高橋弥七郎[A/Bシャナ]燃え萌え小説PART10

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801名無しさん@ピンキー
ミコはヘカテーたんがすでに確保済
802名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 16:31:36 ID:zrhK/d3i
魔女
803名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 16:35:35 ID:NLuztr6d
マージョリー?








違う…とも言い切れない
804名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 17:02:12 ID:FkrNxfhf
(゚∀゚)ナス!!
805名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 17:10:14 ID:CEocnUMJ
(゚∀゚)ポッチャリ!!
806名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 17:20:46 ID:IvO1wjqA
大抵の萌え要素は出尽しているからな…
俺は底抜けに明るくて元気っ子を期待している。
胸は無いのがベター。
807名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 17:38:45 ID:FkrNxfhf
(゚∀゚)サンタ!!
808名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 18:25:50 ID:CEocnUMJ
(゚∀゚)ナース!!
809名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 18:35:51 ID:zlLYigpR
(゚∀゚)オタカサン!!
810名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 19:07:02 ID:CEocnUMJ
(゚∀゚)ワフクビジン!!
811名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 19:11:09 ID:NLuztr6d
(゚∀゚)ユカタ!!
812名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 19:25:21 ID:sF+hoxO0
(゚∀゚)パイプカット!!
813名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 19:56:50 ID:uZQBCgSJ
(゚∀゚)カッショクハダノショートカット
814名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 20:19:48 ID:bw0uduME
>>813
それ+ショタコン要素を兼ね備えたキャラがいるな
815名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 20:47:17 ID:o7vicwt7
>>814
(゚∀゚)フィレスタマ!!
816名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 21:05:28 ID:aHi3apJ8
(゚∀゚)スナオクール!
817名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 21:44:23 ID:AghprvCi
フィレスは黒いローブと黒髪ロングでお姉さまって感じだと思う
818名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 21:44:40 ID:7os9Jf1n
(゚∀゚)ネコミミ!!
819名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 21:54:49 ID:cCJxHqJ6
(*´Д`)大人貧乳!!
820名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 23:46:32 ID:Rj2kmAWj
(゚∀゚)エルフ!
821名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 23:50:53 ID:NT/lpX/j
(゚∀゚)THE ガッツ!
822名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 00:05:26 ID:PYtYBppa
(゚∀゚)ヌルポ!!
823名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 00:08:32 ID:OGChEMgQ
(゚∀゚)ガッ!
824名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 00:10:04 ID:HSpexkAc
深々と、粉雪が降っている。
闇より舞い落ちるそれらを、どこか陶然と見つめる水色の双眸。
雪と同じ白色で身を固めた少女は、ただひとり高揚した雑踏を歩く。
時たま奇異の視線が少女を射るが、それも一瞬のこと。次の瞬間には人の壁がそれを遮る。
少女は上へ向かっていた視線を前に戻し、傾いた大きな帽子を直した。
そのまま、道の両側に連なる店を興味深そうに見ながら歩いてゆく。
ふと、立ち止まった。
少女は人の流れを抜け、そこへ近付いていった。
大きなショウウィンドウの中、色とりどりの光を断続的に放つ、作り物の木―――
いわゆるクリスマスツリーがあった。
初めて見るその人工的な美しさに、少女は見惚れた。
「…………」
少女の吐く白い息が、ガラスを曇らせる。
しばらくの間、少女は飽きもせずツリーを見つめていた。
と、
「やれやれ、ここにいたか」
聞き慣れた声と共に、頭上を何かが覆う。
ツリーから視線を引き剥がし見上げると、黒い傘があった。
視線を横にずらすと、サングラスをかけた男が目に入った。
「あまりウロウロするなとババァにも言われただろうが、ヘカテー」
「…………」
「……ふぅ。まあいい、そろそろ帰るぞ」
「……………………」
「そんな拗ねた顔をするな。今日は特別にパーティーがあるらしいぞ………教授が主催者だというのが気になるがな」
渋々といった様子で少女はウィンドウから離れ、歩き出した。
楽しげに笑う人々を眺めながら、少女は誰にともなく呟いた。

「メリー……クリスマス」
825名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 00:13:06 ID:31pJIfSv
(゚∀゚)インラン!!

ウワゴメn(ザシュッ
826名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 01:32:53 ID:2khB9izL
「しゃれになってないよな、実際。」

メガネをはずし風呂に入り湯船につかっている、メガネ無きメガネマン池速人がため息混じりにポツリとぼやく。
まさにそれは今の池の心理状態のそのものだった。
池にとってはメガネをはずして見る世界はいつもぼやけていて良く見えない。
成績優秀、頭脳明晰のクラスきってのスーパーヒーローの池速人といえども
メガネが無ければこれだけはどうしようもない。
(心にもメガネがほしいなあ。いろいろな悩みの原因と解決方法がはっきりと見えるようなメガネが・・・。)
そして今思い悩んでいる最中のいくつかの心の問題も同じようにぼやけていて良く見えない。
悠二達があえて自分には隠しているであろう秘密についても、
自分が一方的に好意を寄せている吉田一美との事についても、
そして無二の親友が平井家とも親密な仲であるという千草から今日知った新たな事実も、
本人が望んでいるわけでもないのに頼れる存在として祭り上げられクラス委員になってしまっている事も。

(まあ、クラス委員はいいかな、みんなの役に立つ事だろうしさ。)
そうつぶやいて心優しきメガネマン池速人は心への負担である悩みのひとつを
そうではないものにすり替えて消化して行く。
827名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 01:34:06 ID:2khB9izL
いかに池が成績優秀、頭脳明晰であってもそれは教科書を使った学力の話にすぎない。
とりわけ精神的というか内面については池も進んだ高校生と比較すればやや遅れており、少年の幼い部分を抱えたままなのだ。
つい最近、吉田一美への好意から親切心だと思ったつかみ所のない感覚が
理屈で考えれば決して沸いてくるはずのない焦りや焦燥感からそれは異性を好きになるという事だと感じたばかりなのである。
たしかに(と自分は断定している。)恋する少年、池は思う
(どこからが好きで、どこからが好きでないのか そおいう理屈じゃないんだしな。)
(ただ彼女を誰にも奪われたくない感情というか欲望だけがたしかにあるんだ。)

不意に脱衣所から千草の声が響く
「池く〜ん。ここに着替えおいておくわね。 ゆうちゃんのだから大丈夫だとは思うけどサイズが合わなかったら後で言ってね〜。」
池は隠し通すのが無駄かもしれないと思いながらも無理に張りのある声で答える。
「はい! おばさん ありがとうございます!」

親友の母で主婦であるだけなら何の問題もないのだがそれでいて妙に若く清楚でいつも微笑みを絶やさない千草に
自らの失態でズボンだけならまだしも下着まで洗濯させている恥ずかしさを悟られたくはないのだ。

「ふうん。池くん 最近しっかりとおばさんにお礼を言うようになったのね。」

千草が池の衣類を洗濯する事は中学時代、親友と夜遅くまで遊んで帰りが遅くなった時に
世話好きな千草に請われて、この家に泊まったりするその当たり前のような流れの中でこれまでにも度々あった事だ。

(このなんともいえない恥ずかしさを隠そうとああいう口調で返事をしたつもりだったのに)
(今の僕の丁寧な返事は中学時代と比べればかえって不自然だったな。)
(でも、おばさんが僕の不自然さを見抜いているなら なにもわざわざ口に出さなくても そっとしておいてくれれば良いのに。)

池がそう思うのも無理はない。普段の彼はソツがなく理路整然となるべく無駄なく会話をする自然にするが
相手に聞きずらい事やロクでもないことになりそうな事を聞くときに
相手を圧迫して真綿で首を締めるような遠まきな言い回しをしてしまうのは他ならぬ池速人自身の癖なのだから、
自分自身が他者にいつも行っている行為を逆に池の癖や性格を見透かしてるであろう千草に
わざと真似されてしまっているような感じだ。だからこそ池は思う。

(相手を圧迫して真綿で首をしめるような、あの言い回しはだいたい僕のやり方じゃないか。)
(なにもわざわざ口に出さなくても そっとしておいてくれれば良いのに。何もわざわざ僕のまねまでしてまであんな風に・・。)
(遠まわしに・・・。気ずかせる様に・・・。わざわざ僕に気ずかせる様に!?僕のマネまでして?。)

刹那、池は自分の体が浸っている湯の温度を感じなくなるような背筋の寒さを感じた気がした。

(そうか、おばさんは僕に聞きたい事があるという事を僕にそれとなく伝えているんだ。)
(それは、おばさんの方からは僕に聞きにくいことで 僕の方からなるべく言わなきゃいけない事だな。)
(それを僕がずっと触れようともしないで逃げているから、さっきから言えないし解からないけど。)
(結局、おばさんが直接聞かなきゃ聞けない立場に追い詰めてしまっているんだな。僕はずるい奴だな。)
(だから、おばさんは実は表面上は優しく微笑んでいても、本当は少し怒ってるな。)
(一体それは何なんだ?僕はおばさんに何を言わなければいけない?)

