1 :
名無しさん@ピンキー:
たててみた。投下ヨロ
2 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/07(土) 21:36:35 ID:KsOHDiGw
2
3 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/07(土) 21:51:03 ID:XCUSMUYw
やっぱりテンマとニナってことになるのかな?
ニナタソと怪物タソの近親ものキボンヌ
5 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/08(日) 16:21:16 ID:Dq1MSFVO
(゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。) ウンウン
この漫画も女キャラ少ないな。
忍たまと同じく・・・
7 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/08(日) 20:58:43 ID:HePUdbES
テンマ&エヴァの婚約者時代話も考えられる
ヨハンニナきぼんだが、マルティンエヴァも捨てがたい。
赤ん坊関係ネタは何となく作りやすそうだがどうだろう?
9 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 18:27:05 ID:siqUvBuH
ヨハニナはヨハニナでもアンナヨハンだったりしたらまずいかな
百合になりかねんし
>>9 ややこしいな…
とにかく職人さんカモ━━━━щ(゚Д゚щ)━━━━ン
11 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 18:43:28 ID:+I7b3KIp
職人さんが投下する際参考にできるように希望カプ挙げていってみるか
まず俺はテンマニナ、ヨハンニナきぼん
12 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 21:15:23 ID:Fxmmf8zJ
ラブラブでもエロでも何でもこいさ
職人さんカモーン!(´Д`)
スレの客層的にヤバ気なのは判ってる、
がしかし敢えてお願いしたい。
山荘に逃げた車椅子の親爺(名前忘れた)に
エヴァが奉仕する感じのネタを切に希望。
14 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/10(火) 17:39:04 ID:0UFEYn50
ヨハンって直に女を抱くということをあまりしなさそうだな
イメージ的には自分の言うことヘコヘコ聞く男共に女をまわさせて、自分はその最中に耳元で色々言葉攻めして女をオトすという
「触れず挿れずに弄ぶ鬼畜スタイル」が似合いそうな気がする
>>14 ウーンイイネ
そのネタでヨハニナ読みたいなあハアハア
16 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/10(火) 21:20:36 ID:A8rMgEBz
皆ルンゲを忘れていまいか ルンゲは手つきも目つきも髪型もナイスなキャラなんだぞ
確かにルンゲは忘れちゃならないキャラだね
カタカタカタ…
うん、いいキャラだったが
掴み所がないし、エロルンゲは想像出来ないね。
隠された性癖を一番SSで暴きたいキャラだが。
18 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/10(火) 23:00:40 ID:bhTvG/av
エロルンゲ ワロタww
確かにロベルト以外の男キャラのエロバージョンはちょっと想像しづらいな…
そこをうまく表現できるかが神の腕の見せ所なんだが カタカタ
19 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/11(水) 01:29:20 ID:E/WUc5HN
ギャグ調で、ずーっとアンナを女だと思い込んでるスーク刑事×「なんだこいつおもすれー(`・ω・´)」とか思ってスークをお色気攻撃で誘って遊んでるアンナヨハンの話きぼんぬ
絶対にボディタッチしない微エロ止まりが大前提だけど
21 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/11(水) 16:03:12 ID:5ooxsUCl
アンナヨハンは色々と厄介な存在だな…書き方次第で薔薇にも百合にもなってしまう
どういう相手&シチュエーションなら自然だろう?
22 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/11(水) 16:09:53 ID:pQ19ff2k
きっとアレなんだろうが、テンマ×女体化ヨハンきぼんぬ。
原作読みながらずっと悶えてたんだ…
23 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/11(水) 16:25:19 ID:S9lIBt7s
イイカモシレナイ…ただ、それを作品中のどの時期の話にするかが問題かな
この二人って繋がりは深いけど実際に対面してるのはほんの数回だし(それも絡みには持ち込めそうにないスリリングな状況ばかり)
24 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/11(水) 18:17:23 ID:wSp+MdaH
テンマが仮病脱獄犯を診察するシーンで
「テンマは鬼畜攻めもできるかも…」
と思ってしまった椰子は挙手キボン(´・ω・`)
テ「ここか?ここが疼くのか?(グイッ」
ニ「あっ‥いやあぁっ!」
…orz
25 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/12(木) 20:25:35 ID:6UzQB2lW
26 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/13(金) 07:02:25 ID:r6aoFRKf
グリマーさんのエロが見てみたい…でも相手が…
27 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/13(金) 17:52:36 ID:7E0b7FeF
グリマーさんやルンゲは「魅力的なのにエロを絡めると動かしにくくなるキャラ」の代表的存在だな
出る度に何か寝てる気がするロベルトを見習ってほしい(´_`)
28 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/13(金) 18:39:28 ID:PFrwZjjT
グリマーたんとテンマでw
29 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/13(金) 19:13:57 ID:P5DqN847
ならばルンゲたんとテンマでw
ウホッ
31 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 01:13:33 ID:pB4ctBMZ
もはやホモに走るしか道は残っていないのか?
ま、まさかこの2人最初からそういう設定で描かれ(ry
32 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 01:55:50 ID:g+vxldZK
現時点での希望カプ集計
1.テンマニナ
2.ヨハンニナ
3.ドーピングヨハンニナ(輪姦有り・視姦や言葉攻め中心・2人の直接的描写はナシ)
4.テンマエヴァ
5.マルティンエヴァ
6.食卓おじさんエヴァ(御奉仕モノ)
7.テンマ×女体化ヨハン
8.スークアンナ(ギャグ調?)
あとはネタとして
・赤ん坊関連
・テンマ鬼畜攻め
・ルンゲとグリマーの知られざる素性
…という所だろうか? 2が今人気のようだが、(因みに俺も2希望)勿論他のカプ、ここには書かれていない新たなるカプも大歓迎。
早く職人さんに来ていただいて萌えを満たしてほしいんだ…(*´Д`)=з
33 :
32:2005/05/14(土) 01:59:39 ID:g+vxldZK
長文スマソ しかも人気なのは3(ドーピングヨハンニナ)の方だった…OTL
やっぱ一番読みたいのはヨハニナだけど…何でもいいから初投下して欲しいなあ
35 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 16:28:08 ID:Jo1gHRni
誰かSS書けそうな人いる?
