【濱中アイ】氏家ト全総合 12時間目【妹は思春期】

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1名無しさん@ピンキー
まったりいきましょう。

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【濱中アイ】氏家ト全総合 11時間目【妹は思春期】
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【濱中アイ】氏家ト全総合 10時間目【妹は思春期】
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【濱中アイ】氏家ト全総合 9時間目【妹は思春期】
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【妹】氏家ト全総合 8時間目【濱中アイ】
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【濱中アイ】氏家ト全総合 7時間目【妹は思春期】
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【濱中アイ】氏家ト全総合 6時間目【思春期】
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【女子大生】氏家ト全総合 5時間目【思春期】
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【家庭教師】氏家ト全総合 4時間目【思春期】
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【カテキョ】氏家ト全総合 3時間目【妹】
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【濱中】氏家ト全総合 2時間目【妹】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1106563195/
家 庭 教 師 濱 中 ア イ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1095652398/

古田氏作のSS保管庫
ttp://yellow.ribbon.to/~hamanaka


【お願い】
作品の投下は以下のようにしてくれると助かります。
例として、>>305-318のピンキリ氏のレス番で説明しますと、
(1).投下します宣言(>>305
(2).本編投下(>>306-317
(3).ここまでです宣言(>>318

また、作品のタイトルは上記の(1)、(3)のどちらでも良いのですが、
1行独占で書いてくれると助かります。本文に紛れると見落としてしまうことがあるので。
↓こんな感じ
タイトル:「?????」
名前欄はこれまで通り作家さんのコテでよいです。



2名無しさん@ピンキー:2005/11/19(土) 21:57:21 ID:Tc0Xf6ii
2get
3名無しさん@ピンキー:2005/11/19(土) 21:57:37 ID:5P2jGWKO
>>1
2
4名無しさん@ピンキー:2005/11/19(土) 22:14:39 ID:c/4XoPP6
>>1

5名無しさん@ピンキー:2005/11/19(土) 22:30:06 ID:ibtBL6nu
>>1
初の一桁乙
6名無しさん@ピンキー:2005/11/19(土) 23:19:51 ID:8kWL2YC8
>>1乙カレー
7名無しさん@ピンキー:2005/11/19(土) 23:22:31 ID:bktc6r+r
>>1
乙キンタマ〜
8名無しさん@ピンキー:2005/11/19(土) 23:36:32 ID:lA2D13kD
>>1乙です。
9名無しさん@ピンキー:2005/11/20(日) 00:15:24 ID:7fp0t3uI
>>1
乙ですね
10名無しさん@ピンキー:2005/11/20(日) 09:34:55 ID:abZXIaoz
さて、最初の挑戦者は誰だ?
11名無しさん@ピンキー :2005/11/20(日) 11:55:28 ID:H2GhpydF
前スレ総括
乖離神『浸食』『溶融』
72神「その後の"お楽しみ"」(前後編)「マナカ・恨み節」
トマソン神「享楽的進化論」「変態はモデルのみならず」「アヤナの幼稚園見学」「アキの苦手克服」(イントロ)
郭泰源神「マサヒコママは思春期」(前中後編)、「続・わるいひとたち」「さんかくかんけい」
新人=102神「無題(マサヒコ×アイ?)」「無題(シンジの苦悩)」
アカボシ神「いつものプレイを…」
ピンキリ神「アイのカタチ」第五話「無題(虎ファンの煩悶)」「無題」(埋め用小ネタ)
ナット神「ユレルキモチ〜前編〜」
518神「無題(アイのマサヒコ看病編)」
白帯侍神「Warp 邂逅の街」
新人=クロム神「無題(マサヒコ×ミサキ)」「LOVE PHANTOM」「Dirty Little Secret」
新人=弱味☆神(483神改め)『俺と、女』「その男の名は豊川悦司」

MVPは乖離神・郭神・トマソン神の争いか?新人王はクロム神と弱味☆神のデッドヒートだな。

改めて読んでみて気づいたけど、ほぼ1スレを一ヶ月で使い切ってるわけだ。
しかもここんとこ毎回700番台で500KBオーバーしてる。
多くの住民と職人の良好な関係(ここの職人さんはみんなすごく良い雰囲気だよな)のおかげだ。
某スクランスレで羨ましがられるのもさもありなん、って感じだな。

みんなにGJ☆だぜ!
12名無しさん@ピンキー:2005/11/20(日) 13:43:40 ID:LyVLkuOB
ちょい格付けっぽい
13名無しさん@ピンキー:2005/11/20(日) 14:46:18 ID:QoxvVtoE
前スレ500KB達成。
14名無しさん@ピンキー :2005/11/20(日) 16:39:34 ID:H2GhpydF
最近毎週ネタバレ厨が出現するから書くが。
早売りってみんなどれくらいで入荷してる?
漏れの住んでる新○県長○市の某マンガ喫茶ではマガジンが前週の土曜、ヤンマガが木曜に入荷してる。

いや、だからといってどこかの馬鹿みたいに早漏しませんけどね。
15名無しさん@ピンキー:2005/11/20(日) 17:29:21 ID:YDF9L1MY
>>14
いや、そのレスは、早漏のヤツに対して
「オレは早売りをゲットできる身だから、お前がネタバレしても影響はない」
と、自分だけのための心の予防線を張っているか、
「早売りを手にできるのは別にお前だけじゃないぞ。別にお前が凄いワケじゃない」
と、挑発しているか、
のようにしか見えない

何故なら、今、この場面でその発言をする意味が全くないからだ、

というか、早漏のヤツを刺激するようなことは止めて欲しい
あいつらは、どんな反応であれ、反応が返ってくれば喜んでしまうからな

とにかく相手しない方が良い  と思う
16名無しさん@ピンキー:2005/11/20(日) 18:24:48 ID:ri8BiVPm
刺激に弱くてすぐイッちゃうんだよ
17名無しさん@ピンキー:2005/11/20(日) 20:55:55 ID:BYYD/Sui
前スレ埋め乙
しかもお散歩プレイwww
18名無しさん@ピンキー:2005/11/20(日) 22:03:06 ID:SJOTl5Pq
お散歩プレイって楽しいんかなぁ
19名無しさんの次レスにご期待下さい:2005/11/21(月) 00:09:03 ID:vegmihoo
どうもです。
20郭泰源:2005/11/21(月) 00:09:58 ID:vegmihoo
ありゃ、失敗してるな……郭です。
前スレで予告してたセージ×リンコのイントロを投下します。
普段の私のSSは 私8:嫁2 くらいで構成されてるんですが、
今回は私5:嫁5の完全共作です。なのでもしや少女マンガ色が濃いかもしれません。
嫁いわく、「河原和音の"せんせい"っぽくしたかったの」だそうで。
NGワードは「未完」、「エロ無し」で。ま、ゴタクはともかく投下。
21郭泰源:2005/11/21(月) 00:10:45 ID:vegmihoo


俺の部屋に最近、猫が寄りつくようになった。
可愛くて、天然で、無邪気な――――猫が。


「ご主人様〜〜大丈夫ですかあ?」
「なあ…的山、やっぱりその……まずいよ、一応生徒と先生なんだから」
「元・生徒と先生でしょ?ご主人様」
「う……だから元教え子とこんなことになったと学校とかにバレたらだな……」
「はい、雑炊ができました♪ふーーーッ、ふーーーーッ」
小さな口をさらにすぼめて……この前一緒に行った百円コーナーで買った、
ミニ土鍋で作った雑炊をさます彼女。………正直、ものすごく可愛い。
「いや……風邪引いたのを心配してくれるのはありがたいんだけど……」
「はい、ご主人さ〜〜ま、あ〜〜〜〜ん?」
「………」
悪気は、無い。この子に悪気が無いのは……わかってる。
"ぱくッ"
「お味は……どうですかあ?」
ちょっと不安げに、俺を見上げる彼女。
だから、そんな格好でおまけに上目遣いなんてされたらだな………
「美味しいよ、すごく」
「本当ですかあ!わ〜〜〜〜い?」
無邪気に喜ぶ姿が……おまけに……その………。
「美味しいから……毎回その格好はいい加減やめてくれないか?」
「ふえ?似合ってませんかあ?ご主人様……」
きょとん、と不思議そうに小首を傾げるその仕草がまたその……ええい!
「いや、可愛いし、似合ってるよ?……でもだな、そんな格好でふたりでいるところを、
他人(主にリョーコ)に見られたら、その……恥ずかしいっていうか……」
「ネコミミにメイド服ってそんなに恥ずかしいですか?
中村先生によると今ではこのコスプレも立派な市民権を得たマジョリティであると……」
「……奴の言葉を鵜呑みにするな」
彼女……的山リンコは東が丘中学のOGで、俺の去年までの教え子だ。
この子がいつの間にか俺のマンションに通うようになって、
おまけになぜかいつもこんな姿でいるようになったのは―――
勿論のこと、俺の昔の恋人で彼女の家庭教師だった中村リョーコが原因だ。
ただ、俺にも全く責任が無いと言い切れないところが……ああ……

「まったく……こんな格好で、内申点が良くなるわけないだろう?」
「ごめんなさい、先生……」
遅刻の多い彼女が例のごとく諸悪の元凶・リョーコにだまされ、
ネコミミのコスプレで俺の機嫌を取ろうとしたところからそもそもの話は始まる。
「まあ、受験まであと少しだし、内申点を気にするなとは言わない。
だけどそれなら、遅刻しないように努力するとか、何か一芸で頑張るとかにして欲しかったな」
「はい………」
しょぼん、と落ち込む的山を見続けているうちに説教する気も失せ、
俺はなんとなく可哀想になってきていた。考えてみれば彼女はリョーコにだまされただけだ。
しかも、彼女の家が学校からかなり遠いということも事実なのだ。
「ま、説教はこれくらいにして……的山は、携帯って持ってるか?」
「あ、はい……」
的山が慌てて制服のスカートのポケットの中を探る。
俺は苦笑してぽんぽん、と彼女の頭を軽く叩いた。
「コラ。学校には持ってくるの禁止だろ?」
「あ……」
驚いて目を見開く的山。
「はは……安心しろ。俺はそんな固いことは言わないよ。
ただ、これが風紀担当の関根先生が相手ならタダじゃすまないから、気をつけろよ?」
§
22郭泰源:2005/11/21(月) 00:11:27 ID:vegmihoo
「はい……」
「それはともかく……的山の、アドレスと番号を教えてくれないか?」
「え?」
「的山の家から学校まで……30分くらいだよな?女の子だから、
支度に最低20分くらいとして……50分前くらいに電話すれば、起きれるかな?」
「……それって……」
「ああ。正直、俺も的山にこれ以上遅刻して欲しいわけじゃないんだ。
今日から毎日、メールとモーニングコールで起こしてやるから、覚悟しろよ?」
「あ、ありがとうございます!先生!」
ぴょこん、と的山が頭を下げる。なかなか素直で可愛い――
このときは、ホントに……その程度だったんだ。
「でも……りょ……じゃなくて、中村や、ご両親や、クラスの奴らには絶対内緒だぞ?
的山を俺がヒイキしてるみたいに思われるからな?」
今考えれば実際ヒイキだったんだよなあ、って思うんだけど……
その時の俺は、自分が話のわかる先生になったつもりでいたからオメデタイもんだ。
「はい!小久保君にも、アヤナちゃんにも、中村先生にも……絶対言いません!」
目をキラキラさせた自分の教え子からそう言われれば、それでも悪い気はしなかった。
教師なんて、実際のところは生徒たちの喜ぶ顔が見たいからやっている、
そんな人種がほとんどのはずで。じゃなきゃ、誰がこんなシンドイ仕事するかって話だ。
「よし……じゃあ、今日はもう帰っていいよ、的山?」
「ありがとうございます……えへへ、私、こういうの憧れてたんです」
「?なにがだ?」
「モーニングコールとかこういうのって……ドラマとかである、
遠距離恋愛のカップルっぽくて……えへへ、なんだかカッコイイですよねッ!」
「?!?え、遠距離恋愛って的山?」
「じゃあ、また明日……じゃなくて、また明日の朝ですよ?先生!」
嬉しそうに両手をぶんぶんと振り回しながら帰っていく的山に、
それ以上なにも言えず……俺は、ただ彼女の帰るのを見送っていた。
このときに気づくべきだったってのはまあ、結果論だったんだろうけど。

「おはよう、的山……」
「…………」
「グッモーニン、マトヤマ?」
「…………」
「ニンツァオ、的山?」
「……今のは?」
「……やっと起きたか?中国語でおはようだよ、的山」
「はあ………さすが豊田先生ですね……じゃあ、おやすみな……」
「いいから起きろ!的山!」
「ふぇ〜〜〜〜ん!」
それからは、毎日がこんな感じだった。
正直、メンドクサイって気分も結構あったけど。繰り返していくうち、
なんとなく的山のことが可愛くなってきたっていうか……情が湧くっていうか……
迷い猫を飼うような感じになってきたのは確かだった。
そうして的山の遅刻は目に見えて減っていき―――
やがて迎えた英稜受験の日も、的山は俺のモーニングコールで目覚めたのだった。
「うう……どうしましょう……緊張して全然眠れなかったんです、先生……」
「大丈夫だって……よし、俺がおまじないを言うから、それを繰り返すんだぞ?」
「は……はい!」
「私は絶対合格する!私は絶対合格する!私は絶対合格する!これを三回繰り返すんだ!」
「はい!私は絶対合格する!私は絶対合格する!私は絶対合格する!」
「どうだ?落ち着いただろ?」
「……なんだか、大丈夫そうな気がしてきました」
「よし、その意気だぞ、的山!がんばれ!」
「はい!」
§
23郭泰源:2005/11/21(月) 00:12:19 ID:vegmihoo
今回は以上。エロは……「流れ次第で有り」とのこと。なんだかな。
24名無しさん@ピンキー:2005/11/21(月) 00:20:01 ID:wRqDAq7L
郭氏がキタワァ(AA略
リアルタイムGJそして奥さんにもGJ!
リンコとはまた大きな?ネコですな
先日豊田は無理矢理中村に子猫押しつけられたばかりなのに(そら別職人のSSか)
俺も欲しいよリンコ猫ハァハァ
25名無しさん@ピンキー:2005/11/21(月) 00:30:05 ID:OceK0va2
GJ!!
リンコ猫はロリ系、メガネっ娘、天然、猫耳、メイド服、教え子…とオプションありまくりですな
26名無しさん@ピンキー:2005/11/21(月) 01:02:57 ID:tkNoS0dd
お!なんか新鮮なのキタコレ
失礼な言い方だけどマンネリ感を感じない
続編に激しく期待です
27名無しさん@ピンキー:2005/11/21(月) 15:37:50 ID:oZF1e/Mo
郭氏GJ!
続き期待してますよ!
それにしても新スレのオープニングSSが郭氏たぁ豪華だぜ!
28名無しさん@ピンキー:2005/11/21(月) 19:07:22 ID:hR1vtzKo
前スレ>>722
弱み☆氏GJ!
豊川悦司ってそういう意味っすかw

>>23
郭氏、新作期待してます!
29トマソン:2005/11/21(月) 22:24:07 ID:3HjbVMgW

トマソンです。

 前スレの>697-704の続き。
「アキの苦手克服」の一晩目。
手コキ+パイズリ編です。
では投下。
30トマソン:2005/11/21(月) 22:25:34 ID:3HjbVMgW

 普通の木の下での告白?を受け、二人は早速その日、アキの家に行った。たまたま
矢野家の両親が出張で遅くなる日だったのは幸運だった。
 が、それですぐさま矢野邸が悦楽の園と化すほど、アキはすれてはいない。それぞれ
にシャワーを済ませて、アキの部屋で向き合っていても、緊張に囚われ、おずおずと
世間話をするばかりだ。
 こうしていても始まらない。アキはしばらく下を向いた末、顔を上げた。ぽっと頬を
染めて口を開く。
「……あの、お兄さん……」
「うん……アキちゃん。俺も覚悟を決めたよ。もう、ただの友達には戻れないかも知れ
ないけど……」
「……はい」
「じゃあ……まずは見てごらん」
 シンジは意を決し、ベルトのバックルを外し、ズボンを下ろした。上はワイシャツ、
下はトランクスというなかなかに情けない格好だ。
 こうなってはワイシャツの裾も邪魔だ。シンジはえいとばかりにワイシャツも脱ぎ、
トランクスと肌着のシャツのみの姿になった。
 トランクスを下ろす前に、シンジはアキに顔を向けた。
「あの……アキちゃん。シャツだけでも、脱いでくれないかな? なんだか、俺だけ
脱ぐのも間抜けだし……」
「えっ……あ……で、でも……」
「アキちゃん」
「……は、はい……恥ずかしいけど……」
 アキは羞恥に頬を染め、ためらいつつボタンを一つづつ外していく。それにつれ、
ちらちらと胸の真ん中あたりの白い肌が覗き、シンジは心臓が高鳴った。ボタンを外し
おえ、しばらくためらったのち、えいとシャツを両側に開く。アキの素肌が一気に面積
を広げ、上半身は純白のブラジャーをまとうのみの半裸となった。
 豊かに実った胸の隆起がぷるんと揺れ、縁についた可愛いフリルが、カップのしゃれ
た刺繍が、カップの上から覗いている分だけでも圧倒されそうなほどに盛り上がった
白い肌が、シンジの視線を釘付けにした。
「……ごくり」
 シンジは生唾を飲み込む。なんて眺めだ。下半身は制服のミニスカート、上半身は
ブラジャーのみの半裸の女の子が、羞恥に顔を赤らめながら、自分のトランクスのあた
りをほのかな期待を含んだ目で見つめている。
 シャツを腕から抜いたアキは床に座り込み、シンジに期待を込めた視線を向けた。
「……シンジ……さん。約束です、見せてください……」

31トマソン:2005/11/21(月) 22:27:03 ID:3HjbVMgW

「あ、ああ……」
 ここで引き下がっては男がすたる。シンジはトランクスを下ろすと、アキの官能的な
姿を見せられて、既に半勃ち程度の男のシンボルが飛び出した。
「あ……」
 アキは恥ずかしげに顔をそらし、両手で顔を隠してしまった。
「ほら、ちゃんと見てごらん……」
 アキの顔をこちらに向かせる。アキは恥ずかしそうに顔を両手で覆っているが、その
目が指の間からちらちらとシンジの男根をうかがっているのが見えた。
「あ……」
 まだ怒張しきってはおらず少し柔らかいそれは、ちょうどアキの顔の方を向いている。
先端にはピンク色の亀頭を晒していた。
「さあ、触ってごらん」
「あ……は、はい……」
(これが……男の人の、おちんちん……)
 アキは実物を見るのは、物心付いて父親と風呂に入らなくなって以来初めてである。
カナミに無修正のエロ本を見せられたことはあるが、やはり目の前に実物を置かれると
全く違うものだ。
 アキは恥ずかしそうに両手を顔から離すと、そっとシンジの一物に手を伸ばす。
おっかなびっくり、つんと人差し指でつついた。続いて、つんつんと何度かつついた末、
そっと胴のあたりを指の腹で撫でた。

「うっ……」
 目の前の半裸の美少女が、手を伸ばして自分のそれを触っている。たまらず、シンジ
の男根はむくりと急速に膨張した。
「あ……大きくなってきた……」
「うっ……優しく、撫でてみてくれないか、アキちゃん」
「は、はい……」
 アキはまだ正面からそれを見つめることは出来ないようで、必死に顔をこちらに向け
ては恥ずかしげに顔をそらしては目だけをこちらに向ける。そんなことを繰り返しなが
ら、柔らかい少女の手のひらが、さらに固さを増してきたシンジの男根に、たどたどし
く愛撫を加えた。
「その段差の下のところを、集中的に撫でてみて……」
 根元から優しく撫で上げる手が、カリの段差にかかる。シンジのそれが完全に怒張し、
凶暴に血管が浮き出てきた。
「うわあ……」
「ううっ……気持ちいいよ、そのまま、アキちゃんそのまま……」
 シンジはそっとアキの背中に手を伸ばした。あくまで優しく、アキを安心させるよう
にすべすべの肌を撫で回す。
「あ……」
 優しい愛撫に、恥ずかしそうに身じろぎをするアキ。だが、それ以上の行為に移ら
ないことをに安心したか、やがてアキは体をよじる動きを止めた。シンジの掌が背中を
撫で回すに任せて、再び眼前の男根を慈しみ始める。
32トマソン:2005/11/21(月) 22:28:32 ID:3HjbVMgW

 アキがおとなしくなった瞬間を狙って、シンジの指が動いた。
 ぷちんと、ブラジャーのホックが外される。
「あ……」
 それと気づいたアキの目に、わずかなおびえが宿る。アキは男根を撫でていた手を
戻してカップを両手で押さえ、シンジを怖がるような、責めるような目で見つめた。
その瞳がまた、シンジの獣欲を刺激する。
「アキちゃん……見たいんだ、アキちゃんの胸を……」
「……お兄さん、でも……」
 アキの言葉が終わる前に、シンジは少女を優しくカーペットに押し倒した。
「きゃっ……」
 カップを押さえるアキの両手が優しく胸から外される。少女の両腕は、頭の両側に
押しつけられた。
 とうとうシンジの目の前に、アキの乳房がぷるんと弾け出た。
「あっ……お兄さん、嫌です……」
 アキもほのかな抵抗を示すが、押し倒され、両腕をカーペットに押し付けられては、
男の燃えるような視線を受け止めることしか出来なかった。
 シンジはその眺めだけで、圧倒されそうだった。見事に豊かに盛り上がった、おわん
型の真っ白い肌。その先端に息づく、大きめの乳輪の中心にある可愛らしいピンク色の
乳首。
 シンジはゴクリと何度目かの生唾を飲み込むと、もう我慢しきれず、腕でアキの両腕
を押さえたまま、乳房にむしゃぶりついた。全体を口に含もうとしたが、含んでも含ん
でも、とても入りきらない。あきらめて、乳首を中心とした先端に吸い付き、欲望のま
まに小さな突起を舐り回した。
「あうっ……あっ……やっ……」 
 アキは顔を背け、目を閉じて、身をよじって愛撫を受け止めた。やがて押さえつけら
れたアキの両腕から力が抜けると、その役目から開放されたシンジの手も、待っていた
とばかりに愛撫に加わる。シンジは両の掌をアキの乳房にそれぞれ置いて、思い切り
揉みしだいた。シンジの掌がどんな動きをしようとも、柔らかく張ったアキの乳房はそ
れにしたがってやわやわと形を変え、すべすべの肌がシンジの掌に吸い付いてくる。
えいと強く揉み上げ、いやがうえにも突き出した先端の突起にシンジが舌を伸ばして
ペロリと嘗めてやると、アキはひときわ激しい反応を示した。
「あああっ……」 
 少女が組み敷かれた身を震わせ、桜色の唇から甘い声が漏れる。
 シンジは心行くまで、アキの乳房を楽しんだ。

33トマソン:2005/11/21(月) 22:30:46 ID:3HjbVMgW

「……アキちゃん……」
 たっぷり乳房を楽しんだ末、そっとシンジが少女の下半身に腕を伸ばすと、アキは
激しい抵抗を示した。
「い、嫌……お兄さん、駄目!」
 必死で身をもがき、腕を伸ばして男の体を押しやろうとする。
(そ、そこは……いや、まだ怖い!)
 シンジの掌が、慎ましやかに閉じ合わされた膝小僧を優しく撫でまわす。
「アキちゃん……」
 膝から、シンジの手が次第に這い上がり、スカートの中に忍び込もうとしたところで、
アキはとうとう悲鳴を上げた。
「きゃあっ! 駄目です、やめてぇ!」
 あまりの反応に驚いたシンジがアキの顔を見やった。アキはおびえた瞳で激しく息を
つき、責めるような目でシンジを見ている。そのつぶらな瞳から、涙がつーっと流れた。
 アキが泣いている。シンジはアキの頬を流れる涙に、一瞬固まった。これだけ性欲を
刺激されておいておあずけでは、多少、恨みがましい声色になるのも、まあ無理もない。
「アキちゃん……お尻の穴でもいいって、言ってくれたじゃないか……」
「……ごめんなさい、お兄さん……でも、でもまだ下は……ふんぎりがつかなくて……」
 シンジはまたも理性を振り絞った。強引に迫れば、目の前の少女のアナルを彼のもの
に出来たろうし、そうしても約束違反ではない。そしてその気になれば、ちょっと暴力
を用いるだけで、処女をも頂くことが出来るだろう。
 が、そうしたことはアキの幸せを奪う行為であるはずだ。
 ふうっ。息をついて、シンジはアキの暖かくすべすべの太腿に触れていた腕を名残り
惜しくも引っ込めた。
「……あ、あの、お兄さん……」
 シンジはため息をついたわけではない。ようやくのことで多少なりとも欲望を抑え、
大きく息をついただけだ。が、アキには、女として思い切りが悪い自分に、シンジが
ため息をついたように思えた。
「アキちゃん、ため息をついたわけじゃないよ……ただ、惜しかっただけで……」
「……お兄さん……すみません……やっぱり、怖くて……」
 一度失えば、二度と取り戻せない純潔を失うことへの恐怖。アダルトビデオでは知る
ことの出来ない潔癖な乙女の思考を、シンジはなんとなく感じ取った。
「……いいんだ、怖いんだよね……俺、君にそんな顔をして欲しくないんだ。
だから、泣かないで」
「お兄さん……ありがとう……私、優しい男の人を見つけられて、良かった」
 アキは涙をぬぐった。上気した顔に、笑顔が戻る。
「……それで、これなんだけど」
 シンジは自分の股間にいきり立つ、男性器をアキに示した。さっき撫で回された時の
まま、いやさらに充血し、天を向いてそびえ、血管を浮かび上がらせている肉棒をもう
一度目にして、アキは息を呑んだ。
「わあ……」
「やっぱり、その……ここまで来たら、出したいんだ」
「……はい……」
「だから、その……胸に挟んでみてくれないか」
「は……はい……」

34トマソン:2005/11/21(月) 22:32:41 ID:3HjbVMgW

 それがパイズリと呼ばれる行為であることはアキも知っている。若干の逡巡はあった
が、約束したことでもあるし、さっきの後ろめたさをこれ以上感じたくもない。アキは
言われるがままにうなずいていた。
 少女の体を組み敷いていたシンジが立ち上がり、アキは再び床に座った。腰で高さを
調節すると、シンジの男根がアキの胸の辺りに来た。
「じゃ……はさんでみますね」
 シンジのそれが、アキの豊かな隆起の谷間に挟まれる。アキが両手で自らの乳房を
左右からはさんで中央に寄せると、暖かく柔らかい肉がシンジの男根にぴたりと張り
付き、締め付けた。
「う、うおっ……」
 これもまた官能的な眺めだった。上目使いに自分を見つめる女の子。その胸の膨らみ
の谷間に自分の男根が納まり、乳房の柔肉に締め付けられている。さきほど散々揉み
込んでやった少女の乳房はうっすらと桜色に染まり、先端に息づく可愛い乳首は、男の
唾液に濡れてテラテラと光っていた。
「お兄さん……気持ち、いいですか……?」
「うん……素敵だ……そのまま、そのまま……」
 そっと腰を上下してみると、怒張した男根が柔肉にこすりつけられ、その感触がまた
シンジを陶然とさせた。
「……熱い……あ……なんだか、変な匂いが……」
 アキは、乳房の間で凶暴に燃えているそれから漂い始めた奇妙な匂いに顔をしかめる。
が、コレに慣れることが本来の目的なのだ。嫌悪感をこらえ、目の前の男性を満足させ
ることが第一と、自分に言い聞かせる。
「アキちゃん……先端を軽く撫でてみて……」
 シンジの男根は豊かな柔肉にほとんど飲み込まれているが、先端のみがちょこんと
覗いている。両の掌で乳房を寄せたまま、アキは言われるままに人差し指を伸ばし、
亀頭の先っぽの割れ目をなぞった。
「お、おうっ……」
 シンジの体に電流が走る。少女の指が二度三度となぞるうち、割れ目からじわりと
透明な汁が滲み出た。
「あ……」
 指先になんとなくぬめった液体を感じ、アキの口から小さな声が漏れた。シンジの息
がさらに荒くなる。
「そのまま続けて……うあ……」
 シンジが腰をそっと上下させてやると、乳房に暖かく締め付けられた男根全体に摩擦
が加わる。先端に加えられる刺激とあいまって、シンジは急速に登りつめていった。
「お、おおおうっ……出、出る……!」
「……! あっ……」
 シンジの体がピンと反った。熱く燃える肉棒が、ビクンと蠢く。
先端から、ピュッピュッと白濁した液体が噴出し、一撃目はアキのアゴに、その一瞬
あとには、二撃目が唇の辺りにかかった。
「んーっ……」
 アキは慌てて口を閉じたが、わずかに熱い飛沫が口の中に入る。アキはその匂いと
味を知った。
(これが……男の人の、精液……)
 まだ嫌悪感がないわけではないが、始める前よりも大分落ちついたことに、アキ自身
が驚いていた。
「はぁ、はぁ……アキちゃん……ありがとう」
 荒い息をつくシンジを見て、アキは自らの肉体でまがりなりにも男性を満足させられ
たと知り、ほっとした。同時に、自分でイッてくれたシンジに対する愛しさがさらに
強まっていることも、アキははっきり感じていた。
35トマソン:2005/11/21(月) 22:34:39 ID:3HjbVMgW

 ティッシュで後始末をすると、もう時間は九時近かった。十時ごろにはアキの両親も
帰って来るはずだ。二人は服装を整えた。
「アキちゃん……どう、少しは慣れた気がする?」
「……はじめのころの嫌悪感は少し薄らいだけど……でもまだ平気じゃないです」
「そっか……それじゃ、また明日、挑戦してみようね」
「はい……シンジさんも、どうでした?」
「……気持ちよかったよ、うん」
 射精はもちろん快感ではあったのだが、下半身への愛撫を断固拒否されて、シンジの
声に若干の名残惜しさがあるのは、まあ無理もないところだ。
「あの、シンジさん……ごめんなさい、下は拒否しちゃって……」
「……いいんだよ、時間をかけて、少しづつ慣れていけばいい」
「はい……」
「それじゃ、今日は帰るよ。また明日、おやすみ」
「はい、気をつけて」
 アキはシンジを送り出した。

 帰路、薄暗い街灯に照らされた道を歩きながら、シンジは自分に言い聞かせていた。
 焦ってはいけない。一気に進める必要はない。もともと、アキちゃんを慣れさせるの
が目的なのだ。それなら、少しづつゆっくりと前進していくのが正解だろう。
 それがアキちゃんの幸せなのだから……。そして、俺もその過程を楽しみたい。
(よし……そうと決まれば、明日は何をしてもらおうかな……)

 一方、アキは自室の空気を入れ替えたのち、シャワーを浴びるべく脱衣所に入った。
(下半身は怖くて触ってもらえなかったけど……でも、シンジさんに嫌われなくて、
良かった……)
 なんといっても多感な年頃。それまで、自分の体で男性を満足させられるかどうか、
不安を抱いていたアキだったが、それには成功したわけで、アキはほっとしていた。
(でも、いつまでも拒否は出来ないし……)
 太腿を撫で上げられたときの感触を思い出し、アキはぶるっと身を震わせた。
(とはいっても、私も、こうなんけどね……)
 散々乳房を弄ばれたとき、彼女が感じなかったわけではない。アキがスカートを脱ぎ
捨てると、シンジには断固触れさせなかったが、ストライプ模様の可愛いショーツは
もう、微妙なあたりがぐっしょりと濡れて、大きなシミを作っていた。
 その一枚も脱ぎ捨てると、アキはバスルームに入り、シャワーのコックをひねった。
(明日は……お兄さん、どんなことをしてくれるかな?)
 シャワーから噴き出るお湯に体を任せてそんなことを考えるうち、アキの股間が再び
熱くなっていくのを覚えた。
(ダメダメ、今は駄目よ……お父さん達が帰ってきたときに、顔が真っ赤じゃ困るじゃ
ない……)
 アキはブンブンと頭を振り妄想を振り払うと、体を念入りに洗い始めた。

36トマソン:2005/11/21(月) 22:35:28 ID:3HjbVMgW

以上。

「アキの苦手克服」一晩目でした。
 二晩目はフェラで抜かせる予定。

 ところでこの二人、まだキスもさせてないんですが、どこまで引っ張ろうか思案中。


37名無しさん@ピンキー:2005/11/21(月) 22:57:55 ID:3KFKDh9c
おおー、トマソン氏GJ!今後の展開が楽しみです。
もうアナルだろうが何だろうが、行けるとこまで行ってください!

後、古田氏更新お疲れ様です。
38名無しさん@ピンキー:2005/11/22(火) 00:05:22 ID:GMwiPBlX
トマソン氏…GJっ!!
もうエロ過ぎっス…
キスとかは自分の出したいタイミングで出して構わないと思います!
無理に出すと、作品のマイナスになりかねませんし…
39名無しさん@ピンキー:2005/11/22(火) 00:58:34 ID:AK++nwOm
うは、トマソン神GJ!アルティメットテラエロス
郭神→トマソン神ときたか、何と贅沢な継投だ!
40名無しさん@ピンキー:2005/11/22(火) 01:56:13 ID:xvb4tpVc
トマソン氏キタコレ
これは続編も激しく期待できるw
41名無しさん@ピンキー:2005/11/22(火) 08:58:57 ID:iTzd2JPn
トマソン氏超GJ!



さて、今週号を受けてリョーコ×豊田の
激しい夜の調教&ニャンニャンアハウフン話キボンヌ
42弱味☆:2005/11/22(火) 17:23:55 ID:5JkKkFmP
どうも俺です(誰だよ)。以前他の作品を見かけたら感想を書くと
宣言しましたので投下します。弱輩者のくせにいろいろと生意気な
箇所があるかもしれませんが、悪気はないんでどうかご容赦ください。
いちおう俺の処女作「俺と、女」(ついに保管庫に!古田氏サンクス&GJ!)
投下以後の作品に限りのっけてます。時間が足りなくて2作品しか載せら
れなくてすいません。それでは投下。

72氏「マナカ・恨み節」
これ好きですね。「漫画の引用ばかり」とかいう声もありましたが、
実際に本編に出てきたエピソードはそんなにないし(1コか2コ)、
後は職人さんの想像力で、いかにもマナカが「考えてそうな」
「書きそうな」文章で、ちゃんと想像力を働かせて書かれているなあ、
と感じました。カナミのパッドのくだりはラーメン吹き出しましたw

72氏の作品では、『シンジの散々なる一日「アキ媚薬編」』もお気に入りです☆

郭泰源氏「続・わるいひとたち」
郭氏は女の子を綺麗に描くのがすごく上手な職人さんですよね。
映画見てるみたいです。俺のはAVになっちゃうんですけどw
とはいえ、エロに特化した作品を書かせても一流ですよ。
中でも、アヤナの台詞の「濱中先生のことを考えてもいいの」が、
次の行で「他のコトかんがえちゃ」と、『考え』が漢字→ひらがな
になっていて、アヤナが溺れていく様子が実にうまく表現されている
のはびっくりでした。

ってか、俺もエロを一緒に考えてくれる嫁が欲しいですw

郭泰源氏の作品では、『欠けた月が出ていた「リンコ編」』もお気に入りです☆

今回はこんなもんで。乱筆乱文・失礼の段はどうかご容赦を。



P.S.
小久保君と若田部さんの話は順調に進んで……もいないんですが、
なんとか近日中に完成させたいと思ってます。
今回は期限が設けられません。申し訳ないです。
それでも今月中にはなんとか……なので、期待していて下さいね♪
43弱味☆:2005/11/22(火) 17:25:19 ID:5JkKkFmP
なので、期待して待っていてくださいね♪

を忘れてました。では。
44名無しさん@ピンキー:2005/11/22(火) 18:24:48 ID:sOAkHS0n
ハイハイ期待してますよ〜
(^O^)/
45名無しさん@ピンキー:2005/11/22(火) 18:36:39 ID:AK++nwOm
現人神の降臨に期待せぬ者がおろうか、いやいない(反語)
失礼のないよう身を浄めて待ちますよ
46名無しさん@ピンキー:2005/11/22(火) 20:03:29 ID:o5Fz/LSR
前スレより下なのは何故だ。
ageる。
47雷電:2005/11/23(水) 00:43:01 ID:FZTWRkBV
こちら雷電。投下する
「マナカのお勉強」
48ピンキリ:2005/11/23(水) 00:43:02 ID:Fowr9/WS
職人の皆さん、古田氏、お疲れ様です。
「アイのカタチ」第六話目です。
スルー対象ワードは「今回もエロ無し」「暗め」「遅い展開」です。
では投下↓
49雷電:2005/11/23(水) 00:43:41 ID:FZTWRkBV
「あっ、マナカちゃん」
「お兄さんじゃないですか」





すっかり空は暗く染まり、一番星が瞬く空の下、二人は出会う
「こんな時間に帰るの?」
「はい、図書室で本を読んでまして、お兄さんは?」
「俺は…補習」
「大変ですね、抜きすぎるから馬鹿になるんですよ」
「……、マナカちゃんは家は近いの?」
「歩いて30分くらいですね」
「こんなに暗いのに、痴漢とかでたら」
「私の目の前にいますよ」
「…、送っていこうか?」
「体が目的ですね!」
「さよなら…」
「冗談ですよ送ってください」
「は〜っ…」
50雷電:2005/11/23(水) 00:44:34 ID:FZTWRkBV
2人は楽しく話し、白い吐息を吐きながらマナカの家に向かう





「へ〜、ここがマナカちゃんの家か」
「はい」
「よし、じゃ俺はもう帰るよ」
「少し暖まっていきませんか?お茶ぐらい出しますよ」
「えっ、でも」
「大丈夫です、家には誰もいませんから」
「う〜ん」
「だからって過度な期待はしないで下さいよ」
「帰るよ」
「冗談ですってお兄さん!お礼ぐらいはさせてください」
「じゃ、頂いていくよ」
「では中へどうぞ」
そう言ってマナカは扉の前に立ち鍵をあけシンジを中に導いていく、それがマナカワールドとは知らず
51雷電:2005/11/23(水) 00:45:28 ID:FZTWRkBV
「では2階の隅の私の部屋で待ってて下さい」
「解ったよ」
シンジはマナカの指示通り部屋に向かった





マナカの部屋の扉を空け感心した
「うわ、すごい綺麗な部屋。もっと変なのイメージしてた」
「失礼ですね」
「うわっ!早いねマナカちゃん」
後ろでお盆を持ったマナカが不機嫌そうにシンジを見る
「女性なんですからこれぐらい当然です、はいお茶です」
「ありがとう、ごめん想像と違ってて」
「……かまいませんよ」
シンジの不用意な発言でマナカの機嫌をそこね、2人は無口で湯気のたつ温かいお茶に口をつけた
52雷電:2005/11/23(水) 00:46:29 ID:FZTWRkBV
「ふ〜、暖まったよ」
「そう言って頂けると嬉しいです」





シンジはお茶を飲み干しマナカに話しかけた
「じゃ、俺はこれで」
「あっお兄さん、お願いがあるんですけど」
「なに?」
「小説の方が最近進まなくて」
「…それで?」
「やってみたいんです」
「何を?」
「Hを」
「…」
理解不能という顔をしてマナカを見る
「あっ、少し言葉を間違えましたね、Hのような事です」
「……」
「私は処女は残しておきたいので本番無しです」
「……」
シンジは思考が止まったのか顔は無表情で視線をマナカから外さなかった
53雷電:2005/11/23(水) 00:47:30 ID:FZTWRkBV
「大丈夫ですよ、Hのような事でHじゃありませんから」
そう言ってマナカはシンジに近づく





「マナカちゃん…」
「リラックスしてくださいね」
そう言ってマナカはおもむろに服を脱ぎだす
その光景にシンジは呆気に取られるだけだった
「どうですか?自慢じゃないですが肌は綺麗でしょ?」
服を脱ぎ、何も纏わぬマナカ、そして手で胸と秘部を隠す
確かに肌は美しく、顔は恥ずかしいのか赤みを帯びている
シンジは恥じらう顔に視線をくぎづけにされ惑わせ堕ちていく
「可愛いよ…、白くて綺麗で」
「ふふっ、シンジさん」
54雷電:2005/11/23(水) 00:48:23 ID:FZTWRkBV
マナカはシンジの目の前まで近づき、顔を下に向け抱きついた





「シンジさん…反応してますね」
マナカの言う通りシンジの股間は膨れ上がっている
その指摘にシンジは驚く
「楽にしましょう…」
そう言うとマナカはシンジのベルトを緩めズボンをおろす
「マナカちゃん駄目だよ」
言葉だけの抵抗、本当は先に進みたい、それがシンジの本心であり、マナカはそれに気付いている
「いいんです、我慢しなくて」
この言葉でシンジの理性を壊すのは十分だった
「…解ったよ」
シンジはそう言うと自分からトランクスを脱ぎだした
55雷電:2005/11/23(水) 00:49:13 ID:FZTWRkBV
「うわっこんなに近くで見るのは初めてです」
そう言ってシンジの物を優しくさわる





「マナカちゃん、そんなに優しく触ると」
「あっ少し大きくなりましたか?」
「触られるとね…」
「こうですか?」
そう言って先っぽと裏筋を触る
「あっ…」
「ふふっまた大きくなりました?」
「マナカちゃん!」
「もう我慢出来ないですか?ですが先程も言った通り処女は捨てません」
そう言われたシンジは悲しい目で見つめる
「ですからこれを使います」
そう言ってマナカは鞄から白い液体が入った瓶を取り出しシンジに手渡した
56雷電:2005/11/23(水) 00:50:06 ID:FZTWRkBV
「これは?」
「乳液です。これを私のふとももにいっぱい塗って下さい」





「どうして?」
「シンジさんのをふとももで挟む為です。乳液で滑りをよくするんですよ」
シンジはその発言に興奮した
そしてマナカをベッドに仰向けにせ瓶の白い液体をふとももに垂らし、手で広げる
シンジは塗るという行為にも興奮したのか肉棒は震えていた
「シンジさん、少しこそばゆいです」
「ごめん、これでいいかな?」
「充分じゃないですかね、じゃシンジさん、来て下さい」
シンジは瓶を机の上に置きマナカに近づいていった
57雷電:2005/11/23(水) 00:51:02 ID:FZTWRkBV
「じゃ、いくよ」
そう言ってシンジはマナカの両足を掴みふとももに入れていく





乳液のおかげかするっと入っていく
先っぽに乳液のぬめりを感じシンジは快楽を求め腰を動かす
「あっ、マナカちゃんいいよ!あっ!」
「私も!あっ、シンジさんのが大きく!もっと…」
シンジはマナカの足を掴み腰を力いっぱい動かす
マナカも入っていく物を包もうと股をおもいっきり閉じる
「マナカちゃん気持ち良い!イキそう!」
「いいですよ!出して下さい!私に向かって!」
腰の動きを速め、そしてマナカに向け白い液体が噴出された
58雷電:2005/11/23(水) 00:51:56 ID:FZTWRkBV
「マナカちゃんよかったの?」
「処女も奪われてないし、童貞も奪ってない、いいじゃないですか」





マナカはお腹の周りに飛んだ精液を拭きながら答えた
「おかげで勉強になりました」
「マナカちゃん、この事は誰にも言わな…」
「さ〜、どうしましょうか」
「これがカナミに知られたら」
「カナミちゃんは妹になるんですかね?姉かな?」
「マナカちゃん!」
「ふふっ、解りましたお兄さん、でもまた悩んだ時は…」
「…解った。だからね」
「しょうがないですね、シンジさん」
そう言ってマナカは笑いながらシンジを見つめた
59雷電:2005/11/23(水) 00:53:24 ID:FZTWRkBV
投下終了!蛇足は多いが愛嬌という事で
ではまた会う日までさらば!
60ピンキリ:2005/11/23(水) 00:54:19 ID:Fowr9/WS
>雷電氏
乙、そしてリアルタイムGJ。
01秒差とはいえ、投下宣言が割り込んだ形になって申し訳ありませんでした。ごめんなさい。


私のほうはまた時間をおいて投下します。
本当にすみませんでした。
61雷電:2005/11/23(水) 01:26:50 ID:FZTWRkBV
ピンキリ氏へ






申し訳ありませんでした。不慮とはいえエースの邪魔をしてしまいしたね。
私は切ないピンキリ氏の作品が大好きです。楽しみに待たせていただきます
62名無しさん@ピンキー:2005/11/23(水) 01:35:23 ID:pU2+e0bk
職人同士の投下がカブるなんてどんな恵まれたスレだよこやつめ。
63名無しさん@ピンキー:2005/11/23(水) 01:37:43 ID:uW3bV0/8
ある意味奇跡だ…
雷電さんGJです
読みやすかったですよ

ピンキリ氏も投下お願いします
64名無しさん@ピンキー:2005/11/23(水) 02:04:10 ID:SJzEJSit
雷電氏→00:43:01
ピンキリ氏→00:43:02

うははスゲえw
こりゃマジでシンクロ
65名無しさん@ピンキー:2005/11/23(水) 02:37:30 ID:i1rBkCKM
雷電氏GJ!!
挿入するよりエロティックですな

それにしても素晴らしい新人がまた現れた
66ピンキリ:2005/11/23(水) 03:03:40 ID:Fowr9/WS
では「アイのカタチ」第六話目です。
スルー対象ワードは「今回もエロ無し」「暗い」そして追加「手抜きかも」です。
では投下↓
67ピンキリ:2005/11/23(水) 03:06:25 ID:Fowr9/WS
 晩秋の雨は今という時を溶かす。
現在だけではない。
過去も。


 マサヒコは自分の部屋のベッドに腰かけ、
何をするでもなく、ぼうっと天井からぶら下がっている電灯を見上げていた。
最近、学校から帰ってくるといつもこうだ。
階下から母が「晩御飯よ」と声をかけるまで、そうしている。
心はここにない。
どこにも、ない。
電灯が白くちらちらと輝き、瞳を通って、脳内へとたどり着く。
本来なら、人に優しい、目に優しいはずの屋内用蛍光灯の光なのだが、
今のマサヒコには、どこか痛みのようなものを覚えさせる。
「……フゥ」
 マサヒコはゴロン、と後ろにゆっくり倒れた。
電灯だけでなく、天井全体が視界に入ってくる。
天井もまた、白い。
「……アイ先生……ミサキ……」
 小さく、ぽつりとマサヒコは呟いた。
自分にとって、大事な人たちの名前を。
つい先日、失ってしまった者たちの名前を。
68ピンキリ:2005/11/23(水) 03:07:35 ID:Fowr9/WS
 ミサキ、アヤナ、リンコが去ってからの記憶を、マサヒコはよく覚えていない。
どこをどう歩いたのか、気がつけば、アイのマンションの前にずぶ濡れの状態で、二人で立っていた。
雨の冷たさに震えながら、肩を支えあうようにして階段を昇り、アイの部屋へと入った。
「……」
「……」
 無言。
一言も、二人は喋らなかった。喋れなかった。何を喋っていいかわからなかった。
アイがふらふらとバスルームに行き、バスタオルを持って戻ってきた。
バスタオルがマサヒコの前に差し出されたが、その時もアイは黙っていた。
「……あり、がとう……ございます」
 ここで、マサヒコはようやく声を出すことが出来た。
そして同時に驚いた。
自分自身が発した、その声の低さ、小ささに。
「あ……」
 脳が急激に沸騰した。
今日これまでに起こった出来事がコマ送りのようにパ、パッと脳内で再生されていく。
震えはピタリと止まった。
寒気が一気にすっ飛んだ。
ミサキの、アヤナの、リンコの涙。
そして、目の前に立っているアイの、悲痛とも言える表情。
アイもまた、頬を濡らしていた。雨とは違う液体で。
「う、うああああっ!」
 マサヒコは吠えた。
そして、アイに掴みかかった。
両の手をアイの肩に伸ばし、乱暴に床に押し倒そうとした。
「ああ、ああああっ!」
 わからなかった。
温もりが欲しかった。包んで欲しかった。逃げたかった。
滅茶苦茶になりたかった。滅茶苦茶にしたかった。
だけど。
「あ、う、う……?」
 次の瞬間、マサヒコの腕は空を抱えていた。アイが、身を退いたからだ。
「せん、せ……」
 マサヒコはもう一度、手をアイへと伸ばした。今度は、ゆっくりと。
しかし、それは途中で止まった。
「あ、あ、ああ……」
 アイの顔はくしゃくしゃだった。ドロドロだった。
悲しみ、悔い、そして怯え。
「う、うっ……くぅう……」
 マサヒコの目の前で、アイはがくがくと壊れた人形のように首を左右に振り、
声を喉の奥に溜めるようにして、また泣き出した。
69ピンキリ:2005/11/23(水) 03:09:45 ID:Fowr9/WS
「マサヒコォー、お醤油が切れたのよ、ちょっちスーパー行って買ってきてくんない?」
 母の大きな声がマサヒコの耳に届き、回想は中断された。
マサヒコは母に答えずに、ベッドからのっそりと体を起こした。
ジャンパーをハンガーから外し、羽織る。
「……」
 目を瞑ると、あの時の光景が生々しく目蓋の裏に甦ってくる。
考えまい、思い出すまいとしても、どうしてもダメだ。
 あの日、マサヒコはミサキという幼馴染を裏切った。
そして、自分自身の過ちの大きさに打ちのめされ、アイの体に逃避しようとして拒絶された。
あのまま、力ずくでアイを抱いていたら、と思うこともある。
滅茶苦茶に犯し、心の澱みを全て吐き出してしまっていたら。
「……ふぅ」
 マサヒコは部屋のドアを開けると、階段を一段ずつゆっくりと降りた。
「何よ、返事くらいしなさい。お金は後で払うから、とっとと行ってきてよ」
「……うん」
 玄関でスニーカーを掃き、傘を手に取った。
「あ、傘はいらないわよ?もうやんでるから」
「え?」
 玄関のノブに手をかけたところで、母が背中から声をかけた。
「さっきまであんなに降ってたのに……?」
 マサヒコは表に出た。
母の言う通りだった。
空はまだどんよりと曇っているが、雨粒は落ちてきていなかった。
「……」
 雨がやんだことすらもわからなかったのか、と思い、マサヒコは顔を歪めた。
苦笑したつもりだったのだが、上手くいかなかった。
「……じゃ、行ってくるよ」
「ちんたらしてるんじゃないわよ?」
 母の姿と声が玄関の向こう側に消えた。
ここ数日、やたらと母はマサヒコに頼みごとをしてくる。
鋭敏な母のことだ、状況をある程度は知り、あえてマサヒコに色々申し付けているのかもしれない。
ミサキの母から何かしら事情を聞いた可能性もある。
「……」
 マサヒコは首を軽く振った。
そうだとすれば、思い切り怒鳴りつけてほしいと思う。
叱って叱って、叱り倒してくれればいいと思う。
幼馴染の好意を知りながらも、自分の気持ちを伝えることなく、別の女性と交際していた、そんな自分を。
無論、それで傷口がふさがるわけはない。
マサヒコが自分を責める代わりに、他人に叱責してもらったとして、それが何になるのだろう?
それもまた、無責任な逃げでしかない。
マサヒコも、それは十分わかっている。
わかっているのだが。
「……」
 マサヒコは門を出ると、向かいにある家に目をやった。正確には、その二階にある部屋の窓を。
そこは、カーテンがかけられていた。
「……くっ……」
 マサヒコは顔を下に向けた。
そして、逃げるように足早で歩き出した。
 
 ……歩き出したのだが、すぐに立ち止まった。
行く手を、一人の少女が遮ったからだ。
「……出かけるところなの?丁度良かった、訪問する手間が省けたってもんだわ」
 その少女は。
「小久保君……ちょっと話があるんだけど」
 深い紅茶色の髪。
大きなツリ気味の目。
容赦の無い口調。
「わか……た、べ」
「少しつきあいなさい。いいわね」
 その少女は、若田部アヤナだった。
70ピンキリ:2005/11/23(水) 03:11:19 ID:Fowr9/WS
                 ◆                     ◆

 晩秋の風は身を凍えさせる。
身体だけではない。
心も。


 アイは自分の部屋のクッションに腰かけ、
何をするでもなく、灯りのついていない部屋でぼうっとしていた。
最近、大学から帰ってくるといつもこうだ。
ご飯もろくに喉を通らない。浅くしか眠ることが出来ない。
心はここにない。
どこにも、ない。
テレビの上のピエロの形の置時計が、ポロロンと四回音をたてた。
続いて軽快な音楽が鳴り、ピエロがいかにも機械仕掛けという感じで踊り出す。
「……ハァ」
 アイはクッションの上に座ったままの格好で、トスンと横にゆっくり倒れた。
ピエロが真横になり、コミカルなはずの動きが急にギクシャクとしたものに見える。
「……マサヒコ君……ミサキちゃん……」
 小さく、ぽつりとアイは呟いた。
自分にとって、大事な人たちの名前を。
つい先日、裏切ってしまった者たちの名前を。
71ピンキリ:2005/11/23(水) 03:13:24 ID:Fowr9/WS
 ミサキ、アヤナ、リンコが去ってからの出来事を、アイはよく記憶していない。
どこをどう歩いたのか、何時の間にか、アイのマンションの前にずぶ濡れの状態で、二人で立っていた。
雨の冷たさに震えながら、互いを庇いあうようにして階段を昇り、アイの部屋へと入った。
「……」
「……」
 無言。
一言も、二人は喋らなかった。喋れなかった。何を喋っていいかわからなかった。
アイはふらふらとバスルームに行き、バスタオルを取り出し、マサヒコに差し出した。
マサヒコは受け取らなかった。ただ、玄関で服から水を滴らせて立っていた。
「……あり、がとう……ございます」
 ここで、マサヒコはようやく言葉を発した。
アイは驚いた。
その声はあまりに低くて弱く、過去に一度もアイが聞いたことのないものだった。
背筋が急激に氷結した。
今日これまでに起こった出来事がコマ送りのようにパ、パッと脳内で再生されていく。
震えがより酷くなった。
周囲の空間が凍りついたかのように思えた。
ミサキの、アヤナの、リンコの涙。
そして、目の前に立っているマサヒコの、悲愴とも言える表情。
マサヒコもまた、頬を濡らしていた。雨とは違う液体で。
「う、うああああっ!」
 マサヒコが吠えた。
そして、掴みかかってきた。
両の手がこちらに伸ばされてきた。
その動きは勢いがあったはずなのだが、アイにはビデオのスローモーションのようにゆっくりとしたものに見えた。
「いや、ああああっ!」
 わからなかった。
怖かった。恐ろしかった。逃げたかった。
無茶苦茶にされると思った。無茶苦茶にされたくないと思った。
そして。
「あ、あ、あ……?」
 次の瞬間、アイの床に尻餅をついていた。
思い切り、身を退いたからだ。
「マサ、ヒ……」
 マサヒコがもう一度、手をアイへと伸ばしてきた。今度は、ゆっくりと。
だけど、それは途中で止まった。
「あ、あ、ああ……」
 マサヒコの顔はくしゃくしゃだった。ドロドロだった。
悲しみ、悔い、自棄。
「う、うっ……くぁあ……」
 アイの目前で、マサヒコはペタンと力無くしゃがみ込み、
声を食いしばった歯の裏で止めるようにして、また泣き出した。
72ピンキリ:2005/11/23(水) 03:15:46 ID:Fowr9/WS
“ピンポーン、ピンポーン”
 玄関のチャイムのけたたましい音がアイの耳に届き、回想は中断された。
アイはそっと体を起こした。
時計は四時二十分辺りを指していた。
「……」
 目を瞑ると、あの時の光景が生々しく目蓋の裏に甦ってくる。
考えまい、思い出すまいとしても、どうしてもダメだ。
 あの日、アイはミサキという大事な年下の友達を傷つけた。
そして、自分が犯した過ちの大きさに慄き、同時にマサヒコを恐れ、拒絶した。
あのまま、マサヒコに抱かれていたら、と思うこともある。
マサヒコの破滅的な性欲を受け入れ、それで終わりに出来ていたら。
「……ふぅ」
 アイは立ち上がると、力無い足取りで玄関へと向かった。
ここのところ、訪問者は新聞の勧誘や宅配便以外に誰も無い。
“ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン”
「……何だろう」
 アイはノブに指をかけて、少し躊躇い、一度腕を引いた。
マサヒコではないか、と思ったからだ。
「まさか……」
 あれ以来、マサヒコとは会っていない。
電話も、メールもしていない。
それ以前に、怖くて携帯電話を手に取ることが出来ない。
“ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン”
 チャイムはしつこいくらいに何度も何度も鳴り響く。
アイは震える手で再びノブを握った。
その心の奥には、『マサヒコはこんなに執拗にチャイムを鳴らすような人間じゃない』という、
逃げにも似た思い、身勝手な解釈があった。
「……」
 ガチャリ、という音をたて、玄関のドアが開いていく。
アイは、腕を動かしながら、目を瞑った。
その向こうでチャイムを鳴らしていた人物が誰か、ここまできて確かめることが怖かったのだ。
もし、マサヒコだったらと思うと、怖かったのだ。
会いたいけど、会えない。一度拒んでしまった自分は、会うことは出来ない。
「は……い、濱中です、け……」
 最後まで、アイは喋れなかった。
バァン、と勢いよくドアを引っ張られたからだ。
とと、という感じに体が前のめりになり、アイは二歩程、宙を踏んだ。
「え、え、ええ?」
 アイは体勢を立て直すと、顔をあげた。
そして、そこに立っている人間を見た。

「アンタねぇ、チャイムが聞こえたんなら、すぐに出なさい」
 その人物は。
「まったく……。アイ、元気にしてた?」
 腰まで届く長い髪。
眼鏡の奥で輝く切れ長の目。
遠慮の無い口調。
「せん……ぱ、い」
「元気に……って、そんなわけ、ないか」
 その人物は、中村リョーコだった。
73ピンキリ:2005/11/23(水) 03:16:55 ID:Fowr9/WS
                 ◆                     ◆

 晩秋の夕陽は想いを煽る。
想いだけではない。
悩みも。


 ミサキはバスの最後尾の椅子に座り、
後ろへと通り過ぎていく街の景色を、ただぼうっと見ていた。
手の中の文庫本は、バスに乗ってから一度もまだ開かれていない。
ただ持っているだけ、読もうという気になれない。
心はここにない。
どこにも、ない。
“……次は、コミュニティセンター前、コミュニティセンター前、バスを降りられる方はボタンを……”
 バスはキキ、とバス亭の前で止まり、数人の乗降があった後、また発車する。
「……ハァ」
 ミサキはコトン、と窓に顔を預けた。
バスの振動に合わせ、顔が揺れ、視界の中の風景も小刻みに震える。
「……マサ君……アイ先生……」
 小さく、ぽつりとミサキは呟いた。
自分にとって、大事な人たちの名前を。
つい先日、背を向けてしまった者たちの名前を。
74ピンキリ:2005/11/23(水) 03:19:00 ID:Fowr9/WS
 マサヒコとアイの前から逃げ出した直後の記憶が、ミサキには無い。
気づけば、駅の裏の小さな公園で、ずぶ濡れの状態でアヤナに抱き締められていた。
背中に感じる雨の冷たさ、顔と胸に感じるアヤナの体の温かさ。
後から追いついてきたリンコが、どこで手に入れてきたのか、折り畳みの傘を開いてそっとさしてくれた。
「……」
「……」
「……」
 無言。
一言も、三人は喋らなかった。喋れなかった。何を喋っていいかわからなかった。
小さな折り畳み傘に、ミサキを中心に三人が収まり、ただ黙って歩き、一時間程かけてアヤナの家に着いた。
「……シャワー、浴びてきなさいよ」
 最初に口を開いたのはアヤナだった。
ミサキは首を横に振った。
びしょ濡れになっているのはミサキだけではない、アヤナも、リンコもそうなのだ。
ここはアヤナの家であるから、一番最初に入る権利はアヤナにあるはずだった。
「……バカ言わないで。あなたが、一番冷えてるじゃない……」
 目の前に立っているアヤナとリンコの、沈痛とも言える表情。
二人ともまた、頬を濡らしていた。雨とは違う液体で。
「ほら、ミサキちゃん……」
 二人に押し込められるようにして、ミサキはバスルームへ入った。
シャワーの栓を捻り、熱い、熱い湯を全身に浴びた。
雨が洗い流され、体の表面が温かくなっていき、それに伴い、足から力が抜けていった。
「ミサキちゃん……」
「え?」
 へたり込みそうになった時、不意に背後から声をかけられ、ミサキは振り向いた。
バスルームの入り口、そこに自分と同じように一糸まとわぬ姿で、リンコが立っていた。
そのすぐ後ろにはアヤナも。
「やっぱり……一緒に入ろ?」
 ミサキは全身がカッと熱くなるのがわかった。 
友達の裸を見たからではない。自分の裸を見られたからでもない。
マサヒコとアイの二人に会った時とはまた別の感情が、体の奥から駆け上っていった。
「……ね?」
 リンコは近寄ってくると、この小さい体のどこにこんな力があるのかと思えるくらい、ガシッと抱きついてきた。
「ね、ミサキちゃん……」
「リンちゃん……」
 そして、ミサキとリンコを覆うように、アヤナが手を回してきた。
「あ、あ、ああ……」
 二人とも顔はくしゃくしゃだった。ドロドロだった。
やり切れなさ、切なさ、言い様の無い辛さ。
「う、うっ……くぁあ……あ、あ、ああ!」
 三人は抱き締めあったまま、声を振り絞って、また泣き出した。
75ピンキリ:2005/11/23(水) 03:21:15 ID:Fowr9/WS
“……次は、東が丘三丁目、東が丘三丁目、バスを降りられる方はボタンを……”
 降りるべきバス亭の案内が耳に入り、回想は中断された。
ミサキは定期券を取り出すと、『次、降ります』のボタンを押し、鞄を膝の上に乗せた。
「……」
 目を瞑ると、あの時の光景が生々しく目蓋の裏に甦ってくる。
考えまい、思い出すまいとしても、どうしてもダメだ。
 あの日、ミサキはマサヒコという想い人の前から逃げ出した。
動かしがたい現実をつきつけられ、全てがわからなくなった。どうでもよくなった。
もし、マサヒコを好きにならなかったら、ただの幼馴染のままだったらと思うこともある。
普通の異性の友達として付き合えていたのなら。
「……ふぅ」
 ミサキは席を立つと、、吊り革を伝うようにバスの昇降口へと向かった。
ここで降りる乗客は、そう多くは無い。
“東が丘三丁目、東が丘三丁目、降りられる方は、足元にご注意を……”
 ミサキは定期券を運転手に見せて、バスを降りた。
西の空はまだ太陽の影響下にあるが、東の空はすでに薄暗くなっている。
「……」
 ミサキはバス亭に降り立つと、キョロキョロと周囲を見回した。
それは、癖だ。高校に入ってからの。
バス亭の前で、同じく帰宅途中のマサヒコとばったり会うことが何度かあったのだ。
もっとも、今はその可能性はほぼゼロと言っていい。
何故なら、マサヒコに会うのが怖い、という理由で、
ミサキが意図的に一本、乗るバスを遅らせているからだ。
だがそれでも、ミサキは癖で周囲を確かめてしまう。
「……私は……」
 マサヒコに会いたいのか、会いたくないのか。それすらもよくわからない。
会おうと思えば、実際すぐに会える。
何と言っても、家が向かいにあるのだ。徹底的に避ける方が難しいくらいだ。
「は……ぁ……」
 軽くため息を吐き、ミサキは歩き出した。
と、その時、不意に後ろから肩を叩かれた。
「え、え、ええ?」
 ミサキは驚き、歩みを止めた。
そして、ゆっくりと振り向いた。

「おかえり、ミサキちゃん」
 そこにいたのは。
「遅かったね……ちょっと、待っちゃった」
 眼鏡の向こう側の、くりくりとした大きな目。
小学校高学年と身間違えられても不思議の無い童顔。
可愛らしい、ほわわんとした声。
「リン……ちゃん」
「……ね、ミサキちゃん、ちょっと、時間ある?」
 それは、的山リンコだった。
76ピンキリ:2005/11/23(水) 03:22:39 ID:Fowr9/WS
                 ◆                     ◆

 晩秋の星は語りかけてくる。
逃げるな、と。

「そこの公園まで、ね。小久保君に聞きたいことがあるの」
「……俺、に?」




 晩秋の星は語りかけてくる。
向き合え、と。

「入ってもいい?話、したくてさ」
「私に、ですか……?」




 晩秋の星は語りかけてくる。
乗り越えろ、と。

「近くの喫茶店でいいから、お話しない?」
「え、う、うん……」




 晩秋の星は語りかけてくる。

「小久保君、あなた……天野さんをどうするの?」




 晩秋の星は語りかけてくる。

「アイ、あんた……マサのこと、どれくらい好きなの?」




 晩秋の星は語りかけてくる。

「ミサキちゃん、ミサキちゃんは……小久保君のこと、まだ想ってる?」







 晩秋の星は語りかけてくる。

 あなたは、誰を愛してるのか、と。
77ピンキリ:2005/11/23(水) 03:24:40 ID:Fowr9/WS
今回はここまでです。
書いてて、これでええんかいなと何度か思いましたが(特にミサキ、アヤナ、リンコ辺り)、今更引き返すことも出来ず…。
出来れば次回、マサヒコ、アイ、ミサキに決着をつけさせたいと思います。
で、マサヒコとアイのセクース(エロが少なくて本当に申し訳ありません)、
そしてラストへという流れになります。二話、下手すりゃ三話分。
ラストシーンはぶっちゃけ第一話を書く前からどんなのにするか決まってましたんで、
それに向かって間を埋めてきゃいいんですが、どうにもシリアス展開は上手く進めることが出来ません。
以前、長編シリアスは向いてないというレスを貰いましたが、実際その通りだと痛感している次第です。
これが終わったら、もっと短い、軽いノリでオバカな感じのエロ話を書きたいと思います。

長々と自分語りすみません。

では、また。
78雷電:2005/11/23(水) 03:31:27 ID:FZTWRkBV
先程はどうも
知られたくない、知りたくない、二つの思いは交差するが、それは叶わず





誰を主観に見ても共鳴する部分があり特にマサヒコに共感しました。傷つけたく無い、しかし悲しさを受け止めてもらいたい。そして自己嫌悪
純粋に先が気になりました。やはりGJ!!
79名無しさん@ピンキー:2005/11/23(水) 03:59:06 ID:Cx2YpKVT
ピンキリ氏…長い。しかしGJ!!文章がとても上手で、続きを読みたくなりました!続き期待してます!
雷電氏もGJ!要ハサミ61
80名無しさん@ピンキー:2005/11/23(水) 20:54:46 ID:oKdew1qY
>幼馴染の好意を知りながらも、自分の気持ちを伝えることなく、別の女性と交際していた、そんな自分を。

これって別にマサヒコがそんなに責められることではないことないですか?
81名無しさん@ピンキー:2005/11/23(水) 22:08:48 ID:FZTWRkBV
悪くはないが、つらいと思うぞ。
傷つけようとして傷つけた訳じゃないし。見られた事にたいして悔やんだり
82名無しさん@ピンキー:2005/11/23(水) 22:48:55 ID:SJzEJSit
んー、俺も少し「?」と思ったかな
でもそこらへんの展開の甘さは許容範囲内でしょ
83名無しさん@ピンキー :2005/11/24(木) 00:18:09 ID:KvdXKWND
保管庫更新乙です>古田氏
改めてここの作家陣の充実ぶりに感謝だぜ。初代スレからフル回転の郭神、フラっと好作品を投下するベテラン・ドミンゴ神。
そしてキッチリ仕事をしてくれるローテーション投手の518神、ピンキリ神。
ここ最近ではもう一人のエースと称したいほどの大活躍のトマソン神に中堅アカボシ神
若手乖離神に新人弱味☆神にクロム神に雷電神。

ただ最近ご無沙汰の新参者神、サブロー神、ヤギヒロシ神、セリカ神・・・
そして住人の間ではいまだ伝説トモコト神にミセリ神、彼らにもGJ&感謝をしたい。
84トマソン:2005/11/24(木) 02:07:43 ID:QnxsRDuf

トマソンです。
>30-35 のさらに続き。

「アキの苦手克服」二晩目です。

では投下。
85トマソン:2005/11/24(木) 02:09:46 ID:QnxsRDuf

 次の日の放課後。やはりシンジとアキは、矢野邸のアキの部屋で向き合っていた。
 それぞれにシャワーを済ませ、準備は万全だ。
「おうちの人は今日も遅いの?」
「明日までは、両親も遅くなるんですけど……明後日からは、普通になるみたいです」
「そっか、明後日からは場所も考えなきゃね。……ところで」
 前日はパイズリで抜いてはもらったものの、下半身への愛撫を拒否され、少々惜しい
思いをしたシンジである。
「……はい……あの、下半身なんですけど……その……」
 アキも、自分がシンジにオアズケを食わせたことは承知している。だからといって、
何もかも許す勇気はやはりない。
「……アキちゃん。俺はやっぱり、君の下半身も楽しみたい。もちろん、俺の欲を言え
ば、全部脱いで欲しい。でも、無理をすることはない」
「はい……今日は、スカートを……脱ぎます。でもその代わり、その……ブルマを……
穿かせてください……」
 アキにしてみれば、羞恥心と冒険心の許す限りのぎりぎりの選択だ。が、シンジに
してみれば、結構ツボだったりして。
 ごくっ。
 シンジの生唾が、何よりも雄弁に答えを物語る。アキも喉の動きに気付き、いぶかし
むような、からかうような視線をシンジに向けた。
「やっぱり、男の人って、ブルマが好きなんですか? 実はもう下に穿いてるんです」
「あ、ああ、まあね……」
 シンジの脳内に、体育の時間に見かけたアキのブルマ姿が蘇る。今日はそれをかぶり
つきで楽しませてもらえるのだ。
 だが、アキにはもう少し頼みがあった。
「でもあの……脚は触ってもらってもいいですが……その……アソコは……」
シンジは残念そうな顔になった。それはそうだ。ようやく下半身に触れられると思った
のに、そりゃないぜ不二子ちゃん、と頭の中でルパン三世がしゃべったりして。
「触っちゃ……駄目かい?」
 アキは真っ赤になった。一晩悩みに悩んで、どこまで許せるか、考え続けた末の願い
なのだ。
「……ごめんなさい。昨夜から、ずっと考えていたんですけど……」
 シンジも、アキの躊躇いを理解しないではない。アキと一緒に、一歩づつ進んでいけ
ばいい、それは夕べも考えたことだ。むっちりと締まった少女の体を前に、そんな忍耐
強い考えはともすれば吹き飛びそうだったが……ここは我慢だ。それに、こちらから
頼みたいこともある。
「うん……残念だけど、分かったよ」
「……ありがとうございます」
「それで、特訓のほうなんだけど……今日は……その……」
「……お兄さん?」
 シンジはためらった。ブルマ越しに秘奥を触れられるのさえ躊躇っている目の前の少
女に、こんな欲望をぶつけていいのだろうか? だが、体の芯から湧き出る欲望が彼を
突き動かした。
「……嘗めてくれないか」

 アキははっと口を手で押さえた。
 覚悟はしていた。いつかは挑戦しなければならない。男のアレに慣れたい、焼きリン
ゴを平気で食べられるようになりたい、という目的を考えれば、これこそ最も有効な
特訓である。そんなことはアキも重々分かっている。
 しかし……夕べは乳房に挟むのがやっとだった、あのグロテスクな男性器を、自分の
口に受け入れられるだろうか?
 シンジが、逡巡するアキの背中を軽く押す。
「案ずるより生むが易し、というからね。とにかく、試してみよう」
「は、はい……」
86トマソン:2005/11/24(木) 02:10:58 ID:QnxsRDuf

