274 :
MZD×ロサ:
>>273 ありがとうございますっ
それでは…前半部分のみですが、投下させて頂きます
ちなみに、ロサのキャラ付けはハイパーマスカレードの歌詞を参考にしています
月明かりに照らされて、一人の女性が舞っている
手に持つ楽器を巧みに操り、光と音を絡ませている
その女性―ロサはふと舞いを止め、仮面で覆われた目を暗がりに向ける
そこにはさっきまで何もなかった。だが、今は一人、男が立っている
「……よぉ」
「何の用だ。神」
ロサと男を神、と呼んだ。その通り、この男は神である
名前をMZDという。先日、この男が開いたポップンパーティーにロサは招かれた
音楽に関して一流、とMZDに認められた者だけが招かれるパーティに
「ほんっと、お前はいつでも踊ってんだな」
「……何の用かと聞いているんだ」
ロサが小さく問う
MZDはゆっくりと彼女に近づいた
二人が並ぶとロサの方が僅かに背が高いが、男のMZDの方が貫禄はある
MZDはゆっくりとロサの顎に手をやり、そっと囁いた
「お前、俺がパーティーに誘ったときも、パーティーの最中も、その仮面外さなかったな
主催者の俺にぐらい見せてもいいんじゃねぇか?」
「……パーティーに招いてくれたことは感謝している。だが顔を見せるわけにはいかない」
そう言って、MZDの手を軽くはらった
「私が顔を見せるのは、私の想い人だけ。今はどこかに行ってしまったが、いつか戻ってくることを信じて
その過去をこの仮面に刻んでいるのだ。見せるわけにはいかない」
二人の間に、数秒の沈黙が流れる
「ふ〜ん…神に逆らう気か、ロサ」
沈黙を先に破ったのはMZDだった
「神への冒涜。だな」
その瞬間、彼の足元から闇が一気に広がり、それは意思を持っているかのようにロサへ向かっていった
「……!? な、何だこれは!」
ロサは数歩後ろへ後ずさり、闇から逃れようとしたが、あっけなく捕まり、手足が闇に飲まれた
手足に力を込め、振り払おうとするが、闇は一切離れようとしない
「神の命令は絶対だぜ? どんな理由があろうとも、だ」
MZDは一歩一歩ロサに近づいていく
「拝ませてもらうぜ、孤高の天才踊り子の顔をよ」
「…っ!や、やだ!近づくな!来るな!」
顔を左右に振って必死に抵抗する、が、それもMZDの手に阻まれる
「っやめろ!頼む!やめてくれ!それだけはぁ!」
ロサの弁明空しく、MZDの手は仮面にかかり
ゆっくりと外された
「ヒュ〜♪なかなかの美人じゃねぇか」
口笛を吹いて絶賛する
「…この…下種…!」
ロサのあらわになった瞳は真っ直ぐにMZDを捕らえている
その瞳にはうっすらと涙が浮かんでいる
それを見て、MZDはケラケラと笑った
「踊りだけで生きてきた天才美女も、こうなれば色気が立つねぇ」
ロサは視線を横へ逸らし、はき捨てるように言った
「……顔は見せた、これで満足だろう。これを外せ」
顎で軽く手足を指す
するとまたMZDはフッと笑みをこぼす
「こんなに色気のある体見せ付けられてよ、俺が何にもしないで解放すると思うか?」
「……っ!?」
ロサは今気づいた。と言うより気づくのが遅すぎたのかもしれない
この男、MZDという神の恐ろしさに
「……一体何を―んむぅ!?」
突然、ロサの唇はMZDの唇によって塞がれた
「っ…!んんっ!」
ロサは驚き、急いで口を閉じようとしたが、それはMZDの舌の進入によって阻まれた
そしてそれは口内をゆっくりと犯し始める
歯の裏をゆっくりと舐め上げ、その後にロサの舌とゆっくり絡み合っていく
ぴちゃ…ぴちゃ…
二人の口の接している所から漏れる音に、ロサの頬は少しずつ紅くなっていく
こんな奴に…私はキスをされている
私が体を許したのは…今はいなくなってしまったあの人だけなのに―
だが…コイツ…キスが上手い…
ロサの体からは、時間と共に少しずつ力が抜けていっていた
ぴちゅ・・・くちゅ…
「あ…んっ…ふぅ…」
そしていつの間にか、ロサは手足の自由を奪われたまま、自らの体を完全にMZDに預けていた
「…ぷはぁ」
二人はようやく口を離した
つぅ、と二人の間を唾液の糸が伝う
ロサは顔を真っ赤に染まらせ、肩で息をしてぐったりとしている
「さて、と。ロサよ」
「な…んだ…?」
「ここまでされて、この後何をされるかはわかってるな?」
えと、前半終了です
中途半端に終わらせてすみません…
後半は出来次第すぐ投下しますのでしばしお待ちください…