その前に何かキャラを掴むヒントになりそうなブツでも提供してやれば
37 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 15:56:56 ID:41CAZlGh
しかし近親相姦が一番人気だなんて‥どういう作品なんだこれは
38 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 16:13:36 ID:/pQfQpg5
まあ、ヨハンはクールな視姦が好きそうに思うが。
激しくファックするとは考えにくい。
39 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 16:51:34 ID:KVkktPu4
リヒャルト殺害時のあの殺し方でそれを確信したかな
殺人とセックスはその人間の在り方を尤も如実に表すっていうし
40 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/16(月) 17:24:25 ID:+bs+XwSv
職人さんやーいおいでなさーい(`◇´)
41 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 00:23:54 ID:m43rcUNX
保守
42 :
投下宣言:2005/05/17(火) 17:28:17 ID:1V+QgvIf
只今
>>14ネタのヨハニナ執筆中。
遅くとも今週末までには投下していく予定なのでよろしく
43 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 00:55:08 ID:twdI0faX
>>42 職人さん キタ--(゜∀゜)---!!
期待して待ってます!
>>42 職人さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
楽しみにしてます!
46 :
42:2005/05/21(土) 01:28:39 ID:eAyfS4eS
大まかな下地が出来上がったので,これからは下地を推敲しつつ少しずつ投下していこうかと思っています。
時期設定はトルコ人街火事後〜ヨハンが絵本を読む前あたりまでです。
※「長編・陵辱」はキライだ!という方はヌルーした方がいいかもしれません…(´〜`)
「はっ,はあっ…‥はあ」
彼女は暗闇の中,息を切らして走っていた。そこは夢の中だった。ぼんやりとした幻の道の上で,彼女は光を追いかけていたのだ。
トンネルのように長くまっすぐ続く道の果てに,小さな金色の光が見える。その光は非常に虚ろで、手が届く程近くに来たかと思えば,今度はそれを嘲笑うかのように遙か遠くへ飛んでいってしまう。
しかし,決してその光が彼女の前から消えてしまうようなことはないのだ。光の主はそれを楽しんでいるから。彼女が追いかけてくることを知っていて弄んでいるのだから。
(まちな…さい…‥)
彼女はそうして,暗闇の中ずっとその光を捕まえようと走っていた。苦しい。つらい。息も絶え絶えの中,酸素の欠けた脳には何度も「やめてしまおうか」という言葉がよぎる。確かに,立ち止まれば楽になれるけど――
(あたしが‥やらなくちゃ)
自分で終わらせなければいけないと思った。あの光が闇を抜け出てしまう前に,消し去らなければならないと思った。何故そう思ったのか,その理由は今ではもう遠い記憶のかなただったけれど。
その時,光が飛び込んできた。自分の数十メートル先にいたはずのそれが,不意に自分の眼前に迫ってきたのだ。突然に眩しい光に視界を遮られた彼女は,思わず目を細めた。
(な‥なに…?)
まばゆく輝く光は彼女の前で膨らんでゆき,曲線がかった奇妙な形に変形していく。拳程度の大きさだったはずのそれは,目を開いた頃にはもはや彼女の背丈に匹敵する程大きくなっていた。
(これ…は‥)
光は形を複雑に捻られ,鮮明な明るさを失い,本来の黄金色を残すのは光の上部―――頭髪の部分のみとなっている。
(人だ…‥)
光は一人の人間をかたどっていた。暗闇の中でも分かる,光そのままの色をした美しい金髪。陰のせいで,顔立ちはよく見えない。
(見せて…あなたの姿をもっとよく見せて…)
無意識に,彼女はその人物に歩み寄って腕を掴んでいた。自分を惑わせた,この光の正体を知りたい。
(あなたは…誰なの?)
〔―――は〕
突然頭の中に声が響いて,彼女はびくんと震えた。今まで聞いたこともない性別さえ判然としない不気味な声だ。腕を掴む力が少しだけ弱くなる。
〔私はあなた。――モンスターだよ〕
陰がずれて,その人物の顔が露わになる。彼女は,その顔を見た瞬間目を見開き,肩を震わせ声にならない悲鳴をあげた。
白い肌,艶やかな唇,何もかも飲み込んでしまいそうな蒼いあおい瞳。
(嘘だ……)
モンスターだと語った人物,それは―――
(嘘だ!!)
「っ…!!」
軽く息を上げて,ニナ・フォルトナーは目を覚ました。汗をかいたのか,体が何となく湿っている。きっと今,悪い夢から覚めたばかりだからだろう。彼女は息を整えるために深く息を吸った。
それにしても,一体どうしてあんな夢を見てしまったのか。悪夢なんてここしばらくは,見る余裕すら無かったというのに‥。
ただ,魘された割にはその夢の結末を彼女は覚えていなかった。光が人間の形になるところまでは思い出せるのだが,それが一体誰の姿だったのか,一番肝心な部分が記憶の底で引っかかっているのだ。
(‥何だったんだっけ…?まあ‥あんな変な夢のこと思い出しても仕方ないけれど)
そこまで考えたところで,ニナは自分の置かれている状況の異常さにふと気づいた。
まず,腕が後ろ手に手錠によって拘束されている。少し動かすと,手首が金具にすれてギリギリと痛む。
(それに…)ニナは横たわった形から上体を持ち上げて起き直し,背後の壁にもたれた。
(ここって…何処なのよ)
ニナのいる場所は,体育館ほどの大きさであろう巨大な倉庫らしき所だった。
もう使われていない古い施設なのか,内部は薄暗く,木の床が所々はがれていたり湿った黴臭い臭いが漂っていたりしていた。
(そうだ,あたしあの時……)
ニナは突然はっとした。夢から完全に目覚めた彼女は,今の状態を瞬時に悟った。同時に,自分の顔からさあっと血の気が引くのを感じた。
自分は,一刻も早くここから抜け出さなくてはならない。
(どうしよう,このままじゃ,まさか―――とにかく,早く逃げなきゃ――)
ニナは立ち上がり,扉を探すため周囲を見回した。
その時,
コツッ。
という音が古く軋んだ床に響いた。革靴が触れる音だ。ニナの背筋に,本能的に悪寒が走った。その音は静かに,静かに鳴り続け,そして――
「逃げちゃだめだよ」
ニナの遥か背後で,囁くような男の淡い声が聞こえた。
ニナは身震いした。柔和なのに,この世のものとは思えないほど冷ややかな声。物心ついてからの記憶にはない筈,なのに不思議と懐かしく感じられるこの声―――
「…あな‥たは‥」
ニナはゆっくりと振り向いた。金色の髪,海のような真っ青な瞳。前方にはかつて血を分けた,自分と同じ顔を持つ青年が立っている。
「……ヨハン…」
彼女の言葉を受けて,彼は微笑む。アンナ・リーベルトの双子の兄,ヨハン・リーベルトがそこにいた。
-つづく-
今日の投下はここまでです。続きはまた後日に‥ノシ
52 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/21(土) 02:40:37 ID:zwQvAxg4
激しくGJ!!!!!!!!!