 ゆうべと同じように、シンジは服を脱ぐ。アキもまた、恥ずかしそうにブラウスを
脱ぎ、ブラジャーを外した。はちきれそうな胸を片腕で隠し、もう一方の手を腰に伸ば
したところで、そっとシンジの手がアキの手を止めた。
「……お兄さん?」
「アキちゃん……俺に外させてくれ」
 シンジの震える指がそっとスカートのホックを外し、ジーッとファスナーを下げると、
アキのスカートがストンと床に落ちた。
「あ……」
 自分で脱いだのではなく、男性に脱がされた。羞恥に顔を赤らめながらも。アキは
その事実に、なんとなく自分が責任を逃れたような気がしていた。
(……我ながら、女ってずるいな……自分で持ちかけたことなのに……)
 そんなことを考えながら立ったままのアキの姿は、腕で豊かな隆起を隠してはいるが
上半身は全くの裸で、真っ白な肌を覆うものは何もない。下半身もまた、すらりと伸び
た肉感的な脚がすっかり丸見えで、腰の周りを紺色のブルマが隠しているのみだった。
それとて、ぴったりと体に張りつき、豊かな肉付きの体のラインをシンジに晒していた。

 立ちすくむアキを、嘗めるような視線で見つめるシンジ。喉がカラカラだ。ごくりと、
もう一度生唾を飲み込む。
 アキは全身にまとわりつくシンジの視線をはっきり感じていた。
「……そんなに、見ないでください……」
 恥ずかしさに身じろぎし、少し体を回して横を向いてしまった。
 その言葉にシンジもはっと我に返った。アキの今の姿もいいが……これからもっと
エッチことをするのだ。
「アキちゃん……座って」
「はい……」
 アキが座ると、再び目の前にシンジの一物が突き出された。
(あれ……)
 アキは意外といっては変だが、さほどの嫌悪は感じなかった。グロテスクで淫靡な
形だとは思うのだが、一度は自分の乳房でイカせたことで、いくらかでも、それを支配
したような気がする。
 アキはおずおずと手を伸ばした。片腕は胸を隠したままだが、その羞恥をたたえた仕
種がまた、シンジには堪らない眺めだった。
「うっ……」
 そっと少女の手がそれに触れ、半勃ちだったシンジのそれが、再び充血を増していく。
「さあ……舌を出して、それに触れてごらん」
「は……はい……」
 嘗めるとなるとやはりためらわれた。だが、これを克服できれば焼きリンゴも何も
へっちゃらだ。アキは自分に言い聞かせ、そっと舌を伸ばした。

87トマソン:2005/11/24(木) 02:12:50 ID:QnxsRDuf

「うっ……」
 柔らかく暖かいアキの舌が、シンジの肉棒の側面を軽くつついた。まだためらいが
あるようで、少女の舌はちょこんと触れては引っ込み、べつのところに触れては去って
いく。
(……やっぱり、まだ好きにはなれないけど……お兄さんが喜んでくれるなら……コレ
くらいなら、我慢できるかも……)
 そんなことを繰り返していくうちに、シンジのそれは完全に怒張し、血管を浮かび
上がらせていった。

「おうっ……アキちゃん……大丈夫?」
「……はい……思ったほど、ひどくないです……あの、お兄さん、男の人はどこが気持
ち持ちいいんですか?」
 アキを気遣うシンジだったが、アキは好奇心のほうが先に立っている様子である。
これなら少し注文をつけてもよさそうだ。
「そうだね、下側の真ん中に、一本筋が走っているだろ? それは裏筋って言って、
スポットの一つ……ううっ!」
 それまでは、ツンツンとつつくのがやっとだったアキの舌が、今教わったばかりの
裏筋をそっとなぞり、たまらずシンジは身を震わせた。
「うわあ……そんなにイイんですか……」
「……はぁ、びっくりしたよ……」
「うふふ……恥ずかしいけど、お兄さんに感じてもらえると、なんだか嬉しい……」
 目の前の少女にフェラチオの実技指導をしている。その事実が、またシンジの興奮を
掻き立てた。
「他にはどんなところが?」
「じゃあ、そのエラを張っている段差。それはカリといって、その段の下の部分は、
昨日も触ってもらったけどこれも、うあっ!」
 アキの舌がカリの段差を這い、またしてもシンジの体がピンと反った。
「あ、アキちゃん……すごいよ……上手だ……」
「変なこと、言わないでください……初めてなんだから……」
 目の前の男性に気持ちよくなってもらいたい。女の子の初々しい愛撫に応えたい。
 お互いを気遣うその思いが、どんなテクニックよりも有効な触媒であることを、若い
二人はまだ知らなかった。
「あとは、亀頭は全体が弱点だけど、特に先端の割れ目は……うおおっ!」
 アキの舌が亀頭を舐り、先端を軽くつついた。
「う、ああっ、アキちゃん、ちょっと待って! こ、このままじゃ、あっという間に
出ちゃうよ……」
「あ……そんなに……どうすれば、いいですか」
「次は、その……キンタマの袋を……嘗めてくれないか……」
「は、はい……」
 ぶら下がったシワだらけの袋を、少女の舌が這い回る。肉棒を刺激されるのとはまた
違う、ねっとりした刺激に、シンジの快感はゆっくりと上昇した。
「ここも、感じるスポットなんですか?」
「う、うん。割れ目やカリほど鋭くないけど、ゆっくりとした逃れようがない上昇って
感じかな。気持ちいいよ、アキちゃん……」
88トマソン:2005/11/24(木) 02:16:27 ID:QnxsRDuf

 多少ゆとりが出来たところで、シンジは自分も攻めたくなった。そっとアキの乳房に
手を伸ばそうとしたが、アキの体は前かがみでシンジの股間に顔をうずめているとあっ
て、十分に手が届かない。
「アキちゃん……ベッドに寝てくれないか?」
 玉袋に舌を這わせていたアキが、顔をあげた。
「え……でも……」
「アキちゃん……アキちゃんにも、気持ちよくなってもらいたいんだ」
「そんな、お兄さん……気にしないで……」
「というか、俺がアキちゃんの脚を触りたいんだ」
 とうとう本音が出た。まあ男子として当然の願望ではある。
「……はい……」
 おずおずとアキはベッドに横たわった。ブルマのみを身に着け、恥ずかしそうに胸を
腕で隠す少女の肢体に、シンジはまたしても生唾を飲み込む。
 何もかも剥ぎ取って俺のモノにしたい。そんな欲望がまたしても鎌口をもたげたが
必死に打ち消した。今日はフェラチオの特訓なのだ。シンジはアキの頭の上に膝をつき、
優しく体の向きを上下逆にしてのしかかる。
「あっ……」
 アキの顔の前にシンジの反り返った一物が突き出された。同時に、シンジの眼前には
アキの健康的な太腿と肉感的な腰つきが、かぶりつきで広がった。
「あうっ……お兄さん、そこは……」」
 荒い息をつくシンジの吐息がアキの下腹部にかかり、アキはぶるっと身を震わせた。
「分かってる。ブルマには触らないよ……さあ……また、嘗めてごらん」
「ああ……」
 下半身を至近距離から見られている。羞恥に身を固くしつつ、アキは舌を伸ばした。
 この体勢だと、普通に舌を出せば裏筋だ。シンジはそこを這い回るアキの舌に、ぴく
ぴくと体を震わせた。
(うお……よし、こっちも……)
 シンジは目の前にあるむっちりした白い太腿に手を伸ばし、そっと触れた。すべすべ
の手触りを楽しみ、内側を撫で回す。
「んーっ……」
 舌を伸ばした少女の口から、くぐもった声がする。太腿がもじもじと身じろぎし、既
にぴっちりと閉じた脚をさらに閉じ合わせようと力が入るが、もう内側に滑り込んでい
たシンジの指はそのまま残った。
 円を描くように愛撫し、そっと太腿の付け根へ撫で上げては、また膝近くへ戻す。
同時に太腿にキスの雨を降らせると、少女の脚がいやいやをするようにもがいた。
 閉じられた脚の間に舌を割り込ませて、付け根のほうへ向けてペロッと滑らせてみる
と、アキの体がピクンと跳ね上がった。
(なんて可愛い反応だ……)
 体育の時間に彼女を見て、こうすることを妄想したこともあった。健康的で敏感で
蠱惑的な太腿が、まさに今、俺の愛撫を受け止め、なすがままになっている。
 シンジの興奮はさらに高まった。

89トマソン:2005/11/24(木) 02:18:19 ID:QnxsRDuf

 アキもまた、太腿を這い回る愛撫に、官能が高まっていく。昨日は触れられるだけで
泣き出してしまったところだが、今日は……。
 男の指と唇と舌が、太腿を蹂躙していくのがはっきり分かる。アキの股間がジュンと
熱くなった。
(い、いけない……快感に流されたら……何もかも……)
 アキの中に、全てを捧げてもいいかも、という考えが首をもたげるが、やはりまだ
それは怖い。
(……それなら……反撃しなきゃ)
 かくなる上は、自分への愛撫がおろそかになるほどに、シンジを満足させなければ
ならない。アキは舌を急所へ伸ばした。
「ううっ……」
 シンジの情けない声が響いた。アキの舌が、今度はカリを攻めはじめたのだ。段差を
撫でまわす柔らかく暖かい少女の舌に、たまらずシンジの男根の先端に、わずかに透明
な汁がにじみ出た。
「アキちゃん……口にしゃぶってくれないか……」
 荒い息をつきながら、シンジが一旦舌を収め、アキに注文を出す。
「えっ……でも……」
「アキちゃん……頼む……俺を満足させてくれ……」
「ああ……はい……」
 合意を取り付けたシンジが身を下にずらすと、先端がアキの口の辺りに来た。

 アキは目を閉じた。舌を出して嘗めることは出来たが、咥えることが自分に出来るか?
 目の前に突き出された、このグロテスクな肉棒を?
(『案ずるより生むが易し、というからね』)
 先刻のシンジのセリフが脳裏に蘇った。
(……えい!)
 アキはぱくんとシンジのそれにしゃぶりついた。
「うおっ……いい子だ、アキちゃん……」
 男根を暖かく包まれたまま、シンジは待った。
 アキは肉棒を咥えたはものの、そのまま体を固くしていた。シンジは硬直したアキの
体をそっと抱きしめる。やがて緊張が解けたのか、アキの体の硬直がふっと溶け、一物
を受け入れたままの口が半開きになり、吐息が漏れた。
「ああ……」
(出来た……私の口の中に、シンジさんが……ちょっと臭いけど……)
「いい子だ、アキちゃん……入る分だけでいいから、できるだけ全体を口に含んで、先
端を舌でなぞってみて……」
 言われるままに、頬張れるだけほおばり、口腔に受け入れたそれを慈しむアキの舌に、
シンジは絶頂に近づいていく。
「おおおっ……そのまま……もう、イキそうだ……」

90トマソン:2005/11/24(木) 02:20:06 ID:QnxsRDuf

 シンジは股間から全身に流れる快感に身を任せつつ、アキの頭の方に向けていた顔を
元の向きに戻した。そこには……。
(あ……)
 力が抜けたためか、アキの両脚はわずかに開いていた。太腿に挟まれたところ、ブル
マの幅が最も狭いところは、湿ってかすかに色を変えていた。
 その両側には、散々太腿をもがいたからだろうか、紺色のブルマの裾から、白い布地
がちらりと覗いていた。のみならず、そのまた裾からはみ出しているこれは、髪の毛よ
り少し色が濃い、この縮れた毛は……。
 はみ出したショーツと恥毛を目にして、何かがプチンと切れた。

 シンジは、目の前にあるアキの股間に顔を埋めた。
 その鼻腔を淫靡な匂いがくすぐる。愛液の匂いなのか、処女の秘奥の匂いなのか。
シンジはたまらずそこに鼻をすりつけてクンクンと匂いを嗅ぎ、陶然となった。
 ちょうど少女の秘裂のあたりをシンジの鼻がこすり、アキの体がぶるっと震えた。
「むぐ!」
 たまらずアキが舌をたたむと、その動きがちょうど、シンジの先端を強くなぞった。
「おおおうっ……」
 シンジの体が、アキの腰を抱いたまま硬直した。少女の口に突き込まれた、熱く燃え
る男のシンボルが、断末魔のように蠢動する。
「むぐーっ……」
 アキのくぐもった声が響く。その口のなかで、男の精が弾けた。
91トマソン:2005/11/24(木) 02:22:16 ID:QnxsRDuf

「ううっ……」
 アキが顔を横にそむけると、シンジの一物がずるりと口から抜けた。ピンク色の唇か
ら、粘っこい白濁した液体が垂れ、シーツを汚した。
 アキはシーツに垂れた精液を呆然と眺めた。
(私の……口の中に……あれが……)

 シンジはのろのろと体を起こした。
「はぁ、はぁ……アキちゃん?」
 アキはシンジの言葉にはっと我に帰ると、アキは隣の洗面所に飛んでいってうがいを
済ませ、戻ってきては慌ててティッシュでシーツを掃除した。

「アキちゃん……ごめん、ブルマに触っちゃったね」
「お兄さん……それも約束違反だし……いきなり、口の中に出すなんてひどいです」
 口の中に放出された生臭い液体のことを思い出し、アキは顔をしかめた。
「その……ごめん、あんまり素敵だったから止まらなくて……」 
 アキも女の子。男性に素敵と言われて悪い気はしない。
「ん、もう……」
 二人は服装を整えた。

「それで、どう? また少し、慣れたかな?」
「ええ……咥えられるかどうか、自信なかったけど……」
「よく出来たね、上手だったよ……本当に、気持ちよかった……」
「うふ、そういってくれると嬉しいです……でも、飲めなくて、ごめんなさい」
「そんな、謝るのはこっちだし……それに、あれを口の中で受け止めたんだから、シー
フードも焼きリンゴももう大丈夫だろ?」
 思わずシンジの口が滑った。そんなことを言って、この関係が終わってしまったら、
一番後悔するのはシンジに決まっているではないか。
「多分、食べられると思うけど……でももっと、男性に慣れたいんです……」
 幸いにも、アキも止めたくはないらしい。上目遣いにシンジを見つめ、さらなる特訓
をと望むアキ。もちろん、シンジに否やはない。
「喜んで。……また明日頑張ろうね、アキちゃん」
「はい……あれを飲めるくらいまで、付き合ってくださいね」

(本当は……一生、付き合ってもらいたいかも……)
 シンジが矢野邸を辞したあと、そんなことを考えながら、熱くほてった体をこらえて
シャワーを浴びるアキであった。
92トマソン:2005/11/24(木) 02:23:23 ID:QnxsRDuf

以上。
「アキの苦手克服」二晩目でした。

 フェラのはずが、ブルマつき69かな、これは。
でも69というには、シンジの攻めが甘いなあ。

 三晩目はパンツあり素股で行ってみようかと思います。
まあそのうちに。気長にお待ちください。




93名無しさん@ピンキー:2005/11/24(木) 02:27:07 ID:eszVzcV2
何てスレだ…GJとしか言えんよ…
94名無しさん@ピンキー:2005/11/24(木) 02:52:41 ID:5IlpVNd5
トマソン氏素晴らしくGJ!エロカワイイよアキ
95名無しさん@ピンキー:2005/11/24(木) 04:59:19 ID:lfIjwARm
GJ!!
トマソン氏エロいよトマソン氏…(*´д`)ハァハァ
ファーストキスよりファーストフェラの方が先ってのがまたイイ!!このまま前より先にアナル処女喪失ってことになると
全ての順番を間違えまくっているカッポーになりますなwだがそれを期待したい!!
96名無しさん@ピンキー:2005/11/24(木) 14:50:46 ID:A2mbaH2r
トマソン氏GJでした
最高です、それ以外に何も言うことはありません
次も期待しております


そして、新人雷電氏も乙でした
これからも頑張って下さい
97雷電:2005/11/25(金) 00:27:32 ID:uPlf3+dg
長くなりそうなのでまず第一部です
主役はカズヤです
まだ序盤なのでエロはないです
98雷電:2005/11/25(金) 00:28:23 ID:uPlf3+dg
雪が桜の花びらのように舞う
同じ学校の制服、腰にまでかかる髪。少年はその美しさに見とれる





「ねぇ、カズヤ聞いてる?」
「……んっ?今岡か」
「今岡か…、じゃないわよ、学食行くよ!」
「悪い、シンジと行ってくれ」
「…どうしたの?」
「食欲がねぇんだよ」
「ふ〜ん」
今岡は気になりながらもカズヤのもとから去っていく
周りのクラスメイトもエロテロリストが静かな事に不安がっていた
昼休み恒例の今岡へのセクハラトーク、そして十連コンボ。しかし今日はその片鱗を見せる事もなく黙って机に座り続けていた
99雷電:2005/11/25(金) 00:29:40 ID:uPlf3+dg
放課後になり、皆帰り支度をして教室を出る
「カズヤどうした?」
シンジと今岡が机から動かないカズヤを心配して話かける





「えっ?」
「もう放課後だぞ」
「そうか…」
「カズヤどうしたの?」
「別に」
明らかにいつもの元気は感じられない
「カズヤ…」
心配するシンジに今岡も同調する
空白の時間が続き、カズヤが口を開く
「出会ったんだ、雪の中綺麗な髪をゆらめかせ学校の中に入って行く美少女を」
「……ハッ?」
「……エッ?」
「俺は見とれ、そこから動けずにいるんだ!」
シンジと今岡は顔を見合わす
100雷電:2005/11/25(金) 00:31:07 ID:uPlf3+dg
「その子を思い出すと…」
カズヤは遠い目をして窓を見つめる





「恋かな?」
「恋だろ」
「変態が恋?」
「変態でも恋はするだろ」「カズヤだよ!?」
「一応人だからさ」
二人は好き勝手に話すがカズヤは視線を動かさない
流石に今岡は相手が気になりカズヤに聞く
「誰なの?」
「解らない…」
「同学年?」
「……」
「何も解らないの?見つけようがないじゃない」
「茶色の髪が腰まで…それが印象的だった」
「茶色で長い髪か」
「そして今岡より可愛か…ゴブァ!」
言葉の途中でなぜかカズヤは倒れこんでいた
101雷電:2005/11/25(金) 00:31:59 ID:uPlf3+dg
「い、いまお…」
「な〜に城島君?」
カズヤを尻目に笑顔を向ける今岡にシンジは恐怖を覚えた





「でも私達で探すのは難しいわね」
「小宮山先生とかに聞いてみるか?」
「そうね、担当してるクラスにいるかも」
「そうだな、カズヤはそれでいいか?」
「俺は見てるだけでいいんだ、別に付き合……」
「城島君、小宮山先生の所に行こう」
「カズヤ何か言ってるぞ」
「気にしないの」
そう言い残して二人は小宮山の元へ向かう
「だから俺は…って話しを聞けよ!」
それに気付いたカズヤは走って二人を追いかけていった
102雷電:2005/11/25(金) 00:33:16 ID:uPlf3+dg
「あら三人で何の用?」
白い白衣を来た女性が一人一人の顔を見て聞く





「先生が担当しているクラスで茶色の長い髪の女の子はいますか?」
今岡が聞く
「茶色で長い髪…その子がどうしたの?」
「いえ少しありまして」
「駄目よ今岡さん」
「はい?」
「彼氏が寝とられたからって」
「違います!」
「そうなの」
「ったく、知ってるんですか!知らないんですか!」
「茶色で長い髪、多分知ってるわよ」
三人は小宮山の発言に驚いた
「ここで待ってたら会えるわよ」
その言葉と一緒化学室のドアが開き一人の女性が入ってくる
103雷電:2005/11/25(金) 00:35:51 ID:uPlf3+dg
まだ当たり障りない序盤なので。ヒロインはバレバレだと思いますが…。本題は次回からですので。カズヤの活躍をお待ちください
104名無しさん@ピンキー:2005/11/25(金) 00:48:02 ID:eCTH2+yA
>雷電氏
ほぼリアルタイムでした、乙&GJ!
次もガンガってくださいよ!

>トマソン氏
いやーもう最高!
改めてそのうまさエロさに脱帽ですわ!

>弱味☆氏
正座して待ってます!
105名無しさん@ピンキー:2005/11/25(金) 09:39:27 ID:X/KO4JLr
トマソン氏、雷電氏乙そしてGJ!
弱味氏や郭氏の続きもワクテカ待機中であります!!
106アカボシ:2005/11/25(金) 14:25:34 ID:PExwWRMc
こんにちは、アカボシです。 
郭氏、トマソン氏、弱味☆氏、雷電氏、ピンキリ氏、GJ&乙です。
古田氏、いつも更新お疲れ様です。さて、突然ですが…

アヤナばっかり愛されて、このスレのリンコ率が足りない気がするんです。
やっぱり時代はアヤナなんでしょうか。人気投票でも一位だったし。ツンデレ巨乳って強いんですね。
なんでか知らないけど、誰もリンコSSリクエストしないし。天然メガネって弱いんですかね。
うろ覚えの記憶を探っても、最後に見たのはいつだったか思い出せない。リンコのエロSSが最後に載せ
られたのはどれだけ前なのかと、更新履歴を漁ってみました。これが中々見つからない。
やっとのことで、更新履歴から郭泰源氏の「真夜中のバタ足」…6/27、を見つけました。 
まさか、六月を最後に誰もリンコエロ書いてないなんて…なんてこったぁ!!こうなったら、この俺が書く
しかない。需要は少ないかもしれないけど、最初にミホのSS書いた時もこんな状況だった。
いつも俺は少数派。好きなカップリングSSが少なくて寂しい。そんな想いを込めて書き上げました。

(上の文章は、11月前半に書いたものです。現在の状況とは多少差異があります。)
 NGワードは「未来もの」です。
「こんなのリンコじゃねぇよ」と仰る方もいるかと思いますが、
「こんな大穴な未来が有ってもいいんじゃねーの?」ぐらいに思って貰えれば幸いです。
 カップリングはリンコ×マサヒコで、タイトルは
「月下美人〜鳴り響け、リンコのエロス!〜」
誤字脱字、矛盾点等は突っ込んで貰えれば助かります。
では、投下。
107アカボシ:2005/11/25(金) 14:27:41 ID:PExwWRMc
俺、小久保マサヒコ十八才、英稜高校三年生。高校最後の夏休みを満喫している。
だけど今は補習の帰りで、部活の練習で賑やかな校庭で人を待っている。

あれから既に三年が過ぎ、皆と会う機会が殆どなくなった。中学の卒業祝い以来、全員が揃った
ことは一度しかない。
 濱中先生も中村先生も社会人で忙しい身だし、若田部が帰って来るのは多くても年二回。
ミサキは幼馴染でご近所だから顔を会わせるが、聖光女学院は遠いので登下校は別。毎日大量の
課題を出され、遊ぶ時間もないらしい。ただ一人、あの頃と変わらず俺の交友範囲内にいるのは…

「小久保く〜ん、待った〜?」
 ばるんばるん、と胸を弾ませて走って来る…いや、ばいーんばいーん?ゆっさゆっさ、かもしれない。 
とにかく、3年間で急成長を遂げた的山リンコだけだった。

 腰まで届く長い黒髪、ピンクのミニスカートからスラリと伸びた長い足。風が吹くたびに視線がそっちに引き寄せられて困る。水色のキャミソールからは、80を越える胸の谷間が惜しげもなく披露されて
いて、やっぱり目のやり場に困る。私服登校してもいいからって、これはないと思う。
 そして、170cmを越えた俺とそう変わらぬ身長。顔全体のバランスも変わり、丸っこさがなくなって
大人びた印象を与える。何なんだ、この変わりようは。的山のお母さん、こんなにスタイル良くなかったぞ。突然変異か?
 まさかコイツが、師(中村)をも上回る逸材だとは予想できなかった。大器晩成、とでもいうのだろうか。
 天下一武道会にやってきた悟空は、ブルマの身長越えてました、みたいな。そんな感じ。
 毎日顔あわせてる俺でさえ、この急成長ぶりには驚かされるのだ。滅多に会えない若田部に
至っては、尚のことだろう。
 
 あれは去年の夏、一年ぶりに若田部が帰ってきた時の事だった。空港に俺たちが若田部を迎え
に行ったとき、中村が的山にメイクを施してチューブトップと短パンを着せ、
「アヤナ、こちらリンコのお姉さんのランコさん。」←中村
「初めまして、リンコは今日都合がつかないので代理で来ました。」←的山(声低め)
 なんて二人がふざけてたら、若田部が本気にしちゃったから大変だった。
 若田部が信じているのをいいことに、2人はそのまま嘘を通した。二時間程してからネタばらししたが、若田部はそれまで微塵も疑っていなかった。
 そしてその夜の飲み会で、俺は腹を抱えて笑った。
「リンコの姉だからランコなんて名前で信じるか?じゃあリンコに妹いたらルンコかよ?」
 酒も入ってたせいもあるが、我ながらこれは大人気なかった。大人じゃないけどさ。
 アルコールで痛みが鈍ってる俺は殴られながら笑い続けた。フリッカージャブで頬が腫れ、狭くなって
いく視界。殴っても殴っても笑いを止めることが出来ないことに、より一層怒りを増す半泣きの若田部。
 そして俺は、チョッピングライトで意識を刈り取られた。
 
108アカボシ:2005/11/25(金) 14:28:18 ID:PExwWRMc
「いや、全然。」
 的山と一緒に参考書を買いに行く約束をしたのがほんの数分前。買い物の後は、俺の家で
夏休みの宿題をやる予定だ。
 俺ら二人とも成績は中の上程度だから、もっと頑張らないと志望校に行けないかもしれない。
「そのセリフ、なんだかデートの待ち合わせみたいだね。」
「さっきまで同じ教室にいたじゃねーか。それに、只の買い物だろ。」
 気がつくと胸に目がいってしまうので、そっぽを向く。てかコイツ、なんでつけ乳首してんだよ…
コイツのせいで、周囲の男子がしばらく席をたてなかったからな。机に胸が乗ってたしさ。
 俺の顔を不思議そうに見た的山は、自分の胸を見てあぁ、と納得した。
「あ、コレ?」
きゅっ
「ちょ、つまんで見せなくていいから!外せよそんなの!」
「無理だよ、本物なんだから。またブラが合わなくなって、いいサイズで好みのが見つからないの。」
 やべ、顔がにやけてきた。伸びていく鼻の下を必死に戻す。
「うそだよな?」
「そう思うんなら、触って確かめて見る?私が声を出したら本物だよ?」
 ぐいっと胸を突き出してくる的山。あ、鼻血出そう。
「真昼間から公衆の面前でそんな事するか!つーか、ニップレスくらいしろ!!」
 後ずさる俺を見て、的山がにへら、と笑って近づいてきて…
「それって、夜に二人っきりならOKって事だよね?」
 なんて、ふざけた事を耳元でのたまった。鼻から出る予定だった血液が、いざ鎌倉!と言わんばかり
に下半身に集中した。
「いいから行くぞ!」
 とにかく俺は逃げ出した。ポケットに手を突っ込んで、自己主張するアレを押さえつけながら。

 普段からこの調子で、精神衛生上非常によろしくない。昔の的山は意図せずしてボケをかまして
くるだけだったが、今では中村並のエロボケも狙って織り交ぜて来るようになった。
 高校三年間ずっと同じクラスで、お互いに恋人はいなかった。というのも、周囲の人間は
俺と的山が付き合っていると思っているからだ。だが、それも仕方のないことだ。
「好きだよ、小久保君。」
「わーってる。俺もお前のこと好きだから抱きつかないでくれ。」
 なんてやり取りを日ごろから繰り返しているのだから。
109アカボシ:2005/11/25(金) 14:29:24 ID:PExwWRMc
 参考書を買い、すぐに俺の部屋で勉強に取り掛かった。
 一人より二人の方が勉強がはかどる。はかどりすぎて、二人とも時間の感覚を忘れていた。
とっぷりと日は暮れ、既に九時。軽めの夕飯を食べた後、的山を家まで送っていくことにした。
「リンちゃん、今日は泊まっていけば?マサヒコの部屋でよければ、だけど。」
 母さんが半笑いで的山を引きとめる。
「あ、いいんですか?お義母さん。」
「よくない。それと、義をつけるな。」
「せっかくですけど、今日は帰ります。私の家、両親がデートで誰も居ないんで…」
 頬を赤らめるな。てかお前の両親、ホント仲睦まじいよな。
「あらあら、大チャンスじゃないの。じゃあマサヒコ、また明日ね。お赤飯炊いて待ってるから。」
「朝帰りなんかしねーよ!母さん、頼むから黙っててくれ!!」
「あんた達が大人の階段上ってる頃には、こっちも夫婦水入らずで…」
「俺は弟も妹も要らんからな?」
 一応釘をさして、俺は的山の手を掴んで玄関から外へと逃げ出した。俺達の背に母さんが叫んだ。
「寝る時は、火の元と戸締りの安全確認忘れないこと。あとリンちゃんの安全日の確認もー」
 聞こえない、俺には何も聞こえない。
「今日は大丈夫な日ですからー。」
「答えんなよ!」

 雲ひとつ無くて、そこそこ綺麗な星空。夜道を照らす満月の下で、眠くて足取りが覚束なくなった
的山を背負って歩く。背中に、それはもう柔らかいものの感触が。
「ずぅっと前にもこんな事あったね。今は巨乳だからおぶってて楽しいでしょ?」
 いや、むしろ辛い。耳に息吹きかけるなってば。鎮まれ鎮まれ俺の如意棒。
「お前がコンタクト失くして、家まで連れてったんだっけな。あれ以来、コンタクトはしてないのか?」
 胸の事は鮮やかにスルー。
「んー、何度か試して見たけどね。私、よく居眠りするじゃない?目の裏に入って痛くてさ。」
「お前らしい理由だな。」
「小久保君は、コンタクトにした方がいいと思う?」
「俺は…このままでいてほしいかな。」
 これ以上、変わっていってほしくない。面影がなくなっていくようでイヤだ。
「そう…」
 俺の返事を聞いた的山は、何かを言おうとして止めた。眠ってしまったのかもしれない。
的山の家に着くまでの間、俺達は一言も喋らなかった。

110アカボシ:2005/11/25(金) 14:31:23 ID:PExwWRMc
 的山家に到着。鍵を開け、的山の部屋まで一直線に向かう。電気もつけずに部屋に入り、起こさない
ようにそっとベッドにおろす。が。
「少し寝たら、眠気覚めちゃった…」
 的山は、起き上がってベッドに座った。とろんとした目でこっちを見る。
「それでも、もう寝たほうがいい。」
「そうだね、今日は頑張ったもんね。でも、家に一人だけってのは怖いな…」
 よせ、そんな目で俺をみるなよ。俺に泊まれというのか。
「あー。お前が眠くなるまでなら居てやるよ。」
 それくらいならいいか、と的山の隣に座る。
「ん、ゴメンね…」
 とん、と俺の肩に頭を預ける的山。暗いところで2人きりだと、なんか変な気分になってくる。
「気にすんなよ。友達だろ?」
「これからも、ずっと?」
 的山の手が、俺の手に触れた。まずい、息が上がってきた。
「あぁ、ずっと友達だ。」
「そう…じゃあやっぱり、」
 突然視界が反転した。気付くと俺は、的山に組みふされていた。
「もう我慢できないや。」
 カーテン越しに差し込む淡い月光の中。深い哀しみを携えた瞳で、射抜かれた。

「…え?」
 沈黙。月明かりの下、的山の肌は蝋人形のように白く照らされて、今にも壊れてしまいそうな
儚さが漂っていた。
 なんでこんな事をされたのか。そんな当たり前の考えにたどり着くこともなく、的山が月の精霊の
みたいだ、とか場違いでメルヘンチックな事を考えていた。
 動けない俺の目を見つめたまま、的山は眼鏡を外した。
「友達じゃ、イヤなの…」
 俺の頬に、震える手が添えられる。顔にかかる髪を指先で除けて、的山の顔が近づいてくる。
ぎりぎりで一旦止まり、体温、吐息、香りが生々しく俺を襲う。
「好き、マサヒコ君。」
 瞳を閉じて触れた唇の柔らかさが、俺の頭をショートさせた。
「まと、やま?」
 かろうじて言えたのはそれだけ。早鐘のように波打つ心臓は、いつ破裂してもおかしくない。
「…いい加減、名前で呼んでくれてもいいのに。初めて会った時から同じクラスで友達なんだからさ。」
 唇を離し、俺の腰の上に座った的山は、苛立ち混じりで独り言のように言った。
「あんなに一緒だったのに、マサヒコ君は私を見てくれない。」
 確かに俺は、目を逸らしていた。どんどん女らしくなっていく的山を、異性として見ないように。
「一昨年の夏も、去年の冬も、修学旅行の夜も。私はもっとマサヒコ君に近付きたかったのに。」
 これ以上親しくならないように、一定の距離を保つように。あの頃の関係のままでいられるように。
「私が何回『好き』って言っても、本気にしてくれなかった。『分かってる、俺も的山の事好きだ。』
なんて返事ばかりで、なんにも…なんにも分かってないくせに!!」
 友達として、だと思っていた。いや、思いたかったんだ。
「本当にただの一度も、私が本気で小久保君の事好きなんじゃないかって、思わなかったの?前は、『胸が小さいから』『スタイル良くないから』なんて自分を誤魔化してたけど…私じゃ、どうやっても
マサヒコ君を振り向かせられないの…?」
 俺の頬に涙が零れ落ちる。的山は嗚咽を漏らして、俺の胸に顔を埋めた。
111アカボシ:2005/11/25(金) 14:32:27 ID:PExwWRMc
「ゴメンな…リンコ。」
 初めて、的山を名前で呼んだ。
「ふぇ?」
 涙でくしゃくしゃになった顔を向けるリンコ。
「俺さ…この関係が壊れるのが怖かった。皆疎遠になって、あの頃の記憶が思い出になって遠ざかっていくのが怖かった。時間と共に、環境も関係も移り変わっていくのが怖くてしょうがなかったんだ。」
 泣きじゃくるリンコの背中に腕を回した。一瞬強張ったが、構わずに抱きとめる。
「楽しかった思い出にしがみつこうとしていた。体がいくら成長しても、中身もお互いの関係も変わらないと、自分に言い聞かせていた。でもさ…」
 体を起こして腕を放し、向き合う。
「俺、リンコの事好きだ。ずっと前から、異性として好きなんだ。」
 異性として意識しないようにしていたってことは、強く意識していたってことだ。
「じゃあ…じゃあ、Hしようよ…」
 涙を手の甲でふき取るリンコ。
「なんだそんな事なら…ってえええぇぇ!?」
 いきなりそれか?
「お互いに好きなら問題ないでしょ?お義母さんから許可(?)は出てるし、私達、結婚だってできる年齢なんだから。私をずっと待たせた責任、とってくれるよね?」
「…お前、初めてなんだよな?」
「怖気づいた?」
「いや、俺も初めてだからさ、お前の事気遣う余裕なんてないと思うぞ。」
「私に欲情して、ケダモノみたいになっちゃうの?」
「多分、そうなる。」
「それはそれで嬉しいかな。マサヒコ君をそうさせる魅力が私にあるってことでしょ?」
「いや、でもさほら、なんだ。」
 理性を総動員して、この流れを阻止しようとする。総員第一種戦闘態勢!
「…抱きたいの、抱きたくないの?」
「抱きたい、です…」
 俺の理性は、光子力研究所のバリアのようにたやすく砕けた。せめて3ターンは持てよ!
「うん、正直でよろしい。」
 リンコの手が、俺の股間に伸びる。
「もうこんなに硬くして…今楽にしたげるからね。」
 またしてもリンコに押し倒される。
「おい、ちょっと…」
「お願い。少しだけ私の好きにさせて。」
 俺の返事も聞かずに、唇を重ねてくる。ぬるり、と柔らかい舌が俺の口の中に入ってきた。
唾液を送り込まれ、俺もまけじと送り返す。舌と舌をこすりつけ、唇で唇を噛む。
 ディープキスだけで手一杯の俺に対し、リンコは片手だけで器用に俺のベルトを外し、ファスナーを
おろしていく。一方的に脱がされ攻められ、まるで俺が襲われてるようだ。
 俺の逸物をとりだすと、リンコは嬉しそうにそれを手にした。
「凄…本当にこんなに固いんだ。でも先っちょはぷにぷにしてる…あ、もう何か出てきてるよ?」
「あんまじっくりと見られても恥ずかしいんですが…」
 ひんやりとした手であちこち触られ、否応なしに硬度が増していく。
「ね、ね、舐めてもいい?」
 好奇心に目を輝かせ、既に舐めようとしているリンコ。
「されるがままってのは嫌だから、俺もお前の舐めたい。」
「え、96したいの?恥ずかしいよ…」
 69だろ。96じゃ背中合わせじゃねーか。
「恥ずかしいのはお互い様。ほら、早く。」
「う〜」
 口を尖らせて、おずおずとスカートとパンツを下ろす。あ、俺が脱がせたかったな…
 キャミを引っ張って股間を隠すリンコ。やべ、すっげぇ可愛い。
112アカボシ:2005/11/25(金) 14:34:06 ID:PExwWRMc
「あんまりじっくり見ないでね…」
 リンコが、俺の顔をまたぐ。熱気と湿気と、女の匂いが漂う。薄暗くてよく見えないが、もう濡れている
ということだけは分かった。
「明かりつけ」
「絶対ダメ。」
 ていいかな、って言おうとしたんだけどな。そんな泣きそうな顔しなくてもいいと思うんだ。
亀頭に、ちろちろとリンコの舌が這う。俺も、リンコの秘部に舌を這わせた。
 暗くてよく分からないから、指と舌でまさぐりながら愛撫をする。
「あんッ…」
 小さく声をたてるリンコ。今まで聞いたことのない、艶っぽく湿った声。それだけのことで、ギンギンに
いきりたってしまう。
 割れ目にそっていくと、突起にぶつかった。唇と舌でそれを撫ぜると、リンコが息を荒げていくのが
分かった。
「あむ、んむ…」
 かぽっと亀頭を咥えこまれ、柔らかで温かい粘膜に包み込まれる。根元を指でしごきたて、喉の奥
まで飲み込むリンコ。
「お前、どこでそんな事覚えたんだよ…」
 気をぬくと射精してしまいそうな快感をこらえながら、一心不乱にフェラをするリンコに聞く。
「…中村先生。実技指導もしてくれたよ?」
 中村ァァァァァァっ!あんたリンコに何教えて…でもグッジョブ!!
今にも射精してしまいそうだが、やられるだけってのも気に食わない。俺はリンコの割れ目に人差し指
を沈めた。
 心地よく締め付けてくる、ざらざらの肉の壁。こじあけた隙間からとろとろと溢れてくる愛液を、
零さないように啜る。
 早くこの中に突き立てたい。熱くうねるリンコの肉壁の奥で果てたい。じゅぷじゅぷと音をたて、
内側から愛液をすくいとる。
「はっ、あ…音たてないでよ、えっち…」
 リンコが再度口に含んだ。亀頭だけを咥え込み、雁首の裏を執拗に攻めてくる。あっという間に、
熱いものが腰の奥からこみ上げてきた。
「だめだ、出るっ!」
 堪えきれずに、俺はリンコの口の中に精液を放った。
「きゃあっ!?」
 口の中に出され、顔を離したリンコに精液が降りかかる。
「んふぅっ…」
 目をつぶってもう一度逸物を咥え、吹き出る精液を口で受け止める。
…びゅぶ、びゅぶぶ、びゅるるる…
 ようやく射精が止まった。ぢゅうう、と尿道に残った精液を吸い取り、先端から白い糸を引かせて
リンコは逸物から口を離した。
「ごめん、大丈夫か?」
「むー…」
 振り向いたリンコは、涙をいっぱいにしてはぁはぁと口を半開きにして、苦しそうに息をしている。
青臭い匂いにむせ返りながら、精液を飲むかどうか迷って、結局飲み込んだ。
「んっ、むぅっ…」
 子供が嫌いなピーマンでも食べるかのような表情。
「無理して飲まなくてもいいのに…」
「飲んだほうが男の人は喜ぶって、聞いたから…」
「そりゃ、そうなんだけど。」
「ゼリーみたいになってて喉に絡むよ、これ。目に入って痛いし…顔洗ってくるね。」
 とてとてと、足音をたてて洗面所に走っていった。
113アカボシ:2005/11/25(金) 14:35:23 ID:PExwWRMc
 向こうから、うがいの音と水音が聞こえる。既に回復した逸物をもてあまして、一日千秋の思いで
リンコの帰りを待ちわびる。
キィ…
 ドアの開く音に振り返ると、キャミソール一枚のリンコが立ち尽くしていた。
「…どうした?」
「ん、なんかさ…顔洗ったら急に頭が冷静になっちゃって。」
 胸の前で手をもじもじさせて、恥ずかしそうに上目遣いでこっちを見る。
「怖気づいた?」
「ううん、怖くなんかないよ。ただ、これからマサヒコ君に抱かれるんだなぁって思ってさ。」
 何やら感慨深げに目を閉じるリンコ。
「下駄箱の前で初めて話した時は、こんな関係になるなんて思ってなかった。」
「それは俺も同じだ。」
「こんなに待たされるとも思ってなかったけどね。」
 苦笑いをしてこちらに歩いてくる。
「悪かったよ。」
「気にしてないよ。こうして、私の望みは叶うんだから。」
 俺の隣に座り、ついばむようにキスを交わす。
「今度はマサヒコ君の番。好きなだけ中に出していいよ。」
 するりとキャミを脱ぎ捨て、リンコは腕で胸を隠した。俺も服を全部脱ぎ、リンコをベッドに押し倒す。
お預けをくらっていた犬のように息を荒げ、リンコに覆い被さる。
 いきりたつ生殖器を入れようとするが、ずるりと割れ目に沿って滑った。
「あれ?」
 二度、三度と入れようとするが、失敗する。
「もっと下。ほら…」
 花びらを両手で外側に引っ張り、リンコが俺を導く。月明かりの下で露になる、鮮やかに充血する
サーモンピンクの粘膜。その綻んだ花びらの中に、剛直を突き立てた。
「くうぅっ…!」
 あごを仰け反らせ、体を強張らせるリンコ。きつく締め付けてくる膣内を力任せに押し貫いて、純潔の
証を躊躇わずに突き破った。
「っっ!!」
 ずん、と奥まで突き当たり、生殖器全体が肉の筒に包み込まれる。湿った粘膜がひくひく蠢いて、
俺に快楽を与えてくる。
「ひぅ…は、あぁ…」
 シーツを強く握り締め、一生懸命に呼吸を整えようとするリンコ。それすら待てずに、ただひたすら
杭打ち機のように腰を打ちつける。
「うぁっ、好き、好きだよ、マサヒコ君…!」
 痛いとも、やめてとも言わない。俺の行為を受け止め、必死に耐えている。
こみ上げる射精感を堪える。まだ出すのはもったいない。俺を狂わせるこの体を、もっと味わいたい。
 まずは、腰の動きを止めて唇を奪う。ひりつく喉を、リンコの甘い唾液で潤した。
次に、自重で潰れた胸。絞り上げるように揉み、乳首と乳輪ごと口の中に突っ込んで甘噛みする。
「あぁん、おっぱい食べちゃダメ…」
 ようやく息が落ち着いてきたのか、幾分か安らいだ声で囁く。
 乳輪を舐めまわし、汗に濡れた膨らみの頂点で充血している乳首を咥えて引っ張る。
我ながら、ケダモノ以外の何者でもないと思う。
「そんなにしたら、乳首伸びちゃうよぉ…」
 口を離すと、舐め回した跡がてらてらと月明かりを反射した。俺も大分落ち着いてきたので、
腰の動きを再開する。
114アカボシ:2005/11/25(金) 14:37:37 ID:PExwWRMc
「お腹の中で動いてる…」
 腰を持ち上げて浮かせ、リンコの中をうねるように掻き回す。
みっちりと隙間なく絡み付いてくる肉ヒダ。熱い液体が染み出し、シーツを濡らす。すぐにこみ上げて
くる射精感。それを、腹の奥に力を入れてやりすごす。
 快楽に流されまいとするのは耐え難い苦痛で、頭の中の血管が切れそうになる。
 愛液が白い泡となって、陰毛に張り付く。甘酸っぱい匂いは、毒のように俺の神経を侵していく。
腰が勝手に踊りだす。神経がチリチリと灼けるようだ。
「あん、あん、あんっ!」
 リンコの声が1オクターブ上がった。苦痛に喘いでいるのか、快楽に悶えているのか、俺には区別
がつかない。
 花弁を押し広げて、ざらざらした所に亀頭を擦り付ける。茂みをこすりつけ、クリトリスを押しつぶす。
「リンコ、リンコ、リンコ…っ!」
 うわごとのように繰り返し、リンコを強く抱きしめる。気持ちよすぎて眩暈がする。冷たい素肌、熱い
胎内。熱泥の中を掻き分けて、愛液に塗れた剛直を深く繋げる。もう限界だ。
「イきそう?」
 俺の様子を察したのか、リンコが耳元で囁く。俺はコクコクと頷く。
「いいよ。たくさん中に出して。」
 深く口付けをして、ラストスパートをかける。激しく腰を打ちつけると、拍手のような音が響きわたった。
リンコの手が俺の背を抱きしめる。俺はリンコの頬に手を添えて、舌を絡める。
 そのまま、熱くたぎる精液を膣内にぶちまけた。
…どびゅ、びゅーっ、びゅぶぶぶ…
「マサヒコ君のが、どくどく入ってくる…」
 がり、と背中にツメが立てられる。リンコの中を精液が白く汚していく。自らの精液でぬめる膣内に、
さらに何度も突きこんだ。イったばかりで敏感な亀頭を酷使して擦りつけ、再度絶頂に達する。
…びゅくん、ぶじゅる、ごぽぽぽ…
「あ、凄い、びくびくしてる、お腹いっぱいになっちゃう…」
 リンコの上にのしかかったまま、俺は力尽きた。セックスってこんな疲れるんだ…

「重いよ、マサヒコ君。」
「あ、悪い。」
 引き抜いて、リンコの横に寝る。間近に顔をつき合わせているのに、お互いに気恥ずかしくて目を
合わせられない。リンコと一線を越えた。俺達は、友達じゃなくなったんだ。
「ねぇ…腕枕してよ。」
 上目遣いで頼んでくるリンコ。腕枕をしてやると、嬉しそうに微笑んだ。
「あのさ、マサヒコ君。一つ聞き忘れてたんだけど。」
「何を?」
「私の恋人になってくれるんだよね?」
「当たり前だろ。」
「良かったー。じゃ、早速中村先生にメールで報告しなきゃ。」
「それは止せ!」
 そんな他愛もないことを話しているうちに、夜は更けていった。
115アカボシ:2005/11/25(金) 14:39:40 ID:PExwWRMc
朝、目が覚めると既に9時。リンコはまだ寝ていた。尿意を催して、俺は服を着てトイレに向かった。
そろそろ親御さんも帰ってくる頃ではないだろうか。そんな事を考えながら部屋に戻った。
「うっ、ひっく、えぐ…」
 ベッドの上で、何故かリンコが目を真っ赤に腫らして泣いていた。昨日から泣いてばかりだ。
「どうかしたのか?どっか痛むのか?」
「起きたらマサヒコ君いなかったから…」
「トイレ行ってただけだってば。勝手に帰るわけないだろ?」
 昨夜もそうだったが、寝起きは感情が不安定なのかもしれない。
子供みたいだな、と思いながらもリンコの頭をくしゃくしゃ撫でる。その時、何か不穏な空気を感じ取り、
後ろを振り替えった。
 そこには唸り声を上げて目を光らせ、むき出しになった牙の隙間から湯気みたいなものを出し、
直立二足歩行でこちらににじりよるナナコの姿。
「■■■■■■ーーーーー!!」
 文字に表現できない声で俺を威嚇するナナコ。完全に狂化してます。俺、恐怖で声も出ない。
「ナナコ?マサヒコ君噛んじゃダメだよ?」
「なんでナナコがこんな所に!?」
「私が泣いてたから、慰めに来てくれたんだよ。」
 昨日は外に繋がれていたと思うんだが。どうやってここに来たんだ。
「いや、これはどうみても、主人を泣かした野郎のケツに噛み付きに来たって顔だぞ?」
「えー、違うよね?ナナコ。」
 よしよし、とナナコの頭を撫でるリンコ。
「わぅん。あぉん。」
「ほら、違うって言ってる。」
「お前、ナナコがなんて言ってるのかわかるのかよ…」
「お尻じゃなくて、キ○タマ狙いだったって。」
「余計悪いわ!」
「あははは。ナナコ、私は大丈夫だから戻って。」
 楽しそうに笑うリンコ。どうやら俺はからかわれたらしい。でもリンコならもしかして、犬と話せるかも
しれない。微妙に疑わしい…
「わぉん。きゅーん。」
 ナナコが俺に向かって何か鳴いた。
「今度はなんだって?」
「『アンタの事はリンコからよく聞かされてるし、私も何度も顔会わせてる長い付き合いだから安心だと
思うけど、もし今度リンコを泣かすような真似したらアタイが許さないよ。』だって。」
「待て!そんな長いセリフだったか!?」
 つーか、ナナコの一人称はアタイなのか。アネゴ?確か俺の記憶だと、ナナコは夜寝るときに
リンコの布団に潜り込んで来る寂しがりやだったはずなんだが。
 いや、リンコが急成長したように、ナナコも急成長したということなのだろうか?
「マサヒコ君、どうかした?」
「いや、なんでもない。それより、俺そろそろ帰ろうと思うんだ。」
「朝ごはん食べてかない?」
 その時、満面の笑みを浮かべた母さんの顔が頭に浮かんだ。
「…母さんが赤飯炊いて待ってる。」
116アカボシ:2005/11/25(金) 14:41:43 ID:PExwWRMc
「ねぇ、マサヒコ君。」
 玄関まで見送りにきたリンコが、靴を履こうと屈んだ俺に話しかけてきた。
「どうした?」
 振り向こうとした俺の背に、リンコが抱きついた。
「私達の関係も、いつかまた変わる日がきちゃうんだよね。」
「リンコ…」
「マサヒコ君とこうなれて幸せだけど、手に入っちゃうと無くすのが怖い…」
 腕に力が込められる。昨日までの俺と、同じような事を考えている。
「リンコ。時が経って環境も関係も変わっても、変わらないものだってある。色々なモノが思い出になって遠く感じられても、無くなる訳じゃない。それにさ…俺達、近づく方向に変わる事だってできるんだから。」
 リンコの頬に手を添えて、肩越しにキスをした。

「それって、プロポーズ?」
 唇をはなすとリンコは、だらしない笑みを浮かべて俺の頬を指でつんつんつついた。俺も言ってて
恥ずかしいんだからからかわないでほしい。しかし、ホント変わり身早いな、コイツ…
「さぁ、なんかいったっけ?」
「えーっ。ちゃんと聞いたよ。ねー、お母さん。」
「ちゃんと聞いたわ、リンコ。」

「え゛?」
 ゆっくりと前を向くと、そこにはリンコのお母さんが、玄関の扉の隙間からこっちをみていました。
「お…母さん?」
「おはよう、小久保君。ところで、『義』をつけてもいいわよ?」
 にっこりと笑い、靴を脱いで上がるオカアサン。
「あれ、お父さんは?」
「今朝仕事の急用が入って、そのまま出勤。」
「あの…デートの服装のままですか?」
「そうだわ、背広持ってって上げないと。」
 そんな肝心な事に気付かないのは、血の成せる業なのか。
「それで、こんな時間にどうしたの?小久保君。」
「いや、それはその…二人で朝ジョギングしようってことになって…」
 お泊りしましたなんて言えないので、必死に嘘を取り繕う。
「あ、リンコの首筋にキスマーク。」
「そんな筈はっ!?」
 がばぁっ、とリンコを見る。勿論、キスマークなんぞついてはいない。見事に引っ掛けられた。
硬直する俺の横を、くすくす笑いながら通り過ぎるオカアサン。
「リンコ。今度、お父さんもいる時に夕飯にお招きしなさい。」
「はーい。」
 元気よく返事をするリンコ。
「…怒られると思ったんだがな。既に家族公認?」
「だって私、お父さんにもお母さんにも、マサヒコ君の話しばっかしてるから。」
「根回ししてあったのか。」
「なんかもう、近づく方向に一歩進んだね。そうだ、私もマサヒコ君のお母さんに挨拶しに行って良い?」
「もう好きにしてくれ。」
「うん、好きにするね。お母さん、私ちょっと出かけてくるねー。」
「鍵持ってきなさいよー。」
「大丈夫ー。行ってきまーす!」
 サンダルをつっかけて、元気よく外に飛び出すリンコ。俺も後を追って眩しい太陽の下に出る。
長い間足踏みしていた分、これから俺達はきっと忙しい毎日を送ることになるのだろう。受験落ちない
ように勉強しながら、目一杯恋人としての思い出をつくっていかなきゃならないんだから。
「マサヒコ君、私お腹すいたよー。」
「ああ、腹いっぱい赤飯食わせてやるよ。」
 まだ涼しい朝の空気の中。今日もきっと暑くなる、なんて思いながら、俺達はその一歩を踏み出した。
117アカボシ:2005/11/25(金) 14:42:48 ID:PExwWRMc
 終了です。俺のPC、「こくぼけ」を一発変換したら「濃くボケ」になってびっくりです。
 濱中でSS書いたのはこれが初めてですね。ちょびっとだけシリアス風味。シリアス書くのってこっぱずかしぃだーっ!でもミサキの件はまるっきりノータッチ。だってややこしくなるから…慣れないことはするもんじゃないですね。
 リンコエロ少ないから、と思って書き始めたら、乖離氏と郭氏が書き始めてましたね。
俺が遅筆なのがいけないんですが。投稿は月一が精一杯っす。エロ表現使いまわして、エロシーン
少なくてもこの遅さ。何で皆さん長文で濃厚なエロを、あの更新速度で続けられるのか?
 嗚呼、力が欲しい…!職人のツメのアカでも可。
それはともかく、新しいスレが立つ度に新人さんがどんどん増えるのって嬉しいですね。
 以上、結構エロ書いてるのに「乳輪」て言葉使ったの初めてだったアカボシでした。
118名無しさん@ピンキー:2005/11/25(金) 15:49:10 ID:/98zcNbD
アカボシ氏>>
りんこがちょいと変わり過ぎですが
これはこれでGJっす。
119名無しさん@ピンキー:2005/11/25(金) 16:35:12 ID:eCTH2+yA
アカボシ氏乙&GJ!
他人とは違う切り口で、というところが
“トリックスター”アカボシ氏の真骨頂ですな
120名無しさん@ピンキー:2005/11/25(金) 20:56:36 ID:zdp3wm1M
GJ&乙です!
リンコは成長したなぁ
昔の面影がなくなるからメガネのほうがいいってマサの気持ちも少し共感したかも
121雷電:2005/11/25(金) 21:21:12 ID:uPlf3+dg
>>102の続きです
第2部です。
今4部まで書きましたが、4部までエロは…。
122雷電:2005/11/25(金) 21:22:37 ID:uPlf3+dg
「小宮山先生いらっしゃいますか?」
「この子だ!」
入って来た女性にカズヤは驚き叫ぶ





「うっ…、何ですか!」
イキナリ叫ばれ耳を押さえながら少女が聞く
シンジと今岡も少女を見つめていると小宮山が喋りだす
「叶さん、こいつらは私のクラスの今岡さんと新井君よ」
「先生俺は?」
「あんたはいいのよ」
シンジは紹介されない事にダメージを受けながらも自分でミホに自己紹介をした
「城島シンジです」
そう言って手を差し出す
「あっ叶ミホです!」
顔を真っ赤にして自分の手をハンカチで拭きシンジと握手をした
123雷電:2005/11/25(金) 21:23:26 ID:uPlf3+dg
「なんか変な感じ…」
ミホとシンジ、初めて会う筈なのに醸し出す空気に今岡は疑問であった





「それで何故私を探してたんですか?」
小宮山から事情を聞きミホが三人に聞く
「えっと…」
今岡は本当の事が言えず言葉に詰まった、しかし
「朝ミホちゃんを見て一目ぼれしたんだよ」
いつもの笑い顔、軽い口調でカズヤが喋りだす
「ハハッ、ありがとうございます」
冗談だと思いミホは笑う

「…カズヤ」
「…カズヤ」
二人のやり取りを見て今岡とシンジは緊張する
(気付いてないとは言えさらりと告白しやがったよ…)
124雷電:2005/11/25(金) 21:24:14 ID:uPlf3+dg
「……私は仕事があるから外で話しなさい」
茅の外で小宮山は少し怒ったのか四人を無理矢理追い出した





追い出され廊下で立ち尽くす四人、真っ先に今岡が口を開く
「叶さんは今日は暇かしら?」
「ええ、今日は」
「じゃ四人で喫茶店に行かない?」
「構いませんよ」
二つ返事で答を出す
カズヤとシンジは
「今岡…俺の為に!」
「いや、面白がってるだけだと…」
「シンジ!今岡は託したぞ!」
「話しを…」
「幸せになるから!」
「さっきから話しが飛躍してるぞ!」
暴走したカズヤにシンジは頭を痛めるだけだった
125雷電:2005/11/25(金) 21:25:09 ID:uPlf3+dg
「いらっしゃいませ」
扉を開けると店員の声が店に響く





「メイド喫茶じゃないのかよ」
「自分が変態だと晒す気か?」
「男共文句を言わない!」
「メイド…」
言いたい事を言いながら席につく
「じゃホットコーヒー4つ」
今岡が率先して注文を告げ、話しが始まる
「叶さんは一年生なんだ」
「はい」
「へ〜、俺の妹も一年なんだ」
「カナミさんとはクラスが違うんですけど同級生ですね」
「…カナミ知ってるの?」
シンジの問いにミホは言葉に詰まり答える
「…有名ですから!」
「そうか…」
なせがシンジは黙ってしまう
126雷電:2005/11/25(金) 21:26:01 ID:uPlf3+dg
「へ〜叶さんバイトしてるんだ、偉い偉い」
互いの事を話し場は明るく盛り上がる





「料理も出来て女の子の鏡ね」
「お前も見習…ゴブァ」
今岡のパンチがカズヤを襲う
「…いつもこんな感じで?」
ミホはシンジに問う
「ああ、いつもね」
「いいですね、仲が良くて、二人は付き合ってるんですか?」
ミホの純粋な問いに場は静まる
「ミホちゃんそれは違う!」
「そうよ叶さん!」
「こんな男女と俺が…グハァ」
しどろもどろになりながら二人は答える
「いいですね〜」
ミホは笑いながら二人を羨ましそうに眺めていた
127雷電:2005/11/25(金) 21:26:54 ID:uPlf3+dg
「お会計1200円になります」
カズヤは財布を取り出し会計をすます





「ありがとよカズヤ」
「さすが男の子!」
「ご馳走様です」
三人はカズヤに礼を言う
「いいよ。ミホちゃん誤解はとけた?」
「はい、ただの仲の良い友達ですね」
あれから二人は一時間ミホに誤解を正そうと頑張ったのだ
「明日土曜か、四人でどっか行こうよ」
「いいですね」
「じゃ明日12時に学校の前で」
「はい!じゃ失礼します」
「バイバ〜イ」
今岡はミホに大きく手を振った
男達は女達の行動の早さに驚くしかなく後ろ姿のミホを見送った
128雷電:2005/11/25(金) 21:29:42 ID:uPlf3+dg
第2部終了
正直4部まで蛇足かも。
まっ少しでもカズヤに共感を持って頂く為に必要かな?では!
129名無しさん@ピンキー:2005/11/25(金) 21:38:07 ID:v4fRRdOr
諸君 私はこのスレが好きだ
諸君 私はこのスレが好きだ
諸君 私はこのスレが大好きだ
130名無しさん@ピンキー:2005/11/25(金) 21:47:47 ID:h9dyksA2
>>129
伊武雅刀の声で聞こえてきた(私は子どもが嫌いだ、の歌)
このスレに対する簡潔にして明瞭な表現だぁすね


トマソン氏、アカボシ氏、雷電氏
GJ!
131名無しさん@ピンキー:2005/11/25(金) 22:11:12 ID:RTFJqiUY
アカボシ氏のキャラが面白すぎる件
つーかあえてリンコネタでくるアカボシ氏超GJ
アカボシ株が個人的に急騰してます

雷電氏もGJ
続編が早く読みたいすね
132郭泰源:2005/11/25(金) 22:12:39 ID:D9I8qwAG
どうも、郭です。
弱味☆氏に影響を受けて皆さんに短評をつけてみました。

>雷電氏
GJ&初めまして。初作・今作ともにストレートに面白いです。
なんていうか、妹キャラを上手く活かしてる感じ。新人とは思えない完成度ですよ。
てか途中まで実はミホだと思わずにアヤナかと思った……うわ〜〜〜(恥)
多分職人皆さん経験したことあると思うんですが、長編の導入部は書き出すとハマるんですよね。
ここからが面白くなりそうなんで期待してますよん。
>ピンキリ氏
こちらもGJ!さすがです。もしかしたら氏初の連作長編ではないですか?
なにせいウチの相方が氏の大ファンなもので、夫婦ともども今後の行方を楽しみに待っています。
>トマソン氏
良いですね、脂の乗りきった感じです。格付けとかじゃなく、文章力ならこのスレNo.1じゃないですか?
前も書きましたが、トマソン氏のSSは私の脳と波長が合うのかすごく刺激されます。
>アカボシ氏
珍しくリンコ被り(苦笑)。確かに彼女のSSって私の書いた中でも少ない方だと思いますね。
脇としてはすごく使いやすいんですが、主役だと結構苦労するっていうキャラなのかもですね。
成長したリンコが私の頭の中でどうしても像を描かないのはなぜ?

さて、それではリンコSSの続きを投下します。
エロ度0%、主役のはずのリンコの影がおまけに薄いという微妙な出来です。
NGワードは「未完」「エロ無し」……いつもながらですいません!では投下。
133郭泰源:2005/11/25(金) 22:14:35 ID:D9I8qwAG
あ、忘れてた!
>>22の続き・・・・ごめんなさい!
134郭泰源:2005/11/25(金) 22:19:12 ID:D9I8qwAG
俺の適当極まりない「おまじない」が効いたのかは分らないが、結果、
見事英稜高校に合格した的山からはずっと感謝されっぱなしだった。
「ありがとうございます!豊田先生のおかげです!」
「はは、そんなことないさ。的山の実力だよ、本当に頑張ってたし………」
「……でも、これからは朝に先生の声が聞けなくなるかと思うと少し寂しいです」
そう言って……ちょっと悲しそうな表情になる的山。

『このとき俺は思った……この子のことを、守ってあげたい……ずっと……ずっと……』

「って勝手に人の回想シーンに入ってくるな!リョーコ!」
「はら〜〜?気に入らなかった?」
若田部の家であった合格祝いのパーティーで、
天野や若田部や濱中さんが酔いつぶれてお開きになった後
(もちろん、彼女達の世話は小久保がしてくれた)、
「まだ全然飲み足りね―――ッ!!!!、オラ、飲め!リン!セージ!」
いつもの調子でリョーコは的山と俺のアパートを襲撃しにきたのだった。
「あのなあ……一応教師という立場として言っておくけど、
お前と濱中さん以外は全員未成年なんだぞ?酒飲ますのは御法度だろうが!」
「な〜〜に、こんなこと言ってるけどね、この男は15歳だった私をナンパしたあげくに
制服姿のまま毎日パヤパヤしまくってた極悪条例違反男なんだからね、リン?」
「むむむ、昔のことをバラすな―――ッ!それに何度も言うけどあの頃は俺も高校生……」
「ふえへは、豊田先生は、けだものらったんれすれ?」
だいぶロレツが怪しくなってきた的山がにへら〜〜〜、と笑いながらとんでもないことを言う。
「おいリョーコ、的山ももうあぶな……」
"ぱたん"
俺のセリフの終わりを待たず、撃沈して的山は眠りについてしまった。
「くううぅ〜〜〜、すぅ〜〜」
気持ちよさそうに……子供のようにあどけない眠り顔で、彼女は寝息をたてていた。
「ホラ、言わんこっちゃない……ええと、毛布毛布……」
酔いつぶれた教え子の様子にも構わず、片膝をたてたまま座り込んでぐびぐび、
とビールを飲み続けているリョーコを無視して、俺は的山に毛布をかけてやった。
「ひゅーひゅー、優しいですね〜〜豊田先生は♪そのまま添い寝とイキますか?」
「……あのなあ……仮にも教え子がこんなになれば、心配するのは当然だろ?」
「ふ〜〜ん?じゃあアンタは教え子ならみんなに毎朝モーニングコールをしてあげるわけ?」
「※☆★なななッ、な!あ!さては的山……」
「勘違いしないの。私はこの子の携帯の中身をちょっとばかし見せてもらっただけ」
それでも十分プライバシーの……と、言いかけて止めた。
コイツにそんなことを言っても無駄なのは……ああ、俺が一番分ってるさ。
「にしても随分とラブラブな内容だったわねえ……
"豊田先生、今日はお別れパーティーです、会えるのを楽しみにしてます"
きゃあ〜〜、こりゃなんだかデートの待ち合わせみたいじゃなあ〜〜い?」
「……そんなことは……」
「ま、確かに真性ロリならこの子はドラフト自由枠クラスの逸材よね〜〜♪
貧乳、メガネ、童顔、それに天然という最強とも言えるコンボだものね♪」
「だから俺は立派な大人好きで、ロリコンじゃないし的山をそんな対象として見たことも……」
「そんなこと言うけどさ、セージ?私のおっぱいがおっきくなったら微妙に冷たくなったじゃん」
確かにあの頃よりはその……かなり成長した自分の胸を、ふにゅ、
と両手で寄せて上げてみせながらリョーコがそんなことを言った。
「……そんなことは関係ないよ。俺は……お前のことマジで好きだったし、
でもあの頃は俺もガキだったから……なんて言うかその……」
「……言いたいことは何となくわかるよ。私もアンタも……意地を張り合ってさ、
本音を言うことを怖がって……なんとなく別れちゃったよね、あの頃は」
―――寂しがるような、でも懐かしむような表情で―――リョーコが呟く。
「……リョーコ……」
今更ながら、俺たちは――ふたりの間に流れた、時間のことを思っていた。
§
135郭泰源:2005/11/25(金) 22:21:26 ID:D9I8qwAG
「あれから8年かあ……長かったような、短かったような感じだね、セージ……」
「ああ……そうだな……」
「ねえ……でさあ、セージ?」
「ん?なんだ」
「マジな話さ、リンと付き合ってみる気、ない?」
「?え?」
「良い子よ、この子は。本当にね、今時珍しいくらい純粋な」
「じょ、冗談は止せよ。的山は生徒なんだぞ?」
「……気付かなかった?」
「な、なにが?」
「リンはさ、今日……失恋したんだよ?それも……3年越しの……」
「……それって……」
「あんただってやっぱり気付いてたんでしょ?マサと……リンのこと」
「……今日のアレを見ればな」

今日の卒業式が終わった後……小久保と天野は屋上でふたり、たたずんでいた。
のぞき見するみたいで気の進まなかった俺だが、
「アンタ、担任でしょうが!責任があるのよ!キチンと見届けなさい!」
というリョーコの(なぜか)怒声……というか罵声に負け、
若田部・濱中さん・的山とともに物陰からふたりの様子をうかがっていた。

「マサ君……卒業するんだね、私たち……この学校とも…もう、お別れだね……」
「ああ……そうだな」
感慨深げに、小久保が呟いた。
「若田部さんはアメリカ……アイ先生の家庭教師も終わるし、それに……
私は聖光、リンちゃんとマサ君は英稜だから……みんな離ればなれになっちゃうんだね……」
「……ミサキは前もそう言ってたけど、大丈夫だよ。俺らは幼馴染みだろ?
寂しくなったらいつでもウチに来いよ。遠慮なんか……」
「ううん……幼馴染みなだけじゃ、もう嫌なの……」
「………」
「本当は……もう気づいているでしょ?私……私、マサ君のことが好き。
ずっとずっと……小さな頃から」
「……ミサキ、俺……」
「お願い……私の恋人に、なって下さい」
無言のまま、小久保が天野に近づくと―――ぎゅっ、と彼女を抱きしめた。
「俺で……俺なんかで、本当にいいのか?」
「はい……マサ君でないと、ダメなの……」
涙を流しながら、天野が答える。
「………そうか。ミサキは、俺のお嫁さんになってくれるんだもんな?」
「!お、覚えていてくれたの?」
「……本当はさ、俺……ずっと覚えてたんだ。でも……ガキの頃のこと、
今でも覚えてるなんてさ、キモいって思われるかなって……」
「私も……私もずっと思ってた。あなたの……お嫁さんになりたいって……」
「これから……よろしくな、ミサキ?」
「はい……よろしく、お願いします」
ふたりは……穏やかに微笑みあうと……
"ちゅ……"
そのまま、口づけを交わした。
「「「「「…………」」」」」
俺たちは………胸がいっぱいになっていた。
ふたりが―――大事に、大事に育んできた恋が実ったその瞬間を見て。
「リョーコ……お前」
「セージ……」
驚いた。あの……リョーコが、からかうでもなく……笑うでもなく、泣いていた。
いや―――リョーコだけじゃ、なかった。的山も、濱中さんも、若田部も……号泣していた。
§
136郭泰源:2005/11/25(金) 22:22:55 ID:D9I8qwAG
以上……後半はエロれる……はず。嫁さん次第なんだよなあ……では股。
137名無しさん@ピンキー:2005/11/25(金) 23:05:34 ID:jncixWqE
ああっ、もう…みんなミンナ皆まとめてGJっ!!
つーか何ですか?このハイペースは!今日は何かの祭りかと思ったじゃないですか!
そんな頑張り屋な神職人さん方が、俺は大好きだ───っ!!
 
思い付きのままカキコしてスマソです…orz
138名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 00:51:26 ID:k4/ZVOfr
いやっほー!郭神が来られてたー!
乙!そして後半期待GJ!
139名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 02:11:38 ID:lii5rQd2
郭氏GJ!
後半も楽しみにしてます!奥さんにもよろしく!
140名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 08:38:04 ID:rh/Mb/+O
アカボシ氏の前置きの部分、縦読みすると
「アやなうらやましい」
になってるな。
141名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 09:52:22 ID:5tgPWG0e
郭泰源神GGJ(グレートグッジョブ)!
これは後半部分の楽しみだ!

