◆◆◆ ファンタジー世界の女兵士総合スレ ◆◆◆

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1名無しさん@ピンキー
ルール

・剣と魔法のファンタジーの世界限定
・エロは軽いものから陵辱系のものまで何でもあり
・冒険者よりも騎士、自警団、守衛、城兵、番兵、傭兵、暗殺者
 など組織に所属する女性キャラを推奨
・種族は問わない

という訳で始めましょうか!
2名無しさん@ピンキー:2005/10/01(土) 07:27:26 ID:ecoshLu3
重要なことを忘れていた

・オリジナルキャラ推奨だが版権キャラも可
3名無しさん@ピンキー:2005/10/01(土) 09:44:06 ID:l909t2SU
まず1が書け。それが最低限の礼儀。
4名無しさん@ピンキー:2005/10/01(土) 22:42:12 ID:ecoshLu3
期待あげ

…とか書きたいんだがここ自演できねえんだよな。

とりあえず今日中はむりぽ。
明日あたり書けたら書くわ。
5にゃおす:2005/10/01(土) 23:39:29 ID:WpGGyxH9
どんな風に書いたらいいのかわからないから 待ち
6名無しさん@ピンキー:2005/10/02(日) 11:23:55 ID:1jpVZ8Mc
何かを書いてみたいとは思うんだけどね。
オリジナルなんか書いたことないからはずかしいので様子見
7名無しさん@ピンキー:2005/10/02(日) 12:12:00 ID:cV2C34ZZ
つうか、単にファンタジー総合でいいだろ?
女冒険者でも、お姫様でも、女海賊でも、悪の魔女でも、何でも有りで。
その方が話の幅も広がって投稿も期待できる。

なんで>>1の狭い趣味に縛られて兵士に限定しなきゃならんのだよ。
8名無しさん@ピンキー:2005/10/02(日) 16:51:36 ID:nstcGZzi
>>7
>>1だが、兵士は推奨だから別にそっちで書いても構わんよ。
9名無しさん@ピンキー:2005/10/02(日) 22:42:11 ID:nstcGZzi
某所でだいぶ前に公開したものだが



隣に立った彼女はまだ赤みの引いていない目を細めると、静かに微笑んだ。
…不思議な感覚。まるでその表情に引きつけられるかのように、
俺はそこから一歩も動けないでいた。

この子はこんなに小さいのに。こんなに、強いんだ……

仕事は終わったはずだ。神殿の「女神様」には情報は届いたはず。あとは
急いで帰還する、ただそれだけなのに… 
俺は本気で、あと少しでも側にいてあげたいと思う。

(しかし、昨日の連中はやっぱり奴らの斥候…なのだろうか?)

神殿の外から聞こえたそれは、間違いなく彼女たちの悲鳴だった。
俺と神殿の番兵数名が駆けつけた時、丁度リリエルが足に矢を受けた
ジュリアを抱えて入ってきた。
「大丈夫か?!」
俺に言えたのはそれだけだった。同僚が心配し、彼女たちに駆け寄る。
弓を構えた二名が、門の外を注意深く見渡し、悔しがった。敵は去ったらしい。
どうやら、見えない位置から一斉に狙撃されたらしい。不意打ちとはいえ、
熟練の彼女たちはマントで身を守りながら後退し、被害はジュリアが受けた
一本だけにとどめたようだ。俺は安心していた。
10名無しさん@ピンキー:2005/10/02(日) 22:43:47 ID:nstcGZzi
番兵たちの手際は素早かった。すぐに手当てを開始する。彼女達はジュリアの
太股に刺さった矢を抜くと止血、洗浄、塗布と進め、最後にマントを千切って
巻きつけた。弾力のある肌に巻きついた布はすぐに赤い染みをつくった。

「ジュリア、歩ける? 私につかまってもいいんだよ」
親友のリリエルが気遣う。
「このくらい平気だって。大体アンタ、あたしが寄りかかったら倒れると思うけど?」
大柄なジュリアが笑いながらそう返す。続いて同僚たちも次々に笑い出した。
それが彼女の最後の笑顔になった。
「まったく、いつもボーッとしてるから――」
その声はリリエルが悪態を付くのとほぼ同時に上がった。…ジュリアの悲鳴だった。
「うぅっ! …はぁうぅぅっ! 痛い、痛いよ! 助け…う…あうぅぅっ!」
片手で赤く染まった布を、もう片方の手で艶のある胸元を押さえ込む。
真っ先にリリエルが駆け寄るまで数秒あったのは、彼女の冗談好きな所が災いしたからか。
すぐに介抱されるものの、彼女の全身からは脂汗が滴り落ち、双眸からは涙が溢れている。
そして再び、今度は獣のような唸り声を上げたかと思うと、ポニーテールの頭をかきむしり、
口から血の泡を吹きながら前に倒れこんだ。続いて傷のある太股を振るわせ、
尻が数回、小刻みに跳ね上がったのを最後に、彼女は動かなくなった。

全員が最後まで疑おうとした。これが彼女の体を張った冗談であると。
この夜、一番大きな泣き声は、一番最後まで止むことはなかった。

「風が強くなってきたね」
彼女の短い黒髪がサラサラと揺れる。
俺は戻らない時間に唇を噛み締めながらも、犯しがたい彼女の笑顔を
ただ愛おしいと思い、見守っていた。
11名無しさん@ピンキー:2005/10/02(日) 22:44:45 ID:nstcGZzi
以上だがエロでも何でもないし、
ここに書くにはレベル低いと思う
12名無しさん@ピンキー:2005/10/02(日) 22:50:24 ID:Kjqs5EEQ
エロは無いが、レベルは決して低くなんてないと思う。GJ だと思います。
13名無しさん@ピンキー:2005/10/02(日) 23:21:38 ID:nstcGZzi
マジ? それは嬉しい。
次はいつになるか分からんが頑張っちゃうよ。
14名無しさん@ピンキー:2005/10/04(火) 03:20:05 ID:eI34u7DG
「ツンデレ看守」を書きたいんだけど、いいですか?
15名無しさん@ピンキー:2005/10/04(火) 04:44:25 ID:u7JPax3s
あっさりファンタジー総合スレになったみたいだから世界観があってる
んならいーんでない?
16名無しさん@ピンキー:2005/10/06(木) 02:30:43 ID:YH2ScMhl
うーん時間的に書けなかった。
3日ぐらい経ったらまた来ます
17にゃおす:2005/10/07(金) 01:16:20 ID:YyVnil+U
ヴァルキリー
竜人
モンク
モーグリ
人間
 族はこんくらいかな?
18名無しさん@ピンキー:2005/10/07(金) 01:51:50 ID:WidleMXE
>>17
バカ野郎!!
天使と悪魔が抜けてるだろ
あとモンスターたち!!!!
19名無しさん@ピンキー:2005/10/07(金) 01:58:36 ID:KqwX1wn+
モンスター……というか獣人とエルフは無視できないなぁ。
20名無しさん@ピンキー:2005/10/07(金) 05:12:16 ID:QUzwLeI2
「……っと!」
ふらりと上体が揺らいで、私はあわてて目を擦った。
蝋燭の灯りに照らし出された文字がかすむ。
まだ眠るわけにはいかない。
正騎士昇進試験は来週に迫っているのだ。

私は、王国聖騎士団にたった一人の女性騎士。
…といってもまだ従騎士で、正騎士になるには、階級昇進試験を受けなければならない。
腕には、自信があった。
同期の男たちになんて負けたことはないし、
先輩騎士と手合わせをして打ち負かしたことだって、何度もある。
だけど、正騎士昇進試験は実技だけじゃなかった。
筆記試験。
士官学校時代から、私はこれに泣かされてきたのだった。
人の何倍も勉強に時間を費やして、なんとか上位の成績を取ってきたけれど、
今回は学校の試験よりもずっと範囲も広くて、難しい。

「こんなところで負けられない…」

名門貴族なら昇進試験なんて形式上のものでしかないらしいし、
裕福な貴族だったら、筆記ぐらいなら袖の下を渡せばなんとでもなる、らしいけど、
天涯孤独の私には無縁の話だ。
自分の実力で、なんとかするしかない。
おまけに私は女で、何かと色眼鏡で見られているのだから…

「…ふぅ…」

もうどれくらい机に向かっているかわからない。
時計を見ると、夜半はとっくに過ぎていた。
一息つきたい。
何か飲み物でも入れようか。
それとも…

私は、……別のことがしたくなってしまった。
21名無しさん@ピンキー:2005/10/07(金) 05:19:34 ID:QUzwLeI2
「少しだけ…ね…」
私はペンを置くと、脚を開いて部屋着の股間に手を滑り込ませて…
下着の上から、あの部分を撫でる。
ゆっくり、円を描くように。
「くぅぅ…」
気持ちよさのあまり、喘ぎ声混じりの溜め息が出てしまう。
…気をつけないと。
ここは騎士の館、周りは当然男ばかり。壁一枚隔てて、男が居るのだ。
こんな声を聞かれたら、どうなってしまうかわからない。

私は机につっぷして、自分の腕に口を押しつけ、下着越しに小さな突起をいじった。
「はふぅ…」
軽く触っているだけなのに、快感と息苦しさで、涙目になる。

はじまりは、いつだっただろう…
最近、苛々が溜まっているせいか、こういう行為にふける回数が増えた。
ふつうの18歳の女性は、こんな淫らなことはしないのだろうか?
…というよりも、結婚して、夫と愛を交わしているのだろうか。
私はそういう女の生き方を捨てた。

だから…性欲が沸き上がってきたとき、こうして自らを慰めるくらい良いじゃないか。

「〜〜〜っ!!!」
突起を小刻みに刺激して、声にならない悲鳴を上げる。
どんどん蜜が溢れてくるのがわかる。
下のほうに指を滑らせると、熱いものが、じゅわっ、と布から滲み出てきた。
布地に指を食い込ませて、それだけじゃ足りなくて、ぐいぐい押しつけるように腰を振った。
快楽が、疲れた脳髄を満たしていく―
22名無しさん@ピンキー:2005/10/07(金) 05:23:17 ID:QUzwLeI2
もっと、感じたい。
私は激しく指を動かして、あそこ全体を擦りあげた。

――あぁ、あぁ、あぁ、あぁ…

頭の中では、私は大声で喘いでいる。
現実には、荒い息づかいと、衣擦れだけが響いている。

シュッ シュッ シュッ シュッ ジュッ じゅっ じゅっ

布と指がこすれる音がくぐもって、淫らな水音を混ぜ始めた。

――もうすぐ。もうすぐ。

ぐしゅっ ぐちゅっ ぷちゅっ ぐしゅぐちゅグシュぐちゅぐしゅっ…

「ん…ぅっ………!!」

私は静かに、身体を震わせながら達した。
23名無しさん@ピンキー:2005/10/07(金) 05:34:22 ID:QUzwLeI2
ファンタジーテイストがうまく出てない (´・ω・`)

でも金髪蒼眼の真面目女騎士萌えの俺が書いてみましたよ。
今日は自慰までですが、続き書いてます。
24名無しさん@ピンキー:2005/10/07(金) 15:05:27 ID:zdVw16xM
>>20-23
抜いたよGJ!
2523つづき ◆XcsnCvPgas :2005/10/07(金) 23:30:15 ID:8+cPIOm3
はぁ、はぁ…
顔を上げて、呼吸を整える。

一度達したのに、今日は身体の疼きが治まらない。
ふと窓に目をやると、月は欠けたところのない真円だった。
あの満月が、私の疼きを呼び起こすのだろうか…

じかに、触りたい…
下着の横から指を滑り込ませようとしたとき、

不意にドアがノックされた。
慌てて衣服の乱れを整える。

「アズリン、入るぞ」
耳慣れた声が私の名を呼ぶ。
返事もしないのにドアが開く。
…勉強していた振りをしなければ。私はじっとりと汗をかいた手にペンを握った。

「おー、また根詰めてんのな。大丈夫か?」
背の高い、褐色の髪の男がずかずかと上がり込んできた。

「エ、エゼルこそ、何でこんな時間に起きている?明日、早番じゃなかったのか?」
「俺はしょんべんに起きただけ。灯りが漏れてたからさ」
この下品な男はエゼル。
とてもそうは思えないが、これでもなかなか名門の貴族の出だ。
…いや、黙っていれば気品がある整った顔をしているのだけれど。

「だったら…早く行った方がいいんじゃないか?私の部屋に便所はないよ」
私はエゼルに一刻も早く出て行ってほしかった。
股間をぐしょぐしょにしたまま、雑談なんてしたくない。
というより…続きが、したい。

「心配無用、もう出してきた!」
私の内心の焦りも知らないで、エゼルは腹立たしいほど晴れ晴れと歯を見せて笑った。
そして私の許可を得ずに、かってにベッドに腰を下ろした。
…こいつ、居座るつもりだ。
26 ◆XcsnCvPgas :2005/10/07(金) 23:35:16 ID:8+cPIOm3
私はエゼルをにらみつけて、迷惑そうに溜め息をついたが、相手はまったく気にする様子がない。
それどころかへらへら笑って、言う。
「いやー、すげー勢いだったね。寝小便ギリギリだったかも」
下品この上ない。

「ていうか、ちょっと出ちまったかも…?」

「馬鹿」

くすっ。
思わず笑ってしまった。
エゼルとは、同期で一番気安い仲だ。気安すぎてちょっと問題があるかな、とも思う。
士官学校に通っていた頃からの、私の数少ない友人だ。腐れ縁と言ってもいい。
出会った頃はと戸惑っていたけれど、身分の違いももう気にならない。

「でもさ、もし漏らしたとしたら、俺は布団をケインのと入れ替えてやるね。
あいつ、一回寝たら絶対起きないうえ、イビキがひどいのなんのって、もう。お前は一人部屋でいいなあ」
「あぁ…まあ一応、女だから。」
「あーそうだったっけ。忘れてた、はははっ」
軽口をたたいて、大声を上げて笑う。エゼルは学生時代からちっとも変わらない。
「上官も同僚も、みんな忘れてくれればいいんだけどなあ」
私も思わず軽口を叩く。
ほんの少し苦いものがが混じってしまったけど。

不意にエゼルが眉間にしわを寄せる。
「…どうした?変な顔して」

「お前、やっぱり笑わないな」
「笑ってないか?」
私の口元はゆるんでいる。唇のはしも、上がっていると思う。

「そうじゃなくて、もっと声出して笑えよ。」
その言葉に、私の心臓が一瞬凍った。

「…今…何時だと思ってるんだか…夜中には馬鹿しか笑わないんだよ…」
私はくるりと背を向けて、エゼルを無視するかのように机に向かった。
27 ◆XcsnCvPgas :2005/10/07(金) 23:46:58 ID:8+cPIOm3
たとえ日中でも、声をあげて笑うことなど、もうない。
私は…学生の時とは何かが違ってしまっている。
奇異の目で見られながら、従騎士として厳しい日課をこなしているうちに、
私の中の「何か」がすり切れてしまったのだろうか。
感情の泉が、凍り付いている。
笑顔を捨てて、代わりに、苦しみや痛みの感覚を鈍らせた。

それでも、仲間だと思っていた同期の騎士たちが、
私のことを陰で『氷姫』と噂しているのを聞いてしまった時には、
何か鋭い針に刺されたように、一瞬だが鋭い痛みを感じたものだった。

――女の癖ににこりともしないよな、氷姫。
――氷姫?あいつは出来損ないの男だろ?怖ぇ怖ぇ。目が合うと凍っちまうぜ
――お前等、あんまり言ってると呪い殺されるぞ、ははっ

エゼルでさえも、こんな私は好きではないのだろうか。
心の中に黒い染みが広がっていく。
私はうつむいて、ごまかすようにペンを動かした。

「あー…どこかわからないところ、あるか?」
いつの間に背後に来たのか、エゼルは私の手元をのぞき込んでいた。
首筋に褐色の髪が触れて、ぞくっとした軽い快感が背筋を走った。
まずい。やっぱり身体が、火照ったままだ…

「いや…今のところ大丈夫。ありがとう」
焦りを押し隠して身を引く。

「遠慮無く頼れよ。まあ、アズリンなら大丈夫だろうけどな」
ぽんぽん、と頭を叩かれた。
それだけのことで、胸がドキドキする。
やめてくれ。今の私に触るな。

「ま、がんばれ」
やっと離れてくれる気配を見せるエゼルに、心の中で胸をなで下ろす。

「昇進したらちょっとサボッて飲みにいこうぜ…」
離れる間際に不意打ちで、耳元で囁かれて

ぞわぞわぞわっ
「〜〜っ!!!」
びくんっ!

私は、ついに、身体を跳ね上げてしまった。
28 ◆XcsnCvPgas :2005/10/07(金) 23:48:02 ID:8+cPIOm3
エロにたどり着けなかった時間切れorz
申し訳ないが続く
29名無しさん@ピンキー:2005/10/08(土) 17:50:07 ID:Fxbttg0G
いやいやGJですぞ。
エロ楽しみにしてます。
30名無しさん@ピンキー:2005/10/09(日) 02:12:55 ID:Yl3ZxnoX
ツンデレ看守

《プロローグ》
俺はその日、やむを得ない理由で人殺しをしてしまい、
城の地下牢に投獄されてしまった。
そこに待ち受けていたのは、ちょっと目つきの悪い、だけど
どこか優しそうな女看守だった。


【食事】

ツ「ほら、これ今日の分よ」
俺「あ、そう。どうも」

食後。ニンジンが残っている
俺「ご馳走さん」
ツ「あんた、これ食べないの?」
俺「ああ、これ嫌いだから」
ツ「……」

一週間後、食後にピーマンを残す
俺「はい、これ片付けといて」
ツ「今日も…あんた野菜嫌いな訳?」
俺「ああ…別に食おうとすれば食えるんだが…苦手なんだよ」
ツ「…あ、そう…」

一ヵ月後、かぼちゃを残す
俺「はいはい、後は豚にでも食わせときな」
ツ「…っ…ちょっと!あんたっていつも食べ物を粗末にして…」
俺「んなの俺の勝手だろ?作ってる奴に文句言えよ」
ツ「あんたね、野菜食べないと体壊すわよ!…ほら、顔色も最近悪いし…」
俺「え、何?俺のこと心配してくれてんの?」
ツ「な…バッカじゃないの?!誰があんたなんかを…」
俺「確かにそうだよな!ああ、でも次から食えるやつはできるだけ食うよ」
ツ「べ…別に…あんたの好きにしなさいよ、…バカ」
31名無しさん@ピンキー:2005/10/09(日) 07:51:40 ID:UmXoOw3O
ツンデレ看守来てる!
続きありますか?
32名無しさん@ピンキー:2005/10/09(日) 15:53:10 ID:HT/qzO5h
じつはツフだったりして。
33名無しさん@ピンキー:2005/10/12(水) 20:36:26 ID:UtxPtqk6
>>28
続きが楽しみですね
34 ◆XcsnCvPgas :2005/10/14(金) 05:12:18 ID:sfJjagcf
>>27続き

「ど、どうした?」
エゼルが目を丸くして、私の顔をのぞき込んだ。
やめろ。見るな。
…瞳が濡れているのが、分かってしまう…
「く、くすぐったかった!」
目を潤ませてくすぐったいも無いだろう、と自分でも思うが、そのぐらいしか思いつかなかったのだ。

「お」
エゼルが、突然ぽん、と手を打った。
「その手があったか!」
何を考えているのか分からず、きょとんとする私を置いてけぼりにして、
エゼルは嬉しそうにそう言うと…いきなり私に手を伸ばし…

「な、何だ」

背後から抱きすくめようとするように、見えた。
私は狼狽と―少しの期待を感じた、が。

「笑え!」

エゼルは私の脇腹をおもいっきりくすぐり始めた。

「ちょっ…!ばかっ…」

「や、やめてっ…!こら!おい!あは!あははっ!」
「おしっ!もっと笑えー!」

「やぁ、きゃは、あはははっ…やめろ、あははっ!
「止めろって言われても止めないよーん」

「ひ、ひい、ひゃははははっ…」
必死で払いのけようとするが、悔しいことに私は力ではエゼルに負けている。
だいいち、笑いすぎて身体に力が入らないのだ。
「ひぃいっ……!…あっ!」
「うお!」

身体を捩るあまり私はバランスを崩し、椅子から落下して床に転がってしまった。
エゼルも引きずられるようにして、私の上におおいかぶさるように落ちてきた。
35 ◆XcsnCvPgas :2005/10/14(金) 05:28:33 ID:sfJjagcf
「…ってー」
「はぁ、はぁ…こ、この大馬鹿…」

私の息は切れ、心臓も激しく脈打っていた。
もちろんくすぐられすぎた所為でもあるけれど…押し倒されたかのようなこの体勢に、
何か別のことを考えてしまっている所為でもあった。

「笑わせたいってこれはちょっと違うんじゃないか。
 他の奴が起きたらどうするんだ…」
とりあえず、私はエゼルを睨み付けて非難した。
この紅潮した顔とうるんだ瞳ではたいした効果があるようには思えないけれど。

「だーいじょうぶ、みんな冬眠中の熊みたいにぐっすりだって。…たぶん。」
エゼルが脳天気な言葉を吐く。
顔が近い。金色の瞳に、吸い込まれそうな位置だった。
そんなところで喋られると、息遣いまで感じてしまう。
それに、普段は意識しないものもよく見える。濃い眉の整った顔。少し厚みのある唇。せり出たのど仏。

ごくり

私の喉が鳴った。

私は、競い合って学び、肩を並べて戦ってきた親友に、「男」を感じてしまっている。
――サソッテ シマオウヨ。イヤトハ イワナイヨ
心に沸き上がってくる悪魔の囁きを、必死で打ち消す。
エゼルは友達だ。そんな不純な気持ちで接して良い相手じゃない。

私の葛藤をよそに、悪戯が予想以上の効果を上げたエゼルは満足げだった。

「にしても良く笑ったなあ。アズって敏感なんだな」
敏感、という言葉に、違う意味を感じてしまって躰がびくり、と反応した。
駄目だ。
これ以上見つめていると、私はエゼルを襲ってしまう。

「あ、あれだけくすぐられたら誰でも笑う!」
私は顔を背けた。
目さえ見なければ大丈夫だろう。

ぷにっ

「んっ!」
びくんっ!!

甘かった。触られて、しまった。
不意の感触に、溢れそうになった喘ぎ声をギリギリで押しとどめた。
涙目の私に、エゼルが不思議そうに問いかける。

「笑いすぎで顔の筋肉痛くないかなーと思ったんだけど、どうした?ほっぺた触られてもくすぐったい?」
「馬鹿触るな早くどけ!!」
私は必要以上に怒鳴ってしまった。
…本当は、頬を触られただけで、感じてしまったのだ。
36 ◆XcsnCvPgas :2005/10/14(金) 05:58:58 ID:sfJjagcf
引っ張ってスマン!
次回一気にエロ張ろうと書きため中
もう少しだけ時間下さい
37名無しさん@ピンキー:2005/10/14(金) 09:43:53 ID:UAo+UQ6a
GJ GJ!!
次回も期待してますよ

アズが可愛い…(*´Д`*)
38名無しさん@ピンキー:2005/10/14(金) 16:27:27 ID:pHCmgaQu
ああああ! エゼル早くやっちまえよ!
アズも早く襲っちゃえよ!
辛抱たまりません GJ!
39名無しさん@ピンキー:2005/10/14(金) 18:40:18 ID:odWw2P8A
おいおいおいおい
これだけで抜いたぞ…
40名無しさん@ピンキー:2005/10/16(日) 23:15:19 ID:CgNZLNe/
アズリンかわいいなー!
41 ◆XcsnCvPgas :2005/10/17(月) 18:00:51 ID:Klg5f1Q4
大声を出してもエゼルはまったく動じなかった。
それどころか余裕綽々で意地悪く微笑みながら私を見下ろす。
「どいてほしいのか?」
「当たり前だ!退け」
今度もかなりきつい口調で命令する。
正直に言うと、私は、エゼルが少し怖くなってきたのだ。

「アズリン。そんなに必死で隠さなくても良いんだぜ」
「な、何?」
どきりと心臓がはねた。

「お前、欲求不満なんじゃないの?したいんだろ?」

ずばり、直接的に言われてしまって私は言葉を失う。

「し、失礼な…」
やっとそれだけいうと、私は耳まで真っ赤だった。これでは肯定しているのと同じだ。
「あれえ、ほっぺたつつかれて感じてなかった?…なんか、『んっ!』とか可愛い声出しちゃって…めちゃくちゃ色

っぽかったぞ?」
痛いところを突かれた。やっぱりあんな声を出して気づかれない訳がない。

「…五月蠅い。私は…私は、そんな淫らな人間では…ない…」
ちいさく説得力のない言葉を口にしてみるが、こんな言葉では自分すら騙せない。
私は淫らな女なのだ。
こいつに組み敷かれて欲情してしまったのだ。
それを見抜かれて、私は消えてしまいたいほどに惨めな気持ちだった。

「そんな泣きそうな顔するなよ、悪い事じゃないだろ。」
エゼルはへらっと笑った。

「なあ、…やろっか?」
一緒に昼飯を食べに行こうか、訓練しにいこっか。それと全く同じ軽い調子で、誘われた。
いつものように私が、ああ、と鷹揚に応えるとでも思っているのだろうか。
「断る」
即座に答えた。

「俺とお前の仲だろ?」
「…お前と私の仲だからよけい、断る」
そうだ、私とエゼルの仲なのに、どうして私はあんな気分になってしまったのだ。
寝てしまったら、明日からどんな顔で会えというのだ。
42 ◆XcsnCvPgas :2005/10/17(月) 18:06:13 ID:Klg5f1Q4
エゼルは尚も食い下がる。
わざと息を吹きかけながら、耳元で囁いてくる。
「アズ、俺けっこう上手だよ」
「げ、下世話な…」
上手、ということは、経験があるのだろう。知らなかった。
そんな姿など想像したことは無かったが、こいつも、ほかの男のように、夜の街で女を買ったりしているのだろうか


それとも、騎士だというだけでキャーキャー騒ぎ立てるような町娘でも誘っているのか。
私は軽い嫌悪感を憶えた。
顔をしかめてしまったかもしれない。

「何だよ。妬いてるの?」
妬いてる?どういう意味だ?
考えたかったが、そんな時間を与えてはくれなかった。
エゼルが私を強く抱きしめたのだ。
「あっ」

怖い―!

「俺、今夜はアズのものになっちゃうよ?」
わたし、の、もの…
さっきまではあんなに欲していたのに、いざ現実めいてくると、怖くて仕方ない。
「お願い…放して…もう帰って…」
口でそう言うのが精一杯で、私はエゼルの腕をふりほどけない。
もはや力の問題では無く、恐怖で身体がいうことをきかないのだ。
顔が近づく。

「…いや……」

唇が重なった。
が、次の瞬間、がり、っと鈍い音がした。

「いてっ…」
私がエゼルの唇に噛みついたのだ。

「酷いじゃないか」
「酷いのはお前だ!は、初めて、だったんだぞ!」
そうだ。
キスはおろか、恋人が居たことも一瞬たりとも無い。
何年もそばにいて、そんなことにも気づかなかったのだろうか、こいつは。
「マジで?!」
エゼルは本気で驚いたようだった。
43 ◆XcsnCvPgas :2005/10/17(月) 18:09:31 ID:Klg5f1Q4
「そりゃ苛々もするだろ…」
妙に同情したような視線をよこすエゼルに、腹が立つ。
「じゃあどうしろというんだ。男にうつつを抜かしていて、騎士がつとまるか?」

「じゃあ言うけどさ、最近トゲトゲし過ぎなの、八つ当たりじゃないのか」
「何だと…!」
殴ってやろうか、と拳を固めるが、手を掴まれてしまった。
「ほら、また怒った。俺がその苛々をほぐしてあげよう、って言ってんの。
ああ、俺ってなんて友達思いなんだろう…」
何を言ってるんだこいつは。
「…自分がやりたいだけだろ?」
違う違うと首を振っているが、その汗は何だ。
ぜったいに図星だと思う。

「…じゃあ約束するよ。アズの嫌がることは、絶対にしない。」
「そうか…それならまず退いてもらおうか」
「え」

「俺はただ…気持ちよくしてあげたいだけなのに…」
ほんきでしょげているように見えて、私は逡巡した。

「エゼル…」
分かったよ、悪かったよ、といって身体を離すエゼルの袖を、きゅっと引いた。

「その…そういうことをしても、今まで通り接してくれるか?」
これは、つまり。
そういうことだ。

「え…!もっちろん!俺、アズが大好きだからさ!」
エゼルが満面の笑みを浮かべた。
調子が良すぎる。

「馬鹿」

そして私は三たび、エゼルに唇を許した。

「ん…」
柔らかい感触を味わっていると、エゼルの舌がちろちろと私の唇の間を舐めてくる。
「ん…!」
私は躰をよじった。
知らなかった。
こんなに、唇が性感帯だなんて。
いつの間にか手は腰に回され、しっかりと抱きしめられていた。
―こいつ、ほんとに女慣れしてるな。頭の中の妙に冷静な部分がそう思う。

エゼルの舌が私の唇を割る。
求めに応じ、唇をやわらかく開いて、その舌を受け入れた。
「んっ………」
私の口内を味わうようにねっとりと舌を動かしたあと、吸いながらゆっくりと抜き差しを始めた。

ちゅくっ…じゅぷっ…

まるで、口を犯されてるみたいだ…
そう思うと、下着の奥が熱くうずき始めた。
44名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 18:12:19 ID:Klg5f1Q4
私もおずおずと、エゼルの唇の中に舌を入れてみるる
ずちゅっ…
いやらしい音を立てて、絡めた舌を吸ってくる。
気持ちいい……

私の下の口からは、もう熱い蜜がとめどなく溢れてくる。
無意識のうちに、私は太腿をもじもじと摺り合わせてしまっていた…
そんな様子に気づいたのか、エゼルの手がじわじわと降りてくる。

「ん!駄目!」
私は、思い出した。まずい、止めさせないと。

「わ!大丈夫、痛いことはしないから」
「ち、ちが…ちょ、やめ…!あ……!」

抵抗空しく、エゼルの手はそこに届いた。
「…あー、なるほど」

ぷちゅっ…
蜜をたっぷり含んだ下着がたてる音に、私は赤面する。

「…キスだけでこんなに濡らして、恥ずかしかったんだな」
「あぁ…違っ…ちがう…のぉ…」
エゼルが下着を擦るので、上手に言葉が紡げない。

「何が違うんだよ、パンツこんなにしてさ」
ぐちゅっ。
エゼルが指の関節を曲げた。
下着が食い込む。
「ぁん!…ちがう…!わ…私…してた…から…」

「…何?」
エゼルが手を止めてくれた。
「いやその…エゼルが来るまで、弄ってたから……自分で。」
やっと、こんなに濡れていた理由が説明できた。

エゼルの目が丸くなった。
「アズリンさん…」
さん、と来た。
…よく考えたら、今、とんでもないことをいってしまったのだろうか?

「…ひょっとして、言った方が恥ずかしかったか?」
「い、いや、そんなことはないって」
そう言いながらも奴の顔がニヤニヤしている。

「わ、笑うな」
「いやー、かわいそうに、寂しかったなあ、よしよし」
と言って撫でているのは、私の大事なところだ。
「は…ぁんっ!ば、ばかぁ!あ…!」
エゼルの指が下着の横から滑り込んできた。
「ひゃぅっ…!」
「はは、いっぱい我慢してたんだなー」
悔しいけれど、私は快楽に落ちていった。

45↑名前入れ忘れた ◆XcsnCvPgas :2005/10/17(月) 18:13:11 ID:Klg5f1Q4
「…っく…ぁ…んっ…ふぁ…うう…」
声を我慢していると、体中に快感が巡っていく感じがする。
「…触っただけでイキそう?すげえ気持ちよさそうな顔するね」
「はずか…しい…」
きっと今、私はすごくいやらしい顔をしているのだろう。
そう思えば思うほど躰が昂ぶっていく。
「ぁ…あぁ…」
つぷ…
指が、なかに入ってくる。
ゆっくり、ゆっくり。
節くれ立った男の指は、信じられないほど気持ちいい。
「くぅぅー…」
ぎゅっと目をつぶって、快感を受け入れた。
私は奥まで濡れに濡れていたので、指は楽々入ってしまった。
そして、ゆっくり動き始めた。
「あ、あ、あ…」
抑えきれない小さな声が、抜き差しに合わせて漏れていく。
「あっ、あっ、あんっ、あんっ!」
どうにも我慢できなくて、ぎゅっとエゼルの身体にしがみついて堪えた。
指の動きが早まる。
もう、いきそうだ。
目を見開くと、優しい瞳がこちらを見つめていた。
「可愛いよ」
可愛い。
久方ぶりに言われたその言葉に、なにかが弾けた。
「…!…んん…んっ……!!!」
目の前が真っ白になって、がくがく身体が痙攣した。
46 ◆XcsnCvPgas :2005/10/17(月) 18:15:29 ID:Klg5f1Q4
「…イけた?」
「………」
私は何も言えなかった。
恥ずかしいようで悔しいようで、少しだけ、嬉しい。
感情が混乱していた。だから。

「ベッドで、もっとしような?」
エゼルに耳元で囁かれて、素直に頷いてしまったのだ。

エゼルは私を横抱きに抱いて、軽々と持ち上げると、
そっとベッドに横たえた。

そして、あっという間に衣服をはぎ取られて。
「…少し、腰浮かせて」
愛液でどろどろに汚れた下着も、脱がされてしまった。

そして私は生まれて初めて、他人に裸を見せていた。
小さな胸、やせているのにくびれのない、少年のようなボディライン。
筋肉質で丸みが無く、訓練で付いた傷もところどころを走っている。
お世辞にも魅力的とは言えない身体だと、思う。
そんな私の身体を、エゼルはしげしげと見つめている。

「あまり見るな……」
「どうして。綺麗なのに?」
いい加減な奴だ。
きっと誰にでもそんなことを言うのだろう。
「ふざけるな」
「いや、ふざけてないって…俺はアズが本当に綺麗だと思う。」
「馬鹿言うな」

「好きだよ。この金色の髪も」
さらさら…
エゼルの指が髪を掬っては落とす。

「綺麗な顔も」
そのまま頬に触れる。ぴくっと身体が反応した。

「可愛い胸も」
「……小さくて、悪かったな」
「大丈夫、俺はこれぐらいのほうが好き」
エゼルが手を伸ばして、先端に触れる。
「あんっ」
触られた一点から、快感が走っていく。

「感じやすいなぁ」
エゼルは意地悪く笑うと、そのままゆっくりと乳房をもみ始めた。
47 ◆XcsnCvPgas :2005/10/17(月) 18:27:10 ID:Klg5f1Q4
「く、うぅ…ぁ…」
ただ揉まれているだけなのに、声が我慢できない。
自分で触っても、胸でこんなに感じたことはなかった。
乳首をきゅっと摘まれ、大声を出してしまいそうになって、自分からエゼルの唇に吸い付いた。
「んむっ…んー…んー」
唇と、胸。
両方から来る心地よい刺激に、私はたっぷり酔いしれた。

もっと体温を感じたくて、はだけたエゼルの夜着の胸元を広げる。
「…俺も脱ぐの?」
ちょっと驚いたようにそういうと、エゼルはさっさと服を脱ぎ捨てた。

望み通り上半身裸になったエゼルに腕を回し、広い胸に頬を寄せてみる。
「…人肌が、気持ちいい」
「アズリンって案外やらしいよな…」
「軽蔑するか?」
「しない。可愛いから」

ちゅ。

額にキスされた。
胸を揉まれたりあそこを触られたりするよりも、ずっと恥ずかしくて、
――でも嬉しくて、また赤面してしまう。

額の次は、頬。唇。
ちゅ、ちゅ、と、ついばむようなキスが落ちてくる。
くすぐったいような快感。
首筋にも、鎖骨にも…胸にも。
「あっ」
乳首を軽く吸われたときは、声が漏れた。

エゼルはなおも下の方に降りていく。
胸の下や、お腹は、自分で思っていたよりもずっと敏感で、
唇が触れるたびに「ひゃっ」とか、「きゃう」とか、恥ずかしい声が出る。
くすぐったさが混じっていて、性感とは少し違っているけど、気持ちいいことは気持ちいい。

「…まだるっこしいや」
へその下まできたところで、突然脚が乱暴に開かれた。
「わっ」
止める間もなく、エゼルが私の股間に顔を埋めた。舌が、触れる。
「ひあぁあっ!!」
あまりの快感に、悲鳴に近い声を上げてしまった。
48 ◆XcsnCvPgas :2005/10/17(月) 18:39:11 ID:Klg5f1Q4
「ひっ!あぁ、あっ…!や、やめて…声が、こえがあぁっ…」
「そーだなあ…」
エゼルは意外と素直に止めてしまった。
そして私は止めて“しまった”と思っている自分がいることに気づいた。

「アズ、四つん這いになって、お尻を上げてごらん。」
「え…」
「ほら…こう。腕は崩していいよ。枕に顔埋めて…」
私はエゼルに言われるがままに、獣のような姿勢をとった。
とても恥ずかしいけど、たぶん、枕に顔を押しつけて声を殺せるように、だと思う。

「こうするとアズのココがすごくよく見える」
「んー!」
「早くしてほしくて、ヒクヒクしてるよ。」
「んうううう!」
止めろ馬鹿。
そう抗議したつもりだが、くぐもった声は枕に吸い込まれた。
「ははっ。これなら心配しなくても大丈夫だから、いっぱい感じろよ。」

ぴちゃっ ぴちゃっ
いやらしい音を立てながら、あそこの入り口を舌が何度も行き来する。
視界を遮ると、よりいっそう快感は強まった。
舌は中に入ってきたり、周辺を舐め回したりする。
「ん、ふぅっ、うふぅ、ふぅぅうっ…!」
一番私の反応が大きくなった部分、小さな突起を、エゼルは執拗に攻め始めた。
「んくううぅう!!!」
枕に涎を垂らし、シーツを握りしめて、私はまたイってしまった。
それでも舌の動きは止まらない。
「んー!!んんーっ!」
私はイき続け、より深いエクスタシーに達していく。

達しても、達しても、エゼルは愛撫を止めることが無く、
私の身体もよりいっそう激しい愛撫をを求め続けた。
指で、舌で、言葉で責め立てられ、何度も何度も頭が真っ白になった。

「んふ…んー、んー、んー」
私はもう膣内に3本もの指を受け入れ、感じていた。
自分でするときは、一本以上は痛くて入れられなかったのに、
エゼルの巧みな指使いであっという間に開発されてしまった。

「んー!んー!」
おまけに私は淫らに腰を揺すって、彼の指を、より深くへと受け入れようとしていた。
求めに応じてエゼルが指の動きを早める。

「またすごく締まってきた…イキそうなのか?」
「んっ!んうー!んんー!」
『イク』という言葉を聞いて、私の膣内がぞわっと蠢く。
「良いよ、ほら」

ずぷっ!

思いっきり奥に指を突き入れられた。
「んうぅぅぅうううっっ…!!」

ひときわ大きな絶頂を迎え、私は力尽きてへなへなと身体をのばした。
49名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 20:07:31 ID:UAECByz+
うぉぉぉぉGJ!!
アズリンかわええ(;´Д`)ハァハァ
50名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 21:42:06 ID:HdSeqkb0
うわあああ、なんだこの可愛いの!?
GJ!激しく萌えた!
51名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 22:09:48 ID:ZDZM0pzp
最高にカワイイ!!!
GJ!
52名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 22:14:08 ID:WfUTDBhk
ファンタジー好きにはたまらん!
萌え〜!
53名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 22:54:26 ID:+BxrawtT
このスレでは、立小便ネタはNGですか?
54名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 23:22:13 ID:WfUTDBhk
それは立ちション専用スレでやろうよ。
でもエロとからめればありかも。
55名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 23:36:40 ID:8miPMKT3
いやGJ!
次の朝アズとエゼルはどうなってしまうのか、が気になるw
突然周りの騎士から
「おいどーしたんだ、アズリンの奴、妙にかわいく見えるぜ」
「お前もか? いや実は俺もなんだか…それにしてもエゼルを避けてるようだが、セクハラでもされたかな」
みたいな事になったりして…
56 ◆XcsnCvPgas :2005/10/18(火) 03:31:02 ID:/wx/TSyE
GJレスって嬉しいもんだなあ。どうもー。
実は本番書いてたんだけど推敲が間に合わなかったというオチなので
もう2・3日経つと投下される予感

あと、アンケートなのだが
「けものみみ」と「媚薬・触手」はどっちが需要あるのか
あと、このスレでレズは許されるのかを訊きたいのですが、どうですか?
(姫×女騎士萌え属性があるので)
57 ◆XcsnCvPgas :2005/10/18(火) 03:37:37 ID:/wx/TSyE
>55
少なくとも
アズ色気出る→男共欲情→リンカーン
な展開は無いはずw

それはそれで、そういうのも、実は見たいのですが
自分は和姦ぽいのしか書けません。(これ和姦なの、というツッコミは無しで)
58名無しさん@ピンキー:2005/10/18(火) 06:11:48 ID:WgZct23K
>>56
なんかけものみみも職種も兵士っぽくないなぁ。と思うワガママ
59名無しさん@ピンキー:2005/10/18(火) 11:02:50 ID:tFObqKMQ
>>56
姫の取り出した媚薬で女騎士がハァハァみたいなのは読んでみたいですね
60名無しさん@ピンキー:2005/10/18(火) 16:45:09 ID:lvbKsc0K
>>55
です。俺も和姦スキーなので、周りからは「鉄の女」と思われてるのに
エゼルだけにはちょっとドキドキ、みたいなアズたんを見てみたいっすw

あと姫x女騎士も
61名無しさん@ピンキー:2005/10/19(水) 05:13:06 ID:Yol4bA5K
おい、取りあえず書き出してみたら、
全然エロに行かないんだがどうしたらいいorz

エロムズカシス
62名無しさん@ピンキー:2005/10/19(水) 06:40:21 ID:0XnRiGOL
まづエロを書いてみる→その後前置きをくっつける
粗筋が頭に入ってるならこうすれば、エロに行く前にお腹いっぱいって
事態は避けられるんじゃね?
63名無しさん@ピンキー:2005/10/19(水) 07:22:04 ID:Yol4bA5K
>>62
考えなくもないんだが、それだと今度は前置きがエロのオマケみたいで悩みちゅ。

取りあえず不必要な描写を削って大雑把にしてみることにする。要点はやっぱりエロだしな。
64 ◆XcsnCvPgas :2005/10/19(水) 11:43:20 ID:uRGacruE
私が乱れた呼吸を整えていると、
「アズ…その…」
エゼルが何か言いにくそうに声をかけてきた。
…無論私にだって、何が言いたいのかは分かり切っていた。
彼の股間でズボンの布地が押し上げられており、私の所有しない何かが、所在なさげにいきり立っている。
見ないでおくことが出来ないくらい、それは…大きく見えた。

「いや、でもいくらなんでも、初めてだし…うん、駄目だよな…」
エゼルはぶつぶつと自己完結してしまった。
言葉とは裏腹に怒張はおさまる気配がない。
むしろいっそう、主の決断に抗議するかのようにそそり立つ。

意を決して、私は口を開いた。
「いいよ」

「最後までしてもかまわない。」

まだ甘いしびれの残る身体を起こして、まっすぐに彼の目を見る。
エゼルはバツが悪そうに目をそらした。
「無理…すんなよ。」
その言葉、そのままそっくり返したい。
私はエゼルに身体を寄せた。エゼルは少し逃げようとしたが、私はその手を取った。
「私は…これからもずっと騎士で居るつもりだ。結婚するつもりも…ないし…
男を知らずに、死ぬのかもしれない…ずっとそう思ってた。」
私の声は消え入りそうに小さくなった。
「それでいいと思っていたはずなのに…何故か、寂しくなってきた…だから…」

私は、いま抱いてほしい、と呟いた。

「…本当に、いいんだな」
まだ迷いのあるエゼルの言葉に、覚悟など決めている私は静かに首を縦に振る。
そしてエゼルに顔を近づけ…自分から口づけた。
そのままゆっくりと、二人でベッドに倒れ込む。

いよいよ、本当に、してしまうのか。
そう思うと、再び、恐怖がにじんできそうになってしまった。
もどかしそうに下も脱ぎ捨てて覆い被さってくるエゼルに、私はおずおずと切り出す。
「その…一つ頼みが…」
「ん?どうした?」
今更止めろとは言わないだろうな、とエゼルの目が言っている気がしたが、
私の頼みはさらに恥ずかしく、エゼルを困惑させるかもしれないものだ。
でも、私は口を開いた。

「今だけは、恋人だと思わせてくれないか?」
我ながら陳腐な望みだ。
言ってしまってから、顔から火が出そうになった。
「……アズ……」
エゼルはくすぐったいような痛いような、妙な表情をした。
それから、この上なく優しく、エゼルらしくなく微笑み、私の肩に口付けた。

「愛している…」

たぶん、承諾の言葉の代わりだ。
いつもより低い声で囁かれると、かりそめの愛情だと知っていても胸が高鳴った。
ふざけていないこいつなど、ふざけているのに。

「私も…好きだ、エゼル…」
口に出してみると、その言葉は案外真実めいていた。
65 ◆XcsnCvPgas :2005/10/19(水) 11:46:01 ID:uRGacruE
唇を重ねる。
もうずっと昔から、何度もそうしていたかのように。

するすると私の肌を撫でる手に、身体はあっという間に熱を取り戻す。
再び潤んできたあそこに、指が挿れられた。
もうすっかり、私の反応を憶えてしまった指先は、確実に気持ちいいところを攻めてくる。
「あぁっ…んふぅう…」
声を抑えることができなくて、私は手で口を塞いだ。

「ほんと可愛いなぁ。なあ、もっと声聞かせてよ」
エゼルが私の手をどかした。
いくら可愛いと言われても、それだけは駄目だ。
もう今にも、気持ちいい、気持ちいいと叫びだしてしまいそうだから。

「だめ…ああっ…!…くぅううっ!」
私はもう片方の手でシーツを引き寄せると、ぎゅっと噛んで快感に堪えた。
「んむぅっ…」
「や、やらしい…わかった、いいよそれで」

指の本数が増やされる。
2本、3本。
「んぅ…くっ、うふぅ…!」
思い切りなかをかき回されて、快感に顔がゆがむ。
「その表情、好きだな」
ぽつり、とエゼルが漏らした。
好き。
本当らしい響きに、頭が嬉しい、と思うと、また身体が反応してしまう。
「くぅぅうんっ!」
エゼルの言葉で、私は、本日何度目かわからない絶頂に導かれた。


「そろそろ、いいか?」
エゼルはそう切り出した。
膝を立てられ、開かされて。
私の入り口に、エゼルのものがあてがわれた。
「入れるからな…?」
「うん…」
私の鼓動が高鳴っていく。
恥ずかしくて直視することはできないけど、あてがわれてるものは、やはりかなり大きい気がする。
あんなものが、本当に私の中に入るのだろうか。
「力、抜けよ」
いよいよ、だ。私は目を閉じて、汗ばんだ手でシーツをぎゅっと握った。

「んー…」
とても、熱いものが、私の粘膜を押し広げて這入ってくる。
少し痛いけれど、気持ちいい、かもしれない。
ゆっくり、さらに奥まで、エゼルが挿入を進めていく。
66 ◆XcsnCvPgas :2005/10/19(水) 11:48:50 ID:uRGacruE
「うっ……!」
あるところまで来て、突然、痛みが押し寄せてきた。
指ではほぐせなかった部分まで、エゼルのものが入ってきたのだろうか、それともこれが処女膜の切れた痛みなのか?
「くぅ…う…」
眉根を寄せる私を、エゼルがそっとのぞき込む。
「大丈夫か?」
その優しげな声を聞くと、少しだけ身体の力を抜くことができた。
「へいき…続けて……」

「ふっ…うぁ…くぅっ…」
たっぷりと時間をかけて奥へ進み、ついにエゼルが動きを止めた。
一番奥までどころか、ぐいぐいとさらに奥を押し広げられているように感じる。
「全部…入った?」
「うん。…痛いか?」
「ん……少し…」
本当は少しどころではなかったけど、そう言ってしまって止められるのがイヤだった。
「…強がって…」
いつの間にか目尻に溜まっていた涙を、エゼルが拭ってくれる。

エゼルの顔も汗ばみ、苦しそうに見える。時折低く呻く。
「エ…ゼル…?へい、き?」
「アズ…違う…俺はめちゃくちゃ気持ちいいの…ごめんな…」
これが、男の感じている顔らしい。
そう思うと嬉しかった。
「ば…か…あやまるな…」
苦しみに顔をゆがめながらも、なんとか微笑んでみせる。
「お前はほんとに…」
ほんとに、の後を飲み込むと、エゼルはぐっと覆い被さって、私にキスをした。
「ん…」
舌を絡ませながら、胸を愛撫してくる。
「ん…んぅ…」
そのまま乳首をきゅっとつままれると、繋がった身体の奥がじゅんと潤んだ。
「んむうっ…」
私のなかが締まって、いっそうエゼルの存在を感じる。

「…慣れてきたか?」
エゼルが下半身をゆっくり、動かした。
「…あ…ああ…」
痛いけれど、もう我慢できない痛みではない。
痛みの中に快楽の種のようなものが混じっている、気がした。
67 ◆XcsnCvPgas :2005/10/19(水) 12:16:35 ID:uRGacruE
「ふ…くぅ…あ…あぁ…」
押し殺した声が、少しずつ甘い響きを帯びてくるのが自分でもわかる。
膣中もまた、蠢き始めているようだ。
シーツにぽたり、とエゼルの汗が落ちた。
「あー…もうダメ、無理だったら止めてな…」
え、という間もなく、急に出し入れが激しくなった。
「え…や、やぁ…痛っ…」
再び痛みが襲ってくる。が、エゼルは動きを弱めてくれなかった。
ぐちゅっ!ぐちゅっ!ぐちゅっ!…
繋がっている部分から、水音が聞こえてきた。
こんなに、なってたんだ…
そう気づくと、急激に性感が高まっていく。
「うくっ…あっ…エゼルぅ…」
私も快感に溺れはじめて、仮の恋人の名前を呼びながら、背中に腕を回した。
「…っ…感じてるの?」
「…ん…ああ…気持ち、いいっ…」
そう言ってしまうと、躰の奥の奥から、大きな波が押し寄せてきた。
「あぁっ!」
ぎゅっと目をつむり、エゼルの身体に縋り付く。
「アズ…」
動きをさらに早めながら、エゼルがかすれた声で囁いてきた。
「アズ…俺のこと、好きか?」
「…あぁ…好…っ…すきっ…!好きだ…!」
うわごとのように繰り返し、薄く目を開けると、金の瞳が真っ直ぐにこちらを見ていた。
「…俺もだよ」
エゼルは私の躰を深くえぐった。
「…あ…あぁぁっっ……!!!!」
エゼルを強く抱きしめて、私は生まれて初めての深い絶頂を味わった。

「アズ…!ごめん、腕ほどいて!」
「…え?」
まだエクスタシーの中にいた私は、声に反応するのが精一杯で、動くことが出来なかった。
聞き慣れたエゼルの焦った声が聞こえる。
「もう出るから…ああ…!」
エゼルは強引に私を振りほどくと、私からからだを引き抜いた。

「うっ…!!」
びゅくっ、びゅくっ…!
「ひゃっ…!」
白い液は勢いよく飛び出て、お腹を通り越し、
私の胸に、鎖骨に、髪に、どんどんぶちまけられていく。
「やっ、と、止め…」
られるわけもなく、エゼルは気持ちよさそうに射精を続けた。
ツンとくる臭いとともに、熱い精液は私の顔にまでたっぷりと降りかかった。
68 ◆XcsnCvPgas :2005/10/19(水) 12:20:17 ID:uRGacruE
「ふう〜…」
満足げな溜め息が聞こえてくる。
「……おい」
どろどろと顔を流れ落ちて、シーツを汚そうとする精液をすくいとりながら、私はエゼルを睨み付けた。
「…これ…なんだ?」
せー、と口を開きかけるエゼルにそのぐらい知っていると止める。
「そうじゃなくて、ちょっと酷くないか、これ。ものすごくベタベタする」
「いやその、ゴメン、中で出したらまずいと思って。
その…お腹に出すつもりで…そんなに飛ぶとは思わなかったから」
「…私は明日の風呂までこのままか?」
そうでなくても体中汗まみれだし、股間からはわずかだが出血もしていて、考えてみればさんざんな姿だ。
私も後先考えなかったものだ。
「俺、水持ってくるから!いやー、ごめんなあ!」
謝りながらあわてふためくエゼルの姿に、ふと愛おしさがよぎる。
ひょっとしたら、私は本気でこいつが好きなのかもしれない。
69 ◆XcsnCvPgas :2005/10/19(水) 12:21:30 ID:uRGacruE
翌朝。
私はいつもどおりに目が覚めた。
…昨日のことは、満月が見せた幻だったのだろうか。
私の欲望が見せた淫夢に過ぎなかった?

「う…」
身を起こした私の股間に鈍い痛みが走った。
夢ではないようだった。

身支度をして、部屋の外に出た。
今日は私は非番だ。
いつもならここぞとばかりに訓練に勉強にと過ごすのだが、今日は何だかゆっくり散歩でもしたい気分だった。

「おはよう」
廊下ですれ違った仲間たちに、笑いかけてみる。
一瞬露骨に驚かれたが、笑顔で挨拶を返してくれた。
…その後、ひそひそ話が聞こえてきたけれど。

広間に出ると、遅刻しかけているのか、制服のボタンを留めながら走っていく男が居た。
エゼルだ。
「おー、おはようアズ!大丈夫か?」
「ああ。エゼルこそ大丈夫か。遅刻じゃないか?」

「遅刻だなー!まぁ団長にはアズリンさんが可愛いかったから仕方ない、って言い訳するから大丈夫だ!」
「ば、馬鹿!ぜったい誰にも言うなよ!」
「わかってるって、多分」
「多分ってなんだ!」
「おっと、じゃあなー!また夜に!」
「ああ!…………え?」
また夜にって、どういうことだ、と思ったが、尋ねる前にエゼルは走り去っていった。

それから私は少し、変わった。
無事正騎士にはなれたが、以前は遅刻なんてしたこともなかったのに、
時々疲れ果てた顔で遅れてしまうようになった。
あの日こってり絞られて懲りたエゼルが、自分の休みの前日に訪れてくるようになったからだ。

これで信頼を失うかと思えば、上官には
「アズリンも人間だったって分かってホッとしたよ」
なんて言われてしまった。
仲間も以前より気安い。
今までそんなに頑張りすぎていたのだろうか、私は。

「うまくいってよかったなあ、全部俺のおかげだな」
「調子に乗るなよ…明日は絶対遅れられないから、もう帰れ」
「はいはい、いつまで言ってられるかなあ」
「あ…おい、やめっ…あぁっ…」

まあ、その。
めでたし、めでたし……?
70 ◆XcsnCvPgas :2005/10/19(水) 12:36:00 ID:uRGacruE
終了!
もの凄く長くなってビックリした。正直ごめん。
アズが結構萌えてもらえたので嬉しかった。
このキャラのままで姫×騎士いってみようと只今下書き中だ。
(既に姫が普通じゃなくなってきている。どうしよう)
よりエロく読みやすい文を目指すよ。

>61
>エロムズカシス
うん全く。ねえorz
こだわりのある文章はいいが、あまりキャラ設定を語るのに時間を割くとまずいかもなと
自分がグダグダな奴が言ってみる。
できるだけ、話が進行しながら状況が分かるようにすれば短くならないかな。
71名無しさん@ピンキー:2005/10/19(水) 13:32:11 ID:vfc+STBa
>>70
お疲れ様です〜!
いやぁもう最後までアズたんが萌え萌えで良かったです(*´д`*)GJ!
姫×女騎士も期待しちゃいますよ
72名無しさん@ピンキー:2005/10/19(水) 14:54:47 ID:3CMQHYq8
GJGJ!!
ハピーエンドでえがったー
73名無しさん@ピンキー:2005/10/20(木) 00:30:51 ID:3nAbJril
うおっ、いつのまにか終わってる!
GJ!!
74名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 16:55:52 ID:jDSDT/bz
>このキャラのままで姫×騎士いってみようと只今下書き中だ。

みんなにもてあそばれるアズリン萌えw
このままどんどん肉欲に流されていって欲しい。

「駄目よ、私は騎士何だから…
エゼルとのことも、姫様とのことも、きちんと清算…
あ、駄目、そこは…よ、よわ……あぁっ!」

なんて。
75名無しさん@ピンキー:2005/10/23(日) 16:55:37 ID:G0egR/ZZ
(・∀・)ワクワク
楽しみだなぁ〜
76名無しさん@ピンキー:2005/10/24(月) 16:37:18 ID:MOdGgEvS
>>70
この位の長さがあった方が読みごたえが有ってイイ!!ですよ
77 ◆XcsnCvPgas :2005/10/26(水) 03:31:40 ID:qgxRiHyS
まとまらん…明日書けたとこまでうp予定
78名無しさん@ピンキー:2005/10/28(金) 17:19:06 ID:tGjYO7aZ
>>77
ワクテカ。
79名無しさん@ピンキー:2005/10/29(土) 17:27:03 ID:RBy1P3PJ
期待age
職人さんガンガレ!!
80名無しさん@ピンキー:2005/11/01(火) 19:46:57 ID:SqOjnjYU
>>77
気長に待ってまつ
81名無しさん@ピンキー:2005/11/05(土) 08:16:30 ID:1kf+TSXt
投下しまつ
女剣士陵辱物。無駄に前振りも中身も長いです
82名無しさん@ピンキー:2005/11/05(土) 08:17:40 ID:1kf+TSXt



王女の護衛隊。プライバシーにも踏み込むため隊員は女しかいないが、国で最も強い女性の就くとされる職業。
王族護衛職全体で見ると隊員だが、実質の長となるのが、このサラ=ヘンベルである。
「ったく……」
小さく呟き、ため息を吐く。
……王女の趣味である城外の散歩。城下町を過ぎ、森にある湖のあたりで、突然数人の男が現れた。
他の護衛と共に王女を先に逃がし、少女と女性の中間ぐらいの年齢と思われる彼女は馬を降りる。
「王女はもういない。貴様らの足では追いつくことは不可能だ
今なら見逃そう、即刻この場から消え金輪際王女に近づくな」
王は基本的に無血主義で、例え自らに危険があろうと極力血は流さないようにする。
その理念の元に命じられたフレーズをサラが言う。
「へえ、言われたとおり気は強そうだが別嬪だな」
しかしその先に立つ男たちの、恐らくリーダー的立場にあるだろう男は、ニヤニヤと笑んだままサラを見る。
言われたとおり、と言う言葉が気になったが、とりあえず去る気配はない。
仕方ない、と心で呟いて、腰に提げた鞘から装飾の施された剣を抜いた。
「王族護衛隊サラ=ヘンベル、参る」



83名無しさん@ピンキー:2005/11/05(土) 08:18:28 ID:1kf+TSXt


やはり、護衛隊に刃向かうことが叶うような実力者はいないようだ。
剣は諸刃で峰打ちが出来ないので、刀身は相手が切りかかるのをいなすことにのみ使い、体術を相手の体に叩き込む。
やがて、かかってくる男はすべて地に伏た。
「……?」
そこでふと、一人切りかかってこない男に気付く。
旅人のようにローブを着、顔を覆っていたその男はサラの視線に気付いたのかフードをとった。
その下には、男たちと違い端整な顔立ち。
緩い笑みを浮かべつつ、細めているのにどこか射抜くような紅の眼があった。
「な……!」
レイズ=アーカイン。サラと同じく王族の護衛隊の一人である。
否、正確には『あった』と表現するのだろう。
三月ほど前に護衛隊に就いた彼は、一月後に脱走し、国から姿を消したのだ。
他国のスパイだった等理由は諸説流れたが、当然回答はなく段々と話題になることが少なくなっていた。
「貴様……何故このような愚かしい真似を」
王女を狙うような人間が、短期とはいえ誇り高き護衛隊にいたという事実。
怒りに体が支配されそうになるのを必死に抑え、サラは極力平静の声で問う。
「さあ?」
しかしアーカインは笑みを消さずに返し、そして剣に手を伸ばした。



84名無しさん@ピンキー:2005/11/05(土) 08:20:57 ID:1kf+TSXt
「ッ!」

速い。

サラが考えることが出来たのはそれだけだった。
抜刀から間合いを詰め振り下ろす。
そのすべてを含めても一瞬で、抜刀した状態だったサラでさえ剣で凌ぐのがやっとだったのだ。
「ふぅん」
一端離れると、笑ったまま楽しげにレイズは呟く。
サラの呼吸が整ったころに次いでの突き。
横に流したが、頬を深めに切り髪が一束短くなった。
しかしレイズはなおも笑うままで、きっと本気は出していないだろう。
その笑みが、急に深くなる。
「なッ!」
瞬きをした瞬間目の前にいたのだ。
下から振りあげる独特の太刀筋を無理矢理受け止めるが、腕にかなりの負荷がかかる。
その状態でアーカインは前に、つまりサラは後ろに走るような速さで進んだ。
やがて木に背中を打ち、一瞬呼吸をすることが出来なくなる。
酸素は戻ったが噎せかえり、背を丸めて咳をした。

―――……いけない……!!

「ゲーム・オーバー」
思った瞬間のその声に顔を上げれば、眼前にある切っ先。
「……早く殺せ」
状況を素早く理解し、サラはアーカインをまっすぐ睨み言った。
「私はこの程度で屈し救いを乞うようなことはしない。
わかったなら早く私を殺せ」



85名無しさん@ピンキー:2005/11/05(土) 08:23:34 ID:1kf+TSXt
「救いを乞うようなことはしない……ねえ?――じゃあ」
不意にその瞳で自らが映るほどにアーカインはサラに近づき、そして唇を重ねた。
呆然とするサラの歯列を割って入り、咥内を犯すように舌を轟かす。
「……っは……うぁ!」
やがて抵抗も弱くなった頃アーカインは顔を離し、恍惚とも呼べる表情を浮かべるサラの胸ぐらを掴み地面に投げ捨てた。
「貴様なにを!……!?」
そこでようやく我に返り叫ぶが、そこでようやく状況の変化に気付く。
先ほど倒したはずの男たちが、全員立ち上がって自分の周りにいたのだ。
周りの男はそれを聞かずサラの腕を押さえつける。
「蘇生術……ゾンビっつーとなんか違うな、意志はあるし
ま、斬らなきゃ死なないのは確かだけど」
サラの表情を読みとったようにアーカインが言う。
蘇生術……その言葉が導く答えは一つ。
「旧王家の……!?」
表情が驚愕のものとなった。
旧王家。10年前の革命で自害し絶えたはずの血筋。
魔術と呼ぶにふさわしい禁術を使い、ほんの少数の人間で絶対王政で国を治め続けていた。
「何故……何故旧王家が生きている!!」
「さあ?……ま、無駄な説明は興を殺ぐから……な」
アーカインが笑んで言った途端、男たちのサラを掴む手つきが変わる。
86名無しさん@ピンキー:2005/11/05(土) 08:24:20 ID:1kf+TSXt
とりあえずエロ前まで
基本遅筆なのでだいぶ遅くなるかと
87名無しさん@ピンキー:2005/11/05(土) 08:29:49 ID:1kf+TSXt
投下してから思ったが全然前振り長くなかったorz
88名無しさん@ピンキー:2005/11/07(月) 00:30:53 ID:L4GR5qDz
>>82-85
そんなことはないですよ!GJ!
続き待ってます
89名無しさん@ピンキー:2005/11/11(金) 16:37:52 ID:W84gXHqg
興味のあるジャンルなので、とりあえず女騎士もので一本書いてみました。
ですが、文中に登場人物の年齢を明記してしまうとまずいですかね?
なんだか最近は18禁ゲームとかでも、登場人物の年齢は18歳未満ではない、
と明記しなければならないみたいですし……。

そこのところが分かり次第、推敲して投稿してみたいと思います。
90名無しさん@ピンキー:2005/11/11(金) 16:56:08 ID:VB5qwNje
>>89
かもーん

年齢は気にすることないと思うよ
9189 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/11(金) 20:56:23 ID:DLUleSFC
それでは、ひととおり目処がついたので投下してみます。
和姦だ陵辱だと言うレベルまで行かない、
今回は微えろで終わってしまう代物ですが……。

9289 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/11(金) 20:58:01 ID:DLUleSFC
副長の日々



 甲冑に身を固めた兵士たちが、裂帛の気合とともに木剣を打ち合う。城壁の内側の小さな中庭で私、王国騎士ユアン・ランバートは部下の剣術練兵を監督――というか、そういう名目で傍観していた。
 王国の辺境に位置するこの小さな城塞で、私は守備隊の副長を務めている。しかし、確かに今の私は王国の辺境を守る騎士ではあるが、本当は幼い頃から学者になりたいと思っていたのだ。
 魔物や蛮族、諸外国の脅威に晒される草深い故郷で重厚な板金甲冑をまとい、騎槍や長剣を振り回しながら兵を率いて勇壮に戦う日々よりも、王都の静かな図書館で、先人の英知が凝縮された古書の数々に埋もれて暮らす生活の方に憧憬を覚える。私はそんな子どもだった。
 しかし、現実はそうならなかった。それは単に私に学者としての才が乏しかったからとか、そうした方面への仕官を訴えかけられる縁故と人脈が欠けていたとか、必ずしもそうした理由からではない。
 私が騎士にならざるを得なかった、最大の理由は――おっと。ちょうど今、その最大の理由の主が、城館の陰から騎馬で出てきた。
 私が何か言うまでもなく、気づいた下士官たちが兵たちに気をつけの号令をかける。兵たちはその方向へ一斉に向き直り、私も姿勢を正して彼女を迎えた。
「そのままでよい。みな続けてくれ」
 陽光を浴びて燦然と輝く赤髪を風に揺らし、凜とした気品のある美貌をたたえた馬上の娘。しなやかな、しかし隙のない身のこなしは彼女が相当な練達の騎士であることを予感させ、また実際にそのとおりでもある。
 今の彼女は合戦用の本格的な重装ではなく、簡便な胴鎧に長剣を佩いただけの軽装だった。体型に合わせて造られた胴鎧の胸は豊かな曲線を描いており、その彼女の容姿と調和した造形の美しさに、兵たちが感嘆を漏らすのが聞こえた。
 一斉に敬礼を捧げられる中、彼女は泰然としきった態度で答礼し、やがて私へ馬を寄せてきた。いつも通りの、落ち着き払った声が尋ねる。
「従兄弟殿。練兵の調子はどうか?」
「はっ。今日もみな士気旺盛、大きな怪我もなく熱心に励んでおります」
「ならばよい」
 彼女はうむ、と頷いてみせる。
 この泰然自若とした美しい赤髪の娘こそ、わずか17歳にしてこの守備隊の長であり、我が幼なじみの従姉妹殿にして上官――若き王国騎士、フレア・ランバートであった。
9389 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/11(金) 20:59:54 ID:DLUleSFC


 練兵を再開した兵たちを横目に、彼女は私を見下ろして言った。
「今から街道の巡視に出る。従兄弟殿、君もつきあえ」
「はあ?」
 自分でも、ずいぶん頓狂な声を上げたと思う。
 だが私はこの美しく凛々しいが、いまいち何を考えているのかよく分からないところのある従姉妹殿が、その場の適当な思いつきを即行動へ移しがちなことは、これまでの17年間の付き合いでよく理解させられていた。
 そして、その単なる思いつきはたいてい非常に強固で、私の反対意見などほとんど受け付けないということも。
「練兵はこのまま軍曹たちに任せておけばよい。最近は森の魔物の活動も活発と聞く。領内の視察も兼ねて、夕方までには戻ろうと思う。そういうわけだから、軍曹、後のことをよろしく頼むぞ」
「はッ!」
 斧槍を手に練兵を監督していたライナ軍曹が、切れ長の目に力強い表情を浮かべて敬礼した。
 ライナ軍曹は、守備隊の頼れる屋台骨となっている女傑である。三十をいくらか過ぎていて大きな娘もいるのだが実に若々しく、時として少女のようにすら見えることもある。
「そこ、集中が足らんぞ! 貴様は後で私が直々に相手してやる!」
 フレアの姿をちらちらと横目で盗み見ようとしていた兵へ、斧槍を突き出したライナ軍曹の叱責が飛び、そして女騎士は再び私へ向き直った。
「それでは従兄弟殿。いざ参ろうか」
 私は空を仰ぐ。また厄介なことになりそうだと思う私の予感と裏腹に、よく晴れた空は青く爽やかに透き通っていた。
9489 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/11(金) 21:04:28 ID:DLUleSFC


 小麦畑の平和な連なりを見下ろしながら、私と従姉妹殿の二騎は山道へ乗り入れていく。左手に広がる森の奥に、懐かしい――私にとって、あまりいい記憶の残っていない大木が見えた。
「従兄弟殿、あれを見よ。懐かしいな。幼かりし日々、我々が遊んだ木ではないか」
「そうですな。いや、あれは忘れたくとも忘れられません……」
 まだ八歳のあの頃、従姉妹殿に手を引かれて無理やり登らせられた苦い記憶が蘇る。
 従姉妹殿はさながら猿のごとき身のこなしで、枝から枝へと飛び回って存分に堪能していた様子だった。
 だが、高いところが生来苦手な私は芯まで青くなり、幹へ必死にしがみついているだけで精一杯だった。何かといえばすぐに私を遊びに外へ誘いに来た従姉妹殿を、あれほど恨みに思ったことはない。
 しかし何といっても、彼女の無体な誘いの極めつけは騎士修行だったが。
 主家を継いで必ず騎士にならねばならなかった従姉妹殿は、学者になりたいという私のささやかな希望を黙殺し、なんと私を騎士修行の道連れにしようという暴挙に出たのだ。
「伯父上伯母上はお気づきでないかもしれませんが、ユアン殿は勇敢なるランバート家の血脈に連なる者にして、その騎士として秘めたる才能の片鱗を隠しているのです。
 いつも一緒に過ごしている私は、常日頃からそれを感じています。私には、ユアン殿が素晴らしき騎士として花開く未来が見えるのです」
 全部デタラメである。
 もちろんそんなものがあるわけがなかったのだが、幼くして並外れて文武両道、泰然自若とした才色兼備であらゆる人々から将来を嘱望され、そのうえ主家の跡継ぎという従姉妹殿の発言力は凄まじかった。
 元から気弱な両親は彼女にたやすく言いくるめられ、私はあっと言う間に未来予想図を闇色に塗り替えられてしまった。
9589 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/11(金) 21:05:22 ID:DLUleSFC
 そして、騎士修行の日々。
 女の身でありながら、その有り余る才能で次々と難関を軽やかに突破していく従姉妹殿。
 その背中を見ながら、差し伸べられるありがた迷惑な彼女の手を取りつつ、どうにか私も騎士への叙任を果たした……終始抜群の最優秀だった彼女と違って、その成績は下から数えた方が早かったのだけれど――どうにかこうにか、である。
 そして叙任を受ければ、今度はなぜか故郷で守備隊に勤務することになった。しかも、いったい任官に際して如何なる不可思議な力が働いたのか、今度は彼女の副長として、である。
「おめでとう、従兄弟殿。これで我々は、これからもずっと一緒というわけだな」
 いや、マジで勘弁してください。
 人知を越えた恐るべき力の存在を感じながら、常に崩れることのない彼女の無表情に出迎えられたあの日の絶望を、私は生涯忘れ得まい。
9689 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/11(金) 21:07:16 ID:DLUleSFC
エロも何もないですが、ひとまずここまで。
見直して気づきましたが、どうも改行が少なすぎましたね……。
2chでSSを書くのが初めてだったのですが、
やはり改行はもっと多くしたほうがいいでしょうか。
97名無しさん@ピンキー:2005/11/12(土) 05:31:07 ID:YyEruITk
GJ!