53 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/22(日) 00:43:41 ID:bOgvgqN0
ヨハニナ良いです!
続き楽しみにしてます!(*´∀`*)
あと…他にどなたか、テンエヴァを書いて下さるかた居ませんかね?
この作品どのキャラも良いキャラだしてますよねぇ(´ω`*)
ヨハニナ職人さん、句読点は「、」にしてもらえると嬉しいです。
「,」はちと読みにくい……。
諜報員時代のグリマーたんは中身のない笑顔で惚れられて結婚して子供もつくってるんだよな。
嫁さんとのからみは書けそうな気がする。
行為中も常に頭は冷静なグリマー。客観的に自分の眺めるグリマー。
・・・・書けそうだけど全然エロくないよ。なんか悲しい話になりそうだ。
とても長い時間が過ぎたような気がする。互いが互いを見つめる時間が、永遠のように続いていた。
「…手を縛られたままでは、立っているのも窮屈だろう?」
ヨハンが口を開いた。
「座るといい。きみとは色々、話したいこともあるしね」
縛りつけたのは自分の癖に、と思いながらもニナは床に座った。何だかヨハンに見下ろされているようで軽い悔しさを覚える。
「こうやって、まともにきみの顔を見て話すのは…何年ぶりなのかな」
「……」
「ずっときみのことを考えていた‥‥ずっときみに会いたかった」
「……」
「最も」
押し黙るニナを見下ろし、ヨハンが微笑む。
「きみは陰から僕を覗いていたみたいだけどね。とても険しい顔をして」
「……っ!!」
ニナは絶句した。予想はしていたけれど、驚きは大きかった。やはりヨハンはーー
「毎日、それも何度もきみは僕のそばに来ていた…‥」
彼は長い睫を伏せて見下ろす。
「どうしてずっと僕を見ていたの?」
ヨハンに見つめられた。空っぽな瞳は、得体の知れない何かを秘めている。
「……‥」
「それも」
彼はコートの懐に手を入れた。
「こんな危険なものを携えて」
懐から出されたのは一丁の拳銃だった。
「あっ‥!!」
ニナは慌てて目で自分の身なりを探った。しかしもう遅い。ヨハンの持っている銃はつい先刻まで彼女が所持していたものだった。
「何のためにこれを?」
「……」
「何のために、これを持って僕の周りに潜んでいた?」
一度目よりもゆっくり、はっきりと聞こえるように彼は聞いた。
「‥…」
「…‥あなたを…」
ニナは口を開いた。彼の前で秘密を隠し通すことはとてもじゃないけど出来ないと思った。
「あなたを、殺すため…」
ニナは俯いた。ヨハンは表情一つ変えないまま、彼女を見下ろす。
「そうして‥僕を撃つチャンスをずっと見計らっていたんだね。僕が決まって通る場所を調べてみたりなんかして」
「‥‥‥」
全て見透かされていた。ニナは顔を上げることができなかった。
自分がヨハンを抹殺するーーーそう決めたあの時から、ニナはずっと彼の居場所を探っていた。
そして、追跡の末彼が潜んでいる場所を突き止めた彼女は次にヨハンを撃つ最高のポイントーー頭部を撃ち抜くのに適し、尚且つ彼が毎日通らざるを得ないところーーをその場で銃を構えてみることで時間をかけて決めた。
後は狙いを定めて彼を撃ち殺すだけという段階まで至り、それでーーなのにーー彼女は躊躇してしまっていた。銃を構えた格好のままで、それ以上動くことが出来なかった。
今殺さなければまたたくさんの人達が犠牲になってしまう。そうだ、自分は幼いころ兄を殺そうとしたじゃないか。かつて自分が仕損じた分を取り返すだけだ。迷っていてはいけない…だけど、でも……
頭の中で、いろいろな思いがぐるぐると渦巻いていた。やらなきゃ。やろう。でも。
そう逡巡する日々を繰り返しながら、今日も彼女はヨハンを待ち伏せしていた。今日こそは、絶対に…そして彼がその場所に通りかかった瞬間、ニナは引き金に指を当てた。
(いけ……やれ!!)
その時だった。彼女は後ろから何者かに押さえ込まれ、口にハンカチのようなものを当てられた。
(なに…誰?!)
とっさに振り向こうとした。しかし、
(え…なに‥これ…?)
