1 :
名無しさん@ピンキー:
シロヤコみたいうわなにをすくぁwせdrftgyふじこlp;@
>>1 乙クワッれ〜!
もう1神話落ちてきそうやし、前スレ大切につかいませう。
>>1
乙!笹ヤコ・・・!
ネウヤコを正座しながら待ってる…
ヤコがエロ可愛ければ、なんでもよし。ヤコの愛らしさこそが正義
というヤコ原理主義の俺がきましたよ! このスレでもヤコにハアハア
したい。職人様方、どうかよろしくー。
バイオレンスエロネウヤコ待ってる
吾ヤコも待ってる
じゃあ僕はあかねちゃんハードプレイヤコ待ち
即死回避パピコ
>>1 乙。
次スレもたったことだし夜にでも笹ヤコ持って出直します。
ねむ。
>1
乙ゴシカァン
ネウヤコならなんでもいいのできぼん
性奴隷ネウヤコをテカテカしながらまってる
やっぱスレタテ初ものはネウヤコがふさわしいんだろな。
出直すべきか・・・。
相応しいも相応しくないも即死回避の為にとりあえず一本落として欲しいところでつ
とりあえず後11
二本あるんだけど・・・、まあいいや。
ネウヤコ待ってる人達スンマセン。
21 :
笹塚×弥子@:2005/07/20(水) 23:55:49 ID:Nv3DTGEl
無駄に長いです。見かけた方、支援よろしく。
お父さんが死んで、ちょうど1年がたった。
1周忌の法事で朝からなんだかあわただしく、お母さんはお父さんの仕事仲間の人たちや友人、親類の人たちの相手で私のことはおかまいなしといったかんじだ。
さすがにこの日はネウロも事務所に来いとは言ってこない。
実は昨日、「明日はお父さんの法事だから、ここにはこないからね」と言っておいた。
謎を2つばかり食べて上機嫌だったせいかもしれないが少し不満げな顔をしただけで「ふむ、まあ、いい」と一言いっただけでほっとした。
午後になり、お客さんの足が途切れたとき、お母さんがはじめて私の顔を見て声をかける。
「ちょっとおばさんたちを駅までおくってくるから」
「うん。留守番できるよ。お客さんがきたらちゃんとお茶も出すから」
「じゃあお願いね」
玄関が閉まるとお母さんとおばさんたちの話し声もしだいに遠のき、続いて車のエンジン音が聞こえたかと思うとその音もすぐに小さくなっていった。
「はぁ・・・。」
一人で部屋のすみっこに座り込み、なんとなくうつむいて目を閉じる。
お線香の匂いが鼻の奥について、私は去年のことを思い出していた。
お父さんの死。いきなりくずれた私の日常。
食べ物はざらついた感触で舌につき、思考が止まり、わけのわからない状況に頭の中が混乱した。
22 :
笹塚×弥子@:2005/07/20(水) 23:59:22 ID:Nv3DTGEl
お父さんと最後に会って何を話したのとか、今までのいろんな思い出とか、ふっと思い出すと悲しくて悲しくて、
時々こみあげるように涙が出てきてしまう。
なぜお父さんが死ななきゃならなかったのか、一体誰がこんなことをしたのか、それがわからないうちは私の日常はかえってこないと思ってた。
だけど理由があんな・・・。
「お父さん、私・・・」
私のせいで殺されたの?
あの時ファミレスで、私の笑顔がお父さんを殺す動機になっていたなんてあんまりだ。こんなことって、ない。
普段は学校での生活や食べ歩き、ネウロとの付き合いの中でこんな風にお父さんの事件のことをふりかえることはなくなっていた。
いろんな人との出会いがあって、毎日が充実して楽しくなってきていた。
だけど、この事件のきっかけは確かに私にあったのだ。
とたんに両目が熱くなる。
(ピンポーン)
・・・?
「・・・はーい」
突然玄関のチャイムが鳴り、思考が途切れる。袖でこみ上げてきた涙をぬぐって足早に玄関に向かうと、
「え?笹塚さん・・・?」
玄関には笹塚さんが一人で立っていた。いつも腰ぎんちゃくのようにくっついてるお使いキャラ(?)の刑事さんはいない。
23 :
笹塚×弥子@:2005/07/21(木) 00:01:58 ID:Nv3DTGEl
「弥子ちゃん、オレもお父さんにお線香あげて、いいかな?」
笹塚さんは少しうつむいてから私を見つめた。
「身内がやった犯罪だ。オレなんかが手を合わせる資格はないのかもしれないけど・・・」
犯人は、笹塚さんの同僚の刑事さんだった・・・。
「そんな・・・、笹塚さんには何も責任とかないよ。お父さんの事件の捜査をしてくれた刑事さんだもん。感謝してる」
笹塚さんは私にぺこりと頭を軽く下げると、差し出されたスリッパに足を通して家にあがる。
そしてお父さんに手を合わせてお線香をあげてくれると、私に近づいて真横に座った。
どきっとした。
笹塚さんがこんな至近距離にいるなんてこと、今までに、ない!
「えっと、お茶、入れてくるね・・」
今まで笹塚さんを意識したことなんてないけれど、やっぱ男の人だ。
間近に見ると大きくて、なんていうか、刑事さんしてるっていう迫力が漂ってくる。
遠めで見てる笹塚さんと、こんなに近くで見る笹塚さんはやっぱ別の人のようだ。
なんだか妙に照れくさくなって、あわてて立ち上がろうとした。
とたん、いきなり右の肩をつかまれてしまった。
ぐいと引かれたその反動でまた、ぺたんとお尻から床についてしまう。
「・・・あ!」
「いいよ、弥子ちゃん。それより・・・」
笹塚さんの顔が、あたしの顔をのぞきこむように近づいてきて、瞬間、息が止まりそうになった。・・・と思ったらまたたくまに顔が火にやかれるような感覚に襲われる。
笹塚さんの、私をじっとみつめる目が考えられないほど近くにあって、たまらず目をそらしてしまう。
「・・・涙の跡がある」
「えっ・・・?」
笹塚さんの顔に目をやると、その表情の中に哀しげでよどんだ色が見てとれる。
こと、お父さんの事件に関しては、笹塚さんはかんじなくてもいい罪悪感を感じているようなのだ。
24 :
笹塚×弥子@:2005/07/21(木) 00:06:54 ID:Nv3DTGEl
「一人で、泣いてた?」
そして、笹塚さんは優しい人だ。
いつもクールに見えるところやそのテンションの低さの中にも事件の被害者に対する優しさがちゃんとある。
あたしを「弥子ちゃん」と呼び気にかけてくれたり、アヤさんを思いやってストーカーの人を早めに黙らせちゃったり。
「あのよくわかんねー男と探偵なんてやりだしてから弥子ちゃん、なんかいきいきしてたから、もうすっかり大丈夫かと思ってたけど、まだ1年だし・・・、」
「特にこんな日には考えちまうよな」
笹塚さんの顔が離れ、あたしの右横に座ったままむきなおり、顔のほてりが少しひいてきたのもつかのま、ふっと頭にあたたかい手のひらの感触を感じた。
そして横から片手で抱きかかえられたことを知ったとき、あたしの頭の中に、かなりの混乱が襲ってきた。
えっ??????????なに?????????笹塚さん????????・・・・・。
たくさんの?マークが飛び交う。
ネウロがいたら食べてしまうんだろうか?・・・って、何考えてんの私ーーーーーーー?!
・・・・・でも、頬に感じる笹塚さんの肩の暖かさと、頭に感じる手のひらの温かさとに、なんだかものすごい心地よさと安心感を得ている私がいた。
すごく、あったかい・・・。
自然に身を預けるように寄りかかり瞼が閉じてしまう。
「笹塚さん・・・」
「・・・ん?」
「ありがとう。こんな日にあたし、やっぱり一人で居たくなかったんだ・・・。」
「・・・だと思うよ。弥子ちゃんはがまんできる子のようでいて、そんなに強くない。」
ふっと、やわらかい感触を唇に感じた。
閉じてた瞼を開けてみると、さっきよりずぅっとずぅっと至近距離に笹塚さんの顔が!!って、くっついてる!?
25 :
笹塚×弥子@:2005/07/21(木) 00:09:30 ID:12aWsIqO
「んんっ・・・!」
キスは初めてだった。
反射的に体が反対側に逃げようとしたけど、頭にあてられた笹塚さんの手に力がこもり私を引き戻す。
きゅっと唇をむすんでいると、唇を軽く噛む感触とともに、生暖かいしめった熱い塊が唇の間から無理やり入り込んできた。
それが笹塚さんの舌だということに、すぐには理解できなかった。
私の頭はわけのわからないままその進入を許してしまったが、どうすればいいのかまるでわからなかった。
胸は鼓動を早め、体の力が抜けてしまう自分を感じる。
口の外側の、下の辺りがざらつく。
あごのあたりに感じるのは笹塚さんのあ、あ、あご髭?
中途半端に伸びた彼の髭がちくちくして、その感覚が確かに笹塚さんと今こうして唇を合わせていることを自覚させる。
「んふぅ・・んんっ・・・・んっ・・・」
私の唾液を全て吸いとるように、舌を絡ませてくる。
その熱いねっとりとした感じを頭の奥で感じながらけっして嫌がってない自分にびっくりした。
笹塚さんの舌がすぅっと離れ、唇が離れる。
「んっ・・・ぁ・・・あ・・・!」
ぽかんと口をあけ、顔はえびせんべいのような色をしてるに違いない。
目はかろうじて開けることができたけど、彼の顔をまともに見ることなんてできはしなかった。
思っても見なかった人からの思ってもみなかった行動に、どう対処していいのかわかんないまましばらくじっと身動きがとれないままでいた。
最初に口を開いたのはいたって冷静な口調の笹塚さんだった。
「えっと・・・、」
「は、はは、はい・・・!」
「・・・その、気が、少しはまぎれるといーかなと思って」
「あ・・・は・・・、うん・・・。まぎれた、かも」
まぎれたっていうか、混乱したっていうか・・・、あー、もう、なんだかわけがわかんないよ!
26 :
笹塚×弥子@:2005/07/21(木) 00:12:48 ID:12aWsIqO
「弥子ちゃん」
笹塚さんの両手が私の背中にまわり体をきゅっと抱きしめられた。
心臓のあたりを中心に、頭の先から足の先まで熱いものが体中をがんじがらめにする。
「だ、だめぇっ」
この言葉は、私自身への言葉だ。
だけど。言葉とは反対に、体は力が抜けていく。
なんとも思ってなかった人のはずなのに、さっきこの人に感じた安心感を、この日このとき私は欲しいと、体中が訴える。
さみしかった。
この人が来てくれなかったら、きっと私は部屋に一人で泣いていた。
少し遠慮がちに笹塚さんの脇から両手をそっと差し込んでみる。
お父さんが、あんな殺され方をされた日。こんな日だから、あたしは悲しくてさみしくて、誰かになぐさめてほしくって、それでたまたま優しくしてくれてる笹塚さんを、自分の気持ちを慰める為に利用しようとして、る?
こんなことしていいの?
「弥子ちゃんの気持ちはわかってる。我慢しなくていーから」
笹塚さんは大人だ。大人で、優しい。
私の考えなんて、全部わかったうえで、甘えさせてくれてるんだ。
私はそのまま彼の背中に掌をすべらせ、上着をきゅっと掴んでしがみついていた。
上着の間からのぞくネクタイとシャツに頬があたる。
その胸の温かさと、やさしい彼の匂いを感じたとき、私の心は・・・。
「笹塚さん・・・私・・・、私・・・」
唇が、再び重なった。
私は目を閉じると、今度は積極的に彼の舌を受け入れていた。
「んぅ・・・ん・・・っ・・」
口の中で、お互いの舌が絡み合う。
キスの仕方はわからない。でも。ただ夢中で。
見かけたので支援
28 :
笹塚×弥子@:2005/07/21(木) 00:16:53 ID:12aWsIqO
笹塚さんは時々私の唇の内側に舌を残したまま、少しだけ唇を離す。
そして角度を変えながら、奥へ奥へと入り込んでくる。
そのたびに唾液が唇をうつ、ぴちゃっていうみずっぽい音に興奮し、体中が熱く頭の芯がとろけそうになる。
キスが甘いって、ほんとだった。
自分のではわからないけれど、キスしてる相手の舌の感触と唾液の甘さ。
その甘さと、とろっとした優しい感触に、初めてのどきどき感以上の安らぎを感じていた・・・。
「・・・弥子ちゃんは可愛いよ」
一瞬離れた笹塚さんの顔は私の首筋に埋まった。
強く抱きしめられたと同時に私は床に、押し倒されていた。
「あっ・・・んっ。・・ああっ!」
さっきまで私の口の中にあったものが、首筋をすうっと這ったかと思うとあっというまに耳の中に進入してきた。
たまらず体がびくんと小さく跳ね上がる。
「だ、ダメっ・・・、やあ・・・ぁん・・・」
今度ははっきりと、耳元でぴちゃぴちゃという音がして、耳の中を舌で犯されていることに、私のもっと下の部分が興奮して、ぴりぴりとした痛みに似たような感覚で熱くなるのを感じる。
29 :
笹塚×弥子@:2005/07/21(木) 00:21:44 ID:12aWsIqO
息が苦しい。
たまらず体がよじれて、笹塚さんの胸の中でいやいやをするような形になる。
その私の胸のふくらみに彼の手が置かれたとき、私の体は一瞬でこわばった。
服の上から、少しだけ彼の手が動き、指が胸の先端をとらえる。
かたくなってる。自分でわかってる。猛烈に恥ずかしい。
舌が耳の中から抜かれ、囁くような声がした。
「あのさ・・・、」
首筋がぞくっとして、思わずぎゅっと目を閉じた。
「・・・オレはこんなだからみえねーかもしんないけど」
ブラウスのボタンがひとつずつはずされるのが、目を閉じててもわかる。
「弥子ちゃんにこうするのは罪悪感とかからじゃないから」
背中に回した笹塚さんの手が、ブラのホックをはずして取ると、私のお粗末な胸があらわになって、またさらに恥ずかしさでいっぱいになり、思わず両手で自分の胸を隠してしまった。
たまらなく恥ずかしい気持ちとともに、笹塚さんの言葉も頭に入ってくる。
「弥子ちゃん。大事に思ってる。見守っていきたいって、1年前のあのときからずっと・・・」
私が恥ずかしさにたまらず隠した胸から行き場をなくした笹塚さんの手は、そのままスカートの中へ滑り込んだ。
「きゃあっ・・・!」あわてて笹塚さんの腕を握って抵抗するが、瞬時にふさがれた唇に意識が集中し、手は力をなくしてしまう。
「んふ・・・うぅっ・・・」
笹塚さんの手は、下着の上から確かめるように割れ目をなぞる。
わかってる。そこもきっと濡れてる。もう、どうしていいかわかんないよ。
今、下着の上からそっとなでてる笹塚さんの指にも、その湿った感覚は知られてるんだ。すごく、恥ずかしいよ。
まさか、笹塚さんとこんなことになっちゃうなんて思ってもみなかった。
でも、でも・・・。
こんなことをしていたら、私はこの人に・・・、
30 :
笹塚×弥子@:2005/07/21(木) 00:29:00 ID:12aWsIqO
思考を停止されるがごとく、唇から離れた彼の舌は、唾液の糸をひいたまま、私の胸の先端に移動し、含んで転がしはじめた。
「笹塚さんっ・・・は、恥ずかしいよ・・・っ・・・あぁ・・・んっ、やだ、あ・・・」
乳首を舐められるとすごく恥ずかしい。恥ずかしいんだけど・・・、でも・・・、すごく、きもち、いい・・・?
今まで知らなかった感覚に息があがる。
「んふぅっ・・・ん、あ、はぁ・・んっっ・・・」
そのとたん、下着をすっと太腿のあたりまでずらされる。
「やだぁ・・・ささづか・・・さっ・・」
笹塚さんの指が、自分以外の誰にも触れられたことのないそこへすべりこんできた。
「やだっ・・・!やあぁ・・・・」
今まで体験したことのない快感と羞恥に、軽いパニック状態になる。
くちゅっ、という淫らな音にびっくりする。
続いて何かが私の中に入ってくる感覚があった。
「ああっ!」
笹塚さんの、指・・・?
痛みはなかった。私の気持ちは無視したまま、するりとソコが受け入れるのを感じた。
下腹に力が入る。足が小刻みに震えるのがわかる。
怖い。
太もものあたりに、笹塚さんの中心の、硬い感触があたる。
私、どうなっちゃうの?
涙が溢れてきた。
うっすらと目を開けてみると、さっきまで胸のところにあった笹塚さんの顔が目の前にあった。
ひどく心配したような、うっすらと汗ばんだ表情で、私の目をまっすぐに見ていた。
「弥子ちゃん・・・」
笹塚さんの指が、私の中からみずっぽい音をたてて引き抜かれる。
「ゴメン・・・。その、怖がらせるつもりはなかったんだけど・・・」
笹塚さんはばつの悪そうな表情でうつむき、
「ひとりで泣いてた弥子ちゃんをなぐさめたかったけど、オレがなかしてちゃダメだよな」
ぼそっとつぶやいた。
私はとたんにものすごい罪悪感を覚えた。
そうだった。
あまえてたのは私。
31 :
笹塚×弥子@:2005/07/21(木) 00:33:31 ID:12aWsIqO
「笹塚さん・・・」
まだじんじんしたままのソコを気にして、私は下着をひきあげてスカートの乱れをなおした。
「私、キスも、初めてだったの・・・。何もかも初めてで、怖かっただけなの。その、笹塚さん、優しくしてくれて、暖かくて、うれしかった。私のほうこそ、ごめんなさい・・・」
「オレは、弥子ちゃんのこと・・・」
笹塚さんが何かをいいかけたとき、外で車のエンジン音がしていることに気がついた。
お母さんだ!
あわててブラウスの前ボタンをはめて、衣服と髪の乱れを正す。
玄関のドアが開く音。
「弥子―?どなたかみえてるの?」
笹塚さんは私の方にちらっと優しげな視線をおくるとたちあがった。
「あら、たしか・・・、笹塚さん?すみません。刑事さんにきていただいてたなんて・・・」
「いえ、オレなんかが来れた義理じゃないのはわかってたんですが、どうしても線香1本くらいはと思いまして・・・」
「お忙しいのにありがとうございます」
「じゃあ弥子ちゃん、また・・・」
「ありがとう、笹塚さん」
あそこでやめてもらって、タイミング的にはすごく良かったかもしんない。
・・・そんなことを考えながら、私とお母さんは玄関先まで彼を見送った。
下着が濡れてて、歩いてるときなんだか気持ち悪かった。
「弥子ったら、刑事さんにお茶もお出ししてないでしょう?」
お母さんに軽く注意される。
バツが悪そうに目をそらして、なんとなくお父さんの仏壇の方を見ると、遺影の写真たてが、なぜか倒れて伏せられていた。
(とりあえず@終わります)
このあと一人エッチ弥子りん放置な展開のAがありますが、連投はダメですよねえ?
32 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/21(木) 00:43:53 ID:F8LsNwsQ
低いテンションと高い実力!!な笹塚っぽくて(・∀・)イイ!
Aも是非!
>>31 GJ!!
凄く続きが気になるので、
いつでもいいんで投下してほしいです。
34 :
笹塚×弥子A:2005/07/21(木) 00:52:27 ID:12aWsIqO
お言葉に甘えてさわりだけ・・・。
あれから1ヵ月ほど過ぎたある日、私はネウロに言われるがまま連れられていった先の、事件の真っ只中にいた。
いつもの調子で私を先生扱いして謎を解くネウロ。
追い詰められた犯人の男の顔が、ひどく恐ろしい形相に変わり私を睨み付ける。
事件の関係で現場に居合わせている笹塚さんの顔色が変わり、何かを感じて私の方に走り出していた。
「弥子ちゃん伏せろ!」
うそ!!
次の瞬間、いきなりどこからか拳銃を取り出した犯人の男は憎々しげに私を睨み付けたままその引き金をひいていた。笹塚さんの体が私の上に覆いかぶさり、私は固いアスファルトの上に押し伏せられた。
これじゃ笹塚さんが撃たれちゃうじゃないの!
だけど。
いつまで待っても確かに発砲された拳銃の弾は私達に届かない。
その軌道の延長線上を見ると、ネウロの拳が確かにあった。
・・・ま、まさか・・・。
ネウロはさも愉快であるというような顔でにたにた笑いながら、握り締めていた弾丸を掌からぽろりと落とした。
男の顔が恐怖でゆがむ。
私の顔のすぐ真上で、笹塚さんの
「ありえねー・・・」
というつぶやきが耳に飛び込んできた。
35 :
笹塚×弥子A:2005/07/21(木) 00:53:27 ID:12aWsIqO
犯人の後ろから吾代さんが現れ、その辺にころがってた板切れを男の頭上から振りかざす。
「てめー、寝てろっ!」
次の瞬間、地面にどさっと倒れる犯人。
その、少し離れたところであんぐりと口を開けてる石垣っていう刑事さん。
笹塚さんはゆっくり立ち上がり、私の脇に両手を差し入れ、ひょいと立たせてくれると、そのまま石垣さんの方へ歩いていって「おまえな、カクホとかしろよ」と一言いっている。
目の前が事件の処理に向かっているところ、ネウロは満足げに笑いながら「薄口だったがまあこんなものか」といつもより機嫌がよさそうだ。
吾代さんは「ナンでオレがサツの手助けしなきゃなんねーんだよ」とぶつくさ言いながら帰るぞ、と私に視線を送る。
笹塚さん達は、あっというまにパトカーに乗っていってしまった・・・。
撃たれそうになったショックはさほど感じてない。
これくらいの危険はいつもおかしてるからだ。
だけど、今、私は笹塚さんの態度にあきらかにショックを受けている。
さっき組み敷かれたとき、あんな場面だというのに私はあの時のことを思い出していた。
あの時とおなじ大きな胸、匂い、そして。
「・・・・・」
どうして?なんで?
あんなことがあってから、私は笹塚さんに会うのを心待ちにしていた。
気恥ずかしさといっしょに感じるドキドキ。
思い出す唇の感触や、それ以外の・・・、
「てめー、早くしやがれ!」
私を現実に引き戻すいらついた吾代さんの声。
考えるのやめ、やめ!もう遅いんだもん。早く帰らないと!
私は1〜2度頭をぶんぶんと振って駆け出した。
心にちくりと、小さな針がつきささっているようだった・・・。
(続きます)
スレ汚しすみません。
明日また来まつ。
支援&レスありがとう。
おやすみなさい。
職人のひとりです。
そろそろ前スレも埋まるので、頑張って埋め次第こちらに移りたいと思います。
かなりクオリティーの高い作品が集まって嬉しかったので、最後まできっちり
締めないとね。
ネウヤコ万歳。
他のカップリングも万歳。
無粋なツッコミはしたくないけど、知っておいた方がいいと思うので・・・
さわり=冒頭ではないです。まあ、割と間違う人がいるんですよね
それは兎も角として、SSは良かったです。続きを期待
39 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/21(木) 01:16:23 ID:Xr2IBmfR
続きが楽しみ。GJ!
笹ヤコに萌える日が来ようとは…!
キャラの描きかたが凄く巧いです。GJ!!
続きも期待してます
すげーイイッ!!(・∀・)
キャラがすごくよく掴めてますな。アンニュイな笹塚さんイイ!!
続きワクテカ待ち!!
GJ!!
笹ヤコ、かなり萌えたっ(*゚∀゚)=3ムッハー!
いままであまり笹ヤコ読んだ事なかったけど、ものすごいよかった〜
皆も言ってるけど、ヤコと笹塚のキャラがすごいしっかりしてるから、自然に入り込めた〜
エロス萌エス!!
ほんとこのスレには神がたくさんいらっしゃる…!
明日もお待ちしております
笹ヤコ投下してるモンです。
急な仕事で2日ほど留守にするので今夜投下はできなくなりました。
(自営はツライ)
てなわけで、間に他のカップリングが入ったらいいなーと思いつつ出かけます。
>>38 ご指摘ありがとうございます。
励みになります。
>レスくださった皆様ありがとうございます。
よろしければB本目までおつきあいくださいませ。
もっと笹ヤコー(´Д`*)ハァハァ
やってるところにネウロがきて3Pとかキボン
all神職人さま乙ゴシカァン!!
ご自分のペースで投下なさってください。どこまでもお待ちしてます。
46 :
名無しさん:2005/07/22(金) 02:46:31 ID:XFQwUfT9
前スレの限界に挑んでみた。結構書けるもんだねぇ…。
他スレではいっぱいになって書き込めなくなる事もあるので、
かなりドキドキしました。
>>46 ID:XFQwUfT9 さん
乙ヵッ
ネウロが鳥顔に戻っちゃうのはそういう自然表現で
逆に感情の昂りが判り易いな、と改めて思った。
隠しきれてないネウロに萌。やや冷静なヤコも萌。
美味しいネウヤコご馳走様でした
ネウロや吾代だと事務所でヤったりできるけど、笹塚相手だと場所が困りそう。
お互い邪魔キャラがとりついてるし、時間だって限られてるよな。
神職人の方々に触発されて自分もネウヤコ書いてみたのですが
やたら長くなってしまって……やっぱりあんまり長いのってうざいですか?
50 :
名無しさん:2005/07/22(金) 12:23:00 ID:kwSr/e+T
>>49 ここの住人は、自分に合わないものはスルーか
きちんと意見を書いてくれるので、
投下していいと思うよ。
ただ続きはまたあとで、ってのは好まれないようなんで
完成してから一気に投下することをお進め。
51 :
49:2005/07/22(金) 16:38:10 ID:x9Rxh+XK
>>50 dです。
初のエロパロなので多々物足りないと思われますがネウヤコ投下します
52 :
ネウヤコ 1:2005/07/22(金) 16:44:50 ID:x9Rxh+XK
すいませんsage忘れました・・・orz
その日は朝から細かな雨が降っていて、事務所の窓から外を見下ろすと
色とりどりの傘が濡れたアスファルトを行き交っていた。しばらくそうして
眺めていたけれどこちらに向かってくる傘は見当たらない、私は窓を離れて
ソファに座るとここに来る途中で買ったお菓子を食べながら雑誌(特集!グルメ&
スウィーツ食べ歩きガイド)をめくる。
この探偵事務所の本物の探偵はといえば、私が来る前から延々とパソコンに向かって
作業をしていた、さっきチラッと見た限りではよく分からなかったけど、どうせ
ホ−ムページの更新でもしているんだろう。
しばらくは雨とキーボードを叩く音、雑誌をめくる音しかしない静かな空間。
私は雑誌に連載されている小説を読んでいた、ちょうどその回で終わりを迎える恋愛もので
あまりにも暇だったせいだろうか?それとも最近の心境の変化だろうか?いつもは流してしまう
それをかなり集中して読んでいた為、いつの間にかキーボードを叩く音が聞こえなく
なっていることに気づかなかった。
53 :
ネウヤコ 2:2005/07/22(金) 17:00:03 ID:x9Rxh+XK
「先程から奇怪な顔をして何を読んでいる?」
私の手から雑誌を取り上げ、今読んでいたところに視線を走らせると
素直に返せば良いものを無造作に投げ捨てる。
「ちょっ・・・!なにすんのよネウロ!?いいところだったのにも〜」
「フン、恋だの愛だのは貴様のようなゾウリムシには無縁のものではないか
そんなくだらないものを読む暇があるのなら英単語とやらの一つも覚えたらどうだ?
魔界生物の我輩から見ても貴様の成績はお粗末に過ぎるぞ」
「!!?な、何で私の成績のことを・・・!?」
「忘れたか?流石はゾウリムシだな、我輩に破れぬセキュリティーが人間界に
あるはずなかろう」
「・・・・・・」
こいつはどうしてこんなに口が達者なんだろう・・言いようの無い悔しさが
こみ上げるが外れてもいないので言い返せない所が情けない、それでも
投げ捨てられた雑誌を拾い上げ
「すいませんねぇゾウリムシ並みの頭で、でもね、私以上にあんたには恋だの
愛だのは無縁のものじゃない!そんなやつにとやかく言われる筋合いじゃないよ!」
54 :
ネウヤコ 3:2005/07/22(金) 17:21:00 ID:x9Rxh+XK
そう腹立ち紛れに言って激しく後悔した 〜あぁ天国のお父さん、後で悔いる
と書いて「後悔」なんて昔の人はよく言ったものですね・・〜
「ほう、随分知った口を利くな?」
あの底意地の悪い微笑を浮かべてネウロはゆっくりとこっちへ近づいてくる
私は反対にゆっくり後ずさる。
「確かに我輩にとってそれは無縁のものだ、最も、興味が無いのだから当然の
ことだがな」
更に近づく、後ずさる。
「しかし―」
近づく、後は・・・無い。背中越しに窓ガラスの冷たい感触が伝わり鳥肌がたった。
「貴様が知っているのに我輩が知らない、そんなことは我輩のプライドが許さん」
目の前に端正な顔が近づき不覚にも心臓が跳ねた。それを悟られないよう
顔を背ける
55 :
ネウヤコ 4:2005/07/22(金) 17:40:20 ID:x9Rxh+XK
「あ、あんたのプライドなんて知らないわよ!そんなに知りたいならこれでも
読めば!?」
さっき拾った雑誌を押し付ける
「それは先程すでに読んだ、これに書いてあるものが貴様の言う愛なのか?
ならば・・」
いきなり顎をつかまれ振り向かせられると唇に何かがぶつかった、冷たいけど
柔らかい・・・・って、えええぇぇぇ!!!ちょ、これって!
一人でパニックに陥っていると、唇をムリにこじ開けられ舌が侵入してくる
胸を叩こうが何をしようが全く通じない。呼吸する間も与えられず、驚きに強張る
舌を絡められ息が詰まる。散々口内を蹂躙されやっと開放されたときは息も
絶え絶えで立っているのがやっとだった
「な・・んで・・こんな・・」
涙でにじむ視界の中で
「確かめさせてもらうぞ、我輩が理解したものが愛なのかをな」
無邪気な笑顔でこともなげにそう言った、私は眩暈を感じつつ
「いや、・・絶対、・・いや」
「黙れ」
そう言うとまた唇を塞がれる、ぼやける意識の中、無性に悲しくなって
涙がこぼれた
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
57 :
ネウヤコ 5:2005/07/22(金) 17:51:31 ID:x9Rxh+XK
「なぜ泣く?」
「だって、違うよ・・・こんな・・」
「違う?・・おお!そうか、行為をする前に言うことがあったな」
・・・・そういう問題じゃなくて・・第一言うことなんて・・・
更に口を開こうとしたとき、冷たく暗い瞳の持ち主は私を見つめて。何故か
その表情はとても真摯だった、演技にしてはやけに・・
「愛してる。お前だけだ、ヤコ」
この時の衝撃をなんて言ったらいいんだろう。私をおとなしくさせる為の
空虚な言葉だと分かっていたのに体からは力が抜けていくのを感じた
私はこの魔人にどうしようもなく魅かれていたから。
58 :
ネウヤコ 6:2005/07/22(金) 18:09:49 ID:x9Rxh+XK
今日が雨でよかった・・心の底からそう思った、傘を差して上を見上げる人は
そうそういないだろう。それに、後姿だけなら制服を着ているように見える、但し
ブラウスのボタンは外されてブラはずらされてるけども。
「どこを見ている?」
胸の両端を片方は指で、片方は舌で苛まれていてはどこを見る余裕など
あるわけがない
「ど・・こも・・・見てな・・・か・あっ」
軽く歯を、爪を立てられただけで電気ショックのように快感が走る
「最中に余所見などとは余裕だな?」
言いながら舌で、指で更に弄ぶ
「ち、ちがっ・・あっ、あっ・・・や・・・」
こいつは知っていてこんなことを言っているに違いない・・!!!そんなことを
考えているうちに、空いているもう片方の手がゆっくりと、けど抵抗できない
強さで足を開かせる。内腿を指先で撫でるように触れられるとゾクゾクした
(*´д`*)ハァハァ
続きまだー?
61 :
ネウヤコ 7:2005/07/22(金) 18:30:49 ID:x9Rxh+XK
徐々に腿から上へと這い登り、下着越しに触れられると思わず体が跳ねる
「んっ・・・だめ・・そこ・・・んっ・ふ・・」
「だめ?そんなことはないだろう、こんなに濡れているのに」
耳元で甘く囁くと下着の間から這入りこんだしなやかな指が敏感な箇所を責め苛む
淫猥な音を音をわざと大きく響かせて私に聞かせる
「ひあっ・あっ・・はぁ・ネ・・ウロ・もう・・・」
「なんだ、ヤコ、貴様感じやす過ぎるぞ」
当たり前でしょ初めてなんだから!!と言ってやりたいけど胸とその部分と
両方から与えられる快感で頭も体もどうにかなりそうだった。なのに下着を
下ろされて十分すぎるくらいに濡れた中を指が侵入し動き回る、あまりの
恥ずかしさに顔を赤くして止めさせようとする私に口付けて妨害すると一層
激しく動かす
「あぁっ!あっ・も・・う・・・だめ・・」
62 :
ネウヤコ 8:2005/07/22(金) 18:39:18 ID:x9Rxh+XK
思考回路が焼き切れそうだった、いや、切れたかもしれない。ところが
ぐったりしている私の体をガラスに押し付け片足を抱え上げたネウロは
満面の笑みを浮かべ
「済まないな、我輩はまだなんだ」
「・・え?・・や・ちょっ・・・待っ・・いやああああ!」
叫びも空しく、ネウロは一気に最奥まで私を貫いた。指よりもずっと激しく
動くネウロ、その衝撃に私は快感を正確に捉えることができなくなっていた
求められるままに唇を重ね、舌を絡めて、揺すぶられるたびに体は仰け反る
その首筋にネウロは強く口付けると私の中で果てた。
遠のく意識の中でネウロが何か言った気がした・・・
63 :
ネウヤコ 9:2005/07/22(金) 18:52:26 ID:x9Rxh+XK
目を覚ますと私はソファに寝かされていて制服も元どうりで、ネウロは
殴って人が殺せそうな厚さの本を読んでいる。あまりにも普段どうりの
その様子に、え!?まさか・夢!?と体を起こす、とたんに鈍い痛みと
倦怠感が襲ってきて夢オチじゃなかったことを思い知らされた。
私が痛みやら何やらに必死に耐えていると
「やっと目が覚めたか、今日は「謎」を持つ依頼人も来る気配が無い、帰っても
構わんぞ」
・・・言いようの無い怒りが湧いてきた。こっちはあんたのせいで体がギシギシ
いってるんだよ!!もう少し違うことが言えんのかっ!!!
と、心の中で怒鳴る、こんな状態で大声なんか出したらまた意識を失ってしまう
「・・・・わかった、帰る」
やっとそれだけ言うとよろけながらもなんとかドアノブに手を掛ける
ふと思い出して振り返ると、また読書に没頭しているネウロに訊いてみた
「・・・ネウロ?」
「なんだ」
顔も上げずに言葉を返す
64 :
ネウヤコ 10:2005/07/22(金) 19:02:34 ID:x9Rxh+XK
「確かめられたの?」
「・・・・・」
「あんたが理解したものは愛だったの?」
「・・・・さてな」
やはり顔は上げない、私は疼く首筋を押さえ盛大なため息をついて事務所を後にする
遠ざかる足音を聞きながらネウロは一人ごちる
「ヤコ、貴様は我輩の奴隷人形だ、我輩が「謎」を喰らい続ける限り
永劫にお前は我輩のもの・・・」
これが果たして「愛」なのかは魔人自身でさえ知る由もなく
雨はまだ止む様子もなかった
了
65 :
49:2005/07/22(金) 19:06:58 ID:x9Rxh+XK
お目汚し大変失礼しましたm(_ _)m 神職人の方々には及びませんが
楽しんで読んでもらえれば書いた甲斐があります
にしても長いですねやっぱり・・もっと修行して出直してきます
(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア
ナイスネウヤコ(*´д`)ハァハァ
あぁ、一巻の目次ページを必死で研究してる間に、こんな萌えが投下されているとは…!
やっぱりネウヤコ最高ですね!
神様の次回作を激しく期待!!
GJ!!
どっちかというと吾ヤコや笹ヤコの方が好みですが49タソのネウヤコも楽しめましたYO!
神職人さんががんばってるスレには新しい職人さんも生まれてくる、と。
いい感じで発展すればいろんなカップリングやシチュが見れて楽しみですね。
どっちもガンガレ。
どんどんコーイ。
・・・で、ここで]iヤコを熱望してみる・・・。
だ、誰か・・・(*´д`)ハァハァ
前スレ568です。
サイヤコにも挑戦してみたいんだけど、今のところまだネタが少ないので
書くに書けない状態。
来週の展開が今から楽しみなのです。成り行き次第では結構面白いものが
書けそうではありますし。
とりあえず、新スレの神職人さんたちに感動♪
ネウヤコGJです!!最近ここ活気あっていいね
「髪」
「髪が伸びたな」
ただ触れるにしては妙に官能的な仕草で、暇にかまけてネウロは弥子の髪を
弄んでいる。色の薄い、細い髪は指先でさらりさらりと踊っている。それが面白
いのだろう。
「うん…そろそろ切ろうかなって」
「鬱陶しい」
「そんなこと言っても」
実は、これを機会に長く伸ばそうと思っていたのだ。色気がないのは自分でも
知っているので、せめて髪でもと思うのは年齢的に間違ってはいない。けれど
言葉にした相手がネウロだったことが事態をややこしくする。
「貴様は我が輩の命令を拒む権利はない。よって、明日までに切るんだな」
機嫌は悪くないのか口調は穏やかだが、有無を言わせないのはいつもと同じ
だ。
ああ、どうして。
どうしてこんな奴に恋をしたのだろう。
叶うことなんてない恋なのに。
けれど恋だからこそ拒めない弥子だった。
「…分ったわよ、切る」
「それでいい」
素直に言うことを聞いたせいか、一層機嫌の良くなったネウロは不意に弥子
を抱き上げてソファーへと運んだ。
「きゃっ!」
これは所謂お姫様抱っこというものでは。まさかそんなことをしてくれるなどと
思ってもみなかったので、ただ驚いて目を丸くしていると額にかかった髪をか
きあげて壊れ物を扱うように唇を重ねてきた。
本当に、どうして急にこんなことを。
突然のことで、ドキドキしている弥子に何でもないことのような顔でネウロは
呟く。
「等価交換、という言葉をネットで見たぞ」
「…えっ」
「髪は女の命という言葉もな」
「…はあ…そうですか…」
「ゆえに、我が輩は貴様の命である髪を切らせる代わりに対価を払おうとい
うのだ。とりあえずは、これで互角というところだろう?」
「いや、ちょっと待って」
明らかに何か思い違いをしたまま行為に及ぼうとしている。それに気付いた
弥子だったが、夢にまで見た光景が実現しようとしているだけに、これでも
いいかなと思い直した。
「ヤコよ、貴様の命、全て我が輩のものだ」
「うん、いいよ。ネウロ…」
ソファーで二人が勝手に盛り上がっている間、あかねちゃんは所在なさげ
にもじもじと壁から出かけては引っ込みを繰り返していた。
短いですが、これで終わりです。
時間があったらもっと長いものを投下します。
76 :
名無しさん:2005/07/23(土) 01:18:14 ID:N5iYtuU2
XIヤコ書いてみた。
グロに含まれるかもしれないので、
人体x人体希望の人はスルーで。
ネウヤコの人GJ
笹ヤコの人も激しく待つ
77 :
名無しさん:2005/07/23(土) 01:21:47 ID:N5iYtuU2
と思ったらGJなものが!
たまには短編書きたいです。なぜいつも長くなるんだ自分。
78 :
新生物:2005/07/23(土) 01:22:24 ID:N5iYtuU2
「そこのおねーさん」
「な…っ…!!何よ…!!」
「君の中身が、見たいな」
飛んでくる布。恐怖以上の何か。
私はXIの前にいた。早く逃げ出せば良かった。
ネウロに助けを呼ぶまでも無く、私はXIに捕らえられた。
「いや…殺さないで…」
「おねーさんを殺すようなことはしないよ」
「や…う…」
恐怖と快楽は、隣り合わせのものらしい。
吊り橋を渡った後の人間に告白をすると上手く行く、
という実験があったそうだ。
だけど、今の私は、タイトロープを渡った方がまだ安堵感がある。
79 :
新生物:2005/07/23(土) 01:23:00 ID:N5iYtuU2
「おねーさんと一緒にいた男の人…変わってるね」
「!え…な…なんのこ…」
「いいよ。見れば分かるから」
もう瞳は無かった。
それどころか、顔すら無かった。
人間の形をしていない、と言った方がいいだろう。
「や…赤い…」
[これから直接、おねーさんの脳に話しかけるからね]
「えっ」
[僕の言うことは外には漏れないけど、
おねーさんの声は聞こえちゃうから、
あんまり大事なことは口にしない方がいいよ]
「んぐっ」
80 :
新生物:2005/07/23(土) 01:25:35 ID:N5iYtuU2
どろどろになったXIは、まさにあの赤い箱の中身である。
キスの代わりか、唇を触ってきた。
[無駄だよ]
なんとも言えない躍動を起こして、敏感な赤みに侵入してくる。
「いやぁ、あふぁぁっ」
[小さいけどきちんとした歯並びをしてるんだね]
歯列をなぞってきた。
ゆっくり、だけど巧妙にそれは奥へ向かってくる。
舌へも、また例外ではない。
「んー、んーっ!」
[ぬらぬらしてる…ん?おねーさんの唾液だけじゃないみたいだね]
え…なに…?
もしかして毒入り消毒液がまだ残ってるのかな…
なんかもーどうでもいいかもー…
81 :
新生物:2005/07/23(土) 01:26:28 ID:N5iYtuU2
「ん…、んんぅ…」
[力が抜けてきたよ。もっと見せてね]
ベストの上からやわやわ揉んでくる。
ネウロみたいに乱暴じゃなくて…やわやわ…
[おねーさん…今までいろんな人箱にしたけど…
おねーさんの年くらいだと…]
「…(いや。どーでもよくない。)」
[でも気に入っちゃった。]
スカートとの境目から、ズッと感触があった。
おへそを探られそして…
「んひゃぁんっ!」
[この大きさでこんなに感じる人は珍しいだろうし]
指とは違う感触を与えてくる。
自己支援
まだよくわからんXIだが、
その分妄想が広がって良い感じです。
83 :
新生物:2005/07/23(土) 01:27:28 ID:N5iYtuU2
だめっ、そんなに搾らないでぇ…
「やぁ…もぉ…」
自然に足が開いちゃう。動きに沿って流れ込んでくる赤み。
[赤ちゃん産んでたらおっぱい出そうだね。]
さっきもそうだけど、下着や衣類と言ったものは
XIには関係ないらしい。
箱に衣類の類いが見つからないのも、分かった気がする。
「ふぁああん、はや…くぅ…っ」
[やだ。ちょっと痛いかもしれないけど、殺さないから]
口の中のものがどんどんどんどん奥へ行く。
胃へ行くの?ふぐっ、かはぁぁぁっ!
「ぐぐぅっ…くぁあっ、かっ、あっ」
食道が擦られる。あんまり痛くなくて、本当に良かった。
84 :
新生物:2005/07/23(土) 01:28:05 ID:N5iYtuU2
[下からもね]
しばらくまさぐっていたところから、
すぼまりへと移る。
(だめ、そこは)
口にはできなかった。
出そうにも、もう声の出る状態じゃない。
(そんなところ…!)
[全部、見せてね]
ゆっくり、だけど一本筋の通ったものが私の中へ入ってきた。
どんどん奥へ、震わせながら。
「ひゃぷぅっ!」
[きれいな中身だね。僕の仲間なんていないんだろうな]
突き当たったようで、方向を変えて更に奥へ。
S字結腸、ってネウロの見てたホームページに載ってたような。
(まさか…やだ…)
85 :
新生物:2005/07/23(土) 01:28:35 ID:N5iYtuU2
[前にも入れるよ]
一瞬堅いような、でも極めて柔らかいものが、
既に溢れているところへ差し込まれる。
「ひゃぁあんんぅっ」
長いけど、中で広がって行く。
こんなのはこれからも無いだろう。
そもそも、これから…ってあるのかな…
[さて、繋がった]
からだの中で何かが蠢いている。
比喩的なものじゃなくて、本当に。
[見かけの割に、たくさん食べるんだね、おねーさん]
XIを消化できないのだろうか?
[へぇ、一緒にいた男の人、人間じゃないんだね]
! な、なんでそんな事分かるのよ!
[子宮が精子じゃないもので汚れているよ]
ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅ
86 :
新生物:2005/07/23(土) 01:30:57 ID:N5iYtuU2
「やぁぁぁぁぁぁ!」
思わす声が出てしまった。
吸い付かれている。
まるで強力な掃除機で部屋を掃除されているかのように。
[不思議だな、こんなの見たことない。
あとでゆっくり見たいなぁ。すごく楽しみ]
「あぁっ、はぁっ、あぁん…」
[ところでおねーさん]
[たくさん見せてくれてありがとう]
朦朧となっている私に、何か言ってきた。
動きは止まることなく。
(え…?な、何なの…?)
[最後に言わなきゃいけないことがあるんだけど]
速くなった気がした。
[僕はね]
あの顔が突然現れた。
[人間なんだ]
熱く流れ込む、何か…
87 :
新生物:2005/07/23(土) 01:31:29 ID:N5iYtuU2
「返すよ」
「桂木所長!」
一見心配そうな目をする。
まぁこのXIとか言う者、弥子を殺しはしまい。
布でその身を隠すように立ち上がりながら、
今まで見ていたであろう人間を投げ返して来た。
「な、何をしている! つ、捕まえろ!」
「はっ」
何か回りの人間共は惚けていたようだが、何事だろう。
もっとも我輩も、解けない謎を目の前に
危うく本性を見せてしまうほどであったが。
「少女の安全を確保だ!」
「はっ」
弥子とXIの回りへ散る。
無駄な事を。
自分も形だけは弥子の元へ行く。
「先生は、大丈夫でしょうか?」
「分からない…だが命に別状は無さそうだ」
命は、な。
この分だと、布の中で達してしまっただろう。
XIを見たかどうか、気が付いたら聞いて見なければ。
「またね」
「ふむ」
きっと警察などもろともせずに、今度は我輩の元へ来るだろう。
我輩は箱になどされぬが。
88 :
名無しさん:2005/07/23(土) 01:34:39 ID:N5iYtuU2
その後、
XIとの赤ちゃんを育てるネウロとヤコが
「ごめんね。あんな奴の子なのに」
「我輩との子をもっと産み育てるがよい」
とバカップルになったりとか、
ヤコが乳癌になって
「僕の子を撫でてもいい?」
「あん、うぅん」
とエチーとか萌えるのは二次作者だけでしょうか。
*実際の乳癌の方はごめんです…
89 :
70:2005/07/23(土) 02:26:19 ID:7QMxcm9h
]iヤコキタ━━━━━━━━ヽ(゚∀゚)ノ━━━━━━━━ !!!!!
夜更かししててよかったー!
GJ!GJ!!GJ!!!
弥子を「おねーさん」と呼ぶ]iに激萌え。
しかし実際あの方は何歳くらいなんでしょうね。
「いかにも」なんてセリフからするとみかけよりいってそうだけど。
90 :
名無しさん:2005/07/23(土) 02:46:31 ID:N5iYtuU2
>>70さんの喜ぶ顔が見れて本望だす…(*´∀`)
イイヨイイヨー。
本道ネウヤコ職人さんの作品の合間に現れる別のカップリング。
]iヤコもいろいろできそうだね。
短編の人のもじもじするあかねタソになんとなく萌え。
チャレンジャーな方、あかねタソを誰かにからませて書いてみるトカ。
92 :
名無しさん:2005/07/23(土) 13:03:57 ID:EEp0yb1X
あかねちゃん喋れないから絡ませ辛いんだよね。
妄想フル回転させて喋らせたり実は女王様だったりさせていいものだろうか。
ネウヤコもXヤコもGJ!!!
赤い何かが体中に入るって怖いけどエロイ。
むしろあかねちゃんが吾代に恋する展開はどうか。
・・・っていう吾スレの書き込みがあったけど、そゆのもいいよね。
Xヤコの中に垣間見えたネウヤコにテラモエス
もじもじあかねちゃん書いた者です。
今夜、ちょっと鬼畜なネウヤコ投下するつもり。
でも基本はバカップルなのが好み。
∧_∧ +
(0゜・∀・) ワクワクテカテカ
(0゜∪ ∪ +
と__)__) +
むう、投下しようと思ったけど、今夜はやめといた方がよさそうだな。
最近職人さんが増えてきて、投下のタイミングが難しいね。
さんきゅー♪
ワクテカを励みにして、今書いてる。
とりあえず期待して待ってて。
100 :
笹ヤコの人:2005/07/23(土) 23:04:29 ID:dAeMI5WW
マジでタイミングが難しい。
続き持ってきたけど後日にしようかな。
101 :
笹ヤコの人:2005/07/23(土) 23:12:48 ID:dAeMI5WW
でも職人さん増えてくると毎日何かが見れて嬉しい。
とりあえず自分もワクテカ待ち。
ああっ、笹ヤコの神職人様がっ。
続きが見たい・・・。でもガンガン書いてる途中。
今すっごいせめぎ合い。
皆まとめて
∧_∧ +
(0゜・∀・) ワクワクテカテカ
(0゜∪ ∪ +
と__)__) +
うん、職人様が増えると、すごく楽しい。
自分ではなかなか書けないカップリングも堪能出来るし。
刺激になるよね。
順番乱れてもいいです。どうかお慈悲をご投下ください神たちよ!
>>105 やだ。
104タソのが中身が見たい・・・。
ワクワクテカテカ…。
107 :
104:2005/07/24(日) 00:12:45 ID:vFT8k1Kd
中身か。
ネウヤコで世界が回っている。
原作を一度見れば幾らでもエロい展開が想像出来る。
弥子ちゃんは新しい世界を生むに違いないと妄想している。
ネウロと弥子ちゃんのツーショットで御飯三杯は軽くいける。
寝ても覚めてもネウヤコが止まらない。
つか、ある意味現実に侵食?
そんな感じで書いてます。
……すばらしい
109 :
十人十色:2005/07/24(日) 02:14:09 ID:vFT8k1Kd
ワクテカしてた方々、投下しますね。
事務所に入った途端、弥子は後ろ手に戒められて床に転がされた。
心臓がドキリと高鳴る。
こんな風に突然何かをされる時は大抵ろくなことにならない。それを知っている
だけに、弥子は不安を隠せない表情で目の前にいるネウロを見上げた。
「冗談はやめて」
「冗談などではない。ただこうしてみたくなった」
本当に、子供のようだ。子供のように無邪気で残酷な興味が、こんなことをさせ
てしまうのだろう。笑い飛ばそうにも洒落にならな過ぎる。
「いいから、早くこれを取ってよ」
「…断る」
にやりと笑った顔は、もう弥子の頼みを聞くものではない。ただ自分の欲求を
満たす為だけの利己的な好奇心に溢れている。自分がここにいない間、ひと
りで一体どんな情報を仕入れているのか、時々とんでもないことを言い出した
り実行したりすることがある。今日もきっとその延長線なのだ。邪気がないだ
けにたちが悪く、手に負えない。そのとばっちりを喰らうのは、いつも弥子なの
だ。
「いい格好だな、ヤコ。だが、悪くはない…今しばらく楽しませて貰うぞ」
そんな残酷なことを言う時のネウロは、この上なく上機嫌だ。それに反して弥
子は絶望的な心持ちを隠せない。どうしてこんなことになっているのだろう。ど
うして普通にこの魔人は恋心というものを持てないのだろう、と。
110 :
十人十色:2005/07/24(日) 02:15:04 ID:vFT8k1Kd
「顔を上げろ」
転がされたまま俯いている弥子の顎先に硬いものが当たった。ネウロが靴で
弥子の顔を上げようとしている。こんな自分の姿はさぞかし滑稽な奴隷のよう
に見えることだろう。それが悔しくて切ない。
なけなしの抵抗を試みて、弥子はまっすぐに顔を上げた。
「…嫌」
椅子に座り、面白そうに眺めていたネウロにはそれが癪に障ったらしい。優
雅な物腰から一変、いつも見ている残忍さを隠すことなく発散し始める。それ
を察して、産毛が逆立った。
「生意気な口を聞く」
「な、によっ…」
翡翠の眼差しが妖しげに揺らいだかと思うと、手首を戒めていたものは凄ま
じい変化を遂げた。うねうねとグロテスクな触手を伸ばして弥子の体を這い
ずり回り始める。こればかりはさすがに予想出来ずに、ただ床の上で恐怖に
身を縮めるしかない。それなのに、恐ろしい触手は幾つにも枝分かれをして、
弥子の敏感なところを探る。
「何、これっ…い、やあああっ…」
抵抗出来ない状態の中、触手は制服の中へと浸入していって、余すところな
く縛り上げるように胸も腰も全てを支配していく。こんな風に犯されるのはどう
しても許せない。そんな反抗心が、またネウロの嗜虐心に火をつけるのだろう。
見下ろす視線が徐々に熱を帯びるのが、こうしていても分かる。
結局は自分でもするのなら、何故始めから回りくどい手を使うことなくしないの
だろう。
それだけが、今でも分からない。
111 :
十人十色:2005/07/24(日) 02:15:58 ID:vFT8k1Kd
「あああああ!」
ネウロが何か指示をしたのだろう。ただ這い回って縛るだけだった触手が、と
んでもない動きに出てきた。粘液性の冷たい感触がめぬめぬと下半身を這い
ずっていく。そして、ショーツの隙間からためらいなしに直接ずるっと刺激に敏
感になっている内部へと入って来る。あまりのことに驚いて身が竦んだが、ひ
どくリアルでいやらしい感触が中から伝わってきて、嫌でも正気でいるしかな
い。
こんな最悪な犯され方をするなんて。
逃げようのない絶望的な状況に涙が出てくる。
「は、ああ…お願い、ねえ…もうやめて、えっ…」
冷たく硬い床の上でのた打ち回りながら、弥子は髪を振り乱して懇願する。早
くこの苦しいほどの快楽からから解放して欲しいと。
しかし、そんな切ない願いも残酷なネウロの一言で無に帰した。
「もう遅い」
「いやあああっ!」
触手は、まるで男そのものであるように硬く太い形状となってずるずると激し
い抜き差しを繰り返す。その度に息が切れるほど喘いで悶えて、弥子はおか
しくなりそうなほどの凄まじい快楽を味わっていた。卑猥な触手が絶えず突き
入れられている敏感なところは、まるで満ち潮のように愛液がとくとくと溢れ
ていて、ショーツもスカートもぐしょぐしょになっていた。それでもなお、溢れて
いるものが、床に溜まりを作っている。
「…なかなかの面白いショウだな」
まるで観客のように傍観者の顔をして、このエロティックな場面を眺めていた
ネウロの眼差しにぬるりとした淫欲が兆している。ぺろりと唇を舐めた舌が
淫らな生き物のように、弥子には見えた。
「許して下さい、と言え」
性欲を感じているというのに、それでもこの男は優位性を誇示するように冷酷
な命令を下す。たとえ男と同じ形状をしていても触手はただの触手。本物に
は決してかなわない。
それを身を持って知る弥子には、その心のない命令はただ苦しく辛いもので
しかなかった。
112 :
十人十色:2005/07/24(日) 02:16:38 ID:vFT8k1Kd
「お願い…もう、許して、下さい…」
「何でも言うことを聞きます、と言え」
「何でも…言うことを聞きます。だから…だから…」
「まあ、良かろう」
ようやく満足そうに笑った顔につい見入る隙もなく、腕を頑丈に戒めていたも
のはするすると身を引いて跡形もなくなってしまった。正直ほっとした弥子だっ
たが、当然まだ続きがあった。
「約束だ。何でも…と言ったな」
「あああっ!」
今さっきまでいやらしい触手が侵入していたところに柔らかい感触を感じて、
過剰なほどに敏感になっていた弥子は思わず声を上げた。疲れてぐったりと
投げ出されていた足を限界まで開いて、ネウロが濡れそぼったそこを舐め始
めていたのだ。驚いて足を閉じようとしても、阻止されて叶わない。
「あっ、あっ、あぁああ…」
制服を乱して、弥子は床の上で激しく喘ぐ。どんなに残酷でひどい仕打ちをさ
れても、決して離れられないのは、こうして自在に緩急をつけながら心と体を
操っているからなのだ。
もうだめだと思った時でも、すぐにまた引き戻される。
奴隷扱いに腹を立てているのは間違いないが、決して心から嫌ではないのだ
と思い知らされる。
少しだけしか発達していない胸を揉みしだいて快感に浸りながら、弥子はもう
ネウロから逃げられないことを痛感していた。
113 :
十人十色:2005/07/24(日) 02:17:24 ID:vFT8k1Kd
そしてすぐに、触手などでは決して味わえない快楽が襲ってきた。あれはただ
の偽物としか思えないほど、熱く硬い、どくどくと欲情を伝えてくるものがずぶ
りと差し入れられると、もう麻痺を始めていた弥子の脳内は沸騰してしまい、
何も考えられなくなる。まるで意思があるもののように内部で暴れ回っている
感覚が素晴らしく性感を刺激する。
必死でしがみつきながら、弥子は夢うつつの声を上げて微笑む。
「あぁ…ネウロ、い、いっ…」
「当たり前だ、ヤコ」
「好き、だいすき…っ、嬉しい…」
あれほどにひどいことをされながら、もう何も憶えていないほどに弥子はただ
今の幸せを貪っている。繋がっている充実感があれば、他はもう何もいらない。
そんな境地に到達していたのだ。
114 :
十人十色:2005/07/24(日) 02:18:20 ID:vFT8k1Kd
「ねえ、どうして」
すっかり皺になってくしゃくしゃの制服に、それでも律儀に袖を通しながらも弥
子は尋ねた、
「突然…こんなこと」
恋は誰でもするものだけれど、それぞれに十人十色だ。恋愛マニュアルという
ものもこの世にはあるが、誰にでも通用するものではない。心の読めない相手
に接するというのは本当に大変だ。
弥子もまた、心が欲しくてたまらない相手にこうして手こずっている。
「分からぬのか?」
「うん…生憎そういう能力ないから」
「愛しているからだ…と言ってもいいだろう」
「えっ…」
思わずぽかんと口を開けてネウロを見た。相変わらず平然とした顔をしている
が、何故か目を合わせない。
「じゃあ、どうしてわざとひどいことするの」
「それも」
まだ理解が出来ずに半開きになった弥子の唇に軽くキスをすると、残酷無比
な筈の魔人はまた目を逸らして言った。
「同じことだ。貴様も大概鈍いな、ヤコよ」
終わった・・・。
大変だったけど、これで寝られるよ。
でも、27時間テレビを見てるから、まだ起きてようっと。
うお、いいところに居合わせました!
触手マンセー! にょろにょろに負けて屈服する
ヤコのエロ可愛さにハァハァです! GJ!
ワクテカして良かった。
ヤコのドM!(*´д`)ハァハァ
ちなみに今年は25時間テレビですよ
触手プレイされる弥子にも最後に照れてる魔人にもモエス
職人さんGJ!
あ、今年は短いのか。
てっきり勘違いしてたよ。恋のカマ騒ぎを見るまでは寝られないよー。
即効で見てくれた方々、ありがとうございます♪
ワクテカに応えて頑張った甲斐がありましたっす。
もしやネウロはヤコの「大好き」が聞きたくてあんなことを…!?
萌えますた
121 :
名無しさん:2005/07/24(日) 04:18:59 ID:8jh0drqi
神さんが見えた。
毎日何か落とされてる、というのは良いことだぁね(*´∀`)
前スレで「黒住化粧品」を名乗っていた者です。
前スレでリクエストのあった、ネウヤコを投下します。
遅くなりましたが、1さん乙です!
123 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 07:51:10 ID:3WN0M+oJ
ちくり。
身体のどこかがわずかに痛む。
ちくり。
…鬱陶しい。この痛みの正体はなんだ?
ちくり。
地獄の業火にも耐えうる肉体を持つ我が輩が。
…ちくり。
こんな些細な痛みを、いつまでも引きずるのは許容できない。
124 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 07:52:55 ID:3WN0M+oJ
愛とは、互いの身体を交わらせること。簡単なことだ。
手当たり次第に取り寄せた数々の資料にも、最終的に彼らが営むのは、互いの肉体を貪りあう事。
陳腐な言葉を散りばめて、結局やっていることはいつでも、誰でも、一緒だった。
互いに快楽を共有して、高みへと昇っていく。それが愛の全てだと。
魔界で育ったネウロは、そう解釈した。
ネウロが捕らえた奴隷人形には、どうやら愛する相手がいるらしいのだが、人形は相手の名を言わなかった。
「アンタには絶対に言わない。ネウロがいくらどうにかしたところで、その人はあたしのものにはならないよ」
桂木弥子。
愛を知らぬ我が輩への侮辱と受け取る。
ネウロはこうして、ヤコを「愛した」のだ。
魔界に性の交わりがなかったわけではない。道端で、レストランで、魔界生物はよく交わる。節操もなく、欲望のままに。
生物である限り、抑えられない性欲というものは、誰にでもあるもの。
ネウロは彼らに比べれば、まだ紳士的であるといえた。
そこら辺のメスに適当に声をかけてやれば、必ず相手は嬉々として身体を開いた。事が済めば、お互い顔も見ないで左右に分かれる。
それが魔界では普通のことだったのだ。だがそれが、愛を前提とした行為だと、地上で考えられていたとは。
数々の資料の中には、魔界と大して変わらぬ、性欲を満たすためだけのものも確かにあった。だが、それとは違うのだろう。
愛があるゆえに交わる男女の姿と、半ば強制的に強いられる行為とは、確かに何かが違っていた。
自分の名を呼び、顔に手を伸ばしてきた少女の細い指がかかったときに感じたあの気持ち。
あらゆる書物を読んで知識を吸収したネウロだが、それに該当する明確な形容が思い浮かばない。
形ばかりの愛を囁き、とろけた女の身体をかき抱いたとき、ネウロは一瞬、ほんの一瞬だけ我を忘れた。
その時何を話したとか、何を相手にしたとか、その一瞬の間の記憶は空白になっている。
ちくり。
まただ。このわからない痛み。
ヤコが愛している相手はどこかの助手だという。その助手が誰であるのか、ネウロには本気でわからなかった。
自分であるわけがないからだ。
助手というのは表向きの話であって、実際のふたりの関係は逆である。あの時この場所にはふたりと物言わぬ秘書しかいなかった。
ヤコが自分を助手と呼ぶのは正しくない。
よって、ヤコの言っている助手とは、ネウロの知らない、あるいは知っている誰かなのだ。
愛が原因で人が人を殺すことがある。
それはネウロ自身が言った言葉だが、ネウロはその言葉の本当の意味に気づいていない。
魔界の謎を解きつくした男が、愛の謎に挑み、こんな初歩的な見落としをしている。
それに本人が気づくのは、一体いつになるのだろうか。
125 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 07:53:45 ID:3WN0M+oJ
「ネウロ、返す。…これ」
数日後、ヤコはそう言って、すっとDVD『突撃隣の若奥さん』をネウロに手渡す。
「どうだ。我が輩の演技も捨てたものではなかっただろう」
ネウロが得意げに言うのを、ヤコは半目で見ていた。
「…最初のほうしか見なかった」
「愚か者。貴様のしたことは、作品への冒涜だ。一度見出したものは、最後まで責任を取れ」
「……うん、すごい正論なのはわかるんだけど、あたしには無理だったよ…」
ヤコはふっと、遠くを見て疲れた笑みを浮かべた。
「ちなみに我が輩のお気に入りは、銃弾に倒れた妻を抱えた夫が『助けてください!』と叫んだところで、
周りの者が『いいから救急車呼べよ。叫んだって奥さん助からねーぞ』と冷ややかに言って去っていくシーンだ。
あの夫のポカンとした表情は、素晴らしかった。我が輩の見た所、あれは演技ではなかったな」
「……結構真面目に見てるんだね」
「当たり前だ。貴様はあの作品の価値に気づかないのか」
「うん…気づけなかった」
「だから貴様はカツオブシ虫なのだ。嘆かわしい」
「あはは…ごめん」
虚ろな目でヤコは笑うと、あかねちゃんの髪を洗うために、台所に入っていく。
ちくり。
「……む」
ネウロは眉をひそめて、胸に手を当てる。
「先日食べた謎の中に、何か異物でも入っていたか? 初めてのことだな」
126 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 07:56:20 ID:3WN0M+oJ
ヤコがあかねちゃんのトリートメントを終え、その髪を三つ編みにしている間、
ネウロは資料の山の中から、一冊の本を取り出して、熱心に読んでいた。
「はいっ、あかねちゃん、終わったよ」
ゴムで止めてやると、あかねちゃんはおさげを元気よく揺らす。
「ネウロ、何か手伝うことはある?」
振り返ったヤコがそう言うと、ネウロは本から目を離さずに答えた。
「そうだな。ヤコ、こちらへ来い」
「?」
言われるままに近寄ると、ネウロが読んでいる本の背表紙が見えた。
『S伯爵の憂鬱』
本についている帯を見ると、
『嫌がるあの子にこんなことやそんなこと! これであなたもご主人様!』
「…………なに、読んでるの? ネウロ…」
一歩後退すると、ネウロは本をぱたりと閉じた。
「貴様に愛の解釈について指摘されたのでな、我が輩また色々調べてみたのだが」
「…え、いいよ、調べなくて。そもそもその怪しげな本で、ネウロに愛がわかるとは思わないし」
「ほう?」
ネウロは眉をあげ、ぱちんと指を鳴らす。
「え?」
がちゃりと後ろ手に冷たいものが当たった。首だけ振り返って見下ろせば、両手首にがっちりと手錠がはまっている。
「ちょっと!?」
ネウロに向き直って抗議しようとすると、ネウロが例の「口だけ笑顔」の表情になって、
「まずは我が輩の靴をなめてもらおうか」
127 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 07:58:48 ID:3WN0M+oJ
「はあっ!?」
ソファーにふんぞり返り、腕組みをして、足まで組んだ。ヤコはじりじりと後退する。
「普段はツンツンしている者をデレデレにさせることを、一般では『ツンデレ』と呼ぶそうだな」
「え、…そうなんだ?」
「貴様の頑固な口を割らせるには、この本によれば、調教させるのがいいとある。というわけで」
「なめないなめない! なんでそんなことしなきゃいけないのよ!?」
激しく首を振るヤコを見て、ネウロはにっこりした、
「そうやってツンツンしているからだ。デレデレにさせ、言うことを聞かせる」
「もう充分聞いてるじゃん! これ以上どうしろって!?」
「ならば答えろ。貴様が愛しているのは誰だ?」
「……こないだ、言ったよ」
ヤコは、うつむいた。ネウロは首を傾げる。何故、そんな表情をするのだろう。
「あれで我が輩が納得すると思うのか?」
「どうしてそんなに意地悪なの…?」
うつむいたヤコが、声を詰まらせる。…何を泣くことがある?
「ヤコ?」
「どんなにあたしが想っていたって、意味が無いのはわかってるよ。あたしが苦しむ様を見て、そんなに楽しい!?」
叫んでから、ヤコは息をついた。
「…楽しいに決まってるよね。だって、これがいつものネウロなんだから」
ちくり。
ネウロは顔をゆがめる。いくらなんでもタイミングがよすぎだ。
これでは、この奴隷の言葉に、我が輩が傷ついたようではないか。
「その通り。これが我が輩だ」
「あっ」
びたん!
ネウロが手を一振りすると、ヤコはバランスを崩して前のめりに倒れる。
相変わらず頑丈な人形だ。痛がりはするが、傷のひとつもついていない。
「言いたくないならそれでいい。まずは我が輩の靴をなめろ。本によれば、だんだん服従することに悦びを覚えるものらしい」
「それ、著者の妄想だよ…たぶん」
「身をもって証明しろ」
ヤコの鼻先に、ぐいとつま先を向ける。ヤコは横を向いて歯を食いしばっている。
「ヤコよ、我が輩は何度も貴様に言ったはずだ。貴様に逃げ道などどこにもないのだと」
「……」
ヤコは何も言わない。
ちくり。
…先ほどから、なんなのだ?
