前スレが512kオーバーだったのでスレ立てました。
前スレ905の続きを裸で待機してます!
3 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 10:03:57 ID:WMIDv28E
続き期待してます
4 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 10:15:49 ID:ug8kWlbs
だからさ、靴下だけは履いとけ。ん?
あんたまた脱いでんのか…相変わらず熱い漢だな。
それはそうと、続きマジ期待。まゆら神以来のヒットの予感。
久しぶりに奏×香分が補給できそうで嬉しいなんてもんじゃねぇ。
続きを期待している(・∀・)!
香ってホント健気やなぁ…・゚・(ノД`)・゚・。
7 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 20:01:34 ID:ug8kWlbs
即死ルールってまだあるのかな?
8 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 20:32:43 ID:WMIDv28E
何だっていい!
続きキボン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
お待たせしてしまい申し訳ない・・
前スレ905の続きです。
「あら・・」
手を引かれバランスを崩した奏はベットに
「・・かなで、さま・・・・」
香は奏の胸に顔を埋めた。
たぶんずっとこうして彼女に触れたかった。
奏はその香の行動に少し驚いた表情を浮かべたが
いつものように優しい音色で囁く
「好きにしていいのよ」
そういって抱きしめてくれた。
これだけで、人生の運をすべて使い切ったにちがいない。
そんなふうにすら香は思う。
今はただ誰よりも奏を一番近くで感じたい
ただそれだけ・・・
体温が肌に伝わっていく。
心臓の鼓動が聞こえる。
香はそれ以上何をするでもなし、ただただ、ギュッとしがみついてくる。
独り占めにしたい。誰にもわたしたくないといわんばかりの
子供のようなしぐさに、奏は目を細めた。
(奏さまが欲しいんです)
(もっと、私の名前を呼んで下さい)
(私、私だけを見てください)
言葉にすることはない祈るような気持ち。
そんな香の気持ちが、痛いほど奏に伝わっていく。
「いずみさん・・・」
切なげに名前を口にすると、香を組み敷く。
そしてそのまま唇を重ねた。
「・・・んぐっ・・んっ・・」
ゆっくり、ゆっくりと口内を貪るように動く舌。
どうしていいのかわからない香だったが、少しずつその舌に答えていく。
香は奏を味わいながら奏の制服を少しずつ剥いでいった。
「恥ずかしいわ・・・」
「綺麗です・・」
隠すように添えられた腕を外させると
自分の目の前で揺れる乳房。
香はその実に触れる。
「やわらかい・・」
手の中でおもしろいように形を変えていく。
「あぅ・・っ・・」
先端に触れると奏が甘い声で鳴く。
「もっと、声を聞かせて下さい・・」
舌先で転がすように先端を嬲った。
「あッ・・ん・・・」
奏の声を聞いているだけで下半身が熱い。
香はむず痒いような感覚に、堪らず身を捩る。
香のそんな様子に奏は
「恥ずかしがらなくていいのに、自然なことよ」
奏は自分の秘所に香の手を導いていった。
「あっ・・す、すごく、濡れてるっ・・」
ストレートな感想に奏は赤くなる。
「んッく!!い、いずみさんっ!!」
焦った声が聞こえてくるが、香の指はその源に吸い寄せられるように、奥へ奥へと入っていった。
「奏さまの中、すごい・・」
「あッ・・・いずみさんっ・・ちょっと・・」
奏の中がキュッキュッと香の指を求めるように締め付けてくる。
ゆっくり動かしてみると
「いっ、いやっ・・・あん・・あっ・・」
(か、かわいすぎる・・)
「い、いずみ・・さ・・ん・・ダメっ・・」
指を動かす度、自分の上で腰を躍らせる奏。
揺れる乳房を空いた手で弄る。
くちゅくちゅと音が響く。
どんどんスピードが上がる。
奏が声にならない声を上げて果てた。
ぐったりする奏・・やりすぎたかもしれない・・かわいすぎてつい・・
引き抜いた愛液に塗れた指を、名残惜しそうに口に含んだ。
奏は荒い息を整えながら
「はぁ・・はぁ・・・いずみさんも一緒に・・・」
「くちゅ・・」
自分の秘所を、香の秘所に擦り合わせた。
「ひッ!!!」
初めての感覚に腰が砕ける。
「・・・っは・・か、奏さまっ・・」
「んっく・・」
奏は何も言わず、一身腰を動かす。
「っは・・・んっ」
「か、奏さま・・・わ、私っ・・・」
「我慢しないで・・」
「あぁッ・・・」
香はまた意識を失ってしまった。
「ん・・・ん!?」
見慣れぬ天井、ここは?
「おはよう、いずみさん」
「!!!」
隣になぜ奏会長が・・自分はまだ夢の中なのか??
おもいきり自分を殴ってみる。
痛い・・・
よくよく思い返してみる・・
香の夢や空想(妄想)の中の奏は“香”とよんでくれるが
実際の奏はそんな呼び方で自分をよんではいない・・・
そういつも、”いずみさん”と・・・・
「!!!!!!」
「すいませんっ!!」
数々の無礼で破廉恥極まりない、自分の行為を思い出して頭が真っ白に・・
奏はクスクス笑って香を見る。
「昨日から、謝ってばかりね」
泣きそうな顔の香を抱きしめて言った
「昨日は甘えてくれて嬉しかったわ」
その時の奏の笑顔は極上だった。
14 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 08:02:27 ID:Ypoisn1H
GでJやわあぁぁぁぁぁ
>>13 待機していた甲斐があったよ!GJだあああああ!!!!
エ…エロ分が足らんのではないか…っ!?
だがGJ!!香めっちゃくちゃかわいいよ!
17 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 21:08:36 ID:lTcFQjzU
香可愛い…
ふと思ったんだけど、
聖奈サン×奈々穂サン
のSSって今まであったのかな?
見てみたい…
18 :
香×りの:2005/11/28(月) 21:08:38 ID:7+CVvVgW
繋いだ手はとても暖かくて。
ずっとこのままでいたいと思ったんです。
離れるのは、悲しいです。だから、離さないで。
もっと、もっと一緒に――――。
ピンポーン。
遠くの方でそんな音がして、りのはそっと目を開けた。
ぼんやりとした頭のままで瞬きを繰り返すと、だんだん意識がはっきりしてくる。
「ん…私、寝てたんだ…」
のそのそと上半身を起こして時計を見ると、もうお昼過ぎだ。
どうやら朝食を食べた後、少しだけ横になったつもりが、いつの間にか眠りに落ちていたらしい。
それにしても、浅い眠りの中で夢を見ていたような気がするが、思い出すことは出来ない。
もしかしたら、そもそも夢なんて見ていなかったのかもしれない。
まぁいっか、と大きなあくびをひとつしてから、りのは脇に置かれたプッチャンを右手にはめた。
「おはよう、プッチャン」
「おっす、りの」
プッチャンと挨拶を交わしてから、りのは何かを思い出したように手を叩く。
「あ、そうだ! 誰か来てたんだった!」
りのは慌ててベッドから飛び降りると、部屋を出て玄関に向かった。
「はい、どちらさまですか?」
「りの? 私」
「あ、和泉さん!」
勢いよくドアを開けると、そこには小さな包みを持った香が立っていた。
ただそれだけなのに、無性に嬉しくなって、りのはニコニコと笑顔で香を迎える。
「りの、なに笑ってるの?」
「ふぇ? ううん、なんでもないんだけど」
「妖しいな…」
「プッチャン、漢字がおかしいよぉ!」
りのとプッチャンによるコントが始まってしまいそうだと感じた香は、そんなことより、と話を遮る。
「奏様…じゃなくて、会長はいる?」
「奏会長なら、今日は朝から出かけて行きましたよ〜」
「そうなんだ…せっかく自信作だったのに」
そう言いながら、香は手にした包みをひらひらと揺らす。すると甘い香りがふわりと辺りに広がった。
ほんのりとした香りに、りのはうっとりと顔を緩ませる。そして、どこか期待したような目で香を見つめた。
「な、なによその目は…」
「りのがどんだけ食い意地張ってるかはよく分かってるだろ」
「…はぁ」
プッチャンにそう言われ、香は呆れたようにため息をつく。
まぁ、せっかく出来たてなわけだし、一番おいしい状態で食べてもらう方がお菓子も本望だろう。
そう考えた香は、りのにそっと包みを渡した。
「食べていいわよ、それ」
「ほんと!?」
「ええ、味は保証するわ。それじゃあね」
「あ、ま、待って! 和泉さん!」
香がくるりと回れ右をして帰ろうとすると、がしっとその腕が掴まれる。驚いたように振り返ると、りのは
「一緒に食べていきませんか?」
そう言って満面の笑みを浮かべた。
19 :
香×りの:2005/11/28(月) 21:10:45 ID:7+CVvVgW
「おいしい〜!」
「認めたくはねーが、たしかにうまいな」
自分の作ってきた焼き菓子をおいしそうに頬張る姿は、見ていて気分がいい。
特にこのふたり(?)は本当においしそうに食べるから、なおさらだ。
「ほら、りの。ベッドの上にこぼしてる。大体、ベッドの上で食べるなんて奏様に怒られるんじゃないの?」
気持ちとは裏腹に、りのにそう注意すると、りのは照れたように笑う。
この笑顔を見せられては、それ以上注意する気にもなれない。
「…まぁいいけどね。りのらしいと言えばりのらしいし」
「えへへ、照れますぅ」
「りの、褒められてるのか、それって?」
そんなやりとりを交わすうちに、香の持ってきた包みはきれいに空っぽになる。
りのは満足そうに笑うと、ごちそうさまでした! とベッドの上で頭を下げた。
「やっぱり和泉さんはすごいです。こんなにおいしいお菓子を作れるなんて」
「べ、別にたいしたこと……あるけど」
「自分で言うなよ」
人形に突っ込まれ、ぐ、と香は拳を握る。
「まぁいいわ。それじゃあ、私そろそろ帰るね」
「あ……う、うん」
「?」
いまいち歯切れの悪いりのの返事に、香は違和感を覚える。
さっきまではあんなに楽しそうに笑っていたというのに、今はなんだかとても寂しそうな顔。
「りの? どうかしたの?」
「う、ううん、なんでもない」
「……なぁ」
りのが笑顔で首を振ると、プッチャンが口を開く。
「なに、人形?」
「俺は人形じゃ―――って、まぁそれはいいや。とにかくさ、もうちょっとここにいてやってくれねぇか」
「プ、プッチャン! 和泉さんだって忙しいんだから」
「…別に忙しくなんてないけど」
「でも…」
一体りのが、今どんな心境なのかは分からなかったが、なんとなくここにいるべきであるような気がする。
それに、なによりも香自身がもっとここにいたいと感じていた。
りのと一緒にいるときの空気は、香にとって居心地のいいものであったし、
奏に会いに来たという理由の裏側には、りのに会いたいという気持ちもあったのかもしれない。
だとしたら、答えはたったひとつだった。
「分かったわよ。もうちょっとだけいてもいい?」
「い、和泉さん!」
香の申し出に、りのはぱぁっと顔を輝かせて、勢いよく香に抱きつく。
「ちょ、ちょっと! そこまで喜ぶことないでしょ!?」
「だって嬉しいんです〜」
「ウチの娘が迷惑かけますねぇ」
「……」
もはや突っ込む気にもなれない香は、頭を抱えて大きく息をついた。
20 :
香×りの:2005/11/28(月) 21:12:07 ID:7+CVvVgW
「あの〜…りの?」
「なんですか?」
「いつまで抱きついてるのよ」
あれから約20分、とりとめのない会話を交わす間も、りのは香から離れようとしなかった。
「ん〜…なんていうか、離れたくないって思っちゃって…」
さっきと同じように、りのの顔が曇る。
もともと喜怒哀楽の激しい子ではあったが、今日はなんだか様子がおかしい。
そう、この顔はいつだったか見たことがある気がする。なんとか思い出そうと
目を閉じて記憶を探っていくと、ふと浮かぶひとつの思い出。
以前、りのが赤点対策で勉強に励んでいたときにも、こんな顔を見た。悲しそうに、
そして苦しそうに、小さな声で「お母さん」と呟いて。
「りの…何か、あったの? 私でよければ聞くけど」
「う、ううん。特に何かあったってわけじゃないんだけど、夢を見たような気がして」
「夢? どんな?」
「それは…よく覚えてないんですけど」
覚えてない夢の内容で落ち込んでるの? そうも思ったが、ここで責め立てるのも気が引ける。
「よく分からないけど、不安なんです…」
香に抱きついたまま、りのが顔を伏せると、さらりと髪が揺れて香の頬に触れる。
声は弱々しかったが、手の力は驚くほどに強い。
少しだけ考えた後、香はプッチャンの頭を掴んだ。
「お、おい! なにすんだよ」
「ちょっとの間、二人きりにしてくれる?」
「ま、待て―――」
言葉途中にして、香の手からぶらりと垂れ下がるプッチャン。それを、香はベッドの下にそっと置く。
その様子を見て、りのは驚いたように香を見上げた。
「和泉さん……わっ!?」
突然香に抱きしめられて、りのは声をあげる。
そんなことをされたのは初めてで、りのはただ固まることしか出来ない。
21 :
香×りの:2005/11/28(月) 21:13:17 ID:7+CVvVgW
「りのがどんな夢を見たのかは分からないけど、ひとりになるのが不安なのよね」
「そう…かもしれません」
「私、りのの悲しい顔って嫌いなの。だから、笑うまではこうしてる」
りのがこんな顔をしていると、奏会長が悲しむ。それは、香にとっても嬉しいことではない。
けれど、今は香自身がりののこんな顔を見たくなくて。いつもみたいに、笑っていて欲しかった。
「…和泉さん、あのね」
香の胸の中で、りのはおずおずと切り出す。
それを受けて、香はそっと手の力を緩めて、りのの顔を見つめた。
「どうしたの? 何か―――んっ」
香の言葉は、りのの唇によって遮られる。突然の出来事に、香は驚きを隠せない。
呆然としたまま目をぱちぱちとさせると、りのは嬉しそうに笑った。
「ありがとう和泉さん。本当に、大好きですっ」
「―――っ」
柔らかな微笑みのまま、胸にもたれかかってくるりのに、香は顔を紅潮させる、
(こんなことされたら、私…)
部屋に充満する柔らかい空気に後押しされるように、香はりのにそっと口付ける。
触れるだけのキスだったが、頭の奥がびりびりと痺れる感覚を覚えた。
「りのが…悪いんだからね」
そんな言い訳をして、香は再び口付けをしながら、そっとりのを押し倒す。
覆いかぶさるような状態のまま、舌を入れると、りのはビクリと体を振るわせた。
どう反応されるか心配だったけれど、りのは遠慮がちそれに応える。
ぎこちない動きながらも、ふたりのそれは絡み合い、徐々に二人の頬も赤く染まっていく。
「ぷはぁっ、和泉さん、ちょっと、く、苦しい…」
香がそっと顔を離すと、りのははぁはぁと息をつく。
そこまで長い時間触れ合っていたわけではなかったが、りのは顔を真っ赤にしている。
「ご、ごめんね。苦しかった…?」
「ううん、大丈夫」
香が不安そうな顔をしているのを見たりのは、にこりとVサインを作ってみせる。
香はほっとしたように息を吐くと、りのの首元に顔を埋め、舌を走らせた。
「ふぁ、く、くすぐったいよ〜、和泉さん」
りのが身をよじらせてくすくす笑うものだから、香もなんだかおかしくなって噴き出してしまう。
その刹那、香の息がふわりとりのの耳元にかかって、りのは素っ頓狂な声をあげた。
「ふひゃぁああっ!?」
「もしかして、りの…耳、弱いの?」
「そ、そんなことは…ぅあっ、ん…」
香がりのの耳をそっと舐めあげると、さっきとは違う艶っぽい声がりのの口から漏れる。
どうやら、耳が弱いというのは図星らしい。
香はりのの耳をゆっくりと攻めながら、りのの上着をたくしあげる。
そして、小さなふくらみを覆うブラが現れると、そっと包み込むようにその場所に触れた。
「ぅぁ…いずみ、さん…」
「りの…」
優しく名前を呼びながら、そっとりのの背中に手を回す。
りのが少しだけ背中を浮かせてくれたおかげで、容易にホックは外れ、ふわりとブラが浮き上がる。
それをずらすようにしながら直に胸に触れると、りのはびくりと体を震わせた。
既に硬くなっている突起を手の平で感じるようにしながら、優しくその胸を揉みしだく。
「んぅ……ふ、ぁん」
「りの…気持ちいいの?」
りのの様子を確認しながら香は徐々に体をずらし、その胸に唇で触れる。
香の行動により、予想外の刺激がりのの体に走ったのか、りのはピクリと腰を浮かした。
「ぅぅ…和泉さぁん…なんか、私ヘンかもしれません〜…」
もじもじと太ももを擦り合わせるりのを見ていると、香の胸もドキドキと高鳴る。
そっとりののスカートの中に手を入れて、ぴったりと閉じられた太ももの間に
手を滑り込ませると、下着越しにも関わらず指先に湿った感触。
22 :
香×りの:2005/11/28(月) 21:16:29 ID:7+CVvVgW
恐る恐るそこに触れると、りのがひときわ高い声をあげた。
「んぁあっ…あ、ふぅ……ぅん…」
柔らかなそこでゆっくりと指を遊ばせると、それに合わせてりのの甘い声が漏れた。
そんなりのの声を聞いているだけで、香のそこからもじわりと温かいものが溢れてくるの感じる。
香はそっとりののショーツをずらすと、傷つけないように優しく、
そしてゆっくりと、りののそこに指を埋めていく。
温かい壁に包まれた指を少しだけ動かすと、りのは漏れそうになる声をなんとか飲み込もうと歯を食いしばった。
「い、いずみ…さん…んぅ」
すがるように手を伸ばすりのの髪の毛を、くしゃりと掴むようにしてその頭を掻き抱く。
香はその間も指を動かし続け、りのの敏感な突起を指で転がして断続的な刺激を与え続ける。
「和泉、さん……んあっ、ふ…っく」
「りの…」
こみ上げてくるものを必死で耐えようとしているりのの名前を、香はそっと囁きながら、
柔らかな髪の隙間から覗く耳を舌先で舐め上げる。
その瞬間、りのの体が大きく跳ね上がり、強く香にしがみついた。
「――――っっ!! ん、はぁっ……くぅ…んっ」
りのが二度三度と震えるたびに、とろりとしたものが香の指を伝う。
香がそれをりのの目の前でぺろりと舐めると、りのは恥ずかしそうに口元を覆った。
「い、和泉さん……わ、私…」
「りのったら、自分ばっかり気持ちよくなっちゃって」
「うぅ〜…ごめんなさい、いずみさん…」
ちょっとしたイジワルのつもりだったが、りのは上気した顔のまま、申し訳なさそうに謝る。
けれど、りのの表情は確かにしょんぼりとしたものではあったが、そこにはさっきまでの
寂しそうな、それでいてどこか苦しそうな暗さはない。
そんなりのを見て、香は安心したようにりのの頭をそっと撫でた。
「なんてね。別に謝る必要なんてないわよ」
「和泉さん…」
小さく呟いて、照れくさそうに笑うりの。香は、そんなりのの横にコテンと横たわる。
「和泉さん…手、繋いでもいいですか?」
「うん…」
りのがそっと手を出してきたので、香もそれを握る。すると、りのは安心したように微笑んだ。
「和泉さんの手、あったかいね」
「そう? りのの方があったかいと思うけど」
香がそう返すと、りのは小さく首を振る。
「ううん、やっぱり和泉さんの方があったかいです…………あのね、和泉さん」
「なに?」
「私……さっき夢の中でも、こうやって手を繋いでたんです」
それが誰の手だったのかは分からなかったけど、突然手を離されてしまって、
どうしようもなく寂しくなってしまった、とりのは続ける。
「…そう」
なるほど、だから自分が帰ろうとしたときに、あんなに寂しそうな顔をしたのか。
曖昧な夢ではあったけれど、りのにとっては心に重く残るものだったのだろう。
「それじゃあ、もうちょっとだけ手握っててあげるわよ」
「うんっ」
嬉しそうに擦り寄ってくるりのに、香も思わず顔が緩む。
りのが笑ってくれるだけで、香も笑顔になれる。だから、りのにはずっと…。
(ずっと、笑ってて欲しい…)
そんなことを考えているうちに、だんだん瞼が重くなってくる。
隣を見れば、既にりのはすやすやと可愛い寝息を立てている。
香はそっとりのの頬に口付けをすると、目を閉じて眠りに落ちていった。
23 :
香×りの:2005/11/28(月) 21:17:05 ID:7+CVvVgW
―――数時間後。
「ただいま、りの、いるの?」
神宮司家に帰っていた奏は、部屋の中をキョロキョロと見渡す。
りのが見当たらない。もしかして眠っているのだろうか。
そう思った奏はそっとりのの部屋の扉に手をかけた。
「……」
ひとつのベッドに寄り添うように眠る女の子ふたり。
ひとりは服が思いっきり乱れている。
それを見た奏は、小さく笑う。
「ふふ、今夜は三人で“楽しいこと”しましょうね。りの、和泉さん」
ひとり小さく呟いて、奏はそっと部屋を後にするのだった。
24 :
香×りの 作者:2005/11/28(月) 21:22:41 ID:7+CVvVgW
以上です。香×りので書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。
香っていい子なので好きです。
>>13 GGGGJッ!!
かなり好きです、この話。香可愛いすぎ
>>24 GJ!!!神すぎ!
この二人は好きな組み合わせなのでかなり楽しめました。
優しい雰囲気がイイですね。
26 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 22:06:57 ID:lTcFQjzU
まゆらブームの次は香ブーム到来かしら?
27 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 02:05:20 ID:FB8omgKy
奈々穂&久遠×香キボン
おいおい、最近名無しの神が多すぎるんじゃねぇの?
29 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 12:02:41 ID:rXoOYa24
ジ〜でジェ〜やね。
ところでそろそろアナル調教の季節ですよ。
あの〜そろそろ琴葉×久遠おながいします
>>27と同じく、奈々穂&久遠×香激しくキボン!!!
たのむ、頼むよ、このままじゃ成仏できねぇんだよ…orz
あぁ早くしないとうちに借金取りがきちまうよ…(´・ω・`)
32 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 16:14:12 ID:FB8omgKy
大丈夫か
>>31ww
彼の為にも
奈々穂&久遠×香キボン!!
33 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 16:33:01 ID:GTqxrseH
かすがタン
34 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 01:05:18 ID:+E3gKquo
俺もかすが再登板きぼんぬうぅ
35 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 07:33:19 ID:HVXwfa65
かすがサンキボン!!!
36 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 23:53:21 ID:HVXwfa65
あげ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
37 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 17:50:50 ID:nh9VaVSt
ライジング
38 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 21:58:14 ID:pCj7JEhx
あげますわ
39 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 23:57:44 ID:jtPu13rf
かすがサン復活お待ちしております!!!!!!!!!!!!!!!!!
他の職人さんも帰ってきて欲しい…(´・ω・`)
名無しの神待ってます
41 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 10:22:10 ID:pnzK5suG
ここ福島県郡山市では雪がちらつきだしました。
つまりアナル調教の季節到来です。
さあ!神々!さあ!
>>17 遅レスだが、保管庫に一作ある
だけど、俺ももう一回聖奈さん×奈々穂みたい
誰かお願い
黒聖奈さんを書いてみた・・
聖奈さんが淹れてくれた紅茶を飲んだら、ウトウトしてしまって
どうやら、眠ってしまったらしい
時計に目をやってみると、もう19時を回ったところ
「あら、いけない・・」
奏は慌てて部屋から出る
「?」
不思議と いつもは賑やかな極上寮は静まり返っていた。誰もいない。
「どうしたのかしらいったい?」
管理人さんすら見かけない、珍しいこともあるもんだ。
テーブルの上には、奏の夕食だけが置いてあった。
寮のあちらこちらを探し回ってみたが、誰の姿も見当たらなかった。
不気味な静寂が辺りを包む。
いったいみんなはどこへ行ってしまったのか・・・
不安が彼女の中でどんどん膨れ上がる
泣き出したいような気持ちになって、歩みが少しづつ駆け足になっていく
こんな時に誰とも連絡が取れないなんて・・・
なぜか、寮のすべての通信回線が遮断されていて、
まったくと言っていいほど誰とも連絡がつかない。
彼女は圏外になってしまっている自身の携帯をギュッと握り締めた。
奏は重い足取りで自室に帰ってきた。
「?」
消したはずの電気が点いている、
そしてそこには見慣れた人物が自分のベットに腰を下ろしていた。
「せ、聖奈っ!」
やっと人を見つけて安堵の表情を浮かべる。
「遅かったわね、奏・・」
宮神学園で二人は、決してこんな砕けた呼び名で呼び合ったりしない。
公私区別をつけているのもあるが、わざと他人行儀に話すことで
身内であることを、お互い隠しているのだろう。
「みんなは?」
「今日は帰ってこないの」いつものように微笑む。
「えっ?」
「だから今日は二人きり」微笑む顔が少しも動かない。
奏は怖くなって一歩後ろに下がる。
「どうしたの?そんな顔して?」
もう一歩下がったところで、背中が壁にあたった。
冷たい汗が額を流れていく。
誰もいない極上寮、こんなことができるのは彼女のほかにいない。
すべて彼女が仕組んだこと、すべてシナリオ通りに進んでいるのだろう。
聖奈は微笑みを崩すことはなかった。
「奏・・」
距離をつめてくる、のばされた手が頬に触れる
「いやっ!!」
奏は反射的にその手を払い除けた。
聖奈は少し驚いた顔を見せるがすぐ、いつもの微笑みに戻る。
「一生、忘れられない思い出作ってあげるから」
後編へ続く・・
45 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 16:53:02 ID:pnzK5suG
ダークなの喜多!
ダークな聖奈×奏良いね!!後編が楽しみ。
>>13 超GJ!おかげで香×奏が一番好きなカプになったよ(*´Д`)
47 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 12:35:08 ID:gDpMvKtq
ライジング
>>44の続き
(こ、怖い・・)
(だ、誰か助けて・・)
味方にすれば心強い人だが、敵に回せばこれほど怖い人はいない
そんなことを奈々穂が言っていたのが頭をよぎる。
「な、奈々穂をどうしたの?」
他の仲間はともかく
彼女が自分の側をおとなしく離れるはずがない。
「奈々穂さん?少し眠ってもらっているわ」
「聖奈!」
「そんなに怒らないで、怖いっ、フフッ・・」
微笑みながらさらに距離をつめてくる。
(イヤ、来ないでっ!!)
さっきから力を使っているのに・・
「・・・フフッ・・残念だけど同じ神宮司だから私に効かないわ」
「キャッ!!」
逃げる腕を強引につかまれ、引き倒された
「・・・ッいたッ」
床に背中を強打して息が詰まる。
「あまり乱暴にさせないで」
そういいながらも楽しそうに、もがく奏を組み敷く。
嫌がる顎を自分の方へ向かせると口を奪った。
それはキスと呼べるようなロマンチックなものというより
もっと、生々しく、苦しいもので
口内に押し入ったモノが自分の舌を必要に追っかけてくる。
「・・・んっ・・・むっ・・」
その間にも聖奈は手を休めず、奏の制服を捥ぎ取っていく。
弾けるように飛んでいくボタン。
「・・・せ・・せい・・・な・・やめ・・て・・」
キスの合間に、訴える奏の言葉は聖奈を喜ばせるだけだった。
透き通るような白い肌。
「私の知らない間にまた大きくなったのね」
ブラをたくしあげる。
「・・はぁんっ・・・」
ムニュムニュと初々しい弾力が手のひらに返ってくる。
聖奈の手でそれはやわらかく、形を変えていく。
「・・やめ・・て・・っ」
「どう?気持ちいい?」
固く存在を主張する、ピンクの先端をグリグリ人差し指で虐める。
「・・・・はっ・・・あッ・・」
ヒップのラインを撫で上げるていたもう片方の手がスカートの中に入っていった。
ショーツ越しに割れ目をなでる。そこは奏の意思とは無関係に熱く潤っている
「いやらしい子」
耳元でそう囁くと嫌がる奏を無視するように、ショーツに手を突っ込む。
「あ・・・・っ・・や、・・いや・っ・・」
ピンクの花弁を弄ぶ細い指
聖奈の指が奏の中に入ってきて、奏は異物感に顔を歪める。
膣がその指を締め上げるように蠢く
チュクッ、ヌチャ、いやらしい音が耳に届く
「すごくヌルヌルしてる」
肉の珠を親指の腹で押しつぶすように嬲る
その手はどんどんスピードを上げていく
その度に、奏が甘い声で鳴く。
「あっ・・・やぁん・・やめ・・て」
「奏すごいわ・・」
「・・・ああっっ!!」
大きな声で鳴くと、体が仰け反る
ぐったりとする奏な秘所からは、トロトロと濃厚な淫汁が湧き出す。
痙攣する膣の締め付けを堪能すると、聖奈は指を引き抜いた。
「・・・ッグ・・ヒック・・な、なんでこんなこと・・」
肌蹴た制服を掻き抱いて
しゃくりあげるように泣き出す奏。
「一人でイッちゃうなんて、エッチな体ね」
そう言うと聖奈がいったん奏の視界から消えた。
もう気が済んだのかと、奏は胸を撫で下ろす。
「まだまだ、終わりじゃないの〜」
「キャー!!」
そこには擬似ペニスを装着した聖奈の姿が・・・
夜はこれからだった・・
続かない・・
GJ!奏ハァハァ(;´Д`)こういうブラックなのも最近好きだ・・・
会長受けってあんまないからヨカタぜ!(;´Д`*)
・・・あぁ、誰になんと言われようと、久遠×シンディ見たいなぁ。
52 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 06:52:25 ID:THE3w10f
やったな。ついにやったな
53 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 07:32:31 ID:1AtaARND
久遠×小百合キボン!
巨乳コンビ…
55 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 06:34:52 ID:tLXBtZyn
もう駄目なの?お願い・・・
56 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 13:50:05 ID:XVgrlSd0
奏&聖奈×奈々穂
キボン!!!!
奏×奈々穂キボン・・・
聖奈×奈々穂がイイ
鬼畜系で
59 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 08:50:57 ID:xchvwO2f
アナル調教の季節ですってばはん
リクエストだけが溜まってく一方か・・・orz
時間と構想ができれば作れば私もがんばるんですが・・なかなかorz
かすがさんの帰りが待ち遠しいところですよねぇ・・。
62 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/12(月) 07:17:20 ID:Dy0K8DIY
いついつまでも待つよ
63 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/12(月) 14:23:45 ID:/lHMZnKd
俺も待つよ。
私も待つよ。
65 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/13(火) 00:36:21 ID:9JugzfXA
そんなん俺だって待つよ
初心者ですが、琴葉×久遠書いたので投下してもよろしいですか?
皆さんが満足するか分かりませんが…
下手でも良ければ投下させていただきます。
67 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/13(火) 01:47:27 ID:1fs3Iyxv
投下しちゃえ!
68 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/13(火) 11:43:38 ID:5SSmzLnz
投下きぼんぬぅ
>>66 キ、キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
風邪気味ですが裸で待機しますのでよろしくお願いします
70 :
銀:2005/12/13(火) 14:56:44 ID:H1dY5aYi
66です。
では、投下させていただきます。
琴葉×久遠(百合・シリアス)
タイトルは『月下のアリア』です。
拙い文章ですが、良かったら読んでやって下さい。
見つめるだけじゃ足りなくて
もっと近くで感じたい
触れられる程 傍にいたい
もっと もっと…
もっと あなたばかりになってしまいたい
静かな夜。月の光に導かれるように、窓際に近づく。
部屋に漂う仄かな紅茶の香り。部屋に流れる叙情的なクラシック。
これらは、これから始まる秘め事の儀式。
薄いカーテンをそっと開くと、薄暗い闇がすぐ傍まで広がっている。
その闇の中、唯一つ輝く月。今夜は満月だ。
窓を開けると、バスローブ姿の私には少し肌寒かった。
目の前に聳え立つ大樹の枝に、想い人の姿を確認する。
「琴葉…」
驚かさないように、けれど確実に届くように、名前を呼ぶ。
考え事をしていたらしい彼女は、ゆっくりと顔を上げ、こちらに視線を向ける。
彼女は未だに制服を身に着けていた。
「どうかしましたか、副会長」
「お茶を淹れましたの、よろしければ、ご一緒しませんこと?」
「………」
琴葉は、何か考えを巡らせ、再びこちらに視線を送る。そして一瞬の内に枝からこのベランダまで跳んできた。
「…こんな時間に、ですか」
「…えぇ…」
今は深夜。この極上寮の中で、起きているのはおそらく私達以外にいない。それはきっと、彼女も分かっているだろう。
一つ溜息を吐くと、「…失礼します」と呟いて部屋の中に入ってきた。後姿を確認してから、私は窓を閉め、カーテンを引いた。
すれ違う時に、彼女の匂いがした。
私の心音は、早くも乱れ始めていた。
「…何度来ても、何も無い部屋ですね」
紅茶を飲みながら、琴葉は私の自室を見渡した。
ソファー、テーブル、コンポ、ベッド、本棚…。ひとつひとつの品物は、自分で言うのもなんだが、それなりに高価な物ばかりで。何も無い訳ではない。一切の無駄を排除したこの部屋を、琴葉は何も無いと言う。
「無駄な物を置いていないだけですわ。琴葉の部屋こそ、何もないじゃない」
「………」
そう言うと、琴葉は少し拗ねた表情を見せる。琴葉の部屋は、必要最低限の物しか存在しない。
普段は無表情、無感情の彼女が、私には見せるその姿が、私に言いようの無い幸福感を与える。思わず笑みが零れると、彼女は益々拗ねた顔をした。
私は音楽を止めた。彼女の声以外の音が邪魔に感じる前に。
「……。…っ!?」
それを見ていた彼女は、何かに気付いた。急に立ち上がり、私のすぐ傍まで歩み寄った。
突然の彼女のその行動に、私は戸惑った。
「こ、琴葉?」
「あなたは、まだこんな物をっ…!」
―――しまった!
彼女が手にしているのは、私の戒め。藤澤恒久と写っている一枚の写真。
彼女の表情がまた変わる。その瞳は怒りに満ちていた。
「琴葉、それはっ…」
「言い訳は結構です。…私はこれで失礼致します」
背筋を這うような低い声。
「琴葉っ!待って!」
咄嗟に握ったその手は、静かに震えていた。
「琴葉…」
何度もその名を口にする。その、愛しい人の名前を…。
「琴葉、お願い…。行かないで…」
私の声も震えていた。出て行こうとする彼女を、放さないように、握った手に力を込めた。
「…琴葉」
「………」
何度目かの名前を口にすると、彼女は黙って振り向いた。
視線が交わる。やっと彼女の瞳を見れた。
私より少し背の低い彼女は、上目遣いで私を見つめている。
「…無駄な物では、ないのですか」
数秒振りに聞いたその声は、怒りよりも、悲しみをいくらか含んだものに変わった。
「あなたにとっては、必要な物だと言うのですか」
「琴葉…。理解っているでしょう。私の立場を…」
それは、自分の立場を忘れない為の物。今では、最早その意味を持たないかもしれないけれど…。
「…理解っています。…すみません」
意外と素直に謝罪する彼女に驚いた。彼女は更に言葉を続ける。
「私はただ、あなたが誰かといるのが、嫌だっただけです…」
「琴葉…」
彼女の右手が、私の頬に触れる。それだけで、心臓の鼓動が跳ねる。
「…私は、何処にも行きません。だから…」
少しずつ、顔が近づいてくる。
「そんなに、哀しい顔をしないで下さい…」
その言葉を聴きながら、私は瞳を閉じた。
部屋の明かりは点いていない。この空間を照らすのは月の光だけ。
窓から離れたこのベッドには、その光さえも曖昧なものにした。
彼女の顔がはっきり見えない事が、少し哀しかった。
「満月は、人の理性を奪うと言われています。そして、今夜はその満月だ…」
私に覆い被さっていた彼女が、呟くように話し始めた。
「だから、その…」
これからの行為の言い訳をしているのだろうか。薄暗いこの空間でも、彼女の顔が僅かに紅潮しているのに気付いた。
「それは、言い訳ですの?」
思ったままを口にした。私は笑った顔をしていたのだろう、彼女は拗ねた表情を見せた。
「あ、あなたが悪いんだ…。あんな写真を、置いていて…」
そして、彼女は私の首筋に顔を埋めた。
「それに、こんな格好をして…」
「あっ…」
バスローブの隙間に片手を侵入させながら、首筋を舐められる。
いつもよりも性急な彼女に油断して、思わず声を上げてしまった。
「大きな声を出してしまえば、同室の副会長が起きてしまいます」
「っ…!ん…」
声を出させないように口づけされる。
始めは啄ばむように、それがだんだんと深い口づけに変化する。
「ん……」
角度を変えて、再び重ねられると、彼女の舌が私の唇をなぞるように動く。その感触を感じて、私はゆっくりと、誘うように口を開く。
彼女の舌が口内に侵入する。歯列をなぞり、歯茎を舌で撫でられる。やがて私の舌を見つけ、互いのそれを絡める。
「んあっ…」
彼女の唇が離れ、どちらのものか分からなくなった唾液が、口の端を流れていく。
私は無意識に彼女の背中に手をまわしていた。
いつの間にか羽織っていたバスローブは左右に開かれ、胸部が露わになる。
「…あなたはいやらしい人だ…。こんな姿を、他の方達が知ったら、一体どんな顔をするでしょうね」
「こ、琴葉…、そんな、こと…」
私の身体は、下着を身に着けていない。それを見られて、白い肌が羞恥で朱に染まる。
彼女の両手は乳房を覆うように重ねられ、撫でるように動き始める。
私は漏れ出しそうになる声を必死に抑える。
「安心して下さい。そんな事はしません。こんな姿…」
彼女の頭が下に移動する。
「他の人間には、見せたくない…」
そう言って、琴葉は胸の先端を甘噛みした。
「あぁっ!」
瞬間、快感が電流のように背中を走る。声を抑えることが出来なかった。
彼女は執拗にそこを舐め続け、撫でるだけだった両手の動きは、時には乱暴に感じてしまう程の力で乳房を揉み始める。
「ん、んぁっ、はっ…!」
片手で口を封じるも、漏れ出す嬌声を、これ以上抑えることが出来ない。
バスローブの帯が解かれ、そのまま優しく脱がされ、私一人が生まれたままの姿になる。
そんな私を見つめる琴葉の瞳は、妖しく揺れていた。
それだけで、身体の中心が疼いてしまう。
胸を愛撫していたはずの右手が這うように腰へ。腰から太腿へ移動し、そして焦らすようにさわさわと撫でる。
私が求めている場所は、すぐそこにある。
「ん、ぁっ、こ、琴葉っ…」
声も身体も、もう我慢なんて出来ない。私は自ら足を開く。
そんな私の動作に、琴葉は苦笑した。
「…あなたは本当にいやらしい人だ、副会長…」
彼女の右手が、私の待ち望んでいる場所へ触れる。
「あぁっ!」
ほんの少し掠めただけで、どうしようもない快感が私を襲う。
「…もう、こんなに濡らして…。どうして欲しいですか?」
どうして欲しいかなんて、もう知ってるくせに。彼女はまだ焦らす気なのか。
「っ…!こ、とは」
彼女の指が、入り口に触れる。彼女しか知らない、秘密の入り口。
溢れて止まない愛液が、その細い指を濡らしていく。
「…答えていただかないと、ここで止めてしまいますよ」
「やっ!琴葉、もぅっ…」
両手を彼女の首に回して、強く彼女を抱き寄せた。
いつの間にか、荒くなっていた彼女の吐息に気付き、抱きしめる腕に力が籠もる。
「もうっ…い、れて…」
私の声は掠れていた。その答えに満足したのか、琴葉は僅かに顔を上げ、私の頬に口づけをする。
そして、彼女の指が、私の中にゆっくりと進入する。
「っ!んぁあっ!」
遂に待ち望んでいた秘所への刺激に、私は歓喜の声を上げる。
彼女の身体に、思わずしがみつく。
このまま、身体が溶け合って、ひとつになってしまいたい。
自分の立場を忘れて、何もかも捨て去って、あなたとひとつになれたのなら…。
あなただけの私になれたのなら、それはどんなに幸せな事だろう。
「あぁっ!琴葉!こと、はっ!」
私の中に入った彼女の指は、少しずつ動いていった。
ゆっくりと前後に動き、だんだんと速く、激しさを増していく。
指の数が増やされると、限界に近づいていく。
制服がぐしゃぐしゃに成るほどの力が入る。
「あっあっ、ん、こと、は」
どうかそのまま離さないで。
このまま私の全てを奪って。
「…っ!…久遠さんっ」
「!!」
急に名前で呼ばれ、唇が重なる。一瞬で離れていく唇から、濡れた吐息が苦しそうに吐き出される。
見つめた彼女は、切ない顔で私を見下ろした。
「はぁっ…久遠さん、久遠さんっ」
「!あっ!」
名前を呼ばれただけなのに、私は感じてしまう。もう意識なんて保ってられない。
私の秘所から、ますます愛液が溢れてくる。
彼女は手のひらで、硬くなった陰核を覆い、上下に揺らして、私に刺激を与えてくる。
一瞬たりとも保てなかった。
「久遠さん…、好きです…久遠さんっ」
「あっあっやぁっ、ぁ、あぁーーっ!」
彼女の告白を聴きながら、私は意識を手放した。
朝、目覚めると、琴葉の姿は無かった。
私の身体には、バスローブが着せられていた。琴葉と身体を重ねる前と同じ格好で。
身体には何の痕も残っていない。
まるで、全て夢だったかのように。
そしてその衝動から、私はまた彼女を求めてしまうだろう。
あなたが欲しい、なんて、言葉では言えない。だから身体で伝えてしまう。
あなたの心に、ほんの少しでも伝わればいい。
どんな形でもいい。あなたに届けば、私の行為も少しは報われるから。
あなたが欲しい、あなただけが欲しい。
そして今夜も夢を見る。
あなたに抱かれる、幸福な夢を…。
76 :
銀:2005/12/13(火) 15:11:13 ID:H1dY5aYi
以上です。
拙い文章で申し訳ありません。
宜しかったら感想なんて頂けると光栄です。
実は、他にも幾つか書いたものがありまして、
皆様の評価次第で、引き続き投下しようかと思います。
それでは失礼致します。
77 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/13(火) 15:19:02 ID:C1qfMmjb
GJ!!!!!!
78 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/13(火) 15:48:51 ID:Pv3tkCGt
久遠最高!!!!
GJ!!!!!
79 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/13(火) 16:00:50 ID:Z91qzxCw
80 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/13(火) 16:56:24 ID:C1qfMmjb
80
81 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/13(火) 18:57:01 ID:C1qfMmjb
前にも書いてあったけど、久遠×小百合キボン
すごいマイナーなカップルだな。どんな会話するのかも想像つかないよ
久遠と小百合・・・とりあえずこんな感じでどうだろう・・
風呂場にて
「・・・れいん?」
人の気配に思わず親友の名を口にする。
しかし、彼女の気配ではないことはすぐわかった。
「・・・副会長でしたか」
「さすが遊撃ですわね」
気配だけで個人を識別するのはなかなか容易なことではない。
「角元さんと一緒ではありませんの?」
「・・・・・」
昔から一緒に風呂には入っていたのだが
肉体の変化とともに、人と一緒に風呂にはいるのが恥ずかしくなったとは言えなかった。
「ご一緒させていただいてよろしいかしら?」
「・・・はい」
モザイクの掛かったような視界に久遠の姿態が映ると小百合は頬を赤らめた。
「どうしたんですの?」
タオルを体に巻いたまま固まっている彼女に言葉をかける。
体を洗いたいが久遠ので裸になることにひどく抵抗があるらしい。
久遠の目が怪しく輝いた。
続くのか?
85 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/14(水) 00:10:08 ID:zQ4kMEq7
またもよみがえったか。
>>76 GJ!!!
琴葉久遠最高っす!!また投下してくれ
87 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/14(水) 08:37:12 ID:HMFpnezw
ところでアナル調教はまだですか?
88 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/14(水) 10:40:59 ID:IiaGzFl3
アナルすきだね〜
89 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/14(水) 18:49:45 ID:HMFpnezw
いやアナルは別に好きくないけど背徳感がいいかんじじゃない?
まあなかなかね・・・・。
いつのまにやら保管庫更新されてるね
93 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/15(木) 10:30:02 ID:pZpGcRLC
保管庫、青くなってるとこ見れなくね?
>part2が落ちたので更新。
>しかし、570以降がまだ保管できていません。
>そのうちきちんとやるから、ごめんね!
だそうですよ
95 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/15(木) 16:24:22 ID:zHiRJxc2
保管庫の中の人乙やで乙やでえ
>>83の続き
突然、久遠の気配が消えた。
「なっ!?」
気配を探るより早く、反射的に近くに置いておいた木刀に手が伸びる。
「物騒ですわ」
後ろから首に回された腕、もう片方の手は小百合の木刀を持つ腕を押さえつけていた。
(で、出来る・・)
「何の真似です?」
「少し試してみただけですわ」
遊撃である自分が久遠に後ろを取られたのだ、
小百合は少なからずショックを受けた。
クスクスと笑い声が耳に届く。
体がスースーする。
「!!!!」
久遠は背後も取ったが彼女に巻かれたタオルも奪っていたのだった。
小百合は真っ赤になって全裸の自分の胸を隠した。
「ふ、副会長っ!タオルを返して下さい!!」
「イヤですわ」
小百合はいつも冷静で落ち着いた感じなのだが
髪を下ろし、メガネを外した小百合は
メガネが無いせいもあるのか、どこか不安気で幼く見える
「普段もサラシで隠す必要ありませんのに」
久遠の表情はわからないが、自分に向けられる視線に小百合は身震いした。
「大きくて羨ましいですわ」
乳房にそっと触れてくる手の感触に、小百合は”あっ”と小さく声を上げる。
「や、やめてください・・副会長・・」
絡められた久遠の腕から逃げようと身を捩る。
久遠はそれを許さないように、さらに体を密着させてくる。
「副会長!!」
久遠の豊かな膨らみ押し当てられる感触に、狼狽する。
「綺麗にしてさしあげますわ」
ボディーソープでヌルヌルになった手を這わしてくる
「ひゃっ!!」
小百合の大きな胸が久遠の掌から溢れる
ムニュッ・・ムニュッ・・
「誰に大きくしてもらったんですの?」
「・・・・・あッ・・」こんな風に人に触られたことなどない。
「角元さん?」
「・・・っ・・ハァ・・れいんは関係ない!!」
「では、ご自分で?」
久遠の手から溢れながら柔らかく形を変えていく
「こんなに育つまで思われるなんて、幸せな方もいらっしゃるんですわね」
真夜中に一人、思い人を浮かべながら自愛に耽る様が脳裏をかすめる。
小百合は真っ赤な顔をさらに赤らめた。
タプタプとその弾力楽しむ久遠。
小百合が何か言いたげに彼女の方を見た。
「・・・そうですわね・・お互い様ですわ・・」
久遠の顔はいつものように微笑む。
小百合にはそんな久遠が泣いているように見えた。
「ひ、飛田さん!?」
小百合の手が久遠の乳房に触れてくる。
「・・慰めてくれてるんですの?」
続くかも・・
行き当たりバッタリで書き始めたものなので、
正直、俺にもこの二人これからどうなるのかわかりません・・・
一応、今週中には完結予定です。
99 :
銀:2005/12/16(金) 03:03:32 ID:I/KO6oqi
琴×久の作者です。お褒めのお言葉、ありがとうございました。
他の作品も投下しようと思うのですが、いくつかあるので、皆様のご希望するものから
投下させて頂こうかと思います
@琴×久(少し長い)
A歩×琴(ややダーク)
B桂姉妹(みなも攻め)
とりあえず、この位は明日か明後日頃には投下出来るかと思われますので、ご希望のものがございましたら仰って下さい。
現在、聖奈×奈々穂を執筆中で、次の仕事の休みにでも仕上げたいと思いますので、少々お待ち下さい。
携帯から失礼しました。
100 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/16(金) 05:57:31 ID:gwrZtcgF
全部こい
101 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/16(金) 06:28:01 ID:u+rKK22X
3
見たことないから見てみたい
断然3番だろう。時代はみなもちゃんだよ
聖奈×奈々穂も期待して待っとりますよ
103 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/16(金) 07:00:59 ID:YGGV1RqX
みなも攻めかぁ〜
想像つかないなぁ
どんなふうになるのか楽しみやね!
個人的に激しくキボンなのは奈々穂×奏
104 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/16(金) 07:56:18 ID:YGGV1RqX
書き忘れた…
久遠×小百合GJ!!!!!
106 :
◆Y/If2jPbg. :2005/12/16(金) 20:00:24 ID:inbx3sWX
今、実習生(ゲーム版主人公)×れいんもの書き終えたんだが、
ハンパなく長い・・・Word文書で13ページもある orz
ルールには長さに関係するものは無いみたいなんだけど、投下しても大丈夫?
107 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/16(金) 23:02:26 ID:WyjfbiLy
noプロブレムです!!
>>106 全然問題ないかと思われ
ということで早く投下を!
>>107&
>>108氏、ども。その言葉を信じて投下。
ゲーム版の主人公はデフォルトネームすらないので、名前は「実習生」にした。
好きな名前に脳内変換するか、実習生(みなき)とでも読んで下され。
では↓
「先生は、好きな人・・・いますか?」
「え・・・?」
夜の県民公園にて、桂聖奈―――まだ二週間足らずではあるが、自身の教え子、
そして、いつしか想いを寄せるようになった相手からの問いに、実習生は戸惑った。
「・・・いるよ」
こういった経験に乏しい彼は、即座に「どう答えるべきか」という判断を付けかね、
結果、ただその心にある事実を簡潔に述べることしか出来なかった。
「そう、ですか・・・」
「うん・・・」
刑の執行を間近に控えた罪人のように、実習生の鼓動が早まった。彼女のその質問が
どういった意味を持つのか。経験不足故に、彼にはそれが理解できなかったためである。
そして、彼にとって決定的な一言が聖奈の口からこぼれたのは、その数秒後だった。
「私も・・・います」
「そっ・・・!・・・そう、なんだ・・・」
先程の聖奈と同じような言葉を、努めて冷静に返しながら、彼の頭は自分を―――自分の
届かなかった想いを納得させようとフル稼働していた。
―――そうだよ。元々、俺達は教師と生徒だし・・・第一、俺なんかが、桂と釣り合うわけ
ないだろ・・・仕方ないじゃないか、仕方ない、仕方ない、仕方ない・・・―――
「・・・じゃあ、さ・・・もし良かったら、だけど・・・相談があったら、遠慮なく言ってよ」
「えっ?」
「だから・・・その人とどうやったら上手くいくか、とか・・・まぁ、俺もそんなに経験が
豊富じゃないからさ、たいしたアドバイスなんか出来ないと思うけど・・・ははっ」
「・・・」
その実習生の言葉に、聖奈の整った顔が悲しげに歪む。が、彼女はすぐにそれを隠すように俯き、
そのまま黙り込んでしまった。
「あの・・・桂?」
「・・・はい・・・その時は、よろしくお願いします」
再び顔を上げた聖奈の顔は、いつも通りの穏やかな笑顔だったが、それが無理に作ったもので
あることは明らかだった。
「ああ、任せてくれよ・・・」
しかし、気の動転した実習生がそれに気付けるはずもなく―――こうして、互いへの本当の
気持ちを伝えられぬまま、実習期間二週目の終わりも近い一日は、その終わりを告げた―――。
Lust for students 〜Rein〜
「はあぁぁぁ―――」
その日の授業で行った自作の小漢字テストを採点しながら、実習生は一人、
大袈裟な溜息を吐いた。
―――忘れようとは思っても・・・やっぱ、そう簡単にはいかないよなぁ―――
過日の聖奈との出来事を思い出すたび、彼の心はやりきれない思いで溢れ返る。
―――昨日はなんか飛田と角元まで変な感じになっちまったし・・・どうしたもんだか―――
昨日、実習生は遊撃の一員である飛田小百合に、映画へと誘われた。聖奈との件で
気が滅入っていた彼は、気分転換も兼ねてその誘いを受けたのだが、帰る際、偶然にも
小百合と同じ遊撃であり、幼馴染みでもある角元れいんと出会ってしまい―――その後は
れいんも連れて喫茶店に入ったものの、二人の間にいつもの雰囲気はなく、刺々しい会話が
続くだけだったのである。
―――ま、あの二人のことだから、金城と銀河みたいなひどい状況にはならないだろ―――
実習生は気楽にそう結論した。原因が自分であることが分かっていれば、もっと真剣に悩んでも
いたのだろうが、それは彼のような朴念仁にとっては到底無理な話だった。
「・・・ん?」
気を取り直し、実習生が赤ペンを握り直したとき、部屋のインターホンが鳴った。
「はーい」
ペンを置いた実習生が入り口へと向かい、ドアを開けると―――。
「やっほー、先生!」
「あれ、角元?」
そこに立っていたのは片腕を振り上げ、いつものように元気に挨拶する、私服姿のれいんだった。
「どうした、こんな時間に?」
実習生が部屋の壁掛け時計に目をやると、その針はとうに7時を回っている。
「うん、ちょっとねー・・・先生に聞きたいことがあって。いろいろと」
「お、感心だな。勉強のことか?・・・ま、上がれよ」
こうして、教え子が勉強について聞きに来るという“教師らしいシチュエーション”に
憧れてもいた彼は、喜んで彼女を部屋へと迎え入れた。
「お邪魔しまーっす。あっ、テストの採点、丸付け、答え合わせ?」
「ああ。もうすぐ終わるから、ちょっとだけ待っててくれる?」
「了解、オッケー、わっかりましたー!!」
「悪いな・・・」
―――角元、やけにテンション高いなぁ。飛田と仲直りできたのか?って、別に喧嘩してた
わけじゃないか―――
そんなれいんの態度に多少の違和感を感じながらも、一つ心配事が片付いた実習生は、
再び答案用紙へとペンを走らせ始めた。
「―――なんかさ、そうやってると、ホントの先生みたいだね」
しばらくの間、黙って実習生を見つめていたれいんが、ふいに口を開いた。
「えっ、そう?」
「うん、バッチリ雰囲気出てる」
「雰囲気か・・・俺も結構「教師」ってのが板についてきたのかなぁ」
れいんの言葉に実習生はかなり気分を良くし、それに伴って、顔からも
自然に笑みがこぼれ出す。
―――そうだよ、俺は別に恋人を探しに来たわけじゃないんだ。ここに来たのは、
あくまで教師になるため、だもんな!よし、忘れるぞ!桂のことはもう忘れる!!―――
「・・・ねぇ、先生」
「―――えっ!?・・・あぁ、なんだ?」
「Hしたこと、ある?」
「・・・・・・。はぁっ!!?」
突然且つ予想外の問いに、実習生は採点していた用紙をペンの筆圧で破いてしまった。
「あるの?ないの?どっち?」
いつになく真剣な眼差しで、れいんが聞き返す。
「どどっ、どうでもいいだろ、そんなの!!」
―――「童貞です」なんて、恥ずかしくて言えるかっ!!―――
破いた箇所を戻そうと、実習生は用紙を伸ばそうとするが、動揺でその指は完全に震えている。
そんな彼に、れいんは四つん這いで詰め寄った。
「じゃあ、好きな人はっ!?」
「好っ・・・」
実習生が連想した相手は、当然の如く、今しがた忘れようと決意したばかりの聖奈だった。
「好きな、人・・・」
「・・・いるんだ」
彼の反応に、れいんの表情が泣き出しそうなほどに曇る。
「角元―――」
流石の実習生も、ようやくれいんの「自分への気持ち」を理解した。しかし同時に、それに
応えることが出来ないということも、彼には分かっていた。彼の心には、未だ聖奈の存在が
根強く残っているのだから―――。
「あの、俺・・・ぅんっ!!」
彼の謝罪の言葉は、それを伝えようとした相手の唇によって強引に遮られた。
「―――ぷはっ、角も―――!」
肩を掴まれ、一度は引き離されたものの、れいんは両腕で実習生の頭を抱え込むようにして、
再び唇を重ねた。さらにれいんはその舌を実習生の口内へとねじ込み、彼の舌と激しく絡ませ始める。
「んっ、ん・・・っ!」
乱暴で子供じみた、聞きかじった程度の知識で実行されたディープキス―――しかし、
互いの口から響く淫らな水音と、喉の奥へ流れ込んでくるれいんの唾液の味が、徐々に実習生の脳を
根幹から痺れさせていく。始めは抵抗していた彼も、いつしかそれを止め、れいんのなすがままに
―――れいんの小さな舌と、甘い香りのもたらす快楽に逆らえなくなっていった。
「―――ぷぁっ!・・・はぁっ、はっ、はっ―――!」
実習生がれいんから開放されたのは、キスの開始から1分近くが経過した後だった。白い唾液の糸を
引きながら離れるれいんの顔が、実習生の目にはこの上なく淫靡に映る。
「せんせぇ・・・好き・・・」
潤んだ瞳で、初めてその想いを口にし、れいんは実習生に抱きついた。
「先生が他人(ひと)のものになるなんて、絶対、絶対、絶対ヤだぁ・・・」
「角元・・・」
「ねぇっ、あたしじゃダメなの・・・?今好きな人じゃなきゃ、ダメなのっ!?」
れいんが畳み掛けるように実習生に問う。
「・・・ごめん」
「―――っ!!」
しかし、無常にも実習生から返ってきた答えは、拒絶の意味をもった謝罪だった。
それを聞いたれいんが、糸の切れたあやつり人形のようにがっくりとうなだれる。
「角元、俺、お前のこと・・・一人の生徒としては勿論、大好きだし、その・・・
大事に思ってる・・・だから」
その姿に罪悪感を感じた実習生が、精一杯の言葉で慰めをかける。しかし、れいんは
何の反応も示さない。
―――まいったなぁ、もう・・・俺、角元を悲しませたくなんかないのに―――
「・・・して」
実習生が自分のおかれた立場に頭を痛めていると、俯いたままのれいんが呟くように言った。
「えっ?何?」
「あたしと、Hして・・・」
「角っ、おま、何言って―――!」
「諦めるからっ!!してくれたら、あたし、先生のこと諦めるから・・・」
涙目になったれいんが、必死に実習生へと訴えかける。だが―――
「・・・ごめん、出来ない。そんなことしたら・・・角元のこと、傷付けるだけじゃないか」
「・・・っ」
あくまで自分を拒む実習生に、れいんは唇を噛み締めた。
「―――もう遅いから、帰りな?・・・寮まで送るから、さ」
「先生が・・・」
「ん?」
「先生がしてくれないんだったら、他の人にしてもらう・・・誰でもいいからしてもらうっ!!
援助交際とか、売春とかでっ・・・」
「ばっ、・・・角元!!」
あまりに突飛な発言に、実習生は思わず声を荒げた。
「先生、それでもいいのっ!?」
「いいわけないだろっ!!」
「じゃあ、してっ!!あたし、本気なんだからっ!!」
「ぐ・・・」
「・・・」
―――そんなの、卑怯だろっ!!・・・でも、もし本気でそんなこと考えてたら、
角元のこれからが・・・だったら俺が・・・いや、でも俺は一応、教師で・・・けど、
だからこそ生徒の人生を考えなきゃ―――
その後、しばらく二人は睨み合うように向き合ったまま、全く動かなかった。
一方はその目に狼狽と迷いを湛えた実習生。もう一方は一縷の望みと決意、そして
涙を浮かべたれいん―――。
「・・・絶対に」
その状態が続くことに対して、先に根をあげたのは実習生だった。
「絶対に援助交際とか、そういうことしないって・・・誓えるか?」
彼の敗北宣言に、れいんの顔がぱっと輝いた。
「うんっ、しない!!先生がしてくれるんなら、他の人となんて死んでもヤだっ!!」
そう一気にまくし立てると、れいんは実習生に思い切り抱きついた。
「先生・・・」
「それと、俺のことも・・・」
「あっ!!」
言葉を足そうとした実習生を制するように、れいんは大声をあげた。
「先生、ゴメン、シャワー貸して!ここ来るまでに汗かいちゃって!」
「あっ、ああ、いいけど・・・あっちに風呂場あるから・・・」
「ありがと!じゃ、ちょーっとだけ待っててね!!」
そう言って、れいんは跳ねるように浴室の方へ駆け出した。
「おい、角元!約束だからなっ!!」
「わかってるーっ!!」
脱衣所あたりから聞こえる声は、もう普段どおりの明るいれいんの声だった。
「まったく・・・」
―――けど、これで本当によかったのか?・・・こんなこと知ったら、桂、
俺のこと軽蔑するだろうな―――
「って、駄目だ駄目だ!俺も桂のこと、諦めなきゃ!!」
全てを忘れるように頭を振ると、実習生はその上着を脱ぎ捨てた―――。
「おまたせっ、先生・・・」
「うおわっ!!」
10分ほど後、シャワーを浴び終えて戻ってきたれいんを見て、実習生は驚嘆した。
「たっ、タオル一枚かよ!!」
「えっ、だってすぐに・・・裸に・・・なるから」
「う・・・」
“裸になる”と口にしたれいんの恥らう様が、実習生にはとても可愛らしく、
そして新鮮に見え、彼は思わず言葉に詰まってしまった。
「・・・ねぇ、先生。何処でするの?」
「えっ、あっ、じゃあ・・・ベッド!ベッドで!!」
れいんの問いにあたふたと答える、実習生。
「うん―――」
その言葉に従い、れいんはその身体をゆっくりとベッドに横たえる。鼓動を
これ以上ないほどに高鳴らせながら、実習生もそれに続き、そして彼女の上に
覆いかぶさるようにして手をついた。
「あー、えーっと・・・じゃあ、するぞ?」
「・・・ん」
れいんは恥ずかしげに頷いた。それを合図とするように、実習生の震える指が
タオルへと伸び―――そして、れいんのすべてをさらけ出させる。
―――うおぉ・・・見ちまったっ、角元の、はっ、裸っ・・・―――
実習生も予想していた通り、彼女の身体は胸も腰も肉付きが薄く、実年齢よりも
はるかに幼く見えた。その股間も、さすがに毛は生えていたが、それも申し訳程度
といった量でしかなく、簡単にその下にある縦筋が見える。
「ゴメンね、先生・・・」
「ふへっ!?なっ、何が!?」
れいんの秘部に、完全に意識を持っていかれていた実習生は、突然かけられた言葉に
慌てふためいた。
「がっかりしたでしょ?」
れいんは自分を抱きすくめるようにして、その身体を隠した。
「いやっ、そんなことない!!・・・かっ、可愛いよ、角元」
「・・・ホントに?」
「うん、だから・・・もっとよく・・・見たい」
―――って、うおい!何言ってんだ俺はぁ!!いやっ、でも見ないことには始まらんし・・・、
これはあくまで、生徒を助けるためにしてるわけで―――
実習生は心の中で必死に言い訳を述べ続けたが、それが誰に対してのものなのかは、
彼自身にも分からなかった。
「・・・」
そして、実習生の言葉にれいんが少しづつ身体を開く。
―――うっ・・・えぇいっ!もうこうなったら、やるしかねぇっ!―――
こうして覚悟を決めた実習生は、ゆっくり、そして遠慮がちに、れいんの小さな乳房に吸い付いた。
「あぅっ!!」
実習生の突然の行動に、れいんの身体はビクリとはね、すぐにその未知の感触に悶え始める。
その間も、実習生の口は音を立てて彼女の胸を吸い続け、そして、くっきりとしたキスマークが
付いたことを確認すると、今度は舌で乳房全体を愛撫し始めた。
「せっ、せんせぇっ!」
開いたほうの突起も実習生の指で弄ばれ、たまらずれいんは彼の頭を掻き抱く。
「あっ、ごめ、痛かったか!?」
その反応に、実習生は驚いて身を起こした。
「・・・ううん。気持ち・・・よかったから」
「角元・・・」
「ねぇ、先生・・・名前で、呼んで・・・?」
すがるような目で、れいんが請う。
「・・・わかった・・・れいん」
「あんっ、ん・・・」
優しくその名を呼ぶと、実習生はれいんの頬に手を当て、唇を重ねた。
今度は実習生の舌が能動的に動き、れいんの口内を蹂躙する。
「んっ、ぷぁっ・・・あっ、せんせ、ダメ!!」
キスを終えると、今度はおもむろにれいんの足を押し開く実習生。
―――うわっ、もろ・・・これが女の子の・・・れいんの―――
「せんせぇっ、恥ずかしいよっ!んううぅっ!!」
れいんの恥らう声をどこか遠くに聞きながら、実習生は彼女の割れ目に口付け、舌全体を
使うように舐め始めた。
「ひゃ、ダメっ!汚いから、そこ・・・」
れいんは太ももで実習生の頭を挟み、なんとか止めさせようとするが、その程度で実習生が行為を中断するはずも無い。れいんのささやかな抵抗にも負けず、実習生は黙々とクンニを続けた。
「はんっ・・・!先生のっ、馬鹿ぁっ!!スケベっ、変態っ・・・!んっ、ふぅっ・・・!!」
「―――なぁ、れいん、頼むからじっとしてくれよ」
「そんなっ、こと、言ったって・・・」
「こうやって濡らしとかないと、挿れるとき、余計に痛いんだってば」
本で読んだだけの情報を知ったかぶると、実習生は目の前の秘裂を両親指で拡げ、
そこに伸ばした舌を押し込んだ。
「ひんっ!!」
執拗な攻撃によって潤んでいた秘所は、あっさりとそれを受け入れ、さらに多くの
愛液を溢れさせ始めた。
「んんっ、ふぅっ・・・くぁっ・・・」
右手で実習生の頭を押し戻そうとしながら、左手の親指を噛み、もたらされる快楽に
耐えようとするれいん。その様を見ながら、実習生は挿し込んだ舌を蠕動させ、
時には引き抜き、滴る蜜を音を立てて吸い上げる。
「うあっ、ダメっ、それ、らめっ!変になるっ、変りなるから・・・」
その羞恥心を刺激する攻めに、ろれつがおかしくなり始めたれいんは、潤んだ瞳のまま、
ただ頭を振り続けた。
―――おいおい、やばいって!そんな顔されたら、俺・・・!!―――
その光景に一段と興奮した実習生は、再び舌を突き入れ、今度はそれを抜くことなく、
ひたすられいんの膣内で暴れさせ始めた。
「やっ、やだ、やら、やらっ、せんせぇ、死んじゃう、あたし、あたしっ、ひんじゃうぅぅぅ―――っ!!」
今まで出したこともないような甲高い声で叫び、大きく身体を震わせながら、ついにれいんは
初めての絶頂を迎えた。
「はっ・・・はっ・・・はっ・・・」
「れいん、俺・・・もう限界・・・!!」
実習生はトランクスをズボンごと脱ぎ捨て、そして、子供のように身を丸め、
絶頂の余韻にひたっていたれいんの足首を掴み、強引に両足でVの字を形作った。
「いくぞっ、いいよなっ!!?」
「・・・うん、来て・・・先生」
実習生の股間に反り返り、自分の秘所を擦り上げている巨大なモノに面食らいながらも、
れいんが告げる。次の瞬間、実習生のペニスはれいんの処女膜を突き破り、一気に
子宮口まで到達した。
「うああぁっ!!ひっ、ひっぐ、う、ぅ・・・!!」
破瓜の痛みに、れいんがその身をのけぞらせる。しかし、それほど辛くは無かった。
彼女の目の前には、自分とつながったことで至福の表情を浮かべている実習生が
いたからである。
「・・・すげっ・・・あったかくて、締まる・・・っ!」
「せっ、せんせ、ぇ・・・っ」
「なんだっ、れいん・・・!?」
「ありがと―――うれしい」
その痛みをこらえたれいんの笑顔を見た瞬間、実習生は彼女の子宮に
大量の精子をぶちまけていた。
「遅いな、れいん・・・」
ベッド脇に脱ぎ捨てられた制服を見ながら、飛田小百合はルームメイトでもある親友の
名前を呟いた。
―――食事の時間も終わったというのに・・・やはり、昨日のことを怒っているのか?―――
親友である彼女の気持ちを知りながらも、小百合は実習生をデートに誘ってしまった。それも
れいんには黙ったままで、である。実習生を諦めて身を引くつもりなど、小百合には毛頭ない。
しかし、それでもれいんを裏切るような行為に出てしまったことが、彼女に忸怩たる思いを
抱かせていたことも事実だった。
―――れいんが帰ってきたら、一度きちんと話し合おう。先生のことを・・・―――
そう決心すると、小百合は窓辺により、小さくため息を吐いた。
―――先生・・・―――
ふと、想い人のことを考える―――それだけで彼女の胸はいっぱいになった。
―――お慕いしています・・・何一つ、偽りなく―――
遠くの風景を見ながら、小百合は届くはずのない心の声で、実習生に告白した―――。
同時刻―――。
「あんっ、ひっ、ひぅっ!せっ、せんせぇっ、気持ちっ、いいよぉっ!!」
「はあっ、はっ、はぁ・・・っ!セックスしてるっ、俺っ、生徒とっ!!