ハンカチに薬が込められていたらしい。ニナの意識がふっと遠のき、その場にどさりと倒れた。
そして彼女は眠っている間にこの倉庫に運ばれ、今に至るのである。
「全部…分かっていたのね」
ニナが息を吐いた。ヨハンは気にせず微笑んでいる。
「いつも決まった場所からきみが見ていた…おかげで楽しかったよ。気づかないふりをし続けるのは少し辛かったけどね」
本当に残念そうな彼の口調にニナは笑う。自分が神経を極限まですり減らして何度も何度も見えない何かと闘っていた日々が、彼にとってはただの「遊び」。たったそれだけの軽いものだったとは。
やはりこの男は人間を嘲笑っている。
自分を殺そうとする人間がいて、彼らがみな心の何処かでそれを躊躇っていることを知った上で弄んでいるのだ。彼にとっては生死さえもゲームの勝ち負けと同じなのだろうか。
「でも今回で、きみは僕のこともよく分かっただろう?」
「…ええ」
「あんなにたくさん子供たちを抱えて、一体どうするつもりなの」
ヨハンは最近何人もの子供と関わりを持っていて、彼らに心から慕われていた。
「僕はあの子たちの本当の目を開かせてあげようとしているーーそれだけだよ」
「…『怪物』の目を?」
「………」
ヨハンはニナを見つめた。同じつくりの瞳が互いに映る。
「怪物はあなただけでもう十分。これ以上子供たちの心を空っぽにさせようとして…あなたの目的は何なの?」
「…きみは」
そう言ってヨハンがニナに近づいた。彼女の目の前まで歩いたところで静かにしゃがむ。
「僕だけが怪物だと…本当にそう思っているのかい?」
「え?」
聞き返すニナを彼は真っ直ぐに見つめた。
「あの子たちにも、きみの中にも…全ての人の中には怪物が眠っているとは思わないのかい?」
吸い込まれそうな蒼に、息が詰まるような感覚を覚えた。そうだ、この色はあの夢の中で見た色。怪物しか持ち得ない、人の魂の灯火がごっそり奪われてしまったガラス玉のような空ろな光。
がらんどうな瞳をして、この怪物は何が言いたいのだ。
「馬鹿げている」
不意にヨハンが明後日な方向を向いて言った。
「誰だって心の中に怪物を飼っているんだ。隠しているだけで」
笑っているような悲しんでいるような、不思議な声だった。
「…ねえ、ヨハン」
立ち上がったヨハンにニナが呼びかける。
「何のためにあたしをここに縛りつけたの?」
彼は微笑を崩さなかった。
「きみの中のモンスターを引きずり出すためさ」
「えっ?」
「そろそろ時間かな」
腕時計にヨハンは目をやった。
「あんまり焦らすと‥観客も役者も白けてしまうからね」
「なに……?」
「みんな、もういいよ。おいで」
ヨハンが呼びかけると、倉庫の奥の階段からカンカンと人が降りてくる音がした。
「今回の観客だよ。僕を含めてのね」
降りてきたのはヨハンを慕っているあの子供たちだった。七、八人はいるだろう、皆二人を興味深げに見ている。
「子供たちをこんなところに呼んで…観客ってなに?何をする気なの」
「ねえヨハン、何するの?」
ニナの険しい口調と子供の無邪気な問いかけが重なる。ヨハンの返答は無い。
「ねえ、何をする気なの!あなたは、あたしとこの子達を使ってどうするつもりなの!!答えなさい!!」
ニナが怒鳴った。子供たちのもとまで歩いたヨハンが振り返って、何故か笑う。
「なにを笑ってっ…‥んんっ?!」
不意に背後から掴まれ、口を布で縛られた。ニナは振り向き、その人間がーーあたしをあの時眠らせた奴らだーーと気づいた。三人の男。一人が口を塞ぎ、二人が胴や両脚を押さえつけている。
「舌を噛まれたら困るからね」
「んんーーっ!ん…っっ」
(ヨハン…何なのよこれ!?)
「おしゃべりはそろそろおしまいだ。…本題に入るよ」
これまでの柔和な笑みを崩し、にやりと醜く口元を歪ませる。
「始めていいよ」
彼の合図がかかると、男達はいきなりニナを押し倒した。頭を床にしたたかに打ち、くらくらしている間に男はニナの衣服を掴む。
(え…?)
瞬間、彼女の服は一気に破られた。それはビリビリと音を立て、想像よりずっと容易くぱっくり引き裂かれる。
(なっ…!!)
黒いアウターの隙間から対照的に、彼女の透き通るような真白い肌が覗く。男達は拘束をやめ、一斉にあらわになった肌に食らいついた。
「んっ、んんっ!?ううー――――っ!!」
(イヤだっ……!!)
ニナは恐怖に声をあげた。
「‥砂糖に群がる蟻のようだ」
その様を見てヨハンはポツリと呟く。抑揚のないその口調は、全てのものを諦めたような虚ろな響きを伴っていた。
「ね―えヨハン、これって…何なの?」
子供が訝しげに問う。
「滅多に見られない珍しい出し物だよ」
ヨハンは子供の肩に両手を置いて、腰をかがめる。
「最後までしっかり見るんだよ。人間が、どんな風に怪物になっていくのかを」
ーつづくー
今回はここまで。前置き長くてすいません orz
次投下からエロに入る予定です。
神様キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
続きを楽しみにしております。
64 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/23(月) 22:45:13 ID:Z/cB8KBL
続き楽しみにまってます!
65 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/24(火) 10:02:12 ID:qFLyEEbM
GJ!
ヨハニナ良かったです!
テンエヴァに萌えてるのは漏れだけか…?
(*´д`*)=3
66 :
注意書き:2005/05/24(火) 22:19:51 ID:4VoueiIg
これから
>>62の続きを投下しようと思っていますが…
※推敲した結果、話の都合上暴力的描写を多々含む結果になってしまいました。苦手な人は華麗にスルーしてやってください!!m(_ _)m
肺が苦しい。乱暴な、愛撫とはとても言い難い強引な触り方に声をあげて拒否したいのに、口を塞ぐ布のせいで中途半端に途切れた息しか出てこない。
(気持ち悪い……いやだ、こんなのっ…!)
体術で相手をねじ伏せてしまいたかった。しかし、大の男三人が大人気なく自分の上に覆い被さっているのだ。両手を封じられている状態でこれをはねのけるのはそれなりのリスクを伴う行為だった。
一人がニナの下着の下から手を這わし、柔らかな乳房を揉み始める。
「んくっ‥!!」
卑しく動く手が両胸を潰すように掴んでくる。痛みと嫌悪で、思わず声が漏れた。男は親指を動かすのを止め、乳房の頂上、ピンク色の突起にあてがう。残った指で胸全体をこね回しながら、指の腹をその動きに合わせて乳首にめり込ませる。
(いやっ…!やだっ、こわいっ‥)
男がへこみに爪を立てた。伸びた親指の爪は針の如く鋭く刺さる。
「ううっ!!ぅんんっ…」
一人が胸を弄っている間、一人はニナの首筋を撫でていた。じっとりと逆撫でし、くびれの部分に口を押し付ける。
(気持ちっ…ワルイ…!!)