>>140
うは、マジだスゲエw
こーゆーちょっとした『お遊び』はアカボシ神の独壇場だな
142雷電:2005/11/26(土) 14:20:53 ID:gPxQ+zm1
休みはゴロゴロできていいね。ドライブが楽しいよ
郭氏にミホ→アヤナと思われマジで今から変えようかと思う中、暖かい日差しにつつまれる
では>>127の続き
143雷電:2005/11/26(土) 14:22:08 ID:gPxQ+zm1
昨日の雪の面影もなく暖かい日差しが顔に降りかかる昼





「カズヤ!」
声をかけられた先を見るとシンジと今岡が歩いてやってくる
「ヨォ!」
「早いな、まだ50分だぞ」
「一時間前にはいたよ」
「…、ミホちゃんは?」
「まだ」
「そっか」
三人は挨拶を終えミホを待つ
「すいませ〜ん」
数分待つと走ってこちらに来る女性がいた
「ミホちゃ〜ん」
カズヤは喜びミホの元へ走る
「少し遅くなりました」
「そんな事ないよ!俺達一分前にきたからさ」
「よかった…」
(カズヤ…)
二人はカズヤを優しい目で見る
144雷電:2005/11/26(土) 14:22:57 ID:gPxQ+zm1
「でどこに行くの?」
自分から遊ぼうと言いだした今岡が聞く





「えっ?お前が考えてるんじゃ」
「ううん」
「……」
シンジは呆れ顔で今岡を見る
「俺に任せろ!」
自信満々にカズヤは言う
「昨日雑誌で見て良い所があるんだよ」
「へ〜、近いの?」
「バスに乗って20分ぐらいだな」
「近いね!そこに決定!」
今岡は場所も聞かずGOサインをだす
「俺についてこい!」
カズヤはバス停まで三人を誘導した

バスに乗り目的地で降り10分ほど歩くと
「着いたぞ!」
「スッゲー!」
「綺麗な景色」
「本当ですね」
145雷電:2005/11/26(土) 14:23:45 ID:gPxQ+zm1
そこは冬なのに緑な山々に囲まれ綺麗な湖が光りの反射でキラキラしている





「穴場のデートスポットでボートに乗れるんだぜ」
カズヤは自慢気に語る
「あんたにしちゃマトモだわ」
今岡は予想外な場所に驚くばかり
「じゃボートに乗るぞ!」
仕切るカズヤ
「でも…二人乗りしか」
ミホは素直に思った事を言う
「…で、どう組分けするんだ?」
シンジもそれが気掛かりらしい
「裏・表だろ」
さらりとカズヤは答えた
「……」
シンジと今岡はアイコンタクトを交わした
「んじゃ!う〜ら、お〜も〜て!」
四人は一斉に手を出す
146雷電:2005/11/26(土) 14:24:35 ID:gPxQ+zm1
「気持ちいいですね」
風を受けボートの上でミホが言う





「冬なのに暖かいからね」
カズヤは答えながらボートを漕ぐ
「カズヤ先輩は付き合ってる方はいないんですか?」
「いないよ、片思いばかりでさ」
「そうですか、つらいですね」
「ミホちゃんは?」
「私も片思いばかりで」
そう言いシンジ達が乗ったボートを眺める
「でも、何も言わないで後悔だけはしたくないね、言って後悔した方が納得できるから」
(決まった!)
カズヤはカッコイイと思う顔の角度でミホに言う
「……」
カズヤの言葉を聞きミホは何かを考える
147雷電:2005/11/26(土) 14:25:28 ID:gPxQ+zm1
「先輩の言う通りやって後悔したほうが!」
「そうだよ」
「私シンジ先輩に気持ちを伝えます!」
「えっ?」





カズヤは理解出来ず笑う
「学校に入学した当初からシンジ先輩が…」
「はぁ」
「ありがとうございますカズヤ先輩!」
「いえ…いえ」
岸に戻りカズヤは暗く、ミホは明るい顔で降りる
シンジ達も戻ってくる
「気持ちよかったね」
今岡は無邪気に喜ぶ
「俺は…疲れたよ」
シンジは手をブラブラさせ答える
「あっ!あそこにレストラン発見!行くぞ野郎共!」
よほどお腹が空いていたのか今岡は走って行った
148雷電:2005/11/26(土) 14:26:15 ID:gPxQ+zm1
今岡とカズヤ、二人は向かいに座り頼んだサンドイッチに手をつける





「ミホちゃんどうしたの?シンジ君を連れて行ってさ」
「…告白中だよ」
その言葉に今岡は食べている物を咽に詰まらせ水を流し込む
「ゴッホゴホ、えっ?」
「シンジが好きなんだってさ」
カズヤはボートであった事を話す
「…そうなんだ」
「俺、帰るわ、二人に会いづらいしさ」
「ちょっ、カズヤ!」
席を立つカズヤの手を今岡が掴む
「……」
何も喋らないカズヤ、しかし顔を隠す為か横を向く
「……、私も帰るからさ」
そう言い今岡も帰り支度をし始める
149雷電:2005/11/26(土) 14:28:51 ID:gPxQ+zm1
三部終了
ふぅ〜、我ながら展開が遅い事に少し悲しさを感じます。深夜にでも4部流そうかな
では!
150名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 16:10:30 ID:OP4D95en
雷電氏ぐっじょぶ!!

どういうカップリングになるのか、続きが気になってしょうがないw
151名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 17:58:20 ID:QvKQ0iT2
ミホって茶髪だったの?漫画だと色塗ってないから金髪かと思ってたw
152名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 18:51:00 ID:giYJ8SOV
私も
153名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 19:27:34 ID:um0y/B4B
>>151-152
つ単行本6巻裏表紙
154名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 21:46:37 ID:giYJ8SOV
ホンマや(゜Д゜;)
155名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 22:20:36 ID:maWhsjbf
そろそろ神光臨の予感
156名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 22:42:10 ID:RakPT+r9
アヤナマダー?
157名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 22:52:50 ID:QvKQ0iT2
>>156
最近アヤナばっかだったからそろそろ王道のアイが欲しい
158名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 23:09:35 ID:giYJ8SOV
私は痴女アヤナがいい
159名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 23:28:46 ID:lxf4YVt/
僕はカトゥ先生がいい
160名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 23:40:37 ID:e2fkxgbF
このスレ見てて、ちょっと書いてみる気になりますた。
単発で投下します。

161160:2005/11/26(土) 23:41:42 ID:e2fkxgbF
「ミサキ、今日も来るのか?」
「うん、数学でちょっとわからないところをアイ先生に聞きたくて」
「んじゃ待ってるよ」
「ごめんね、毎回押しかけて。 私はアイ先生の教え子でもないのに」
「気にすんなって」
と、晩秋のとある日。 ぼーいみーつがーる的な会話から数十分後、マサヒコと学校から二人で帰宅してすぐに
小久保家を訪問し、他の面子が集まるまで『マサちゃんを独り占め〜vvVv』とか、準変態的妄想に
浸りながら小久保家に到着したミサキの妄想を打ち砕いたのは、既にインターホンを押していた中村リョーコだった。
他の誰かが来るまでマサちゃんとの逢瀬(と、ミサキ本人は確信している)を堪能しようと思っていたのに〜!と、
ミサキは思ったが、そこはさすがに顔には出さず。玄関に出てきたマサヒコに迎え入れられ、二人してマサヒコの
部屋に腰を下ろしてからいきなり仕掛けられた攻撃だった。

「しっかし、アンタも余程マサのことが好きなのねぇ」
リョーコはテーブルの向かいに座るミサキに予期せぬ攻撃を掛けた。
「な、な、なにお、い、いきなりっ」
「いや、アンタと二人っきりでマサの部屋にいるなんて滅多に無いチャンスだしね」
「下にマサちゃんがいるじゃないですかっ」
マサヒコは一階の台所でお茶を入れてくれているが、そんなに時間が掛かるわけでもなく、いつ二階に上がってくるか
分らないので、こういう話をするにはデンジャラスな状況かもしれない。
「聞こえやしないって、アンタがデカい声を出さなきゃ」
リョーコに言われて確かに今の声は大きかったかもしれないと、ミサキは少し顔を紅潮させる。
「ま、別にアンタとマサのことをからかおうってことじゃなしにさ」
「え・・・・・・?」
真面目な顔をして語り掛けるリョーコに戸惑いを覚えるミサキ。
「アンタ、本当は一人で勉強するほうが集中できるタイプでしょ。 それなのにわざわざ脱線するのが分りきっている
アタシ達の授業に毎回毎回時間を割いてくるなんてね」
「そ、そんなこと……」
そうなのかもしれない。 なにせ小久保家での集まりの後、別に時間をとって勉強しているほうが集中できるのは
確かで、ただ単にこの集まりに来るのはマサヒコと少しだけでもお喋りしたりできれば、なんて思春期特有の行動で
しかないのは自分でも分っている。
162160:2005/11/26(土) 23:43:17 ID:e2fkxgbF
「リンやマサも、少しづつ勉強のやり方ってのを覚えてきたんだけどね。 それでもまだまだかな。 多少脱線してでも
やらないとあの子たちは集中力が維持できない。 でもアンタは違うでしょ。 あれだけの成績なんだから集中力の
維持の方法、時間配分のやり方、そして、覚えなきゃいけないところと切り捨ててもいいところも分ってい・・・・・・」
話の行き先が見えたような気がして、思わずミサキはリョーコの話を遮るかのように呟いた。
「それは私にここへは来るな、ってことなんですか?」
まずい、これ以上話が自分の思い通りに進んでいってしまったら、リョーコに大きな声で反論してしまうかもしれない。
でも、リョーコが自分のことを気に掛けてこんな事を言っているのだという事も分っている。 何せ自分の志望校は
あの聖光なのだ、自分の成績であっても油断すれば不合格という結果は分りきっている。 本来ならマサヒコ宅で
勉強の真似事などせず、自分の机に噛り付いていなければならないのかも知れない。
「アンタ、やっぱり頭の回転が速いのね。 でもその答えは間違えている」
一瞬微笑を浮かべたがすぐに真面目な表情に戻りリョーコはさらに続ける。
「アンタがここに来ることが悪いなんて、一言も言っていないのに。 そのせっかちさは直したほうが良いわね。
問題文を最後まで見ないで、いきなり回答を記入して引っ掛け問題に思いっきり引っ掛かるタイプでしょ、アンタ」
「うぐ・・・・・・」
自分の弱点をズバリと衝かれ思わず声に出してしまう。
「アンタがここに来る事は悪い事じゃない。 むしろストレスが発散できているんじゃないのかな。 無意識のうちに
それが出来ているんだから、やっぱり勉強の才能があるってことよ。 ただ・・・・・・」
「ただ?」
そこでリョーコは初めてニヤニヤと笑い、先を続けた。
163160:2005/11/26(土) 23:44:11 ID:e2fkxgbF
「マサとセックスしよう、なんてまだ思っちゃダメよ」
「な! ななななにを」
この人はどうして、こう直球勝負な言葉を掛けてくるのだろうか。
「告白とか、そのぐらいなら良いけどね。 アンタは意外とそっち方面に溺れちゃいそうなタイプだから」
「そそそそそんなこと!」
「今までどおり、マサをオカズに一人エッチするくらいで我慢しておきなさい。 本命は後に取っておけば
楽しみも快感も倍増するってもんよ」
図星を衝かれたのかミサキの顔はもう、真っ赤だ。
「あ〜、もう、アンタは分りやすいわね。 ベッドの上とかじゃなくて勉強してたら急にその日のマサの行動かなんかを
思い出しちゃったりして、机に向かいながらひとりでに手が変なところに伸びちゃってさ」
「ちょ、中村先生! 勝手に変な想像しないで下さい!」
「最初は下着の上からだね。 うん。 ゆっくりと中指で割れ目に沿って擦っているうちに我に返っちゃってさ」
「(だ、だめ、そんなところ触っちゃ。ショーツ汚しちゃうよぉ、じ、じゃなくって勉強中でしょ)とかなんとか」
「罪悪の意識に駆られちゃってるんだけど、結局そのまま続けちゃって下着の中に手が入ってね〜」
「それでもまだ遠慮がちに湿り始めた割れ目に沿って指が動くんだけれど、物足りなくなって一番敏感なところに
指が触れた瞬間に、声が出ちゃうの」
「あ〜。 アンタ割とアニメ声だから、かわいい声で鳴いちゃうんだろうね〜。 『くっ・・・ンん・・・・・・・・・ふあっ!』とか」
ヤケに物真似上手なミサキヴォイスで喘ぎ声などあげながら、話し続けるリョーコ。
「で、段々と目の前が白くなってきちゃって、何にも考えられなくなっていくんだけど、あるヴィジョンだけは鮮明に
なってくんだわ、これが。 そのヴィジョンってのがマ・・・・・・・・・ん?」
いつのまにか立ち上がっているミサキ。 その手にはマサヒコが先日の修学旅行で買ってきた木刀(おいでやす京都と
草書金文字で刻印)を握り締めている。
「ま、まあそう言うことはほどほどにねって事で・・・・・・。 アタシはアンタとマサのこと、応援してるから、うん。」
ワザとらしく親指を立ててポーズをとるリョーコだが、目の前の人物は既にリョーコを見ているかのようで見ていない。
と言うか瞳が黒一色で塗りつぶされているって感じ。
「中村先生、人は恥ずかしいことで的確に図星を衝かれると・・・・・・」
「あ、そんなに的確なん・・・・・・、じゃなくって、ええと『怒る』?」
「そいつを殺してアタシも死ぬしかない・・・・・・って、思う事ありません?」
「あ、アタシちょっと台所行ってマサの手伝い・・・・・・」
そそくさと部屋をようとするリョーコに向かって、怒りの闘気が押し寄せる。
「ちょっとでも真面目な話かもしれないと思ったのにィ〜!!」

数分後、二階に上がってきたマサヒコは、正座したままで、えぐえぐと泣きべそをかいているリョーコを見つけたが、
一階に居たときに聞こえてきた怒声と悲鳴、そして今、無表情のまま座っているミサキのことが怖くて何も
手助けをする事が出来なかった。
164160:2005/11/26(土) 23:47:39 ID:e2fkxgbF
終了。
つか、投稿してみると短いもんですね。
エロ殆んどなくてすんません。
165名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 23:51:01 ID:QvKQ0iT2
新たな神が来ましたね。乙です
166名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 00:09:46 ID:yRa6h44M
いいね!
近頃こってり系のお話が多かったから、とても美味しくいただきますた。
こういった本来の氏家臭のするパロって、簡単なようで難しいんだよなぁ。
167名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 00:16:20 ID:ucgXloCd
新人さん乙〜
言い方は悪いが、後から後から沸いてくるな(ほかに適切な表現思いつかなかったゴメン)

‥‥日々祭りみたいなもんだこりゃ
168名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 00:36:38 ID:suY4r8oY
今夜は雷電神も来るから眠れませんね
169雷電:2005/11/27(日) 01:08:29 ID:9S7rS/aw
待ってくれる方がいる、すごく嬉しいですね
では>>148の続きです
170雷電:2005/11/27(日) 01:09:43 ID:9S7rS/aw
30分くらい歩いただろうか、バスには乗らず歩いて帰る二人





「疲れた〜、あの公園で休まない?」
今岡は公園の芝生を指差す
「…あぁ」
二人は公園に入り整備された芝生に座る
黙っていたカズヤが口を開く
「本気で恋してたんだぜ」
「知ってるよ」
「馬鹿らしいよな、好きになった子は親友に恋してんだぜ」
「そうだね」
今岡は優しくカズヤの言葉に答える
「いつもシンジには何かに負けてるんだよ」
「それはそうだよ」
「…ひどっ!慰めろよ!」
カズヤは笑って今岡に反論する
今岡もやっとの笑顔に顔がほころんだ
171雷電:2005/11/27(日) 01:10:30 ID:9S7rS/aw
「ありがとな」
「んっ?」
礼を言うカズヤに今岡は首を傾げる





カズヤは少し暗くなった空をじっと眺める
その表情は憂いをおび、切なさを醸し出す
「…カズヤ」
「……!!!」
今岡が優しく包み込むように抱きしめる
「泣いてもいいんだよ…」
その優しさが、カズヤの目を熱くする
「くっ!」
膝に置いていた手を今岡の腰にまわし、顔を今岡の肩にのせる
いつもなら殴られるが今日は特別らしい
「なんでシンジなんだよ!」
「…よしよし、我慢しなくていいんだよ」
今岡は聖母のように優しくカズヤの背中をさすった
172雷電:2005/11/27(日) 01:11:20 ID:9S7rS/aw
「……」
「泣き止んだ?甘えん坊さん」
肩にのせている顔に喋りかける





「あぁ、完璧!」
カズヤは目を赤くしながら笑顔で顔をあげる
「じゃ、最後に元気がでるおまじない」
そう言って今岡は顔を近づけそっとキスをする
いやらしさが無く、哀しみを吸い取るような甘いキス
カズヤは溶けそうになるキスに目を閉じ、芝生に今岡と横たわる


唇が愛おしく離れ、静かに時が進む
「カズヤ君、何するのかな?」
芝生に馬乗りみたいな状況で今岡が真っ直ぐカズヤを見つめ聞く
「……」
カズヤは何も言わずまたキスをした
173雷電:2005/11/27(日) 01:12:07 ID:9S7rS/aw
今岡は抵抗もせず目を閉じてカズヤを受けとめる




さっきより長く、そして濃く
今岡の口の中にカズヤの舌が這うように入ってくる
舌と舌が触れ、求めあうようにくっつきあう

そしてカズヤの手が今岡の胸に触れる瞬間だった
今岡は唇を離し言う
「私…失恋の道具じゃないよね?」
「あぁ」
「じゃ私と付き合える?ミホちゃんの事を忘れて」
真剣な表情で問う
「……」
「私、カズヤ案外好きだよ、入学した頃から明るくて、クラスでイジメがあると一人立ち向かって」
「……」
「カズヤの良い所私いっぱい知ってるよ」
174雷電:2005/11/27(日) 01:13:02 ID:9S7rS/aw
「後悔するならやって後悔しろ!そう言ってたね」
「なんでそれを?」
「昔から言ってたじゃん、私カズヤの言うその言葉好きだよ」





「……」
「でも、後悔すると解ってるなら逃げてもいいんじゃない?」
「どういう事だ?」
悪戯っぽく今岡は笑う
「ミホちゃん、諦めきれないでしょ?」
「……」
「今の私は寂しさを紛らす為にいる」
「んな事は!」
「いいの、解ってた」
沈黙が二人を重く包む
「私は乱暴な同級生だもんね」
「今岡…」
「さて、私先に帰るね、バイバイ!」
そう言って走ってカズヤの元から去っていった
175雷電:2005/11/27(日) 01:14:54 ID:9S7rS/aw
四部終了
さて、遊び心で一つ短いのを作ったのでそれも投下させてもらいます
「カウンセラー小宮山」です
176雷電:2005/11/27(日) 01:15:38 ID:9S7rS/aw
「今日のお客様はこの方、若田部アヤナさんね」
「初めまして」





「それで悩みとは?」
「私周囲の人に怖いイメージをもたれてて」
「ふんふん」
「そのイメージを変えたいんです」
「…、なめた事言ってんじゃないわよ雌豚!」
「ヒッ!」
「あんた今ツンデレがブームなのよ!恵まれてるのに文句言ってんじゃないわよ!」
「いや、私が望んだ訳じゃ」
「糞餓鬼!私以外の人に言ったら掘られるわよ!」
「あの〜」
「勉強と料理もできて美人で巨乳でツンデレ、メジャーもびっくりの和製大砲のくせに!最後の松坂世代か!?」
177雷電:2005/11/27(日) 01:16:25 ID:9S7rS/aw
「松坂世代?大砲って?」
「あん!テメーはヒット打てんのか?振ればホームランだろうが!」





「それはどうか…」
「悔しかったらヒット打ってみやがれ!」
「……」
「この打率十割のブンブン丸が!」
「……」
「日本の国宝きどりか?私だって昔は!ヒット量産してたんだよ!」
「……」
「はぁ!はぁ!」
「…あの、小宮山先生のお陰で悩みは解決しました」
「あら、そう?」
「はっ、はい…。では失礼します!」
「走って行っちゃった。悩みが解決して嬉しいのかしら?」
悩める子羊がいなくなるまで小宮山の闘いは続く
178雷電:2005/11/27(日) 01:17:58 ID:9S7rS/aw
郭氏の野球ギャグを見て何となく閃いたんです。
では!また会える日を!
179名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 01:36:35 ID:QFfK2T42
雷電神激乙です!第五部があるなら期待して待ってます
180弱味☆:2005/11/27(日) 03:57:18 ID:5Dtg6rNv
こんばんは。弱味☆です。
にぎやかになりましたね。

先日お伝えした小久保マサヒコ君と若田部アヤナさんのお話です。
アヤナばっかとか、こってりしたのはもういいという方の期待を裏切るべく、
作品が完成してしまいましたw


ゴタクはともかく投下します。
それでは氏家ト全:作『女子大生家庭教師濱中アイ』より、タイトルは「見つめていたい」
181弱味☆:2005/11/27(日) 03:59:40 ID:5Dtg6rNv
深夜零時十五分。とあるマンションのとある部屋の玄関が、勢いよく開けられた。
 どどどどどどっ、というその足音の主は、リビングのドアを開ける、
というより蹴破るなり、中央のソファにぼすん、と倒れこんだ。
 ヒップを後ろに突き出すような格好で、そのままずるずるとへたり込む。
目尻のつり上がった鋭角な瞳、描いたような眉に、尖った顎と赤みがかったロングヘア。
タイトスカートからのびたモデル並みの長い美脚と、くびれたウエスト、そして、
この歳になってもまだ成長を続けている乳房。
若田部アヤナ28歳の姿がそこにあった。
しばらくどろん、とした目で奥の部屋を見つめていたアヤナは、やおらソファから身を乗り出して、
肺の中の空気を全て使って声を張り上げた。
「ちょっとーーーーー!マサヒコくーーーーーん!お水ぅーーーーー!マサヒコぉーーーーー!」
仔犬が親を求めて鳴くように、奥の部屋に向かって叫び続ける。
「おーーーーーい!マサくーーーーーん!いないのぉーーーーー?」
「あーもー、騒ぐな騒ぐな」
 奥のキッチンから、水の入ったグラスを持って、小久保マサヒコ28歳が姿を現した。
透けるような白い肌と、ガラス細工のような瞳、すっきり通った鼻筋、厚めの唇。
かつてアヤナをはじめ多くの女子を夢中にさせた美少年の面影は、今も色濃く残っている。
 グラスを受け取ったアヤナは、コップ酒をあおるおやじのような勢いで、一気にそれを飲み干した。
「くわーっ、生き返るぅ」
 台詞までおやじである。
「あーあ、生き返ったらお腹空いちゃった。マサヒコ君、ごはんごはん」
「はいはい、ちょっと待ってて」
今度は小学生の娘と父親のようであった。
182弱味☆:2005/11/27(日) 04:01:55 ID:5Dtg6rNv
アヤナがアメリカから帰ってきたのは20歳のときだから、今から8年前になる。
 15歳のときの仲間は、銀行員という職業柄、全国各地を転々としている
リョーコ、故郷に戻って中学教師をしているアイ、高校に入学して間もなく、
父親の仕事の関係でフランスに行くことになってしまったミサキ、高校卒業と
ほぼ同時にできちゃった婚をして、現在は夫である元担任のところで暮らして
いるリンコと、東が丘に残っているのは唯一マサヒコだけという状況だった。
 
中村先生と豊田先生は未だに籍を入れていないらしい、とか、ミサキが旅立つ
直前にはわんわん泣かれて困った、という話をたびたび2人で逢ってしているうちに、
どちらからともなく、気づけばお互い「アヤナ」「マサヒコ君」と呼び合う仲になっていった。
 その後東大を卒業して、大手製薬会社に勤めたものの、セクハラに抗議して半年で辞めたアヤナと、
大学時代から趣味で描きためていたイラストがある雑誌編集者の目に留まったことで、
内定していた就職先を蹴り、フリーのイラストレーターというものになる宣言をしてしまった
マサヒコが同棲を始めたのが4年前。両親にマサヒコとの関係を猛反対されたアヤナが、
ほとんど家出同然にマサヒコを巻き込んで始まった生活だった。
 それからの4年間、転職先のごくごく小さな医療機器メーカーを、曲がりなりにも業界内で
Aクラスの評価を受けるまでに引っ張り上げたアヤナの働きで、マサヒコは生活してきた。
フリーといえば聞こえはいいが、知名度などないに等しいマサヒコには仕事など
ごくたまにしかないので、アヤナのヒモ同然である。
 それでも、幾度もの挫折を乗り越え、何度かの誘惑を振り切って、朝早くから夜遅くまで働くアヤナのために、
慣れない主夫生活をしながら、あちこちに自分の描いたものを売り込むという地道な努力が報われたのか、
去年あたりからちらほらと仕事が舞い込むようになり、規模は小さいが選考のしっかりした新人賞をもらったことも手伝って、
小久保マサヒコの名は徐々に知られるようになって来ていた。
183弱味☆:2005/11/27(日) 04:03:41 ID:5Dtg6rNv
マサヒコの作った夕食を二人で食べる。付き合い出した頃にはよくマサヒコに
作ってあげていたアヤナの手料理も、最近は出番が全く無い。
代わりにマサヒコの料理の腕は飛躍的に上昇していた。今のアヤナが職場で
「カミソリ若田部」「鉄の女」などと陰口をたたかれるほどバリバリ仕事を
こなしているのも、主夫であるマサヒコが自分の体調管理をしっかり考えて
いてくれるからと、アヤナは信じている。

アヤナはマサヒコ作の鰤の照り焼きと、野菜のシチューをあっという間に平らげ、
ご飯も2杯おかわりをした。食後にゲップをしながら、干物のようにのびている
アヤナからは、顔さえ同じでなければ、かつてのお嬢様育ちの姿はとても想像できないけれど、
マサヒコはそんな今のアヤナが決して嫌いではない。

「アヤナ、ひざ立てて座るなよ。スカートの中が見えるぞ」
その言葉に、今まで死んだようになっていたアヤナがむっくりと起き上がった。美貌にぞくりと来るほど妖艶な笑みを浮かべている。
「スケベ」
「べ、別にそんな意味で言ったんじゃないよ」
 あわてて食器を片付けようと立ち上がるマサヒコの背中に、アヤナが後ろから抱きついた。
むに、という豊かな胸の感触が、衣服を通り抜けて伝わってくる。
「食後のデザートに、マサヒコ君が食べたい」
「おいおい、それじゃ中村先生と言ってることが同じーーーーうぁっ!」
シャツの下から入り込んだアヤナの手が、マサヒコのわきの下をなぞった。
足の力が抜けて、その場に座り込んだマサヒコを、全体重をかけて押し倒す。
184弱味☆:2005/11/27(日) 04:06:10 ID:5Dtg6rNv
まだ何か言いたげなマサヒコの唇が、アヤナの唇でふさがれた。コロンの香りと、
アヤナの汗の匂いが、マサヒコの鼻腔を刺激してくる。見る間にマサヒコの唇が
アヤナの口紅と唾液でべとべとになっていく。貪る、という言葉がぴったり
はまるような接吻を何度も繰り返す。
 こうなるとマサヒコにはもはや抵抗する素振りどころかむしろ逆の
感情が噴き出してきたらしく、アヤナの身体の下から、ブラウス越しに乳房に触れてくる。
あ……やっぱり、きもち、いい……
 あくまでソフトな触れ方だったが、ここしばらく刺激を受けていなかったふくらみは敏感になっていた。
最近、またきつくなってきた気がするブラジャーの中で、乳首が正直に反応するのがわかる。
マサヒコが握る力を強めるたびに、アヤナの息遣いは荒くなっていく。
 手という器官を多用して仕事をするせいか、マサヒコの手は普通の人より大きい。
その大きな手にちょうど収まる大きさのアヤナのふくらみ。マサヒコのためのあつらえ品なのかもしれない。
「あン……」
 切なげな鳴き声を漏らして、アヤナの腕から力が抜ける。気合十分のマサヒコがアヤナの上にのしかかると、
アヤナは自分からブラウスとシャツのボタンをはずし始める。完全に脱ぐことをしないのは、その方がマサヒコが悦ぶからだ。
今度はマサヒコの方から唇を近づけてくる。反射的に吸い付き、熱い舌を貪る。漏れた吐息が耳に届く感触に、思わず太ももを擦り合わせる。
もうすぐ生理のはじまる女体は、アヤナ自身の予想をはるかにこえる敏感さを見せていた。
 その変化をマサヒコは見逃さなかった。すでに膝の上20cmほどまくれ上がったタイトスカートのすそから手を入れたかと思うと、
マジシャンのような鮮やかな手つきで、一瞬でパンティとパンストをむしり取った。くるくると丸まった白いパンティの、股布の部分だけが晒されている様がいやらしかった。
 と思う間もなく、
185弱味☆:2005/11/27(日) 04:07:50 ID:5Dtg6rNv
「ひぁっ……ん」
 甘え鳴きが漏れた。マサヒコの長い指がアヤナの膣口をそろりと撫で上げたのだ。
医学的に言えば、女性の膣には神経が通っていないが、アヤナの全身には切ない電流が走った。
子宮の奥から、女蜜がとろとろとあふれ出てくるのがわかる。そのまま陰部を撫でこする
マサヒコの右手と、乳房をやわやわと揉みしだく左手に呼応するように、蜜の堤防が
臨界点を超えて決壊し、とめどなく女液がこぼれ出す。
「ふうっ!あふっ……マサ、ひこ、くふん………」
マサヒコ以外の男を知らない女体は、マサヒコの呼吸や鼓動にまで敏感な反応を見せる。
見る間にアヤナの股間は蜜にまみれ、全身は汗にまみれて、リビングの中に異様な
フェロモン濃度の空気が漂っていた。
いつの間にかマサヒコの顔はアヤナの陶器のような美脚の間に陣取り、
長い舌が卑猥な水音を立てている。
「やっ!…そんな、ぴちゃぴちゃって音たてちゃダメ……恥ずかしい……」
 社会人でいる時の、どこに出ても恥ずかしくない女性像とは裏腹に、
マサヒコに求めるときは、初めて抱かれたときと変わらぬ反応を見せる。
それがマサヒコにはたまらなくいとおしかった。
「あっ、あン、嫌っ……」
 アヤナの女体を知り尽くしているマサヒコの手と舌は、数分でアヤナを軽い高みへ導く。
そして、それだけでアヤナが満足するはずも無いことすら承知の上である。
186弱味☆:2005/11/27(日) 04:09:55 ID:5Dtg6rNv
「お願い、私、もう……」
 マサヒコの指の間に自分の指を絡ませてくる。それがいつもの合図だった。
すでにいきり立つマサヒコのペニスを、熱いぬかるみへとあてがう。
瞳が涙に潤み、とろんとした視線がその部分に向けられる。
軽い抵抗とともに、マサヒコのペニスがぬかるみの奥へ侵入する。
マサヒコを見つめるアヤナの美貌が、見る間に甘く歪んでいく。
「あ……う……んん……マサヒコく……」
「ううっ………アヤナ……」
マサヒコの顔も同様に歪む。
 両手をアヤナの背中にまわし、乳房に吸い付きながら腰をゆっくり突き上げる。
「あ……動いてる……私のなかで」
アヤナの細い腕がマサヒコの首に絡みつく。胸の谷間に顔をふさがれ、一瞬マサヒコは窒息しそうになる。陶酔の窒息だった。
さらに腰を動かし、膣内をかき混ぜるように動くと、膣肉がマサヒコのペニスを優しく撫でてくる。
お互いの存在を確かめ合うようにゆっくりと、しかしいやらしい腰つきで交わりあう。
マサヒコの途切れ途切れの呼吸が耳の後ろにかかるたびに、アヤナはマサヒコを強く抱き寄せる。
「はぁっ……大好き。マサヒコ君、大好き……」
アヤナも煩悶するように眉根を寄せながら、自ら腰をくいくいと動かしてくる。
きゅっと締まったウエストのラインが淫らにくねる。
「俺も……大好きだよ……」
「嬉しい……ううっ………あんっ」
ぬちょぴちゃという淫猥な音が下半身の方から聞こえてくる。
いやらしい部位でつながりあった感覚が、互いの性感をあおっていた。
それを合図にしたように、マサヒコの腰の動きが性急に、そして激しさを増す。
焼けた鉄のようになったマサヒコのペニスが、ぐちょぐちゃとアヤナをいたぶり、子宮口を突き上げる。頂点に達する瞬間が近づいていた。
「ああ、いきそう……ねえ、このまま……なかがいいのっ」
 もはや理性というものはどこかへ消し飛んでいるのか、アヤナがメスの欲望を口にした。
絡ませたお互いの指先が、強く握り締められた。
「ううっ……アヤナっ!」
 全身が炎に包まれたように熱くなる。アヤナの膣が引き締まり、睾丸がせり上がる。
「ああああああっ、!!!」
 マサヒコのペニスの先端から、溶けたバターのような精液が、アヤナの子宮めがけて放出された。
マサヒコの尻が跳ね上がると同時に、アヤナの腰が沈む。膣内に射精されたのだ。
 お互いの鼓動を心地よく耳にしながら、お互いを抱く手に、力を込めた。
187弱味☆:2005/11/27(日) 04:11:02 ID:5Dtg6rNv
アヤナの寝顔を見ていた。食欲と性欲の両方を満たした後の、満足げな寝顔が、今、マサヒコの目の前にある。
 そういえば、こいつを好きになったのはいつからだっけ。
最初はそんなに好きでもなかったはずだ。綺麗な子だなという認識はあったけど、
すぐ殴るし、なにかと勝負を挑む性格だし、俺は嫌われていると思ってた。
 なんだかんだ言っても楽しかった中学時代が終わって、アメリカ行っちゃえば、
もう逢うことも無いと思っていたのに、気がつけば、もう4年もこんな暮らしをしている。
 アヤナはなんで俺と一緒にいるんだろう?
アヤナが眼を開けたら聞いてみようと思った。
(完)
188弱味☆:2005/11/27(日) 04:25:17 ID:5Dtg6rNv
以上です。

なんかどんな風に書いても、どこかで見たようなアヤナ像しか描けなかったんで、
結局キャラクターをぶち壊すしかできませんでした。反省です……。


この作品の評価は、読んでいただいた皆さんにお任せするとして、今後のことを。

新人さんも増えて、すごく活気のあるスレになってきているわけですが、
残念なことに私自身は来月、年末商戦だ年末特番だ年末調整だで忙しくなり、
たぶん1作品が限界です。

そこで!

今年最後の作品のお題を皆さんから頂戴したいと思います。
描いて欲しいカップリングを投票してください。
投票総数が10になった時点で、一番多いカップリングを作品にさせて頂きます。
(申し訳ないですが、同性愛と小ネタの希望は勘弁してください。
俺にはその方面の才能がゼロなので、ひどいことになってしまうと思います。
もちろん、そのジャンルを否定するつもりは毛頭ありませんので念のため)

やっぱり職人というからには、住人の需要にこたえてなんぼだと思うので、
このような企画(ってほどのものでもありませんが)を考えました。
もし投票数が少ない場合は普通に作品を投下します。

しょうがない、お前に書かせてやるよ、という心の広い方、投票をお待ちしております。
この件に関して何か問題がありましたらお知らせください。
よろしくお願いします。






189名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 05:33:16 ID:Bsy/StPN
弱味☆氏GJ!!
アヤナは何才になってもエロカワイすぎ

次はこれまでなかった(と思う)シンジ×ショーコ見てみたいっす
190名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 06:09:42 ID:zVNbaLX5
弱味☆氏GJでした。
未来物でも鈍感なままのマサヒコw

リクエスト的には久々にですがチカ×シンジを見たいので宜しくお願いします。
年末商戦地獄に向け無理せずガンガって下さい。
191名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 06:50:32 ID:AU2IKBhH
弱味☆氏最高です。書いてもらったばっかりですが、マサヒコ×アヤナでお願いします。
192名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 08:58:21 ID:SJvkwgbL
弱味☆氏最高です。
最後の未来になっても朴念仁のマサヒコがよかっでつ。

リクエストは「シンジ×ミホ」でお願いします。
193名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 09:30:58 ID:STINnSw/
出来ればアヤナ×マサヒコをば…
194名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 10:22:17 ID:qSROTIZx
痴女はイイ!
195名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 10:52:39 ID:QFfK2T42
弱味☆神乙です!
自分もシンジ×ミホがいいです
196名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 11:28:24 ID:cYl6kP6l
弱味☆氏GJ!!
マサヒコ×アヤナに一票です。
197名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 12:57:34 ID:suY4r8oY
シンジ×ミホに一票
198名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 13:14:45 ID:kpVqAVbf
弱味☆氏乙です!
いつもながらの濃い描写がGJでした。
次回作は私もマサ×アヤナキボンヌです!
199名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 13:22:27 ID:tyBMNind
×にぎやかになりましたね。→○いつもにぎやかですね。
200名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 13:22:45 ID:ucgXloCd
リクエストを受けて書く、というのは本来の職人の理想像だな、大尊敬だ、みんなのレスの勢いも違うw
ここはあえてリョーコ×マサを!
201名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 14:29:16 ID:r4YVZzSU
王道カップリングこそ、真のSS職人の力量が発揮されると信じて、
シンジ×カナミを希望。
202名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 14:43:22 ID:Bsy/StPN
投票総数10越えたんじゃないか?
203名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 14:53:27 ID:74Gakmq3
弱味☆氏乙
マサヒコ×ミサキに一票。
204名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 15:09:35 ID:AZ444pBg
住人からの要望がこれだけ集まってるんだ、弱味☆氏以外の職人も刺激になるだろうね
職人が書きたいもの、ってのは大前提なんだろうけど、やはり歓迎されるのは住人の要求度の高いもんだから

次にカーニバルがあるときは完全リクエスト祭ってのもいいかもね
てなわけでシンジ×小宮山に一票
205117(´_ゝ`):2005/11/27(日) 15:15:03 ID:tAyWvLfS
弱味☆氏、シンジ×チカで付き合ってラブ×2でハードなエロエロ展開をキボンヌ
206名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 17:02:52 ID:xo/76O53
マサ×アヤナかなぁ。
207名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 17:30:06 ID:C+SDOpu7
この先クリスマス、年末年始とイベントは盛りだくさんだ
書くネタにも事欠かないだろう。しかし、去年も通ってきた同じ道
如何に被らずに新しい世界を見せてくれるか楽しみである

まぁ、なんだ。職人さんガンガレって事で
208名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 17:44:17 ID:ucgXloCd
クリスマスや正月は家庭優先せにゃならんからキツイかもね
忘年会、新年会という形がいいか?
…先走っちゃまずいか、負担かかるのは職人に古田氏だし
209名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 17:50:05 ID:C+SDOpu7
年明けも年明けで忙しいだろうしなぁ・・・
スケジュール見て参加できそうな職人さん募って・・・ってのが一番無難であろうと思う
無理して書く必要はないわけだし
イベントの形としてまとめられればよいのだが

なにげにIDがドピュってる罠
210弱味☆:2005/11/27(日) 17:55:31 ID:QPw6hQlU
こんばんは、弱味☆です。いつもにぎやかですね(すいませんでした)。
たくさんの投票ありがとうございました。
結果発表です。

いちおう総数10までとさせていただきましたので、>>200までが有効票となります。

シンジ×ショーコ 1票
シンジ×チカ 1票
マサヒコ×リョーコ 1票
シンジ×ミホ 3票
マサヒコ×アヤナ 4票

ということで、弱味☆の今年最後の作品は、マサヒコ×アヤナに決定しました。
俺ごときの作品に期待をかけて下さって、本当にありがとうございました。
211名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 18:13:23 ID:suY4r8oY
いっそ他の神が>>210のリクエストに応えるのはどうだろうか?
少し早い神からのクリスマスプレゼント・・・・・・・・・ダメ?
212弱味☆:2005/11/27(日) 18:23:34 ID:QPw6hQlU
いやー、まさかこんなに早く埋まるとは思ってませんでしたよ。本当、感謝です。

俺の予想では、そろそろシンジ×アキ、もしくはマサヒコ×アイが来るかな、とか思っていたんですが、やっぱりアヤナは強かったですね。
ということで、マサヒコ×アヤナに決定しましたが、
このカップリングは直前に書いたので、作品はマサヒコ×アヤナ×ミサキという形にしたいと思っているのですがいかがでしょうか?
皆さんとした約束を破っているといえなくもないので、いちおうご意見を伺おうかと思います。
よろしくお願いします。
213弱味☆:2005/11/27(日) 18:35:42 ID:QPw6hQlU
>>211

どうですかね……そうなったらいいなとは俺も思いますが、職人さん次第ですね。

今回の企画(ってほどのものではありませんが)で、多少なりとも住人の皆さんの需要は引き出せたかなと思いますので、職人の皆さんもひとつ参考にして頂きたいと思います(←笑福亭仁鶴風)。
では。
214名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 18:37:36 ID:SJvkwgbL
漏れとしては喜んで
215117(´_ゝ`):2005/11/27(日) 18:39:37 ID:tAyWvLfS
エロエロ展開なら全然おけ!!
アヤナ人気あるねぇ〜。
巨乳ツンデレキャラだし、当然かw
216名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 23:45:52 ID:xo/76O53
こんな素晴らしい所があるなんて日本もまだ捨てたもんじゃないな。
217名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 23:49:57 ID:74Gakmq3
>>212
もちろんOKです
218名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 00:16:01 ID:P298t62k
なんと、リクに応えてくれるだけでなく他の職人のために
住人の要望掘り起こしまでしてくれたのか弱味☆氏は。こらぁ足を向けて寝られねーなあ
職人の書きたいものだけでも読み手の要求だけでも
スレのバランスはとれないからこれはいいことだ
219雷電:2005/11/28(月) 01:11:49 ID:L52+a/Lk
今日色々あり小説をゆっくり読んで文才を高めたい雷電です
>>174の続きです
期待に答えるカップリングでは無いですしまだエロが無いですがもう最終近いのでもう少しお付き合いください
220雷電:2005/11/28(月) 01:13:02 ID:L52+a/Lk
色々な事が脳裏をよぎる
ミホの告白はどうなったのか
明らかにいつもと違った今岡




家の暗い部屋のベットに横たわり、カズヤは考える
「ミホちゃん…、今岡…」
「♪♪〜♪」
携帯が鳴り手を伸ばす
「シンジか」
一人家路につく時から何度もかかってきていた
「♪〜……」
一分程すると静かになる
シンジと話すのが怖い、知りたい事を知る事が
カズヤは携帯の電源を切り無造作に置いた
「知るのが怖いのは、今岡の言う通り諦めきれてないからだろうか?」
思った事を口にだす
次にまぶたが重なるとそのまま寝てしまっていた
221雷電:2005/11/28(月) 01:13:49 ID:L52+a/Lk
目を覚ますと午後の1時だった
日曜とはいえここまで寝た自分に驚く





携帯を手に取り、電源を入れ問い合わせをする
「0件か…」
シンジからメールが来てない事にホッとするも寂しさを感じる
今日は予定も無く暇である
しかし暇だと昨日の事をずっと考えてしまう
「どっか…行こうかな」
そう呟き準備を進めていると昨日着ていた上着に目がいく
甘く良い香りがする
今岡の香水の匂いだろう
昨日何があったのか鮮明に思い出させる
「……」
カズヤはその上着から目をそらし違う上着をクローゼットからだして羽織った
222雷電:2005/11/28(月) 01:14:40 ID:L52+a/Lk
家から出て目的もなく、とにかく歩いた
真っ直ぐ前を見つめ何も考えず





「新井君じゃない、何してるの?」
顔を声の方向けるとベンチに座る小宮山がいた
「日曜の昼間から一人で歩いて淋しい男ね」
「いや〜、先生に会いたくて歩いてたんすよ」
「まっ、嬉しいにゃ!!」
明らかなお世辞だが小宮山は喜ぶ
「加藤先生を待ってるんだけどまだ来ないのよ」
「仲いいっすね」
「暇だから話し相手がちょうど欲しかったのよ」
小宮山は自分の隣りの席を叩きながらカズヤを見る
「俺、暇では」
「化学の点数下げるわよ?」
「はい…」
223雷電:2005/11/28(月) 01:15:30 ID:L52+a/Lk
カズヤは小宮山に奢って貰った缶コーヒーを持ちながら恋愛論を聞かされていた





「恋愛なんか個人のエゴなのよ!」
「へぇ」
「想いを無理矢理相手に押し付けるの!」
「はぁ」
「有無を言わさずとにかく攻める!」
「ほぅ」
「…優しさは罪って聞いた事ない?」
「あります」
「優しいって両極の意味があると思うの」
「……」
「優しさは本心を鈍らすわ」
「どう言う意味っすか?」
「相手に好きな人がいるから身を引くなんて愚かな事よ、優しさを言い訳にしてるだけ。それは罪よ」
小宮山の言葉にカズヤは驚くしかない
224雷電:2005/11/28(月) 01:16:30 ID:L52+a/Lk
「知ってんすか?」
「何を?」
小宮山は静かにコーヒーに口をつける





「もう1つあったわ」
「何です?」
「鈍感な男よ…」
カズヤは頭の中でシンジが浮かぶ
「女の気持ちを読めない奴は最低よ」
「心はよめないですから」
「その通りね、でもそれも言い訳よ」
「……」
「好意を持っているのに気付いて貰えない、辛いでしょ?」
「辛い、と思います」
「あんたにもそういう相手がいるかもよ?」
「えっ?」
「あんたに恋をする物好きがね」
明らかに小宮山は全て知っている
カズヤは小宮山の言葉の深い意味を考えた
225雷電:2005/11/28(月) 01:17:18 ID:L52+a/Lk
「私があんたに言える事はそれくらいね」
「……」





「どうしたの?」
「先生、イイ女っすね」
「今頃気付いたの?」
「言われてみりゃ昔からですね」
「化学の評価1段階UPね」
小宮山が笑いカズヤもつられて笑っていると
「小宮山先生!」
「あら、加藤先生。やっときたわね、んじゃ私は行くわね」
「先生、…有難うございます!」
「まっあんたの思う通りやりなさい」
そう言うと加藤先生の元に走って行き二人はカズヤの前から消えていった
「俺が本当にすべき事…」
カズヤは何かを決心する
誰の為でもなく自分の為に
226雷電:2005/11/28(月) 01:20:13 ID:L52+a/Lk
これで5部終了
ここからなんとかしないといけませんね
227名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 01:43:59 ID:H+Q9YYZB
雷電氏、乙。
続き待ってます!
228郭泰源:2005/11/28(月) 20:07:06 ID:vo0fg8Dq
風邪で仕事休んだ郭です。続編出来ましたが……また未完(涙)。
ここまでが精一杯ですよ。次回は週末にでも。
NGワードは「未完」「焦らし」「挿入無し」
>>135の続き
229郭泰源:2005/11/28(月) 20:07:46 ID:vo0fg8Dq
ただ……リョーコ以外の3人の涙はちょっと別の種類のものなんだろうな、
ってのは―――俺にも、なんとなく見ていて分った。
(さようなら……マサヒコ君……)
(……幸せにね、おふたりさん)
(……あれ?なんで私…こんなに胸が痛いの?)
そんな彼女たちの様子を、何をするでもなくボ――っと見ていた俺の袖を、
くいくい、とリョーコが引っ張った。
「セージ……」
「リョーコ……」
「行こう。ね、みんなも一緒に……お祝いしてあげよう。アイ、アヤナ、リン?わかるわね?」
「はい………」
俺たちは……立ち上がり、物陰からゆっくりと、ふたりの方へと近づいた。
「おめでとう、マサ!ミサキ!」
努めて明るく、リョーコがふたりに声をかける。
「っっえええ?中村先生?それにみんな?!!」
驚いて唇を離すと、天野が目をまん丸に見開いてこっちを見た。
「やっぱり見てたんですね?」
対照的に、小久保は俺たちを見つけるとひどく当たり前のような……
冷静な口調でそう言うと、はあ、と溜息をついた。
「!!!ま、マサ君はわかってたの?」
「いや、わかってたわけじゃないけど……この人たちのことだから、
絶対のぞき見にくるだろうなって思ってはいたっつーか……」
「コラ!マサ!人を出歯亀みたいに……」
「……今のあんたらはそれ以外のなにものでもないだろうが……」
呆れたような表情を作る小久保だが、その会話でなんとなくいつもの雰囲気に戻ってきた。
「おめでとう、マサヒコ君!これで晴れて彼女持ちだね!でもあんまりあそこを腫らすと嫌われ……」
「腫らしません」
「え?じゃあやっぱり小久保君はED……」
「それも、違う」
「?EDってなんですか?お姉様」
「日本語に訳すと勃起生涯、じゃなくて勃起障害と言われるもので、良くインポと
混同されるけど実態は勃起がストレスやプレッシャーで長続きしない症状のことを……」
「だから俺は違う!!!!ってなんでそんな妙に詳しいんだ、アンタは!」
絶妙の5人のかけあいを見ながら、俺はちょっと羨ましい思いをしていた。
多分みんな、気づいているんだろう。今―――永遠に続くように思えるこの時が、
やがて終わりに近づいているってことを。将来またみんなで集まったとしても……
今みたいな6人には戻れないってことを。
「小久保……ちょっといいか?」
「あ……すいません、豊田先生……なんかお騒がせしちゃって……」
いつものように、大人びたことを口にする小久保。まあこの中にいれば自然とそうなるのかもしれないが。
「はは、いいんだよ、そんなことは。それより……大切にしてやれよ?天野のこと……」
「……はい」
「いや、俺もそんな偉そうなこと言えないんだけどさ。リョーコと俺は……今考えると、
ものすごく……つまんないことの積み重ねでダメになったんだよな。お前らは大丈夫だろうけど、
でも……相手のことを、大切に思う気持ちだけはいつも持っていて欲しいって言うか……」
「ありがとうございます、先生。俺……全力で、ミサキを大切にしますから」
ちょっと照れくさそうに……そう言い切った小久保の、曇りのない笑顔を俺はまだ忘れられずにいる。
「よっし!それじゃこれから、アヤナんちで卒業兼マサの童貞喪失兼ミサキの処女喪失パーティーを…」
「「まだ喪失してね――――ッ!」」
ふたりの絶叫で、その場は笑いと涙の中で終わり……そしてその後は、今のとおりだ。

「だからさあ……この子はね、年上のしっかりした男が良いと思うのよ。頼りがいのある……」
「それで、なんで俺が的山と付き合うことにならにゃ……」
「アンタ、リンのことどう思ってる?」
「……いきなりストレートに言われても……今はただ、教え子としか……」
§
230郭泰源:2005/11/28(月) 20:09:07 ID:vo0fg8Dq
「でも、もう教え子じゃないじゃん?一人の女の子としてどう思うかって聞いてるの」
「……可愛いけど、ちょっと危なっかしいっていうか……まあ、そういうところはあるな」
「でしょ?しっかりフォローしてくれる人間が必要なのよ、この子には……。
本当なら、それこそマサみたいのが最適だったんだけど……」
「………それを言うのは酷だろ?」
「ウン……だからさ、アンタはどうかって聞いてるの」
「いや、でも、なんで俺なんだって……」
「……馬鹿だよね、セージは」
ぐび、と残り少なくなった缶ビールを一口で飲みほすと、ぷはあと酒臭い息を吐きながらリョーコが言った。
「……どこが馬鹿なんだ、俺はごくごく一般的なことを……」
「元カレだから、あんたのことを良く分ってるから……大切なこの子のことを、任せられるんじゃん」
「………」
「それに、リンもアンタのことは満更でもない感じだし……だからさ、なんて言うか……
もっと気軽にさ、この子が本物の恋愛をするまでの練習に付き合うと思ってくれれば良いのよ。
その間、恋愛ごっこをするっていうか……そういう、リハビリ期間だとでも思ってくれれば良いの。
それくらい、可愛い教え子のためならできないわけないでしょ、セージ?」
「……いや、でもな、リョーコ……」
「デモもストもないッ!わかった?セージ!!!」
「………はあ……(そのたとえもどうかと思うけど)」
結局、その日はリョーコの奴に押し切られたものの……まだ俺は、
酒の席での冗談程度にしか思っていなかった。そう、あの日までは……

それから1週間も経たない頃だったろう。春休みとは言え、サッカー部の連中と
練習や打ち合わせなど、それなりに忙しかった俺は6時くらいにアパートに戻ってきた。
(……?明るい?またリョーコの奴、勝手に……)
そう思いながら、一人でいるよりは寂しくないってのは本音だった。
一人暮らしってのは慣れれば楽だけど、たまには(それこそリョーコでも)人恋しくなることもあるんだ。
§
「リョーコ!またお前勝手に……え?」
ただし、俺がドアを開けてそこで見たのは……
「お帰りなさいませ♪ご主人さまあ?」
……今日と同じく、ネコミミ・メイド服の的山だったというわけだ。
「なななななんあなッ、まままま、的山!お前、どうやって」
「お疲れですよね♪お風呂とお夕食、どちらに……」
「だから、どうやって入ったんだ?」
「中村先生から、合い鍵と一緒に引き継いだんです」
「へ?」
「『アンタに全てを授けた。これからは私に代わってセージの面倒を見るの!手とり足とり腰とり』
というのが中村先生のお言葉です」
「あああああああの野郎!」
「ちなみに腰をサンバのようにダイナミックに振るフリ付きでした。お望みでしたら今ココで再現を……」
「……それはいい……」
ぐったりとしながら、俺の鼻はキッチンの方から立ちのぼる旨そうな匂いを嗅ぎつけ……
腹は、くぅ、と情けない音を鳴らしていた。
「あらあら、お腹がお空きですね♪今日は先生の大好きなビーフシチューですよ♪」
「あのなあ……的山……ありがたいけどさ、その……」
「ではでは、上着を脱いで下さい……私がかけておきますので……」
完璧に的山の、というかリョーコのペースだった。
上着を脱いで渡すと、仕方なくリビングで彼女が来るのを待った。
「はい、どうぞ……お口に合うか少し不安ですけど……」
おおぶりの深皿に、たっぷりのビーフシチューを盛りつけた彼女が現れた。
「あのな、的山……こういうのは……」
「はい、ご主人様、あ〜〜〜〜〜ん♪」
「…………」
俺は、諦めてそれをありがたく口にした。……旨かった。ものすごく。
§
231郭泰源:2005/11/28(月) 20:09:53 ID:vo0fg8Dq
「!旨いな、へえ……料理上手なんだな、的山」
この日は疲れ切っていたし、適当にコンビニ弁当でも食べて寝るつもりだった。
彼女の手料理が、涙がでるほど――ってのはオオゲサだけど、ありがたかったのは事実だ。
「本当ですかぁ♪嬉しいですぅ〜〜〜♪」
前にも言ったが、本当に邪気の無い……子供のように、可愛い笑顔なんだよな。
「で、でもな、的山。こういうのはこれっきりにして……」
「大丈夫です!」
「?な、なにが?」
「絶対に言いませんから!ご主人様のお部屋に、あんなにいっぱいエッチな本やDVDがあったことは」
「&G'%#$なななな、ま、的山、お前!!!」
「一人暮らしの男の人は掃除もあんまりなさらないのですね……ホコリだらけでしたよ?
それに、お布団も全然干してないから湿っぽくて……」
俺は、冷静に思い出していた。……そうだ、いつでも使いやすいように……なおかつ、
リョーコが来ても漁られないように、そういったエログッズの類はベッドの下に隠しておいたんだ。
布団を干したってことは……それを、バッチリ見つけたってことで……
「ああああ、あのな、的山。こういうのは、その……男の病気みたいな、もので……」
「大丈夫です、誰にも言いません!安心して下さい!」
力強く彼女が言えば言うほど、俺は落ち込んでいった。これは……無意識の脅迫だ。
悪気が無いのは分ってるけど、この雰囲気で部屋に来るなって言える男なんていないだろう?
「ああ、でもな、その……俺のこと、気にしてくれるのは嬉しいけど、
的山だって高校が始まれば忙しいだろうし……その、あんまりその……」
「ですので、中村先生からは毎週土曜日、ご主人様の部屋の片づけ並びに
お食事の準備をするようにと言付かっております。花嫁修業だと思って頑張りなさい、とのことです」
「………」
完全に、ノックダウン状態だった。リョーコの奴は俺の予想以上に、
周到で綿密な計画をこの日のためにたてていたに違いない。

それ以来、毎週のように……土曜になると、的山は俺の部屋に来て、
掃除や洗濯やらの家事全般を……それこそ、メイドのようにかいがいしくしてくれていった。
そんな彼女のことを、可愛らしく思いこそすれ、傷つけようなんて……本当に……本当に俺は、
これっぽっちも思っていなかったんだ。あの日が―――くるまでは。

その日、俺はサッカー部の試合があって……その後も部員やPTAの人たちと
打ち合わせなんかがあって、結局部屋に戻ってきたのは、8時過ぎだったはずだ。
的山が帰っているか……まだ、俺のことを待っているのかは半々くらいだろうな、と思っていた。
(明るい……まだ帰ってなかったのか、的山の奴……)
俺の世話を焼いてくれるのはありがたいけど、それでも高校生の女の子がこんな時間まで
(それも元担任である俺という)男の部屋にいる、ってのは対外的にもマズイだろう。
もういいから今日はさっさと帰りなさい、と言うつもりで……俺は、部屋のドアを開けた。
"ガチャ"
「的山……もう夜だぞ、そろそろ……」
だけど……部屋の中には、彼女の気配らしいものが無かった。
「……?」
嫌な予感のした俺は――もしも、ってことがあるからな――
ちょっと焦りながら靴を脱ぐと、急いで部屋の中に入った。
「的山?まと……」
キッチンには、いなかった。慌てて彼女の姿を探したんだが……
「くぅ〜〜、すぅ〜〜」
「………はあ…………」
なんのことは無かった。家事やら料理の準備やらで疲れたんだろう、
ベッドの中で気持ち良さそうに寝息をたてている的山をすぐに見つけた。
「……まったく、人騒がせな……」
そう言いながら、俺は彼女の寝顔に見入っていた。……ぶっちゃけ、むちゃくちゃ可愛い寝顔だった。
「ふぅん……むにゃ……」
(ああ……起こしちゃったかな?)
§
232郭泰源:2005/11/28(月) 20:10:49 ID:vo0fg8Dq
ちょっとむずかるように……的山が首をひねると、寝言を言い始めた。
「……くすん……やだ……こくぼ……くん……」
(的山………)
彼女は―――泣いていた。まだ、小久保への感情を――想いを、引きずっていた。
そのことに……ようやく、俺は気づいた。でもそれ以上に……
俺の心の中に、今まで感じたことのない、感情がわき上がってきていた。
――――それは、小久保への憎しみだった。それも、純度100%の、憎しみだった。
「ふにゃ、あ……あれ?……あ、ご主人様、すいません私……」
目を覚ました彼女の寝ぼけた顔を見て……その感情は、止むどころか、
さらに燃えさかるように俺の中で広がっていった。
"……ちゅ"
「ご、ごしゅじんさま?」
俺は何も言わず、強引に彼女の両腕をつかむと、唇を塞いだ。
「ん…んぅ……」
驚いて目を見開きながら――彼女は、俺の為すがままだった。
「ん……んはぁッ、どうしたんですか?い、いきなり……」
「……男の部屋に……来て」
「……?」
「こんな風に……無防備でいる、ってのは……お前だって覚悟してるんだろ?的山」
10歳も年下の……オマケに、元教え子だった小久保に……俺は、嫉妬していた。
情けないくらい、腹立たしかった。俺は、そのまま小柄な彼女のからだを押し倒した。
「せんせい……」
怯えた子猫のように……つぶらな瞳が、メガネのレンズの向こうから、俺を見ていた。
そのいたいけな表情が……逆に、俺の劣情を刺激した。もう、止まらなかった。
"するッ……バリッ……"
メイド服のスカートの中へ、無理矢理右手を突っ込む。
ストッキングを破ると、そのままショーツの上から荒々しく的山の恥丘を嬲った。
「イヤ……いや、怖いです……せんせい」
「……」
拒絶の言葉を口にしていた的山の唇をもう一回無言のまま塞ぐと、
左手で服の上から彼女の胸を揉んだ。気にかけているだけあって、薄い胸だったけど……
それでも、女性らしく、柔らかな感触がそこからは伝ってきた。
「せんせい……どうしたんですか、いきなり……」
なおもそう言う彼女を無視して、俺は服を脱がしにかかっていた。
メイド服なんて結局コスプレ用の衣装だから、ヒラヒラしてる割には案外脱がしやすいもんだった。
「いや……止めてください……」
弱々しく抵抗する彼女だったが、男の腕力に敵うはずもなかった。
あっという間に下着姿を俺の目の前に晒け出していた。
小さな胸には可愛らしい真っ白なブラ。白地に子供っぽい小さなキャラクターがプリントされたショーツ。
どちらも的山の汚れのないからだを包むのには申し分のないものだった。
「イヤです……こんな貧弱なからだ……見られたくない」
ブラを両手で隠して涙声で抗議する彼女だが、俺は既に彼女の下着を剥ぐことしか考えられなかった。
"ぱち……するッ"
強引に彼女の手をどかすと、ブラのホックを外し、それを剥ぎとった。
手首を取って両手を固定させ、そのままショーツをゆっくりと膝の上くらいのところまで脱がした。
「いや……やです……見ないで……」
"ごくり"
俺は、思わず唾を飲み込んでいた。清らかな……そう表現するしかない、裸体だった。
生まれてから一度も日に焼けたこともないような、真っ白な肌。
小さな胸の膨らみの上には、淡いピンク色の乳首がのっていた。
ぴっちりと閉じられた太腿の間の裂け目には、ほわほわと薄い陰毛が申し訳程度に生えていた。
「止めて下さい……ひどいです……せんせい」
「的山……お前まだ、小久保が忘れられないんだろう?」
「!……それは……」
「俺が……忘れさせてやるよ」
§
233郭泰源:2005/11/28(月) 20:11:29 ID:vo0fg8Dq
「で、でも……」
「じゃないと、的山はいつまでたってもそのままだぞ?俺とこんな恋愛ごっこを続けるだけで良いのか?」
「………」
的山は、涙を流しながら……俺の言葉に反論も出来ずに黙っていた。
自分が理不尽なことを言っているってことくらい、分っていた。でもそのときは―――
彼女を犯すことしか考えられなかった。的山のことは……大切な、教え子だと思っていた。
だけど……大切なものだからこそ、裏切られたような、ひどく馬鹿にされたような気がしていた。
「的山……」
"ちゅ…"
抵抗を止めた彼女の右の乳首に、キスをした。甘い……乳飲み子みたいな香りがした。
「あッ……」
ぴくん、と的山がからだを震わせる。可愛らしく頬を染めて反応する彼女に、俺は興奮していた。
"つるッ……ちゅぅ〜〜"
舌先で乳首を転がし、その周りを優しく舐め回した。
小振りな乳首が、桜んぼみたいなピンク色に色づいてぷっくりと勃起した。
「あん……やッ……」
顔を左右にふって俺の舌撫からの快感に耐えようとする的山だが、
そんな仕草が俺の欲情にさらに火を注いでいた。
"すッ……"
両の太腿の間に、強引に左手を滑り込ませる。ほとんど無毛に近いそこには、
指先からでも分るくらい――狭く、ちんまりとした裂け目があった。
「ん……あ……」
くりくり、と俺が裂け目の入り口を擦ると、敏感に反応して声を漏らす。
まだ全然濡れてなかったけど……そこは、思ったより滑らかに俺の中指を受け入れ、呑み込んだ。
"つ……きゅ"
思っていたとおり、小さく、狭い裂け目だった。くにゅくにゅ、と俺の指を締め付けてきた。
「ふぁ……くぁん……」
中をくすぐるみたいにしていじると、的山がそれに耐えるようにしてシーツをつかみ、唇を噛んだ。
「どう?的山……痛い?」
「痛くない……でも、やだ……止めて……」
なおも懇願する的山だが、俺はそのまま舌先で乳首を愛し、彼女の中を指でかき回した。
"ちゅッ……くるぅ〜〜〜、くっちゅ、ぷちゅ"
徐々に……徐々に、彼女のからだから強ばりがほぐれ、中が潤ってきているのが分った。
少しずつだけど、湿った音がそこから漏れ始めていた。
「なあ……的山……」
「………」
俺は、舌と指の動きをいったん止めると、横を向いて涙をこらえるような表情の的山をのぞきこんだ。
「的山は……俺のことが嫌いか?」
「嫌いじゃ……ないです。でも………こんな無理矢理なのは……」
「俺は……はっきり分ったんだ。的山は……まだ小久保のことが好きだってことを。
そのとき、誰にも……お前を、渡したくないって思った。俺は思っていた以上に、お前に惚れてたんだ」
「……ウソ……」
「ウソじゃない。だから……お願いだ、的山……」
"ちゅッ"
もう一回、つん、と尖った乳首を口に含む。
「あ……あん……」
「俺の……ものになってくれ、的山……」
的山は……無言のままだった。俺のことを……受け入れてくれたのかは分らないけど、
もう拒絶の言葉を口にすることもなく……抵抗することもなかった。
俺は、ベルトを外し、スラックスを下ろしてトランクスの中から既に勃起していたモノを取り出した。
「………」
目を閉じて……的山は、からだを震わせていた。
これからなにをされるのか……多分、わかっていたんだろう。
「初めてだから……痛いと思うけど……我慢してくれ。できるだけ……ゆっくり、優しくするから……」
多分、ほとんどの男がこういうときに口にする、ありふれたセリフしか考えつかなかった。
§
234郭泰源:2005/11/28(月) 20:17:08 ID:vo0fg8Dq
今回は以上。

>>雷電氏
やけに爽やかな青春小説ですな。カズヤが珍しく良い感じに描かれてて好感。

>>弱味☆氏並びに住民の皆様
リクエストなら全然受け付けますよ。ここの雑談やリクエストはすごくインスピレーション刺激されるんで、
自分としては助かってるくらいですし。カップリングと出来たらネタを頂いたら、
ちょい時間かかるかもですけど、書いてみましょうか?
235名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 20:23:29 ID:P+xGvgmZ
アウア!!ふあっ!!くふぅ!!
GJ!!!!!!
236名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 20:45:12 ID:P298t62k
雷電氏、郭氏乙あーんどGJ!
>郭氏
>リクエストなら全然受け付けますよ

そう言っていただいて一住人としては感謝感激でありますよ
でも郭氏が書きたい話も大切だと思うのでバランスよくがんばってください
他の職人の方々も今後もよろしく!
237名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 20:46:25 ID:FYY03jK0
あー…
普段と違うカップルでGJ!!!!