俺っ、教師なのにっ・・・!!」
実習生の部屋のベッド上には、枕を抱き、快感に身をよじらせるれいんと、
彼女の腰を掴み、後方から激しく攻め立てる実習生の姿があった。彼の頭からは、
既に教師としての理想も、理念も、そして聖奈への想いすら吹き飛び、その目は
眼前の雌を犯すことのみを渇望する獣のそれと化している。
「んっ・・・!ねぇっ・・・先生っ・・・ぁんっ・・・!!」
腰同士がぶつかり、数回にわたって吐き出されたスペルマと、溢れ出す蜜液が
淫らな音を響かせる中、ふいに振り向いたれいんが問いかけた。
「はぁっ、はっ、なんだっ!?」
「あっ、あたしっ・・・先生のことっ、諦めなきゃっ、ダメっ・・・!?」
「そっ、れはっ、後でっ、話し合おうっ、なっ?今はっ・・・」
1時間前に比べ、交わした約束に対して、実習生は随分と消極的になっていた。
「諦めなくてっ、いいならっ、・・・いっ・・・つでも、させてっ、あげるっ!
学校でもっ、外でもっ・・・放課後でも、授業中でもっ、いつだって、させて
あげるからっ!!」
そんな彼に、れいんは矢継ぎ早にまくしたて、自らもその腰を実習生に向けて打ちつけ始めた。
「れいん・・・っ」
彼女の言葉に、実習生は学校や公園で情事にふける自分達の姿を想像し、
「わっ、わかったっ!!諦めなくていいっ!!だから、色んなとこでセックスしようっ、
いいだろっ、なっ!?」
懇願するような声をあげながら、自ら持ちかけた約束を、あっさりと破棄してしまった。
「せんせぇっ、うれっ、しいっ・・・!!」
この瞬間、れいんは「賭け」に勝った。自身の身体を賭け金としてベットした、そして男には
まず勝ち目の無い、一世一代のギャンブルに―――。
「やばっ、れいんっ、俺っ、また出るっ!!」
「うんっ、きてっ、出してっ、妊娠させてぇっ!!」
「―――うっあ・・・いくっ!!」
実習生は一際深くれいんを突き上げると、締まりのない顔で、その最奥へと白濁を注ぎ込み始めた。
「んあっ・・・出てる、先生の、出て・・・いっ、く・・・あたっ、しもっ、
いくうぅぅぅ―――っ!!!」
続いて、その感触に幾度目かの絶頂の経験するれいん。そしてしばらくの後、
ひくひくと収縮する膣内に全てを搾り取られた実習生のペニスが、粘着質な
音を立てて押し出された。
「うわ、エロい・・・」
異物を吐き出したれいんの秘所からは、実習生の流し込んだ汚液が次々と流れ落ち、
シーツの上に小さな水たまりを作り出していた。
「せんせぇ・・・せんせぇ・・・」
愛する男に抱かれ、満足感に包まれたれいんはうわ言のように呟きながら、幸せそうな表情で
その身を震わせた―――。
「―――へんへぇ、ひもひいい・・・?」
「あっ、ああ・・・最高」
「自分を諦める」という約束を取り消したことにより、完全にその理性を失った実習生。
彼はベッドに腰掛け、その前に跪いたれいんに、自らフェラチオを要求し、奉仕させていた。
「可愛いな、れいんは・・・」
小さな口をめいっぱい広げて実習生のモノを頬張り、無知なりにではあるが、懸命に尽くすれいんに
実習生は目を細めた。
「えへ・・・っちゅ・・・先生、こんなの、どぉ?」
一旦、ペニスから口を離し、今度は舌の腹を亀頭の先に押し付けるように舐め始めるれいん。
「うあっ、それいいっ・・・!!」
試みの反応を伺おうとして上目遣いになった彼女に、そのリビドーを刺激された実習生は、
再び射精が近いことを感じた。
「あっ、出るっ!飲んでっ!!」
「んんっ!?」
限界を感じた実習生は、れいんの頭を掴み、暴発寸前のモノをその口へ押し込んだ。
「いくぞぉっ!う―――っ!!」
そして宣言どおり、間もなく彼の尿道からは多量のザーメンが噴出し、れいんの咽頭を直撃した。
「んっ、んん・・・っ、んっ・・・ごほっ!」
それを懸命に飲み下そうとしたれいんだったが、そのあまりの量に、結局は射精途中のペニスを
吐き出してしまった。
「けほっ・・・せんせ、ごめん・・・全部、飲めなかった・・・けほっ」
吐き出され続ける精液を顔で受け止め、咳き込みながられいんが謝る。
「いいって、初めてなんだから・・・」
優しく声をかけながら、実習生は萎え始めたモノを刷毛代わりにして、れいんの顔全体に
自分の分身たちを塗り拡げていった―――。
「あれっ、小百合さん、お出かけですか?」
洗濯物を運んでいた「管理人さん」こと久川まあちは、極上寮の玄関に、木刀を携えた
小百合の姿を見つけ、声をかけた。
「ああ、管理人さん・・・実はまだれいんが帰っていないので、探しに行こうかと」
「えっ、そうなんですか!?・・・そういえばお食事の時間にも見かけなかったような・・・」
夕食時の風景を思い出すまあち。たしかに、そこにはいつものように談笑するれいんの姿は無かった。
「とりあえず、れいんの回りそうなところを当たってみます」
「あの、皆さんにはお伝えしなくてもいいんでしょうか?」
「いや・・・このことは、私の責任かもしれないので―――」
「え?」
言葉の意味を計りかねたまあちが、その頭に疑問符を浮かべた。
「いえ、なんでも。それでは」
そう告げると、小百合は自らの失言を誤魔化すかのように、そそくさと寮を出る。
「あっ、はい・・・小百合さんも気をつけてくださいね!」
その言葉に頷き、徐々に小さくなるその後ろ姿を、まあちはただ心配そうに見送った。
以上、終わり。
SSは、投下は勿論、書くのすら初めてだったんで、
至らんところも多々あったと思うけど、ご勘弁を。
あと、読んでくれた人、ありがとう。うざかった人はゴメン。
乙です。リアルタイムで読ませてもらいました。
話としては結構好きな感じなんだけど、
個人的に、実習生にはもうちょい誠実な感じであって欲しかった(´・ω・`)
>>122 激しく乙!
れいん好きとしてはたまらん内容でした
>>122 え〜っと、最後のは泥沼への伏線ですか?((((((;゚Д゚))))))ガクガクブルブル
なんにせよGJ!!!
ゲーム版のSS少ないから嬉しかったでつ。今後も期待!!
ゲーム版の設定で見たかった俺にはまじで神
れいん小百合ルートと聖菜ルートが一緒ということは
他のキャラもあるかと思うと激しく期待
127 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/17(土) 07:20:37 ID:Lde7VhPn
GJ!!!!
ここで
奈々穂×奏キボン!
奈々穂×まゆら を一度見てみたい。
同学年だし仲は悪くないと思う。
>>122 ゲームが好きな俺はとても楽しめたよ、GJ。
GJ
続けて少なくとも小百合と聖菜にも手を出してくれるのかな
続編楽しみ
GJ!!
二回抜きますた。文章がテラエロス。。。
とりあえずクリスマスプレゼント(小百合編)キヴォンヌ
>>122 俺もゲーム好きなんで、楽しめた。
最高、GJ!!でした。
れーちゃん先輩がこんなにエロいなんて・・・
135 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/18(日) 06:27:39 ID:CIeVRRjt
そういうのひっくるめてアナル調教を是非
かわいそうだから誰か
137 :
令:2005/12/19(月) 22:25:25 ID:vH0KDJVU
なんか、スレがとまってるみたいなので、一応SS投稿。
聖奈×みなも(エロなし)です。
138 :
令:2005/12/19(月) 22:26:25 ID:vH0KDJVU
あなたの幸せが私の幸せ。
私の幸せがあたなの幸せ。
「ねえ、お姉ちゃん?」
「なーに?」
「カワイイって言って?」
「いいわよ。」
私はみなもちゃんの頭をナデナデしながら、カワイイわよって言う。
「ねえ、お姉ちゃん?」
「なーに?みなもちゃん。」
「ぎゅ〜ってして?」
「いいわよ。」
私はみなもちゃんの身体を腕ですっぽり包み込んでぎゅっと抱きしめながら、もう一度カワイイって言う。
「……ねえ、お姉ちゃん。」
「なーに?」
「キスして。」
「いいわよ。」
そっと、ひとつ口付けをおとす。
139 :
令:2005/12/19(月) 22:26:56 ID:vH0KDJVU
みなもちゃんはどんどん調子に乗って、私の腕の中でおねだりをする。
ねえ、触れて。もっとキスして。
抱きしめて、好きだと言って?
気持ち良くして、感じさせて。
もう一度キスして。大好きだって言って。
「ねえ、お姉ちゃん。」
「なーに?。」
「――――― 怒んないの?」
「なんで、怒る必要があるの?」
「え?」
「だって、わがまま言うのは私ににだけでしょ?」
あなたは、私にだけわがままで。私にだけ甘えたで。
私の腕の中で可愛くおねだりしてくれる。
君が幸せなら私は幸せ。
君を幸せにできる私が幸せ。
「ねぇ。」
「なーに?お姉ちゃん。」
「好き?」
「好きだよ。」
「大好き?」
「大好きだよ。」
「――――― 幸せ?」
「うん」
可愛く答える君が好き
あなたのわがままは私の幸せ。
あなたの幸せが私の幸せ。
あなたを幸せにできる私が幸せ。
私の幸せがあなたの幸せであってほしい。
神様、これは勝手でしょうか?
140 :
令:2005/12/19(月) 22:27:51 ID:vH0KDJVU
すいません、エロ無くて。
今度こそはエロを書いて見せます!
でもいいよね、姉妹百合は・・・。
141 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/19(月) 22:36:20 ID:883Ho5P6
テラモエス
こーゆーのもなかなか。
そーいや、みなもってあんまり見ないな。
みなもと絡むのは、聖奈さんかりの。
みなも×りの?
琴葉×みなもか奈々穂×みなもで俺的にはおk
聖奈さんとみなもって血繋がってたっけ?
繋がってないとは明示されていない以上、繋がってると考えるべきかもしれんが
そこんとこはっきりとはわかんね
問題は繋がってるほうが萌えるか、繋がっていない方が萌えるかだ
146 :
銀:2005/12/20(火) 04:30:04 ID:GHggtmFr
遅くなりましたが、投下します。
一番リクエストの多かった桂姉妹から。
みなも×聖奈(百合)
タイトル『我侭の理由』です。
最初は半分、冗談だった。
いつも自分勝手な我侭を言っては生徒会の皆を困らせる妹に、ちょっとお仕置きをしようと考えただけで。
普段は隠密の後輩達にするちょっとした悪戯をしようと企んだ。
なのにどうして、こんな状況に陥ってしまったのだろうか…。
「…あ、やぁ…ん」
艶を含んだ声が、明るい部屋に響く。
声を発した主は、傷一つ無い白い肢体を目の前にいる人物に晒していた。
「お姉ちゃん、色っぽーい!」
少し汗ばんだ身体を撫でるように両の手が動く。その指先が敏感な処を通過する度、濡れた口許から嬌声が零れる。
やがて温かい右手が、彼女の中心に移動した。
「あっ、駄目、みなもちゃっ…!」
「もー、いいじゃない、お姉ちゃん!駄目とか言って、本当はして欲しいんでしょー?」
顔を顰めた妹が、言いながら中指を膣口にあてがうと、既に充分に濡れているその中心に呑み込まれるように奥に入っていく。
「んあぁっ、はぁっ!」
更に指数を増やし、第二関節まで埋め込んで、肉天井を擦るように動かすと、姉は益々喘いだ。
「んあっあっやぁっ!」
「お姉ちゃん、気持ちいい?」
妹の言葉に返事をする事は出来ないが、代わりに膣がそれに答えるようにその指を締め付けた。
前後に出し入れされる度に、中に溜まった愛液が零れ落ち、真白なシーツに染みをつくる。
結合部からぐちゅぐちゅと、厭らしい音が聞こえる度に、姉の顔は羞恥で紅く染まっていく。
「やっだ、も、んぁっ、み、なもっちゃっ…!」
限界が近い事を妹に告げようとするが、上手く言葉を紡げない。
けれど、何度も見た事がある姉のその様子で充分に妹は理解する事が出来た。
「イッていいよ、お姉ちゃん」
そして、止めを刺すように、淫液に濡れた親指で小さな秘芯を潰すように押し当てた。
「あっ、イっ…!んぁあああっ!」
身体を大きく震わせて、姉、桂聖奈は絶頂に達した。
愛しい妹、みなもの手によって…。
その日、みなもは、いつもの様に自由奔放に振舞い、他のメンバーを困らせていた。
普段はそれを遠くから笑って見ていたが、ここ最近は特にその勢いを増すばかりだった。
聖奈はこのままじゃいけないと思い立ち、少しお仕置きをする必要があると考えた。
以前、隠密の後輩達が任務を失敗した時に、それを試した後は、特別大きな失敗が無くなった。
ならばそれをみなもに試せば、その我侭な性格も少しは改善されるのではないだろうか。
そして、部屋で二人きりになった時、聖奈は妹にこう言った。
「みなもちゃん、あんまり我侭を言うと、お姉ちゃんがいけない事しちゃうわよ〜?」
しかし、聖奈はみなもを甘く見ていた。
その言葉を聞いたみなもは、好奇心に瞳を輝かせ、嬉しそうに聖奈に尋ねた。
「いけない事って何ー!?」
「え…?」
「してよ、お姉ちゃん!何をするのー?」
立場が逆転するのに、五分もかからなかった。
荒い息を整えながら、聖奈はぼんやりと考えていた。
絶頂に達したのは、今のでもう何度目だろうか。
焦点の合わない視線を妹の方に向けると、その表情は楽しげだった。
「ねぇ、お姉ちゃん。次は何をするの?」
自分とは対照的に、元気いっぱいのみなも。数時間前の自分に後悔しながら、気だるい身体を起き上がらせた。
「み、みなもちゃん。もう、今日はこれ位に…」
こんなに余裕の無い自分は初めてだ。ましてやそれを隠す事が出来ないなんて。
「えぇー?いいじゃん、もう少しくらいー!」
「でもね、みなもちゃん。お姉ちゃんもう疲れ…」
「じゃあ後一回!みなもにさせてよ!」
「…みなもちゃん」
「お姉ちゃん、お願い!ちょっとでいいからー!」
「……」
どうして自分はこうも妹に甘いのだろうか。
聖奈は仕方ないと、小さく溜息を吐きながら、みなもの懇願を聞き入れた。
時間にしてみれば、二、三時間といったところだろうか。
二人で過ごした濃密な時間の中で、みなもが聖奈の急所を理解するには充分だった。
元々要領のいい妹。こんな時でもそれは変わらないらしい。
みなもの小さな掌が、聖奈の豊かな二つの膨らみを、優しく愛撫する。
揺らすように上下に動かしながら、先端にある敏感な突起に刺激を与える事も忘れない。
「ん…あん…!」
自分の思い描いた通りの反応をする聖奈に満足しながら、首筋に顔を埋める。
「お姉ちゃん、気持ちいい?」
「んぁ…」
目を瞑ったまま、無言で頷く事しか出来ないでいる姉の背後に回ると、後ろからそっと抱き締めた。
「…みなも…ちゃん?」
その行動を不審に思い、後ろを振り返ろうとすると、腰を掴まれた。
そのまま腰を引き上げられると、聖奈の秘所がみなもに全て見られる体勢にされた。
「ちょっ!?みなもちゃん!?」
「…すっごーい、女の人のココって、こうなってるんだー」
まじまじと見つめられ、聖奈はこれ以上無いという程の羞恥心に苛まれる。
「だ、駄目よ、みなもちゃん!そんなとこっ…!」
必死に抵抗しようと試みるが、快楽に染まった身体は思うように動かなかった。
「ヒクヒクしてるよ…お姉ちゃんのココ…」
何度も触れてはいたが、直に見たのは初めてだった。
ツヤツヤした尻肉を撫でられると、妖しく蠢く蜜唇からは、愛液が分泌される。
「すごーい!どんどん溢れてくるよー!」
ストレートなみなもの言葉に煽られて、益々快液が零れてくる。
太腿を伝う愛液を、みなもは指で掬い上げ、それを今度は聖奈の小さく閉ざされた裏門にゆっくりと沈めた。
「あっ!やっ、駄目っ!みなもちゃん!そこはっ!!」
指についた愛液を塗りつけるようにしながら、みなもはもう一方の手の指を使って、その閉ざされた門を開こうとする。
「みなもちゃん!!」
「いいじゃない、別にー。面白そうだし、ここもヒクヒクしてるよ?」
菊皺を揉み解し、更にそこを舌で舐めると、聖奈の口から嬌声が零れる。
「ぅんっ…」
聖奈の愛液と、みなもの唾液とで充分に濡れた菊芯は、その下にある淫唇と同じようにひくついていた。
菊芯を揉む手が止まった。だが、ほっとしたのも束の間、唐突に菊花に指が入り込んだ。
「ひぃっ…!」
今まで感じた事のない痛みに悲鳴を上げてしまう。
「あ、痛い?」
心配して声を掛けられるが、聖奈は首を横に振った。
「ん…だ、大丈夫よ、みなもちゃん…」
妹の前では、いつだって余裕のある姉でいたい。だから聖奈は痛みに耐えていた。
「…ふーん。…動かしてもいい?」
だからその言葉も受け入れて、されるがままになる。
混ざり合った二人の体液を潤滑油にして、何度も指を出し入れされると、その度に聖奈の形のいい眉は歪んだ。
やがて菊花の硬直が解かれると、指はスムーズに奥に入っていった。
「ぁ…はぁ…ん…」
やがて苦痛が快楽に変わり始めると、聖奈は戸惑いを隠しきれないでいた。
お尻の穴で感じてしまう自分の身体が、こんなにも厭らしいものだなんて知らなかった。
そんな事を考えている間にも、妹の指は深く侵入してきて、中で折り曲げたりして、未踏の菊蕾の感触を味わっている。
「あぁ…んっ!あ、や…」
秘所からは更に愛液が分泌される。その様子に、暫し黙っていたみなもが口を開く。
「…感じてるの、お姉ちゃん?」
「っや、みなもちゃ、そんな事、言わないで…!」
泣き出しそうな声を上げて、聖奈は顔を枕に埋めた。
「…お姉ちゃん、可愛いー!」
指の数を増やし、更に激しい動きを加えると、聖奈の腰が跳ね上がった。
直腸に直接響く快感が、聖奈を絶頂へと導いていく。
「あんっ、あ、あっ、んぁ、も、だっ…!」
するとみなもは、空いた親指を素早く膣に挿入させ、二つの性感帯を同時に攻め立てた。
「んぁぁっ!やっ、あっんあぁぁぁぁっ!!」
背中を大きく弓なりに反らし、聖奈は絶頂に達し、そのまま意識を失った。
数分後、意識を取り戻した聖奈の身体には、温かい布団が掛けられていた。
そして、その頭上には、心配そうなみなもの顔があった。
「お姉ちゃん!?良かったー!突然気を失ったから、みなも、心臓が止まるくらいビックリしたんだからね!」
それは困る。ただでさえ心臓が悪いのだ。そんな事になったら、こっちの心臓も止まってしまう。
「ご、ごめんなさいね、みなもちゃん」
笑ってそう言うと、みなもは僅かに表情を曇らせた。
「…どうしてお姉ちゃんが謝るの?」
「え…?」
「あたしが無茶な事したのに、どうしてお姉ちゃんが謝るの?」
見ると、そのその瞳には涙を浮かべ、聖奈を強く睨みつけていた。
「…みなもちゃん」
「お姉ちゃんはいっつもそうじゃない!今までどんな事をしても笑って許して、どうして怒らないの!?」
今までにたった一度だけ、本気で叱った事がある。その事は今のみなもの頭の中には無いらしい。
「どんなに我侭言っても、皆に迷惑掛けても、お姉ちゃん、あたしを怒ったりしないじゃない!」
「…怒って欲しかったの?」
そっとみなもの頬に触れる。そしてそのまま優しく撫でた。
「だってお姉ちゃん、最近仕事ばっかりで、ちっとも構ってくれないんだもん…」
そう言って、指で涙を拭った。
「だから、少しでもみなもの事で、困ってくれればいいと思って…」
淋しかった。愛する姉に少しでも構って欲しくて、だからみなもは我侭を言った。
そうすれば自分を見てくれる。ここ最近の我侭は、そんな愛しい理由だった。
「…みなもちゃん…」
小さな身体をそっと抱き締めると、すぐに細い腕が背中に回された。
「…ごめんね、お姉ちゃん、あなたが淋しい思いをしていたのに気付いてあげられなくて…」
背中をゆっくりと擦りながら、泣いた赤子を宥めるように、聖奈は優しく囁いた。
「でもね、お姉ちゃんはいつだってあなたが一番大切なのよ…?」
「…本当に?」
「えぇ」
誰よりも大切な愛しい妹。だからどんな願いも我侭も、叶えてあげたい。
「…あたしの事、好き?」
「えぇ、大好きよ」
笑顔でそう返答すると、さっきまで泣いていたのが嘘のように、満面の笑みを浮かべた。
「じゃあ、お姉ちゃんとあたし、今日から恋人同士だね!」
「えぇ…え?」
「みなももお姉ちゃんの事、大好きだもん!だったら恋人同士になれるでしょう?」
「それは、ちょっと…」
例え相思相愛だとしても、血の繋がった姉妹なのだ。それは流石にまずいだろう。
そんな事を言っても、先程まで散々恋人同士のする行為をしてしまった今では、最早説得力は無い。
「いいじゃない!もう決定事項なの!つーわけだから、お姉ちゃん、もう一回しよう!?」
「えぇ!?ちょっ、みなもちゃん!?」
それが一番、姉を困らせていた事を、この可愛い妹は知らなかった…。
153 :
銀:2005/12/20(火) 04:47:18 ID:GHggtmFr
以上です。
アナル希望と仰った方が居られたので、少し話を加筆しました。
ただ、アナルは書いた事が無かったので、如何だったでしょうか?
読んで下されば光栄です。
聖奈×奈々穂はもう少々お待ち下さい。
事前にお伝えしていた他の作品も、また投下させて頂きます。
早ければ明日にでも投下出来ればと思います。
それでは。
ついにきたな!
ありがとうお尻責め!
聖奈さん受けはやたらエロい。。。
>>122 遅くなったがGJ とんでもなくエロかった。
一つ残念なことは、れいんに毛が生えて・・・orz
>>147 GJ!みなも攻めは新鮮でいいなあ
アナル調教好きの人もこれで満足だろうw
>>156 生えていても薄いというのが逆にストライクな俺
>>122 三角関係どころか生徒会全員巻き込んだドロドロなのキボン
>>153 GJ
こーゆー終わり方いいな、幸せで。
161 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 00:37:10 ID:sk48vtqk
あげんてぃっく
162 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 14:53:29 ID:OLybBYK0
もう誰も来ないの?
163 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 16:12:22 ID:nKcHjUbF
奈々穂×奏キボン
琴葉×奈々穂キボン
165 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 21:16:00 ID:YJe9J4Nb
琴葉×歩キボン
琴葉×奈々穂ってずいぶん珍しいよな
ゲームスレでキボンしてた人もいたけど
まあまあ、ひたすらキボンしつつ静かに待つんだ
169 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/26(月) 00:15:53 ID:FdLkWB1r
かっすーがたあああああああああん!
170 :
銀:2005/12/26(月) 02:05:14 ID:GxYxg8Cu
予定が大分遅くなりましたが、投下します。
歩×琴葉、百合・ややダーク。
タイトル『堕天使の羽根』です。
あの人の背中には、きっと羽根が生えている。そう信じていた。
どんな場所にいても、あの人は高く舞い上がり、一瞬で空に溶け込んでしまうから。
私がどんなに真似をしようとしても、同じ様に飛ぶ事は出来ないから。
あの高く青い場所で独り、何を見て、何を思うのだろう。
唯一つ、想う事。どうかあの空の色に染まらないでと、あの人のいない景色に願う。
あの青に溶けてしまったら、私じゃ追いつけないから。
手の届く場所にいて欲しい。どうか何処にも行かないで。
そんな事、私が願っても意味が無いのに。
私の恋は、意味が無いから。
あの人の視線の先にいるのは、いつも同じ人。
気付いてしまったのは、出逢ってから一年経った春の日。ずっと憧れていたあの人への恋心を自覚した頃だった。
いつも無表情で、任務に命を賭けているあの人が、優しい瞳で彼女を見つめる姿を知ってしまった。
勝ち目なんてある訳がない。
一つ年上の彼女。容姿端麗、眉目秀麗、才色兼備。当て嵌まる言葉が多すぎる人。
そんな彼女に張り合おうなんて、無謀とも言える行為だろう。
最初から、勝とうとも思えない。いや、その土俵にすら上がれない。
私の初恋は、桜の花弁と共に散った。
「歩…」
昼休み。廊下を歩く背後から、低い声で名前を呼ばれ、振り向く前に心が震える。
完全に消える事の出来ない恋の名残。
僅かに高いその視点と、交わる為に目を泳がせる。
高鳴る鼓動を抑えつつ、瞳に映した人の名を呼ぶ。
「琴葉さん。どうしたんですかー?」
「…会議の時間だ」
「あ、はーい。今行きまーす!」
いつもの私を演じて、心に砕けた想いに気付かせてはならないと、気持ちに幾重にも蓋をする。
特別でも何でもない、私の普通は、こんな時にこそ役に立つ。
誰もいない時の逢瀬は、私にとっての天国と地獄。
逢えて嬉しい気持ち。
けれど会話はほとんど事務的なもの。誘導的に、彼女を思い出してしまう。
其処を刹那の間に往復する私の精神は、もはや決壊寸前で。
それでも道化の仮面を被り続ける。私らしさを嫌と言う程思い知る。
隠密専用の会議室は、生徒会室の隣の教室。隠し扉で繋がる向こうで、微かにりのの声がした。
会議中にこの部屋で待機するのはいつもの事。有事の際にすぐに行動出来るように。
いつもと違うのは、暗い表情の想い人。
怒りや悲しみ、憎しみといった負の感情を、必死に押し殺すように沈黙していた。
理由なら分かっている。何時だって琴葉さんの感情を動かす事が出来るのはあの人だけ。
副会長、銀河久遠。彼女の秘密は私達への裏切り行為。
まだ確信してはいない事でも、琴葉さんを不安定にするには充分で。
何も知らない当人は、扉の向こうで笑っている。
その音が聴こえる度に、小さく震える身体も知らずに。
話は聖奈さんから聞かされていた。彼女にも事情があるのだと。
それでも私は許せない。愛する人を傷つける存在を。
終わらせる事は簡単だ。彼女の想いが砕ければいい。
そうすれば、銀河久遠の存在で、この人が傷つく事は無い。
崩壊しかけた理性の裏で、黒い欲望が高笑いする。
自分の心を、身体を、存在を。その全てを刻み込めばいい。
その甘い囁きに、最早抗う力は皆無に等しい。
その背に羽根が在るのなら、もう二度と飛べないように。
ズタズタに引き裂いて、私の下から離れて行かない様に。
音も無く動かした右の手が、私と同じ制服に触れた。
薄暗い室内で、手探るように右手を滑らす。
私の行動に気付き、不思議そうな顔が、闇の中でも確認できた。
「…歩、一体何を…?」
隙間に入り込んだ手で、僅かに距離が遠ざかる。
肩に置かれた温もりが、欠片になった心を癒す。
それでも、もう、止まれない。
強引に身体を引き寄せて、硬い机に組み敷いた。
小さな抵抗のつもりか、肩に爪が食い込む感触がした。
互いの力にほとんど差は無い。本気で抵抗されたなら、傷を付ける前に解放しなければならない。
この体勢の意味を、きっと彼女は理解している事だろう。
「声、抑えて下さいね。たぶん、加減出来ないんで」
「歩っ、止め――ッ!?」
静止の声を言葉ごと、呑み込む様に口付ける。
拒絶する両手は、私の肩に置かれたまま。
拘束する必要も無いと判断し、自由になった私の両手は、彼女の制服を脱がし始めた。
抵抗する力を弱めようと、何度も口唇を重なる。酸素を求めて開かれた隙間を利用して、舌の侵入を試みた。
「んッ」
歯列をなぞり、その裏側も優しく舐める。奥に縮こまった舌を見つけ、誘うように何度も突く。
おずおずと伸ばし始めた舌を絡めとり、口唇で扱く様に前後に動かす。
「んッんぁ…」
熱い吐息と共に漏れた嬌声が、彼女に僅かでも快感を与えられた至福。
だらしなく開かれた口の端から、混ざり合った互いの唾液が、一筋の線を引いて流れた。
それを指で拭い取り、彼女の目を見つめながら口にする。
両手の仕事も無事に終え、羽根をもぎ取る作業を再開する。
肌蹴た制服の隙間を覗く身体は、程好く締まって綺麗だった。
先程の口付けで力は出ないのか、制服は破れる事無く脱げた。
衣擦れの音に羞恥を感じたのか、彼女は私を見ようとしない。
「…琴葉さん、抵抗しないんですかー?だったら続けちゃいますよー?」
元より止めるつもりも無いのに、嘘に塗れた確認を取る。
「歩、どうして、こんな事…」
そんなに理由を求める彼女に、何て答えれば満足するのだろうか。
頬に触れてた指を滑らせ、輪郭をなぞる。やがて辿り着いた首筋に弱弱しくも爪を立てると、小さな呻き声が聴こえた。
「…久遠さんの事、好きなんですよね?」
「っ!?」
こんな時でも本音を言えない私は、あとどの位、汚れれば気が済むのだろう。
今の私が、貴女を好きだと言っても、純粋なままの姿を留めたまま伝わる事は出来ないと理解したからなのか。
この場にいない人ばかりを見つめたまま、同じ瞳で見ないで欲しい。
自らの胸元にあるリボンを解いて、彼女の視線を封鎖する。
「っ…!?あっ、歩っ!!」
「大きな声出すと、隣に聴こえちゃいますよー?」
視界が閉ざされ、不安になったのだろうか。急に大人しくなった彼女に、細やかなご褒美を与えよう。
「…久遠、て呼んでもいいですよ?」
「なっ!?」
耳元で囁きながら、優しく甘噛みすると、その肢体は硬直した。
首筋から鎖骨までを何度も往復する舌で、敏感に反応する身体に思わず口角が上がる。
「…あぁ」
小さな膨らみを、少し乱暴に揉みしだくと、頭上から妖しい吐息が零れた。
荒くなる息遣いは、どちらのものなのか。
先端の突起を咥えると、オクターブ高い音が奏でられた。
背中に回された両の腕が、この行為を全て受け入れる証拠だと、痺れ始めた脳髄が記憶する。
下半身を覆い隠していたもの全てを取り除き、彼女だけが生まれたままの姿になる。
穢れの無い、美しい裸体に目を奪われる。けれど、もうあまり時間は無い。
隣の会議はもうすぐ終了する。
彼女の足を割り、その間に身体を入れて、最後の抵抗を未然に防ぐ。
太腿を撫でながら、誰も触れた事が無いであろうその中心を瞳に映した。
その場所は濡れていた。ヒクヒクと厭らしく蠢いて、私の指を誘う。
上下になぞっただけで、その入り口は私の指を咥え込もうとする動きをみせる。
「あッ…やぁ…」
言葉だけの拒絶を聴きながら、愛液を纏った二本の指を、ゆっくりと秘所に沈める。
「あぁ、ん、はぁッ…」
「琴葉さん。力、抜いて下さい…」
熱いその膣内は、初めての侵入者を排除しようと、硬く閉ざされて、指の先端が挿入されただけだった。
もはや声も聴こえないのか、彼女はただ喘ぐだけで。
無理矢理深く入れる事は簡単だ。けれど今頃取り戻した僅かな理性がそれを許さない。
愛液を潤滑剤に、蕾の花弁を開かせる。
無意識であろう、揺れる彼女の腰の動きが私を煽る。
再び沈めた中指は、今度は付け根まで深く入ると、瞬間、反られた背中に素早く腕を滑らせる。
快感に震える身体を抱き締め、指を増やし、淫らな声を発する口唇に、自分のそれを重ねる。
机の軋む音と、淫靡な水音が室内に響く。
「ッ…!ん、んぁ、あ、や、もっ…!」
限界に近いのか、紡がれる言葉は意味を持たない単語の羅列。
途切れる声に応えるように、突き立てた身体の一部を動かした。
上下、前後に激しく動かすと、私の身体に必死にしがみ付く。
快楽の波に攫われない様に、溺れない様に。
「っ…こ、とは…」
噎せ返る様な眩暈を覚え、半ば無意識に最愛の名前を呼んだ。
「あ、ん、あ、あ、あッ…!」
「琴葉…琴葉…!」
終幕に向かう為、親指で陰核を弾くように刺激を与える。全てを自分のものにするために。
彼女の恋情が砕ければ。その背の羽根を千切ってしまえば。
飛べなくなった彼女を束縛し、何処かに消えてしまわないように。
見つめる暗闇の世界で、私の名前を呼んだらいい。
「あ、あぁッく、くおッ…ああぁぁぁッ―――!!」
言葉に成らないその声は、私の頭を真白にさせた。
意識を失くした彼女に、微量の睡眠薬を飲ませた。
私との性行為は、あやふやな記憶の底に堕ちて行くだろう。
制服を着させて、傍から見たら、転寝をしている様に見せかける。
初めから分かっていた事だったんだ。
地を這う事しか出来ない私が、空を舞う天の使いを地上に繋ぎ止める事は無理なのだと。
天使は空に憧れて、何処までも高く舞い上がる。
どんなに羽根を汚そうが、その瞳はあの青を映しているのだ。
堕落していくのは私だけ。天使を犯した罪を抱えて、これが罰だと思い知る。
手に残る僅かな感触が、深い痛みと歓喜を与えた。
「…バカだな…私って…ひょっとしたら、りのよりバカかも…」
慰めにもならない苦笑。殺風景な室内の景色が滲む。
「…でも…琴葉さんの方が、もっとバカだ…」
本気で抵抗しない事は、優しさなんかじゃない。拒絶してくれた方が、どんなに楽な事か。
密やかな報復は私の本音を貫く。
雨のように零れ落ちる涙を止める術さえ知らない。私には空が無いから。
高く飛べなくてもいいから、私にも空が欲しかった。
いつか罪が許されるなら、私にも飛べる位の空を手に入れる事が出来るのだろうか。
今は雨雲に覆われて、よくは見えないかもしれないけれど。
素直に誰かに好きだと伝える事が出来る日が、私にも来るのだろうか。
教室に戻る廊下を歩くその向こうで、りのが私を呼ぶ声が聴こえた。
176 :
銀:2005/12/26(月) 02:18:39 ID:GxYxg8Cu
以上です。こんな文章でも読んで下さる方がいれば嬉しいです。
以前から言っていた聖奈×奈々穂が思った以上に書き進められず、もう暫く掛かりそうです。
プラス、私は基本、琴×久好きなので、
現在、琴葉誕生日SSと、久×琴+奈々穂も書いていて、
そちらの方が早く書けてしまいそうな予感が…。
完成したものから、どんどん投下していきますので、
もしお待ちしていだけるのなら光栄です。
それでは…
GJです!!ちょっとダークな方が自分的には萌えますね…(´д`*)
アユちゃんカッコヨス
179 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/26(月) 13:45:12 ID:TrPNQBgN
ダークネスキター!
>>122 今更だがGJ!
続き書いて欲しいけど、最後はハッピーエンドにしてくれよ
181 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 01:16:28 ID:8hDaoH6N
最高だな
久遠×小百合の続きマダー
183 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 15:41:03 ID:k8RQo0AQ
↑↑同じくキボン
184 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 16:19:28 ID:D3CV/0la
185 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 17:54:30 ID:ikG8xdG4
誰かまた久遠とシンディの書いて
みなもちゃん書いてくれた人の新作を期待している
琴葉×奈々穂キボン
つーか、職人さん来なくなったなあ
まゆら神の再降臨はまだですか
そういえばまゆら神、まゆらスレで素晴らしくGJな事してたな。
またなんか作ってるんだろうか。
実習生×れいんの続編、今ようやく書きあがった・・・
相変わらず馬鹿みたいに長い上、実習生が壊れ気味だけど、
よかったら読んでやって頂戴な↓
「おぉっ?このラーメン、意外とおいしいっ!」
部屋に買い置きされていたカップラーメンを一口すすり、実習生と机を挟んで座るれいんが
驚きの声をあげた。
彼女の持つ容器の蓋には、デフォルメされたイカと、「イカスミ味」の5文字が大きく
プリントされている―――実習生との行為の後、二度目のシャワーを浴び終えたれいんが
とる遅めの夕食は、なかなかにインパクトある一品だった。
「まぁ、スープが真っ黒ってのは、ちょっと引くけど―――あれ?先生、食べないの?」
「・・・6回もやっちまった・・・しかも生徒相手に・・・」
れいんの声がその耳に届いていないのか、実習生はうなだれるように俯き、ぶつぶつと
独り言を呟いていた。
「先生?」
「しかも、ほとんど中出しって・・・完全にキチ○イじゃねーか・・・」
「女子校」という特殊な環境の中、無意識に溜め込んでいた性的欲求―――童貞ゆえの
暴走もあったとはいえ、その全てを生徒の肉体へと吐き出してしまった実習生。今、彼の頭の中にあるのは、軽はずみな行動をとった自分に対する悔恨の念だけだった。
―――教師として・・・っつか、人間的にヤバイだろ、俺っ!!明日っから、どの面下げて
学校行きゃいいんだぁっ!!―――
「・・・先生ってば?―――先生っ!!」
「はっ、はいぃっ!!何でしょうっ!?」
その唐突なれいんの大声に、頭を抱えていた実習生はビクリとしながら答えた。
「・・・後悔、してるんだ・・・」
「いっ!?」
図星をつかれたこと、そして途端に悲しげな表情になったれいんに、実習生が思いきり戸惑う。
「あたし、初めてだったのに・・・」
―――う・・・―――
「痛くても、一生懸命、我慢したのに・・・」
―――ううっ・・・!―――
「『先生が言うから』、口でだってしたのにっ!!」
―――うううううっ・・・!!―――
耳に痛い言葉で、実習生が連打される。
「なのに・・・そんな風に思ってるなんて、ひどいよ・・・」
そこまで言うと、れいんはその瞳からポロポロと涙をこぼし始めた。
「わあっ、違うっ!違うって!!そんなこと思ってないからっ!!」
手を大きく振りながら、実習生が力の限り否定する。
「・・・ホント?」
「うんっ!!うんっ!!」
「そっ、よかった!」
そんな必死に頷く実習生を見て、あっさりと元の笑顔を取り戻すれいん。そして何事も無かったかのように再びラーメンをすすり始めた彼女を見て、実習生は思わずこけそうになってしまった。
―――嘘泣きかよっ!!―――
何度もこの手で騙されたわりに、全く成長の跡が見られない―――そんな自分自身に、実習生は辟易した。
―――ったく・・・でも後悔なんて、確かに失礼だよな。れいんにとっても、さっきのが
初体験だったわけだし―――
よほど空腹だったのか、せわしなく箸を動かすれいん。色々と考えながらも、そんな彼女を
見つめる実習生の顔には、いつしか穏やかな笑みが生まれていた。
「ねぇ、先生」
「ん?」
「さっきのことだけど―――何処がいい?」
ふいに箸を止め、れいんが実習生に聞いた。
「え?何が?」
「もぉっ、『色んなとこでしよう』って言ったの、先生じゃない!」
「―――・・・あっ!!」
―――そうだっ!俺、なんつうことを・・・!!―――
行為の最中、自ら放った言葉を思い出し、実習生は血の気を失った。
「やっぱり、教師と生徒らしく学校?それとも公園とか?あー、でも外だと誰かに見られ
ちゃうかなあ・・・」
困ったような笑顔で、色々な妄想をふくらませ始めるれいん。今、彼女が口にした場所に、実習生は自分の考えが見透かされていたような気分になった。
「あっ、あのな、れいん・・・そのことなんだけど―――ひえっ!!」
実習生が、それは単なる「勢い」であったことを伝えようとしたとき、タイミング悪く
部屋のインターホンが鳴った。
―――わわわっ、ここここんなとこ誰かに見られたら、絶対、誤解されるっ!!・・・ん?
けど別に誤解ってわけでも・・・って、んなこたぁどうでもいいっ!!―――
突然の来訪者によって、実習生の頭は完全に混乱していた。部屋に明かりをつけている以上、
居留守を使うことは出来ないため、とりあえず彼は“きょとん”とした表情のれいんに
「奥の部屋へ」というジェスチャーを送り、その後、努めて冷静に入り口へと向かった。
「はっ、はひぃ、どなたですかぁ?」
情けなくも裏返った声で返事をし、なるべく部屋の中を見られないよう、実習生がほんの
僅かだけドアを開く。
「―――夜分に申し訳ない、先生」
「あっ、れ・・・飛田?」
ドアの隙間から外を覗いた実習生。その目に入ったのは、見慣れた顔―――教え子である、
飛田小百合の右半身だった。
Lust for students 〜Sayuri〜
「はっ、ははっ、どうした、こんな時間に・・・?」
あからさまな作り笑いをし、実習生は今よりも少しだけ大きくドアを開いた。
「実は、れいんがまだ寮に戻っていないのですが・・・」
―――やっぱり、それかっ!!・・・けど、まさか「ここにいる」なんて、口が裂けても
言えないし・・・―――
「あっれー、小百合?」
「げっ!!?」
いかにこの場を切り抜けるか―――実習生がその答えを出し終える前に、彼の後方から
わざとらしさを伴った声が響く。実習生が振り返ると、れいんは立ち上がりもせず、その
場でのんきにラーメンを食べ続けていた。
「れいん!やはりここに―――」
大方の予想がついていたとはいえ、小百合の表情に隠しきれない動揺が浮かぶ。
「先生、お邪魔します・・・!」
「あっ、おいっ!?」
小百合は勝手にドアを開くと、彼女以上に動揺している実習生の脇をするりと抜け、れいんの横へと
つかつか進み寄った。
「・・・ここで何をしている?」
普段どおりの静かな口調ではあるが、その中に様々な思いが込められた声で小百合が問う。
「何って、ラーメン食べてんの」
「真面目に答えろ、れいん・・・!」
小百合には一瞥もくれず、残り少なくなったラーメンをすするれいん。そんな彼女に小百合の
語気が強まった。
「―――うるさいなぁ、もう!わかんないっ!?セックスっ!!先生とセックスしてたのっ!!」
「な―――」
れいんの口から発せられた言葉に、一瞬、小百合の思考と身体が麻痺させられる。手に
持っていた木刀を力無く落とし、小百合は頭を打ち据えられたような衝撃に呆然とした。
「ちょっ・・・!れいん!!」
「え・・・?」
「あっ、いや・・・!」
実習生の慌てぶりと、彼がつい口にした、「角元」ではなく「れいん」という呼び方に、
小百合は今告げられた言葉が事実であることを悟った。そんな二人を尻目に、れいんは
のんびりと残りのスープを飲み干し、満足げにカップを机の上へと戻した。
「いやあ、凄かったなー、先生!もう野獣、オオカミ、ケダモノー!!って感じ?まぁ、
それぐらい気持ち良かったってことかなー?」
「おいおいおいっ!!」
勝ち誇ったように言うれいんに、実習生は寿命の縮まる思いがした。
「だって、ホントのことでしょ?」
「いや、そうなんだけど・・・って、馬鹿っ!そんなこと言ってるんじゃない!!」
そんな二人のやり取りの中、小百合の意識は徐々にその機能を回復させ始めていた。
そしてそれに伴い、ある感情が彼女の心に湧き上がる。
「・・・れいん」
「何、小百合?」
返事をするれいんが持つ、その挑発的な目を見た瞬間、小百合の頭の線がぷつりと切れ
―――一時の間をおき、彼女の平手がれいんの頬に飛んだ。
「―――った・・・!何すんのっ!?」
「れいんっ・・・お前はっ・・・」
荒い息を吐きながら、怒りのこもった瞳でれいんを見下ろす小百合。しかし、れいんも
それに負けてはいなかった。
「悔しいのっ!?先に抜け駆けしたくせにっ!!」
「うっ・・・」
激しい声で、れいんが胸に秘めていた本音を口にする。そして、それが事実であるだけに、
小百合はあっさりと言葉に詰まってしまった。
「あたしも先生が好きだってこと、知ってたくせに・・・これで分かったっ!?あたしが
あの時、どんな気持ちだったかっ!!」
「・・・く・・・っ」
「なぁ、ちょっと落ち着けって・・・!」
彼女達の間に割って入り、実習生が何とかこの場を収めようとする。しかし、れいんは
止まるどころか、さらに衝撃的な言葉を小百合へと向けた。
「小百合、知ってる?先生、好きな人がいるんだって・・・でも、それでも先生、あたしと
セックスしてくれた・・・これからもしてくれるって、先生、言ってくれた!!」
「れいんっ!やめろって!!」
「あたしの方が、先生の近くにいる・・・一番じゃなくても、小百合より、ずっと近くにいるっ!!
あたし、負けない!小百合みたいな卑怯者になんか、絶対負けないっ!!」
心の内にあったものを一気に吐き出し終え、れいんは肩で息をしながら小百合を睨みつけた。
「ひ、きょう・・・わたし、が・・・」
小百合は朦朧としながら、れいんの視線に気おされるように後ずさった。その足は酔ったようにおぼつかず
危なげである。
「おっ、おい・・・飛田?」
よろよろとした小百合に、心配そうに歩み寄る実習生。しかし―――
「―――っ!」
自分を見つめる実習生を目にした途端、小百合は顔を伏せるように下へ向け、ドアの方へと
駆け出した。
「おい、飛田っ!!」
「先生っ!!」
急いで小百合を追おうとした実習生だったが、れいんの大声に、一瞬、その身体が動きを止める。
その間にも小百合は入り口から飛び出し、実習生の視界から完全にその姿を消してしまっていた。
「どこ行くのっ!?」
「どこって・・・飛田のこと追いかけないと!」
「なんでっ!?」
立ち上がったれいんが、実習生に走り寄る。
「なんっ・・・心配だからに決まってるだろっ!!」
くってかかるような彼女に、実習生は思わず怒鳴りつけてしまった。その突然の剣幕に、
れいんが愕然とした表情になる。
「・・・やっぱり・・・あたしより、小百合の方が好きなんだ・・・」
「れいん・・・」
「あっ、あたしが・・・子供みたいだから・・・?胸が小さいからっ・・・?ねぇ・・・
もしかして・・・先生の好きな人って・・・小百合なの・・・?」
「れいん、違う・・・そうじゃない」
次々とこぼれる涙を両手で拭うれいん。そんな彼女を、実習生は優しく抱きしめた。
「こんな俺だけどさ、一応は教師だから・・・だから飛田のこと、このまま放っとけない。
俺が原因だったら、尚更だ・・・」
「せんせぇ・・・」
「ごめんな」
れいんの頭を撫でてから、実習生はゆっくりと彼女を放した。そして小百合の落とした
木刀を拾いあげ、開け放されたままのドアへと走り出す。
「せんせえぇ・・・」
その場に立ち尽くし、れいんがすがりつくような声をあげた。そんな彼女に後ろ髪を
ひかれながらも、実習生は小百合を追うべく、その部屋を後にした―――。
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
街灯もまばらな道を、小百合はひたすら走っていた。目的地は無い。ただ、あの二人―――
自分を卑怯者と罵る親友、そして、そんな言葉を向けられた自分を、これ以上見てほしくない
相手から、少しでも離れたかったがために、小百合は走っていた。
―――足が・・・重い・・・呼吸も・・・何故・・・この程度で・・・―――
普段とは違う身体の調子を、はっきりとしない頭で考える小百合。その答えが精神的なものに
あることくらいは、彼女にも分かっている。だが、「何でもいい、別のこと」を考えてさえ
いれば、その時だけでも自分は楽になれる―――小百合はそう思い、また、それを信じようと
していた。
「―――あっ!!・・・あぅっ!!」
しかし、意識が明後日の方を向いたままでは、まともに走り続けられるはずもなく―――ついに
小百合は自分の足にけつまづき、その身を派手に転倒させてしまった。
「うっ・・・あ、メガネ・・・メガネ・・・」
その拍子に、小百合は案の定、掛けていたメガネを見失った。いつもの如く四つん這いになり、
手探りでそれを探すものの、そう簡単には見つからないのが彼女の常である。
「メガネ・・・メガネ・・・」
―――メガネがないと・・・何も見えない・・・―――
突然に視界を失うことは、どんな人間にとっても大きな不安となる。無論、小百合も
その例外ではない。だが、このときばかりは、それも少し違っていた。
―――でも・・・それでいいのかもしれない・・・何も見えなければ・・・れいんも・・・
先生も・・・そうすれば、もう・・・―――
「―――飛田っ!!」
「・・・?せん・・・せい・・・?」
そんな暗い考えに沈みそうになった小百合を引き戻したのは、彼女の名を呼ぶ実習生の声だった。
「やっ・・・やっと・・・はぁ・・・追いついた・・・はぁ・・・しっ、死にそう、だ・・・」
「先生・・・私を追って・・・?」
「こ、こんな・・・全力疾走で・・・はぁ・・・コンビニ行く馬鹿が・・・はぁ・・・
いるか・・・?」
実習生は小百合の傍に落ちていたメガネを拾い上げ、そっと彼女の顔へとそれを掛け直した。
「あ・・・」
途端に視界を取り戻した小百合が見たものは、汗だくになりながらも、いつもと変わらぬ
笑顔を向ける実習生の姿だった。
「・・・大丈夫か?」
「・・・先生・・・」
その優しい声を聞いた瞬間、小百合は全身の筋肉が弛緩するのを感じ、倒れるように実習生の
胸へ飛び込んだ。
「せん・・・せい・・・っ、せんせいっ・・・!」
「ごめんな、俺のせいで・・・ほんとにごめん」
その胸で静かに嗚咽をあげる小百合を、壊れ物のように包む実習生。今の彼に出来るのは、
そんな彼女の頭をあやすように撫でることだけだった―――。
「れいんの言うとおりです・・・私は、卑怯でした」
「・・・」
波の音が静かに響く中、実習生に連れられてきた県民公園のベンチで、小百合は抑揚の
ない声で語りだした。
「怖かった・・・れいんも先生のことが好きだと、そう感じたときから・・・」
膝の上に置いた手を、小百合はきゅっと握り締めた。
「れいんは私と違って明るいし、素直で、自分にも正直で・・・もし先生がどちらかを
選ぶとしたら、それはきっと私ではなく、れいんの方だと・・・そう考えたら・・・」
「飛田・・・」
「そう考えたら、本当に怖くなってっ・・・!初めて好きになった人が・・・別の誰かを
好きになることが・・・怖くてっ・・・」
懺悔するような面持ちで、小百合は語り続ける。
「・・・だから昨日、先生を誘ったんです。れいんより、少しでも先生に近づきたかったから・・・」
「そうか・・・」
ありのままの心情を吐露する小百合に対し、実習生は返事を返す以上のことをしなかった。
今の小百合には慰めではなく、ただその話を聞いてやることこそが必要だと感じたからである。
「・・・私は馬鹿です・・・誰かを出し抜こうとするような・・・私のような女が、
先生に好かれようなどと・・・しかも、こんな形でご迷惑まで・・・」
言葉を進めるにつれ、小百合の声は徐々に震え始め、その最後はほとんど涙声になっていた。
「本当に・・・申し訳ありません・・・」
「―――ありがと、飛田」
振り絞るように言った後、深く頭を下げて謝った小百合に対し、実習生は笑顔で礼を述べた。
「・・・え?」
「飛田の気持ち、凄く嬉しいよ。飛田とれいんが喧嘩しちまったのは悲しいけど・・・
二人が俺のこと好きになってくれたのは、ほんとに嬉しい」
「先生・・・」
「だから、迷惑なんかじゃないって・・・ほら、こんな可愛い子達から、それも同時に
好かれるなんてさ・・・俺の人生じゃ、もう二度とないだろうしな。ははっ」
そう言うと、実習生は優しく小百合の頭を撫でた。
「先生・・・っ」
真っ直ぐな、心からの感謝をもって、小百合を慰める実習生。そんな彼を見つめる小百合の瞳から、
再び涙が溢れ出す。
「・・・私っ・・・私はっ・・・先生に会えて・・・っ・・・先生を好きになれてっ、本当に・・・よかった・・・」
「うん・・・」
小百合の頬を伝う雫を、そっと実習生が拭う。無色透明―――華こそないが、とても美しく、そして澄んだ輝きを放つ。
それはまさに小百合のような色だと―――その涙を見た実習生は思った。
「―――先生、あの・・・」
しばらく無言で向かい合った後、ようやくその涙を止めた小百合が、ふいに口を開いた。
「ん、何だ?」
「その・・・れいんとのことですが・・・これからも、すっ、するというのは・・・」
「えっ!!?」
すっかり忘れていた、最重要懸案事項―――小百合の言葉によってそれを思い出した
実習生は、急に目の前が曇ったような錯覚に陥った。
「あ、いやっ、あれは―――!!」
「『それ』は、その・・・れいんだけですか・・・?」
「―――はい?」
「せっ、先生にしてもらえるのは、れいんだけなのか・・・という意味で・・・先生に
好きな方がいるのは、十分わかっているのですが・・・」
顔をこれ以上ないほどに紅潮させ、ぼそぼそと小百合は付け加えた。
「あっ、あの、それって―――」
「・・・私も先生をお慕いしていますし・・・ですから・・・私にも、れいんと同じように・・・
その・・・『お情け』を・・・」
「ええええっ!!?」
―――ラアァッキィー!!!・・・じゃねぇだろっ!!さっき反省したばっかだろうが、俺ぁ!!―――
「あー・・・あのな、飛田。そういうのは―――」
「こっ、ここの大きさなら、自信があります・・・少なくとも、れいんよりは・・・」
小百合は断ろうとした実習生の腕を掴むと、その手のひらをいきなり自分の胸へ押し当てた。
「ひえっ!!」
その想像もしていなかった小百合の大胆な行動に、実習生が飛び上がるほど驚く。
―――でっ、でけぇっ!!こりゃ、れいんの三倍・・・もしかして、四倍いくか!!?―――
そして何より驚いたのが、小百合の胸の大きさである。さらしが巻かれているため、平たく
押し延ばされた乳房の表面積は、触れている手のひらからはみ出してしまうほどのものだった。
先立っての行為で散々揉みしだいたれいんのそれと、今、自分の手のひらを占領する感覚を、
嫌でも比べてしまう実習生。その歴然とした差からくる衝撃は鉄砲水となり、彼の一度崩れた
理性の壁を、いとも簡単に打ち砕いた。
「―――わかった」
その顔を苦しげなほどの羞恥に染めていた小百合に、至極真面目な表情をして頷く実習生。とはいえ、
それは彼の「雄としての本能」を覆い隠すための、単なるポーズでしかない。
「たしかに、れいん一人だけってのは不公平だよな。俺は教師なんだし、そういうのは良くない。
絶対良くない。死んでも良くない。うん、そうだ、そうに決まっとるっ!!」
崩れ去った理性に対する言い訳を、実習生は熱のこもった調子で述べあげた。
「先生、では・・・」
「ああ・・・じゃ、とりあえず―――ホテルにでも行くか?家にはれいんが居るし」
小百合の手を握り、それまでのシリアスモードを頭からぶっ飛ばし終えた実習生が、こともなげに言う。
「はい・・・!」
そんな実習生の目に、抑えきれない獣欲が宿っていることにも気付かず、小百合はそれまでの表情を
晴れやかなものに一変させ、喜びのこもった声で、大きく返事を返した。
「―――先生のスケコマシ、女ったらし、八方美人・・・」
その頃、部屋に残されたれいんは膝を抱え、実習生が手をつけなかったラーメンを、ぐるぐると
割り箸でかき回していた。
「あたしのこと、ちょっとは好きになってくれたと思ったのに・・・なんで・・・」
口を開く度、れいんは小百合に叩かれた頬が痛むのを感じた。
―――でも・・・結局、あたしは一番じゃないんだよね・・・先生にはもう、好きな人が―――
「―――違うっ!!」
込み上げ始めた涙と感情を振り払うかのように、れいんは叫んだ。
―――今、一番じゃないんなら、これから一番になればいいだけっ!!先生、あたしとするの
『気持ちいい』って言ってくれた・・・望みなら、いくらでもあるんだからっ!!―――
そう決意すると、れいんはすっくと立ち上がり、実習生を追いかけるべく、部屋の外へと飛び出していった―――。
「こっ、これが『らぶほてる』・・・ですか・・・」
島内一周観光の際、実習生がなんとなくその場所を覚えていた、宮神島に一件しかないラブホテル。
その中の一室に入った小百合は、ベッド脇に木刀を立てかけながら、戸惑いがちに言った。
「ああ、なんか想像してたよりも『落ち着いてる』って感じだな」
続いて部屋に入った実習生も、思ったままの感想を口にする。そして一通り辺りを見回し終えた後、
実習生が小百合へと目を向けると、彼女はこれから使うことになるであろうベッドを赤い顔で眺めていた。
そんな彼女を見た実習生の喉が、大きくごくりと鳴り―――
「・・・小百合」
「は、はいっ!あっ―――」
声を掛けられた小百合が振り向いた途端、実習生はいきなりその唇を奪った。
―――あ・・・今、名前で・・・―――
そのファーストキスが終わる直前、小百合は初めて名前で呼ばれたことに気が付いた。
「―――んっ・・・先生・・・はむっ・・・!」
口の自由になった小百合は何かを言いかけたが、それは実習生の再度の口付けによって
あっさりと遮られてしまった。実習生は小百合を抱き締め、おもむろに彼女の口内へと
舌を挿し入れる。
「はふっ、ん・・・んんっ・・・!!」
その突然の侵入に最初は驚いたものの、小百合は徐々に実習生に合わせ、普段より唾液に
濡れたその舌をゆっくりと動かしていった。
「―――っぷぁ・・・小百合・・・」
しばらく間、互いの舌を絡ませ、ひとしきり小百合の口内を愉しみ終えた実習生は、次に
彼女のシャツへ手を掛けた。
「あのっ、先生・・・!」
しかし、その腕を小百合が申し訳なさそうに押しとどめる。
「あっ、あれっ?」
「その前に、身を清めたいのですが・・・先ほど、あ、汗をかいてしまったので・・・」
「いやっ、大丈夫だから!どうせこれから滅茶苦茶かくしっ!!あ、とりあえず座ろうかっ?