ネウロが自分の体調に異変を感じているとき、
「おい、でかい音がしたけど、どーした…おわっ!?」
突然扉が開き、下の階にいた吾代が顔を覗かせ、ふたりを見て声をあげた。
128 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 07:59:40 ID:3WN0M+oJ
「吾代さん……ごめん、ちょっと、助けてくれない…?」
安堵と疲れた表情を見せ、ヤコが吾代を振り返った。
「おいおい…前からマトモじゃねえと思ってたけど、おまえら…」
片膝をつき、ちゃらりとヤコの手首を拘束する手錠の鎖を指に乗せ、吾代はここに来たことを激しく後悔するような顔をする。
「違う違うっ! こいつに無理やり…!」
「…無理やり、なんだよ?」
「く…靴を」
吾代に抱き起こされながら、ヤコはそれ以上言えずに笑ってごまかす。
「おまえ……女子高生相手に何やってんだよ…」
呆れたような顔で、吾代はネウロを見た。
「あはは…気にしないで…ありがとう」
「ったく。お互い妙なやつに目ぇつけられたもんだよな」
「ほんとにね」
ふたりで顔を見合わせ、肩をすくめた。
ざわり。
ネウロの髪がわずかに揺れた。
「そうか…貴様が愛しているのは、その雑用か」
「えっ?」
「あ?」
ふたりがネウロを見ると、ネウロは微笑んでいた。それは静かに。
「雑用を助手と慕い、密かに愛していたというわけなのだな」
「何言ってんの? ネウロ…」
がちゃり。
ヤコの手錠が外れた。
「ならば今、ここで、愛し合え」
「え…っ?」
手を前に戻し、手首をさするヤコを、突然吾代が抱きしめてきた。
「吾代さ…!」
見上げるヤコに、吾代が顔を近づける。
互いの冷たい唇が、見えない力によって重ねられた。
「ん…!」
これは、吾代さんの意思じゃない。
熱のない口付けを受けながら、ヤコは目だけでネウロを見た。
どうして? ネウロ、どうして…!
「手に入らないと苦しむほど焦がれた相手なのだろう? 我が輩が祝福してやろう」
ネウロは尊大に言った。腕を組み、足を組み、ただじっと、ふたりを眺めている。
何の表情もない吾代が顔を離し、顔を背けるヤコの耳たぶを甘噛みする。思わず目をつぶり、声が出た。
「や…っ」
「我が輩に感謝しろ。今宵、貴様たちは結ばれるのだ」
地獄の門番に、永遠に針の山を歩けと宣告されたような、冷酷な言葉だった。
129 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 08:00:19 ID:3WN0M+oJ
「やめて…お願い、ネウ…あっ!」
ヤコの悲鳴と嬌声が混ざる。
ブラウスのボタンを外され、胸の下まではだけさせられ、下着も中途半端にたくしあげられた。
機械的に動く吾代の指が、何の思いやりもない仕草で、ヤコの中に入ってくる。
大きな手が、執拗に小さなヤコの胸をつかみ、円を描くように動かしている。ヤコは首を振りながら、ちらりとネウロを見た。
ネウロはそんなふたりの様子を、ただ、見ている。…見られている。
くちゅ…
見られている…ネウロに。
それを思うだけで、下半身が熱を持った。
「あん…っ! やっ、だめ…!」
あふれ出す蜜に、吾代の指が更にヤコの中へと入っていく。
手を押さえようと身体を起こすと、すぐに唇をふさがれ、床に倒された。
硬くて冷たい床の上。後頭部が痛くて、キスが冷たくて、吾代の手も冷たかった。
なのに、感じている。
ネウロが、見ているから。
ぐちゃ…
切なくて、吾代の指を締め付けた。
男と床の冷たさの中、熱を持つのは自分の身体だけ。
くちゅくちゅと水音を立て舌を絡めているというのに、吾代の温度は変わらない。
この冷たさは、ネウロに似ている。
ヤコは瞳を閉じた。
これは、ネウロだ。
ネウロが、あたしを抱いているんだ。
自然と、手を伸ばしていた。この手が重なることはないけれど。
――ネウロ……
130 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 08:01:54 ID:3WN0M+oJ
遂にヤコが瞳を閉じ、吾代を受け入れようとしていた。
ざわり。
ネウロの髪が逆立つ。
ぢくり。
痛みが重さを増す。
――身体の不調はますます強くなる。何故だ? 魔界では毎日のように見ていた光景ではないか。
ふたりの絡まりは一層激しくなる。
目に優しくない吾代のシャツが、本人の手によって脱ぎ捨てられた。
頑なに瞳を閉じるヤコは、浅い呼吸をしながら、吾代が来るのを待っている。
ヤコの膝を立たせ、吾代はずぶりと指を三本、突き入れる。
「あああああああああああっ!」
ヤコが両手に顔を当て、大きく啼いた。
――誰がおまえのご主人様か、たっぷりと教えてやる。
「!?」
頭の中で声がした。
――もっとだ、もっと啼け…!
「我が輩か…?」
ネウロは愕然となる。これは、失われた空白の時間のことだろうか?
いつも冷静に女を抱いていた自分が…
吾代がズボンのファスナーを下ろす。
「!」
咄嗟に身体が動いていた。
131 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 08:03:03 ID:3WN0M+oJ
両手で顔を覆い、瞳もまぶたで封印した。
暗闇の中、ファスナーを下ろす音が聞こえた。
――ネウロ……
ヤコは、終わりを確信する。
望みなどない、叶わぬ恋だった。
愛を知らない相手に、勝手に恋をして、愛してしまった。
本当に、相手が悪かったとしか、言いようがない。
愛する相手の目の前で、他の男のものになるなんて。
覚悟していた時をひたすら待つ。
だが、入ってきたのは別のものだった。
「……?」
熱い吐息がかかり、肉の壁がひくつく。
どうしたのだろうと思うが、これからのことを思うと恐ろしくて見ることができない。
「は……っ!? あっ、ああっ!」
突然、長くて細い指が、花弁を広げた。びくんとしなる四肢。
どろりと蜜の塊がこぼれ出ると、熱くてぬるぬるしたものが、それをすくいとる気配がした。
わざわざ肌にこすりつけるように動き、ヤコのくねる身体を押さえつけている。
「……我慢を知らない身体だな。もう我が輩を求めている…」
「っ!? ネウロ…!?」
囁くようにつぶやいた低い振動が身体全体に染み渡る。手をどかし、まぶたを持ち上げると、立てた膝の間から、ネウロの頭部が見えた。
「気が変わった。貴様が人を愛することは、我が輩が許さない」
「えっ…」
「他の者が触れた箇所など…!」
「あ…っ!」
そういい捨てて、ネウロは舌を花弁の中に埋めた。息が止まる。行為そのものに感じてしまう。ネウロが、あのネウロが!
じゅる…ちゅ…
「く……ん……あうっ!」
あまりのことに、身体が小刻みに震えだした。恐れ多いとでも言えばいいのだろうか。魔人が自分のものを吸っている。
好きになって、恋をして、どうしようもなく愛した魔人。
冷たい身体で自分を愛撫した人間にほだされた自分の身体は、灼熱の体温を持つ魔人の舌によって、溶けてしまいそうなのだ。
「雑用ごときが、触れていい女ではない…」
口元を拭い、身を起こしたネウロは、意識を失って向こうに転がる吾代を一瞥し、吐き捨てた。
「ネウロ…」
「…ヤコよ」
呼吸を繰り返し、か細い声で名を呼ぶ少女に、魔人は目を向けた。
132 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 08:03:43 ID:3WN0M+oJ
「我が輩はどうやら、先日の女の謎を喰らったとき、異物も一緒に取り入れてしまったらしい」
「…え…?」
「時折体内に痛みを感じる。貴様のことを考えるたびにそうだ」
「……ネウロ…」
ヤコが目を丸くした。
「貴様が雑用を愛していると知ったとき、雑用が貴様の中に入ろうとしたとき…その痛みは…」
「…うそ……?」
ヤコの目に涙が浮かぶ。
「そう…その痛みは、昔カピバラに噛み付かれたと同等の……」
ガクッ
ヤコは器用にも、寝ながら首をかくんとさせた。
「魔界のカピバラはデカくてな…」
「ちょ、ちょっとネウロ」
「腕を三本、持って行かれた」
「さんぼん!?」
「まさにあの痛みだ。ヤコ、我が輩は、貴様のせいで、あの忌まわしい痛みを思い出してしまった」
「…あたしのせいなの、それ?」
「そうだ」
突っ込みを入れるために起き上がったヤコに向けて、ネウロはきっぱりとうなずいた。
「責任を取れ」
立ち上がった魔人に手を差し出され、惹かれるように手を伸ばす。ぐいっと立たされると、ぱさりとブラウスが床に落ちた。
浮かされたような顔で見上げる少女の顔に、気まぐれか魅入られる。
瞳の中に映る自分の顔は、穏やかだった。人間でありながら、歌の力で人間の脳を揺さぶることのできる歌姫が、自身の罪を吐露したあの時と同じような気持ち。
心の中にはいつだって謎を求め、飢えている獣がいる。
ここに悪意ある、食糧になるような謎はない。
満たされている。それを感じた。何も口にしていないのに。
「…責任を取れ」
体内に蓄積された謎が消化されれば、この不可解な身体の不調も治まるのだろう。
だがそれまでは。
…この瞳の中に、閉じ込められるのも、悪くは無い。
133 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 08:05:43 ID:3WN0M+oJ
ヤコは、座るネウロの前に立っていた。
「…来い」
告げれば、いつだって少女は言う通りにする。
一糸纏わぬ少女の裸身が、目にまぶしかった。
おそるおそる近づくヤコに反応して、ネウロの怒張がわずかに震える。
ヤコは、茂みの中に息づく花弁へと手を伸ばす。つっと、太ももに蜜が流れた。
「ん……」
ヤコが羞恥に頬を染めながら、切なげに息を吐いた。
「よく拡げろ。…壊してしまうかもしれない」
「あ…っ」
肉の壁に埋めた指を、ネウロが下から押し上げた。ぐちゅりと音がして、ヤコはたまらず声をあげる。
ネウロはヤコの手首を引き秘所からどかせると、光るヤコの指先を口元に持っていき、それをぺろりとなめた。
「あっ!?」
驚いたのはヤコだった。ネウロが、謎以外のものを口にした。水も飲まない男なのに。芋虫だって、蝶々に変えて出してたのに。
「…何を驚く? 先ほど我が輩の舌がどこに触れていたか、忘れたか?」
「ちょ…言わないでよ……っ」
頬が痛くなるほど赤面する。頭にまで血が昇って、倒れそうだ。
ネウロはおもむろにヤコの尻に手を伸ばし、引き寄せる。柔らかな肉が手に収まりきれずに零れ落ちそうになる。
「ひあ…っ!」
バランスを崩したヤコが、ネウロの肩にしがみつく。ネウロは尻をするりとなで上げると、太ももに移動して、持ち上げた。
「さあ、自分で挿れてみせろ」
「ん……ん、あう…っ」
涙目のヤコが、おずおずと、ネウロのものに手を添える。意思とは関係なしに、花弁は主を迎え入れるために、歓喜の涙をどっと溢れさせた。
怖いくらいに閑静な室内にこそ、淫らな音はふさわしい。ふたつがひとつに溶け合う事を分かち合うためには、この音と。
「は……あぁぁっ!」
この声がなくてはならない。
ぐしゅりと、押し出された愛液が滴り落ちた。
至近距離で見つめあいながら、つながっている。
ヤコはどうしたらいいかわからなくて、目を伏せた。
「よく見ろ。貴様の中にいるのは、雑用ではない」
「ん……っ!」
ヤコの細腰を両手でつかみ、腰に重点を置いて、かき混ぜるように動かした。
「愚か者め。あんな男を愛するなどと」
「あたしは…っ!」
顔をあげたヤコの顎に手をかけた。
134 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 08:11:37 ID:3WN0M+oJ
「……愚か者め」
「あ……」
低く小さな声で囁くと、ネウロはヤコの唇を吸う。ちゅぷっと唇が離れ、今度は口を開けて、かぶりつくように吸い付いた。
ネウロはヤコの背中に手を回し、ヤコもネウロの首に両腕を絡ませる。
幾度も角度を変え、舌を互いの口内に入れる。その間も、ふたりの腰はリズミカルに動くことをやめてはいなかった。
「ふ……む……ん、んあっ、あっ、ああっ」
身も心も溶けてしまいそう。
何も考えられない。
何も言葉なんかいらない。
ヤコは夢中でネウロの舌を追いながら、ネウロのものを飲み込もうと腰をぐいぐいと押し付ける。
熱い。
なんて熱いのだろう。
皮膚と皮膚が混ざって溶けて、ひとつになる、錯覚まで起こしそうだ。
何故、ネウロが誤解をしているのかはわからない。
だがそれゆえに彼の身体がこれほど熱くなっているのなら。
例え地獄に堕とされようと、今はこの情熱に溺れていたい。
今宵限りかもしれない。
愛を知らない魔人が、嫉妬の焔に燃えているなら。
自分は喜んで、それに身を任せて焼かれてしまおう。
このまま殺されても、何も思い残すことは無い。
「ヤコ……出すぞ………っ」
周囲の色が白く染まる。
音も何もない世界に取り残されようとする中で、切羽詰った魔人の声が聞こえた。
「あ……っ、待って……!」
ヤコははっとして、ネウロの顔を見る。
だめ……だって、ネウロは……!
「光栄に思え……っ」
ぢゃぷんと、ネウロがヤコの腰を深くつかみ、自らの腰をそらした。
「ああああああああああああっ!」
真っ白な世界。
何もない世界。
自分の悲鳴も聞こえない。
ただ、そこにあったのは。
「……ヤコ…」
いつかも聞いた、優しい誰かの声だった。
135 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 08:13:01 ID:3WN0M+oJ
「どうやら今ので、身体の異変は治まったようだ」
身体が痛くて、服を着るのもやっとのヤコに、すっきりとしたネウロが、晴れ晴れとした笑顔で言った。
「……え、なに、異変って」
疲れ切った声で尋ねるヤコに、ネウロはあっさりという。
「どうやら貴様の中に精を放ったとき、一緒に出してしまったようなのだ。痛みの原因を」
「ちょ、ちょっと!?」
ぎょっとしてヤコが叫ぶと、ネウロは手をぱたぱた振った。
「問題は無い。恐らく排泄物と一緒に出てしまうようなものなのだろう」
「汚っ! そんなものをあたしの中に!? …他にも色々出されたけど!?」
「はっはっは。何も問題はない。我が輩は完治した」
他人事だと笑うネウロに、ヤコは悔し涙をにじませる。
――やっぱり、こいつは魔人だった…!
握り拳を震わせていると、向こうでうなり声がした。
「い…てて、あれ、なんで俺……」
ネウロに操られ、ネウロに気絶させられた哀れな吾代が、頭を振りながら起き上がっていた。
「吾代さん! だいじょう……」
慌てて駆け寄ろうとするヤコは、先ほど吾代にされたことを思い出し、足がすくんだ。
「……ネウロ、さっ…きの吾代さんは……ネウロが動かして…たんだよね。で…吾代さんは、その時のこと……」
振り返らずに聞くと、ネウロは首を傾げて微笑んだ。
「覚えてはいない。意識もなかったはずだ。…何故我が輩が、貴様の愛の手助けをしてやらねばならんのだ。貴様は一生片思いがお似合いだろう」
…一生片思い。
ネウロの言葉が、ずしりと響く。
ヤコは、うつむき、顔をあげた。
「…うん、それ、正解かも。あたしきっと、両思いには、なれないからね」
そう言って、吾代に駆け寄っていくヤコ。
……ちくり。
「……む?」
ネウロは自らを見下ろした。
…まだ…痛むのか……?
終わり
私が書くと、ネウロがどっかアホでマヌケになりますね。
もうちょっと高貴な感じにしたいのですが、難しいです。
吾代がどんな姿で発見されたのか考えるとカワイソスですが、たまにはすまんということで。
原作の展開を見ていると、サイヤコというよりは、サイネウのSSをどなたかが投下されそうな感じですね。
それではお目汚し、失礼しました!
黒住化粧品殿はそんなに俺を燃えさせて俺を殺す気ですか?
138 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 10:17:37 ID:wOXuP8It
GJ…!!!!
>>136黒住化粧品神
おお!朝からGJでした!
エロで切なくて、すれちがいまくってるネウロとヤコが最高です。
そして吾代のシャツに神のこだわりが…w
あああ・・・黒住化粧品様、GJです。
何かこう、もどかしいところがリアルで切ないです。
黒住センセイ乙!ネウヤコに吾代を代理に使うとは流石!!
ネウロの愛は少ーしズレてるのが丁度いいです。
ギャグ入りなのも原作テイスト風でGJ!
黒住センセイのネウヤコ最高。
(*´д`)ハァハァ
さっきも書き込んだけど、私は109。
黒住化粧品様のは何度読んでも萌えます。色々イメージが沸いてくるのです。
色々なタイプの神職人様の作品が毎日投下されるのってすごく幸せ。
ふおおおお!?起きたらまた神が現れていた!!
二人して俺を幸せにしてどうするつもりですか。ヤコたんエロカワイくていいなぁ・・・
萌えて頂けましたか。にやり。
昨夜はワクテカしながら寝ちまいました。
ネウヤコ御飯三杯タソGJ!
黒住センセイマンセー。
勘違いネウロに(*´д`)ハァハァ。。。
お二人ともすばらしい……!
この辺であかねタソものが投下されないかな・・・?
キョロ((( ゚∀゚)))キョロ
十人十色タン黒住化粧品タン万歳!ネウヤコ最高!
起きたらこんなに素晴らしい作品が2つも投下されていたとは。
萌え殺された気分です。ありがとうありがとう。
シロタンのエロ見たいよ
149 :
sage:2005/07/24(日) 15:00:05 ID:amYJk0fd
笹ヤコー!おねがいしまーす!
150 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 15:16:06 ID:amYJk0fd
名前間違えた。
黒住さんグッジョブです!前スレからだいすきでした
ディナーとモーニングでお腹いっぱいのこのスレに、とっても短い3時のおやつを置いときます。
「はぁ・・・。なんか考え事してたら疲れてきちゃった。食欲が全然でてこないよ」
「はあ?ヤコ、そのカツカレー何杯目かわかってる?」
叶絵に言われて横につんでるお皿をみたらもう5杯目。
習慣ってこんなものだ。食べた記憶もないし味も覚えてない。
「・・・食べ終わったら帰るよ」
午後の授業は自主休校にしよう。
「まあ、たまにはいいんじゃない?」
タカナピラフをつついていた叶絵がかちゃりとスプーンをお皿に置き、いきなり立ち上がってキスをした。
「んぐむむむっ!・・・」
なになに?!!
なにやってんの?叶絵――――――――――――?!
「んっ、んっ、んーーーーーー!」
びっくりして助けを求めるかのようにきょろきょろと視線を周囲におくると、
学食で食事中のみんなは目をまんまるくさせて無言でこちらを注目していた。
持ってたお膳を落とした人もいる。
ああ、もったいない・・・。
・・・じゃなくてえ!!
あっというまに叶絵の舌は私の口の中に進入し、まだ味わってたカツカレーの一口分をスプーンのようにすくいとって戻っていった。
「ぷはぁっ!・・・」
「ごちそうさま♪」
叶絵は幸せそうににっこりと微笑んだ。
(おわり)
笹ヤコ1.5ってことで。
笹塚に激しく萌えながらお仕事逝ってきまつ。
154 :
或る夜の怪:2005/07/24(日) 17:12:42 ID:vFT8k1Kd
109です。
今日の三時のおやつは発泡酒とひよ子。
美味しかったので、ここにもおやつを投下。
深夜零時を過ぎたというのに、弥子はまだ寝付けないでいた。
どこからか寝ぼけて鳴いている蝉の声。
「ああ、嫌になるなあ…」
普段はすぐに眠りに落ちることが出来るというのに、たまにこんなアクシデント
がある。眠れないと、余計に目が冴えて苛々してしまうから不愉快になるのだ。
少しだけホットミルクを飲んだら眠れるかも。
そう考えてベッドから起き出そうとした、その時。
窓は閉まっている筈なのにどこからか一陣の風が吹き抜けて、カーテンが激
しく揺らいだ。それまで静かだった室内に尋常ならざる空気が満ちる。
「な、何!?」
すっかり怯えてベッドの隅に逃げた弥子の目に飛び込んできたのは、ひとりの
男の姿だった。
「…まさか」
「気にするな。それほど逸脱したことではないだろう」
「何で、ここに来てるの?」
「奴隷の貴様がそれを問うのか?我が輩は常に何者にも遮られることはない。
無論、今もな…」
闇から生まれたような魔人は、いつでもこのように好き勝手に振舞う。そこに
弥子の意思は存在しない。どんな時でもそうだ。
けれど、こんな状況はあまりにも間が悪い。
どんなに気取ったことを言っても、結局は夜這いでしかないのだし。
「いや、いいから帰って。私は明日も早いの」
「ほう」
夜這いをしに来たとしか思えないネウロは、明らかに弥子が嫌がっているの
を見てにやにやと人の悪い笑顔を浮かべていた。
155 :
或る夜の怪:2005/07/24(日) 17:14:12 ID:vFT8k1Kd
「人間とは、不便なものだな。夜の散歩の楽しさも知らぬとは」
「みんなそれほど暇じゃないの。学校も仕事もあるんだからね」
朝は七時半起きで、そろそろ寝付かないと授業に響く。成績を考えるとそれ
だけは勘弁して欲しいので、何とかしてこのたちの悪い魔人に帰って貰おう
と図るが、ままならない。
「どうだ、せっかくここまで来た訳だし、我が輩と」
「断る!」
やっぱり目的は夜這いだ。人間でも魔人でもそこは変わらないのだと、弥子
は溜息をつく。しかし、そうあっさりと引き下がらないのも分かっていた筈だっ
た。
「そうか、それほどに交わりたがるとは。人間の女というもの、貪欲なことだ」
「違ーう!」
分かっていたつもりでも、この身勝手な無理矢理さ加減はまだ理解しきれて
いない。弥子が何を言っても、こうして捻じ曲げるのだから。
「こういうことを据え膳喰わぬは…とやら言うらしいな。その例に倣って、頂く
としようか」
「わっ」
恐ろしいことに、ベッドは最初からスタンバイしている。抱き上げられるまで
もなく押し倒されると、もう何が何だか分からなくなってしまった。それでも、
流されるままなのは嫌なので、思わず押しのけようと無駄な足掻きを繰り
返す。
「こらこらこらーーー!」
「あまり騒ぐと、聞こえるぞ」
「…あっ」
パジャマをまくり上げられて、まだあまり膨らんでいない胸をぺろんと舐め
られ、自分の部屋でこんな風に夜這い男に犯されるのは本当はすごく嫌
なことなのに、相手がネウロであるというだけで興奮してしまう。
156 :
或る夜の怪:2005/07/24(日) 17:15:18 ID:vFT8k1Kd
「やだ、やだ…」
形ばかりの声だけの抵抗だけは緩く続けながら、両腕でしっかりと抱き締
めて、与えられる快感に酔いしれていく。明日起きるのが早いことも、授業
も、もうどうでもいい。
「ヤコよ」
愛撫の最中、くすっと耳元で笑う声がした。
「な、なによ…」
「そうは見えないが、貴様も女なのだな」
「あ、たり前じゃない…今更…」
そのつもりで今までこうしてきただろうに、何で今になってそんな冗談を言
うのか全く分からない。だが、ほんのわずかの間その疑問は弥子の脳裏
に留まった後、角砂糖のように甘く蕩けていった。
「光栄だぞ、ヤコ」
もう、その言葉すら聞こえない。
窓の外の真っ白な月は、満月からゆっくりと欠け始めている。
今、ネタバレ見てかなり興奮してます。
内容はまだ言えないけど、ネウヤコで御飯がもりもりいける私としては、大満
足なのです。ネウロってやっぱり弥子ちゃん愛してるね。
そんで、いつか原作でもヤっちゃうに違いないと妄想しているのです。今だっ
てかなりエロい上に、コミックスではオフィシャルでSMかましたからなー。
そんな興奮状態で書いたおやつでした♪
おやつのお裾分けは嬉しい。
でも、自分は現地で食べる本場の料理(原作)が大好きなんだ。
言いにくいが、それが例え詳しい内容でなくてもネタバレされるくらいなら
書かなくてもいい、とすら思ってしまうんだ。
心狭くてすまん。本当にすまん。
ネウヤコ大好物だから、投下は本当に、本当にありがたい。内容もGJ!
こんなこと書いといてなんだが、また書き込んでくれると嬉しいっす。
いや、気にしないで。
私も浮かれてたので、ちょっと書き過ぎた部分もあったし。
具体的内容はもちろんもっての他だけど、ほんのちょっとでも書いたらいけ
ないことってあるしね。
ネタバレ嫌いな人のことを考慮していなかったのが悪いんだし。
ネウヤコは今後もどんどん投下しますので、随時見て下さいね。
>いや、気にしないで。
お前の言うべき言葉はそうじゃないはずだが?
>>158 作品を投下してくれるのは嬉しいんだけど、
最近職人さんが増えてきた中で、連日投下はどうかと。
投下のタイミングが難しいと言ってる職人さんの書き込みを見て、何とも思わなかったかな?
他の職人さんは少なくとも一日か二日は間を空けて投下してるよ。一週間の人もいるし。
ネタバレにしても何にしても、まずは言うべき一言があるのでは。
162 :
黒住化粧品:2005/07/24(日) 20:48:51 ID:3WN0M+oJ
言い方きつかったらごめんね。
自分も職人の一人なんで、あんまり偉そうなことは言えないんだけど…
今日の投下で、レスしてくれてありがとう。他の方もどうもありがとう。
またネウヤコ読ませてください。
>>161 本当にそうですね。申し訳ありませんでした。
以後、気をつけますね。
なんか…いいスレだなここ
ネウヤコGJ!ハァハァした
ところで神はまだ2chに慣れてない人か?何となくそんな感じがする
もしそうなら一度ここの様子を見るのも勉強になるかもよ
そうすれば漠然とこの板にある暗黙の了解というものが見えるかもしれないし
神の作品はとても好きだから周りの意見を受け止め、これからも良い作品を
投下して欲しいと思う。どこまでも付いていくぜ!ヽ(*゚∀゚)ノ
ラジャです。
皆様、厳しくも暖かい御意見、ありがとうございました。
なんつーか、職人さんらのネウロが「ヤコ」って名前呼ぶたびに
ドキドキすんのはなんでだろう・・・・・?
ネ申たちありがとう!!
マジで良いスレですな。
タイミングはかってる職人さんたちの投下を激しく待つ。
笹萌えしてる職人さんくらいのがオヤツってかんじかな?
カツカレーを一口盗んだ叶絵タソにお味を聞いてみたいところ(W
あれくらい、もしくはも少し長めのくらいのが間にいくつか入ったあとで美味しいネウヤコが入ると嬉しいだす。
叶絵ものが読みたいな。
笹ヤコタソはお仕事中だろうから、
その前に投下のタイミングを難しいと言ってた
>>98タソ
もしくは他の職人さんがおとしてくれないかなー。
あかねタソを用意してくれてる方はいませんかー?(ワクテカ
アカネタンクレクレウザス
そんなに書いて欲しければ、
職人さんの魂に火をつけるような
萌えネタとか萌えシチュを描くんだ!
自分の意外な文才にも気づくかも知れないぞ!
173 :
忘却暴虐:2005/07/25(月) 06:54:56 ID:d5yAclrP
ネウロは許してくれたけど、あかねちゃんは許してくれなかった
風邪をひいたのは私
ゾウリムシは私
トリートメント係も私
謎を解くのはネウロ
秘書はあかねちゃん
ネウロは何を考えているか分らなくてこわいけど、
あかねちゃんは本気で怒るとこわい
私はおびえる
だから私がばつをうける
だからあかねちゃんが鞭をうつ
だからネウロが嘲っている
私はまだ風邪をひいている
熱がさがらない
制服がちっていく
めかくしをされて
うたれたところをたどられて
ぬれてるところもぜんぶなでられて
あぁ。いしきがとおのく
174 :
名無しさん:2005/07/25(月) 06:57:55 ID:d5yAclrP
タイトルが通常漢字3文字の人は、
いつも普通の人が寝ている時間にこっそり書きに来ます
今回はいろいろいろいろ趣向を変えてがんばったようです
仮眠1時間挟んで26時間半起きていても、
なかなか自分の理想のあかねちゃん攻めが書けず悩みます
が、寝ます('A`)シリメツレツダナ…
ごめんなさい
直後で申し訳ないんだけど・・・
今回逃すとまた半月ほど時間なくなっちゃうんで、少ないけど張っちゃいます
今回の件は微妙に痛い描写アリです
ほんとに微妙なんで大丈夫だと思いますが、それでもダメな人はスルーしてください
176 :
叙事詩:2005/07/25(月) 07:57:54 ID:cIrJxta2
一瞬だけ力の緩んだ歯を押し退け、ネウロは弥子の口内に進入を果たした。
ただ、舌同士を絡ませる事はしない。
歯の裏側を軽く擦り、そして口蓋をくすぐるところまでに留める。
「ふぁ……ん……」
そう間を置かず弥子の表情に変化が現れた。
半ば瞼が下り、目の焦点が曖昧になってゆく。
――一先ずは退き時。
ネウロは一旦唇を離した。
「ヤコ」
掠れ気味の声色で囁きかける。
呆けきったままの彼女から反応は返ってこない。
とりあえず、その口元を伝う唾液を拭い、やや乱れた髪を梳いてやる。
間の抜けた頃になって、弥子は半開きの口を控え目に突き出してきた。
思った以上に従順だ。それに、浮かされ易い。
若さ故か、性格故か。
兎にも角にも――ネウロにとっては好ましい傾向だ。
この調子ならある程度踏み込んだ行為に及ぶ事も可能だろう。
そう判断し、再びネウロは弥子に唇を重ねた。
今度は最初からは舌を入れず、上唇を啄ばむ様に吸う。
その次は下唇。
また先刻と同じ様に吸い、少し舌を這わせる。
「――はあぁ……」
法悦と焦心に彩られた桃色の吐息。
まるで男を誘っているみたいだが、当の弥子はそれを意識しているのかいないのか。
どちらにせよ期待に応えてやる事はやぶさかでない。
三度目の接吻は強引に――少しばかり暴力的に舌を捻じ込む。
これまでのやり方とは相反するが、たまには本性を露わにしていかないとネウロ自身が楽しめない。
折角の“調教”なのだ。
好みの『味』に仕上げる事も重要だが、それ自体に役得を見出しても問題はないだろう。
「はぁ、んん……」
柔らかい舌の輪郭をなぞる様にしてやると、弥子は小さく肩を震わせて喉の奥で喘いだ。
そのまま舌を重ね、或いは表面をくすぐり、激しく唾液を掻き混ぜる。
飲み下した液体が甘く感じられるのは、こちらの気分も乗ってきた証拠だろうか。
――柄ではない。
胸中で密やかにネウロは苦笑した。
相手は人間だ。それもただの小娘。
177 :
叙事詩:2005/07/25(月) 07:58:40 ID:cIrJxta2
あまつさえ自分の玩具なのだ。奴隷人形。釣り餌。所有物と言っても過言では無い。
ネウロはそう冷ややかに断じると、舌を絡ませ合ったまま片方の手袋を外した。
思いのままに形状を変えられる手の爪先を鋭く尖らせる。
(そう。所詮、貴様はその程度の存在なのだ。ヤコ)
針状になった指先を弥子の胸元に落とす。
その先端は白蝋の如く白く滑らかな彼女の皮膚を易々と貫いた。
「ん!? んん! んーっ!」
弥子が何やら喚きだす。
もっとも、その声は悉くネウロの口内に吸い込まれて意味を成していないが。
言おうとしている事は予想がつく。が、わざわざ聞いてやる積もりなど毛頭無い。
ネウロは弥子の口を塞ぎつつ、更に指を動かして数センチほど彼女の胸を切り裂いた。
切り裂いた――と言っても大袈裟に傷つけた訳ではなく、血が滲む程度に皮を斬っただけだ。
弥子自身には殆ど痛みもあるまい。
作業を終えた指を人間のそれに戻し、ネウロは顔を離した。
「ちょっとネウロ! 一体なにを゛――ッ!?」
まあ、途端に文句を言い出すのも予想通り。
ネウロはさっさと口に手を突っ込んで弥子を黙らせ、彼女の胸に浮かぶ紅い珠に唇を着けた。
ぺろりと傷口を舌で撫で上げる。
錆び付いた味と臭い。
率直に言えば不味いだけだ。別に魔人だからと言って血を好んで飲んだりはしない。
ただ、こうして弥子に烙印を押しておきたかった。
可哀想な家畜だと言う証を残しておきたかった。
そうすれば勘違いしないで済むだろう。
弥子も。そしてネウロ自身も。
「悪いな。痕が残ったら、謝罪しよう」
未だ何か呻いている弥子にネウロは言った。
だが、彼は半ば確信していた。
濃淡は兎も角、この傷が消える事はないだろう――と。
……否。或いは単なる願望なのだろうか?
そもそも何故そんな事を考えた?
「……」
らしくない。どうしたのか。
常に冷静を保つ脳髄の一部がネウロを諫める。
少し思考が乱れている。統合性が崩れているのではないか。
ネウロは小さく溜息をついた。
余計な事を考えたのがいけなかったのだ。本来の目的だけに徹すればいい。
178 :
叙事詩:2005/07/25(月) 07:59:18 ID:cIrJxta2
「すまなかったな、ヤコ」
ネウロは弥子の口から手を抜き、上辺だけの微笑みと共に謝意を述べた。
彼女はそれだけで照れた様に目を泳がせる。
やはり愚かだ。何も余計な事をする必要は無い。
顔の裏側では冷笑を浴びせかけ、しかし表面の笑みは繕ったまま、ネウロは優しく彼女に口付けした。
唇を吸い、そして顎にキスをして、喉頸へと舌を這わせる。
「あ、あぁ……ん……」
喉の窪みを何度か舐め上げると、弥子は切なげな吐息を漏らした。
そのまま瑞々しい肌を唇でなぞり、まだ血が滲み出ている胸元の傷口へと至る。
ぴくりと細い身体が震えた。
気にせず乳房に手を伸ばし……はたとネウロは動きを止めた。
「むう。ヤコよ、下着の感触ばかりで胸の感触が分からんぞ」
「し、失礼なこと言わなっひゃあん!?」
「冗談だ」
下着越しに突起を探り当て、きゅっと捻り上げる。
既に尖っていた先端を刺激され、弥子は言いかけた文句を中断してその快感によがった。
「はあぁ……あ、ああ……」
同時に薄い裂傷をそっと舐める。
舌が往復する度に、弥子は甘く喘いだ。まるで疼痛さえも快楽に繋がっているかの様に。
そう。これでいい。
これだけで思い通りに飼い慣らす事は出来る。
余計な感情を抱く必要は無い。
ネウロは胸の内で反芻し、傷口から顔を離した。
「まあ、痕にはならないだろう。赦すがいい」
「赦すがいいって……あっ」
またもや弥子が不平を言いかけたが、そんなものは聞かずに下着を取り去ってしまう。
と、彼女は慌てて両腕を交差させて胸を隠した。
そして、そのまま身体を横に向けてしまう。
「何を今更恥ずかしがっているのだ。さっさと腕を退けろ」
「だ、だって……その……」
「……? 言いたい事があるならはっきり言え」
「え、えと……わ、私、小さい、から……」
顔を真っ赤にして、ぽそぽそと呟く弥子。
ネウロはわざとらしく嘆息してみせた。
はっきり言ってどうでもいい事だ。彼女のコンプレックスなど何の興味も無い。
胸の大きさ云々で弥子の価値が変わる訳でもないのだから。
ではまた半月ほどさようなら
>タイトルが通常漢字3文字の人
一瞬、俺の事かと思ってびびっちゃったよw
うわー!!GJです!
叙事詩さんといい黒住化粧品さんといい何でこのスレは
こんなに神が多いんですか?続き楽しみに待ってます
胸の大きさ云々で弥子の価値が変わる訳でもない〜てのがいいですね。
GJ!すばらしいです!また叙事詩さんのネウヤコが拝めるとは・・・!
所有物の烙印かー。うううう萌えー!続きに期待!
うぅ、神の後は投下しにくいですがおやつ代わりにどうぞ
多少ベターでネターな感じですが・・・
「あっ」
夕暮れ時、謎を食べ終わり事務所に帰る途中、弥子は橋の袂の土手にそれを見つけた
思わず座り込んで眺める。
「なんだそれは?」
「知らないの?これを見つけると幸せになれるって言われてるんだよ」
「くだらんな、本気でそう信じているのか?」
「・・・そこまで言わなくてもいいじゃん」
分かってないんだからなぁ、ため息混じりに呟く弥子の視界が黄金に
塞がれる
「ちょ、ネウロ!?」
「簡単だろう?幸せを手に入れることなど」
そんな物に頼らずともな、意地の悪い微笑を浮かべるネウロに
夕日と同じくらいに赤くなった弥子の顔
遠ざかる二つの影、四葉のクローバーは夜風にそよいだ。
184 :
182:2005/07/25(月) 15:40:37 ID:bjUfuTHl
お目汚し失礼しました、ふと思いついてそのまま書いてしまったので
すごいバカップル振りが出てる気が・・・マターリしてもらえれば
幸いですが、嫌いな人はすいませんでした
シロタンの可愛さが分かる職人さんはおらんのか(;´Д`)
萌え萌えですよシロタンは(´∀`;)ハァハァ
シロタ×ヤコならネタはあるが、シロタンになると、カップリングはどうすればいいんだ?
考えようと思っても、なんか思考が停止してしまうんだが・・・
さっそくここに投稿しる
>>182 GJ!たまにはエロ無しマターリもいいもんだな
バカップルモエス
神、いつでもスタンバイできてますよ!!雛鳥の如く口をガパッと開けて待ってます。
2日続けての軽いオヤツっていいね。
マターリイイ!
>>185 …あれ、シロタンって魔人少女じゃないシロタのことだったのか。
魔人少女があまりにもはやりすぎててワケワカメになってた。スマソ
ネタかき集めて週末にでも投下します。
192 :
182:2005/07/25(月) 19:19:10 ID:DBHoPtso
レスしてくれた方達dですそう言ってもらえると書いた甲斐があります
ID違うけど186です。しかしシロヤコで萌えるSSって書けるのか…
シロヤコってなんか想像すると笑えるような・・・。
>>191 ちょwww魔人少女シロタのSSあるのww?
このながれだとシロヤコか?(W
>>195 私は見たことない。絵板ではたくさん見るけどね。
魔人少女のSSもし書くんだったら誰との絡みがいいのか真剣に悩んでしまったけど、
普通にクワクワしてるシロタとなら書けそうだと思ったもんで。
勘違いさせちゃったらスマソ
『夢のチョコバナナ』
「あんたも祭りになんか参加するのね。しかも奢るなんて・・・何か怖いなぁ」
「我輩は心が広いのでな。たまには飴の一つも与えてやる」
「気に障る言い方だけど・・・まあありがと。でもよく私がチョコバナナ好きだってわかったね」
「ほうそれは初耳だ」
「適当に選んだの?らしいっちゃらしいけどさ・・・」
「そんなことはどうだっていいだろう。さあさっさと食え。いや、舐めろ」
「舐めたらチョコバナナの意味がないじゃない」
「チョコバナナに意味はなくともその行為に意味があるのだ。わかったら舐めろ」
「腑に落ちない・・・ま、いっか」
ペロペロペロ
「(*´д`)」
「ネウロ何で変な顔してるの?」
「気にするな。続けろ」
ペロペロペロペロペロ
「(*´д`)ハァハァ」
「ネウロなんで息を荒げて・・・」
「やかましい。貴様にはわからなくていい領域なのだ」
「何なのよ・・・」
ペロペロペロペロペロ
「(*´Д`)ハァハァハァハァ」
「(*´Д`)ィィョィィョー」
「(*´Д`)もっと激しく!もっと優しく!」
「ネ、ネウロなんか周りの空気が可笑しいような・・・」
「くくく・・・素晴らしい。今この場にいる男どもの心が一つになっている」
「いやワケがわからないし!?」
「言ったろう、貴様にはわからなくていい領域だと。さあ続けるのだ!」
「・・・・・・」
ペロペロペロペロペロ
「(*´Д`)ハァハァ・・・」
ペロペロペロペ・・・バクッ!
「(;゚Д゚)!?」
モグモグモグモグモグ
「あー美味しかった!ネウロごちそうさまーってどうしたの?」
「まるで本物も食いちぎられた気分だ・・・」
「何で前かがみで痛そうな顔を!?てか周りの人も同じ格好になってるし!?」
「・・・貴様、我輩の精神的苦痛は計り知れぬぞ。どうしてくれる」
「バナナ食べただけじゃん」
「いいや貴様は男のシンボルを食いちぎった。誰もがそのチョコバナナを自分のそれと重ねていたのに」
「ちょ、ちょっと意味がわかんないし!何の話をしてるの?」
「故に我輩は貴様に謝罪と賠償を求める。来い」
「え、いや、ちょっと!手を引っ張らないで・・・ってそっちラブホ街しかないんだけど」
「体で払え」
「いやいやいやいや!冗談きつい・・・」
「(゚∀゚)」
「ぎゃ、ぎゃー!ネウロ目が本気だよ!本気と書いてマジ!だ、だーれーかー!」
ど完
200 :
198:2005/07/25(月) 21:44:52 ID:p6KBKp19
正直ムラムラしてやった。今は反省している
でもまたやろうかと思っている
うははははは。
真面目なのも好きだけも、こういうおバカテイストのもいいね〜!
198さまGJ!
>>198 ワロスwwwww
痛そうに前屈みのネウロ見てみたいwww
このエロ魔人がぁぁぁ!!GJ!!!
ラブホ街にいってからの二人もミタス
204 :
198:2005/07/25(月) 23:11:58 ID:p6KBKp19
>>203 /丿λヽ
支´;´Д`リ <チョコバナナが・・・
人 Y /
( ヽ し
(_)_)
205 :
198:2005/07/25(月) 23:14:54 ID:p6KBKp19
すまんageちまった
チョコバナナあげるから皆許してくれ
―i二つ ホワイトチョコだが
「(;゚Д゚)!?」
なネウロが激しく見たい。GJ!
207 :
203:2005/07/26(火) 00:40:10 ID:Ca6JLAEo
>>204 うはwwwww
見れたしwwwww
なんつーか、人間らしいネウロもいいな
チンコ痛くなったりとか、ヤコにバナナ舐めさせて(*゚∀゚)=3ハァハァしたり
余裕ないネロウもまたよし
うあっ。
チョコバナナイイ!!
GJ!!
やっぱ原作がアレだとネウヤコがもりあがるね。
209 :
笹ヤコの人:2005/07/26(火) 01:29:32 ID:Qxz7itq3
でもまあ、先だっての続きではないけど短めの笹塚も置いとこ。
「…はっ、んっ…、やっ、はあっ…」
まさに今、ことの最中。
彼女の小さな胸を刺激しながら、片手は腰元を支え突き上げる。
充分過ぎるほどに濡れたその部分は、その小柄な身体にもかかわらず
抵抗なく男を受け入れ喘ぎながらその潤いを増していく…。
「…弥子ちゃん…」
少し深めに、ゆっくりと腰を動かし責めていく。
「あっ、はぁっ…、笹塚さ…、きもち、いい…」
彼女の反応を見ながら腰の動きを少しずつ早める。
「ああっ、あ、あ、はっ…」
上気した頬はますます赤く染まり、呼吸は早まり善がる声もその間隔を狭めていく…。
(ピリリリ…ピリリリ…)
ベッドの横においといた携帯が鳴った。
「はい、笹塚……」
彼女の胸にあてた手を離し、携帯をとるといつも聞いてるテンション高めの声がした。
『ああっ!先輩?!一体どこにいるんっスか?』
「…どこって……」
出るんじゃなかった…。
「んっ、はっ、はっ、ふぁ…ぁんっ…」
『……先輩?…何やってるんっスか……?』
「…なにって……」
「あっ…やっ…もう…あっ、い…」
『……。』
……解ったようだな。
「そーいうわけだから、…じゃ」
『ああっ!先ぱ…』(ブチッ)
「いッ…いっ…くっ、…んーーーっ!」
弥子ちゃんの身体が小さく痙攣し、がくんとベッドに沈む。
しまった。達してしまったか…。
ひょっとしてこの電話に出たことで彼女を興奮させてしまったのかもしれない。
オレを包む彼女の肉壁はびくびくと何度か収縮を繰り返す。
だがしかし……。
「…あのやろー……」
…ひっこんじまった。
(おわり)
210 :
名無しさん:2005/07/26(火) 01:37:12 ID:4QjZM42Z
ちっちゃくなっちゃったエイシカワユス
XIはなんでもありでとてもよろしゅう思います。
相手が男キャラで、女体化ふたなりXIはやはり801板行きだろうか。
わ、笹ヤコのひと!GJ!!
ヤコたんMッコ!だがそれが萌ゆる
ほんとにあの部下間が悪そうな気がする。名前忘れたけどなw
先日の続きも首長くして待ってます!
それにしても最近本当に活気づいててよろしいな
ここ来るのが毎度すごくたのしみだよ
>>210 うーむ、ふたなりは好みがわかれそう
でもXIならありえそう、細胞操作できるから捏造ってわけでもないし
名前部分に警告つけてくれればここでもいいと思うんだが、どうか?
つ石垣
テンション低すぎかなと思いつつ…。
レスくれた方、dです。
>>197 シロタンなら海野とか、笹塚に犯人だと疑われて(ryとかいろいろできそうな気もする
今日初めてここに来ました
ずっと前からネウロは好きだったけど今週のでコミック買おうと思ったよ…
ネウヤコ良いですなぁ(*´Д`*)ハァハァ にしてもケータイからなので前スレ読めないのがorz
安心汁
前スレはとっくの昔にdat落ちしてるよ
217 :
197:2005/07/26(火) 23:11:25 ID:lDlkdrYL
魔人少女シロタのことを調べていたら、住人が彼女をシロタンと呼んでいた…
やはり魔人少女のことを185氏は言っていたのか…
お遊びで書いてみた。こんな感じ?
注意 シロタが女です。原作と違うので、嫌悪感を抱く方は注意!
「どうしてそういうこと言うかなぁ…
食の千年帝国のため、ここは逃げなくちゃ!
まじかる☆ドーピング、シロタンいっきまぁす!」
「!?」
笹塚たちが目を見張る。
目の前の愛らしい少女が、自らの作ったスープに注射器を挿入し、チュッと中身を吸い取ったかと思うと、
ギュウゥウゥ…
「数え切れない食材・薬物(以下略)〜
血管から注入(たべ)ることでさらに数倍!」
潤んだシロタのつぶらな瞳の瞳孔がピクピクと痙攣した。
メキメキと幼い身体が変化している。
「な、なんだこいつは…」
笹塚が低いテンションながらもその驚きを隠せないまま思わずつぶやく。
「どーぴんぐ☆コンソメスープ!」
辺りにまばゆい光が満ちる。
笹塚や他のコックたちが呆然としている中、そこにはひとりの娘がすらりと立っていた。
「魔人少女、シロタン参上っ!
ふふふ、さてみなさん、わたしが逃げるのを止められるかしら…?」
妖艶な唇を舌で湿らせ、手にはおもちゃ屋で売られているようなステッキを持った美しい娘。
頭に乗るコック帽が、彼女があのシロタだということを証明していた。
シロタは周囲の男たちに満足げな笑みを漏らしながら、スープ皿の上にクシャッと手を乗せ、ステッキを掲げる。
「…もうよせ、シロタ」
笹塚が首を振りながら言った。
「どうして?」
つぶらな瞳は、料理への愛情に満ち、きめ細かい肌は真っ白で、スープの飛沫を受けて水滴が乗っていた。
瑞々しい唇の間から覗く愛らしい歯と、覗く真っ赤な舌が、彼女を見守る男たちの喉仏を動かせる。
途端に立ち上る女のにおいが、食材の放つ自然の薫りに覆いかぶさろうとしていた。
男たちがそわそわと目線をさまよわせ、どことなく前かがみになっている。
シロタがそれを不審に思っていると、笹塚はまぶたを両手でつまんだ。
「…おまえ、乳丸出し」
「はっ!」
シロタは改めて自分の格好を見下ろした。
ドーピング効果で少女から娘へと急激に成長した彼女の身体は、窮屈な少女の衣服をつきやぶり、
堂々と女である象徴たる肉の塊を、男たちの前にさらけ出していたのだ。
「あ…あ、――きゃあああああっ!!!!」
シロタは混乱し、男たちが鼻と股間を押さえている中、笹塚だけは静かにスーツの上を脱ぎ、シロタに差し出してやる。
腕で隠しても余りあるふたつの膨らみを懸命に見せないようにして、それでもシロタは頑として笹塚の好意を受け取らなかった。
「あなたの情けなんか、受けないわっ!」
そう叫んでステッキを振る。
ステッキから覚せい剤入りの煙幕が噴出し、男たちがうっかりそれを思い切り吸い込んで錯乱している中、シロタはまんまと逃げ出すことに成功した。
「また、どこかのレストランで会いましょ、笹塚刑事」
ハンカチで口元を押さえながら、シロタを探す笹塚の耳元で、可憐な声が囁いた。
煙幕がおさまり、男たちが床に伸びてそれぞれ幻覚や幻聴に悩まされる中、笹塚はシロタが出て行った窓を見つめながら、
いつの間にかなくなっているスーツの上着に気づいた。
滅多に笑わない口元が、わずかに緩む。
「必ず俺が見つけてやるぜ、魔人少女……シロタン」
笹塚はそうつぶやき、あっと口を開けた。
――警察手帳も財布も、上着に入れっぱなしだった…
どうやら彼女とまた対面するのに、そう長くはかからなそうだ。
終わり
>>218 ちょwwwwwおまwwwwwwシロタンモエスwwwwwwwGJ!
「弥子ちゃんだっけ?君のどこが良いんだろう?」
私がその声を聞いたのは探偵事務所から
自分の部屋に戻ったところだった。
いつの間に居たのかベッドの上に人が居る。
少年のようなあどけない風貌。
それが大量殺人犯「XI(サイ)」の顔の一つだと、
私とネウロだけが知っていた。
「あんた…どこから!」
「嫌だなあ、僕はどこにでも居るしどこにも居ない。」
「…一体何の用。」
突然、凄い力でベッドに引き倒される。
「なんで彼は君を選んだんだろ?」
「そんなの知らな……きゃああああ!」
制服が腕の一振りでただの布切れになってしまった。
凄まじい力だ。
いくら体をねじっても押さえこまれた体はびくとも動かない。
「胸、小さいんだね。」
「…うるさいな!」
コイツ…!相手が殺人犯だと忘れて私はキレた。
誰にも見せたことの無い肌を晒されて
自分の頬が赤く染まるのがわかる。
「君をもっと知りたいんだよ。」
サイが口を開くと鮮やかな舌を覗かせた。
そのまま私の体中を濡れた舌が這い回る。
「あ!ああ!ああああ!」
「クス…意外と敏感なんだね。」
私の乳首から口を離すとサイが嘲る。
「こんな…!こんなことされたら当たり前じゃん!」
悔しい。涙声になってる。
「こうしてると普通の女の子なのにな。」
「あうううう!」
「うくううううう!」
乳首を甘噛みされて私は思わず仰け反った。
サイの舌は巧みだった。
徐々に体がほてっていくのがわかる。
気持ち良い。
恐怖と悔しさがゆっくりと溶けていく。
どうすることも出来ずに私は涙を流した。
太ももを抱え上げられるとサイは私の足の間に顔をうずめた。
ピチャピチャと濡れた音とともに
体に入り込んでくる濡れた舌の感触。
「あああああああああ!」
頭が真っ白になって快感が脳を焼く。
私は歯を食いしばって声を殺した。
お母さんにばれたら……。
サイは怪物だ。絶対に会わせられない。
「アハハハ、ビチョビチョになってるよ!」
「じゃあ、そろそろ本番だね。」
少年のような風貌には似つかわしくない
大きく節くれだったものが私の割れ目にあてられた。
「それは!それは嫌!」
「ダーーーーメ」
私の中を押し開きサイのそれが押し入ってくる。
私が知っている中でそれは一番太かった。
「んんぐうううううううう!」
「どう?僕のは」
「畜生…!」
言いように弄ばれている自分が情けなくて悔しかった。
ああ、でもどうすることも出来ない。
「クス、暖かい。気持ち良いよ。」
「抜いてえええええええええ!!」
私の哀願も空しく、サイは私の中でゆっくりと動き出した。
嫌悪感としびれるような快楽が私を包んでいった。
突然、部屋にノックの音が響いいた。心臓が凍りつく。
「どうかした、弥子?」
お母さんだ!助けて!お母さん!
でもダメ。この怪物はお母さんをきっと…
無言のまま突然、サイが私の一番奥にアレを突っ込む。
「ふぐうううううううう!!!」
「な…何で…も無いよ…寝ぼけて」
サイが激しく腰を動かし始める。誰か!誰か助けて!
「そう、おやすみ弥子。」
もう、どうすることも出来ない。
気持ち良い…。私は快楽に身をゆだねる。
お母さんの足音を聞きながら私たち二人は果てた。
「ふああああああああ!」
サイは私を優しく抱きしめた。
「クス、こんなに興味が湧いたのは久しぶりなんだ。
もっと見せてよ。君の中身。」
体に力が入らない。
恐ろしい力が両手から伝わると
私の肋骨はみしみしときしみ始めた。
私も…!赤い箱に……!
……あれ?
いつの間に現れたのか私はネウロの腕の中にいた。
何を考えているのかわからない黒い瞳が私を覗きこむ。
ニタリと笑うとネウロはサイに語り掛ける。
「困るな。我輩のものを勝手に加工されては。」
「あれ、意外だなあ…。まあ、いいよ。君の頼みなら。」
微笑むと窓に近づいたサイは次の瞬間にはそこから消えていた。
それを見届けると私は気を失った。
決して安心してはいけない安らかな腕の中で。
それから先は覚えていない。
サイヤコごちそうさまでした(;´д`)ハァハァ
そしてIDが凄い
ぎゃぁぁぁぁ……ぁぁぁ…ぁぁ…
萌っえぇぇッス!!(゚∀゚)
230 :
209:2005/07/27(水) 11:19:09 ID:VRogMPOt
>>218 シロタンには萌えませんが笹塚に激しく萌えました。
警察手帳とお財布まで渡してしまった彼のその後が気になります。
サイヤコGJです。
ヤコに手を出されて怒ったネウロがXの協力者タソに手を出す妄想をしてしまいました。
・・・シロタンって私にとっては⊂(=´・ω・`=)⊃のイメージなんですよねえ…。
⊂(=´・ω・`=)⊃が浮かぶのなら確かに萌えはムリポ。
スレちがいなのでこれはここまで。
クオリティ高!
グッジョブです。
何時も楽しませてもらってます。
今日来たらとうとうシロタンまでw
ネウヤコマダポ?
笹ヤコに無意識に嫉妬して、おしおきしちゃうネウロ希望!
ネウロの801板はどこですか?
だれか教えて…
お前は検索を知らんのか
『Xiの俺が今日見た夢を現実にしてみた』
ちゃっちゃらっちゃらっちゃ〜
「どうもXiです。今日は俺は今日見た夢を現実にしてみようと思います」
「ちなみに今日俺が見た夢は桂木弥子という娘を箱につめる夢でした」
「それではこれからそれを現実にしてみようと思います」
桂木弥子探偵事務所
「というワケで箱に詰めさせてくれる?」
「帰れ変態め」
「アンタにだけには言われたくなかったなぁ・・・。大丈夫殺しはしないからさ」
「というか夢を現実にする意味がわからぬ。貴様ここ(頭)大丈夫か?」
「記憶が消える以外は正常だと思うよ」
「やかましい帰れ。とっとととっととか・え・れ」
「何でそこだけ引越しおばさんなの?」
「何となくだ」
ガチャ
「ネウロ来たよー・・・ってぎゃあああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
「リアル梅図かずお顔だ」
「なんてタイミングの悪い女なのだ。奴の上には死兆星でも輝いているのか?」
「ひぃ怖い!Xi怖い!」
「素晴らしいまでの怯えっぷりだな」
「これじゃ箱につめるのは無理かなぁ。つめたらショック死しそうだし」
「ていうか何でこいつがここにいるの!?何の嫌がらせ!?」
「何か俺ゴキブリの気持ちがわかってきた・・・」
「むしろゴキブリ以上の嫌われようだな。我輩、何だか貴様が哀れになってきた」
「この心の傷は箱につめないと癒されないなぁ」
「・・・ふむ、仕方あるまい。おいヤコよちょっと箱になれ」
「それって=死だよね?」
「大丈夫、俺そこは我慢する。ただ箱に入ってくれればいいから!」
「ケチケチしないで箱に黙って入ってやれ。貴様の人生そのものがある意味箱だろうが」
「意味がわからないよ!てか何でそんなに協力的なの!?」
「多分嫌がらせじゃない?」
「うむ」
「さ、最悪のタッグだー!?」
「多数決で決まりとなった。さあ入れ箱に入れとっとととっととは・い・れ」
グイグイグイグイグイ
「いたたたた!てか何でそこだけ引越しおばさんなの!?」
「きっとマイブームなんだろうね」
グイグイグイグイグイ
「あんたも一緒になって箱に押し込むなぁああああああ!!!!!!!!!」
「あ、スカート捲れちゃった」
「だがそれがいい」
「よくないし!ちょ、ちょ・・・パンツが!」
「高校生になってレッサーパンダのプリントとは・・・貴様どこの層を狙っている」
「クオリティ高いなぁ」
「しかし女を箱につめるとこんなにもエロいとはな」
「箱の中にいるということの息苦しさと、ガラスと密着する肌がエロティックだね。だから箱って好きなんだ」
「箱プレイとはマニアックな・・・」
パタン
「よし詰め終わった」
「―――!―――!」
「何て言っているのかさっぱりだな。しかしこの光景は・・・」
「・・・うん、いいね」
「(*´Д`)ハァハァ」
「(*´Д`)ハァハァ」
「―――――――――!!!!!!!!!!」
以上、『Xiの俺が今日見た夢を現実にしてみた』でした〜!
「・・・先輩こいつら何をやってるんでしょうかね?」
「・・・さあ?」
ぼ完
241 :
198:2005/07/27(水) 23:09:13 ID:9VtHLpi1
正直暇だった。箱につめた弥子たんを書きたかった。今は反省している
でもまたやろうかと(ry
次は頑張ってエロに挑戦してみる(´・ω・)
グッジョブ!!!
はげわろたし萌えたよ!
801以外ならなんでもあり(ただしXiは特殊?)なこのスレが好きだ
ギャグも好きだ
>>198が好きだ
エロも期待している
誰か前スレの600以降のログ持ってない?
続きが気になるハァハァ
ラノベの1のほうのup48260にログうpしといた。lzhファイル
メモ帳だけど勘弁してくれ
おお!数日前にここに来てログ見たくてうずうずしてました!
…しかしラノベがどこを指すのかわからないorz
ラノベはYahooで『ラノベ』で検索すれば出てくるぽ
最初に表示される下から三番目の奴な
d!!さっそく探してくる
249 :
244:2005/07/28(木) 01:01:43 ID:sL3onjdR
>>245 神!!
thanx!いただきました。
さっそくハァハァしてくる
>>218 GGGGGJ!!
(;´Д`)シロタン非常に萌えましたよ!!笹塚はとっつぁんポジションですか?
>>241 サイとネウロが仲良しになっててワロタw
神がいない隙に、ネウヤコ投下します
無駄に長かったり、弥子が不幸だったり、ネウロが酷かったり
253 :
ジェンガ@:2005/07/28(木) 20:22:46 ID:libSjZcA
夕方の東京は、薄い葡萄色の闇に沈み始めていた。遥か遠くに聳え建つ灰色のビルが、事務所の窓から見える。
窮屈な世界だ、とネウロは思った。魔界には、オフィス街も、駅も、美しい自然も無い。
あるのは、広大な荒地と、欲望と、放置されている死骸くらいのものだ。
人間界のように、ごちゃごちゃしていない。ごちゃごちゃした物体も、ごちゃごちゃした感情も無かった。
忌々しげに視線を下げると、ちょうど窓の真下に2人の男女が見える。
声こそはっきりとは聞こえないが、楽しそうに談笑しているのがわかる。
少女が笑えば、少年が少女の頭を小突く。そして再び少女は笑い、少年も笑うのだ。
とても微笑ましい、幸せそうな、若い1組のカップル。
顔の筋肉が全て緩みきったように笑う、見慣れた少女を見下ろしながら、ネウロは小さな声で毒づいた。
「下らない」
そんな男と戯れる時間があるならば、早く来い。
いっその事、窓から巨大なウニでも落として、2人いっぺんに穴だらけにしてやろうか。
文句は言わせない。ネウロは今、とても機嫌が悪かった。
弥子に彼氏ができたのは二ヶ月ほど前のことで、相手は弥子のクラスメイト。
偶々イビルフライデーを弥子の鞄に仕掛け、学校内での弥子を観察していた時、ネウロはその事を知った。
弥子が知らない男と、一緒に登校したり、昼食をとったり、宿題を写しあったりしている場面を見た。
帰り道に2人が軽い口付けを交わしたことも知っている。
道理で、最近やたらと思い出し笑いが多かったり、機嫌が良かったり、帰りが遅かったり・・・・。
当然ながら、弥子はネウロに彼氏の自慢話などをしなかった。
ネウロに知られたら、きっとろくでもないことになると思ったのだろう。
254 :
ジェンガA:2005/07/28(木) 20:23:39 ID:libSjZcA
確かにネウロにとって、弥子に恋人が出来たという事実は、喜ばしいものではなかった。
人間というものは・・・・そう、特に女は、恋をすると浮かれて周りが見えなくなる。
あの愚かな虫けらが、恋愛に現を抜かし、探偵業を上手くこなせるとは思えない。
現に、最近は帰りの時間が遅い。
一人苛々しながら事務所で弥子を待つという行為は、一層ネウロを苛立たせるのだった。
やがて、事務所の扉が開いた。
「ごめーん、遅れちゃった」
弥子の顔は明らかにゆるんでいて、悪びれた様子は無い。
ネウロは軽く弥子を一瞥し、深くため息をついた。
「遅いぞヤコ」
「ご、ごめんってば。
お願いだからそのノコギリみたいな指をしまって、ね?」
「・・・・・・」
どこか余裕のある弥子の表情に、ネウロの嗜虐心は萎える。
無言で大人しく手袋をはめると、弥子はホッとしてソファに座り込んだ。
ボシュゥ・・・・と凹んだソファが情けない声を上げる。
そのまま寝転んで、楽しそうに携帯を弄り始める弥子を、ネウロは軽蔑を含んだ冷ややかな目で眺めた。
どうせメールの相手は、さっきの男なのだろう。
本当に、人間というものは愚かだ。恋愛感情など、魔界には存在しない。
いや、存在していたかもしれないが、
ネウロにとって恋愛感情というものは、あくまでも嘲りの対象でしかなかった。
お互いに媚を売り、心から笑っているふりをして、どこかで腹の探り合いをしている。
醜い嫉みや、争いだって生まれる。「好きだ」とか「愛している」という言葉で飾り立てたって、
最終的にはお互いの性器を結合させて善がるだけなのだ。
まったく、低脳な。それを愉しんでいたり、幸せだと感じている人間というものは、
低脳の一言に尽きる。
したがって、弥子がこうして男に夢中になっていることさえも、ネウロは嘲った。
255 :
ジェンガB:2005/07/28(木) 20:24:57 ID:libSjZcA
ぶわり と風が窓から部屋に吹き込み、室内の大きく空気が揺れた。
そしてあるにおいが、ネウロの鼻へ届く。彼は不快そうに眉をしかめた。
「ヤコ」
「んー?」
弥子は顔も上げず、携帯を弄繰り回している。
その指は、マニキュアで綺麗に彩られている。以前は、こんなものは見られなかった。
しかもよく見れば、かなり凝った模様や装飾が施されている。
男のために時間をかけて色気づくとは、やはりこの女は馬鹿げている。ネウロは落胆した。
「・・・・貴様、楽しいか。そんなことをして」
「は?」
「顔文字や小文字や絵文字を交えながら、
文章をやり取りするのがそんなに楽しいかと言ったのだ」
ネウロの口調に、弥子がむっとした。
「そりゃ楽しいに決まってるでしょ。
あんたといるより、100億倍楽しい」
「・・・・・・随分、生意気な口を利くようになったな。ヤコよ」
地獄の海を思わせるような、暗く、冷たい声に、弥子の背中があわ立つ。
ネウロは優雅な動作で椅子から立ち上がり、ソファの上の弥子へ歩み寄る。
弥子は怖くて、顔を上げれなかった。
しかしネウロは、ゆっくりと長い脚を伸ばし、靴先で弥子の顎を持ち上げる。
バッチリと目が合った。
「言う必要は無いと思ったので黙っていたが・・・・
最近貴様が生意気なのは、あの男が原因なのだな?」
「・・・・し、知って・・・・?」
「そうだ。恋愛ごときに現を抜かしよって・・・・、
貴様は貴様自身をなんだと思っている。
我が輩の奴隷人形だということを忘れたか?」
喉にグリグリと靴を押し付けられ、弥子は苦しそうに顔を歪めた。
ネウロはその様子を見下ろしながら、薄く笑っている。
「最近の貴様は・・・・非常に気に食わない。
我が輩が空腹に苦しんでいるというのに、
美味い物をあの男と貪り食い、幸せそうに笑っている。
不愉快だ。貴様と同じく頭の悪そうなあの男と、
さっさと縁を切れ」
「ふ、ふざけないで!」
どれまで大人しく黙っていた弥子が、ネウロの足を払いのけ、乱暴に立ち上がる。
その表情は怒りに満ち、大きな瞳は涙でにじんでいた。
256 :
ジェンガC:2005/07/28(木) 20:25:43 ID:libSjZcA
「私は、今まであんたにいっぱい酷い事された!
すっごく・・・・すごく嫌だったの!
