる。
「・・・右・・・・京・・・・ど、の・・・」
夢路が、寝言で名を呼ぶ。
「夢路・・・に・・・夢路に・・・」
右手が震え、何かを握ろうとしているような・・・掴もうとしているような。
「どうか・・・御声・・・を・・・・・」
夢路の閉じた瞼の端から、涙が零れた。
それを見て、右京の視界が濁る。
右京、久しい己の涙との邂逅だった。
思わず夢路の震える手を掴む。
悲哀に満ちた声で、右京を呼ぶとしたら唯一つの出来事しかない。
生家を追われた、絶望の淵に立っていたあの時以外には。
あの時の事を、未だに苦しんでいるとは。
右京はただひたすらに、済まぬ・・・済まぬ・・・と、胸中で呟くしかなかった。
「・・・右京殿・・・?」
うわ言ではなく、しっかりと己に向けられた言葉に、我に返った。
「ゆ、夢路殿・・・」
その手を強く握りすぎてしまったらしく、夢路の眠りを妨げてしまったようだ。
「も・・・申し訳ありませぬ・・・」
嗚咽しながら顔を逸らす右京。
「起こしてしまった・・・ようで・・・」
「・・・右京殿・・・何故・・・泣いておられますか・・・?」
初めて見る右京の涙に、戸惑う夢路。
ふと目元に違和感、夢路が己も涙していた事に気付く。
「・・・・済まなかった・・・・夢路殿・・・」
暗闇に光る、右京の涙。
夢路は先程まで、生家より追われた時の夢を見ていた。
夢路が女と気付くや否や、父左近は夢路に斬りかかってきた。
「己、よくもこの父を十五年も謀ってくれたな!」・・・と、憤怒に身を燃やして。
骨の髄まで身についた剣技、その本能的な行動、父の太刀を避け、反撃の刃を一閃してしまった。
気が付いた時には既に遅し。
己が手にした刃にこびり付く、赤。
倒れ、胸を押さえる父に、恐怖か驚愕かに震える母。
怒り狂い絶縁を言い渡す父、左近・・・慟哭する母、雪路・・・。
言われるがまま、夢路は外へと歩み出る。
季節外れの氷雨は、夢路の心を表しているかのようだった。
屋敷を出、道場を越えると、そこには門より少し離れた所に立つ、敬愛する兄弟子、右京。
後の屋敷から聞こえてくる父と母の声を聞き、兄弟子は全て理解しただろう。
夢路は傘も差さず、氷雨の中を歩く。
右京、ただその場に立っている。
縋りたかった。
その胸に顔を埋め、ひたすらに泣きたかった。
だが、天はなんと残酷な事・・・右京は病の身。
右京もまた、今の夢路同様、この世に絶望する者の一人であった。
甘えられぬ、未来に落胆しているこのお方には。
それでも・・・・・。
ソレデモ・・・・・・。
右京殿なら・・・右京殿ならば・・・・・。
すっと右京の横を通り過ぎる夢路は「どうか、ご壮健で」としか言えなかった。
そのまま歩む、夢路。
振り返りたい。
追いかけてきて欲しい。
この手を掴み、引き止めてほしい。
能わぬ願い・・・右京は、夢路に何一言も、言わなかった。
右京殿・・・夢路に・・・夢路に、どうか、御声を・・・・。
胸に風穴が開いたかのような、空虚な感覚。
叶わぬ願いに心が慟哭し、双眸からの涙が頬を伝うが・・・氷雨に紛れた。
悲痛な想いは、時に言葉となり、無意識のうちに口より出る。
そして、涙と言う形と成る。
「私も、あの時・・・・夢路殿の手を、肩を、掴めていれば・・・その身に、傘を貸してやれば・・・・!」
身を震わせ、右京は泣き続ける。
夢路、再び頬に涙が伝う。
「右京殿・・・どうか御自身を攻めるのはお止め下さいませ・・・。この夢路も、あの時、形振り構わず右京殿に縋ればと幾度と無く後悔致しました・・・」
ですが、と付け加える夢路。
「今はこうして、また同じ時を歩もうとしているではありませぬか・・・夢路は今、幸せにございます・・・」
夢路は右京の正面に周り、抱きつく。