なっ!?」
しつこくもシャツを捲り上げようとする実習生に、小百合は必死で抵抗した。しかし、
今すぐにでも行為に及びたい実習生は、やや強引に彼女をベッドへと促す。
「せっ、先生・・・!」
「いいからいいから!・・・そらっ!!」
「あっ・・・!」
「―――しょっ、と。あ、さらし巻いてるって、ほんとだったんだ」
小百合が腰掛けるやいなや、実習生は小百合のシャツを一気に脱がせ、その視線を白い布の
巻かれた胸へと向けた。
「なぁ・・・これ、どうやってほどくんだ?」
ようやく観念したものの、それだけで顔から火を噴きそうな小百合に実習生が問いかける。
「・・・うっ、後に・・・留め金が・・・」
ずれた眼鏡を直しつつ、小百合は蚊の鳴くような小声でそれに答えた。
「留め金?えーっと・・・これか?」
小百合の背中へと回された実習生の指に、ひやりとした感触のものが触れる。そして彼が
それを上へと引き抜いた瞬間―――
「―――うおおっ!!!すっ、すげ・・・!!」
それまでさらしに圧迫されていた乳房が、たぷん、と小さな音を立ててこぼれ落ちた。
「なっ、なんじゃこりゃあ・・・」
実習生は目の前に現れた巨大なものに圧倒され、ただあんぐりと口を開いた。
「あ、ぅ・・・!」
しかし、それを奇異の目で見られたと勘違いした小百合は、慌てて胸を両腕で隠そうとする―――
が、それよりも一瞬早く、彼女の両胸は実習生の手によって、しっかりと掴み取られていた。
「っひあ・・・!」
「すげえ・・・なんだよ、これ・・・反則だろ、こんなもん・・・!」
訳の分からない文句を鼻息荒く呟きながら、実習生は手の中にある軟体物質を揉みだした。
勿論、それだけでは満足できるはずもなく、彼は手で両乳房を突き出すような形にし、その
左右の先にある突起を、舌でかわるがわる賞味し始める。
「せっ、せん・・・あうぅっ!!く・・・っ」
「はぁっ、はぁ・・・くそおぉっ、味まですげぇよ、この乳はっ・・・!小百合っ!!」
「はっ、はいっ・・・!!」
初めての感覚に身を強張らせていた小百合は、実習生の大声に、びくりと肩を震わせた。
「これっ!!この乳っ!!『俺専用』にするぞっ!!!」
「・・・はっ?」
「俺だけのもんにするってことだよっ!!わかったなっ!!?」
完全に暴走を始めた実習生は、あっけにとられる小百合に一方的に宣言し、大きく開いた
口で彼女の左胸に吸い付いた。
「ひんっ!!・・・ぅあっ・・・は・・・あふっ!!」
実習生は小百合を押し倒し、その口内にある乳首を舌で激しく愛撫し始める。舌の先で
つつかれ、舌の腹で擦られたそれは、簡単に自身の硬度を高まらせていった。
「・・・ははっ・・・じゃ、次はこっちだな」
「―――んあぅっ!!」
小百合の左胸を解放し、つんと尖った乳首を指で摘み上げながら、実習生はもう片方の胸を
同じように攻め始める。
「うっ・・・くううぅっ、やっ、は・・・!!」
「・・・よし、オッケー!」
こうして両方の乳首を同じ硬さにすると、実習生はそれら二つを擦り合わせ、伸ばした舌で
小百合に見せ付けるように味わいだした。
「うわっ、うま・・・!二つ合わせると、美味さも倍だなっ!!」
「はぅっ・・・!せっ、ん・・・先生っ!・・・もう胸は・・・堪忍、してっ・・・もらえませんっ・・・か・・・っ?」
「・・・ん?ああ、ごめんごめん」
必死に搾り出した小百合の声に、彼女の両乳首を吸いたてていた実習生は、気が付いたように顔を上げた。
それを見て、ようやく小百合がほっ、と息を吐く。
「下もして欲しいんだろ?わかってるって!!」
「えっ!?いや、あの・・・!」
いそいそと自分のズボンを脱がそうとする実習生に、小百合は慌てて否定しようとする。
しかし、その言葉が今の実習生に届くはずもなく、彼女はあっさり、下着と靴下だけの
あられもない格好にされてしまった。
「おっ、結構、可愛いの履いてるんだな」
小百合の両膝を抱え、その足を観音開きにすると、実習生はじっくり彼女の履く花柄模様の
パンツを鑑賞した。
「うっ・・・」
手で顔を覆い、きつく目を閉じることで、自分へと向けられた視線に耐えようとする小百合。
そんな彼女に悪戯心を刺激された実習生は、再び舌を伸ばし、更なる攻撃を開始した。
「―――ひっ、な・・・っ!!」
突然、自分の股間に刺激を感じた小百合が驚いて目を開けると、そこには下着を横へと
ずらし、秘部を直接舐めあげる実習生の姿があった。
「な、な・・・っ!・・・ひゃっ!!・・・あふっ!!」
困惑しながらも嬌声をあげる小百合を見ながら、実習生はその舌をいやらしく動かし、
彼女の割れ目を思うさま堪能する。
「ふあっ、く・・・せんせいっ!そこは・・・そこだけは、どうか・・・あっ、駄目・・・っ!」
その最中、クリトリスを転がされる度に、小百合がその身体を大きく震わせる。秘部全体を
舐め上げる中、それがとてもおもしろく見える実習生は、何度もそこへと舌を運び、彼女の反応を
存分に楽しんだ。
「はっ・・・はぁっ・・・もっ、う・・・堪忍・・・して・・・ください・・・」
繰り返し押し寄せる快感に、小百合が切なげに息を漏らす。
「・・・小百合」
その姿を見て、実習生も遊び心の潮時を悟ったのか、ついに彼は小百合の「最後の砦」を
引きずり下ろし、彼女をほぼ生まれたままの姿にさせた。
―――やっぱり、れいんのとはちょっと違う・・・挿れたときの感触も違うんだろうなぁ―――
不埒なことを考えつつ、生え揃った恥毛の下にある小百合の花弁を、ぱっくりと押し拡げる実習生。
彼は小百合の中をまじまじと観察し、湧き出していた愛液を、すくうように舐め取った。
「あひ・・・っ!!もう・・・そこはぁ・・・っ!!」
「大丈夫、これで最後だから―――」
少しだけ冷静さを取り戻した実習生は、小百合に優しく笑いかけると、その下に履いていたものを
全て脱ぎ捨てた。
「それじゃ、貰うぞ?小百合の初めて・・・」
「―――は、い・・・」
少しだけ震えてしまった声と共に、小百合が頷いた。実習生もそれに頷き返し、先走り汁を湛えた
亀頭を彼女の割れ目へと押し付ける。
「痛いだろうけど、我慢してくれよ?―――そらっ・・・!」
掛け声と共に、実習生はゆっくりとその腰を進めだし、徐々にそのペニスを小百合の中へと
埋没させていった。
「うあっ、ぐ・・・!?」
異物が自分の腹を裂く激痛に、小百合が悲鳴をあげる。そんな彼女を見る実習生は、多少
申し訳ない気持ちになったが、それ以上に彼は、ペニスから伝わる肉を押し拡げる感触、
そして小百合の処女を奪っているという征服感がもたらす快感に酔いしれていた。
「うおっ・・・気持ちいい・・・!これが・・・小百合のバージンかぁ・・・っ」
「ふっ、う・・・!!ふぅっ・・・!ぐ、い・・・っ!!」
「もうすぐっ・・・もうすぐ全部・・・っ・・・入ったあっ!!」
処女膜による抵抗がなくなった途端、実習生は一気にその腰を小百合へと叩きつけた。
「ひっ、いぎいいぃ―――っ!!!」
脳天まで裂かれたような錯覚にとらわれ、小百合の身体が限界までのけぞる。しかし
それさえ意に介していないかのように、実習生は早くもピストン運動を開始した。
「ごめんな、小百合っ、でもっ、すぐにっ、良くなるからっ!!」
「うっ、く・・・は・・・はい・・・っ!!」
文字通り身を裂くような痛みに、小百合は目じりに涙を滲ませながら耐える。そんな
彼女に愛しさをおぼえた実習生は、さらに抜き差しのペースをアップさせ、時折、
その膣内を掻き回すように腰を回転させた。
「あぐっ、ひっ、ひぃっ・・・!!」
「さっ、小百合の中っ、気持ちいいっ!!最高だぁっ―――!!」
ベッドをギシギシと揺らす豪快な律動によって、小百合の胸が上下に激しく揺れる。
実習生は再びそれを口内で犯したい衝動に駆られたが、この体位と二人の身長差では
それも叶わないため、彼は仕方なくそれを視姦するだけにとどめた。
「―――ひいっ、ひっ、ひぅ・・・っ!!―――あっ・・・!?」
しばらくの後、実習生の肩を掴み、リズミカルに動く腰にその足を絡ませていた小百合は、
痛みの中に生まれた甘い疼きを微かに感じとった。
「はっ、く・・・ぅ・・・んふっ・・・あっ、ん・・・っ!!」
「小百合っ、小百合も気持ちいいかっ!?感じてるんだなっ!?」
興奮しきった実習生が、小百合の両胸を下側から搾るように揉み始める。同時に実習生は
その身体をさらに前のめりに倒し、小百合への発射体制を整えた。
「ひっ、はぐっ・・・せっ、んせっ、わっ、たしっ・・・変・・・ですっ・・・ぅんっ・・・!!」
「絶頂」という未知の感覚に怯えるように、小百合が実習生の首にしがみつく。それをきっかけとして、
実習生は猛然とラストスパートに入った。
「やっ、あっ!せんっ、ひっ、もっとっ、ゆっくり・・・っ!!」
「無理っ、無理だってっ、うあぁっ、あっ、出そっ、小百合っ、出るっ、出るっ―――おあぁっ!!」
「あひっ!!」
雄叫びをあげながら、その亀頭で小百合の子宮口を押し拡げると、実習生は何の遠慮もなく、
その場に精子を撒き散らし始めた。
「はぁっ、はぁっ・・・!!」
「あ・・・え・・・?」
咄嗟に今の状況が判断できず、小百合はぽかんとした。しかし一瞬の間をおいて、実習生の顔に
浮かぶ満ち足りたような表情、そして大きく脈動するペニスの感触により、ようやく彼女は
膣内射精されていることに気が付いた。
「せっ、せん、せい・・・あっ・・・うあ、ぁ・・・あっ、うあぁぁ―――っ!!」
愛する者の子種をその身に受けているという事実、加えて、未だに胎内で爆ぜ続けているものが
もたらす快感により、ついに小百合は絶頂へと昇りつめた。
「・・・はぁっ・・・はっ・・・先生・・・」
「はぁっ・・・小百合・・・」
その余韻を楽しむように唇を重ね、しばらくの間、二人はついばむようなキスで互いを求めあった―――。
以上。
ざっと読み直すと、最初トリ付け忘れた上に、序盤改行ミスしまくっとるがな・・・ホントウニゴメンナサイ orz
あ、それと前作に感想くれた人、本当にありがとう。GJって言われるのがこんなに嬉しいとは思わなんだ。
前作と同じように言わせてもらおう
GJ!
実習生暴走しすぎだよ実習生
>>203 待ってました!
なんつーかエロシーンの勢いがすごいな。
実習生のがっつきぷりにワロタ。
この後の展開が気になる。
実習生の切り替えの早さにワロタ
GJ!
ある意味鬼畜な実習生にワロスw
続きも期待
GJ!!!!
れいんと小百合のドロドロ愛憎劇(*´д`)ハァハァ
続きが激しく気になります
しかし、得ろモードの実習生壊れすぎでリノワロスwww
エロモードと先生モードの落差っぷりにワロス
211 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/29(木) 22:31:16 ID:fI9vHenq
久遠×小百合続きキボン
tamaさん復帰してくれー
また聖奈×奈々穂とか書いてくれー
奏会長ぉーー
あ・・3スレ目いったら書くっていったのに忘れてました・・orz
そろそろ何か書かなきゃなぁ・・・(汗
まゆら! まゆら!
216 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/31(土) 06:43:37 ID:2LWyxNZL
たまさああああん
217 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/31(土) 09:51:35 ID:6934pzkY
かすがさんも復活お待ちしております
ちーさんの復活も祈願しております
切れ切れで読みにくくなって申し訳ない。
>>97 久遠×小百合のつづき
久遠は絡めた腕を解くと小百合に向き直った。
小百合はなぜ久遠に手を伸ばしたのか、自分でも自分の行動の意味を図りかねていた。
そして、出した手を引っ込める訳にもいかず、ただただ困ったような顔をしている。
そんな小百合の様子がおかしかったのか、久遠がクスクス笑う。
「遊撃の方は皆さん似ていらっしゃいますわね」
言葉より行動、考えるより早く体が動く。
「あまり深く考える事はありませんわ」
久遠が正面から小百合に抱きついてくと
お互いの乳房が柔らかく形を変える。
甘い痺れるような感覚が背筋に走り堪らず喘いだ。
「・・・っぁ・・副会長・・・」
かなり近い距離なのだろう、久遠の顔がぼんやり判る。
人形のように綺麗な方だ。
こんな聡明で綺麗な女性が魅かれる人間など、そうはいないだろう。
小百合の視線を避けるように、久遠は視線を外した。
ゆっくりと圧し掛かるように、組み敷かれる。
優しく優雅な動き。
引き返せない所まで来てしまったのであろう、
きっともう自分はこの人に抗うことはできない
纏まらない思考の中で小百合は思った。
視界が不明瞭なせいなのか、視覚以外の神経
聴覚、嗅覚、触覚、がそれを補うがごとく、研ぎ澄まされてくる
荒い息使い、いやらしい粘着質の音、甘い吐息
ボディーソープの香と共に久遠の甘い香が鼻孔をくすぐる
温かく、極めの細かい肌が直接触れる感触。
絡みつくような柔肌。
「・・・ぁん・・・っく・・・はッ・・・」
上気した久遠の顔が、モザイクが掛かったような視界の中で酷く淫らに映った。
同じ格好で乳繰り合ってる自分も、こんなに淫らなのだろうか?
そう思うと、小百合の秘所は益々たぎる
ヌメる体を擦りつけながら
乳房を揉みしだく。
久遠の手が秘所に伸びてくる。
「・・・やッ・・・・」
未知なるモノへの恐怖感。
「・・・副会長っ・・・」
クチュクチュといやらしい音をたてる秘所。
徐々に追い詰められていく
「・・・・・!!」
次の瞬間には小百合は久遠を組み敷いていた。
「ひ、飛田さん!?」
何か別のスイッチが入ってしまったのか、いつもと違う瞳。
久遠の顎を掴むと荒々しく口づけた。
「・・・・っはッ・・・」
貪るように口内に押し入ってくる。
久遠は驚いたような表情を見せたが、すぐにその舌に応えるように
舌を絡ませ始めた。
先に仕掛けたのは自分の方だが・・
まさか小百合に攻められるとは・・思ってもみない展開に久遠は戸惑う。
今の小百合は自制が利いていない
秘所同士が激しく擦れあう。
「・・・・っあッツ・・・ひ・・だ・・さ・ん」
乳房が激しく揺れて、互いの切っ先が触れ合う。
「・・・・やッ・・・だめッ・・」
何度高みに押し上げられても、一向にその動きは止む事は無かった。
浴室には淫らな音が響き続けた。
「・・・ひ・・・だ・・さん・・ひ・だ・・さん」
自分の名前が耳に届いて、彼女はやっと我に返った。
汗だくで久遠を組み敷いている自分。
頬を上気させながら潤んだ目で自分を見上げてくる、副会長。
下腹部のだるい感じ、太股の辺りを濡らす、淫らな体液。
自分が何をしたのか聞くまでも無い・・・思考が停止する。
そんな小百合の様子に久遠は悪戯っぽく笑って言った。
「素敵でしたわ」
222 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/31(土) 23:31:51 ID:6934pzkY
イーヨイーヨ!!!GJGJ!!!!!
GJGJ
大晦日にいいものが見れた。これで無事に年を越せる
来年も一つよろしく
おめ
久遠×小百合キテター!
攻めに転じる小百合サイコー。そこからもうちょっと長く読みたかった。
いつも感想くれる方ありがとう・・・
書くの遅いですが
また何かリクありましたらお願いします〜
まゆら×奈々穂をお願いする
228 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/01(日) 21:33:01 ID:vX2km1So
奈々穂×久遠&香キボン
229 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/01(日) 21:52:46 ID:vX2km1So
↑間違えた
奈々穂&久遠×香キボン
どっちも頼んどけw
琴葉×奈々穂キボン
231 :
たま ◆KJO3u/qZ5U :2006/01/02(月) 00:59:05 ID:kD6Lz8dL
そうですねぇ・・じゃあ前みたいに。
↓で最初にリクした人のネタ書くことにしますね。
必ず書きますが、あまり時間がとれないのですぐにはできませんが・・orz
琴葉×久遠たのむ
>>232さん
了解しました。
内容のリクエストとかはありますか?
純愛が良い、琴葉(久遠)が攻めが良い、などで。
純愛で琴葉攻めで。
そして久遠が可愛ければそれでもう。
>>230 想像できんぞw
どんなシチュで琴葉が奈々穂を攻めるんだ?
236 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/02(月) 02:49:49 ID:jZYOutjx
それなら
奈々穂×琴葉
だろ
237 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/02(月) 07:44:25 ID:CCfWPg1z
新年一発目のアナル調教を。
アナル調教の人まだ満足してなかったんかいw
よっぽど好きなんだね
>>237 しつこいなwだがそこまで求める気力もすごい
教育実習生×生徒会メンバー書いてる人の続きマダー?
>>234さん
了解しました〜。のんびりとお待ちくださいな。
>>235久遠のあんまりな程の、奈々穂へのラブラブっぷりに嫉妬した琴葉が、
奈々穂を監禁して調教していぢめる感じとかどうよ?
何故、琴葉が自分にこんな事をするのか理解できない奈々穂は、
涙目になりながら「や…止めて…」としか、訴える事しかできなくて、琴葉のなすがままにされてしまう…。
あ、やべ。勃ってきた。
俺も筆を走らせてみるべきか?
242 :
235:2006/01/02(月) 18:06:15 ID:dlJcBP/E
その後、それを知った久遠におしおきされる琴葉まで書いてくれ。
243 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/02(月) 18:27:09 ID:jZYOutjx
琴葉が奈々穂に勝てるのか?
>>243睡眠薬入りのジュースなり、クロロホルムなりで気を失わせて、
気が付いた時には、隠密が仕事で使う拷問部屋に奈々穂は縛られていたとか。
無理矢理M字開脚をさせられる形でバイブ責めだとか。
「あなたが…、あなたが悪いのです。久遠さんの愛に答えないあなたが…」と言いながら、
冷酷に責める琴葉というか、陵辱系。(;´Д`)
あ、アナル調教の人が増えている・・・
ところで琴葉って久遠さんじゃなくて副会長って呼んでなかった?
副会長であってる。
久遠の裏切りが発覚した時は、呼び捨てにしてたな。
実習生の書いてる人、ぜひとも聖奈さんを・・・。
249 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/03(火) 01:19:00 ID:13AD/3E1
久遠×小百合があるなら、奈々穂×れいんの貧乳コンビもキボン
>>248 まあマターリまとうや
俺的には聖菜さんは最終目標でそれまで何人食ってくれるか楽しみだが
252 :
銀:2006/01/03(火) 05:14:00 ID:HXlACTK1
聖奈×奈々穂がやっと書き上がったので投下します。
つーか新年一発目がこんなヘタレな自分のでいいのでしょうか…(汗)
取り合えず、何でもいいから読みたいという人は読んでみて下さい。
聖奈×奈々穂 (百合・ラブ)
タイトル『君の隣』です。
253 :
君の隣・1:2006/01/03(火) 05:15:28 ID:HXlACTK1
恋人とする事。それは手を繋いで歩いたり、一緒に何処かに出かけたりする事。
それ位しか考えた事も無かった。
だから、彼女と付き合いだして一ヶ月。
まさか、こんな状況に陥るなんて、私は想像する事すら出来なかった。
「せ、聖奈さん?あ、あの、これは、一体…?」
私は半ば混乱していた。
どうしてこうなっているのか。
どうしてこんな状況になったのか。
動揺を隠すような余裕すらない。
目の前にいる彼女とは、まるで正反対だ。
「奈々穂さんたら…そんなに怯えなくても…」
余裕のある表情で笑いかけられると、こっちの力も抜けてくる。
「いや、そうじゃなくて、ですね…」
「いいじゃないですかぁ、恋人同士なんですし」
「えぇ…!?」
いつもの笑顔を保ったまま腕を伸ばし、その手で私の頬に触れた。
「せ、聖奈さん!?な、何を!?」
「何って…恋人同士がする事ですよ?」
「い、いや、そうじゃなくて」
「もぉ、奈々穂さん。いいから私に任せて下さい」
柔らかいソファーの上で、私は聖奈さんに組敷かれていた。
254 :
君の隣・2:2006/01/03(火) 05:16:37 ID:HXlACTK1
此処は聖奈さんの自室で、みなもはりのの部屋に遊びに行っている。
私はそれを知った上で此処にいた。
聖奈さんと付き合い始めて早一ヶ月。最近は特に忙しくて、ゆっくり二人で話も出来なかった。
だから、久し振りに会話が出来ると、私は少し浮かれたまま、聖奈さんの部屋を訪ねた。
始めは取り留めの無い会話をして、聖奈さんが淹れてくれた紅茶を飲んで、二人でまったりとした時間を過ごしていた。
同じソファーに腰掛けて、直ぐ近くに好きな人が存在する事を実感して、私は幸福な気持ちでいっぱいだった。
だから、気付けなかった。
互いの距離が少しずつ無くなっていた事に。
気付いた時には、聖奈さんの綺麗な顔が、息の掛かる程近くにあった。
それに驚いて、思わず後ろに下がったところを、そのまま押し倒されてしまった。
相手がいくら自分の恋人とは言え、遊撃のトップである私が、こうも簡単に組敷かれるなんて。
心の中で軽く舌打ちしながら、聖奈さんを見上げていた。
「せ、聖奈さん!ちょっ、待って下さい!」
「…奈々穂さぁん…いい加減、観念して下さいね?」
同じような押し問答を何度も繰り返す私に呆れてきたのか、聖奈さんの声は最初よりも力が無かった。
それとも、腕二本で身体を支えるこの体勢に疲れているのかもしれない。
しかし、私にはどうしようもないのだ。
「…奈々穂さん…私の事、好きですか?」
「え?」
優しい瞳で私を見つめたまま、そんな事を言った。
「…も、もちろん…好き、です」
自分の顔が熱くなっていくのがはっきりと分かった。
私の答えに満足したのか、にっこりと微笑んで、再び私の頬に触れた。
「奈々穂さん…」
「……」
ゆっくりと近付く笑顔。この後どうなるのか、鈍った思考で漸く理解した。
だからもう、抵抗なんてしない。
私は目を閉じて、温かい唇の感触を受け入れた。
255 :
君の隣・3:2006/01/03(火) 05:17:51 ID:HXlACTK1
そっと触れるだけの口付け。けれど私の心拍数を上げるのには充分だった。
初めてのキスは、柔らかくて、温かくて、少し甘かった。
「…ん…」
聖奈さんの温もりが離れたと同時に、私はぎゅっと閉じていた瞳を開けた。
見ると、聖奈さんの頬も、ほんのり紅く染まっていた。
「…聖奈、さん…」
「…怖がらないで…私に任せて下さい…」
そして、また口付けられた。
角度を変えて、何度も啄ばむ様な触れ合い。それが私の緊張を少しずつ和らげていった。
身体を硬くしていた力が段々抜けていったのが聖奈さんにも分かったのか。
何度目かの口付けで、唇以外の温かいものが私のそれに触れた。
「…ん…ふぅ…?」
生温かく湿ったものが、唇を這うように動く。
僅かに離れていった隙に、ちらりと見ると、それは聖奈さんの紅い舌だった。
「…っはぁ…」
私が一つ一つの行為に慣れるまで、同じ動きを繰り返そうとしてくれるのか、聖奈さんはそれ以上の事はしてこない。
嬉しい反面、何故か歯痒くて、私は口を開けて、聖奈さんの舌を口内に招き入れた。
「ん…」
「…っん…む…」
いきなりの行動に僅かに動揺しながらも、私の気持ちを汲み取ってくれたのか、聖奈さんはそのまま、私の中に深く侵入してきた。
奥で縮こまっている私の舌を見つけると、それに絡みつくような動きをした。
「…んっはぁ…」
私は無意識に、両手を聖奈さんの背中に回していた。
互いの唾液を交換し合い、何度も唇を重ねていた。
すると、聖奈さんは次の行為に進むかのように、優しく私の制服に手を掛けた。
脱がされた上着とセーターが床に落ちて、ドサッとした音が何だか恥ずかしかった。
「…うー…ん。やっぱり、少し小さめですね」
「え?」
聖奈さんの視線を追うと、私の胸に辿り着いた。
「っな!!」
慌てて両手で隠そうとするが、簡単にそれを阻止された。
特に自分では気にした事もなかったが、そんなにまじまじと見られると、どうしようもない羞恥心でいっぱいになる。
「そ、そんなに見ないで下さい!」
「あら、どうして?」
「ど、どうしても、です」
「それじゃあ何も出来ないわ」
苦笑を漏らしながら、今度は首筋にキスをした。
「…っ!」
まるで電流が流れたように、背筋がゾクッとした。
そして触れたまま下っていくと、そのまま鎖骨を舐められる。
「んん!」
意識がそれに集中していた為に、両手はあっさりと取り除かれて、ブラウスの釦を外していった。
全ての釦が外し、そっと左右に開かれる。
「奈々穂さんの下着、可愛いですねぇ」
薄いピンク色の生地の下着に手を添えて、楽しそうな声が上から降ってきた。
「…!?」
隙間から侵入してきた手の温もりが直に伝わってくる。
「…んぅ!」
「…奈々穂さん…可愛いですぅ」
ふにふにと、柔肌の感触を味わうように揉まれると、今まで感じた事のない感覚に戸惑った。
256 :
君の隣・4:2006/01/03(火) 05:20:23 ID:HXlACTK1
「んんっ!」
「声を出しても大丈夫ですよ」
頬に軽くキスをしながら下着が剥ぎ取られていった。
ゆっくりとその輪郭をなぞるように、かと思えば掌全体を使って押し上げたりと、乳房の形を変化させたり。
代わる代わる襲ってくる刺激に、私の思考は鈍っていった。
「…ん…ふぅ…ッ!」
自然と漏れる声が、自分のものじゃないような錯覚。
こんな姿は、他の誰にも見られたくない。
「…奈々穂さん…いいですか?」
「……?」
何がいいのか、分からなかった。だから取り合えず、頷いた。
すると胸を弄っていた聖奈さんの手が、下半身の方に伸びていった。
「…っな!?せ、聖奈さん!?」
スカートのホックを外し、ブラと揃いのショーツを一気に脱がされた。
「ぅわぁっ!?」
「結構、濡れてますねぇ」
慌てて起き上がろうとするが、直ぐに聖奈さんの身体が覆いかぶさってきた。
足の間に聖奈さんがいる為に、大事な部分が隠せない。
「聖奈さんっ、ちょっ、待って下さいっ…」
「いいって言ったじゃないですか」
少しずつ位置を変えながな、なおも私の秘所に近付こうとした。
「奈々穂さんのココ…すごく綺麗…」
「っせッ!んんッ」
両手で頭を掴んでも、快楽に蝕まれ始めていたこの身体は、最早抵抗する力は殆ど無かった。
熱い吐息を恥丘で感じるより早く、聖奈さんの湿った舌が膣口に触れた。
「んあぁぁッ!!」
瞬間、激しい快感で身体が震えた。
「…ん…美味しいですよぉ…奈々穂さんの…」
「っはぁッ」
顔が益々熱くなる。いや、顔どころか、身体全体が熱い。
あまりにも強い刺激で、頭が真白になりそうだ。
257 :
君の隣・5:2006/01/03(火) 05:21:31 ID:HXlACTK1
聖奈さんの舌が割れ目を何度も往復するように動く度に、私の口はとんでもない声を上げてしまう。
「あぁッ、や、んんッ!」
ぴちゃぴちゃと、厭らしい音が部屋に響いて、思考はどんどんおかしくなっていく。
やがて私を攻め立てていた舌が、直接膣に入ろうとした。
「ひゃぁっ!?」
舌の先でちろちろと小さく動きながら、奥にどんどん侵入してくる。
初めての異物を挿入は、苦痛どころか…。
「ん、はぁ…あぁ…」
「…ん…奈々穂さん、痛くないですか?」
「……」
痛くなかった。寧ろ、気持ちよかった。
けれど素直にそんな事は言えなくて、私はその質問には答えなかった。
そんな私の気持ちを悟ってくれたのか、聖奈さんは何も言わずに微笑むだけだった。
「……」
この人の笑顔が、好きだ。
いつも笑ってる、この人が好きだ。
だから、この人も私を好きだと言った時、本当に嬉しかった。
奏に、自由にしていいと言われた時の次に、幸せだった。
だから全てを受け止める、私を求めてくれるなら。
「…せい、な、さん…」
「…奈々穂…」
頭を掴んでいた私の右手に、聖奈さんは自分の左手を重ねた。
互いの指を絡めるように、離れないように。
聖奈さんは流れ続ける愛液を味わうように、再び陰部を口付けた。
「んぁぁっ、は、あ…ッ!」
「…好きよ…奈々穂…」
「んぁ、ふっ…わ、私…も、す…きぃッ…!」
互いに想いを伝えながら、私はもう限界だった。
「あッせ、せい、なっ、わた、もッんぁッ!」
上手く言葉が紡げない。それでも聖奈さんは分かってくれた。
「うん…イっていいわよ…奈々穂」
舌の先で陰核を突かれると、身体が大きく震えながら、私は絶頂に達した。
「んぁッ、あ、ああぁぁぁぁぁぁッ!!」
甲高い嬌声を、他人事のように耳に入れながら、私はゆっくりと瞳を閉じた。
258 :
君の隣・6:2006/01/03(火) 05:22:45 ID:HXlACTK1
「…ん…」
ふと目を覚ますと、部屋の明かりは点いていなかった。
私は何故かパジャマを着ていて、温かい布団の中にいた。
時計を見ると、先程の行為から小一時間程経過していた。
此処は聖奈さんの部屋だ。みなもはまだ帰っていない。
「……聖奈、さん?」
暗い場所に一人でいると、言いようの無い不安感を抱いてしまう。
最愛の人の名前を呼びながら起き上がると、シーツの隙間から僅かに人の姿が見えた。
「…あ」
聖奈さんはそこにいた。
私の身体に寄り添うように、静かに寝息をたてていた。
「…寝顔だけ見たら、結構幼いな」
起こさないように、その無防備な寝顔を観察する。私は自然と微笑んでいた。
先程の事を思い出すと、やっぱりまだ気恥ずかしい。
でも、きっと、今までよりも、もっと彼女に近づけた気がする。
そして、今までよりも、もっと彼女を好きになっていく。
もっと彼女を好きになりたい。そして、もっと彼女に好きになって欲しい。
ずっと彼女の隣にいたい。
二人の関係が、ずっと続いていくと願いながら、私は隣で眠る恋人の額にそっと口付けて、「おやすみなさい」と呟いた。
259 :
銀:2006/01/03(火) 05:32:56 ID:HXlACTK1
以上です。
新年早々、こんなものですみません…orz
最後まで読んで下さった方、ありがとうございます。
まだ執筆中のものがあって、出来上がるまでは書きあがってるものでも投下しようかと思ったのですが、
ほとんど琴×久で偏っちゃうし、
たまさんも琴×久を書くそうですので、新しいのが書き上がるまで、当分投下を控えようかと思います。
まだまだ神には遠く及びませんが、こんな自分を今年もよろしくお願いします!
あ、言うの(書くの)忘れてた…明けましておめでとうございます!
駄目駄目だぁ…
イイヨ、イイヨ〜。GJ!GJ!
エロ部分がちょい短めなのが惜しいが全体的にラブくていい
GJ!
聖奈×奈々穂リクした者ですけど、ありがとうございます
聖奈さんも奈々穂もかわいくて素敵だ
262 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/03(火) 10:28:07 ID:GESFIz+d
すばらしかったです。
263 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/03(火) 11:54:32 ID:13AD/3E1
テラモエス
じゃあ銀さんに
奈々穂×香をリクエストする
>>259 あけおめGJ
この裏では、みなも×りのが繰り広げられているのですね
ゲームで実習生の家に泊まりこむ奈々穂にイタズラしちゃうのとか希望
>>264 それもいいな。みなも×りの
今まであったかな?
267 :
銀:2006/01/03(火) 22:51:36 ID:QkER0zYI
感想ありがとうございます!
>>263さん、了解しました、自分で良ければ書かせて頂きます。
みなも×りのも最初は考えていたんですが、なかなか…
少々お待ちして頂ければ、奈々穂×香の次に執筆したいと思います。
268 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/04(水) 02:18:33 ID:zd/odmB8
奈々穂×香
(#´Д`)モエス
「ん、なんだ?」
生徒会会議を終え、自室に戻った奈々穂はポツリと呟いた。
いつも通りのリリカルな部屋の中に、見慣れないものがひとつ置かれていたのだ。
奈々穂は不審に思いながら、ベッドの上に置かれたそれに手を伸ばした。
「これは…ビデオテープ?」
黒色をしたそれは、なんの変哲もないビデオテープ。
一体なぜベッドの上にこんなものが置いてあるのだろうか。
彼女が集めている某魔法少女のビデオのパッケージとも違うし、奈々穂自身が借りてきたという記憶もない。
ということは、奈々穂以外の誰かがこの部屋に侵入して、これを置いていったということになる。
そこまで考えると、奈々穂の顔から血の気がサァっと引いていく。
(ま、まさか…私がピロットちゃんとお話しているところが、盗み撮りされて…)
…それだけは、勘弁して欲しい。
この不安から早く逃れたくて、奈々穂はせかせかとビデオをデッキに差し込む。
再生ボタンを押してしばらくすると、画面にひとりの女性が映し出された。
その女性がひとりで何やら話していると、画面に今度はひとりの男が映る。
「なんだ、ただのドラマか…。久遠あたりが置いていったのかもしれないな…」
奈々穂は安心したようにため息をつくと、リモコンを手にとって“停止”のボタンに指をかける。
大体、隠し撮りなんてされるわけがないのだ。
妙な心配をしてしまった、と奈々穂は小さく笑い、停止ボタンを―――押そうとして、ピタリと動きを止めた。
『あっ、あん……んぁっ!!』
「……」
テレビから流れる女性の艶やかな声に、奈々穂はポカンと口を開けたまま、画面を見つめる。
画面に映し出されていたのは、裸体の女性と、そそり立ったモノを見せ付けるようにした男性。
男性は女性の秘部に舌を這わせ、女性は男性のそれを咥え込んでいる。
一瞬何が写っているのか理解出来なかった奈々穂だったが、すぐに頭に血が通い出す。
「なっ、なんだ、これは…なんでこんなものが…!?」
動揺から声が震えるが、なぜか停止ボタンを押すことが出来ない。
顔は真っ赤に染まり、心臓がドクドクと音を立て、喉も乾いてくる。
そんな状態になっているにも関わらず、奈々穂は画面から目をそらすことが出来ないでいた。
だんだんと激しさを増していくテレビの中の行為は、知識としては知っていたものの、
こうして実際に目にしたのは初めてのことだった。
奈々穂の中に不思議な興奮がこみ上げてきて、その手は自然とスカートの中へと伸びていく。
こんなビデオを見て、こんな行為をするなんて―――。
言いようの無い罪悪感が襲ってくるが、彼女の手は言うことを聞かない。
左手で制服のブラウスのボタンをひとつずつ外しながら、
ショーツの上から割れ目をなぞるようにすると、布越しにもぬるりとした感触が伝わる。
「んっ……!」
たった一往復するだけで、全身が震えるほどの快感が彼女を襲う。
逆の手で胸を優しく刺激しながらさらに指を動かすと、膝がカクカクと揺れ、息も荒くなってくる。
思わず目を閉じてしまいそうになるが、奈々穂は薄目を開けて、テレビの画面を確認した。
テレビの中では、男性の舌が女性の膣にねじ込まれ、女性は快感に身もだえている。
それを受けて、奈々穂の指も自身のそこに沈みこみ、溢れてくる愛液をかき混ぜるように動く。
「はぁ…ん、ふぅ、んぁああっ! ぁ、あ…」
ぬるりとした液を、敏感な突起に塗りつけ優しく指で転がすと、下腹部にジンジンとした感覚が集まっていく。
そこが小さく痙攣する度に奈々穂の体に快感が走り、それは絶頂が近いことを知らせていた。
「ん…はぁ…も、もう…んぅっ」
声が漏れないように歯を食いしばり、奈々穂が絶頂を迎えようとしたその時―――。
「奈々穂さん、ちょっとこの書類の―――」
「っ!!!」
突然の訪問者に、奈々穂は咄嗟にテレビの電源を切り、布団を頭まですっぽりとかぶる。
そして布団の中でゆっくりとショーツの中から手を抜くと、顔だけをすっぽりと外に出した。
「く、久遠、部屋に入るときはノックをしろと言ってあるだろう」
「ノックならちゃんとしましたわ。中から声が聞こえたから、それが返事だと思ったのですけれど」
「…あ、あぁ。そ、そうだったな、返事をしたな、うん」
「奈々穂さん、様子がおかしくてよ? それになんで布団に…」
ギク、と奈々穂が体を震わせると、十分に湿ったそこがクチュリと音を立てる。
慌てて咳き込んでその音をごまかし、奈々穂はちらりと久遠を見た。
「えっと…書類がどうしたんだ?」
「ええ、これに目を通していただきたくて持ってきましたの」
「そ、そうか。その、机の上に置いておいてくれるか? 後で見ておくから」
「? 分かりましたわ……あら、奈々穂さん?」
いまいち納得のいかない顔をしていた久遠だったが、何かに気がついたように視線を移動させる。
「どうかしたか、久遠?」
「奈々穂さんったら、ビデオが再生したままになってますわよ」
久遠はそう言って、奈々穂の机の上に書類を置くと、ベッドの上に放り出されたリモコンを手に取った。
そして久遠の指はテレビの電源のボタンへと伸ばされる。
「ま、待て!! 久遠!!」
布団にくるまりながらそう叫ぶも、時既に遅し。
無情にも久遠の指は電源を押し、画面には再び裸の男女が映し出された。
いつの間にか場面は進んでおり、画面の中では、男性が女性の背後に回り、激しく腰を打ち付けている。
「……」
「ち、違うんだ、久遠! これは…」
「奈々穂さん、どうして布団にくるまっているのかしら?」
「ぅ…」
奈々穂が言葉に詰まり顔を赤くすると、久遠は満足そうな笑みを浮かべる。
そしてじわりと奈々穂のベッドに近寄ると、そっと布団をまくり上げた。
「〜〜〜っ!!」
奈々穂のブラは上にずらされ、胸の頂点の突起はピンと上を向いている。
すらりと伸びた足の隙間から見える下着は、奈々穂のそこから溢れ出た液で、大きな染みを作っていた。
その様を見れば、鋭い久遠でなくても奈々穂が何をしていたかは一目瞭然だった。
「ふふ、奈々穂さんったら、一体何をしていたのかしら?」
「べ、別に私は―――」
羞恥心と情けなさから、奈々穂の声は震え、目にはうっすらと涙が浮かぶ。
久遠はそんな奈々穂を抱き寄せると、そっと口付けた。
「く、久遠…?」
「別に恥ずかしいことじゃありませんわ、奈々穂さん」
「そ、そうなのか? でも…」
「それに、今の奈々穂さんとっても可愛いですもの」
「久遠、なんだか目が…」
「私が、奈々穂さんのお手伝いをしてさしあげますわ」
奈々穂の返事も聞かず、久遠は奈々穂の胸に舌を這わせる。
既に上向きになっている乳首を口に含むと、奈々穂がびくりと体を震わせた。
「んっ…! く、久遠…なんだか、私は変だ…はぁ、んっ」
「変なんかじゃありませんわ…とっても、可愛いですわよ?」
“可愛い”という言葉に、奈々穂は顔を赤く染める。
そんな奈々穂に満足したのか、久遠は体をずらし奈々穂の足を開かせた。
そしてしっとりと湿った下着を取り払うと、ゆっくりとその場所に顔を寄せていく。
「久遠! お前、何を―――んぁぁッ!!」
自身の指では決して味わうことの出来なかった快感が奈々穂の体を駆け抜け、奈々穂は背中を仰け反らせた。
久遠の舌がまるで不思議な生き物のように動き、奈々穂が気持ちいいと思うポイントを的確についてくる。
奈々穂の膝はガクガクと奮え、その度に奈々穂の愛液が、久遠の口元を汚していった。
「はぁッ、はっ、ん…んあ、ぅ…くおん…も、もう、はぁんッ!!」
「我慢しなくてもいいですわよ、奈々穂さん。イキたかったら…」
久遠がそこまで言いかけると、奈々穂の体がひときわ大きく震えた。
「ぅ…ん、んあぁぁぁあああッッ!!」
普段の彼女からは考えられないような高い声をあげながら、奈々穂は体を痙攣させる。
久遠の眼前のそこも、ヒクヒクと厭らしく震え、溢れ出る愛液はシーツを汚していった。
力の抜けた奈々穂はくたりとベッドに横たわり、焦点の定まらないまま、ぼんやりと天井を見上げる。
「奈々穂さんってば、本当に可愛いですわ」
久遠はそう言って笑うと、奈々穂に覆いかぶさるようにして、そっと唇を重ねた。
奈々穂も自然と目を閉じてそれに応え、手を伸ばして久遠の髪を手で梳いていく。
「久遠…あのビデオを置いておいたのは、もしかしてお前か…?」
あのタイミングで久遠がドアを開けたこと。
久遠以外は、この部屋に入ることを許していないということ。
そして何よりも、今しがたの行為。
それらを考えていくと、ビデオを置いていった人物は彼女しか当てはまらなかった。
けれど、奈々穂の質問に、久遠は不思議そうな顔で首をかしげた。
「え? 私のじゃありませんわ。私はてっきり奈々穂さんの持ち物かと思っていましたけれど…」
「わ、私のじゃないぞ、これは! 大体さっきだって部屋に来るタイミングがよすぎだったし…」
「私はただ聖奈さんに言われて、奈々穂さんに書類を届けに来ただけですもの。
そうしたら、奈々穂さんがひとりで楽しんでいたから…」
「た、楽しんでいたとか言うなっ!」
そう叫んで、奈々穂は頭を抱える。
隠し撮りされているんじゃないかと疑ってしまったがゆえに、ビデオに手を出してしまって。
そして久遠にこんな弱みを握られてしまった。
(な、情けなさ過ぎる…)
奈々穂はうわーと声を上げながら、枕に突っ伏すのだった。
「ふふふ、奈々穂さんったら、可愛いわね」
パソコンの画面を眺めながら、聖奈はクスクスと笑う。
「せ、聖奈さん、これはちょっと悪趣味なのでは…それにあのビデオ、無修せ―――」
「何か言った? 琴葉ちゃん?」
聖奈はパソコンの電源を切ると、ゆっくりと椅子から立ち上がる。
そしてにこりと笑うと、琴葉の前に立ちはだかった。
「聖奈さん、これは犯罪では―――」
「あなたは触れてはいけないものに触れようとしている」
「……」
「さぁて、次は誰の部屋に置いてこようかしら♪」
琴葉がだらだらと冷や汗を流す一方で、聖奈は楽しそうに手を合わせた。
275 :
ビデオ 作者:2006/01/04(水) 11:52:37 ID:cVsQnwBK
以上です。あんまエロくなくてすいません…。
それでも、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
ちくしょう、仕事の昼休みになんてGJな物を……
ニヤニヤが止まらない(*´∀`)
聖奈さんあいからず最強だなw
いいものを見た。ありがとう。次も書いてくれ
278 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/04(水) 13:55:17 ID:zd/odmB8
聖奈の仕業だとわかった 奈々穂の復讐を
GJ
昼からハァハァした
GーJッ!GーJッ!ななほてらかわいす。
君塚優子×小百合×れいんをキボンしてみる
君塚は盲点だったな。読みたいかもしれん。
>>234さん
仕事が一段落ついたので、今から執筆始めますね〜。
遅くても1月上旬には書き上がる様に頑張ります(*^ー^)
尾田波月も意外にいいと思わないか?
>たまさん
頑張ってくださいー。
wktkして待ちます。
奈々穂×まゆら
の2期生同士キボーン
奈々穂×まゆらって、どっちが攻めなのか想像しづらいな。
予算の無駄遣いにブチ切れたまゆらがお仕置きする、とかか?
普通に奈々穂がまゆらをねぎらう形で、奈々穂攻めでいいんじゃね。
れいん・小百合×まゆら、の肩揉みプレイも捨てがたいな。
前にまゆら攻めあったから奈々穂攻がいいね
切れるとかじゃなく自然な感じでエロに持っていってほしい
だが、奈々穂攻めはイマイチ想像できない罠。
やっぱり奈々穂は総受(ry
秘密がバレた22話話以降、全校生徒に弄ばれいるのですよ(俺の中で)
>>293 なるほど。予算予算で疲れてるまゆらをねぎらい、奈々穂が攻めると。
んで、エロいことした後お互い心身共にスッキリ、な感じでキボン
そして君塚優子×小百合×れいんを相変わらずキボン
297 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/07(土) 00:48:37 ID:oxMRjW/v
俺も奈々穂×まゆらキボン
漏れはれいん×まゆらがいいな
最近はモブキャラのエロだの接点の無い2人だのを絡ませるのが流行?
まゆらも受けキャラだよな〜。
りのと絡みでも、まゆら受けしか想像できなす。
だが、受けキャラ同士のエロは何となく可愛らしいと思う
「でね、佐藤さんの彼氏がいきなり押し倒して来たんだって―――」
「やだーいきなり本番!?」
「うっそぉ、てことはもうヤっちゃったのかなぁ!?」
性について興味があるのは、年頃の子なら当然のこと。
そしてそれは、奈々穂のクラスも例外ではなかった。
「…全く、くだらないな」
教室で繰り広げられる性の話に、奈々穂は腕を組んだまま耳を傾けていた。
聞くつもりはない。けれど女子高ということもあり、こうした話も
ひそひそと話されることはない。そのために、自然とそれは奈々穂の耳に入ってくるのだ。
「奈々穂さん、何がくだらないんですか?」
奈々穂の呟きを聞いていたまゆらは、ひょっこりと奈々穂の顔を覗き込んだ。
「いや、どうしてみんな、ああいう話が好きなのかと思ってな」
奈々穂は腕組みを解くと、ちらりと女子の集団を見やる。
奈々穂の視線の先を見たまゆらは、なるほど、と納得したように苦笑する。
「あの子たちはそういう話好きですからね」
「だけど、そんな話ばかりしていて何が楽しいのか、私には分からないな」
もちろん彼女とて、そういったことに人並みに興味はある。
けれど奈々穂には、常にそんな話をしていることが楽しいとは、どうしても思えなかった。
「それは同感ですね」
そう言ってまゆらが笑うと、奈々穂もつられたように笑い出した。
「ねぇねぇ、金城さん、市川さん」
奈々穂とまゆらが、ふたりで顔を見合わせてクスクスと笑い合っていると、背後から名前を呼ばれる。
呼びかけに反応して奈々穂が振り返ると、そこには先ほど奈々穂が見ていたグループのうちのひとりが立っていた。
「どうかしたか?」
椅子に腰掛けたまま奈々穂がそう尋ねると、女生徒は奈々穂の耳元に顔を寄せる。
「金城さんと市川さんってさ、誰かとえっちしたことある?」
「「〜〜〜っ!!」」
あまりに唐突な質問に、奈々穂とまゆらはビクっと体を震わせる。
そんなふたりにお構い無しに、女生徒はさらに続ける。
「今時の女子高生ってさ、大体半分が経験済みなんだって。だから、極上生徒会のおふたりなら
とっくに経験済みなんじゃないかって、さっき話してたんだ」
「そっ、そんな質問に答えられるか!」
「ということは、やっぱりまだ処―――」
「やっぱりってどういう意味だ! そ、それくらい私だって、したこと、あ…る」
咄嗟にそう口にしてから、しまった、と奈々穂は口を塞ぐ。
しかし時既に遅し。女生徒は目をキラキラと輝かせた。
「え、マジ!? 誰と!?」
「な、ないしょだ」
「てことは、市川さんも経験済み?」
「あ〜…私はノーコメントで」
女生徒は奈々穂の答えで十分に満足したのだろう、曖昧なまゆらの答えにこくりと頷くと、
それじゃあね、と言って仲間の元に戻っていった。
まるで嵐が去った後のような空気が、残されたふたりの間に漂う。
微妙に重いその沈黙を先に破ったのは、まゆらだった。
「…奈々穂さん、経験済みだったんですか」
「訊くなっ」
その日の夜中、決算書を作成していたまゆらの部屋の戸が、小さく叩かれた。
「…まゆら、いるか」
ドアの向こうから小さくそんな声がして、まゆらは慌てて玄関を開ける。
「奈々穂さん、どうしたんですか、急に。もう一時半ですよ」
「ちょっとあがってもいいか?」
「いいですけど?」
まゆらがそう言って玄関を大きく開くと、奈々穂はお邪魔します、と一言呟いた。
「ん、もしかして会計の仕事中だったのか」
まゆらのベッドの上には、たくさんのプリントや領収書が散らばっていた。
その脇には、まゆら愛用の算盤ももちろん置かれている。
「明日会長に提出しないといけないんで」
「そうか…だったら邪魔しちゃ悪いかな」
会計の仕事をしているときのまゆらは、ものすごい集中力を発揮する。
きっと今日も集中しすぎて、こんな時間になってしまっていたのだろう。
だとすれば、こんな風に部屋にあがってくるのも、まゆらにとっては邪魔なだけかもしれない。
そう思った奈々穂は、ポリポリと頭を掻くと玄関に足を向ける。
「あれ、奈々穂さん? 何か用事があったんじゃないんですか?」
「い、いや、たいした用事じゃないんだ。忙しいならまた今度にするよ」
そう言って奈々穂が歩き出すと、まゆらは慌てて奈々穂の手を掴んだ。
「気を使わなくていいですよぉ。他でもない奈々穂さんのお話ですから、ちゃんと聞きますよ?」
「…本当に?」
「本当に」
あぁ、これこそが同級生の絆なのか、と奈々穂は感激する。
普段は会計、副会長として接することが多いために、こんなささいなやりとりでも
小さな友情を感じて、奈々穂は少しだけ嬉しくなってしまう。
「それで、話ってなんなんです?」
「いや、その…今日、学校で…の話をしただろう?」
「え、なんですか? よく聞こえなかったんですけど」
ベッドに腰掛けてぼそぼそと話す奈々穂に、まゆらは顔を近づける。
「だ、だから! え…っちをしたとかしないとか」
よほど動揺していたのだろう、奈々穂の声は裏返り、顔もみるみる赤く染まっていく。
「あ、あぁ…話してましたね、そういえば」
奈々穂につられてまゆらも頬を染め、視線をそらしながら呟く。
こんな風に改めて言われると、なんだかそわそわして落ち着かなくなってしまう。
「まゆらは、したことあるか?」
「なっ、なんでそんなこと訊くんですかぁっ!?」
先ほどの奈々穂と同じように声を裏返させ、まゆらは叫ぶ。
「わ、私だって恥ずかしいのを我慢して訊いてるんだ! 答えろまゆら!!」
奈々穂にずいっと詰め寄られ、まゆらは目をそらしながらため息をつく。
「…ありません、けど」
「そ、そうか!」
まゆらの答えに、なぜか安心したような声を出すまゆら。
まゆらがその理由を尋ねると、奈々穂は困ったような顔で話し出した。
「さっき久遠に訊いたんだが、私たちの歳なら、もうほとんどが経験済みだそうだ」
「えぇ!?」
奈々穂いわく、そう言う時の久遠の目は、
呆れたようで、それでいてどこかバカにしたような目だったという。
奈々穂は、それがなんだか悔しくなってしまったというのだ。
「そこで、だ。まゆら、お前をしょ、処女と見込んでお願いする」
「嫌な言い方しないで下さいよぉ!」
「お互い初めて同士なら、協力が出来るはずだ。だから、私と、しっ、しよう!」
「えぇっ!? 奈々穂さんいきなり何言ってるんですか!?」
素っ頓狂な声をあげるまゆら。もちろん奈々穂とて、唐突な誘いであることは
十分に分かっていたが、久遠に頼むのは癪に障る。
「…やっぱりダメか。会長にはこんなこと頼めないから、あとは聖奈さんに…」
「それは止めたほうがいいです」
奈々穂の呟きに、まゆらはぴしゃりと言う。
聖奈の危険さは、まゆらが一番よく知っている。奈々穂がこんなことをお願いしたら
一体どうなってしまうか想像も出来ない。
「…はぁ、分かりました。友達の頼みですし、ね」
「まゆら!」
まゆらから“友達”と言う単語が出たことが、なんだか嬉しくてたまらない。
奈々穂はにこりと笑顔を見せると、そっとまゆらの肩に手を置いた。
「実は少しだけ勉強してきたんだ。なんとかやってみよう」
奈々穂の言葉に、まゆらは緊張した面持ちでコクリと頷くのだった。
奈々穂の顔が近づいてくると、まゆらもそっと目を閉じた。
プニっとした感触が唇に触れると、奈々穂もまゆらも体をビクリと震わせる。
「な、奈々穂さん、そんな大げさに反応しないで下さい〜」
「まままゆらこそ」
そんなやりとりを交わしながら、再び唇を触れ合わせる。
奈々穂が舌でまゆらの唇を突くと、まゆらもおずおずと口を開き、その舌を受け入れた。
「まゆら…んむ…はぁ、ん……」
控えめながらもお互いに舌を絡ませる。
すぐに唾液が溜まり、まゆらの口の端から、つぅっと一筋こぼれ落ちる。
奈々穂はそれを舌で掬い取ると、ちらりとまゆらの様子を伺った。
「はぁ、は…なんか、ドキドキしますね」
まゆらの顔は上気し、胸を押さえてはぁはぁと息をつく。
奈々穂も自分の顔に血が上っていくのを、はっきりと自覚していた。
「よ、よし…次に行くぞ、まゆら」
そう言って奈々穂がそっとまゆらをベッドに押し倒すと、まゆらの前髪を留めていた二本のピンをそっと外した。
そしてまゆらの首元に顔を埋めると、そっと首筋に沿うようにして舌を這わせる。
「んっ…奈々穂、さん…ちょ、はぁっ……」
探り探りではあったが、奈々穂が舌をちろちろと動かすたびにまゆらが腰を浮かす。
そのまま奈々穂がまゆらのサマーセーターをたくし上げると、まゆらは驚いたようにその手を掴んだ。
「な、奈々穂さん!?」
「な、なんだ? え、まさか、違うのか!?」
思わぬ制止に、奈々穂も驚いて手を止める。
「違わないですけど…」
違わないけどなんとなく止めてしまった、とも言えずまゆらは言葉を濁す。
お風呂に一緒に入ったことだってあるのに、こうして服を脱がされることは、なんとも恥ずかしかった。
まゆらは小さく息をつくと、覚悟を決めたように奈々穂を見た。
「お、お願いします、奈々穂さん」
「あ、あぁ…」
再び奈々穂はまゆらのセーターに手をかけ、そろそろとそれをたくし上げると、
姿を見せたブラウスのボタンをひとつずつ外していく。
ボタンを全て外し終えると、薄い水色のブラと、すべすべのお腹が顔を出す。
筋肉で引き締まったものではなかったが、女の子らしい柔らかそうなお腹に、奈々穂はそっと触れた。
「……っ」
奈々穂の指が走るたびに、まゆらは強く目を閉じて、その恥ずかしさからなんとか逃れようとする。
一方奈々穂も、自分は体をさらしていないにも関わらず
こうして人の服を剥いで触れるという行為に、気恥ずかしさが拭いきれない。
「まゆら、ブラ、外すぞ…?」
まゆらは閉じていた目を開けて、小さく頷く。
まゆらの了解を確認した奈々穂は、まゆらの胸の間に手を入れて、ブラのフロントホックを外す。
大きいとは言えないものの、形のいい胸が目に入り、奈々穂はゴクリと喉を鳴らす。
「まゆら…なんだかものすごく恥ずかしいんだが…」
「私の方が絶対恥ずかしいですってばぁ〜!」
強い羞恥心からまゆらの声が震える。
一方的に見られるのが恥ずかしいのだと気がついたまゆらは、手を伸ばし奈々穂のブラウスに手をかけた。
「まっ、まゆら!?」
「奈々穂さんも、同じ状態になってもらいますからね」
そう言ってまゆらは器用にボタンを外していく。
その間奈々穂は腕立て伏せの状態のまま、ただ視線を泳がせることしか出来ない。
ブラウスの前が開くと、まゆらは奈々穂の背中に手を伸ばし、プチンとホックを外した。
「奈々穂さん、ずいぶん可愛い下着つけてますね」
「余計なお世話だ…」
まゆらがブラを外したのを確認した奈々穂は、そっとまゆらの胸を包み込むようにして手を動かす。
「ぅんっ…」
奈々穂が器用に手を動かし、先端を手の平で転がすと、すぐにそこはぷくりと立ち上がって自己主張を始める。
全体をやわやわと揉みながら指先で乳首をいじり、もう片方の胸を口に含むと、まゆらは大きく体を跳ねさせた。
「あ、ぁ…んっ…奈々穂、さん…はぁッん」
「まゆら…どうだ?」
そう問いかけるも、まゆらは胸に走る刺激にいっぱいいっぱいで、答えることが出来ない。
答えることが出来ないことが答えだな、と納得した奈々穂は、ゆっくりと手をスカートの方へと伸ばしていく。
ところが、まゆらはその手を掴むと、むくりと体を起こして奈々穂を見た。
「まゆら? ちょ、ちょっと待て―――ひぁっ!?」
突然体に電気が走り、奈々穂は素っ頓狂な声をあげる。
見下ろすと、向かい合うようにして座ったまゆらが、今度は奈々穂の胸を舐め上げていた。
「ま、待て、まゆら…んぅ…っぅ、はぁッ…」
几帳面なまゆららしいというかなんというか。まゆらの舌はちろちろと細やかに動き、
ゾクゾクするほどの快感が奈々穂の背筋を駆け抜ける。
奈々穂は負けじとまゆらの胸を揉みかえすと、もう一方の手をまゆらの太ももの間に差し込んだ。
「あっ…奈々穂さん、そこ…きゃぁッ!?」
奈々穂がゆっくりと指を動かすと、先ほどとは比べ物にならないような強い電流がまゆらの中を駆け抜ける。
奈々穂の指先には、熱を持ったそこが触れていて、それが奈々穂を興奮させた。
まゆらが感じている、気持ちいいと思っている、というのはなんだかすごく生々しく感じてしまう。
奈々穂がショーツの隙間から指を差し込むと、案の定そこはぬるぬるに濡れている。
それが潤滑液となり、ぬるりとまゆらのくぼみへ指が落ちた。
「ひゃぁっ!?」
容易に奈々穂の指はまゆらの中へと吸い込まれ、ゆっくりと指を動かしていく。
「ん、ぁ、ぁ…奈々穂さん、気持ち…いい、はぁッ、っくぅ」
小刻みに息をつきながら、まゆらも奈々穂の胸に再び舌を這わせていく。
「まゆら、すごい濡れてる…」
率直な感想を述べる奈々穂を、まゆらは上気した顔のままキッと睨む。
「奈々穂さんだって…ち、乳首、立ってますよ……〜〜〜っ」
仕返しのつもりで言ったものの、言ったまゆら自身が恥ずかしくて顔を伏せてしまう。
それがなんだかおかしくて、奈々穂はクスリと笑うと、少しだけ激しく指を動かしていく。
「奈々穂、さんっ……そんなに、激しく―――ん、はぁ、はッ…あぁッ」
まゆらはかすれた声を出すと、ぎゅっと奈々穂の首に手を回して抱きつく。
ふたりの体は密着し、むき出しになった胸の先端と先端が触れ合い、擦れる。
「ぅく…まゆら…あんまり、くっつくと…ふぁ…」
「あ、あぁッ、もう、奈々穂さん……ぅ、ん―――っぅぁああぁああッん!!」
ひときわ大きな声を出して、まゆらがビクビクと体を震わせる。
その度にまゆらの秘部もヌチヌチといやらしい音を立てて、愛液を溢れさせた。
そのままはぁはぁと大きく息をしていたまゆらだったが、やがてくたりと力を抜くと
奈々穂の首元に顔を埋め、くんくんと匂いを嗅ぐように鼻を揺らす。
「はぁ、はぁ……奈々穂さん、いい匂い…」
熱に浮かされたようにそう呟くと、まゆらは奈々穂の頬に軽く口付けをする。
「まゆら…どう、だった?」
奈々穂がそう尋ねると、まゆらは柔らかく微笑む。
うっすらと汗をかき、乱れた前髪を整える姿は、普段のまゆらからは考えられないほどに色っぽくて、
奈々穂は思わずドキドキしてしまう。
「すごーく、気持ちよかった…と思います」
「そうか、よかった…」
奈々穂も笑顔を見せると、まゆらの頭を優しく撫でる。
それが気持ちよかったのだろう、まゆらも目を閉じて奈々穂に身を任せた。
「……ところで、奈々穂さん」
「ん?」
「これって“経験した”ことになるんですか? よく考えたら…ううん、よく考えなくても私たちって女同士ですし…」
「……」
言われてみればそうだ、と奈々穂は目をぱちくりさせる。
奈々穂の知っている知識と今の行為では、微妙に違っている。
「…まぁ、細かいことは気にするな」
「奈々穂さん、いい加減ですよぉ〜!」
まゆらはいつものような困った声をあげるも、結局諦めたようにため息をつき、クスクスと笑い出した。
「さて、まゆら。決算書、明日までに提出なんだろう? 手伝うから片付けようか」
「あ、ありがとうございます、奈々穂さん。ってもうこんな時間!? 急がないと間に合わないじゃない」
「そ、そんなに時間がかかるのか!? よし、急ごうまゆら」
「そ、その前にブラウスちゃんと着てください!」
「え……きゃっ!? は、それを早く言え、まゆら!!」
こうして二人は夜通し決算書作りに励むのだった。
以上です。前回の久遠×奈々穂の感想くれた方ありがとうございました。
てなわけで、話題にあがってた奈々穂×まゆらを書いてみました。
どっちも受けキャラっぽいので、どっちを攻めにするかで悩みましたが、
前にまゆら×りのでまゆら攻めを書いたので、今回は奈々穂攻めってことで。
えがった〜〜
二人ともマジかわえ〜
初心者同士はイイ!ドキドキした
>>305 >まゆらの答えに、なぜか安心したような声を出すまゆら
安心したような声を出す奈々穂 でした…orz
>>311 (*´д`)ハァハァ
俺の読みたい奈々穂×まゆらってこんな感じだ。
わかってるねぇ。満足した!
あんた、まゆら×りの書いた神か!k!t!k!r!
エロいよりも微笑ましいな。極上にはこういうのがよく似合う。
まゆら×奏を書いたもう一人の神はもう来ないのか…
超GJ!!!
神様仏様まゆら神様!!!
二人とも可愛すぎ
>>311 GJ!
二人の初々しさがたまらないな。
>そこで、だ。まゆら、お前をしょ、処女と見込んでお願いする
これ最高
>>234さん
久遠×琴葉できましたー。
今回は比較的集中してできたおかげで
2時間かからず書けることができました(汗
いつもは8時間とかかかるので・・orz
とりあえずリクエスト通り久遠受けなんですが・・ぶっちゃけ
完全久遠受けですよね、琴葉服すら脱いでませんから(笑)
とりあえず、ちょっといじめっ子琴葉が好きな人や、完全受けの
久遠が好きな人専用のような小説に・・まぁとりあえずどうぞ。
「ねぇ琴葉・・本当にここでするんですの?」
「そうです。ちゃんと約束は守ってもらいますよ久遠」
私は久遠にきっぱりと肯定した。昔では絶対ありえなかったが
今となっては「久遠」と呼ぶのもしっかり慣れてきた。
私と久遠が恋愛感情を持った上で付き合い始めたのは、約3ヶ月ほど前になる。
元々私は久遠の事が好きだったのだが、久遠との関係の立場や境遇上、その事を
伝えるのにはあまりにも難しかった。
しかし、いくつもの障害を乗り越え、私と久遠はついに恋人同士になれた。 それは間違いなく、宮
神学園で生活してきた中で最高の出来事であるのは間違いない。
そして今、私たちは何をしているかといえば、ちょっとしたゲームである。
一日一回だけ二人でジャンケンをして、勝ったほうが負けたほうにどんなお願いでも
叶えてもらえる・・といった、ちょっとしたという割にはかなり双方危険が伴うゲームだ。
そして、今日は私が久遠にそのゲームに勝ったわけである。一週間前に始めてから
これで7勝0敗、どうも久遠はジャンケンには弱いらしい。
そして私は今回、軽い悪戯心も混ざり、久遠に少し意地悪なお願いをしてみることにした。
「屋外でエッチをしましょう」、と。
そんなわけで、私たちは今、宮神町にある商店街の裏路地に来ている。
さすがの私も、大衆が集まりそうな通りでこのようなことをする気にはなれない。
なによりも、他の人間に久遠の体を見られるのも正直遠慮したい。
「それじゃあ久遠、はじめましょうか・・」
私は少し息を荒くして久遠に迫る。まずい、初めての屋外の行為のせいか、自分でも
コントロールできないくらい興奮している。
「え・・えぇ・・」
久遠は少し私を見ておびえているようだった。落ち着け私、好きな人にそんな思いを
させてどうする。
「ふぅ・・・」
私は一度深呼吸をする。そして落ち着いた気持ちで久遠に改めて話しかける。
「やさしく・・しますから」
「えぇ・・分かってますわ琴葉」
そう笑顔でつぶやいて、久遠から私の唇をふさいだ。
愛する人とのキスは気持ち良いものなのだと、改めて実感した。
外気に晒されて少し乾燥した互いの唇をうるおすように、私たちは丹念に
互いの唇を貪りあった。頭の中がとろんとするような不思議な感触が私を
包む。久遠も同じ気持ちなのだろうか。
「・・胸、触ります」
私は一度久遠に確認してから、そっと服の中に手を入れて指を這わせた。
「ん・・・」
久遠の口から小さく漏れる声、自分がこの声を出させたと思うとたまらない。
「久遠、約束どおり下着は付けてきませんでしたね」
私は指を休めることをせず、久遠にそっと耳元で囁いた。
そう私は今日の日のために昨日勝ったジャンケンの分のお願いを取っておいたのだ。
今日勝った分で外で性交をするお願い、そして昨日の分のお願いで今日下着をつけてこない
ようにしてもらった。そのほうが行為に徹しやすいと思ったからだ。
「ふぁ・・だって・・お願いされてますし、んっ・・何よりも琴葉のためだから・・」
甘い声を出しながら久遠は私にそう言った。この人は私の喜ぶ言葉ばかり言ってくれる。
「ありがとうございます・・じゃあお詫びに、今日はたくさん気持ちよくなってください」
そういうと私は、久遠の乳房に咲いた桜色の突起を少し軽めに指先で転がす。
「んん・・・!琴葉・・・ぴりぴりする・・」
「でも・・気持ち良いでしょう?」
「え・・えぇ・・・はぅん・・!」
更に久遠の声が張り詰めたように響く。
私は気を良くして、左手の指を乳房全体を刺激させながら、右手の指で上半身全体を愛撫して
行く。
「あ・・・琴葉ぁ・・気持ち良いですわ・・・」
「ふふ・・屋外なのに久遠はいやらしいですね」
「そ、そんなこと・・言わないで・・ぇ・・」
「久遠はここも好きでしたよね?」
私は少し笑みを浮かべながら、久遠のわき腹付近を微妙なタッチで弄んだ。指の先端で
上下に擦ったり円を描いたりすると、久遠の体は軽く震え始める。
「だめぇ・・・琴葉・・私そこは・・・弱いんですのぉ・・」
「でも・・気持ち良いでしょう?」
「んっ!・・それは・・・」
「ではそろそろ・・」
私はそうつぶやいた後、わき腹を弄っていた右手を久遠のスカートの下へと移した。
下着をつけていないため、ダイレクトに久遠の秘所へと到達した。
「あぁ・・!琴葉・・そこはぁぁ・・」
思わず久遠は股を挟んだ。挟まれたために股の間に私の指は挟まってしまう。
「ふふ・・恥ずかしいですか?」
挟まれたまま、私は指に少し力を入れて、そのまま久遠の秘所を弄ぶ。
「きゃう・・!だって・・・外ですわよ・・?」
久遠は顔を赤らめながらぼそぼそとつぶやく。この顔を他の生徒会メンバーが見たら
どんな顔をするだろう。その光景を少しだけ想像すると、私は思わず頬を緩めてしまう。
「そんな外で、久遠のここはすごいことになってますけど?」
そう言って久遠の秘所に一指し指を軽く入れる。秘所付近で指を挟まれているため、
あっさりと秘所へと指を入れることができる。
「はぁぁぁ!」
思わず声を高く上げる久遠。すると同時に股が軽く開いた。秘所からは
足をつたうようにトロトロと恥液が流れる。
「そんな大きな声を出すと他の人に見つかっちゃいますよ?」
私は悪戯をする子供のような言い回しで久遠の秘所を一指し指で弄ぶ。
「ふぅぅ・・・だってぇ・・すご・・すぎ・・」
「もう一本入れますね?」
私はニヤリと笑うと、次に中指を秘所へと挿入させる。
「くっ・・はぁ・・んん・・・!」
突然の強い刺激に詰まるような声を出す久遠。通行人に気づかれないように
声を押し殺しているようにも見える。
「かわいいですよ久遠・・」
そのまま私は二本の指の先を折り曲げるようにしながら刺激を与える。
「はっ・・はっ・・あ・・んん・・!」
「そろそろ・・達しそう・・ですね」
私は久遠の限界を感じ取り、伸ばしたり折り曲げるようにしていた指の動きに、更に軽い
回転運動を追加した。
「あっ・・だめ・・これ以上は・・・き・・きちゃうぅ・・!」
「良いですよ久遠・・さぁ・・!」
私は更に刺激を加えるために、指の運動にぐっと力を入れる。それが久遠の
限界の引き金となった。
「だめ・・もう、イっちゃいます・・わ・・あっ・・んんんんんん・・・!!」
周りに聞こえてもおかしくな嬌声を上げ、絶頂へ達した久遠は、そのまま倒れこむように
私の方へ体を預けた。
「はぁ・・はぁ・・・」
「すいません久遠・・少々やりすぎましたか・・?」
「・・ひどいですわ・・はぁ・・琴葉」
「すいません・・」
私は少し反省した。少々手荒だった感じもしたからだ。
「琴葉、私に悪いことをしたと思っているのなら・・」
久遠は私の耳元に顔を近づけて呟いた。
「キス・・してほしいですわ」
「え?」
私は少し驚いて久遠の顔を見た。熱があるのかと思うくらい顔が赤い。
「琴葉、してくれるんですの?してくれないんですの?」
恥ずかしさを隠すためか、久遠は少し顔を膨らませて私を少しにらみつける。
「ふふ・・すいません」
私は思わず顔をほころばせ、そのまま久遠と口付けを交わした。
例え秘密主義な隠密の立場でも、久遠の事を好きな気持ちは隠せそうになかった。
以上です。
いつもと比べて短いのは・・・琴葉と久遠との会話接点が
薄いことや、なによりも極上では珍しい(?)野外での行為に
重点を置くためです。そして何より、今回はシナリオ短めに
エッチシーンをさっくりと書いてみたかったので(笑)
長編は好きですけど、見る側が疲れますしね、エロパロじゃある意味場違い
ですし(汗
長編は、機会があればここや他スレとかで書いてみたいと思ってます
(*^▽^)ノシでは
GJ
野外プレイキタ!