何も悪くないのに、殴られたり、蹴られたり・・・・
平気な振りしてるけど、本当は・・・・
本当は、すごく、辛い・・・・!」
ネウロは今時分の目の前で泣きじゃくる弥子を見て、何ともいえない気持ちになった。
何と言ったら良いのか、どうすれば良いのか、全く解からなかった。
こんな気持ちは今まで知らなかった。
・・・・いや、本当にそうなのだろうか。本当に知らなかったのだろうか。
「だから、今はあの人だけが支えで生きてる。
すっごく、すごく大切なの。
あの人だけが、あんたに奪われたあたしの幸せを、
補ってくれる・・・・」
長い睫毛に付着した涙の粒は、蛍光灯の光を反射して輝く。
それは、弥子が瞬きをするたびに落下した。
弥子が「あの人」と口にするたび、彼女の険しかった表情が柔らかくなるのが、ネウロにはわかった。
そして弥子が「あの人」と口にするたび、自分の顔の筋肉が引きつるのも、ネウロはわかっていた。
ああ、まったく。不愉快極まりない。
あの日、イビルフライデーを通して見た弥子も、今日、窓から見下ろした弥子も、
自分の知らない弥子だったとネウロは改めて感じた。
人間らしく言えば、正に「幸せ」そうな笑顔だった。
ネウロは、普段物憂げな表情ばかりしている弥子がそんな顔を出来るのかと、純粋に驚いた。
あの男といる時の弥子の顔は、見たことも無いくらい喜びに満ちていた。
あんな顔、自分ではさせることが出来ない。
そう思うたび、何故か不快になるのだ。
「だから、絶対別れない」
弥子の言葉に、更にネウロの顔が引きつる。
といっても、微々たる変化なので、実際には見ることは出来ないが。
「別れない。絶対別れない」
「別れろ」
ネウロの前髪が変形し、鋭いナイフになった。
その刃先は、弥子の首筋に触れる。
しかし、弥子は涙目にはなっているものの、決して退く様子は無かった。
しっかりと2つの目でネウロを見据え、尚も言う。
「別れない」
「黙れ。いつからそんなに強情になったのだ」
257 :
ジェンガD:2005/07/28(木) 20:26:13 ID:libSjZcA
質問しながらも、それはやはりあの男に弥子が恋をしてからなのだろうとネウロは思った。
普段は自分に逆らえない弥子が、こうして震える2本の細い足でふんばり、反論している。
これは、もしかしたらとても恐ろしいことではないだろうか。
自分が馬鹿にしていた人間の恋愛感情というものは、
ひょっとしたらとても偉大なものなのかもしれない。
「別れろと言え。」
"別れない"とひたすら繰り返す弥子も馬鹿だが、
"別れろ"と繰り返す自分も馬鹿げていると、ネウロは思い始めていた。
自分の命令に弥子が逆らうたび、自分の中で何かが膨張していくのがわかる。
それは、棘だらけで、いびつで、醜い色をした、ある感情。
その感情が何なのかも、なぜ自分がこんなにも必死なのかも、ネウロは解からない。
「その薄い皮の中の全ての血管を切り裂くぞ。
それでもいいのか」
あまりにも恐ろしい発言。しかし弥子の瞳は揺るがない。
「・・・・何故、何故そこまで、あの男にこだわる」
「それは・・・・」
次に弥子が何と言うのか、ネウロには解かってしまった。
(ああ、言うな)
「愛してるから」
その瞬間、ネウロの中で膨らみ続けていた感情が、破裂した。
眩暈がする。吐き気がする。そんな言葉、弥子の口から聞きたくなかった。
それはどうしてなのだろうか。弥子は自分とは違う。人間だ。
愛し愛され生きる愚かな生き物なのだ。解かっている。
しかしどうしても、聞きたくなかった。
弥子の首に当てられていたナイフはいつの間にか髪に戻っていた。
本当に殺されると思っていた弥子は、安堵のあまり床へ座り込む。
冷や汗で背中が湿っていて気持ちが悪い。
ふと、ネウロが黙ったまま自分を見下ろしていることに気がついた。
その目は、焦点が合っていない。
「・・・・ネ、ネウロ?」
「・・・・」
「・・・・も、もしもし・・・・?」
「ヤコ」
「はっ、はい!」
様子が明らかにおかしい。弥子は身を硬くした。
258 :
ジェンガE:2005/07/28(木) 20:27:53 ID:libSjZcA
「もし、別れなければあの男を殺すと言ったら・・・・貴様はどうする?」
弥子は顔を青ざめさせた。
「冗談だ」
「・・・・冗談きついよ・・・・」
はー・・・・と深いため息を吐く弥子を見下ろしながら、ネウロは言った。
「貴様はあの男が死んだら喉が潰れるまで泣くだろう。
そして、殺した我が輩を憎むに違いない。
そうすれば、もう使い物にはならないだろうからな」
弥子が顔をしかめて黙る。なんて、嫌な奴なのだろう。と。
「どうしても、別れるとは言わない気だな?」
「そ、そうだよ。別れない」
「・・・・ならば」
弥子の細い肩が突然ガッとつかみ、顔をうんと近づけてネウロが微笑む。
もちろん、ひどく邪悪な微笑み。弥子は恐怖で抵抗できない。
「力ずくでも言わせてやる」
「やっ・・・・!やだああ!」
ソファに無理やり細いその身体を組み敷き、無理やり柔らかいその唇にキスをする。
普段弥子が恋人と交わすやさしいキスではない。体験したことの無い、激しいキス。
唇の中に舌をねじ込まれ、口内は成すがまま。好き勝手に蹂躙されている。
突然の出来事に涙も出ない。舌を痛いくらいに吸われ、意識が遠くなる。
「んっ、んぅ・・・・!ん!」
ドンドンと覆いかぶさるネウロの胸を思い切り叩いても、当然ながらびくともしない。
弥子は絶望した。これから、自分が何をされるか嫌なくらい想像がつくのだから。
唇がやっとのことで離れると、唾液が口の端から漏れた。
「ネウロ・・・・もう、もうやめよう」
「何を言っている。躾はこれからだぞ。楽しみにするがいい」
「し、躾って・・・・あっ!!」
セーター越しに胸を鷲掴みにされ、身体が硬直する。
まだ、彼にも触られてないのに・・・・!
「小さい小さいとは思っていたが、ここまで貧相だとはな」
ネウロの右手は牙の鋭い不気味な化け物に変形した。
「余計なお世・・・・あっ、駄目ぇ!」
その化け物の牙が弥子の制服を食いちぎる。
簡単に、私立の高価な制服はぼろきれになり、白い上半身が蛍光灯の光に晒された。
恥ずかしさのあまり身を捩って逃げようとする弥子を、ネウロは逃さない。
259 :
ジェンガF:2005/07/28(木) 20:28:37 ID:libSjZcA
「やっ・・・・、離してよぉ!」
「断る」
「こんなことして、何になるの!?」
「貴様にしっかりと教えてやるのだ。貴様を支配するべき男は誰なのか」
涙で潤む弥子の瞳に自分の視線をぶつけながら、じかに胸を揉み始める。
弥子はネウロから目をそらし、悔しそうに顔を歪めていた。
愛しい恋人の顔が頭に浮かぶ。また一粒、涙がこぼれた。
その涙を見たネウロも、嫌そうに顔を歪めた。
ふと、思いついたように桃色の乳首を舐める。
「あ、あんっ」
声が出たことに驚いたのは弥子のほうだった。今の声は嬌声としか言いようが無い。
違う。こんなの違う。気持ちいいはずが無い・・・・!
「ほう・・・・、貴様はここが好いのだな」
ネウロの口の端が歪むように持ち上がる。弥子は言い返せなかった。
今度は舐めるだけでなく、吸い付かれて舐めしゃぶられる。
ちゅうちゅうと音がなるほど強く吸われ、舐められ、の繰り返し。
「あんっ、や、駄目・・・・あ、あぁっ・・・・」
「いいぞ弥子。どんどん硬くなって舐めやすい」
恐怖、羞恥、屈辱、罪悪感。すべてに襲われているような感覚。
夢なら覚めてほしいと弥子は願った。これは悪い夢に違いない。絶対そうだ。
何故、ここまで声が出るのか。息が荒くなるのか。
感じているということだけは認めたくなかった。
そう、気持ちいいわけがない。
私には大好きな人がいて、今私の身体を弄んでいるのは冷酷な魔人だ。
だから声が出るのも、何かの間違い。そうに決まっている。
何度も、弥子は心の中で繰り返す。しかし、ネウロはもはや既に弥子の身体を攻略し始めていた。
伸ばした前髪で脇腹を撫でながら、手で乳房をもみ、舌で乳首を弾く。
弥子の身体はビクビクと震えた。
「ああんッ!あっ、もうやめ・・・・ああっ・・・」
押し寄せる快楽。震える小さな身体。ショートしそうな脳。
ネウロは悲しそうに喘ぐ弥子の顔をうっとりと見つめ、こう言うのだった。
「あの男と、我が輩、どちらが気持ち良いか、言ってみろ」
「っ・・・・そんなのっ・・・・」
「ほう、言えないのか?」
キュッ、と乳房を握る。
「やんッ!し・・・・してな、まだしてないのォ!だからもうやめてえ!」
弥子の言葉を聞いたネウロの目が、スッと細まる。
まさか、まだだったとは思いもしなかった。今で言う、「純愛」というやつか。
ククッ・・・・とネウロが喉を鳴らす。何故か、笑いが止まらない。
260 :
ジェンガG:2005/07/28(木) 20:29:26 ID:libSjZcA
突然笑い出したネウロに怯えながらも、弥子は懇願した。
「もう・・・・お願い・・・・もうやめて・・・・お願い・・・・」
弥子の顔は涙と鼻水でぐしゃぐしゃになっている。そこに髪が張り付き、更に悲惨な状態だ。
ネウロは優しく微笑み――もちろん偽りの――、その頬を撫でる。
「何故泣くのだ。ヤコよ」
「決まってるじゃない・・・・。好きでもない奴に、こんなことされたくない」
「我が輩が嫌いか?」
「・・・・嫌い、大嫌いよ。あんたなんて」
ネウロの顔から柔和さが消える。弥子が顔を上げた瞬間、スカートの中に大きな手が入った。
「いっ・・・・、いやあ!」
「ほう、そうか。貴様は我が輩が嫌いなのか」
既に熱い染みができたショーツの割れ目に、ネウロは指を突っ込む。
布越しなのに手袋が湿った。
「あんッ!いやっ、た、助けて・・・・――くん!」
弥子が、知らない名前を叫んだ。あの男の名前だろう。
何故、今目の前にいる自分ではなく、他の男の名を呼ぶのか。
自分のことだけを考えていてほしい。自分の事だけを見ていてほしい。
それは、ただ支配したいということだけなのだろうか。
「あっ、ああっ、あん・・・・や・・・んぅ・・」
ショーツの隙間から指を差込み、蜜でぬるぬるになった熱い中をかき回す。
その度に弥子は喘ぎ、身をよじり、涙を流した。そして、その男の名を繰り返し呼んだ。
「呼んだって助けなんて来ないぞ、ヤコ」
「うっ・・・・ああっ・・・・――くん・・・」
返事は無い。確かに弥子の身体はここにあるのに、心はここに無い。
どんなに快楽を押し付けても、弥子は自分を見ていない。これでは駄目だ。
おもむろに、弥子の両頬をネウロが掴む。その拍子に、自らの蜜が弥子の頬についた。
「もう入れるぞ」
「ちょ、いや、だめっ!」
逃げようとする弥子の首を押さえ、
ネウロはズボンの中から思った以上に膨れ上がった肉の棒を引きずり出す。
魔界にいたころもそれなりに使用したが、ここまで先端が先走っているのは初めてだ。
弥子の膝の裏を掴み、めいいっぱい脚を広げさせる。パックリと開いた入り口に、自分のものを当てた。
「あっ・・・・」
ぴくんと弥子の腰が浮く。まだ挿入はせずにグリグリとその場で円を描いたら、更に腰が浮く。
じれったそうに腰を動かす弥子。しかしまだ、悲しそうな表情は消えない。
261 :
ジェンガH:2005/07/28(木) 20:30:25 ID:libSjZcA
そんな表情、かき消してやる。
一気に挿入した。
「やあっ・・・・あっ、ああああん!」
熱くて大きい塊が弥子の中に埋まる。弥子はその感覚に、髪を振り乱した。
ネウロは想像以上の快楽に少しだけ眉をしかめながらも、弥子の首筋にキス痕を残した。
「あぁっ・・・・、ねっ、ねうろぉ・・・・!」
「気持ちいいか、弥子」
「気持ちいい・・・・ああんっ、きもちいいのぉっ!」
「そうだヤコ。それでいい」
やはり、所詮小娘だ。いくら意地を張っていたって、理性が壊れるときは案外脆い。
そう、どんどんブロックを抜いていけば、簡単にバランスを失って壊れるジェンガのように。
弥子の顔はもう完全に快楽に侵された淫らな女。この顔を作ったのは、ネウロだ。
あの男が見たことの無い顔を、自分はは作ったのだ。ネウロは優越感に浸った。
だが、あの幸せそうな笑顔だけは作れない。それは何故だ。
あの男より、自分は強い。あの男より、自分は美しい。あの男より、自分は賢明だ。
いくら自分の身体の下で喘いでいるのが弥子だとしても、心はここに無い。
身体を支配することが出来ても、心を支配しなければ意味が無い。
ネウロは、この行為が無意味なことのように感じだ。
「やっ・・・・もっとぉ・・・・もっとしてぇ!」
無意味?そんなことがあってたまるか。
262 :
ジェンガI:2005/07/28(木) 20:31:11 ID:libSjZcA
弥子の小さな尻を掴み、ズン!と中を突く。体液が当たりに飛び散り、ソファや床に白く染み付いた。
弥子が喘ぐ。ネウロが突き動かす。やがて快楽が頂点に上り詰めようとする。
そのとき、弥子の携帯がブルブルと震えた。反射的に弥子が揺さぶられながらそれを持ち上げる。
「・・・・・・・・・」
ディスプレイには、あの男の名前が表示されていた。弥子は我に返ったように、目を見開いた。。
そしてネウロと目を合わせ、ネウロと結合した自分の身体を眺め、・・・・泣きそうな顔をした。
「・・・・・・ヤコ・・・」
一足先にネウロが果てる。
大量の熱い精液を吐き出したが、それは中に入りきらずにボタボタと滴り落ちた。
「・・・・・・・・ああっ」
その律動で弥子も果てる。ビクビクと、中の壁が収縮した。
「・・・・ヤコ」
もう一度ネウロが弥子の名前を読んだ。不規則な呼吸をしながら弥子は顔を上げ、しかし黙っている。
「もう遅いのだ。貴様はあの男を裏切った。我が輩を求めた」
「・・・・・・」
「解かるな?」
弥子は、泣きながら頷いた。
「別れるか?」
弥子は何も言わなかった。しかし、ネウロはそれ以上返事を強要しなかった。
なんにせよ、これでもう弥子が自分に反抗しないことは間違いないだろう。
ネウロはゆっくりと立ち上がり、着衣の乱れを直しす。そして、窓辺まで歩いた。
辺りはすっかり闇の中だ。空は葡萄色と薔薇色の下品で派手なグラデーションに彩られている。
どこからか、夕飯の匂いもする。
支援
264 :
ジェンガJ:2005/07/28(木) 20:31:47 ID:libSjZcA
そう、愛なんてものは幻想だ。
一丁前に「愛してる」と断言した弥子でさえ、快楽の前ではあの様だ。全く、愚かなことよ。
"大嫌いよ。あんたなんて"
ふと、弥子に言われた言葉を思い出した。あの時、自分は何を思っただろうか。
もし、今弥子を抱いたのが自分ではなくあの男だったとしたら、弥子はどんな顔をしただろうか。
それはきっと、幸せに満ち溢れた顔なのだろう。
「うっ・・・・ううっ・・・・ひっく・・・」
ソファに横たわったまま、弥子は泣いている。
あの弥子の泣き声も、泣き顔も、全ては自分のためではない。
弥子の感情、行動、全て、自分のためであってほしい。
この気持ちは、一体何なのだろうか。
そう考えてみると、浮かぶのはあの言葉しかない。
「愛している・・・・か。」
実際口に出してみると、馬鹿馬鹿しくなり、ネウロは唇だけで笑った。
この感情が愛だとしたら、それは綺麗なものなどではない。
棘だらけで、いびつで、醜い色をしている。それが自分の愛の形だと、ネウロは思う。
しかしネウロはどうしても、弥子を愛していると認めるわけにはいかなかった。
何故なら、弥子が自分を愛する事は無いと、ネウロは知っているからだ。
愛されないのに、愛してもまるで意味が無い。
あの男のように醜く、弱く、馬鹿になれば弥子は自分を愛してくれるのだろうか。
ああ、馬鹿馬鹿しい。
もう一度弥子を振り返る。彼女はまだ、背中を震わせて泣いていた。
「貴様が悪いのだろう。何を泣いている」
そう言ってやろうと思ったが、言いかけてやめた。
弥子を不幸にしか出来ない自分が、初めて、少し憎らしく思えた。
おわり
乙! 私も以前ネウヤコを投下しましたが、ネウヤコはすれ違いがいいんですよね。
嫉妬ネウロ、おいしく頂かせてもらいました!
GJ!
毎晩神が降臨されるなんてもうたまりません
267 :
名無しさん:2005/07/28(木) 21:01:43 ID:S3EzqkUF
キティークキタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
背筋が凍るような濡れ場daisuke!
268 :
264:2005/07/28(木) 21:35:13 ID:libSjZcA
冷やし中華を食べて戻ってきたら早速レスが!
みなさんd そして支援してくれたtLZ9YE9cさんdd
今度は優しくて幸せなエロに挑戦しようと思ってます
かわいそうなヤコたんハァハァ(*´д`)
GJ!
あああ・・・。
もどかしい。お互いの心が噛み合わないままでいる。
そんなギザギザな、むき出しの感情同士がぶつかるのって哀しいね。
エロなんだけど、すごく痛々しくて、二人のすれ違ったままの思いがすごくリアルで
切なかった・・・。傑作ですね。
久しぶりに、心を振るわせるような作品に出会えた気がします。
イイんだけどあまりにもネウロに救いが無さすぎる気がする…ネウヤコ至上な自分はその彼にネウロ同様嫉妬しちゃったよ
確かに、ネウロに最強でいて欲しい者にはちと辛いな
まあ個人の憤好の問題なんで仕方ないんだが
ネウヤコ職人GJ!いいねーヤコたんに彼氏設定・・・・!
ネウロは本当はやく自分の深遠にある思いに気づけばいいよ。
ヤコたんを幸せな笑顔にさせてしまう珍しく優しいネウロ希望。
ほんのちょっとでいいんだけどなーと言ってみるテスト。
274 :
名無しさん:2005/07/29(金) 00:44:47 ID:1orejm9s
>>273 メロンの回思い出した
あの時のヤコの笑顔は本物だ
…直後の恐怖も本物だけどw
ここの職人の多さはなんなんだ。
他のジャンプ系のエロパロスレにも来てくれよ。
276 :
名無しさん:2005/07/29(金) 03:19:41 ID:1orejm9s
>>275 例えばどこ?書けそうなら降臨するよ
ネウロは書きやすいのだと思う。
加えて書いた後の反応もほどよくあり、新規さんも多いようだ。
こういう感じの大好きです。本当に色んな思いで心が震えたよ。
職人さん、読ませてくれてありがとう。
>>276 多分、鰤スレとかだろ?
漏れもいろいろ見てっけどあそこはリクが多いわりには職人は2人くらいなのではと思っている。
ヤコの彼氏って高校生か???
たしかにネウロは書きやすい。
なんか原作に色気があるせいだろな。
ヤコにはないけどなw
でも確かに1巻の巻末もアレだけどSMな主人公とヒロインの組み合わせジャンプで初めて見たかも…
1巻といえば昨日、やっと買えたよ。
シロタ編で上着を脱いだネウロの肩の線とかってなんかエロイ。
ネウヤコGJ!
ネウロちょっとかわいそうかな。
でもじ〜んときた。
吾代萌えスレで思いついた軽めの吾ヤコ(エロなし)置きます。
早く笹ヤコ続き貼れよ>自分
…ん?なんだ?あのいかれたヤローは留守か?
ちょいと暇つぶしに探偵事務所を覗いて見たが、誰もいねーな。
なんか覚悟して登ってきたわけだがちょいと拍子抜けする。
どう考えても人間には見えねえあの男と会うのを考えると不愉快なのだが
ヤコの顔を見るのはそうでもない。
というか、見たくて来るわけなのだが。
「…全く、あの女はあんな細っちいくせしてよくあんなのと付き合えるよな」
どれ。
せっかくだから冷蔵庫でも物色するか。
ヤコが無駄に食い気があるせいでここの冷蔵庫はいつもぱんぱんだ。
ビールがないのは不満だけどな。
ふいに壁際のパソコンがかたかたと音をたてた。
「・・・・・・。」
妙な図だ。
なんで髪の毛がパソコンうってるんだ?
よく考えてみればつっこみどころ盛りだくさんの異常な光景だが、
あの男の異常性と比べるとたいしたことないように感じるオレもまた異常だ。
だんだんここに慣れてくる自分は人間として大丈夫なんだろうか。
この壁の髪の毛の名前はたしか・・・、
「よう、アカネ。なんか言いたい事でもあんのかよ」
パソコンの画面を覗いてみると、
『吾代さん、ヤコちゃんを起こさないであげてね』
という文字が。
「は?!あいつ居るのかよ?!」
『しっ』
きょろきょろと辺りを見回すが誰もいねえ。
まさかとソファを覗いて見ると・・・、
「居やがった」
口元とほっぺになんか食べ物のあとをくっつけて、幸せそうに寝てやがる。
「・・・うーん・・・、もー・・・、食べれないよう・・・」
寝ても食ってやがるのかYO!
「・・・・・・・・。」
くそー。
なんか可愛いな・・・。
ごくりと唾をのみこむ。
髪の毛以外は誰もいないのをもう一度確かめて、ヤコの唇にそっと自分の唇を合わせてみる。
だーーーーーー!!
何やっとんだ!オレ!!
・・・ヤコは変わらず幸せそうな寝顔のまんまだ。
アカネのパソコンがまた、カタカタとなった。
『吾代さんいけないんだー♪』
・・・髪の毛がなんで「見える」んだよ。
「うるせー。言うんじゃねーぞ!」
(おわり)
吾ヤコ…懐かしい
うっひょー!GJ!!
アカネちゃんがいい役だなww
吾アカもいいかも・・・
286 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/29(金) 17:25:51 ID:p7O548F2
吾ヤコイイ(・∀・)
誰かまたかいてくれないかなぁ・・・
レスdです。
流れ的に吾ヤコは不安でした。
いや、ネウヤコが不幸だったから、みんな和んだと思うよ
289 :
三文字の人:2005/07/29(金) 23:24:27 ID:mAadlt8w
叙情詩さんじゃない漢字三文字の人は宣言します
月曜に早乙女金融故社長Xアヤを落とすと。
吾アヤにしようとしたらキャラ走った(´・ω・`)
ちょっとわからないカプですが楽しみにしてます。
291 :
三文字:2005/07/29(金) 23:33:08 ID:mAadlt8w
途中までなら出来てるんだけどね。
先に落とした方がいいかな?
>>291 投下スタイルは職人さんのお好きなようになさるのが
いいですよ。
293 :
秘密下:2005/07/29(金) 23:40:17 ID:v8DErz26
死んでると行けないんで先行落としとくです。
吾ヤコ(´ω`)ホンワリしました
「あーもしもし、うまいとこ2枚チケット横流ししてほしいんだけど」
「いいわよ。社長さんの頼みなら断れないしね」
「その[社長さん]ってのはどうにかなんないかな、歌姫さん」
「あなたの[歌姫さん]もやめてほしいわ、じゃあね」
クスクス、と耳に流れながら電話を置く。
たまには血の匂いがしない契約もいいものだ。
もちろん、こんな事はほんのたまにしかない。
ささやかな祝いに一服煙を上げる。
…いつもの儀式みたいな物だ。
「社長、なんか用か?」
「あぁ吾代」
窓から振り向き、椅子に腰掛ける。
吾代から見下ろされる形になり、おもむろに口を開く。
「お前、アヤエイジア好きだったよな」
「そーですけど」
「チケット2枚取れたから一緒に行かないか?」
294 :
秘密下:2005/07/29(金) 23:41:45 ID:v8DErz26
「は?」
ポーカーフェイスがくずれる。
こいつは本当は真っすぐな奴なんだよなー…
「俺が一緒で色気が無くてすまんな」
「や ちゅうか えぇぇぇぇ!?」
「昼飯ラーメンもいいな」
「いや、そうじゃなくて…
なんでチケット取れたんすか!?!?!?!?!」
予想はしていたが、ここまでの反応とは思わなかった。
ナイフ持って脅されてる相手に見せたらどうなるだろうか。
「それを聞くとはお前も悪どいな」
クックッとつい笑ってしまう。
これじゃ綾と一緒じゃないか。
「あ…その…でも…」
「世の中には知らない方が良いことばかりなんだよ。
よく覚えときな」
「分かってるけどよ…」
金髪の回りの疑問詞が俺に謎を問いかけた。
無言で苦笑する。それが答えだ。
295 :
秘密下:2005/07/29(金) 23:43:14 ID:v8DErz26
*******************
チケット2枚送っておいたわ。
相手はどんな子かしら?
ふふっ、まぁ楽しみにしてるわね AYA
****************************
「お前の想像するような女じゃねー事は確かだな」
軽快な光と音楽から届いた頼りは、これまためでたい内容で。
「あー社長、今なんか言いましたぁ!?」
「いや、なんも」
「電話し過ぎで喉潰すなよ、あと実家にだけは電話すんなよ」
「最後に電話するんで取ってありゃーす」
そうか、そりゃぁいい。
パチンとケータイを閉じ、豪田はまた仕事を再開した。
「ちょっと出てくるから」
俺の会社、早乙女金融を後にする。
しかし早乙女って誰なんだろうな?
296 :
秘密下:2005/07/29(金) 23:44:12 ID:v8DErz26
しばし外でタバコを吸う。
最近は禁煙嫌煙副流煙と、何かと過ごしにくい毎日だ。
もっとも、タバコが受け入れられる世界だったら、
俺らのような人間なんていないだろう。
俺らはそんな存在だ。常に陰に追いやられる。
困ったことに、その状態に甘んじている。
むしろ光栄だ。
「あら」
「光の姫様、お迎えに上がりましたよ」
「何言ってるの?相変わらずなのね」
表の世界にいる姫が笑う。
ボイトレ帰りを待っていたのだ。
なんとはなしな場所で、べつだん連絡もしない。
お互いひとりなので目立たない…らしい。
自然なふるまいで助手席に乗せる。
297 :
秘密下:2005/07/29(金) 23:45:47 ID:v8DErz26
「しかし妙な物で」
「なに?」
「小学校の隣の席の子が超有名歌手になるとはね」
「クラスの目立たない男の子が裏の世界の人になるとも思わなかったわ」
高速道路はけだるい。
だが、それでも信号で止まる煩わしさが無い。
ラジオと同じ声が横からするなんて、なかなか珍しい事だろう。
「今でも充分目立ちはしないさ」
「やってる事は私よりかなり派手よ」
「例えば?」
「私からは言えないわ」
ありきたりの話。
他愛もない話。
常套句、無難な話。
それが恋人における重要なファクターを占めているのではないか?
この世は退屈と「どうでも良いこと」が過半数を占める。
298 :
秘密下:2005/07/29(金) 23:46:52 ID:v8DErz26
「わぁ、きれい」
「車の中から見えたのと同じもんだろ?」
「狭い範囲しか見えないかったわ」
摩天楼…とまでは行かないが、ここはホテルの最上階。
お上が関わっているようだが、詳しいことは知る必要も無い。
「落ち着く」
クィーンサイズのベッドに腰掛けて、つい口に出た。
「そう?私は少し怖いかも。あんまり高いところはちょっと、ね」
窓にほどよい位置でたたずむ月の精にも得手不得手があるようだ。
「日頃男まみれの狭い空間で
あくせく働いてたら誰でも息が詰まる」
「気分転換に、かわいい子とコンサートに来る訳ね」
女神が振り返り、ゆっくりと近づいて来る。
月が鈍く光って…きれいだ。
「ああそうさ」
絹糸をすいて頬を撫でる
「かわいい部下と、な」
口づけはどちらから交わしただろうか?
299 :
秘密下:2005/07/29(金) 23:48:06 ID:v8DErz26
明るい。
月の光は狂わせると言われるが、情事ゆえの言い訳だろう。
「んんぅっ、あふっ」
「気持ちいいのは分かるけど、あんまり動きを止めるなよ」
絹糸を紡ぐように、奉仕する女を撫でる。
「ああん」
たまに耳に指が触れたりすると、体がはねる。
「なめてて感じてるなんて、もう我慢できないんじゃないの?」
「もう…したいわ…」
「お手柔らかに」
自分から俺の上に乗るなんて、ファンの皆さんはどう思うだろう?
特権は存分に使わせてもらう。
「は…あぁ…!!」
「まだ全部入ってないからそんなに感じなくていいよ」
「だって…いいところ、こすって…んんっ」
「ここも感じる?」
形のきれいな二つの膨らみのうち、ひとつ形をくずす。
「ひゃぁんっ!!」
「柔らかいな…」
300 :
三文字:2005/07/29(金) 23:48:59 ID:v8DErz26
ここまでです。もっと泡風呂プレイとか盛り込みたいよ。
GJです。
続き楽しみにしてます。
吾ヤコもいいが、異色なカプもイイ!
・・・ドウキュウセイダタトワ・・・。
>>278 鰤スレは職人少ないけど、ルキア単独スレは職人わんさか居る罠
遅レスですが
>>253さんGJです!個人的に切ないものが好きなんで
すごく良かったです
三文字さん、異色カップルGJです同級生設定とは・・・!!
続きが待ち遠しいです
土曜の夜だというのに静かだな。
珍しい…。
早ジャン見てきた。
改めて……
ヤコってネウロの事本当に好きだよな…。
そしてネウロも。
あーなんかここのss読んで更に癒されたわ(´∀`*)
308 :
黒住化粧品:2005/07/31(日) 02:07:37 ID:YzqpGwun
素敵なネウヤコが今後も投下されていく前にと、シロヤコを投下します。
ネウロにやられてシワシワになったシロタはなかったものと前提して書いてみました。
エロというより変態です。萌えというより変態です。
309 :
黒住化粧品:2005/07/31(日) 02:08:18 ID:YzqpGwun
とある刑務所で、看守たちは休憩時間にいつもあの男の話をする。
「なあ、あいつどうよ」
「どうもこうも…」
「相変わらず料理には手をつけないでわめいてるしよ」
「こんな味付けの料理など食えるかあ!って?」
「いやむしろ、最近じゃこう言ってるよ」
私に料理を作らせろ!
「究極の料理を食わせてやるから厨房に立たせろだってよ…」
「その料理のせいで人殺したくせになあ」
「しかも料理の中に数々の薬物混入…」
「スープを血管に注入…」
看守たちは揃ってため息をついた。
「あいつ何にもわかってねーよ」
「判決はまだ出ちゃいないが、一生出ることはないだろ。精神鑑定の結果も怪しいもんだ」
「ああいうやつを野放しにしたら、どんな被害者が出るかわからないしな」
「天才は怖いねえ」
「その通り」
「努力を怠らないからこそ、天才という芽は枯れることなく花を咲かせることができる。
だがその努力に与えた肥料があれでは…その花が世間で認められることはないだろう。
その匂いをかいだ人間に害があるような花は、処分されなければならない。それが社会のルールだ」
「…天才は哀しいねえ」
「全くもって、その通り」
「哀しい男だ、あれは」
310 :
黒住化粧品:2005/07/31(日) 02:09:17 ID:YzqpGwun
客が喜ぶ顔と、料理に対する愛情。
それがあれば、なんでもできる。そう信じている。…今でも。
例え世間に認められないようなことを自分がしているのだとしても、客が料理を口にしたときにこぼした笑みは、本物だ。
狭苦しい室内に押し込められ、誇りであるコック帽まで奪われても、彼の心は常に追い求めている。至高にして究極の料理を。
至郎田正影。
「成功を呼ぶレストラン」と絶大な人気を誇った「シュプリームS」のオーナーシェフをしていた男。
その男は料理を愛するあまりに、料理にしてはいけない「味付け」をし、人まで殺した。現在、その報いを受けている。
日本人離れした中世的な顔立ちをしたシロタは、簡素なベッドに腰掛けながら、ひとりの少女の姿を思い浮かべていた。
「おいしい…けど、料理じゃ…ない。
なんか…コレ…食べるって事に対して…失礼な気がする」
あの強烈な、屈辱的な言葉が頭から離れないのだ。
そんなことを言う人間など、今までひとりだっていなかった。
どれほどの薬物を混ぜようが、自慢の腕をふるえば、誰の舌だって満足させることができた。
自分が殺した海野は、同じ料理人として一番近くにいた男だ。だから自分の犯罪にも気づいた。
だが、あの娘は。
「あの娘…あの舌…」
あの娘の舌は、特別なのだ…
あの舌には、この至高にして究極の料理人である自分に通ずるものがある。きっとそうだ。
シロタは脳裏に思い描く。
ここから出たら、真っ先に会いに行く。絶対だ。
華奢な体つきをしていたから、捕まえるのはたやすいだろう。
誰も知らない場所、あの妙な男の手も届かない場所へ娘を閉じ込めて、じっくりと調べ上げてやるのだ。
怯えて泣くかもしれない。ならばその涙をまず味わってやろう。
柔らかな質感の頬をなぞり、流れる涙をすくいとり、口の中へ入れる。
きっと誰よりもまろやかで、体中に痙攣が走るほど甘美な味がするはずだ。
存分に味わい、彼女の抵抗が弱まった所で、口内に舌をいれ、その特殊な粘液を調べてやる。
…ああ、なんたる。
熱くてとろけてしまいそうな温度。逃げ惑う舌を絡めとり、唾液をすすりあげてやる。
それは目も眩むような、天使が神を想ってこぼした吐息にも似た甘さ。
「ふ…っ、ん、いや…っ」
唇を離せば、その天使の唇からは、拒絶の言葉が紡がれるだろう。だが許すものか。
きっと彼女は、私にだけ食されるために生まれた果実なのだろう。だからこんなにも甘いのだ。
甘い果実は、いつだってその中身を隠しているもの。
まだ味わい足りない。
細い腕を頭の上で縛り上げ、薄くて邪魔な衣服をゆっくりとはがしてやる。
この暑さだ。恐怖も加わって、ひどく汗ばんでいるに違いない。
よく冷えた果実が次第に汗をかきはじめるがごとく、彼女の身体もきらきらと輝く。
浮き出た鎖骨に金粉をまぶしたように光る汗。下着を取り去った後に現れる透き通るような白い肌。間違いない。これは味わうためのもの。
私はそんな彼女に心をこめた言葉をつくし、存分に飾り立ててやる。…ほら、果実が赤く熟れだした。美しい。
私の鼻をくすぐる香り。私を見つめる瞳。何か言いたげに震える唇。
小ぶりな胸を外側から徐々に包み込むようにして上から押さえ、手のひらに感じる頂の固さを指摘してやり、耐えられないと横を向く彼女の首筋に吸い付く。
息づく血管の流れが、急激に活動しはじめている。そこから耳たぶまでなめとってやれば、果実は甘く囁くのだ。
もっと私を食べて。お願いよ。
311 :
黒住化粧品:2005/07/31(日) 02:11:01 ID:YzqpGwun
いつの間にか、ベッドに横になり、己をしごいている自分に気がついた。
食材を扱う聖なる右手が、たとえ自分のものとはいえ、穢れた欲望をその手にしている。
シロタは愕然となり、すぐさま行為を中止しようとした。
荒い息を懸命に抑え、夢であって欲しいと、目をつぶる。この私が。料理以外で自慰をするなど!
――私を食べたいんでしょう…?
だがまぶたの裏に現れたのは、優しい夜の色ではなく、淫らな果実が手招きしている姿だった。
食べたい。食べて食べて、あの娘の全てを、調べつくしてしまいたい!
「……あ……っ」
右手が言うことを聞かない。
この手が、あの娘のものだったなら。
目を開けても、暴走は止まらない。
ドーピングを施した自分の姿は、上半身ばかりが成長して、下半身がそのままだったが…
もし今、あのコンソメスープを注入したら…
「…フゥ〜〜〜〜〜〜〜
…フゥ〜〜〜〜〜〜〜」
だめだ、止まらない!
「……クワッ!!!」
誰にも理解されない声をあげると、存分にしごきあげたものから勢いよく飛び出るものがあった。
「フゥ〜〜〜〜……フゥ〜〜〜〜〜〜…」
頭のどこかがすっきりとしていた。
起き上がり、神経質なくらいに穢れた右手を洗い場で洗浄し続ける。
「私は至高にして究極の料理を、必ず作り上げてみせる…!」
それには、あの娘を味わいつくさなくては。
あの娘に認められる料理を作らなくては!
いつだって頭にあるのは料理への情熱。
だがそれに付け加えるものがあるとするならば。
「それは、彼女の笑顔だ…!」
食べることはそれだけで幸せなことだと。
何故それを忘れていたのだろう。
私の料理はあの娘のもの。
早く会いたい。
会って、幸せになってもらいたい。それから食べたい。
だからもう、この場にいる意味がない。
312 :
黒住化粧品:2005/07/31(日) 02:11:34 ID:YzqpGwun
「食事だ」
しばらくすると、壁向こうから声がして、わずかな隙間から食事とは名ばかりの心のないものが運ばれてきた。
シロタは運んできた担当に、にこやかに言う。
「申し訳ないのですが、どうしてもこのスープは私には合わないので…今度」
そう言って、デザートのゼリーを隙間から差し出した。
中の住人は時折こうやって担当の者と物々交換をし、望みの食べ物を手に入れることがあった。
シロタはゼリーが担当の手に渡るのを見ると、ある食べ物の名前を口にする。
それは誰でも知っていて、誰にでも簡単に入手できるような、つまらない物だった。
シロタの経歴を知っている担当は、シロタに滅多な食材を与えないよう、常に食事には気をつけていたのだが、そんなものでいいのならと、約束をしてしまう。
遠ざかる担当を見送ると、シロタはにやりと微笑んだ。
散々自分で試したドーピング・コンソメスープの名残は、未だに自分の中に流れている。
調べたってわかりっこないのだ。血液や尿からは決して検出されるものではないのだから。
伸びた爪で思い切り腕を引っかく。じわりとにじむ血液に、出てきた食事のいくつかを混ぜる。さあ、あとは。
「待っていろ」
シロタは流れる血を見つめながら、幸せそうに微笑んだ。
――もうすぐ君に、会いに行く。
終わり
静かな夜に神さんがキタ・・・。
GJです。
シロヤコ……クワッ。
314 :
黒住化粧品:2005/07/31(日) 02:15:46 ID:YzqpGwun
色んなカップリングを試したいと思って書いてみましたが、なんか変な方向に行ってしまいました。
シロヤコって需要あるのですかね…シロタは単品で人気がありますからね…難しいですね。
315 :
三文字:2005/07/31(日) 02:15:46 ID:HAzRbg6f
夜行快速が停車しながらの支援
お、やっと発車するらしい
色んなカップリングは需要があると思われ。
看守達の溜息で飲んでたコーヒー噴出しそうになりました。
いろんな意味でオモシロイ!
故社長アヤ物も楽しみにしている。
クワッ
最高です(*´Д`)
黒住化粧品タン乙ゴシカァン!
刑務所でもDCSを追求するシロタ萌え
グッジョ…!!
プライド高そうな人が葛藤しながらオナヌーしちゃうのテラモエス(*´Д`)ハアハア
どなたかネウロで是非(r
>どなたかネウロで是非(r
そりゃ見てみてーや。
ネウロ自慰みてええええぇぇぇ!!!
あの、流れ切って恐縮ですが、
ネウヤコ投下してもいいでしょうか。
どうぞどうぞ
期待してます
今夜は近所の神社でお祭りがあるのを知ってたから、朝からすごくわくわくし
てた。
浴衣もちゃんと着たの。まだ自分一人では着られないんだけど、とりあえずは
お母さんに手伝ってもらってね。
ドキドキしながらネウロに一緒に行こうって誘って、暗くなってから二人で出か
けたの。こんなに嬉しいことって、今までなかったかも。だって、一番大好きな
人とこうして一緒にお祭りに来られるなんて、思ってもみなかったから。
ネウロ、あなたがそれほど嬉しいとは思ってなくても、私はとてもとても幸せ
だったんだよ。一緒に歩いてくれるのはいつもの気まぐれかも知れないけど、
そんなのどうでも良くなるぐらいに。
小さい金魚を二匹買ったの。
黒と赤の金魚を一匹ずつ。
黒いのをネウロ、赤いのをヤコって名前つけるつもり。
簡単に死んじゃわないように、大事に育ててあげるの。
黒と赤の金魚は、ビニール袋の中ですいすいと元気に泳いでて、可愛くてつ
いつい足を止めて眺めていたら、何度も先を歩いているネウロの姿を見失い
そうになって、慌てて黒塗りの下駄をカタカタ鳴らしながら追いかけた。他の
女の子たちは、みんなネウロを見てぼうっと見蕩れてる。私もきっと、同じ顔
をしてた。一緒に歩けるなんて、だから信じられないの。
信じられないから、怖いの。
あなたが、いつか魔界へ帰ってしまうこと。
私、あなたが大好きって何度も言った。あなたも気が向けば好きだとは言っ
てくれるけど、それがどこまで本当なのか分からないの。そんな風に疑って
しまうから、はっきりと聞けないままでいるのがもどかしい。
私ね、あなたが大好きよ。だから魔界へ連れていくと言ってくれるなら、喜ん
でついて行く。けれど、まだ何も言ってくれないから辛いの。
こんな時でも、一人でどこかへ行ってしまうような気がして辛いの。
「待って、ネウロ」
下駄じゃあ、足の早いあなたにはなかなか追いつかない。
焦って走ろうとしたら、敷石に躓いて転んでしまった。この間買ったばかりの
浴衣が少し汚れて、膝を擦りむいてた。でも追いかけないと、と涙の滲んだ
目で見上げた先には、呆れたような顔をして振り返っているネウロの姿があ
った。
「何をしているのだ、全く」
そう言いながらも差し出してくれた手に、また涙が出た。
金魚の入ったビニール袋は、何とか無事だったみたい。
遠くで花火の音がしていた。どこかで花火大会もあったのだろう。全部一緒
に行けたらいいのに。もしも一人でここに残された時は思い出に出来るよう
に、いっぱいあちこちに行けたらいいのに。
今なら、私たち恋人同士に見えるのかな。
綺麗なあなたに私は釣り合わないのは分かってるけど、そう見えたらいい。
今、こうしていることが全部私の宝物なの。
一分一秒まで大切なの。
あなたが大好き。
擦りむいた膝が痛いと甘えたら、神社から少し離れた森の中に連れて行か
れて、もしかしたら、するかもって思った。もう当たり前みたいになってるね、
こうして抱き合うのは。
最初は確か事務所でだったよね。その日はずっと暇で、誰もいなくて、気が
ついたらソファーに倒されてた。とても驚いたけど、嬉しかったの。絶対そう
なることなんてないと思ってたから。
あなたはその気になっただけだって言って決して謝らなかった。私もそれで
良かった。変に謝られたりしたら、あの時感じてた感覚や興奮が全部なくな
ってしまいそうだったから。
それからはもう、日常の一部みたいに、ただの挨拶みたいになっているけど、
今でもやっぱり抱かれてるとドキドキするの、あなたは知ってるの?
「どこが痛いんだ」
「えっ…と、ここ」
神社から離れた森の中、浴衣の裾を少しだけまくり上げて血が滲んだまま
固まっている左の膝を見せた。まだじわじわと痛みがあるけれど、それほど
大きな傷ではないみたい。
「どれ」
ネウロは暗がりでも目がきくのか、擦り傷の膝をぺろっと舐めた。驚いて、
慌ててとめようとしたけれど、力が強くてかなわない。
「な…何するの」
「痛いのか?」
「大丈夫」
それをどう取ったのか、ネウロの舌は膝からだんだんといやらしく上ってき
て、腿を舐め回した。いけない、こうされたら濡れてしまう。気付かれてしま
う。そんな焦りがあるのに、浴衣の裾はますますまくれ上がる。意外なほど
熱い舌は、遂にショーツにまで辿りついてた。
「やだっ…」
布越しでも舌の熱さがダイレクトに伝わってきて、私は足が震えて立てない
ほどになってる。それでも、布越しのいやらしい舌は止まってくれない。怖
い、嬉しい。そんな正反対の熱い塊を呑み込んだまま、喘ぎ始める。お祭
りのざわめきがかすかに聞こえてきて、側の木に寄りかかりながら、私は
ただ何も出来ずにいた。
きっと、もう伝わってる筈。濡れていること。大好きだから、こんなことをされ
ても平気なの。でも、やっぱり少し怖い気持ちもある。
「ねえ、脱がしてくれる?」
中から溢れてくるものがこれ以上ショーツを汚してしまわないうちに、とい
う意味だったのに、ネウロの長い指はすぐにショーツを足首まで降ろして
しまった。
「見、ないで…お願い…」
「何故だ」
こんな時のネウロはにやにやと笑いながら、わざと意地悪なことを言う。嫌
な筈なのに、それでも許してしまえるほど好き。
「だって…あっ」
舌が直接、そこを開いて舐め始めた。恥ずかしい、でも気持ちがいい。私
のどこが感じるのかもう知っている癖に、わざと外したり逆にひどく攻めて
きたり、そんなことをしながらだんだん自分の好きにしていく。
濡れているでしょう?すごく濡れててぬるぬるしてるでしょう?あなたがこ
んな風にしたの。私、何も知らなかったのに。
だから、帰る時には一言でいいからさよならぐらい言ってね、他に何もいら
ないから。それじゃないと、私いつまでも待ってることになるから。でも、き
っとさよなら言われても忘れることなんて出来ないと思う。
いやらしい舌が、奥の奥まで入り込もうとしている。指が感じるところを意
地悪に探り回している。
こんなところで、こんな風にされてても大好き。
誰にも言えないけど、今日のことも決して忘れないよ。
もたれかかった木の冷たい感触がとても気持ちいい。もう立っていられな
いぐらいたまらないの。早く…。
一人では着られないから浴衣も脱げない、帯も解けない。
ただ裾を開いただけの姿はそそるの?いつものあなたじゃないみたい。
こんなに濡れてるからいいなって、それだけ言って立ったままで入ってき
たけど、こんなに激しいなんて。
でも、嬉しかったよ。すごく。
私の中であなたがひくひくと蠢きながらだんだん大きくなっていく。お腹
がきつくて、苦しくて、けれどこうして繋がりながら抱き締めているあなた
を離したくない。
「…ネウロ、離さないでね」
耳元に熱い息がかかる。さらさらと頬に金色の髪の感触。あなたがどこ
から来たって、正体がどうだって、今こうして繋がっているのは本当のこ
とだからいいよ。
「ヤコ」
「な…に?」
涙に濡れた目を見開くと、ドキドキするほどにとても綺麗な緑の瞳とぶつ
かる。もう少しで達しようとしているのが分かった。私も、苦しい。体の中、
あなたで一杯になってる。苦しいけど嬉しいの。繋がってるそこからあな
たと私の体液が混ざり合って流れ落ちてくる。
早く…。
「ネウロぉっ」
「貴様を、決して離さない」
「はっ、ん…本当?」
その言葉に、中がきゅうっと締まるのが自分でも分かった。嘘だなんて
思わないよ。信じていられる覚悟あるから。
中にいるネウロのものがびくっと大きく痙攣したタイミングで、私は更に
激しく揺さぶられた。何も分からなくなるぐらい、して。不安なんか綺麗
に消して。
イキそうになる寸前、見上げた夜空には星なんてひとつもなかった。
夜になっても温度が高いままの真夏。
私たちはずっと抱き合ったまま、弾んでいる息を整えていた。お互いに
夢中になっていたから口付けひとつしなかったね。でも、終わってから
いっぱいくれたね。
あなたはまだ私の中で、今こうして一緒にいられる幸せが体中を満た
していて、こんなに嬉しいことはないの。
あの言葉通り、離さないでね。意地悪なことや冷たいことを言っても、
この手だけは離さないで。
私は、ようやく足元に転がっているビニール袋の中の金魚たちを思い
出してた。この二匹も出来るだけ長生きさせようって、決心したよ。
だって、二匹は私たちそのものだから。
変に長くなった上に、あんましエロくないし多大に感傷的な感じに
なっちゃいました。
とりあえず、投下しておきますね。
乙女だよぉ〜
ヤコたん乙女だよ〜〜(*´Д`)ハアハア
見え隠れする優しさがネウロの魅力ですね。
これからも頑張って下さい!
小沢さん並に甘い
だがそれがいい(´_ゝ`)bGJ!
『魔人の我輩が人間の弥子に発情してみた』
「発情したから一発ヤらせてください先生!」
「意味わかんねー!?」
「何だと?貴様我輩が気を使ってここまでオブラートに包まず告白したのに・・・ミジンコめ」
「包んで欲しかった。そしてもう少し前置きが欲しかった・・・」
「現実は厳しいのだ。わかったらとっとと脱げ。ストリップをしろ」
「ぬ、脱ぐだけだったらいいよ・・・脱ぐ『だけ』なら」
「いいえ脱いだあとはあとはベッドインですよ先生!(*´Д`)ハァハァ」
「(゚Д゚;)」
「というわけで押し倒すぞ」
「ちょ、まっ!」
ドサリ
「ストップストップストップストップ!本気でやめてって!怒るよ!」
「怒っても我輩の嗜虐心を刺激するだけだぞ弥子。抵抗する女を屈服させるのが楽しいのだ」
「さ、最悪だー!?それ人として間違ってるよ!?」
「我輩魔人だし」
「そうでした・・・じゃなくてやめて!きょ、今日はヤバい日なの!」
「ほほう。つまりそれは中で出したら妊娠するということだな?それはイイコトを聞いた」
「孕ます気満々かよ!」
「安心しろ弥子・・・。孕んだら責任はとってやろう」
「むしろアンタ責任を取るのが目的なんでしょー!?ぎゃー!」
い完ざき
335 :
198:2005/07/31(日) 22:53:28 ID:NyDVojeK
エロを書こうとしてみたが書けなかった
どうやら俺とネウロはエロを書くには相性が悪いらしい・・・
>>324 ヤコものっそい可愛い(*´д`)ネウロもかっこいいです。乙です!
>>198 コントに爆笑しましたwwww我輩魔人だしってwwww乙です!
可愛く明るいネウヤコの後で申し訳ないのですが、暗いネウヤコを投下します。
初めて書いた小説なので拙いですが、よろしければ。
夏の夕暮れはもの悲しい。
生温く私の髪を撫でてから、そよ風は事務所の中へと吸い込まれていった。窓の
縁にすっかりはりついた腕を組み替えて、私はぼんやりと薄い夕空を眺めた。
夏。もう、あいつと過ごしてどれ程になるだろう。
その間、ネウロに使われ続け、信じられないくらい色んなことがあって、私は今
ここでのんびり空など見て惚けている。
事件なんて好きな人はたぶん、犯人以外いない。私だってそう、そうだったのに
、いつから私は事件を探し求めるようになってしまったんだろう?
そう自分に問いただすのはもう慣れていたが、頭の中で私は困惑したふりをする
。いつからだろう、いつからなの。誰も私の頭の中など見れはしないのに、思考
さえも偽るのは、自分でもおかしいと思う。―ネウロなら、バカめ、と言うだろ
う。バカめ、だから貴様は成長しないのだ―それでもしばらくその演技を続けな
ければ、私はもうとっくにわかりきっている“いつから”を前に、自己嫌悪に陥
るに違いないのだ。
…そう、ネウロがここへ下りてきた日。
たっぷり「困惑」して、私がたどり着いた答え。それはつまり、お父さんの、お
葬式の日。
「なんで、なんで…私、事件なんて」
ふいに口から出たつぶやきは、まだまだ元気な蝉の声にかき消される。ネウロが
謎を捜し当てるから、事件に衝突するのは事前にわかる。それが続くにつれ、私
は人が亡くなってもそんなに驚かなくなった。
事件が起こるのがわかるのなら、それを事前に止めることもできるはずなのに。
熱いフライパンに肉を入れたような音に、私は顔を上げた。すぐ隣のビルに蝉が
とまり、残りの命を燃やしている。
その蝉をしばし見守ってから、私は思い切り深くため息をつき窓に崩れ落ちた。
変に悩む癖はいつまでたってもなおらない。こんな風に図太くなったのはあいつ
のせいだと、そう思ってしまえば楽になれるのに。
ネウロの食べられるものは謎しかない。魔人と聞くと謎よりは人を食べそうなイ
メージがある。…それは鬼か。ともかく、これ以上人が亡くなったり、狂気にと
りつかれるのは見たくない。それが、私に残された最後の希望だと思った。
これを捨ててしまえば、私はもう普通の人間ではなくなってしまうような気がした。
こんな思いを口にすれば、ネウロに殺されてしまうだろうか。
「ぐへっ」
突然、ミシッと頭をつかむいつもの感触がして、しかしいつもの数倍の重さと勢
いに私は外に放り投げられそうになった。
「微弱だが謎の気配がした。ヤコ、何をしている、早く出掛けるぞ」
ネウロが、干された布団のように窓に引っ掛かっている私に嬉々として言った。
どうやら屋上からそのまま、事務所の窓へ下りてきたらしい。
「ほら、さっさとしないとそのまま突き落とすぞ」
「ネウロ」
私は振り向き、薄ら笑いをうかべた彼を見据えた。外はまだ薄明るいのに、部屋
はもうすっかり暗く、立体が淡くグレーに彩られているだけだった。
「私、もう嫌なの。事件を目の当たりにするのが…。ひ、人が傷つくのも、もう
、見たくない…」
弱虫な私は言い始めた途端、怖くてとてもネウロを見ていられなくなった。言い
終わりは、自分にも聞こえないほど小さく、頭の中ではさっきの蝉が泣き叫び、
今までの事件の被害者の顔がぐるぐると目の前を回り、私はどうにかなってしま
うんだろうかと、眩暈に似た吐き気を感じぺたんと床に座り込んだ。
お父さん、私はもう、こんな事はしちゃいけないよね。回避できたはずの事件を
探すのは、やめにしよう。たとえネウロに、
「殺されるとでも思っているのか、その死にかけた顔は」
「……」
「貴様はこれからも、生かさず殺さ…もとい、私に協力する存在なのだ。それに
、貴様に拒否する権利は特に無い。理解できたらさっさと立て」
「…嫌だ」
「ほほう」
腕を掴み、軽々と私を拾い上げると、ネウロの髪が触手のように伸び、私の目を
きつく塞いだ。
「ネウロ…?わっ!」
私の体が宙に浮いて、ふかふかしたものに落ちた。ネウロが、私をソファに投げ
たのだ。
「どうやら余計な事を考えているようだな。貴様が無駄な時間を取ったせいで、
謎が離れていってしまった」
もう日はすっかり暮れ、蝉さえも私を見捨てたようだ。ネウロの髪で目隠しされ
て、暗闇のなか、冷たい汗が額を滑り落ちていった。
「ネ、ネウロ、何するの…」
「要するに貴様に考える暇を与えなければいいのだ。ヤコ、貴様は我が輩のもの
だ。貴様は、」
腕が絡め取られ、目と同じように触手できつく結ばれた。
「我が輩の為に生きるのだ。我が輩の空腹を永遠に満たせる謎を食うまではな」
つつ、と脚に冷たいものが触れた。
「や、や…!」
びくびくと震えながら、ネウロの考えを理解した。ネウロは私を殺すつもりでは
なく、私に屈辱を受けさせるつもりなのだ。私から全てを奪って、思考を停止さ
せるために。愛など微塵もなく、ただ私を支配するために。
もう逃れられないと、私は静かに悟った。
「あっ、やあっ」
誰にも見せたことのない場所を、いきなり指で撫でられて、変な声が自然と出て
しまう。優しくという言葉を知らない彼は、遠慮が無い。どうしようもない状況
に、少し涙が滲んだ。
「何を泣いている」
触手でわかるのだろう、私のまつ毛を濡らしただけの涙にネウロが言う。
「…あんたにはわかんないかもしんないけど、私、初めてなんだから」
「つまり処女ということか。痛くて泣いたのか」
やっぱりわかってない。…これから、痛さで泣くことになるのだろうけど。
「…っ!!」
何か冷たいものが私のソコを舐め上げ、私は声にならない叫びを上げた。ぺちょ
、ぺちょ、とまるで犬のように何度もソコを刺激する。
「あ、あっ、あんっ」
「ヤコ、どんどん粘液が溢れてくるぞ。貴様もこうなるとただの女だな」
そう言いながらネウロは、私の中をゆっくりと押し進んでいく。さっきの舌のよ
うなものはネウロのそれではなかったらしい。この野郎と悪態をつきたかったが
、開いたままの口は高い声を上げるばかりで、私は恥ずかしさで死にそうになっ
ていた。
「く、や、痛い、ふぁあ!!」
ズリッと触手が滑り込んで、その中をぐちゅぐちゅとかき回し始めた。
「あん、嫌、やだっ…ああん!」
「淫乱女め。嫌と言っておきながら、何をよがっているのだ」
「だ、だって、ひゃんっ」
ベストとシャツが捲り上げられ、ブラの隙間に触手が侵入する。
「ひああっ!」
触手が乳首をねっとりと舐め、私のソコからどっと何かが溢れだすのがわかった
。今、ネウロはどんな顔をしているのだろう。自分自身は少しも動かず、触手に
任せて私を犯して、その様を眺めて笑っているのだろうか。
…これが、ネウロの私への罰なのだ。
「ふあ、ふ…っ」
熱くて気が狂いそうになり、再びあのけたたましい蝉が泣きだした。夏の日差し
のようにじりじりと、それは私の頭を揺さぶり続ける。
「ヤコ。いい格好だな」
私の中を伝う触手が抜け、ずんと何かがソコを貫いた。
「やああああ!!」
ソコはじんじんと疼き、私とネウロを繋いだ。今度は触手ではなく、ネウロ自身
のものに違いなかった。繋がったソコは、とても熱かったからだ。
「本来は貴様が動くべきなのだが、仕方が無い」
もう、とても力が入らない。ネウロは私を何度も貫き、蝉の声ももう薄れてしま
っていた。
「ふあ、あっ、ああっ!!」
拘束されて、こいつに犯されて。こんなに感じてしまう自分が情けなくて、しか
し泣きたい私を許すはずもなく、ネウロは律動を激しくしながら私に囁いた。
「忘れるな、ヤコ。貴様は我が輩から逃げられない」
目が覚めたとき、意識はずいぶんはっきりとしていた。自分のからだを見下ろし
ながら、私はもう普通の人間ではないのだと感じた。
『ヤコ、貴様は我が輩のものだ』
ビルから出ると、足元に何かが落ちていた。しゃがんで近づくと、そのころんと
したものが、私の頭を鳴らしていたあの蝉だとわかった。
「…死んでたんだ」
短い命の蝉は、自分を見捨てて飛んでいったのではなく、死んでいたのだ。
ごめんなさい。
そう呟いて、私はその蝉を潰し、歩き始めた。
すでに、私の心さえあいつのもの。
少し眩暈がしたが、もう蝉の声は聞こえなかった。
あいつに操られ、私は、どこまでも、どこへでも堕ちて行くに違いない。
終わりです。
ありがとうございました。
ははははh、初めてリアルタイム!ハァハァ
切なく短い命だったけど、燃え尽きた蝉に悔いはないと思うよ。
ヤコもネウロといられる、もしかしたら短いかもしれない時間を
惜しみなくすごして欲しいなあ。GJでした!
>>324 324です。
私もリアルタイムでお初。
切なくて、弥子ちゃんの感情が痛々しくて、余韻が残ります
激しくGJ!
>>336 の間違いでした。
ごめーんね。
感想すごく嬉しかったです。
>>334 やりとりがリアルでワラタw この流れのままで
エロ書いていただけたなら、ものすごく嬉しい。
>>336 GJ!
蝉のエピソードとヤコの気持ちとが切なくも噛み
合ってていいですね。所有欲をひたすら押し出す
ネウロもイカス。
>>336 これで初めて?全然、拙くないよ。
ネウロの言動が、いちいちそれらしくてグッジョブ
エロ可愛いヤコたんに(*゚∀゚)=3ハァハァ
よかったらまたなんか書いて下さい。
今週のネウロは素晴らしいな
角煮のネウロ板落ちた?
>>348 落ちてないよ。 あと、板じゃなくてスレな。
>>334 遅レスだけどワロタよwGJ!また書いてください
会話がイイ!
また黒住化粧品さんの吾ヤコかネウヤコが読みたいと言ってみる
俺、ネウロにハマって間もないんだけど、
ネウロお勧めファンサイトとかあったら
誰か貼ってくれませんか・・・・?(もちろん直貼り厳禁で)
直リンじゃなくとも2chに張るだけでサイト運営に支障がでかねないから駄目ぽ
さりげなくネウロサイトを運営してる人もここを見てるし
>353
あっそうか!!わざわざスマソ!サンクス!
>334
禿ワロタw
台詞とテンポが原作ぽくてイイ
>354
腐に当たるのを覚悟の上で地道に自分好みの絵師なり職人なりを探せばいい
どうせ夏だし、時間は有り余ってるだろw
あれ?ここって確か夏休みなんてものがある人は……
うおおおおまた増えてるううううう。
神さまGJ!乙ゴシカァン!
え〜今暇を見つけて書き足してる最中でいつあがるかは未定なんですが、
ノーマル以外ってありなんでしょうか?
具体的にいうとXネウロ弥子の3Pなんですが。
スレに投下するのは初めてなんで教えていただけると幸いです。
361 :
三文字:2005/08/01(月) 23:10:19 ID:rzqBu9yZ
>>360 以前吾代弥子ネウロくさいものを書いた。
ここは割りとなんでもありじゃないかな…
>>293の続きは今書き中。
>>360 それならアリでしょう。むしろ、щ(゚Д゚щ) カモーン
>>360 今だったら、かなり需要があると思うよ。
先週はある意味祭りだったし。
つか、俺もそれ読みたい。
365 :
秘密下:2005/08/01(月) 23:59:11 ID:rzqBu9yZ
柔らかい…
指の先も、俺の先も同じ位に。
ベッドの上に重なる陰は、次第に小さくなっていく。
「あぁんっ」
「全部…入ったな」
「ねぇ…今度…」
快感に酔っていて震える唇から。
「なに?」
「カラオケ…行きたいな…」
媚薬がこぼれてきた。
「だめ」
「なぁ…んで…?」
うっすらにじむ涙がたまらない。
俺は下からだんだんと速さを増し、綾の体を引き寄せた。
「だって、俺が先に」
耳元で囁く。
「失神する訳には行かないからさ」
「あぁぁんっ!!!」
首筋に牙を差し、一番奥深くまでも差した。
366 :
秘密下:2005/08/02(火) 00:00:08 ID:rzqBu9yZ
「…ん…」
「よう」
気づいた場所は、バスルームだった。
わたし…窓見てて…ベッド行って…それから…
「あ…私…」
「悪いけどここまで連れてきたから」
「重かったでしょ?」
泡まみれになりながらも、振り向いた。
ゆるやかに抱き占められながら、浴槽の中だったのである。
「いや?」
「きゃっ」
もっと泡の感触を楽しみたかったのに、いとも簡単に縁に押し上げられてしまった。
足を持っていてはくれるけど、滑りそうでこわい…
からだが離れちゃって…淋しい。
「今度は俺の番」
足を開かされて、私が見下ろす形…恥ずかしい…
「…電気…暗くして…」
「いいけど、見えちゃうよ?」
「えっ?」
367 :
秘密下:2005/08/02(火) 00:01:18 ID:rzqBu9yZ
暗くはなった。だけどほのかに明るい。
浴槽の下からライトで照ってるし、何より
泡がブラックライトに反応しているみたい。
「白いドレスみたいだ」
「これ…体に悪くは、ないの?」
「さぁな」
「さぁな、って」
ちっとも悪びれる様子がない。
扱っている物が物なんだから、気になるじゃない…
「ここには影響あるみたいだけどな」
「や…っ!!」
前触れもなく嘗めてきた。
顔も舌も泡だらけなんだと思う。
思うのは、もう私は見ていられないから…
「んー、苦いけど甘い」
「そんな事…言っちゃ、だめぇ…!」
耳から更に気持ち良さが流れ込む。
368 :
秘密下:2005/08/02(火) 00:03:24 ID:rzqBu9yZ
「こっち見てよ」
「え…だって…」
まどろみかけていた景色が急に元に戻る。
それは残酷だ。
「やめていいの?」
「…いやぁ…」
迷う暇も無く、命令に従う。
恥ずかしくて涙が零れそうだ。
空を向いていた視線を、地へ落とす。
頬の傷が、私の太ももで半分見えない。
「よくできました」
…一際強く吸うのは、やめて…!!
「はぁぁぁん!!!」
「すごい甘い。
また入れるから、しっかり掴まれよ」
ねぇ、ファンのみんな、
私はこの目の前にいる男ほどは冷静なんかじゃないと思うの。
後ろに倒れないように必死なのに。
369 :
秘密下:2005/08/02(火) 00:04:48 ID:fVIIKgmy
また記憶が途切れて。
気が付けばベッドの上で。
「…また…私…」
「あっさり離してましたが?姫様」
苦笑が止まらない男をよそに、私も着替える。
男は余裕ありげにたばこを吸っていた。
「絶対カラオケ行くんだから」
「はいはい」
恋人同士の会話もただただ愛しい。
ハイウェイを降りたら、他人だ。
370 :
秘密下:2005/08/02(火) 00:05:22 ID:fVIIKgmy
…あー。
カラオケ連れてってやれば良かったな。
吾代はオレにビールかけてくれるだろうか?
つーかもうあの驚いた顔見れねーのか…
まぁ、こんな人生もいいさ…。
あのね
私、光の姫なんかじゃないのよ?
そういえば最近メール来ないわね。
もしかして…まぁ、彼はそういう職業だし。
闇の姫は、檻の中で静かにしていましょう。
ごめんよ
め
ん
ね
371 :
三文字:2005/08/02(火) 00:16:43 ID:fVIIKgmy
日付またがってしまった…
改めてシロタ葛藤読んだ。究極にして至高だ…!
ネウロオナニーはなんか思うようにエロくなく、
何故かあかねちゃんが絡んでしまう。
ネウロの葛藤(?)まじで見てえ・・・・!
日頃プライド高くて、不敵なネウロだからこそ
ひっそり自慰してんのが萌えるくね?
あからさまな性欲じゃなくて、ヤコに対する葛藤の上での
メンタルなオナニーネタとかどうですかね?>みんな
>371
あかねちゃんが見守ってる感じのことか?
只今ネウロ自慰もの書いてる途中なのですが、む、難しい…
ちょっと救われない感が漂ってるんですよね(-_-;)
ハッピーエンドが好きなのに…orz
遅れ馳せながら三文字さんGJです!
>373
まじ支援。がんがれー!!まってるぜ!!!
376 :
360 :2005/08/02(火) 18:55:47 ID:OTJi5vt4
>>361-364 ありがとうございます。何か安心しました。
ちょっと長くなりそうなんで時間かかるかもしれませんが、
気長にお待ち下さい。
>>373 楽しみにしてます。
1 >354のうっかりさに対して「おまえリアだろ」と無言のゴシカァン
2 >355が地雷を踏んだ
3 全年齢板になりますた
リロ忘れごめん
379 :
辞意識:2005/08/02(火) 21:53:41 ID:POeNZJ+X
人間には食欲・睡眠欲・性欲と言う三大欲があると言う。
他にも征服欲等色々あるらしいが、未だ調べ途中でよく分からない。
『三大欲のうち1つを満たせば、他の二つもとりあえず満たされる』
と言う情報を耳にしたので、実験してみることにする。
弥子はまだ学校から帰って来ない。
例え帰ってきたとしても、謎を探しに行くか
弥子を押し倒すかのどちらかなので気にしない。
所長の椅子に座り、机に脚を投げ出しながらの実験、それは
『人間には自慰という行動が有り、一人で性欲を満たせる』
といったこと。
「死ななければ欲を満たせない種の魔界の生き物よりは
理にかなった行為だな」
彼らにとっては絶滅こそがエクスタシーなのだろう、勿体ない。
…そんな事を考えながら、気怠く始めることにした。
380 :
辞意識:2005/08/02(火) 21:55:07 ID:POeNZJ+X
弥子と始めて会った時に便宜上人間の雄の形を取った。
よって自慰行為も当然人間の雄のソレとなる。
まだ天を向くまでも無い陰茎を、手袋の独特な感触で追い上げて行く。
「く…っ」
勿論感覚も人間の雄のソレ、だ。
速度を上げるにつれだんだん堅くなり、先端がぼやけて滴る。
全く人間と一緒である。
「二人でする感覚とは…また違う物なのだな…」
ただ人間と違うのは、慰める時に思い浮かべるもの。
まだ見ぬ"謎"である。
理論上は絶対に何処かにあるのだ。
我輩が満足するほどのエネルギーを持った謎が。
それこそ、食べられるのならば死んだって構うまい…
嗚呼、たまらない…!!!
「っくぅっ…!」
一瞬、気が遠のくような…
381 :
辞意識:2005/08/02(火) 21:56:35 ID:POeNZJ+X
気がした。
なんだ、こんなモノか。
最初から分かっていたのに。
所詮我輩は人間ではない、魔人だ。
手袋には白濁色のモノは無く。
あくまでも透明な憤りを、じっと見る。
そう言えばこの国の作家も昔そんな事を言っていたようだ。
彼も虚無を感じていたのだろう。
欲望を吐き出せたらどんなにか良いか。
嗚呼…食べたい。
一体いつ見つかるのだろうか?