幼馴染み好きの俺としては期待してます。
あと改行については、見てる人のブラウザやらで違ってくるから、あまり気にしすぎない方がいいかも。
9889 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/13(日) 14:12:16 ID:nFL3sF25


 その山道の真ん中で、不意に従姉妹殿が馬を止めた。
「? どうなされた、従姉妹ど――」
 尋ねようとした私を、彼女は唇の前に人差し指を立てて制した。同時に山道の脇に広がる薮へ目をやり、私もその方向を見た。
 最初は耳をすませばどうにか聞き取れる程度だった、薮を漕いでくる音が次第に大きくなる。
 その歩調はかなり速く大きく、のっぴきならぬ状況を感じさせた。
 無意識のうちに剣へ手をかけて待ち受ける中、薮から人影が飛び出した。
「あ、はっ、騎士様――」
 飛び出してきた人影は、傷ついた若い農婦だった。
 従姉妹殿は私に目配せを送ると、馬を飛び降りて彼女を保護した。
「どうした、大丈夫か? 何があった」
「ま、魔物が……山菜採りの最中に、小鬼の群れに襲われたんです」
 私が馬上から周囲を警戒している下で、彼女は従姉妹殿に縋りついた。
「ああ、騎士様! 私は小鬼どもに追われて、私の坊やを炭焼き小屋へ置き去りにしたまま逃げ出してしまったんです。どうか、どうか私の坊やを、息子をお助けください……!」
「この奥の炭焼き小屋だな? 分かった。すぐに村へ戻り、このことを城へ報せて手当を受けよ。そなたの息子、必ず私が助けよう」
「は、はい……! 騎士様、どうかお願いいたします!」
 農婦は従姉妹殿へ祈るようにしながら、傷ついた体で村の方角へ転がるように駆け降りていった。
 私はその背中を一通り見送ると、ある種の予感を携えたまま、それでも一応は従姉妹殿に尋ねた。
「従姉妹殿。領民を助けるのは騎士の務めとはいえ、……これからどうされるおつもりで?」
「決まっている」
 従姉妹殿は凛然と私へ振り向き、何の迷いもなしに告げた。
「城からの援軍を待っていては機会を逃す。邪悪で貪欲な小鬼どもから、我ら二人が今すぐ無垢なる赤子を取り返すのだ、従兄弟殿よ」
 我ら二人が。
 今すぐ。
 全く予想を裏切らない返答に、私は諦めとともに頷くしかなかった。
9989 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/13(日) 14:13:13 ID:nFL3sF25


「これは……予想外の数だな」
 炭焼き小屋の裏口を望む風下の薮に身を潜めながら、私は従姉妹殿と敵情を窺っていた。
 棍棒や石斧、石槍などの原始的な武器で武装して、炭焼き小屋の周囲に群がる毛むくじゃらの小鬼ども。
 その数は実に20体近い。
 彼らは先程の農婦が採集していたらしい山の幸や弁当、それに家畜か何かの肉を思うがままに貪っていた。
 小鬼は背丈こそ小さいが、力も強く意外に器用で、群れをなしての戦闘力は侮れない魔物だ。
 それがどういうわけか、私や従姉妹殿の身長よりも大きな小鬼(という呼称も、もはやそぐわなく思われる)に率いられて、実に20。
 私はともかく、従姉妹殿ならそれでも一人でこの一群を打ち破ってみせるかもしれない。
 しかし今の彼女はあくまで軽装備で、しかも私という足手まといまで連れた上、何より先程の農婦の赤子を助けるという使命まで帯びているのだ。
 騎士たる者として決して名誉なことではないが、不用意な正面攻撃は避けるべきだと理性が叫んでいた。
「ふむ。だがどうやら、このまま炭焼き小屋へは潜り込めそうだな」
 ブーツからは拍車を外し、装備は可能な限り音を殺して動き回れるようにしてある。
 確かにこの状況でまだ件の赤子が無事だとすれば、それは炭焼き小屋の中でまだ気づかれていない、という可能性が最も高いだろう。
 従姉妹殿は敵中への潜入へ大いに乗り気のようであった。
「従兄弟殿。私はこのまま、炭焼き小屋へ忍び込もうと思う」
「…………。いや、もちろん私も同行させていただこう、従姉妹殿」
 単にこの状況で一人になるよりは、彼女と一緒の方が安全。
 そんな打算あっての決断だったが、彼女は例の泰然とした無表情を相変わらず崩さないまま、力強く頷いてみせた。
「うむ。心強い」
 ああ、私は一体どこまで彼女に引きずられていくのだろう。
 だが、そうと決まれば行動は早い。
 私はいつも通りに冷静で注意深い従姉妹殿の先導に従って、一応は後方、上方をはじめとする周囲を警戒しながら、炭焼き小屋の裏口へ近づいていった。
 幸いこちら側に小鬼はおらず、窓からさっと覗き込むと、内部はまだ大して荒らされてもいない様子だった。表に積まれていた籠から察するに、そこにあった大量の食料が小鬼たちの目を逸らしてくれたのだろう。
 だがその食料がいつまで持つか、またそれらを食い尽くしてもなお貪欲に新たな食料を求めるかは分からない。
 やはり速攻を決断した従姉妹殿の方針は正しかったのだろうかと思いながら、私は彼女を追って炭焼き小屋へ入る。
 そして、私は思わず目を丸くした。従姉妹殿の腕には、安らかな寝息を立てる赤子が抱かれていたのだから。
10089 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/13(日) 14:13:56 ID:nFL3sF25


 従姉妹殿の腕の中で、赤子はよく眠っている。
 赤子の確保に成功した以上、ここはいったん引くべきだろう。20体もの小鬼の討伐は赤子を抱きながら、ほんの二人でやることはない。
 従姉妹殿が私へ目配せを送った。赤子を抱いていろ、ということらしい。
 確かに今の状況では、剣の達人である従姉妹殿を身軽にしたまま、足手まといの私が赤子を連れていた方がいいだろう。
 私は赤子を受け取り、そっと抱いた。追い紐か何かがあれば背中へおぶって、両手を空けられるのだが――
 そう思っていた私の前で、恐るべき事態が生じた。
 今まで安らかに眠っていた赤子が、不意に表情を歪めたかと思うと、わっと泣き声を上げはじめたのだ。
「!!」
 私は思わずかっとなって赤子の口を塞いだが、赤子はむしろ激しく泣きはじめた。
 窓の向こうで肉を貪っていた小鬼が不意に動きを止めた気がする。
 押さえ込んだ手指の間から泣き声が漏れ出し、私はどうすることも出来ずに従姉妹殿を見た。
 そのとき、従姉妹殿が予想外の行動に出た。
 彼女は素早く胴鎧を脱ぎ捨てた。背当、そして胸当。体型に合わせて豊かな二つの膨らみを包み込んでいた装甲と鎧下が、藁の上へと静かに落ちる。
 彼女の胴鎧とその鎧下は、戦闘の激しい動きで乳房が揺れ動くのを包みこんで固定していたため、上着は汗でぴったりとその曲線へ張り付いていた。
 そして従姉妹殿は短剣を抜くや、自らの上着を大きく引き裂いてのけた。
「な」
 白く大きな乳房がひとつ、薄闇の中にプルンとこぼれ落ちた。
 みずみずしく乳肉の張り詰めた強い弾力と、揺れ動く真っ白な柔らかさを見事に併せ持った白桃がこぼれて震え、桃色の尖端がツンと上を向いて止まる。
 従姉妹殿は呆然とする私の手から赤子をひったくると、その口を惜し気もなく、鋼鉄の鎧に守られていた自分の乳首へ導いた。
 はぷ、と赤子は従姉妹殿の乳首を口に含んだ。
「んっ……」
 心なしか頬を赤らめたようにも見える従姉妹殿の豊かな乳を、赤子は望むがままにんくんくと吸っていた。
 従姉妹殿の乳房は確かに豊かで、そして素晴らしく美しい。しかし、つい先程まで鋼鉄の鎧に包まれていたそれは、まだ子育てにはまったく用をなさない、未熟な蕾に過ぎなかったはずだが……
「別に、乳など出ずともよいのだ。赤子というのは、口に含んでさえいれば安心するものだからな」
 小声で説明する従姉妹殿をよそに、私はその異様な、しかしこの世のものとは思えないほど美しい光景から目を離すことが出来なかった。
「それより……隠れた方がいいな」
 彼女の言葉で、私ははっと我に返る。
 赤子の泣き声が止んで危急の事態は避けられたが、小鬼たちが炭焼き小屋への興味を失ったわけではないようだった。
10189 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/13(日) 14:14:32 ID:nFL3sF25


 炭焼き小屋へ入ってきた小鬼たちは、一通り内部を探索はした。
 だが彼らの好む食料の痕跡が見つけられないことに気づくと、諦めて再び外へ出て行った。
「従兄弟殿。何とかやり過ごしたようだな」
 二階で藁を被って外の気配を探りながら、赤子を抱いた従姉妹殿が言う。
 乳首を存分に口に含み、人肌の温もりを感じて安心したか、赤子は再びすやすやと寝息を立てていた。
 赤子の口を離れて再び剥き出しになった、唾液に濡れた桃色の尖端。
 上着は短剣で乱暴に引き裂いてしまったため、その乳房を包み隠せるものはもう胴鎧しかない。
「あ、赤子も落ち着いたようだし、フレア、これを……」
「ン。そうだな」
 半ば目のやり場に困って、私は彼女の胸当を取った。
 胸当と赤子を交換すると、従姉妹殿は上着の切れ端を乳房に乗せて下を向き、二つの乳房を胸当の内側の椀状のくぼみへ包み込む。
 革紐で胸当と背当を縛り付けると、従姉妹殿は私へ振り向いた。
 再び鎧に身を固めた彼女は、炭焼き小屋へ入る前までとまったく変わりなかった。
 威風堂々たる、火のような赤髪の美しき女騎士は凛として言った。
「さあ。行こうか、従兄弟殿」
10289 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/13(日) 14:15:12 ID:nFL3sF25


「従兄弟殿は、押しと度胸が足らぬのだ」
 赤子を抱いて山道を下る城への帰途、ずっと押し黙ったまま先導していた従姉妹殿が、ようやく私へ愚痴を垂れた。
「決断力と言ってもよい。騎士として戦場で必要とされるそうした果断さがあれば、あの場で赤子の泣き声などに戸惑うことなどなかったのだ」
 薄闇に浮かび上がった乳房の眩しさを思い出し、私は思わず馬上で前へ屈んだ。
「それに、勢いと元気も足らん。男の目の前の暗がりで、鎧を脱いで素肌を露わにした女など。一気に襲いかかって、そのまま力ずくで犯してしまえばよかったではないか」
「ははは……」
 従姉妹殿の声は、心なしか怒気を帯びているようですらある。
 それにしても相変わらず、従姉妹殿は無茶なたとえを言う。私は苦笑を浮かべて誤魔化そうとしたが、彼女はそっぽを向いたきり、私の顔など見ようとしない。
 やはり今回ばかりは私の不甲斐なさで、少々怒らせてしまっただろうか……?
 しかし、さすがの私もこうまでやられっぱなしは面白くない。一矢なりとも報いてやろうと思った。
「それを言われるなら従姉妹殿。従姉妹殿こそ、そうして男の前で無防備な姿を晒すなど、嫁入り前の娘として慎みが足らないのではありませんかな?」
 少し意地悪な口調になってしまったかもしれない。
 言ってしまった後でそう思い、少し緊張して待っていた私は意外にも、恥じらいを帯びた、消え入るような呟き声を返された。
「恥ずかしくなかったわけなど、ないだろう……」
「え?」
「だがな。あの時はこの赤子がまるで、我々の子のように思えたのだ。そう思うと、愛おしくてな……」
 なるほど。微かに弾むような彼女の声色に、私は素直に感心した。
「ほおお。領民とはいえ一介の農婦の赤子を我が子のように思えるとは、さすが我が従姉妹殿は騎士の鑑ですな」
「…………」
 妙にぎこちない動きで、従姉妹殿がゆっくりと振り向いて、私は思わず首をすくめた。
 彼女の表情にはどこか思いつめたような強さがあり、その目尻にはなぜか、薄く涙が光っているようにも見える。
 何だか、従姉妹殿は……さっきより、もっと怒っておられるような……?
「……従兄弟殿!」
「はいっ!?」
「やはり従兄弟殿は、あまりにも不甲斐なさ過ぎる。城に戻り次第、私が直ちに剣の稽古をつけて差し上げる!」
「えっ。え、えええええっ!?」
 なぜだ? 私は何か、言ってはならないことでも言ってしまったのだろうか?
 強い語気で言い捨てると、従姉妹殿はそれきり拍車を掛け、馬を速めていってしまった。
「ちょッ、ちょっと! 従姉妹殿! 従姉妹殿ーッ!」
 凄まじい速さで駆け下っていく従姉妹殿の背中を追って、私は必死に馬を駆けさせた。

 その後、数日の間。
 従姉妹殿の木剣でボロ雑巾のように痛めつけられた私は、その暴行の主にいつも通りの涼しい顔で見舞われながら、寝台の上で過ごすことになったのだった。
10389 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/13(日) 14:20:09 ID:NEYPNYFi
ということで和姦も凌辱もありませんでしたが、これでいったん一区切りです。
本当は小鬼との戦闘場面とかも入れてみたかったんですが、そこまでやるとエロパロの本道から外れるかなと思い自制しました。
公共の場には初めて晒すエロ駄文ですが、少しでもお楽しみいただければ幸いです。
104名無しさん@ピンキー:2005/11/13(日) 23:40:23 ID:TJDJyS6V
神GJ!!!
105名無しさん@ピンキー:2005/11/14(月) 14:19:26 ID:f3huWumP
オパーイ吸ってほしかったんか? 従兄弟殿に……
エロエロシーン楽しみにしてます。
GJですた!
106名無しさん@ピンキー:2005/11/17(木) 19:04:54 ID:usKeEW2O
GJ!
107名無しさん@ピンキー:2005/11/18(金) 00:01:38 ID:8F8/Iqh8
>>89
GJ!!
続き待ってマス!
10889 ◆WbqXAjJxSs :2005/11/18(金) 00:22:10 ID:qLKzmJt+
皆様、ご感想ありがとうございます。
正直いま読み返してみますと、意図したものがうまく伝わっていそうにない箇所が多く、
自らは多くを語ってくれない従姉妹殿ことフレアの扱いの難しさを感じました。

また、1〜3までと違い、4〜8までは2chという媒体を考慮して、
ある程度改行を増やすなどの処置を取りましたが、まだまだ見易さ改善の余地は大きいようです。
2chに適した書式をどこまで私のSSに取り込んでいけるか、次は留意してやってみます。

えろの点では私のこだわりを強く出しましたが、やはりオパーイだけでは弱かったですかね。
やはり本番を描いてなんぼでしょうか。

これらの反省点を踏まえ、次回はより見やすく・わかりやすくをコンセプトに、
本番行為の描写に挑戦したいと思っております。
次回はおそらく従姉妹殿は脇役になってしまうでしょうが、それでも抜けるエロパロ目指して頑張ります。

ではまた次回、第二話が書きあがったらお邪魔しに参りますね。
109名無しさん@ピンキー:2005/11/18(金) 11:09:36 ID:i+qQtkUk
気長に期待して待ってます、がんばってください。
110名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 22:47:26 ID:kke2Wn25
保守
111名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 22:20:38 ID:IkwoZbdg
112名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 19:12:54 ID:xAxPyvyb
113名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 01:40:30 ID:57YeL3VW
114名無しさん@ピンキー:2005/12/14(水) 23:46:08 ID:Lcgnfw/Z
質問。ツンデレ看守をぱくってもいい?
自分、SS一回しか書いたこと無いヘタレだから満足できるものはつくれないと思うけど…。
115名無しさん@ピンキー:2005/12/16(金) 21:14:50 ID:u1roFLRW
燃料を投下してくれ
このままだと…
116名無しさん@ピンキー:2005/12/17(土) 02:29:03 ID:bBBaEnH+
版権ものでもいいの?このスレは
117名無しさん@ピンキー:2005/12/17(土) 02:29:25 ID:bBBaEnH+
版権ものでもいいの?このスレは
118名無しさん@ピンキー:2005/12/17(土) 02:32:41 ID:bBBaEnH+
すまん、二重カキコになった…。
119名無しさん@ピンキー:2005/12/17(土) 05:59:12 ID:VZDZtoZn
版権ものも、もちろんウェルカム!
120名無しさん@ピンキー:2005/12/18(日) 02:26:05 ID:7JrvLhrU
どんどんきてくださいな
121名無しさん@ピンキー:2005/12/18(日) 23:19:11 ID:3q3uFX5I
age
122名無しさん@ピンキー:2005/12/26(月) 00:42:02 ID:lxWh2fim
保守
123名無しさん@ピンキー:2005/12/31(土) 19:22:05 ID:z0pimgYR
大晦日保守
124名無しさん@ピンキー:2006/01/01(日) 18:13:32 ID:4sNsPQ9n
新年保守
125名無しさん@ピンキー:2006/01/11(水) 21:36:29 ID:umjpdTiI
>>114
大歓迎!!
126名無しさん@ピンキー:2006/01/17(火) 23:20:03 ID:slXDuUme
ちょっとずつ書き進めているので……
そのときまでスレよ、生き延びてくれ。

保守
127名無しさん@ピンキー:2006/01/18(水) 15:18:38 ID:ODwrqLJ6
>>126
のんびり待ってるぜー
128名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 18:39:31 ID:YiLM/som
サルベージage
129名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 14:12:01 ID:AtRa791p
「フフン、あんたもついに年貢の納め時ね!」
ああうざい奴が来た。
俺は無言で声の主に背を向ける。
「コラーこっち向け!」
うるさいのが騒いでいるが敢えて俺は無視する。
「バカギースこっち向けぇ!」
黙殺。
「バカ―!間抜け―!向いてよぉ!」
どうやら俺が相手するまで騒ぎ続けるのだろう。うざい。
「うるせぇなあ。何だクソガキ」
仕方ないから相手してやることにする。
「ク、クソガキ言うなぁ!私は仮にも看守なんだぞ!」
クソガキは鉄格子をガチャガチャと揺すりながら暴れる。実にうるさい。
「ヘイヘイ、お偉い看守のクソガキ様、何か用か?」
「ま、まだクソガキ言うかぁ……ま、まあ良いわ」
クソガキは深呼吸しながら俺に無駄な寛容さを示す。
「だから何なんだ?ク・ソ・ガ・キ」
「うるさぁい!クソガキ言うなぁ」
ふん、こんな挑発にかかる奴にはクソガキで充分だ。
「わたしにはリトて名前がちゃんとあるんだぁ!いい加減おぼえろぉ!」
「クソガキの名前なんか興味もねぇなぁ」
事も無げに俺が言うとクソガキは肩を震わせている。が、しばらくすると何か思うとこがあったのかニヤニヤとした顔を向けてくる。
「へへ〜ん、まあ間男なんかに名前を覚えて貰わなくても一向に構わないもんね」
「クソガキ!てめぇ誰が間男だ!」
クソガキの言い方が俺の神経を逆撫でする。
「間男でしょ?手を出そうとした相手が人妻でその旦那さんに捕まえられて来た癖に」
イヤなことを思い出させやがってこのクソガキ。
「いつかはここに入る羽目になると思ってたのよね。バカギース、アホギース」
人の名前にバカとかアホとかつけやがって流石の俺も本気でムカついて来たぞ。
「黙ってろ、クソガキ!」
「な、なによ。自業自得じゃない。そもそも……」
まだ言いやがるか。
ならこっちにだって手はあるぞ。
130名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 14:16:55 ID:AtRa791p
「痛っ、急に腹がいてえ!」 俺は痛くもない腹を押さえつけながら呻く。
「だ、大丈夫?」
クソガキが心配そうに俺を見る。
「か、かなりやべぇ」
腹を押さえてのたうち回る俺の演技にクソガキが顔を青ざめさせている。
俺の演技もなかなかのもんだな。
「ギース!……ちょっと待って今鍵を開けるから……」
そうだ、もっと近寄って来い。人をからかうような奴にはお仕置きしてくれるわ。
「ギース……」
クソガキがそっと俺に触れた瞬間俺はクソガキの手を掴み引きずり倒す。
クソガキがキャッと小さな悲鳴を上げながら俺の胸元に倒れ込む。
よし、このまま腕拉ぎ逆十字だ!
「ギ、ギース?」
クソガキは涙が滲んだ瞳で俺の顔をのぞき込む……涙?
「お腹、大丈夫なの?」
「お、おう。仮病だからな」
クソガキの涙に急に罪悪感を掻き立てられ俺は思わず動揺していた。
「仮病?……バカ!」
クソガキが涙を拭いながら俺の胸を叩く。
「あ〜そのわりぃ」
女の涙には勝てない。
俺はおとなしくクソガキに謝ることにした。
「ギースのバカ!バカ!バカギース!」
クソガキが俺の胸元に顔を埋めながらバカ呼ばわりする。
不思議と腹は立たない。
「悪かったってクソガキ!」
クソガキの頭を撫でながら謝る。クソガキがまさかここまで動揺するとは思わなかった。
「……リト」
「あん?」
「私はクソガキじゃないの。リトてちゃんと名前で呼んで」
クソガキが俺を見る。いまだ微かに涙で滲んでいる。
クソッ、俺とした事が一瞬でもこんなクソガキを可愛いと思っちまうなんて……
「リ……リト」
「うん!」
クソガキ……リトが笑顔で応える。
131名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 14:21:14 ID:AtRa791p
ヤバい、可愛いと思ってしまう。
「その……悪かった」
「いいよ。ギースが大丈夫だったから」
その笑顔がヤバい。俺は自分でも意識せずにリトの背中に手を回していた。
「ギース?」
「わりぃ、つい可愛いかったもんで」
俺が言うとリトは顔を赤く火照らせながら顔を背ける。
「わ、わた、わたしなんて可愛くない……ょ」
などと宣った。俺はリトに回している手に力を込めると耳元で囁く。
「いいや、充分可愛いさ。」
息を吹きかけるとリトがひゃあっと声をあげ跳ねる。
「ギース…」
リトの顎を掴み固定するとその唇に俺の唇を合わせる。
「んむっ……むぅ…」
リトの歯がカチッカチッと当たる。
固まっているリトをそのままに俺は舌でリトの歯を舐めながら唾液を送り込む。
リトの喉が上下しながら俺の唾液を飲み下していく。
「んっ…」
余裕ができたのかリトの舌がおずおずと俺の口に侵入しようとしてくる。
リトが舌を俺の舌に絡めてくるのをそのままにして、
俺は動かずにしばらくリトの送り込む唾液を味わうことにする。
やがて俺が口を離すと互いの唾液が絡まって橋を架ける。
「…めて……んだ」
「リト?」
顔を赤くしながらゴニョゴニョと何かを呟く。
「初めてだったんだって言ったの!バカギース!」
「……悪かった」
俺が謝るとリトが俺の頭を軽く叩く。
「バカギース!謝るなぁ!」
そう言うと今度はリトの方から俺の唇を奪う。
「リ、リト…」
最初のようなディープキスと違い軽く合わせるだけのキス。だが俺はそれだけですでに興奮していた。
「リト、脱がすぞ」
「や、やだぁ」
拒否するリトの服に手をかけ無理やり上着を脱がしていく。
胸にはブラの代わりにさらしが巻いてあった。
「ギース、ごめんね」
132名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 14:22:51 ID:AtRa791p
「なにがだ?」
「可愛い下着なんか高くて持ってないから…だから…代わりに…さらしで…」
俺はリトの頭を撫でてやる。
「バァカ、可愛い下着なんか俺が買ってやるよ」
「本当?」
リトが俺の言葉に顔を輝かせる。
「下着なんかどうでもいいくらいお前は可愛いぞ」
「えへへ……ありがと」
ああ、恥ずかしいとも。だがその一言でリトが喜ぶなら満足だ。
そう思いながらさらしをほどいていく。
リトの細い身体にしてはなかなかの大きさがある二つの乳房がさらしほどくとまろびでてくる。
俺は両手で乳房を弄びながら乳首を舌先でつついてみる。
「あっ!やんっ」
乳首をいじる度にピクンとリトが跳ねる。
それが面白く俺は優しく乳房をもみしだきながらも乳首を噛む。
「いつっ…!」
「わりぃ」
やりすぎたと反省しながらも乳房を揉みしだきながら今度はリトの首筋に舌を這わせる。
不意にリトが俺の内股に手を這わしてくる。
「リト?」
唾液でヌラヌラとテカる首筋をそのままにリトは俺の股間をまさぐる。
「ギースにもお返し」
そう告げるとリトは一息に俺のズボンを脱がす。
「わっ」
俺のペニスはすでにリトの痴態で痛いくらいに張りつめていた。
リトがまじまじと俺のペニスを視姦してくる。
リトに見られていることを恥ずかしいと思う反面俺は微かにリトに見せつける事に快感を感じていた。
「すごい…大きいね…」
恐る恐るリトが俺のペニスに触れる。
「うっあ!」
情けない事にリトが触れたと言う事実だけてイキそうになってしまった。
「は、跳ねたよ!」
再びリトがまじまじとペニスを視姦する。
「リト、上に跨って」
「う、うん、どうするの?」
疑問を口にしながらもリトが俺の上に跨ってくる。
「一緒にするんだよ」
俺はそう告げるとリトのスカートはそのままに下着だけを脱がしにかかる。
「えっ?あっ!やん」
「……パンツびしょ濡れだな」
確かにびしょ濡れだった。
濡れた布地越しにうっすらとリトの大事な割れ目が見える。その光景は実物以上の淫靡さを醸し出していた。
「リト」
「な、何?痛かった?」
俺のペニスをつついたり撫でたりしていたリトが聞き返す。
「すっげえびしょ濡れ」
133名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 14:29:00 ID:AtRa791p
リトはしばらく言葉の意味を考えていたようだがやがて
「バカァ!」
とペニスをはたかれてしまった。
「いてぇ!!」
流石にこれはきいた。いくら俺でもつらい。
「ご、ごめん」
神妙にしているリトを見て俺は一つ頼む事にしてみた。
「じゃあくわえてくれ」
流石に処女にはキツいと思ったが敢えて頼む。処女にくわえさせるのは一つのロマンだと俺は思うね。
「う、うん。頑張る」
しばらくはじっと俺のペニスを眺めていたが、
意を決するといきなり根元までくわえる。
「くっ…」
いきなり最も敏感なところを責められ俺とした事が声を抑え切れず喘いでしまう。……こいつ意外と才能あるな。
「クソッ」
処女に弄ばれる自分に悪態をつくと俺は雁首を重点的に責めてくるリトの責めに耐えながら下着をずらし割れ目に軽くキスする。
「ふっ、んっ」
ピクピクと反応しながらもリトはまだペニスから口を離さない
なかなか我慢強いじゃねぇかと思いながらも俺は今度は舌で割れ目をなぞり、
クリトリスとその皮を手で弄ぶ。
「ふあっあっ…!」
リトが堪えきれずに俺から口を離しピクンピクンと俺の上で踊る。
「なあリト?」
「…な……なに?」
「俺、我慢できない。そろそろいいか?」
俺は体をずらし上半身を起こしながらリトに告げる。
「……うん」
リトを仰向けの姿勢にすると俺はリトの脚の間に割り込む。
まずは挨拶代わりにと軽く亀頭で愛液に濡れた割れ目をなぞりクリトリスをつついていくと、俺はそのまま一気に割れ目の中にペニスを入れていく。
「……っ…!」
リトが息を呑む。初めてなのだからやはりつらいのだろう。
正直、俺の方も痛い。まだ亀頭の部分しか入っていないがそれでもリトの膣は予想以上に俺をキツく締めてくる。
愛液が潤滑油代わりに俺の挿入を手伝ってくれるが、もの凄く締めつけてくる膣の力になかなか奥まで侵入できない。
「リト、力抜いてくれ」
俺の要求にリトが首を振る。
「無…理だ…よ」
「リト?」
どこかうわずった声で俺に応える。
「おなかの奥が…ね…ジンジンする…の」
リトの瞳に涙が浮かんでいる。ヤバい。泣かした。
「リト……悪かった」
「バカァ、さっきから…謝りすぎだぁ!」
そう言うとリトの腕が背中に回ってくる。
134名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 14:32:28 ID:AtRa791p
「痛かったら幾らでも引っ掻いていいからな」
だから力を抜いてくれ。とキスしながらリトに囁く。
緊張が抜けたのか僅かに締めつけが緩くなった膣内に俺は少しずつペニスをねじ込んでいく。
「つっ!」
奥まで行くに従ってリトの爪が俺の背中を引っ掻く。
痛いが仕方ない。リトはもっとつらいのだから。
ふと、何かが裂けていくような音を聞いたような気がする。
「あうっ…ふああっ!」
「リトの中最高だ…」
悲鳴に近い喘ぎ声をあげるリトの首筋にキスしながら俺はリトに自身の身体の味を囁く。
「ほ…んと?」
「ああ…お前最高だ」
それは事実だった。緩やかに腰を振りながらも、俺はイキそうになるのを堪えるのに必死だった。
「リト、出すぞ!」
「うん、出していいよ」
少しずつピストン運動の速度を上げるとリトの爪がますますくい込む。
「リト!!」
リトの名前を呼びながら腰を一際、震わせると俺はリトの膣内に音が聞こえる程の勢いで射精する。


「なあリト、お前ってさあ…」
事が終わって互いにぐったりと床に寝そべりながら俺はさっきから気になっていた事を言う。
「な、何?」
リトが俺をみる。よし言ってやろう。
「お前って下の毛すげえ薄いんだな」
リトが肩を震わせながら俺を睨む。
「バカギースのバカァ!」


終わり
135名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 16:26:44 ID:mT2G+Jz2
(*゜∀゜)=3
136名無しさん@ピンキー:2006/01/26(木) 23:03:10 ID:FB3hgA8R
>>129-134
GJ!! いいツンデレだな!
137名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 10:41:58 ID:lBYXeFw3
GJ!その看守に萌えた!
138名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 22:22:52 ID:hzmtXzq1
保守
139名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 02:31:31 ID:PTi33Urv
俺は保守派
140名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 21:38:07 ID:QTaRiRJC
スレ的にこういうのも...
ttp://www1.plala.or.jp/inuta/xxx/tanp0101.html
141名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 16:44:27 ID:r/UPD2t6
喪主
142名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 11:48:08 ID:DzuTi+S7
誰ぞおらぬか
143名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 20:35:20 ID:feRGmuAx
144エビチリ:2006/02/19(日) 23:28:50 ID:GQY/LDRX
ファールジア戦記 (1)

ファールジア大陸。
この地では魔族と人間の戦いが繰り広げられていた。
大陸の東側にある諸国が戦いの末に魔族の支配下にあり、残る西側の諸国が同盟を組んで
魔族の侵攻を防ごうとしていた。

ファールジア大陸の中央にあるデオダ公国。ここでは戦の準備が進んでいた。
デオダ公国の国境に魔族軍が現れたと言う狼煙が上がったからだ。
「行くぞボウズ!」
こう言われた少年が鎧を着込んで慌てるように走る。
少年の名はウィル。これからの初陣に気持ちは昂ぶっていた。
「前進!」
ウィルがいる軍が準備を整えて前進を始めた。この軍はデオダ公国王が率いるものでは無く、
魔族に支配された諸国から逃れた者達が集う祖国解放の軍だった。彼らは「東方祖国軍」を
名乗り、今は魔族の支配下にある祖国へいつしか帰る事を望んでいた。
ウィルも12歳の時に東から逃れた。そして17歳になった今、東方祖国軍に加わり祖国に帰ろ
うとしていた。
「おいボウズ。戦が始まったら俺から離れるなよ」
ウィルの側にいる女剣士ネリーが話しかける。赤く長い髪に褐色の肌の美女だが歴戦の剣士
だ。
「ネリーさん。ボウズは止めてよ」
ウィルは辟易しながら言った。
「ボウズはボウズだよ。一人前になったら止めるさ」
「分かりましたよ。早く一人前になりますよ」
「はははは、それは楽しみだ」
このネリーの豪放磊落な性格にウィルは敵わないなと感じた。
「だが、今日は俺から離れるなよ。焦る奴は一人前じゃない」
ネリーは途端に真剣な顔になりウィルにそう諭す様に言った。
「はい、分かりました」
ウィルは素直に返事をした。

(続く)
145名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 23:41:02 ID:1l2om1Uu
ちょっと相談したいんだが...
実はこのスレ向き(だと思う)なエロSS書いてたら、超盛り上がって100kバイト超えちまったんだ。
しかもまだ完結してねえ...。(あと20kくらいで終わりそう)

2kバイトずつうpしても50〜60レスになっちまうし、漏れはどうすれば良いのだろう?(´・ω・`)

ちなみに属性は以下の通り。
・女魔術師
・お姉ちゃん
・陵辱(そこそこハード)
・寝取られ
146名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 23:52:04 ID:WcnflNJL
うpキボン。
長く続いてけっこうけっこう。漏れは最後まで読み通すぞ!
容量もあるし。

と、偉そうに言ってみる(´・ω・`)
147名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 23:54:40 ID:TIGbe+cd
行け行け〜突撃じゃ〜!!
期待してます。
148エビチリ:2006/02/20(月) 00:13:26 ID:O+DCx05x
ファールジア戦記 (2)

デオダ公国軍と東方祖国軍はデオダ東部の平地で魔族軍を迎え撃った。
魔王軍はまずは竜を投入してデオダ・東方の両軍を突き崩そうとしていた。
しかしながら長い戦いで人間も竜への恐れは当初よりも減り、逆に人間の魔術師が放つ術や
弓兵の矢で撃退する。
「さて、これからが本番だぞボウズ」
ネリーは剣を構えてウィルに言った。ウィルは「はい」とだけ答えた。さすがに初陣での緊張が
出てきたのだ。
「ぐわあ!」「ぎゃあ!」
突然、陣形の中で爆発が起こり、兵士達が吹き飛ぶ。どうやら魔族軍の魔術師が術を使って
攻撃しているのだ。前触れの無いこの攻撃は未だに恐れられるものである。
「大丈夫だ。当たらないと思え。そうしたら当たらない」
ネリーはウィルへそう言う。そのウィルはこの魔術の攻撃に背筋が凍る恐怖を感じていた。それ
をネリーは感じ取っていたからこう言ったのだ。
「陣形を乱すな!」
ネリーとウィルのいる隊の隊長であるガイズが大声で叱咤する。
「来るぞ!槍を突き出せ!」
魔族軍は突撃を開始した。ウィルの前方にいる歩兵達が槍を突き出して敵の突撃に備える。
魔族軍は肉食恐竜の様なモンスターに魔族の騎士を乗せた独特の騎兵隊を先頭に突撃して
いる。モンスターは興奮したように奇声を発しながら地を駆けて人間達の槍を突き立てた横陣
に突っ込む。
歩兵達は槍で半数近い魔族騎兵を打ち倒おしたが、残り半分は歩兵を蹴散らして駆ける。
「行くぞ!ボウズ!」
ネリーは剣を構えて駆け出す。ウィルは恐怖に顔を強張らせつつも周りの兵達と同様に剣を
構えて駆ける。あのモンスター騎兵を倒すべく。
(やってやるぞ!ウィル!一人前になる為に!)
ウィルはそう自分を叱咤してネリーの後に続いた。

(続く)
149145 改め 桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 00:16:07 ID:L1XEbWpl
OK。そいじゃ今から改行編集始めるよ。
ちなみにかなりの設定厨(設定がないと抜けないタイプ)でつ。
量が量なのでちと時間かかりそうなので待っててね。


>>144のエビチリさん
続きうpするなら、流れぶった切ったら申し訳ないので待ちますよん。
150エビチリ:2006/02/20(月) 01:40:05 ID:O+DCx05x
桃肉さん心遣いありがとうです。

ファールジア戦記 (3)

夜。東方祖国軍の野営地では宴が開かれていた。
兵士達は酒を飲み、高らかに笑い座を盛り上げていた。
戦は人間側の勝利に終わった。魔族騎兵の突撃に一時は陣形を崩されたが、騎兵に続く魔族
軍の歩兵を人間の魔術師が術で攻撃して足止めし、詠唱の間に弓兵が矢の雨で防いだ。
こうして突撃が不完全に終わり、魔族軍は撤退した。
その中で一人、力が抜けた様にぼーとしている少年がいる。ウィルだ。
ウィルはネリーの言いつけ通りにネリーから離れずに戦った。ネリーと共同で魔族騎兵を二騎倒した。だが、それは恐怖と勇気を混ぜた感情を抱えながらネリーに付いていく事だけを考えて戦場
を駆けていた。と言うのがウィルの実感であった。
今は生きている実感から来る気の緩みと疲れから力が抜けていた。
「そろそろどうだ?」
兵の一人が女兵士を見つめて言った。その女兵士は「いいわよ」と少し恥ずかし気に言う。そして二人はその場から森へと歩いて行く。
更にこの流れに乗るように男女のカップルが森やテントの中へと向かう。
取り残されたウィルは一人残されて何だろうと思い、まずはテントへと近づく。
テントの幕の隙間から覗くと女兵士は上半身が脱がされて、胸を揉まれていた。
(こっ、これは!)
衝撃的だった。ウィルは経験も無い為に余計に驚きは大きい。そしてもっと見たいと言う欲求から
テントの中を覗き続けようとしたが、男の方がウィルの気配を感じたのか睨んできた。ウィルは急いでその場を去る。そして足は森の方へと向いた。
森の中では乱交が繰り広げられていた。
男女の兵士が胸と腰の辺りだけ脱いで絡み合っている。女兵士が腰回りだけ脱いで尻を突き出して後ろから突かれたり、女兵士が上になって騎乗位で、抱き合いながら座位で絡み合っていた。
中には複数の男を相手にする女兵士もいた。

(続く)
151名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 06:34:42 ID:ELAbvpyn
ガンガレGJ
152桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 10:32:56 ID:L1XEbWpl
停まってるっぽいので、お先失礼しますね。
とりあえず第1話うp。全部で9レス。

(1/9@1話)

【 フェイオスの守り手 】

第1話.登場人物紹介みたいになっちまってスマン。

大陸の西の大地、【カルディール】の平原に湿った風が吹き抜ける。
潮を含むその風が、この地方が海からそう遠くないことを示していた。
天気は晴れ。午後の日差しで暖められ蜃気楼に揺れる平原は、北を山岳地帯に、南は海に面している。
西には規模は小さいものの岩山が並び、岩山と岩山の間をこっそりと這うように道が続き、更に西の地方へと抜ける玄関となっていることがわかる。
その玄関口にあたる場所にも岩がゴロゴロと転がっており、身を隠すのには最適な場所だ。
実際、嗅覚の優れた野生動物でもない限り、そこに二人の人影が身を隠していることにも気づかないことだろう。

二人の人影は少年と少女。少年は不安そうに声をかけている。
「なあ、ユリエ、どうしよう?」
「ちょっと静かにしててヨ…」

ユリエと呼ばれたその少女は本名をユゥ・リーゼンワイズ・エルフォートと言う。多分18歳くらい。
恐らく生まれは【クーランド】方面だろうか?
クーランドとは、今いるカルディール地方から見ると大陸の正反対側に位置する丘の多い地方である。
カルディール地方の人間に比べて、鼻が低く、肌が白いのが特徴であり、ユリエはその特徴を持っていた。
しかし、それは彼女の出自を明らかにするものではない。ユリエは捨て子だった。
当然、正確な年齢は彼女自身も知らない。
そのために【フェイオス警備隊】の魔術師団【サード・オーダー】に加入するときには随分ともめたものだ。
結局、育ての親に拾われた時を推定1歳として、当時12歳と言う扱いで加入を果たした。
出自が不明、年齢も不明、名前もハイエルフ氏族のサードネームを持つ。
彼女をサード・オーダーに加入させる事に反対する意見は少なくなかった。
しかし、この歳までハイエルフに育てられ、魔法の英才教育を受けてきた彼女の【マジシャン(召還術師)】としての実力に文句を付けられる者はいなかった。
現在、それから6年が経っている。
彼女はサード・オーダーの中でも警備顧問としてフェイオス警備隊の上位に名を連ねていた。
153桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 10:36:03 ID:L1XEbWpl
(2/9@1話)

一方、声をかけた少年はフィークと言う。
日差しの強いこの地方ならではの健康的な小麦色の肌を持つ、典型的なカルディール人の少年だった。
真っ黒な髪の毛にまだ子供っぽさが抜けない顔立ち、何年か立てば鼻の高い精悍なカルディール男性になることだろう。
【ランディアナ大陸】の西側、カルディール地方の更に西の町、フェイオスにて貿易商の家に生まれ、8歳のときに事故で両親を無くし、貧民街の住人となった。

10歳の時、フェイオスに馴染めずに人を寄せ付けないでいた魔術師の少女と出会う。
彼女はハイエルフに育てられたため奇妙な訛りが抜けず、それ故に他人と喋るのを嫌っていた。
少なくとも、フェイオスの港で出会ったフィークに「その話し方、母さんに似てて好きだ。」と言われるまではそうだった。

また彼女は12歳までハイエルフと同じ食事、つまり魔力増強の秘薬などが含まれている食事を日常的に続けていた。
そのため髪の色がエルフのような緑色に変化しており、それも人目を引くために嫌って帽子で隠していた。
少なくとも、フィークに「えーと、なんて言ったっけ?ホラ、緑色の宝石、アレみたいな色だね」などと言う間の抜けた評価を受けるまではそうだった。

つまりフィークはユリエの弟分としての地位を確立し、ユリエの後見人、マスター・アテリアの庇護を受ける事となったのである。
かつて赤子の時に捨てられた過去を持つユリエは、両親を失ったフィークに共感するものを見出す。
二人は姉弟のように身を寄せ合って眠り、幼年期を過ごすのであった。
フィークが13歳になり、ユリエと一緒に寝るのを恥ずかしがるようになった頃、マスター・アテリアの計らいにより、
念願のフェイオス警備隊の戦士団、【アイアンハンド】への入隊(と言っても年齢制限のため仮入隊、要は小間使いであったが)を果たし、自分の部屋を手に入れた。
後で聞いた話によれば、本当は聖騎士団【ザ・ナイツ・オブ・ミラー】に入る事を願っていたらしい。
しかし先天的に魔法の素質がない以上、どうしようもない話だ。

時は流れ、かつてフィークに「ユリエ姉ちゃん」と慕われた少女の精神は、その生活環境ゆえに急速に成熟して行く。
フィークは遠い存在になる少女に追いつけない自分をもどかしく思い、精一杯の背伸びをして少女に引き離されまいとする。
154桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 10:38:13 ID:L1XEbWpl
(3/9@1話)

フィークが14歳の頃、フロストキープ戦争と呼ばれる争いが起こった。
それに参戦したユリエが、絶対安静になるほどのダメージを負って帰ってきたと聞かされたとき、少年は自分の弱さを呪った。
だから一生懸命身体を鍛え、ユリエを守れるようになろうと躍起になっていた。

そしてフィークは今年、晴れてアイアンハンドの正式団員となる。
魔術師に比べて、戦士の年齢制限は16歳と厳しい。
何故ならば、魔術師は才能さえあれば即戦力になるが、戦士は物質的な肉体の強さを求められるからである。
むしろ低年齢の、特に攻撃系の魔術師は情緒面やモラル面から見ても危険であるため、どれほど幼くてもサード・オーダーに加入することになる。
余所者で出自が不明でしかも年齢も不明なユリエが受け入れられたのも、そういった事情があった。

しかしフィークの気持ちとは裏腹、ユリエの目にはフィークが時間と共に生意気になって行くように映っていた。
特に彼が14歳の時、フロストキープ戦争の後からは、やたらにユリエのやる事に口出ししようとしてくるのには困った。
ユリエの実力もろくに知らずに「俺が守ってやる」と言って憚らない少年。そんな少年の扱いに戸惑い、正直少し持て余していた。
ついこの間もフェイオスの地下水路に【ネクロマンサー(召霊術師)】が住み着き、水路に毒を流すと言う事件が起き、ユリエも動員された。
その際にも勝手に付いてきて…まあ、結果として役に立ったから良かったようなものの、とにかく色々と引っ掻き回されたのだ。
反抗期なのか、天邪鬼なのか、次第にユリエの言うことを聞かなくなる。
そんな少年に苛立ちを覚えつつも、アイアンハンドに入れば少しは落ち着くだろうと、そのときを静かに待っていた。

そんなユリエの気も知らず、生意気な少年は今日もまとわりついていた。
ユリエは、西カルディールの南の海辺に住むバーバリアンへメッセンジャーとして遣わされていた。
今日も「俺が護衛してやるよ。」と言って聞かないフィークが勝手に付いてきている。
まあ、いつものこと。と、ユリエは適当に流していた。
しかし、西カルディール草原に入ってすぐに状況が一変したのだった。
155桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 10:39:49 ID:L1XEbWpl
(4/9@1話)

ユリエが緊張した面持ちで岩陰から北側の小屋を見る。
この辺りはフェイオスの町の衛星都市のような役割を期待され何度か開拓された。
しかし、不便さと危険さ、その苛酷な環境のために結局はその計画が実現することは無かった。
その名残とも言える集落が、いくつか散在している。
殆どは廃墟だが、中にはジプシー達が雨露を凌ぐのに使えるようにと、お互いに保守しあって綺麗な状態を保っている建物もある。

フィークもつられる様に覗き見ると、そこには皮鎧に身を包んだ荒くれ者が何人かいるのが見て取れた。
いわゆる盗賊であろう。
西カルディールでもこの辺りは比較的フェイオスの町に近いものの、治安はお世辞にも良いとは言えない。
討伐したところで、新しい盗賊が根付くのは時間の問題である。
一応フェイオス警備隊の詰め所もいくつかはあるが、旅人を襲うのは圧倒的にライオンや大蜘蛛などの猛獣が多い。
逆に盗賊の被害などは猛獣のそれに比べたら微々たる物であったため、放置されているのが現状である。
しかし、今ユリエを緊張させているのは盗賊ではなく、盗賊と同じ小屋に居座っている鎖帷子に身を包んだ男。
そして小屋の向こうに見える馬の数だった。

その男の井出達。
鎖帷子の上から赤い袖なしのチュニックを羽織り、胸の中央に金色の盾の紋章があしらわれているそれは、【自由都市ベルガ】と呼ばれる東の果ての町の兵士のものであった。
自由都市と言えば聞こえは良い。
しかしその町は【ベルゴール氏族】と呼ばれる一族に牛耳られており、盗賊が昼間から闊歩するような暗黒都市であった。
当然、秩序と平和を信条とするフェイオスの町とはいざこざが絶えず、現に今でもフェイオスの町に入り込もうとして捕らえられるベルゴールのスパイは後を絶たない
156桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 10:41:43 ID:L1XEbWpl
(5/9@1話)

――ベルゴールがこの辺りの盗賊と結託している。
自由都市ベルガにおけるベルゴールの搾取は厳しく、この辺りに出没する盗賊の殆どはベルゴールの弾圧を逃れた者達のはずである。
当然、この辺りの盗賊はベルゴールとは折り合いが悪く、むしろフェイオスにベルゴールの潜入を密告してくることさえ多かった。
それが、手のひらを返したようにベルゴールと結託?よほど良い条件でも提示されたのだろうか?
そして後に見える馬は少なくとも数頭は居る。スパイ目的の人数とは思えない。
恐らくはより大規模な部隊が付近に布陣しているのであろう。
これらの全ての状況がフェイオスの町へ危険が迫っていることを表していた。

「ミュウに…伝えないと…」
ユリエが漏らした名前は彼女のライバルとも言える親友である。
同じく魔術師団サード・オーダーに属する【エンチャンター(魔力付与術師)】で、サード・オーダーにおいてマスタークラスを除くと、間違いなく実力No.1と言えた。
実際の実力はユリエも同じレベルではあったが、エンチャンターの適性を持つ人間は少なく、その魔法が戦況操作に適しているために重宝されることが多いクラスなのであった。
速い話が、実働部隊におけるリーダーである。

ちなみにユリエは【警備顧問】と言う立場を与えられている。
召還魔法を得意とするユリエは、普段はアイアンハンドやザ・ナイツ・オブ・ミラーの練兵所で訓練用のエレメンタルを召還し、駆け出しとは言え、6人以上の戦士たちを相手に実戦訓練を行っていた。
ユリエはフェイオスで唯一、同時に複数のエレメンタルを召還できるマジシャンである。
実戦は勿論、戦闘訓練には欠かせない人材として扱われているのである。
157桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 10:43:16 ID:L1XEbWpl
(6/9@1話)

「…フィーク、戻るヨ。」
「う、うん…」
二人がそろそろと移動を開始し、フェイオスへの道へ出た。
しかし、二人は盗賊たちのほうに気を取られすぎており、そもそもこの平原が危険な場所であることを失念していた。
猛獣のうなり声に気づいたのは、それがすぐ近くに迫ってからであった。
「ユリエ!」
フィークが叫んだのに反応し、ユリエが咄嗟に飛びのき、そこへ入れ替わるように猫科の大型動物が飛びかかる。
「く…平原ライオン…こんなときに…」
ゴルルゥと声を荒げ、再びライオンがユリエに飛びかかる。
「むんっ!」
フィークの剣が一閃、ライオンの前足を僅かに薙いだ。
ライオンは一瞬怯むが本能的に脅威を察しているのか、ユリエから狙いを外さない。
すかさずフィークは剣を横に構え、精神を集中する。目の奥から絞り出すように殺気を溜めた。
突如、キシッと空気が歪むほどの殺気を受け、ライオンはビクッと反応し、狙いをフィークへと切り替える。

ユリエは少し驚いていた。
今フィークが放った殺気は【プロヴォーク】と呼ばれ、ターゲットを自分の方へとひきつける際に多用される戦士特有の技であった。
少なくとも、子供が見様見真似で行えるような類のものではないはず。
まだアイアンハンドに正式に加入しているわけでもない彼が…いや、まぐれかも知れない。
ともかく、ライオンはユリエよりも先にフィークに狙いを定めた。その隙をユリエは逃さない。
杖を縦に構え、精神集中開始。小さな口から流暢なハイエルフ語が流れ始める。詠唱は3秒程度。
フィークは久々に見た。マジシャンの魔法、【ショック・オブ・フレイム】。
ユリエの杖の先にオレンジ色の光が宿り、それをユリエが突き出す。それだけで数メートルほど離れているライオンの身体が弾け飛んだ。
バンッ!と乾いた音が響き、ライオンがもんどりうって倒れた。

「ふう。」
フィークが一息ついたが、すぐにユリエの鋭い声が聞こえる。
「フィーク!走って!フェイオスに走って!」
見ると、今の音に気づいたらしい盗賊とベルゴール兵が数人、こちらへ向かって走り出すところだった。
しかも、そのうち二人は馬に乗ろうとしている。
158桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 10:44:46 ID:L1XEbWpl
(7/9@1話)

ユリエが何か投げつけた。パシッと受け取ったそれは水色の石のペンダント。
表面にユリエの里親、エルフォート氏族の紋章が刻まれているユリエ愛用のものだ。
「それを持ってサード・オーダーに向かって!速く!」
「ユリエは!?」
「アタシはゲートで飛べるからダイジョウブ!速く!フィークが残っていたら飛べない!」

戦闘状態から脱出する場合、一般には魔術師が最初に【ゲート(単体転移)】で飛ぶのがセオリーである。
残った戦士は魔術師が転移したのを確認してから一目散に走るのが一般的だった。
しかし、それは戦士が充分に強い場合の話である。
フィークのように戦闘経験が浅い場合、逆に魔術師が戦士が逃げる時間を稼ぐことになる。
魔術師のゲート魔法が発動すれば、いかなる戦況でも一瞬にして逃亡可能だから、弱いものから逃げるのは極当たり前のことだった。
それがフィークには歯痒い。
しかし、ユリエの言うことは正しかったし、フィークが逃げたことを確認しない限り、ユリエはゲートを使わないだろう。
「わかったよ!逃げるから…ユリエも速く!」
そう言ってフィークは走り出す。その背中が遠くなったのを見計らって、ユリエもゲートの詠唱を開始した。
まだベルゴール兵はそう近くには達していない。ユリエは安堵を感じつつ、ゲートの詠唱に専念した。
――とにかく町に戻って、ミュウと対策を立てないと…――

どのくらい走ったろうか?30秒?1分?とにかく、フェイオスの町へ。
ユリエは無事にゲートできただろうか?そう思った瞬間、遠くのほうで、バンッ!と音がした。
聞き間違えるはずも無い。ユリエの魔法、ショック・オブ・フレイムの炸裂音だ。
フィークは急ブレーキをかけるように止まった。

ユリエが戦闘状態になっている?それだけが頭の中をぐるぐると駆け巡る。
ゲートの詠唱に失敗したのか?それとも気が変わって、あそこで1人で戦う気になったのか?まさか!
とにかく一つだけ言えることは、ユリエは、ゲートで飛んでいない!
でも、ショック・オブ・フレイムで敵を牽制して、そのあとすぐに飛んだかも知れない。
そんな考えが沸いて来る。やはり町に戻ったほうが良いのではないか?
しかし、その考えとは裏腹に、フィークはさっきの場所へ全力疾走していた。
159桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 10:47:54 ID:L1XEbWpl
(8/9@1話)

さっきまで戦場だったその場所に近づいたフィークは、慎重に様子を伺う。と言うのも、戦闘の音が全く聞こえないからである。
もしもユリエが戦闘中であるならば、激しい争いの音が聞こえるはず。
もしもユリエがゲート完了したならば、そこには盗賊やベルゴール兵がまだウロウロしてるはずだ。
フィークは岩壁伝いにそろそろと近づき、そっと様子を伺った。

ライオンの死体が転がっている。いや、転がっているというのは正確ではない。
先ほどとは異なり、元がライオンであったことが判らないほどバラバラに吹き飛ばされていた。
その上を虚しく吹き抜ける潮を含んだ風が、この場所にはもう誰も居ないことを告げる。
何があったのか?ライオンがまだ生きていて、ユリエに襲い掛かったのか?
それを撃退するためにユリエはもう一度ショック・オブ・フレイムを唱えたのか?
その推測は恐らく当たっているだろう。しかし、判らないことが一つ。

ユリエは…無事なのか…?


ゲートには10秒ほどの詠唱時間が必要なはずだ。
ライオンを倒してからゲートを詠唱開始、盗賊たちがユリエの場所までたどり着くのには、もう少し時間がかかるだろう。
だから、ユリエは町に転移できたはずだ。

しかし、どうしてもフィークは嫌な予感が拭えない。
その理由は判っている。繰り返すが、もしもユリエがゲート完了したならば、そこには盗賊やベルゴール兵がまだウロウロしてるはずなのだ。
ここに誰もいないと言うことは、ベルゴール兵はユリエが転移した瞬間にすぐに大人しく引き返した…。
いや、そんな馬鹿な兵隊がいるわけ無い。

一般的には魔術師がゲートした後には、それを守っていた戦士が残されているのがセオリーなのである。
近くに戦士が残っている可能性が極めて高いのに、むざむざと見逃して帰るなどと言うことは考えられない。
残る可能性は…考えたくも無いが、ベルゴール兵が目的を果たしたと言う事だった。

フィークは再び辺りを見回す。岩の陰から例の盗賊の小屋の様子を伺う。変化はすぐに見つかった。
見張りの男とベルゴールの男が見えない。それに馬が何頭か減っている。
嫌な胸騒ぎが起きる。同時に、一刻も早くフェイオスへ戻れと本能がささやく。
でも、ユリエが無事なことだけ確認したい。そうしないと帰れない。

きっとユリエは怒るだろうな…。
そんなことを考えながら、フィークは岩伝いに小屋に近づいていった。
160桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 10:49:50 ID:L1XEbWpl
(9/9@1話)

小屋の中には3人ほどの気配がある。もはや見張りを立てる必要も無いのか、中の盗賊たちは先ほどの戦闘の話に興じていた。
「隊長達はあのままジプシーキャンプまで戻ったらしいぜ。」
「だろうな。にしても、山沿いとは危ないところに拠点を張ったもんだな。」
「ホッズもそう思うだろう?だがそこが狙い目でよ、あそこはグリフォンやクロウラーがウヨウヨしてるだろ?
割と目立つ場所なのに、皆迂回して海沿いを歩くじゃねえか。」
「なるほどな。普段は誰も通らない穴場ってわけだ。俺たちもすぐに追うのか?」
「だな。ここはフェイオスに近すぎて危険だからな。」
何か重要な話をしているのが判る。やはりフェイオスに戻ったほうが良いんじゃないか?と再び頭の中で声がささやいた。

「で、バックスよ、あの女の事をお前は知っていたのか?」
その言葉で全て吹き飛んだ。あの女?ユリエに決まってる!
「カワイイ!カワイイ女だったよ!おで、ダイスキ!」
「アナンダは黙ってろ。」
「でへぇ。」
何だ?この頭の弱そうな声は。ここの盗賊はオーガでも飼っているのか?
「俺は昔フェイオスで泥棒をやってたからな。あいつはサード・オーダーでフェイオスの警備顧問をやってた魔術師だ。
それを教えてやったら喜んでたぜ。」
「尋問か。」
「だろうな。場合によっちゃ、…へへ…」
「でへへぇ。」

フィークの胸がドクン、と鳴る。場合によっては、何だと言うのだ?それに、ジプシーキャンプってどこだ?
「そりゃあ何とも羨ましい話だぜ。さっさと向こうに移動しようぜ。」
「何?野次馬か?言ったところで見せてもらえるとは限らんだろうが。」
「お、おでも見たいぃ。」
「アナンダは黙ってろ。」
「でへぇ。」
「ま、どうせベルゴールの上官だけの特権に決まってらぁな。」
「そうでもねえぜ?俺は昔、ベルガに居たから知ってるんだが、ベルゴールはしょっちゅう公開処刑をやってたからな。」
フィークは盗賊達、バックス――こいつがリーダー格らしい――とホッズ、そしてアナンダの3人が、どうやらそのジプシーキャンプへ向かう話をしている事を察して、ぐっと堪えた。
上手く付いていけば、ユリエが連れ去られた場所まで辿り着けるかもしれない。
ユリエが尋問や…それ以上の手荒な真似をされるようなことは…絶対に嫌だ。
それだけがフィークの胸の中に渦巻いている気持ちだった。


続く
161名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 19:24:44 ID:r98r7kFS
おお、いつの間にやら神降臨してるじゃないの!

>>桃肉さん
イイヨイイヨー。より良い萌えにもエロにも、溜めと背景が大事ですからね。
フィーク君の程よい無力感がハァハァできますな。このままNTRなのか……?
続き楽しみにお待ちしておりますん。

>>エビチリさん
戦闘後の余韻のままに乱交しまくる男女兵士がエロくていいですなあ。
ネリーさんの登場は次かな。続きをお待ちしております。
162桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 23:20:35 ID:L1XEbWpl
第二話いきます。8レス。
>>161
ありがとうです。さっき未完成だった分も大方できますた。全部で10話に。
3話あたりから少し萌エロ、4話から凄い事になるので、もうちょっと設定厨に付き合ってくだされ。

(1/8@2話)

【 フェイオスの守り手 】

第2話.尋問シーンなのにちっともエロくない件。

フィークは無事にフェイオスにたどり着いただろうか?
薄暗い納屋の中にユリエは居た。捕虜を捉えておくための工夫であろう、納屋の裏口や窓は全て塞がれていた。
隣に部屋があるようだが、出口がない事はおそらくは同じであろう。
後ろ手に縛られ、干草の上に転がされている。
首には詠唱妨害の効果を持った首輪、それも金属でできた特別頑丈なものが架せられていた。
ユリエはフィークを見送った後、すぐにゲートの詠唱を開始した。
しかし、倒したはずのライオンが起き上がって、再度襲ってきたのだ。
ライオンを杖で突き放してトドメを刺すべく魔法詠唱するが、なかなか詠唱完了するまでの3秒と言う隙がみつからず、結局4回目の詠唱でショック・オブ・フレイムを唱え、ライオンを撃退する事に成功した。
まだ盗賊たちは遠い。それからゲート詠唱を始めても充分に間に会う距離だと思った。

しかし、ユリエは大きな誤算をしていた。
それに気づいたのは、ユリエのゲート詠唱が、突然襲い掛かってきた眩暈によって中断されてしまった時。
瞬時に判る。敵の中にエンチャンターが居る!
それに気づいた瞬間、ユリエはゲートによる脱出を諦め、脱兎のごとく走りだした。
エンチャンターは詠唱妨害効果のある魔法を多数持っている。
今の眩暈も辛うじてレジストしたが、おそらく【メス・メライズ(睡眠魔法)】だろう。

せめてエレメンタルを召還しておけば良かった。
悔やんでも遅かった。とにかくフィークの後を追ってフェイオスへ!
突然足元の地面が割れる。
――ルート!――気づいたときには遅く、地面から這い出てきた【ルート(魔法の根)】がユリエの足に絡みつく。
即座に頭を切り替えてゲートを詠唱し始めた。
それから記憶が少し曖昧になるのは、詠唱中に再びメス・メライズを受けたからだと思う。
そして気がついた時にはここに捕われていた。

さて、どうしようかと思案する。
相手にもエンチャンターがいるのだ。恐らく、ユリエがサード・オーダーのメンバーであることはバレているであろう。
となると、色々と尋問を受ける事になりそうだ。

できれば、逃げ出したいケド、などと虫の良い考えをめぐらせるが、まず無理だろう。
何故なら納屋の外にはチラチラと松明の明かりが動き、そこには少なくない人数の気配を感じるのだ。
あと出来ることは…待つことだけか。
163桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 23:22:20 ID:L1XEbWpl
(2/8@2話)

フィークが町に戻れば、あとはどうにでもなる。フィークの存在に連中が気づかなかった時点で、連中の負けなのだ。
ユリエは気楽に考え、とにかく状況が動くのを待つ事にした。何時間たったか正確には判らないが、すでに日は落ち始めている。
フィークの足の速さを考えたら、もうすぐにも救出が来てもおかしくない。

「まあ、フィークも一緒にいたらたまには役に立つってことカナ?」
くすっと笑うように、独り言を言う。
そう言えば、フィークには随分長い間笑顔を見せていない。
いつもユリエを困らせてばかりいるから、つい不機嫌になってしまうのだった。
でも、さすがに今回は助けられることになるし、帰ったら優しくしてあげようかな?などと思っていたら突然納屋の扉が開いた。
「そらっ!お仲間だ!」
ドサッっと音がしてユリエの隣に「何か」が放り出される。
ユリエのさっきまでの呑気な考えが崩壊した瞬間だった。



「ゆ…ユリエぇ….」
その情けないフィークの姿を見た瞬間、ユリエは気が遠くなるのを感じた。
この子供らしささえロクに抜けていない戦士見習いの少年は、ユリエを守る事を口にしながらも、ユリエの言う事を素直に聞いたためしがない。
今もまさにそうだった。そして、その結果がこれだ。
「ふぃ…あ…貴方ネ…」
怒りで声が震える。
フィークが街に戻ってサード・オーダーに事態を伝えると思い込んでいたユリエにはショックが大きかった。

「〜〜っ!!!」
何を言おうか考えるよりも先に、頭に血が上る。最近溜め込んでいたこの少年への不満が堰を切ったように溢れてくる。
もう止まらない。
「こっの…バカッ!ガキッ!アマノジャク!いっつもいつもいつもいつも、何で言うとおりにしないノ?!」
サード・オーダーが事態を把握して助けが来るまでの間には多少の時間がかかることは想像できた。
しかし、それまでの間、ベルゴール兵の尋問を時間を稼いでやり過ごすことは出来ると思っていた。
何しろサード・オーダーにはユリエの親友ミュウがいる。
エンチャンターである彼女は探知魔法も得意としており、フィークに持たせたペンダントの残留マナを辿ることで、ここを簡単に見つけられるはずなのだ。
また、ミュウの配下の魔術師には【ポータル系】と呼ばれるグループゲート、いわゆる集団転移魔法を得意とする魔術師も多数いる。
164桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 23:24:54 ID:L1XEbWpl
(3/8@2話)

つまり、フィークがサード・オーダーの塔に辿り着けさえすれば、ものの一時間もしないうちに全て解決するはずだったのである。
しかし、そんなユリエの画策は、小さな英雄の登場であえなく崩壊してしまったのだ。

「フィークが…フィークが、フェイオスに戻りさえすれば、なんでもない事ナノに!何で、こんなバカな事をっ!
このバカッ!バカッ!!バカッ!!!大バカーーーーーっっ!!!!」
立て続けにフィークの頭上に罵声を浴びせる。
さすがに、この罵声の連続にはフィークも堪えたらしく、しゅんと項垂れてしまう。
「だ…だってよぅ…」
「だって何ヨ!?」
ユリエの剣幕におずおずとしながらも、フィークはポツポツと言い訳をした。

「…サード・オーダーに行っても…きっと、オレなんかの言う事をマトモに聞いてもらえないよ…もう、何年も顔出してないし…」
「だからっっ!!何のために、そのペンダントを渡したと思っているのヨッッッ!!!」
なおも勢いの収まらないユリエにフィークは伏せ目がちに続ける。

「だって、例え信じてもらえたとしても…馬には追いつけないだろうし…どこへ行くのかも…」
ユリエはハッとした。回転の速いその頭でフィークの考えをシミュレートすれば、すぐに思い至った。
この少年にはサード・オーダーの魔術師の力など何も知らないのだ。
フィークの前で見せたことのある魔法はショック・オブ・フレイムとゲート、あとは初級エレメンタル召還程度だった。
フィークに渡したペンダントからユリエの魔力を探知できることも、グループゲートによる転移が可能だと言う事も、まだアイアンハンドに属していないフィークには縁遠い世界の話であった。
そんなフィークが「追いつけない。行き先もわからない」と思うのは当然と言えば当然である。

「はぁ…!そんな事っ…」
ユリエはこれ以上怒っても仕方ないと思い始めるが、すぐにフィークの無茶な行動を思い出し、休む間も無く怒りがこみ上げてくる。その考えはどうあれ、この少年の無茶はかならず近いうちに命を落とす原因になるからだ。
165桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 23:25:51 ID:L1XEbWpl
(4/8@2話)

少し柔らかな口調に戻って、ユリエはフィークを諭すように言った。
「だからってネェ、こんな無茶して…殺されてもぜんぜんおかしくない状況なのヨ?」
「でも…でもよぅ」
フィークはなおも口答えをする。

「ユリエは…サード・オーダーの中でも警備顧問なんだろ?連中が言ってた。街の警備体制を尋問するって。」
フィークの言葉は少し意外だった。
確かにユリエの知っている秘密の侵入経路などをベルゴールに知られてしまったら、フェイオスの町にとって確かに脅威だろう。
しかしユリエ自身、口を割る事など全く考えていなかったし、洗脳でもしない限りはそれを聞きだす事は不可能だろう。

「アタシが、そう簡単に口を割ると思う?見くびってもらっちゃ困るわネ♪」
ユリエがお姉さん風を吹かせたとき、フィークは溜まらずに叫んだ。
「わかってるよっ!そんなこと!」
「えっ?」
フィークの突然の声に、ユリエは一瞬驚く。
「ユリエが口を割るはずないだろっ!?そんなこと、わかってるよっ!」
「だったら」
ユリエが口を挟む前にフィークは続ける。
「だからだよっ!ユリエが口を割らない以上、連中は、その、ユリエに…」
その言葉を続ける事が酷く苦痛であるように、フィークの口調は急激に勢いをなくす。

「連中は、ユリエに…酷ぇ事、するだろ…?そんなの…」
ユリエは、瞬時にフィークの言わんとしている事が理解でき、あわてて言葉を探した。が、見つからない。
「そんなの、オレ、耐えられねぇよ…。ユリエが酷ぇ目にあってるのに、オレだけ街に逃げ帰るなんて…できねぇ…」
「な、なんで…そんな…」
「わからねえ。わからねえよ。でも、ユリエを、ユリエ姉ちゃんを助けなきゃ、って思うと、身体が勝手に動いちゃったんだよ…」
166桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 23:26:57 ID:L1XEbWpl
(5/8@2話)

ユリエは、フィークの感情を理解した。もはや、怒りは霧散していた。
頭をコツンとフィークに当て、囁くように言った。
「フィーク?そーゆー事は、もっと強くなってから言いなさい?言ってる事がカッコ良くても、この有様じゃしょうがないでしょ?」
フィークは涙を堪えているようだった。
「わかってる、わかってるよ。ゴメン、姉ちゃん…でも、でも…」
大好きなユリエを助けようとしても、力が圧倒的に及ばないのだ。
無力である自分が許せなく、それをなだめるようなユリエの優しい言葉も、惨めに彼の心に突き刺さる。
そんなフィークの心情を察したユリエは、急激にこの2歳年下の少年に対して奇妙な愛おしさが湧き上がってくるのを感じた。

両腕を後手に縛られたまま、上半身をフィークに重ねる。
「えっ、あっ…!」
フィークの顔が途端に真っ赤に染まる。
ユリエの柔らかな頬がフィークのそれに触れ、ユリエの髪の毛の香りが心地よくフィークの肺に染み込む。
合わせた身体からはユリエの胸の柔らかさ、暖かさが、服越しに伝わって来るのだ。
「あ、あのっ!ユリ…エ…?!」

胸が急激に高鳴り、うろたえるフィークにユリエは優しく言った。
「フィーク…本当に、無鉄砲なんだから…バカね…」
言葉とは裏腹にユリエの口調に棘は無い。いや、むしろ優しく囁くようにフィークの耳には響いた。
「でも、アリガト…ちょっと、嬉しいヨ…」
167桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 23:29:46 ID:L1XEbWpl
(6/8@2話)

日が傾いている。
本来だったら、そろそろメッセンジャーの仕事も終わって、気の良いバーバリアンにお茶を御馳走になって、フェイオスの町に帰り着いた頃だろうか。
しかしそれが現実で無いことは、手に食い込んだ荒縄の痛さで思い知らされていた。
背中を襲った鞭の痛みも想像以上に厳しいものだった。
しかし、その痛みに耐えようとして身を捩った結果、手首を戒めている荒縄がギリギリと食い込み、そちらのほうがより激しい痛みをユリエに与えていた。

ユリエの背中に鞭を振り下ろした男はバックスと言う名前らしい。
先ほどフィークを捕まえてきた盗賊。どうやらユリエの素性も知っているようだ。
大方、フェイオスの町で泥棒でもして生活してたのだろう。

ユリエは尋問を受けることは予想していたが、やはりエンチャンターがいるのが厄介だった。
首輪にかけられた魔力は魔法詠唱に反応して激痛を与えるだけではなく、ユリエの精神抵抗力を下げる効果もあった。
不幸中の幸いなのは、エンチャンターのレベルがそう高いものではないと言うことだった。
もしもレベルの高いエンチャンターが居たら、自白、最悪の場合洗脳される可能性もあったからだ。

ユリエにかけられた魔法は【チャーム(魅了)】であった。
と言っても、チャームは使い手によって何段階か効果がある。
最上級ランクだと名前通り本当に魅了されてしまうが、ユリエにかけられたランクは下から2番目くらいのレベルだった。
その強さは「術者に対し嘘の発言ができなくなる」と言う程度のものであった。
それ以外には効果を発揮していないので、当然、口を開きさえしなければ秘密を喋ってしまうことはない。
しかし、それを実行した結果が今の状況であった。

ベルゴール兵の隊長が最初に聞いたことは、「フェイオスに秘密の入り口はあるか?」だった。
条件反射で「知りません」と答えようとしたが「嘘をついちゃいけない、嘘をつくのは悪いこと」と魔力がギリギリと精神を縛り、口が勝手に「あります」と答えてしまっていた。
追及は続き、「秘密の入り口の場所はどこか?」と言う問いに対して黙秘を貫いた結果、拷問と言う手段が選ばれた。
そこでバックスがフィークを捕まえた手柄として、鞭打ちを買って出たと言うわけだ。
168桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 23:31:40 ID:L1XEbWpl
(7/8@2話)