しかしやはり富田×リョーコが一番いいな〜と思う自分もいたり…
238トマソン:2005/11/28(月) 20:59:56 ID:x+8/WZ5Q

トマソンです。

雷電氏、アカボシ氏、郭氏、160氏、弱味☆氏、お疲れ様です。
ちょっとした投下ラッシュですね。

 それぞれが大作連作で、すごいとは思いながら、皆さん肩を壊さないかと少々心配に
なります。皆さんマイペースを守って、末永くお願いします。

:郭氏
>132で少々過分な評価をいただきました。文章力といわれても、所詮語彙と経験値が
足りんので、たいしたことにはなりませんが。
 どんなに推敲しても、投下してから読み返すと、やっぱり何箇所かはおかしいとこ
ろが必ずあるんですよね。私も校正してくれる人が欲しいです。
それが可愛い奥さんである郭氏が裏山。


さて、
>85-91 の続き。

「アキの苦手克服」三晩目です。
では投下。
239トマソン:2005/11/28(月) 21:02:06 ID:x+8/WZ5Q

「アキちゃん」
「……はい」
 特訓が始まって三日目の晩。
 今日もシンジとアキはシャワーを済ませ、アキの部屋で向かい合っていた。
「今日はその……ブルマなしでさわっても……いいかな?」
 アキははっと身を固くした。覚悟していたとはいえ、ためらいは消えないが──。
(やっぱり……少しづつでも進まなきゃ、いけないよね……)

「……はい……でも、お願いです、パンツは、その……脱がさないでください……じか
に触れられるのは、まだ……怖いです……」
「……分かった」
 シンジにとっては、アキのオアズケも、だんだん可愛らしく思えてきた。
少しづつゆっくりと着衣を剥ぎ取っていくのも、またオツなものではないか。とはいえ、
彼も若い男、どこで理性が吹っ飛ばないとも限らない。アキの幸せが第一、欲望は二の
次、強引は禁物と、シンジは自分に言い聞かせた。

「アキちゃん……俺のシャツを脱がせてくれないか」
「え……あ、はい……」
 恥ずかしそうに自分のシャツのボタンを外しかけていたアキが、シンジと向かいあい、
シンジの胸に手を伸ばす、二人の腕が交差し、アキの指がシンジのシャツのボタンを、
シンジの指がアキのそれを、ゆっくりと外していった。
 やがて二人とも、ボタンが全て外れた。
「ほら」
 シンジが手を下に垂らして身を任せると、少女の手がそっとシンジのシャツの前を
開いた。たくましいというには少々薄い、色白な男の胸がアキの眼前に広がった。
 シンジはシャツから腕を抜くと、今度はアキのシャツに手を伸ばした。
「あ……」
 シンジの腕が恥ずかしがるアキの胸をそっと開く。白い素肌が面積を一気に広げ、
薄いブルーの清楚なブラジャーがあらわになった。

 男の指が自分の服を脱がすのに任せ、自らも男の服を脱がせてゆく。
 脱がされるだけ、脱がすだけとは違って、アキはなんとなく安心を覚えた。密室での
この行為が、どちらかの欲望だけによるものではなく、二人の合作であることを確認
できたような気がする。
「ありがとうアキちゃん……なんていうか……これが、二人が一緒に望んだ協同作業って
ことを、確かめたかったんだ」
「お兄さん……私も、なんだか安心したような……あっ……」
 シンジの指がアキのスカートのホックにかかった。
「下も……脱がせっこ、しようか」
「ああ……は、はい……」
 するりとスカートが落ちると、アキがまとうものはブラジャーとおそろいのショーツ
のみになった。一方のアキの手も、シンジのズボンをそっと降ろし、細い指をトランク
スの縁にかける。同時にシンジの指がアキの背中に伸び、ホックをプチンと外した。
 鎌口をもたげかけている男のシンボルを苦心してかわし、顔を真っ赤にしたアキが
シンジのトランクスを降ろす。アキのブラジャーもシンジの手に移り、シンジは全裸に、
アキはショーツ一枚になった。
「アキちゃん……」
「ああ……」
 シンジは半勃ちのそれを隠そうともせず、アキの全身に視線を這わせた。熱い視線に、
アキは恥ずかしそうに片腕で乳房を、もう片腕で股間を覆って立ち尽くす。そうしな
がら彼女もまた、目をシンジの下半身に吸い寄せられていた。
240トマソン:2005/11/28(月) 21:04:46 ID:x+8/WZ5Q

「アキちゃん。今日は、試したいことがあるんだ」
 何をするつもりか、シンジはアキの学習椅子に浅く腰掛けた。
「アキちゃん……ここに向こうをむいてまたがってくれ」
 自分の膝をぽんぽんと叩くシンジ。
「……でも……」
 シンジの脚にまたがってしまえば、もう脚を閉じ合わせることは出来ない。アキは逡
巡したが、優しく催促するシンジの声が背中を押す。
「……アキちゃん」
「……はい」
(今日は……パンツの上からは、触ってもいい……そう約束したんだもんね……この人
に身を任せれば、それでいいんだよね……)
 アキがおずおずとシンジの膝にまたがって座ると、プリンとした尻たぶがシンジの腿
に快い感触を与えた。
「お兄さん……重くないですか」
「羽根のように軽いよ」
 シンジはずっしりとした若い体の量感を楽しんではいたが、プライドにかけて、ここ
で重いとは言えない。アキの尻たぶのぬくもりを楽しみつつ、シンジはそっと腕を伸ば
していった。

 シンジの腕が後ろから回され、アキの乳房を襲う。アキは腕で胸を隠してはいたが、
その腕と乳房の間にシンジはかまわず掌を押し込んだ。
「あうっ……」
アキの腕がシンジの腕を押さえようとしたが、少女の力では押さえきれない。アキの乳
房はシンジの手のひらが動くままに、やわやわと揉み込まれていった。
「ひあっ!」
 シンジの舌がぺろりとアキの耳たぶをなめた。肩をすくめてこそばゆさに耐えるアキ
だが、耳たぶを軽く噛まれ、耳の穴をつんつんと舌でつつかれて、たまらず甘い声が
漏れる。
「あっ、あん……そんな、汚い……」
 シンジの指がアキの乳首をくりくりと軽くつまんで回す。アキがの体がぶるっと震え
たが、シンジの攻撃は止まない。
「んーっ!」
 耳の穴にシンジの舌が侵入してくる。目を閉じ体を固くして愛撫に耐えるアキだった
が、既に体の芯はジュンと熱くなりつつあった。
 シンジの唇がアキの首筋に移った。うなじを舌が這い回り、首筋にキスの雨を降らす。
「ああ……」
 シンジの左腕が乳房を離れ、肩口から背中、わき腹、へそと、優しく撫で回していく。
 アキは甘い息をつき、身をくねらせて丹念な愛撫を受け止めた。白磁の全身が次第に
ピンク色に上気していく。
241トマソン:2005/11/28(月) 21:06:43 ID:x+8/WZ5Q

「アキちゃん、ちょっと腰を浮かして」
「え……は、はい」
 何をされるかも分からずにアキが腰を浮かす。シンジの脚とアキの股間との隙間に、
シンジがそっと右腕を差し入れた。
「……! お、お兄さん! あ……そんな、いきなり……」
 両脚の間からシンジの腕が前に回ってきたのを目にして、アキは反射的に脚を閉じよ
うとしたが、両脚の間にシンジの脚が入り込んでいてはどうにもならない。太腿の筋肉
が引きつったが、両脚は閉じることはかなわず、シンジの脚に押し付けられるばかりだ。
 乳房を隠していた腕を股間に移動して必死でそこをガードしようとしたが、シンジの
左腕がアキのわき腹を回って体に回され、少女の両手を制した。
「あ……離し……て……」
 そっとシンジが右手の中指を曲げ、ショーツ越しに陰毛の中心辺りをそっと撫でた。
「だ、駄目ぇ! お兄さん、待って……」
 誰にも触れされたことのない股間をつつかれ、アキは身をもがいたが、なすすべも
ない。柔肉を前から責めてくるシンジの指に、少女の体はたまらず前かがみになり、
逃れようと腰を引く。アキの体はじりじりと後ろに下がった。が、椅子に座ったシンジ
の腹に尻が当たると、それ以上は後退できなくなった。
 アキの体をそこまで追い詰めると、シンジは本格的に攻撃に移った。
 中指一本に全神経を集中してショーツの微妙なところをそっと上下に撫でてやると、
体を固くして耐える少女の体がピクンと震える。シンジが左腕で押さえた、アキのか弱
い両腕までもが硬直した。
「あっ……嫌ぁ……」
 半開きの桜色の唇から切なそうな声が漏れる。シンジが調子に乗ってそこをなぞり続
けると、みるみるうちにショーツには縦に筋が走り、その中心に淫靡な凹みが描かれた。
「あっ……あっ……駄目ぇ……」
 凹みに軽く指先を侵入させ、円を描くように優しく回してやると、媚肉が次第次第に
恥ずかしく姿を変えてゆく。やがて、ショーツにポツンとシミが現れた。
「あーっ……」
 股間に熱いものがこぼれたことを感じ取り、アキが羞恥の声を漏らす。
「アキちゃん……可愛いよ……」
 指先に愛液のぬめりを感じ、アキの反応を楽しみながら、シンジはなおもアキの秘奥
に指を蠢かせた。
「ああっ……あんっ……んーっ……」
 アキの処女の媚肉は布一枚を通してたっぷりと弄ばれた。やがてショーツはぐっ
しょりと濡れて、開きかけた柔肉にぴたりと張り付いてしまった。ピンク色の中身、
ブロンドとブリュネットの間くらいの色合いの恥毛までが、濡れた薄い布を通して、
ひそやかに透けていた。
 
242トマソン:2005/11/28(月) 21:08:39 ID:x+8/WZ5Q

 思うがままにそこを嬲った末、シンジは指を離した。ようやく股間から淫靡な指が
去り、アキは大きく息をつく。
「ああ……お兄さん……ひどいです……いきなり……」
「ごめんアキちゃん……我慢できなくて……でも、もうこんなだよ」
 自らの愛液に濡れてテラテラと光る指を見せつけられ、アキは上気した全身を羞恥で
さらに染め上げていく。
「ああ……恥ずかしい……」
「さあ、もう一度座って」
 指先で丹念に揉みこまれていた間、アキはずっと体を固くして性感に耐えていたのだ。
シンジの言葉が終わるまえに、アキの体からはがくりと力が抜け、シンジの体の上に
座りこんでいた。
 アキはさっきは膝の上に座っていたわけだが、指先に追い立てられて後ろに下がった
ため、浅く腰掛けたシンジの下腹にまたがって座った形になった。
 すると……。
「……あっ?!」
 股間に熱い物が触れ、下を見たアキはまたしても体を固くした。
 自分の股間から、シンジの男根が覗いている。それはもう、完全に怒張して血管を
浮かびあがらせていた。ピンク色の亀頭の先端がちょうどアキの目を射すくめるような
角度で屹立し、弓形に反ったそれがちょうど自分の柔肉を覆う形でぴったりと密着して
いた。
「──!」
 声にならない悲鳴に近い声をあげ、たまらず腰を浮かそうとしたが、シンジにがっち
り腰を押さえられ思うに任せない。
 そしてシンジが体を起こしてアキを抱きしめ、優しく少女の体を前に押すと、シンジ
の熱く燃える男根がアキの股間にますます押し付けられるのだった。
「あああっ!」
 アキがたまらず脚をたたみ、体育座りのように脚を閉じ合わせた。それまで上面だけ
が媚肉に触れていたシンジの男根を、左右からアキの太腿が暖かく包み込んだ。
「おうっ……アキちゃん……いいよ、素敵だ……そのまま、そのまま……」
 アキの全体重がシンジの腹にかかったが、シンジは力を振り絞り、そっと腰でアキの
体をゆすった。するとアキのそことシンジの男根とが互いにこすりつけられ、ぐっしょ
り濡れたショーツを通して、カリの段差がアキの柔肉をなぞるのだった。
「あーっ……駄目ぇ……ああ……」
 さっきの指ほど繊細な動きではないが、熱く燃える男性器を秘奥に押し付けられ、
アキもまた、ますます体を昂ぶらせていく。
 シンジは両手を回して豊かな乳房を鷲掴みにし、ぐいぐいと揉みしだく。力の限りに
腰を振って少女の体を上下にゆすった。
「はぁ、はぁ……う、うおっ……」
 太腿と柔肉に締め上げられ、シンジが絶頂へと登りつめていく。
 シンジがぐいとアキの体を前に押す。一物がかつてない強さでアキの秘奥を摩擦した。
「──ひあっ!!」
 股間から全身に流れる電流に、アキはたまらず両足をついて腰を浮かした。
「おおうっ!」
 その動きがまたシンジの一物を強烈に撫であげ、シンジの体が硬直する。先端から、
ピュッピュッと白濁した液体が噴出した。
243トマソン:2005/11/28(月) 21:10:56 ID:x+8/WZ5Q

「あうっ……」
 ようやく腰を浮かせて、押し付けられていた男根から逃れたアキだったが、その動き
によってまた柔肉が強くこすりつけられ、体をこわばらせた。
 あそこが燃えるように熱い。アキ自身の体からにじみ出る熱さもあるが、それまで触
れていた男根のそれとは、違う熱さだ。
(あ……まさか……)
 股間に目をやると、お気に入りの可愛いショーツは、そのクロッチのあたりに思い
切り、どろりとした精液を浴びていた。アキがちょうど腰を浮かしたところでシンジが
爆発したため、ショーツ越しに体の芯を穢されてしまったのだった。
「あ……ああ……」
 アキはようやくのことでシンジの膝の上から離れた。やっと脚を閉じ合わせることは
出来たが、粘り気のある白濁した液体が柔肉と太腿にべっとりと広がり、アキは全身が
総毛立った。
 慌ててティッシュでショーツと太腿を念入りにぬぐう。
(妊娠なんて……しないよね……私……汚れた、のかな……)
 生臭いティッシュの匂いに、アキは乙女らしい潔癖に囚われた。が、それに慣れるの
が本来の目的であることを思い出し、ぶんぶんと頭を振る。
(でも、コレで鳥肌が立つってことは、まだ慣れきってないってことか……)

「はぁ、はぁ、はぁ……」
 アキの全体重を支えて揺らしたとあって、シンジは流石に少々疲れたようだ。
「はぁ、アキちゃん……大丈夫?」
「お兄さん……ひどいです……その、アレを……アソコに押し付けるなんて……こんな
ところに出すなんて……」
「ごめん、アキちゃん……どうしてもこのポーズを試したくて……でも、素敵だったよ」
 シンジに素敵だといわれるだけで、それ以上何も言えなくなるアキである。
 ずるいとも思うし、自分でも単純だと思うのだが、アキ自身も秘奥を指で揉み込まれ、
男根で刺激されて、全身を流れる電流に身を震わせたのも確かなのだ。
「お気に入りのパンツが……汚れちゃった……穿き代えてきますね……」

 アキは洗面所に入り、愛液と精液に汚れたショーツを脱いだ。タンスから新しい
ショーツを出したところで、今まで三日間のプレイが頭に蘇った。
 初日はスカートを脱げなかったし、下半身を触れさせることも出来なかった。
 二日目はブルマを穿いてはいたが、スカートを脱いで、太腿をたっぷり弄ばれた。
 そして今日は、身にまとった最後の一枚であるパンツを思い切り汚された。
 特訓が進むにつれ、少しづつアキの着衣は剥かれていく。
(明日は……シンジさんの前で、パンツを脱ぐんだよね……)
 全裸のままアキはそんなことを考え、顔がまたも上気していく。体のほてりはまだ
くすぶっているが、まずはシンジを送りださねばならなかった。

244トマソン:2005/11/28(月) 21:15:04 ID:x+8/WZ5Q

 やがて二人は服装を整え、シンジはカバンを手にした。
「おうちの人が遅いのは、今日までだったね」
「……はい」
「それじゃ、明日はホテルに行かなきゃいけないな」
「あ……はい……」
「制服じゃホテルに行けないから、一旦帰って、着替えてから行こう。18時に駅前の
噴水でいいかな?」
「……はい……あの、気をつけて……」
「うん、おやすみ」

 シンジの姿が玄関のドアの向こうに消えるのを見送ったあと。
 アキは明日のことを思いためらった。自室ならまだともかく、男性と二人でラブホテ
ルに行こうというのか?
 今度こそ、犯されようと何をされようと、逃げようがないのではないか?

 アキはぶんぶんと頭を振り、シンジの誠実な態度を思い出した。
 今までもずっと、アキはシンジと二人きりで密室に居たのだ。シンジがその気になれ
ば、アキの体を思うがままに犯すチャンスはもう何度もあったはずである。
 それでも、シンジはアキの意向を尊重して、特訓に付き合ってくれた。もちろん、
フェラチオを頼んだりブルマに顔をうずめたり、ショーツを思い切り汚したりと、男性
らしい欲望を出さなかったわけではないが、少なくとも、自分の欲望よりアキの意思を
優先してくれた。
(あの人となら……大丈夫……)
 アキは覚悟を固めた。明日はシンジとホテルに行って、なにもかも脱ぐのだ。
(……綺麗にしなきゃ……)
 脱衣所で服を脱ぎ捨て再び全裸になり、浴室に入ってシャワーのコックをひねる。

 熱いお湯が体を打つに任せながら、今度はアキの中に別の不安が首をもたげた。
 あの日、彼女は校庭の木の下で、口と胸と、お尻でシンジを満足させると約束した。
そのうち、口と胸はもうシンジに許してしまった。あとはお尻が残っているが……お尻
の穴にアレを受け入れることが自分に出来るだろうか? 出来たとしても、約束を果た
した時には、二人の関係はどうなるのだろう……?
 不安にとらわれるアキであった。

245トマソン:2005/11/28(月) 21:16:40 ID:x+8/WZ5Q

以上。
「アキの苦手克服」三晩目でした。

 言葉にすれば、パンツを穿いたままでの後背位素股になりますか。
 パンツにぶっかけるシーンを描きたかったので、こんな話を入れてみました。
一日一枚脱がしていくのもまだるっこしいのですが、まあいろいろ楽しんで描いては
います。

 特訓の描写は、次の四晩目が最後になります。場所もホテルに移ってお風呂プレイの
あと、勢いでAFまで行こうかと。
 でもその前に、ちょっと息抜きに幕間劇を入れます。シンジとアキの仲に薄々気づい
たカナミ達やカオルを描きたいので。


それと弱味☆氏の発案でいろいろリクエストが出てますが。
私はごらんのとおり連作執筆中なので、書きたいように書かせてもらいます。

というより。
カップリングを指定されて書けるほど、ネタが有り余ってないっす(´・ω・`)
もちろんカップリングがストーリーのヒントになる場合は、遠慮なくいただきます。

246名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 22:08:09 ID:RcPTZI+J
トマソン氏GJ!
マイペースで頑張って!
他の職人さんもファイト!
247名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 22:12:53 ID:kGz23i+g
トマソン氏GJ!!本番はまだなのに何ですかこのエロさは。
次回楽しみにしております。

郭氏もGJ!!この二人の組み合わせもなんだかいいなあ。
攻めのセイジはなかなか見れないので新鮮であります。
でもこのまま付き合うことになると、
いつかリンコもリョーコみたいに下克上しそうですなあ。
248名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 00:15:29 ID:BzqfVyQ0
ちょwww相変わらず神多すぎwwwwwww
数日見ないだけですげぇなぁ
249名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 01:25:18 ID:gCWPqeSS
プチ祭りにこっそり参入、ミサキで投下します。

タイトル:天野ミサキが悩み相談
舞台:109 核心を突いた彼女
内容:ミサキ独白、魁!!クロマティ高校コラボ、エロなし
250天野ミサキが悩み相談:2005/11/29(火) 01:26:03 ID:gCWPqeSS
名前:A.M.さん
----------------------------------------
恋愛番長さん、はじめまして。
私の悩みを誰かに聞いてもらいたくて、この掲示板にたどり着きました。

私には、幼い頃からずっと好きな人がいます。
最初は、幼馴染みに感じる淡い気持ちだったのです。
でも、中学入学の頃から、彼のことが気になって仕方なくなりました。

クラスの女子や家庭教師の先生(女性です)が、
必要以上に彼と仲良くしているのを見ると、体がカッと熱くなります。
友達からは「闘気が出てるよ」って言われます。

彼は優しい人だから、誰にでも親切です。そういう彼がとても好き。
でも、もっと私を見てほしい。もっと私のそばに居てほしい。
私の気持ちに気付いてほしい。

彼に気付いてもらうには、どうしたら良いのでしょうか。
家庭教師の先生から助言をもらい色々とアピールをしているのですが、
どうもうまくいきません。男の人から見たアドバイスをお願いします。


名前:恋愛番長さん
----------------------------------------
A.M.さん、こんにちは。

男からすると、あの手この手でアピールされるとかえって引いてしまう。
ここはストレートに告白してみてはどうでしょうか。
251天野ミサキが悩み相談:2005/11/29(火) 01:27:27 ID:gCWPqeSS
名前:A.M.さん
----------------------------------------
恋愛番長さん、回答ありがとうございます。
書きこんだ途端に回答があるなんて、ちょっとびっくりです。

私の方から告白しなければだめですか。
今の私には、それとなく彼にわかってもらえるだけで十分です。

彼は私と同じクラスです、家も近くです。
もし告白して、彼の答えがNOだったら、
次の日からどうやって彼と接したらいいのかわかりません。

それに私も彼も中学三年生で、受験を控えています。
こんな大事な時期に告白して、彼に迷惑をかけたくありません。


名前:恋愛番長さん
----------------------------------------
> それに私も彼も中学三年生で、受験を控えています。
A.M.さん、こういう肝心な事は最初に書いてください。
ネットでのコミニュケーションは文章だけで進むので、表情や身振りで補うこ
とができません。些細な言葉の行き違いや、情報不足から場が荒れてしまうこ
ともあります。

説教はこれぐらいにして、相談にお答えします。
A.M.さん、色々と理由をつけて逃げていてはダメです。
彼を想う気持ちが本物なら、結果をおそれず告白すべきではないでしょうか。
252天野ミサキが悩み相談:2005/11/29(火) 01:28:15 ID:gCWPqeSS
名前:A.M.さん
----------------------------------------
肝心な事を後から書いてごめんなさい。
やはり逃げているのでしょうか。

彼にとって、私は単なる幼馴染みなだけかも。いいえ、多分そうなんです。
その現実に向き合うのが嫌で、今の関係が壊れてしまうのが怖くて、
先延ばしにしてきただけなのかも。こんなことではダメですね。
私、勇気を出して告白してみます。

P.S. コミュニケーションが正しいと思います。


名前:恋愛番長さん
----------------------------------------
> P.S. コミュニケーションが正しいと思います。
ご指摘ありがとう。
告白がんばって。


名前:名無しさん
----------------------------------------
番長、中学生から誤字指摘されてやんの。ばーや、ばーや


名前:<内容は削除されました>
----------------------------------------


名前:<内容は削除されました>
----------------------------------------


名前:<内容は削除されました>
----------------------------------------


名前:名無しさん
----------------------------------------
番長、必死だな
253天野ミサキが悩み相談:2005/11/29(火) 01:29:28 ID:gCWPqeSS
名前:A.M.さん
----------------------------------------
恋愛番長さん、お久しぶりです。
以前にここで相談したA.M.です。

告白はまだしていないのですが、
今日、彼から日曜日の買い物に誘われました!
従妹の誕生日プレゼントを選ぶのに付き合ってほしいそうです。
これって、デートってことですよね?
もしかしたら、彼の方から告白してくれるかも(^o^)/

彼の方から何もなくても、帰り際に告白します。
番長さん、どうか私に勇気をください。


名前:恋愛番長さん
----------------------------------------
A.M.さん、あなたを誘ったということは脈ありです。
大丈夫です、がんばってください。


名前:名無しさん
----------------------------------------
A.M.さん、あなたの恋を応援してるよ。ふぁいと〜


名前:名無しさん
----------------------------------------
ねーねー、それは今週の日曜日?
待ち合わせは何時で、どこへ買い物に行くの?


名前:名無しさん
----------------------------------------
↑ストーカー乙


名前:<内容は削除されました>
----------------------------------------


名前:<内容は削除されました>
----------------------------------------
254天野ミサキが悩み相談:2005/11/29(火) 01:30:24 ID:gCWPqeSS
名前:A.M.さん
----------------------------------------
恋愛番長さん、名無しさん、応援ありがとう。
これから駅前で待ち合わせです。いってきます。


名前:名無しさん
----------------------------------------
いってらっさい


名前:名無しさん
----------------------------------------
お前ら、騙され易い奴らだな
こんなの釣りに決まってるじゃん
A.M.はネカマ。正体はキモオタデブでFA


名前:名無しさん
----------------------------------------
馬鹿野郎、A.M.さんはツインテールで巨乳な眼鏡っ娘なんだよ。
激萌え〜〜〜


名前:恋愛番長さん
----------------------------------------
ここでは煽りや汚い言葉を使うことは禁止です。
警告に従えない場合は削除します。
A.M.さん、変な書き込みは無視して書き込んでください。


名前:名無しさん
----------------------------------------
A.M.さんの報告まだー?
255天野ミサキが悩み相談:2005/11/29(火) 01:34:43 ID:gCWPqeSS
 名前:A.M.さん
----------------------------------------
恋愛番長さん、いま帰宅しました。

彼から、思いがけずプレゼントを貰いました。(^o^)丿
その場で、思い切って告白しようとしたのですが、
肝心な時に邪魔が入って気持ちを伝えることができませんでした。

これまでも、何度も良い雰囲気になることはあったのですが、肝心なところで
必ず邪魔が入ります。彼とは結ばれない運命なのでしょうか。


名前:恋愛番長さん
----------------------------------------
A.Mさん、諦めずに次の機会を待ちましょう。

ちなみに、どんな邪魔が入ったのでしょうか。
情報不足では正しいアドバイスができません。詳しく教えてください。
256天野ミサキが悩み相談:2005/11/29(火) 01:35:30 ID:gCWPqeSS
 名前:A.M.さん
----------------------------------------
恋愛番長さん、邪魔の内容は言えません。


名前:恋愛番長さん
----------------------------------------
> 恋愛番長さん、邪魔の内容は言えません。
以前にも書きましたが、ネットでのコミュニケーションを円滑に進めるために
は、どうしても詳しい情報が必要なのです。


名前:A.M.さん
----------------------------------------
言えません。


名前:恋愛番長さん
----------------------------------------
そこをなんとか


名前:A.M.さん
----------------------------------------
いやです。


名前:恋愛番長さん
----------------------------------------
恥ずかしがらずに、詳しく書いてください。
257天野ミサキが悩み相談:2005/11/29(火) 01:36:01 ID:gCWPqeSS
名前:A.M.さん
----------------------------------------
超卑猥、エッチ、バカ、変態!
あんなこと、書けるわけないじゃない!
もうココには来ません。さよなら。


名前:恋愛番長さん
----------------------------------------


(END)

14歳のリョーコをずっと書いてきた。
筆が進まなくてむしゃくしゃしてやった。
リョーコ以外なら誰でもよかった。
まさかこんな作品になるとは思わなかった。
今は反省している。
258名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 01:37:17 ID:gCWPqeSS
以上です。おやすみなさい。
259名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 01:40:18 ID:gCWPqeSS
古田様、
>>255, >>256 の先頭に余分な空白が入ってしまいました。
保管庫収納の際は除去していただけると嬉しいです。
260名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 01:47:07 ID:K1E7t66i
え?14歳リョーコってことは541氏?
とにかくGJ!サラリと読めておもしろかった!
必死に打ち込むミサキ想像して萌えた、あと荒らしにワロタ
もし541氏なら14歳リョーコの続きも楽しみにしてますよ!



‥‥しかし今連載継続中(未完含む)の話ってどれくらいあるんだろ?
261名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 01:47:26 ID:BzqfVyQ0
よくこんなネタが浮かぶなぁ‥‥
乙。面白かったです
262名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 01:51:54 ID:0kDSpLI3
こういうの好きかも試練
GJです!
263雷電:2005/11/29(火) 02:18:43 ID:JuqwSYOj
何日連続投下だろ?
仕事中も作る俺って…。
青春系統を少〜し置いて生粋のエロ投下します
264雷電:2005/11/29(火) 02:19:51 ID:JuqwSYOj
「飲めよ」
カナミは首を横にふる
「飲め!」
シンジの怒声が家に響く





口の中に広がる臭みと苦味にカナミは吐き気が襲う
だがシンジは飲む事を強要し、じっと見ている
「…んっ」
カナミの喉が飲み込んだと証明するように動く
シンジは静かに微笑む
「いい子だカナミ、次はこれを綺麗にしろ」
白い物が垂れる肉棒をカナミの顔に擦りつけた
「うん…」
手で口元まで動かし、白く濡れている物を入念に舌を這わせ舐めていった
「上手いぞカナミ」
「……」
カナミは自分に言い聞かせる
(私はお兄ちゃんの玩具だから)
265雷電:2005/11/29(火) 02:20:37 ID:JuqwSYOj
高校では優秀ではないが模範的な兄
それとは逆に、優秀ではあるが性格に難がある妹
周りからはそう見られている





「お兄さんマトモなのに、兄妹似ないわね」
「アキちゃん酷いな〜、案外お兄ちゃんみたいなのが裏で凄いんだよ」
「…それは無さそうね」
外では評判の良いお兄さん
だがカナミには外の兄が本物なのかが解らない
「お〜いカナミ」
「お兄ちゃん、どうしたの?」
「製図用紙くれないか?」
「いいよ」
「ありがとよ」
シンジは走って去っていく
「やっぱり常識人よね」
アキはそう言ってシンジの後ろ姿を見送った
266雷電:2005/11/29(火) 02:21:23 ID:JuqwSYOj
「ただい…」
家に入るなり抱きつかれる
「おかえり」
耳元でシンジが呟く





「お兄ちゃん…私、ご飯作らな…」
「今日は外食にしよう」
「うん、解った」
「だから」
そう言ってカナミを抱き抱え部屋に連れていった
「なに…するの?」
「そうだな、今日は」
シンジはおもむろに縄を取り出した
「カナミ、制服を脱げ」
「…はい」
言われた通り脱ぎだすカナミ
天井を見つめシンジは何かを考える
「脱ぎ終わりました…」
「この縄でカナミを吊るしあげよう、フックを取り付けたから」
笑って裸のカナミを舐め回すように見た
267雷電:2005/11/29(火) 02:22:13 ID:JuqwSYOj
「良い眺めだよカナミ」
「やだっ、恥ずかしいよ!」
恥ずかしさで顔を真っ赤にする妹と、欲望が叶い笑う兄





カナミは手首や足を縛り上げられ股を開いた状態で仰向けに吊るされる

「カナミはマゾだな」
「えっ?」
「何もしていないのに」
シンジは陰部を深くなぞり指に付いた液体をカナミの前にだす
「濡れてるじゃないか、縄がいいのか?」
「んっ…」
顔を再に赤くして指から目を背ける
シンジには快感だった
「何もせずに濡れるなんて、今から何があるか楽しみなんだな」
「そんなんじゃ」
カナミの恥じらいに鼻で笑った
268雷電:2005/11/29(火) 02:23:03 ID:JuqwSYOj
透明な液体の入った瓶を机から取り出す
カナミは恐る恐る聞く
「なに…するの?」





それを手に垂らしシンジは笑いながら答える
「カナミのお尻の穴も虐めるんだよ」
「無理だよ!そんなの今ま…」
カナミが答え終わる前に指を無理矢理入れる
「痛い!痛いよ!」
今まで経験が無い痛みがカナミを襲い縄が軋む
お構いなしにシンジは穴の中で指を激しく動した


「あっ!んぅ」
少しすると痛みに慣れたのかさっきのような悲鳴は無くなり、形容しがたい感じになる
「気持ちいいか?」
「よく…解らない、なんか変なの!」
269雷電:2005/11/29(火) 02:23:54 ID:JuqwSYOj
「ははっ、カナミ、指を締め付けてるぞ」
「そんな…」
かすれた声で言うカナミ、それにS心が掻き立てられる





「カナミのアナルはいつでも準備OKだな、ヒクヒクしてるぞ」
「お願い…言わないで…」「下はどうかな?」
シンジは愛液がとめどなく流れる部分にすんなり指を挿れ、クリを刺激する
「んっ、ふぅ!」
「下も準備OKか、感じやすいな?アナル責めのせいか」
「違っ!そんな…」
泣いたような声で否定をするが、それがシンジの求めるものだった
シンジはカナミを縛る縄をとくと、カナミの部屋からバイブを持ってくる
270雷電:2005/11/29(火) 02:24:42 ID:JuqwSYOj
「カナミ、これをどっちに挿れたい?」
バイブを目の前でブラブラさせる
「……」





「恥ずかしいか?なら俺が決めてやる」
シンジはカナミを寝そべらせ、ゆっくりバイブを愛液が溢れ出す場所に挿れる
「んっ!はぁー」
カナミの顔は紅潮し手はシンジの腕を強く握る
ゆっくりと挿れ、ゆっくりと戻す
カナミは溶けてしまうような表情でシンジを見つめる
シンジは子宮近くまで突き、膣内を暴れ回すかのように激しくバイブを持つ手を動かす
「あっ、いい!擦れて気持ちいいよ!」
さっきまでとは変わり、声を出して快感に酔いしれる
271雷電:2005/11/29(火) 02:25:32 ID:JuqwSYOj
快感に狂い、突けば突くほど女の顔をするカナミ
甘い魅力に惹かれシンジは唇を重ねる





「お兄…ちゃん!…もう!」
ビクッと身体が震える
腕を掴む手は痛いぐらいに力が入る
「あっ…あぁー!」

叫びと共に全ての力が抜けていく
シンジは愛液にまみれたバイブを抜き、ぐったりとしたカナミを見る
「イクのが早いな、もう少し楽しませろ」
肩で息をするカナミに欲望をぶつける
「さて、腹が減ったな。食べに行くから準備しておけ」
そう言ってシンジは部屋から出て行った
「うん…」
聞く人はいなくなったがカナミは答えていた
272雷電:2005/11/29(火) 02:28:18 ID:JuqwSYOj
エロを練習する為に書いた作品ですので…
どなたかが王道のこの二人で!と言ったのでついでですね
では!
273名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 02:31:46 ID:iSqFF80U
雷電氏GJっ!
274160:2005/11/29(火) 03:04:46 ID:Nrq6tM4r
皆様乙です。
前回の作品にコメントなどいただき、ありがとうでした。

ちょっと長いかもですが投下します。
マサヒコ×リョーコで
題名は「中村的課外授業」とでも。
275160:2005/11/29(火) 03:05:33 ID:Nrq6tM4r
夏合宿も終わり、新学期の訪れも近くなってきたやけに日差しが厳しい日のこと。
「まったく…。 セミってヤツはなんであんなに鳴いてばかりいるんだか……」
マサヒコは、口に出せば鳴き止む訳でも無いことを分ってはいるのだが、ついつい愚痴を口にしながら
歩き続けていた。 あまり外には出歩かないように見えるマサヒコが午前中から歩き回っているのは
夏休みの宿題のひとつ、読書感想文用に課題図書を買いに行くためなのだが、その課題図書が
「『エロイカより愛をこめて』の創りかた」って言うのは男子的にはいかがなものなのかと、こちらは
至極真っ当な不満を抱えるのは仕方の無い事であろう。
「くそ、こんな課題図書決めたアホはどこのどいつだ」
午前中に回ってみた店では既に在庫が無く、仕方が無いなと昼飯にカレーを食べたのも失敗で
駅の反対側にある大型図書店に向かい始めたところ、すぐに汗が噴き出してきて、ワンショルダーのバッグを
体に掛けていることもあり、着ているTシャツは体に密着しようとしていた。

暑さでイライラが募り大股で歩くマサヒコにその呼び声は突然掛けられた。
「おニイさん、おニイさん! 今夜ヒマなら来てみない? 私みたいなカワイイ娘ばっかりよ〜!」
おいおいちょっと待ってくれよ、と思う。 いくらなんでも中学生をキャバクラに誘うのはどうなんだ、
と声を掛けられた方向に振り向いたマサヒコの視界に入ったのは、キャバ嬢ではないが、ある意味
キャバ嬢より恐ろしいとも言える、メガネをキラリと光らせた中村リョーコだった。
一瞬だけ振り向いたマサヒコだったがすぐに何事もなかったかのようにリョーコを無視して、歩き始め……
「こるぁ! マサ! 人が恥ずかしいの我慢してネタ降ってんのに、無視かよアンタ?」
いきなり前に立ちはだかり、マサヒコに向け人差し指を『ビシィッ!』と指すリョーコ。
周りの雑踏は、リョーコの声で雑踏より上の『観衆』に変貌しようとしているのがマサヒコには分る。
「いやいや。 つーか、先生別に恥ずかしいってキャラじゃないでしょ。 で、学校から怪しい人と話しちゃ
いけません。 って注意されているし。 ではこれで」
無表情のままシュタッ!と片手を上げ立ち去ろうとするマサヒコ。 だが『この人とは関わりたくない』
オーラを受けると、更に困らせてやりたくなるのが、痴 j o・・・じゃない素敵な大人の嗜みだ。
276160:2005/11/29(火) 03:06:31 ID:Nrq6tM4r
「ふ…、アタシはマサを困らせるためなら、大抵のことはするわ。 今ここで、地面に転がっておもむろに
アナルビーズを取り出してみせる……って言うコースではいかが?」
以前、スーパーの中でもゴロゴロと転がってマサヒコをドン引きさせた女、リョーコだ。 この人の羞恥心の
限界レベルが、はるか遠い山の頂よりも上にあることは、既に今までの言動からも分っている。
「はいはい。 んで俺はどうすればいいんですか? つかアナルビーズってなんだよ。 入れてんのかよ。
いや俺、子供だから分んねえよ」
結局、リョーコに対抗するレベルにまでは達していないか、と諦めの境地に辿り着くマサヒコだった。

『んじゃ、マサ、付いて来な』とリョーコに言われ、喫茶店で冷たいモノでも奢ってもらえるのかと思ったマサヒコだったが
二人が行き着いたのは、一応は日陰なのだが駅前通りの街路樹沿いに設置されている木製ベンチの一つで、
スカッとしたモノを飲みたかったにも関わらず、暑さのため自販機は売り切れ続出で二人が手にする事が出来たのは
紙パック入りの牛乳と言う非常にビミョーなシチュエーションである。
「まったく、あんな所で転がるって言われちゃ、相手してあげるしかないじゃないっすか」
「しかも先生の場合、ホントにやるって分ってるから始末におえないし」
「いや、マサ。 いくらアタシでもそんな公開羞恥プレイは……」
「つか、本当に銀行に就職決まった人ですか?」
諦めの境地に辿り着いたマサヒコだが、それでもリョーコにツッコミを入れ続けているのは、紙パックの牛乳では
癒す事の出来ない暑さゆえのことなのか。
「ちぇ〜、なんだよぅ。 結局付いて来たにしてははノリが悪いじゃないアンタ。 ほら、それ温くなっちゃうわよ」
ベンチに体を預け、だるそうに話すリョーコ。 こちらも実のところは、暑さに参っていたようだ。
「俺はコーラか何か飲みたかったのに牛乳じゃ……。 しかも乳脂肪分4.7ってなんですか?嫌がらせですか?」
「アンタ、奢って貰ってるわりにはごちゃごちゃうるさいわね。 アタシだってお金があれば喫茶店くらい連れて行くっつの。
マサがムスッとした顔して歩いているから、心配して声掛けてやったのに」
「へいへい。 是非、お金がある時に声掛けて欲しかったっすね」
「やだ、マサってば本当に今日はご機嫌斜めなのね。 でも、アタシ的には準ヒキコモリにしかみえないマサがなんで
こんなところ歩いていたのよ?」
277160:2005/11/29(火) 03:07:34 ID:Nrq6tM4r
準ヒキコモリは余計だ、と思ったがどうやら心配してくれているようだし、これ以上リョーコにツッコミを続けるんじゃ
本当のガキンチョだ、と冷静になったマサヒコ。 まあ、中村先生も今日はなんか気を使ってくれてるみたいだし、
少し話してから本屋に向かうのも良いか。 と、ようやくリョーコに事の次第を話し始めることにした。

「いや、宿題の読書感想文なんですけど。 課題図書がなかなか見つからなくて。 東口の本屋に行って探してみよ
うかと思って」
けだるそうにしていたリョーコだったが、読書感想文のことを話すと、一応は自分の領分にも関係してくると思ったのか
体をベンチから起こす。
「感想文? 課題図書ってどんな本なのよ?」
リョーコの問いに胸糞悪い課題図書の題名を挙げると、そこには意外な返答が返ってきた。
「あ? その本ならウチにあるわよ。 と言うか、なかなかヤるわね。 その課題図書の選定」
「そうなんですか? 俺には嫌がらせとしか思えないんですけど」
「バカね。 いかにもって言う様な名著なんか課題として出されるよりは、そういった本の方が読み始めると面白いし
本来の購読層じゃない中学生ならではの感想なんか出るわで、採点し易いものなんだわ。 これが」
マサヒコとしてはイマイチ納得のいかない説明なのだが、このクソ暑い中、遠くの本屋まで行かなくても良さそうな感じ
が出て来たわけで、早速お願いしてみる。
「えーと、その本、貸してもらっても良いでしょうか? 中村先生」
「…… …」
マサヒコの言葉にリョーコがいきなり黙り込んだため、『あれ? なんか俺地雷踏んだ? つか、あんだけツッコミ入れた後
じゃムシが良すぎたかな』とマサヒコは思ったのだが、リョーコは全く別の計算と言うか悪巧みをしていたのであった。
「マサ。 今、アンタお金どれくらい持ってる?」
うわ、いきなりお金ですか、と思ったが運の悪い事に、ママンから来月分の小遣いを既にもらっており尚且つ、課題図書の
お金ももらっているため、ゲームソフト一本を買うくらいのお金は持っている。
「ちょ、中村先生。 生徒からお金取るんですか? 持ってるっつっても中学生レベルっすよ?」
278160:2005/11/29(火) 03:08:25 ID:Nrq6tM4r
「いや、アタシ今月まだバイト代出てなくて、金欠状態なんだわ。 それに全額マサに出させるわけじゃなし、ちょっと援助して
くれれば良いからさ」
ちょっと援助……って、またそういう誤解を招くような発言を……。 アンタはどこかの出会い系女子高生かっつの!
と言うツッコミを入れたかったマサヒコだったが、引きずられるように駅の近くの総合スーパーのようなところに連れて行かれる
ハメになるに及んで、リョーコに問い返さずにはいられない状況となった。

「あの?中村先生? なんで俺は先生と一緒に水着売場に居るんでしょうか?」
「アンタは水着。 アタシはショバ代」
「いや、だからなんで水着?」
「今日は暑いのよ」
「話が全く見えないんですけど」
「アタシのアパートの隣がプール主体のレジャーランドでね。 一回行ってみたいと思っていたのよね」
ああ、なんかアイ先生がそんな事を言っていたなぁ。 『でも、今年は受験の大事な年だから来年合格したら皆で行こうね』とか
言っていたな。 って……。
「で、ストレスが溜まって悶々とした受験生でも、パーっと遊べばスッキリとヌケるでしょ」
「いや、ヌケるって、全然違うし」
自らのツッコミ癖と中村の話術で論点がずれて来ていることに気が付かないマサヒコ。
「だからマサは課題図書を買うお金でアタシとアンタの水着を買って、アタシは入場する方を何とかする、と」
そう言うとリョーコは男物の水着が入ったパックを一つと女物の水着が掛かったハンガーをマサヒコに投げた。
「あんまり水着の値段って言うのは分らないし、でもまあ安いほうなんでしょうけど、どう考えても本一冊の方が安いように思える
のは気のせいなんでしょうか?」
「決まった事なんだからゴチャゴチャ言わずに、さっさとレジに行く!」
両手を頭上に挙げ両手首を前方に折り曲げながら『キシャァーッ!』と、どこぞのクリーチャーかよアンタは。 みたいなリョーコの
ゼスチュアに仕方なくレジで会計を済ませたマサヒコの腕を取り、やっぱりまだマサヒコより背が高いリョーコに引きずられるように
店から出て行く二人は、ちょっと見には仲の良い姉弟にしか見えなさそうであった。
279160:2005/11/29(火) 03:09:17 ID:Nrq6tM4r
更衣室を出てから待ち合わせの場所でリョーコを待っているマサヒコの口はポカンと空いていた。 ええ、そりゃもうポカンと。
「マサ〜、お待たせ〜vVvvv」
などと着替えを終え、マサヒコの傍らに近寄ってきたリョーコがバカップルの木っ恥ずかしげな口調を真似をしているせいでは無い。
と言うか、こんなところミサキに見られたら、明日っていう日は俺には無いんだろうな。 などと悲嘆にくれているせいでもない。
「あら、マサってば、まだ怒ってるの?」
マサヒコの財布の中に入っていた程度のお金で買えたわりには、クリーム色を基調とし、トップスの左側にだけアロハシャツの模様に
良くあるようなスカイブルーと薄いブラウンのハイビスカス柄が入ったワイヤーネックビキニはリョーコ自身の魅力と併せ、充分に男の
視線を引き付けるものなのだが、マサヒコは未だ釈然としていない。
「俺は水着代を出したのに、中村先生は出したのはタダ券って……」
「ある物は使わなきゃ損ってものよ。 ここのプールの騒音のおかげで、どれだけ昼寝の邪魔されてると思ってるのよ? タダ券
どころか年間フリーパスをもらってもおかしくないくらいだってば。 大体、アタシの部屋にまで聞こえてくるバカップル共の会話っつの?
アレが聞こえてくるともうアッタマ来て…モルァ!!」
形の良い脚が振り抜かれると同時に鈍い音と共に倒れるゴミ箱…とその横で振った足を抱えて転がりながら痛がっているリョーコ。
この人やっぱり、バカなのかもしれない……。
「いや、色々と突っ込みどころ満載の逆ギレですね……」
放っておくといつまでも愚痴を言いかねないマサヒコにリョーコもうんざりしてきたのか、起き上がりながら
「全く…、ここまで来てまだそんなこと言ってるの? いい加減覚悟決めて、今日はアタシにつ・き・あ・え・っ・つ・の」
と、半ば脅しを掛け、やっとマサヒコも吹っ切れたようであった。
それでも最初のうちは無表情でリョーコに付いて回っているようなマサヒコだったが、結局はリョーコと共にプールを満喫する事が
出来たのはやはりストレスが解消できたからなのだろうか?
流れるプールでバナナタイプの浮き輪に乗ろうとするリョーコに『そんな年でもないでしょ』と冷静にツッコミを入れたところ、ミドルキックを
喰らったり(結局二人で乗らされたのだが)ウォータースライダーでは『カップルの方はご一緒にお願いしま〜す』と係員に言われ、
慌てて『いや、もう全然カップル違いますから』と言ったところ、リョーコに首根っこへダイブを喰らいつつ頭からチューブ内に二人で
突撃することになり、順番待ちをしていた他の客から生温かい目で見送られたり、と中々どうしてこうやってみると仲の良い姉弟と言う
ラインをちょっと超えた凸凹カップルのようにも見える二人である。
280160:2005/11/29(火) 03:10:28 ID:Nrq6tM4r
「ま、アンタも少しは溜まってたストレスが発散できたんじゃないの?」
波のプールで軽く泳ぎながらリョーコは少し前を泳いでいるマサヒコに話しかけた。
ちなみにリョーコ自身は、既に本日の暑さを吹っ飛ばす事が出来てご満悦だ。 こうやって前を泳いでいるマサヒコも、もう中学三年生。
アイ、リンコとの繋がりでマサヒコと知り合ってから2年。 散々からかったりしてきたリョーコだが、アイほどではないにせよ
マサヒコに対しては、口は悪いが可愛い弟のようなもの、といえる感情を既に持っているのだが……。
「確かになんかスッキリした気がしますよ。 リョーコさんと来られて楽しかったです」
何とはなしに、いつもの呼びかけ方である『中村先生』とではなく『リョーコさん』と言ってしまったマサヒコ。
まさか名前を呼ばれるとは思ってもいなかったマサヒコの天然発言にリョーコは思わず照れる、と言うか、珍しくうろたえてしまった。
「ちょ、別にアタシはアンタとプールに来たかったわけじゃないんだからねっ! たまたま今日出くわし…わブっ!」
一瞬、脚が棒のようになったかと思った瞬間にリョーコを襲ってくる激痛。 まずい、足つった? 激痛から思わず体を丸めてしまい
体全体が水の中に没してしまう。 あ、水も少し飲んだみたい…。 ヤバ……。 かも…。 ……。

「……! …生! 先生っ!!」
「うあ? …ごほっ」
意識が飛んでいたのはほんの数秒だっただろうか。 リョーコは仰向けのまま、泳いだマサヒコに抱きかかえられながらプールの
波打ち際へ向かっている。
「あ、ごめん…。 アタシ……」
「いいから。 喋らないで先生。 少し水飲んじゃってるかも」
足の激痛は収まっておらず、リョーコの体はどうしても丸くなってしまう。 一刻も早く自分の体で泳いで岸にたどり着きたいのだが、
どうやらそれは無理っぽく、この場はマサヒコに任せるしかなさそうだ。 更に数秒たったところで、細いながらもしっかりとしたマサ
ヒコの腕に抱きかかえられていた感触が急に消え、一瞬水の中に体が沈みかけたところでリョーコは急に不安を覚える。
「マ、マサ? ちょ…、きゃぁ!」
いきなり体が水中から空中に放り出されたような感覚。 これは所謂お姫様抱っこと言う体勢だろうか? まさかマサヒコが軽々と
自分のことを持ち上げるとは思わず、自分でも『らしくない』声がでてしまう。
「波のプールで良かったです。 普通のプールだったらプールサイドへ上げるのが大変だった」
281160:2005/11/29(火) 03:11:25 ID:Nrq6tM4r
小走りで波打ち際から、ちょっとした休憩スペースに向かうマサヒコと抱きかかえられているリョーコ。
休憩スペースでのマサヒコの手並みは、まず満足と言えるもので、リョーコにタオルを掛けて座らせ、足を曲げては伸ばす。を
繰り返す事により、リョーコの脚から違和感はすぐに無くなっていく。
「う、上手いモンね…」
「サッカーやるでしょ、俺。 ガキだから、限界知らずに走りすぎてすぐに足つっちゃうんですよ。 それで」
「こりゃ将来、女体のあつか…」
「無理にボケるな」
「ゴメン」
なんか調子が狂う。 教え子っつか、いや、アイの教え子なんだけど。 いつもバカにしていてその反応を楽しむのが面白くて
からかいがいのある弟って言うの? いやいや、弟って言っても最近は大分大人びてきていて、だけど所謂思春期のがっついた
エロガキって感じにはならなそうな。 ちょ、ちょい待ち。 別にアタシはアイと違ってショタコンじゃないっつの。 でもマサったら
将来はイイ男になりそうな感じよね……。 だだ、だから違うって。 今日は出来が悪くて口の減らない弟をプールに連れてきたと
思えばいいだけなんだから……。
ん?こんなにマサのことでゴチャゴチャ考えてしまうなんて、ちょっとヤバいかもしれない。 などと長めの妄想にひた走るリョーコ。
「良かった」
ふと我にかえると、痛みの消えた脚から既に手を離しているマサヒコの顔が結構近くにあった。
「へ? な、なに?」
思いっきり声が裏返った返答なのがリョーコ自身よく分る。 ペースが乱れっぱなしだ。
「中村先生が無事だったからですよ」
「いや…、ちょ? マサ?」
「せっかく連れてきてくれてこんなに楽しくって…。 そ、それでもって。 言うのが遅くてバカだなって思ったんですけど……。 
俺がプレゼントっていうんですか? ・・・した水着が似合って綺麗だと嬉しいって言うか……」
「ばか…。 じ、十年早いわよ…」
リョーコは悔しいながらも、初めて年下の男に陥落したことを自覚せざるを得なかった。
282160:2005/11/29(火) 03:12:13 ID:Nrq6tM4r
マサヒコは戸惑っていた。 あれからすぐにレジャーランドを出て隣だけあって5分もしないうちに中村宅にお邪魔している。
どっちにしろ今日の本来の目的は、課題図書を入手すること。 その過程でリョーコと出会い、いつもは見る事のできない、
そして女は化けると言うか、メガネを外し後ろで髪をまとめ、屈託の無い笑顔を浮かべるリョーコの姿。 一般的な男子中学生
にはうらやましすぎると言えるプールでの一日を楽しむ事ができた。
それが何故か中村宅にて風呂に入っているというのはどういうことなんだろうか。
中村宅に到着後すぐに『マサ、風呂に入ってから帰りな』と言われ何故か断る事が出来なかった。
いつもの自分だったら固辞し、さっさと家に帰っているのだろうけど、今日はそんな気にならない。
考えてみれば『水着がどうの』なんて、中学生のガキのくせにリョーコに生意気な事を行ってしまったのかもしれない。
レジャーランドを出てから中村宅まで短い時間とは言え、リョーコはムスッとしたような顔をして、一言も喋らなかった。
風呂から出たらすぐに『生意気言っちゃってすいませんでした。 今日はありがとうございました』と言って、本を借りてから
すぐに帰ったほうが良いか。 などと思いつつ、泡立てたシャンプーを頭にこすりつけガシガシやり始めたところだったので
後ろの異変に気づかないマサヒコ。
そのマサヒコの体験した事の無い感触は不意に後ろからやってきた。

むにゅ・・・。
「?」 
むにゅ・・・。
「??」
背中に感じる二つの柔らかな感触。
「マサ…」
声と同時に自分の手ではない二つの手がマサヒコの頭から泡を取ったかと思うと、素早く目の辺りに擦り付けられる。
「!」
とてつもない事態になっている事に気づいたマサヒコだが既に目を開けることも出来ない。
「ちょ…、ななな中村先生!?」
「マサ…あのさ…」
「じょ、冗談にしては洒落にならないっすよこれ」
目を開けることも振り向く事も出来ないので、まともなツッコミもできない。
283160:2005/11/29(火) 03:13:21 ID:Nrq6tM4r
「おとうと・・・」
「?」
「弟みたいなつもりだったのよね・・・。 不本意ながら脚がつったあのときまでは」
「そそそそれとこれとが何の関係が…」
「アンタ今日、アタシのスイッチ入れちゃったんだわ」
『ススス、スイッチってなにーーー!?』と、言いたいマサヒコだが、喉の奥がひりつく様な感じで言葉が出せない。
「あぅ」
ボディソープでも掛けられたのか背中に急に冷たい感触を覚え、間抜けな声を上げるマサヒコ。
「今、泡立てるからさ…動かないで」
「ちょ、先生。 マジでヤバいって」
「アンタがどう感じるかは気にしない。 今日のアタシはマサが欲しい」
「お、俺は別に欲しくな…」
リョーコの押し付けられる胸とマサヒコの背中との摩擦で泡が立ち始める。
「それはウソね…。 アンタさっきアタシの水着のこと褒めたでしょ」
「先生、ホント。 やめ…」
マサヒコの背中に当たるやわらかい感触の真ん中に、加わり始める少し硬い感触。
「今日のアタシをオカズにしようと思ったでしょ。」
「そんなこと…うぁ」
反論しようとするマサヒコを黙らせるかのように、リョーコは脇の下にツツー、と指を走らせる。
「そんなこと? なに?…マサ? 続けて…」
「………あ、あるかもしれません」
リョーコの絶妙な言葉責めと指遣いに意外とマサヒコの陥落は早かったようだ。
「ほら、ちょっとバンザイして」
マサヒコの言葉に満足したのか、リョーコは尚も大人しく指示に従い両手を上げたマサヒコの体を普通に
洗い始める。 この時点でマサヒコをからかったりしたら、本当に拗ねて帰ってしまいかねない。
284160:2005/11/29(火) 03:14:14 ID:Nrq6tM4r
「先生?」
「ん? 今更やめましょう、なんて戯言は聞かないわよ」
マサヒコがそれほどヘタレだとは思わないが一応クギを指すリョーコ。
「いや、俺としてはホントにこのまま体を洗うぐらいで終わって欲しいんですけど。 今ならまだ…はぅ」
マサヒコの言葉が終わらぬうちにリョーコの両の手の人差し指がマサヒコの前に回り、その乳首に
円を書くように泡を塗りたくる。
「変な責任感だとか、罪悪感とかを持ってるなら…、今日は捨てときなさい。 ほら、前向きな」
「ま、前って そ、その…俺、もう」
どうやらマサヒコのモノは既に抜き差しならないところまで来ているようである。
それをリョーコに見られたときの反応が怖いのかも知れない。
「別にからかったりしないってば。 あのね、今のアタシは本気なの。 さっき、プールでマサの
本気を見せてくれたでしょ? ほら」
リョーコにせかされ、且つ目が開けられないおかげで、おずおずと体ごと振り向きバスチェアに座りなおす
マサヒコ。 その両の手が膨れきっているモノを隠しているのは致し方ないことだが、リョーコは更にマサヒコに
指示を出す。
「そのまま立って。 脚洗うから」
立ち上がったマサヒコの脚に両手で泡を拡げていくリョーコ。
「た、たぶん今おれ、マヌケなポーズですよね」
「ふふ・・・。 そう思うんなら、その手どけなさいよ」
手をどかしてしまえばリョーコの顔の前に自分のモノが丸見えになってしまう。 しかし一瞬は逡巡した
マサヒコも覚悟が出来たのか、いきり立つ自分のモノを隠していた両手を下ろした。
「それじゃ、湯船の縁に腰掛けて」
ひとしきりマサヒコの脚に泡を塗りたくったリョーコの声。
「あ、あの。 こ、これって」
マサヒコの未知への不安と期待が入り交じった声がリョーコには、やけに心地よく聞こえる。
自分に年少の童貞君を苛める趣味があるわけでは無いが、それでも背筋をゾクリと走るものがある。
両の平にたっぷりと泡を乗せた手がマサヒコのナニを包み込むように触れた瞬間、思わずマサヒコは声を
出してしまう。
285160:2005/11/29(火) 03:15:09 ID:Nrq6tM4r
「ぐぅ・・・う」
まぶたに目一杯力を入れて閉じ苦悶のような表情を浮かべ上を向くマサヒコ。 それに追い討ちをかけるかのように
リョーコの右手がマサヒコのモノを刺激していく。
あまり喘ぎ声を出してしまうのは、格好悪いとでも思っているのか、我慢しているマサヒコでも息遣いだけはどうして
も荒くなってしまうのだが、そんな少年の抵抗をリョーコは許さず、親指の腹で亀頭の裏側を強く擦られる。
「ふ…ぁうぅ」
「さ、それじゃ流すわよ」
リョーコの声で我に還るマサヒコ。 なんでこんなに醒めた感覚なのだろうか。 いや、醒めてはいるのだけれど
見えないながら自分に対して行われている行為の非常にリアルな質感が自分を圧倒している。
そんなマサヒコを一瞬、上目遣いで見つめたかと思うと、リョーコはマサヒコのモノをゆっくりと、そして愛しげに咥えこんだ。
「あ… うあ''あ''あぁっ」
自分の排泄器官の一つに押し寄せる温かさと快感に大きく体を仰け反らせるマサヒコ。
「ちょ、センセ!そんな汚いところ…ぅぁ」
暗闇の中であっても自らにどのような行為がされているのかが分ったマサヒコの恥辱の入り交じった声に、リョーコの
背中は一層ゾクゾクし、自分のアソコからも秘液が滲みだして来るのがはっきりと分る。
マサヒコを奥まで咥えこんだリョーコの口が、今度はゆっくりと舌で刺激されながら戻っていき、それに伴いマサヒコは
声こそ出さなかったものの先ほどとは別方向の快感に体を震わせる。
リョーコの口中からマサヒコのモノが全て出たかと思うと、次には舌先が根元から先端まで走りそのまま咥えこまれた。
「う、センセ…。 俺…」
咥えこまれたモノが喉の方に向かっていく途中で、マサヒコのモノが大きく膨らむと同時に、マサヒコの両手がリョーコの
頭を掴んで口中から引き出そうとしたその瞬間。 マサヒコは小さな呻き声と共に爆ぜた。
断続的に打ち震えるモノの先端から、本当に音でも聞こえてきそうな飛び出し方をする精液にまずリョーコの口中が。
そして顔面がひどく汚されていく。 抜いてから数秒経っても幾度かの波と共に精液の噴出は止まらない。
「あ…、あ、俺…」
どう見ても早すぎです。 と言う罪悪感に襲われ始めたのか、マサヒコがうろたえた声を出す。
マサヒコのその声にリョーコの反応は無く、シャワーのコックを捻る音が聞こえると同時に目の前と頭の泡が、水流とともに
落ちていき、その水音だけがマサヒコには断罪かのように、やけに大きな声で聞こえてくる。
286160:2005/11/29(火) 03:16:08 ID:Nrq6tM4r
「やっぱりマサ…、若いわね」
どう考えても早すぎたことを言われたのかと思ったマサヒコが、恐る恐る目を開けてみると、大量の精液を吐き出した筈な
のにいきり立ったままのマサヒコのモノを見つめているリョーコが目に入った。
見ればマサヒコのモノから吐き出された精液はリョーコの顔から、その重みによりゆっくりと重力に引かれて動いている。
「セ、センセ…ごめ…」
普段は意識していないが、間違いなく一級品と言えるリョーコの顔をひどく汚しているのが、自分の精液だと言うことに
気づきマサヒコの顔は紅潮する。
「そのまま次もいけるわね。 これなら」
リョーコはシャワーノズルを初めて自分の顔にあて、顔面の精液を洗い流す。
「つ、つぎ…って?」
「決まってるじゃない。 アタシももう用意は出来てるし」
そう言うとリョーコは立ち上がって湯船に座ったままのマサヒコの上に跨りはじめる。
「あ…。 あ…」
次の行為が何だか分ったマサヒコの怯えるような声に、リョーコは今まで隠れていた自分の性癖を認識した。
「初めてだし、普通にベッドの上での方が良いのかも知れないけど、スイッチを入れられた貸しは返しておかないとね…」
先程とは違い、今度は何もかもが見えるにも関わらず、マサヒコは今自分に起こっている、そして自分のナニに加わり始めた
感触が理解の範疇外だと感じる。 
自分の顔より上にあったリョーコのひどく艶かしい顔が、その台詞と同時に目の前に下りてくる。
そして…、両肩に置かれていたリョーコの手が、マサヒコの首に絡まり始め、リョーコの秘所にマサヒコのモノが埋まった。

「うああああ! な、中村先生っっ!!」
マサヒコの理性が飛んだ。 セックスをした事が無いにも関わらず人間の子孫を残すために備えられている本能なのか、
乱暴に動かすその腰は、快感を得るためにしなければならない動きとして、教えられなくともわかるものなのか。
「あ…、マサ…」
その声に目を開けたマサヒコは、自然にリョーコと見つめあい、どちらからとも無く激しいキスにしばらく没頭した。
今、自分に聞こえてくる淫らな水音は上と下、どちらからなのかももう分らない。
「ふ…、ぁ…、あああぁあっ。 マサ!」
「センセ…、中村先生…」
287160:2005/11/29(火) 03:17:09 ID:Nrq6tM4r
マサヒコは体の全体でリョーコの感触を得たいのか、強くリョーコを抱きしめてくる。 かと思うと目の前で揺れるリョーコの
形の良い胸の先についている小粒を、これはいくつになっても男が母親を求める本能なのか、むしゃぶりつく。
「んっ…はァっ マサ…。 アンタとアタシは体…―の相性がイィいかも… うあっ」
リョーコの腰がマサヒコの稚拙ながらも激しく動く腰に併せて、うねるように動いていく。 マサヒコがすぐに出してしまっても
構わない。 何度でも自分が満足できるまで続けるまでだ。
「中村先生、中村先生…」
快感からだろう、オウムのように同じ単語を繰り返すマサヒコ。 しかし事前の行為が効いているのか、すぐには達せず、
リョーコにも快感が押し寄せ始める。 この分なら心配せずともこの一度でイケるかも知れない。
「ぁ――――マサ、あぅっ! イ…イよ…来て」
「うぁ…、はいっ あ…でも」
「いい…から! そのま……んま来て」
「センセ…センセ・・・うあああああっ……!」


リョーコがその激しい行為から覚醒したのは、事が終わった後で投げやりにシャワーを二人で浴び風呂から出て、一日泳いだ
疲れからかベッドに体を投げ出して、でも夕方になってやっぱり裸のままじゃちょっと冷えるんで二人して子供のようにタオル
ケットに潜り込んで少しだけウトウトした後の事。
横にはマサヒコが、これ以上は無いと言えるほどの顔つきをしたまま、リョーコに甘えて抱きつくかのような体勢で寝入っている。
リョーコにとっては久しぶりに満足のいった営みだった。 本数を減らしている煙草で一服したいかのような感じかもしれない。
『はっ…。 これじゃ何処かのエロオヤジみたいね』
マサヒコはもうちょっとしたら、起こしてやろうかと思う。 いくらなんでもここに泊めるわけにもいかないし。
でも、もうちょっとだけ、その風呂上りのすべすべした肌と肌をあわせていたくて。 今度は自分が甘えたくなってマサヒコに
抱きついた。

マサヒコがその眠りから醒めたのは、もうすぐ日が暮れようとしている時間。 さっきのアレは夢じゃないよな〜、と思いつつ
横にいるリョーコを見たら、既に目覚めていて夕暮れに照らされたリョーコの顔が、少し照れたように、でもすぐにいつもの
リョーコに戻って、ニーっと大きな笑顔になったのだけれど、その顔が何故か物凄く綺麗な絵のように見えたから
自分もちょっと照れて、リョーコの体に回している腕に少しだけ力を入れ、すぐに布団に顔をうずめた。
『あ…、今『本貸してくれ』って言ったらやっぱ、ムードぶち壊しなんだろうな』なんて考えながら。
288160:2005/11/29(火) 03:23:18 ID:Nrq6tM4r
終了です。
どうみても長すぎです。 本当に(以下ry

ツンデレ実演中村の台詞を使っちゃいました。
リョーコって、漫画見てるとあまり興味がわかないんですが、こういうのだと動かしやすいのは、なんでだろ。

次はもうちょっとスッパリと行きたいかもです。
289名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 05:16:22 ID:iSqFF80U
160氏GJっ…
夜遅くまでお疲れ様したっ!
290名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 05:56:22 ID:Rlu/VaMZ

>郭氏
セージの新たな部分(責め)が見れて続きが楽しみすぎます!!
リンコはリョーコ二世に成長しそうだw 下克上後のSSも読みたいかも
>トマソン氏
まだ下脱いでもいないのにエロエロ過ぎっす!!徐々にアキを開拓していくってのがまた…イイッ!!!
シンジとアキの関係に気付いた他の女性群の反応も気になります 幕間劇にも期待!!
>541氏
お久しぶりです!こんなSSも書けるなんて(いい意味で)少し意外でした
リョーコがこの掲示板みたら一発でミサキだと見破れそうだw
>雷電氏
毎日乙です!投下ごとに文章力上がってる気がします
SシンジとMカナミの設定もイイ感じ!
>160氏
リアルツンデレリョーコキターーーー!!リョーコSS少ないんで待ってましたよ
感動して目から汗が…(つ□T)

最後に神々の職人様たちに敬礼&GJ!!!
291117(´_ゝ`):2005/11/29(火) 05:59:17 ID:BgiyE1XG
おまいら…ホントにお疲れ様っす。
全ての職人様にGJ!!と言っておこうかww

てゆーか、無理すんなよw連続投下でペース早過ぎて作品が読めないよw

俺個人的には、新参者氏やドミンゴ氏にも投下して欲しいのだか……

それでも、彼らの存在を打ち消すような新人職人の登場で、
氏家スレを盛り上げてくれるから
此処は本当に神スレだよw凄すぎww
292クロム:2005/11/29(火) 10:40:44 ID:527vYkbo
クロムです。
忙しくてしばらく来てなかったんですが、その間にこの大量投下。
物の見事に時代に乗り遅れていました。
郭氏、トマソン氏、雷電氏、ピンキリ氏、アカボシ氏、160氏、弱味☆氏、514氏、
皆様お疲れ様です。
すばらしい作品の数々の陰に隠れて、
以前リクエストいただきましたケイものを、こっそり投下させていただきます。
が、その前にお詫びをひとつ。
ケイの苗字を「木佐貫」として書いていたのですが、
これはよく考えると本誌で出たものではなく、郭氏が作品中でお使いになったものでした。
本来であれば投下の前に一言使用の旨をお伺いするべきだったのですが、
このような形となってしまいました。
この場を借りてお詫び申し上げます。大変失礼いたしました。

では、改めて投下させていただきます。
タイトル「Accidental Kiss」
293クロム:2005/11/29(火) 10:41:39 ID:527vYkbo
よく晴れた日曜日。
私は適度に混み合う街中を、彼と二人で歩いていた。
「ケイ、他にどこか行きたい所は?」
彼――城島シンジ君が尋ねる。
「ん?特にないよ。シンジ君にお任せ」
「そうか。なら、その辺をもう少し歩いてみよう」
「うん!」
カップル特有の、周囲に迷惑な甘い空気をまとった会話。
少し前までは、彼とこんな会話ができるなんて夢にも思わなかった。
確かに、私はずいぶん前から彼に好意を持ってはいたのだが、
臆病な性格が災いして思いを伝えられないでいた。
あのアクシデントがなかったら、たぶん卒業まで何も言えないままだっただろう。
アクシデント――あの日私にきっかけを与えてくれたのは、
親友の今岡ナツミと、意外なことにあの新井カズヤ君だった。


「死ねっ、この変態がぁーーー!!!」
朝教室に入ると、ナツミが新井君を血祭りに上げていた。
もはやお馴染みになった光景とはいえ、朝一では少々刺激が強い。
とりあえず荷物を置き、二人の脇で震えている城島君に声をかける。
「おはよう…朝からすごいことになってるね」
「おう。まったく、カズヤももう少し学習すりゃいいのに…」
「ホントにねぇ…」
二人並んで遠くを見つめる。視界の端ではナツミのロー・ミドル・ハイ三段コンボが決まっていた。
「しかし…何でカズヤはアレをくらって死なないんだ?」
「さあ…何でだろう?」
次第に原形をなくしていくクラスメートを眺めながら、下らないやり取りを交わす。
ナツミが新井君に鉄拳制裁を加えるようになって以来、私と城島君はよくこんな会話をするようになった。
以前はナツミを間に挟んでしか彼と話せなかった私からすれば、大きな進歩だ。
会話の内容はさておき、好きな人とこうして話ができるのは、やっぱり嬉しい。
その点では、新井君にも感謝しなくては。
「なあ、木佐貫は今岡と付き合い長いよな?何であいつあんなに強いんだ?」
「うーん、私も何度か聞いたんだけど、詳しくは教えてくれないんだよね」
「そうか…今岡、普通に付き合う分にはとってもいい奴なのになぁ。
カズヤなんかに付き纏われてんのが運の尽きだな」
「フフ…でも、城島君だって新井君と付き合い長いんでしょう?
…こんなこと言うのもなんだけど、よく続いてるよね。城島君はわりと普通なのに」
「それを言わないでくれよ…。何でカズヤと仲良くやれんのか、自分でもよく分かんねーんだ」
「大変だね…。同情するよ」
本当に、城島君には同情してしまう。新井君はもとより、化学の小宮山先生、彼の妹のカナミちゃんやその友人達と、
彼の周りにはどうも変わった、或いは濃すぎる人々が集まる傾向にある。
そういう星の下に生まれたと言ってしまえばそれまでだけど、
もし私が同じ境遇にあったら、一週間も耐えられない自信がある。
まあ、そんな人達に振り回されながらも普通に接することが出来るからこそ、城島君なんだけど。
更に言うなら、たぶん私は彼のそんなおおらかな所に惹かれたんだろうけど。
会話の最中にそんなことを考えていた。
だけどその思考は、城島君の突然の叫び声にかき消された。
294クロム:2005/11/29(火) 10:42:26 ID:527vYkbo
「危ない!!!」
何が?と聞き返す余裕はなかった。城島君がいきなり私に覆い被さってきたから。
一瞬何が起きたのか理解できなかった私を、今度は何かがぶつかったような強い衝撃が襲う。
城島君もろとも吹き飛ばされ、何がなんだか分からないまま、私は意識を失った。
ただ、薄れていく意識の中で、何故かしまったという顔をして立ち尽くす親友と、
私たちに覆い被さる赤く染まったボロ雑巾のような物体が、見えたような気がした。


気が付くと私は保健室のベッドの上にいた。
「ケイ!!気がついたの!?」
声のした方を見ると、今にも泣き出しそうな顔をしたナツミが立っていた。
「ごめんね、ケイ。本当にごめんね」
ナツミは珍しく取り乱し、ひたすら謝り続けている。
「ナツミ…私は大丈夫だから。何があったか教えてくれない?」
「うん…」
なんとかナツミをなだめ、ことの経緯を聞き出した。
ナツミの説明を要約すると、つぎのようなものになる。
例によって新井君のセクハラ発言に対し鉄拳制裁を加えていたナツミ。
いつもの調子で新井君を叩きのめしていたようだが、最後がいけなかった。
トドメとばかりにハイキックを放ったのだが、その方向が悪かったのだという。
吹き飛ぶ新井君。その先に、私と城島君。あとは推して知るべし。
「じゃあ、城島君は…」
「うん、ケイを庇って…。結局二人とも気を失っちゃったんだけど…」
今まで気が付かなかったが、隣のベッドに城島君が横たわっていた。まだ意識は戻らないようだ。
「そんなことがあったんだ…」
「本当にごめんね、ケイ…。こんなことになるなんて…」
「大丈夫よ、ナツミ。別に怪我したわけじゃないし。それに悪気があったわけでもないしね」
「でも…」
本当に泣き出しそうなナツミ。なんだか私の方が悪いような気がしてくる。
その時、ドアが開いて保健の先生が入ってきた。
「ああ、木佐貫さん。気がついたのね。どう?まだどこか痛んだりするかしら?」
「あ、いえ、もう大丈夫です」
「そう。それじゃあ、今岡さん。木佐貫さんが目を覚ますまでの約束よ。貴女はもう授業に戻りなさい」
「はい…。ケイ、本当にごめんね。このお詫びは絶対するから」
最後まで謝りっぱなしのまま、ナツミは出ていった。
「災難だったわね、木佐貫さん。でも、今岡さんも反省してたみたいだし、許してあげてね」
「ええ、もう気にしてません。というか、あんなに謝られたらこっちが悪いような気がして…。
あの、それより城島君は…」
「彼も大丈夫よ。まあ貴女を庇った分、ダメージが大きかったみたいね」
「そうですか…」 
城島君が大したことなくてホッとした。だけど、私を庇ったせいで…
「ほら、そんな顔しないの。素敵じゃない、身を挺して女性を守ってくれるなんて。
今の世の中、そんな奇特な男はそういないわよ」
「ええ、そうですよね」
先生の言葉で少し気が楽になった。
「あっ、そういえば新井君は?」
「新井君?今岡さんと一緒に貴女たちを運んできたけど、ピンピンしてたわよ」
私が見たボロ雑巾は、新井君の成れの果ての姿だと思うのだが…
さっきの話じゃないけど、何故新井君は平気なんだろう。謎だ。
「さて、と。木佐貫さん、私ちょっともう一度出てこなきゃならないの。
貴女ももう少し安静にしてた方がいいし、私が帰ってくるまでここにいてちょうだい。
戻ってからもう一度様子を見て、大丈夫そうなら帰してあげるから」
「あ、はい、わかりました」
「それじゃ、安静にしててね」
そう言い残して先生は出ていった。一人残され、手持ち無沙汰になってしまう。
295クロム:2005/11/29(火) 10:43:48 ID:527vYkbo
ひとまずベッドに座り直すと、何となく先程のことを思い返してみた。
(そうかぁ…。城島君、私を庇ってくれたんだ…)
今の状況は確かに災難でしかないのだが、今の私にはその事実の方が嬉しかった。
自然と顔がニヤけてしまう。あまり人に見せられる顔ではない。
「ん…あ…イテテ…」
突然呻き声があがった。城島君が意識を取り戻したようだ。
慌ててニヤけた顔を引き締める。こんな顔、彼に見せるわけにはいかない。
「じ…城島君、気がついたの?大丈夫?」
「あ、木佐貫…オレ、何してたんだっけ…?」
「かくかくしかじかで…城島君、私を庇ってくれたんだよ」
「ああ…そうか、だんだん思い出してきた。木佐貫、怪我なかったか?」
「うん、おかげさまで。と言っても、私もついさっきまで気絶してたんだけどね」
「そうなのか…ごめんな、オレがもうちょいうまくやりゃよかったのに」
「そ、そんな…助けてもらったのは私の方なのに!」
事実、彼が庇ってくれなかったら、こんなものでは済まなかったかもしれない。
感謝こそすれ、彼を責めるのはお門違いというものだ。
「ハハ、まあ大したことがなくてよかったよ。でしゃばっといて怪我でもされたら、カッコつかないもんな」
「うん…ありがとう」
「どういたしまして。…ところで、オレたちどうすりゃいいの?
先生いないみたいだけど、帰っていいのかな?」
「あ、先生が戻ってきたらもう一度診察するから、それまで待ってるようにって」
「そっか、じゃあまあゆっくりさせてもらおう」
「そうだ…ね…」
言いながら私はある事実に気がついた。
(あれ…この状況…ひょっとして、城島君と二人っきり!?)
ひょっとしなくてもそうなのだが、予想外のシチュエーションに軽くパニックを起こす。
(お、お、落ち着け、落ち着くのよ、ケイ!)
自分で自分を叱責し、なんとか平静を取り繕おうとするが、気ばかり焦ってうまくいかない。
(こ、これはチャンスよ!これを機会に一気に城島君と親密に…そのまま告白…って、そうじゃなくて!!
何を考えてるのよ私は!と、とにかくここは冷静に…)
頭の中はもうグチャグチャである。自分が何を考えているのかも把握出来ない。
「木佐貫?」
「ハ、ハイッ、何でしょう!?」
「いや、何でしょうって…顔真っ赤だから大丈夫かって聞こうとしたんだけど…」
「え、あ、ああ、大丈夫!何でもないの。アハ、ハハハ…」
笑ってごまかす。ごまかせてないけど。
「そ、そうか?ならいいんだけどさ…」
気まずい沈黙が周囲を包んだ。
(うわぁ…やっちゃったよ〜。マズいなぁ…とにかく、この沈黙をどうにかしなきゃ。何か手頃な話題は…)
必死で頭を回転させたのだが、ショート寸前の私の頭は、とんでもない質問を思い付いてしまった。
「あのさ、城島君て好きな人いるの?」
言ってから気付く。何を言ってるんだ、私は。
城島君も突然の質問に唖然としている。
「あ、いや、ホラ、城島君って結構モテそうじゃない?
だから一人くらい気になる人がいるのかなぁなんて、思ったりして…」
ああ、泥沼。
「好きな人って言われてもな…ハハ、あんま考えたことないや」
「そ、そうなの?でも城島君、ナツミとも仲良いし…後輩の子ともよく話してるじゃない?」
「思春期に最強に変態に……オレは右手でいいや」
「???」
どういう意味だろう。でも、城島君に気になる人がいないのは確からしい。
(そっか、城島君今好きな人いないんだ。それなら…)
「それなら私なんてどうかな」
(な、何言い出すのよ、私!)
どうやら思ったことが意思とは無関係に口に出てしまったらしい。
296クロム:2005/11/29(火) 10:45:06 ID:527vYkbo
「えっと…それはどういう…」
「ち、違うの!!これはそういう意味じゃなくて…ホラ、私って男の人からみたらどうなのかなぁって!
な、何も城島君の彼女にして欲しいとかじゃなくて…そりゃ成れれば成りたい…
って私何いってんの!?」
弁解をすればするほど、暴走に拍車がかかってしまう。
「え、えっと…気にしないで!ごめん、私ちょっとお手洗いに…」
いたたまれなくなって、その場から逃げ出そうとした。
だがベッドから立ち上がった途端、足が縺れてよろけてしまった。
「きゃっ…!」
「危ない!」
倒れかけた私を、城島君が受け止める。形的に彼に抱き締められる格好になった。
「オイ、大丈夫か?」
彼が尋ねる。だが私はそれどころではない。
(じ、城島君の手が…!うわぁ、城島君って思ったよりガッシリしてて…)
「木佐貫?」
その一言で正気に引き戻される。
「え、あ…うわっ、ごめん!」
慌てて体を起こし離れようとするが、今度は勢い余って尻餅をついてしまった。
「木佐貫…何からしくないな。とりあえず落ち着いてくれ」
「うん…」
ノロノロとベッドに座り直す。
(あー、もう何やってんのよ私…)
最悪だ。人前で、しかも好きな人の前で、大失態を晒してしまった。
穴があったら入りたい。誰か、その上にそっと土をかけて。二度と出てこられないように…。
(嫌われちゃったかなぁ…)
先程よりも一層重くなった空気に、そんなことを考えてしまう。
少なくとも、さっきの醜態がプラスになるなんて有り得ないだろう。
自分のあまりの腑甲斐なさに涙が出そうになる。
出来ることなら今すぐこの場所から立ち去りたかった。
「あー、えっとさ、木佐貫」
不意に沈黙が破られた。名前を呼ばれ、顔を上げる。だけど、城島君の顔をまともに見ることが出来ない。
「さっきの話なんだけどさ…」
「さっきの話…って…?」
「いや、ホラ、木佐貫が男からどう見えるかって…」
「!!!」
自分で言い出したくせに、忘れていた。
「あ、あの、アレはその…」
「あのさ、木佐貫は普通に可愛いと思うぞ」
「え?」
予想外の言葉に、一瞬理解が遅れる。
「それにさ…何て言うか、話してて楽しいし、すごく付き合い易いっていうか…」
思いもよらない言葉の連続に、頭に血が上っていく。
(えっえっ、ちょっと待って、かわいいって…可愛いってことよね!?)
もはや当たり前のことも理解出来なくなってしまった。だが、可愛いという言葉に、私の中で何かが決壊した。
「えっと、城島君!!」
またしても意思とは無関係に言葉が飛び出す。というより、もう何がなんだか分からない。
「あの、私、何の取り柄も無くて、城島君が言うみたいに可愛くなんかないんだけど、
えっと、その、ずっと前から城島君のことが…城島君のことが…」
勢いに任せて心情を吐露していたのだが、肝心なところで何も言えなくなってしまった。
(ああ、もう!何でこんなところで…言わなきゃ…言うなら今しかないのに!)
頭では分かっているが、言葉が出てこない。金魚みたいに口をパクパクさせるだけだった。
297クロム:2005/11/29(火) 10:46:21 ID:527vYkbo
「木佐貫、ストップ」
「…?」
「えっと……この流れは、告白と判断しても、いいのかな?」
「え…あ……あ、う…」
意味の無い音ばかりが口から洩れる。結局、コクコクと首だけを縦に振った。
「あー、オレ告白とかされたの初めてだし、自分じゃよく分かんねーんだけど…オレなんかでいいのかな?」
コクコク
「マジで?」
コクコク、コクコク
「えっと、じゃあその…さっきも言ったけど、オレは木佐貫のこと可愛いって思ってるっつうか…
できればオレの方こそお願いしたいっつうか…ああ、鬱陶しい!はっきり言うけど…オレと付き合ってください!」
「あ…」
たぶんその時の私は、それまでの人生の中で最も間抜けな顔をしていただろう。そして…
“ボンッ!!!”
いつ壊れてもおかしくなかった私の思考回路は、城島君の言葉で完全にショートした。
顔を真っ赤にし、口を半開きにした間抜けな表情のまま、私は再び気を失った。
「えっ、木佐貫…?おいっ、どうしたんだよ!?」
遠くで、慌てふためく城島君の声が、聞こえた気がした。