果たして見つかる日は来るのだろうか。
< 見つかりますよ >
突如パソコンのキーボードの叩く音。
< 私よりは、早く >
食物どころか、謎も何も食べることができない存在。
「あかね…」
382 :
辞意識:2005/08/02(火) 21:57:51 ID:POeNZJ+X
< 私は
話せるだけで
自分の意思を表せるだけで
満足です
あなたはきっかけを
与えてくれました。
感謝します >
「そうであったな…
貴様の謎も、早く解かねばならなかったな」
こくん。無言で頷く頭(こうべ)…もとい、三つ編みの先。
「だが」
壁に近づき、最初の時のように秘書を撫でる。
「今はまだその時ではないのだ」
< 分かっています >
「流石ワラジムシより知能があるだけのことはあるな」
< … >
反応しないあたり、流石我輩が見込んだだけのことはある。
「待つがいい。
貴様の方が先に満腹になるその日まで」
跪き、まるで淑女の手袋にするように、キスをした。
あああんネウロ自慰来ちゃった
ハアハアハアハアハアハアハアーーーーーーーン(*´Д`)!!!
384 :
三文字:2005/08/02(火) 22:28:37 ID:POeNZJ+X
別バージョンも書き終わり次第落とすます。
連投しないうちに誰か作品きぼんぬ
Xi叶とかネウ遥とか萌えがいっぱいです。どうすれば。
んじゃ、10時のおやつ。
やっと一日が終わった。
ベッドに腰をかけ、脱力する。
教科書にあかねちゃん、窓際にネウロ。
今日はさすがに堪えた、とヤコは思う。
片手には新発売のポテトチップの袋。
砕けた中身を一気に流し込むのがたまらない。
パジャマの中で何かが『かさり』と触れた。
…ポテトチップ、パジャマにこぼれたのかな?
ぼんやりと働かない頭で、次の袋に取りかかる。
『さわさわ』
何かが服の中にいる!!
さすがのヤコも慌ててパジャマを脱ごうとする…手を、ネウロが止めた。
「ネウロ!!」
「喜べ、ヤコ。あかねを再充電して、お前の服に移植した」
「……なにをどう喜べと」
「意味はわからんが、あかねはタチでもネコでもいいそうだ」
明日の朝(あかねを)迎えにくる、といい残しネウロは消え去った。
がんばれ、ヤコ。朝はまだまだ遠いぞ。
>379
自慰グッジョーーーーーーブ!!!
や、やべえすっげえ幸せだ・・・・・・あかねちゃんもイイ!
でもやっぱ自分の手じゃあ満足いかないんだねえ。気難しい王様だなあ
それでこそ泣かしがいがあるというもの。
俺もちょこっと書いてみようと思うぜ、自慰ネウロ。触発された
俺も俺も。
頑張ろうぜ同志よ
388 :
373:2005/08/02(火) 23:42:59 ID:Xf7MMrwg
>>375-376 ありがとうございます、明日あたりには書き上がるかと思われますので
しばしお待ちを
野郎の自慰ネタでも(・∀・)イイ!!作品が産まれる
それがネウロ・クオリティ!
391 :
『G』 1 :2005/08/03(水) 02:14:24 ID:qZd8HvFh
>>387です。出来ました。
今週号の小一時間前の出来事と思って読んでくださいまし。
「いただきます」
そうして毛の先程度の謎を食べた。
ひったくりが盗んだものを隠した場所など、暴いたところであめ玉ほどのカロリーにもならない。
しかも、今は探偵役を押し付ける奴隷人形を連れていないから、不本意にも自分一人で謎解きをするリスクを負わねばならなかった。
それでも解いて食べたのは、嗚呼情けないことに、空腹に耐えかねてのことであった。いつになく疲労しているのが自分でも分かる。
「あかねよ。億が一にも無いだろうが、もし我が輩が倒れたら」
ポケットに忍ばせた髪に言う。
「引きずってでもあのセミを連れて来い」
呼んでもヤコが来ない。
普段ならジュギョウとやらも抜け出して死に物狂いで飛んで来るはずが、今日に限っては何度ケータイに電波を送っても返事がない。
お陰で朝から二度も食事のチャンスを逃した。忌々しいことだ。こんなことならその二つも自分で解いてしまうべきだった。
「Xiは…私にまで化けたの?」
「ああ。貴様よりよっぽど人間そっくりに化けていたな」
「それ…女子高生に対して失礼だと思う」
ガッコウに着く頃には息が上がっていた。
392 :
『G』 2 :2005/08/03(水) 02:17:53 ID:qZd8HvFh
ガッコウの屋上近くまで登ってから、目立たぬ位置の壁に座り込む。
「探して来い。ヤコは…どこだ」
あかねを壁に放つ。
移動速度は遅いだろうが、いつかは見つけられるはずだ。それまで体力を温存せねばならない。
かがんだ拍子に、地面に向かって目から水が落ちた。
こんなに渇いたのは久しぶりだ。
それもこれも、あの箱の人間の出方を見るのに集中して、数日間謎の気配を無視していたせいだ。
大事な奴隷人形を箱にされては堪らない。
人間は空腹の時には腹から音を出すと言う。
我が輩の場合、目から涎が垂れる。
「『それはおかしいな。貴様は泣くのではなく笑うべきだ』」
無表情に、ぼそぼそと口の中で呟く。
泣いているのか。ヤコ。
箱の人間が貴様に化けたと話した時、貴様はあの日と同じ顔をしていた。
怯えて、いたのか?
我が輩もそうだった。
魔界の謎を食べ尽くしてのち、空腹と酷い孤独感とで、98日と99晩、声も上げずに泣いた。
しかして、地上に来て始めて謎の匂いを嗅ぎつけ行ってみれば、今度は貴様が泣いていた。
もう食べるものに不自由しない、それ以上に、
ヤコよ、
もう独りではないと思って、我が輩は喜んだのだ。
これが欲しい、と。
思った。
393 :
『G』 3 :2005/08/03(水) 02:21:22 ID:qZd8HvFh
「っふ…」
目から涎を流しながら、己をさする。さぞかし滑稽な姿だろう。
しかし既に、人間を、貴様を欲しいと思った瞬間に、我が輩はもはや滑稽で構わないと覚悟をした。
「…ぁ、く」
ヤコ。
「ぐ…ぅ」
ヤコ。
「ぅあ」
おまえがいないといやだ。
「ぐう…ッあ、…ぁぁっ」
己から涎が爆ぜ、遠い地面へこぼれた。何度も。
そうだ、どこもかしこも、満たされていないのだ。
体も魂も泣いて、
ヤコ。
泣いてはいないか。
あかねの呼ぶ声がする。
涎を拭いて立ち上がり、声の方へと歩く。
不思議と体力が戻ったような気もするが、それはきっと思い違いだ。いつか愛してもらえるのではないかという夢想と、なんら変わりはない。
ヤコ。
今はせめて、笑った顔を見せてくれ。
短いですがこれで。
情けない片思いの図を追求してみました。
神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
情けないネウロキタァアアーーー!!ウキャー!
……GJ!!激しくイイ!
キタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━ッ!!
レポートの合間に覗いてみたら…!
神。いわゆるゴッド。
386です。
おまっ・・・・・391よ・・・・・・・・。
朝っぱらから素敵な夢をありがとう・・・・・!!!
これで昨日の夜書き上げたネウロ独白はゴミ箱の彼方さ。
いいね、ひとりで苦しむちょっと情けないネウロ。
弱さも恥もかなぐり捨てて、いつかヤコに本当の気持ちを
伝えられる日が来るのかね・・・・・はあああネ申よ!
ほんとうにありがとう・・・・・!!!!
399 :
三文字:2005/08/03(水) 11:52:32 ID:lAWrwoqA
>>398 即刻ごみ箱から拾い上げてくるべし
出ないと俺が投稿できないじゃないか
>>398 いろんな作品が見たいですよ。
ゴミ箱から拾って拾って!
>>398 あきらめたら
そこで
ゴシカァンだよ(AA略)
なんかここのスレの流れ好きだわw
すごい…!言葉の一つ一つが詩的で… 素晴らしいです。
へたれネウロ萌え。
404 :
373:2005/08/03(水) 17:39:55 ID:r1O5lveh
>>391 GJです!!
皆さんでマターリしているのに申し訳ないですが
書きあがりましたので投下します、ただ前にも言ったように救われない感が
漂ってますので苦手な方はご注意を
失うのはほんの一瞬、それがたとえどんなに大切なものでも。
「眠っているみたいでしょう?」
いまや知る人ぞ知る超有名人、女子高生探偵桂木弥子、その母親である遥は
赤くなった目を細めて無理に笑顔を作り、助手の男に言った。
学校帰り、事務所に向かう途中のこと、来るのがあまりにも遅いので痺れを切らした
ネウロが通りがかった路地裏に弥子はいた、辺りの惨状を見れば何があったのか一目瞭然だった。
「可能性はあるって先生も言ってくれてるのよ、ただ精神的なものだから
はっきりしないのだけど・・・とにかく根気よく見守っていくつもり」
消毒液のにおいが鼻に突く、慌しい足音が遠くに聞こえる室内で弥子は寝かされている。
その顔には治りかけているとはいえ大小の痣が痛々しい、かなり抵抗したのだろう
痣の元凶はすでにネウロによって報いを受けている、死ぬよりもつらい報いを。
「・・・僕がもっと早く探しに出ていれば・・」
月並みなセリフしか吐けない自分にイラつく、過ぎてしまってからこんなことを言っても
意味など無いのに
「いいえ、脳噛さんが見つけてくれなかったら私は二度喪主になるところだったわ・・・ありがとう」
後ろ手に握り締めた拳が震える、魔人に良心があるとはついぞ知らなかった
「それに笹塚刑事さんとも協力して内々に処理してくれたおかげで、この子が目を覚ましても
学校を変わる必要も無いしね」
あそこの学食が本当に好きだから、受験期間を思い出したのか僅かに苦笑する。疲れた様子の背中に
掛ける言葉が見つからない、いつもは雄弁すぎるほど言葉が溢れてくるのに
「僕にも見守らせてください、先生が目を覚ますのを」
やっとそれだけ言う
「・・・ありがとう」
涙を堪えた震え声で遥はもう一度礼を言った
アナウンスで自分の名が呼ばれた遥はネウロに後を任せて病室を出て行った
外はもう日が傾き、赤や橙・紫、様々な色のグラデーションが空を飾る。
それをなんの感慨もなく見つめる魔人の目はやがてベッドに横たわる小さな身体を見下ろす、
その眼差しがひどく物悲し気なのはきっと本人も気付いてはいないだろう。
「・・・起きろ、ゾウリムシ」
いつもなら抗議の声を上げる唇は動かない
「あれだけの大喰いでこんなに長く寝てるとあっという間に豚になるぞ」
頬に手を当てる、手袋越しに伝わる温もりがネウロを締め付ける
「貴様ぐらいよく言うことを聞く奴隷人形はいないのだ、早く起きてもらわないと
我が輩が飢え死にする」
手袋を外して閉じた瞼を縁取る睫に触れる、二度、三度
「我が輩がここまで低姿勢で頼んでやっているのに何故起きない?」
唇のラインをなぞる指先が微かに震えていることにネウロは気付いているだろうか?
「・・・ヤコ・・」
言葉を紡がない呼吸を繰り返すだけの唇に自分の唇を静かに重ねる、
いつだったか人間界の研究のために目を通した書籍の山、その中の稚拙な御伽噺が頭をよぎる、
無論ネウロは信じていないし現実は夢物語のように旨くいくはずもないことは承知の上だ。
柄にもないことを考えている自分を嘲笑する、僅かに開いた隙間から舌を入れるが反応はない、
自分の首に絡めてくるはずの腕も今は身体の側に収まっている。
何時からだろう?絡めてくる腕が、反応を返す仕草が心地良く感じるようになったのは
もっとも、そんなネウロの変化に弥子は気付いていないだろうが・・・
色白な首筋に口付けを落とす、虫けらが付けた痕を掻き消すように強く。
鮮やかな紅が白に映える
再び唇を重ねる、慈しむように、眠り続ける姫君に祈りを込めて口付けるあの本の王子
の様に。
足音がこちらへ近づいてくるのを聞くとネウロは弥子から離れる、間をおかずに遥が
ドアを開けた。
「ごめんなさいね、すっかり遅くなっちゃって・・・」
「いえ、お気になさらないでください」
人の好い笑顔を作って遥を見るネウロに先程までの表情は窺えない。
「申し訳ないのですが今日はお暇させて頂きます、また明日もお伺いしますので」
「ええ、脳噛さんもお忙しいのに悪いわね」
挨拶もそこそこに病室を出る、白い建物から外へ出ると空には星が瞬き始めていた
事務所に戻ると明かりもつけずにソファに身を預ける、目を閉じて浮かんでくるのは
大喰らいで間抜けな人間の小娘の笑顔、自分に脅されても乱暴な扱いを受けても怒りはするが
最終的には苦笑気味に言うことを聞く弥子の顔だった。
「魔人の我が輩が人間の小娘を想うなど・・・・お笑い種だ」
自分を嘲る声は薄暗い室内に空しく響いて消えた。
―・・私、ネウロのこと・・・
興味本位だった、ネットで誤って怪しげなサイトに飛んだ時に偶然見た男女が絡まり合う写真。
試してみたくなったのだ、目の前にいるこの小娘がどんな反応を示すのか。
激しい抵抗に遭うのを想定し黙らせる手まで考えてソファに押し倒した、が、予想に反して弥子は
たいした抵抗も見せずにされるがままで、ネウロ自身が少々驚いた。
―何故抵抗しない?
快感と痛みの波に顔を歪めている弥子に訊く
―・・・好きだから・・私、ネウロのこと・・・
弥子はそう言うと甘く掠れた声で自分の名を呼び、腕を絡めてきた。
魔人であるネウロには理解し難い感情、それから何度も行為を重ねたが未だ理解するには
至らない・・・はずだ。
なのに何故こんな気持ちになる?何故苦しくなる?何故だ!?
「・・・っ・・!」
自然とネウロの手は自身へと伸びる、魔界では相手に不自由などしたことがない自分が
人間の小娘との情事を想い返して自慰をするなど信じられなかった、しかし、
―・・ん・ああっ!・・ネウ・ロぉ・・・
意に反して脳は弥子のしなやかな肢体や悦楽の表情、嬌声ををまざまざと思い起こさせる。
指が自分の感じる箇所を苛む
「・・くっ・」
思わず漏れる声、徐々に動きを速めていく手をもはや止めようとは思わなかった
―あっ、あ・・は・・んっ!・やだ、そこ・・
弥子の敏感な部分を責め立てる指が今は自身に絡みつく、意識が快楽に呑まれる
―・ひあっ・・ん・あ・・はぁ・・ネウロ、も・だめ・・
弥子の上気した顔、涙で潤む瞳、自分へ伸ばされる細い腕、それらが頭の中で
フラッシュバックする
「・・・ヤコ・・」
掌に熱く濡れた感触を受け止めて目を閉じる、瞼の裏に浮かぶのはやはり、あの笑顔。
・・・失ってから気付くとは馬鹿げるにも程がある
月明かりに照らされた室内、孤独な魔人は闇を見つめる
―ネウロ・・・
自分を呼ぶ声が聞こえた気がした
「・・・ヤコ・・・・?」
声は虚ろに室内を彷徨い、やがて暗闇に吸い込まれた
410 :
373:2005/08/03(水) 17:47:02 ID:r1O5lveh
お目汚し失礼しました、自分で書いておきながらあまりの
救われなさに驚き、救われる続きを書こうかそれともすっぱり
ここで終わらせようか考えてます
それにしても難しかった・・・
411 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/03(水) 18:58:23 ID:VhODag6C
うをををををををw!!!
グッジョーブ!!
こういうの漏れ大好き。
切ない、切ねぇよぉ。373氏乙かれさまでした。
漏れ敵には、救われる続きが良いが・・・・、ヤコに一体なにが…。
(強姦か!?と真っ先に思った漏れって・・・)
373氏GJ!続きの構想があるなら書いて欲しいな。
ドン底ヤコは見てて辛いので。...ドン底ネウロは見てて楽しいんだけどw
>>411 素で強○と思ってた。読み直してみたけどやっぱり強○に見えるよ。
413 :
三文字:2005/08/03(水) 20:33:34 ID:eHd7OKAT
この世のどこかには絶対あるはずなのだ…
>>398の書いた作品が…我輩はあきらめた訳じゃない…
>>373 全米が泣いた
>>387 神の啓示を見ることになろうとは…!
でも何でGなのだろう?
>>385GJ!
夜食は太って寝不足になりそうです。
弥子さん2袋め以降でも太らない弥子さん萌え
朝までを是非書いてほしい、と百合もOKな三文字です。ココ的にはどうなんだろ?
…ぶっちゃけゴキ●△かと思ったのは内緒です。
反省文を今から投下する。長め。
414 :
示威識:2005/08/03(水) 20:34:53 ID:eHd7OKAT
謎を持ち込む客が来ない。
今もどうでもいいメールをまとめて削除している。
唯でさえXiの謎は少量だったのだ。
こうしている間にもあの微生物は満腹になっていると思うと、腹が立つ。
…もっとも、立つ腹どころか、胃腸すら持ってはいないのだが。
最近は微生物を弄るのも飽きてきた。
飽きては無いが…反応がワンパターンで、つまらない。
「ネット上で販売しているような
ゴムやビニールの服を着せても
微生物には豚に真珠であるし…」
Sサイズでも余るのではないか?
胸が。
415 :
示威識:2005/08/03(水) 20:35:25 ID:eHd7OKAT
「もうこれは我輩自身を開発するしかあるまい」
考えて見れば、弥子には色々試してみたが、
己を調べてみようとは思わなかった。
Xiは自分が分からなくて不安だ、と言った。
どうして不安なのか理解に苦しむ。
分からないなら、分かるまで探るべきだ。
奴の場合は、分かった先から脳の記憶中枢が変化するので
覚えていられず、また探るのであろうが。
…まぁ、他の者など知るものか。
今は我輩が空腹から逃れるためなら何でもしてみせよう。
「毒を食らわば皿まで、とはなかなかにすばらしい」
明日は祭りである。↓・∀・↓アヒャ!
416 :
373:2005/08/03(水) 20:36:08 ID:r1O5lveh
>>411-412 レスありがとうございます、まだ構想と呼べる所までは固まっていませんが
出来上がり次第投下しますのでどうか気長に待ってやってください
417 :
示威識:2005/08/03(水) 20:36:13 ID:eHd7OKAT
イビルスクリプトを利用し、笹塚のカード情報を拝借した。
届け先はこの事務所…それにしてもネット上とは言え、
笹塚も色々買っている。誰に使っているのだろう?
「何にしろ、便利だ」
今回分かったことだが、ネットとは買い易い。
昨日欲しいと思った物が、今日我輩の目の前に溢れている。
せめて極上の謎の手掛かりでも見つかれば…ああ…
「…ううむ、こんなにあっても体は我輩一つであった」
笹塚には借りがあるからお金に関しては気にしないにしても、
目の前にある物質の量がとても多い。
それでも弥子の一回の食事代よりは安いのだから、奴は異常と言えるだろう。
「一つずつ試す他あるまい」
基本に忠実に。千里の道も一歩から、らしい。
「…とは言え、この機械は何に使うのだろう?」
人間の考えることにはまだまだ分からないことが多い。
まずは合法的な白い粉をなめる。
もっとも非合法でも我輩には関係の無いことだが、
一応笹塚の職業柄気を使ってみた。きっと感謝するであろう。
数種交ぜた時の気分、それは正に「シュプリーム」。
成功を召喚させるなど馬鹿げた話だが、このきめ細かい感触は嫌いではない。
>>373 ワクワクテカテカしながら待ってる。
詳しい用法は書かれていなかったが、
それでも調べられるところは調べたつもりである。
ましてやあの事件だ。我輩はあのようなアンバランスな体にはならぬ。
「奴は腕から注入べていたが
効果的な注入べ方は」
ザクッ
「舌の…裏からだったな。」
爪が鋭利な刃物に変化し、自らの舌を傷つけた。
まだ幼かったころはついつい自分の髪を切ったものだ。
何か懐かしい。思い出も、言うなれば鉄のような感触も。
419 :
示威識:2005/08/03(水) 20:38:31 ID:eHd7OKAT
舌の裏に薬をしっかりと撫でつける。
何だか心穏やかになってきた気もするが、これは効果が現れているのだろうか?
「…しまった、我輩としたことが」
すっかり忘れていた。
白い粉なら、ここに片栗粉とやらが山ほどあったことを。
折角の気分が台無しだ。が、くじけない。
「折角なので、買ったものはしっかり使うとしよう」
更に交ぜる。合わせる対象は、ローションである。
何だか水っぽいような、ドロドロするような。
変わった感じは、何かに似ているような。
「あぁ」
指でひと掬い上げる。
「毒入り消毒液と似ているのだな」
弥子の顔が思い浮かぶ。
420 :
示威識:2005/08/03(水) 20:39:49 ID:eHd7OKAT
「くっ…こ、これは…」
我輩はまだまだ人間を見くびっていたようだ。
この水々しさは、情事時の上下の口に似て。
先程弥子を思い出したのは偶然ではなくて。
「成る程、人間の雄共がハマるのも無理はあるまい」
ローション入りの薬を、自分自身に塗りたくって。
手袋から伝わるもにゅもにゅ感を楽しんで。
中と外を擦り合わせるようにして。
脳に伝わるは、甘美とそして…
「ほんの少しの、悪意」
異なるが、似ている。そう、謎を解く時と。
< あ…あの… >
「ん?」
あかねが"話し"かけてきた。
実際に声がする訳ではないが、それはあかねの確固たる意思表示。
< もう我慢が…あの、その… >
今度音声も搭載すべきか。
気付けば、我輩にとっては微々たる温度ではあるが
冷房が強力にかけられていた。
あかねが温度調整したのだろうか。
それにしてもこれは普段より涼しいようだ。
…薬が少量ながら舞っている。
加えて我輩の魔香-フェロモン-があかねを酔わせたようだ。
「はっきり訴えたらどうだ」
しなる髪の毛を掴む。一瞬跳ね上がる三つ編みの答えは。
< 私…にも…塗ってください! >
か細い毛先で画面の文字が、赤く揺らめいた。
421 :
示威識:2005/08/03(水) 20:41:10 ID:eHd7OKAT
「良くぞ言った。あかね、お前にはこちらのタイプを混ぜてやる」
< はや…く…。お願い…ですから… >
余裕ない者と、余裕ある者。
勿論余裕がある者が選択権を持つのだ。
「焦るな、あかね。貴様らしくないぞ?」
いつだってネウロはネウロそのものであった。
< (びくぅっ!) は…はい… >
「だが、まぁそれも良い」
何故なら。
「今から我輩が貴様を乱すからだ」
< (…とろん) >
だけど、惚けてばかりもいられなかった。
< あぁぁん!熱ぅい!! >
「発熱タイプのローションでもまだまだ温いな」
< いつも弥子ちゃんには…ぬるま湯…でしか
してもらった事…なかったから… >
「では、こうするとどうかな?」
ネウロは髪の束を両手で掴み、すーっと下まで降ろす。
あくまでキューティクルを傷付けないように、そっと。
< やぁぁん、奥まで何か…入って…くるぅ… >
「髪を柔らかく保ち、浸透し易い美容液も混ぜたからな」
< これじゃ…いやぁ…もっと…ぉ >
我慢がならない、というように震え出す。
ただでさえ黒くてらてら光っているのに、余計いやらしい。
「もっと、何だ?言わなければ分からないぞ」
キーボードを打つ毛先がままならない、が。
< …もっと、もっと、
熱いのが、ほしいの… >
「しょうの無い子だ」
魔人が笑う。
「来るがいい」
422 :
示威識:2005/08/03(水) 20:42:05 ID:eHd7OKAT
首から足から腕から、脇からすらも隙間なく入り込み、
全てを搦め捕られる。
我輩の手足は弛緩したように伸ばしたままなのだが、
この束縛…嫌ではない。
「あかね、そう締め付けるな」
「腰骨にやけに絡むな。好きなのか?」
「気持ちいいからって、
我輩以外の者には毛先を指すなよ。痛がるからな」
「最初はゆっくりと…そう、だんだんと速度を上げて…
うまいぞ」
最早キーボードから離れたあかねは、一言一言にびくん、びくんっ。
どうやら感じているらしい。
人間でない点では、我々は同じだ。
「いつも静かな貴様が…こんなに激しいとはな」
一段と反応が強くなる。
さて、我輩ももう限界のようだ。
「そら…望みの物だ。味わうがいい…っ」
あかね全体に悪意が蕩け出す…
423 :
示威識:2005/08/03(水) 20:43:05 ID:eHd7OKAT
「ちょ…な…これ…?」
行為を終えて見れば、微生物が我輩の買い物を見ていた。
「弥子、食い気を消して入るとは貴様Xiか?」
「つーか何で浴衣なの?!」
「暇で空腹ゆえのお遊びだ。だが腹が膨れる訳でも無い」
鼠色の丈の長い浴衣が悔しい程似合って。
夕焼けに染まりながら首筋から肌蹴る鎖骨が、
そして絡む黒い無数の糸が淫靡で…
「弥子」
「いや…私はいや…」
< いっしょに、しようよ >
「やだってば…」
< 遠慮しないで♪ >
しゅるるっ!
「いやぁー!!!!」
ネウロから離れたあかねちゃんが自らを私に向けて、襲ってきた。
いつもの纏まっているあかねちゃんじゃない。
動きも違う。
…気付けば、あかねちゃんに全身ひんむかれ、
アダルトビデオの中にしかなさそうな縛り方で、
私の体はがんじがらめにされていた。
…いや。靴下だけ残ってるのはどういうことだろう。
辛うじて収まっている胸も、はちきれそうだ。
心なしか、ネウロがかなーりキャッキャしているのがむかつく…
「折角あかねが誘っているのを断るとは、
貴様立場が分かって無いようだな」
少年の目をしながら怒るのはやめて…
むだな抵抗、と知りつつも首を横に振る。
「やだ…やだってばぁ…」
「拒む権利などない。」
余裕がある者が…
祭りは終わった訳じゃない。
424 :
示威識:2005/08/03(水) 20:43:59 ID:eHd7OKAT
一カ月後。
「…うお」
「どーしたんスか?」
「覚えの無い引き落としが…」
「スキミングですか?」
「でもこの間酔った時(あの店行ったような…それでもしかして)…
まぁ、俺の思い違いかもしれん」
「先輩…酒とソープはほどほどにしないと…」
「石垣、オとすよ?」
「俺テンション低い先輩が大好きッス!」
魔人の仕業とは思いもよるまい。
425 :
373:2005/08/03(水) 20:53:10 ID:r1O5lveh
ああああ・・・リロ忘れすいません!割り込んでしまった・・・
本当に申し訳ないです
そしてGJです
GJ!おつかれさまでした。
427 :
三文字:2005/08/03(水) 21:15:38 ID:eHd7OKAT
逐一マリガトーとは言ってませんが感想くれる人顔し…感謝です。
あかねちゃん「話せる」とすごく絡ませやすいよあかねちゃん
>>13や
>>91もまだ居るかな…
もっとハードなあかねちゃんプレイ萌え
>>425 や、連投規制に引っ掛からなくてむしろ幸いでした。
>>391、只今帰りました
すげー活性化してるしww
読んでくれた人たち、ありがとう。
エロパロ書くのは初めてだったけど、褒めてもらえてほんと嬉しいです。
職人さんたち、乙です。
一個書くことがどれだけ大変か分かった今、ただただ尊敬の一言です。これからも僕らに萌えを…!!
あと私信
>なんでG?
「あ、ゴキかよ」って後から気付きましたorz
「自慰」と「重力のG」を軽く掛けてます。
429 :
三文字:2005/08/03(水) 23:05:34 ID:dohBAEqE
あかね希望の人他にもかなり居たなぁ、とレス番を振り返ってみたり。
>>372 ご覧の通り、見守ったり参加したり触発されたり、です。
430 :
360:2005/08/03(水) 23:29:05 ID:67kH0ira
すげーっ今日何の祭りですか!?
>379
思わず触発されて今書きかけの放り出して自分もネウロ書いてしまいました。
一晩で書きあがるなんて萌えってすごいなぁ。
今日は神が大勢いらっしゃるので投下は明日にします。
430と同じく明日にしようと思ったけど、今日を逃すとちょっと無理なので投下します。
神々に感謝を捧げつつ↓
風にざわめく木々の下にネウロはいる。
絶えず動き続ける葉の隙間から差し込む光は筋となり、そこかしこに降り注ぐ。
濃い緑であるはずの芝は照らされた部分だけ光り輝く新緑の色。
耳障りな蝉の声すらも遠く感じた。
夜の帳が世界を優しく抱きしめる。
月の光も照れているのか光などという無粋なものを持ち込んでこない探偵事務所にて、
魔人は少女をその手に抱く。ソファがギシリと音を立てた。
互いに何かを言葉にすることはない。繰り返される夜の中でそれが不要なものだと知ったから。
ただ必要なのは互いという存在だけで。
夏の暑さゆえなのだろうか、この公園には人間が一人もいない。
機械が作り出す人口の涼しさを満喫しているのだろう。自由を対価に差し出して。
――ご苦労なことだ。
ク、と笑う。一億度の業火にも耐える自分にはこの程度の暑さはむしろ涼しい。
芝生から出てベンチにドサリと腰掛ける。
別にそれほど古いベンチには見えないのだが、自分が座った瞬間に軋んだ音を立てたのが気に入らなくて、
ネウロは立ち上がると結局先ほどまでいた木陰に座り込んだ。
――さて、奴隷人形……もとい名探偵が来るまで暫く時間がある。
テストなるものに興味は無いが、受けないと探偵「役」の時間もなくなるというので特別に許可した。
謎の気配が感じられなかったことが大きく関係したのは否定しようがない。
少女の背が小さく跳ねた。求めていたものを見つけ出した魔人は思わず笑みを零す。
「…ちょ、やっ……だめ、そこ………っ!」
自分を押しのけようと力の入っていない手で胸を押す小さな体を、先ほど見つけた箇所に刺激を与えることで黙らせた。
「あ…っ」
「――抵抗するな。やっと見つけたのだぞ」
「そん…なこと、言われたって……んッ」
先ほどまでとは比較にならないほどの快感に、飛びそうになる意識を必死に引き止める。
魔人のしなやかな指が花開いた少女の内側をなぞっていく。
「ひぁっ!」
手のひらにあまる乳房に口付けると、満足そうに笑んだ。
芝に座り込んだ状態で伸ばした足を組んだ。時々目に入る光が少しだけ煩わしい。
手持ち無沙汰になったネウロは暇つぶしに、滅多に振り返らない過去を探り、そしてふと思い出す。
――自慰、という行為を最近知ったのだ。
その存在さえ知らなかった自分なので勿論知ろうとして知ったわけではなく。
教えたのは、弥子だった。
――ねえ、ネウロってさ。…………………やっぱいいや。ごめん忘れて。
――なんだヤコよ。我輩に対して前言撤回するとは。随分と偉くなったものだ。
――そそそ、そんなつもりないない!…でもさ、これ、私も友達から聞いただけだから詳しく知らないし…
………ま、待って待って待ってストップ!言う、言うから!
と、いう自分の至高にして究極の説得によって弥子は「自慰行為」の説明をしたのだった。
特に興味のある事柄ではなかったが、少しは時間もつぶせよう。
風が吹き、影を揺らす。
ネウロは己に手を伸ばした。
「あ…くぅ……っ」
少しずつ沈んでいく魔人自身の圧迫に、少女はかすかに顔をしかめる。
最初の頃は痛みで快感どころではなかったが最近はそうでもない。ただ、圧迫感だけはいつまでも慣れない。
それを知っているのか知らない振りなのかはたまた本当に知らないのか
ゆっくりと、しかし確実に沈ませていく魔人の顔は闇が覆い隠してよく見えない。
ああ、お月様。遠慮しないで出てくればいいのに。
「余所見をするな」
魔人の声が夜に響く。
「ごめ……、んッ」
鎖骨の中心から下へとなぞるように滑る魔人の舌に少女の声が漏れる。
しかし繋がっているため、それはすぐに止まってしまった。
「この我輩を一時でも無視したからには、相応の仕置きをせねばな」
「え、や、ま、待って……ああっ!」
突如訪れた強い快感に、少女は耐え切れず魔人の肩に縋りつく。
昨夜の記憶を辿っていたネウロは、手の中の己自身の変化に感嘆の息をもらした。
「ほう……。なるほど」
確かな変化を帯びたそれはほんの少しの刺激をも敏感に感じ取るようになっている。
ここまできて初めてこの行為に興味が湧いた。
扱く手の力を少しばかり強めて速度を上げる。
「く……っ」
弥子との情事とはまた違う感触に戸惑う。
戸惑って、そしてさらに敏感になる。
「ぅ……」
身をよじり、背後の木に手をつく。
差し込む光やそよ風さえもが自身を刺激しているような気すらする。
『やあんっ!や、あうっ』
弥子の姿が脳裏によみがえってくる。探偵役をこなしているときからは想像もつかないほどの艶を纏って。
快感がネウロを追い上げる。思考がままならなくなる。しかしそれでも弥子の姿だけははっきりと見える。
『ネ、ウロ……、……あああっ!!』
「……っ、あ…!」
過去の弥子が絶頂を迎えるのと同時に、ネウロもまた、手のひらに驚くほどの熱を感じた。
乱れた息と下半身の服を整え、ネウロは木陰のもとの位置から少しずらして座りなおした。
名残がまだ少し残っている。もうしばらくは動かないほうがいいかもしれない。
こうなると謎が現れる気配が無いのは好都合といえる。不本意ながら。
小さな風がネウロの髪を揺らす。そよ風はそよ風、先ほどと何ら変わりないのに。
悪くない、と自分にも聞こえない声で呟く。
人のいない夏の公園。蝉の声すらも遠く聞こえて。
夏に光る新緑の芝も、木の間をすり抜ける風も何も変わらないのに。
幾分か上昇した気分で、ネウロは弥子を待つために立ち上がる。
――そうだ、校門の前で待っていてやろう。あいつは我輩が学校に関わることを良く思っていないから
さぞかし嫌がるに違いない。
周りの音を掻き消すほどやかましい蝉の声は、今になってやっとネウロの耳に届き始めた。
世界は光に満ちているのだ、と少女は静かに言った。
闇があるから光があるのだろうが、とにべもなく魔人は言い返し、
何か反論しようと考えを巡らせているらしい目の前の少女の唇を己のそれで塞いだ。くだらない。
「……なによ。人がせっかく素敵なこと言ったのに」
「お前も見てきただろう。この人間界が光だらけなら犯罪も謎も生まれんのだぞ」
「そりゃ…そうだけど、さ。でも、美味しいものがあるもん。
若菜のたこ焼き食べてるときとか、ああ、この世界って素敵だな、光ってるな、って思うよ?」
だから世界は光に満ちているの、ともう一度少女は繰り返す。
魔人はそれにため息をつき、体を起こすと少女の足元に腰掛けた。彼女はまだ起き上がれないらしい。
「何にせよ、この闇の中で言うべきことではないと思うがな」
「そうかなあ。んー……あ、ねえねえ。ネウロが言うとおり、闇があるから光があるんだったらさ」
未だ痛むであろう体、しかし表情に苦痛を浮かべまいとしながら起き上がる少女を
魔人は何となく気まぐれで支えてやる。ひどく驚いた顔が少々気に入らない。
少女はそんな魔人の心中に気付くことなく、ソファの上で魔人の方を向いて座った。
「こんなに光がないんだもん。どこかには、この暗さと同じくらい強い光が溢れてるってことよね?」
そう言って、笑う。
「……さあな」
どうか月が出てこぬように、と柄にもなく祈りながら、魔人は闇の中で微かに笑った。
おわり
437 :
三文字:2005/08/04(木) 00:02:07 ID:xCwTJh1p
なんつーか…美しい文章だ。
爽やかな公園のネウロも(・∀・)イイ!
GJ!
リアルタイムで読んでしまったよ・・・・・GJ!
俺もネウロ→ヤコ書いちゃったんだけど、このあとに
落下できねえよ・・・・・!
すばらしいです。>432よ、おつかれさまですた!
ちょ、ホント何の祭りだw疑似最終回ビックリ記念ですか?
何にせよ
>>431グッジョオオオオブ!!
初めてリアルタイム遭遇した。
このスレ神大杉
440 :
432:2005/08/04(木) 00:08:50 ID:ODjYmWM2
初ネウヤコ&ネウロGでした。メンタルじゃないのが心残りだけど…
神さま方にもう一回、素晴らしき小説群を生み出してくれたことを感謝して。
失礼しました
441 :
三文字:2005/08/04(木) 00:09:00 ID:xCwTJh1p
んー、ストレートに
つ「自慰祭り」
職人様方GJです!
ところで弥子タンの自慰はまだですか?
ネウロ自慰、投下してもいいでつか?
ヤコたんのも見たいけど・・・・・!
444 :
三文字:2005/08/04(木) 00:17:05 ID:xCwTJh1p
弥子自慰がんばりたいなぁ…これはネウロ以上にむずかしそう。
>>443 読みたい!
445 :
385:2005/08/04(木) 00:17:35 ID:eC+Zqc+P
じゃあ自分はあかね自慰祭り…って、なんだりゃ。
さすがに昨日みたいに即興ではかけんので、しばらく考え込むか。
446 :
恋する遺伝子:2005/08/04(木) 00:20:20 ID:P9S6/MWi
>398です。みなさんが支えてくれたおかげで、勇気が出たぜ。
では投下します。
やけに静かだと思えば今夜はあのゾウリムシがいない。
そうか、あの忌々しい腹の音が聞こえないからなのだ。
昼間の出来事を思い出した。
「ん?何をしているヤコ。大掛かりな荷物などまとめおって」
事務所に来るのが遅いから、じきじきに家まで迎えに来て見ればこのザマ。
クローゼットからボストンバックを取り出し、風呂用具やら寝巻きやらを
乱雑に部屋に放り出し、せっせと詰め込んでいる。
「そのようなことをせずとも、事務所で寝るのならば制服で事足りるだろう。
それに湯を編まずとも貴様のカメムシのような体臭など、我輩は気にせぬぞ。」
そう言い放つとヤコは顔をこないだのタコのように真っ赤にしながら反論してきた。
「っだ、誰がきつい体臭かー!そんなレベルじゃないっての!!」
「そうだな、カメムシに失礼だった。謝れカメムシに。」
「あんたってやつはーーーー!!!」
金切り声を上げてこちらを睨んでいたが、すぐに荷物に視線を戻し、
そしてまた荷物を詰め始めた。
「あのさーネウロ、あたし今日ね、叶絵んちに泊まりで夏休み課題しに行くのよ。
でないと終わりそうにないもん。量多いし・・・・。」
「・・・・・何を勝手なことをほざいている蛋白質めが。貴様に自由などないのだぞ」
ギチギチと手の関節を鳴らす。
447 :
恋する遺伝子:2005/08/04(木) 00:21:04 ID:P9S6/MWi
「っちょっちょ、まってよ!めっちゃくちゃ量多いんだから!いや、ほんとに!
早めに宿題終わらせちゃって、あと余った時間は全部探偵業にまわすからさ!」
「貴様の時間はすべて我輩のものだ。早めも遅めもあるかウジムシめ」
「だーかーらーほんっとに終わらないの!それに終わらせとかないと
宿題って気になるもんなの!あんたの手伝いしてる間もわたしきっと
上の空になっちゃう!あんたの力になれないよ!」
「ん?いつも白痴のような阿呆面をしているではないか。大差ない」
「・・・・・ッ!!もう知らない!ばかネウロ!ばーーーか!
あんたはひとりで好きにやってれば!?・・・・・・いってきます!!!」
そうして我輩をまたキッと一瞥し、いつの間に準備を追えたのかバッグを持ち
バタン!大きく部屋のドアを乱暴に閉めた。ドスドスドスッと階段を
下りる音がして、そして向こうのほうでまたドアを閉める音がした。玄関か。
(ひとりで好きにやってれば?・・・・・・か。)
・・・・・・多弁なこの口で言いくるめたり、無数に変化するこの肢体で脅せなかった。
または追いかけて無言で髪の毛を引きずってでも事務所に連れて行けばよい。まだ間に合う。
しかしその気にならなかったのだ。
(・・・・・・そんなに「宿題」とは精神的に大変なものなのか?・・・・人間はわからぬ。
それにヤコめ、偉そうに怒っているかのように見えたがそれでも律儀に
別れの挨拶はするのだな・・・・・・)
ふふ、と含み笑いをしベッドに座り込む。
スプリングの締めが甘いのか思ったより柔らかく体が沈んだ。
(最近はあのウジムシの微々たる活躍もあり、昨今はなかなかに美味な謎を食い続けられている。
・・・・・まあ1日ほどならこのままでいけるだろう。我輩も甘ったれたものだ。許すなど。)
そして柔らかい布団の上へと寝転んだ。気のせいだろうか、甘いにおいがする。
人間の若い女独特のにおいというものなのだろう。このまえネットかなんだかで
そう書いてあった。
(ヤコのような生物でも、このような芳香を発するとはな。まあどのような生物でも
フェロモンというものがあるか・・・・・・・・・・ふむ。しかし嫌いではない。
・・・・・・・・・・・・・嫌いではないぞ。)
甘いにおいに包まれて目を閉じた。
448 :
恋する遺伝子:2005/08/04(木) 00:21:39 ID:P9S6/MWi
・・・・・そうして気づけば今になっていたのだ。窓の外を見るともうすでに外は闇に包まれ、
雨がざあざあと音を立てて降りしきっていた。不思議な感覚に襲われる。
(今頃ヤコは足りぬ頭で「宿題」とやらに精を出しているのだろうな。無駄なことだ。
なぜ気づかぬのだろう?我輩と仕事をする以上に意味のあることはないのに。
そのせいで毎度毎度我輩が“力”を見せる羽目になるのだからな)
そしてヤコの表情が少なからず恐怖に彩られる。おののく顔を魔人の我輩が嫌いなわけはないが、
その度に我輩との距離が少しずつ離れていくように思う。
・・・・・・・まあ、だから何だというわけでもないのだが。ん?我輩は何を言っている?
くだらぬ。この闇のせいで思考回路が無意味に活発だ。愚考を抑えねば・・・・・。
気を紛らわすため天井へと視線をやった。ぼんやりと薄く奥行きが見えた。
横を見ると、テレビやらクローゼットやら机やら、だんだんとヤコの部屋が見えてきた。
大きなぬいぐるみもあれば制服もある。普段は目にかけぬ、私服らしきものもあった。
(ここでヤコは生活しているのか・・・・・・・ふむ。
ここに来たのは初めてではないが、よくよく見るとこのような景観なのか。
我輩の知らぬヤコはここで息づき、ここで生きている。
あの机で勉強し、そのクッションに顔をうずめ、そしてこのベッドで眠りにつくのだな・・・)
ドクン
(ん?)
ドクン
(なんだ?)
ドクン
ドクン
ドクン
ドクン
妙な同機に襲われる。脈が波打ち、今にも体中の血液が沸騰しそうになる。
頭が奇妙な恍惚感にさいなまれ、思わず眉をしかめた。
(なんなのだ、この鼓動の高鳴りは?・・・・痛い。心の臓が破けそうではないか!
腹が減っているわけでもなし、危険が近づいているわけでもない。ならばなぜ・・・?)
ゆっくり起き上がり下方を見ると、自分の下半身の異変に気づいた。
大腿の付け根が著しくふくらんでいる。そう・・・・・・勃起していたのだ
449 :
恋する遺伝子:2005/08/04(木) 00:23:12 ID:P9S6/MWi
・・・・なぜ今勃起する必要がある?生殖期ではないし、求める相手もいないのに。)
しかし意図に反して、すでにはちきれんばかりになっている。
怒張しすぎて痛みをこさえてしまう前に、とりあえず空間を緩めねばならなかった。
手早くファスナーを開け、自分の一物をグイと取り出す。
それは今まで見たこともないくらいに大きく成長し、仰け反り、雄雄しく天を仰いでいた。
(これは・・・・・・・・)
『あんたはひとりで好きにやってれば!?』
ふと昼間のヤコの顔と台詞が浮かんだ。・・・・・・何故かは分からない。
(我輩に分からぬことなどあってたまるか、ふざけるな。それになぜあのウジムシなのだ。
それに今浮かばずとも良かろうものを・・・・・・!)
「フン。なぜヤコなのだ。・・・・・・なぜいきなり彼奴の顔が浮かぶのだ!」
一人の部屋で声を荒げるも、しかし思考は止まらない。これまで見てきたヤコの表情が
めまぐるしく脳裏に浮かぶ。それだけではない、動作や声の細やかな仕草も。
全てといっていいほど駆け巡る。大きく張った声、目を細め笑った顔、
そして大きく手を上げてその日の食事をいちいち喜ぶその仕草まで。
そう思い巡らせているうちに、気づけば自身の先端を手のひらで丹念に撫でていた。
ゆっくりと盛り上がった割れ目に人差し指の先端を押し込む。
「・・・・・・・・ッ、」
不覚にも喘ぎ声を漏らしてしまった。
そして先走りの汁が微妙ながらに割れ目から出始める。透明で濁りはない。
そしてまた浮かぶのだ。あの顔が。
『ネウローっ!』
思考の中でヤコは大きく手を振り、我輩を呼んでいる。
二人で行った事もない見知らぬ道で。そして澄み切って眩しいくらいの青空の下、
どこまでも続く道の中腹にヤコはいる。笑顔で、そこにいる。
『はやくー!いこうよー!!』
(やかましい!なんなのだ!なぜ我輩を呼ぶのだ!
貴様はそこで何をしている!?そしてなぜそこにいるのだ!
答えろ・・・・・・・・なんだ・・・・これはいったい、なんの謎なのだ・・・・・!)
「・・・・・はッ、あ・・・・・・・ッ!!」
大きく膨らんだペニスをこすり右手を細かくピストン運動させる。
先走りの汁はさっきよりも量を増し、そして白く濁り始めていた。
夜目にも慣れ見えてきた、真っ赤に怒張した先端も中腹も、暗闇の中で自己の存在を
強く、強く、何かに負けまいと必死に主張している。
上半身をまとったスーツを手早く脱ぎ、そしてまた急いで自身に手をあてがった。
(我輩は・・・・ヤコの部屋で何をしている・・・・・?
いかん、このままでは果ててしまう・・・・・魔人としての尊厳は失えぬ!)
450 :
恋する遺伝子:2005/08/04(木) 00:24:02 ID:P9S6/MWi
逃げるように自分の一物から目をそらし、枕に顔をうずめたその瞬間。
・・・・・・匂いがした。ヤコの匂いがしてしまったのだ。
優美なる甘い香り。これは雌の匂いだろうか・・・・・?
魔界にはあるはずもない、ゆえに今までにかいだこともないよう甘美な匂い。心地よい。
(しまった・・・・・・・・!!)
もう止まらなかった。さっきよりも更に激しく手を動かし、自身を掴み、こする。
それだけでは飽き足らず、腰も不意に動いてしまう。手だけでは足りないからだ。
寝ていた体をむくりと起こし、胡坐をかいて前かがみになる。
間近で久しく見る自身の性器は、やはりこれまでになく大きい。そして雄雄しい。
ジュクジュクと音を立て、もう自身は余すところなく精液でまみれている。
意識が遠のき、体にピリピリと電流が走り始める・・・・・果てる予兆だ。
「・・・あ、あ、あ・・・・・・んう・・・・・ッ・・・・・!」
小刻みに体が震え、それに反比例するように、それでいて調子を合わせるように
荒々しく声が震える。機は熟したか・・・・・そして果てるべく目を閉じたそのとき、
『ネウロ、いっしょにいこう?』
声が聞こえた。さっきよりも近く、そしてずっと優しく穏やかな。
(ヤコの、声だ。ヤコがそばにいるのだな、そばにいたのだな)
笑顔で隣に寄り添い、腕をそっと掴まれる。白い肌が太陽に映えてまぶしいくらいだ。
見知らぬ道の美しい青空の下、どこまでも続く平行線に我輩とヤコは立っている。
ああ、向こうに海が見えるぞヤコ。魔界などとは比べ物にならぬ、美しい風景だ。
・・・・・・・・そうだ・・・・・いこう、ヤコ、いこう。もう逃げぬぞ。
「ああッ、いく・・・・ッ!ヤコよ・・・・・我輩はいくぞ・・・・・・!!」
(いっしょにいこう。いっしょにだ。いっしょでなければだめだぞ。)
(いっしょで、なければ)
「・・・・・・・・・・・・・あ、あーーーーーーーッッッ・・・・・!!」
頭が真っ白になり、ビクビクと余波が際限なく体を襲う。そしてそれを堪能する。
あっけなくぶちまけた精液は自分の腹筋を汚し、月夜に照らされていた。
恍惚の表情を湛え、そして快感に身を委ねた。
(自慰行為で一瞬でも意識が遠のくとはな・・・・この脳噛が・・・・・・)
しかし自嘲はしない。えもいわれぬ安堵に身は包まれ、ひどく心地が良いからだ。
その快感を、くだらぬ自戒で台無しにしたくはなかったのだ。
それに、いっしょだからだ。汚したくはない・・・・・・今のこの時を。
「ヤコよ貴様は・・・・・ッ、それでも我輩と・・・・共に・・・・・・・・・」
薄れていく記憶の中でヤコが笑った、気がした。
451 :
恋する遺伝子:2005/08/04(木) 00:25:30 ID:P9S6/MWi
「たーだーいまーーー!イエーイ課題半分も終わっちゃったーー!」
出て行ったときと同じくらい激しくドアを開け、ヤコが帰ってきた。
それとは反比例に、顔には満面の笑みをまとっている。
「叶絵はねえ、実はすごい勉強できるのよー?見た目に反して!
やっぱ持つべきものは友だなあ。ほんと感謝しないとねー叶絵さまさまっ!」
そうしてヤコは我輩の座っているベッドに、はー疲れたあー!といって寝転んだ。
達成感に満ちた顔で、我輩の隣でニヤニヤと天井を仰いでいる。
「ほう、随分と上機嫌なのだな。自分の意向どおりに事が終えたということか」
「そーなのよ!全部はさすがに無理だったけど、これでしばらくは探偵業できるわよー」
「ふふ、それは素晴らしいではないか。良かったな、ヤコよ」
ヤコほどとはいわないが、我輩もやや口角を上げて微笑んだ。
「・・・・・・・?」
「なんだ?今度は不細工な面をして」
「っだ、誰が不細工か失礼なっ!・・・ていうかあの、なんか・・・・・機嫌良い?」
「貴様がか?」
「は、いや、ネウロが・・・・・・・」
恐る恐る指を我輩の顔に向けて、そう尋ねた。
何を勘ぐっているのか。まったく下らぬ事を考える。元々無い脳味噌を使いすぎたのだ。
「実は貴様の留守中に少しばかり良いことがあったのでな。ちなみに教えぬぞ」
「ええぇけちだなあ・・・・べ、べつに教えてもらわなくても結構でございますよーだ!」
ぷいっと枕に顔をうずめ、でもちょっと気になるかもー・・・・とヤコはもごもごぼやいた。
(フン、そんなこと言えるものか、このダンゴ虫め)
(言えるはずも無いだろう)
(貴様で果てる“夢”を見た・・・・・・・・などと、な)
昨夜の夢の残り香を振りほどくように、さあ寝ている暇は無いぞ謎は待ってはくれぬのだ、
といつのまにやら寝ていたヤコを叩いて引っ張り起こす。
愚痴愚痴と目をこすり文句をたれているのを無視して、
夢とはいえ、いささかの恍惚と罪悪感を与えてくれた部屋を後にする。
(なぜ、あの夢の中で我輩たちは見知らぬ土地にいたのだろう?)
(なぜ、昨日出て行くヤコを引き止めなかったのだろう?)
(そしてなぜ、・・・・・・我輩はヤコで果てたのだろう?)
・・・・・・まあいい。
解けぬ謎ほど心地よいものは無いな。いいことだ・・・・・・そう思いながらふらつくヤコの髪を強く掴んだ。
452 :
恋する遺伝子:2005/08/04(木) 00:28:43 ID:P9S6/MWi
以上です。
初めてこういう形態のものを書きました。
それを言い訳にはしたくはねえけど、やっぱ支離滅裂かな?と。
自慰書いてください!てめちゃくちゃ言い出したの俺だけど、
書いてもらう前に自分が書いてみた勇気、よく自分が出せたなあってかんじだ。
自分でそう思う。んじゃー神たちの合間に失礼しました!
453 :
三文字:2005/08/04(木) 00:33:52 ID:xCwTJh1p
>>452 待ってた甲斐があった…!!!
こ、これを捨てようとした
>>452…クォリティタカス
皆さん投下できる時に投下してくださいね。
登場回数多くて申し訳ないので…
454 :
432:2005/08/04(木) 00:38:25 ID:ODjYmWM2
>>452 GJ……!!!!!
452の前座を務めることができたのが嬉し恥ずかし…
機嫌の良いネウロ&困惑ヤコ万歳!
乙カレー。
ネ申多すぎだよこのスレ…
>>452 すっげー。
こんなに爽やかで明るいのを見たの初めてかも。
しかも、ちゃんとネウロらしいんだよね。
リアルで読めてサンキュ♪
また何かあったらどんどん投下してね。
457 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/04(木) 03:40:13 ID:ovRdzEzi
>>452 …アンタの自慰ネウロが見れて本当に良かった!
キャラクターらしすぎてイイ!
一瞬漏れは…
ハァハァするネウロ→帰ってきたヤコ→襲っちまえーと思って居たりした。
マ ジ す ま ん 。
保管サイト欲しいよな…(技術ない漏れ…
>>457 欲しいよね、保管庫。
なんかもう上の人がうpしてくれたログ使って、
自分で見やすいように編集しちゃったよ・・・
459 :
198:2005/08/04(木) 03:55:46 ID:ziw0dz2q
真夜中で人がいなそうな時間を狙って俺が来ましたよ
前半が微妙に暗いので一応注意
『悪夢』
灼熱の炎にすらこの身を焦がすことの無い我輩の体から一筋の汗が流れる。
脂汗、恐怖するときや怯えるときに流れる忌まわしい汗。
三流の魔人ならまだしも魔界の謎を解い尽くしたこの我輩が、怯えていると?久しぶりに
味わう屈辱だった。
『ネウロ、貴方のせいで私は殺されたわ』
脳みそのない奴隷人形の抑揚のない呪いの言葉が思い出される。
たかが夢だ、たかが。
そう言い聞かせてもネウロの脳裏には一つの光景だけが何度もフラッシュバックする。
抱きしめ捕まえようとした途端にボロボロと崩れ、ただの肉となる弥子の姿。細い腕が、
細い足が、細い首が、細い腰が。崩れていく。
『あああああああああああああああああああ・・・・!』
「・・・クソが」
らしくもない汚い言葉を吐き、夢の中の自分を打ち消す。脆弱で自分よりも遥かに劣る
人間の小娘ごとき、ましてや奴隷にこの我輩が泣き叫びながらその死を悲しむなど!
ありえないことだ。
ネウロは振り切るように汗ばんだベストを脱ぎ頭から乱暴に水を被る。
あかねが突然の出来事に目を覚まし身じろいだが、ネウロは気にすることなく濡れた
床を見つめ言い放った。「くだらない」
それでもまだいつもより頼りない魔人の姿をあかねはじっと見守っていた。
「遅いぞ弥子。貴様どういう走り方をしたらここまで遅れる。エリマキトカゲ以下か」
相変わらず口の減らないこの魔人は、目の前の奴隷人形に悪態をつく。
失礼ね、陸上部より早く走ったのよ!と弥子は言い返すが魔人はそれをハッと鼻で笑い、
彼女の神経を逆なでする。
「ならば次は国体選手よりも早く走るのだな。うむ、さすがは我輩の奴隷人形だ」
「あ、ありえねー!?ったく何でアンタはいつもそうい・・・う・・・?」
弥子の言葉が止まり急にマジマジと自分の顔を見つめ始める。うっとおしい、と
思ったがやけに真剣な顔だったのであえて放って置いた。
聞こえてないつもりなのかその唇からは「あれ?」や「やっぱそうだ・・・」と魔人をイラつかせる
言葉が漏れる。
一体、何だというのだ?
「ネウロ・・・目に隈できてるよ。魔人でも隈って出来るんだぁ・・・」
「・・・」
魔人はゆっくり立ち上がり、弥子に近づき、右手を取り・・・背負い投げ。
「おおお!?」急に世界が回り間抜けな声を出す。
足が浮いたと思った次の瞬間には、弥子の体は地面に叩きつけられていた。
「真顔で何を考えているのかと思えば」ふぅ、とため息を吐く。
「し、心配したつもりでいったのに・・・」
「珍しがっているような顔にしか見えなかったが?」
「うぅう・・・」
「まあ、いい。今日は依頼人が来るからいつも通り持て成せ、わかったな?」
まだ痛みで呻く弥子は首だけを肯定の意思をこめてふり、それを見てネウロはとりあえず
満足する。
しかし、この我輩に隈ができるとは。
何気なくスタンバイ状態となったパソコンの画面を見つめるが、液晶が暗くて隈の有無は
よくわからなかった。
所詮は豆腐の戯言だ。ネウロは半ば言い聞かせるように頭の中でその言葉を強く唱え、
パソコンのスタンバイ状態を解除し再び仕事に取り掛かろうとした。
(・・・ぬ?)
急に世界が回る。ぐるり、ぐるりと回転するように世界が回る。
「ネウロ!?」
弥子の声も遠くの出来事のように感じ、世界ではなく自分が倒れたのだと気づかぬまま
そのまま意識を深い深遠へと落としていった。
気づいたときには暗い闇の中だった。ああ、また夢を見ているのか。ネウロはうんざりと
した顔で大げさにため息を吐き指先で額をそっと抑える。
「ネウロ」
闇から人型の白い影が浮かび、それは弥子の姿となってネウロの名を呼ぶ。
また貴様か、とネウロは忌わしげに呟いた。
「ごめんねネウロ、私・・・俺この子を殺しちゃった」
弥子だったものは突如姿を変えあの怪物怪盗の顔になる。
その足元からまた白い影が浮かび上がり、それはズタズタに切り裂かれた弥子の無残な
姿となった。
「殺しちゃったぁ!あはははははは!!!」
怪物怪盗はネウロを嘲笑い無邪気に笑いながらその姿を闇の中に消した。
その場には弥子とネウロだけが取り残される。
これは夢だ、いま目の前で倒れている弥子も我輩の意識が作り出した幻。偽物だ。
ネウロは弥子の偽物に背を向けこの場から去ろうとすると、沈黙を守っていた弥子から
ひゅー・ひゅーと頼りない呼吸が聞こえる。
まだ、生きている?
背を向けた体をもう一度弥子に向け、殆ど無意識に近い形でネウロは弥子の元へと
駆け寄る。「弥子」自分でも驚くほど情けなく、不安な声で弥子を呼んだ。
「痛い・・・痛いよネウロぉ・・・」
「弥子、しっかりしろ」
「ネウロ・・・痛い・・痛い・・・い・・・・た・・・・」
「弥子?」
「・・・」
長い沈黙が訪れる。次に荒い呼吸が響いた。ひゅー・ひゅー、しかしそれは弥子ではなく
ネウロのものだった。
「弥子・・・弥子・・・ああ、あああ、あああああああああああああ・・・・!」
狂ったようにネウロは叫び続け、弥子の体を抱いて虚空を見つめる。
徐々に体温が失われる弥子の体はリアルティを醸し出しネウロに現実と夢との区別さえ
つけなくなるほど彼を追い立てる。
これは、本当に夢なのか?勝手に夢だと思い込んでいるだけではないか?
どこからが夢でどこからが現実かネウロにはわからない。
ただ腕の中に抱く失われる弥子の体温こそがネウロにとって唯一の真実だった。
「もう奴隷と呼ばぬ暴力も振るわぬ貴様の自由な時間をもっと増やし我輩の都合だけで
貴様を振り回すこともせぬ。だから・・・」
だから、生き返れ。
しかし彼の夢は非情にも宿主の願いを聞き入れず、彼を苦しませる。
夢なら早く終わってしまえ、現実なら全てが終わればいい。
自分も、弥子も、この世界も終わってしまえばいい・・・。
「・・・・・・?」
不意に自分の手に柔らかい温もりに包まれる。
優しくて自分を労わる様な、心地よい温もり。ネウロはこれを知っている気がした。
「ああ・・・」
そこにいたのか、 。ネウロは温もりの主の名を呼び、虚空に向かってその手を広げ
虚空を抱きしめた。
弥子。
自分が喜びの涙を流しているのだと気づくのは、世界が白くなるのと同時だった。
「・・・ロ、ネウロ!ちょっと・・・いきなり何するの!」
目を開くと金色の髪が目の前で揺れ、その端から細い足がバタバタと暴れていた。
全ては夢だったのか、とネウロは安心する。
「はーなーせー!てか痛い痛い痛い!マジ死ぬぅー!!」
「!?」
痛い、死、というワードに反応し咄嗟にネウロは弥子を放す。
無意識に抱きしめていたのか。
「あー、ビックリしたなぁ、もう」
「すまん」
あれ、意外と素直だ。弥子は思わぬ反応に、無意識に体を引いた。
「何か素直で怖いんですけど・・・。前はその後に酷い目にあったんだよね」
「・・・我輩とてそういう気分になるときもある」
「ふぅん。それよりさ、ネウロやっぱり最近寝てないの?」
「何故そう思う?」
「だってさっき倒れたじゃん。倒れて、そのまま寝ちゃって・・・依頼人を誤魔化すの
大変だったんだよ」
夢に入る前に世界が回転したのを見た気がするが、あれはそうだったのか。
そして何より、弥子の言葉で本当に全ては夢だったのだと確信する。あの怪物怪盗も、
血まみれに倒れる弥子も、徐々に熱が消えていく弥子の体も・・・。
夢だった、と思うと熱い何かがこぼれた。
「泣いてるの?ねぇ、そんなに怖い夢を見た―――」
いつもと様子の違うネウロに弥子がまた近づくと、不意に長い腕が弥子の腰に絡みつく。
「ちょ、ネウロ!」
「・・・かった」らしくもない弱気な声で呟く。
「ネウロ・・・ぉ?」
体がソファーに引っ張られていく。弥子は悟った、このやろう、と。
「・・・くくくくくく、弱気な男に女は母性本能を働かせる」
「あ、あんたはー!!」
「まさかこの我輩が悪夢に悩まされるとはな。しかも、貴様のせいで」
「私ー!?」
「そうだ。魔界のカピバラに襲われたときのことを夢に見るより、遥かにダメージは
大きかったようだ。つまり我輩が倒れたのも貴様のせいだな」
どうも言っていることに要領を得ない。倒れたとき、どこか変なところを打ってしまった
のだろうか。
「微生物にも解りやすく言うと『責任を取れ』ということだ弥子」
「こ、ここでするってこと?じょ、冗談だよね・・・だって下には吾代さんが」
「我輩は一向に構わん」
「私は構うの!するのは・・・い、いいけど」
「ほう微生物が一丁前に羞恥心を持つか。生意気な」サディスティックに笑う。
だがこの態度で出れば弥子がまた拗ねるのは避けられない。パターン化しているのだ、
ネウロがSEXを強攻し弥子がそれに流され、終わりに拗ねるという流れで。
折角材料が揃っているのだからたまには弱気に出るのも悪くはない。
弥子の母性というものを利用してみるか、とネウロは意地の悪い笑みを浮かべた。
「あんたねぇ・・・」
「駄目か?」
「駄目!」
「我輩は貴様が死ぬ夢を見て怯えているというのに?」
突然の告白に弥子の口が間抜けに開く。
「夢の中の貴様はあのXiに殺されていて、我輩は徐々に熱を失う貴様を抱えていた」
「・・・」
「夢の中とはいえ誰かのために泣き叫ぶなど初めてだ。貴様が、そうさせたのだ」
「わ、私のために泣いてくれたの・・・?」
弥子の顔がカッと赤くなる。ネウロは弱気な顔を崩さぬまま、心のうちで「しめた」と
ほくそ笑んだ。
ネウロは最後の一押しにかかる。
「夢が醒めてもまだ不安が残る。だから・・・」ここでトドメ。
「貴様を抱き、貴様が生きていることを肌で実感したいのだ・・・駄目か?」
ポー!と弥子の顔から湯気が噴出す。弱気な男に対する母性、意外な一面、自分に対する
思いの強さ、そして子犬のようなネウロの目・・・全ての要因が弥子の中で絡み合う。
その一部始終を目撃したあかねはそれをうなだれながら見つめた。
ああ、オチちゃった。と。
「・・・はい」
気の抜けた声で弥子は返事をし、ネウロはそれを聞くとご機嫌な顔で弥子をソファーへと
押し倒す。弥子に抵抗の意思はなく、何もかもが順調だった。
服を半端に脱がされ全裸よりも淫らな姿になった弥子に、ネウロの唇が落ちる。
「んっ」
鎖骨に沿って唇を落とし、時折強く吸っては痕を残す。
いつもならこんな目立つ所に痕を残せば弥子からのブーイングがきたが、今の惚けた
弥子はそれすらも許容するらしい。
態度や言葉一つでここまで変わるものかとネウロは感心した。
唇は鎖骨から首筋に移り更に強い力で吸う。鎖骨よりももっと目立つ場所に痕を付けて
みる。やはり弥子は何も言わなかった。
次に腕、背中、足、ともかく普段なら怒るような場所にわざと痕をつける。
いつもより多く、目立つ場所に。
付けられた痕の一つ一つは弥子は自分の所有物だと主張し、大抵の男を寄せ付けないだろう。
これで弥子をより強く独占できると知ると、ネウロは満足げに笑う。
痕をつけ終わるとネウロは深いキスを始める。
「ふぅ・・んぅ」
舌は触手のように弥子の口内で蠢き、余す所なく犯す。
他の男では得られないような快感に不思議な高揚感がスパイスされ、弥子はいつもより
敏感に反応する。必死で快感を堪えるようなその顔はネウロの嗜虐心を刺激した。
これは、たまらない。
普段は猫のような女が犬のように従順になると征服欲にかきたてられる。
ネウロは弥子の口から舌を引き抜くと弥子の足を持ち上げ、既に下着が取られ空気に
晒された弥子の濡れた場所に愛撫をした。
「ひぁ・・・あああっ!」
ピチャピチャと自分の唾液と弥子から溢れる液をかき混ぜ、慣れてきたところで両手の
指で弥子の溢れた秘所に指を差し入れ、二本の指でそこを舌と同時にかき混ぜる。
「やぁ、ああ!ネウロぉっ駄目ぇっ・・・!」
顔を真っ赤にし羞恥に震える弥子の姿はネウロの本性を引き出す。
やはり自分はサディストで、優しい男になれないのだ。
「はぁっ!んんぅっ!」
溢れた秘所をチュウチュウと吸い弥子を更に攻め立てる。そうだ、その顔だ。もっと
その顔を見せろ―――
ネウロは溢れたものを口に含むと、それを口移しで弥子に飲ませる。
「むぅっ!?」
突然何かを飲まされ弥子は動揺する。
「どうした?貴様のここから溢れたものだろうに」
クチュ、と弥子の秘所を指で軽くいじる。
「やだぁ・・・っ」
「自分のもので動揺してどうする。これからこれを咥えるのだぞ」
自分の物を取り出し弥子に近づけフェラを要求する。
弥子はフルフルと頭を振るが、だからといってネウロが容赦するはずがない。
「やれ」
強い言葉で命令され弥子の体がビクッと震える。
本当に今日は犬になってしまったらしい。猫のような彼女は面影もなかった。
恐る恐るとネウロのそれに近づき弥子はその先端を舐める。
先端から分泌された先走りの苦味で一瞬弥子は顔をしかめるが、そのまま奉仕活動を続行
させた。
「いいぞ弥子・・・いい子だ」
丹念に自分のものを懸命に舐める弥子の頭をなで、ネウロは言う。
その言葉に気を良くしたのか、弥子は大胆にもネウロのそれを口に含み、口内で舌を
使いながら不慣れなフェラを開始する。
それは今までのなかで一番下手だと思えるものだったが、普段小生意気な口を叩く弥子が
必死になって自分に奉仕する姿は性欲とはまた違った欲望が満たされる。
ああ、早く我輩のものにしたい。その心も、体も、人生さえも。
ネウロは弥子の頭を無理やり自分のものから離すと、正上位にし弥子の秘所に自分の
ものを当てる。随分濡れている、十分やれるだろう。
「んっ・・・あああああああっ!」
一気に奥まで貫き、弥子を鋭く突き刺す。まだ男を知って間もない体は締め付けがよく、
ネウロを離すまいと奥へと引き込んでいく。
悪夢の後のせいかネウロはいつもより激しく弥子を突き刺し、喘ぐ弥子の口を自分の唇で
塞ぎ深いキスをする。
「ふぁ・・んむっ・・あああっ・・・んぁっ!」
酸素を欲しがり逃げようとする弥子の顔を追いかけ、ネウロは何度もキスをする。
少しでも弥子を支配したいという現われだった。
「ネウロぉ・・・っ」
「我輩は貴様を離さないぞ。絶対にだ!」
「わた・・しもぉ・・・!」
「貴様は我輩のものだ!誰にも渡さん・・・誰にも傷つけさせない・・・!」
ましてや、あの悪夢のようなことになど!絶対に!
