語るも良し!エロパロ書くも良し!
ガンダムの娘ッ子どもで妄想が膨らむ奴は集え!
ガンダム以外の富野作品もとりあえず可!で、SSは随時絶賛募集中!
劇場版Z第3弾も2006年春公予定で、ずっと絶好調のガンダム系総合スレ
まだまだこのアオリ文のまま、遂に10スレ目スタート!
■現在連載中のSS
「機動戦士ガンダム VoiceOfTheEarth」
登場人物紹介(オリキャラ)
ジュナス・フレイブ
本作の主人公。一年戦争時からの連邦軍人で退役時の階級は中尉。
後に反地球連邦組織エゥーゴの大尉となる。
クワトロ・バジーナ大尉(=シャア)と共にMS部隊の指揮を執る。
どうも変わり者に好かれ易い体質らしい(本人談)
士官学校時代、テレサ・モントバーンという3歳年下の後輩と付き合っていたことがある。
乗機はガンダムMk-U2号機(G-3ガンダム風カラー)。
サラミスのオペレータ嬢
ア・バオア・クー海戦時、出撃直前のジュナスと『ある約束』を交わす。
彼の帰還直前に艦橋への攻撃に巻き込まれ、消息不明に。
それから7年の時を経ても、彼女はジュナスの心に棲み続けている・・・
ベルナデッタ・ソロン
エゥーゴの諜報員。ジュナスをエゥーゴにスカウトする。前述のオペレータ嬢と瓜二つ。
アーガマと合流する途中グリプスでティターンズに逮捕され、過酷な『初体験』を味わう。
その後救出されるも、互いの負い目からジュナスとの関係はぎくしゃくとしたまま。
ジュナスに対し、『憧れ以上、恋愛未満』の感情を持つ本作のメインヒロインである。
前々スレで遂にジュナスとの再会するも、まだまだすれ違いの日々・・・・
トリノ・カーナヴォン
本作の「ライバル」的位置付けのキャラクター。ティターンズの将校で階級は中尉。
性格は冷酷で目的の為には手段を選ばず、特に人の心の隙に付け込むのを得意とする。
一説には、バスク・オムの異母弟とも言われる。
ベルナデッタを初めさまざまな女性キャラを毒牙にかけるその非道ぶりで、
ジュナスにとっても読者にとっても憎むべきライバルキャラの地位を獲得している
乗機はハイザック、マラサイ等。
フランセス・エラワー
エゥーゴのMSパイロットで、階級は少尉。
幼少の頃の生活が原因で、男性に触れられるのを極度に嫌う。
ジュナス曰く、冷静沈着無口少女。ジュナスに対し少なからず好意を持っている。
…が、親友ベルナデッタへの思いやりとの狭間で苦しみ、嫉妬に悩む哀しい少女。
現在乗機はプロトZガンダムX-1。フラグ小隊所属。
シェリー・パーカー
ア・バオア・クー海戦時、前述のオペレータに命を救われた女性。
終戦後ルオ商会に身を置き、U.C.0087現在では会計経理部長(カラバ補給担当)を勤める。
カラバスタッフ(ハヤト・コバヤシ等)の間では厳しい女性で通っているが、ジュナスの前では…
また、ルオ商会名代のステファニー・ルオとは「プライベートで非常に親密な関係」である。
ジュナスにベルナデッタを引き合わせた張本人でもある。
現在は、地球のニュー・ホンコン・シティー在住
リベカ・マレリー
サイド1の1バンチ・シャングリラ出身で、
恋人のテオと共にエゥーゴのパイロットとなる。階級は少尉。
明るく天然ボケな性格で、怒れるカミーユをも鎮めるほどの魔乳を持つ。
ジャブロー戦以後のアウドムラ内(&作品内)におけるムードメーカー的存在。
乗機はネモ。現在はアイリッシュ級アイリッシュ所属で別行動中。
ちなみに、作中で最後の登場は2004年3月28日、もうすぐ2年間も未登場(ノД`)
テオドール・チャーチワード
エゥーゴのパイロットで階級は少尉
リベカの幼馴染&恋人であり、彼女曰く「テオは私の王子様」。
登場人物の中では幸福な部類に入るが(トップはもちろんリベカ)、
同僚に八つ当たりされ、自機を無断使用されとその分不幸も味わっている(笑)。
普段はリベカのフォロー兼なだめ役に徹しているが、戦術級の能力に才があるようだ。
リベカともどもシャングリラ・チルドレン(ジュドー達)とは顔なじみ。 乗機はネモ。
現在はアイリッシュ級アイリッシュ所属。2年ぶりの再登場が待たれる。
ウォルトン・スウィフト
エゥーゴのパイロットで、階級は少尉
態度は一流、腕は三流の"自称"天才パイロット…作者氏によればケネディ戦で戦死予定だったとか。
自分を気にかけるエリスの好意に気づかず不遜、迂闊な行動を繰り返すが、
第二次シャトル防衛戦で自分をかばい重傷を負ったエリスの告白を受けて
彼の中でも思うところがあったようだ。今後の成長が期待されている。
スレ住人たちから『ヲル豚』とも呼ばれる、ある意味VOEのマスコットキャラ。
アーガマに戻って、少しは真面目になったと思われていたが・・・・
乗機はネモ、パワード・ジム等。
エルシー・シャトラン
ティターンズの中尉で、アレキサンドリア所属。
ジェリドやカクリコン達とは同期でエマとも顔なじみらしい。
外見は美人だが、性格は残忍。犠牲になった同期生は数知れず。
強化人間やコロニーレーザーといった機密情報を入手できるルートを持っているが
それはトリノの妹だったから、という事情が明かされた。
どうやら、真性のサドキャラのようだが、次の標的(犠牲者)は一体・・・?
リシュレール・サントス
エゥーゴの軍人で、階級は中尉。
アンマンでファ・ユイリィ等の戦闘訓練の教官を務めていた。
亜麻色の美しい長い髪と、人を寄せ付けない厳しさを持つ。
現在はラーディッシュ所属でリシュレール隊隊長。乗機はリック・ディアス。
エリス・ワイス
エゥーゴの士官。凄腕のパイロットで、25歳にして中尉に昇進したエリート。
他人の3倍も4倍も血を吐いて今の実力と地位を身に付けた努力家で“氷柱のエース”の異名を持つ。
背丈と胸の無さにコンプレックスを持っており恋愛沙汰には縁がなかったが、とあることがきっかけで
ウォルトンのことが気になるようになる。第三次シャトル防衛戦で、ウォルトンを庇って重傷を負い
現在は地球で療養し、戦線離脱中。 乗機はリック・ディアス。
エリスも作中の最終登場が2004年12月30日なので、そろそろ一年も音沙汰なし ・・・・
テレンス・デニケン
エゥーゴのパイロットで、階級は少尉。
ヒッコリー残留組の中で唯一生き残ったネモのパイロット。
その結果は実力なのか、それとも運によるものか…って、どうやら、後者らしい。
ウォルトンを完全に馬鹿にしていたが、彼が今後変わっていくことによって
彼らの関係もまた変わっていくのかもしれないが、さてさて。
乗機はネモ、量産型ガンキャノン等。 現在はフラグ小隊所属。
フラグ・ラグ・ハヤオ
エゥーゴのパイロットで、階級は中尉。
スレ住民の「死亡フラグうんぬん」→「フラグたん」というヨタ話を経て登場した、稀有なキャラ。
ジャブロー降下作戦の生き残り組で、チャームポイントは無精髭とそれを撫でるしぐさ。
もとジオン軍パイロットらしく、第二次シャトル防衛戦ではジオンのエースカスタム機である
B3グフを苦も無く操ってハイザックを血祭りに上げる等、鮮烈な作中デビューを飾った。
「ザクとは違うンだよ!ザクとはなぁっ!」
現在の乗機はシュツルム・ディアス。 フラグ小隊隊長だったり。
緑茶や、玄米茶や、梅昆布茶が好きなダンディーなお方。
アレン・クロワゼット
ティターンズの少尉で、アレキサンドリア所属。
無口・無表情・無愛想という典型的なツンデレ系青年。
ジュナスの連邦軍時代の直属の部下で、ジュナスに懐いていたらしい。
現在は、軍を裏切ってエゥーゴに奔ったジュナスを憎んでいる?
言葉の端はしにジュナスを慕っているののが見て取れるが
逆にジュナスを倒すのは自分しかいないと考えている節もある。
現在の乗機はガブスレイで、マウアー小隊所属。
ダグ・カスタネダ
ティターンズの少尉で、アレキサンドリア所属。
アレンと同じくジュナスの連邦軍時代の直属の部下で性格は陽気。
同じくジュナスを慕っているようだが、軍を裏切るつもりはなく
エゥーゴ=ジオン残党(と、宣伝されている)を嫌悪している様子。
現在の乗機はガブスレイで、マウアー小隊所属。
■Z本編登場キャラ紹介
クワトロ・バジーナ(28歳・大尉)
シャア・アズナブル
キャスバル・レム・ダイクン
かつてのジオン軍のエースパイロットで、「赤い彗星」の異名を持つ。
金髪の貴公子で、額には一年戦争時に負った傷がある。サングラスがトレードマーク。
エゥーゴには「クワトロ・バジーナ」の偽名で参加。
父親は当代最大の思想家、故ジオン・ズム・ダイクン。
単なる一人の戦士として、あるいは軍隊の指揮官として優秀なだけではなく、
より高い、より大きなレベルの指導者としてのカリスマ性と才幹を持つ。
しかし、あたら人類を導けるだけの能力を、あるいは義務を持ちながら、
逃げをうとうとする卑怯な男…との評言をカイは残している。
カミーユ・ビダン (17歳・中尉待遇?の少尉)
Zガンダム本編の主人公。少女とも見まがわんばかりの繊細な容貌の美少年。
「アムロの再来」と言われるほどのニュータイプ能力の持ち主で、
実際の戦闘においても、女性関係その他においてもエゥーゴのエースである。
現在の恋人(?)はエマ・シーン中尉だが、幼馴染のファ、ロザミィ、
彼にとっての運命の女ともいえるフォウ…と、周囲に女性の影が絶えることはないだろう。
そして、一つの物語の終わりに、カミーユ・ビダンは刻の涙を見る…。
エマ・シーン (24歳・中尉)
元ティターンズの将校。 ティターンズの行動に疑問を抱き、エゥーゴに参加。
亜麻色の髪と理知的な美貌が印象的な女性だが、男性には縁がなかったのか、
なんと24歳にしてまだ処女だった。
ファにヤキモチを焼き、あるいはカミーユに体でごまかされてしまうなど、
可愛らしく、魅力的な性格に変貌した。 現在はカミーユの恋人未満愛人以上?
ファ・ユィリィ(17歳・軍曹)
カミーユの幼馴染で、グリーン・ノアの学生。
Z本編同様、カミーユの行動のとばっちりを受けた後、エゥーゴに参加。
実は初体験も済ませてしまっていて驚愕した方も多いはず。
相手は「陸上部の先輩で、どこかカミーユを思わせる美形で神経質そうな男」とか。
番外編のバレンタインネタでは、最後においしいところを持っていった。
なんだかんだで、ヘンケン艦長を手玉に取ってるあたり、「恐ろしい子・・・」
レコア・ロンド(23歳・少尉)
エゥーゴの将校。一年戦争時にはゲリラとして戦った。
地球降下作戦のために先発するが捕らえられ、辱めを受ける。
クワトロ(シャア)の愛人でもあったが、
女としての直観か、彼の愛を得られないことに気づいてしまった様子。
更には、この物語では既にシロッコの魔手に絡めとられつつあり
今後の動向が非常に心配され、そして楽しみにされている「オンナ」かも。
ブライト・ノア(27歳・大佐)
旧ホワイトベースの艦長。現在はアーガマの艦長。妻子あり。
常に激戦区で戦い続けた経験豊富な指揮官で、統率力、指揮能力は一級品。
現状ではあまり目立ててないが、でも原作でもこんなポジションだったといえばそう。
ヘンケン・ベッケナー(年齢不詳・大佐)
エゥーゴの軍人。アーガマの艦長からラーディッシュの艦長に転出。
豪放磊落を絵に描いたような好漢で、男女問わず人望があるらしい。
エマ・シーン中尉に淡い想いを寄せる。
「……あの免疫のない……男と手も握った事のないような処が興味深くてなあ」
とのことだが、まさにその同時刻、当の彼女はカミーユとよろしくやっていた。
何だかんだで、ファ・ユィリィといい仲になってしまったというか、なんというか。
アポリー(年齢不詳・中尉)
ロベルト(故人・年齢不詳・中尉)
一年戦争以来のベテランパイロット。当時はジオン軍に所属。
常にシャアとともに行動していたようで、エゥーゴにもその縁で参加したようだ。
シャアの信頼も厚く、カミーユにとっては頼りになる兄貴分たちである。
アムロ・レイ(23歳・大尉)
旧ホワイトベースのクルーで、一年戦争の英雄。
数年に及ぶ半軟禁生活、さらにはララァを手にかけてしまった経緯から、
戦いそのものを忌み嫌い、すっかり腑抜けてしまっていた。
しかし、復活後はその技量を見せつけ、強敵アッシマーを簡単に捻り潰した。
カイ・シデン(26歳・民間人)
旧ホワイトベースのクルー。戦後はジャーナリストとなり、いくつかのルポを世に送る。
シャアの態度・行動には極めて批判的。
常にクールでシニカルな態度は崩さないが、
愛するものが傷つき失われた時には、やはり熱くなる男である。
現在は、ティターンズの動向を探って別行動中。
ハヤト・コバヤシ(23歳・階級不詳)
旧ホワイトベースのクルー。戦後は戦争博物館の館長という閑職に追われる。
現在は反地球連邦組織カラバのメンバー。
アムロには様々な経緯から複雑な感情を持っていたが、それが悲劇の一端となってしまった。
現在、ガルダ級アウドムラ艦長として、地球で戦闘に補給交渉に奮戦中である。
カツ・コバヤシ(故人・15歳・民間人)
旧ホワイトベースのマスコット。一年戦争後、レツ・キッカと共にハヤト夫婦の養子となる。
ヒッコリーのシャトル防衛戦において、アッシマーの攻撃を受け戦死。
しかし、その死がカイを、ハヤトを、そしてアムロを奮い立たせるのである。
ベルトーチカ・イルマ(年齢不詳・民間人)
反地球連邦組織・カラバに協力する民間人。ボリュームのある金髪に白い肌、緑の瞳の女性。
アムロには最初興味本位で近づくが、次第に彼の純粋さに惹かれるようになる。
コウ・ウラキ(23歳・少佐)
0083年に勃発した「デラーズ紛争」時の連邦軍のエースパイロット。
さらに腕を上げたのか、登場時にはクワトロの油断もあったとはいえ、リック・ディアスを撃破した。
激戦の経験が彼に落ち着きを与えたのか、実年齢より若干年上に見られるようだ。
「年齢に似合わない程の渋みと異様な凄みを持つ青年」で、「意外に甘い声」の持ち主。
作者によって再登場は明言されているので、あとはどんな登場になるか期待が高まる。
クリスチーナ・マッケンジー(29歳・少佐)
元RX-78 NT-1 アレックスのテストパイロット。ジュナスとは士官学校の同期生。
ベルナデッタの救出時、ジュナスたちに協力する。
サイド6にいたときに知り合った青年・バーニィの消息を追っている。
バーナード・ワイズマン(故人?・0080当時20歳・伍長)
ジオン軍の特殊任務部隊・サイクロプス隊の隊員。公式記録ではサイド6で任務中、戦死。
…なお、同名の人物に、新興反戦組織《ユニバーサルピース》のリーダーがいる。
こちらも再登場?が待たれるキャラである。
ジェリド・メサ(24歳・中尉)
連邦軍内部のエリート集団・ティターンズの将校。
しかし、カミーユとの出会いが、彼の運命を根底から変えてしまう。
常にカミーユを付け狙うが、その度に返り討ちにあっている。
MS操縦適性は高いものがあり、そこは上層部にも評価されている。
半恋人状態のマウアーが寝取られ調教されてても気づかないある意味幸福な男。
マウアー・ファラオ(25歳・少尉)
ティターンズの将校。切れ長の瞳が印象的な美女。ジャブロー脱出時にジェリドを助ける。
ティターンズ入隊直後、トリノに惹かれるが、そのトリノに陵辱された過去を持つ。
Z本編ではシロッコの勧誘をはねのけるなど気丈な面を見せていたが、
トリノの持つ魔性には抗しえず、あえなく篭絡され、様々な調教を受けることになる。
パプティマス・シロッコ(27歳・大尉)
木星帰りの男。若くして木星からのヘリウム輸送船・ジュピトリスの艦長を務める。
独力でMSの設計開発を手がけるなど、多方面に才能を発揮する天才。
生来のものか、あるいは木星での体験がそうさせたのか、
高いカリスマ性の持ち主で、サラなど彼に魅了された人間も多い。
またアクの強い、腹に一物あるような人材をよく容れて使うなど、度量も大きい。
今回、アナルスキーなことが発覚。レコアさんのアナルを拡張調教予定?
サラ・ザビアロフ(16歳・曹長)
シロッコの崇拝者。薄紅色の髪が特徴的。私服のセンスは相当悪い。
どうやら地球に降りてきていたようで、シロッコの麾下につくよう、レコアを勧誘する。
現在は、愛しいシロッコの下、ドゴス・ギアに乗艦してパイロットになっている。
結局、カツとは出会わないまま終わったが…。
バスク・オム(37歳・大佐)
ティターンズの実質的な総指揮官。
一年戦争時に負傷して以来、視力障害を補うためのゴーグルを着用。
そのためか、旧ジオンのみならず、スペースノイド全体に対する敵意は強烈。
目的のためには手段を選ばない男で、毒ガスの使用すら辞さない。
ロザミア・バダム(年齢不詳・少尉)
北米・オーガスタのニュータイプ研究所所属の強化人間。
薬物によるドーピング、マインドコントロールなどによる強化の結果、驚異的な身体能力を持ち、
通常人には無理な運動の負担(MS操縦時の急激な方向転換など)にも耐える肉体を持つ。
紫色の豊かな髪と、よく発育したボディラインの持ち主。
ブラン・ブルターク(故人・年齢不詳・少佐)
連邦軍の軍人。生粋の軍人ゆえ、ティターンズのありようには批判的。
連邦軍オーガスタ・ニュータイプ研究所直属部隊長を務めていた。
一年戦争以来の経験からくる、絶対的な自信と大胆不敵さを持つ。
ジャブロー以降の追撃戦は、ひとえに彼の独壇場だった。
.f / /|. | | /,l,.rlナ'`.l | ,l"' ヽ 'i, ,.大゙i`弋ヾ'‐-,l,l .l, .l, }.∧ | |
{ ./l .ハ | | 'l´/ .リ_,.、.=x、l ヽ.', ,.x、、,ヾ;、 ll`'l! l! l!/ 'i, l, .l!
l .{,i! ,i l, .从 .|.,レ,rソ::::(` ヾ! ヾ, .'" ./::了゙'-,、,l ゙i l! l! ,レ⌒i, il! l
,i l.l'、 .l. __', Nヽ lK {::::llll'''| ` .{::llll'''1 .ヽ! .',ll, iリ'⌒ l ./l l
N l ト、l llミlt、l l,ヽ,l.゙'.、.ヽ、_0ノ、 ,1 -ゝ、:0ノ メ` >l, i !ノノ ,!/ .リ
.l i, li.'l llミl,l l l, .ヾ 、__ ̄ /::l `""´, /.!,リ'´ / i' l,
| .ヽll, l lミrl、.l .l ./// l::::| /// ´ / /ヌ / ., .|
| .トi, .l,l;!t.l lい .{::::j ./.,_ ,/ l! |
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.l, .i, ト.j ゚`0-,j-、`ヽ、 ., -'´ l-.、 / l! .|
i い ``ァ‐- 、,0 `ヽ、, .,.r '´ l ,)ヽ, ,! l
.i ヽ ./ `ヽ、.,_ ` '''" ,...、-'"´ ヽ / .,!
i, ./ r-=‐−- 、 , 、--‐‐'-、 ', /
「 そ れ で は 、 1 0 ス レ 目 発 進 よ ろ し ! 」
おつー
このペースだと落ちるな、このスレ
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( `Д´)彡 リベカたん!リベカたん!
⊂l⌒⊂彡
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( `Д´)彡 エリスたん!エリスたん!
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( `Д´)彡 ベルたん!ベルたん!
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>>1乙です。
リベカもいいけどテオも見たいです。彼の才能は何処まで行くのかも
結構気になる。
をるとんに活躍の出番を。
それこそボールでドムを撃墜するような。
考えてみるとリベカたんって今までの連載の中でも前半の1/3ほどしか出演してないんだよなぁ
リベカはジャブロー降下直前の登場で、ヒッコリーでクワトロと一緒に宇宙に帰ってるからね。
ホンコン行ってないし。
っていうか、去年の今頃はエリスの安否で盛り上がってたわけで
一年たってアポロ作戦が完全に終了してない現状はさすがにマズイんじゃあ・・・・・
たしか、夏にはハマーン様が登場する予定だったはず・・・・
べつにいいんじゃないの?
うんうん、こんだけの期間続けてくれてるだけでもありがたい
カミーユがリベカとクッキーを食べるのはいつになるかな
カミーユ庇ってリベカ爆散。
クッキーの思い出でカミーユ覚醒!!!
これは嫌だな…。
ISAPさんに採用されちゃったらどうする気だ!ヽ(`Д´)ノ
どっちかというと庇うのはテオじゃないかな?
でもテオがいないとリベカは戦闘力明らかに
減ってたしなぁ。
そんなことより、まずは再登場してくれないことには(T△T)
うるせぇハゲ!黙ってろ
いいかSSってのは所謂オナニーと同じなんだよ
それが「ISAPさん!オナニー早く見せてください」
じゃねぇぞカス
なんでおめぇにオナニー強制されなきゃならんのだ?あぁん?
この糞俗物が!ザーメン風呂に浸かって更正してこい
おやおや、勝手にヒートアップするお子様が一人。
これもゆとり教育の弊害ですかね。
二週間ぶりにかきこ。
シロッコはSM通、しかもアナルマニアに相違ないと思っていたら…。
んじゃとりあえずシロッコは尻担当という方向で。
ISAP氏はシロッコ×トリノの構成を練るのに忙しいので今週はお休みです
U.C.0079
「死なないでください──」
思い詰めた瞳で話し掛けて来る女に、男は戸惑ったように頭を掻きながら答える。
「人間、若い時は色々な事あるけど、今の自分の気持ちを余り本気にしない方がいい」
「どういうことでしょう? 中尉」
一途と言うには余りにも一途な視線から目を逸らし、男は口元を歪めて言う。
「俺は、少尉の好意を受けられるような男じゃない」
そうやって淋しげな表情で微笑まれると、女は一層恋慕の思いを強くするしかない。
「俺にとっちゃあ‥‥‥少尉は眩しすぎるんだ。世界が違うんだな」
「でも‥‥‥っ!」
尚も食い下がろうとする女に、何を思ったのか男はポケットから指輪を手渡す。
「安物なんだがね、お袋の形見なんだ。空で失くしたら大変だ、預かっといてくれよ」
彼が指輪を渡した途端、敵の攻撃を受けたのだろう、艦内が大きく揺れた。
思わずよろけて抱き締め合ってしまった二人は、女が先にねだるように両眼を閉じる。
少しの戸惑いの後で女に長いキスをしてから、男はゆっくりと身体を離して囁く。
「‥‥‥指輪を頼むよ、少尉」
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第141回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
U.C.0087
遠く離れた月面の地表から見れば、それは、空に浮かび上がる一本の棒に見えたろう。
少し近付けば、それは明るい朱色と暗い赤で塗り分けられた戦艦だと判る。
空気のない宇宙空間では遠近感が掴めないから、すぐにその大きさを認識は出来ない。
しかし、その戦艦が出港した月面都市と比較すれば驚く程に巨大な船である。
ゆっくりと月から離れる影は──ティターンズ旗艦大型宇宙戦艦ドゴス・ギアだった。
虚空に浮かぶ船体には、禍々しい大口径長距離メガ粒子砲が多数光っている。
あちこちの船窓から漏れ出す艦内の照明でさえ、不気味な輝きに見えた。
ここで本来護衛に当たるべきサラミス改級巡洋艦は、宇宙港に停泊したままだ。
約一週間前の『アポロ作戦』の最大の功労者の出航にしては、素っ気無い限りである。
当然、アレキサンドリア級1番艦アレキサンドリアは窯に火を入れてさえいない。
フォン・ブラウン市は、未だ地球連邦軍特殊部隊ティターンズの占領下にあった。
しばらく見ているうちに、ドゴス・ギアは船首を固定し速度を上げて行く。
船尾から伸びる炎が安定したのと同時に、東天に幾つかの機影が現れたのが見えた。
複数の人型の機体は、バーニアの尾を右に左に噴射しながら編隊を組み出す。
彼等は、一気に月面地表まで近付くと曲芸のように方向転換をした。
バーニアを噴かし、先頭を飛ぶのは真紅のRMS-099RS シュツルム・ディアス1号機だ。
背負っている2つの大型グライバインダーが、小まめに方向を変えて動く。
それを操るアポリー・ベイ中尉は、コックピットで前方を見つめたまま叫んだ。
「ドゴス・ギアはもう方向転換は出来ない!」
バイザー越しのアポリーの瞳の先にあるのはフォン・ブラウン市を離れて行く戦艦だ。
巨大質量である戦艦は、慣性の法則上宇宙空間で急激な方向転換は出来ない。
しかも、旗艦ともなれば厳密に計算した航路をそう簡単に変更はしないものである。
だからと言って、ドゴス・ギアが完全に出港した後は敵も警戒を始めてしまう。
要するに、エゥーゴは防備が手薄になる一瞬を見計らって不意打ちを仕掛けたのだ。
「一気に突っ切るぞ!」
「は!」
アポリー機の右後方を飛ぶRMS-099 リック・ディアスに乗るのは、バッチ曹長だ。
「敵戦艦がこちらに気付いた様子ですぜ!」
左後方のリック・ディアスのボディ曹長が、バーニアを盛大に噴かしつつ言う。
見ると、ドゴス・ギアがまるでこの襲撃を予測していたように砲門を動かしていた。
今ここで、ドゴス・ギアがフォン・ブラウン市の警護に戻れば作戦は失敗だ。
息を呑むアポリーの耳に、冷静そのもののジュナス・フレイブ大尉の声が聞こえた。
「もともと、予測されて当然の襲撃だ」
驚くだろうが、ジュナスの声は最後尾のMSR-100S 百式改から流れて来たものだ。
きらきらと輝く金色のエマルジョン塗装が、バーニアの光を反射して眩しいMSである。
肩部装甲に描かれた“漢字”の「百」と小さな「改」の字が異様に目立った。
正直な所、ここまで趣味が悪いと逆にセンス良く見えてしまう不思議なマシンである。
「最初から、これで完全に不意を衝くけるなどとは考えていない」
奇妙な事に、ジュナスのセリフは不意打ちが失敗して焦っている口調ではない。
「しかし、ジュナス大尉‥‥‥!」
「ドゴス・ギアの砲撃は、こちらを狙うつもりなぞさらさらない」
ジュナスにそう言われると、何故かその通りだろうなとアポリーにも思えてしまう。
ただ、どうしてそこまで自信を持って言えるのかは聞きたい気もするのだが。
「それにしても、ジュナス大尉は結構似合っておいでですナ」
ふと、周囲を見渡すジュナスにフラグ・ラグ・ハヤオ中尉が楽しそうに話し掛ける。
口の端を上げて笑うフラグに、ジュナスは困ったように苦笑するしかない。
フラグが操っているのは、アポリーと同じシュツルム・ディアスの3号機である。
現在、フラグ小隊はアポリー小隊の左後方、ジュナス機を援護するように飛んでいた。
「赤く大きなサングラスを掛けたりすると似合うンじゃあ?」
フラグのセリフは、ジュナスが派手な金色のMSに照れているのを知っているからだ。
本来のジュナスの機体、RX-178 ガンダムMk-U2号機は修理が完了していない。
更に、対RX-110 ガブスレイ戦で受けたジュナスの右腕の傷はまだ完治した訳ではない。
それでも戦闘に出ると主張した彼に、宛がわれたのが百式改なのである。
当然、自分の身体を慮っての事だと判ったから、ジュナスも敢えて反論はしなかった。
恐らく、ブライト・ノア艦長以下の周囲の人間はこう考えたに違いない。
クワトロ・バジーナ大尉専用MSに乗せておけば、ジュナスも無理はしないだろう、と。
癪ではあったが、ジュナスもピカピカの装甲はなるべく傷つけるつもりはなかった。
ただ、自分が悪趣味なMSに乗っているという照れ臭さは捨て切れない。
「‥‥‥」
フラグ小隊、MSZ-006-X1 PZGX-1のフランセス・エラワー少尉がフラグを睨み付ける。
その目は、お前がジュナス大尉に馴れ馴れしくするなと言わんばかりの厳しさだ。
フランセスのナイフのように鋭い瞳に気付いたフラグが、豪快に笑う。
「どうしたフランセス少尉? 俺に見蕩れてたとかいうんじゃあるまいな?」
「‥‥‥最低‥‥‥」
にこりともせずに言い捨てると、フランセスはそれきりフラグに見向きもしない。
フラグが眼を丸くした瞬間、RX-178 ガンダムMk-U3号機のエマ・シーン中尉が叫ぶ。
「敵艦より威嚇射撃、来ました!」
今回の編成では、エマはフラグ小隊のレフトバックを担当していた。
そして、乗機もシュツルム・ディアスではなく以前のガンダムMk-Uに乗り換えている。
バックパックから吐き出されたバーニアで、Mk-Uはひらりと飛んだ。
そもそも、トリコロールカラーに塗り替えられているが3号機はエマの昔の機体である。
60時間近くの訓練を共にしたマシンであればこそ、操縦に戸惑いはない。
実は、エゥーゴに参加して以降エマはなるべくガンダムに乗らないようにしていた。
積極的にエゥーゴ製の機体に乗る事で、彼女の立場を明確にしたのだ。
それに、昔の機体を愛人?のカミーユ・ビダンに預けるのも中々悪くない感傷である。
4ヶ月近くぶりに乗った愛機は、意外にエマの手足になって動いてくれるのが嬉しい。
恐らく、酷使しながらもカミーユは充分機体の整備をしていたのだろう。
そんなエマの視界の端を、異常に太いビームの奔流が通り過ぎる。
ドゴス・ギアは、月面から遠ざかりつつも大口径長距離メガ粒子砲を撃って来ていた。
ところが、その砲撃はエマがふざけているのかと思うくらい不正確な狙いだ。
「これなら、当たるはずはない‥‥‥!?」
ガンダムMk-U3号機を前進させながら、エマは先程のジュナスのセリフを思い出す。
「でも、ジュナス大尉はどうしてそこまで判るのかしら」
刻一刻と状況が移り変わる戦場で、彼にはエマには見えない物が見えるというのか?
ジュナスの視線の先を見たくて、エマは少しだけ胸を鼓動を早める。
だいたい、カミーユがいない部隊でエマにガンダムを任せると言ったのもジュナスだ。
ただ、くれぐれも後方にいるようにと命令されてはいたのだが。
「上がって来た!」
編隊の左側を固める、リック・ディアスのリシュレール・サントス中尉が叫ぶ。
見ると、フォン・ブラウン市宇宙港からティターンズのMSが宇宙へ上がって来ていた。
エゥーゴ隊と月面都市の間にはかなり距離があるから、まだ機体の種類は判らない。
「大丈夫、見えて──」
MSA-005 メタスのレコア・ロンド少尉が、リシュレールに言えたのはそこまでである。
レコアが「見えてます」という前に、メタスの右肩上部が吹き飛んでいた。
「な!?」
愕然と硬直するレコアは、何が起こったのかさっぱり判らない。
まだ、彼女達とフォン・ブラウン市の間にはかなりの時間と距離があるはずなのだ。
しかし、ジュナスの百式改はレコアを狙撃した相手を即座に見つけ出す。
ビームライフルの連射の中を、まるで泳ぐように跳ねる緑色の鋭角的な機体であった。
両サイドのマルチ可動式バインダーの噴射が、宇宙空間に鮮やかに生えている。
「ギャプランとやらか!」
だが、右腕が完治していないジュナスでは、ORX-005 ギャプランには追い付けない。
『エゥーゴのクズ共かい。せいぜい楽しませて貰いたいもんだねぇ』
開けっ放しのティターンズ回線から、ギャプランのパイロットの嘲笑が流れ出てた。
コックピットのエルシー・シャトラン中尉は、余裕の笑みを浮かべているのだ。
パプティマス・シロッコ大尉はドゴス・ギア艦橋で興味深そうな笑みを浮かべていた。
彼が乗るティターンズ旗艦大型戦艦は、ゆっくりと月を背後にしつつある。
「ほう、ギャプラン・タイプを出したか。アレキサンドリアも満更馬鹿ではない」
ドゴス・ギアは、ジュナスの看破したとおりお座成りな砲撃しかしていない。
「大尉、アレキサンドリアから救援要請が入っておりますが?」
艦長が入電を伝えて来るが、しかしシロッコを薄笑いを浮かべたまま無言である。
手元の短距離レーダーの中では、エゥーゴ隊とギャプランの戦闘が展開されていた。
しかし、たった1機の可変MSを相手に苦戦中とはエゥーゴも情けない限りだ。
「奴等も、期待程ではないかもしれんな」
つまらなそうに呟くシロッコに、格納庫の整備兵から慌てたような通信が入った。
「司令、ジェリド中尉が勝手に出撃しようとしています!」
なるほど、画面を見るとRX-110 ガブスレイが出撃体勢に入りつつあった。
こんなタイミングで出撃すれば、下手をすれば母艦に帰れなくなる可能性すらある。
取り乱す男を冷たい眼で見つめながら、シロッコは頭の中で計算を終えた。
「構わん、行かせてやれ」
シロッコのセリフに驚いた顔になった整備工は、しかしすぐに敬礼を返して来る。
「は? あ、判りました」
通信モニターを切ったシロッコが、顔を上げてから眼を閉じ、小さく言った。
「マウアー・ファラオ中尉も出撃するか」
頭を締め付けるリングを軽く触りながら、彼は突然関心を失ったような口調になる。
「あの女、良いパイロットになれる素質はあったようだが、惜しいな。
私と誰かを比べる素振りが見えて好きになれん。ジェリドとでも比べていたのか?」
そのマウアーは、ドゴス・ギア格納庫の片隅でジェリド・メサ中尉に寄り添っていた。
「──‥‥‥もう、何を言っても無駄ね」
ノーマルスーツを着込んだジェリドは、戦闘前の興奮で顔を染めながら言う。
「オレは、もうカミーユを倒さない限り、一歩も先に進めない男になっちまっている。
あいつはオレにとって壁なんだ。ここで確実に殺しておきたい」
ジェリドが出撃を決めたのは、エゥーゴ編隊の月面都市襲撃を聞いたからだった。
エゥーゴが現れれば、そこにカミーユ・ビダンがしゃしゃり出て来るに間違いない。
「思い詰めるのは危険なのではなくて?」
心配そうに言うマウアーのセリフにも、ジェリドはニヤリと自信ありげに頷く。
「大丈夫、ガブスレイに勝てるMSはエゥーゴにはない。俺は負けない」
それは確かにそうだが、マウアーは嫌な胸騒ぎを覚えて鼓動を早めてしまうのだ。
噂では、エゥーゴは第2世代MSとはレベルの違う機体を開発しているとも聞く。
「個人的感情で動いていては、上は狙えない。ただの一兵卒で終わってしまうわよ?」
周囲の騒音に負けないよう、彼女はジェリドに縋り付いて口を開く。
そんなマウアーのほっそりとした身体に手を回し、彼が急に力強く抱き寄せた。
「オレは、カミーユを倒した後でティターンズを手に入れて、君に捧げたいんだ」
身の程知らずなジェリドの言葉がおかしくて、彼女はふっと淋しそうに微笑む。
「ジェリド、覚えておいてね。貴方の後ろにはいつも私がいるって‥‥‥」
胸板に指を這わせると意外にしっかりしていたから、そっと彼女は身を預けてみる。
そうだ、私はこの男を一人前にしてあげたいんだとマウアーは思った。
身を汚され尽くされた女と名誉挽回さえ出来ない男なら、意外と似合いかもしれない。
二人の唇が、互いに求め合うように少しずつ近付き、重なってから融け合う。
そして、これが‥‥‥ジェリドとマウアーの最初で最後のキスになった。
──次回、12月11日。
次 回 、 「 Z の 鼓 動 」
SAPさん乙です。
色々ありすぎるので箇条書き風に
エマさんのMk-U キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
前のパイロットはもちろんアレに乗っているんでしょうね(笑)
エルシーのギャプランキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
ジュナスたん達は宇宙でも苦戦させられそうな勢い。
マウアー死亡フラグ キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
ミライさんとスレッガーさんの前書きはこの前振りだったとは・・・
そして
ジュナスたんの百式改キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
クワトロ大尉不在で遊ばせておくのは勿体無いのでは、と思っていたら・・・
(仮)乗機だと思うけど。
おまけ
ヤザンとトリノ師匠の出番は?(爆)
次 回 、 「 Z の 鼓 動 」
( ゚Д゚)
「 Z の 鼓 動 」
キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)-_-)=゚ω゚)ノヨォ━━━!!!!
ISAPさん乙であります。
ついにあれが来ますか・・・
悪趣味な機体に乗っててもジュナスはやっぱりカッコエエなぁ
(ノД;)マウアー・・・
ISAPさんキタ━━━━━━*・゚゚・*:.。..。.:*・゚\(゚∀゚)/゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*
お疲れ様ですっ!!
ジュ、ジュナスがカッコえぇ〜〜(*´Д`)ハァハァ
みんなから厚い信頼を得てて、むちゃくちゃ格好いい。
そのくせ謙虚だし。
でも、悪趣味なキンピカ機体じゃ、誰だって恥かしいか?w
クワトロのサブって感じが、これからの立ち居地かな〜。
トリノ絡みだから、エルシーとも1戦ありそう?
そして次回が「Zの鼓動」
来ましたね、とうとう!!
おめでとうございます。
次回、とっても楽しみにしております!
おまけ
・・・マウアー・゜・(ノД`)・゜・
やべ、百式に乗って照れるジュナスに思わずハァハァした。
ジュナスが出てくるなら何でもよかった。
反省はしていない。
ISAPさん乙であります!
百式に乗るジュナスはいい絵ですなあ。照れてるとこがまたらしいですな。
次回は遂にZの鼓動ですか・・・ここまできたんですねえ。
そして・・わかってはいた。わかってはいたが・・・!
マ、マウアー(ノД`)!!
ギャプランキターでヤザンかと思っちまったw
ヤザンマダー(AA略
いや十二分に面白いんだけどね
次回やっと来るかゼータ・・・長かったなー・・・。
ジュナスの正式な次の機体は、ゼータではないかと言ってみる。
カラバにもゼータの3号機というのがまわっていることをエースで読んだから、
エウーゴにカミーユのトリコロール1号機とジュナスのG3カラー2号機という2機の
ゼータがあっても不思議はないだろう。。
今回の作戦を百式改を無傷で終了させ、その腕を買われて2号機を任される、
という筋書きはあながち的外れではないように思えるんだが。
しかもジュナスのドゴスギアに対する感じ方はNT要素でもあるのではないかと
感じずにはいられなかった。
そして地球のカラバにいるアムロにもゼータ搭乗のチャンスはあるわけで。
なんかのカタチでゼータに乗ったアムロが宇宙に上がってくる可能性も否定できない。
ゼータプラスの登場がどのタイミングかはわからんけど・・・。
エロもさることながら一つの読み物としてVOEを好きな者としてはISAP氏の今後の
綴り方にさらなる期待をせずにはいられない。。。
今回スレッガーが出てきたのは誰かの死亡フラグでも立ったのだろうか・・・?
まさかフラグたん・・・なわけないか。
> 今回スレッガーが出てきたのは誰かの死亡フラグでも立ったのだろうか・・・?
(ノ`□´)ノ ⌒ 「 マウアーたん」
意表をついてジェリド死亡かもしれないぞ
フラグたんの名前、「〜・ハヤオ」というと
「カキザキ・ハヤオ」を思い出してしまうなぁ
スレ違いすみません
マクロスだな。
映画版とTV版で死にかたが天と地ほど違うという・・・
しかし、「フラグ・ラグ・ハヤオ」って何か元ネタある名前なのか?
スレの住民から出たのが採用されたってのは知ってるんだが
あの時からずっと疑問だったんだ・・・・
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
リアルタイムでミタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
規制に巻き込まれて一日遅れですが。
おお、ジュナスが出撃してる。それも無理なく。
百式改に乗って照れてるジュナスは萌えですね。
しかも、フラグさんとエリスにフラグが立ちそうな気配。
昔植え付けられた男性不信を、包容力のある男性に解きほぐされるというのもロマンの一つ。
>おいでですナ
今度は水木しげるっぽいw フハーとか鼻息吹いてる絵が似合いそうです。
おお、しかもジェリドとマウアーがキスしてる。…最初で最後?
濡れ場は…トリノの存在があるから難しいですね。しかし清いままというのも、救いですし。
復活したアバンの演出は、最初どうしてかと考えてましたがこの二人にかかっていたんですね。納得です。
そしていよいよ次回はZ登場。
我々は、三年待ったのだ!って感じですね。正に。
「どうしたフランセス少尉? 俺に見蕩れてたとかいうんじゃあるまいな?」
/// / イ l | | | | ヽ ヽ ヽ、
ィニニ〔ゝノ_ノ / ヽ\ヽヽ | l |l |l ヽ
'´/ /| |7 r/'´ ̄ヽゝニヽ-ヽヽ │ | | ヽ ヽ
イ/ / ! | | ||-ャ─-,ニ、ミ‐`ヽ、ヽヽ / / / | ヽヽ
/ / / j | l| `ー='-ニゝヽ` |ノメ、/l │ l | l
./ / / ヽ l| ィ_ミヽ`リ ハ || |
' / / ヽ l l、'rヽj`ァ' メ | / リ
`,´l lヽ ヽ /ノ `'’,イ /イ
/| | | `丶ゝ ー、ー- 、 lノ ,イノ
. /│| | ニ ´ ノ イ |
/ ! | ! 、 ィニィ | |lハ 「‥‥‥最低‥‥‥」
| ! | _`ト_、 _ , イ ! |ル' ,イ
ハ ヘ |‐'  ̄,.ィ´ヘ` ー- イ | |l | /│
ノ ヘ ヘ | <´ィ´ /介「`ヽヽ│ ハ l / ノ _,
ゞ、_ゝヽ ! \ー´/ハ トニノノ ! / ハ ト、//,ィ _ ,.-ィ´
ISAPさん乙です
>──次回、12月11日。
もういい加減誕生日嬉しい歳でもないんだけどさ
こんなに自分の誕生日が待ち遠しいのは久しぶりだ
マウアーはトリノより先に氏んで欲しくなーい!
マウアーの代わりに、、、そうだ!エルシーが逝けばいいのに。。。!
でもあの ”最後のキス” のくだりは。。。やっぱマウアー散ってしまうのかぁん
ジェリ公ーーーー! トリノくらい後から刺せねーのカ!!!!
きしょーーーーwqsでfrgthyじゅぉ;p@
マウアー!!!!!!!!!!!!
ISAPさんなんとかしちぇくらひゃい・・・・ ○| ̄|_
(:D)| ̄|_ おれ感情移入しすぎ?
今回スレッガーが導入に登場。
俺らに「覚悟しとけ」と暗示させてるのかも…。
当然、今後間違いなく導入であの台詞でが出るであろうから。
「悲しいけどコレ、戦争なのよね!」
>>78 いや、オレもよくできた物語には入れ込むほうなんで気持ちはよくわかる
しかし、ジェリドには荷が重いだろうなあ実際
マウアーが寝取られてることさえ気づいてないっぽいし
ここでジェリドが逝ってマウアーが生き残ればうれしいんだが
さすがそこまでのオリジナル展開はなさそう。・゚・(ノД`)・゚・。
ま、(サラに対して)ほとんど脇役で瞬殺だった映画に比べればじゅうぶん・・・・・
ネタバレ(・A ・)イクナイ!
>>79 「悲しいけどコレ、戦争なのよね!」 の回想シーンはもう出てたはず。
調べてみた…………79回目、第20話。カツの死亡シーンの導入部だった…。・゚・(ノД`)・゚・。
「カツの死を悲しく感じる奇跡」の時か
この小説で何がいいかって、ウザいカツが早々に逝ってくれたことだからな
?
>>85は、カツが大好きな、ちょっと照れ屋さんなんだよ。
いわゆるツンデレ。
,.‐'´ `''‐- 、._ヽ /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
[ |、! /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''  ̄ ̄ |l !ニ! !⌒ //
. i.! l .::::: ソ;;:.. ヽ、._ _,ノ' ゞ)ノ./
` ー==--‐'´(__,. ..、  ̄ ̄ ̄ i/‐'/
おれたちはとんでもない思い違いをしていたようだ。前スレを見てみろ。
住人が皆ジャマイカンに萌えているじゃないか。
そう、この導入死亡フラグとは、ジャマイカン戦死を意味するものだったんだよ!
_,. -―‐-- 、_
,.‐'" ヾ `ー-、
/ /// _,.-―-、-‐‐'" `i
`r、__,.-'" ヽ .|
i' l |
l 〈 |
. l. ,,...__ | |
l. ,.=、 '゙ー’ l. ,.-、 | 私に萌えたいのかね?
. l `゙7゙ ! j h | |
l ! 、 └;__.ノ | 照れるじゃないか
. l. ,ゝ'"´゙ヽ j. `ー|
l. `゛ニ ̄` j |
. ! ,:' / |
ヽ、 ___...ノ / .|
「 ̄ __,..===|
. |ll厂 ̄ ̄ ̄ |
_,.!l l三三l _,.--―!、_
 ̄ヽ、ll__,..--―'"  ̄ ̄
ll
>>90 , ,
, , ,-' 〜 ゝ_
. //,' ⌒ 〜 ,
|.i.i r' ,,,_ ヽ
. |!|!|i、 |i ,',-==- 、 ヽ
)ゞヾ、 (_(' _-=- 、ヾ |
γ `./ | !
| / , ' | ゝ
ゝi, ___ / __,,, ,,_ ゝ ! どういうつもりか、ジャマイカンは!
!'' -`') ` ―`` γヽゞ ノ
i、 ノ_ _ノ iλ ! i
} ヾ'、ゝ i' ν/ ソ
| ,-―--- し /
| '''' / | ゝ
!、 __--''' レ彡
`┐ー'''' ノ レ
λ、,,,,,,、、---'''⌒!i
ノ>πiiiiiii!!!!!
ほっておくと、すぐに「ガンダムヒーローズ」スレになってしまうスレはここデスか?