右京もそれに応え、夢路の身体を抱きしめる。
しばらく静止。
互いの温もりを感じ合う。
「・・・・右京殿・・・・」
抱きしめあったまま、夢路は愛しい人の名を呼ぶ。
「ふしだらな女と思われても構いませぬ・・・夢路は、一人床に就くのが寂しゅうございます・・・・」
「夢路殿・・・・」
「・・・右京殿の腕の中に・・・・夢路を、包んで下さいませ・・・」
右京は夢路の身体を強く抱きしめる。
「昼の春雨にて・・・今宵は寒さが、身に染みます・・・」
右京、その手を夢路の髪にかけ、子を愛でるように撫でる。
「・・・二人で共に、床に就けば・・・それも心地良きものとなりましょう・・・」
暗闇の二人が、重なりながら、そっと倒れこむ。
障子越しの月明かりが、部屋を青白く彩る。
褥の上に、組み合う男女。
互いに一糸纏わぬ、生まれたままの二人。
片手をつき、覆うようにしている、上の右京。
その両腕で胸部を隠し、恥じらいに頬を染める、下の夢路。
互いに共通して、「美しい」と言う感情。
夢路の肢体は、女性の丸い肉体と少し違い、節々に筋肉のついた締まった体に健康的な美を醸し出していた。
右京の身体は、細く白く、肉は削げ、痩せ細っている。
だが無駄な脂肪も無く、筋肉の筋が際立ち、どこか儚さも持ち合わせていた。
柔らかいその頬に触れると、ほのかに熱く上気している。
それとも己の手が冷たいのか・・・どちらか解らなかった。
ゆっくりと顔を近付けてゆくと、夢路は少し顎を上げ、眼を閉じる。
音も無く、二人の唇が触れ、重なり合う。
唇同士が離れると、夢路は恥らうような照れたような様子で顔を逸らす。
まるで奥手な年頃の町娘のようではないか、と自責する夢路。
今まで女として生きていないのだから、仕方無い事だと思うものの、やはり恥ずかしいような、照れ臭いような。
夢路の首筋に接吻する、右京。
びくりと身体を震わす、夢路。
そのまま上に行き、耳朶を唇で挟む。
甘い吐息をするが、夢路は声を出さぬよう耐える。
「夢路殿・・・気を、抜かれよ・・・」
「は・・・はい・・・」
右京の声に従順に返事するものの、夢路の強張りは抜けない。
耳朶にかかっていた唇は、そのまま下ってゆき、鎖骨で止まる。
「・・・手を・・・」
「はい・・・」
夢路は恥じらいながらだが、言われるがままその両の手を開き、双つの房を露にする。
初めて、己以外の誰かに乳房を見せる。
右京の手が、片方の実った房に触れる。
「・・・・んっ・・・」
寒気にも似た痺れが、夢路を襲った。
「・・・美しい」
思わず右京は、熱の篭った声で呟いた。
夢路の身体を更に下に、もう片方の乳房に口付けると、夢路はびくんと背を反らした。
「右京・・・殿・・・あっ・・・」
頂点にある、桜色の突起を口にし、そっと優しく吸う。
もう片方も指先で刺激する。
「あ、ああっ・・・」
右京の下で、未知なる感覚に悶え始める、夢路。
「う・・右京殿・・・何だか・・・・切のう、ございます・・・」
「それが・・・女性の感覚であります・・・・夢路殿・・・」
切な気な声を絶えず上げる、夢路。
その声を聞き、右京は今、激しく高揚していた。
竹馬の友が、己の手によって女としての感覚を刻み込まれてゆく。
かつて元服の祝いの折に、左近に連れられて遊郭に行き、そこで女郎を抱かされた事はあった。
その時は、感情も何も涌かぬ状態で性的な高揚などは無く、無理に交わったのを記憶している。
悶々として渦に似た性的な高揚など、生まれて初めて涌くものだった。
「夢路殿・・・」
熱のこもった声でその名を呼ぶと、夢路は眼を潤ませた。
「右京殿・・・あぁ・・・っ・・・」
乳房を吸いながら、下へと手を這わせてゆき、夢路の大切な場所へと辿り着く。