「弥子っ!」
「んぁあああああああっ!!」
世界が一瞬白くなり、熱いものが弥子の中に注がれる。
ネウロから放たれた精液は弥子から溢れ、ソファーに白い染みを作る。ああ、あとで
シーツを変えなきゃ・・・弥子はどこか遠くでそう思った。
行為が終わりまだ余韻の抜けぬ弥子は、夢心地だった。
「我輩の悪夢が終わったら今度は貴様か」とネウロが後ろで毒づく。
しかし言葉では毒を放ちながらも後ろから弥子を大事そうに抱え、宝物のように優しく
ネウロは撫でる。
言ってることとやってることが正反対ね、と弥子は笑う。
「・・・そういう男だ我輩は」
「あはは、そうだね」
柄になく照れた表情をする魔人に弥子は微笑み、自分を抱く魔人の手に自分の手を添えた。
「また悪夢を見たら手を繋いであげる」
「いや、もう見ないだろう」どうして?と弥子は聞き返す。
「何となくだ」
魔人は根拠のない根拠を、自信満々に言った。
弥子はそれに突っ込むことはなく「そっか」と返し、魔人の胸の中に顔をうずめる。
きっと今日はいい夢を見る。
これもまた「何となく」だったが、ネウロはそんな気がした。
ジンギス完
キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!
はうー。
お疲れ様でした。
朝起きて、ものすごく真剣に読んだよ。
悪夢に怯えるほど弥子ちゃんが大事になってたネウロっていいなあ。
その後のHがらしくてドキドキした。
遅刻しそうなのに全部読んでしまった…でも後悔はしてないぞ。
しかし投下数も神出現率も滅茶滅茶高いよな、このスレ。
ジンギス完 w
神々の光臨に感激しますた…
みなさん超GJ!!!
ネウヤコいいな…本当
おつかれさまでした。
GJ!!すげえ…!
学校に向かってチャリとばしてる時に神が降臨していたなんて…orz
ヤコ自慰書いてしまったので投下します。短いですが…
神だらけな中お目汚しすみませんと先に謝っておくorz
474 :
1:2005/08/04(木) 12:49:43 ID:qMaJw9sL
クーラーを強風にして掛け布団にくるまる。
熱帯夜のぬるさには不似合いな、全身を覆う形の掛け布団だ。
夏なんだからタオルケットにしたらどう、寝冷えしたら困るから。
クーラーの設定温度上げればいいじゃない、それじゃダメなの。
ずいぶんと地球に冷たい真似をしているんだなぁ…16度を指すリモコンをいじる。
時刻は夜の12時。明日に備えて寝る時間だ。
そのまえに、そのまえに。やらなきゃいけないことが、やってはいけないことがある。
誰も見ていないのに息を潜める。横向きになり、枕に頬を押し当て、目を閉じる。
パジャマの下に、手のひらを。散々冷風を当てたのに大して冷えた感じがない、ぬるい肌の感覚。
大して詰まっていない脳みそをフル回転させながら、ゆっくりと手を動かす。
自分でも悲しくなるほどぺったんこな胸に指を這わせ、少し堅くなった先端に触れる。
ほぐすように転がして、ため息を吐き、今度は少しひっぱる。指の腹でこするように撫でて、爪の先ではじく。
ほら、熱くなってきた。環境に冷たい寒々しい部屋で、布団の中の身体だけがじっとりと熱を持つ。
あの時、もう少し顔が近かったら。本物かどうか確かめてみる、なんて、馬鹿なことが言えたら。
ありもしないことを妄想しては一人先走り、必死で錯覚する。この手は、あの人のものだ。
熱い。
熱いよ、ネウロ。
475 :
2:2005/08/04(木) 12:50:58 ID:qMaJw9sL
片手を今度は下に伸ばし、下着の中に滑り込ませる。汗交じりのぬめりが絡まり、糸を引く。
誰も聞いていないのに、声を出さないように気を配る。半端にあいた唇から唾液がこぼれて枕に吸い取られていく。
生暖かく緩んだ大事なところに触れるのは、あの人の指先だ。手袋をしたままの冷たい指だ。
そんな理想を打ち崩す冷えない指、それでも見つけてしまった敏感な部分でくるりくるりと遊ぶ。
枕の染みが濃くなる。真夏なのに白く見えそうな吐息が細切れに消えていく。ああもう、助けてよ。
焼きついた声を、甘く変換する。名前だけはちゃんと呼んでくれる。ヤコ。
その記憶をどう作り変えようと利用しようと私の勝手だ。言わなきゃバレやしない。
どうせ、叶わないんだから。所詮ただの人形なんだから。
こんなに熱くたって、抱かれる妄想したって、あなたには届かないんだから。
ぎゅっと締まった心臓の音を聞きながら、ぐにゃりと蠢く奥に指を差し入れる。腫れ上がるような鼓動が伝わってくる。
追いかけるように中をかき回す。喘ぎの音が荒い息に混ざる。ほら、ここがいいのか?一人芝居。
足をつっぱり、下腹部に集中する。近い、まだ、でも、おかしなやつだな、好きだよ、言えない、気が狂ったって、
あの目で否定されたら、本当に、だからせめてこうして、ヤコ。熱い、わたしひとりだけがあつい。
動きを早める。ただれるように、溶けるように、厚みのある壁が指を圧迫する。錯覚で指は太くならない、結局まがいもの。
「…ぁ…っ!」
打ち付けるように大きな鼓動が響く。おでこから頬へ汗が流れ落ちる。
…ああ、足りない。全然足りない。
確かに今、意識が遠のいた。気持ちよかった、だけど、足りない。
魔人は謎で腹が膨れるという。けれど私は、想像では足りない。ちゃんとした形が欲しい。
そんな日は、永遠に来ない。
「…ぉ…ネウロぉ…」
容赦なく降り注ぐ冷風が、さっきまでの熱さを根こそぎ奪い取っていく。
夢から覚めろとあざ笑うように、汗を含んだパジャマもまた私を冷やしていく。
…ほら、こうやって寝冷えするんだよ。
できもしない説明を頭で考え出し、クーラーのスイッチを切る。
明日もきっと、寝覚めは悪い。
終
476 :
三文字:2005/08/04(木) 12:58:11 ID:Ns/nSDYY
まとめページを作ろうかと思案的支援
弥子たんはいい、そう思わんかね諸君?GJでした
まとめページを作るとしてもHPスペースが思いつかない件について
一応21禁だからInfoseekやCoolは使えないし
俺は18禁のHPスペースに詳しくないよマンマミーア
478 :
恋する遺伝子:2005/08/04(木) 13:39:17 ID:P9S6/MWi
>452だけど、小説読んでくれた方々、そして感想くれた方々サンクス!
「待ってた」って言われるの嬉しいもんだな。
そして朝方から昼間にかけての神々の光臨に幸せを感じる俺。
悪夢もヤコタン自慰もすげえよかったぜ!GJ!
そしてまとめページや保管庫作る案まで出てきたこのスレを
俺は愛している。ほんっといいスレだな、ここ!雰囲気が好きだ!
>>477 「アダルト HPスペース」でググってみたら、使えそうなの上の方にあった。
ただ利用規約をよく読んで、それからだね。
自分も個人保存が限界かも。
おおdクス。言うとおりぐぐってみたけどFC2のアダルトあたりが妥当かね
ちっと登録してみる
まとめてみるとここって本当に作品数多いな
メモ帳しかないからサイト完成は少しかかるかもしれん。待っていてくれ
>474,475
弥子タンの自慰見たいと言った者です。
ありがとうGJ!!
483 :
三文字:2005/08/04(木) 18:56:03 ID:KMXNMi1m
うは、三文字氏も作ろうとしてたのか。スマソ
まだスペースとってないのなら俺が作っちゃうけど・・・いい?
俺もう取っちゃったんだよorz
485 :
三文字:2005/08/04(木) 19:18:30 ID:viNOXLnU
>>484 うぉー是非作るべし。
俺の所はここや801に載せるのが微妙な自分のと
何故かvip2のログも載せるので( ´_ゝ`)
じゃあお言葉に甘え、作らせてもらうよ
とりあえず全部はキツいから前スレのだけまとめとく
>>vip2
うはwww
ここで、このスレのトップを飾った笹ヤコの続きが読みたい!と言ってみる
489 :
360:2005/08/04(木) 21:24:26 ID:6GxwMyCj
と書き込みのあったそばからスイマセン。
昨日予告していた物を投下します。
神は多いしクオリティ高いしで逃げ帰りたい気分ですがorz
490 :
欲求@:2005/08/04(木) 21:25:53 ID:6GxwMyCj
廃屋の窓から灰色の空を見上げる。
体に軽い飢餓感を憶えて弥子にメールを送ったのが授業中、その上芋虫の如く足の遅い奴のことだ。到着にはしばらく時間がかかるだろう。
物憂げにネウロは息を吐いた。
この頃体調が思わしくない、人間の姿をとっているせいだろうか?
魔界にいた時分より食は満たされているはずだが。
なのに、この世界に来てからというもの正体不明の性的欲求が積もっている。
魔界生物であるネウロに人間の顔の美醜というものが今ひとつ理解できなかったが、一番無理なく形作れるこの顔は人間にとっては美形にあたるらしく、『謎』を求めて町を求めて彷徨っていると数回さかった人間の雌に性交の誘いをうけた。
そこで性交をしてしまえば手っ取り早いのだろうが、いくら欲求がたまっていようと相手が下等生物であってはまるでその気が起きない。風俗店という性的欲求を解消させる店もあるらしいが人間相手では同じことだ。
仕方なく他の欲求解消法を試みる。
マスターベーションという行為だ。
己の性器を己の手または器具などを使い自分自身で性的欲求を解消させる、はたから見れば滑稽な事この上ない。こんなもので欲求が解消できるかはなはだ疑問ではあったが何もしないよりはましだろう。
おもむろに自分の性器に手を伸ばし何回か動かしてみる。
「ふむ」
とりあえず快感はある。もっとも性交自体性器をこする行為なのだから当たり前だ。
491 :
欲求A:2005/08/04(木) 21:26:46 ID:6GxwMyCj
それにしても生きていく為とはいえ面倒な事だ。
事務的に欲求の処理を行っているとちらりと頭をよぎるものがある。
会ってまだ間もない下等生物の娘カツラギヤコだ。
何故今この時に奴の顔が浮かんでくるのだ。
思わずネウロは顔をしかめた。
近頃は気がつけば奴の顔が浮かんでくると同時に欲求不満が訪れるのが常だった。
ネウロとしては、協力者とはいえヤコも取るに足らない下等生物の一人のつもりで特別視しているつもりは無い。協力者に選んだのもこの世界に降り立った時偶然その場に居合わせた。
それだけの事だ。
行為に没頭しているうちにコツを覚えてきた。
ただ擦るのではなく時々刺激する場所を替え特に強く快感を得る場所を重点的に刺激する。
いくらか調子が良くなってきたようだ。体が熱を帯びてくる。
「ふぅっ」
だが、頭の隅の理性的な部分で異を唱える声がある。
なら、もっと適任者がいたのではないか?
その娘は生物的な目で見ると小さくか弱い何の特性もない個体で、社会的な目で見ても中流家庭のいち学生、財産も無ければ世間に及ぼす力があるとは思えない。つまりはまったく利用価値が無いのだ。
492 :
欲求B:2005/08/04(木) 21:27:57 ID:6GxwMyCj
何しろ生きていく上不可分な『食』の問題だ。もっと手堅く壊れにくい屈強な人間か社会的利用地位のある人間を選んだ方が良かったのではないか?
その疑問にネウロは答える。
『より『謎』を集めるには注目されなくてはならない。手っ取り早く注目を集めるには意外性を前面に出すのが有効だ』
そこで答えは出ているはずなのに不必要にヤコの顔浮かんでくる理由が分からない。
己の内にある『謎』というのは唯の不快以外の何物でもない。
ネウロはさらに自問自答し続ける。
「くっ…う…」
腹立たしい事に何故かヤコの顔を思い浮かべた方が高ぶるのが早いようだ。いつの間にか呼吸が荒くなり秀麗な白い面に汗がにじむ。湿った髪が顔に張り付いて邪魔くさい。
同種の形態をとり、時間を共有する異性だから性的な対象にしやすいだけか?
それは無い。
ネウロは嘲るように口元を歪めた。
性的なものが目的だとしたらもっと成熟している個体を選ぶはずだ。
初めて出会った時の誰もいない部屋で一人膝を抱えて静かに泣くヤコの姿を思い出す。
種として未熟であんな発育不良の個体を選ぶはずが無い。
493 :
欲求C:2005/08/04(木) 21:28:45 ID:6GxwMyCj
意識して思い出そうとしたとたん堰を切ったようにその姿が溢れ出した。
華奢な白い体、柔らかい色素の薄い髪、くるくると良く変わる表情、高い澄んだ声で自分の名をつむぐ薄紅色の唇、なめらかな素肌、ひなたの匂い。
頭の中がヤコで埋め尽くされる。
「ぐっ…」
剛直はいつの間にかいきりたって鋼のようになり理性も何もかも消えうせる。
「くっ…くはぁっ」
急速に登りつめて、脳裏のその姿を汚すかのように白濁した液をぶちまけた。
「はぁ…はぁ……」
その余韻に浸りながら己の手にこびりついた体液を見てネウロはふと口元に凶暴な笑みを浮かべた。
そうだ、自分はあの娘を汚したいのだ。
大型の獣が格下の獣を戯れに弄るように。
ならば全て得心がゆく。
弄る相手はなるべく抵抗が出来ない弱い個体の方が都合が良いものだ。
あの娘が己の手で組ふされ悲鳴をあげて汚される姿を想像すると、今達したばかりだと言うのにもう欲望が首をもたげてきた。
それがネウロには自分の求めていた答えのように感じた。
494 :
欲求D:2005/08/04(木) 21:29:50 ID:6GxwMyCj
「ネウロ〜?」
メールを見てここを探し当てたのだろう、外でヤコの声がする。
きしむ扉の向こうにネウロの姿を見つけて崩れた壁の間からはいってこれそうな場所を探している。
現実に見るヤコの姿は薄暗い廃墟の中ですら記憶の中のヤコとは比べ物にならないほど鮮やかで、先ほどの妄想がそれに誘われるように浮かび上がってきた。
実際にやってみたらどんな感じがするだろう?
人間には足場が悪いのか瓦礫の合間をぬって歩くヤコはなかなか近付いてこない、まるで焦らされているような気分になる。
ようやくネウロの手の触れる位置まで来ると
「そうだ。この前渡そうと思ってたんだけど、推理小説買ってきたの」
と言って学生鞄の中から書店名の入った紙袋を取り出した。
「本の中の『謎』じゃ食べられないとは思うけどさ、退屈しのぎにはなるでしょ?」
また携帯壊されたらたまんないし、とヤコは苦笑する。
「…ネウロ?」
いつもなら悪態の一つもついてくるのに、無言のままのネウロを不思議に思ってヤコは訊ねる。
「どうかした?」
「……ヤコ」
まるで慈しむように優しい声でその名をつむぐ。
ネウロの底の知れない瞳にきょとんしたヤコの顔が映りこむ。
思えば最初に言ったはずだ。
我が輩は奴隷人形が欲しいのだと。
ネウロは無防備に自分を見上げるヤコの細い首に手を伸ばした。
END
495 :
三文字:2005/08/04(木) 21:32:01 ID:LkGY+N6c
書き終わり次第Xi叶投下します。キョロキョロシナガラ…
>>494 GJと言わざるを得ない
>>488 激しく同意
でも仕事忙しいのかな…?
三文字氏のスレになりそうなほどの勢いですね。
毎日投下、ご苦労様です。
GJです。
でも続きが気になる・・・!
ところで機種依存文字はあまり使わない方がいいと思いますよ。
499 :
三文字:2005/08/04(木) 22:13:30 ID:LkGY+N6c
>>496 あんまり俺ばかりなのもちょっとアレでナニなので、様子を見たり
自サイトもどき(過去スレもあるよ)を作ろうかと考えていたり。
皆思い立ったら投稿しようぜ
>>498 乙と言わざるを得まい…!!!
>>498 ものすごく乙。
前スレも作品数が多かったですからね。
ところで、
>>373さんの作品に影響されたのでちょっと書いてみたんだけど、
更に救いがなくて鬱になった。
一応、ネウヤコだけどHはあんまりなし。
投下してもいいのかな。
502 :
三文字:2005/08/04(木) 22:41:59 ID:LkGY+N6c
>>501 オサレ風に言うのなら「俺が読みたいと言っている」
>>502 ( `・ω・´)))))=○)⊇`);'
はあっ! ついオサレに反応してネ申を殴ってしまった
自分も読みたいであります
ワクワクテカテカ!
505 :
360:2005/08/04(木) 23:13:00 ID:6GxwMyCj
GJの言葉ありがとうございます。
>>497 アドバイスありがとうございます。丸に数字もまずいんですね。
一応続きも考えたんですがヤコはマジ泣きしちゃうわ、
ネウロも救われないわで散々なんでひかえました。
>>498 乙です。
このスレからの新参者なんで前の作品が読めてずっげー嬉しいです!
>>498 真面目にGJ GJ
クオリティ高いなぁ。
このスレも前スレも良質の蜜話に満ちていて
ネウロみたくヨダレが止まらない。
私はジェンガが特に心惹かれた。
たくさんのグッジョブ、たくさんの神
たくさんの萌え、たくさんの祭り…
ありがとう、私はこのスレに出会えてよかった。
そして、更なる
自 慰 祭 り を !
一心不乱の自慰祭りを!ヤコたんの自慰祭りイイ!
(ここのスレの人たちは大人でつね
511 :
三文字:2005/08/05(金) 01:29:49 ID:ct0xVXJf
自慰エロパロがこんなに多いスレはあるんだろうか
祭りが終わりそうになったら、山車がてら
…んー
Xi叶絵ショタ近親相姦パラレル、を落とすよ。
>>498 乙!…と言いたいとこなんですが見れない…!!orz
ケータイからも見れるようにしていただくのは無理ですか…?読みたい…(;´Д`)
513 :
マーガレット:2005/08/05(金) 03:05:16 ID:W/QoudgO
静かな時間を狙った501です。
読みたいと言ってくれた方、ホンマ申し訳ない。
エロほとんどないです。
そして暗いです。ああ・・・。
でも、一応投下。
腐った百合が乱れ咲く、と以前言ったことがあった。確かにそんな荒涼とした
場所ではあった筈だ、この魔界は。
なのにどうだろう。今、魔界には人間界では菊科と言っていた真っ白で美しい
花が、見渡す限り辺り一面に咲いている。
「さくら、ゆりか」
出掛ける為に着替えを済ませた魔人は、屋敷の階下で無邪気に遊ぶ二人の
娘を呼んだ。
「なーに、父様」
双子の娘たちは丸い目をくるくると動かして、愛らしく駆け寄ってくる。こうして
見ると怖いほどに良く似ている。昔…いや、今も囚われている女に。
「お前たちの母のところへ行こう」
小さな頭を撫でた手は、昔とはまるで違う優しさだった。
空は轟と風が鳴っていた。
禍々しいばかりの色が空一面を覆っている。
『怖いけれど、素敵ね』
魔界へとやって来たばかりの弥子は、驚きながらも確かにそう言っていた。
無知なほどに恐れを知らず、ただ己の突き上げるような激しい恋心だけでつい
て来た幼い少女に何をしたのかはもう二人の娘が全てを語っている。
今ならば思う。惨いことをしたと。
514 :
マーガレット:2005/08/05(金) 03:06:26 ID:W/QoudgO
「父様、母様が待ってる」
弥子に瓜二つの娘たちは、屋敷から近い墓地の荒れ果てた建物の中にきゃあ
きゃあ笑いながら入って行った。蜘蛛の巣だらけの室内の中、一筋だけ光が差
したように見える片隅に三人が目指す棺が置かれていた。
「母様今日も綺麗ね」
「うん、お花みたいね」
娘たちはそこかしこに咲いている白い花を腕いっぱいに摘んでいた。たくさんの
白い花を棺の周囲に飾り、にこにこと笑っている。
ガラスの棺の中、純白のドレスを着た弥子は白雪姫のように眠り続けている。
もう、ずっと醒めないままだ。娘たちが生まれる直前からずっと。
それもまた、魔界の瘴気の影響なのだろうか。
それとも醒めるのを拒んでいるのだろうか。
515 :
マーガレット:2005/08/05(金) 03:07:06 ID:W/QoudgO
『私、もう帰れないの』
一緒に来ると言って本当に魔界に足を踏み入れた弥子は、底の知れない不安
な表情をしながらも、決してこの世界で迷子にならないようにと必死で後をつい
て来た。ネウロ自身に恋心などはまだなかった。困らせたいという底意地の悪
い気持ちもあったのだろう。
『それならば…分かるな』
『何…』
二度とそれまで住んでいた場所には帰れない少女に付け込んだ。恋心を利用
して、ただ性欲を満たす為だけの存在にした。いずれはそうなるだろうと淡い期
待だけだった弥子の純真は見るも無残に引き裂かれた。
それからは毎日ベッドで抱き合うだけの繰り返し。
そして、新たな命を授かった時、絶望の底で頬を濡らしていた弥子はひとりの母
の顔になった。
『あなたがしたことは許せないけど、この子は大事なの』
魔界でただひとりの人間の母は、禍々しい空の色を眺めながら毎日子守唄を
歌って過ごした。
その頃からだ。ここに来た時、弥子の服に種でもついていたのだろう。人間界
ではマーガレットと呼ぶ花が突然魔界の地に根付いて増え始めたのは。
そして、ある日突然昏睡したまま二度と目覚めることはなかった。
娘たちはそれから程なくして生まれた。
516 :
マーガレット:2005/08/05(金) 03:08:29 ID:W/QoudgO
復讐、それとも瘴気。
昏睡の原因は今でも分からない。
ただ、瓜二つの娘たちが拷問のように日々大きくなる。
さくらと名付けられた娘は、長身の父親を見上げてにっこりと笑った。スカートの
裾を縁取るレースがひらひらと風に揺らいでいる。
「父様、母様のこと好き?」
『私のこと愛して欲しいの』
絶望の中で叫んでいた弥子の声が娘と重なった。
あの涙の意味をあの時知っていたら、何か変わっただろうか。
ゆりかと名付けられた娘も、何も知らずに笑う。
「今でも好き?」
『お願いよ』
解決の策もなく、ネウロはただ頭を振る。確かなのは、今でも忘れられぬこの
思いだけだ。どうして今になってこれほどに、と思わずにはいられない。それで
も好奇心で見上げている娘たちには答えを与えてやる。
「ああ、今でも…」
魔界には、腐った百合ではなくマーガレットが咲き乱れ。
弥子はどれだけ懇願しても二度と目覚めることはない。
終
すみません、こんなんです。
ああ・・・次はもっとエロエロで楽しい話を書こうっと。
読んで鬱になった方がいたら、ごめんね。
>>513 いやいや、GJGJ。
どんなかなーと思って読み始めたら引き込まれたよ。
なんか凄い映像が目に浮かぶわ。
あと、個人的にはちょっとCoccoっぽいと思った。
エロエロで楽しい話も楽しみにしてますw
519 :
198:2005/08/05(金) 04:24:38 ID:Q7eJAtBa
>>512 了解。携帯のは作ったことないけどやってみる
>>513 マジGJ。全世界が泣いた。俺も泣いた
外道にも夜明け直前にバカネタを投下してみる
ヒント:ボクタチのネウロが壊れた
『ネコミミ』
「昨今の野郎どもはネコミミが好物のようです。なので、さあ!」
「いつも以上に脈絡がない・・・」
「もう我輩は貴様がネコミミをつけるまで「さあ」としか言わんぞ。さあ!」
「ネウ「さあ!」
「ネ「さあ!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「ネウロ付けてあげるから「さあ!」はやめて。色々と気が滅入るから」
「さっすが先生!じゃあお願いしますね!」
グイグイ
「何か落ち着かないなぁ・・・」
「我輩も落ち着かんな」
「何で?」
「何というか妙にそわそわするというか、こう頭を・・・」
グシャグシャグシャ
「っと・・・そういう衝動が湧き上がる」
「うん、わかったからもう頭は撫でなくていいよ」
「・・・・・・」
グシャグシャグシャ
「いやだからわかったって」
グシャグシャグシャ
「ちょ、痛い。痛い。てか絡まった!?ちょ、ストップ!」
グシャグシャグシャ
「抜ける!髪の毛抜ける!絡まってるって!聞こえてるの!?」
「・・・・・・(*´Д`)ハァハァ」
「またそれかよ!」
「これはたまらぬ・・・。つい夢中になってしまった・・・ところでこんなのもある」
「尻尾?」
「ネコミミとセットでつけるそうだ。あとこれと、これと、これもだ」
「猫の手手袋・・・猫の足靴・・・付け牙・・・鈴付きの首輪。ネウロ、あのさ」
「つけるのだ」
メキゴキゴキメキバキ
「わかったからその手はやめてよ・・・突っ込まないで・・・」
グイグイグイ
「ど、どう?」
「・・・・・・・・・・・・・・いい」
ぎゅううううううううううううううううううううう
「いったぁぁぁぁあぁあ!!死ぬ!死ぬるぅぅ!!!」
「た・ま・ら・ぬ!いいぞ弥子!今の貴様は至高にして究極だ!」
「だからって力いっぱい抱きしめないでぇぇぇぇえ!ほ、骨が軋む・・・折れるぅう!」
「可愛いぞ弥子ぉ!結婚してやってもいいぞ!」
「その前に私が死にそうだからぁ!って、頬ずりまでしないでよ!」
スリスリスリスリ
「やばい、やばい・・・死ぬ・・・今日こそ死ぬ・・・」
「弥子ーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!」
ゴキャ
週完少年ジャンプ
522 :
198:2005/08/05(金) 04:30:17 ID:Q7eJAtBa
真面目に小説を書いた後にこういう文を書くと超楽しい
もう俺これオンリーでいい?w
523 :
黒住化粧品:2005/08/05(金) 06:39:07 ID:YX0xNb9w
保管庫すごく嬉しいです。管理人さん超乙です!
こうしてみてみると、自分題名が全くないわ吾ヤコばっかり投下していますなorz
シロタSSに感想くれた方、どうもありがとうございました。
おひとりおひとりににレスするのもスレによくないので、いつもまとめてですみません。
最近神が多いので、投下はしばらく控えてROMに徹しようと思います。毎日色んなものが読めて楽しいです。
>522
面白かったですが、もうちょっとヤコに救いがあったらよかったかもですね。
「という訳で僕をぶってください」
「いや、脈絡ないじゃん。……何、その格好」
「うむ、趣向を少々変えてみようかと思ってな。通販で」
「上半身裸に革パンだし、手枷に足枷に……首輪?
ネウロ、これ全部買ったの?あかねちゃん、どうして鞭を手渡すの?しかも何だか楽しそうに」
「いいから早く我輩を主人に逆らった犬の如くぶつのだ先生」
「いや、その……はい、わかりました」
「口調もソレだとちょっと」
「え?えぇと、『わかったからさっさと尻を突き出しなさいこの豚』?
(あかねちゃん、フォローは嬉しいけど何でこんな台詞がすらすらと……)」
「さぁお願いですからこの卑しい雄犬を!」
「…………」ビシッ!
「あぁん!」
「…………」バシィ!
「……うぁっ!」
「…………」ベシッ!
「………はぁ」
「……ネウロ、私、なんか……」
「うむ、あまり楽しくないな。向いていないと言うことか」
「そうだよ。なんか柄じゃないっていうか」「つまりお前は我輩にいじめられる方が適任と言う訳か」
「え?いや、そういう意味じゃ」
「うむ。では役柄を交替して続きをするぞ。たしか三角木馬もあった筈だ」
「え!?ちょ、ちょっとストップ!あかねちゃん、縛らないでよ!ちょ……ぎゃああああ!!」
SMエンド。
何となく思い付きで書いてみました。SM交替編です。
ネウロは初めてなのでこれでいいやら悪いやら。
ネウロの嫉妬ぶりイイヨー続きもがんばれ!
上のは
>>253へのですた...亀レスすぎorzここまでしか読み込めてなかたんだ...
とにかく妙なカキコしてしまって申し涌けナス
528 :
三文字:2005/08/05(金) 13:03:57 ID:FW6D0ETC
泣いたり笑ったりしたけど、とりあえず
>>527キニシナイ!
ダレモイナイ…
>>511落とすならイマノウチ…
529 :
事実的:2005/08/05(金) 13:06:35 ID:FW6D0ETC
[Q:サイトに登録してからFTPアカウントが発行されるまでどれくらいかかりますか?]
[A:場合にもよりますが、概ね 2〜 5 日以内に発行します]
(な…!? そんなに待てないわよ!)
7月中には夏休みの宿題を終えた叶絵が、スタバでPDAを撫でる。…なぐる?
叩きこわす所だった。あぶないあぶない。
(どうしよう…折角いい情報手に入れたのに…)
ちょっといい偏差値の女子高生ではあるが、収入は主にネット関係である。
母も父もどうでもいいが、パソコンが無いと困るだろう。
淋しいなんて思ったりしないけど、思ってもみない退屈は堪える。
今日は気分転換に外出していた。
ベンティサイズのバニラフラペチーノを揺する。
弥子ならこんな時…三杯は頼んで蜂蜜砂糖他フルコースなんでしょうねぇ…
「もう載せる内容も決まってたんだけどなー」
PDAの明るさをむやみに調整しながら、もう出ている答え以外を検索してみる。
「メモ帳で書き溜めるにしても、容量が多いし」
ましてや、改造ソースである。
あまり自分の手元には置きたくない。
「今日は家帰って株見よう…」
まだほとんど余っている飲み物を持って、憂鬱ながらも立ち上がる。
530 :
事実的:2005/08/05(金) 13:07:40 ID:FW6D0ETC
家までの道のりが熱い。
何処かに思ってもみない"興味"がないだろうか。
そんな訳も無い、いつも通る道。
の、筈だった。
「おねーさん」
「ん?」
私より年下かしら?
男の子、と言っていいと思う。
…男の子、よね?なんか超カワイイけど。
「僕、探し物をしてるんだ」
「探し物? なぁに?」
「…わからない」
「わからないの??家は??」
「…それも、わからないんだ」
ここまで思ってもみないものは望んで無いわよ…。
「え…じゃぁ、おまわりさんのところ」
「いや!」
「えっ」
「おねーさんのところが…いい…」
それまでニコニコしてたのに…
どうしよう、私、泣く男の子って弱いのよね…
え、えと…あ、さっきスタバで…
「これ…飲む?」
「わぁい ヽ(*´∀`*)ノ」
531 :
事実的:2005/08/05(金) 13:08:14 ID:FW6D0ETC
ぽてぽて。 〜(*・ω・) (;´_ゝ`)
…ついてきちゃった…てゆーか餌付け…?
かーさん、とーさん、一人暮らしさせてくれてありがとう。
そしてなんだかごめんなさい。。。
これ、誘拐なのかしらね…?
「おねーさんのお部屋、大きいんだねぇ」
部屋に上げた途端、周りをくるくる見渡している。
アパート住まいの子じゃないのかな…?
「一人暮らしだからね、全部一続きになってるのよ」
台所から部屋の全部が見えるほどに。
お金はあるけど、最小限の部屋で十分。
冷蔵庫二つ置かないの?と弥子が言ってたのをスルーしたっけ。
「わぁ、丸っこい四角!」
はいアイスティー…って何のことだろ?
「ああ、
パソコンね」
「ぱそこん?」
小さなテーブルに2杯の紅茶をそそくさ、と置き
パソコンへ向かう。
そういえば電源を入れる暇も無かった。
あんまり慌ててしまったので。
「見たことないかな? ほら」
起動ボタンを押すと、
「わぁ」
音楽と画像、光が飛び交う。
「中くらいの音量にしてるんだけどね」
音楽のことでとやかく言われるのはイヤなので、
多少防音のついた部屋にはこだわりがある。
「きれいだね」
ただのスクリーンセイバーなのにな。
「ほんとに見たこと無いんだ…メール、見せてね」
よほど珍しいようで魅入っている。、
私は画面の端っこでちまちまと受信を確認することにする。
あくまで邪魔にならないように。
一時期流行った小説みたいだ。
立場は逆のようだけど。
えっちな言葉のやりとりなんかしなくても、お金は稼げる。
ここはお金でお金の買える国なのだから。
532 :
事実的:2005/08/05(金) 13:08:53 ID:FW6D0ETC
「あーおいしかったー」
夏野菜のカレーを作った。
やっぱり二人分だと作り甲斐がある。
ましてや、こんなに満足してくれる相手が居ては。
「辛くなかった?」
少量〜弥子に言わせれば、だけど〜をしっかり噛み、
私はすっかり食べ終わっていた。
ついつい自分好みの味にしてしまい、内心しまったと思いつつ。
「んー? このくらい、ちょうどいい…かな?
わかんないけど、おいしいよ」
「お父さんやお母さんも辛いのが好きなのかもね」
もっとも、私は一人暮らしになってからどんどん辛みを上げたのだけど。
「おとうさんやおかあさん?」
「そう。ほらほら片付けるわよー」
慌ててオレンジジュースを飲み干す。
…弟が居たら、こんな風だったのだろうか。
二人で皿を洗い、二人で皿を拭き、
テーブルを拭いた。
その間、
「泡だらけ事件」
「ウルトラマンごっこ」
「拭いてるそばからテーブルに上がる二度手間」
など起こったのだけど、こんな事も今までなかったな…
533 :
事実的:2005/08/05(金) 13:10:10 ID:FW6D0ETC
背中を合わせて体育座り。
「なんだかつかれたよー」
「今日は暑かったしね」
そればかりではない。
明らかに二人して子供みたいなこと
(もっとも、この子はまだ子供なんだけど)
していたので、普段ではあり得ない疲れが残ったのだ。
「よーし決めた!」
「?」
「まだ早いけど、シャワー浴びて寝よう!」
「しゃわー!」
面倒だし一緒に入っちゃえ。
二人一緒に浴びてもこの子ならまだ余裕があるし、
湯船に入れてもいいし。
お湯張らなきゃねー。
534 :
事実的:2005/08/05(金) 13:11:11 ID:FW6D0ETC
「ひゃぁ熱いー!」
「夏だからこそ熱いシャワー浴びるのよ。
冷房の部屋行った時のうっとりと言ったら。
きっとビール飲むような感覚でしょうね」
「ビール?」
「私達はまだ飲めないんだけどね」
「えーいおねーさんもー!!」
「やったわねー!」
シャワーホースを取ったり取られたり。
いつも事務作業のように行なっている入浴が、
まさかこんなに楽しくなるなんて。
じたばたしつつもうまく風呂椅子に座らせる。
「わー痛い痛い目に痛いよ!」
「しっかり目をつぶらないとダメよー。」
すっかり弟分となった子の後ろからくしゃくしゃっと頭を洗う。
それにしても綺麗な髪ねぇ…
金茶、って言うの?それにするする手櫛が通るし。
日の下で見た時はホント透けるようだった。
「うー痛いよ痛いよー」
「はい流すからねー。顔にも」
「にゅにゅぐぐ」
左手でシャワーを持ち、右手で優しく顔を触る。
肌綺麗かも…いいなぁ。
「じゃ、湯船入っていいよー100数えようね。」
ぶるるるるっ。
懸命に頭を降っているけど、促すままぬるめのお湯に入る。
「ちょっとぬるいー?かなあ。」
「それくらいが、後々からだがあったかくなるのよ。
ほら、いーち、にーぃ」
「さーん、しーぃ…」
うんうん。素直だ。
535 :
事実的:2005/08/05(金) 13:12:51 ID:FW6D0ETC
「痛い!いや痛くない…?てゆーかあなた誰よ!?!?」
「わからないんだ」
目の前の少年は、昼に会った男の子と同じことを言う。
だけど全然違う。
違うというか成長…して…る…?
「え…あ…あの子は…」
「でも、周りからはXiって呼ばれてるよ」
「さ…さい…? あ…あの…ひ、や、いやぁー!!!」
慌てて椅子から身を引いてしまった。
目が痛いような腰が痛いような気がするけど今はそれどころじゃない。
逃げなきゃ。
「お願い、落ち付いて」
「だっ、だってわたわた私を、こ、ころ」
「おねーさんは殺さないよ」
「えっ?」
本当…なの…?
だって現場から必ず一人…箱にする、それがXiなのに。
「確かに芸術品はあったけど」
動けない私に近づいてくる。ゆっくりと。
「僕の記憶で何とか持って行けそうだし、それに」
右手にシャワー、左手は…
「おねーさんを箱にするなんてもったいない」
優しく頬に添え、キスしてきた。
「…もっと見せて」
私は目を閉じた。
流水音が耳を突く。
536 :
事実的:2005/08/05(金) 13:13:36 ID:FW6D0ETC
「しっかり洗わないとだめだよ」
「だって、早く一緒にお風呂に入りたくて、あん」
さっきと立場がまるで逆転している。
まぶたを撫でる指が気持ちいい。
お風呂の温度と同じくらいにぬるくしたシャワー。
「一緒に入ったらお湯が溢れるところだったのに?」
「だってあなたの肌…すごい綺麗で触りたくて…」
「おねーさんの髪の方が綺麗だよ」
顔をゆすぐ手が耳へ首へ肩へ流れる。
髪の毛を触りながら。
もっと下の方も…んんぅ…
「や…熱い…」
「そんなこと無いよ。ほら、こんなにぬるい」
「ひゃぁぁぁん!!!」
温度を下げたからと言って、水圧は下げていない。
そんなのをいきなり足の間に向けられて、平気なはずが無い。
「そっか、からだがあったまっちゃったんだね」
「ねぇ…もう…お願い…」
早く、早くしてほしい。
耳元で囁く声は、
「続きはベッドで、しよっか」
水は止まったけど、私からは滴る水。
ふいに姫様抱っこされた。
さっきまで子供、だったはず、の子に。
…ううん、もう子供は、いない。
537 :
事実的:2005/08/05(金) 13:16:48 ID:FW6D0ETC
>>534と
>>535の間に入る話…↓
今のうちに自分の髪を洗う。
私も椅子に腰掛けて、シャワーに向かって頭を下げる。
昔はこうして洗ってたっけな…
夏だけど切らないので洗うにも多少時間がかかる。
今日は洗うのはフツーにして、ブローに時間かけよう。
「つーか弥子、扇風機の前で乾かしながらかき氷食べるってマジかしら」
「九十九、百」
「あ、数え終わったのね?先に上がっててくれる?」
「やだ。おねーさんの綺麗な胸、もうちょっと見たいもん」
「そりゃ弥子よりかは胸に脂肪溜まってるけど…って、えぇ!?」
慌てて上を向く。
「目、痛くない?」
538 :
事実的:2005/08/05(金) 13:19:43 ID:FW6D0ETC
シングルのウォーターベッドが、軋む。
ゆらゆら、ゆらゆら。
ぎりぎりのトコロで引っ張られ、戻される。
からだだけではない。意識もだ。
「落ちちゃだめだよ」
「や…だって…ほしいのに…」
「初めてでしょ?もっともっと濡らさないとだめだよ」
「いやぁ…意地悪…」
まだ溢れるの?
ただでさえ水浸しなのに。
布団が水で濡れるのが、こんなにいやらしかったなんて。
「それとも」
「あぁっ」
指…止めちゃ…だめぇ…
「汚していいの?」
「いいわ…きて…」
笑ったような気がした。
「あっ、あああんっ」
「ほんとはね、僕ももう待てなかったんだ」
一気に奥まで突き刺さる。
痛い…痛くない…?
「ねぇ、何で僕を受け入れたの?」
「え…っ?そ、それは…」
「知りたいな。それとさ」
ただでさえいっぱいいっぱいなんだから、
これ以上困惑させるのはやめてほしい…。
「な…なぁに…?」
「両親会ってあげなよ」
がくん
膝が笑う。
何で…そんな…
困惑をよそに、どんどん早まっていく高ぶり。
「つーか覚えてる間に会った方がいいよ」
「僕はさ」
「もう覚えてないんだ」
記憶が途切れる…
539 :
事実的:2005/08/05(金) 13:23:46 ID:FW6D0ETC
んん…私、どうしたんだろ。
えーと、なんで男の子を家に入れた、って?
私、弱いの。
泣く子じゃなくて。
頼まれることが。
だって兄が小児ガンで死んじゃうとき、
「パパとママをよろしくね」
なんて言うのよ。
入院できなかったのに、よ。
あんなにたくさん遊んでくれたのに、
逝く時はあっけなかった。
もう10年も前の話よ。
それから私、決めてたの。
高校入ったら一人暮らしするって。
それでお金持ちになってやるんだって。
でも。
私がほしいものはお金で買えないって、もう
うすうす分かっていたのよね…
子供は、私だ。
ああ…
540 :
事実的:2005/08/05(金) 13:25:32 ID:FW6D0ETC
「…だから痛いよ、って言ったのに。」
泣きながら女は、果てた。
「またそのうち、会いに来るよ」
女は未だ眠るだろう。
そっと、口付けを。
「さよなら、叶絵」
隠れ家に戻る。
「いいんですか?あんなに」
「あれでも足りないくらいさ。」
「私にはちっとも分かりません」
首をかしげつつも、まんざらではない。
「中身たくさん見た上に女の子の涙、盗んじゃったからね
一箱返すとしたらあれしかないよ」
…気づけばホームページを作れるような日になってて。
部屋の中を見せてくれてありがとう
ささやかですが受けとってください
Xi
何日寝てたんだろ、私…。聞き返してみたかったけれど、
アドレスが無効になっていたので叶わない。
「流石は世紀の大泥棒、桁が違うわ」
ほんの少し驚きながらも、冷静に処理をする。
「おまわりさんのところには行かないからね」
資産は3億ドル増えていた。
>>三文字氏
ワクテカして待っててヨカタ
この連日の神光臨と、祭りの日々は素晴らしい
Xi叶絵 ゴチでした
叶絵ちゃん オチちゃっても理性が少し残ってたら更に素敵
一気に読んでたので、
>>537でガクッっとなった(ワラ
支援?をする
壁|´∀`)ノシ ミテルヨー
初めてリアルタイムで読んだ…
GJです。
マーガレットの人超GJ!!
切な泣けたよ(ノД`)
咲き乱れるマーガレットの中を渡っていくネウロたちが眼前に
浮かぶようでしたよ。悲恋もいいっすね、、ヤコ似の双子カワイス(´Д`*)
ネコミミワロタw切な系の後に読むと和んで元気でたよ。
事務的の人も超GJ!!
XIアヤ…イイ!!(・∀・)
アヤにはもうちっと抵抗して欲しかったかな?
この2人本誌で絡んだら面白そうだ…
ってか、今こうして打ってる最中にも神が光臨してて…すごいな!このスレ…!!
ここには何か小説書きを引き寄せる謎がかかっているのかね!?
とりあえず誕生日にいっぱい神のss見れて幸せですわ。おなかイパーイ(´∀`)
547 :
三文字:2005/08/05(金) 13:53:29 ID:FW6D0ETC
何故か連続投稿できたギミック…?
>>541 待ってた人がいたとは。
気づいたら抜けてて(しかも大事な場面)驚いた。
反省してサイト作りに励みたい。…早く発行してくれよ…
初めてだったし、ちっちゃい子がいきなり成長して
びっくりしちゃったいっぱいいっぱいの叶絵氏は、
そのうち冷静さを見失わない素敵なオンナになると信じている。
548 :
三文字:2005/08/05(金) 13:57:37 ID:FW6D0ETC
Σ(´д`*)!皆見ていたとは意地が悪い…!
>>546 えーと俺かな?
事実的(最初の2文がコピペによる)でXi叶絵(アヤなら毅然と断れそう)だけど。
リクエストあれば、誕生日が終わるまでになんか書くよー
>>544 ウィルコム京ぽんで動作確認
見やすい!
550 :
541:2005/08/05(金) 14:16:41 ID:S1fXHH5h
>>546 誕生日 おめでd。
そして私もあなと同じで本日誕生日
それと関係なくてもここ連日で祭が起こって居る事が
とてもとてもうれしかとです
>>三文字氏
見てますヨ。
Xi 縮小版も想像しやすいいいキャラですね。
最初の
>>511 「Xi叶絵ショタ近親相姦パラレル」ってどんなんだろう、と
凝視してました。
ちょっとお聞きしたいのですが、「事実的」の題名の由来はなんですか。
>>501氏
「マーガレット」 ゴチでした。
双子の女の子の「父様」 素敵すぎです。
こういうシリアスも美しいですね。
最初の
551 :
541:2005/08/05(金) 14:18:59 ID:S1fXHH5h
>>550 "最初の" はスルーして下さい。
消した筈だったんだけど、消えてなかった。
552 :
三文字:2005/08/05(金) 14:24:33 ID:FW6D0ETC
…「最初の」をキーワードに何か書こうかと思案
>>550 ハピバースデーその2。
割りと適当に三文字の漢字を当ててたりするのですが、
・今まさにFTP垢発行待ちの俺(そっから話思い浮かんだ)
・実はXiと叶絵が兄妹だった
ってところからです。
>>544 うおぉーdクス!ありがたや…(-人-)後からゆっくり読ませていただきます。
にしてもここはホントに神達の投下多くて萌え追いつかないよ…w
祭りが沈静化して、以前のようにまったりとなったら投下するよ。
新スレになってから勢いありすぎだ…夏休み恐るべし。
555 :
373:2005/08/05(金) 17:30:21 ID:LhL7gs9e
>>513 このようなGJな作品の土台(この言い方でいいのかな?適切な言葉が・・)
になれて良かったです!是非また書いてください、楽しみにしてます
>>498 遅レスですが乙かれさまです!
スレの先頭の方でネタバレについてやりとりがあったので
特にネタバレを嫌う人にお聞きしたいのですが、
本誌のネタを使う時はどのくらい間を置いて欲しいですか?
ちょっと今手持ちのものに本誌のネタがあるので
>>556 それって来週発売のネタってことだよね?
だったら自分は発売日過ぎてからの方が…
ちなみに自分の地域は月曜発売です…って皆そうかな
単行本派に対する配慮ってことじゃないの?
559 :
558:2005/08/05(金) 23:15:47 ID:lVMcHf3e
違うか。ごめん
自分が知っているネタバレ不可の場所は、月曜夜間解禁のところが多い気がする。
でもって単行本派に遠慮するならば、投下前にバレありとか未収録分とか書いておけばよいと思う。
ひっそりとこんな時間に「マーガレット」書いた501です。
鬱な話なのに、GJ頂きありがとうございます。
もうね、こういう話は自分で書いてても泣くんだよね。
ゴシック系の画面で、愛されないが為に苦しんだ弥子ちゃんの報いを受けている
ネウロというのがまず頭にあったので。
嫌でも弥子ちゃんを思い出さずにはいられないマーガレットの群生と、決して手に
かけることの出来ないそっくりの娘たちってのは残酷だよね、という感じでした。
でも、今度は以前書いた
>>324みたいなラブラブハッピーなものにしようっと。
>>546 お誕生日おめでとうございます。
そんな日に鬱話ごめんね。次はきっと楽しい話を書きます。
>>550 恐縮です。もし本当に弥子ちゃんが魔界に行くとしても、幸せであるといいな。
続きの501です。
>>373 いえいえ、
>>373さんの素晴らしくインスピレーションを喚起させるようなお話
があったからこそ、刺激されて書けたのです。ありがとうございました。
ここは、そういった自分も書きたいと思わせるような素晴らしい職人さんと、
作品がたくさんあって本当にすごい。
色々な趣向を凝らしたものが読めるので嬉しいですよね。
>>518 >>519 見落としてました。
本当にありがとうございます。
スレ消費はなるべく避けたいので、細かいレスはあまりしないのですが、嬉し
かったので少しだけ。
yournet.ne.jp 規制で泣く目にあってました。
今回長かった・・・ノД`)・゚・。
っていうかまた日曜に規制カモ!
保管サイト作成の方激しく乙です。
そしていろんな作品を投下されてる神々の皆様も激しく乙です。
ROMに徹してました。
自分には書けないけどネウヤコイイ!!
>>488タソ
>>495タソ
ありがとうございます。
無駄に長いのでスレ埋めに使おうかと躊躇してます。
短いのなら気軽におとせるんだけど。
とりあえずおやすみなさい。
しかしこのペースだと一ヶ月で1000行くか500KB超えるかだなあ・・・
ネウロ人口スゴス
夏休み中この状態ならマターリになるのは秋か。
漏れも観客側にまわっていよう。
今日あたり土曜だからでかいの来そう。
キョロキョロ。。。
静かだ…。
タイミング良し…?
…と思ったけど出かけてきまつ。
オヤツマダー?(・∀・)
「皆ROMっているらしいぞ、弥子」
「えっ…そんな…」
「我輩はもう待てぬ…皆見ていても知るものか」
飢えて飢えて仕方がない。
夏の暑さなど耐えられるはずの…この我輩が。
「やだっ!他の人の読みたいもん!!
最初の吾弥子の人とか、黒住化粧品さんとか!」
「確かに落ち着くまで見守るらしい…
だが弥子よ、我輩は腹が空いたのだ。
お前を食わなければどうにも治まりそうにない」
どうにもいつもと様子が違う。
まただ。また鳥の顔になってる…
「いやよ!あんたで一人ですればいいじゃない!」
「流石に2回も掻いたらネタが無くなったのだ。
ここは一つ基本に帰らねばなるまい」
「やだってば!せめてお盆過ぎるまでゆっくり
アイスや西瓜や屋台の焼きそばお好み焼き」
「貴様自分の住んでいるところも忘れたか?
東京は先月とうに盆は終わっている」
「…いや!とにかくいやなの!私ばっかりイヤ!」
「ちゃんと珍しいカプも考えているでは無いか。
HP承認待ちなのだから仕方あるまい。
このままではジオシティーにうpしそうで不味い」
「すればいいじゃない!全年齢向けとvip2載せればいいじゃない!!」
「vip2はスレの後半が多少無いのだ。
そのまま載せるには貴様の胸と同様口惜しい」
「胸のことは言うなー!」
しまった。もう後が無い。
事務所がこんなに狭いなんて
「もう黙れ、こういう運命なのだ」
…顔を美形に戻してキスするなんて卑怯よ…
>570
超GJ!!!
一部の職人さんたちは、秋になるのを待ってるようだ…
俺も秋を待ってるよ。
美味しいオヤツ、ご馳走様でした〜。
GJです!
>570
GJ!
ワラタよ。
私も石垣電話ネタ2ってことで笹ヤコ投下してもいいでしょうか。
576 :
三文字:2005/08/06(土) 15:01:37 ID:W3zRR8KI
577 :
追記:2005/08/06(土) 15:03:31 ID:W3zRR8KI
>>576 ・とりあえず全年齢向け。
・talbyで確認したら泣きたくなった。
・AH-K3001V,SL-C750では問題無し
578 :
笹ヤコの人:2005/08/06(土) 15:18:43 ID:tizKbPdh
焼きうどん作って食べてる間に許可がでた。
16時からでかけるんでさくさくいこうかな。
>三文字氏
個人用の保管サイトですね。
楽しみにしております。
(ジツハジブンモ・・・。)
弥子ちゃんが探偵事務所を後にする頃を見計らって、ビルの前に車を止めて待ってみた。
ただちょっと顔を見たかっただけなんで家まで送ってあげようかと思ってたんだが
結局たこ焼きにつきあわされてその後ホテルに来ている。
なんだかなー・・・。
だめだろ、オレ。
・・・実はまだ仕事が残っていて、署に石垣を待たせている。
時間に不安があったんですぐに抱こうとしたら叱られた。
「もーっ。いつも笹塚さんたらそのまましようとするんだから!
たまにはシャワー使ってからにしようよっ」
そのくせ一緒に入ろうとしたら恥ずかしがってオレを先に入らせる。
もう何度か肌を合わせているのにそんなに見られるのが恥ずかしいもんなのかね、と理解に苦しむよ。
「笹塚さんっ・・・」
バスタオルを巻いた弥子ちゃんがバスルームのある壁の向こうから恥ずかしそうに出てくる。
でもにこにこ笑って、なんだか嬉しそうだ。
「なんかご機嫌だな」
「だって久しぶりに会えたんだもん」
そういってベッドに入ったまま枕をクッション代わりに座っているオレの横にするりと滑り込んできた。
バスタオル巻いたまま身体をぺたっとくっつけて、片手はぴたぴたオレの胸を軽く叩いてくる。
「へへっ。笹塚さんの胸だよーう♪」
こういう仕草が堪らなく可愛い。
そのまま頬をくっつけて悪戯っぽく笑う。
「・・・ごめんなさい。本当はお仕事の途中だったんだよね」
「ま、いーよ」
「でもいつも忙しそうだから、さみしかったんだ・・・」
表情に影をおとして俯く。
実は、いつもいつも悪いとは思ってるんだ。
前回こうして会ったのは2ヶ月近く前だっけ。
「マジでゴメン。今日は弥子ちゃんの言うとおりにするから」
「ほんと?!」
表情がぱあっと輝く。
と、ここで携帯が鳴り、画面表示に「石垣」の文字が・・・。
それを覗き込んで弥子ちゃんの頬がぷうっと膨れる。
いつもながらなんていう間の悪さだ。
多少の罪悪感を感じながら携帯の通話ボタンを押した・・・。
「はい、笹塚・・・」
『先輩ひどいっスよ!いつまで待たせるんですか?!こっち今大変で・・・』
「あー・・・、スマンがすぐに行けそうにない・・・」
『冗談じゃないっス!それなら電話で指示ください!!』
かなり怒っているな・・・。
と、目の前の弥子ちゃんも膨れたままだ。
なんか二人の子供に攻められてる保護者のような気分になってきたぞ・・・。
・・・少々欝だ。
「ちょっと待て」
携帯の送話口を押さえて弥子ちゃんの顔を覗き込む。
・・・ダメだ。
さっきまでご機嫌だった表情がその片鱗もなくなっている。
「ゴメン。電話も、しないわけにはいかない・・・」
「・・・いーです。でもさっき、私の言うとおりにしてくれるって言ったから、好きにしますよ?」
「ん?・・・ああ・・・」
『先輩!!』
あー、もう、鬱陶しいやつ・・・。
「・・・あー・・・、わかったから!そう怒鳴るなって・・・うあっ?!」
『・・・?!』
いきなりのオレ自身への刺激に思わず声をあげる。
確かめるように視線を落とすと、真っ赤な顔した弥子ちゃんがオレの股間へ顔をうずめ、
目の前のものをそっと両手で持ってたどたどしく舌をあてていた。
予測もしなかった刺激に興奮し、一気に怒張して弥子ちゃんを驚かせてしまう。
マジ、ヤバイって・・・。
逆のパターンはたまにはあるが、弥子ちゃんにここまでさせるのは初めてだ。
・・・っていうか、勝手にしてるし。
『・・・先輩?どこにいるんっスか?』
「ど、どこって・・・」
・・・うぁ。やば。
どうしていいかわからないとでもいうように先端を舌でちょろちょろ刺激してくる。
恥ずかしそうに困った顔してる弥子ちゃんの顔をみただけでイキそうだ。
堪らず視線を上に向ける。
即出しなんてみっともねー。
『・・・・先輩がそういう反応してる時って大抵女の人と居るときなんスよね・・・』
せめるような口調だ。
でも鋭い。
「ちがうって。他に声しねーだろーが。とにかく、指示してやっから早くいいな」
とか言いながら、意識は下半身にどうしても集中してしまう。
『・・・だからですね、・・・で、・・・・・・』
一応電話の話もきいてるんだが・・・。
「んぅ・・・ふぅっ・・・」
下の方での出来事の方が気にかかる・・・。
その小さな口で先端部分が包まれ、段差の部分が唇に触れると、なんか堪らない気分になる。
そのまま舌でこすりながら、出したり咥えたり・・・。
めちゃくちゃ気持ちいい・・・。
恥ずかしそうな弥子ちゃんの表情にも萌え。
『先輩?聞いてます?』
・・・っと。
「あー、聞いてるよ。そこはお前の判断でいいって」
正直、めんどいやつ。
こいつがもうちょっと使えたら、オレも休みの日はちゃんと休んだり半休とったり有給とったり・・・。
空いてた方の手で、弥子ちゃんの髪をそっと撫でると、彼女の視線とぶつかった。
「・・・ん・・・っ・・はぁっ・・・あ・・・・」
息があがっている。
彼女の方も堪らないだろう。
このまま電話なんか切って抱いてやりたいが・・・、
「・・・そーだな。だから・・・」
・・・電話の相手もしなくちゃならない。
だが・・・、慣れない様子で歯があたってるのが気になる。
・・・いてっ。
「・・・弥子ちゃん、ちょっと、痛い・・・」
送話口をふさいでそれだけいうと彼女はごめんなさい、と呟く。
あとも少し、深く咥えてくれるといいんだけど、とか思って頬に軽く手を添え少し突っ込んでみると、当然ながら苦しそうな顔になる。
・・・申し訳ない・・・。
「んふぅっ・・・んぐっ・・・ん・・・」
半ば必死になりながらも口をあけ、ゆっくりめにスライドしながら舌で刺激されていることを感じる。
この舌の感触っていうのはやっぱ特別だ。
口の中の温かい、湿ったやわらかさや、ある程度やり手の意思でつけられる舌での刺激のバリエーション。
それに・・・楽。
何もしない分、単純に快感に没頭できるよな。・・・電話さえなけりゃ。
それに、彼女の口の間から流れる唾液でだんだんとすべりもよくなり、その刺激のスピードもあがっていく・・・。
このままだと彼女の口に・・・。
『・・・ところで先輩、あとどんくらいで戻ってこられるんスか?』
「あと・・・、1時間くらいかな・・・?」
あと1時間・・・。
そう聞いた弥子ちゃんが拗ねたように視線を送ってくる。
この状況でそんな顔して見上げられると・・・ちょっ。
とか思ってるこのタイミングで、責めるように弥子ちゃんが大きく咥え直し、刺激のスピードをあげてきた。
可愛らしい舌で一生懸命弾いたり締めたりこすったり・・・ダメだ・・・。
「・・・ゴメン」
「んうっ?!・・・ふっ!・・・んー・・・!!」
・・・・・・・・出ちまった。・・・出しちまった。・・・口の中に・・・。
『そんな・・・先輩、あんま気にしないでください・・・』
自分に謝られたものと勘違いした石垣がなんか言ってる・・・。
この、なんともいえない快感と虚脱感と、・・・征服感・・・罪悪感・・・。
軽く咳込むしかめっつらの弥子ちゃんの口の中で脈打ちながら果ててるものを引き出して、
顔の前でごめんの仕草。
・・・こんなんじゃ、嫌われちまうか・・・な・・・。
ソープの方が・・・楽。
(おわり)
583 :
笹ヤコの人:2005/08/06(土) 15:25:32 ID:tizKbPdh
・・・笹塚ら〜ぶのおんなのこちゃん達には申し訳ない内容になりました。
反省してます。
むしろ最後の一文に惚れた
GJ!板挟みな笹(*´Д`)ハァハァ
ググググッジョブ!!
俺ほんと笹ヤコの人が書く話大好きなんですが…(*´∀`)ポワン
石垣のポジションが定着しつつあるなww
ヤコたんもかわいくて、大変萌ゆる
笹塚、警察が高校生相手に淫行とはバクチですな
それだけヤコたんにベタ惚れなのでしょう
個人的に、石垣にも一度くらいいい思いをさせてあげたいよ
しかし誰と絡むのか想像がつかない
アヤタン?ヤコタン?
587 :
556:2005/08/06(土) 19:27:02 ID:XxOweUev
ネタバレ配慮について訊ねた者です。
今まで週刊誌のネタは扱ったことがなかったもので、
大変参考になりました。ありがとうございます。
>>586 後はX美少女バージョンくらいしか…
588 :
笹ヤコの人:2005/08/06(土) 21:15:52 ID:qK84/i4u
レスくれた方ありがとうございます。
このスレに笹塚需要があるのか大変不安に思っているのでうれしいです。
こんくらいの長さのならたくさんあるので良さげな流れの時にまたなんか持ってきます。
>>586タソ
石垣ですか。
私がやるとしたら「先輩をたぶらかす女狐め!バージョン」もしくは「先輩と兄弟になりたいからやらせろバージョン」か・・・。
でも弥子ちゃん相手にいい思いはさせたくないのでwなんか情けない展開しか思い当たらない・・・。
・・・のでやめとくべきか。
>>587 それ、凄く、イイ。すっげ読みたい
神様いないかな…
石垣ねえ…。
萌え度はイマイチかも。
土曜の夜はでかいの来ないかな…
笹ヤコ萌へー(´∀`*)基本的にはネウヤコなんだけど大人のお兄さんイイな…
ついでに勘違いして照れてる(?)石垣も萌エス
あと遅レスですがマーガレットの方サイコー
他の方が言ってますが確かに自分もCoccoの『けもの道』を思い出しました
このくらいのペースの投下のが心地よいな。秋を待つ職人さんたち帰ってこないかな…
Coccoはネウロによく合うよ。
エヴァネッセンスとビョークもオススメーション。
笹ヤコもイイ!
が、これ読んでネウヤコのフェラものも読んでみたいと書いてみるテスト。
マーガレットです。
Coccoの「けもの道」は残念ながら知らないのです。
あれがあまりにも鬱だったので、たまには可愛い話でも三時のおやつ代わりに
投下。
夏休みだというのに今日は補習があったので、弥子は猛暑の続く八月の街を
他の通行人と同じ恨めしげな顔付きで歩いていた。
こんな日は家にいてごろごろしているに限るのにどうして、と普段勉強不足な
自分を棚に上げてちらっとぎらぎら照りつけている太陽を睨む。
こうして歩いているだけで、体中の水分が干上がってしまいそうだ。
特に用事もないけれど、足は事務所に向かっている。
手に提げたコンビニの袋の中には、ペットボトルのお茶とアイスクリーム。家に
帰るよりは近いので、少しでも早く休憩をしたかったのだ。
事務所のドアを開けると、いつも弥子をからかうように憎らしくにやにやと笑って
いる筈のネウロの姿がない。どこか用事でもあったのか、と足を踏み入れると
ソファーに長々と身を横たえているのが見えた。
「どうしたの?珍しい」
今日はとても暑い日だ。さっき、ニュースで今年一番の最高気温を記録したと
かどうとか聞いた気がする。人間だっておかしくなるのだから、魔人でも全く体
調に異変をもたらさないとは言えないだろう。
この国の八月は、それほどに蒸し暑くて不快になる。
「騒がしい声を出すな」
気だるげに、ネウロは口を開いた。
これは本当に何か不調を来たしているらしい。
魔人は具合が悪くなったらどうするんだろう。病院なんて行かないだろうな。
心配なのはもちろんだが、普段見られない姿だけに、思わずそんなことを考え
てしまう弥子だった。
暑くてだるいなら、人間は水分を摂るのにね。
勝手が分からないものは放っておくしかない、とやや突き放し気味でビニール
袋をばさりとテーブルに置いた。
「うるさい」
ネウロは閉じられていた瞼をわずかに開き、不愉快そうに言葉を吐く。
「まあ、具合が悪ければそのまま寝てなさいよ。どうせ今日は誰も来ないし…
座るわよ」
早く食べないと、せっかく買ってきたアイスクリームが溶けてしまう。
弥子は真夏の猫のようにだらりと横になるネウロの側にちょこんと座った。買っ
た時にはかちかちに固かったアイスクリームは、カップの蓋を開けるともう表面
が溶けてとろんと柔らかい。
「いただきまーす」
やはり家に帰らず、ここにして良かった。
大好きな冷たさを口いっぱいに頬張りながら、弥子は子供のようににこにこし
てしまう。今日はたまたま補習だったけれど、夏休みはいつも楽しいことばか
りが起こる素晴らしい期間だ。
宿題さえなければ。
「ヤコ」
食べ終わった頃、今日ばかりは死んだようになっているネウロが、だるそうに
ゆっくりと身を起こした。
「なあに」
「貴様という奴は呑気なものだな、奴隷の分際で」
「じゃあ、どうすればいいって言うのよ。病院なんて行けないでしょ?」
「心配ぐらいは、するものだ」
「してるわよ。いつだって」
ただ、しても仕方がないものだってある。今のように。
そう言いかけた唇に指が触れてきた。体調が良くないせいか、いつもよりも明
らかに翳りを帯びた表情にドキドキしてしまう。こんな風になることもあるのか、
と新しい発見をしたような気分だ。
「我が輩よりも、その喰い物にうつつを抜かすとは許せんな」
「え、何言って…」
あ、キスされる。
近付いてくる顔にそう思うと、心臓が異常なほど跳ね上がった。こんなところで
初めてするなんて。しかも、アイスクリームを食べた後でなんて。
もっとロマンティックなムードでするものだと思っていた、恋に恋する年頃の弥
子の心はそれでも幸せに満たされていた。
「いきなり、何てことするのよ」
それでも、一応は照れ隠しに憎まれ口を聞く。
まだ体調は回復していない筈だが、それでもさっきよりはネウロの表情に生気
が戻っている。
「貴様が美味そうに喰うからだ。まあ見舞いぐらいは貰ってもいいだろう」
「み、見舞いぃ?」
その言葉に恥ずかしさとか、嬉しさはどこかに吹っ飛んでしまった。そうだ、忘
れていた。こいつはこんな奴だったのだと。
少しだけがっくりと肩を落として、悔しまぎれにペットボトルのお茶をがぶ飲みす
る弥子を面白そうに眺めながら、ネウロはにやっと笑った。
「その代わり、貴様が風邪でもひいたら我が輩も見舞いをくれてやる」
「えっ」
一瞬、真っ白になった頭の中で、どこからか聞こえるセミの声が一瞬だけ騒々し
く、わんわんと響いた気がした。
夏はまだ続いている。
終
軽いものですが、おやつでした。
まとめサイトの管理人さん乙です。いつも楽しませて頂いています。
ここが、もっともっとたくさんの神職人さんで賑わって、クオリティーの高い
作品で埋め尽くされますように。
GJでした!
個人的にはここはそんなににぎわってほしくないな。
投下しづらくならない程度に神が光臨してくれたらいいと思う。
ほのぼのしますた(*´ー`*)グッジョー!
おやつ頂きました!!ウマウマGJ!!
甘い、甘過ぎるよ〜(*´Д`)文章可愛くて好きっス
講習疲れの脳が癒されますた。
あとCocco良いですよー『樹海の糸』『水鏡』も合うかな。今回の感じなら『やわらかな傷跡』あたり合いそう。
樹海の糸の歌詞の一部分はすごくアヤっぽいと思う。
うたまっぷとかで見てみて。
マターリ化?
自慰祭りの勢いが沈静化している…。
多分、神待ちなのでしょう。
まる一日たってるけど何もこないなんて珍しいですね。
今週笹塚ばっかだったから?
今週ネタ持ってる方の投下待ちなのでしょうか?