さて、もうすぐZの鼓動がやってくるな。
いや、今日の放映は19:30ジャストを狙ってくるはずだ。
何しろ記念すべき回だもの…。
…今の俺のカキコは見なかったことにしてくれ…。
‥‥‥見ちゃいました。
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第142回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
視界一杯の漆黒の空間を、右手方向から左手方向へ一気に敵が移動した。
殆ど同時に、戦闘空域を切り裂いたビームライフルが強引に喉元に喰らいついて来る。
『さあさあ、慌てておくれ。アタシは気が短いんだ』
強烈な悪意を持った笑い声に彩られた攻撃は、息を吸う暇さえ与えてはくれない。
ジュナス・フレイブ大尉は、百式改を最小限の動きで旋回させてそれを避けた。
背中のドラム式バックパックから、忙しくバーニアが噴き出す。
百式改の傍らを通り過ぎたビームは、そのまま宇宙空間の彼方へ走り去った。
急激な行動は、当然急激な操縦を正確に行ったが故の結果である。
まだ治り切っていないジュナスの右腕は、操縦桿を倒す度に激痛を伝えて来た。
「‥‥‥く!」
それでも、スクリーンから視線を逸らさない位には戦争屋のジュナスだ。
『ほう? これを避けるかい! 楽しいねぇ』
ギャプランを操る女性パイロットの、蔑むような声が通信機から流れて来る。
痛みに耐えるジュナスの額を、数条の汗が流れ落ちた。
視界の先のフォン・ブラウン市の明かりを見てから、ジュナスは手元に目を落とす。
コンソールの時計表示は14:10PM、今はまだもう少しばかり粘ってみる必要があった。
「メタスは、まだ戦える!」
セリフと同時に、MS形態に変形した暗い黄色の機体が滑り込んで来る。
操縦しているのはレコア・ロンド少尉、そのマシンの右肩部からは火花が散っていた。
メタスは、殆ど狙いもつけずにアーム・ビームガンを連射する。
ジュナスが眉を顰めた通り、そんな攻撃が当たる位に楽な相手ではない。
誰が見ても、焦っているように感じられるレコアの行動は些か奇妙と言うべきだろう。
そもそも、戦場でそんな逡巡をしているようでは危うい事この上ない。
ギャプランの機体がくるりと回転し、マルチ可動式バインダーが滑る。
敵機のムーバルシールドに内蔵された、ビームライフルが連続して凶暴に光った。
「ああ!? ま、まずい! こんなところで」
ギャプランの攻撃で胸部コックピット近くを削り取られたレコアは、慌てて後退する。
「レコア少尉は下がれ!」
リシュレール・サントス中尉の怒声と同時に、ジュナスはバルカンをばら撒く。
レコアのメタスを追い詰めるつもりなのか、敵はMA形態のままバーニアを全開にした。
ギャプランは勢いを殺さないから、その突進はビームの光線を引き連れている。
「‥‥‥左か」
ジュナスは敢えて左方向へ機体を泳がせ、噛み付いて来た光線を避けた。
つい数秒前までジュナスの百式改が居た宙域を、数条のビームが凶暴に通り過ぎた。
金色のMSの機動デバイスが悲鳴を上げ、長い炎が爆発的に伸びる。
その動きのままビームライフルを三連射して、後退するメタスへの援護に変えた。
ジュナスの右腕が更に悲鳴を上げ、百式改は寸刻動きを止めてしまう。
さすがのジュナスも、この右腕で可変MSと対等に渡り合える程にタフではないのだ。
強引に左手で操縦桿を引き絞ったジュナスの耳に、敵の声が聞こえて来た。
『アタシはエルシー・シャトラン。そこの金ぴか! 名を名乗りな』
声質としては恐らく可愛いはずだが、吐き捨てるようにいう口調は乱暴そのものだ。
恐らく年下であろう少女の物言いに、ジュナスは小さく肩を竦める。
自分が年を取ったな、と思うのは得てしてこういう時なのだが、まあそれは良い。
「エゥーゴのジュナス・フレイブ。大尉だ」
習慣として階級を添えたが、余り意味はなかったかとジュナスは苦笑いをする。
不意に、ジュナスの視界の片隅でリック・ディアスの機体が地上に落下して行った。
派手にスモークを炊いて落ちるマシンは、一見撃墜されたようである。
それをリシュレールのマシンだと認めたジュナスは、小さく頷いた。
コンソールの時刻表示を確認してから、ジュナスは改めて痛む右手で操縦桿を握る。
視線を左手に向けると、遠くに戦艦ドゴス・ギアの船影が見えた。
ジュナスの読み通り、あのティターンズ旗艦は戦闘に参加するつもりはないようだ。
僚艦への義理として、多少のMSを出してくる可能性は計算の内である。
もっとも、そんな読みが当たってもジュナスは大して嬉しくはないのだが。
『ジュナス。‥‥‥成る程、兄上の仰ってたのはオマエだったのかい』
ギャプランは、爆発的な動きで離れたと思った途端再度距離を詰めて来た。
エルシーの口にした“兄上”とやらに心当たりがないから、ジュナスは眉を顰める。
『もっとも、馬鹿みたいに目立つMSに乗ってるとは初耳だねぇ』
別に、ジュナスは好きでギンギラギンにさりげないマシンに乗っている訳ではない。
それでも、照り返しで光る金色の装甲は戦場では余りにも異質で目立つ。
操縦桿から離した手で右腕を鷲掴みつつ、自分の機体を想像したジュナスは苦笑した。
元々、MSは殺戮兵器であると同時にプロパガンダ性を要求されてしまう機械である。
死と隣り合わせの戦場で、兵士は生き残る為のジンクスに頼りたがった。
それは、時に陰毛だったり売春で生計を立てている金髪の少女の存在だったりする。
特に、このMSさえあれば部隊は負けないという安心感は相当のものだ。
要するに、エゥーゴ首脳陣は“象徴”となるべき存在が真に必要だと考えたのだろう。
だからこそ、百式、並びにその強化型百式改は危険を顧みず目立つ必要がある。
気が狂ったような金色の塗装も、そう考えれば納得出来ないでもない。
このMSの元となったMSN-100 百式は、アナハイムで《Z計画》の一環として試作された。
基本的にRMS-099 リック・ディアスの性能に、ムーバブルフレームの技術を導入して
デザインされたMSであり、当初は“デルタガンダム”とも呼ばれたと聞く。
正式な形式名は、設計主任ナガノ博士が「100年持つMSに」と願って名付けたそうだ。
ちなみに、最初期のリック・ディアスは“ガンマガンダム”という名だったという。
ガンダムばかり増やして、一体何がしたいのだろうと思わないでもない。
現在は、百式の機動デバイスを強化したこの改修タイプが試験稼動中である。
もっとも、機動性という面では百式自体がウィングバインダーの採用で定評があった。
それを改良した百式“改”は当然高性能ではあるが、しかし癖の強さも極まっている。
要するに、高回転でないとパワーが出なくて扱い辛い、ピーキな操作性のMSなのだ。
このMSを軽々と乗りこなしている、クワトロ・バジーナ大尉の力量はやはり凄い。
ジュナスも、一年戦争を生き抜いた経験がなければ梃子摺ったかもしれない。
『その動き、どこまで付いて来れるか見物だね!』
ギャプランが、ビームライフルを連射し、掠った光線が百式改の表面を輝かせる。
百式シリーズ最大の特徴の、金エマルジョン塗装には耐ビーム機能があるのだ。
その途端、シュツルム・ディアス1号機がジュナスとエルシーの間に割り込む。
「ジュナス大尉、援護に入ります」
アポリー・ベイ中尉は、機体を泳がせるようにしながらビームピストルを撃った。
その射撃は相当の精度だったから、相手がギャプランでなければ当たっていたろう。
しかし、アクティブ・スラスター・ユニットを採用したギャプランは速い。
『歯痒いねぇ。そんな攻撃にあたるようなアタシじゃあないよ』
「なんだと!」
アポリーの攻撃を避けたギャプランの進路に、更にトリコロールの機体が飛び出す。
「いつまでも好き勝手に!」
それに乗るガンダムMk-U3号機のエマ・シーン中尉が、ビームライフルを構えた。
しかし、エマが狙いをつける前にギャプランは進路を変えてしまう。
ジュナスの百式改とアポリーのシュツルム・ディアスの火線の中を、敵は泳いだ。
「避けられた──えっ!?」
エマが敵機に追い縋ろうとした途端、どんっ!と重い衝撃と共にシールドが吹き飛ぶ。
手元から弾かれたデフォルト・シールドを、エマは愕然と見つめる。
攻撃の方向から考えて、それは撃ち逃したギャプランからのものではなかった。
反射的にバーニアを噴かして後退したMk-Uの前に何かが姿を現す。
『カミーユ! 今日がお前の最後だ!!』
細長い物干し竿級の砲身を振り翳した敵機は、意気揚々と激しい砲撃を繰り返した。
エマ機から奪われたシールドが、手の届かない月面目掛けて飛んでゆく。
「その声!」
自信満々の叫び声は、ジェリド・メサ中尉が操るRX-110 ガブスレイから聞こえた物だ。
ティターンズで同期だったエマにとっては、当然聞き覚えのある声である。
『逃がしやしないっ、カミーユ!』
MS形態に変形しているガブスレイAが、構えたフェダーインライフルを唸らせる。
バーニアを全開にして左方向へ避けるエマの、脳の何処かで光がぴんっ!と弾けた。
「──っ!」
何故だか右に跳ねたMk-Uは、マウアー・ファラオ中尉のガブスレイBの攻撃を避ける。
『‥‥‥外れた? 運の良い子ね』
意外そうなマウアーの声に、エマは目を見開いたままからからに乾いた唇を舐めた。
目の奥に先刻弾けた光の残像がちかちかして、エマは額を汗で濡らす。
ギャプランを狙っていたアポリーのシュツルム・ディアスが、エマの傍に近づいて来た。
「ガブスレイまで出て来たか!」
アポリーのシュツルム・ディアスが、ジェリド機にバインダー・ビームカノンを撃つ。
それを避けたジェリドを庇う様に、マウアーのガブスレイBが砲身を突き出した。
『消えろ!』
マウアーの鬼気迫る声と共に、フェダーインライフルがアポリー機の左腕を溶かす。
慌てて体勢を立て直すシュツルム・ディアスに、ガブスレイAが接近した。
そこへ、アポリー小隊のバッチ曹長とボディ曹長のリック・ディアスが割り込んだ。
「アポリー中尉!」
彼等が援護に入ろうとした瞬間、バッチの2号機の右足が重い衝撃と共に吹き飛ぶ。
「あ!? まさか!? そんな簡単に」
くるくると虚空に飛び去ってゆく、ボリュームのあるパーツに、バッチは目を見開く。
リック・ディアスの足先は、火花を散らしながら手の届かない場所へ消え去った。
『おやおや、アタシの援護のつもりかい。ジェリド中尉』
それを眺めつつ馬鹿にしたように笑うエルシーに、珍しく強気のジェリドが叫ぶ。
『オレにだって都合ってモンがある! ガンダムはオレの獲物だ!』
その言葉を聞いたエルシーは、喉の奥で哂ってからさっと百式改の方へ身を翻した。
更にバッチのリック・ディアスの右腕をもぎ取ってから、ジェリドが口を開く。
『‥‥‥マウアー』
『何?』
ジェリドの何処かいたわる様な口調に、マウアーは照準から目を離さないまま答えた。
『無理するなよ。オレの事を心配する必要はない』
エマ機から放たれたビームをひらりと避け、ガブスレイAは余裕の動きを続ける。
敵の弾幕を気軽に避けながら、マウアーはジェリド機をちらりと見た。
今まで散々心配させられ、更に心配させられるだろう男にしては中々のセリフである。
ちょっとだけ面白そうに微笑んでから、マウアーはそっと言った。
『‥‥‥ありがとう、ジェリド』
そうだ、この戦いが終わったらもう少し彼に優しくしてやろうと思う。
尤も、その為には彼がもう少し心配をする必要がない男になって貰わなければ困るが。
マウアーは、答えると同時にボディのリック・ディアス3号機と距離を詰めた。
『その遅さがーー!』
その勢いのまま、ガブスレイBを瞬時に変形させリック・ディアスの頭を思い切り蹴る。
バッチ機の頭部バルカン・ファランクスは、丁度発射されようとしていた処だ。
ファランクスが吹き飛び、それがリック・ディアスの後方で爆発して光芒になる。
体勢を大きく崩したリック・ディアスを襲う、ガブスレイBにビームが降り注いだ。
ビームライフルを連射するガンダムMk-Uに、別方向から衝撃が迫る。
無我夢中でその攻撃を避けたエマ機の前に、ばっとジェリドのガブスレイAが出現した。
まるでモニターで認識出来ない動きに、エマ・シーンは慄然と息を呑むしかない。
『カミーユ、お前の相手はオレだ!』
ジェリド・メサは未だにガンダムに乗っているのがカミーユだと思い込んでいるのだ。
エマはビームライフルを構えようとするが、その銃身を蹴り飛ばされる。
ガブスレイAは、そのままエマのMk-Uの左腕を脚部クローアームで強力に掴んだ。
ジェリドが放ったビームが、エマ機の後頭部を撲りつける様に溶解させる。
「ああ!? モニターが死んだ!」
一瞬にして周囲の全天周モニターが半分死んで、コックピットが暗黒に墜ちる。
『よぉし、ツキはオレにある!』
必死に操縦桿をがくがくと前後させても、エマはガブスレイから逃げる事が出来ない。
『ライラの、カクリコンの、仇は討つーーーっ!!』
怨念としか形容出来ない言葉を叩き付けながら、ジェリドはMk-Uを殴り続ける。
「‥‥‥まるで違う、私の知っているジェリドと! これがジェリド中尉なの!?」
顔面を蒼白にしながら、エマは口元に手を当てて言った。
ガンダムMk-Uの頭部が千切り取られ、無残に宇宙空間に放り投げられてしまう。
ガブスレイが、エマを嬲り殺しにすべく更に執拗に装甲を殴りつけて来た。
「エマ中尉、あと少しだけ持ちこたえ──」
通信機が、ジュナス・フレイブのセリフを途中まで伝えてから切れる。
「ああ、ああ‥‥‥」
祈るようにコンソールに突っ伏すエマの耳に、ジェリドの高笑いが聞こえて来た。
『死ねぇぇーー! カミーユぅぅぅ!!!』
「カ、カミーユーー!」
ジェリドの声を消すようにエマが絶叫した瞬間、ジェリド機の後ろで閃光が膨れる。
ガブスレイAの、右肩から胸部の装甲が一気に持って行かれ、凄まじい衝撃が疾走した。
『うおおおおぉぉ! 何処だっ!?』
超遠距離からガブスレイを狙撃したビームの威力に、ジェリドは愕然とする。
手元の短距離レーダーがいきなり悲鳴を上げ、風のように何かが現れたのを告げた。
『速い! なんだこの異常な速さはーーっ!?』
ジェリドが驚愕の叫び声を上げたのと同時に、更に2発、3発と強力なビームが迫る。
ガブスレイAの右脚部が吹き飛ぶ。
フェダーイン・ライフルが強引に圧し折られる。
──次回、12月17日。
次 回 、 「 ジ ェ リ ド 特 攻 」
リアルタイムでキター!!!!!!!!!!!
…と思ったら寸止め…。o.....rz
エマさんのピンチに颯爽と登場するであろうZを一週間待ちます…。クスン
ISAP氏キタ━━━(゜∀゜)━━━!!
おつかれ様です。
ジュナス頑張ってるなぁ。百式改がまだ無傷だ。でも右腕の負傷が………
Z寸止めキターorz来週までお預けか…
>ジェリド特攻
マウアーがぁぁぁあぁぁ!!
ISAPさん乙です!
「ジェリド特攻」・・・(´・ω・)マウアー・・・
>>95に萌え
ISAPさん乙ッス!
>次 回 、 「 ジ ェ リ ド 特 攻 」
え?
本当に ”マウアー” が戦死するんでしょうか?
>──次回、12月17日。
土曜日のお楽しみかぁ・・・
ISAPさん新訳でマウアーは殺さず性奴隷として生き続けさせて下さい。。。
ISAPさん乙
それにしてもΖ登場引っ張りますね
これで助けにきたのがフラグさんだったらどうしようw
ヲルトンかテオ&リベカなら大歓迎だが
それにしてもジュナスはいいとこ無しですな・・・
>ギンギラギンにさりげないマシン
じゃあしゃあないかw
マッチキタ━━(゚∀゚)━━ッ!!
百式とマッチのコラボとは…、流石ISAPさん、並の書き手とは実力がダンチですな。
にしてもマウアーには氏んで欲しくないなぁ。本編より不幸過ぎるし。
勝手な希望だけど救いが欲しいっす!
氏ぬのが救いのような気もする・・・
>>126 心から同意。・゚・(ノД`)・゚・。
「他人に利用される人生からやっと自由になれる・・・」みたいな。
マウアータンが氏んじゃったらこのスレともおさらばになるな。。。
俺はトリノが壮絶な死を遂げるまで
このスレに居続けるぜ!
マウアーの死がジェリド説得フラグ!
だといいなぁ(´・д・`)
>>129 俺はベルたんのらぶらぶHが見れるまで
このスレに居続けるぜ!
いつになるのか皆目見当が付かないがな!
俺はフランのエチーが見れるまで
このスレに居続けるぜ
あるのかどうかも定かではないがな
PCがとんでJaneの過去ログも全部失ってしまったんだけど、
IV、VI、VII、VIII、IXの過去ログを誰かうpしてくれん?
134 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/14(水) 23:29:50 ID:fGEpPPN0
IXならありますが・・・他は探してみないと分かりません。
いつもこのスレにはお世話になっているんで・・・・
うpろだドットネット
ttp://www.uploda.net/ うpろだ 1号(中物用)
upload10000055125.zip(ガンダムヒロインズ.zip)
[DLパス]=isap
第1スレから第9スレまでの過去ログ9スレ、全てをhtmlファイルで。
ブラウザで見られるから、こっちの方が便利と思う。
夜はちょっと重いかもしれんが、ガンバって。
>>135 俺は133じゃないが、ありがとう。
皆の反応を見ながら読むの楽しいね(・∀・)
南極だと省略されちゃう開幕前の回想シーンもちゃんとついてるし、外伝も読めるしね。
138 :
133:2005/12/15(木) 21:25:49 ID:4XTQUZ8f
dat形式の方もうpきぼんぬ
140 :
135:2005/12/17(土) 06:49:29 ID:Cx0zeekg
>>139 いや、スマンがhtmlに変換したらdatのほうは消しちゃってるんで。
ところで、ダウンロードしてくれたのは2,3人か('A`)と思ってアップローダー見てきたら
「総ダウンロード数 : 52」
・・・え? 「総ダウンロード数 : 52」・・・?
50人以上がダウンロードしてる!? Σ(゚д゚lll)!? お、おい!?
いやあ、常時感想つけてる人ってたぶん5、6人だと思うんだけど軽く10倍近くの住民がいたんだね。
やっぱスゴイやこのスレ。
>>135 私もコソーリ頂きました ありがとうございます
感想を言うのって苦手でいつもロムってます
おれはシャトル防衛のところから読み始めて感想書いたのは5回くらいかな
「あ・・・あう・・・ああああ」
悔しそうに泣きながらも、マウアーの口元が快感を得た満足感に綻ぶ。
マウアーの顔中に汗が噴出し、緩やかに流れ落ちては涙の跡と交わった。
全身が痺れるような愉悦に、マウアーは金魚のように口をぱくぱくさせる。
「ふっ・・・いやらしい女ですね、貴方は」
トリノに強く貫かれながら、マウアーは必死に頷いた。
「は、はひぃっ、私はあ、ひやらしいぃ女ぁえすぅ」
もう枯れ果てたはずの涙を流しながら、マウアーは口を開く。
彼女を見下すように嘲笑したトリノは、強引にマウアーの唇を奪った。
再び流し込まれたトリノの唾液を、マウアーは鼻を鳴らしながら飲み込む。
「ん、んむ、んむぅ」
トリノによって強く舌を吸われ、マウアーの膣がきゅっと締まった。
「・・・んむうううぅうぅぅ」
汚辱の中にさえ、快感を見つけてしまう貪欲な身体のマウアーである。
トリノに強く突かれる度に、マウアーの首が激しく上下運動をした。
次第にトリノに追い詰められ、マウアーの息が荒くせつなさを増す。
トリノも口元を引き締め、マウアーを高みに追い上げるべく腰を動かした。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ」
ぐちゃぐちゃになった粘膜が、トリノのペニスに更に刺激される。
マウアーは白い太腿を痙攣させながら、形の良い腰を震わせた。
「そろそろ、イってもいいですよ」
嘲るように言うトリノの囁きが、皮肉にもマウアーを絶頂に導く。
堪えようとしても堪えられない喘ぎ声が漏れ、マウアーは喉を仰け反らせた。
「だめだめだめだめぇぇぇ」
汗まみれの脚が限界まで突っ張り、太腿が小刻みに震える。
「ああんっ、いやあああ!!!・・・・ぁぁぁっ」
屈辱の絶頂を迎え、マウアーは嗚咽にも似た嬌声を上げた。
開けっ放しの口からは、痴呆のように涎が落ちてマウアーの耳元まで伸びる。
同時に、マウアーの子宮の中にトリノの精液が大量に流し込まれた。
弛緩したように顔を伏せるマウアーを、トリノは小気味良さそうに見下ろした。
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第1423回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
あ、1423回じゃなくて143回ですね。
連続して襲って来た衝撃に、ジェリド・メサ中尉は声を出す事すら出来ないようだ。
圧し折られたフェダーイン・ライフルの銃身が、回転しながら飛び去る。
更に放たれた強力なビームが、ジェリドのマシンの周囲に雨のように降り注いだ。
蛇に睨まれた蛙の様に、ジェリドは、激震のコックピット内で身体を硬直させている。
唖然としたままの彼の前に、突然前触れもなく鋭角的なシルエットが現れた。
『‥‥‥何!?』
それは、二等辺三角形に近い外観を持った、ボリューム感のある航空機である。
スタビライザーを大きく上に突き出し、左右にも翼を広げているスタイルだ。
更に、赤く塗装され前方に伸ばされたノーズが、まるで旧世紀の戦闘機のようである。
だが、サポート機にしてはドダイ改やゲター、シャクルズよりスマートに見えた。
丁度、エゥーゴが地球降下作戦に使ったフライング・アーマーに近い形状である。
ジェリドは知らない事だが、このマシンは正式名称「ウェーブライダー」という。
その名は、この戦闘機が、大気圏突入時に機体下面にショック・ウェーブを形成して
圧縮された衝撃波を「波乗り」する事に拠って揚力を得る構造だからだ。
ウェーブライダーは、大気圏降下のみならず航宙、航空も可能な万能戦闘機である。
しかし、ジェリド・メサがその戦闘機を凝視出来たのはコンマ数秒だけであった。
「そのガブスレイは、ジェリド中尉かっ!」
機体上部に背負った格好のビームライフルを連射しつつ、パイロットが怒声を上げる。
その綺麗な声は、ジェリドが忘れる事も出来ない──カミーユ・ビダン少尉だった。
問答無用に突き刺さるビームの振動に、ジェリドは必死に操縦桿を倒す。
『カ、カミーユ! なんで今まで隠れていやがった!』
何が起こっているのか全く理解できないまま、ジェリドはガブスレイAを飛び退かせた。
まるで正義の味方のように現れたカミーユを見れば、正しいセリフではある。
それまで彼に掴まれていたガンダムMk-Uの機体が、ふわりと宇宙空間に浮いた。
間髪を入れず、ジェリドのガブスレイAに連続して強烈なビームが撃ち込まれる。
『ああ、‥‥‥ああ!』
左手が吹き飛ばされ、次に長骨間の部品が削られ、左肩までもが奪われた。
陸に打ち揚げられた魚のように、ガブスレイの機体が惨めにびくびくと痙攣をする。
『ジェ、ジェリドーっ!』
事態の推移に付いていけなかったマウアー・ファラオ中尉が、我に返って叫んだ。
彼女も慌ててメガ粒子砲を連射したようだが、ウェーブライダーには当たらない。
そして、額の汗を拭ったエマ・シーン中尉は安堵の息を吐きつつ言う。
「‥‥‥また、ちゃんと間に合ってくれたみたいね」
苦笑するエマではあるが、しかしカミーユが一所懸命駆け付けて来たのを知っている。
そう、別に彼は今まで隠れていて颯爽と現れるヒーローを気取った訳ではない。
カミーユ・ビダン少尉は、この作戦が始まった段階で別行動を取っていた。
なんと、少年は単独で月面都市グラナダ近くで新型MSを受領して来たのである。
それこそ、アナハイム・エレクトロニクスが社運を賭けて産み出したあの機体なのだ。
「まあ、ちょっと遅かったけどね」
脱力してシートに沈み込むエマの脳裏に、いつかのカミーユの言葉がリフレインする。
──大事に? ‥‥‥そうね、私の処女──“最初”をあげたんだから
彼女が少年と初めてベッドを共にしたあの夜、エマが口にしたセリフだ。
──もし私がこの戦争で死ぬような事があったら、最期を看取ってくれるかしら?
軍人のエマにとって死は日常だったから、ちょっとした気紛れだった。
いや、今にして思えば年下の初めての男に身を委ねてみたい甘えだったのだろう。
それに対し、両親を失ったばかりのカミーユは何とも強気の誓いをしたと思い出す。
──僕がエマさんを、死なせやしませんよっ!!
そして、カミーユは今回もエマの絶体絶命の危機にちゃんと駆け付けて来たのである。
それはとても嬉しい反面、一方で手放しで喜べないのも事実であった。
エマにしても、24年間真っ直ぐに生きてきた一人前のエリート軍人なのである。
昔のエマなら、たった一人でも生きていけるという自信と誇りがあった。
誰かに護って貰おうと思った事もなかったし、誰かに頼りたいと思った事もなかった。
自分の足だけで歩けるのが立派な大人だと、彼女はずっと信じていたのだ。
しかし、今の自分はどうだろう? カミーユが居なければ何も出来ないのではないか?
そう考えると、ズキンと胸を締め付けられるような感覚があった。
きっと、少年に出逢わなければエマはこんな想いを抱く事はなかったのだろう。
弱くなりたくない、とエマは思った。私は何時だって強い大人でいたい。
だって、強くなければ、ちゃんと誰かを好きになる事なんて出来ないはずでしょう?
半分死んだ全天周スクリーンの彼方から、カミーユが戦っている音が聞こえて来る。
硬いシートに身体を預けたまま目を閉じると、エマは小さく首を左右に振った。
カミーユ・ビダンが操るウェーブライダーは、余裕の動きで攻撃を避け続ける。
ガブスレイなぞとは余りにもレベルの違う新型の動きに、マウアーは手も足も出ない。
彼女よりも動きの鈍いジェリド機は、殆ど袋叩きのようにビームを受けていた。
ジェリドのガブスレイAが、なんとか体勢を立て直しメガ粒子砲を構える。
しかしその動きは余りにも遅く、カミーユは間髪を入れず正確なビームを放っていた。
『しまった! ぐあぁぁ‥‥‥!!』
ビームは、ジェリドの座るコックピットを狙って一直線に伸びる。
逃げる事の出来ない至近距離に、まるで夢の様にマウアーのガブスレイBが飛び込んだ。
誰が考えても間に合うはずのないそのタイミングに、何故か彼女は間に合ってしまう。
『お、おい!? マウアーっ!!』
ジェリドを貫くはずだったビームが、正確にマウアーの身体を消し炭に変えていった。
信じられない物を見た表情で、ジェリドは操縦桿を握り締める。
時の止まった空間の中で、マウアーがゆっくりと振り返って淋しそうに笑った。
『‥‥‥守ってみせるって言ったろ‥‥‥ジェリド?』
愕然と大粒の涙を浮かべるジェリドの顔を見て、マウアーはその体勢のまま微笑んだ。
きっと、マウアーがジェリドを好きになったのは、こういう処だったのだろう。
トリノ・カーナヴォンが、マウアーの為に泣く事なぞあるまい。
パプティマス・シロッコも、恐らく彼女の為に泣いたりする事はないだろう。
だが、ジェリドはこうやって泣いてくれる、きっといつまでも私を覚えていてくれる。
自分の為に泣いてくれる人がいるというのは、案外と幸せなものだと彼女は思った。
なんだ‥‥‥、私の人生‥‥‥案外、捨てたもんじゃなかったわね‥‥‥
微笑んだ表情のまま、マウアー・ファラオの柔らかな肢体はビームに焼き尽くされる。
ジェリドを庇った彼女の機体が、爆光を上げつつ宇宙空間に散らばった。
「‥‥‥自分の身体を盾にしたのか‥‥‥?」
小さく呟くカミーユ・ビダンは、戸惑ったようにビームライフルを構えるのを忘れる。
『マウアー、マウアーーーーっ!!』
絶叫するジェリドは、歯を食い縛ったまま乱暴にスクリーンを殴り付けた。
『カミーユっ!! 何でお前は、いつも、いつもオレの大事な人をーーーっ!!』
カミーユが撃ったビームライフルを、ジェリドは信じられない速さで避けた。
それは、いままでジェリドが見せた事のなかった反射神経と動体視力の発露である。
憤怒の表情のジェリドの脳裏で、懐かしいカクリコン・カクーラー中尉が笑う。
──度胸の問題だ、ジェリド!!
ライラ・ミラ・ライラ大尉が、肩を竦めてから彼に向かって手を差し伸べてくれる。
──いい男になってくれれば、凭れ掛かって酒が飲める‥‥‥それはいいものだ。
マウアー・ファラオが、愛しげに微笑んでからジェリドにキスをした。
──ジェリド、覚えておいてね。貴方の後ろにはいつも私がいるって‥‥‥
『カミーユ、貴様ああああーーーっ!!』
叫び散らすジェリドは、無我夢中でメガ粒子砲を連射し、バルカン砲を撃ちまくる。
腹部に被弾しながらも怯まず、左肩を抉られてもジェリドは突撃を止めない。
眼を血走らせるジェリドは、バーニアを全開に噴かして特攻する。
カミーユが連射するビームを紙一重で回避し、ジェリドは最高速度で突っ込んだ。
もう少しでカミーユ機に届くと見えた瞬間──戦闘機が一瞬でシルエットを変える。
突然、ジェリドの目の前に鋭角的なシルエットのMSが立ちはだかった。
『変形しやがったっ!?』
息を呑むジェリドの目の前で、トリコロール・カラーの可変MSのツイン・アイが光る。
それは、ガンダムMk-Uよりもスマートな印象のボディのマシンだった。
旧来のガンダム・タイプが何処か東洋系の兜を被った武者をイメージさせるのに対し
この機体は、西洋風の騎士を想像させるスタイリッシュな力強さを持っている。
しかも、ウェブライダーからの変形は瞬きする間さえ必要としていない。
これこそ、後世の歴史家が《Z計画》の最高傑作と評価するMSZ-006 Zガンダムだ。
慄然とするジェリドのガブスレイへ、Zガンダムはビームライフルの銃口を向ける。
「ジェリド、これでおしまいだ!」
『う、うわぁぁあーー!!』
次の瞬間連射されたビームがガブスレイを切り刻み、ジェリドを叩きのめした。
その衝撃で、ジェリドはコックピットから弾き出され宇宙空間に投げ出されてしまう。
『面白い事をしておくれだねぇっ!』
その間隙を縫って、エルシー・シャトラン中尉のギャプランが猛然とカミーユに迫る。
だが、そのギャプランをZガンダムはビームライフルの一撃で簡単に退けた。
『こ、このアタシに直撃を!? 油断したってのかい、アタシが!』
機体の右半分を吹き飛ばされ、エルシーは憎々しげに叫びつつ最大速で退却して行く。
フォン・ブラウン市上空に、アレキサンドリア級アレキサンドリアは浮上していた。
既にガブスレイとギャプランを墜とされているティターンズは、明らかに劣勢なのだが
「エゥーゴの参謀は、ブライト大佐とジュナスとかいう退役軍人だったか?」
ガディ・キンゼー中佐が頷くと、ジャマイカン・ダニンガン少佐が急に笑い出す。
余裕に満ちた表情のジャマイカンに、ガディは不思議そうに問い掛けた。
「‥‥‥何をお笑いですか? ジャマイカン少佐」
「奴等の猿知恵を笑ったのだ。私ならこのタイミングで背後から伏兵を出すものを」
彼がそこまで言った途端、アレキサンドリアのレーダー観測員が悲鳴を上げた。
「サラミス改級巡洋艦アユタヤ、背後からの伏兵で撃沈されました!」
ぎょっと目を見開いたジャマイカンは、僚艦が惨めに爆光を上げてゆくのを見る。
そこには、被弾し戦列を離れたはずのリシュレール・サントス中尉の真紅のMSがいた。
ジュナスの策略で、離脱したように見せ掛けた彼女は既に背後に回り込んでいる。
俄かに慌しくなったブリッジに、続いてサラミス改級カツンカンの撃破が伝えられた。
旗艦ドゴス・ギアも去った今、アレキサンドリアは護衛艦なしの一隻になっている。
唇を噛み締めてスクリーンを睨んでいたジャマイカンが、不意に天井を仰いで笑った。
「な、何がおかしいのですかな? ジャマイカン司令」
焦燥した面持ちで尋ねるガディに、口元を綻ばせたジャマイカンが得意気に言う。
「噂ではジュナスとやらは有能な軍師だと聞くが、所詮は無能な男だと笑ったのだ。
私ならこのフォン・ブラウン市の心臓部、発電施設を抑える事をまず考えるぞ。
あそこを抑えられたら、このアレキサンドリアも何も出来なくな──」
「フォン・ブラウン市の発電施設がエゥーゴに占領されたとの事ですっ!!」
絶叫する通信員が示す画面では、フラグ・ラグ・ハヤオ中尉のシュツルム・ディアスと
PZGX-1のフランセス・エラワー少尉の2機が発電施設の制圧を終えていた。
ジュナスの百式改が敵を引き付けている間に、二人は素早く命令を遂行していたのだ。
額を大量の汗で濡らしたジャマイカンは、拳を震わせつつガディに当り散らす。
「え、えーい、止むを得ん! 発進だ、撤退するぞ! 出撃しているMS隊を招集しろ」
「しかし、それではフォン・ブラウン市をエゥーゴに明け渡す事に‥‥‥!」
「このままいてどうなるものでもない! 電力がなければ月面都市は支配出来ん。
頭上を塞がれてみろ、アレキサンドリアもただの鉄屑になってしまうのだぞ!?」
忌々しげにジャマイカンが叫んだ瞬間、エゥーゴの月面都市奪還作戦は成功したのだ。
無重力の空間を漂っているジェリド・メサの脳裏に、彼方から飛んで来た花弁が舞う。
「うっ、ここは‥‥‥? オレは死んだのか? うっ! あっ!?」
しばらく呆然としていた彼の胸元に、誰かが寄り添うように囁き掛けてきた。
──ジェリド‥‥‥。ジェリド‥‥‥?
それが愛しいマウアー・ファラオの声だと判った瞬間、思わず彼は彼女を抱き締める。
その時だけ、ジェリドの腕の中に蕩ける様なマウアーの肢体が存在した。
だが、一瞬だけ確かに感じ取れた彼女の体温は、夢のように急速に消え失せてしまう。
呆然と身体を硬直させるジェリドに、マウアーの意識だけが入り込んで来る。
──貴方は決して負けない。貴方はきっと世界を正しい方向に持って行く事が出来る。
まるで聖母の様に語り掛けるマウアーに向かって、ジェリドは縋る様に叫んだ。
「そんな事はどうだっていい! オレはただ、この手に全てを掴みたいんだ!」
──生き延びる事‥‥‥。戦う事‥‥‥。貴方にとって今はそれが正しい‥‥‥。
不意に、ジェリドは自分がガブスレイを破壊され宇宙空間を漂っている事に気付いた。
「オレは、ただ、この手に全てを‥‥‥っ! う、うううう」
愛する者の仇さえ討てず、全てを失ったジェリドは、声を震わせて泣くしかない。
「‥‥‥お前までいなくなっちまうなんて。マウアぁぁぁー‥‥‥」
何度呼び掛けても、もうマウアーがジェリドに微笑んでくれる事は二度とないのだ。
丁度同じ時刻、パプティマス・シロッコ大尉が額に指を当てたまま目を閉じる。
「──そうか、ジェリドはまた負けたか。予想通りとはいえ、使えない男だ」
彼は、月から遠ざかるティターンズ旗艦大型宇宙戦艦ドゴス・ギアのブリッジにいた。
隣で短距離レーダーを眺めていた壮年の艦長が、訝しげに目を細める。
ゆっくりと首を振ったシロッコは、視界の端にブリッジに入ってきた人物を認めた。
それをトリノ・カーナヴォン中尉だと認め、シロッコは皮肉そうに笑う。
「マウアー・ファラオ中尉‥‥‥人生を無駄にしたか‥‥‥」
ジェリドとマウアーのガブスレイが撃墜された事を、管制官から聞いたのだろうか?
トリノが整った顔をつまらなそうに顰めて出て行くと、シロッコは息を吐いた。
「しかし、何故だ? 木星を感じさせるな、あのエゥーゴの新しい可変MS」
シロッコは、かつて経験した木星の持つ威圧感をカミーユの機体に感じている。
近くの物を引き込んでいるはずなのに、まるで下から押し上げるような異質な力だ。
好きになれんな、あのマシン、とシロッコは呟く。早めに排除しておくべきだろう──
──次回、12月27日。
次 回 、 「 恋 に お ち た ら 」
。・゚・(ノД`)・゚・。
169 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/17(土) 20:53:03 ID:hzWnAore
マウアー!。・゚・(ノД`)・゚・。
マウアー・・・さようならこのスレ
ISAPさんキタ…というのは自重します。
本当に一瞬で… けれど救われていたというのが切ないです。マウアー…
Zの到着で守られたエマ。Zの到着で死んだマウアー。
対照的な二人の姿を読んでいて、哀戦士の歌詞がパっと浮かびました。
戦う女たちは信じる男たちに。何を賭けるのか、何を残すのか。
死にゆく女たちは愛する男たちへ。何を賭けるのか、何を残すのか。
もしかすると、そこまで考えて描かれていたのでしょうか?
そしてマウアーの死を契機に、VOEでのジェリドはどう成長していくのでしょうか。
エマも然りです。彼女のした決意は、終盤でのレコア戦において、二人を大きく対比させて
両者の歩んできた道や感情を、より激しく浮き彫りにしそうな気配。
しかしジャマイカンが曹操ですかw
げえっ、サントス! げえっ、フランセス! げえっハヤオ! ひーっ のオンパレード。
三国志じゃ南蛮行と、山頂布陣の次にギャグっぽい場面を、どうしてここでw
そんな駄目ですよ。血路を切り開いてようやく戦艦に逃げ込んだらそこから狙撃されて
「旗が見えぬかこの戦艦はすでに占拠した!」「げえっウォルトン! あわわ」て逃げそうなジャマイカンは。
そんな萌え展開、駄目ですよ。したらホントに駄目ですよ。アナ姫もめっ!っていいますよ。
ジュナスはやられている印象がありましたが、それありきで戦略級の勝利!
相変わらず手堅い。さすがは我らの主人公! Zが出てもいまだ濡れ場がこないけど主人公!
……いや貶してるわけではなく、パっと思いついて10秒ぐらい爆笑してしまいましたので、つい。
もうこのまま、最終回まで無しってのも。ISAPさんはスクライドってアニメご存知ですか?
色々問題片付いたあと、最終回で主人公二人がひたすら殴り合ってたアニメです。
そーいうのがありますし、ジュナスとベルの出逢いで始まり、ジュナスとベルが結ばれて終わりって
いうのも、作劇上問題ないでしょうきっと。
あとはフランセスとフラグさんが道中、どういう会話をしていたのか。興味はそこです。
フランセスにとっちゃ、睨んでも引き下がらない飄々としたフラグさんは天敵のはず。
会話するたび揺すぶられるのです。ドツボに嵌っていくのです。きっとっ!
マウアー散華・・・( つД`)
ジュナスたんが孔明な件について
連載開始からΖ登場まで3年と7ヶ月・・・
日数にして約1300日・・・長かった・・・
だが主人公の濡れ場まであと何年待てばいいのか・・・
>>162 華容道撤退戦
周喩→ブライト
孔明→ジュナス
曹操→ジャマイカン
だったのですかww なら最後には「げぇ、関羽!!」ならぬ
「げぇ、ガンダム!」を入れても良かったのではw
孔明の罠だ!
アレキサンドリアの緊急通信音は、ジャーン ジャーンだったのかw
遂にゼータキターでもマウアー(´Д⊂ヽ
しかし、今読み返してみるとしっかりと伏兵の伏線が張ってあったんですな。
ところで、
>そう、別に彼は今まで隠れていて颯爽と現れるヒーローを気取った訳ではない。
の辺りにさりげない皮肉が含まれていたと思うのは俺だけだろうか?
こうしてみると
Ζテラバケモノスって感じなw
ホントにZすげ〜強そう。対ジ・O戦なんて凄い事になりそうだ。
ハマーン萌えの夫の為に予約したゼータヒロインズ2、私はマウアー見て泣いてしまうかもしれない・・・
マウアーもハマーン様も榊原良子さんか
艶っぽくていい声だよなぁ・・・(´・ω・)マウアー
マウアーー!!・゜・(ノД`)・゜・
運命は変えられないってことで、仕方ないけど。
最後に幸せを見出せて、それだけが救いですね。
せっかくジェリドが頑張るけど
Zカッコいい〜〜(*´Д`)
待ちに待ったZ登場。
やっぱりZは凄いなぁ。
ミッシングマンフォーメーションを取りつつ、マウアー・ファラオ少尉に敬礼。・゚・(ノД`)・゚・。
MSではあまり似合わないか・・・
しかしΖ強すぎだ!!よし、MGのΖガンダムVer2,0買うぞ。
あとはジュナスの後継機だな、え?このままギンギラギンにさりげないMSが後継機だって?
ISAPさん、連載乙です。
Rom専だった者の私が、言うのもなんですが
ちょっと気になった事が、在ります。
カミーユの台詞回しに、違和感があるのです。
もう少し、子供ぽっさというかウェットな感情というか・・・
巧く言えなくてすみません。
まぁ、些細なことですが・・・少々気になったと言うことです。
ISAPさんのメール欄見てニヤリとしてしまったのは私だけではないはず
おもいっきりうれし泣きして下さいなw
マウアーに合掌!
君の事は忘れない!
やべえ、涙出てきた。
ジェリド頑張ってくれ。
186 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/22(木) 00:50:56 ID:oCoG2X+X
187 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/22(木) 02:31:51 ID:oCoG2X+X
188 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/22(木) 15:07:20 ID:oCoG2X+X
天
空
の
キ
ラ
189 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/22(木) 15:08:20 ID:oCoG2X+X
O-MANKO^^
190 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/22(木) 15:09:00 ID:oCoG2X+X
はいはいェロスエロス
あとでまとめて削除依頼とアク禁要請しとくんで、
皆さん反応しないで下さいね。
次回は27日… 火曜日か。年末進行って感じだ。
193 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/22(木) 23:02:34 ID:oCoG2X+X
藁
保守
195 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/26(月) 03:11:34 ID:lAOXW2Di
☆
196 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/26(月) 04:19:58 ID:/Ve+J+Ao
あ
っ
は
\
ん
空気をかえるためにアンケート
このスレのオリキャラで最萌は誰?
自分はベルたん
同じくベルに1票
療養中のエリスたんに一票
リベカたんでしょやっぱ
……ヲル豚
なに?そっちの萌えじゃない?じゃエリスたん。
(でも俺様口調で三枚目でがらっぱちのマッチョゴリラのイメージあるけど、
ルックスは二枚目美形なんだよな、設定上は。
ひょっとして腐女子萌えキャラ?ヲル豚は)
ところでリベカたんとテオの中の人はほーこたんと上田でつか?
何その機動戦艦。
最萌え?それはあれですよ、エラワーたんですよ。
オリキャラでなければジャマイカンだが…。
なんでそんなにジャマイカンが好きなんだこのスレは
後半へ〜つづく
そして、後半!
(何の?)
U.C.0079
まるで人形のように美しい女性軍人は、困惑したような表情で彼に問い掛ける。
「これは連邦の新兵器でしょ? いいんですか?」
彼女の可憐な声は、こんな吹雪の雪山ではともすれば聞こえないような大きさだ。
機体の隙間から顔を出した彼が、包帯でぐるぐる巻きにされた両手を見せる。
「機密の事は、忘れてくれればそれでいい。
それに、この手じゃ細かい操作はできそうもないし‥‥‥な?」
彼の手は、氷点下の気温のせいで凍傷になりかけて精密作業なぞ出来る状態ではない。
しかし、彼女は彼のように単純に誰かを信じたりする事は出来ないのだ。
「ジオンの私をそこまで信用するの‥‥‥?」
「するさ!」
殆ど間髪も居れずにそう答えてくる彼に、彼女は目を丸くする。
「‥‥‥せめて今だけは、戦争もジオンも連邦も、兄さんの事も忘れよう」
そんな彼の言葉が嬉しかったから、彼女も素直になろうと思ったのかもしれない。
「あ‥‥‥はい! ‥‥‥忘れましょう‥‥‥」
ぎこちない微笑だったかもしれないが、それでも彼女にしては心からの笑みだった。
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第144回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
U.C.0087
月面都市フォン・ブラウン市の上空には、数隻のエゥーゴ艦隊が駐留していた。
『アポロ作戦』並びにその反撃戦が終了した月周辺は、暫しの静寂に包まれている。
フォン・ブラウン市は、エゥーゴによって解放され自由を取り戻していた。
駐留している戦艦の中で、一番目立つのはエゥーゴ旗艦強襲用巡洋艦アーガマである。
純白の船体中央部では、居住ブロックが回転しつつ重力を発生中だ。
並んで浮かんでいる良く似た戦艦は、アイリッシュ級2番艦ラーディッシュだった。
アイリッシュ級はアーガマを基本に建造された戦艦だから、当然と言えば当然である。
前方に長く伸ばされた、MS射出用カタパルトのシルエットが特徴的だった。
ちなみに、アイリッシュ級1番艦アイリッシュは、現在ルナツー宙域に配備されている。
3番艦に当たるクークスタウンも既に竣工し、アンマンから出航間近だ。
ラーディッシュの横には、サラミス改級巡洋艦アララトの明るい緑色の船体も見える。
サラミス改級は、一年戦争時に主力として活躍したサラミスの改良艦だ。
対空火器が増設され、MS運用に合わせて艦前部は2ブロックが改修されていた。
現在、このエゥーゴ艦隊の周囲には輸送船とノーマルスーツが忙しく飛び回っている。
慣れた様子で無重力空間を移動する男達は、整備工と補給担当の事務官に見えた。
戦艦を修理し納品をする男達は、アナハイム・エレクトロニクス社の担当者である。
近代戦闘に於いて重要なのは、理想でも情熱でもなく弾薬であり輜重だ。
大上段に思想を掲げても、資金がなければ戦争も出来ないのが悲しい実情なのである。
窓の外のそんな光景を見つつ、アーガマ艦長ブライト・ノア大佐が言った。
「──准将は、集中治療室で危篤状態らしい」
ブライトが言った准将とは、今年58歳のブレックス・フォーラ准将を指す。
彼こそ、ティターンズに対抗し反連邦組織エゥーゴを結成した最功労者であった。
地球連邦軍に身を置きつつ改革を目指す姿勢はある意味“理想主義者”だろう。
彼は、地球連邦政府評議会にクワトロ・バジーナ大尉を伴い出席中だったはずだが──
「そうか‥‥‥ジャミフトフの野郎、やってくれるな」
ラーディッシュ艦長ヘンケン・ベッケナー中佐が、忌々しそうにデスクを叩き付ける。
ブレックスが狙撃され、意識不明の重態だという報告が来たのはつい1時間程前だった。
襲撃そのものは、実は3日前の『アポロ作戦』後半戦の寸前に行われている。
要するに「地球連邦軍の全権をティターンズに委譲させる」法案が通った当日である。
滞在先のダカールのホテルで襲われたらしく、犯人はまだ捕まっていない。
もっとも、末端の実行犯はともかく後ろで糸を引いている人物は決まっていた。
すなわち、ティターンズ総帥ジャミトフ・ハイマン大将もしくはその側近であろう。
それ以外の誰が、評議会に出席中の議員を暗殺しようなどという事を考えるだろうか。
同行していたクワトロは、その日の内に評議会を切り上げ身を隠している。
その為、ルオ商会経由で前線のアーガマに報告が上がってくるのが遅れたという訳だ。
「病院は、モアザ・ムバ議員の口利きだと? 信用出来るのか?」
「ルオ・ウーミンの紹介だそうだ。少なくとも生命維持装置を止めはしないだろう」
胡散臭そうな顔で問い掛けて来るヘンケンに、ブライトは苦々しい顔で答える。
このモアザ・ムバとは、アフリカ経済連合の会長であり中立派と見られている議員だ。
今回のブレックスの凶事に際し、何故か協力を申し出てくれたらしい。
エゥーゴ派の議員が殆どいなくなった今、中立派さえも有難いと思うべきだった。
フォン・ブラウン市防衛初戦で敗れたエゥーゴは、支持議員を失いつつある。
更に、ティターンズが連邦軍の掌握を完了すればもう叩き潰されるのを待つだけだ。
「ブレックス准将という看板が不安定なのは痛いな」
ジュナス・フレイブ大尉が静かに言ったセリフに、ブライトとヘンケンも頷いた。
武装集団エゥーゴが容認されている理由の幾つかには、ブレックスの存在がある。
“理想主義者”ブレックスが始めた運動だからこそ、軍人達の支持を得られたのだ。
もし彼の身に何かあれば、エゥーゴは反逆者そのものと定義される。
スペースノイドの自治の為に集った兵士達なぞ、指導者がなければ烏合の衆なのだ。
しかし、今のエゥーゴにブレックスの代わりを務められる指導者がいるだろうか?