また池の中で心の悩みがひとつ増えた。
それは自分が千草に言わなければいけない事をはっきりさせなければならないと言う悩み。
828名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 01:40:49 ID:2khB9izL
しばらく考えた後、勘の鋭いメガネ無きメガネマンは湯船の中でふと思う。

(中学の時、しょちゅう遊びに来ていたここに来なくなったのも
 おばさんにいつまでも子ども扱いされるのが気恥ずかしいからなんだよな。)
(あれ?おばさんに?子ども扱いされたくない?僕はなぜ頑なにそう思うんだ?)

勘の鋭いメガネ無きメガネマンは湯船の中でそっと核心に近ずく。

(僕はおばさんに対等な一人の大人として扱ってほしい?だから子供扱いされるのが嫌だと感じるのか?。)
(僕は高校生でおばさんは大人なんだから理屈を言えば別に子ども扱いでも全然おかしくない事だよな。)
(じゃあ、僕はおばさんに理屈じゃなくただ湧き上がってくる感情というか欲望で対等な立場で扱ってほしいという事になる。)
(それはおばさんへの理屈ではない感情を僕は一人の大人として認めたうえでおばさんに真剣に受け取ってほしいからだ。)

それだけ真剣に女性に受け取ってほしいという理屈では否定できない感情は数少ない。
そう、メガネマン池速人は親友の母である千草に理屈ではしてはいけない一人の大人としての真剣な初恋をしていた。
池は千草に理屈でない真剣に好きだという感情や欲望を出しても、
普段から子ども扱いされる事で所詮、子供の気まぐれとして受け取られ相手にされるわけがないと
一方的に自分勝手に思い込んで逃げだしていたのである。

(僕は失敗はしないから・・・。確かにそおいう不慣れな部分も逃げていれば失敗はしないだろうな。)
(でも以前、吉田一美に余計な気を回して怒らせ、そおいう不慣れな部分は僕も失敗する事を学んだんだっけな。)
(もっと早くおばさんへの理屈じゃない感情をつかんでそれは認めていれば、この感情を断たれる怖さも解かったはずなのに。)
(まだこの怖さに向き合う準備ができていなかったあの時の吉田さんを無理に怖い目にあわせなくて済んだのは違いないしな。)
(最近の吉田さんはすごく強いなこの怖さに向き合っている。)
(僕は怖くてしょうがないよ。吉田さんに振られる事も、おばさんに振られる事もさ。)

また池の中で心の悩みがひとつ消え、また増えた。
千草に自分のこのどうしようもない想いを告げなければいけないという悩みが。

池は以前、親友に言った言葉を脱衣所で濡れた髪を千草が着替えと一緒に置いてくれていたバスタオルで拭きながら呟いていた。
「お前の母さん嫌いじゃないんだけどさあ。子ども扱いされる所ってあんまり行きたくなくなるんだよな。」

庭先にすっかり洗いあがった池の洗濯物を干し終えた千草が
ダイニングルームでくつろぎながらふと庭先に吊り下げられた池の洗濯物とその先の遠くの空を見つめながら
いつもより機嫌よく妙に若い清楚なエプロン姿から柔らかな微笑みをこぼし意味深な言葉を囁く。
「これじゃ、まるで池君ね。」
「でも、どこまで乾かしてほしいかやっぱり本人次第ね。濡れたまま帰っちゃうかも。」
「今晩、ゆうちゃんが帰ってこないから、もしかしたら朝まで乾かしてあげないといけないかもねえ。」
「一人の男の子の人生にとって、今日がとっても大切な想い出になっちゃうのかしら・・・。」
「でも、みんな、こうやって大人になってゆくのね。」
「大人になろうとする男の子の大切な人生のその役に立つのならあの人もきっと許してくれと思うの・・・。」
829名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 02:01:24 ID:2khB9izL
(゚∀゚)ケケケケケ
830名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 03:29:12 ID:ffz/VGkH
Hにまで辿り着くのか気になるな。
ガンバレ!!!
831800:2005/12/25(日) 03:30:09 ID:PYtYBppa
('A` )この流れにしてしまった事に後悔
832名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 07:35:13 ID:26V4MSkt
正解が混じってるかもしれないぞ?
預言者は誰だ。
833名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 10:07:53 ID:6YoAytC6
834名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 13:07:07 ID:iWICuTXO
流れ豚切って悪いが、SS書いたので投下させてもらう。
池×ママン書いてる方、割り込んでしまって申し訳ないが
しばらくここに来れなくなるので今日投下することを許して欲しい。