最後のキスもハートフルな感じで良い。
327 :
職人A:2006/01/07(土) 20:53:22 ID:HHLWCREZ
野外プレイ!?
確かに極上では珍しいシチュだw
自分野外書くの苦手なんで同じ職人としてうらやましいです^^;
んでぁ自分も便乗して琴葉が攻める話しでも書きます。
相手は・・・・今までであまり攻められたことのない歩でいきますw
こちらもまた一方的な攻めになりますがどうぞ。
「そんな・・・・」
「これは決定事項だ。拒否は許されない」
怯える歩に無表情で語りかける琴葉。
歩は隠密の任務で失敗をしてしまったのだ。
あと一歩で秘密を探れるというところまできたが不覚にも尾行している所を見つかってしまった。
忍者として・・・・そして隠密としてそれはしてはいけない失敗である。
「私は聖奈さんの指導で担当を任されている。私も不本意だが罰を受けてもらうぞ歩。」
すると琴葉が歩の視界から消えた。
ドスッ!・・・・
不意に歩の首に衝撃が走る。
「っ!?・・・・」
歩は琴葉の素早い手刀を受けて意識を失った。
「スマンな歩。私は私でこの罰を与えなければ後々私が危ない・・・・」
そういうと琴葉は聖奈の怪しい笑みを思い浮かべた。
自分でも体がゾクッとするのがわかった。
「んっ・・・・」
「気がついたようだな歩」
「ちょっと・・・・なんですかコレーッ!!」
意識を取り戻した歩は自分の置かれている状況に驚きを隠せない。
歩は壁に両手を高くあげさせられ、両足が少し開かれた状態で固定されていた。
「罰を受けてもらうぞ歩。無駄な抵抗はやめろ」
冷静な表情で琴葉は体の動かない制服姿の歩のほうへ近づいてゆく。
「そんなーっ。何されるんですかぁーっ!」
「何をされるかなどすぐにわかることだ。おとなしくしていろ」
歩はこれから何がおきるかということなどまったく頭にないようだ。
「おまえも苦しむのはイヤであろう。私が手っ取り早く終わらせてやる」
「苦しむって・・・・一体何を・・・・」
まだ何をされるか気づかない歩。
というよりまだ中学2年生で純粋である歩はこれからされる罰を知らないようだ。
すると琴葉は手を伸ばして歩の制服の上半身の膨らんでいる部分に触れた。
「ちょっ・・・・琴葉さん!?」
歩は琴葉の予想外の行動に焦る。
「・・・・」
琴葉はその部分が自分よりもあるであろうことがわかりなんとなく悔しい感じがした。
そしてゆっくりとその場所から手を離す。
すると今度はその手で歩の露になっている太股を撫で回し始める。
「んんっ・・・・くすぐったいですよ」
歩は琴葉の這い回る手の感覚に悶える。
「やはり・・・・すぐに終わらせるのはもったいないな」
「どういうことですかそれっ・・・・」
歩の質問には答えず徐々に這い回る手を上へと移動させていく。
「やっ・・・・ちょっと・・・・」
やがてその手は布地にたどりついた。
まずはその手を後ろへ滑らせてゆく。
「やだ・・・・」
歩は恥ずかしさゆえに抵抗しようとするが両手両足の自由がきかず無駄な行為となる。
四円
「ゆっくりと罰を与えてやろう」
琴葉はさきほどの断言を撤回した。
その頃琴葉の手は歩の女の子らしく張ったお尻を布地のうえから撫でていた。
「ん・・・・」
歩は初めて他者の手が自分の体に触れることに対する恐怖で体を硬くする。
ひとしきりなであげたその手は再び前へいき正面の柔らかい部分で止まる。
「ちょっ・・・・琴葉さんっ・・・・そこっ・・・・」
歩の体にさらなる恐怖が生まれる。
琴葉はその手を歩へ押し付けて感触を味わい始める。
「んぁっ・・・・」
押し付けられた時に走った刺激が歩の口から声を漏れさせる。
琴葉は押し付けた手で布地の上から割れ目を確認する。
歩のその部分が次第に熱くなってくる。
「やだっ・・・・」
歩は自分自身の初めての下半身の変化に戸惑う。
琴葉はその布地の間から中へ手を滑り込ませる。
「いよいよだな・・・・」
そう呟くと直に歩の毛に覆われた部分の中心に触れる。
「ひゃぁっ・・・・」
歩の体が味わったことのない刺激でビクッと跳ね上がる。
「まだ・・・・か・・・・」
歩のそこは熱くはなっているもののまだ臨戦体勢は整っていない。
すると琴葉の空いていた片手が上半身の制服の間に滑り込んできた。
「なっ・・・・」
歩はまたもや驚く。
滑り込んだ手はすぐさま歩の右の膨らみを捕らえる。
そして少し乱暴な手つきでブラウスの上からその膨らみを丹念に揉み解し始める。
歩の体から徐々に恐怖と力が抜けていく。
「あ・・・・いや・・・・っふぁ・・・・」
琴葉はブラウスの上から少し出っ張っている膨らみの中心部を指先で重点的に攻め始めた。
「んっ・・・・くぅん・・・・」
歩は甘い声を漏らし始める。
すると徐々にその膨らみの中心部はブラウスの上からでもハッキリとわかる突起物へと形を変えてゆく。
そしてそれとほぼ同時に動きの止まっていた琴葉のもう片方の手に熱いトロトロとした液体が流れ始める。
琴葉はそれに気づきながらも右胸を愛撫していた手を左胸へと持ってゆく。
そしてやわやわと揉み出し中心部を刺激するとまもなく左胸も右胸同様中心部が硬く張り出した。
「んっ・・・・ぁっ・・・・」
歩はその愛撫で息がつまるような危うい感覚を覚える。
「もう良いだろう・・・・」
琴葉は自分に言い聞かせると歩の厭らしい液が纏わりついた止めていた片手を動かし始めた。
「はッ・・・あ、・・・ん・・・・あっ、んぁっ・・・・」
先ほどからは想像出来ないくらいに臨戦体勢を整えつつある歩のそこは琴葉の手によりクチュクチュと音を立てながら溢れ出す液で未だに履いているショーツを汚してゆく。
その間も胸への攻めは止まらない。
歩は琴葉の器用な両手で全身の性感帯を刺激され続け初めて味わう絶頂への階段を登ってゆく。
それを察した琴葉は留めをさすかのように歩のクリトリスを親指で弾く。
「――――っっ!! ん、はぁっ……くぅ…んっ!!」
歩は大きく2、3度震えた。
その度に琴葉の手にトロリとした液体が伝う。
どうやら最後の刺激に耐え切れず絶頂へ達してしまったらしい。
歩はグッタリとし焦点の合わない目で天井を見上げている。
制服にはまったく手をかけていないため太股に伝う歩自身の液を除けば外見はいつも通りだ。
すると不意に聖奈さんが現れた。
「早めに終わらせてって言ったのに・・・・琴葉ちゃんエッチね〜♪」
そう言われると琴葉は顔が赤くなる。
「いえ・・・・その・・・・すいません。」
琴葉は言う言葉を失い頭を下げる。
「謝ることないわよ〜 琴葉ちゃんもお年頃だからね〜」
「・・・・」
「じゃぁ後は私に任せていいわよっ♪」
「・・・・では失礼します。」
琴葉は去りながら歩を心配に思った。
(聖奈さんのことだ・・・・またさらに何か始めるに違いない・・・・)
その頃聖奈さんはグッタリとした歩を見て言った。
「まだまだこれからよっ」
聖奈さんはとことん恐ろしい人だ・・・・。
糸冬
334 :
職人A:2006/01/07(土) 21:06:59 ID:HHLWCREZ
以上です。
琴葉の攻めるシーンに力を入れたかったので
その前置きの文は多少大雑把です^^;
細かい事は気にせず読んで下さい(マテ
でゎでゎ
俺の中だと琴葉は受けだから…
琴葉攻め(・∀・)イイ!!
>>職人Aさん
GJ!!続きの聖奈×歩が気になるw
教育実習生書いてる人の続きマダ…みたいだな
今更だけど、このスレも3まで来るとは思わなかったな。
せいぜい1で終わるか、進んでも2くらいまでだと思ってたのに
実に感慨深い
ここで聖奈×まゆらをキボンですよ
>>339 確かに。
今年はより一層、神出現率がアップしますように・・・
234です
>>たまさん
神キタコレ
GJですよマジで。いいものをありがとうございました!
はいどーも、お久しぶりです。のこのこ帰ってきやがりました。
一応前スレの予告どおり隠密ものを書き上げました。
またムダに長いのでお暇な方はどうぞ・・・。
「・・・これはどういうことですか・・・?」
「私も説明してほしいです・・・」
ベッドの上に座らされた矩継琴葉と桜梅歩は同時に訴える。
「隠密の今後の進展について」と、桂聖奈の部屋に呼び出されたまではよかった。
それから一言二言交わしただけで、なぜかベッドに座らされてしまった。
「だから、先ほども言ったでしょ。わたくしたちの親睦を深めると」
「そのためにはエッチするのが一番手っ取り早いかな〜って」
すでに下着姿になっている桂聖奈と銀河久遠がにじり寄る。
「は、はぁ・・・」
「なんて短絡的な・・・」
歩が苦笑いをし、琴葉がため息をつく。
すかさず久遠が詰め寄ると、琴葉の手をとる。
「あら、失礼ですわよ。先輩に対して」
「じゃあ、最初は琴葉ちゃんね」
「え?・・・・・・ちょっ!?」
二人がかりで服を脱がされると瞬時にブラジャーとパンツだけにされてししまう。
「うふふ。琴葉ちゃんの肌、すべすべ」
聖奈が琴葉に覆いかぶさり、体をまさぐる。
「・・・聖奈・・・さん・・・ん!」
敏感な部分に触れられ、思わずあえぎ声があがってしまう。
それを見てうろたえている歩の肩に、久遠が手を置く。
「ほら、桜梅さんも。わたくしたちだけに恥ずかしい思いをさせるんですの?」
「は、はい・・・」
思わず自分から服を脱いでしまう。
早くも琴葉の口の中は聖奈の唾液で充満していた。常に流れ込んでくる聖奈の唾液を必死に飲み下す。
聖奈は、空いている両手で琴葉の薄い胸を揉みしだきながら、膝を足の間に滑り込ませ、股間を刺激する。
「ん、ん〜・・・!ん・・・ふぅ!・・・んむ」
琴葉はすでに快楽の中にいた。
聖奈も夢中で琴葉の体をむさぼる。
「もう、聖奈さん。聖奈さんだけでは親睦の意味がありませんわ」
久遠が呆れ顔で聖奈を軽くいさめる。
「・・・ぷはっ!・・・ごめんなさい。琴葉ちゃんが可愛くてつい」
ほほ笑む唇の端から唾液が顎を伝う。
「さ、桜梅さんも」
促されるまま歩は、ベッドに仰向けに横たわる琴葉に近づく。
「ほ〜ら、これが琴葉ちゃんよ」
琴葉の両足を開く。薄布一枚で大事な部分は隠されているものの、
白い下着にははっきり分かるほどシミが出来ていた。
「脱ぎ脱ぎしましょうね〜」
聖奈がパンツに手をかける。
すでに琴葉は抵抗する気力を失っていた。腿を擦る衣の感触ですら、火照った体にもどかしい。
ゆっくりと下着が下ろされると、溢れる愛液が幾重にも糸をひき、ベッドに滴る。
「わぁ・・・・・・」
歩が思わず感嘆の声を漏らす。
琴葉の秘所はうすい桃色をしていて、瑞々しく濡れ光っていた。
「もうびしょびしょです・・・」
「ば、か・・・そんなに・・・見るな・・・」
恥ずかしさに顔を背けるその仕草が可愛く思え、歩の頬に笑みがこぼれる。
「ほら、もっと近づいてみて」
聖奈に促されて秘部を間近で見る。ぴたりと閉じた割れ目が呼吸と同時にヒクつくき、甘酸っぱい匂いが歩の鼻をつく。
「可愛いです。琴葉さん・・・・・・ん」
「ふあぁ!あ、あゆむ・・・!」
暖かく、丁寧な舌使いに琴葉は腰を躍らせる。
歩はとめどなく溢れる愛液を舌で掬い嚥下すると、甘い液体が喉を通り抜ける。
「ん・・・んぁ・・・だめぇ・・・や、あ、あゆ・・・!」
普段は冷静沈着な琴葉が自分の舌で感じているという事実に、歩は恍惚感を覚えた。舌使いが一層激しくなる。
「ふふ・・・」
久遠が、ベッドに乗りあがる。
「じゃあ、わたくしはこっちですわね」
琴葉の胸でしこる先端を指先ではじく。
「んあっ!」
「もうこんなに硬くなってますわよ」
乳首を口に含み激しく舌を動かすと、琴葉の背中が跳ねる。
「そんな、強、く・・・ん!やぁ、噛んじゃ・・・!」
歩と久遠の舌の動きが連動するかのように激しくなる。
「んあああああぁぁ!!!」
体を大きく弓なりに反らせ、琴葉は絶頂を迎える。
「気持ちよかったかな〜、琴葉ちゃん」
聖奈がベッドに横たわる琴葉の髪を撫でると、今度は歩に向き直る。
「じゃあ、次は歩ちゃんね」
「お、お手柔らかに・・・お願いします」
苦笑いを浮かべる。横にいた久遠が歩の背中に手を置く。
「桜梅さんはどうされたいんですの?」
「え?・・・そ、その・・・私にもキスしてください」
言うなり久遠に押され、ベッドに仰向けにされる。久遠がその上に覆いかぶさる。
「じゃあ、舌を出して」
舌を突き出す。久遠は妖しい笑みを浮かべ唇でそれをはさむ。
ついばむようにキスを繰り返したり、舌で舐めあげたりと、愛撫していく。
歩は、自分の舌と久遠の舌がナメクジのように絡まるさまに興奮を覚え、さらなる快感を得ようと舌を伸ばす。
久遠から送られる唾液を必死で口の中に招き入れるが、それでも突き出している舌から滴り、ベッドにシミを作る。
「・・・ふぅ。どうだったかしら?わたくしの舌は美味しかったかしら?」
「は、はい・・・溶けちゃいそうでした」
ぼやけた瞳で言葉を返す歩を見て、久遠は微笑む。
すかさず、聖奈の腕が横から伸びて、歩の胸を捕らえる。
「結構、胸あるのね」
「あ!?聖奈さん・・・」
今度は聖奈が覆ってくる。
乳首を舌で転がしながら、空いている手で片方の胸をもてあそぶ。
ちぎれるくらいに吸い付いたかと思えば、包むように舌で舐め回す。
乳首の周囲を歯形をつけながら唾液をまぶしていく。
「ん、聖奈さん・・・んぁ・・・!・・・ひゃあ!?」
不意に股間に息を吹きかけられ声上げてしまう。
胸を弄ぶ聖奈のその向こうでは、先ほどまで隣で横たわっていた琴葉がいた。
表情はいつもの無愛想なものだったが、頬はすでに熱を帯び赤く染まっていた。
「こ、琴葉さん・・・」
「歩・・・さっきの仕返しだ」
そう言うなり琴葉は歩の股間に顔を埋める。
「んあっ!・・・琴葉・・・さん!」
琴葉は愛撫に不慣れなためか、ひたすらに舐める。その感触に、歩の足に力が入り琴葉の顔をつぶしてしまう。
頬に当たる太腿の柔らかさが琴葉には心地いい。
「歩ちゃん、こっちもビクビクしてる」
「ん・・・あ、え・・・?」
胸を弄んでいた聖奈も下半身へと移動していた。
琴葉が舐めるその上で屹立するクリトリスを指で突付く。
「やっ!聖奈さん!」
腰が跳ね上がり琴葉の顔に秘部が当たり、その鼻先を濡らしてしまう。琴葉はぬぐうことなく舌の動きを再開する。
聖奈が感度を確かめると唇で含み、ゆっくりと舐め回す。
傷つけないように、それでも確実に攻め立てていく。
「そこ、だ・・・めぇ!敏感・・・なんで・・・!」
歩のあえぎ声が一層高くなる。
聖奈の唾液で、硬化した陰核が徐々にふやける。
琴葉は、歩からあふれ出る淫蜜と、上から流れてくる聖奈の唾液のカクテルを飲み干していく。
「やぁ!二人とも・・・激し・・・!」
下半身の敏感な部分を同時に攻められ息も絶え絶えになる。
歩の様子を見て、聖奈がスパートをかける。
「琴葉ちゃん、一緒に、ね」
「・・・はい」
聖奈がクリトリスを思い切り吸い上げ、琴葉が舌を縦横無尽に動かす。
激しい水音をたてて歩を絶頂へと誘っていく。
「だ、だめぇ!・・・・・・っあああああ!!」
体を痙攣させ、歩は達する。琴葉の口の中に大量の愛液が流れ込む。
琴葉はそうすることが当然のように、喉の奥に流し込んでいく。
すべて飲み干してから、荒い呼吸の歩に近寄る。
「・・・大丈夫か、歩?」
「は、い・・・すごかったです・・・」
恍惚とした表情で笑顔を浮かべる。歩につられて琴葉も笑みがこぼれる。
そんな二人の姿を見て久遠が満足そうに微笑む。
「どうやら、これで成功ですわね」
「あら、まだ終わってませんよ」
「え?」
意外な言葉に聖奈のほうを見る。
「まだいるじゃないですか、隠密」
「何を言って・・・・・・んむ!?」
聖奈の唇が久遠の唇を塞ぐ。
「・・・・・・ぷぁ。まだ隠密統括がいるでしょ」
そのまま久遠の顎を引っ張る。
「あ!?ちょ・・・!」
つんのめる体を支えようと手をベッドにつくと、そのまま四つんばいの体勢になる。
すかさず聖奈が、久遠の両手捕まえ、動きを封じる。
「は〜い、これが副会長のアソコですよ〜」
余韻に浸っていた二人に呼びかける。隠すものが何もない久遠のそこは、二人には丸見えだった。
琴葉と歩は同時に息を呑む。
久遠の秘所はすでに熟れた果実のように濡れそぼっていた。
その上でもうひとつの桃色の穴が羞恥に震えていた。
「ちょ、聖奈さん・・・こんな格好・・・」
犬のような格好をさせられ、頬が赤らむ。
非難の声も意に介さず、聖奈は久遠の尾てい骨に顎を乗せ、引き締まった双丘を割り開く。
「久遠さんてね・・・こっちの方が感じるのよ。エッチよね〜」
聖奈が意地の悪い顔を見せると、自分の中指を口に含み唾液をまぶす。
その指先で、隠されていた窪みに指を立てる。
「それは、聖奈さんが散々・・・んっ・・・あ!」
入り口をなぞるように擦ると、すぐに久遠の声に色がつく。
聖奈はしばらく、息づく肛門を指でもてあそび楽しむ。
「・・・はい、後は二人の好きにしてみて」
二人に向け開かれた肛門は聖奈の唾液でヌラヌラと色艶めいていた。
琴葉がおずおずと指を挿入させると、久遠の肛門は容易く琴葉の指を飲み込んでいく。
「ひぁ!・・・ん・・・あ、やぁ・・・!」
久遠の嬌声に確信した琴葉は、控えにだが指の動きを早くする。
「やあっ!こ・・・琴葉ぁ!」
琴葉は、息も荒く夢中になって久遠の穴を攻める。その横で歩が指の動きに見入っていた。
肛門の入り口では、腸液が琴葉の指に掻き出されぐちゅぐちゅと泡立ち、糸を引きベッドに滴る。
「すごくエッチです・・・副会長さん・・・・・・ん」
「や、だめぇ・・!そんなこと!」
歩が肛門の淵に舌を伸ばし、出入りする琴葉の指ごと舌を這わせる。
わざと下品な音を立てて、歩は溢れる液体を喉に運んでいく。
挿入する指の硬さ、ぬめり這う舌の柔らかさ。耳に聞こえる液体をすする音が久遠の脳髄を刺激する。
「あ、歩・・・」
頬を赤らめながら、指を動かしていた琴葉が歩に呼びかける。
「はい?」
振り返る歩の口の周りには粘液が付着し、光沢を帯びていた。
そのさまが、琴葉にはたまらなくイヤらしく思える。
「今度は、その・・・私がしたい・・・」
「あ、はい、どうぞ・・・」
歩が退くと、琴葉が顔を近づける。歩の唾液と、久遠自らの腸液でドロドロになった肛門に、
何の躊躇いもなく舌を伸ばす。
淫靡な水音をたて琴葉がおもうさま味わう。
「ふあっ!・・・こと、は・・・!」
「じゃあ、私が久遠さんのお尻、苛めちゃいますね」
夢中で舐める琴葉の顔の横から、聖奈が指を伸ばす。細くて長い指が二本、久遠の腸内に侵入する。
先ほどの琴葉の攻めとは違い、穿つ指に遠慮はなく、腸壁をかき回す。
「せ、聖奈・・・さん・・・!すご・・・あ、ん・・・!」
久遠も、無意識に腰を振り乱し、更なる快感を得ようとしていた。
いつのまにか頭もとに移動していた歩が久遠に顔を寄せる。
「桜梅・・・さん?」
「それですそれ」
「え?」
「・・・私だって、琴葉さんみたいに名前で呼んで欲しいんです」
少し気恥ずかしそうに歩がそう告げる。
「・・・・・・歩」
「副会長さん・・・」
見つめ合った後、どちらからともなく唇を重ねる。
肛門への刺激によりただ快楽を享受するだけの久遠に、
今まで自分を名前で呼んでくれなかった礼とばかりに、歩は容赦なく唾液を送り込む。
「ん!んん〜!・・・んくっ、んくっ!」
息苦しそうに、懸命に送り込まれる蜜を飲み干していく。
「見て、琴葉ちゃん」
「・・・・・・うわ、ぁ・・・」
聖奈の三本目の指が、久遠の肛門に飲み込まれていくのを見て、琴葉は思わず声を漏らす。
聖奈は三本の指を蛇のように蠢かせる。
琴葉も同時に唇の動きを活発にさせる。
「ん、ん、ん!んん・・・」
歩も久遠の苦しそうな嬌声にあわせ、流す唾液をさらに増やしいく。
「ん、ん・・・・・・ん〜〜〜〜〜っっ!!!」
口を塞がれたまま絶頂を迎える久遠。
体の痙攣が収まったのを確認してから、歩は久遠から舌を抜く。
久遠はそのままうつ伏せにベッドに倒れこむ。飲み込みきれなかった唾液が久遠の顔を汚す。
「・・・・・・はぁ・・・・・・はぁ・・・」
「可愛かったですよ久遠さん」
息も絶え絶えになっている久遠の髪を、聖奈が梳く。
「あれ?もしかしてこれで終わりなんて思ってませんよね」
「まだ・・・聖奈さんがいます」
歩と琴葉がにじり寄る。
「うふふ・・・みんなで気持ちよくなりましょ」
聖奈が、期待していたかのように両足を広げ二人を誘う。
さらけ出された秘部は既に自らの蜜でふやけ、甘い香りを沸き立たせていた。
琴葉と歩は、花に魅かれる蝶のように聖奈に近づく。
「イヤラしいんですね、聖奈さんは」
「みんながエッチすぎるからいけないのよ」
聖奈はそういいながら、指で陰部を開く。歩は、そうするのが自然のように舌を伸ばす。
「ん・・・!・・・琴葉ちゃんはこっちを、ね」
聖奈が自らの胸をの先端を琴葉に向ける。
「・・・はい」
琴葉は自分よりもふくよかな胸に見とれながらも、ピンク色の先端を唇に含む。
「あ!いいわ、琴葉ちゃん・・・!」
琴葉はひたすらに乳首を愛撫する。舌でこね回し、唇で挟み、歯で軽く噛む。
歩は、聖奈の秘所に絶えず舌を這わせ、あふれ出す愛液で喉の渇きを満たす。
二人とも、先ほどまでいいようにされてきた礼とばかりに激しく愛撫する。
「ん・・・いい。いいわ・・・二人とも・・・あぁ・・・!」
聖奈も、送られる快感の波に素直に流されていく。
すると突然、肩をつかまれた。かと思えば体を後ろに倒され仰向けに、ベッドに横になる。
「きゃっ!?」
そこに久遠が覆いかぶさる。
「・・・久遠さん・・・?」
「先ほどはよくもやってくださいましたわね」
久遠が凄むまねをみせ、意地の悪い笑顔を浮かべる。
応じて、聖奈も困惑した表情を作ろうとするが、これから久遠にされることを思うと、
期待に笑顔がこぼれてしまう。
久遠が聖奈の腰を高くする。
歩が秘部を貪るその下で小さな窄まりが収縮を繰り返していた。
久遠は見つけるやいなや、吐息を吹きかける。聖奈の体が一瞬跳ねる。
「く、久遠さん・・・だめよ、汚いから・・・」
「あら、そんなこと言うんですの?わたくしのお尻は今までに散々弄んだくせに・・・」
言うなり、尻の谷間に顔を埋め、舌を伸ばす。
久遠自体、肛門への愛撫は初めてだった。それでも、聖奈を気持ちよくさせようと淫らに舌をくねらせる。
持ち前の舌技で、不慣れながらも激しく肛門を攻め立てる。
聖奈の脳を快楽の渦が刺激する。
「あっ!・・・いい・・・久遠さん、も、もっと、舐めてぇ!」
下半身を押し付けられ、息苦しさを感じつつも、久遠は夢中になって舐めまわす。
久遠に、琴葉に、歩に体中を舌で舐められ、聖奈は、すでに限界寸前だった。
「だめ・・・わたし・・・もう、もう・・・!」
その言葉が合図とばかりに三人は、それぞれの箇所を思い切り吸い上げる。
「あ・・・あああああ〜〜!!!」
聖奈は、誰よりも高い声を上げ、達する。
どれほどの時間が過ぎただろうか。
この乱交が始まったのが昼を過ぎたところ。
既に外の景色は暗く、夜の帳はとうに降りていた。
「ん〜〜〜・・・・・・!」
聖奈は大きく伸びをする。ベッドを見渡すと、久遠、琴葉、歩が一糸まとわず、寄り添い寝息を立てていた。
四人がそれぞれ達した後もまぐわいは続き、こんな時間になってしまった。
聖奈は今日が日曜日であることに感謝した。
「・・・・・・」
三人の寝顔をそれぞれ見渡す。
先ほどまで乱れに乱れていた姿が、今は子供のように静かに夢の中にいる。
聖奈はたまらなく幸せな気持ちになった。自然と笑いがこみ上げてくる。
「ふふ・・・ふふふ・・・・・・み〜んな、だ〜い好き!!」
三人に飛び込み覆い被さると、緩やかにまどろみが訪れ、そのまま寝てしまった。
「昨日は気持ちよかったですわね〜」
「ええ、是非またしましょう」
「・・・・・・」
聖奈と久遠が学校への道を歩くその後ろを、琴葉と歩が浮かない顔で着いていく。
「どうしたの二人とも?冴えない顔して」
「気持ちよくありませんでした?」
「いえ、良かったです・・・。けど、」
「それで四人とも風邪を引いてちゃ意味ないと思います・・・・・・っくしゅ!!」
琴葉と歩は鼻を鳴らしながら訴える。
結局四人とも裸のまま朝を迎え、部屋の空調にあたり、見事に風邪を引いてしまった。
聖奈と久遠も、顔色はいつものままだが、後輩二人より熱が高かった。
「いいじゃありませんの、歩。たまにはこういうのも」
「そうね。仲良く風邪を引くのも悪くないわね〜」
「まったく・・・・・・」
「あはは・・・」
琴葉が溜息をつき、歩が苦笑する。そんな二人も内心小さな幸せを感じていた。
妙案が閃いたのか、突然聖奈が手をたたく。
「じゃあ、私達が二人の風邪をもらっちゃいますね」
久遠に目配せをする。聖奈の意思が伝わったのか久遠も笑みを浮かべる。
「・・・名案ですわね」
「そんなことどうやっ・・・・・・むぐっ!?」
琴葉が疑問を述べようとした矢先に、聖奈に唇を奪われる。
その光景に目を奪われていた隙に歩も、久遠に口づけをされる。
道の往来ということも構わず聖奈と久遠は、年下の二人の舌を吸い、貪り、味わう。
「ん・・・・・・ぷあっ!」
「・・ふぅ。どうかしら?熱は下がったかしら?」
「・・・余計にあがった気がします」
「なら、このまま風邪を治しに行っちゃいましょうか?」
聖奈の『治す』と言う言葉にはキスの『続き』という意味合いが込められていた。
「でも・・・授業はどうするんですか?」
「ん〜〜・・・」
聖奈が人差し指を唇の前に立てる。
「・・・会長には内緒よ?」
あっけらかんと言いのけるそのさまが可笑しくて琴葉と歩は思わず笑いあう。
「・・・聖菜さんにはかないませんね」
「ああ、まったくだ」
四人は寮へと踵を返していった。
この日、隠密の穴を埋めるために、いつも以上に働かされた奈々穂たち遊撃部に、
四人そろって正座をさせられるのは、また後日のお話・・・
おわり
いかがでしたでしょうか。
しばらくSS書けない(書かない?)病にかかってしまい、この体たらくです。
まだまだ書き続ける気はあるので、また気長に待ってやってくださいな。
しかし、『舌』とか『唾液』とか多いなこの駄文!まったく・・・はい、すいません
>>たまさん
GJ!受け久遠に萌え。
しかし、外でプレイを望むとは今までどんなプレイを重ねてきたのか気になる・・・
>>職人Aさん
こちらも攻め琴葉に萌え。
罰といいつつしっかり感じさせる優しさが・・・愛ですな
かすがさんキター──(゚∀゚)──
超GJですよ〜!
そんなかすがさんに奈々穂×奏をリクエストします
>>職人Aさん
なるほど、琴葉を攻めに引っ張る際には罰という方向で
もって行く手があるのですね。しかも歩と琴葉とは難しい組み合わせを
うまく引き出しましたねぇ(笑)
>>かすがさん
お久しぶりですー。そりゃもう外の前には色々とあったんですよ(笑)
久遠琴葉はスレ的には結構普通なんですが、なぜか私には書けないですね、
なかなか・・久遠×奈々穂が好きだからでしょうかね(笑)
そして作品エッチぃですねぇ・・・これくらい長く行為シーンが書けるのは
普通にすごいですよ、さすがです(笑)
358 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/09(月) 20:39:26 ID:seymQrg7
アナリストとして見逃せない作品が投下されたと聞いて飛んできますた!!!
またあんたか。懲りないなw
そんなたま様に久遠×奈々穂を激しくリクエスト!!!!
>>356 その挑戦受けて立ちましょう!
甘くとか、エロくとか
シチュエーション等の要望はありますかね?
>>アナリスト
こんなんでよろこんでいただければ幸い
>>たまさん
そういやたまさんの久遠×琴葉は初めてですね。
ちなみに僕は久遠×琴葉派
362 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/10(火) 00:08:38 ID:9qxSkerE
前スレみたいなダークなアナル調教きぼんぬ
363 :
奈々穂×奏をリクエストした者:2006/01/10(火) 00:52:49 ID:zIQhnA5e
奈々穂×奏のエロって見た事ないからエロくお願いしますm(__)m
>>363 了解です。ちんたら書くんで期待せず待っててください。
奈々穂攻めって、あんまし想像できないけどがんばって見ますよ。
まゆら神の人の投下を心待ちにしている俺がいる
ミートゥ
>>360 時間があれば是非やらせてもらいますが・・(笑)
今は友達が夏コミに向けて同人描きたいそうで、それのあらすじ
を小説としてまず起こしてほしいみたいなんで、そっち優先ですかね(汗
それ終わったらとりかかりますよー、あらすじ書くのは二月あたりには終わり
ますから。二月までにも気分転換で書くかもしれません。
>>かすがさん
私もアニメ筋では久遠×琴葉だと思ってるんですが、高等部と中等部という
年齢差があるとなぜか書けないんですよ(笑)
だから年が近い奈々穂になるんでしょうね(汗
おお、久々に見たら神作品がイパーイだ
pass忘れたのでトリ変わってるかも知れません
奈々×まゆの方GJです!和みな文章モエす
自分もそのうち何か投下します・・・
以前投下したまゆ奈々の続きを、と考えているのですが。
期待してる! まゆらの人
>369
自分ですか?
>まゆらの人
まゆら好きにとっては一回でもまゆらを書けば、まゆらの人
ちーさん、まゆ奈々の続きお願いしやす
372 :
369:2006/01/10(火) 18:55:04 ID:ocZ7UXIO
了解しますた。
一月中にはあげられそうにないですが、書きます。
374 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/12(木) 09:00:44 ID:aBHK5FtL
期待あげ
375 :
三沢:2006/01/12(木) 13:07:10 ID:lQBKVz6m
このスレはあげだよね。はっきりいって。
実習生さま聖菜さんまだー?
コテの人が戻ってきたのはいいけど、数いる名無しの神様も来て欲しい
確かに。
つかこのスレっていま何人くらい書き手さんがいるんだろ
379 :
銀:2006/01/13(金) 00:10:49 ID:feaBDWiL
>>263さんからリクエストして頂いた奈々穂×香が完成したので投下します。
タイトル『下校時刻は守りましょう』です。
なんかすごい長いわりに、エロが少ないというか、あまりエロくないかもしれませんが…
「…と、言う訳で、本日から下校時間になりましたら、各施設の利用は今までのように出来なくなりますので、注意なさって下さい」
生徒会室での会議、副会長である銀河久遠が注意事項を話していた。
ここ最近、下校時間を過ぎても学園に残る生徒が多く、外が暗くなってから帰宅する子が増えてきた。
今の季節は陽が落ちるのが早く、あまり遅いと危険だと判断した生徒会メンバーは、下校時間を過ぎた際、学園の全ての施設の利用を禁止し、同時に校門、昇降口からの出入りを防ぐ為、時間になったら自動的にロックが掛かるようにした。
事前に申請書を出せば利用を許可出来るが、それでも取り残されてしまった場合、職員室だけは利用出来るという対処も忘れない。
「ところで、奈々穂さんと和泉さんの姿が見当たりませんが…?」
久遠の疑問に答えたのは、二人と同じ遊撃の角元れいんだった。
「二人は見回りに行ってまーす」
「同時に、副会長の仕事の引継ぎをなさるとか…」
同じく、れいんの隣に座っていた飛田小百合が付け足した。
「そうですの」
大事な事を話している時に限っていないとは、来年度からの会長としての自覚はあるのかと、久遠は溜息を吐いた。
けれど、この案件については一週間前から話し合いを始めて、今日からそれを実施する事は奈々穂も既に知っている。
その奈々穂が一緒なら心配はいらないだろう。
そう思った久遠は、次の議題を話し始めた。
同じ頃、遊撃部のメンバーが利用する会議室には副会長の金城奈々穂と、次期副会長の遊撃部員、和泉香がいた。
和室のような造りの部屋に少し不釣合いなソファーの上に座っていくつかの書類をテーブルに並べていた。
「副会長の職務って、思っていたよりも多いんですね」
学園内を隅々まで見回った後での仕事は、流石に疲れる。溜息と同時に書類から顔を上げて、香は呟いた。
「思っていたよりもって、どういう意味だ、香?」
持っていた書類から視線を外し、奈々穂は香の方を見やる。
「えっ、あ、いや、そのぉ…」
香の中の勝手なイメージでは、奈々穂は常に会長の傍にいる事が多く、表立って皆に指示を出す決断力があると思っていた。
しかし、それ以外の事で影で支えている久遠の方が、副会長としての仕事を多くこなしているとも思っていた。
だから裏では沢山の雑務を行っていた事を知った香は、その事実に驚きを隠せなかった。
「言いたい事があるのなら言え」
「な、な、何でもないです!」
そんな事を思っていたなんて、この鬼の副会長の異名を持つ奈々穂には言えるはずがない。
香は慌てて否定して、誤魔化すように再び書類と向き合った。
そんな香に対し、奈々穂は何か思う事があったが、それ以上は突っ込まず、同じように作業を再開した。
黙々と引継ぎの作業をしながら、奈々穂は壁に掛けてあった時計に視線を向けた。
下校時間まであと十五分程。今日のところはこれまでにしようか。
確か、今日から放課後の施設の利用に規制が入る。奈々穂はきちんとその事を憶えていた。
片付けの時間を考えると、もうギリギリの時間だ。
「香、今日の作業は…」
仕事の終了を促そうとするが、その相手は何やら机の上の書類をバサバサと掻き分けていた。少し慌てた様子で。
「どうした?」
「それが、年間行事のプリントが見当たらなくて…」
「何だと?」
机の上には多くの書類が散乱していた。香の言うプリントがどうやらこの中に紛れ込んでしまったらしい。
この中から探し出すのは流石に時間が掛かる。
下校時間の規約を、初日から破る訳にはいかない。ましてや、来年度の会長と副会長の二人が揃ってなんて。
そんな事になっては、久遠に何を言われるか。
『次期会長ともあろうお方が、下校時間の一つも守れないなんて…先が思いやられますわね』
嫌味ったらしく見下す久遠の事を想像すると、奈々穂は少し腹が立った。あくまでそれは想像に過ぎないのだが。
「…香、今日のところはもういい。明日の早朝に片付けるぞ」
「でも、副会長…このままでいいんですか…?」
「……」
書類は机の上はもちろんの事、床の上にまで散乱していた。
これを明日の朝まで放置するのは、いくら奈々穂でも躊躇われる。
暫し考えを巡らせてから、諦めたように決断した。
「…仕方ない、後で職員室に行って事情を説明しよう」
「…おかしいなぁ…開かないぞ?」
三十分後、探していた書類も見つかり、部屋を綺麗にしてから、二人は帰宅する為に職員室を訪れた。
一応の確認として昇降口の方に行ったが、やはり鍵が掛かっていた。
そして今、時間を過ぎても利用出来るはずの職員室の扉が開かない事に、二人の表情は難色を示していた。
「…職員室には先生がいるはずですよね?」
「確か、そうだったはずだが…」
しかし、職員室の明かりは既に消えて、物音一つ聞こえてこなかった。
奈々穂はふと、昨日の役員会議を思い出していた。
「下校時間を守れなかった生徒の為に、職員室は利用出来るようになりますわ」
一通りの説明を終えて、「何か質問はございます?」と言う久遠に対し、会計の市川まゆらが手を上げた。
放課後に生徒が施設を使用して、予想外の出費が嵩み、今回の事で成果が出れば会計にとっても嬉しい事。
今回のまゆらは、いつになく真剣だった。
しかし高度なセキュリティーを導入する事で、今以上の予算を久遠が使っていた事を、まゆらはまだ知らなかった。
「でもそうすると、職員室が開いているからって、また時間を守れない生徒が出てくるんじゃあ…」
するとその質問に久遠は不適な笑みを漏らして答えた。
「そうなる事も予想して、職員室の利用出来る時間は下校時間から十五分までにさせていただきますわ」
「あぁ、なるほど…」
まゆらは納得してから、また次の疑問を浮かべていた。
「それじゃあ、その時間を過ぎた場合は…」
「そこから先は自己責任ですわね。規則を守れないなら、自業自得ですわ」
「しっ、しまったぁぁぁぁぁ!!」
奈々穂はその事をすっかり忘れていた。
極上寮の一室で、読書をしていた久遠の携帯電話が不意に鳴った。着信の相手は隠密の矩継琴葉であった。
久遠は本に栞を挟んでから電話に出た。
「…はい?」
「…琴葉です。本日、下校時刻の規則を破った生徒を発見しました」
「…あら、それは困りましたわね」
前々から生徒達には知らせておいた。もっとも、宮神学園の生徒達は物分りのいい生徒ばかりで、いきなり校則を破る者はほとんどいないだろうと久遠は確信していた。
それなのに、初日からそんな事態が起こるとは。
「それで、一体誰が…?」
「…そ、それが……」
琴葉の次の言葉を聞いた瞬間、久遠が溜息を吐いたのは言うまでもない。
―――同刻、宮神学園。
自分の失念に落ち込みながら、奈々穂は香と共に遊撃の会議室に戻っていた。
普段は他人に対して隙を見せないように努めていたにも拘らず、こんな事態を招いてしまった自分に腹を立てていた。
「……はぁ…」
先程から溜息ばかりの奈々穂に、香はどうしていいのか分からなくなっていた。
それよりも、香の頭の中は、家でお腹を空かせているであろう弟達の事でいっぱいだった。
自分がいない時は火を使ってはいけないと、常日頃から注意している。それにきっと、今の時間ならまだ管理人さんがいるはずだ。
香の帰りが遅い事を心配し、他の生徒会メンバーに知らせて、此処まで来てくれるかもしれない。
一応、自分の心配事を解決してから、再び奈々穂の方を見ると、奈々穂は携帯電話を取り出していた。
「…!そうですよ、皆に連絡すれば…!」
その文明の利器の存在を忘れていた。何故そんな便利な物を忘れていたのだろう。
しかし奈々穂は浮かない顔をして、直ぐにそれをポケットにしまいこんだ。
「…久遠の奴…まさか、携帯も圏外にするなんてな…」
「……」
文明の利器も、使えなかったら意味が無い。
二人は大きな溜息を吐いて、がっくりと項垂れた。
電気と暖房機器は使えるようで、何とかこのまま夜を越す事は出来そうだ。二人はソファーに寄り添うように腰掛けていた。
自分達の不在を生徒会のメンバーが早く気付いてくれる事を願いながら、時間が過ぎるのを静かに待った。
幸い、此処にはれいんが以前持ち寄ったお菓子もある。最悪の場合でも、何とかなりそうだ。
ようやく安堵の溜息を吐くと、奈々穂は香の方を見やった。
香は少し俯いて、小さく肩を震わせていた。
「香、寒いのか?」
ゆっくりと腕を回して、その震える肩を抱き寄せた。香は奈々穂の問いかけに、頼りなく首を横に振った。
「…その、すまないな、香…私がきちんと憶えていれば…」
肝心な時に失態を晒すとは、次期会長ともあろう自分が情けない。
しかし、香はまたも首を振って否定する。
「どうした?」
何だか急に様子のおかしくなった香を心配し、その俯く顔を覗き見た。
香は、僅かに瞳に涙を浮かべていた。
「ど、どうしたんだ、香!?」
それに慌てて、奈々穂は咄嗟に腕を放した。一体、香はどうしたというのか。
「す、すみませんっ、私…」
「何だ、具合でも悪いのかっ!?」
香はまたも否定した。
「…その、私…何か、もう直ぐ…副会長になるんだ…とか考えていて…」
「…うん?」
香の話に疑問符を浮かべながら、その次の言葉を待った。
「…本当に…奏会長が卒業するんだ、とか…」
「……」
誰もいない校舎。寒い冬の夜。それらが香に不安を与えてしまったのだろうか。
確かに、奏はもうすぐ卒業する。けれど、来年度からは理事長としてこの学園に留まる事は既に皆に知らせてある。聖奈達もまた、特別講師として残る事が決まっている。
今までのように常に一緒にいる事は出来ない。淋しいけれど、時間は止まれない。それでも同じ場所にいる。自分達は繋がっている。
「…香。会長達は…」
そう諭そうとする奈々穂の言葉に重なるように、香は更に言葉を繋げた。
「…そうしたら、今度は副会長が、会長になって」
「…え?あ、あぁ…そうだな」
いきなり自分の事を言われて、奈々穂は少し戸惑った。
香は俯いたまま、涙の理由を言葉にした。
「…副会長は…遊撃を…離れてしまうんですよね…」
会長職に就けば、今までのように遊撃に属する事は出来ない。会長として、学園全体を見守らなければいけない。
遊撃の最年少ながら、他のメンバーよりもしっかりしている香なら、遊撃を統括出来ると安心していた。
「香…」
「すみません…私…」
左手で両目を擦りながら、香は奈々穂に笑顔を見せた。けれど、それも直ぐに歪み、悲しい表情に変わる。
「…副会長が会長になったら…今までみたいに傍にいない…」
「……」
「こんな風に、一緒に校則違反をする事も出来ない…」
「……」
「…そんな事考えてたら…」
振り向けばいつも、すぐそこに奈々穂がいた。
時に厳しく、時に優しく、いつだって香達を温かい眼差しで見守ってくれた。
その奈々穂が、今までのように傍にいない。そう思って、香は悲しくなってしまった。
その香の告白に、奈々穂の鼓動は高鳴った。
(か、香の奴…こ、こんなに可愛い事をっ…!?)
「へ、変ですよね…別に、副会長が卒業する訳じゃないのに…」
努めて明るく振舞おうとする香だったが、一度溢れてしまった気持ちを止めるのは難しく、心の奥の本音を曝け出す。
「……でも…何か…やなんです…」
当たり前のように近くにいた存在。そんな関係が、もうすぐ変わっていってしまう淋しさ。
「副会長が傍にいないの…嫌なんですっ!」
香の小さな叫びに、奈々穂の中で何かが弾けた。
無意識に香の身体を引き寄せて、その小さく震える身体を力強く抱き締めた。
「……!?」
突然の事に驚く香。けれど、直ぐに何が起こったのかを理解して、奈々穂の背中に両手を回した。
「…香…私は、いつだってお前の傍にいるぞ」
「…副会長…」
「私だけじゃない…会長だって、他の皆だって…」
「…はい…」
「だから…そんな淋しい事を言うな…」
ゆっくりと顔を上げて、互いの瞳を見つめると、どちらともなく二人は自然に唇を重ねていた。
同性同士の口付け。ましてや、二人にとってのファーストキス。にも関わらず、何の抵抗もなく二人はそれを受け入れていた。
軽く触れ合ってから、奈々穂は顔の角度を変えて、香の柔らかい唇の感触を更に味わおうと、舌でその輪郭をなぞる。
「…ん」
奈々穂の行動に一瞬反応するが、香は奈々穂の背中に手を置いたまま、その行為を受け入れた。
それでも少し緊張した身体を解すように、奈々穂はゆっくりと右から左へと往復する。
やがてそれに慣れたのか、香の身体から力が抜けていくのを感じた奈々穂は、息継ぎの為に僅かに開かれた香の口の中に舌を挿入した。
「…っんん!?」
口内に感じる異物。けれどそれが奈々穂の物であるのが分かり、されるがままの香。
生温かい舌は歯列をなぞり、歯茎、上顎、その空間にある全てのものを舐め取った。その最奥に縮こまる香の舌を見つけると、自分のそれを擦り合わせるように動く。
「…ん…んむっ…」
「ん…っはぁ…」
香はその奈々穂の動きに応えるように、おずおずと舌を伸ばして絡み合った。
「んぁ…ん…」
ぴちゃぴちゃと、互いの唾液の交わる音を聞きながら、二人は暫しその行為に陶酔していた。
貪る様に、激しく深い口付けは、息苦しさに酸素を求めるまで続いた。唇が離れると、交じり合った濃厚な二人の唾液が、とろりと零れ落ち、香の制服を濡らした。
「…はぁ…はぁ…」
「…香…」
二人の頬は紅潮し、息は荒くなり、その瞳は妖しく揺れていた。
「ふ、副会長の…エッチ…」
上目遣いで奈々穂を見上げ、恥ずかしく呟く香。その言葉に、奈々穂は真っ赤な顔をして反論した。
「なっ!?お、お前がいけないんじゃないか!お前が…あんな、可愛い事…言うから…」
「へ?」
口に出した自分の言葉に照れて、小さくなった奈々穂の声が、香には全部聞こえなかったようだ。
一度口にした事で、却って恥ずかしさが消えたのか、奈々穂ははっきりと口にした。
「か、可愛いって言ったんだ!」
「!?」
すると今度は香の顔が真っ赤になった。
奈々穂は香の肩に手を置いて、そのまま優しくソファーに押し倒すと、少し躊躇いながら口を開いた。
「…だ、だから…その…」
ゆっくりと香に覆いかぶさっていく奈々穂。
一度火が点いた欲情は、簡単には消えそうにない。
香は経験こそはないものの、その体勢を意味する事を理解した。
その事に戸惑いながらも、香は奈々穂の背中に腕を回した。
「…香…」
「もぅ…副会長の馬鹿…」
「う…」
「…しょうがないですね…や、優しくして下さいよ?」
奈々穂は、制服越しに香の小さな胸に触れた。
香同様、奈々穂にも経験は無い。それでも、耳で聞いた知識や、雑誌等で読んだ記憶を頼りに手を動かした。
今になって、奈々穂の思考は冷静になっていた。
それでも、香の事を愛しいという気持ちは変わらず、何とか気持ちよくなって欲しいと、半ば必死に胸を揉んだ。
「…ん!」
制服の上から、その形を確かめるように撫でると、香はくすぐったそうに身を捩った。
その仕草が少しおかしくて、奈々穂は何度も同じ場所を弄った。
「んっ、ちょ、副会長!」
堪らずに、香は奈々穂に抗議の声を上げた。
「な、何だ、香?」
「何だ、じゃありませんよ!もう、くすぐったいですよ…」
「…うっ!?」
上目遣いのその眼差しが、更に奈々穂の欲情を煽っている事に、香は気付いていなかった。
「か、香!」
ほんの少しだけ乱暴に制服を一気に脱がせると、真っ白なブラジャーが露わになる。
「きゃっ!?」
羞恥に両手で隠そうとするが、奈々穂によって制され、代わりに奈々穂の手が被さった。
押し上げるように、その下着に隠された素肌に、温かい奈々穂の手が触れると、香は小さく震えた。
柔らかい乳房を揉みながら、奈々穂は香の身体を見つめた。
多少筋肉がついてはいるが、小さく華奢なその身体は、まるで少し力を入れたら壊れてしまいそうだ。
だから、優しく触れていこう。傷つけないように。
そう小さな決意を込めて、香のお腹に口付けた。
「ひゃっ!」
奈々穂はそのままゆっくりと上昇し、自らの手の下に隠していた胸の辿り着くと、その周りを舐めていく。
「や、ちょ、ふ、ふくかい、ちょっ!」
制止の言葉は奈々穂には届かず、少しずつその行為は激しさを増していく。
片方は手で、もう片方は唇で、香の双丘を愛撫する。
刺激を与え続ける事で、次第にその中心の蕾が、その存在を主張するように、硬度を増していった。
その突起を口に含み、舌を絡め、軽く甘噛みすると、香の身体がビクリと震えた。
「んんッ!」
その香の反応を楽しむように、更に指と舌で乳首を攻め立てる。
「ん、や、ぁんっ!」
香は必死に声を出さないようにするが、今まで感じた事のない刺激に戸惑う。
初めて感じる快感。次第に思考が麻痺してくる。
いつの間にか互いの息は荒くなり、奈々穂の行為もエスカレートしていく。
奈々穂は片手をスカートの中に差し入れると、香の中心の方にその手を進めていった。
僅かにそのスカートの裾を捲くり、優しく太腿を撫でながらも、確実に意志をもって進んでいく手。
その手がどこを目指しているのかを悟った香は、咄嗟に足を閉じた。
「…ふ、副会長…」
「…いや、か?」
目的地を失った奈々穂の手は、未だその柔らかい太腿を撫でていた。
嫌ではない。香は少し怖かっただけだ。
「香…」
優しく頬を撫で、額にも優しく唇で触れる。
「大丈夫だ…その、優しくするから…」
顔全体に触れる奈々穂の唇。その優しい感触と言葉に、香の緊張も和らいでいった。
「香」
「副会長…」
見つめ合い、口付け合って、互いの身体も心も溶け合うような錯覚を覚える頃。
力の抜けた香の中に、侵入していた手を再び動かした。
「ん…」
今度は抵抗も無く、その最奥に辿り着く。
薄い布一枚を隔てた先にある中心。その付近は僅かに湿り気を帯びていた。
ショーツ越しにその割れ目をなぞると、じんわりと奈々穂の指を濡らした。
「んんっ!?」
その感触に、香もまた、自分の秘部が濡れている事を察し、羞恥に顔を背けた。
「…濡れているぞ、香」
「なっ!は、花も恥らう乙女に向かって何を言うんですかーっ!?」
こんな時に思うのもなんだが、何てデリカシーのない先輩だ。もう少しオブラートに包んで欲しい。
オブラートに包んだ言い方がどういうものか、香には分からないが…。
下着を汚してはいけないと判断したのか、奈々穂は香に何も告げずにそれを剥ぎ取った。
初めて見る、女の中心。まるで一つの生き物のようにヒクヒクと蠢くその場所を見た奈々穂は、無意識に咽喉を鳴らした。
一度、深く深呼吸をして、その割れ目を撫でる。
「んぁあっ!!」
ビクンっ、と一際大きく反応する身体。弓なりに反らされた背中に片手を回し、奈々穂はそのまま抱き締めた。
「香…」
中心の秘唇からは、とろりとした愛液が流れ、そのまま太腿を伝い、ソファーを軽く汚した。
何度も割れ目を往復させて、次第に綻び始めた肉壁の隙間に、僅かに指の先端を挿入する。
「んんっ!!」
「…痛いか、香?」
少しでも苦痛を感じたら、直ぐにでも行為を中断しようと、香のどんな表情でも見逃さないといったように、真剣に見つめる。
自分の身体に異物を混入される、生まれて初めての感触。それは香に少しの痛みを与えた。
けれど、先端だけを侵入させて、その入り口で軽く出し入れするだけの奈々穂の優しい愛撫によって、痛み以外の感覚を覚えていく。
「ん…ぁんっ、ん…!」
悩ましげに艶づく声。聞いた事の無い自分の嬌声に戸惑い、香は声を抑えようとした。
そんな香の態度は、奈々穂の加虐心に触れる。
「…香…」
いつもと違う後輩の可愛い声をもっと聴こうと、行為は段々激しくなる。
痛みよりも、快感を感じる感覚が強くなってきたのを感じ取った奈々穂は、少しずつ指を深くまで入れる。
一度根元まで入れると一気に引き抜き、そしてまた根元まで入れる。
より深く、そして次第に速くなる動きに、香は声を抑える事が出来なくなっていた。
「あんッ!あっ、んんッ!ふッ!」
耳に届く嬌声に興奮してきたのか、奈々穂は指の数を二本に増やし、更に香の膣を攻め立てる。
膣を出し入れするだけでなく、時には肉壁を引っ掻いたり、円を描くような動きを足していく。
「あぁッ!!やぁ…!ん、んぁ、ふ、かい…ちょ…っ!!」
思考が快楽に侵されて、声を我慢する事を放棄した香は、奈々穂の身体にしがみつく。
ストロークを繰り返す奈々穂の親指が、息づいてきた陰核に触れると、香の身体は若鮎のように跳ねた。
「あぁんッ!!」
「…気持ちいいか、香…?」
「ぁんッ、ん、ふ、あぁッ!」
奈々穂の問いかけに、香はもう頷く事しか出来なかった。
とめどなく溢れてくる愛液を指に纏い、その秘芯にも刺激を与えると、香は自分の身体の異変に気付いた。
身体の中心から、何かが込み上げてくるような感覚。
「ふ、かいちょっ…あ、な、んか…くるっ…ん!」
あまりにも強い刺激で、まともに言葉は紡げなかったが、奈々穂は香の絶頂が近いと、本能で悟った。
「…んやぁっ!あ、ん、んッ、あ、やッ!!」
「香…大丈夫だ…大丈夫だから…」
秘芯を親指で弾き、いつの間にか三本に増えていた指で、膣壁の上を擦るように動くと、香は背中を大きく反らし、絶頂に達した。
「あっ、あ、ん、んんッ!あああぁぁぁぁぁぁッ!!」
二度、三度、大きく痙攣し、荒い息を吐きながら、奈々穂の顔を見上げる。
「…可愛いぞ…香…」
いつも以上に優しい微笑みを浮かべ、奈々穂はゆっくりと香の唇に口付けた。
「ん…ふ、副会長…」
「…香…」
互いの名前を囁きながら、何度も啄ばむような口付けを交わした。
再び見つめ合うと、二人は自然に微笑んだ。
「…副会長…責任、取って下さいよ?」
「せ、責任?」
まさか結婚でもしろというのだろうか。しかし同性では無理だろう。そう困惑する奈々穂に、香は軽くキスをして言った。
「会長になっても…傍にいて下さいね…?」
「…あぁ…傍にいる…お前の傍に…」
甘い空気に包まれながら、二人は瞳を閉じた…。
「……そろそろ入ってもよろしいかしら…?」
「―――っ!?」
二人の甘い空気は第三者の声によって壊された。
二人は同時に声のする方を向くと、扉の前で微かに頬を紅潮させた久遠が、呆れた表情で二人を見ていた。
「ふっ、副会長!?」
「く、く、く、久遠!?い、いつからそこに…!?」
乱れた衣服を整えながら、二人はほぼ同時に叫んだ。
背中で扉に寄りかかり、一つ溜息を吐いてから久遠は答えた。
「そうですわね…和泉さんが副会長が傍にいないのが嫌だと、奈々穂さんに告白をなさってた頃かしら…?」
「……」
「……」
つまり、二人が行為をする前から此処にいたという事で。そして、一部始終を見られていたという事。
それを聞いた瞬間、二人の顔は茹蛸のように真っ赤になった。
「まったく、校則を規制した初日から次期会長と副会長が揃って違反したとの報告を聞いて駆けつけましたのに…」
「あ、いや、その、久遠、さん…」
「私が此処に来た事にも気付かず、盛り上がってしまいましたから、声を掛ける事も出来ませんでしたわ…」
「あ、あの、副会長…」
二人は背中に嫌な汗を掻きながら、久遠の言葉を聞いていた。
「えっと、く、久遠さんは…お一人で…?」
ビクビクしながら、奈々穂は質問した。
「此処には隠密と来たんですけど、お二人の行為が始まってから姿を消してしまいましたわ」
どうせだから一緒に楽しもうと思いましたのにね、と言った久遠に呟きを、奈々穂は聞かなかった事にした。
久遠と一緒にいた相手は、奈々穂には簡単に想像出来た。姿を消したのは、何か身の危険を察知したのだろう。
「琴葉の奴…逃げたな…」
「奈々穂さん、何か言いまして?」
「い、いや、何も…」
否定する奈々穂に訝しげな表情をするが、直ぐに消し、久遠は再び二人を見つめた。
「…さて、お二人共…?」
久遠の冷たい声に、二人の身体が震える。見るとその表情も冷たく笑っていた。
「…校則違反をし、更に学園内でのいかがわしい行為の罰は、きちんと受けてもらいますわよ?」
言いながら、ゆっくりと近付く久遠。二人は身の危険を感じていた。
「あ、いや、違います、副会長!これは副会長が無理矢理…!!」
「なっ!?香、貴様!私を裏切るつもりか!?」
「元はと言えば、副会長が下校時刻の規制を忘れていたのがいけないんですぅ!」
「お前がプリントを散らかさなければ下校時間は守れたはずだぞ!?」
「…お二人共…?」
「!?」
必死に責任を押し付けあう二人の間に、久遠は仁王立ちし、二人を見下ろしていた。二人の身体が瞬時に硬直する。
「…覚悟はよろしくて…?」
にっこりと微笑む久遠とは対照的に、二人は身体を抱き寄せ、これから訪れるであろう恐怖に震えた。
「い、いやあぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!!」
後日、どこからかは分からないが、二人の事は学園内で噂になった。
そしてどこで脚色されたのか、噂は形を大きく変えた。
何でも、下校時刻の後に学園に残れば、自分の願いが叶う、とか。
他にも、好きな人と校則違反をすると、その人と結ばれる、とか。
下校時刻を過ぎても学園に留まると、恐ろしいものが現れる、とか。
数日と経たない内に、その噂は学園全体に広がり、以前にも増して下校時間を過ぎた後も残る生徒の数は増えていった。
これ以上は対処の仕様がない、という生徒会は、下校時間の校則を撤回し、噂も隠密を使って何とか消す事が出来た。
結局、今回の事で残ったのは、奈々穂と香の久遠に対する恐怖心と、莫大な金額の赤字だけだった…。
「ところで琴葉さん、あの夜、遊撃の副会長さんと和泉は、副会長さんに何をされたんですか…?」
「…歩…世の中には知らなくてもいい事もあるんだ…」
「…はい?」
「それでも知りたければ、隠密の任務を失敗して、自分で直接確かめる事だな…」
「……やめときます」
「…それが賢明だ」
392 :
銀:2006/01/13(金) 00:42:32 ID:feaBDWiL
以上です。
あ、すみません、最後の方が番号一個ずつずれてしまいました…orz
>>389が10で、以後11、12でお願いします。
>>263さん、いかがだったでしょうか?
こんなの読めるかーと思ったら遠慮なくどうぞ。自分の力不足ですので、感想、評価の程、お待ちしています。
ところで、最後まで悩んだんですが、久遠はやっぱり途中参戦の方が良かったんですかね…?
テラモエス
久遠が参戦してからのを書いてよー
補足:久遠×奈々穂、香でお仕置きされてるところ見たかったんだー
395 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/13(金) 01:58:29 ID:MqzyJ4up
GJ!!!!
>>392 激しくGJ
奈々穂の不器用さがいいな、二人の絡みに萌え転がったぞ。
エロ以外の場面もきちんと書いてあって、面白かった。
GJ!!
二人の信頼関係(最後除く笑)が表れてて良かった!
ここで琴葉×奈々穂キボンしても誰も書いてくれないかな・・・
399 :
銀:2006/01/14(土) 03:42:05 ID:dKk0QrIT
感想ありがとうございます!
琴葉×奈々穂ですか…私で良ければ書きます!
少しお待ち下さい。
携帯から失礼しましたm(_ _)m
400 :
398:2006/01/14(土) 03:51:53 ID:d+p4Ajlx
よろしくお願いします。痛い系よりラブい方が好きだけどまあ、内容はおまかせします
エロエロにしてくれれば問題ないっす
久々に覗くと神が降臨しまくりで…
眼福どす!!超グッジョブ!!
ところで自分も、君塚優子×小百合×れいんが読みたいです。
ちょっと切ない系の…
奈々穂×奏を待ってるひたすら待ってる
奏×りのとか、香×りのとか、歩×りのとかないですか。
香×りの、歩×りのは前にあったけど、奏×りのって意外と見ないな
というかむしろりのを見n(ry
奏×香が見たい
香の妄想オチだろ
なんかここの影響で奈々まゆに目覚めてしまった自分がいる
むしろ三浦×奏が見てみたい
マニアックすぎだろ
馬鹿なこと言ってんじゃねぇよ
奏様のあーんなポーズやこーんなポーズを撮りまくる三浦なんて…
い い じゃ な い か
竜王院×奏 の陵辱百合キボン
じゃ、カレー三姉妹で3P
なんちゃって
つまり研磨×歩だな!