「しばらくは、ウォンさんの指示で動く事になりそうだが」
ブライトの言葉に、ジュナスはアンマンで逢った東洋系の男を思い出していた。
ウォン・リーはアナハイム・エレクトロニクスの一員でエゥーゴ上層部の要人である。
軍規に厳しい人物で、カミーユ・ビダン少尉は『修正』された事もあった。
もっとも、いざという時はジュニアMSで出撃するあたり、口だけではないのだろうが。
「‥‥‥そういえば、ジュナス大尉に伺いたい事があるんですが」
それまで口を閉じていたアポリー・ベイ中尉が、ジュナスに顔を向けつつ言う。
ちなみに、今回のミーティングは基本的に大尉以上が参加の会議である。
この場に居るのは、ブライト、ヘンケン、ジュナスの他にはアポリーの合計4人だった。
アポリー自身は中尉だが、クワトロ大尉の代理として特別に参加が許されている。
「何故、ジュナス大尉はドゴス・ギアが戦闘に本腰を入れないと断言出来たんです?」
昨日の月面都市奪回戦に於いて、ジュナスは殆ど正確に敵の行動を読んでいた。
不思議そうなアポリーのセリフに、ああ、とジュナスは気さくに頷いて言う。
「レコア少尉が掴んで来たあの情報は、恐らく敵が意図的に流したものだ」
ジュナスがさらりと言うと、アポリーは唖然と目を見開いてしまう。
「ブリーフィングの時の態度からして、レコア少尉自身も薄々感づいていたと思う」
謂われて見れば、確かに作戦を強硬に主張した時の彼女は奇妙だった。
まるで自分の主張が間違っているのを知ってる人間の必死さと言えばいいのだろうか。
もっとも、さすがのジュナスもレコアの心の奥底まで見通すだけの洞察力はない。
「しかし、敵はどうして自軍に不利になるような情報を、わざわざ俺達に?」
狐に抓まれたような表情のアポリーの疑問は、確かに当然のものだろう。
「推理小説と同じさ。誰が一番得をするかと考えればすぐに謎は解ける」
淡く微笑したジュナスは、ガンルームのシートに寄り掛かりながらゆっくりと言った。
「ティターンズの『アポロ作戦』の最大の功労者はパプティマス・シロッコ大尉だ」
エゥーゴの調査で名前だけは判明しているが、この男は未だ得体が知れない。
ただ、“木星帰り”でドゴス・ギアの艦長補佐兼作戦指令だという事は知られている。
「ティターンズに擦り寄って間がない彼は、まだ地位を固め切れていない。
フォン・ブラウン市を占領したのも、単に運が良かっただけと思われてる事だろう。
だが、彼が居なくなった途端に都市がエゥーゴに奪われたとしたら?」
穏やかな微笑で尋ねるジュナスに向かって、怪訝そうにアポリーは答える。
「そりゃ、その時点でフォン・ブラウン市に居座っていた司令の立場がないでしょう。
『やっぱりシロッコでなければ占領は無理だったんだ』って ──あっ!?」
誰がドゴス・ギア出航の情報を漏らしたのかが判って、アポリーは愕然とした。
そして、何故あの時ドゴス・ギアがエゥーゴに積極的に攻撃をして来なかったのかも。
要するに──エゥーゴは、まんまとシロッコの地位固めに利用されたのだ。
「しかし、ジュナス大尉はそこまで判っていて何故!?」
アポリーが唾を飛ばすセリフに、ジュナスは落ち着いた態度のまま口を開く。
「どんな裏があろうと、今の私達はフォン・ブラウン市の奪還を最優先すべきだ」
つまり、月面都市を手に入れる為に敢えてシロッコに利用されようというのである。
その現実的と言えば余りにも現実的な考えに、アポリーは圧倒されて口を噤んだ。
「ともかく、今の俺達はフォン・ブラウン市を奪還出来ただけで良しとすべきだな」
頭を掻きつつ立ち上がったヘンケンに、そういえばとブライトが話し掛ける。
「エマ中尉をラーディッシュ配属にして欲しいとウォンさんに申請したんだって?」
ラーディッシュは、これから月面都市アンマン防衛に出航していく予定だ
その戦力配分の打ち合わせの中で、ヘンケンはエマ・シーン中尉の転属を望んだのだ。
「‥‥‥脈はないと思うが?」
そもそも、艦長は女なぞに夢中になって兵に舐められる訳にはいかない職業である。
指揮権を軽く見られて無視でもされれば、死ななくていい場面で死ぬ事になってしまう。
「脈をつけるのが男の甲斐性ってもんだ! 心配するな」
背を向けて手を振るヘンケンを苦笑で見送ったブライトは、ジュナスに向き直る。
「ジュナス大尉、アイリッシュの到着は明後日になるそうです」
ラーディッシュの出航後、1番艦アイリッシュがアーガマに随伴する予定になっていた。
アイリッシュには、ジュナスが地球で共に戦ったパイロットが配属されている。
即ち、テオドール・チャーチワード少尉とリベカ・マレリー少尉の二人だった。
カラバ基地ヒッコリー以来だから、約3ヶ月ぶりの再会は懐かしいと言うべきだろうか。
エゥーゴ旗艦強襲用巡洋艦アーガマの格納庫は、搬入された物資の整理で大混雑中だ。
尤も、つい先日までは補給なぞ夢のまた夢だったのだから贅沢な悩みではある。
アストナージ・メドッソ曹長は、そんな格納庫で先程から放心していた。
「‥‥‥どうしたんです、チーフ?」
丁度通りかかった整備工のアンナ・ハンナが、体勢を整えて床に靴底を固定する。
彼女が身体を揺らすと、ポニーテールがふわふわと舞ってなかなかに可愛い。
アンナに話し掛けられて我に返ったアストナージは、顎で目の前に立つマシンを指す。
「いや、コイツは凄ぇなと感心してたところさ」
二人の前のハンガーに固定されているのは、トリコロール・カラーの新型MSだ。
すなわち、《Ζ計画》の最新鋭可変MS MSZ-006 Ζガンダムである。
まだ殆ど傷のない装甲はぴかぴかと磨き上げられており、何処か非現実的な美しさだ。
「ああ、ゼータですか。戦闘記録見ましたけど、確かに凄い性能ですね」
アンナも、Ζガンダムがティターンズの可変MSを一撃で退けた場面は見ている。
モニター越しではあったが、その華麗な動きと余りの無敵さに鳥肌が立ったものだ。
さすがに、アナハイム・エレクトロニクスが威信を賭けて作っただけの事はある。
「でもな、あれでもゼータは30%のパワーも出しちゃいないんだよ」
アストナージのため息混じりのセリフに、隣に立つアンナは目を見開いた。
「そ、そりゃあ、まだカミーユ・ビダン少尉はこの機体に慣れてないんでしょうけど」
如何に優秀なパイロットといえども、馴染んでいないマシンを使いこなせはしない。
小さく首を振ったアストナージは、手に持っていたマニュアルを指し示した。
「‥‥‥コイツには、“バイオセンサー”ってのが搭載されていてな」
バイオセンサーは、要するに簡易型サイコミュと呼ぶべきシステムだ。
搭乗者の感応波を利用し、機体の操縦系をサポートして追従性を高める装置である。
頭で考えた動きがダイレクトに反映されれば、MSは凄まじい反応速度を得られるのだ。
だが、感応波を使う為にニュータイプ以外では作動させることは出来ない。
そして、現状でバイオセンサーが搭載されているMSはこのΖガンダムだけである。
「つまり、パイロットがニュータイプとして強くなれば‥‥‥ゼータも強くなる?」
アンナや仲間達のようなメカニックは、基本的に目に見える物しか信じない。
“ニュータイプの思念の強さ”で性能が向上するMSなぞ、ある意味不気味でしかない。
無言で直立する最新鋭可変MSを、アンナ・ハンナは恐る恐る横目で見上げた。
ティターンズ旗艦大型宇宙戦艦ドゴス・ギアは、サイド4近辺の宙域に停泊していた。
コロニーの残骸が漂う汚れた海に、禍々しい巨体が静かに息を潜めている。
月面都市フォン・ブラウン市がエゥーゴに奪われてから、既に4日が経過していた。
予想外の事態に大幅に戦略の狂ったティターンズは、大慌てで艦隊を再編成中である。
当然ドゴス・ギアにも召集が掛かっているが、この艦は錨を上げようとしない。
奇妙な事に、司令であるパプティマス・シロッコ大尉がそう命令しているからだ。
「──何故だと思う? サラ」
彼女に背を向けて宇宙空間を眺めていたシロッコが、冷静な声で問い掛けて来る。
呼び付けられてからずっと、サラ・ザビアロフ曹長は直立不動の姿勢を保っていた。
シロッコの為に用意された高級士官用の部屋は、生活臭の欠片もない。
緊張した面持ちのサラは、しかし話し掛けられた嬉しさに身を震わせてしまう。
「サラは、私が何を命令したいのかも判っているのだろう?」
眼を瞬いただけの少女に、シロッコは細い眼を一層細くして微笑み掛けてくれた。
「遠慮はするな。私は君の能力を承知しているつもりだ。言っていい」
「は、はい。ご、ご、ご無礼はお許し下さい。パプテマス様」
つっかえながら口を開くサラは、彼の事を“パプテマス様”と呼ぶのが好きだった。
その響きが、自分にだけそれが許されているという事実が、好きだった。
「パプテマス様の何かの予定が崩れたから、ドゴス・ギアはここから動かないのです。
そして、私に予定外の仕事をしろと命令なさる為に、お呼びになられたのでしょう」
無言で頷いてくれるシロッコに背を押されるように、サラは喋り続ける。
「ジャマイカン・ダニンガン少佐が指揮するアレキサンドリア級アレキサンドリアが
サイド4の宙域に入っている事と、何か関係があるのではないでしょうか?」
流石のシロッコが、演技ではなく心から感心したような表情になった。
「凄いな、サラ。そこまではお前の言う通りだ。他には何か判るか?」
「はい、それ以上は判りかねます。パプテマス様」
少女が静かにそう答えると、シロッコはサラの肩に手を置いて言う。
「そこで、サラに頼みたい事がある」
元々、少女は月で戦士したシドレ曹長同様シロッコの私兵に近いポジションである。
彼の命令とあらばケネディ・スペース・ポートにでも何処にでも行く。
こくんと頷いたサラは、突然その手を持ち上げ自分の肩に置かれた彼の手に重ねた。
「パプテマス様の御命令とあらば何でも致します‥‥‥ですが」
シロッコが訝しげに眉を顰めても、彼女は俯いたまま手に力を込めるだけである。
そうやって暫く黙り込んだ後で、サラは首まで真っ赤になりながら小さく囁いた。
「‥‥‥私の、お、お、お尻も‥‥‥パプテマス様のものに、して、戴きたいのです」
少女の肩に置かれたシロッコの手が、小さく痙攣する。
サラは、宇宙港でシロッコがレコア・ロンドに施した調教を偶然盗み見たのだった。
少女の暴走じみた告白は、レコアへの対抗心と幼い嫉妬から来たものだろう。
「そうか、見ていたのだな」
永遠の沈黙の後で、──息を吐いたシロッコはサラを抱き上げソファまで運ぶ。
少女の華奢な身体は、優しく横たえられてから、裏返されてうつ伏せの姿勢にされた。
「私は、少しばかり厳しいぞ?」
サラの制服のスラックスが引き下ろされ、ショーツが太腿までずらされる。
清楚に丸く張り詰めた、新鮮な果実のようなサラの臀部が一気に露になってしまう。
「あ、ああ‥‥‥!」
染み一つない少女の白い尻の割れ目から、悩ましくも甘い匂いが香り立って来た。
年 末 恒 例 企 画 !
2 話 連 続 掲 載 !!
──次回、12月29日(木)掲載予定
うわーい、テオとリベカが再登場するぞー^^
あと、やはりシロッコは尻担当だったのですね・・・
ISAPさん乙です!
木曜日も掲載…ワクワクテカテカ
ISAPさん キタ━━━━━━*・゚゚・*:.。..。.:*・゚\(゚∀゚)/゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*
お疲れ様です。
冒頭で喜んで、カッコいいジュナスにニヤニヤして、
テオ&リベカ復活の予感に小躍りして。
ついでにヘンケン艦長にちと涙。
で、最後にシロッコの尻打ちに爆笑。
し、尻担当ってわけじゃないですよねーっ!w
(それもまた一興?)
そしてそして。
年末恒例企画キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
なにがくるかなーワクワク
235 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 22:10:03 ID:PAvbuIkz
サラの場合は、シロッコの膝の上でペンペンして欲しいな。
愛液でシロッコのスラックスを汚すとか。
>>234 >なにがくるかなーワクワク
いや、木曜日にも掲載される(一週間に2話)というのが毎年の年末企画で
外伝とかがあるわけでは。
いわゆる年末進行。
そして年始の放置プレイへ…
放置プレイ・・・毎年の事だしキニシナ・・・クモナイ
軍人としてのジュナスは冷静沈着でカコエエ
魔術師ジュナス、奇跡のジュナス、私の猛獣使いジュナス(ハマーン様談)、
ペテン師ジュナス、女殺しジュナス、朴念仁ジュナス
好きな通り名を付けてみよう
そういえば今ってアクシズ編とか言ってたよな・・・
いつになったら出てくるのやら
U.C.0083
操縦桿を握り締めた彼は、激情に駆られたまま通信機を怒鳴り付けた。
「聞こえているだろう、ガトーッッ! お前が忘れても、俺は忘れはしない!」
彼が睨みつけている禍々しい白いMSは、彼の言葉に気付いたように顔を向けて来る。
「俺は、決着をつけるまで、お前を追い続けるッ!」
『フッ‥‥‥しかし、それは私の勝ち戦に花を添えるだけだ』
そのMSに乗った男は、蔑んだような口調で答えてから一気に距離を詰めて来た。
『そして、貴様に話す舌など持たぬと言ったはずだァァァッ!』
セリフと共に放たれた攻撃をなんとか回避した彼は、気合だけなら負けていない。
「満足だろうな、ガトー! でも、そいつは2号機を奪われた俺達には屈辱なんだ!」
彼の血の出るような叫び声を聞いた男は、こともあろうに嘲笑を返して来た。
『フッ、判らんでもない。随分胆を舐めたようだな』
「き、聞いているのか! ガトーーーーッッ!!」
『聞いてやる!』
意外な返事に「何だと!?」と彼が叫ぶと、男は力を込めて情念をぶつけて来た。
『戦いの始まりは全て怨恨に根ざしている‥‥‥当然の事ォォーーッッ!!』
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第145回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
U.C.0087
剥き出しのヒップを見られている事に激しい羞恥を覚え、少女の肌が桃色に上気する。
サラ・ザビアロフは上半身をティターンズの制服に包み、下半身だけが裸だ。
シミ一つないなだらかな臀部の曲線が、男を誘うかのように微かに揺れている。
「はぁ‥‥‥っ」
羞恥に耐えかねたのか、サラの唇から抑え切れない吐息が漏れた。
彼女は、胸をソファに密着させたまま尻だけを高く上げる姿勢をとらされている。
空調が効いているのだから、本来なら部屋の中の気温は快適なはずだろう。
それでも、サラの肌にはぷつぷつと鳥肌が立ち、外気を余りにも冷たく感じてしまう。
「あ、ああ‥‥‥恥ずかしい‥‥‥」
ソファに横たわったまま、少女は心臓が口から飛び出しそうだった。
組み合わせた腕の中に顔を埋める少女は、ふと自分姿を想像した。
尻肉の谷間が淫らに晒され、明るい室内灯の下でアヌスを観察されているのである。
きっと、誰が見ても滑稽であろうし、いやらしい格好に違いない。
だが、サラの頭の中には逃げるという選択肢は一切浮かんでいなかった。
彼女を突き動かしているのは、数日前にフォン・ブラウン市で盗み見た光景である。
サラは、レコア・ロンド少尉とパプティマス・シロッコ大尉の密会の現場を見たのだ。
あの女は、こともあろうにパプテマス様ににアヌスを弄られて喘いでいた。
自分が敬愛する男と濃密な時間を過ごしたレコアに、サラは強烈に嫉妬したのである。
それでも、晒し者にされているアヌスへの羞恥心は捨て切れるはずがない。
サラがもじもじと腰を揺らす度に、菊穴がきゅきゅきゅっと収斂する。
「どれ」
シロッコの白く冷たい手が、そっと彼女の臀部に回された。
「ひゃっ」
覚悟していたはずのサラは、素っ頓狂な声を上げて全身をびくっと震わせる。
「緊張するな、と言っても無理か」
男の手がサラの尻肉を掴んで広げ、少女の可憐な尻穴が左右に広がった。
「んん、んんん」
唇を噛み締めながら悲鳴を堪え、サラはソファを握った手に力を入れる。
少女の尻の谷間に息づいている菊花状の肉襞は、唇のように綺麗だ。
シロッコの指は、品定めするかのように彼女のアヌスの周辺をゆっくり撫でる。
彼の指で粘膜を刺激された瞬間、サラは全身を硬くして恐る恐る息を吐く。
上から下へ、下から上へ、彼の指が本来触れられるはずのない場所を愛撫していた。
「ああ‥‥‥」
閉じた瞼の睫がぷるぷると震え、少女の剥き出しにされた二本の脚が揺らいだ。
彼女にとって、肛門は性行為には無関係の排泄の為の器官だった。
そこで快楽を感じるなぞ信じられなかったし、あのレコアを軽蔑さえしたのである。
今のサラは、口の中はカラカラに乾き心臓の鼓動は早鐘のようだった。
「ふふ、アヌスがひくひくと動いているぞ」
「そ、そんな事言っては‥‥‥いけません」
悪戯っぽく言うシロッコの言葉に、サラの頭の中がかあっと真っ赤に染まってしまう。
恥ずかしくて死にそうで、その癖、腰の辺りにずうぅんと快感が生まれている。
「んーっ、んんん」
くすぐったさと恥ずかしさからくる感覚は、サラの官能を確実に刺激していた。
お尻の穴を弄られている内に、少しずつ腰の辺りが熱くなって来たのだ。
子宮が蠢くような感覚があり、がくがくと震え出した腰がそれを加速させた。
しばらくサラのアヌスを弄ったシロッコは、手袋を脱いで指先に唾を付ける。
「サラ、力を抜くんだ」
言われるままに、サラは顔をソファに埋めたままヒップの力を抜く。
ふと、サラ・ザビアロフは、敏感な窄みに何か湿った物が触れて来た事を感じた。
「え?‥‥‥あ、ひゃああぁぁん!」
シロッコの指が窄まりの中に入り込んだ事に気付き、サラは思わず悲鳴を上げる。
ソファの端をぎゅっと掴んだまま、サラは目を閉じてぶるぶると震えた。
激しい違和感と、少しだけの快感で、彼女の全身に激しい鳥肌が立つ。
サラの中に入って来た指は、ぬるんっと奥まで入り込んで腸内を抉って来た。
彼女がそれ以上抵抗出来ないのを確認したのか、シロッコは指をピストン運動させる。
「あ、あ、あ、あ、あ」
可愛いらしいアヌスに飲み込まれた指は、容赦なく奥へ奥へと進んで行った。
「やあぁぁん」
無意識に上げた声が、媚びた女のそのものの声だったからサラは驚く。
愛想のない性格だと自覚している自分が、雌の声が出せる女だとは思わなかったのだ。
彼女の感慨とは無関係に、締め付けに遮られつつ男の人差し指は根元まで埋まった。
「んふぅ、んんん」
抑えようとしても変な声が出てしまいそうで、サラは両手で口を塞ぐ。
シロッコの指が動くと、少女の尻穴の皺が捲れたり内側に引っ込んだりを繰り返した。
少女は、指を突っ込まれると「あ」と喘ぎ、引き抜かれると「ふぅ」と喘ぐ。
「あ、ふぅ、あ、ふぅ、あ、あ、あ、あ‥‥‥」
そんな彼女を冷静に見下ろしたまま、シロッコは静かに口を開いた。
「胎児が出て来る為の膣口と違い、肛門は元々物を受け入れる設計ではないのだ」
セリフの間も、彼の指は機械のように彼女のアヌスに入っては抜かれる。
まるで実験動物を相手にしているような冷たいセリフも、サラの官能を妨げはしない。
「あ、あ、ダメ、ダメぇぇ、あ、ふぅ」
「拡張訓練という面で言えば、アヌスは膣の数倍難しい。判るか、サラ?」
シロッコの指が差し込まれ、そしてくちゅんと抜かれ、そしてぐんっと差し込まれた。
「ダメ、あ! あ、らめぇ‥‥‥」
サラの声色が微妙に変わり、まるでうっとりしたようなトーンになっている。
少女の変化に合わせたように、仄かに染まった尻がゆっくりと前後に動き始めた。
「あ、あああぁ、あふぅぅ‥‥‥」
いけないいけないと思えば思う程、サラの感情は高ぶり目の前が真っ赤になってゆく。
「ほう、随分と素質があるようだな」
何処か淋しげに、何処か楽しげに言うシロッコの声も、今の少女には聞こえない。
サラは、既に最初に感じた尻穴への違和感が不快感を忘れてしまっていた。
彼女の尻肉が良い具合に解れると、男の指の動きは次第に強く滑らかになってゆく。
指が差し込まれ、くちゅんと抜かれ、そしてぐんっと差し込まれた。
「へ、変な、変な気持ちです、パプテマス様ぁぁ」
アヌスから産まれたじんわりと微妙な快感が、彼女の身体中にずんずん広がる。
サラの閉じられた女性器の割れ目にも、いつしか透明な雫が浮かんでいた。
少女は、膣どころか制服のままの乳房さえも愛撫されていないのに濡れていたのだ。
「あん、あん、あああああ!」
びくびくと彼女が喘ぐ度、ブラジャーの下の乳首が布に擦れて感じる。
シロッコの指が動くと、少女の尻穴の皺が捲れたり内側に引っ込んだりを繰り返した。
「あ、ふぅ、あ、ふぅ、あ、あ、あ、あ‥‥‥!」
痴呆のように開けられたサラの唇から、幾つもの涎がソファに流れ落ちて染みを描く。
少女の手は、まるでソファを毟るかのようにがりがりと擦った。
シロッコは、手をサラの股間へ伸ばすと恥毛を撫で上げてさらりとした感触を楽しむ。
「あ、あ、あぁぁ」
悪戯でちょんと尖ったクリトリスを突付かれると、サラの裸の尻が跳ねた。
そんな少女を見下ろしていたシロッコが、急に表情を引き締めて少女から身体を離す。
「──今日は、ここまでだ」
快感で麻痺した頭でも、サラはシロッコの声がいつもの冷静さに戻った事に気付いた。
ソファに突っ伏したままの少女は、気だるげに潤んだ瞳で彼を見上げる。
「‥‥‥パプテマス‥‥‥様?」
「サラには、これからあのアーガマという艦に行ってやって貰いたい事がある」
今まで少女の肛門を調教していたとは思えない程、穏やかな笑みのシロッコだ。
「‥‥‥は、はい‥‥‥パプテマス様の仰せのままに‥‥‥」
じんじんと疼くアヌスにうっとりしながら、サラはこくんとうつ伏せのまま頷く。
エゥーゴ旗艦強襲用巡洋艦アーガマの無重力の格納庫を、無表情な少女が飛んでいる。
周囲の喧騒に一切関心を払わない彼女は、フランセス・エラワー少尉だ。
あっちでボルトが飛び、こっちでパネルが放り投げられる中を、彼女は器用に飛ぶ。
ふと、フランセスの進行方向にショートカットの黒髪の少女が見えた。
「これ、なんて飛行機なんですか?」
黄色のノーマルスーツに身を包んだファ・ユイリィ軍曹が整備工に興味津々で尋ねる。
「FXA-05D Gディフェンサーだよ。ガンダムMk-Uのパワーアップパーツなんだとさ」
そもそも、既存のMSの改修型として開発されたガンダムMk-Uは中途半端なMSであった。
名を受け継いだファースト・ガンダムと違い、装甲や武器の性能は凡庸だ。
続々と戦場に送り込まれるティターンズの可変MS相手では、正直見劣りしている。
その弱点をカバーすべくエゥーゴで開発されたのが、このGデフェンサーだ。
この機体と合体する事により、ガンダムMk-Uは火力と機動性が格段にアップする。
「パワーアップパーツっていうと、Gアーマーみたいな物なの?」
ふわふわ浮かんだまま聞くファに、茶髪の整備兵はGアーマー?という表情になった。
「ガンダムの支援機と言えば、コア・ブースターじゃなかったっけ?」
そんな二人の傍らを無言で通り過ぎ、フランセスは格納庫奥の新型MSの前に辿り着く。
そこには、搬入されたばかりのボリューム感あるMSが最終点検中だった。
頭部コックピット近くを見ると、ブラウンの髪を靡かせる清楚な美少女が浮かんでいる。
フランセスは、親友であるベルナデッタ・ソロン伍長の元までゆっくり上昇した。
「‥‥‥ベル‥‥‥どうした‥‥‥の‥‥‥?」
「ううん、え、えっと! フランが元気かなって思って」
そう言いつつ遠慮がちに周囲を見回すベルナデッタは、明らかに誰かを探している。
目当ての人物を見つけられなかったベルナデッタが、哀しそうに目を伏せた。
親友が探す相手が誰なのか痛い程知っているフランセスは、無言で目を逸らすしかない。
その視界に、彼女に宛がわれた新型機MSA-099-2 リック・ディアスUが映った。
RMS-099B シュツルム・ディアスは、結局、バインダーの換装のみで高性能化したMSだ。
しかし、U型は各所に大幅な改良を施して基本性能自体を向上させている。
MSZ-006-X1 プロトΖのテストパイロットを見事に勤め上げた彼女への、贈り物なのだ。
だから、機体の色は彼女の希望通り真紅ではなくグレーで塗られている。
ジュナス・フレイブ大尉のMk-U2号機と並ぶと良く似合うような、そんな色だった。
サイド4付近の暗礁宙域の一角に、ティターンズの戦艦が2隻並んで併進していた。
先行しているグレーの艦が、アレキサンドリア級巡洋艦1番艦アレキサンドリアである。
艦長はガディ・キンゼー中佐、乗艦司令はジャマイカン・ダニンガン少佐。
先日のフォン・ブラウン市防衛戦で敗れた彼等は、次の作戦の為に隠密航海中である。
僚艦がただ1隻だけというのも、スピードと秘匿性が必要な作戦だからだ。
随伴している同型艦こそ、アレキサンドリア級巡洋艦2番艦《アル・ギザ》である。
歴史上、アレキサンドリア級は他にメソポタミア、ガウンランドと計4隻存在した。
ブリッジの形状がやや異なるハリオ、キーウェストを合わせれば計6隻だ。
そもそもが、巡洋艦は各種の戦闘艦艇の中で非常に役立つ艦種である。
主力艦隊に先行しての偵察や、敵の水雷艇の排除等、戦争の全てに関わる事が出来る。
要は、小回りの効かない戦艦や長距離作戦が出来ない駆逐艦に比べ汎用性が高いのだ。
そもそも、1番艦アレキサンドリアは大型戦艦ドゴス・ギア竣工前は旗艦だった。
痩せても枯れても、このような隠密作戦に関わる必要なぞあるはずがないのだが──
そんな事もあって、ブリッジに立つジャマイカン・ダニンガン少佐の表情は暗い。
しきりに口髭を弄っていた彼は、ようやく目の前に整列している男達に視線を向ける。
アレキサンドリアのブリッジには、見慣れない3人の男が立っていた。
それぞれ歴戦の兵士という相貌の彼等は、ティターンズの軍服が良く似合っている。
「ふむ、わざわざこちらに来て貰ってすまなかったな」
彼等は、併進している巡洋艦アル・ギザ所属のエースパイロット達だった。
昨日合流した彼等は、飛行訓練がてらアレキサンドリアに挨拶に来たという訳である。
「いえ、こちらこそエゥーゴ討伐作戦に抜擢戴き光栄に存じます」
一番年嵩に見える、金髪の前髪を小粋にカールした男がさっと敬礼を返して来た。
「ところで少佐、敵はガンダムを使っているってのはホントですかい?」
隣に立つ口髭を蓄えた陽気な男が、その場の空気を読まずに口を開く。
露骨に眉を顰めたジャマイカンがそうだと頷くと、男は片目を細めてニヤリと笑った。
「こちとら、ガンダムを追っ掛けるのは慣れてましてね」
彼の隣に立つメキシコ系の肌の浅黒い男も、得意気に頷いて見せる。
もっとも、その経歴を買ったのでなければジャマイカンが彼等を呼んだりはしない。
「それは、頼もしいな」
ちっとも頼もしそうに聞こえない口調で言ったジャマイカンは、一回咳払いをした。
「諸君には、これから極秘任務に就くアレキサンドリアを護衛して貰う事になる。
これは、エゥーゴの拠点であるグラナダを抑える大変重要な作戦だ」
そう言うジャマイカンは、窓の外の巨大な廃棄コロニーの壁をちらっと横目で見た。
ティターンズは、これからコロニーを月まで輸送してグラナダに落下させるのだ。
機密保持の為表向きは『恫喝』だと称していたが、実際は純粋にコロニー落しである。
元々、これはバスク・オム大佐から月面都市攻略前に指示されていた作戦だ。
だが、パプティマス・シロッコ大尉に出し抜かれた今、彼に他の選択肢はなかった。
だからこそ、彼はティターンズでも腕利きと評判の部隊を借り受けたのである。
「ジオンの野郎共には、でっかい借りが残っていましてね」
現在のティターンズに於いて、エゥーゴがジオンの残党だというのはほぼ常識だった。
メキシコ系の男──チャップ・アデル中尉のセリフに、金髪の男も静かに頷く。
彼、アルファ・A・ベイト大尉にしても4年前の屈辱を忘れた事なぞない。
記録上には残っていないが彼等こそ「デラーズ・フリート」と渡り合った男達なのだ。
「俺達『不死身の第4小隊』が、アーガマを沈めて見せますぜ」
口髭の男、ベルナルド・モンシア中尉のセリフに、ジャマイカンは満足げに笑った。
(連載第145回・終)
ひょっとしてこれはウラキの再登場に…
不死身の第4小隊キタコレ
わお、ヤザンかと思わせといて不死身の第4小隊とは。
今年最後の投下キタ━━━(・∀・)━━━!!
Gディフェンサーキター
ジュナス機とエマ機、どっちが装備するのだろうか。搭乗者も気になる。まさかヲルt(ry
ディアスUも配備されたし、エゥーゴ勢がどんどん強力に・・・
不死身の第4小隊もキテル-
3人の搭乗機が気になるところ。
ISAPさん、今年もおつかれ様でした。
コウも出るのかな?
不死身の第4中隊の搭乗機か
凡庸な機体が似合う彼らなら可変機ではなく
バーザムあたり
と見せかけてゼクアインとか
ま何に乗るにせよこういうゲスト参戦は大歓迎です
ワクワクしながら待ってます
前にGディフェンサー抹消説を割と本気で発言したが、やっぱり出てくると嬉しいね。
あとTVと劇場版の狭間でワラタ
一応、ジム・クウェルとかに乗ってる設定はあったな。<モンシア
ISAPさん乙です。
MSA-099-2なんて見慣れない型番だったので
思わずMS大図鑑開いてしまいましたよ。
グレーの塗装は設定通りなのですね。
アレキサンドリア級は「アドバンス・オブ・Z」に
”アスワン”が出てくるのですが、これは外伝の設定なので
『歴史に残らなかった』??
最近「アドバンス〜」を知ったので、こちらのキャラクターも
ちらっと出てきたら嬉しいなぁと思いまして。
時代も重なってますし。
モンシアといえばGMジャグラー
ガンダムAのエコールにアルカスルってアレキサンドリア級が
ギャプラン+強化人間+旧ジオン低レベルNT付きで・・・
大吉なら次回、リベカ&テオの濡れ場
板違いの話題だがガンダムセンチネリの話ってポツポツ出てくるがアレの小説版を持ってる奴ってどれくらいいる?
俺は厨房ん時に立ち読みしてた雑誌掲載の最終回の青空に惚れ込んで連載まとめたムックのあまりの高さに挫折して、ようやく小説だけのを本屋で見つけた時は狂喜して当時の有り金叩いて一冊だけあったのを買った。
あれは未だない会心の買い物だった。
長文スマン。まあ保守代わりに。
>>278 以前持ってたな。ALICEの悲劇、だったか?
アレのイラストはかなりハァハァものだった覚えが。
何、小説のみとかあったのか?
馬鹿でかいの買わなきゃいかんのだとばっかり思ってた。
青・・・というか空の模様の特殊装丁で
A5くらいのサイズのがあったはず。
ああ、あったなそういえば。
スクウェア原作の奴だっけ?爪先が異様に尖ってたヤツ。
畜生、パレオロガス漂流とか思い出したぜ。
故うらべすうがイラストでフォウのそっくりさんのスパイが出てたりしてファがエゥーゴにも情報部があったんだって感想漏らすのには笑った。確かにエゥーゴって対症療法的な行動しかしてないからなぁ。
今日はお休みですか・・・・
nullpoppo
287 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/13(金) 12:35:27 ID:VZLO8n5e
期待age
来ねぇぇぇぇぇぇぇ!
雪に苦しんでるのでせうか
ISAP氏は豪雪地帯の除雪ボランティアのためお休みです
そういえば中越の震災のときも来なかったよな・・・
停電で全てが消えてしまったとか…
シャア板より一部転載
> 114 名前:通常の名無しさんの3倍 投稿日:2006/01/15(日) 22:10:12 ID:2FoZm+LG
> 3月っ位にPS2で出るガンダムのアクションゲームは、
> ファーストからF91まで総登場のUCモノ決定版みたいなの
> らしいんだが、その中に自分で兵士作って正史に絡んでいくって
> モードがあるらしい。
ってことは、ジュナスの戦歴も体験できるかも。
まあ、当然ジュナス・フレイブでキャラを作りますよ。
NTとかにもできるんだろうけど、当然OTで。
ヲル豚で成長を楽しむっつーのもいいな
ファーストで作ったオリジナルの兵士は
結婚して子供がパイロットになるって形で能力を受け継いでいくらしいな
まぁ一人で一年戦争からF91まで行くのは厳しいもんなぁw
ウモンさんになってしまう
ほすー
>>296 0079で16歳ならウモンとタメだったりw
いっそウモンさん出てこないかな…
そういや、Zのころウモンさんどうしてるんだろ?
やっぱ連邦にいるのかねえ?
>>299 いや、エゥーゴじゃなかろうか?あの性格だとエゥーゴ向きだと思う。
それにウモンさんってなんとなーくスペースノイドだと思うからさ。
しかし俺もファミ通みたけど3月発売のあれはかなり面白そうだなぁ。
あれでジュナスで追体験出来るし、しかも息子or娘までプレイできると言う
のがいいねぇ。でも操作できるMSも気になる。ッと、これ以上はスレ違いに
なるから止めときます。失礼しました。
ISAP氏はミンチよりひどいこt
サボテンが、花をつけている・・・
年末年始のあまりのレスの少なさに、ISAPさんのやる気がなくなっちゃったとか・・・
レスの少なくなる時期なのか?
いつもこんなもんです。
ところで定期的に沸いてくる
「レスが少ないから作者がやる気出さないんだお前らもっとレスしろ」
って言う連中はなんなんだろう。
宇宙世紀で繋がってるけど・・・みたいな感じだからな
線引きしてあると言うかなんと言うか
>>299 機動戦士Bガンダムをゲームでも使ってみたい
格闘攻撃は大砲で殴る
>>305 まぁなぁ
リグコンティオを使いたかったが・・・
ただ、ひょっとしてVガン勢は空を飛んでるのが影響してるんじゃないか、とかは言われてたな
F91は空飛べないってことだし
>>305 そのゲーム、地雷臭いよ。
自分でパイロットつくるっていっても、キャラの顔とかギャルゲー臭いし。
声優とかも。
これやるならエウティタのミッションで脳内ジュナスプレイをしたほうがいい。
・・・とすれ違い甚だしいね。スマソ
ISAP先生の次回作にご期待ください。
>>311 スネるなよ。
ISAP氏の投下が待ちきれない人は我慢というものを覚えるべきだ。
捨てゼリフを残してもそのあとまた戻って期待するだろに。
おれは待ってますよ。
ガトーが3年でキレたけどおれはもっと長くても待つよ。
それを思えば数週間なんて短いもんだ。
//"/ 、_, >、
//"/ .) r'  ̄`ヽ、 ∧
// ;彡 ,ィツ三三≡=、_人 _ 、
/ / /" 7 〃´ フ・,、::::: ̄ .::l , 、
. / / / 〃 〃 / ノ/:}::: 、.r:::/ / )
/ / / ∧/ 、_, ´ー" /:: } :(_/ /`ヽ
,' / / 〃 /ハ、 ヽ ( 〃、___ノ /:: / /
| :/ // li |ヘヾ、 rー‐'´ / /
. ! l l! | li !_L八、 { {:: / /
∨l │|l :|i < r┬ァ-、ヽ、 ...... ヽ: , r'´ r'´\
∨! | ヽ ll \\八::)__  ̄ ^\ ヽゝー `ヽ
∨∧ ヽ ヾ、ヾ\ ー´ ><\ \ /
\ヽ \ヽ ヾ>ー┬´ \⌒ __., -‐'´
ヽ、_ヽ\_ ヾ\∧::::::::::ヽー― 丁
 ̄ `ヽ、ミ::::ヘ :::::::::::::{
Y:::::::\ :〉
| ::::::.. \ /
,∧:::::::::. \ 八ヽ、
歌丸師匠がこのスレにご立腹のご様子です。
笑点の司会でお忙しいところご足労頂きありがとうございます
機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth
の更新は昔からこのぐらいのペースで投下されております
お急ぎとは思いますがもう暫くお待ちくださいますようお願いいたします
315 :
山田:2006/01/26(木) 15:55:03 ID:U0H8znOW
サラたんのアナル調教が完全スルーされてるけど、みんなサラたん好きじゃないの?
オレは結構萌えたんだが
んー。
俺は皿あんまり好きじゃないからな・・・。
俺も。劇場版であんだけピックアップされてもまったく興味ナシ
しかし、カツの様に大改造されるかもしれんぞ。
ではジャミトフ暗殺の大役を与えてやってください
そうか。
原作ではムシケラ以下だったカツがVOEでは神キャラになったように、
皿も大化けする可能性が・・・!
神キャラと言うかホントに神化してしまった罠w
323 :
316:2006/01/28(土) 18:48:08 ID:ngmvSas3
ようするに、サラたんはオレの嫁ということでFA(・∀・)
age
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第146回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
エゥーゴ旗艦強襲用巡洋艦アーガマの格納庫の片隅で、所在無げにしている男が居る。
怠惰な表情で壁際に佇んでいるのは、ウォルトン・スウィフト少尉だ。
服飾モデル並みに整った顔が、気の抜けた態度で台無である。
半舷休息状態の格納庫は、一見整備工だけが忙しく動き回っているようだった。
そんな中、ウォルトンは何をするでもなくただぼんやりと宙を見つめている。
前を通り過ぎた整備工が、如何にも馬鹿にしたような視線を送って来た。
これ見よがしに鼻を鳴らしては、お前なぞ消えてしまえと嘲笑っている。
それでも、諦めたような瞳のウォルトンは以前のように反論したりする事はない。
もう無駄な努力をする事は止めたんだ、ウォルトンは自嘲気味に呟く。
元々、そんな惨めで格好悪い事はこのウォルトン様の趣味じゃあなかったんだからな。
いくら努力したって、エースパイロットになぞなれるはずがない。
ウォルトンは、明後日の方向を見つめたまま小さく肩を震わせて笑う。
それなのに、ムキになって皆に笑われてまで頑張っていた自分が馬鹿らしい。
無駄な事をやるのは、頭の悪いヤツだけだ。
そして、ウォルトンは頭が悪いつもりはなかったし、馬鹿にされるのも嫌だった。
出来ない事は、いくら努力したって出来ないのが人生というものだろう。
例えば、成功を空想し思い描く事は誰にでも出来ることだし誰もがやっている事だ。
だが、その空想し思い描いた成功を手にする為には、空想し思い描く手軽さなどとは
恐ろしく懸け離れた、現実的な作業を積み重ねていかなくてはならない。
その重みに耐え切れなければ、身に合わない希望なぞ持たない方が良いのだ。
だから、ウォルトンは訓練を止めてしまったのである。
顔を歪める彼の前に、ライトブルーのノーマルスーツが舞い降りた。
「随分と暇そうにしているじゃないか」
ブーツの底を床に固定したフラグ・ラグ・ハヤオ中尉が、口の端を上げて笑う。
「フラグ中尉‥‥‥」
気まずそうなウォルトンの態度に、フラグは無精髭だらけの顎をざらりと撫でた。
ウォルトンが、フラグ中尉の指導を受けなくなってニ週間になる。
最近は、テレンス・デニケン少尉さえ嫌味を言いに来るもの飽きたようである。
フラグは、手に持った煎茶“紫香楽”のチューブパックに口を付けた。
ストローを口に咥えたまま、フラグはポケットから何かを取り出して差し出して来る。
ウォルトンが受け取ったのは、きらきらと輝く記録用データ・ディスクだ。
どうやら、それはパイロット訓練用のシミュレータで使う拡張ディスクのようだった。
思わず受け取ったウォルトンは、不思議そうな顔でそれを眺める。
「‥‥‥中尉、これは?」
「昨日の便でルオ商会から来たそうだ。リック・ディアスのデータらしい」
リック・ディアス?と鸚鵡返しに聞きそうになって、ウォルトンは目を見開く。
彼の脳裏に、チェクラプコック空港の第三次シャトル攻防戦がフラッシュバックした。
ガルダ級輸送機アウドムラをバックに、アムロ・レイ大尉のRX-79(G) 陸戦型ガンダムが
ハヤト・コバヤシ艦長のRX-77D 量産型ガンキャノンが自由自在に飛び回る。
そして、真紅の装甲が厚いRMS-099 リック・ディアスが銃弾をその全身に受けた。
「送り主はシェリー・パーカー、会長代理の片腕“鬼の”ルオ商会会計経理部長殿だ。
親展扱で来てるから、中身は見とらンぞ?」
フラグの細められた目は、ウォルトンにどうするつもりだ?と問い掛けている。
無言のウォルトンの前で、フラグはチューブパックの煎茶を啜った。
ちなみに、緑茶の中でもカテキンが一番多く含まれている煎茶はとても身体に良い。
「‥‥‥ど、どうでもいいですよ、こんな物」
ディスクを投げ捨てようとした視界の端で、ふと何かが動いた気がした。
眉を顰めたウォルトンが顔を上げると、白いノーマルスーツが眼に飛び込んで来る。
そのノーマルスーツは、どうやら格納庫をランニングしているらしい。
無重力の中では、ノーマルスーツ靴底の磁石の感度を上げなければ走る事が出来ない。
そんな状態のマラソンは、地球の重力下よりも辛く苦しい鍛錬である。
しかし、その男はもう何週も走り込んで訓練を続けているようだった。
こんな下らないトレーニングをしているなぞ、恐らく下っ端の新人パイロットだろう。
何処の馬鹿だ?と嘲笑し掛けたウォルトンに、フラグの呟きが聞こえた。
「ン、カミーユ少尉も頑張ってるようだな」
「カミーユ‥‥‥!?」
ニュータイプと噂される少年は、紛れもなくエースパイロットの一人である。
少なくとも、こんな地味で誰にも褒められないような訓練をする意味はないはずだ。
愕然と目を見開いたウォルトンは、ディスクを持ったまま彼の横へ跳ぶ。
ウォルトンに気付いたカミーユ・ビダン少尉が、汗に塗れた顔をふと向けて来た。
「どうしたんですか?」
少女のように綺麗な顔の少年は、ウォルトンと会話をしつつ次第に息を整えている。
甲高い割りに透き通った声質は、水の守護聖を連想させる爽やかさだ。
そういえば、彼がカミーユとこうやって話をするのも久しぶりである。
激動の『ジャブロー侵攻作戦』から帰還して以来だから、一ヵ月半ぶりだろうか。
『アポロ作戦』を乗り切ったカミーユと、選抜さえされなかった彼では立場が違う。
昔なら乱暴に話し掛けたウォルトンだろうが、今は少々遠慮がちだ。
「どうしたって‥‥‥。カミーユこそ、なんだよ罰ゲームか何かか?」
最初は、ウォルトンが何を言っているのか判らなかったらしいカミーユだ。
しばらくして意味が通じたカミーユは、怪訝そうな顔で口を開いた。
「は? 基礎訓練なんて、パイロットの義務じゃないですか」
「いや、だってこんな面白くもない訓練を、どうしてオマエくらいの野郎が──」
上手い反論が思い付かずに、ウォルトンはらしくもなく口篭ってしまう。
彼にとって、基礎訓練なぞ新人が押し付けられる低俗な指導のはずだったからである。
そんな彼に向かって、背筋を伸ばしたカミーユがつまらなそうに言った。
「ちゃんとした体力がなきゃ、MSなんて動かせないでしょ?」
そういうカミーユ自身、元コロニー空手チャンピオンだけあって体力に自信はあった。
恐らく、アーガマの中でも少年と立ち合える相手はそう多くはない。
意外に誤解されていることだが、パイロットに必要な資質の中で体力の比重は大きい。
肉弾戦をしないパイロットに、体力がなくてもいいというのは誤解だ。
貧弱な体力しかないパイロットでは、集中力や観察力を生かせる筈もない。
唖然と周囲を見渡したウォルトンは、確かに訓練中のパイロットを何人も見つけた。
いや、見つけたというのは正確な表現ではあるまい。
今までは、視界に入ってもウォルトンが敢えて見ないふりをしていただけの事である。
‥‥‥皆が、一所懸命、力の限り頑張っていた。
何もしようとしていないのは、ウォルトンただ一人だけだった。
言葉を失くした彼を横目で見つつ、カミーユはストレッチを再開する。
「だいたい、クワトロ大尉やジュナス大尉だって毎日訓練されてるじゃないですか」
彼等こそ、エゥーゴでは椅子で踏ん反り返っていても誰も文句が言えない男達だった。
単純で面白くもない訓練なぞ、しなくてもいい立場の二人のはずである。
だが、どんなに階級が上がろうと、日々の努力を欠かしては生き残れはしない。
例えば、プロのスポーツ選手が一日練習を休むと自分で衰えが判るという。
二日休むと同僚に、三日休むと観客にさえその動きの鈍さが伝わると言われている。
「じゃあ、訓練がありますから」
走り去るカミーユの背中が余りにも遠く見えて、ウォルトンは立ち尽くしてしまう。
その横で、フラグは無言で煎茶のチューブパックを飲み続ける。
しばらくの静寂の後で、ウォルトンは手に持っていたきらきらと輝くディスクを見た。
ルオ商会経理部長が送り付けて来た物なぞ、どうせ厄介な物に違いない。
「中尉、これ何なんです?」
「知らンと言っただろう。気になるンなら、見てみりゃいいだろう」
自分でも訳の判らない衝動に駆られ、ウォルトンはそのままシミュレータへと跳ぶ。
顎を撫でつつ、フラグはその場に佇んで彼の背中を見送った。
ウォルトンは、格納庫の一角のシミュレータ機のスロットにディスクを突っ込む。
暫くの静寂の後で、陽光の明るい施設を背景に爆炎が液晶画面に映った。
見た事のある場所だな、と少し考えてそれがケネディ・スペースポートだと気付く。
其処は、エゥーゴ支援組織カラバと共に第一次シャトル攻防戦を繰り広げた場所だ。
『‥‥‥えーと、判るかな? 敵の動きが見易い処を選んだのよ』
唐突に聞こえて来た可憐な声に、ウォルトンは画面を見つめたまま全身を硬直させた。
凛としながらもひたむきさに溢れたその声は、余りに懐かしい。
──君は‥‥‥宇宙へ戻って‥‥‥
それは、腰までの金髪をなびかせる、蒼い瞳のエリス・ワイス中尉の声だった。
画面の中央を、黄色と緑で塗り分けられた円盤状のNRX-044 アッシマーが通り過ぎる。
『この敵のヒット・アンド・ウェイの動きは参考にして』
画面が一気に巻き戻され、もう一度アッシマーの動きがよく見える部分まで戻った。
『要するに、大気圏内では敵の動きはバーニアの挙動である程度予想出来るわ』
MSは、戦闘時に自動的にデータを記録して保存するようになっている。
そのデータの一部は、パイロットが取り出して加工や複製が出来るようになっていた。
あのアムロ・レイ大尉も、当時は新型機だったMS-07グフとの戦闘を想定して
MS-06 ザクUのデータを加工して利用していた事は、一年戦争史では有名な話である。
画面の中では、MS形態に変形したアッシマーがビームライフルを構える。
『この移動から攻撃に移るタイミングも、学ぶべき処が多いわ』
ディスクから聞こえて来るエリスの声は、誰かに教え諭すような口調だった。
要するに、彼女はこの戦闘データを自分の為に手入れしたのではないという事である。
それが誰の為なのか思い至った瞬間、ウォルトンの頭の中が真っ白になった。
──‥‥‥そして、私の代わりに‥‥‥エゥーゴの役に立って‥‥‥
『さて、次は地上戦の駆け引きの解説だけど──』
暫く呆然としていたウォルトンの耳に、不意に柔らかくなったエリスの声が聞こえた。
『ふふ、君の事だから、今頃は随分と腕が上がってるのかしら』
画面から流れて来るエリスの声は、彼の成長を少しも疑っていない。
彼女がこれをシェリー・パーカー経由で送って来たのは、きっと重要な物だからだ。
現在のカラバ&エゥーゴで、シェリーは非常に重要な人物である。
それの威光が全く通じないのは、ジュナス・フレイブ大尉くらいだろうか。
『私も早く良くなるように頑張るから、君も頑張ってね』
そう言った後で、エリスの声が殆ど聞き取れないような囁きに変わった。
『迎えに来てくれるの、待ってるから』
「うおおおおおおおーーーっ!!」
いきなり、ウォルトンは自分の頭を思い切りシミュレータの筐体に打ち付ける。
両手で機械の端を掴んで、ウォルトンは何度も頭をぶつけ続けた。
大きな音に驚いたフラグが、飛び付いてウォルトンの身体を無理矢理引き剥がす。
「お、おい! 何やってンだよ、お前さンは!」
フラグに抱きかかえられたウォルトンは、顔をぐしゃぐしゃに歪めて泣いている。
その整った額からは、幾筋もの血が流れ、宙に球体となって浮き上がった。
「‥‥‥オレは、何を甘えてたんだ!? ふざけてんじゃねぇよ!」
ウォルトンは、自分が情けなくて今すぐ死にたい気分だった。
どうせオレなんてこれ以上頑張ったって無駄? 誰もオレを責める事なんて出来ない?
「いつまで、ガキのように駄々を捏ねているつもりなんだよ!?」
地球には、瀕死の重傷から必死にリハビリをしている相手が待ってくれているのだ。
──オレ! きっと! きっとエゥーゴのエースになって!
あれは誰に誓った? エリス中尉だけでなく、“自分自身”に誓ったんだろう?
──迎えに来るからっ! アンタを、絶対に迎えに来るからっっ!!
やってみなければ何も変わらない。だいたい、成果が上がるかどうかは別の話だ。
それに、例え無駄だとしてもオレは頑張らなくちゃならない。
そうでなきゃ、どのツラ下げてオレを待っている人の所へ行けるっていうんだ!?
‥‥‥しばらく号泣した後で、ウォルトンはフラグの手を解いて床に立った。
「す、、すみませんでした、中尉。離して、下さい‥‥‥」
少しの間俯いてた後で、唖然としているフラグの眼をウォルトンは真っ直ぐ見返す。
「フラグ中尉、オレもう二度と迷いません」
額の血と涙を袖で拭ったウォルトンの凛々しい顔に、フラグは眼を丸くした。
迷いを捨て去った爽やかな表情で、ウォルトンは大きく息を吸い込んだ。
二人の傍らでは、意外に頑丈なシミュレータからエリスの解説が流れ続けていた。
「今日から、訓練は2倍、いや3倍こなしますからっ!!」
そう宣言したウォルトンが、力強い走りでカミーユを追い抜かして行く。
呆然とそれを見送ってから、ムキになった少年も全力でウォルトンを追い掛け始める。
「‥‥‥おいおい? アイツの眼、あれは強くなるヤツの目だぞ」
ストローを揺らしつつ、格納庫の天井を見上げたフラグが面白そうな顔で笑った。
──次回、2月5日。
次 回 、 「 サ ラ の 投 降 」
ヲル豚の改心キターー
>甲高い割りに透き通った声質は、水の守護聖を連想させる爽やかさだ。
ISAPさん、守備範囲広い、広すぎる…
リアルタイムで投下キタ━━━━━━!!
