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517AMARIA -7-
 夜の水先案内人。
 夜の世界を案内する水の妖精は、そう呼ばれていた。昼間には見られない夜のネオ・ヴェネツィアを案内するものだと思われるが―――それは、全く違った。
 小屋舟と呼ばれる通常の舟よりも少し幅の大きなもので、夜を漕ぐ。
 導くのは感動ではなく、快楽。
 愛するもの同士がそこで過ごす手助けといった橋渡し的な役割や、時にはウンディーネ自ら快楽へ誘うこともあるという。
 そこは、水上の情事が行われる小さな世界だった。

 首筋に軽く、頬に優しく、耳を甘く、溶けてしまいそうな滑らかな口付け。
「おい、誰かに聞かれたらどうするんだ……」
「興奮する?」
 下から見上げる目線で投げかけられた。
 確かに、今までにないほど身体は興奮していた。心も昂りを抑えられず、激しく鼓動を打ち鳴らす。脳内では先走り、これからの行為を思い浮かべた。
「そんなわけ―――」
「なんてね。それもいいけど、残念。ここはもう街中じゃないのよ。逆に街から離れたところ」
 そういえば、もう天井から建物は見えない。人気も、街の灯りも何もかもが遠い。ただ潮の流れがゆったりと伝わってくるだけだった。
 舟の中に、たった2人だけ。世界が暗く、狭く感じてしまう。誰も知らない、誰の侵入も許さない。ならばきっと、そこは2人のためだけに生まれたセカイだった。
「ふ、ぁうん……ちゅ、んふ……」
 重ねられる唇と手。擦り合わせられる身体は熱を帯び、俺は柔らかさに、アマリアは硬さに、互いの異なる感触によって発狂させてしまいそうだ。
 進んでいく、行為。その終わりを先見してしまう。
 でも、俺は―――
「ダメ」
 口に人差し指が押し当てられる。
「色々なこと、全部捨てて。未来も過去も、それを想う感情も要らないから。今だけを―――私だけを見て、想って。今だけでいいから、愛して欲しいの」
 それは呪文か何かだろうか。あまりに都合の良い言葉を並べただけの至福の呪文。
 反対に、目は怖いほど真剣で、表情は驚くほど安らかだった。
518AMARIA -8-:2006/03/15(水) 07:48:21 ID:IjZnL+wy
 アマリアは言った。これは運命なのか、と。
 俺には、いや、誰にだって運命なんてわからない。前も後も知らない。
 どうして、運命と思えるのか?
 簡単だ。
 思うことから始まる全ての結末。全てに繋がるための、全てへと誰もが充足を求める条件。
 つまり、最後までそれが運命と信じることが、運命の帰結と成り得る―――。
 ならば、最後まで貫けばいい。
 そして俺は、思い通りに、ただ今のことだけを受け入れるのだ。彼女の運命だと証明されるまで。
 どちらにしても、なるように、なるだけだ。
 今なら一瞬先の絶望も怖くなかった。
「ん、ぅっ!」
 強引に唇を奪った。そのまま逃がさずに舌を捕まえる。
「あむぅ……、んっ」
 アマリアが順応するのは早かった。優勢をとれたのは一瞬で、すぐに彼女が俺の口内を侵し始める。
 頬を両手で支え、歯列をなぞり、再び舌を絡めた。
「ん、はぁっ……ここ、凄いことになってる」
 口にばかり夢中になっていた不意を突かれ、手が下へと動いていたことに気づかなかった。そこを撫で上げられて、初めて気がついた。
「悪かったな」
 それは虚勢。
「……ううん、悪いわけないでしょ。逆に女としては、嬉しい限りかも」
 素早くジッパーを下ろすと手を滑り込ませ、すぐさま外へと取り出す。直に触られて思わず声が出そうになった。ひんやりとした指が滑らかに動き、熱を持ち反り返った俺自身を優しく包む。
 さっきは温かかった彼女の手が今では冷たく感じられるほど、俺の体温は急激に上がり、興奮しているということか。
「ふふ……おいしそう」
 こんな時でもアマリアは笑顔を崩さない。でも、それは昼間の笑顔とは違う、艶のある妖しい微笑みだった。乱れた台詞を吐き出すせいで、その笑みも嘲笑と思えてしまう。
 やられっぱなしは性に合わない。手を伸ばして、身体を抱き抱えると身体ごと向きを変えた。
「あ、ん……強引ね」
 どっちが、と思ったが無視して先を求めた。
 横向きになったところで、白と紅で彩られた制服の上から胸を揉み、感触を確かめてからすぐに服を肌蹴させる。
 露見する白い肌と黒い下着。正反対のコンストラストに目を奪われながらも、ずらし、指でその桃色の頂点を弾く。
519AMARIA -9-:2006/03/15(水) 07:49:45 ID:IjZnL+wy
「ゃうっ!」
 高い声が耳に届く。歪んだ顔が快楽を増幅させた。
 豊かな双丘の上で既に立ちきった乳首は、硬く空を向いている。
「何だよ、お前も同じじゃないか。本当は、我慢できなかったんだろ?」
 そんな台詞まで出てくるほど、俺は熱に浮かされていた。
 ちょっと気恥ずかしそうなアマリアの顔。直後、下半身から湧き上がってくる快感に思わず腰を引いた。
 しなやかにモノを扱く指が、極上の快楽を与えてくる。
「う、あっ」
 ただ自然と声が漏れた。
「ふふふ、強がっちゃって。こーんなに、いやらしくバッキバキにしてるくせに」
 手全体を使って、高速で扱くと倍増した。
 ただ上下に摺るだけではなく、僅かに左右に、そして下方向へ力をこめて操っている。
 負けずにこちらも、たわわに実った2つの乳房を両手で力強く揉んだ。口付けて、乳首を吸い、舌で何度も舐める。
「っあぁ……はあっ、いいわ。気持ちいい……」
 感じながらも、手の動きは止まることなく扱き続ける。緩急をつけて、的確にツボを突いた扱き方。慣れた手つきに完全に興奮し、俺自身これまでに見たことが無いほど、勃起していた。
「先っぽから出てきたわよ。とってもいやらしいお汁が」
 それを言うが早いか、指でとって全体に塗りこんでいく。その間も、与え続けられる快感により、先からは透明なものは溢れ続けた。
 一方で俺の方も手と舌を休めない。量、弾力共に豊かな胸を揉み、休めることなく舌で先を弄る。
 一方通行ではない快楽。与え、与えられることで、相手が感じる様子を見ながら自分も満たされ、奥へと進んでいく。
 快感の往来が、思考の回転速度を鈍くしていた。
「私のも、触って欲しいな」
 鈍くなっていたせいで、最初は聞き取れなかった。ただ欲望が先を望んだだけ。指し示されるままに、奥へと従い進む。
 スカートのスリットから手を入れ、太ももを辿って秘所へと行き着く。ストッキングの上からでもわかるほど彼女のそこは濡れていた。
「どう? もう欲しくて我慢できないって感じでしょ」
 すぐにアマリアは片手でスカートを捲り上げ、ストッキングを落として、上と同じ黒い下着を見せ付けた。不敵に嘲笑う。
 その姿に、誰が水の妖精を見るというか。甘い蜜と香りで雄を誘う、ただの発情期の雌に他ならない。
「この淫乱女め」
 そして、彼女が下着を素早く下ろしたところですかさず指を差し込んだ。
「エロ男」
 両手で強く握り締めて、剛直を激しく扱き上げ始めた。込み上げてくる射精感を何とか押し留めながら指を動かし始める。