モレク×チェルノボーグで、都喰らい後の話
それでは投下開始 ↓
835モレク×チェルノボーグ 1:2005/12/25(日) 13:07:58 ID:iWICuTXO
 ブロッケン山に構える、[とむらいの鐘]の本拠である要塞、その回廊に一つの影があった。
 黒衣白面の痩身の女性―――『九垓天秤』の一角である“闇の雫”チェルノボーグである。
 常のように音もなく歩く彼女は、やがてある部屋の前を通りかかった。
 月が天頂を過ぎ、多くの生き物が眠りについているこの時間に、部屋から明かりが漏れている。
(ここは痩せ牛の……)
 彼女と同じく『九垓天秤』の一角にして[とむらいの鐘]の宰相を務める“大擁炉”モレクの部屋である。
 ―――紅世の徒に本来睡眠など必要ない。だが先のオストローデの一件で、『都喰らい』成就までの間フレイムヘイズらの攻勢に晒された彼らは、体を休め傷を癒す必要があった。
 そしてこの部屋の主は、『ラビリントス』によりフレイムヘイズを捕らえ、仲間の徒を守り、結果として深手を負い多くの力を消耗していた。
 休息は彼にこそ必要である。
 チェルノボーグは、自身を顧みないこの同胞に対する怒りで僅かに眉根を寄せ、無遠慮にドアを開けた。
「こんな時間まで何をしている、痩せ牛」
「ぅひゃぁ!? チェ、チェルノボーグ殿」
 いきなりの来訪者に素っ頓狂な声をあげる牛骨の賢者。
 それにも構わずチェルノボーグは机に目をやると、羊皮紙の類が広げられていた。
(やはり…)
「なんですか、突然?」
「先に聞いているのはこっちだ」
 有無を言わせぬ強い口調に、慌ててモレクは答える。
「はっ、フレイムヘイズらへの、特に新たに現れた『炎髪灼眼の討ち手』と『万条の仕手』への対策と、討滅されたフワワ殿の部隊の、他隊への再配属について思案していました」
 モレクはあの一件後、同胞を死なせてしまった責任を感じてか、碌に休みもせず組織の運営に尽力していたのだった。
 半ば予想していた通りの答えに、チェルノボーグの怒りは益々大きくなる。だから彼女は、
「疲れた頭でいい考えが浮かぶとは思えん。それに『ラビリントス』を使えない今のお前では、戦いになれば足手纏いにしかならん」
 辛辣な言葉を放る。彼女としては“少しは休め”と言いたかっただけなのだが。
 当然モレクは彼女の言葉に籠められた意味など気付くはずも無く、言葉通りに受け取る。
「それは、そうかもしれませんが…」
 落ち込む彼であったが、しかしチェルノボーグに対し言葉を続ける。
「おそらく『都喰らい』の一件で、紅世にて静観を決め込んでいた王たちも重い腰を上げるでしょう。
 これから激化する討ち手らとの戦いに対して、出来るだけの事はしておかなければ。私はもう、誰も失いたくないのです」
(誰も、失いたく…ない…)
 モレクから向けられた、この突然の真摯な想いに―――自分だけに宛てられたものではないと分かっていても―――彼女は顔が赤面していくのが分かった。
 だが一つだけ、聞いておかなければならない事がある、とチェルノボーグは気付いた。ポツリと呟く。
「…その“失いたくない者”の中に、お前自身は入っているのだろうな?」
 そしてその言葉は、しっかりとモレクの耳に届いていた。
「えっ!? 私自身?」
「そう、お前自身だ」
 彼女の予期せぬ問いに答えを窮した彼だが、やがてはっきりと言う。
「…これから先、必要なのはあなた方のような強者。私はあなた方を守れるのならばそれでいいのです。それにもしもの事があっても……私の代わりなど幾らでもいるでしょう」
「―――――っ!!」
 その言葉に、先の浮かれた気持ちなど一瞬で吹っ飛んだ。そして、
「お前の代わりは他の誰にも出来んっ! 二度とそんなことを言うな、痩せ牛!!」
 普段押し隠していた感情が、爆発した。
「お前はどうしてそのように自分を卑下する!」
 抑えることが、出来なかった。
「皆がお前を認めている事に、何故気付かない!」
 自分が尊敬の念さえ抱くこの男だからこそ、
「信頼している事に、何故気付かない!」
 その言葉が、どうしても許せなかった。
「何故…必要とされている事に、気付かない…」
 このままではこの男が、報われないではないか。
「何故…気付いて、くれない……」
 いつしか彼女の瞳からは、涙が溢れていた。
836モレク×チェルノボーグ 2:2005/12/25(日) 13:08:55 ID:iWICuTXO
「……チェルノボーグ…殿」
 モレクは、冷静な彼女がこのように感情を顕にしたところなど、見た事が無かった。
 それ故に、自分の今の一言が、どれだけ愚かな言葉だったのか、思い知らされた。
 そして、自分が彼女にどれだけ思われているか、気付いた。
「頼むから…もうそんな事、言わないでくれ」
 チェルノボーグの切実な願い。
 彼女にこんな事を言わせてしまった自分を、言われるまで気付かなかった自分を、恥じる。
「はい…申し訳、ございません」
 そっと、彼女の頬に伝わる涙を指で掬い取る。
 そうされて初めて、彼女は自分が泣いている事に気付いたようだった。
「あっ、こ、これは…」
 何とか誤魔化そうとするチェルノボーグ。
 モレクはそんな彼女を、とても愛しく思った。
「ありがとうございます」
「えっ!?」
 自分のために涙を流してくれた彼女を。
「私を必要としている方がいる限り、私は死ぬわけにはいきません」
 自分のことを嫌っているとまで思っていた彼女を。
「あなたは私を必要と仰ってくれた」
「い、いやっ、私は、皆が必要としていると言っただけで―――」
 その言葉を遮って、
「私もあなたが必要です」
「〜〜〜〜っ!!」
 モレクが真直ぐな言葉を、チェルノボーグに向ける。
 ここまで言われては、彼女ももはや意地を張るつもりは無かった。
「……ああ、私にも、お前が必要だ」
837モレク×チェルノボーグ 3:2005/12/25(日) 13:09:28 ID:iWICuTXO
 想いの丈を打ち明けたモレクとチェルノボーグ。
 二人は吸い寄せられるようにその距離を縮めていった。しかしあと少しで触れ合う、というその時、
「あっ、す、少し待って下さい」
 モレクが突然制止の言葉をかけた。
「? どうした、痩せ牛?」
「このままの姿では、あなたも嫌でしょう」
 モレクは自分の体を見下ろす。牛骨で出来た、自分の体を。
「構わないさ」
 チェルノボーグは本当に気にしていなかったが、
「わ、私は気にします」
 彼は頑として譲らない。
「なら、どうするというんだ?」
 チェルノボーグの問い掛けとほぼ同時、モレクは一つの自在式を構築、発動させた。
 彼の体が黄色の炎に包まれ、別の姿を形作る。『人化』の自在法であった。
 黄色の炎が薄れた時、そこには一人の青年がいた。
「これで、どうですか?」
 恥ずかしげに聞くモレク。今の姿が彼女の好みに合っているか心配しているようだった。
 しかしチェルノボーグは構う事無く、彼を抱き寄せる。
「ふっ、その姿ではお前を痩せ牛と呼ぶことは出来んな」
 チェルノボーグの腕に抱かれたモレクも、そっと彼女の背中に手を回す。
「お好きなようにお呼び頂いて構いません」
 見つめ合う二人。
「……モレク、これからも…ずっと、そばに……」
「……はい…いつまでも、一緒に……」
 その言葉とともに、二人は唇を合わせた。
838モレク×チェルノボーグ 4:2005/12/25(日) 13:10:00 ID:iWICuTXO
「んう……ぁむっ、んふ…」
 ついばむような軽いキスが繰り返される。
「…んぁ…モレ、ク……」
「ん…チェル、ノ…ボーグ…殿」
 チェルノボーグがぎゅっとモレクを抱きしめ、それに応えるように彼も背中に回した腕に力を込める。
 密着した部分から相手のぬくもりが伝わってきて、心地良い。
 いつしかキスは、より強い繋がりを求めて、深いものへと変わってゆく。
 と、唇の合間を縫って、チェルノボーグはそっと舌を滑り込ませた。
「んむ!……ぅん…」
 彼女の舌がモレクの口内を余す所無く舐め回していく。
 突然の事に驚いたモレクだったが、それでもおずおずと舌を差し出し、これに応じた。
「ふぅっ………ちゅ、んん…」
 二人の舌が絡む。互いの唾液が混ざり合い、室内に淫猥な水音が響く。
 モレクが口の中に溜まった唾液を飲み込むと、今度はチェルノボーグが彼の舌を自分の口内に招き入れ、唾液を啜る。
「ぅんっ、ぁっ………はぁ…はぁ…」
 ようやく重ねられていた唇を離し息を吐く。舌先から濡れ光る銀糸が伸び、二人の間に橋を架けていた。
 その扇情的な光景の中、二人は相手をより強く感じようとこの先を求める。
「…モレク、そろそろ…」
 色の抜けるように白い頬を朱に染め、微妙に視線を逸らして言うチェルノボーグに、
「…はい…」
 モレクもまた同様に顔を真っ赤にして頷いた。
839モレク×チェルノボーグ 5:2005/12/25(日) 13:10:31 ID:iWICuTXO
 チェルノボーグがモレクを引き寄せ、そのまま後ろからベッドの上に倒れこむ。
「っ! チェルノボーグ殿!」
 結果としてモレクがチェルノボーグの上に覆い被さるような体勢になる。
 いきなりのことに戸惑う彼だったが、そこに、
「モレク…」
 チェルノボーグの言葉が耳に入る。と同時に気付いた。彼女の肩が、僅かに震えている事に。
 思えば彼女だっておそらくは始めての事、だというのに気弱な彼を想ってか、積極的にリードしていたのだ。
 そこまで思考が辿り着いた途端、モレクは胸に熱いものが込み上げて来るのを感じた。
 チェルノボーグの柔らかそうな唇に吸い込まれるように、今度は自分から唇を重ね合わせる。
「んっ…ふちゅ……」
 先程のような深いキスを交わしながら、右手で彼女の胸に触れてみる。
「ん、あぁっ!」
 だがチェルノボーグの一際大きい声に慌てて手を離すモレク。
「も、申し訳ございません。痛かった…ですか?」
「はぁ…いや、痛かったわけじゃない、から、その…今の、続けても、いい…」
 自分が上げた予想外に大きな声に恥ずかしがりつつ、チェルノボーグは答える。
 その言葉にホッとするモレクだったが、彼女は(顔を紅くしつつも)少しだけ厳しい目をして言う。
「だがその前に」
「? 何ですか?」
「それだ、その畏まった言葉遣いをやめろ。それと私のことは呼び捨てでいい」
「そう言われましても…」
 モレクのこの言葉遣いは今に始まった事ではない。それこそ何百年も前から続いているものだ。つまりこれが彼にとって通常の話し方だった。それを今さら変えるのは難しい。
 だがそんな彼にチェルノボーグは、先とは逆の、今まで見たことのない優しい顔で微笑む。
「こんな時ぐらいは、いいだろ?………さあ、続き…しようか」
 そんな顔をされては、彼女の頼みを断れる筈も無く、たどたどしくも応えた。
「………ああ、……チェルノ、ボーグ…」
 彼女の膨らみを黒衣の上から撫でるように刺激する。
「ふぁ……ぁん……もっと、強くしても…んっ…大丈夫、だ…」
 不快さを抱いていないことを確認すると、もう少し力を入れて揉む。
 ほどよい弾力で手を押し返してくる双丘の中央に少し硬くなっている部分を感じ、そこを手のひらで擦りながら揉みしだく。
「んっ、あぅ……そんな、とこ…」
 快感と羞恥に顔を背けるチェルノボーグの、その頭上に一対ある獣耳がぴくぴくと反応していた。
 それがなんだか可愛く思えて、堪らずそこを甘噛みする。
「ひゃっ!…ぁ……はん……」
 そこから首筋を伝って鎖骨の辺りへと、白磁のような肌に舌を這わせながらゆっくりと下りていく。
 同時に手を徐々に滑らせ、下腹部を通って足の付け根の方へと持っていった。
840モレク×チェルノボーグ 6:2005/12/25(日) 13:11:04 ID:iWICuTXO
「ふぁ……ぅ、ん………」
 モレクから絶え間なく与えられる刺激に、体中が過敏に反応する。
 彼に触れられていると想うだけで、今まで感じたことが無いほどの熱さと甘い疼きが込み上げてくる。
 こぼれる声を、どうしても抑えられない。
「あぅ……ぁん……」
 モレクの手がお腹の辺りをやわやわと撫でる。こんな他愛の無いことでも体の芯から熱が止め処無く溢れ出してくる。
 唯それが心地良くて彼の愛撫を享受していた。
 しかしモレクの手がさらに下―――秘所に滑り込んでくると、そこの有り様に思い至り咄嗟に足を閉じて彼の手を挟んで止めてしまった。
「え? あっ、あの……」
「…………」
 突然の事に呆気に取られるモレクに、無言で俯いているチェルノボーグ。