一ヶ月耐え忍んだ甲斐があったよう(っд`)
久々の泣き展開?で涙腺緩みました。ヲルトンのこれからに期待します。
うをぉぉぉぉぉぉぉお!ヲルトォォォォォン!!
待ってたんだよ!きっと戻ってくるって信じてたんだよ!
とりあえず、「おかえり」゚・(´Д⊂ヽ・゚・
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
本年もよろしくお願いいたします。
空想と成功については、一昨年末のケネディ・スペースポート以来、好きな一文となってます。
やるべき事を幾つかやってきましたが、やはり先は長そうで……
そういうワケで、ウォルトンには感情移入しっぱなしです。
そして今回、ついに彼が奮起! いいですね。やっぱ、こういう成長があるキャラというのは。
見ていて心地よい、懐かしい気分になれます。
エリスもまた健気で。ツンデレというより、ただ健気。だから少しぐらい、二人は文通ぐらいし
てもいいんじゃないかと。0083では手紙がアルビオンに来る描写がありましたから、あながち
不可能でもない筈。
女の子女の子した文字にウォルトンがときめく描写もあながち不可能でもない筈ッ!
カミーユの訓練については、「ニュータイプといえど体を使う技は訓練しないと」って事ですね。
しかしなんでアンジェリーク?w 耳なれないフレーズがきたら何かのネタじゃないかと思って
検索してみるのですが、今回ほどニヤっとした事はないですよ。
まぁ、「排泄物マニアで看護婦に好き勝手やった挙句、刺し殺される医者みたいな声」とか書
かれるよりは、アンジェリークの方がカミーユの名誉を守れますが。
>紫香楽
また高級そうなのがキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!! フラグさんはどこから手に入れてるのか。
>ちなみに、緑茶の中でもカテキンが一番多く含まれている煎茶はとても身体に良い。
すみません。脈絡なくてちょっと笑いが。フラグさんは健康好きな人なんですね。
彼の最後は、コックピットの中にぶら下げられた「紫香楽」パックが揺れまくるんでしょうか。
いや死んだら駄目ですが。
でもいつの間にかウォルトンの師匠になってるフラグさんなだけに、可能性はなきにしもあらず……
あ、今週から読んだ人がいたらウォルトンが主役だと思ってしまうかも。
ジュナスも女性関係ではまだ伸びしろがあるんですが……
来週はサラ投降。さてさてカツ亡き今、VOEではいかなる波紋を広げるか!
ヲル豚がんがれ!超がんがれ!!
エリスを迎えに行ってやれ!
お……おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
モニター越しだけどエリスたん帰ってキタ━━━━━!!
ガンガレヲル豚!第一線入りはそう遠くないぞ!
ISAPさん乙です。
ヲル豚死なない程度に鍛えてやってください
健気なエリスたん(;´Д`)テラモエス
ヲル豚ガンガレヲル豚
やばい、ヲルトンが死にそうな気がしてきた。
ISAPさん&ヲル豚&エリスたん&フラグ中尉
「オカエリナサλ」
ヲル豚よ、努力と根性でエゥーゴのエースをねらってくれw
ディスクを送れるようになったということだからエリスたんも大分回復
したようだな・・・よかったよかった゚・(´Д⊂ヽ・゚・
>紫香楽
「しこうらく」ね・・・聖武天皇の紫香楽宮のせいで「しがらき」と読んじまった(´Д`)
「特上」煎茶で100g¥1500〜かよ!!流石フラグ中尉、そこにしびれるッ!憧れ(ry
ヲルトンはボールでドム6機落とすばりの活躍で
不死身の第4小隊と善戦してくれるよ。
ちょ、それ、ウモンじいさんwwww
ISAPさん乙
フラグさんいい味出してるよ!
いよいよヲル豚ヘタレ脱出か!
ヲルトン、もう一度死ぬ思いスりゃ覚醒するなw
今週は、ベタな展開といえばベタだけど、やっぱりこうでなくちゃ!というカンジですな。
>今週から読んだ人がいたらウォルトンが主役だと思ってしまうかも
どうしてカミーユも原作より好感が持てていい味をだしてます。
さて、来週はサラの投降というわけでVOEでは事前にあってるレコアの動向に注目?
俺は正直もうヲルトンが主役でもいいかも、と思うほどハァハァした。
ある意味主役だなぁ
もともと、Zは原作自体が群像劇なんだが
あ の カ ツ でさえ見せ場があったんだから…
保守。
そういえばエリスさん、13ヶ月ぶりの登場なんだよなぁ・・・
まあ、メインヒロインでさえ2年間も忘れられてた小説だし(´д`)
誰もいないうちに
_ ∩ ・゚。・ 豆まき!豆まき!
( ゚∀゚)彡 。 ・゚。・
⊃□彡
確かに、誰もいませんね。
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第147回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
カミーユ・ビダン少尉は、2重ロックのドアを開けて格納庫へ飛び込んだ。
数多くのMSを搭載しているアーガマの中央格納庫は、既に喧騒の中である。
純白に紺のラインのノーマルスーツとヘルメットに身を包む少年は、周囲を見渡した。
格納庫は、空気除去のカウントダウン・アナウンスと警報が鳴り響いている。
「カミーユ、遅いわよ!」
整備工のアンナ・ハンナが、ポニーテールを揺らしながら叫んで来た。
エゥーゴ旗艦強襲用巡洋艦アーガマの短距離レーダーにそれは唐突に入って来たのだ。
ミノフスキー粒子が大量に散布されている宙域では、レーダーの感度は低い。
従って、敵MSの機影が正確に把握出来たのは随分と接近されてからだった。
何人かのパイロットは、とっくに自機に乗り込んでアイドリングを始めている。
「急いで来たんですよ!」
前を向いて叫び返すカミーユの目に、クリームイエローのノーマルスーツが映った。
ヘルメットを首の後ろに固定したままだから、ボブカットの黒髪が揺れている。
エマ・シーン中尉は、硬い表情のまま彼の前を飛び去ろうとしていた。
今の少年の叫び声を聞いているはずなのに、エマはちらりとも視線を向けて来ない。
それは、カミーユにとって戦闘配備状態を忘れさせるような戸惑いだ。
「エ、エマ中尉!」
不用意にエマさんと呼び掛けそうになり、慌てて言い直すだけの理性は残っている。
付近には、何人もの整備工とパイロットが慌しく飛び回っているのだ。
しかし、何度も肌を重ねたはずの彼女は少年のセリフを完全に無視していた。
「なんなんだ?」
ムッとして床を蹴ったカミーユの目に、エマのすらりとした臀部のラインが見える。
そういえば、その白い肢体に精を注ぎ込んでから随分とご無沙汰だった。
「‥‥‥!」
つんっと伸ばされたブーツの爪先までの流れにカミーユは唾を飲み込んでしまう。
互いに軍人であり、作戦行動中であれば、自由な時間を容易には取れない。
三交代のスケジュールが上手く合わなければ、恋人でも気楽な会話さえも困難なのだ。
更に、カミーユとエマは暗黙の了解で二人のカンケイを秘密にしている。
公認の関係ならまた事情が違うだろうが、通常以上の気遣いが必要なのだ。
二人が最後にベッドを共にしたのは、『アポロ作戦』前だから二週間以上前である。
その後の一連の月面都市奪還作戦中では、親密な時間を過ごす余裕はなかった。
エマの尻を追いかけている今のカミーユの中に、少しも情欲がなかったとは言えない。
ただ、そうでなくとも自分の言葉を無視されて嬉しがる男はいないだろう。
ようやくエマと並ぶ位置まで身体を進めたカミーユに、エマは憮然とした表情で言う。
「カミーユ、早くゼータに搭乗しなさい」
警報が鳴り響いている場面であれば当然のセリフに、しかし彼は不満げな瞳になった。
カミーユが聞きたいのは、そんな誰にでも言えるような言葉ではない。
彼女が自分の手で悶えていたという、情事を仄めかす様な態度が欲しいのである。
「‥‥‥エマさん?」
二人が流れて行く前方に、RX-178 ガンダムMk-U3号機が見えた。
少年が、5ヶ月前にグリーン・ノアでティターンズから奪って愛機にしていたMSである。
当時、この機体はエマ・シーン中尉がテスト飛行を担当していた。
あの時、カミーユがエマのガンダムMk-Uを奪ったのは偶然以外の何物でもない。
カクリコン・カクーラー中尉や、ジェリド・メサ中尉の機体だった可能性さえもある。
ところが、結果的にMSを奪われたエマはエゥーゴ討伐を担当する事になった。
挙句に、ティターンズに見切りを付けてエゥーゴに転向する羽目になったのである。
エマの人生は、カミーユの無謀な暴走で変えられたようなものだった。
更に、彼女は張本人の少年に機体だけではなく大切にしていた処女さえも捧げている。
だが、エマの物だったガンダムは手の中に戻って来ていた。
「聞こえなかったの、カミーユ?」
カミーユにとって、エマ・シーンが生涯の伴侶かと言えば現時点でそれは違う。
しかし、カミーユは彼女の時間の幾許かは独占して構わない権利を持っているはずだ。
相手の視線を強引に拘束出来る権能こそ、極論すれば恋愛と言えなくもない。
エマの冷静な態度に心当たりがない事も、彼は理不尽に感じていた。
一瞬、癇癪持ちだった昔のような顔になってから、少年は乱暴に口を開く。
「‥‥‥り、了解!」
エマに縋り付こうとしたカミーユの中で、恋慕より少年らしい片意地が勝った。
好きにすればいいさ、という気分で少年は傍らのMSの装甲のバーを握る。
女にご機嫌取りをするような自分は情けないと思うのだ。
バーを掴んだ手に力を入れて、カミーユは強引に身体を自機の方へと泳がせる。
そんなカミーユの背中をちらっと横目で見て、エマは唇を硬く引き結んだ。
彼女の身体は、ガンダムMk-U3号機の脚部装甲をタイミング良く蹴って飛び上がる。
腹部コックピット近くには、壮年の整備工がふわふわと浮かんでいた。
彼に軽く手を振ったエマは、コックピットに滑り込んで出撃前のチェックをする。
「大丈夫、行ける」
自分に言い聞かせるように呟いたエマの瞳は、真っ直ぐな意志に彩られていた。
ピアノの鍵盤を叩くような指先の華麗さは、流石に元ティターンズだ。
一瞬で点検を終えた彼女は、耳元を軽く触ってヘルメットのバイザーを下ろした。
「エマ・シーン、ガンダムMk-U、出られます!」
先に準備を始めていた誰よりも早くエマが機体を動かした事に、格納庫はざわめく。
「エマさん!?」
通信機の向こうから聞こえて来た小さな驚きの叫びは、カミーユに違いない。
恐らく、少年はエマを護る為にまた先に出撃するつもりだったのだ。
腹部コックピット・ハッチを閉じないまま、エマはガンダムを歩かせ始めた。
その時、宙に浮かんでいた整備チーフ、アストナージ・メドッソ曹長が大声を上げる。
「何ぃ? 出なくていい!?」
通信回線は開けっ放しのままだったから、素っ頓狂な声はエマの耳にも入って来た。
「え‥‥‥?」
思わず操縦桿を握り締めるが、機体は自動的にハッチに向かって歩き続ける。
勢い込んでいた気持ちに冷水を掛けられた気分で彼女は、コンソールの画面を見た。
小さな通信スクリーンの中では、オペレータのトーレスが眉を顰めている。
「MS、出動待て。敵はRMS-106 ハイザック1機のみ」
エマの脳裏に、モスグリーンのモノアイとパイプが特徴的なMSが浮かんだ。
そこまで言った後で、トーレスは意外そうな態度を隠さないまま艦内放送を続けた。
「ハイザックは、白旗を持ってる!」
「白旗?」
鸚鵡返しに答えつつ、エマは落胆したような気分で自機の動きを止める。
トーレスが回線を閉じなかったから、敵?パイロットの声までも伝わって来る。
『着艦許可願いたい。私はエゥーゴに有益な情報を持って来た。着艦許可願いたい』
意外に子供っぽいその声と、そぐわないセリフの内容にエマは違和感を感じていた。
8日前、地球の政治都市ダカールで開催されていた連邦評議会で採択された特別法案こそ
「地球連邦軍の全権をティターンズに委譲させる」という提議である。
この法案が通って以降、エゥーゴは次第にその活動を制限されつつあった。
本来、スペースコロニー駐在軍の連邦軍人はその殆どがエゥーゴ寄りだった。
大多数の宇宙戦艦の常駐観測員は、エゥーゴ艦隊がレーダーを横切っても黙認するし
月面都市や幾つかのコロニーのように、入出港自由の宇宙港も数多いのだ。
彼等にとって、これまでティターンズの出す命令に強制力の欠片もなかった。
地球の表面に張り付いている人間が、上を見上げて何を言うつもりか、という訳だ。
だが、軍の全権がティターンズに委譲されて以降は露骨に態度を変えている。
エゥーゴの数隻の戦艦は、ティターンズではなく正規軍によって撃沈されているのだ。
現状では、補給どころ艦の移動でさえも以前の数倍の注意を払う必要がある。
アナハイム・エレクロニクス社にしても、公然と反逆者を支持は出来ないのだ。
だからこそ、裏事情はともかく、フォン・ブラウン市は必ず奪回せざるを得なかった。
もっとも、だからと言って“ティターンズのやり方”に賛同しない人間も多い。
地球至上主義はともかく、その急進的なアプローチは危険な匂いを多く内包していた。
「ティターンズに嫌気がさしている正規軍人は、意外に多いと聞きますがね‥‥‥」
アーガマの操舵手サエグサは、彫りの深い顔を興味深そうに緩めながら口を開く。
キャプテン・シートのアーガマ艦長ブライト・ノア大佐は無言だ。
「エマ中尉だってそうでしょ?」
レーダーから視線を外さずに、コ・オペレーターのキースロンが快濶に言う。
凛として美しいエマ・シーンは、元ティターンズとはいえ艦内での人気は低くはない。
そういったある種の“大らかさ”があるのが、エゥーゴという組織なのである。
「それに、艦長だってそうじゃないですか」
尚も言うキースロンのセリフに、ブライトは複雑な表情で頷いた。
他ならぬティターンズの横暴さを、一番判っているのがブライトなのは間違いない。
そして、地球連邦軍人の良心を信じればこそ投降者を受け入れたくもなる。
ブリッジの正面に広がるスクリーンには、射程距離内の1機のハイザックが映っていた。
接近して来たハイザックは、手に持っていたザクマシンガン改をそっと手放す。
ゆっくりとアーガマに向かって流れてくるそれは、如実に投降の意志を示していた。
「──よし、速度合わせ! 投降者を収容しろ!」
重々しく叫ぶブライトの指示に従って、サエグサがアーガマの船体を減速させる。
「ハイザックのパイロット、名前と所属は?」
オペレータのトーレスが呼び掛けると、ハイザックのモノアイが動いた。
『アレキサンドリア、第4小隊、サラ・ザビアロフ曹長です』
改めて聞いても随分と幼い少女の声に、ブリッジの誰もが視線を向けてしまう。
「こないだまでフォン・ブラウン市にいた艦か」
もう一人のコ・オペレーターのシーサーの独り言に、キースロンが頷いた。
アレキサンドリアは、エゥーゴが月面都市を奪還した後の所在が不明になっている。
彼等が見つめる中を、ハイザックは不器用にアーガマに近づいて来た。
その動きを睨み付けながら、ブライトがマイクを掴んで鋭く叫んだ。
「後部砲塔、着艦するまでは照準を合わせておけ!」
強襲用宇宙巡洋艦といえども、ここまで接近されてしまえば無防備に近い。
特にMSが戦場の主役となって以降、戦艦の果たす役割は変化している。
居住ブロックを掠めて降下したハイザックは、カタパルトに脚を合わせて着艦した。
不意にブリッジのドアがスライドして開き、レコア・ロンド少尉が現れる。
諜報員でもありクワトロ・バジーナ大尉の愛人でもあるレコアは、ブリッジの常連だ。
本来なら少尉クラスが艦橋に気軽に出入りする状況は奇妙この上ないのだが。
「投降者って聞いたんだけど、どの艦からなの?」
ショートカットの髪を揺らして、レコアはシーサーの肩越しに問い掛ける。
「アレキサンドリアです。えーと、名前はサラ・ザビアロフだとか」
「‥‥‥っ!!」
その時、シーサーが視線を正面スクリーンに向けたままだったのは幸運だっただろう。
もし、彼がレコアの表情を見たならば、その異様さに驚愕したはずだ。
サラ・ザビアロフという名前を聞いたレコアの顔は紙のように白く強張っている。
甲板のハイザックの操縦席から、黒いノーマルスーツが顔を出した。
少女らしい細身のティターンズのノーマルスーツが、ゆっくりと飛び降りて来る。
カタパルトに並んでいる整備工達は、その少女に拳銃を突き付けた。
「投降者をガンルームへ! 警戒を怠るなよ」
ふと、ブライトの声に合わせて黒いノーマルスーツのバイザーが艦橋を見上げて来る。
まるで自分が見られたかのように、レコアは誰にも気付かれぬよう後さずった。
──次回、2月12日。
次 回 、 「 コ ロ ニ ー が 落 ち る 日 」
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
これはもう、カミーユの方が悪いでしょう。
空気が読めてないから、怒られるのは当然。
そしていよいよ、サラの投降。
かつてレコアと接触していた伏線が、どう展開していくか。
カツがいない分、オリキャラたちとサラの絡みもありますよね。
今回はいわゆる繋ぎの回ですから、何かあってもあまり気にせず。
三国志でも連載形式にすれば、吉平の曹操暗殺計画と赤壁の戦いでは
感想レスの数が違うはずですよ。
しかしどちらも三国志には違いなく、けして無価値なものでもなく、
後々のきらびやかな場面も、こういう繋ぎの回がなくしては輝かないはずです。
とにかくカゼには、特にインフルエンザにはお気をつけ下さい。
ISAPさんキタ━━━━━━*・゚゚・*:.。..。.:*・゚\(゚∀゚)/゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*
お疲れ様です。
仕事と私情を割り切るエマさんと、
忙しい時にも私情たっぷりのカミーユ。
こんな時にエマさんに絡んだって、
冷たく突き放されるのがオチなのに…。
カミーユが女心がわかるには、まだ若すぎるんだよね。
サラが来たけど、カツはもういない。
サラの物語での役割が、これから原作とちょっと変わるのかな。
それともカツの役どころをレコアさんがやるのかしら。
とりあえず、ジュナスがサラをどう対処するのか
ちょっと楽しみです。
女の子相手だから、ジュナスはダメダメになりそうだけどw
ISAPさん乙です。
サラキター
カツのいないこの状況で誰が代役を努めるか・・・(・∀・)ワクワク
まさかフラグさん・・・は無いなw
ヲルトンが人間不信に
彼の試練は何時まで続くのか。
今までいまいちパッとしなかったテレンスくんに期待!(何がw
ヤザンも出てきてないしこれでレコア脱走しそうだな〜
サラって何歳か知らないけど、アナル調教されてるって想像するだけで
大人びて見える。ハァハァ
カツの役割はヲルトンな希ガス。
でも俺はヲルトン大好きなんだけどな…
少なくとも、漂ってる岩にぶつかって死ぬようなマヌケな死に方だけはして欲しくないなあ
398 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 15:15:54 ID:X186pi62
移転してたのね・・・
ISAPさん、お疲れさまです!いつも楽しませていただいています。
399 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 19:57:33 ID:8qZY53Vr
「──カツ!前ッ!!」
調子に乗ったカツは、なぜか漂ってる岩塊に吸い込まれる様にぶつかった。
ここは、カツ・コバヤシに萌えるスレなんだね!
,.- ―――― - 、 ヽ
/ ヽ〉/
/ ,. = -ー、i ー 、
/ / ノノ ヽ +
/ ハ= 、 , ニ、ヽニ-' i + +
7 l.ィ'jヾ f.ッリ 〉 」 | + +
. ゝ i.ヾ' r' `~´:::: ゞ } +
´ゞ r--- ‐一i `v-ヘ ノ +
{ i ̄ ̄` ´! /f.iソ ゝ +
ヽ '; -‐ '" / , 'ー ' l´
\ ヽ __/ , ィ' 、 __r", __
「i' \,_ <,_ ,ゞ'´, / , - _ヽ,
,,.... --| | {  ̄ 'ーイ i ノ/ -‐ヽ
/ \ \! --、 -‐ '" | ` ´ ィ' ヽ 〉
. | \ > \ i | |
| `ヽ } ヽ, \ | | ト、
. | 〉 \ ,>」 丿 | !
ヽ_ ヽ _,.... -- / \ /i ト {
i、 ヽ --‐'〈 ヽ - '}-‐' ´ ヽ
401 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 01:43:34 ID:7x6dqJYd
ここはシーブック×ドロシーギボン
ところでバレンタインスペシャルは…
ご負担になりそうなのでやはりいいです。すみません。
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第148回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
テレンス・デニケン少尉は、21歳になったばかりのエゥーゴのパイロットである。
非常に弾力的な集団であるエゥーゴは、構成員の全てが軍人ではない。
勿論、反ティターンズ主義を持った地球連邦軍人が組織の中核をなしていはいる。
例えば、ジュナス・フレイブ大尉やブライト・ノア大佐達は純粋な軍人だ。
ティターンズから寝返ったエマ・シーン中尉なぞも、生粋の軍人と数えるべきだろう。
さすがに、作戦行動を起こす為にはそれなりの経験を持った即戦力が欲しい。
だが、一方でカミーユ・ビダン少尉やファ・ユイリィ軍曹達は民間人上がりだ。
彼等のように、好みと好まざるに関わらず巻き込まれて戦う人間も少なくはない。
テレンスは、軍人でも民間人でもなく“雇われパイロット”の一人だ。
スポンサーであるアナハイム・エレクトロニクスは、定期的に人材を募集している。
無論、彼等雇われパイロットがエゥーゴに加わった理由は千差万別だった。
ある者は相応に高額な報酬の為に、ある者はスペースノイドの自治という理想の為に
そして、ある者は功名心と虚栄心を満たす為に反地球連邦運動に参加している。
テレンスがエゥーゴに志願した時、手元には余り選択肢がなかった。
彼の故郷であるサイド4の25バンチ「アリゾナ」は、現在市場経済が破綻している。
市街には失業者が溢れ、ハイスクールを卒業しても就職先なぞ一つもない。
要するに、一年戦争以降の地球連邦政府の難民政策が全く機能していないからだった。
結果的に、テレンスは気の進まないままエゥーゴに参加したのである。
もっとも、現在の彼は反地球連邦政府運動に加わった事を後悔はしていなかった。
『ジャブロー侵攻作戦』とそれに続く約2ヶ月間の“地球観光旅行”の硝煙と戦火の中で
テレンスはティターンズの悪辣さと救いようのない愚劣さを思い知っている。
意外に真面目な彼は、自分に出来る事が何なのかを知りたいと思い始めていた。
だからこそ、テレンスは不真面目なウォルトン・スウィフト少尉が嫌いだ。
訓練施設に居る時からいい加減で、地球でも部隊のお荷物パイロットだった男である。
何故か“氷柱のエース”エリス・ワイス中尉に気に入られていたらしいのも不満だ。
確かに、ウォルトンの整った容姿で背も高いが性格がヘナチョコである。
最近、また訓練を再開したと聞いているがどうせ三日坊主にすらなるまい。
テレンスはフラグ・ラグ・ハヤオ中尉のようにあの男を信じる程物好きではなかった。
ウォルトンの黙っていればモデル並みの顔を、ふと思い浮かべる。
人間は外見ではないと、少々太目な体格で並程度の顔のテレンスは思った。
ちなみに、男性の90%は自分が美形でないと自覚しつつも顔に自信を持っているものだ。
最高とは言えないまでも「そこそこは見れる顔」だろう、と男は誰でも思っている。
容貌に於いて、常に危機感に悩まされる女性とは正反対と言えよう。
尤も、男性の持つ自分の顔への自信は殆ど根拠のない思い込みだったりするのだが。
ともかく、テレンスはエゥーゴ旗艦強襲用巡洋艦アーガマの格納庫前通路にいた。
「投降者だって? 本気なのか‥‥‥?」
周囲には、彼と同じように連邦軍正式拳銃を構えたパイロットばかりだ。
格納庫から艦内に通じるエアロックから入って来る投降者を警戒しているのである。
投降者とは、例のハイザックで着艦して来た元ティターンズ兵のことだ。
エゥーゴがいくら弾力的な集団だとはいえ、最低限の警戒を怠ったりはしない。
「! ハッチが開くぞ!」
エアロックの扉上方のランプがグリーンに変わった途端、誰がが叫んだ。
それと同時に、小さな空気排出音と共にハッチが左右に開く。
さっと緊張感が走り抜けた男達の前で、黒いノーマルスーツが艦内に足を踏み入れた。
このティターンズ正式の宇宙服は、スペースノイドにとっては唾棄すべき対象だ。
彼等を弾圧し、迫害する、狂信的な地球至上主義者の象徴なのである。
それにしても、何故地球連邦軍のエリート部隊のシンボルカラーが黒なのだろう。
一年戦争時代から、連邦軍といえばトリコロール・カラーのはずだ。
RX-78-2 ガンダムは、ジオン公国軍から「白い悪魔」と恐れられていたのである。
一説には、規格外の英雄のホワイトベースの功績を疎んじたティターンズ上層部が
ホワイト(白)の正反対とされる黒を採用したともいうが、暴論に近いだろう。
まあ、総帥ジャミトフ・ハイマン准将の“単なる趣味”と言われても困るが──
「‥‥‥サラとかいうヤツ、どういうもりなんだか」
テレンスにしても、当然に地球での激戦からティターンズへの憎しみを持っていた。
エアロックから入って来た黒いノーマルスーツが、ヘルメットを脱ぐ。
テレンスは、どんな凶悪な顔が現れるかと拳銃の引金の指に力を入れた。
しかし、そのパイロットがヘルメットを脱いで頭を振った瞬間思考が停止してしまう。
ふぁさっと揺られた薄い赤い色の髪が、無重力の中で魅力的に舞った。
警戒するように細められた眼や跳ねた後ろ髪も、少女の美しさを損ないはしない。
そんな中、栗色のショートカットのレコア・ロンド少尉が警戒の輪の中から進み出る。
硬い表情で少女に近寄ったレコアは、お座成りに不審物の点検を始めた。
もとより、どんな小型爆弾を持っているか判らない相手だから効果は期待していない。
やらないよりはマシ、という形式的な検査をしつつ、レコアは小声で詰問した。
「‥‥‥これも、あのシロッコの命令だとでも言うの?」
ぽんぽんとノーマルスーツの表面を叩く彼女の手は、何処か苛立っている。
冷静さを失っているレコアと対照的に、視線を合わせない少女は落ち着き払っていた。
「パプテマス様は、貴方が協力してくれると仰ったわ」
口元に微かな笑みを浮かべつつ、サラは瞳を揺らすレコアを見下ろす。
慄然と硬直したレコアから目を逸らし、少女は周囲のパイロット達へ宣言した。
「時間がありません。この艦の責任者の方との面会を求めます」
その良く通る声に魅了されたまま、テレンスは視線を外す事が出来ない。
「よし、オレに付いて来い。ブライト艦長が話を聞くそうだ」
銃を構えたパイロット達の後ろから、アポリー・ベイ中尉が進み出て声を上げた。
数十個の瞳が凝視する中を、サラ・ザビアロフ曹長は静かに床を蹴って浮く。
まるで痴呆のように虚脱した顔のまま、テレンスはただ少女を見つめ続けていた。
それから暫く後、アーガマのガンルームは騒然とした空気に包まれている。
ティターンズから投降して来た少女がもたらした情報は、驚愕すべき物だった。
『ティターンズがサイド4に掛かるのは、コロニー落としの為だと言うのだな?』
ガンルームの壁に設えられた巨大なスクリーンの中で、東洋系の男が声を荒げる。
狐のような細い目と短く刈り込まれた髪の男の名は、ウォン・リー。
“死の商人”アナハイム・エレクトロニクスの一員で、エゥーゴ上層部の要人である。
スクリーンの前には、アーガマ艦長ブライト・ノア大佐が立っていた。
ソファには、レコアとジュナス・フレイブ大尉、サラと名乗った少女が座っている。
「サラ・ザビアロフはそう言っております」
ブライトの視線が、緊張した面持ちで膝を閉じて座る薄い赤毛の少女を値踏みした。
そう、少女は月面都市グラナダにコロニー落しが行われると宣言したのだ。
月の表のフォン・ブラウン市に継ぐ第二の都市が、月の裏のグラナダである。
サイド3に一番近かったグラナダは、かつてジオン公国に制圧されていた時期もあった。
かのキシリア・ザビ少将率いる突撃機動軍第7師団が駐留していた事でも有名だ。
そんなグラナダを本拠地にしているエゥーゴだから、旧ジオンと混同される事も多い。
特に、両者が掲げている主張も近いとなれば偏見だけを責める訳にもいくまい。
『我々を、嵌めようとしているんじゃないのかね』
疑わしげに言うウォンのセリフに同意しつつ、ブライトは一応は少女を庇ってみせる。
「考えようはいくらでもありますが、それにしても彼女は若過ぎます。
ティターンズのやり方が嫌になったというのは、嘘ではないようです」
「信用出来ないのなら、私をどのように扱って貰っても構いません。
そんなことは元より覚悟の上で、こうして情報を持って来たのですから‥‥‥」
硬い表情でサラが宣言すると、少しの間ガンルームは重々しい沈黙に包まれてしまう。
意識して少女と視線を合わせずにいたレコアが、恐る恐るウォンに問い掛けた。
「サイド4のコロニーが動き出しているというのは、事実なんですよね?」
『グラナダでも確認をした。しかし、そいつが実際に月の何処に落ちるかは判らん』
レコアは、緊張した顔でまるで言い訳をするように口を開く。
「カミーユはこの子の情報を信じると言っていました。私は彼を信じたいと思います」
つまり、レコアはサラを信じているのは自分ではなくカミーユだと逃げたのだ。
その時のサラはさりげなく俯いていたから、どんな表情をしていたかは判らない。
『コロニーの軌道くらいどうとでも変えられる。脅しだけではないと言い切れるか?』
「フォン・ブラウンを失ったティターンズは、誰にでも判る戦果が欲しいはずです」
ジュナス・フレイブが静かに口を開くと、ウォンは不満そうに耳を傾ける。
どうやら、ジュナスの事を好きではないらしいがその知力と軍略は買っているらしい。
『コロニー落しが判り易い戦果だとでもいうつもりか?』
「エゥーゴの拠点であるグラナダを壊滅するというのは、判り易いプロパガンダです」
言葉に詰まるウォンに向かって、ブライトは念を押すように語り掛ける。
「ウォンさん、グラナダの住民避難は行って戴けますね?」
『こちらなりのやり方はするが、コロニー落としは陽動作戦だ。敵はもっと‥‥‥』
「我々は、コロニー落としを阻止する作戦に出ます」
一方的に宣言して来るブライトに、ウォンはありありと不満を表しつつ言った。
『当たり前だ。ラーディッシュ、アララトと上手くやれ。アイリッシュも急がせる』
言葉の余韻も消えない内に切られたスクリーンから向き直り、ブライトがサラを見る。
「コロニー落としで我々の目を逸らせておいて、本当は何をやろうというつもりだ?」
サラは、真っ直ぐにブライトを見返して少しも迷いのない口調で宣言した。
「一下士官にわかる問題ではありません」
ブライトは、軽く肩を竦めてからレコアに少女を自習室に案内するように伝える。
「暫くは大人しくしていてくれ。疑いが晴れれば、すぐクルーになれる」
「ありがとうございます」
サラは、小さく頭を下げてからレコアの後を付いて廊下へと向かう。
ふわりと揺れる薄い赤色の髪の毛からは、香りの良いリンスの匂いがふと漂って来た。
空気音と共に開いたドアの向こうには、カミーユ・ビダン少尉がいる。
「レコアさん、どうなったんですか?」
「暫くは監視付きよ。エマ中尉だってそうだったでしょ?」
敢えて作戦行動については触れない彼女のセリフに、カミーユは頷く。
そこへ、突然近づいて来たテレンス・デニケン少尉が口を挟んで来た。
「冷たいんじゃないですか、それ。サラ曹長は投降してエゥーゴに来たんですよ。
捕虜扱いはないと思いますけど」
汗を掻きながら力説するテレンスに、レコアとカミーユは思わず眼を丸くする。
普通なら、こんな場面でしゃしゃり出て来るような青年ではなかったはずだ。
同じように呆気に取られた顔のサラは、しかしすぐに媚びるような笑顔になった。
「優しいのね、貴方」
そうやって微笑まれただけで、テレンスは顔を真っ赤にしてぎこちなく手を振り回す。
如何にも女性に慣れていない仕草に、カミーユは額を押さえるしかない。
「テレンスさん、味方にするには時間が掛かるもんなんですよ」
そこへ、銃を持ったアポリー・ベイ中尉とフラグ・ラグ・ハヤオ中尉が近付いて来る。
下を向いて嘲笑したサラは、二人に促されて静々と通路を歩き出した。
一方、レコアとサラの二人が去ったガンルームではブライトが口を開いている。
「‥‥‥ジュナス大尉は、どう思われます?」
「エゥーゴと交渉するつもりなら、ティターンズはもっと簡単なやり方があるだろう」
むしろ、コロニー落しをただの脅迫に使えば弱気を見せるのと同じだ。
ジュナスのセリフに同意しながら、ブライトは天井を仰いでため息を吐いた。
「コロニー落しを戦略に組み入れるとは、まるでジオン公国だな」
仮にも、ティターンズはそのジオン残党を討伐する為に設立された組織だ。
共に連邦軍に所属していたジュナスとブライトは、暗澹とした思いで顔を見合わせた。
──次回、2月19日。
次 回 、 「 恋 の 魔 力 」
ISAPさんお疲れさまです。
>>393の予言が当たったな・・・
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
バレンタインゴーゴーは何度も書くには難しい題材だと思いますよ。
ティターンズverというのもありますが、今は女性が少ないから大変でしょうし。
ただ、ジャマイカンとバスクが「チョコの数が少ない方が女装する」とかいう賭けをしそうな。
まさかカツの代役がテレンスとは。
岩石に激突はともかく、説得は彼が担当するのでしょうか?
>人間は外見ではないと、少々太目な体格で並程度の顔のテレンスは思った。
リュウさんみたいな感じですね。
しかしウォルトン。支えになってくれるヒロインと、いぶし銀のお師匠さんと
快く思ってない同僚がいるなんて、役の配置的には主人公並みの待遇ですねw
でももうそろそろジュナス周りも動いて欲しいような。欲目ですが。
VOEに好きなキャラは数あれど、ジュナスやベルやフランはやっぱ別格なのですよ。
話は変わりコロニー落としといえば0083!
0083といえば不死身の第4小隊の面々とウラキ!
以前顔を出した彼らがここに出てきたら、もう物語的には
「何の因果か」(byカリウス)という燃え展開ですよね。
何せ今度は、彼らが落とす側ですから。
アレンやダグの葛藤含めて、ティターンズ側はかなり濃い描写になりそうです。
そして我らがジュナスもここで、活躍してくれますよね。
そうだ! 三国志における孔明に「成長」って要素は皆無でも、ほとんど主人公的
なポジションなのですから、ジュナスの今の立ち位置も間違っていないはず!
ウォルトンが少年漫画的な主人公なら、ジュナスは青年漫画的主人公!
孔明が一番うまく蜀を扱えるように、ジュナスが一番うまくジャマイカンにげえと言わせられるのです。
ベルを救えてトリノを討てるのはジュナスしかいませんし。
……ジャマイカン、いつか「退け退け、アポロ作戦の二の舞を演ずるな!」と逃げまわるかも。
あ、ウラキはティターンズじゃないですが、連邦所属ならば
ティターンズも協力するコトもあるいは……という意味のレスです。
ISAPさんお疲れさまです!
テレンスにカツフラグ(・∀・)タッター!
ジュナスたん次はどんな策を用いてワクテカさせてくれるのかな
乙です、そういやカツも少々太目でしたね
ISAPさん、今週も乙どすえ
しかし、いつにも増して感想がぜんぜん付きまへんなぁ
人気ないんやね、彼等
みんなバン・アレン帯のお誕生日で忙しいんだよ。
しかしテレンス君・・・
(´・ω・`)カワイソス
テレンスの今までの登場の仕方がどうにもねぇ
これからが本当の勝負
ウォル豚のように成り上がれ!
ベルの登場機会が増えないかなぁと
淡い期待を抱きつつ
>>431 いや俺は普段はROMっている香具師なんだが
空気が読めなくてな、書き込みは控えているんだ。
例えになっているかどうかは分からないが本当に美味い物
食ったら言葉もないって言う表現あるだろ?だから感想はあんまり書いていないんだ。
多分皆テレンスに期待しているんだよ。何かをやってくれる、と。彼も必ず
ウォルトンみたいに株を上げてくれるさ。
俺もROMに徹してる。
ISAPさん、いつもすばらしい作品をありがとう。
でも、サラとカツ(もしくは代役のテレンス)が人気薄なのはガチ
あー俺もずっとROMってる
ISAPさんには無理せず頑張ってほしい。ありがとう。
サラはよく見るとかなり美形なんだよなぁ
ただ、若いゆえに整ってないって感じ
だから大人びた表情をすれば大層な美人になるし
逆に子供っぽくてあどけない表情はかわいかったりする。
その中間でちょっと崩れちゃうんだよな
そこがまたいいのかもしれないが・・・
TV版の声の水谷さんは好きだったんやけどね。
レイナだし。
あと、よく見るとかなり美形だけどファッションセンスは悪い。
440 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 07:22:02 ID:y0e6Zg7R
>>439 だよな。
「ハーフ・ムーンラブ」の時の格好なんかに酷かったし。
>>434 気に障ったら申し訳ないんだけど
レスするのに気を使う必要はないんじゃないのかと思う
俺なんかは同じ考えの感想レスを読むとうれしいし
職人さんの考えは違うかもしれないから、あくまで個人的意見
確かにそうだと思うけど、
ただ単に「面白かった」とか内容がないじゃん?
その程度しか書けないんだよ、自分…
443 :
434:2006/02/16(木) 01:32:42 ID:Zb0vSqlr
>>441 成る程、そういう考えもあるんだな。まぁ、今更ながら
告白してしまうと俺はジュナスとベルナデッタを待っているので
それを心待ちにしていると言うのもあるんだ。好きなキャラが
でてくると興奮するけど、その他のシーンだと待ちの姿勢?みたいな
感じなんだ。勿論他のキャラの動きなんかも気になるけど、やっぱり
主人公に感情移入しながら読んじゃうからなー。でもコンナ漏れでもいいのなら
感想とか書いてみるよ。なんか変な事かいてたら指摘ヨロシクです。
そろそろ、ジュナスとベルにも進展がほしいところではある。
自分、焼きもち焼きのヒロインが好きなんで
らぶらぶになった後もついつい、なんていうベルの焼きもちとか読みたいなあと。
まあ、その前にこえるハードルが多すぎるが。
ぶっちゃけベルはオペレータでもないしパイロットでもないから
ISAPさんが扱いに困ってるような気がする。
何か彼女に新しいお仕事を、と思うけど
看護師にはなるタイミングを逸してしまった感じだし…
慰安婦とか
>>446 パーン _, ,_ パーン
パーン_, ,_ ( ・д・) _, ,_パーン
( ・д・) U☆ミ (・д・ )
⊂彡☆))Д´(☆ミ⊃ パーン
, ,∩彡☆ ☆ミ∩, ,
( ) パーン ( )
パーン パーン
士官食堂の配膳係とか。
そのうち「人手不足なので手伝って」と言われて、アーガマ居住区内の
掃除やら洗濯やらで艦内を動き回っているとジュナスとばったり出会って
・・・とか。
それだ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
パイロットでもオペレーターでもないヒロインといえば
マチルダさんかな
なかなか会えないだけに男共の浮かれっぷりが微笑ましかった
>>448 士官が何人いるかわからんが専用の配膳係をおくほどエウーゴは人員に余裕はないし
ジュナスは士官食堂組だろうから毎日顔を合わせることになる。
普通に厨房の中なんじゃないか
料理上手なベルたんイイ
>>450 マチルダさん
マチルダさん
マチルダさん
マチルダさん
(=TωT)ゞマチルダさぁぁぁぁぁーーーん
アンナさんは本職整備士なのにいろんなことやってたもんなぁ
給仕・偵察・捕虜の見張り・子守・医療補佐・・・
エイプリルのフィギュア付きの電ホビEXも出たことだし、AoZのエイプリルに萌えよう
あのエイプリルはエロいな。
乳も腹もエロいけど、股上の浅さが激しく気になる。パンツはいてるのか?
それにしてもノーマルスーツって中に服着ないのか?
>>455 ぱんつはいてない
マジレスすると、ノーマルスーツの下は割と薄着らしいが
あそこまで何も着ないのは珍しいはず。
映画版Zだと、ノーマルスーツ上着脱ぎかけエマさんとファは
白いTシャツ?一枚だけだったので色っぽかった。
AOZは、模型誌連動のプラモ企画としてはなかなかだが小説としての面白さは皆無に近い。
>>456 そういえば、ぱんつくれが復帰しましたね。
AOZって何のことだろうと思って調べてみたら、こういう企画が推進されてたんですねぇ。中々厳しい評価を下されてるみたいですが。
たしか昔裏設定で、ノーマルスーツには排泄機能がついてたような記憶がある。
だいたい、作戦時間が十数時間とかかかるような場合、トイレはどうするのよ。
確か現実のパイロットだっておむつでしょ
ノーマルスーツの排泄機構は、富野監督の小説に詳しかったですね。
>>454 「ADVANCE OF Z 〜ティターンズの旗のもとに〜」は、2002年の8月に始まってます。
この物語を始めたのは2002年の5月なので、約3ヶ月後ですが、殆ど同時期なのです。
少なくとも、あちらが終わるまでにはこちらも完結させたいと思い続けてもうすぐ4年。
背後から少女を抱き寄せたヘンケン・ベッケナーは顔を自分の方へ向けさせる。
彼が顔を近づけると、ファ・ユイリィは弛緩した身体を任せつつ唇と舌を受け入れた。
「あ、‥‥‥ぅん」
唾液を交換するようなキスを交わしながら、ヘンケンの大きな手が彼女の乳房を掴む。
彼は、ふにふにという感触を改めて確認するようにファの胸を揉み込んだ。
次第に、エゥーゴの制服の上からでも判る位に彼女の乳首が尖り始める。
「い、弄られると‥‥‥じんじん‥‥‥します」
頬を染めながらそう囁く少女の声は、火傷しそうに熱を持っていた。
ヘンケンは、ファの制服の胸の前のボタンを外して彼女の下着を晒させる。
窮屈な締め付けから開放された少女の乳房は、ぷるんと揺れて自己主張を始めた。
「あ、あああ」
ファが強く身体を預けて来たから、弾みで二人の身体が戸口に向かって動き出す。
「‥‥‥ん?」
は現在航海中のアイリッシュ級2番艦ラーディッシュの艦内は当然無重力だ。
少しの移動の後で、トン、っとドアに二人の身体が軽くぶつかって止まる。
ドアには、開閉をする為のタッチパネルが付いており、それは彼の腰の辺りにあった。
もし彼がそれに触れれば、二人は扉が開いて廊下に半裸の姿を曝け出してしまう。
そこまで考えたヘンケンは、不意に悪戯っぽい気分で彼女の耳を噛みつつ囁いた。
「ここを開けたら、誰かが通り掛ってるかもな」
勿論そんな事をすれば彼も非常にマズいのだが、しかし反面刺激的な言葉ではあった。
「あはは‥‥‥」
真っ赤になった顔を楽しそうに緩めながら、ファは熱っぽい瞳をゆっくりと細める。
「そんな事したら、あたし達がえっちをしてるの、バレちゃいますね」
胸元に当てられているヘンケンの手を上から押さえつつ、ファは自分の乳房を揉んだ。
少女の乳房を掴んだ指に彼が力を入れると、彼女は喉奥から悲鳴を上げつつ震える。
「バレたら、困るだろうな」
息を荒げつつ言うヘンケンに、ファが何処か恍惚とした表情で答えた。
「あたしの恥ずかしいトコロも、みんな見られちゃうかも‥‥‥」
ファの生脚の付け根を覆っているショーツに、とくとくと新鮮な愛液が染み出す。
「ああ、そうだ。このいやらしいおっぱいも、乳首も、アソコも全部──」
そう言うヘンケンの声からして、既に随分と興奮したものになっていた。
体勢を変えると、ヘンケンはファの上半身をドアに押し付けて臀部を突き出させる。
そのまま、制服の上着の裾を捲り上げて薄い青色のショーツを引き下ろした。
「はぁ、あぁぁ‥‥‥」
むっとした隠微な蜜の匂いが立ち込め、ファは無防備な尻をぶるっと震わせる。
「もう、濡れてるな」
ドアに頬をぴったりと押し付けた少女は、唇を吐息をその表面に吹き掛けた。
ある程度の防音はされているとはいえ、大きな声を出せば廊下に伝わるかもしれない。
「この向こうで‥‥‥誰かが聞き耳を立ててたら‥‥‥」
あたしの声が聞かれてしまう、とファの蜜壷からどっと愛液が溢れ出す。
勿論、三交代の艦内とはいえそこまで暇な人間がいるかどうかは別問題なのだが。
「いい声を、聞かせてやればいい」
ヘンケンは、誘うかのようにぷるぷると揺れる彼女の尻に顔を近付ける。
「あ、はぁ! はぁぁぁぁ‥‥‥」
彼が熱く潤った裂け目に舌を這わすと、ファは目をぎゅっと閉じて悲鳴を押し殺す。
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第149回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
ブライト・ノア大佐は、不意に開いたガンルームの扉を怪訝そうに見やる。
開いたドアからは、カミーユ・ビダン少尉が思い詰めた表情で部屋に入って来た。
「ブライト艦長、いいですか?」
「ああ、丁度良かった。カミーユは、サラ曹長をどう思うか聞きたかったんだ」
「軍のニタ研とやらが造っている強化人間の可能性ですか?」
強化人間、とう単語を口にしたカミーユの脳裏には一人の繊細な少女が浮かんでいた。
無造作に切り揃えられたショートカットの髪に、細く綺麗な瞳──
サラ・ザビアロフが、あのフォウ・ムラサメのような少女だとはとても考えられない。
「地球で何度か交戦はしましたが、それ以上の事は判りませんよ」
そう呟くように言ったカミーユは、ジュナス・フレイブ大尉へと視線を向ける。
ソファに座っているジュナスは、仰々しいギプスも取れて傷は治癒しつつあるようだ。
「ジュナス大尉、サラ曹長が言ってるコロニー落しというのは本当だと思います」
「ああ、私もそう思う」
深く座ったまま答えるジュナスは、幾分か苦笑混じりの表情である。
辿り着いた結論が同じでも、論理のジュナスと違ってカミーユの主張の根拠は直感だ。
それで的確な答えを導き出してしまうニュータイプの洞察力は、ある意味素晴らしい。
「でも、問題は何故それをわざわざアーガマに知らせに来たかって事です」
カミーユは、まるで試験後の高校生が答えあわせをする時のように言った。
「これも、あのシロッコとやらの差し金なんですね?」
直接会った事はないが、カミーユも“木星帰り”の男の狡猾さは耳にしている。
一週間前のフォン・ブラウン市奪回作戦に於いて、ティターンズ旗艦大型宇宙戦艦
ドゴス・ギアの出航を知らせて来たのも、シロッコの策略だと判明していた。
要するに、彼はエゥーゴをまんまと自分の地位固めに利用したのだ。
ティターンズ内でのシロッコの評価は上昇しており、逆にフォン・ブラウン市を失った
ジャマイカン・ダニンガン少佐の株価は下落の一方だと聞いている。
「恐らく、パプティマス・シロッコ大尉はジャマイカンを失脚させたいのだろう」
ジュナスは、少年のセリフに頷きつつ映像の消えたスクリーンを見る。
現在、アレキサンドリア級1番艦アレキサンドリアに乗艦して作戦を指揮している
ジャマイカン・ダニンガン少佐といえば、バスク・オム大佐の側近中の側近だ。
彼が失脚なぞする羽目になれば、その波紋はそのバスクにさえ及ぶ可能性があった。
「だから、彼はジャマイカンの作戦を我々に売って妨害させようとしている」
カミーユは、得体の知れない怒りを感じて苛々と右親指の爪を噛んだ。
「シロッコとか言う男、いつも自分の手は汚さずに得をしようとするんですね」
逆の言い方をすれば、それだけ知略に長けて時流を見る眼があるのだ。
しかし、安全な位置で他人を操ろうとする人間は少年にとって不快である。
砲弾に身を晒し白刃の下を掻い潜るリスクもなしに、御託だけを並べられても困る。
「まるで、戦争を遊びにしているようで‥‥‥許せないな」
もっとも、当のシロッコとやらはそ批難されても嘲笑を返して来るだけかもしれない。
カミーユは、この時シロッコの悪意のようなものを強烈に知覚していた。
「カミーユ、個人的にサラ曹長を尋問してみてくれ」
ブライトは、カミーユにサラ・ザビアロフから情報を取れと言っているのだ。
表向きティターンズからの離脱者である少女を、アーガマは粗略には扱えない。
しかし、“ニュータイプ”のカミーユが非公式で接触する分には反発も少ないだろう。
「判りました」
頷いたカミーユは、ガンルームを出ると少女が収容されている自習室へと向かう。
その自習室の前では、監視役のレコア・ロンド少尉が眼をキョロキョロさせていた。
「カ、カミーユ?」
「どうしたんですか? そんなに驚いた顔で」
奇妙なレコアの反応に、訝しげに問い掛けるカミーユは自習室の操作パネルに触る。
「ブライト艦長の許可は貰ってます」
空気音と共にスライドして開いたドアを潜って、彼は薄暗い部屋に足を踏み入れた。
背後では、息を呑んだレコアが慌てたように何処かへ立ち去って行く。
自習室の壁際のベッドに座っていた薄い赤色の髪の少女は、ビクッと顔を上げた。
「脅すつもりはなかったんだ。君にちょっとだけ聞きたい事があってね」
廊下からの光に目を細めるサラに、カミーユは演技して平坦な口調で聞く。
「誰に頼まれて、わざわざ敵のど真ん中まで来たのかと思ってさ」
「‥‥‥貴方は、一番初めに私の言葉を信じてくれました」
カミーユは、沈黙の後の少女の返答に苛立ちを感じた。
「コロニー落としの作戦は信じたよ。でも、それだけで軍から逃げ出せる訳がない」
「必死で逃げて来たのに。あたし、貴方は信じられるパイロットだと思って‥‥‥」
少女が芝居そのもので目を潤ませた瞬間、カミーユは怒りで目の前が真っ赤になる。
サラはシロッコの計略を判った上で来たのだと、理解出来てしまったのだ。
「そう言えば、他人は騙せるとヤツに教わってきたのか!?」
カミーユの脳裏に、月面都市攻防戦の時に感じた不快感がフラッシュバックする。
彼の剣幕に驚いたサラは、必死に弁解しようとしてミスを犯した。
「いえ、パプテマス様は‥‥‥。 あっ!?」
失言に顔を蒼白にする少女を冷めた視線で嘗め付け、カミーユは言った。
「パプティマス・シロッコ大尉。木星から帰って来た、輸送船ジュピトリスの艦長か」
「‥‥‥違います」
目を伏せて必死に否定の言葉を口にする少女は、急に身体が小さくなったようだ。
このサラという少女はシロッコに非常に近い存在なのではないか?