なんか即興で書こうかな・・・。
即書きしたのでちょっと手抜きっぽいのができた。
どーせ私にはこのカプしか書けない。
「弥子ちゃん、ホントは飲酒してるでしょ」
「えっ、してないよ!」
「隠したってわかるよ」
「ほんとに飲んでないって!(どきどき)」
「あ、そう」
冷蔵庫からビール2つ。
あと、たこわさも出す。
カシュッ。
おもむろに一缶あけて飲んで
「・・・うまいよ?」
「・・・。刑事さんがそんな、誘うようなことしていいの?」
「さあ?」
「さあって・・・いいの?怒らない?」
「おこんないよ」
おこりは、しない。
「じゃ、いただきまあす・・・」
弥子ちゃんもビールあけて、嬉しそうに飲んだの確認。
「じゃ、脱いで」
「ふぇっ!???ゲホゴホ」
「上だけでいいから。全部脱いで」
「ちょ、なんで・・・???」
「未成年飲酒した弥子ちゃんと、ちょっとやってみたいことが」
「だって、恥ずかし・・・」
「解ってる。でも脱いで欲しい」
「や、やだぁ・・・」
「やだはなし」
「そんな・・・」
「オレ、脱がさないから。で、脱いでくれないと今日はしない」
「し、しなくていいもんっ」
「へー。いいんだ・・・」
「笹塚さんのいじわる・・・」
「じゃ、帰る?」
・・・やりすぎか?
「うう・・・、わかった・・・」
もじもじしながら、弥子ちゃんはゆっくり上着を脱ぎだす。
ブラだけになって、「これも?」と真っ赤な顔して。
「うん。それも」
「えーん・・・」
くるりと後ろを向いて、ブラもとった弥子ちゃん萌え。
「じゃあ、これ」
後ろ手に手錠をがちゃり。
「あ!!」
「ゴメン。今日はこういうのしたい」
「こ、こーいうのって・・・!!」
「飲酒した弥子ちゃん、カクホ」
「やあーっ!」
抵抗ができないのはもちろんわかってて、後ろからいきなり胸を揉むと
弥子ちゃんは真っ赤な顔して床に座り込む。
「だめだめだめぇー」
首筋に舌を這わせながら、胸の外側から少し乱暴に刺激すると
手首の手錠ががちゃがちゃと鳴って弥子ちゃんの抵抗を知らせ・・・た・・・たまらん・・・。
「弥子ちゃん・・・」
ベッドに押し倒す時には、もう二つの突起はすでに固くなっていた。
彼女も結構興奮してると思うんだけど・・・?
「や・・・だ。笹塚さん・・・これ、はずして・・・?」
「やだ」
「お願い」
「ダメ」
後ろからミニスカートをたくし上げ、一気にショーツをずりおろすと
かわいいおしりが見えてくる。
女子高校生、マンセー。
「きゃあ!!」
「濡れてる・・・」
「あんっ。だめだったらあ!」
「ねえ、弥子ちゃん・・・」
もう充分に湿っているのを確認したうえで一気に挿入する。
「やあああっ!」
「今日、大丈夫な日・・・?」
ナマで出したい・・・。
「え?うん・・・。・・・じゃなくてえ!笹塚さん乱暴だよお!」
「でも興奮しない?」
「・・・・・」
「よくしてあげるから、も少し足、開いて」
「うう・・・」
「・・・・・・返事」
「・・・はい・・・」
終わってから手錠をはずすと弥子ちゃんはちょっと涙目だった。
あーあ、またやっちまったか・・・?
「怒った・・・?」
ちょっと申し訳ない感じで聞いてみる。
「・・・乱暴だよう・・・」
「ゴメン。1回してみたくって・・・。ほら、オレ、刑事だし」
「うう・・・、でも・・・、許す」
「さんきゅ」
しかし、
「こんなことやってて嫌われないの、不思議なんだけど・・・?」
「・・・笹塚さん、たまにちょっとヘンだけど、普段は優しいから好きなんだもん」
「ヘン・・・?」
「うん。でもいいよ。たまにはあんな風にしても・・・。そのかわり・・・」
「・・・ん?」
「その後は優しくして」
「うん。おいで・・・」
手を広げると、弥子ちゃんはすとんと胸におさまり貼りついてきた。
そう。
このかんじがいい。
「どうしてほしい?」
頬に優しくキスをひとつ。
「・・・別人みたい・・・」
・・・さすがにあきれた顔してんな。
「さっきのはオレの希望ね。こっからが弥子ちゃんの希望」
「笹塚さんて、あーゆー乱暴なのが好きなんだ・・・帰る?とかいうし傷つくよ」
「そーゆーわけじゃないけど、いろいろしてみたい。
それに、あれは本気じゃないよ。帰るっていってもまだ帰さない」
「笹塚さんて、ホントに私のこと、好きだよね?」
「弥子ちゃんとしか、したくない」
「それって返事?」
「好きでもないのにしたいとも思わない。・・・っていうか、したいようにしてあげたいとも思わない。
オレ、めんどくさがりなの解る?」
「うん。すごくよく解るよ。でも今たくさんしゃべったね」
「好きだよ」
「うーん。解った。信用する」
そのままそっと覆い被さり唇を合わせる。
ゆっくりと、深くて甘い、時間をかけた蕩ける様なキスを・・・。
これでOK。
弥子ちゃんの扱いにも慣れてきた。
だけど嘘は、言ってない。
今日は中出し、気持ち良かった。
(おわり)
612 :
笹ヤコの人:2005/08/08(月) 17:06:37 ID:a5r9PYHD
今週の表紙萌え。
でもこんなのばっか書いてて笹塚萌えも少し言いづらくなってきた。
だぱんぷ!!(*´Д`)ハアハア
今週号の笹塚にはやられました…吾ヤコ派なのに、くらりときました。
萌えが消えないうちに、私も笹ヤコを投下します。
615 :
黒住化粧品:2005/08/09(火) 00:21:05 ID:1FgXI4n3
「犯人は…おまえだ!!」
…いつもながら、鮮やかなことだな。
ぴんとまっすぐに突き出されるその細い指が、的確に犯人を指し示す。
殺人現場に「偶然」居合わせた、「いつものふたり」。
笹塚は小さく息を吐きながら、弥子と、その後ろからひょいと現れて、ぺらぺらと犯人を追い詰めていくネウロを見守っていた。
あの子、あんな子だったか?
犯人と思わしき人物から目を離さずに、笹塚は冷静に分析する。
あの頃、父親を殺されて、気丈に振舞ってた彼女からは、考えられないことだった。
いつか君が話してくれれば助かるんだけど。
30分でカタがついちまうようなヤマだったら、どうしてもっと早く解決しなかったんだ? 君のお父さんのことだろう?
突然有名人になってしまった弥子を見るたび、そう思えてならないのだ。
…いや、本当はどこかで気づいてる。
「というわけで、あらゆる状況から見ても、犯人はあなたしかいないというわけです。…ね、先生」
最後にくるりと振り返り、弥子にわざとらしく確認しているネウロをうさんくさげにちらりと見やり、ぎこちなくうなずく弥子を視線の端にとらえる。
刑事をナメんなよ、おふたりさん。
部下に犯人を捕まえるよう指示を出しながら、笹塚は内心で苦笑した。
どういうつもりか知らんけど、犯人見つけてくれんなら、それで俺はいいさ。
ネウロが犯人の謎を食べて物足りないと腹をさすっている。
弥子はそれをため息をついて見つめた後、おずおずと笹塚の前に来た。
「あの、いつもすいません。素人が勝手に来ちゃって」
「ん、いやいいよ。弥子ちゃんが推理してくれれば俺たちは助かるし、君の悲しみも癒される。一石二鳥だよ」
わざとそう言ってやると、案の定弥子はしどろもどろになった。
「えと、それはですねっいてぇあああああああっ!」
「さ、先生、今日も先生の素晴らしい推理を代弁できたことですし! 犯人は捕まりましたし! 帰りましょうか!」
弥子の背後に音も無く忍び寄り、両肩を細く長い指で思い切りつかみあげたネウロが、サワヤカな笑顔でそう言った。
涙目で首を上下に振る弥子をそのまま持ち上げて、大仰に腰を折って笹塚に頭を下げると、そのまま歩き去ろうとする。
「待ちなよ。いつも世話になってるから、家まで送らせて。石垣、後は頼む」
「ええ!? 先輩!」
「早く行け。帰りに食玩なんか買うんじゃねーぞ」
ぼけっとしていた石垣に指示を出し、石垣が不安げな声を出すのを背後に聞き流しながら、笹塚は呆気に取られているふたりを外まで促した。
タバコを買ってくると言い残し、ふたりを車内に残したまま、笹塚は歩き去る。
後部座席に取り残されたふたりは顔を見合わせた。
「…どうしたんだろ? 笹塚さん」
「いつもいつも手柄を取られているからな。これを機に我々を消すつもりなのかもしれないぞ」
「…あんたじゃないんだから…」
「何か言ったか」
「いえっ何もっ」
ネウロが耳まで裂けるほどの笑顔になると、弥子は慌てて首をぶんぶんと横に振る。
そうしているうちに、笹塚が戻ってきて、運転席に座る。弥子はほっとして、笹塚の顎辺りに生えているヒゲなどを見ていた。
616 :
黒住化粧品:2005/08/09(火) 00:22:29 ID:1FgXI4n3
「じゃ、助手の人、降りて」
「えっ?」
探偵事務所の前まで来ると、笹塚は車を止め、後部座席に乗っているネウロを振り返った。
弥子がネウロの隣できょとんとしていると、ネウロはふむと顎に手をやり、うなずいた。
「わかりました。先生も今日はお疲れでしょうから、自宅まで送ってもらってください」
「ちょっと、ネウロ…!」
弥子が不安げにネウロの裾をつかんだ。
「先生、また明日、お会いしましょう」
その手をゆっくりと払いのけ、ネウロは笑顔で弥子を見つめた。
笹塚にはわからなかったが、弥子の見つめるネウロの額には、
「余計なことは何もしゃべるな」
という文字が浮き出ていた。ご丁寧に血が流れているような滴りぶりまで見せている。
「お、おうともよ…明日も頼む…な…」
ぎくしゃくと右手を挙げて、ネウロが出て行くのを見守る。
ばたんと車のドアが閉まると、笹塚は無言で車を走らせた。
「…あれ、笹塚さん…こっち、私の家とは違うような…」
しばらく外の景色を眺めていた弥子は、不審に思って笹塚の方を見た。
見慣れた街並みは遠ざかり、隣町の大きなスーパーが横を通り過ぎて行く。
「うん。ここら辺は、君の家とは方向が違うね」
笹塚は淡々と言う。弥子は慌てて身を乗り出した。
「ええっ!? どうしてですか、笹塚さん!」
「そりゃあ…ね、誰も知らない所で、君と話をしとかないとって、思ったからだけど」
「え…?」
「…うん、この辺かな」
笹塚は、独り言のようにつぶやくと、人気のない空き地の脇に車を止める。
辺りは夕暮れの上を覆うように、紺色の闇が穏やかに空を侵食しはじめていた。
車が止まった振動で、弥子が後部座席に背中を軽くぶつける。
「あの…っ」
「何か飲む? 買って来るから、言って」
「え…」
「…ね」
笹塚が振り返った。
(……うう)
弥子は、その冷たい光の宿る瞳にたじろいでしまう。
この人は、心から笑ったことがないのかもしれないと、そんなことを思う。
会ったことは少ないし、談笑するような仲ではないのだけれど、いつもけだるげな低いテンションに、どこも見ていないような瞳が印象的だった。
その男にまっすぐに見つめられ、弥子は動きを封じられるような感覚に陥る。
「……じゃあ、新発売の、柘榴とハチミツ入りのヨーグルトジュースを」
「…コーラでいいね」
「はい…」
さらりと流され、笹塚は車を出て行った。
617 :
黒住化粧品:2005/08/09(火) 00:23:35 ID:1FgXI4n3
車内に取り残された弥子は、どうにも嫌な予感がして、逃げてしまおうかと何度も思うのだが、
辺りが暗いこと、この周辺の地理に詳しくないこと、相手が刑事だということから、それもできずに悶々とする。
しばらくすると、笹塚がすたすたと戻ってきて、運転席ではなく、弥子の乗る後部座席のドアを開けてきた。
「…はい」
「あ、ありがとうございます」
渡されたコーラは冷えてわずかに汗をかいており、弥子は両手でそれを受け取り、コーラを開ける。
その間に、笹塚はちゃっかり弥子の隣に座っていた。
「弥子ちゃんさ」
「…はい?」
笹塚はコーヒーの缶を持ち、それを見つめながら言った。
「君の推理ってのは、ほんとに前からすごかったの?」
「え…っと」
弥子は曖昧に笑いながら、コーラを一口飲む。
「あの変な助手が来てからだよな、君の知名度がいきなり上がりだしたのは」
「その…」
「推理を説明するのはいつも助手。…君は犯人を指差すだけ…」
「えと…」
困ったときの魔人頼み…
普段は絶対に来て欲しくない男の名を心の中で連呼しながら、弥子はコーラの缶をぎゅっと握った。
「あの助手に、なんかされた?」
低く囁くように、笹塚は言う。
言ってしまおうかと口を開きかけるが、言った所でどうなるだろう。
笹塚に、いやあれを人間の手でどうにかするほうが間違っているのだ。
弥子は小さく息を吸い込んだ。
「確かに、彼のおかげなんです」
「え…?」
「お父さんを殺されて、すごく落ち込んでた私を助けてくれたのは、彼なんです。
彼が協力してくれたから、私、やっていけてるんですよ」
それは、あながち間違いではなかった。
ネウロが来て、心身共に色々されたけど、あいつがいなかったら、きっと父を殺した犯人は見つからなかっただろう。
ネウロがいなければ、たとえ殺人者だとしても、有名な人たちに会うこともなかったし、こうして、笹塚と話すこともなかった。
「彼がいたから…ね」
思いをはせる弥子をじっと眺めて、笹塚はふうと息をつく。
「でも、実際推理をしてるのは、君じゃあ、ないよな」
「…笹塚さん」
弥子は首を振った。
「どっちでもいいじゃないですか。犯人は捕まってるんだし。…笹塚さんたちのお仕事の邪魔をしてるのは…申し訳ないと思ってますけど」
「弥子ちゃん、君は自分の立場を、もう少し見直したほうがいいと思うよ」
「え?」
「警察内で、君の事を良く思わない人間は、たくさんいる」
「……」
黙り込み、ただ笹塚を見つめる弥子。笹塚は肩をすくめて、
「まあ、君が今のままがいいと言うなら、俺は何も言わないよ。さ、飲んで飲んで」
「あ、はい、いただきます」
促され、手の中のコーラの温度が上がっていることに気づき、弥子はごくごくとコーラを飲み干していく。
「…でも、何故彼は、君を選んだんだろうね」
一息で飲みつくし、ぷはあと息を吐き出す弥子を見ながら、笹塚は何気ない口調で言う。
「…さあ…あ、あーえと、ネットでの私の評判を聞いて…」
慌てて取り繕いながら、弥子は視界がかすんでいくのを感じていた。…目が、おかしい。
618 :
黒住化粧品:2005/08/09(火) 00:24:36 ID:1FgXI4n3
「表向きの話じゃないよ。だって…ホラ、君はただの人間なのに」
「それは…しら……あの、笹塚…さん、なん…か、おかし…」
くらくらする頭を振る。緩んだ手の中から、空になったコーラの缶が、するりと落ちる。
「変だよね。あんなにすげー能力持ってる男が、よりにもよって、どこにでもいる普通の女の子と手を組んだんだぜ?」
まぶたが、体が重い。笹塚の、どことなく明るい声が、ぼんやりと遠くで聞こえる。
くたりと、弥子はシートに身を預けた。規則正しい寝息が、静かな車内に響いていく。
笹塚はにっこりと微笑んだ。
「あの男、ネウロのこと、もっと良く知りたいから、まだ殺さない。でもね、興味があるのは君にもだよ。
その華奢な体の中身も知りたいけど…」
ミシミシと、笹塚の顔半分が変化している。
眠る弥子の制服に手を伸ばす。リボンを解き、ベストを脱がせ、ブラウスのボタンをひとつひとつ、外していく。
「破いちゃったら、起きた君が困るからね」
独り言をつぶやきながら、今やその姿を世界中を震撼させた「怪盗X―サイ―」に戻した、男か女かわからない顔立ちの少年が、楽しそうに作業を進めている。
「…あれぇ、思ったより小さい胸だなぁ。下着なんか、いらないんじゃない?」
ぱらりと左右に分かれたブラウスの下には、申し訳程度の胸を覆い隠す下着が現れる。サイは素直な感想を述べると、それをさっさと取り払う。
鎖骨や肋骨が浮き出るほどやせ細る弥子の身体。彼女が信じられないくらいの大食いだということをサイが知ったら、彼はありえないと無邪気に首を振るだろう。
後部座席を独占する形で仰向けに弥子を寝かせ、スカートもするりと足から抜き去り、サイはまじまじと眠る弥子の姿を見下ろした。
「おかしいなあ。普通の人間と変わりない。やっぱり中身かな? でも箱にしちゃうと、ネウロ困るだろうし…俺がこの子になってもいいけど…」
ああでも、俺がこの子に成り代わったところで、ネウロが喜ばないのは明白だけどね。
サイは顔を上げて微笑んだ。
そこには、窓越しに、わずかに口元を上げるネウロと、気絶させたはずの笹塚が立っていた。
「おいおい…どういうことだよ、こりゃあ」
中の様子を覗き込み、笹塚はそれでも低いテンションを崩さない。
タバコを買いに行き、誰かに後頭部を殴りつけられた。気づけばゴミ置き場にゴミと一緒に転がっており、ネウロがにこやかに声をかけてきたというわけだ。
「サイよ、その女を調べた所で、せいぜい食い物しか出てはこないぞ」
「サイ!? サイって、あの?」
ネウロが尊大に声をかける。その名を聞き、さすがの笹塚もぎょっとしてネウロを見上げた。
「あはは、もう見つかっちゃったか」
サイは悪戯が見つかった子供のような顔で笑うと、ネウロたちがいる側とは反対のドアから出てきた。
「安心してよ。まだ何もやってないし。んー、でも惜しかったかな。色々見たかったのに。…いろいろ」
「我が輩の脳髄の飢えを満たすためにと見逃してやったが…我々に手を出すとどうなるのか、貴様には教えてやらねばならぬらしい」
ネウロの髪がざわりと逆立った。表情は穏やかなのに、辺りは真っ暗なのに、なんだか発光しているようだ。馬鹿な。目の錯覚だろう。
笹塚はぽかんとしながらふたりを交互に見ていた。
手を出せる雰囲気じゃない。そもそもこの少年が、あのサイであるという証拠はどこにもない。迂闊に動くことはできなかった。
何より、車内の弥子が気になった。ほぼ裸同然の姿で、どうしてグースカ寝ているんだ。何か飲まされでもしたのか?
「笹塚刑事。…先生をお願いします」
「え…」
サイを見つめながら、ネウロが静かに言った。笹塚がつられてネウロを見上げたときには、すでにふたりの姿はどこにもなかった。
「どうなってんだ…?」
夢でも見ていたのかとすら思う。が、車内の弥子はそのままだ。笹塚は慌ててドアを開け、中に入った。
619 :
黒住化粧品:2005/08/09(火) 00:26:12 ID:1FgXI4n3
「…弥子ちゃん」
言いながら、眠る弥子の頬を軽く叩く。弥子の反応はない。ぐっすりと眠っている。
「参ったな…」
転がるコーラの缶を見ながら、笹塚はぽりぽりと頭を掻く。やはりそれ系の薬か。
どういうわけだか、綺麗に折りたたまれている弥子の制服が、運転席に置いてある。あの少年だろうか? 一体何がしたかったのか。
「ん…」
呆れて制服を見つめていると、眠る弥子が鼻にかかる声を出した。笹塚は我に返り、制服を手に取る。
家に送り届ける前に、服だけは着せてやらないと…
そう思って、折りたたまれた制服を広げてみるのだが、下着もつけてやるべきなのかと、笹塚は悩んだ。
君ね、変なやつに薬飲まされて寝てる間に服を脱がされて、ああ、うん何もされてないよ、落ち着いて。で、俺着せといたんだけどさ、
これ…なんかわからなくて。だから、はい。
頭の中で、半狂乱になっている弥子に、無造作に下着を渡している自分の姿を想像し、笹塚は頭を抱えたくなった。
だめだ。そんなことしたら、一発で嫌われる。
そう思って、はっとした。…嫌われるって、この子に? 何で俺は、そんなことに怯えてるんだ。
改めて弥子を見つめた。うっすらと唇を開け、すうすうと寝息を立てて眠る少女。
しばらく見つめて、笹塚はぎこちなくスーツを脱ぐと、弥子にかけてやる。
こうなったら、弥子が目覚めるのを待つしかないのだろうか。だが、目覚めた弥子が現状を知れば、やはり酷く取り乱すに違いない。
…いや、この子のことだ。表向きは平気なふりをして…後でこっそり、部屋で泣くかもしれない。
父親のときもそうだったじゃないか。
事件が難航していることを告げても、弥子は明るく笑って見せたのだ。痛々しい笑顔で。あのクソ竹田のせいで。
笹塚は一度だけぎゅっと目を閉じた。
…この子には、二度とひとりで泣いて欲しくない。
意を決して下着をつかむ自分がたまらなく滑稽だったが、笹塚は上にかけたスーツを持ち上げ、
運転席に放ると、眠る弥子の背に手を回し、ゆっくりと持ち上げた。
「はぁ…すんげ、軽い」
もっと太った方がいいんじゃない? と今度言うか? 今度の差し入れはたこわさなんかじゃなくて、ケーキにしてみるか。
そんな場違いなことを思いながら、弥子の顎を自分の肩に乗せた状態で、笹塚は広げた下着をどう装着させるか、考える。
「あー…俺、変態みてー」
女子高生の下着を眺めて何やってんだ。と心の中で突っ込む声が盛んに聞こえるが、笹塚はうるさげに首を振る。
その振動で、肩に乗せた弥子がずり落ちそうになり、慌ててしっかりと抱きしめ直した。
「う…ん」
弥子が小さく呻く。笹塚ははっとして、もう起きる頃なのかと、弥子の気配を探る。
「……ネウロ…」
小さな声で、腕の中の少女はつぶやいた。
620 :
黒住化粧品:2005/08/09(火) 00:28:01 ID:1FgXI4n3
意識がはっきりしてくるのがわかった。
ふわふわして、自分がどこにいるかもわからず、どこかをずっと、漂っていたような気がする。
不安で不安で、仕方なかった。
どうして、ここにいるんだろう?
お願いだから、ひとりにしないで。
どうしようもない魔人でも何でもいいから。
だから、今は、ひとりにしないで。
目頭が熱くなって、つっと両脇に涙が流れる。
天井が低い。ライトが見える…
あれ…私。
重くて言うことを聞かない身体を何とか動かそうとする。
片腕に何かがはまっている。…なんだろう、冷たい。
「…起きた?」
低い声が聞こえて、弥子は、隣に座る笹塚を見上げた。
「笹塚…さん?」
その無表情な顔を眺めていくうちに、記憶が急に戻ってきた。
そうだ、私は、寝てしまったのだ。
「ごめ、ごめんなさい! 私…!」
「いや、謝らないでいいから。多分、謝ったら後悔するよ」
「え…?」
弥子はそう言って、ふと気づく。
自分は何も、身につけていなかったのだ。
「――っ!!」
ぶわっと、全身から汗が噴出した。嘘だ。これは何? まさか笹塚さんが? どうして?
咄嗟に両腕で身体を隠そうとして、片腕が意思とは関係ない方向に引っ張られるのに気づく。
「……!?」
手錠だった。
重くて頑丈な手錠が、しっかりと弥子の手首にはめられているのだ。そして、もう片方の手錠は。
「どうして…!」
「うん。どうしてかね」
淡々と告げる笹塚の手首に、はまっていた。
ぢゃらっと音をさせて手首を持ち上げる。確かに、ふたりは手錠でつながっていた。
「なんで…!?」
「今夜だけ、君を拘束するから」
ゆるんだネクタイに指をかけ、しゅるりと外す。笹塚はなんでもないように言って、それをするりと手の中から逃がした。
「拘束って! あたしが何を」
「黙って」
叫ぶ弥子の唇に指をあて、笹塚はどこまでも無表情だ。
「安全に送り帰そうと思ってたのに…君がうわごとで、別の男の名を呼んだから、その罰」
「ええ!?」
何のことだかわからない弥子の頬を撫ぜる。
「…うん、やっぱ可愛い」
「!」
不意打ちの一言が、弥子の動きを一瞬止める。笹塚はこの一言は使えるなと思いながら、そのまま弥子に口付けた。
621 :
黒住化粧品:2005/08/09(火) 00:29:46 ID:1FgXI4n3
「んむ…っ」
弥子の声が、唇を伝わってわずかに響く。
「いちおー、聞いておきたいんだけど…君は、あいつとは寝る仲?」
唇を離してから、笹塚はさらりと言った。弥子は絶句して二の句が告げない。
「その様子じゃ、そういうんでもなさそうだけど…まあいいか」
「笹塚さ…!?」
状況が完全にまだ飲み込めていない弥子の耳元に唇を寄せる。
「感じたら教えて。覚えておくから」
「あ……っ、いやっ」
「うん…ここは?」
「ひや…っ、あ、あ、あぁっ!」
背が高いって便利だなと冷静な脳の一部が呑気につぶやく。
こうして彼女の反応を見ながら、隅々まで調べることができるから。
時々嬌声をあげる唇を吸いながら、ゆっくりと弥子の身体に手を這わせ、いちいち声をあげる弥子の反応を観察する。
手錠でつながった手は、いつの間にか絡まりあうように握られていた。
汗ばむ肌の上を滑るように手を進ませ、小ぶりな胸をつかみあげる。くりくりと頂をいじくると、弥子はその手首を押さえて首を振った。
「…なんで? 可愛いのに」
「いや…っ、笹塚さんには、さわってほしくない…っ」
涙目で訴える。俺にはって、どういうこと? あいつにならいいわけだ?
ちくりと後頭部が痺れる。じりじりと音を立てて痺れが広がっていく。
笹塚はそれでも表情を崩さない。だから人は気づかないのだ。彼がその仮面の下で、どれほど凶暴なものを抑え付けているかを。
絡み合う手に力を入れて、笹塚は弥子の上に乗る。
ぎしっと、車体全体がわずかに揺れた。
「じゃあ、さわるのはやめるよ。挿れるならいいんだろ?」
「えっ、やだ、やめて…っ!」
「だめ」
短く告げて、笹塚は弥子の片足を高く持ち上げる。狭い車内では、これが精一杯だった。
「…すごいね弥子ちゃん、これ、警察の車だぜ。こんなに濡らして…ここに容疑者が座るのに」
「いや…っ!」
片腕で顔を隠した弥子には、笹塚が珍しく浮かべた微笑に気づくことはない。
茂みの奥に息づく花びらが、たっぷりと蜜を含んで、ぬらぬらと笹塚を誘っている。シートに零れた愛液は、すでにしみになっていた。
「君は嫌でも、なんかここ、俺を待ってる感じだけど」
「ちが…っ!」
「聞こえない」
ズボンのファスナーをおろし、猛る雄を引きずり出した。そういや、しばらく女とは無縁だったなあと思うと、心なしか手の中の雄が元気を増した気がする。
「声、出していいよ。誰もいないからさ」
「笹塚さん…!」
「俺しか、見てないから」
622 :
黒住化粧品:2005/08/09(火) 00:30:50 ID:1FgXI4n3
くちゃっと、音がして。
熱さに一瞬動きが止まるが、やがて何も考えられなくなり、そのまま腰を進める。
「んあ……っ!」
眉を寄せ、弥子は大きく口を開けた。
「すげ……、ね、わかる? 入ってるの」
動きを止め、笹塚は意地悪く聞いた。弥子は目を閉じて、それに答えない。
笹塚はほっと息をつき、前ふりも何もなく、突然力強く腰を動かし始めた。
「あ、あぁ、っ、う、ん、ふ……ああっ!」
壊される…!! 頭の中で警告が鳴る。彼が腰を引くたびに、全てを持って行かれそうなほど、自分が彼を離したがらないことに弥子は気づいた。
いきなりすぎて、何もかもわからない。
目の前で腰を叩きつけるようにぶつけてくるこの人の気持ちも。
ぐちゃぐちゃと水音をさせているのは確かに自分で、こうやって翻弄されている今でも、彼を嫌いになるという感情が沸き上がらない自分の気持ちも。
目を開ければ、冷たい光を宿した瞳とすぐにぶつかる。
ぶっきらぼうだし、何考えてるのかわからないし、だけど、憎めない。
優しい人だっていうことを、知ってるから。
涙が零れる。
つながった手錠。
…そんなものがなくても、手なら、いつだってつないであげるのに。
もっと大人になって、綺麗になって…
「……弥子、ちゃん」
呼吸を荒げながら、自分を呼ぶ目の前のひと。
弥子は手錠のついた手を伸ばした。
「私が大人になるまで、待ってて欲しかった…」
「…っ」
その言葉に、笹塚は目を見開いた。
少女が泣いている。もう泣かすまいと誓った少女が、自分のせいで。
笹塚は、まだ開けられていない、サイが用意した缶コーヒーを手に取った。
「じゃあ、忘れて。今夜のこと…」
「何を…」
「君のためだから」
笹塚はそう言うと、更に腰の動きを速めた。ずんずんと突き上げるたびに、頭の中で火花が散った。
「あっ、あ、ああっ、あ――っ!」
目の前が白ける。
目を見開いてがくがくと痙攣する少女の中から己を引きずり出し、笹塚は意識のない弥子の胸の上に精を放つ。
小便かけてるみたいで変な気分だ。
息を荒げながらもやっぱり頭のどこかは冷静である自分が、悲しくもあり、空しかった。
手にした缶コーヒーを開ける。
コーラの中に薬が仕込んであったのなら、恐らくこれにも…
ぐったりとする弥子の唇を見つめながら、笹塚は缶をあおった。
623 :
黒住化粧品:2005/08/09(火) 00:38:23 ID:1FgXI4n3
「で、サイはどうした?」
翌日、探偵事務所を訪れた笹塚は、ひとりでいるネウロにぶしつけに言った。
「…色々とお仕置きをしましたが…逃げられました」
悪びれもせず、ネウロは肩をすくめる。
「あれが、怪盗サイ?」
尋ねても、ネウロは答えない。逆に質問された。
「そんなことより、先生は無事に送り届けたのでしょうね?」
「ん、まあ」
笹塚は相変わらずの口調で答える。
「暑い! 全くもー! どうしてこんなに暑いのよ!?」
そこへ、弥子が文句を言いながら現れた。
「あっ! …笹塚さん」
「また邪魔してるよ。これ、差し入れ」
がさっと袋を持ち上げて、弥子に手渡す。
「わぁ、王美屋のフルーツケーキだ!」
中を見て、弥子は嬉しそうに声をあげた。
「いつもすみません。先生の食に対するがめつさには、僕も頭を抱えていまして」
ネウロが困ったもんだと頭をかくと、弥子がここだけは譲れないとネウロに抗議する。
笹塚はそんなふたりを見つめながら、うまくいってよかったと思った。
口移しでコーヒーを飲ませ、また眠りの世界へ堕ちていった弥子を確認し、汚れた身体を清め、手錠を外した。
四苦八苦して下着を装着し、なんとか制服も着せた後、何食わぬ顔で弥子の自宅へと送り届ける。
とてもよく眠ってしまって、起きるのを待っていたのですがとかなんとか言えば、刑事の言うことだ。簡単に信じてもらえた。
弥子本人は、うまく騙されてくれただろうか。
自分を見ても、特に変わった様子はなかった。
身体に痛みが残っていないとも限らないし、都合よくあれを夢だったと思わせるには、危険な賭けとも言えた。
…それでも。
624 :
黒住化粧品:2005/08/09(火) 00:39:12 ID:1FgXI4n3
「じゃ、俺はこれで」
片手を挙げて、踵を返すと、弥子が慌てて駆け寄ってくる。
「あのっ、昨日は、私寝ちゃったみたいで…ご迷惑、おかけしました」
ぺこんと頭を下げられて、笹塚は無表情で頭を掻いた。
「いや、送るって言ったのは俺だし、迷惑なんかじゃないよ」
そのまま階段を下りていく。エレベーターを使おうとしたが、最上階で止まっていたので、面倒臭くなったのだ。
カンカンと足音をさせて降りる足音に、もうひとりぶんの音が重なる。
笹塚は振り返った。
「笹塚さん」
弥子は微笑んで、手首を見せた。くっきりと色鮮やかな、手錠の痕。
賭けなど成立するはずがなかった。
笹塚はそれでも、表情を崩さない。無言で自分も手首を見せた。弥子と同じものが刻まれた手首を。
「…私が大人になるの、待っててくれますか」
「なんで?」
弥子は真っ赤になって小声で言った。
「…その頃には、もっと胸が、あると思うから」
笹塚は足を踏み外しそうになり、慌てて踏みとどまった。
…そうか、あれは、そういう意味だったのか。
「別に、俺は気にしないけど」
「私が、気にするんです!」
むきになる弥子を見上げて、笹塚は少しだけ口元を緩めた。
「じゃあ、もっと太りなよ。またケーキ、買ってくるから。そしたら、君の望む体型が得られるかもよ」
「笹塚さん…!」
抗議の声をあげる弥子に背を向けて、笹塚は片手を挙げた。
「君が大人になるのなんて待ってられないよ」
「ええ…っ!?」
追いすがるような声を背後に聞き、笹塚は口元に手を当てて、こっそりと笑った。
「君の感じる所、全部覚えたから」
背後の少女がどれだけ赤面しているか、容易に想像がつく。
だからこそ、笹塚は振り返らなかった。
仕事中にニヤニヤしてたら、署内中がひっくり返ること、間違いなしだからな。
終わり
笹ヤコというか、ネウサイ笹ヤコみたいな出来になってしまいました…
サイは便利ですな。
笹塚は色々と裏がありそうなので、少し動かしづらかったです。
遅レスですが、570さん、名前を出していただいて、ありがとうございました。
ちなみに吾ヤコの1を書いたのも自分です。吾ヤコばっかり書いていたのにな、今週号はやられました。
それでは失礼いたします。よい盆を!
いきなりの神出現で鼻血が出そうです。
夜中の投下お疲れ様でした。
吾ヤコも期待してます。
うおおおおお黒住さん相変わらずGJです!
笹ヤコ…(*´Д`)ハァハァハァハァ
笹ヤコ二連発(*´Д`)ハァハァ
本命はネウヤコなんだけど萌へー!!黒住さまの方まさかXiとは思いも寄らずビックリ。
最後のとこのヤコたん可愛いすぎる。
「君の感じる所、全部覚えたから」
萌え死ぬ……! 黒住タンあんた本当に神だよ。エロ神さまだよ。
630 :
198:2005/08/09(火) 02:45:30 ID:CVTJQG9f
>>黒住氏
うおおお・・・・笹ヤコハゲモエス。真夜中にお疲れ様です
そして外道にもこっそりとエロくないネウヤコ未満のバカ小説置いて行く
ヘタレネウロ独白で、列海王なあかね
『あんのうん』
最近の弥子の考えることは我輩には理解しがたい。
我輩が呼んでもいないのに事務所に頻繁に来るようになり、ソファに居座る。時には我輩のパソコンを勝手
に使い胡散臭いページを開いては「鮫島事件、ってどう?」と聞く始末だ。
何が「どう?」だ。
そんな鮮度の落ちまくったマズイ謎などいるか、馬鹿め。
と我輩が言うと弥子はしゅんと落ち込む始末。
ちくりと胸が痛む。ついでにあかねの髪の毛も痛い。あかね、何故叩くのだ。
「それじゃあこれは?」だからいらぬといってるだろうに!
何と学習能力のない豆腐なのだ。いい加減この我輩も貴様の脳みそが本当に豆腐ではないかと疑いたくなった。
我輩、流石に痺れを切らし弥子に体でこの苛立ちを思い知らせてやった。
届けこの苛立ち、弥子に届け。・・・が、弥子。何故貴様そんなに嬉しそうな顔をする。
Mか!貴様はドMなのかっ!
何だか気色悪くなったので思わず体を離すと、弥子がきょとんとしている。
上目遣い、虐待で潤んだ目、我輩ちょっぴりトキメキを感じる。
はっ!いかんいかん相手は豆腐だ。何を考えているのだ我輩は・・・恐ろしい恐ろしい。魔界に来てから
禁欲生活が続いたせいか、女に飢えているのだろうか。
あのアヤ・エイジアという女を一度味わっておくべきだった。ううむ。
一応女はここにもいるが、とてもじゃないが手を出す気にはならん。
こんな大食いで脳みそが豆腐な女を犯したら我輩の人生に一点どころじゃない汚点が付く。
・・・まあ、ちょっとは想像したことはあるが。弥子を犯す想像を。
まだ男を経験したことがないであろう弥子に無理やり×××を強要したり、初体験でいきなり濃いプレイを
やってみたり、鏡の前で弥子の●●●に□□して更に言葉で責めて、弥子の羞恥に満ちた顔をビデオで撮影
などして、それをTVケーブルに繋げ見せ付けたり。
ほら弥子よ、獣のような顔をしているぞ。初めてなのにすっかり雌に堕ちたな。
きっと弥子は泣くだろう。羞恥に満ちた顔で弥子は涙を流し、イヤイヤと言うだろう。
だが我輩は弥子が嫌がってもやるぞ、もといヤる。
弥子を我輩好みに調教し、我輩抜きでは生きられぬ体にしてやる。どうした、弥子、学校はどうした?
えっとね、我慢できなくて早退しちゃったの・・・。
ネウロのせいだからね!こんなエッチな子になっちゃったの!
といいつつ我輩の前で服を
「3億円事件とかはどう?」
そう服を3億円事件にして・・・何だこの展開は?
「ネウロ聞いてる?ねぇ3億円事件とかは?」
・・・どうやら我輩、妄想にふけったらしい。しかもいい所で切られた。
直前で今日は危ない日だから、ダメと言われた気分。ダメならダメと盛り上がる前に言え!
我輩つい怒気を孕んでいらんと言っていると弥子に言い放つ。
「ご、ごめん・・・」
待て貴様何故泣きそうな顔をする。あかね、痛い。貴様はSM女王か。
「ネウロ最近事件がなくてお腹空いてるみたいだったから・・・ごめんね」
ヤバイ、これは泣くぞ。
「ごめ・・・」
泣 い た 。あかね痛い痛い痛い痛い痛い。というか何故貴様が怒る。
前門では弥子が泣くし後門ではあかねが髪の毛で鞭を振るうし、何だこのカオスは。ああ我輩、ちょっぴり
魔界にホームシック。魔界は毎日がこんな感じでした、先生。
このままでは我輩の服が破れる。何と鋭い、あかねの鞭。
仕方がない慰めてやるか。おい弥子よ、気持ちはありがたいが貴様の選ぶ謎ではダメなのだ、と。
「でも悪意が詰まってる・・・」
真性の豆腐か、貴様は。
いいか考えてみろ。貴様も腹が減ったからといって腐った魚は食いたくなかろう?
「うん」
つまりそういうことなのだ。流石の我輩も、鮮度が落ちきった腐った謎など食いたくない。
これで理解してくれるといいのだが。これでダメだったら、もう脳を・・・だな。
「・・・そっか、そうだよね。ごめんねネウロ・・・空回りしちゃって」
理解したようだ。良かった、貴様の脳を弄くる羽目にならなくて。
気にするな弥子、我輩も少し言い方がきつかった。正直歯が浮きそうだったがたまには良かろう。飴と鞭、
今日は貴様に飴をくれてやる。
「ありがと・・・」
極上の、笑顔。我輩心なしか顔が熱い気がする。
「それじゃあさ、他に手伝えることある?何かするよ!」
だから何で貴様はそんなにやる気満々なのだ。後ろであかねが挑発的に髪の毛を振り回す、空気を切る音、
さては貴様は達人か!列海王説がぐんと上がったぞ、我輩の中で。
叩かれるのは構わんが服が破れたら構わぬ。仕方ない・・・弥子、我輩の肩を揉め。
「へ?ネウロでも肩がこるの?」
こらん。しかし、仕事でも与えんと後ろの列海王が我輩にヘアーウィップを仕掛けるのだ。
だから、いいから、揉め。
「仕方ないなぁ〜。まあパソコン事務ばっかだもんね。任せて!」
もみもみ、もみもみ、我輩の方を弥子が揉む。・・・弱すぎてくすぐったいだけだ。
「どう?どう?」
弾んだ声で弥子が聞いてくる。列海王、後ろで風を切る。OKお望みどおりの答えを出してやろう。
気持ちいいぞ、弥子。
「えへへ〜。時々お母さんの肩も揉んでるから、結構自信あるんだ」
ほう意外と孝行娘なのだな、貴様。
「お父さんの肩も揉んであげてたんだ・・・」
急に沈んだ声になる。おい貴様、わざとか。そしてあかねもとい列海王、これは我輩じゃないぞ!しかし
無情にもびゅおん、びゅおんとお下げが風を切る。今度は血を見るか?
「・・・ネウロはどっか行っちゃわないよね?」
泣きそうな声で弥子が呟く。また慰めるのか・・・。
ここは無難に、究極の謎を見つけるまではな、と答えておいた。
「それっていつまで?」
ここでそう返すのか!悪女、まさに天然の悪女。なんて恐ろしい女なのだ。
我輩、いい加減泣いてしまいたい。
「ねぇ・・・」
もういい、クサイことを言ってしまおう。貴様が死ぬ頃には見つかるだろ、と。
弥子は我輩の言葉にまたきょとんとした顔をすると、また極上の笑顔を見せる。何故、そんなに嬉しそうな
顔をするのだ。貴様は今、一生奴隷宣言をされたのも同義だと言うのに。
「じゃあずっと一緒だねっ」
!? 貴様何故抱きつく。うすっぺらい弥子の胸、背中に確かに感じた小さな実り。
顔が近い、弥子の顔が目の前に。
全くなんだというのだ、貴様もこの我輩も!
ハマーン・完
GJ!
それにしても毎回毎回、俺を笑い殺す気かw
635 :
三文字:2005/08/09(火) 04:17:53 ID:+jEIq6i6
にへらにへらウハー!としましたよ。
笹塚で何か書こうかな…
637 :
笹ヤコの人:2005/08/09(火) 10:15:53 ID:apvJe6xr
皆様GJです。
いい流れになってきたなとにやりとしていますw
もともと書くより読むのが好き。
神様達が書いてくれるなら私は書く必要なっしんぐ。
笹塚萌へー。
638 :
三文字:2005/08/09(火) 10:41:49 ID:Dd9XCGHw
>神様達が書いてくれるなら私は書く必要なっしんぐ。←
…それは困るッ
639 :
笹ヤコの人:2005/08/09(火) 11:49:15 ID:We6x7ggX
>三文字氏
笹塚待ってますよ。
萌へ萌へー。
黒住化粧品神がいらしていたか!
エロいわギャグ小技も効いてるわで相変わらずGJです!
198神もGJ! 毎回笑かして戴いてますw
御二柱のまたの投下を心待ちにしております!
641 :
385:2005/08/09(火) 14:02:37 ID:Z4VUkAug
少し早いが3時のおやつ。385の改訂版です。
アカヤコネウロなはず。
「よろこべ、ヤコ」
どうして私がくつろごうとするときに限って現れるんだろう…?
手にしていたあかねちゃん付き大福を、力無くお皿に戻す。最後の一個だったのに。
白い粉にまみれた姿に彼女は不服そうだった。
「お前たちにボーナスだ」
ネウロの手には、棒と茄子…。あまりにもベタすぎだ。
「あのねぇ、ネウロ?ボーナスっていうのはさ…」
「まずはあかねからだ。コレで良かったのだな?」
当然のように話が進んでいく。ネウロの言葉にお皿の上で大福…いや、あかねちゃんが飛び跳ねた。
棒に見えていたのはズッキーニ。果てしなく嫌な予感。
「それでだ、ヤコ」
「絶対にイヤ
「…なにをそんなに恐れている?コレはあかねのぶんだ。お前のは別にあるぞ」
にっこりと微笑むその瞳は、何もかも吸い込みそうな漆黒。ひょっとしたら空っぽなのかも。
瞳のなかの真っ暗な、暗闇。
そして暗転。
やな夢をみたなぁ…。ずるずるとベットから起き上がる。身体が思うように動かない。
目の前には冷めたお茶とひとつだけ残された、大福。
あれからそんなに時間はたっていない…。
食べそびれてしまった大福くらい、大切なことに気がついた。
なぜか、全裸。
「ようやくお目覚めか。あかねが待ちわびていたぞ」
「ネウロ!どういうつもりよっ」
慌てて夏掛けをたぐりよせる…つもりだったけど、やっぱりなにかがおかしい。
私はのそりと立ち上がると、姿見の前にぎこちなく移動した
顔、変わってない。
胸、ブラ代にこまるほど大きくなく、ブラ代が浮くほどえぐれてもいない。
さらに視線を下げる。これは…何……?
私の記憶の中では『そこ』は、もっとうっすらと頼りなげに茂っていたはずだった。
鏡に映っている『そこ』は黒々とした、ふさふさの…みつあみ。
「まさか…あかね…ちゃん?」
嬉々として私の股間で跳ね回るあかねちゃん。
「あかね、さっさと始めんと、このサカサエビが寝ていた分とりもどせんぞ」
鏡の中の私がコクリとうなずいた。
えっ、なんで?
ベットに腰を落ち着けた私は、ためらいもせず鏡に向かい足を開いた。
「やだやだやだーっなんで」
指先があかねちゃんをかきわけて、赤いぬめりに沈んでいく。
「や…あ、…ぅン」
くちりと静かに音をたてながらあふれる蜜。
「どういう…こと、…んっふ…」
「ボーナスと言っただろう。きいていなかったのか。
あかねには時間貸しでお前の身体を自由に使わせ、お前はあかねの行為で快楽をむさぼってもらう」
「うそ…」
「今回は生体に合体させたから、無機物の時よりかは長持ちだ。
身体機能はうまく横取りせたのだが、声帯がヤコのままでな」
「やっ、や…あ…。……ん…ひあっ!」
ネウロの云々には構いもせず、あかねちゃんの毛先が薄く皮をかぶったふくらみをむき出しにする。
根元をきゅうと縛り付けられておかしくなりそうなのに、剥き出しになったそれにさらに刺激を与えてきた。
「あああーーーっ!!」
今までおそるおそるとしか触れていなかったところをあかねちゃんは大胆に攻める。
くぷっと開ききったぬめりの中に私の指先が滑り込む。
中指、人差し指、もう片方の人差し指…。
「ん、んふぅ…。うぐ…んふ。やだ、もう許して…お願い…」
「何をいっている。あかねはこれからだといっているぞ」
ネウロがテーブルの上の小箱から、小さな袋を取り出し放り投げる。
私は知識だけで知っている小袋をなれた手つきで開封し、やさしく中身を取り出した。
股間でそそり立つあかねちゃんの根本まで、一気にかぶせる。
「あかねちゃん、待って。それだけは…」
ぱたり、と仰向けになり腰をわずかに浮かせる。
右手であかねちゃんをささえ左手で位置を確認しながら、ちょっとずつ沈めていった。
「あっ…、入らないよ…。だめぇ…」
私、まだ、…なのに…。
本当ならここにしがみつく背中があって、もっとこうキスなんかしちゃって、優しくだきしめられちゃって…。
うう。これって自分でしちゃったことになるの?それとも、あかねちゃん…?
そんなことを真剣に考えているうちに、さっきまでのキツキツ感が消え去っている。
身体のなかを突き上げるあかねちゃん。
…じゅ…く、じゅ、ちゅく…
一度挿入ってしまうと、あとはあかねちゃんの思うまま。
滑りが良くなるにしたがってその音はどんどん大きくなり、あかねちゃんも私もびしょびしょになっていく。
「や、…んンっ。だめ、たれちゃう…。布団…汚れちゃう、よぉ…」
「ラストだ」
時計を見ながらネウロが宣言した。
今度は四つん這いにさせられる。
「ひゃあっ!」
猛烈なピストン運動。入口から奥まで音を立てながらこすりあげる。
少し体が自由になった気がするけれど、布団にしがみつくので精一杯。
「あ…あーっ!」
「最後だ、手伝ってやる」
ネウロが私の背中に手を添え、上半身を布団に布団に押しつける。
あかねちゃんの勢いから逃れようと引き気味になった腰をさらに持ち上げる。
「やあっ、みちゃダメーっ」
ネウロの目の前であかねちゃんがじゅぶじゅぶと音をあげる。
さっきよりも、すごくカンジル。
押さえ付けられるほどにネウロに犯されている錯覚を覚える。もっとして…ネウロ…。
「はあっ、ネウロぉ……。っ、気持ち、いいよぉ!ん、んーっ!」
「……っ!!」
私がイってしまうと同時にあかねちゃんも力なく、ずるりと身体から這い出てきた。
「んふぅ…」
「大丈夫か?」
脱力して座り込む私の腰に手をまわしながらネウロがささやく。少しくすぐったい。
「…うん。そんなに痛くなかった…って、こらーっ!」
ネウロはさすさすとあかねちゃんを、なでている。しっとりと濡れそぼった彼女はなんだか色っぽい。
「特別に今夜は我輩が風呂にいれてやろう。…毛先から根元まで、じっくりと洗ってやる」
にやにや笑いを残し消え去るネウロ。なんなんだ、このフェチ男は…
気がつくとあかねちゃんもいない。
あまりの展開についていけず、私はそのまま眠りにおちてしまった…
「…うーん」
なんだかひどい夢をみた。と、思って起きてみたかった。
ベッドには間違いなく昨晩の乱れが色濃く残されている。
フェチ男の登場により、最後の余韻も打ち砕かれた。
茄子とズッキーニはなんだったんだろう?
「あ…、大福カチカチだ…」
言いたいことはそれだけか、ヤコ。
645 :
385:2005/08/09(火) 14:09:18 ID:Z4VUkAug
終了っす。
なにがどうアカヤコネウロなのか、聞かないでください。
とりあえず冬の日本海に逃げよう。
おやつご馳走様でした。
GJです。
だぽぶぁぁ(鼻血)
萌死ぬ……笹弥子・ネウ弥子超GJ…!!
ああ、またも神ラッシュ!
皆様GJです!なんかもう色々と萌えた…
誰か魔界777ッ道具を用いたエロを書いてくれませんか。
てきとうな道具をでっちあげて
とりあえずあなたが思いついた道具を挙げてみては?
俺「異界の踊り」と書いてイビルダンスってのを考えてた
効果は言わずとも
(私倒します、Xiを必ず倒します)
魔界の茄子
道具ネタ、ということで…今週号読んで思わず妄想してしまったネウヤコなんぞを。
エロはあるようでないですが。
654 :
反転水飴1:2005/08/10(水) 00:33:57 ID:1VGhQv2K
「起きろウジムシ」
揺り動かされ、私はゆっくりとまぶたをあげる。
ぼんやりした視界のまま見やると、いつの間にやらちゃっかり服を着なおしたネウロがめんどくさそうに見下ろしている。
「今日で一体何回目だ、学習能力のない奴め」
「…学習とかそういうものでもないでしょ…慣れはあるかもしれないけど」
「ほぅ…単細胞生物の分際で我輩に慣れたと」
「慣れてたら気絶しないってばもう」
まだだるい身体をソファから起こし、脱ぎ捨てた制服に手を伸ばす。変な匂いがついていないか一応確認する。
毎日洗濯するわけにはいかないんだから扱いには気をつけて欲しいと思う…すぐ脱がない私が悪いのだろうか?
いやわかっていても自分から脱ぐのは女としてまずいだろうというかそんな盛った真似はしたくないというか
「急げと言うのがわからないのか」
何時になくネウロは不機嫌だ。もともと余韻も何もあったもんじゃないけれど…終わってしまえば用済みということなのだろうか。
この人、いや人じゃないけど、が考えていることは良くわからない。
ある日突然組み敷かれてあれよあれよと言う間に体の関係を持ったものの、
彼の目的は自分の欲を満たすことなのか私の意識を飛ばすことなのか、そこに何か目的があるのかもわからない。
髪を梳いてくる指先や私のあごを寄せる動きは乱暴ではないし、私自身それを望んでいるのだから文句は言えないけれど、
こういう冷たい目を前にするとどうしても不安になる。人形遊びの一種でしかないのか、暇つぶしなのか、それとも。
手袋から鎌の影が見え、大慌てでブラウスに手を通す。…何故だろう、少し肌につっかかる。
ベストに首を通しながら薄目で時計を見やり…嘘、もう十時!?
「ちょっ…なんで起こしてくれなかったのよ!?」
「貴様が起きなかっただけだろうが」
「冗談じゃないわよ!ただでさえ最近通り魔が出るとかでお母さんが心配してるのに!」
「我輩の知ったことではない」
しれっと言い放つネウロに心底腹を立てながらスカートをはき、大慌てで事務所を飛び出す。
ドアの閉まる音が盛大に響き渡る。
655 :
反転水飴2:2005/08/10(水) 00:35:35 ID:1VGhQv2K
まずい、これはまずい。
電球の切れかけた街灯の隙間を抜ける。
ここ数週間、この付近では女性を狙った通り魔事件が多発しているのだ。
犯行の手口は残忍そのもので、正面からいきなり心臓を一突きにするのだという。
情報が得られず警察も手をこまねいている状態で、被害者は増える一方。
ネウロはというと、『謎を伴わない悪意に興味はない』だそうだ。本当に現金な奴。
彼にとっては被害者も加害者もどうでもよくて、ただ一点『謎』が食べられるかどうかだけが焦点になる。
別に正義ぶるつもりはないけれど、せっかくの能力があるのだから少しくらい手を貸してくれてもいいのに。
そんなことをぐちゃぐちゃ考えていたら、ペース配分を乱してしまったらしい。
予想以上に息が切れてしまい、思わずスピードをゆるめる。電柱に片手をつき、一旦小休止をする―――
「・・・」
嫌な予感がした。
ざらざらのコンクリート塀が立ち並ぶ中、私の荒い息だけが響く。曇り空のにごった夜がじりりと重くのしかかってくる。
誰か―――いる。
曲がり角から、まるで這いずり回るような、舌なめずりをするような妙な気配。
かげろうのようにうねりながら漂うそれは、確かに私の進行方向にあった。
暑さで流れていた汗が一瞬で冷や汗に変わる。心臓が早鐘を打つ。足が震えだす。
落ち着こうと深呼吸を試みても、縮み上がった肺はろくに酸素を吸い込んでくれない。
…間違いない。
相手がこっちを見ているのがわかる。引き返せば背中を向けることになる。
そもそも腰が抜けかけているのに走ることなんかできるわけがない。
遅まきの数秒間、塀の向こうの通り魔と対峙する。足の震えが全身に回る。恐怖で呼吸ができない。
歪んだ緊張感が熱帯夜を支配していく。汗が目の中に入って痛い。
ああもうなんで なんでこんなこと に
656 :
反転水飴3:2005/08/10(水) 00:37:05 ID:1VGhQv2K
笑い声だったのか、雄叫びだったのか、鳴き声だったのか、ろくに働いていない鼓膜は相手の声なんか聞いちゃいなかった。
黒いものが突進してきて、視界にきらきらした刃が見えて、まっすぐ私に突き刺さった。
見開いた目が硬く相手の顔を捉える。
それはそれは嬉しそうな瞳、唾液なのか、裂けんばかりに開いた口からこぼれる筋、
浮かび上がる真っ白な肌、濡れ羽のような漆黒の髪、おでこに刻まれた皺の数。
コンクリートの壁が迫ってくる。体重を支えられず、こするように崩れ落ちる。塀に轟くのは勝ち誇った荒い息。
何をされたかは考えるまでもなかった。
嘘だ、こんなところで死ぬ、なんて。
まだ制覇してないご当地グルメが沢山あったのに、わんこそば全国大会にも挑戦したかったし某大食い決定戦にも出たかったし縁日屋台全制覇計画だって立ててたのに。
この期に及んでそんなことしか思い浮かばない辺りが泣けてくる。もっと何かないのか自分。
そうだな考えるとするならもっと親孝行しておけばよかったとかあかねちゃんに馬油シャンプー使ってあげたかったとか
叶絵とアイス食べ放題行きたかったとか笹塚さんにたこわさのお礼してないとかあとは―――
「…現行犯、だな」
あえて考えようとしなかった人物の声に思考が止まる。自分にかかる影がひとつ増えている。
おそるおそる顔をあげると、壊れた通り魔と、それをつまみ上げる見慣れたスーツ姿があった。
「お迎えにあがりました、先生。危ないところでしたね」
つーか刺さってるんだが。遅いよあんた。
心の底から盛大にツッコミを入れる。いやつっこんでいる場合ではないんだけどそもそも死んだはずなのになんで?
そこまで来て、ようやく刺された部分に痛みが全くないことに気がつく。じんじんするのはさっき打った背中だけだ。
視線を移せば左胸に刺身包丁は刺さっているのに、血が全く出ていない。
ネウロが楽しそうに、そして少し安心したように、にやりと笑った。
657 :
反転水飴4:2005/08/10(水) 00:38:08 ID:1VGhQv2K
「…どういうこと…?」
通り魔を警察に引き渡し、再び事務所に戻ってきた。お母さんには叶絵の家に泊まると電話をしておいた。
そのまま帰ることもできたけれど、さっきのからくりが気になってしかたがない。
「どういうこととは?」
「だからさっきの通り魔…私刺されたんだよ?思いっきり心臓刺されたんだよ?なのになんで平気なの?あんた私に何したの?」
「知りたいか」
「知りたいよ」
「ならば服を脱げ」
「わかった…ってなんで」
「脱げば答えは出る」
「…自分から脱げと?」
「知りたいのだろう」
「…やなやつ」
半ばなげやりな気分で十数分前に着なおした制服を再び床に落とす。ブラジャーもはずし、刺された場所を覗き込み――
「え?」
傷跡が、ない。
確かに刺されたのに、重い感触があったのに、左胸にも、右胸にも、どこにも傷がない。
触れてみても、どこにもおかしなところはない、服を着る直前と全く同じ状態の肌。
「貴様の傷は――」
声に振り向くと既にチョッキ姿のネウロがいた。思わせぶりに言葉を切る。
「ここだ」
ネウロがチョッキを取る。左胸に目が釘付けになる。
…あった。私が受けたはずの傷が、そこにあった。刃渡り25センチは軽くある刺身包丁で刺された跡。
「…どういうこと…?」
さっぱり状況が飲み込めず、口をぱくぱくさせながら繰り返す。
ネウロがまたにやりとする。
658 :
反転水飴5:2005/08/10(水) 00:40:09 ID:1VGhQv2K
「先ほど貴様が気絶している間に少し細工をしてな」
「…」
「貴様の肌と我輩の肌を繋いだ」
「…はい?」
「つまり、貴様が受ける傷をそのまま我輩が受けるようにした、そういうことだ」
ネウロの手のひらから不思議な色をした液体が滴り落ちてくる。
…これを塗った二者間は数時間の間体験の転換が起こる。
魔界では嫌がらせ用の魔界道具なのだがな。たまにはこういう使い方も良かろう。
くっくっとネウロが笑う。…いや、笑い事じゃないと思うんだけど。
「奴の足取りから察するに、この付近に現れるのも時間の問題だった。まあ、そういうことだ」
「…えーと、それはつまり」
ネウロの笑みが深くなる。思わせぶりな言葉遣いを自分なりに紐解く…って、おい。
「…わざと通り魔に襲わせた、ってこと?」
「ああいうのは現行犯でないとまずいだろう」
「…ちょっと待て多大に待て盛大に待てー!?あんたそれはいくらなんでも人でなしなんじゃないの!?」
「我輩は包丁で刺されたところでなんともない」
「あんたはそうでも私のデリケートな心はどうしてくれるのよ!?」
「繊細も何もないだろうミドリムシ。現にこうして騒いでいるではないか」
「そりゃタネがわかれば騒ぎもするわよ!第一その魔界道具とやらの効果が切れてたらどうするつもりだったの!?」
「我輩がそんな馬鹿な失敗をするわけなかろう」
「つーか現行犯捕まえるんなら刺される前に止められたでしょ!?」
「それでは面白くないのでな」
「面白いか面白くないかで人の人生左右するなーっ!!」
なんて奴だ。助けてもらったとはいえなんだかものすごく割に合わない気がする。というか合わない。
怒りに任せてその辺のクッションを叩きつけていると、ネウロがおもむろに顔を近づけてきた。
思わず呼吸を止めてしまう。覗き込んでくるある意味真剣な目に何も言えなくなる。
「…我輩はタダ働きはしない主義だ」
ひょいと私の手を取り上げ、左胸の傷跡に当ててくる。
…血は、出ていない。だけど少しだけくぼんでいる、私に空けられるはずだった穴。
「怯える貴様の表情はなかなかだったが…それではまだまだ割に合わない。
腹の足しにもならないことのためにわざわざ道具を使ってやったのだからな」
口を塞がれ、そのまま押し倒される。塀で擦った背中が少し痛い。
…ああ、もう。ほんとうに、ねぇ?
見えないように少しだけ微笑んで、左手は傷跡に当てたまま、右腕をネウロの後ろに回す。
やっぱりなんだか、割に合わない。
…さっきとは、逆の意味で。
終わりです。
こんな便利な道具あるわけないとは思いつつ。
GJ!
素直にヤコを守らないネウロが原作っぽくて好きだ。
661 :
三文字:2005/08/10(水) 00:56:14 ID:0Mm0hHsQ
俺の中ではありありです
股間を交換するのも勿論ありで。
GJです!
こんな能力あったら楽しいな。
663 :
198:2005/08/10(水) 03:05:33 ID:Dk2Go/WX
また作品が来ていて俺は嬉しい。職人さんマジGJ
ちとこれから三日くらい忙しくなるので余り日がたってないけど投下する(すまん
ネウヤコで弥子たん強姦モノ
ラストはそれなりにハッピーエンドで描写きつくないけど、一応注意
『飴細工の女』
シャンプーと石鹸と菓子の匂い。その二つが混じった爽やかに甘く心地よい匂いをネウロは嫌っては
いなかった。
舐めてたら甘いんじゃないだろうか、今思えば血迷った考えだ。
好奇心とそれ以外の+α。ネウロはその二つに突き動かされ、気づけば事務所のドアを開けた弥子を
その場で襲った。冗談はやめて、ネウロ。弥子はそう言い放ったが、ネウロは当然冗談でこんな事を
するほどふざけてはいない。本気で、確かめようと思っていた。
嫌がる弥子の肌を自分の舌と唾液で汚し、体の隅々までその舌で触れる。
弥子は抵抗した。やめてネウロやめて。
それでもネウロはやめずにはいられなかった。この甘く、謎の次に美味い女を食べずにはいられない。
謎が辛さならば弥子は甘さだ。甘く、甘い砂糖のような匂いを持った女。
たった一度舐めただけでその味の虜になる。食欲を生き甲斐にする魔人に、この欲望を止める術など
持ち合わせてはいなかった。
「やだぁ・・・!ネウ、ロぉ・・・!」
甘い女から発せられる甘い声。甘い吐息。甘い匂い。
自分の唾液でデコレーションされた弥子はネウロの食欲と好奇心以外の欲望も呼び、ネウロが自分でも
予想外と思う行動を取らせる。
弥子の、唇に、自分の、唇を、重ねて。
何故我輩はこんな行動を起こしたのだろう、こんな、人間の恋人同士がやる下らない儀式を。
自分でもわからない。この行動の意味を。
更に驚くことにネウロは重ねた唇を乱暴に押し付け、弥子の体の表面どころか弥子の体の中まで犯そうと
する。息をする一瞬を狙い、弥子の唇に自分の舌を滑り込ませる。
唾液までも甘い気がする。弥子の、唾液。
「んう・・・ふぅっ」
また甘い声、甘い吐息、甘い匂い、甘い唾液。
欲望が湧き出る、途方も無い欲望が。これは、食欲ではない?これは―――性欲だ。
ああ、そうか。我輩は弥子に欲情しているのだ。弥子を、食べたい。弥子を、犯したいのだ。
我輩は、表面だけでなく弥子の『中身』を犯したいのだ。
ネウロはトロトロになった弥子の膣をなぞり、唇に深く差し込んだ舌を今度はそこに刺した。
「ひぁぁあ!」
ここは甘くは無い。しかし、柔らかい。
舌に伝わる弥子の感触にネウロは少し癖になった。またここに自分のものが挿入され、赤い血を流すのかと
思うと興奮を覚えずにはいられない。
まだ弥子の体が男を知らないことを、ネウロは知っている。
そしてこれから弥子に男を教えるのが自分であるということを思うと、愛撫にも力が入った。
弥子は甘い声を出しながら自分の頭を追い出そうとする。
しかしネウロは男で、また魔人だ。見かけにそぐわず人間の男以上の力を持つこの怪力の魔人を、か弱い
女子高生である弥子がどうして退けられようか。
無駄な抵抗を続ける弥子。ネウロはこの抵抗を気にする様子も無く、舌で弥子を犯す。
トロリ、トロリ。舐めるごとに弥子から愛液が溢れる。
―――もうそろそろか。
ネウロはズボンのファスナーを下げ、そこから自分の物を取り出す。人間の男の標準よりも大きく、太い
それを弥子の膣にあてがいネウロはくちゅくちゅと入り口をこねる。
「やぁ・・・やぁぁ・・・!」
恐怖と羞恥で顔を真っ赤にさせ、弥子は手で自分の顔を覆う。
ダメだ、もっと見せろ。ネウロは口からイビルフライデーを吐き出し、フライデーたちに弥子の手の自由を
奪わせる。恐怖と羞恥、その二つで染められ、涙と言うアクセントを効かせた弥子の顔が露になった。
性欲と、食欲以外にもう一つ。征服欲が満たされる。
「いただきます―――」
ネウロは弥子にそう言い放つと、両手で腰を掴み自分のものを思い切り弥子に突き刺した。
「うあああああっ!!!」
一気に最奥まで突き刺さり弥子は悲鳴を上げる。
結合部からは血が流れていた。やはり、弥子はまだ男を知らなかったのだ。
「痛いぃ・・・痛いよぉ・・・抜いてぇ・・・」
絶え絶えの声で弥子が懇願する。しかしネウロにはその気は全く無い。それどころか、ネウロは弥子の中に
自分のものを吐き出したいとさえ思っているのに。
「・・・動くぞ」
自分のものを弥子から引き抜き、打ち付けるときに再び腰を両手で引き寄せ、深く刺す。
弥子の血がその度に溢れ、自分のズボンを汚した。
「いだっ!いだぁ・・いぃ!やだ、やだぁ!!」
弥子が犯されている。誰でもなくこの我輩に弥子が犯されている。
弥子、弥子、弥子。
「もうやだぁ・・・!お父さん・・・助けてぇ・・・!」
ざわ、と全身の血が逆流する感覚をネウロは知る。繋がっているのは自分なのに、犯しているのは自分なのに、
何故父親とはいえ他の男を求める。
何故、我輩を拒む!
「うあぁ!いた・・・、いだいぃっ!」
ガリ、と弥子の肩を噛む。八重歯が弥子の肉に突き刺さり、血が流れ出る。流石に血も甘くは無いか。
怒りに燃えながら、ネウロはそう思った。
「呼ぶなら我輩の名を呼べ・・・次は、首にする」
弥子の目が見開かれる。恐怖、怯え、怯え、怯え―――拒絶。また、拒絶するのか。
我輩を、拒絶、するな。拒絶、しないで。
再び唇を貪る。
何だ、今のは。何を考えた?何を怯えた?・・・弥子に拒絶されることを?