 彼女は自分の行動に後悔していた。
 このような拒絶の行為を採れば、心優しい彼はきっとこの先へ無理矢理に踏み込んで来る事はないだろう。現に今、彼は指を伸ばせば“そこ”に触れる事ができるというのに、一向に動かそうとしない。
 ―――もしかするとこのまま行為自体を止めてしまうかもしれない。
 ―――だが今止められたらこの火照った体を持て余してしまう。
 ―――かといって自分から求めるような真似をしてはモレクに軽蔑されるかもしれない。
 手詰まり状態だった。もうどうしたらいいのか分からず、唯彼を放したくない一心で、閉じられた足にさらに力を加える。
 だがそんな彼女の後悔も、モレクの一言で呆気なく終わる。
「私は…あなたをもっと感じたい」
 彼が自分を求めてくれる、その言葉で幸福感に満たされていく。
 チェルノボーグは徐々に足から力を抜き、モレクの手を解放した。
 モレクは優しく微笑んで彼女と唇を重ね合わせると、そっと秘裂に指を這わせた。
「んぁっ……やぁ…くぅん!」
 自分の最も大切な部分に触れられた途端、あまりの刺激に堪らず唇の間から喘ぎ声が漏れる。
 どうにかなりそうな位気持ち良かった。
 恥ずかしくて堪らない、だけどもっと触れて欲しい、という相反する感情が、彼女の中に渦巻いていく。
「ぁっ…こんなに、濡れて……」
 その一言に羞恥のあまり真っ赤になって、つい怒鳴る。
「〜〜〜〜っ、う、うるさ――んっ!」
 しかしチェルノボーグの言葉は、新たなる刺激によって途切れる。モレクの指が秘裂を割って侵入してきたのだ。
 自分の中をゆっくりと、気遣うように優しくかき混ぜられ、その度に秘所は淫らな音を立て彼の指を迎え入れる。
「ああっ、くぅっ…んっ…あぁっ……」
 恥ずかしい場所に触れられているのに、それでも尚モレクを求めてしまう。
 彼が与えてくれる快感を全て受け入れようと、彼の指に意識を集中させる。
「んっ…ふうっ、あっ……あぁん」
 すっかり硬くなったクリトリスが偶然モレクの指に触れ、体中にびりびりとした快楽の波が駆け巡った。
「ふぁっ…ぁ…そこ、いぃ…」
 思考が塗り潰されていく。
 もはや自分の意思とは関係なく腰が動き、今の刺激を求めて秘所を彼の手に擦り付ける。
 それに応えてモレクの指が硬くなった突起を強く擦り上げてくる。
 今度は指に挟んで扱きたてて、彼女を高みへと導いていく。
「あっ、モレクっ、モレクぅ、もうっ、んっ、くうぅぅん!!」
 縋るように彼の名を呼びながら、チェルノボーグは絶頂を迎えた。
841モレク×チェルノボーグ 7:2005/12/25(日) 13:11:36 ID:iWICuTXO
「はぁっ…はぁ、ん…はぁ…」
 モレクはチェルノボーグの秘所からゆっくりと指を引き抜くと、彼女の息が整うまで静かに待っていた。
 断続的に繰り返すひくつきが治まると、目の焦点が徐々にはっきりとしていく。
 彼女はしばらくボーっと絶頂の余韻に浸っていたようだが、程なくしてモレクと目が合った。
「…はぁ……モレク…」
 ようやく息を落ち着けたチェルノボーグが、恥ずかしがりながらも続きを切り出す。
「私だけが、その…気持ち良く、なったんじゃ…不公平、だろ? だから次は、お前が…その……」
 なかなか要領を得ない内容を、ただでさえ鈍いモレクが理解する筈も無く、結局、
「〜〜〜〜っ、つ、次は私がしてやるから、お前は甘んじて受けろ!」
 という不条理な台詞とともに、チェルノボーグはモレクを押し倒した。
 勢いそのままに、今度はモレクの礼服に手をかける。
「っ!? チェルノボーグ殿っ、服なら自分で…」
「私がやると言ったんだ! お前は私に任せてくれればいいんだ」
 真っ赤になって声を張り上げながらも、しかし丁寧に服を脱がせていくチェルノボーグ。
 やがてモレクの下半身が解放され、張り詰めた肉棒がバネ仕掛けのように飛び出す。
「あっ…」
 彼女はその光景に軽く息を呑んだ。
「……これが…私の、中に……」
「〜〜っ」
 モレクは初めて他者に自分の陰部を曝け出す恥ずかしさに顔を伏せて耐えていたが、自分のすぐ上から聞こえてくる衣擦れの音に気付き、視線をそちらに向ける。
「ぁっ…」
 その光景に、今度はモレクが息を呑んだ。
 服を脱ぎ捨て裸身を曝すチェルノボーグが、膝立ちでモレクに跨り、見下ろしていた。
 白かった肌は上気して桜色に染まっており、引き締まった内腿には蜜が伝い濡れ光っている。
 そのすらりとした肢体にモレクは釘付けになった。
 彼女はその視線を受けて恥じらいに顔を染めるが、それでも一度大きく息を吐くとモレクの陰茎に手を伸ばし、先端を自分の秘所に宛がう。
 そして深く目を瞑ると、意を決したように腰を落としゆっくりと彼のモノを迎え入れていった。
842モレク×チェルノボーグ 8:2005/12/25(日) 13:12:08 ID:iWICuTXO
 先端がゆっくりと飲み込まれていく。
 熱く潤ったチェルノボーグの膣内はしかし、侵入者をこれ以上進ませまいとするかのようにきつく締め付けてくる。
「うっ……、ぁ……」
「くっ…ぅ……痛、っ…」
 チェルノボーグはきつく目を閉じ痛みに耐えている。
 目尻に涙が溜まっていくのが見えるが、それでも彼女は止まることなく腰を深く沈めていく。
 奥へと招き入れられるにつれて、膣内から溢れ出した蜜が陰茎を伝って滴り落ち、シーツに染みを作っていった。
 やがて先端に強い抵抗が触れ、それ以上の進入を妨げてくる。
「…………」
 チェルノボーグは一度目を開けると、左手を伸ばしてモレクの右手を掴む。
「手……握ってていい?」
 ぶっきらぼうな、だが懇願するようなその瞳、その声に、モレクは自分から彼女の手を握ることで応えた。
「……ありがと…」
 それで決心がついたのか、チェルノボーグは彼を最奥まで迎え入れようと大きく腰を落とし、モレクは下腹部に力を入れこれを押し返し、一気に抵抗を貫いた。
「っ――――!」
 その部分を抜けた勢いで、そのまま肉棒がチェルノボーグの中に全て収まる。
 無数の肉襞が肉棒に吸い付き、絡み、絞め上げてくる。
 その強烈な刺激を感じながら、痛いぐらいに右手を強く握ってくるチェルノボーグを心配して顔を窺う。
 彼女は目をきつく閉じて眉根を寄せ、破瓜の痛みに耐えているようだった。
 しかしモレクの視線に気付くと、
「くっ……少し、待ってろ……ん…すぐに…動いて、あげるから……」
 その言葉とともに、チェルノボーグは足に力を込めて少しづつ腰を浮かせ始めた。
「………っ、つぅ……」
 僅かに動かしただけで彼女の口からは苦痛の声が漏れる。
 モレクはこの健気な女性が愛おしくて、またこの気丈な女性にこれ以上無理をさせたくなくて、彼女を強く抱き締めていた。
843モレク×チェルノボーグ 9:2005/12/25(日) 13:12:41 ID:iWICuTXO
「ぁ………」
 全身にモレクのぬくもりを感じる。
 それが圧倒的な安心感となって体中を包みこんでいく。
 しかしこれでは動くことはできないし、彼に気持ち良くなってもらえない。
「しばらく、このままで……」
「だが、それではお前が―――」
 続く言葉を遮るように、モレクが抱きしめる腕にさらに力を込める。
 たったそれだけで、反論する気も起きなくなった。
 考えてもみれば、チェルノボーグが無理をして続けても彼が喜ぶはずが無いのだ。
 チェルノボーグもモレクの背中に手を回す。
 そのままじっとしていると、僅かずつだが痛みが引いていった。
「……もう、大丈夫だ…」
 背中に回していた手を解いてモレクを見つめる。
 彼はまだ心配そうな顔をしていたが、それでもチェルノボーグが動けるぐらいには腕の力を緩めてくれた。
 彼を安心させるように一度だけ強く唇を重ね合わせると、ゆっくりと腰を上げていった。
「……ぅ、んっ……」
 一体化した肉を引き剥がしていくような感覚。
 痛みはまだ完全には引いていないが先ほどよりは随分と楽になっていて、少しずつ痛み以外も感じられるようになってきていた。
 ようやく抜けるぎりぎりのところまで腰を持ち上げると、一気に落として再び彼のモノを深々と飲み込んでいく。
「ああぁっ!」
「つっ……う、ぁ……」
 痛みで一瞬体が痺れた。やはり急激な動きではまだ快感よりも痛みの方が大きかったが、それでも止まる事無く腰を動かしていった。
 チェルノボーグの声に苦痛の色が混じっているのを感じ取ったのか、モレクは少しでも痛みが和らぐようにと胸を愛撫してくれる。
「んっ、ふっ、んぁっ」
 胸の上でツンと自己主張している突起をモレクが指で擦り、摘む度に痺れるような快感が奔る。
 次第に痛みよりも快楽が勝りだし、腰の動きがだんだんと激しいものになっていく。
 それにつれてチェルノボーグの中で、モレクの事をもっと感じたい、モレクにもっと自分のことを感じてもらいたい、という欲求が大きくなっていく。
「んっ、…モレク、も……ぁっ…う、動いて……」
 求めに応じてモレクも動き始める。
 チェルノボーグが腰を浮かせばそれに合わせて陰茎が引き抜かれ、腰を落とすと下から突き上げてくる。
「ふあっ、あっ、ああっ、モレクっ、んんっ、あぁっ」
「はっ、あっ、チェルノ、ボーグ、殿っ」
 腰を深く沈める度に肉棒が子宮口に突き当たり、それが新たな快感を生み体の奥にまで響いていく。
 その感覚に身を震わせながら跳ねるように上下に動き、湧き上がる快楽を貪欲に求めた。
 やがて体の奥から甘い疼きが広がっていく。
「んっ、チェルノ、ボーグ殿、もうっ」
 モレクのほうにも限界が近づいている。
「ふぁっ、ああ、いいよ、モレク、そのまま、んっ、中で…」
 腰の動きを一段と激しくして、自分も昇りつめていく。
 思考が次第に掻き消されていき、最後に決して消えることの無い想いが残った。
「あっ、あぁっ、モレク、ずっと、んんっ、ずっと、一緒にっ」
「くっ、はい、ずっと、一緒に」
 その言葉をきっかけとしたかのように、体内で肉棒が膨れ上がり、爆ぜる。
 そして、胎内に注ぎ込まれた熱い精の迸りを感じながら、
「んああっ、あっ、ああぁぁぁぁっ!!」
 チェルノボーグも快楽の頂に達した。
 頭の中で閃光が何度も瞬き、足腰は痙攣してふるふると震え、蜜壷は体内にある肉棒から精を絞り取るように収縮を繰り返している。
 やがてモレクのモノは力を失っていく。
 チェルノボーグは腰をなんとか浮かせ、多少の名残惜しさを感じつつも膣内から引き抜くと、くたっと脱力してモレクに覆い被さった。
 モレクもチェルノボーグをそっと抱きとめると両手を彼女の背に回す。
 互いに腕の中の存在を確かめるようにぎゅっと抱き締め合うと、そのまま二人は言葉も無く心地良い余韻に浸った。
844モレク×チェルノボーグ 10:2005/12/25(日) 13:19:39 ID:iWICuTXO
「モレク…」
「はい?」
「なんだ、まだ寝ていなかったのか」
 互いの精液や愛液を拭い、二人は再びベッドの上。
「少しは休め。お前は働きすぎだ」
「とは言われましても―――」
 まだ休むことに躊躇いを持っているモレクに、チェルノボーグは少し強い口調で言う。
「同胞殺しの道具共も大きな被害を被った。すぐに攻めてきたりはしないだろう」
「……わかりました、少し休息をとる事にします。確かにいざという時『ラビリントス』に支障が出てしまっては足手纏いになってしまいますからね」
「そ、それはただお前に休んでもらおうと思って言っただけで」
 自分が先程言った言葉をモレクが未だに気にしていることを知り、慌てて撤回する。
「……それに例え足手纏いになったとしても、お前は私が―――」
 しかし情事を終えて普段の冷静さを取り戻した今では、続く言葉をどうにも恥ずかしく感じてしまい、言うことができない。
「〜〜〜っな、なんでもない。いいから早く休め」
 モレクとしては続きが気になっていたようだが、チェルノボーグのほうにもはや語る気が無いのを見て取ってのか、追求はしてこなかった。
 室内が静寂に包まれてどれだけ経ったか。
 モレクは本当に疲れていたのか、しばらくすると規則正しい寝息を立て始めた。
「……モレク…」
「…すぅ……すぅ……」
 眠ったことを確認すると、チェルノボーグはモレクの手をそっと握った。
 臆病で小心な紅世の王。
 この巨大な組織に明確な指針を示し、纏め上げる宰相。
 かねてより尊敬の念を抱いていた存在。
 そんな彼と共に歩ける未来に無上の幸せを感じながら、チェルノボーグも眠りについた。
「……お前は絶対に…私が守るから……」
 今も昔も変わらぬ、ひとつの誓いを胸に秘めて。