カミーユはそんな事を思いつつ、シロッコに味方する少女を目を細めて睨み付ける。
「エゥーゴの情報網だって、そのくらいの事はわかっている」
そして、シロッコがティターンズ内で暗躍し漁夫の利を得ようとしているという事も。
もうカミーユと目も合わせようとしないサラは、床を見つめつつ口を開いた。
「違います、違うんです。私はジャマイカンのやり方について行けなかったんです。
核も使わずに、グラナダを全滅させることができるコロニー落としなんて許せない。
罪のない人々を何百万人も殺すなんて、本当に許せなかった」
不意に、サラは今までとは違って演技の入っていない真摯な口調になる。
それを嬉しく感じつつ、カミーユは冷たい口調で背を向けた。
「コロニー落としが成功してしまえば、シロッコには都合が悪いという事なんだろ?」
返事を聞かずに部屋を出た彼の前に、テレンス・デニケン少尉が滑り込んで来る。
サラを心配しているのか、普段とは態度まで違っているテレンスだ。。
「あ、あのさ、最初から疑って掛かってたら誰も信じる事が出来ないと思うぜ?」
責めるような年上のテレンスのセリフに、反射的に鋭い目で答えるカミーユだ。
「あの子は危険ですよ。強化人間かもしれないんです」
一瞬カミーユの威圧感に身を引いたテレンスは、すぐにもう一度言い募ってくる。
「強化人間て情緒不安定なんだろ? そうは見えないな。きっと仲間になってくれる」
「‥‥‥僕だって、味方になってくれればいいと思ってますよ」
少女の一瞬だけ見せた純粋さに、一縷の望みを持ちたいカミーユもまだ甘いのだろう。
エゥーゴ旗艦強襲用巡洋艦アーガマの隣では、アイリッシュ級2番艦ラーディッシュと
サラミス改級アララトが出航の準備を終えてアイドリングを始めている。
フォン・ブラウン市上空は、俄かに慌しさに包まれつつあった。
エゥーゴ主力艦隊は、これからの作戦で2部隊に分割される事となる。
月面都市グラナダへ向かうコロニー落し阻止部隊と、フォン・ブラウン市防衛隊だ。
さすがに、此方もサラ・ザビアロフ曹長の言葉を鵜呑みにしてはいない。
ここでエゥーゴ全戦力をグラナダへ差し向ければ、フォン・ブラウン市は手薄になる。
せっかく手に入れた月面都市を奪われでもすれば、エゥーゴは立場がない。
ラーディッシュとアララトがグラナダへ向かい、アーガマはこのまま駐在をするのだ。
明日合流予定のアイリッシュ級1番艦アイリッシュも防衛隊である。
グラナダ駐在のエゥーゴ艦隊サラミス改級グトルフォスは、コロニー落し阻止部隊だ。
「無人コロニーの動きはどうなんだ?」
ラーディッシュ艦長ヘンケン・ベッケナー中佐が、画面を覗き込みながら口を開く。
「移動を始めたのはサイド4のコロニー群の27バンチですねぇ」
ヘンケンにレーダー画面を指し示しつつ、観測員のラエルが肩越しに振り向いた。
「ミノスフキー粒子が異常に濃いんで、詳細は判別出来ません」
「恐らく、アレキサンドリアとあと数隻がコロニーの周辺を固めているんだろう。
コロニーに付けられてるはずの、核パルス推進機の数や配置が判れば楽なんだがな」
引力の弱い月面へのコロニー落しには、必ず加速装置が必要となる。
敵主力艦隊がアレキサンドリア級巡洋艦1番艦アレキサンドリアだという事は判明済だ。
情報では、もう一隻巡洋艦が合流しているとも聞くが詳細不明である。
「それが判ったら、何処でコース変更をするか判りますしねぇ」
ひょいと横から首を出してくるのは、ショートの黒髪のファ・ユイリィ軍曹である。
相変わらず勝手にブリッジに出入りしてすっかりクルーに顔馴染みの少女だ。
ヘンケンに渋い顔をされても一向に堪えてないのは、ある意味逞しいと言うべきか。
「なんで、こんなとこにいるんだ、軍曹は」
「これから面白い物が見られるって聞いたんですよ」
にこやかに微笑むファのセリフに合わせ、ブリッジの視線がヘンケンの背に集まる。
誰もが、興味津々といった表情で口元を意味ありげに緩めていた。
「‥‥‥何が面白いもんか」
憮然としつつも浮かれた表情のヘンケンが、チラッと艦橋へ入る為のハッチを見た。
そういえば、ヘンケン艦長の態度は先程からずっとそわそわして落ち着いていない。
実は、グラナダへ向かうラーディッシュにはアーガマから数人の応援が来る。
その中の一人こそ、ヘンケンが公私混同の謗りを受けながらも待ち望んだ相手だった。
「それで、本艦はコロニーが落下を始めるまでに間に合うか?」
気を取り直すように空咳をしたヘンケンは、真面目な表情で問い掛ける。
「何とかギリギリで間に合うはずですが、追いついたらすぐに方向転換させないと、
コロニーが月の引力圏内に入ってしまうでしょうね。余裕は殆どないはずです」
「後は、アレキサンドリアがどの程度のMS隊を配備しているか、だな」
ヘンケンが唸った瞬間、ブリッジのハッチがさっと開いて凛とした声が響き渡った。
「──遅くなりました」
エゥーゴの制服に身を包んだ美しい女性は、黒髪のエマ・シーン中尉である。
ラーディッシュのブリッジが、声にならないどよめきに満たされた。
今回のコロニー落し阻止作戦において、先陣に立つのがエマが指揮する小隊である。
聞くところによると、彼女自身がこの任務に真っ先に立候補したという。
ファ・ユイリィが、ニヤけた瞳で二人を見てから、身を引いて後ろに下がった。
腕を胸の前で組んだまま、ヘンケンは鷹揚な態度でエマに答える。
「おぅ」
視線をレーダー画面から外さないままの彼の背後で、小さなくすくす笑いが弾けた。
「まだ、ラーディッシュのデッキに慣れませんで」
エマは、無重力の艦内を泳いで、ヘンケンの近くまで来て直立する。
「コースはいろいろ考えられますけど、グラナダへ落とすのも出来そうです」
レーダー画面を示しながら改めて説明を続けるラエルに、エマが問い掛けた。
「敵の戦力は?」
「隠密行動を取っている部隊だ。少ないと見た」
返事をしようとしたラエルを遮って、ヘンケンはエマの質問に仏頂面で答える。
「しかし、コロニーを移動させるだけの核パルスを運んだ部隊ですよね?」
それまで落ち着いていたヘンケンだが、エマの横顔を盗み見た瞬間に動揺してしまう。
「そ、そうだ。コロニーに取り付いて貰う君には、危険な任務になるだろうな。
ティターンズはコースを変える時に核パルスを使うだろう。放射能汚染が気になる」
まるでハイスクールの生徒のようにドモるヘンケンに、エマは怪訝な顔で言う。
「ガンダムのコクピットにいれば大丈夫です」
そもそも、MSは核融合エンジンで動いているのだから何ともマヌケな会話である。
しかし、至近距離でエマを見つめてしまった彼は強烈に狼狽していた。
それなら黙っていれば良いものを、ヘンケンは上擦った声で思わず言ってしまう。
「しかしな、君が赤ちゃんを産めんようにでもなったら‥‥‥」
「‥‥‥っ!?」
想定の範囲外のセリフに、ラーディッシュのブリッジが一瞬にして凍り付いた。
全員が無言で頭を抱え、ファは無表情でクックロビン音頭を踊り出した。
さすがのエマも冷静さを失い、目を白黒させながらドモる。
「あ、あたし、結婚‥‥‥考えてませんからっ!」
慌てて後ずさりしたエマは、踵を返して床を蹴ると、ブリッジから飛び出して行った。
「エ、エマ中尉ぃぃ‥‥‥」
追い掛ける事も出来ずに立ち尽くすヘンケンの背後で、一斉にため息が漏れた。
がっくりと肩を落としたヘンケンの背中を、ファが慰めるようにぽんぽんと叩いた。
次回より、グラナダ沖海戦シリーズ 開幕
次 回 、 「 強 襲 、 不 死 身 の 第 4 小 隊 」
486 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 20:18:26 ID:0U5fotue
乙です!
ヘンケン艦長はファとくっつくの自然なんじゃないかと思った。
クックロビン音頭を踊り、ヘンケンの背中を叩いて慰めるファは可愛い。
ISAPさん乙です!
ヘンケン艦長カワイソス・・・
>次 回 、 「 強 襲 、 不 死 身 の 第 4 小 隊 」
不死身の第4小隊クル━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
>君が赤ちゃんを産めんようにでもなったら‥‥‥
純情というのか不器用というのか−。でもそんなヘンケンが好きです。
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
ヘンケンはもはや愛すべきおっさんですね。
ただ、
>「ああ、そうだ。このいやらしいおっぱいも、乳首も、アソコも全部──」
というのはあまりに頂けないかとw ファも「すけべ親父だ」とくつくつ笑ってるんでじゃ。
もし、クルーに聞かれたらそれこそ物笑いの種ですし。
ジュナスの怪我はもう大分よくなってきたようで。
こうやって治癒するまでの間にベルやフランセスと何かこう、すれ違いやらちょっとした交流
とかあったら個人的には萌えなのですが、その辺り、どうだったんでしょうか?
おおカミーユ! 爪を噛む癖とか「戦争を遊びにしている」とか、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
こーいう原作に忠実で細かいディティールはやはりいいです。
そして次回は不死身の第4小隊襲来! ワクテカしつつ待ってます!
ジオンを心底嫌ってる第4小隊メンバーがコロニー落しというジオンそのままな作戦に
素直に参加してるのかが…
次回が猛烈に楽しみ〜
俺はガディーが活躍してくれればそれでいい!
ヘンケン艦長(´・ω・) カワイソス
初心(ウブ)…じゃないな、空気読めないだけかw
>>492 俺はヤザンが…
だーれが殺した♪
ジャマイカン♪
不死身の第四小隊・・・搭乗MSはなんだろう?ハイザックとかだったらすごい
皮肉になるな・・・前にはゼクアインとか予想が出てたな。
ヘンケン艦長の通常時とセクロス時とのギャップにワロタ。
あれ・・・おかしいな・・・次回予告に日にちが・・・orz
ヘンケン艦長もう泥沼だな
ファもこのままのほうが幸せな感じだ
ベルは情報部ならサラの尋問は無理でも世話係くらいしてもおかしくない
それともかつて自分がされた尋問をサラにやり返すってのもありかも…
不死身の第四小隊もそろそろ不死身じゃなくなるのか
第4小隊の搭乗機は個人的にはGMUじゃないかな〜、と思う。
モンシア達ならMSの差は腕で十分カバーできる腕はあると思うしな。
なんとなく彼らにはモノアイ系MSが似合わないと思うのは俺だけかな。
確かに生粋の連邦MSだからモノアイ系(ハイザック、マラサイ)はに合わないと思う。
とはいえ、ジムクウェルやジムIIでは流石に辛いだろうし、マークIIの量産型バーザム辺りが妥当かな。
ガブスレイ3機編成ってのもいい感じだけど。
ISAPさん乙です。
ファはTVでは何とも思わなかったけど
ISAPさんのを読んでかなりハマってしまいました。
もうこのままヘンケンとずるずる引きずっちゃって下さい。
次回は第4小隊ですか!!
非常に楽しみです。
第4小隊はティターンズになったはずなので
GM系ってことはないのでは?
ここはISAPさん独自の設定に期待してます。
もちろん不死身の第4小隊は、不死身ですよね・・・??
エマ中尉よりは強そうな気がしますが、
ゲストキャラで出てもやられちゃうのは悲しいですよ。
連中もう40近いよな
大丈夫か?
>>500 彼らの隊長はバニング大尉だったんだ、大丈夫。
根拠は無いけど
第4小隊隊員はやっぱジム系のMSに乗ってほしいな〜
ジムクウェルやジムIIが時代遅れというのなら、そこでヌーベルジムVですよ
ギレンの野望じゃチタンズだったもんな
バニング一人がエゥーゴで
503 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 18:11:21 ID:U5HLMcoB
ヘンケンはいい思いしてるけど、ブライトには誰もいないの?
>>501 ヌーベルジムVがありならぜひともα特務部隊に
配属されていたネロに出てきて欲しいかも。
あ、書きながら思いついたんだけどジュナスの搭乗機、MarkU3号機は
本来ならなかったものだよね?ここは原作に準拠したオリジナル機体の
登場に期待!
MarkU3号機はカミーユ機じゃなかったかの?
1号機(エマが使用してた機体)、2号機(カクリコンが使用してた機体)
3号機(カミーユが強奪した機体)で、3号機のみバルカンポッド試験用で
首周りが強化されてた機体だった記憶が・・・
AEでばらされたのと部品に転用したのがあったはず
>>505 あぁ、まじでスマソ。確認してきたらジュナスは2号機だったわ。
まぁ、でも原作では
>>506の言うとおりに予備パーツ的な扱いに
なっている記憶があるんだが。もしかしてこれも勘違いか?誰か
詳しい人わかります?
AEのマークII ならジャック・ベアードが乗ってアスナ相手に模擬戦してたよ。
510 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 10:37:02 ID:1sGS1xFE
1機は研究用にエウーゴ本部に送られ、1機はパーツ用に分解されて
アーガマに置かれて、戦闘に使えたのはカミーユの1機だけ。
折角だから、俺はこの
せっかくだから俺は赤いトビラうを選ぶぜ!
ここで俺様が颯爽と
せっかくだから俺はスタンバイ Say You!と大冒険を選ぶぜ!
映画版Z、エマさんかなり萌えキャラになったな
ヘンケンもTV版よりVOEっぽい感じがした
ゲーム買いましたか?
ああ今日か
幻水とライドウで手一杯なんでスルー
なによりバンダイでガンダムなゲームを発売日に確保するのはギャンブルが過ぎる
スレ住人を代表するわけではないが明日突撃してくる!
え?もちろんプログレスモードからですよ。でも残念な事に
主人公の名前は変えられないらしい。子供の名前は変えられるそうなので
頑張ってやってみるさ。
久し振りに時間がとれたので前スレの終わりのほうから未読分を一気に読んでみました
シロッコさんマニアックすぎだ!
でも違和感がないから不思議
そしてウォルトンの覚醒とジェリドの活躍を期待
ああますます目が離せないなあ
次回ウォルトンがNTに覚醒!
しかし隕石にぶつかりアボン。
……なんてことは無いよな。
アボンはテレンスの役どころだろう。
(テレンスは)どうみてもカツですほんとうにありがとうございました
526 :
519:2006/03/05(日) 01:42:40 ID:kYOJM3Zf
一応ゲーム買ってプレイしました〜。今回はZが一番
脚光を浴びてました感じ。このスレの住人的に買いな部分は
シャトル防衛戦があるところかな?アッシマーテラツヨス。まだ
機体も揃っていないんでかなり辛いッス。でもZガンダムは
かなり強いんでヨシ。中古で安くなってきたら買いと思われ。
今日も来ないね・・・
VOEは映画版Zに準拠?
どうなの?
>>528 おーい、この作品の開始が何時か知ってればそんな質問でないと思うが。
とりあえず
>>461 を読め。
もうそんなになるのか・・・
うちのチビもでかくなるわけだ
どこにいるの?
わからないわ
しかし、映画の話題が少ないな。
地方なんで近所じゃ上映してないんだが、どうだった?ラスト
まあどうせDVDは買うんだが。
個人的には期待しすぎて裏切られてガッカリだった
劇場版ファの中の人の好みのタイプは、ヘンケン艦長だそうだ。
何そのVOEw
サトミー…
ガンダム乙乙につながらねーよw>劇場版乙ガンダム
確かに誰も知らないとかいってる割に想像しやすいラストだったと思う。
ところでサラが声変わりしてないか?
2のDVD見てから劇場行ったからかなり違和感あった。
むしろ、サラの声は最初っから違和感だらけ
むしろ、今回の声の方がよかった
ちゃんと「パプティマス様」って言うとき
聞いてて噛まないか心配になれる声?
っていうか、いつトチるか不安な声
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第150回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
月面都市グラナダから程近い宙域に、廃棄コロニーがゆっくりと流れている。
随伴しているのは、アレキサンドリア級ネームシップ、1番艦アレキサンドリアだった。
膨大な住民を収容していたコロニーは、全長約30km、直径約6kmと巨大だ。
元ティターンズ旗艦アレキサンドリアの濃紺の巨体でさえ、まるで玩具のようである。
少し離れてそれらを追うは、アレキサンドリア級2番艦アル・ギザ。
二つの巡洋艦から吐き出される炎が、不気味な静けさの宇宙空間を彩っている。
「進路修正は2回の核パルスで済ませられるな?」
ジャマイカン・ダニンガン少佐は、アレキサンドリアのブリッジで口を開いた。
ティターンズの黒い軍服に身を包んだ彼は、コロニーを見つめている。
相変わらず、ブリッジに立つ時はノーマルスーツを着ようとはしないジャマイカンだ。
彼は、数年前に廃棄されていた割りに思ったよりも損傷が少ないコロニーを見る。
もっとも、空気がなく腐食と風化に縁のない宇宙空間のお陰なのだが。
定期的に点滅しているのは、巨大な円筒を動かしている推進剤の噴射光のようだった。
少しの間口を閉じたジャマイカンに、オペレータが返事を返して来る。
「はい、順調です。コロニーは順調にグラナダへ向かっております」
満足そうに頷いたジャマイカンは、短距離レーダーを横目で見ながら薄く笑った。
「こんな安手の方法で、忌々しいエゥーゴの首根っこを抑えられるなどとはな?
シロッコなぞには思い付かん戦法だ」
今回の作戦で使用しているのは、コロニー以外は有り物のエンジンだけだ。
核や大型レーザーなどという大仰な物を使わずとも月面都市を壊滅させる事は出来る。
「力を信じすぎているシロッコは、こんな作戦があるとは想像もすまい」
本来、『アポロ作戦』が終結した段階でパプティマス・シロッコ大尉は任を解かれて
ティターンズ旗艦大型宇宙戦艦ドゴス・ギアを返還する予定だった。
ところが、兵の訓練を理由にしてシロッコは未だドゴス・ギアを去ってないのだ。
ドゴス・ギアが自由行動を続けているという事も、ジャマイカンには腹立たしい。
もっとも、ティターンズ総帥ジャミトフ・ハイマン大将はそれを黙認している。
噂では、組織として硬直化したティターンズを活性化させたいと欲するジャミトフが
異分子である“木星帰り”のシロッコに期待を掛けているのだとも言われていた。
それでも、まだティターンズの実質的な総指揮者はバスク・オム大佐だ。
だからこそ、ジャマイカンは彼の指示であるコロニー落しを成功させたいのである。
この作戦が失敗でもすれば、益々シロッコがのさばり出す事だろう。
ふと、アレキサンドリアのオペレータがジャマイカンに賛同のセリフを口にする。
「さすが戦略の天才バスク・オム大佐は、新しい連邦軍を作るお方です」
実際の処、バスクに戦略級の才覚があったという記録は残ってはいない。
どちらかと言えば、力で全てを捻じ伏せる彼のやり方は戦術級の延長線上の物だった。
良くも悪くも、バスクは古い軍人の典型だと後世の歴史家は切り捨てている。
艦長であるガディ・キンゼー中佐は、視線を外に向けたまま口を開いた。
「シロッコは、木星帰りの欲求不満を戦いで晴らそうとしている気がしますが」
一口に木星航海と言っても、往復で3年超という時間は余りにも長い。
通信を遮るミノフスキー粒子が蔓延して以降、航海は孤独そのものと言って良い。
3年もの間、地球の政治文化から一切隔離されるというのはどんな気分だろうか?
一応、大型宇宙輸送艦ジュピトリスは生活に関するあらゆる設備が整っている。
数年に渡る輸送に耐え得る船内には、MS開発製造設備まであった。
だが、ジュピトリスのクルーは常に疎外感を抱いていると言われている。
それはきっと、安穏と地球上に棲む者達にはきっと一生湯理解出来ない感情だろう。
ガディの言葉に頷きつつ、ジャマイカンは小刻みに手元のスクリーンを叩く。
「一度は制圧したフォン・ブラウン市から後退したのも、シロッコが勝手に出たり
入ったりしたからだ。これで名誉挽回しなければアレキサンドリアはグリプスに戻れん」
サイド7宙域には、グリーン・ノア1とグリーン・ノア2と呼ばれるコロニーがある。
グリーン・ノア1、別名グリーン・オアシスはカミーユ・ビダン少尉の故郷だ。
幼馴染ファ・ユイリィ軍曹の出身地でもある此処は、軍関係者が数多く居住していた。
一年戦争時には、RX-78-2 ガンダムの最終試験を行ったコロニーとしても知られている。
一方、グリーン・ノア2はジオン共和国の付近サイド3より密閉型コロニー2機を移動させ
そのコロニー同士を繋ぎ合わせるという荒技を用いて作り上げられた物だ。
このグリーン・ノア2を《グリプス》という愛称で呼ぶことを好んだのがバスクである。
当然、ジャマイカンもそれに習いグリプスという呼称を使用していた。
ちなみに、現在グリーン・ノア2は分離されて「コロニーレーザー」として改装中だ。
直径約6キロ全長30キロにも及ぶ巨大な円筒を砲塔にした、レーザーキャノン──
完成後は、エゥーゴを制して宇宙の覇権を握れる大量殺戮破壊兵器となる事であろう。
現時点では、この兵器が戦争を終わらせる重要な鍵になるのだと知る者はいない。
不意に、静まり返っていたアレキサンドリアの艦橋に甲高い警報が鳴り響いた。
「前方に敵戦艦をキャッチしました!」
慌てて大声を上げるレーダー監視員のセリフに、ジャマイカンはぎょっと眼を剥く。
「‥‥‥エゥーゴめ、まるでこちらの動きを知っていたかのような速さだな」
まさにその通りに、情報が漏れているとはさすがに想像出来ないのだろう。
「MS隊は、コロニーの支援隊以外は対MS戦の用意!!」
艦長であるガディ・キンゼーが叫ぶと、格納庫から抑えた愚痴の声が聞こえて来た。
『フォン・ブラウンから撤退をして、補給を済ませればこれかよ』
小さく苦笑したジャマイカンは、マイクを手にすると穏やかな口調で言う。
「パイロット一人の気分で作戦がどうとでもなると思ってはいかんな。
それに、この作戦に成功すれば一週間の有給休暇が出る。各員の奮起を期待する」
『アポロ作戦』以降休息のないアレキサンドリアの乗務員は、相当に疲弊している。
だからこそ、ジャマイカンの鼓舞のセリフはぼやいたパイロットを恐縮させた。
「よし、ジャマイカン少佐の顔を潰すんじゃないぞ!」
ガディの大きな声に合わせるようにアレキサンドリアから次々とMSが飛び出して行く。
ティターンズ総帥地球連邦軍大将ジャミトフ・ハイマンが、大きなため息を吐いた。
「グラナダだと‥‥‥?」
彼が居るのは、アフリカ大陸最西端セネガルの首都ダカールの高級ホテルの一室である。
ジャミトフは、氷の入ったグラスを持ったままホテルの窓から星空を見上げた。
さすがに、肉眼では月周辺で行われているはずの戦闘の光なぞ見えるはずもない。
月面都市グラナダへのコロニー落し作戦の報が彼にもたらされたのはつい先程である。
現在、ジャミトフはダカールで開催中の地球連邦政府評議会に出席中だった。
“現場”の独断専行というべき作戦は、ジャミトフの指示した物ではなかったのだ。
むしろ、コロニー落しに限って言えばバスク・オム大佐の暴走に近いだろう。
「はい、しかしこれでエゥーゴの主力は排除出来るかと」
バスクからの通信を運んで来た部下が、如何にも嬉しそうに言った。
確かに、グラナダさえ落としてしまえば残りは正規軍の中のエゥーゴ分子だけである。
その鎮圧に左程の時間が必要だとは、ティターンズの誰も考えないだろう。
鋭い岩からナイフで削り出したような風貌のジャミトフは、だが不満気に顔を顰めた。
「わしだって大量殺戮者の汚名は着たくはないが」
コロニーがグラナダへ落ちる事による被害は甚大で、無視出来る規模ではない。
或いはエゥーゴ派議員を震え上がらせるかもしれず、勢い付かせるかもしれなかった。
いずれにしろ、どんなに秘匿しても歴史の何処かで真実は伝わるだろう。
4年前の『デラーズ紛争』の顛末が、完全には隠し切れなかったように。
「武闘派と言う輩は、宇宙が砂漠化しても生きていけると思っているようだな」
彼がパプティマス・シロッコを登用したのは、バスクへの牽制の意味が大きい。
ジャミトフ自身は、地球至上主義でのスペースノイドへの偏見は持ち合わせていない。
ジオン残党狩りというティターンズの成立経緯は、単なる“お題目”だ。
ティターンズ設立の真の目的とは、独裁政権獲得による即効性の高い改革を断行する為
強力な戦力と特権による自由活動が可能な彼の私兵集団を持つ事なのである。
すなわち、ジャミトフにとってスペースノイドの弾圧はついでの仕事に過ぎない。
手渡された資料を読み進めるジャミトフは、ふと手を止めて小さく呟いた。
「アル・ギザだと‥‥‥バスクめ、奴等をこの作戦に使うか」
アレキサンドリア級2番艦アル・ギザの大部分のクルーは、ある艦の乗組員であった。
その艦は、元・第3地球軌道艦隊所属強襲揚陸艦ペガサス級7番艦アルビオンだ。
すなわち、デラーズ・フリートと常に最前線で戦った有能で腕の良い軍人であり
ジャミトフのティターンズ設立にある意味で貢献してくれた男達であった。
勿論、彼はアルビオンのクルーの名前なぞ誰一人として知らない。
当時、GPシリーズの最新鋭機を無断で持ち出した馬鹿がいたはずだが覚えてもいない。
ジャミトフにとって、一パイロットの動向なぞ関心外なのだ。
ただ、彼等はジオン残党のコロニー落しを最後まで阻止しようとしていたという。
「そうか、もうあれから4年になるのだな」
無駄で惨めな戦いだったとはいえ、彼等なりに真剣な戦いだったのではないか。
そのクルーを今回のコロニー落しの盾にする、バスクの趣味は醜悪であると言える。
「シロッコのジュピトリス独立指揮権、与えてやらねばならんか」
それによって、ティターンズ内でのバスク派の権勢もある程度は抑えられるだろう。
ジャミトフは、シロッコののっぺりとした感情の乏しい顔を思い出す。
明らかに異分子であるシロッコを、自分が使いこなしてみたいという欲望があった。
旗艦ドゴス・ギアを貸し与えているのも、そんなジャミトフの余裕である。
グラスを傾けたジャミトフは、香りの良いフィーヌ・ナイアガラ10年物に口を付けた。
月面都市グラナダから、エゥーゴ艦隊サラミス改級グトルフォスが急上昇を掛ける。
漆黒の宇宙空間に、巡洋艦の船尾から伸びる炎が鮮やかに映えていた。
くすんだスカイ・ブルーの船首は、サイド4の方角の宙域へと向けられている。
グラナダ上空で速度を落とした艦内からは、MS隊が一斉にばら撒かれた。
エメラルド・グリーンと濃い緑に塗り分けられた機体は、MSA-003 ネモだ。
出撃した三個小隊即ち9機の内、8機を占めるのがこの量産MSである。
地味ながらもムーバブル・フレームやガンダリウム合金を採用した高性能な量産型機で
そのジェネレータ出力は決してRMS-106 ハイザック等に劣るものではない。
尤も、デザイン的にはジム系を踏襲しビームライフルもRGM-179 ジムUからの流用だ。
尚、ビームサーベルはRMS-099 リック・ディアスから流用しているのだが。
三個小隊の残りの1機は、エゥーゴ・カラーに塗られたジムUである。
程なくして、彼等の視界に円筒形のコロニーとその近くを飛ぶ人型機が見えて来た。
「よぉし、一年戦争でボールでドムを6機撃墜した腕を見せてやる!」
ジムUに搭乗している青年が、意味不明の事を言いつつビームライフルを放った。
RB-79 ボールでMS-09 ドムを6機も墜す事が出来たら、まさしくニュータイプだろうが。
青年に負けじと、8機のネモが敵へ向かって右手のビームライフルを一斉に連射する。
「敵さんも撃って来るぞ! 総員、気を抜くな!」
三個小隊を指揮するネモのミラー・トマシェク中尉が叫ぶ声が、通信機に響き渡った。
旗艦である強襲巡洋艦アーガマからの情報で、彼等は迎撃準備時間を持てた。
だからこそ、隊列を乱しもせずにコロニー落し部隊を迎え撃つ。
そんな攻撃の中を、ゆっくりと近付いて来た敵のMSはどうやら3機だけのようである。
エゥーゴ隊の誰もが、敵艦隊を簡単に押し返す事が出来ると確信を抱いた。
そんな彼等の油断を突くように、突然敵MSが一気に速度を上げて隊列に突入して来る。
「しまった──!」
愕然とした悲鳴と共に、ミラーの機体が散滅し眩いばかりの光芒を広がらせた。
此方に油断があったとはいえ、その隙を見逃さない動きは驚異的だ。
咄嗟に、ミラー機の隣のネモが再接近して来た黒いMSに照準を合わせようとする。
ところが、その視界が唐突にホワイトアウトした。
唖然としたパイロットは、敵が太陽を背負ったポジションを取った事に気が付いた。
「コイツら、戦いに慣れてる!?」
彼の最期のセリフは、敵の放ったビームライフルの光弾の中で掻き消されてしまう。
太陽を背にして不意討ちとは、まさに教科書通りの戦法である。
しかし、それをこうも鮮やかに使われてしまうと何も出来なくなってしまう。
2機目のネモが撃墜されたのを見て、エゥーゴ隊は一斉に恐慌状態になった。
「あ、当たれ、当たれ、当たれぇぇーー!」
隊長を落とされてしまえば、エゥーゴ隊としては指揮系統が存在しなくなる。
今回の場合、ミラー中尉の撃墜を予測していなかったミスは挽回しようがない。
シャワーのように降り注ぐビームの中を飛び回っているのは、黒いジムタイプのMSだ。
これこそRGM-79Q ジム・クゥエル──クゥエルとは「鎮圧する」という意味である。
公国系の技術者を廃したこの機体は、純連邦軍製技術のみを結集して開発されていた。
その目指すコンセプトは、エゥーゴの使うRX-178 ガンダムMk-Uと全く同じだ。
見る間に、ジム・クゥエルが3機目、4機目のネモを血祭りに上げてしまう。
目を血走らせたネモのはパイロットは、視界の端に動く敵機を捉えた気になった。
さっと銃口を向けたパイロットの目の前で、ジム・クゥエルが分身する。
「な、何だ!?」
愕然と動きを止めてしまったネモを、非情な銃弾が貫いてあっという間に爆散させた。
2機のジム・クゥエルは、パイロットから見て重なるように動きを合わせたのだ。
そのフォーメーションの正確さと的確さは、並みのパイロットの力量ではない。
「あ、こ、こっち来やがったぁーー!」
呆然と動きを止めていたジムUに向かって、黒いジムが距離を詰めて来た。
「ひ、ひえぇぇえええ!!」
ジムUのパイロット、ウモン・サモン准尉が目を閉じた瞬間突然眩い光が爆発する。
気が付くと、彼の目の前に頼もしいMSの背中が立っていた。
光の剣を交えた2機の巨人の間で、バチバチバチと激しい火花が飛び散る。
「‥‥‥ベルナルド・モンシア中尉ね」
ジム・クゥエルのビームサーベルを受けた機体のパイロットが、緊張した声で言った。
放電の光を浴びながら、モンシアと呼ばれた敵パイロットもニヤリと笑う。
「おやぁ? その声は連邦軍を裏切ったエマ中尉じゃ?」
トリコロール・カラーに塗られたRX-178 ガンダムMk-U3号機が小さく震える。
戦場に到着した、アイリッシュ級2番艦ラーディッシュの艦影が背後に浮かび上がった。
── 次 回 、 「 阻 止 臨 界 点 」
をぉおおおおおおおう!!!
ウモン・サモン、来たぁああ!!!
ISAPさん、書き込みは初めてですが、連載4〜5回
目辺りにこのスレ発見してから、ずっと読ませて
いただいております。
これからも、期待してます。
ISAP氏、お疲れ様です。
久方ぶりに読んでて鳥肌が立ちました。
原作では相見えることのなかったキャラ達の共演。氏が描く世界の醍醐味の一つですよね。
Ζも三部作が完結しましたし、ISAP氏が描くΖも最後まで見届けさせていただきたいと思います。
毎回、同じような感想ですみません。
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
ウモンじいさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
ボールのくだりでてっきり、シローが来たのかと思いましたよ。
あいかわらず(いい意味で)マニアックですねw
>RB-79 ボールでMS-09 ドムを6機も墜す事が出来たら、まさしくニュータイプだろうが
やけに辛辣な突っ込みにもワロタ。
ISAPさんの筆力なら、「MS-09ドムの装甲は〜 対するRB-79ボールの武装は〜」
とか徹底した理論武装でウモンじいさんを叩けるのではw
ジャマイカンやジャミトフの、「政治」に対する思惑が良いです。
特にジャミトフ。一種の風格あるふるまいに惹かれます。8スレ目の7月3日投下分の
>これはよく誤解されがちな事だが、彼はギレン・ザビ大将の思想に感銘する者なのだ。
以降といい、単なる悪役としてジャミトフを捉えてない所が渋い。
ちなみにジャミトフに対する後世の歴史家の評価があったような気がして
過去ログ漁ってみたんですが、アムロ(4スレ目)とかグリプス戦役(2スレ目)ぐらいで
気のせいだという事が判明いたしました。きっとギレンのくだりと間違えていたのでしょう。
ともかく、こうやってどっしり構えてる敵ってのは好きです。
そして今後はまず、エマvsモンシアからですね。こりゃあいい感じの戦いになりそう。
コロニー落としへの葛藤とかもあるようで、ワクテカですよ。
年度末ゆえにお忙しくて、執筆に裂ける時間は少ないでしょうが、そういう時こそごゆるりと。
ない袖は触れん!っつー開き直りも大事ですよ。ペースを保つ事こそが大事ですよ。
何にせよISAPさんは、「何度でも試すのさ、どんなに苦しくてもやり遂げる」人だと思ってます。
しかしVOE、スレを遡るたびに月日の移り変わりを感じる作品です。
あと2ヶ月と1週間で4周年ですよ4周年。0083からZまでの期間と同じ。
リアルで「そうか、もうあれから4年になるのだな」 ですよ。ここだけでもISAPは尊敬に値します。
そうだ。初代スレで「純愛SS書いちゃうぞ」っていってる378さんはISAPさんでしょうか?
567 :
519:2006/03/12(日) 22:49:59 ID:Vl8haNwV
まさかのウモン爺さんの登場に歓喜!
奴は何かやってくれるとは思っていたが、
こんなところで登場とは・・・・・・。
そしてモンシアの搭乗機もいいですね。やっぱり
彼らにはジムが良く似合う。次回の展開に僕もワクテカです。
ISAPさんお疲れさまです。
毎回ぐっと引き込まれてしましますよ。
VOEはISAPさんのガンダム愛に溢れていますね。
キャラクターもみんな”役者”になってるし。
素晴らしいです。
次回のエマVSモンシア、心躍る展開を心待ちにしています。
っていうか、不死身の第四小隊強すぎ(*´▽`*)
>>566 一応、ウモンじいさんはガンダムのお面をかぶったボールで
マジでリックドムを6機撃墜してますよ。
この時点で20代後半であろうカレを、みんなして爺さん呼ばわりとわw
なんて言うか中途半端な知識での長文は痛いよ。
ウモン爺さんの扱いは原作と同じ感じでイイ!
なんかもうISAPさんはなんでもやってくれそうな気がするな
ウモンと後のサナリィを結ぶ為にジョブ・ジョン登場とかw
アレン等に第四小隊…ヤザンは〜?
>>570 機動戦士Bガンダム(万が一Bガンダムが出た場合は改名)だったっけw
あれは笑った。
>>574 ,.ィ , - 、._ 、
. ,イ/ l/  ̄ ̄`ヽ!__
ト/ |' { `ヽ. ,ヘ
N│ ヽ. ` ヽ /ヽ / ∨
N.ヽ.ヽ、 , } l\/ `′
. ヽヽ.\ ,.ィイハ | _|
ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、 | \ ISAP氏は
.  ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ > ヤザンが
. l  ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__ 嫌いなんだよ!!
゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ トr‐' /
l `___,.、 u ./│ /_ きっと!!
. ヽ. }z‐r--| / ト, | ,、
>、`ー-- ' ./ / |ヽ l/ ヽ ,ヘ
_,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´ ./ \、 \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ / :| ,ゝ=< / | `'''‐- 、.._
/ !./l;';';';';';';\ ./ │ _
_,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\ ./|._ , --、 | i´!⌒!l r:,=i
. | |:.l. /';';';';';|= ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」 ))
l. |:.:.l./';';';';';';'! /:.:.| i´|.ー‐' | / | |. ! l
. l. |:.:.:.!';';';';';';';'| /:.:.:.:!.|"'|. l' │-==:|. ! ==l ,. -‐;
l |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i=!ー=;: l | l. | | / //
l |:.:.:.:.:l;';';';';';';'|/:.:.:.:.:.:.!│ l l、 :| | } _|,.{:: 7 ))
ナ ゝ ナ ゝ / 十_" ー;=‐ |! |!
cト cト /^、_ノ | 、.__ つ (.__  ̄ ̄ ̄ ̄ ・ ・
ミミ:::;,! u `゙"~´ ヾ彡::l/VvVw、 ,yvヾNヽ ゞヾ ,. ,. ,. 、、ヾゝヽr=ヾ
ミ::::;/  ゙̄`ー-.、 u ;,,; j ヾk'! ' l / 'レ ^ヽヘ\ ,r゙ゞ゙-"、ノ / l! !ヽ 、、 |
ミ/ J ゙`ー、 " ;, ;;; ,;; ゙ u ヾi ,,./ , ,、ヾヾ | '-- 、..,,ヽ j ! | Nヾ|
'" _,,.. -─ゝ.、 ;, " ;; _,,..._ゞイ__//〃 i.! ilヾゞヽ | 、 .r. ヾ-、;;ノ,.:-一'"i
j / ,.- 、 ヾヽ、 ;; ;; _,-< //_,,\' "' !| :l ゙i !_,,ヽ.l `ー─-- エィ' (. 7 /
: ' ・丿  ̄≠Ξイ´,-、 ヽ /イ´ r. `ー-'メ ,.-´、 i u ヾ``ー' イ
\_ _,,......:: ´゙i、 `¨ / i ヽ.__,,... ' u ゙l´.i・j.冫,イ゙l / ``-、..- ノ :u l
u  ̄ ̄ 彡" 、ヾ ̄``ミ::.l u j i、`ー' .i / /、._ `'y /
u `ヽ ゙:l ,.::- 、,, ,. ノ ゙ u ! /_  ̄ ー/ u /
_,,..,,_ ,.ィ、 / | /__ ``- 、_ l l ``ーt、_ / /
゙ u ,./´ " ``- 、_J r'´ u 丿 .l,... `ー一''/ ノ ト 、,,_____ ゙/ /
./__ ー7 /、 l '゙ ヽ/ ,. '" \`ー--- ",.::く、
/;;;''"  ̄ ̄ ───/ ゙ ,::' \ヾニ==='"/ `- 、 ゙ー┬ '´ / \..,,__
、 .i:⌒`─-、_,.... l / `ー┬一' ヽ :l / , ' `ソヽ
ヾヽ l ` `ヽ、 l ./ ヽ l ) ,; / ,' '^i
なんとお!…って
いや、いいから黙って待とうぜ
ウモン爺さんは対エレファンテで本当にNTと言う事が確定とおもてたりする
アデルはキャノン系の機体なんだろうかねぇ…
あと独断行動したフネのクルーがほぼそのままってのもどうなんだろ?
また暴走するかもしれないしフネが変わったのならバラバラにさせられそうなもんだが。
艦長は死刑だったっけ?
まあ面白い展開だから期待して待ってます
アルビオンの乗組員が全員そろって新戦艦にスライドしたのは
ちゃんと「正史」どおりなんですが
>また暴走するかもしれないしフネが変わったのならバラバラにさせられそうなもんだが。
逆にまとめておいた方が監視しやすいという意見も?
>>581 おまい、禁句を口にしたな・・・
正史(笑)
>>580 あの『独断行動』という事実自体が”なかったこと”にされてしまったんだから、コウと同じく
お咎め自体が消滅してしまった……てとこか。
正史でダメなら演義だ。
バスクだって一回も登場していないのに、何故ヤザンだけがこんなに待たれてるのか
ヤザンはジャンク屋として頑張ってます
皆さん応援してくださいね
(´゚Д゚`)
>ヤザンはジャンク屋として頑張ってます
(・3・)エェー?
きっとUC0133まで話が進めば赤いジャケット着たヤザン三世が………
ガロードはヤザンの子孫か。
それならOTで強いのも納得か?
エマ・シーンの赤面した顔を見て、かえってカミーユ・ビダンの方が緊張してしまう。
少年は年上の女性の乳房に視線を落とし、ブラジャーを脱がそうと手を動かした。
手をエマの背中に廻してブラジャーのホックを探すが、なかなか見つからない。
「‥‥‥あれ‥‥‥?」
カミーユは焦ったようにエマの背中をまさぐり、二人の間に緊張した時間が流れた。
「──‥‥‥カミーユ‥‥‥」
暫くの時間の後、目を伏せたまま遠慮がちにエマは口を開く。
「これ‥‥‥フロントホックなんだけど」
「え?」
そんなカミーユに、エマは笑っていいやら呆れていいやら判らない。
顔を赤く染めて横を向いたまま、エマは清潔なブラジャーのホックを自分で外した。
ぷつっという小さな音と共に、彼女の乳房の前でブラジャーが垂れ下がる。
底の浅いお椀を引っくり返したような形のエマの白い乳房が、ぷるんと露になった。
生き生きとした張りがある乳房の頂点には、小さな乳輪と乳首が揺れている。
先端の乳首は、極度の緊張と性的興奮から自己主張するようにぷくんと勃起していた。
カミーユは少し怯んだものの、好奇心に負けてそっとエマの乳首に手を伸ばした。
「う、ううん。ああ‥‥‥っ」
エマの桜色の乳首が、カミーユの指の中で好き勝手に転がされる。
小さく息を吐くと、目をきゅっと閉じたエマは頬を真っ赤にして歯を食いしばった。
ふと、慣れていないカミーユの指がエマの乳首を強く摘んでしまう。
「あんっ‥‥‥」
自分の口からそんな甘えた声が出る事に、エマは驚いた。
エマが感じている事に安心したカミーユは、更に図に乗って指の動きを早めて行く。
「あ、あ、あふぅ‥‥‥っ」
7歳年下の少年に自由に乳首を弄ばれながら、エマは小刻みに喘いだ。
カミーユはまるで魅入られたように乳房を揉み続け、一心不乱に指を動かす。
「‥‥‥あぁ‥‥‥強いぃ」
エマは身体がどんどん熱くなっている事に気付き、カミーユを切なそうに見上げた。
「あ、あとは‥‥‥ベッドで‥‥‥」
覚悟を決めたエマの上気した表情が、情欲に動かされるカミーユを一層夢中にさせる。
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第151回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
時間にしてコンマ数秒の間、切り合った2機のMSは見詰め合うかのように動きを止める。
ビームサーベルの刃からは、眩いばかりの火花が間断なく広がっていた。
恐らく、空気のある地球上ならば耳を劈くような音が響き渡った事だろう。
「モンシア中尉っ!」
エマ・シーン中尉の鋭い叫び声が、開けっ放しのティターンズ回線を走る。
ガンダムMk-U3号機が身体を捻ったのと同時に、ジム・クゥエルが後方へ跳ねた。
バーニアを全開まで開きながら、ベルナルド・モンシア中尉が口を開く。
『ガンダム手土産に、エゥーゴに奔ったってか?』
気軽な口調を装いつつも、モンシアの声からは不快な感情が読み取れた。
ジムが手に持っているビームサーベルの光がぶれて、まるで帯のように後ろに流れた。
「奔ってなんか!」
思わず口調を荒げたエマ・シーン中尉は、まるで殴るようにボタンを叩く。
Mk-U3号機が、ビームサーベルを背のラックに収納して腰のビームライフルを掴んだ。
その銃口を向けようとした宙域には、既にジム・クゥエルの機影はない。
普段は冷静そのもののエマの顔に、拭おうとしても拭えない嫌な汗が浮き出し始めた。
全天周スクリーンの右隅には、ちかちかとカウントダウンを続ける数字が流れている。
「‥‥‥残り、47分」
小さく呟いた時間は、コロニーが月の重力に絡め取られるまでの残り時間だった。
視線を正面に戻したエマの耳に、彼女が救ったジムUのパイロットの呟きが聞こえる。
「お、おれがニュータイプじゃなきゃ避けられない攻撃だったぜ‥‥‥」
いや貴方は全然避けれてないから、とエマは心でツッコむ。
Mk-U3号機の後ろで、ジム・クゥエルに射竦められ硬直していたのは何処の誰かしら。
コンソールの表示によると、彼はウモン・サモン准尉という名前らしい。
月面都市グラナダ駐在エゥーゴ艦隊、サラミス改級グトルフォスの所属部隊だ。
「ジムUのパイロット! 後ろへ下がりなさい!」
エマが通信機に向かって叫ぶと、ウモンという青年はハッと敬礼をする。
「りょ、了解っす、小隊長どの!」
なんだか妙に慣れた様子で敬礼をするので、一年戦争からの生え抜きかと思われる。
しかし、別にエマはウモンの属している隊の小隊長ではないのだが。
「──いやぁ、やっぱキツい声の女性には逆らえないっす」
意味不明のセリフを口にするウモンを、エマはもう相手にしない事に決めた。
そんな2機に向かって、一旦下がったモンシア機がビームライフルを連射してくる。
エマは、さっと表情を引き締めてガンダムMk-Uを右方へ泳がした。
ジム・クゥエルを照準に入れられないまま、エマも無造作にビームライフルを3発放つ。
八双跳びのように大袈裟に攻撃を避け、ウモンは明後日の方へ逃げて行った。
「この相手、やばい! ニュータイプとしてのカンにビンビン響く!」
別にニュータイプでなくとも、相手が強敵なのはすぐ判りそうなものだ。
いい加減な事を喚き散らすジムUの後方に、くすんだスカイブルーの艦影が見えた。
「エマ中尉、無事かっ!」
アイリッシュ級2番艦ラーディッシュのブリッジのキャプテン・シートに座ったまま
マイク片手に叫んでいるのは、艦長であるヘンケン・ベッケナー中佐である。
エマは、げんなりとした顔のまま、返事らしくもない返事を返した。
「はぁ‥‥‥一応」
「ど、どうした! 被弾してる訳じゃあるまいな!」
そんな事を誰でも聞こえる開けっ放し回線で叫ぶのは止めて欲しいと思うエマである。
エマは、ヘンケンのそういう無頓着で無神経な処がどうも嫌いで仕方ない。
例えば、ブライト・ノア大佐ならクワトロ・バジーナ大尉の挙動を心配するだろうか。
艦長がいちいちパイロットを気に掛けていては、作戦も何もあったものではない。
そして、エマは自分を心配するヘンケンの態度が別の意味でも鬱陶しかった。
まるで、お前は心配されるべき女なのだと言い聞かせられている気がするからである。
エマは、女ではなく元ティターンズのエリート士官だった。
それに、ラーディッシュのクルーもラーディッシュのクルーだ。
ヘンケンを恐れているのかどうか、誰も軟弱ヘンケンを注意しようとしないのだから。
「ヘンケン艦長、私はどうでもいいですから!」
吐き捨てるように怒鳴るエマの声を掻き消し、ラーディッシュの主砲が火を吹いた。
「艦長、一斉射撃後に、回避移動します!」
現在の戦場の主役であるMS相手では、大鑑巨砲主義の巡洋艦は無用の長物である。
その機動性が相手では、砲弾なぞ弾幕以外の役に立つ事はない。
しかし、相手が全長30kmを超えるコロニー相手ならば戦艦の主砲は有効な攻撃である。
月に向かうコロニーの前方の一部分で直撃の爆光が上がり、破片が飛び散った。
一方に攻撃を加える事によって、少しでもコロニーの進路を変更しようというのだ。
数秒の一斉発射の後で、ラーディッシュはゆっくりと左方へ船体をズラす。
そこを、随伴していたアレキサンドリア級巡洋艦2隻が放った砲撃が通り過ぎて行った。
「エマ中尉はこのラーディッシュの華なんだから、何があっても迎えに行ってやる!」
そんなヘンケンの声が聞こえて来るが、エマは完全に無視する。
ガンダムMk-Uがビームライフルを構え直したところへ、漸く僚機が追い付いて来た。
実のところ、エマが突出しすぎなのは誰の目にも明らかである。
一年戦争時ならいざ知らず、現代のMS戦はフォーメーションの重要度が高かった。
彼女が飛び出し過ぎているお陰で、ファ・ユイリィ軍曹は未だ合流出来ていない。
「この軌道は、グラナダがビンゴのようですなァ」
近付いて来た第2小隊長フラグ・ラグ・ハヤオ中尉が、呑気に口を開いた。
何時も飄々としているフラグは、別の意味でエマが苦手としているパイロットである。
ただ、確かにここまで状況証拠が揃えばコロニー落しはブラフではあるまい。
そして、攻撃の標的は月面都市グラナダで確定のようだった。
エゥーゴのお膝元と言うべき都市だから、狙いとしては敵ながら的確ではある。
フラグが乗る真紅のRMS-099RS シュツルム・ディアス3号機は、ゆらりと寄って来た。
唐突に、短距離レーダーが悲鳴を上げるかのように警報を鳴らす。
「フラグ中尉、危ない!!」
ビームの閃光が赤い装甲を照らし、何条もの光弾がエマとフラグを襲った。
それをぎりぎりで避けた2機の近くに、新手のジム・クゥエルが猛然と飛び込んで来る。
『隙だらけだぞ! 宇宙じゃ360度気を配れってなっ!』
アルファ・A・ベイト大尉の怒声と共に、至近距離でビームライフルが唸った。
「油断してるつもりはないンだがね!」
瞳を見開いたフラグが、シュツルム・ディアスを一気に跳ねさせる。
その動きを見越していたように、ジム・クゥエルが銃口をフラグ機へと合わせた。
「マズイな、こりゃ!?」
不意に、グレーに塗装された武骨なMSが疾風が如く飛び込んで来た。
一見、リック・ディアスに良く似たシルエットを持っている機体である。
しかし、身体の各箇所に増設されたバーニアのお陰で機動性は比べ物にならなかった。
背負っている羽根も、シュツルム・ディアスよりコンパクトなバインダーだ。
そのMS、新型機MSA-099-2 リック・ディアスUが、クレイバズーカを連射する。
『おっと、コイツはぁ!』
ベイトのジム・クゥエルが、身を翻してその弾を避けて左方へ流れた。
その横腹にシュツルム・ディアスがビームピストルを叩き込むが、当然掠りもしない。
またも見失ってしまった黒いジムを探し、フラグは小さく息を吐く。
「不死身の第4小隊ってのもダテじゃないな、なあフランセス少尉?」
口の端を上げて笑うフラグは、通信画面の中の無表情な美少女に親密に笑い掛けた。
リック・ディアスUを駆るは、フランセス・エラワー少尉だ。
幸か不幸か、今回も腕利きフランセスはフラグ小隊に組み入れられてしまっていた。
フランセスが、如何にも嫌そうな瞳で馴れ馴れしいフラグを睨み付ける。
「‥‥‥鬱陶しい‥‥‥」
「おお? 相変わらずキツいな、フランセス少尉は。わはははは!」
豪快に笑うフラグを蔑んだような表情で見つめ、フランセスは小さく言った。
「‥‥‥中尉は‥‥‥馬鹿ですか?‥‥‥」
この二人も理解不能なコンビだわ、とエマ・シーンは小さく首を傾げるしかない。
そのまま目を落とすと、エマの目にカウントダウン表示の44分間という数字が映った。
デジタル処理された正面スクリーンでは、巨大な円筒型の物体が流れている。
肉眼で見えるような早い動きではないが、それだけに不気味な圧迫感があった。
普通なら、演習でもない限り此処までコロニーに接近して飛行する事はない。
空気がないから鮮明に見えてしまう細部の光景と相まって、余りにも非現実的だった。
「こんな物が、グラナダに落ちたら」
まず間違いなく月面都市は壊滅し、数十万以上の人名が失われる事だろう。
MSの軽く1,000倍以上の大きさの圧倒的な物体に、エマは少しだけ目を奪われる。
現在、ティターンズが月まで運んで来たこのコロニーはまだ落下が始まっていない。
落下が始まってしまえば、コロニーの軌道を変える事は不可能だ。
従って、残り時間44分間でエゥーゴ隊はこの作戦を成功させなければならない。
身を引き締めるエマの元へ、的確なビームライフルの連射が滑り込んだ。
「右から!?」
殆ど反射神経だけで、エマはガンダムMk-Uのバーニアを全開にして避ける。
フラグのシュツルム・ディアスと、フランセスのリック・ディアスUも強引に跳ねた。
エマが必死に睨み付けた画面の端で、ジム・クゥエルがすっと消える。
遥か向こうでは、チャップ・アデル中尉が操る同型機がグトルフォスを襲っていた。
そのカラーリングは、彼女が乗っていた頃のガンダムMk-Uそのままだ。
──コンピューター表示ばっかり頼ってっと、死ぬぞ!