男はぴちゃりと音をたて、指でなぞったラインを忠実に守りながらぬめった舌を滑らせる。
うなじも同じように、長い髪を乱暴にかき分けて辿っていった。男は動物のような荒い息をたて、小刻みに震える大きな口でニナに触れる。その息が耳元や首筋にはあっとかかったとき、彼女に吐き気がする程の寒気が走った。
我慢できなかった。ほぼ無意識の内に、彼女は男の頭に頭突きを食らわせていた。
「ぐぁっ…!!」
男が呻き声をあげて頭を抱える。瞬間的に舌が離れ、ニナは男を睨みつけた。
(はあっ……)
しかし、
バシッ。
直後に古い倉庫に大きな音が響いた。男の平手が、容赦なくニナの頬を打ちのめしていた。一瞬目の前が真っ白になったかのような衝撃に襲われ、彼女は頭をぐたりともたげた。
「大人しくしてやがれ」
脅すような口調で言ったのち、男は再び彼女の体をなぶり始める。
あたし、なんなんだろう。
赤く痛々しく腫れた頬をして、ニナは心の中で呟いた。何で自分はこんなことになってるんだろう。どうして自分はこんな下卑た生き物に体を言いようにされているんだろう。知らず涙が出そうになっていたことに気づいて、彼女は顔をしかめて堪えた。
「怖い……?」
突然ヨハンの声がした。彼はいつの間にか子供たちのもとから離れ、ニナ達四人の塊の横に立っていた。
「助けて、ほしい…?」
ヨハンの言葉に、ニナは彼を見上げた。自分が仕向けたことなのに「助けてほしいか」とは一体どういうことなのか。何を考えているのだろう。
「駄目だよ、きみはまだまだ甘い」
「んんっ――!」
再び爪を当てられた。ぎりぎりと捻られえぐられ、淡紅色の粘膜からうっすらと血が出るような感覚がした。
「もっともっと知るべきなんだ。‥恐怖や、苦痛を」
「くうっ…」
ニナは口を縛る布を噛む。どうして、どうしてこんなことを。
「‥怪物はね」
一人の男が彼女の脚を持ち上げた。ふくらはぎを抱えて支え、片手をスカートの中に忍ばせる。
(ひぁっ‥‥!)
「自分が空っぽになるくらい、なにかでいっぱいになるんだ」
脚をさすられ彼女は声をあげた。快感など伴わないそれにのたうつ彼女をヨハンはただじっと見ている。彼の放つ美しい紺青の光が、ニナの目にもちらついた。
「きみは、どんな怪物を飼っている?」
脚を弄ぶ手がだんだん近づいてくる。ねっとりとしたいやらしい動きに一気に彼女の恐怖が増す。
(だめ…お願いやめて!)
首に唾液と紅い痕をつけられ、胸は玩具のように荒々しく扱われる。そして―――
微かに脚を押さえつける腕が緩んだ。その瞬間、再び彼女は反射的に男に抗っていた。
ニナは右足を思い切り左に振りかざした。足首やつま先が男の脇腹を強打し、男は弄っていた手を離して怯む。
「…っりねえ女だなぁてめえはよ!!」
男は悪態をつき、くわえていた煙草を口から放した。彼女のスカートをたくし上げ、むき出しになった太ももにそれを押し当てる。
「ふぁっ!!」
炎を当てられ身をよじった。煙草はなおも当てられ続け、離される頃には赤黒い火傷の痕からぬるぬるした白い皮膚が覗いていた。
抵抗すればするほど痛めつけられていく。なら逆らい続けるというこの行動は愚かなことなのかもしれない。だが、無駄だと分かっていても彼女は足掻きたかったのだ。それが更なる苦痛を呼び寄せる結果となってしまっても。
抗いたい。
「やっと静かになったぜ」
男が醜く笑った。ショーツの上から秘所をさすられながら、ニナはぼんやりと考える。
快感は起こらない。痛みに、虚無感に、体が飲み込まれてしまいそうだった。
「苦しい?」
ヨハンが囁いた。そういえば彼は自分の痛ましいさまを全て横から見ていたのだ。今更ながらそれに気づいて悔しさと羞恥がこみ上げた。
「こんな格好で横たわって皆に見られて、‥恥ずかしい?」
自分のさまを確認して、もはや恥ずかしさよりも呆れに近い感情がおこった。
金色の髪は床に散らばり、頬は腫れて首は痕だらけ。上半身を包んでいた衣服は引きちぎられて襤褸と化し、そこから見える乳房からは薄く出血しているのが分かる。あげく腿は火傷で爛れ、我ながら本当に凄惨な光景だと思う。
たった数十分前まで無傷の体を持っていたというのに、わずかな時間が自分を驚く程穢してしまった。
「でも――大丈夫だよ」
うなだれたニナにヨハンが笑う。
「もうすぐ何も考えられなくなるから」
そう言って彼はニナの真横に動いた。彼女の上では、男達が何やら話し合っている。
「‥じゃあ俺が一番だからな」
(まさか…)
ニナは震えた。男が向き直り、彼女の腿を強引に掴む。残りの二人はしぶしぶといったように手を止め、彼女の体の固定にかかった。
(まさか!!)
腰を曲げて拒みたかったが二人がかりでがっちり押さえ込まれている。男は目を血走らせ、一気にショーツを引き下ろした。
(いやっ…やだぁっ!!)