閉じている脚を開かせようとせんばかりに、薄い茂みの先へと指を潜ませる。
「はぁっ・・・!うぅっ!」
堅く閉じた秘裂に辿り着くと、そこは既に湿り気を帯びており、露が漏れていた。
力無く、指で秘裂を愛撫してやると、夢路は敷かれた褥にしがみ付き、悶えた。
「あ、ああぁっ!か、甘美です・・・心地良うございます・・・!」
息を荒げ、悦に浸る様は、とても美しく見えた。
次第に秘裂は解れてきており、滑りが増し、濡れた音が耳に届く。
「夢路殿・・・良うございますか・・・?」
「はい・・・!とても・・・とても、良いです・・・!」
快感に酔いしれ瞼を閉じ、右京の問いに答える。
「あうぅっ!!」
一際大きな声で歓喜する、夢路。
右京の指一本が、夢路の秘孔より内部へと挿入されたのだ。
「あっ・・・そんな・・・・右京殿の、指が・・・!」
惚けたように口を開け、ふるふると震える夢路。
食い千切らんばかりの内部を、緩やかに、少しずつ指を夢路の内奥へと進めてゆく。
「夢路殿・・・」
内壁を擦るように抜き差しする。
右京の手は夢路のそこから溢れる露に塗れていた。
「はっ・・・うっ、あうっ・・・!!あ、あ、あ・・・・あうっ!」
夢路は快楽の深みに嵌っており、なされるがままに悶え、踊る。
不意に指が抜かれると、夢路は名残惜しそうに「あっ」と声を漏らした。
「・・・失礼・・・。」
右京は夢路の脚を割って入る。
「う、右京殿・・・・?」
夢路の両膝を捕らえ、そのまま顔を沈めてゆく。
「!! あっ、はあああぁっ!!」
ぴちゃ、と言う粘質な水の音と共に、夢路は痙攣する。
右京は夢路の花に舌を這わせ、踊らせていた。
「う・・右京殿!!そ、そんな所を舐められては・・・!し、舌が、穢れます!!は、はあぁぁ・・・!!」
薄い花弁、秘孔の周りや、時に舌を挿し込み、夢路の蜜を啜る。
夢路の中で、快楽と羞恥が鬩ぐ。
右京の愛撫によって、甘美なる旋律が、夢路と言う楽器で奏でられる。
「は、あ、ああうっ!う、右京殿!!な、何かが来ます!!あう・・・夢路に、何かが・・・!!」
右京は苦しむように喘ぐ夢路を、尚も攻めた。
「全てを・・・委ねられよ・・・夢路殿・・・」
そう言ってやると、花弁に隠れた実を露にさせ、吸い付く。
「はっ・・・・あっ、はぅっ!!!」
撓らせ、離したかのように肢体を震わせ跳ねる、夢路。
四肢に小さな痙攣を起こしながら、力尽きた。
果てたようだ。
夢路の肌は紅潮しており、汗に塗れていた。
甘い感覚に酔い、いつもの凛とした夢路の面影は無い。
「・・・う・・・右京・・・殿・・・」
呼吸の荒い夢路を、右京は包むように抱きしめてやる。
それに応えるように、夢路も右京の背に腕を回す。
「何と素晴らしい心地でしょうか・・・まるで天にも昇るような、甘い感覚でございました・・・」
夢路は、子が親に甘えるが如く、右京の胸に顔を埋めた。
「・・・それは・・・良うございました・・・」
右京が微笑みで返す。
「ですが・・・・夢路はさもしい女でございます・・・右京殿・・・どうか」
夢路の言葉を、唇を重ねて終わらせる。
離れると同時に「・・・ふぅ」と甘い吐息を漏らした。
「夢路殿・・・それより先の言葉は・・・男が言うものです・・・」
右京の言葉に夢路は耳まで赤く染めた。
腹に当たった、右京の熱い男根を強く意識したからだった。
「夢路殿・・・さあ、力を抜いて・・・」
「はい・・・」
夢路のそこに、右京の分身が宛がわれる。
ぐっと腰を突き出す。
「・・・参ります・・・」
「ん・・・んうぅ・・・」
堅い右京の男根が、夢路の秘裂へと減り込んだ。
熱い。
互いに、そう思った。
「いっ・・・痛っ・・・」