エマが不死身の第4小隊の面々に指導を受けてから‥‥‥もう一年半になるだろうか?
通信機から聞こえてくるダミ声に肩を縮こまらせたのは、良い思い出だ。
歴戦の先輩にしては気さくな彼に、エマは随分と教えられた気がする。
尤も、歴戦とは言っても彼等が語ってくれたのは一年戦争の思い出話が殆どだ。
後世は別として、現時点では「デラーズ紛争」は公式記録上存在しない。
デラーズ紛争とは、宇宙世紀0083年10月13日にオーストラリアのトリントン連邦軍基地
から試作MS GP-02A サイサリスが強奪された事から始まる一連の動きを指す。
核を装備したMSを強奪したのはエギーユ・デラーズ中将を代表とする旧ジオン軍残党だ。
その反乱軍が歴史に“デラーズ・フリート”と記されるのは随分と後の世だ。
彼等は、ジオン共和国と地球連邦政府との間に結ばれた一年戦争の休戦協定を覆そうと
目論み、様々な協力を得て所謂『星の屑作戦』を決行しそして負けた。
本来、モンシア達「不死身の第4小隊」はその戦いで少なくない活躍をしている。
だが『星の屑作戦』及びGPシリーズの記録は0084年3月に全て抹消された。
若いエマにしても、モンシア達の“活躍”は小声の噂話以外で聞いた事はないのだ。
それでも、彼等は当時の“暴走”のせいで偏見に晒されているとも聞く。
だからこそ、この戦いは彼等が身の潔白を証明する為に負けられない戦いなのだろう。
『ぬおおぉぉお、それを避けるかよ!』
モンシアの苛立ったような口調に、エマは猫のように顔を左右に振った。
額を流れていた玉のような汗が、額の端へ潰れつつ流れて髪の毛を濡らす。
そういえば、よくジェリド・メサ中尉が彼等に怒鳴られていたなと思い出すエマだ。
あの頃、彼女はジェリドやカクリコン・カクーラー中尉とチームだった。
新人3人が、深夜まで戦術論を議論した日々はほんの少し前のことである。
だが、一人は戦死し、一人はエゥーゴ、一人はティターンズと袂を分かってしまった。
もう、3人が昔のように楽しそうに微笑み合うことは永久にない。
「けど、ここで負ける訳には!」
心臓を締め付けられたような気分で、エマはコロニーを睨みつつ唇を噛み締める。
人は、戦場に何を求める。
ある者は、ただその日の糧の為、引き金を引く。
ある者は、理想の為に己の手を血潮に染める。
また、ある者は、実りなき野心のために、硝煙と死臭にまみれる。
雨は汚れた大地を禊ぎ、流れとなり、川となって常に大海を目指す。
── 次 回 「 遡 行 」
人は流れに逆らい、そして力尽きて流される。
>>612 ISAP氏、毎回お疲れ様です。
実は、私も映画版Ζは1作目を見ただけでして。富野監督自身も納得いく出来のようですので、是非チェックしたいものです。
フランセスとフラグさんがもえもえのもきゅんもきゅんな感じがして大変結構でした。
そんな私は「終戦」→「フィアナ」→「パーフェクト・ソルジャー」→「流星」という順番が頭をよぎった某クイズゲーマー。
ISAPさん乙です!
name欄にはやられました
次回投下の時のために身構えておきますね
おお!予告がボトムズ!
果たして力尽き、流されるのは誰か!ワクワク
ヘンケンさんとエマさん、相変わらず噛みあってないのがなんとも気の毒な……
ここまで徹底的に相手にされてないとギャグにしかなりませんな。
がんばれ!ヘンケン艦長とラーディッシュの暑い野郎ども!
フラグさんとフランたんにフラグが立った?
フラばっかりだ。
ISAPさんはじめまして。最近友人にここを紹介されて南極からいっきに読まさせていただきました。
最近Z三部作を観たところでこの作品を拝見したのですが・・・素晴らしいとしかいいようがないですね!!
オリジナルキャラもZの世界にうまく溶け込んでるし、所々に出てくる二ヤッとさせられるマニアックなセリフや隠れキャラ。それに特にお気に入りはMS戦の描写ですね。
地上でのアムロ、カイ、ハヤトの陸ガン、量産キャノン対アッシマーなどは呼んでて鳥肌たちました(古い話ですみません。)
Zはいままであまりいじられてないのでこのような作品はスゴク刺激的です。たまたま劇場版の新訳と時期が重なって作品を読めたので原作とのいろいろな違いやISAPさん流の新訳がすんなり受け入れられて非常に楽しいです!
これからもこの作品の完結までお供したいと思いますので是非頑張って下さいませ。
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
ありがとうございます。名前欄見た時は小躍りしたい気分になりました。
ISAPさんの楽しみになるのであれば、それに勝る光栄はありません。
いや〜しかし、エマの本編と冒頭のギャップはすごい。
元エリート士官であるなら毅然としてるは当然なんですが、それが面白いというか萌えるというか。
この振幅! この強気こそがエマ・シーンよ! て感じで。
しかし今回の戦闘に居合わせている男ども、味方の方が嫌われているというのがw
ウモン → 無視される。 ヘンケン → 鬱陶しい。軟弱者! ラーディッシュのクルー → ( ゚д゚)、ペッ
フラグさんに至っては面と向かって「‥‥‥中尉は‥‥‥馬鹿ですか?‥‥‥」ですし。
蔑んだような顔というのがまたたまら…いや、嫌悪が感じられますね。
されど家庭に問題のある高校生と能天気な体育教師みたいな二人はかなり萌えます。
もし付き合う事になってもやはり「‥‥‥中尉は‥‥‥馬鹿ですか?‥‥‥」なのでしょう。
フラグさんが財布を忘れても気の利いた事をいっても、事後に優しい言葉を掛けても。
「‥‥‥中尉は‥‥‥馬鹿ですか?‥‥‥」
これですよこれ。一点張り。表情に微細な変化が伴う一点張り!
そういやVOE、馬鹿っぽい方が色々恵まれてませんか? カツも原作ではああでしたし。
馬鹿← ウォルトン カミーユ ヘンケン シャア テオ ブライト ジュナス トリノ →賢い
見せ場多い ↑これが境界線 出番少ない
……あ、ジェリドは違いますね。
ともかく、ジュナスもちょっとは馬鹿になるべきです。
ジャマイカンにげぇと言わせるだけが人生じゃない……!
げぇなんてその気になれば金環三結でも言わせられるっ……! 違うだろジュナスっ……!
まるで違う……! お前はまだ何も味わっちゃいねえ…! このエロパロ板の妙味っ……!
いわゆる主人公特権って奴を………!
疲れたので元の文に戻りますが、フラグさんがフランセス経由で、ジュナスとベルの仲を取り持てば、
膠着状態も打開できそうな。フラグさんはかなり制約の少ないキャラですし。
以上はまぁ、数ある感想の一つですので聞き流して下さい。
こ、これはもしかしてキリコ登場の伏線…
あるいはイプシロンが…
はっ、まさか…、カン・ユー大尉殿が…!
>>617 ちなみに、オリキャラは誰が気に入った?
>>618 トリノが一番頭がいいってのはどうかと
あれは単にズルがしこいとか卑劣とか卑怯者とかそんなカンジ
つーか、クワトロが分岐点か(・3・)
>>620 ジュナス、ベルナデッタ、フランセスが今後どうなるか非常に興味ありですね。
ジュナスがMK−U強奪の場面に絡むとことか良かったです。
ベルナデッタはいろんな意味で薄幸のヒロインな感じなんで幸せになって欲しいけど・・・ジュナスがなぁ〜w
フランセスはガンダムXのティファのイメージで脳内構成してます。富野ガンダムにこうゆうキャラいないんで新鮮ですね。何気に強いし(操縦技術)
リベカとテオもいいっすね。ただどうしてもこの二人は某ロボットSRPGの主人公達とダブってしまうww
あとこれからのウォルトンに期待大っす!!ガンバレ!!・・・・結構いろいろお気に入りです。
あ、そうだ。昨日言い忘れてしまいましたが、ジャミトフの評価も楽しみに待っております。
それとエマのヘンケンやラーディッシュクルーへの嫌悪は、終盤のアレを際立たてそうですね。
っていうか、まず間違いなく伏線でしょうなあエマ→ヘンケンのアノ描写は
624 :
623:2006/03/25(土) 22:40:04 ID:8SmU+8e8
っていうか、丸四日もレスなしかよ・・・・・ なんだかな
625 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 01:06:41 ID:Y+tUtK5g
age
wktk
627 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 18:13:12 ID:wz5MLGOX
エマは殺さないで欲しいな。
ラーディッシュとその乗組員を犠牲にして助けたのに、
死なせてしまう原作は変だよ。
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第152回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
一瞬だけ動きを止めたRX-178 ガンダムMk-Uに、数条のビームの光弾が襲い掛かった。
「くっ! 流石に早いっ!」
寸前でそれを避けたコックピットで、エマ・シーン中尉が舌打ちをする。
眼前のコンソールのデジタル表示は残り時間41分──コロニーの落下まであと僅かだ。
左から来たビームにシールドを焼かれ、Mk-Uの機体が激しく振動する。
殆どがリニアシートに吸収された衝撃に、エマは僅かに顔を顰めるだけだ。
そのまま顔を振って左右を見渡したエマの目に、眩い戦艦の主砲の応酬が映る。
コロニーを守るティターンズ艦隊は、アレキサンドリア級1番艦アレキサンドリアと
同じく2番艦アル・ギサの2隻の巡洋艦であった。
MSが現在把握出来ているだけで、RGM-79Q ジム・クゥエル3機にRMS-106 ハイザック6機
それにRMS-108 マラサイが3機と少ないのは、少々奇妙ではあるが。
一方エゥーゴ艦隊は、フォン・ブラウン市から来たアイリッシュ級2番艦ラーディッシュ
とサラミス改級巡洋艦アララト、グラナダ駐在のサラミス改級グトルフォスの3隻だ。
此方のMS隊は、グトルフォス所属部隊が既に4機まで数を減らしてしまっていた。
次々と上がる爆発に目を細めるエマの耳に、通信機から焦燥した声が飛び込んで来る。
「エマ中尉、遅れました!」
素早く近付いて来たのは、マッドイエローで塗られたMSA-005 メタスの機体だ。
操縦しているのは、今回も何故かエマ隊に配属されているファ・ユイリィ軍曹である。
「中尉、単独で先行し過ぎでは?」
少女のMSの後方を警戒しているのは、バッチ曹長のRMS-099リック・ディアスだった。
現状は彼の言う通りだから、エマは無言で頷くと2機の近くへと機体を移動する。
「残り時間が少ないわ。Gディフェンサーとやらが使えないのは痛いわね」
先だってアナハイム・エレクトロニクスから搬入されたガンダムのパワーアップパーツ
FXA-05D Gディフェンサーは、未だ十分な性能を引き出せる状態ではない。
計画ではMk-Uは背中にGディフェンサーを装備して機動性と火力を引き上げるはずだ。
ちなみに、その状態でのコードネームは“スーパーガンダム”となる。
フォーメーションを組み直した第一小隊・エマ隊は再びコロニーに向けて飛び出した。
「だいたい、ガンダムMk-Uだって万能じゃないのよ」
エマの愚痴は、何度もティターンズの可変MSと渡り合った経験から言う言葉である。
「次の作戦までには、使えるようにするって言ってましたがね」
コロニーに向かって移動しつつバッチが答えると、前方を見つめるエマが言った。
「Gディフェンサーがないお陰で、帰れないかもしれないでしょ?」
「脅かさないでくださいよ」
いつも気丈なエマらしくもない物言いに驚くバッチと、眼を丸くするファである。
「‥‥‥そんなものよ。全く、働かせるだけ働かせて」
そう言いつつ目を細める彼女の前で、派手な爆発が一つ、二つと連続して弾けた。
「グラナダ駐在部隊が!?」
3機のジム・クゥエルは、絶妙のフォーメーションでエゥーゴ部隊を討ち取っている。
既に、三個小隊9機だったMSA-003 ネモ+RGM-179 ジムUはほぼ全滅していた。
「増援は期待出来ないのに──!」
愕然とするエマ隊の前に、ふわりとジム・クゥエルが現れる。
『いい加減に落ちやがれ!』
ベルナルド・モンシア中尉の怒声が、開けっ放しのティターンズ回線を走った。
モーションも見せずにビームライフルを構えたジム・クゥエルが、光弾を連射する。
さっと3方向に散るエマ達の前に、すかさず伏兵のハイザック隊が襲い掛かった。
灰色に輝く月が、漆黒の空間に塗り立てられる閃光を無言で見守っている。
月の裏の都市グラナダは、表の都市フォン・ブラウン市に継ぐ第二の都市であった。
放射線状に建造された道路と建造物のバランスは、流石の景観を誇る。
そのグラナダ中心部に位置するオフィスビルの一室に、東洋系の男が座っていた。
細い瞳に骨張った顔立ちは、アナハイム・エレクトロニクス社重役、ウォン・リーだ。
同社は、表向きは電子・電気機器の製造販売を中心とする複合産業企業体である。
しかしながら、実情は反連邦組織運動エゥーゴの最大出資者である上に、
その敵であるティターンズにも兵器を提供する謂わば“死の商人”そのものだった。
そして、ウォンはアナハイム社のエゥーゴ担当取締役に当たる人物である。
「コロニーは、間違いなくこのグラナダを狙っているだと‥‥‥」
ラーディッシュからの追加報告が彼の元へ届けられたのは、つい5分前の事だった。
「あのサラとかいう子供の言った事は正しかったということか」
その口調には、投降者サラ・ザビアロフ曹長を疑っていた事が見て取れる。
もっとも、古の昔から対峙する敵同士で間者を送り込み策を弄するのはよくある話だ。
それは時に成功して軍船を鎖で連環させ、時に失敗して偽手紙を持ち帰った。
デスクの上のラップトップを見て彼が呟いたのと同時に、部屋のドアがノックされる。
「‥‥‥誰だ?」
ウォンの呟きに答えるようにドアが開かれ、秘書を押し退けつつ一人の男が現れた。
「ウォン、エゥーゴの戦略論は聞き飽きた。市民を地下トンネルに避難させるぞ」
苛々とした口調で彼に宣言して来たのは、グラナダ市長オーウェン・ゲイルである。
月面第ニの都市を纏めるだけあって、恰幅も良く中々の押し出しの男だ。
「駄目だ。会長も、グラナダ市民の避難命令は出さない方が良いと仰っている」
殆ど表情も変えないまま、ウォンはオーウェンの要請を斬って捨てる。
ここで彼が言う会長とは、当然アナハイム社のメラニー・ヒュー・カーバインの事だ。
メラニーは、エゥーゴ旗艦強襲巡洋艦アーガマの名付け親として知られる。
ムッと口を引き結ぶオーウェンに向かって、ウォンは表情を引き締めて言った。
「エゥーゴの力に疑いを持たれたら、我々はスペースノイドに協力を得られなくなる。
だから、市民を避難させてエゥーゴへの不信感を育てるような事だけは止めてくれ」
そこまで言ったウォンは、唇を噛み締めながら「頼む」と小さく付け加える。
そのセリフ自体に間違いはなく、確かにここでエゥーゴの信用を落とす事は出来ない。
特に、先日可決した通称『ティターンズ法案』を考慮すればここが彼等の正念場だ。
しかしながら、それに巻き込まれた月面都市の住民の生命はどうなるのか?
納得ずくならまだしも、選択肢もなく危険に晒される彼等の立場こそ悲惨である。
「死ぬ時は一緒だとでも言うつもりか?」
AE社から多額の寄付金を得ているオーウェンは、重々しく問い掛けた。
本来なら私企業のアナハイムを、市長が無碍には出来ないのは滑稽としか言えまい。
ウォンは、デスクの上のラップトップの画面を指し示しながら重々しく言う。
「燕雀いずくんぞ鳳の志を知らんや、だな。我々の作った軍隊を信じて待ってくれ」
「君もここで待つというのか?」
オーウェンの言葉に、ウォンは元より避難するつもりなぞないと頷いた。
「これは元々、賭けで始まった戦いだ。この程度の勝負、待てないはずがあるまい」
心情的にはエゥーゴ寄りのオーウェン市長も、渋々と言った表情で口篭る。
「待とう、市長。その程度の忍耐がなければ、我々はいずれティターンズに負ける。
待てぬならスペースノイドにジャミトフ・ハイマンを駆逐する力がないという事だ」
二人は、不気味に近付きつつあるコロニーを見るように部屋の天井を仰ぎ見た。
グラナダから遥か遠く、月面都市フォン・ブラウン市上空には白い艦が浮かんでいる。
エゥーゴ旗艦強襲宇宙巡洋艦アーガマは、戦闘配備のまま暫しの待機中だ。
レコア・ロンド少尉は、船体中央の居住ブロックに設置されている食堂内にいた。
トレイを持って席を探していたレコアは、ふとブライト・ノア大佐を見つける。
食堂の片隅のテーブルに座っているブライトは、シチューを食べているようだ。
旗艦の艦長ならば、私室に食事を運ばせても誰も文句は言わないものを。
くすりと微笑したレコアは、考え事をしながら口を動かしているブライトに近付く。
「コーヒーは宜しいんですか?」
「すまん、いい」
顔を上げたブライトは、レコアに軽く首を振りつつ小さなため息を吐いて見せた。
「静かな食事もこれで最後かな」
トレイをブライトの前の席に置きつつ、レコアは彼のセリフに顔を顰める。
「嫌な事、仰らないで下さい」
「敵は子供を潜り込ませてきたんだぞ」
ブライトがサラ・ザビアロフ曹長の事を口にした瞬間、レコアは微かに息を呑んだ。
サラという少女がスパイだという事を、誰よりも良く判っているのはレコアである。
紛れもなくパプティマス・シロッコ大尉の謀略であるという事も。
それを誰にも報告しない時点で、レコアは既に消極的にエゥーゴに背任している。
しかし、レコアは未だ自分が仲間達を騙しているという意識はない。
ただ、エゥーゴ内で頼りにされる自分の立場を護る事こそが彼女には重要なのである。
「やはりスパイですか、あんな子が?」
殊更驚いた表情で言うレコアの心の奥底を、ブライトが見通せるはずもかった。
「ニュータイプを戦いで使う場合、年齢は関係ないな。昔もそうだった」
ブライトの瞳が、昔を思い出したのか懐かしくそして淋しそうな色になる。
そうだ、彼が7年前に生死を共にした仲間達は丁度あの少女くらいの年齢だったか──
まだ大人に甘えてたい年頃の彼等が、否応も無く手を血に染めたのだ。
もっとも、それはレコア・ロンドにしても同じ事である。
彼女も、7年前の一年戦争で初めて人を殺したのは彼等と大差ない16歳だったのだ。
それからずっと、レコアは地べたを這いずり回り、血を流しながら戦って来た。
「そうですね、年齢なんて関係ないですよね‥‥‥」
そんな二人から少し離れた配膳室で、一人の美しい少女がフライパンを操っている。
高く上がる炎に片目を閉じているのは、ベルナデッタ・ソロン伍長だ。
すんなりと細い鼻に桜色の薄い唇、そして滑々とした肌は白く透き通っている。
少し前まで残っていた暴虐による傷痕も、既に見つける事が困難だ。
ブラウンの綺麗な髪の毛を後ろで括っているが、整った容姿は見間違えようもない。
「炒飯、出来ました」
可憐な声でベルナデッタが言うと、さっとセラミックの器が差し出される。
フライパンから器に炒飯をよそいながら、ベルナデッタは秀でた額の汗を拭った。
「いやあ、ベルが手伝ってくれるようになってから評判が良いよ」
近くで野菜を刻んでいた料理長のセリフに、ベルナデッタはにっこりと微笑む。
「有難う御座います、嬉しいです」
彼女がこの厨房を手伝うようになったのは、『アポロ作戦』後からである。
もともと、ベルナデッタと親友のフランセス・エラワー少尉は艦内では便利屋だった。
以前はフランセスも清掃をやっていたし、ベルナデッタも少しはMSを扱える。
慢性的に人手不足の軍艦ならば、便利屋が重宝されるのは少しも不思議ではない。
パイロットでもジャガイモの皮剥きをしたり、パンを焼く女艦長さえ偶にはいる。
整備のアンナ・ハンナだって、給仕・偵察・捕虜の見張り・子守・医療補佐と大活躍だ。
そんな訳で、昔から料理が得意だったベルナデッタは厨房を手伝っていた。
フライパンを置いたベルナデッタは、配膳用の窓から恐る恐る食堂を見渡す。
「大尉‥‥‥」
そこにジュナス・フレイブ大尉の端正な姿を見つけられず、少女は小さく息を吐いた。
彼を見つければ慌てて隠れる癖に、見つけられないと哀しくなるベルナデッタだ。
実は、ジュナスは気付いていないが彼は何回も少女の手料理を食べている。
むしろ、彼の注文だけは奪い取るようにして彼女が担当しているというのが正しい。
精一杯の気持ちを込めて作っているから、絶対に美味しいはずだ。
それでも、その感想を聞く為に面と向かって話す勇気はないベルナデッタなのである。
少女は、自分が汚らわしい身体なのだという事は充分に判っていた。
強姦されて処女を奪われ、何人もの兵士に輪姦された自分は、穢れているのである。
制服を押し上げる豊かな胸元に手を置いたまま、ベルナデッタは唇を噛み締めた。
そんなベルナデッタに、配膳用の横長の窓越しに明るい声が掛けられる。
「すみません、注文いいですか?」
ハッと顔を上げたベルナデッタは、ぷるぷると顔を振って暗い表情を消した。
「あ、はーい。いいですよ」
ぱたぱたと近寄って来た少女を見て、声を上げたパイロットがパッと顔を明るくする。
「良かった、また今日もキミに逢えた」
「え?」
確か、名前は知らないがフォン・ブラウン市で補充されたパイロットだったろうか。
エゥーゴは、大規模な反攻作戦に向けてこれまで以上に新人を補充しているのである。
「あ、ごめん、突然こんな事言って。でも、怪しいヤツじゃないからさ」
目を丸くするベルナデッタに向かって、青年は礼儀正しく頭を下げて来た。
「ボクの名前は、カトラン・トゥシャール少尉。ね、キミって付き合ってる人いる?」
カトランの言葉に、ジュナスを思い浮かべてしまったベルナデッタは必死で首を振る。
「良かった。じゃあボクがカレシに立候補しても問題はないって事だね」
「!? で、でも‥‥‥あたしなんて‥‥‥」
屈託無く微笑む青年の笑顔に、頬を染めるベルナデッタの鼓動が急に激しくなった。
次 回 、 「 欺 き 欺 か れ て 」
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!って
ジェナスひそかにぴんち?
エロパロ板での存在意義がますます薄くなっていくぞ
がんばって反撃だ!
く、くろすぼーん。
第2次αの、あの長谷川絵でも安彦絵でもない、
微妙なキャラデザだきゃあ、何とかして欲しか
ったと思う今日この頃、ISAP様、お疲れ様です。
前回予告のボトムズ節は、特に内容とは関係
なかったんですね。
今日の感想は、只一言。
頑張れジュナス、超頑張れ。
...良く見ると、今度の次回予告は...
タクティクス・オ○ガ??
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
おお、ベルが出てる。フライパン持って出てる!
>ブラウンの綺麗な髪の毛を後ろで括っているが
いいですねぇ。厨房にいるんですからやはりエプロン着用は確……む!? むむむ。
>制服を押し上げる豊かな胸元に手を置いたまま
豊かな胸! じゃない。制服なのでエプロン着用じゃないんですね……orz
エプロンじゃないのが惜しまれますが(ホウ統が落鳳坡で死んだぐらい)、髪を括ってるのが
リボンならポイント高しです。ちょうちょ結びで。ええ。
ジュナスの手料理を率先して作る健気な子ならば、そういう風体こそが似合うのです。
つかジュナス、ものすごい果報を受けときながら気付いてないって。朴念仁ですなぁ。
ま、たぶん料理がうまい日があるとは思ってるでしょうが。
そしてついに対抗馬がキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
いいですよ。こういう第三勢力の存在ッ!
三国志だって呉がいるんですから、色々面白い展開が生まれた訳でして、カトラン君の活用次第じゃ
大躍進を遂げるやもですね。
ただそろそろ中盤に差し掛かるので、こういうVOEの『本筋』に関わる部分は、ある程度率先して
描かれるべきだと思います。ええ。でないと終盤が大変な事になりそうで……
スパイについては、ミハルも(ニュータイプじゃないですが)サラぐらいの年でやってましたよね。
で、メール欄見て、探すことしばし。なるほど!
偽手紙は、横山光輝三国志じゃ「早々に曹操さまに知らせねば」ってギャグが炸裂した頃のですね。
ところでもう半月もすれば横山光輝氏が亡くなられて二年ですが、早いものですね。
あ。失礼ながら、「燕雀いずくんぞ”鴻鵠”の志を知らんや」ではないでしょうか。
google検索では”鳳”の方は一件だけでしたので。
「弘法も筆の誤り」と言いますし、さほど気にはなさらず。
> 豊かな胸! じゃない。制服なのでエプロン着用じゃないんですね……orz
コックコートじゃなくてエウーゴ制服の上からエプロンとか
実はカトランがスパイだとベタだが波乱の予感に期待!
ベルがうじうじしてるからフランが変に後ろめたさを感じてるんだが、
アレだけトラウマものの体験の後では無理もないかな
(ジェナスがもっと気が利いてれば問題無いんだが)
対抗馬の出現で一気に進展してホスイなぁ
ベルタンが一生懸命「チャーハン作るよ!!」しているところを
思い浮かべて萌え
しかし
>>451 >>453とか過去の書き込みネタをちゃんと組み入れる
ISAPさんはすごいや
ウム、まったくだな。本当に恐れ入る。
ところでジュナース!ベルがベルが・・・・・・・・orz
ここはジュナスの男気、いや漢気をみせてほしいぜ。
なんといったって我らが主人公なんだから。
ベルにはカトラン、フランにはフラグ
ジュナスもそろそろ朴念仁卒業しないとまた遅かったなんてことに…orz
ジュナスガンバレ
あと細かい話ですまんが
宇宙船の中で「高く上がる炎」はまずいんじゃないかな〜
潜水艦ではいち早く電磁調理器が導入されてるくらい
密閉空間での火の取り扱いは難しいんだけど
ところで、
【カトラン・トゥシャール】って
【エルシー・シャトラン】に似てるよね。
なんかやな予感がするんだけど。
寝取られというよりエルシーdが男装して
エゥーゴ潜入キタコレ?とか思ったわけだが。
で、ベルがM調教されると。
>>658 そこまでいっちゃうともはや終わりかと・・・
しかし、簡単にドキドキしてしまうベルタンは俗に言う嫌われヒロインタイプか
昇天してしまったカラダの記憶が蠢きだすのです
661 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/32(土) 00:10:45 ID:T+TYggKo
第三勢力期待アゲ
3月32日sage
連載終了の暁には、住人総出でISAP氏をリアルに胴上げしましょう!
だが断る!
…短くても5年後くらいになりそうな気がする
それを予定すると読者の一人が
「私がISAPです」とか言いそうなので却下ww
いや、映画化が先だろ。
18禁?
実写?
>>659 ドキドキするのは女の子なら当然
本当の恋は胸が苦しくなるのだよ
ベルタンには是非、何度もしつこく食堂に来てはモーションをかけてくるカトランに
対して「あなたに食べさせるタンメンはありません!」とか言ってほしいな。
ここでISAPさんから重大発表
その前に一旦コマーシャル
CM明けに臨時ニュースで
婚約発表!
私達(ISAP氏×俺)幸せになります!
>>659 陵辱されたって事で必要以上に他人にかかわろうとしていなくて、
周りも事情を察してあまり近づかないようにしていた節がある
そこで事情を知らない者が急接近
そらドキドキするわな
捕手
VS
一塁走者
wktk
(´・ω・`)ショボーン
あきらめるな!
ま、次回予定日かいてなかったし、
いままでも間があいたことはあるからのんびり行こうよ
ネタと文才があれば今が注目浴びるチャンス?
俺はどっちも不自由だけど
ISAPさんはちゃんと投下してくれる、おれは信じてる。
同時に新たなSSも楽しみに待っているよ。きっとISAPさんだって
自分だけに期待されるのは本意ではないはず。
しかし長く、いつになるかわからない投下を続けるISAPさんに不満を感じないのは
作品としてクオリティの高いものを提供してくれることに対する感謝なんだろうな〜。
加えてあの謙虚さときたらFANにならずにはいられないわな。
追伸
本人乙は禁止な
映画おもしろい?
賛否両論。
個人の感想ブログ類を回ると賛の方がやや多めな感触。否定派はボロ糞
言ってるが、これはガノタの伝統だからな。
TV版をシャアの物語だと捉えてた人・ストーリー展開に変更が
あると期待してた層(基本の物語ラインは変わらないから)に
は少し物足りないかもしれない。
一回目よりも3回目とかの方が面白いのもいつものこと。
そっか、CMとか見てもあまり食指が動かなかったんだけど、DVD借りてみるかな。ありがとノシ
後、展開早いから一回目は少し疲れるよ。
でも前編新作アニメの方がよかった。
星の鼓動は愛、映画館でぼろぼろ泣いてしまった俺が来ましたよ
☆ チン マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜
☆ チン 〃 Λ_Λ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < 連載四周年まであと一ヶ月〜〜
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| .佐賀みかん. |/
音楽はめぐりあい宇宙が一番いいな
VOEのラストでは脳内で井上大輔を流す予定
音楽はEternalWind一択のおいらがきましたよっと
いくつもの愛をかさねてを流そうものなら
人が死にまくりそうなのでやめておこう
(もともと曲自体も良い曲なんだが)森口のガンダム歌はどれも良い
森口は才能を無駄遣いしている
井上大輔、森口、ガクト どれも悪くないよね
でもラップはダメだよ
TM?なにそれ?
TMって言ってもNとRがあるけどね
西城秀樹と谷村新司も忘れんでやってください
あと映画といえばやしきたかじんもw
谷村新司と∀序盤はピッタシかんかん
西城秀樹、良かった。
ZはTV版の印象が強いからガクトに違和感を感じてしまう。
悪くは無い、気分の問題だね。
今だ!700ゲットー!!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ (´´
∧∧ ) (´⌒(´
⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
 ̄ ̄ (´⌒(´⌒;;
ズザーーーーーッ
>>702 まだ、回収していない伏線があるのです‥‥‥
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第153回
(C)2002,2003,2004,2005 ISAQ > ISAP PRESENTS.
走査線と共に左右にブレる通信スクリーンの中には制帽を着けた女性軍人の顔がある。
地球連邦軍のグレーの制帽の下には、金髪のボブカットが輝いてた。
襟元を見ても、その妙齢の女性は軍服を寸分の隙も無く着ている事が判る。
庇の下から覗く瞳も、真剣そのものといった真っ直ぐなものだ。
『フォン・ブラウンまで30分という処です』
声質自体は柔らかく女性らしいが、口調は平坦で何処か素っ気無い。
襟に付いている階級章は少佐──彼女の名は、マニティ・マンデナ少佐。
マニティ女史と呼ばれる彼女こそ、アイリッシュ級1番艦アイリッシュの艦長である。
「おつかれさまです、艦長」
エゥーゴ旗艦強襲巡洋艦アーガマのブリッジでは、トーレスが敬礼を返していた。
月面都市フォン・ブラウン市上空に浮かぶアーガマは、待機状態である。
マニティが指揮するアイリッシュ級巡洋艦は、エゥーゴが独自に開発した最新鋭艦だ。
旗艦であるアーガマの後継艦として、歴史上四隻まで建造されたとされる。
前方に長く伸びている2本のカタパルトなど、二隻は似ている部分が多い。
通常、アイリッシュ級の開発によってグリプス戦役は一つの転機を迎えたとされる。
これまでのティターンズとエゥーゴは、かなりの部分同じ武器を使っていた。
共に地球連邦軍の一部であればこそ、必然的に起こってしまう捩れ現象であろう。
双方が使うサラミス改級巡洋艦なぞ、識別コードが無しでは砲撃戦も出来ない。
RGM-179 ジムUは、カラーリングを変えてなんとか有視界戦闘に対応している惨状だ。
何よりも、敵味方の使う武器が同じでは兵器のコマーシャルにならない。
それでは、スポンサーであるアナハイム・エレクトロニクスの利益にならないのだ。
エゥーゴは、単に勝つだけでは戦争商人達の懐を潤わせられない。
彼等が開発した新しい兵器を使った上で、性能を誇示しながら勝つ必要がある。
だからこそ、自前の戦艦の充実に繋がるアイリッシュ級の竣工は転機とされるのだ。
その一番艦であるアイリッシュの艦長なら、当然有能な軍人のはずだ。
だが、画面の中のマニティの態度は、戦艦を預かる人間にしては威厳が無い。
『ブライト艦長はご休憩ですか?』
トーレスがそのセリフに頷いた瞬間、通信機の向こうで甲高い警報が鳴り響いた。
スクリーンの中のマニティ女史の整った顔が、さっと強張る。
監視員のシーサーが慌てて顔を上げるが、アーガマでは敵襲をキャッチしていない。
短距離レーダーの感度を最大限に上げつつ、トーレスはコンソールに向かって叫ぶ。
「マニティ艦長、ティターンズですか!?」
『え? あ、あ、どうしたら‥‥‥』
だが、通信画面の中のマニティはオロオロと周囲を見回すだけだ。
アーガマのブジッジ・クルーは、思わず額に手を当ててため息を吐く。
画面の中のマニティの傍には、肌の黒いアフリカ系の美しい少女が寄り添って来た。
『艦長代行、MS隊に出撃命令を出すべきかと』
チョコレートを溶かし込んだような肌に、黒水晶のような瞳の女士官である。
エマニュエル・クリル中尉──アイリッシュ級1番艦アイリッシュの副長だ。
この時代、人材不足もあって殆どの宇宙戦艦は操舵主が副長を兼ねるのが通例である。
わざわざ副長を専任で置いている辺り、上層部の評価が判るというものだ。
そう、エマニュエルが呼んだ通りマニティ少佐は正式なアイリッシュ艦長ではない。
マニティ女史は、数ヶ月前まで地球連邦軍グラナダ駐在部隊司令官だった。
月面都市グラナダと言えば、月でもフォン・ブラウン市に次ぐ大都市であり
尚且つ、今回ティターンズがコロニー落としを仕掛けているエゥーゴの拠点でもある。
そんなグラナダの司令官というからには、マニティ自身は相当に有能な軍人だ。
ただし、彼女はこれまでに戦艦の艦長を務めた経歴は全くない。
本来、アイリッシュの艦長はロスクニー・グレゴリー卿が就任するはずだった。
ところが、彼が指揮していたサラミス改級マッキンリーが不幸にも撃沈されてしまった。
困ったエゥーゴ首脳陣は、次に階級の高いマニティを引っ張り出したのだ。
それが、マニティ・マンデナ少佐にとって悪戦苦闘の日々の始まりだったと言えよう。
『あ、そ、そうね‥‥‥MS隊を出しましょう』
助かったという表情のマニティから離れ、黒い肌の少女が凛と声を張り上げる。
『MS隊、準備出来次第順次発進! 我が艦を護りつつ敵の出鼻を挫け!』
まるで艦長のような堂々とした態度で、エマニュエル副長はトーレスに視線を移した。
『敵はティターンズ旗艦ドゴス・ギア。MSは3機、機種は不明』
「了解、こちらからもMSを出せるかどうか確認する」
トーレスの回答を受け取ってから、少女はマニティに向かって低く言う。
『これで宜しいでしょうか、艦長代行』
クルーの殆どと同様に、エマニュエルも決してマニティを艦長と呼んだりはしない。
その理由は充分に判っているから、マニティも唇を噛み締めつつ頷くのだ。
『いつもありがとう、エマニュエル』
所詮、彼女はこのアイリッシュ級ネームシップの艦長“代行”でしかないのである。
マニティの微笑みに、エマニュエルは怒りを抑えたような表情で頷く。
「此方でも敵を見つけました! 敵はRX-110 ガブスレイ・タイプの模様!」
シーサーが声を張り上げると同時に、ブリッジのドアが小さな空気音と共に開いた。
「やはりドゴス・ギアが来たか!」
泳ぐようにキャプテン・シートに飛び込んだブライト・ノア大佐が大声で叫んだ。
「Ζは出られるな? シュツルム・ディアスも出させろ!」
「了解!」
トーレスが前を向いたまま叫び、操舵主のサエグサがブライトにニヤリと笑い掛ける。
「艦長、口の端にシチューが付いてますぜ」
ムッとしつつ口元を拭うブライトに、コ・オペレーターのキースロンが肩を揺らした。
「何を笑っている。アーガマはフォン・ブラウン市上空に固定!」
アーガマ船体中央で回転していた居住ブロックが、ゆっくりと格納されて行く。
月から天を見上げた遥か彼方で、断続的な光芒とビームの閃光が瞬くのが見えた。
音の伝わらない宇宙空間だからこそ、逆に耳を劈くような爆音が想像される。
アーガマの居住ブロックは、非戦闘時には回転しつつ重力を発生させるシステムだ。
その場合、ブロックは船体から突き出されたアームに支えられている。
先程の警報と共に回転を止めた居住ブロックでは、急速に重力がなくなっていた。
靴底の固定を忘れた粗忽者が、見っとも無く身体を浮かせて失笑の的となる。
アームは船体に引き寄せられ、アーガマは臨戦態勢になった。
慌しい艦内の居住ブロックの自習室には、サラ・ザビアロフ曹長が軟禁されている。
ティターンズのノーマルスーツを取り上げられた少女は、制服のままだ。
身体がふわりと宙に浮くと、その黒い上着の裾がひらひらと動き、髪の毛が舞う。
軽く閉じられていたサラの瞳が開き、何かを考えるように細められた。
自習室の前には、なし崩し的に監視役をしているレコア・ロンド少尉が立っている。
「監視なんて必要あるのかしら‥‥‥」
レコアが言う通り、自習室は内側からは開けないからサラが逃げられるはずがない。
寧ろ、レコアはこんな所で使い走りのような任務をするより戦場に出たかった。
今回のグラナダ沖海戦で、MSA-005 メタスはファ・ユイリィ軍曹が担当している。
要するにレコアは元女子高生に負けたと言える訳で、内心忸怩たる物が捨てきれない。
それに、サラという少女の傍にいると危険だという直感がレコアにはある。
苛々とため息を吐く彼女は、ふと通路の角を曲がって誰かが近付いて来たのを見た。
それをテレンス・デニケン少尉だと認め、レコアは軽く眉を顰めた。
この青年も、確か今回の作戦ではMSを宛がって貰えなかった待機組のはずだが──
「何か用なのかしら?」
「あ、あの、見張り、代わりますよ」
空中を流れて来たテレンスは、青いノーマルスーツの靴底を床に付けつつ慌てて言う。
ドモりながらのセリフは奇妙だが、しかしレコアには渡りに船だ。
サラが何を吹き込まれ企んでいようとも、部屋から出られない以上危険はあるまい。
テレンスの態度に引っ掛かる物を感じつつ、レコアはそれを無視した。
傍らの扉から予備のノーマルスーツを取り出すと、彼女はテレンスにそれを手渡す。
「そう? じゃああの娘にノーマルスーツに着替えさせておいて」
レコアが空中を流れて行ってしまうと、テレンスは緊張した表情で自習室に近付いた。
彼が自習室の扉をノックすると、中から小さな「はい」という声が聞こえて来る。
その声の可愛さに思わず胸の鼓動を高めながら、テレンスは扉を小さく開けた。
隙間からノーマルスーツを部屋の中に滑り込ませ、さっともう一度ドアを閉める。
「あ、随分外が騒がしいみたいね」
ノーマルスーツを受け取ったサラ・ザビアロフが、相手をテレンスと認めて言った。
彼女にとって、この青年は真っ先に自分を庇ってくれた相手である。
そして、先刻のあのカミーユ・ビダン少尉という少年程に利発ではないようだ。
「MSの出撃が始まったんだよ。君の情報のお陰で部隊の一部がグラナダに向かった。
けど、敵の他の部隊がこのフォン・ブラウン市を狙って来たんだ」
サラは、ノーマルスーツのチャックを開きながら扉の向こうのテレンスに問い掛ける。
「サイズ、合うのかな?」
「君の身上書のサイズが間違ってなければ、標準タイプで大丈夫だと思うけど」
少女の肢体を想像して汗を掻くテレンスに構わず、サラは独り言のように言う。
「安物の方だからか‥‥‥」
サラが渡されたノーマルスーツは、生地が薄めのエコノミー型だった。
チラッとテレンスを横目で見てから、サラはおもむろに制服の前のボタンを外し出す。
「‥‥‥え?」
本来、ノーマルスーツは制服を着たままでも着用が可能なはずだ。
黒い軍服の前方のボタンを外し終わると、少女はすっと上着をズラし肩を出した。
サラは、軍服の中にはノースリーブのタンクトップしか身に着けていない。
染み一つ無い白くすべすべとした肩が、自習室の薄暗い照明の下で光る。
胸元を微かに押し上げている膨らみが、軽く前後に鼓動しているのが魅惑的に見えた。
そこまで凝視してしまったテレンスは、不意に気付いて慌てて横を向く。
しかし、その動きは如何にも芝居じみていてまるで純情さを誇示しているかのようだ。
無論、テレンス自身がそんな下品な計算をしている訳ではない。
ただ、得てして女性に慣れていない男の取る行動はかように痛々しい部分がある。
何事もオーバーアクションになりがちで、周囲が居た堪れないのだ。
下を向いて小さく苦笑したサラは、上着だけを脱いでノーマルスーツを着込む。
流石に、スラックスを脱いでショーツを見せてやるようなサービスまではしない。
それから、サラはこれ見よがしに横を向いたままのテレンスに近寄って言う。
ふわりと良い香りが自習室の小窓から匂って来て、サラの快活な声が響いた。
「ね? 貴方は、こんな所にいていいの?」
一瞬、サラが何を言っているのか判らずにテレンスは聞き返してしまう。
「ど、どういう事?」
「貴方もパイロットなのでしょ? 出撃しなくちゃいけないんでしょ?」
少女のストレートな質問に、テレンスは思わず口篭ってしまった。
前回の『アポロ作戦』に於いて、テレンスは敵MSを一機も討ち取っていない。
エゥーゴにとって重要な作戦に抜擢されながら、彼は何の成果も上げられなかった。
更に、続く『フォン・ブラウン市奪還作戦』にはエントリーされなかった。
そして、今回のグラナダ沖海戦にもスタメンに入れずに控に回っている状態である。
「いや、こっちがそのつもりでも、僕にはMSがなくてさ」
仄かに憧れる少女を前に、こんなセリフを言わなければならない自分が情け無い。
サラの軽蔑したような目が見たくなくて、テレンスは目を伏せる。
余りの悔しさに歯軋りをする彼の耳に、サラ・ザビアロフの優しい囁き声が聞こえた。
「MSがないですって?‥‥‥私のハイザックが、あるじゃない」
── 次 回 、 「 サ ラ の 策 謀 」
久々にこのスレのぞいてみたよ。
そうか、カツは死んだんだったね。
これからまた読んでいこうと思うんでよろしく。
ISAPさんいつも乙です
それにしてもテレンスに強烈な死亡フラグが・・・
>>705-711 すみませんが、これって毎回全話にリンク張るのなら
htmlでインデックスページでも作ってもらって
そこから各話にリンク張れば1レスで済むのでは?
よし、じゃあおまいが作ってください。
むぅ、なんだかまたヘタレ臭のする新キャラが・・・
ウォルトンが訓練中の今、マニティ少佐とテレンス君で
ヘタレ分補充?
>>725 おれは本文に入る前の「これから始まるドキドキ感」が好きだ。
そしてISAP氏もそれを楽しんでいる、と想像する。
読ませる者と読む者との対決前の静寂。意識が高揚している状態での一時の間。
なんとも味わいがあると思わないか?
そこに合理性は不必要だと思わないか?
長期に渡る連載のモチベーションの維持と読み手を飽きさせない普遍のパターンの裏には
ISAP氏の才能という恐るべき熟慮があるんだろうと思う。
しかし、これでISAP氏がすぐに変更しておれがコケるってのもそれはそれで味わいだ。
>>728 さすがにそりゃ持ち上げすぎだ。下手すりゃ皮肉にすら聞こえる。
アレは、アニメでいうOPだと考えれば無問題
むしろ、EDが欲しい
つまりスタッフロールか
企画 原案 ISAP
これだけしか思いつかない('A`)
あれOPだったのか
俺はてっきりCMだと思ってたよ
まとめリンクページを作るだけ作って、後どうするかはISAP氏に丸投げしとけばいいんじゃない?