「ふぅ・・うう!ううう!」
息が出来なくて弥子が唸る。呼吸をさせなければならない。しかし―――離したくない。
この唇を離せば弥子は自分を拒絶する言葉を吐くかもしれない、この唇を離せば弥子は次は父親ではない
男の名前を呼ぶかもしれない。
それにこの唇を離せば、唇を離せば・・・弥子の心も離れてしまいそうな気がした。
顔の顔が真っ赤に染まる。羞恥でも、痛みでもなく酸素不足による苦しみによって赤く染まる。
このままでは弥子が―――
「!」
ピッとネウロの頬に小さな切り傷が出来る。外野からの突然の介入にネウロは咄嗟に振り向き、弥子から
唇を離す。
イビルフライデー、お前か。
肩には四肢にネウロの血液を付着させた、目玉の虫がキィキィと鳴いていた。
舌ではヤコがぷはっと息を吐き出し胸を大きく上下させて呼吸をする。目からは涙が溢れ、口からは涎が
垂れている。本当に、殺してしまう所だったのだ。
「はぁ・・・はぁ・・・」
まだ息苦しそうに呼吸をする弥子の胸をネウロは何気なく摩る。弥子は一瞬ビクッと震えるが、その動きに
いやらしいものは無く、これは弥子をいたわっているのだと感じ取った。
無理やり犯したくせに、何で。
強姦同然のことをされたことを忘れ、弥子はネウロを不思議そうに見つめた。泣いているの、ネウロ?
「ネウロ・・・?」
恐る恐ると名を呼ぶ。するとネウロの虚ろだった目に光が戻り、ネウロはまだ繋がったまま無言で弥子を
両手で抱いた。それこそ、痛いくらいに。
「痛いよネウロ・・・」
繋がっている部分も、噛まれた肩も、抱きしめられた体も。苦痛しかなかった。
それでも弥子はこの抱かれている痛みだけは受け入れた。
ネウロが余りにも痛そうな顔で自分を抱きしめていたから、受け入れずにはいられなかった。
どれくらいそうやって抱き合ってたんだろうか。
暫くするとネウロは自分から弥子から離れ、挿入していた自分のものをその際にずるりと引き抜いた。
その時にも弥子は痛烈な痛みを感じたが堪えることはできた。痛みに耐える顔を見て、ネウロは「すまん」と
呟き、この日はそれを最後の言葉にして事務所から出て行った。
一人になって、再び恐怖が戻る。
無理やり犯されるとはこういうことなのか。これが、強姦されるということなのか。
「―――あんたのこと、好きだったのに」
こんな形で求めなくても、言葉で言ってくれれば受け入れた。
こんな形でなければ、私もアンタを求めたのに。
馬鹿な男、だ。
後日、弥子は再び事務所を訪れる。
机の椅子に気だるそうに座っていたネウロが弥子の来訪に珍しく目を丸くして驚いていたが、弥子はそれを
気にすることなく、ネウロに近づく。
そして目の前に立ち―――ビンタ。何度も、何度も頬を叩く。
ネウロは突然の弥子の暴力に驚きながらもそれを甘んじて受け、流石のネウロの頬も弥子のビンタによって
かすかに赤く染まる。
むしろ弥子の手のほうが赤くなるほど弥子はネウロにビンタを繰り返すと、涙を流し言った。
「あたしは・・・もっと痛かった!アンタの、何倍も!肩も、あそこも、心も凄く痛かった!」
ネウロは沈黙を守る。
「だからもっと叩いてやる!アンタの頬が真っ赤になるくらい叩くんだから!」
バチン、と頬をまた叩く。泣きながら、何度も何度も。
それが何分も続き一向に真っ赤にはれないネウロの頬を弥子は叩き続けたが、逆に弥子の手のほうが真っ赤に
腫れて来ている。弥子はもう一度ネウロの頬を叩こうとすると、ネウロの手によってそれは止められた。
「・・・やめておけ。使い物にならなくなるぞ」
「うるさいっ!」
「それにその肩は昨日我輩に噛まれた肩だろう。まだ治ってもいないのに無理をするな」
「うるさいうるさいうるさい!アンタには関係ない!」
弥子の目から更に涙が溢れる。
一瞬、抱きしめてやりたいと思ったがネウロはその資格が自分に無いことを知っている。彼女をここまで
傷つけ、追い詰めた自分が慰めようとするなど―――四流以下だ。
その衝動だけがしこりの様にネウロの中に貯まり弥子は目の前で涙を流し続ける。
もう修復不可能だ。我輩のつまらない好奇心、馬鹿げた考えの結果がこれとはな。作り笑いすらも出来ない、
最悪の愚行だ。
「何であんなことするの!無理やり、私のこと・・・最低!アンタ最低よ!」
「ああ」
「私のこと、好きでもないくせに・・・!」
「違う!」心の中で叫んだつもりが、声になって出た。
突然感情を露にするネウロに弥子は昨夜の恐怖と驚きを顔に出し、ビクッと体を竦ませる。
「・・・昨夜気づいたが、我輩はお前のことが好きらしい」
「らしいって・・・」
「魔人は愛など知らぬ。だから、我輩にも良くわからない。だが」一間置き、弱い声で言う。
「貴様に拒絶されるのが怖いようだ・・・この我輩がだぞ?」
くくっとネウロは自嘲する。
あの恐れの知らぬ魔人が私一人に拒絶されることに怯えていると?それはこの世界に来て孤独な魔人の
依存する心ではないかと弥子は思ったが、そうではないとどこかで信じた。
こいつは私に拒絶されることに、怯えている。
なら話は簡単だ。私がこいつを拒絶すれば―――私の傷つけられた心の代償を支払わせることが出来る。
復讐と言う名の、代償を。弥子の言葉一つで完了するのだ。
しかし不思議なことにそんな気になれなかった。むしろそれよりも・・・
「アンタって、馬鹿ね」
弥子もまた自嘲する。この魔人は愚かなのだ、そして自分も愚かになった。
弥子はネウロの膝の上に腰掛け、胸の中に自分の顔を埋める。ネウロは弥子の行為が理解できず、固まった
ままそれを甘んじて受けた。
「甘い匂いがする」
「・・・貴様の匂いだ、弥子。思えばこれを確かめたくて我輩は―――」
「もういいから、このまま寝かせて。いっぱい叩いて、いっぱい泣いて疲れちゃった・・・」
「弥子?」
弥子は目を閉じ、ネウロの胸の中で眠りにつく。しかし眠り間際に弥子はネウロに言った。
「私もね、アンタのことが好きだったよ」
今はわからないけど、と続き弥子は今度こそ眠りにつく。弥子の眠りにつくまではあっという間で、ネウロは
腕の中にいる弥子を落ちないように恐る恐ると支えた。
また甘い匂いがする。自分の体についた匂いよりも、ずっと甘い匂い。
ネウロはまた食べたいと食欲と性欲が湧き上がったがそれを抑え、眠る弥子の頭を撫でる。きっと弥子は
飴細工だ。飴細工の、甘いお菓子。
一度壊してしまったけれど飴細工はまた元の形になって、返ってきた。
だから今度は壊さないように大事にしよう。それこそ、脆い飴細工を扱うように。
トライ完
670 :
198:2005/08/10(水) 03:20:14 ID:Dk2Go/WX
毎回思うんだが俺の書くネウロは何かヘタレてると言うか、情けないな
カッコイイネウロを求めている人には申し訳ない
つかそろそろ「〜完」シリーズのネタが思いつかなくなってきた
俺のアイデンティティのピンチです。助けてパーマン!
わー! GJです…!! 読みながらドキドキしてしまいました。
本誌であんなネウロなんで、ヘタレてるのにはひどくときめきます。
弥子に拒否されるのが怖いシーンなんて、心臓飛び出るかと思った。
正直、このスレ、たまらんです。
GJです。
私はマーガレットですが、198さんのネウロは大好きです。
妙に人間臭くて葛藤しているところがたまらない。弥子に対して色々な思いを
抱いてしまったらこうなるのかな、と思いながら読んでいました。
朝から楽しかったです。
『あんのうん』 に非常に萌えた。ネウロカワイス。
いろんなカプはとりあえず置いといて、ネウロとヤコちゃんてお似合いみたい。
原作でもなんか、ね。そんな雰囲気。
シリアスな文体だったから完の字を見るまで気づかなんだw
いっつも萌え笑かさせてもらってます。
今回の切な萌えも良かったッス(*´∀`)乙ですた!!
神が現れると途端に投下も増えるね。そして神がいなくなると静かになるこのスレ…みんな神待ちなのかw
677 :
三文字:2005/08/11(木) 00:28:13 ID:GGd7DCdX
678 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/11(木) 01:19:18 ID:Hcf4jX/O
ふと思いついたので…初でこんなのですが。すみません…しかも、激短!
ゆるい時間、皆様のお茶程度になれば幸いです。
ひみつ
「・・・?」
「な、なに?」
ヤコが事務所に入るなり、ネウロが不思議そうにヤコの方をみた。
あまりそんな顔で見られることがないので、ヤコは思わず身構える。
(視線を向けられただけで身構える人生て・・・)
思わず情けなくなってしまう。
すると、ネウロが口を開いた。
「貴様、怪我でもしているのか?」
・・・。
「え?怪我??」
なんのことか、と言葉ごしに問う。
怪我なんかしてたら無理してこんなとこ来ないよ!!
↑ヤコ、こころのさけび。↑
でもいったいなぜそう思ったのだろうか。むろん、ヤコは怪我など一切していない。
「そうか…。なにやら血液のにおいがするのでな。貴様、ついに空腹に
耐えきれず、其処らの動物でも補食したか?」
「んなわけないでしょー!!」
即答。
でも血のにおいって…マジでそんな血液にふれるようなサバイバルな生活はしてな…
「・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ヤコは血の気がひいた。まさに、文字通り。
「まぁ貴様の生態はゆくゆく観察しよう。それより謎を探しにゆくぞ。
・・・どうした?なにを一人で狼狽しているのだワラビモチめ」
「え・・・ワラジムシですらなく?もち・・・?」
力なくつっこみながら、この先数日間、身の置き所のない気分を味わうことを
確信したヤコなのでしたー・・・。
今日のわ●こ風にしめてみますた…(恥)
とゆうか、お目汚しすみません(@@;)さささ最低ネタ…大丈夫なのか心配です(;;)
人生初書きでした。とゆうか題名とあってなく…でも
思いついてどうしても書きたくて書いてしまいました☆
神々の庭の隅に生えるキノコとして、お納めくださいませ。
679 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/11(木) 14:05:46 ID:cdmR7JwI
これはアレか!?
アレなのか!????
アレでしょうねえ。
月のものですな
ひょっとしてここの人口は少し落ち着いてきたのでしょうか。
それとも神待ちでROMが多いだけなのか・・・。
本編で笹塚あんなに出てもなかなかここのSSには増えないなあ、と。
やっぱりネウロの色気とネウヤコで沸き立つ妄想力にはかなわないっス。
需要ないのはわかってますが石垣電話ネタ2の後に書いたフォロー編置いときます。
また、黒住化粧品様の書く吾ヤコが見たいなーなんて書いてみて、
仕事で去りまつー。
今日はネウロに、どうしても言わなきゃならないことがある。
心臓がどきどきして頬に汗が伝う。
かなり緊張しているけど失敗するわけにはいかない。
意を決して、事務所の扉を開けた。
「やっときたか。便所虫」
「便所虫でも蛆虫でも奴隷でもなんでもいい。今日はネウロにお願いがあるの」
「ほう・・・」
ものすごく、意地悪な笑みを顔中に浮かべて腕を組むネウロ。
「で、なんだ?言ってみろ」
「私ははっきりいって、探偵の代理をちゃんとこなしてると思う。
タダ働きで、学校から毎日ここに直行して、休みの日もここに朝からつめてるし、
宿題だってここでやってる。
まあ、それはあかねちゃんに教えてもらえるから助かってるんだけど、
とにかくネウロにすごく貢献してると思うんだ」
「まさか奴隷の分際で、我輩に恩を着せるつもりではあるまいな?」
ネウロの手が、へんな風に変わる。
「そんなつもりじゃない。っていうか、あんま認めたくないけどネウロには感謝してる。
お父さんの事件の謎を食べてもらわなかったら、私に今みたいな日常は戻ってこなかった。
それに・・・、この探偵業をしてなかったら笹塚さんとも今みたいに仲良くなれなかった。
これもネウロのおかげ。だからこれからもネウロの食事には協力してあげようとも思っている」
「で、何がいいたい?」
「お願い!!」
したくないけどここは大げさに土下座しておく。
床に頭をすりつけて、ネウロの足元に這い蹲る。
うう・・・すごく、したくないけど・・・。
「今度の日曜日!と、あと、時々たまに、笹塚さんとデートさせてほしい!!」
もっとましな言い訳もホントは考えてたんだけど、誤魔化しの利かない相手だということは百も承知だ。
嘘は言わない方がいい。
「お願いします!ネウロ様!魔人様!!ご主人様!!!」
「ふむ・・・」
しばらく時間がすぎる。
まだ、床から頭を離すわけにはいかない。
するとネウロはゆっくりと話はじめた。
「地上には、飴と鞭という言葉があるらしい」
そう!
「貴様にとっての飴とは、あの笹塚刑事というわけか」
そうそう!!
「実際のところ、あの刑事を貴様の手の内に置いとくのは我輩にとっても都合がいい」
そうそうそう!!!
「だから今まで容認してきたわけだが・・・」
・・・そうだったんだ・・・。
「まあ、いい」
「えっ、ほんと?!」
「だが、美味そうな謎が発生した場合はメールを送るのですぐに戻れ」
「う・・・、(嫌だけど)わかった」
「それがたとえ交尾の最中だとしてもだ」
そこまで知ってんのか・・・。
「もし、笹塚さんがダメだと言ったら?」
「我輩が迎えにいく」
あああああ〜〜〜〜。
「・・・わかった。ダメだと言っても這ってでも帰る」
「それならば許可しよう」
「ちゃんと笹塚さんのところに行くときはネウロにメールででも報告する」
「ではそうしろ」
とりあえず、成功。
よ、よかったあ〜〜〜。
実は今朝、笹塚さんからメールが来た。
『この間の埋め合わせに今度の日曜にデート、いい?』
・・・どうしてもこのデートはしたい。
だからどうか神様。
この日は謎なんて発生いたしませんように・・・!
685 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/11(木) 15:01:22 ID:1Eh2qePS
え、アレって?!アレって??
先日の埋め合わせに、弥子ちゃんが時間を取れそうな日に休みをとった。
家まで迎えに行って、「どこに行きたい?」と聞くと「笹塚さんのお家がみてみたい」というので
連れてきたんだが、連れてくることは想定してなかったんで、
「ゴメン、汚くて」
「掃除がめんどいんでしょ」
「・・・よくご存知で・・・」
・・・部屋が汚い。
ベッドとテーブルと机とパソコン。あと冷蔵庫、TVにビデオデッキ
あとは家具らしい家具もない。
「なあ、弥子ちゃん・・・?」
「え?」
「場所、変えない?掃除もしてないし・・・」
かたづけてないビールの缶とか、食べ残しのゴミとか、流しのまわりやテーブルの上、机の上はもう最悪。
「・・・いーですよ。私、今日はお掃除しちゃう」
へ?
「笹塚さんはイスにでも座ってて」
「や、オレも手伝うから」
「んー、じゃあ、まずは一緒にゴミをまとめましょ。
あ、そのまえにお布団外に干そうよ。シーツとって洗濯してそれから・・・」
さすがに女の子だ。
手際がいい。
ゴミだけまとめただけでもずい分キレイになった。
ちらかってた洗濯物もどんどん片付いていく・・・。
こうやって自分の身の回りのことをやってくれる人間がいるのは、いい。
「弥子ちゃん、その、この間のことなんだけど・・・」
この間・・・。
1週間前の出来事だ。
石垣と電話しながら、弥子ちゃんの口の中に思いっきりぶちかまして
その後拗ねてた弥子ちゃんに満足にフォローもできずに仕事に戻った日。
「その、怒ってる・・・?」
弥子ちゃんは食器を洗う手を止めて、オレの方に向き直り俯いた。
「怒ってなんて、ないよ・・・」
「怒ってるように見える・・・。その・・・嫌われちゃったかな、なんて・・・」
弥子ちゃんは床に座り込んでるオレの横に座り肩によっかかってきた。
でも・・・、いつものような笑顔は見られない・・・。
「笹塚さんのこと、嫌ったりしないよ。その・・・、拗ねてる、だけ」
「ほんとに?」
「・・・うん。その・・・、好き、だし・・・」
頬がぽっと赤く染まる。
・・・・・・・・・・・・・・・安心した。
ごめんなさい。
レスのじゃましてるかな?
「じゃあ、その拗ねてるの、どうやったらご機嫌になる?」
「んー・・・、まず、携帯の電源、切って」
「そーだよな・・・」
いつもいつも最悪なタイミングでかかってくるんだよ、石垣から。
「あ!やっぱいい!」携帯を取り出し電源を切ろうとしたオレの手に手を添え制止する。
「大事なお仕事の電話がかかってくる可能性のある電話だもんね。
我侭言ってごめんなさい」
その言葉を聞いて即、電源切った。
「笹塚さん?」
「いーよ。今日は弥子ちゃんの為にとった休みだし。電話は出ない」
留守設定にしてあるから後で聞けば問題ないだろ。
ここで、弥子ちゃんにちょっとだけ笑顔が戻る。
「笹塚さん、手、握っていい・・・?」
・・・?
「もちろん、いーよ」
弥子ちゃんが照れくさそうに手を握ってくる。
なんか可愛い、な。
「ね、私たち、手を握ったの、初めて・・・」
「・・・・・・・・・・・。」
確かに。
いろいろすっとばして先に進んでるよな・・・猛省。
今日は大事にしてやらないと。
「・・・ゴメン」
「くすっ・・・謝ってばっかり」
「実際、謝るようなことしかやってないもんな・・・。」
「そんなことないよぉ・・・」
「刑事となんて、付き合うもんじゃないよ」
「でも、笹塚さんは刑事さん似合ってるよ?そうじゃなかったら出会えなかったし。
あまり会えないのも、寂しいけどガマンする」
「マジでゴメンな。いつもいつも申し訳ないとは思ってるんだ」
「ふふっ。また、謝った・・・」
だんだんご機嫌な笑顔になってきた。
「弥子ちゃんのこと、好きだよ・・・」
とたんに顔が真っ赤に染まる。
この反応が、堪らない。
俯いてる弥子ちゃんを、覗き込むように軽いキスをひとつ。
もっといろいろやってみたくなるが今日はここでガマンしないと。
弥子ちゃんは握ってた手を離し、膝を抱え込んで顔を隠した。
「すごく、胸が苦しいよ・・・笹塚さんのこと、好きで好きでどうにかなっちゃいそう・・・」
「・・・。」
がらにもなく、こっちまでどきどきしてきた。
最初は、彼女のお父さんの件のせいもあり、見守ってあげたい気持ちもあり、
探偵なんてやってる弥子ちゃんに対する興味のようなものもあり、で、付き合いはじめたのだが。
最近こんな風に好きだと言ってくれる彼女を見ていると、段々と自分の中にも
弥子ちゃん対するあたたかい、なんかくすぐったいような感情が生まれてきているのを感じる。
今日は弥子ちゃんの望むような一日を過ごさせてあげたい。
「・・・。膝に、座ってもいい・・・?」
顔をあげた弥子ちゃんは照れくさそうにそういった。
「・・・?・・・いいよ」
弥子ちゃんをひょいと持ち上げ膝に抱え込む。
細身で軽い体重と抱き心地が心地いい。
彼女の照れた顔が間近にきてこちらも少々照れる。
「触っても、いい・・・?」
「ん。」
弥子ちゃんは両手をオレの顔にくっつけ、頬から顎の線を這わせた。
中途半端な髭を少しだけひっぱって、耳にそっと触れて髪に指を差し込む。
頭をひとしきり撫でて少しだけ腕を首に絡ませ離す。
そのまま胸に顔を埋めて脇の間から腕をそっと刺し込んで背中をきゅっと抱え込み、
匂いを確かめるように大きく深呼吸・・・。
・・・犯罪的な、可愛さだ。
一瞬拉致りたくなる。
「笹塚さんが、私だけのものならいいのに・・・」
そういうと少し考えて小さく首を振った。
「ううん。笹塚さんには私以外にも大事なことがたくさんあるの、知ってる。
お仕事の邪魔とか、絶対したくないの。石垣さんにも、少し焼いちゃうんだ・・・ほんとは。
私も電話で話したいな、とか。いつも一緒にいたいのに、とか・・・」
そうだった。
弥子ちゃんはガマンする子なんだ。
だからオレも、あんまりめんどくさがらずに思いやってあげないといけない。
・・・反省。
こんな時間もやっぱ必要だ。
セックスだけをやってちゃいけない。
「・・・これからはなるべく時間をとるようにするよ。休みの日とか、ちゃんとメールで知らせる」
「ほんと?!」
胸に埋めてた顔をあげてた彼女の視線と出会う。
「約束する」
「じゃあ、笹塚さん寝ててもいいから、遊びにきてもいい?」
「ん。なるべく、迎えにいく」
「ありがとう!すごく嬉しいよ!・・・あ、でも、疲れてるとこ邪魔して我侭言ったりしないから」
「ん。解ってる。約束な」
軽いキスをもうひとつ。
「私、お昼ご飯なんか作るね!」
そういって超ご機嫌になった弥子ちゃんは立ち上がり冷蔵庫の中を覗きに行く。
「やだー!ビールとおつまみばっか!!もー!なんか買ってくるよ!!」
よかった。元気になった。
「じゃ、いっしょに買いにいく?」
「うん!」
たまにはこういうのもいい。
弥子ちゃんと買い物に。
その手をつないで・・・。
(おわり)
エロナシ。
自サイト用のものですが、お目汚しすいません。
とりあえず誰と誰のカップリングなのか、はじめに明記したほうがいいと思いますよ。
692 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/11(木) 15:12:25 ID:Hcf4jX/O
すみません。自分もカプ明記してませんでした。
ちなみに、アレです!
明記しわすれましたね、すいませんです。
694 :
三文字:2005/08/11(木) 15:58:29 ID:86WZ2FBl
石垣電話ネタ2の後に書いたフォロー編=笹ヤコだと脳内管理してたが。
ヘタレな笹さんが好きだ
盆中がんがろう…
>>694 連日投下になるようでしたら、自サイトにUPするのはどうでしょうか。
皆三文字氏のファンですから、見に行かれると思いますし、スレにも優しいですよ。
頑張ってください。
>694-695
いや、できればここに投下して欲しいなー。
ここでいろんな神々の作品を読み比べられるのが楽しい、と言うか至福。
サイトで三文字タンの作品をまとめ読みしたい気持ちもある俺ガイル
場所はどこであれ、神達の作品が読めるのは幸せなことよ(*゚∀゚)=3ハァハァ
698 :
三文字:2005/08/11(木) 22:40:48 ID:j4MH0e0+
未だ21禁用サイトの許可が下りないのさ。ナニガワルインダロウ
全年齢用なら上のどこかに。
静かな夜の時間に軽食でもどうぞ。
くだらないけど。
ネウヤコしか書けないマーガレットです。
太陽が眩しすぎるから。
そんなとんでもない理由で人殺しをする主人公が出てくる小説って、何だっけ。
昨日から分からないでいる、ある意味どうでもいい疑問をソファーで寝そべりな
がらぐるぐると考えているうちに、弥子は自分がとんでもない状況にいることを
知った。
何の脈絡もなく、ネウロがのしかかっている。
はっきり言って、重い。
そして今は真っ昼間。
何を突然サカったのか、全然分からない。
「ちょちょっと、何乗っかってんのよ!暑い暑い重い痛い苦しい熱いってば!」
「動かないから、敷物かと思ったぞ」
「こんなに凹凸のある敷物があるかー!」
「…どこがだ」
さりげなく失礼なことを言いながら、当然のようにさっさか制服を脱がせていく手
が胸でぴたっと止まった。
「なるほど、凹凸らしきものは、わずかながらあるな」
「くぉらこら!ヤる気満々の癖に何言ってんのよ、この変態ドS魔人!」
少し夏バテ気味であるにも関わらず、弥子はそれだけ言うと失礼極まりないネ
ウロを押しのけようとしたのだが、無理だった。
さすがに性欲真っ盛りの中高生ではないが、ヤる気になっている男の子という
ものは何かが血走っている。
本当に血走っている。
「わー!スカートめくるな、パンツ脱がすなー!」
物も言わずに手際だけはやたらと素早く、遂に弥子はいつも大事なところを守
っている布一枚を取られてしまった。それがないと、やはり心細い。泣きそうに
なりながらも上目遣いで演技を入れてみた。
「…変態」
効果があったかどうかは、明白だ。
とっくに血走っている青少年と同じになっているネウロには通じない。手にした
ものをぽーんと隅に放り投げると、にやーりと人の悪い笑顔を浮かべた。
「自分で取りに行くしかないようだな」
「て、てめー…」
ほとんど脱がされた、こんな格好で取りに行けというか、この魔人は。今まで
何度もヤってはいるが、さすがにそんなことは出来ない。昨日買ったばかりの
ピンクのレースつきショーツだけど、取りに行くのは後にしよう。
そんな諦めを見て取ったか、血走り男はがばっと覆いかぶさってきた。
こうなったら、終わるまで止まらない。
窓から入り込んでくる日差しが、とても熱い。
こんなところで変に日焼けしたら嫌だなあ、と思いながらも弥子はだらだらと体
を起こした。お気に入りのショーツはまだ転がったままだ。
「ねえ」
欲求不満を解消して御機嫌な、目の前の魔人に声をかける。
「あれ、取ってよ。あんたが投げたんだからね」
「まあ、いいだろう」
いつになく素直に言うことを聞くものだと思ったのも束の間、拾ったショーツを
高く掲げて意地悪い笑みを見せてきた。
「ここから取れたらな」
「てめー!」
太陽が眩しすぎるのは、危ないのかも知れない。
これは絶対に精神に変調を来たす。今日ばかりはネウロも自分も変だ。
たかがショーツ一枚でバカな争いをしているのだから。
そりゃ、人も殺したくなるよな、とタイトルも分からない小説の主人公に同情し
てみたりした。
終
すみません、くだらなくて。
最近はギャグ修行中。
でも難しいです・・・。
マーガレットさんキタワァ.*:.。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。.:*
きれいにまとまっててGJです!ごちそうさまでした。
俺しかいない予感
705 :
373:2005/08/12(金) 03:20:52 ID:ms+TsAe3
>>682 笹ヤコの方GJです!好きな娘といてもテンションの変わらない&へたれな
笹塚さん、イイ!です。また書いてください楽しみに待ってます
>>700 マーガレットさんマターリながらも楽しい感じがでていて面白かったです、GJ
でした!
以前モノローグというタイトルの救われない感漂うSSを投下してしまったので
今回救われる続きを書いてみました。前回で終わってればいいのに、と
思われる方はスルーでお願いします
すいません、やっぱり前半は暗いです・・が後半は甘いです(たぶん)
706 :
晴夜 1:2005/08/12(金) 03:22:02 ID:ms+TsAe3
ここに来るのはもう何度目だろう?
白い部屋、白いベッドで眠り続ける細い身体を見つめ、ネウロはぼんやりと思った。
真夜中、面会時間をとうに過ぎている病院内はひっそりと静まり返って何の物音も
しない、ネウロにとって忍び込むなど造作もないことだ。それに万が一音を立てたとしても
このベッドの主は目を覚まさないだろうが・・・
あの日を境に弥子は眠り続けている、医者に言わせると「精神的なもの」だそうだが
なんとも曖昧で要領を得ない。面会時間中は母親が付きっきりで様子を見ていて、自分も
毎日のようにここへ来ていた。面会時間中も、今のような真夜中にも。
探偵業は吾代にやらせてはいるがあまり派手には行動できない、おかげで常に空腹に
悩まされている。
窓に引かれたカーテンの隙間から薄く射し込む月の光が弥子の顔を照らす、痣はすっかり
治っていた。本当にただ寝ているだけのようで、頭でも叩けば目を覚ますのではないかと
錯覚する。
「・・起きろ、ゾウリムシ」
もう何度同じ言葉を投げ掛けただろう?
「聞こえているのだろう?」
弥子の顔を挟むような形で枕に両手をつく。―ギシ、スプリングが軋む。
「・・・ここまで無視を決め込むとはいい度胸だな」
反応は返ってこない、そんなことは解っている、充分過ぎるほどに。だが、
話しかけずにはいられなかった、眠り続ける弥子を黙って見ていることなどできなかったのだ。
「・・何故だ!」
疑問、というよりも悲痛な、叩きつけるような声。
―何故目を覚まさない?
こんなに、こんなにも、願っているというのに・・・!
「何故だ?・・何故?・・・・何故・・・」
最後の「何故」は力なく空気に溶ける、ネウロは弥子の額にかかる前髪にそっと触れながら
呟く。
「・・・何故だ・・ヤコ・・・」
707 :
晴夜 2:2005/08/12(金) 03:22:43 ID:ms+TsAe3
光でさえ吸い込んでしまいそうな深い翡翠色の瞳、今は虚に弥子を見つめる。
「・・ヤコ・・・我が輩は・・・」
閉じた瞼に口付けを落とす、左に、右に
―失くしてから気付いてしまった―
「この感情には・・・」
額に
「・・・もう・・・・」
唇に
―耐えられない―
しなやかな指がゆっくりと細い首にかかる、静かに、しかし確実に力を込める
―何故気付いてしまったのだろう?
徐々に血の気が失せていく弥子の顔が、霞む
―気付かなければ、永遠に知らなければ・・・
目から頬へと何かがつたう、一度零れた跡をつたってそれは
止め処なく流れて、落ちる。叫びだしてしまいそうな唇を無理矢理歪めて、嗤った
―全く、お笑い種だ―
「・・ネ・・・ロ・?」
電流が走ったような衝撃を感じて力を込めていた指が固まる、目を見開く、
・・・幻聴?そうだ、きっと・・・
手に柔らかいものが触れる、弱々しい、けれど温かい・・・ゆっくりとネウロの頬に
触れる、濡れた跡を指先でなぞって拭うようにする、その優しい温もり―
「・・・泣か・ない、で・・?」
708 :
晴夜 3:2005/08/12(金) 03:23:18 ID:ms+TsAe3
願い続けていた
目を覚ませ、と。
もう一度自分の名を呼んでほしい、と。
霞む視界の中で、自分を見つめる少女に、何度も―
疲れたのか頬に触れていた手が離れていく、それを強く掴んで自分から押し当てる
夢ではないことを、温もりが本物であることを確かめて目を閉じ、
―安堵する。
「・・ネウロ」
「ん?」
「・・お早う」
変わらない間の抜けた言葉に僅かに苦笑して目を開けた。
「・・・少しも早くなどないぞ芋虫め、貴様が何時までたっても起きないおかげで
我が輩は・・・」
「・・うん」
「・・・死ぬところだったのだぞ」
「・・ごめんね・・」
ふらつく身体で起き上がろうとする弥子を制して自分が覆い被さる、弥子がネウロの
頭を抱きかかえるようにする。
「・・・早く治せ、貴様のせいで我が輩は空腹だ」
「・・うん」
金色の髪を優しく梳きながら応える
「・・ネウロ」
「なんだ?」
「・・ありがとう」
「・・・・」
「・・私のために、泣いてくれてたんだよね・・?」
「・・・違う、魔界のカピバラの大群に襲われる悪夢を見たのだ」
顔を埋めているので弥子の表情は分からないが、微かに笑った気配がした。
「・・そっか」
「ああ」
「・・でも」
「・・・・」
「・・ありがとう」
「・・・ああ」
唇を重ねる、一方的ではない口付け、空腹のはずなのに満たされるのを感じた。
709 :
晴夜 4:2005/08/12(金) 03:23:58 ID:ms+TsAe3
・・ごめん、今日は、もう・・」
また眠りにつこうとする弥子、よほど情けない顔をしていたのだろうか。
「大丈夫、今度はちゃんと起きるから」
安心させるように笑う。が、ふとその笑顔に陰が差す。
「・・ネウロ・・・私、あの時・・」
言いかけた言葉を遮るように塞ぐ。
「今はいい、今は考えるな、なにも・・」
―自分に記憶を操作できる道具が備わっていたら、跡形も無く消し去ってやるのに。
「・・手を、つないでいてくれる・・?」
私が眠るまで、そう言って差し出された細い手を強く握る。
「貴様が目を覚ますまで見張っていてやる」
「・・・うん」
嬉しそうに笑って目を閉じる、しばらくすると静かな寝息が聞こえてきた。
「・・・放すものか」
今度こそ、絶対に―
魔人の密かな決意に応えるように、月の光は二人の繋いだ手を優しく照らす
了
710 :
373:2005/08/12(金) 03:33:03 ID:ms+TsAe3
お目汚し失礼しました
やっぱりちょっと暗かったかな?と反省してます・・・
今度はもっと明るい感じで、違うカップリングにも挑戦してみようかと思ってます
それでは、失礼します・・・
最高速でGJの嵐!!!
373さんだったのですね。マーガレットです。
「モノローグ」の続きはずっと気になっていたので、今マジでリアルで読めて
大満足です。弥子ちゃんに何があったのか(やっぱりアレだろうな)知らない
けど、幸せになって欲しいですよね。
失ってからでは遅いけど、大切であることに気付いたネウロにもGJです。
・・・はっ。
ってことは、「モノローグ」に感化されて書いた「マーガレット」も、眠り姫
弥子ちゃんを目覚めさせた方がいいのかな。あのままじゃ確かに後味悪いけど。
検討してみます。
あと、感想をありがとうございました。
私の頭もこのところの暑さで変になっているようです。
パンツパンツと下品で申し訳ない。
373さんGJ!!
ずっと続きが読みたかった!そして読めてとても満足!
ネウロさんカッコヨス。ヤコたんカワイス。
>マーガレット氏
頑張れ。超頑張れ。
ここんとこ本当に暑いですからねー。お体に気をつけてください。
そしてマーガレット続編を、なにとぞーなにとぞー。
吾ヤコのリクrストをいくつか頂きましたので、投下させていただきます。
色々エロを書いていたのですが納得がいかず、軽めになってしまいました。
714 :
黒住化粧品:2005/08/13(土) 02:38:35 ID:3BVnbmiJ
「ネウロ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
あたしは、おずおずとそう言った。
触覚を張り巡らせ、謎の気配を探していたネウロは、振り向きもせずに答える。
「なんだ、便所虫」
「……」
負けちゃダメだ。
あたしは自分に言い聞かせ、口を開く。
「…サイが、あたしに化けていたって言ってたよね。…それって、…ネウロでも見抜けないほど、あたしに似てた?」
あのサイが、ネウロに会いに行き、殺そうとまでしたことを聞いてから、あたしは落ち着かないでいる。
サイは誰にでもなれる。もしかすると、ネウロにだって。でも、ネウロに化けても見抜ける自信はある。
「そうだな」
ネウロは夢遊病者のように事務所内をうろうろしながら、適当に答える。
「背後から忍び寄られ、刃物を向けられたのだが…今思えば、サイは貴様より胸があった」
「…………」
この変態魔人。どこを思い出してるのよ!?
あたしは静かに怒りを抑える。
サイがネウロになれないのは言わずもがな、いくらサイが様々な人に化けられるといっても、人間の枠からはみ出ることはないからだ。
ネウロはあたしの質問に答えた後は、自分の世界に没頭している。
サイが、あたしに化けて、この事務所に来た。
気味悪いと思うより先に、あたしは階下の彼に、会わずにはいられない。
呑気になんて、構えてられない。
どんどん!
「吾代さん!」
あたしは、真下にある吾代さんの部屋のドアを叩いていた。
急がなきゃ、急がなくちゃ。
頭の中は、そのことでいっぱい。
「なんだよ? なんかあったのか?」
そう言いながら、吾代さんがドアを開ける。
「吾代さん!」
「おわっ!?」
吾代さんの姿を見た途端、夢中になって抱きついた。
相変わらず毒々しい柄の吾代さんのシャツが、今はこんなに愛おしい。
お酒とタバコと、汗のにおい。それから、あたしにしかわからない彼独特のかおり。シャツ越しに伝わる吾代さんの体温。
胸がきゅうっとなって、涙が出そうになった。
「…どした?」
しばらくそうしていたら、吾代さんがそっと言った。
あたしは抱きついたまま、首を横に振る。
「あたしを覚えていて」
「…え?」
「あたしには、こうすることでしか、吾代さんにあたしを刻み付けることが出来ない」
「おい…」
状況がわからない吾代さんのきょとんとした顔を見上げて、あたしは精一杯背伸びをする。
「ずっとずっと、覚えていて」
「ヤコ…?」
「あたしの何もかもを、吾代さんに、覚えていて欲しいの」
715 :
黒住化粧品:2005/08/13(土) 02:40:52 ID:3BVnbmiJ
瞳を閉じる。
戸惑う気配がしたのはほんの一瞬で、吾代さんはあたしを抱きしめたまま、後ろに下がり、ドアを閉めた。
ばたんという音がするかしないかという所で、吾代さんがあたしに顔を近づける。
ぎゅうっと抱きしめられる。唇が重なる。だめ。こんなんじゃだめ。
あたしはうっすらと目を開き、もっと身体がくっつくようにと、腕を伸ばす。
それに合わせた様にかがんでくれた吾代さんの首に腕を絡めて、もっと背を伸ばして、唇を熱く重ね合わせた。
いつもはほとんどされるがままだけど、今日は違う。
あたしは自分から舌を出して、吾代さんの唇に割って入る。
「ん…む」
吾代さんがちょっとびくっとなって、肩の力を抜いたのがわかる。
もっと、もっと覚えさせなくちゃ。
熱い舌を互いに慈しみあい、じゅるっと唾液をすする。ん、苦…タバコ?
驚いて顔を離し、少しむせていると、吾代さんが低い声で言った。
「今日は俺を襲いに来たのか?」
「うん…そうだよ」
あたしは、こういう時の吾代さんの顔が好きだ。
飢えたケモノみたいなギラギラした目が、あたしだけを見て、こう言ってる。
おまえが欲しい。
いいよ、喜んで。
下半身がぞくりと震える。中から湧き上がる熱いものを感じる。
立っていられないほど、目の前の人に感じてる自分も好きだ。
生涯貫ける恋。
あたしたちは、きっとそれができる。
「んっ、ん、ん…!」
「すげ…!」
ぎしぎしと、ベッドが壊れそうな勢いで、あたしは吾代さんの上で腰を振る。
吾代さんの胸に手をついて、ひたすら、腰を振る。
吾代さんがあたしの中で、戸惑うように時折震えてる。
「はあっ、はぁっ……」
吾代さんに比べたら、あたしはとても小さくて、だから吾代さんに感じてもらうには、頑張らないといけなくて。
「おい…無理すんな」
下から吾代さんが、心配そうに言いながら、あたしの腰をつかんだ。
「無理じゃない…お願い、あたしを、感じて」
額からポタポタと汗が落ちる。それが吾代さんの肌の上ではじけた。
ぞくぞくと快感が這い上がってくる。だめ。まだイッちゃだめ。吾代さんに感じてもらわないといけないのに!
ぐちゅぐちゅと水音がして、あたしたちがつながっている部分からは、だらだらと愛液が滴っている。
切ない。
感じることと、切なさは、よく似ている。
もどかしくて、涙が出て、胸がつまる。息ができない。
腰を振るたびにめりめりとあたしの中を突き進んでいく彼のものが愛おしい。
このまま切り裂かれても、きっと後悔はしない。
視界が狭まる。首を振りすぎて髪が乱れ、髪留めはどこかに飛んでしまった。
「ああうっ! は…っ!」
人間の発する声じゃない。
「く…っ!」
吾代さんの声と同時に、腰にそえられた手に力がこもった。
がくがくと腰を振る。壊れた機械のように。
波がくる。すぐそこまで迫っている。
「ああああああああああああああああっ!」
熱い…!
百度のお湯を頭からかぶったみたいな熱さが体中を暴れまわる。
ゆらゆらとした視界のまま、あたしはつながったまま、吾代さんの上に倒れこんだ。
716 :
黒住化粧品:2005/08/13(土) 02:42:08 ID:3BVnbmiJ
目覚めたとき、吾代さんはすぐ目の前にいて、寝てるあたしの髪の毛をいじっていた。
どきっとして、うつむいてしまうと、吾代さんは小さく微笑む。
「どうしたんだよ? 今日は」
「…あのね」
あたしは、うつむいたまま話し出す。
怪盗サイのこと、サイがあたしになって、ネウロの元へ行ったこと。
「だからね、…サイが、またあたしになって、吾代さんに近づいたらって思って…」
「それで、覚えていて欲しいって?」
「…うん」
「じゃあ、おまえは?」
「え?」
顔をあげると、吾代さんは真面目な顔で言う。
「おまえは俺が、サイじゃないと、断言できるか?」
「当たり前だよ!」
驚いて言うと、吾代さんはにやりとして、あたしの顎をつかんだ。
「ほう。なんでだ?」
「だって…」
あたしは上を向かされて、息苦しくなりながらも、必死で言った。
「あたしが好きになったのは、この人だから」
「…ったく」
吾代さんはやれやれと、あたしから手を放す。
「おまえ、俺のこと信用してねーのか?」
「え…?」
「俺もおまえと同じだって、なんで思わねーんだよ?」
吾代さんはふてくされたように言うと、あたしをぎゅっと抱きしめる。
「何のために、おまえを抱いてると思うんだよ…
おまえのことなら、全部知ってる。これ以上、何を覚えろって言うんだ」
「吾代さん…」
「柔らかな髪も、柔らかな身体も、感じるときに出る声も、全部…
忘れたくても、忘れられるか」
どこか怒ったように言う声色が、とても優しくて、あたしはぎゅっと目を閉じて、吾代さんの背に手を回す。
「ごめん…」
「ひとりで思い悩むんじゃねえよ。俺がいる意味がなくなっちまうだろ?」
「うん」
その言葉が嬉しくて、涙が出た。
あたしたちは好き合って、こうしているけど、時折どうしようもなく不安になることがある。
心が離れるわけはないと信じていたいのに、それが絶対なものじゃないことを、今までの経験から知っている。
だから、身体を重ねる。
この人にしか反応しない身体を確かめて、改めて、自分の気持ちを確認する。
これ以上ないくらい好きだと思っているのに、こうしていると、気づかされる。
好きになる気持ちに制限はないのだと。
汗と、お酒とタバコと、この人だけのにおい。
抱きしめてくれる腕の力。
好きだと言ってくれる不器用な言葉。
それがあれば、あたしはどこまでも吾代さんを好きでい続けられる。
吾代さんも、そうなのかな。
あたしのこと、もっともっと、好きになってくれるのかな。
あたしはそうなって欲しいと願いながら、またとろとろと眠りの中に堕ちていく。
「もっともっと、俺だけのものになれよな」
天国にいけちゃいそうなくらい、幸せな言葉を耳にしながら。
終わり
原作に…吾代が出ないので、萌えの補完が…!
吾代は再び出るのでしょうか。頼むから出てくれ。
萌えとエロが中途半端ですみません。
前回の笹ヤコにレスを下さった方、どうもありがとうございました!
吾代が出ないと笹ヤコに傾きそうです。吾代かむばっく。
718 :
373:2005/08/13(土) 03:39:05 ID:fv30GFHP
黒住化粧品さんお久しぶりの吾ヤコ乙でした!どのカップリングでも
そつなく書けるなんて羨ましいです。
>>712-713 遅くなりましたがレスありがとうございます!満足してもらえたようで
私も嬉しいです(^∀^)
719 :
198:2005/08/13(土) 05:50:27 ID:fMMayX8M
>>黒住氏
相変わらず氏の弥子たんは可愛いですな。乙です
そして・・・仕事終わったあああああああ!!ネットも解禁!
つーわけで寝る前にネウヤコを投下する
『無限ラウンド』
頭が真っ白で、何も考えられない。快楽が終わったと思ったらまた次の快楽が襲ってきて、まともな思考を
働かせる暇がない。
ネウロは後ろから何度も何度も私を突き上げて私の中に何度も出す。
妊娠しちゃうよ、と言っても聞いてくれない。
いまのネウロは獣だ。姿は人間のままなのに、中身だけ本来の魔人の本性に戻っている。
ネウロはもう何回私の中に出したんだろう?
そして私は何回イったんだろう・・・まだ終わる様子のないネウロの責めに、私は無意識の海に沈んだ。
事の起こりは弥子の告白から始まった。
いつも通りネウロに呼び出されいつも通り依頼人を持て成しいつも通りあかねのトリートメントをし・・・
唯一つ違ったのは弥子の一つの行動である。
あかねのトリートメントをしながら、弥子は気まずそうに呟いた。
「あ、あのね」
この時点ではネウロはさほどの興味を持たず、また弥子の手はあかねのトリートメントを続ける。弥子が
もごもごと口をつぐむ間にトリートメントは殆ど終わり、あとは髪の毛を三つ編みにするだけとなった。
弥子は普段に比べ不器用になった手であかねの髪を編み、まだもごもごと口をつぐむ。
それまで興味を持たなかったネウロもハッキリしない弥子の様子に軽い苛立ちを覚え、弥子に強い口調で
言いたいことがあるならさっさと言え、と言い放つ。
弥子はネウロの言葉に顔をぼっと赤くすると、また口をもごもごした後にやっとそれを口にした。
「あの、えと。わ、私さ・・・あのね、ネ、ネウロのことが・・・好き、かもしれま、せん」
ほう、とネウロが呟く。
「そ、それだけです、はい。ああああかねちゃん!お、終わったよ!」
「それだけではないだろう、弥子。かもとはなんだ、かもとは。好きにかもなんてものあるのか?」
「だってそういうのよく判らないし、人を好きになるなんて正直初めてで・・・」
「貴様はどこの小学生だ。幼稚園のときに一度くらいは初恋を体験するものだろう?嘆かわしい」
「う、うるさいなぁ!しょうがないじゃん・・・昔から食べ物の方が好きだったんだもん」
「そしていまは食べ物より我輩のほうが気になるというわけか」
背後から影が落ちる。いつの間にか、ネウロがこんなに近づいていた。
「嬉しいぞ、弥子」
「は、はい?」
「つまり我輩も貴様を愛しているということだ」
「は、はいいいい???ちょ、何この展開??失恋ルートだと思ってたんだけど・・・」
「我輩もそのルートが確実だと思いずっと抑えていたが、いやはや運が良い。我慢の日々もこれで終焉か」
「抑える・・・?それに我慢って、どういう意味?」
「いや我輩も魔人ではあるが紳士なのでな。無理やりコトに及ぶのは良くないと思っていたのだ」
ネウロの言っている意味がわからず、弥子は頭をかしげる。
抑えるとか、我慢とか、紳士だから無理やりは良くないと思っていたとか。何の話をしているのだろう?
言葉の意味を必死に探ろうとすると、ネウロの指が弥子の顔を撫でる。
ぞくり、と妙な感覚が走った。
「何を言っているのかわからない、と言う顔だな」
ネウロが不気味な笑みを浮かべ浮かべた笑顔からは牙が覗いた。まるで獲物を狙う蛇のような、狼のような、
不安を覚えずにはいられない顔だった。
「まあ、あれだ。魔人にも当然性欲はあり、そして貴様は女で我輩は男であるという話だ」
まさか、と弥子が呟く。
「お互いに想いが一つならば問題あるまい?味合わせてもらうぞ、貴様の体を」
急に重力が地面とは反対に動く。浮いた、と錯覚したがネウロが弥子の体を横抱きにしただけで、ネウロは
弥子を抱いたまま事務所の机の椅子にどかっと座った。
「こうやって抱いてみると本当に細いな。肉が全く無い・・・痩せすぎではないか?」
さわ、と弥子の太ももに手を這わす。それに対し「きゃあ!」と弥子が叫んだ。
「ど、どこ触って・・・ひぁ!?」
耳がネウロの口に咥えられる。ネウロはそれを甘噛みすると、舌で耳たぶを弄んだ。
「んぅ・・ぅう」
「耳が弱いのか。ならここはどうだ?」
ネウロの指がつーっと弥子のわき腹を撫でる。声は上げなかったが、熱い息が漏れた。
「ここもか」
ネウロがにやりと笑う。
「ネウロ・・・やめてぇ・・・やだぁ・・・」
弥子が潤んだ目でネウロを振り返ると、ネウロはわざと人の良い助手の顔で「嫌です」と言い放つ。言葉の
直後にネウロの手は弥子の胸の愛撫を開始し、未熟な胸を少し強めに揉み砕いた。
「や、ぁぁ!ネウロぉっ!胸、駄目ぇ!」
「乳首がもう立っているな。感じやすい女とそうでない女がいるが、貴様は前者のようだな」
服の上からネウロの手はその形状を変えながら弥子の胸を刺激し、弥子に快感を与え続ける。またネウロは
自分の膝を巧みに動かすことで弥子の足を大開にさせ、大胆な格好にさせた。
「やっ!こんな格好、嫌ぁ!」
「・・・随分と幼い柄の下着だな。貴様は小学生か」
「余計なお世話・・・よ?」
何か硬いものが当たっている。
「ネ、ネウロ・・・何か当たっているんだけど・・・お尻のあたりに」
「ふむ。我輩も貴様との行為にいささか興奮を覚えてな。勃起したようだ」
「・・!!!!ちょ、離して!もういいでしょ!?」
「すまんが諦めてくれとしか言いようがない。我輩、本当にいままで我慢していたのだ・・・」
強姦などの非道な行為にはしなかっただけ、ネウロは自分を褒めてやりたいくらいなのだ。
ましてや今は待ち続けたご馳走を食べる許可がやっと訪れた。それを前にして、食べるなと言うなんて
無茶な注文だ。それを聞き入れられないほど、ネウロは我慢していたのだから。
「おっと話に夢中になって胸が疎かになってたな」
きゅう、と弥子の乳首をつねる。また片方の手は器用に弥子の服を脱がしていき、弥子はネウロの愛撫に
抵抗する気力を奪われたせいでそれを止める気力が出ない。
「駄目!ネウロ、駄目だって言ってるのにぃ・・・!」
「女の駄目はOKだとも聞いたな」
「私の駄目は本当に駄目なの!も、頭、変になっちゃ・・・ぁ」
口では耳を、右手では胸を愛撫され弥子は頭がとろけそうな感覚を覚える。
それでもまだ肝心の部分には触れられていない。これで一番敏感な部分を触れられたらどうなるのか、想像
するだけで下腹部が熱くなった。
「弥子、キスするぞ」
「ふぇ・・・んぅっ?」
耳の愛撫をしていたネウロの口が、弥子の唇に重ねられる。
ネウロの目はキスをしているにも拘らず弥子をじっと見つめ、弥子もその目に捕らわれ瞼を閉じられない。
本当に私のことを愛してくれてるんだ―――滅多見れないネウロの真摯な強い眼差しに、弥子はネウロの
弥子への思いの深さを知る。私も同じ目をしているんだろうか?
ネウロは余程興奮しているのか、弥子が初めてだということも忘れ激しく弥子の口内を舌で蹂躙する。
「ふぅ、う、ん・・ぅう」
口の端から交じり合った唾液が流れる。
初めて見るネウロの激しい一面に戸惑いを感じながらも、弥子は次第に快感を受け入れ始めていた。
激しいキスはネウロの気が済むまで続けられ、やっと口を開放されたときには熱くなった下腹部に何かが
溢れていた。
それに気づいたネウロが、まだ胸を愛撫していた腕を下腹部に伸ばす。
愛液が溢れる源泉の部分をぐいと押すと、弥子から「ひっ!?」と声が上がった。
「そろそろここも構ってやろう」
濡れた下着をぐいっと脱がし熱かった膣が外気に晒される。
まだ夏のはずなのに空気が冷たく感じた。
粘液でテラテラと光った弥子を膣を見て、ネウロはごくりと喉を鳴らす。もうすぐ弥子が我輩のものになる、
それを想像するだけでネウロのそれは更に硬さを増した。
「あぁ・・っ」
ネウロの指が弥子のそこを撫でる。
ぐじゅぐじゅとわざと音を出しながら指で弥子を愛撫し、挿入するときに少しでも楽に入るように柔らかく
する。今までの中で最も強い快感に弥子は声を上げることすら出来ず熱い吐息だけを出した。
「んぁ・・あぁぁ!!!」
意識が白くなり何かが絶頂を迎える。イった、のだ。
「もうイったのか?」
ネウロが意地悪く聞く。弥子はかっと顔を赤くして、息を乱しながら顔をうつむかせた。
「まあ、おかげでここも随分と柔らかくなったようだ。そろそろ我輩も楽しませてもらおう」
ズボンのジッパーが開けられネウロのものが露となる。
「おっき・・・」
「それは光栄ですね、先生」
ちゅ、と礼代わりに弥子の頬に口づけをしネウロは両手で弥子を持ち上げる。
こんなの本当に入るの・・・?と不安を感じながら弥子はネウロのそれから目を離す事ができず、動悸を
激しくさせながら動向を見守る。
「入れるぞ」
言葉の直後に鋭い痛みが走った。
「あぁあああっぁぁああああっ!!!」
今までの人生の中でナンバーワンに輝くほどの痛みに、弥子は叫んだ。
視界の外にネウロのものを飲み込んだ自分の下腹部が移り、更に衝撃を受ける。生理の一番多い日の血液の
量など足元に及ばないくらい、血が流れ出ている。少女から女になったのだ。
「ネウロ・・ネウロ・・・」
「大丈夫か弥子?」
ネウロが痛みで顔を歪ませる弥子を心配してか、頭を撫で不安を和らげようとする。しかしネウロのそれは
弥子の中で更に大きくなり、それが更に痛みを増幅させた。
「大きくしないでぇ・・・痛いよぉ・・・!」
「無茶を言うな無茶を。そういう仕組みになってるのだから仕方がないだろう」
頭を撫でながらネウロが苦笑する。
「痛いだろうが、動くぞ。我輩も結構・・・辛抱が・・・な」
撫でていた手を再び足に戻し、両足を抱える。
ネウロは弥子の体を持ち上げや子から自分のものを引き抜くと、またそれを一気に突き刺す。それをできる
だけゆっくりと行おうとしたが、久しぶりの女の体に歯止めが付かなかった。
「いや、ぁっ!あぁっ!いだぁっ!」
突き刺されるたびに弥子から悲鳴が上がる。
弥子の声を聞くたびに、突き刺すたびに、ネウロの理性が溶けていく。
―――もっと激しくしたい。
欲望がネウロに囁き、ネウロは欲望の声に頷く。ネウロは目の前の机に弥子をうつぶせに寝かせ、その状態
から弥子を突き上げた。
「はぁっあっ!いあぁ!ああ!んあっ!うあっ!!」
ギ、ギ、と机が音を立て僅かにズレる。後ろから覆いかぶさり弥子の首筋に何度も口づけをし、ネウロは
激しく腰を動かす。その頭の中に既に弥子が処女を喪失ばかりだということは、忘れ去られていた。
「弥子・・・弥子・・・!」
発情期の獣のように本能の忠実な僕となったネウロは弥子の中を何度もかき乱す。今すぐにでも射精し弥子を
汚したい衝動に駆られたが、まだ早い。まだ弥子が乱れた姿を見ていない。
ネウロは弥子の快感を与えるために腰の動きを止めることなく愛撫を再開する。
耳に、胸に、わき腹に、肩に、首筋に。撫でたり揉んだり舐めたりとさまざまな方法で弥子に快感を与え、
その甲斐があってか痛みで歪んでいたはずの弥子の顔が恍惚とした表情になる。
口からは苦しげな吐息は消え始め、再び熱い吐息が戻った。
「ふぁ・・ああ・・・ぁぁっ」
痛みは相変わらず続いたが、弥子はそれ以上の何かに気をとられる。
「ネウロ、ぃ、気持ち・・ぃ・・よぉ!」
弥子の顔が快楽に歪む。この顔を見る日をずっと夢見ていた。
725 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/13(土) 05:57:59 ID:fMMayX8M
射精感がこみ上げてくる。
もう汚してしまおう。
「弥子・・・出すぞ・・・」
「はぁっあああ!だ、あっ、中は、駄目ぇ!」
しかしネウロは願いを聞き入れず更に腰の動きを早め、弥子を打ち付ける。弥子の血と愛液が混じった粘液が
出し入れをするたびに溢れ、ネウロの動きが止まったとき、それは放たれた。
「弥子っ!」
長い間我慢していたネウロの精液が弥子の中に放たれる。弥子の最奥にそれは長い間注がれ、溢れたものは
弥子の太ももを伝って床に流れた。
「熱いよぉ・・・」
虚ろな目で弥子は机に寝そべり、呟く。
全てを放ったネウロもまた少し虚ろとなった目で溢れた弥子の膣を眺め、どこか充実とした気持ちを抱く。
弥子を汚した・・・。それも、中に思い切り・・・。
一度自分のものを抜き抜かれた弥子のそこを再び見ると、大量の精液が溢れた。
「・・・我ながら随分と溜め込んだものだ」
自分自身に対し、少し呆れながらネウロは苦笑した。
「も・・・お終い・・・だよね?」
息を荒げながら弥子はネウロに問うが、ネウロはまた蛇のような狼のような、あの笑顔を浮かべ首を横に
振った。いいや、まだだぞ、と。
「一回や二回で我輩が満足できると思ってるなら、その認識は甘いな」
「え、ちょっ・・・マジ勘弁して・・・」
ネウロはまた首を横に振り、弥子をひっくり返し丁度ネウロと向かい合わせにしてから言った。
「同じことを言う。『すまんが諦めてくれ』、魔人に愛を告白したのだ、それくらい覚悟してもらおう」
そしてまた獲物を狙うあの笑顔・・・。別の意味で魔人の恐怖を覚えた。
「お、お父さん助けて・・・」
第二ラウンド、開始。
終わりの見えない魔人との愛の営みに弥子は死人の父にすら助けを求め、また魔人の全力投球の愛をその体で
受けるのであった。
「こんなことなら告白しなきゃ良かった!」
全ては後の祭りである。
ランラン完完
726 :
198:2005/08/13(土) 06:20:37 ID:fMMayX8M
すまん最後のageちゃった
ボクのネウロは相変わらず変態です。もう俺にもどうしようもない
気づいたら変態かヘタレになってる
エロはこれでネタ切れなので暫くは短いギャグかシリアスでも書いとく
ネウデレラとかシロ島太郎とか・・・
おはようございます。
朝から萌える話を読めてハアハアなマーガレットです。
エロな話も好きだし、ギャグもまたお待ちしています。
黒住化粧品さん、さすがの内容でした。
そつなくどんなカップリングでも書けるのは本当に羨ましいです。
いつも愉しみにしています。
GJGJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
あんがと、神様!!萌えたまま仕事行ってくるぜ!!
シロ島太郎にテラ期待w
お二方、GJです!
黒住化粧品さんの吾ヤコ、久しぶりに読んだ〜!
もう吾代のシャツはデフォですねw
本当に愛し合って、お互いがお互いをすごく必要としている関係が見ていて心地よい〜
相変わらず、黒住さんの書かれる作品が大好きです!
ネウヤコも非常に萌えました!
ネウロ絶倫ヤバスw人間のヤコたんには荷が重いよ
意を決して告白したヤコたんがかわいかったです
ネウロそんなに我慢していたなんて…紳士!
そしてランラン完完て…w古いなーwww
>>726 個人的には両方大好きなんで大歓迎ですww
マーガレットです。
神なお二方の素晴らしい作品の後で恐縮ですが、「マーガレット」の続編が
もうすぐ書き上がりますので、出来次第投下する予定。
一応、救いがある…とは思います。
>732
待ってるよー!
マーガレットです。
完成したので投下しますね。
うーん、完全にハッピーエンドではないけど、これしか思いつかなかったの
です。
娘たちは今日も歌う。
弥子が歌っていた人間界の歌を。
娘たちは今日も連れ立って遊ぶ。
見渡す限りのマーガレットの群生の中で。
幼い少女たちが楽しげに笑い合う光景は心を和ませる。けれど足りない。
ただひとりの存在が足りない。
「父様」
長い睫毛に縁取られた愛らしい瞳で、さくらは美貌の父親の手を握った。
「私、一緒に待てるわ。母様が戻ってくるの」
「私も」
ゆりかも、もう片方の手を取る。
「だって、私たちを生んでくれた。たったひとりの母様だもの」
「そうだな、待とう」
ガラスの棺の中、全てを拒むように眠り続ける弥子の前で、三人はただ寄り添
っている。いつか欠けたものが取り戻せることを願って。
「ヤコ」
闇の中でふと、ネウロは忘れることの出来ない懐かしい名前を読んだ。
昏睡する直前の、涙が零れそうな瞳で見上げていた表情。
もう何を言っても届かないのなら無駄だと、言葉にする前から諦めていた気持ち
を今ならば理解出来る。
「ヤコ」
その為にひとりで悩み苦しんでたのならば、今がその報いなのか。それが弥子
の意思ならば甘んじて受けるつもりでいるが、それでもわずかな期待だけはし
ている。奇跡が起こることを。
『ネウロ』
一度思い出してしまうと、あの甘い声が耳元で蘇った。
『いつか愛を知ることが出来ると、いいね』
絶望する前の弥子は、まだそれでも健気に振舞っていた。ただの性奴隷となっ
ても。しかし、その気力さえ削いだのは何と罪深いことだったか。
今更どれだけ悔いても取り返せない。
『ネウロ』
また声がする。
けれど、今度は先程よりは確実な声色をもって。
「ヤコ、貴様は」
胸騒ぎがして、ネウロはベッドから身を起こした。身支度をするのもそこそこに、
あの建物へと向かう。あの懐かしい声が呼んでいる気がしたのだ。
「貴様はそこにいるのか!」
ランプの灯がゆらゆらと物寂しい建物の中を照らす。
下等な幽鬼でもふらと現れ出てきそうなものだ。だが、そんなものよりもあのガ
ラスの棺を目指してネウロは足を進める。
新しく張った蜘蛛の巣がからかうように手元に絡むのが煩わしい。
「ヤコ」
目指すガラスの棺の中では、弥子が今でも眠り姫のように横たわっている。ネ
ウロ自身が愛を知らなかったが為に、失ってからこの命同様に大切であること
を思い知った女。ああ、どうして今まで死人のようにこんなところに置いていた
のだろう。
たとえ目覚めなくても連れて帰ろう。
蓋を開いてその手を取る。真っ白な指先は骨のように細い。
「帰ろう、我が屋敷へ。そこには娘たちもいるぞ」
冷たい手に頬を寄せると、突然指先がぴくりと動いた。
「…ヤコ?」
その声に応えるように、白いドレスの胸が大きく波打った。
「ヤコ!」
人形のように閉じられていた瞳が、わずかに開く。周囲をゆっくりと見回した後
ようやくネウロの姿が瞳に映った。その時の弥子の表情には純粋な驚きしか
なかった。
「…ネウロ?」
「目覚めたのか?」
「私…どうしてこんなところに」
身じろぎをして起き上がろうとする弥子の体を、すかさず抱き上げて立ち上が
る。
「あっ…」
「話は後でしよう。あれから大分時間が経った。帰るぞ」
「うん…そうだね」
何がスイッチになったのかは分からないが、眠り姫の目覚めは昏睡と同じだ
け突然のことだった。
「母様、さくらよ」
「母様、ゆりかよ」
朝方、弥子はずっと目覚めを待っていた二人の娘の訪れを迎えることになった。
「母様…?」
突然、見知らぬ少女たちが部屋に入って来るのを見て、驚いている。
「そう。私たちね、母様が人間界にいた時好きだったお花の名前を貰ったの」
「いつかそのお花を見に連れて行ってね」
「あなたたちは私の…?」
弥子は混乱しているようだった。どうやらここに来てからのことは何も憶えていな
いようだ。長い年月の眠りがそうさせたのか、それとも思い出すのも辛過ぎて忘
れてしまったのか。それは定かではない。
ネウロは側でそっと抱き締める。
「ヤコ、もういい」
「私、ここに来てからあなたと…?」
「そうだ。娘たちはもう七歳になる」
「今まで私、ずっと眠ってたのね。何も知らずに。この子たちが生まれたのも知
らずに」
ヤコの頬がはらはらと零す涙で濡れた。
宝石のように美しい涙だった。
魔界で生まれた家族の歴史が始まる。
娘たちはマーガレットで花冠を作り、最愛の母に捧げた。
長いこと眠り続けていたせいで、弥子はまだ歩くことが出来ずにいる。いつも窓
辺で娘たちが遊んでいるのを眺めているだけだったが、それでも幸せそうだ。
「はい、母様これあげる」
「これね、母様が人間界から持って来たお花なの」
「そうなの?とても綺麗ね。ありがとう」
まだ少女のような容貌を残す弥子には、その真っ白な花が本当に良く似合って
いて、絵本の中のお姫様みたいだと娘たちははしゃいだ。
「じゃあ、もっと作るわね」
「母様、そこで見ててね」
愛らしい娘たちに微笑む弥子の表情は、大分母親らしくなっている。
「うん、行ってらっしゃい」
子猫のようにじゃれ合いながら、部屋を出て階段を駆け下りていく音が次第
に小さくなっていく。
「ネウロ」
月日は魔界でも穏やかに流れる。けれどその名を呼ぶ時の弥子はどこか表情
が硬い。
「あなたがこんなに優しいなんて…」
弥子の瞳はまだ、戸惑いの色が濃い。指に触れ、髪に触れる度にびくりと体が
震えるのが痛々しい。昔、まだ少女だった弥子にしてきたことの罪深さは、記憶
が失われても決して消えることはないのだ。
折に触れ奥底で黒く澱んだままのものがどろりと流動している。
「許して欲しい」
「…何故謝るの、変ね」
華奢な体を抱き寄せれば、くすくすと笑う声が心地良く耳に届く。こんな、何でも
ない日常のことをずっと無意識下で欲していたのだと、ようやく気付いた。
「でも、私怖いの。幸せ過ぎるから次に目が覚めた時に、みんな夢だったらと思
うと…」
「そんなことは、ない」
「…そうね、ネウロがここにいてくれるから…」
笑いながらも、やはり弥子はまだ何かに怯えている。眠りの魔法は解けても、
報いはまだ続くのだ。その黒い気配に、ネウロは目を閉じる。
構わない。
弥子が側にいるならばどんな報いでも受けよう。この命ある限り。
抱き寄せる腕に伝わる感触は、確かな温みを与えてくる。もう、これだけで何も
いらない。
風は相変わらず魔界の地で轟と地響きのように鳴り、マーガレットは白く鮮やか
に荒涼を彩る。
あ、「終」を忘れました。
とりあえず、これで完結です。
続きを読みたいと言って下さった方々、ありがとうございました。
こんなものだけど、捧げます。
リアルタイムキター!!
救いがあってほんとうに良かった。GJ&乙でした!
果てしなくGJ!
初めてリアルタイムで読ませて頂きました
マーガレットさんの作品に流れる空気が大好きです
GJ。泣いた。
すっかりマーガレットさん儲の自分…。
GJです。
お疲れ様でした。ゆっくり休んで下さい!
GJ。
凄い堪能した。
マーガレットさん…ぐっじょぶ
・゜(ノロ`)゜・
全米が泣いた。
マーガレットさまGJ…!!文体の美しさがたまらん。乙ですた(*´∀`)!!
あとランラン完完さま。弥子の告白が可愛い!!実際こんな感じだろうなぁ…
しばらく貴方のエロが見れないのは寂しいですがシロ太郎期待w
こんにちは。
お盆休み中のマーガレットです。
皆様、たくさんのGJの嵐、ありがとうございます。
これって裏を返すと、以前の「マーガレット」のラストがあまりにもとんでもねー
ことになってたからですね。うーむ、確かにあれじゃあ読んでて楽しくないからね。
ハッピーエンドにして良かったー。
やっぱり楽しくてエロエロなのが一番。
読むのも書くのもね。
マーガレットさん
_n
( | _、_
\\ (<_` )
ヽ_ ̄ ̄ )
/ /
_、_
(,_ノ`) n
 ̄ \ ( E)
フ /ヽヽ//
∩
( ⌒) ∩__
/ ,ノ i 、E)
/ / / /"
/ /_、_ /ノ
`/ /,_ノ`)//
( /
ヽ |good job!!
