「なんやったんや、一体……」
「ふむ……これは次回のKOFにも参加しないわけにはいかんな。それよりロバート!お前、わしの手助けがなければ
如月に押されておったのではないか!?」
「ええ!?そ、そんなことありまへんて師匠!!」
「どうだかな!明日から稽古をつけなおしてやるわ!!」
「そ、そんな〜〜!!」
ロバートとタクマのそんなやり取りを見て、リョウは思わず苦笑する。
「う……ん…」
「香澄君!良かった、意識が戻ったか!」
香澄はしばらくぼうっとしていたが、赤くなって顔を背けた。
「香澄君?一体どうした……あ」
そこまで言って、リョウは自分が香澄を抱きかかえていることに気付いた。
さらに、二人の格好である。リョウは上半身裸で、香澄の胴着にいたってはほとんど形を成していない。
小ぶりな胸も白い足も晒されており、ほぼショーツのみの姿となっている。
リョウは慌てて身を引こうとするが、香澄自身に手をつかまれる。
「………」
「………あー、その…」
「リョウ……さん」
「え!?」
これまでとは違う呼び方に戸惑うリョウ。
「あの…ごめんなさい、それと、ありがとうございました」
「い、いや、俺は何も……」
「………」
「………」
少し言葉を交わすと、また二人は黙り込んでしまった。
何か言おうと試みたリョウだが、香澄が身体を預けてきて、乳房が裸の胸に触れたことで完全に固まってしまった。
リョウは気付いているだろうか。今の彼は、キングと話していたときのように真っ赤になっていることに。