使ってもらえるなら維持・更新。使ってもらえないなら速攻破棄で。
OP=
>>704 CM=>>705-
>>711 そしてED
CAST その話の登場キャラ
企画 原案 ISAP
提供 「2ch」「南極条約」
これで良いw
丸投げはさすがにどーかとおもう
>>735 単なる作りっぱなしじゃなくてまとめリンクの必要性の判断を丸投げってこと。
使ってもらえるならどうぞ、程度の感覚で作ると言いたかった。
多分リンクページ作るだけなら1時間もあれば出来るだろうし。
>>703 遅ればせながら、感想をば。(短めですいまみせん)
商業的な側面からの戦争描写は好きです。大好きです。
>ただ、得てして女性に慣れていない男の取る行動はかように痛々しい部分がある。
>何事もオーバーアクションになりがちで、周囲が居た堪れないのだ。
一兵卒のテレンスはともかく、責任ある立場であるところのヘンケン艦長までもが
これに当てはまるってのが何ともw
ただ、慣れ不慣れを取っ払って考えてみると、エゥーゴ勢の男性は
みな女性がらみで痛々しくなってしまいそうな気も。
比較的常識人のテオですら、リベカ絡みじゃめっちゃ怒りますし。
ウォルトンだけは奮発の材料にしてますが。
そういえば、テオやリベカはマニティ女史の艦に乗っていましたっけ?
そろそろ再登場しそうな予感があるのですが……
原作:富野
監督:ISAP
企画:名無しさん@ピンキー
提供:ひろゆき
協力:南極条約
作画監督:名無しさん@ピンキー
とか後はもうそんなんだ
ううん知らないけどきっとそう
740 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 06:54:46 ID:/C+abmxB
だが
741 :
736:2006/04/27(木) 16:28:31 ID:fp+SLEsB
ついでにdat形式のファイルもうpしといてくれるとなおありがたいんだけど
そこまでは言うまい。
おっと、言い忘れてた。
ぐっじょぶです!
遂に神がもう一人降臨したみたいだ。
736氏、お疲れ様でした。
>>741 GJ!
口だけじゃなくて行動できるヒトは尊敬するよ、マジで
746 :
741:2006/04/28(金) 00:23:57 ID:9pyvRxCy
>>742 うpしてもいいけどファイルが無い。
提供を受ければすぐにでもうp出来るけど。
メモ帳にコピペしたものなら8以外はある。
8は回収前にdat落ちしたorz
>>741 マジGJ!
あと、南極のやつは30話まであるんでよろしく
>>746 そっか、気持ちだけいただいとくよ。
どうもありがとう。
最近またこのスレ読み始めたんで
途中抜けてるところを読んでおきたいんだけど、
htmlだとポップアップとかできないから読むのしんどいんだよね・・・。
ISAP氏がこのリンク先示せば書き出しの負担減るな
gj
ttp://ranobe.sakuratan.com/up2/upload.html に過去ログをうp。passは当然、isap。
34602はdat形式。
34603はhtml形式。需要があるかは分からないが、とりあえず作った。
datについては、かちゅ〜しゃ以外で見れるかは不明。スマソ。
かちゅ〜しゃなら
katjusha → log → sakura03.bbspink.com の順にフォルダを開き
「eroparo」に入れれば多分見れると思う。
再うpはISAPさんさえ良ければご自由に。要は広まればよいのだ。
ちなみに第一話から読んでるので、sakuraに移転する前のログも持ってる。
>>750 >ちなみに第一話から読んでるので、sakuraに移転する前のログも持ってる。
長いおつきあい、ありがとうございます。
私の文章、少しは、上手くなっていますか‥‥‥?
彼の指で粘膜を刺激された瞬間、サラは全身を硬くして恐る恐る息を吐く。
上から下へ、下から上へ、彼の指が本来触れられるはずのない場所を愛撫していた。
「ああ‥‥‥」
閉じた瞼の睫がぷるぷると震え、少女の剥き出しにされた二本の脚が揺らいだ。
彼女にとって、肛門は性行為には無関係の排泄の為の器官だった。
そこで快楽を感じるなぞ信じられなかったし、あのレコアを軽蔑さえしたのである。
今のサラは、口の中はカラカラに乾き心臓の鼓動は早鐘のようだった。
「ふふ、アヌスがひくひくと動いているぞ」
「そ、そんな事言っては‥‥‥いけません」
悪戯っぽく言うシロッコの言葉に、サラの頭の中がかあっと真っ赤に染まってしまう。
恥ずかしくて死にそうで、その癖、腰の辺りにずうぅんと快感が生まれている。
「んーっ、んんん」
くすぐったさと恥ずかしさからくる感覚は、サラの官能を確実に刺激していた。
お尻の穴を弄られている内に、少しずつ腰の辺りが熱くなって来たのだ。
子宮が蠢くような感覚があり、がくがくと震え出した腰がそれを加速させた。
しばらくサラのアヌスを弄ったシロッコは、手袋を脱いで指先に唾を付ける。
「サラ、力を抜くんだ」
言われるままに、サラは顔をソファに埋めたままヒップの力を抜く。
ふと、サラ・ザビアロフは、敏感な窄みに何か湿った物が触れて来た事を感じた。
「え?‥‥‥あ、ひゃああぁぁん!」
シロッコの指が窄まりの中に入り込んだ事に気付き、サラは思わず悲鳴を上げる。
ソファの端をぎゅっと掴んだまま、サラは目を閉じてぶるぶると震えた。
激しい違和感と、少しだけの快感で、彼女の全身に激しい鳥肌が立つ。
サラの中に入って来た指は、ぬるんっと奥まで入り込んで腸内を抉って来た。
彼女がそれ以上抵抗出来ないのを確認したのか、シロッコは指をピストン運動させる。
「あ、あ、あ、あ、あ」
可愛いらしいアヌスに飲み込まれた指は、容赦なく奥へ奥へと進んで行った。
「やあぁぁん」
無意識に上げた声が、媚びた女のそのものの声だったからサラは驚く。
愛想のない性格だと自覚している自分が、雌の声が出せる女だとは思わなかったのだ。
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第154回
(C)2002,2003,2004,2005,2006 ISAQ > ISAP PRESENTS.
驚いて顔を向けたテレンス・デニケン少尉は、そこに少女の優しげな瞳を見つける。
「あたしなら、ハイザックの操縦を教えてあげられるわ」
テレンスの脳裏に、エゥーゴ旗艦強襲巡洋艦アーガマの甲板に立つ緑のMSが浮かんだ。
サラ・ザビアロフ曹長が投降の際に乗って来たRMS-106 ハイザックは放置状態である。
恐らく、落ち着いていない艦内ではロクな固定もされずにいる事だろう。
もっとも、唯一の投降者が自習室に軟禁されている状態では誰も警戒なぞすまい。
「‥‥‥サラさんが?」
薄い赤色の髪の少女に、手取り足取り操縦を指導される場面でも想像したのだろうか。
テレンスの上擦ったような声を、聞き逃すようなサラではない。
彼女は、ぐいっと身体を自習室の扉に付いている小窓に押し付ける。
少女の白いノーマルスーツの前ファスナーは、乳房の中間ほどまでしか上げていない。
サラの控え目な胸元が、寄せられて微かな谷間を薄っすらと描いている。
「貴方が持って来てくれたノーマルスーツのお礼をしたいの」
「でも、これはレコア中尉の命令だから‥‥‥」
アーガマの艦内には警報が断続的に響き、遠くからは低い爆発音が聞こえて来た。
「持って来てくれたのは、貴方よ。ありがとう」
ここまであからさまな好意を見せ付けられれば、誰でも相手の好意を感じるだろう。
巧みに角度を計算しながら微笑み、サラは腕をぎゅっと寄せるようにする。
「う、うん」
一旦それに目を奪われてから、テレンスはバネ仕掛けのように目を逸らした。
そんな純情を装った行動を馬鹿にしたように見た後で、サラは親しげな表情になる。
「あたしを連行していくフリをして、モビルスーツデッキに出られるでしょ?」
「う、うん‥‥‥そうかな。そ、そうだね」
少女の声に背を押されるように、テレンスは自習室のドアを大きめに開ける。
「‥‥‥」
その空間を満足そうに見つめた後で、サラはステップを踏む様に廊下に出て来た。
ちょっと背を屈めてわざわざ青年を見上げつつ、少女は少し目を細める。
「ちゃんと、名前、聞いてなかった」
確か、身上書が正しければサラという少女は15歳でしかなかったはずだ。
だとすればテレンスよりは6歳も年下であり、この年代の6歳という差は非常に大きい。
「そうだったけ!? 僕はテレンス・デニケン。少尉なんだ」
少女が提案した大胆な計画に、この時のテレンスは身体の心が震える気分だった。
少なくとも、年下の少女に意気地なしや軟弱者と思われたくはない。
それが、ちょっと気になる可愛い少女であれば尚更であろう。
「サラ・ザビアロフよ。あたし、貴方の活躍、見たいな」
囁かれた瞬間、テレンスの中でハイザックを無断使用する決心が固まった。
むしろ、それを使って戦場で大活躍する自分の姿を夢想してしまったと言っていい。
「えっ、え‥‥‥、そうだね。じゃあさ、ヘルメットして、僕の前に」
ノーマルスーツの腰のボックスから、テレンスは無反動拳銃を取り出した。
もっとも、訓練以外で撃った事なぞないから構え方もまるでサマになっていないが。
「デッキは、そこの角を右に行って、しばらく直進さ」
リフト・グリップを掴んだサラが、静かに前方に向かって泳ぎ出す。
片手に拳銃を持ったテレンスは、後ろを飛びながらアーガマの案内を続けた。
その弾んだ声を背後に聞きつつ、口元を歪めたサラは嘲笑を込めて背後に語り掛ける。
「貴方のお手伝いが出来て‥‥‥あたし、嬉しいわ‥‥‥」
アーガマの駐在するフォン・ブラウン市にほど近い宙域は、既に戦闘の混乱の中だ。
グリーンやオレンジのビームが飛び交い、ミサイルの爆発が宇宙を彩っている。
眩い爆光に照らされたのは、アイリッシュ級1番艦アイリッシュだ。
その船体中央上部に備え付けられている2門の主砲が、連続して吼えている。
狙うは、ダークレッドで塗装された異常に大型の禍々しいシルエットの戦艦だ。
指揮権をパプティマス・シロッコ大尉が持つ、ティターンズ旗艦ドゴス・ギアである。
「情報では地球に帰ったはずだったのに」
騒々しいアイリッシュのブリッジで、マニティ・マンデナ少佐が愕然と呟いた。
更に左右の砲台から放たれたビームの奔流が、宇宙空間を切り裂く。
ドゴス・ギアは、フォン・ブラウン市を見事な采配で占領した後でそこを去っている。
その後の行き先は、さすがのエゥーゴの情報網でも掴めていなかった。
司令として乗艦してるシロッコという“木星帰り”は、最重要監視人物なのだが。
「情報が古いだけでしょう」
マニティの隣に立っていたエマニュエル・クリル副長が、二コリともせずに言う。
チョコレートを溶かし込んだような肌に、黒水晶のような瞳の女士官は不機嫌だった。
「艦長代行! 敵MS隊が最高速で接近中です!」
エマニュエルの口調にヘコむマニティに、オペレータが状況報告を叫んで来た。
現在のアイリッシュは、積載しているMS隊の半分をドゴス・ギア迎撃に出している。
どうやら、出撃した先発隊は敵を抑え切る事が出来なかったのだろう。
もっとも、ガブスレイ相手にMSA-003 ネモ3機では荷が重いのも仕方あるまい。
メインスクリーンでは、2つの小さな光芒が一気に膨れ上がるのが見えた。
「‥‥‥っ!」
顔を蒼褪めさせるマニティ女史を、エマニュエルがちらっと横目で見る。
フォン・ブラウン市防衛に専守しているアーガマからの救援はまだ到着しない。
不意に、マニティを護るように、後ろに従えるように、エマニュエルは移動した。
彼女は、艦長“代行”に背を向けたまま振り向きもせずに口を開く。
「彼等を出さざるを得ないでしょう」
当然ながら、アイリッシュもまだエース級の小隊は温存していた。
こんな早いタイミングで出すのは少々計算外だが、背に腹は変えられないだろう。
キャプテン・シートの近くのスクリーンには、格納庫の光景が映っていた。
格納庫に2機並んで立っているのは、明るいオレンジ色と白で塗られたMSだ。
MSA-004K ネモV、既に試作されていたMSA-004 ネモUの武装強化プロトタイプである。
先行試作機としてアイリッシュに配属されている機体で、実戦経験はまだない。
エマニュエルは、ネモVに乗るアイリッシュのエースに向かって言う。
「テオドール小隊、出撃宜し!」
彼女の凛とした声に、予期したのとは別の回線から突然能天気な声が返って来た。
「出撃準備、おっけーっ!」
朗らかな声にブリッジが目を丸くするのと同時に、困ったような声が流れる。
「リベカ、代わりに答えちゃダメだよ‥‥‥」
操縦席で困ったように微笑むテオドール・チャーチワード少尉が、通信画面に映った。
隣のスクリーンに映るのは、豊かな胸の美しい女性──リベカ・マレリー少尉だ。
ノーマルスーツを押し上げている魔乳は、その布地を極限まで膨らませていた。
バイザー越しには、ヘルメットに収められているふわふわの巻き毛が見える。
彼等こそ、このアイリッシュを支えるエース・パイロットだった。
『ジャブロー侵攻作戦』後、宇宙に戻った二人は戦いの中で着実に腕を上げている。
「元気そうで宜しい。艦長代行、彼等を迎撃に向かわせるべきだと思いますが」
エマニュエルの冷静な進言に、マニティはただ頷く以外に何も出来ない。
「そ、そうね‥‥‥」
「了解! テオドール小隊、出撃!」
テオドールの声と共に、ネモV1号機がアイリッシュの左カタパルトから射出される。
左肩に背負った大型キャノン砲と右肩のスパイク・シールドが勇ましい。
「きゃー、あたしのテオ、カッコイイー!」
それを追い掛けるように右カタパルトを高速で滑りつつ、リベカが浮かれる。
リベカの乗るネモV2号機も、バックパックのバーニアを全開にした。
背中から長く伸びる炎を吐き出しつつ、2機のネモVはアイリッシュ前方に降り立つ。
「‥‥‥相変わらず元気ね」
気を呑まれたように呟くマニティのセリフに、エマニュエルは無反応だ。
「敵機、本艦の射程圏内に入ります!!」
オペレータの少女が叫ぶと同時に、出撃したネモVがいきなり左右に跳び分かれる。
それまで彼等が居た宙域に、数条のビームが襲い掛かり宇宙空間を飛び去った。
その空間に、MA状態のRX-110 ガブスレイが1機、滑らかに滑り込んで来る。
ガブスレイAを駆るは、目が隠れそうな前髪の寡黙なアレン・クロワゼット少尉だ。
MS状態に変形したガブスレイAが、フェダーイン・ライフルを連射した。
南天の方角へ退避していたリベカ機に、極太のビームが襲い掛かる。
「狙いが正確! 開いてる部分は下だけ!?」
操縦桿を握り締めたリベカは、ネモVを向かって下の方角へ移動させようとした。
「リベカ! バーニア全開、上っ!!」
テオドールの叫びを無条件で信頼しているリベカが、機体をさっと上昇させる。
彼女が最初に移動しようとした“下”の空間を、連続砲火が騒々しく通り抜けて行く。
目を丸くしながらそれを見送ったリベカは、嬉しそうに微笑んで言った。
「すっごーい、テオはなんでも知ってるんだね」
「敵を移動させたい場所だけ攻撃を緩める戦法だよ」
テオドールのセリフに応えるように、もう一機のガブスレイBが忽然と現れる。
『あらら。アレンさん、エゥーゴの新型は一筋縄じゃ行かないようですね』
ダグ・カスタネダ少尉の楽しげな口調に、アレンはコックピットで無愛想に頷いた。
アイリッシュの姉妹艦、2番艦ラーディッシュはグラナダ沖で戦火の中にいる。
フォン・ブラウン市から遠く離れたグラナダは、丁度月の反対側と言っていい距離だ。
此方でもラーディッシュの主砲が連続して吼え、漆黒の宇宙空間を照らしている。
「全エネルギーを消費するまで、撃ち続けるんだ!」
キャプテン・シートで叫んでいるのは艦長のヘンケン・ベッケナー中佐だ。
彼等が砲撃してるのは、グラナダへ近付きつつある密閉型の廃棄コロニーである。
まるでスケールの違う物体に、ラーディッシュはオモチャのようだ。
コロニーが月に落下するまで、もう40分という僅かな時間しか残されていない。
グラナダにこの質量が直撃でもすれば、その被害はエゥーゴにとって致命的だ。
いや、エゥーゴのみならずスペースノイドにも衝撃を与えずには置かないだろう。
ラーディッシュは、コロニーの一方に攻撃を加え進路を変更させていた。
僚艦であるサラミス改級アララトの主砲も、ヘンケンの指示の下連続射撃されている。
「次、船位変更後、更に一斉射撃!」
コロニー近くには、アレキサンドリア級1番艦アレキサンドリアの黒い船体が見えた。
更にもう一隻、アレキサンドリア級2番艦アル・ギザの艦影も判別可能だ。
2隻の近辺では、コロニーに取り付こうと何機ものMSが必死に攻防を繰り広げている。
ティターンズ側で奮闘を続けているのが、3機のRGM-79Q ジム・クゥエルだ。
黒く塗装されたその機体は、通常のマシンの性能以上の動きをしている。
本来なら主力のエゥーゴのラーディッシュ部隊が、足止めされてしまっていた。
ジム・クゥエルを操るは、アルファ・A・ベイト大尉、ベルナルド・モンシア中尉、
そしてチャップ・アデル中尉──通称『不死身の第4小隊』の面々である。
一年戦争と、デラーズ紛争を生き抜いた腕利きのパイロット達だ。
さすがの元ティターンズのエマ・シーン中尉も、簡単には倒せない手強い相手だった。
RX-178 ガンダムMk-U3号機のコックピットで、エマは嫌な脂汗を流す。
「このままじゃコロニーに取り付けないっ!」
エマには、コロニーに設置されている核エンジンに接触し操作する任務があった。
それにより巨大な質量の落下軌道を変えるとう、一番重要な役目である。
ビームライフルを闇雲に連射していたエマは、エネルギーが切れた事に気付いた。
パックを腰から取り出して差し替えさせつつ、エマは顔を振って汗を拭う。
コロニーの外壁の構造物まで見える距離だが、接触出来なければ何の意味もないのだ。
「エマ中尉、ジム・クウェルはこっちでなンとか抑えます!」
RMS-099RS シュツルム・ディアス3号機のフラグ・ラグ・ハヤオ中尉が必死に叫ぶ。
つまり、刺し違えてでも彼等は止めるからエマに先に行けというのだ。
さすがのフラグもこの強敵を倒すとまでは言えないのか、“抑える”と表現している。
少しの逡巡の後で、エマはその意志を尊重するのがベストだと判断した。
「了解、先に行くわ!」
バックパックから盛大に炎を伸ばし、Mk-U3号機が一瞬の隙を突いてコロニーへ跳ぶ。
『行かせるかよ!』
後を追おうとしたモンシア中尉の機体の前に、フラグの機体が滑り込んだ。
「あンたの相手は、このフラグ・ラグ・ハヤオ中尉だ」
『へっ! フラグだかフラガだか知んねぇが、奇跡でも起こして見せる気かい!』
吐き捨てるように言ったモンシアの横で、ベイト大尉のジム・クウェルが動いた。
その黒い機体の前に立ちはだかったのは、グレーのMSA-099-2 リック・ディアスUだ。
「‥‥‥」
コックピットのフランセス・エラワー少尉は、少し眉を顰めただけで無言である。
『おやおや、俺の相手はオマエさん一機かよ? 舐められたもんだなあ』
口調ほどには気楽ではなさそうだが、ベイトは肩を竦めつつ唇を軽く舐めた。
そして、残ったチャップ機の前に移動しつつRGM-179 ジムUのパイロットが絶叫する。
「え? 俺? ひょっとして俺がこのヒトの担当ーーーっ!?」
みっともなく取り乱すウモン・サモン准尉の横に、RMS-099リック・ディアスが並んだ。
「大丈夫だ、誰も足止め以上の期待はしとらん」
ウモンの狼狽にため息を吐きつつ、バッチ曹長はファ・ユイリィ軍曹を見送る。
マッドイエローのMSA-005 メタスは、エマの援護の為にコロニーに近付いて行った。
一方、ウモンは未だに電線音頭でも踊りそうな雰囲気でパニック状態のままだ。
『ま、あっちにゃあっちで備えはありますしね』
「備え‥‥‥だって?」
チャップの気になるセリフを問い質そうとしたフラグの前で、モンシア機が構える。
『ここで倒されるお前らには関係ないことだけどよ!』
抜く手も見せずにビームライフルを撃つモンシアに、フラグは愕然とした。
なんとかその攻撃を避けはするが、フラグ機の左装甲がちりちりとビームに焼かれる。
── 次 回 、 ヤ ザ ン ・ ゲ ー ブ ル 登 場 !
何気なくこんな時間に来たらリアルタイムキタキタキター
リベカとかフラガとかいろいろキテルー
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
あと20日ですね。
中学や高校よりは長いお付き合い。こちらこそ、様々な感謝を抱いております。
>私の文章、少しは、上手くなっていますか‥‥‥?
どうでしょう。何しろ、第一話から既にかなり上手かったですし、文章技術については自分も
目下、模索の最中といった態なので、一概には。
恐らく、今の自分が全霊を賭けて文章を書いても、VOE第一話の期待感はまだ出せないでしょうし。
ただですね、全体的に柔らかさが出てきたとは思いますよ。良い意味でライトな感じに。
娯楽性をいっそう帯びたといいますか。
思うに、テオとリベカ登場から柔らかくなり始め、ジュナス過去話で今のVOEの方向性が固まったのかなと。
そ し て ッ !!
アレンとダグキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
テオとリベカの再登場キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
片や予想を裏切り、片や期待を裏切らない、前者後者の同時出現には脳みそがスパークですよ!
テオとリベカ、変わってない…… 地球編でリベカ死ぬんじゃと思ったのも、大分前の話ですが
そのとき死んだカツの代わりを、テレンスが務めているのもなんだか感無量。
サラも腹黒いw 間抜けな設計ではないのが伺えます。
フラグさんの足止めン所から少年漫画チックな展開で燃えですよ!
ウモンの狼狽なんてもう。強いキャラの中に弱いのが一人ってシチュは
ものすごくいろんなコトができる、柔軟性のあるシチュなので期待大!!
しかしなんつー文章密度でしょうか。動きが割合い少なかった(連載形式上、仕方ないコトですが)
前回に比べて、これはもう激動。カワラザキもびっくりの激動。(GRをご存じなければすみません)
このうえ、次がヤザン登場とは。正に満を持した登場ですね。
あ、ところで。凄くありきたりで、でも根本的というかちょっと大事なコトを伺いたいのですが。
ジュナス、活躍ありますよね……?
不意打ちキターー
お疲れ様でした!
なんかフラグさんもテオ・リベカも死線が見える、、、
むっひょー
未取得が多いと思えば
不覚にも、不覚にも!電線音頭で笑ってしまった・・・・w
そして久々にテオ&リベカキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
ついでにネモVもキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
ところでネモVってZ中に出ていた機体でしたっけ?
誰か詳しい人教えてくださいませ。ISAP氏のオリMSなら
嬉しいんで。
>ネモV
Z−MSVで出てきたMSですね。
ネモの砲撃戦重視改良型、と記憶しておりますが。
ネモUがどう言った感じのMSだったか未だに不明なのが私には余計気になりますが
ネモIIIはオリジナルのような
GMIIIはZZに出てたけど
エゥーゴのMSA−003「ネモ」の改良要求に対するアナハイム・エレクトロニクス社側の、
もう一つの答えが、ビームキャノンの装備による火力強化案であった。
5.4MWの本体固定型ビームキャノンを左肩に一門装備した姿は、RGC−80「ジムキャノン」を連想させる。
前線への早期投入が望まれていたが、アナハイム・エレクトロニクス社と強いコネクションを持っていた
エゥーゴの代表ブレックス・フォーラー准将が暗殺されてしまい、両者の意思疎通が難しくなった事も影響し、
完成は大幅に遅れた。記録によれば、1号機が完成したのは、内乱も後期に差し掛かった0088年1月18日の事であったという。
777 :
741:2006/04/30(日) 04:56:19 ID:3kb3KdEq
>>750 過去ログうpサンクス。
でも俺の使ってる解凍ソフトが悪いのかパス要求されず解凍がうまくいかない…orz
ちなみにかちゅ〜しゃならそれで見れる。別件で実験したことあるから間違いない。
>>ISAP様
私めの拙いまとめサイトをお引き立ていただきありがとうございます。
改良要望はドンドン受け入れますので遠慮なくお願いします。
>>777 winrarならどうだろう。こっちはそれで解凍できた。
>ISAP様
>巧みに角度を計算しながら微笑み
さすが未来の曹長。ちゃんと計算されているw
ネモVが出てきた所を見ると次期ジュナス搭乗機は
MSF-007AガンダムMkIII ヴァルキューレですかね?
何そのノーベルガンダムぽいMSは
いさぷ氏乙です。
ヤザンは出てこないと思っていたので次回予告は嬉しいかぎり。
Zでも公式設定でもヤザンの経歴と戦歴ははっきりしないので、
作者オリジナルで同じ連邦軍の第4小隊の面々と関わりを持たせたりするのでしょうか?
ヤザンのMSは何だろう
というか、ファはやっぱりヤザンに追いかけられまくるのかな
何より最強オールドタイプ・ヤザンの圧倒的強さをISAP氏が
どう表現するのか楽しみです!
いやーワクワクしますね〜
ギャプランとメタスのプラモ買ってこようかなw
いえーい、遂に全国600人のヤザンファン待望のヤザンきたる!
4年待った!ってか次回予告見逃してたw
やーえれえ楽しみ
人によって阿部さんやら兄貴からバトルマニアやリスクジャンキーと
大きく幅のあるヤザン像だが超期待
ガティが先行き不安なジャマに接近しちゃってるから
誰が前線でヤザン使えるんだろう、シロッコ?
エルシーやらトリノみたいのとは相性悪そうだし
ああ早く続き読みてえw
>>782 トリノ&エルシーとヤザンの組み合わせはアリなんじゃないか?
トリノに女の調教の仕方を教えたのがヤザンとか。
本編でヤザンはレコアのメタスをハンブラビの尻尾で犯して、
そのあとコクピットから出てきたレコアを見て「何か」を感じたんだから、
M女を見抜く才覚もMS操縦技術並みにすごいんじゃないかと。
逆に実はヤザンはエルシーの奴隷で、ヒールにチンコ踏まれてアヒアヒ言ってたりしてw
ヤザンファンは気の毒だけどw
>>785 ヤザンは阿部高和並みのハードゲイキャラに決まってるだろ
ちぢみあがっとるぞ!
>>741様へ
せっかく作ってくださったまとめサイトですのでシャア専用辞典の「VoE」の項の方にもリンクを載せたいと思うのですがいかがでしょうか?
ただ以前、VoEが載る際にアダルト作品であることが問題視され、保管所である南極条約の当該ページへの直リンが却下されたということがありました。
そのため、今回掲載されるには貴サイトに21歳未満禁止等の警告文を入れていただく必要があります。
ご変更していただいた折には旧シャア板、
シャア専用辞典を作ろう。V
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1130331407/l50 にてそちらのサイトを紹介させていただきたいと思います。
お手数とは存じますが、どうかご一考していただけると幸いです。よろしくお願いいたします。
最後とはなりましたがいつも素敵な作品を書いてくださるISAP様及びスレ住人の皆様、今後ともよろしくお願いいたします。
789 :
741:2006/05/05(金) 16:54:06 ID:r+ejqaBH
>>788 せっかく作ったサイトです。リンクの件は大いに歓迎いたします。
それに伴い、これまでのアドレスに入り口を設置、21禁の警告文を追加しました。
なんかスゲエ事になってきたな、おい。
一スレ住人だけどまたVoEの輪が広がるんだな。
もういっそのこと、公式に認定して(ry
>>750さんのうpしたdatファイルを元の状態をコピーする前に誤って上書きしちゃったらえらいことになった・・・
だれかギコナビ用のdatファイル持ってませんか?
>>786 黒の革ジャンにサングラス姿で「コックピットの匂いフォー」と言いながら
登場するヤザンHGを想像してしまったぞ(w
ヤザン・ハード・ゲイブル
ヤザン×ラムサス×ダンケル
ヤザンはハードゲイキャラということでキマリなのか??
ISAPさん次第ですが…
腐女子か
スパロボじゃ「縮んでるぞぉ!」がキャラ紹介ボイスに収録されてるお方ですから。
>>796 阿倍さんキャラは腐女子の趣向とは違うだろ
>>791 ギコナビは、ちょっと使用人口少ない感じ
ウチはホットゾヌなんで協力できない、スマン
ぼかぁかちゅ〜しゃだな。
ところで、ドゴス・ギアにはトリノが乗艦してるはずなんだが
ドゴス・ギア対アイリッシュ+アーガマだと
久しぶりにジュナス対トリノという場面が見られるか・・・・・?
ちなみにここまで書いて読み返してみたら
前回のジュナス対トリノは2003年4月27日だったよ
3年ぶりかよヲイ(;゚д゚)
>>788氏がやってくれるんだと思ってたやつがほとんどかと
兵士の一人が、ニヤつきながらペニスを取り出してベルナデッタに重なって来る。
後ろ手に縛られ机に緊縛されているベルナデッタでは、逃げる事は出来ない。
鮮血と愛液で濡れそぼった少女の割れ目に、兵士は身体を滑り込ませた。
彼女の秘所は、自分の意志とは全く無関係に男の性器を受け入れしかない。
ぬちゅっと湿った音を立てて、ベルナデッタの秘所が蹂躙された。
「も、もうやめてぇ‥‥‥っ」
処女を奪われたばかりのベルナデッタの股間の内部は、まだこなれていない。
再び激痛が身体中を駆け巡り、ベルナデッタは顔を左右に振ってもがいた。
「いやぁぁぁっ‥‥‥!」
だが、ベルナデッタがいかに苦しもうと兵士の楽しみを余計に増幅させるだけだ。
性器の未成熟さも快感に置き換えて、兵士が激しく腰を打ち付ける。
余りの痛みに、ベルナデッタは悲鳴がしっかりとした言葉にならずに身体を捩った。
「そらそらそらぁっ!!」
兵士は、図に乗ってベルナデッタの股間を凌辱し続ける。
白目を剥くベルナデッタは、死にかけた魚のように口をがくがくと開けた。
しばらくそうして彼女の内部を楽しんだ兵士は、ペースを変化させて挿入を楽しむのだ。
「あ、あ、あ、あ、あ」
ゆっくりとペニスを引き抜いてから、もう一度ゆっくりと差し込んで行った。
「ううぅぅぅっ‥‥‥!」
敏感なベルナデッタの反応を見下ろした兵士は、その口元を歪める。
待ちきれなくなったもう一人の兵士が、そのペニスをベルナデッタの口元に近付けた。
「噛んだりしたら、二度と見られない顔になるぞお?」
楽しそうに笑う兵士は、ベルナデッタの頬を一回思い切り平手打ちする。
既に何回もトリノ達に殴打されたベルナデッタの顔は、傷だらけで熱を持っていた。
「ひいぃぃっ‥‥‥っ!!」
そこをもう一度殴られて、ベルナデッタは哀切な悲鳴を上げる。
号泣しつつ口を開いたベルナデッタに、満足そうな顔の兵士は肉棒を差し込んだ。
「うぇっ‥‥‥むぐあぁああぁ」
ベルナデッタの口内に、生臭さと苦さの混じった液体が塗り込まれる。
飲み込む事も吐き出す事も出来ずに、ベルナデッタの口は唾液まみれにされてしまう。
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第155回
(C)2002,2003,2004,2005,2006 ISAQ > ISAP PRESENTS.
アイリッシュ級1番艦アイリッシュとティターンズ旗艦大型宇宙戦艦ドゴス・ギアが
互いに牽制しあう砲撃が、彼等4機の周囲を断続的に飛び交っている。
月面都市フォン・ブラウン市にほど近い宙域は、混乱の中だ。
テオドール・チャーチワード少尉の見つめる前で、ガブスレイBがMA形態へ変形する。
『まあ、あれを避けてくれるくらいじゃなきゃ面白くないですけど』
その動きのまま、ダグ・カスタネダ少尉は機体を東天へと飛び退かせる。
と、その動きをトレースするかのようにガブスレイAも西天へとその身を翻させた。
『‥‥‥そうだな』
重々しく同意するアレン・クロワゼット少尉の声だけが漆黒の空間に残る。
「さすが、ガブスレイ・タイプは早い!」
テオドールのネモV1号機は、不用意に動かずそのままビームライフルを構えるだけだ。
感心したような彼の言葉に、リベカ・マレリー少尉が意気揚々と言う。
「テオ! あの人達はこっちを挟み撃ちにするつもりだよ!」
『ご名答!』
歌うような口ぶりで、ダグの操るガブスレイBが一気に距離を詰めて来た。
リベカのネモVは、慌てて左肩に装着されたビームキャノン砲を二発連続して放つ。
「わーい、ピッタシカンカンってヤツ?」
言葉の割にはしっかりとした操縦だから、リベカ機は被弾したりはしない。
ダグのガブスレイBは、ネモV2号機の右に回りこんでビームサーベルを抜き放った。
高エネルギー状態のミノフスキー粒子で形成された光の剣が、眩いばかりに輝く。
『アレンさんと違って、剣術は余り得意じゃないんですが』
開けっ放しのティターンズ回線から流れてくるその声は、余裕を失くしていない。
鋭く突き出された剣先から、リベカのネモVは後退しつつ回避をする。
「リベカ!」
テオドールのネモV1号機が、バーニアを全開にしてリベカの援護に入って来た。
それを狙撃しようとしたアレンが、照準を覗き込んだまま小さく唸る。
『‥‥‥なかなかの腕と見た』
テオドールは、リベカ機とダグ機を結んだ線に沿うように機体を飛ばしていた。
要するに、アレンが射撃を誤れば味方まで撃ち落しかねない。
完全に攻撃は防げないが、射撃する側に少しでもプレッシャーを与えられる動きだ。
リベカに切り掛かったダグは、そのままビームサーベルを乱暴に振り回す。
ダグは、まるで意地になったかのように執拗に光の剣で切り刻もうとして来るのだ。
ひゅんひゅんと切り裂く剣先を、しかしリベカは軽々とした動きで避けた。
「ビームサーベルで決着を付けるつもり?」
そう彼女が叫んだ途端、突然にガブスレイBがぽろりとビームサーベルを取り落とす。
宇宙空間に、眩い光が形成する剣がふわりと漂って遠ざかって行った。
『あ!?』
コックピットのダグが慌てたように叫び、代わりにリベカが得意気に声を張り上げる。
「あは、チャ〜ンス!!」
お返しとばかりに、ネモV2号機がビームサーベルを抜き去った。
リベカが無防備に間合いを詰めたのと、テオドールが悲鳴を上げたのは同時だ。
「リベカ、罠だよっ!!」
「え?」
愕然と目を見開いたリベカの耳に、楽しそうなダグ・カスタネダの声が入って来た。
『引っ掛かりましたねぇ♪』
ダグ機は、いつの間にか左手に持ってたフェダーイン・ライフルを構えている。
彼がビームサーベルだけを使っていたのは、それを印象付ける為だ。
そうして、印象付けられた武器が捨てられれば、相手はこちらの武装を勘違いする。
『さすが、隊長の技は凄いや』
そう、これは少し前の戦闘で彼等の“隊長”が使って見せたトリックなのだ。
「!? ダ、ダメぇぇーー!」
彼女の可愛い悲鳴を打ち消す様に、至近距離で弾丸が叩き込まれた。
リベカ機の右肩のスパイク・シールドが吹き飛び、肩から脇腹にかけて抉り取られる。
「きゃあああーー!」
リニア・シートに激しく叩き付けられ、リベカの豊満な乳房が上下に揺れた。
ネモV2号機の右腕が、ビームライフルを握ったまま弾き飛ばされる。
「リベカぁぁぁー!」
必死で近寄ろうとするテオドールの前に、アレンのガブスレイAがすくっと降り立った。
『女に夢中とは、情けない男だ』
パニック状態のテオドールは、そのビームサーベルの剣先を避ける事は出来ない。
つまらなそうな表情のまま、アレンはその剣先を冷徹にネモV1号機に振り下ろした。
テオドール機が袈裟懸けに斬られた──と見えた瞬間意外な光が爆発する。
『何だと?』
アレンは、自機の右腕がビームサーベルごと吹き飛ばされた事に気付いた。
絶句する彼の前に、金色のエマルジョン塗装で輝く細身のMSR-100S 百式改が降り立つ。
「その声は、アレンだな」
金色のMSの間合いの取り方の絶妙さは、アレンがよく知っているものだ。
『‥‥‥隊長』
優しく懐かしいジュナス・フレイブ大尉の声に、アレンは表情を強張らせる。
そして、同時にリベカ機を狙撃しようとしたダグ機の銃身も、ビームで圧し折られた。
『あ、アーガマからの増援!? しかも、ガブスレイよりも速い!?』
慄然と叫ぶガブスレイAの傍へ、逆三角形の飛行機が猛烈な速さで突っ込む。
「リベカさんを、やらせるもんかよーーーっ!!」
カミーユ・ビダン少尉の叫び声と共に、航空機はくるりと一回転してMSに変形する。
凛々しいシルエットのMSZ-006 Ζガンダムのツイン・アイが、力強く輝いた。
閑散としたエゥーゴ旗艦強襲巡洋艦アーガマの食堂の片隅に、少女は一人佇んでいた。
さすがに、既に戦闘配備状態に入った戦艦の食堂に来る者なぞいない。
遠くからは、アーガマが繰り返している砲撃の振動と音が響いて来ている。
居住ブロックの回転も終わっているから、室内は全て無重力状態になっていた。
食堂のあちこちでは、固定を忘れた椅子や使用済みのスプーンや箸が浮かんでいる。
ゆらゆらと揺れるフォークを見つめ、ベルナデッタ・ソロンは無言だった。
──ボクの名前は、カトラン・トゥシャール少尉。ね、キミって付き合ってる人いる?
少女の脳裏には、先程会話をした爽やかな笑顔の青年の言葉が蘇る。
フォン・ブラウン市で補充された志願兵らしく、現在はまだ訓練中だと教えてくれた。
軽くパーマの掛かった髪を揺らす青年は、話し方もスマートだった。
年齢は22歳だそうで、ベルナデッタの3つ上──釣り合いの取れない年齢ではない。
そんな彼の質問に、ベルナデッタは付き合っている相手はいないと答えたのである。
「‥‥‥大尉‥‥‥」
自分をぎゅっと抱くように腕を回し、ベルナデッタはせつない息を吐く。
細い身体を捩ると、ちょうちょ結びのリボンで結んだブラウンの髪がふわりと舞った。
勿論、表面的な事実だけ取り出せば現在彼女には恋人と呼べる相手は居ない。
いや、正しくはベルナデッタ自身がそういった感情から身を引いていると言うべきだ。
だから、彼女がカトランに答えたセリフは決して嘘ではなかった。
それでも、ベルナデッタが目を閉じると一人の男性の顔が浮かぶのを止められない。
「ん‥‥‥。あたしって、未練がましいなぁ」
おどけてつぶやいてみても、ベルナデッタの瞳の端には涙が浮かんでいる。
それを指で拭いつつ、少女は口を閉じてなんとか涙を押し留めた。
せめて、ジュナス大尉が平凡な人だったら良かったのに──
そんな事を思っては、あたしは何を馬鹿な事をと自己嫌悪に陥るベルナデッタである。
ジュナス・フレイブ大尉は、その能力をエゥーゴ内部で高く評価されていた。
彼の、卓越した戦略眼と高いMS操縦能力は現在のエゥーゴに必要不可欠なものだ。
噂では、あのアナハイム・エレクトロニクスの幹部さえも一目置いているという。
その上に、端正な容姿と高潔な人柄を持つジュナスは艦内でも人気が高い。
ベルナデッタの知っているだけでも、数人の女性パイロットが彼を狙っていると聞く。
言ってみれば、ジュナス大尉はベルナデッタにとって雲の上の存在なのだ。
そんなジュナスと、輪姦され処女を奪われた惨めな少女では釣り合うはずもなかった。
恐らく、ジュナスにしても汚れた女に心を寄せられても迷惑なだけだろう。
ぼんやりとそんな事を考えていたベルナデッタに、ふと声が掛けられる。
「ベル、気分は良くなった?」
ゆっくりと顔を上げると、同じく配膳室を手伝っているマユラという名の女性だった。
「うん、心配かけてごめんなさい」
無理に微笑むベルナデッタを痛ましそうに見つめ、その女性がそっと口を開く
「お節介かもしれないけど、さっきの人、悪い人には見えなかった」
人の口に戸は建てられないから、ベルナデッタが強姦された事実を知る者は少なくない。
面と向かって口に出す人間もいないが、誰もが彼女を特別な眼で見ている。
マユラは、そんな中でもベルナデッタを気遣ってくれる数少ない優しい相手だった。
少しだけ俯いたベルナデッタに向かって、マユラが労わるように囁く。
「そろそろ、ベルも誰かと付き合ってもいいと思うよ?」
確かに、こんなあたしなんかを気に入ってくれる男の人がどれだけいるのだろう。
ベルナデッタは、何かを諦めるかのように肺の底から大きなため息を吐いた。
月面都市グラナダへ向かって落下するコロニーへと、純白のMSは降り立とうとする。
そのガンダムMk-U3号機の背後では、猛烈な戦闘が繰り広げられていた。
「私達は、コロニーに向かう事だけを考えるの!」
エマ・シーン中尉は、自分に言い聞かせるようにファ・ユイリィ軍曹に命令した。
「わ、判りたくないけど、判りました!」
メタスを操るファも、納得は出来ないが現在優先すべき事くらいは判る。
その未熟な言葉を黙殺しつつ、エマは止まっているように見えるコロニーを凝視した。
MSと比較して異常に大きなコロニーは、進行速度と相俟って動きを実感出来ない。
だが、コンソールのデジタル表示の残り時間は39分と心許ないのだ。
「エンジンは何処‥‥‥!?」
コロニー外壁を掠める幾つかの火線を見送り、エマは焦燥しつつ呟いた。
それに、先刻耳にしたコロニーに控えているであろう“備え”とやらも気に掛かる。
既に戦闘も中盤を迎えており、ここまで温存していた戦力があろうとは考えにくいが。
「ど、どっちがコロニーの後ろなの!?」
パニックを起こし掛けているファを、しかし笑う余裕さえないのが今のエマなのだ。
ふと、コロニーに舞い降りようとするエマ達の遥か背後で連続して爆発が起こる。
『そんな腕で、我々を止めようだって!?』
ジム・クゥエルに乗るチャップ・アデル中尉の嘲笑が、通信機から響いた。
「ひ、ひいぃいぃっ! ま、待て! このジム、実は核装備してるんだぞ!」
なんだかよく判らないハッタリを咬ますウモン・サモン准尉に、エマは額を押さえる。
必死に跳び回るフラグ・ラグ・ハヤオ中尉も腕は悪くないが、そもそも相手が相手だ。
さすがに、一年戦争からの生え抜きのパイロット相手では分が悪い。
「そ、それにハイパーモードで明鏡止水で、えーと!」
『いい加減にしやがれぇ!』
ベルナルド・モンシア中尉が、苛々と怒鳴りつける声と共にビームが煌く。
遠からずフラグ達は撃墜され、エマは背後から迫る彼等に撃ち落される事だろう。
だから、それまでに命に代えても核パルス・エンジンを見つけて占拠する必要がある。
「ファ! コロニーに敵が追い付いて来る前に私達は‥‥‥」
そこまで言ったエマの背中を、ぞくりとした悪寒が走り抜ける。
エマが視線を戻した瞬間、メイン・スクリーンではモノアイがアップで光っていた。
「‥‥‥‥‥‥え?」
急激に接近するピンク色のモノアイの光が、エマを威圧している。
『ふははははァァァ、落ちろォォォッ!』
開けっ放しのティターンズ回線から、エマを呑み込む様な高笑いが響き渡った。
これがコロニーに潜んでいた伏兵!? エマは驚愕で目を一杯に開く。
がん! がん! がん! とハンマーで殴られたような衝撃が襲って来た。
「あ、当て、当てられてる!?」
一方的に蹂躙されるコックピットの中で、エマは操縦桿を握り締めるしかない。
無意識に前方へ向けた伸縮式シールドが、チーズのようにガツガツと喰い千切られた。
『まだまだ、子供の間合いだなァァァァァァッ!』
真っ直ぐ彼女の機体だけを目指し、猛獣のように掴み掛かって来る。
その機体はORX-005 ギャプラン、アクティブスラスター・ユニットの機動性は脅威だ。
特にブースター装着時のギャプランの機動性に勝てる機体はない。
「エマ中尉ぃぃ!!」
ファが、悲鳴を張り上げながら変形させたメタスのアーム・ビームガンを放った。
その攻撃を全く避ける素振りも見せず、ギャプランはメガ粒子砲を連射する。
通常、どんなパイロットでも慎重になる敵との間合いに、相手は全く無頓着だった。
「この敵、戦いを楽しんで遊びにしている──!?」
不意に、エマは以前噂で聞いた事がある“狂犬”という綽名のパイロットを思い出す。
エリート部隊ティターンズに相応しくない、凶暴な性格の男の名は──
「ヤザン・ゲーブル大尉‥‥‥!!」
『同じ変形でも、地球で開発されてこっちで使うんだッ!』
居丈高に怒鳴り続けるヤザン・ゲーブルは、機体を掠める銃弾を意に介さない。
『能力は全く違んだよォォーーーッッ!!』
乱暴なメガ粒子砲の雨の中でメタスの右足が吹き飛び、ファは恐怖に泣き叫んだ。
「あたしじゃ、かなわない!! あああ‥‥‥」
連続して喰らい付いて来たメガ粒子砲の凄まじい衝撃に、ファは気絶する。
「ファ・ユイリィ軍曹! 応答しなさい!」
『ふははははァァァ! 手応えがなさすぎるな!』
コントロールを失ってコロニーから離れてゆくメタスに、ヤザンの高笑いが被さった。
次 回 、 5 月 1 9 日 ( 金 )
連 載 4 周 年 記 念 特 別 企 画
「 機動戦士ガンダム Voice Of The Earth 」 外 伝 掲 載 (予定)
うおおおおおおお!!!
なんか盆と正月が一編にキタ━━━(゚∀゚)━━━!!
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
いややっぱりあなたは素晴らしい!
ちょうちょ結びをやってくれるとは!
グフカスの怯えろ竦めに続いて、ありがとうございますッッ!!
ジュナスが戦線復帰というのも嬉しいですね。
みんな戦っている時に主人公だけ出番なしっていうのは物足りないので。
絶妙のタイミングでの登場は、まさに主人公の面目躍如といった所です。
テオたちとアレンたちの、『真っ当な戦術vs搦め手』も熱い。
このまま4対2になだれ込み、リベカがアキレス腱となるのか
はたまたテオたちが撤退し、2対2になるのか。
なんにせよ、オールドタイプ同士の知恵を駆使した戦いは燃えです。
知略戦はいいですよね。ロジックを積み上げて、鮮やかに崩すカタルシスは
描いてる側じゃないと味わえないものですから。
ベルは少女漫画の主人公になりつつ。それも昨今のではなく
いい意味で古い時代の、レイプから始まる恋がない時代ですね。
流す涙が報われる時は、自分も数年来読みたいもの。
幸福な展開を切にいのっております。
>「そ、それにハイパーモードで明鏡止水で、えーと!」
よし頑張れウモン! その手を光って唸らせるんだ。
てな冗談を飛ばしていたら、本当にやりかねないのがVOEクオリティw
なにかとんでもない隠し玉があるかもですね。これは。イデ発動→終了 とか。
最後に。
ヤ ザ ン 、 テ ン シ ョ ン 高 杉 w
泣き叫んで気絶するファがギャグに思えました。あと、萌えました。
ヤザンはまた、カッコいいポジションになりそうですね。
フラグさんと戦ったら、リゾットvsディアヴォロみたいなクオリティになるのでは。
上でウモンがハイパーモードやら明鏡止水やら言うから
ヤザンがマシンガンパンチやるんじゃないかとヒヤヒヤしたぜwww
ヤザンきたあああああああ
_ ∩
( ゚∀゚)彡 戦争の犬!戦争の犬!
⊂彡
って、ベルがよろけモードになってる時にジュナスは戦闘参加か。
このすれ違いがやきもきさせてくれます。
ヤザン、原作以上にキッチンになってる
だがそれがいい
カミーユははたしてリベカタンのお菓子をもらえるのか?