しばらく鞭で打っても喋らないユリエに、バックスの鞭に力が篭ってくる。隊長がそれを止めた。
「小僧を連れて来い」
隊長の命令に、やはりそう来たか、とユリエは覚悟を決めた。
フィークの命とフェイオスの町とを天秤にかけることになってしまう。それはこの状況では当然の事であり、予想していた。
納屋からフィークが連れてこられる。何か、何か、方法は無いか。この状況を逆転させるような都合の良い方法が。
フィークがユリエの前に引き出され、叫んでいた。
「ユリエ!言うな!こんな奴等に何も言うな!俺が勝手に付いてきただけなんだから!」
隊長が不敵に笑う。
「このように言ってるが、どうする?」
フィークはユリエの前に跪かされ、その背後で隊長が剣を構えて立った。
「こちらも急いでいるものでな。この茶番に付き合う時間はそれほど無いぞ?」
ユリエは、もうダメだと思った。フィークを自分の目の前で失う。
でも、フィークを助けるために秘密を喋ったら、フェイオスの住人は何人死ぬ事になるだろう?
「ふむ。脈ありかと思ったがな。小僧、覚悟はいいな。」
隊長が剣を振り上げる。ユリエは目を背けた。
「お前の骸はネクロマンサーの触媒に使われ、魂は彷徨う事になるだろう。運良くこの女に会えたら愚痴の一つでも言うがいい。」
そうか…フィークの死体はネクロマンサーの儀式に使われちゃうのか…って、ネクロマンサー?
隊長の手に力がこもり、剣が振り下ろされる!
「待って!!!」

ユリエはついに叫んでしまった。
隊長はそれをも予想していたらしく、フィークの首ぎりぎりのところで剣を止めていた。
フィークがかけていたユリエのペンダントが、チャリンと音を立てて地面に落ちる。
「ユリエ!駄目だっ!言うな!」
「ふむ。気が変わったか。で、どうする?」
「言うから…言うから…フィークを、殺さないで…」
隊長が満足そうに笑う後ろで、バックスはチッと舌打ちをした。
フィークが死んだ後、ユリエへの拷問が再開されるとでも思っていたのだろうか。
「よし、では聞こう。秘密の入り口の場所はどこか?」
ユリエは頭の中をフル回転させて喋る。一言でも間違えるわけには行かない。

「フェイオスの門に東側の壁に沿って近づくと、見張り塔の下あたりに蔦が生えた壁があるノ…」
「やめろ!喋るな!ユリエ!」
隊長が目で合図をすると、部下の男がフィークを引きずって行く。
169桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/20(月) 23:34:58 ID:L1XEbWpl
(8/8@2話)

ユリエは観念したように秘密の入り口について喋った。
壁の一部が実は隠し扉であること。その目印として蔦を植えていること。
隠し扉の内部には井戸が一つ、フェイオスの地下水路に通じていること。
一つ目の出口は酒場の裏の池の底に通じていること。
二つ目の出口はサード・オーダーの塔の近くの水路に通じていて、侵入には危険であること。
「なるほど。それで、その水路は危険なのか?」
ユリエの心臓がドクンと鳴る。
「はい…その…とても…危険です」
「どのように危険なのだ?」
ユリエは真っ白になるほどに頭を回転させて言葉を選ぶ。嘘を言ってはいけない。嘘を付くのは悪いこと。
嘘を言わなければいい。そう。嘘を言わなければ良いのだ。

「モンスターの巣窟になってる…巨大ネズミやゼラチンキューブ、ネクロマンサーが住み着いていたことも…」
ユリエは必死にそれ以上、口が動かないように耐えた。絶対にこれ以上喋ってはいけない。
「もう一つ聞こう。」
ユリエは心臓が痛いほどに高鳴るのを必死に抑えた。これ以上水路について喋ったら、取り返しがつかなくなる!
「小僧が持つには大層な紋章が刻まれているな。このペンダントはお前のものか?」
何を聞かれるかと覚悟していたユリエは気が抜ける。隊長はさっきフィークの首から落ちたペンダントのことを聞いていた。
「は、はい…」
「そうか。フェイオスを陥落させるときに役に立つかも知れん。お前の身柄を預かっている、と証明できるからな。」
隊長はペンダントをチュニックのポケットにしまいこんだ。

「今の尋問、チャームは確かに効いていたか?」
隊長に尋ねられたエンチャンターは、完璧です。と答えていた。そうか、と満足そうに答えユリエに向き直る。
「お前とあの小僧の命は保障しよう。もっともお前たちは自由都市ベルガに連れて行かれるのだから、楽な運命は期待しないほうが良いがな。あとはフェイオスが落ちる時に無駄な血が流れない事を祈っているが良い。」

全て喋ってしまったユリエはチャームの魔法から解放され、ぐったりとしてしまう。
それを乱暴に引きずられ、先ほどと同じように納屋に放り込まれた。


続く (エロくなくてスマン…orz)
170名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 23:47:12 ID:xm4sz+Kz
桃肉さんもエビチリさんもワクテカしながら待ってます(・∀・)
171桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/21(火) 17:31:04 ID:npAAs9YK
第3話うpでつ。
これ書いた時期的に姉嫌スレに影響されまくってまつ。
では。ノシ

(1/6@3話)

【フェイオスの守り手】

第3話.お姉ちゃんとモフモフする話。

どさりと干草の上に放り出され、扉が閉められると待ち構えていたようにフィークがまくし立てた。
「ユリエっ!見損なったぞっ!なんで、なんでオレなんかの為に秘密を喋っちゃうんだようっ!」
相変わらず後手に縛られたまま、フィークが息巻いた。
「……」
ユリエは少し考えているようだったが、そこへフィークが追い討ちをかける。
「オレが人質になったから街が襲われた、なんてカッコ悪いじゃないかよぉ!」

ユリエはうつむいて表情を隠したまま呟いた。
「ごめん、ごめんネ…秘密、喋っちゃった…でも、あそこでフィークを見捨てる事なんて…あたしにはできなかったノ…」
「で、でもよう…オレ一人と街一つじゃ、釣り合いがとれないじゃんかよう…」
フィークは納得せずに文句を続ける。
「わかってる。でもね、アタシも考えたのヨ。フェイオスの町とフィークと、どっちが大切か…って。その結論が、これなのヨ。」
さすがのフィークもこの言葉には息を呑んだ。顔がかぁっと熱くなる。
状況が状況だが、ユリエの言葉は街全部よりフィークの事を大切に考えてると言うことを意味する。
フィークは赤くなった顔を隠すように反対側を向いた。
「そ、それってさ、ユリエは、オレの事を…。」
ドキドキしながら、そんな事を聞いてしまう。そんなフィークの背後から、ククッと笑うような声が聞こえる。

「?」
フィークが振り返ると、ユリエは笑いを堪えるように震えていた。
「子供のくせに、なーに赤くなってんのヨ。おマセさん。」
「なっ!オレは…マジメに!」
そんなフィークの前で、ユリエはシッと言って、声を抑えるように促した。
「しょーがないから、教えてあげるヨ。フィークだって言ってたでしょ?アタシが秘密をしゃべるわけないって。」

ヒソヒソ声でユリエは真相を告げた。
実は、ユリエが喋ってしまった秘密の入り口、実はベルゴール兵を陥れる罠だったのである。
隊長にあの後「もっと安全な秘密の通路はないか」とか「隠していることはないか」などと聞かれたらアウトだった。
秘密の入り口は実は一つや二つではない。
そのどれもがフェイオス市内に繋がっており、一つでも知られたら、フェイオスの守りは非常に危ういものになってしまう。
そして相手のエンチャンターのチャームが効いていた事実が示すとおり、嘘は一つも言っていない。
あの場所を通れば間違いなく簡単にフェイオスに潜入できる。
172桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/21(火) 17:32:33 ID:npAAs9YK
(2/6@3話)

しかし、ユリエは一つの事実を隠していた。
隊長が「ネクロマンサー」と言う単語を口走った瞬間、電光石火のように思いついた会心のアイディアだった。

ユリエが喋ってしまった地下水路。地下水路は警備の手が殆ど届かないフェイオスの闇の部分である。
だからこそ、そこには最近までネクロマンサーが研究所を作り、フェイオスの水路に毒を流した例の事件。
「ああ、俺が大活躍したあの事件ね。」
「貴方が引っ掻き回したあの事件ヨ。」
結局、フィークの活躍(?)もあってネクロマンサーは破れ、地下水路から逃げ去っていった。
しかしネクロマンサーを倒したわけではない以上、まだ目を離して良いと言うわけでもない。
その研究所は現在サード・オーダーが管理、それを聖騎士団ザ・ナイツ・オブ・ミラーが守っている。
そして、今もネクロマンサーの巻き返しを警戒して厳戒態勢がしかれているのであった。
「それって、つまり…」
「そう。連中は秘密の入り口の中でも、よりによってフェイオス警備隊の主力が集まってる場所にノコノコと入り込むってわけ。」

侵入者を片付けたあと、ミュウの探知魔法でベルゴール兵の出所を探せば、いずれはここにたどり着き、救出されるだろう。
と思っていたが、更なる幸運があった。あろう事か、ベルゴールの隊長はユリエのペンダントを持って行ったのだ。
ミュウがそれに気づかないわけがない。
ベルゴールの隊長がユリエのペンダントを持っていると言うことだけで、聡明なミュウには何が起きたのか察しが着くことだろう。

そこまで言ったとき、ユリエはフィークの顔が別の意味で真っ赤になってる事に気付いた。
「ひ、ひでえっ!だましたなっ!お、オレは、本気で…っ!」
フィークの顔の様子に、さすがにユリエも罰が悪い気がして、話をそらす。
「と、とにかく、ダイジョウブだって事はわかったデショ?!」
「話をそらすなよぅ…子ども扱いしやがって…」
拗ねるように言うフィークの態度にユリエの罪悪感がチリチリと痛む。

フィークがユリエに好意を寄せているのは知っていた。
その気持ちは…きっと勘違いだとユリエは思う。親を亡くして一挙に「貧民」に貶められたフィークは、同世代の友達を持たない。
むしろ避けている節さえあった。フィークは他の女の子を知らないだけだ。
本当の姉のように生活してきた自分に母親の面影を見出しているだけで、フィークの感情は母親を独り占めしようと言う幼子のそれに近いものだと思う。
173桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/21(火) 17:34:34 ID:npAAs9YK
ゴメン。訂正。
(2/6@3話)4行目

誤:フェイオスの水路に毒を流した例の事件。
正:フェイオスの水路に毒を流した例の事件が起きた。
174桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/21(火) 17:39:45 ID:npAAs9YK
(3/6@3話)

ユリエはふうっと溜め息をつく。
「うん。まだまだ子どもね…。だって、ちっとも言うこと聞かないし…」
ユリエはそう言いながらもモゾモゾと動き、ドシン、とフィークの顔に体をぶつけた。
フィークは一瞬焦るが、顔に当たっているのがユリエの柔らかな胸だと言うことに気がついた。
「わぷっ…ユリッ…」
「それに、こないだまでこうやってギュッとしないと眠らなかったのよ?フィークは。」
ユリエの声が優しい。後ろ手に縛られてなかったら、きっと両手でフィークの頭を抱きしめているところだろう。
「一緒に寝なくなって3…いや4年は経ってるぞ…でも…」
「でも?」
フィークはユリエの胸にぎゅっと顔を押し付け、深呼吸をしながら言う。
「…ユリエ姉ちゃん…昔のまんまの匂いだ…暖けえ…」
「昔はこうしたらすぐに眠っちゃったもんね。」
「でも、昔よりも…」
「昔より?」
「胸が…むぐぐっ」
ユリエは更に胸をぎゅうぎゅうと押し付ける。
「むぷ…苦し…むぐう」
「余計なことは言わないで、さっさと寝ちゃいなさい。」
ユリエの匂いをすぅっと吸い込んでそのまま力を抜くと、何とも言えない安心感に包まれ、一気に眠くなってくる。

数分も立った頃には、さっきまでのいきり立っていたフィークはすっかりユリエの胸でまどろんでいる。
「…ユリエ…姉ちゃん…」
そのフィークが寝言とも取れない声で話しだした。
「うん?」
「もしも、無事に帰ったらさ…また…こうやってギュッとして寝てくれるかな…」
ユリエは即答して良いものかどうかちょっと悩む。
しかし、今のフィークはいつもの生意気なマセガキではなく、昔のようにユリエの胸に抱かれて眠った頃のフィークだった。
「ふふ。いいヨ。甘えん坊さん…」
「良かった…もう、ずっと、ギュッと…してもらえないと思ってた…」
ユリエは思わずフィークの頭をぎゅうっと抱きしめたくなる衝動に駆られる。もしも両手が自由だったら間違いなくそうしていたろう。
「ユリエ…姉ちゃん…」
「ん?」
「…大好きだ…」
フィークの顔が温もりを求めるようにユリエの胸に埋まり、そのまま規則正しい呼吸が聞こえ始めた。
175桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/21(火) 17:45:47 ID:npAAs9YK
(4/6@3話)

ユリエは自分の中でフィークと言う少年がどのような位置付けになっているのか、改めて整理してみた。
生意気。
バカ。
マセガキ。
天邪鬼で言うことを聞かない。
お姉ちゃんなのに「ユリエ」と呼び捨てにする。
いつも付きまとって引っ掻き回す。
ユリエは考えるほどに段々ムカムカしてくるのを感じて、ネガティブな考えを振り払うように頭をブンブンと振った。
今、こうやってユリエの胸の中で安心して寝ている少年。
そして、さっきのまどろみの中での言葉を思い出すと、少年の行動はすべてユリエから離れたくない一心での背伸びだったとも思える。
――そうネ…あと二年もして…カッコイイ戦士になってたら、考えてもいいカナ…――

納屋の扉が乱暴に開かれたのはそれから30分も経った頃だろうか。
ユリエは瞬時に緊張を取り戻す。
開いた扉のところには、さっきの尋問で鞭を振るっていた男、バックスが立っていた。
176桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/21(火) 17:48:42 ID:npAAs9YK
(5/6@3話)

バックスに続いて入ってきた2人の男――ホッズとアナンダと言ったか?――が、ユリエの二の腕を掴んで干草の上から引きずり起こす。
そのままバックスの前の突き出されるユリエ。
「まだ…何か」
ユリエが言いかけた時に、フィークの声がそれをさえぎった。
「ユリエを放せっ!もう充分に喋っただろ?」

バックスは、ニヤニヤしながらフィークを見下ろす。
「ん〜?元気のいいボウズだぜ。」
視線をユリエに戻してバックスは言った。
「確かに、その通りだな。その通りだ。お前の情報で隊長たちはフェイオスの街を落とすだろう。だがな…」
バックスは続ける。
「さっきボウズを捕まえたことで、俺たちの株がぐんと上がっているんだ。
ユリエに大人しく地下水路の入り口を喋らせたのも、俺たちの手柄あってこそだからなあ。
この調子で、もう一つ二つ手柄を重ねれば俺たちもにベルゴール氏族に入れるかも知れねえ。フェイオス攻略の立役者ってわけだ。」

勝手な妄想である。ベルゴール氏族はそもそも親族同士の結びつきを重視すると言う。
いくら手柄を上げたところで、一介の盗賊がいきなりベルゴールになれるわけが無い。せいぜい密売の胴元がいいところだろう。
しかし、のぼせ上がった頭には客観的に判断する余裕は無いらしく、バックスは自分の構想に酔ったように続けた。

「そこでだ、他にもフェイオスの町の秘密が一つや二つあるんじゃねえかと思ってよう。」
「ふ…ふざけ…」
「ふざけるなっ!ユリエがどんな想いで地下水道の場所を喋ったと思ってるんだよっ!?」
ドスッ!と鈍い音がしてフィークの身体が2mほど転がった。
「ぎゃうっ!」
「フィーク!」
ユリエが声を上げるが、両腕を掴んでいる男は力を緩めない。

「これだ。」
バックスがしらけた様に両手をヒラヒラさせて、つまらなそうに言う。
「こんなガキを人質に取って喋らせる、なんて、隊長もチンケなことしやがるぜ。
もっとも、俺たちがボウズを捕まえたからこそ、なんだがな。」
「…?」
バックスはフィークのところに行って、かがみ込んだ。
「まあ何にしても、これで、お前が人質になったためにフェイオスが落とされた、って事実が出来上がっちまうわけだ。
悪かったな。ボウズ。」
「…?ごほっ…」
177桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/21(火) 17:52:39 ID:npAAs9YK
(6/6@3話)

ユリエに向き直り、その顎をクイとつまみあげてバックスは嬉しそうに続ける。
「そのチンケな隊長も、本隊の指揮に行っちまった。たぶん、そのままフェイオスを攻めに行くだろうな…
で、帰ってくるまでの間は、この村では俺さまが指揮官ってわけだ。」

そこまで聞いて、初めてユリエの脳に恐怖が走った。
この目の前の醜悪な小太りの男が勝手な判断で尋問を再開しようものなら、なりふり構わずに大声をあげて外のベルゴール兵を呼ぼうと思っていたからである。
バックス達は気づいていなかったが、ベルゴール兵は全員この下賎な盗賊たちを蔑みの目で見ていたのだ。
その盗賊たちが勝手な判断で尋問を行うのを黙って見ているはずがない。そんな安心感があったのだ。
しかし、そのベルゴール兵は1人もここにはいないと言う。居るのはキャンプを占拠され、1人残らず縛り上げられたジプシーくらいのものだろうか。
「話すことなんて、もう、ないヨ…」
「まあ、そう焦るな。聞かれているうちに思い出すってこともあるだろう?じっくりと聞き出してやるからな。」

バックスが顎で合図すると、ユリエを捕まえている男たちは掴んだままのユリエの二の腕を引き立てて納屋の奥の部屋へとユリエを連れて行く。
「やめろっ!もう喋る事なんてあるわけないだろっ!やめろーーーっ!」
叫ぶフィークの頭上でバックスが言った。
「まあ、そういきり立つな。喋ることがあるかどうか、ユリエちゃんにたっぷりと聞いてやるからよう。」
そう言って、バックスはそこらにあった雑巾をフィークの口に突っ込んで、荒縄で猿ぐつわを噛ましてしまった。
「むうーーーーーっ!んんんっーーーーっ!」
ユリエはフィークが猿ぐつわをかまされたことに気付き、振り返る。
フィークと目が合った。
フィークの目には悔し涙が浮かび、血走っている。

――フィークに、フィークには心配をかけちゃ駄目だヨ…アタシは、お姉ちゃんなんだから…――
そう思う心がユリエの口を開かせた。

「ふぃ、フィーク…アタシは、お姉ちゃんだから…だいじょうぶだから、心配しないで…ネ?」
しかし、そう言ったユリエ自身も、その細い肩がフルフルと震えているのを押さえる事はできなかった。
「へへへっ!泣かせるじゃねえか。どんな風にダイジョウブなのか、みっちりと試して見なくちゃな。」
バックスの声を最後にユリエの姿は奥の部屋へと消え、バタンと音を立てて扉は閉まった。


続く
178名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 20:59:44 ID:3tmSrFLp
続きワクワク(・∀・)テカテカ
179名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 22:43:42 ID:HIC30rH9
ワクワク(0・∀・)テカテカ
180エビチリ:2006/02/21(火) 22:54:15 ID:mgIjXcC8
ファールジア戦記 (4)

8人の男達が1人の女兵士を囲っていた。
男達は興奮を必死で抑えていた。その姿を見て女は不敵に笑う。
「ふふふ、焦らないの。もうちょっと我慢してね」
女兵士はそう言いながら鎧や衣類に下着をゆっくりと脱いで行く。それを男達は食い入るように血走らせた目で見ている。
それは離れて見ているウィルも同じだ。経験の無いウィルはここまで様々な性交を目撃し、その衝撃で心は異様な昂ぶりをしている。そこへ来て男を囲み余裕で誘惑している美女を目にしているのだ。既に目は血走り、ズボンにはテントが張られている。
「おお!いつ見てもいい身体っすよ〜。ルイーズさん」
女兵士の方はルイーズと言う。そのルイーズが全てを脱ぐと男の1人が煽るように褒める。
ルイーズはクスリと笑い「ふふふ上手なんだから」と言う。
だが、男が言うように確かにルイーズの身体は素晴らしかった。身体全体は鍛錬の賜か引き締まり、無駄な所は無い。スレンダーな身体だ。
「お待たせ。さあ、いらっしゃい」
ルイーズは四つんばいになって男達を迎え入れた。男達はズボンを急いで脱いでルイーズへ向かう。最初に1人がルイーズの尻を掴んで初めから激しく腰を振り始めた。
「ああああ!あん、そっ、そんな、初めから、そんなに激しい・・・いいん!」
ルイーズは強烈な打ち込みに背を仰け反らせて喘ぐ。
「俺は口でお願いします」
「あん、あう・・・いいわよ・・・・あん」
もう1人が男根をルイーズの唇に近づけ、ルイーズはそれをぱくりと咥えた。
そして口の中で舌で舐め回しながら頭を前後に振る。男は呻く声を上げながら天を仰いだ。
こうしてルイーズは後ろから突かれ、前から咥えて男達を迎えていた。
「くっ・・・・出る!」
後ろで突いていた男がまず果てた。射精の直前に男根を抜いて尻や腰に精液を降りかける。一応避妊は考えているようだ。
「俺もだ・・・・出るぞ!」
続いて咥えられていた男が果てた。果てる時はルイーズの頭を抱えて口の中に放った。
果てた二人が下がるとルイーズはにこりと笑いながら「次は?どんどん来て」と誘った。

(続く)
181エビチリ:2006/02/21(火) 22:55:52 ID:mgIjXcC8
ファールジア戦記 (5)

次の男がルイーズに挑む。また、後ろと前で迎え入れるルイーズ。
「我慢できん!ルイーズさん。俺も口で」
待っていた男の一人が咥えている最中の顔に男根を近づける。ルイーズは「仕方ないわね」と言う表情をして一旦、口から男根を離してその男のを咥える。離した男根は左手で握ってしごいている。少し経つと入れ替わりで口と手で交互にルイーズは2人に奉仕する。
また待ちの1人も我慢が出来なくなって、四つんばいのルイーズの背中を抱く様にして背後から形のいい乳房を無茶苦茶に揉みしだく。
そしてその場は男達の荒い息やルイーズの尻が男の腰に連続してぶつかる肉の音にルイーズの口から漏れる唾液の粘った音が連鎖して重なる。
「んん・・・・んっ、んっ、んっ」
咥えながらもルイーズは悶える。その瞳はとろんと潤み複数の男を相手取る事を悦んでいるようだ。
(こっこれは・・・・凄い)
離れて見ているウィルは興奮しながらその場を覗いていた。そしてズボンの生地を破らんと突き立つ己のモノがウィルに我慢を破らせた。
ウィルはズボンを脱いで地面に腰掛けながら己を慰めようとした。17歳のウィルに我慢しろと言うのは無理だ。
「おい、ウィル」
最初のひとこすりをした時にウィルは誰かに呼ばれた。ウィルは顔を赤くしながら急いでズボンを履こうと立ち上がる。そして声の主を見るとそれはネリーだった。
「恥ずかしがらなくてもいい。17のお前じゃ、しょうがない。それに周り中が乱交の最中だ」
こうネリーに言われるが自慰行為を見られるのはさすがに恥ずかしいと思うウィル。
「そこでだ。初陣祝いて事で、ウィル。俺としよう」
「え、ネリーさん。するって?」
「決まってるだろ。セックスだよ」
ネリーは恥じる事無くあっさりと言った。

(続く)
182桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 01:21:12 ID:KlmeFPw9
第4話うpります。7レス。
こっから陵辱分投下。
9話までとことんネチネチした陵辱が続くので、もし陵辱嫌いな人いたら、お手数ですがNGヨロでつ。

(1/7@4話)

【フェイオスの守り手】

第4話.お姉ちゃんが色々とエロいを事される件。

ぱしーん!と背中で鞭がはぜ、熱い痛みが襲い掛かる。
「ううっ!」
ユリエは歯を食いしばって声を殺した。背中がジンジンする。

ユリエは下着姿にはだけられ、荒縄で天井の梁に吊るされていた。
既にライトブルーのタンクトップの背中と、お揃いのパンツには裂け目が何本も走り、その中はミミズ腫れで痛々しくピンクに染まっている。
夕方に受けた時よりも長い時間、尋問は続いていた。
その間、ユリエは一度も叫び声をあげなかった。
納屋は大きい方だが、まともに叫んでしまったら、その声はフィークに聞こえてしまう。
あれだけユリエの身を案じていたフィークがユリエの悲鳴を聞いてしまったら、どんな思いをするだろう?
そう思うと、とても声を上げることは出来ず、激しい鞭の痛みを必死に押し殺した。

それにしても、バックス達の尋問は、その責めの厳しさの割には甘い。
もちろん、鞭による拷問が苦痛でないわけでは決してない。むしろ、長いこと忘れていた鞭の痛みは強烈なものであった。
ユリエの記憶にある鞭とは、こんなに効果的な拷問具だったろうかと思うほどである。

しかしそれ以前に、バックスの尋問には決定的な見落としがあった。
バックス達が本気になって手段を問わずにユリエから情報を聞き出そうとしているのであれば、やりようはいくらでもあるのだ。
早い話が、隊長と同じようにフィークを人質に取られたらユリエは冷静でいられないかもしれない。
そう言えば、バックスはそのやり方を「チンケな方法」と言って否定していたような気がする。
それでも、ユリエはこの男達は最終的に必ずその手段を用いると確信していた。
その際にはどんな嘘を吐いてその場をやり過ごそうか、それだけを一生懸命考えていたのだ。
しかし、バックスは鞭でユリエを打つだけで、フィークを人質にする事はまったく考えていない様子だった。

「へっへっへ、さすがは【フロストキープ戦争】で活躍したって言うだけはあるようだな。
オーク共の尋問を受けたときにも、最後まで頑張ったそうじゃないか?簡単な拷問には屈しないってわけだ。」
ユリエは一瞬、嫌な記憶が蘇る。捕虜になった際にオーク共から受けたのは、尋問や拷問なんて生易しいものじゃなかった。
その忌まわしい過去を打ち消すように頭をブンブンと振った。
183桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 01:22:31 ID:KlmeFPw9
(2/7@4話)

そんなユリエの気持ちを知ってかしらずか、バックスはユリエの反応を伺うように顔を近づけて続けた。
「フロストキープでは、どんな拷問を受けたのかなぁ?こんな事もされたかなぁ?」
ユリエの後に回り込んだバックスは両手をユリエの太ももに這わせた。
「やっ!」
ユリエは思わず声を荒げて身を捩る。が、すぐさま隣の部屋のフィークを思い出した。
「そうそう。あんまり大きな声を出しちゃうと、向こうのボウズが心配しちまうぞ?」

悔しいが、まったくその通りだった。
隣の部屋で歯を食いしばっているであろうフィークに、自分の悲鳴を聞かせることは、彼にとって最も苦痛であることは想像に難くない。
バックスがこう言った行為を目的にしてることは、さっきの尋問の様子からも、ある程度は予想していた。
しかし予想していたからと言って、対策を取れるとは限らない。
ユリエには何ができるだろうか?とにかく隣のフィークに心配をかけることだけは避けなければいけない。
そう思ってユリエが必死に悲鳴を殺す様子を、バックスは心底楽しそうに鑑賞する。

バックスの手がもぞりと動き、顔がかぁっと赤くなる。そのいやらしい手を払うように脚をばたつかせた。
「や…なんで…こんなことっ…!」
「なーに言ってやがる。さっさと美味しい情報を吐いちまえば、こんなことしなくても済むんだぜ?
言ってみりゃ、これはお前が自ら選んで俺たちにやらせてることなんじゃねえのか?」
メチャクチャな理屈を言いながらバックスはユリエの太ももをサラサラと撫で回した。
「そ…そんなわけ…ないでしょ…いやらしいこと…しないでヨ…!」

「いやらしい、だとぅ?この程度で何いってやがるんだ。」
バックスは興奮を抑えながら、ユリエのお尻に手を這わせる。
「っ!」
ユリエの身体がビクンと動く。
「どうした?そろそろ何か喋りたくなったか?」
言いながらバックスは、ゆっくり、ゆっくり、優しく、優しく、ユリエの丸いお尻をパンツごしに愛撫するように撫で回した。
「くぅぅっ…!やめ…てっ!」
くすぐるような優しい愛撫に、思わずユリエは身をよじらせる。

「やめてやるとも。こっちの満足する情報を聞かせてくれたらな。
それを言わねえってことは、このまま続けてくださいって言う意思表示なわけだな?」
「そんなっ…!そんなはず、ないでショっ…!」
184桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 01:23:52 ID:KlmeFPw9
(3/7@4話)

バックスのペースに乗せられないように必死に抗うユリエ。
しかし、バックスの指がお尻の谷間にツツッと滑り込んだときに思わず大きくのけぞり反応してしまう。
「やァっ!」
そして、今の悲鳴が間違い無くフィークに聞こえてしまったであろうことを思い出す。
慌てて悲鳴を飲み込み、身体だけを捩じらせて抵抗する。

「おおっと。」
バックスは暴れるユリエを取り押さえた。その途端、ユリエの動きは止まる。
バックスが掴んだユリエの身体。それは、タンクトップ越しにもその発育が見て取れる左胸の膨らみだったのだ。
「う…ふぇぇ…っ!」
なすすべも無いユリエは思わず泣き声をあげてしまう。
「おや?どうかしたのか?」
「ふぇっ!む、胸っ…!」

「へへっ!おっぱいがどうかしたのか?これから、もっとエロイ事になるんだぜぇ。そぉら…。」
バックスの手が、ゆっくりと動いた。
その動きは興奮を抑えるようにぎこちないものだったが、手の中でユリエの胸の膨らみは確実に押し潰され、柔らかな弾力で押し返していた。
「やァ…いやァ…!」
バックスはぞくぞくと湧き上がる情欲を感じ、それはどんどん抑え切れないほど大きくなっていく。
手が別の生き物のように激しく動き出す。
バックスの手はユリエの乳房の柔らかな感触を求めて、絡み付くような動きで柔肉をギュム、ギュム、と押し揉みする。

バックスの指がタンクトップごしにユリエの乳房の先端をなじりあげると、ユリエはビクビクッと反応した。
羞恥に火照ったその可愛らしい顔に、涙が溢れる寸前まで溜まっているのを見たとき、バックスの中で欲望が弾そうになる。
バックスは背後からユリエを抱きしめるように、ユリエのもう片方の胸の膨らみを掴みあげた。
「ふぁっ!」
「さあ、はやく言わないと大変なことになるぜぇ。」

バックスはユリエの背後から二つの乳房をぎゅうっと揉み潰す。
「うンっ!」
容赦ない愛撫にユリエは必死に痛みに耐えるように呻き、悲鳴をかみ殺す。
ここまでされても声を上げようとしないユリエの姿に、バックスは満足そうに笑うと、ユリエのタンクトップに手をかけた。

ユリエは胸にフィークの寝息の温かさを残していたような気がしていた。しかしそれは、とっくに冷えてしまったようだった。
185桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 01:25:07 ID:KlmeFPw9
(4/7@4話)

納屋の中に、ちゅ…むちゅ…と、水分を含んだ音が響く。
「ふァ…ううっ…くうゥっ…」
ユリエが大声を出さないように一生懸命ガマンしているため、音だけがより響いて聞こえた。
地面に着くか着かないかのところに吊るされているその足元には2つか3つの引き裂かれた布切れが落ちていた。


バックスの舌が蠢き、執拗に、執拗に、ユリエの乳首に唾液を絡めて行く。
「んむ…んむ…」
興奮のために荒くなった呼吸を鼻で行いながらも、バックスはユリエの乳房から離れようとしない。
まるで母乳を求める赤ん坊のように、夢中でユリエの乳房を味わっているのだった。
もちろん妊娠経験の無いユリエが母乳を出せるわけが無い。そもそもユリエの乳房はそんなに大きいものではなかった。
少し贔屓目に判断しても、せいぜい標準サイズと言ったところだ。誰の目にも母乳が出ないのは一目瞭然だった。

それでも脂ぎった唇は、ねぶるように乳房の柔らかな肉を押し、吸い、本来は赤ん坊にしか許されない柔らかな味を堪能する。
バックスの左腕はユリエの身体が逃げないように、背中に回してユリエの乳房とバスクの唇を密着させるように押さえ付ける。
右手は―――

バックスがちゅうううっと強く乳首を吸い上げると、中指がきゅうっと締め付けられる。
バックスはそれをほぐすように中指をニチニチと動かし、擦り上げた。
「…あ…やァっ!」
ユリエはビクンと弾けるように反応してしまった。
バックスはその反応を見逃さずに、乳房を吸いながらも執拗に中指を動かした。
「ひぃん!いやァ…やめて、やめてヨッ…」
ユリエの臍と秘裂の中間あたりを内側から擦り上げるように愛撫すると、ユリエからも返礼のようにきゅきゅっと指を締め付けてくる。
「ひうぅッ!」

中指が、にゅぷ、にゅぷ、と抽送するように動くと、僅かに粘り気を持った液体が中指に絡み付いて染み出してくる。
それを親指にたっぷりと絡めとる。そしてそのまま恥丘の下の筋に親指をにゅむ、と沈み込ませた。
「くっ…ゃぁ」
バックスの親指は器用に蠢き、皮に包まれていた突起をキュッと押し出すように露出させる。
「くぅぅぅんっ!」
ユリエがぶるぶると肩を震わせて、大声で泣き叫びそうになるのを必死の思いで飲み込んだ。
露出させられた突起にもたっぷりと粘液を絡ませながら、バックスは親指の腹でそれをなぞり上げた。
「ひうぅぅっ!」
もう一度。
「ひあぅっ!」
186桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 01:26:49 ID:KlmeFPw9
(5/7@4話)

指の動きに合わせて必死に押し殺した悲鳴が響き、バックスの中指は強烈な力で締め付けられる。
突起を親指でなぞり上げられる度にユリエの背筋をゾゾゾッと電流が流れるような刺激が襲っていた。

バックスの指がヌルリと抜けた。その感触すらユリエの背筋に刺激となって走り、それを声を殺して耐える。
悔しくて涙がポロポロこぼれた。


ちゅぽん、と音がしてバックスの口が乳房から離れた。
「へへっ。俺様の指ですっかりメロメロってところだな。」
見せ付けるようにユリエの目の前でバックスの指に絡まった粘液がニチャニチャと滑る。
「そんなことっ…ないヨッ…!」
「そうかそうか。それじゃ、ちゃーんと確かめてみないとな?」

ユリエの両手が解かれ、ドサッと地面に落ちる。
逃げようと思って走り出すが、脚がフラフラして立つこともできなかった。
たった今まで指でやらしい事をされていたため、腰が腑抜けていて力が入らないのだった。
「くっ!」
ユリエが悔しそうに歯噛みする様子をニヤニヤと眺めてる3人。脚が動くようになる前にユリエを取り囲んだ。

「とりあえず、ちゃんと縛らないとな。」
納屋に置いてあったのだろうか、バックスは革製のベルトを持っていた。恐らく防腐剤なのだろう、黒い塗料で塗られている。
「へへっ、牛用の固定具だがな、荒縄より頑丈だろ。」
乱暴に両手を後ろに回される。ユリエの二の腕がギュッと後に引き絞られた。
「くうっ!痛っ!」
それぞれの手首が背骨に対して直角になるように平行にされ、左右の手がお互いの肘に触れるくらいまで寄せられる。
それを縛って固定するように革製のベルトが巻かれて行く。
両方の手首のあたりで1本ずつ。感触からして、かなり硬く分厚い革製なのがわかる。

さっきまでと同じ荒縄程度だったら、何とかして切る方法を探そうと思っていたが、その考えはもはや絶望的だった。
「へへっ、これなら逃げられないだろ?」
ただでさえ暴れる牛を拘束するのが目的の頑丈な拘束具なのだ。
二の腕を引き絞られたまま両手首に二つの拘束具を架けられた状態では、逃げるどころか腕をピクリとも動かせない。

「おい、こんな良いものもあったぜ。」
ホッズが納屋の棚から持ち出したのは、牛を引く際に使用するロープだった。本来は鼻輪につなぐものだろうか。
丈夫な紐を何本も縒って作られており太さ2cmにも及ぶ頑丈そうなそれは、やはり防腐剤で黒く塗られていた。
187桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 01:28:56 ID:KlmeFPw9
(6/7@4話)

ガチリと音がしてロープの先端の鉄の環が首輪に固定される。
そうして完全に逃げられない状態になったユリエを改めて取り囲み、男達は思わずゴクリと生唾を飲んだ。

「…こりゃあ…凄ぇな…」
バックスの隣でホッズが感嘆の溜息をついた。それはあとの二人も同じ気持ちだろう。

そもそもが奮い立つような上玉ではあった。
恐怖を隠そうとするかのように男達をキッと睨みつけるユリエ。
クーランド人特有の小さな鼻が奇妙な幼さを醸しだしており、エルフのような緑色のセミロングヘアに良く似合っている。
また、クーランド人は全体的に色白だが、幼年期をハイエルフと同じ環境で過ごしたユリエの肌はとりわけ細工物のような繊細さを放っている。
こうして素裸に剥いただけでも、羞恥で全身の血が激しく巡っているのか、白い肌が綺麗なピンク色に染まっていた。

その細い両腕は、本来は牛を柱などに固定する際に使われる黒い革製のベルトで戒められている。
それは筋力的には一般人と変わらないユリエの動きを拘束するには余りにも大仰であった。
まるでウサギなどの小動物を取り押さえるためにライオン用の拘束具を使用しているようなアンバランスさが、絶対的な拘束力を印象付ける。
しかもそれが二重に架けられている。
両腕が背中側に絶対的に抗えない力で引き絞られているために、特別身体が柔らかいわけでもないユリエは胸を張るような姿勢になってしまう。
胸を隠すどころか誇張するように晒され、嫌が上にも顔は羞恥で紅潮し、男達を睨む表情に彩りを添えていた。

そして、厚さ1cmほどの分厚い金属で作られた首輪。
詠唱妨害が目的のマジックアイテムで、【クリーンシング(開錠)】系の魔法でしか絶対に外れないらしい。
精神抵抗力を激減させる補助効果も、夕方にチャームをかける際に一役買っていた。
しかしこの場においては、このゴツゴツした見かけが強烈な印象だった。どう見てもこの少女を拘束するには大袈裟すぎる。
これらの拘束具が異様な雰囲気を醸し出し、見る者に奴隷のご主人様になったような倒錯感を覚えさせた。

そして、首輪に架けられた黒光りするロープ。
元々魔法使いを捕らえておく事が目的のこの首輪には、鎖などに繋ぐためのリングが付いていた。
それが、ロープの先端の鼻輪と接続するための金具とサイズがピッタリ合った。。
牛を引くことを目的としたそのロープは革ベルトや首輪にあつらえたように無骨で、少女と自分達の絶対的な主従関係を暗示しているようだった。
188桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 01:30:00 ID:KlmeFPw9
(7/7@4話)

「へへ…良く似合ってるぜ。」
「でへへぇ。カワイイなぁ…カワイイなぁ…」
その場にあった拘束具を適当に組み合わせただけの筈である。
しかしそれらはユリエを拘束するだけでなく、男達の嗜虐的な欲望を、より燃え上がらせる効果を発揮していた。
これから、この少女をこれから誰の邪魔も無く好きにできる。そう考えただけで、叫びそうになるほどの興奮を感じた。
既に、フェイオスの町の秘密を聞き出すと言うことは忘れ去っていた。


干草の上で全裸になったバックスがロープを引く。
「くううっ!」
足で抵抗して必死に引き寄せられまいとするその様子が、更に嗜虐的な欲望を加速させた。
「そ〜らっ!」
バックスが力をこめると、もはや何の抵抗もなくユリエは干草の上に倒れこんでしまう。
それを仰向けに転がし、バックスはのしかかった。
「やああっ!来ないでっ!」
ユリエは叫んで足をバタバタさせ、バックスを蹴ろうとするが、それを見越していたバックスはヒョイと両足を掴み、その間に素早く割り込んでくる。
そのまま、バックスはユリエの乳房に吸い付いた。
「やぁっ!」
ユリエがビクンと反応するのを無視し、バックスはむちゅ、むちゅ、と乳房にむしゃぶりつく。そしてそのまま腰をクイクイと動かす。
まるで予行演習のようにいきり勃ったペニスを素股でこすりつけていた。
「やぁっ…くぅぁっ…」
素股を繰り返すうちに次第に先ほどの愛撫で滲み出していた粘液がペニスに絡み付き、松明の明かりに反射してギラギラと光った。
ちゅぱっ、と音を立ててバックスは乳房から離れる。

「へへ、それじゃあ、いただくとするか。」
「ゃぁ…ぃゃァ…」
ユリエは怯えきってフルフルと肩を震わせて泣いている。
その姿に、バックスは背筋がゾクゾクするほど獣欲が昂ぶるのを感じ、興奮に震える手でペニスをユリエの秘裂に押し付けた。
「…!!」
ユリエは必死に耐えるように、目を閉じる。
――フィークに…嫌われちゃうだろうな―― そんな思いが頭をよぎり、涙が零れた。


バックスは自らの欲望を抑えることなく、ケダモノになった。


続く
189桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 01:35:41 ID:KlmeFPw9
またミス発見。申し訳ない・・・orz

(7/7@4話)5行目
誤:これから、この少女をこれから誰の邪魔も無く好きにできる。
正:この少女をこれから誰の邪魔も無く好きにできる。
190名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 15:13:01 ID:lDblWTJy
>エビチリさん
キター!!!
待ってましたネリーさん。
17歳童貞相手にどうしてくれちゃうのか期待(*´Д`)ハァハァ

>桃肉さん
だんだんエロくなって・・・!
続き楽しみにしています(*´Д`)こっちもハァハァ
191桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 19:14:33 ID:KlmeFPw9
第5話うpでつ。8レス。
ようやくエロ本番。とことんネチっこく描写するようにがんがりますた。

## 陵辱モノ注意。 陵辱嫌いな方はお手数ですがNG宜しくです ##

(1/8@5話)

【フェイオスの守り手】

5.お姉ちゃんがレイープされる件。(*´Д`*)

「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
ユリエの叫び声が聞こえたような気がする。
さっきから小さな声で悲鳴、それも泣き声に近い悲鳴、あと男達の下卑た笑い声が聞こえてきた。それが嫌な想像を掻き立てていた。
しかし今のは声を必死に殺していたが、悲痛な叫び声だったような気がする。

フィークはさっきから這いずっており、ようやく奥の扉の近くまで来た。
それで何か状況が変わるとも思えないが、何かせずには居られなかった。
少しでもユリエの近くにいないとダメだと思って、必死に這いずって移動する。
ようやく扉の前まで来たところでバランスを崩し、背中が壁にドシンとぶつかった。
まずい事に扉のすぐ近くに男の一人が居たようで、今の音で気づかれてしまったらしい。
しかし、今更身を隠すことができるわけでもない。

フィークが逃げたかと思ったらしい男が慌てて扉を開ける。
そして男は、扉のすぐ近くまで這いずってきたフィークを見下ろすと、嬉しそうに顔をゆがめた。
「ひひっ!こんな所までご苦労なこった。」
そう言ってフィークを元の場所で引きずり戻そうと掴むが、もっと良い、悪趣味なアイディアを思いついた。
「ひひひっ!ボウズ、ユリエお姉ちゃんに会わせてやるぜ。」
男は乱暴にフィークを納屋の奥の部屋に引きずり込む。中に居た大男はそれを見てデヘェと笑った。
「ユリエお姉ちゃんは今、ボウズに心配をかけないように必死で頑張ってるんだからな。声を立てるんじゃねえぞ。」
そう言って、フィークは部屋の中央まで引き出された。

奥の部屋の、更の奥の干草の上で、それは蠢いていた。
最初は、何がなんだか判らなかった。
おそらく、脳がその事実を拒絶しているのであろう。ただ、ピンク色の物体が、茶色い物体と絡み合っているとしか、見えなかった。
「んっ、んっ、うンっ、やァっ!やんっ!やぁンっ!」
それらの物体がリズミカルに蠢くたびに、声が上がっていた。
この声に導かれるようにフィークの視線は照準を取り戻し、その正体がハッキリと見えてくる。
リズミカルに動く茶色い物体は、男…バックスの尻だった。その左右から、綺麗なピンク色の足がスラリと伸びている。
そして、そのピンク色の足の主は、両手を恐らく戒められているのだろう、後ろ手に回されたままバックスの下敷きになるような格好で、干草の上に居た。


バックスの腰がクイクイと卑猥に動くと、エメラルドグリーンのセミロングヘアがフワフワと揺れ、再び声が漏れる。
――いやだ。認めない。見たくない。――
フィークは更にその近くへと引きずられて行き、嫌が応にもその様子はハッキリと見えてしまった。


ユリエが、泣いていた。
192桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 19:15:50 ID:KlmeFPw9
(2/8@5話)

ユリエは服を全て脱がされ、仰向けにされ、太ももをバックスの両腕に抱えられるようにのしかかられていた。
その身体は羞恥のためにピンク色に染まり、顔は更に真っ赤に燃え上がっていた。
目からはポロポロと涙が零れ、激しい苦痛に耐えるように、必死に歯を食いしばっているように見える。
もっともユリエに歩ませたくなかった運命が、絶対に避けなければいけない運命が、その身に降りかかってしまっていることは、すでに明白であった。
フィークは悪夢の中にフワフワと漂っているような錯覚を覚えていた。

フィークは液体が弾けるような音に気づく。
その音の元を探し、視線が二人の股間に止まる。バックスの腰がユリエの腰と不自然なほど密着していた。
不自然な理由はすぐに判る。バックスの男性器が見当たらない。
バックスの男性器が生えているべき場所に、ユリエの腰が密着し、まるでその部分で二人がピッタリと結合しているように見える。
そして、それは見間違いでも目の錯覚でもなかった。

バックスが腰を引くと、巨大な男性器が粘液を帯びつつムリムリとユリエの身体から吐き出されて行く。
両腕がガッシリとユリエの太ももを捉え、逃がさないようにしている。
バックスは鬼頭の部分をユリエの中に残す程度まで腰を引き、そのまま腰をユリエに叩きつけるように密着させた。
ずちゅっ!と粘液質の音が響き、一瞬で巨大な男性器はユリエの身体に吸い込まれるように滑り込む。
「んっ!」
その衝撃は少なからずユリエに苦痛を与えているようで、ユリエはズン、と衝撃を受けるままに涙を散らしていた。

フィークは男女の行為というものを初めて見た。
それどころか、男女の行為がどういったものであるのか、ハッキリとは知らなかった。
それを教え込むようなタイプの人間と付きあうこともなかった為に仕方のないことだが、それだけのこの光景はショッキングなものであった。

フィークを連れてきた男が耳元で小さく囁く。
「ひひひっ。初めて見たか?これが、男と女の愛の行為だ。ラブ・メイキングってヤツだな。」
もちろん、これが愛の行為であるはずが無い。ユリエは間違いなく嫌がって泣いており、その身体は羞恥と恥辱に震えている。
両手は後ろ手に戒められいるらしく、一切の抵抗も許されないまま、一方的なバックスの行為を受け入れさせられていた。
193桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 19:16:36 ID:KlmeFPw9
(3/8@5話)

「ふうっ!いやぁ!ンっ、ンっ…やンっ!」
ユリエはフィークの存在には全く気付いておらず、必死に嫌がって押し殺した悲鳴をあげる。
「ひひひっ。嫌じゃねえだろ?ユリエのココ、キツキツだぜぇ?ほーら、ほーら。」
いいながら、それを強調するように腰を強めに振っていた。じゅぷっ!ずちゅっ!と卑猥な音が響く。
「ひいんっ!ひいんっ!いやあっ!…ひああンっ!」

「おっぱいも、こーんなにツンツンにしやがってよう。」
ユリエを地面に押さえつけるような、乱暴な動作でバックスはユリエの乳房をグイグイと揉んでいた。
そのままキュっと搾り上げると、一際鮮やかなピンク色に染まった乳首がツン、指の間から弾け出る。
その乳首を逃がさないように親指でグイグイとなじり上げると、ユリエの身体は嫌応もなくビクンと小刻みに震えた。
「ひひひっ。先っちょもプリプリさせやがって。たまんねえなあ。うむむっ」
そう言うと、おもむろにユリエの乳房にむしゃぶりついた。
「ひいンっ!」
バックスは赤ん坊のように、むちゅむちゅ、ちゅぱちゅぱ、と音を立てて激しく吸引する。

フィークは足元がグラグラするような感覚の中、絶句していた。
ついさっきまで自分がうずまっていた、心地よいユリエの胸が…バックスの脂ぎった口で吸われている。
それをしていいのは自分だけじゃなかったのか?何でこんな事になったのか?
自分が助けを呼びに行かずに戻ってきたからなのか?
ユリエをこんな目に遭わせたのは…自分なのか…?

「ひぃンっ!」
ユリエのか細い、それでも押し殺した小さな悲鳴が聞こえ、フィークは我に帰る。
しかし、叫び声を上げることができなかった。
ユリエが必死に声を押し殺しているのは、フィークに心配をかけまいとしているのは言われるまでも無く判っていた。
この状況になってもなお、フィークに心配をかけまいと、いやらしい行為を受けていることを悟られまいと必死になっている。
むしろ、フィークに知られることだけを避けて、一生懸命耐えているのだ。
その必死の想いを、声を上げることでぶち壊して良いのか?

と、バックスが突然ユリエの乳房から離れ、醜いペニスをいきり勃たせたままユリエの秘裂から乱暴に引き抜いた。
「んっ…く」
「へへっ、そろそろトドメを刺してやるぜ…おらっ!」
バックスが腰砕けになったユリエの身体をうつ伏せに転がす。そして背後からその腰を掴んで持ち上げるように引き寄せた。
194桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 19:17:16 ID:KlmeFPw9
(4/8@5話)

「今度は、後から…へへ…」
「やァ…もう…やめてヨゥ…」
ユリエは僅かに身じろぎする以上の抵抗も出来ず、それでも拒絶の意思を示す。
「ひゃはっ!これからトドメを刺してもらおうって言うのに、何言ってやがる!そらっ!起きろっ!」
「くうっ!」
バックスがロープを乱暴に引くとユリエの首輪の金具がガチッと音を立て、ユリエの上半身が持ち上げられた。

「さーて、もう一度お邪魔するぜ…」
「くぅ…」
声を押し殺して耐えるユリエの秘裂に、いきり勃ったまま収まる気配の無いペニスがあてがわれる。
そのまま、バックスは嫌がる犬を躾けるようにロープを引き寄せた。
「そーら、ズブズブっと。」
「やぁぁぁンっ!」
ユリエは挿入される感触に耐えられず泣き声をあげる。
が、それを踏みにじるようにロープが乱暴な力で引き寄せられ、同時にバックスは腰を突き出した。
「そらっ!」
「ひぃんっ!」
膣の奥をずしんと衝撃が襲い、ユリエは子犬のように悲鳴を上げてしまう。
乱暴な挿入にユリエの膣内も激しく反応し、バックスのペニスに絡みつくように蠢いた。
その感触がバックスにはたまらない刺激を与える。
「へへっ、やっぱりユリエの中は暖かくて最高だぜ…」
「いやァ…いやァ…ンっ!…ひんっ!」
バックスはタイミング良くロープを引き寄せ、ペニスをより深く突き込みながら乱暴にピストン運動をする。
まるでユリエとの結合度をロープでコントロールするように一突き毎にぎゅっ、ぎゅっ、と力を込め、それに合わせてペニスをずん、ずん、と打ち込む。

まるで犬か家畜のように扱われるユリエの姿に、フィークの胸がぎりぎりと痛んだ。
ずちっ!と音がする度に後ろ手に拘束された両手に力が入り、革ベルトがギチギチと音を立てている。
何なんだ?あの大袈裟な拘束具は。ユリエを取り押さえるのにあそこまで頑丈な革ベルトが必要なわけがないだろう?
そんなフィークの考えはともかく、バックスはこの大仰な革ベルトをこの上なく気に入っていた。
腕をピクリとも動かせないにも関わらず、それでもペニスを突き込む度にそれがギチギチと音を立てるのは、ユリエが力を込めているからであろう。
195桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 19:19:05 ID:KlmeFPw9
(5/8@5話)

本来であれば激しく抵抗しているだろうか?恐らく、それは間違いない。
恐らく荒縄で縛っただけでは、ユリエは例え無駄でもその僅かに動く手を使って必死の抵抗を試みたであろう。

しかし、ここまで頑丈に戒められては、たった一本のロープに逆らうこともできない。
片手でグイとロープを引くだけで、ユリエは必死に両手に力を込めて拒絶しているのも関わらず、いかなる抵抗の余地もなくペニスを根元まで咥え込まされてしまうのだ。
その事実がバックスの征服欲求を掻き立てるようにくすぐり、興奮度を高めて行く。

「やっぱり後からの方が深く入ってキモチ良いよなあ。な?ユリエちゃんよ?」
「いやぁっ!…そんなこと…ひぃンっ!…ひぃンっ!」
「おっぱい吸えないのが残念だがな、あとでたっぷり吸ってやるぜ!おらっ!」
ロープを引き絞ると同時にひときわ激しい一撃が加えられる。
「やぁぁんっ!」
「ひひっ!良い声だぜ!だが、そんな声出すとフィーク君に聞こえちゃうぜ?なあ、ボウズ?」
突然、バックスはフィークに話を振った。
「!」
ユリエの顔から血の気が引いた。

目の前にいるのは3人。盗賊の数も3人。その内のバックスは後からペニスを突き立てている。
じゃあ、盗賊は全部で4人いたんだ。そう思い込もうとする。顔を上げちゃダメ。フィークはそこにはいない。
だから、顔を上げなければフィークに見られることもない。
混乱した頭でそんな事を考えた直後、
「むうううううーーーーー!!ぐううううううっ!!」
フィークの絶叫がユリエの現実逃避をぶち壊した。
後ろ手に縛られたまま、猿ぐつわを噛まされたまま、フィークは泣いていた。
泣きながら男達に憎しみをぶつけるように絶叫していた。


こんな目にあってるって事をフィークに知られたら、フィークは自分の責任だと思って苦しむ。
だから、一生懸命、どんなに辛くても声をあげないようにガマンしていたのに。
いや、それだけだろうか?フィークに知られたくないのは、フィークを心配させたくないから。それだけだろうか?
そうではない。
今、フィークを目の前にして、初めて判った。純粋に、フィークに嫌われたくない。こんな姿を見られたくない。
フィークのためではなく、ユリエ自身、陵辱される自分の姿をフィークに見られる事を恐れていたのだ。
196桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 19:20:30 ID:KlmeFPw9
(6/8@5話)

「ふええええんっ!いやあアっ!ひどいッ!ひどいヨォ!フィーク、見ちゃ、ヤダァッ!」
ユリエは泣き声をあげて、身を捩って嫌がった。逃げられるわけもないのに、顔をぶんぶんさせて、必死に拒絶する。
「へへへっ!盛り上がってきたぜ!」
バックスは嬉しそうに言って、ロープを引き絞る。それだけで、ユリエのささやかな抵抗は終わり、バックスの腰とユリエのお尻が密着する。

「やあああんっ!!いやアッ!いやアッ!」
「おうっ!こりゃあたまんねえ!フィーク君に見られてると締め付けが違うぜ!」
バックスの言うとおり、ペニスで貫かれたままのユリエの膣はフィークが見ていることがわかった瞬間から激しく緊張していた。
その緊張はキュウキュウとペニスを締め付け、それがバックスにはこの上ない快感となっている。
それは胎内に入り込んだペニスを追い出そうとするユリエの無意識の動きだったのか。
そうだとしたら、それは全くの逆効果であり、バックスを更に悦ばせる結果にしかならなかった。

そしてその快感はバックスの腰の動きを更に加速させる。
「はあっ!はあっ!たまんねえっ!そら!そ〜ら!へへっ、もうすぐ…だぜぇ」
「いやァ!やぁンっ!やだっ!やだァっ!」
ギチッギチッと規則正しくロープが軋み音を立てる。それはバックスの快感の頂点が近いことを示していた。
「むうううううっ!」
ユリエはフィークの叫び声がむしろ嗚咽に近いことに気づいた。
声のほうを見ると、フィークと目があう。その目は充血し、涙で濡れている。
ユリエはフィークに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
あれほど自分を気遣ってくれていたフィーク。その目の前でフィークの気持ちを踏みにじるような姿を見せてしまった。

「ふええぇ、ごめんネ、うんっ!ひっく…心配かけちゃって、ひぃンっ!ごめんネ…」
「むうううううううーーーーっ!!!ぐううううううっ!!」
フィークの喉から焼けるような声が溢れた。
「ユリエっ!こっちに集中しねえかっ!おらっ!おらっ!」
怒号と共にガツン、ガツン、とした乱暴さでロープが引かれ、ペニスが打ち込まれる。
「やんっ!やぁんっ!…フィーク…アタシね…大丈夫だから…」
ユリエはいったい何を口走っているのか。

こうして今も犯されながら、泣きながら、いったい何が大丈夫だと言うのか?
「おらっ!おらっ!何が大丈夫だって?おらっ!」
「んっ!うンっ!あ、アタシ、お姉ちゃんだから…ひぃんっ!
…ユリエお姉ちゃん、とっても強いんだカラ…んっ!し、心配しないでいいから、ネ?…ひぃんっ!」
197桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 19:22:50 ID:KlmeFPw9
(7/8@5話)

すでにラストスパートに入っているバックスは、ユリエがそれに流されずにフィークに話しかけているのが許せなかった。
「なめやがって!俺様に可愛がってもらってるって言うのに、大丈夫だとう?おら!おら!おら!」
首輪が乱暴に引っ張られ、海老のように背中を反らせるような体位で、ユリエは激しくペニスを擦り付けられていた。
「ひいんっ!ひいんっ!んっ!んっ!やぁンっ!」
「むううっ!むうううううっ!」
フィークの叫び声を聞き、バックスはユリエはこれ以上フィークになにか喋ることが出来ないように、更に首輪を引き寄せる。
そして秘裂とお臍の中間よりやや下に位置する特別に敏感な部分、いわゆる【Gスポット】を擦り上げるようにペニスを打ち込んだ。

これにはさすがのユリエもたまらず、バックスの思うままに声を上げてしまう。
「あっ!あっ!そんなっ!やぁっ!やぁンっ!」
「はあっ!はあっ!へへっ!たまんねえだろ?おらっ!オラァ!!」
「やぁぁんっ!」
Gスポットを擦り上げられ、そのまま膣の奥をズシンと打ち抜かれると、ユリエのお腹の中で何かが弾けるようにビクンと反応していた。

「はあ、はあ、最初の一発は外にぶっかけてやろうと思っていたがな。生意気言いやがるから気が変わったぜ!」
「やっ!そんなっ!」
「おらっ!おらっ!たっぷりと中にぶちまけてやるぜ!俺のガキを孕みやがれ!」
「いやあああっ!許してっ!いやあアアッ!」
孕みやがれ、と言う言葉にユリエの体が再び緊張する。それがトドメになった。
「うおおっ!締まるっ!!くぅ〜〜〜〜〜っ!たまんねえっ!!!」
バックスの快感の叫びと共に、その汚い尻がぶるるっと震えた。
直後、ユリエの身体の中にバックスの放った欲望の塊が白濁液となって迸る。

「いやああアアっ!やだああああアアアァッ!」
ユリエは焼けるように熱いバックスの精液が膣内に溢れかえっているのを拒絶するように泣き叫ぶ。
しかし、バックスは射精しながらもロープをぎゅうっと引き、ユリエの身体が逃げられないように固定する。
そのままペニスを突き出し、膣の最も奥にゴリッと擦りつけ、更に射精した。
ビュルルッと射精するのにタイミングを合わせ、執拗に、執拗にペニスを突き込む。
「へへっ!ちゃーんと孕むように、な?」
198桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/22(水) 19:26:57 ID:KlmeFPw9
(8/8@5話)


「くうううーーーーっ!!」
ユリエは、膣の奥、子宮口付近で吐き出された精液がペニスに押されるように奥まで侵入していくのを感じた。
ここがユリエの弱点なのか、熱い精液が、ゲル状の粘液特有のビュルビュルとした感触で通過して行く感覚が、ユリエの意識を追い詰めるように昂ぶらせる。
脊髄までもが精液に侵されたようにジンジンと火照り、その熱はユリエの理性の歯止めを蕩けさせて行く。
「はううっ!!くうぅぅぅっ!!」
それでも、ユリエはフィークの前でそんな姿は見せるまいと、必死でレジストを試みた。

ユリエのそんな様子に、バックスはクイクイと腰を突き出し射精しながらも、空いている方の手を結合部に伸ばした。
ちゅく、と音がして敏感な突起が無理やり剥かれてしまう。
突然、冷たい外気に触れさせられた突起の感覚に、ユリエの身体がビクンと跳ねる。
「やっ!あっ!そこはっ!!」
「そーら、そーら、遠慮するこたねぇ。フィーク君の前で飛んじまいな!」

愛液がたっぷりと塗りこまれたクリトリスが、バックスの指で擦られ、愛撫される。
「ひぃンッ!ひぃンッ!やぁん!ひぁぁぁんっ!!」
ユリエの声が子犬のように悲痛で切ないものへと変化してゆく。
既にツンツンに勃起していたクリトリスはバックスの指に押され、追い立てられるようにプリプリと逃げまわる。
それを執拗に追い立て、追い詰め、徹底的に愛撫し倒す。
指先でコシュコシュと擦るように撫でられると、骨の髄まで電流を流されてしまう。その刺激は図らずも膣の筋肉をきゅうっと締め上げた。

「うおっ!いいぞっ!まだ出るっ!」
バックスが射精の快感に痙攣し、更に膣内に精液を搾り出す。
そしてそれがピストンによって押し上げられ、子宮口をビュルビュルと駆け抜けた時、ユリエは巨大な波に精神が押し流されるのを感じた。
「あ、も、もう…やっ!!やぁ――――――――――――ンッッ!!!」

拒絶の叫びがそのまま尾を引き、ユリエの腰が快感にヒクヒクと震えている。
真っ白になる意識の中、遠くでフィークの叫び声が聞こえたような気がした。


続く
199桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/23(木) 17:42:15 ID:6g5VxyrS
更に投下。第6話。11レス。
## 陵辱モノ注意。 陵辱嫌いな方はお手数ですがNG宜しくです ##

(1/11@6話)

【フェイオスの守り手】

第6話.お馬さんでゴー!ヽ(`Д´)ノ

失神していたのは、ごく短い時間だったらしい。
「へっへっへ!イキながら失神しやがるとは可愛いじゃねえか。そんなに俺のが良かったのか?」
「ぐすっ!そ、そんなわけ、ないでショ…ぐすっ!」
「まーだそんな事言う余裕があるのか?こりゃあ相当厳しく躾けてやらないとな。おい、ホッズの番だぜ。」
「ふえええっ!」
容赦なく首輪をロープで引っ張られ、ユリエはフィークの目の前に引きずりだされる。
「ひひひっ!ユリエお姉ちゃん、とっても強いんだろ?俺たちもコケにされっぱなしじゃ情け無いからな!」

そして、ロープを持った男はわざわざフィークの前をその場所に選び、寝そべった。
バックスと大男が抵抗するユリエを取り押さえて、寝そべったホッズと呼ばれた男の上に無理やり跨らせる。
「いやあっ!やだああっ!」
既に寝そべったホッズは逸物をギンギンに猛らせてユリエを待っていた。

「いいかボウズ。お姉ちゃんがどれだけ強いのか、ちゃーんとその目で見てろよ?」
「むうううーーーーーっ!ぐむうううううううううっ!」
絶叫するフィークをよそに、ホッズは容赦なくユリエの太ももを割り、その股間にペニスをあてがった。
くちゅ、と粘液の音がして、ユリエは顔を背ける。
ホッズは容赦なくロープを引いた。

「ひあああああああっ!いやああっ!やめてヨっ!やめてエっ!」
「そーら。俺様のち○ち○が、ユリエお姉ちゃんの中にはいっちゃうぞう。」
「ぐむうううっ!」
フィークは目を血走らせながら叫ぶ。
しかし、抵抗はおろか、声を出すことすらできないフィークには目の前で醜いペニスで貫かれてゆくユリエを救う方法は存在しなかった。

ユリアの両足は左右の男たちにガッシリと押さえつけられ、股を閉じることは許されない。
その中央にあてがわれたペニスがムリムリと音を立ててユリエの中に埋没して行く。
そして、わずかな隙間を残してペニスは止まった。
「はぁーっ…はぁーっ…」
ユリエは荒い息をして挿入に耐えているようだった。
200桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/23(木) 17:43:31 ID:6g5VxyrS
(2/11@6話)

ホッズはそんなユリエに追い討ちをかけるように、首輪をぎゅうっと引っ張った。
「あうっ!」
苦しそうなユリエの声が漏れて、股間と股間が密着する。
「ひひひっ。どうだい?ユリエお姉ちゃん。奥まで届いたぜ?キュッキュ締まって気持ちイイぜぇ。」
「くうゥゥゥっ!」
ユリエの目から涙がハラハラと落ちた。

ユリエに挿入しているホッズは快感をこらえながらユリエの乳房をギュッと掴み上げる。そのままゆっくりと、味わうように胸の柔肉を揉みしだく。
「こうやって、おっぱいで体重を支えててやるから、自分で動いてみな?」
「いやァっ…ぐすっ!」

ユリエは顔をぶんぶん振って嫌がるが、その様子を見てバックスが背後に回る。
手には黒光りする鞭が握られており、それがどのように扱われるのかはフィークの目には一目瞭然であった。
「むぐうううっ!」
叫ぶフィークとバックスの目が合う。
「ちょうどいい機会だぜ。フィーク君には女の調教のしかたを教えてやるぜ…アナンダ、てめえはロープを掴んでろ。」
「うへへっ!ユリエちゃん、逃がさないぞぉ。」
間抜けな事を言いながら大男アナンダが嬉しそうにロープを握った。この状況で逃げられる可能性があるとでも思っているのか?
しかし首輪につながれたロープを大男が掴んでいると言う、まるでペットのような扱いを受けているシチュエーションは、ユリエの絶望感を、そしてホッズの興奮度を高めていた。
ぱしーん、と鞭の音が響き、ユリエの身体がビクンと跳ねる。

まだ打たれた訳ではなかった。威嚇のようにユリエの背後の地面を鞭で叩いて音を鳴らす。
「ただ言うことを聞かせるだけなら、ベルゴールの隊長と同じようにやったほうが速いんだがな、それじゃ美学がねえ。」
バックスはフィークの髪をぐいと掴んで、間近に迫った顔でささやくように言う。
「判るか?ボウズを人質にして、「こいつの命が惜しければ言うことを聞け」って言えば、とっても強いユリエお姉ちゃんの事だ、
フィーク君のために簡単に雌犬に成り下がるだろうよ。」
「ぐむううっ!」
その言い草にフィークの悔しさが弾け、無駄とは知りながらも叫ぼうとする。
「まあ慌てるな。そんなやり方で女を落とすのは卑怯だろう?な、ボウズもそう思うだろう?
やっぱり、女は実力で陥落させなきゃいけねえ…こうやってな!」
201桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/23(木) 17:45:10 ID:6g5VxyrS
(3/11@6話)

「きゃあああっ!」
ぱしーんと音が響き、同時にユリエの悲痛な声が上がった。
ぱしーん!ぱしーん!と次々に小気味良く音が響き、それに従うようにユリエの悲鳴が聞こえる。
「ひぃンっ!ひああんっ!痛ぁっ!やあっ!」

「むううううっ!!ぐむうっ!ぐむうっ!」
フィークの絶叫がその胸中の想いを告げている。
――やめてくれ。やめてくれ。ユリエを、ユリエ姉ちゃんを壊さないでくれ。――
ユリエの悲痛な声が響くたびにフィークの心に亀裂が入っていく。

「へへへっ!こうやってるだけでも鞭で打たれるたびにキュンキュン締まりやがる。」
騎乗位でユリエを犯しているホッズが、嬉しそうに言う。
片手は乳房を、もう片方の手はユリエのお尻の肉を揉みしだいていた。その手がユリエのお尻をぱぁん!と叩く。
「ひいンっ!」
鞭を振るうバックスも容赦しない。
「そーら!そーら!自分で腰振らないといつまでも続くぞう?やめて欲しかったらそう言うんだぜ?」
「ふええっ…!いやぁっ!いやァッ!ふええェ!」
ユリエはあまりの鞭の痛みに耐え切れずに涙がボロボロとこぼれる。

何かおかしい。フェイオス警備隊に名を連ねている以上、痛みに対して打たれ強くなるよう訓練は受けているのだ。
魔術師とか戦士とか、それ以前の訓練だ。現にフロストキープで拷問を受けた時は、これ以上の壮絶な鞭の嵐に耐えた記憶がある。
なのに、この鞭には特殊な効果でもあるのだろうか?いや、そんな魔法のかかっている様子は無い。
いつの間にか自分の身体が打たれ弱くなっているのだろうか?痛みに怯えきって、身体が萎縮してしまう。
先ほど鞭打たれたところがミミズ腫れになってジンジンと痛んでおり、そこを追い討ちするように打たれると、痺れるほどに強烈な痛みを感じた。

「へへっ!やめて欲しいか?なら、そーら、動いてみな。」
「ふええェ…」
「そら、恥ずかしがってる場合じゃねえぞ?」
ぱぁんと音が響き、ダメ押しするように再びお尻が打たれた。
202桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/23(木) 17:46:27 ID:6g5VxyrS
(4/11@6話)

「ひぐっ!」

もはや痛みをこらえることはできないとユリエは悟った。いや、痛みを我慢する方法はいくらでもある。
しかし、それを実行するほどの気力が、どうしても搾り出せないのだ。いったい自分の抵抗力はどうなってしまったのか?
このままではどちらにせよ身体が痛みを逃れるために意識とは関係なく、勝手に動いてしまう。
痛みが人間の精神で耐え切れる限界を超えた時、人間の身体は精神とは関係なく痛みから逃れるように動いてしまう。
その事実をユリエは身を持って知っている。
しかし、たったこれだけ打たれただけで、まさかその限界が見えてくるとは夢にも思わなかった。

――誰も気づいてなかったが、ユリエの首輪に刻まれた紋章が鈍い青色の光を放ち、その効果を発揮している事を告げていた。


横で目を血走らせているフィークのほうを向く。そして、涙に濡れたまま無理やり微笑んで言った。
「フィーク…お願い…お願いだから…向こうを…向いてて…ネ?」
それだけ言って、ユリエは目を閉じた。フィークの姿を見たまま、とてもできそうにはなかった。
ユリエは膝にぐっと力を込めて身体を持ち上げる。
ニュムニュム、と滑らかな感触を伴い、ホッズのペニスが吐き出されるのを感じた。
そして、ペニスが抜け切る直前まで身体を持ち上げたところで、今度はゆっくりと体重をかける。

「んっ…」
ペニスが再びユリエの体の中に吸い込まれる。
「うほっ!キモチイイ〜〜〜!このぎこちなさがたまんねえぜ!」
ユリエは再び力を入れて身体を持ち上げ始める。
そこへ再び容赦のない鞭が入れられた。
「ひいいんっ!…なんでっ…!」
「むぐううっ!」
ユリエの悲鳴に合わせて、フィークの声も上がる。
何でだ。ユリエは言うことを聞いているじゃないか。どうしてこれ以上鞭を打つんだ。声が出せるならそう叫んでいたろうか。

「おっと悪い悪い。まだ鞭を打つのをやめて欲しいって聞いてなかったからな。言ったろう?
やめて欲しくなったらそう言いな、ってな。」
バックスは悪びれもせずにそう言って、更に鞭を引き絞る。
「やっ!やめてっ!もうやめてヨっ!」
しかしバックスはそれを無視して鞭を入れた。
「ひああンっ!」
203桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/23(木) 17:48:01 ID:6g5VxyrS
(5/11@6話)

ユリエの涙が散るのを嘲笑いながらバックスはふてぶてしく言った。
「なーに偉そうな口聞いてやがるんだ?本当にやめて欲しいなら、丁寧にお願いするのが筋ってもんだろうが!」
「くうっ…そんなことっ…!」
すかさず鞭の音が響く。

「ひいんっ!」
「おらっ!ちゃんとお願いするまで痛いのが続くぞう?何をするから、何をやめて欲しいのか、ちゃーんとお願いしてみな。」
言いながらもバックスの鞭はユリエのお尻を襲う。
「やあんっ!やめて…やめて…ください…ぐすっ!」
ユリエの口調の変化にバックスはニヤリといやらしく笑う。
「そうだ、その調子だ。丁寧にお願いしてみな?」

「ぐすっ…くうぅ…じ…自分で動きますから…鞭で打つのは、もう…許して…ください…」
悔しい。悔しい。こんな屈辱的なこと、絶対にガマンできない。なんでアタシがバックスにお願いしないといけないのだろう。
そんなユリエの想いをさらに追い詰めるようにバックスがネチネチと言葉責めをする。
「おやあ?確か、ユリエお姉ちゃんは、とーっても強いから、ダイジョウブなんじゃないのか?そら!」
バックスが心底嬉しそうに鞭を振るう。これだけユリエを辱めておいて、まだ虐め足りないとでも言うのか?