時代は永子×美衣子×香だよ
第01話限定の取り巻きナツカシス
あいつらかー
この流れでいくとプッチャン×チャダ山はメジャーだな
プッちゃん×ランスで801キボン
なんだこの流れはw
「ナマステ、ナマステ・・・」
「イイのか?イイんだろ?」
「ナマ・・・ステェ・・・」
「ほら、イっちまえよチャダ山!」
「ナマッ、ナマステェェェェェ!」
分かりません。
「ナマッ」でお茶吹いたw
わーすごーい
426 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/19(木) 10:40:43 ID:plDSTn7/
あげていなきゃ
エロパロと書いてあるのを承知で訊くが、エロ無しでも需要あるか?
投下が少ない今ならおk
俺はいつでもOKだぜ
構わないぜよ
あせるな、震えて待て!
433 :
427:2006/01/20(金) 01:33:04 ID:QF/TTxfb
よし、では皆の言葉にお応えして
今から書きます…暫くお待ち下さい…
よし、暫くお待ちします!
ワクテカ
今、俺は
わかな×聖奈さんを書いてる。
この二人ならエロくなるはずなんだが・・・
わかな×聖奈って、新しすぎるな…
438 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/21(土) 13:08:25 ID:jzChmR3e
わかな×聖奈…
気になる!!早く読みたい!!
よし応援してるぞ。頑張れ!
聖奈×わかな!
楠若菜
442 :
銀:2006/01/22(日) 00:18:27 ID:QspNng2Z
>>398さん、お待たせしました。
ラブという事で、少し長くなってしまいました。
なので、二部構成にさせていただきます。
今回投下するのは、申し訳ありませんがエロ無しなので、エロじゃなきゃいやだという方はスルーして下さい。
では、投下します。
琴葉×奈々穂(百合・ラブ・エロ無し)
タイトル『君と私を繋ぐモノ』です。
日曜日、私は極上寮の中にいた。
人気の無い静かな廊下。周囲に人がいない事を確認してから、目の前の扉の前に歩いていく。
扉は厳重なセキュリティーでロックされているが、訓練された私にとっては意味のないものだ。
素早くロックを解いて、その部屋の中に入った。
玄関を通り、広いリビングに辿り着く。
そこから振り分け式に別れた寝室が二つ。用があるのは右側の部屋だ。
その一室に向かう為に方向転換し、ほんの少しだけ立ち止まり、後ろを振り返る。
「………」
今日は、いるのだろうか。
そんな事をぼんやりと考えながら、私は再び足を動かした。
寝室の扉を軽くノックすると、中から「どうぞ」と短い返事が聞こえた。
「失礼します」
ドアノブに鍵は掛かっていなかったのか、簡単に回った。
中に入ると、私の直属の上司、銀河久遠さんが椅子に腰掛けていた。
「あら、琴葉。どうしたんですの?」
「…先日の任務の報告書をお持ちしました」
言いながら、幾つかの書類を手渡す。
私が来る前、読書をしていたのだろうか。机の上には栞が挟んである本と紅茶が置かれていた。
「別に明日でもよろしかったのに」
書類を受け取りながら、副会長は小さく笑った。
「…時間がありましたので」
渡した書類を眺めながら、副会長は口を開いた。
「そういえば、最近、琴葉はよく此処に来ますわね」
「……そうですか?」
すると、その綺麗な瞳で私を見つめる。
「とぼけても無駄ですわよ、琴葉。私を誰だと思って?」
「………」
聡いこの人の事だ。任務の報告を口実に此処に来ている事など、とっくに見透かしているに違いない。
きっと、もう知られている。私が此処に来る、本当の理由を。
「…奈々穂さんなら、部屋にいますわよ」
「…え」
突然、核心に触れる言葉。思わず硬直してしまった。
副会長は報告書から視線をはずし、ニヤリとした笑いを浮かべた。
「……で、では、私はこれで…」
「あら、会いに行きませんの?」
「…用事がありませんので」
「…なら、これを渡して来ていただけないかしら?」
そう言って、少し大きめの封筒を渡された。用事がないなら作ればいいと、副会長は目で語った。
何となくお節介だとも感じたが、私はそれを素直に受け取った。
副会長は再び読書を始め、私は部屋を出た。歩を進めるごとに、自然と鼓動は高鳴る。
任務の報告なんて、副会長の言うとおり、明日でも支障は無かった。
それでも此処に来たのは、もしかしたら逢えるかもしれないという微かな期待。
扉の前に立ち、少し躊躇いながら、僅かに震える右手で扉を叩く。
直ぐに中から声が聞こえ、「誰だ?」と言う言葉に対し、私は自分の名前を名乗った。
「…琴葉です」
「琴葉?」
小さな物音を立てながら、扉が開かれていく。心拍数が上昇するのが分かった。
「お、珍しいな。私に何か用か?」
姿を見せた遊撃の副会長、金城奈々穂さんは笑顔で私を迎えてくれた。
「まぁ入れ。少し散らかっているが」
「…失礼します」
高まる胸を抑えながら、私は中に入っていった。
リリカルな趣味は健在のようだ、と心の中で苦笑しながら、部屋を見渡す。
昔から変わらない、本人とは対照的な女の子らしい部屋。ピンクのカーテンに沢山のヌイグルミ。
他のメンバーには知られないよう努めてはいるが、幼い頃から彼女の趣味を知っている私には隠す事はしない。
それが密かに優越感を浸らせる。
周囲を見つめている私に、奈々穂さんは声を掛けた。
「…そ、そんなに見るな」
隠さないとはいえ、気恥ずかしいのだろうか。僅かに頬を紅く染めて、拗ねるような表情を見せた。
ただそれだけの仕草が、私の心をどんなに掻き乱しているか、この人は知らないだろう。
いつからこの人に惹かれていたのかなんて、昔の事すぎて憶えていない。
気付けば、好きだった。気付いたらもう、どうしようもなかった。
自分が誰かに心を奪われるなんて、想像すらしなかったから。
だからと言って、この想いを伝える気はない。
この想いを口にすれば、きっと彼女を困らせるだけだから。
傍にいたい訳じゃない。遠くからそっと見守るだけでいい。
その姿を瞳に映す事だけで、私の心は満たされるから。
「ところで、私に何か用か?」
ベッドに腰を掛け、私を見上げて彼女は口を開いた。
私は思い出したように、手に持っていた封筒を手渡す。
「…副会長が、これをあなたに、と…」
そう言って手渡すと、奈々穂さんは何だか複雑な顔をした。
「…久遠の奴…余計な事を…」
「…何か?」
「え、あ、いや、何でもない!」
少し慌てた様子の奈々穂さんは、何かを誤魔化すように声を大きくした。
「まったく、同室なんだから自分で渡せばいいものを…困った奴だな」
そう言って封筒の中身を確認する為に中身を出した。
一冊の雑誌。その表紙には『最新!ピロットちゃん人形特集!』と書かれていた。
どうやら奈々穂さんの好きなヌイグルミのカタログか何からしい。
奈々穂さんはとても嬉しそうな顔をしていたが、黙ってそれを見ていた私に気付くと、ゴホンと一つ咳払いをして、雑誌を再び封筒の中に入れた。
後で一人でじっくり見るはずなのだろう。そう思って、少し惜しい気もしたが、私は部屋を出て行こうとした。
これ以上留まる理由もない。副会長のお陰で、彼女に逢えたのだ。それだけで良かったから。
「…では、私はこれで」
「…え?」
小さくお辞儀をしたその時、視界の隅で僅かに映った彼女の表情。ほんの少しの淋しさを浮かべたそれと、小さな呟き。
顔を上げると、彼女はしまったとでもいうように、視線を逸らした。
「…奈々穂さん?」
何かは解らないが、彼女に異変が起きたのは間違いない。そして、その原因は私にある。
私は何かしてしまったのだろうか。
「どうかしましたか?」
「あ、いや、その…」
あちこちに視線を泳がせ、私の方を極力見ようとはしない。
「…奈々穂さん?」
「な、何でもない!」
「…ですが」
「何でもないと言っているだろう!?」
一際大きな声を出して立ち上がると、バランスが崩れたのか、目の前の私に向かってきた。
「!」
咄嗟に前に出て、私より大きい身体を支える。腕を背に回して、しっかりと受け止めた。
彼女の身体が床に叩きつけられるのを回避した私は、その事に安堵するも、直ぐに現状に意識を引き戻せられる。
「……あ」
「…!?」
重なった二つの身体は、まるで抱き合うような形になっていた。
それに気付いて、自分の顔が熱くなっていくのが分かる。
「…す、すみません!」
慌てて離れようと、背中に回した両手を解く。しかし、いつの間にか背後に回されていた彼女の腕は、私を放してはくれなかった。
そればかりか、その腕に僅かに力が込められ、益々彼女に捕らえられていく。
「な、奈々穂さ…ん?」
動揺が隠せない。一体自分に何が起こっているのかが把握出来ずに、ただ、抱き寄せられるままになる。
伝わる温もりを感じて、心拍数が上がる。心臓の音が五月蠅い。胸が締め付けられて苦しい。
けれど、この腕を振り払う事は出来なかった。
心にずっと想い描いていた人の腕を、どうして振り払う事が出来るのだろう。
「……こ、琴葉」
刹那の沈黙を破ったのは、奈々穂さんだった。
耳のすぐ近くに唇があるのか、直接声が響いて、心臓が飛び跳ねた。
「…あ、そ、その…琴葉…お、お前は、その…」
「…何ですか?」
徐々にこの体勢に順応してきた思考が、ようやくいつもの私に戻してくれた。
途切れ途切れに紡がれる言葉の続きを促すと、躊躇いながらも、奈々穂さんは話し始めた。
「…お前は…その…す、す…」
「…?」
「…す…あぁぁぁっ!訊けるか、こんな事!!」
奈々穂さんは顔を真っ赤にして、突然叫んだ。
何を言わんとしているのかまったく理解出来ない私は、どうする事も出来ない。
「…奈々穂さん?」
名前を呼ぶと、私の方に顔を向けて、怒鳴るように言葉を続けた。
「何でもない!」
「いや、しかし…」
「何でもないと言っているだろう!」
これじゃあ先程と変わらないではないか。いい加減、この体勢もそろそろどうにかしたい。
いや、別に離れたい訳ではないが…。
「…何か言いたい事があるのなら、言って下さい」
「何でもないし、言いたくない!」
「…何を言いたくないのですか?」
「お前に好きな人がいるのかなんて、訊ける訳がないだろう!」
「……へ?」
「………」
「………」
微妙な空気が部屋に流れる。抱き合う姿勢こそ変わらなかったが、その心情は何かが変化していた。
真っ赤な顔をしていたはずの奈々穂さんの顔は、いつの間にか青ざめていた。
今、この人は何を口走ったのか。
「…わ、私に、好きな人がいるのか…ですか?」
確認の為に尋ねてみる。聞き間違いだったら、私の方が恥ずかしい。
しかし、奈々穂さんの表情が固まったのを見て、どうやら間違いないらしい。
「い、いや、今のは、だな!」
どうしてそんな事を訊いたのか、訊きたかったのか。
ドクン、ドクンと、鼓動が跳ねる。
ありえもしない奇跡が起きようとしていたのだろうか。
波紋のように広がる気持ち。
まさか、そんなはずない。そんな事、ある訳ない。だって、彼女は…。
「……います」
「え?」
なのに、どうして口を開いてしまったのだろうか。
心臓とは正反対に、冷たくなっていく思考。
伝えるはずなど、なかったのに。
「そ…そう、か。い、いるのか」
「はい」
すると、ゆっくり身体が解放されて、正面に立つ。
奈々穂さんは俯いて、口許を僅かに歪ませた。
「…そうか…お前はやっぱり…」
「…はい?」
私は、やっぱり?
「…やっぱり、久遠が好きなんだな…」
「……は?」
思わず間抜けな返事をしてしまった。この人は今、何と言った?
「…あの、奈々穂さん?」
「…いや、いいんだ…そうだよな…」
勝手に人の好きな人を決め付けないで欲しい。
「…違います、奈々穂さん」
「…え?」
「私が好きなのは、副会長ではありません」
「…え」
「私は…あなたが好きです、奈々穂さん」
目が点になる、とはこの事を言うのだろう。目の前の奈々穂さんは、今まで見た事のないような面白い顔をした。
「………」
告白する気なんてなかった。けれど後悔はしていない。
例え結果が分かっていても、私の想いが変わる事はないから。
「…琴葉は、私が、好き…?」
「……はい」
すると、何だか怒った顔をして、奈々穂さんは大きな声を出した。
「う、嘘だ!お前は久遠が好きなんだろう?」
「…ですから、違うと…」
それはあなたの勝手な思い込みだ。
確かに副会長は好きだ。でも、奈々穂さんのそれとは違う。
「私はあなたが好きです」
はっきりと断言すると、奈々穂さんは顔を真っ赤にして、俯いた。もっとも、私よりも背が高いから、表情は丸見えだった。
「……わ、私は、あ、いや、私、も……好き、だ」
え?
「そ、その、私も、琴葉が…す、好きだ!」
半ば叫ぶように口にした言葉の意味を理解するのに、数秒の時間は必要だった。
奈々穂さんも、私の事が好き?
「…奏さまの事を好きではなかったのですか…?」
ずっとそうだと信じて疑わなかった。彼女は奏さまの為に、どんな事でもしてきたから。
だから、この恋が叶う事はないのだと、そう思っていた。
「…奏は好きだ。だけど、その、こ、恋じゃ…ない」
「…本当、ですか?」
確認をとると、奈々穂さんはしっかりと頷いた。
つまりは、お互いに勘違いをしていたのだろうか。
互いに想い合っていながらも、相手の好きな人は自分以外の人を想像していた。
胸が熱くなる。これ以上ないというほど、幸福感を感じた。
私と彼女を繋げるものは、神宮司を守るという共通の使命だけだと思っていたから。
「…奈々穂さん」
名前を呼ぶと、恥ずかしそうな顔をして、私を見つめてくれた。
「…お、お互いに勘違いをしていたようだな…」
赤い顔で、微笑した。つられるように、私も笑った。
「…琴葉」
自然と近付く顔。その気配を感じて、私は瞳を閉じた。
柔らかい唇が一瞬だけ触れると、ゆっくりと離れていった。
そして再び抱き締められる。
「…嘘じゃ、ないんだな…」
「はい…」
確かな真実は、今、この腕の中にある。
夢のような温もりに包まれて、私は再び瞳を閉じた。
449 :
銀:2006/01/22(日) 00:32:19 ID:QspNng2Z
以上です。
次回はきちんとエロ有りですので。
読み返すと、何かやっつけ気味ですが、こういうエピソードが無いと、この二人のラブは自分には厳しいので、勘弁して下さい…orz
次は多分、明日、明後日頃には投下出来るので(現在8割方完成)
もう少々お待ち下さい。
奈々穂にも琴葉にもテラモエス
451 :
398:2006/01/22(日) 07:53:54 ID:LjJAkZaZ
マジでテラモエス。続きも期待してますよ
なにげに久遠モエスw
453 :
銀:2006/01/22(日) 14:38:33 ID:/w41H483
予想以上に早く完成したので、さくさく投下したいと思います。
>>443の続きです。
琴葉×奈々穂(百合・ラブ)
『続・君と私を繋ぐモノ』
今回はエロ有りです。そして長いです。すみません…
「……」
「……」
私と奈々穂さんは、二人きりの部屋のベッドの上に、向かい合って正座していた。
一言も無く、かといって見つめ合う事もなく、ただ時間だけが過ぎていった。
夜の闇は深まり、日付はとっくに変わっていた。
何故、私達がこの状況にいるのかは、一時間程前に副会長が言った言葉から始まった…。
―――午後十一時八分、私はいつものように奈々穂さんの自室にいた。
二人の関係が恋人というものに変わってから、日課のように此処を訪れるようになった。
皆が寝静まってからの逢瀬は、私にとって何よりも幸せだった。
特に話をする訳ではない。
ただ、隣に寄り添って、互いの温もりを感じて、その存在を確かめて。
たまに目が合うと、触れるだけのキスをして。
そうして数十分過ごしてから、私は自分の眠る場所に戻った。
この日もそうして終わるのだろうと、奈々穂さんの隣に腰掛けたその時、扉が突然開かれた。
「!」
慌てて立ち上がると、そこにはパジャマを着た副会長がいた。
「な、何だ、久遠か」
奈々穂さんも慌てていたのか、振り向くとベッドの隅に移動していた。
私達の関係は、周囲の人間には秘密にしていた。私が隠密という事もあるが、同性同士で付き合っていると知られれば、これ以上ない騒ぎになってしまう。
恐らく、二人の関係を知っているのは副会長だけだろう。
私達の想いに気付き、二人が恋人になった切っ掛けをくれたのも副会長だった。
直接報告はしなかったが、彼女の事だから言わなくても分かっているのだろう。
その副会長は、扉に背を預け、呆れた表情で私達を見下ろしていた。
「な、何だ、久遠。私達に何か用か?」
恐る恐る私の方に近付きながら、奈々穂さんが口を開いた。
確かに、こんな時間に起きている副会長は珍しい。普段は美容に悪いと、誰よりも早く眠ってしまうのに。
何か急用でもあるのだろうか。まさか、隠密の任務でも?
「……」
「何か言ったらどうだ?」
何も言おうとしない副会長に痺れを切らしたのか、奈々穂さんは少し苛々しだした。
すると、副会長は溜息を一つ吐いて、何かを呟いた。
「……いですわ…」
「ん?」
「え?」
何を言ったのか聞き取れず、奈々穂さんと私はおかしな返事をしてしまった。
「…久遠、今、何て――」
「じれったい、と言ったんですわ」
じれったい…。どうしてもっと速く解決、若しくは実現出来ないのかと思って、落ち着いて事の成り行きを見ていられない気持ち…。
辞書に書かれたままの通りを頭の中で復唱しながら、副会長が何を言わんとしているのかを考えた。が、分からなかった。
奈々穂さんも同じだったのか、まるで分からないといった顔で副会長を見ていた。
「じれ…久遠、それは一体どういう意味だ?」
「どういう意味も何も、そのままですわよ、奈々穂さん」
「?」
すると副会長はつかつかと私達の所まで歩き、正面に仁王像の如く立ち、そして見下ろされる。
その出で立ちは少し、いや、かなり怖い。
「まだお分かりにならないのかしら…琴葉」
「は、はい」
名前を呼ばれて、反射的に背筋を伸ばす。副会長は私の肩を掴んでベッドに座るように促された。
そして、僅かに微笑む。
「奈々穂さんと琴葉が恋人になってから、どの位かしら?」
「えっと…二週間程ですが…」
正直に話してしまったのは、やはりこの人が上司だからだろうか。私の言葉を聞くと、副会長はまたも溜息を吐いた。
「…!何だ、言いたい事があるなら言え!」
その事に文句があるのかと思ったのか、奈々穂さんは少し声を荒げた。
「大きな声を出したら、他の皆さんが起きてしまいますわよ」
奈々穂さんを一言で制して、副会長は腕を組み、目を閉じて静かに話した。
「恋人になって二週間…それなのにまだキスだけ…」
「!!」
二人の顔が一気に赤くなる。それは本当の事だけど、改めて口にされると恥ずかしくなる。というか、この人はどこまで知っているのだろうか。
「深夜、皆さんが寝静まった頃に逢引するのは構いませんが、そろそろ次の段階に上がってもよろしいのではなくて?」
「…次の…」
「…段階?」
鸚鵡返しをする二人を尻目に、副会長は更に続けた。
「そろそろ、エッチの一つや二つ、してもよろしいのでは?」
「―――っ!?」
そして、現在に至る。
副会長は言いたい事だけ口にすると、「今夜はまゆらさんのところにお邪魔しますので、どうぞごゆっくり」と言って部屋を後にした。
何だか無責任な人だ。この状況をどうすればいいのだろう。
奈々穂さんはあれから何も喋らない。真っ赤な顔で俯くだけだ。
副会長の言う事は理解できる。しかし私にとっては付き合いだして、まだ、二週間だ。いつかはそうなる事も考えるけれど、まだ早い気がする。
それに、私はまだ中学生。それなりの知識は持っていても、そんな事を出来るはずがない。
かといっても、いつまでもこのままじゃ時間が無駄に過ぎるだけだ。
キスだけで真っ赤になる奈々穂さん。彼女にもまだ早いと思う。
誰に何を言われても、二人の気持ちが変わらなければそれでいいのではないのだろうか。
何も無理して背伸びする必要はない。
時間も時間だ。今日はもう帰ろう。そう思って、奈々穂さんに声を掛けた。
「…奈々穂さん」
ただ名前を呼んだだけなのに、奈々穂さんはビクッと身体を大きく震わせた。
気持ちは分かるが、そんなに過剰反応しなくてもいいような気がする。私自身が拒絶されたみたいで悲しくなる。
「…あの」
今日はもう帰りますと、そう言おうとした。けれど、言えなかった。
いつもよりも強い力で、奈々穂さんに抱き締められたから。
肩口に顔を埋められている為、表情は分からなかった。けれど、髪に見え隠れする耳の色から、きっと真っ赤になっているのが予想出来た。
「な、奈々穂、さん…?」
突然の行動に思わず戸惑う。私の顔も紅くなっていく。
「…こ、琴葉は、いいのか…?」
「え?」
ゆっくりと身体を離され、真っ直ぐな瞳に見つめられる。
真剣な眼差し。それは今まで、奏さまにしか向けられなかったもの。
「…わ、私は、その…琴葉だったら…い、いい…ぞ?」
それは、副会長の提案を受け入れるという意味なのだろうか。
「……奈々穂さん」
心臓が激しく動き出す。
「私は、琴葉が好きだ…だから…」
頬を紅く染めたまま、上目遣いで見ないで欲しい。
そんな可愛い顔をされたら、どうしていいか分からなくなるじゃないですか。
言葉の変わりに、唇に触れて返事をした。
「…こ、琴葉…」
「…私も好きです…奈々穂さん…」
副会長に促される形になってしまったのが少しだけ引っかかるけれど、いつかはこうなる事が自然だと言い聞かせよう。
正座の姿勢を崩さないまま、向き合って。
「…よろしくお願いします」
と、互いに頭を深々と下げてから、再び向き合う。
「………」
この場合、どうすればいいのだろうか。
一応、基本的な知識は持ち合わせているが、お互いに経験はないから、どちらかがアクションを起こさなければ先程から進展はないだろう。
ここは、年上である奈々穂さんに任せるべきなのだろうか。
そんな事を考えていると、奈々穂さんが口を開いた。
「…あ、そ、そういえば、聞いた話によるとだな」
どこからか情報を入手していた奈々穂さんは、少し早口になった。
恥ずかしい時の癖。そんな些細な行動の一つ一つが愛おしい。
「す、する方よりも、される方のが負担が掛かるらしいんだ…だから…」
「……?」
「琴葉はまだ、中学生だし、というか、中学生相手にこんな事していいのか…じゃなくて!」
独り言のような自問自答を聴きながら、次の言葉を静かに待った。
「…だから…琴葉には…負担を掛けたくないから…」
奈々穂さんが何を言おうとしているのが分かった。
私に負担を掛けたくないというその気持ちが嬉しい。自分の事を想ってくれているという実感を覚える。
紅潮した頬に手を添えて、微笑む事で答えた。
「分かりました。私が奈々穂さんを抱けばいいのですね?」
「…っ!!バッ、バカ!!ストレートに言うな!!」
「す、すみません…」
私は何か間違った言い方をしたのだろうか。取り合えず小さく謝り、奈々穂さんに口付けた。
「……ん」
触れるだけのキスはもう何度もしているのに、この恋人は未だに慣れてくれない。
もちろん、私だって緊張するし、ドキドキする。けれど、ここまで身体を硬くする事はない。
一度離れて、もう一度口付ける。
何度も啄ばみ、角度を変えたり、ゆっくりと緊張を解いていく。
やがて熱を帯びた吐息が互いの唇を濡らし、それが小さな水音を立てていく。
「ん…ふ…ぅん…」
悩ましげな奈々穂さんのこもった声が、脳を痺れさせる。
頭の中の性知識を総動員させて、次はどうすればいいのかを思案する。けれど次第に麻痺していく思考の中では、そうやることすら出来なくさせた。
自然に身体が動いていく。私はそれに逆らわず、本能のままに任せた。
吐息で濡れた唇の輪郭を舌でなぞると、奈々穂さんの身体がびくっと反応した。
片手を背中に回して、優しく抱き締める。怖くないと、言葉の代わりに。
「ん…んぁ…」
下唇を舐めると、その口が僅かに開かれた。その隙間に舌を滑らせ、口腔内に侵入する。
「んんっ!!」
舌先で軽く歯を撫でる。奈々穂さんの唾液を舌に絡めながら、その奥に縮こまったままの舌を見つける。
ざらつく感触を楽しみながら、奈々穂さんの舌を絡め取ろうとするが、なかなか動いてくれない。
仕方なく、私は中に溜まった唾液を吸い込み、それを呑み込んだ。ゴクッと咽喉を通る音が部屋に響いた気がした。
「…っはぁ…はぁ…」
想像以上に興奮していたのか、自分の息が荒くなっているのに気付いた。
当たり前だ。好きな人に触れているのだ。興奮しない方がおかしい。
一度深く息を吐いて、また奈々穂さんに口付けしようとしたその時。
奈々穂さんは両手を私の背中に回して、誘うように口を開いた。
その行為が、私の理性を壊そうとする。
誘われるまま、舌を入れると、奈々穂さんもおずおずと舌を伸ばし、私のそれと絡まろうとした。
「ん…んぁ…む…」
「んっ…ぅん…」
次第に大胆になっていく動き。混ざり合った互いの唾液が、口の端から零れて、奈々穂さんの顎を、咽喉を濡らした。
息をする事も忘れてしまいそうになる程、その行為に酔い痴れていた。
深く口付け合ったまま、私はゆっくりと奈々穂さんの身体を押し倒した。乱暴にしないように、優しく。
体勢が変わり、重力がある事も相まって、二人の唾液が今度は奈々穂さんに飲まれていく。
「ん…んく……っはっ、はぁ…」
呑み込まれなかった唾液が、とろりとした糸のように二人の唇を繋げていた。
見つめる瞳は、潤んでいた。
「…お、おい、琴葉…」
「はい…?」
荒い息を吐きながら、奈々穂さんが言葉を発した。
「は、初めて…だよな…?」
「…?…はい…」
何故そんな事を疑うのだろうか。そう訊ねると、何でもないと苦笑していた。
問題がないのなら構わないと思う一方で、次はどうしようと考えていた。
次の行為に進むには、まずこの寝間着を脱がせなければならない。
私は奈々穂さんの服に手を掛けて伺いを立てた。
「…脱がしていいですか?」
「だっ、だからどうしてお前は一々そうストレートなんだ!!」
私はまた間違えてしまったらしい。
今夜の寝間着は普通のパジャマだった。ジャージだったり、ネグリジェだったりと、その日の気分によって違う。
個人的にはネグリジェが良かったなどと、どうでもいい事を考えながら、ボタンを一つずつ外していった。
全てを外し左右に開くと、下着を付けていなかったのか、形のいい胸が露わになった。
「…っ!」
奈々穂さん自身も忘れていたのか、慌てて両手で隠してきた。
それじゃあ何も出来ないと、胸を覆い隠す手に自らの手を重ねた。
「…隠さないで下さい…」
「そ、そんな事言っても…恥ずかしい…じゃないか…」
だから、そんな潤んだ瞳で見ないで下さい。これ以上理性が破壊されたら、何をするか分かりませんよ?
私はゆっくり奈々穂さんに覆いかぶさって、首筋に顔を埋めた。
少し上を向いて、軽く耳に口付けし、そのまま唇を滑らせていく。首、鎖骨、肩と、剥き出しになった素肌に唇が触れると、頭上から妖しい吐息が零れる。
「ん…ふ…」
重ねていた手の力が緩むのを感じて、その手を左右に持っていく。
豊かという訳ではないが、特別小さくも無い胸。程好く締まった身体の線があまりにも綺麗で、思わず感慨の溜息を零した。
「あ、あまり…見るな…」
恥ずかしくて堪らないのか、奈々穂さんは顔を背けた。そんな仕草でさえも、私を悦ばせるだけだとは気付いていないらしい。
「…綺麗です…奈々穂さん…」
素直な気持ちを伝えて、私はその柔らかい胸に触れる。
「…っ!」
軽く揉んだだけで反応を見せる。胸の谷間を舌で舐めると、汗が滲んでいたのか、僅かな塩味がした。
肌は益々上気し、互いの呼吸も乱れてくる。
片手で円を描くように乳房を弄りながら、空いた一方の乳房を舌で弄った。
「んぁっ!」
初めての、はっきりとした嬌声を聴いて、私の興奮は頂点に達した。
いつもよりも高い声。女の声だった。
その声をもっと聴きたくて、聴かせて欲しくて。手と舌の動きを激しくさせる。
強弱をつけて乳房を揉み、次第に硬くなってきた先端の突起を、親指と人差し指で摘まむと、クリクリと擦るように弄る。
もう一つの方は舌で輪郭をなぞるように、円を描きながら乳首に近付く。やがて辿り着くと、そのまま口に含んで舌で転がす。
「ん、ふぅっ、あっ…!」
一度出てしまったら抑えられないのか、それとも無意識に漏れてしまうのか。奈々穂さんの口からは甘い声が奏でられる。
この声を聴く事の出来るのは私だけだ。
彼女を蕩けさせているのは私だけだ。
他のメンバーも、奏さまだって知らない金城奈々穂を、知っているのは私だけだ。
意味の無い勝利を宣言し、私は更に愛する人を知る為に、その手を下に伸ばした。
躊躇する力も抜けたのか、下半身を覆うものは何の抵抗も無くすんなりと脱がせる事が出来た。
脚の間に身体を入れて、少しずつ開いていく。
荒い息を抑えられず、私は奈々穂さんの中心に瞳を奪われる。
薄いショーツの中心は、汗と、汗とは違うもので湿っていた。
「っ…こ、琴葉…」
位置をずらした私の頭を、奈々穂さんは両手でそっと掴んだ。
瞳からは、今にも涙が零れ落ちそうになっていた。
「…嫌なら、これ以上触りません」
いくら欲情しているとはいえ、好きな人を傷つけたくは無い。
ましてや、これから触れようとしている場所は、女性にとって一番大事な場所だ。
だから、奈々穂さんが嫌だといえば、それ以上の事はするつもりはなかった。
私の言葉に対して、奈々穂さんは首を左右に振った。
「…い、嫌じゃない…それは、本当だ…ただ…」
「…怖い、ですか?」
奈々穂さんは小さく、けれどはっきりと頷いた。
処女にとって未知の場所。恐怖を感じるのも分かる。触れる私でさえ、怖いから。
けれど、このまま中断しても、快感を感じている彼女にとっても辛い事。嫌でないのなら、高みに昇らせなければならない。
額の汗で張り付く前髪を梳いて、頬に優しく口付ける。
「…琴葉…」
私の名前を紡ぐ唇にも触れてから、下の方に移動した。
優しくショーツを脱がしていくと、とろとろとした愛液が付着しているのが目に付いた。
今までの愛撫が想像以上に彼女を感じさせていたようで安心する。
秘所が濡れていれば、痛みも減るだろう。
「…奈々穂さん…」
綺麗に生え揃った恥毛を掻き分けて、その割れ目を指で上下になぞる。
「んぁっ!あ、はぁっ、こ、とは…!」
厭らしい水音が、部屋に響く。その音に羞恥を感じているのだろうか、奈々穂さんは目をぎゅっと瞑っていた。
何度か往復させていると、膣に溜まっていた愛液が零れ落ち、私の指を更に濡らしていく。
「怖がらないで下さい…奈々穂さん…」
貴女を傷つける事はしないから。
「…んっ、こ、こと、はぁ…」
少しだけ開かれた瞳。目尻に流れた涙を舌で拭うと、奈々穂さんは私の背中に手を回した。
「…奈々穂さん」
呼び掛けると、奈々穂さんは一つ頷いた。心の準備が出来た事を教えてくれたのだろうか。
どちらともなく口付けを交わして、私はゆっくりと奈々穂さんの膣に指を沈めた。
「んんっ、いっ、んあぁッ!!」
指の先端を挿入し、ゆっくりと肉壁を解していく。
膣内は熱く、まるで指が溶けてしまいそうだった。
奈々穂さんは背中を反らし、痛みに耐えるような表情をした。
「…痛いですか?」
一度動きを止める。その間も、愛液は絶えず分泌し続けていた。
「へ、平気、だ…っん…」
その言葉を信じて、再び指を動かす。今度は先程よりも深く挿入する。
「ん…く…あ、や…」
指を強く締め付けられ、このまま動くと益々痛みを与えてしまう。
「奈々穂さん、力を抜いて下さい…」
それ以上の侵入を止めて、もう一度入り口付近を撫でた。
息を整えながら、奈々穂さんは私の身体をきつく抱き締めた。
「琴葉…大丈夫だ…だ、だから…続けてくれ…」
掠れる声に思わず震えながら、私は行為を再開した。
大分刺激に慣れたのか、指は奥まで入れる事が出来た。
「はぁっ、あ、ぅ…」
「…動かしますよ…奈々穂さん…」
前後に出し入れを繰り返し、奈々穂さんの表情と声に神経を集中させる。これ以上痛がらせる訳にはいかない。
そのどんな些細な変化も見逃さないようにと。
しかし、予想と反して、奈々穂さんの表情と声は、次第に艶を帯びていた。
「ん、ん…あっ、はぁん…!」
痛みが快感に変わっていったのだろうか。指の動きを速くすると、その声は高く、大きくなった。
「あぁっ、や、あん…あッ!」
「…気持ちいいですか?」
「だっ、から…訊く、な…ば、かぁ…っ!」
私はやっぱり何かを間違えているのだろうか。何がいけないのかが分からない。今度、副会長に訊いてみよう。
上下、前後に動かして、絶えず刺激を与え続ける。
背中に置かれた手に力が込められ爪が食い込む感触を感じた。
跳ねる奈々穂の身体を半ば押さえつけるように抱き、秘所の上にある陰核を親指で擦った。
「あぁんッ、あ、やぁっ、こ、はぁ…!」
「奈々穂さん…っはぁ……奈々穂さん」
「や、ら…なん、か、あ…くるっ…!くる、よぉ…ことはぁ…!」
それは絶頂の合図だろうか。
私は固く勃起した乳首を甘噛みし、指の動きの速度を速めた。
「ふぅッ…!あ、あ、ん、あん!んあぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
泉の湧き水のように愛液を溢れさせながら、奈々穂さんは絶頂に達した。
荒い息を整えながら、何度も口付けを交わした。
そのまま私は身体を奈々穂さんの隣に、寄り添うように寝転がった。
「…琴葉…初めて…だよな…?」
「……はい…」
どうしてこうも疑り深いのだろうか。
「いや、その…初めてなのに…その…何て言うか…」
「…上手に出来ましたか?」
「――っ!だから、どうして平然とそういう事が言えるんだ、お前はっ!!」
「…すみません」
どうやら私は最後の最後まで何かを間違えてしまったらしい。その事に少し不安になる。
すると、奈々穂さんは優しく私の髪を指で梳かしながら、微笑んでいた。
「……正直癪だが…久遠には感謝しなくてはいけないな…」
「え?」
「久遠のお陰でお前と…その、こうしていられるし…」
腕を引き寄せられて、温かい温もりに包まれる。
「…奈々穂さん…」
「私はお前が好きだ…だから…」
身体に僅かな隙間を空けて、互いの瞳を見つめ合う。
吸い込まれそうな、綺麗な瞳。
「ずっと…傍にいてくれるか…?」
そんな事、訊かなくても分かっているくせに。
本当にこの人は疑り深い。
耳に唇を寄せて、素直な気持ちを囁いた。
「…私は、あなたを愛しています…」
「琴葉…」
「傍にいます…ずっと…」
信じて欲しい。偽りの無い、この想いを。
あなたの気持ちが変わらない限り、私はあなたの傍を離れる事はないのだから…。
463 :
銀:2006/01/22(日) 14:57:00 ID:/w41H483
以上です。
>>389さん、いかがだったでしょうか。
文章が毎回同じようなのは自分の力不足ですねぇ…本当、すみません…。
こんな拙い文章で良ければ、リクエストとか受け付けますので。
ただ、あんまりマイナーなのは、ちょっと…いや、かなり書き上げる自信がないので。
書けないものだったらすみません。
>>463 >>389氏ではないですがグッジョブ!!でつ
初めてリアルで更新されてく様を目撃しますた
裸でワクテクしながら待ってた甲斐がありますた
THX!!
エロエロGJ!!
期待以上でしたわ。有難うございました
エロー
舞台裏の久遠×まゆらが見たい…
GJ!エロくてイイ
機会があればこの続きで奈々穂×琴葉もかいてホスィ…
俺的には奈々穂は攻めのイメージがあるんだか…
奈々穂には、奈々穂×まゆらの時のようなヘタレ攻めがよく似合う
俺的には奈々穂は受けのイメージだけど、へたれ攻めなら極上一似合う
しかし銀さんの琴葉の天然系攻めも良かった。モエス
>>463 いつもながらGJ
奈々穂カワイス
この二人の絡みはあまりないので、二人が好きになるきっかけというか
エピソードを入れると話に奥行きが出ると思う・・・
が、それだと話が長くなりすぎるか。
>「今夜はまゆらさんのところにお邪魔しますので・・・
先生、ここの所を詳しく!
472 :
銀:2006/01/24(火) 13:59:21 ID:lkHgqIK2
皆様、感想ありがとうございます!
何か思ったより好評だったみたいなので、この二人でまた何か書いていこうと思います。
その続きというか、久遠×まゆらを書いてみたので投下します。
タイトル『敏腕会計士の受難』です。
「あれ、久遠さん。こんな時間にどうしたんですか?」
来月の予算編成の作業中、部屋の扉をノックする音がした。
時計を見るとあと一時間足らずで明日になる頃合。こんな深夜に一体誰だろうと思いながら、私は玄関に向かった。
扉を開いた先には、副会長の久遠さんがいて、私は少し驚いた。
普段から夜更かしは美容の敵だと豪語する久遠さんが、こんな時間まで起きている事。
そして何より、久遠さんは滅多に私の部屋には来ないから。
「こんな時間に申し訳ありません。実は、部屋の暖房の調子が悪くて、まゆらさんの部屋に一晩泊めていただこうと思いまして…」
寝間着姿の久遠さんは、僅かに身体を震わせていた。
真冬の廊下は寒い。しかも今は深夜。このまま立っていたら私の身体も冷えてしまう。
詳しい事は中で訊く事にしよう。
「あ、取り合えず入って下さい」
「お邪魔しますわ」と言って、久遠さんは部屋の中に入っていった。
話を聞くと、同室の奈々穂さんは既に眠ってしまっているらしく、一人部屋の私のところにやって来たらしい。
確かに、他のメンバーは相部屋で、一人部屋は私とシンディさん位だ。もっとも、シンディさんは普段、車の中で過ごしているから、部屋がないのとほぼ同じだ。
消去法の選択なら納得のいく事で、私はそれを快く了承した。
「そういう事情ならいいですけど、暖房、壊れちゃったんですか?」
「え?」
「具体的にどういう状況なのかによって、修理代の計算が…」
言いながら算盤を持ち出すと、久遠さんは少し慌てた様子でそれを遮った。
「そ、それは明日、きちんと調べますわ。もう夜も遅いですし、まゆらさんもお疲れでしょう?」
何だかはぐらかされたような気がしたが、確かに今日はもう遅い。
幸い、明日は土曜日。学校は休みだから、作業の続きは明日に回した方がいいかもしれない。暖房の方も、明日きちんと調べよう。
「う…ん、そうですね、明日にしましょうか」
そう言って椅子から立ち上がり、二人で寝室に向かってから、私はある事に気付いた。
この部屋は元々一人部屋の造りになっている。だからベッドも当然シングルサイズが一つしかない。
「…えっとぉ…」
何となく躊躇している私を置いて、久遠さんはとっととベッドの中に入っていった。
「まゆらさん、どうしたんですの?」
布団の中に潜り込み、我が物顔でベッドの中心に身体を横たえる久遠さん。いつの間にか手に取っていたリモコンで暖房をつけ、温度操作とタイマーをセットしていた。
此処、一応私の部屋なんですけど…。
「寝ないんですの?」
何時までもベッドの前に立ち尽くす私に訝しげな視線を送る久遠さん。
シングルサイズのベッドが一つしかないのだから、一緒に寝るのは必然になる。
夏だったらソファーで眠る事も出来るが、こんな真冬でそんな選択肢はありえない。
「やっぱり、一緒に寝るしかないんですよね…」
そんな私の呟きが聴こえたのか、久遠さんはクスッと笑った。
「女の子同士ですもの、何か問題でも?」
そんな言い方をされると、自分が変な想像をしているみたいで恥ずかしくなる。
「な、何もありませんけど…」
「なら、早くなさって、まゆらさん。布団が冷たくなってしまいますわ」
「………」
一応、と言うか、確実にこの部屋の主は私なのに。
久遠さんはベッドの真ん中辺りに身体を陣取っていた。
サイズ的に二人で寝るのは厳しいのだから、もう少し壁際に寄ってくれてもいいのに。
かといって私の方が隅に寄れば、ベッドから落ちてしまう。
私は仕方なく、久遠さんの身体に密着する姿勢で布団の中に潜り込んだ。
久遠さんに背中を向けて、リモコン操作で部屋の明かりを消した。
その瞬間、久遠さんの腕が私の身体に巻きつくように回された。
「く、久遠さん!?」
驚いて、思わず大きな声を出してしまう。
「ごめんなさい、まゆらさん。でも、寒くて…」
言いながら、更に身体を密着させてくる。背中に、柔らかい感触を感じた。
「ちょ、ちょっと久遠さん!その、胸が…!」
気付けば羽交い絞めされているような格好になっていた為に、後ろを振り返る事も出来なかった。
「胸が、どうかしまして?」
笑みを含んだ声。言いながら、なおも胸を押し付けるように身体を寄せてくる。
この人、絶対確信犯だ。
これ以上何かされないうちに離れようと身を捩るけど、しっかりと抱き締められているから、小さくもがく事しか出来なかった。
「…まゆらさん…すごくドキドキしていますわ」
「ひゃぁっ!?」
突然、胸の辺りを触られた。
久遠さんは私の胸を両の掌で覆うようにすると、耳元に息を吹きかけた。ゾクッとしたものが背筋を駆け抜ける。
「んっ!」
「ふふ…まゆらさんは、耳が弱いんですのね…」
囁きながら、その手を更に揉むように動かしてくる。
「ちっ、ちょっと、久遠さん…冗談キツイですよぉ…」
「あら、冗談でこんな事は出来ませんわ」
服の隙間から、少しずつ指を入れてくる。
「えぇっ!?じゃ、じゃぁ…本気なんですかぁ?」
「ふふ…さぁ…どうかしら…」
何か含みのある笑みを漏らしながら、ボタンを一つずつ外してくる。
未だ動く事もままならない私は、されるがままになってしまう。
上のボタンを三つ程外したところで、久遠さんの手が素肌に触れる。
胸に触れたその手の冷たさと、撫でるようなその動きに、身体がビクリと反応する。
「んっ…!」
「可愛いですわ…まゆらさん」
肌蹴たところから、ゆっくりと寝間着を剥ぎ取られていく。
露わになった素肌に、温かく湿った何かが這っていく。
「ん、ぁ…」
首から肩にかけて滑るそれが、久遠さんの舌だと分かった頃には、私の思考は熱に浮かされ始めていた。
背中を舐めながら、流れるように移動する手。私が気付かない程自然な動きで、あっという間に上半身を裸にされた。
「っはぁ…はぁ…く、おんさん…」
いつの間にか荒くなった息遣い。仰向けにされた身体に、久遠さんは覆いかぶさってきた。
「まゆらさんの肌、綺麗ですわね…とっても滑々してますわ…」
久遠さんは一度起き上がり、自分の上着に手を掛けた。
その隙に逃げる事も出来たのに、抗う力が抜けた身体は思うように動かなかった。
パジャマを脱いだ久遠さんの身体は、薄暗い部屋の中でも分かるほど、白くて、眩しくて、綺麗だった。
「う……」
そして、嫌でも目が胸にいってしまう。一つ下のはずなのに、何だか不公平な気がする。
「どうかしまして?」
小さく首を傾げた姿が、不覚にも可愛いと思ってしまった。
もうこの行為から、というか久遠さんからは逃げられないと判断した私は、そっとその手を伸ばし、豊かな乳房に触れた。
「あんっ!ん、まゆらさん…」
「久遠さんの方が綺麗じゃないですかぁ」
普段から人一倍美容に気を使っているだけある。吸い付くような滑らかな肌は、触れている私も気持ちが良かった。
素肌の感触を楽しみながら、指と手で胸を揉んでいく。
「ん…あ、まゆらさ、ん…」
艶を帯びた声が上から降ってくる。それが私を興奮させる。
いつも予算を好き勝手使う久遠さんに、細やかな仕返しとばかりに胸を弄んだ。
「あぁっ、や、まゆらさんっ、ぁん!」
やがて私の手の上に、久遠さんは手を重ねて動きを止めると、そのまま胸から剥がして、私の顔の両脇に落とした。
「…もう…まゆらさんたら…酷いですわ」
妖艶な微笑みを浮かべながら、ゆっくりと私の顔に近付いてくる。私は咄嗟に目を閉じた。
「ん…」
久遠さんの柔らかい唇が私のそれに重なって、小さな水音を立てた。
一度離れたと思うと、今度は舌で唇をなぞられ、徐々に口腔内に侵入しようとしてくる。
私は僅かに口を開いて、その舌を招き入れた。
熱い舌が、歯列をなぞり、歯と歯茎の境目を突っつくように動く。
呼吸をする隙を突いて、私も舌を伸ばし、久遠さんのそれに絡みついた。
「んぁ…ぅむ…ん」
「ん…ちゅ…」
互いの唾液を交換するように、何度も深く口付け合う。
私の手は無意識に、久遠さんの背中に回していた。
やがて久遠さんの唇が離れたかと思うと、濡れたその唇は、今度は私の胸に触れた。
「あんっ!」
「まゆらさんたら、意外とエッチですのね…もうこんなに硬くして…」
胸に唇を触れさせながらそう言って、胸の先端を指で摘ままれる。
「あ、んっ!」
クリクリと指で擦り、かと思うと指で弾かれたり。反対側の乳首は、口に含んで、先程のキスのように、巧みな舌の動きで刺激を与えられる。
同時に違う快感を感じて、私は悲鳴に似た嬌声を上げてしまう。
「ん、あぁっ、や、久遠さ、そこっ…やぁ!」
声を抑える事が出来ない。
「気持ちいいでしょう?…まゆらさん…」
「ん、そ、それは…」
気持ちいい。けどそれを素直に伝えるのは何だか癪で、私は顔を背けた。
「…まゆらさんたら、素直じゃありませんのね…でしたら…」
言いながら、久遠さんは下の方へ移動した。
そして素早くズボンを脱がし、脚の間に身体を入れる。
「や、ちょっと、久遠さんっ!?」
慌てて脚を閉じようとするけれど、既に身体を入れられていた為、その抵抗は無駄に終わった。
「もうこんなに濡れていますのに、気持ちいいと認めませんの?」
ショーツの上から割れ目を撫でられると、くちゅっと厭らしい摩擦音がした。
「んくっ!」
上下を何度も往復し、分泌され続ける愛液が更にショーツを汚していく。
久遠さんの指は、やがてそのライン上にある一点に中指を突きたてた。
「あぁんッ!!」
その場所を小刻みに動かして、細かく振動させると、身体が痙攣するように大きく震えた。
ショーツ越しに陰核を刺激され、下着はもうその役割を放棄する程に愛液で濡れている。
ぬるぬるとした感触に、羞恥と嫌悪感を覚えた。
「まゆらさん、気持ちいいでしょう?」
「あっ、あっ、やぁっ、んぁっ!」
「正直に言っていただけたら、もっと気持ちよくさせてあげますわよ?」
そう言って、ぐちゅぐちゅとワザと大きな音を立ててくる。
思考は既に快楽に侵されて、まともな判断が出来なくなっていたばかりか、更なる快感を得たいという本能が口を開かせた。
「あっ、いい、で、すっ!んっ気持ち、いッ!」
「ふふふ…厭らしいですわね、まゆらさん…」
久遠さんはショーツに手を掛けて、一気にそれを下ろすと、愛液に塗れた秘所に躊躇無く指を突き立てた。
「ああぁぁぁっ!!」
激しい快感の波が一気に押し寄せ、私は軽く絶頂に達してしまった。
それに気付いているのかいないのか、久遠さんは指の数を増やし、更に刺激を加え続ける。
膣に指を出し入れする度に蠢く膣口の動きと、溢れる愛液を久遠さんは笑顔で眺めていた。
「んっふぅッ、う、あぁんッ!」
「可愛い声…そんなに気持ちいいんですの?」
「あ、あぁんっ、いいっ、すご、いいッ!!」
「…ふふ…」
私の腰が無意識に揺れ、その動きに久遠さんは満足するような笑顔を浮かべた。
親指を剥き出しになった陰核にあてがって、擦るように弄られる。
再び訪れる絶頂の気配を感じて、それを必死に久遠さんに伝えた。
「あっ、くお、んさんッ!わたっ、し、…もぉっ、イッ…!」
「いいですわよ…どうぞイッて下さい、まゆらさん」
「あ、あっんぁっ、あ、あぁぁぁぁぁッ!!」
背中を反らし、二、三度大きく痙攣させながら絶頂に達した。
「っはぁっ、はぁ、ん、っは…」
息を荒げ、ベッドに深く身体を沈める私を見下ろしながら、久遠さんも下半身の衣服を脱ぎ捨てた。
「…まゆらさん…私にも…」
妖しく揺らめく瞳に抗えず、私は頷き、久遠さんの肢体に手を伸ばした……。
「……ん…」
ふと目を覚ますと、時計はもう昼過ぎを指していた。
あれから何度も受け攻めを繰り返し、気付けば朝になっていた。
私と久遠さんは抱き合いながら乱れるシーツに包まっていた。
身体がだるい。腰が重い。動きたくない。何でこんな事になったのだろうと、いくら考えても良く分からない。
こんな事になった元凶は、未だに夢の中。穏やかな顔で静かに寝息を立てていた。
寝顔だけ見れば、まだ少し幼げで可愛いのにと思いながら、床に散らばった寝間着を手に取る。
気だるい身体を無理矢理起こし、軽く身支度を整えると、扉を叩く音がした。
「…誰だろ…」
のろのろと身体を動かし、扉を開けると奈々穂さんが立っていた。
「…奈々穂さん?あ、おはようございます…」
「あぁ、おはよう、と言ってももう昼過ぎだがな」
そう苦笑すると、「久遠はいるか?」と尋ねてくる。
「えっ!?く、久遠さん、ですか…?」
いる。いるけど今はまずい。何故なら久遠さんはまだ裸のまま眠っているのだ。下手に昨日の事を知られると、非常にまずい気がする。
「…い、いや、それがまだ……あれ?」
そこでふとした疑問が浮かんだ。
「どうして久遠さんが此処にいるって知ってるんですか?」
「え?いや、久遠が昨夜…あ、そ、その…まゆらの部屋に行くと…」
奈々穂さんは何だか顔を赤らめてもじもじしながら言った。
「え…?」
何だか辻褄が合わない。久遠さんは昨夜、此処に来た時に奈々穂さんは既に寝ていたと言っていたような…。
「…久遠さん…部屋の暖房が壊れたからって…」
「暖房?何の事だ?」
不思議そうな顔をする奈々穂さんを放置して、私は寝室に駆け足で戻った。
「ちょっと、久遠さん!」
勢いで名前を呼ぶと、いつの間にか起きていたのか、久遠さんは上着に腕を通していた。
「あら、まゆらさん。おはようございます」
「おはようございますじゃないですよ!どういう事ですか!?」
すると久遠さんは立ち上がって玄関にいる奈々穂さんの方を見てから「あぁ」と呟いた。
「もうばれてしまいましたのね」
「ばれたって…じゃあ部屋の暖房が壊れたっていうのは…」
「嘘ですわよ」
しれっと言いのける。
「えぇ〜!?な、ちょ、ちょっと、久遠さん!?」
「いつも会計の仕事に追われているまゆらさんの心身の疲れとストレスを癒そうと思いまして、一策練ったんですのよ」
「何ですか、それぇ…もう、余計に疲れましたよぉ…」
それならもっと別の方法はなかったのだろうか。というか、いつも会計の仕事を増やしてるのは久遠さんじゃないですか。
「あら、それは申し訳ありませんわ。何でしたら、今夜も…」
「もう結構ですぅー!!」
久遠の真意は謎に包まれたまま、まゆらの悲痛な叫びは、極上寮に響いていった。
その夜、まゆらの部屋に久遠が訪れたのかどうかは、また別の話……。
479 :
銀:2006/01/24(火) 14:20:52 ID:lkHgqIK2
以上です。
今回少しオチに悩み、若干納得のいく完成が出来なかったので申し訳ありません…orz
何にも考えずに書き始めたのがいけなかったみたいです。
実は私、今月いっぱいまで暇です(笑)
やる事なければ何かしら書いているので、また出来上がれば直ぐに投下しますので。
今回の反省を活かし、今度はきちんと話を考えて完成させますので。
いやいや、よかったですよo(^-^)o
そんな銀さんに
聖奈×久遠をリクエストしてみる
お疲れさまです!
この後、まゆらが久遠にハマっちゃう展開とか期待してしまいます
奈々穂×久遠の浮気とか…琴葉にばれてムハー
引き合わせてくれたお礼に二人で責めるとか…
奈々穂&琴葉×久遠…
483 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 20:51:17 ID:z/TT71rf
すげ〜!!
現実逃避できました(笑
良い気分転換になりました〜。
銀さん乙です。
できれば1期生、2期生だけでなく5期生とかにも光を当てて欲しいです。
たとえばりの×香で鬼畜Hとか。
神宮司の力に目覚めつつあったりのは、内なる衝動によって精神の平衡を崩しつつあった。
そしてその歪みはクラスメイトである香に向けられた。
「ちょっと蘭堂さん、いきなり何をするの」
「たいしたことじゃないよ・・・最初は少し痛いけど、あとは気持ち良いだけだよ・・・」
「い、いやぁあああああーーー」
と、こんなの希望します。
若き神宮司は暗黒面へ落ちた
定期アナル調教要請
>>479 リクエストした者です。
すごい良かった、GJ!
まゆら分が補給できた。
488 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/26(木) 03:22:07 ID:dMGcaO0j
アナリストが俺以外にもいるとは・・・!
489 :
銀:2006/01/26(木) 12:00:18 ID:iQyV2Ifg
読んで下さった皆さん、感想いつもありがとうございます!
出来るだけ皆さんの意見を取り入れたいと思いますので、琴葉×奈々穂は引き続きちょこちょこ書いていきますので、待っていて下さい。
ここで流れを変えて、
>>484さんのリクエストを。
鬼畜というか、黒いりのを書いてみました。苦手な方はスルーして下さい。
>>480さん、聖奈×久遠はもう少々お待ち下さい。
では、黒りの×香(百合・ややダーク)
タイトル『masquerade』です。
冷たく乾いた風が教室の窓を叩く。
夕暮れに照らされて、空も校庭も茜色に染められていく。
放課後の教室、和泉香は一人でクラスメイトを待っていた。
「まったく、りのってばわざわざ呼び出さなくてもいいのに…」
香は独り言のように呟いた。
此処に香を呼び出した張本人、蘭堂りのは未だその姿を現してはいない。それが香を苛立たせた。
「もぉー…帰ったら買い物と掃除をしなきゃならないのにぃ…」
椅子に座り、机に突っ伏す。
大事な話があるから教室に残ってて欲しいと、掃除の前に一言だけ告げて、自分の清掃区域に移動したりの。
とっくに掃除など終わったはずなのに、どうして戻って来ないのだろう。
「また何か厄介な事に巻き込まれているんじゃないでしょうねぇ…」
自他共に認める天性のドジっ子。心配を通り越して呆れてくる。
その日、何度目かの溜息を吐いた時、教室の扉が開く音がした。
「ごめんなさい、和泉さん!遅くなりましたぁ!」
「遅くなったじゃないわよぉ、一体どれくらい待ったと思ってるの?」
走ってきたのか、りのの息は荒かった。
どうやらただ遅れただけのようで、香は少し安堵した。
りのは「ごめんなさい」と言いながら、教室の扉を静かに閉めて、鍵を掛けた。
「…何で鍵を掛けるの?」
その行動に、少し不審に思った香。
「あ、大事な話だし、他人に聞かれると困るから」
香の方を振り返り、笑顔で答えるりの。
そんなに大事な話なら、学校じゃない方がいいのではないだろうか。
香がそう疑問に感じる中、りのがゆっくりと近付いてきた。
上履きが床を叩く音がやけに耳につく。
「それで、話って何よ?」
何となく、いつものりのと雰囲気が違うように感じる香は、さっさと用件を済まそうと話を促した。
りのは笑顔を保ったまま、はっきりとした声で香に言った
「うん。あのね、和泉さんって、奏会長の事好きなんだよね?」
「…はぁ?」
それが大事な話の内容なのだろうか。香は訝しげな表情をした。そんな事を訊く為に、わざわざ人を呼び出したのか。
「いきなり、何よ、それ」
しかし、香は少なからず動揺した。
確かに奏の事が好きだ。それは周囲の人間も知っているとおり。けれどはっきりと言葉にして訊かれた事がなかった。
心の奥に秘めていた、本当の気持ちを土足で踏み入られたような嫌悪感。香は思わずりのを睨んだ。
しかし、りのは先程と同じ笑顔のまま、香にどんどん近付いてくる。その笑顔に、香は違和感を覚えた。
いつものような眩しい笑顔ではなく、作り笑いをそのまま貼り付けたようなりのの表情に、背筋にゾクッとしたものが走る。
言い知れぬ恐怖心を感じ、椅子から立ち上がろうとする香の肩を、りのは強い力で押さえ付けた。
「り、りの…?」
身体能力では圧倒的に劣るりのからは想像も出来ない強い力。
感じた事のない恐怖に苛まれ、香は僅かに身を捩るだけしか出来なかった。
「ちょっと…りの…何…?」
顔も表情も弱々しくなっていく香を、りのは変わらない微笑みを浮かべて見下ろしていた。
「和泉さん、知ってる?奏会長って、本当はすっごいエッチなんだよ?」
クスクスと声を漏らしながら、りのは香の頬をそっと撫でた。
「何…言ってんの…?」
憧れる人を愚弄するようなりのの口ぶりに怒りが湧き上がる。
「だって、私が奏会長の事好きって言ったら、直ぐに身体を開いたよ?」
「…え…」
りのの言っている言葉の意味が分からず、香は混乱した。
「奏会長は、私が好きなんだって。だから、和泉さんが――」
「な、何よ、それっ!?」
突然声を荒げる香。強い眼差しでりのを睨み付けた。
それが嘘でも真実でも、自分の憧れの人を愚弄するのは、誰であっても許さない。
「冗談でもそんな事言わないで!奏さまをそんな風に言うのなら、いくらりのでもっ――」
「ふぅ…ん…信じないんだぁ…」
瞬間、りのの顔から笑顔が消え、代わりに冷たい表情がそこにはあった。
頬を撫でていた手に力が込められ、両側を固定される。
「り、りの…!?」
「『…動かないでね』、和泉さん…」
その言葉が香の心に響き、身体の自由が奪われる。
「え、な、何?身体が…ちょっと、りの?」
「動かないでって言ったよね…」
温度のない声を発すると、そのまま香の唇を奪った。
「んんっ!?」
素早く舌を差し入れて、なおも深く口付ける。
声や表情とは対照的な熱い舌が、香の口腔を這い回る。
「んっ、む、んぁっ…ふ…」
りのは自分の口内で分泌される唾液をそのまま香の中に流し込んだ。
「んんっ!んっ、ん…んく…っ」
流し込まれた唾液を吐き出す事も出来ず、香はそれを呑み込むしかなかった。
ゴクリと咽喉を大きく鳴らすと、りのは満足げに微笑んだ。
「…どう?奏会長との間接キスだよ、和泉さん…」
子供ながらに少し背伸びをしたい香が夢を見ていたファーストキス。
きっと好きな人とするそれは、もっとずっとロマンティックなものだろうと想像していた。
少なくとも、こんな一方的なものじゃない。
唇を離すと、香は咄嗟に左手で唇を拭った。
「い、いきなり何をするのよっ!!」
込みあがる怒りのような感情を抑えきれずに、それをりのにぶつけた。
「そんなあからさまに拒絶されると傷つくよぉ〜…」
言うとその場に跪き、香のスカートの裾を捲った。
「りっりの!?」
りのの行動に驚愕する。逃げようにも、身体はまだ思うように動かない。
そんな香を半ば放置し、りのの手は更にスカートを捲り上げた。
まだ性的な知識に乏しい香は、自分が何をされるのかが分からない未知の恐怖に襲われる。
「ちょ…りの…何、するのよ…や、止めて…」
震える声は今にも泣き出しそうな雰囲気を漂わせていた。
そんな香を笑顔で見上げるりの。その瞳は、笑ってはいなかった。
「大丈夫だよ…痛いのは最初だけだから…」
腰の辺りまで捲り上げたスカート。香の下着が露わにされる。
「奏会長も悦んでたよ…だから、同じ事、和泉さんにもしてあげるね」
「や…ヤダ…りの…やめ、て…!」
りのはショーツ越しに香の秘所に触れる。
「気持ちいい事…いっぱいしようよ、和泉さん…」
「いやあぁっ!!」
掠れる様な悲鳴を上げるが、りのの手は止まってはくれない。
人差し指をあてがって、女性器のスリットをなぞると、香の身体がビクリと反応をみせた。
上から下へと往復すると、その一線から熱が沸きあがってくる。
「ふぅっ…!」
「感じてきた?和泉さん…」
それは今まで感じた事のない感覚。身体の中心が疼いてくるような刺激。
それが快感だと理解するには、香にはもう少しの時間がいった。
「段々良くなってくるからね…奏会長みたいに…」
りのが嬲っていた場所から僅かな水音が漏れ出した。指に湿り気を感じて、りのはクスリと笑った。
「…ほら、気持ちよくなってきた証拠だよ?」
そう言って微かに濡れた指先を香の眼前に持っていく。
親指に人差し指を擦り付け、そっと離すと粘着性の糸が引く。
「なっ…何、それ…分かんな…」
頭が混乱してきた香は、途切れ途切れに言葉を吐き出すしか出来なかった。
「知らないの?気持ちよくなるとココから出てくるんだって、会長が言ってたよ?」
霞がかった思考でも、りのの口から何度も紡がれる会長という言葉が、香の知っている神宮司奏とを結びつける事は難しかった。
目に見えない何かに拘束されている香は、自分の下着が脱がされていくのを、どこか他人事のように眺めていた。
「やっぱり、奏会長のとは違うんだね」
薄っすらと生えた恥毛を指で掻き分けながら、親指で膣口を弄る。
トロトロとした愛液の流れる場所に唇を寄せ、紅い小さな舌を差し出した。
「…ん、あ…」
舌のざらざらとした感触が膣を刺激し、香は思わず嬌声を上げた。
その事に羞恥心を感じ、必死に歯を食い縛った。
「ん…声、出してよ、和泉さん」
「っく…ん…」
りのの言葉を無視し、何とか零れそうになる声を抑える。
快感に必死に耐える香の様子を、始めは面白がっていたりのも、このままじゃ面白くない。
一度膣から舌を離し、鋭い声を香に発した。
「『声を出して』、和泉さん」
再び膣に口付け、舌の先端を沈めた。
「んっ、あ、あぁっ!」
抑えていた嬌声を発して、香の頭は益々混乱する。
「あ、んぁっ!え、あ、いやっ、何で?何でぇっ!?」
香の目尻に溜まっていた涙がゆっくりと紅潮した頬を流れていく。
叫びにも似た香の喘ぎ声を聴いて、りのは思わず口角を上げた。
そして舌を深く挿入させると、頭上からはなおも大きな嬌声が響く。
「あぁんッ!やぁっ、あ、んぁ、はぁんッ!!」
膣からは止めどなく愛液が分泌され、りのの口腔に流れていく。
やがて舌を抜き取ると、今度はその場所に指を差し入れる。
一気に奥まで挿入するりのの指は、痛みを感じた膣壁によって強く締め付けられる。
「いっ…!?あ、や、あぁッ!」
「…っ、そんなに締め付けないでよ、和泉さん…指が折れちゃう」
「あはぁっ、あ、んんっ、くぅッ…!!」
「それとも、そんなに気持ちいいの?」
髪を振り乱しながら喘ぐ香に、りのは気をよくした。
自分よりも優秀な同級生のあられもない姿に、りのの支配欲が満たされていく。
剥き出しになった秘芯を指で摘まみながら、更に香を快感の波に沈めさせようと、りのは言葉を発する。
「『気持ちいいでしょう?素直になってよ』、和泉さん」
強い強制力を持った声が香の心と身体を突き抜ける。
冷静な思考はもうどこかに消えうせて、理性も粉々に砕けていった。
「うっ、あ、ああぁ、ん、い、いいッ!んはぁっ、気持ち、い、いよぉっ!!」
欲情した動物のように腰を振り出して、もっと強い快感を得ようとする香の姿に、りのは満足げに微笑んだ。
「あははは、和泉さん、今すっごいエッチな顔してるよ」
「あぁんっ!ん、んく、ふ、ふぁっ、やぁ、ら、らめっ…ん、もぉ、あぁっなん、か、くるよぉっ!!」
「ふふふ、イッテいいよ、和泉さん。そのまま『イッテ』!」
ぐちゅぐちゅと大きな音を立てながら、香の膣内を掻き混ぜると、大きく身体を痙攣させて、香は絶頂に押し上げられた。
「あ、あ、あ、あ、ん、んあぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
鼻歌交じりに歩くりのが校門をくぐった先に、クラスメイトの歩がいた。
「あ、アユちゃん!」
姿を確認して、りのは歩の方に駆け出した。
歩の所に辿り着くと、二人は並んで歩き出した。
「お疲れ、りの。和泉、どうだった?」
「うー…ん、もうちょっと素直になってくれれば『力』使わなくて済むんだけどねぇ」
「あ、能力使ったんだ」
「やっぱり折角目覚めたものだし、使わないと損かなぁって…」
「すっかり黒くなっちゃったねぇ…りのったら」
「そういえばアユちゃん、プッチャンは?」
「あぁ、りのに言われた通りに、媚薬含ませてからシンディさんに渡しておいたよ」
「さすがアユちゃん、仕事が早いね」
「まぁね。ところで、次は誰にするの?」
「えっと、遊撃の人達は全員終わったから、次は隠密の先輩達かなぁ…」
「そっか……ねぇ、りの、あのさ、お願いがあるんだけど…」
「ん?何?」
「えっと…こ、琴葉さんとする時、私も一緒していい?」
「あぁ〜、アユちゃん、琴葉先輩の事好きだもんねぇ」
「ちょっと、大きい声で言わないでよぉ、恥ずかしいじゃん!」
「あはは!いいよ。それじゃあ、明日は琴葉先輩と三人でしよう!」
「ありがとう、りの!」
二人は仲良く手を繋ぎ、夕闇に彩られた道を歩いていった…。
495 :
銀:2006/01/26(木) 12:12:15 ID:iQyV2Ifg
……あえて何も言いますまい…。
いろいろすみません…。本当…。
496 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/26(木) 12:55:56 ID:0Qqef4RT
GJ!ですよ
昼から良いものみせてくれてThank you
497 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/26(木) 13:56:11 ID:DNobMREz
GJ!