夢路が眉を八の字にしかめた。
「・・・夢路殿・・・やはり、未通女でしたか・・・」
快楽に対する、初々しい態度を見て、経験がないとは思っていた。
だがもしかしたら日輪守の主と・・・と、言う考えが過ぎっていたため、聞くのは止めておいた。
「だ、大丈夫です・・・こ、この痛みは・・・右京殿と結ばれた証でございます・・・夢路は、嬉しゅうございます・・・」
破瓜の痛みは軽いものではないはず。
夢路の言葉に、胸を打たれる。
「右京殿・・・夢路の身体に、傷を・・・右京殿からの傷を、刻み込んで下さいませ・・・」
その言葉を聞き、右京は夢路の腋に両腕を通し、抱く姿勢に入った。
あれほど蜜を溢れさせたと言うのに、まだ内部はきつい。
緩やかに腰を動かし、じっくりと馴染ませるように拡張する。
甘い痺れに身を支配されそうになるのを堪え、夢路を抱きしめる。
「んっ・・・右京殿・・・、ああっ・・・」
痛みと感動に悶え、妖艶な香すら漂いそうな、夢路。
「・・・夢路、殿・・・!」
「右京殿・・・右京殿・・・・!」
月明かりのみが二人を照らす空間は、夢路にとって永遠の一時に近かった。
全てを捨て、愛する男の許に身を寄せ、交わっている。
右京に突かれる度に、これからの未来が、一層希望に満ちていく。
氷のように固まった過去の暗い絶望が、明るい光に照らされ、融けて消えてゆく。
夢路の心は、満ちていた。
「あっ・・・あっ、う、右京殿・・・い、痛みが・・・消え・・・て・・・はぅっ・・・」
夢路の強張った体が解れ、柔らかくなってゆく。
「・・・然らば・・・奔流に・・・心を、委ねられよ・・・くう・・・。」
熱い肉壷が右京のものを包み、溶かす。
月夜に二人、甘い快楽を共用し、欲望の虜となってゆく。
「はぁっ・・・右京殿・・・あっ・・・夢路は・・・夢路は、蕩けてしまいそう・・・です・・・」
悦びに震え、無意識に甘い声を出す。
「くっ・・・うっ、夢路殿・・・・夢路殿・・・!」
「ああっ・・・ああっ・・・ああっ・・・!」
二人はこの上なく高揚し、乱れていた。
本能のままに、互いを貪る。
互いに足りなかった何かが満たされてゆく。
名を呼び合い、溶け合い、交ざり合い、快楽の波に飲み込まれてゆく。
体の契り。
心の融和。
魂の華燭。
部屋を満たす、二人の吐息が荒く早くなる。
「夢路殿・・・!!」
右京の叫びに似た声。
「右京殿ッ!!」
夢路の悲鳴と聞き紛う声。
右京が爆ぜると、それを待ち望んでいたかのように、夢路も共に果てた。
肩で息をする、二人。
しばらくそのままの状態。
右京は夢路を抱きしめ、唇を重ねる。
唇が離れると、名残惜しそうに銀糸が光る。
「右京殿・・・・・」
夢路は右京を見据え、
「私は・・・、夢路は・・・幸せです・・・・」
そう言うと、恍惚に頬を紅潮させたまま、夢路は沈むように眠りに就いた。
右京は夢路から離れ、その隣に身を置く。
枕元に畳んでおいた己の服に手を伸ばし、着用する。
褥から音を立てずに出、庭に出る障子を引き、縁側に腰掛ける。
「・・・持て成しも出来ず、申し訳ない・・・」
言をかけると、それに応え、一つの人影が現れた。
「フンッ、別に期待なぞしてはおらんわ」
押し殺すような、どすの効いた声がする。
建物の影から、派手な紫の羽織、後頂に束ねた髪、その手には酒瓶。
切れ長の眉に鋭い目の男、牙神幻十郎。
「久しいですな・・・相変わらずご壮健そうで・・・」
「オマエこそ、まだ生きていたとはな」
歩み寄り、右京の隣に腰掛ける。
「くっくっくっ、久しぶりに寄ってみたら、まさか女と夜伽の最中とはなぁ」
歯を剥き出しにして、さぞ楽しそうに笑う幻十郎。
右京は照れ臭そうに咳払いをする。
「しかし、どう言った心境の変化だ?」