今思うと、何とも情け無い話である。
よりによって告白された途端に気絶するなんて。ロマンスの欠片も無い。
だけど、とにもかくにも、私とシンジ君は所謂『彼氏・彼女』の関係になった。
と言っても、せいぜい一緒に帰宅したり、休日にどこかへ遊びに行ったりするくらいだけど。
そして今日。私たちは日曜日を利用してデートを楽しんでいた。
映画を見て、ランチを食べて、当ても無く街をうろついて。
定番過ぎるぐらいに定番のコース。今時こんな王道を歩むカップルがどれだけいるのだろう。
それでも、彼と二人で歩くといつもの風景も違って見えるから不思議だ。
「あら、城島君に木佐貫さん?」
いきなり背後から呼び止められた。振り向くとそこに立っていたのは…
「「小宮山先生」」
化学教師の小宮山先生が、後方3メートルほどの所に立っていた。
「いいわねぇ、二人でデート?」
からかう様な口調で私たちの方に近付いてくる。
(うわぁ…やな人に会っちゃったなー)
ちらっとシンジ君の方を見ると、彼も顔をしかめていた。
知り合いにデートの現場を見られるのは気恥ずかしいが、それよりも小宮山先生に見られたことに問題がある。
この人の普段の言動を見てれば、このまま私たちに絡んでくるのは想像に難くない。
とにかく、何とかしてやり過ごさなければ。
「なあに、二人とも身構えちゃって。心配しなくてもデートの邪魔するほど野暮じゃないわよ」
(本当かなぁ…)
四分六で嘘のような気がする。とにかく、小宮山先生がボケる前にこの場を切り上げなければ。
「えっと、先生。私たちちょっと急ぐんで…」
「あらそうなの?じゃあしょうがないわね」
意外なほどあっさり引き下がってくれた。
298クロム:2005/11/29(火) 10:47:11 ID:527vYkbo
「あ、じゃあ失礼します」
そう言って早足にその場を立ち去ろうとした。
「あっ、ちょっと待ちなさい、城島君」
少し行った所でまた呼び止められる。
「なんすか?」
「ちょっとこっちいらっしゃい」
手招きしている。嫌な予感がしたが、逃げるわけにもいかないだろう。
しぶしぶといった感じで、シンジ君が近付いていく。
「何ですか?」
「ちょうどいいからあなた達にコレをあげるわ」
私の位置からはよく見えないが、小宮山先生は何かチケットのようなものをシンジ君に手渡していた。
「な…いや、これって…」
「遠慮しなくていいから。あって困るモンでもないでしょ」
じゃあね、と残して小宮山先生は去って行った。
「何もらったの?」
戻ってきたシンジ君に尋ねる。
「ん、ああ…コレ…」
そう言って差し出された手には、割引券と書かれたチケットが握られていた。
案外普通のものだったので拍子抜けしてしまう。
「割引券?何の?せっかく貰ったんだから使おうよ」
「ケイ…よく見てみろ…」
「え?…あ…な、なにコレ!?」
小宮山先生をナメていた。あの人がこんなおいしい獲物を放っておくはずないのに。
シンジ君の手に握られていたのは、確かに割引券だった。
だけどそこにはもう一つ、赤い字で『ホテル・ヒストランプ』と書かれていた。
…いわゆるラブホテルというやつだろうか。
「あの先生…何考えてんだろうね」
溜め息混じりにそうこぼした。だけど、いつもならすぐに返ってくるはずの返事がない。
「シンジ君?」
不審に思い彼の顔を覗き込んだ。そしてギョッとする。
目が違う。いつもは優しい彼の目が、今はギラギラと鋭い光を放っていた。
「なあ、ケイ…」
その声にも、熱っぽいものが混じっている。(何何何!?えーと、この状況はまさか…)
「その…ダメ、かな…」
(やっぱり…)
予想通りの言葉が続く。
シンジ君とのセックスは初めてではない。だけど、こんな風に白昼堂々『お誘い』を受けたことはなかった。
「あの、それは…えーっと、その…」
「ダメ?」
「いや、ダメとかじゃなくて…」
「じゃあ行こう」
「えっ、あ、嘘ッ、ちょっ、待っ…」
半ば強引に手を引かれ、早足に歩きだす。
(マジ!?そんないきなり…まだ心の準備が…!)
彼とするのが嫌なわけではない。彼が求めてくれるなら、それに応えたいと思っている。
でもこの状況は…
(いくら何でも急過ぎるのよ〜!!)
だけど、私の心の叫びが届くことは、なかった。
299クロム:2005/11/29(火) 10:47:51 ID:527vYkbo
(うわぁ…本当に来ちゃったよ…)
ホテルのロビー。結局手を引かれるままに、ここまで来てしまった。
「じゃ…行こうか」
「うん…」
流されるままにエレベーターに乗り込み、部屋へと向かった。
初めて入ったラブホの異様な雰囲気に、嫌でもこの後の展開を想像してしまう。
(このままシンジ君と…うわわっ、私ったら何を想像してんのよ!)
顔から火が出そうだ。
「ああ、ここだ」
私が心の中で葛藤を繰り返しているうちに、部屋に着いてしまった。覚悟を決めて中に入る。
(へぇー、中はこんな風になってるんだ)
想像とだいぶ違う内装にちょっと驚いた。ゲームやカラオケ、スロットマシンまである。
「すごいねぇ、シンジ君。何でもあるよ」
「ああ…」
返事が返ってくる。だけど、その声に凍り付いた。いつもと違う、無機質な声。恐る恐る顔を窺う。
(うわっ、シンジ君、目が…!)
先程の比ではない。獣を連想させる、欲望むき出しの目。
「ケイ…」
ゆっくりと、シンジ君が私に迫ってくる。思わずジリジリと後退してしまう。
「あの、シンジ君?ちょっと落ち着いて…あそうだ、私先にシャワー浴びてくるね!」
そう言ってバスルームに逃げ込んだ。
(ちょっと、マジでヤバイかも…シンジ君、絶対正気じゃなかった)
いつもと違う恋人の様子に、かなり動揺する。とにかく一度落ち着きたくて、シャワーを浴び始めた。
だけど。
「えっ、やだ、ちょっと…!シンジ君、何してるの!?」
突然シンジ君が入ってきた。しかも全裸で。
「いや、我慢できなくてさ…。ケイ、オレが体洗ってやるよ」
そう言うとシンジ君はボディーソープを掌にとり、私を背後から抱くような格好をとった。
「あの、シンジ君?自分でやるからその…遠慮して…ひあッ!?」
最後まで言い終わらないうちに、彼の手が私の体を撫でた。太股からお腹、そして胸へと彼の指が這っていく。
「あっ…ふあ、あ…シ、シンジ君…」
「いいから…じっとして…」
彼の愛撫が胸に集中する。
「やッ…ッ…あ、はあ…う…ンッ」
頭の芯から痺れるような感覚に、思わず声が出てしまう。
「ハハ、ケイって感じやすいんだな。普段はおとなしいのに…こうされると気持ちいいのか?」
「なっ…ち、違ッ…あッ、ああッ」
「違うのか?じゃあこうしたらどうかな」
彼の指先が、私の乳首を軽く挟んだ。
「あッ…ああッ、はぁっ…」
「いいみたいだな。じゃあこっちも…」
そう言ってもう片方の乳首も摘みあげ、両方の乳首を転がすように弄ばれる。
「あっ、イヤッ…や、やめ…あああっ!」
あまりの刺激に身を捩り、彼の手を引き離そうとした。
だが乳首を摘まれるたびに身体の力が抜け、思うようにいかない。
足にも力が入らず、時々膝がかくっと落ちそうになる。シンジ君に支えられて、やっと立っている状態だ。
「や…あッ…シン…ジ…く…ひあッ…!」
「すごいな…胸だけでこんなになるなら、こっち触ったらどうなるんだろうな」
シンジ君の右手が、下腹部に伸びてくる。
「えっ…あっ、イヤッ!そっ、そっちはダメッ!!」
侵入を拒もうと必死で足を閉じる。だけど、シンジ君に膝でこじ開けられてしまう。
300クロム:2005/11/29(火) 10:51:04 ID:527vYkbo
「ダメって言うわりにはもうすごいことになってるぞ」
「あ!…や…だ…ダメ…」
シンジ君の指が、私の秘所に直接触れる。指が割れ目をなぞるたび、クチュクチュと音がする。
「すごいな、ケイ…もらしたみたいになってる」
「や…やあッ…違う……んあ…ッ…ふあッ…」
「違わないよ…ケイ、横を向いてごらん」
「え…?」
言われた通り横を向くと、そちら側の壁には大きな鏡がかかっていた。
シンジ君が私の体ごとそちらに向き直る。鏡に、私の全身が写った。
「ケイ、見てみろよ」
泡だらけになった全身。上気した肌。半開きになった口。虚ろな目。
そして何より、自分の愛液でヌラヌラとひかる秘所に目がいってしまう。
「すっげーやらしい顔してるよ…」
「あっ…い、いやぁ…恥ずか…しい」
視覚と聴覚が、次第に私の理性をはぎ取っていく。
「シン…ジく……私、も…だ…め…」
「我慢しないで。イッていいよ…」
耳元で囁き、指の動きを速める。
「んぅぅっ……きゃぁ、くぅ……んはぁっ!」
胸、そして秘所への愛撫に頭の中が真っ白になる。
「っ!!! んああぁぁぁぁぁ!!!」
そのまま一気に絶頂へと達してしまった。
シンジ君の腕の中で、糸の切れたマリオネットみたいにグッタリと動けなくなる。
私の荒い息遣いと、流しっ放しだったシャワーの水音だけが、バスルームに響いた。


そこから先はシンジ君にされるがままだった。体を洗い流し、抱きかかえられてベッドまで運ばれる。
私の方は足にまったく力が入らず、一人では歩けなかった。
ゆっくりとベッドに下ろされる。
「ちょっと待ってて…」
シンジ君は一人バスルームに引き返す。そして、手にタオルを持って戻ってきた。
「それ…どうするの?」
「ん、こうする」
シンジ君は私の頭を抱えあげると、手にしたタオルを目に当て、頭の後ろで素早く結んでしまった。
「え?な、何!?シンジ君、何してるの!?」
いきなり視界を奪われ、混乱する。
「目隠しすると他の感覚が敏感になって、もっと気持ちよくなれるんだってさ。
ケイにもっと気持ちよくなってもらいたいから…」
「そう…なの?でも…なんだか恐い…」
「大丈夫だから…」
不意に口を塞がれた。口の中に彼の舌が入り込んでくるのが分かる。
「ん…んんっ…んあっ…」
舌の絡まる感触が、まるで電流のように私を襲う。
(や、やだ…ただのキスなのに…なんでこんなに…気持ちいい…の…?)
視覚を奪われると他の感覚が鋭くなるのは本当らしい。
芯から蕩けてしまいそうになるキスの感触に、それだけで体が疼きだす。
「ケイ…まだ恐い?」
唇を離してシンジ君が聞く。声に出さず、首だけを横に振った。
「じゃあ…続けるよ」
声だけが聞こえる。それと同時に、胸と下腹部に刺激を感じた。
「あぁ…んぅ、ああッ…」
何も見えない状態で、彼の指と舌による愛撫が、いつも以上の快楽を引きだす。
「あぁ…あンッ、うぅん…あぁッ、ああぁッ」
301クロム:2005/11/29(火) 10:51:41 ID:527vYkbo
声を抑えることができない。次々に込み上げてくる快感に、何も考えられなくなる。
もはや羞恥心などといったものは消えてなくなり、悦びのままの声をあげる。
「シンジ君ンッ…ダメッ、気持ち、いいッ…気持ちいいよぉ…」
「ケイ…オレも、もう…」
「うん…今日は大丈夫な日だから…そのまま来てッ…!」
いつもなら安全日でも必ず避妊はするのに、今はそれすらも考えられない。
「ケイ…でもそれは…」
「ううん、いいの。私、もう我慢できない…きて…お願い」
「分かった…」
シンジ君の先端が、私の秘所の入口にあてがわれた。そして、一気に私の中に侵入してくる。
「うっ…くっ、ひゃあぁ…あぁッ!」
濡れた粘膜が擦りたてられ、熱いものが奥まで叩きこまれる。
「あぁあんッ…くぅうンッ!あぁ…ああぁッ!」
二人の肌が激しく打ち合わされ、そのたびに甘美な痺れが全身を駆け抜けていく。
「…はぁッ、はぁッ…あうぅンッ…」
「ケイ…ケイッ!」
「シンジ、君…!」
互いに愛しい人の名前を呼び合い、次第に昇りつめていく。「あッ、あッ、ああぁッ!…いやッ、ヘ、ヘンになっちゃうっ!」
「ケイ、オレもイキそうだ…」
シンジ君の動きが激しくなる。私の身体がピーンッと強張り、反り返った背中がガクガクと震えた。
「ひッ!…ひあッ、ふぁッ…!シ、シンジ君!わた…し、もう…お願い、きて…一緒に…一緒にきてぇッ!」
私の身体が硬直し痙攣するのと、胎内に熱いものが放たれるのが、ほとんど同時だった。
「あぁッ、熱ッ…はぁッ…イクッ…あ、ああああぁぁぁぁッ!!」
身体の中に流れ込む精の感覚に、経験したことのない深い絶頂を向かえた。
「ケイ…」
優しい声が聞こえ、目を覆っていた布が取り払われた。
視界が回復する。いつもと同じ、大好きな人の顔がそこにあった。
「シンジ君…」
まだ明かりに慣れないぼやけた視界の中で、彼を探し、口付けをせがむ。
優しく暖かい唇に、包み込まれるような幸福を感じた。
302クロム:2005/11/29(火) 10:52:34 ID:527vYkbo
「大丈夫か?」
「ん、まだちょっとフラフラするかも…」
ホテルを出て帰路に着いたのだが、さっきの激しいプレイのせいで、まだ足下がおぼつかない。
「だいたいシンジ君が悪いんだよ。あんな強引に…。もう、狼モード全開って感じ?」
「うっ…いや、あれはその…」
「それに、普通女の子に目隠しなんかする?それともシンジ君、そういう趣味なの?」
「いや、その…でもあれはお前だって結構…」
「何か言った?」
「いえ、何でもありません…すみませんでした」
「うん、素直でよろしい」
そこまで言って吹き出す。シンジ君はまだ情けない顔をしていた。
その表情がたまらなく愛しい。
背伸びをして、彼の唇に自分の唇をそっと重ねた。
「あっ…」
「これでチャラにしてあげる」
イタズラっぽくそう言い放つ。
「さっ、帰ろ!」
今度は私が彼の手を引き、暗くなった道を歩き始めた。

あの日の偶然がなかったら、彼とこうして手を繋ぐことも、唇を重ねることもなかっただろう。
改めて親友達に感謝しなくては。
繋いだ手の感触と、僅かに残る口付けの甘さを確かめながら、そんなことを考えていた。

(fin)
303クロム:2005/11/29(火) 10:57:51 ID:527vYkbo
以上です。
またしても微妙なデキですが、他の職人様の刺身のツマ程度に思って読んでください。


リクエストの話が出ているようですが、以前リクエストをお願いしたときにも申しました通り、
私の場合はリクエストを頂かないと何も書けません。
情けない話ではありますが、私の作品を読んでいただいて、協力してもいいという方、
いらっしゃいましたらリクエストの方、お願いいたします。
304名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 12:06:40 ID:vpoqbU6K
クロム氏GJ!

…ていうか、出張してた一週間のあいだに内緒で祭りしてたなんてみんなヒドイや!(?)
11月21日のトマソン氏の作品までは読んでたので…

22日(火):弱味☆氏、
23日(水):雷電氏、ピンキリ氏
24日(木):トマソン氏、
25日(金):雷電氏、アカボシ氏、郭泰源氏
26日(土):雷電氏、160氏
27日(日):雷電氏、弱味☆氏
28日(月):雷電氏、郭泰源氏、トマソン氏、
29日(火):541氏、雷電氏、160氏、クロム氏

何ですかカーニバル週間じゃないですか
一日絶対誰かの投下があるってほんとカーニバルじゃないですか

リアルタイムで体感できなくてすごく残念です、はい

朝帰り&一気に読んで疲れました
職人諸氏とてもとてもGJ!それしか言葉が浮かんできません
305名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 16:39:27 ID:dO4h4/0A
ケイキタ━━━d(゚∀゚)b━━━!!!
果てしなくGJ!!
カワエすぎだ
306弱味☆:2005/11/29(火) 20:04:09 ID:lbOnW817
皆様お疲れ様です。

俺の次回作ですが、特に異論はないようなので(ひょっとしてOut of 眼中なだけか?)
マサヒコ×アヤナ×ミサキという事にさせていただきます。

冬祭り中に割り込んですいませんでした。職人の方々乙です。
お互い頑張りましょうw


30772:2005/11/29(火) 22:39:06 ID:397jfXq0
どうも、「少なくとも一つのスレで一回は投下」が目標の72です。

しかし、ここ最近の投下ラッシュは凄いですね。たまにこれがあるからこの氏家スレは恐ろしい。
では昨日と今日の感想をば。

郭氏とトマソン氏の感想は昨日こっそり名無しで書いてるので、その続きからですが。

>>541
おお、新たな試み…GJです。パソコンの前で呆然とするあの番長が目に浮かぶ…。
書き込みにもミサキらしさが出ていて良かったです。

>>雷電氏
毎日投下お疲れ様です。その筆の速さがうらやましい…
GJなのですが、個人的にはどうかこの続きを書いて欲しいです。
次回作期待しております。

>>160
GJ!ツンデレでエロエロなリョーコがたまらんです。
創作とはいえモテモテでええなあ、マサヒコは。

>>クロム氏
うおっ、ケイが遂に…!!GJ!!
くあっ…ケイが可愛い!!
本編では脇役のせいかあまり性格の描写はされてませんが、
本当にこんなキャラかも知れんですな。

…というかケイの名字を本当に木佐貫だと一瞬納得してしまったw
30872:2005/11/29(火) 22:40:23 ID:397jfXq0
…と感想も終わりましたので…続きまして拙作の投下をさせていただきます。
今作は、(今作もか)自分の趣味がかなり入っております。
ちょっと暴走してるかもしれんです。

では投下。タイトルは「猫と噂」で。
30972:2005/11/29(火) 22:42:27 ID:397jfXq0
「ねえ、知ってる…?」
「出るんだってよ…」
「えー、嘘だろ…」
「いや、俺の知り合いで見た奴がいるって…」


―小笠原高校で、とある"噂"が広まり始めたのは1カ月程前からのこと。

それは―夜の学校に"化け猫"が出る―という突拍子もない噂。

ただそれを聞いただけでは、誰もが一笑に付す冗談のような話。
まだ幽霊の類が出るといった方が信憑性があるというものだ。

だが―現実に夜の校舎でそれを目撃した者がおり―
―その時に怪しげな声を聞いたという人もいたとかで―

やけに信憑性を感じさせるその話は、生徒の間で噂になり続けていた。

―ただ、実際にその噂の真実を確かめた物好きは、今のところ誰もいない。

―そう、誰もいない。

―もし噂を確かめようとする奴が現れたら、たまったもんじゃない。

―俺が…困るのだ。



「なあ…もう、やめないか?」
「え?何をですかにゃん?」
お尻から延びるしっぽをゆらゆらと揺らせながら、俺の彼女であるマナカは首をかしげた。
「だから…結構噂になってんだぜ…化け猫が出るって」
静まり返った夜の小笠原高校。今は使われていない空き教室に、俺とマナカの二人だけ。
当然ながら他に生徒は誰もいない。
そして…今目の前にいるマナカは"化け猫"のカッコをしている。
文化祭でカナミたちのクラスがお化け屋敷を開いた時に使った代物だ。流石に初めて見た時は面食らったなあ…
そう、彼女こそが噂の正体。"化け猫"というわけだ。

「別に…私はかまいませんけど。」
噂などそ知らぬと言った顔のマナカ。
「でもさ…こんな所を見られたら、何ていいわけするのさ…」
31072:2005/11/29(火) 22:44:44 ID:397jfXq0
「あら…私をこんな淫乱な女にしたのは…誰でしたっけ?」
「いや…それは…」
「文化祭のあの日、私の処女を奪ったのは…」
「…はい…俺です。ゴメンなさい。」
「わかればいいんです…にゃあ」
そう言って笑いながら、マナカは俺に猫のようにじゃれ付く。
もともとネコミミ属性など持っていなかった俺だが、今はそんなマナカが可愛くて仕方がない。
そしてマナカは俺の膝の上に乗り、頬を摺り寄せて甘える。
マナカのその仕草が可愛くて、いつものように俺はマナカの華奢な身体を抱きしめる。
「あの日は…本当に痛かったにゃあ…」
「いや…もうその話はやめて…」


―それは1ヶ月前のあの日。
文化祭が終了し片付けも一段落ついたその日の夕暮れ、俺はマナカに呼び出された。
呼び出されたのは誰もいない空き教室。
そこにお化け屋敷での"化け猫"のカッコをしたままのマナカがいて。
一体どういう事かと聞こうとしたら、
マナカに「ずっと前から…好きでした」と告白を受けて。
あまりにも突然の事で俺も戸惑った。
「いや…いきなりそんなこと言われても…」
「嫌いなんですか?私のこと」
「いや、そういうわけでは…ないけどさ」
「じゃあ…今、他に付き合っている人が?」
「…別にいないけど」
「だったら、私と付き合ってください。」
「あ、う…」
31172:2005/11/29(火) 22:46:24 ID:397jfXq0
―今、俺の目の前に好きだと言ってくれる子がいる。それに断る理由もない。
そしてマナカちゃんは…ぶっちゃけ好みだ。
ええい、何を悩む必要があるのか。…いけ!俺!!

「じゃあ…分かった。こんな俺で良かったら…よろしく。」
「ほ、本当ですか?…ありがとうございます!…嬉しいです」
ぱあっと顔が明るくなるマナカ。こんな笑顔は今まで見たことがなかった。
「では、気が変わらないうちに早速…」
「へ…?」
その直後、俺はマナカにいきなり唇を奪われて何かを口に流し込まれた。
「う、うぐっ…」
"ごくっ…こくっ…"
謎の液体は喉を通って、身体の隅々へとしみ込んでいく。
途端に身体の奥が芯から熱くなって…
「な、何を…?飲ませたの…マナカちゃん…?」
「媚薬…ですにゃん♪すぐに私が欲しくてたまらなくなるにゃんよ♪」
「なっ…!!」
「晴れて恋人同士になれたことですし…私…お兄さんに早く処女を奪って欲しくて…」
「で、でも…」
混乱する俺の目の前で、純潔の証である貞操帯を外し俺に迫るマナカ。
媚薬が効いたのか、俺の心臓の鼓動も激しくなり―ある一つの欲望が膨れ上がる。

―犯したい―今すぐ―目の前の女を―抱きたい。

(ま、まずいぞ俺!?抑えろ俺!)
必死で欲望とむくむくと起き上がるムスコを理性で押さえ込もうとするが…

「お兄さん…私の事…好きにしていいです…にゃん」と言われた直後。
俺の中で何かが"ぶちん"と切れる音がして…

―そこから後はよく覚えていない。

気付いた時には、俺の目の前には裸になって横たわるマナカの姿が。
床には破瓜の証である血が点々と。
そしてそんな状況に戸惑っている俺の耳元で、猫耳マナカはにっこりと笑いながらこう囁いた。


「ふふ…責任…とってくださいね♪」


―こうして俺は逃げ道を失ったわけだ。
31272:2005/11/29(火) 22:48:03 ID:397jfXq0
―マナカ曰く、他にも俺の事が気になっている女子は多かったそうで。
(アキちゃんとか、今岡とかがそうらしい)
このままではいつか他の人に取られるのでは―という焦りから―
「えへ…強行手段をとっちゃいました。」
…だそうな。
―こうして俺とマナカの交際は始まったのだ。


―そんなこんなで、二人が付き合い始めて約1カ月。
その間に俺とマナカはこの夜の教室で、何度も肌を重ねあった。
どこから手に入れたのか、マナカは学校の裏口の鍵を持っていて、いつでも自由に学校に出入りできるのだ。
お互いの家やラブホテルでした事もあったが、マナカは純潔を失ったこの場所で俺を求めることが多かった。
ここではいつもマナカは"化け猫"のコスプレをして、他の場所でするよりも激しく乱れた。

以前俺がマナカに抱いていた、
「時々エロネタは言うけれど、基本的には清楚で落ち着きのある少女」
といったイメージはここ1ヶ月ですっかり崩れ、
そして今―俺の前では、マナカは大胆でエロい娘に成長していた。
その理由について「貞操帯を外してから、性格が開放的になったんですよ」とマナカは言っていたが―
―それだけが理由なのかは俺にもよく分からないが。

「分かりました。それでは、ここでするのは今日で最後にしましょう。」
俺の説得が功を奏し、マナカはようやくの事で承諾してくれた。
「え、ホント?」
「その代わり…今日はたっぷり私を可愛がってくださいね…にゃん♪」
「まあ…善処する」
「ありがとうございます…にゃん」
「いや、無理して語尾に"にゃん"つけなくていいから…」
「ふふ…じゃあ、始めましょう…にゃん」

軽くキスを交わした後、早速俺はマナカの上着をめくり上げ乳房をあらわにさせる。
「すみません…私の胸ちっちゃくて…」
「いや、小さいのもなかなか…」
「でも…男の夢なんですよね…パイズリって」
「だから、別に気にしなくていいって…小ぶりなのもこれはこれで…」
そう言って俺はマナカのその小さな乳房を掴み、優しく絞り込むように揉み上げる。
ちょうど手のひらにすっぽり収まるマナカの乳房の感触を、俺は十分に味わう。
"くにゅう…ぷにい…"
「ああっ…くうん…」
マナカが感じているのを確かめながら、続いてそのふくらみの上にぽつんと置かれている乳首にしゃぶりつく。
"ちろ…ちゅう…"
「…はあっ…ん」
「はは…感じてるんだな。乳首が立ってきてるよ…」
「いやぁ…もう…お兄さん…」
起立した突起を舌で舐め転がしながら、左手でもう片方の乳首を指で弄ぶ。
その刺激に耐えかねて、マナカはその肢体をくねらせる。
「あ…んっ…」
31372:2005/11/29(火) 22:49:29 ID:397jfXq0
一旦胸への愛撫を止めると、マナカの身体が床に崩れ落ちる。
「あ…あの…私ばっかり気持ちよくなっても…いつもみたいに…しますからぁ…」
一方的に愛撫される事に悪いと思ったのか、俺に奉仕を申し出るが…
「いや…今日は…いいよ」
「え?」
そう言って俺はマナカの下半身に手を伸ばす。
虎柄のスカートの下は、いつもと変わらず下着は穿いていない。
マナカの秘部に俺の指が触れる。
"くちゅ…"
「あ…うっ…くうん…」
―思ったとおりだ。マナカのそこは、既に十分に濡れそぼっていた。
「やっぱりな…もうこんなにグショグショじゃないか…」
「あの、これは…ああっ…いにゃあ…」
割れ目に指を滑り込ませそのまま動かすと、マナカは身を震わせた。
「愛撫の必要もないかな…
さあ…マナカ、正直に言ってごらん。もう我慢できないんだろ?」
我ながら嫌らしい言い方で俺はマナカに尋ねる。

「は…はい…もう…我慢できませんにゃあ…」
「じゃあ、仕方ないな。本当に淫乱なメス猫だね…マナカは。
…これだろ。コイツが欲しいんだよな。」
俺はズボンとトランクスを脱ぎ、起立した男根をマナカの前に差し出す。
待ちかねたぞと言わんばかりに飛び出したそれを見て、マナカは顔を真っ赤にしながら訴える。
「はい…私は淫乱でエッチなメス猫…は、早く…それを…入れてほしい…にゃん」
「分かったよ…じゃあ早く準備しな」
「は…はいにゃあ…」
マナカは机に手をつき、俺に向けてお尻を突き出す格好をとる。
「やっぱりバックが好きなんだね、マナカは。…本当に獣みたいだな」
「いや…恥ずかしいですにゃあん…」
「次は自分でスカートをめくって…」
「は、はいぃ…」
俺に言われたとおり、自らの虎柄のスカートをめくり上げるマナカ。
月明かりに照らされて、マナカの愛液で滑った秘所がてらてらと光る。
俺を受け入れる準備が整ったその花弁は、ひくひくと蠢いて俺を誘っていた。
31472:2005/11/29(火) 22:52:17 ID:397jfXq0
「早く…来て…お兄さん」
「お兄さんはやめろってこの前言ったろ…シンジでいいからさ」
「は…はい…シンジさん…早くぅ…」
そう言って、マナカは腰をくねくねと揺らせながら俺に訴える。
その魅惑的な姿に、もう俺も、そして俺の下半身も我慢の限界だ。
「よし、行くぞ…」
右手で尻尾を掴んで腰を引き寄せ、俺はマナカの中へ分身を一気に突き入れた。
"ぐちゅう…"
「あ…ふあっ!!」
"ずぶう…"
マナカの膣は、思っていた以上に俺を滑らかに受け入れていく。
「動くよ…」
"ずっ…ずっ…"
腰を動かすと、マナカは快楽を訴える声を上げ始める。
「はあ…にゃあ…いいっ…にゃあっ…!」
次第にマナカの息が荒くなる。そして俺も腰をより激しくマナカに叩きつけていく。
「ああっ…いいです…にゃおん…!」
快感に悶えるマナカは、さかっている猫のように叫び声を上げながら
自らも腰を振り、男根に心地よい刺激を加えていく。
ただ今日は…いつもより激しくて…気持ちが良い。
身体の奥から快楽がこみ上げてくる。
もう…イッてしまいそうだ。
「う…ゴメン…マナカ…もうイキそう…」
「え…早すぎ…ああっ!!」
"どくっ…"
―激しく締め付けるマナカの膣に、不覚にも俺の男根は限界を超えてしまい―
俺はマナカの中に熱い精液をぶちまけた。


「ご、ゴメンな。俺が先に…」
「くす…別にいいですにゃん。でも…今度は一緒にイキましょうね。
もうシンジさんの準備もOKみたいですし…」
若さってやつなのか、既に臨戦態勢に入っている俺のムスコを見ながら、
マナカはくすくすと笑う。
「はは…参ったな。
…じゃあ、今度はどうする?またバック?」
「いえ、次は…」
31572:2005/11/29(火) 22:54:00 ID:397jfXq0
マナカのリクエストを受けて、続いて俺はマナカを正面から抱きかかえ
俗に言う"駅弁"の体勢になる。
抱きしめたマナカの身体は思っていたよりも軽く、そして柔らかい。
「じゃ…もう一回…」
「は…はいにゃ…」
そう言って、俺はマナカの腰をゆっくりと自らの分身へと導いていく。
「あ…ん…」
そして先端がマナカの柔肉に触れる。
そのまますぐには入れずに、しばし割れ目の上を先端でなぞる。
"くいっ…つつ…ずっ…"
「くう…はあ…シンジ…さん…?」
「あれえ…おかしいな…うまく入らないや…」
「あ…もう…あふぅ…」
分身が擦るたびに喘ぎを漏らすマナカの反応を楽しみながら、俺は意地悪く彼女を焦らしていく。
「もうっ…意地悪しないでくださいにゃあ…」
「はは、ゴメン。じゃ、入れるよ…」
堪りかねたマナカに急かされて、ようやく俺は腰を上げて分身を再びマナカの中へ侵入させた。
「ああっ…入って…くる…にゃあっ!」
マナカのお尻の肉に俺の指がじわりと食い込ませながら、
そのまま俺は下半身を激しく振り、マナカの膣に刺激を与えていく。
「ふうっ…くうっ…!」
更なる快楽に身を捩じらせながら、マナカは俺に顔を寄せキスをねだる。
俺はその要求に応じてマナカの唇を奪い、口を押し開いて舌をこじ入れる。
"ぴちゃ…くちゃ…"
二人の舌が絡み合い、溶け合っていく。
「はぁ…ふう」
「くはあ…うくっ…」
誰もいない深夜の学校で激しく絡み合う俺とマナカ。
月明かりに照らされて、マナカの肌が艶かしく照らされる。
そのマナカの白い肌は、いつの間にかほんのりと赤く染まっていた。

「ああ…もう…俺…」
「わ…私も…ああっ…にゃうっ…!」
限界が近いのを悟ってか、背中に回されたマナカの腕の力が強くなり、
ぎゅっと俺の身体を抱きしめる。
そして、俺とマナカは絶頂へと昇り詰めていく。
「い、いくぞ…!!」
「はあ…う…く…ひ…いにゃああっ!!」
俺が大きく腰を突き入れた次の瞬間―
マナカはその身を思い切り反らし絶頂に達して―
―そして俺は、本日二発目の精をマナカの中へと吐き出した。
31672:2005/11/29(火) 22:55:48 ID:397jfXq0
「はあ…シンジさん…気持ちよかったですにゃん♪」
「だから…別に無理矢理"にゃん"と付けんでも…
それにしても今日は激しかったな…マナカ…」
「ふふ…今日でこの場所では最後ですから…ちょっとはりきっちゃいました。」
マナカはくすりと笑って、再びキスをねだる。
そんなマナカが愛おしくて―未だ繋がったままのちょっと間抜けな格好ではあるが―
マナカに求められるまま、唇を重ねた―

―その時だった。


"カシャリ"


―突如廊下の方から、カメラのシャッター音が聞こえた。


「はっ、大方こんな所だろうと思っていたわ…でも意外な組み合わせね」
驚いた二人が廊下を見る―その視線の先には。
「「こ、小宮山先生!?」」
そう…そこにはデジカメを構えた小宮山先生がいた…。
そして硬直する俺とマナカ。
「あ、慌てないで。そのまま楽にしてていいわよ」
「いや…俺たち繋がったままなんで…」
「あら、そうね…じゃ、せっかくだから…ハイ、チーズ♪」
「「チーズッ…ってなにいイイイイイっ!!」」

"カシャリ"

「…撮れたわ。ほら、二人の記念すべき結合の瞬間よ。」
「うわー、結構きれいに撮れてますね…って今すぐ消せーっ!!」
「えー、もったいない…パソコンの壁紙にでもしようと思ったのに」
「…ちょっと待て」
「じゃあ消す前にこの記念写真をカナミちゃんにでも送ろう…」
「「…勘弁してください」」
31772:2005/11/29(火) 22:58:01 ID:397jfXq0
「…しっかし…凄い乱れようね、黒田さん。ほら、これなんかいい表情してるわよ」
「いや、そのう…」
いつの間にか律儀に正座する俺ら。その前で小宮山先生は今撮ったばかりの画像を吟味していた。
小宮山先生には、俺たちの今までの関係を洗いざらい聞き出されてしまった。
「えーっと、話によると付き合い始めたのは…確か1カ月前だっけ?全然気が付かなかったわ。」
「はあ…まあ…学校では二人の関係は隠してたので…」
「ふうん…そう言えば文化祭が始まる前辺りに、科学準備室に置いてあった
私の特製の媚薬が無くなってんのよねぇ…いつの間にか戻ってきてたけど。
…どういうことかな?黒田さん?」
(媚薬!?…まさか)
俺がある事に感づいてマナカの顔を見ると、彼女はすぐに顔をそらしてしまった。
…そうか…俺に飲ませたのって…なるほどね。
小宮山先生もそんな俺たちの今のやりとりで感づいてしまったようで。
「ふうん…やるじゃないの、黒田さんも。クスリで意中の男性を落とすなんてね…」
「あ、あのう…この事は…どうか、ご内密に…」

「ま、いいわ。今回は特別に黙っててあげる。」
「「ほ、本当ですか?」」
「うん。でも、その代わり…」
「「え?」」
小宮山先生はにやりと笑って、こう続けた。


「私も仲間に入れなさいよ」


その日を境に―「夜の小笠原高校には、"二匹"の化け猫が出る」という噂が広まり始めたとか。

―で…そのせいで俺が毎夜毎夜死にかけているのは…言うまでもないわな。
31872:2005/11/29(火) 23:00:04 ID:397jfXq0
終了です。お目汚し失礼しました。
先にも言いましたが、今回のはかなり自分の好みが入っとります。
マナカの性格が壊れかけてるだとか、季節的にあの化け猫のカッコは寒くないか?
とかのツッコミは勘弁してください。

話は変わって、最近はカップリングのリクエストがたくさん出てますね。
自分はそういったリクエストはどうも苦手で…
学生の頃から宿題やレポートといった課題を出されると、まずまともに出来ない性格だったせいか…。
その代わり宿題と関係ない事や余計な事には、無駄に真剣になれてたなあ…。
リクエストを受けて書けるクロム氏や弱味☆氏が羨ましくてしょうがないです。

次回作は、書きかけのミホのSSがあるので、それを完成させようかと思っております。
ちょうどミホ×シンジのリクエストもありましたので。
いつ書き上がるのか、それ以前に果たして完成するのか?あんまり期待しないでお待ちください。

それではまた。
319名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 23:16:26 ID:BzqfVyQ0
のびまくりで感想が追い付かないwwwww
先に職人の皆様GJと言っておこう
320名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 00:19:10 ID:FMzzUcY+
72氏GJ!
このスレは相変わらず質量ともにすばらしいな
格付け議論もおきないし何より荒れない
少しやばくなってもすぐ終息する
ここの住人でいて良かったと心から思うよ
321名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 00:42:48 ID:iTlg66y3
ちょwwwwwちょwwwwwおまっwwwww
作品の多すぎてwwwwうはっwwwwwwwwwwwwwwwww
ちょwwwうはっww神多すぎwwww 
マジでGJwwwwうはっwwwwwあいえrがじぇおrgygふあ「」ふじこ
322名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 01:51:24 ID:bDCKYa3k
GJ!
そしてこの流れなら言える!!
このスレ最高っ!職人方、神様方、皆皆が大好きだぁっ!!
323名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 02:51:10 ID:cZPgT7Eu
マナカテラカワイス
72氏超GJ!!
正直これの続きが読んでみたいねぇ

つーか本当ハイペースだな
雷電氏なんか小分けに投下してたとはいえ地味に5連投してるし
324160:2005/11/30(水) 02:53:49 ID:kPVMIOM4
皆様乙です。
前作に過分な評価を頂きまして、ありがとうございました。
性懲りも無く再投下します。

ミサキが好きな方は見ないほうが良いかもです。
完全に壊れてます。

題名は「少女と偏愛の行く末」とでも
325160:2005/11/30(水) 02:54:37 ID:kPVMIOM4
11月29日  21:35 天野宅
年末と言う言葉がちらほらと聞こえるようになってきた夜。
天野ミサキは期末試験に向けての勉強を急ピッチで進めていた。
この時期の試験は、当然のことながら志望校に合格するためには重要な関門のひとつであり、常日頃から成績優秀な生徒と
周囲には認識されているミサキとは言え、もちろんおろそかにする事はできない。
今日も帰宅してからマサヒコの家にお邪魔して、二人の家庭教師から教わっている二人の教え子を横目に見ながら自主学習。
自分の家に帰ってから、すぐに夕飯を食べ入浴を済ませ、今こうして机に向かっている。
勉強が本当に面白いとは思わないが、きっと将来に向けて必要な事なのだろうし、テストがいい点数で帰ってくれば、やはり
それは嬉しいし、気分も良くなる。
そんなミサキを机に向かわせる原動力が、あと25分後から行われる夜毎の狂宴であることは誰も知らないことであった。

11月29日 21:35 小久保宅
年末と言う言葉がちらほらと聞こえるようになってきた夜。
小久保マサヒコは期末試験に向けての勉強---などほとんどしていなかった。
彼がそのときしていたのは『息抜き』と言う都合の良い呪文で、彼の自身の中でのみ正当化されるゲームを楽しむ事だった。
この誰の役にも立ちそうに無い少年、マサヒコではあるが、彼の存在そのものが知らずして幼なじみの学習に対する原動力に
なっていると言うのは、これもやはり誰も知らないことであった。
326160:2005/11/30(水) 02:55:56 ID:kPVMIOM4
11月29日 21:55 天野宅
本日の学習も予定通り。 いや、それよりも進んでいると言っても過言ではないミサキは、いそいそと教科書や参考書や筆記
用具を机の中にしまい込んでいた。 もっと夜遅くまで学習をしていそうな感のあるミサキだが、そんなことは学習が上手く進ま
ない効率の悪い人間がやることに過ぎないと確信している彼女。 勉強はだらだらやっても意味が無い。 勉強中における
集中力の維持が彼女の中では非常に大きなウェイトを占めている。
ミサキは机の中に学習用具をしまいこむと同時に、部屋の鍵を掛け、他の誰もいるはずのない自分の部屋をキョロキョロと
見回した後、部屋の収納スペースの一番奥底に入れてある、一つの箱を部屋の床に置いて狂宴の用意を始めた。
何事も時間厳守だ。 何があろうと、あと数分後にはその宴を開始しなければならない。

11月29日 21:55 小久保宅
マサヒコは相変わらずゲームに没頭している。 
先程の戦闘の結果が自分の思っていたとおりには成らなかったことに憤慨し、やり場の無い怒りに踏ん切りをつけるため
なのか駄々をこねる子供のように、自分に抵抗する事は絶対に無いコントローラーを放り投げ、ゲーム機を叩いている。
部屋の中から聞こえるマサヒコの奇声に、その扉を開けたママンが0.5秒も経ずに経緯を把握、自らの息子の情けなさに、
その目を禍々しく光らせ、チョッピングライト(打ち下ろしの右)をマサヒコにお見舞いし、母親とは思えぬ捨て台詞を吐いて
意識を失った息子を放置しながら部屋を出て行った。
この家族からは最早、受験生と言う言葉は既にポッカリと抜け落ちているようだ。
327160:2005/11/30(水) 02:56:55 ID:kPVMIOM4
11月29日 22:00 天野宅
「ドンドンドンドンドン!『第339回マサちゃんを愛でる集い』パフパフゥー♪」
深夜帯に入ったこともあり、まさか自分の部屋の中で打楽器や喇叭を吹き鳴らすわけにも行かず、自らの声で代用する
ミサキのハイテンションな嬌声ではあるが、小さい声が響いた。
「さあ、回を重ねるごとに盛大になっていくこの集い。 解説の天野さんいかがですかぁー?」
「はいはいー。 どもー。 アナウンサーのミサキさーん。 こちらもすごい熱狂振りですよー」
『集い』とは言うものの登場人物の全てがミサキの一人芝居と言う、物悲しくも滑稽なこの狂宴にミサキが熱中しはじめた
のはいつのことだっただろうか?
「さて、今日のメニューなんですがぁ、339(ミサキ)回を記念して、○○市からお越しくださったペンネーム『マサちゃん
大好きっ子』さんの、集めたグッズを紹介して行きたいとおもいまーす♪」
お越しくださったのにペンネームかよ! と、普段のミサキからは想像することすら難しいこの姿。
文章で見るといかにも大きな声を上げているかのように見えるのだが、両親と同居している身としてはそれも出来ず、
呟きよりはやや大きい声、と言うボリュームでうわごとの様に一人話すミサキ。
和室が好きなミサキの両親は、いつも一階で夜を過ごすし『大事な時期だから勉強に集中させて』と言うミサキの願いから
階上に両親が上がってくる事はまずありえないため、この宴が両親に露見した事は勿論一度も無い。
もし、この宴が露見するような事があれば、もう今までのように「子を慈しみ優しく導く親と、両親を尊敬し期待を背かない娘」
と言う関係は継続しえないだろう。 多分、娘が病院に入ることになるか、両親の命が娘によってそこで絶たれワイドショー
などで面白おかしく脚色されるような事件に直結することになる。
この気高くも滑稽な宴はまだ始まったばかり……。

11月29日 22:00 小久保宅
マサヒコはまだ倒れたままのようだ。
328160:2005/11/30(水) 02:57:39 ID:kPVMIOM4
11月29日 22:10 天野宅
「それでは『マサちゃん大好きっ子』さんが、今抱えているものからご紹介頂きましょう! パフパフゥ〜♪」
「えーとぉ、これはですねぇ……」
稚拙ながらも自らの声色や口調を使い分け、少しでも雰囲気を高めようとするミサキ。 他の誰もが聞いてはくれぬその
空しい声と同時に彼女が愛しい目で見つめはじめたのは、家庭科3のミサキが作成したマサヒコを模したぬいぐるみ。
その名を『マサヒコ☆petit 一型乙』と名づけられた一品である。
各形式の開発経緯を詳しく説明する余裕は無いが、零型と言う命名された試作品は、マサヒコと等身大にすると言う
稀有壮大な構想が仇となり、交通安全教室とかに登場する布製人形(車に轢かれたりするアレね)のようになってしまい、
また針金などで自立、とまではいかないものの形態を維持することを念頭に置いておかなかった為、いつも四肢のだらん
とした、やけに不気味なオブジェとしか思えなくなり、それ以上の改良は技術本部によりすぐに凍結されそのボディは放棄された。
一型と名づけられた先行生産品が現在の『マサヒコ☆petit』のベースなのだが、最初の甲型は全長30センチと言う
まあ常識的な大きさでミサキ的には、満足のいくものであった(家庭科3の技術故、他人には中米あたりに伝わるとされる
ブードゥー人形にしか見えないだろうが)。 しかし小久保宅を訪問する毎に、髪の毛の部分に使おうとマサヒコの
頭髪の密かに採取を続けていたところ『陰毛チェック』をされているのかと勘違いしたマサヒコが、部屋の清掃を強化した
ためにそれ以上の入手が困難となり、また冷静に考えてみれば、愛しい人のぬいぐるみにその人物そのものの毛髪を
使うなどと言うのは、人としてどうなのかと言う根本的な問題に突き当たったため、頭髪部分をフェルトで作成した現在の
一型乙がミサキの制式ぬいぐるみとなっている。(採取した頭髪はもちろん別に保存してあることは論を持たない)
「もぅ、この子を毎日抱いて、一緒に寝てるんですよぉ。 キャハッ♪」
おもむろにその『マサヒコ☆petit 一型乙』を胸に掻き抱き、ごろごろと床に転がるミサキ。
「うわー、羨ましいですねぇ。 解説の天野さん。 これ、どうでしょう?」
「ん〜。当然『アリ』ではないですか?」
「うわ、天野さんの『アリ』が一発目から出ましたね!」
「… ……」
「…… …」
現在、ミサキが開発を迷っているのが「いつでも・どこでも」と言うのを命題に構想を進めている「マサヒコ☆nano」である。
街の流行アイテムから名前の一部を借用するあたりからして、力が入っているのが分るが、何のことは無く、鞄などに
つけるスリングアクセのようなものだ。 ちなみになぜ開発を迷っているのかは
1.愛情が分散してしまうのではないか。
2.小っちゃいとおマタに挟んでギュー!などの破廉恥行為に使用することが出来ない。 と言う事らしい。
「…… … …」
一発目から『アリ』が出たせいなのか、早くも感極まってしまい『マサヒコ☆petit 一型乙』を抱き床に転がったまま
小刻みに痙攣するミサキ。 時々思い出したかのように大きくビクゥッ!と震えるのが更に不気味ではあるが、心配しなくとも
この姿を他の人間が見る事はない。

11月29日 22:10 小久保宅
マサヒコはまだ倒れたままのよう…ちょwwwwマサヒコテラヤバスwwwww
329160:2005/11/30(水) 02:58:40 ID:kPVMIOM4
11月29日 22:30 天野宅
夢心地から立ち直ったミサキが『あ、時間がおしちゃってる。 予定厳守♪』などと、この期に及んではどうでもいいことを
気にしながら箱の中から取り出したのはおびただしい数のマサヒコの写真である。
「さて『マサちゃん大好きっ子』さんの次の一品はなんでしょう〜? ドンパフゥ〜♪」
ドンドンとかパフパフとか、言葉を繰り返す余裕も今のミサキには無くなって来たのか、楽器の音が省略されてきている。
ゴホン、と一つ咳払いをした後、いきなりの芝居が始まる。
「もしも誰かを好きで好きでしょうがなくなって…」
「それでも永遠に満たされないとわかってしまったら」
「私なら…」
元ネタにした漫画とは違い、ミサキは手に持っていた写真を全て空中に放り出した。 空中に散らばる印画紙に写った
マサヒコの顔、顔、顔…。
その全てがミサキを見つめているわけではない。 カメラ目線のモノも多少はあるが、あとの殆んどの写真は入手経路を
聞く事、いや活字にする事すら憚られるようなモノだ。
それでも彼女は満足だった。 自分の愛情の対象が自らの体の周りを乱舞するこの魅惑的な光景。
「相手を殺して… なんてありえない。 そんなのは逃げでしかない」
そういうとミサキは床にゴロゴロと数秒間転がっては最後に手に触れた写真を手に取り、ニヤニヤと見つめることを幾度か
繰り返し、ポツリと呟いた。
「だって…貴方は今ここに居るのだから…」
「……」
「……」
「わ、わ〜! ドンドンドン!パフパフゥ〜パフゥ♪」
さすがに今の自分の言動に健全な人間としては『ちょっと』変わったとこがあるのかも知れないと感じたミサキは、いきなり
『楽器音→省略』と言う先程のマイルールを破り、努めて明るく振舞う事で今の言動を『マサちゃん大好きっ子』さんの
芝居だった、と言う事にしたくなったらしい。
「い、いや〜、天野さん。 今のどうです? この迫真の演技!ノーベル賞モノじゃないですか?」
ノーベル賞に『演劇賞』は無いのだが、そんな些細な事もミサキにはどうでもいいことだ。
「うん!うん! 『アリアリ』ですよ!これはもう!」
「あ〜っと! 記念回にふさわしく『アリアリ』が出ましたぁ!『マサちゃん大好きっ子』さん『アリアリ』獲得!」
一回目の『アリ』であれだけ打ち震えたのだから『アリアリ』が出たからには、どうなってしまうのか、とも思うところだが
ミサキの興奮はそれほどではない。 自分の変態的芝居を取り繕うため、無理やりに『アリアリ』を出してしまった事に
思春期特有の潔癖さから来る嫌悪感が少し出たのかもしれない。
ちなみにこの宴において『アリ』以外の評価が出ることは殆どないが、ただの一度だけ駄目出し評価が出たことがある。
それは『第101回マサちゃん愛好会』(この頃はこういう名称だった。 やってる事は今も大して変わらないが)において、
数ヶ月前、雨降りの日に傘を忘れたマサヒコにハンカチを貸し、マサヒコのエキスを充分に吸い込んだハンカチを
そのまま自室の本棚の裏側に隠していた事を忘れていたのを思い出し、急遽本棚から取り出してよく見もせず
その香りを胸いっぱいに大きく吸い込んだところ、妙な臭いだったので、そこで初めてハンカチを良く見たところ
目一杯カビていた。 と言う事があった。
この時ミサキは激しく落ち込んだ。 せっかく香りを楽しもうかと思っていたのに。 胸一杯にその魅惑的な香りを
吸い込みたかったのに。 口の中に入れて、ねぶったり、しゃぶったりしてマサエキスを堪能しようと考えたのに。
最後にはお湯を掛けて出汁を取ろうかと真剣に考えたのに…。
一時の落胆が収まると、採点をしなくてはならないのだが今の今まで『アリ』以外の結果などを考慮した事も無かった
彼女は激しくうろたえて…。 その日の『会』は都合上中止と言うことに決定しミサキの闇歴史の一部となった。

11月29日 22:30 小久保宅
マサヒコはまだ(以下略)
330160:2005/11/30(水) 02:59:46 ID:kPVMIOM4
11月29日 22:50 天野宅
気を取り直したミサキだが、やはり時間が押してしまっている。 せっかくの記念回なのに、と自分の迂闊さを呪うが
第一部終了予定の23:00までにはきっちり終わらせなければならないので、メニューにいれてあった『マサちゃんLOVEの
小部屋』(ミサキ作の非公開HP。 html直打ちで作成)の鑑賞会や、『マサヒコ Day by day』(マサヒコの日常をミサキ
視点から見た妄想日記)朗読会をすっ飛ばして、本日のメインイベントに入ろうとしていた。
「いよいよ本日のお宝公開の時間がやってまいりましたね〜♪ 『マサちゃん大好きっ子』さん、準備はどうでしょう?」
「はぁ〜い。 実はマサちゃん本人なんですよぉ」
「えええー!? そ、それはちょっと反則なのでは?」
「ええぇ?でもぉ、せっかく出てくれるっていうし〜♪」
そう言うと、ミサキが手に持っている機械のボタンを押すと同時に先程から装着しているヘッドホンから音声が流れ始めた。
『俺も ミサキ の事 が 好き だよ』
プチッ
『俺も ミサキ の事 が 好き だよ』
プチッ カチカチ プチッ
『俺… お 前のこと 前から』
プチッ
『俺… お 前のこと 前から』
「マ、マサちゃぁ〜んvVvvvvVV」
目を瞑り自分で自分を抱きしめながらクネクネするミサキ。
………大体、説明しなくても分る事ではあるが、これが今のミサキの最大のお宝「マサちゃんボイス集」である。
マサヒコ宅を訪問するときにいつも隠し持っているボイスレコーダーで、音源を採取し、自室のPCで切り貼りをして
それっぽい台詞を作り、聞くときの快感と言ったら! 以前はマサヒコが『ミサキ』と呼んでくれなかったために
『俺も 天野の事 が 好き だよ』と言う、mp3ファイルだったのが、この夏からはバージョンアップがされている。
所詮切り貼りされた音声なので、カーナビの案内より出来が悪い。 と言う程度なのだが、ミサキにはこれで充分
であった。 一度、偶然で物凄く切り貼り感が無い『ミサキ お前が 欲しい』mp3ファイルを作成する事が出来たが
平日の徹夜明けにソレを試聴した瞬間、椅子から転げ落ち鼻血を撒き散らして気を失い、学校に遅刻すると言う
醜態をさらしてしまったため、そのファイルは現在封印されている。
「マサちゃん…マサちゃん…あぅ…ふ…」
いつまでも終わる事の無いマサヒコボイスを聞くうちに、ミサキの意識が飛び始めてくる。
最近はいつもこうだ。 最後にこのメニューを持ってきてしまい、再生を繰り返すたびに『集い』がグダグダになり
トップ賞の決定や反省会がどうでも良くなってしまう。 でもまあ、記念回だし、今回は頑張った自分へのご褒美に
しよう。 などと負け犬OLのクリスマスイブみたいな言い訳が頭に一瞬浮かぶが、このままだと23:00からの第二部
の開催に支障が出てしまう。
ミサキは急いで意識を変態の深淵モードから通常モードに戻すと、結局トップ賞や反省会をすっぽかして第二部の
用意を始めた。
331160:2005/11/30(水) 03:00:34 ID:kPVMIOM4
11月29日 22:50 小久保宅
マサヒコはようやく気づいたが、先程起こったことがどうしても思い出せない。 なにやら人生の根源において非常に
重要なことだったような気もするが、さりとて大した事でもなかったように感じる。
ゲームの続きをやろうとしたマサヒコだったが、ふと時計を見て時間が大分経っているのに気づき、慌てて鞄の中
から学校で悪友に借りたブツを取り出した。 なにせそのブツは悪友に明日には返さなくてはならないのだ。
ふとマサヒコは悪友から、そのブツを借りたときの記憶が苦々しく蘇る。 悪友が周りに気を使わない性格のため、
受け渡しを女子生徒に見られてしまい、散々責められたのだ。
「やだ!小久保君。 そんなもの学校にもって来ないでよ!」
「い、いや! これはアイツが…」
悲鳴を上げた女子生徒に慌てて弁解しようとするマサヒコに悪友が
「そうでーす! 小久保君直々の希望の品で〜す。 なんだ、なんだぁ? そんなに見たいんなら…ほら!」
と、マサヒコから取り戻したブツを女子生徒の目の前に近づける仕草をし
「きゃあ! そんなの近づけないでよ! このぉ…エッチ! ド変態ッ!!」
と殴り倒されたり
「色気づいちゃってさぁ。 ふーん、小久保君もそう言う人だったんだ。 奥さんに言っちゃおうっと♪」
「うるせーうるせー!」
などと一騒ぎがあったが、若田部や的山、それとミサキにばれる事だけはなかったのは幸いだった。
その苦労して入手したブツを使うのは今をおいてしかない。 本当は家族が寝静まってからが良いのだが、あまり
深夜だと明日も学校なので、差し障りがでてしまうし、それほど大きな声を出すわけでも無し。
鞄から取り出したそれをもう一度見ると、マサヒコにしては珍しく『男』としての下卑た笑いが浮かんでくるのを
抑えることが出来なかった。
332160:2005/11/30(水) 03:01:33 ID:kPVMIOM4
11月29日 23:00 天野宅
第一部とは打って変わって静けさが支配する、第二部が始まった。
ミサキは女としての直感なのか、このところどうもこの時間になるとマサヒコが怪しい行為に耽っている、という事を
既に確信している。 いつもだったらミサキの家から見える小久保家のマサヒコの部屋は、寝る寸前に部屋のカー
テンを閉めるのに、最近はこの時間になると窓際にマサヒコの姿が現れ、周りをキョロキョロと見回したかと思うと
カーテンを閉めてしまうのだ。 その後も部屋の照明がついているので起きているのだけは間違いない。
そこで今日は第二部を開催する事に決定していた。 ちなみに『集い』というのは通常だと第二部は無く第一部だけで
終了し、ミサキはそのまますぐ寝始め、眠れなきゃオナニー。 のようなどうでもいい夜を送るのだが、第二部がある
夜と言うのは、マサヒコに何かが起こったときである。 たとえばマサヒコが風邪を引いて寝込んでいたり、右手を
捻挫したり、学校で授業中に当てられて答えが分らず、またそう言う時にはマサヒコを手助けしようと必ずミサキ念波
で送信する事にしている問題の答えをマサヒコが受信することができず、苦笑いしながら着席し凹んでいるのが分る日、などだ。
こういった時には必ず『集い』の第二部を開催し、マサヒコを陰から見守り『頑張って』と言うミサキ念波を一晩中送り
つける…じゃなくて送信するのがミサキなりの愛情表現だ。 もちろん見守っている最中にマサヒコに急な異変が
発生した場合に備え、異変を感知するシステムを完備しているのも中学生らしい愛情表現と言える。
一応誤解のないように説明しておくとこのシステムは通常、封印されており、能力を発揮する事は殆どない。
ミサキ的には『愛する人のプライバシー全てを知ってしまうのは、怖い』と言う事らしいが、この少女が心配しなけ
ればならないのは自分の行動そのものと言える。
まあ異変をすばやく察知するためにはいくつかのアイテムがあるのだが、その一つである全天候型カメラ(入手経路
不明)はマサヒコの部屋のカーテンが閉められてしまっているため、今日は使えない。
こんなことならやはりマサヒコの部屋にピンホール監視カメラシステム設置工事を前倒ししておくべきであった、と
激しく悔やむが後の祭りだ。 カメラそのものは設置済みだが、画質の良さを優先し同時に音声の採取も行いたかった
ので同軸ケーブルを用いる有線式にしようとしたのが仇となってしまった。 同軸ケーブルそのものが引かれていなけ
れば何の意味も持たない。 近日中に近所で行われる電気工事に併せ、工事員に偽装してマサヒコの部屋にケーブ
ルを引っ張るときにバックアップ用に無線でも画像/音声が飛ばせるよう、機器を追加しておこうとメモをとるミサキ。
そんなこんなで、多種多様に揃えられているアイテムの中でも今日使う事が出来るのは、マサヒコの部屋のコンセントに
偽造したFM式の糖蝶機(ミサキ的変換による)しかない。
ミサキは少しだけ緊張しながら、その再生装置のスイッチを入れた。
333160:2005/11/30(水) 03:03:07 ID:kPVMIOM4
11月29日 23:00 小久保宅
マサヒコは履いていたパジャマのズボンを一気に脱ぎ捨てる。 まあ、履いたままでも出来ない事は無いが、これが
マサヒコなりのベストな格好なのだ。 万一、親が入ってきたときに言い訳の出来ない格好ではあるのが難点だが、
まあ、青少年特有の行為として、あのママンならからかわれるぐらいで済むだろう。 そう考えマサヒコはいよいよ
悪友から借りたブツを使い、健康な青少年男子としてはよくある行為に耽りはじめた。

11月29日 23:05 天野宅
スイッチを入れると同時に雑音に混じってマサヒコの部屋の音声が入り始める。 『やっぱりこの音質じゃ物足りないなぁ
でもカーテンが閉まってるからレーザー式糖蝶機は使えないし・・・』などと恋する乙女特有の回想をしていると、
イヤホンを通じて耳慣れぬ衣擦れの音が聞こえてくる。
「え?マサちゃん、服を脱いでる?」
ミサキは慌てて、イヤホンを再生装置から引っこ抜き、サラウンド機能付きの高品質ヘッドホンのジャックを乱暴に音声
端子に差し込んだ。 ヘッドホンをつけたまま端子にジャックをさしたため『ガリッ!』と言うノイズが鼓膜をヤバいくらいに
刺激したが、そんな事は気にしていられない。
『ふっ……ふっ…』
「え? な、なにこれ?」
ミサキが今まで聴いたことの無いような声を上げるマサヒコ。 いや声と言うより息遣いなのだろうか。
『ふっ……ふっ…』
「やだ…もしかしてマサちゃん……」
詳しい音声解析は、後に回すとして(回すのかよ)自分も思春期であるミサキは、このマサヒコの声を、自分の脳内データ
ベースに掛けるとマサヒコの耽る行為の解答が絞られてくるのだが、それを口に出すのにはさすがに乙女には憚られる。
『ふっ……ふっ……うぁ…』
規則的な息遣いの間に混じるマサヒコの確かな呻き声。
「だめ…、マサちゃん。 私たち受験生なのに…」
自分の事を思いっきり棚に上げ、マサヒコへの非難を口にするミサキ。
『いや、自分だってそう言う行為に耽る事はあるけど、部屋の電気をつけながらするもんじゃないし、こっ、こっこういうのは
もっと秘めやかにやるものでしょっ!』
自分が機器を設置していなければ、充分にマサヒコの行為が秘めやかなものだと言う事に気づかないミサキ。
『ふっ……ふっ……へへ結構キツイな…』
「えええッ? キッキツい!?って 何その卑猥な単語はっ! だっ誰に話しかけてるのよっ!」
まさか、一人で行為に耽っていると言うのではないのだろうか? だれかとその行為に耽っている…?
そ、それはもしかしてマサヒコが今まさに大人への階段を上ろうとしていると言う事なのだろうか?
ミサキは我慢できずに自室のカーテンを空けアイテムのひとつサーマルイメージャー(入手経路不明)のスイッチを入れ、
マサヒコの部屋の温度分布を見てみる。 ファインダーにはすぐにマサヒコの部屋の外壁を透過した部屋の温度分布がカラー
で表示されるが、比較高熱部分を指す赤色の固まりは二つしか見当たらない。 一つはマサヒコ。 もう一つは位置からして
テレビだろうか? イメージャーには望遠機能が無いので、形までは分らないのが難点だが、とりあえず部屋には一人しか
いなさそうだと安心する。
「そっ、そうよね…。 ビデオかなにか見ながらよね。 普通の男の子の場合は」
イメージャーのスイッチを切り、カーテンを閉め再び音声に集中するミサキ。 だが、その胸中にはどうしても複雑なモノが
生まれてきてしまう。 なぜ自分を御歌図(ミサキ的変換による)にしてくれないのか?
『そうよね…。 私…お子ちゃま体型だし。 マサちゃんはやっぱり…』
334160:2005/11/30(水) 03:04:26 ID:kPVMIOM4
11月29日 23:10 小久保宅
椅子に座りつつテレビの画面を凝視しつつ、青少年に特有な飽くなき腕の反復運動を続けているマサヒコだったが、
もっと気楽な方が良いかと考え、その体勢を変えようとしていた。
『こんな真面目な体勢でやってもな。 慌てずに気楽に、だな』
こんなところを他の誰かに…、特にアイ先生や中村先生に見られたら大変だ。 一生からかわれるハメになるな、
と苦笑しつつ、
「よっと」
と、一言言って更なる動きに入るべく、ベッドに寝っころがった。

11月29日 23:10 天野宅
一人で悶々としながら、マサヒコの部屋から聞こえてくる音声に聞き入るミサキ。
『やっぱり、マサちゃんは若田部さんみたいな胸が大きい子が好みなのかなぁ』
自分のさっぱり成長しない胸が恨めしかった。 毎日バストアップ体操も欠かさず、嫌いな牛乳だって我慢して飲んでいる。
それなのに、自分の胸ときたら・・・。 ミサキは上着を脱ぎブラ一枚の自分の胸に手を当てて、軽く揉んでみる。
『はぁ〜、やっぱりペタンコだよぉ』
風呂に入ったときにマッサージなどをしたりもするのだが、こちらの方は深入りするとそのまま風呂場でパヤパヤとなって
しまうエッチな自分がこれまた恨めしかった。
『マッサージしてくれるのが、もしマサちゃんだったら…』
そんな卑猥な妄想に走り始める上がブラ一枚というミサキの体が晩秋の寒さでブルっと震えた。
「あ。 そうだ」
そう言うとミサキはクローゼットを開け、体操着の上衣を取り出し身につけた。 『なんで体操着?』と言う疑問が出るのは
当然だがこれは今年度の始め、小久保家に行った際、マサヒコがサイズが小さくなったので、ゴミ箱に捨てたものを失敬
したものだ。 色々と倫理的に問題があるとは分っているが、ミサキ本人は『リサイクル』と固く信じている。
『マサちゃんちの匂い…』
辛い事があったり、落ち込んだりしていても、この体操服を着ると元気が出てくる。 ミサキにとっては魔法の体操服なのだ。
『よっと………。んっ…………んっ……』
ミサキの耳に装着されたヘッドホンからのマサヒコの声はいつの間にか変化していた。 先程よりテンポの遅い息遣い。
こ、これはいわゆる体勢を変えて高まってきた、と言うヤツなのだろうか。 そういえば自分もそう言う行為に耽るときは
仰向けだけじゃなくてうつ伏せになったり、そのまま腰を上げてみたりと割と忙しいのを思い出す。
『んっ…………んっ……くぅ』
335160:2005/11/30(水) 03:05:28 ID:kPVMIOM4
マサヒコの最後の『くぅ…』にミサキは居ても立ってもられなくなった。 マサちゃんが『今』快楽を感じている!
そう感じただけでミサキの大事なところが熱くなってくる。
「ぁう…、やだ……っふ…」
ミサキのその細い指は知らず知らずのうちに、自分の大事なところを刺激し始めている。
スカートを脱いで、今度は下が下着だけとなったミサキ。
「あぅ…く…ぁん」
見た目どおりそちらも色素の薄いミサキの大事なところからは、もう秘液が垂れ始めている。
ミサキの指の動きはいつの内からか、マサヒコの声に同調していく。
「マサちゃ…あぁん…ん」
『んっ…………んっ……』
「ゃ…あぅ…いぃ…くふぅ」
「…… …」
『… ……』
少しのインターバルがあり、マサヒコの部屋からの音声は苦しげなものに変わっていく。 
『うっ………うぁっ……』
「んぅ…マサちゃん……」
そのマサヒコの苦しげな声にミサキの指の動きの激しさが増していく。
『うっ………うぁっ……』
「あああっ…あううぅ…」
「うっ………うっ……ぁふぅ〜……』
「マサちゃ…あああぁあぁっ………」
この日、ミサキはマサヒコの音声によりいつになく興奮してしまいちょっと罪悪感が心に沁みた。
それでもミサキ的にはマサヒコと一緒に達する事が出来、満足だった。
336160:2005/11/30(水) 03:06:12 ID:kPVMIOM4
11月29日 23:20 小久保宅
マサヒコは今、充実感とともに自分のベッドで寝転がっていた。
色々と言われはするが、自分だって健康な男子なのだ。 年を感じさせない可愛らしさのあるアイ先生。 なんのかんの
と言ってもそのメガネが妖艶な雰囲気をかもし出す中村先生。 それに中学生にしてはあの顔と胸は反則だぜって言う
若田部。 天然が語られる事が多いとは言え、間違いなく可愛くて性格と併せると破壊力倍増な的山・・・。
それと…気が強くて、お節介で、苦手なところもあるけれど…、やっぱり自分にとっては一番可愛いミサキ。
こんな美(少)女たちに囲まれていて、それを発散できないなんてのは地獄だ。 だから最近は毎日この時間に…その…。

体に感じ始めた張りを解消すべく、マサヒコは腕や脚にマッサージをしている。
今日は先程から悪友に借りた5kgの鉄アレイ×2を使った、筋力アップのためのトレーニングを最初にやって、次にゆっくり
ではあるが腹筋とスクワットを50回づつのメニューをこなすことが出来た。
心配していた息遣いも段々と体力が付いてきたせいか、それほど悩ましげな声を出さずに済んだ。 男のそんな声は
我ながら気持ち悪いからな〜、などと考えつつ。
筋トレをやっているなんて言う如何にも健全な青少年にありがちな行動ががバレるのは、やはり恥ずかしいマサヒコであった。