 〜END〜
845834:2005/12/25(日) 13:20:32 ID:iWICuTXO
とりあえずこれにて終わり。
展開が急だったり表現力に乏しかったりとかは初SSゆえ見逃してくれると助かる。
妄想を形にしようと思って書いてみたんだが、楽しんで頂ければ幸い。
牛骨のままのモレクが良かったとか、もっとツンツンしたチェルノボーグが良かったという方がいたらスマソ。
他にも何か批評があれば言ってくれて構わない。
それではそろそろ退散させてもらう。
因果の交差路でまた会おう。
846名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 13:34:24 ID:JBy/oLey
>>845
もう、GJとしか言いようがありません。
二人の結末がわかっているだけに、読んでて切なくなりました。エロも申し分なし。存分に(*´Д`)ハァハァさせていただきました。

どうかあなた様に天下無敵の幸運を。
847名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 13:39:24 ID:lEXyIO7R
>>834
GJ!!自信を持っていいと思う、素敵なデキでした
次回作もあれば期待してます
848名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 14:14:36 ID:gMc4wNJW
r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ  ⊂(。A。) グッジョブ!!
                                       ゴロゴロゴロゴロー!!
849名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 14:33:58 ID:b6XvLiUS
素敵でしたよ〜、GJ!
こんな作品を読ませてくれた貴方に無上の感謝と天下無敵の幸運を
850名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 19:34:37 ID:ffz/VGkH
うわぁ、凄く切ないね
851名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 21:08:12 ID:Mr8y1tfL
ゴメン、物凄く良い話でGJなんだけど・・・