\ \
マーガレットさん
(o^-')b
今日は神がいないようなのでこっそり弥子自慰投下します。
明るめな話です。
753 :
留守番:2005/08/14(日) 21:54:14 ID:so8wOhww
授業が終わりいつものように真っ直ぐに事務所へと向かう。
「おわったよ〜って…あれ?」
声をかけて戸を開けたが部屋はしんと静まり返っていて
いつもそこにある顔がない。
また『謎』でも探し歩いているのだろう。
コツコツと足音を鳴らして部屋に入り、
事務所に常駐して事務の一切を引き受けているあかねに訊ねようとしたら、
その姿も無い。
いつもあかねのいるコンクリートの壁は
普通の家屋と変わらない様相を呈していた。
珍しい事もあるものだ。
無用心にも南向きの大きなガラス窓は全開になったまま、
時折頬をすり抜けて涼しい風が入ってくる。盗られて困るような物はないし、
盗難でもあったらそれはそれでネウロの歓迎する所だろう。
(そういえばこの前外出できるようになったって言ってたっけ…)
ひょっとしたらネウロが探索のついでに散歩に連れて行ったのかもしれない。
ああ見えて意外と面倒見が良いのだ。
(あかねちゃんにはひどいこと言わないしなぁ…)
なんとなく自分が理不尽な扱いをうけているような気がして、
いや実際そうなのだが、いつもネウロが座っている席にどっかりと腰を降ろした。
(こんなことなら叶絵とどこか寄ってくるんだったなぁ…)
思わず溜息が漏れる。
事務所が出来て以来弥子は毎日ここに通いつめている。
おかげで趣味の食べ歩きもできやしない、
折角チェックしたグルメマップも机の引出しに入れたままだ。
754 :
留守番:2005/08/14(日) 21:56:23 ID:so8wOhww
(ネウロ…ひょっとしてあかねちゃんのこと好きだったりするのかなぁ…)
普通なら髪の束では恋愛対象の比較にはならないだろうが
相手が魔人では話が別だ。
女子高生と髪の束に何の大差も無いのだろう。
(…髪の毛が動き出したってことは
近い将来全身が動きだすことも有り得るだろうし…)
弥子は今さらながらあかねの本体の入っている壁にぞくりと身を震わせた。
(あかねちゃんいい子だしなぁ…)
なんとなく気が滅入ってきてソファにごろりと横になる。
そこでそうしいているとまるでネウロの膝に寝ているような気分になった。
(ネウロ…)
まったくあの陰険な食欲魔人は…!
思い出すだけでも頭に来る。
いつも自分本位で人の話は聞こうともしない、
そんな調子で仕舞いには人の純潔まで奪ってしまった。
しかし、あらためてその時の事を思い出してみると
いつものように弥子を刃物で脅したわけでもなく、
人外の力で押さえつけたわけでもなく、
なんとなくその場の勢いに流されてしまっただけで
本気で嫌がれば開放してくれたかもしれないし、逃げられたような気もする。
「私って節操無いのかなぁ…」
う〜っと唸りながらもやもやを打ち消すように弥子はうつぶせになる。
クラスメイトの話や雑誌の記事を見る限り自分はどちらかといえば
身持ちが固い方だと思っていたのだが。
いや、本当は分っているのだ。
自分が魔人に惚れているんじゃないかという事くらい。
だって状況のみでいえば、
突然泣いている自分の前に現れて父親の敵を取ってくれた美形の異性なんて
まるで王子様ではないか!これで惚れないなんて女としてどうかしてる!!
もっともその男が、
殴る蹴るは当たり前しまいにゃ自分を原生動物呼ばわりするようでは
惚れるような女は滅多にいないだろうが。むしろ惚れるという方には、
いいカウンセラーを勧めたいと思う。
755 :
留守番:2005/08/14(日) 21:58:42 ID:so8wOhww
(せめてもうちょっと普通だったらなぁ)
素直に好きといえるしそれを認める気になるのに。
(まぁどうせネウロにしてみれば私が何考えたって別に関係ないんだろうけどさ…)
また寝返りを打ってあお向けになる。
「ネウロ…」
声に出してその名を呼ぶと、
その声はとても頼りなげで虚しく響いて空気に溶けた。
あの夜の事を思い出す。
あの甘くかすれた声で自分の名を呼んで大きな手が素肌の上を滑っていった。
怖かった。逃げ出したかったのも事実だ。…でもそれ以上に本当は嬉しかった。
だから逃げられなかったのだ。たとえ人間扱いされていなくても。
知らないうちに手のひらが胸を探り始める。
「ん…」
我ながら小さい胸だ。
あの時はそんな胸でもあの大きな手のひらが丹念に触ってくれた。
掬い上げるような動きで揉みほぐしたあと
すっかり硬くなった胸の先を弄ぶように動いて。
まるで自分より体のことを知っているみたいに
次々に知らない所から快感を引き出していって。
「はぁっ…」
その手はもうネウロの手になってしまったかのように
いつもより大胆に快楽を求めて這い回る。
手はいつのまにか服の下に入り込んで直接胸を愛撫していた。
「あっ…」
もう片方の手は薄く脂ののった腹の上を滑ってより深い所を探している。
「だめ…だめだよっ…」
制止の声も虚しくその手は下着の下へと潜り込む。
「あっ!」
756 :
留守番:2005/08/14(日) 21:59:29 ID:so8wOhww
くちゅり。
『ふむ。お前は感じやすいのだなヤコ』
まるで耳のそばで囁かれているような気がする。
声に操られるようにあの時ネウロに習って指をねじって胎内をかきまわす。
『ほう、ここが良いのか』
「ひぁっ!」
ネウロの教えたそこを重点的に攻めると弥子は簡単にのぼりつめる。
『どうやら限界のようだな。足を開け』
言われるがままに弥子は足を開く。
そして、胎内を弄る指を一本増やして挿入する。
「んんっ!!」
強烈な快感が体中を走った。
(…でも)
まだ足りない。ネウロのものとは比較にならない。
「あはぁっ」
ネウロのものはもっと長くて太くて…
「あっ…ああっ……」
それでも体は確実にのぼりつめる。呼吸が荒くしてうわ言のようにネウロの名をつぶやきながら、とうとう体を震わせて弥子は絶頂を迎えた。
「んんっ!…あっああっ…!!」
ガチャ。
757 :
留守番:2005/08/14(日) 22:01:35 ID:so8wOhww
何の前触れもなく事務所のドアが開き、無言で二つの視線が絡みあった。
そう、すっかり忘れていたがネウロの靴の気配を消して歩く魔界独特の歩行法は
足音がしないのだ。
「あっ…いやっ…そのっ……」
なんとか言い訳をしようとをしているうちにどんどん顔が赤くなる。
あまりの恥ずかしさにうっすら涙もたまってくる。
大体ネウロの席で服の下に両手(しかも片方は股間だ)を入れ嬌声を上げておいて
何をどう言い訳しろと言うのだ。
それと同時にネウロの顔にゆっくりと凶悪な笑みが刻まれていった。
真っ赤になって涙ぐむ弥子のしぐさが
何かのスイッチを確実に押してしまったらしい。
「そんなにたまっていたとは我が輩も気がつかなかったぞ。
そういえば、あれ以来全然相手をしてやっていなかったな」
じりじりとこちらにせまってくる。
「あっ…いっいや……」
逃げ場を求めて弥子は部屋中見渡すが、出入り口はネウロの背にあるただひとつ、
柔らかいソファは体を沈み込ませて動きを制限する、
窓は大きく開かれているもののアクション俳優でも
ちょっと辛いんじゃないかという四階の高さ。
758 :
留守番:2005/08/14(日) 22:09:52 ID:so8wOhww
ネウロの手の中にちらりと見えたあかねの姿に藁をも掴む気持ちで助けを求める。
「あっあかねちゃん助けてっ!!」
あかねはびくっと身を震わせてうろたえるように右往左往し、やがてぐんにゃりとうなだれて、いつもの位置に収まって丸く固まりさなぎのようになった。
むしろ動く三つ編みにこの場をどうにかしろと言う方が酷だろう。
「ああっ!みすてないでぇぇっ!!」
ネウロは優雅ともいえる足取りでもうすぐそこに迫っている。
「丁度いい。我が輩も成果があがらなくてイライラしていた所だ。今夜は帰れると思うな」
言ってネウロは本当に心底楽しそうに笑って、ひきつる弥子の顎をしゃくりあげた。
「ぎゃーーーーーーーーー!!!」
入居者のいないビルでその叫びは実に虚しく響き渡った。
END
乙!
760 :
752 :2005/08/14(日) 22:12:22 ID:so8wOhww
色々と矛盾点はありますが手元に一巻しかないのでご容赦くださいw
また何か書けたらこっそり投下させていただきます。
GJ!萌えますた。
あかねちゃんの動きがリアルだなw
黒住化粧品さんも完の人もマーガレットさんも752さんも
他の書き手の皆さんGJ!
×皆さん
○皆さんも
萌えさせていただきますた。
そして笑かさせていただきますた。
GJ!!魔界から来た王子様素敵☆
765 :
完の人:2005/08/15(月) 08:08:16 ID:jjKqjB3+
何か完の人で定着しつつあるので198改め完の人となりました
エロネタ尽きたとかいいながらエロがかけたから投下する
携帯からなので間隔あくのは容赦してほしい
「ちょっと昼寝するね」
と言ったきり弥子はソファに身を任せ瞳を閉じた。
ネウロは別にそれを止めることなく、無関心に作業を続ける。
カタカタ
カタカタ
キーボードを叩く音だけが事務所に響き、また弥子の寝息がまざって妙な空間を作りだす。
変に落ちつかない気分になった。
「……おい弥子」
耐えきれず弥子に助けを求める。
しかし弥子は目覚めない。
生意気にも眠り姫を演じる奴隷に腹が立ち、ネウロは作業を中断し弥子が眠るソファにツカツカと近づく。
「暇だ。起きろ」
きゅっと鼻をつまみネウロは呟く。
酸素を補給する手段を断たれ弥子の顔が明らかに苦しそうにゆがむ。
「んぅ……んっ!」
苦しさに耐えきれず、鼻をつまんだ手を振り払い弥子はネウロに背を向けてまた寝息を立てる。
生意気な、呟こうとしたが何かに気をとられ呟きはネウロの中で消えた。
青いボーダーラインが入った弥子の下着。背を向けた時にスカートがめくれたのだ。
「だらしがない……」
何となく父性に似た感情が芽生え、めくれたスカートを元に戻す。
戻す際にふにっと弥子の尻に指が触れた。
そしてそのまま―――ネウロは動きを止めた。
(柔かい……)
幼児体型だとずっと思っていたが、意外とふにふにしている。
思わずどきりとさせられた。
ネウロはハッとする。
(ち、違う!決して奴隷人形ごときに異性を感じるなど!)
一瞬でも弥子を女として見た自分を否定する。
……嫌な沈黙が続いた。
「ぅ……んぅん……」
心臓が早鐘をうつ。
寝言を言い身じろく弥子に目をうばわれ、スカートをつかんだまま動くことができない。
確実に何かを誤解される状況だ。
起きるのか?寝ているか確認するため弥子の顔に近付くと、囁きにもならない小さな声で何か寝言を言っているのがわかった。
「………ゥロ」
ネウロの目に動揺が走る。
(わっ、我輩の名を)
思わず顔が綻び更に顔を近づけると、弥子の唇に目をうばわれる。
自分と弥子との唇との距離が近い。
あともう少し近づけたら……そう思った時、唇はもう触れていた。
この状況はまずい。そう思いながらもネウロは行為を止められなかった。
(もっと弥子を……)
上着の下に手を差し入れ、未発達な胸に手をかける。
やはり小さい。しかし形はネウロの好みだった。
ネウロはそれをふにふにともむと、妙な興奮を覚えた。
もみながら弥子の鎖骨にキスマークをつける。後で問いつめられるかもという考えはなかった。
(まだ起きぬのか……)
これだけのことをしても目をさます様子の無い弥子に、ネウロの行動はエスカレートしていく。
着ているベストを器用にぬがし、リボンを取りシャツのボタンをはずす。ボタンをはずすごとに白い肌が露になり、心臓はもうフルマラソン直後のようだ。
半端にぬがされマニアックないやらしさが弥子に演出される。
ネウロは胸を覆うブラにまで手をかけ、とうとう弥子の胸を外気に晒した。
(ぬがすと更に小さいな……)
ブラでプラスアルファされていたのか、それ抜きの弥子の胸は高校生とは思えないほど小さい。
申し訳程度にふくらんだ弥子の胸に手をかけると、ネウロは両手でもみくだした。
「ふ……んっ…んん……ぅ」
甘い息が漏れる。
少しずつ上気していく弥子にネウロは下腹部に熱があつまるのを感じ、それを弥子の太股に押し付けた。
(眠っている弥子にこんな…最悪だ……)
今更罪悪感をいだきながらネウロは更に怒張する。
全く目覚めてくれない弥子にネウロは救いを求めながらも、行為はおさまる様子を見せない。
「ふぁっ」
胸の先端、乳首をを口にふくむ。また甘い声が漏れた。
下では太股に怒張したそれを押し付け、上では胸をもみながら口で先端を愛撫する。
限界が近づいてきた。
(もうここまできたら……なるようになってしまえ)
ズボンから怒張したそれをとりだし、弥子の胸ではさみこむ。
標準より大きいそれは当然弥子の胸でははさみきれなかったが、弥子の胸がはさんでいることがネウロにとって重要なのだ。
自分の唾液ですべりを良くした胸に、ネウロは腰を動かしパイズリを開始する。
柔かい胸の感触とごつごつとした肋骨の感触が刺激を与え、先走りが先端から溢れ弥子の胸をけがした。
(―――弥子)
何かがこみあげ、それは怒張から放たれ弥子の顔を白く化粧した。
少し、口にも入ってしまった。
(あっ)
口に入った精液を弥子が舌で味わい、飲みこんだ。
まずそうな顔をする。これは飲んでもらえそうにないな……とネウロは目を虚ろにしながら、来るともかぎらない未来を思った。
昼が終り夕方になるといい加減弥子も目覚め始めた。
「ん……あー、よく寝たぁ」
目の端に涙をうかべながら、欠伸をする。
結局あのあと二回も弥子を使って性欲処理をしてしまった。ネウロは弥子の顔をまともに見れず、作業に集中しようとする。
「何かさぁ、食べ物の夢見てたのに途中でニガイもの食べさせられたよ!」
「そ、そうか」
それは自分の精液のせいだとは言えず、ネウロは申し訳ない気持ちになる。
「あ……胸がベトベトしてる」
「弥子」
「ん?何よネウロ」
「……腹が減っただろう。おごってやる」
「えええ?!」
突然のネウロの優しさに弥子は驚く。
「ど、どうしちゃったの……?」
「そういう気分なだけだ。嫌ならやめるが」
「あー!何でもないです!ありがと、大好き!」
大好き。
その言葉に少し上機嫌になりネウロは思わず微笑む。
「なら出かけるぞ。何がいい?」
「えーとね、どうしようかなぁ……」
事務所のドアを開け、弥子とネウロは外の道を歩く。
夕方の赤い太陽は二人の影を長く引き延ばし、二人の影をつなぐ。
「あれ、何か虫にさされたかも……」
「っ!?」
弥子の鎖骨キスマークに見て、隣の虫は密かに動揺したという。
完東
769 :
完の人:2005/08/15(月) 08:36:35 ID:jjKqjB3+
(´・ω・`)やあ
すまない、また変態なんだ…
携帯から初めてやったけど、こりゃきついな
次回はちゃんとPCからやるぽ。投稿間隔長過ぎるし…
770 :
完の人:2005/08/15(月) 08:43:02 ID:jjKqjB3+
(いかん、我輩は、奴隷人形などに、でも、ああっ)
想像以上に柔かい弥子の唇は、ネウロを夢中にさせた。
あまい、柔かい、暖かい、良い匂いがする……。
気づけば弥子に覆いかぶさり唇をむさぼる自分がいる。
一と二の間にこれが入る
抜けてたorz
>完の人
あんたの作品が好きだ。
変態でも好きだw
完の人GJ!やたら人間臭くて変態臭いあんたのネウロが大好きだ!!
そして>771のIDはフェラモノを書けというひろゆきからの啓示
773 :
771:2005/08/15(月) 19:38:22 ID:FeLa/82N
自分絵描きなもんで
いくらひろゆきからの啓示でも文章は書けない…
誰かが代わりに書いてくれると信じてる。
超信じてる。
752さん、GJです。
初々しくて、つい自分でやっちゃったりするエロい弥子ちゃんに妙にドキドキ
しました。その後がちょっと知りたいです。
魔界から来た王子様のセンス大好き♪
198さん改め完の人、GJ!!
情けなくて、悩んだり色々するネウロっていいですよね。そういう面もきっと
あると思う。画面にはなかなか出てこないけど。
えーと、マーガレットです。
明日で休みが終わるので、ちょっと長いものを投下してみます。
仕事が始まったら、なかなか書けなくなりますしね。
今夜は隣の街で花火大会があるの。
この間のお祭りはすごく楽しかったねって言ったら、ネウロもまた一緒に来てくれ
ることになって、すごく嬉しかった。お母さんに浮かれながらまた一緒に行くのっ
て言ったら、わざわざネウロにも新しい浴衣をあつらえてくれて、試しに着せてみ
たらものすごく似合ってて、別の人みたいでドキドキした。
こんな綺麗な人と一緒にいられるなんて夢みたい。
お祭りで買った金魚は二匹ともとても元気。
水槽の中で今日もすいすい泳いでる。あなたと私の分身みたいなものだから、い
っぱい長生きして欲しいの。
本当はどちらがオスかメスか分からないけど、出来ればグッピーみたいにたくさん
子供生んで欲しい。その方が楽しいでしょ。
私たちがどうなるのかは誰も分からないけど、夢だけは見ていたいもの。
実は、あれからネウロに言われたことがあるの。
「いつか貴様を魔界へ連れて行く」って。
それってきっと、私が想像していることと同じだと思う。信じていいんだよね。それ
はすごく嬉しいけれど、ずっと一緒にいたいけど、色々考えなければならないこと
があって、しばらく頭の中がぐるぐるしてた。
私、とても悩んだの。
今まで一緒にいた人たちと離れるのはものすごく辛い。
でも、あなたと離れることだけは嫌。どちらも選ぶことなんて出来ないのなら、きっ
と私はあなたを選ぶ。
もう、そんな風に決めてしまった。
その時が来たら、お母さんにはあなたの国に行くって言うの。
だって、それほどにあなたの生まれたところは遠い。
花火大会当日の夜。
家に寄って美和子さんにきちんと着付けて貰ったネウロは、更に素敵になってい
た。金色の髪が紺地の浴衣に映えている。
「へええ、良く似合うじゃない。お父さんの次ぐらいにかっこいいわよ」
お母さんも、関心したように長身のネウロを見上げて笑っていた。
お父さん。
ネウロに会えると良かったのにね。
一番大事な人を亡くして悲しんでいる時に、この人が現れたの。現れ方は尋常
じゃなかったけど、今は私、この人が好き。いつかこの人と魔界に行くことを許し
てね。どんな時でもお父さんのこと忘れないから。
私の浴衣の柄は金魚。でも思ったほど子供っぽくないの。夏の水辺のように涼
しそうで、一目で気に入ったことを憶えてる。
「弥子ちゃん」
着付けを終えた美和子さんが優しい目で微笑んでいる。
「好きな人と一緒に出かけるのって、素敵ね」
「うん、ありがとう。楽しんで来るね」
お父さんがいなくても私には優しい人たちが側にいる。だから寂しくない。でも、
いつかはみんな捨てるの。
もっと幸せになる為に。
「お似合いよ、あんたたち」
何も知らずにお母さんがそっと髪を直してくれた。
連れ立って歩くのは二度目。
こんな風に、普通の恋人同士みたいにするのはまだ慣れていないけど、これか
らもっと親密になりたい。体だけじゃなくて心ももっと近付きたい。急がずに、ゆ
っくりとそうなっていきたい。
私たちには、それが出来るよね?
せっかく出会えたんだから、簡単に壊れたりしない絆を結べるよね。
「ネウロ」
道の途中、周囲に誰もいないのを見て足を止めた。
「何だ」
「私ね、幸せよ」
今はただ、こうしているだけでいい。
「変な奴だ」
「ネウロはどうなの?」
この間のお祭りみたいに、きっとまたみんながネウロを見て騒ぐ。この人は私と
一緒に来ているの。そう言いたいのにいつも言えない。女の子たちが騒ぐ度に
いつも気が気じゃないの。
それで浮かれるような人じゃないのは分かっているけど。
大好きな綺麗な人は、腰を屈めて私の顔をじっと見つめている。
「ヤコ」
「な、何よ」
「言わなくても分かると思ってたが」
突然、肩を抱かれて心臓が壊れそうになる。
「魔界に連れて行きたい。それは本当だからな」
「…うん」
それから先はずっと、手を繋いで会場まで歩いた。こんな時でも外さない黒い
手袋の感触が、今日は何だか嬉しい。
私はきっと贅沢で意地悪ね。こうして何度も確認して、何度も同じように言われ
ないと安心出来ないの。どんどん大好きになっていくから。
会場に着くと、花火はもう始まっていたみたい。
夜空を色とりどりの鮮やかな花火が飾る様は本当に見事で、小学生の時以来
見ていなかったこともあって、しばらくは夢中で空を見上げていた。絶対にはぐ
れたりしないように、まだ手は繋いでいる。
どん、どーん、どーん。
地響きのような打ち上げの音と共に真っ黒な夜空を彩るのは、芸術にも等しい
一瞬の美。色や形を常に工夫して、火薬を調合して、計算に計算を重ねて、安
全性にまで配慮して、だからこんなに美しいものが出来るのね。
たった一瞬で咲く華の為に繰り返されるあらゆる地道な努力は、本当にすごい
と素直に思ったの。
ネウロ。
あなたの言う通りね。
人はどんな風にでも望んだように進化していく生き物なのね。
成果が一瞬のものでも、この上なく美しい華にしようとするのなら、人はいかな
る努力も惜しまないのね。
繋いだ指先が熱い。
「ヤコ」
呼ばれて見上げた目に飛び込んできたのは花火よりも鮮やかで綺麗な翡翠
の瞳。突然、キスされていた。
「いきなり…こんなとこで」
急に恥ずかしくなって離れようとする体を、しっかりと抱き留められる。
「恋人同士とは、こうするものだろう。花火が上がっている隙に」
「えっ」
見渡せば、二人連れのカップルはみんな花火が上がるタイミングを見計らう
ように、それぞれ寄り添って髪を撫でたり抱き合ったりキスをしていた。
私たちも、同じなのね。
この中にいると違和感のない恋人同士なのね。
最後のスターマインで花火が終わると、みんなそれぞれに帰っていく。あんな
に美しいものを見ていたのだから、恋人同士で来ていた人たちはみんな幸せ
になれるといいのに。不思議とそんな優しい気持ちになって、繋いだ手をぎゅ
っと握った。
あまりにも花火に感激し過ぎて、何だか喉が渇いている。
近くの自販機で缶コーヒーを買って飲んでいる間、ネウロは何か言いたそうな
顔をしている。とりあえず何か話しかけてみた。
「喉、渇かないの?」
「水も飲まないのだ、有り得ない」
「うん、そうだよね…」
こんな時、何を言っていいのか分からない。
飲み終えて缶をボックスに捨てると、待ちかねたようにさっとその腕に抱き上
げられてしまった。
「あっ?ネ、ネウロ?」
「ヤコ、いいな」
怖いほど真剣な目。もしかして、ずっとお預けにしてたの?そんなに私と、し
たかったの?そんな風にされたことがなかったから、分からなかった。
「うん、いいよ。ネウロ…」
この前と同じ。私も最初からそのつもりだった。
今日もしようね、いっぱいしようね。
私、もう準備はしているの。
近くの公園の隅。
花火大会が終わってしばらく経っているから誰もいない。遠くの街灯だけがち
らちらと照らしているだけの、本当にささやかな場所で私たちは抱き合ってキ
スをする。
風が少しあるのか、木々をさやさやと渡る音が時折聞こえている。
ネウロ、私ね、もう浴衣は自分で着られるの。あれからいっぱい練習したの。
だから脱がしてもいいよ。そう言ったらすぐに、襟元を大きく広げられて胸を揉
まれた。
あなたの大きな手には小さ過ぎるほどなのが、何だか恥ずかしい。だからそ
んなに見ないで欲しいの。
「あぁ…ん、ネウロぉっ…」
もたれた木の匂いが、鼻に届く。
「ヤコ」
このまま、どうにかなってしまいそう。胸を揉まれて唇を重ねながら、私はだ
んだん頭の芯がぼうっと痺れていく。角度と深さを変えて口付ける唇が顎か
ら首筋へと滑っていった。
「あっ、ん」
鎖骨の辺りに吸い上げられる痛みを感じた。普段はあまりそういうことをしな
いのに、今夜はちゃんと跡を残してくれるのね。そんなにあなたは燃え上が
っているの?それがすごく嬉しい。
片手はまだ胸にあるけど、もう片手は浴衣の裾を割ってきた。腿を撫でなが
ら上がっていく手が、ふと止まる。気付いたみたい。
「あのね、今日は何も履いてなかったの」
大好きなあなたと一緒にいるから、少しでも早く繋がりたい。お祭りの後で抱
き合った時はすごく感じたから、またあんな風になりたかったの。両腕を回し
て縋りつくと、遮るものが何もないせいか、そこを撫でていた指先がすんなり
と中へ入ってくる。
「はぁああっ…!」
思わず声が上がってしまった。
きっと、もう濡れている。くちゅくちゅと中で動く指がこんなにスムーズだから。
「ヤコ、嬉しいぞ」
そろそろ上ずり始めた声が、耳元で甘く響いた。
近くで人が歩いている気配がしたから、更に奥へと移動して私たちは続きを
始める。真昼なら木陰で涼しいところなのね、ここは。ぽつりとひとつだけあ
ったベンチにネウロは私を後ろ抱きにして座った。
帯を緩められ、浴衣も肩から落とされて、剥き出しの胸は大きな両手がゆっ
くりと揉んでいる。さっきよりも、気持ちがいい。
「貴様がこんなに可愛いとは、思わなかった…」
耳の中に舌を差し入れ、耳たぶを軽く噛みながら囁いてくる熱い声が、また
私の中をじわりと濡らす。焦ることなく緩やかにされる方が、もっと感じてしま
うなんて、知らなかった。
「ぁ…熱いっ…」
「ますます欲しくなったぞ」
「うん…いい、ネウロぉ…」
首筋に這わせてくる唇の感触がものすごくエロティックで、漏れそうな声を抑
えるのが大変だった。こんなところでしているのを、誰にも知られたくない。
それなのに、濡れてとろとろになっているそこを、また意地悪な指が掻き回し
て来た。散々嬲られて敏感になっているそこは、指を感じただけできゅっと締
まる。
きっと、もう中から零れるものは、はしたなく溢れてきているね。
「あぅ、ん…ダメ、ダメっ…」
そんなことはちっとも思ってはいないのに、ただ恥ずかしくて身を捩りながら
髪を振り乱す。本当はとても嬉しいの。大好きな人に全部預けて、思うまま
にされていること。
だって、私はこの人のものだもの。
さっきからずっと、腰に硬いものが当たっている。私が感じてしまって体を跳
ね上げる度に、それもつられるようにびくっと動くの。
もう指じゃとても足りない。もっと熱くて大きい、今ここに当たっているものが
欲しい。
首を回して涙の滲んだ目であなたを見上げると、綺麗な瞳が笑うように細め
られた。
「ネウロ、ちょうだい…」
「そうだな、そろそろ…」
限界なのはお互い様のようだった。マグマみたいに熱いものがずるっと抵抗
もなく入ってくると、もうたまらなくなったのか、ネウロが強く抱き締めながら
腰を使って攻めてきた。下から急激に突き上げられる刺激は初めてなのにす
ごく良くて、私も何かが切れたようになってしまった。もっと奥へと迎えようと
体の力を抜き、腰を回していく。
「あぅ、はぁぁう…いい、気持ちいいよおっ…」
「ヤコ、もっと、もっと乱れろ」
急にそんな風になってしまった私を、ネウロもこれでもかとばかりに激しく突
き続ける。熱い肉が繋がりあっているそこは溢れてくるものがたっぷりとま
とわりついて、ぐちゅぐちゅいやらしい音をたてている。
どうされても感じるように出来ている内部の粘膜は、マグマみたいなネウロ
の熱いもので絶えず擦り上げられて、何度も迎え撃つように強く締め上げて
いく。それがまた硬いものをますます大きくしていって、快感はもう果てがな
いほどだ。
「ふ、あぁ…ん…ネウロぉっ…」
性の虜になって、極限まで感じて、どこまで行くのか分からない快感の中で
私はただネウロの名を呼んだ。
「もう、出すぞ」
快感があまりにも急激で、もう耐えられなくなったみたい。肩を軽く噛みなが
らネウロが低く囁く。
「ん…うん…出して、私の中に出してぇっ…」
射精を促す為に出来るだけ強く中を締めると、一際硬くなったものが濡れそ
ぼった内部をぐいっと突いてきて、ぞくぞくっと背筋が震えた。その瞬間、中
を満たしていたものが弾けたように思えて、私も激しいエクスタシーを感じて
しまった。
それから、何度したんだろう。
火がついてしまった体はもう止められなくて、周囲の灯が徐々に消えても私
たちは絡み合っていた。大好きな人に求められる幸せ、ただそれが嬉しくて
私も何度も求めては快楽を貪っていた。
嬉しい、大好き。
もう、それだけしか考えられずに。
今が何時なのか分からない。
けれど、もう少しここにいたい。
大好きな人に抱き締められて髪を撫でる手の感触にうっとりしながら、私は
目を閉じた。体中にふわふわとしたけだるさが残っていて、それも気持ちが
いい。
こんなに幸せなのだから、まだ家には帰りたくなかった。
「ヤコ」
髪を撫でている人が、優しく囁く。
「貴様には、後悔はないな」
「うん、ないよ。私、あなたについて行く…」
これまで関わったものを全て捨てて、大切な人たちを振り切ってでも、私は
あなたが一番大切。だからいつでもついて行くよ。その決意があるからこう
して抱かれたんだもの。
私、いつか魔界へお嫁に行くの。
あ、また「終」をつけるの忘れた。
もちろんこれで完結です。
以前の「夏祭り・恋祭り」の続きにあたります。
休みのうちに長いものを書いておきたかったので、満足。
では、失礼しました。
マーガレットさん、乙&GJです!
弥子かわええ…(*´Д`)
お仕事がんがってくださいノシ
マーガレットさん、相変わらず素敵なネウヤコでした。私もこんな可愛い弥子が書けたらなあ。
私の盆休みも今日までなので、懲りずに笹ヤコ投下します。
787 :
黒住化粧品:2005/08/16(火) 15:07:29 ID:QmN0lKrt
手首の痣。
それは普段スーツの袖で隠れていて、署内の人間が気づくはずもない。
手錠の痕。
あの夜、確かにつながっていた彼女と同じもの。
車を走らせながら、ハンドルを握ったとき、わずかに痛みを感じる。
夢ではなかったと。
彼女もあれを夢と済ませず、ふたりの関係の延長を望んだこと。
彼女の気持ちは、どこまでが真実なのだろう。
痣が消え去っても、同じ気持ちでいてくれるのだろうか。
笹塚は無表情な顔の下で、焦りを覚える。
大人になるのなんて、待ってられない。
「…そうだよな」
君は自分の立場をもう少し、自覚したほうがいい。
探偵事務所の前まで来ると、中からただならぬふたりの会話が聞こえてきた。
「ネウロ……勘弁して。もう無理。これ以上は無理」
「カメ虫の分際で、我が輩に意見しようと言うのか? ならばこれはどうだ?」
「あ…っ、ああっ!? なんてことを!? 信じられない、私の…! 私の大切なものがっ!」
「それはすまないことをした。ならば我が輩は貴様をこう攻める」
「いやあああああっ!? あかねちゃん、何か言ってよ! …言えるわけないか」
「そらどうしたヤコ。次は貴様だ。存分に我が輩を楽しませろ」
「う…」
「どうした…? できないのか…?」
「で、できない。無理だよ…」
「ならば罰ゲームだ…覚悟はいいな…」
ばたん!
「ひやっ!?」
「これはこれは、笹塚刑事」
「………何、やってんの、おたくら」
無表情な顔に汗をにじませドアを開けた笹塚は、ふたりを見て思わず膝をつくところだった。
「あ、これ、ご存知ですか?」
「…俺が小学生くらいの頃見た記憶があるけど」
「ネウロがやってみたいって言うもんだから」
プラスチックの小さなおもちゃをつまみあげて、弥子が苦笑交じりに向かい側の男を見る。
「なかなか愉快なゲームですね。先生がお優しいので、いつの間にかこんなにどれ……人質が増えてしまいまして」
ネウロはにっこり微笑んで、目の前に並べられた人型のプラスチックのおもちゃを満足げに見下ろす。
「いや、それ子供だから! 人質とかそんなの、『人生ゲーム』の設定にはないから!」
弥子のツッコミを聞きながら、笹塚はきょろきょろと辺りを見回す。
「笹塚刑事? どうされました?」
ネウロの言葉にも顔を向けず、笹塚は言った。
「いや、なんか他にも誰かいるようなことを、ドアの外で聞いたからさ…」
「ちち、違います違います! あかねっていうのは、この子の名前で!」
何故かひどく取り乱した弥子が、必死になって手の中のおもちゃを笹塚に向ける。
明らかに嘘で、何故弥子が自分にそんなことを言うのかと、笹塚はぴくりと眉をひそめる。
「どうせなら違うルールで遊ぼうと先生が言い出しましてね、先生が養っていた家族のほとんどを、借金のカタに僕が貰い受けまして」
「信じられない! 預金もいくらかあって、家族団欒で旅行しようとした矢先に! あんたが! あんたが全てを!」
「ですから言ったでしょう。ギャンブルでもなんでもして、奪われた家族を取り戻せばいいと」
「う…!」
弥子はボードの端にあるルーレットを、恨みがましい目で見つめた。
788 :
黒住化粧品:2005/08/16(火) 15:10:45 ID:QmN0lKrt
「このままじゃ私は破滅よ…! どうすれば…」
「仕方ありませんね。先生もいっそのこと、僕の陣地に来ればいいんです。そうすれば、楽しい毎日が待っていますよ」
ネウロは穏やかに言った。
「ってそしたらゲーム終わりじゃん! あんたのひとり勝ちじゃん!」
「そうですよ。全く、先生のお遊びに付き合わされる僕の身にもなってくださいよ。これでも忙しいんですからね」
「こらああああっ!」
「…なんか忙しいみたいだから、今日は帰るわ」
複雑な思いでふたりを見ていた笹塚は、差し入れのケーキを空いたソファーの上に置き、くるりと踵を返す。
「あっ! 笹塚さんっ」
弥子が慌ててこちらへと向かってくる。
胃がむかむかする。
こっちへ来るな。…早く来い。
一体どちらの言葉を彼女に向ければいいんだ。
静かな足取りで歩き出しながら、笹塚はポケットの中の手を握り締める。
ちくちくと、手首の痣が痛んだ。
「笹塚さん!」
ドアを閉めると同時に、弥子は笹塚の前へ回りこんだ。
「いいの? …随分楽しんでたみたいだったけど」
笹塚は淡々と言うが、どうしても棘のある言い方になってしまう。
弥子ははっとした顔をして、それからわずかにうつむいた。
「…ごめんなさい」
「なんで、あやまるの」
「……わかんない」
切れ掛かった天井の電灯が明かりを点滅させる。
黙り込んだふたりの耳には、外を走る車の音と、どこかで鳴くセミの声しか聞こえない。
重い沈黙を体にまとわりつかせながら、目の前でうつむく少女を見下ろし、笹塚は舌打ちしたい気分になった。
「君は俺のものじゃないし、あやまることなんてないよ。…それじゃあ」
「さ…!」
泣きそうな弥子の声が背中に刺さる。
らしくない。
身体を重ねた程度で、弥子の全てが自分のものになるわけじゃないのに。
ほんとに、らしくない。
笹塚は小さく息をつく。追いかけてくる弥子に気づかれぬように。
「あ、おい!」
唐突に前方から男の声がした。
「あれ、吾代さん?」
弥子が振り返った。
「なんだよ、おめーここにいていいのか?」
電灯がちかちかするので、目の前の男の顔がよく見えない。
…なんだ、あの趣味の悪いシャツは。シャツも人間も柄が悪い。なんでこんな男が弥子と?
「え? なんで?」
「なんでじゃねーよ。…あいつが、なんか家族がどうの、奴隷がどうのするからすぐに来いって今」
笹塚をまるきり無視して、吾代がしゃべる。挨拶もできねーのかと心中でごちる。
「もっとやりたいんだ…人生ゲーム…」
「ああ? ゲーム?」
「う、ううん。気をつけて。あいつかなり強いよ」
笹塚の存在を忘れたように、ふたりが会話をしている。
笹塚はぼけっと突っ立ったまま、無言でいる。
すれ違いざま、吾代がちらりとこちらを見たような気もしたが、笹塚は意地でも見返してなどやらなかった。
吾代が悪態をつきながらドアの向こうに消えるのを確認すると、弥子はおずおずと笹塚を窺うように見上げる。
「…誰、今の」
「えーと」
弥子は誤魔化すように笑った。…またか。
789 :
黒住化粧品:2005/08/16(火) 15:14:58 ID:QmN0lKrt
笹塚は弥子の脇を通り過ぎる。弥子がそれを追う。
ゆっくりと歩いてるつもりでも、弥子は小走りでついてくる。
これが、ふたりの時間の違いなのだ。
ゆるゆると時を過ごしている笹塚に比べ、弥子は子供から大人へと急激に成長しようとしている。
君は俺のものじゃない。
俺だって君のものじゃない。
だけど思う。思わずにはいられない。
エレベーターが5階で止まっていた。1階上か。
階段を使うのが面倒で、笹塚はボタンを押す。
「笹塚さん…あのね」
その隣で、弥子が思い切ったように口を開く。
ちん、と音がして、エレベータが到着する。
「きゃっ!?」
開いたと同時に弥子の腕をつかむ。悲鳴などあげても許してなどやらない。
笹塚は弥子を引きずるようにしてエレベーターの中へ押し入り、閉まるボタンを押してから、最下ではなく、最上階のボタンをこぶしで叩き付けた。
「笹塚さ…!」
「俺、言ったよな」
怯えきって自分を見上げる弥子の顔。青白くて、目に涙が浮かんでいる。
君が俺に向けるのは、そんな顔と、愛想笑いばかりだな。
笹塚はそう思いながらも、決してそれを表情に出すことはしない。
だんと、弥子の顔の横に両手を突いた。上がるエレベーターの箱がわずかに振動する。
「君は自分を自覚してない」
「自覚…って」
涙で潤む瞳の中に、冷酷な自分の顔が映っていた。この顔で女の子を追い詰めているのでは、怯えられても仕方ない。
「気づかないならいいよ。俺、そういう人間じゃないから」
弥子の頬を、じんじんする手の平でなで上げる。産毛がさわさわとして、手の平をくすぐる。桃のようだった。
「自分でも勝手だと思うよ。でも」
でもね。
何かを言いかける唇。
ああもう、何も言うなよ。
笹塚はそう思いながら、弥子のそれにかぶりついた。
エアコンがわずかに効く箱の中、監視カメラが設置してあるが、別にいい。偽物でも本物でも、見たいならいくらでも見ればいい。
壁際に追い詰めて、逃げられないようにして。
くちゅくちゅという水音をさせながら、笹塚は弥子の口内をかきまわすようにして犯す。
このまま君が死んじゃってもいいや。
どこかで危険な言葉が響く。
息ができないと逃れようとする顔を手で押さえる。舌を差し込む。唾液を流し込む。
こくんこくんと弥子の喉が上下して、必死にそれを飲み下す音まで聞こえるのだから、場所をここに選んだのは正解だった。
ちんという音と共に、最上階でエレベーターが止まり、扉が開く。誰も乗ってこない。
そもそもこのビルに人はあまりいないのだ。金融業者が一時根城にしていた場所だ。うかつに人は入ってこれまい。
「ふあっ…あ、あ…」
果実にむしゃぶりつくように弥子の唇を存分に味わい尽くして、ようやく顔を離す。
赤くぽってりと腫れる弥子の唇。どこか夢うつつの瞳が、間違いなく色香を伴って笹塚を見ている。
「…案外いやらしいんだ。弥子ちゃんって」
自分のことは棚に上げて、笹塚は閉まるボタンを押した。
「だって…!」
はあっと息を吐き、弥子は壁に手を当てて、内股気味になる。
「我慢できない?」
「…あ…」
男が女の嬌声を好むように、女も男のこの声が好きなのだ。
「じゃあ、お願いして」
「笹塚さん…」
のぼせたような弥子の顔。風呂上りの女の色っぽさを感じさせた。
「なに?」
「……お願い……」
搾り出すようにして紡がれるその言葉と同時に、弥子はぽろぽろと涙をこぼした。
「はい、よくできました」
笹塚は優しくそう言ってやると、弥子をくるりと回転させ、首筋に唇を寄せた。
790 :
黒住化粧品:2005/08/16(火) 15:19:33 ID:QmN0lKrt
「ん…」
肌が泡立ち、舌を乗せるとざらざらする。身体から湧き出る暑さが、舌に汗をなめとらせた。
スカートの下から手を這わせ、柔らかな太ももを軽く刺激する。
「あぁっ…」
弥子が過剰に反応して身体をくねらせる。
「だめ。逃げないで」
やわやわと太ももを揉み解し、じわじわと手を移動させると、ほどなくしてショーツの境目にたどりつく。
「やあぁっ」
汗でしっとりと湿る中、指をしのばせ、茂みの奥に到達する。
「ふ……っ」
「感じやすい子、俺嫌いじゃないよ」
割れ目からはすでに充分すぎるほどの蜜がこぼれおち、ショーツを使い物にならなくさせていた。
わざとショーツから指を出し、布越しから割れ目を押し付けるようにしてなぞる。
「あ…いや、いやあっ」
「何が嫌? 直に触れて欲しいなら、そう言って」
耳元で囁いてやる。すでに耳まで真っ赤になった弥子が、荒い息を吐きながら、壁に額を押し付けている。
ぴちゃんと、愛液が床に滴った。その音にぶるりと震えた弥子が、小さくつぶやく。
「ちゃんと…ちゃんと、触って…」
「いいよ」
笹塚は両手で弥子のスカートをたくしあげ、そのまま尻をなで上げた。びくんとする弥子の耳たぶを甘噛みし、ショーツをずりさげる。
汗と愛液で濡れるショーツは縄のようになり、弥子の膝辺りで止まった。
「人が来たら、どうする?」
弥子の肩に顔を預け、笹塚はズボンのファスナーを下げた。
「えっ」
途端に我に返り振り向く弥子の肩越しからまた唇を吸う。
「そしたら、誰も君に近づかないだろうね」
ちゅっと音をさせて唇を放し、笹塚はどこか楽しそうに言った。
「あ…っ」
「俺はその方がいいと思ってる」
「あああああっ!」
言い終えると同時に、笹塚は腰を突き出した。
不意打ちに弥子が悲鳴をあげる。笹塚は弥子の腰を両手でつかむと、容赦ない動きでずんずんと腰を動かす。
ぐちゃぐちゃと粘着質な音。弥子の嬌声。エアコンも意味がない暑い箱の中。ぽたぽたと落ちるふたりの体液。それらがふたりの思考を曖昧にさせていく。
すでにスーツとシャツは汗で背中にへばりついている。額からも絶え間なく汗がにじんでは目の中に入る。
それでも目の前の女を犯しつくすまではやめられない。
はあはあと獣のように荒いこの音は、自分の呼吸音か。俺も人間なんだな。
能面のように動かない笹塚の表情が、その時普通の人間のように緩んでいたことを、後ろ向きの弥子が気づくことはない。
熱い肉の壁がきゅうきゅうとしまる。その圧迫感に、笹塚はたまらず息を呑む。
「あん、あ、あ、あうっ、ん…!」
子犬のように甲高い声が、次第に遠ざかっていく。
「……くあ………っ」
全てをぶちこむつもりで、腰を大きく突き出した。
「んあああっ…!」
弥子がたまらず、頭の遙か上に手をついた。ぼやける視界の中、手首の痣が色鮮やかに目に映る。
咄嗟にその手首をつかんでいた。裾がわずかに下がり、自分の手首の痣も露になる。
「…弥子……っ!」
無意識にそう呼んで、弥子の下腹部をもう片方の手で押さえた。
もっと。もっとつながらなくては…!
791 :
黒住化粧品:2005/08/16(火) 15:20:32 ID:QmN0lKrt
ちん。
エレベーターが4階で止まる。冷たい風がこの上なく心地いい。
「…おや、笹塚刑事。まだお帰りではなかったのですか」
案の定というべきか、目の前でにこやかに立つ男の顔。
不思議と今は、腹も立たない。
笹塚はそっけなく言った。
「ああ。ちょっと彼女と話があったから」
「…そうですか」
言いながら身体をずらすと、どこか疲れたような、恥ずかしそうな弥子が、わずかに赤く染まる頬はそのままに、えへへと曖昧に笑っていた。
「んじゃ弥子ちゃん、また」
「は、はい」
エレベーターから降りると、笹塚は手を上げて階段を目指して歩いていく。
「おや、エレベーターは使わないんですか?」
どこか面白そうに尋ねるネウロに振り向きもせず、笹塚は肩をすくめた。
「もう使ったからいいんだ」
「……ほう?」
そのまま行く笹塚の背が見えなくなると、落ち着かない様子の弥子を見下ろして、ネウロは言った。
「雑用は我が輩に身ぐるみはがされて、泣いて帰って行ったぞ。貴様より話にならなかった。
子供もひとりも作れず、妻は事故死だ。まるでヤツの今後の人生を見ているようだった」
「何もそこまでしなくても…普通にやろうよ、普通に」
「普通か」
「そうそう」
弥子はまだほんのりと赤い頬をネウロに向けて、笑った。
「でも子供はいいや。先約があるからさ!」
終わり
792 :
黒住化粧品:2005/08/16(火) 15:24:46 ID:QmN0lKrt
都合によりらしくないネウロが出てしまいました。
ジャンプが休みだと萌えもなかなか発掘されませんな。
いつもあまりエロくなくてすみません。もっと精進します。
前回の吾ヤコにレス下さった方、いつもありがとうございます。本当に感謝しています。
また萌えができたりご指名があったら参上いたします。失礼いたしました!
乙、そしてGJ!
>>いつもあまりエロくなくてすみません。
十分エロいと思う。
794 :
恋する遺伝子:2005/08/16(火) 16:14:38 ID:bpTHJqVK
まってましたー黒住さん大好きです。GJ!
これからの4人の人生が気になったりしました。
冷静と情熱の同居する男・笹塚・・・・笹ヤコいいなあ
またぜひお時間できたら投下してください、お待ちしてます・・・・!
それにしても相変わらず神が多くて雰囲気のいいスレだなーここ。
作品を投下しやすい空気を保ってるみなさんの力で成り立ったスレだ。
これからも職人様方の光臨を待ってるよ。幸せだー
GJ!えろかったですハァハァ
笹ヤコもえ〜なあ
GJ過ぎて何と言えば良いやら…
盆休み最後の日をハァハァしながら過ごせて幸せです。
個人的にエレベータエチーは好きシチュなのでたまりません
うっかり笹ヤコに転びそうです
久しぶりに来てみたら少し人口減ってるみたいですね。
神残りはしているようだが。
・・・というおいらもここを卒業したくち。
祭りの後くらいでお腹ぽんぽんになったのでした。
神様達、どうもご馳走さまでした。
>>792 一応赤丸ジャンプの袋とじに書き下ろしがありますよ。
>>797 分っててもあまり寂しくなるような事は言わんで…
え、コレで人数少ない方なの!?( ̄口 ̄)
何はともあれ黒住さまGJ!!冷めていそうで中身は熱いマグマ(嫉妬心)な笹塚萌えス(´∀`*)
800だったら来週から弥子がザンプのお色気担当
>>801 貧乳をおぎなうべくパンチラが増えればなんとか…
ならないかなorz
ヤコって1巻見ると、コマによっては乳あるけどね。
ほら、最近のブラは良くできてるから。
でも、そんな色気のないところが好き。
一巻時点は冬から春だったから、着膨れしてたんだよ、きっと。
竹田刑事を指差してるときが一番でかいかも。
でもパジャマのシーンでもそこそこはあるようには見えたけど
センターカラーで私服着てた時が一番胸ないと思った。
ヤコの胸ネタはもりあがりますな。
812 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 19:15:50 ID:Lp9IuxpA
もしかして…。
もしかして…。
中身は山田君かな…
神達のお盆休みは終わってしまったのか…
DCSでも注入て待つとしよう…クシカッ
816 :
完の人:2005/08/18(木) 22:01:34 ID:AfbL+hy9
ワロタw
何だこのカオスは!
ホントカオスだな。ワロスwww
完の人乙でした!
完の人すげーwww
長い一日の終わりに笑わせて貰いました。
乙ですー。
完の人、あんた最高だよwww
ネウデレラ楽しみにしております。
821 :
三文字:2005/08/19(金) 00:03:13 ID:EDIvoVWy
完の人のおかげで俺頑張れそうな気がする
822 :
夏風邪:2005/08/19(金) 00:50:56 ID:EDIvoVWy
>>771 フェラ絵描いてねー
「先生の宿題はおまかせくださいミ☆」
ネウロのウィンクは誰をも惑わす。
母は安心して仕事に行き、
美和子さんはせっかくの男前の為に昼食と、
おいしい夕ごはんを作っている。
シロタ程ではないが、おいしく作ろうという情熱は…
父が死んで以来である。
お父さん。この家庭教師であり助手は。
厳しく甘いのです。
「無理!もう無理よ!!」
「貴様にならできる…そもそも、できなければ困るのは貴様だ」
「ううう…」
[弥子ちゃん、ファイト!]
あかねちゃんは百科事典にくっついている。
父の遺品であるセットのまだ1巻目なので、まだまだ充電は大丈夫。
仮に終わっても建築資料がたくさんある。
…宿題もたくさんある…
「あかねをくっつけるぞ」
「いや!それはやめて!もっと無理!!」
高等数学なんてまっぴらごめん!
ああ…今頑張れば…美和子さんのごはんが…
負けない…! でも解けないものは解けないんだけど…
「それにしてもワラジムシ…そんなものも解けないとは…」
ああやめて、そんな悲しそうな目をするのは。むかつく。
「見ないで。そんな目で私を見ないで。むしろ見るな」
「これが見ずにいられるか」
ちょっと。顔近いってば。
「…見るなら代わりに解いてよ」
「それでは貴様の為にならん」
意図してないんだろうけど。じっと見ないでってば。
「じゃぁ見ないでってば」
「断る」
「なっ…!!」
ネウロの手が頬に触れたかと思ったら。
「貴様が苦しむ姿は、実に愛しい」
厳しいネウロのキスは、すごく甘かった。
823 :
夏風邪:2005/08/19(金) 00:51:49 ID:EDIvoVWy
「うふ…むむぅ…っ」
あたし、どうしたんだろ。
キスしたら、いきなり頭を掴まれて。
下の方に持っていかれて…
強制的に、「嘗めろ」って命令されて。
ここはあたしの家で。
美和子さんがご飯を作ってて。
「はあっ、ああぅっ」
手首が痛いよ。
見えないけど、これ手錠だと思う。
ネウロがじっと見つめてくる。
いつもおしゃべりなのに。
何で黙ってるの?
「んんぅっ」
あぁん、髪の毛引っ張ら…ないで…
だめだ、あたし、感じてる。
でもだめ…ここはあたしの部屋で…
隣はお父さんの仏壇があって…
「ふぐぅぅぅっ!!!」
くるしい。
苦しいよネウロ。
両手であたしの頭掴んで…
強引に前後に動かして…
やだよ、吐きそう。
でも…ネウロが感じてくれるなら…
〈ことんことん〉
「!!!」
お母さん?美和子さん?
階段を登る音が近づいてくる。
だめ、入って来ないで…
んふぅ!?
…
……
………
「…どうやら去って行ったようだな。
洗濯物でもしまいに来たのだろう」
「ネウロ…」
突然口を塞がれ、外された後に口をついた言葉。
泣きそうな目をしているんだろうな、私。
「続きは昼食の後だ」
824 :
夏風邪:2005/08/19(金) 00:52:43 ID:EDIvoVWy
「弥子ちゃんの宿題の進み具合はいかがでしょう?」
「さすが先生です。事件をたくさん解くためにも、
今日中に宿題を終わらせる程の勢いなんですよ」
「まぁ! 亡くなった旦那様も草葉の影から喜びます…」
と言いながら美和子さんが前掛けで涙を吹く。
家庭教師は一応食事をとる事にしている。
私? 私は…
「先生? どうしたのですか。
しっかり食べないと午後からの勉学に支障が出ますよ」
「え… あ… う、うん…」
茹でたソーセージってさ…なんだか…
「味付けが薄かったでしょうか?
サラダのドレッシングでよろしければございますが」
「い!いや!大丈夫よ美和子さん!!」
よりによってサウザンアイランドもなんだか…ねぇ。
てゆーかあんな事の後では私だってなかなか食べれないってば。
「心配でございます…ご飯2杯なんてあまりにも少なすぎます」
「先生、まさか風邪でもひいたのですか?」
ぺたっ
「!」
「美和子さん、大変ですよ!先生は熱があります」
「本当ですか! 念のため計りますね、しばしお待ちを」
おでこにあてた手のひらが、次第に南下してくる。
美和子さんが慌てて体温計を取りに行ったか行かないか、
ネウロは…私の胸に…
「ネウロぉ…あたし…風邪なんか…」
「これからひくかもしれないのでな」
「! な…!!」
してやられた。
こいつは。こーいう奴だった。
825 :
夏風邪:2005/08/19(金) 00:54:28 ID:EDIvoVWy
次の日。
ネウロがつやつやしている…
あかねちゃんは建築の本に移っている。なぜなら、
「宿題の続きをまた今日も行う」ことになったからである。
「夕ごはんの時もつきっきりで看病する家庭教師」のせいで
今日辺り「微熱が出そう」ではあるが、
私は「喉が痛い」だけで済んだ。
「間接が痛い」のも「風邪の初期症状」という…事になっている。
冬になったらどのくらい「風邪をひく」のだろう…
おしまい。
風邪はいい。敏感になった弥子の喉を撫でるってのもすこぶる良い。
826 :
373:2005/08/19(金) 00:57:15 ID:8kVdy/k+
久しぶりに来てみたら・・笑いました、かなりw
完の人乙です!
三文字氏乙
風邪エロス
828 :
三文字:2005/08/19(金) 01:30:39 ID:EDIvoVWy
あぁそういえば、その昔、フェラ→口内発射で喉が痛くなって、
なかなか治らないと思ったら、そのまま風邪に突入したことがあったなぁ。
それはともかく、ヤコたんはエロかわいいなぁw
三文字神様乙っした!!
830 :
474:2005/08/19(金) 22:39:35 ID:Xd816usi
以前474でヤコ自慰の話を書いた者です。
気づいたらその続きみたいなネウヤコができあがったのでこっそり供物代わりに投下させていただきます。
中途半端な視姦のような話です。
「ネウロがヤコの自慰中の声を聞いていた」みたいな前提で読んでいただければと思います。
831 :
474:2005/08/19(金) 22:40:38 ID:Xd816usi
「呼んだか、ヤコ」
いきなり降って沸いた声に眼を見開く。
慌てて仰向けになれば、ネウロが天井からぶら下がり上目遣いでこちらを見下ろしている。
「あ…あんた…一体何時からそこにっ」
思わず起き上がる。動揺で声が上擦る。ネウロは直前まで顔を近づけ、意地の悪い笑みを浮かべる。
「謎を探していたら貴様が呼ぶ声がしたのでな。ちょっと立ち寄ってみたというわけだ」
「よ、よぶ、って」
呼ぶってまさか…さっき自分でした時のあの…!?
「普段は気にも留めないが、随分と珍しい声色をしていたのでな」
にやにやと笑うネウロ。こいつ絶対わかってる。わかっててやってる。
ため息が思わずこぼれた。
さっきまでの甘い一人芝居の相手がここにいる。だけどその表情もしぐさも、私の妄想とは程遠い。
それが切なくて、理想に逃げているのが恥ずかしくて、何より自分の甘い時間を壊された気がして思わずうつむく。
―――知ってるもの、片想いだってことくらい。伝わらないんだから、夢くらい見たっていいでしょ?
「ヤコ」
呼びかけられて視線を向ける。相変わらずの笑み。
ふてくされる隙さえ与えてくれない。ネウロはくるりと地面に降り立ち、有無を言わさぬ口調で問い掛ける。
「何をしていた?」
「な、何、って」
「我輩を呼ぶ前、何をしていたかと聞いたのだ」
ぼんっと顔から火が出る。
「な、なんだっていいでしょ!?あんたには関係ないわよ」
「我輩の名を呼んだのに我輩に関係ない、と?」
「そ、そうよ、関係ないわよ、わかったら帰って」
ほぅ、とネウロがつぶやく。私は慌ててそっぽを向く。
「では」
ぐいっと右腕をひっぱりあげられる。
「この白いものはなんだ?」
「!」
ぎょっとして右手を見る。確かに指先に白い乾燥した何かが付着している。
それが何かは考える必要もない。貪った後拭いてもいないし洗ってもいないのだから。
くん、とネウロが指先の匂いを嗅ぎ始める。
―――やめて、見ないで。そんな眼で見ないで。
確かにあなたを思い浮かべてやったことだけど、でも、そういう気持ちじゃない。そんな興味だけで掘り返そうとしないで。
勝手だと思いながら必死で願い続ける。ネウロの表情の変化なんか見ていられない。見てしまったらたぶん恥ずかしさで息が止まる。
「ふむ」
手を離される。ほっとしたのも束の間。
彼は息が止まる以上の衝撃の台詞をさらりと口にしてのけた。
832 :
474:2005/08/19(金) 22:41:41 ID:Xd816usi
「ヤコ、我輩の前でそれを再現しろ」
「―――え?」
「だから、我輩を呼ぶ前にしたことを我輩の前でやれと言ったのだ。そんなこともわからんのか、豆腐」
「ちょ――ちょっとま――」
間髪いれず、ネウロが手袋を異形に変える。できなければ刺すぞという脅しだ。
…普段ならここで引き下がる、言うことを聞く。
だけどそれは、それだけは。
「…嫌よ」
「ほぅ」
冗談じゃない。何が悲しくて自分のことを何とも思っていない相手の前で自慰をしなきゃならないの。
恥ずかしさ、報われなさ、空しさ、どれをとってもエベレストを一跨ぎ級のレベルだ。
けれどネウロはそんなこと気にしちゃくれない。当然だろう、彼にしてみれば単なる遊びの延長なんだから。
ずい、と鎌の形に化した指を首筋に押し当ててくる。少し肌が切れ、血が出る。
「…嫌よ、絶対に嫌」
ぼろぼろと涙がこぼれる。さっきまでの甘い時間が本当にかりそめだったことを思い知らされる。
本物はいつもこうだ。本物はけして私を労わってくれないし、優しくもしてくれない。ただ傷をえぐり、歪んだ顔を楽しむだけ。
「――ヤコ」
耳元でささやいてくる。たったそれだけで心臓が全力で働くのが口惜しい。どうせこの行動だって私を動揺させる以外に意味はない。
甘い響きに聞こえるのは夢に逃げるから。ネウロ本人が裏で何を考えているか、想像するだけでぞっとする。
するのだけれど――
「間近で聞いてみたいのだ、あの声を」
また想像を絶することを言ってのける。
「興味深い。食い気以外に何の取りえもない貴様が出すにはあまりに不釣合いだ」
目が点になる。
ほめてるのかけなしてるのか、いや間違いなく後者なんだろうけれど。
「…興味――深い?」
「そうだ、興味深い。貴様にこんな感想を抱いたのは初めてだ。故にもう一度聞いてみたい」
興味を示した。ネウロが私に、私自身に興味を示した。
こみ上げてくる何かを押さえきれない。
…わかってる。
これもまたネウロの作戦なんだ。私をうまく操って、思い通りにことを運ばせる。ただそれだけ。
それでもこの打っても全く響かない男に興味深いと言わせたことが嬉しくて、さらなる関心を持ってくれるなら何でもしたいと思ってしまう。
狙うように耳元に息を吹きかけてくる。思わず体がびくりと動く。
馬鹿だと思う、自分でも馬鹿だと思う、こんなことしてまで気を引きたいなんて。
ネウロの方に向き直り、パジャマのボタンをはずしていく。
窓枠が月の光で鈍く光っている。
833 :
474:2005/08/19(金) 22:42:50 ID:Xd816usi
「…っ…ぁ…」
目をきつく閉じたまま、胸元を自分で愛撫する。いつもそうしてきたように、突起を指先でいじり、はじく。
緊張が先にあるのか、なかなか身体が濡れてこない。できるなら早く終わらせたいのに、心ここにあらずな気がして集中できない。
目の前にネウロがいて、私の行為を見ている。冷酷なのか興味がないのか、とにかく温かくはない視線がずっと注がれている。
さして大きくもない乳房を揉む。上を向き、ため息のように息を吐き出す。気持ちいいというより、痛い。
ぐっ、と下半身に力を入れる。こうすると少し感度が増す。それでも妙に鈍感になってしまった秘部は乾いたままだ。
「…っふ…ぅ…」
…男の人の自慰行為と女の人のそれは違うものだという。
男の人は純粋にたまったものを吐き出すため、欲望が単品で存在する。
それに対し、女の人は欲望と感情が一緒になって出てくる。
つまり、女の人が行為に走るには心の拠り所、つまり、抱かれてもいいと思う相手が必要で。
今、目の前にその人がいる。だけど私を必要としていない。
…その現実が先にあったら、どんなに刺激を与えても感じるわけない。
そう思ったら、途端に空しくなった。こんなことで気を引いたって、もらえるのは私が欲しい気持ちじゃない。
わがまま、なのかもしれない。もともと私を奴隷人形だかなんだかとしてしか見てくれない相手に、それ以上の感情を持ってもらおうなんて。
涙が出てくる。何やってるの、こんななりふりかまわない真似してまで、何を欲しがってるの。
「――下手糞、だな」
とどめのようにネウロが冷たい台詞を吐く。
「…知らないわよ…あんたがやらせたんでしょ…?別に評価してもらおうなんて、思ってない」
そうだ、この行為そのものを評価してほしいわけじゃない。
こうする私の気持ちを汲み取って欲しい。
女の子として失格なくらい恥ずかしい真似をしてまで、ネウロのわずかな興味と感情が欲しい。
だけどネウロはそんなところ見ない。見ようとしないんじゃない、多分、そういう思考回路がそもそもない。
その予想は次の台詞で裏付けられた。
「貴様は自分が感じるところさえ自分で探せないのか」
「…あんたに言われたくない…そういう見方しかできないあんたに言われたくない…!」
また涙がこぼれてくる。なんでこんな奴に気持ちを向けてしまったんだろう。
毎晩毎晩繰り返すほどに、くだらない夢で身体を満たすほどに、心をこいつで埋めてしまったんだろう。
もう続ける気にもなれず、力なくベッドに手を下ろす。帰ってよ、二度とこの部屋に来ないで、そんな言葉が口から転がりだす。
「そうはいかんな」
「…なんでよ…もう満足でしょ?つまんないってわかったんでしょ?だったらとっとと帰ってよ」
「まだあの声を聞いていない」
「…聞かせられるわけがないでしょ…その冷たい目を前にあんな気分になれるわけないじゃない」
「――そうか、ならば」
とん、と肩を小突かれた。思わずバランスを崩しベッドに倒れこむ。
慌てて起き上がろうとすると、既に目前にネウロの顔があった。
いつのまにか私の上に覆いかぶさっている。
ありえない、なんなのこの状況。
混乱する私の前で、ネウロが心底楽しそうな笑顔を見せる。
「貴様が自分で出せないなら、我輩が引き出すまでだ」
――その意味を理解するのに、大した時間はかからなかった。
834 :
474:
「…っふ、あ、ああっ、ふぁぁんっ!」
乳首をいじられ、思わず声が出てしまう。夜遅いとは言え、ここは自宅だ。お母さんが聞きつけてやってこないとも限らない。
だけどもう理性が追いつかない。ネウロの指が触れる場所がそのまま私の性感帯になる。
二人分の重みできしむベッドの音さえ、官能的に聞こえる。
「あ、やぁ、んぅ、ふぁぁっ!」
それは、私が毎晩見ていた馬鹿な夢よりずっと気持ちのいいものだった。
ネウロが上手いのか、私が飢えていただけなのかよくわからないけれど、自分でしていたときとは明らかに違う。
与えられる快感にただ流されてしまう、不思議な感覚。
「おかしな奴だ…さっきの不感症はどこへいった」
「しらないっ、や、そこ舐めちゃ、あ、ああぁ!」
ひんやりとした舌が胸周りを這い回る。這い回った跡がまるで道のように快楽を引き寄せてくる。
ちゅ、と音をたて、ネウロが乳首に吸い付く。心臓が爆発しそうなほど早鐘を打つ。
さっきまで黙り込んでいたはずの秘部が、ひんやりと感じるほどに蜜を流している。早く触れて欲しくて下半身が震える。
「ずいぶんと浮かされた顔をするものだな」
「…あんたがそうしたんでしょ…!」
「いや、これは貴様自身のせいだ…我輩はただ煽っているだけのこと」
「うるさいっ…くぁ、うあぁっ…!や、びくびくするっ…!」
「びくびく、とは、ここか?」
「やああぁっ!!」
染みができるほどに濡れそぼった花弁に指を当てられ、思わずのけぞる。
電流のように尾を引いた快感が全身を支配する。もっと欲しい、もっといじってほしい。
両手でしっかりとシーツを掴む。…本当は、この腕をネウロの身体に回したい。
恋人のように抱き合いたい、だけどそれは叶わないことだから――
「ヤコ」
「なに、よ…!」
「これでもまだ、我輩の名を呼ばないか」
「…呼んで、たまるもんですかっ…!」
呼んだら終わりだ。ネウロの目的は快感に飲まれた私がネウロの名を呼ぶこと。
この行為も全てその目的のためにある。知ってる、私が好きだからこういうことしているんじゃない。
…だったら意地でも呼ばなければ、その間はこうして貪ってもらえる。
たとえ遊びでも作戦でも、私にとってはネウロに触れてもらうことが嬉しいんだから構わない。
それ以上なんか求めない、悲しいだけだから。
「――そうか」
一瞬、ネウロが表情を歪ませた気がした。普段の邪悪な笑みとは違う、どこか切なそうな、やりきれなさそうな顔。
こんな顔もできるんだ――そう思った次の瞬間、唇が塞がれていた。
「んぅっ」
手の愛撫もやめ、ネウロの舌がひたすら私の口の中をかき回す。味わうような撫でるような奇妙な感触。
私の舌と絡めて、長い長いキスの時間が過ぎる。隙間から零れる唾液が首筋まで垂れ落ちてくる。
…なぜだろう。少し甘い気がする。そんなことありえないのに、ネウロはただ遊びでやっているだけ、間違いない、はず。
「――呼べ」
「…いや…ぁ、ちょっ…ふぁぁっ!」
抵抗を続ける私にネウロが痺れを切らす。触れるだけだった秘部に指を突きいれ、ぐちゅりと音を立てながらいじる。
「やぁっ!そんな、激しくしないでっ…あふ、あううぅっ!!」
「全く強情な奴だ」
指の動きが一段と激しくなる。入っているのが指の形をしているのかどうかもわからない。
枝分かれしているような気もするし、吸い付いてくる気もする。
「んくぅぅ!やだ、そこ、そこ、だめぇっ!」
奥をあちこちから貪られ、身体に力が入らない。喘ぎ声と吐息が混ざる。
体中のいたるところから水が流れ出ている。汗、涙、唾液、蜜、もう自分の意志では止まらない。
ネウロ、もっと、言いかける言葉を必死で飲み込む。
「――呼べ、呼ぶんだ、我輩の名を」
「やだっ…やぁ、あ、あああぁ!!」
「意地を張るな」
「いやっ、ああ、だめ、もうっ…!」
びくん、びくんと身体が震える。目の前に真っ白な世界が広がる。奥で貪るネウロの指以外何も感じられない――
「――聞かせてくれ」
「っくぅぅぅ、あぁ、はぁっ、ああああっ!!」
「――我輩を求める、貴様の声を」
「――――――――!!!」