オマエが女と懇ろとは、と右京に聞く。
その問いに右京は一拍置き、答える。
「・・・あの方は・・・全てを捨て、私の全てを受け入れ、ここに来てくださった・・・」
「ほぉう」
「なればこそ・・・この命・・・あの方のために咲かせようと、決めました・・・」
酒瓶に口を付ける、幻十郎。
「はんっ。相変わらず人の為に生きるか・・・やはり変わった野郎だ」
ぶはぁ、と酒気を帯びた吐息を吐く。
「だが・・・他人のモノになっちまった女のために生きていた頃よりはマシだな」
「・・・・・」
押し黙る右京。
幻十郎は夜空を見上げる。
「雨が上がったら、雲が晴れたか。月に照らされて、桜が煌いておるわ」
そう言うと、幻十郎は腰をあげ、右京に背を向ける。
「・・・じゃあな」
幻十郎はゆっくりとした足並みで、去っていった。
心なしか、寂しそうな様子で。
後ろを見やると、夢路が静かに眠っている。
幻十郎の気配に眼を覚ますのでは、と思ったが、それはなかったようだ。
安らかな寝顔の夢路・・・。
夢路と言う花を咲かすためにも、右京は生き続けねばならない。
全てを捨て、己の許に留まってくれる夢路のためにも。
ふと、懐かしい句を思い出した。
白き花 咲かそ橘 径の側
小田桐圭の幸せを願っての、一句。
然らば、その想いを今一度、と右京は夢路を見つめながら考える。
・・・・・・・。
満つ月と 桜も霞む 夢の花
これでは単なる浮かれた句にすぎん、と再び頭を捻る。
だが、気の利いた句が浮かばない。
しばらくして、寒さからか夢路がぶるりと震える。
春雨の 冷えし褥に 花一輪
添いて雪ぐは 過去の氷雨
右京は胸の内で「駄作」と付け加え、褥に戻った。
249 :
165:2006/05/24(水) 18:38:48 ID:xKfLk8mp
以上です。
ここへの投下は初になりますが、私の文が暇潰しにでもなれば幸いです。
さっそく読ませていただきました。
時代背景に合わせた描写、及び文章に感服しました。
夢路の為に新たに生きようとする右京が良かったです。
でも、アスラ斬魔伝の後の右京さんのEDでは・・・<涙
また機会があれば165さんの次回作も見たいです。
GJ!!
幻十郎と右京さんの会話がなんか新鮮だ
果てしなくGJ。
よもやこのカップリングをこんな良作で読める日が来るとわ。
167さんGJ! 夢路もうっきょんも好きなんで嬉しいです
でも、アス斬EDの後の幻さんも・・・
・・・こんなことばかり考える設定厨な俺はマジでダメな奴だな
ちょっと水邪様に絶命喰らってくる
167さんGJ!なんだか凄く感動しちまった…!!乙!!
剣サムの水邪の葉月たん再教育発言が…ハアハorz
すまぬ火月に燃やされてきます…
>>254 そんなアナタに某所ネタ
「水邪さま聖典」を1日1回
水邪さまはエロカワイイとか書いてある
257 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/02(金) 21:17:25 ID:eS5vGisu
いったんage
>>256 何、その俺の巡回サイト
258 :
165:2006/06/03(土) 03:46:21 ID:HzXzQEqy
遅レスですみません、ありがとうございます。
そうですね、アス斬後は幻も右も逝っちゃってますが、あくまで
ifのお話として楽しんで頂ければと思い、投下致しました。
設定が根深いサムスピではそれを忌み嫌う方も居られると思いますので、
「if」でも読んでやるよ、とお許しが頂けるならば・・・
また、続きなり別編なり投下させてくださいまし。
ほす
ほしゅ
携帯アプリで色々萌え。
kwsk
保守
64氏まだ見てますかー?