「ひぃんっ!ごめんなさいぃ!自分で動きますからぁ!ひぃんっ!許してェっ!」
「ははっ!イイ気分だ!それじゃ、頑張ってご奉仕しなきゃな。有言実行って奴だ。」
ユリエは涙を流しながらも歯を食いしばって騎乗位のまま膝を動かす。

フィークはもはや限界だった。涙がボロボロこぼれてユリエの姿も満足に見えない。
先ほどから喉も枯れ果ててもはや叫び声は出せなくなっている。叫ぼうとしても掠れた呼吸音しか出ない。
これ以上ユリエが傷つけられるなら、死んだほうがマシだ。しかし、猿ぐつわをかまされている以上、それすらも出来ない。
フィークには、調教を施され次第に従順になって行くユリエを見守るしか、できることはなくなった。


ユリエの上半身の体重を支えるのを手伝うように、乳房を揉みしだきながら、ホッズが恍惚と言った。
「ああ〜。いいぜ〜。その慣れない感じの動きがたまらねえ。チ○ポにヒタヒタと吸いついてきやがるぜ。」
辱めの言葉にユリエの顔が更に紅潮する。
それでも、鞭の痛みにおびえてユリエは一生懸命腰を振る。
204桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/23(木) 17:49:38 ID:6g5VxyrS
(6/11@6話)

「んっ…んっ…うんっ」
「ひひっ!そんなに痛いのが嫌かい?」
乳房をぎゅむっと揉み潰しながらホッズがささやいた。
「くうっ!」
ユリエはそれには答えず、腰を振ることで応える。しかし、その背中に更に追い討ちの鞭が打ち据えられた。

「ひああんっ!」
バックスが乱暴にユリエの髪の毛を掴んだ。
「まだ判らねえのか?質問を受けたんだぜ?ちゃーんと丁寧に返事しねえか!」
そして再び鞭が襲う。
「やぁっ!んっ!んっ!鞭はもう…やぁ…許してくださいィ…くぅンッ!」
「それじゃあ、ちゃーんと答えてもらわないとな。そんなに痛いのが嫌なのかい?」
「…は、はい…」
「いいか?何か言われたら、その度に丁寧にお返事するんだぞ?さもないと…」
ぱしーん!と再びユリエの背中で鞭が跳ねた。
「ひゃあんっ!は、はいぃ…ぐすっ」
情けない。情けない。痛みには慣れてたはずなのに、この程度の鞭なんて何でも無いはずだったのに。
本来の自分なら、こんな拷問程度ではビクともしないはずなのに。
これじゃまるで何の訓練も受けていない一般人と同じではないか。何で?何で?どうして?
首輪の紋章は青い光をうっすらと放つだけで、ユリエの問いに答えるようなことはなかった。


「へへっ、イイ子だ。それじゃ、もっと気合入れてもらおうか?」
「え…?」
「ただ馬鹿みたいに腰を上下に振るだけじゃダメだって言ってんだよ。ちゃんとマ○コを引き締めて動きな。」
ユリエが躊躇するよりも速く、待ち構えていたようにバックスの鞭がうなる。
「おら!お返事はどうした!?」
「ひんっ!は、はいっ!」
ユリエは懸命に腰を振る。が、しかし。
「おらおら!全然変わって無いぞ!お姉ちゃん強いんだろ?しっかりしろ!」
ホッズはそう言ってお尻をぱぁん、と叩いた。
「ひンっ!だって…ぐすっ…どうすればいいのか…」

バックスがやれやれと言った感じで命令する。
「さっき、フィーク君に見られたときみたいにマ○コを緊張させるんだよ。チ○ポを追い出そうとするくらいに締め付けてみろ!」
「ふ、ふえェっ!」
「わかったか!?おら!返事はどうしたっ!」
バックスの怒号と共に鞭が一閃。
「ひぃぃンっ!わかりましたァっ!」
ユリエは言われたとおりに膣内の筋肉にギュッと力を込めて、一生懸命胎内のペニスを吐き出そうとするように集中しながら腰を上下に振り始める。
205桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/23(木) 17:51:00 ID:6g5VxyrS
(7/11@6話)

「お!おほっ!いいぞ!いいぞ!やればできるじゃねえか!」
「くっうぅ…はい…」

ホッズは再びユリエの乳房を両手で支え、ペニスへ与えられる快感に集中しだす。
ユリエの膣はミチミチとペニスを締め付け、それは膣内の肉が自らペニスに吸い付いてくるような錯覚をもたらす。
吸い付かれたまま腰が持ち上がると、柔らかな肉がカリの部分に引っ掛かり擦り上げて、強烈な刺激を与えてくる。
更に、腰を落としたときにはギュウっとしまった膣を強引に割って押し入るような感覚が、ホッズのペニスを通して脊髄に直接流れてくるほどの快感を与えていた。
「いい!イイぜぇ〜!たまんねえ!もっと!もっとだ!そら!そら!」
「ひンっ!は、はいッ!」
ホッズは快感のあまり、自らも腰を突き上げ始める。
より強い快感を求めるように、腰を落としてくるユリエをペニスで突き上げ、上下運動を手伝うようなピストン運動になる。
「んっ!んっ!やンっ!うンっ!」
ユリエは、自らペニスを締め付けることで、自分自身もより強くペニスを感じてしまっていた。
引き締めた膣にぞぶぞぶとペニスが押し入ってくる度に、全身の神経がぞくぞくと震えるような刺激を感じている。
しかし、それはユリエには絶対に認められない感覚であった。必死に、これは異物感だ、と思い込もうとして集中する。

ホッズは息が荒くなってきた。ガマンしていた射精感が抑えつける余裕も無くせりあがってくる。
ぱぁん!とお尻を叩く。
「ひんっ!」
「おら!もっとだ!もっと速く動け!」
命令すると共に、自らも腰を速く突き動かす。
「くうっ!はいっ!」
ユリエはとうに悲鳴を上げている膝に、更に力を入れて腰を振り出した。
くぷっ、くぷっ、くぷっ、とリズムに乗った音が響き、その速度が速くなった事が見て取れる。
「うっ!うほぅっ!そうだ、その調子だ!頑張りなっ!うおぅっ!」
「んっ!くぅンっ!は、はいっ!ンっ!が、頑張りますっ!ひんっ!」
ホッズがペニスを突き上げる速度を上げるのに合わせて、ユリエも必死に腰を振って応える。
206桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/23(木) 17:51:59 ID:6g5VxyrS
(8/11@6話)

すでに声が出なくなって久しいフィークだったが、その目はしっかりとユリエを見ていた。
まるでスローモーションの映像を見ているような感覚。
時折ユリエはのぼせ上がった頭を冷やすようにふるふると首を振り、その度に汗と涙がキラキラと落ちた。
綺麗なピンク色に染まった色白の身体。その肌は火照りのために汗で湿り、松明の光を反射してとても健康的に輝いている。

首の辺りから流れた汗が、ホッズの両手で揉みしだかれている乳房の間を抜け、お臍に達する。
そこで汗は留まっていたが、ユリエが腰を落とすとお腹の内側から衝撃が加えられ、再び下に流れ落ちた。
ペニスが中で擦れる刺激に反応してヒクヒクと震えるお腹の上をツツッと滑り、そのまま淡い陰毛の間に滑り込む。
その薄い毛の間をさらにくぐり抜け秘裂まで達した途端、ユリエの落下を迎え撃つようにホッズの腰がグンッと下から突き上げられ、
ぷちゅっ!といやらしい音を立てて密着する股間と股間の間に消えていった。

ペニスが膣の最深部を穿つ度に、綺麗なエメラルドグリーンの髪をふわふわと靡かせ、子犬のように可愛らしい悲鳴をあげるユリエ。
…ユリエお姉ちゃん、とっても強いんだカラ…それは、さっき確かに聞いた言葉。
それはフィークの心の負担を少しでも和らげようと言う、いつも通りのユリエの気丈な強さ。
しかし、情け容赦のない調教を施された結果、その強さは無残に打ち砕かれていた。

ホッズの両手がユリエの乳房をぎゅうっと搾り上げる。まるでパン生地を仕込むように、柔らかな肉に指が沈み込む。
ユリエの胸の柔らかな肉の感触を両手いっぱいで味わい、確かめるように、何度も、何度も、いやらしい手つきで揉みしだく。
たまにギリリっと力強く搾り上げるのは快感に耐えているのだろうか?
その度にユリエは悲痛な苦悶の声を漏らすが、それでも腰を振るのは止めない。

ホッズがユリエの上半身を支える力を少し抜くと、その身体は途端に支えを失ってホッズにもたれかかる様に傾く。
それを待っていたようにホッズからも首をもたげてユリエの乳首にキスをした。
ユリエの上下運動に合わせる様に、ちゅ、ちゅ、と左右の乳首に交互に柔らかなキスを繰り返す。
キスが離れるとき、口の中で舌をチロチロと動かして乳首を愛撫しているのが見えた。
乳首への愛撫にピクン、ピクン、と反応しながら、ユリエは目を瞑り一生懸命集中して膣を引き締め、腰を振ってご奉仕する。
207桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/23(木) 17:54:17 ID:6g5VxyrS
(9/11@6話)

ユリエはもう、間違いなくこの男達のものであった。
少なくとも今のユリエは、男達に嬲られ、犯され、調教され、悦ばせるためだけに存在する、従順なペット。
アナンダの握っている黒光りするロープが、ユリエが男達の「所有物」である事を証明していた。

いつもお姉さんぶって、フィークの無鉄砲に悪態を付き、時には厳しく叱り、困ったような顔を見せるユリエ。
しかし、落ち込んだときに一緒に居てくれる、辛いときにギュッと抱きしめてくれるユリエ。
その、とっても強いユリエお姉ちゃんは、そこにはいない。

今のユリエは、いつもの気丈な強さを全て剥ぎ取られていた。
サード・オーダーのNo.2と言うプライドも完膚泣きなまでに引き剥がされ、肉体だけでなく、心までも素裸に剥かれていた。
それは、フィークが初めて目にする、「お姉ちゃん」でも「サード・オーダー」でもない、「ありのままのユリエ」の姿だった。



「へへっ!い〜い動きになってきたぜ。やっぱ女はこうでなきゃな。」
バックスが楽しそうにユリエの様子を見物しながら下卑た感想を述べていた。
その間にもホッズのペニスは昂ぶり、すでに限界へと突入して行く。
「うほうっ!ダメだぁ!イクぜ!イクぜ!うほおっ!」
ホッズが間抜けな叫び声をあげ、グイっと腰を突き出し、快感に震えていた。
ビクッ!ビクッ!と痙攣するように動いているのは、ユリエの膣内に射精しているのだろうか?
ユリエは胎内に再び熱い精液がビュルビュルと吐き出されているのを感じ、自分の一生懸命のご奉仕の甲斐あって、ホッズが満足したことを理解した。

そんなユリエの顔を、ピタピタとバックスが鞭ではたく。
「まだ終わってねえぞ。イッてる最中こそ一番キモチ良いんだぜ?おら、腰を止めるな!」
「ふええっ!」
ユリエは慌てて腰を振り出す。ホッズは腰をペニスを突きこむと同時にビュルッと精液を放っていた。
それに合わせる様に、ユリエも膣の筋肉を引き締めて腰を落とし込む。
208桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/23(木) 17:55:44 ID:6g5VxyrS
(10/11@6話)

ユリエはヤバイ、と感じた。射精されながら膣を引き締めてピストン運動をすると、ペニスの周りがキュウッと引き締まって
精液の逃げ場が無くなり、あたかも注射器のピストンから管へと押し出されるように、全て子宮のほうへ流れて行くのである。
ピストンごとに子宮口を精液が通過する感触が、ユリエの脳髄を一気に蕩けさせて行く。
ユリエはさっき一度絶頂させられ、我慢のタガが外れやすくなっているのを感じた。
「ひあっ…ああっ…うくゥっ!」

ユリエの声が熱を帯びてきたのを察し、再びバックスが牽制する。
「おおっと、簡単にイクんじゃねえぞ。最後の一滴を搾り出すまで、ちゃーんと腰を振れよ?」
「は、はい、はイィ…っ!」
絶頂さえ許してもらえないユリエの目から涙がポロポロとこぼれていた。厳しく調教された成果か、ユリエは従順に返事をする。
ユリエはもう精神が真っ白に焼き尽くされ、弾ける寸前に追い詰められていた。
「ひんっ!ひんっ!ひンッ!ひンッ!」
息も絶え絶えになりながら、それでも、意識が弾けそうになるの押さえ込んで腰を振り続ける。

そんな健気なユリエの姿に激しく興奮し、ホッズは射精が終わらないうちに、次の射精感に襲われた。
「た、たまんねえ!マジで搾り取られるぜ!ううっ!」
再びホッズのペニスから、勢い良く精液が迸る。同時にユリエの腰が落とされ、いま射精された精液が、そのまま子宮へと押し上げられた。

ユリエは自分の子宮内で、バックスの精液とホッズの精液が混ざり合いながら、タプンタプンと貯まっているのが判った。
ピストン運動に合わせて子宮口から新たな精液が送り込まれると、あたかも注射器の針の先から液が吹き出るように、
子宮内でビュルルッと噴水のように噴出して精液のプールの水位が上がっていくのが、ありありと感じられる。
もう、限界だった。

「ひっ、くうっ!んんっ!…っくぅ――――――――――っ!!」
ユリエの悲痛な声が漏れ、その身体がヒクヒクと快感に震えた。
それでも、殆ど無意識と言って良いほどの状態にも関わらず、ユリエは腰を振り続けた。
「へへっ!イキながら腰を振ってやがるぜ!せいぜい一生懸命御奉仕しな!」
「んンっ…ふぁい…いっしょうけんめい…ごほうし、しますゥ…」
ユリエは絶頂の波に翻弄されつつも、それでも腰を振るのをやめなかった。それは、鞭で打たれるのを恐れてか。
それとも、ユリエの身体が更なる快楽を求めて勝手に動いていたのか。もうユリエにも判らなかった。
209桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/23(木) 17:57:33 ID:6g5VxyrS
(11/11@6話)

バックスは何時の間にか静かになっていたフィークのほうを向いて勝ち誇ったように言う。
「どうだい?ボウズ、女を調教するってのは良いもんだろう?
さっきまでは「とっても強いからダイジョウブ」って言って頑張ってたユリエお姉ちゃんが、ほれ、この通りだぜ。」

フィークはその言葉を無視するように、バックスを睨み付けていた。ひゅーっ!ひゅーっ!と息が漏れる。
「へへへっ!良い目をしてやがる。そんな目で見られると、ますますユリエお姉ちゃんを虐めたくなっちまうぜ。」
嘘だ。もう判っている。どんな目で睨もうが、睨むまいが、結局はユリエを虐めるくせに。

フィークは自分の心がオーバーヒートして焼き切れそうになってるような気がした。
いや、この痛みはオーバーヒートなんてものじゃない。まるで心にザックリと傷が出来たような。
フィークは自分の心の限界が近いのを予感した。


続く
210名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 21:10:53 ID:EGPqAxwZ
見ている俺の方が搾り取られそうだぜ!GJ
211桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 00:20:53 ID:hcesi2c+
>>210 (;´Д`)ノシ

第7話ウプリマス。今度はアナール。
ちなみにレイプ野郎3人組の名前は好きな体位から命名してたりして。

(1/7@7話)

【フェイオスの守り手】

第7話.お尻でゴー!ヽ(゚∀゚)ノ

ユリエの悲痛な声に、フィークの心がズキンと痛む。
痛い。痛い。痛すぎて死んでしまう。心の痛みだけでも人は死ぬのだろうか?
肉体的にはほとんど無傷だったが、フィークの精神には致命的な傷口が開いていた。
ユリエが悲鳴を上げるたびにフィークの傷口が押し開き、人が心を正常に保つ為に必要な成分が、ドクドクと流れ去って行く。


最後の1人の大男――たしかアナンダと呼ばれていた――が、ユリエを後背位で犯していた。
しかし、ユリエが悲鳴を上げたのは、ただペニスを突き入れられたからではないらしい。
アナンダが犯しているのは、ユリエの秘裂ではなかった。もっと後の別の場所。

「ひいいんっ!痛いっ!痛いィ!」
ユリエの泣き叫ぶ声を無視して、アナンダはロープを引き寄せる。
巨体に見合った大きさのペニスが醜くいきり勃ち、ぞぶり、とユリエのお尻にめり込んで行く。
「ひあああああんっ!!!」
お尻の穴をこじ開けられ、ペニスを挿入される感覚は、ユリエには激痛しか与えていないようだった。
「へへっ!アナンダもスキモノだな。まずはケツの穴を試すってか?」
「お、おめぇらが中出ししまくるから、し、しょうがねえべ。」
アナンダはやはり頭が弱いのだろうか?その言い訳になっていない言い訳もさながら、喋り方もかなり知恵が足りていない様子であった。

しかし、そんなアナンダでも性欲は人一倍あるらしい。
「そ、それに、おでのチ○ポだと、マ、マ○コがガバガバになっちまう、文句言ったの、バックスだぁ。」
ユリエがお尻の穴に挿入されているペニスはそれほどのものらしかった。
普通サイズのペニスでも痛いであろう、潤滑液の少ないお尻の穴にグイグイとその太いペニスを突きたてている。
「オラァ!力、抜け。でないど、いたいぞぉ。」
アナンダは右手でロープを握ったまま、左手でユリエのお尻を叩き、頭の悪そうな口調でユリエに命令していた。
「きゃうっ!うっ、うゥ…」
ユリエは涙をポロポロ零しながら、一生懸命お尻の力を抜く。

意識して力を抜くことが出来るのは、外括約筋と呼ばれる外側の筋肉である。
奥の方には直腸へと通じる門の役割を果たす、内括約筋があり、それは意識してコントロールできるものではない。
当然、ユリエが力を抜いたのは、外括約筋のほうだった。
「よぉし、イイコだぁ。そぅらぁ!」
「ひぃううううウゥゥッ!」
212桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 00:22:08 ID:hcesi2c+
(2/7@7話)

ずんっ!とユリエの身体に衝撃が走り、ペニスが内括約筋で強く押し返されるところまで入り込んでしまった。
「でへっ!はいったぁ!キんモチイイッ!」
アナンダがはしゃいでユリエのお尻をペチペチと叩く。
ユリエは苦痛と恥辱に、歯をぎりぎりと食いしばった。
「でへへっ!ユリエちゃん、その顔、カワイイッ!カワイイッ!」
興奮したアナンダが腰をグイ、と引いた。
「んんっ!」

ユリエのお尻からペニスがムリムリと出てくる。その感覚は排泄感に近く、ユリエに苦痛だけではない奇妙な開放感を与えていた。
しかし、ある程度までペニスが引かれたところで、今度はロープがぎゅうっと引き寄せられた。
「ひぐううううウゥゥっ!!」
「だめだぞぉ。ちゃぁんと、力抜いておかないと、いたいぞぉ。」
ユリエは苦痛から逃れるために、必死に力を抜く。ペニスがずるずるっと抜かれ、再びユリエを解放感が襲う。
そしてその直後、ペニスがお知りの穴の中を穿った。
「ふううううっ!!」
力を込めずにペニスを迎えると、まるで内臓を直接弄られているようなくすぐったさを伴う感覚がユリエを包み込む。
そして、ペニスが引き抜かれる解放感。膣内をペニスで犯されるのとは、全く違った感覚。
ユリエが力を抜くコツを掴んできたのを見計らって、アナンダはリズムに合わせるように、何度も何度もお尻の穴を穿つ。
「ひぃぃンっ!ふぁぁんっ!くぅぅぅっ!!んっ!!」

「えへへぇ。キモチイイなぁ。えへへぇ。」
アナンダは数回に1回くらいの割合で、ロープを引っ張る力をぎゅうっと強めた。
「んっ!くうんっ!うンっ!ひうううぅぅゥゥッ!!」
不意打ちのようにユリエの内括約筋が乱暴に突き上げられ、ユリエは思わず外括約筋を締めてしまう。それがアナンダのペニスをキュウッと締め付け、同時にユリエには激しい苦痛を与えていた。
動きも快感も単調にならないように、とアナンダがピストン運動にスパイスを混ぜた結果であった。
そのスパイスは的確にユリエの反応を引き出して行く。
たまに緊張して激しい痛みを受けると、その分だけ痛みを伴わない抽送が非常にスムーズになるのだった。

巧みにユリエに与える感覚をロープとペニスでコントロールし、その反応と快感を引き摺り出す。
アナンダは頭は弱いがそのロープ捌きは絶妙で、厳しいロープ使いでユリエを躾けるその姿は、既に立派なユリエの所有者と言えた。
213桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 00:23:09 ID:hcesi2c+
(3/7@7話)

「ひいいんっ!んっ!ンッ!ひあァンっ!」
ずん!と乱暴に内括約筋が攻め立てられると、身体が勝手にペニスを締め付けてしまう。
しかし、その痛みは最初に受けたような、身体が引き裂かれるような痛みではなく、充分に耐えられる程度の痛みになっていた。
ユリエが意識しない間に、身体が順応し始めていたのだ。

「えへへぇ。ユリエちゃん、お尻の素質があるなぁ。」
ぬっちゅ、ぬっちゅ、といやらしい音を立ててお尻の穴を愉しむアナンダが、ユリエを褒める。
「んっ!やぁ…そんなこと…ないヨォ…」
「でへぇ。嘘つくと、こうだっ!」
ロープが乱暴に引かれ、ユリエのお尻の穴の中に、ドズン、と激しい衝撃が加えられた。
「かはっ!…っくぅ〜〜〜っ!!やだぁ…やダァ…」

しかし、ユリエの心はどうあれ、その身体はすっかりお尻でアナンダのペニスを加え込む事を受け入れていた。
それを証明するように、アナンダがゆっくりと抽送運動をする。
ずるるっとペニスが抜けるときの排泄感に近い解放感。再びペニスをお尻の奥まで迎え入れたときの、お腹の中を愛撫されるような感覚。
「はあっ、んっ、ひぃんっ、んっ、ンッ…」
「なんだなんだ、すっかり出来上がってるじゃねえか。」
ユリエが吐息まじりに顔を上げると、バックスがニヤニヤしながら鑑賞していた。

「ケツ穴を掘られて、イイ声で泣きやがって。ユリエお姉ちゃんも相当なスキモノじゃねえか?」
「でへへっ!ユリエちゃん、最初もお尻、切れなかったよぉ!」
「そりゃスゲエ。素質があるなんてもんじゃねえな。さては開発済みか?」
ユリエがビクッと震えた。
「そんなこと…そんなこと…ひンッ!」
「まあ何にしても、それだけヒィヒィ言ってりゃ同じことだ。」
「ちがう…ちがうヨゥ…」
涙をポロポロ零してユリエは否定する。が、その精神の動揺は外括約筋の緊張を誘い、アナンダのペニスをキュンキュンと締め付ける結果になる。

「うへへぇ!キモチイイ!キんモチイイよぉ〜〜っ!!」
ユリエの締め付けを皮切りにアナンダの快感も昂ぶってきたらしく、ロープの動きが小刻みになる。
「ひんっ!ひんっ!ひんっ!ひぃンっ!」
ユリエの切なげな悲鳴が激しくなり、ペニスの打ち付けが強くなっていることが見て取れた。
214桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 00:24:29 ID:hcesi2c+
(4/7@7話)

「へへ!アナンダのは凄ぇぞう?」
「やっ!ひぁぁんっ!んっ!やだっ、こんなのヤダァッ!」
必死に拒絶するユリエの首輪がギチッギチッと音を立て、ユリエの涙がハラハラと地面に落ちる。
と、ユリエの首輪がぎゅうっと引かれ、ペニスとお尻の穴の結合度が限界に達する。

「うっほお〜〜〜〜っ!」
アナンダの雄たけびと共に、びゅるるるるっ!とお尻の穴の中にアナンダの精液が迸った。
「はうううっ!!!」
そしてユリエは「アナンダのは凄い」と言う言葉の意味を思い知らされる。精液の量がハンパではないのだ。
びゅるるるっ!びゅるるるっ!びゅるるるっ!と何回射精しても収まる気配がない。しかも、一回の射精の量も常人の倍以上は軽くある。
それがお尻の穴の中に注ぎ込まれ、ユリエは身を捩る。
アナンダはロープをギュウギュウと引き、嫌がるユリエの身体を強引に引き寄せて、更に腰を突き出しペニスの先端を内括約筋の隙間に密着させる、その状態で射精を続けた。

内括約筋の隙間から、精液がどんどん上がってくる。
ユリエはお尻の穴どころか、直腸内まで精液が侵入し満たされていくと言う、あまりにも衝撃的な感覚に泣き叫んだ。
「ひああああんっ!!やだっ!やだァッ!こんなに入らないヨォッ!やぁぁんっ!お腹が…焼けちゃうぅゥ…」
「ひははっ!たまんねえだろう?アナンダの射精はその状態でも30秒は続くから、たっぷり愉しみな!」
そう言いながら心底楽しそうに鑑賞するバックスの前で、容赦ない射精は更に続く。
びゅるるるっ!と直腸内が精液で焼かれる感触に、ユリエは必死に耐える。
「ひぃぃンっ!ひぃぃンっ!あ、熱っ!ひゃああンっ!」
何度も、何度も、内括約筋にペニスをぎりぎりと押し付けた状態で、とても人間とは思えない量の精液を注ぎ込んでいくアナンダ。
ユリエは、お腹の中、直腸内がみっちりと精液で充満したのを感じた。もはや膨満感にも近い感覚の中、ようやくアナンダの射精は止まった。

「え、えがっだぁ〜〜〜っ!」
アナンダが満足して、ようやくロープを放し、お尻の穴からペニスを引き抜いた。
「んっ!」
ドサリと地面に転がるユリエを、アナンダがひょいと持ち上げ、納屋の隅のほうへと運ぶ。
「ここで出さないと、バックスたちが怒るからなぁ。」
そう言って、アナンダはユリエを干草の上に横たわらせ、そのお腹をぎゅうっと押した。
215桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 00:25:45 ID:hcesi2c+
(5/7@7話)

「ひっ!」
ユリエはアナンダが何をしようとしているのか理解して頭をフリフリする。
「いやぁ…いやァ…お願いィィ…」
ユリエは泣きながら、括約筋をきゅうっとしめて、アナンダに抵抗する。しかし、アナンダの手が乱暴にギュウギュウとお腹を押すと、ユリエのお腹の中で精液が疼いた。

「やっ!いやぁっ!こんなのやだよゥ!」
そう言いながらも、ユリエは疼きだした精液が、外に向かって一気に流れるのを感じた。
ユリエの身体がぶるぶるっと震え、お尻の穴から勢い良く精液が迸る!
「あぁ…くゥゥゥゥっ!」
精液がびゅるるっ!びゅるる!と、まるで射精するように噴出してくる。
もはやこれは排泄感に似ているなんてものではない。しかも、散々アナンダの太いペニスで虐められ、ジンジンと痺れているところを精液が勢い良く流れるのだ。
ユリエが感じている解放感は、もはや本来のそれを超えていた。

それもすぐに収まるのであれば抑えも効くかもしれないが、直腸がいっぱいになるほどに詰め込まれたそれは、まるで蛇口を捻ったように止まる気配がない。
解放感と精液が流れる感触とが、否応もなくユリエの理性までも痺れさせる。
「ふあぁっ…んっ…くぅっ!…くひぃぃぃ――――――んっ!!」
「おほほうっ!イッた!ユリエちゃん、イッたよぉ!」
アナンダが手をパンパンと叩いてはしゃぐ。
――あ…アタシ…お尻でイッちゃってる――
ユリエは絶頂しながらもその異常性に震えるが、その異常性はむしろ解放感を煽るかのように脳髄を痺れさせた。
精液は留まるところを知らず、直腸内のすべての精液を搾り出すかのようにお尻からの射精は続き、その間中、ユリエはずっと絶頂感を感じていた。


そうしてユリエが壊されていく様子を、フィークは虚ろな目で見ていた。すでに涙も枯れ果てている。
でも、フィークが反応しようがしまいが、そんな事には関係なく男達はユリエを陵辱するだろう。
どうせユリエを助けることが出来ず、何も変えられないなら、もう考えるのを止よう。何も感じないで済むように壊れよう。
いや、心の成分が流れきってしまい、もうとっくに壊れているのかも知れなかった。
バックスが近づいてきてフィークの様子を見るが、フィークは最早反応しない。
216桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 00:27:09 ID:hcesi2c+
(6/7@7話)

「ちっ!壊れちまいやがったか!」
確かめるように、フィークの頬をぺしぺしと叩くが、フィークの虚ろな目には光は戻らない。
「だめだなこりゃ。ユリエお姉ちゃんが目の前でヤられて、イカレちまったらしい。」
虚ろなフィークの視線が気になるのだろう。バックスは上着をバサッとフィークに被せた。
上着の中に入っていた何か硬いものがフィークの頭にガチンとぶつかったが、もうそれすらも遠い世界の出来事のように感じた。

アナンダに再びロープで引き立てられてきたユリエが、顔だけを何とか向けてフィークを案じる。
「ふぃ、フィーク…フィーク…アタシ、大丈夫だヨ…だから、そんなに…苦しまないで…ネ?」
そのユリエの言葉にもフィークは反応しなかった。
むしろ、ここまで徹底的に陵辱されてもなお健気にフィークを案じるその様子に、男達の方が反応した。

「でひゃひゃぁ!ユリエちゃん、まだ大丈夫なの?すごい!すごい!」
「そいつぁ大変だ。それじゃ、もう1回アナンダがケツを掘ってやればいい。」
「ひっ!」
ユリエの顔が青ざめる。さっきお尻から大量の精液を吐き出し、しかも絶頂してしまったことでジンジンと痺れているのだ。
こんな敏感な状態でもう一回責められたら、いったいどうなってしまうのだろう?
それにアナンダだって、あれほど大量の精液を吐き出したのだ。こんな連続でできるわけ…
そう思ってロープを握るアナンダの様子を見て、ユリエは絶句した。
「へへへっ!アナンダのは凄ぇぞって教えてやったろうが。」
この怪物は、性欲に果てがないのか?アナンダのペニスは、先ほどの射精など全く無かったかのように、隆々とそそり立っていた。
217桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 00:28:33 ID:hcesi2c+
(7/7@7話)

ちゅぷ。と音がした。アナンダのペニスが肛虐の痕も痛々しいユリエのお尻に、再び押し付けられていた。
「ん…」
逆らっても痛いだけだと言うのは、さっきイヤと言うほど思い知らされていた。
ユリエは目を閉じて、お尻の力を抜いて集中し、ロープを引っ張ってもらうのを大人しく待つ。
「えへへぇ。ユリエちゃん、カワイイなぁ。カワイイなぁ。」
そんなユリエの様子をアナンダは心底気に入ったようで、ユリエの表情をじっくりと鑑賞しながら、ゆっくり、ゆっくりとロープを引いて行った。
「くぅ…ンっ…」
一方、ユリエはそれどころではない。
さっきみたいに一気に突き抜かれ、すぐに何が何だか判らないほどにメチャクチャにされると思っていたのだ。
しかしアナンダは、そんなユリエの機微な反応の変化を敏感に感じ取っていた。
最も効果的にユリエを追い詰めるため、ゆっくりと、ゆっくりと挿入していく。

ユリエは先ほどの肛虐で、絶頂の余韻にも近い痺れがお尻に残っており、そのために感度が鋭敏になってしまっていた。
精液で濡れたお尻の穴は潤滑しやすくなっており、最初にペニスを受け入れたときのような抵抗感はもうない。
その代わり、ペニスの感触をより敏感に感じ取ってしまっていた。
「や…はぁ…はァ…ンッ!」
ペニスが突き進むのに合わせて、ヒクン、ヒクン、とユリエも反応してしまう。
そして、長い時間をかけて、ペニスはようやく内括約筋に辿り着いた。
今度もゆっくりと引き抜かれるのだろうか?ユリエはそれに耐えられるように、一生懸命お尻に集中した。
そこを狙って、アナンダはロープをガツン、と引き、乱暴にペニスを打ち込む!

「ひぃぃィィンっっ!!」
突然の攻撃にユリエは悲鳴をあげ、嫌でも全身の筋肉が緊張する。もちろん外括約筋もキュウゥッと引き締まった。
その瞬間を逃さず、アナンダが一気に腰を引いた。
「ひゃああああんっっ!!」
そして、一気にロープを引く。ずんっ!と鈍い音がして、再びペニスはお尻の穴に滑り込んだ。
「ふぁぁんっ!」
ユリエは翻弄されるようにアナンダの動きに合わせて悲痛な声で泣く。
それでも、一生懸命アナンダのペニスを受け入れられるように、力を抜いていた。


続く
218桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 17:29:15 ID:hcesi2c+
第8話うp。10レスでつ。

(1/10@8話)

【フェイオスの守り手】

第8話.サンドイッチでゴー!(4人同時プレイ可。お姉ちゃんは強制参加のこと)

アナンダの動きが再び緩やかになり、ユリエがまたヒクヒクと微妙な反応を見せる。
「へへっ!すっかりケツ穴で感じてやがるぜ。ユリエお姉ちゃんがこんなヘンタイだったとはなあ。」
「ちがう…んっ!…ちがうヨゥ…ひンっ!」
「何言ってやがる。こっちは大洪水じゃねえか。そ〜ら。」
バックスがユリエの脚の間に手を突っ込み、ニチャニチャと音を立てて見せる。
「ひいんっ!やっ!ヤダッ!」
「へへっ!イイカンジだぜ。どれ、俺もそろそろ第2ラウンドと行くかな?」

そう言いながらバックスはユリエの脚の間に入り込むようにして、仰向けになる。
「アナンダ、こっちに下ろしな。そう、そのままチ○ポは抜くなよ。」
「でへっ」
アナンダは、ユリエの秘裂が下で待ち構えているバックスのペニスの位置に合うように、ロープをぎゅうっと引く。
ユリエの身体が後に海老反る状態になり、その腰をバックスが引き継ぐように掴んだ。
「やっ!無理っ!そんなの無理だヨォ!いやぁっ!」
「フィーク君が壊れちまったから、からかえなくて暇なんだ。アナンダの相手で忙しいだろうが、まとめて面倒見てもらうぜ。」
そう言って、ユリエの腰を誘うように掴むバックスの胸に、ユリエの涙がポロポロと落ちる。

「ぐすっ!フィークは…壊れてなんか、いないモン…んっ!フィークは強い子だモン…
こんな事で…壊れたりしないモン…ぐすっ!」

――泣きながらユリエは否定していた。
その様子にズキン、と傷口が更に開き、既に流れきったと思っていた心の成分がこぼれるのを感じる。
――ユリエお姉ちゃん、とっても強いんだカラ…
確かにユリエは強い。調教され、従順になってもなおフィークを案じている。
ユリエ自身は心に痛みを感じてないのだろうか?そんなわけない。ユリエだって痛みに耐えているはずだ。それもフィーク以上の痛みに。
犯され、屈服させられても、その痛みに耐えられる強さ。それがユリエ姉ちゃんの言ってた「とっても強い」って事なのだろうか?
それだけじゃない。
陵辱されるユリエを見てフィークが痛みを感じるように、壊れてゆくフィークを見てユリエも痛みを感じている。
それでも、その痛みを乗り越えて、ユリエはフィークを信じている。
後ろ手に縛られたままの手がピクッと反応し、指がカリッと地面を引っ掻いた。
219桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 17:30:04 ID:hcesi2c+
(2/10@8話)

一方バックス達はユリエの態度に、更にに嗜虐的な興奮を燃え上がらせる。
「そうかそうか、ならフィーク君にもユリエお姉ちゃんの大丈夫なところを見せてやらないとな!」
「でへへぇ。サンドイッチだぁ…。」
アナンダにロープで固定され、バックスの両手で腰を掴まれ、身じろぎ一つできない状態のままユリエの身体が下ろされる。
「ふえええっ…」
くちゅ、と音がして、バックスのペニスがユリエの秘裂に触れた。
そのまま、バックスの腰を掴む手に力が加わると、カリの辺りまでがユリエの中に埋没した。

「ひいんっ!もう…無理…だから、お願い…やめて…」
「へへっ!フィーク君にユリエお姉ちゃんのカッコイイところを見せてやろうぜ?
サンドイッチにされてヒィヒィ泣き喚く勇姿をな!おらっ!!」

バックスは腰を一気に引き寄せた。
「ひああああンッ!くうっ!苦しっ…ひぐうううっ!」
「へへっ!こりゃあ凄ぇぜ!処女じゃあるまいし、みっちりと締め付けやがる!」
まるで、騎乗位と後背位を同時に受けさせられるような両穴責め。
「はぁーーーっ…はぁーーーっ…」
お尻にアナンダを、膣内にバックスを受け入れ、胎内にまったく余裕のないユリエが息も絶え絶えになる。
そんなユリエのロープが少し緩められ、上半身が重力に従ってバックスの上にもたれそうになる。
バックスが待ち構えていたように乳房をぎゅっと掴んで支える。
「お、おでも、ユリエちゃんのおっぱい、モミモミしたいぃ!」
アナンダが子供のように訴え、手をワキワキさせていた。

「しょうがねえ、そら、好きなだけ揉んでろ。そのかわり、ユリエちゃんの身体はお前がしっかり支えてろよ。」
アナンダの両手が背後からユリエを抱きしめるように、乳房をつかみ、そのまま引き寄せた。
「んっ…」
「そーら、そろそろ動くぞ。覚悟しな…。」
バックスがユリエのロープを握る。
「おでも!おでも、一緒に!」
バックスがユリエの下から腰をずん、と突き上げた。
「ひぃんっ!」
直後、アナンダが後からずしん、と打ち込む。
「ひぁぁんっ!いやぁ!」
ユリエの悲痛な叫びを無視して、バックスとアナンダは容赦なくピストン運動を始めた。
「んぅっ!くうっ!くうぅっ!!ひぃンッ!!」
220桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 17:31:09 ID:hcesi2c+
(3/10@8話)

「そーら…そーら…こうするとほぐれて来るだろう?そーら。」
「ふええっ!やだぁっ!んっ!ひんっ!」
ユリエはまともに返事もできずに悲鳴をあげるが、お腹から余計な力が抜けてきたのか、確かに最初の苦しさは収まっていた。
その代わり、膣内とお尻を交互に擦るペニスの感触に、必死に耐えることになる。

「どうだ?マ○コとケツ穴を同時にかき回されるってのは、凄ぇだろう?」
ユリエはそれどころじゃなかった。
お腹の中で2本のペニスが壁越しにすれ違う度、ゴリ!ゴリ!とペニスに挟まれた部分が挟み撃ちにされるように擦られるのだ。
「ンッ!ンッ!ひゃんっ!ひぃンッ!」
必死に耐えるユリエだが、しかしバックスは容赦しない。
「へっへ。お返事を忘れてるようだなあ。そろそろまたお仕置きが欲しくなってきたか?」
「ひっ!いやぁっ!」
ユリエは犯されながらも、刷り込まれた鞭の痛みを思い出し、反応してしまう。
「なら、返事しないとなあ。どうだい?マ○コとケツ穴を同時にかき回される気分は?凄ぇだろ?」
「ひんっ!んっ!ふうっ!は、はい…くぅんっ!…す、すごい、ですぅ…」
言われるままに答えてしまうユリエに、更にアナンダが追い討ちをかける。
「でへっ!でへぇ!ど、どう凄いのかなぁ?えへへっ!」
「くうっ!」
悔しさに涙が溢れる。
「そら、正直に答えないと…おらっ!」
バックスがユリエの太ももを引っぱたいた。お尻も背中もアナンダの巨体に占領されているから、叩ける場所がここしかなかった。
しかし効果は抜群、鞭やお尻を叩かれる痛みの記憶を喚起されたユリエは、恐怖が悔しさをあっさりと塗り込めてしまった。
首輪が再び青い光を放っていた。

「ふえぇ…中で、ひぃンッ!お腹とお尻で、内側から挟まれてて、くうんっ!…ゴリゴリこすれるのが、んくぅっ!
…とっても…とっても凄いですゥ…ひぃンッ!」
交互に突き上げられ、泣きながら、一生懸命感じたままを言葉にするユリエ。
「へへっ!そうかそうか、喜んでもらえて何よりだぜ!そらっ!」
「ひぃぃンッ!」
ひと際激しくペニスを打ちつけられ、その衝撃で溢れた涙がキラキラと宙に舞った。
221桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 17:32:06 ID:hcesi2c+
(4/10@8話)

膣とお尻を交互に攻め立てられ、泣きながらも従順に返事をするユリエの姿に、ホッズの欲望も再びムラムラとたぎってくる。
「盛り上がってるじゃねえか。あんまりユリエお姉ちゃんが可愛いもんだから、見ろよ。また勃っちまったぜ。」
いきり勃ったモノを見せ付けるように、ホッズがユリエの髪の毛をグイと掴む。
「ひゃぅぅっ!」
「そぉら、ご奉仕の時間だぜ?」
「やああっ!いやあアッ!」
頭をぶんぶん振って拒絶するユリエ。その太ももが、ぱぁんと音を立てる。バックスが引っぱたいたのだろう。
「二本のチ○ポで悦ばせてもらってるんだろう?一本くらいはユリエちゃんからもお返ししないと、な?」
「おらおら!素直に言うこと聞かないと、こうだぞ!」
ぱぁん、ぱぁん、と小気味よい音が響くと共に、ユリエの太ももが見る見る赤く腫れていく。
「ひぃんっ!やだぁっ!痛いの、嫌アァッ!」
ユリエが必死に耐えれば耐えるほど、首輪の紋章の青い光は強くなっていった。

「それなら、おら!」
ホッズがペニスをグイグイとユリエの口に押し付ける。
バックスが真っ赤に腫れ上がったユリエの太ももを、更に容赦なく、どんどん力を増して叩き続けた。
「これだけキモチ良くしてもらっておいて、何とも思わねえのか?そら!お返ししねえか!」
鞭が使えないのがもどかしいところだが、ここが勝負どころとばかりに、気合を入れて調教する。

「ひっく…痛いの…ヤダァ…」
ユリエがポロポロと涙を流して訴えた。
バックスはもう押しとばかりに、さっきと同じ言葉をかける。
「へへっ!それなら何をするから、何をして欲しいのか、言ってみろ。おらっ!」
駄目押しの一撃が加えられ、ユリエは声にならないほどの痛みに涙をきらめかせた。
「ふえェッ!ご、ご奉仕、しますから、ひっく、もう、叩かないで…お願い…」

バックスはもう一押しでユリエの従順度を最大値まで上げられると思い、ペニスを咥えさせようとしていたホッズを制止した。
「へへ…ユリエちゃんは気持ち良くしてもらってるお礼をするんだよな?もっとキチンとお願いしてみな?」
「う…くぅ…ぐすっ…お礼…します…気持ち良いことしてもらった…お礼をしますからァ…」
ユリエは命令のままに言うが、その太ももを容赦なく折檻される。
「ひぃンッ!」
「判ってねえな。もっと細かく全部言うんだよ。自分で考えて、な。
ナニとナニを、ナニでどんな風に可愛がってもらったお礼として、ナニをします。だ。そら、言ってみろ。」
222桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 17:33:40 ID:hcesi2c+
(5/10@8話)

「ううっ…ぐすっ…なんで…なんで…そんなこと…ぐすっ!」
「へへへっ!ユリエちゃんが自分の立場をちゃーんと認めて受け入れることが出来るようにな。」
自分の立場とは?…捕虜?…奴隷?
バックスはヒントのようにロープをクイクイと引いて見せる。ユリエはバックスの言わんとしている意味が判った。
答えは首輪と、それに架けられたロープ。ペット。愛玩動物。そんな単語が頭をよぎった。
ユリエはあまりの恥辱に肩を震わせる。そこまで従順度を磨き上げなければ満足しないと言うのか?

「そら!言わないか!」
ぱぁん!とひときわ激しい音が鳴った。
「ひうぅぅっ!」
ユリエは必死に涙を流しながらイヤイヤと首を振った。
ぱぁん!ぱぁん!と手形が残るほどの強さで太ももを引っぱたかれ、ユリエは頭をぶんぶん振りながら泣き叫んだ。
その激しい拒絶に呼応してユリエの首輪が青く光り、その効力を最大限にまで発揮した。魔力を放出しブウゥゥゥンと唸る。

「!」
ユリエは自分の首輪が魔力を放って発光していることに初めて気づいた。
詠唱妨害の首輪。昼間に首輪を架けながらエンチャンターが言っていたのを思い出す。
チャームをより掛かりやすくするために、補助効果として精神抵抗力を激減させる効果が付与してあると。
ユリエは疑問が氷解した。何故、大したことないはずの拷問に逆らえないのか、抵抗する気力が沸かないのか。
全ては首輪の仕業だったのだ。ユリエが精神力で「抵抗しよう」とすると、それに反応して自動的にその精神力を吸い取っていた。
それに気づいたユリエは、もはやどんなに抵抗しても、最終的には絶対に屈服させられると言う事に気づいてしまった。
「う…っく…ぐすっ…こんなの…酷いヨォ…」

そんな事を知らないバックスは、ユリエの言葉は自分達に向けられていると思って、調子に乗って折檻を与える。
激しく太ももが痛み、もう、これ以上の抵抗は出来ないことを感じていた。
「ひっく…ぐすっ…言います…言いますから…ぐすっ…もう…止めて…ぐすっ」
「へへっ…そう来なくちゃな。じゃあ、まずは自分の立場をわきまえて喋ってみな。」
バックスがロープをクイクイと引っ張ってアピールするように命令する。
ユリエは肩をぶるぶると震わせながら、たどたどしく口を動かした。
223桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 17:34:48 ID:hcesi2c+
(6/10@8話)

「…ご…し…さま。」
「聞こえねえぞ!大声で言わねえかっ!」
ばっちーん!とトドメの一撃ともいえる折檻が炸裂した。
「ひいんっ!ご主人さまぁっ!!!」

ユリエは遂にその言葉を叫んでしまい、呆然としてしまう。絶望感を通りこして、もはやそれは解放感に近い。
「ひひひっ!本当に言いやがったぜ!凄ぇぞバックス!」
ホッズが歓声をあげる。
「へっへっへ。お楽しみはこれからだぜ。なあ、ユリエちゃんよ?」
「うくっ!…はい…ご主人さま…」
「それじゃあ、ちゃんと言ってみようぜ?誰と、誰と、誰が、お前のご主人さまだ?」
「ぐすっ…ば、バックスさまと、ホッズさま…アナンダさまが…私のご主人さまです…ひっく…ひっく…」

「ひひひっ!もうたまんねえ!こいつを早くっ!うひひっ!」
ユリエの発言に興奮してギンギンに勃起したペニスをユリエの前に出す。
「まあ、慌てるな。判ってるな?ユリエちゃんよ。」
バックスはさっきの恥ずかしい質問に答えろと言っているのだ。
「は、はい…お、お腹と、お尻を…ご主人さまの…お、おチ○チ○で…ぐすっ…いっぱい可愛がってもらったので…
お、お礼に、ホッズさまのおチ○チ○に、口でご奉仕します…ぐすっ…」

「ぶひゃひゃっ!おチ○チ○!おチ○チ○!」
アナンダが異様に興奮してユリエの発した言葉を連呼する。
「ひひっ!良く出来たな。ご褒美に俺のチ○ポをしゃぶっても良いぜ。」
満足そうにホッズは笑い、ユリエの髪の毛を掴み、そのいきり勃ったペニスを口に押し付けた。
「そーら、歯を立てたりしたら…判ってるな?」
「は、はい…」
ちゅっ、とキスをするようにペニスの先端を唇に含むユリエ。
ホッズが髪の毛をグイと引くのに従って、ユリエは口の中にホッズのペニスを受け入れた。
「さあ、丹精込めてご奉仕しろよ?」
「…ん…」
ユリエは先端をチロチロとなめながら、チュブッ、チュブッ、と音を立てて口いっぱいでペニスを抽送する。
「へへっ!慣れてないにしては上出来だぜ。せいぜい頑張って満足させてみろよ。」
「…んむぅ。」

その様子を楽しげに見ていたバックスも、ムラムラと征服欲が湧き上がってくる。
「へへっ!それじゃ、こっちもご奉仕タイムだ。自分で動いて見ろ。」
クイクイと腰を動かしながらバックスが命令した。
224桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 17:36:14 ID:hcesi2c+
(7/10@8話)

「ふむうっ!」
ユリエは何とか腰を動かそうとするが、その動きはあまりにぎこちない。
一生懸命動こうとはするが、お腹のペニスに合わせて動くとお尻のペニスとタイミングが合わず、逆にしても同じことだった。
「おら!しっかりしねえかっ!」
バックスの容赦ない折檻が加えられ、ユリエは涙を散らせた。
「ふむうう、むう、んむううっ!」
訴えるようにくぐもった声をあげるユリエ。ホッズがユリエの髪の毛を引いて、一時的にペニスから解放した。
「ぷはっ…」
「おら!どうした?ユリエちゃんよ?」
ぱぁんと太ももがなると、ユリエはビクンと反応する。
「ぐすっ…お腹と…お尻の…どっちの、お、おチ○チ○に、合わせて動けば良いのか…ぐすっ!」
「ぶひひっ!ユリエちゃん、おチ○チ○だって!恥ずかしいなあ。」
アナンダの頭の悪い言葉責めがユリエに突き刺さる。
「へへっ!いい方法があるぜ。両方に合わせて、倍の速度で腰を振ればいいんだよっ!おら!」
再び太ももに平手打ちされ、それを合図にホッズがペニスをくわえさせる。

「ふむうっ!ふむううっ!!」
ユリエは涙を散らしながら、無理だと訴えようとするが、バックスは情け容赦せずに調教を施す。
「おら!甘えるなっ!お姉ちゃん、強いんだろう?カッコイイとこ見せてみろ!おらっ!」
連続で折檻の痛みが走り、ユリエは追い立てられるように、一生懸命腰を振り出した。
膝の筋肉はとっくに悲鳴をあげている。それを更に鞭打つように、一生懸命、一生懸命腰を振った。
「そうだ、やればできるじゃねえか。」

「んっ!んむっ!んんっ!うむうっ!」
ユリエは両穴責めにされた状態で自ら動くコツを掴んでくる。
無理やり上下運動をするから、腰を持ち上げたときに片方のペニスが空振りするような状態になるのだ。
腰を上げるのはペニスで突き上げてもらう力に任せ、ユリエはひたすら突き上げられた身体を落とす事に集中する。
そうすることで、何とか両穴責めのまま自分からご奉仕することが出来た。

今までは腰を上げることで緩和していた膣とお尻への衝撃が吸収できなくなる。
吸収どころか、落下するところを突き上げてもらうため、その衝撃は今までの倍近くになっていた。
スピードも威力も2倍になったまま、お腹とお尻とを交互に攻め立てられる感覚。
それに耐えながら、ユリエは一生懸命、一生懸命、ご主人さまのために腰を振った。
225桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 17:37:04 ID:hcesi2c+
(8/10@8話)

腰を振るのに一生懸命集中すると、自然に口でのご奉仕にも熱が入ってくる。
「ひひっ!こっちもイイ感じだぜ。夢中でしゃぶりついてやがる!そーら、そーら。」
ホッズが腰をクイ、クイ、と突き出すのに合わせ、ユリエは熱を帯びたようにペニスをしゃぶっていた。
バックスは、ユリエをほぼ思い通りに調教できたことを実感した。

「くぅ〜〜〜〜〜っ!たまんねえ!とっても強いユリエお姉ちゃんの勇姿だぜ!
見ろよ、お姉ちゃんが3本もチ○ポ咥え込んで夢中で腰振ってやがる!」
「ひひひっ!嬉しそうにおしゃぶりしてやがる!フィーク君にも見せたかったぜ!」
「ふむううっ!!んんーーーっ!」
ユリエが必死に否定するように、しかしご奉仕を止めることなく、声にならない声で叫ぶ。
「まったく、こんなイイもの見ずにぶっ壊れちまうなんて、惜しいよなあ。」
その言葉に、ユリエは激しく反応した。必死に顔を振って、ペニスから逃れる。
「ぷはぁっ!違うっ…違います!フィークは壊れてないです!アタシ、信じてます!ひぃんっ!」
「おらっ!誰がおしゃぶり止めろって言った!おらっ!おらっ!」
太ももが強烈な力で叩かれる。
「ひぃんっ!ごめんなさいっ!ご主人さまぁっ、ごめんなさいィッ!うむむぅっ!」

再びご奉仕に集中させられるユリエ。
3人の男に群がられ、寄ってたかって陵辱されるユリエの悲痛な姿。
徹底的に調教され、3人同時に従順にご奉仕させられる姿。
その姿にもフィークはやはり動きを見せない。。

ユリエが自分を子ども扱いするのは当然だった。ユリエの言う「強さ」を自分は持っていなかったのだから。
壊れて行くフィークを見ても、その痛みを乗り越えて信じ続けるユリエ。
それなら自分は、陵辱されるユリエを見せつけられても、その痛みを乗り越えよう。
ユリエの強さが信じることなら、自分の強さはあきらめないこと。
さっき頭に当たったもの。投げつけられた上着のポケットから落ちたもの。それはフィークの身体の影にあった。
226桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 17:38:12 ID:hcesi2c+
(9/10@8話)

「うおっ!出るぞっ!良いか?勝手にイッてご奉仕を停めるんじゃねえぞっ!」
「んむぅっ!」
ユリエの下でバックスの尻が快感にぶるっと震える。そして、ビクンビクンと痙攣しながら射精し、それでもピストンを続けていた。
ユリエは調教されたとおり、バックスの射精中にも一生懸命腰を振ってご奉仕を続けている。
「うあっ…そうだ…いいぞぉ…いいぞぉ…うっ」
バックスの満足そうな声と共に射精が終わる頃、必死にガマンしていたユリエも、そのお腹のあたりがヒクヒクっと震える。
「ふむぅぅ―――――――――っ!!」
ユリエも涙を煌かせながら、意識が快感の波に流されて行くのを感じた。

「へへっ…良く出来たからご褒美をやるぜ…」
バックスは射精の余韻を味わいながら、右手でユリエのクリトリスを剥き、愛液をたっぷりと絡めて愛撫し始める。
絶頂感の波が過ぎ去り意識を取り戻そうとしていたところに、再び強烈な波が押し寄せた。
「むうぅ―――――っ!んむうっ!んん――――――っ!!」
ユリエは愛撫に応えるように連続で絶頂するが、バックスの指はクリトリスを執拗に捏ね回し、絶頂から覚めるのを許さない。

「ひひっ!夢心地で俺のチ○ポしゃぶってやがるぜ!」
無意識だろうか?弾けつづける快感の中、羞恥もプライドもなくなったように、口でのご奉仕に熱が入る。
ペニス全体を唇で締め付けながら、舌でカリをなめ回す。ユリエの舌先が尿道をチロチロと刺激した時、ホッズも快感を爆発させた。
「こ、こりゃ凄えっ…うほぅ!イクぜっ!」
逃がさないようにガシッとユリエの頭を掴む。そしてそのまま腰をクイクイと突き出し、ビクン、ビクンと精液を放っていた。
クリトリスへの愛撫も最初の刺激が薄れ、ユリエの絶頂感は収まり始まるが、それを許さないようにアナンダが激しくお尻を攻めると、再びユリエは弾けてしまった。

「―――――――っ!!」
ユリエは絶頂しながら喉に入ってくる熱い液体を、それが何であるかもロクに考えられず、コクン、コクンと飲み込んでいく。
プルプルとしたゼリーにも似た熱いゲル状の粘液が、絡みつきながらも滑るように喉を流れていくのが、妙に心地良い。
ホッズは射精の途中でペニスを引き抜く。
「どうだ?俺様のは美味いだろう?」
そう言いながら、ホッズはユリエの口を押さえて開けさせ、その中にピュッピュッと射精する。
227桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 17:39:11 ID:hcesi2c+
(10/10@8話)

「ふぁ…ふぁい…んくっ、んくっ、ぷはぁ…ご主人さまの、せいえき、とっても…おいしいです…んくっ、んくっ…」
ユリエは絶頂の恍惚の中、味も何もわからないまま、ご主人さまのために返事をしていた。
「ひひひっ!こっちにもトッピングしてやるぜ!そらっ!どんな気分だ?」
そう言いながら射精を続け、精液をユリエの顔や髪の毛に放って汚して行く。
「ふぁぁ…ご主人さまの…あつい…ん…アタシ…しあわせ…ですゥ…」
ビチャビチャと顔中や髪の毛までも穢されながら、それに自ら顔を向けて受け止め、ユリエは恍惚としていた。

ユリエはしばらく絶頂の余韻から冷めず恍惚としていたようだが、ペシペシと頬を叩かれて我に返った。
自分が今言ってしまった言葉に愕然とし、恥ずかしくて死にそうになる。
「ひひひっ!美味そうに飲みやがったぜ!どうだいユリエちゃん、お腹はいっぱいになったか?」
「ふ、ふえぇぇっ!ケホッ、ケホッ…ご主人さまの…とっても…苦い…です…」
「ひひっ!それが大人の味って奴だぜ!」

「で、アナンダはまだやってるのか。」
ユリエの下から立ち上がったバックスが、まだ腰を振っているアナンダのほうを見る。
アナンダは、4Pから解放されたユリエの身体を再び後背位で犯していた。
「おい、アナンダ、「アレ」でやっちまえ。」
「でへっ?いいの?」
「ああ、アナンダの本気モードでやられたら、使い物にならなくなっちまうがな。
どっちにせよ隊長が帰ってきたらこの遊びは終わりなんだから、トドメ刺しちまえ。」

「えへへぇ。それじゃあ、おで、本気だしちゃうぞぉ。」
そう言って、アナンダはユリエのお尻からペニスを引き抜く。
「んっ…」
ドサッと音がしてユリエの身体が倒れた。
「へへっ…見ものだぜぇ…?」
バックスがニヤニヤと笑いながら、アナンダのほうを見物している。いったい何が始まると言うのか?
何か、これ以上の酷いことをするとでも言わんばかりのバックスの口調に、不安を隠せないユリエ。
少なくとも、これからユリエの身に降りかかる運命が楽なものではないことだけは、はっきりと理解していた。


続く
228桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 23:41:06 ID:hcesi2c+
第9話ウプリマス。9レス。エロシーンはこれで一応終了。
スレ流しまくりで申し訳ありませぬ。
とりあえず本編終わらせちゃいますね。

(1/9@9話)

【フェイオスの守り手】

第9話.アナンダがヤバすぎる件。

倒れたままのユリエの目に意外な光景が映っていた。
最も縁遠いと思っていた人間から、魔法詠唱の声を聞いたのだ。
「ひひっ!驚いたろう?ああ見えてアナンダは【パラディン(聖騎士)】崩れでよ、低レベルの魔法なら使えるのさ!」
「もっともオツムがアレだし、こんな事にばかり魔法を使っていたから、ベルガの聖騎士団まで破門になっちまったらしいがな。」

ユリエは何か嫌な予感がする。
「こ、こんな事…って…?」
「見りゃ判る。そら。」
アナンダの詠唱してる魔法はユリエも知っていた。
パラディンが最初から二番目くらいに覚える基礎魔法、【ヤールフ(攻撃力上昇)】だった。
その効果は術者の持つ武器に表れ、剣なら切れ味が、鈍器なら純粋に破壊力が上がる。
熟練したパラディンなら1秒程度の詠唱で充分なのだが、魔法技術が未熟なのか、10秒以上かかっている。
ヤールフの魔法はチャームと同じようにレベルがいくつかあり、最も高いものを使うのが常識である。
アナンダが唱えているのはレベル1であることを見ると、パラディンになってすぐに破門になったと言う事が伺える。
いや、破門以前にどうしてパラディンになれたのか、そちらのほうが不思議だった。

ようやく詠唱が完了した。
しかし、ユリエは魔法ヤールフはあくまでも武器にかける魔法であることを思い出す。
いったいアナンダは何に魔法をかけたのだろうか?
その応えは、ユリエの目の前にあった。

「ひっ!」
ユリエは完全に血の気が凍りついた。あまりの事に声が出ない。
目の前で膨れ上がったアナンダのペニスから、後ずさって逃れようとする。
ただでさえ太かったのに、この状態だとさっきまでの倍以上の太さがあるのではないだろうか?
もう完全に人間の規格を超えていた。
「でへへぇ。」

「…とまあ、「こんな事」ってわけだ。そりゃ破門にもなるわな。」
「ぎゃはは!ランディアナ大陸広しと言えども、自分のチ○ポにヤールフかける馬鹿はコイツ以外にゃいるまい?」
ホッズは馬鹿笑いしているが、ユリエはそれどころではない。必死に後ずさって、少しでもアナンダから遠ざかる。
しかし、アナンダはロープの先端を掴んでいた。
「ひっ!やだっ!」
「まあ、感度も上がってるらしいから、幸いイクまでの時間はそう長くねえ。もっとも、ザーメンの量は凄ぇ事になってるがな!」
229桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 23:42:43 ID:hcesi2c+
(2/9@9話)

バックスの気休めはユリエには聞こえていただろうか?
「えへへぇ、ユリエちゃん、逃げちゃダーメ。」
ユリエはグイグイとロープが引かれ、アナンダの足元に引き戻された。
「あっ…やっ…そんなの…冗談…デショ…ひっ!」
ユリエはうつ伏せに転がされ、腰を掴まれる。背後にアナンダの巨体がのしかかっていた。
「やだぁ…無理だよォ…」

ユリエは既にもはや抵抗らしき抵抗も出来ないほどに疲労していた。
それもそのはず、回復も休憩も一切なしで3人がかりで徹底的に輪姦されたのだ。
体力的には一般人と変わらないユリエの身体が、これ以上の無茶に耐えられるとも思えなかった。
そんな事には関係なく、アナンダはロープを引っ張り、後背位で巨大なペニスをユリエの秘裂にあてがった。
「や…う、嘘でしょ…こんなの…やだぁ…」
ガタガタ震えながらユリエが言うが、まさか今更冗談でしたと言われるわけないのもまた判っている。

ロープが引っ張られ、アナンダのペニスに力がぐぐっと込められたのを感じる。
ユリエは、それが自分の胎内に入ろうとしていることがまだ現実とは思えないまま、覚悟を決めるように目を瞑った。
「でへへっ!いただきまーす!」

ミチッ!と軋むような音が聞こえた。
「ひぃぃィィィンッ!!!」
どこにそんな体力が残っていたのか、ユリエの両手を戒めている革ベルトがギチギチと音を立てた。
「あーあ。やっちまった。」
見物していたバックスが無責任に言い放った。
今、自分の身体が、股間が、嫌な音を立てたのは気のせいだろうか?
アナンダはユリエの感じている激痛の波が収まるのを待つ様子もない。

ユリエの身体がアナンダのロープで容赦なく引かれ、巨大な杭が、ぞぶ、と深く侵入した。
「ふあああああっ!!」
さっきほどの激痛はなかったものの、膣内がパンパンになるほどにペニスでいっぱいになっている。
お腹が不自然に膨らんでいる気がするのは、目の錯覚か。
そして、ダメ押しの一突き。ドズン、と内臓を揺さぶられるほどの衝撃を受け、膣の最深部までペニスは到達していた。
「うくうううっ!」

バチンと音がした。
苦悶に震えるユリエの腕が、突然カクンと落ちて垂れ下がる。
「…えっ…?」
どういう訳か、ユリエの両手をずっと拘束していた革ベルトが外されていた。
しかし自由になったとは言え、これだけ長時間ピクリとも動かすことが許されず、しかも背中側に引き絞られていたのだ。
突然解放されたところで、痺れていてまったく動かせない。
230桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 23:43:51 ID:hcesi2c+
(3/9@9話)

「えへっ、こっちの方が、ちから、入れやすい。でへっ!」
革ベルトをポイと捨てたアナンダが、自由になったユリエの両腕を背後から捕まえた。
「やだぁっ!放してっ!」
ユリエは暴れるが、疲労も激しく腕も痺れている状態でアナンダの怪力に逆らえる訳がない。

アナンダは両方の手でユリエの二の腕をしっかりと握り締め、そのまま腕を引き寄せた。
そうして、アナンダのピストン運動が始まる。
「くうっ!…痛ぁっ!…ひぃん!…ひぃん!」
ただでさえ規格外なほど巨大なペニスを突きこまれ、しかも一方的なピストン運動。これでユリエに苦痛が無いわけが無い。
アナンダが動くたびにユリエの口から悲痛な声が漏れた。

しかしそんな声には耳も貸さず、ぎゅぼっ、ぎゅぼっ、と激しい音を立てて、アナンダは夢中でユリエを引き寄せ腰を振る。
「でへへっ!でへへっ!やっぱりお尻より、こっちがいい!でへぇ!」
アナンダの興奮の声に合わせて、音は小刻みになってくる。
「やぁっ!くぅんっ!ひんっ!ひんっ!ひぃんっ!」
ユリエの苦しげな声が響く。信じられないほど太いペニスを突き入れられ、容赦ないピストン。
しかし、ユリエはまだ理解してなかった。アナンダに犯されると言う事が、どのようなことを意味するかを。

それを知らしめるようにアナンダの腰がぶるぶるっと快感に震える。
ユリエは、その脈動が自分の股間に突き立てられたペニスに伝わるのを感じ、来る。と思って目を閉じて構えた。
びゅるるるっ!びゅるるるっ!びゅるるるっ!ゲル状の粘液が流動する感覚を感じ、熱い精液がユリエの膣内に迸る。
「くうううっ!」
アナンダが射精しながらペニスを突き出すと、僅かな隙間すらない膣内から子宮口へと精液が駆け上る。
ペニスと膣との隙間から精液が外に漏れるようなことはない。そんな隙間は微塵も無かった。

子宮内に熱い精液が凄まじい勢いで噴出する。送り込まれる精液の量が、今までとは比べ物にならない。
こんな状況だというのに、大量の精液が子宮口を凄まじい勢いで流れ抜けて行くその感覚はユリエの意識を痺れさせてゆく。
「くぅっ…こんなので…やっ…やだぁぁぁっ!ひぃぃぃ―――――――んっ!!」
もうガマンするほどの体力のないユリエはあっけなく絶頂してしまい、意識が快感に飲み込まれていく。
既にバックスとホッズの精液でタプンタプンになっていた子宮だが、そこに大量のアナンダの精液が注入され、みっちりと満たされて行った。
231桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 23:44:58 ID:hcesi2c+
(4/9@9話)

「はぁ…はぁ…」
ユリエはお腹の中に膨満感にも似た充実感を感じ、ゆっくりと絶頂から戻ってくる。
まるで食べ過ぎた後のように、お腹の中がいっぱいになって満ち足りているような錯覚を覚える。
いっぱいになった子宮の中には3人の精液が混ざり合っていた。もしも妊娠してしまったら、この精液の割合で父親が決まるのだろうか?
確率にして、バックスが25%、ホッズも25%、アナンダが50%と言ったところか。
これだけ子宮に精液を注ぎ込んだなら、アナンダも満足したろう。何しろ他の2人の倍の確率で孕ませられるのだ。
絶頂の余韻に蕩けた頭でボンヤリとそんなことを考える。

しかし、そのユリエの膣内に更にびゅるるるっ!と精液が放たれた。
ユリエはまだ射精が続いており、アナンダは再び精液をピストンして子宮に詰め込もうとしている事に気が付き、血の気が引いた。
50%じゃ物足りず、もっと高い確率で孕ませたいとでも言うのだろうか?違う!単に何も考えず欲望を吐き出しているだけだ!
「はぁ、はぁ、ちょ…もう…アタシ…」
一挙に鮮明になった頭で静止の声をかけようとするユリエだが、アナンダは鼻からユリエの言葉など聞いていなかった。
アナンダはユリエの二の腕を掴んだまま身体を引き寄せ、ペニスを突き入れる!

「ひぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
ユリエは泣き叫んだ。アナンダの精液が、もう入らないのに、もう限界まで詰め込まれているのに、それでも子宮に注がれるのだ。
もうこれ以上は入らないと悲鳴を上げる子宮に、容赦なく精液が送り込まれる。
もちろん逆流しようとするが、ペニスはほとんどポンプのように膣内を堰き止め、逆流を許さずに注ぎ込んでくる。
ユリエは自分の子宮が、水風船のようにぱつんぱつんに張っているのを感じた。
「ひ…あ…あ…」

それでもなお、アナンダは次のピストンを開始していた。
――あ、アタシ、壊されちゃう…――
そして、トドメのようにペニスがずんっ!と叩きつけられた。
ユリエの子宮がビグン、と痙攣して強制的に拡張されたような気がした。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!」
声にならないほどの泣き声をあげるユリエ。もう、いくらなんでもこれ以上は無理。ぜったいに無理。
もう一滴だって入るわけない。
232桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 23:46:16 ID:hcesi2c+
(5/9@9話)

しかしアナンダはこれからが本番と言わんばかりに、びゅるるっ!びゅるるっ!びゅるるっ!と連続で射精する。
そして、それに伴い、ずしん!ずしん!ずしん!と強烈な勢いでピストンを始めた。
ユリエの目にも、自分のお腹がビグン、ビグン、と痙攣しているのが見える。
子宮がメコッ、メコッと音を立てて、ありえないほどに膨らんでいくのを感じる。
「ひぁぁぁぁんっ!お腹がっ!お腹がぁっ!!死んじゃうっ!死んじゃうヨォ!!ふえぇぇぇんっ!!」

アナンダのピストン射精はまったく衰えない。
一撃ごとに大量の精液が強引に注がれ、一撃ごとに子宮が致命的な音を立てて膨張して行く。
ユリエは、アナンダは子宮が破裂するまで、いや、破裂しても射精を止めないような予感がした。
それは、明確な「死」のイメージだった。
ユリエは何か、頭の中で留め金が外れるような気がした。


「フィークッ!!フィークッ!!助けてっ!!助けてぇっっ!!!フィークーーーーッッッ!!!!」


「へへっ!最後にキレやがったか。こいつはもう、ぶっ壊れちまっているって言うのによう。」
バックスがそう言ってフィークの身体を蹴飛ばした。ぶつん、と何かが切れるような音を聞いた気がして、ふと下を見る。
転がっているフィークの身体の横に、何かの工具がばら撒かれている。それは、さっき投げつけた上着からこぼれ落ちたらしい開錠キットだった。
その中の、いくつかが見当たらない。そこらへんに転がったか。などと思っていたのが命運を分けた。
せめて、無くなっていたものがピッキングナイフであることに気づくべきであった。
突然足首に激しい痛みを感じ、そのまま渾身の力でブツリ、と千切られた。

「ぎゃひいいあああっっ!!」
突然のバックスの悲鳴に、ホッズが反応する。アナンダは気づかずに夢中で射精を続けていた。
壁のところに立っている少年は、紛れもなくフィークだった。
フィークは猿ぐつわを外し、大きく息を吸う。酸素が行き渡り、体中に力が蘇る。フィークは稲妻のような速さで走った。
腰を振り続けているアナンダに接近し、バックスのアキレス腱を引き千切ったピッキングナイフを巨体の背中に叩き込む!
「ぶっひゃあああっ!?!?」
アナンダはようやく異常事態に気づき、ペニスをユリエから引き抜いた。
射精の止まらないその先端から、びゅるるるっ!びゅるるるっ!と精液が噴出し、ユリエの身体にぱたぱたと降りかかる。
233桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 23:47:44 ID:hcesi2c+
(6/9@9話)

ホッズが事態を把握し、フィークを取り押さえようとした。が、フィークはホッズが動く前に精神集中する。
そして、かつて無いほどの憎悪を込めたプロヴォークを放った。
ギシッと部屋の空気が凍るほどの殺気をホッズはまともに食らい、恐慌状態に陥る。
「ひいいああああ」などと叫んで四つん這いになって納屋から転がり出て行った。

フィークはそれを追いもせず、足元にばら撒かれた開錠ツールから別のピッキングナイフを手に取って、アナンダと対峙した。
「て、テメエッ!ぶっ壊れたんじゃねえのかっ!」
バックスが断絶したアキレス腱から噴出す血を止めようと抑えながら叫んだ。
「そのほうが、まだマシだっ!でも、ユリエが…姉ちゃんが信じてくれたんだ…壊れてなんかいられるかっ!」

フィークは先ほど投げつけられた上着から零れ落ちた開錠キットの中にピッキングナイフを見つけていた。
ピッキングナイフは一応刃もあるが、もともと開錠ツールであり切断用ではないため、切れ味はペーパーナイフ程度である。
それを使って、あきらめずに両手と両足を戒めている荒縄と格闘していたのである。
手の荒縄を切断し、足の拘束を切ろうと躍起になっているところをバックスが蹴り倒し、その衝撃で切れ目の入っていた荒縄が千切れたのだった。

アナンダは手を背中に回して刺さったままのピッキングナイフを引き抜こうとするが、手が届かなくてグルグルまわっていた。
フィークはもう一本、致命的な場所にピッキングナイフをさせないかと狙うが、それよりもアナンダが立ち直るほうが早かった。
「ぐひょおおおぅ!」
意味不明の雄たけびをあげたアナンダは、あろう事かユリエの首輪を戒めているロープを掴んだ。
ユリエはぐったりとしている。その股間から次々とアナンダの放った精液が溢れ出ているのが痛々しかった。
アナンダは動かないユリエをフィークのほうに思い切り放り投げた。
「ユリエ!」

フィークはピッキングナイフを放り出して、ユリエの身体を受け止めた。直後にアナンダの強烈な体当たりが来る。
ユリエを守るように盾になったフィークは、それをまともに食らってしまい、頭がクラクラした。
立ち上がろうとするフィークの首を、アナンダの手が締め付けてくる。
「ぐうっ!」
234桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 23:49:12 ID:hcesi2c+
(7/9@9話)

巨体に見合った怪力で締め上げられ、呼吸が出来なくなるフィーク。
必死に、地面をガリガリと引っ掻く。何とか指を伸ばして、さっき放り出したピッキングナイフに…届かない。
血管か、気管か、とにかく決定的な箇所を締め付けられ、視界が赤く染まり、意識が遠くなる。
――ダメかっ…―― そう思った瞬間、フォークの手に地面に落ちていたはずのピッキングナイフが手渡された。

「ぶひあえぇぇぇっ!!」
巨体がもんどりうって倒れ、転げまわる。醜くいきり勃ったままの男根に深々とピッキングナイフが刺さっていた。

「ユリエ…ッ!」
フィークはユリエの名前を呼んだ。
「ふぃ…フィーク……フィーク……良かったァ…」
ユリエはフィークの頬に触れ、安心したようにポロポロと涙を流し、そのまま意識を失った。
こんなにされてまで、ユリエは俺の心配をしていたのか。そう思うと既に枯れたはずの涙が溢れてくる。
フィークはユリエを抱きしめたい衝動に駆られるが、今はまだダメだ。

他に武器は無いかと見渡した。
そこへ、我に返ったホッズが剣を持って戻ってきた。
「くそ…っ!」

「小僧…叩っ斬ってやるぜ…」
獰猛な盗賊の目で睨みつけ、獲物を追い詰めるようにじりじりと迫ってくる。
フィークは、ユリエがそこに倒れている以上、その場を動くことが出来ない。
アキレス腱を押さえたままのバックスが横で勝ち誇ったように言った。
「へへへっ!良く頑張ったな小僧!だがこれで終わりだ。
ホッズ!簡単に殺すな。脚を切って動けなくしてやれ。先に女を殺すところを見せ付けてやれ!」
ホッズはそれにニヤリと笑って応えると、フィークの脚を狙って更に間合いを詰めてきた。

脚を狙ってくると判っているなら、何とか避けられる…!
初激さえかわして懐に入れば素手で何とか…そんな事を考えている間に、転げまわっていたアナンダも立ち上がってくる。
今度こそ、これまでかと思った。
235桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 23:50:35 ID:hcesi2c+
(8/9@9話)

「グ―――ラ―――ヴィ―――ティ―――――――…」
外で声がする。この声は。効果は変わらないのにやたらに魔法の名前を叫ぶ魔術師がいるのを思い出す。フィークはこの声を知っている!
突然、ホッズの身体がフワリと宙に浮き、次の瞬間、バキバキと音を立てて屋根を突き破り、空へ吸い込まれて行った。
アナンダは何が起きたか判らずに、ポカーンと屋根に空いた穴を眺めていた。

「フラァァァ―――――――――――――――――ックス!!!」
外から聞こえる声は魔法の名前を叫び終えた。
同時にドズン!と地面が揺れ、地上数十mは軽く飛ばされていたであろうホッズの身体が、アナンダの上に叩きつけられた。
ホッズは勿論、アナンダも最後まで何が起きたのか判らないまま、気を失った。
間違いない。エンチャンターの魔法、【グラヴィティ・フラックス(重力反転)】だった。

カラン、と屋根の破片が地面に転がり、扉の向こうからヒョイと顔を出す少女。
ユリエと色違いのローブにとんがり帽子。髪の色が栗色でなければ、一瞬ユリエと間違えるような格好。
「おっまたせー☆フィーク君、久しぶりだねー!」

「な、何だテメ…」
「ハイハイ、外野は眠ってなさーい。」
少女が一言二言つぶやいて指をパチンと鳴らすと、バックスはその瞬間にいびきをかいて眠りこけた。
フィークは挨拶も忘れて少女に告げる。
「ミュウ隊長!ユリエがっ!!」
ミュウはフィークの影に倒れているユリエの惨状を見て、あっちゃー。と手で顔を覆った。
「こりゃーまた、こっぴどくやられちゃったわねー。」
この、異様なほどマイペースな少女こそフェイオス警備隊の隊長、ミュウであった。信じられないが、本当らしい。
ミュウは【ドルイド(精霊神官)】の女性を何人か呼んで、ユリエの治癒を頼んでいた。

「ハイ、男の子は外、外。」
ミュウに連れられるようにフィークは外に追い出された。
「ごめんねー。もうちょい速く来たかったんだけどねー。地下水路に連中が来たときにさー。
てっきり例のネクロマンサーだと思って、そっちの準備しかしてなかったから、これがもう、大・乱・戦☆
水路中に逃げて散らばったベルゴール兵をしらみ潰しにしててぇ…」
「あの…ミュウ隊長。」
ハイテンションな口調で遅くなった言い訳をするミュウを遮るように、フィークが聞く。
「はいな?」
「ユリエは…その、大丈夫なんですか?」
236桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 23:52:32 ID:hcesi2c+
(9/9@9話)

ミュウはやれやれと言った感じに苦笑し、安心させるように言った。
「今はドルイドしかいないから応急処置して身体を洗うくらいしかできないけどね。
後でちゃんとクレリックに直してもらえばダイジョブ。酷い目にあった痕も、全部元通りよん☆」
フィークはほっと溜息をついた。

「ま、身体のほうはどうにでもなるけどね。問題はこっち」
ミュウは難しい顔をして、自分の頭をちょんちょんと指さす。
「やっぱねー、あんまりにこっぴどいやられ方しちゃうとねー。トラウマになっちゃうのよねー。」
「トラウマ…ですか…」
「そ。フロストキープ戦争の時なんか、むしろ後が大変だったんだからー。
うちのメンバーが揃ってオーク恐怖症になっちゃってー、オークを相手にすると魔法詠唱に失敗したり、ね。」

フィークはミュウの言う恐怖症、と言う言葉に深刻さを感じていた。
ユリエが人間、それも盗賊を相手にすると、恐怖を喚起されて戦えなくなってしまう、と言う事だろうか?
「特に今回はフィーク君の目の前でやられちゃったからねー。だから…今回はフィーク君に任せた☆」

突然役割を振られたフィークは慌てて否定する。
「お、俺?無理です。大体、俺がユリエの言うこと聞いていれば、こんなことには…」
「ハイハイ、だから、そーゆー話はユリエとしなさい。て言ってるの。責任感じてるなら尚更でしょ?
いいこと?トラウマを残さないには、出来るだけ速いケアが肝心なの。気合入れてフォローしなさいね?」
ミュウ隊長は有無を言わせない言い方でその話を打ち切り、縛って転がしてある3人を指さした。

「で、あいつらどーする?まだ生きてるけど。フィーク君がケジメ取りたいなら、任せるよ?」
「俺に任せなかったら…?」
フィークが尋ねると、ミュウの目が帽子の奥でキラーンと光ったような気がした。
「むふふっ★あたしのユリエちゃんにあそこまでやってくれた以上、楽には死なせないわよぉ?
意識が無いとつまんないしー。そうねー。レベル5チャームかけて死ぬまで溶岩で泳がせる、なんてのはどう?
ついでに火炎抵抗力も上げておけば3日くらいは持つよ?まあ、途中で発狂しちゃうだろうけどね☆」

レベル5チャームとは、確か意識だけ残して身体のコントロールを完全に奪う効果だったような。
エンチャンターは発想がエグい。とはユリエの台詞だったか。
「それ、賛成です。ミュウ隊長、お願いできますか。」
「オッケー。承った☆」


続く
237桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 23:56:07 ID:hcesi2c+
第10話。連続いきまつ。
一応完結ってことで。

(1/6@10話)

【フェイオスの守り手】

第10話.お姉ちゃんを口説き落とすこと。

ユリエとフィークは気まずそうにフェイオスの町を歩いていた。
グループゲートでフェイオスの近くまで送ってもらった後、ミュウの気遣いで二人きりにさせられたのだ。
港のほうから風が吹き、カランカランと近くで木製の鈴が鳴った。
朝を知らせる鈴。朝日で海が暖められ、空気が町のほうに流れ込んでくる性質を利用したものだ。
二人はその音でいつの間にか朝になっていることに気がついた。
海からの風が、何故か肌に突き刺さるようで痛い。いや、痛いのは風のせいではなかった。
フィークにも判っていた。このまま、何も言わずにユリエと別れると、ユリエとはもう一生他人になってしまうという事を。

フィークは何度か息を吸い、意を決したように言葉を放った。
「あ、あの、俺さ」
それに反応するように、ユリエはパッと顔を上げた。
「あ、アタシはだいじょうぶヨ!あんなこと、戦いの中では当たり前の事だもんネ。」
「だから、俺さ…」

フィークが言葉を続ける前に、ユリエはわざと明るく振舞い、あいかわらずのお姉さん調でまくし立てる。
「いーノ!フィークは何も気にしないで。アタシは、アタシの街を守るために戦ったノ!それだけナノ!」
そう言って、フィークの前を歩くユリエ。
そんなユリエの気丈な強さがフィークには痛くて痛くてしょうがなかった。
そうじゃない。自分がユリエの言うことに従わずに、ノコノコ助けに向かったりしたから、あんな事になったのだ。
大人しく町に戻って助けを呼んでいれば、あんな事になる前に助けることができたはずなのだ。
だから、ユリエに責めて欲しい。怒って欲しい。馬鹿って言って引っ叩いて欲しい。
しかし目の前の少女は、あくまでも「お姉さん」であることを辞めようとはしなかった。もう、自分の想いは届かないのだろうか?

そんなフィークの目に映るユリエの後姿だったが、突然ビクンと何かに気づいたように歩みを止めた。
すぐに追いつくフィークだが、目の前のユリエはブルブルと何かを耐えているように震えていた。
238桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 23:57:49 ID:hcesi2c+
(2/6@10話)

「ユリエ?」
ユリエの顔を覗き込むフィークだが、その顔を見られまいとユリエは顔を背ける。
しかし、フィークには見えてしまった。ユリエの顔は真っ赤に染まって、目には涙を溜めて、何かに耐えていた。
「ダ…ダイジョブ…」
ユリエは気丈にも歩こうとするが、一歩でその足は止まる。フィークは、ユリエの口から苦しげな声が漏れるのを聞いた。
一瞬、ユリエがよろめく。それを慌ててフィークが支えた。

フィークには判らなかったが、ユリエの身体、子宮の中にまだ残っていた精液が疼いたのだった。
フィークをあしらいながら歩いてる最中に突然それは起こった。ドロリと生暖かいモノが溢れ出すのを感じたのだ。
フィークの気遣いを無視して何とか堪えて寺院まで行きたかったが、一歩足を動かしただけで男たちの精液は次々に溢れ出し、太ももを伝いだした。
急激に足に力が入らなくなってよろけたところをフィークに支えられてしまい、そのまま動けなくなってしまった。
ユリエはフィークが、汚れ切った自分を未だに気遣ってる事が、どうしようもなくやるせなくなってしまう。

「ごめんネ…」
ユリエの口から零れた言葉はフィークを動揺させた。
フィークの方こそ、今こそユリエに謝らないといけない、と思っていた矢先だったのだ。
「あ、アタシ、汚いでしょ?…」
ユリエはフィークにもたれたまま、涙が溢れるのを堪えながら言った。
「見ちゃったデショ?あ、あんな男達に…何度も、何度も、汚されちゃっタ…」
フィークは言葉を探す。しかし、こんなに弱々しい態度を自分にさらすユリエを見るのは初めてで、何を言えばいいのか判らなかった。
「フィークが見てるって、判ってるのに、アタシ、自分から…え、エッチな事を…」
「お姉ちゃんが、こんなやらしい女だとは、思わなかったデショ…」
ユリエはそのまま、もうフィークの好きだったユリエはいない、こんな汚い自分なんかの事は見限って欲しい、と言おうとした。が。

「そんなことないっ!」
フィークの激しい声に、ユリエは顔を上げた。
「自分で言ったろ?ユリエは街を守るために戦ったんだって。俺だってそんなことわかってるよ!」
フィークは堰きとめていたものが外れたように、ユリエの言葉を否定する。
「見損なうな!あいつ等に、その…ヤラシイ事されたからって、俺がユリエを嫌いになるわけないだろ?」
239桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/24(金) 23:59:24 ID:hcesi2c+
(3/6@10話)

フィークはしっかりと、正面からユリエの目を見る。
少年の勇気を後押しするように、びゅうっと海からの風が吹き抜けた。
「俺、ユリエ姉ちゃんが、好きだ。」

ユリエは、かつて何度もはぐらかしてきたその言葉を正面から受けてしまい、動けなくなる。。
それも、その言葉を聞く事はもはや二度とないだろうと覚悟を決めた矢先の事であった。
ずっと、ずっと堪えていた涙が、一気に堰を切って溢れ出す。

「だいたいさ、俺がユリエの言う事聞いてりゃ、あんな事にはならなかったんだ。だから…」
フィークの言葉を遮ってユリエが訴える。
「でも、でも、アタシ、汚いよ?ぐすっ、いっぱい犯されちゃって、アタシのカラダ、汚れちゃってるよ?ぐすっ」
「それに、ぐすっ!アタシ、あんな男達に犯されてるって言うのに…アタシ、アタシ…ひっく」
ユリエの心を責め苛むものは、犯されただけでなく男達の行為に応えて何度も絶頂させられてしまったと言う事実であった。
それは、陵辱されているにも関わらず快感を貪ってしまうと言う、完全な敗北を意味するものであった。
しかも、フィークの目の前で、だ。

フィークは思わずユリエを抱きしめた。ユリエは怯えるようにビクっと反応する。
「そんなの、関係ない。」
フィークはユリエに先の言葉を言わせない。しかしユリエは独白を止めようとはしなかった。
「アタシね、ぐすっ!無理やりされてるって言うのにね…アタシってば…ぐすっ!ぐすっ!ふえぇぇっ!うわあぁぁぁんんっ!!」
ユリエがフィークの胸にしがみ付く様に泣いた。フィークには肩を震わせて嗚咽するユリエの痛みが判っていた。
ユリエはフィークに全ての傷を晒そうとしており、その傷を癒す事はできない事も判っていた。
癒す事が出来ないから、ただただ、強く抱きしめる。

「判ってる。判ってるよ。」
フィークは素直に言った。
「こんなこと言うと怒るかもしれないけどさ、その、ユリエ…綺麗だった。」
「ぐすっ…えっ?」
ユリエが初めて視線を上げる。不意打ちだった。まさか、そんな言葉が飛び出すとは思わなかったのだ。
怪訝そうなユリエの視線に、フィークは照れるように目を逸らす。

「いや、そのさ、ユリエ、拷問されて、無理やり自分から…その…させられただろ?」
騎乗位を強要されたときの事を言っているのだ。嫌が応にもユリエの顔が、かぁっと赤く染まる。
240桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/25(土) 00:00:57 ID:hcesi2c+
(4/6@10話)

「その、正直に言うよ。ユリエ、可愛かった。すげえ…可愛かった…俺、あんな綺麗なユリエ、初めて見た…。」
本心だった。姉でもなく、プライドで飾られてもいない、身も心も裸のまま、ありのままのユリエの姿を、フィークは本心から綺麗だと感動していた。
ユリエが全ての傷を晒した今、フィークは隠し事をする気はなかった。これでユリエに嫌われるかもしれない。
それでも、本当の自分の心をユリエの前に晒した。
「ちょ…そんな…っ」
ユリエは顔から火が出そうになるのを感じる。
人の気も知らず、とんでもない事を口走るフィークに、ユリエはどんな態度を取れば良いのか判らなかった。怒るべきか?引っ叩くべきか?
でも、今のフィークの言葉は紛れもない本心であり、それを聞いたユリエの心の痛みがすうっと和らいだのは確かだった。
そしてフィークの想いが、傷の痛みを癒すような暖かさがそこにあるのをユリエは実感した。

「も、もう、何てこと言い出すのヨ…ばか…」
何て言えばいいか判らず、不満そうに言うユリエだが、その声は和らいでいた。
何故だろう?フィークに支えられると勇気が沸いてくる。
何故だろう?フィークの声を聞くと元気が沸いてくる。

トドメとばかりにフィークはユリエの肩を掴んで正面から見据えた。
「何度でも言うぞ。俺、ユリエ姉ちゃんが好きだ。俺の居場所は姉ちゃんの近くがいい。
一緒にいるのは、ユリエ姉ちゃんじゃないとヤダ。」
「そ…そんナ…事…」
「俺には、ずっと昔からユリエ姉ちゃんしかいなかった。だから、これから先も姉ちゃんしかいない。」
さすがにユリエもここまでストレートに言われたら、ただでさえ熱くなってた顔が、別の意味で更に熱を帯びてくる。
まだ陵辱の証さえ生々しく残っていると言うのに、そんなことどうでも良いことのような気がしてくる。
グチグチ悩んでふさぎ込んでいたのが馬鹿みたいに感じる。
さっきまでドン底に居たはずなのに、何だか幸せな気持ちが沸いてきて、顔がホカホカする。
気づかないうちに自分の顔がニヤけてないか心配になってくる。

「もう…アタシに選ぶ権利はないノ?」
真っ赤になった顔を俯けて、照れを隠すようにそんなことを言った。
「ない。だって約束したろ。」
「約束?」
言ってすぐにユリエも思い出す。あの干草の上、まどろみの中の約束。
「あ、アレって一回だけじゃないノ?」
「当然。」
「もう…あんな約束、するんじゃなかったヨ…」
241桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/25(土) 00:03:01 ID:hcesi2c+
(5/6@10話)

今度はユリエがフィークに向き直った。
「それじゃ、アタシの恋人候補のフィーク君?」
「あ、うん?」
恋人と言う言葉に今度はフィークもドギマギして顔を赤くする。
「まずは、アタシを抱っこしてもらおうかな?」
「な、いきなり何だよ…」
「実はお姉ちゃん、もう脚ガクガクで…一歩も動けないから、抱っこして?」
「了解。ユリエ姉ちゃんのお願いとあらば。」
ふざけながらもユリエを抱きかかえるフィーク。自然、フィークの首にユリエの腕が回される。
そのままユリエの手が、フィークの頬に触れた。
「昔は可愛かったのにナ…。」
「ん、なんだよう。」
失礼極まりない言葉とは裏腹、ユリエの手が優しくフィークの頬を撫でる。
「いつの間にか、こんなに大きくなっちゃっタ…」
「そりゃ、大きくもなるさ。で、どこに行けば?」
「とりあえずランプ寺院かな。このボロボロの身体をなんとかしないとネ。」
もう歩けないのは事実だった。いつもだったらミュウはクレリックを待機させているところだが、こうなることまで予見していたのだろうか?

「なあ、その、身体…大丈夫なのか?」
申し訳なさげにフィークが尋ねた。
その言葉の裏には、直接的な傷や疲労のことは勿論だが、男達に犯されたことで色々と問題が残らないかを心配している意味があった。
「ン。ダイジョブ。ランプ寺院にはマスタークラスのクレリックがいるから、治癒魔法で身体のほうはバッチリ元通り。
あと、アタシが【異物】だと認識しているものは全部魔法で浄化できちゃうから、心配しないでネ。」
「そっか。それじゃ、ちゃんと掴まってなよ。」

フィークはユリエを抱き抱えたまま、ランプ寺院へ続く朝日に包まれた道を歩く。
朝日に照らされるフィークの横顔。何故だかそれが急激に愛おしく思え、ユリエは思わずぎゅっと抱きしめる。
「むぷっ!何だよいきなり。」
「んー?ふふふ。こうやってギュッとしたい時に出来るってのは幸せだなあ、と思ってネ♪」
「俺も幸せ。柔らかくて気持ちイイし。」
「ふふ…甘えん坊さん。」
242桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/25(土) 00:04:45 ID:hP1Y6Wbt
(6/6@10話)

何故だろう?フィークに支えられると勇気が沸いてくる。
何故だろう?フィークの声を聞くと元気が沸いてくる。
なんだか、ずっと前にもこんな気持ちになった事があったような気がする。
記憶を遡ればすぐに思い至った。それは昔、初めてフィークと出会った時。
ハイエルフ訛りの喋り方と、人間では珍しい緑色の髪の色。それをコンプレックスに思い、自分の殻に閉じこもっていたユリエ。
その殻をいとも簡単に破り、話しかけてくれた貧民街の少年。そして、今も昔と変わることなくユリエの傍に居る少年。
ああ、この気持ちはずっと昔からのものなんだ、と思い知らされた。

唐突にユリエが言った。
「あのネ、大切な事、思い出したヨ?」
「ん?」
「えっとネ、アタシも…フィークが大好き。ずっと、ずっと昔から、初めて会ったときから大好きだヨ!」
そう言って更に強く、フィークの頭を宝物のようにぎゅうっと抱きしめた。

まだ頼りないけれど。やっと戦士の入り口に立ったところだけど。
でも予感がした。フィークはきっと強くなる。フェイオスの誰よりも強い戦士になる。
フェイオスを守るために肩を並べて戦える日が、きっと来る。


――そしてそれは、そう遠くない未来のお話。



終わり
243桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/25(土) 00:11:18 ID:hP1Y6Wbt
これで本編は終了でつ。
最初は50〜60レスの予定だったのが、84レスにまで…どこで計算が狂ったんだろう…
あと番外編が1話だけあるけど、またそのうちに。

スレ占拠しちまって申し訳なかったです。
今更思ったけど、HTMLか何かにまとめてどっかにうpりゃ良かったかも…orz
244名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 01:34:46 ID:OHSTISmt
GJ、読み応えあるのに読みやすかったです。
番外編も楽しみにしてます。

あと、ユリエとフィークのエチも見てみたいと思ったりして
245桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/25(土) 01:51:44 ID:hP1Y6Wbt
>>244
ありがとうです。そう言ってもらえると、とても嬉しいです。><
ずっと昔、別の話書いたのを知人に見せたら「文章がネチっこくてドロドロしてる」と言われて、
どうにもその癖が直らないので、開き直って超ネチネチ系で突き進んでますた。

番外編はそのまんまユリエxフィークです。
見ての通り、超陵辱スキーなんで和姦は苦手ですが、がんがってみます。ノシ
246名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 16:13:28 ID:C3AxNLbL
素晴らしい!
設定を大事にしつつも、あくまで陵辱をメインに持っていくあたり、
何か只者ではない実力を思い知らされました!
GJ
247エビチリ:2006/02/26(日) 20:18:37 ID:eU+EHagr
久しぶりに投下します。

ファールジア戦記 (6)

辺りには艶めかしい女の声が幾つも聞こえる。
その中で ウィルはネリーと向き合う。ネリーは鎧を外してはいるがまだ服は脱いではいない。
「好きにしていいぞ」
ネリーは優しくそう ウィルに言うが、当の ウィルは何をどうすればいいか迷う。
「どこを触っても構わない。多少乱暴でも俺は大丈夫だ」
「で、では・・・・・・」
ウィルは両手でネリーの胸をダブレットの上から触る。最初は指を僅かに動かして乳房の柔らかさを感じていた。継いで手で掴むようにして左回りにこねる様に揉んだ。
「直に触りなよ」
ネリーは ウィルの手をどけてダブレットの前を止めている結んだ紐を全て外し、更に下に着込んだシャツをたくし上げて褐色の柔肌が露わになる。そしてウィル の目を捉える大きな乳房が黒い下着に包まれていた。
ネリーは胸の下着もたくし上げてウィルの目の前に見せた。 ウィルはそれを待っていたとばかりにネリーの乳房を再び両手で揉んだ。衣類の上では得られない肌の柔らかさが直に伝わり ウィルは取り憑かれた様に胸を上下左右に揉む。
「そんなに、おっぱいがいいかい?」
「ネリーさんの大きくて柔らかくてとてもいいです」
「褒められると嬉しいね」
胸に夢中になるウィルは舌でネリーの乳房を舐める。舌で柔らかな乳房の感触を貪り、口に乳首を含んで吸う。
「んっ・・・・・んんっ・・・・」
ネリーは吸われるのに感じて僅かに喘いだ。
(ん?)
ネリーは別の所で何かを感じた。右足の太腿にウィルの股間が当たっていた。今、胸を口で貪るウィルはネリーと身体を密着させている。そして2人の足は絡むように重なっていた。
ネリーの右足はウィルの両足に挟まれた形になっていた。そして、興奮しているウィルは自然と股間をネリーの太腿に押しつけて擦っていた。

(続く)
248エビチリ:2006/02/26(日) 20:21:03 ID:eU+EHagr
ファールジア戦記 (7)

ウィルの本能は早くネリーの中に入りたがっている。そう、ネリーは思った。それにネリー自身も胸だけで満足はしない。
ネリーはウィルを胸から離す。ウィルは呆けた顔でネリーの顔を見る。
「お前のここは限界だろう?それに俺も限界なんだ」
ネリーはウィルの股間を手でズボンの上から1回撫でる。ウィルは思わず射精しそうになった。

ネリーはズボンと下着を脱いで地面に横になっていた。ウィルもズボンと下着を脱いでいた。
ウィルは左右に開かれたネリーの両足の間に身体を入れる。そして己の男根をネリーの股にあてがいウィルは入り口を探るようにネリーの股間を凝視する。
「ここに入れるんだよ」
ネリーは右手をウィルの男根に添えて入り口へ誘導する。
「くっ・・・・・・でっ出た・・・・・・」
ネリーの手が触れたウィルの男根はとうとう堪え切れ無くなって膣の手前で射精した。
「すっすいません・・・・・・」
ウィルはうなだれてネリーに謝る。
「いいのいいの。まだ1回目じゃないか」
ネリーは明るく優しく言いながら上半身を起こした。
「最初は皆こんな者さ。気にする事は無い」
ネリーはウィルを抱き寄せて言った。
ウィルは柔らかなネリーの身体に包まれて本能がまた昂ぶる。
「ネリーさん・・・・・・」
ウィルはネリーを押し倒した。

「んっ・・・・そう、そこだよ」
ウィルの男根がネリーの中にゆっくりと入り始めた。ウィルは初めての女の中を堪能しながらゆっくりと奥へ進む。
「全部入った・・・・・」
まるで登山で頂上に到達した様にウィルは言った。ウィルにとってはそれと同じ様な感慨があった。

(続く)
249エビチリ:2006/02/26(日) 20:22:02 ID:eU+EHagr
ファールジア戦記(8)

「そこから腰を動かすんだ」
ネリーの言う通りに腰を動かす。最初はゆっくりと。
「ん・・・・あん・・・・ああ・・・ふん・・・・」
ネリーは両目を細めて息を荒くして喘ぎ始めた。
(すっ凄い。これが女の中なのか)
ウィルは包まれる男根を前後に抜き差しながら悦に浸る。今までの自分の手で包んで慰めるとは比べものになら無い快楽が下半身から全身に走る。
「あん・・・あん・・・・はあ・・・あん」
ネリーは身体をウィルに任せているようだ。押し寄せる快楽を満喫しようとしているのだ。
ウィルは段々と腰の動きを早めていた。ネリーの腰を掴んでますます動きを早める。
「ああん、はあ、あん・・・・・いい、激しくていいん!」
ネリーはウィルの腰の動きが激しくなると顔を朱に染めて悦びの言葉を発する。これにウィルは興奮を頂点に高めた。男に負けない歴戦の女剣士をここまでしたと言う征服感に。
「ふっうん、あう、はあん、来るわ、イクわあ」
ネリーは絶頂に近づきつつあった。それはウィルも同じで顔を真っ赤に眉と唇を歪ませていた。
ラストスパートにウィルは腰を激しく振り立てて男根をネリーに打ち込む。
「あああああんんんん!!イクうん!!」
ネリーは叫ぶようにして絶頂に達した。
「でっ出ます・・・・・・ぐうっううう」
ウィルはネリーが達した直後に達した。男根を急いでネリーの膣から引き抜くと同時に射精した。白い精液は余韻に浸るネリーの胸や顔に赤い髪に降り注がれた。

(続く)
250エビチリ:2006/02/26(日) 20:22:50 ID:eU+EHagr
ファールジア戦記(9)

「これでお前も男だな」
服と鎧を着たネリーは屈託無くウィルに言った。
「じゃあ、一人前になったて事ですか?」
ウィルは少し期待するように言った。
「それは違う。1回ぐらいじゃ一人前とは認めないぞ」
ネリーは人差し指をウィルの目の前で立てて左右に振って否定する。
「じゃあ、もう一回」
「それはダメだ」
冗談で言うウィルにネリーは真面目な顔で拒否する。
「私には男がいるんだ。今日はそいつが先に寝てしまったからだ」
ウィルは驚くが、直ぐにネリーが惚れる男とは誰か気になったが聞く気にはならなかった。
「何事もこれからさ。焦らなくてもいい」
こう言ってネリーはその場から立ち去る。最後に「明日は早いから寝とけよ」と言い残した。
ウィルもこの場を後にすべく歩く。
途中で複数の男達を相手にしていたルイーズを見かけた。その姿は全身に白い精液が降り注がれていた。長い金髪も白いモノが混ざっていた。だがルイーズは満足した顔で横たわっていた。
「女か・・・・・・」
ウィルはふと感慨にふける。自分はまだ戦も女もよく分かっていない半人前だと。
「いつ、一人前になれるだろうかな」
この世界やウィルの明日はまだ見えない夜空の向こうにあった。

(続く)
251エビチリ:2006/02/26(日) 20:24:36 ID:eU+EHagr
ここまでを第1話にします。
色々とネタが浮かんだので続きます。長くなると思うのですが
いいでしょうか?
252名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 21:16:02 ID:9roF8I9M
>>251
ノシ
253桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 21:38:17 ID:mt6cqbMv
>>251
じゃんじゃん逝きましょう。
つか、84レス投下した後で人の事どうこう言えるわけないww
254桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 21:40:56 ID:mt6cqbMv
漏いらも番外編投下しますね。10レスでつ。(またこんなに長くなっちまった・・・)
今回は和姦。でもネチっこい。

(1/10@番外編)

【フェイオスの守り手】

番外編.お姉ちゃんと超モフモフする話。

――それは、ごく自然に始まった、ある夜の出来事。

フィークは毎晩ユリエの胸に抱かれて眠りについていた。
ユリエの胸にぎゅうっと顔を押し付けて、すぅっと息を深く吸い込むと、ユリエの香りが肺いっぱいに染みこんで行く。
ここがフィークが寝るときの定位置となっていたが、それは、あの事件以来ユリエも同じだったらしい。
寝るときにはまるでヌイグルミの熊か何かのようにフィークの頭をギュッと抱きしめて寝る。
事件の後、4年間ぶりにこうやって一緒に寝た時、二人とも、幼かった日々の温もりを取り戻した事に気づいたのだった。
二人が定位置を得てから、何日か過ぎていた。


「おやすみなさい、フィーク。」
「うん、おやすみ。」
明かりが消され、フィークはいつものようにユリエの胸に顔をうずめた。そうして息を深く吸い込む。
こうすると、いつも安心感に包まれて眠気が襲ってくる。
しかし、今日は何だか眠気が襲ってくるのが遅い。昼間は緊張したからだろう。


壁に立て掛けられている金色のプレートメイルが夜の明かりを受けて光を放つ。

今日の昼、アイアンハンドの式典があった。主役はフィークだった。
フィーク以外にも今年16歳になる戦士見習いが何人かいた。
式典はただの儀礼だけではなく、ちゃんとした目的を持っている。
装備授与の後、新人の実力を測る為、また式典のデモンストレーションも兼ねてアリーナで新人同士の模擬戦が行われた。

ユリエを守ろうと一生懸命に背伸びをして、人一倍訓練を積んでいたその努力は、決してフィークを裏切らない。
新人の殆どはフィークのプロヴォークを受けただけで腰を抜かして戦闘不能になり、先輩団員を驚かせた。
残った新人も、その剣の腕においてフィークの敵ではなかった。
しかし何よりも、アイアンハンドの紋章が刻まれた金色に輝くプレートメイルが嬉しくて、それを身につけた時の興奮が忘れられない。
ユリエを守るための一歩を踏み出したことを実感した。

昼間の喧騒を頭から追い出し、温もりを求めるようにユリエの胸に顔を擦りつける。
「ん…」
ユリエは寝ているのだろうか?軽く寝息を立てながら、ギュッとフィークの顔を抱き寄せた。
その場所がまずかった。
255桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 21:42:54 ID:mt6cqbMv
(2/10@番外編)

いつもならユリエの胸の谷間に顔をうずめるのだが、顔の位置がずれてユリエの乳房にまともに押し付けられてしまった。
フィークは焦って顔をずらすが、頬が胸を擦ったときに、胸の先端の感触に気づいてドキリとしてしまう。
ユリエは…眠ったままらしい。すうすうと寝息が聞こえる。
フィークは今の感触をもう一度感じたいと言う欲求が湧き上がるのを覚えた。
寝返りを打つような動きをして、わざとユリエの胸に頬をスリスリと擦り付ける。
パジャマ越しに突起の感触を確かめ、その柔らかな感触に少し感動する。
それを3回も繰り返したろうか。眠気は完全に吹き飛び、フィークの心臓はドキドキと高鳴っていた。

フィークはもう一回寝返りを打って、頬を…そこで思い直して、唇で胸の先端に軽く触れた。
パジャマ越しにユリエの胸の先端にキスすると言う行為は、フィークの思考を溶かす程に痺れさせる。
唇に、ユリエの胸の突起の柔らかな感触を感じる。その感触をより強く確かめようとするように、唇をぎゅっと押し付けた。
ユリエは起きていないだろうか?こんなことしてる事がバレたら、何て言い訳しよう?
しかし、そんな考えとは裏腹、フィークは唇を離す気にはなれなかった。いつまでもこうしていたかった。
そんなフィークの頭がそっと抱きしめられる。

「……」
フィークはユリエが起きているのか、それとも寝ぼけているのか判断できず、狼狽した。
しかし、唇で感じているユリエの胸の先端、そこからはトクントクンと早鐘のように高鳴っているユリエの鼓動を感じた。
「ユリエ…姉ちゃん…」
「…ん?」
ユリエは起きていた。フィークの行為に気づいていながらも、それをそっと受け入れていた。
その優しさに触れ、フィークは胸がざわめくような気がした。

「ユリエ…姉ちゃん…」
もう一度ささやく。
「ン…なあに?」
フィークはもう、プライドとか背伸びとか、ユリエの前では全部忘れてしまっていた。
気取った言い方も何も無く、ただ、思いのままを口にする。

「姉ちゃんの…おっぱい…吸っても…いいかな…?」
「…ふふ…甘えん坊さんなんだから…」
しかしその声は限りなく優しく、拒絶する様子は無い。

フィークはユリエの反応を伺うように、パジャマの前を蝶結びで留めている紐を咥え、引っ張った。
五本ほどある紐のうち、上から二本目と三本目を解いたところで胸元からお腹まで露出し、パジャマの中に眩しい肌が見えた。
ユリエは再びフィークの顔をぎゅっと自分の胸に抱きしめる。
256桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 21:44:32 ID:mt6cqbMv
(3/10@番外編)

「むぷ」
いつものように抱きしめられ、胸に押し付けられるフィークの顔。
一瞬、これは夢で、気がついたらいつもの定位置で寝てるのじゃないかと言う気がしてくる。
しかし、頬に感じるパジャマ越しではないユリエの肌の熱さと柔らかさが、これが夢で無い事を伝えていた。

「んむ…」
フィークがパジャマから零れたユリエの胸に吸い付いた。
「ン…」
柔らかな感触が口に広がる。フィークはそのまま口の中で舌を伸ばして、乳首を転がしてみる。
「あっ…ン…」
ユリエがピクンと反応し、軽く声をあげた。
そっと手を伸ばし、吸いついたままの乳房に指を絡め、そのままゆっくりと力を込める。
フィークは腹の底からユリエへの想いがぞくぞくと湧き上がってくるのを感じた。
駆り立てられるように乳首を吸う唇が蠢き、吸引は強くなる。
「ふうっ…ンッ!」
ユリエが細い声をあげ、その声に突き動かされるように、もう片方の手で空いてるほうの乳房を揉み始めた。
むちゅ、ちゅぱっ、と激しく音を立てながら、フィークは夢中でユリエの乳房にむしゃぶりつく。

丹念に、丹念に、乳首の感触を確かめるように舌を這わせ、なめ上げる。
もう片方の乳房を揉みしだく手も、親指の腹で乳首の感触を味わい、キュッと摘み上げる。
「ひんっ」
乳首を摘まれる刺激に、ユリエの身体がビクッと反応した。
フィークはその可愛らしい反応をもっと確かめようとするように、人差指と親指で乳首を摘んだまま、むにむにと揉み潰すように捏ね回す。
「あっ…くぅんっ…や…んっ」
ユリエはフィークの指の動きに切なげな声を漏らしてしまう。
いつの間にかユリエは必死に快感に耐えるように目を閉じ、フィークの行為に集中していた。
胸に、乳首に与えられる感覚を精一杯感じようとするように、力を抜いて身体を震わせる。

そんなユリエの様子に興奮し、唇と舌の動きも激しさを増して行く。
唇の中で乳首を舐める舌。その舌でじゅりじゅりっと乳首を強く擦り上げると、ユリエの身体がそれにあわせるようにヒクヒクと震える。
そのまま強く乳首を吸引しながら、唇を引き離す。
じゅぱっ!と濡れた音が響き、乳首がぷるんと揺れる。それに再び強く吸い付き、引き剥がす。
「くぅ…んっ…」
じゅぱっ、じゅぱっといやらしい音を立てて吸引を繰り返すフィーク。
257桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 21:45:56 ID:mt6cqbMv
(4/10@番外編)

再び力強く乳首に吸い付き、その乳房を手でぎゅうっと搾り上げるような動作で揉みしだく。
柔らかな半球の外側から中心の乳首に向かってしごき上げるように、何度も、何度も搾り上げる。

乳首をちゅううううっと強く深く吸引されると、ユリエはまるで母乳を吸われてるような錯覚に陥った。
「くうっ…くぅぅんっ…フィークぅ…」
切ない声で喘ぎながら、ユリエは強く吸いついたままのフィークの頭をギュッと抱きしめる。
まるで、更に強く母乳を吸ってもらおうとするように。


「んっ…あんっ…」
ユリエはピクンピクンと反応しながらも、もぞもぞと手を動かし、フィークのパジャマを脱がしているようだった。
フィークはそれに逆らわず、いつしか布団の中で二人は全裸で抱き合っていた。

思う存分ユリエの胸を吸い、ちゅぷっと音がしてフィークの口が離れる。
「はぁ…はぁ…んっ…ふふ…甘えん坊さん、美味しかっタ?」
「うん…ユリエ姉ちゃんのおっぱい…すごく…気持ちよくて…甘い…」
フィークは素直な感想を述べていた。母乳が出ていたわけではなく、昂ぶった感覚がそう感じさせていた。
「次は…どうしたいノ?」
「…え、と」

既に股間が熱くたぎっているにも関わらず、フィークの頭が真っ白になる。
かつて男女の行為をあれだけ見せ付けられたにも関わらず、何をどうすれば良いのか忘れ去っていた。
が、辛うじて一つ思い出した。

「ユリエ姉ちゃん…」
「うん?」
「俺、ユリエ姉ちゃんの…その…「綺麗な姿」を見たい…」
「?」
ユリエは一瞬首をかしげたが、すぐに思い出した。いつかのフィークの呆れた口説き文句。
「…だめ…かな…?」
「…ううん…いいヨ。」
258桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 21:46:59 ID:mt6cqbMv
(5/10@番外編)

フィークは素裸のまま、ベッドに仰向けで寝転んでいた。
さっきまで、普通に寝ていたはずなのに、いつの間に夢の世界に入り込んだのだろう?
しかし、フィークの身体にのしかかるユリエの暖かさが、強烈な現実感をもたらす。

ちゅる、と音がした。
ユリエが腰を擦り付ける度に、フィークのいきり勃ったペニスに柔らかな粘液が絡みつき、潤してゆく。
その感覚だけでも、フィークの神経はバチバチと火花を散らすような刺激を受け、身体がビクンと跳ねる。
「あっ…ユリエ…姉ちゃん…凄い…」
フィークが快感に耐えながら、熱く湿ったユリエの秘裂に手を触れる。
「んっ!…フィークが…夢中で…おっぱい…吸うカラ…ん…」

言いながら、ユリエは手を股間に伸ばし、フィークのペニスをキュッと捕まえる。
フィークがビクンと反応した時には、そのペニスの先端はユリエの秘裂に触れていた。
そのまま、ユリエは目を閉じ、体重を支える足からすっと力を抜く。
重力に引かれたユリエの身体が一気にフィークを迎え入れた。

「んっ…!」「うあっ!」
二人は同時に何かに耐えるように声を出した。
騎乗位で繋がったまま、二人は少し動きを止めた。
胎内に入り込んできたペニスの感覚にユリエの膣が激しく反応し、軽い痙攣をするようにヒクヒクと蠢く。
その快感がペニスの先端まで血液を充満させ、ドクンドクンと脈打つ。まるでペニスと心臓が入れ替わってしまったような錯覚さえ覚えた。
「ね…姉ちゃんの中が…動いてるよ…う…あったかい…」
「ン…フィークのも、ビクビクしてるヨ?」
二人は息を荒くしたまま、結ばれた直後の肉と肉の絡み合いを感じ合った。

「ゆ、ユリエ…姉ちゃん…」
「は…はぁ…ん…うん?」
「動いて…動いて見せて…」
「ン…」
ユリエが両手をフィークの胸板に乗せ、そのまま膝をぐっと持ち上げる。
フィークのぺニスを離すまいと絡みついたままの柔らかな肉がそのまま持ち上げられ、カリをゾゾゾッと擦り上げた。
「くあっ!すごっ…い…」
フィークが快楽の声を漏らした。
ユリエは、フィークのペニスを愛おしく包み込むように、きゅうっと膣の筋肉を締め付けていた。
盗賊達に調教された成果として身につけたことであったが、それがフィークのためであれば、嬉しかった。
フィークのペニスの先端を僅かに残して、ユリエの身体の上昇は止まる。
259桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 21:48:54 ID:mt6cqbMv
(6/10@番外編)

そして、一気に腰を落とした。
「うんっ!」
ユリエは膣の締め付けを緩めないように集中しながら、一気にペニスを奥まで迎え入れる。
「ふあっ!ユリっ…くうっ!」
ペニスが強引にユリエの肉を押し割って入り込む感覚に、フィークの脳が痺れる。
フィークの腰が快感のあまり、ユリエの膣を求めて突き上げるように勝手に動いていた。
一度動き出した腰の動きは、もはや理性のブレーキなどものともせず、一定のリズムを刻むように続く。

「ん、んっ、うんっ、ンッ、くぅんっ…」
ヌッチュ、ヌッチュといやらしい音を立てて、フィークのペニスがユリエの膣を突く。
ユリエはそれが嬉しくて、フィークのリズムに合わせて腰を上下に動かし始めた。
フィークの腰に跨ったまま、ユリエの身体が、白く、揺れていた。
紅潮した顔。その目には快感のためだろうか?涙が滲んでおり、お腹の中のフィークのペニスに集中するように、一生懸命腰を振る。

身体が上下するたびに、緑色の髪がふわりふわりと中を舞う。
「あっ…あっ…ね、姉ちゃん…綺麗だ…」
快感に耐えながら、フィークが恍惚と呟く。
「んっ…ンッ…ふふ…もっと…強くしていいヨ…?」
その言葉に心の中の歯止めが外される。
ユリエの身体をいたわるように、そっと、そっと腰を突き上げていたのが、ぞくぞくと昂ぶってくる快感に押し流される。
その昂ぶりを抑えることも出来ないまま、腰の動きを強めてゆく。
ぎゅっぷ、ぎゅっぷ、と音を立ててユリエの膣を突き上げる。
「んっ、ふぅ…ンッ、ンッ、フィーク…、すごいヨ…ンッ…」

フィークの両手が泳ぐようにユリエを求め、その乳房を掴んだ。
ピタッと手に吸いつくような柔らかな感触が、フィークの興奮を更に加速する。
ぎゅぷ、ぎゅぷ、とペニスと膣が擦れて音を立てるのにあわせるように、ぎゅむ、ぎゅむ、と揉みしだく。
「くぅ、んぁっ!ンッ、ンッ、ゃンッ…」
胸を揉まれる感触を受け入れながら、しかし下半身に集中するように、ユリエは目を閉じて腰を振っていた。
その様子に愛おしさが込み上げてきて、更にペニスを打ち込む勢いが激しくなる。
260桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 21:50:06 ID:mt6cqbMv
(7/10@番外編)

フィークの両手が全く同じ動きでそれぞれの乳房を揉み潰す。
両手同時に親指でツンツンにしこり勃った乳首を捉え、きゅっ、きゅっ、と強めにしごき上げる。
「ふあっ!んっ!」
ユリエがヒクンと反応し、乳首への愛撫の返答のように膣がキュゥゥッと締め付けてくる。
「くうっ!姉ちゃん…おっぱいで…感じてる…」
快感のあまり腰を突き上げながらフィークが言うと、ただでさえ火照ったユリエの顔が更に羞恥で染まる。
「んっ!恥ずかしいこと…うンッ…言わないでヨォ…ンッ!」
涙を滲ませながらそんな事を言うユリエ。

フィークは恥らうユリエに激しく興奮し、更に乳房を強く揉みあげ、乳首を執拗にしごき続ける。
その度にキュゥッ、キュゥッ、と膣がペニスを強く締め付け、そのままユリエが上下運動をすると、まるで脊髄を膣で包まれているような感覚に陥る。
「はぁ、く…姉ちゃん…可愛い…すごく…」
「ふ…うぅ…恥ずかしいヨォ…」
フィークの率直な感想に、ユリエの羞恥はますます煽られるらしく、真っ赤に火照った顔を冷やすようにフルフルする。
それでも腰の動きは止めずにフィークのペニスをしごくように攻め立てる。

ユリエのほうも羞恥心を煽られた事で身体がますます敏感になっており、自分の身体を貫くペニスが膣の肉壁と擦れ合い、絡み合うのを深く感じる。
ずちっ、ずちっ、と卑猥な音と共に膣の奥が叩かれるのが、背筋が震えるほどの快感を伴って体中を駆け抜けていた。


ユリエとフィークの動きは綺麗にシンクロするように呼吸があっていた。
ユリエがキュッと膣を締め付けたまま、腰を浮かせる。
そのまま重力に従うように落下する。
ユリエの身体が完全に落下する直前に、フィークが腰を浮かせてペニスを突き出す。
ペニスの先端が激しく膣の奥を突き上げる。
そのペニスに突き上げられる勢いを殺さないように、再び腰を浮かせる。

これらの動作が一連の機関のようにスムーズに連動し、二人の身体を果てが無いほどに昂ぶらせる。
ユリエとフィークはその吐く息、吸う息さえも一致させるように、同じ頂点を目指して高みに向かって行った。
261桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 21:51:14 ID:mt6cqbMv
(8/10@番外編)

「ふうっ…ふうっ…姉…ちゃん…俺…もお…」
フィークは弾けそうになる快感に歯を食いしばって耐えつつも、その衝動が止めようもなく競りあがってくるのを感じる。
意識とは関係なく、ペニスの動きが加速してゆく。
「んっ!んッ!うンッ!ふゥッ、い、いいヨ…、ンッ、フィークの、好きにして、ンッ!」
フィークの加速に忠実に合わせる様に腰を振りながら、ユリエも必死に何かに耐えていた。
射精を促すようにユリエの膣がキュウッと締まり、そのまま擦れた時、フィークは快感の波が自分の心のタガを決壊させて行くのを感じた。

「うくっ!ユリエ…姉ちゃんっ!くううぅっ!」
フィークの腰がビクン、ビクン、と激しく跳ねる。
溜めに溜め込んだ快楽の塊が、ペニスの先端から電撃のような快感を伴って弾け出て行く。
全身の神経がペニスの先端に集中したような錯覚を起こす。

ユリエはフィークの熱い精液を胎内に感じながら、自らも弾けそうなほどの強烈な快感に耐えている。
それでもなお、ペニスの先端をキュッキュッと締め付けながら、夢中で腰を振った。
激しく敏感になって射精するペニスを締め付けられ、擦り上げられると、それは目の奥で火花を散らすほどの快感となって次の射精感を誘う。

そして、その締め付けはピストン効果をもたらし、フィークの精液を胎内の更に奥深くまで押し上げていく。
その感覚に、ユリエの我慢も限界を超えそうになる。
「フィーク…アタシ…も……んっくぅ――――――――っ!!」
びゅるるるっと粘液が流れる感触と共にフィークの精液が子宮の中に迸り、その内壁をぴしゃぴしゃと勢い良く叩く快感に、ユリエの意識も弾け飛んでいた。

「ふあぁ…フィークが…アタシの中…通ってる…ん…あっつい…」
ヒクヒクと痙攣し絶頂を繰り返しながら、ユリエはフィークの精液が貯まって行く感触に集中する。
一滴も逃すまいとするように膣をキチッと引き締め、丁寧にピストンするようにペニスを深く受け入れていた。

子宮にはフィークの子種が次々に貯まって行くのであろう、それを歓迎するように優しく自分のお腹を撫でながら、ユリエは絶頂感の中、恍惚とした表情で腰を振っていた。
「…ん…ふふ…いらっしゃい…ちっちゃなフィーク君たち…」
262桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 21:52:54 ID:mt6cqbMv
(9/10@番外編)

フィークは次々と押し寄せる快感の波の中、一つ判った気がした。例の盗賊たち。
ミュウ隊長はグループゲートでフィーク達を送った後、そのままクーランドに近い【フォルガス火山地帯】まで出向いて自らの提案を実行したらしい。

ユリエを傷つけた、どれほど憎んでも足りない男達。しかしフィークは少しだけ男達を理解した気がした。
あの男達も、ユリエが好きだったのだ。拘束され、犯されて泣き叫ぶユリエに、男達も心を奪われていた。
だから自分達のものになるようにと、苛烈な調教を施していた。
ベルゴールの捕虜である以上、最終的に自分達のものにならない事は決まっていた。だからいっそ壊してしまえと思ったのか。
そこまでユリエが好きだったからこそ、あの調教の中でユリエの本当の美しさを引き出せたのだろう。

だからと言って男達を許す気もないし、同情もしない。でも、ほんの少しだけ感情移入している自分を感じていた。

フィークは6年前のあの日、港でユリエと出会ったことを改めて幸運に思う。
あの時ユリエに会うことなく荒んだ貧民街の住人として成長したら、きっと自分も盗賊に成り下がっていただろう。
フェイオス警備隊のように力持つ者を羨み、力なき者を虐げ、華やかな舞台を妬む。
その舞台からユリエのような少女が自分達の手に転がり込んできたとき、自分はどうしただろう?

守りたい人が居ない時、人は自分の欲望に対して弱くなる。
守るべき誇りがない時、人は心に住むケダモノに屈服する。
もし自分がそうだったら、やはりケダモノになっていたかも知れない。
貧民街に住み始めた時から、フィークの運命はそう決まっていたようなものだった。

――あの日、あの時、少女と出会うまでは。
263桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 21:54:06 ID:mt6cqbMv
(10/10@番外編)

「はぁ…はぁ…姉ちゃん…」
全ての衝動が収まった頃、フィークはユリエの傍らに横たわっていた。
「…姉ちゃん?」
フィークは顔を回し、返事がないユリエの表情を伺う。
ベッドの上、ユリエはフィークの横にペタンと座ったまま、まるで宝物を手に入れたような嬉しそうな表情で、幸せそうに自分のお腹を撫でていた。
こんなに幸せそうなユリエの顔を、フィークは見たことが無かった。
そしてそれをもたらしたのは他でもない自分であると言うことに、フィークも幸福感がこみ上げてくる。

「…んふふ…フィーク…」
「ん」
ユリエがベッドに寝転がった。ぽすん、と音がしてユリエの顔がフィークの真横に収まる。
「ついに…お姉ちゃんと…やっちゃったネ…」
「う、うん…」
フィークは今更ながら赤面してしまい、それを隠すように顔を背けた。
が、それをヒョイと手で止められ、再びユリエのほうを向かされた。
「ん、ユリ…む…っ!」

フィークの唇にユリエの唇が重なる。
完璧な不意打ちだった。順番も手順もバラバラのファーストキス。
ちゅ、と音がして唇が離れた。嬉しそうなユリエの微笑みに、フィークは真っ赤になって照れていた。
それを掻き抱くように、今度はフィークの顔を胸に抱きしめる。嬉しくて嬉しくて、抑えても笑みが溢れる。
「…んふ…ふふ…アタシのフィーク君……大好き…大好きだヨ…」

ぎゅうっと抱きしめられる暖かい感触に、フィークは改めて思う。
ユリエのこの幸せそうな笑顔を、命を賭けて守り抜こう。
決してこの笑顔が悲しみに濡れるようなことのないように、自分はどこまでも強くなろう。

同じような幸せが、フェイオスにはきっと沢山あるのだろう。
誰もがその幸せを守るために命を賭けて戦う。そのためにフェイオス警備隊はあるのだと実感した。

壁に立て掛けられている金色のプレートメイルが夜の明かりを受けて光を放つ。
フィークの進む道が、きっと正しいということを伝えるように。
そして、フィークの想いを後押しするように、静かに輝いていた。



終わり
264桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 21:59:46 ID:mt6cqbMv
以上でユリエとフィークのお話は全て終了です。
読んでくださった方、ここまでお付き合いいただいてありがとうでした。ノシ
265桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/26(日) 22:33:49 ID:mt6cqbMv
>>246
レスありがとうです。
設定は…個人的に設定をしっかりしないと、情景が浮かばずに妄想が文章化できないので、
どうしても設定厨に走ってしまうのです。
せめてもっと簡素にまとめられれば良いのですが…中々難しいですね。
266名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 23:52:35 ID:9roF8I9M
個人的に陵辱だけだとアレだったんですが、番外編とはいえ和姦が読めて嬉しかったです。
お疲れ様でした〜^^
267名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 02:34:04 ID:UXvZrRzY
GJ!自分はお姉さんスキーなので萌えですね〜。

陵辱の話も、個人的には最後に壊れちゃったり殺されたりする鬼畜陵辱系は苦手なんですが。
前回の話はちゃんと救いがあったので安心して萌えられました。

乙でした〜。
268名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 10:05:05 ID:KO2JMvDp
前回のも、今回のも中田氏表現が上手いね!
俺は中田氏が大好きなので遠慮なく抜かせてもらいました。
269桃肉 ◆CrEK/Iu5PU :2006/02/27(月) 11:30:06 ID:SrzEEcP/
皆さん暖かいレス感謝です。

漏いらも激しく陵辱スキーだけど、それはキャラへの愛情が前提となっているので、
最後はハッピーエンドじゃないと逆に萎えちゃいます。
SMプレイも相手への愛情が前提になっていないとあまり気持ちよくないと聞きますが、
ちょっとそれに近いかも知れませんね。(もちろんそうでない人もいるだろうけど)

中田氏、それも子宮内描写は燃えますよね!
最近エロ絵で流行ってる断面描写のイメージを文章で表現できるように意識してましたが…
ちゃんと伝わっていたら幸いです^^

それではそろそろコテ外しますね。
そのうちまた投下すると思うのでよろしくです。(゚∀゚)ノシ
270名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 18:57:41 ID:T/0mzzlm
保守
271名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 23:15:02 ID:xuHusNmy
hosyu
272名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 09:19:42 ID:qp9N6U9T
甘いのが読みたいなー。
273名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 23:36:17 ID:s/HUsxi+
最近書き始めたのはレイープ8割、和姦2割くらいのだからなあ・・・
274名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 12:47:02 ID:bzTxfZUN
せっかくだから、俺はこのスレを保守るぜ
275名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 13:12:14 ID:I0foxqsQ
さて保守派な私がきましたよ
276名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 23:36:39 ID:nudH1X2W
ファンタジーって思ったよりも需要ない?
それともRPGのエロパロに走っちゃうのかな。
277名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 22:12:08 ID:ZdsksN+b
俺的にはストライクゾーンど真ん中のジャンルなんで、前に一回描いてみた。
今もこのスレに張り付いている。
後悔はしていないし、いずれ趣味に凝り固まった奴を投下したい。
現在、案を練っている。しばし待たれい。
278名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 01:09:05 ID:NfmKfnb7
>>277
wktk
279名無しさん@ピンキー:2006/03/28(火) 19:43:17 ID:qXMBbcBe
保守age
280名無しさん@ピンキー:2006/04/03(月) 23:00:26 ID:jzROrnpa
     
281名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 01:05:21 ID:MpRvHTTq
皆様のご希望に添えなかったらすみません(先に謝っとく)


草原のなかで私は剣を構えている。
一緒に冒険をしている「勇者」と呼ばれる彼はやはり圧倒的な戦力を持っていて、
小さな廃墟のような町で拾われた私は、常に彼の補助者でしかない。
もっと私は強くなれるはずだ、女だからといっていつもパーティの後方に位置し守られるのは
本当に悔しい、と言うより他はない。勇者のあの余裕の笑顔、
「俺がやる」
下がってろ、と言う意味だ。
いつも戦闘になると背後から私は彼らの補助となる。
私だって戦えるのに!
思い出し、私は下唇をかんで、足元の木をなぎ倒した。
そして、構えた。
ざっと切れたその草陰に、男がいた。

男はゆっくりと起き上がり、言った。
「ずいぶんな挨拶だな。剣も鋭い」
「何者」
私は構えながら誰何する。
「女の癖に、たくましいな」
笑っている、ただでさえ気分の悪いこの時に!
剣を振り上げて、狙う。
余裕で笑うその顔に一刀両断、と思ったその時、彼はすでに私の後ろにいた。
「!」
私が振り向くと同時に彼は私の両手を掴み、
「もうちょっと、鍛えたら相手してやるよ」
と言って、ふ、と消えた。
何者かは分からない。が、ずいぶんと手ごたえのある相手だ。
当面の目標が出来た気がする。
近いうちに、あいつを倒して私を認めてもらう。
282名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 01:17:05 ID:MpRvHTTq
仲間の休息の場に戻ると、案の定勇者は言う、
「あんまり一人で遠出するなよ、危ないから」
次いで戦士も言う、
「無理するなよ、今のお前で充分なんだから」
どうやら、影でこそこそ修行しているのはばれているのらしい。
私は、「だって・・・」と言ったままうつむいていた。
軽く流す、ために。どうして私が修行するのかはこの男たちに分からないだろう。
大人しく黙っていたほうがいい。
そこへ勇者が、
「俺たちが倒そうとしている、ボス、てさ」
と何気なく話し始めた。
その腕はそっと、でも強引に私の肩を抱いている。
「髪の長い、結構な男なんだってさ」
なんだかねえ、と言いながら私を覗き込む「お前、興味あるんじゃねえの」。
左手が、私の胸を掴んでいる。
こいつらのおもちゃのまま、過ごしてたまるものか。
「興味? ないわ」
今日出会った男、髪が長かった。
もし彼だったら・・・私は夢想した。
あの彼を倒して、私は勇者を足蹴にしてみせる。
そんな感情が伝わるはずもなく、無抵抗な私の体を勇者は慣れた手つきで
床に横たえた。


283名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 01:23:49 ID:MpRvHTTq
もう慣れた。
二人の思い通りにされるのも、彼らの戦いにおける緊張をこの体で癒すのも。
でも、もし私が彼らよりも強く、敵を倒していたら。
勇者は私の足首をつかんで上に掲げ、あそこに熱く膨らんだものをあてがっている。
その私の顎をつかんで、すでに戦士は口にあてがっている。
私は仰向けのまま、されるがまま、あそこを濡らし口をも濡らす。
もう、慣れた、どうしたら痛くないかなんて。
284名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 01:57:01 ID:MpRvHTTq
こうしていつも、私はおもちゃにされている、
修行を重ねてこいつらよりも強くなれば、いい。それを強く願っている。
いつか、こいつらの舌に犯されることもなく自分から愛した男のところへ行くのだ。
私は、手段を選ばない。

改めて決心したあの日から、ずいぶん経っていた。

再び長い髪の彼にめぐり合ったのは山奥だった。

長い髪の先から、魔力がにじみ出ていて彼の姿を薄く照らしている。
荘厳、とでも言うべきか。
「あなたは、帝王?」
心が揺れた、まぶしくて彼を見つめる。負けるかもしれない。
一応のご挨拶。答えは、聞かなくても分かっていた。
「そうだよ。」
ずいぶん、強くなったみたいだね、と笑う。
「頑張ったもの」私は剣を構える。
「私が勝ったら?」
「俺は君に一生仕えるよ、何でも言うことを聞く。ほんとに戦う?後悔はない?」
優しい、顔だった。同時に憐憫をも携えている顔。
285名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 02:04:12 ID:MpRvHTTq
「ないわ」
私は迷いを吹っ切って言った。負けてしまうかも・・・・
負けてこの世の砂に変わるのもいいかもしれない。
「君が、負けたら?」
消える?私は問い返した「どうしたい?」
「負けると分かってて、やる勝負に君は何を求めている?」
「負ける、なんて決まってない」
じゃあ、俺の言うことを聞いてもらう、彼はそっと微笑む。
「いいね?」
何を求めているのか、知りたいような知りたくないような気がした。
とりあえず、勝てばいい。
「君が望んだ勝負、仕方ないよね」
彼は魔術を構えた。
286名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 20:39:00 ID:b5oboo2P
んん! いつの間に!!
GJ
287名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 11:39:17 ID:Adi9m0V+
慰みものにされながらも志を持ち続ける…エロカコイイ
GJ!!
288名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 21:59:16 ID:3S1s8wqb
感動モノの予感…
289名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 00:38:07 ID:m/huszDh
あの日からずっと、頭から離れなかった。
その彼がいま、目の前にいる。
彼だけを思い、彼の全てを予想し、そして求めていたことを思い出す。
あの時、彼は私を力で抑えることをしなかった。
そうすることも出来たはずなのに、いま改めてここで彼は言う。
私は、この人になら負けても本望だわ、と半ば自嘲的に微笑む。

あの日を境に私は目覚しく実力を伸ばし続けた。
勇者らの苦戦していたとき、私は初めてその力を見せ付けた。
一瞬の打破だった。だって何度もその敵とは戦っていたから。
彼らの驚いた顔ったら、なかった。気まずそうに「なかなかやるな、修行のかいがあったな」
負け惜しみを言う戦士、黙る勇者。あの、爽快感。
その夜、私を強く抱いた勇者に「これが最後」と私は言った。
手首を押さえられ、抵抗できないように戦士が手伝っているその中で、
私は宣言した。
必死に私を拘束する彼らのそのプライドを、滑稽にも微笑ましくも感じた。
これで最後。私はそこで初めて快楽を感じた。
「強さ」は悦楽。
彼らの舌が私を襲うのを、以前は屈辱と思っていた。
それがいまは奉仕と受け止めている。
私は思う存分、快楽をむさぼった。勝った、と思った。
290名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 00:54:40 ID:m/huszDh

彼に会いたい、とずっと望んでいた。
でも実際にこうなるともう少し後の方が良かった気もする。
出会ってしまった。
これはきっと、運命だ。
万感を込めて、私は防御の呪文を唱える。
銀色のオーラが私を包む。
「会いたかったわ」

「俺も、会いたかったよ」
彼は言う。
万字を組んだ手をそのままに私を見つめる。
この人に会うために、私はここまで来た。
彼もまた、それを待ってたのかもしれない。
「俺は、容赦しないよ。君のために」
「私も容赦しない。あなたのために」
一秒見つめあった後、予想はしていた爆裂が私を囲む。
二の腕に裂傷を受けながら次の手を考え、私は水神の呪文を唱える。
この人はきっと、火の加護を受けている。
効く筈だ。
ぶわああっと彼を魔水が襲う、かれは両手で身を守ってそれを受ける。
前髪から、水滴が垂れた。
ぞくっとする。
ひるまず剣で切り付ける、それは彼の盾にあたり重い金属音を立てる。
彼のかきあげた前髪から水滴が私の頬に当たる。
彼は火の呪文を私に向けた。
顔を、よけている?鎧だけが熱く溶け損傷した。
291名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 01:04:20 ID:m/huszDh
必然と防御の弱くなった私に彼は斧を振り下ろした。
すれすれのところで、よける。
よけた、と剣を構えた瞬間に両足に衝撃を感じた、私の体は宙に浮きそして地面に叩きつけられる。
急ぎ呪文を唱える。
油断から近づいた彼は後ろに吹っ飛ぶ。
「痛えな・・・・」
血のにじむ唇を拭いながら言う。
「こっちだって痛いわよ」
彼は気合の一声とともに私に切りかかる、かろうじて剣で防御する。
そのまま、どちらも引かず件と斧がただ細かに震えていた。
「強くなった、君は」
292名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 01:41:29 ID:m/huszDh
「光栄」
私は一気に力を込めて剣を左にずらし、その反動で彼の斧は右にずれ音を立て地に埋まった。
その間に身を翻す、そして彼の首に刃を当てる。
「降参?」
彼は不思議と嬉しそうな顔をした。
その瞬間私の足を、地に埋まった斧を放した彼の手が押さえる。
私は再び、倒れる
油断していた、倒れたときの衝撃に思わず剣から手が離れていた。
「降参?」
彼は私の左手を右手で、右手を膝を突いた左足で押さえた。
293名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 00:00:58 ID:AU69YX53
「降参って言って欲しい?」
私は左足に力を込め、一気に解放して彼を突き飛ばした。

倒れた彼の不敵な顔。「やるねえ」
私は魔術を連発する。
彼の姿は今、砂煙で見えない。
やった、と思う。
勝った。
同時に惜しい気もする。

私は砂煙に目を凝らした。
294名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 00:05:58 ID:AU69YX53
期待と占領感に惑いながらその煙の中の彼を見る。
笑っていた。

この程度で、やられるわけはないか。
彼はその笑顔を保ったまま煙の中から攻撃してくる。
「望むところ、だわ。やられちゃったかと思ったわ」
つぶやいて体制を整える。
あんな程度でやられたら、それこそ勇者と同レベルだわ。
そんな男に私は、負けない。

295名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 02:53:45 ID:KpzhSmfD
GJ!!
雰囲気が好き
296名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 11:48:19 ID:ru7D8BZQ
GJだけど、エロをちゃんと詳しく描いて欲しいなあ。
297名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 15:01:48 ID:O0u5pjM6
陵辱だからじゃないか?
これからだろこれから。
なんかイイヨイイヨー! 俺も雰囲気好き。むしろ超好き。
主人公が努力家っていいね。
298名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 17:54:10 ID:j0GYfKBk
>>296
まだ終わってない今、そう書くのは早計ってもんジャマイカ
これからっしょ。とにかくカッコいい。
299名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 00:18:02 ID:WjbqvpAz
彼を見据えたまま、改めて防御の呪文を唱えた。
身を守るオーラを通して、彼が斧を構え地を蹴り上げるのを確認する。
上!!
私は咄嗟に前に飛び込むようにそれを避け、すぐ後ろで放たれた爆裂を見る。
轟音が私の削れた鎧を震わせた、その威力。
「・・・今までのは遊びだったってわけね」
彼はゆっくりと私を見、「よく、逃げたね。侮ってたよ」
優しい顔だった。
「見直した?」
私は続けて水の呪文を炸裂させた。
彼の体の上で魔水が霧となって消えていく。
「!!」
効かない!?
眼を疑ったそのとき、その霧を破って彼の斧が振り下ろされた。
肩に激痛が走り私の体はその衝撃に耐えられなかった。
負ける!眼を瞑った。
吹き飛ばされる私の腰に彼の手が伸びる。




300名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 00:32:38 ID:WjbqvpAz
耳を塞ぐような衝撃波のなかで、彼の腕は私の腰の部分をしっかりと押さえ、
私の髪が風に激しく煽られている。
「・・・細い、腰なんだな」
彼の小さな呟きが聞こえた。
やがて、その爆風が去った。
全身の疲労に私は負けそうで、彼の腕に身を任せていることさえ忘れそうだった。
「降参しなよ」
その声に、私は残っている魔力を振り絞る。
魔水はあたり一面の砂塵を落ち着かせ、彼と私の体を洗い流す意味しかなかった。
「気持ちいいもんだな、水ってのも」
彼は構えることなくその効果を楽しんでいた。
歴然とした、能力の差。
「もう、降参」
私は笑った。「勝てるかも、って思ったのに」
知ってたのね、もう完全に彼に身を委ねていた。
301名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 00:47:52 ID:WjbqvpAz
「いや、最後に君がよけていたら、負けてたかも」
彼はそう言って笑った。
そして、沈黙。
私は目を閉じた。

彼の唇が熱く私の首筋を吸った時、覚悟はしていたとはいえ
負けたのだ、という実感が私を襲った。

彼の息遣いを聞きながら、耳を噛まれながら、唇を噛んでいた。
悔しい・・・・。またおもちゃにされる、黙って抵抗できないまま。
まだ戦える。でもきっと勝てない。我慢するしかない。
久々、本当に懐かしい涙が零れ落ちる。
彼の動きが止まり、私は目を開ける。
「綺麗な眼だな。・・・名前を聞いてない」
彼は私の額を撫でた。彼の前髪から水滴がそこに垂れた。
「ユノ」
「ユノ・・・神の名か」


302名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 01:07:31 ID:WjbqvpAz
彼は私の唇にそっと自分のそれをあて、
「俺は名前なんてないよ、ユノ」
そう言って私の下唇を吸った。柔らかに吸われる感触に、また滴る雫に、
全身の皮膚が反応する。
舌と唇が私のそれを堪能するように動き、顔をそむける事が出来ないように彼は腕で私の頭を押さえこむ。
空いたもう片方の手で下から胸を確かめ、壊れた鎧を外していく。
じわじわと体の重荷が外されて行くようだった。
彼の舌は首筋へと移行し、熱く私の皮膚を吸う。
丁寧に、ゆっくりと。
布一枚通した私の乳首を彼の指が探す。