ホビージャパンにZ-MVSの機体が紹介されていたのでみてみるとどれもなかなか格好いい。
作中での活躍を想像しつつ連載を楽しみにしています。
本日付けをもって、この連載も四周年を迎える事が出来ました。
四年といえば、大学生が入学してから卒業するまでの長い長い時間です。
いつも読んで下さる方、感想をくれる方、本当にありがとうございます。
戴いた感想は、何度も、何度も、何度も、何度も、読み返して嬉しがっています。
いつものフレーズですが、この物語の真の作者は読者の皆さん方です。
心からお礼を申し上げますと共に、これからも宜しくお願い致します。
そして、
もう少しだけこの物語にお付き合い戴ければ、これに勝る喜びはありません。
流石にこれからの事を考えて不安になったのだろうと、ジュナスはテレサを気遣う。
「モントバーンさん、大丈夫‥‥‥?」
しかし、テレサは下を向いたままバスタオルを胸元で抑えているだけである。
ジュナスが心配そうに近付こうとした途端、テレサの涙が床にぽとんと落ちた。
少女の可愛い顔がくしゃっと歪んで、それまで堅く引き結ばれていた口元が緩む。
「‥‥‥テレサは、ズルい娘です」
水晶の様な透き通った瞳から、抑え切れない涙がぽろぽろと頬を流れる。
ジュナスは、テレサが突然何を言い出したのかさっぱり判らないまま慌てるしかない。
「ど、ど、どうしたの!? モントバーンさん!?」
だいたい、ジュナスに限らず一般的に男性という人種は女性の涙に弱いものだ。
もっとも、女性にとってみれば涙なぞ『武器』以前の標準装備である。
好き勝手に涙の一つも浮かべて見せられないようでは、女性とは認められない。
自由自在に涙を流して見せて、初めて女性としては一人前なのだが──
少女の頬を伝わる涙は、しかし堪え切れずに流れ落ちる純粋な涙だった。
「テレサは、テレサは、‥‥‥センパイを独り占めしたくて、それで」
テレサの髪を纏めていたタオルが滑り落ち、ブラウンの髪の毛がばさっと揺れる。
「隣のクラスの娘が‥‥‥来週センパイを紹介してもらうって、自慢してて‥‥‥」
──だいたい、こんな人を好きだっていう物好きが他にもいるっていうのが不思議ね
ジュナスは、ふと級友のクリスチーナ・マッケンジーのセリフを思い出した。
──後輩から、卒業も近いからって貴方とのセッティングを頼まれてるのよ
無意識に立ち上がったジュナスは、ゆっくりと少女に近付いて行く。
つまり、テレサはその前にジュナスと“既成事実”を作っておきたかったのだろう。
そう考えれば、今日のデートの時のテレサの奇妙な態度も納得が行く。
馬鹿げていたし、短絡的だし、醜い独占欲なのだろう──だけど、そうだとしても
強い衝動に駆られ、ジュナスは泣きじゃくっているテレサを強く抱き締めた。
「!! センパイ‥‥‥?」
テレサが愛しかった、一心に自分を想ってくれるテレサがジュナスには愛らしかった。
バスタオルが床に落ち、彼女の滑々とした素肌が彼に寄り添う。
肩を大きく上下に揺らした少女は、潤んだ目で顔を近付けて来た。
初めてにしては意外とまともに、ジュナスは自分の唇をテレサの桜色の唇と重ねた。
Voice Of The Earth外伝 「 Yesterday onece more 」 Vol,4
これが自分のファーストキスだったんだ、と気付いたのは随分と後の事である。
恐る恐る少女の唇に口の先を触れさせたジュナス・フレイブは、そっと口を離した。
そっと唇の先同士を触れさせただけの、まさに初々しいキスだ。
それでも、彼もテレサ・モントバーンも顔をまるでトマトのように真っ赤にしていた。
二人きりのホテルの部屋の一室、緊張感が二人を包んでいるからこそ
これくらいの事でも一大事になってしまうのが、今の二人なのである。
キスを交わした後で顔を離した二人は、恐る恐る瞳を合わした。
もし、相手が迷惑そうな顔をしていたらと思うと、すぐに相手の目が見られない。
ジュナスはジュナスで、自分のキスが下手だったのではと心配し、
テレサは逆に自分の方こそ下手糞なキスだったのではと泣きそうに気に病んでいる。
それでもなんとか視線を合わせた二人は、どちらからともなく微笑んだ。
「モントバーンさん‥‥‥」
テレサは、それに応える様に精一杯の想いを込めて「センパイ」と囁いた。
そうして少しだけ平常心を取り戻した途端、ジュナスは不意にある事に気が付く。
自分の腕の中に、一糸纏わぬ全裸の美少女が身体を震わせている事に。
服越しに伝わってくるテレサの肌の温もりは、間接的であるからこそ刺激的であった。
抱き締めた腕に伝わって来る少女の体温が、彼の鼓動を急激に早める。
そもそも、ジュナスにとって誰かをこんな風に抱き締めた事自体が初めてなのだ。
それが、一気にヌード状態の愛しく思っている少女を抱いている。
形容し難い衝動に駆られて、ジュナスは思わず少女の身体を抱き締めてしまう。
「モントバーンさん‥‥‥っ」
頭の中はグルグルと回転し、目の前の光景がまるで現実に感じられない。
痴呆か何かのように、ただ彼女の名前を連呼する事しか出来ない。
テレサを抱き締めている自分を、頭の上から俯瞰視点で見下ろしている感じなのだ。
「‥‥‥センパイ!」
抱き締められたテレサも、彼の胸元に熱い息を吹き掛けながらただ応える。
その熱さに急かされ、ジュナスはテレサを抱く手に力を込めた。
頭の中に浮かんだのは、なんでこんなに柔らかいんだという思いだ。
噂では聞いていたが、少女の身体の余りの細さにジュナスは心から驚いてしまう。
抱き締めたら折れてしまいそう、とはこんな感触を言うのだろう。
慣れてしまうとそうでもないが、女性の身体の柔らかさは男にとって感動的なのだ。
それでも、いやそれだからこそ余計に強く、もっと強く抱き締めてしまう。
パニック状態、という言葉を形にすれば、今のジュナスになるに違いあるまい。
もっとも、混乱状態という意味ではテレサの方が重症である。
精一杯の力で抱き寄せられ、テレサは息が止まりそうなのに嬉しい。
好きで好きで死んでしまいそうなセンパイにキスをされ、抱き締められているのだ。
これでパニックに陥らなければ、恋する少女としては嘘だろう。
「‥‥‥はぁぁぁ‥‥‥」
テレサは、ただただ何も言えずに熱い吐息を漏らすしかない。
本当なら、こんなシチュエーションで口にしたいセリフが沢山あったはずだ。
一生の想い出になるように、ロマンティックが止まらない場面になるように
何度も予行練習して、台本まで作ってみたりしたものである。
ベッドの中で繰り返し呟いては、照れ照れと布団を蹴飛ばした夜もあった。
部屋中を転げまわりながら、クローゼットにぶつかって頭を抱えた事もある。
それなのに、そういう予習の常として本番では全く少しもこれっぽっちも役に立たない。
だから、テレサはテレサで混乱を極めつつジュナスにぎゅっと抱き付く。
抱き付かれたジュナスは、ふと自分に押し付けられている少女の胸元に気付いた。
彼の服に触れている少女の形の良い乳房は、上からは谷間が見えるくらいだ。
盛り上がった肌の丘と丘の間の影の空間が、ジュナスの脳天を直撃する。
横方向に流れている肌の部分の皮膚の皺さえ魅力的で、ジュナスは息を呑んだ。
服に押し付けられて乳首が隠れているだけに、逆に扇情的であった。
「モ、モントバーンさん‥‥‥?」
掠れたような声で、ジュナスが口を開くとテレサが小さく「はい」と答える。
ジュナスの脳裏に、先程偶然目にしてしまったシャワールームの少女の裸身が浮かぶ。
ソープの泡に塗れてふにふにと形を変える、マシュマロのような乳房だ。
腕を動かして身体を洗うたびに、小さな乳首が可憐に揺れていた事が思い出される。
乳房はもう少し緩やかな動きで、腕の動きにつれてたゆたゆと形を変えていた。
「さ、さ、さ、触っても‥‥‥そ、その、あの、えーと‥‥‥」
サ行三段活用でもしそうなジュナスを、しかし笑う余裕なぞテレサにはない。
それでも、ジュナスが何を言おうとしたのか位は気付いたようだ。
真っ赤だった顔を更に茹で上がらせつつ、そっとジュナスの手に手を重ねる。
「は、は、はい‥‥‥」
それから、その手を自分の乳房の上に誘導して押し付けると息を大きく吸った。
「センパイの‥‥‥その、好きに‥‥‥」
初めて触れた蕩けるような柔らかさと暖かさに、ジュナスは全身を大きく震わせる。
「好きに、して下さい」
ジュナスの手が、テレサの乳房に押し付けられてその肌に沈む。
強く触ったら、壊れてしまうんじゃないか? そんな事を真剣に思ってしまった。
それでも、感触を楽しみたいという好奇心が勝ってしまうジュナスだ。
ジュナスの手が、白く透き通った染み一つないテレサの乳房を揉みしだく。
「あっ‥‥‥んっ‥‥‥」
テレサが鼻を鳴らすように、吐息を漏らしたから彼はびくっと手を止めた。
「あ、その、い、痛かった?」
慌てて手の力を緩めるジュナスに、テレサは俯いたままそっと呟く。
「‥‥‥そ、そうじゃないです‥‥‥」
顔を上げないまま大きく肩を上下させてから、少女は恥らいつつ彼に寄り添った。
「‥‥‥テレサ、センパイに触られて気持ち良かったです」
そのセリフに頭の何処かを痺れさせながら、ジュナスは両手で彼女の乳房を触る。
少女が口にした快感を表現するセリフには、ある意味で衝撃があった。
テレサが自分の指の動きで身体を揺する仕草に、ショックを受ける。
彼は、何処かでテレサは清純で性的な事には無縁なのではないかと思っていた。
彼女を性欲の対象に考える事が、とても罪深い事だと思っていたのだ。
「‥‥‥んんっ」
声を出さないよう必死に唇を噛み締めるテレサは、顔が更に紅潮する。
そんな少女を愛しく思いつつ、ジュナスは初めて経験する乳房の柔らかさに溺れた。
そっと掴んできゅきゅっと肌を寄せるように掴み、離して震わせる。
掌で撫で回し、重さを量るように持ち上げ、更に指の間で乳首を捏ね回してみた。
その度に、テレサは小さく開けた口から熱っぽい吐息を吐き出す。
「あっ‥‥‥あっ‥‥‥はぁっ‥‥‥」
テレサが先程より大きな声で声を漏らし、ジュナスの服を掴んでいた手を握り締めた。
熱に浮かされたような瞳で、ジュナスは更に力を込めて少女の乳房を揉んでいく。
「んん‥‥‥んんんん‥‥‥!」
何とも言えない色っぽい表情のテレサに、ジュナスの股間が硬さを増した。
産まれて初めて触った少女の乳房を、飽きもせず揉み続けるジュナスに、少女が囁く。
「センパイ‥‥‥テレサ、立ってられないです」
気が付けば、二人は部屋の中央に立ったまま抱き合って身体を弄り合っていたのだ。
ジュナスは小さく「ごめん」と囁き、テレサと並んだままベッドまでゆっくり歩いた。
ベッド脇で彼が服を脱ごうとすると、少女は先にベッドに潜り込む。
白い背中と滑々とした尻を隠しつつ、テレサはブランケットを頭の上まで引き上げた。
シャツとスラックスを脱いだジュナスは、下着に手を掛けて数刻戸惑う。
それでも意を決して全裸になると、彼女の横に並ぶようにベッドに寝転がった。
ブランケットをそっと持ち上げると、テレサが必死の形相で横たわっている。
「モ、モントバーンさん!? ‥‥‥あ、その、嫌、だった?」
慌てて気遣ってくれるジュナスに、テレサはぷるぷると首を振って涙目で微笑んだ。
「ち、違うんです、センパイ! 大丈夫です、大丈夫なんです」
少し身体を起こした少女が、ぎこちなくブランケットを持ち上げて空間を作った。
乳房がぷるんと揺れ、ブラウンの髪の毛が肌の上を彩る光景がジュナスの目を撃つ。
ジュナスを招き入れつつ、テレサは内緒話をするように小さな声で言う。
「こういう事をする人はセンパイだけだって‥‥‥決めてたんです‥‥‥」
少女の裸身に身体を寄せるジュナスは、その透き通った瞳から眼を離せない。
照明を遮るブランケットの影の中で、テレサの肌は白く輝いていた。
布に包まれた二人だけの空間は、吐息どころか呼吸までもが響き渡るようである。
本当に大丈夫なのかと聞く事は、逆にテレサの決意を無にしてしまうのだろう。
身体を寄せたジュナスは、テレサに覆い被さる様にしてから顔を近付けて行く。
これから少女を愛を交わす前に、どうしても告白しておかなければならないと思った。
「ごめん、こ、こういうの初めてで、その、上手く出来ないかも──」
少女を大切にしたいと思いつつ、女性に慣れていない自分が情けない。
こういう場面では、女性は手馴れた男性を好むものだと聞いた事があったからだ。
ちょっと目を丸くしたテレサは、すぐに嬉しそうな顔になってジュナスに微笑む。
「‥‥‥あたしだって初めてだから‥‥‥おアイコです」
──この続きは、またいつか。
モ、モモモモモモモンバートンさんキタ━━━(゚∀゚)━━━!!
俺って奴は、19日にISAPさんがくることも
ジュナス×テレサのことも忘れてたなんて…
ちょっと、グリプス2の射線に行ってきますね
あああうダメだ
テレサがどんな身体的特徴の子だったか思い出せないぃぃいいいい!
過去ログ漁ってこないと
何はともあれISAPさん乙でありますよ
テレサよりむしろジュナスの初々しさが可愛らしいですね
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
ジュナスにもこんな頃が(ノД`)
昨日見る事を忘れていた俺は別次元へ飛んでジェネシスの射線に行ってくる
ISAPさんキタ━━━━━━*・゚゚・*:.。..。.:*・゚\(゚∀゚)/゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*
4周年おめでとうございます。
そしてありがとうございます。
ISAPさんが投下し続けてくれるからこそ、
自分たちもずっと楽しむ事が出来ています。
これからも、完結までついていきますので、
是非とも頑張って下さい!!
宜しくお願いします。
そしてそして。
4周年記念は、ジュナスの初エチ導入シーンだぁぁぁーーー!!!
(;´Д`)…ハァハァ
若いって可愛いね。
雰囲気に流されてても可愛いね。
初々しさが、なんとも気恥ずかしいw
> ──この続きは、またいつか。
はい、お待ちしております!
ジュナスの心の闇の真相も・・・。
最近、ジュナスとベルの出番が徐々に増えてきて、ニヤニヤしてます。
リベカとテオも再登場してうれしい限り♪
ヤザンも出てきたし、これからどうなるか楽しみです。
がんばれ、ジュナス!
がんばれ、ベルナデッタ!!
ジュナスにとっても我々にとっても彼の初めての濡れ場ですな
連載四年目にして初の濡れ場しかも回想でとは…
ソロモンよ英霊たちよ(ry
とにかく待ちに待ったジュナスの濡れ場( ´Д`)ハアハア
じゃあ俺も…
(*゚∀゚)=3ムハー
ISAPさん乙です。
やっとジュナスにも春が・・・
って回想とは。
でもこれは本編でも春が近い予感がしますなぁー
でも考えてみればまだ本番には行ってないんだよなぁ
あるとしても次の外伝を待たねばならん
となると、ジュナスの”初めて”はいつになることやら・・・
ここまで来て実は邪魔が入ってお預けでした、とか
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第156回
(C)2002,2003,2004,2005,2006 ISAQ > ISAP PRESENTS.
アレン・クロワゼット少尉が、ばさばさの前髪に隠れそうな瞳を鋭く細めて言う。
『隊長にしては、悪趣味なMSだな』
ガブスレイAの左腕が抜き放ったビームライフルの銃身が、眩く光った。
アレンが“隊長”と呼ぶジュナス・フレイブ大尉は、勿論彼の現在の上官ではない。
むしろ、ティターンズの彼にとってエゥーゴのジュナスは憎むべき敵だ。
それでも、どうしてもジュナスを隊長と呼んでしまうアレンである。。
金ぴかに光り輝く百式改に乗るジュナスは、コックピットで少しだけ言葉に詰まった。
「まあ、事情というものがあってな」
本来のジュナスの機体、RX-178 ガンダムMk-U2号機は未だ損傷箇所の修理中だ。
Mk-Uは、そもそもティターンズから奪取した機体だけあって部品自体が特注である。
アナハイム・エレクトロニスク社でもそう簡単にパーツを用意出来はしない。
要するに、修理という面だけで言えばあのガンダムMk-Uは非常に非効率な兵器なのだ。
「──ジュナス大尉!」
それまで呆然としていたテオドール・チャーチワード少尉が顔を明るくする。
気を取り直したと同時に、彼の乗るネモVが手に持ったビームライフルを連射した。
『ふん、ハエが止まるような動きだ』
馬鹿にしたように言うアレンは、確かにテオドールの攻撃を歯牙にも掛けてはいない。
「別に、狙ってないしね」
脂汗を流しながら微笑むテオドールに、機体を泳がせつつアレンが眉を顰めた。
その途端、アレンは自分がもう1機のネモV2号機から強引に引き離された事に気付く。
2号機のリベカ・マレリー少尉は、混乱状態で攻撃を交わせない可能性がある。
『‥‥‥やるな、貴様』
僚機であるダグ・カスタネダ少尉のガブスレイBも、未だ体勢を整え切れていない。
ここでアレンさえ引き離しておけば、テオドールは恋人を護る目的を果たせる。
舌打ちしたアレンの視界に、Ζガンダムのトリコロール・カラーの機体が滑り込んだ。
彼は、その位置でリベカ機を狙撃することは不可能だと瞬時に理解する。
『いい部下がいるみたいだな、隊長』
拗ねた様な口調で呟いたアレンが、ジュナス機に立ち向かうようにバサっと跳んだ。
「‥‥‥隊長‥‥‥?」
彼のセリフを聞いたテオドールは、訝しげな口調でそのフレーズを繰り返す。
何故、敵であるガブスレイのパイロットがジュナスを隊長と呼ぶのかが判らないのだ。
アレンは、そんなテオドールに向かってビームライフルを左手で撃つ。
『ちゃんと避けろよ、ふん』
彼がそれを避けたのを確認してから、アレン機はジュナス機の眼前に降り立った。
ビームライフルを腰に吊ったマシンが、逆手でビームサーベルを抜く。
『まさか、ジオンの味方をしてるのにも事情があるとは言わないよな』
アレンの怒りを抑えたような言葉に、ジュナスは目を細めただけだ。
一般的に、スペースコロニーの住民にはエゥーゴを支持する反体制派が多かった。
エゥーゴは、自らを宇宙に住む人間達の独立自治権を求める運動だと称している。
しかし、ティターンズの中ではそれは真っ赤な嘘だと教えられていた。
ジオンの真似をして、地球に住む人々を非難しているだけのくだらない連中だ、と。
そして、地球連邦軍の軍人達は純粋にそう信じさせられている。
後の歴史家も指摘している通り、ティターンズの構成員の殆どは真面目な軍人なのだ。
「無駄口が多いぞ、アレン」
静かに嗜めるジュナスに、アレンは昔の厳しい訓練を思い出したのか動きを止める。
ジュナスは、アレンの家族が一年戦争で戦火に巻き込まれ死亡した事を知っていた。
彼にとって、ジオン公国の残党と目されるエゥーゴは憎むべき敵だろう。
「僕達は、ジオンみたいに戦争を起こしたい訳じゃない!」
援護射撃をしながら叫ぶテオドールの言葉に、アレンは視線を動かす事さえしない。
「地球連邦軍の、ティターンズの間違った政治を糾したいだけだ!」
『隊長の今の部下も、無駄口が多いな』
“今の”という部分を強調するアレンに、ジュナスは微かに苦笑する。
勿論、エゥーゴがジオン軍そのものでないのはジュナスが一番よく知っていた。
第一、ジュナスはジオンの唱えたイデオロギーに共感を覚えていない。
だが、それを語り聞かせてアレンを説得することにどれだけの価値があるだろう。
かつての部下が選んだ道に偉そうに講釈を垂れる程、ジュナスは立派な人間ではない。
彼はこの生き方を選び、彼と轡を並べた部下は別の生き方を選んだのだ。
一拍置いた後で、ガブスレイAがモーション無しでビームサーベルを突き出して来る。
『アレン・クロワゼット、参るっ!』
その動きに迷いがなかったことに、ジュナスは何故か嬉しさを感じた。
アレンの剣先を軽々と避けてたジュナス機が、グレネード・ランチャーを放つ。
百式改は、背中のウイング・バインダーが高機動デバイスに換装された新設計である。
スラスター推力が大幅に向上し、その動きはガブスレイを上回っていた。
「そんな動きでは、私は倒せんぞ」
素早く視線を左右に配るジュナスは、テオドール機とリベカ機の無事を確認する。
アレン機が、グレネード・ランチャーの弾を避けて光の剣を捨てた。
そのまま背後に回した左手が、さっとフェダーイン・ライフルの取っ手を掴んでいる。
物干し竿の様に長い砲身が、振り回されるように百式改を狙った。
フェダーイン・ライフルから光弾が吐き出されるが、しかし百式改はそこに居ない。
「動きが直線的なのは、変わらんな」
金色の光が、ぼわっとブレるように右に流れたと同時に右肩が連続して光った。
百式改の肩に装着されたビームガトリングガンが、ガブスレイの脇腹を激しく抉る。
『さ、流石に、隊長っ!』
距離を取るようにバーニアを噴かすガブスレイAの前に、百式改が一気に近付いた。
バックパックのドラム型4連バーニアが、身長の倍以上の炎を吐いて、機体を跳ばす。
『戦いは一瞬で決まる! 迷いのある方が負けだ!』
アレンがそう叫んだ瞬間、不意にガブスレイAの背後で眩い光と共に悲鳴が上がった。
『こ、こんな、馬鹿なああああーーーっ!』
──え?
アレンとジュナスが、まるで申し合わせたように視線をそちらに向ける。
そこでは、ダグ・カスタネダ少尉のガブスレイBが惨めに上半身を撃ち砕かれていた。
『ダ、ダグ‥‥‥!?』
全ての武装を破壊された機体の前には、Ζガンダムが立ちはだかっている。
トリコロール・カラーに塗装された新品の装甲には、掠り傷さえも付いてはいない。
「す、凄い。たった一撃で‥‥‥」
その背後に護られていたネモVの操縦席では、リベカが唖然と目を丸くしていた。
戦場に駆け付けたΖガンダムは、ただ一発ビームライフルを撃っただけだ。
それだけで、強敵だったダグ・カスタネダのガブスレイを造作なく退けたのである。
「しばらく会わない間に強くなったんだねぇ、カミーユ」
無論、少年の乗っているマシンの性能が高いのであろう事は充分に承知済だ。
それでも、機体を軽々と操って敵を倒すカミーユの力にリベカは感心したのである。
『ダグーーっ!! コックピットから脱出しろーー!』
慄然とした表情で叫ぶアレンが、方向転換してダグ機の傍へと跳躍した。
必死に腹部コックピットから這い出た黒いノーマルスーツを、アレン機が軽く掴んだ。
数秒の後で、連続して火を吹き上げたガブスレイBが一気に爆発して四散する。
『エゥーゴの新型め!!』
歯を食い縛りながら叫ぶアレンが、カミーユ機を睨み付けようとした。
その昆虫の様な頭部を、Ζガンダムは無造作に撃ったビームライフルで破壊した。
装甲と内部パーツを内臓のように撒き散らし、モノアイが粉々に割れる。
『こ、攻撃が見えなかった』
そう言う間があればこそ、ガブスレイAの右足が圧し折られて吹き飛ぶ。
アグレッシブフレームの脚部クローアームが、呆気なくビームの閃光で溶けた。
『化け物め‥‥‥っ』
全く抵抗も出来ないままに蹂躙されるアレンは、無我夢中でバーニアを全開にする。
戦場から撤退しようとするボロボロの機体に、カミーユが銃口を向けた。
だが、そこで動きを止めた少年は困ったようにジュナスに問い掛けて来る。
「──ジュナス大尉、どうしますか?」
照準の中では、四肢を砕かれたガブスレイが尻尾を巻いて逃走していた。
Ζガンダムの強力なロング・ビームライフルなら、少々の距離は物ともしないだろう。
そして、戦場で出会った以上昔の部下であろうと殺さなくてはならないのが戦争屋だ。
「カミーユ」
操縦桿を握り締めたジュナスは、強く目を閉じた後で攻撃を命令しようとする。
その刹那、カミーユの背後にいたリベカ・マレリーが可憐な声を張り上げた。
「だめぇぇぇーーっ! カミーユ、撃っちゃだめよぉっ!」
驚いたジュナスが何か言うより早く、カミーユはほっとしたような顔で銃身を下げる。
その隙に、ダグのノーマルスーツを抱えたアレン機は射程距離外へ逃げて行った。
「‥‥‥リベカさんの命令じゃしょうがないですよ、大尉」
「うんうん、いい子のカミーユにはたぁ〜くさん美味しいクッキーを焼いたげる」
困ったように首を振るジュナスの耳に、リベカの楽しそうな声が聞こえて来る。
彼等の背後では、アイリッシュ級1番艦アイリッシュと敵の砲撃戦の閃光が続いていた。
エマ・シーン中尉は、ガンダムMk-U3号機のコックピットで顔面を引き攣らせている。
彼女の視界の中を、マッドイエローのMAがコロニーに向かって落下していた。
そのメタスに乗っているはずのファ・ユイリィ軍曹からは、コールに全く応答がない。
「そんな、ダメよ‥‥‥!」
このまま少女が気を失ったままでは、コロニーの外壁に激突する恐れがあった。
さすがにMSが損傷する速度ではないが、万が一そのままコロニーから脱出出来なければ
メタスはグラナダへの落下に巻き込まれてしまうかもしれない。
焦燥に駆られる脳裏には、為す術も無く炎に包まれるファの姿が浮かんでしまう。
「ファ軍曹ぉぉーーーっ!」
ぞくり、とした悪寒に背中を震わせ、エマはガンダムMk-Uのバーニアを噴かす。
刻々と移り変わるコンソールのデジタル表示の残り時間は、たった37分だ。
そんなエマの前に、逆三角形のフォルムを誇る可変MSが禍々しく立ちはだかった。
『ガンダムのお出ましとはなァ、とんだ大物が引っかかったもんだ』
ギャプランを操るヤザン・ゲーブル大尉が、舌なめずりをしつつ目を細めて哂う。
エゥーゴにはこれまでにも何回か、同型のギャプラン・タイプとの戦闘記録があった。
クワトロ・バジーナ大尉とカミーユ・ビダン少尉、そしてジュナス・フレイブ大尉が
地球で戦ったのが、ロザミア・バダム少尉とその仲間が乗った先行試作3機だ。
この3機は、クワトロ、カミーユ、ジュナスがそれぞれ1機ずつ撃墜している。
そして『アポロ作戦』ではエルシー・シャトラン中尉が駆る機体と対峙した。
こちらは、カミーユのΖガンダムが緒戦で軽く機体を半壊させて退却させている。
ヤザンが乗っているのはどうやら5機目らしいが、データがあっても強敵に違いはない。
更に、今回の戦闘にはジュナスもクワトロもカミーユもいない。
すなわち、エマはたった一人だけでギャプランを墜さなければならないのである。
『全く、ジャマイカンめ。このオレを伏兵なんぞに使いやがって』
エマの耳に、開けっ放しのティターンズ回線からヤザンの苛々とした声が聞こえた。
戦闘中だというのに、少しも緊張していないその喋りはエマを戦慄させる。
遥か遠くで砲撃を繰り返しているアレキサンドリア級1番艦アレキサンドリアの艦橋から
そんなヤザンを嗜める様にジャマイカン・ダニンガン少佐が答えたようだ。
『ヤザン、パイロット一人の気分で作戦がどうとでもなると思うなと言ったろう』
バスク・オム大佐の懐刀を自認する、プライドの高いジャマイカンらしくない言葉だ。
そして、そんな一階級上の上官に対して全く遠慮する素振りすらないヤザンである。
『なら、始めから正攻法で戦わせろ!』
アレキサンドリアとその僚艦である2番艦アル・ギサはエゥーゴ艦隊と交戦中だ。
エマの視界の中でも、何本もの極太のビームが激しく通り過ぎている。
『戦うなとは言っておらん。私が君を最終防衛線の戦闘隊長にした意味を良く考えろ』
聞き様に拠っては阿諛追従のようなジャマイカンのセリフに、ヤザンは吼えた。
『判ったってんだよッーーー!!』
ギャプランのムーバルシールドに内蔵されたビームライフルが、連続して凶暴に光る。
漂流するメタスに近付こうとしたエマは、慌ててその火線を避けるしかない。
まるでビームを見てから避けたようなその動きに、ヤザンが嬉しそうに肩を揺すった。
『コイツ、さっきのヤツとは動きが違う。少しは骨があるようだなァァ』
新しいオモチャを与えられた子供のような口調に、エマは神経を逆撫でされる。
ふと、開けっ放しの通信機が彼女の背後で戦う僚機の逼迫した交信をがなり立てた。
『そらよ! そろそろ終わりにさせて欲しいんだがねぇ!』
アルファ・A・ベイト大尉のジム・クゥエルは、機敏に戦場を飛び回って戦っている。
当然、ベルナルド・モンシア中尉とチャップ・アデル中尉も同様だった。
フラグ・ラグ・ハヤオ中尉のシュツルム・ディアスとバッチ曹長のリック・ディアスは
それぞれ機体のあちこちから火花を散らすくらい酷く損傷している。
ウモン・サモン准尉とやらのジムUなぞ、既に満身創痍と言っていい。
無傷なのは、フランセス・エラワー少尉のリック・ディアスUくらいのもののようだ。
シールドも溶かされ、左足も折られたコックピットで、ウモンが絶叫する。
「Bガンダム【万が一本当にBガンダムが登場した場合改名となります】があればっ!」
「いや、そろそろいい加減にしとけよオマエ!」
不死身の第4小隊をギリギリで抑えているフラグが、怒声でツッコむ。
当然フランセスに至っては、最初からウモンの事なぞ戦力だとは考えていないようだ。
「オレは真剣なんだよ! だいたい戦いなんざハッタリで──」
そこまで口にしたウモンは、何を考えたのか急に周囲を見回して口篭る。
そして、モンシアの放ったビームライフルを避けた瞬間、彼は突然高笑いを始めた。
「来たぜええ! 逆転の秘策がビンビンと来たああああっ!」
意気揚々と叫ぶウモンを、フラグとフランセスが可哀相なヒトを見る視線で見つめた。
── 次回、6月11日。
── 次 回 、 ト リ ノ ・ カ ー ナ ヴ ォ ン 再 登 場 。
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
遅ればせながら、4周年おめでとうございます。
4年経っても変わらぬ謙虚な姿勢は、本当にご立派。
そもそも自分がVOEを好きになったのは、以前にも書いたかも
知れませんが、「ベルを気に入っていただけて嬉しいです」っていう
レスがきっかけでして。そこでもう、好感度爆発ですよ。
Zという作品に対しては、時に忠実、時には20年来凝り固まった
観念を刷新する(カツやティターンズの正規兵へのフォローなど)
アプローチを仕掛け、更にオリジナル要素で大いに盛り上げて下さる
この手腕、よほどガンダムを熟知し、そして愛していなくば不可でしょう。
お世辞抜きで、ISAPさんもVOEも希代のものだと思ってますよ。
なので謙虚になりすぎて、真に描きたいものを見失わないようお気をつけ下さい。
……理想的な構想との兼ね合いは難しいですが、どこかで吹っ切れている方が良いはず。きっと。
番外編においては、ジュナスが初の……! 良かった。彼はいい男だけど、ウホないい男じゃなくて。
でも彼がもっこりするのって、「な、何が起こってる?」ってついおかしみがw
いうなれば、Zにザクの顔を乗っけるような、衝撃波から東方先生の顔が出てるような人知を超えた現象というか。
いやはや。相変わらず真に迫った濡れ場、素晴らしいです。
で、時間軸は現在に飛びまして、こちらは風格漂うジュナス君。実にカッコ良い。
テオも自身の勝利より、大事なモノを優先する辺り、ノリスさんばりの漢です。
戦いの中では彼みたいな人間はえてして、「守り通す」最期を遂げてしまいますが……
で、Zが強すぎw Zを制止できたリベカはもっと強すぎw
やはりVOEにおいて女性に勝てぬ男はいないのか。
次週久々登場の彼は、その点特異。蹂躙者として長らく君臨するのでしょう。
>「いや、そろそろいい加減にしとけよオマエ!」
ブチ切れフラグさんも面白い。ウモンも面白い。
初期のウォルトンよりもアホですねw
をおう、ウモン、何かをしでかす気満々ですナ。
6/11、楽しみにしておきます。
...トリノはセロリとパクチーの次くらいに嫌いですが。
そしてISAPさん、4周年記念外伝に加え、ハイクオリティ
な連載書き込み、お疲れ様です。堪能いたしました。
劇場版Ζが終わり、自分の求めているガンダムはもう終わりなのかと思っていましたが
いやいや、僕にはまだVOEがあるじゃないか、こんなに嬉しいことはない。
もう少しといわず、もっと長い時間俺を引き止めていてほしいと思います。
感想じゃなくて申し訳ないが
>アルファ・A・ベイト
~~~~
↑ここが顔に見えてどうにもw
>『戦いは一瞬で決まる! 迷いのある方が負けだ!』
バニングさんのネタがキテター
ISAPさんお疲れ様です。
そして4周年おめでとうございます。
毎回楽しみに読んでます……が、
>「Bガンダム【万が一本当にBガンダムが登場した場合改名となります】があればっ!」
ごめんなさい、今回コレに一番笑いましたw
久方ぶりに訪れました。
毎回&4年もの間お疲れ様です、ISAP氏。
>『アレン・クロワゼット、参るっ!』
その動きに迷いがなかったことに、ジュナスは何故か嬉しさを感じた。
私の友人がかつて「何でこんな未来なのにチャンバラをやってるの」と揶揄したことがありました。
しかし、この台詞回しにこそ、時代錯誤的な侍の格好よさが滲み出ていると思います。
かつて、どこかのお偉いさんが「ボタン一つで決着の着く戦争は面白くない」等と言ってましたが、ほんにその通り。
次回は、私の好きなトリノが再登場ということで、非常に楽しみであります。
アレンとダグがヤザンを「隊長」にしてハンブラビに乗り、前隊長と戦う・・・
いやただなんとなく思っただけでーーーーーーーーす
捕手
今日も保守
そろそろラーディッシュ所属のもう一人のNamedが出てくるんじゃないかと期待
教え子のピンチですしね
881 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/27(土) 08:04:24 ID:pVjFDy0k
ほほしゅ
ISAP神はクッキー問題を回避して今日も降臨されるのだろうか…
次回は6月11日だっけ?
ん〜後二週間もあるのね。
このスレ落ちないよね?
Weekly maintenance, coming through!
ぬへっほー
このスレ半年も続いてるのか・・・
今日も保守しておこう
888 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/02(金) 12:06:20 ID:r3dXgU6H
しかし人がいないな
スレをあげる、しかも趣旨をわかってない無知な奴がいるな
890 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/04(日) 20:09:43 ID:rXNbC8of
ライジングガンダムに乗ったレインが敵ガンダムに責め立てられて悶絶・・・
なんて話が読んでみたい
週一保守に参りましたぁ。
hosyu
今週光臨ですか。
あと4日は長い・・
っていうか、そろそろ次スレ立てないと
神が光臨する時に困るんじゃないかと
まさか、職人さんにスレ立てさせるってのもなあ
とりあえず土曜日あたりに立てて光臨を待つ、ってとこか
それでいいんじゃまいかん。
そのかわりすれたてはすみやかにしろっこ。
ダジャレはやめなしゃああずなぶる
誰も新スレ立てんのか・・・
やってみたが制限で立てられんかった
よろ
>>900
やってみよう
「もしよろしければ皆様方に、ガンダムファイトという物をご説明させて戴きましょう。
さてさて、そもそもの始まりは今から60年前の未来世紀元年の事です。
汚れきった地球を後に宇宙へと登った人々が、コロニー国家間の全面戦争を避ける為
四年に一度、それぞれの代表選手を、ガンダムと名付けられたマシーンに乗せ、
ファイトと称し、闘って、闘って、闘い合わせ、最後まで勝ち残ったガンダムの国が、
コロニー国家連合の主導権を手にする事が出来るというシステムを作り出したのです。
人類は、なんとスポーツマンシップにあふれた戦争を作り出した事か!
‥‥‥さーぁて、皆さんっ!!
そんな素晴らしきガンダムファイトも、いよいよ最終バトルロイヤルゥゥ!
闘いは最高潮に達しようとしています。
リングは香港島の西に浮かぶ、ここランタオ島(大嶼島)!
遂にドモン・カッシュの追い求めるデビルガンダムの出現!
いや、それだけではありません! あの魔の四天王の一体
ガンダムヘブンズソードが我等がレインを狙って爪を研ぎ澄ましているのです!
それではァァッ! ガンダムファイト! レ デ ィ ー ・ ゴ ォ ォ ォ オ オ ー ッ ッ !!」
>>890 「ライジングガンダムに乗ったレインが敵ガンダムに責め立てられて悶絶」な話
天剣絶刀ガンダムヘブンズソードの打撃を、彼女が操縦する機体は避け切れなかった。
「虹色の脚ィィィーーーっ!」
顔を攻撃されたJMF1336R ライジングガンダムの機体に、激しい衝撃が走り抜ける。
「ああぁっ‥‥‥!」
ヘアバンドで纏められた髪を振り乱し、レインは悩ましげな声を上げた。
ライジングガンダムのスレンダーな機体が、もんどりうって地面をバウンドする。
地面を覆っていた何本もの樹木が圧し折られ、四方八方に飛び散って行った。
機体が倒れたと同時に地響きと土煙が上がり、激しい衝撃がフィードバックされる。
「い、痛っ!!」
彼女が身に纏う、ピンクと黒に塗り分けられたファイティングスーツが収縮した。
「キ‥‥‥キツいっ‥‥‥」
薄い素材で強調されたレインの乳房が、ぷるんぷるんと上下に躍動する。
彼女が身に着けているるのは、光沢のあるレオタードのような“服”だけである。
これこそが、モビルファイターを操縦する為の『モビルトレースシステム』だった。
ガンダムファイター専用に開発された、マシンの中で唯一の各国統一規格パーツだ。
操縦者の動きとモビルファイターの動きを完全連動させる「人機一体」のシステムは、
モビルファイターがダメージを受けると操縦者にまで痛みを伝達するのだ。
その感覚を鋭くする為なのか、ファイティングスーツは身体の線を露骨に出していた。
本来は、鍛え上げられた筋肉で対戦相手を威圧するのが趣旨だっただろう。
しかし、レインの場合は均整の取れた肢体を余すところなく晒しているに等しかった。
まるでサイズ違いの水着でも着ているかのように、身体の起伏が目立つ。
彼女の良く発達した胸や腰、臀部が、イヤというくらいに猥雑な曲線を見せていた。
「こ、こんな事くらいで‥‥‥負けない!」
歯を食い縛るように言うレインは、他の場所で戦っているだろう彼を思い浮かべる。
GF13-017NJU ゴッドガンダムを駆るドモン・カッシュの凛々しい横顔だった。
ネオジャパンの威信を背負ったその機体は、彼女を勇気付けずにはおかない。
そのドモンも、今頃は最強デビルガンダム四天王と激闘を繰り広げているはずだった。
レインは、少しでも幼馴染であるドモンの役に立ちたかったのである。
「‥‥‥んん!」
レインが身体を起こそうとすると、ファイティングスーツがレザーの如く伸縮した。
後から見ると、形の良いヒップがTバック状態の生地に包まれて透けている。
双臀の亀裂や筋肉の細かい動きさえ見て取れ、発達した尻肉が膨らんでいるのも判った。
下手をすれば、裸を見るよりも淫靡に見えなくもないのがこのスーツであった。
苦しそうに呻く彼女の前に、背後に翼を伸ばしたようなモビルファイターが降り立つ。
凶悪なシルエットは、ガンダムヘブンズソードのスタンディングモードだ。
「──はっ!? もう近付いて来てる!?」
全長23.5mと、16.2mのライジングガンダムの、1.5倍近くの巨体にレインは息を呑んだ。
「デビルガンダムに魂を売り渡したバケモノの分際で!」
「どうしたあ? ネオジャパンのファイターさんにしちゃぁ手ごたえがねェなァ」
ヘブンズソードのコックピットから、ミケロ・チャリオットの嘲笑が流れて来る。
ガンダムヘブンズソードは、彼、ミケロが使っていたGF13-055NT ネロスガンダムが
デビルガンダム細胞でパワーアップ=変身した姿であった。
何処をどう強化するとこんな姿になるのか意味不明な所が、デビルガンダムの脅威だ。
「あ、あたしだってぇぇーー!」
叫びつつ立ち上がろうとしたレインのライジングガンダムが、彼に蹴り飛ばされる。
レインがコックピットで尻餅を付くと、両肩のリンク・アンテナがぶるぶると震えた。
「きゃ!」
「くくく、いいザマだな、女ァァァ!」
ミケロは、第13回ガンダムファイトのネオイタリア代表のガンダムファイターである。
しかし、元マフィアのボスだっただけあって言葉遣いは粗雑そのものだ。
「散々梃子摺らせてくれたけどなァ!」
尚且つ、彼はこれまでレインのパートナーであるドモンに何度も敗北を喫している。
要するに、ネオジャパンの戦士はミケロにとって憎んでも余りある相手なのだ。
突然、ガンダムヘブンズソードの機体がレインの前から掻き消す様に、ふっと消える。
「え!?」
尻餅を付いたままのライジングガンダムの背後に、ミケロが乗る機体が立った。
「女の癖にしゃしゃり出てくるからよォォ!」
ガンダムヘブンズソードの腕が、ライジングガンダムの胸部をぐいっと掴んだ。
「あ、ああああ!!」
いきなり乳房に伝わって来た快感に、レインはしどけない悲鳴を上げる。
《モビルトレースシステム、異常を感知。警告、警告》
機械合成された音声に駆り立てられるように、レインは胸元を抱き締めた。
モビルトレースシステムには、モビルファイターの痛みを操縦者に伝える機能がある。
特に繊細に作られたライジングガンダムは、触覚までを伝導してしまうのだ。
ガンダムヘブンズソードのアーム部分は本来は指というよりクローと呼ぶべきだろう。
今、その手がライジングガンダムの胸部をいやらしくさすっている。
《脳波・血圧・心拍数・呼吸・体温・代謝機能‥‥‥異常を感知》
「やめなさい! ひ、卑怯よ!」
レインが荒い呼吸をすると、ファイティングスーツの胸元の膨らみが上下に動いた。
「ひゃーっはははははっ! 知ったことかよォォ!」
居丈高に叫ぶミケロはライジングガンダムの盛り上がった胸部中央のパーツを撫でる。
「あ、あああ!!」
乳房に電気が走ったような感覚に、首を振ったレインの動きと共にイヤリングが揺れた。
そんな彼女の動きをトレースして、ライジングガンダムも首を振る。
ガンダムタイプに特徴的なツインアンテナが揺れ、ツインアイが点滅をした。
《脳波・血圧・心拍数・呼吸・体温・代謝機能‥‥‥オールレッド、快感を感知》
コンピュータに自分のいやらしさを指摘されたようで、レインの顔が真っ赤になる。
「そらそら、どうだい、ええ!!」
嵩に掛かったガンダムヘブンズソードの指が、ライジングガンダムの胸部を蠢くのだ。
性的な事には全く未成熟なレインだが、身体は彼女を裏切って成熟しつつある。
戦闘による高揚状態の中、身体の何処を触られても感じる程に敏感になったレインだ。
「ああん、やめなさい‥‥‥!」
コックピットの中で、仰向けに横たわったレインは目をぎゅっと閉じて息を吐く。
ライジングガンダムのツインアイが、それに同期するように輝きを消した。
「やめなさ‥‥‥やめてぇ‥‥‥」
モビルファイター越しに愛撫されているという異常な事態が信じられない。
しかし、だからこそミケロの乱暴な愛撫がレインの性感に火を点けて燃え立たせる。
レインが身体を捩ると、ライジングガンダムももどかしそうに身を捩った。
彼女のぬらぬらと光るファイティングスーツが、ぎゅぎゅっと生地を収斂させる。
ライジングガンダムの、ガンダニウム合金スーパーセラミック素材装甲が何度も軋む。
「ここをこうすりゃ、どうなるんだい、ええ!?」
ライジングガンダムは、機体耳部には何の装飾も武器もないデザインである。
ガンダムヘブンズソードのクローが、そのライジングガンダムの頭部横を愛撫した。
「ああああ!」
敏感になった耳元を押さえ、レインは口の端から涎を流しコックピットの中で悶える。
耳元で、丸い黄色のボール状のイヤリングがぷるんぷるんと揺れた。
ライジングガンダムも、さっと腕を上げて自らの頭部パーツを護ろうとする。
その手を、ミケロの天剣絶刀ガンダムヘブンズソードは妨害するように掴んだ。
コックピットの中で横たわるレインの腕が、空中で透明人間に掴まれたように止まる。
「駄目だろうが、オレ様の楽しみを邪魔しちゃあよォォォ!」
ガンダムヘブンズソードが、ライジングガンダムの胸部を乱暴に揺すった。
ガンダニウム合金の装甲に小さなひびが入り、強烈な快感をレインに伝えてしまう。
「あああああーーー!」
彼女の豊かな双乳が、きつい水着でも着ているかのように隆起し胸元に溢れる。
乳首が硬く勃起して来たのが、黒く光るエナメル風のスーツ越しにはっきりと判った。
スーツから剥き出しになっている首筋には、大粒の汗が浮かんでは流れている。
《モビルトレースシステム、パイロットから愛液の分泌を確認》
冷静なシステム音が、レインの股間に産まれた恥ずかしい秘密を暴き立てた。
耳まで真っ赤に染めたレインが、乳房をぷるんぷるんと震わせつつ弱々しく首を振る。
「いや、いやぁぁ‥‥‥」
「ひゃーっはははははっ! 感じてんのかよ、ドモンの情婦がよォォォ!」
ミケロのガンダムヘブンズソードが、更に強くライジングガンダムの胸元を擦る。
「やあぁん!」
普段の気の強さからは考えられない位に、甘えた悲鳴を上げてしまうレインだ。
ライジングガンダムが、その胸部パーツを刷り合せるように動かす。
足元の森林では更に何本もの木が折られ、足裏の装甲の隅で地面が抉り取られた。
「どうら、こっちはどうなんだよお?」
ガンダムヘブンズソードの指が、ライジングガンダムの股間へと伸びる。
デビルガンダム細胞の効果なのか、ガンダムヘブンズソードの指は文字通り伸縮した。
ライジングガンダムの腰部防護パーツが、簡単に捲り上げられてしまう。
その下から出て来たのは、当然ながら女性器──ではなく脚部パーツの付け根である。
ミケロは、ライジングガンダムの肩部パーツ付近に荒々しく排気を吹き付けた。
「あん! だ、だめぇぇ」
搾り出されるように強調されている、ファイティングスーツの股間が微かに震える。
《脳波・血圧・心拍数・呼吸・体温・代謝機能、オールレッド‥‥‥更に快感が上昇中》
剥き出しのうなじに息を吹きかけられたような快感に、レインの顔が上気した。
ライジングガンダムも口横のダクトから熱い蒸気を排出し、ツインアイが点滅する。
「アソコを弄ってやるからよォ! ネオジャパンの淫乱女めェ!」
ガンダムヘブンズソードの指が、ライジングガンダムの白い太腿パーツを這い回った。
ライジングガンダムは、胸部以外は殆どが純白に塗装された機体である。
その中でも、やはり普段は“スカート”部分に隠されている太腿は白さが際立った。
つやつやとしたガンダニウム合金の装甲をクローが丁寧に愛撫する。
「あ‥‥‥ああ、だめぇ」
真っ赤になって拒絶のセリフを口にするレインの表情が、ドキっとする程艶かしい。
ライジングガンダムは、力尽きたようにガンダムヘブンズソードに寄り掛かった。
ガンダムヘブンズソードの指が、ライジングガンダムの股間の“褌”部分を捉える。
「てめぇの此処は、きっと大洪水なんだろうなァァァ」
「あ、あ、あああああ!!」
ライジングガンダムの股間の盛り上がったパーツを愛撫され、レインが喘いだ。
レインの反応を楽しむように、ミケロは人間でいうクリトリスの辺りを強く突っ突く。
「ああぁ、つらいぃぃ‥‥‥」
自分の身体と、自分のモビルファイターを好き勝手に弄られる恥辱にレインが啼いた。
ぶるっと身体を揺すった彼女の胸元で、ゴム鞠のように乳房が弾む。
上下に、そして左右に、二つの乳房がゆさゆさ、ゆさゆさと淫靡さを増して揺れた。
《脳波・血圧・心拍数・呼吸・体温・代謝機能、オールレッド‥‥‥限界値突破》
モビルトレースシステムが、快感の波に流されるいやらしいレインを揶揄する。
きつく伸縮するファイティングスーツの下で、白い肢体は既に大量の汗に塗れていた。
「あたし、感じ、‥‥‥感じっちゃって、る」
ボールのような乳房の頂点では、痛い位に尖った乳首がその存在を主張している。
レインの瞳が、ぼうっと霧でも掛かったかのように淀んで、次第に光を失って行った。
── お し ま い。
で……?
レインエロス・・・。
次回があればバーサークアレンビー×レインなんてのも…。
いや、GJには変わりないですよ。
トニーたけざきかとおもたw
なんつーエロワロスなwwwwwww
ちょwwwwwおまwwwww
不意を突かれたじゃないかwwwwww
アッガイがガンダムに手篭めにされるコピペを
ふと思い出してしまったぜ
馬鹿よ!正に馬鹿ガンダム!!
(ほめてます)
というか今気づいたがこの
>「てめぇの此処は、 き っ と 大洪水なん だ ろ う なァァァ」
想像でモノを言うしかない間接レイプワロスwww
みんなが寝静まった夜、窓から空を見てみると?
とてもすごいものを見たんだ
大
人
知っているのか雷電
新スレ立ったし、こっち梅る?
エマさんとレコアさんどっちに叱られたいですか?
ヨゴレに叱られる言われはないのでエマさんだな
どうでもいいけど
>>930のIDが激しく欧州通貨
ゆーーーろーーー