すかさず、項を抱き寄せ、現れた白い耳へ唇をつける。
「ひゃあぁぁっ!」
小さな悲鳴が耳元で聞こえるが、無視をして耳へ攻撃を始めた。軽く口付けるだけで、あの反応だから、この先が随分と楽しみになってきた。
舌を動かして耳たぶから上へとなぞり上げる。
「ゃあ、あぁっ……!」
過敏な反応に嬉しさを隠せない。更に舌を激しく動かして、耳の中まで丁寧に舐めた。そして、唇で数回甘く噛む。
「や、ぁ……耳、弱いんですぅ」
水無さんは、声を漏らさないように顔をシーツに押し付けている。その体勢のまま、徐々に服を脱がしていった。同じく、段々と身体の力も抜けていく。
その隙に、手を滑らせ、足の間に潜り込ませた。
「嫌っ、そこは……」
もう、遅い。侵入を許した時点で、確かに指はじっとりと欲望に濡れた秘所を感じ取っている。
「何が、嫌なんですか? やめましょうか?」
言いながら、ストッキング越しに動かしている指を一旦止めてみせた。
「あぁっ、い、やぁっ、や、やめないでください……お願いです」
熱に浮かされた言葉を聞かされ、終には俺まで熱が伝染ったような気分になる。
「じゃあ、下着も脱いで……よく見せて」
1度俺の上から身体を離れ、ストッキングと下着に手をかける。最初はこちらの目を気にしているようだったが、最後には観念したらしく、目線を外しながら言われた通りに脱ぎ捨てた。
そんな姿と動作でも、まるで妖精の美しさを重ね見せてくれた。
「これで、いいですか?」
恥じらいはあるものの、膝立ちで俺を跨ぎ、スカートを捲り上げている。ここまで素直だと、何だかこっちまで恥ずかしくなってしまう。
目前に、水無さんの秘所が露見した。既にそこは、食虫植物を想わせるように粘液を纏い、獲物を誘っている。
「凄い……もう、こんなに」
手を伸ばして触れると、愛液が指に流れ、身体の興奮を訴えてきた。
反応の良い、そこを嬉しく思い、ついつい動きを早くしてしまった。丁寧に、且つ大きく指を動かす。
まだ、中には挿れていないのに、こぼれるほど垂れてくる蜜を掬って指を動かすと、淫靡な音色が奏でられる。
「あっ、ん……やぁぅ、いやあぁっ」
漏れ始めた音は、感じている証拠。自分と同じ高揚を感じているのだと、嬉しくて堪らない。そして何より、自分の手で彼女を高めているのだから。
「そんなに触られると、私……」
言葉では軽く拒絶をするが、それでも抵抗はしない。指で入口を軽くなぞり、溢れ出して来る蜜を絡め取った。
「イっちゃう、とか?」
見上げて訊くと、答えの代わりに顔が真っ赤に染まった。
指の往復速度を早くしながら、油断したところを狙って、余っていた片手で腰を抱き寄せて身体をもう1度重ね合わせる。乳房を掴んで、軽く揉んだ。
手を潜り込ませて、不意を打つ。指先で蜜壷を浅く掻き混ぜ、蕾を扱き、撫で上げた。
「だ、だめっ―――あっ、はぁ、ああっ……!」
数回身体が揺れたかと思うと、彼女の呼吸が荒くなって、全身から力が抜けたようだった。
「本当に、イっちゃった?」
手に湧き出し続ける生温かさを感じつつも、意地悪そうに尋ねてみる。もしかすると感じやすい身体なのかもしれない。もしくは、経験が浅いのか。
「し、知りませんっ」
水無さんは、紅い顔を横に振った。
―――やばい。可愛すぎる。
抱き締めて、キスしたかった。いや、すぐにでもしようとした。
だが、タイムラグ。
そんな下らないことを考えていると―――完全に、隙を衝かれた。
乗っていた身体をずらして、ベルトに手を掛けると、テントを張っていたズボンを脱がされる。すぐさま、膨張しきったモノは外に出された。
「わぁ……大きいんですね……」
口元に手をやって、驚きの表情を浮かべる水無さん。確かに、大きさに自信はあるが―――それよりも、そうやってまじまじ見られると、かなりこっちも結構恥ずかしい。
「お返し、ですよ」
心を見透かしたのか、優しく反り返ったモノを手で包み込むと、軽く扱き始めた。
「うっ、……ぁ」
股間から流れてくる快感に、声が漏れ、自然と呻き声になる。
「あの、痛くないですか?」
それを聞いて、少し心配そうに尋ねてきた。
「痛いどころか、気持ち良いくらいですよ」
すると、俺の感想に気を良くしたのか、今度は顔を近づけて舌で舐め始めた。けれど、未だに動作は稚拙で、快楽へ直結するものではなかった。
さっきのキスといい、どちらも慣れない舌遣いだった。まるで知識だけは知っていて、経験が無い。それでも、懸命な姿に思わず快感の触覚が働き出す。
「んっ、ちゅっ、……れろっ」
寝そべった清純な姿に似合わない、不純な行為。けれど、その行為による証明が裏付けに変わる。そこに働き始めたばかりの触覚が突如反応を示した。
彼女を―――穢したい、汚したいと訴えてくる。
慣性運動を継続するだけの理性による反抗なんて皆無。それもそのはず。何故なら、理性がそう望んでいるのだから。