11月30日 08:40 市立東が丘中学
ミサキの顔は級友たちの話を聞くにつれ、真っ赤になっていく。
マサヒコが昨日、借りたものが何であったのか。
マサヒコが昨日出していた息遣いが何によるものだったのか。
そして自分がそれについて勘違いしてとった行動は、いかにバカらしいものだったのか。

ミサキは真剣にまともな社会復帰をしなければなぁ、と心に誓う。 
とりあえず怪しげな機器を全部捨てるのが優先事項なのだけはガチだった。
337160:2005/11/30(水) 03:07:17 ID:kPVMIOM4
終了です。
自分でも一体何を書いているんだかよく分りませんでした。
と言うか自分で書いてて「ちょwww俺キモスwwww」とか感じました。
338名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 03:28:01 ID:cZPgT7Eu
ちょwwwwwまたきてるwwwwwwww
160氏乙!変態ミサキテラワロスwwwwwww
339名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 03:33:43 ID:3u6t204x
祭りじゃ祭りじゃ 160氏GJ!!
清純派から電波まで酒池肉林の祭りじゃ
340名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 04:12:19 ID:y+hdrJmI
ミサキやば過ぎwwwwwwwww
というか溜まってると自覚してるのにその発散が筋トレのマサヒコマジED
341名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 10:30:34 ID:DpZvFhYm
160氏GJ!! ミサキテラヤバスwwwwwww
やべぇ、 ハラよじれそwwwww
しかし、ミサキってどうしてもこういう扱いになってしまうのか…
なんかマサとミサキが直接からんでる作品ってあんまりないな。
342名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 13:29:42 ID:rD7ZS0dr
乙です♪

なんか学校で友人からマサがもらったものってエッチなもののはずだけど
結局鉄アレイってこと?
343名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 14:29:25 ID:wT2qfa65
GJ!GJ!
続くなあ投下が、祭りとはよく言ったもんだ

話はかわるけど、
どのキャラが何本SSに出てきてるとかキスの回数何回とか体位別SSとか
調べてみたらおもしろいかね?格付け目的のランキングじゃなくてさ
いや、ふと思っただけで、実行するだけの気力は残念ながらないのだがw
スマンね、テキトーな話で
344名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 15:29:45 ID:bVMow55P
もう313KBかよ・・・
345名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 19:18:35 ID:s9HrmHmK
160氏GJ!!!
ミサキスゴスwwwwwwwwww
もはやマサの監視もストーカーレベルというより諜報員レベルだ
このノリでぶっ壊れたアヤナも見てみたいかも

遅れましたがクロム氏にリクエストを…シンジ×加藤先生もしくはシンジ×金城なんか無理ですか?
ケイは激しくGJです!反則的にカワエエなぁ…
346名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 20:30:07 ID:RssGifEn
160氏は、なにか氏自身の心の闇鍋具材がSSに混ざってる気がするwww
一人番組実況とか、特製音声ファイルとか、、微妙にリアル
347名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 20:36:00 ID:6SDbVR0k
今スレになって進行が速いねえ
348名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 05:36:15 ID:XmaF+N1w
白帯侍氏の続きが気になる。
349名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 06:11:10 ID:9CLv9jrg
なんか、ここ数日の勢いのせいか、
一日投稿が無いだけでもやけに淋しい…
350名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 07:59:11 ID:rnQppzp4
まぁまぁ、茶をのんでまちましょう
(*^ ・^)⊃旦
351名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 09:52:24 ID:wNOvPxh4
調べてみたら妹でシンジが制覇していないのは、あとマホとエーコとケイだけ。(マリア除外)
てなわけで誰かキボン。
352名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 10:04:53 ID:lgH8jT2W
ケイは最近攻略されたのでは?
353名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 10:59:14 ID:o5sk6FJh
シンジ×ショーコあったっけ?
見てみたいんだが
354名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 20:40:45 ID:9ujicr6e
なんだかんだ言って彼氏一筋っぽいからなぁ>ショーコ
355名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 21:59:16 ID:iFw7dzqW
そもそもショーコ絡みの作品は2作しかない
一作は一人語り、一作はショーコ×彼氏だ

やっぱり使いづらいんだろう
356名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 22:07:08 ID:o5sk6FJh
物静かなアーティストの設定が残ってればまだ使いようがありそうだが…
357名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 23:21:51 ID:eryKUYyB
ちょっと前に本スレでマサヒコママンとショーコ同一人物説があったが、それでなんとか心の広い神にお願いしたい。
358トマソン:2005/12/01(木) 23:38:19 ID:iFw7dzqW

トマソンです。
投下ラッシュが一休みのようなので、隙を見て。

>239-244 の続き。
「アキの苦手克服」幕間劇。

ちょこちょこと書いた小品。エロなし。
では投下。
359トマソン:2005/12/01(木) 23:39:04 ID:iFw7dzqW

 小笠原高校一年二組の昼休み。
 アキがトイレに行った隙に、城島カナミ、黒田マナカ、岩瀬ショーコの三人が密談し
ていた。
「最近、お兄ちゃんが毎日遅いんだよね。やっと帰ってきたと思ったら顔はつやつやだ
し、微妙に髪が濡れてたりするし、ここ数日、あれだけ好きなAVも見てないみたい」
「というと、お風呂屋さんに行ったのでは?」
「マナカちゃんもそう思う?」
「ええ、女性と一緒に入るお風呂ですね」
 相変わらず適当な推測だが、それを不思議とまともに聞こえさせるのはまあ才能と
いえば才能かも知れない。そういえばマナカは、海で波を背中で受ける人はバックから
攻めて欲しがってるとか、お箸で米粒を立てられると背が伸びるとか、結構いい加減な
風説を流している。
「お兄ちゃん、風俗通い!? そんな、お金がもったいないよ! 私がいるのに」
 それはそれで非常に問題のある感想だ。
「そういえば、このところアキさんもなんだか一日中ぽーっとしている感じなんですよ。
それに、どことなく色気が出てきた感じだし、夜にケータイに電話しても出ないし」
 そこへショーコが爆弾発言を投下した。
「そういえばこの前、ほら、あそこの校庭の木の下で二人で何か話してたわよ? 
もしかして二人で過ごしてるんじゃない? もう切っても切れない仲だったりして」
 ショーコは二人の逢瀬をちらりと見ていたらしい。
「え、えええっ! アキちゃんとお兄ちゃんが? じゃあ、お兄ちゃんの髪が濡れてる
のは、お風呂屋さんじゃなくて、アキちゃんと二人でしっぽり……」
「お兄さん、粘り気のある食べ物が好きって言ってましたから、きっとエッチも粘っこ
くてしつこいんでしょうね。ねちっこく攻められてたっぷり焦らされた挙句に、とう
とう陥落して愛欲に溺れるショートヘアの金髪美少女……あ、これネタに使えるかも」
 カナミとマナカのエロボケが暴走する。あっという間に話がつき、その日はアキを
マナカとショーコが、シンジをカナミが尾行するということで方針は決定した。
360トマソン:2005/12/01(木) 23:40:08 ID:iFw7dzqW

「じゃあ行こうか」
「はい……」
 シンジとアキは、駅前の噴水のそばで待ち合わせ、合流したところだった。アキを
尾行してきたマナカとショーコ、シンジを尾行してきたカナミも、ケータイを駆使して
物陰で合流した。こっそりと二人の様子を伺う。
(やっぱり……アキちゃん、お兄ちゃんと待ち合わせだったんだ……)
 カナミはショックが大きい。ぱっちりした目を見開き、体がぷるぷると震えている。
(どう見てもカップルですね……いつからツキ合ってるんでしょうか……)
 どうしてそこをカタカナにするんだ、マナカ。
(ほら、移動するわよ)
 ショーコはまだ冷静だ。さすがにエロ経験値が違う。
 シンジがあたりをつけていたホテルへ、寄り添って向かう二人。それを尾行して、
物陰から物陰へ移る三人。
 電柱の影からポストの後ろに移ったところで、思わぬ人物に見つかった。
「あれ、ショーコ? それにカナミにマナカも。何してるんだ?」
 そこに居たのは、封筒を手にしたジャンパー姿の金城カオル。
「あら金城。うん、ちょっとね。そちらこそ、その手紙は何?」
「わっ、いや何でもないよ、うん」
 カオルはそれを隠すが、既にマナカが宛名を読み取っていた。
「サンタさんへ……ですか。今日もピュアってますね」
「えっ、あっ、その」
「カオルちゃん、住所知ってるんだ?」
「……うん、調べた。ネットで」
 親指をピシ! と立てるカオル。
「それならカオルさん、クリスマスイブは裸で寝たらどうです?」
「え、どうして? パジャマ脱いだら寒いだろ」
「だって、サンタさんは男性なんですよ? プレゼントをくれるサンタさんにお礼です
よ。」
「え、ええっ? そんなこと、出来ないっ!」
といいつつ、なぜか、サンタにクリスマスプレゼントに指輪をはめてもらうシーンを
想像して、ぽっと赤くなるカオル。
「サンタが部屋に入ってきたときにカオルさんが裸で寝ていたら、プレゼントも超豪華
になるかも知れませんよ? その代わりにナニをハメられるかもしれませんが」
「そ、そう? サンタさん、本当に、指輪を私にはめてくれるかな……」
 恍惚とした表情で左手の薬指を見つめるカオル。それ以前に、サンタって独身なのか?
「指輪じゃなくって、ナニですよ、ナニ」
「え? ナニって何? ねえねえ」
(突っ込み役が居ないと本当に止まらないわねえ)
 ショーコが目を縦棒二本にしてあきれた時。
「……あーっ! いない!」
 カナミの声が響いた。カオルに気を取られた三人はようやく本来の目的を思い出し、
シンジとアキが歩き去った方向に目をやったが、既に二人の姿は曲がり角の向こうに
消えていた。
361トマソン:2005/12/01(木) 23:45:25 ID:iFw7dzqW

「ねえねえねえ」
と三人を見回すカオルは放っておいて、尾行中の三人はあわてて曲がり角を曲がった。
とりあえずカオルもあとを追う。
 だがその先には、二人の姿はもう無かった。
 周りを見回すと、右手の角にちょっとしゃれたレストラン。左手の角には産婦人科。
そしてレストランの向こうに聳え立つ、派手にライトアップされたラブホテル。
「……どこだと思う?」
「ここかしら?」
 レストランの看板を眺めるショーコ。ちょっと高級すぎて、彼らが中に入って偵察す
るのは無理そうだ。
(素敵な雰囲気ねえ。頼んだら彼に出す料理だけ、精力剤を入れてもらえるかしら? 
それならデートに使うんだけど。そのままラブホへGo出来るし)
 本来の目的を忘れ、私的事項に悩むショーコ。
「でもお兄さんは、料理よりもアキさんを食べたいんじゃないでしょうか。もし、もう
食べたとすれば、こっちかも」
 マナカが産婦人科の看板を眺める。
「ということは……まさか、アキちゃんのおなかの中にお兄ちゃんの子が!? ゴムし
なかったのかな? アキちゃんには、ちゃんとつけ方教えといたのに!?」
 またしても、問題ありまくりの感想ではある。
「それとも、ちょうど食べようとして、あそこでしょうか」
 マナカがラブホテルを見上げる。以前、休日にばったり会ったアキと二人で試しに
入ってみたところだ。その一室にちょうど明かりが灯るのが目に入った。
「ホテルって書いてあるけど、家があるのにどうしてお金払ってホテルに行くの?」 
 さすが金城カオル、どこまでもピュアだ。
「ですからナニをするためですよ、ナニ」
「だから、ナニって何? ねえねえねえねえ」
 突っ込み不在のなか、止まらないボケが続く。それもようやく終わりをつげ、尾行
対象を見失った三人もようやくあきらめ、カオルも含めて冷たい風に吹かれつつ、とぼ
とぼと帰途についた。そのころ、アキとシンジはラブホテルの中、たったいま明かりが
灯った一室にいたのだが。

 家にたどり着いたカナミは、一人侘しく、レトルトカレーで食事を取った。
(お兄ちゃん……一人で食事なんて寂しいよう……)
 可愛らしくもいじらしい、いい妹だ。これで無駄にエロくなければだが。
(……でも、相手がアキちゃんなら、お兄ちゃんが幸せならいいか……あ、でも、お兄
ちゃんに揉まれてアキちゃんのおっぱいが大きくなったら、許せないかも)
 だからもうちょっとましな感想はないのか。
(なら、私もお兄ちゃんに揉んでもらおうかな……『アキちゃんのは揉めて私のは揉め
ないの?』って、泣きながら迫ったらどうだろう?)
 カナミの暴走は近そうだ。
362トマソン:2005/12/01(木) 23:45:51 ID:iFw7dzqW

以上。
「アキの苦手克服」間奏曲でした。

 カオルがメインの話はいずれ書きたいと思っているのですが、なかなかストーリーが
浮かびません、はい。

 四晩目は執筆中ですが、エロプレイの内容が固まらない……。
気長にお待ちください。
363名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 00:08:30 ID:7jptQIYF
トマソン氏GJっ!
完結まで頑張って下さいね!
364名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 00:08:42 ID:oC2rcrOD
トマソン氏GJ
カナミカワエエーーー!
365名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 00:25:38 ID:Qy/8iICA
>>364 言いたいことを全て言われた(´・ω・`)
366名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 00:33:00 ID:sVBxvicp
トマソン氏GJ!
一人でレトルトカレー食べるカナミに萌え殺されそうです(*´д`)
367名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 03:36:35 ID:PpASj3/c
久しぶりに見たが相変わらず神多いな。皆さんGJ!しかしトコモコ氏は来てない・・・orz
368名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 09:40:03 ID:jg6B/CqI
トモコト氏、そしてミセリ氏の続きが来てないか・・・
それだけを楽しみに、私はこのスレを毎日開くのです
ゴッド、カムバックプリーズ
369クロム:2005/12/02(金) 13:12:05 ID:2ssrDehD
クロムです。
72氏、160氏、トマソン氏、皆様お疲れ様です。

>>345氏、遅くなりましたがリクエストありがとうございます。
ひとまずカオルメインの話を書かせていただきます。
加藤先生は・・・すみません、ネタが浮かんできません。
せっかく頂いたリクエストなので、できれば書きたいのですが、
今回はとりあえず一作ということでご容赦下さい。
370名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 13:54:19 ID:2yR2ZjUt
クロム氏、シンジ×カオル全裸で待機しております。
がんばってください!!!!
371雷電:2005/12/02(金) 15:05:07 ID:EuezK23S
大好きな百合を書くつもりが…。
エロは全くありません!ですが暖かく頭の中でその後を想像して下さい
372雷電:2005/12/02(金) 15:06:18 ID:EuezK23S
「アキさん…」
「なにマナカ?」
暗いマナカの部屋、月の光がカーテンに遮られながらも隙間から降り注がれる





「私、百合かも知れません!」
「はっ?…あっそ」
「信じてませんね」
アキは相手にするのが煩わしくなり寝ようとする
何故このような事になったのかとアキは考える
それは今日の事だった…

「カナミちゃんとショーコさんはお休みですか?」
「うん、風邪だってさ。ショーコは違うと思うけど」「そうですか…」
マナカは悲しそうに下を向く
「どうかした?」
困っている友人に声をかけたのが始まりだったのだ
373雷電:2005/12/02(金) 15:07:09 ID:EuezK23S
「実は…」
いつもの落ち着いたマナカの顔はそこにはなく、何かに恐怖するかのように脅えていた





アキも尋常ではない様子に息を飲み口が開くのを待つ
「今日一人なんです」
「…んっ?」
「家には誰もいないんです!」
アキは頭の中を整理し、聞く
「一人で留守番?」
「はいっ!」
「どこに困る理由が?」
「一人なんですよ!両親は弟か妹を作る為に旅行、兄は合コン三昧で!私怖いんです!」
泣きそうな顔でアキに詰め寄る
(ヤバイ…マジだ!)
アキは戸惑いながら再び口を開いた
「カナミとかいたらどうする気だったの?」
374雷電:2005/12/02(金) 15:08:05 ID:EuezK23S
「泊まりに来てほしいと頼みたくて、…あっアキさん今日は?」
マナカは身近にいる目標に気付いた





「私は…、今日は…無理…かな」
予定は全く無い
しかしマナカの横で静かに寝る事は出来ないと解っていた
(鶏と寝るほうがまだ寝られるわ)
そう思いアキはマナカに顔を向けると
「うっ…、ぐすっ。アキさんしか…頼める人…いないんです」
泣いてアキを見ていた!
「ちょっ、マナカ?」
教室で泣き出すマナカにクラス中が集中する
「アキ…さん!」
そしてクラスの視線はアキに向けられる
「ちょっ、私が泣かせた訳じゃ!」
375雷電:2005/12/02(金) 15:08:59 ID:EuezK23S
何が起こっているのか解らない人にはアキがマナカを泣かせたとしか写らなかった





「お願…いします」
泣きながら再び頼みだす
(まさか計算?私が泣きたいわ…)
アキは負けを認める
「解ったわよ、泊まりに行くわよ」
「本当ですか!」
そこには先程まで本当に泣いていたとは思えない笑顔の眩しいマナカがいた
(…やっぱり計算か)
アキはうなだれしかなかった


(そうよ、このせいよ)
回想を終えアキは悲しくなる
AM2時
未だにマナカはアキを寝かせずにいた
アキも覚悟していたとはいえ、想像以上の仕打ちであった
376雷電:2005/12/02(金) 15:09:54 ID:EuezK23S
「アキさん」
「……」
(シカトよ、答えるからマナカは調子に乗るんだ)





「寝たんですか?」
「……」
(とっとと寝なさいよ)
アキはとにかく寝たふりをする
すると床に敷かれたアキの寝る布団の中に何かが入ってくる
(まっ、まさか?)
うっすら目を開け確かめると予想通りマナカが入ってきていた
(駄目!ここで反応したら思う壷だ)
心の中で言い聞かせ、ひたすら寝たふりをした
「アキさん、…本当に寝たんですか?」
マナカの寂しそうな声がアキの心を切なくする
(頼むから気持ちよく朝を迎える為に寝かせて!)
377雷電:2005/12/02(金) 15:10:43 ID:EuezK23S
アキの切実な思いを打ち砕くかのようにマナカは一人喋りだす





「アキさん男の子っぽいですよね」
(今度は私の神経逆なでして起こす気?)
アキは平常心を保つ為に呼吸を深くする
「私本当に百合かもしれません、いつもアキさんを目で追うんです」
「……」
「今日もアキさんが泊まりに来る事になってドキドキしてるんです」
(無理矢理来させて何言ってるの!)
「私が描く理想の男性像はアキさんそのまま何です」
(…いつか殴ってやる)
「好きですよアキさん…好意ではなく愛情で」
(マナカ…あんたどこまで頑張るの?)
378雷電:2005/12/02(金) 15:11:39 ID:EuezK23S
アキは目を閉じているので気付いていなかった
マナカの潤んだ瞳に





「……」
(ん?やっと諦めたか)
アキがそう思った矢先、温かいものがそっとアキの唇をふさぐ
(な、なに!?)
うっすら目を開けるとマナカの閉じた目が写る
(えっ?って事は、この温かいものはマナカの唇!)
とにかく考えた
(そこまでして私を起こす気か!?)
「…アキさんの唇柔らかくて虜になりそうです」
マナカは顔を離し呟く
(…もうツッコミたい!)我慢に限界が近いのか体中がこそばゆい
そんな事は知らずマナカは再び頬に手を添え唇を重ねた
379雷電:2005/12/02(金) 15:12:31 ID:EuezK23S
(もう無理!)
アキは限界だった
目を開きマナカの瞳を見つめる





「ア、アキさん!」
マナカは慌てて顔を離した
(いつもボケられてるし、今日は私が!)
「マナカ、気持ちに気付いてあげられなくてごめんね。私も…マナカの事」
(私がボケてやる!マナカがひくぐらい!)
しかしアキの想いと裏腹にマナカは暴走する
「アキさん…私…嬉しい…です」
マナカは涙を潤ませる
「えっ?…あっ」
(マジなの?それとものってるの?)
「アキさん!」
言葉と共にアキを抱きしめる
頬をぴったりとくっつけ胸も柔らかく押し合う
380雷電:2005/12/02(金) 15:13:25 ID:EuezK23S
二人の鼓動と吐息が新しい音をつくり静かに部屋に響く





「マ、マナカ?」
「アキさん、私を受け入れてくれて嬉しいです」
「……」
(マジだったんだ!悪のりとかじゃない!)
「二人で気持ちよくなりましょう」
(イヤ〜!助けて!)
マナカの吐息が耳にふれ恐怖に怯える

その時マナカの部屋が開く「マナカ、さっきから何言って…」
「に、兄さん!何故いるんです!」
マナカの兄という男性が部屋に入ってくる
しかしこの光景を目の当たりにし止まる
「あっ、あの〜」
アキが静寂を嫌い喋ろうとすると兄が慌て喋りだす
381雷電:2005/12/02(金) 15:14:16 ID:EuezK23S
「合コン4回する筈だったんだが…相手の都合が悪くなって2回しか出来なくて今帰ってきたんだ」





マナカは不機嫌そうな顔で兄を睨む
「空気を読んで下さい!」
「悪い…」
「だから兄さんは!」
「本当に悪い!」
マナカは立ちあがり兄に詰め寄る
アキの目には兄妹喧嘩ではなく兄いびりにしか見えなかった
(どこの家庭も…兄は妹に勝てな…いんだ。助…かったん…だ私…)
マナカの怒声、兄の許しをこう声がアキを眠りへと誘う


「アキさん!」
「んっ?」
「もう朝ですよ」
「ん〜!」
マナカに起こされアキは目を覚ます
382雷電:2005/12/02(金) 15:15:05 ID:EuezK23S
朝日に顔を照らされ体を起こす
すると床でぐったりと眠る兄がアキの目に入る





「マナカいつまで喧嘩を?」
「ついさっきまで」
「そう、だからこんなにやつれて」
アキは兄を憐れみの目で見る
「アキさん、今日は邪魔者が表れましたが、アキさんの気持ちが聞けて私幸せです!」
満面の笑みをアキに向ける「……」
(夜中の出来事はやっぱり本当なんだ…あ〜どうしよう)
考え込むアキをマナカはうっとりと幸せそうに見つめていた

その日からカナミ等がアキに話しかけると必ずマナカが横に立ち悪い虫がつかないように頑張っていた
383雷電 :2005/12/02(金) 15:15:09 ID:RIW2DTib
マナカ〜脳内〜

「…いや、やだやだ。」

「お、おいこら暴れるなよ。」
「やだ、やだやだやだ〜〜〜」
腕も足もろくに動かせないけど、とにかくもがいて逃げようとする。 だって…!

「こら、落ち着けって。」
強引に押さえつけられると簡単に押さえ込まれてしまった。 けど、でも…

「だって、だって、あたし、アキさん以外の人となんて、したくない。 だから離して…!」
「まったく…」
「う…」
目を締め付けていた布が取れて、急に目の前が明るくなる。

「ほら、ここには俺とお前しか、他にも誰もいないよ。」
そこはいつもの、あたしとアキさんの家で、いつもの部屋のベッドの上。
確かに周りには誰もいなくて、目の前にはアキさん、しか…

「な、だから大丈夫。」
そう言われてぎゅうっと抱きしめられた…瞬間
「は、う……」
かーーっと、お漏らししたみたいにアソコの周りが熱くなって、
頭から全身へと痺れが津波のように渡っていく。
384雷電:2005/12/02(金) 15:18:42 ID:RIW2DTib

以上。

最後はわからなくなりましたねw

次回作の構想はできてます。
ではまた・・・
385雷電:2005/12/02(金) 15:19:32 ID:EuezK23S
以上です
思った通りに書くと明らかにおかしい事に気付き手直しをするとこんな事に
無理矢理犯せばよかったですね
では!
386名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 15:30:26 ID:SHRc3L6t
雷電神乙です!
387名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 16:09:36 ID:EuezK23S
>>383
それだ!やはりキャラの思想を無視して無理矢理にすればよかった
388名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 16:39:31 ID:5igdsjJS
雷電氏が二人・・・?
389名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 19:38:17 ID:sVBxvicp
>>383-384はニセモノ?
390名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 20:48:04 ID:xq1osRTY
いま、ひどいじえんをみた
391名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 21:26:31 ID:zhERD8Zy
「そ、そうだ雷電には双子がいたんだ、そうにちがいねえ!」
「馬鹿な、そんな話は聞いたことがない。ありえん」
ジャーン
「あーっ、あれはガンダーラ三宝聖の猿野郎の!」
「みざる、いわざる、きかざるじゃねえか!あいつらが雷電の着ぐるみを!」

男塾・梁山泊十六傑戦より
392名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 21:30:19 ID:CuHui/1T
懐かしいな
393518:2005/12/02(金) 23:13:08 ID:jDt6RsG9
前スレのやつの続き。
まあ前スレはとっくにになくなってるので前のは保管庫でどうぞ。
つーか流れはやっ!

NGワードは「アイ×マサヒコ」「微エロ」なのでよろしく
394518:2005/12/02(金) 23:13:51 ID:jDt6RsG9
「先生風邪ひいたから今日は来れないってさ」
「え?まさか俺のがうつった?」
「関係ないんじゃないの?インフルエンザじゃないんだし」
「そっか…」
自分が原因じゃないとは言えサヒコとしては少々後ろめたくもある。
「俺の看病したせいかな?」
「先生は寝冷えしたって言ってたわよ。
でも、あんたの看病で疲れたせいってのもあるかもね」
「……」
「責任を感じるんなら見舞い行ってきな」
「でも濱中先生一人暮しだし。そこに男の俺が尋ねてくのってあれじゃないか?
まして病気なんだし」
「なに言ってんの。一人暮しで体調崩すと物凄く不安になるのよ。
昨日お世話になったんだから、今度はあんたの番よ。男を見せてきなさい」
「わかった」
「あ、安全日かどうかだけはしっかりと確認を――」
「いってきます」
母の戯言を馬耳東風しつつ濱中家へ力の限りゴーゴゴー!!



「くしゅん!」
アイのかわいらしいくしゃみ。
「んぁ〜ティッシュティッシュ……」
その後の鼻をかむ音はえらく男らしかったのだが、あえてここでは描写しないでおこう。
アイの名誉の為に。
「あ〜…だるいよ〜……しんどいよ〜…」
己の体調不良を恨めしく思う。
その一方で歓迎もしないでもない。
「でも…マサヒコ君に会わなくてすむんだし…」
つい昨日のこと。
風邪で寝こむ教え子に対して少々ひどい事をしてしまった。
オブラートに包んで言うと……性的いたづら。
おお…包んでもケッコウ卑猥な響きだ。
そんな事をしてしまい、さらにその事をおかずにしてしまったものだからあんた。
仮病でも使ってしばらく合わないでおこうと思っていたのだが、まさかほんとに発熱するとは。
渡りに船なんだか天罰覿面なんだか。
「まあいっか。とりあえずマサヒコ君と顔合わせなくてすむんだし」
そう言ってフウと息を吐いた。


甘い。
大甘ですアイ先生。
だってこのお話はアイ×マサヒコなんですから。
ここでマサヒコが登場しなかったら看板に偽りあり。
作者は打ち首獄門です。
そんなのイヤですから。


ピンポーンとインターホンが鳴り、続いて馴染みの声。
「先生?大丈夫ですか?マサヒコですけど」
「!!?」
びびくぅっっと。
アイは横になったまま30cmほど飛びあがってしまった。
新記録だ。
…………何の?っていわれても困るけど。
395518:2005/12/02(金) 23:14:20 ID:jDt6RsG9
「はわ!はわわ!!」
「先生?……寝てるのかな?寝てるんのなら邪魔しちゃ悪いよな」
「お、起きてるよ〜!」
大声で言ってから「しまった!」と思う。
なにも言わなければマサヒコは大人しく帰っただろうに……迂闊だ。
「あ〜…えっと、風邪は大丈夫ですか?」
「う、うん」
「そうですか」
ちなみに二人の会話はドア越しだ。
だってアイがドアを開けないから。
「……すいませんでした」
「え?なにが?」
「なんか…俺の看病のせいで風邪ひいちゃったみたいで」
「そ、そんなことないよ。偶然偶然」
ある意味マサヒコのせいなのだが、間違ってもホントのことなんか言えやしない。
言ったら身の破滅です。恥死します。
「あの…お見舞い持って来たんで、ドアノブにかけときますね」
「へ?そんなことしないでも――」
直接渡してくれればと言いかけて、バカなことを言おうとしている事に気づいた。
自分がドアを開けない限りマサヒコは部屋に入ってこようとしないだろう。
招かれもしないで一人暮しの女性の部屋に入ろうとなど、マサヒコはしない。
そーいう男なのだ、彼は。
「いいよ。鍵開いてるから入ってきて、マサヒコ君」
「でも……」
「入って来て」
再度そう言うと「おじゃまします」と言ってマサヒコが恐る恐る入ってくる。
「大丈夫ですか先生?」
「うん。そんなに熱は高くないから」
「それはよかった……んですが。あの、何で顔を逸らすんですか?」
「気のせいだよ!」
「はあ…」
とてもじゃないがマサヒコの顔を見れないアイ。
アイの妙な様子に首を傾げるが、まあ熱のせいだろうと納得する。
「あ、先生お腹すいてません?母親から材料渡されましたし、雑炊でも作りましょうか?」
「作れるの?」
「材料はもう切ってありますから。後は温めるだけなんですよ」
「じゃあ…お願いしちゃおうかな?」
「任せといてください。キッチン借りますね」
笑顔でキッチンに向かうマサヒコを見て。
感謝の念と罪悪感が同時に胸に込み上げてくる。
(マサヒコ君、あんなにいい子なのに。そんな子にあたしあんなことを……)
まして意識のないときに。
いや、意識がありゃいいってわけじゃないんだけど。
(ごめんね、マサヒコ君。このお詫びは必ずするから。
でも、お詫びって、どうすればいいのかな?)
微熱で幾分回転の鈍い頭では何も思いつかない。
「……あうぅ」
「先生塩は何処に……って先生!真っ赤ですよ!?熱上がったんですか!?」
知恵熱で真っ赤になったアイを見て焦りまくるマサヒコ。
気の早い男である。
もう少しすればこの上なく焦る事態に陥るというのに。
クックックッ。



396518:2005/12/02(金) 23:14:40 ID:jDt6RsG9
「すいません」
マサヒコはしゅんとしてアイに頭を下げた。
雑炊の作成に失敗したのだ。
失敗したのだが、アイはそれを気にもとめなかった。
マサヒコにとって失敗でもアイにとっては失敗ではない、むしろ大成功。
どーゆうこと?
答え、量だ。
うっかり土鍋いっぱいの雑炊を作ってしまったマサヒコ。
食欲の落ちる病人に普通食べきれる量ではない。
よって失敗。
土鍋いっぱいの雑炊を見せられたアイ。
味も悪くないし、かわいい教え子が自分のために作ってくれた料理だ。
よって大成功。
ぶっちゃけ全部食った。
ぶっちゃけあり得ない。
「おいしかった〜♪ありがとねマサヒコ君♪」
「あれを全部食べるとは……」
アイの胃袋はマイクロブラックホールに違いない。
そんな事を思いながら鍋を片づける。
「先生、他にして欲しい事とかありますか?」
「ん〜…特にない、かな?おなかも膨れたし。薬も飲んだし」
「そうですか」
「あ……」
「なんですか?」
「えと……一つお願いしてもいいかな?」
「出来る範囲でしたらなんでも言ってください」
「あの、ね。もうちょっと一緒にいてもらってもいいかな?」
「え?」
意外な申し出にマサヒコはきょとんとする。
「あの、ね。その……一人だとちょっと寂しいかなぁ〜って。
その…このあとに用事とかあったら無理してくれなくてもいいんだけど……」
アイは恥ずかしげに布団を目元まで引き上げ、風邪のせいで潤んだ目でマサヒコを見つめる。
マサヒコは母の言葉を思い出していた。
一人暮しで体調崩すと物凄く不安になるとの言葉。
つい先日マサヒコが風邪を引いた時はアイがすぐ来てくれたから意識しなかったが。
(そうだよな。やっぱ不安になるよな)
アイの姿はマサヒコの中の保護欲を刺激しまくる。
「わかりました。もうちょっとお邪魔させてもらいますね」
「ごめんね」
「いいんですよ。帰ってもゲームするだけですし」
にこりと笑顔。
そんなマサヒコにアイはさらに甘えてしまう。
「あの…ね」
「はい」
「手、握っててもらってもいいかな?」
スッと布団から手を出す。
「あっ!いやならいいんだよ。風邪引いたせいでちょっと荒れちゃってるし」
そう言って顔を赤らめて、恥ずかしそうに手を布団の中に引っ込めようとする。
「先生」
「あ…」
そんなアイの手をマサヒコは優しく握り締める。
397518:2005/12/02(金) 23:15:02 ID:jDt6RsG9
「俺一人暮しした事無いからわかんないですけど、
一人っきりの時に体調崩すと不安になるってのは、ちょっとだけわかりますから。
だから、今日だけは無しにしませんか?」
「無し?なにを?」
「家庭教師と教え子とか、年齢の事とか。そういうこと無しにしましょう。
だから、弱いところ見せてくれていいですから。
好きなだけ甘えてください。俺は全力で答えますから」
「マサヒコ君…」
小久保マサヒコ。
意識せずに心の琴線に触れるセリフを吐くのは彼の持って生まれての才能だ。
そのせいでアイはすっかり骨抜きだ。
「あ、でも先生、ちょっと待っててくださいね」
スルリと手を離して台所に引っ込む。
離れてしまった手をアイは寂しげにニギニギさせた。



「お待たせしました」
5分ほどしてマサヒコはお盆と洗面器を持って戻ってきた。
お盆に乗った湯のみを見てアイはピンと来る。
「あ、それってひょっとして」
「はい。玉子酒です。俺のときに効果ありましたから、お墨付きですよ」
「わ〜ありがとう」
受け取ると熱いそれをフーフーしながらコクリと一口飲む。
「おいし〜♪」
笑顔で全部のみ干す。
「ごちそうさま」
「おそまつさまです」
アイが飲み終わったのを確認すると、洗面器の中に入っていたタオルを絞ってアイの額に乗せる。
「冷たっ!……あ、でも気持ちいい」
うっとりと目を閉じる。
「ありがとね、マサヒコ君」
「気にしないでくださいよ。さ、寝てください、先生」
「うん……あ、そうだ」
「どうしました?」
じっとマサヒコを見つめる。
「?? 先生?」
「……エッチな事しないでね」
「しませんて」
「……それはそれでちょっとショック」
「俺にどーしろってんですか!?まったく……」
「ごめんね」
「まあ、いつもの事ですから。さ、先生」
「うん……」
目を閉じたアイはすぐに寝息を立て始めた。


さて、残されたマサヒコ。
「どうしたものか?片手じゃろくな事できないし」
マサヒコの左手はアイの手ががっちり握っている。
ちょっと微笑ましいし、頼られてるんだと思うと誇らしくもあるし。
……なんか…嬉しい。
「まったく…なんだろな、いったい」
くすぐったい思いに苦笑しながらアイの寝顔を見る。
いつもに比べ若干赤い顔だが穏やかな寝顔だ。
398518:2005/12/02(金) 23:15:45 ID:jDt6RsG9
それ以上に……。
「……むぅ」
見つめていると……なんか、変な気持になってきた。
いつもは感じない、なんと言うか……アイに女を感じる。
「……なに考えてんだよ、俺は」 
もっとストレートにいえば性欲の対象として意識してしまう。
まあ、ある意味でそれも無理はない。
弱った雌は庇護を求めるために本能的に雄を誘惑するとか。
哺乳類の宿命とでも言うべきものがある…………らしい?
「やれやれ。俺も男だったって事か」
ため息をつきつつ、マサヒコはそこらに放置されていた雑誌を手に取り読み始めた。
別に興味のある内容ではなかったが気を紛らわせるには十分だった。



「ん……」
どの程度の時が経ったか。
アイが不愉快げに身動ぎしたので、マサヒコは雑誌から目を上げてアイの様子を見る。
「汗かいたのか…つっても俺が拭くわけにもいかないしなぁ」
「んん……」
アイはさらに深いそうに身動ぎし、布団を跳ね飛ばす。
「うおっ!?」
アイの服装は言うまでもなくパジャマだ。
年頃の娘さんらしくなかなかかわいらしい物なのだが。
そのパジャマが汗でべったり貼りついたせいで上半身のラインがくっきり。
特に胸。
「ノ、ノーブラ!?」
思春期のマサヒコにはちと刺激が強い。
ブンブンと頭を振って煩悩を払いつつ、マサヒコは布団をまたかけてやるのだが、
「ん〜!!」
ガッテム!
アイはいやがって布団を跳ね飛ばしてしまう。
二、三度そんな事を繰り返した後、
「……しょーがないか」
マサヒコはやむなくアイを起こすことにした。
「先生、濱中先生」
「ん……マサヒコ君?」
眠りも浅かったのだろう、すぐにアイは目を覚ます。
「大分汗掻いたみたいですから。拭いてから着替えてください」
「……うん」
「今タオル用意しますから」
洗面所に行き、タオルを数枚持ってくる。
「これ使ってください。俺は向こう向いてますから」
「……マサヒコ君」
「あ、それとも外出てた方がいいですか?」
「あのね。拭いて……くれないかな?」
「……………」
マサヒコの意識は冥王星までかっ飛んで行き、
「……………」
「マサヒコ君?」
「……はっ!?」
そして返ってきた。
「聞き違いですか?今拭いてくれって」
「うん」
399518:2005/12/02(金) 23:16:06 ID:jDt6RsG9
「えっと……思うにそれは色々まずいんじゃないかなぁと」
「……だめ?」
「う……」
潤んだ目で顔を覗き困れたマサヒコは言葉に詰った。
どうしてこうも風邪を引いた女性ってのは……なんだ…その…あれなのだろ?
魅力的なのだろう?
なんて思いつつ、大きく息を吐いた。
負けだ。負け戦ですよ師父。
「……わかりましたよ」
「ん、ありがとう。じゃあ早速」
「うおっ!」
言うが早いか。
アイはするすると服を脱ぐ。
背中とはいえ、妙齢の女性の素肌にマサヒコの鼓動はドッキドキだ。
「じゃあ……お願いします」
恥ずかしげに手で胸を隠したアイにお願いされ、マサヒコはついぞ味わった事の無い生唾を嚥下。
どうしたって震えてしまう手で、タオルをアイの背に押し当てて汗を拭い取る。
「んっ……」
一瞬あげたアイの声がたまらなく色っぽいと思った自分はどうかしているのだろうか?
自問自答しながらアイの背を拭く。
あれだけ飲み食いしてもアイの背に贅肉らしい贅肉は無い。
(まあ、贅肉ってのは普通腹につくものだよな)
少しばかり余裕を取り戻す。
取り戻したのだが、
「じゃあ…次は前、お願いね」
「!っ!?」
一瞬で吹っ飛んだ。
M78星雲まで吹っ飛んだ。
助けてウルトラマ〜ン!!ってなもんだ。
「ま、まままま!前って、しぇんせい?」
だから噛むぐらい許してやれ。
「拭いて」
アイはそう言って手を上げる。
マサヒコから見えるのは背中だけだが。
一度前に回ってしまえばそこにあるのは……エル・ドラド!?
焼ききれそうな理性の糸をマサヒコは必死に繋ぎとめる。
思春期の中学生とは思えぬパワフルな理性で己を律する。
「せ、先生…あの、やっぱりそれはどうかと思うんですけど…」
「……そっか。そうだよね……」
マサヒコの渾身の具申にアイは納得してくれた様子で。
ホッと息をつこうとしたのだが
「私の身体なんか、触りたくないよね」
なぜそうなる!!?マサヒコは心の中でシャウトする。
つーかひょっとしてアイの頭茹ってるんじゃなかろうか?
「ごめんね……わがまま…ひっく…いっちゃったよね……」
「おおぅ!?せ、先生泣かないでくださいよ!」
「だってぇ…」
「わかりました!わかりましたよ、拭きますよ」
フウと大きく息を吐き、そして大きく吸う。
心静かに落ちつける。
「じゃあ、先生……こっち向いてもらって言いですか?」
「……うん」
400518:2005/12/02(金) 23:16:29 ID:jDt6RsG9
アイとマサヒコ、正面から向き合う事なんて何度もあった。
だが今回は勝手が違う。
アイは上半身に何も身につけてないのだ。
もちろん豊かな胸も白日の下にさらされていて。
マサヒコを持ってしてそのまま押し倒してしまいそうになる。
生唾を飲み込む音が妙に響いた気がした。
「拭きますね」
そっとタオルを肌に這わせる。
ほのかに赤らんだ肌をなるだけ見ないように手探りで。
首回りや脇、おなかを拭いて、残るは……胸。
「あの…先生。流石にここは」
「…拭いて」
「……はい」
最後の抵抗も却下。
覚悟を決めて胸に触れる。
「ん、あんっ!」
「先生…お願いですから声あげないでください」
タオル越しにも感じる柔らかな感触だけでも理性をふっとばすには十分。
その上甘い声などあげられては堪えられない。
さっさと済ませようとマサヒコはやや乱暴に胸周りの汗をぬぐう。
「んぁ!ふあぁ……マサ、ヒコ君…強いよ…」
しかしそれは逆効果だったようで。
アイは艶っぽい声をあげてしまう。
「んぁ……あれ??マサヒコ君?」
マサヒコの手が止まる。
「……すいません、先生」
限界だった。
もう、限界だった。
いや、むしろよくぞ今まで我慢した!
感動した!!……ああ、ネタが古い。
「え?きゃっ!」
マサヒコはゆっくりとアイを押し倒した。
「マサヒコ君」
「先生が、悪いんですよ。俺だって男なんですから……」
アイに圧し掛かり、苦しげな表情でそう言う。
「我慢出来る事とできない事があるんですから」
「うん」
「……抵抗、しないんですか」
「うん」
「………なんで」
「看病してくれたお礼、かな?だから、いいよ」
「お礼って…それはこっちのセリフじゃないですか。昨日看病してもらってたんですから」
「うん。だからマサヒコ君もシテいいよ」
「……「だからマサヒコ君もシテいいよ」?」
微妙な言いまわしにマサヒコが反応。
アイはと言えば「まずいっ!」といった様子で口をさえているが時既に遅し。
ストンと、マサヒコの目が座る。
「マサヒコ君”も”って、先生……ひょっとして昨日俺になにかしました?」
「し、してないよ!なんにもしてない!
寝てるのをいい事に身体を全身くまなく拭いたとか!
その上ちょっとエッチなコトしちゃったとか無いから!」
「んなことしたんすかぁ!?」
401518:2005/12/02(金) 23:16:50 ID:jDt6RsG9
「あぁ!まんまと誘導尋問に!」
「誘導してないし!なんなんですか!?俺にナニしたんですか!?」
「そ、それはその……」
「せ・ん・せ・い」
グッと顔を近づけられ、強い口調でいわれ、
「その……ちょっと、マサヒコ君のモノを…刺激しちゃったかなぁって。
で、そのまま…幾多の生命の終焉を見届けちゃったりしちゃったりして」
回りくどく白状。
マサヒコは唖然とする。
「どーりでなんか妙な疲労感があると思ったら……」
「ううう……ごめんね」
謝られてもどうすればいいのか、マサヒコは視線をさ迷わせる。
そんなマサヒコにアイは声をかける。
「だからね、マサヒコ君も、シテいいよ。私に、エッチな事」
「……」
マサヒコ長考開始。
(さて、どうしたものか?シテいいよと言われて果たしてやっちゃっていいものなのか?
男と女では立場とか色々違う気がしないでもないが、さて?いやまてまて。
仮に「なにもしない」と結論付けたとして今更引き下がれるのか?
つーか既に先生を押し倒しちゃってるし)
結論は出た。
ま、マサヒコも男の子だって事だよ諸君。
無言でアイの胸に手を伸ばす。
「あんっ…」
直に揉まれ、アイは悩ましげな声をあげて身体をくねらせる。
ヤワヤワとマサヒコの手が動く。
時折ぷっくり膨らんだ乳首を指で弾いてみたり、口に含んでみたり。
新しいおもちゃを与えられた子供のようにやりたい放題にアイの胸をいじる。
そーいや昔「やりたい放題」名前のおもちゃがあったよーな。深く考えると凄い名前だ。
「先生。下も、いいですか?」
マサヒコのある意味当然の要望にアイは顔を真っ赤に指せて頷く。
「じゃあ…失礼します」
ズルリッとショーツも一緒に引き下ろす。
「やっ!そんな…やぁ!」
まさかそれほど手際よくされるとは思ってもみなかったアイは反射的に股間を手で隠そうとするが、
「先生」
「うう……」
マサヒコに咎められて恐る恐る手をどかす。
改めてマサヒコはアイの股間をまじまじと見る。
「……そんなに、見つめないで…」
消え入るようなアイの声。
マサヒコは顔を近づけ、ぺろりと一舐め。
「ひあああ!な、なに!?何したの!?」
「舐めただけですよ」
「な、舐め!?そんな、きたないよ」
「汚くなんかありませんよ」
さらにペロリ。
「はぅん!やぁ……ひぅ!」
「気持ちいいですか?」
「そ、んな…あぅ!言え…ない、はぁ!」
「どんどん濡れてくるってことは気持ちいいんですね」
マサヒコの再度の問いにアイは恥ずかしげにコクリと頷く。
「うん…気持ちいい」
402518:2005/12/02(金) 23:17:11 ID:jDt6RsG9
ならばもっと気持ちよくしてやろうと思ったら目前にぷっくりふくれる豆が。
コリッと前歯で刺激してやる。
「っ!!あぁぁぁぁぁ!!」
ビクビクとアイは身体を痙攣させ、やがてぐったり動かなくなる。
「先生?」
問いかけても返事が無い。
どうやら刺激の強さに気絶したようだ。
そんなアイの様子にマサヒコは自分に冷めていくのを…いや。
落ちついていくのを感じた。
普通ならさらにいきり立って、アイに意識が有ろうが無かろうが挿入して気持ちよくなりたがるだろうに。
しかし、それではだめだとわかっていた。
悟っていた。
だから。
アイの身体を丁寧に拭き、そっと布団をかけた。



「どうしてあれから何もしなかったの?」
アイの目覚めての第一声はそれだった。
マサヒコは苦笑する。
「じゃあ先生は処女開通が意識が無い状態でもよかったんですか?」
「それはイヤだけど……」
アイは俯き、恐る恐る尋ねる。
「やっぱり、私に魅力が――」
「そんな事ありません」
みなまで言わせず、マサヒコはアイの言葉を切って捨てる。
きょとんとするアイに続ける。
「先生は凄く魅力的です。俺が保証しますよ。けど、だからこそ。
こんな形で先生と一つにはなりたくありませんから。
今回は昨日いたづらされた事への仕返しって事で、寸前で止める事にしました」
「……「今回は」?」
アイの疑問にマサヒコはコクリと頷く。
「先生さえよければ、俺は、次回があってもいいかなって」
「マサヒコ君……」
アイは目を大きく見開く。
だってこれはまるで……愛の告白ではないか。
「じゃあそーいうことなんで!俺帰りますからゆっくり養生してくださいね!」
「あ、待ってマサヒコ君!」
あわただしくお暇しようとするマサヒコを引きとめ、尋ねる。
「ねえ、次回って、いつごろだと思う?」
「……多分…受験後です」
それだけ言ってマサヒコは部屋から出ていった。
残されたアイはぽかんとしていたが、
「……きゃ〜♪」
いやんいやんと、枕を抱きしめてベットの上をゴロゴロと転がった。
「きゃ〜♪きゃ〜♪きゃ〜♪」
風邪の事など何処吹く風。
そのまましばらく緩みっぱなしの顔でゴロゴロとベットの上をゴロゴロ転がっていたそうな。



めでたしめでたし

403518:2005/12/02(金) 23:19:37 ID:jDt6RsG9
終了。
誤字脱字表現違いはスルーで。

テンションの違いが目立つ粗い作品になった。
もう少しがんばりましょうやね。
404名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 23:26:53 ID:gXRxLioE
>>403

ラストのアイ、かわいいかわいいい♪
読みながらオレまでベッドの上を萌え転がってしまったよGJ!
405名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 23:28:38 ID:Qy/8iICA
あぁぁ518氏超GJ(*´д`*)
やっぱり518氏のアイ物は最高だよ
406名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 23:47:29 ID:7jptQIYF
G!J!
ていうかアイテラモエス!
やばいって!これはやばい!!
407名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 01:37:44 ID:xAu4ld1H
>>406

ヤバイよな?
このアイ先生、テラララカワイス ヤバス
彼女&嫁にするならアイですよ!

あ〜週末の夜は萌え転がりで更けてゆく〜

マジで死ぬほど厳しい仕事から開放される週末、
このスレでモエモエハアハアできるのが貴重な楽しみです。

408名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 06:17:31 ID:qB9J6Lx0
518さんの作風、ほのぼのして最高です
409名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 08:41:29 ID:+2G6lvhu
同意!同意!
518氏のアイせんせ最高であります!
俺の頭の中ではアイせんせと言えば518氏になりました!







・・・これは比較とか格付け発言にならないよね?(ちょと心配)
410名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 09:41:54 ID:zGBZheew
>>409
そこまで気にしなくてもいいんじゃない?
411名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 11:08:04 ID:fLgf+pK6
518氏が黒かったのが印象に。
ともあれGJです。
412名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 11:56:55 ID:zGBZheew
「先生、たまんないよ、もう出ちゃいそうだ」
「まだよ、新井君・・・もっと頑張りなさい
ぬぶっ・・・じゅぷ・・・
卑猥な音を立てて、カズヤのモノが先生の中に出入りしている。
ソファに寝そべったカズヤの上に、はしたなく下半身裸で脚を広げてまたがっているのは
普段は真面目で通っている加藤先生だ。
その先生の大きな白いお尻が揺れる眺めはまさに生唾モノだ。

「さあ、城島君も来て・・・」
もちろん、俺の方もいつだってその準備はできていた。
上下に激しく揺れる尻肉を後ろから掴んで一気に先生の菊穴に突き立てる。
ずぶぶ・・・・ぐにゅう・・・・
肉の渋い抵抗を掻き分けて俺のモノが加藤先生の中に埋まっていく。

「あ・・・おう・・・あああっ・・・」
先生は後ろに挿れられる時は、こんな風に言葉にならないケモノみたいな声を出すので
これが余計興奮を呼んで、俺は先生の尻の中をますます激しく掻き回す。

「すごいよぉ・・・城島君と新井君の、私の中でこんなにぃ・・」
「先生のオマンコきついよ、子供産んだ事あるなんて思えないよ」
「ケツ穴もすごいよ、根元からちぎれそう・・」
「もっと、掻き回してぇ・・・二人のチンポで、いっぱい、いっぱい」
先生はこういう下卑た言葉を言われるのが好きらしい。
よがりながらますます強く締め付ける。
人妻女教師のケツ穴を味わってしまった俺は、もう滅多な刺激じゃ満足できない。
だからこそカナミや矢野ちゃん、マナカちゃんや今岡、美少女達と接していても食指が動かないのだ。

「うおっ・・出る、出るよ、先生・・・」
今日も準備室の補習授業で、俺は加藤先生の中に欲望を残らず吐き出した。
413名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 15:32:39 ID:9BMuPfjV
>>412終わり?
414名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 21:24:28 ID:ThNSeZSK
>>412氏 GJ!
415ナット:2005/12/03(土) 23:07:01 ID:NOBUQcsW
 見て・・・ もっと・・・ 凝視して・・・ みんなの目で、私を犯して・・・・・

中村の行った催眠術はことのほか重大な精神の欠陥を残した。

 もっと・・・ みんなの視線を集めるには・・・・・

普通なら絶対に穿かないような超ミニスカートに足を通す。
股下3cmのスカートは歩くたびに下着がちらちらと覗かせた。
大学生、というより女性としてはしたない格好で町に繰り出した。
予想どうり周りの男達の視線がアイへと集まる。
背筋にゾクゾクとした、感じたことの無い刺激が走る。

 あぁ・・ん 見てる・・・ こんなはしたない格好の私を、みんなが見てる・・・

より強い刺激を求め、ことはエスカレートしていった・・・
よりきわどい服、水着、下着、紐同然の、もはや衣服とはいえないもの・・・

数日後の日曜日。人ごみの中、ロングコートを着た女が一人居た。
待ち合わせに使われる駅前は特に込み合っていた。
女は着ていたコートを脱いでそれを空へと投げた。
ある男は舞い上がったものに気付きそちらへと目をやった。
そしてその視線の動きは止まった。
視線の先には股間にバイブを埋め込んだ全裸の女が立っていた。
その周辺の大半のものは目の前のものがいったい何なのか一瞬理解できず固まっていた。
「き、きゃあああぁぁぁぁっ!!」
いち早く状況を理解した女性が声を上げた。それに続き、回りのものも状況を理解する。
目をそらすものも居るが、そのほとんどはその女を見ていた。
多数の視線が女に突き刺さる。

 ああぁぁあぁぁぁ・・・ 凄い・・・ この感・・覚・・・・・

女は視姦され、絶頂に達した。膝が震え、自らを支えられないほどだ。
その場にへたり込み、周りを見渡す。

 ああ・・・ こんなにいっぱいの人が、私を見てる!

女は再び絶頂に達した・・・・・・



バイト中にこんなこと思いついてる自分はもはや廃人かな・・・・
「ユレルキモチ」ぜんぜん進まないし・・・・
416名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 23:13:57 ID:l59lKkFJ
ナット氏乙!

しかし、今ならまだこっちに戻って来れ(ry
417郭泰源:2005/12/04(日) 01:12:57 ID:y/uDrg4A
明日ラストの予定、リンコSS続編。嫁さんいわく、
「初めてなんて、痛いだけなんやから!男の都合良い話ばっか考えんとき!」
………それは、その……触れたくない過去なんですが。
気まずくなったとこで、投下。
418郭泰源:2005/12/04(日) 01:16:36 ID:y/uDrg4A
>>233の続き

こんなことをする時点で……優しくなんて、できるはずもないのに。
自分のモノに右手を添えて、俺は彼女の小さな裂け目にあてがい、ゆっくりと沈み込ませていった。
"ぬッ……ぷちゅうッ"
「あ!痛ッ!やめてッ……やッ!」
的山が、鋭い叫び声を上げる。
(……キツイ、な……ギッチギチだ)
入り口だけでも、すごい圧力だった。これ以上挿れたら――
俺のモノが、千切れるんじゃないかってくらいだった。
「やだ……痛い……ああ……」
涙を流して、顔を紅潮させて――彼女は、俺にしがみついてきていた。
どんだけ痛いかなんて、男の俺に分るはずもなかった。
「的山……好き、だ……」
「………」
涙目のまま、無言で彼女が俺を見る。
「まだ……言ってなかったよな?好きだって。俺……的山を、大事にするから……
だから……我慢して欲しい。痛いかもしれないけど……少しだけ……もう少しだけ」
そう言いながら、俺は彼女と唇を重ね、それを吸った。
しばらく、入り口からモノを動かさず……肩に、耳たぶに、首筋に、おでこに……
キスをしていった。彼女のからだの強ばりが、徐々に解けていくのが分った。
「………的山、もう少し……深く、いくよ?」
「……」
なおも無言のままだったが、彼女は拒絶もしなかった。
"ず……じゅぐぅ、にゅぷ"
先っぽだけ入っていた俺のモノが……ゆっくり、ゆっくりと的山の中に入っていった。
きつくて……あったかくて……やわらかくて………とけそうだった。
「あッ……!!痛い……ひッ…………ぅ」
声をあげる的山だったけど、徐々に……声は、消えるように小さくなっていった。。
「的山……もう少し、力抜いて……その方が、痛くないから……」
無理をしないように……できるだけ、彼女に負担をかけないように……
そう思いながら俺は、少しずつ、少しずつ動き始めた。
"にゅ……ぬぅ"
肉と肉の擦れ合う感触が、的山の狭い中が俺のモノを包み込んで締め上げる感覚が……
俺の頭を、身体を、痺れさせていた。くちくち、となにかが弾けるような感覚が伝わってきた。
「…………」
顔を真っ赤にさせたまま、唇を震わせて……的山は無言で、俺の為すがままになっていた。
流していた涙は、渇いて、そしてまた小さなひとつぶの滴が目の縁から、流れた。
"ずぷッ……ぷくッ、ぐしゅ"
始めこそ、彼女の身体を気づかっていた俺だったけど……
(ダメだ……気持ち良すぎる……全然、抑えが効かねえ)
もう、我慢できずに動きをどんどん大きくしてしまっていた。
「……………ぉ」
「的山?今なんて……」
「お母さん……」
「!」
罪悪感が、ちくちくと俺の背中を刺していた。それでも……悲しいかな、男のサガって奴で。
俺の腰の動きは止まるどころか加速してしまっていた。
"ずッ……むちゅうッ……ぬぷくッ"
(はああ……ダメだ、もう   )
時間にしたら、十五分も持たなかっただろう。大学時代に何人かの女の子と付き合ってはいたけど、
なにしろ教職についてからは2年も童貞だったもんで……情けないことに、俺はもう限界に来ていた。
「的山……俺、的山……俺ッ!」
「!!はあッ!ああッ!」
"ずるぅ…………ぷッ!ぴゅッ!どぷッ!"
的山の中から俺のモノを引き抜くと、思いっきり彼女の真っ白なお腹めがけて射精した。
溜まっていたせいか、それは彼女のお腹どころか胸や、顎先にまでかかってしまっていた。
§
419郭泰源:2005/12/04(日) 01:18:46 ID:y/uDrg4A
「あの……的山……俺……」
的山のからだに付着した精液や……股間から、わずかに染み出た鮮血を、
俺はティッシュで丁寧に、罪を償うようなつもりで、拭き取っていた。
だけど―――彼女は、横を向いて視線を合わせようともしてくれなかった。
"すッ"
処理が終わるのを待っていたように立ち上がると、的山は手早く衣服を着込み始めた。
「……ゴメンな、的山……責任は……俺、取るか……」
俺の言葉の終わりを待たず、じっ、と俺を見つめると……
「………好きだったのに」 
小さく、そう呟いて――――彼女は、部屋から出て行った。何もできず……
馬鹿みたいに、俺は立ちつくしていた。いや、実際……俺は大馬鹿野郎だった。
彼女の気持ちも考えず、性欲を抑えられずに負けてしまった、犬以下の……馬鹿野郎だった。

それから一週間が経って……まあ罰が当たった、って奴だ。
俺は、完璧に風邪を引いてしまっていた。木曜日まではなんとか気力で持たせたものの、
結局金曜日はダウンして、寝込むハメになってしまっていた。
一週間の間、不健康で大量の汗を吸い込んだ饐えた匂いのする布団の中で――
頭に浮かんでは消えるのは、全部、的山のことばかりだった。……後悔しか、していなかった。
俺は……俺は、永遠に彼女を失ってしまった……

―――そんな、絶望的な思いでいっぱいになっていた土曜の昼。
"ピンポ〜〜〜ン"
ドアベルが、鳴らされた。なにかの勧誘かと思って、無視を決め込んでいた俺だったけど……
"ピンポ〜〜ン、ピンポン、ピンポ〜〜〜ン"
(このしつこさ……どうせまたリョーコの奴だろう。待てよ、もしかして……
的山がリョーコに泣きついて……それでも、いいか。この際、アイツに裁かれるのも、いいか)
病気で体力が落ちていたうえ、ここしばらくのダウンな気分のせいで
最悪なことしか考えられなかった俺がのろのろと立ち上がって玄関に行こうとしたそのとき……
"ガチャ"
有り得なかった。しっかり鍵はかけていたはず……てことは、合い鍵を持っている人間……
「ああ、やっぱりいたんですね!風邪を引いたんですって?ご主人様!」
思いもかけず、的山が……顔を見せた。当たり前のように部屋に入ってくると、
「病人は楽にしていて下さい……むぅ、この部屋……臭いですよ?」
ぱんぱんに膨れたレジ袋をテーブルにのせ、彼女はさっそく荒れた俺の部屋の片づけを始めた。
「……的山、おまえ……」
「食欲は、ありますか?」
「う、うん……そう言えば、腹減ったかも……」
勝手知ったる他人の家、って感じでキッチンに向かうとなにかを作り始める的山。
いつもののほほん、とした雰囲気は変わらなかったけど……ちょっと不穏な空気を感じたのは、
あの日のことが、お互いひっかかってるからのはずだった。
「なあ……的山?あのさ……」
「は〜〜い♪できましたよ、ご主人様♪」
いつの間にかキッチンでネコミミ、メイド服の正装(?)に着替えていた彼女が、顔を出した。

そうして、まあ……一番最初に、戻るわけだ。
雑炊を食べさせてくれた(そしてまたそれがやっぱり涙が出るくらい旨かった)彼女は今、
キッチンで洗い物や後かたづけをしてくれている。
(……無かったことになんて、できない……やっぱり、キチンと……しないと)
いい加減でスケベな俺だけど、そのくらいのことは……しないと、いけないと思った。
「ふぅ〜〜、洗い物も溜まってましたね……すごい量でしたよ?」
後かたづけの終わった的山が、ようやく顔をのぞかせてくれた。
手元には、水の入ったコップとなにやら小さな紙袋があった。
「先週、ウチのお母さんも風邪引いちゃったんです。今年の風邪はしつこいって言いますしね」
お母さん、って言葉が―――あのときの、彼女の切なげな表情を思い出させた。
「ありがとう……なあ、的山?」
§
420郭泰源:2005/12/04(日) 01:22:19 ID:y/uDrg4A
「はい?」
「この前のこと……本当に、ゴメンな」
「………」
「俺……もう、お前がこの部屋に来てくれなくなる、って思ってた。
お前を……失ってしまうって、思ってた。それがすごく怖くて…毎日、最低の気分だった。
無理矢理、あんなことをして……ガキみたいに小久保に嫉妬して……
最低のことをした当然の報いだと思ってたけど……それでも、俺は、お前にいて欲しいって、
そう思ってた。だから……お前が、今目の前にいるのが信じられなくて……」
訳の分らないことを言っている、ってことくらい自分が一番良く分っていた。
それでも、言わずにはいられなかった。
「………」
無言で、的山が俺に近づくと……
"ぎゅっ"
俺の頭を、思いっきり抱きしめた。
「?!ま、、的山?」
「あのね……せんせい?私、この前……怖かった。
いつも優しいせんせいが、突然怒ったみたいになって……」
「……ゴメン、それは………」
「でも……ああいうコトされたのは、嫌じゃなかったの。泣いちゃったけど、痛くて……
ビックリして……でも、それだけじゃなくて、私、本当は……あのとき、上手くお話できなくて……」
「………」
「違うって言いたかったけど……ずっとせんせいの部屋に行く勇気が無くて……
泣いちゃったし、せんせいはもしかしたら私のこと、キライになっちゃったのかなあ、って思って……」
(あれから………)
悩んでいたのは、俺だけじゃなかった。一度も会えずにいたのは、
後悔したからでも、嫌いになったからでも、気まずくなったからでもなかった。
そんなものより―――ずっと、ずっと大切なこと……
「俺は……俺はもしかして、お前に嫌われたかも、って思って。会いたかったけど……
会ったら、もう許してもらえなくなるかと思って……会うのが、怖かったんだ。
俺はそんな卑怯者だけど……だからお前が、今日来てくれて……すげえ嬉しかった」
「せんせい……」
力を緩めた、的山の腕から顔を上げると、俺は……
"ちゅ…"
そのまま、彼女と唇を重ねた。
「ゴメンな……的山……」
「?なにがですかあ?」
「あの……昨日っから、風呂入ってないし、歯も磨いてないし……
この布団も、全然干してないから、臭いよな?全然ロマンチックじゃなくて、ゴメンな」
「ふふ……そうですね、匂いますよ……せんせいの、匂いが」
的山はくんくん、と俺の汗くさいパジャマに鼻を擦りつけるようにして匂いを嗅いだ。
「わ!止めろって、的山……」
「でも……私、せんせいの汗の匂いって嫌いじゃないです」
うっとりとした表情でそう言うと、俺の胸の中に顔を埋める的山。……やっぱり、ムチャクチャ可愛い。
「な……なあ、的山?あの……」
「ふふ〜〜お腹いっぱいになったら……こっちも元気になっちゃったみたいですね?」
顔を上げてにっこりと笑うと、的山は柔らかくて小さな手で俺の股間をふにふに、と撫でた。
「!!!!!!!!!!!!!お、おまえ……ちょっと、おい?リョーコみたいなことを……」
「えへへ〜〜、中村先生の言うとおりですね♪男の人は食欲を満たすと次は性欲だって……」
(………結局俺は……)
奴の手のひらの上で踊る、孫悟空状態だったわけか?
そのときの俺は、多分世界で一番情けない顔をしていたと思う。
「この前はやられっぱなしでしたから……今日は少し、攻めさせてもらいますよッ?」
にこにこと笑いながらそう言われてしまえば、大いに引け目のある当方といたしましては……
ええ、引き下がるしかありませんよ。抵抗を諦めた俺の下のパジャマをずるり、と下ろすと、
彼女はトランクス越しにすりすり、と俺のモノをさすり始めた。
§
421郭泰源:2005/12/04(日) 01:22:56 ID:y/uDrg4A
今日は以上。・・・てか、多分同一日になりますね(苦笑)
422名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 01:23:18 ID:kD6UtUnD
紫煙
423名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 01:24:36 ID:kD6UtUnD
sage忘れたorz
そして終わりかorz
424名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 02:56:34 ID:IySMuuOR
郭氏GJ&乙です
完結を楽しみにしとります
425名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 04:38:52 ID:+XJnBxDa
郭氏乙w
いいラスト期待してますよ

そして>>417の奥さん話が激しく気になっているオレガイル
426名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 05:48:45 ID:vpWASJ0e
リンコかわいいなぁ
郭氏GJ!

そして>>417の奥さん話が激しく気になっているオレザンギエフ
427名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 08:11:22 ID:JKOdmcKD
郭氏GJです!
結局リョーコの手の内のセイジがカワイソス
そしてリンコカワイス

そして>>417の奥さん話が激しく気になっているオレダルシム
428名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 08:21:02 ID:4/znlCyZ
郭氏GJ!!どんな結末になるかwktkしてお待ち申し上げております!

そして>>417の奥さん話が激しく気になっているオレバルログ
429名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 15:38:59 ID:WJqlUEiw
郭氏GJです!!今夜が楽しみで仕事してらんないです。
そして>>417の奥さん話が激しく気になっているオレブランカ
430名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 19:43:41 ID:+AAptD6W
郭氏GJ!!ボッキング!!

そして>>417の奥さん話が激しく気になっているオレリュウ
431名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 19:49:26 ID:waJ7LnpW
>>427-430 職人の家族話で萌えるのはヤバイだろ。作品で萌えろよ、おまえら。
432名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 19:51:35 ID:xy2fi9pW
>>431あ〜空気嫁無い子なんだ
433名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 19:51:37 ID:e0/qCJfw
>>431
初めの人以外は明らかにノリでやってるので安心しる
434名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 22:32:28 ID:R/e2ZR7Y
アヤナマダー?
435名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 23:29:31 ID:vMMQOt6e
作品が多くて読むのに一苦労だ。なんとぜいたくな悩みなのだろう。
ただ、古田氏が過労死しないかが少々心配。
436郭泰源:2005/12/04(日) 23:39:18 ID:y/uDrg4A
……すいません、今日の投下は無理でした。
てか、嫁チェックが今回キツ過ぎ(涙)て、没をくらいまくっちゃいました。
私の不用意な発言でちょい雰囲気悪くしてしまい、申し訳なし。
てか、要するに………




嫁さんの過去に触れられないチキン野郎だってことですよ>ええ、私が。 



付き合って4年、結婚して4年なんだから、気にしてなかった……つもりだったんですけどね。
437117(´_ゝ`):2005/12/05(月) 01:15:29 ID:IZ1JcFS7
郭氏=ゼージ

嫁 =リョーコ
438117(´_ゝ`):2005/12/05(月) 01:18:50 ID:IZ1JcFS7
うわっwwww豊田の名前wwwwまちがえたwww
まぁ…郭氏、ガンガレww
439名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 01:28:37 ID:EzlJJg6G
>>436 まぁそんな急ぐ必要もないんで、奥さんと共同作業頑張ってくださいな
440名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 02:43:28 ID:vOO/3o6H
一週間ぶりに訪れたら祭りが起こってた・・・
じっくり読んでたら4時間かかってた。
とりあえず全職人様、ちょうGJ&乙!!!!!!!!!
もう最高ですた!