263 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 23:27:51 ID:hhRfYzN9
ほすあげ
ガルっていいよね・・・
そういえば、カードファイターズの新作が出るね
またガルとナコで援護しあってニヤニヤするとするか
「HEY Nakoruru! 移り気なfanがirohaやminaに乗り換えてキミを見捨てても、オレはずっとキミを待ってる!」
みたいな感じか
でもヤンタムゥが正史になっちまったからな・・・w
ガルが本人のエンディングでナコを捨てちまうこんな世の中じゃ
対戦で相手の投げを読んでDMSHをかまそうとしたら
パピィが言うことを聞いてくれませんでした、コンビKAISANNだっーー!!
>>265 ヤンタムゥ正史になったっけ?
>>266 ポイズン!
亀にも程があるが
>>87は自分が無意識に書き込んだのかとオモタ
よっしーはもう六人彼女がいるしなぁ・・・
270 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 00:57:56 ID:/lNIWJaA
胸から脇、脇から大腿――
最上級の陶器のような裸体と、その線。
閑丸はその全てにかしずく下僕のように、リムルルを愛撫する。
手指で、口で、舌で、呼吸で――そして肌で。
閑丸の動きに、少女は不安げな、おびえたような瞳を向け、ときおり怖そうに目を閉じる。
「だ・・・ダメ・・・そんな・・・」
「ホントにダメ?」
舌で肌を弄び――見上げるように少女を見る。
泣き出しそうなその顔に、閑丸はさらに欲情し、だがその激情を抑えながら――リムルルの身体全てを愛する。
「・・・・・・・・・ん」
「リムルル、好きだよ」
「・・・あたしも、好き・・・閑丸」
怯える少女は、ちっぽけな不安をこらえたのか――濡れた瞳を閉じ、閑丸の舌の動きに身をゆだねる。
彼女はいつもの甘えた調子で、重ねた唇を味わう。
「はむ・・・ん〜」
「んむっ・・・」
「ふ・・・んぅ・・・」
燭台の明かりにきらめく程の糸を引き、唇が離れた後は、いつもの悪戯っぽい顔が――
しかし、興奮の艶に上気した少女の顔、そして――濡れたような、男をそそり立てる少女の懇願が見えた。
「へっ・・・ひゃん!?」
その微笑を楽しみ、閑丸は遠慮していた股間の中心・・・リムルルの秘部へと唇を至らせた。
ひっそりと息づくそこは、まさに花弁。
「ひゃふっ・・・んっ!」
そっと口づけ、その滑らかでまだ固い感触、熱い湿りを唇で感じた閑丸は――唇と舌を這わせる。
呼吸と、その音でも閑丸はリムルルを辱めた。
「んぁ・・・は、あぁあぁん・・・!」
少女の悲鳴、その甘い響き、その恥じらいに、つい逃げ腰になる腰を抑え、さらに舌を突き入れる。
少し迷ってから――閑丸はわざと音を立て、秘部をすする。
「そ・・・そこ、はぁ・・・あんっ!だ・・・めぇ・・・」
自分の鼻先が掻き分ける花弁の、生な香り・・・
喰らいつきたくなりそうな、そのとろける舌触りに、閑丸か頭全体が痺れてきた。
閑丸は少女の哀願に耳を貸さず、逃げる彼女の腰を手で捕らえ、引き寄せ――意地悪く、聞く。
「・・・どうして?」
「だって・・・おしっこするとこだし・・・」
「・・・ははっ。リムルルさんは可愛いな・・・だから・・・ここも、みんな――可愛いよ・・・ほら・・・」
「うそ・・・」
戸惑う少女に微笑を返し、閑丸は柔らかな肉を貪る。
強めに――吸って、小さく噛み付くように、唇で――
「あ・・・そこ・・・あっ!あぁんっ・・・!」
・
・
あぁ・・リムルル・・・リムルル・・・愛してる。大好き。
僕の心の灯り。太陽も消えうせて街頭も消えて、
音も無くなった僕の心に灯る唯一の光。それが君
そして唯一失いたくない光。もっとも大切な光。
僕がその為に何かしたいと思う唯一の光。
例え君の光は死へ導いていても僕は君の光だけを絶やさない。
パピーで剣サムやってるときに思ったんだが
パピーが御前試合に出てる間ガルは何をしていたんだろうか・・・
やっぱり、ギシギシアンアン・・・か?