怯えたニナを見て男は下品に笑い、彼女の首に手を伸ばす。折れてしまいそうな細首はすっぽりその手に収まる。男はそのままギリッと嫌な音をたてて締め付けた。
「こうするとイイって言うからよ」
「んぁっ…かッ、は…」
遠のきそうな意識の中で、彼女は叫んだ。いやだ。やめて。だれか、たすけて。
「さあ、みんなもちゃんと見てるかな」
ヨハンが子供たちに目をやる。その残酷な様子に圧倒されながらも、好奇に引き寄せられたのか皆食い入るように見つめている。
「怪物覚醒の章の始まりだ」
「―――――――っっ!!!」
声も出せなかった。
たぎるような灼熱が、あっという間にニナの体を貫いた。
―つづく―
今回はここまで。我ながら「‥書いちまった」という心境です。
ドン引きされてないかかなり心配なんですけど (´〇`)…
73 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/25(水) 01:21:24 ID:AtUFYNYk
>>65 気にするな漏れもだ。
そのうち職人が来るのを待つしかない…orz
ヨハニナ…
ニナに(*´д`)ハァハァ
うんにゃ。
サイコパスモノとか大量に読んでれば
問題ないんじゃないかな。
原作が原作だしね。
お疲れ様
かなり面白くなってきた。続きを楽しみにしてるよ。
乙。
二ナ。いいよ。二ナ(*´д`)
77 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/25(水) 19:01:22 ID:xczLD2mE
痛いばっかりじゃかわいそうだし
少し気持ちよくしてあげてちょ
絶望で肢体を真二つに割かれたような気がした。
「っっ……!!んん―――っ!!」
ニナの中に入れられたそれは、無遠慮に彼女の内壁を掻き回した。十分な潤いを帯びていないそこに乾いた楔をねじ込まれ、ニナはきつく布を噛み締めた。
叫びたかった。
痛みや異物感にも嫌悪を催した。だが、何より今得体の知れない男にずかずかと内部を犯されていることが彼女を一番苦しめていたのだ。
(王子様とか……ばかみたい)
揺さぶられながら上を見上げた。つぎはぎだらけの木製の天井からは微かに外の陽光が漏れている。今の自分にはあの光こそが王子様なのだろうか。
「くっ…!!」
荒っぽく突き上げられて小さく悲鳴を漏らす。光は倉庫の中を照らすことはなく、ただ高みから地上を見下ろしているだけだ。
(ばかみたい…)
(王子様は‥迎えに来てくれるわけなかったのにっ…)
いつか自分の前に現れると、淡い夢を抱いていた時代があった。それが今では。何かに酷く裏切られたような気がして、ニナは目をきつく瞑った。もうこんな自分を見ていたくなどない。
そんな彼女の様をヨハンはじっと見ている。妹が陵辱されているのを横で眺め続ける彼の姿はまさに狂気そのものだった。
人形のように力無いニナを見て、ヨハンは彼女の耳元に体を寄せた。端正な唇が動いて囁くように言葉を落とす。
「‥助けてほしい?」
声が耳から背筋へ滑り落ち、ゾクリと震えが走った。思わず目を開けば、驚く程近くにヨハンの顔がある。
「助けてほしいかい?」
哀れむような彼の目を見ている内に、再び自分の中で抵抗の意志が湧いてくるのを感じた。ここで縋れば彼の思うつぼだ。
ニナは鋭い目つきで彼を睨みながら、首を横に振った。
「‥‥そう」
ヨハンが男に視線を送る。
「っ‥!ん―――――っ!?」
男はより深く奥まで己を挿し込んだ。衝撃でニナの体が大きく跳ねる。その動きを抑えるかのように、男は彼女を無理やり床に組み敷いた。ぴったりと体が押し付けられる。
(ひっ‥‥やあ‥ああっ……)
前後に揺すられる度にブロンドの長い髪が振り乱れ、顔を覆っていく。このまま滲んだ涙も隠してほしいと思った。
「もう一度訊こうか」
再度彼の声が近づく。
「助けてほしい?」
吐息が耳にかかった。それの甘さと声の響きが妙に心地良くて、かすかに彼女の睫が震える。
だけど、堕ちてはいけない。今の苦痛が終わってもきっと更なる屈辱が待っているだけだ。
ニナはまた首を振って拒絶した。
「…そう」
寂しげにも見える表情をして、ヨハンは顔を上げた。ニナを抑えていた男の一人に視線を刺して合図する。男は仰向けだったニナを最初に犯した男とつながったまま横向きに傾け、彼女の後孔に指をうずめた。
「ふうっ?!んっ、んあっ…!!」
初めての感覚にニナは目を見開いた。未知の異物感に、身をよじってのたうちたい衝動に襲われる。
「観客だってきみを見ているよ」
視界には、世界を吸い込みそうな程自分を見ている子供たちが映った。彼らには今自分がどれだけ淫らで滑稽な生き物に見えているんだろう。そう考えると目に映る景色が歪んでぼやけて、体に熱と寒気が同時に這い上ってくる。
(みないで…こんな‥あたしを…)
「さあ、どうする?」
「痛い?苦しい?きみは、気持ちよくなりたいかい…?」
彼の言葉は静かに染み渡る猛毒のようだ。じんわりと人を蝕んでゆき、気づいた時には柔らかな牢獄で逃げられないよう囲っている。
「うっ!ふうう、くうっ…!」
「人間の皮を剥いででも、快楽に走って楽になりたい…?」
内部を弄ばれ続け意識は朦朧となっていく。抗いたい、抗わなきゃ、だけど、もう―――
理性が闇に墜ちていく。
「もう一度、だけ訊くよ」
とびきりに甘い声が血流のように全身を巡った。
「たすけて、ほしい?」
とどめの一言だった。ニナはだらりと顔を上げ、涙で薄く潤んだ瞳を向けて小さく頷いた。彼に屈することだけは絶対したくなかったのに。この兄はどこまで人を壊し貶めることができるのだろうか。
ニナの肯定を見て、ヨハンは静かに顔を歪ませて笑った。青い翡翠のような美しい瞳が、悪魔の如く冷徹に光を失うのが分かる。
「これからだ」
そう言ってヨハンは、ニナの口を縛っていた布をほどいた。拘束から解かれた彼女は一気に咳き込む。
「きみの中のモンスターはこれから目覚めるんだ」
ポケットから小瓶を取り出し、その中の液体をニナの口に含ませた。舌が痺れるような苦味が口内に広がる。
男の指は後孔から抜かれ、自身も彼女の中から引き抜かれていた。異物感が薄れた体で、ニナはヨハンに詰め寄る。
「…許さない」