黒りのも悪くないw
GJ!!!
ちょっとりのが怖かった…
次は聖奈×まゆらを期待!
うわっGJなんてもんじゃねぇ。最高でした。
リクエストしたものです。
怖くて怖くて怖すぎて萌えました。
もうGJです。
ぜひ隠密編も読みたくなったです。
501 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 02:41:02 ID:Dm9iZJ9r
素晴らしかったな
銀さん奈々穂と琴葉の話の続きなら今度は奈々穂攻めでお願いしますよ
それにしても、そろそろ銀さん以外の職人さんも降臨しないかな…
いろいろ待ってるんだけど
奈々穂×聖奈を一度でいいから見てみたい!
>>503 それってどんなんよ
へたれ攻め奈々穂とやさしくリードする誘い受け聖奈さんということか?
アニメが終わったのによく伸びるなあ
実習生の人来ないまま一月経っちまったなあ
気長に待つか
実習生さま・・・
そういえばわかな×聖奈はまだなの?
510 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 01:26:18 ID:eVRPsjmI
かすがタンこうりんきぼんぬ
職人さんが来ないスレは寂しい…
512 :
職人A:2006/02/01(水) 01:34:26 ID:b0fFl5Dr
>>503 そのリクエスト受けましょうw
ということで奈々穂×聖奈を投稿させて頂きます。
513 :
職人A:2006/02/01(水) 01:35:25 ID:b0fFl5Dr
「なっ・・・・なんだこの一方向に片寄った予算は!」
「なんのことですの?私は知らなくてよ?」
「くぅっ・・・・」
生徒会室で何やら争い事をしている2人。
その2人は生徒会の副会長、金城奈々穂、銀河久遠。
どうやら遊撃と隠密の予算編成が明らかに隠密寄りになっていたようである。
奈々穂はそれに納得出来ずに隠密統括者である久遠に訴えにきたのだ。
しかしお決まりのパターンではあるが久遠はしらばっくれるばかり。
「それに第一私にそのことを言うのはおかしくてよ?私は予算のことは関係ありませんの。そういうのは聖奈さんに言って下さいます?」
「そっ、そうなのか・・・・」
なぜここで納得するのか・・・・とりあえず奈々穂は納得した。
それと同時になぜか不安のようなものがこみ上げてくるのがわかった。
(なんだこの気持ちは・・・・)
「どうかしましたの?」
そんな奈々穂の様子を見て不思議そうな顔をする久遠。
「いっ、いや・・・・なんでもない・・・・とりあえず聖奈さんに話を持ちかけてみることにする」
「えぇ、そうしてくださると助かりますわ」
そう言うと奈々穂は"なぜか重い足"を動かして聖奈の部屋へと向かった・・・・。
「はぁ・・・・聖奈さんはどうせ笑って予算のことなんか聞き入れてくれないに決まってる・・・・」
奈々穂は聖奈の部屋の前のドアでため息をついていた。
「それにもう時間も遅いし・・・・怒るだろうなぁ・・・・」
いつになく弱気な奈々穂。
「いっ、いや。でもこんなことを言っていては・・・・これからの私の行動で遊撃の今月の生活が変わるんだ!」
奈々穂は意気込みを入れると聖奈の部屋のドアをノックした。
コンコン・・・・
「は〜い」
聖奈のいつもどおりのひょうきんな声が返ってきた。
そしてドアが開く。
「あら〜?奈々穂さん。どうかしたの〜?」
「あっ、あのお話しがありまして・・・・」
なぜか動揺する奈々穂。奈々穂は自分でも動揺している理由がわからない。
「お話し?そういうことならどうぞあがって?みなもちゃんももう寝ちゃったし」
「そうですか。ではお邪魔します」
奈々穂は聖奈の部屋へと入っていった・・・・。
そして奈々穂は今月の予算のことについて語り始めた。
「・・・・っというわけなんです。なんとかしてください!」
「ん〜・・・・そうね〜・・・・なら私の言うことを聞いてくれたら考えてあげよっかな〜」
そう言うと聖奈は怪しい笑みを浮かべた。
「なっ・・・・」
なんでそうなるんだ!と思ったがあえて口には出さなかった。
「どうするの?聞いてくれるの?くれないの?」
首をかしげて奈々穂に問いかける
正直奈々穂は断りたかった。何をされるかわからないからだ。
しかし遊撃の今月の生活がかかっているとなるとやはり断るわけにはいかなかった。
「それで考えてくれると言うのなら・・・・聞きましょう」
「ほんと〜?うれしいわ〜」
聖奈はニコッと微笑むと奈々穂に言った。
「それじゃあ・・・・私を抱いて・・・・」
「えっ!?」
奈々穂はそれだけか?と思った。聖奈さんの要求にしては軽すぎる・・・・
「わっ、わかりました・・・・」
そう言うと奈々穂は聖奈に手を回してギュッと抱きしめた。
「違うわよ〜。そういうことじゃなくて・・・・」
「なっ、なにか違いましたか?・・・・」
奈々穂は焦って手を離す。
抱くって言うのは・・・・
そう言うと聖奈は奈々穂の耳元で何やらゴニョゴニョと耳打ちした。
それを聞くと奈々穂の顔が赤くなった。
「なっ・・・・そんなことできるわけなっ・・・・んっ・・・・」
奈々穂は不意に唇を塞がれて言葉の続きを遮られた。
そしてゆっくりと聖奈は唇を離していく。
「フフフ・・・・今月の遊撃の予算増やしてあげてもいいんだけどな〜」
「んんっ・・・・」
奈々穂はもう仕方ないと思い始めていた。
「でも一つ言っておきますけど・・・・私・・・・あの・・・・そういう経験ないんで・・・・」
言葉を必死に繋げながらしゃべる。
「だいじょーぶっ。私が教えてあげるからっ」
「・・・・」
奈々穂は聖奈の部屋に来る時に感じた不安感の正体がわかったような気がしてならなかった。
「はい。ではまずは制服を脱ぎましょうっ」
聖奈は笑顔で奈々穂へと言う。
「うぅ・・・・」
奈々穂はこういうことの経験がないためかやはり抵抗があるようだ。
「どうかしたの〜?脱がないなら私が脱がして・・・・」
「わっ、わかりました!」
聖奈の言葉の続きを遮るようにして言うと奈々穂は制服のリボンを外し上着を脱ぎ始めた。
次第に制服が脱げて奈々穂の肌が露になっていく。
そして可愛いデザインのブラを外してショーツをおろすと奈々穂だけが生まれたままの姿となった。
「ぬっ、脱ぎました・・・・」
奈々穂は両手足で自分の胸と股間の部分を隠している。
「それじゃあ次っ。私の服を脱がせてちょうだい」
ニコニコとした表情で聖奈は言うがこの発言に奈々穂は相当戸惑った。
相手の制服を脱がすにはどうしても両手を使わなければならない。
それはすなわち奈々穂の隠している大事な部分をさらけ出さなければならないということであった。
(聖奈さんわざと脱がせてなんていってるな・・・・)
そんな事を思いながら奈々穂は両手を解放して聖奈の制服に手をかけ始めた。
「綺麗な体ね〜」
「あっ、あまり見ないで下さい・・・・」
奈々穂の顔が赤くなる。
ぎこちない手つきで聖奈の制服を徐々に外してゆく。
聖奈はニコニコしているだけで抵抗はまったくしない様子だ。
聖奈を下着姿にすると奈々穂は手を聖奈の背中に回してブラのホックを外した。
聖奈の豊かな2つの膨らみが露になる。
そしてショーツにも手をかけてスルスルと降ろしていった。
こうしてお互いが生まれたままの姿となった。
「フフ・・・・それじゃ始めましょっ」
そう言うと聖奈は不意に奈々穂の少し小ぶりな胸に触れた。
「ちょっ、何処触って・・・・んんっ・・・・」
聖奈は手をゆっくりと動かし始めた。
やわやわと胸全体を揉んでいく。
「んふぅっ、ふぅっ・・・・」
奈々穂が甘い声を漏らし始める。
「気持ちいいの〜?」
聖奈はわかりきったようなことを聞く
「なっ、べっ、別にそんなことは・・・・」
奈々穂のプライドで素直に気持ち良いですなどと言えるけがない。
「あら・・・・なら・・・・」
聖奈は奈々穂の胸の先端を指の腹で撫で回し始めた。
「ひゃっ、んっ、ぁあっ・・・・」
徐々にコリコリとした感触へと変わっていく。
「あら〜?口で言ってることと体が言ってることが違うみたいだけど・・・・」
硬く張った奈々穂の両胸の先端を撫でながらそんな事を言う。
すると聖奈の手が下半身へと伸びてきた。
クチュッ
「んやぁぁぁあっ」
きちんと生え揃った恥毛を指で掻き分けてその中心部へと指が入り込んだ。
「あらあらエッチな子ね〜」
奈々穂のそこは十分に濡れていた
そして聖奈の指が出し入れされる。
「やっ、やっ、んあぁっ、あぁっ・・・・」
指が抜かれるたびに喘ぎ声と共に蜜が飛び出す
「ああぁぁっ、なっ、なんか熱い・・・・」
奈々穂の絶頂が近いことを察すると聖奈は既に硬く尖った陰核を指で弾いた。
「ぃゃぁぁぁああああっっ!!」
奈々穂の体が大きく痙攣し大量の液を分泌して絶頂へと達した。
「んもぅ・・・・自分ひとりで気持ち良くなっちゃって・・・・今度は奈々穂さんが私を攻める番。」
「はぁ、はぁ・・・・ふぇ・・・・」
余韻に浸りながら奈々穂は聖奈の発言に戸惑う。
「私が今お手本を見せてあげたでしょぉ?」
すると奈々穂はおずおずと手を伸ばしてきた。
「はぁ、はぁ・・・・」
呼吸を整えながら聖奈の豊かな膨らみを手におさめる。
「・・・・」
奈々穂はどうしてよいかわからず動きを止める
(っと・・・・この次は・・・・)
「手を動かして優しく揉んでくれればいいのよ」
聖奈は奈々穂の様子を察して指摘する。
すると奈々穂は手をムニュムニュと動かし始めた。
痛くないようにと気を使いながら優しく揉み解す。
「あんっ、んんっ・・・・」
聖奈は声を漏らし始める。
そんな聖奈の様子を見て奈々穂はさっきの仕返しとばかりに先端を擦り始めた。
「はあぁぁぁっ、んんんっ・・・・」
張り始める胸の先端。
「あっ、奈々穂さん・・・・今度はそこを舐めて」
すると奈々穂は待ってましたとばかりに素早く舌を硬くなった先端へ這わせる。
「あっ、あっ、あぁん・・・・」
ますます奈々穂の舌で聖奈の胸の先端は硬度を増していった。
ずっと奈々穂はそこを舐め続けている。
そんな様子を見た聖奈は不意に足を奈々穂の再び濡れ始めた恥所へと滑り込ませた。
そして割れ目をなで上げる
「やあぁっ!」
奈々穂はビクッとなり後ろへのけぞる。
「はぁ、はぁ、もうそこはいいから次はここを・・・・」
そう言うと聖奈は足を広げた
聖奈の性器が丸見えになる。
そこは既に液が溢れ出しテカテカと光っていた。
すると奈々穂は無言でうなずき聖奈のその部分へと顔を近づけた。
聖奈の甘酸っぱい香りが鼻をつく。
そして奈々穂は舌をチロッと出して蜜をすくった。
「やんっ」
聖奈はピクンと体を跳ね上がらせる
すると奈々穂の舌は聖奈の中へと侵入していった。
肉壁をテロテロと舐め上げる。
「やっ、あんっ、はあぁん」
そしてザラザラとした感触の奈々穂の舌が聖奈の膣内へと到達し、そこもまたテロテロと舐め回す。
すると不意にまたもや聖奈の足が奈々穂の恥所へと伸びていき、つま先を中へと入れた。
「!!・・・・」
奈々穂は少し跳ね上がったが負けじと聖奈の体内を攻め続けている。
聖奈の足は奈々穂の陰核を見つけ出し足の親指と人差し指で挟み込んだ。
「・・・・かっ・・・・んがっ・・・・」
奈々穂も快楽に耐えつつ同じように聖奈のその場所を見つけ出しその部分を舐め始めた。
「やぁん、はぁっ・・・・んあっ」
これはもうどちらの声かわからない。
聖奈は緩急をつけながら一定のリズムで奈々穂の陰核を挟み込み刺激を送り続けている。
そして奈々穂は舌で聖奈の陰核を舐め続けている
「あぁっ、もぅ・・・・んはぁぁぁあああっっ!!」
聖奈のほうが先に絶頂を迎えたがそれと同時に聖奈の足にギュッと力が入り奈々穂を今までよりも強烈な刺激が襲った。
「ぃゃぁぁぁぁあああああっっ!」
奈々穂も普段からは想像出来ないような高い声を上げて絶頂を迎えた。
お互いのアソコからはトロトロと蜜が流れている。
「はぁ、はぁ・・・・私・・・・聖奈さんの言う事聞きましたよ・・・・」
2度目の絶頂を迎えた奈々穂は余韻に浸りながらうつろな目をして言う。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・そうね・・・・まゆらさんに言っておくわ・・・・」
聖奈も荒い呼吸を整えながら余韻に浸っている。
2人は焦点をお互いの顔へと合わせニコッと微笑んだ・・・・そして眠りへと落ちていった・・・・。
こうして奈々穂が頑張ったおかげで遊撃の今月の予算はなんとか通常通り確保することが出来た。
来月はどうなることだか・・・・先が思いやられる奈々穂であった。
糸冬
519 :
職人A:2006/02/01(水) 01:41:44 ID:b0fFl5Dr
以上です。
いちをへたれ奈々穂を聖奈が優しくリードしてあげる・・・・みたいな
感じで書いたつもりなんですが上手くいきませんでした;
自分もまだまだです^^;
GJ!
よかったですよ。へたれ攻めと誘い受けは萌える
また書いてください
グッド!だけど聖奈さん優しくないよw
まゆらカワイソス
超あげ
524 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 00:29:47 ID:dNTdNNSN
あがってないやん
525 :
銀:2006/02/05(日) 14:32:01 ID:0gdu1ApQ
聖奈×久遠が出来たので投下しますが、ものすごく短いです。
そしてあまりエロくありません…orz
時間がある人だけご覧下さい。
526 :
昼休み・1:2006/02/05(日) 14:33:15 ID:0gdu1ApQ
「…ぅん…ぁ…」
人気の無い女子トイレの一室、鍵の掛かった扉の奥から、一人の少女のか細い声がする。
「ふふふ…久遠さん、可愛いです」
中には別の少女もいるのか、違う声が小さく響く。
その声に重なって、粘着質を含んだ水音が時折漏れてくる。
「っあッ!」
カタンと清潔感の漂う白い壁に何かがぶつかる音と、一際高い声。
「あ…聖奈さ…ん」
息を乱しながら少女は、銀河久遠は自分の身体を弄る桂聖奈を見つめた。
聖奈は久遠の後ろから片手で制服越しに胸を揉み、もう一方の手で股間を嬲っていた。
久遠は両手を壁について、その行為を受け入れていた。
自分の方を振り返り、濡れた瞳で見つめる久遠に愛しさを感じ、聖奈は小さな笑みを漏らした。
「そんなに物欲しそうな顔をしないで下さい…ちゃんと最後までしてあげますから…」
妖艶な微笑みを返すと、久遠の股間を嬲っていた手の動きを速くする。
捲り上げられたスカートの隙間から覗く太腿には、久遠の膣から溢れた厭らしい体液が伝っていた。
聖奈は久遠のショーツを下にずらして、直接濡れそぼった秘所に指を這わせた。
「あぁ…」
吐息混じりの喘ぎ声が、狭い個室に響いていく。
手探りで辿り着いた膣口に指を二本、優しく出し入れしていくと、久遠の口から淫らな声がいっそう奏でられる。
「んっ、ふぅ…あ…」
自分の与える刺激に素直な反応を見せる久遠に気をよくした聖奈は、微笑みを崩さないまま、指の動きを速めた。
ぐちゅぐちゅとわざと大きな音を立てながら蜜壷を掻き混ぜると、久遠は聖奈の方を振り返った。
「……っ、せ、…んぁ、せい、な、さん…」
その水音に羞恥心を感じ、思わず股間に埋めた聖奈の手に自らの手を添えて動きを止める。
額から汗が噴出し、じっとりと前髪を濡らしている。目尻に溜まった涙が一粒流れ、紅く染まった頬を伝った。
「…どうしたんですか?」
久遠の手が重なった手を翻し、繋ぐように、互いの指を絡めあう。
二人の掌が、久遠の愛液で濡れていく。ぬめる感触を楽しみながら、聖奈はもう一方の手で勃起した陰核を撫でた。
「はぁあっ!」
「ここで止めちゃうと、久遠さんが辛いんですよ?……だから…」
陰核を撫でた手を滑らせて、愛液の溢れる秘唇に指をあてがう。
「邪魔、しないで下さいね」
「っ!!」
言葉と共に、一気に指を奥まで突き上げる。急激の刺激に、久遠は嬌声を上げる事さえ出来なかった。
527 :
昼休み・2:2006/02/05(日) 14:34:13 ID:0gdu1ApQ
愛液を纏った指を一度引き抜き、また一気に指の根元まで挿入する。
突き上げるように、打ち付けるように、何度も久遠の膣に指を沈める。
熱いその膣内に指が溶かされてしまうような錯覚。壊れるほどに締め付けてくる力に、聖奈は満足げに微笑んだ。
「はぁっ!あぁっ!んぁ、あぁんっ!」
「ふふ…久遠さんは、少し乱暴にされた方が好きなんですよね…?」
「あっ、やぁっ!そ、ちがっ…!」
聖奈の言葉に必死に首を振り、否定をする久遠。
その姿が余計に聖奈を悦ばせているとは知らずに、硬く瞳を閉じる。
「違うんですかぁ?」
「うっ、ふっ、んっ!」
弱々しくも首を横に振ると、耳元に寄せた聖奈の唇がクスリと笑った。
「おかしいですねぇ…久遠さん、腰振ってますよ?」
「っ!?」
その言葉に目を開けて、思わず自分の腰を見下ろした。
久遠の意志とは裏腹に、動物のように妖しく動く腰。
まるで自分から気持ちのいい場所を探すように、久遠の腰は揺れていた。
「あぁっ、や、なんっ!ちがっ!あぁんっ!」
無意識の動きが、久遠の意志で止めるはずもなく、更に動きは速くなるばかり。
暴れる久遠の身体に、聖奈は後ろから重なった。互いの身体の距離がなくなり、久遠の動きが直接聖奈にも伝わってくる。
「気持ちいいでしょう?」
「っあ、あぁっ!んんっ!」
「久遠さん…」
耳元で名前を囁き、耳朶をそっと甘く噛みながら、膣に入れた指をくの字に曲げ、その肉天井を擦った。
性感帯に次々に送られる刺激に、久遠は遂に限界に達した。
「あ、んぁ、も、っくぅっ!イッ…!んはぁぁぁっ!!」
背中が弓なりに反り返り、強い力で聖奈の指を締め付け、結合部から愛液を溢れさせながら、久遠は絶頂を迎えた。
528 :
昼休み・3:2006/02/05(日) 14:35:03 ID:0gdu1ApQ
まだ呼吸の乱れる久遠から身体を離し、閉じた便座に聖奈は腰を掛けた。
そのまま横に備え付けてあるトイレットペーパーをくるくると巻き取っていく。
「…もう、聖奈さんはいつも意地悪ですわね」
呼吸を整え、漸く冷静になってきた久遠は聖奈の方を身体ごと振り返り、僅かに笑った。
「あら?久遠さんが素直じゃないからですよぉ?」
聖奈は笑みを返すと、久遠のスカートに手を掛けて、濡れた股間を紙を巻き付けた手で優しく触れた。
久遠は、聖奈が自分の愛液を拭き取るのを黙って見ていた。
行為の後、聖奈が必ず自分の身体を綺麗にしてくれている。だから久遠は何も言わなかった。
「久遠さん、次の授業は何ですか?」
「次は確か数学ですわ。聖奈さんは?」
「私は体育ですねぇ。今日はバレーボールなんですよ」
少し溜息を吐く聖奈。
運動は出来る方だが、身体を動かすのはあまり好きではない。それは久遠も一緒だった。
「なんでしたら、このまま続きでもいたします?」
久遠の提案に、聖奈は「いいですねぇ」と言って、ゆっくり立ち上がる。
「でも、今日はテストがあるから休めないんですよ」
残念そうに微笑みながら、そっと久遠の頬に口付ける。
「ごめんなさい、久遠さん…」
「…残念ですわね、今度は私が聖奈さんを虐めようと思いましたのに」
そう言って久遠もまた微笑んだ。
個室の鍵を開錠し、外に出たところで授業終了の鐘が鳴る。
二人は手を洗って、そのまま出入り口に向かった。
「放課後は生徒会の会議がありますからね」
聖奈はハンカチで手を拭きながら、久遠に背を向けて歩き出す。
「分かってますわ」
久遠もまた、聖奈に背を向けて、反対の廊下を歩き出す。
そんなある日の昼休みの秘め事…。
529 :
銀:2006/02/05(日) 14:39:18 ID:0gdu1ApQ
リクエストして下さった
>>480様、申し訳ありません。
これを書いている最中に、他のネタを思いついてしまい、とても中途半端になってしまいました。
いつかきちんとリベンジしますので、お許しを……。
ところで、その思いついたネタなんですが、
琴葉×りのは需要ありますか…?
530 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 17:25:18 ID:Y0yTwuxz
>>529 銀さんお疲れ様です。
>琴葉×りのは需要ありますか…?
大いにあります。
もうりのが出て来ればなんでもいいです。
是非書いてください。
>>529 銀さん乙です!聖奈×久遠めっちゃ萌えました。
琴葉×りの、是非投下お願いします。
むしろ、りのX琴葉
人が少なくなったな…
535 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 21:49:00 ID:r+Q1GecO
まだまだ!
536 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 23:03:08 ID:iKLsPkKk
そうそうまだまだ!アナリスト的にまだまだ!
実習生タソ…。
538 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 00:21:15 ID:y3fLhPTI
かっすーがたあああああああああああああああああああああああん!
うるさい。心を落ち着けて待て
みんな、待ってねーで
自分で書けばいいじゃん
そんな気力も実力もないよ
自分で書けたら待ってねーての
543 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 01:45:36 ID:4a5kaC7l
ここらで聖奈×まゆらを希望
エロでもエロなしでもいいから実習生×○○キボン
ってか、表の世界でも少なすぎるよorz
小説買えよ
エロなしはSSが出たしいいだろ
それより実習生の人再降臨しないかな
547 :
銀:2006/02/11(土) 02:08:47 ID:JJj48G8h
琴葉×りのが出来たのですが、長い上にエロ無しになってしまい、
投下しようかどうか迷っているのですが、読みたい方いらっしゃいますか?
とりあえず奈々穂×琴葉も現在執筆中ですので、お待ち下さい。
私も密かに実習生様をお待ちしております…
>>547 エロなんて飾りですよ。
りのさえでてれば充分です。
そうだそうだ。
りの分不足気味なんで是非宜しくお願いします。
流れを遮ってスマソですが
奈々穂×まゆらを投下してもよろしいでしょうか・・・
もちろんおkですよ
では失礼ながら投下します。
1スレ目で投下したまゆら×奈々穂の続きとなっています。
無駄に長くなったのでまずは前半を。
視線が交差し、空をさまよう。見つめた先の天井に見つけた染みの跡。
他愛のない、些細なことばかりに目がいく。いや、意図的にそうしているのかもしれない。
心の中にたまったもやを払うには、心を無にするしかなかった。
定時報告を告げる生徒会メンバーの声が、耳を通りすぎていく。
一方では、滝のように脳裏を流れる言葉が、まゆらの頭を揺らしてやまない。
嫌な汗が額ににじみ、喉元がつかえるのをくっとこらえた。
「・・・どうしよう・・・」
何度目かのため息。
細かな数字の羅列を目で追いかけながら、赤い罫線を引く。
「収入・支出」と書かれた枠をかこみながら、ペン先が紙の繊維にひっかかって滲んだ。
『奈々穂さん、かわいい・・・』
「っ!!」
ボキッ、と音がして思わず身を引く。
気づけば、赤い滲みはインクだまりを作っていた。
「・・・何やってるんだろう、私」
既に先端が折れ、使えそうにないボールペンを前にして、小さくため息をついた。
「まゆら先輩〜、どうしたんですかぁ?」
会議後になって、りのが駆け寄ってくる。
「とことこ」と擬音が聞こえそうな小走りで。
「え・・・なに、りの?」
「いえ、いつになく静かだったから・・・」
『つーか、"予算がない〜"っていうお決まりの言葉がなかったもんなぁ』
すかさず入るプッチャンの苦言に、つい顔をしかめた。
「別に、いつも予算がないわけじゃないわよ。・・・でもありがとね、りの」
「え?」
「心配してくれたんでしょ? 私なら、大丈夫だからね」
微笑みかけると、りのの顔がみるみるほころんでいく。
花びらが咲くようだ、と思った。
「まゆら先輩・・・分かりましたぁ!でもっ、何かあったら相談してくださいね!」
『りのに解決できるといいけどな』
「むー〜・・・ひどいよぉプッチャン!」
(・・・・・・って、言えるわけないじゃない! あんなことっ!)
先日の一件からすでに数日。
あの時の自分は本当に自分だったのか、定かではない。
偶然町で出会った奈々穂をカラオケに誘い、アイドルの歌を熱唱。
はしゃぎあい、盛り上がるうちに、無意識のうちに奈々穂を羽交い締めにしていた。
そしてあろうことか、貞操を奪うような真似をしたのだから。
普段ならば失わないはずの理性を、あっさりと奪い去った密室での一時間。
その原因は自分でも分からない。
ただ奈々穂のことを可愛いと、抱きしめたいと、疚しい思いを持ったのは事実。
そしてその後悔が、数日してから現れたのだった。
甘く誘うようなあの時の自分の声が、頭の中でリバウンドし、ハウリングし、どうあがいても離れない。
指先を濡らしたあの感触も、息もつけないほどの熱気も、全てがはっきりと残っていた。
そして止まない胸の動悸がなにより痛い。
(こんな状態で、どんな顔して逢えばいいのよぉ・・・)
「まゆら。ちょっと話があるんだが」
「・・・奈々穂さん」
「今、いいか?」
放課後、人もまばらになりだした頃。
まゆらの目の前に、一番逢いたくなかった彼女が現れた。
同級生とはいえ、二人が個人的に会話を交わすことはあまりない。所属も違い、クラスも違うからだ。
この数日は、むしろそれが隠れ蓑になっていたのだが。
とはいえ、いつまでも現状を維持できるはずもない。
どんな非難を受けるのだろうか。胃の痛みを感じながら、まゆらは廊下に出た。
「おまえに手紙が来ていたんだ」
「へっ?」
予想だにしない普通の発言だった。
「なんだ、心外そうな顔をして」
髪を何度も掻き分けながら、それを受け取った。
「あ、いえ別に・・・だ、だれからなんですか?」
「まあ、読めば分かるさ」
訝しい。そう想いながらも、まゆらは皺の多い封書を開いた。
そこに書かれていた内容を目で追う。
「拝啓、市川まゆら様・・・」
『史門からいつも話は聞いていました。生徒会の財政を一手に担う、会計であらせられるまゆらさん。
君の瞳を見つめていたい、君の使う帳簿で殴られたい、 つーかとにかくハァハァ』
以下、同じような文体が延々と、何枚にもわたって綴られる。
「・・・なんですかこの適当で低俗な手紙」
「例の、栗栖史門絡みなんだがな・・・周りにもお前の事を吹聴していたらしい。都合のいい事ばかり言っていたそうだ」
「ぁぁ・・・あの人ですか」
以前まゆらの友人につきまとい、仲裁に入ったまゆらにもちょっかいをかけた曲者、栗栖史門。
軟派で低俗、生徒会にも接近しようとした四門に、極上一同、直々に制裁を加えたのはつい最近。
以来彼は決してまゆらに連絡をとることもなく、友人とも別れたという。
「類は友を呼ぶ、ってやつですかね。・・・この人、学園に押しかけてきたんですか?」
「いや。今のところはその手紙だけだ。ただ、奴の友人である以上、警戒すべきだ」
身の危険もありかねない、と付け加えた奈々穂に、まゆらはため息で返事をかえす。
「・・・正直言うと、もう史門くんに関わりたくはないです。でも、こんなアホが訪ねてきて放置しておくのも嫌です。
・・・あーっ、もう! どうしたらいいのよぉ」
「そこで、一つ提案がある」
「え?? なんですか?」
「演技をするんだ。こいつが訪ねてきた時、まゆらには恋人がいる、と見せかける。それなら奴も諦める」
「ハァ・・・そうでしょうか? 大体誰が恋人になるんでしょうか」
「私だ」
・・・・・・小1時間ほど時が止まるように思えた。
「はぁっ!? な、なななっ、なななな!??!?」
「奈々穂だ」
「いや、そーじゃなくって! なんで奈々穂さんが、私の恋人になるんですかぁ!?」
「ふ、ふりだと言っているだろう! こういうものは適材適所なんだ!」
「た、たしかに。ってちがーう! それじゃあ奈々穂さんも危険じゃないですか!」
「そんなこと分かっている。・・・ただ、やりきれないんだ!」
「え?」
まゆらは顔を上げて奈々穂を見る。
「・・・・・おまえを守れなかった」
奈々穂の瞳が淡く揺れている。
「私の栗栖への対応が不充分であったから、このような手紙が来たのだ。
極上はまだ舐められている。だから私たちの恋人ぶりを見せつけて、追いかえしてやろう」
「・・・・・・それ、だれに入れ智恵されました?」
兎にも角にも、二人は『恋人』を演じることになった。
だが、片や会計予算一筋、片や生真面目一筋の少女二人にとって、「恋愛」は到底扱いづらい。
強気に宣言したとはいえ、若葉マークの初心者なのである。
「しかし、恋人とはいえ、何をすればいいのか」
「ドラマなんかでは・・・腕組んだり、抱き合ったり、・・・あと、キス、とか・・・あるいは、それ以上。とか」
言いながら、恥ずかしそうに顔を俯けるまゆら。
「そ、そうか・・・なら、そうするのがいいんだろうな」
奈々穂も口元に手を当てて、何か困惑した表情を浮かべていた。
やはり恥ずかしいのだろうか、と思うと、まゆらも苦笑するしかない。
「わ、わかりました。じゃあ、特訓しましょう!」
拳を握り、息を呑む。その時、以前までの臆病な動悸は消えていた。
「ン・・・では、やるとするか」
奈々穂がそっと、腕を前に回した。
「ひゃっ!? ちょ、ななほさん!?」
突然の衝撃に抗議するが、奈々穂は辞さない。
「ち、ちょっと黙っていろっ」
「は! はいっ」
そのまま、まゆらの胸のあたりに腕が押し込まれる。そして交差し、身体を持ち上げるように抱き寄せた。
「あ、あの・・・奈々穂さん。これ、って・・・恋人同士でやることじゃないんですか」
「だから・・・やったんじゃないか」
柔らかな腕にはさまれて、胸元が抑えつけられる。
身体の内から熱を灯されたように、だんだんと脈拍が上がっていく。
手のひらが熱い。
少し骨ばんで、それでも当然柔らかい手の感触が、痛いくらいに伝わる。
「でででもっ・・・演技なんですよね? こんな、ことっ・・・」
後ろを振り向いて、まゆらは息を呑んだ。
奈々穂の顔は驚くほどに真っ赤で、まゆらの瞳を直ぐに見据えていた。
それが何かを訴えるようで、目が離せない。
「奈々穂さん・・・」
ひたいをかきあげ、奈々穂が小さく口付ける。
数日前と同じぎこちなさで、唇が肌に触れた。逆にそれが心地よかった。
「ぁ・・・」
もれた吐息が熱く感じる。
「ぁ、うぁ・・・んっ!」
もう一度キスを、今度は頬に受ける。
「まゆら・・・お前が好きだ」
それも、演技なのか。不意にそんなことを考え、頬が熱さを増していく。
だが、断る理由などない。
「私も・・・好き、です。奈々穂さんが」
かみ締めながら声にすると、自分自身、上唇が震えているのに気づいた。
字面で見ればたったの二文字。それが声にすれば、焼けつくほどの熱さをして、身を焦がす。
これが恋人同士というならば、永遠に手紙の主が来なくてもいいとさえ思った。
そうすればいつまでも奈々穂と一緒に居られる。奈々穂の傍に居られるのだから。
あるいは、奏すらも超えて、傍に? そこまで考えてまゆらは自嘲気味に笑った。
自分らしくもない、と自戒しながらも、まゆらの熱は冷めなかった。
つづく
以上前半です。たいへん遅くなってスマソでした。
近いうちに後半を投下します。
>銀さん
ワクテカしながらお待ちしております!!
うむ。とてもいい。後半も正座して待ってる
560 :
銀:2006/02/11(土) 17:35:56 ID:+m2W3c7/
>>ちーさん
前半だけでも素晴らしいです!
自分の駄文なんかをお待ちいただけるとは…!
素敵な作品の後に投下するのは何だか申し訳ない気持ちになりますが、
読みたいと仰ってくれた方達がいらっしゃったので、投下致します。
琴葉×りの(りの×琴葉?)百合、エロ無しで。
無駄に長く、エロも無いのでご注意下さい。
私には、何もありません。
優れた才能も無ければ、特別な能力もありません。
プッチャンや奏会長は、神宮司の能力がどうとか言ってたけど、私には良く分かりません。
悪運の強い、ただのドジっ子です。
だから、これは私の単なる我侭なんです。
あの人と一緒にいたい。あの人に笑って欲しい。
あの人にとって特別な存在になれなくてもいいんです。
ほんの少しでも、一緒にいたいだけなんです。
これは私の我侭なんです。
ほんの小さな、願いなんです。
「はぁ……」
部屋の中で大きな溜息を吐く。
机の上に広げられたノートの上にシャープペンを置く。
ペンフレンドであるミスターポピットへの手紙を書いてたけれど、筆がちっとも進まない。
『何だよ、りの。溜息なんか吐いて、何かあったのか?』
左手につけていた私の親友、プッチャンが心配そうに私に声を掛けてくれた。表情は変わらないけど。
「プッチャン……」
『そういや、今日は飯を御代わりしなかったなぁ。どっか具合でも悪いのか?』
「…ううん、何でもないよ、プッチャン」
何とか笑顔を繕ってみたけれど、プッチャンは納得がいかないみたいだった。
『何でもない訳ねぇだろう?それとも、俺には言えないのか?』
「………」
何も言えずに俯いていると、プッチャンは私の頭を撫でた。
傍から見ると、自分で自分を慰めているようで何だかおかしい格好になった。
「プッチャン…」
『よく分かんねぇけど、あんまり一人で考え込むなよ?お前は一人じゃないんだからな…」
お母さんはもういないけど、此処には極上生徒会の皆がいる。
プッチャンの優しい言葉に、胸が熱くなる。
「…ん、ありがとう、プッチャン」
心配してくれる親友に向けて、今度は本当の笑顔を見せる事が出来た。
翌日の朝、教室の自分の席に座っていると、登校してきたアユちゃんが驚いた顔をしていた。
挨拶を交わすと、アユちゃんはそのまま私の隣の席に座った。
「珍しいね、りのがこんなに早いの」
「そ、そうかな…」
確かにいつも私はアユちゃんよりも遅く登校してくる。
でも、今日は何だか早い時間に目が覚めて、いつもよりも早く寮を出た。
「…あれ?りの、プッチャンは?」
「え…?」
アユちゃんの問いかけに、自分の左手を見た。常に在るべき親友の姿がそこにはなかった。
「……あぁぁぁーっ!?忘れて来たぁぁーっ!!」
勢いよく椅子から立ち上がり、絶叫してしまう。
道理で朝からやけに静かだと思った。と言うか、今日は寮でも誰かと話をした記憶がない。
もしかしたら誰かに話し掛けられたのかもしれないけれど、私は気付いていなかったのかもしれない。
実際、アユちゃんだって肩を叩かれるまで気付かなかった。
突然出した大声で驚かせてしまったクラスメイトに謝罪をして、私は再び椅子に座った。
「……はぁ…」
「ねぇ、りの?最近変じゃない?」
「………」
「授業中とかも上の空だし、溜息ばっかりだし、親友のプッチャンまで忘れてくるし。何かあった?」
私が一人で勝手に悩んでいると、色んな人を心配させてしまう。
嬉しいけれど、何だか情けない気持ちにもなった。
周りが少しずつ賑やかになってくる。登校してくる生徒の数が増えてきた。
「…あのね…アユちゃん…」
小さな声は、周囲の声に掻き消されそうだったけれど、アユちゃんはその声をちゃんと受け止めてくれた。
「…何?」
優しい声。昨日の夜のプッチャンと同じ位、優しい声。
「…アユちゃん…私…」
「うん?」
言葉にするにはまだ躊躇ってしまう曖昧な感情。だけど、早くこの気持ちをはっきりさせたい。
溜息ばかり吐いていたら、周りの人を困らせてしまうから。
私はアユちゃんの正面に向き直り、真っ直ぐに目を見つめて言った。
「…私…何か変なんだぁ…」
「いや、それもう私が言ったし…」
「あ、そ、そっか。うんと、変っていうか、おかしいっていうか、そのぉ…」
「だから、何が変なの?」
上手く説明出来ない私を、アユちゃんは辛抱強く促してくれた。
「…何か、よく分からないんだけどね…気付いたら、ずっと考えてるの…」
私はゆっくりと、自分の気持ちをアユちゃんに話し始めた。
あの人と出逢ったのは、極上寮の改装工事が終わって間もない頃だった。
聖奈先輩から言われて、みなもちゃんと一緒に隠密のお手伝いを頼まれた時。
手伝いは不要だと言って姿を消したり、教室に行っては追い出され、私達がいない事が一番いい事だと言っていた。
確かに実際に何の役にも立てなかったけど、私は少し淋しかった。
とても無口な人だった。あまり表情の変わらない人だった。いつも一人でいる人だった。
その後も、何度かあの人と行動を共にした事があった。
何処かの企業の悪い事を調査した時、結局は私がドジをしてしまって任務が失敗してしまったり。
懲りないみなもちゃんと一緒に教室を訪ねては、いつも上手にかわされた。
いつも迷惑を掛けてしまう。いつも困らせてしまう。
でも、私は知っている。私達を見つめる、あの人の優しい眼差しを。
とても無口な人だった。あまり表情の変わらない人だった。いつも一人でいる人だった。
だから、余計に気になった。理由を、気持ちを知りたくなった。
どうして多くの言葉を使わないのか。どうして表情が変わらないのか。どうしていつも一人でいるのか。
でも、そんな事訊ける訳がない。答えはきっと『隠密だから』ってはぐらかされると思うから。
それでも少しでもあの人に近付きたくて、少しでもあの人の事を知りたくて。
あの人は『隠密に笑顔なんか必要ない』と言っていた。それでもあの人の笑顔を見たいと思った。
隠密である事が周りの人に知られたくないから、生徒会のメンバーと一緒にいたくないって事も分かってる。
望んで一人でいるって分かってる。逢いに行っちゃ駄目だって分かってる。
逢いたくなっちゃ駄目だって、何度も自分に言い聞かせても、それでもやっぱり逢いたくて。
気付いたら、毎日あの人の事を考えている。
困らせるだけだって分かっていても、あの人の傍にいたい。
ほんの少しでもいいから、あの人と一緒にいたい。
例えそれが私の我侭だとしても…。
「……あ、あのさぁ…りの…」
「へ?何、アユちゃん?」
一通り話をした所で、アユちゃんが口を開いた。
その顔は少し紅潮していて、少し呆れた表情だった。
「りのは、そのぉ…何でその人の事を考えてるのかが分からないんだよ、ね…?」
「?…う、うん…」
「気付いたらその人の事を考えてて、用もないのに逢いたいとか思ってるんだよね?」
「うん…」
何となくその人の名前は伏せた。同じ隠密のアユちゃんなら直ぐに気付いてしまうかもしれないけど、名前を出したら、何だか恥ずかしい気がして。
「…それってさぁ」
「うん」
「恋、じゃない?」
「へ?」
「……好きなんじゃないの?」
「好き?」
「あ〜、だからぁ、その人の事」
「誰が?」
「…りのが…」
私が、あの人の事が好き…?
「…え……えぇぇぇぇぇーっ!?」
教室に、本日二度目の絶叫が響き渡った。
その日の授業の内容は、いつも以上に理解出来なかった。ただでさえ頭が悪いのに、ちっとも意味が分からない。
昨日まで憶えていた数式の一つだって出てこないまま、気付いたらもう放課後になっていた。
こんな時プッチャンがいれば、気持ちを整理させる事が出来たかもしれないのに。
それでも考えてしまうのは、あの人の事ばかり。
私は一体どうすればいいのだろう。恋と言われてもよく分からない。恋なんてした事がない。
好きかどうかと言われたら確かに好きだけど、それはお母さんとか、プッチャンとか、アユちゃんとかに向ける好きとは少し違う。
好きに違いがあるのなんて知らないけれど、それが恋だとすれば納得がいく。
でも、恋は男の子とするものだと思ってたから、今一しっくりこなかった。
今日は会議がない。でも、この気持ちが何なのかを知りたくて、私は生徒会室に向かった。
先輩達なら教えてくれるかもしれない。恋とか、好きとか。
廊下を通り、突き当たりの階段を下っていると、見覚えのある後ろ姿があった。
その人は少し薄暗い階段脇に立ち止まり、窓の外を静かに眺めていた。
中等部の制服、短い黒髪、背筋を真っ直ぐに伸ばした綺麗な立ち姿。今までずっと考えていた人の背中。
…トクン…と、鼓動が小さく跳ねた気がした。
「琴葉…先輩…」
無意識に紡いだ言葉は小さくて、僅かな風に攫われたら消えてしまうほど弱かった。
それでも、その人に届いたのか、ゆっくりと振り向いて、私を見上げていた。
「…りの、か」
「こ、こんにちは!」
琴葉先輩は一度瞬きをしてから、視線を戻し、また窓の外を見つめていた。
空はどこまでも高く、真っ青だった。
転ばないように一段一段、階段を下りると、琴葉先輩の隣に立って、同じように空を見上げた。
何処を見つめているのかを知りたくて、同じ景色を見つめたくて、視線を漂わせた。
「何か用か?」
「え、あ、べ、別に、これといっては…」
琴葉先輩は私の方を見ずに、小さな溜息を一つ溢した。
ほんの少し低い声。それを聴くだけで、自然と胸は高鳴った。
「今日は、みなもは一緒じゃないのか」
「あ、は、はい!」
「?」
恋かもしれないと、色々考えて意識してしまったからなのか、話し掛けられるだけでビクッとしてしまう。
琴葉先輩が私の方を見たのが分かった。分かったけど、横を振り向く事が出来ない。
ただ傍にいるだけで、身体の中から熱が湧き上がってくる。
自分の身体なのに、何が起きているのか理解出来ない。
黙って俯く事しか出来ない私の隣を、琴葉先輩は何も言わずにいてくれた。いつもだったら直ぐに姿を消してしまうのに。
理由もなく隣にいてくれる事が、とても嬉しかった。
言葉を交わす事もなく、二人で静かに空を眺めていた。
次第に落ち着いてきた私は、いつしかその空気を心地良く感じるようになった。
「琴葉」
突然、時間が止まったような感覚に襲われる。
背後から投げられた言葉に二人で振り返ると、副会長さんが階段を下っていた。
琴葉先輩を覆っていた空気が変わった気がしたのは気のせいだろうか。
「此処にいたんですのね。電話も通じなかったからどうしたのかと…あら、蘭堂さんと御一緒でしたの?」
「えっ、あ、いや、その…」
「…何か御用ですか、副会長?」
しどろもどろになる私を置き去りにして、二人は話を始めた。
「えぇ、実は急で申し訳ありませんが、調べて欲しい事があるんですの」
どうやら隠密の任務の相談らしく、私は黙っていた。その場を離れようと思ったけれど、何だか離れ難かった。
部外者の私がいても支障はないのか、二人は話を進めていった。
ほんの少しの疎外感。それが仕方の無い事だと分かっているのに。
待っている間、私は一人で空を仰いだ。
小鳥が二羽、仲良く木の枝に寄り添っている。番なのだろうか。
一羽がくちばしを使ってもう一羽の小鳥の羽を撫でている。その微笑ましい姿を見つめていると、二人の会話も一段落したみたいだった。
「では、よろしく頼みますわ、琴葉…」
そう言って、副会長さんは微笑んでいた。その時に、気付いてしまった。
副会長さんが『琴葉』と呼ぶ事に。
誰かを呼び捨てにしているのなんて聞いた事がない。
目の前が一瞬、真っ黒になる。ドクン…と、鼓動が静かに響く。
ハッとして琴葉先輩の方を見ると、いつもと変わらない無表情。けれどどこか穏やかな雰囲気を醸し出していた。
「……っ」
副会長さんは私の隣を通り過ぎ、そのまま階段を下りていった。その背中を見つめていると、胸を締め付けられるような痛みを感じた。
靴音が、やけに大きく聞こえる。
分からない。自分に今、何が起きているのか。
「……りの?」
「え…」
琴葉先輩の声で、漸く我に返る。声のする方を振り向くと、表情こそ変わらないものの、どこか心配そうな顔をしていた。
「どうした、りの?」
「あ、な、何でも…ないです…」
何故か顔をまともに見れなくて、私から顔を反らした。声が、震える。
「何でも無い訳ないだろう。具合でも悪いのか?」
「……」
何でだろう。いつもは話が出来るだけで嬉しいのに、今は声を聴く事が何だか苦痛に感じる。
そうして何も言えずに俯く私の手を、琴葉先輩は何も言わずに握ってくれた。
「!?」
「…熱は…無い様だな」
いつの間にか琴葉先輩は私の額に手を当てていた。冷たい手だった。何故かとても気持ちよかった。
「一応、保健室で診て貰った方がいいかもしれないな…一人で行けるか?」
「……」
別に具合が悪いわけじゃない。保健室に行く気も無い。
琴葉先輩は、これから副会長さんに頼まれた隠密のお仕事があるのも知っている。邪魔をしちゃいけないって分かってる。
でも、琴葉先輩から握ってくれたこの手を、放したくなかった。
風が強く吹いたのか、窓の硝子がカタカタと音を立てて揺れていた。
「………」
すると、琴葉先輩は無言のまま、繋いだ手をそのままに歩き出した。
顔を上げても、半歩先を歩く琴葉先輩の顔は見えず、微かに横顔が見えただけだった。
二人で階段を下りて行く。保健室に向かって歩きながら、私は朝のアユちゃんの言葉を思い出していた。
―――いやぁ、そりゃあ私も恋とかまだ分からないけどね。
理由もなく逢いたいとか、その人の事ばかり考えたりとかって、好きだからそう思うんじゃない?
だったらそれを素直に伝えなきゃ。
それにさ、その人の特別な存在になれなくてもいいって言うのは、りのはどこか諦めてるんじゃない?
なりたいけど、なれないって、勝手に決め付けてるだけなんだよ。
その人が他の人と仲良くするのなんて嫌じゃないの?
笑って欲しいなら、自分が笑わせてやるって思わなくちゃ。
りのは、何にも無い訳じゃないんだよ。りのにしか出来ない事だってあるんだから!
…え?た、例えば…あ、ほら、ご飯をいっぱい食べるとことか!
……だ、だからさ、取り敢えずは好きなら好きって、自分の気持ちを伝えてみなよ。
誰かに何かを願うなら、そういうとこから始めなきゃ。ね?―――
…うん。そうだね、アユちゃん。何となく、分かった気がするよ。
繋いだ手を、放したくない。このまま離れたくない。
笑って欲しい。私に笑顔を見せて欲しい。
副会長さんに向けるような、穏やかな空気を私にも感じさせて欲しい。
琴葉先輩にとって、この想いは迷惑なだけかもしれないけれど。
それでも、伝えたい。私の真っ直ぐな気持ちを。
歩く足が止まるのに気付いて、前を見ると、保健室の扉が目の前にあった。
琴葉先輩は扉を開けて中に入り、人がいないかを確認していた。
「…そういえば、平田先生は出張だったな…」
独り言のように呟いて、部屋を仕切っているカーテンを開いた。
真っ白なベッドの方に私を歩かせると、琴葉先輩は携帯電話を取り出した。
「本当は寮に戻って休んだ方がいいかも知れないが、取り合えず此処で休んでいろ。今、会長に連絡…――」
「あの、琴葉先輩っ!」
琴葉先輩の言葉を遮って私は少し大きな声を出してしまった。
驚いた顔を一瞬だけ見せてから、直ぐに表情を戻していた。
「…何だ」
「…あ、あの…」
咄嗟に声を出したけど、何を言えばいいのか分からない。
アユちゃん…気持ちを伝えるって、どうすればいいの?いきなり好きって言っていいのかなぁ…。
それによく考えたらこれが告白ってやつなんだよね。そんな事を意識したせいか、何だか顔が熱くなってきた。
呼び止めておいて、何も言わないなんて変に思われる。一体どうすればいいのだろう。
すると、黙って次の言葉を待っていた琴葉先輩が不意に動き、ベッドの上に腰掛けた。
「……」
それでも私は何も言えなくて、その一連の動作を見つめていた。
私よりも下にある目線。その瞳は、私を真っ直ぐに見つめていた。
鼓動が大きく跳ねたのは、やっぱりこの人が好きだからなんだろう。
「…りの…」
「は、はいっ!?」
思わず声が裏返る。心臓は益々早く、大きく脈打った。
「…何かあったのか?」
「え?」
琴葉先輩の手が、再び私の手を握る。先程と違って、何だか温かかった。
「…元気がないりのは、らしくないな…」
「私、らしくない、ですか…?」
「…普段は無駄に元気だ」
「う…」
何だか痛いところを突かれたような…。
「みなもと一緒になって…目的も無く走り回っている」
「か、返す言葉もありません…」
そんなに考えなしに行動しているように見えたのだろうか。でもはっきりと否定出来ない自分が情けない。
琴葉先輩は反対側の手を取ると、今度は指を絡めるように手を重ねた。
「こ、琴葉先輩…?」
いきなりの行動に思わず動揺する私をよそに、話を進めた。
「…みなもがいないから、元気がないのか…」
「え?」
「…一人で私といても、面白くないだろう…」
「琴葉先輩…?」
琴葉先輩が何を言っているのか、何を言おうとしているのかがよく分からないけど、何だかとても悲しい色を含んだ声だった。
「りの…私は…」
僅かに俯いて、次の言葉を躊躇するように。私はどうしていいのか分からずに、ただ黙って待っていた。
繋いだ両手に僅かな力が込められると、琴葉先輩は顔を上げた。
「私は、笑っているりのが好きだ…」
「……え…」
見えない何かに心臓を鷲摑みにされたような、そんな感覚。
胸が、顔が、身体が熱い。
目の前のこの人は、今、何て言ったのか。
「りのが笑うと、私は嬉しい…」
「こと、は、せんぱ…」
「…だが、私といる事でお前の笑顔がなくなってしまうなら、お前は私といるべきではない」
「っ!?」
「お前が笑ってくれなければ意味がない…なら…」
「ち、違いますっ!」
誤解をさせてしまっていた。違う。そうじゃないのに。私が何も言わないばかりに、この人を悲しませてしまっていたんだ。
「私は…私は…」
悩んでばかりいないで、もっと早く伝えるべきだったんだ。
「私は…琴葉先輩が…」
「りの…?」
「琴葉先輩が…す、好きなんですっ!」
困らせたくなかった。そう思っていた。でも今は、安心させたい。
あなたの事ばかりを考えて、笑う事すら忘れてしまっていた事を。
「り、の?」
琴葉先輩は普段のポーカーフェイスが崩れ、見た事の無い顔をしていた。
「少しでも一緒にいたいんです…もっと琴葉先輩の事、知りたいんですっ…」
目頭が熱くなって、視界が歪んだ。琴葉先輩の整った顔がまともに見えない。
「私、バカだから…一緒にいても、迷惑ばかり掛けちゃうけど…それでも一緒にいたいんです」
「りの…」
「私じゃ駄目ですか?琴葉先輩の特別になれませんか?」
瞳から一つ、涙が零れ落ちた。それがまた一つ、二つと頬を流れていく。私は目を閉じて、ずっと願っていた事を口にした。
「私…琴葉先輩に笑って欲しいんですっ…!」
突然、身体が前に引き寄せられた。一瞬何が起きたのか分からずに、恐る恐る目を開ける。
目の前には琴葉先輩の肩。さらさらの黒髪が頬を撫で、背中には温かな温もりを感じた。
私は琴葉先輩に、抱き締められていると脳が理解するまで、たっぷり数秒の時間が必要だった。
「こ、琴葉先輩…」
「…言ったはずだ。隠密に笑顔なんて必要ない、と…」
耳元から直接声が響く。心拍数は上昇するばかりで、限界を知らない。
「でも…」
「私の代わりに、りのが笑ってくれればいい」
僅かに密着させた身体に隙間を作り、互いの顔を正面に捉えた。
琴葉先輩は、微かに微笑んだ。その優しい表情は、初めて見た笑顔だった。
「私は隠密だ。だからいつもお前の傍にいる事なんて出来ない」
「……」
「だけど、お前に出逢って、私は漸く自分が此処にいる理由が分かったんだ…」
そう言って、繋いだままの片方の手を解き、私の頬に触れた。
「生徒達の…お前の笑顔を守る事が、私の最優先事項なんだ」
頬に触れていた指がゆっくりと滑って、涙の流れた跡をなぞった。
「こと、は、せん、ぱい…」
「…だから笑ってくれ、りの…」
「ふ、ぅううぅ…」
笑いたいけど、一度緩んだ涙腺に拒まれて、涙がぽろぽろと次々と溢れてくる。
琴葉先輩に好きだと言われて嬉しくて、幸せで。涙が止まらない。
「ひっく、う、ううぅ…」
「…り、りの…取り敢えず鼻をかんでくれ…」
そう言って綺麗にたたまれたハンカチを手渡された。どうやら涙と一緒に鼻水も出てしまっていた。ものすごく恥ずかしい。
「う、ず、ずみまぜん…」
鼻声になりながら、ハンカチで涙を拭った。さすがに鼻を拭くのは申し訳ない気がした。
その間、琴葉先輩は私を優しい瞳で見つめてくれていた。
やっと落ち着いてきた私は、今更自分の大胆な告白を思い出し、再び顔を赤くした。
勢いとはいえ、とても自分の口から出た言葉とは思えない。
「…落ち着いたか?」
「あ、は、はいっ」
本当はまだ心臓がバクバクしていたけど、これ以上待たせる訳にもいかず、私は頷いた。
琴葉先輩は立ち上がって、僅かに乱しれシーツを直した。
「…帰るぞ、りの」
私達は手を繋いで保健室を後にした。入って来た時と同じように手を繋いで。でも、気持ちだけは違ってた。
太陽は西に傾いて、空をオレンジ色に染めていた。
人気の無い廊下を歩きながら、私は繋いだ二人の手を見つめていた。
「りの」
「はい?」
「…明日は隠密の仕事がある。だから明日は会えない」
「……はい」
今まで毎日会っていたわけじゃないけど、互いに好きだと伝えたから期待してた。はっきり口に出されると、やっぱり少し落ち込むもので。
でも。
「…仕事が片付いたら…逢いに行く」
「え?」
琴葉先輩の口から出た言葉は、初めて聴いた言葉だった。
「か、勘違いするな!お前が来て、私が隠密だと周りに知られると困るからだ!」
慌てた口調で、怒ったみたいになっていたけど、私はとても嬉しかった。
だから私は、満面の笑みで頷いた。
「はいっ!」
――拝啓、ミスターポピット。
泣いたり、笑ったり、色々悩んで大変な毎日を過ごしているけど。
あなたが与えてくれたかけがえの無いこの場所で、尊い時間の中で、大好きな人達に出逢えました。
私は今、とっても幸せです!
570 :
銀:2006/02/11(土) 17:55:01 ID:+m2W3c7/
以上です。
いかがでしたでしょうか?
ちなみに、私的に今回の話で一番萌えたのはアユちゃんです(笑)
奈々穂×琴葉はもう少々お待ち下さい。
ちーさん、後半をお待ちしています!!
572 :
銀:2006/02/11(土) 21:00:19 ID:5Mo69Cng
大した事じゃありませんが訂正です。
タイトル
『君が笑ってくればいい』
↓
『君が笑ってくれればいい』
まぁ、だから何だって感じですけど、一応。すみません。
文章が下手な分、タイトルには毎回力を入れているので(笑)
>>571さん
ありがとうございます!
>>572 いい話を読ませて頂きました
りのマジで可愛いッス…
保管庫の更新止まってるなぁ…
このスレが次にいくまでに更新して欲しいけど、無理強いはできないしなぁ
神作品が投下された後で何なんだが、始めて書いた駄文を投下してもよろしいか?
うん早く投下!投下!
OKジョニー
いつでもOKです
581 :
577:2006/02/12(日) 23:15:39 ID:9Q+ke43F
では、調子に乗って投下させてもらいましょう。ネタは一番好きな聖奈×まゆらだ!
「はぁ・・・。」
深夜、極上寮の一室に深い溜め息が漏れる。年が明けて早2ヶ月。
迫り来る春に向けて慌ただしくも充実した日々を送る生徒会メンバーの中に頭を抱える少女が一人。
「何でこんなに予算を使うのよ〜。」
会計の市川まゆらは昼間に渡された予算申請書を見つめながら自室でうなだれていた。
春先はイベントの多い宮神学園。加えて今年は一期生の卒業式も行われる為、会計として節約を重ね、それなりの額を用意していたのだが、提出された申請書にはそれを遥かに上回る見積もりが記されている。
用途不明な項目も多く、更に予算が必要になるのもまゆらの経験上明白である。仕方なくこうして深夜まで算盤で闘っていた。
「気持ちも分かるけど使いすぎよぉ、聖奈さん。」
「あら〜♪私に用かしら〜まゆらさん。」
「!?」
いきなり名前を呼ばれたまゆらが振り返るとそこには申請書を作った張本人。購買部部長の桂聖奈がニコニコ微笑みながら立っていた。
「聖奈さん、何時の間に・・・しかもどうやって・・・。」
「うふふ。私、隠密だから♪」
「答えになってないですよぉ〜。」
「それより予算の件なんだけど♪」
「駄目です!!」
いつものノリに眩暈を感じながらもまゆらはキッパリと叫ぶ。
「そこを何とかおね「お願いされません!大体、聖奈さんはいつも×4予算を使いすぎなんですよ!そもそも・・・」
一度怒ったらなかなか押さえられない性格のせいか、日頃の仕返しとばかりに立ち上がってお説教を始めるまゆら。
『う〜ん、困っちゃったわねぇ・・・でも、怒ったまゆらさんってカワイイかも♪』
自分のせいなのにも関わらず不謹慎にもそんな事を考え始める聖奈。同時に得意の悪戯心も沸き上がってくる。
『ちょっとイタズラしちゃおうかなぁ☆』
思い立ったらすぐ行動。聖奈はまゆらに気付かれない様に距離を詰め始める。
「・・・お正月の新年会だってそうですよ!あんなにお寿司を注文して・・・聖奈さん、聞いて「ま〜ゆらさ〜ん♪」
「うわっ?!」
いきなり、聖奈に抱きつかれて驚くまゆら。
「聖奈さん!何してるんですか!」
「犬の真似よ♪」
そういいながら舌を出してまゆらの耳をペロペロと舐め始める。
生温かい感触にビクっと反応するまゆら。
「ひゃあ!ちょっと聖奈さん!」
「あらカワイイ♪もっとさせてね☆」
「そんな。ん〜、んぅ・・・」
不意に唇を押し付けられたかと思うと、聖奈の舌がまゆらの口に侵入しようとする。
必死に歯を食いしばるも呼吸の為に開いたわずかな隙間をついて聖奈の舌が入り込み、まゆらの舌に絡みつこうとする。
同時に唾液が流し込まれる。二人の唾液のカクテルを飲み込み、まゆらの思考は熱に浮かされ始めた。
「んんん〜・・・ぷはっ!どう、まゆらさん?」
「どうって・・・そんな・・・」
「じゃあ、もっとしてあげるわ♪」
そういうと聖奈はまゆらをベットに押し倒し素早く服を脱がせた。そして、露になったまゆらの素肌に本物の犬の様に舌をはわせる。
「んっ・・・!はぁ・・・ぅん」
抵抗する気力を失ったまゆらの体は聖奈の舌づかいでほんのり色付き息も荒くなっていく。
「んちゅ・・・まゆらさんの胸って綺麗ね。」
「いやぁ・・・聖奈さんはずかし・・・んっ!・・・ぁん!・・・はぁっ」
舌と手で器用に弄ばれ、硬くなった胸の先端をいじられる度にまゆらは体の芯に燃える様な熱を感じた。
「あっ・・・あつ・・やぁ」
「うふふ。そろそろこっちもいいかしら。」
舌を動かしながら聖奈は手を下腹部の方に持って行く。ショーツの上に指を置くとそこははっきりと濡れていた。
「もう、まゆらさんたらエッチね☆」
「ダメっ・・・んんっ!・・・はぁん!」
ショーツ越しにゆっくりと聖奈はそこを刺激する。力を入れて擦ったかと思えば、一旦止めたりと絶妙な動きをしている。
「いやぁ・・・ぁん・・・聖奈さん」
絶えまない刺激にシーツを握り、目尻に涙を溜めながらまゆらは呟く。
「ん?何かしら♪」
「あの直せ・・・んぁ!!」
「よく聞こえないわ〜。」
頭は熱で呆けているものの本能がより快感を得ようとしている。だからこそ直接して欲しかった。しかし、聖奈はわざとまゆらをじらす。
「ちゃんと言ってくれなきゃ☆」
「そんな・・・んっ・・・っぁん!」
「あらあら。まゆらさんたらビクビクしていやらしい♪」
「はぁ・・・んッッ!!」
聖奈の控え目なタッチについにまゆらの理性が崩れる。
「せっ・・・いなさん・・・んっ・・・直接して下さい!」
「は〜い♪ラジャ〜で〜す♪」
聖奈はこぼれた涙の筋が残るまゆらの頬にキスをすると足元に移動し、一気にショーツを脱がす。愛液でぬめるクレヴァスを眺めると水音が聞こえるように一気に指を入れた。少し乱暴に奥まで入れては一気に引き抜く動作を繰り返す。
「ひゃあん!あっ、あん!!」
感高い矯声を上げるまゆら。
「まゆらさんたらカワイイ♪」
「あっ!!んっ・・・だめぇ・・・きちゃう!」
トドメとばかりに聖奈は陰核に舌を這わせた。
「ふぁ!いやぁ!・・・あっ、あん!んぁぁぁぁッッ!!」
体を反らせて大きく痙攣しながらまゆらは達した。クレヴァスの締め付けを指先に感じながら、聖奈は顔にかかった愛液を舐める。
「うふふ。まゆらさんごちそうさま☆」
聖奈はそう呟くとグッタリと荒く呼吸を繰り返すまゆらに優しく口づけをした。
情事の後、二人は一緒に布団にくるまっていた。
「聖奈さんヒドイですよぉ」
「ごめんなさいね。だって・・・」
「だって?」
聖奈は少し俯いて話し始めた。
「だって卒業が近いんだもの。4月になったら今までみたいにみんなといられる時間も減っちゃうし・・・。もっと、みんなと思い出を作りたいわ。」
それを聞いたまゆらは聖奈を抱き寄せる。
「どうしたんですか?らしくないですね」
「まゆらさん?」
「卒業したとしても、私達は極上の仲間じゃないですか。どんなに距離が離れても、どんなに会える時間が短くなっても私達はちゃんと繋がってますよ。」
「・・・まゆらさんは優しいのね。」
「でも、予算の件は別ですよ。」
「厳しいわね☆」
二人は見つめあうとクスクスと笑いあった。聖奈の笑顔を見ながらまゆらは『予算は私が何とかしよう』と心の隅で考えていたのだった。
ちなみに、この足りない予算を補填する為に削られる活動費を巡って、遊撃と隠密がバトルを繰り広げるのは三日後の事である。
...正直、スマンかった。やはり、神レベルの職人さんにはほど遠い...。
一応、続編の構想もあったりするので、エロい人達の率直な感想を求む
>>588 初めてらしいけど十分だと思う
GJだ!
gj!