>>270 エロい・・・GJ!
>>271 俺にはアレは「ヤンサマ」としか聞こえないがw
>>272 藻舞さんもエロいw
>>273 韓流の人?
「父さま」って聞き違えた人もいたな。自分も最初そうかと思ってた。
>>274 韓流かどうかはしらんが、そう聞こえるって話。
っつーか、「父様」を聞き違えって断言してるが「ヤンタムゥ」って確定なの?
>>275 正直よくわからん
ヤンサマはヨン様とかけただけだからマジにとるな
木綿P音で聞きなおしたら
どーやら「父さま〜!」で確定だ、スマソ<ナコやられ
某有名サイトさんとこのネタを思い込みで本気にしてたわ
誰にでも間違いはある、気にするな〜
あと、あのサイトさんは俺も行くけど
時々「?」って思う事を書いてあるから注意
dクスノシ
以後注意しとくわ。
リムの現在の声優って誰?
明らかに斬サムや天サムと違うから
>>280 釘宮理恵=りぜるまいんのりぜる、ぴたテンの小星、ハガレンのアルフォンス、etc…
282 :
280:2006/07/10(月) 20:04:36 ID:/bGeIPS5
>>280 剣サムは今までとほとんどのキャラが声が変わってます
>>284 炎邪、水邪、夢路以外が変わったんじゃなかったでしたっけ?
ガルフォードとヤンタムゥ二股かけてたのがばれて、
二人に性的な意味のお仕置きを食らうナコルルキボン
>>125亀だけどこの間読んだ>破天降魔の章
これは良い覇シャルですね(゚∀゚)
最後の最後でちょこっとガルナコだったのも良かった
アニメといえば
アス斬のアニメがいいものだと思う
ガルかっこい〜
というかガルしか見えない
あと↑のはLive2chが
Enterで書き込みになってました、すいません
291 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/21(金) 08:26:34 ID:0H5oFnGv
;
で、
シャルロット
ミヅキ
レラ
ならどのSSが読みたいんだおまいら。
ツンデレ特集か
シャルに一票
ミヅキとレラの、ぐちょぐちょ陵辱もの。ミヅキ受けで。
>>294 レラがミヅキを倒した後、復讐も復活もできないように犯し抜くことにして、
自分か相手にちんぽ生やしながら、ぐっちょぐちょのハードレイプを展開して、
途中で不覚にも、自分も快楽に飲まれて頭おかしくなっちゃって、
終いには、二人とも畜生道に落ちてしまう救いの無い結末
が読みたいってことでいいな?奇遇だな、俺も俺も。
ふむ・・・スレ建ってもう半年以上か。
ツンデレラがみたい。
レラ「・・・・・・」
ガル「あれ、レラ。今日もリムルルをストーキング中かい?」
レラ「何よ失礼ね、ただじっと後ろから見つめてるだけよ!」
ガル(それを世間一般ではストーキングを言うんじゃないか?
・・・それにしても・・・)
レラ「・・・何よ、まだ何か用!?」
ガル「いや、幸せそうな顔してて−−−
レラ(あたり前じゃない、大好きなリムルルを見てるんだから・・・)
ガル −−−可愛いなぁって」
レラ「−−−−−!!」
ガル「・・・? どうかした?」
レラ「な、なにもないわよ! あっちいきなさい! しっ、しっ、しっ!」
ガル「ああ、ごめん邪魔だったかな。それじゃあ」
レラ「・・・・」
「・・・・」
「・・・・じゃまでは・・・なかったわ」
こんなネタが思いついた、俺はもう死ぬべきだと思う
心配するな
俺も同じさ
300get
301 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/05(土) 20:59:34 ID:uxyG7H7z
レラと夢路鬼畜モノキボンヌ
ガル「・・・」
ナコ「・・・」
レラ「・・・」
ガル「・・・何故に、布団が二つあって
ナコルルとレラがそれぞれ正座で待ってるんだい?」
ナコ「・・・(いっせぇ〜)」
レラ「・・・(の〜せっ)」
ガル「・・・?」
ナコ「今夜の!」
レラ「ご注文は!」
ナコ&レラ「どっち!!」
ガル「な、なんだって〜!」
こんなネタが浮かんだ、死ねオレ、死んでしまえ
あと分かりづらくてスマヌ
>>302 「少し、遊んでやろう・・・」
ここまで読んだ、もういいや
304 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/09(水) 16:49:06 ID:UO/TlAI/
ラブラブ中のリム閑に嫉妬して閑丸を寝取るレラ。
パピィとシクルゥのバター犬対決。
>304
最近、気に入らないことが一つある。
「ねえ、閑丸くん」
「ん?」
「あーん」
「………ちょっ、リムルル」
アイヌ民族の文様がある服を、彼女なりの工夫か、涼しげに仕立て直した軽装の少女と、
背に、年恰好と不釣合いな宝刀を背負った少年が、囲炉裏の前で座っている。
「誰かが見てるかもしれないし……」
「誰って?あーん」
「その、お姉さんとか」
「大丈夫だよ。姉様、今出かけてるし、それに姉様ならきっとリムルルのこと分かってくれるもん」
否ッ!