303名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 01:19:16 ID:WjbqvpAz
「いっそのこと、止めを刺してほしかった」
反応する体が恨めしくて、私はつぶやく。
「止めを刺す刺さない、も強者が決めることだ」
彼は即座に言う。
「弱者は従うしかない。俺が何をしようとも君は自分で死ぬことすら許されない」
唇が強く、布を通して乳首を吸った。
「・・・御意」
我ながら不満のにじみ出た声色だった。
「分かってないね。それとも絶対に逃げられなかったという言い訳が必要?」



304名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 18:41:34 ID:WjbqvpAz
見透かされたような思いで私は彼から眼を離せずにいた。
彼もまた私を見据え、目線を受け止める私の視界の両隅に、地面から青々しい蔓が伸びてくる。
蔓は滑るように私の体を伝いながら、強く締め付けてくる。
両腕に絡んだ蔓、足に絡み始める蔓、徐々に私の自由は奪われていく。
「あ・・・」
言い訳、の意味を知った。

305名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 18:57:52 ID:WjbqvpAz
でも、もう遅い。
「これで文句ないだろ。いいザマだな」
後悔しているうちに両手を蔓に縛り上げられて彼の目の前に立たされていた。
彼はその私の唇を指で弄り、無抵抗ってのはどんな感じだ、とささやく。
「こうして欲しかったんだろ。後で自分に言い訳をするために」
「違う」
彼は諌めるように左耳を甘く噛み、
「弱さを他人のせいにする。抵抗したけど無理だった、と思いたいんだろ。
 君も、ただの女だ」


306名無しさん@ピンキー:2006/04/11(火) 01:07:58 ID:4k17guLF
どこか彼の言葉は冷たい。
この人になら、負けてもかまわない、むしろ本望と思ったことを思い出す。
彼のやり方は明らかにフェアで、私の劣等感を刺激する。
彼の手は機械的に私の鎧を取り去っていく。
ただの女。
「外して。戦うことを選んだのも、負けたらこうなることを選んだのも私」
言い訳なんて、いらない。
彼はあえて眼を見開き、「こうされなくても、ってこと?」
「本望だわ」
これは負け惜しみ、解っている。お互いに笑い合う。
ゆるりと蔓が離れ、私は彼に倒れ掛かり彼はそれを受け止めた。
硬い鎧の下に着ていた麻の服を通してウエストに添えられた彼の体温を感じる。
私は胡坐をかいた彼の上にまたがるように膝をつき、その体勢で彼に唇を吸われながら、
彼のごつごつした首筋から耳にかけて指を這わせる。
彼の手が胸に触れ、包み込んだ。

307名無しさん@ピンキー:2006/04/11(火) 01:19:43 ID:4k17guLF
私を下からから覗きあげて、言う。
「脱いで」
私は彼の首から手を離し、背中のファスナーに回し、下ろす。
さすがに、眼を伏せてしまう。
胸元から、ワンピースのような形の無粋なその服の肩をそっと両手で開いた。
しゅる、と肌を撫でてそれは下に落ち、私の上半身が露になる。
中腰のまま、片足ずつ服を抜いた。今、地に着いた膝の下に、それはある。

308名無しさん@ピンキー:2006/04/11(火) 01:28:59 ID:4k17guLF
素肌に触れた彼の鎧が冷たかった。
彼の手のひらが私の胸をじかに包み、親指がその先端を弄り私は見下ろすように
彼の所作を見つめる。
唇が舌が、乳首を弄び、片方の乳房を手のひらが弄ぶ。
もう片方の手が、残された下着の上から、一番敏感な場所に触れる。
触れた、と思うと逃げるように左尻を撫で、親指が付け根の骨をなぞる。
309名無しさん@ピンキー:2006/04/11(火) 01:36:46 ID:4k17guLF
「立って」
ウェストのあたりに唇をつけたまま彼は言う。
その息が熱く私の皮膚を侵食する。
両手が私のお尻を支えるように促し、あそこに触れて、また逃げた。
私は立ち上がる。
座った彼の顔がさらに下から覗き込む形になり、その顔の前に私のあそこがある。

310名無しさん@ピンキー:2006/04/12(水) 01:16:06 ID:XnEPiE50
むうう。
311名無しさん@ピンキー:2006/04/12(水) 20:33:00 ID:Ra5RsEbJ
GJ!
あっさりエロイイヨイイヨ-

>>310
どした?
312名無しさん@ピンキー:2006/04/14(金) 01:38:16 ID:nWpISTuR
>>311
縛られたままのほうが良かった・・・
313名無しさん@ピンキー:2006/04/14(金) 04:43:00 ID:IxfZ58QV
『オトコに貢ぐ女』ってのが最近流行ってるらしい

今の時代、男性の肉体的な癒しを求めてる女が多いって事か

そゆ系の流行ってるとこ、一応紹介→http://wq366966.e-city.tv/

314名無しさん@ピンキー:2006/04/14(金) 07:13:45 ID:JbqnYtGJ
>>312
あぁwちょっとオモタ
まぁこれからこれから
315名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 01:33:30 ID:I9k7RlXb
羞恥に襲われる私に、彼は言う。
「俺の言うことを、聞く。そうだよな」
背筋の伸びる思いだった。そうだ、いま私は彼の手中にある。
彼の指が、あそこを撫でた。
ぐるり、と動いては止める。布を通して指をその穴に埋める。
その物足りなさが、私をおかしくさせる。
「触って、と言えよ」
「いや・・・・」
「言え」
触って、と小さく言った。彼の手が側面から侵入し直に触れる。
「もっと、だろ」
「もっと・・・」私は言う。
ぐちゃぐちゃに弄られる、下着が邪魔に感じるほど。
なんで、こんな・・・・・。


316名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 01:39:01 ID:I9k7RlXb
そこに熱く息があたる。
立ったままの私の腰に力が入らなくなってくる。
支える彼の顔は、微笑んでいた。
すうっと私の下着を下ろしながら、「座って」
座るそこには、彼のものがある。
私はためらった。
「座れ」
その言葉におずおずと腰を下げる。
敏感に反応するあそこを、彼のものが突き上げる。
317名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 01:50:20 ID:I9k7RlXb
つう、と滑る感触に思わず声が出た。
直接触れるそれは、本当に熱くまた滑らかにあそこを撫でるようだった。
撫でる勢いに任せて勢い良く入ってくる。
その力強さに全身を砕かれるような快感が押し寄せてくる。
押し広げられる感覚、ぬめりを伴った摩擦、あきらかな異物感。
めりめり、と音をたてるように体を開かれていく。
318名無しさん@ピンキー:2006/04/16(日) 00:31:28 ID:m+TvQf6S
で、犯されちゃった。
終わりでいいっすか。
319名無しさん@ピンキー:2006/04/16(日) 02:25:21 ID:YvawwVtM
なまじ出来がいいだけにみんな先が楽しみでしょうがないのよ。
気を悪くしないでね、こっちも悪気ないから。
つまりもうちょっとまとめて書いてからアップして。
320名無しさん@ピンキー:2006/04/16(日) 02:47:24 ID:m+TvQf6S
書き続けて、いいっすか?
321名無しさん@ピンキー:2006/04/16(日) 03:12:19 ID:m+TvQf6S
その、まとめてからってこと、ですけど。
322名無しさん@ピンキー:2006/04/16(日) 04:43:27 ID:BrIw2n9t
ぜひぜひ、携帯から投下してるのかな?綺麗な文だし
まとめた方がひきたつと思うんだよね
323エビチリ:2006/04/16(日) 22:55:20 ID:2N/145dB
久しぶりです皆さん。それでは第2話を投下します。

ファールジア戦記 第2話(1)

この世界では広く信仰される宗教がある。リエンス教である。
この宗教はリエンスを絶対神として崇めていた。教義においてリエンスは
世界創造の神だとされているからだ。
「皆さんを偉大なるリエンス様は見ておられるのです」
司祭が集まる面々に説教をしていた。
ここはデオダ公国の都ボルゲーゼにあるボルゲーゼ大聖堂。この大聖堂に
は黒い外套を纏った修道士達と尼僧達が集まっていた。
「見ておられるのは貴方達の献身的な姿なのです」
司祭は続ける。それを修道士と尼僧達は黙って聞く。
「それは剣や弓で魔族を討ち滅ぼす事で示しなさい。さすれば己の身が魔族
に滅ぼされてもリエンス様の温かな手で天へ召されるでしょう」
司祭は勇ましい言葉を挟んで説く。この場に集まる修道士と尼僧は「聖信徒隊」
と呼ばれるリエンス教の軍隊に属している。一般の修道士と尼僧と区別するため
に彼らは教徒兵と呼ばれる。
「聖教徒隊」はリエンス教が邪教と断定した集団を滅ぼすべく幾度か結成された
軍隊であった。そして今では魔族の襲来で再び結成されていた。
「これより聖なる戦いに向かうこの者達にリエンス様の御加護を」
司祭は「聖教徒隊」の面々に祈りを捧げる。彼らも両手を繋いで握り頭を下げて
祈った。
「あの集団は何だ?」
ボルゲーゼの街でウィルはネリーに聞く。そこには大聖堂から出る黒い外套を纏った
集団が出ていた。
「ああ、あれは『聖教徒隊』さ」
「『聖教徒隊』?」
「軍隊の中じゃおっかない連中さ。神の為と言って全滅するまで戦うんだ。しかもそれ
を喜んでやると言うんだ」
「本当に?」
「多分な。けど、戦場じゃ頼りになる連中でもある。強いし味方が危ういと自分たちを犠
牲にしてまで助けに来るんだ」
「そうなんだ」
2人は街を歩いて行く「聖教徒隊」の列を眺めていた。
324エビチリ:2006/04/16(日) 22:56:10 ID:2N/145dB
ファールジア戦記 第2話(2)

デオダ公国にいる「聖教徒隊」はリエンス教の総本山であるファールジア大陸西部の
レントベイドから派遣されていた。「聖教徒隊」自体も12万人を数える大軍団で各地
に魔族討伐の為に派遣される。デオダにいる「聖教徒隊」はカイテル司祭に率いられ
た1万の軍団である。
この日、聖教徒隊は大聖堂にカイテル司祭と側近が。残る教徒兵はデオダ公国の王
が東方祖国軍を受け入れる為にも建てた宿舎で休んだ。
「お姉様」
「何?エイファ」
夜。聖教徒隊の宿舎で女性教徒兵のエイファが先輩であるマリアに甘える様に呼ぶ。
「明日は出陣ですよね…ですから、その」
エイファは恥ずかしそうに言う。何を言いたいか知っているマリアはニコリと笑う。
「いいわ。外に行きましょう」
2人は眠りで静まる宿舎を出た。宿舎の裏には森がある。この宿舎は森を切り開き、
その際に切り倒した木々を資材にして建てられたと言う。
その名残がある森に2人の尼僧が入る。そして2人は口づけをして向き合って抱き合う。
「マリアお姉様。温かいです」
「ふふ可愛いわよエイファ」
2人は同性であったが愛し合っていた。リエンス教は信徒を男女を分けて生活させる
戒律がある。この為にエイファとマリアの様な同性での恋愛感情を抱く者は少なからず
いた。
「こうしていると明日が出陣だと言うのを忘れるぐらいほっとします」
エイファがマリアの胸に顔を埋めながら言った。マリアはエイファの頭を撫でる。
「そうね。私もエイファをこうして抱き締めると心が安らぐわ」
明日の魔族との戦いを前に2人はお互いを求めていたのだ。それが同性であろうと一番
愛しているからだ。
「エイファ…」
「あん、お姉様…」
マリアがエイファの股間へ右手を忍ばせ服越しにさすった。
325エビチリ:2006/04/16(日) 22:57:04 ID:2N/145dB
ファールジア戦記 第2話(3)

エイファは木にもたれてマリアの攻めを受けている。
マリアの手は直接エイファの秘部を優しく撫でるように攻める。唇はエイファの首筋
や服を開いて露わにした形の良い胸の頂点にある乳首を吸い上げる。
「ああん、お姉様…気持ちいいです」
エイファは優しく触るマリアの手と唇に感じていた。
「やっぱり可愛いわエイファ。初めてした時と変わらないもの」
マリアはエイファの切なげに喘ぐ姿に喜んでいる。
「お姉様も感じて」
今度はエイファが攻めに出る。右手をマリアの秘部に当ててエイファがされた様に
優しく攻める。左手でマリアの豊かな胸を揉んで唇は乳首を含む。
「上手く…なったわエイファ」
息を荒くするマリアはエイファの頭を再び撫でて褒める。
「これもお姉様のお陰です」
「そうよね。私がここまでしたのね」
2人はまた抱き合いキスをする。今度は舌を絡める濃厚なキスを。
2人は同時にお互いの濡れた秘部を右手で攻める。エイファは互いの足と腰の間に
右手を潜り込ませてマリアの秘部へと。マリアはエイファの尻を撫でながら後ろから秘
部へと右手を滑り込ませる。
こうして秘部を捉えた互いの両手は同時に動く。栗を撫で、人差し指で膣の中を蹂躙
する。
「んっ…んっ…んんむっ!」
「はあっ…んん、むうっ!」
2人は興奮を伝え合う様に唇を貪り互いの舌が撫で回す様に絡める。下半身からは
クチュクチュと水気を帯びた粘った音が響き、2人の両足には愛液がしたたり落ちていた。
326エビチリ:2006/04/16(日) 22:58:26 ID:2N/145dB
ファールジア戦記 第2話(4)

「エイファ…2人でイきましょう…」
マリアは秘部から右手を抜いて己の腰をエイファの腰へくっつける。
「お姉様…あん!」
マリアは腰を上下に動かす。その度に互いの栗が擦れ合って痺れる様な快感が走る。
「可愛い、あん、エイファあ、可愛い!」
「お姉様ぁ、はあん、あん!お姉様ぁ!」
互いに呼び合いながら喘ぐ美女と美少女。自然と互いに腰を動かす。次第に愛液が腰
に広がりヌルヌルとした感触を2人に与えていたが、その感触は興奮を更に高める。
「お姉様ぁ。ヌルヌルしてて…溶けそう…」
目を潤ませたエイファがマリアを見つめる。
「溶けましょう、エイファ…2人で溶け合うの」
今度はマリアがエイファを地面に倒して片足を上げて腰を両足の間に割り入れて秘部
を互い違いにくっつける。
「エイファ…」
「お姉様…」
見つめ合う2人。マリアが腰を前後に動かす。その早さは段々と早くなる。
「はあん、エイファ、あん、エイファ・・・あう!」
「お姉様、ああ、お姉様ぁ、ああん!」
この時、2人にとっては溶け合っていたのだろう。呼吸を合わせる様に腰を動かしていて
いた。溢れる愛液がもつれる滑らかな肉体の間からヌチャヌチャと音を立てながらしたたり
草や地面に染み込む。
「お姉様、私、私はもう…」
「イクのね…私もよ…」
マリアはラストスパートをかける。エイファは上半身を起こしてマリアに抱きつく。過呼吸気味
の荒い息に混じる喘ぎが重奏となった。
「お姉様あああん!」
「エイファあああ!」
そして2人は同時に達した。
327エビチリ:2006/04/16(日) 22:59:30 ID:2N/145dB
ファールジア戦記 第2話(5)

「これは凄い」
森の中に人影がいた。その影はエイファとマリアの交わる現場を全て目撃していた。
「女同士でもやるんだな。しかも教徒兵が」
興奮していた。美しい2人が艶めかしく乱れる姿に。女性との経験がつい最近一度しか
無い彼にとっては刺激が強かった。
その影はウィルだった。何故が眠れなくて外で風に当たっていると森へ入るエイファとマリ
アの姿を見て好奇心から後を追うとこの現場を見たのだ。
「くっ、堪らなかったな」
ウィルは固くなった己の息子に身体が疼いて思わずズボン越しに股間をさする。抜きたくな
る衝動が出て来たが、以前に覗きをしていたらネリーに見られたつい最近の経験からその場
から立ち去る事を決めた。
「そこにいるのは誰?」
マリアが言った。叫んではいないが静かな夜ではその声はよく通る。
「えっあ…」
ばつの悪さにウィルは硬直する。ここは名乗るか、それとも逃げるかウィルは迷う。
「あっ怪しい者じゃないです」
ウィルはその場でそう答える。しばし向こうは黙っていた。そしてこう言った。
「お願いです。内緒にして下さい」
今度はエイファが言った。
「勿論だ。誰にも言わない約束する」
ウィルははっきりと言った。
「もしも約束を破ったら…」
マリアが言う。その言葉は警告をウィルに促す。
「破ったら封印されている術で呪います」
マリアの警告にウィルは背筋が凍る思いがする。「封印されている術で呪う」は見えない恐怖
をウィルに与える。
「大丈夫です。神に誓って約束を守ります!」 
ウィルは必死に誓った。
「分かりました。信じましょう」
マリアは納得する。そしてウィルは「お休みなさい」と言ってその場を逃げる様に去った。
328エビチリ:2006/04/16(日) 23:00:17 ID:2N/145dB
ファールジア戦記第2話(6)

「信じても大丈夫ですか?」
エイファがマリアに尋ねる。
「大丈夫でしょう。あの坊やなら私の警告に素直に従うでしょう」
マリアは笑う。どうやらウィルの反応が面白かったようだ。
「そうね。あんな風じゃ誰にも怖くて言えないですよ」
2人は笑う。覗かれた恥ずかしさは消えていた。
ちなみにウィルの姿は月明かりでエイファとマリアに見えていた。その為に顔が
ちゃんと見えた。気づかれた事に狼狽える姿、マリアの警告に恐怖する表情が
つぶさに見えた。
「なんだか気持ちがいいわお姉様」
すっきりした顔をしたエイファがそう言うと、笑みを崩さないマリアが
「私もよ。あの坊やの顔を思い出したらまた笑ってしまいそう」
「そんな事を言ったら私も思い出してしまいますよ」
また2人は笑った。
(この笑顔をずっと私は見ていたい。いや、エイファを守ってあげたい。そしてずっと
笑顔を見せていて欲しい。私の身を犠牲にしても」
マリアは笑顔の奥でそう覚悟を決めていた。
そして魔族との戦う為の出陣は明日に迫っていた。

(続く)
329>>317の続き:2006/04/18(火) 20:46:24 ID:mbeiLF8T
↑タイトルじゃないですよ。

エビチリさんの続きを待つ暇つぶしにどうぞ。
頑張ってまとめてアップ。(でも短かったけど)


ゆっくりと目の前で根元まで貫かれていくのを、止めれば無言で促された。
やがてそれは根元まで押し込まれ、私の中に収められたそれが脈打ち、
内側の襞がそれに泡立つような快感をもたらしていく。
が、そのまま彼の手は私の腰を掴んだだけで、彼自身の腰は動かずにいた。
「?」
不可解でいる私を見てから、彼はいきなり掴んだ手を前後に揺らした。
それが直接あそこの動きにつながるのを身をもって知り、私は短く悲鳴を上げる。
「いや・・・!」
ただ突き上げられるのとは違う、内部をめちゃくちゃにかき混ぜるように
彼の先端が膣内部を処かまわず動いては、激しく突く。
「こうされるのは、初めてか」彼は歪んだ笑顔で言う。
まるで自分の腰が動いているようで、
大きな波のように押し寄せるその快感と彼の言葉に、怖くなって離れたくなる、
彼の肩を軸に思いっきり腕を伸ばした。
その反動に、立てた彼の腿部分に寄りかかるように仰け反り滑る。
結果、意に反してより深く腰を沈めることとなった。
彼のものが強く内側をこすりながら奥に動いた瞬間、抑えていた声が出てしまう。
慌てて「違う・・・そういうつもりじゃ」
言葉も途切れてしまう。恥かしさに眼を瞑った。

330名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 20:49:33 ID:mbeiLF8T
仰け反った私の中に入れたまま、眼だけが笑う彼にふくらみを指で突かれる。
びりっと体が反応し、声を上げる。
「どういうつもり」吐息混じりに彼が聞く。
彼は支えている両足を開くと同時に前にかがめ、間を落ちる私の体を二つ折りにするように、
そのまま仰向けに押さえ込んだ。私の両足が彼の肩に高く上げられる。
怖い。どこまでも彼に犯されていく気がした。
壊れてしまう。
密着した皮膚、舌を吸われながら、足を上げられ必然と腰の上がった私にそれは深く深く差し込まれていく。
自分で自分のそこがどれほど濡れているのか解らない。
ただ、彼の腰が動くたび大きく卑猥な音がする。彼は試すように言う。
「わかるよな、どこが音を立てているのか?」
離れようと力を入れた手首を掴まれ、頭の上に固定される。
足は上がり、自分から腰を突き出すような形のまま手首を押さえられ、何度も何度も突き上げられ、
私は自分を抑えられなくなっていく。
信じられない。自分の体全部が性器になったみたい。
「俺が飲み込まれそうだ」
彼もまたかすれるようにささやいた。
苦しげに眉をゆがめている、息が熱かった。
「ユノの、ここに」
彼の指が下へ伸びてあそこのふくらみをつまむ。
眼の眩む快感が電気のように走った、彼はびくっとして指を一度離し、
「締めすぎだ・・・」
またつまむ。それから一呼吸置いて、思いっきり続けて突き上げてくる。
目の前が真っ白になる。
耐え切れず私は絶叫した。



ぱち、と頬を叩かれ眼を開ける。
はっとして体を見ると漆黒のローブが掛けられていた。
彼を見上げると、彼は「死なせないよ」と笑った。
「惜しいからな。その力が」着替えるように促し、彼は言った。
「私の力、が?」
ローブを身に付け、意外な気持ちになる私を引き寄せ、
「君の全ては俺が決める、本望だろ?」と軽く口付けられる。
そこに失望、ともつかない敗北感。私は今までの繰り返しを思う。
これからもおもちゃであることに変わりは無いのだ。
「・・・本望よ」
強くなりたい。


ここからは、また別の話。
おしまい。
331また別の話。:2006/04/18(火) 20:52:34 ID:mbeiLF8T
↑これもタイトルじゃないですよ。名前でもないけど。
タイトルはないけど、強いて言えば「ユノ」

鏡に映った裸体は、思いがけず白く滑らかに耀いていた。
久々のゆっくりとした時間、湯浴みを堪能した私の肌は柔らかく上気していて、華やかな香りと適度な湿気を残していた。
戦いの中で男になりきることもなかったが、ただ負けたくない思いは変わらなかった。
あれから一年近くが過ぎた。
筋張って少年のようだった肢体は、いつからか薄衣を剥いだように柔らかく、滑らかな体に変わっていた。そこに彼の愛撫を思わざるを得ない。
以前の体と比べ明らかに充足している。複雑な気分だった。
受けている行為は同じなのに、何故あの勇者のときと違うのだろう。
彼の何が私の体を変えたのだろう。
鏡に額をつけ、自分と見つめあった。彼の腕、胸板、笑う、飲み込む、あの舌、指。
このままでいいのだろうか。
鏡は息で曇り、何も映さなくなっていた。
332また別の話。:2006/04/18(火) 20:54:12 ID:mbeiLF8T
新しいローブ(これ自体が鎧のようなものだ、漆黒で重い)を身に付けて、広々とした部屋に戻る。素足に毛の長いじゅうたんが心地よかったが、重いブーツを履いて歩く。
ソファに身を横たえ、残された自由な時間、仮眠を取る事にする。
眼を閉じると彼の顔が浮かんだ。
「強くなれ」いつでも仕掛けて来い。
俺が負けたら、君は自由だ。
あの草原の日から私はここで彼に仕え、次々とやってくる自称勇者とその仲間たちを始末するのが仕事となった。私が強くなったのかもともと彼らが弱いのか、苦戦はするものの負けたことはない。
そんな力で何が闇討伐だか、どこが勇者だか。笑わせる。
彼――ゼルは私よりも強いのだから。
ご主人様とでもお呼びしましょうか、と聞いたとき彼は唇をゆがめて笑い
「ゼル」と言った。「部下はこう呼ぶ、誰でもないって意味だ」
どうしてそう呼ばれるのかは言及しないままだ、秘密があるようにも思えるのだが。
知ることは、二人の間を埋めることにも思えた。
敗北に仕える身では、彼との距離があったほうがいい。
何度も隙を狙っては仕掛けながら打ち破れて、そのたびに体を奪われることを繰り返し、
いまだ私は勝つことができないでいる。
そして、彼を打倒すべく来る者来る者を私はなぎ払い、この虚城は秩序を保つ。
このままでいいのだろうか。いや、考えるだけ無駄だ。
ゼルを倒すことが出来る強者がいるとすれば、私は彼の前に殺されている。
または来る者を私が従えたとしても、そいつは私よりも弱いのだ、彼に勝てるわけがない。強い相手が敵の一人である私を生かしておくとも思えないからだ。
つまり、自由への道は彼を自力で倒す他にない。この意味で彼にとって私は盾であり諸刃の剣であるとも言えるが、その刃は今のところまるで前戯のようなものだ。
私は不本意ながらも見事に彼の片腕なのだった。
333また別の話。:2006/04/18(火) 20:55:27 ID:mbeiLF8T
ふと、どんなに本気で攻撃しても彼は私の息の根を止めようとしないことに思い当たった。
まだ、抱けるだけ生かしておく価値がある、所詮はおもちゃにすぎない、か。
悔しくてもどうにもならない。抱かれるたびに体が変わり、奥へ奥へ開かれていく快感に、最近は目的を忘れないでいるのに必死なくらいだ。
たまにゼルがほんの気まぐれのようにやって来て抱くとき、私は抗う気持ちを忘れてしまう。逆らうのは契約違反、と必死に自分へ言い訳をしながら。
彼の舌が私自身を転がし吸い撫で、指が乳首をつまみこすりひねり、腰を抑えられて、獰猛なあれが私の中で動き回り奥のそのまた奥まで犯す――――-
彼は、私を役に立つおもちゃだとしか思っていない。
憎い、と声に出した。忘れないように、彼は、敵だ。自分に言い聞かせながら、それが
もう呑まれている証拠かとも思い、ぎり、と指を噛んだ。
334また別の話。:2006/04/18(火) 20:56:55 ID:mbeiLF8T
短くねえよ!
(自己突っ込み)

もうすぐエロですよ?
335また別の話。:2006/04/18(火) 20:58:06 ID:mbeiLF8T
緊急を知らせるサイレンに身を起こす。
まどろみかけていた頭を振り、テーブルにあるモジュールを引き寄せ
「何」と問うた。「侵入です、ご準備ください!」慌てた従者の声。
サイレンは入り口を破られた瞬間に鳴るので、侵入者にしてもここまでたどり着くのにはだいぶかかるはずだ。新しい勇者、か。
下っ端の亡骸を踏みつけても、その後ここまでに四人の番人がいる。私の後には二人。だが、私までたどり着かないものも多い。そして倒れた番人の代わりはいくらでも生まれる。
私が生きている以上後の二人の出番は今まで無かったことになるが、その二人の姿をそれと確認したことはない、ただし女ではないことはゼルから聞いていた。
スクリーンが現れ、そこに侵入者の姿が映し出された。ちょうど一人目の番人を倒し振り向くところだった。その姿を見て驚いた。
少年、だった。
「こんな子が・・・」
驚きとともに一抹の落胆。
これじゃあ、もし相対しても結果は見えているようなものだ、この先も私は変わらない。
ここまでたどり着くかも怪しい。
二人目か三人目か、どこまで頑張るかな。
せめて暇つぶしくらいにはなるといいけど。
胸当てを入れ、サッシュをし、ゼルの指輪を剣の柄に引っかからないよう左の指に嵌め直す。邪悪に耀く指輪は闇の印だった。
この指輪は彼の部屋を開ける鍵になり、また彼が私の現在地を知るためのものでもある。
城から離れたり、置いて出たところで体温が指輪に伝わらなければ、冷めた反応に彼は逃亡を知る。
私は見えない鎖につながれている。
336また別の話。:2006/04/18(火) 20:58:44 ID:mbeiLF8T
武器を残して支度が出来たところで、投げやりな義務感からスクリーンに目をやると、四人目の番人が血飛沫をあげるところだった。
音までは聞こえないが壮絶なダメージを受け巨体が倒れていく。
「何?!」私は戦慄した。早すぎる!
「ユノ様!」
いきなり扉が開かれ、咄嗟に剣に手をやる。
従者が飛び込んでくる。「何事か!」緊張が体を走る。
「只者じゃない!奴です!!早く逃げ・・・」叫ぶうちに血を吐いて倒れた。
その後ろに、剣を引き構えたあの少年がいた。凄まじい闘気が漲っている。
目を疑う。なんて速さ、何者なのこの少年は―――――-!!
「どうやって・・・!!」
すばやく身を構える。
ところが、威嚇する私を意に介さず、
「あんた、誰?」きょとん、と多少驚いた様子で、剣をしまいながら奴は言った。
低いが、まだ幼さの抜けきらない声だった。
「誰って・・・」
澄んだ深い紺碧の瞳で射るように私を見つめている。
その瞳に、私は怯んだ。
まっすぐな瞳。
吸い込まれそうだ。本能的に危険を感じて、眼をそらした。
どう動く?凝視できず、全く動く気配も感じられない。そこへ、
「あのさ、おれ、ゼルってやつ探してるんだ。どこにいるか知ってる?」
無邪気を装っているのか、少年はにっこりと笑いかけてきた。
337また別の話。:2006/04/18(火) 20:59:32 ID:mbeiLF8T
「え・・・?」
混乱する。この子は、なんなの。
武器も構えず、何を考えているの。これは作戦なの。
苛立つ私に「あ、別におれ何もしないよ」両手を振り、慌てたように言う「おれ、そらっていうんだ」
その腰で剣が揺れてぶら下がっている。いつのまにか彼の闘気はすっかり消えていた。
本当に攻撃しない気なの?なぜ?ますますわからない。
「教えてくれない?どこにいるか知ってたら」
混乱したまま、「あなたは何のために、ここへ来たの」と聞いてみた。
「ああ、友達がいるんだ、この中にね。助けるって約束したんだ。・・・・ちょっとあんたに似てる、かな」
頭をかきながら、ほんの少し顔を赤くしている。似ている?
「私に?」
「うん」
その、雰囲気とか、顔、とか。ぼそぼそと照れるように顔をそむける。
そしてごまかすように「おねえさんも」と大きく言った。
おねえさん。私は今度こそ気が抜けた。
「ついでに助けてあげるよ、おれが」
この格好を見てそうくるか、普通。
私はため息をつき、剣を置いた。
中身は本当に子供なのかもしれない、純粋な、人を疑わない。
「本当に助けてくれるの」意味を理解するとも思えない。冗談交じりに聞いた私に、
まっすぐな眼をして、少年はうなずいて答える。
「絶対」
唇を引き結んで揺るがず私を見つめる瞳が、ある懐かしさを伴って強く私を揺さぶった。
338また別の話。:2006/04/18(火) 21:00:12 ID:mbeiLF8T
あの頃――拾われた頃の勇者の眼がこんな眼をしていた。
まっすぐで、どこまでも引き込まれそうな紺碧の海。
「一緒に行こう」
私の手を取る勇者の、志に満ち溢れていた瞳に頷いた。
それがいつの間にかくすんだ利己的な眼に変わっていった、私を弄び始めた頃から。
私は勇者を憎むようになり、彼に勝つことだけが強い願い、目的になった。
その願いはかなえられ、いままた、相手は違うだけの同じ願いを隠している。
どこで旅を、勇者は間違えたのだろう、
そして、私はどこで間違えたのだろう。
記憶と疑問が交錯した。
最初こそ、私たちの目的は間違いなかったはずなのに。
どうしてこうなってしまったんだろう。

「あれっごめん、おれなんか悪いこと言ったかな?」
しゃがみこんだ私に、びっくりしたようにあたふたと肩に手を置いて覗き込む。
「なんでもないわ」
瞳がすぐそこにある。慌てた顔に思わず微笑んだ。
彼は眼を大きく開いて赤面し、すぐに顔をそらして「いい匂いがする」と言った。
「そう?」照れた少年に我知らず気を許していた。少年は頷き、
「・・・・・・でも悲しそうだ」
「悲しい?私が?」
今度は私が眼を見開く番だった「どうして?」
「眼、かなあ」本気で思案していると見え、首をかしげている。
ついいたずら心が起きた。覗き込むと、彼はもっと赤くなって眼をふせる。
「赤くなってる」
「なるよ、そりゃ」
そう言っていきなり、くすっと笑った私の首に手をかけて引き寄せ唇を吸う。考える隙もなかった。
驚いて突き飛ばそうとした、が、びくともしない。こいつ・・・・!!
前髪をかきあげられ、私は油断したことを後悔しながらもがく。
ゼルとは違う柔らかな舌が絡んでくる。柔らかに吸いながら、絡んでくる。
触れられることに慣れてしまった体が反応していくのを感じた。
339また別の話。:2006/04/18(火) 21:01:02 ID:mbeiLF8T
こんな子供に・・・・なんてこと!
離れる前にそっと下唇を噛まれた、私はびくんと反応する。
「おねえさん、子供だと思って油断してただろ?馬鹿にするとこういう目にあうぞ」
にやり、と歯を見せて笑い彼は言う。立て膝をつき腕を乗せ、ふふん、とでも言いたげだ。
「生意気」
私は座って崩れた裾を直しながら、煽情を隠すために言い放った。子供の癖に。
「子供の癖に、って思っただろ。今」
お見通しか。どこまでも生意気な。
「思ったわよ、へたくそだもの」
大人気なく憎まれ口を叩いてしまってから、はっとした。
「馬鹿にすんな」ぐい、と手首をつかまれた。反射的に引っぱたいてやろうとして動いたその手も捕まる。外そうとしてもびくともしない。「ちょっ・・」急に少年が怖くなる。
「ちょっと、待って・・!」
止まらず両手を地に伏せて彼は言う「おれは子供じゃない」私の手首を重ねて右手だけに持ち変える。
「殺すわよ」私は怒鳴った。
「無理だよ」閉じて立てた私の脚を片手で開かせて、
「おれのほうが強いから。でもおれ、女と戦う気はないんだ」
押し倒されて、真上にきた彼の顔が真剣で私は戸惑う。
340また別の話。:2006/04/18(火) 21:01:48 ID:mbeiLF8T
勝てると解っていて戦わない?
「あんたは女だし。」女だし。黙った私に、彼は可愛い勘違いをした。
「自分だって、子供だからって思っただろ、おあいこだよ」
拗ねたように私の口を塞ぎ、吐息の中から「悔しいって、思ったことある?」
「女のくせにって言われるでしょ?」
「君だって女だから戦わないでしょう」答える。彼の手がローブをまくり上げていく。
「ええと、そういう意味で言ったんじゃなくてさ、つまり、女だからって関係ないよ」
こういうこと以外には、と続けて首筋を吸う。じわ、と濡れる。
拙い言葉でも充分に伝わった、彼の性格なのだろう、自分より明らかに弱い者とは戦わないのだ、それが、きっと男でも女でも。弱いと明言しないのも優しさかも知れない。
多分、正論だ。私が勇者を許せなかったのは、弱さを突いたことだ。
思い通りに扱うために一人の人間として同じ目線に立とうとしなかった、狡さ。
力でねじ伏せることで私を弄んだ。だから私はそれ以上の力を求めた。
勝てる方法を選んで私を押さえ込んだ、それ以上の力を。
そうっと、彼が指をかけて私の下着を引きおろしていく。
「ちょっ・・・・いや」ちっとも抗議に聞こえない言葉の甘さに自分で驚く。
彼は無視する。地道に片足ずつ曲げさせては下着を滑らせて行く。
そのひどく真面目な顔、懸命さに微笑ましくなるが、彼の出したものは大人とそう変わらない。私は目を背けた。
341また別の話。:2006/04/18(火) 21:02:38 ID:mbeiLF8T
それをあそこに熱く押し当てて探す。それがぬるりと入ったとき、
彼の大きな息を聞く。
「おねえさん」
入ってる、と呟きかすれて「おねえさん、わかる?」と言う。
「いや・・やめて」
「・・・やめない」
ぐ、ぐぐ、と彼のものが入っては出、そのたびに私の中が潤んでいく。
彼の手が私の頬を撫でて言う「名前、教えて?」
ぐぐ、と押し込んでくる。思わず出そうな声をかみ殺す。ゆっくりとそれが抜かれ、また
差し込まれる。圧力に負けて、答えた。彼はまたぐい、と押し込んだ。
「思い出すのに名前がないと不便だから」
快楽に必死な顔のままじっと眼を合わせて、言った。
「・・・思い出さないで」
「・・・じゃあ忘れない。おれ」
突き上げて言う、私は薄く悲鳴をあげる「いや・・・」
「いや?ほんとに?ユノ」
ひそめた眉が悲しそうにも見えた。「こんなになってるのに?」
私は唇を噛んで声を抑えるのに必死だった。
彼は全身で私に突き入れ、獣のように動く。
内膜すべてをきつくこすり上げるように摩擦する「あ・・いや・・・・」
それは止まない「本当にいや?」彼は動かし続ける。舌の絡まる音が響き、
「ねえ」ぐうっとさらに押し込んできてささやく。抑えていた声が出てしまう。
342また別の話。:2006/04/18(火) 21:03:18 ID:mbeiLF8T
彼もまた眉をゆがめて快感を押さえている。私はもう声を抑えることも出来ない。
「ねえ、ユノ・・・」
答えて、と言う、腰を動かして。
登りつめそうで私は体に力を入れる、ぎゅっと眼を瞑った。
「そら・・・!だめ、いや!」
「は、あ・・・・・っ!!」
その瞬間、彼の腰がびくんと跳ねて、私の中に熱いものが解き放たれた。
しばらくそのままの形で頭を伏せた彼の髪が触れる、ようやく「くすぐったいわ」と言う私に顔をあげ、唇をゆっくり吸う。労わる様なしぐさ。

それは冷たかった、過ぎた熱を疑うほど。
離れて、なにやらしょぼんと少年はズボンをはき直している。
「おねえさん、やっぱり大人だな」気持ちよくてすぐいっちゃったおれ、と呟いて、
「ごめんね?」と伺う。
きゅうっと胸が訴えた。それでつい「大人でもいっちゃったわよ」と微笑んだ。
「ほんと?おねえさん、いってくれた?」
この時私は彼を少年と信じ、疑わなかった。
彼は顔を耀かせて身を乗り出した、私は笑う、可愛い。「よかった」彼も笑う。
343また別の話。:2006/04/18(火) 21:04:57 ID:mbeiLF8T
そこに指でつまんだ邪悪な指輪を掲げ、
「もらったよ」
「!!」
いつの間に!
薬指を縛っていたその指輪は、いま彼の手の先にあった。
触れる指に、その影もない。
その指輪は彼の部屋へとつなぐ唯一の鍵。私は鳥肌が立った。
やられた!!これは作戦だった!
「返して!」
「やなこった」
ひらひらと持ち上げて「ユノも自由になれるんだぞ」
「いいだろ?」にこっ、とする。まるで疑っていない正義。
指輪があったら、ゼルに辿り着いてしまう。彼を倒す少年の姿が浮かぶ、「お願い、返して」
まんまと騙された悔しさとで泣きそうになった。
なんて子なの、信じられない。
「大丈夫、おれが倒すから。心配しなくていいよ」
大丈夫、と繰り返して笑う。
「責められる前に俺が倒すから」
違うの、と叫ぶ私の前からすでに彼は消えていた。
「ゼル・・・!」
344また別の話。:2006/04/18(火) 21:05:38 ID:mbeiLF8T
そこに指でつまんだ邪悪な指輪を掲げ、
「もらったよ」
「!!」
いつの間に!
薬指を縛っていたその指輪は、いま彼の手の先にあった。
触れる指に、その影もない。
その指輪は彼の部屋へとつなぐ唯一の鍵。私は鳥肌が立った。
やられた!!これは作戦だった!
「返して!」
「やなこった」
ひらひらと持ち上げて「ユノも自由になれるんだぞ」
「いいだろ?」にこっ、とする。まるで疑っていない正義。
指輪があったら、ゼルに辿り着いてしまう。彼を倒す少年の姿が浮かぶ、「お願い、返して」
まんまと騙された悔しさとで泣きそうになった。
なんて子なの、信じられない。
「大丈夫、おれが倒すから。心配しなくていいよ」
大丈夫、と繰り返して笑う。
「責められる前に俺が倒すから」
違うの、と叫ぶ私の前からすでに彼は消えていた。
「ゼル・・・!」
345また別の話。:2006/04/18(火) 21:06:14 ID:mbeiLF8T
しまった二度書き。失礼しました。
346また別の話。:2006/04/18(火) 21:06:50 ID:mbeiLF8T
「今更、光に戻れるとでも?」
彼は力をもって私を見据え、私は習慣から身構える。
「思ってないわ」
瞬時に光る彼の眼が魔力を持って私を射抜く。
こんな彼、見たことがない。
いつでも冷静だった彼が豹変している、身の竦む思いだった。
しゅっと消えた彼が一瞬で目の前に現れ私の腕を掴む。
ぱあん、と頬を張られ、そのまま何度も左右に張られる。本気だった。
私は痛めつけられるまま、ただ、血を吐いた。
「裏切り者め」憎々しくゼルははき捨てる。
鮮血が彼の手を汚した、それでも彼はとめる事がなかった。
されるがまま身を任せて、痛みに気が遠くなる。
「あんなガキにみすみすやられるとはな」
やられる、の意味を取り違えただけではなく、彼の顔が歪むのを冷静に眺め、
私はにやりとした。
「戦ってないもの」
ゼルは信じられない、というように私を見た。が、怯むことなく、言い放つ。
「しかも子供じゃない。そら、よ」
再び、ぱあん、と殴られる。
「おもちゃとしか思ってないくせに!」私は叫んだ。
「なんだと」
ゼルの顔が怒りに燃え、強く闘気を感じる。
勝てないことは解っている、投げやりな自分に同情した。
「口の聞き方に気をつけろ」
彼もまた、力で私を抑え込む。
もうどうなってもいい。全てを壊してしまいたい、破滅的な感情に覆われていた。
347また別の話。:2006/04/18(火) 21:08:07 ID:mbeiLF8T
あああああ、こんがらかっちゃった!!
>>344のあとは、次に書き込むものです。
348また別の話。:2006/04/18(火) 21:10:12 ID:mbeiLF8T
私の声は空回りする。
少年、彼は子供じゃない。目的を持って私に近づき全うした。
最初から、私は何者かも知っていて。
完敗だ。私はなんて甘いんだろう。これじゃ、弱いのも当たり前だ。
きっと、ゼルは彼に負ける。
願いがかなえられると解っていて、自由になれるとわかっていながら。
それでも何かが私を引き止める。
早く、ゼルに知らせなくては。
私は立ち上がり、唇を拭う。
ふと気配を感じて振り向いた、そこにゼルはいた。
349また別の話。:2006/04/18(火) 21:11:43 ID:mbeiLF8T
それから>>346ですよ、ほんとすみません。

350また別の話。:2006/04/18(火) 21:13:29 ID:mbeiLF8T
「今更、光に戻れるとでも?」
彼は力をもって私を見据え、私は習慣から身構える。
「思ってないわ」
瞬時に光る彼の眼が魔力を持って私を射抜く。
こんな彼、見たことがない。
いつでも冷静だった彼が豹変している、身の竦む思いだった。
しゅっと消えた彼が一瞬で目の前に現れ私の腕を掴む。
ぱあん、と頬を張られ、そのまま何度も左右に張られる。本気だった。
私は痛めつけられるまま、ただ、血を吐いた。
「裏切り者め」憎々しくゼルははき捨てる。
鮮血が彼の手を汚した、それでも彼はとめる事がなかった。
されるがまま身を任せて、痛みに気が遠くなる。
「あんなガキにみすみすやられるとはな」
やられる、の意味を取り違えただけではなく、彼の顔が歪むのを冷静に眺め、
私はにやりとした。
「戦ってないもの」
ゼルは信じられない、というように私を見た。が、怯むことなく、言い放つ。
「しかも子供じゃない。そら、よ」
再び、ぱあん、と殴られる。
「おもちゃとしか思ってないくせに!」私は叫んだ。
「なんだと」
ゼルの顔が怒りに燃え、強く闘気を感じる。
351また別の話。:2006/04/18(火) 21:14:23 ID:mbeiLF8T
勝てないことは解っている、投げやりな自分に同情した。
「口の聞き方に気をつけろ」
彼もまた、力で私を抑え込む。
もうどうなってもいい。全てを壊してしまいたい、破滅的な感情に覆われていた。
「ユノ・・・・」
近づいてくる彼を見つめながら、私は呪文を唱える。
彼が吹っ飛んでいく。
しゃくりあげて、自分が泣いていたことに初めて気が付く。
ぼやける視界に彼は起き上がり向かってくるのが見える。
続けて呪文を放つ、爆裂に何度も彼は倒れた。
その度に立ち上がってくる。涙が溢れて止まらなかった。
「いや、もういやなの」叫びながら全ての力を解き放つ。
愛してしまってた、こんな彼を。私をおもちゃにしか思わない彼を。
近づいてきた彼が言う。
「悪役が、か?」
「違う」私は首を振った。
私を壁に押し付け、唇が触れた、優しくて、零れる涙をそのままに受け止める。
「これで最後」放棄した私は言う。
彼は私の足首を握り、「俺が負けるとでも?」
あの少年の力を思った「負けるかもしれないわ」そのまま慣れた手に脚を開かれる。
「そうしたら、お前は自由だ」
「自由って何?」
彼は笑う「何だろうな」押し付けたまま、硬い唇、慣れた指が私の体を這う。熱くなる体に今までの時間を思った。
352また別の話。:2006/04/18(火) 21:15:58 ID:mbeiLF8T
腰を付いた私の間に彼は隙間なく入り込む。
両脚を彼の腕に乗せられる。
彼は歪んだ笑顔をみせ「渡したくはないけどな」
「新しいおもちゃを探して」
滑る背中を押さえるために私は両手を床に突いた。
ぎゅう、とその腰を抑え彼が入ってきて私の内部が締め付ける。
すでに解かれていた体に、再び火が付いた。
このまま、いてもよかったのかもしれない、でも。
つま先が揺れている。
もう、耐えられない。気が付いてしまった今では。憎んでいたほうがましだった。
「殺して」
彼は驚いて止まった。
「何?」
じっと彼を見つめて繰り返した。
しばらく無言で見つめあった後、思いつめたように、
「取られるより、ましか」
眼が、切なく私を凝視する。私の髪を撫でる手が震えていた。
「やっと、俺を見る。ユノの眼が。あの日以来だ」呟いた彼の手のひらが首を包む。
指が私の首を締め付け始める。
苦しい。口元から垂れる唾液を唇ごと彼が拭いかすれながら名前を呼ぶ。
まばゆい幻覚に視界が霞み、彼の手首にすがる。
同時に快感が責め登る。彼が珍しいほど慟哭した。
私の内壁がまるで生き物のように彼のものを締め付ける。
耐え切れないようにあえぐ彼の髪を梳いた。
愛しい、と思った。
353また別の話。:2006/04/18(火) 21:16:53 ID:mbeiLF8T
殺して」と私は催促する。さらにゼルの指に力がこもった。
息苦しい中を彼の唇がまさぐり、私の全身の皮膚が反応した。
唾液にすべりながら濁流に飲まれるような汚れたエクスタシー。
全身を貫かれ、私の中を彼のもので埋められるような錯覚。
彼のものを引きちぎってしまいそうに、そこはきつくきつく締まっていく。
このまま飲み込めたらいいのに。
ユノ、彼が真剣に呼ぶ声を聞く。
意識が遠くなる、そこへ絶頂が襲う。真っ白になる頭にゼルの声が聞こえる。
「愛してたよ、ほんとに。ほんとに愛してた」
切なく響くその声は、夢か現かわからない。私は意識を失った。
354また別の話。:2006/04/18(火) 21:19:48 ID:mbeiLF8T
すうっと視界が開けた、自分の生きていることを知る。
放たれた腕で顔を覆う。
錘の入ったようなだるさ。ゆっくり上半身を起こすと、逆流した液体が床に零れた。
「殺してっていったのに」本当は予想していた、止めは刺さないことを。
よく死にたがる女だな、とこちらを振り向きもせず、
「俺が、負けると思うか?」
準備を済ませた彼の後姿から、凄まじい闘気を感じる。
それは今まで本気で私と戦ったことがないことを知らしめていた。
彼が配下の二人に私を引き合わせなかった意味を、今知った。
無謀な戦いを私が挑まないように。勝てるはずのないことを彼は知っていた。
そらをここまで引き止めるほど、彼らの実力は上だ。
「そろそろ、奴が来るぞ」
彼の前の番人が倒れるところをスクリーンは映していた。
「ゼル」
私の声に、横顔を見せてゼルは笑った。
「自由か、どうかな」
扉が開いた。
355また別の話。:2006/04/18(火) 21:20:21 ID:mbeiLF8T
「探したよ」
扉の向こうに少年はいる。
「騙されたよ、てっきり最上階かと思ってた」
碧く光る闘気のまま、少年がゼルに切りかかる。
「そら・・・!!」
受け止めるゼルの斧が震え、「このガキ・・・・」
そらの一声が彼の斧をなぎ払い、少年は体制を立て直す。
ゼルの斧が少年に振り下ろされ、避ける彼の足はばねのように跳躍の原動力になる。
ゼルはすばやく上空に構え魔術を放つ。空の姿が煙に消える。
逃れたそらが力を溜めて地を蹴り、また空に飛ぶ。
私は見ていられない。
ゼルかそらか、激しい衝撃が空気を伝って来、どちらの気配も消えないまま
攻防は続けられる。武器の絡む音が聞こえてくる、息つく暇のない襲撃と防御、
その重圧が私を潰していく。
「お願い」何を願っているのかもわからないまま口をつく。
目の前の爆裂、閃光の連続に眩暈がした。
自由になりたい、でも。
ゼル、最後まであなたを憎んでいたかった。
朦朧とする意識の中でゼルの体がのたうった。無意識に私の手は彼へと伸びた。
356また別の話。:2006/04/18(火) 21:40:04 ID:mbeiLF8T
私を背後に隠すように構えるゼルに先ほどと全く表情の違う、そらが言う。
「彼女を放せ」
剣をおろして、だが全く闘気を消さないまま「おねえさん、危ないから離れて」
「そら・・・違う、そうじゃないの」
違う、違うの。続ける私の手を振り払い斧を握り替え、ゼルはそらを睨んだまま言う。
「自由になりたいんだろ」
私は言葉につまり、ゼルの後姿を見つめた。
「いつまで、おもちゃでいる気だ」
「自分で選んだことよ」
彼は苦しげに笑ったようだった、「下がってろ」と言った。
「じゃあ、これが俺が選んだことだ、やられたらお前は自由」
瞬時に立ち上がった彼が私を突き飛ばす。
私はもんどりうって部屋の端にぶつかった。
衝撃に閉じた眼を開けたとき、確かに彼を中央に狙ったそらは剣に閃光を伴って跳躍するところだった。激しい轟音と光が辺りを占領する、ゼルの断末魔の声に私は耳を塞いだ。
やられたら、お前は自由。
それが、最後の言葉になった。
357また別の話。:2006/04/18(火) 21:45:15 ID:mbeiLF8T
長々失礼しました。
途中の不始末を改めてお詫びいたします。

この後、「ゼルの見解」と「ユノのその後」に続いちゃったり。

まとめてアップするのに慣れてなくてすみません、でした。
358名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 00:31:57 ID:dAH/DilQ
せ、せつねーーー!
GJGJGJGJGJGJG!!!!

まとめて読めるの嬉しい。
多少の失敗は誰でもやってるんで気にしない方がいいっすよ。

ユノ、その後……楽しみ半分怖さ半分。
359名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 00:51:11 ID:lNXYiqPj
おおっ、こういうのもいいね!
360名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 14:37:46 ID:i14gYhq2
GJ! 続きが気になる、とくに大人をめろめろにするそらの今後の振る舞いにw

あと専ブラ用にまとめてみた。間違ってたらごめん。

317の続き
>>329-330
「ユノ」
>>331-333 >>335-343 >>348 >>350-356



361名無しさん@ピンキー:2006/04/21(金) 02:04:40 ID:dxtiXvhI
>>360
ありがとうございます。完璧っス!

どことなくせつない話が好きなので、
多分次は恋に悶えるゼル(笑)ちょっと柔らかい文章にしたいです。
サブタイトルは「女って奴は本当にわからない」になるでしょうか。
お好きでない方は、どうかスルーしてくださいね。
362名無しさん@ピンキー:2006/04/22(土) 17:55:44 ID:6k649y2A
続けて、投下してもいいでしょ〜か〜?
363名無しさん@ピンキー:2006/04/22(土) 19:57:04 ID:BWY5F1il
OK!!
364名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 00:19:43 ID:/3hhGxm3
では、いきます。
その前に言い訳を一つ。

「このローブ、重たいわ」
「脱いでいいよ」
「ばか」

本当は、こんなのが書きたかったんです・・・。
365名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 00:20:25 ID:/3hhGxm3
女って奴は、本当にわからない。
いやこの場合、女全てではなく、彼女個人を指して俺の言う女であるのかもしれない。
大体最初から変な女だった、城に戻って着替えた俺と、同じものを改めて身に付けた自分を見咎めて、幾分引いたように笑い「おそろい?」などと抜かした。
「ばかか、制服みたいなもんだ」と叱ると、
アヒルのような口をして不貞腐れ、かと思えば
「お怒りにならないで、ご主人様」いたずらっぽく笑う
「ばかか、メイド服着せるぞ」
怒鳴ったものの一瞬本気で考えてしまった、着せたろか。
見透かしたようににやにやする彼女にはっとし、慌てて顔を引き締める。
「着てもいいわよ」
「いらん」
今思えば、この時の彼女はやけになっているようだった。
真新しいローブ(マントのような物だが、前を止めて彼女が着ると裾の長いワンピースのようだった)は、彼女の白い肌と、肩よりは短いプラチナゴールドの髪を際立たせ、
淡いブルーの瞳にはローブの黒が影を落とし、より深みを増している。
闇に身を落としても彼女から光は消えなかった。
俺には、光を帯びてしまう彼女をその漆黒で覆うことで無理に抑えているようにも見え、
彼女の前身を思い、思いながらも引きずり込んで染めていくことに征服に似た快感を覚えた。
硬質で透明な美しさは、俺によってこの世のものではない妖しい耀きとなる。
つい欲情に負け、彼女の襟元から剥ごうと後ろから手を差し入れた。
366ゼル:2006/04/23(日) 00:21:46 ID:/3hhGxm3
せっかく着たのに、と小さく抗議するユノの口を塞いで、
「脱がすためだよ」
つい先ほどの興奮がフィードバックしてくる、室内という安心感からかユノは増して柔らかかった。耳下に口付けると、それだけで吐息を漏らした。
乳首に親指を押し当ててこすり上げる。次第にユノの体から力が抜けていき崩れるように座るのを支えつつ、ゆっくりと肩からローブを脱がしていく。
伏せるようにユノは前に身を屈めた。きれいな肌だった。
俺は背中に口付け、床が冷たくないように、横顔を髪で隠した彼女の下に脱がせたそれを差し入れ、そのまま両胸に触れる。ユノは自分の指を噛んだ。その仕草がいやに色っぽくて俺はその背中に跡をつける。いくつもいくつも。それは鮮やかに彼女の素肌を汚す。
左手を下に滑らせると、ユノはびくりとしてその手を押さえようとし左腕を動かした。
それは彼女にとって不利に働く。肩が上がり体をひねるように左側を見せる形になる。
右手を引き抜いて、無理に力が入ったユノの右肩を支え、髪をかきあげてやった。
眉間にしわを寄せながら、必死に声を出すまいとしている表情を眺める。
俺はそのまま下に指を差し入れた。
367ゼル:2006/04/23(日) 00:23:03 ID:/3hhGxm3
とろり、とした感触に俺はまた欲情する。ユノは腰を上げて避けようとした。
それも俺にとって有利に働く。ユノの右肩を掬うように手を添え押し込み、表を向かせる。
太腿で俺の手を遮りユノは身を縮ませ、丸まるように身を守ろうとする。
俺は、その脚を開き、そこに舌を這わせた。
ユノが短い悲鳴を上げる。
細かにそこを突きながら膨らんだそこを吸う、ユノは耐え切れずに声を上げた。
卑猥な音、ユノのそこから透明な液が溢れ出る。
俺は、身を起こして彼女に突き入れる。
いまだ清いままのユノを、闇に染めることが快感と知った。

ある日、部屋に入ると彼女は何やら一生懸命いじっている。
何かと覗き込めば、花である。
「ドクダミだぞ、それ」と指摘すると不満そうに口を尖らせ
「他に咲いてなかったんだもの」花は花だし、と言う。
ドクダミを飾る神経もさながら、挿しているそれはブーツである。
「他にないのか」
「ドクダミなのに?」減らず口を叩き、長さを調節し満足したのか窓辺に置いて眺め、
首をかしげている。
呆れながらも黙って、本当は術の一つでもある花を舞わせてやった。
部屋中に薄いピンクの花びらが舞うのを、彼女は手を伸ばして触れる。
手のひらに載せ、感心したように言った。
「すごい、いろんなことができるのね。」
俺はむずがゆくも悪くない気持ちでいた。が次の瞬間、
368ゼル:2006/04/23(日) 00:23:54 ID:/3hhGxm3
「芸人みたいだわ」
芸人。愕然とする、
なんで、この俺様がこの術で、街中でしかも小銭を稼がなにゃならんのだ。
「庶民に喜ばれて、拍手喝采ね」
俺を誰だと思ってる、馬鹿にしやがって。
本気で放ったらどうなるかわかってるのか。
立ち上がったくせに、俺は甘い。
ひらひらと舞う花の中に実にしっくりと彼女は立ち、零れるように笑っていた。
「綺麗だわ」その紅潮した頬に免じてしまった。
「芸人もいいかもな」

彼女が居ついてから、二度ほど嵌めさせた指輪に反応が返らず、俺は彼女の逃亡を知った。
全く調子を狂わせる女だった。
逃げた。
一度目は、反応が入り口近くで消えた。
ということは嵌めたまま逃亡しているに違いない。
ほんの少し危惧していたことではあったが、花(とはいってもドクダミだが)を飾ったりする女に、俺は気を緩めていたことも否めない。ずっとここにいるのかと安心していた。
「あの女・・」
俺はすぐさま側近に言い付け、自分は事の終始を知るために飛んだ。
城からそう遠くないところで、彼女は俺の部下を相手に盛大な攻撃をかましていた。
ずいぶん強くなったものだ。
だが、まだ隙が多い。俺は観察しながら、改めて見る彼女の成長に驚いてもいた。
やっと、抵抗するユノを第二の番人が押さえつけ、続いて第三の番人が拘束する。
369ゼル:2006/04/23(日) 00:25:02 ID:/3hhGxm3
暴れる彼女に二人がほとほと手を焼いていた様子に俺は深く同情し、
「大人しく聞くような女だったら苦労しないんだが」
彼らは腫れ物に触れるように彼女に接するが、どこかに違和感があった。
それがなんだか俺にはわかってしまう。彼らの目は舐めるようにユノを見ていた。
疲れきった彼女の体に最低限で手を添えるが、それは、彼女のためでなく俺に対する忠義との狭間に陥った彼らの最後の堤防だ。
とりあえず、「傷つけるな」という命令に彼らが逆らわなかったことを見届けて安堵する。
今後彼らの前にユノを出すことはないだろう。
彼らも男だ、そしてユノは強いが、どこか組み伏せてみたくなる隙を持っている。
そして数日後、敢えて追求せずに日々を過ごしていた頃、またも彼女は脱走した。
指輪は彼女の体温を常時感知している。それに俺はユノの現在地を知る。
ところが、じわじわとそれが薄れていくのだ。
「あいつ・・・」
指輪を置いて逃げたようだ。学習能力はあるのは認めるが、懲りない女だ。
今度こそ、許さない。俺は舌打ちをして、彼女を追った。
出会った草原を越えた頃、立ち止まった彼女の前に降り立つと、覆う影に気づいたのか
「見つかったか」
伏せたまま笑いを含んだ声で言う。
ばれちゃあしかたねえ、とおどけた。江戸っ子かお前は。
「ふざけやがって」
気まずそうに振り返る彼女が、ほっとした顔に見えるのは気のせいだろうか。
「疲れたわ、この辺にも花は咲いていないのね。期待してなかったけど」笑う。
俺は制裁を加える気も失せ「時期ってものがあるだろ」といやに真面目に答えてしまい、
慌てて威儀を正し、
「行くぞ」
また逃げられてもやっかいだ、こいつは突拍子もない。
腕を掴んで彼女を抱きかかえようと引き上げた。
素直に体を預けてくる。こいつはいつも抵抗しない(抵抗はしないが反抗はする)。諦めたように受け止めるばかりだ。
370ゼル:2006/04/23(日) 00:26:31 ID:/3hhGxm3
されるままのはずの細い腕が、確実に意思を持って俺の首に絡みついた。
腕を上げた拍子に袖はめくれ、普段隠れている素肌は柔らかく、外気を含んで冷たい。
そっと触れてくる髪と頬、冷え切っていたそれが頬ずりをするように小さく動いた。
俺は、なんだか言いようのない感情に陥った。
小さな体を抱きしめることで少しは振り切れるような気がし、そうした。
この冷えた体をなんとかしてやりたくて、俺は彼女を包み込む。
包んだところから素直に温まっていく感触に俺は、ますます戸惑う。
彼女は俺の肩に頭を外側にむけて乗せ、黙っている。
その腕に、きゅうっと力がこもった。
いっそ、このまま壊してやろうか。
凶暴なのは俺か、ユノか。
連れ帰った部屋に入ると、意外なことに彼女はすたすたと奥に入り指輪を嵌めた。
「その素直さが怖いくらいだ」
本当は今すぐ押し倒してやりたかったが、そうすると感情に自分が抑えられなくなるような気にもなり、防御するほうに動いた。
逃げるな、と命令して鎖でもつけてしまいそうだ。まるで哀願するように。
「怒らないの」試すように言うユノに逆に背中を押されたようで、
「今は、な」
自室に帰っても高ぶった感情が消えず、俺は頭を振った。
冷静になれ、俺。
もてあましていると何か髪が引き攣れた。
371ゼル:2006/04/23(日) 00:27:18 ID:/3hhGxm3
「?」
何気なく窓に映した俺の髪には、小さな花が結ばれていたのだった。
「あの女・・・・」やられた。
冗談にも程がある。逃げたことといい、俺は威厳を見せつけてやろうと立ち上がった。
そこで、かすかなものがよぎった。
自分で選んだこと。
ユノは以前そう言っていた。
あるいは、逃げようとしたわけではない?
ドクダミ?馬鹿にされたのが悔しかっただけか?
答えは返らないが、次第に確信となる。
あの気の強さ。ユノだったら、逃げるよりはむしろ玉砕を選ぶだろう。
その誤解への小さな抗議を窓越しに見た。
しげしげとその間抜けな俺を見つめた。そのうちに、脱力を感じて笑ってしまった。
しかし、よく見つけたものだ。
怒ることを忘れ、感心する。一生懸命花を探す彼女を想像し、冷たかった体を思い返した、この腕の中にすっぽりと収まり身を預けていたユノ。
言いようのないあの感情。俺はいままた同じ思いに襲われる。
俺その感情にあきらかに振り回されていることを知りながら、怒りにも似たものに換え、
「ユノ!」怒鳴るように呼びつけた。指輪から伝わっているはずだ。
そう長くない間を置いて、ユノは現れた。「御用は?ご主人様」
こいつはたまにこういう卑屈な口を聞く。それは決まって不貞腐れているときだ。
確信がさらに裏付けられたことを知る。
372ゼル:2006/04/23(日) 00:28:14 ID:/3hhGxm3
どうかしてるんじゃないのか、俺は、この女一人に。
破壊的な感情に襲われ、俺は乱暴にユノを引き寄せ床に倒して圧し掛かる、ユノは小さく
驚きの声を上げた。その後ろ髪を掴んで顔を上げさせる。ユノは俺の動静を窺いながら乱
れた息を落ち着けようとしていた。
「逃げないわ」ユノは呟く。
「逃がすと思うか」
今ユノが逃げれば俺はどこまでも追ってしまうだろう、捕まえてひれ伏させてやる。
「外に行くぐらい、何がいけないの」本気で拗ねている声だった。
閉じたそのふっくらした唇、白い首筋。仰け反らせた襟元から覗く鎖骨から胸元。
「お前が思ってるほど、俺は甘くないよ」悟られないように俺は一蹴してしまう。
薄く眼を開け、ユノは悲しそうに「少しは信じて」とささやいた。
俺は堪えきれずにユノの体を開き始める、無言で彼女は受け入れた。
素肌は蜜の混じったような味がした。吸い付くとユノの皮膚は蒸発するように熱を放つ。
俺はユノの思いつめたような眉を寄せた表情を見るたびに、どんなに抱いても処女のような頑なさを思う。求めず、受け入れるだけだ。
だが、体は艶かしくも吸い付くような皮膚、一度飲み込むと容易には抜かせない襞。
抱いても抱いても、慣れることはない。むしろより知りたくなるばかりだ。
俺は悔しさも兼ねて彼女の首筋を強く吸った。「んん」ユノが呻く。
まるで奥に吸い込むようにユノは強くしめつけてくる。
373ゼル:2006/04/23(日) 00:29:18 ID:/3hhGxm3
ユノの声は普段低いが、たまに鼻にかかったようなとろけそうな声を出す。こういう時、
俺はたまらなくその奥を開いてみたくなる。
高ぶると抑えるようにユノは俺の肩を押しやる。その手を掴んで地に押し付ける。
俺はいつもその瞬間、ユノを手中に収めた錯覚に満たされる。
「どうされたい」攻め立てる。
今まであらゆる処に口づけ、彼女の体の許す範囲で折り曲げたりしてきたが、それでもまだ錯覚は錯覚だ、足りない。
ユノはふわりと眼を開けて「言ったら、聞いてくれるの」喘ぎながら、それでも冷たく返す。
「出来る範囲で、ね」俺は答えた。
やめろ、そういうかと思った。
上向いた乳首を齧り、俺はめちゃくちゃに突き上げた。彼女は苦しそうに悶える。
「言えよ」
もちろん、やめる気なんてさらさらない。ただ、その拒絶を聞いてしまいたいような
確かめたいような。自虐に失笑する。
「思いついたら、言うわ」
彼女は約束したとおり、どこまでも拒絶しない。
それが俺を苛立たせる、ユノは俺に逆らわない。
ユノの意思はどこにもない。諦めたように俺の指示に従うだけだ。
俺は足りないものをいつも探すようになる。

374ゼル:2006/04/23(日) 00:30:13 ID:/3hhGxm3
何度か襲撃をこなして、ユノはだいぶ仕事に慣れてきたようだった。
最初の頃こそ、過去は同胞だった者たちを倒すことに躊躇していたようだが、最近では大して感情の起伏さえ見せない。淡々と成果を上げるユノに、俺は満足していた。
実力は第四に位置する。もし何かあれば俺が手伝ってやるつもりだった、だがそれには及ばないようだ。あとは彼女が刃向かってくるときだけ相手にしてやればいい。
それはユノを抱く最大の理由になる。
そこで侵入を知らせるサイレンが鳴った。
「久しぶりに、手ごたえのありそうなのがきましたよ」
配下の報告を受け、スクリーンを確認する。俺は自分の顔が冷たく歪むのを感じる。
あれは、確か―――
「ユノに行かせる」
「いきなりですか」驚く従者の声に俺は笑いながら
「適役だ」
俺は深々と椅子に腰掛け、スクリーンから眼を放さずユノに直接命じた。
「了解」何も知らない彼女は短くそう言った。
ユノ、どうする?寝返るか。俺を裏切るか。
数分後、漆黒のローブに包まれた妖しくも美しいユノの姿が映る。
非情になれ、俺は念じていた。
構えて待つユノの前に、下っ端をなぎ倒した侵入者とその一味が現れる。
ユノは彼らを認めたその瞬間、一歩後ずさった。
「勇者・・・・」
また、彼らもユノの姿に驚く。
「生きていたのか」
ため息をつくように言う勇者に、
「あなたたちもね。とっくに全滅したかと思ってたわ」
負けん気の強い女だ。俺は口元で笑った。
勇者の後ろには戦士と、女がいた。ユノの視線はその女で止まる。
「相変わらずね」
意外なユノの言葉だった。
嫉妬か?自分の代わりの女に対する。
だが、今ならまだ戻れる、彼らの元に。
375ゼル:2006/04/23(日) 00:31:34 ID:/3hhGxm3
「探したんだ、いきなりいなくなるから」戦士が言う、ユノは鼻先で笑った。
「ちょうど良かったんじゃないの?いてももう使い物にはならなかったから」
不可解な会話だった。何だ?
「そういう言い方、するなよ」気分を害されたというように戦士は言う。
「お前、無謀なところがあったから心配で・・」
「無謀?あなたたちを、殺さなかったことかしら」
ユノの言葉に勇者が怒鳴った。
「お前だって、喜んでたんだろ」
瞬間ユノは爆裂を見舞った「言葉に気をつけてくれる?」言い放つ。
怒りがユノを満たしていた、初めて見る表情。ぞくり、とする強い眼。
続けて攻撃を仕掛け、立ち上がった戦士に女が補助する。ユノは勇者に剣を振り下ろし
素早く後方に下がる。標的の範囲を三人に広げるためだ。が戦士のほうが速い
向かってきた戦士の攻撃を左にかわし女の魔術をすり抜ける。そのまま背後に爆裂を放って吹き飛ばし距離を開け、一気に勇者に切りつけた。
勇者の反撃を食らって上空に飛ぶ。飛びながら真空の刃を降らせた。
避けるのに必死な戦士を重力にまかせ上から剣で突き刺す。叫び声を上げて戦士は倒れた。
俺は予想外の展開に驚きながら、ただ惹きこまれるように見入った。
「お前・・・・・」ユノを睨みつけ、戦士に駆け寄った勇者が怒鳴る。
「仲間だったんだぞ!目を覚ませよ!!」
「仲間?」ユノの顔が妖しく歪んだ「先に壊したのは、私じゃないわ」
そして、息を切らせている女に向かって、
「あなたは、満足なの?」軽蔑を込めたように問う。女は、不意を突かれて怯んだ。
勇者は立ち上がって駆け寄り、ユノの肩を掴んだ。
「俺たち、上手くやってただろ?どうしてこんなふうになっちゃったんだよ!」
俺はごくんとのどを鳴らした。ユノの心が揺れるかもしれない。
だが、ユノの表情は冷酷そのものだった。
なあ、目を覚ましてくれよ、と嘆く勇者を振り払う。
「どこまでも利己主義。おめでたさに反吐が出るわ」
失望した勇者が意を決したように、ユノに飛びかかる。

女を避けてユノは凄惨な攻撃を繰り返し、ついに勇者は瀕死の状態を迎えた。
「ユノ・・・」絶命の危機に勇者は手を伸ばす。
「やめて!」女が駆け寄り勇者を庇いユノを睨みつけた。
ユノは剣を振り上げたが、二人を見下ろしたまま、止まった。
許してやるのか?俺は、もしそうであっても、ユノを責める気はなかった、もう、充分だ。
とどめは俺が刺してやろう。
おれはやおら立ち上がり、彼女の居場所へと動いた。
俺が背後に立った時、気配に気づき振り返ったユノに、俺は息を呑んだ。
折り重なった屍。凄まじい戦闘の跡のなかに、ユノは立っていた。
心持ちあごをあげたユノの横顔は、数本の髪が唇にかかり青ざめていて、目は遠くを見るように何も映してはいない。
全身血飛沫に汚れたまま狂気を孕み、だが昂然と耀いていた。
神々しいまでに美しく、声をかけることはおろか、一歩近づくのさえも躊躇わせた。
こいつになら、倒されてもいい、俺は思う。
「ゼル」
呟くと糸が切れたようにユノは膝からくずおれた。
376ゼル:2006/04/23(日) 00:33:29 ID:/3hhGxm3
俺ははじかれたように駆け寄り受け止める。
ユノはその俺の体を弱々しく押しやろうとする。
「?」
「触らないで・・・・」
力を出し切ってしまっているようだ、声までも弱々しい。
「あなたも、あの勇者と変わらない」
憎しみに満ちた目を向けた。
俺は初めて、何がユノをそうさせるのかを知った。
もちろん処女ではないと気づいてはいたが、そんな過去は予想もしなかった。
そして同時に、俺に対するユノの憎悪を知る。
繋がれた指を手首から断ち切られる気がした。
「触らないで」静かにユノは泣いた。弱々しい手がそれでも拒もうとしていた。
猛烈に許しを請う感情にかられる。
だが、許しとは、俺の死と彼女の自由を意味する。
俺は、たまらなくなり心と逆を告げる。
「お前に、拒絶する権利は、ないよ」
ユノはそっと瞬きをし、「いつか、寝首をかいてやるから」
「かかって来いよ」
ユノを抱きしめる。されるがままのユノ。
俺とユノは、相反する欲望に支配されていたのだ。
ユノは、今後永遠に俺の物になることはない。
その思いは、俺を掻き立てた。その日ユノを思うがままに犯しつづけた。
嫌がろうと許さなかった。
どうせこの女の願いは俺の死だ。
きっと変わらない運命に俺は打ちのめされていた。
ユノは、ただ唇を噛んだまま俺を受け入れるだけだった。