>>588 エロは薄いが、キャラ同士のやり取りがいい感じ。
最後の会話は特に良かった。 GJ
続編も期待まゆら
592 :
銀:2006/02/14(火) 03:05:58 ID:6DaLxDyg
>>588さん
グッジョブです!私も続編を希望します!
これは負けてはいられませんね。
というわけで、琴×奈々シリーズ第四弾(笑)!
また話の長さの割りにエロが少ないのは申し訳ありませんが…orz
時間がもう少しあったらきちんと書けたのですが、話の内容的なものがありまして…
今回は奈々穂×琴葉になっています。
タイトル『パティスリー奈々穂』(笑)
……バレバレですね。
「…あの、これは…」
私は目の前に置かれた物を凝視しながら、奈々穂さんに尋ねた。
白い皿に盛られているところを見ると、食べ物である事は間違いないだろう。
全体的に黒く、表面は凸凹して、まるで粘土細工で作った山のようだった。
その脇に添えられている白くフワフワしている物は雲だろうか。
これを美術の授業に提出したら、そこそこの評価をもらえそうな、そんな印象。
銀のフォークを私に渡すと、奈々穂さんは真顔で言った。
「ケーキだ」
「………」
「…何だ、その顔は?」
一般的な同年代の少女達のように、私はあまりケーキといった類の物を口にする事はあまりなかった。
必要以上に食べたいと思った事もなければ、興味すらなかった。
偶に何かの行事で出されたり、副会長に付き合って頂いた事がある。
だからある程度の形や味は理解していたが、よもやこの作品がケーキだとは…。
お世辞にも、見た目がいい物ではなかった。
「…ま、まぁ、見た目は悪いかもしれないがな」
「…は、はぁ…」
「ちゃ、ちゃんと味見はしたぞ?」
味見をした?ならば、これは奈々穂さんが作ったという事だろうか。
「これは、奈々穂さんが…?」
疑問に感じた事を、そのまま尋ねてみると、奈々穂さんは少し頬を紅く染めて答えた。
「も、文句あるか?」
「い、いえ、そうではありませんが…」
少し頭が混乱してきたところで整理をしてみる。
目の前にあるのはケーキで、それは奈々穂さんが作った物。
私の中にある知識では、イベントやお祝い事の時や、おやつや食事の後のデザートに食べたりする物。
ならば、ここに置かれたケーキは何のイベントだろうか。
時刻は深夜。夕食は数時間前に終わっている。第一、奈々穂さんはどうしてケーキなんて作ったのだろうか。
料理なんてほとんどしないはずだ。ましてやお菓子を作るなんて。
考えれば考えるほど分からなくなる。
奈々穂さんは小さなテーブルの上に二人分の紅茶を置くと、その向かい側に腰掛けた。
奈々穂さんの分のケーキは無かった。フォークも私しか持っていない。つまり、これは全て私の分なのだろうか。
「最初は何か買おうと思ったんだがな、周りの話を聞いて自分で作ってみたんだ」
「…買う?」
「香も作ると言っていて、同じレシピを訊いて作ったんだ。初めてにしては良く出来ていると思うぞ?」
「はぁ…」
何だか会話が噛み合わない。それに気付いたのか、奈々穂さんは訝しげな表情をした。
「…琴葉、お前、今日が何の日か分かっているのか?」
「今日…ですか?」
時刻は変わってしまったけれど、今日は二月十四日。
「……………あ」
「…分かってなかったみたいだな」
言われて今日がバレンタインだと理解した。
「隠密なら、誰よりもこういったイベントに気付くはずじゃないか?」
確かにそうだ。いや、いつもの私なら、もっと前から気付いていた。しかし。
「それが、隠密の任務で遠出する事が多かったものですから、忘れていました」
他校の部活動の調査や島の状況等の任務に赴く事は前からあったが、最近その量が増え、日にちの間隔が分からなくなっていた。
「そういえば、こうして会うのも久し振りだな」
そう言って奈々穂さんは柔らかく微笑んだ。それにつられて私も笑った。
隠密の任務の為、私はこの部屋を訪ねる時間を持てず、ここ数日は電話でしか話が出来なかった。
校内で擦れ違う事はあったけれど、ゆっくり顔を見る事はなかったから。
昨日の夜に任務は終わった。だから今日、こうしてまた会える事が嬉しい。奈々穂さんも同じ気持ちを感じてくれているのだろうか。
暫し見つめ合ったまま無言でいると、何かを思い出したように奈々穂さんは声を発した。
「まぁ、とにかく食べてくれ。そ、その、私の…気持ちだ…」
段々と声が小さくなって、顔を真っ赤にしながら俯いてしまった。
付き合いだしてもう一ヶ月以上経っているのに、未だに恥ずかしがる恋人に愛しさを感じながら、私はケーキに手をつけた。
思ったよりも柔らかい生地は、簡単にフォークが入っていった。
添えてある雲、もといホイップした生クリームを少しだけつけて、何となく躊躇しつつも口に運んでいく。
「…ど、どうだ…?」
「………美味しいです」
驚いた。見た目以上に美味しかった。ほろ苦いビターチョコの香が口の中に広がり、しっとりとした生地が舌の上で溶けていく。
生クリームとの相性も抜群で、私は一口、また一口と口に運んでいく。
「そうか…良かった…」
それを見ていた奈々穂さんは、どこかほっとしたように胸を撫で下ろしてた。
味見をしたと言っても、やはり初めて作った物。ましてや自分以外の人間が口にするのは、やはり不安な気持ちもあったのだろう。
そんな慣れない事をしてまで、私に作ってくれたのだと思うと、すごく嬉しかった。
あっという間に皿の上のケーキを平らげて、紅茶で咽喉を潤した。
「とても美味しかったです、奈々穂さん」
「そ、そうか」
見ると、奈々穂さんも嬉しそうだった。
「ありがとうございました。ですが、私は何も用意していなくて…」
「ん?あぁ、気にするな。私がそうしたいと思ってした事だし」
「でも…」
「…なら、来月にお返しをくれ」
三月十四日。バレンタインのお返しをするホワイトデーの事を言っているのだろう。
一ヶ月先にお返しをするのは何だか悪い気もしたけれど、「一度ホワイトデーにお返しをもらってみたかったんだ」と笑顔で言っていたので、私はそれに頷いた。
奈々穂さんはテーブルの上を片付けて、使った食器を持って一度部屋を出た。
私は何となく手持ち無沙汰のまま、ふと机の上を見た。
机の上には少し大き目の紙袋が置かれていて、中身は大量の包みでいっぱいになっていた。
「これは…」
綺麗にラッピングされた箱や袋。形状と現状から考えて、それは奈々穂さん宛てのチョコレートだと判断した。
「………」
毎年この日は極上生徒会のメンバー達は、多くの生徒からチョコレートを貰う事は分かっている。
校内では奏会長に続いて人気のある奈々穂さんだ。ファンクラブだってある位なんだから、チョコを渡す生徒達は多いだろう。
分かっているのに、心の中で複雑な感情が渦巻いている。
人の物を勝手に見てはいけない事だと分かっていても、袋に入っていた手紙が気になって、つい手に取ってしまった。
書かれている内容は、恐らく告白等といった類の物だろう。
この中に入っている全ての贈り物も同じで、奈々穂さんを好きなのは私以外にこんなにも存在するのだ。
そんな事、付き合う前から分かっていたのに。目の前に置かれた現実が、胸を締め付ける。
ドアを軽くノックする音が聴こえて、私は手紙を袋の中にしまった。
「琴葉、紅茶の御代わりはいるか?」
「…いえ、結構です…」
ちらりと横目でマグカップを見ながら答えた。
「…?」
思ったよりも声に力が入らない。動揺している証拠だ。
先程座っていた場所に戻り、紅茶を口にする。中身は少し冷めていた。
奈々穂さんは私の隣に座り、僅かに俯く私の表情を窺っていた。
「何だ、どうかしたのか?」
「………」
「ま、まさか腹でも痛いのか!?」
「あ、いえ、そういう訳では…」
「じゃあ何なんだ?」
正直に言うのも何だか情けない気がして、私は視線をさっきの紙袋の方に向けた。
その先を辿るように、奈々穂さんも視線を動かす。
「…?………っあぁっ!?」
半ば慌てて立ち上がり、紙袋を身体で隠すように奈々穂さんは焦った口調で弁解した。
「あ、いや、違うんだ、これはっ!これは、その、一方的に押し付けられてだな!」
「…随分、沢山の生徒に慕われているようですね」
その姿が何だか滑稽で、私は少し嫌味を言った。
「だ、だから、これは、その、知らない間に机の中に入っていたりとか、下駄箱とか、いや、別にやましい物では…」
慌てているからなのだろうか、言葉がおかしなものになっている。
「…お、怒っているのか?」
「何故ですか?」
「何故って言われても…怒ってるじゃないか」
「怒ってません」
「嘘だ」
「嘘じゃありません」
「本当か?」
「本当です」
「…じゃあ何で私を見ないんだ?」
直ぐ隣にいるのに、私はまだ振り向けなかった。
怒っているからとか、そんな単純なものじゃない。
理解しているはずだ。この気持ちがどんなものなのか、この感情にどんな名前が付くかなんて。
「琴葉…」
「………」
いつまでも黙っている私の頬に、奈々穂さんの温かい手が触れた。
「…やきもちか?」
その声はどこまでも優しくて、私は小さく頷いた。
正直に肯定するのが恥ずかしい。自分が酷く子供みたいだ。
頬に触れていた手が顎まで滑り、そのまま軽く指で横を向かされると、そっと触れるだけのキスをされる。
「…ん…」
急にされた事で目を閉じる事も出来ず、目の前にある奈々穂さんの綺麗な顔を見つめていた。
柔らかい感触は直ぐに離れ、奈々穂さんは小さく笑った。
「…可愛いな、琴葉は…」
「…っ!?」
優しい表情を崩さないまま再び口付けられる。今度は瞳を閉じれた。
何だかいつもと違い、イニシアチブを完全に彼女に奪われてしまった。
少しずつ深くなる口付け。私は腕を奈々穂さんの背中に回した。
「ん…ちゅ…んぁ…」
唇を開いて、自分の方から彼女の舌を誘う。隙間から彼女の湿った舌が入り込み、口内を舐め回される。
互いの舌を絡めながら、奈々穂さんはゆっくりと私を押し倒した。
背中にある絨毯の感触はベッドよりも硬かったけど、床よりかは柔らかかった。
天井を仰ぐと、見慣れない景色がそこにはあった。
「…いつもと逆だな」
「…そうですね」
二人で笑い合いながら、口付けを再開した。
顔の角度を変えて、貪るように何度も何度も口付け合う。
「ん…。ん、むぅ…」
「…ん」
奈々穂さんは、私の口内に溜まった唾液を全て吸い上げ、それを飲み下す音が聴こえた。
「…甘い」
そう呟くと、今度は私の唇を味わうように舐め始める。吸い取られずに頬に流れた唾液も、また。
いつもより積極的な奈々穂さんに戸惑ってしまう。
「んぁ…な、奈々穂さ…」
身体が熱い。いつも私が触れる奈々穂さんも、こんな熱を感じているのだろうか。
いつもと立場が違う事に微かな不安を感じて、私は思わず奈々穂さんにしがみ付いた。
奈々穂さんの右手が、制服のボタンを外しに掛かった。
自分で脱ぐ事はあっても、脱がされるのは初めてで、変に鼓動が高鳴る。顔は真っ赤になっているだろう。
一つ目のボタンを外されたところで、私は部屋の明るさに気がついた。
「奈々穂さん、あの、明かりを消して下さい」
「…恥ずかしいのか?」
「…は、はい…」
すると奈々穂さんは耳元に唇を寄せて囁いた。
「お前、この前私がいくら電気を消してと頼んでも消してくれなかったじゃないか」
「……あ…」
少し拗ねたような口調。確かにあの時、恥ずかしがる奈々穂さんがとても可愛くて、ついつい虐めてしまったが、まだ根に持っていたのか。
「それでも消して欲しいのか?」
「………」
どうしたものかと、何も言えずに黙っていると、奈々穂さんは唇の進路を変え、首筋、鎖骨の方へと舌を滑らせる。
「ふあッ!」
思わず喘いだ自分の声に、ひどい羞恥心を感じた。しかし、奈々穂さんは気にせずに舌を這わせていった。
「っ、なな、ほさっ……!」
「…どうして欲しい?」
自分の方が優位に立っているからなのか、今日の奈々穂さんは何だか意地悪だ。
背中に回していた腕を首に絡めて、そっと引き寄せてから小さな声で伝えた。
「…け、消して下さい…」
頭上からクスリと笑う声を聴いた。
奈々穂さんは一度立ち上がり、入り口付近にあるスイッチを押して部屋の明かりを消してくれた。
カーテンから僅かな月の光が透けて、それが部屋の唯一の明かりになった。
私のところに戻って来ると、奈々穂さんは一気に服を脱がそうとした。
脱がせやすいように僅かに上半身を起き上がらせると、奈々穂さんは左手を素早く背中にまわした。
右手で前のボタンを全て外して、制服の上着を脱がされると、それをそのまま床に投げ捨てた。
左手でブラジャーのホックを器用に外すと、再び首筋に舌を滑らせる。
「んッぁ…」
ふと奈々穂さんの方に視線を向けると、奈々穂さんの顔も僅かに紅潮していた。
目が合うと、優しく微笑んでくれた。その表情が、私を安心させる。
少しの余裕を取り戻して、ゆっくりと奈々穂さんの頬を撫でる。すると照れたように俯いてしまった。
そんな些細な仕草が愛しくて、顔を私の方に向けた。先程までの意地悪だった彼女は何処に行ってしまったのやら。
「…奈々穂さん…」
「そ、その…いいか…?」
押し倒して服を脱がせた今になって確認を取る奈々穂さんが何だかおかしくて、少し噴き出しそうになった。
「……はい」
頬に触れていた手に、奈々穂さんの温かい手がゆっくりと重なると、それを口元まで寄せられる。
奈々穂さんは私の手のひらに優しくキスをした。見つめ合ったままそんな行為をされると、何だか気恥ずかしくなる。
「…会えない間、ずっとお前の事を考えていた」
静かに口にしたその言葉は、心臓が壊れてしまう位に鼓動が高鳴るものだった。
「…淋しかった…琴葉…」
「奈々穂さん…」
流れるように自然に唇を重ね、奈々穂さんは私のスカートに手を掛けた。ホックを外してするりと足から抜き取った。
ショーツ以外の全てを脱がせると、奈々穂さんは自分の制服を脱ぎ始めた。
「まぁ、その分、内緒でケーキを作って、琴葉を驚かせる事が出来たがな」
そう言うと、奈々穂さんは自嘲気味に笑った。
「結構大変だったんだぞ?部屋で作ると久遠が五月蠅いし、家庭科室を借りて日曜日に作ったんだから」
小さな光に照らされた奈々穂さんの身体がとても綺麗で、私はしばし見とれていた。
「…美味しかったですよ、とても」
「そ、そうか。いや、私も初めてにしては上手く出来たと思ったんだ。才能があるのかもしれないな」
「いや、それは…」
味はいいけど見た目が山ですから。
「ん?」
「…そ、そうですね。ある意味、才能があると思います…」
「そうか。なら、また作ってやるぞ」
嬉しそうな声を上げて、奈々穂さんはゆっくりと私の身体を包み込むように抱き締める。
直に肌に触れている事で、奈々穂さんの体温が直接伝わる。とても温かくて、心地いい体温。
淋しかったのは私も同じだ。言葉にしない代わりに、ぎゅっと抱き締める。
私は、ずっとこの優しい温もりに会いたかった。
「…奈々穂さん」
「…あ、痛くないか?」
今更ながら床で行為をしようとした事に気付いた奈々穂さんは、私の身体を気遣うように言ってくれた。
確かにベッドよりも背中に感じる感触が硬い為、二人でベッドに移動した。
身体を重ねて、口付け合って、互いの温もりを確かめ合って。
私は短い髪を梳くように撫で、さらさらとした感触を指で味わう。
私の肩口に顔を埋めながら、掠れる声で何度も名前を呼ばれた。
「…琴葉…琴葉…」
名前と共に吐き出された吐息に熱が籠もっていて、それを素肌で感じる度に、私の思考も熱に浮かされていった。
ギシギシと軋むベッドの音が耳に障る。その音が大きければ大きい程、羞恥心に苛まれる。
どんな格好で、どんな動きをして、どんなに乱れているのか、情欲に侵された思考では理解出来なかった。
「はぁ、あ…、んぁ…」
「…もっと、声を聴かせて…琴葉…」
「っふぅ…ん、やぁっ!」
さっきから、奈々穂さんは私の秘所に顔を沈め、丹念に其処を舐めていた。右手の指は膣内を弄り、左手は私の胸を嬲る。
何度も身体を重ねているのに、される方はまだ慣れない。
上と下から同時に与えられる激しい刺激に抗えず、私は喘ぐ事しか出来ない。
奈々穂さんの口から、身体の中心から溢れる厭らしい水音と、荒い息遣いが漏れる。
指と舌で蹂躙され続け、心も身体も限界に達していた。
「あ、なな、ほ、さ…私、もう…っん…」
途切れる言葉は正確に伝わったのかどうか。俯く奈々穂さんの頭に触れて、それを確かめる。
僅かに上がった顔を見ると、その妖艶な瞳にさえ快感を感じた。
腰を掴まれると、最早抵抗する力を失くした私の身体はいとも簡単に反転される。
うつ伏せの体勢になり、圧迫される胸が少し苦しかった。
その背中に奈々穂さんの温もりを感じる。
腰に置かれていた手をそのまま滑らせ、愛液に塗れた性感帯に達すると、十分に指を濡らし、膣内に侵入してきた。
「んあぁッ!!」
突然の強い快感の波に襲われて、流されないように必死にシーツを掴んだ。
「あぁ、や、ななっ…ほさ、んッ!も、あっだ、めッ…!」
意味の無い羅列を並べて、高みに昇ろうと腰を振る。
肌から吹き出す汗に貼りつく髪に小さな嫌悪感を抱く。
与えられる刺激に集中すると、私の中にある奈々穂さんの指の数は増えていた。
「うぁ、はっ、あ!や、も、んっ、あッ!!」
上に突き上げるように動かす指は速度を増して、限界はもう目の前まで来ていた。
「はぁ、はぁ…。厭らしい腰つきだな…。そんなに気持ちいいか?」
「あ、い、んっ、いい!あっすご、いいっ!!」
本能のままに口にした言葉に満足したのか、掌で陰核を覆うようにし、上下に強く揺すられる。それが引き金になった。
「あ、あ、あ、あ、あぁッ!!」
「…いいよ…琴葉…イっていいから…」
「あぁっ!!んあぁぁぁッ!!」
背中を大きく弓なりに反らし、私の身体はべッドに深く沈んでいった。
互いの呼吸が落ち着くまで、奈々穂さんは私の髪を愛しげに見つめながら、優しく梳いてくれた。
「…少しは私の気持ちが分かったか?」
どうやらいつもの仕返しのつもりで私を抱いたらしい。
随分子供っぽい事を考えていたのかと思うと、何だか可愛いと思ってしまう私は大分変わったのかもしれない。
「…腰が痛いです…」
続け様に三回程されれば当たり前かもしれないが、奈々穂さんも普段、こんな風に腰を痛めているのだろうか。
だとしたら、次からは色々と気をつけなければいけない。
布団を掛け直しながら、奈々穂さんは苦笑した。
「でも、琴葉も結構大胆だな」
「え?」
「いや、その…声が……エロい…」
段々小さくなる言葉の最後の方はほとんど聴こえなかった。
それでも僅かに聞き取れてしまった事で、先程の自分を思い出して、今更ながら恥ずかしくなる。
声を聴かせてと言ったのはあなたじゃないですか、奈々穂さん。
好きな人の望む事は何でもしたいと思うのは当然の事だ。
やっと手に入れたこの温もりを、誰にも渡したくないと思うのは我侭なのだろうか。
誰にも奪われたくない。例えそれが、あの奏会長でも。
奈々穂さんを好きな人は沢山いる。それはどうしようもない事だ。
だけど、私が一番この人を想っている自信はあっても、この人に一番想われている自信がないから。
それでも、今日、あのほろ苦いチョコレートケーキは。
奈々穂さんが私の事を想って、私の為だけに作ってくれた事が、とても嬉しいから。
ほんの少し、自信を持てたから。
「…そう言えば……」
天井を見上げながら、奈々穂さんは呟いた。
「久遠の奴もチョコを用意していたけど…あいつ、誰に上げたんだ?」
何か知っているかと訊かれたけれど、何も知らない私は首を横に振った。
何となく、副会長はあまりこういったイベントに参加するような人じゃないと思っていたから、それが本当なら意外だと思った。
ふと横を見ると、奈々穂さんは小さな寝息を立てていた。
今まで会話をしていたのに、それが途切れたほんの僅かな間に寝るとは、一体どんな構造をしているのだろう。
半ば呆れて溜息を吐き、そっとその身を奈々穂さんに寄せた。
あのチョコレートケーキの味を、私は一生、忘れはしないだろう。
そんな事をぼんやり思いながら、私は眠りに落ちていった。
夢の中でも、この人と手を繋いでいる事を願って……。
601 :
銀:2006/02/14(火) 03:25:07 ID:6DaLxDyg
以上です。相変わらず下手ですね、反省してきます…orz
次回は久遠の話になります。
最後にもちろっと書きましたが、久遠が誰にチョコを上げたのかというお話を。
このシリーズを書き始めた当初から考えていたのがあるので、半分自己満足で書いています。
もしかしたらエロが入らないかもしれないので、そうなったらすみません!
GJ
GJ!!
バレンタインに甘い話ををアリガトー!!
相変わらずGJ過ぎ!チョコケーキが食いたくなった
なんだか静かに萌える。GJ!
GJ!!
久遠がチョコを渡す相手が激しく気になる。奴だったらいいな、嬉しいな。
次回作ものんびりと期待して待っております
gj!!
久遠の話期待してます
608 :
銀:2006/02/17(金) 01:29:45 ID:0HlnsADw
感想いつもありがとうございます!とても励みになります!
という訳で、琴×奈々シリーズ第五弾です。
今回は予告通り久遠さんのお話で。
相手はすぐ分かっちゃうので、あえて告知しませんが、
>>606さんの希望を叶えられるか分かりません。
違ったらすみません… orz
タイトル『素直になれなくて』
エロは…微エロ…?ややエロ…いや、エロくない…
何故かと言うと、長くなってしまったので。期待した方すみません!
言い訳は最後に…
寮を出た瞬間から、肌を刺す冷たい風に身を震わせる。
どこまでも広がる青い空は、太陽が出ている証拠だというのに、陽の光の温かさを感じられない。
冬は嫌いじゃないけれど、寒いのは苦手だ。
だから早く過ぎればいいのに。
口許を隠すようにマフラーを少しずらしながら歩いていると、見慣れた後ろ姿を発見する。
背の高いその人は、いつもは針金が通してあるんじゃないかと思うぐらい背筋を伸ばしているのに、何だか猫背になっていた。
気配を消して、やや早歩きをして背後に回ると、何やらブツブツ呟いていた。
手元を見ると、何かの料理のレシピのようだった。
「…に柔らかくしたバターを入れ……粉砂糖20gを加えて…角が立つくらいに…角?」
「熱心ですわね、奈々穂さん」
「うわあぁぁぁぁっ!?」
声を掛けると、奈々穂さんは飛び跳ねる程驚いた。それに私も驚いて、危うく荷物を落としてしまうところだった。
「く、くくく、久遠っ!?」
「大きな身体の人がぶつぶつ何かを呟きながら歩いていると不気味でしてよ?」
「…気配を消して歩く奴に言われたくないがな」
若干嫌味を含んだ言葉だったけれど、そんなものは私には通用しない。奈々穂さんもそれは分かっているだろう。
気を取り直すといった感じで歩き出した奈々穂さんの半歩後ろをついて歩く。
普段料理をしない奈々穂さんが真剣に作り方を読んでいるのは、きっと来週のバレンタインの為だろう。
毎年、沢山の生徒から貰うだけだった奈々穂さんにここまでさせるとは、恋人ができて随分変わったものだ。
少しだけ、羨ましい。
「…えっと、どこまで読んだっけ…」
「バレンタインの準備ですの?」
「お前には関係ないだろう…別のボウルに卵白を入れ…」
「琴葉にあげるんですの?」
「…分かってるなら少しは黙ってくれ。気が散る、さっさと行け…えっと…次に粉をふるいながら加え混ぜる…」
「普段から料理を少しでもやっていればこんな風に慌てる事もありませんのに」
「…お前だってしないじゃないか」
「あら、私は別に誰かに作る予定はありませんのでご安心を」
「誰も心配なんかしていないがな。じゃあ、昨日の買い物は何だったんだ?随分、大事そうに袋を抱えていたじゃないか」
「溶けたら困る物ですわ」
「何だ、お前も誰かにあげるのか?さっき予定はないって言ってたじゃないか」
「作る予定がないと言っただけで、あげないとは言ってませんわよ?」
「…本当に可愛くないな、お前は…」
「奈々穂さんに可愛いと言われて喜ぶのは琴葉しかいませんわよ。もっとも、奈々穂さんがそんな事を言っているとは思えませんが…」
「う、う、五月蠅い!大きなお世話だ!早く学校に行けぇ!!」
「…もう着きましたわよ?」
「へ?」
どうやら校門に着いたのに気付かなかったのか、奈々穂さんは半ば呆然としていた。
口を半開きにして立ち尽くすその姿を鼻で笑って、私は身を翻して昇降口に向かった。
背中から奈々穂さんが私の名前を叫んでいるのが聞こえたけれど、気にせず自分のクラスの下駄箱に歩いて行った。
去年末、同室という事もあって同じ日に奈々穂さんと部屋の大掃除をした時だった。
硝子拭きの洗剤を探している最中、扉を開きっぱなしにしていた奈々穂さんの部屋を覗くと、掃除を一時中断して、何かを眺めている奈々穂さんを見た。
普段は掃除をしない場所から出てきた物を弄るのはよくある事。
写真やアルバム等の類を見つけると、懐かしさに見入ってしまう。
奈々穂さんも、古いアルバムから写真を抜き取り、それをどこか切なげな眼差しで見つめていた。
その視線が気になったが、掃除を再開させないと何時までも終わらない。
思い切って声を掛けて、硝子拭きを知らないかと尋ねると、少し慌てた様子で部屋の奥に行ってしまった。
先程使って、そのまま窓際に置いたままらしく、それを待つ私は部屋に足を踏み入れた。
背中を向けている奈々穂さんの隙をついて、床に散らばる写真を見ると、そこには幼い頃の奈々穂さんが写っていた。
その隣には、奏会長や聖奈さんといったところを見ると、どうやら神宮司家で撮ったものらしい。
皆の初めて見る幼い姿に、自分の頬も緩むのが分かった。
その中で、先程奈々穂さんが見つめている写真に目を向けると、そこには幼い頃の琴葉の姿があった。
すると、奈々穂さんが硝子拭きを持って現れ、それを手渡されて直ぐに部屋を出た。
琴葉は神宮司のお庭番だと知っている。なら、二人は昔からの知り合いで、写真を持っていても不思議じゃない。
そう。不自然なものなんて何一つない。ないはずなのに。
奈々穂さんは琴葉が好きなのかと考えながら、私は窓硝子を拭いていた。
その数日後だっただろうか。
寮の中庭で、偶然琴葉の姿を発見した。
声を掛けようと近付いた時、琴葉の視線の先に在る人物を見て、声を出す事が出来なかった。
少し離れた場所で、一人で鍛錬をしている奈々穂さん。それを見つめる琴葉の瞳は、とても優しいものだった。
普段は無表情、無感情の彼女のそんな眼差しを知らなかった。
笑顔だって、数える程しか見た事ない。
気付かれないように踵を返し、その場からそっと離れた。
そして私は理解した。何時からか分からないけど、二人は惹かれ合っている。
両想いなら、どちらかが気持ちを伝えれば解決するのだというのに。
もどかしい気持ちの反面、不謹慎にも思ってしまった。
これは使える、と。
きっかけを与えてさえすれば、二人を繋げる事など簡単な事だ。
特別な用事もないのに何度も私の部屋に来る琴葉が、躊躇無く奈々穂さんの部屋に向かわせるには用事を与えればいい。
きっかけを与えた後、二人はちゃんと想いを伝え合う事が出来たようだ。
後は部屋に二人きりにさせてしまえば、私の計画はばっちりだったのに。
どうやら琴葉は、私が就寝した頃に奈々穂さんの部屋を訪れているらしい。
気を使うのは結構な事だが、それでは私の計画が狂ってしまう。
多少強引に二人きりにさせてから、やっとで私は目的地に向かう事が出来た。
自分の願望の為に二人を利用したみたいで、少しの罪悪感を感じるけれど、元々二人は両想い。これで良しとしよう。
しかし、予め用意していた言い訳は使えたけれど、肝心の告白は出来なかった。
想いを伝えるよりも先に、身体を求めてしまった。
気まずい空気はなかったけれど、このままではもう適当な理由を作って彼女の部屋に行く事は出来ない。
肝心な時に素直になれない、そんな自分が嫌になる。
それでも時間は戻らないし、想いは大きくなるばかりで。
だから、これは最後の賭けだった。
バレンタインに便乗し、製菓会社の思惑に踊らさせてもらう事にしよう。
もう何の小細工もしない。
机の上に置かれたブラウンの包装紙で包まれ、緑色のリボンを巻かれた小箱を見つめながら、彼女の事を考える。
これを渡したら、彼女はどんな顔をするだろうか。
迷惑だろうか。それとも喜んでくれるだろうか。
もしも、受け取ってもらえなかったその時は、私はどんな顔をするのだろう。
身体を重ね、少なからず彼女を傷つけた事実は変わらない。
そんな私が、今更彼女に好きだと言えようか。
ふと小箱を手に取って、軽いはずのそれが、酷く重く感じる。
それはまるで私の心のようで。
「…作る予定はないけれど、あげないとは言っていない…」
数日前の朝、奈々穂さんに言った言葉を復唱する。
「……誰かにあげる、とも言っていませんものね…」
苦笑して、机の一番上の引き出しを開ける。
数冊のノートが入った長方形の僅かなスペースにその箱をそっと置いた。
「…いっそ、溶けて無くなった方がスッキリしますのに…」
静かに引き出しを戻し終えたその時、ポケットに入れてある携帯電話が震えた。
取り出して、片手で携帯電話を開くと、そのディスプレイに表示された名前を見て、身体が一瞬硬直する。
僅かに震える指を抑えて、心を落ち着かせながら通話ボタンを押した。
「……久遠です…」
耳に押し当てた機械越しの彼女の声を聴きながら、私は再び引き出しを開けた。
「何なんですかぁ、この予算はー!?」
急いで来て欲しいと言われて駆けつけた私に向けて、開口一番に叫ばれた。
「…用事って、予算の事でしたのね…」
まゆらさんに聞こえないように小さく呟き、私は溜息を吐いた。
今日みたいな時に呼び出して、あんまり期待させないで欲しい。
もっとも、それは私が勝手に期待しただけだけど。
一瞬でも、『もしも』を期待した私が愚かなのだろう。
この人はいつだって自分の職務の事しか考えていないのだろうから。
「久遠さん、私の話、ちゃんと聞いてくれてますかぁ?」
今にも泣き出しそうな顔と声で、上目遣いに見ないで欲しい。
理性を保つのも楽じゃないのだから。
「…聞いていますわ」
「じゃあ、この予算の説明をして下さい!」
少し前のめりになりながら私に詰め寄ると、一枚の書類を渡される。
「……これは聖奈さんの管轄ですわね」
「え?」
「購買部の方ですわ」
憶えのない数字の羅列に向き合って、私はそう言い述べた。
「購買部の、ですか?」
「えぇ、恐らく、バレンタインフェアの為の予算だと思われますわ」
先週辺りから、購買部は特別スペースを作り、バレンタインフェアを行っていた。
その為に使われた費用が、その紙には書かれてあった。
「…一体、何処から取り寄せたのかしら…これじゃあ売り上げが良くても赤字じゃないのぉ!」
私に文句を言われても何だか困る。隠密では部下だけれど、購買部の方は私はあまり口出ししない事にしているから。
「…はぁ…また予算組み直さなきゃ…」
大きく溜息を吐いて、まゆらさんは椅子に座り、算盤を取り出した。
その姿を見つめながら、私は思わずらしくない提案を口にする。
「…まゆらさん」
「はい?」
「…隠密の予算を、少し削ってもよろしいですわよ?」
案の定、まゆらさんは口をポカンと開けて呆然としている。自分自身も、どうしてそんな事を言ったのか理解出来なかった。
「…く、久遠さん?…今、何て?」
「重要な仕事はもう済みましたので、今月来月と、何か起きない限り、予算を使う事はないと思いますから」
「…熱でもあるんですか?」
「…失礼ですわよ、まゆらさん」
確かに、いつも好き放題予算を使う私のらしくない発言を疑うのも分かる気がする。
いつも必要以上に予算を使ってしまうのは、私の存在を意識に刻み込みたかったから。
好きな人を困らせて、そんな小学生じみた愛情表現しか出来なくて。
こんな屈折した恋情を伝えたところで理解出来ないだろう。
それでも、少しでも彼女の力になれるなら。私らしさなんていくらでも捨ててもいい。本気でそう思った。
まゆらさんはなおも訝しげな表情で私を見つめる。
「ま、まさか、変な条件を付ける気ですか?」
「……本当に失礼ですわよ、まゆらさん」
まゆらさんの中で、私は一体どんな人間なんだろう。今更ながら、今までの自分の行動や言動を悔いても仕方のない事だけど。
これじゃあ素直に告白しても疑われるだけだろう。
「ほ、本当にいいんですか?」
「早く決断しないと、気が変わるかもしれませんわよ?」
「わ、分かりました!ありがとうございます、久遠さん!」
まゆらさんは若干慌てながらも、私に笑顔を向けてくれた。
あなたのその笑顔で、私の心がどれだけ満たされるかなんて知らないでしょう。
算盤を弾かせながら、まゆらさんは「あっ」と何か思い出したように呟いた。
机の脇に置いてあった鞄を持って、何かを手探りで探していた。
「あ、あった」
取り出したのはピンクの小さな袋。赤いリボンの付いた可愛らしい物で、中に何か入っているようだった。
それを私の前に差し出すと、まゆらさんは少し顔を赤らめていた。
「せ、せめてものお礼というか、こんな物で申し訳ないんですけど…」
「…え?」
「この前、備品を買いに行った時に思わず衝動買いしてしまって…」
安かったので、つい、と照れるように頬を掻きながらまゆらさんは続けた。
「誰かにあげようかと思ったんですけど、その、特にいなくて、自分で食べようと思ったんですけど、良かったら久遠さんに…」
そっとそれを受け取って、中を開けるとナッツの入った小さなハート型のチョコレートが数個入っていた。
衝動買いしたと言うそれには、特別な想いなんてないけれど、鼓動は静かに高鳴った。
胸に温かいものが広がっていく。顔が赤くなってないか心配しながら。
「…あ、ありがとうございます」
手に触れる確かな感触の喜びを隠しながら、ふとポケットに忍ばせていた小箱を思い出す。
この勢いで渡してしまおうか。今なら軽い気持ちで渡せるかもしれない。
上着のポケットに手を入れて、その小箱をそっと取り出す。
結んであるリボンを上にして、少しぶっきらぼうになりながら、まゆらさんに手渡した。
「…ま、まゆらさん…あ、あの、これ…」
「久遠さんも買ってたんですか?」
「…え、えぇ…まぁ…」
心臓が飛び出てしまうような緊張に苛まれながら、声を振り絞った。
「よ、良かったら、まゆらさん…受け取って頂けます?」
僅かに目を反らして、本当の気持ちを隠しながらそう言うと、まゆらさんは頬を紅潮させていた。
「で、でも、誰かあげる人がいるんじゃあ…」
「……それは…」
あなたにと、そのたった一言が咽喉の奥でつっかかっている。
焦れる心に舌打ちし、勇気の出ない自分に苦笑する。
まゆらさんは不思議な顔をしながらも、差し出したそれを受け取ってくれた。
「…わたしが貰っても、いいんですか?」
表情は真摯なものに変わり、真っ直ぐに私を見つめる。
「本当にいいんですか?」
本音を射抜くような視線と言葉に心を掻き乱される。
真実の想いを口にしたら、彼女は信じてくれるだろうか。
「……あ…」
頭が真っ白になって、一文字も思い浮かばない。
何も言えずに立ち尽くす私を置いて、まゆらさんは箱のリボンを解いて包装紙を剥がし始めた。
剥き出しになった白い箱を開けて、ココアを塗した生チョコレートを一欠けら取り、再び私を見つめる。
「た、食べちゃいますよ…?」
そう一言伝えてから、まゆらさんはそれを口に含んだ。
指に付いたココアの粉を舌で舐め取る仕草が妙に艶かしくて、理性に亀裂が入る音が聞こえた。
唇に寄せた手を取って、見つめ合いながらゆっくりと顔を近づける。
「…く、久遠さ…ん…」
ココアの苦味の残る唇の感触を味わいながら、甘い香りが鼻腔を擽る。
乾いた唇を潤わすように舌でなぞりながら、椅子に座るまゆらさんの膝の上に跨る。
重ねた手の指を絡め、もう片方の手を首に絡める。すると、まゆらさんの手が私の背中に回されたのが分かった。
そっと唇を離して、私は机の上に置いたチョコを一つ摘まみ、それを口に放り込んだ。
熱い口内で柔らかなチョコレートを溶かし、それを含んだまま再び口付ける。
舌で突いて唇を開かせ、とろりと溶けたチョコレートを流し込む。
その甘い香りに誘われるように、まゆらさんの舌が伸ばされる。
私のそれに触れると、舌の上で蕩けたチョコレートを唾液と共に絡め取っていく。
粘着質を含んだ水音が二人の情欲を煽る。
絡めた舌を互いに擦り付けながら、甘美とも言える唾液を吸い上げ、飲み下す。
「…ん……っんぐ…」
「…はぁっ……ぁ…」
呼吸をするのを忘れるほど唇を貪り合っていた為に、軽い酸欠を自覚する。
離して、呼吸をして、また近付いて。そうやって求め合い、何度目かの口付けが終えると、潤んだ瞳が私を見上げる。
「ちょっと…甘過ぎたみたいですわね…」
「…久遠さ、ん…?」
欲望に侵され掛けた思考では、その場しのぎの言葉にしか聴こえないかもしれないけれど。
「……まゆらさん…」
もう、恐怖は感じない。
例え軽蔑されても構わない。
「私は…あ、あなたの事が…」
例えあなたが遠く離れてしまっても、この想いが変わる事はないのだから。
「…ずっと…ずっと前から……す…好き、でした…」
静かな室内とは対照的に五月蠅くなる心臓の鼓動。
背中にある手の平で、その速さが分かってしまうだろう。
私は瞳を硬く閉じて、彼女の返答をただ待った。
「……久遠さん…」
沈黙を破った私の名前を告げる声。導かれるように瞳を開ける。目に映るのは、真っ赤になった愛しい人の顔。
「…か、からかってるん…ですか?」
私は首を横に振る。
「本当…なんですね…」
私は首を縦に振る。
振られる覚悟は出来ている。痛みに耐える覚悟も出来た。
大切なものから遠ざかる事には慣れているから。
どうなってもいい。そう思った刹那、背中に回されていた手に力が籠められた。
「………え…?」
抱き締められたと分かるまで数秒の誤差があった。
鎖骨の辺りに顔を押し付けられて、湿り気を帯びた熱い吐息を制服越しに感じる。
ギシりと、椅子の軋む音が聴こえた。
「…ま、まゆらさん?」
半ば混乱しながら問い掛けるも、顔を埋めているので表情が分からない。
「あの…」
「…しも…」
くぐもった声に耳を澄まして。
「…私も…好きです…その…久遠さんの事…」
「……は?」
予想だにしない答えを聞いて、思わず間抜けな声を出してしまった。
「ま、まゆらさん…?」
もう訳が分からない。この人は何を口にした?
「…年下なのに、頭がいいし、美人だし、予算を何の了解無しで使うけど…」
「…あの、まゆらさん?」
「この前の事があって…それから変に意識しちゃって…」
「あの、ちょっと…」
「からかわれてるだけだって思って…でも…」
「………」
たどたどしく話し続けるまゆらさんの言葉に、私は何も言えなくなっていた。
「もしかしたらって、勝手に期待してて…」
「…まゆらさん…」
「…私で…いいんですか…?」
潤んだ瞳。胸をぎゅっと締め付ける。
「本当に…好きですか…?」
目頭が熱くなり、視界がぼやけていく。
「嘘じゃないですか?」
「…っ!」
震える腕で、私は力いっぱいまゆらさんを抱き締めた。
あまりにも愛しくて。あまりにも嬉しくて。
これが夢なら永遠に覚めないで欲しい。
「…好きですわ、まゆらさん…」
「……っ!」
「まゆらさんじゃなきゃ駄目なんですのよ…?」
嘘じゃないかと、訊きたいのはこっちの方だ。私でいいのかと疑問に思うのは私の方だ。
瞬きをした瞬間に、自分の頬を小さな雫が濡らした。
互いの身体を強く抱き締め合って。この幸福感をどうやって表現したらいいのか分からない。
気付かれないようにそっと涙を拭って、深く息を吸い込んだ。
「…まゆらさんは、私でいいんですの?」
同じ質問をするなんて、意地悪だと思われるかもしれないけれど。
もう一度、聴かせて欲しいから。
「…久遠さん、分かってて訊いてますよね?」
簡単に悟られて、二人、小さな笑いが零れる。
身体を少し開いて、互いの瞳を見つめながら。
「…久遠さんじゃなきゃ、嫌です」
微笑み合って、触れるだけの口付けを交わした。
夢じゃない。夢じゃない。夢じゃない!
確かな温もりに、やっとで確信する。
もう、何の計画も策略も練らずにこの腕の中にいられる。素直になれなかった今までの自分に別れを告げて。
唇が離れると、まゆらさんは思い出したように口を開いた。
「あ、それと、予算の件は、本当にいいんですよね?」
「………」
いきなりそんな色気の無い話題を持ち掛けられると、急激に脳が冷めてくる。
(…どうしようかしら…)
私の事よりも予算の事を重要視するのが面白くない。嫉妬する相手が算盤だなんて、何だか情けないかもしれないけれど。
ふと視線を反らすと、時計が目に入った。針がいつもの私の就寝時間に差し掛かっていた。
「……あ!」
「え?ど、どうしたんですか、久遠さん?」
今、部屋に戻れば恐らく琴葉がいる。隠密の任務で暫く会えなかった二人。その上今日はバレンタインだ。
何もしていない方がおかしい。もう部屋には帰れない。
「……まゆらさん」
「何ですか?」
「予算の件…一つ、条件がありますわ」
「えぇー!?」
嫌だという悲鳴を聞きながら、私は口角を上げて言葉を紡いだ。
「…今晩、泊めて頂けるのなら、予算の件はお任せしますわ」
それを聞いて何を想像したのか、林檎のように赤くなるまゆらさんが可愛くて。
まゆらさんの膝から降りて立ち上がると、そっとその手を取ってベッドに向かった。
恋人になって初めての夜は、とても長くなりそうだった…。
617 :
銀:2006/02/17(金) 01:45:23 ID:0HlnsADw
以上です。
書いてみたら想像以上に長くなって、エロを入れると益々長くなってしまうと思い、ここで終わらせました。
続きなんですが、一応書いています。
ただ、もう少し時間が掛かるので、ネタがネタだけに時期過ぎるとつまらないかもと思って、
後日談っぽいのにしようかとも考えています。
最近エロ無しばかり書いて皆様を楽しませる事が出来ず、申し訳ありません!
次こそは…次こそはっ…!
>>617 GJ!!!!!
今日はいい日になりそうだw
やっと完結編、書き終わったよ・・・↓
「せんせぇーっ!!ついでに小百合ぃぃぃっ!!ここかあぁぁぁぁぁっ!!!」
消灯時間をとうに過ぎ、寮生のほとんどが寝静まったことで、しばしの静寂が訪れた
極上寮―――その静けさを一瞬で打ち壊すようなけたたましい声とともに、れいんが
自室のドアを開け放つ。実習生、そしておそらくは彼と共にいるであろう小百合を探す
れいんは、既にビーチや商店街、そして県民公園など、考えつく場所を一通り回り終え、
次に「まさか」とは思いつつも、この寮へと戻ってきていた。
「―――はぁ・・・はぁ・・・ここにもいない、見えない、見当たらないっ・・・」
しかし、れいんが持っていた大方の予想通り、やはりその部屋の中にも実習生達の姿を
見つけることは出来なかった。
「―――はあぁ、疲れたぁ・・・もう無理、立てない、走れない・・・」
れいんは弱々しく呟きながら、傍の壁に背を預け、距離にして20キロ以上を全力疾走した
疲れから、そのままずるずると下へ崩れ落ちていく。
―――って、ダメダメダメっ!こんなんで諦めてどうするっ!!あたしは絶対に
先生の一番になるんだからっ!!―――
しかしその腰が床に付く寸前、れいんは心を奮い立たせ、壁に手をつきながら身体を
起こし始める。
―――二人が行きそうな場所で、あと回ってないとこっていったら・・・思いたくない、
考えたくない、信じたくないけどっ・・・!!―――
それまではあえて候補から外していたものの、他に思いつく先の無くなってしまった
れいんは、ついに「その場所」を最終目的地と定め、筋肉の張ってしまった足で
ふらふらと自室を後にした。
Lust for students 〜epilogue〜
「―――ふう・・・」
ベッドの上で読んでいた本を感慨深げに閉じ、銀河久遠は小さく溜息を付いた。
―――なかなか面白い本でしたのね、これ―――
満足げに微笑みながら、久遠はその手にある文庫本の表紙を眺める。それは以前まで
彼女が「他愛もない」と評していた恋愛小説だった。
―――「恋は人を変える」―――そんなもの、ただの妄言かと思っていましたのに・・・―――
実習生と出会い、彼に想いを寄せていることを自覚した時から、久遠はそれまでとは全く
異なる恋愛観を持つようになっていた。それはこの「凡作」以下でしかなかった小説を
見違えるほどの「名作」としてその目に映してしまうほどであり、彼女の抱いていた
価値観のほとんどを、根底から覆してしまったといっても過言ではない。
―――先生には、日ごとに自分を変えられているような気がしますわね。勿論、不快な
ことではありませんけど―――
実習生の顔を思い浮かべただけで、久遠の頬はたちまちのうちに紅潮してしまう。そのことに
自分でも気が付いた彼女は、困ったような照れ笑いを浮かべながら、サイドボードに
置いてあった鞄の中へと大事そうに本を納めた。
「あら、もう10時半・・・」
その際、何気なく目をやった目覚まし時計の表示に、久遠は小さく呟きを漏らす。
―――明日は確か、一限目から先生の授業・・・―――
水曜の一限が実習生の担当する現代文であったことを思い出すと、久遠は目覚ましのアラームを
普段より20分も早めにセットした。
―――ふふっ、まるで遠足の前日ですわね。さて―――
そう心の中で苦笑した後、ふと気付いた喉の渇きを潤そうと、久遠は近くの机にある
水差しに手を伸ばす。が―――その中に入っているはずの内容物は、彼女も気付かないうちに
底をついてしまっていた。
「・・・仕方ありませんわね」
その言葉通り、仕方なく食堂へ向かうことにした久遠は、ゆっくりとベッドから起き上がると
空の水差しを手に取って部屋を出た。
―――最近、どうにも注意力が鈍っているような・・・これも恋のせいだとしたら―――
先生にはどう責任を取っていただこうかしら?―――
周りに誰もいないことを確認し、久遠は無邪気な、心を許したものだけに見せる笑顔を
浮かべ、扉を閉めようとする。
「―――努力で、ファイトで、根性だあぁぁぁっ!!!」
「っ!?」
その時、時間帯に相応しくない大声が廊下中に響いたかと思うと、久遠が視線を向けた先に
あった階段を、何者かが猛スピードで駆け下りていった。
「・・・れいん、さん?」
現れた後、2秒と経たずに視野から消え失せてしまったため、その姿をはっきりと確認することは
出来なかったが、声と独特の口調からそう判断した久遠は、怪訝そうな表情を作った。
―――こんな時間に、何を急いで・・・―――
そんな疑問が頭を掠めたと同時に、久遠の心の中に言いようの無い不安が生じる。それは
一瞬ごとに大きさを増し、ほどなく彼女の思考を全て支配した。その後、人差し指を唇の下に当て
しばらく何かを考え込むと、久遠は閉じたばかりの扉を開き、足早に部屋の中へと戻っていった。
久遠が寮内でれいんを目撃してから約30分後―――ホテルでの実習生と小百合の行為は
最高潮に達していた。
「―――小百合っ!!そろそろっ、また・・・出すぞっ!!」
「ぅ・・・っ、は・・・はい、ぃ・・・っ!」
抜かずの4戦目に入ってからも、実習生の勢いは一向に衰えなかった。むしろ温まって
きた動力機関のように、その腰はさらに速度を増しているように見える。
「次は何処がいいっ!?中かっ、外かっ、どっちだっ!?」
次第に突き入れの深度を上げながら、実習生は小百合に意地の悪い質問を向ける。
「ぁふっ!!・・・ぅ・・・なか・・・にっ・・・」
既に小百合の頭の中は、実習生の腕の中にいる幸福感と安心感、肉体的な快楽と疲労で
飽和状態となり、羞恥心や自制心などは完全に吹き飛んでいた。普段は禁欲的な彼女も、
この状態では流石に自分を偽ることが出来ず、弱々しい声で膣内射精を請うた。
「えっ!?中にっ、なんだってっ!?」
しかし、小百合が必死に搾り出した声を打ち消すように、実習生は荒々しくその腰をぶつけ、
室内に響く音をより大きくし始める。
「ふぁっ!!・・・っ・・・なっ、なか・・・」
「中だけじゃ、わからないだろっ!?」
「うっ・・・く・・・なっ、ひん・・・っ!!」
再び言葉を紡ごうとした小百合の口だったが、それは反射的に漏れる矯声に占拠されて
しまい、どうしてもまともな声を出すことが出来なかった。
「そうかっ、中は嫌なんだなっ!?じゃあ・・・外だっ!!」
そんな返答に四苦八苦する小百合を見つめながら、実習生は彼女の背中に両腕を回し、
そのままきつく抱き締める。
「んぁっ、くっ・・・!」
実習生の行動が、言葉とは真逆のものであることにも気付かず、目を堅く閉じて頭を
横に振る小百合。そして一段と激しいピストン運動を始めた実習生の身体を、両手足で羽交い
絞めするように抱き返し、彼女は必死に自分の意思を伝えようとした。
「―――っくぁっ!小百合っ!!」
「ひんっ・・・!!・・・うあぁっ、あ・・・っ!!!」
その瞬間、実習生の鈴口からは熱い精液が吐き出され、一弾目が再び小百合の胎内を
真っ白に汚す。それと同じくして小百合も四度目の絶頂に達し、その膣壁は行為の仕上げ
として、男の精を搾り出そうと激しく収縮し始めた。
「ほらっ、まだ出るぞっ!!小百合の中っ、全部汚してやるからなっ!!」
「うぁっ・・・!!そんなっ、だっ、出し・・・ながら・・・は・・・っ!!」
しかし実習生はその動きを止めることなく、射精を続けながら、尚も小百合の中を蹂躙し
続けた。そして彼の言葉どおり、新しい精子が一突きごとに膣内へ、それも満遍なく塗り
拡げられていく。悦楽の極みにあった小百合は、その感触がもたらす更なる快感に耐え
切れず、実習生から離れようと懸命にあがいたが、抱え込むように抱かれたその体勢では
到底無駄なことだった。
「そらっ、これで・・・最後ぉっ!!」
「うあっ―――!!!」
搾り出すように叫ぶと、実習生は暴発中のペニスを限界まで引き抜き、これまで小百合の
膣内に注ぎ込んできたもの全てを押し込むようにして、亀頭を子宮口へと叩きつける。
そして未だ締め付けてくる小百合の中を感じながら、ゆっくりと最後の一撃を射ち出した。
「あ・・・あっ・・・」
「はぁっ、はぁっ・・・・・・はあぁぁ・・・よ、良かったあぁぁ・・・」
こうしてひとまずの欲望を満たし終えた実習生は、ようやく小百合の中から萎えかけた
モノを引き抜き、後ろ側へ倒れるようにして手をついた。
「あっちぃ・・・もうベトベトだ―――」
唯一身に着けていた汗まみれのシャツを、鬱陶しそうに脱ぎ捨てる実習生。一方の小百合
は顔を横に向けたまま、電流のように襲い来る絶頂の余波に耐えようと、親指の先をきつく
噛み締めていた。気力を使い果たしてしまったのか、彼女の両足は観音開きのまま、全く
閉じる様子はなく、その中央にある割れ目からは、実習生が散々吐き出した子種が
泡をたてて零れ落ちている。
―――うはあぁっ・・・たっ、たまんねぇっ!!―――
「―――ぅあ・・・っ!?」
その姿に再び劣情を催した実習生は、小百合に覆いかぶさって二の腕を押さえつけると、
目の前にある乳房へとその舌を這わせ始める。感度の増した身体をこれ以上攻められることは
小百合にとって拷問に近いものがあったが、それでも実習生が望むなら、と、彼女は身を
強張らせてその行為を受け入れた。
「あっ・・・んふ・・・ぅ!!」
実習生は渇いた喉を潤すように、胸の表面や谷間に浮いた汗を丁寧に舐めとっていく。
舌だけで弄ばれる小百合の豊乳は、手で掴んでいた時とは違い、面白いようにその形を変えて
実習生の目を愉しませる。また、それに反応して彼の下半身は次第に充血し、徐々にその
硬さを取り戻していった。
「―――っちゅ・・・・・・小百合、まだ・・・出来るよな?」
最後に一度だけ中央にある突起に吸い付くと、実習生は小百合の頬に片手を置きながら、
彼女の意思を確認する。そしてその股間には、既に小百合へと舳先を向けた剛直があった。
「あ・・・」
実習生の問いに、小百合はすぐにでも首肯したかったが、彼女の意識は全て自分へと
向けられたモノに奪われてしまっていた。今の小百合には、もう一度「それ」に貫かれて
まともでいられる自信など全くない。次はどんな痴態を実習生の前に晒してしまうのか―――
彼女はただ、そのことだけを恐れていた。
「―――小百合?」
「え・・・?」
「嫌、なのか?」
しばしの沈黙を拒絶の意味として受け取った実習生の顔が、残念そうに曇る。
「あっ、いえ、そんな・・・!」
それを見た小百合は、慌ててふるふると首を振った。確かに自分の乱れた様を見られたく
ないという気持ちは強かったが、今の彼女にとっては、実習生を失望させる方がよっぽど
辛いことだった。
「そっか!!じゃあ遠慮なく―――」
「あっ―――」
そんな小百合の態度に、実習生は嬉々とした表情で立ち上がる。彼はそのまま小百合の
上へ跨ると、彼女の胸の両側に、ゆっくりと手を添える。
「やってみたかったんだよなぁ、これっ!!」
「あのっ、先生、何を・・・ひゃっ!!」
予想外の行動に戸惑っている小百合をよそに、実習生は期待に打ち震えるペニスを手の内に
ある乳房で挟み込んだ。
「―――くうぅっ、柔らかいっ!!」
率直な感想を短く漏らし、すぐさま実習生は腰を前後させ始める。いきり立ったモノが
小百合の胸を擦りあげるたび、そこからは粘着質な水音が生み出され、それは実習生をこの上なく
昂ぶらせていく。
「あ・・・や・・・こんな・・・っ!!」
性交渉の知識が乏しい小百合にとって、それはある意味で「繋がる」こと以上に背徳的な
行為だった。胸の間から亀頭が覗くたび、彼女は恥ずかしげに身をよじり、身体の芯から
込み上げてくる刺激にささやかな抵抗を示す。
「さっ、小百合っ・・・可愛いっ!!」
そんな小百合の姿に感動しつつも、更に刺激を高めるべく、実習生は彼女の両胸を激しく
上下に揺らしだした。
「んっ!!・・・かっ、かわ、い・・・?」
「うんっ、可愛いっ!!いつもの小百合もいいけどっ、今の小百合も、滅茶苦茶可愛いぞっ!!」
「っ・・・」
可愛い―――心を躍らせるには充分なその言葉に対し、一瞬、小百合はどう反応を返せばいいのかが
分からなくなり、思わず実習生から視線を逸らしてしまう。しかし、そんな彼女の口の端には、
喜びから来る小さな笑みがはっきりと浮かびあがっていた。
「―――うあっ・・・!小百合っ、舌っ!!」
「はっ・・・?」
それから数十秒後、突然、実習生の口から出た言葉に、小百合は陶然とした表情で聞き返す。
「だから舌っ、舌出してっ!!」
「あっ・・・は、い・・・」
これから何が起こるのかは、小百合にも容易に想像することが出来た。しかし、それでも
彼女は嫌な顔一つせず、むしろどこか期待するような面持ちで、おとなしく口を開き、その
舌を差し出す。
「ぅっ・・・あ、いくぞっ、いく・・・っ!―――そらぁっ!!」
「へは・・・っ!!?」
それから間もなく、実習生のペニスからは白い汚液が射出され、それは見事に小百合の赤い舌
めがけて降り注ぐ。
「っと、こっちにもっ・・・!!」
続いて、思い出したように膝を立てた実習生は、竿をしごきながら小百合の顔に腰を寄せ、
眼鏡の上にも容赦ない爆撃を浴びせかけた。
「ふあぁっ、ぁ・・・」
「ふうぅっ・・・『メガネっ娘に顔射』・・・これも夢だったんだよなぁ・・・」
実習生は呆けた顔で呟きながら、片手で小百合の頭を浮かせ、残り汁を顔中の至る所に
迸らせる。そして射精を終えると同時に、彼は了承も得ず、小百合の半開きとなった口へと
ペニスを押し入れた。
「んっ・・・!?こほっ・・・!」
小百合は驚きとともに目を見開き、舌から喉へと流れ込んで来た粘液に咳き込んだ。
しかし、実習生の意図を察した彼女は、その精子をゆっくりと飲み下し、口内を占領する
肉棒におずおずと舌を絡ませ始める。
「おぉっ!?小百合っ、わかってるなぁ・・・!!」
「・・・んっ・・・ん・・・」
思いがけない小百合の行動に、実習生は興奮の色合いを増す。それは単に舐め回すだけの
稚拙な舌技だったが、むしろ小百合に奉仕させているというシチュエーションの方に反応した
実習生の分身は、たちまち五度目の復活を果たした。
「ありがと、もういいぞ・・・」
「ぷふぁ・・・あ・・・」
小百合の口を開放し、唾液で光るモノを、見せ付けるようにして彼女の顔に寄せる実習生。
「ほらっ、わかるか?出したばっかりだってのに、もうこんなになってる・・・」
「・・・ぅ」
白く曇った眼鏡を通し、小百合の視界に反り返ったペニスが映る。自分の息がかかるたび
ビクビクと脈打つそれに、小百合は思わず喉を鳴らしていた。
「じゃあ、次はバックからな?ほらっ、後向いて」
「・・・はい」
今更恥らうことに意味が無くなったこと、加えて実習生に身を汚される快楽に逆らえなく
なった小百合は、素直にその指示に従い、上手く力の入らなくなった身体をのろのろと
反転させる。
「よっ、と!」
「ぁっ・・・」
小百合がうつ伏せになると、実習生はすかさずその腰を持ち上げ、白濁にまみれた
秘所へと亀頭を押し当てた。
「先生・・・」
切なげな表情で、小百合が実習生に呼びかける。
「よぉっしゃ、5発目いくぞっ!!そぉら―――」
そして実習生が小百合に挿入しようとした、まさにその時―――
「―――でえぇぇぇいっ!!!」
鍵をかけていたはずの扉が、掛け声と轟音を伴って開け放された。
「どわぁっ!!!・・・なっ、なんだぁっ!!?」
あまりにも突然な出来事に、心臓が飛び出るほど驚く実習生。
「はあっ・・・はぁっ・・・いっ、いたぁーっ!!・・・でっ、でも・・・やっぱり、
してるうぅぅぅっ・・・!!」
彼が恐る恐る振り返ってみると、そこには肩で息をしながら、愕然とした顔で立ち尽くす
れいんがいた。
「うわわわわっ!!れっ、れれれっ、れいんっ!?」
「な・・・れい、ん・・・?」
実習生越しにその姿を認めた小百合も、表情に驚きの色を隠せない。しかし、すぐにその
感情は「行為を邪魔された」ことに対する不快へと変わり、小百合は眉根に皴を寄せて、
れいんを睨んだ。
「ななっ、なっ、なんでここがっ・・・!?」
「―――もう探すとこ、ここしかなかったのっ!!」
その一方で、おたおたとうろたえる実習生。彼の問いに、れいんは怒声とも涙声とも
聞こえる声で答えた。
「でっ、でも、どうして部屋までわかったんだっ!?」
「最初に調べたのが、この部屋だっただけっ!!」
実習生との距離を詰めるべく、れいんがのしのしとベッドに歩み寄る。
「いやっ、確かにここ、入り口から一番近いけど・・・違う人が入ってたら、どうすんだよっ!!」
「そんなの謝って、頭下げて、終了っ!!」
「終了ってアンタ・・・」
「とにかくっ!!さっさと小百合から離れてよぉっ!!」
れいんは立膝をついてベッドに上がると、両腕で実習生の頭を掴み、強引に自分の胸へと抱き寄せた。
「いででででっ!!」
薄い膨らみの柔らかさよりも、その奥にある硬さの方が目立つ部分へ押し付けられ、実習生は情けない悲鳴をあげる。
「やめろっ、先生が痛がっている・・・!」
今の小百合に、数時間前までの躊躇いや、後ろめたさは微塵も無かった。自分の中に生まれた
素直な気持ちに従い、小百合はすぐさま実習生を取り返す。そして宝物でも守るかのように、
しっかりとその顔を乳房の間へと収めた。
「ちょっ、くっ、苦し・・・!!」
「そっちこそ!!先生、苦しがってんじゃない!!」
「いでででででっ!!」
しかし、再び実習生の頭はれいんの元へと引き戻され、
「返せっ、先生は私の・・・!!」
「だっ、だから、苦しい・・・!!」
そして、また小百合の胸に戻される。
「先生に寄るな、触るな、近付くなっ!!この乳だけメガネ!!」
「貧相娘が言えたことかっ・・・!!」
実習生の頭が、二人の間で行き来を繰り返す。それは傍目には滑稽でしかない光景だったが、
その渦中にある実習生は、いまにも目を回しかけていた。
「この妖怪『牛女』っ!!」
「洗濯板の生まれ変わりがっ・・・!!」
「―――ふっ、二人とも落ち着けぇっ!!」
何度目かの往復の後、その罵り合いを遮るように、息も絶え絶えとなった実習生が叫ぶ。
その声に小百合とれいんは動きを止め、奪い合っていた人物へと同時に目を向けた。
「―――先生っ!!!」
「ははっ、はひっ!?」
「あたしと小百合、どっちが好きなのっ!?」
「正直に答えてくださいっ・・・!!」
しかしその静寂もほんの一瞬のことで、二人は挟みあった実習生に、苛立ちの含まれた
声で選択を迫る。
「・・・うえっ?」
小百合とれいんから向けられた唐突な質問に、実習生は一拍を置いてから、間の抜けた
声を出した。
「どっち(ですか)っ!!?」
「いや、そのっ・・・どっちって言われても・・・」
「わかってるっ!先生、好きな人いるんでしょ!?」
「あ、うん・・・まあ・・・」
「処女まで貰っておきながら」という後ろめたさと、未だに聖奈への未練が残っている
自分のふがいなさに、実習生は複雑な表情で頷く。
「―――だから、『その次』に好きなのはどちらなのか・・・!!」
「それを聞いてんのっ!!」
「いぃっ!?」
そう言って、実習生の左右から痛いほどの視線を送る二人。実際のところ、彼女達は
二番手に甘んじるつもりなど、毛先ほどもなかった。が、両者とも、まずは「目の前の
恋敵よりも自分の方が想われている」ということを、実習生自身の言葉によって
実感したかったのである。
―――こっ、こわっ!!なんか、どっち選んでもヤバそうなんですけど・・・―――
「え、えぇっと・・・いきなりそんなこと言われても・・・その・・・」
「当然、絶対、確実にあたしだよねっ?あたしとしてる時、すっごく気持ち良さそうだったしさ!!」
二人の必死な形相に怖気づき、俯いて口ごもる実習生。そんな彼に、れいんは身体をすり寄せて自分の望む答えを促そうとする。
「いや、あの・・・」
「勝手なことを・・・!私の方が良かったに決まっている・・・!!」
「うぁっ・・・」
小百合も負けじと実習生の腕を抱き、そこにさりげなく胸を押し付けて自分をアピールした。
その感触に実習生の頬は無意識に緩み、思わずだらしのない声が漏れる。
「ちょっ、先生っ!?こっ、この卑怯者っ!!」
「・・・哀しいな、貧乳は」
自分には無い武器を使われ、喚くれいんを小百合は憐れむように一瞥する。それは突入時から
溜め込んでいたれいんの怒りを、一気に頂点にまで押し上げた。
「くうぅぅっ・・・腹立つ、イラつく、ムカつくっ!!もうアッタマきた!!」
「だったら、どうする・・・?_」
「勝負、対決、一騎打ちっ!!先生の中でどっちが上か、それで白黒つけようじゃない!!」
人差し指を小百合の鼻先に突きつけ、れいんが声高に告げる。
「勝負、だと・・・?」
「勝負って・・・おいおいっ、喧嘩は駄目だぞ、喧嘩はっ!」
ある程度は予測していたものの、それでも一触即発となったこの雰囲気に慌てだす実習生。
「方法と、判定基準は?」
「小百合も乗ってんじゃないっ!!とにかく、喧嘩なんか―――」
「今夜一晩で、相手より先生を気持ち良くさせた方が勝ち―――これでどおっ!?」
「駄目だって!!・・・・・・え?」
れいんの口から出た予想外の言葉に、一瞬、呆気にとられる実習生。
「異存ない・・・いや、むしろ望むところ・・・!!」
「先生も、いいよねっ!?」
「えっ!?あ、うん―――」
その意味を把握しきれないまま、実習生はきょとんとした顔で頷く。その間にも、
小百合とれいんの視線がぶつかりあう一点には、激しい火花が飛び散っていた。
―――どっちが気持ち良くって、もしかして・・・つまり・・・「あれ」やろうって
ことか・・・?―――
「じゃあ決まりっ!小百合っ、これで勝ったほうが先生の二番目だからねっ!!」
確認するように言いながら、れいんは次々と服を脱ぎ捨てていく。
「後悔するなよ、れいんっ・・・!」
対する小百合も実習生の正面に回り、それまでの騒ぎですっかり萎えていたモノを、
二つの胸で包み込む。そんな中、実習生の思考も徐々に回復を果たし、れいんが
最後の一枚を脱ぎ捨てたところで、ついに彼は自分の置かれた状況を完全に理解した。
―――やっ、やっぱり・・・!!ささっ、3Pだああぁぁぁぁっ!!―――
「先生っ、ほら・・・んっ・・・」
「先生、もっと強くした方がよろしいですか・・・?」
唇にはれいんのキスを、下半身には小百合の奉仕を受けつつ、実習生の心は狂喜する。
―――うおぉぉっ!!こりゃ「休憩」から「お泊り」にコース変更しなきゃ・・・いやっ、
待て待て、それよりもここ、精力剤とか売ってんのかっ!?あったとしたら幾らだっ!?