物陰で私の眼が光り輝く。
ナコが許せど風が許さぬ、そう、私、レラが許さない!
………しかし、
「あーん」
「あ、………うん、美味しいね!」
「でしょ!今姉様に料理を習っててね!」
……あ〜あ〜、若いっていいわねえ。無邪気で、朗らかで。
今度ラタシケプ作ってあげる、とか、じゃあ今度は僕も一緒に作るよ、とか言いながら、
そのうち、今日は何にする、いや、今日は食べ物はもういいんだ、
え、どうしたの?閑丸くん、いや、今日食べたいのは、その………
いだだぎまぁず、とか何とか言っちゃって、全くリムルルッたら年の割りに私よりも早ーー
がばっ!
「いかんッ!それだけはっ!」
「ん?」
「何の音かな」
「しまった!気配を消さねば!」
「…………」
(…………)
「空耳かなぁ」
「ああ、きっとレラさんだよ」
バレバレッ!?
「レラさん?」
「うん、姉さんに似てる人でね。ちょっと怖いけどとっても優しいの。少し変だけど」
リムルル!持つべき者は妹よ!怖いと変は余計だけど。
どうにか、感づかれなかったようね。とりあえず、どうしようかしら。
どうにかして、二人がコトに及んじゃうのを阻止しないと………
リムルルはワタシノモノ!じゃなくて、ここで少しはお姉さんキャラらしく健全なる性教育というやつを……
……………よし。
閑丸くんを奪おう。
汚される前に汚す、それしかない。世の中は全て既成事実よ!
それを知ればきっとリムルルも「ひどい!閑丸君のケダモノ!」と
なるに違いない!そうすれば閑丸くんも若いんだ、「ひどいよ!リムルル、そんな!うわーん!」と
泣いて出て行くに違いないわ!
よし、策は決まった。決まれば即実行、決行は今夜よ!
………あれ。けど私、接吻でさえ、したことあったっけ?
ムシャクシャシテヤッタ
夜ね、そろそろ寝付いた頃だわ。
子供は寝る時間よ、気配を消してゆっくりゆっくりと………
いたわね、静かに寝ちゃって。
あ………
手なんか繋いでる………リムルル、その手は今は優しく暖かいけど、
近い将来貴方を傷つけ汚す狼の爪なのよ!今私がその手を引き剥がしてあげ、
って、離れない?何て力なの!?くそ、離しなさい!えい!この!
………離さないか、なかなかやるわね………って、そんなことしてる場合じゃないか……
え。………っと………
な、何をすれば、いいんだっけ………
そうだ、アドバイザーに聞けばいい!
トゥルルル・トゥルルル、………もしもし、もしもし、私の中のナコ!聞こえる!?
起きて、こういう時はどうすれば………!何?ピーッという発信音の後にお名前と電話………
くそっ、性悪女め、私こそ真のヒロインよ!オーホホとか言って、御前試合に出たら、
和風メイドに獣娘に、果ては紫ナコまで出てたから、ぐれてるのね!この緊急事態に!
とりあえず、どうする………?
…………
服、脱いでみるか………
ムシャクシャシテヤッタ
ワロタ