そうして、ユノの願う日はやってきた。
377名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 07:34:39 ID:/3hhGxm3
この話はおわり。

ながなが、失礼しました。
378名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 08:06:35 ID:aoyGDA4G
おはようございます。

GJ!!
切なくてイイヨイイヨー
379名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 23:45:10 ID:zB5l3ZrQ
GJ!!
このスレ見つけて良かった!
380名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 01:25:44 ID:1/MZ6C2t
>>378>>379
ありがとうございますw
GJ嬉しいw。

今更だけど、一部キャラと設定パクリ。
誰か妄想を止めてください。
ただいま、サブタイトル「呆れたそらの行状」妄想中。
途中、支えてくれた方々ありがとおおお

381名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 07:28:04 ID:U07qtmmA
いや、もっともっと妄想して書き込んでください。
たくさん読めるのがうれしい。
382名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 10:59:40 ID:1/MZ6C2t
嬉しいお言葉w>>381さんのために書かせていただくっスw

>>エビチリさん
続き楽しみにしてます。
コピペしとこうと思ったんですけど、
雰囲気壊しちゃいそうだったんで・・・・すんません。
383名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 11:01:39 ID:1/MZ6C2t
ああああ、誤解なきよう。

コピーしようとすると、任意に切れてしまうので。
元の文章の、雰囲気を壊しちゃいそうだったんです。
重ね重ねすみません・・・・。
384名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 23:00:02 ID:S6d/jZvK
まだかいな。
誰ぞおらんのか
385名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 12:40:36 ID:58cf2K9p
他の職人さんを待ちながら、こっそり投下。

かなり甘々ですので、嫌いな人はなにとぞスルーお願いします。
386王女様の使い:2006/04/28(金) 12:44:43 ID:58cf2K9p
アリューシアは苦々しい気分で馬を駆らせていた。
(マルゴット様のわががまにも困ったものだ)
亜麻色の髪をなびかせる馬上の女は顔立ちは美しく息を呑むほどであったが
その表情には隙がなく同じ年頃の娘のようなたおやかさはない。
彼女はこの国の国王の四女の警護を任される女騎士だ。
マルゴット王女は末娘という事で王に溺愛され、あどけなさの残る容姿は非常に
かわいらしいものの、性格は実に天衣無縫で大胆で、周囲は持て余し気味だった。
アリューシアは王女の護衛をする騎士でありながら、同性ということで見張り番でもあり
また、そのわがままを受け止める相手でもあった。

時々マルゴットは、アリューシアに「誰にも内緒」のお願いを言いつけていた。
「お父様にばれたら大変なことになるわ。あなたにしか頼めないの、お願い」
真面目で責任感の強いアリューシアではあったが、妹のような存在の主人に
引きずられる形で、なんど悪戯の片棒を担がされたことか。
そして、今日も「誰にも秘密」のお願いのために、ある所へ向かっていた。

城から馬を走らせて一時間ほどのところに第一王子の離宮がある。
館には向かわず、敷地の外れにある石作りの簡素な建物に向かう。
魔法使いグルドフの住処である。
王子に気に入られていつの間にか此処に住み着いた魔法使いは薬を作る腕が良く、
戦が無いときはここで薬師として働いていて、国王一族や王子と親交の深い貴族に
重宝がられている。
アリューシアは此処にマルゴット王女が頼んでいたという薬を
受け取りに来たのだった。

だが、アリューシアの気分はあまり晴れやかではない。
なぜなら、彼女はこの若い薬師があまり好きではなかったのだ。
子供のときからしっかり者の長女として育ち、実直で裏表の無い性格の彼女にとって
本音を話さず感情を表に出さない彼は何となく得体の知れない信頼できない
人物であった。
何度も王女や女官が彼に薬を調合してもらうのに付き添ってきたが、仕事とはいえ
体に関してかなり突っ込んだ話をふり、年若い女性から時にかなり性的で
デリケートな話を聞きながらも終始顔色一つ変えない冷静さが、アリューシアには
冷たい男と言う印象を与えていた。
容姿がいいのでそこそこ女性にはもてるようだが、彼女とっては問題外の相手だった。
何を考えているのか分からないし、あんな済ました顔の優男は好みじゃない。
どうせならもっとストレートで激しく自分を求めてくるような相手がいい、と思っていた。
387王女様の使い:2006/04/28(金) 12:47:00 ID:58cf2K9p

普段彼がいる作業小屋の扉をノックする。返事が無い。
留守か、と思ったが扉に触れると、それはゆっくりと開いた。
「グルドフ、入るぞ」
返事は無かった。
どうせ近くの畑に薬草をとりに行っているのだろう。
午前中はそうしている事が多いのは知っていた。
じきに帰って来るだろうと思い、慣れた様子で部屋に入り、中で待つことにする。
部屋は質素な作りで、装飾品は何一つ無く、大きな本棚と二つの作業台が
部屋の大半を占めている。作業代の上にはさまざまな薬草と、色とりどりのガラス瓶の
他には鉄やガラスで出来た見たことも無い器具が無造作に並べられていた。
いつも住人が寝そべっている仮眠用のカウチには、今日は主は居なかった。

作業台の上にある1時間単位の砂時計に目をやると、
砂が半分くらい落ちているところだった。

少し出歩いているだけのようだな。

何事にもきっちりとした彼はおそらくこの砂時計の砂が尽きる前に戻ってくるだろう。
そう考えながら、視線はその砂時計の横に移った。
(ワインか)
銀のトレイの上にワインのボトルが置いてあり、その横にはコップが置いてあった。
コップは空であったが、その内側には少し水滴がついており、
今しがた誰かがこれを飲んだであろうことを示していた。
(そういえば、のどが渇いた)
ボトルの中のワインはまろやかにごく薄い黄色みを帯びており、夏のような日差しの中を
一気に馬を走らせてきた体には、染み渡るように上手いだろう。
仕事の話をしながら此処で何度もグルドフとワインを飲んだ経験があり
手が自然に伸びた。
苦手な相手とは思いながらも、こういう遠慮はしなくてもいい相手だった。
コップになみなみとついで、口に寄せる。すっきりとしたいい香りだ。
アリューシアは一気にのどに流し込んだ。

(旨い)
もう一杯、と思ったが、そのまま勢いで飲みつくしてしまいそうな不安に駆られ
コップを置いた。そのぐらいのど越しのいい上質なワインだった。
388王女様の使い:2006/04/28(金) 12:49:06 ID:58cf2K9p

それだけではのどの渇きが癒せなかったので、水差しの水を何度か飲んで、一息つく。
そのまま良い気分でカウチに座り、脚を放り投げてしばらくすると、
グルドフが戻ってきた。
時を刻む時計の砂がもうすぐ全て落ちきるという頃だった。

「アリューシア……」
意外にもグルドフは女騎士の姿を見つけると、狼狽したような様子を見せた。
「ああ、邪魔をし…」
「何故あなたが今ここに居るんです」
アリューシアの言い終わる前に、不機嫌そうにグルドフが言った。
いつも冷静な彼の表情に、らしくない動揺の色が浮かんでいた。
「薬を取りに来るのは、夕刻にしてくれと言ったはずだ」
「そうだが、マルゴット様が待ちきれないご様子でな。もう出来ているかも知れぬから
行って来いとたたき出されてきたんだ」
「薬はまだ完成していません」
グルドフはそっけなく答えると作業台の上に目をやった。
「それに、それまでここで待たれても迷惑だ。すぐに城に戻って、夕刻もう一度
来て下さい」

迷惑──
その言い方にアリューシアは軽い怒りを覚えた。なんて心の狭い奴だ。
確かに彼の都合を考えず無断で半日も早く来たことは悪いが、そこまで言われるような
事でもない。此処から城まで馬で駆けて一時間はかかるというのに、また行って戻って
来いというのか。
「確かに悪かったが、そんな言い方は無いだろう。別に邪魔をしに来たわけでもない」
「今、取り込んでいるのです」
薬師の言葉にアリューシアはぐるりと部屋を見渡した。
「そんな風には見えないが……」
「とにかく、今日は此処に長居されては困る。さあ、城に戻って──」
言いながら、グルドフの視線が止まった。
その目はあのワインのボトルに釘付けになっていた。

彼の顔が、さっと青ざめた。

389王女様の使い:2006/04/28(金) 12:50:22 ID:58cf2K9p

「アリューシア」
「何だ」
「飲みましたか、これを」
「ああ。旨かった…っと」
返事をするが早いか、急に腕を掴まれてアリューシアはよろけた。
グルドフは彼女の腕を掴んだまま無言で部屋の隅の水場に引っ張っていった。
「おい!」
睨みつけるのもかまわず、彼は片腕で水場の棚においてある水差しになみなみ水を注いだ。
片手だけで腕を掴まれているにも関わらず、もがいても振りほどけない。
思いがけない力の強さに戸惑っていると、急に腕を離したその手でぐっと顎を掴まれ
水差しを口にあてがわれた。

「飲んでください」
「な…うぷっ」
なんで、と言おうとした口に強引に水を流し込まれる。
水は簡単には喉には流れ込まず、思わず咽たその瞬間。
「失礼」
「うぐっ」
後ろから首に腕を回され、咽こんでいたアリューシアの口の中にごつごつとした指が
勢い良く入ってきた。
のど元まで指をつっこまれ、思わずえずいた。
胃の中にたまっていた水が逆流する。
「げほっ、げほっ、げほっ、ごほっ…・・はー…・はー…・・」

「大丈夫ですか」
首に巻きついていた腕の力がゆるゆると弱められ、今までのひどい行為には似合わない
静かさでグルドフが声をかけた。
「な…何をするんだ」
やっと彼の手を払いのけることに成功したアリューシアは苦しげに呻いた。
「それはこっちのセリフです。」
グルドフは表情を曇らせた。
「今ので全部吐き出してくれたらいいんだが……・」
薬師のその言葉をきいて、今度はアリューシアが青ざめた
「お前、まさか、あれ、毒薬…・・?」
「いいえ、毒ではありません」
毒薬だったら短時間でもあんなところに放置しませんよ、と続ける
グルドフの言葉に安堵する。だが、その安らぎも一瞬だった。
「毒ではありませんが、あれは……」
「なんだ」
「媚薬なんです」
次の瞬間、アリューシアは自ら大量に水をあおり、自分の指を咽に押し込み胃の洗浄を
繰り返した。
390王女様の使い:2006/04/28(金) 12:53:48 ID:58cf2K9p

水差しの水を全て使いきり、吐きつかれてアリューシアはその場にへたり込んだ。
「──これだけやっておけば、大丈夫か?」
「まだ胃の中に留まっていたのであれば、の話ですが。……飲んでから
どのくらい時間が経ったか分かりますか?」
よろよろと立ち上がるアリューシアの体を支えながら事務的な口調でグルドフは尋ねた。
彼女は机の上の1時間を刻む砂時計を思い出した。
確か、飲む前は砂の量は半分ほどで、彼が戻ってきた時には無くなる直前だったから…
「30分……くらいかな」
「水の場合、飲んでから15分から30分で胃から腸に流れていくんです。
もしかしたら、既に胃の中には無かったかもしれませんね」
「そんな…」

もう消化が始まっているのか。

思わず胸の真ん中辺りを手でさすった。
何か体に変化は無いかと確かめたが、今のところ体が火照ったり、
うずいたりという異常は何処にも無い。
うまく吐き出せたのかもしれないとほっとしていたアリューシアの心を
読み取ったかのようにグルドフが言った。
「薬が効くのは飲んでから約2時間後だと思います。マルゴット様が、食事をした後
しばらくしてから効き目が出るようなものを所望していたので……」

アリューシアは絶句した。
自分の仕える姫が望んでいたのは、いかがわしい媚薬だったのか──

「わかった」
アリューシアはくるりときびすを返した。
「帰る」
今から馬を飛ばして急いで城に戻り、自室に篭ろう。
もし薬の効果が現れても、自室ならベッドに入りこんで何とかやり過ごせばいいだけだ。
「だめです。薬を飲んだ以上あなたはここに居てもらわないと」
後ろから肩を掴まれアリューシアは身じろいだ。
「………何故?」
391王女様の使い:2006/04/28(金) 12:57:23 ID:58cf2K9p

グルドフは冷静な表情のまま、振り向くアリューシアを上から見据えた。

「この薬は今はまだ試作品の段階です。効果の分からぬ薬を飲ませたまま
あなたを帰すことは薬師として出来ません。小動物での実験は繰り返しましたが
人体実験ではまだ結果を出していないのです。それこそ何らかの命に関わる副作用が
有る間も知れない。もし人体に重大な副作用があって、あなたが私の目の届かない
どこかで倒れでもしたら、私には打つ手はありません。
どうか、薬が切れるまでここに居てください」

「そんな……」
アリューシアは真剣な表情のグルドフを窺った。
媚薬を飲んでしまった自分を手許においておきたいという意見は、本当に薬師として
その体を心配している為の物であって、他意はないようだ。
「しかし、そんなまだ効果の分からない薬なら、マルゴット様に差し上げられない
ではないか」
「だから、『今』はまだ試作品といったでしょう」
グルドフはため息をつく。
「今、人体で実験をしているところだったのです。多分昼すぎにはきちんとした
結果が出せると思うので、だから夕刻に来てくれ、と言ったのに」
「ちょっと待て。人体実験って……私か?」
「まさか」
グルドフは冷めた声で否定をすると砂時計を見た。
砂時計はいつの間にか天地を逆にされ、新たに時を刻んでいた。

「今現在、投薬後1時間半って言うところですかね。もうしばらくしたら効果が現れるで
しょう」
「じ、自分で効果を試しているのか……」
「被験者がいない時はね」
淡々とした声でグルドフは続ける。
「今回はとにかく急な話だったので、適当な人材が見つからなかった。」
アリューシアはずりずりずりっと後ずさった。
「寄るな! 私を女と思うな」
「…………人をケダモノのように言わないでもらいたい」
グルドフは呆れたように彼女を見た。
「私は自制心が強いから何とかなるでしょう。それにいくら媚薬を飲んでいるとはいえ
私にも選ぶ権利はある」
いや、選ばれたら選ばれたで問題なのだが、グルドフの侮辱に
アリューシアはぐっと言葉を詰まらせた。
そして、あの時の事を思い出した。彼に初めて会った時の事を。

392王女様の使い:2006/04/28(金) 12:59:58 ID:58cf2K9p

王女に付いて彼の元に来た時に、王女が戯れにこんなことを言い出したのだ。
「気をつけなさい、グルドフ。アリューシアはそこら辺の男どもよりずっと強いのよ。
へたに彼女を女扱いしたら痛い目にあうわ」

その時グルドフは、男物と変わらない制服をきっちりと着込んだアリューシアを
つま先から頭のてっぺんまで値踏みをするかのように眺めたあと、ふっと鼻で笑って
こう言ったのだ。
「言われなくとも、女扱いは出来かねますね」
この時の彼の冷ややかな笑いを思い浮かべるだけで、今でも腹の底から
ふつふつと怒りがこみ上げてくる。

確かに、誇り高い騎士として振舞っている時に、さっとドアを開けてジェントルマンを気
取るような優男の女扱いぶりなどがあれば腹も立つ。
だが、女を捨てている訳じゃない。
自分でそう思うのと、他人からそう思われるのはまた別の話なのだ。
アリューシアが勝手な理屈で怒りをたぎらせていると、馬車の音が聞こえた。
窓の外を見ると、この建物の前に止まった馬車から一人の女が
降りてくるところだった。

「客か……」
アリューシアはあからさまに眉をひそめた。
一目で娼婦と分かる化粧と身なり。おそらく薄い上着に包まれた体には、下着のような
服を纏っているだけなのだろう。
非難めいた視線をグルドフに送る。

「まさかあなたが来るとは思わなかったのでね」
若い薬師は肩をすくめた。
「実験中の話し相手が欲しかった」
「そうか。──せっかくだが、帰ってもらえ」
たしかに勝手に押しかけたのはこっちだが、此処に留まれと言われたうえ、目の前でこの
男の情事を見るのは真っ平だ。第一、その間自分はどうしていれば言いというのだ。

「こうなった以上仕方が無い。私も一人で耐えるから、お前も一人で耐えろ。道づれだ」
一瞬グルドフが何か言いかけた時、アリューシアはすっと腰の剣に手をかけた。
「お前が断れないのなら、私が対応に出るが」
グルドフはため息をついて耳の後ろを掻いた。と、同時に扉をノックする音がした。
扉を開けると、するりと白い女の腕が伸び、彼の首に絡みついた。
「会いたかったわ。私のいとしい人」
街の女にしてはなかなかの美人だった。
豊満な胸をこれでもかと押し付けているが様が、グルドフの背後に居る@からも
容易に見て取れる。グルドフがつられてその腰に腕を回そうとしたとき──

アリューシアは大きく咳払いした。

393王女様の使い:2006/04/28(金) 13:04:15 ID:58cf2K9p



部屋にある二つの作業代の端と端。一番離れるように対角線上に二人は位置していた。
もちろん、「用心のため」だ。
媚薬を飲んだとはいえ、勢いに任せて此処で関係を持つのは互いに不本意ということで
二人の意見は見事に一致していた。

「この時間に来いといったのはあんただ」と言ってごねた商売女には、提示していた料金の
二倍の金が入っている袋を手渡し、何とか機嫌よく帰ってもらった。

まだアリューシアにはなんの兆候もないが、グルドフは先ほど砂時計の天地を変えた後
ずっと机に顔を埋めるように臥せっていた。
聞こえるのは時折、どこかを飛ぶ鳥の甲高い鳴き声だけ。
「グルドフ、大丈夫か?」
声をかけるのも少しためらったが、未知の気配が漂う沈黙も息苦しかった。
「大丈夫ですよ」
予想に反して、平然とした表情で彼は顔を上げた。
「マルゴット様が頼んだという媚薬は……いったいどう作用するんだ?」
言ってからアリューシアは慌てて付け加えた。
「いや、私も口にした以上心の準備をしておいたほうがいいと思って」

グルドフはのろのろと側にある紙を手に取った。
「今回のこの薬は、常習性も無く、効き目はごく穏やかなタイプです。精神を壊すような
事はなく、良心も残る。もともと本人が持っている欲望を開放する効果がある。
そして切望感を刺激する。まあ、平たく言えば、媚薬には『やりたくなる薬』や
『やっている最中がものすごくよくなる薬』や『何度でも出来る薬』などがありますが
これは『やりたくなる薬』ですね」
「ふうん」
「一応それを目的に作っているから、そう言う感じが得られればこの薬は成功と
いうことになりますが……ただ、副作用ではないけれど、自白作用が含まれる
成分が入っていて、これがどの程度影響するかですね。これも反応に個人差が
あると思うが」
394王女様の使い:2006/04/28(金) 13:07:02 ID:58cf2K9p

「自白作用?」
「心の中に浮かんだことを、無意識にべらべらしゃべってしまうことです。
たとえそれが本人が胸に秘めておきたいと思っている内容でも。要するに、心の中が
垂れ流しに───うあぁ……」
突然グルドフは黙り込んで机にうつぶせになり、唸った。
その様子をアリューシアはこわごわ見守った。

「結構大きな波が来た」
程なくしてむくりと顔をあげたグルドフは砂時計の目盛りを数え、
ペンを持つと別の紙を手繰り寄せた。
「投薬後2時間15分…」
「記録をつけているのか」
眉間に皺を寄せて自分の脈を計り、再びペンを走らせるグルドフに彼女は言った。
「薬師も体を張った仕事だな……」
同情めいた言葉に、彼は反応しない
「もう効いているのか……薬」
「徹夜明けだから、体にこたえるのかもしれないな」
独り言のように呟いたグルドフの目が心なしか潤んでいるように見えた。
先ほどから彼はアリューシアと目をあわそうとしない。
奇妙な我慢大会。

(私もそろそろ効いて来るのか)
他人事のようにそう考えながら、ぼんやりとグルドフを眺めていた。
どうも実感が沸かない。第一、どうやって効いて来るのか。
体の変化は、まるで無い。
そう思っていると、おもむろにグルドフが振り向いた。
「何かしゃべりたくなるような感覚はありませんか?」
「いや、無いけど」
突然の問いかけに心臓が飛び出すかと思うほどどきりとしたが、平静を装って答える。
「そうですか」
やっぱり個人差だろうな、と独り言を言いながら、研究熱心な薬師は机に肘を付き
顎に手をやる。もう片方の手は思いを巡らせるようにペンをトントンと紙の上でたたいていた。

ペンを操る指からその腕に視線を流す。
先ほど胃の洗浄をした時にまくられたシャツの袖はそのままで、二の腕がむき出しになっていた。
意外と日に焼けて、締まっている。ぴんと張った皮膚は手触りが良さそうだ。
手触り……触れてみたい………………。

「うわっと」
アリューシアは慌てて頭を振った。
今のはなんだ。何を考えた、私──。

395王女様の使い:2006/04/28(金) 13:12:30 ID:58cf2K9p
時間が無くなった。
残りはまた夜にでも投下しにきます。
396名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 14:02:38 ID:yJa4IsC9
続きが楽しみですな(*´д`*)
397名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 14:27:07 ID:bzicf0yZ
文章上手いし、描写丁寧だし、キャラ好みだし、ワクテカすぎです
楽しみに待ってる
398王女様の使い:2006/04/28(金) 15:28:31 ID:0aj/eKlh
早速レスくれた方ありがとう。
時間が出来たので、残り投下します。

>>394からの続きです。
399王女様の使い:2006/04/28(金) 15:31:44 ID:0aj/eKlh

アリューシアはこそこそと反対側を向いた。
でなければグルドフが今何をしているのか、気になって仕方が無かった。
うーん、と時折低い唸り声が聞こえた。
それさえも今は腹に響いて、いたたまれない気持ちになる。

そろそろとアリューシアは振り返る。
見たい。
あの男の姿を。
グルドフは腕を組んで枕にし、顔を埋めていた。
いま、どんな表情をしているんだろう。顔を私に向けてくれ。
その気持ちが体の中で渦を巻き、出口を探している。

触れたい。

「グルドフ」
突然間近で名前を呼ばれた彼は顔を上げ、そのまま息を飲んだ。
部屋の反対側に座っていたはずの
亜麻色の髪の女騎士の姿がすぐ目の前にあった。
「予定は変更だ。グルドフ」
驚愕する表情の彼を瞳に映しながら、アリューシアはゆっくりと距離を縮める。
「こんな事を続けるのは不毛な気がしてきた。」
「いや、待ちなさい」
グルドフは僅かに焦りを浮かべた顔で、座ったまま、じり、と身を引いた。
その仕草に獲物を追い詰める時の様な快い興奮を引き出され、アリューシアはその肩を
力強く掴んだ。
「今回限りだ。一回やってさっぱりするなら、互いに不慮の事故にあったと思おう。」
「それは…………困る」
「なぜだ?」
「今の状態であなたと関係を持つのは……まずい」
「私がそんなに嫌いか」
「いいえ、そう言う意味では。ただ、薬の効果で……」
アリューシアの秀麗な顔が悲しげに曇った。
「私はさっきの女より、劣るのか」
「そうじゃない」
間髪居れずにグルドフは否定した。
アリューシアが身を屈めた。
「そうじゃないんだ、ただ……ん……」
唇を塞がれ、言葉が途切れた。
400王女様の使い:2006/04/28(金) 15:33:39 ID:0aj/eKlh

口を開けろ、と促すようにアリューシアはちろちろと舌で男の唇を撫でた。

「このまま我慢するのは虚しすぎる」
唇を離し、いままで一度も見せたことも無かった表情でグルドフを覗き込む。
澄んだ藍色の瞳はいとおしい男を見るように切なげに潤んでいた。
「…………お願い」

かなり薬が効いてきたらしいな、一瞬そう判断したが、薬の力はすぐに彼からも
その思考を奪い、拒むという回路を断つ。
再びゆっくりと美しい顔が近づいてくる。もう一度唇を受けた。
唇の合間から入り込んだ女の舌を絡め取る。

「んん……ん」
重ねた唇の間から、アリューシアは切なげな声を漏らした。

苦手意識を持っていた相手なのに、薬のせいとはいえこうしている事に
微塵も嫌悪感がない。
それどころか、とても心地いい。ずっとこの甘やかな心地よさを維持したいとさえ思う。
不思議だ、と絡めた舌を動かしながらぼんやり思っていた。
実は、嫌いな相手であったらこの薬を飲んでもそう言う気にはならない、
ということをアリューシアは知らない。

「これ以上は無理だ」
唇が離れると、そこには苦悩の表情を浮かべたグルドフの顔があった。
「どうも私には自白作用が強く出ているらしい。これ以上続けると、
要らぬ事を口走りそうになる」
行為を中断されて、不機嫌な顔になったアリューシアは、苛立たしげに尋ねた。
「要らぬ事とは、何だ」
少し不安の篭ったその問いかけに、グルドフは眉間に深く縦皺を寄せた。
「いえ。ただ、──我慢できなくなる」
「我慢するな」
そう呟き、三たび唇を寄せようとするアリューシアをグルドフの手が
やんわりと押しとどめた。
口を手で塞いだまま、椅子から立ち上がると、長身な彼はアリューシアを見下ろす格好
になった。
仕方ないな、と小さく彼は独語した。
「じゃあ約束してほしい。私が何か変なことを口走っても、聞き流してくれ」
「……」
「いいですね」
アリューシアは彼の手を払いのけ、返事の代わりにその首に腕を巻きつけた。

401王女様の使い:2006/04/28(金) 15:35:54 ID:0aj/eKlh

騎士といえどもやはり肩に乗った腕は軽い、とグルドフは感じていた。
背中に腕を回してその体を抱きしめると、制服の上から女らしい体の細さを実感した。
背中から腰にかけての滑らかな曲線を掌で撫でる。
亜麻色の長い髪に顔を埋め、彼はその甘い匂いを深く胸に吸い込んだ。
「いい匂いだ」
素直な感想が口から漏れる。
体を離すと、騎士の制服の上着ボタンを一つづつ外していく。
それに習うようにアリューシアもそろそろとグルドフの胸に手を伸ばし
彼のシャツのボタンを外し始めた。
伏せられた睫がとても長いものであるの気が付いた彼は、しばしそれに見入った。


互いに上半身裸になると、グルドフはアリューシアの頬に触れた。
彼女を見つめたまますっと首に手を滑り込ませる。
だが、その指は愛撫にしては不自然に一箇所を押さえて固定された。
脈を計っているようだった。
そういえば、彼はさっきもやり取りの間に尽きようとした砂時計の天地を変えるのを
忘れなかった。

「冷めてるな」
呆れて呟いた。
「被験者の体調を把握するのも大事な仕事だからね」
グルドフは皮肉げに笑みを浮かべた。
「だが、これをやると女にはすこぶる評判が悪い」
「当たり前だ」
小さく笑うアリューシアの髪を、さらさらと指で漉いた。
緩く波打った髪は絹のような質感を与えながら、彼の指から滑り落ち
滑らかな肌の上に乗った。
彼女の髪を片手で掻き上げ、細い首すじに吸い付いた。
アリューシアは小さな声をあげて彼の背に腕を回し、頭に頬をすり寄せた。
──待ち望んでいたかのように。
しっとりとした肌に舌を這わせ、鎖骨から耳の後ろを何度も往復すると唇からは
喘ぎが漏れた。

ふっくらとした形の良い乳房を掌で包み込んだ。
やわやわとその質感を楽しむように動いた後、先端を軽く摘むと、
びくんと体を反らせる。
「はあっ……ぁあ」
仰け反ったのど元にグルドフは食らいつき、荒くなった息に合わせて上下する胸を
やや乱暴に揉みしだいた。

402王女様の使い:2006/04/28(金) 15:39:32 ID:0aj/eKlh

体を離すと肩と膝の裏に腕が伸び、グルドフは軽々とアリューシアを抱き上げた。
そのままつかつかと歩き出し、彼女をカウチに横たえる。
普段は制服に覆われているアリューシアの肌は驚くほどに白く、滑らかだった。
肩は意外にも普段の立ち振る舞いからは想像出来ないほど女性らしい
緩やかな丸みを作っている。
その胸は見るからに柔らかく、頂のつんとした小さな突起は
綺麗な桃色で愛らしい。
脇からズボンにさえぎられた腰にかけての括れは
筆で書いたような滑らかな
カーブを描いていた。

覆いかぶさるような体勢のグルドフが息のかかる程の距離で顔を覗き込んだ。
「アリューシア……」
彼は何かを言いかけた。
だが、すぐに打ち消すように軽く頭を振った。
「いや、なんでもないんだ」

名前を呼ばれるだけだったのに体の奥がぞわりとしたのにアリューシアは
驚きを感じていた。
驚きつつも、普段の静かな立ち居振る舞いとは裏腹に彼の動きは思いのほか激しく
期待に胸が高鳴っていた。

口に含まれた胸の先端に熱い舌が這い回り、もう片方の乳房を掌で形が変わる程に
捏ねられると、その刺激が背中を伝い体の奥を直撃した。
「ん……あっ…あ…ん…………」
しばらく乳首を舌で転がすように弄んだ後で、グルドフはアリューシアのズボンに
両手をかけて一気に引き摺り下ろし、下着の中に手を伸ばした。
くちゅり、と水音がした。
「ふ……あぁ…」
グルドフの手は目的の獲物を捕らえたかのようにそこに留まり、ゆっくりと動き始めた。
骨の太い指の腹を濡れた谷間に少しずつ潜り込ませ
ぬるぬると往復させる。

「あ……ああ……あ…はぁ……」
ほんのりと紅く上気した体を震わせ、堪え難いほど艶めいた吐息が
何度も口から漏れた。
403王女様の使い:2006/04/28(金) 15:43:03 ID:0aj/eKlh

「グルドフ…」
背中に手を回し、その体を掻き抱くようにしながら
アリューシアはうっとりと呟いた。
「気持ち……いい」
「──気持ちいいか?」
その言葉を耳元で受けていたグルドフが囁く。
「うん………すごく」

いつのまにか彼の指は敏感な部分を探り当てて、そこを執拗に責め始めていた。
秘部を弄ぶ指の動きを受け入れ、その刺激に体を反応させるアリーシアは
騎士ではなくあまりにも無防備な乙女の顔をしていた。
素直すぎる程に男に身を任せて、切なげにしがみついてくる。
滴る蜜に指を濡らしながら、クルドフが独り言のように呟いた。
「………これは、拷問だな……」
「拷…問?」
「拷問だ。耐えられない」
「……どういう…意味?」
体の奥まで指を抜き差しされる快感に体を支配され、口を利くのも絶え絶えになる。
「私とでは……あ…んっ……ふっ、不足…なのか……」
「違うんだ……アリューシア」
自分の愛撫に打ち震えるアリューシアの顔を見つめながら、グルドフは口を開いた。
「……愛しているんだ」


聞き間違い?快楽に霞みながらも、その言葉に引っかかる。
それ程、意外な言葉だった。
呆然としている間に、彼の手は腿の内側に伸びていて、両脚を開けられた。
ズボンと下着を脱き捨てた彼が、脚の間に腰を沈めてくる。
蜜の溢れるようになった部分にその先があてがわれると、背中に痺れが走った。
「んっ──」
熱く、硬いものが体の中を分け入るような感覚に、体の疼きが開放されて
深い息が漏れる。
「あっ…あ……あ…ん」
濡れた内壁の感触を味わうように緩やかに体が前後に動く。
ずるずると這い上がってくる刺激にアリューシアは体を仰け反らせ
すがる所を捜すようにカウチの背の部分に腕を伸ばした。
彼の動きにあわせるように微かにあいた唇から快楽が細い息となって漏れた。

「アリューシア」
背中に腕を回しながら、緩慢な律動が続いた。
「愛している」
さっきの言葉をもう一度、繰り返す。
「今更……どんな顔をして言えばいいんだ。…………こんなにも好きなのに」
うなされている様な声だった。

404王女様の使い:2006/04/28(金) 15:46:12 ID:0aj/eKlh

「グル…ドフ……?」
「好きだ。愛している。いや、違う……こんな言葉は……忘れてほしい…」
表情を隠すように、グルドフはアリューシアの肩に顔を埋めた。
「グルドフ」
いつもの彼とは違うその様子にアリューシアは手を伸ばし、その髪を撫でた。
「混乱して……いるのか?」
「混乱?──ああ、混乱している」
うわ言のように彼は掠れた声で続ける。
「あなたのせいだ」
苦しげに眉を歪めながら、グルドフは熱い息を吐いた。
「こんな台詞は死んでも言うまいと思っていたのに」

アリューシアは不思議な気分で、心情を露土し続けるグルドフを眺めていた。

彼は今まで、その言葉どうり自分を女扱いしていなかったから。
どんな時でも自ら望んだ通り男の騎士と同等に扱われ、信頼はされていると
感じる事はあっても、異性として意識された実感は無かった。
ましてや、そんな感情を持たれていたとは──。

「もう離さない」
強い力で腰を掴まれ、彼は何度も激しく突き上げてきた。
刻むように絶え間なく与えられる、痺れる様な感覚だけが波のように押し寄せた。

全てを彼に任せ、思考を一気に奪われる。
「あっ…あっ……あ…ん……あっ…ん」
その動きに応えるように体が揺れた。短く荒い呼吸が耳を打つ。
くびれた腰を掴む指は食い込むように力がこもり、打ち付けるられる強さは
荒々しさを増していった。
何度も奥深くまで入り込まれ、その度に悦びで体が震えた。
彼もまた絡みつくような肉の壁に自身を奥深くまで擦りつけながら、その気持ちよさに
夢中になっていた。

薬の効果が薄れる頃になっても、二人の気持ちが冷めることは無かった。
獣のように貪り合い、互いに果てるまで絡み合った。

405王女様の使い:2006/04/28(金) 15:49:37 ID:0aj/eKlh


すっかり存在を忘れ去られてしまった砂時計は砂が尽きたままで
既に長い時間が経っていた。

事を済ませたあと、ぐったりと体を重ねたままで二人はカウチの上に体を放り出していた。
男女の荒々しい息だけが、昼下がりのひっそりとした部屋の中で響いていた。

薬が切れた後の頭は清々しいほど鮮明だった。
グルドフ、とまだ残る喘ぎを抑えながらアリューシアが口を開いた。
「お前がさっき口走っていたことだが……」
「ああ………」
グルドフは仰向けのまま、両手でのろのろと顔を覆った。
心なしか、耳が赤い。
「頼む。それには触れないでくれ」
「いや、私もはじめは聞き流そうと思っていたけど、………ああも言われると……」
彼の胸の上に頭を乗せたまま、彼女は悩ましげに深くため息をついた。
「どういう事なんだ?」
「どうって…………つまり…」
柄にもない甘い言葉をさんざん吐いてしまった後悔と恥辱に耐えながらも
観念したようにぽそり、と薬師は呟いた。
「まあ、──そう言う訳なんだ」



「ご苦労様。アリューシア」
夕刻。
言いつけどうり薬を持ち帰った女騎士にマルゴットはねぎらいの言葉をかけた。
「これがあれば、きっと上手くいくわ……」
何事かに思いをはせながら王女は小さなガラスの瓶に頬を寄せうっとりと呟いたが
アリューシアの強い視線を感じると、微かに頬を紅潮させ
身をひねって薬を抱きかかえた。
「内緒よ。いくらアリューシアでも、これが何なのかは言えないわ。でも……」
企み好きな王女は意味深な笑みを浮かべ、いつも忠実で礼儀正しい女騎士の顔を見上げた。
「もし計画が成功したら、後でこれの正体を教えてあげるわね」

体調が優れない、というとアリューシアはさっさと自室に退くように言われた。
おそらく、今の王女は彼女の計画を遂行する事だけが重要で
自分は邪魔な存在なのだろう。
気にはなったが、仲間に後を任せて王女の部屋を礼儀正しく退室する。
406王女様の使い:2006/04/28(金) 15:54:01 ID:0aj/eKlh

何かは分からぬが多分王女の企みとやらは成功するだろう。
あれだけ効きの良い薬なのだから。

アリューシアはその効果を誰よりも身をもって知っていた。

時間が迫っていたので、別れは慌しかった。
だからやるのは嫌だったんだと嘆き、可哀想なくらい一人悶絶するグルドフを残し
自分はさっさと城に戻ってきた。
一回限りのはずだったがそう言う訳にもいかない流れになり
次はどんな顔をしてあの男に会えばいいのやら。

薬の自白作用を強く受けての彼のひた隠しに隠していた告白は
心底意外なものだった。
もし今回のことが無ければ、今まで彼にそう思われていた事に全く気づかず
これからもずっと気が付かないままだったのだろう。
それを思うと、今日の「事故」は良かったのか悪かったのか。
しかし、好きなら好きと何故今まで言わなかったのか。
べつに隠さなくてもこちらは取って食おうという訳で無し
本当に仏頂面の男の考える事は分からん。

とにかく、今日はもう休もう。話はそれからだ。
昼間の余韻を纏わりつかせた気だるい体で、アリューシアは自室へと続く長い廊下
を歩いていった。



さて、王女の企みは成功したのか──
それはまた別の話として、王女の手にした薬の注意書きには
一番最後に他より少し乱れた文字で
『人により自白作用の強く出る事有。取扱い注意』
と書かれていたそうな。


「王女様の使い」 END 

407王女様の使い:2006/04/28(金) 15:55:33 ID:0aj/eKlh
以上です。 
読んでくれた方ありがとう。
408名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 16:28:14 ID:Og6o3sP8
イーヨイーヨー!
409名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 18:14:07 ID:X4EF3rYa
GJ!いいねー
男が媚薬でヘロヘロになってるのって少数派かな
グドルフのへたれっぷりが良いよ!
この二人の後日談激しく希望
410名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 18:45:04 ID:ophsEy8b
超GJ!
甘い文体に読みながら顔がにやけてしまうよ。
王女様のたくらみも気になります。
411名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 19:23:14 ID:a6uWFHs2
GJ!クオリティタカス。上質な一品をありがとう。

うーむ最近ファンタジー系のスレよくチェックするんだけど
いい作品て女はもちろんだが男が魅力的なのが多いなあ。
412名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 20:09:25 ID:wYylYe8l
ギンギンになったよ
GJ


クスリの効果で・・・の部分はてっきり妊娠しやすくなるとか
そういうのかと思ってたYO
413名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 23:54:43 ID:cc0Um+zk
姉妹の多い第一王子って…、あの御方?
王女の気質って…、兄上に似ておられる?
414名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 00:45:32 ID:sO/M66M9
そのシリーズの末の妹姫はマチルドだよ。
415名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 01:13:43 ID:GYoNd8AT
あう・・・ さんくす!
でも話通じてくれて嬉しかったよwww
416名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 08:24:58 ID:CFhqQ+MT
アリューシアのサバサバした性格が良いなー。
往生際の悪いwグルドフも好きだ。キャラが立ってる。GJ!
自分も後日談希望。
417名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 15:39:44 ID:ugdwq3e5
グルドフ、かわいい奴だなおいw
アリューシアの誘い方も萌えた。後日談、できたらキボン。
418名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 21:54:16 ID:s5YsnwY4
新参者で読み辛い文章だと思うけど
ファンタジー物投下しようと思うんだがいい?
419名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 21:59:03 ID:1Eap+te0
もちろんだ
どんとこい
420名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 22:28:53 ID:YNXOR/OH
まってます。
421女神の恋:2006/05/03(水) 02:17:05 ID:HofNxyx6
 山岳地帯に広がる緑の草原。
 一人の若い男が血にまみれ、ゴブリンを相手に鬼神のごとき形相で剣を振るっている。
 しかし、鎧を染める血はすべて返り血、男はこの戦いでかすり傷一つ受けていない。
 
 ―――まただ・・・、また私はこの男を見ている。
 
 男はこの山岳地帯を領土とする、ヴァレンダム王国の傭兵。
 数十人の傭兵と5人足らずの王国騎士団で編成されたゴブリン討伐部隊の一員だったが
 もう討伐部隊の生き残りは彼一人しかいない。
 うかつだった。ゴブリンの巣には、街に悪戯に来る人間の子供サイズのゴブリンはほとんどいない。
 2メートルくらいはある、もはやオーガに近いようなやつらばかりだった。
 知能は低いが腕力は凄まじく、派遣された兵士達は次々に殺されていった。
 が、唯一この男だけはそんな状況を楽しんでいるようだった。

 ―――いつから・・・? 覚えてない。 でも気づけばこの男を見るために戦地に赴いている。

 男は一際大きいゴブリンの胸に剣を突き刺した。呻き声と共にゴブリンが崩れ落ちる。
 それと同時に、他のゴブリンたちが蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。
 どうやらボスを仕留めたようだ。だが、男に雑魚のゴブリンを逃がす気配はない。
 四方八方に散るすでに戦意を喪失しているゴブリンを背後から斬りつけ一匹も逃がさない。

 ―――説明できない。 自分の行動が・・・、私自身の気持ちが・・・。

 百体近いゴブリンを全て斬り伏せた男は肩で息をしながら膝をついた。
 男の顔から殺気は引いていたが、まだ興奮冷めやらないという様子。

 ―――私は、どうすればいい・・・?
422女神の恋:2006/05/03(水) 02:18:07 ID:HofNxyx6

敵味方合わせて百数十の死体の中で両の膝を地につき天を仰ぐ男。彼の名はカーン。
 夕焼けと血飛沫で、辺りはひたすらに赤く染まっていた。
 そんな中、何も考えられず空を見上げていたカーンの
 虚ろな目の前に、いつの間にか女性が浮いていた。
 「・・・・・・なんだ?」
 カーンは完全に抜けきった気を何とか入れ直し、手の中にある剣を強く握る。
 「お前のことはずっと見ていた。私は敵ではない、剣を納めよ。」
 腰辺りまである金色の長い髪、透き通るような白い肌、宝石のような青い瞳。
 人の手で作られたとは思えないほど綺麗な装飾を施された鎧と剣。
 何より今まで見たこともない、いや想像することさえできないような整った顔立ち。
 「名はなんと言う?」
 「カーン・レスター・・・。
  っていうか誰だ、お前? 見ていた!? どこで!?」
 カーンは敵に集中していたとはいえ、まったく無関係の者が戦場にいれば察知している自信はあった。
 
 「わかるはずもない。可視状態になったのはついさっきだから。
  私は戦場の神。お前のことが気に入った、しばらく一緒にいさせてもらう」
 カーンは目の前で起こる説明のつかない事態に困惑していた。
 そう言うと女はゆっくりカーンの目の前に着地して、カーンの剣を拾い上げ鞘に納めた。
 
「神? 神ってなんだよ・・・?」
 カーンは生まれてから今まで、神の存在なんて信じていなかった。
 貧しく肉親もいない不幸な境遇の彼に神仏を信じろなど無理な話だった。
 「神とは?か・・・。もっともな質問だ。
  神とは、簡単に言えば人間を超越した人間といったところか・・・。
  お前達が空想の中でしかできないことができる。
  例えば空を飛んだり、今みたいに姿を消したり、目に見えない力で物を動かしたり・・・。
  あとお前達が勘違いしていることは、神は一人や二人じゃない、かなりの数存在する。
  そして、それぞれに領域みたいなものがあり、いちいち人間の営みに干渉したりはしない」
423女神の恋:2006/05/03(水) 02:19:30 ID:HofNxyx6
 カーンにはまったく信じられない、というより疲労で考えることさえ面倒だった。
 「で、お前は誰だって・・・?」
 「戦場の神。名はセレスティーナ、長いから適当に呼んでくれればいい」
 「しばらく一緒にいさせてもらう、ってどういうことだよ・・・?」
 「戦場で何度かお前を見ているうちに気に入ったから
  しばらく同じ住居に住み、同じ物を食べ、同じベットで寝る。要は同じ生活をしたい」
 「・・・何を言ってるんだ?(参ったな、実はゴブリンに殴られてて、俺もお迎えが来たとか?)」
 カーンは顔についた返り血を拭うと軽く舌打ちをして彼女を無視するかのように立ち上がった。
 
 「・・・(こいつが神かどうかは別として、普通じゃないのは確か。関わらない方が吉か・・・)」
 カーンはゴブリンのボスの首を切り落とし、持参した麻袋に詰める。
 ついでに、王国騎士団の連中の胸にあるエンブレムも剥ぎ取ると腰のカバンに詰め帰路についた。
 「下山するのか? しかしじきに日が沈む、この辺で野宿したらどうだ?」
 神を自称する女がついてくる。かなり険しい山道だが涼しい顔をして。
 「・・・(容姿、物腰、所持品からして、大方どこかの城のお姫様か領主の娘か・・・?)」
 「野宿は嫌か? ほら、私は火も熾せて便利だぞ」
 そう言うとセレスティーナは指先に火の玉を作り出してカーンの前にちらつかせた。
 「!?・・・(何だこれ!? 魔物が人に化けてるのか!?)」
 カーンは肩から担いでいた麻袋を落とし、剣を構えた。
 「失礼な、魔物ではない!」
 「なに!! 心が読めるのか!?」
 「表層的な部分だけだがな。だが、お前のように単純なやつは比較的読みやすい」
 これにはカーンもお手上げといった感じで剣を納めると、落とした袋を再び担ぎ黙って歩き出した。
 
 「・・・(どうせ俺は単純さ・・・。
  昔からケンカが強いだけで金も教養もない俺には傭兵くらいしか生きていく道は無い。
  客に頭を下げて金をもらうなんて御免だし、どうせ死んでも泣いてくれる人はいない・・・)」
424女神の恋:2006/05/03(水) 02:20:33 ID:HofNxyx6
 「おーい、もう完全に日は沈んだ。この辺で野宿にしよう」
 「・・・(しつこい)」
 だがカーンはもう彼女の方を振り返れなかった。
 もう一度彼女を見てしまうと完璧に彼女に落ちてしまう自分に気づいていた。
 人とは思えない彼女の神秘的な美しさ。それがすでに彼の脳裏から離れない。
 「・・・(本当に神サマ?)」
 「ようやく信じてくれたか・・・」
 「また読んだのか!?」
 カーンは驚き後ろからついてくるセレスティーナの方をとうとう向いてしまった。
 「いいのか・・・? このまま行くと深い樹海になる」
 彼女はすでに気が気でないカーンをよそに淡々と語った。
  

 パチパチと音を立てて目の前で木が燃えている。
 火を熾すのは簡単だった。手ごろな枝を拾ってきて後は・・・。
 カーンとセレスティーナは大樹におっかかりそれを見つめている。
 
 「・・・どうして言ってくんなかった? 迷ってるって」
 「これから同居するにあたって、基本的に私はカーンの意見を尊重する。それだけだ」
 「だからぎりぎりまで俺の後ろを黙って付いて来たのか?」
 正直彼も道があってる自信は無かったし、もう疲れてクタクタだった。
 だが、彼女に背を向けて歩き続けていないと気がおかしくなりそうな自分がいた。
 
 「神サマって普段なにしてんの?」
 腰を下ろし体を休めたことで、一気に緊張の糸が切れたカーンの口からは何気ない質問が出た。
 「私は戦場の神だから、人に限らず争いが起こる場所に現れて先ほどのように見ている」
 「・・・見てるだけ? 面白い?」
 「そういう価値観で行動したことは一度も無い」
 「・・・(神のなさることは人間にはわからんってことか・・・)」
 「しかし最近は戦場でもお前だけしか目に映らなかった」
 「お、おれ?」
 「私の領域は戦場だけ。 こうでもしないと側には居れない・・・」
425女神の恋:2006/05/03(水) 02:21:29 ID:HofNxyx6
 その後、二人の会話はしばらく途切れてしまった。
 しばらく無言だったせいでカーンは疲れがドッ出てもう、うつらうつらしていた。
 「・・・私も寝るか」
 それをチラッと確認したセレスティーナはそう呟くとカーンに抱きついてきた。
 「お、おい! なな、なにすんだ!?」
 「夜は冷える。お互いの体温を保持するのに合理的な方法だと思うが?」
 「だ、だからって・・・」
 「急に心拍数が上昇したようだ。体に異変はないか?」
 「だ、大丈夫。原因はわかってる・・・」
 
 また激しい緊張が彼を襲う。疲れきって動かない体とは裏腹に心臓だけは急激に波打つ。
 「か、神サマも寝るのか?」
 「別に睡眠や食事は取らなくても寿命には関係ない。
  だがある程度の頻度で取らないと、力を発揮できなくなったりする」
 「そうか・・・」
 「基本的な生理現象は人間と大差ないはずだ。
  我々と人間は別物というより、人間が我々の劣化形と理解するといいだろう」
 
 「・・・(難しい話わかんないけど、意外とこの格好落ち着く)」
 彼女の腕の中は、慣れてくるととても心地のいい場所に感じた。
 「あ、こいつ先に寝てやがる・・・」
 彼女は両手をカーンの首に回して胸に顔を沈めスヤスヤと寝息をたてていた。
 それを静かに見ていると彼もしだいに眠気に襲われゆっくりと瞼を閉じた。
426女神の恋:2006/05/03(水) 02:22:15 ID:HofNxyx6
―――翌日

 「・・・まだ寝てる」
 カーンは目を覚ましてから数時間も、眠ったままの彼女を抱え座っていた。
 太陽はもう空の一番高い所まで上っている。疲れはかなり取れたが若干の空腹感が襲う。
 
 「ん・・・。もう朝か」
 その時セレスティーナが目を覚ました。
 「朝か、じゃねーよ! もうとっくに昼だ!!」
 「なんだ、起こしてくれればよかったのに」
 「いや、その・・・。なんだ、あんま気持ち良さそうに寝てるから・・・」 
 「態度が矛盾してるぞ・・・」

 しばらくしてカーンは立ち上がり目の前で燻ぶる焚き火の残り火を消すと荷物を担ぎ歩き始めた。
 少し開けた所まで行くと、街が見える。今度は迷うことなく帰れそうだ。
 道中彼女が色々話しかけてくるが、カーンはまともに相手ができない。
 「・・・(やばい、次抱きつかれでもしたら・・・)」
 セレスティーナは相変わらず、山道を労せず付いて来る。
 「・・・(だぁー! まずいって、何か想像するだけでも読まれるんだ!
      極力心を無にして、適当に相槌だけ打つんだ、俺!)」
 
 「私が寝てる間に何かしたか?」
 「ああ・・・」
 「まさかキスとか?」
 「ああ・・・」
 「それは、お前も案外私のことを好きってことか?」
 「ああ・・・」
 「な、なんか率直に言われると少し恥ずかしいな・・・」
 「ああ・・・」
 「・・・」
 「ああ・・・」
 「ってオイッ! 私の話聞いてるのか!?」
 そう言うとセレスティーナは背後から謎の武器、ピコピコハンマーなるものを取り出し
 カーンの頭をポカポカと叩いてきた。
 無から想像するだけで何かを創り出す力もあるようだ。
427女神の恋:2006/05/03(水) 02:23:56 ID:HofNxyx6
 二人は夕暮れ前には何とか城下町の入り口まで辿り着くことができた。
 街は家路につく人々でにわかにごった返していた。
 相変わらずセレスティーナは何事も無かったような顔で付いて来る。
 心を悟られないように、それでいて適当に相槌を打ってると思われないように彼女の相手をし
 さらに荷物を担ぎながら急な山道を下りてきたカーンは心身ともに疲労困憊だった。
 それでもカーンはゴブリン討伐の結果報告の為に街の中央に聳え立つ城へ向かった。

 「これが人間の住む街か・・・。 なんかやたら見られているな、こっち・・・」
 「その格好が目立つんじゃないか? そんな豪華な鎧着てたらどこぞの国の皇女だと思われるって」
 「なるほど・・・」

 カーンがふと気になって振り返るとそこにはいつの間にか鎧ではなく
 街を歩く民間人と区別がつかない服を着たセレスティーナが立っていた。

 「い、いつの間に? そんなことも出来るのか!?」
 「あそこの服を参考にした」
 彼女はそう言いながら、店じまいをしている露店の目玉商品の衣装を指差した。
 「それより、まだ視線を感じるぞ」
 「そ、それは・・・(地が美人だから目立つと言っていいものか・・・)」
 だが実際カーンも血みどろの鎧に大きな麻袋、視線を集めるには十分な要素をもっていた。
 「鬱陶しいな。 我々は見世物ではない。ちょっと排除してくる・・・」
 セレスティーナはそう呟き、手に巨大な槍状の武器を創り出し人ごみを睨みつけた。
 「うわぁー!! 待て待て! わかった、頼むから黙って付いて来てくれ!!」
428女神の恋:2006/05/03(水) 02:25:48 ID:HofNxyx6
 城の前まで来ると、城門には兵士がいる。
 カーンは関係者なので通してくれるだろうが、セレスティーナの方は部外者。
 「ここから先は俺だけで行くよ」
 「なぜだ?」
 「お前は、部外者だから見つかるとまずい」
 「じゃあ、こうすればいい」
 
 と言ったものの彼女には何も変化が見られない。
 「これで、カーン以外の人間には私を視覚で認識することができなくなった」
 「・・・本当かよ?」
 試しに門をくぐる。城内を玉座の方へ向かうが、周囲から不審な目線は無い。
 「すごいな・・・」
 「当たり前だ。人間を欺くことなど造作も無い」
 しかし彼女がそう言ったとたん、すれ違った使用人が不思議な顔で振り向いてきた。
 「もしかして、声は聞こえるとか・・・?」
 「あ、しまったな・・・」
 「わかった、頼むから城から出るまでもう静かにしててくれ」
 
 カーンは玉座に通され、ゴブリン討伐の結果報告をする。
 敵の親玉を仕留めた証拠とシリアルナンバーが彫られたエンブレムを見せ
 敵は殲滅できたが、味方も壊滅状態になったことを報告した。
 王の両隣には大臣と騎士団長が確認できる。二人揃っているなど珍しい。
 王が厳かに口を開いた。
 「そうか・・・。よくやってくれた」
 「はい・・・」
 「だが、これで何度目だったかな?」
 「は? 何度目とは・・・?」
 「このところ、戦地に派兵した部隊の中で貴様だけが生きて帰ってくることだよ・・・」
 「そ、それは・・・」
 正直カーン自身にも説明のつかない事だった。
 彼は全兵士の中どころか、傭兵の中でも最強とは言い難い実力。
 それが最近、いかなる戦地に派遣されても彼だけは生きて帰ってくる。
 「お前が他国のスパイではないかとの噂が立っているのだよ。
  いや、それくらいならまだいいが、人喰い種の怪物ではないかと疑う者もいてなぁ。
  他の者もお前を死神と恐れ、騎士団全体の士気が低下しているんだよ」
 「まさか・・・」
 「悪いが、今日はこのまま帰すわけにはいかん・・・」
 騎士団長がそう言うと、広間の柱の影から甲冑に身を包んだ兵士達が現れカーンを取り囲もうとした。
429女神の恋:2006/05/03(水) 02:27:15 ID:HofNxyx6
 「こっちだカーン!! 逃げるぞ!」
 突然カーンの隣にセレスティーナが現れ絶体絶命の彼の腕を掴み、兵士に向かって突進する。
 しかし槍を構える兵士にぶつかる寸前で一瞬空間が歪んだかと思うと、二人の姿は消えていた。
 
 「探し出せッ!! 他国に利用されるよりはマシだ! 見つけ次第殺せ!」
 王の一喝で、国中の兵士が動き出した。

 

 
 カーンが我に返ると、そこは森の中に広がる小さな湖のほとりだった。
 先ほどの騒がしさとは、真逆の静寂、小鳥のさえずりだけが響いていた。
 
 「城から南西に200キロの地点。おそらく見つかることはないだろう」
 「・・・・・・」
 「あそこに、旅人や行商人が休む為に作られた小屋がある。とりあえずそこで夜を明かそう」
 彼女の指差した先に、小さく薄汚れた小屋があった。
 空は星屑が散りばめられ、かすかに揺れる水面には満月が映っていた。
 「・・・・・・」
 「気持ちはわかるが、お前に責任は無い。 忘れることだ・・・」
 
 セレスティーナに連れられカーンが小屋の中に入ると、
 そこはイスとテーブルとベットだけしかない簡単な作りのコテージになっていた。
 部屋に着くと二人はベットに腰掛け、しばらくどちらも口を開くことはなかった。

 「・・・水を汲んでくる」
 セレスティーナが立ち上がり、ベットの脇にあった桶を掴み小屋を出ようとした。
 「行かないでくれ・・・」
 カーンがうつむいたままボソリと言った。
 「しかし、ここには蓄えがない。せめて水くらい飲まないと」
 「頼む!側に、居てくれ・・・」
 「わかった」
 彼女は静かに桶を元の場所に戻すと再びカーンの隣に座った。
430女神の恋:2006/05/03(水) 02:28:37 ID:HofNxyx6
 「すまない。 私にはこんなことくらいしかしてあげられない・・・」
 セレスティーナはそう言うと、そっとカーンの顔に手を沿え唇を合わせた。
 だが、これでカーンの中にあった何かが吹っ切れてしまった。
 彼女をベットに押し倒すと、強引に服を引きちぎった。
 
 カーンの目の前には二つの乳房とウエストまで露わになった女神の体が広がる。
 特に大きいわけでもない胸の膨らみ、際立ってくびれているわけでもないウエスト。
 だがそれはまさに黄金比率とでも言うべき完璧に均整のとれた体。
 見る者を魅了するには十分すぎるものだった。
 今までそれほど多くの女性の体を見てきたわけではなかったが 
 カーンには完璧とはこういうものを言うのだと感じられた。

 ここまで勢いでやってしまったカーンだったが
 突然ためらいや罪悪感が合わさったような感情に襲われ手が止まった。
 「どうした? 遠慮することはない。
  好きなように・・・、やればいい・・・」
 セレスティーナは、もはや纏わり付いているだけといった感じの自分の服を払いのけると
 カーンの手を掴み優しく自分の胸元まで導いてやった。
 
 「んっ・・・」
 今にも手から零れ落ちそうな、柔らかな胸の膨らみを
 そっと掴むとセレスティーナの口から吐息のような声が漏れる。
 一瞬取り戻しかけたカーンの理性はすでに完全に失われていた。
 今度は少し乱暴に胸を掴み、小さな突起にも指を伸ばした。
 「ンンッ・・・アッ・・・」
 カーンがそっと手を離すとそこには、うっすらと指の後が赤く残っていた。
 真っ白いカンバスに無造作に描かれた赤いラインを見てカーンは頭を抱えこんだ。
 「お、おれは・・・」
 何か言いかけた彼の口。だがそれもまたセレスティーナの唇で塞がれた。
 「何も言うな。 ここにはお前を責める者はいない。
  好きなようにすればいい・・・」
431女神の恋:2006/05/03(水) 02:29:25 ID:HofNxyx6
 セレスティーナがそっとカーンの肩に触れる。
 一瞬光を放つとカーンの身につけていた鎧はなくなり一糸纏わぬ姿となっていた。
 カーンは今度は自分から彼女の唇に自分の唇を重ねた。
 そのまま自由になった手でセレスティーナの下腹部を探る。
 カーンは彼女の薄い金色の絨毯の間に指を滑らせる。
 「ンンッ・・・!」
 合わせたままの唇の間から湿っぽい吐息が漏れる。
 かまわず指を動かすと、それに呼応するかのように熱い蜜が溢れてくる。
 さらに指の動きに合わせて、わずかに体を反らせたり
 カーンの体に腕を絡め力強く抱きしめてきたりしてくる。
 しばらく続けていると、セレスティーナが唇を離しカーンの顔を見つめてきた。
 「ハァ、早くきて・・・ンッ・・・!」
 「早くって何が・・・?」
 「言わすな! ンン・・・アッ!」
 セレスティーナは細長くしなやかな指を、カーンのモノに絡み付けてきた。
 
 そしてまた彼女自身の手で、カーンを自らの陰部に招き入れた。
 カーンは導かれるままに、セレスティーナの腰にあてがい
 受け入れる態勢の整っている彼女の中に深々と沈めていった。
 「ンンンッ・・・アアハァッ・・・!」
 それと共に彼女の口から一際大きい喘ぎが漏れる。
 カーンは無我夢中で少し強引にセレスティーナの中をかき回す。
 それを彼女は優しく包み込むように抱きかかえ二人はほぼ同時に絶頂を迎えた。
432女神の恋:2006/05/03(水) 02:30:20 ID:HofNxyx6
 その後しばらく二人は抱き合ったままのじっとしていた。
 カーンは、じっとり汗ばんだセレスティーナの額を撫で髪をかき上げた。
 それを見て互いに見詰め合ったまま、どちらからともなくかすかな笑みが漏れる。
 「・・・お別れだ、カーン」
 しかし突然彼女の口からポツリと悲しげな言葉が放たれた。
 「え・・・?」
 「私は神として犯してはならぬ三つの禁忌を犯した」
 「何のことだ・・・?」
 「まず、戦場においてお前の勝利を強く祈った。
  それによっていかなる状況でもお前だけは勝利を勝ち取れた。
  だがそれは結果としてお前の運命を大きく変えた」
 「・・・」
 ベットの上で向かい合う彼女の輪郭がわずかにぼけてきている。
 「次に、私は自らの領域を離れ、お前と行動を共にすることを選んだ。
  この時点で私はもうこの先長く存在できる可能性はなかった」
 黙って聞いていたカーンだがセレスティーナを抱く腕に思わず力が入る。
 「最後に、神以外の存在と体を重ねた。
  もう私の存在は日の出前には完全に消えてしまうだろう・・・」
 彼女のただでさえ白い肌が透き通り始めた。
 カーンにもこれがただ事でないのが理解できた。さらに彼女を抱く腕に力が入る。
 「嘘だろ!? そんなのって・・・」
 「残念だが、これは受け入れざるを得ない運命だ・・・」
 「消えるな、セレスティーナ!! 突然現れて、突然消えるのか!? そんなの許さないぞ!」
 もうセレスティーナは集中していなければ見えないほどに掠れていた。
 「短い間だったが私は幸せだった。後悔はしていない・・・」
 「ダメだ!! 消えるな! また不思議な力でどうにかしろよッ!!」
 足の方から徐々に見えなくなり触ることさえできなくなってくる。
 「セレスティーナァ!!」
 「・・・最後に名前で呼んでくれて嬉しかった。
  また、どこかでお前の勝利を祈っている。 がんばれ―――」
 そう言い残しセレスティーナは完全に消えてしまった。
 
 見えなくなった彼女の姿とは裏腹に、
 カーンの頭の中は彼女と出会ってからのわずかな記憶でいっぱいだった。
 カーンは生まれてから今までまともに涙を流したことはなかった。
 だがこの時、かすかに彼女の温もりが残るシーツを握り締め
 一生分の涙を流し泣き崩れた。
433名無しさん@ピンキー:2006/05/03(水) 02:33:55 ID:HofNxyx6
大変長々と申し訳ないです

昔作ろうとした自作RPGの設定を文章化し、とりあえずエロを少しつけたものです
最後までギブアップせず読んでくれた人、ありがとう
趣味に合わなかった人、ごめん
434名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 01:17:54 ID:GXLZbnVi
>>433
ほろ苦さたっぷりの悲恋なストーリーGJ!
435名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 02:06:22 ID:ZDD+uPW6
素直クールと悲しいラストの思わず(*´Д`)/ ハァーンってなる
436名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 05:30:01 ID:Mmpjnjld
GJ。
スレタイからいくとこの場合セレスティーナが女兵士になるんかいのう
カーンが女でレズなお話だったらと妄想してみる
437名無しさん@ピンキー:2006/05/06(土) 14:18:54 ID:41k5Ut7x
また過疎ッた
438名無しさん@ピンキー:2006/05/06(土) 22:21:17 ID:Lcjw9i45
>>437
GWだからってこともあるんじゃまいか?
439名無しさん@ピンキー:2006/05/06(土) 22:23:48 ID:HGQVjG/D
このくらいで過疎ったっつってたら俺の見てるスレのほとんど超過疎スレ
まったりいくべし
440名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 02:44:59 ID:WK3ma/LG
んだな。
このスレ好きなんで、気長に待つさ。
441名無しさん@ピンキー:2006/05/10(水) 21:01:32 ID:Uh42Dg3Y
ユノ話、
かいてもいい???
442名無しさん@ピンキー:2006/05/10(水) 21:39:44 ID:0Us/crE2
ぜひ書いて下さいな
443名無しさん@ピンキー:2006/05/10(水) 22:15:59 ID:qC0fSLzO
>>441
wktkして待ってます
444名無しさん@ピンキー:2006/05/11(木) 06:34:36 ID:zRbX3EMt
わーい、待ってました
445名無しさん@ピンキー:2006/05/12(金) 16:08:25 ID:198LdLrR
>>441
待ってました!
446名無しさん@ピンキー:2006/05/15(月) 01:00:27 ID:G8TZ6HSw
ちょっと急ぎすぎな感じですが・・・。


ユノ、のその後。
447ユノ その後:2006/05/15(月) 01:01:23 ID:G8TZ6HSw
目の前で、彼は消えた。
風塵が収まり、部屋の中には誰も―――いない。私とそら以外には。
何一つ残されていなかった、そう、ゼルの屍以外には。
私の中の記憶以外に、生きているゼルは何一つも残ってはいない。
「大丈夫?」
空が聞く。答えようとして、
自分が小さく震えていることに気づき、口元を両手で覆った。
唇が震えて、何もしゃべれそうになかった。
「ユノ・・・?」
覗き込むそらに頷き、それが精一杯で目を閉じる。
いたたまれないように、
「・・・・おれ、友達さがしてくるから。
ここで、待ってて」
そう言って、
何度も心配そうに振り返りながら、そらは出て行く。
一人になって、今更、歯を食いしばっていたことに気がついた。

自由なんか、いらなかったのに。
ただ、おもちゃでいることが嫌だっただけなのに。

「ゼル・・・」
呼んで、答えが返るはずもない。
ふらふらと立ち上がって、屍の近くに寄る。
長い髪の隙間に、血の気のない顔。
力強かった指先が、今は、触れるがまま揺れる。
「ゼル」
私は、彼の髪に、指に口付ける。
448ユノ その後:2006/05/15(月) 01:02:18 ID:G8TZ6HSw
彼はもう応えない。
「愛してた・・・って本当?」
応えは返らない。
知ってはいても、どうしても聞いてみたかった。
かすかな体温。
この人のせいで、今日は何度泣いたんだろうか。
いままた、熱い涙が流れていく。
彼の肌の上を零れる自分の涙を見つめて、思う。
逃がすと、思うか
言ったのに。

「ゼル、私、逃げちゃうよ」
答えは返らない。
手を差し入れて上半身を起こそうとした。
「重いわ、ゼル」
そのとき、彼の胸から、何かがが落ちた。
私は呆然とその行方を見つめ、そして、
ゼルの体をそっと横たえて立ち上がり、それを拾おうとし、
「どうして・・?」
あの、邪悪な指輪だった。
449ユノ その後:2006/05/15(月) 01:03:35 ID:G8TZ6HSw
私のものは、そらが持ったままのはずだ。
では、これは・・・
彼も同じものを、自分でも持っていたのかしら?
見えない鎖を、自分にも嵌めていたのか。
そういえば、あの指輪が耀かないことはなかった。
ずっと、持っていた・・?
気づきもしなかった。
くすんだその指輪を握り締めて、私は起き上がる。

本能のように服を脱ぎ、鏡も見ず
浴室にはいり、ざっと熱い湯を浴びた。
何かが私を突き動かしている。
自分のしようとすることが果たして上手くいくのか、
考えながら、私は肌をこする。
無性に、自分の体を掻き立てられるように磨き上げながら、
ただ、ゼルのことを思う。
いつか、花びらを散らしてくれた。
階段で、戦いの後、怪我にぼんやりしていた私を抱え上げ、
「転ぶぞ」といいながら上階へと運んだ。
ゼル。
薄く、唇に紅をつける。
ずいぶん前に着ていた白い服を取り出す。
これを着るのは、どれくらい久しぶりだろうか。
私は、身支度を整えたところで一瞬だけ、鏡を見た。
そこには、以前の私に闇を加えたような、ひたすらに邪悪な女が映っていた。
450ユノ その後:2006/05/15(月) 01:04:49 ID:G8TZ6HSw
廊下に出る。
階下におりるにはここを通るはずだ。
私はのぼせた頭のまま、そこにたたずんだ。

「ユノ?」
案の定、そらがきた。
「友達、ここじゃないみたいだ・・」
困ったように、私を伺うように言う。
ここじゃなかった?
そんな誤解のために?
「そら・・・」
嘘をつくことに何のためらいもなかった。
「助けてくれて、ありがとう」
そらは、小さく頷いて「後悔、してない?」
と不安そうに聞く。
「してないわ。どうして?私、自由になりたかったんだもの」
私が答えるなり、明らかにそらは嬉しそうに、言った。
「よかった!ほんとは、ユノあいつのこと・・」
好きだったんじゃないか、って思ったんだ・・・小さく呟く。
私は発火するような怒りを覚えながらも、
「そんなこと、あるはずもないわ」
と微笑んで見せた。
451ユノ その後:2006/05/15(月) 01:05:48 ID:G8TZ6HSw
「そんな格好してると、普通のおねえさんだ」
そらははにかんだように言う。
「そう?」
あなたのおかげよ、と私は目を細めてから、
「そら・・きて」
「え、ここで?!」
「確かめたいの、ほんとに自由なのか」
そらは一瞬ためらった後、
「ほんとに、自由だよ。おれが、倒したから」
私を抱きしめる。
「そらが、倒してくれた」
「安心して、いいよ」
にこっと笑うそらの背中に手を回して、
「ありがとう」
そらの口付けに身震いするのをこらえて、私は応える。
彼の手がゆっくりと私の肩を撫でたかと思うと、
そのまま胸にずれていく。
舌と指とで交互に刺激されながら、私は小さく喘いで見せた。
「ユノ・・」
「気持ちいいの・・」
452ユノ その後:2006/05/15(月) 01:06:47 ID:G8TZ6HSw
そらは私に強く口付けて、舌を絡めながら、ささやいた。
「さっきと、違う・・・」
私は微笑む。
「自由だから・・かな」
そらのものにそっと手を触れた。
熱くて、充分な膨張。私は、
「口で、させて・・・」
「え、あ、ああ」
戸惑うそらが座った格好に、私は顔をうずめる。
それは跳ね、私の口の中でますます固さを増す。
頭を押さえられ、微妙に動く彼の腰。
その顔が、斜めに私を覗き込んでいるのがわかり、
彼の内股から優しく指を這わせて咥えたそれの後ろをなで上げる。
「んッ・・・」
そらが天井を仰ぐように声を上げた。
適度に唾液を絡めながら、指で刺激する。
「んあ・・・ユノ、もう・・・」
それを飲み込むように吸い上げてから、
「いっちゃ、いや・・」
私は身を起こす。

453ユノ その後:2006/05/15(月) 01:07:34 ID:G8TZ6HSw
そらが息を整えながら、
「大人だな〜・・・すげえ上手かったよ」
と照れ隠しのように言うのに、
私は口付け黙らせる。
応える彼は、舌が夢中になっていきながら私の上にのしかかる。
「今度はおれの番」
そのまま唇を滑らせると、私の敏感な場所に、
舌を這わせる。
慣れた体は不思議に濡れるものらしく、
「ユノ、すごく濡れてる・・」
空が興奮したように言う。
「見ないで・・・」
そらの舌が動き始め、私のそこを撫で上げるように、
それから突くようにいじり始める。
私はわざとらしくないように気をつけながら、
「すごく、気持ちいいの・・」
と息を切らせ、言った。
激しくそこを舌で刺激した後、
「嬉しいな・・・」
と言った空は、自然に私の中に入ろうとする。
「私も、嬉しい・・」
454ユノ その後:2006/05/15(月) 01:08:22 ID:G8TZ6HSw
ぐいっと入れられて、私の腰が跳ねる。
さっきよりもそれを大きく感じる。
「ユノ・・」
薄く目を開けたそらの唇。切なそうに、
「すごく、いいよ・・」
そらは息を切らせる。
私の中に入ったものが容赦なく突き上げるのに、
私は声を漏らす。
荒い息の中で、そらは一生懸命なほどに突き上げては抜く。
う・・と悶えつつ、
「ユノ、すごく、いいんだ・・・ほんとどうにかなりそうだよ」
そらに応えるように腰を動かし、
「もっと・・・」
と私は言う。
「思い出しちゃうよ、後で。何度も何度でも」
空が快楽に顔を歪めたまま私を見つめ、続けて腰を突き上げる。
「思い出せるものなら・・・・」
私はそっと言い、着ていた服を引き寄せ、中からナイフを出す。
気づかれないように右手に持ち替えて、
「あん・・・・」
喘ぎながら、
「そら、もっと、入れて」
ささやく。
455ユノ その後:2006/05/15(月) 01:10:30 ID:G8TZ6HSw
「もっと・・?限界だよ、いきそう・・・」
強く目を空が瞑った。
「限界・・?」
私は、その背中にナイフを振り上げ、突き立てた。
鮮血があたりに吹き上げる。
そらの顔は一瞬固まり、
「ユノ・・?!」
とかすれる。
私はさらに力をこめる。
そらの吐いた血が私の顔に零れ落ちる。
「なんで、だよ・・?!」
私は無言でナイフを抜き、改めてもう一度突き刺す。
「わかったら、苦労はしないって事よ」
ぐ・・といったままそらが私の上に倒れこむ、
私は、呆然とその体を受け止めながら、
天井を仰いだ。

どうかこのまま、消えてしまえますように。
ナイフを空から抜いた。

ゼルを思って、
「おもちゃだから、できることもあるのね」

その素直さが怖いくらいだ

私は、そらの体を押しやって、起き上がり
ゼルのそばへよろけながら歩いて、その腕に頭を乗せた。
「自分で、選んだことよ」
鈍く光るナイフを真上に、私は息を止めて目を閉じた。

456名無しさん@ピンキー:2006/05/15(月) 01:12:18 ID:G8TZ6HSw
と、いうわけで。
おしまいです。

思ったより暗い話になってしまった・・・

読んでくださった方、ありがとう
457名無しさん@ピンキー:2006/05/15(月) 02:16:29 ID:ju1Yejsd
予想はしてたけど切ないなあ。
それがいいんだけれど。

乙でした。
また何か書いてください。
458名無しさん@ピンキー:2006/05/15(月) 10:31:11 ID:EBcKPOqI
おお、GJ。
切ないなあ。

ユノ書いている人の文章の雰囲気が好きだ。
自分もまた書いて欲しいに一票。
459名無しさん@ピンキー:2006/05/16(火) 07:48:21 ID:dc1uPE3j
勝手にそらと結ばれるのかなと思ってた。ちょっと悲しいけど
綺麗で切ない終わり方でよかったです。
460名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 00:29:28 ID:FY1F/evc
>>457>>459

ありがとうございます。

いま読み返したら、結構行っちゃってますねこりゃ。

修行してきます・・・
461名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 17:18:28 ID:B+djB/Wa
あげ
462名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 22:50:31 ID:358sAuq+
あげ
463名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 22:52:56 ID:358sAuq+
てない
464名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 23:16:49 ID:7vysPhIO
あげ
465名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 15:41:44 ID:m5Gt6dWr
誰もいない?
466名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 07:15:49 ID:AAaSei0n
ノシ
467近衛騎士団 -1:2006/05/24(水) 20:52:24 ID:wMfq1YK2
近衛騎士団(他のスレから転載・ちょい猟奇あり)


近衛騎士団―――彼らは聖王国ではそう呼ばれていた。
あらゆる方面で特に戦闘能力に優れているものが選抜され、国の切り札とされた。
国の象徴である赤い装備に身を包み、四角い独特の帽子を被っている彼らはまさに威風堂々。
いわゆるエリート部隊である。

まだ少女の顔立ちを残すシャーリィもその一人で、今回は辺境に現れた帝国の刺客とも言われている
暗黒の軍勢の視察と、儀式を行うための祭具を運ぶ任務で、この山間の小さな街ダロスに来ていた。
総勢五名。全員が女性である事は、儀礼的な意味が強く、辺境の街の人々を少しでも怯えさせない
ようにという中央からのちょっとした心遣いであった。
シャーリィは不思議に思っていた。近衛騎士一人の能力は一般の衛兵1ダース分以上に相当する。
自分自身だけでも腕に自信はあるのに、明らかに自分より強そうな兵が4人。
(…自国内の安全な地域でここまでする必要があるのだろうか?)