様子を思い浮かべると何かシュールで笑ってしまうw
852名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 22:12:21 ID:6GGPqBst
うぉおおおっ、GJ!!
これで初SS!? いや、スゲェっすよ。
853名無しさん@ピンキー:2005/12/26(月) 18:33:19 ID:alEp0XvQ
(つД`)グジョーブ・・・
854名無しさん@ピンキー:2005/12/26(月) 19:37:51 ID:89tSkL2O
何この性なる夜祭り。
取りあえず書かれた皆様にGJ、そして乙、と。
855名無しさん@ピンキー:2005/12/26(月) 23:47:15 ID:sdkhAij1
もし僕がシュドナイだったら、まずヘカテーに擬態して鏡を見ながら速攻でオ○ニー!!
その後もオ○ニーオ○ニー三昧!





漏れってば本気でダメダメダナ(゚д゜)・・・・・
856名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 00:34:47 ID:4UEYZO7n
>>855
( ゚д゚) 「もし僕が(ry」

( ゚д゚ )
857名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 00:36:26 ID:UpDVDOW+
>>855
クラエ!!エロンパンアターック 三( ´∀`)っ(エ))∀`)アァン
858名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 00:51:30 ID:QYl0s6uV
>>857
IPがあれだから即座にシャナタンのDVDをUPしろ!
( ゚Д゚)⊃(#)
859名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 01:07:23 ID:UpDVDOW+
>>858
DVDプレーヤーすら持ってない
PCのネット環境もままならぬ
地方ゆえシャニメなんか観た事ない

そんな私にどうしろと?
860名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 01:31:42 ID:m8Hn16qb
>>859
つ『ハーミット・パープル』
861名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 02:14:26 ID:UpDVDOW+
>>860
スタンドとか詳しくないからググったんだけど、何?遠隔視して念写しろって?

任せる
 |
 ↓
862名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 02:36:35 ID:cWoWSM+X
ザ・ワールド!スレよ止まれ!
863名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 03:08:13 ID:4UEYZO7n
此処はスレストじゃない!!
864名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 05:16:59 ID:AtesfHUY
そして時は動き出す。
865名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 07:57:29 ID:KSYYQyOe
ザ・ハンドで削り取ろうにも、最初からシャナタンの胸は存在しねーぜ
866名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 11:20:30 ID:C9BzO8Eg
>>865
そこでクレイジーダイヤモンドで思い通りに…w
867名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 11:27:09 ID:m8Hn16qb
シャナのSFは砕けない
868名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 12:17:57 ID:g9CObZEs
>>828の続き責任もって書けよ
こら途中でやめるな!
と思う人から
レスしろ 
869名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 12:44:26 ID:0881aVL7
人に強要するくらいなら、自分で書けば?
870名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 12:56:57 ID:KSYYQyOe
SSを書いたこともないのに、書く苦労を知らずに「早く書け」とか言うとは……
ここの基本はマターリエロ雑談しながら職人の降臨を待つだからな。
さて、もうすぐSS義務のある>>876な訳だが。
871名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 13:03:58 ID:m8Hn16qb
無理ですね。・・・「続編キボンヌ」とか、「GJでした!是非続きを!」とかは構わないのですが・・・
「職人さんばかりでなく、以下のレスにまで命令口調」、これだけは許せません。無理です。駄目。
872名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 13:07:06 ID:0tRD47mM
あれって本当にSS義務なのか…妄想電波ならいくらでも飛ばせるけどね
(・∀・)ニヤリ
873名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 13:13:51 ID:asqN+Lhs
テンプレに書いてるけど
まぁ基本的に書ける奴が取るのがベストだけど
間違って取ってしまったらシチュの前振りとかでおk
上手くいけば麻雀SSや焦らし責めSSみたいに傑作が生まれる事もw
874名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 14:29:56 ID:g9CObZEs
このスレいい人ばかりだな

反省した すまん
875名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 15:37:38 ID:NA7GnMLk
もーすぐ876か
876名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 17:00:37 ID:oNiqibwj
久しぶりに筆をとってみるか。
877名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 17:20:45 ID:XaNmR17W
ヨロ( ´∀`)つ(#)

別に急がないので
次スレの即死回避などに投下して頂けると
とてもありがたい。
878名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 17:27:22 ID:0881aVL7
シャナと汁タソが悠二(のチソチソ)を取り合う。
そんな展開とかをキボン
879名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 18:36:16 ID:uesbXwe/
>>876
久しぶり……ってことは、以前何を書いていた人だろう……ワクテカ
880名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 20:19:58 ID:0tRD47mM
>>876 get オメットサーン

さて、次スレまで裸正座でノンビリ待たせてもらいます(´ー`)
881名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 23:01:23 ID:QYl0s6uV
>>862
封絶を張れ!封絶を!
882名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 23:02:59 ID:QYl0s6uV
>>>862
封絶を張れ!封絶を!
883名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 23:19:03 ID:9VQgpodO
ageっぱなしだYO ( ´∀`)エ)∀`)<ID:QYl0s6uV

ところで>>801さんはどうなったかな?
へかてがどうとか言ってたしカに喰われたか?
884名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 02:21:36 ID:IcEtnFXi
(゚∀゚)アヒャヒャヒャヒャヒャ
885名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 02:22:49 ID:IcEtnFXi
>>828
「おばさん。これ、ほんと美味いです。」

お風呂上がりに喉が渇くだろうと千草が用意した
少し甘さを抑えた冷たいストロベリーミルクを一口飲んで
じっと池の反応を見守るように見つめている千草に池が本来の彼らしい、
しっかりとした口調で答えた。

少し、安心したように柔らかく微笑みながら千草が語りかける。

「そお、良かった。池くんイチゴ大好きだったからとっても喜ぶと思ったの。」
「ピンク色がとっても可愛らしくて綺麗ね。」

千草の言うとおり苺の真紅とミルクの純粋な白が混ぜ合わさって出来た
ストロベリーミルクは自然なピンク色をしている。

千草の表情に吸い込まれそうになりながらも、
普段のしっかりとした口調で返事をしながら池は再び千草への想いをつのらせる。

「そうですね。とても可愛いし、綺麗ですね。でも・・・。」
(僕にとって可愛らしくて、綺麗に見えるのは・・・。ストロベリーミルクじゃなくて・・・。)

そう思いながら池は千草の柔らかい表情を内に秘めた切ない想いでじっと見つめる。

(あっ・・・。)

池の見つめる先、千草の清楚な雰囲気のなか
唇にひときわ艶やかに浮かび上がるルージュの色が
風呂上りのまだ少し濡れた髪の幼い少年を虜にする。

(・・・・・・・・・。)

千草は微笑みながら優しく池を問いつめる。

「でも・・・。 でも、なあに、池くん。」
886名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 02:23:33 ID:IcEtnFXi
>>885
池は真剣な表情を浮かべ自然に湧き上がる強い感情を込めて千草に想いをぶつける。

