遅い速度で、抜ける寸前まで身を引く。
それからもう一度、少し早く押し込む。
その切り替わりの瞬間が、紫乃の体に電流を流す。
漏れる声に、真奈瀬は胸が一杯になる。
徐々に速度が増してゆく。快感のスパンが短くなり、やがて連続したものになる。
「…あ…(はぁはぁ)…そろそろ…(はぁはぁ)…イきそう・ッ…」
「…ん・いいよ…一緒にイこ? ね?」
『はン…はァ、はァ、は、は、は、は、は、ああ、イく、イっちゃうッ…はう!』
一瞬だけ早く真奈瀬が果てたが、それに呼応する様に紫乃も達した。
お互い、何度か大きな痙攣をし…力を抜いた。
…暫しの間、その余韻に浸る2人。
やがて先に意識が戻った真奈瀬が、ゆっくりと紫乃から抜いた。
この一瞬も、紫乃にとっては至福である。
抜いた後もまだ少しボーっとしていたが、暫くして真奈瀬は自分のコンドームを脱いだ。
しかしその直後、前に回り込んでいた紫乃が真奈瀬にふたたびしゃぶりついた。
「ひゃうっ!?」
「ま〜だ元気だね。…お返しだ、よん。」
と、真奈瀬の後ろの穴に紫乃が指を突っ込んだ。
「ああんッ…またイかされるなんてっ…!」
やめさせようとしても、真奈瀬の手足に力は入らなかった。
承知の上で、紫乃は行動を続けていく。
「へへ。いいよ、出しても。今度はあたしのお口に頂戴?」
「やん、イ、イ、イっちゃうよッ・またイっちゃうッ…あ・ああっっ…! は、はン! ん・ん・ん…」
真奈瀬は2回目の絶頂を、倍の量で迎えた。
大量に出しているにもかかわらず、紫乃はこぼしもせずに含んでいく。
やがて真奈瀬から搾り取ると口を離し、口全体で転がし感触を楽しんでいる紫乃。
真奈瀬は、満足感と、恥ずかしさと、疲労感を伴いながら、それを見つめていた…。
「明日のイベントで着る衣装で、ここまでヤっちゃったなぁ…(溜息)。いや、ヤりたかったケドね。」
「いいじゃない、汚してないんだから。」
「…今日の事を思い出すと、会場で平常心が保てるかなぁ…?」
「…もう、真奈瀬さんはいつでも妄想力旺盛なんだから(笑)。」
「紫乃が巧すぎるんだってば…」
そうしてキスをして、部屋の明かりを消した。
明日の朝は、ホテルからの同伴出勤が確定となった。
(おしまい)