クロム氏のシンケイといい、
(ケイの純情さに悩殺。性格も原作との差異なしで言う事なし!!)
トマソン氏のシンアキといい、
(どんどん深みにはまっていく二人に目が話せません。純愛最高!!)
72氏のシンマナといい、
(化け猫;´Д`ハァハァ、漏れもできたら続きの3Pみてみたいっすvv)
160氏のミサマサといい、
(まじでワロ他。こういうミサキにも目覚めました。)

もう、さ い こ う だ ! ! ! イヤッハーー!!!
改めて皆様GJ! そして吉田氏ガンバ・・・
441ピンキリ:2005/12/05(月) 03:31:53 ID:yWvR/CRL
職人の皆さん、古田氏、お疲れ様です。
「アイのカタチ」第七話目です。
スルー対象ワードは「今回もエロ無し(本当にすいません)」「グダグダ展開」
「読みにくいかも」「ご都合主義」です。
では投下↓
442ピンキリ:2005/12/05(月) 03:33:31 ID:yWvR/CRL
 小久保君、あなた……天野さんをどうするの?」
「どう、って……」
 静寂と薄い闇に包まれた小さな公園に、アヤナとマサヒコはいた。
「……どうするの?」
「……」
 アヤナはもう一度、マサヒコに尋ねた。
だが、マサヒコは答えなかった。
「ねえ、小久保君」
 公園の灯りはあまり立派なものではなく、表面が汚れていることもあって、
敷地内を照らすには不十分なものだった。
だが、その暗がりの中でも、アヤナの瞳はマサヒコを射るように強く輝いていた。
「くっ……」
 マサヒコは逃げるように、視線を逸らした。
マサヒコは答えなかったのではない。答えられなかったのだ。
答えにあたる、結論というものを、マサヒコはまだ見つけていなかった。
「……やれやれ」
 そんなマサヒコを見て、アヤナは肩をすくめると、
近くのベンチに飛び乗り、その上を爪先でゆっくりと左右に歩き始めた。
「前から思ってたけど……肝心なところが小久保君はヌケてるのね」
「え……?」
「鈍感すぎるってこと」
 マサヒコはアヤナの方を見たが、数秒でまた顔を下へと向けた。
「天野さんが自分のことを好きだってこと、気づいたのはいつ頃?」
「……」
「それも答えられない?まさか、わからないってことはないでしょ?」
「……」
「だんまりじゃあ話にならないんだけど……まあ多分、濱中先生とアンタがつきあい始める前後、ってトコかしら?」
 マサヒコはまだ黙っていた。
その沈黙は、アヤナの言葉の肯定を意味していた。
「それで、その時どう思ったの?」
「どう……?」
「自分のことを好きでいてくれる幼馴染に対して、どう思ったの?」
「そ、それは……」
 マサヒコは顔を上げた。
視線の先のアヤナは、ベンチの上から厳しい表情でこちらを見下ろしている。
443ピンキリ:2005/12/05(月) 03:34:19 ID:yWvR/CRL
「……いずれちゃんと話すつもりだった。俺が好きなのはアイ先生で、つきあってて……」
「で、結局話せなかった、と?」
「……!」
「家が目の前なのに?すぐに会えるのに?天野さんは、いつだってアンタに会いたがってたのに?」
「う……」
「逃げてただけじゃない、アンタも、濱中先生も」
 その言葉は、マサヒコの心臓に突き刺さった。
グサリ、という音が本当に聞こえたように、マサヒコには思えた。
「さっさと想いを伝えなかった天野さんも天野さんだと思うけど、小久保君、アンタもアンタよね」
「……」
「初めて人を好きになった。同時に、幼馴染が好意を寄せ続けてくれていることも知った。
好きになった人と恋人同士になった」
「……」
「幼馴染は一番の異性の友人だった。その思いは変わらない。恋愛対象ではない。
幼馴染に言わなければならない。自分は他の人が好きでそしてつきあっている。
お前とはつきあえない。友達としてしか見ることができない」
「……」
「言わなきゃならない。でもそれは幼馴染にとっては辛いことになるだろう。
それは自分もわかる。だって、自分も人を好きになったんだから。
でも言わないと。だけど幼馴染を傷つけたくない。だけど、だけど、だけど……」
「……」
「で、言えないままズルズルときて、こうなっちゃったってわけね」
「……」
 マサヒコはただ黙るしかなかった。
アヤナの言葉は、全て正鵠を射ていたからだ。
「私、思うんだけど」
「え……?」
「ねえ、小久保君、天野さんにズバッと言えば良かったのよ」
「……は?」
 マサヒコは戸惑いの表情を浮かべ、アヤナの顔を見た。
アヤナが何を言っているのか、何を言いたいのかを理解できなかったからだ。
「小久保君が本当に天野さんを友達として、幼馴染として大切に思ってるんなら、そうするべきだったってこと」
 マサヒコの体に、衝撃が走った。
「わか、たべ……」
「さっきも言ったけど、小久保君は逃げてたのよね。
天野さんを傷つけたくないから、というのは都合のいい勝手な思い込みよ。
優しい、ってのはそういうことじゃないと思うわ。
大切に思ってるからこそ、はっきりとこういうことは言っておくべきではなくって?」
 アヤナの言葉がひとつひとつ、見えない湯となってふりかかっていく。
それは肉に溶け込み、骨を通り、血を熱くさせ、内臓を焼いた。
「……それは、それは」
「違う、って言うの?そうね、確かに天野さんは傷つくと思うわ。
大好きな男の子が、自分のよく知る年上の女性と恋人同士だったなんてね。
でもね、あなたがそれを伝えなかったら、誰が伝えるの?
濱中先生?違うわ。小久保君、あなた自身でしょう?」
 アヤナの口調が、いつのまにか少し変わっていた。
叩きつけるような鋭さが消え、諭すような柔らかいものになっていた。
「お、れ……」
「そう、あなたよ」

                 ◆                     ◆
444ピンキリ:2005/12/05(月) 03:36:05 ID:yWvR/CRL
「アイ、あんた……マサのこと、どれくらい好きなの?」
「どれくらい、って……」
 アイの部屋で、テーブルを挟んでアイとリョーコは座っていた。
「ね、どれくらい?」
「……」
 アイは答えなかった。どう答えていいのかわからなかった。
「ねえ、アイ」
 リョーコは幼子に語りかけるように、ゆっくりと言葉を口にした。
「アイの正直な気持ちを聞きたいの」
「私、は……」
 アイは俯き、自分の膝に目をやった。
アイの答は最初から決まっている。
マサヒコを好き、その気持ちに嘘偽りはない。
だが、今、それをはっきりと声に出していいのかわからないのだ。
「……やれやれ」
 そんなアイを見て、リョーコは首を振ると、
後ろに手をつき、伸びるような姿勢で座り直した。
「前から思ってたけど……肝心なところがアイはしっかりしてないのよね」
「え……?」
「悩み過ぎってこと」
 アイはリョーコの顔を見たが、数秒でまた顔を下へと向けた。
「いつかはこうなるって思ってたわ」
「……え?」
「マサもアイも、ウブと言うかそこら辺経験値低いもんね。どっかでつまづくだろうなー、って」
「……」
「それに、ミサキの存在もあるしね」
 ミサキ、という名前を聞いて、アイはビクリと体を震えわせた。
「……」
「あのね、アイ」
 リョーコは姿勢をまた変え、机の上に乗り出すような格好でアイに顔を近づけた。
「極論かもしんないけど、マサとアンタは何も悪くないのよ?」
「せ、先輩……?」
「誰と誰がつきあおうが、それは完全にその二人の問題よ。
芸能人じゃあるまいし、周囲に気を配りながら恋愛するバカがどこにいるっての?
私は純愛とかを語れる立場じゃないし、あんまり語りたくもないけど、結局はそういうことよ。
ミサキは自分の想いをマサに言えず、
マサとアンタはミサキが立ち止まってる間にお互い告白してつきあい始めた、それだけ。
悪い悪くないで言えば、さっさと告白しなかったミサキが悪いんだわ。
先日の件はアヤナとリンから聞いたんだけど、その辺はあの子たちもよくわかってないみたいね」
 まあ、アヤナとリンがアンタたちに怒ったのはミサキに同情したためだけじゃないけどさ、
と最後に小さく呟くと、リョーコは持参した缶コーヒーに口をつけた。
すっかり冷めてしまっていたが、リョーコは気にせず一気に喉の奥へと流し込んだ。
445ピンキリ:2005/12/05(月) 03:36:55 ID:yWvR/CRL
「ね、そうやって割り切って考えれば簡単でしょ。何も悩む必要ないじゃない?」
「そ、それは」
「違う、って言うの?」
「わ、私、ミサキちゃんの応援をする、って一度言っておきながら、その、あの」
「それで想い人を奪っちゃう、なんてこたぁザラにあることよ。
言っとっけど、世の中シビアにドライに生きてかなきゃダメよ?
あれもこれも大事に出来るわけないじゃない。割り切る、ってことはある意味人生で最も重要かもね」
「……」
 アイは涙目になり、さらに深く俯いた。
そんなアイを見て、リョーコはジト目になると、大きくため息をついた。
「はー、まったく……成る程、アンタとマサはお似合いかもね。
そうやって肝心なトコではっきりくっきり出来ないとこなんてそっくり」
「……でも、でも、私」
「罪悪感も責任感も、そんなのアンタが覚える必要はない」
「ち、違います!」
 リョーコの突き放すような言葉に、アイは大きな声を返した。
「私、私、ミサキちゃんを傷つけちゃったんです、ミサキちゃんを応援するって、
そう言っておきながら、私、私、私……マ、マサヒコ君と……!」
「だったら!」
 さらに大きな声で、リョーコはアイの言葉を遮った。
「そう思うんだったら、ミサキに対して、マサに対して!アンタは何をしたいと思うの?何をするべきだと思うの?
自分の部屋でグジグジとすること?そうじゃないでしょうが!」
 冷たく突き放すような喋り方から一転、リョーコは激しい調子で舌を動かした。
そこから生まれる言葉は、雷鳴のように轟き、アイの耳に突き刺さった。
「ちゃっちゃと言えばいいのよ、ミサキちゃんには悪いけど、私はマサヒコ君のことを愛してる、って!
最初からそうするべきだったのよ、それで、こうなっちゃった以上、余計そうするべきでしょうが!
アンタも辛い、マサも辛い、ミサキも辛い、そこで止まってたら前に進まないじゃない!
悩むの結構、だけど、悩むならやることやってから悩みなさい。
ミサキに責められるのが怖い?嫌われるのが怖い?マサと別れちゃうかもしれないのが怖い?
まだそこまで行ってないじゃない!そうなってから初めて悩みなさい!
一人で部屋の中でくよくよしてたって何も問題は解決しないのよ!」

                 ◆                     ◆
446ピンキリ:2005/12/05(月) 03:37:47 ID:yWvR/CRL
「ミサキちゃん、ミサキちゃんは……小久保君のこと、まだ想ってる?」
「まだ、って……」
 小さな個人経営の喫茶店で、ミサキとリンコは向かいあって座っていた。
「ね、ミサキちゃん?」
「……」
 ミサキは答えなかった。
マサヒコのことになると、ミサキの口は急に重くなる。
「まだ、好きなんだよね?」
「私、その……」
 ミサキは一度顔を窓に向け、数秒程してからまた、リンコの方へと戻した。
机の上のカフォオレのカップから立ち昇る湯気越しに、リンコの穏やかな顔が見える。
今でも好きも何も、十年近くずっと想ってきたのだ。
マサヒコとアイがつきあっているからと言って、急に嫌いになるわけなんかない。
「……」
「黙ってるってことは、まだ好きってことだよね」
 ミサキは小さく頷いた。
「……良かった」
「え?」
「まだ、小久保君のことを好き、って気持ちがちゃんとあるんだ」 
 リンコはカフェオレを手に取ると、ふぅふぅと吹いて冷まし、そっと口をつけた。
ミサキもカップを取ったが、そこで止めた。
飲もう、という気が沸いてこなかった。
「私ね、ミサキちゃんが小久保君のことを嫌いになってないか、心配だったの」
「え……?」
「そんなの、悲し過ぎるもん」
「リンちゃん……」
「あのねミサキちゃん、私、思うんだ」
 リンコの声は、どこまでも穏やかだった。
ミサキの耳から脳へ、そして心へ、染み透っていく。
「小久保君と、アイ先生がつきあってることなんだけど」
 カップを持ったミサキの手が、ピクッと小さく揺れた。
マサヒコとアイ、二人が仲良さそうに手を繋いでいたあのシーンが再び目の裏に浮かび上がってくる。
「何で、つきあってるってこと、ミサキちゃんに教えなかったのかな」
「……それ、は」
「私も、最初は許せなかった。だって、黙ってるなんてひどいと思ったもの。
だからあの時、私は二人に怒っちゃったの。でもね、何で教えなかったのか、とも思ったの。
それで考えたんだけど……それはね、二人が優しい、優し過ぎるからじゃないかって」
「……?」
「小久保君、きっとミサキちゃんの気持ちに気づいてたと思う。
だって、知らなかったら、すぐにミサキちゃんや私たちに教えてたんじゃないかな?
ミサキちゃんが自分のことを好きだって知ってるからこそ、言わなかったんじゃないかな?小久保君も、アイ先生も」
「……」
447ピンキリ:2005/12/05(月) 03:39:32 ID:yWvR/CRL
 リンコはじっとミサキの目を見つめながら話を続けた。
天井からぶら下がったアンティーク調の照明、その光が、
ピカピカに磨き上げられた木製の机に反射して、二人の顔と上半身を暖かく包み込む。
「ミサキちゃんを傷つけると思ったんだよ。きっと。
……それが、言わないことの方が、ミサキちゃんをもっと傷つけるってわからずに」
 私もよくわかんないから想像なんだけどね、とリンコはペロリと舌を出した。
マサヒコとアイが優しい、優し過ぎるくらいに優しいというのは、ミサキもよくわかっている。
だからこそ、ミサキはマサヒコに惹かれたのだし、アイとも歳の差を越えて仲良く出来たのだ。
「あのね、学校での小久保君、凄く落ち込んでるの。
先生から指されても気がつかないときあるし、友達ともあまり話してないし。
……ミサキちゃんも悲しいと思うけど、小久保君も同じなんだと思う。
アイ先生とは会ってないけど、アイ先生もやっぱり同じなんだと思う」
「リンちゃん、リンちゃん……」
「ね、ミサキちゃん」
「……」
「まだ、小久保君のこと……好き、なんだよね?」
「……」
 再度の問いかけに、ミサキは首を小さく、だがはっきりと縦に振った。
「……それで、許せない?アイ先生のこと……」
「えっ……」
「好きな人を奪っていった、アイ先生のこと、嫌だって思う?」
 濱中アイ、小久保マサヒコの中学時代の家庭教師。
恋敵だと思って避けていたこともあった。料理を教えてもらったこともあった。
マサヒコへの恋を応援してあげると言ってくれたこともあった。
それを、その人を。
「……そん、な……」
 ミサキは今度は、首を横に振った。
アイのことを嫌いになるなんて、そんなこと、あるわけがない。
マサヒコを取られたのが事実だとしても、アイのことを嫌いになんて絶対になれない。
「そう……」
 ミサキの反応を見て、リンコは笑った。
その笑いは、さっきまでとは違う、どこか寂しさと悲しさを含んだものだった。
「ミサキちゃんも、優し過ぎるんだね……臆病なくらいに……」
「リンちゃん……」
「二人がミサキちゃんに、みんなに話してくれなかったことはひどい、ずるいと思うの。
だけど、それで小久保君やアイ先生が大嫌いだって、そう考えることは出来ないの。
ヘン、なのかな、それって。マンガやドラマだったら、ここで絶対に『あなたを許さない』ってことになるのに……」

                 ◆                     ◆
448ピンキリ:2005/12/05(月) 03:40:16 ID:yWvR/CRL
「小久保君、あれから濱中先生と会ったの?」
「え……いや、その、会ってないし……連絡もしてない」
「それじゃ、今から会いに行ってきなさい。
そして、どうすればいいかを話し合ってきなさい」
「え……」
「え、じゃないでしょ。
今のままの状態であなたはいいわけ?良くないでしょう?
まず会う、話をする、そして天野さんにきちんと説明するなり謝るなりする。
それ以外に、解決の方法があって?」





「アイ、今からマサを呼ぶわ」
「え……?」
「マサと話をしなさい。
マサのことを好きなら、ミサキのことを大事に思ってるなら」
「そ、その……」
「反論は認めないわ。
大体さ、今のままでアイはいいわけ?
ミサキは傷つけっ放し、マサとはもやもやしっ放し、それでいいわけ?
嫌でしょ?だったら割り切って、きちんとマサと相談して、全てが片付くように動きなさい」




「ミサキちゃん、アイ先生と、会ってみない?」
「……えっ?」
「今のままじゃ、三人ともずっと心が離れたままだよ。
そんなの嫌でしょ?私も嫌だし、アヤナちゃんも、中村先生も嫌だと思うよ」
「それは……」
「勝手だとは思うけど、私、また前みたいに仲良くして欲しいんだ。
だから、一度アイ先生と話をしてみて欲しい。
アイ先生が嫌いじゃないなら、話をして欲しい」
449名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 03:46:48 ID:BTRwqzge
こんな時間にここにいる俺も俺だが、投下してる椰子も椰子だなw
巡回中でよかったな、ほらよ

つ【支援】
450ピンキリ:2005/12/05(月) 03:49:02 ID:yWvR/CRL


「……ありがとう、若田部」
「え?」
「お前の言う通りだ。
俺がちゃんとしてれば、こんなことにはならなかったかもしれない。
アイ先生と話して、ミサキと話して、それで丸くおさまるのかどうかわからないけど、
でも、やるべきことはしなきゃなんないんだよな、逃げずに」




「……ありがとうございます、先輩」
「うん?」
「私、先輩の言う通りに、簡単に割り切れません。
でも、割り切れないからこそ、私はやります。マサヒコ君と話をして、そして、ミサキちゃんに謝ります。
嫌われてしまうかもしれないけど、でも、やります」




「……ありがとう、リンちゃん」
「ミサキちゃん……」
「私も、このままなんて嫌だもの。
見たくない知りたくないって逃げてても、逃げ切ることなって出来ないもの。
アイ先生と会って、マサ君への想いをぶつけあって、全てはそれからどうなるか、なんだよね」


                 ◆                     ◆
451ピンキリ:2005/12/05(月) 03:50:08 ID:yWvR/CRL
                 ◆                     ◆


「はぁ……私、何やってんだろう」
 自分以外、誰もいなくなった公園で、
アヤナはブランコに座り、暗い空に向かって一人呟いた。
マサヒコは数分前、目の前から消えた。濱中アイに会いに行ったのだ。
それからずっと、アヤナはこうしてブランコを揺らしながら天を向いている。
そうしないと、涙が出そうになるからだ。
「……」
 アヤナはその格好のまま、オーバーのポケットに手を入れ、携帯電話を取り出した。
もうすぐ、かかってくるはずの電話に出るために。





「やれやれ、何で私がこんなことやってんだか……」
 エレベーターの中で、半分切れかかった電灯を見上げながら、自嘲気味にリョーコは呟いた。
数分前に、「マサを呼び出しに行く」とアイの部屋を退出してきたところだ。
「割り切れ割り切れって、自分でも信じてないこと、出来てないことを……、
事実だ絶対なんだと主張するのは、結構疲れるもんね……」
 チン、という音が鳴って、エレベーターは一階に着いた。
リョーコが降りると、マンションの入り口から冷たい風が吹き付けてきた。
「ふう……」
 リョーコはマフラーを巻き直すと、ジャンパーの内ポケットから携帯電話を手に取り、
電話帳の『わ』の部分を検索し始めた。





「……これで、良かったんだよね、きっと」
 喫茶店の前で、リンコはミサキが去った方を見つめ、呟いた。
リンコの視界からミサキが消えてから数分が経つ。
ミサキが歩いていったその先には、濱中アイのマンションがある。
「はあ……」
 リンコは白い息を空中へと吐き出した。それは、夜風に捕まり溶けるように上空へと消えていく。
完全に闇に息が同化したのを見て、リンコも歩き始めた。
ミサキが歩いていった方向とは、逆に。


                 ◆                     ◆
452ピンキリ:2005/12/05(月) 03:51:11 ID:yWvR/CRL
「こう言うのも変だけど……とにかくアンタたち、ご苦労様」
「いいえ、お姉様の頼みですもの」
「……」
 リョーコとアヤナ、リンコは、駅前にあるコンビニの前に集まっていた。
リョーコがアヤナとリンコに連絡をいれてから十数分が経っている。
「ゴメンね……ツライこと、頼んじゃって」
 そう言うとリョーコはアヤナとリンコに小さく頭を下げた。
二人は驚いた。
そんなリョーコの態度を、今までに一度も見たことがなかったからだ。
「そんな、お姉様……」
「中村先生……」
 リョーコはジャンパーのポケットから手を出すと、
二人の頭に置き、ぐしぐしとかき回すように撫でた。
「いいのよ、謝らせて。アンタたち二人の気持ちを知りながら、こんなことお願いしたんだから」
「……お姉様」
「先生……」
 二人は、引き寄せられるように、リョーコの胸へと顔を埋めた。
「お姉様、お姉様……っ」
「せんせ、え……」
 女三人が寄り添って固まるその様子を、
コンビニの中の客や店員が不思議そうに見ていた。
だけど、リョーコは二人を引き剥がそうとはしなかったし、
アヤナとリンコもまた、リョーコから離れなかった。
「ホント、柄じゃないんだけどね……こーゆーのってさ……」
 リョーコにしがみついている二人の頭を、今度は優しい手つきで撫でた。
もしかすると、今回の件で一番損なクジを引いたのはアヤナとリンコかもしれないのだ。
アヤナとリンコもまた、淡い想いをマサヒコに寄せていたのだから。
マサヒコ、アイ、ミサキ、それぞれが悔やみ、悲しみ、傷ついたけれど、彼女らもまたそうだった。
「ゴメンね、ほんとにさ……」
 リョーコは思う。
 マサヒコもアイもミサキも、そしてアヤナもリンコも鈍感だ、
不器用だ、そして優し過ぎるくらいに優しいんだ、と。
それで、気づくべきことを気づかず、言うべき時に言えず、こうなってしまったんだ、と。
「……あとは、あの三人がどうするか、だね……」
 リョーコは空を見上げた。
小さな雲が数個浮かんでいるのと、それを囲むようにしてチラチラと輝く幾つかの星が見えた。
天気予報では、夜もところにより雨が降るとあったが、
どうやら幸いにもここら一帯は雨雲の襲来から外れたようだ。
「……明日は、晴れそうだね……」
 リョーコは何とは無しに、そう呟いた。
453ピンキリ:2005/12/05(月) 03:52:19 ID:yWvR/CRL
今回はここまでです。
アイとマサのセクースまで進みませんでした。
それどころかアイ、マサ、ミサキに決着すらつけられませんでした。
エロが皆無で本当に申し訳ありません。
それに、女性陣の言葉や考えがかなりご都合的、及びいびつになってしまったかもしれません。
もし不快に思われた方がおられましたら、謝ります。全ては私の筆力不足です。
だけど次は、ミサキにきちんと話をつけた上でのマサとアイのセクース話になると思うので……
場合によってはさらに不快にさせてしまうかもしれません。

何とかクリスマスまでには話を終わらせたいのです。

長々と自分語りと弁解、すみません。
それと、>>449氏ありがとうございます。
まさかこんな時間に救いの手を差し伸べて下さる方がいると思わなかったので、本当に助かりました。

では、また。
454名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 03:53:23 ID:xDpoFMzs
支援
455名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 04:02:26 ID:BTRwqzge
んあ、別に礼いわれるほどのことねーよw
ヌキネタ探してたらやけにぽんぽん進んでるスレあったからのぞいただけ
てか、これマガジンのマンガだと思うけど俺ふだんマガジン見ないんだよねw
ほらなんだ、一期一会ってことでよろしく
もう次はないよこんなチョー偶然、深夜すぎな投下はもうやめときな?
456117(´_ゝ`):2005/12/05(月) 04:17:15 ID:IZ1JcFS7
深夜すぎの投下は別にいーだろ?

ピンキリ氏…乙だけど、なんだかねぇ……正直にGJとは言えない。

なんだろ…エロが無い以前にストーリーが暗いのに長いから読むのが辛い感じだよ。なんか…濱中の世界じゃないよーな感じだな…

まぁ…作品を最後まで続けて、
次作は楽しいエロSSをお願いしますね。

最後に、偉そうな事いって申し訳ありませんでした

ピンキリ氏 頑張れ!!
457名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 04:20:48 ID:kCHi1HBe
たまにあるシリアスネタも神々の腕の見せ所ということで、全然GJです。
458名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 12:28:11 ID:ftaSK1kb
俺もGJとはいいがたいなあ・・・
キャラがむりやりシリアスなセリフをしゃべらされてるというか、空気にあってないというか
むりにシリアスな話にしてギクシャクしてしまった見本みたいな希ガス
ただ、氏が物語としてまとめようと努力しているのがうかがえるし、何とか完結までがんばっていただきたい
終わったらまた、氏の得意とするフィールドでバンバン健筆をふるっていただきたい

とりあえず乙
459名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 13:35:36 ID:xo3c1xl1
ここは辛口批評ながらもその裏から愛を感じ取れるインターネッツですね。
460名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 13:48:23 ID:18aj9LJe
ピンキリ氏、乙

>>456 >>458
キャラを掘り下げていくと、こういうシリアス話を書きたくなることもあるさ。
今作は、1つの作品として読めるし全然OK。
あえて言えば、小ネタの1つでも挟むと俄然印象が違ってきたとは思う。
461名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 22:09:43 ID:Yqi6uqMJ
古田氏、更新お疲れ様です!!
462名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 22:10:15 ID:NdAFckkm
暴走した豊田がミサキとアヤナとリンコの処女を奪いそう
463名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 22:16:42 ID:8no2+gvH
小説みたいになってきたな。

いや、全然歓迎なんだが。そしてエロ無しを嘆かれるなピンキリ神。
俺達は焦らされてるのさ。
焦らしが長いほど快感は大きいのさ。
464名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 22:29:43 ID:DmbRqeZu
保管庫更新乙です!
いや…ほんま…マジで乙です 多いな…スバラスィ

古田氏かっこいいよ古田氏(*´д`)
465郭泰源:2005/12/05(月) 22:35:51 ID:726A2zzS
早めに仕事しあげて、書き上げました。ええ、


嫁    に   ダ   メ   出   し   さ   れ   て

意   地   に   な   っ   て   ま   す   か   ら



OK出たんで、投下します。>>420の続き
466郭泰源:2005/12/05(月) 22:37:09 ID:726A2zzS
体調がおかしくなってから自家発電を控えていた我が愚息は、誠に情けないことに……
そんなちょっとした刺激で簡単に勃起してしまっていた。
(……情けない……)
ふと、往年の家族ドラマ、「あばれはっちゃく」シリーズの父親役、故・東野英心の
名ゼリフを一瞬思い出したくらい、情けなかった(…古くてすいません!作者注)。
「この前は良く見えなかったけど……うふふ、男の人のってかた〜〜い!」
こっちのそんな気も知らず、的山は呑気なものだ。そしてそのまま楽しそうに、
トランクスを膝下まで下ろした。本当に、情けないほどギンギンに勃起した俺のモノが、ぴょこん、
と姿を現した。……彼女は、興味津々といった表情でそれを見ている。正直、死ぬほど恥ずかしい。

「全く……お前のバカさ加減には、父ちゃん情けなくて涙が出てくらい」

なんとなく、自分のムスコに向かってさっき思い出したセリフを小声で呟いてしまう俺。
「?せんせい、なにか言いましたあ?」
当然、平成生まれの的山はそんなドラマのことなど、知るわけもない。
「い、いや……なんでもないんだけど……その、もういいだろ、的山?さすがに俺も恥ずかし……」
「ダ・メ・で・す・ぅ〜〜〜♪へへ、今日は中村先生の教えてくれた、"手コキ"に挑戦するんですから」
「手コキって………ああ………」
俺は全てを諦めて、彼女のなすがままにしていた。この前あんなことをしちゃった以上、
もう自分が彼女に抗議する資格も気力が無いことは、一番分っていた。
"すッ……ぐいッ"
的山が、俺のモノを擦り始めた。小さくて、柔らかくて、あったかくて……
我慢しても、我慢しきれないほど、すげえ気持ちよかった。
「あ………」
「?気持ち良いんですか、せんせい?」
「……………………………うん」
「ふふ〜☆なら、りゃ〜〜〜?」
「お、いおおう!」
こすこす、と的山が俺のモノを擦る。すさまじい快感に、それはぷるぷる、と歓ぶように震えていた。
「わあああ……動いています!ご主人様あ!」
だからお前はどこでご主人様と先生の故障、じゃなくて呼称の区別を……
ってツッこむ余裕など、当然俺にはなく。
「ぐ………ふ、おおぅ!」
ただ、情けない声を出すしかなかった。
「ご主人さま……すごいです。真っ赤になって……ピクピク動いて……ふわああ……」
"ちゅ"
「って?お、おいマ……ま、的山あ……!」
的山の唇が……俺のモノの、先端につけられた。彼女の吐息が吹きかけられ、
くすぐったいような、甘ったるいような気持ちになった。
「可愛い……せんせいの、おちんちん……動いて……あったかい……」
無邪気な笑みのまま、すりすり、とモノに頬擦りすると的山は……
"とろ……ぷちゅ"
小さな舌先を、亀頭から………カリの部分、それに谷の部分へと這わせた。
「はほぅ!………おお!」
(待ってくれ、だからここしばらく俺は禁欲生活を送っていたわけで……)
心の中で、魂の叫びを咆哮したが……無論、彼女に届くわけもなく。
"かぁぷ"
好奇心でいっぱいの彼女は、そのままモノを口の中に含んだ。
熱くて……ねちょねちょした、粘膜の感触が、ダイレクトに俺に伝わってきた。
「ま……的山、頼む……もう、出ちゃうって……」
「………」
だが――的山は悪戯っぽく微笑みながら、俺のモノを口内に含んだまま、
舌先でくすぐったり、転がしたりしていた。
"ちゅ…ちろッ、ぶぴゅ"
「ダメだよ……ぅう……マジで……出る……」
§
467郭泰源:2005/12/05(月) 22:38:15 ID:726A2zzS
"ちゅっぷ"
ようやく、彼女が俺のモノから口を離した。―――危ない。間一髪だった、
でもようやく解放された……そう、思った矢先……
「ふふ〜〜、じゃあ、次は出して下さい」
的山がとんでもないことを言い出した。
「え?ってその……いや、さすがにソレは……」
「でもお口の中じゃ"手コキ"になりませんね、わかりました!じゃあ、やっぱり手で……」
またも小さな手でふにふに、とモノをこすり始めた的山。もう俺はなにも抵抗する気がおきず……
彼女の、なすがままにまかせていた。
"しゅるッ……むに"
柔らかく、温かな……的山の手のひらの感触。震えるほど、気持ちよかった。
既に一回危なかった俺には、もう限界が訪れ始めていた。
「……あ……ああッ、出る、よ……的山……」
"ぷッ!……どぷッ、ぴゅッ"
びくん、と小さくモノが跳ねて……俺は、思いっきり青い精を吐き出した。
俺の分身は……それはそれは勢い良く2回・3回と跳ねるたびに大量の精を撒き散らし、
そのうち二・三滴は的山のメガネにまで飛び散ってしまっていた。
「あ……あの……ゴメン的山……また俺……」
「ふはあ……男の人の出るところって、壮絶ですね……」
なぜか感に堪えない、というような表情で的山が感想を言った。
(………感心してる、場合じゃ……)
そう思ったが、下半身を露出させて射精した挙げ句、
元教え子にたっぷりとそれをかけちゃった俺が言える訳なかった。
「あの……的山、とりあえず……メガネに、ついちゃってるから拭いて……」
「はい!ありがとうございます、ご主人様!」
妙に元気に、そう答えると俺からティッシュボックスを受け取り、
メガネに付着した精液をこしこし、と拭き取る的山。………やっぱり、可愛い。
「じゃあ、先生のもキレイにしてあげますね?」
そしてメガネを拭き終わった的山が、何枚かティッシュを抜き取ると
当然のように俺のモノへと手を伸ばしてきた。
「ま、待て!やめ……そんなことしなくて……」
「ダメです!ご主人様のからだをキレイにするのもメイドの勤めです!」
何故か断固とした口調でそう言うと、的山は俺のモノ全体をティッシュで柔らかく包んだ。
……禁欲生活を送っていたせいか……いや、そんなのはただの言訳だ。
柔らかなティッシュの感触、それに的山のそんな姿を見ながら、
ついさっき射精したばかりだってのに、俺のモノは再びむくり、と頭をもたげ始めていた。
「!わああ……すごい回復力ですね……」
そしてその回復を目の当たりにして感心したように呟く的山。
「な、なあ的山……そんな風にされると……気持ち良いっていうか……」
「?私ただ拭いてるだけですよ?それでも気持ち良いんですかあ?」
「………………ムチャクチャ気持良い」
情けないが、正直に答えた。
「うふふ〜〜、そんなに気持ち良いんですか?可愛いですね、ご主人様のおちんちん……」
こんな可愛い子が"おちんちん"なんて言葉を目の前で言っているのを聞けば、
そりゃあ……辛抱堪らん、って奴だ。おまけに、実際に俺のそれを触りながら言ってるんだし。
「あ……あのな、的山……本当に嫌なら、その……いいけど、して……いいか?その……」
我慢しきれず、また言ってしまう俺。……つくづく、自分は懲りない大馬鹿野郎だと思った。
「………はい……本当は……私も……して欲しかったんです」
「え?」
ぽす、と的山が……俺に身体を預けてきた。
「私……あれ以来、先生のこと考えると……悲しくなったり、怖くなったり……でも、
それだけじゃなくて、ずっとドキドキして……カラダもなんだかおかしくなっちゃったみたいで…」
「お……おかしくって?どこが……」
「………」
的山は、無言のまま俺に抱きついていた。
§
468郭泰源:2005/12/05(月) 22:39:30 ID:726A2zzS
(?あれ……まさか……)
"すッ……"
「あ……ッ」
俺は、恐る恐るではあるけれど……的山の、スカートの中へと手を伸ばした。
彼女が、小さく声を上げた。
「う……やッ、せんせい……だ、めッ」
"く……にゅ"
手探りでショーツの中に指を入れると、そこは既に湿り始めていた。
「的山……もしかして、ココが……おかしいのか?」
「きゃッ……ちが……あ……ッ、う……んッ」
(てゆーか……もう、濡れてるみたいだし……もしかして……カラダが前より、敏感に……)
"する……"
そのまま、両手を彼女の胸へ伸ばし、揉む。全然ヴォリュームはないけど……
それでもやっぱりそこは、ぷにぷにと心地よく、柔らかかった。
「あッ……ぅくん、ふ……ぅッ」
「的山……勃ってるよ、乳首」
「やッ……やだあ……」
きゅッきゅッ、と両方の乳首を指でつまんで刺激する。
拒絶の言葉を口にしながら、彼女はとろん、とした表情になってしまっていた。
「そんなに嫌?でもさ、的山……ここは……」
「!!」
再び股間に手を伸ばすと、そこは……本格的に濡れ始めていた。
「なあ……的山のココ…すげえ濡れてる……」
「や……うそ……そこダメッ……」
「的山?」
いったん手の動きを止めると、俺は――真剣に、彼女に向き合った。
「……」
「俺……この前はすごく突然で……乱暴にしちゃって、お前も怖かったと思うし、
本当に悪かったと思ってる。でも、マジでお前のこと好きなんだ。だから……
出来たらお前にもっと気持ち良くなって欲しいって思ってる。……そんなに嫌か?」
「……………嫌じゃ、ないです。ただちょっと恥ずかしくて……本当は、もっとして欲しい…かもです」
「………なら、いいな?的山?」
こくり、と的山が頷くと……
"くい……"
頬を紅潮させたまま、自分でショーツを下ろした。―――愛しい、と思った。
そのまま俺はメイド服を脱がし、ブラを脱がした。目にするのは2度目だったけど……
それでもやっぱり清らかな、としか形容できない、的山の裸体が目の前にあった。
「的山……ここ、触るよ?」
優しく裂け目に人差し指を押しあてると、彼女が目を閉じたままうなずく。
"くちゅ……ぷちゅ"
「あ………んッ、あん」
「気持良い?的山……」
「は……はい……それ触れるの……好き。気持ち……イイです……」
「それじゃないよ……クリトリス。言ってみな?」
「ひゃあッ……く、クリトリス」
「良く言えました……じゃあ……」
"っちゅぷ、……ぷるッ"
指を添えて、優しくクリトリスを剥いてあげた。思ったよりもぷっくりと肉厚なそこは、
ピンク色で……もう、結構な大きさになってしまっていた。
「初めてのエッチは……痛かったんだよな、的山?」
「は、はい…」
「でも、クリトリスいじられるのは好きなんだ?」
「はい……ココ触られるのは……好きです……」
「でも……他のトコも触られるの好きになってな、的山……たとえば……」
"っつちゅ"
§
469郭泰源:2005/12/05(月) 22:42:23 ID:726A2zzS
「きゃ……ひゃアん……」
俺は、的山の狭い中に右の中指を挿れた。可愛い声で、彼女は反応してくれた。
「うわ、もうぐしょぐっしょだな……ほら、中も結構気持良いだろ?」
「は……はい。イイです……あっ……はんッ!」
"ぐりゅ……くりッ"
指で円を描くように中をかき混ぜる。その度にびくん、とカラダを震わせる彼女が愛おしくてたまらない。
"ぬるッ……"
中から指を引き抜くと、ちょっと粘り気のある愛液が線を引いてきた。そのまま、
彼女のおなかにそれを擦りつけて、俺は左の中指と人差し指で乳首をはさんでこりこりと刺激した。
"つぅ〜〜〜"
そしてしっとりと汗ばんだ彼女の首筋に舌先を這わせる。
「は――ッ、は……ぁッ……あっ」
目を閉じて吐息を漏らし、彼女は……感じてくれていた。
そうだ、こんな風に―――本当は、こんな風に優しく、丁寧に愛してあげるべきだったんだ。
しつこいくらいに繰り返した愛撫を終えると、ベッドの下に隠しておいた
(教師とはいえ男なんてそんなもんだ)コンドームの包みを破ってそれを装着した。
彼女の両脚を広げ、もうとろとろになった的山の裂け目の先に俺のモノをあてがった。
「的山……今日はまだ、痛いかもしれないから…ゆっくり挿れてあげるからな?」
「あッ……う……はい」
かああああ、と真っ赤になった顔で……恥ずかしそうに的山はそこを眺めて、小さく頷いた。
"ぐにゅッ……"
「な……うッ」
的山は……涙ぐみながら目を閉じていた。
「………やっぱり痛い?まと……」
「泣かない……今日は、絶対泣かないんだもん……」
泣きながら、的山は小さくそう呟いた。初体験は……痛みしか、感じなかったんだろう。
でも……彼女は彼女なりに、俺を、受け入れてくれていた。
耐えながら、俺の思いに応えようとしてくれていた。――――嬉しかった。
"ぬるッ…………にゅぷッ、にゅぶ"
「泣か……え?……う……やッ、嘘……」
「先っぽだけだけど……入ったよ、的山……やっぱり痛い?」
「う……ううん……痛くない。どうして?この前と同じで……固くて、おっきいのに……」
「さすがにいきなり全部は無理でも……もう大丈夫みたいだな……じゃ……」
ひくひくと、まだ小さく動いている的山の奥へと俺は沈めていった。
"ぐぶ……ぐぢゅ"
「あッ………きゃ……あぁあ……」
ぶるぶる、と両脚の先を震わせて……的山が、声を上げる。
「やっと入ったよ……まだキツイけど……的山……動くよ?」
"くッ……くち、くっちゃ、くち、くっちゃ"
小さく……小さく、俺は動いた。
「あッ……ひゃ……あ、なに?コレ……あんなに痛かったのに…今日は……なんで?」
「どう?的山……気持ち良くなってきた?」
「あ……も……もぉッ」
「………も?」
「も……もっと……せんせい……」
「良くなってきたんだね?的山?」
「あ……でも……ダメ…こんなの……私、おかしく……」
「可愛いよ……的山」
「え……」
「感じてくれて……顔を真っ赤にしてる的山、すごく可愛い」
"ちゅ"
にっこり微笑みかけると、濡れた的山の唇にキスをした。
「ふあ……」
そして―――そのキスで、的山は体から力が抜けて、放心したような溜息を漏らした。
"じゅっく、……じゅくッ、くぷッ"
§
470郭泰源 :2005/12/05(月) 22:42:37 ID:szkDmUqr
俺は、ためらいながら右手を的山の内腿に置いた。
的山の身体が小さく揺れたが、起きる気配は無い。

俺の身体が硬くなっていく。
右手で、ゆっくりと撫でる。指先に感じる、滑らかな肌の感触。温かな皮膚。

俺の良心を、現実を引きずり込んでいく、背徳の底なし沼。
もがけばもがくほど嵌り、堕ちていく。

俺は、指を、慎重に肢の奥に滑り込ませていく。
手が動くたびに、柔らかな感触が体中を這い回る。
動くたびに露出する、的山の透きとおるような内股。
的山はまだ目を覚ます気配は無いようだ。よほど深く寝入っているのか。

俺は、ジーンズ越しにもわかるくらいに膨張したそれを左手で撫でながら、右手で圭の股を触り続ける。
的山の手をとり、硬くなった股間の上に置いた。その手を上から押さえつける。
握った的山の手をゆっくりと前後左右に動かす。
――ああ、的山が僕に触れている。

指でスカートを掻きあげる。内腿の手を奥へやる。
感じていた弾力が、徐々に柔らかくなっているのを感じる。
張りと滑らかさの程よく融和した曲線を僕の掌は下っていく。
そして、指先に感じる布の感触。
471郭泰源:2005/12/05(月) 22:44:02 ID:726A2zzS
「ふぁ――ッ、ああ―――っ」
ゆっくり、ゆっくり……ピストン運動を早く、強くしていった。
「ダメ……せんせい、私……なかも……おなかも……変に……」
「ちょっと体を……俺に預けて、的山?」
「……ふぇ?」
的山の体を軽く抱きかかえると………
"ぐゆッ"
「え?……ひゃあッ!」
軽く回転させ、バックの体勢になって今度は後ろから勢いよく突き始めた。
"ずぶぅ……ぶきゅッ、ぱん……ぱん"
「うわ……すごいよ、的山……お前の中、すっごく締めてきて……」
「きゃ……きゃうッ、きゃあ……」
"ぐちゅ……ぱん、ぐにゅっ、ぱん……ぐりゅッ"
「……本当にすごい……どんどん……締まっていく……的山、腰をもっと……」
的山の腰を軽く浮かせ、そしてその体勢で深く……奥まで、突き始めた。
「いう……ああ、くあ……あッ、せんせい……なか……おなかに……」
「中に当たってる?的山……」
「うん……んッ」
「じゃあ……今度は、ホラ……」
的山の両脚を持って、後ろから抱きかかえるような体勢に……
古典的に言えば、「乱れ牡丹」の体位で、擦り上げるみたいにして突き上げた。
ネコミミが、俺の視界を少し遮っていたけど……的山と、俺がつながっているところは丸見えだ。
「きゃ?きゃあああッ!」
"ずッ……じゅぷっ、ずぷッ"
「や……せっ、せんせい、それ……私……恥ずかしいよぉ……ヤぁッ…あッ」
「恥ずかしいけど、気持いいんだろ?……ほらッ、なっ?」
「ひぃん、わかんないッ……けど……ッ…だ……め……ェッ」
「じゃ……ここは?ダメ?」
そう言いながら、俺は後ろから両手で彼女の乳首をきゅっ、とつまんだ。
「や……それも……あっ、ダメ……」
「………聞こえないぜ?そんな気持ちよさそうな声出してるくせに……」
くりくり、と乳首を挟んで刺激しながら的山の中を突きまくる。
「やッ……そん……な……あ、私……おか……おかしくなっちゃう……」
「?的山、もしかしてイキそうなのか?」
「わかんない……わかんなッ……けど……」
「2度目のエッチで初イキか……才能あるよ、的山……じゃあ、きちんと……イカせてやるからな?」
俺は後ろに体を倒し、くにくにと露出したクリトリスを指で弄りながら的山を突き上げた。
「あ……あっ………きゃぁ……ひぅッ、せんせい……い……くッ、私……イキます……」
「いいよ……俺ももうすぐだから……ほら、ほらッ!」
「あッ……あ……ッ……きゃ……―――ッ       !!!」
的山が鋭い叫び声をあげてぐったりとしたすぐ後に……
"ぴゅ……ぷっ、ぷぷッ"
俺も、たっぷりと本日二度目の精を吐いて、果てた。
「は……ああ………どう?気持ち良かった?的山……ん?」
後ろから的山をのぞきこむと……ぐったり、とした様子で……
「え?わ?ま、まさか……的山?」
……ヤリすぎた。的山は、完全に……失神してしまっていた。

「申し訳あり、ぐすッ、ません、ご主人さま、私……こんなに汚しちゃって……」
「……いいよ、確かにそろそろシーツも洗わなきゃって思ってたし……」
泣きながら、的山が後かたづけをしてくれた。まあ出すもんを(それもたっぷりと)出したせいか……
俺の風邪は、ほぼ完治していた。でも……俺の心の中では、まだ、ひっかかっていた。
「なあ、的山?」
「?なんですか?」
「こんなんで……本当にいいのか?」
§
472郭泰源:2005/12/05(月) 22:44:52 ID:726A2zzS
「……」
「なんだかさ、流されて……俺と、初体験をして……んで、こんな風に……」
「……やっぱり似てますね」
さっきまで泣きベソをかいていたくせに、くすくす、と笑いながらおかしそうに的山が言った。
「……なにが?」
「……私は、もう先生のこと大好きなのに……そんな風に鈍感なとこが……
前、私の好きだった人にすごく良く似てる、って思って」
「………」
多分……いや、間違いなく小久保のことだった。でも……そのとき、不思議なくらい、
俺は小久保に嫉妬を感じなかった。
(………もしかして……)
的山と結ばれたから、なのかもしれない。まだ……全然、彼女の気持ちとか、
そういったもんも分らない俺だけど……ただ単に、体でつながるだけじゃなくて……
心までやっと少し、結ばれたから……もう、嫉妬とか、そんな感情を……感じなくなったんだろう。
「……せんせい?」
そんなことを考えながら黙っていたら、不思議そうに的山が俺の顔をのぞきこんだ。
「………ま、いっか」
俺は、的山をそのまま思いっきり抱きしめた。
「せ、せんせい?」
「どうせ……なるようにしか、ならないんだもんな、的山?」
「?」
そうだ、これがリョーコの奴が仕組んだことだとしても……俺がそれにまんまと引っかかった、
オマヌケ野郎だったとしても……目の前の的山を愛しいと思う、この気持ちに変りはないんだから。
「ははははは、的山!今度さ、どっか一緒に行こうぜ。遊園地とか」
「?いいんですか?だって見つかったら大変……」
「そんときは、言ってやるさ。世界で一番可愛くて、一番大事な俺の恋人に文句あんのか、って」
「!」
「ははははははは、あはははははは」
俺は、なんだかムチャクチャおかしくて……腹を抱えて笑い続けた。
最初は、不思議そうに……次に、心配そうに(風邪が脳にいってアホになったとでも思ったんだろう)
していた的山だったけど……
「ぷッ……あはははははは」
俺の笑いが伝染ったのか、同じように笑い始めた。
土曜日の夕方の夕焼けに、ふたりの笑い声が重なって……溶けていった。

END
473郭泰源:2005/12/05(月) 22:45:48 ID:726A2zzS
以上。
タイトル:「迷子の子猫」で、お願いします。

……ネコミミ、メイド服を全然活用できてない上、
嫁の書くストーリーが回想ばっかで落ち着きないなあ、って印象。
個人的にこの組み合わせ、リンコ×セージ は結構お気に入りなんで続編でなくともまた有りかも。
今回は主なストーリー:(ほぼ)嫁、エロシーン:(完璧に)私、の分業制なんで、
いつも以上にぎこちないかもです。批評など頂けたら共作の励みになりますのでよろしくお願いします。
図々しくもお願いしたところで、では股。
474郭泰源:2005/12/05(月) 22:47:23 ID:726A2zzS
ん?
>>470氏、あなた、誰?いや、ムチャクチャ上手いじゃないですか?
今度コラボしません?いや、ぜひぜひ!
475名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 23:28:49 ID:NdAFckkm
真夏の続編の真冬の一夜の浮気心はまだぁ
476名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 23:51:20 ID:DmbRqeZu
郭氏GJです!
いい感じに完結しましたね
リンコとセージはまた見てみたいです!

>>470の乱入はびっくりしたけど…リンコいきなり寝てるしw
477名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 00:15:14 ID:8hKhHtwV
うまいのはいいけどせめて名前は代えてくださいよ〜
混同してややこしいですから
478郭泰源:2005/12/06(火) 00:21:14 ID:WytERY94
嫁の冗談かと疑ったんで詰問してみました。






殴られた。
479名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 00:39:23 ID:wfxmeBJS
ていうか職人さんにはできればトリップをつけていただきたい。
480名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 01:14:16 ID:9beExEbm
オレも酉はつけたほうがいいんじゃないかって前々から思ってたんだけど
職人の方が気にしてなさそうだったから言わなかった
481名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 01:24:21 ID:Sl6pX4Ae
投下中は、IDで区別つくし(日を跨がなければ)
長期間連載はトリあった方が安全だけど、作風で区別可能な感じ。今の所は。
482名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 01:29:26 ID:0UTv/2P8
結局470は誰なんだw
483名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 06:24:00 ID:Ig71Ce6O
>>470
でも、一部的山の名前が間違っている……っつーか全然違うよーな肝擦る……
圭って誰やねん?
484名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 08:55:45 ID:iB9aIHi6
郭氏&奥さまGJ!!
リンコカワええよ やっぱ女性がストーリーに関わると今までと違った感じのSSになりますね
もっと奥さんの作品見てみたいっす

>>470のせいで普通の感想かくひといないな(′・ω・`)
485名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 09:51:08 ID:NpDrbaie
痴漢ネタですが、大昔大阪で働いておった頃ですが、満員電車で痴漢をぶん殴る女子高生を目撃しました。ぐーで。啖呵切る姿はとってもオットコマエでしたw痴漢男は駅に着いたとたん連行されておりました。とってもヘタレ。
486名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 14:48:09 ID:yjFBN1fK
郭夫妻GJ!
これこれ、この感じですよ、エロカワイイってやつです
明るく楽しいエロパロっていいですね!


あ、俺も酉推奨派です
487ペピトーン:2005/12/06(火) 23:02:27 ID:OuYOQHDo
郭泰源氏、相変わらずエース健在ですね。恐れ入ります。
やっと今日ネットが開通したのですが、久々に来たら、何だかすごい事になっていますね。
有力新人がどんどん出てきているというか…
保管庫の作品見てきましたが、とても一日で見ることは出来ませんでした。
私はと言うと、何とか数作品仕上げましたが、何だか自分の出る幕じゃないような…
少し落ち着いたら投下させていただきます。

>>古田氏
保管庫更新いつもご苦労様です。お陰で私が来られなかった間の作品が読むことが
できます。
最後に、拙作「奪・わき役」が収録されていないみたいなのですが。是非加えて
頂けると幸いです。
488名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 23:30:20 ID:iB9aIHi6
ペピートーン氏お久しぶりです!!楽しみに待ってますね

>>「奪・わき役」
確かマホの自慰ものでしたよね?是非保管庫にお願いします>>古田氏
489トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:35:35 ID:dvwngHOG

トマソンです。

どうも他人のコテハンを名乗る愉快犯の偽者が出始めたようなので、一応トリップを
つけます。あまり好きじゃないんですが。

ペピトーン氏、猛爆に激しく期待しています。
遠慮なくお願いします。


「アキの苦手克服」 四晩目です。

では投下。
490トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:36:48 ID:dvwngHOG

 幸運にも金城カオルの闖入により、カナミ達の尾行を撒いて、無事にラブホテルに
着いたシンジとアキの二人。勝手がわからずに戸惑うシンジだったが、来たことがある
アキにうまくリードされて、無事に部屋に入り込んだ。
「なんか、慣れてるね? 来たことがあるのかい?」
「ま、まさか。レディースコミックで読んだんですよ、どうやって使うのかを」
(……本当はマナカと来たことあるんだけど、言えるわけないし……ていうか、この
部屋、あの時と同じ部屋……)
 今さらながら、フツーの人を友達に欲しいと思うアキであった。
 シンジは照明をつけた。外から見るとカーテンがぱっと明るくなり、カナミ達がそれ
を見上げていたのだが、部屋の中の二人には分かるはずもない。
 きょろきょろと周りを見回すシンジ。
「へえ、いろいろあるんだなあ。カラオケにゲームに有線に……このノートは?」
 どうやら落書き帳らしい。小さな机におかれたノートをぱらぱらとめくると、ある
ページにある、やたら丸っこい文字がシンジの目に止まった。
「こんちゃーす、私マナカでーす。今日は女友達の■■ちゃんとラブホ初たいけーん」
 マジックで黒く塗られたところは、マナカが書いてアキに塗りつぶされたところ
だったのだが、そんなことはシンジは知る由もない。
(マナカ? ……まさか、な)
 結構面白そうだが、こんなものを読むより、目の前の女の子を楽しむほうが先だ。
シンジはノートを投げ捨て、風呂の用意をした。

「お兄さん……今日は……よろしくお願いします」
 ベッドサイドに立ち尽くすアキに、シンジは激しく心を揺さぶられた。
 いつも明るくて快活な目の前の女の子が、不安げで、どこか所在なげな、おびえた風
な様子でいるというのは、どうしてこう心の琴線に触れるのだろう?
「アキちゃん、こちらこそよろしく。今日は、その……」
「……はい?」
 シンジも勇気を奮い起こした。今日はせっかくホテルまで来たのだし、とっくりと
楽しみたい。
「一緒に……風呂に入ろうよ」
「えっ……あ……」
 アキは、何もかも脱ぐ覚悟は出来ていた。シンジなら暴力に訴えて処女を奪うことは
ない、と信用してもいた。だが羞恥心をなくしたわけではない。
「でもお兄さん……恥ずかしいです……」
「俺もだよ。でも……見たいんだ、アキちゃんを何もかも」
「……そんな、シンジさんはいままでだって全部脱いで……」
「そうだ。そして、今日は君にも、全部脱いでもらいたいんだ」
 確かにこれまでも、シンジは何もかも脱ぎ、男根をアキに触れて、あるいは触れさせ
ていた。アキのほうは、全部は脱いでいなかった──かろうじて──だが、それはシン
ジがアキのためらいを汲んで許してくれたからに過ぎない。
 今日はアキも全ての着衣を取り、シンジの視線にその体を晒す番なのだ。
「……はい……」
「ありがとう。それじゃ、先に入っているから、呼んだら入っておいで」
「……はい……」
491トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:38:38 ID:dvwngHOG

 シンジは脱衣所に入った。今までは矢野邸でシャワーを済ませてから行為に及んでい
たのだが、今日はそうではない。汗くさいままでは失礼だ。手早く体を綺麗にしてから
アキを呼ばなければ。
(──よし)
 シンジはぱぱっと服を脱ぎ捨て、なみなみとお湯が入ったバスタブからかけ湯をする
と、首筋、わきの下、股間、尻を丁寧に洗った。
(……急がないとな)
 あとはざっとぬぐうにとどめ、バスタブに身を沈める。入ってくるであろうアキの裸
身を脳裏に描いて既に半勃ちの下半身を見やりつつ、シンジはアキを呼んだ。
「アキちゃん……入っておいでよ」

(……とうとう……オールヌードを……見せるんだよね……)
 シンジの声に、アキも最後の覚悟を決め、脱衣所で着衣を解いてゆく。可愛い私服に
着替えて来たのだが、それもこうなっては脱ぐ以外に用はない。見る見るうちに少女の
美しい体があらわになっていった。
 やがて最後に残ったショーツの縁に指をかけると、アキは数秒間、逡巡した。覚悟は
してきたとは言え、この中は、物心ついて以来、男性には見せたことがないのだ。
 だがついにアキも心を決め、するりとそれを下ろした。むっちりとした尻たぶと、金
髪というには少し色が濃い陰毛があらわになる。アキは体にバスタオルを巻いた。
 シンジが風呂場で待っている。彼女の全裸の体を楽しむべく、期待に胸を膨らませ
て──いや別のところも膨らんでいるだろうが──待っているだろう。
(……えい!)
 アキは勇気を奮い起こしてドアを開け、風呂場へ入っていった。

 恥ずかしそうに入ってきたアキを見て、シンジは思わず息を呑んだ。
 「アキちゃん……色っぽいよ……」
 シンジをしてこう言うのが精一杯なほど、バスタオル一枚のアキは扇情的な姿だった。
 露出度で言えば、体操着姿と大差はないが、簡単に巻いただけのその一枚をこれから
剥ぎ取って肌を合わせると思うと、シンジはもうそれだけで下半身の充血がさらに激し
くなるのを覚えた。
「アキちゃん……」
 シンジは全裸でバスタブから出て、腕を伸ばしてアキを抱きしめる。
「あん……お兄さん、まず体を洗わせて……汗かいてるから……」
(それだ!)
 シンジの頭の中で、豆電球がぴかっと光った。
「洗ってあげるよ……さあ」
「え、あ……そんな……」
 シンジがアキの体に巻いたバスタオルを開く。
「あっ……恥ずかしい、駄目……」
 アキは必死でバスタオルを押さえるが、分厚い布は体の前をかろうじて隠すだけに
なり、アキの裸身の後ろ姿が、浴室の鏡を通してシンジの目に飛び込んだ。
 シミ一つない、真っ白な背中、見事に引き締まった腰、豊かな肉付きのヒップ。
「アキちゃん……綺麗だ……」
 シンジはポンプ式のボディソープを手に出すと、アキの背中に塗りたくっていった。
「ん……あう……」
 軽く抱きしめられた状態で男の手が背中を撫で回す微妙な感触に、アキが身をくねら
せ、甘い声が漏れる。
「ほら、アキちゃんも……俺を綺麗にしてくれないか」
「ああ……はい……」
 アキは片手でバスタオルを押さえ、もう一方の腕で、ボディソープをシンジの体に
塗っていく。柔らかい手のひらが体を撫で回す感触に、シンジの興奮はいやがうえに
高まった。

492トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:40:18 ID:dvwngHOG

 やがて、シンジの手のひらがヒップに攻め込んでいく。
「あっ……」
 アキの柔らかく張った尻たぶを揉みほぐすようにシンジの手がボディソープを塗り、
泡立ててゆく。アキは身をよじったが、シンジの腕から逃れきれず、真っ白な尻が泡に
まみれていった。
「あっ!」
 中央の溝を滑り降りていく指先に、アキは体を固くした。それがやがて、ひそやかに
息づくおちょぼ口をそっと撫でる。
「ああ……」
「今日は……あとで、ここが欲しいな」
「え……お兄さん、でも……ああ……」
 アナルを撫でつける淫靡な指に、アキの抵抗は続かない。
「でも、まずは……えいっ」
 シンジが泡攻めを中断し、両腕でバスタオルを引っ張ると、アキが片腕で頼りなく
支えていたバスタオルが、あっさりと男の腕に奪われてしまった。
「あっ……」
 前をかろうじて隠していた布が奪われ、とうとうアキの体はその全てをシンジの目に
晒してしまった。
「駄目、お兄さん……恥ずかしい……」
 アキはたまらず両腕で乳房と股間を隠すが、シンジはかまわずアキの全身にボディ
ソープを塗りたくり、たっぷりと泡立てた。肩口、腰、腹、太腿と、どこを触れても
すべすべの肌に、ぬめぬめした泡がまつわりついてゆく。
「さあ、こんなものかな……」
「えっ……あの、何を……」
「こうするんだ」
 シンジがぐいとアキを抱きしめる。乳房と股間を覆う腕を優しく、しかし断固として
外し、自分の首に回させた。
「あっ……」
「大丈夫、こうしとけば俺には見えないよ」
 確かに、全身が密着して、シンジからはアキの乳首も股間も見えはしない。見えはし
ないが……豊かな胸の弾力が、引き締まった腰つきが、股間の繊細な毛の感触までが
感じられ、シンジを桃源郷へいざなった。
「ほらアキちゃん……これが泡踊りだよ」
 全身を密着させたままシンジがこすり合わせるように体を振ると、二人の間でボディ
ソープが潤滑油となり、えもいわれぬ感触をかもし出していった。
「あ……あっ……」
 男の固い肉体が少女の全身にぴったりと張り付き、いきり立ったシンジの一物がアキ
の腹をつつく。可愛らしい乳首がシンジの胸を滑る。二人の興奮はいやが上にも高
まっていった。
493トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:41:49 ID:dvwngHOG

 泡踊りを楽しみながらアキの背中に回ったシンジの手が、再びヒップに伸びた。やが
て指がアナルに到達し、ひそやかに息づくおちょぼ口を優しく撫で回し、泡を塗りつけ
る。そっと指を挿入させると、アキはたまらず体をよじった。
「お兄さん……あっ……そこは……汚い……あっ……」
「アキちゃんなら、汚いもんか……それにほら、綺麗にしてあげる」
 丹念に、丹念にそこにボディソープの泡を塗りたくり、じっくりと時間をかけて
おちょぼ口を揉みほぐすシンジの指先に、アキはたまらず腰を前に出して逃れようとし
たが、すると前に屹立している熱い男根が、さらに腹に押し付けられてしまう。しかも
シンジのもう一方の腕が、アキの体を前から股間をめがけて迫って来るのだった。
「あっ……お兄さん、そこは……駄目ぇ……」
 繊毛を優しく撫で、さらにその下の柔肉に触れてくる指に、アキはたまらず両足を
さらにぴっちりと閉じ合わせ、体を固くした。が、既に淫靡な指を前と後ろ両方に受け
入れてしまっていた。
 前後の指が蠢きはじめる。
「あっ……駄目ぇ、駄目……あああっ……」
 アキは体を固くしながら、体を流れる奇妙な感覚に耐えるのだった。大陰唇にそって
微妙な動きを続ける指先、アナルを揉みほぐす指先。体に電流が流れるたび、アキの
括約筋がきゅっと締まり、肛門に攻め込んだシンジの指が強烈に締め付けられた。前に
伸びたシンジの指が手探りで割れ目を押し開き、クリトリスを探索していることにアキ
が気づき、体をもがくと、アナルに入り込んでいたシンジの指が内側の粘膜に触れ、ま
たしても性感を刺激する。
 やがておちょぼ口を広げようと揉みほぐす指が二本になるころ、アキの体からがくり
と力が抜けた。いまや前の指先も小さな豆を発見し、優しく、優しくそこを撫で付けて
いた。
「あーっ……あああっ……んっ……」
 愛撫にただ耐えることしか出来ず、全身をぴくんぴくんと震わせ、崩れそうになりな
がら、アキはその柔肉と肛門とを指先で弄ばれ続けるのだった。
 その震えがまた、全身を押し付けたシンジに、泡越しに玄妙な感覚をかもし出す。

494トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:42:45 ID:dvwngHOG

 シンジはようやく泡踊りに満足したのか、シャワーで思い切り二人の体を流すと、
アキの体を姫抱えに抱き上げた。
「あ……ああ……」
「そろそろ、湯船に入ろうか」
 シンジは湯船の中にあぐらをかき、その膝にアキを座らせた。ぬるめのお湯が全身を
快く包む。一気に二人が湯につかったため、ざあーっとお湯が溢れた。
 湯の中に漂う乳房をそっと捕まえ、先端に息づく可愛い乳首を指先でくりくりと転が
すと、荒い息をつくアキの口から甘い声が漏れる。
「ああ……」
 アキはもう体に力が入らないようだ。シンジがアキの下半身に目をやると、濃い金色
の恥毛がお湯の中にゆらゆらと漂っていた。その色のおかげで濃いようには見えないが、
毛の量はかなりのものだ。だが無駄毛の手入れをしてきたのだろう、余分なところには
生えておらず、清潔な印象を与える。
 思わず草むらの下あたりを指でつついてやると、軽く触れるたびに少女の体が震え、
シンジの興奮を高めていく。
「アキちゃん……さっきも言ったけど……今日は、アキちゃんのお尻で、気持ちよく
させてもらう」
 アキはもう抗うすべもなかった。既にいいように下半身を弄ばれ、たっぷりと柔肉
を愛液で濡らし、アナルにまで指を受け入れ、体が脱力してしまっている。
 それに、初めの日に約束したことでもある。
 特訓を始めて今日で四日目。どうしてお尻を許すなんて言ってしまったんだろう、と
後悔したときもあった。だが反面、どう転んだとしても、結局はこうなったのではない
か、という気もする。シンジがアナル好きである、というカナミ情報は、もちろんアキ
にも流れていた。
 好きな相手に、その人が望むものを与えるのは、ごく自然なことではないか?
(ああ……いよいよ……でも……これでいいんだ、きっと)
 まだ怖くはあったし、もちろん不安もあるが、アキもまた勇気を振り絞った。
「はあ……お兄さん……ああ……優しく、してください……」
 全身を桜色に上気させ、湯船の中で愛撫に耐えつつ、顔をぽっと赤くして言うアキに
シンジは改めて心を鷲掴みにされていた。
「ありがとう……出来るだけ、優しくするよ……」

495トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:44:31 ID:dvwngHOG

 シンジはアキの体を抱きかかえて湯船から出ると、アキに両手をバスタブにつかせて
尻を突き出させた。
 わずかに脚を開かせると、アキの女体はバックから何もかもあらわになってしまった。
「ああ……お兄さん……恥ずかしい……」
「アキちゃん……綺麗だ……」
 実際、シンジはその情景に目を奪われた。無修正のAVなら何度も見たことがあるの
だが、実物の、それも妹の親友の下半身をかぶりつきで眺めるのは、全く別格の蠱惑的
な眺めだった。
 ぷるんとはじけた、桜色に上気した形のよい尻。その中央に、下に行くほど際立つ溝。
その終わりにひそやかに息づくおちょぼ口を覗かせたアナルは、たっぷり揉みほぐしは
したが、まだ固い蕾を思わせる。そして、わずかに開きかけ、処女そのものの薄いピン
ク色の襞をかすかに見せる割れ目。
「お兄さん……そんなに見ないでぇ……」
 アキの哀願に近い声に、シンジははっと我に返った。じっくり見ていたいところだが、
アキにすれば、早く終わらせたいのかも知れない。
 シンジは再びボディソープを手に出すと、たっぷり両の手のひらで泡立て、アキの肛
門に丹念に塗りつけていった。
「あ……ああっ……」
 さっきも責められたところだが、これから男根が入ってくると思うと、やはりアキも
緊張感が違う。そんな固いアキのそこをさらにマッサージするように、シンジの指が泡
を塗りたくる。とうとうそこに、シンジのいきり立った一物が当てがわれた。
「あ……」
 アキもそれを感じ、反射的にきゅっとアナルを締める。こうなると指一本ですら、強
烈に締め付けられることは、シンジはさきほど確認済みだ。
 シンジはそのまま待った。
 しばらく待つと、アキの体も次第に固さが抜けてくる。すっかり力が抜けるのを待ち、
シンジはゆっくりと腰を押し出した。
「ああっ……い、痛ぁい……」
 たっぷり揉まれて泡を塗り込められたとはいえ、そこにシンジの熱く燃える男根が
じわりじわりと侵入していくと、激しい抵抗感があった。やっと先端が入り込むと、
再び括約筋がきゅっと締まり、シンジのそれは進めなくなる。そこでまた待ち、ようや
く固さが抜けたところで数ミリ侵入すると、またおちょぼ口がきゅっと締まる。
 そんなことを繰り返し、少しずつ少しずつ、シンジのそれは侵入していった。
「アキちゃん……力を抜いて、身を任せて……」
 その間中、アキをリラックスさせようとシンジはささやいていたのだが、あまり効果
もない。だがついにカリの段差までが最も狭い入口を抜けた。後は一気に行けそうだ。
「ああうっ……」
 最も太いところを受け入れ、アキが苦しげに息をつく。きゅっきゅっと締め上げて
くるアキのアナルに興奮を高めながら、シンジはさらに待った。
「ああ……」
 やがて力が抜けたところで、ぐいと腰を前に出す。
「あああーっ!」
 とうとう、アキのそこはシンジのそれを根元までくわえ込んでしまった。

(やった……とうとう、アキちゃんのアナルが……俺のものに……)
 暖かく包み込み、きつく締め付けてくるアキの体に、シンジは陶然となった。
「アキちゃん……全部入ったよ……」
「ううっ……ああうっ……あ、熱い……」
 アキは気の利いた答えなど出来る状態ではなかった。一方のシンジも、強烈な締まり
にあまり持ちそうにない。そっと腰を引いてやると、カリの段差がアキの体内をこすり
つけ、少女の体が震えた。
「ひ、ひあっ……」
 同時にまたも括約筋がきゅっと締まり、シンジの一物の根元がぐいと締め上げられる。
「あ、アキちゃん……ごめん、俺もう……うおっ……」
 シンジだって童貞なのだ。最後の力で腰を押し出し、入るだけ入れたところで、シン
ジは絶頂に達してしまった。男根が震え、先端から男の精が弾ける。
「あああーっ……」
 腸内に熱いマグマを放出されたのを感じ、アキもまた体を硬直させた。
496トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:45:52 ID:dvwngHOG

 シンジが荒い息をつきながら、ずるりとそれを抜くと、ようやくアキは解放された。
「はぁ、はぁ……あぁ……」
 アキは浴室の床に座り込んで、呆然としていた。肛門からシンジの精がタラリと垂れ
たが、それも構わず、放心したような表情で荒い息をついている。
(とうとう……お尻の初めて、シンジさんにあげちゃった……)
 ゆうべ感じた不安が、アキの中で突然大きく膨らんだ。
 初日は胸で、二日目は口で抜き、そして三日目は素股でイカせ、今日はとうとうアナ
ルをシンジに捧げた。
 アキのほうは木の下での約束を果たしたわけなのだが……それは、アキはシンジに
上げるものがもう何もない、ということでもあった。
 そうなっても、シンジは自分のそばにいてくれるだろうか?
 アキはまだ、処女は保っていた──それをシンジに捧げるのもいいだろう。だが、そ
うなれば本当に、新しく上げられるものはもう何もなくなる。そうなっても、シンジは
そばにいてくれるだろうか?
(怖い……何もかも上げるのも……この人を失うのも……)
 お尻の処女を失ったショックと圧倒的な不安に、アキの大きな黒目がちの瞳にじわり
と涙が溜まった。

(大体アダルトビデオでは、イッた後、放心する女優が写ってるけど……アキちゃんも
そうなのか?)
 シンジの感想は、的外れな上に毒されている。
「はぁ、はぁ……アキちゃん? 大丈夫?」 
 どこか心細げに、瞳にかすかに涙をたたえて自分を見つめるアキの様子に、シンジが
心配して声をかけた。
(シンジさん……まだ、そばにいてくれますか……?)
 心の中で、そんな不安が渦巻いていたが、アキは作り笑いを浮かべ、おどけて見せる
ことしか出来なかった。お尻にシャワーを当て、白濁した粘っこい液体を洗い流しなが
ら口を開く。
「私のお尻……汚れちゃいましたね。えへ」
497トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:47:26 ID:dvwngHOG

 シンジはアキの細かい心中までは分からなかったが、アキが心細い思いを感じている
ことはなんとなく分かった。
 そしてどうあっても、訂正しなければならないことがひとつある。
 シンジは腕を伸ばし、乱れ放題に乱れて目にかかっている前髪をそっと整えてやると、
アキの体に腕を回して抱き寄せ、正面から瞳を覗き込んだ。
「あ……お兄……さん?」
「アキちゃん。君は汚れてなんかいない」
 急速に接近したシンジの瞳に射すくめられ、アキは身動きも出来なかった。
「そりゃ、他の男からしたら、君のことを汚れたと思う奴もいるかも知れない。後ろの
処女をなくしたんだからね。でも俺は……俺にとっては、それだけ君が愛しくなって、
絆が深くなったってことなんだ」
 まっすぐに瞳を覗き込む、めったに見ないシンジの真摯な目に、言うまいと思ってい
たアキの内心が、思わずほとばしった。
「……お兄さん。私、校庭の木の下で約束しました。口で、胸で、お尻でお兄さんを
キモチよくさせる、って。その三つを、私はもうお兄さんにあげてしまった。
それでも……それでもまだ、そばにいてくれますか?」
「……アキちゃん」
 シンジは腕の力を強めた。全身が密着し、少女の温もりが感じられる。この温もりを
手放すことなど、シンジには全く考えられなかった。
「あんっ…お兄さん、私もう、上げられるものがないんです……あとは、処女だけ……
でも、それを上げちゃったら本当に、もう何も……」
 アキの瞳から、涙がつーっと垂れた。
「アキちゃん!」」
 シンジはさらに腕の力を強めた。軽く開いたアキの唇にためらわず、自分の唇を押し
当てた。
「ん……」
 (女の子の唇って……柔らかいんだな……)
 甘美なひとときをシンジは味わった。男子たるもの、この少女の不安を取り除き、
幸せにしてやる以上になすべきことがあるか?
「アキちゃん、俺……俺は、アキちゃんと一緒にいるだけで、かけがえのない時間を、
温もりをもらっているんだよ。だから、上げるものがないとか、そんなことは全くない
んだ。むしろ俺が、そばにいてほし……」
 そこまで話しかけたシンジははっとした。アキは泣き笑いのような表情を浮かべ、そ
の瞳からは涙が頬を伝って流れている。
「……アキ……ちゃん?」
「シンジさん……やっと、キスしてくれた……あれだけエッチなことをしたのに、キス
だけは、してくれなかったんですもん……」
「……そういえば、そうだったね」
 まあ確かに、パイズリにフェラに素股に泡踊りにアナルセックスまでして、キスが
最後とは、めちゃくちゃな順番だ。
「それもあって、私……その、なんだか私たち、体だけの関係のような気がして……
上げるものがなくなったら、シンジさんが離れていっちゃうんじゃないかって……私、
不安で不安で……う、ぐすっ……ひくっ……」
 アキは顔を伏せ、むせび泣き始めた。

498トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:48:40 ID:dvwngHOG

 そんなアキをシンジは優しく抱き寄せた。再び、優しく唇を合わせてやる。
「……ごめん、アキちゃん。もとが、食べ物に慣れるためって話だったから、キスして
いいのかどうか、俺も迷ってたんだ……もっと早く、何度もするべきだった……。
 アキちゃん、大好きだ……俺は、誰がなんと言おうと、アキちゃんを手放すつもりは
ないよ。
 それと……やっと、シンジって呼んでくれたね」
「お兄さん……」
 アキの顔にぽっと赤味が差す。
「シンジって呼んでほしいな」
「シンジ……さん……私も、好き……」
 二人は互いの体に腕を回し、抱き合った。豊かに実った乳房がシンジの胸に押し付け
られ、可愛い乳首がシンジの胸をくすぐる。その温もりに、またしてもシンジの下半身
が角度を増しはじめ、やがて天を向いて屹立した。
「あ……」
 またしても熱い火柱がおなかのあたりをつつくのを感じ、アキははっとした。
「あ、いやその……アキちゃん……もう一回、いいかい?」
「……いやです」
「え?」
「今日は、もう駄目。少しづつ、進んで行きたいから」
 アキはもう、いつもの悪戯っぽい表情に戻っていた。溢れそうなほど、幸せ一杯な笑
顔だ。この笑顔を見られるなら、俺はいくらでも我慢できる……。
「そっか……ああ、そうだな」
 そう、ゆっくり進んでいけばいいことだ。これはもう何度も、オアズケを食うたびに
自分に言い聞かせたことでもある。
(というか俺、オアズケに慣れちまったかな?)
 そんな気がしないでもないシンジであった。
499トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:51:07 ID:dvwngHOG

「それじゃ、せめてお詫びに、私が綺麗にしますね」
 かすかに茶色いものがこびりついたシンジのそれを、少女の手がボディソープを塗り
たくって優しく撫で回し、綺麗にしてくれた。その刺激に血管までが浮き出てきたそれ
を見て、アキもちょっといたずらしたくなったりして。
「それじゃ、仕上げに……こんなの、どうです? シンジさん、ちょっと腰を落として」
 アキは自分の恥毛にたっぷりボディソープを塗り、泡立てる。いぶかしげにシンジが
膝を追って腰を低くすると、いきり立ったシンジの陰茎をアキが股間に挟み込んだ。
「お、お、あ、アキちゃん!」
 シンジの首に腕を回し、そのままそっと腰を前後に動かすと、ちょうど陰毛がたわし
のようにシンジのそれを暖かく包んでこすりつける。アキの媚肉もまた熱く燃える一物
に刺激され、少女の体が震えた。
「あっ、あん……これ、たわし洗いっていうんでしょ? 聞いたことがあります」
「お、おうっ……聞いたって、誰から?!」
「ああ……さあ、カナミかマナカかな、小宮山先生かも……あっ……」
(なんつーか……人材豊富だなあ)
などという真っ当な感想を抱く暇もなく、シンジのすっかり充血した男根は、少女の太
腿と繊毛にぬるりと暖かく包み込まれ、追い立てられていった。
「お、おおうっ……す、すごい、出、出ちゃうよ……」
「あ、ああっ……どうぞこのまま……あああーっ!」
 もう少しで挿れてしまいそうな、危なっかしい角度で腰と腰がぶつかる。熱い男根で
思い切り媚肉をこすり上げられ、アキが身を反り返らせた。同時にシンジもまた、先端
を柔らかい媚肉に摩擦され、体を硬直させた。
「おおうっ!」
 白濁した液体がピュッピュッと噴出し、アキの股間を思うさま汚した。
「あーっ……」
 アキも熱い男の精を股間に感じ、再び身を硬直させた。体を脱力させてペタンと床に
座りこみ、べっとりと股間にかかっているそれを指ですくうと、愛液と泡までが混ざり
あったそれを、アキはぺロリと嘗めてみた。
 かすかにボディソープの味がして、顔をしかめる。だが、それ以外には別に何の嫌悪
感も湧かないことに、アキは安心した。
「シンジさん……ありがとう……私、もう男の人の……その、おちんちんも……その、
えっと、赤ちゃんの素……も、大丈夫です」
 もともとは、アキが焼きリンゴやシーフードを克服するための特訓だったことを思い
出してシンジは苦笑した。
 シンジにとっては、そんなことはもうどうでも良い。彼は目の前の少女に夢中だった。
かけがえのない、失ってはならない掌中の宝物を手に入れたのだ。
「そう、良かった……でも、そんなことより、その……ずっと一緒にいようね」
「……はい……嬉しい……」
 改めてシャワーを浴びた二人は、ようやく浴室から出た。念入りに体を乾かし、風邪
を引かぬよう服を着込んで、ホテルを出た。きっちり延長料金は取られたが。

 ここへ来るまでの二人は、心の中ではお互い憎からず思ってはいたが、男の体に慣れ
たい少女と、その好奇心に応えた練習台に過ぎなかった。
 しかし今、ホテルを出る二人は、れっきとした恋人同士だった。
500トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:54:03 ID:dvwngHOG

 顔をつやつやさせて家に帰ったシンジは、目を三角にしたカナミに迎えられた。
「お兄ちゃん、いつからアキちゃんとツキ合ってるの?」
「な、なんでまたアキちゃんが出てくるんだ?!」
「だって、アキちゃんとお兄ちゃんが連れ立って街へ消えていくのを見たんだもん!
ねえ、どこへ行ったの? 私の胸も揉んで! 貧乳のほうが、感度がいいって言うよ?
 それとも、アキちゃんのは揉めて私のは揉めないの?」
 貧弱な胸を突き出し、シンジを詰問するカナミ。
 エロボケはいつものことだが、普段は冷静なカナミが半狂乱になって迫る姿に、さし
ものシンジも焦りまくった。が、どの道、血を分けた兄にじゃれつくのもいい加減に
やめさせなければならなかったところだ。
「カナミ。それは血を分けた兄である俺の役目じゃないんだ……」
 シンジにしては、辛抱強く説得を続けた。
 なんといっても、カナミはよく出来た可愛い妹なのだ。これで無駄にエロくなければ、
だが。
「……だから、お前の胸を揉むわけにはいかない。それと、俺とアキちゃんは付き合い
始めた。決していい加減な気持ちじゃなく、本気で好きなんだ。だから、お前にも応援
してもらいたい……」
(許せ妹。これも愛の鞭)

 長い説得の末、とうとうカナミもうなずいた。
「……うん、分かった」
「カナミ、分かってくれたか」
「お兄ちゃん、これは私への愛の鞭だよね?」
「……え?」
「それじゃ、私からも愛の鞭のお返し!」
 どこから取り出したのか、SMプレイ用の鞭を取り出すカナミ。
「お、おおい! 何を!」
 ひゅんとカナミが鞭を振ると、シンジから5cmほど離れた床がビシ!と澄んだ音を
立てた。
「やめろおおおお!」
 すかさず逃げるシンジ。
「ちょっとお、お兄ちゃん! 私の愛の鞭は嫌なの?」
 カナミが追いかける。
 トムとジェリーのごとき、仲むつまじき城島兄妹であった。

501トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/06(火) 23:55:56 ID:dvwngHOG

以上、「アキの苦手克服」四晩目でした。

しかし、処女と童貞の泡踊り&たわし洗いは無茶があるなあ。
というか、はじめから終わりまで無茶か。


残るはエピローグのみです。もう書けてはいるので、明日にでも。



全体のタイトルは「アキの苦手克服」
イントロ
一晩目 (手コキ・パイズリ編)
二晩目 (フェラ・69編)
三晩目 (パンツあり素股編)
間奏曲
四晩目 (お風呂プレイ・AF編)
エピローグ
てな構成になりました。

:古田監督殿
保管庫の、イントロ編と一晩目を分離していただくと助かります。
上記のような構成のつもりなので。

502名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 23:58:44 ID:8hKhHtwV
ウマー(゜Д゜;)

いやぁ見事です
GJ
503名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 00:00:13 ID:yzY00UWZ
リアルタイムキター!
トマソン神アルティメットGJ!こんなアキ俺も彼女に欲すぃ
郭神の投下、ペピトーン氏復活宣言に続いてトマソン大神、今週も祭りだ!
504名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 00:00:39 ID:N7gI7JwI
リアタイ乙
505名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 00:00:59 ID:WFPvAW4L
GJ!エロプレイの連発で、もうお腹いっぱいですわ。
506503:2005/12/07(水) 00:03:50 ID:gf4oJ7mv
イケネ、ペピトーン神だけ“氏”になってた
深い意味はありません、打ち間違いです
507488:2005/12/07(水) 00:14:31 ID:kPgMg570
トマソン氏萌え尽きるほどGJ!!
アキもカナミもカワエロスギます

>>488
ペピトーン氏ごめんなさいオレは名前打ち間違ってました…503氏よりもフトドキモノでしたorz
508名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 00:17:40 ID:0aXI2lbb
>>487
収録されてないというか、リンク漏れですね。
「pepitone_07.html」から「pepitone_09.html」に飛んでますから。
「pepitone_08.html」を直打ちすれば読むことはできるみたいです。
509名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 03:05:26 ID:QlVSvc4q
アナル物好きだけど、シャンプーなんて劇物が腸内に入り込んだら
粘膜がエライ事になって腹の中の物噴出すぞ・・・
510名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 07:56:57 ID:KAwwT1X4
アキオの穴はカナミに拡張されてます…ローション無しでも大丈夫な位(*^_^*)
511名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 11:17:14 ID:XDK7nT9a
シンジはスカ系もおk
512名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 13:12:20 ID:fyu3QWU/
さぁ、今週のアヤナはネタに困りませんぜご主人!
513名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 13:27:42 ID:fng05j3J
つーか、戸川タンで書きたくなったよ。
514名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 14:44:47 ID:zNHaM4b8
そーいや石鹸水って下剤のかわりになるんだっけ
リアルでは怖い&汚いという感情が先に立って彼女にアナル要求なんてできません神様



今週もイイ話でした
ゼヒアヤナか戸川さんで萌エロ話を書いてくださいおながいします
515名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 17:47:25 ID:Mhnu7Tai
そういえばこの前のミサキでは誰も書いていないね?
516名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 18:26:28 ID:fng05j3J
>>515

↓これは違うの?