「いえ、あの、でも・・・・。」
「おばさんの方がもっと綺麗だと思います。それに・・・。可愛いいです。」

千草は池の真剣な声と表情をわざとかわすようにいつものように柔らかい返事を返す。

「まあ、池くん、しばらく会わないうちにお世辞がうまくなったのね。」
「でも、おばさんすごく嬉しいわ。」
「うちのゆうちゃんにもそんな気の効いた台詞、一度でもいいから言わせてみたいわね。」

あまりの手ごたえのなさに思い余った池はさらに感情を込めた想いを続ける。

「いや、お世辞とかそんなんじゃなくて あの、本当です。」
「おばさんは、僕の事どう思ってるんですか?。」 
「わかってるんです。僕みたいなのはおばさんから見れば全然子供なんだろうけど。」
「でも、どうしようもないんです。」
「僕にとっておばさんはとっても大切に感じるんです。」
「僕はおばさんの事が・・・。」

さらに続けられる相当な決意と勇気と振り絞った少年の姿に
千草はようやく何かを少し納得したような安堵の表情を浮かべたあと
最後まで言おうとした池の言葉を遮って答え始める。

「池くん、そおいう事って言葉に出して伝える事がとても大切だと思うの。」
「おばさんがもっと若ければ良かったのにね。」
「でも、でもね。おばさんは池くん、とってもカッコ良かったと思うわ。」
「だって好きな人に好きというのはとっても勇気のいる事だから。」
「今はつらくても、きっと池くんの気持ちを受け止めてくれる女の子が現れるわ。」
「だからその時まで池くん、自分をあんまり責めちゃ駄目よ。」
「傷つく事と間違った事は違う事をよくわかってほしいの。」
「おばさんは思うの、池くんは今のままで絶対、間違っていないの。」
「だから、池くんはそれでいいの。」

「池くん。お腹すいたでしょ? 遅くなったけど、そろそろ夕飯の支度するわね。」
「おばさん久しぶりに池くんのために腕振るっちゃうから。期待してね。」

そう言い残しながら穏やかに笑えんでからキッチンへ向かおうとする千草の
エプロン姿の背中に池はいつもの冷静さを失って感情的になってしまった事に
責任を感じて、肩を落として少しうつむいて詫びようとする。
887名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 02:24:18 ID:IcEtnFXi
>>886
「あの、おばさん。本当にあの・・・すいませんでした。」
「僕、まだまだこおいう事にはなれてなくて。本当にすみません。」

千草は人一番、正義感と責任感の強い池が自分への失恋をきっかけに
人を好きになったり、人に優しくしたり、人に気持ちを受け止めたり
人として大切な感情的な部分を責めたりして、心が壊れたり、折れてしまい
将来、臆病で冷たい人間に陥ってしまわないか酷く心配しているのだ。
千草はそんな人間に陥ってしまう危険性を十分に孕んだまだ脆く幼い少年の心を
一人の大人の女性として母として守りたいととても強く思う。

(慰めの言葉だけでわかってもらうのは無理って事ね。)
(もしかしたら返って傷つけちゃったかも。) 
(男の子は本当はとってもデリケートだから難しいわね。)
(ごめんねなさい貫太郎さん。でもこの場合、きっと許してくれるわね。)

千草は自分への想いに傷つき少年の心が折れてしまう事がないようにするため
この少年が正義感が強く、責任感あふれる心優しい少年だという事を理解したうえで振り返り声をかける。

「そうだ、よかったら今晩おばさん家に泊まっていってくれないかな。池くん。」
「最近、御岬市で怖い事件が多いでしょ。御岬駅が突然跡形もなく壊れたり。」
「大きな本に乗った金髪の美女が空を飛んでるのを見たって噂や」
「他にも燃えるような炎の髪と翼を持った女の子が暴れまわってるって気味の悪い噂を池くんも聞くでしょ。」
「おばさん今晩一人っきりだから。男の子が泊まっていってくれると、安心ね。」

「おばさんのこと本当に好きで大切なら守ってくれる?池くん。」

「池くん・・・・。もう、夏も終わりね・・・・。」
888名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 05:12:03 ID:p15GrdVK
888GET

 Å~~~~~
(゚∀゚)電波良好
889名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 08:13:23 ID:1edDxQ5j
>>885-887
GJ!
だんだん雰囲気が良くなってきた。
ガンバレ職人さん。
ガンバレ池。
890名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 13:20:30 ID:w65LBoGV
ママンいいなぁ、がんばれ職人さん
891名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 16:20:46 ID:doA02cCc
この封絶を張ったのはだれだぁっ!(AA略)
892名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 18:41:30 ID:IcEtnFXi
 Å~~~~~
(゚∀゚)ヤッパリコウシヨウ 訂正デムパ発信 ズビビビビ
893名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 18:42:24 ID:IcEtnFXi
>>828
「おばさん。これ、ほんと美味いですよ。」

池が風呂から出たところをキッチンで夕飯の支度をしていた千草が手を止め
再びダイニングルームのテーブルに腰掛け2人は向かい合っていた。
風呂上がりの池はなにか少し気持ちの整理がついたらしくいつもの冷静沈着で
ソツのない飽きさせない話し上手振りで千草を楽しませていた。
お世辞にも会話上手とはいえない親友があまり語れない学校の行事や校風の詳細かつ丁寧な解説、
そこで毎日繰り広げられる他ならぬ千草の息子である悠二が三角関係でおろおろする情けない姿。
主婦である千草の目線に合わせた御崎市東側市街地のデパートやショッピングスポットのお買い得品やお勧めの店の話
あの極度の口下手の吉田一美でさえ彼との会話では滅多に言葉につまることはない。
そんな将来の生徒会長とクラスメートから冷やかされても不思議でない
(クラス委員とか生徒会長とか本人は全くそんな事は意識はしていない、ただ皆のためにと正義感から引き受けているだけである。)
クラスのスーパーヒーローぶりを何気ない日常会話から池は自然と感じさせていた。
そして池はお風呂上がりに喉が渇くだろうと千草が用意した
少し甘さを抑えた冷たいストロベリーミルクをまた一口を飲んで
じっと池を見守るように見つめている千草に池が本来の彼らしい、しっかりとした口調で答えた。

少し、安心したように柔らかく微笑みながら千草が語りかける。

「そお、良かった。池くんイチゴ大好きだったからとっても喜ぶと思ったの。」
「色がとっても可愛らしくて綺麗ね。」

千草の言うとおり苺の真紅とミルクの純粋な白が混ぜ合わさって出来た
ストロベリーミルクは自然なピンク色をしている。

千草の表情に吸い込まれそうになりながらも、
普段のしっかりとした口調で返事をしながら池は再び千草への想いをつのらせる。

「そうですね。とても可愛いし、綺麗ですね。でも・・・。」
(僕にとって可愛らしくて、綺麗に見えるのは・・・。ストロベリーミルクじゃなくて・・・。)

そう思いながら池は千草の柔らかい表情を内に秘めた切ない想いでじっと見つめる。

(あっ・・・。)

池の見つめる先、千草の清楚な雰囲気のなか唇にひときわ艶やかに浮かび上がるルージュの色が
風呂上りのまだ少し濡れた髪の幼い少年を虜にする。

(・・・・・・・・・。)

千草は微笑みながら優しく池を問いつめる。

「でも・・・。 でも、なあに、池くん。」
894名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 18:44:43 ID:IcEtnFXi
>>893
池は真剣な表情を浮かべ自然に湧き上がる強い感情を込めて千草に想いをぶつける。

「いえ、あの、でも・・・・。」
「おばさんの方がもっと綺麗だと思います。それに・・・。可愛いいです。」

千草は池の真剣な声と表情をわざとかわすようにいつものように柔らかい返事を返す。

「まあ、池くん、相変わらずお世辞も、お上手ね。」
「でも、おばさんすごく嬉しいわ。」
「うちのゆうちゃんにもそんな気の効いた台詞、一度でもいいから言わせてみたいわ。」
「池くんのみたいにうちのゆうちゃんにも少しはおばさんに気を使うようにいってあげてね。」