譫言にも聞こえる口調だったが、そこからは確かな殺意が図りとれる。
「あたしはあなたを必ず…殺す」
死の宣告を受けたのに、それを歓ぶかのように微笑んでいるヨハンが憎かった。この怪物が、と心の中で毒づいてみる。
「僕が怪物だから……?」
「きみの中にも怪物はいるんだ」
「いない!!」
ニナは掠れた声で叫んだ。
「あたしはあなたのような怪物なんかじゃない!人間なんだから‥」
「嘘つきだな」
「誰がっ‥!!」
ヨハンは目を伏せた。影を帯びた彼は不気味な程の美しさを放っていた。
「……今に分かるよ、自分が今まで人間の殻を使って獣を包み込んでいたことが」
「え…?」
ドクン。
心臓が突然高鳴った。自分でも聞き取れる程の鼓動の速さにニナは戸惑う。
(えっ……)
「はっ、はあっ…あ‥」
知らず口から息が漏れる。肺から苦しさが込み上げて、それが体を蠢く熱のせいだと気づいた。
「っ‥ヨハン…何‥を‥?」
彼は涼しい顔でニナを見ている。彼の目は冷めているというのに、自分の体はどんどん熱さを増してゆく。
不意に男が手を忍ばせた。大きな手が彼女の細腰に触れる。
「あっ……?!」
びくんと体が跳ね上がり、自分でも驚く程早く声が飛び出した。その声は痛みや嫌悪に呻いていた先刻までのそれとは明らかに違うものだ。
(な…なにこれ?今のあたしの声っ…)
腰を撫でられ、その手が緩やかに上へと昇ってゆく。
「ひ…あっ‥」
手が二つの膨らみに触れ、撫でるように揉む。
「いっ‥やっ‥んっ…」
拒絶の言葉なのに、そこにこもる何かが違う。自分の声が徐々に甘さを持っていくのを感じて、ニナの心に羞恥が走る。
男が顔を近づけ、乳首に吸いついた。
「あっ…!!」
舌先で転がしたり、口に含んで吸い込んだりして遊ぶ。その度にニナの体はびくびく切なげに震えた。
「ひぁ、やだっ‥やめ、てっ…」
体の内側で血が巡って、潮騒のように高鳴る。自分の奥で抑えられない熱が灯りだしたのを彼女は感じていた。
(いや…なの…に)
息が熱くて苦しくて、体の中心がひどく疼く。こんなにも強い高ぶりは今までで初めてだった。
「感じているんだね」
ヨハンの声がした。突然我に返ってニナは赤面し、眉を吊り上げる。
「そっ…そんなのじゃ…ない‥!」
「やっぱりきみは嘘つきだ」
彼が体を寄せた。体温が近くに迫って、余計に熱が突き昇ってくる。
「だって、こうして見られてるだけでも―――」
そう言ってヨハンはニナの体を見つめ始めた。振り乱された髪の一筋一筋から、藍色の涙をこぼしそうに潤んだ瞳、熱で紅く色づいた肌、快感に耐えるため必死に丸めた足の指まで。
彼は彼女の体を、上から下まで蛇のように見つめた。
彼の目は無感情に、肌の上を滑るかのようになめらかに進む。それなのにニナの呼吸が苦しくなっていくのは薬のせいなのか何なのか。
「――ほら、こんなに濡れているよ」
「――――!!」
顔から火が出そうだった。考えてみれば何故自分はこんな様まで兄に見られているのか。もはや何に羞恥を抱けばいいのか分からない。
「触ってほしくて震えてる」
「言わない…っで‥」
蜜壷がヒクヒク痙攣しているのを感じた。彼はどんな媚薬よりも、自分を高みに連れ去っていくような気がする。自分の一番正直な部分は、更なる刺激を求めて泣いていた。
男が胸に這わせていた手を解き、静かに下に沿っていく。緩やかなペースがもどかしくてニナは唇を咬んだ。
(んっ……はやっ…く…っ)
男はヘアーをかき分けつつ、その下の秘所に指をうずめた。ぐちゅり、と淫猥な水音が大きく響く。
「ひあっ――!!」
体の中で何かが弾けたかのように声が出た。ニナのそこはちゅぷ、ぴちゃ、くちゅと面白いように音をたてて悦んでいる。
(知らない……)
蜜が次から次へと零れ落ち、水たまりのように水分を含んでいる。したたる愛液が、体がいかに露骨な欲望を秘めていたかを教えてくれる。
(あたし…こんな自分…知らない…!)
先程まで痛みで悲鳴をあげていた体。セックスというよりは暴力に近いその行為に押しつぶされそうだった体。それが今では、全神経が叫ばんばかりに快感を求めて疼いてうねっている。
こんなに欲望に貪欲になろうとしている自分を、ニナは見たことがなかった。
「きみも知らなかっただろう」
突然耳元にヨハンの声がして、嬌声が出そうになるのをすんででこらえた。
「快楽でいっぱいになると、人間はからっぽになるんだ」
愛液はニナの太ももまでしたたり、先刻傷つけられたときに出た血と混ざりあっている。秘所から手を放した男が、うっすら真紅がかった蜜を舐めていた。それはてろりと透明に光り、自分から出たものとはいえやけに妖しく艶めいたものに見えた。
「そろそろかな」
男が顔を近づけ、蜜の在処に舌を伸ばした。
「ああっ…!」
粘膜が触れる快感に、思わず体を揺らした。ぴちゃ、ちゅっと軽く吸われ、花芯を舌で弾かれる。
「ひっ!あ、あぁっ…!!」
震えの中で、絶頂が近づいてきていることを感じた。体の奥から段々波が押し寄せてくる。
「ひどい姿だ…獣みたいだね」
「あっ、言わっ…ない‥で…っ」
現に彼女はひどい姿だった。子供が見ていることさえ忘れて脚を半ば自分から開いていたし、潤んだ瞳は扇情的で売女のように男を誘っていた。
「きみはそんな姿を隠していたんだね」
「ちっ、ちがっ…ああっ!」
否定の言葉もままならなかった。ヨハンに蔑みのような言葉をかけられ、男に花芯を舌でツンと突かれた。
「もっ…だめっ…はっ、あっ」
縛られた腕に痛いくらい力を込めた。
「ああぁ―――っっ!!」
快楽の波の中で、彼女は声を張り上げ果てた。ばたりと床に体を投げ出し、肩で深く息をした。未だに花の中は収縮することを止めず、びくびくと動いている。
(こんなの……初めて…)
「もう終わりだと思ってないかい?」
ヨハンの声が、絶頂冷めやらぬ熱い頭の中でぼんやり響いた。
「きみはあと何度でも熱が欲しくて疼き出すだろうに」
(え…?)
「その為にはきみ自身から求めなくちゃ駄目だけどね」
目の前にはニナの艶めかしい姿に欲情を抑えきれない男が三人。みな獣のごとく息を荒げて彼女の前に立っていた。
ニナの体に再び獣の火が灯る。逆らい難い熱が来る。
ーつづくー
あと1〜2回の投下で完結すると思われ。
GJ
20世紀少年の方も書くきない?