街に入って来た彼女達を見て、ダロスの住民は決してよさそうな顔はしなかった。ここは辺境に向かう
中継地点。モンスターや帝国軍に遭遇することはまずない。それを真っ赤な重装備に身を包んだ彼女達
が突然入ってきたのだから、物騒だなと思われても仕方がない。

町長に挨拶をして、宿泊許可をもらうと、その帰りに数名の男と目が合った。
路地裏にいるならず者だろう、とシャーリィは思った。彼女は白兵戦には優れている。
彼らの装備や表情などから見て、どこにでもいる連中だと思われた。
はっきり言って、あれ全員を自分一人で相手にしたら楽勝だろう。いや素手だって…一人を痛めつけて
やれば他の連中も逃げるに違いない。
「シャーリィ…?あんな奴らの事はほっときなって。…行くよ」「あ、はい…」
神官出身のヒルダに注意された。彼女は以前から教会の外部所属で地域の荒くれを討伐する仕事を
していたらしい。道理で彼らを見るのになれているようである。だが、触れたくないような、そんな
気持ちも感じられる言葉だった。
468近衛騎士団 -2:2006/05/24(水) 20:52:56 ID:wMfq1YK2
彼女たちに割り当てられた詰め所は、思ったより快適な場所だった。
到着すると、皆思い思いに鎧や装束を脱ぎ、用意されていた食事にありついた。
仲間たちの引き締まった体を見ると、自分が太ったんじゃないか、と思い、シャーリィは
恥ずかしそうに自分の体を見てため息をついた。しかも。
「あらあら、シャーリィって結構着やせするタイプだったんだのね。そんなに大きな胸、羨ましいわぁ」
そんな事を言われて余計に恥ずかしくなる。声をかけたのは魔術アカデミー出身のリリエル。
魔術師にしては前線も任せられることが売りだが、ここでは貴重な後衛だ。
「そんな…私…リリエルさんほど綺麗な肌じゃないですから…」
「あっはっは! そんな事言ったらあたしの立場がないじゃん!あんたは背も大きくていいよね」
弓使い出のタリンが笑う。彼女の褐色の肌も決して悪くはないと思った。

さて、今日は早めに寝よう。久々に朝が早かったからなぁ。シャーリィはそればかり考えていた。
明日の朝も早いから…明日はもっと過酷な場所に行く事になるはず。
だが、それは許されなかった。

異変に気付いたのはミリアに起こされてからだった。彼女は元アサシンで、気配を感じていち早く起き
たらしい。まだ時間は大して経ってなかった。
「街がモンスターに襲われている」ただそれだけを伝え、全員はすぐに支度をして住民の避難を開始し
た。
幸い、タリンが街の構造を把握していたためか、住民を近くの丘の上に退避させ、そこに自警団を回し
て街の人々を守らせた。敵は全て動きの鈍重なアンデッドのスラルだったので、自警団の人々は苦戦を
強いられていたものの、シャーリィ達は殆ど一撃で倒し、非常に感謝された。

「さて、あとは大事な祭具を…」
そう、祭具を守るのが本来の務め。シャーリィ達は丘に住民達を残して、あちこちに火の手が上がる
街に踏み入った。が、詰め所に戻ったところに待ち受けていたのは…。
469近衛騎士団 -3:2006/05/24(水) 20:53:25 ID:wMfq1YK2
「何なの?! コイツ!」
タリンが驚きの声をあげる。そこに待っていたのは身の丈3m近くはある真っ黒な人間のようなもの。
周囲から出る瘴気から、ただの雑魚ではないことぐらい分かる。
すぐさま、タリンが矢をつがえ、その体の心臓のあたりに三本ほど撃ち込む。同時に後方から
リリエルとヒルダがサンダー・ボルトとホーリー・ライトを撃ち込んだ。激しい衝撃が走る。
これだけの攻撃なら普通、一般の兵士20人は吹き飛ぶ威力だ。
「やったの…?」
ところが、その怪物は殆ど無傷といわんばかりに、うなり声をあげただけだった。
「こいつは…ノスフェラトゥだ…」ミリアが叫ぶ。
「なっ…」
全員が恐怖に顔を歪めた。ノスフェラトゥは不死者の中でも最上位に属し、膨大な体力と魔力を誇る。
だが幸か不幸か彼女達は精鋭部隊の近衛騎士団だった。ここで住民を捨てて逃げ出す事などできる
はずもない。
「どうする…?」「やるしか…ない…!」
覚悟を決めた彼女達は前衛・後衛のフォーメーションを組んだ。シャーリィは怯えながらも前衛の左翼
に立ち、敵を迎え撃つ構えを取る。

一斉攻撃が始まった。タリン、リリエル、ヒルダが一斉に遠距離攻撃を行い、それが終了すると
ミリアとシャーリィが直接攻撃を仕掛ける。ミリアの両手に持ったダガーがノスフェラトゥを切り裂き、
シャーリィの槍が貫くはずだった。しかし、
「グルルルル…」
「あぁぁっ!!!」「きゃあぁ!」
ノスフェラトゥは腕を振り回しただけで、二人の体を吹き飛ばした。装束が破れ、鎧が弾けて
薄い肌着を露出したまま二人は地面に叩きつけられる。
後方から淡い光が伸びて前線を包んだ。ヒーリングである。それと同時にノスフェラトゥの後方から
炎の槍が襲う。コンビネーションは問題ない。しかし…
470近衛騎士団 -4:2006/05/24(水) 20:53:58 ID:wMfq1YK2
次の瞬間、ノスフェラトゥの姿が見えなくなったと思うと、後方から悲鳴が聞こえた。
「いやあぁぁぁぁーーー!!」
「グォォォォン!!」
ヒルダだった。ノルフェラトゥは彼女の上にのしかかると、腕から巨大な鋭い爪を突き出して、
腹部めがけて突き刺していった。一撃、一撃と重い攻撃が入る度に悲鳴があがる。やがて、
その悲鳴は消えていった…

仲間をやられた怒りからか、それとも絶望に対する自棄か…再び敵に対する一斉攻撃が始まる。
タリンとリリエルの遠距離攻撃の後、ミリアとシャーリィが続く。今度は直接攻撃が決まった。
「ギャウゥゥゥ!!」
ノルフェラトゥの腹をシャーリィの槍が貫き、ミリアのダガーが首筋を咲いたはずだった。しかし、
「ギュルルルル…!」
「きゃあぁぁ!!!」「ぐっ…」
シャーリィが敵から出た尾っぽのようなものに弾かれた。辛うじてミリアはそれを受け止めたものの、
それが皮肉にも自分を苦しめることとなった。ノスフェラトゥはしゃがんだミリアの首を掴んだのだ。
「あぁっ…っ…うっ…」
あっという間にミリアの体が宙に浮いた。ギリッ、ギリッと次第に強く締め上げていく。
はじめは必死に振りほどこうとしたミリアだったが、次第に弱っていき、しまいには閉じた目から
涙を流しているのが分かった。周囲で見ていた三人に絶望の文字が浮かんだ。

次に、一番近くにいたタリンが狙われ、口から黒い炎のようなものを出すと、彼女の体を包んだ。
タリンは鎧が焦げ、服が破れ体が炭になるまで、「ごめんなさい…ごめんなさい…」を繰り返していた。

最後まで立っていたリリエルは、気丈に魔法を撃ち続けていたが、魔力が尽きたが最後、
目を虚ろにしながら「助けて…」と懇願し、ノスフェラトゥが近づくと失禁して気絶、
そのまま心臓を貫かれて絶命した。
471近衛騎士団 -5:2006/05/24(水) 20:54:32 ID:wMfq1YK2
シャーリィは全身を負傷し、出血も酷かったが、ミリアを助けようと必死で体を起こそうとした。
が、動かない。気がつくと右脚の骨を折っていたのだった。ミリアの涙。助けられない…。
次の獲物を選ぶノスフェラトゥ。気がつくとシャーリィは、死んだ振りをしていた。
仲間が次々とやられていく。それも聖王国の精鋭がだ。これからどうするかなど考えなかった。
死んだらどうなるのか、理想郷とやらに行けるのか…
あまりにも若く、そして恋の味もしらない彼女にとっては、それぐらいしか考えられなかった。
気がつくと、その強大な敵は詰め所を一通り漁ると、祭具の一部を持って街を出て行った。
あれだけ大勢いたスラルの気配もない。そして――― 夜明けが来た。

シャーリィは目を覚ました。右脚は動かないが、まだ生きていることを知った。
仲間の死肉と血の匂いがするのが悲しい。助けられなかったことを思い出し、また涙を浮かべた。
東の空から僅かな夜明けの兆しが見えた。と、同時に…。
街から人の気配が感じられた。

向こうから人の話し声が聞こえる。と、いうことは…助かる…!
472近衛騎士団 -6:2006/05/24(水) 20:55:02 ID:wMfq1YK2
「こりゃあ、丸ごといただきだなァ!」
「丁度いい…人っ子一人いねぇ…」
「金は結構稼げそうだが、女がなァ」
「ん…? あっ! あれ見ろよ」
…!
何という事だ…!夜が明けて最初に入って来た人間は火事場泥棒のならず者たちだったのだ。
五人、いや六人か。ここで助けをお願いしても結果は想像できる…
「うわッ! ありゃあ近衛騎士団の女どもだぜぇ?! あいつら強いんじゃなかったのか?!!」
「殺られてやがる… こりゃあ相当の相手が来たみてぇだぜ」
「しっかし馬鹿だよな。敵わねぇ相手に対して勇敢に戦ったんだろうよ、騎士サマはな」
「だろうな。はぁーあ、いい女が勿体ねぇなぁ、でも装備はしっかり頂いておこうぜ」
こっちに来る…来るな…
次第にならず者の足音が、声が大きくなっていく。

「おいっ、この女結構いい体してるぜ。勿体ねえな…生きてたらヤりてぇよ」
「うわぁすげぇ、聖王国は貴重なウツワを失ったな。はっはっは」
リリエルの装備を外し、丸裸にしてならず者が笑う。
「こっちの女はこんな格好になって戦ったんだろうぜ。見ろよ」
「うわぁ…俺が敵さんだったら弱らせて犯してやりてぇな…」
下品な笑いが起こる。仲間の死体を冒涜して…
頭に血が上るのをシャーリィは懸命に抑えた。

「ん…?コイツは…」
「知っているのか?ホセ」
ならず者の一人が驚いた声をあげた。ヒルダのところだ。
彼女の体は腹をえぐられ、臓物をはみ出させていた。それでも平気なのか、ならず者が
ヒルダの近衛騎士帽を外しにかかる。
473近衛騎士団 -7:2006/05/24(水) 20:55:37 ID:wMfq1YK2
「あぁ、間違いねぇ。コイツが親分を殺した女だよ。仲間も何人も殺られた」
「服装からすると元神官ってか? いい腰つきしてやがるぜ…」
「くそっ、許せねぇ…コイツだけは俺がシメようと思ってたのによ」
実際にこんな男なら10人が束になっても勝てないだろう。だがそこは生者と死者だ…
「カミサマを盾にして好き放題やってたって訳かぁ…」
「あぁ、ボコボコにして逆らえねぇほど犯してやろうと思ってたんだぜ…仕方ねぇ…」
「仕方ねぇって、まさかお前…」
男はヒルダの体の装備を全て脱がすと、自ら服を脱いで逸物を秘部にあてがい、貫いた。
ヒルダであったものは腰を掴まれ、男と結合しているが、臍から上は内臓がはみ出した状態だ。
男が腰を振るたびに臓器から血がこぼれる。もはや狂気だ。それでも男は興奮した様子で…
「よし、これでも食らえやぁ!!」
勢い良く胎内に自分の欲望をぶちまけた。仲間は呆然として見ている。彼の悦楽に満ちた表情は、
本来支配できそうにもない女を支配した達成感にでも満ちているのだろうか。
シャーリィは我慢の限界に来ていた。いずれにしても自分のところにならず者は来るだろう。
ならばいっそ…

「うへへへ…これで止めだぁぁっ!!」
男が剣を抜き、ヒルダの首を狙って一突きしようとした瞬間…

「やめなさいっ!!」
不意に、声が出てしまった。我慢などできなかった。
金銭欲と性欲にまみれた男達が一斉にそちらを振り返る。
「おい、聞こえたか? ボブ」
「あぁ。どうやら生き残りがいるらしいなぁ…へっへっへ…」
「マジかよ! 丁度ナマの女が欲しかったところなんだよなァ」
474近衛騎士団 -8:2006/05/24(水) 20:56:11 ID:wMfq1YK2
欲望の塊となったならず者達はそのままシャーリィの方に近づいていく。
まず三人、後からさらに三人。
「うへぇッ! こりゃなかなかのタマだぜ、おい」
「長身な上に巨乳ちゃんとはなァ…たまんねぇや…」
「へへへ… その強気な目がいいんだよなァ、さぁ、脱ぎ脱ぎしましょうかぁ?」

腰に手がかかる。スカートを脱がそうとするがなかなか上手くいかない。
「おいグラハム。ちょっと足持っててくれや」
「おう、お前先にやるんじゃねぇぞ、へへへ…」
三人が集まったその瞬間…
「えっ…?」「うわっ!」
シャーリィはまず、足を持っていた男の首すじをまだ使える左脚で勢い良く叩き、
続いて腰にしがみついていた男の腕を掴んで自分の方に引っ張り、左脚で鳩尾に強烈な一撃を見舞った。
ついでにもう一人にも蹴りを浴びせておいた。
「うっ…」「ぎゃあああぁぁ…」「ぐぇぇぇ!!痛ぇよう!」
最初の男が崩れ落ち、次の男は吹き飛んでぐったりして、三人目も脚の骨を折ってもがきだした。
あっという間に二人が戦闘不能になる。ならず者達はようやく彼女が近衛騎士だという事を認識した。

「な…」「エ、エリック!大丈夫かっ… くそっ…」
「殺せっ! その女を殺せッ!」
脚を折られた男は落ち着きを失くしている。このままいけば…
シャーリィは力を振り絞り、弱った男を脚でつけようとした。しかし…!
475近衛騎士団 -9:2006/05/24(水) 20:56:43 ID:wMfq1YK2
「あぁっ…! うっ…!!」
無事だった左脚に矢が二本刺さった。後ろから来た男がボウガンから放ったのだ。

「ぐっ、助かったぜ…」
脚を折られた男が抜け出した。不覚を取った…
再び矢が飛んでくるのを払うため、腰の剣を抜いた。脚が痛んでもう立ち上がれない。
剣を握る手も弱々しかった。それでも彼らに容赦はない。
「次は手を潰すぞ!」「おうッ!」
「あぁっ!」「ひぃっ!!」「やめてぇ…」
あっという間に腕や肩に矢が食い込み、痛み、そして出血で体が次第に動かなくなった。

「お願い…助けて…」
シャーリィの口からはもうその言葉しか出てこなかった。必死の懇願だった。
「おいおい、これだけ傷を負って、まだ喋れるみてぇだぜ」
「…やっぱ、只モンじゃねぇな…精鋭部隊ってのはよ…」
「だからこそ、イジメ甲斐があるってモンじゃねぇか。へっへっへ…」
「こういう強気な女がたまらねぇ…」

「ひ…ひっ…! …うぅ…ひぐっ…」
よく見ると男達の股間は膨張しており、性欲の虜になっている。横で転がっている負傷した仲間などは
お構いなしだ。シャーリィは男というものの恐ろしさに、涙を流すばかりだった。
「おい見ろよ、泣いてるぜ。こういう所見るといくら騎士サマっていっても所詮女だなァ…」
「じゃあ抵抗せずに大人しくしてたら命までは取りやしねぇ…だがな…」
「あぁ…俺らの"コレ"が収まではガマンしてくれや」
476近衛騎士団 -10:2006/05/24(水) 20:57:24 ID:wMfq1YK2
シャーリィの剣が男の足で弾かれる。これから何が起こるかは想像がついていた。
そう言うと男達は一斉に履いているものを脱ぎ、醜くそそり立った股間を露にした。
まず、装束のスカート部分を脱がしにかかる。矢が引っかかったがならず者は容赦なくそれを抜いた。
「うあぁぁっ!!!」
血があふれ出すがお構い無しに、今度は胸の赤い装束を破り、上も下も肌着一枚になった。
男達が息を呑む。
両乳房は汗で濡れており、乳首までくっきりと見える。そして下もぐっしょりと濡れており、
陰毛や割れ目までが丸見えだ。
「うひょぉぉー、たまらねぇぜ。これだけいやらしい体してて近衛騎士なんだもんなァ…」
そのまま脱がしにかかる。上の肌着を取ると勢い良く乳房がこぼれ出て、前よりも大きくなったようだ。
そして下の肌着を脱がせると、そこからは凄まじく淫靡な女の香りがした。

「俺がヤる!後で俺が全部奢るからよォ!」
男達の宴が始まった。まずは脱がしていた男が我慢できず一気に挿入を開始したのだ。
「あぁぁっ!! …んっ痛い…痛いよ…苦しい…よ…っ…」
「くそっ、やられたかッ!!じゃあ俺は乳を頂くぜ!」
もう一人がシャーリィの顔に尻を向けるように座り、両方の乳房をこね回すように揉みしだいた。
「うぅんっ…ふぁ…あううぅ…ひぃ…」
「うひひ…ひひひっ…こりゃたまらねぇな…とても片手じゃ揉みきれねぇぜ…!」

秘部かが裂け、血が流れ出したが、男はそれを知ってか知らずか、一心不乱に腰を振り続ける。
上ではもう一人が、今度は胸の谷間に逸物を押し付けている。
ただ生きたい…とだけシャーリィは思っていた。
「よし、中に出すぜ! ほらよッ!」「俺もそろそろ…出るッ!」
膣内と、胸の上に吐き出される大量の子種を受けながら、シャーリィは一通りの陵辱が終わったと
感じた。さて、もう許してもらえるのかと思った矢先に―――
477近衛騎士団 -11:2006/05/24(水) 20:57:57 ID:wMfq1YK2
ズブッ!
「あひぃぃぃっ!!…そ…そんな…」
腹部にナイフが突き刺さった。もう一人の手の開いた男が、さっきから狙いをつけていたのだ。
初めから彼らは自分を殺すつもりだった…とシャーリィは改めて実感した。
「そりゃあジャンとエリックをあれだけの目に遭わせたんだ…生かすつもりなんてねぇよ」
その言葉を聞いた途端、体の力が抜けた。目からは涙が止め処なくあふれ、尿道からは
尿が勢い良く噴出した。嗚咽が止まらなくなった。

続いて腰、左乳房にもナイフが刺さる。シャーリィの泣き声が一際大きくなる。
「す…すげぇ…この女これだけやられても生きてやがる…こんなの初めてだぜ…」
「俺も驚いた…こんな凄え女と一度はパーティー組んでみたかったなァ…」
「つ…続けるぞっ!」
その後も数本の矢を受けて、意識がなくなりかけたところで、目の前が暗くなった。
シャーリィの目の前にいる男は、それでも尚自分の逸物を彼女に押し付け、今度は口でしゃぶって
もらおうとしているのだ。シャーリーが口を開けると、男のモノはすんなりと入った。
やがて男がシャーリィの髪を掴んで前後運動を開始すると…

「ギェェェェェエェェェェェエェェェ!!!」
男が突然悲鳴をあげてもんどりうった。シャーリィが最後の力を振り絞り、男の逸物を噛み千切った
のだ。再び周囲からの視線が殺意に変わる。気がつくと骨を折った男も武器を構えていた。そして――
478近衛騎士団 -12:2006/05/24(水) 20:58:35 ID:wMfq1YK2
街の外れの詰め所に、五人の女の死体が転がっていた。
朝日を浴びて、暗い赤に染まったそれは、まるで聖王国の象徴的な赤のように
不気味に風景から浮かび上がっていた。

「嘘だ…嘘だろう…?」
「そんな…まさか近衛騎士団の人達が…」
「お姉ちゃんたち、しんじゃたの…?」
「こ、こら…見ちゃだめ…っ」

戻ってきた街の人々は彼女達のなきがらを見て、そう言うしかなかった。
一部の装備が無くなっている事、人間のものらしき体液が付着している事などを除けば
何者かによってあっさり殺され、祭具をみすみす取られた、としか思われなかった。

彼女達は、最後まで聖王国の近衛騎士として戦った…と神がもし見ているなら称えるだろう。
だが、結局のところ王国側が彼女達に贈った称号は「近衛騎士の皮を被った腰抜け女ども」だった。
近衛騎士の失墜を世間に知られては大変だからである。
この国に起こった悲劇はまだ始まったばかりだ。
479名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 23:01:46 ID:u0FY8T1M
個人的には好きだけど、このスレではきびしいかも・・・。
480名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 23:15:08 ID:QBt0bimN
好みが確実に分かれそうなものを勝手に転載するのってどうかと思う。
紹介したいならリンクを貼るかスレタイのキーワードを教えるなりすればいい。
481名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 21:25:40 ID:AFO64nwX
キタ━━(゚∀゚)━━!!
スレ的には厳しいかもだがGJです!
482名無しさん@ピンキー:2006/05/27(土) 15:42:05 ID:gGynmIkm
これは萎える
投下する場所そっち向けのほうがいいんじゃないか?
483名無しさん@ピンキー:2006/05/28(日) 05:29:49 ID:uMPBZZLc
書いてもらって申し訳ないけど、読み手への配慮足りなさすぎ。
484名無しさん@ピンキー:2006/05/30(火) 21:39:28 ID:Q7hYiLGO
人いませんか?
485名無しさん@ピンキー:2006/05/31(水) 02:19:18 ID:aum5hVOE
います。
いま一本書いてます。
でも…。
486名無しさん@ピンキー:2006/05/31(水) 19:20:48 ID:9V1ytoWI
ノシ 待ち続けてます。
487名無しさん@ピンキー:2006/06/01(木) 11:47:06 ID:Bb+S0ah9
>>386>>406
のアリューシアを書いたものです。
前回レスくれた方ありがとうございます。励みになります。
後日談、というか続編です。
前回の「王女様の使い」を読んでないと内容の分からない部分が
多々あるので、出来たら前作を読んでから
こちらを読んで欲しいとあつかましいお願い。

長いのですが一気に投下します。
今回も甘々なので苦手な方はなにとぞスルーよろしく。

それでは、グルドフの雪辱戦…いえ、「最も多忙なる一日」です。

488最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 11:50:45 ID:Bb+S0ah9

あの日から3週間がたっていた。
グルドフの告白を聞いたアリューシアは心を動かされ、以来、暇さえあれば
二人は人目を偲んで情事を重ね…………という事は一切無かった。

最初はアリューシアも彼との事を気に留めていたのだが、気が付いたら
それどころではなくなっていたのだ。
ある問題が起こり、城内の警護が強化され、第四王女のマルゴットの護衛を務める
女騎士アリューシアもその忙しさは頂点を極めていた。
普通の、といっては御幣があるが普通の深窓の姫君ならいざ知らず、奔放気味と
周囲が呆れるマルゴットの警護の苦労はただならぬものがあった。
もちろん女官達は状況が状況だけに部屋で大人しくされては、と進言するのだが、
当の王女は何処吹く風、今までと変わりなく恋人に会いに行ったり(しかも夜這い)、
供を連れて街に繰り出したりとやりたい放題。
同性という事で王女のお目付け役も任されてるアリューシアは、のんびりと自分自身の
愛だの恋だのにうつつを抜かしている場合ではなかった。

城内で働く女性が消えてしまう、という事がこのところ続発していた。
といっても事件性を疑うほどには数は多くなかったので、最初は仕事に嫌気が差して、
無断で出て行ってしまうのではないか。という考えで片付けられていた。
しかし、女官以下使用人の教育、管理を今一度徹底してもその問題は改善されなかった。

「人さらい」が出るのではないかと言う噂が囁かれ始めた。

城内で人さらいが出るなどと言う噂が広まれば、恥以外の何物でもない。
ましてや今は使用人だけですんでいるが、もし万が一王族に危害が及んだら……

早くこの問題が解決して欲しいものだ、とアリューシアは小さくため息をついた。
──でないと体が持たん。
散策に出たマルゴットに付き従ってアリューシアは庭を歩いていた。
草花の香りがむせ返るような暖かい昼下り。庭で花を愛でながらお茶をしたい、と言う
姫の為に、彼女はいかつい制服姿に似合わぬお茶の道具の入ったバスケットを下げている。
お茶の準備などは本来なら侍女の仕事だが、我侭な姫はこの亜麻色の髪を持つ
美しい女騎士と、水入らずでのんびりと過ごしたいなどと言い出した。
優秀なボディーガードであり、お世話係りであり、話し友達であり………
マルゴットのこの女騎士に対する要求は多大なものであった。
「あら」
東屋に近づくと、姫が声を上げた。お茶をするつもりで来たそこに先客がいたのである。
その姿を見て、アリューシアは息を呑んだ。
489最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 11:53:58 ID:Bb+S0ah9

「まあ珍しいこと。グルドフではありませんか」
マルゴットはたくさんいる『お気に入り』のうちの一人の姿を見つけ、声を弾ませる。
有能で、背が高く、そして何よりも整った顔立ち──王女のそんな『お気に入り』の条件を
満たしたグルドフは第一王子に仕えている魔法使いだが、戦が無い時は薬師として
働いている男だ。
「これは、マルゴット様。お久しぶりでございます」
薬師は席を立ち特に慌てた様子もなく礼をする。しかし、その両隣にぴたりと寄り添って
いた二人の若い女官が明らかに気まずそうに立ち上がると後ずさり、深々と頭を下げた。
「───両手に華、ね」
手にした扇をばさりと広げ口元に寄せると、マルゴットはちらりと女官達を見た。
うら暖かな百花繚乱のこの時期に、吹雪が来そうな冷たい目線である。

「お前達……もう下がりなさい」
慌ててアリューシアが女官に声をかけた。
マルゴットはかなりのやきもち焼きだ。自分の『お気に入り』の側に意味深な女が
いるのを目にすると、たちどころに機嫌が悪くなる。
火種はさっさと遠ざけるに越したことはない。アリューシアが姫に仕えるように
なってから憶えた、対処法である。
姫の気質は誰もが知るところ。
女騎士の言葉をこれ幸いにと、二人の女官は脱兎のごとくその場を離れた。

「こんな昼間から、お前も罪作りだこと……」
「何のことはありません。薬を頼まれておりました」
やや棘のある姫の言い方に、飄々とした様子で薬師は返した。
「3日前からここに来ているとは聞いていたけど、あの者達の用聞きの
為だったのかしら?」
「マルゴット様もお人が悪い」
嫌味をさらりと受け流しつつ、薬師は彼女の横で話し相手を務め始める。
その側で黙々と茶の準備を進めながら、アリューシアは二人のやり取りを聞いていた。
普段は此処から馬で駆けて一時間かかる離宮にいる彼が、国王の住まうこの城に
来ていたとは初耳だった。

──最も、それを私にいちいち報告する義理もない、と言う感じか。
アリューシアは支度の手を休めずに、ちらりと薬師を窺った。
490最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 11:56:38 ID:Bb+S0ah9

グルドフは普段どうり、落ち着き払った姿で姫と向き合っている。
こちらに言葉をかけるどころか、視線を向けることさえない。
必要がある時以外は口をきかず、陰になり日向になり姫の側に仕えるこちらを
特に気にする訳でもない、冷淡とも言える態度は以前のままだ。

(見事な復活ぶりだな)

それが、アリューシアが感じた印象だった。
あの日の名残はグルドフから片鱗もうかがい知れない。

あの日も今日と同じ、日差しのきつい汗ばむような陽気の日だった。
薬がきっかけになったとはいえ、最後のほうはそんな事どうでもいいと思えるほど
さんざん彼と愛し合い、ずっと胸に秘めるつもりでいたという彼の甘い告白を受けた。

情事を終えた後、グルドフはすぐさま机に向かった。
実験の結果でレポートをまとめて、王女に渡す薬の注意書きを作成するという仕事が
残っていたからだ。
アリューシアは出された茶菓子をつまみながらその出来上がりを待っていたのだが、
退屈する事は無かった。
黙々と仕事をこなしていたグルドフであったが、
時々思い出したかのようにぴたりとペンの動きが止まり、
「はあぁ〜〜あああぁ─────」
と、ため息ともなんとも付かぬような声を上げたりする様を眺めるのが、
なかなか面白かったからである。

普段は冷静沈着な彼の、そんな悶々とする後姿を楽しく──いや、親しみを込めて
眺めていたのだが、今はそんな親しげな気配は微塵も残っていなかった。

彼にとってあの日の出来事はどう位置付けされているのか、疑問が湧き上がった。
はっきりとさせてみたい気もする。だが、この様子ではその機会さえあるかどうか。

(まあ、いいか。それならそれで)
彼がこういう態度である以上、こちらからそれを持ち出してどうにかしようと
言う気持ちにはなれない。いや、問い詰める資格が有るほど自分の気持ちが
まだ定まっていないと言うのが正直な感想だ。

こうも何事も無かったかのような顔をされると、少し寂しくもあるのは事実だが。

491最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 11:59:37 ID:Bb+S0ah9

「お茶の支度が整いました」
「ありがとう。そうだわ、グルドフ、お前も一緒にどう?」
グルドフは二人分しかない食器に目をやる。気まぐれで人を誘うのはマルゴットの常だ。
「せっかくですが、またの機会に」
そう言って礼儀正しく挨拶をして立ち去る彼を見送りながら、アリューシアは何気無い
様子を装い、疑問をマルゴットに投げかけた。
「あの薬師はどうしてこの城に滞在しているのですか?」
「まあ、そんな難しいことを長々と話していたら、お茶が不味くなってしまうわ」
求めていた答えに応じる事なく、彼女はするりと腕を絡めてきた。
「もっと楽しいおしゃべりをしましょう? 二人で」
そう言うと切り替えの早い姫は、お気に入りの女騎士に甘えるように身を傾けた。



その日、仲間と交代してアリューシアが仕事から解放されたのは真夜中も近い時間だった。
警護の者を除いた住人達はほとんどその日の勤めを終え、寝静まっていた。
ひっそりとした城内をほっとした気分で自室に向かう。
と、その時、一瞬庭を横切る影が視界の端に映った。
(こんな時間に、不審な)
ふと、今頭を悩ませている事件の事が頭をよぎる。
嫌な胸騒ぎがして、アリューシアはひらりと窓から外に降り立つと、その影を追った。


誰かにこの事を告げて出ればよかった、歩きながらアリューシアはそう後悔していた。
もう一時間は歩いたというのに、影は一向に立ち止まる気配がない。
僅かな月明かりだけを頼りに、影──男を追う。
いくつもの林を抜け、時々周囲に気を配るそぶりを見せながら、男は明かりを持たずに
森の中に入る。やがて、以前貴族が別荘に使っていた小さな館が見えてきた。
今はもう打ち捨てられ、寂れたままになっているはずのその一室から明かりが漏れている。
男がその中に入っていった。
アリューシアは息を潜めて、窓から中を窺う。
そこには、今入っていった者を含めて4人の男と、部屋の隅に身を寄せるように蹲る
2人の女の姿があった。
彼女達は見覚えのある顔だった。時々王女の衣装の支度に顔を出す侍女だ。
492最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:01:01 ID:Bb+S0ah9

後を追っていた男の横顔がちらりと見えて、女騎士は眉をひそめた。
(こういう事だったのか)
城内の使用人の管理を担当するズーラという名の男だった。
(まさか、人さらいの犯人が城内で働く者だったとはな)
アリューシアは中の状況をすばやく把握する。

男達が座っているテーブルには酒と食料が盛られて、今も一人が酒をあおっている。
すぐにどこかに移動するという雰囲気ではなさそうだった。
仲間を呼びに行っても、馬で戻って来れば手遅れになるようなことはないだろう。
一人で入り込んで危険を冒すより、複数で取り囲み確実に犯人を捕らえたほうが賢明だ。
そう判断して、急いで来た道を戻ろうと振り返った。
だが、中から聞こえた悲鳴がその足を留める。
「いや! 止めて」
「いいじゃないか、少しくらい。なぁ」
「おい、大事な商品だ。乱暴にするな」
「へへ……挿れなきゃいいんだろ?」
「…………助けて!」
女の声が恐怖に引きつっている。

───仕方ない。
アリューシアに躊躇いはなかった。
剣を抜き、扉を蹴ると、疾風のように中に突進した。
「誰だ!」
一人が叫ぶ。
その声を聞いて女に抱きついていた男が慌てて立ち上がった。
だが、誰もが不意をつかれて体勢が整わないなか、振り返りざま男の目に映ったのは
至近距離で自分に剣を振り下ろす、目付きの鋭い女騎士の姿だった。

血飛沫が上がり、盾にした左腕を押さえ男は呻きながら
よろよろと仲間の元に後ずさる。
「お前は……!」
ズーラが青ざめて、驚愕の声を上げた。
「命が惜しければ降伏しろ。武器をテーブルに置いて手を床につけるんだ」
女達を庇うようにその前に立つと、アリューシアはズーラを睨み付けた。
「ズーラ、面が割れた以上もう逃げられぬぞ。観念するんだな」
無論、こんなことを言っても素直に従うとは思わない。
493最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:03:38 ID:Bb+S0ah9

相手は4人。一斉に切りかかられても勝算はある。アリューシアはそう踏んでいた。
改めて4人の男を見回した。じりじりと後ずさる文官のズーラは剣を提げてもいない。
切りつけた男ともう一人は傭兵崩れの盗賊、といったところか。そしてもうひとり──。
「うっ──」
部屋の一番奥にいるひげ面のマントの男と目が合った時、
衝撃を感じアリューシアは声を上げた。
いや、上げようにも、咽が絞られた様に声が出なかった。

一気に血の気が引くのをアリューシアは感じた。
(体が、動かない)
その様子を見たズーラがにやりと笑って、マントの男を返り見た。
「もう大丈夫か?」
「ああ、うまいこと掛かった様だ」
そうか、と呟くと先ほどのおびえた表情から一転、ズーラは卑下た笑みを浮かべながら
アリューシアに歩み寄った。
「残念だったな、アリューシア。さすがのお前も魔術に掛かっては形無しだな」

これが彼らのやり方だった。
ズーラが男達を城に忍び込ませる手引きをし、狙いをつけていた女の体の自由を魔術で
奪い、城外に担ぎ出す──

「おい、その女は知り合いか」
傭兵崩れが興味深そうにアリューシアを見た。
「名物王女のお気に入りの女騎士だよ。なぁ?」
ズーラはいとも容易く彼女の手から剣を引き抜き、肩を押した。
自分では指一本動かすことが出来ないのに、アリューシアは操り人形のように
壁まで押しやられた。

「気が強そうだが、いい女じゃねえか」
「思わぬ収穫だな。一番高く売れそうだ」
口々に男が言い、品のない笑いがこぼれる。
「売るだけじゃもったいない」
ズーラはアリューシアの咽元に剣の先を突きつけた。そしてそのまま刃先を下に移動する。

ブツ
刃先が当ると、制服の一番上のボタンが小さな硬い音を立て、床に転がった。
494最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:05:57 ID:Bb+S0ah9

「おいおい、商品に乱暴をするなと言ったのはお前じゃないか」
笑いを含んだ野次がズーラに掛かる。
「こいつは狼みたいに気性の激しい女なんだぞ」
ズーラが剣を動かすと、二つ目のボタンが転がり落ちた。
「飼い慣らして、少し従順にさせないとな」
3つ、4つ、5つ……制服のボタンを全て切り落とすと、口の端を吊り上げた彼は
刃先で制服の前を捲った。
「ほぉう、着やせするタイプだったんだな」
ぎらぎらとした目つきで、白いシャツを押し上げるアリューシアの胸を眺める。
「前から思っていたが、その制服は体型を隠しちまうな。──今度はもっと
体の線がはっきりするデザインの物を用意してやろう」
そう言うと、次はシャツの一番下のボタンを切り落とした。
「もっとも、その頃にはお前は奴隷として働いているだろうがな」

その言葉に悪寒が走る。だがこの状況をただ眺めるだけで、微動だにすることも出来ない。
腕は貼り付けられたかのように壁に押しやられていた。
アリューシアが悔しさに怒りをたぎらせていると、突然心の中で声が響いた。

『苦戦しているようですね』
それは、聞き慣れた薬師の声だった。

『グルドフか! 今、何処に居る』
声が出せないので心の中で叫ぶと、反応があった。
『そちらに向かっているところです』
シャツの3つ目のボタンが落ちる。
『頼む。変な術にかかって身動きが取れないんだ。早く来てくれ』
『……馬鹿をやりましたね。魔法使いとは目を合わせるなと以前お話ししたでしょう』
『こうなってしまっては仕方がない。それよりも、早く!』
ブツリ。4つ目。
『では、術を解いてあげましょうか?』
『出来るのか?』
『出来ますよ。その代わり、一つ条件が』
『この期に及んで何を言う!』
全く切迫感のないグルドフの声に苛付いてアリューシアは叫んだ。
残りのボタンは2個。
『褒美を頂きたい』
褒美? 確かにこいつらを捕らえたら王から褒美が出るだろうが……
495最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:07:22 ID:Bb+S0ah9

『どうです?』
『分かった。褒美なんていくらでもくれてやるから早く何とかしろ!』
胸のボタンに刃先が触れる。
『──では、私の言う通りに唱えてください』
相変わらずゆっくりとした口調で薬師の声が響いた。

胸のボタンが転がり落ちた。
シャツの間から、胸の谷間の白い肌が覗く。ズーラはごくりと咽を鳴らした。
期待に表情を下品に崩しながら、最後になる襟元のボタンに剣を定めた、その時。
おもむろに、ぐい、とアリューシアの手が剣の鋭利な刃をじかに掴み上げた。
「ひぇ」
驚きのあまり、ズーラは咽の奥に張り付くような声を上げた。
アリューシアが彼を睨みつける。
いつもは澄んだ藍色の女騎士の瞳が、今は怪しげに赤く光っていた。
「───この女に触れるな」
彼女の口から出たのは、地の底から這い上がってきたかのような暗い声。

瞬時に剣が燃え上がり、焼けた鉄の固まりに変わった。
赤く燃え滾ったそれがジュゥゥ…と音を立て、柄を握っていたズーラの手を焦がした。
肉の焼ける嫌な匂いが充満する。
ズーラは絶叫をあげ、焼け爛れた掌を空に突き上げながら転げ回った。

「まさか──魔法使いか!」
マントの男が慌てて立ち上がった。
慌てていくつかの術を女騎士めがけて繰り出すも、何の変化も起きない。
「……いつの間に」
術を封じ込められているのに気が付き、男はわなわなと体を震わした。

剣の刃を握り締めていたアリューシアは平然とした仕草で、何事も無かったかのように
柄の部分を握りなおした。
『もう、いいですよ』
その声が心の中に響くと同時にふわりとアリューシアの体が軽くなる。
(やった!)
傭兵崩れの二人が形相を変え、剣を抜いてこちらに向かってくる。
───体が動けばこちらのものだ。
自由が戻ったアリューシアは、足元でのた打ち回るズーラのわき腹を
恨みを込めて力の限り蹴り上げむこうにやると、男達に挑んだ。

496最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:11:08 ID:Bb+S0ah9

「こんな……馬鹿な」
マントの男は目の前の信じられない光景に絶句する。
目の前では術が解かれた女騎士が二人の男の剣を同時に受けている。
自分以外に魔術を使う者の気配は何処にも無い。それなのに、である。
おまけに、自分の仲間達が劣勢であるのは明らかだった。恐ろしい気迫と洗練された技で
体格のいい二人の大男が追い詰められていく。
あえて急所を外しているのは、おそらく口の聞ける状態で生け捕りにしたいが為だろう。
マントの男は、壁伝いにそろそろと出入り口に向かった。魔術を封じ込められては
成すすべも無いが、今のうちに姿を隠してしまえば、自分だけでも助かる。

扉に手をかけ、外に転がり出ようとしたその時。
「──逃げるのか?」
扉の外に立ちふさがった背の高い男、グルドフの冷たい声にマントの男は悲鳴を上げた。
「このような事に力を貸すとは、魔法使いの風上にも置けないな」
男は、自分の力を奪い取った強い魔力を持つ相手が誰であったかをようやく悟った。
グルドフが僅かに口を開いて短く何かを唱えると、その男の体がふわりと浮いた。
次の瞬間、弧を描くようにして男は吹き飛び、背後の壁に激突した。

「グルドフ」
彼が気を失ったマントの男を縛っていると、アリューシアの声がした。
「こちらにも縄をくれ」
見れば、二人の男を足元に倒した勇ましい女騎士が、息を乱すことも無く
彼の方へまっずぐに手を差し出していた。



男どもを縛り上げ、囚われの女達の縄を解くと、アリューシアは力を抜くように
ふぅーと大きく息を吐きだした。
「ありがとう、お陰で助かった」
すぐに表情を引き締めて、グルドフを見上げる。
「お前にあんな力があるとはな」
「まあ、こちらが本業ですからね」
グルドフは苦笑いした。
497最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:14:16 ID:Bb+S0ah9

そういえば、こいつは魔法も使える薬師ではなくて、薬も作れる魔法使いだったか。
そう考えながら、アリューシアはてきぱきと次の行動を指示する。
「では、私はこれから城の者を呼びに行ってくるから、お前はその間ここで見張りを頼む」
「そんな事は後回しです」
「何だと」
外に向かおうとしたアリューシアが足を止めた。
「そら」
グルドフがすっと手を上げると、今まで聞こえていた呻き声がぴたりと止んだ。
「………何をした」
「眠らせました」
え?と聞きなおし、納得のいかない表情を見せる彼女に対し、言葉は続いた。
「正確に言うと、朝日が昇るまで意識がない状態にしておきました。外部の──私達の
声も聞こえていないはずです」
見れば、今まですすり泣いていた女達も折り重なるように倒れていた。
「何故こんなことをしたんだ?」
「何故って、さっき約束したでしょう」
相変わらずの淡々とした口調で、彼はアリューシアの顔を覗き込む。
「褒美をくれると」
「褒美?王から頂いた後だ」
アリューシアは訝しげに眉を寄せた。
「…………そんな事は誰も言っていませんよ。王から賜るものなど、あなたが全て
収めればいい」
と、言うことは──

「────こ、ここでか?」
その言葉の意味をようやく理解して、アリューシアは慌てた。
「そうです」
「いや、ここはちょっと……」
いくら意識が無いとは言え、これだけ大人数が居る部屋では……と考えていると、
ひょい、と体を担がれた。
「では、隣の部屋に移りましょう」
「ちょっと待て、グルドフ」
彼の予想外の行動に戸惑いながら言葉を続けた。
「今日は疲れているし……その、明日にしないか?」
「ダメですね」
あっさりとそう言いながら彼は次の部屋に入り、扉を閉める。
498最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:17:16 ID:Bb+S0ah9

隣からの明かりが遮断され、月光も僅かばかりで部屋の中は一気に薄闇に支配された。
「何でだ、私は約束は守るぞ」
体を下ろされた彼女は不服そうにグルドフを見た。
「たぶん明日になったら、この約束は無効にされそうですから」
どういう意味だ?と聞こうとしたアリューシアだったが
抱き寄せられ、そこで唇を塞がれた。

唇の隙間から舌が入り込んだ。アリューシアの舌を捕らえると、
小さな音を立てながら滑らかに動き回る。
「グルドフ……。一度、きつく抱きしめてくれるか」
一旦顔が離れたとき、濡れた唇のアリューシアが囁いた。
返事は無かったが背中に回された腕の力が強められ、抱擁は息苦しさを感じる程になる。
「……落ち着くな」
胸の鼓動を聞きながら呟くと、髪を撫でられる感覚があった。
「──怖かったですか?」
「………」
「もう大丈夫ですよ」
再び唇が重なり、舌が口内を撫でた。アリューシアは彼に応えるように舌を絡めた。

「う……ん」
唇を重ねたままで、押されるように数歩後ずさった。
テーブルにぶつかり、そこに軽く腰をかける体勢になる。
ビッ…
シャツに残っていた唯一つのボタンが千切れる小さな音がした。
制服とシャツをまとめて肌蹴られ、肩を露にされる。
肩のなだらかな丸みを撫でながら、グルドフは彼女の首筋や鎖骨に唇を這わせていった。

相手の表情もおぼろげな暗闇の中。体をさぐる度に立つ衣擦れの音と、二人の息使いが
いやに鮮明にアリューシアの耳を攻めた。
慣れた仕草でズボンのボタンが外され、脱がされると、太腿の間に手が滑り込む。
「う…うぅん……」
指の動きに応えるように触れられた部分が熱を帯びていく。
中を蕩けさす指の動きはそのままに、舌と片手は味わう様に彼女の体をなぞっていった。
首筋から胸、滑らかな腹、柔らかな茂みのある下腹部──。
彼女の中を蠢いていた指が抜かれ、内腿を押し広げるように添えられる。
濡れた部分に、息が吹きかかる程グルドフは唇を寄せた。
499最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:19:16 ID:Bb+S0ah9

「あっ……。そこは嫌だ」
察したアリューシアは上半身を起し、慌てて腰を引いた。
「なぜ?」
「何故って………。この前はそんな事しなかったじゃないか」
「今日はしたい」
「い……嫌だ。何でこんな事をするのか、理由が分からない」
意外にも女騎士は不安そうな表情を浮かべ、うろたえる様な声を上げた。
「理由?もしかして……」
グルドフの口調に楽しむような微かな笑いが含まれた。
それ以上逃げないように腰を捕らえる手に力が篭る。
「経験が無いのか?」
アリューシアは泣きそうな顔になり、頷いた。
「……それはいい」
彼女の必死に訴える視線を無視して、グルドフが柔らかな内腿を舐め上げた。
「教えてあげますよ」
「あっ。ちょっ……やっ!」
アリューシアはそれを聞くやいなや、彼の頭を鷲掴みにした。
「こらっ。止めろ、グルドフ!───本気で怒るぞ!」
顔を紅潮させ、必死でそれを押し留めようとする。だが、顔色も変えずに、抗う女騎士の
手を封じ込むとグルドフはついに切り札を出した。

「……褒美」
「うっ!」
一瞬言葉を失いひるんだその隙に、彼はアリューシアの下腹部に顔を埋めた。
「くっ……ん…」
アリューシアは思わず声を上げた。
唇が押し付けられ、舌が女の部分の形をなぞる様に動いていく。
そこまでは晒け出せない──。
そう思いながら、自分の太腿の間で男の頭が小刻みに動いているのを目の当たりにして
アリューシアの心を耐え難い羞恥が乱した。

生暖かい舌の感触が敏感な部分を這い回る。
「い…嫌だ……だめ………う…ぅう…ん」
両手で彼の暗い焦げ茶色の髪を掴み、そこから引き離そうとする。
だが、初めて受ける行為の快感はいとも容易く指先の力を奪い取った。

500最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:21:00 ID:Bb+S0ah9

男と体を重ねた経験は過去に何度かあったが、
その行為自体を楽しむという余裕も考えもまだアリューシアには乏しかった。

舌はその体に女の喜びを刻む為に、時に柔らかく肉色の花弁を這いずり、
時に固く尖り入り口から奥へと侵入しようとした。
「ふっ……あ、………いやぁ………あっ……」
恥ずかしいのに、抗えない。その戸惑いが彼女を翻弄していく。
体を小さく震わせて、目を伏せたアリューシアは息を乱した。

ぴちゃ、ぴちゃ、ぴちゃ…と水音を立て、彼の舌が滴る蜜を舐め取り始めた。
「だめ………こんなの……」
吐息を漏らすように出る自分の声が、まるで見知らぬ誰かのものの様にひどく弱々しい。
自分の体と彼の舌が触れ合う度に立つ、ひどく淫らな音に気が狂いそうだった。
「良いのでしょう?」
秘密を暴かれるようなグルドフの囁きに、アリューシアは顔を赤らめた。
「こんなに濡らして」
「いや…だ……あぁ………」
はあ、はあ、とその口から漏れる息が速くなる。
両脚は無防備に押し広げられ、彼の前に曝け出されたそこを貪るように舌は蠢めいた。
体の奥から溢れてしまう蜜が繰り返し掬い取られていく。
「あっ、あっ……あっ………ああっ」
尖った舌先で一番敏感な部分を捕らえられ、そこを執拗に攻められるとアリューシアの
体が撓った。快楽の振動がさざ波のように忍び寄り、その体を蹂躙しようと企む。
「い…いやあぁっ!……グルドフ……だっ、だめっ……あっ……あぁ!」
片手は腿を抱え込み、片手は質感を楽しむように柔らかな胸を揉む。容赦の無い攻めに
湧き上がる甘い痺れに耐えられず、アリューシアは泣きそうな声を上げた。
「くっ……くぅ…ん」
ついに彼女は頂点にまで押し上げられる。
体の奥が脈打つように収縮し、無意識のうちにアリューシアは腰を揺らした。

「──可愛いですよ」
グルドフが体を離し、苦しげに息をするアリューシアを見下ろした。
「ず…ずるい」
体を起すことも出来ない程にこんなに乱されてしまった自分に対し、それを満足気に
眺める彼が至極冷静なのを知り、得体の知れない敗北感のようなものが
アリューシアの気持ちを逆立てた。
501最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:24:00 ID:Bb+S0ah9

「私だけ…………こんな風にするなんて……」
肌蹴たシャツから覗く胸を悩ましげに上下させながら、潤んだ瞳で恨めしげに
グルドフを睨みつけた。
「いつか仕返ししてやる。……憶えていろ」
「それは楽しみだ」
グルドフは彼女の体を起すと机から下ろして、向きを変え机に両手をつけさせた。
背後から密着するようにその体を抱きしめ、形のいい胸を揉みながら
亜麻色の髪のほつれる肩に何度も口付けを施した。
「うう……ん」
彼女の唇から悩ましげな甘い声が零れる。
上半身を倒して腰を突き出させると、グルドフは既に硬く憤っていた自分の物を
一気に彼女の中に挿し入れた。
「───あっ」
アリューシアが短い声を上げた。
「アリューシア……」
一度最奥で動きを止め、今度はゆっくりとした速さでぎりぎりまで腰を引く。
「は……あっ」
じれるような速度のまま抜き差しが繰り返され、自分の体を出入りする太くて硬い
生々しい男の感触にアリューシアは蕩けるような吐息を漏らした。

内側を擦る様にしながら往復する緩やかな動き。
アリューシアの体を揺すりながら、腰を掴んでいた手が動いて制服の上から
背中や肩を撫で、前に回り胸を柔らかく掴む。
「あっ……あん…」
両手で二つの豊かな膨らみを受け止めるように撫で上げ、桃色に色付く先端を
指の間に挟みさすった。その刺激にアリューシアは身悶え、体内は包み込んでいる物を
さらに奥まで咥え込もうと反応する。
上気した肌に亜麻色の長い髪を乱れさせる彼女の扇情的な姿を眺め、甘くくすぐるような
声を耳で楽しみながら、絡みつき、締め上げる甘美な肉の誘惑をグルドフは堪能していた。

「こんな、格好……獣みたいだ」
汗ばむ体で背後から何度も突き上げられ、アリューシアは切れ切れに喘いだ。
「獣、か──」
荒々しい律動を続けながら、グルドフが絞り出す様に答える。
「二人にはぴったりだ」
「あっ……ぁあんっ……は、あっ…ん、あっ、あっ……」
最奥よりもさらに奥へ押し込もうとするかの様な腰の動きは徐々に激しさを増し、
その度ごとに、アリューシアは虚ろな表情で切ない鳴き声を上げた。

502最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:25:17 ID:Bb+S0ah9

獣──本当に獣になってしまいそうだ。
体中を舐められて、こんな風に後ろから……
快楽の只中で、彼女はぼんやりとそう思った。
アリューシアの細い腰を力強く掴み、奥深くまで挿し貫く動きが早くなる。
腰を打ち付けるその動作にはもう容赦が無くなっていた。
「あっ…ぁあ…ん……あっ…あっ、──あ、あ、ああっ!」
闇の中に浮かび上がる象牙色の柔肌を鮮やかに紅く上気させ、
アリューシアは体を撓らせた。
痺れるような快楽が二人の繋がる所から背中を駆けぬけ、彼女を限界に導く。
頂点に達して膣内が何度も収縮した。荒い息を吐きながら、アリューシアの体は
受け入れていた物をしごき上げるように締め付け、彼を同じ所へと誘い込む。
誘われるままに、身を屈め彼女の体を囲い込むようにしながら、激しい快感の果てに
彼は熱い体液を彼女の中に放った。



「……城に戻って知らせないと」
机の脚に寄りかかって座るグルドフに体を預けるように、アリューシアは
彼の胸に蹲り、熱を冷ましていた。
「もう少し後にしたらいいでしょう」
「そう言う訳にもいかない」
何とはなしにシャツの前を掻き合わせながら、アリューシアは続けた。
「罪人は一刻も早く突き出してしまわないと気持ちが落ち着かん。
それに、私も黙って城を出てきた。同僚が気付いて、心配をかけているかも──」
そこまで言って、あくびを一つする。
「では、仮眠を取ってからにすればいい」
「……」
「少ししたら起してあげますよ」
「……いや」
弱々しくアリューシアは反論した。
「行かないと……」
言葉はそこで途切れた。心地よい温もりが、徐々に緊張感を奪っていく。
行かないと──そう思いながらも、日頃の疲れが一気に出たアリューシアの体は
緩やかに睡魔に飲み込まれていった。

503最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:28:09 ID:Bb+S0ah9



「アリューシア。おい、アリューシア?」
肩を揺すられているのに気が付きアリューシアは目を開けた。
目の前に心配そうな顔で覗き込む男の顔があった。
「よかった。やっぱり寝ているだけだったんだね。」
「あ……ラインハルト?」
アリューシアは同僚の名前を口にして、体を起した。
いつの間にか床の上でごろ寝していたらしい事に気が付く。
名前を呼ばれたラインハルトという制服姿の男はほっとした表情を浮かべた。
「お手柄だったね。君が無事なようで、安心したよ」
「どうしてお前がここに?」
「どうして……って、これを書いたのは君だろ?」
少し呆れたように微笑を浮かべて、同僚は一枚の紙切れを差し出した。
「詰め所の机の上に置いてあったのを見つけたんだ」
その紙切れには、短くこう記されていた。

  人さらいの件、至急応援願う。
  北西リンドの森、旧ファルツ公爵別荘

確かにそこに書かれているのはアリューシア自身の文字だったが、全く覚えが無い。
(彼が?──)
アリューシアは勢いよく立ち上がると、驚く同僚を避けて隣の部屋に飛び込んだ。
夜明け間近の淡く明るい室内では、何人もの警備兵がいて、罪人たちを
引きずるように外に運び出している。
その様子を眺めていると、背後から同僚が声をかけた。
「彼らはこれから取調べを受ける。この問題もやっと解決だね」
「グルドフは?」
「グルドフ?」
アリューシアが尋ねると、同僚は首をかしげた。
「第一王子付きの魔法使いだ」
「ああ、あの薬師ね……彼もここにいたのかい?」
「…………」
アリューシアは口をつぐんだ。
504最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:30:41 ID:Bb+S0ah9

胸に手をやる。
いつの間にかアリューシアの服装はきちんと整えられ、乱れは何処にも残っていなかった。
身に着けたシャツの前のボタンはきっちりと留められている。
そのシャツは確かに薬師がさっき着ていたものだった。

王から賜るものなど、あなたが全て収めればいい──
彼の言葉が蘇る。
(こういう事か……)
窓の外に目をやると、ちょうど朝日が昇るところだった。
窓から光が差し込むと、計ったように意識を取り戻した女達が
まるで眠りから覚めたように目を擦りながら起き上がり、小さく伸びをした。



朝起きてすぐにこの一報を耳にしたマルゴットは、早速アリューシアを呼び寄せた。
「お手柄だったわね。アリューシア」
女騎士を前に王女は労わる様に微笑む。
「取り調べにはお前も協力する事になるからしばらくは大変だろうけど、
今日は一日お休みをあげるから、ゆっくりするといいわ」
「お心使いありがとうございます。マルゴット様」
「ええ。でも、グルドフも可哀想にねぇ。あなたにすっかり手柄を取られてしまって」
どういう意味か分からず、アリューシアは驚いて王女を見た。

もちろん褒美を独り占めするつもりは毛頭無いが、あの場所であんな事をしてしまった
後ろめたさで、グルドフがそこに居たという事をまだ言い出せないでいた。
彼は誰にも知らせずにあの場から立ち去ったと思っていたが、そうではなかったのか。
だが、マルゴットが続けた言葉は彼女を疑問を解消する、いや、それ以上の
事実を突きつける物であった。
「今回の事件には魔法使いが関与しているらしいから、衛兵だけでは太刀打ちできない
という事で、彼にこの件を任せていたのよ。お父様(国王)から正式に依頼をしてね」
その言葉を聞いた瞬間、アリューシアは殴られたような衝撃を受けた。

──やられた──!

あの男にまんまと一杯食わされた。
王から正式に事件の解決を依頼されていたのなら、私が『褒美』をやる必要なんて全く
無かったのである。
彼が私を助けたからって、それは彼の当然の仕事、すなわち『義務』であって、
褒美を要求するようなものではない。
それなのに、私が知らないのをいい事に、あの男は恩着せがましくあんな事を──

505最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:32:42 ID:Bb+S0ah9

「どうかしたの?」
アリューシアが俯いて怒りに肩をふるふると震わせているのに気が付き、王女が
心配そうにその顔を覗き込んだ。
「ほら、数日前から彼はこの城に滞在していたでしょう?その為に。──言ってなかった
かしら?」
「姫……………」
アリューシアは目眩を覚えた。
もし、あの時王女が私の質問に答えてくれていれば──。
もし、それを知っていたなら「何が褒美だ、これが仕事なんだろう」と彼の要求を
一蹴できたのに。

褒美をやると約束した以上、彼の要求を受け入れねばと思ってされるがまま、
あんな恥ずかしい事に必死で耐えた、私のあの苦労は一体なんだったんだ。

あの男──許さん。

アリューシアの怒りは収まらない。あの行為への恥じらいがそのまま怒りに直結した。
肝心な事を教えてくれるのを怠った主人を責める訳にもいかず、
その分グルドフに対する怒りはますます加速する。

──だいたい、褒美に体を求めるなど、不謹慎この上ない。
あんなやり方はフェアじゃない。
私が欲しいなら、素直にそう言えばくれてやるのに、
それをしないでこういう事をする、ひねくれたあいつの態度が気に入らん。
ほんとうに、あの男は、あの男は──。

506最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:34:42 ID:Bb+S0ah9

アリューシアも、もう頭のどこかでは分かっているのだ。
そっけない態度を取りながらも、グルドフの前回の告白が本物だったという事を。
昨日までの、彼がどういうつもりでいるのかと言う気がかりは、とっくに解消されていた。
だが、そう、やり方が気に入らないのである。

──そうだ、確かあの男は言っていた。
『明日になったら、この約束は無効にされそうだ』と。
すぐにばれるような嘘だという事を、彼も十分に承知していたのだ。
……後々私の怒りを買うのを承知であのような事をするとは、いい度胸だ。

早々に王女の前から下がり、アリューシアは廊下を歩く。
すれ違う者が皆一様に、女騎士の表情に恐れをなした様子で彼女に道を譲った。

──やっぱりあの男は好きになれん。
無愛想で何を考えているか分からないし、卑劣だし、素直じゃないし……
素直じゃない男など、大嫌いだ。
暇をもらったら、手土産でも持って改めて彼に礼を言いに行こうと思っていたが、
そんな考えはもちろん却下だ。

ああ、本当に腹が立つ。

しかし、一番腹が立つのは──

ころっと騙されて、体ばかりか心までも彼の物になってもいいかもしれない、
などと一瞬でも思ってしまった自分のこの阿呆さ加減だ──。

複雑な乙女心ゆえに怒りを全身に滾らせ、どすどすと荒っぽく歩きながら
美貌の女騎士は廊下を進む。
その行き先が何処であるか、それは誰にもわからないのであった。



(最も多忙なる一日  END)
507最も多忙なる一日:2006/06/01(木) 12:35:29 ID:Bb+S0ah9
以上です。
読んでくれた方、ありがとう。
508名無しさん@ピンキー:2006/06/01(木) 12:44:49 ID:UfgBPYw2
リアルタイムで読んだお。
GJ!!!!!
復讐の日が待ち遠しいww
509名無しさん@ピンキー:2006/06/01(木) 15:14:24 ID:Cbd/3+RT
うまい感想は言えないけど、とにかくグッッッッッジョブ!!
全体的に、上手だなぁ、とうらやましくなりました。マジで。
楽しめたです。ありがとうございました。
510名無しさん@ピンキー:2006/06/01(木) 15:24:55 ID:tnVhBauX
これからもアリューシアとグルドフの話を読みたいなあ。
あとお姫さまもね。
511名無しさん@ピンキー:2006/06/01(木) 17:56:19 ID:DYl5NF/2
おお、またいい話をーーー
会話がセンスいいよね!巧いなあ。
起承転結もあってホント読み応えがあるね。
今回のグルドフはちょっと狡賢くて、
それにアリューシアは振り回されるーなんて
前回の続きものとして作者さんは良く考えておられる!
ここで終わった、て事は続きもあるのかなあ?
できたら希望したい。
512名無しさん@ピンキー:2006/06/02(金) 02:57:10 ID:EEMt3DbV
うわっ!この二人だ!
前回、後日談を希望した一人としては、すごーーーく嬉しい。
それも、こうあってくれたら良いなあ、と思っていたような二人の関係。好きだ〜。

今回のアリューシアは、有能でサバサバした性格はそのままなのに、凄く可愛い。
これじゃ、グルドフが惚れてるのも納得だw
術を解いた時の「この女に触れるな」の台詞に、彼の本心が見えてますな。
アリューシアにしても、「欲しいなら素直に言えばくれてやるのに」って…w
それなりにそれぞれ過去の恋愛経験があるカップル、という設定も好きです。

更なる後日談「アリューシアの仕返し編」、グルドフと同じ位に期待してます。
513名無しさん@ピンキー:2006/06/02(金) 03:58:30 ID:HdqdqAvY
GJ、そして乙です。
なんて愛しいキャラ達なのだろうか…
そしてしっかりエロイ。素敵すぎる。

こんな良作がただで読めるとは幸せだ…
ここまでくるとやっぱり自分も続きが楽しみになってきます。
514名無しさん@ピンキー:2006/06/05(月) 09:31:43 ID:X0IRX9KN
素晴らしい!
期待を遥かに上回る素晴らしい続編でした!
エロもばっちりだし、何より忘れかけていた乙女心が呼び起こされて、胸がキュンキュンしました。
グルドフのツンデレっぷりが最高です。
アリューシアもとても魅力的で可愛い。
なにとぞ続編を・・・!全裸で正座して待ってます!
515名無しさん@ピンキー:2006/06/09(金) 14:46:51 ID:Bpl46Yeh
わ…わしはアズリンも見たい…ぐふっ
516名無しさん@ピンキー:2006/06/09(金) 18:19:11 ID:ay8j6pXu
あーアズリンもいいねえ。
懐かしい。

職人さん書いてくれないかなぁ……
517名無しさん@ピンキー:2006/06/10(土) 22:10:42 ID:F0FM6rEd
容量が残り少なくなったからそろそろ次スレの時期なんだが、
スレタイはどうしようか。
ファンタジー世界エロパロ総合スレ あたりに変える?
なんにせよ、女兵士はとっぱらったほうがいいと思うが。

あと、↓のスレが立ってて重複っぽくなってるんだが、ほっとけば即死するかな?

●中世ファンタジー世界総合エロパロスレ●
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1145096995/
518名無しさん@ピンキー:2006/06/10(土) 22:14:40 ID:F0FM6rEd
考えてみれば、↑を次スレとして使ってもいいか。
そのへんどう思う?
519名無しさん@ピンキー:2006/06/10(土) 23:04:19 ID:3P6HAQwd
うーん。
闘う女性ってところが重要な萌え要素なんじゃないかと思うので
ファンタジー総合にしてしまうには抵抗があるなあ。
520名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 00:23:14 ID:62LR5n7d
下手にタイトルを変えると迷う人もいるかもしれないし、タイトルそのままでテンプレに
>タイトルは「女兵士」ですが、別に女冒険者でも、お姫様でも、女海賊でも、魔女でも、何でも有りです。
とかつけといたらいいんでは?

以下テンプレ案

書き手編
・剣と魔法のファンタジーの世界限定で
・エロは軽いものから陵辱系のものまで何でもあり
(ですが、ひとによって嫌悪感を招くようなシチュの場合はタイトルなどに注意書きをつけることを推奨します)
・タイトルに拘らず、女剣士・騎士、冒険者、お姫さま、海賊、魔女、何でもあり。
・種族は問いません。
・オリジナル・版権も問いません。
521名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 00:25:40 ID:OXUbZzZb
もう容量が少なくなっているのか……知らなんだ。
次スレでもまたお世話になります。

自分も「戦う女性」萌えだけど、
それだけだと間口が狭くてSSが投下されにくいというのは
あるのだろうか。
最初のほうでスレ的には
>兵士は推奨だから別にそれには限らない、
って書いてあったけど……
522名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 00:30:41 ID:OXUbZzZb
たらたら書いているうちに>>520の書き込みが…。

いいと思います。
523名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 00:47:19 ID:/S+VUfB/
>>520ですが、
「書き手編」というのは間違いです。無視してください。

あと問題が無ければ
「◆◆◆ファンタジー世界の女兵士総合スレpart2◆◆◆」
で俺が立てますが、いいでしょうか?
524名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 00:51:53 ID:OXUbZzZb
よろしくお願いします。
525名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 00:57:48 ID:/S+VUfB/
立てました。
◆◆ファンタジー世界の女兵士総合スレpart2◆◆
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1149954951/


タイトル文字数オーバーでしたので、◆を一個ずつ削りました。
不備があれば補足お願いします。
526名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 01:35:49 ID:G4vupTpr
>>525
スレ立て乙です!



527名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 09:23:02 ID:ECWLvnvb
>>525
乙!!

アズリンも続き読みたいが
従姉妹殿も待っている!
528名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 19:03:17 ID:N4VhR/jf
>>525
乙!
できれば「女キャラ」とか「女戦士」にしてほしかった
529名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 19:10:04 ID:N4VhR/jf
と思ったがやっぱり「女キャラ」だとオリジナル要素が弱く見えるし、
「女戦士」だと前線系になって魔術師とかが書きにくいから
べつに「女兵士」で問題ないか

スマソ
530名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 21:03:42 ID:Y+9YufK7
「ファンタジー世界の闘う女総合スレ」

なんか垢抜けないな。
531名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 20:49:52 ID:bq0HOZyl
「ファンタジー世界の女キャラ」
ならお姫様も美女戦士も美少女戦士も美幼女魔術師もエルフも何でもいけたのになぁとは思う
532名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 23:10:05 ID:DugRcS+o
さて、埋めようか

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533名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 23:14:59 ID:DugRcS+o
さて、埋めようか

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さて、埋めようか
534名無しさん@ピンキー
さて、埋めようか

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スレの皆さん、乙です