そういって千草はダイニングルームの時計を見やり、池と会話を打ち切ろうとする。

「まあ、もうこんな時間だわ、そろそろ夕飯の支度しないといけないの。」

あまりの手ごたえのなさに思い余った池はさらに感情を込めた想いを続ける。

「いや、お世辞とかそんなんじゃなくて あの、本当です。」
「あの、おばさん。いきなり、こんな事、聞いてすいません。」
「おばさんは、僕の事どう思ってるんですか?。」 
「わかってるんです。僕みたいなのはおばさんから見れば全然子供なんだろうけど。」
「でも、どうしようもないんです。」
「僕にとっておばさんはとっても大切に感じるんです。」
「僕はおばさんの事がっ!。」

若さと勢いで続けられる相当な決意と勇気と振り絞った少年の姿に
千草はようやく何かを少し納得したような安堵の表情を浮かべたあと
最後まで言おうとした池の言葉を遮ってまるで親が子にさとすように丁寧に答え始める。

「池くん、そおいう事って言葉に出して伝える事がとても、とても大切だと思うけど。」
「けど、おばさんがもっと若くて、まだ独身だったら良かったと思うのね。」
「でも、でもね。おばさんは今の池くん、とってもカッコ良かったと思うのよ。」
「だって好きな人に好きというのはとっても勇気のいる事だとおばさん思うのから。」
「今はつらくても、きっと池くんの気持ちを受け止めてくれる女の子が現れるわ。」
「だからその時まで池くん、自分をあんまり責めちゃ駄目よ。」
「傷つく事と間違った事は違う事をよくわかってほしいの。」
「おばさんは思うの、池くんは今のままで絶対、間違っていないの。」
「だから、池くんはそれでいいの。」
「おばさんは、そんな、そのままの池君が大好きよ。」
「池くん。そろそろお腹すいたでしょ? 遅くなったけど、そろそろ夕飯の支度するわね。」
「おばさん久しぶりに池くんのために一生懸命、腕振るっちゃうから。期待してね。」

千草のやさしく、それでいて丁寧な池の気持ちに対する答えに
池は普段の冷静さを失って自分の身勝手な感情を千草に一方的にぶつけてしまった事で
千草に余計な迷惑をかけたのではないかと責任を感じて、自己嫌悪に陥っていた。
もちろん千草が言った大好きという意味は池の期待するその意味とはかけ離れていて全く違う物であり
それでも千草の言った事、全てが正しいと賢明で正義感の強い池には理屈では理解しすぎるほどわかっているにしても
けれども確かに感じる、この胸の焦がすような痛みが池を苦しめ肩を落とさせうつむかせている。
池は千草が言葉で諭してくれた理屈では抑え切れない、
湧き上がる感情からそんな自分を責めてしまうことを抑えきれないでいた。
ついに池は抑え切れない感情で、穏やかに笑えんでからキッチンへ向かおうとする千草のエプロン姿の背中に話しかける。
895名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 18:45:55 ID:IcEtnFXi
>>894
「あの、おばさん。本当にあの・・・すいません。」
「いきなり、こんな事言ってしまって・・・。」
「僕、まだまだこおいう気持ちの扱いにはなれてなくて。本当にすいません。」

千草は人一倍、正義感と責任感の強い池が自分への失恋をきっかけに
人を好きになったり、人に優しくしたり、人の気持ちを受け止めたり
人として大切な感情的な部分を責めたりして、心が壊れたり、折れてしまい
将来、心が臆病で冷たい人間に陥ってしまわないか酷く心配しているのだ。
千草はそんな人間に陥ってしまう危険性を十分に孕んだまだ脆く幼い少年の心を
一人の大人の女性として一人の子供の母として守りたいととても強く思っている。

(こういった事は、どうしても感情的な部分では自分を責めてしまうものね。)
(ありきたりの言葉だけでわかってもらうのはやっぱり無理かしら。)
(余計な事、言って返って傷つけちゃったかも。) 
(男の子は本当はとってもデリケートだから難しいわね。)
(感情的な部分でわかってもらうには・・・。もう・・・。)
(ごめんなさい貫太郎さん。でもこの場合、きっと貴方なら許してくれるわね・・・。)

そう思った千草はこの少年が正義感が強く、責任感あふれる心優しいという事を見越した上で
ただ、この少年をこのまま見捨てて壊してしまうような事になってはいけないという気持ちになり
立ったまま再びエプロン姿の正面に向き直り、なにかを受け入れたような雰囲気で優しくお願いするように池に話しかける。

「そうだ、よかったら今晩おばさん家に泊まっていってくれないかな。池くん。」
「最近、御岬市で怖い事故や噂が多いでしょ。御岬駅がある日突然、壊れたり。」
「大きな本に乗った金髪の美女が空を飛んでるのを見たって噂や」
「他にも火の様な髪と翼を持った女の子が暴れまわってるって気味の悪い噂を池くんも聞くでしょ。」
「おばさん今晩この家に一人っきりだから。池くんみたいな男の子が泊まっていってくれると、安心ね。」
「おばさんの事、本当に好きで大切なら守ってくれる?池くん。」

池は理屈ではない、ただ感じる、この胸を焦がすような痛みのつらさの余り
今すぐここから飛び出して逃げ出したい。
もう千草に近づく事すら怖いと感じて頭がいっぱいになっていた。
そんな誰もがいつかは経験する避けられない失恋の痛みから自分の気を
紛らわせ、なにか替わりになる物にすがるように千草の言葉に思いをめぐらせる。

(そうだ、僕のこの気持ちがおばさんに受け入れられなくても)
(僕がおばさんの事を大切に想う気持ちは変わらないはずじゃないか)
(だったら、たとえそうでも僕はできる限りの事をしておばさんを助けたい。)
(自分を責めるのならその事でおばさんに迷惑をかける様な事はしちゃ駄目だ。)
(だから子供なんだよ。僕は。情けない。)

少年は失恋の喪失感と痛みに無理に耐えながらそれでも
千草の願いを受け止め、千草を助けなければとうつむいた顔を上げ、今できる精一杯の答えを返す。

「今日は悠二もいない事だし、おばさん一人は良くないですね。」
「僕で良かったら、おばさんの言うとおり今日は泊まっていきます。」

心のまだ幼い少年には酷であろう自分の想いを無理に抑えている事を隠せない痛々しい声に
この少年の持つ心優しさを改めて感じた千草は少し胸が締め付けられるような切なさを感じていた。

「あら、ありがとう。池くん。」

昼の暑い日ざしと残暑が嘘のような涼しげな夜が訪れている。千草はそんな季節の移り変わりのちょうど境目を感じ
ただ、音もなく過ぎ去ろうとする夏を惜しむ。

(もうすぐ夏も終わりね・・・。)
896名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 20:53:28 ID:lsP/JRQZ
乙 でもまえのがよかった、個人的には。
897名無しさん@ピンキー:2005/12/29(木) 05:43:18 ID:+ky9E2md
「灼眼のシャナ」を枕元に仕込んでおけば、シャナタンの出てくる(エロ)夢は見られますか?
(*´Д`)ハアハア・・・
898名無しさん@ピンキー:2005/12/29(木) 06:03:38 ID:sbvgIh6J
ジャリと教授が出ます
899名無しさん@ピンキー:2005/12/29(木) 07:35:23 ID:G9eykvsp
シャ「千草」
千「なあに?シャナちゃん」
シャ「聞きたい事があるんだけど、マグロってどういう意味?」
千「マグロ?お魚の事じゃなくて?」
シャ「うん、多分。昨日の夜、悠二に言われた。『シャナってマグロなんだね』って」
「昨日の夜って、真夜中の話?二階からギシギシ音がしていたけど、その時かしら?」
シャ「う、うん。でも悠二には言わないで。千草には内緒にしておいてと言われているから」
千(あらあら、悠ちゃんもなかなか手が早いのね。貫太郎さんの子供ですものね。さすが血は争えないって事なのかしら。でも、悠ちゃんも次に粗相をしたら、pipecutしなくちゃね。そう、貫太郎さんみたいに...)
900名無しさん@ピンキー:2005/12/29(木) 08:58:45 ID:Z7o2QENe
貫太郎も既に斬られているのか...
ママンも黒いな