>>249-259
517名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 18:28:16 ID:Rpk58snU
今週のアヤナはもはや完全に狙ってるよなぁ。
518名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 20:17:38 ID:JecBBvXb
最近アヤナばっかだからミサキ書いてくれよ
519名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 20:26:15 ID:ZYkZUk/3
>>518
職人さんが書いてくれるというのにその言い方は・・・・
このスレが職人さんに恵まれてるから考え方が麻痺しちまってるのか?
520名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 21:13:13 ID:IvikF6bN
まぁ職人さんに任せてたら近いうちに書いてくれると思うから我慢しる
521トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/07(水) 21:56:14 ID:Ox/Op4Lg

トマソンです。

>509,514
うーむ、知りませんでした。ローションにしとけば良かったな。
所詮エロ経験値が足りんということで笑って流してください。
もちろん、良い子は真似してはいけません。(オイ


さて「アキの苦手克服」最終章、エピローグです。

では投下。
522トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/07(水) 21:58:17 ID:Ox/Op4Lg

 校庭の木の下での告白?から二週間ほどたったある日。その日はまたしても矢野家の
両親が不在ということで、シンジがアキの家を訪れた。
 シンジは客間に通され、一度は座ったが、
「お茶いれますから、待っていてくださいね」
とアキが台所に向かうと、足音を忍ばせて後を追った。お茶の用意をしているアキに
そっと後ろから近づく。
 「……? シンジさん?」
 気配を感じたアキに振り向く暇も与えず後ろから抱きしめると、耳たぶにふっと甘い
吐息をかけてやった。豊かに実った胸に腕を伸ばし、冬物の衣服もものともせず、思う
がままに揉みしだく。
「ちょ、ちょっとシンジさん……ああっ……」
 指先がセーターとブラジャー越しに先端の乳首を捕え、そっと転がした。
「あっ……あんっ……」
 アキはコーヒーのビンをとスプーンを手にしたまま目を閉じ、甘い声を漏らし始めた。
 シンジの口は少女の耳たぶを軽く噛み、ついで舌でそっと首筋をなぞってやった。
「あっ……ああ……」
 愛撫を受け止め続け、身をくねらせるアキだったが、やがて何かが決壊した。ふいに
体をシンジのほうへ向けると、床にペタリと座り込み、シンジのズボンを一気に下ろす。
「ください、ね、いいでしょ?」
 トランクスの切れ目からそっとシンジの男性自身を引き出すと、上目遣いにトロンと
した目をシンジに向けつつ、男の下腹部に顔をうずめた。
 アキの舌が玉袋から裏筋のあたりをちろちろと這い回る。少女の両手に優しく包み込
まれ、あっというまに怒張して天を向いたシンジの男根を、たおやかな掌がそっとさす
り始めた。暖かく柔らかい摩擦が、次第々々に強くなっていく。
(うっ……ここまで、来たか……)
 アキの上達ぶりには驚くほかはない──が、すぐにシンジは圧倒的な快感に流され、
そんな余計なことは何も考えられなくなっていった。
「お、おおうっ……アキちゃん、最高だ……」
 血管を浮き上がらせたそれの先端から、透明な汁がにじみ出る。あたりに独特の臭い
が漂い始めた。
「アキちゃん……もう、この臭いも平気かい? ううっ……」
「ええ、シンジさん……もう、大丈夫……いい匂い……」

523トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/07(水) 22:00:30 ID:Ox/Op4Lg

 アキはぱくんとシンジの一物を咥え込んだ。カリの内側に舌を這わせ、丹念に唾液を
まぶしていく。先端が口腔の奥をつつかない程度に入り具合を調節し、心持ち息を吸う
ようにすると、口の内側の粘膜が熱く燃える肉棒にぴたりと吸い付いた。
 そのまま首を前後すると、口腔内の粘膜がそれを締め付け、こすり上げる。
「う、うおっ……あ、アキちゃん、もう、もう俺……」
「いんいあん……おうおおのああ……」
 アキは『シンジさん……どうぞこのまま……』と言ったのだが、男根を咥え込んだま
までは、まともな発声になるわけがない。だがそのくぐもった声すらも、今のシンジに
は妙なる音楽のようだ。
 先端の割れ目を少女の舌がそっとなぞった。シンジの体がピクンピクンと震えるのを
面白がるように、アキは舌先をちろちろと左右に転がす。亀頭の先端を舌先で慈しみ、
割れ目をそっと押し開く少女の動きに、シンジはあっという間に絶頂へと追い立てられ
ていった。
「お、おおうっ……で、出るっ!」
 シンジの体がピンと反った。最大限に怒張した男根が断末魔を迎え、白濁した精液が
少女の口の中にどくんどくんと吐き出された。
「むぐーっ! んっ……」
 熱いどろりとした液体をその口の中に受け止め、アキもまた表情を硬直させた。だが、
すぐにトロンとした表情に戻り、生臭いそれをコクリと飲み干す。
「はぁ、はぁ……あ、アキちゃん……無理に飲んでくれなくてもいいんだよ……」
「んくっ……はぁっ……いいんです……私が好きでしてることですから」
 アキは唇の縁から垂れかけた、白濁した液体をそっと手でぬぐった。
「シンジさん、わたし……私、シンジさんが思うよりエッチな女の子みたいです」
 アキの表情は妖艶としか言いようがなかった。シンジはごくりと生唾を飲み込む。
「アキちゃん……その表情、色っぽすぎるよ…」
「あら……私、まだ処女ですよ?」
 そのことはシンジも知っている。相談の上、それだけはしばらく大事にする、という
ことで話がまとまり、二人は本番だけは我慢していたのだ。それ以外はあらゆる方法で
楽しんでいたが。
 だが、それにしても……処女にしてこれだけ艶っぽい表情を浮かべる女の子は……。

 (もしかしたら、俺はパンドラの箱を開いてしまったのかも知れない)
 アキの瞳に吸い込まれそうな錯覚に陥りつつ、シンジはそんなことを思った。
 だが、はじめの日に言ったとおり、もう戻れはしない。
 堕ちるところまで、堕ちてやる───。
524名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 22:01:10 ID:A5kwL5mk
リアルタイム支援
525トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/07(水) 22:02:49 ID:Ox/Op4Lg

 数日後。再び城島家で勉強会が開かれ、皆が食卓についていた。
 今度のメニューは、ご飯に味噌汁、メインディッシュはイカのてんぷら。味噌汁は
まるで愛液でも混ぜてあるような、山芋入りのぬめぬめとした食感のものだ。サイド
ディッシュには、まさかカナミの使用後ではないだろうが、ゴボウやニンジンがたっぷ
りの巾着。ご丁寧に具の中心あたりに梅干しが埋め込んである。
 飲み物には牛乳、それもわずかにレモンジュースと蜂蜜を混ぜて、少しだけ黄色を
帯びて、しかもトロみを出したカナミ特製品だ。そして、まだリンゴが残っていたらし
く、デザートには再び焼きリンゴ。
(どうしてこう、ネタ満載のメニューなんだ)
 いつもながら、シンジはカナミの趣味に言葉もない。

 だが、今のアキには何の問題もない。イカの匂いを楽しみながら、美味しそうにてん
ぷらを口に頬張り、トロリとした牛乳を流し込む。梅干し入りの巾着をゆっくりと
しゃぶり、もとい味わう。
「アキちゃん……イカ、平気になったの?」
 ぷはー。かすかに黄色っぽい牛乳を豪快に飲み干すと、アキは余裕の表情をカナミに
向けた。カナミとマナカの二人はアキの食欲に驚いたか、箸が止まっている。
「どれもおいしいわ。カナミの料理はさすがねえ」
 アキは焼きリンゴに手を伸ばした。皮を剥くと、そこから甘い汁がトローリと垂れて
くる。アキが舌を伸ばし、ぺロリとそれを嘗め取るのを見て、カナミとマナカ、それに
ショーコまでが目を丸くした。
「どうしたの、カナミにマナカ? ちゃんと食べないと、大きくならないわよ?」
 アキがひょいと身をゆすると、豊かな胸の盛り上がりがぷるんと震え、セーターの上
からでさえはっきり分かるその量感に、カナミとマナカは目を奪われた。
「そうだな。それとも、揉んでくれる誰かを見つけるか?」
 シンジが追い打ちをかける。
 カナミとマナカははっと我に返ると、コップに手を伸ばし、一気に牛乳を飲み下した。
「ごくっ、ごくっ……。カナミちゃん、お代わりください。げっぷ」
 血走った目で、コップをカナミに差し出すマナカ。
「うっぷ、はいはい、ただいま。私もいただこうかな。げふっ」
 カナミもまた口を押さえつつ、二つのコップを手に冷蔵庫へ向かった。
 それを見たシンジとアキ、空中で視線を絡ませ、微笑みを交わす。

「あら、もしかしてこれ、下克上の現場ってやつ?」
 ショーコのセリフがのんびりと響く。
 明日からが楽しみだ。もう一度シンジとアキは視線を絡ませ、笑みを交わした。


526トマソン ◆sZztcRmPbc :2005/12/07(水) 22:04:25 ID:Ox/Op4Lg

 以上です。
 筆の赴くままに書きなぐったはいいのですが、いかん、アキが壊れた(オイ)。

 発端はただの食べ物ネタだったのですが、なんだか話が膨らんで長くなりました。
 私としては初めての連続長編、ともかく、やれやれの完結です。

 前後の語りまで含めると、90kbくらいですか。はじめは楽しんでねっとり着衣エロを
書いていたのですが、最後はもう集中力が続かず、流してしまいましたね。
 こう長くなると、流れはブツ切り、終わりを書く頃には最初の内容を忘れてます。


 でも、郭氏やピンキリ氏の連続物はもっと長いのです。
ピンキリ氏「アイのかたち」は未完なのに120kb超。
郭泰源氏「マサヒコの女難週間」に至っては約150kb。
そのパワーにはもう脱帽するばかりです。

私はどっちかというと中篇くらいが書きやすいですね。

ということでこの辺で。またいずれ。
527名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 22:47:11 ID:nvEXduql
トマソン氏、超GJっ!!
いつか本番を迎える二人の話も読みたいですなぁ。
あと、個人的にはそんなに壊れてる気しませんでしたよ?あんま気にせんでもいいと思いました。
528郭泰源◇sVFFYWWOil:2005/12/07(水) 22:52:53 ID:1EehSzdY
>ペピトーン氏
遠慮せずに投下して下さい!氏の軽妙な文章は大好きです。
個人的には「BLACK OR WHITE?」がお気に入りです。お待ちしてますよん。
>トマソン氏
GJ!いや、私のはダラダラ感満載なので……(恐)。トマソン氏のSSはバランス良いですよねえ。
長さとか前振りとか、そのあたりが。

前から考えていた、ちょっと思いついたシンジ×カナミの前編。
トリ付けるのってこれでいいんすか?初めてなもんで。
なんだか私のせいでちょい混乱させてしまい、申し訳なし。
NGワードは「エロ中途半端」、「未完」では投下。
529郭泰源◇sVFFYWWOil:2005/12/07(水) 22:53:33 ID:1EehSzdY
「んッ…はああッ……あはぁッ、いいの……いい、シンジ君」
「……ナツミの中、いつもより……あつッ……くて、すごく…俺も良いよ…」
"ずちゅっ、ずううぷッ"
「あん……そ……そこぉ…っ、気持ちいいよぉ」
普段のしっかりもので優等生で通っているナツミの顔が、すっかり淫らに歪んでいる。
その表情はシンジが今までAVで見慣れていた、ツクリモノめいたものではなく……
生身の女性の、牝としての匂い立つような色気に充ち満ちていた。
「可愛い……ナツミの、エッチな声、顔……全部、俺、好き」
快感のあまり、言葉もとぎれとぎれになってしまうシンジ。
"ちゅ"
そしてシンジはナツミと唇を重ね、
"くぷ…"
舌を、彼女の口内に差し入れてお互いの舌を絡めるように吸った。
「しッ……ひんりッ……ふん、んぷっ…、ふぁ……」
うっとりと、そのキスに身を任せるナツミ。シンジは、彼女の唇を貪りながら……
"きゅっ…こりっ、くに…"
両手の指先で、ナツミの小粒な乳首をつまみ、嬲った。
「ぷあッ……シンジ君、ダメ……そこ、ああ……」
「……ナツミ、俺、うっ…もう……でちゃッ」
「あんッ……あ、いっちゃう、の…わた…しも…ッ、イっ…ちゃッ、くあぁぁッ!」
シンジとナツミのカラダがほぼ同時にびくびくっ、と跳ね、ふたりは……達した。
「あ……あったかいよ、シンジ君の……コンドーム越しでも……あったかい…」
「……ナツミのも、すごく気持いいよ……俺のを、包んでくれてるみたいな……」
ふたりは、満足げに見つめ合うと……
"ちゅ"
微笑み、再びキスを交わした。

「へへ、最初は部屋でするのあんな嫌がってたのに……最近はすごい乱れるよな、ナツミ?
もしかしてナツミさ、カナミに聞かれてるかもしれない、って思うと余計に燃えるんじゃない?」
「そ、そんなことないよッ!……もう、シンジ君のバカッ!」
真っ赤な顔をして、抗議するナツミだが、シンジは満足げにその顔を見つめている。
「さては図星だな?はは、じゃあ今度はマジでカナミのいるときに……」
「嫌!絶対嫌!もう……う、うわあああん!」
恥ずかしさから、泣き出したナツミが全力で枕をシンジに投げつけた。
"ぼすッ"
「!痛てッ!じょ、冗談だって!ナツミ、俺が悪かった……痛て!もう投げんなって!」
一発目の枕は見事顔面にストライクが決まり、続いて手当たり次第にベッド周辺にあるものを
ナツミが投げ始めた。彼女の驚異の動体視力と怪力ゆえ、それは素晴らしいコントロールと
重さの乗ったスピードでシンジに襲いかかり、シンジはひたすら謝るほかなかったのであった――

シンジとナツミは、あの夏休み最後の日に結ばれてから恋人同士として付き合うようになった。
初めてのセックスは、シンジには予想を遙かに超えた快感を与え、
ナツミには恋人・シンジへの愛情と性への好奇心を育む、めくるめく体験だったが……
ふたりとも受験生という立場のため、あえてそれに溺れることは自制していた。
なにより受験を控え、アルバイトもできない懐具合の厳しい高校生にとって、
ホテル代金というのは結構な出費であり……財政事情からも、非常に難しいのであった。
AV鑑賞においては露出ものやアオカンものも守備範囲内であったシンジも、
さすがに現実では自分の恋人にそれを強要するわけにもいかず――というか、
初体験がアオカンだったので、ノリでナツミにそれを提案したら泣きながら殴られたということもあり、
セックスをするのはカナミが城島家を留守にするとき、という暗黙の了解がふたりの間にできていた。
今日はナツミが友人達と遊びにでかける日であり、ふたりは思う存分愛し合うことができたのだった。

「ゴメンな……ナツミ、俺、調子に乗っちゃって……」
「ううん……私もちょっとやりすぎた。ゴメンね、シンジ君……」
ちょっとした痴話ゲンカも終わり、ナツミと仲直りしたシンジは彼女を家まで送ってあげていた。
§
530郭泰源◇sVFFYWWOil:2005/12/07(水) 22:54:00 ID:1EehSzdY
顔面そこかしこに結構な傷があるのは、まあ何も言うまい。
「ふう……でも、もうそろそろだね、受験……」
「うん。ナツミのおかげで俺、前回の模試結構良かったからな……ありがとう」
実は最近、ナツミの指導のもと猛勉強をした結果、成績急上昇中のシンジ。
彼女の内助の功に、素直に感謝するのであった。
「そんなことないよ…最近シンジ君、頑張ってるもん。ふふ……ねえ、シンジ君?」
「?なに?」
「一緒の大学…行けるといいね?」
「ああ……ってそのためにはまだまだ頑張らないとダメだけどな……」
「もし一緒の大学だったら……私……」
「?」
「同棲とか……してみたいな」
「え!?」
「昔から憧れてたんだ。好きな人と暮らすのって……ふふ、そしたら今よりずっと一緒にいられるよね?」
(というより、今よりずっとたくさん……デキるってことだよな?)
……頭の中はそれだけか、シンジ。
「……?あ、今シンジ君、いやらしいこと考えてた!」
「!ちちち、違うって!そんなこと……」
「もう、エロいんだから〜〜〜。ふふ…でも、ちょっとくらいなら…イイよ?」
「………マジで?」
ふたりはそんな甘い会話を楽しみながら歩き、そろそろ今岡邸が見えようとしていた。
「……ここでいいよ、シンジ君」
「ん……ああ。じゃあな、ナツミ」
「うん……えっと……シンジ君?」
「?なに?ナツミ」
ナツミは、キョロキョロと周りを見渡すと……
"ちゅッ"
シンジの頬に、キスをした。
「?な、ナツミ?」
「へへ……さよならのキス。次のさよならのキスは、シンジ君がする番だからね?」
「……って順番なの?」
「そ・う!今私が決めたからね?じゃ、また明日ね、シンジ君!」
照れたのを隠すようにシンジから顔をそむけると、ナツミは急いで家へと帰っていった。
「………振り回されてるかなあ、俺……」
そう呟いたあと、シンジは今岡邸をしばらく眺め……くるり、と踵を返して家路につこうとした、そのとき。
「ばいば〜〜〜い!!!シンジ君!」
「え?」
振り返ると、ナツミが二階の窓から顔を出して自分に向かって手を振っていた。
「な、ナツミ!おい、声でかいって……」
慌てるシンジだったが、ナツミはそんな彼を見ると、笑いながらぺろり、と舌を出して窓を閉め、
カーテンを引いて自分の部屋に隠れてしまっていた。
「……やっぱり振り回されてる、よなあ……」
ちっとも深刻そうでない、幸せそうなニヤケ顔のまま、シンジは再び家路についた。

「ただいま……お〜〜〜い、カナミ?メシは今日遅くてもいいからな……」
城島邸につくと、鍵は既に開いていた。カナミが先に帰ってきたと思ったシンジは、
妹のことを思いやってキッチンに向かった……のだが。
「………」
そこでは、後ろ姿のまま……黙々と、料理にいそしむ妹の姿があった。
「聞こえなかった?カナミ、今日はそんなメシはすぐじゃなくても……お前も疲れてるだろうし……」
「なにか言った?お兄ちゃん?」
「………カ、カナミ?」
振り返ったカナミは――笑顔で、シンジを見ていた。しかしそれは――凍ったような、笑顔だった。
たとえばカナミそっくりの笑顔の人形を作り、その面を切り取って貼り付けたような…そんな笑顔だった。
「もうすぐ……夕食出来るから、そこで待ってて?」
§
531郭泰源◇sVFFYWWOil:2005/12/07(水) 22:54:28 ID:1EehSzdY
今回は以上。実はこれ、シンジ×カナミとか言っておきながらナツミ×シンジの
「もう一つのサマータイム・ブルース」の続編にもなってますが、優しくサクッと無視して下さい。
次回以降はちょいカナミがアレな方向になりそうな感じ。

連作が多いんじゃなく、最近自分は連作っぽいのしか書けないんじゃないか?
と思うようになってきた………では股。
532名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 22:59:10 ID:WEqauvJh
>>528
郭選手、それトリップになっていませんよ。
名前欄に 郭泰源#hogehoge と入れて書き込むと 郭泰源◆fujiko と出てくるのです。 
533郭泰源 ◆jG/Re6aTC. :2005/12/07(水) 23:05:48 ID:1EehSzdY
あ、サンキュです>>532氏。こんな感じ?
534名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 23:15:48 ID:WEqauvJh
>>533
そう、そんな感じ。もう、いやらしい汁が溢れてきちゃう〜〜

遅ればせならがら GJ です。ていうか、
怖いよ、カナミ。こういう具合に怒られるのが男は一番堪えますなぁ。
535名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 00:15:12 ID:o0f8InJD
>トマソン氏
アキにエロスが加わればパーフェクトじゃないっすか!!貧乳処女コンビじゃ太刀打ちできませんw
長編全体に対してGJ&敬礼!!!

>郭氏
やべぇ…続きが気になりすぎる カナミの暴走に超期待!!
果てしなくGJな続きを待っております♪

あと、お二方ともトリップ乙&感謝っす
536名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 00:31:50 ID:LfErWY0+
郭泰源氏GJっす!
ただ、気になったんですが>>529の「今日はナツミが友人達と〜」って、カナミの間違いでは?
違ってたら御免なさい。
537郭泰源 ◆jG/Re6aTC. :2005/12/08(木) 00:46:16 ID:dIYVVO7h
>>536
正解。単純ミスですね。さんきゅです。今回校正係とちょい険悪だったもんで、
見せなかったら早速間違えてる………。明日土下座でもします……。

古田捕手兼任監督様、

>>529 51行目
×今日はナツミが友人達と
○今日はカナミが友人達と

に修正願いますです。
538名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 13:16:02 ID:JpPtKxiQ
トマソン氏、郭氏GJ!
連作は大変だと思いますが、ひとつひとつのパートにエロと萌えを
何とか盛り込もんで話を作ろうという姿勢がとてもすばらしいと思います
これからもガンガってくださいませ

しかし、気がついたらもう450KB超えてる…
539アカボシ :2005/12/08(木) 16:10:57 ID:/X2RTzWi
うわ、本当だ。1スレ二回投稿は今回も無理かな…
一月も経ってないのに凄まじい消費の早さですね。
 
それはそうと、お二方ともGJです!
トマソン氏、じっくりと開発されていくアキを堪能させて頂きました。
郭氏、久々のリンコエロSS有難うございました。ダークな香りのする
カナミにも期待大です。

以上、仕上がる様子もないけどなんとなしに来たアカボシでした。
 
540名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 17:43:16 ID:1zd1Xv9R
カナミは空鍋をかき回したりしそうな勢いだな
541名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 19:09:17 ID:nCTFFu0r
>>540
うわぁ
542名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 19:24:46 ID:6STId9Hk
初めて投下します。エロはありませんがご容赦を。おまけに完全にクロスオーバーです。
それでも、漫画を見ているような感じで読んで頂ければ幸いです。
543542:2005/12/08(木) 19:50:14 ID:6STId9Hk
「超機動戦記ガンダムトゼン」  予告編

シャ・コンダン0071年。世界は二つの軍による争いが起きていた。
一つは地上の覇者{ヤンマガ}。もう一つは宇宙の支配者{ウィーマガ}。
長きに渡る戦争により疲弊した両軍は太古より禁じられた兵器の開発に乗り出す。
偶然か必然か、時同じくして完成した兵器はウージェーとトゼンと名づけられ戦場へと送り出された。
これにより、決着に向けての戦いが始まった・・・・

{ヤンマガ軍side}

カナミ「城島カナミ、ガンダムウージェー行きます!あ、行くって行ってもそのイクじゃないよ?」
シンジ「いいからはよ行け。」

アキ「そういえばさっきマナカ私の機体いじってたけど、どうしたの?」
マナカ「アキさんとコンビを組んで長いですからね。アキさんに必要な武装をつんでいたんですよ。」
アキ「へぇ〜。でも、なんだろ?私向きってことは接近戦用?」
マナカ「いえ、85センチおっぱいミサイルです。それで中の人の巨乳を自慢してください、ぺっ!」
アキ「・・・お前は後ろから撃たれても文句ないよな?」

カズヤ「くっそー、負けちまったぜー!」
ナツミ「へっへーん、演習であたしに勝つなんて早いわよ。まぁ、上下に揺さぶるのはまぁまぁかしら。」
シンジ(俺は知っている・・・上下に揺さぶってモニター越しに今岡の乳揺れをおがんでいたことを・・・・)

ショーコ「いやぁ〜、彼ったらすごい攻めでさぁ。思わずMSのまましちゃったのよ」
アキ(できるのか!?どうやってだ!?いやでも、ショーコならありうるか・・・?)


544542:2005/12/08(木) 20:04:42 ID:6STId9Hk
{ウィーマガside}

アイ「濱中アイ、ガンダムトゼン!出ます!!」
リョーコ「ちょっと待ちなさい、アイ?」
アイ「な、なんですか?せんぱ・・・艦長。」
リョーコ「出すのは男のほうよ?女なら・・・分かるわね?」
アイ「そうか!では・・・濱中アイ、吹きます!」
マサヒコ(俺、子供だから何の事か分からないや・・・)

アヤナ「か、勘違いしないでよね?別にあなたを助けた訳じゃないわ。
ただ、機体が破損するのを防いだだけよ。」
マサヒコ「ああ、うん。」
リョーコ(ここでもツンデレ?)

ミサキ「リンちゃん・・・なんで軍服じゃなくてセーラー服なの・・?」
リンコ「中村艦長がこうすることで豊田少佐の士気があがるって言うから・・・」
セイジ「お、俺の趣味ばらさないでーーー!」

アヤナ「天野さん、次の出撃の撃墜スコアで勝負よ!」
ミサキ「え・・いいよ若田部さんの勝ちで・・私あんまり撃ちたくないから・・」
アヤナ(相変わらず火付きが悪い・・・そうだ!)「ねぇ、小久保君。次の出撃でスコアトップが
二人乗りMA乗れるらしいのよ。一緒にのらない?」
マサヒコ「え・・・いいけど?」
ミサキ「受けてたつ!!!」

激化する戦い、交錯する思い・・・戦いの果てはどこへ行くのか・・・
超機動戦記ガンダムトゼン 来春放送予定!
幾多の戦場、駆け抜けろガンダム!!

注 放送するわけありません
545542:2005/12/08(木) 20:05:37 ID:6STId9Hk
以上です。かなり場違いだと思いますが石は投げないでくだせえ〜。
546名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 20:42:38 ID:qrLwvapQ
…どうつっこんでいいか些か迷う作品ですな

とりあえずGJ
547名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 21:01:01 ID:bzYFSRuI
ミサキの火のつけ方に思わず納得www
GJっす。ただsageてくれると嬉しい
548名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 21:27:54 ID:bzYFSRuI
つーか次スレの時期か?
誰か立ててくれとか思ってる他力本願な俺
549名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 21:32:10 ID:/CtZBdq6
>>542氏 ようこそ氏家スレへ。
うーん、シチュエーションを変えただけで、ネタは原作そのままじゃん。
名前「台詞」 の台本形式も安易で残念。
研鑽琢磨し、再度の挑戦を期待します。
550名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 21:52:56 ID:LfErWY0+
うん、
名前「台詞」って形は見苦しいっつーか、読み辛いし止めた方がいいと思うよ。
次回はそれを付けなくてもどのキャラが喋ってるか分かるように頑張れ!
551名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 22:11:19 ID:buIPzExJ
よくある改変パロだから、ネタが原作ママなのも、名前「台詞」のも別にいいんじゃないの?
ただ、こういうのは『クロスオーバー』とは言わんから。
552白帯侍:2005/12/09(金) 00:14:14 ID:7SEE066k
こんばんわ、白帯侍です
相変わらずアヤナ書いていたんですが次もエロ入りそうじゃないです
そうなると最近エロ無しばっかりなんですよね・・・
それじゃエロパロじゃねぇ!と思い今回は他の作品を

タイトルは「SO EXCLUSIVE」では投下
553白帯侍:2005/12/09(金) 00:14:53 ID:7SEE066k
「ふぁ〜〜・・・・暇〜」
薄暗い気味の悪い教室の入り口の前、カナミは大きく欠伸をした。
女なのだからもっと慎みを、と言いたくなるほどの大きな欠伸だったが、あいにく人もいない。
思春期全開の女子生徒はだら〜っと机に突っ伏した。

今日は小笠原高校も学校祭。
それぞれのクラスが様々な催し物をして、今日の祭ごとを盛り上げている。
カナミ達のクラスは例の如くお化け屋敷というポピュラーなものに取り組んだ。
しかしそこはカナミ達のクラス。型どおりのお化け屋敷ができるわけもなく。
生温かいこんにゃくが飛び交い、化け猫(?)のコスプレをした生徒が飛び出すといった奇怪なものとなった。
が、これが意外とウケているらしく、30分ほど前まではなかなか盛況であった。
が、今は打って変わってこの状況だ。
気味の悪い教室にも、暇を持て余した生徒の場違いな陽気な話し声がちらほらと飛び交っていた。

「カナミちゃん、そろそろ気を入れ直して下さい」
うつ伏せになっていた顔をカナミは上げる。そこには随分と可愛らしい化け猫——マナカがいた。
「あっ!ごめん・・・・」
「いえいえ、大丈夫です。そろそろお客さんがまた来るかと思いますから」
「え?なんで?」
預言者の如く当然のように言ってのけるマナカを、カナミは不思議そうな顔で見る。
しかしマナカに予知能力などない。
彼女の発言は事実を踏まえたことから考えられたものだった。
「そろそろ体育館でやっている演劇が終わる頃ですから」


「「「ありがとうございました〜〜!!」」」
ステージにいる華やかな衣装を身にまとった生徒達がステージの上から観衆に頭を下げる。
客席からは嵐のような拍手が彼らに贈られた。
拍手の中で幕が静かに下りていく。
主演を務めた少女のまなじりには歓喜の雫が光っていた。

「お疲れ様でしたっ!」
「「お疲れ様でした〜!」」
幕が下りきると、今回の演劇のメンバーを率いていた主演の男子が満足そうな笑みを浮かべた。
それにキャスト、袖で裏方に回っていた生徒が同じように答えた。
「ケ〜イ!お疲れ様〜!」
主演の少女、ケイの元に親友の今岡ナツミが駆け寄る。
彼女も裏方として袖から役者たちのサポートをしていた。
「ありがとう。でも・・・・変じゃなかった?」
「何言ってるのよ、あんたすっごいよかったよ!もうホント迫真の演技」
不安げに尋ねるケイにナツミは満面の笑みで答える。
親友の心からの賞賛に主演女優はやっと固くなっていた顔を緩めた。
「でも綺麗だったな〜・・・観客の男共、あんたに見とれてたかもよ?
彼氏も気が気じゃないわね、きっと」
やれやれといった感じで息を吐くナツミ。
ケイは一瞬きょとんとする。が、すぐに茹蛸のように顔が朱に染まった。
「ナ、ナツミ!な、何言ってるのよ!?」
「あ、でも大丈夫か。あんた、彼にぞっこんだからね〜」
「〜〜〜〜〜!いい加減怒るよ!」
「まぁそう言うなって」
554白帯侍:2005/12/09(金) 00:15:45 ID:7SEE066k
突如ケイの背後から男の声が。ケイがバッと振り向くとそこに立つのは城嶋シンジ。
「ひゃっ・・・」
思わず後ずさるケイ。が、足元がおぼつかない。
慣れないヒールとドレスを着ていたことが頭に浮かんだ時には、すでに地軸が傾いていた。
「あっ・・・・わわっ・・・!」
「お・・・・っと。おい、大丈夫か?」
シンジが咄嗟にケイを支える。
背中に手を回したのでなんとか彼女は尻餅をつくのを回避する事ができた。
「ありがと・・・・でも、いつも後ろに立たないでって言ってるよね」
そう言ってシンジに頬を引っ張る。シンジはまだ彼女を支えたままだというのに結構容赦ない。
「いひゃいいひゃい・・・・ふみまへん」
頬をつねられたまま、ケイを立たせるシンジ。
そうするとやっと頬の引っ張られる感じがなくなった。
「もう・・・・何度言っても聞かないんだから」
「悪かったって。もうしないから許して」
手を合わして大げさに頭を下げるシンジ。
実際は驚くのを見たくてやっているのだから、言葉は偽りでしかないのだが。
それを分かっているケイは呆れるように息をつき、もういいよと目の前の少年に言ってやった。
顔を上げたシンジの顔は反省の色が全く見られないほど綻んでいた。

「ゴホン・・・まぁそれにしてもだ」
一つ咳払いをしてしっかりとシンジがケイと向き合う。
そして彼はケイの髪をクシャ、と撫でながら笑顔で語りかけた。
「言うの遅くなったけど、いい演技だったよ」
「そう?お世辞じゃないの?」
「ホントだって。それに、すっごい可愛かった」
「あっ・・・えっと・・・その・・・・・ありがとう・・・・」
素直な賞賛の言葉にケイは照れながらも礼を述べた。自然と顔が緩んでいくのが分かる。
穏やかで暖かな雰囲気が二人を包む。周囲を完全に置き去りにして二人の世界を作り上げている。
が、それがいつまでも続くわけもなく。
二人の時間は唐突に終わりを告げさせられた。
「ごほん・・・・お熱いのはいいんだけど、回りに私達がいるのを忘れてないよね」
ナツミがわざとらしい咳払いをして二人の間に割って入る。
それでやっと二人は周りがどんな目で自分たちを見ていたかに気付く。
シンジは決まりが悪そうな表情を浮かべ、それに対してケイは本当に恥ずかしそうに俯いた。

「今岡、ちょっとケイ借りるけどいいか?」
ケイよりも早く立ち直ったシンジは頭をかきながら、親友のナツミに尋ねた。
ケイに予定がすでにあるのなら黙って連れて行くわけにはいかない。
だがナツミも野暮ではない。その心配は全くの杞憂だった。
「好きなだけ。後で愚痴言われるのも堪ったもんじゃないから」
「そっか、サンキューな。じゃあ」
右手を上げてナツミに手を振りながら歩いていく。左手ではケイの細い腕を掴んで彼女を引きながら。
ナツミはそれを優しくも、羨望が混じった眼差しで二人を見送る。
自分もあんな人が欲しいものだとしみじみ思った。
彼らの姿がいよいよ小さくなったのでナツミは後ろを振り向いた。
が、そこである事に気付く。もう一度後ろを振り向く。
視界には何人もの生徒や一般客が見える。しかし彼らの姿はもう見えなかった。
「あのまま行ったよね?ケイ・・・・」
ナツミは人混みを眺めながら、誰に言うともなくぽつりと呟いた。
555白帯侍:2005/12/09(金) 00:16:23 ID:7SEE066k
もう皆に周知の事実なのだが、城島シンジと今岡ナツミの親友であるケイは付き合っていた。
3年になるまではクラスが違っていたので全く接点がなかった二人。
しかも、ケイは初めはシンジのことが少し苦手だった。
彼の回りの人間を見ていると自ずとシンジという人間が分かる。
苦労人ではあるが、同時に結構な性少年であるのだ。
そっちの方の知識に疎いケイは、自然とシンジに苦手意識を持っていた。
その二人が付き合うことになったのは二人の親友のおかげだった。
シンジはカズヤ、ケイはナツミの親友で、お互い二人で行動することが多い。
なのでカズヤにナツミが鉄鎚を下しているときはこの二人がよく取り残されるのだ。
最初はお互いぎこちない雰囲気であったが、それが何回目かになったときであろうか。
二人はごく自然に会話を交わすようになっていた。
そうするとケイの中でのシンジ像は自ずと変わっていった。
自分のことをいろいろ気にかけてくれるし、何より彼は優しかった。
それに苦手だったスケベな所も、カズヤと違ってそれなりに分別もついている。
そしてシンジも、ケイといういつものメンバーとは違う雰囲気をもつ少女にどんどん惹かれていった。
外見は文句のつけようがないし、なにより彼女の仕草のひとつひとつがとても可愛らしく感じられた。
その二人が付き合うまでに至ったのは、まさに時間の問題であったと言えた。

シンジはケイの手を引いて人の波を割って進む。
生徒と一般客の視線が集まる。
当然だ。ドレスを着ている女子生徒が手を引かれて歩いているのだから。
ケイは状況を理解できず、辺りを困ったようにきょろきょろと見回している。
「ねぇ、どこ行くの?」
集まる視線を感じているのか、ケイが不安そうにシンジを見つめる。
上目遣いで見つめる彼女に思わず顔が緩むシンジ。
が、それでも歩みだけは止めず、ずんずんと人混みを掻き分けて前へ前へと進んで行った。

シンジが歩みを止めたのは最上階の奥の教室でだった。
いつもここは一年生のクラスとして使われているのだが、学校祭に伴って今は机などが運ばれてきている。
下の階では教室が使われているのでそれなりに賑やかな声が聞こえたが、
一つ階が違うだけで喧騒がずいぶんと遠くなった。
「どうしたの?こんなところで・・・・」
そこで言葉が途切れる。
ケイはいきなりシンジに正面から抱きすくめられた。
「えっ?え〜〜!?」
いきなり過ぎて状況を理解できないケイ。
普段ならこの感触を愛しく思うはずなのにそう感じる余裕も無い。
「実は図星だったんだよな。さっき今岡が言ってたこと」
556白帯侍:2005/12/09(金) 00:17:11 ID:7SEE066k
「えっ?」
自分の行動には何も触れずにシンジはぼそっと呟いた。
当然のことながら、ケイの状況把握にはなんの貢献もしていない。
シンジは気にせずになおも続けた。
「キレイなケイを見れたのはいいんだけど‥‥他の奴も見てると思うとな」
ケイを抱く腕の力が更に強まる。
「独占欲とか自分にはないと思ってたんだけど・・・・格好悪いな・・・」
シンジはそれっきり黙りこくってしまう。
言いたいことはまだあったが、これ以上口を開くのは女々しいと思った。
ケイの顔にはもう驚きの色はなかった。
代わりに子を慈しむような穏やかな顔でシンジの背中に手を回す。
「っ!」
「まぁそう言われると少し困るんだけど・・・・全然カッコ悪くないよ。
だって好きな人がそれほど私の事が大事に思ってるってことでしょ。私は嬉しいよ」
「ケイ・・・」
「私もシンジ君が女子と笑ってるところ見るとちょっとだけ・・・むっ、てなるし。
 シンジ君はそんな私のこと、いやな女って思う?」
「・・・いや、全然。俺も嬉しい」
お互い抱きしめる腕に力を込める。
お姫様と制服の王子は机だらけの教室の中でぬくもりを一つにした。
いつもの感触がどこまでも愛しかった。

「シンジ君、そろそろ行こう?」
しばらく抱き合った後、ケイがシンジの胸にうずめていた顔を上げて呟く。
ケイを抱きしめていた温かさが離れる。自分から言ったというのに名残惜しい。
ケイはシンジの腕を引いて教室の出口に向かおうと足を進める。否、進めようとした。
足が前に進まない。自分の右手の方を見ると黙ってその場に立ち尽くす恋人の姿。
「シンジ・・・くん?」
怪訝そうに眉をひそめるケイ。が、次の瞬間、表情は驚きのそれと変わった。
引力が真横になる。シンジに手を引かれ、ケイの身体はわけもなく引き寄せられた。
「ちょっとシン・・・・・っ!!」
反論する暇もなく唇を塞がれる。
コーヒーか何かを飲んだのだろう、シンジの口内はほろ苦かった。
ケイはシンジの胸をドンッと押す。が、相手は男。力比べで敵うわけもなく。
咄嗟のことに一瞬唇は離れたが、シンジは構わず再びケイの形の良い唇に自分のそれを押し付けた。
容赦なく舌がケイの中へと進行する。縦横無尽にケイの舌を追い求める。
「ん・・・・ふぁ・・・んんっ・・・・・」
懸命にシンジの口撃から逃れようとするが、執拗に自分を追い回す舌の前にその意思も次第に奪われる。
ケイの抵抗は次第に弱まり、ついには止まった。
なすがままに女の口内は男の思うように弄ばれる。唾液が紡ぎだす濡れた音が憚ることなく教室に響いた。
淫らな音とその感触にケイの意識が遠のきそうになる。
シンジの舌の動きはあまりに執拗で、あまりに甘美だった。
557白帯侍:2005/12/09(金) 00:17:52 ID:7SEE066k
ケイの唇を貪るのを止め、顔を離すシンジ。といっても、そこはケイの荒い息がかかる程の距離だ。
焦点の合わない瞳で目の前の獣をケイは見つめた。
穏やかな顔が子憎たらしくて、どこまでも自分の心を狂わす。
「うん。その表情なんだよな」
「・・・なんのこと?」
「他の奴がどんなに見たがっても見れないお前のこと」
「そんな・・・・あっ!」
ケイが言葉を発するのと同時に、シンジの手が吸い込まれるようにケイの胸部へと導かれる。
男の手にちょうどいい大きさのそれは、服越しにシンジの手つきに弄ばれる。
「こんなこと出来るのも俺だけ。その顔を見れるのも、その声を聞けるのも」
「でも・・・はぁ・・・こ、こんな、ふぁ!・・・と、ところで・・・」
シンジの愛撫を受けながら懸命に言葉を搾り出そうとするケイ。
しかし、快感からくる嗚咽を含んだその声は、獣を駆りたたせるものにしかなりえない。
シンジはスカートを手繰りあげて、その雪の様に白いふとももに手を置く。
内ももを優しく撫でるようにすると、ケイの口から漏れる吐息がシンジの顔にかかった。
「やめ・・・て・・・そこは・・・・」
「無理な注文だな。ここが弱いのを知ってるからやってるのに」
陶器のような滑らかな柔肌の感触を手のひらでぞんぶんに楽しむ。
少し変化を加えてやるたびに、ケイの口からは色っぽい声が漏れた。
自分の弱いところを知っているシンジの愛撫にケイの意識は朦朧となってくる。
が、その甘美な一時からふとした事ですぐに現実に引き戻されることになった。
「シンジ・・・くん・・はぁ・・・人の声・・・しない?」
先ほどまでは静かだったこの空間に、全くの部外者の声が侵入していることにケイは気付いた。
シンジは耳を澄ませる。確かに彼女の言うとおりだった。
どうやら数人の女子生徒がこの階に上がってきたらしい。大方仕事をサボりに来たのだろう。
随分近くで話しているようだ。隣の教室で話しているのかもしれない。
ケイはこれに動揺したが、同時に一種の安堵感も覚えた。
「人が・・・来るからさ・・・・もう止めよう?ね?」
シンジの愛撫にされるがままだったが、これで終わる事ができる。
名残惜しい思いもあるが、流石にここで事に及ぶのはまずい。
が、次の瞬間、ケイは目を大きく見開いた。
シンジの手は内ももから離れるどころか、そのままその手を上の方へ滑っていく。
「ちょっと!?シンジくん!」
シンジの行動に驚いたケイはシンジに小声で抗議する。
シンジはそれを意に介さずにそのままショーツ越しにケイの秘所へと指をあてがった。
「やぁっ・・・・しん・・・んッ・・・じ、くん・・・お願い・・・はぁ・・・止めて・・・」
「大丈夫だって。あいつらがこっちに来る理由もないだろ。どうせすぐ行くよ。それに・・・」
シンジはそういうと人差し指でショーツ越しでも分かる割れ目に沿って愛撫を始める。
「どっちにしろ、収まりがつかないだろ。俺も、ケイも」
「ん・・・そん・・・・んッ・・・な・・・」
快感の波に耐えてケイは反論しようとするが、うまく言葉を発せない。
その代わり、彼女の下の口の方は、シンジに雄弁と語りかけていた。
シンジはショーツを愛撫する自分の指に、確かな湿り気を感じていた。
「人が来たから興奮してる?随分今日は早い気がするけど」
「そんなこと・・・ない・・・よ・・・」
「あっ、そう」
558白帯侍:2005/12/09(金) 00:18:58 ID:7SEE066k
そういうとシンジは今度はショーツの中へと指を入れ込み、割れ目の中へと指を滑り込ませた。
十分に蜜を湛えたケイの花弁は、すんなりと二本のシンジの指を飲み込んだ。
「あぁぁああ!」
いきなり自分の中に入ってきた異物の感触にケイは思わず声を漏らす。
慌てて右手で口を押さえる。が、身体の中を駆け巡る快感から嗚咽が指の隙間から漏れた。
「もう一度聞くよ。興奮しただろ?」
意地の悪い顔でシンジが再度尋ねる。といってもそれは答えが分かりきっている問いかけだった。
「ん・・・・はぁ・・・・・う・・ん・・・・」
ケイは恥ずかしそうに声を絞り出して肯定する。
反応を確かめるために薄目でシンジを見る。そこには満足げにこちらを見つめる最愛の人の顔。
ケイはあまりの恥ずかしさに、堪らずぎゅっと目を閉じた。
シンジは左手で秘所への愛撫を続けながら、ケイの顔のいたるところに唇を落とす。
涙がにじむまなじり、赤く染まった耳、うっすらと汗がにじむ首筋。
ケイは楽器のようにシンジの動きに反応した。
左手の動きを変え、啄ばむようなキスをする度、艶のある嬌声が教室に静かに響く。
シンジはキスをするのを止めて視線を下に向ける。
ケイの立っている所が少し濡れていた。
そこを見ているとまた一滴、重力にしたがって床へと落ち、その水溜りを広くした。
「もう入れても大丈夫だよな」
口に出してみるが、それは聞くまでもない事だった。
愛撫を止めた左手はもうふやけるくらい秘所の蜜を味わいつくしていた。
シンジの方はとっくに準備万端だ。今か今かとパンツの中で待機している。
シンジが軽く促すと、ケイは素直にショーツを下ろして近場の机に手をつく。
ケイもすでに教室での情事に半ば溺れていているようで、
豊満なヒップを無防備にさらし、潤んだ瞳でシンジを見つめていた。
「ゴム・・・・忘れないでね・・・」
「分かってるって」
心配そうに確認を取るケイ。シンジは心得顔でポケットから四角いそれを取り出す。
手馴れた手つきであっという間に自分のペニスにコンドームを装着し、ケイの後ろに立った。
「改めて見るとすごいな」
スカートをまくり、あらわになったケイの花弁を眺めそう呟く。無論、ケイに聞こえるように。
ケイは困ったような瞳をシンジに向ける。
「もぅ・・・全部、シンジ君のせいじゃない・・・・」
「でもケイ、お前ももう我慢できないだろ」
「・・・うん・・・ほしい・・・シンジ君のが」
ケイの口調からは、すでに懇願の意を感じられた。
シンジもこれ以上苛めるのも流石に可哀想だと思い、素直に陰茎を彼女の入り口へとあてがった。
「じゃあ入れるぞ」
シンジは少しずつ腰を突き出した。
ずぶずぶとシンジのモノはケイの性器へと滑り込んでいく。
「んんっ・・・ん・・はぁぁあ・・・」
ケイは身体に走る快感の波に、苦悶の表情を浮かべながら熱い息を吐き出す。
ケイの背中にぴったりと身体を密着させると、男根が根元の方まで完全にクレバスに飲み込まれた。
腰をゆっくりと前後させる。彼女の敏感な肉が、シンジのモノを心地よく包む。
動かす度にケイの中はシンジのモノを搾り取るかのようにきゅうきゅうと締め付けてきた。
「すごいな・・・ケイの中・・・なんだかんだ言って・・・・興奮してるんだ?」
「んはぁっ!そ、そんなこと・・・・ふぁああ!」
「教室でこんなことしてるんだぞ。しかもお前の格好。変態だよ、俺たち」
「言わないでよぉ・・・そういうこと・・・・」
非難のまなざしをシンジになんとか向けようとするケイ。
彼女の目が涙でゆらゆらと揺れて見えた。
559白帯侍:2005/12/09(金) 00:19:35 ID:7SEE066k
ペニスにかかる心地のよい圧力を感じながら、シンジはただただ腰を動かす。
ケイの中はとにかく熱かった。あまりの熱と快感で脳が焼かれそうだ。
快感から自ずと腰の動きが早まっていく。
教室に肉がこすれあう時に生じるジュブジュブという淫靡な音が響く。
「シンジ・・・くん・・んはぁあ・・・・もっと・・・してぇ・・・」
シンジの動きに合わせているかのように、ケイの理性も次第に飛んでしまっていく。
近くに誰かがいた事も頭から離れたように、快感にまかせて甘い声を上げる。
シンジのモノが中に押しいってきて、また引いていく。
肉と肉とが擦れるたびに、電気のような快感が彼女の身体を駆け巡った。
「はあぁあ・・・もう・・・げん・・かい・・・シンジ・・・くん・・・・」
「おれも・・・そろそろ、ヤバイ」
ケイの切なげな声を聞き、シンジはラストスパートをかける。
快楽の階段を駆け上るべく、更に腰をケイへと強く叩きつける。
ケイの中はシンジのものを全て絞り尽くすように、ぎゅうっと引き締まった。
「あぁあ!ああぁん!シンジくん!!」
「ぐっ・・・ケイ!」
二人の頭が真っ白になるのと同時に、シンジのモノからありったけの精が吐き出された。
ケイは弓のように身体をそらし、ぐったりと机に突っ伏した。
シンジはケイに重なるように身体の重みをケイに預ける。
喧騒から離れた教室に荒々しい息遣いが響く。
二人の口から漏れるそれは、人というより獣の交わりの後を思わせるようなものだった。

「やっぱりシンジ君も新井君の友達なんだね・・・」
並んで歩くシンジの横でケイは溜め息混じりに呟いた。
今二人はケイの着替えを済ませるために更衣室に向かっている。
相変わらずドレスを身に纏うケイには好奇の視線が注がれている。
と言っても先ほどの情事の後。本人はすでにあまり気にしていない。
「本当にスケベなんだから。普通あんなとこであんなこと・・・しかも人まで来たのに」
「あの時のケイがあまりにも可愛くてつい・・・ごめんって」
「いつもは優しいのに。これじゃあ下手したら新井君よりたち悪いよ」
「ちょ・・・それは言い過ぎだろ・・・」
「どうですかね〜」
ケイはふざけながら眩しい笑顔をシンジに向ける。
なんだかんだ言ってそれほど気分を害しているわけではないようだ。
シンジは苦笑しながら、先に歩くケイを呼び止める。
そして振り向いたケイに、いやに恭しい態度で頭を下げた。
「失礼しました、姫。これからは無礼がないよう努力致します故、どうかお許しください」
突然のシンジの行動にぽかんとするケイ。
だがそこは今日主演を務めた女優。アドリブも手馴れたものだった。
こほんと軽く咳払いをし、いかにもという口調でそれに答えた。
「いいえ。先ほどの行為はそのくらいの謝罪では済ませる事はできません。
でも・・・そうですね。ランチのおごりで手を打ちましょう、王子」
シンジが顔を上げると、楽しげに微笑むケイの顔が。
随分と簡単なことで許してくれるんだな、と内心で苦笑するシンジ。もちろん表情には出さない。
それよりも、この笑顔を見れば自ずと自分まで顔が緩んでしまうのだから。
シンジはケイの前にすっ、と手を差し出す。
制服姿の王子の手に、安上がりな姫はそっと自分の手を重ねた。
560名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 00:20:08 ID:o+9/Mof3
>>542
とりあえず乙
個人的には氏家作品以外のネタを持ってくるのはタブーだと思うが(ガンダムぐらいメジャーならいいが、それを認めてしまうととんでもなくマニアなネタまで容認しなければならないので)雰囲気はあったしGJだ。
厳しい意見が多いようだが、それは期待の裏返しでもあると思うので、懲りずにまた投下してくれ。
次回作を楽しみにしているぞ。
561白帯侍:2005/12/09(金) 00:20:46 ID:7SEE066k
——おまけ——

時間とは流れを止めるものではない。何事にも例外なく終わりが訪れるというもので。
楽しかった学校祭も終わり、玄関の前にはたくさんの生徒がたむろっていた。
「終わっちゃったね〜学校祭」
「そうだな」
カナミとシンジの城嶋兄妹は並んで校門の前に立っていた。
「なんかお祭ごとが終わった後ってなんか寂しいよね。射精した後もこんな感じなんだよね」
「あぁ、そうだな。特に昼間はな」
カナミのボケに突っ込みもいれず同意するシンジ。女子生徒が二人の横をそそくさと通っていった。
しばらく二人で待っているとアキとマナカがやってきた。
カナミは今日三人で打ち上げに行くらしい。おそらくこの二人がそのメンツなのだろう。
「気をつけていけよ。あと何時頃帰るのか連絡入れろよ」
「は〜い。お兄ちゃんもちゃんとご飯食べてね」
そう言ってシンジは妹を見送ろうとする。が、カナミはシンジの方を見て思い出したように口を開いた。
「でもさ、お兄ちゃん」
「ん?なんだ?」
「さっきの話だけど、今日の昼は寂しい思いなんかしなかったんでしょ?」
「は?」
妹の発言に怪訝顔のシンジ。そして、そこでふとある事に気付いた。
カナミの後ろにいる二人の様子がおかしい。
片方に視線を向けると気まずそうに視線をそらす、もう片方を見ればこちらはニヤニヤ。
再び正目を向くとをそこには満面の笑みを浮かべたカナミの顔が。
「じゃあもう行くね。それじゃあケイ先輩にもよろしく〜」
そう言って歩いて行ってしまう三人組。あっという間に彼女達の後姿は宵の闇の向こうに消えていった。
「シンジく〜〜ん!!」
怪訝そうに妹達の消えていった薄闇を眺めるシンジは、呼ばれた声の方を向く。
そこには小走りで近づいてくるシンジの待ち人の姿。
「ごめん。待った?」
「いや、さっきまでカナ・・・妹がいたから。じゃ、行くか」
そう言って手を差し伸べるシンジ。ケイは少し息を切らしながらその手をそっと握る。
と、そこではっとするシンジ。血の気が急激に引いていった。
(昼間って・・・・あの時か!?)
青ざめるシンジに、それを怪訝そうに眺めるケイ。
「どうしたの?」
「あ、いや、その・・・・なんでもない」
乾いた笑いをするシンジ。ケイはそれを不思議そうに眺める。
ケイの手を握って歩いていく道中、シンジはカナミとケイにどう説明しようかと、一人思い悩み続けていた。
562白帯侍:2005/12/09(金) 00:23:54 ID:7SEE066k
以上です
シンジ×ケイに挑戦したんですがやはり難しい・・・
全然ケイっぽくない気がしますorz
次に挑戦する時はもっとそれらしさを出したいです
563名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 00:29:55 ID:1agRQf6Y
白帯侍氏ぐっじょぶです!!
エロパワー、しかと充電させて頂きました(*´Д`)ハァハァ
この調子で頑張って下さい!
564名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 01:04:02 ID:KX8lqUXG
白帯侍氏GJ!やはりエロいいよエロ

次スレ立てようとオモタけどひっかかって無理ですた
565名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 02:16:25 ID:Is1md2Lc
プリンセスケイキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
白帯侍氏GJ!!!お姫さまドレスは反則的にカワエロス(*´д`)

そしておれは携帯なので誰かスレ建てタノム
566名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 02:25:26 ID:hC0k/Gtf
白帯侍氏、超GJ!!!!!!

やっぱりシンジ×ケイはサイコーだ。
ケイっぽくない? んなこたーねーです!
続編もあるんですか?
次なる挑戦楽しみにしています!
567名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 02:57:32 ID:edtjkAz3
ヤバス。白帯侍氏相変わらずいい作品を乙
やっぱこういう雰囲気の作品はいいねぇ
568名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 04:15:22 ID:rKVHEXQd
乙です!アヤナも期待してますよ!
569名無しさん@ピンキー :2005/12/09(金) 07:27:36 ID:afjChqfP
このまま行ったら最速でのスレ昇天だな!
今まで最速は10時間目の697レス、一ヶ月(9/19〜10/18)だったけど。
こりゃ、よそ様から羨ましがられるわけだぜ。
570名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 08:31:24 ID:B/7qKvlV
白帯侍氏、GJっす!

けど、たまにヤンマガを読み逃す俺はケイがわからない………
けど、そんなキャラでも読み手を萌さしてくださる白帯侍氏はすごい!
ツンデレラバーな自分としてはアヤナも期待してます!

571名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 08:55:14 ID:uoh4mNlr
>>570
ケイは、ナツミの隣にいる娘です。
以前は「キョウコ」と呼ばれていましたが、つい最近「ケイ」と呼ばれました。

どうみても氏家の設定管理ミスです、本当にありがとうございました。
572名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 19:37:11 ID:LDeDMrB4
>>560は謝罪の一言も言えないのか
573新スレへのご案内:2005/12/09(金) 19:52:29 ID:W3qMCiLy
>>564-565 ほいきた。たてた。

【濱中アイ】氏家ト全総合 13時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1134125251/

現在 494KB、あまり早く落すと古田氏の保管庫収納が間に合わないかもしれないから、ゆっくり埋めよろ。
574名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 19:59:34 ID:1CcvaSf9
>>573
乙です!俺も立てるの失敗してたから首を長くして待っていました
575しりとりかな?:2005/12/09(金) 20:10:32 ID:mPzhqLtM
さて、いつも通りのしりとりです。

では、今スレのラストとなる(?)投稿、GJでした!!
白帯侍神の「い」から
57672:2005/12/10(土) 01:07:28 ID:RtA2ZpSE
「い…『いちご』」
「ご、『ゴリラ』」
「『ら』か…んと…じゃあ『らくだ』」
「だ、だ…『だんさ』」

「んーっと…じゃあ次は…『さんま』」
「…ま?ま、ま…えーっと…」
「『ま』だぞ。『ま』」
「え…ま?えーっと、えーっと…」
「どうしたミサキ?もう降参か?」

「ちょ、ちょっと待って…ま…ま…

…じゃあ…『マサくん…』」
「あー、『ん』が付いたからミサキの負け…」

「『…大好き』」

「……へ?」

「だから…『マサくん大好き』」

「いや…それはちょっと反則だって…」
「…別にいいでしょ。次は『き』だよ、マサくん」

「…え、えっと…き、き…」
「マサくん出てこないの?…じゃあ残り時間あと十秒ね。」
「あ、そんなのずるいぞ!」
「じゅう、きゅう、はち…」
「あ、ちょ…『き』?き、き…んーっと…」
「…なな、ろく、ごー、よん…」
「ちょっと待てって!…き…き?き…」
「…さん、にー、いち…」

「えーっと……あ、そうだ…

…『キス…しようか』」

「え…?」

"ちゅっ…"


五分で書き上げた超小ネタ。ミサキとマサヒコのバカップルしりとり編。
…えーっと、俺は間違いなく大バカですね。
あと、書いててちょっとむなしくなりました。
577名無しさん@ピンキー:2005/12/10(土) 01:27:29 ID:yySi/1GT
GJ!!
578名無しさん@ピンキー:2005/12/10(土) 01:55:21 ID:zaYnZG0I
ちょwwwwwGJすぎるwww
579名無しさん@ピンキー:2005/12/10(土) 07:27:08 ID:YuIiVAvv
し、しりとりを出した甲斐があった

GJ!!
580名無しさん@ピンキー:2005/12/10(土) 18:41:41 ID:UBScNh1j
581名無しさん@ピンキー:2005/12/10(土) 19:19:34 ID:B+VWDzSB
>>576
ちょwwwwGJ過ぎて続き書きにくいwwww



でも言うぞ『カウパー』
582名無しさん@ピンキー:2005/12/10(土) 19:41:22 ID:lHsUOvPR
>>576
空気を悪くする気は無いが、どっかで読んだことのあるネタだ。
幼馴染みってとこも一緒だし。
583名無しさん@ピンキー:2005/12/10(土) 21:57:09 ID:5mXPQfeB
プラネテスでもあったしベタな展開。だがそれがいい。
584名無しさん@ピンキー:2005/12/10(土) 23:00:42 ID:IVu0BwlZ
プラネテスのはさりげにタナベが誘導してるよな
最後の言葉が全部同じだ
585名無しさん@ピンキー :2005/12/11(日) 01:55:30 ID:2dCXkJiH
残業終了と同時に完成(苦笑)の埋め用小ネタ。しかも季節ややハズレのバレンタインもの。
……なんですが、鎌田氏の「エロなし オチなし 女装あり」の勝手な続編です。ご容赦を>>鎌田氏
>>クロム氏&次スレのペピトーン氏
私自身、こういう失礼野郎なので、気にしてまへんよ(苦笑)。むしろバンバン使って欲しいです、
設定とかキャラとか。逆に嬉しいくらいで。では、投下。
586名無しさん@ピンキー
「はい、では最初にマサが食べるのはこのチョコね♪」
(もぐもぐ………?結構味が濃い……濃厚って感じ?で、舌触りは結構滑らか……)
「こくぼく〜〜〜ん、おいしい?」
「うん……美味しいな、これ」
「よ〜〜く味わってね、マサ君!」
「そうよ、せっかく作ったんだから、当ててくれないとダメよ!」
「マサヒコ君、ファイトだよ!」
「………もぐもぐ、わかりましたから静かにして下さい……」
「よし、じゃあ目隠し外して〜〜〜♪」
「はい……」
「じゃ、この五つのチョコの中から当ててちょーだい♪」
「はあ……順番は俺が選んで良いんですね?」
「そうよん♪では、第一回チキチキ、マサヒコチョコ選び大会スタート〜〜〜〜♪」
「え……とじゃあ、若田部のから……」
(もぐ?濃厚だな……なんだかカカオの味が強いっていうか、上品な甘みとほのかな苦さ…。
とろっとした……似てるけど、さっきのと舌触りが違うかな?高級なカカオを使ってる感じ?)
「わかりました……私が食べたのは!若田部のチョコでは、ございません!!!!!!!!!!!!!」
「ぴんぽ〜〜〜ん、おお、いきなり正解だね、マサ」
「はあ……じゃ、次……中村先生の」
(もぐ、ん?………ん?な、なんっじゃこれりゃああああああ!)
「わ、私が食べたのは……中村先生のチョコでは死んでもありません!」
「ぴんぽ〜〜ん……その顔だともしかしてガラナチョコ食べたの初めて?EDのくせに……」
「げ、げえッ……」
「こら!これ見よがしに吐くな!マサ!」
「うげ……が……き、気を取り直して……次は……濱中先生の……」
(……旨い……マジで旨い……でも?味はこんなに……露骨に甘くはなかったような…)
「わかりました……私が食べたのは、濱中先生のチョコではありません!!!!!!!!!!!!!」
「………ぴんぽ〜〜〜ん!三連勝ね、スゴイわ、マサ…」
「あと二つかあ……じゃ、ミサキのを……」
(もぐ。旨い……迷うな。食感は、滑らかだな……あれ?コレ、去年ミサキに貰ったのと似てる?)
「どう?マサ?」
「……わかりました。私が食べたのは、ミサキのチョコです!!!!!!!!!!!!!」
「………大正解!スゴイわ、もしかして愛のチカラ?」
「うわ〜〜、本当に当てちゃった!やっぱり愛情ってスゴイね、ミサキちゃん!」
(……なによ、なによ、なによ……なんで、天野さんのだけ……)
「マサ君……」
「うふふ、ミサキちゃんったら目ウルウルさせてる……可愛いね、マサヒコ君!」
「ってことで正解したマサヒコに賞品〜〜♪」
「え?なんですか?」
「コ・レ♪」
「……え――っと、あの、それはいわゆるセーラー服って奴ですか?」
「先輩、確かにマサヒコ君はEDかもしれませんが、
セーラー服の匂いを嗅いでハアハアしてもそんなに簡単に完治はしないんじゃ……」
「バカねえ……コレをマサに着せるに決まってるでしょうが?」
「!?&%は?はああああ?」
「ホラ、前もマサに女装させたら見事にハマッてたじゃん?マサも最近背が伸びたし、
ようやく私の中学時代のセーラーが似合うかと……コラ、逃げるな、マサ!」
「ぐ、ぐえええ!止めて下さい!首、首、締まってる!中村先生!」
「……アンタが逃げようとするからじゃない。どう?やる?」
「………………………ぐえ!や、やります………」
「……ねえ、的山さん?どういうこと?」
「あ、そ〜か〜、アヤナちゃんは前いなかったもんね?うん、あのね!
私の携帯に画像保存してあるから、ホラ……」
(まだコイツ消去してなかったのか……)
「え?わあああ……」
§