(いまだSS投下無しで過疎ってるから)
88 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/27(金) 01:41:10 ID:dyItP/CI
より一層面白くなってまいりました。続きが激しく楽しみ。
90 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/27(金) 06:58:10 ID:+IAHB8lP
>>87 確かオリキャラで書いてる職人さんがいたはずなんだが…(´Δ`)
91 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/27(金) 13:26:57 ID:iPQtHgn5
エヴァ受け
エヴァ受けが見たい…
(T_T)
やっぱ天ニナでしょう
93 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/27(金) 20:18:16 ID:MUky2k13
職人は増えないのに希望カプは膨らんでゆく
ここは夢のあるスレだな
94 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/27(金) 21:17:04 ID:iPQtHgn5
以前友人がテンエヴァ好きで小説書いてた奴いたが、読みたきゃ掲載許可とろか?
95 :
sage:2005/05/27(金) 22:19:06 ID:vHY76JMP
<94
見たい。ついでにマルティン×エヴァも。
96 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/28(土) 06:59:57 ID:hpy2jlu2
>>95 マルティン?
あ〜…俺はMONSTER詳しくないんだけど、一応聞いてみるわ。
97 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/28(土) 16:36:40 ID:74JwRpsB
てんまニナ
98 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/29(日) 01:33:50 ID:Qjqvoct9
テンニナage
99 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/29(日) 20:13:35 ID:Qjqvoct9
ネタバレに戦々恐々としながらも必死に保守
ネタバレって何のことだろう…?と思いつつ
エヴァって父親である院長ともエロい関係ではなかったのかと邪推。
よくある父娘近親相姦ネタになりそうだけどな。
101 :
99:2005/05/30(月) 18:03:48 ID:0kLKPM5c
俺アニマックス組なんよ。
エヴァってヤリマンの年増のアル中のスゲーやな女だけど憎めないよね。
作者の術中に嵌まってるとは分かってるが・・・・
102 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/30(月) 18:53:26 ID:m1ZphXXV
最終巻のネタバレは流石に悪いと思うから言わないけど…
エヴァはさり気に良い奴だよ。
作者が意図的に一番人間らしく書いてるから読者も共感するとこあるんじゃないかな
こんなこと言ってる僕はテンエヴァ派
103 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/31(火) 00:50:12 ID:WmHLdhGd
テンマって何歳?ニナが二十歳の時。
30代後半くらい?
おいらもエヴァ嫌いだったがマルティンと出会ってから好きになった
庭師との一件でエヴァも根は悪いヤシじゃないって思ったけどな。
こんなこと言ってるけど自分は断然ヨハニナ派。
>>103それくらいだと思われ。
ディータと一緒にいて父子とか言っても違和感なさそうだし。
106 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/01(水) 00:58:40 ID:WSGTRVnb
鬼畜なテンマニナって結構萌えるな
そしてそれをコソーリ凝視するディータww
107 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/01(水) 19:10:10 ID:TtNm7n1q
僕はヨハニナの方が良い♪
108 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/01(水) 19:40:08 ID:WSGTRVnb
ならそれを委細根掘り葉掘り描写するのだ
妄想垂れ流しでいいから
109 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/02(木) 10:49:50 ID:r4NDBGtN
ヨハン「僕はヨハニナの方が良い♪」
110 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/02(木) 17:10:58 ID:73agJpuT
>>109 107ですが、自分の発言を面白く変えてくれてありがとう
ワロタ(´∀`)
111 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/02(木) 19:53:24 ID:b/fRMSl3
112 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/03(金) 09:28:32 ID:/Ubnv3Lz
スレがまわらんのー
>>86の続きをひたすら待つ。別職人降臨も待ち続ける。
114 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/04(土) 21:22:47 ID:h7P3bwBz
ニートテンマはきっと臭い
115 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/06(月) 14:17:29 ID:mIvIA7qE
てんになでぬいてしまいました。ごめんなさい。
116 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/14(火) 23:55:27 ID:YBBKGk9Z
アニメもまだ放送中なのにな……
117 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/18(土) 12:42:21 ID:EoP3yKas
>>55
亀レスだけどその話ものすごく読みたい!
118 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/18(土) 18:07:13 ID:1IgzuTv2
ロベルトってなんかヨハンの奴隷にされてそうだよな。
それでホモネタ書けそう。
119 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/20(月) 01:34:02 ID:y0x4pube
お 断 り だ
120 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/20(月) 09:41:14 ID:ludYnmB7
テンニナ(*´Д`)ハァハァ
アニメ版モンスターでは、テンニナハッピーエンドを描いてくれないかなぁ
122 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/21(火) 22:00:21 ID:MYZph2Ix
白人って若い時はかわいいけど、10年後にはニナもジョデーみたいに・・・・
ニナはスラブ人といっても巨デブになるロシアじゃないし、運動も好きみたいだし
何年たってもスラブ美人でいてくれるはずだ。
最近はロシア人の中年女性も細くてきれいな人が多いしな。
ニナはオレの嫁に決定!
125 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/29(水) 22:16:34 ID:60iSw149
>>123 シャラポワ様を想像したらいいのんか? それなら支持。
126 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/05(火) 20:14:43 ID:5ZuCRlM4
鬼畜テンニナ見たいage
[
すれ違いだが、シャラポワ見たらニコリッチを思い出した
同じ作者の作品で、そういうのがいるんだけど、個人的には浦澤作品で一番やりたいのがニコリッチ。
少数派だろうけど。
>128に続きスレ違い。
ニコリッチを見てると何故かヨハンを彷彿させる。
ヨハンと双子の様に似ている女性といえば、ニナではなく
何故かニコリッチが浮かんでしまう・・・
見たいなぁ
テンエヴァはマイナーですか、そうですか。
マイナーではないと思うよ。俺も俺も。
あとアンナ×テンマとか、ベトナムの無免許医×テンマとか。
テンマ好きだからw
あと個人的に、ヨハンがセックスしてるところが想像しにくい・・というかイメージがない。
正確に言えば、見本みたいなセックスなんだろうな、とは考えられるが・・
直接女に触っているところがなんか似つかわしくない感じがする。
>132
アンナ×テンマ
アンナ=女装ヨハンを想像してしまった。
逝ってきます…
僕の中の怪物が暴れ出すんだ
ズピュドピュ
過疎・・・
チラシの裏
エヴァに振られる辺りまでのテンマに童貞スメルを感じてた事がある
以下、何事も無く続きを↓
カール×ロッテをキボンヌ
140 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:
もういっそルンゲの娘が出来るまでの過程が聞きたい。