―――ちくしょおっ、もっと金持ってくりゃよかったぁっ!!―――
ものの数分で「針のむしろ」から「極楽」へと姿を変えたベッドの上、実習生は喜ぶべき
方へと狂った予定について、しばらくその頭を悩ませるのだった。
そしてその後、数時間に渡り、実習生は思うさま二人の瑞々しい肢体を楽しんだ。
しかし、彼は当然、気付いていない。この日、自身に与えられた幾つかの選択肢―――
それが残りの実習期間を、さらに波乱に富んだものへと向かわせる分岐点であったことに。
また、彼を慕う少女達の運命を、大きく変えるきっかけとなってしまったことにも―――
実習生の 残り実習期間 3日
宮神島滞在残日数 5日
終わりっとな。けど最後の2行、ちょっとズレちゃった・・・
今日DVDの3巻以降借りてきて、初めて気付いたんだけど・・・
れいんの一人称って、アニメ版とゲーム版じゃ違うんだなぁ。
ゲームやってない人に、れいんの「あたし」はハァ?って感じだった
かもしれん・・・ゴメンネ。
GJ!!!
最近書き手さんが減ってしまったので、非常に嬉しい投下だw
そーいやれいんの一人称って「あし」と「あっし」のどっちなんだろう。
GJGJGJ!!!
でも完結編って…これで終わりかな?
十分すぎるほど堪能したけど初めの聖菜さんや今回の久遠などを見ると
非常に期待が高まってしまう
それとも小百合れいん編がひとまず終わったという意味なのかな
>>632 GJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
一ヶ月とちょっと待った甲斐がありました!!
続き、激しくキボン
>>632 GJ!!
続きも楽しみにして待ってます
637 :
588:2006/02/18(土) 15:39:41 ID:6W5iTP4/
>>617>>632 流石です。レベル高すぎです。続編期待してます。
んでこちらも一応、続編の様なものが出来たので流れを読まずに投下したいと思う。
前回、感想くれた人達の期待に応えられてるかは微妙だが、暇があれば読んで下さい
638 :
歩×香 百合:2006/02/18(土) 15:41:20 ID:6W5iTP4/
「さて、どうしようかしら・・・」
土曜の昼下がり、和泉香は家庭科室にいた。
目の前には先日の『バレンタイン特別企画!予算争奪チョコ対決』で作られた大量のチョコレートがある。
勝負の結果はいつも通りの引き分けで遊撃と隠密は半分ずつの予算削減。結局、チョコの山だけが残ってしまった。
勝負をした当事者として大量のチョコを何とかしなければと家庭科室に来ていた。
「そうだ!チョコを溶かしてクッキーとケーキにしよう。クッキーは先輩達にあげて、奏さまにはケーキを持っていこう。
そうすれば二人きりで・・・ムフフ「い〜ずみ☆どうしたの?」
「わぁっ!」
甘い想像に浸っていたところを話しかけられ香は驚きのあまり声をあげた。
「何も驚かなくてもいいのに・・・」
「はぁはぁ・・・桜梅さん?」
振り返るとクラスメイトの桜梅歩が苦笑しながら立っている。
「教室覗いたら和泉がニヤけながら立ってるんだもん。何かあった?」
「べ、別に何もないわよ」
「ふ〜ん・・・それにしても凄い量のチョコだね。この前の対決の?」
「そっ。何か作ってみんなに差し入れしようと思ってね」
「へぇ〜・・・でも、これだけの量、一人じゃ大変でしょ?私も手伝っていい?」
「えっ?・・・別にいいけど・・・」
「じゃ、決まり!早く作ろ☆」
突然の申し出に戸惑う香をよそに歩はそそくさと料理の準備を始めた。
639 :
歩×香 百合:2006/02/18(土) 15:42:21 ID:6W5iTP4/
普段、二人きりで会話する事があまりないせいか最初は戸惑っていた香だがそこは女の子。
見事な連携と手際の良さで仕上げていく。数時間後にはたくさんのお菓子が完成していた。
「ふぅ〜。結構、作ったね。それにしても和泉って料理上手だね」
「こう見えても料理は得意だからね。桜梅さんこそ可愛い飾り付けありがとね」
「どういたしまして☆あっ、和泉の顔にチョコついてるよ」
「えっ、どこ?」
香が顔のチョコを拭おうとした瞬間。
―チュッ―
「・・・なっ・・・何するのよ!」
突然キスされ動揺する香。
「ふふっ。これでキレイになったでしょ☆。」
「そっ、そういう問題じゃ「和泉って近くでよく見ると美人だよね〜。足だってこんなに・・・」
「ちょっ、とご触ってんのよ!」
体を密着させてスカートの中をまさぐり始める歩。同時に香の髪を束ねていたゴムを外し、サラサラの黒髪の甘い匂いをかぎながら耳元で囁く。
「私さぁ、前から和泉・・・ううん、香にちょっと興味あったんだよね〜。折角なんだし楽しいことしよ☆」
「きゃっ」
「耳真っ赤にしてかわいい〜」
「ちょっ、いい加減にしないと・・・んんっ」
抵抗しようとした矢先に口唇を奪われる香。慣れないキスに抵抗の術も無く、舌を入れられる。
640 :
歩×香 百合:2006/02/18(土) 15:43:33 ID:6W5iTP4/
それは生き物の様に口内で暴れ回り、香の舌に絡み付く。
一緒に流し込まれた甘い唾液を呑み込むと香の体の力は一気に抜けてしまい、机にしなだれかかる。
「んチュ・・・ふふっ。香ってこういうの始めてなんだ?」
「そんなの・・・当たり前・・・でしょっ」
笑顔の歩に対して何とか反論する香。
「大丈夫、私にまかせて。優しくするからね☆」
そういうと首筋にキスをしながらゆっくりと制服越しに胸を揉み始める。
「んあっ・・・んはぁ・・・」
サイズは小さいものの形の整ったそれを揉まれるだけで体の中が熱くなってくるのを感じる。
同時に服の上からでもはっきりとわかるくらいに胸の先端も主張を始める。
「香のココ凄いね。コリコリしてるよ」
「んあっ・・・そ、そこは・・・あぁんっ」
「ふふっ。こんなにビクビクしちゃって」
布越しの刺激がもどかしい。触れられる度に走る電気の様な始めての感覚に香の体は敏感に反応した。
そしてその内に行為もエスカレートしてくる。
「そろそろ、こっちもいいかなぁ」
「そっ、そこは駄目!」
器用に足を絡ませ、素早くショーツを脱がそうとする歩の手を両手で阻む香。
641 :
歩×香 百合:2006/02/18(土) 15:44:45 ID:6W5iTP4/
「もう、香は素直じゃないなぁ・・・よ〜し、こうしちゃえ☆」
「なっ、何するの・・・」
歩は近くにあったタオルを使い香の両手をきつく縛り上げ自由を奪った。
「やっ・・・やだぁ・・・ほどいてよ・・・」
「いやよいやよも好きのウチってね」
「きゃっ!」恥ずかしがる香を尻目に一気にショーツを脱がすと、外気に晒されたそこは蜜でトロトロになっていた。思わず感嘆を漏らす歩。
「うわぁ・・・キレイ」
「み、見ないで・・ひゃんっ」
「ヒクヒクしてるしとっても熱いね・・・ちょっと、触っただけでもっと出てきた」
「やぁ!・・・そんなとこ汚いよぉ・・・」
「そうだ!いい事思いついちゃった☆」
「なっ?!・・・ひっ・・・」
歩は机の上にあった板チョコの欠片を手に取るとぬめるクレヴァスに押し当てた。やがて体温でチョコが溶け出し愛液と混ざり始める。
「そろそろ、食べ頃かな・・・チュ・・・んむっ」
「あぁっ・・・あぁん!!」
舌で愛撫を始める歩。生暖かい感触に悶える香。
642 :
歩×香 百合:2006/02/18(土) 15:45:38 ID:6W5iTP4/
「とっても甘くていやらしい味がするよ。香も味見して」
愛液を指に絡ませ、香の口に運ぶ。
「はぁぁん・・・んむ」
自分の愛液を舐める事で更に興奮する香。それに合わせて、愛液も沢山溢れてくる。
「キレイにしてもどんどん出てくるね・・・もういいかな」
そういうとクレヴァスに指をゆっくりと挿入する。
「いっ・・・やあぁ・・・ぁん!あぁっ!!はぁうん!!」
最初は痛みを感じたが、徐々に快感が支配し始める。
何とか耐えようとするが、手を縛るタオルが食い込みそれが更なる快感を生んだ。香は全身から激しい刺激を受ける事となった。
「香ったら、そんなに大きな声出していやらしいなぁ。こういうの好きなんでしょ?」
「そっ、そんな・・・違う・・・ふぁ・・あぁん!!」
激しい攻められるウチに、体の奥から何かが来るのを感じる香。
「はぁっ、あぁん!・・・わっ、私もう・・・ダメぇぇ!」
「ふふっ。イッていいよ、か・お・り」
「はぁんっ!あンっ!イイっ!あぁ〜っ!」
一際高い矯声を出し、香の意識は途絶えた。
643 :
歩×香 百合:2006/02/18(土) 15:46:27 ID:6W5iTP4/
黄昏時、二人は帰路についていた。さっきの出来事のせいかお互いに会話もなく、時間だけが流れていく。
そんな中、沈黙を破ったのは歩だった。
「香ってさぁ。最近、凄く頑張ってるよね」
「えっ?」
「今までもそうだったけど、副会長になる事が決まってからそれが倍になった気がする。というか、頑張りすぎだよ。」
「そうかな?」
宮神学園に入ってもうすぐ2年。家族の為に、そして自分を救ってくれた奏会長の為にと過ごしてきた香に頑張りすぎるという実感がイマイチ掴めなかった。
「そうだよ・・・私がアイドルを目指してた時、香やりの、生徒会のみんなが応援してくれた事が本当に嬉しかったの。だから、香の頑張ってる姿を見てると心から応援したくなるんだよね」
「桜梅さん・・ありがとうね」
「もう、香は水臭いなぁ。歩って呼んでよ」
「あっ、ごめん・・・ありがとね、歩」
「どういたしまして☆でもね、頑張り過ぎは毒だから・・・また楽しい事しようね☆」
「っ!?・・・もぉ!バカ・・・」
夕日に照らされた真っ赤な香の顔を見て、思わず笑みがこぼれる歩であった。
644 :
歩×香 作者:2006/02/18(土) 15:52:22 ID:6W5iTP4/
う〜ん、何と言うかスマン。 中々、上手く書けない。
個人的にまだまだ書いてみたいネタやジャンルもあるんで、許されるんだったら職人さん達の続編をwktk待ちつつ暇つぶしで
チマチマ投下したいと思います。
645 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 21:37:56 ID:9NFuc81Q
GJ!!!
些細な事なんだが、
まゆらはみなもの事を何て呼んでたっけ?
みなも
みなもちゃんじゃね?
呼び捨てじゃない? 他の子呼ぶときもそうだし。
録画分見返してたら『あなたに会いたくて』で「みなも」って呼んでた
>>647-649 ご協力感謝
651 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 13:01:50 ID:XvgE5wKl
まさかまゆら×みなもクル───(゚∀゚)───!?
>銀さん
まゆら好きの俺は 萌え尽きたよ。
チョコの口移しエロすぎ、鼻血でそうになった。
エロシーンなしでも十分楽しめる内容でしたよ、GJ!
> ◆Y/If2jPbg
相変わらずエロシーン濃くてGJ!
修羅場とか実習生の性格とか、なんかもうスゲー。
続きが非常に気になる。
>>◆Y/If2jPbg
実習生の絶倫っぷりが凄すぎw
孕ませるの確実な勢いだな
続きキボンヌ
そろそろ容量が危険だけど次スレ立てられる人いる?
れいん×琴葉って需要ある?
レアな組み合わせですね。
是非読みたいです
なぜ奈々穂×久遠がないのだ!
誰か書いてくれ。
誰かパヤパヤ分を補給してくれ
660 :
427=646:2006/02/24(金) 14:33:00 ID:nA4Gx64k
「書く」と言ってから早一ヶ月
取り敢えずまとまった所まで書き上がったので投下します
長いので今回は途中まで
エロなしまゆら×みなも編
「友達以上恋人未満親友以上姉妹以下」
それでは投下ー
「―――どうぞ」
ノックの音に算盤を弾く手を休めて、市川まゆらはドアの方を振り返った。
時、放課後。
所、生徒会室。
室内には彼女一人。
今の今まで、この場所に響くのは彼此数時間、算盤珠を弾く音と印刷紙に黒鉛を走らせる音だけであった。
にも関わらず、振り返った彼女の表情に疲れの色は見えない。
職業柄、とでも言うのだろうか。会計は天職―――と、自他共に認める所以である。
「…失礼しまーす」
一拍置いて返ってきたその声に彼女は、おや、と一抹の驚きを感じた。
予想していた、あの人当たりの柔らかさをそのまま音にしたような声ではない。
良く通る所はよく似ているが、その性格は正反対と言っても過言ではない、この声は―――
「…みなも?」
ドアを開け、中に入って来たのは、桂みなもであった。
―――どうしたのだろう。
彼女は内心、首を傾げた。
何時もこのくらいの時刻に決算報告に此処に来るのは、姉の聖奈の方なのだが。
―――それに、何と言うか…
「……………」
……何と言うか、すっごい御機嫌斜めに見えるのは、私の気の所為なのだろうか。
「…えーっと、どうしたのかな?」
そう口にした瞬間、彼女は自分で自分が可笑しくなった。
殆ど幼稚園くらいの子を宥めるような口調。当人には悪いが、無意識にこんな口調になってしまう。
対するみなもの方はと言えば、誰がどう見てもそうだと判るような―――不機嫌を絵に描いたような表情と声で、
「……決算の報告書、届けに来ました。…お姉ちゃんに頼まれて」
ずい、と書類の束を彼女に突き出した。
「え?…ああ」
―――『頼まれて』…ね。
なるほど、と彼女は自分でも驚くほどのスピードで、事態のほぼ全てを理解した。
……大方、聖奈に上手く言いくるめられて書類を届けさせられる羽目になった、という所だろう。
とは言え、聖奈とて理由も無く他人に仕事を押し付けるような人間ではないから、
恐らく本人に何か止むを得ない用事があったか、或いは―――
(……また、駄々でも捏ねたかな…)
パラパラと書類を捲りながら、彼女はチラリとみなもの顔を盗み見た。
―――もしそうだとすれば、理由――及び動機、は理解りきっている。
『購買の仕事、つまんない!』
と、
『あたしも遊撃に入りたーい!』
だ。
この"衝動"らしき代物は、発作的に、且つ定期的に込み上げて来るものらしい。
"衝動"を吐き出す度、その都度聖奈にあれこれと宥め賺されているのを、まゆらも幾度となく見ている。
最近は珍しく収まっている、と思っていたのだが……
「………」
やはり長く溜め込んでいた分、その反動も比例して大きくなるモノなのだろうか。
どうやら今回ばかりは、流石の聖奈でも完全に宥め切る事は出来なかったらしい。
そこを「無理矢理」に決算報告に「行かされ」て―――本人としては非常に面白くないだろう。
「―――うん」
まゆらは書類から目を離すと、みなもの方へ向き直って、
「確かに受け取ったわね。ありがとう、みなも」
―――何はなくとも、他人の功業は真っ先に認めて、感謝の意を示すこと。
特に―――こういうタイプの子は、褒めて伸ばす。
まゆらとて、それ位の事は心得ている。
と言うよりそれは彼女の人間性であって、生来身に付いているモノなのであるが―――今回は特に、
それを意識して―――心肝に留めて、彼女は言葉を発していた。
「…別に…あたし、ただお姉ちゃんに頼まれただけですから」
しかし、こういう状態の人間には得てして、そのような類の期待は簡単には届かない。
何時もなら照れ笑いでその言葉を受け入れるみなもも、今回ばかりは刺のある口調に、無表情で反応も薄い有様。
「そ、そんな事……コレは購買部として立派な仕事だし―――」
当人としては「予想以上」の反応に、まゆらはつい弁解めいた口調になってしまう。
半ば必死にフォローしようとする彼女だが―――それは最早、逆効果にしかならない。
言葉を紡げば紡ぐほど、それは却って取り繕うような、唯の単語の羅列になっていく。
「…立派な仕事?」
みなもは上目遣いで、睨み付けるように彼女を見る。
「そんな仕事―――そんな書類なんて、あってもなくても大して変わらないじゃない!」
室内に響き渡る声。
吐き捨てるようなその言葉に―――まゆらの表情が、瞬時に強張る。
「……会計として、その言い方はちょっと聞き捨てならないわね」
そう言って彼女は、みなもの顔を真直ぐに見据えた。
「―――いい?これはとっても大事なモノなの。
確かに作業自体は地味だし、書いてあるのも数字ばかりで訳が解らないかも知れない。
だけど、この紙切れが一枚無くなっただけで、この学園の何処かの機能が破綻してしまう。
今まで当たり前のように出来ていた事が、この紙一枚燃やしただけで簡単に出来なくなるの」
「…………」
そう言って俯く彼女の顔は、真剣そのものであった。
その表情は最早、学内唯一無二の会計士としてのそれに他ならない。
「この学園は生徒達の力で動いているから―――だからこそ、脆い。
途轍も無く繊細なバランスを保っているのよ、この場所は。今が当たり前のように平和なのが、信じられないくらい。
だから、土台が無いといけない。
この学園をしっかりと支えていける――私達の平和を決して揺るがす事の無い――確かで、丈夫な土台。
財力が土台なんて、なんて思うかも知れないけれど―――少なくとも極上生徒会の会計である私は、そう信じてる。
そして、縁の下でその土台を―――皆の平和を造る役目を担うのが、会計である私と」
其処まで言うと、彼女は手元の書類から目を離して、みなもの居る方に目を遣った―――所で。
彼女の言葉が、ぷつりと途切れた。
+
+
「……―――!?」
突然胸を押さえて苦しみ出したみなもの様子を、まゆらは暫くの間、まるで自分がその光景を
俯瞰的に――自分も含めて――眺めているような錯覚を覚えながら、唯呆然と見ている事しか出来なかった。
膝を床に落とし、その侭ゆっくりと―――崩れるように倒れ込むみなも。
「ちょっ…どうしたの!? 大丈夫っ!?」
漸く我に返ったまゆらは、倒れたみなもの元へと急いで駆け寄った。
硬い床に身を横たえるみなもは息も絶え絶え、歯を食い縛って苦悶の表情を浮かべている。
「……っ」
持病の発作が起きたのだろうか。
どうしよう。
どうすればいい。
どうすれば。
まゆらは半ば混乱していた。
もつれそうになる足を何とか動かしながら、壁掛けの電話に飛び付く。
「とっ、とと取り敢えず救急車―――あ、あれ?救急車って何番だっけ?…えぇ…と、ひゃ、110番?」
「警察呼んでどーするのよ」
「あぁぁ違う違う違うっ!えぇと確か、確か…117!」
「それは時報」
「ああぁあもう何やってんの私っ!?
平常心よ平常心!落ち着いて落ち着くのよ落ち着きなさい市川まゆら!
深呼吸、深呼吸っ……ふぅ………えぇと―――そうだ、177!」
「…まゆら先輩…わざとじゃないよね?」
「だって本当に思い出せないのよ!こんな事初めてだし、早くしないとみなも―――――え??」
濁点でも付きそうな声を発して、宛らロボットのように、ゆっくりと後ろを振り返るまゆら。
殆ど涙目になっている彼女の眼に移ったのは―――机に頬杖を突き、半分は呆れ顔、半分は得意顔、
といった視線を彼女に向ける、紛れも無い桂みなもの姿であった。
「―――………………」
目を点にして、言葉も無く立ち尽くすまゆら。
一方のみなもは、正に悪戯の成功した子供、という顔――事実、それは本当に嬉しそうな表情であった――で笑う。
「あはははは!びっくりしたびっくりした?
私お説教って苦手で苦手で、たまにこうやってやり過ごしてるんだ。
あ、お姉ちゃんには昔からどうやってもバレちゃうんだけど。
でもでも結構上手だったでしょ?騙されたでしょ?あたしの演技!
子役なんて随分昔に辞めたけど、まだまだ演技のウデは鈍ってないと思うんだよねー、あたし。
自分でも手応えがあるってゆーか、何て言うのかな、磨けば光るってヤツ?
あーあ、子役辞めたの勿体無かったかなぁ。コレを機に芸能界に復帰しようかなー?なーんちゃって!
ねぇねぇ、まゆら先輩はどう―――」
パン。
乾いた音。
室内に響くその音が、心なしかやけに大きく聞こえたような気がした。―――みなもにも、まゆら自身にも。
667 :
660:2006/02/24(金) 14:43:54 ID:nA4Gx64k
今回はここまでです
もう少しだけ続きます…もう少しだけお付き合い下さい
では
付き合いますとも!続きお待ちしています!
>>667 GJ 新しい感触だ。
最後、りのだったら叩こうとして叩けない場面だな。
続きが気になるー
久々に見たらネ申ぞろいですね。
奈々穂×まゆらの続きができたのですが、容量的におk?
そこまで長くはありませんが・・・
残り50KBくらいだけど、長くないなら大丈夫だと思います。是非どぞー
スマソ、やっぱり微妙に長い。
次スレを待って投下します。
やっぱり投下してみます。
「まゆら・・・」
奈々穂の指がまゆらのリボンを解き、シャツの中に這うようにして忍びこむ。
「んっ・・・くぅっ・・・」
息を潜めて、そのくすぐったさに耐えた。妙な声が出てしまう。
奈々穂は乳房を押し上げて突起に触れる。
「ひぁっ、何ッ!? 奈々穂さん、なにしてるんですかぁっ」
「なっ・・・! これが恋人なんだろう? 先日、おまえが私にしたように」
その言葉に顔面蒼白、まゆらは顔を蒼くした。
「・・・・・・やっぱり、根にもってたんですね、この前のこと」
「そんなことはない。ただ、嬉しかったんだ。・・・あの日から、おまえの事ばかり考えていた。
もっとおまえと一緒にいたいと思う。・・・これが恋だろうか」
かみ締めるような一言ひとことが深く突き刺さる。
だが、次の瞬間あっさりと崩れ落ちた。
「・・・だから不本意ではあるが、少々謀らせてもらった」
「謀った・・・? っって、じゃあこの手紙は・・・!」
「ああ、自作自演だ」
最も文章を書いたのは別人だがな、と付け加える。
まゆらは世界が終わるように、目の前が暗転していくのを感じた。
宮神学園の予算1年分をわずか1分で使い果たされたような、そんな絶望が襲来する。
「続けよう、まゆら」
何事もなかったかのごとく、奈々穂はまた胸に触れた。快感の波が再び始まる。
「ちょ・・・! 奈々穂さ、んっ、ハァっ…!」
「まゆら、どうした? 震えてるぞ」
天然だ、絶対。その予感が次の瞬間確信に変わった。
「イヤならやめるか」
奈々穂はまゆらの中心に触れずに、固くなった乳房を掴んでこね回す。
最初は乱暴に、次第に壊れ物を取り扱うように。
だが焦らすだけの手つきが物足りなく、イライラが募った。
今ここで、イエスと答えるわけはない。
「どうした? 先日はあんなに乗り気だったじゃないか」
「だって・・・よく考えたら恥ずかしいじゃないですか! あ、あんなこと」
今でも過ぎる、あの日の自分の挙動と言動。それらを思い出し、まゆらは語尾をにごらせた。
だが、奈々穂は微笑を返してまゆらを抱きしめた。
「確かに、あの時は戸惑ったが・・・今では、嬉しいんだ。同じ二期生とはいえ、私たちはあまり
接したことがないだろう? だから、もっとまゆらのことを知りたいんだ。
それとも・・・お前は私とするのが嫌か?」
優しく、だが確かに、しっかりと。奈々穂の指が、まゆらの身体を捕らえている。
心臓の音がはっきりと耳元に迫り、喉元まで込み上げる何かがこらえ切れない。
今ここで、ノーと答える選択肢など、ある訳がない。
「・・・イヤじゃないです! でもっ、そんな自分がイヤなんですぅ〜!!」
まゆらは奈々穂の手をとると、ぎゅっと自分のほうへ引き寄せる。
「しましょう・・・いえ、したいんです、奈々穂さんと。こ、こういうことを」
はにかみながら、目線を合わせた。
「・・・・・・ありがとう」
奈々穂はまゆらを壁際に押しつけると、スカートのホックをずり下げ、既に染みついた下着に触れた。
「ぁあ・・・こんなに」
冷静な声が、僅かに震えているように思われた。奈々穂は指を割れ目に挿し入れる。
布越しといえど、陰毛に覆われた核には感覚がよくつたわってくる。
そのまま指を動かす。ぐちゅ、ぐちゅと響く淫猥な擬音に、まゆらは思わずいやいやをした。
「やっ、あんっ・・・やだ、あつい・・・」
「へ、変な声を出すな・・・」
まゆらはうっすらと目を開けて、熱っぽい身体をゆすった。
自身から溢れたものが滴っていくのを、ただ呆然として見つめる。
奈々穂の指先が、濡れて浮きだつまゆらの割れ目をなぞり、液体をすくいあげて垂らしていく。
「んっ・・・ん、ぁはぁっ!」
ビクン、と太ももが震えた。内側から断続的に押し寄せる波が、胸の辺りでうごめいていた。
奈々穂はその下肢をやんわりと撫でながら、唇を胸元へ寄せる。
そして紅色に染まった乳首を舌で絡めとり、粘液を擦りつけた。
あの時、まゆらがしたことを、今度はされている。その現実、その恥辱。
「まゆら、その・・・脚を開いてくれないか」
言われるがままに下肢を開くと、粘液が零れ落ちて溜りを作っていく。
奈々穂はその中心に指を押し当てると、滑り気を探り、指の腹でなぞった。
「んぁあっ!」
走る戦慄に身がしなり、はしたなく声が漏れる。
「あ・・・まゆらぁ・・・気持ちいいか?」
「んっ・・・いいですぅ・・・ん、ぁぁっ!」
しかし奈々穂は休むことなく、指を動かしていく。
第二関節が襞に触れる。粘った感触が絡みついて、爪の中までも満たしていく。
まゆらも身体をすり寄せて、奈々穂に小さくキスをした。
そして、腕を自然と絡ませる。
唾液の垂れた舌を合わせて、吐息を、心臓の鼓動を直に感じていた。
「は・・・ぁ・・・んっ」
奈々穂のこめかみがピクリと動く。そして、少し戸惑ったように、おずおずと舌を絡ませた。
ピチュ・・・ピチュと歯列をなぞり、お互い指を何度も絡ませあう。
それは存在の確認であると同時に、愛しさをかみ締めるための自然な衝動だった。
特別な理由などなく、ただ傍で、ぬくもりを感じていたい。その想いが衝動となる。
甘く長いキスの果てに、まゆらは奈々穂の胸元に舌を寄せた。
はだけたシャツからのぞく鎖骨、そのラインの延長上に在る隆起が、赤みを帯びて震えていた。
「やっぱり・・・奈々穂さん、かわいい」
「っ・・・まゆら・・・」
乳首を指のはらで擦りあげる。証を刻み込むように爪を立て、舌の上で転がした。
「あっ、ふぁぁっんっ! あぁっ!」
身体が大きくのけぞって、奈々穂自身も嬌声を上げた。汗ばんだシャツが肌に張り付き、呼吸の度擦れる。
「奈々穂さんも、脚、開いてください・・・一緒に、気持ちよくなりましょう?」
その誘いに、奈々穂は、苦笑がちに身体を許した。
奈々穂のほうも、下着の隙間から愛液が零れ落ちてきている。
張り付いた薄布の隙間に手を入れ、まゆらは陰核をすくいあげる。
「ひゃっ!」
退きそうになる奈々穂の身体を押さえつけて、そのまま秘所に舌をつける。
襞を指で広げて、溢れる蜜を絡めとって口にふくんだ。
「ぁっ・・・まゆらっ、ぁ・・・! ぁぁぁっ!」
「奈々穂さんったら、そんな声出さないでくださいよぉ! は、恥ずかしい・・・」
「おっ・・・お前もなっ・・・」
言うやいなや、奈々穂はまゆらの秘所にも手をやる。同じように、音を立てて指を入れた。
「やっっ! うぅ・・・そんないきなりっ・・・」
ぐちゅぐちゅぐちゅ・・・とお互いをすり合う音、荒い息遣い。
「わ、私たち・・・すっごく、いけないことしてますよね・・・」
「ぁ、ああ・・・全くだな・・・っ。でも、・・・悪くない」
ふふ、と笑いあう。
奈々穂は、まゆらの前髪を留めるピンを外し、額に口付けを落とした。
「・・・・・・好きだ」
囁いた声は静かな空間に響いて、互いの胸を熱くしてやまない。
「好き・・・です」
短く答え、この言葉の持つ意味を思い、気恥ずかしさに俯く。
たらたらとこぼれる液体を擦り付けるように、身体をあわせた。
にちゅり、と大きくなる水音に、いっそう快感が増すのを感じる。
「あぁ、ぁ〜っっ! 奈々穂さんっ・・・もっと、もっと、ほしいよぉっ・・・!」
「まゆらっ・・・私も・・・ぁ、ふぁぁ・・・っ」
ピクン、と身体の深くが震えて、限界を提示した。
それに合わせ、奈々穂はさらに腰を動かした。
次第に、宙に浮くように何かに飲み込まれていく。
このまま溶けてしまえるなら、二人で、一緒に。その想いで、まゆらは奈々穂の指をきゅっと握った。
「くぅ・・・んっ! やぁ、ぁ、ぁぁあぁぁっ!!」
握った指の熱に、互いの存在を強く確信して、二人は果てた。
「ぁあ〜! 廊下でなんて・・・廊下で如何わしいことをやるなんて・・・」
「流れだったんだ、仕方ないだろう!」
うわ言のように繰り返しながら、まゆらは涙していた。
終わってみれば、あたりに広がる夕暮れの橙も濃く。
静まり返った廊下には、二人の行為の跡だけが刻み込まれていた。
まゆらの悲嘆の最中、下校を告げるチャイムが鳴る。そして一つ、また一つ明かりが消えた。
「流れってなんですかぁ! 公共の! 学校で! だれか通ってたらどうするんですか!」
「それなら大丈夫だ。人払いをしておいたからな。代価はおやつ1週間分だ」
「・・・もう、人が信じられない」
あっさりと。簡単に。こうやっていつも、奈々穂はまゆらの訴えを交わしてしまう。
叶わないのだろうか。この人にも、極上生徒会にも。
「それなら、これから信じていけばいい。そうだろう?」
そして簡単に、固定観念を覆してしまう。
けれど、悪くはない。
「これからもよろしくな、まゆら」
差し出された手と、向けられた微笑。
見つけたただ一つの居場所は温かくて、くすぐったかった。
まゆらはぎこちなく右手を差し出す。
そのとき、ふいに思い出した、"自分たちは二期生"という事実。
思い出して、そして、言葉にした。
「…うん。よろしくね、奈々穂」
しっかりと手のひらを握って、笑顔を返した。
おわり
以上です。スレの容量食ってスマソ。
遅くなった割にこんなものですが・・・しかも手を握る描写が多いorz
同級生同士の絆、というものを出してみたのですが、いかがだったでしょうか。
このスレに投下するのはいつも奈々穂絡みが多いので、次回は趣向を変えてみます。
管理人さんとかみなもとか・・・
>銀さん
琴りのキター! 地の文が大変魅力的でした。
ほのぼの感もイイ!
>実習生ssの方
実習生の壊れっぷりワロスww エロさが良かったです
>まゆら×みなもの方
続きが気になる・・・珍しい組み合わせなので、どう来るのか楽しみです。
それでは。
トテモイイ。今日はいい夢見れそう。お休みちーさん
>ちーさん
手を握る描写がイイ!
女の子同士が手を絡めあったりするのは、とてもエロく感じる。
最後もお互いの距離が縮まったかんじで、良い終り方だ。
679 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 12:12:17 ID:6gvy+5GG
作品マダー
681 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 21:13:09 ID:xiIvheJP
かっすーがタン
かすがたんではないが投下
1
それはある夜半、珍しくシンディが極上寮にて就寝することになった日のことだ。
気温はその季節にしては低めで、車内のエアコンを全開にしても、
肌寒さを感じる程であった。
見かねた極上寮の管理人・久川まあちは、シンディを寮の中へ呼んだ。
整然と片付けられた寮内には空き部屋はほとんどない。
まあちはひとまず自分の部屋、すなわち管理人室へと呼び寄せた。
軽自動車より広いとはいえ、小さな子供一人用の部屋とて同等の広さ。
高くない天井、腰の高さほどもないベッドに、シンディは歓喜した。
『シンディさーん、そろそろ電気消しますね』
『オー、オーケィ…グッナイ、まあち』
『グッナイです、シンディさん。えへっ』
そうして、小学生標準の就寝時間…夜十時ほどに、二人は眠りについた。
「シンディさん、シンディさーん」
暫くして、シンディは自分を呼ぶ声に眼を覚ました。
見ると、子供用のネグリジェを着たまあちが自分に向かって微笑んでいる。
「えへっ・・・シンディさーん、起きましたぁ?」
「オー・・・? !??!?」
その時、シンディは自分の置かれている状況を見て、驚愕の声を上げた。
服を着ていない。下着のみで、ベッドの上に寝かされ、手足を拘束されていた。
それも、普段は身に着けることもないような黒いレースの下着。
ガーターベルトを装着した太ももに、まあちが指を這わせる。
「アッ・・・」
もみじのような幼い指が、やわやわとシンディの腿をなで上げた。
刹那、シンディの身体に痺れが走る。
「ア…oh…??」
自分の身体の内から込み上げてくる変調に、シンディが戸惑いの声を上げる。
「シンディさん…きれいですぅ…」
まあちはシンディの脚に装着されたベルトを持ち上げ、顔を近づける。
そしてそのベルトが不意に、ばちん、と弾かれた。
「っ…!」
瞬間、シンディの腿に痛烈な刺激が走り、やがて体中に痛みの波紋がつたわった。
「私・・・シンディさんと、もっと仲良くなりたいんです」
「今日、学校で習いました。好きな人には親切にしてあげなさいって」
「私、シンディさんのことがもっと知りたいんです」
「シンディさん・・・いいですよね?」
シンディの口を挟む間もなく、まぁちはそうまくしたてた。
恐怖とは違う、ひどく切実で、苦しい感情が、シンディの皮膚に押し寄せた。
心臓の拍動が速い。
2
「まあち…オー……オーオー……」
「えへ、えへへ? えへえへ〜」
「アー、オー! オーオー、オー!!」
「えへ〜! えへえへ、えへへv」
最早、人語かどうかも不明の言語で会話をし合う二人。
「シンディさん、分かってくれたんですね。うれしいです〜」
そんなこと言っていない。と言いたかったが、まあちの有無を言わせない眼に、
すっかり意気消沈、シンディはうなだれた。
「えへ…シンディさんのおっぱい、おっきぃです…」
まあちの手のひらが、シンディの乳房をつつみこむ。
包み込んだ手よりも一回りも二回りも大きく、綺麗な山型を形成する胸は白く
透き通り、だがしかし、普段よりは赤みがかっているように見えた。
胸に去来する動揺が治まらない。シンディは唇を噛んだ。
まあちは赤くなった乳首に口を近づけると、口付けるようにしてなめ始めた。
「んん……ぷはぁ…」
「ah…あ、アァッ…」
「きもちいいんですかぁ、シンディさん?」
ちがう、そんなことない。と抗議したかった。だが事実、シンディの身体は
感じたことのない恥辱、快楽に身を震わせている。
ばくばくと高鳴る心臓の鼓動が怖かった。
広いところも、人のたくさんいるところも苦手だ。
だがシンディにとって一番怖いのは、日常が非日常へと転落する瞬間。
当然が非凡へと変わる時。今の状況がそれだ。
現に『管理人さん』として馴染んでいたはずのまあちが、現在こうして、見たこともない
意地悪な顔をして、自分の身体を燻らせている。それが怖かった。
だが、シンディにはやはり、恐怖以上の感情が込み上げていた。
「えへっ……シンディさぁん…」
ちゅぱちゅぱと音を立てながら、まあちはシンディの胸をもてあそぶ。
指で押せばふるっと揺れ、口腔で硬くなる乳頭を、舌の裏まで使って楽しむ。
その間、シンディは頭を振って耐え続けていた。
「シンディさん…"感じてる"んですか?」
「か・・・カンジル・・・?」
「えっと…え、えくすたしぃ?」
「…! ノー、ノォォー!!」
「でも、おっぱいがかたくなってきました。それにすっごく汗かいてます」
「ノー…うっ…ううっ…」
なんだか悲しくなってきた。シンディはぽろぽろ、涙をこぼす。
「シンディさん…ごめんなさい…でも、勉強だから」
まあちの指が、優しく胸を包み込み、ちゅうと乳輪に口付けをする。
そして、シンディの枷をはずすべく、一層強く吸い上げる。
それが引き金。シンディは、耐えられない戦慄に、快楽に、絶叫した。
「アア、アァアアァーッ!!!!」
「シンディさん……天気予報だと、明日も寒波が吹いてさむいって言ってました」
「だから、シンディさんは明日も、寮の中に泊まってください」
「もちろん、私の部屋に泊まってくださいね」
「じゃあ…おやすみなさい、えへv」
……今冬は長くなりそうだ。シンディは十字を切り、小さく祈りを唱えた。
おわり
以上まあち×シンディでした。
かわいいシンディが書きたかったはずなのに・・・ゴメソ
なんか笑えるw
だがGJ!!
1までシンディ萌えだったが、2のスタートで吹いたw
そしてGJ!!久しぶりのシンディ分補給だ。
このスレ埋めたほうがいい?
いいんじゃない?次スレも立ってるし。
てなわけで埋め
埋め話題を振ってみる
好きなカップリングは?
俺は香×りの
王道だが一番すきなのは久遠×奈々穂。
最近はどこぞに影響されて、久遠×シンディもいけるのかもしれないとか思ってきてるがw
俺は久遠×琴葉
一方的に琴葉が久遠マニアというのも良い
奏×奈々穂か久遠×奈々穂。どっちも同じくらい好きだ
ところで、このペースだと埋まるのに時間がかかるかな
大きいAAでも貼って埋めたほうがいい?
人もすくなくなってきたし、それでいいならAA持って来るぜ
歩×琴葉と奈々穂×まゆら
やっぱり琴葉は受けが似合う、2期生コンビもいいな
りの×琴葉だったんだが
>>660でまゆら×みなももいいなと思い始めた
俺は
>>302で奈々穂×まゆらが一番好きになったな
もう一回書いて欲しい
久遠×琴葉と奏×香
お姉さまを慕う妹みたいなシチュが好き
最近は琴葉×奈々穂もいいかなあと
それと実習生ものはどのカップリングでも
実習生×生徒会メンバーなら誰でも大歓迎だけど
シンディのは物凄く文章にしにくそうだな
「う〜〜トイレトイレ」
今トイレを求めて全力疾走している僕は
岩桜財閥のごく一般的な御曹司
強いて違うところをあげるとすれば
男に興味があるってとこかナー
名前は岩桜龍平太
そんなわけで帰り道にある
公園のトイレにやって来たのだ
ふと見るとベンチに
一人の若い男が座っていた
ウホッ! いい実習生・・・
ハッ
そう思ってると
突然実習生は僕の見ている目の前で
ツナギのホックを
はずしはじめたのだ・・・!
「や ら な い か」
吹いたwwww
「う〜〜トイレトイレ」
今トイレを求めて全力疾走している私は
極上生徒会のごく一般的な会長
強いて違うところをあげるとすれば
特殊な能力があるってとこかナー
名前は神宮司奏
そんなわけで帰り道にある
公園のトイレにやって来たのだ
ふと見るとベンチに
一人の若い男が座っていた
ウホッ! いい実習生・・・
ハッ
そう思ってると
突然実習生は私の見ている目の前で
ツナギのホックを
はずしはじめたのだ・・・!
「や ら な い か」
ってのが見たい。
>>704 実習生SS書いてる人に期待しようじゃないか
706 :
銀:2006/03/18(土) 04:59:28 ID:ZoTk9z0D
スレ埋めように小ネタを投下します。
よくあるネタで申し訳ありませんが…
琴葉のお小遣いの使い道
聖奈「琴葉ちゃーん」
琴葉「聖奈さん…」
聖奈「昨日は実家から仕送りが来たでしょう?」
琴葉「な、何故それを…?」
聖奈「さぁ、何故でしょう?それよりも、いい話があるんだけどぉ」
琴葉「な、何ですか?」
聖奈「そんなに警戒しないで。琴葉ちゃんにとって、とてもいい話なのよ?」
琴葉「いい話、ですか?」
聖奈「そう♪琴葉ちゃん、久遠さんの写真、欲しいでしょう?」
琴葉「!?」
聖奈「今なら特別価格で五枚で五千円でいいわよ♪」
琴葉「ごっ…!?い、いえ、私は、別に…」
聖奈「あら、いらないのぉ?」
琴葉「………」
聖奈「最高学園の制服写真とかぁ」
琴葉「……!?」
聖奈「寝顔の隠し撮りとかぁ」
琴葉「…っ!?」
聖奈「お風呂上りのバスタオル姿とかあるんだけど、いらないのかぁ」
琴葉「!!」
聖奈「仕方ないわねぇ…それじゃあ誰か別の人に…」
琴葉「か、か、買います!下さい!お願いします、聖奈さん!!」
琴葉は五千円札を取り出した。
聖奈「毎度ありぃ〜♪」
琴葉「………全部ぼやけているじゃないですか…聖奈さん…」
なんちゃってってことで…許して下さい。
>>706 聖奈さんマジ非道ス…(; ´Д`)ハァハァ
708 :
銀:2006/03/18(土) 22:18:47 ID:KCIZjZkC
琴葉のお小遣いの更なる使い道
聖奈「琴葉ちゃーん」
琴葉「……聖奈さん」
聖奈「あら、ご機嫌斜めねぇ、琴葉ちゃん。どうかしたの?」
琴葉「…先日の写真ですが…」
聖奈「あぁ、あれはカメラマンの腕が悪かったのね」
琴葉「…お金、返してくださ…」
聖奈「それよりも、琴葉ちゃんにとってもとってもいい話があるんだけどなぁ〜」
琴葉「…もう騙されませんよ、聖奈さん…それよりも写真代を…」
聖奈「琴葉ちゃん、話は最後まで聞かなきゃダ〜メ♪」
琴葉「………」
聖奈「じゃっじゃーん!これ、なーんだ?」
琴葉「…カップケーキ…ですか?」
聖奈「ピンポーン!大正解!」
琴葉「…聖奈さん、私はそんなクイズをする為に…」
聖奈「ただのカップケーキじゃないわよぉ。誰が作ったと思う?」
琴葉「…え?」
聖奈「久遠さんの選択していた家庭科、今日調理実習だって知ってた?」
琴葉「!!ま、まさか…?」
聖奈「ふふふ…琴葉ちゃんは鋭いわねぇ♪」
琴葉「し、しかし、証拠が…」
聖奈「じゃあ本人に訊いてみましょうかぁ?」
琴葉「へ?」
聖奈「えっと………」
聖奈は携帯電話を取り出した。
久遠『はい、もしもし?』
聖奈「あ、久遠さんですかぁ?今日、家庭科で調理実習ありましたよねぇ?」
久遠『え?えぇ、ありましたけど…』
琴葉「!!」
聖奈は携帯を切り、ポケットにしまった。
聖奈「三千円でいいわよぉ?」
琴葉「さっ!?くっ…!」
聖奈「いらないなら、これはりのちゃんに上げちゃおっかなぁ〜」
琴葉「…わ、分かりましたっ!これが最後ですよ?そして、あの写真代も返…」
聖奈「あ、私、これから用があるから、もう行くわね♪」
琴葉「………」
久遠「調理実習?…カレーライスを作りましたが…?」
琴葉「っ!!!?」
709 :
銀:2006/03/18(土) 22:21:57 ID:KCIZjZkC
華麗なる琴葉のお小遣いの使い道
聖奈「琴葉ちゃーん」
琴葉「………」
聖奈「もぉー、琴葉ちゃん、無視しないでぇ?今日もとてもいい話を持ってきたのにぃ」
琴葉「…聖奈さん、私はもう、あなたには騙されません!」
聖奈「そんな事言わないでぇ?…あ、久遠さん!」
琴葉「!!?」
久遠「あら、聖奈さんに琴葉。二人一緒でどうしたんですの?」
聖奈「丁度良かった♪久遠さん、今度購買部で販売する新商品が届いたんですけど、試飲して貰えませんかぁ?」
久遠「あぁ、以前話していた缶コーヒーの事ですわね。いいですわよ」
聖奈「それじゃあ、お願いしまーす」
聖奈は缶コーヒーを久遠に手渡す。
久遠は受け取った缶を開け、中身を一口飲んだ。
聖奈「どうでしょう?」
久遠「えぇ、現在販売している物よりも甘みがあって、多くの生徒の支持が得られると思いますわ」
琴葉「………」
聖奈「良かったぁ♪それじゃあ明日から、さっそく売り出してみますね」
久遠「えぇ、よろしくお願いしますわ、聖奈さん。では、私は他の仕事があるので、これで…それじゃあね、琴葉」
琴葉「あ、は、はいっ!」
久遠はその場を後にした。
琴葉「………」
聖奈「さぁ〜てと…琴葉ちゃん?」
琴葉「!?」
聖奈「これ、まだ中身入ってるけどぉ、欲しい?」
琴葉「……!!」
聖奈「久遠さんと間接キスが出来るわよぉ?」
琴葉「…かっ!?…ひ、卑怯ですよ、聖奈さん!」
聖奈「あら、そうかしら?だって琴葉ちゃんがいつも文句を言うから、今回は先に証拠を見せようかと思ってぇ」
琴葉「…っくぅ!」
聖奈「今回は実演販売よぉ?」
琴葉「…お、おいくらです、か…?」
聖奈「そうねぇ…実費百円程度だから今回は二千円でいいわよ?」
琴葉「…たかが缶コーヒーにそのような値段は…」
聖奈「それじゃあ、これは奈々穂さんにでも上げちゃおっかなぁ〜?」
琴葉「か、買います!払います!えっと…はいっ!」
聖奈「うふふ…一、二…確かに二千円受け取りましたぁ」
琴葉「そ、それでは、聖奈さん…それを…」
聖奈「それにしても、沢山喋って咽喉が渇いちゃったわねぇ……ゴクリ」
琴葉「へ?」
聖奈「…ん、あら、本当。甘めで今までのより飲みやすいわねぇ。はい、琴葉ちゃん♪」
琴葉「………」
聖奈「それじゃあ、私、これから購買部の会議があるから。またね、琴葉ちゃん♪」
琴葉「………」
琴葉「…缶コーヒーが百円…間接キス付きで二千円…ならば、三千円で副会長とキスが出来るのではっ!?」
何か勘違いする琴葉であった…。
うわぁ〜埋めスレだから人居ね〜〜
つか黒に腹、付け足しちゃう位ヒドイぜ聖奈さんw
711 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/27(月) 21:58:49 ID:oRY/9h6r
埋め
3月32日記念カキコ
3月33日記念
↑残念
715 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/03(月) 11:11:18 ID:ORqbHYcN
もう終わり?
716 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/03(月) 11:12:03 ID:ORqbHYcN
まだいけるのか。
717 :
歩×りの:2006/04/04(火) 14:46:41 ID:4Rg0U3om
ちょっと書いてみたくなったwってことで投稿いたす。
「アユちゃーん!!」
桜梅歩は親友の蘭堂りのに呼ばれ、振り向いた。歩の胸は高鳴った。
「りの。何?」
「あのね、昨日プッチャンとお散歩してたらおいしそうなクレープ屋さん見つけたんだよ〜。帰りにそこのクレープ屋さん寄ろうよ〜」
りのの手にはまっている人形、プッチャンがひょいと口を出した。
「ああ、俺も見たけどめちゃ美味そうだったぜ!お前も来いよ」
プッチャンはぐいぐいと歩の腕を引っ張る。歩はよろける。
「きゃ・・・・ちょ、ちょっとプッチャン!今!?帰りに寄ろうよ!」
歩の胸はドキドキしっぱなしだ。なぜなら、りのが好きだからである。天然でドジっ子だが、そんなところが愛らしく、また、時々かわいい一面を見せるりのが歩は大好きだった。
りのはきらきらした瞳で歩に近寄った。
「ホント!?じゃあ決定〜♪ありがとう、アユちゃん」
えへへ・・・とりのは照れ笑いをする。歩は至近距離にあるりのが可愛すぎて、思わず鼻を押えた。
「―――――――っっ!!!」
りのはきょとんとした顔で歩を見つめた。
「あれ?どうしたの、アユちゃん。顔赤いし・・・熱ある?」
そう言うとりのは歩のおでこにコツン、と自分の額を当てた。歩は倒れそうになる体を必死に押さえ、なんとか防いだ。
「・・・う〜ん。たぶん熱はないと思うよ」
歩の脳はカオス状態になっており、くらくらした。りのの唇は目前にある。このまま歩が少し顔を動かせば、キスなんぞ軽く出来る距離だ。
しかし、ここは学校である。ただでさえ今の状況でもクラス中の皆に見られているのだ。このままキスしたらりのに避けられてしまう。それだけは嫌だ!!!
歩は必死に抑えた。りのはやっと額を離す。
「大丈夫?アユちゃん。頭痛くない?」
「・・・えっ?あ、大丈夫!」
その時、クラスメイトでりのと歩の親友である和泉香が近寄ってきた。
「ちょっと、りのに桜梅さん?もう始業時間過ぎたわよ」
「和泉・・・」
「和泉さん・・・ごめんなさいっ・・・アユちゃん、席着こっ」
りのは歩の手をとり、にっこり笑いながら席に向かった。歩はりのの手を一生話したくない、と思った。
「着いたよ、アユちゃん」
それでも歩は恍惚とした表情でりのの手を握りしめていた。りのは首を傾げる。
「?アユちゃん。席着こう」
りのの言葉で我に返った歩。少しだけ自分が恥ずかしくなってしまった瞬間だった。
718 :
歩×りの:2006/04/04(火) 15:00:30 ID:4Rg0U3om
きーんこーんかーんこーん。
いささか強引であるが勘弁してほしい。終業のチャイムが鳴った。
歩は一日中ぼけらーっとしていた。帰りにはりのとデートできる。その事を思うとつい顔の筋肉が緩んでしまうのだ。
だから、授業中指されても隣の生徒(りのではない。りのは寝ている)に教えられるまで気付かなかったのだった。
「・・・ュちゃん・・・・・・アュちゃんっ・・・ァュちゃんっ・・・あゆちゃん!!!!!」
歩はりのの声で気付いた。
「り、りの。何?」
「終わったよ〜。今日1日中ぼーっとしてたみたいだけど大丈夫?」
歩はえへへ、と苦笑いした。
「だ、大丈夫大丈夫。じゃ、行こーか?」
りのはにっこり笑うと歩と教室を出ようとした。すると。
がらり。
教室のドアが開いた。そこに立っていたのは香だった。
「りのー。今日臨時総会があるってー」
「えええぇえ!?聞いてないよ〜」
りのは半分泣いていた。歩は嘆息した。
「しょうがないでしょ?まゆらさんが呼ぶんだし・・・」
「また予算足りないの〜?私何も使ってないよ〜」
「遊撃と隠密でしょ?予算って言ったら。ともかく、行くわよ、りの」
「は〜〜い・・・」
りのは歩を振り返って言った。
「アユちゃん、30分くらいで戻るから、校門で待っててくれる?」
歩はにっこり笑った。
「もちろん!じゃ、30分後ね」
二人はそれぞれが向かう場所へ向かったのだった―――。
719 :
歩×りの:2006/04/04(火) 15:15:27 ID:4Rg0U3om
一時間後。りのは足早に校門へ向かっていた。歩と離れた時刻は15時。要するに待ち合わせ時刻は15時30分であったということである。
「わあぁぁぁっ!!遅れちゃったよ〜!どうしようプッチャ〜ン!!!なんで予算の話ってこんなに長いの!?今日に限ってぇえ!!!」
またもや半泣きである。プッチャンは言った。
「どうしようって言われたって待ってるわけねーだろ!なんで向かってるんだよ?」
「アユちゃんがいると思ってるからだよ〜」
「しっかしお前ホントに遅ぇなぁ。もう少し早く走れねぇの?」
りのは叫びに近い声で言った。
「そんなこと言われたってそんなに早く走れないよぉ・・・」
すでに息が切れている。辛そうだ。プッチャンは舌打ちすると、りのを引き連れるように高速でぶっ飛んでいった。
「バーニン!!!!!」
りのは叫んだ。
「ええっ!?ちょ、プッチャ・・・き、きゃあああああああああああああああああ!!!!!!!!ああああああああああああ!!!!あああああああああああああああああ!!!!!!!!」
歩は目の前に倒れている人物をまじまじと凝視した。
「・・・・・」
しかもなんだかぶつぶつ呟いている。歩はその人物の可能性がある言葉を口に出した。
「・・・・・り、の?」
ぷるぷる震えていた。そう、りのであった。
「ア、ュ・・・ちゃぁああぁあん・・・」
先ほどまでの半泣きという状況ではない。号泣だ。
「―――プッチャン?」
「こいつマジで運動神経悪いな」
歩はりのを担ぐと、とりあえず目的地であるクレープ屋さんをプッチャンに道案内して貰った。
720 :
歩×りの:2006/04/04(火) 15:27:56 ID:4Rg0U3om
目的地に着くと、歩は呆然とした。心なしか、体がふるふると震えている。
「――――ここ?」
「ああ、ここだ」
ばばーん。そこには、看板があった。そこには、「HOTEL ラヴロマンス」と書いてあった。
「ここ・・・って・・・」
プッチャンははっきり言った。
「ラブホだな」
そう、このホテルはラブホテルであった。しかし、ルームサービスで「今月中に当ホテルに入られた方は最高級クレープと果汁100%厳選絞りのオレンジジュース付き」とある。
嘘ではないらしい。しかし・・・・・。りのが顔をあげた。
「あれ?着いたの?・・・あ、ここだよ。早く行こ〜」
りのは歩の手をひいた。
「ちょ、ちょっと!りの!?」
ドアが開いた。ホテルの店員らしい人が出てくる。
「いらっしゃいませ。どこのルームをお選びになられますか?」
「あ、あの・・・・」
歩は返答に困った。しかし、プッチャンが即答した。
「ここだ!」
中くらいに高そうな部屋を選んだ。歩は仰天する。いちおうそれ相応の金は持っていたが、プッチャンを思いっきり掴んだ。
「ちょっと、プッチャン!!!」
「いいじゃねえか、別に」
「別に、って!!!何よそれ!!!」
店員は歩にキーを渡す。
「あ、あの・・・」
「どうぞ、ごゆっくり」
りのは元気良く応えた。
「は〜い!!アユちゃん、入ろ!」
「・・・・」
歩はこのホテルに不信感を覚えた。中学生がラブホなんかに入っていいのかよ!?
721 :
歩×りの:2006/04/04(火) 15:46:12 ID:4Rg0U3om
中はとても素敵なところであった。スイートルームらしくて、クレープとオレンジジュースもいままで口にしたことがないくらいの美味さだった。
しかし・・・・。意中の人と二人っきり(プッチャンがいるが)でラブホテルにいる。この性欲のパラダイスに耐えられる奴がどこにいるだろう?
歩は必死に耐えていた。理性と欲望がお互いに頑張っていた。今は理性が勝っているが、いつ欲望に逆転勝ちされるかわからない状況である。
「――――――っっ・・・・」
「ねぇアユちゃん」
「――――えっ?な、何?」
明らかに挙動不審だった。しかし、りのはそんな歩の様子も気にせず、歩に聞いた。
「なんか飲み物飲む?」
「ううん!いらない!」
「そう?じゃあテレビでもつけようかな」
プッチャンの頬が赤く染まった。歩はそれをジト目で見た。
「・・・・・プッチャンたら」
ん?歩は冷静に考えた。プッチャンが喜ぶ→プッチャンは男子→ここはラブホ→ラブホ=エロい→エロビデオが放映される
「!!!!!!!!!りのっ、ダメ!!!!」
歩は即座に立ち上がり、りのを阻止しようとした。
「・・・・え?」
しかし、もう遅かった。テレビのスイッチの音が部屋中に響いた。
予想通りだった。エロビデオが放映された。プッチャンは歓喜の目で見ていた。
『あああぁっっ!ぁああああああああああああああっぁあぁあぁぁぁああん!!!!!』
歩はプッチャンをりのの手から外すと、放り投げた。
りのはぽかんとした目でビデオを見ている。それに気付いた歩は慌ててしまい、ずるんとコケてしまった。
「うわっ!!!?」
りのは歩に気付き、受け止めようとした。しかし、りのの体力ではムリなのだった。
「きゃああああああああああああああああああああっっ!!!!!」
どす〜ん!!!!!歩は俯けに転んでしまった。
722 :
歩×りの:2006/04/04(火) 16:03:45 ID:4Rg0U3om
「――――――っったたたた・・・」
歩は顔を上げる。歩をガードしていた少女がいた。そう、りのが歩のクッションとなったのだ。歩は感動すると同時に、欲望が爆発した。
この状態、簡単に説明すると、りのが下敷きになり、歩がりのの上に乗っかっている状態なのである。もう理性が欲望に勝てる程、余裕はなかった。
「・・・アユちゃん、私、恥ずかしいよぉ・・・」
りのは歩に話しかけた。歩も実際に脱いでいる。
「大丈夫よ、りの。怖くないから・・・」
歩はりののそこそこ膨らんだ胸を撫でた。りのも歩もこういう経験はなく、歩も本能に従ってやっているだけだった。
りのは胸をなでられると、すぐに胸の頂点が固くなった。
「う・・・んっ!ア、アユちゃん・・・・」
息が荒くなっている。歩はくすりと笑うと、髪のゴムを解いた。ストレートの髪が出現する。歩はりのの乳首を口に含んだ。
りのは跳ね上がる。
「う、っん・・・ぅあぁっ!!」
次はちろりと舌を這わせる。りのは感じやすいのか、胸を軽く触るだけでも声が漏れてしまった。歩はりのに聞いた。
「ねぇ、りの・・・キスしてもいい?」
「え・・・う、うん」
顔を赤らめながら承諾したりの。歩はそんなりのを愛おしく思った。歩はりのの首筋と頬にそれぞれ一回ずつ、軽くキスをした。
歩はりのの鎖骨に唇を付けると、吸った。きれいなキスマークが浮かんだ。りのはそのキスマークを凝視した。
(これがキスマークなんだ・・・)
すると、歩の唇がりのの顔に近づく。りのは目をゆっくり閉じた。歩は優しくキスをした。りのは歩が喜ぶように、舌で歩の唇を割り裂き、歩の舌を探した。
歩は驚いたが、りのの舌と自分の舌を絡めつづけた。しばらくして、歩は唇を離す。すると、二人の唾液のカクテルが糸を引いた。りのは恍惚とした表情で、呟いた。
「これが・・・本当のキスなんだね・・・」
723 :
歩×りの:2006/04/04(火) 16:14:57 ID:4Rg0U3om
歩はりのの陰唇にキスをした。りのは「ひゃうん!」と小さく叫んだ。
「ア、アユちゃん・・・そんなところ、汚いよ〜・・・」
「大丈夫、今度は舐めるよ」
ちろり。歩の舌が、りのの陰唇を割り裂き、そこにある小さな豆のようなところを軽くきゅ、と摘んだ。
「きゃああんっ!!!!アユちゃあん・・・」
りのはあからさまに反応している、息が荒い。声を必死に抑えようと、唇を噛み締めているが、脳は快楽に染まっていて、声を押し殺すことなど忘れていた。
「りの、大丈夫よ。ここはラブホだから別に声だしても大丈夫」
「で、でも〜・・・・アユちゃ、あう、ああぁんっ!!!」
りのはクリトリスが弱いらしい。軽く摘むと、すぐに声を出してしまう。
「うぁっ!!う、うあぁんああっ!!!」
今度は歩は舌を這わせた。りのは目を見開き、口を押さえながら叫んでしまった。
「ふ、ふああああああああああああっっ!!!!!」
絶頂を迎えてしまったらしい。透明な愛液が溢れてくる。歩は愛液を舐め取っているが、舐めるたびに溢れてくる。りのは顔を真っ赤にしながら歩を呼んだ。
「ア、アユちゃん・・・・もう、いい?」
「だ〜め♪りの、今度は私を気持ちよくしてくれない?」
「えっ!?」
「だ〜か〜ら、私を気持ちよくして!私がやったみたいに!」
「・・・・・」
りのはぽかんとしてしまった。
724 :
歩×りの:2006/04/04(火) 16:26:40 ID:4Rg0U3om
りのは歩の胸、秘所を必死に舐めていた。どんどん愛液が溢れ出してくる。りのはそれを舐め取っていた。
「ふああぁんんっ!!!!り、りの・・・き、気持ちいいよぉっ・・・」
「アユ、ちゃん・・・アユちゃん・・・」
「もっと、舐めて!舐めて、りのぉ・・・・・」
「うん、アユちゃんの、おいしい」
「きゃ、あああっっ!!ふああああんっ!!!」
ひときしり終わったところで、歩はりのと同じ方向に体を向けた。りのは?マークを浮かべている。
「・・・・・りの、ちょっと・・・」
歩はりのを抱きしめた。すると、彼女たちの胸の頂点があたる。りのは目を見開き、叫んだ。
「うっっああっぁあ!!!」
歩もぴくん、と跳ねた。
「うっ・・・ん!!!」
りのは間違えて歩の太股に足を乗せてしまう。すると、彼女たちの秘所と秘所がぶつかりあい、クリトリスと乳首が両方、こりっと音を立てた。
「ふあ!?ぁあああん!!!!」
「きゃあんっ!!」
ふたりに息はすでに荒く、ケダモノに似ていた呼吸法だった。しばらく、彼女たちはそれを続けた。
「はぁっっ・・・はぁ・・・・」
彼女達は疲れたみたいだ。歩は笑みを浮かべると、りのの額にキスをした。りのは額を押える。
「アユ、ちゃん・・・?」
「えへへ・・・ごめんね、りの」
りのは首を振る。
「大丈夫、アユちゃん。ところでさ、アユちゃん・・・」
「え?」
りのは歩に訊いた。
「私達って・・・・恋人、だよね?」
歩はくすりと笑うとりのにキスをした。
「・・・・イケナい、恋人だよ」
「うんっ!皆にはナイショの恋人、だよね!」
りのと歩は満面の笑顔を浮かべ、お互いに抱きしめあった。
<Fin>
725 :
歩×りの:2006/04/04(火) 16:28:51 ID:4Rg0U3om
スマソ。長くなってしまった。とりあえず読んでくださったら嬉しいのです。
とりあえず感想ください。
超乙々々!
>>725 まだこっちにも、GJな作品が残っていたのか?!
神神神神
神キタコレ
ぬるぽ
730 :
名無しさん@ピンキー:
激遅神GJ