【マターリ】夜麻みゆき作品のエロ希望スレ2【エロパロ】
1 :
名無しさん@ピンキー:
>>1甲
作品の雰囲気がマターリしているからこそ、
_ ∩
( ゚∀゚)彡 陵辱! 陵辱!
⊂彡
乙
>1乙!
…ところで、即死しないためにはどれくらいの書き込みが必要だったっけ?
30だったと思う
投下待ち保守
>>1 スレ立て乙です!
で、早速で悪いんですが、今から「見た目シオイリ精神イーイリ」投下します
前振りも長ければ本編も長いっす…
「…待てッ!!!」
誰もいない廃虚と化したその神殿の廊下を、イリアはひた走っていた。
外は酷い嵐で、ガラスが大破した窓からは雨が中まで突き刺さり、雷鳴が止む事無く鳴り続けている。
旅の途中で立ち寄った大きな国。そこはアドビスと同じく僧侶を中心とした法力国家であった。
この国に、魔物の群れが攻めて来たのは今日の夕方頃。その数や尋常ではなかった。
宿で休みを取っていたイリア達も、いてもたってもいられず、魔物と戦う僧侶や衛兵達に加勢した。
魔物を気絶させるだけに留めて戦うその中で、あの男を見た。
褪せた金の髪。
赤い仮面。
ぎらぎらと濁った金の瞳。
そいつに気づいたのはイリアだけだったらしい。イリアはレムに十六夜の事を頼むと、一人前線を抜け出した。
「イールズオーブァ!!!」
轟くいかずちの騒音に掻き消されないように、怒りを込めて叫んだ。
前を行くその男は、その声を然程気にする様子もなく、ふわふわとまるで亡霊のようにどこかに向っていた。
「…逃がさない。」
決意を込めて呟くと、走る速度をまた上げた。
「………ここ、は?」
イールズオーブァを追いかけて辿り着いたのは大広間。
息を整えがてら周りを見渡す。
崩れた柱や女神像に、ひび割れたステンドグラス。今は無残な姿だが、まだ神殿として機能していた頃は、恐らく礼拝等に使われていたのだろう。
この場所の在りし日の姿を想像していると、
突如人の気配――恐ろしく冷たくおぞましいものだった――を感じた。
気合を入れ直して、その人物と面会する。
夜の闇と部屋に灯かりが無いことも手伝って、ぼんやりとシルエットが確認出来るものの、顔はよく解らない。
(えっと……兄さんとシオン殺したコトを怒って、魔物(友達)を使って街をめちゃめちゃにしたコトも怒って、何で生きてるのか聞いて、それからボコボコにして……)
ゴクンと唾を飲み込んで、一つ大きな深呼吸をして、最初に発する文章を決めた。
「…ボク、怒ってるん…」
両手に握りこぶしを結んで、思い切り叫んでやるつもりが、途中から勢いを失ってしまった。
「だから…ね……?」
雷光で闇に浮かび上がった人物が、イリアの想定していた人物と違っていたからだ。
(え……?え……?)
イリアのよく見知ったその人は、宙に浮かびながらよく見慣れた格好で、よく見慣れた眼差しでこちらを見下ろしていた。
「何で」と疑問を発するより先に、無意識にその人の名を呼んでいた。
「シ……オン?」
呼びかけられたシオンは一間隔置いてから、
「久しぶりだナ、イリア。」
と、うっすらと笑った。
それに違和感を覚えた。何が違うかは具体的にはわからなかったが、確信があった。“絶対に違う”と。
「……誰!?」
疑心を込めて問い掛けた。
シオンはやはり一間隔置くと、またうっすらと笑って
「誰って……いくら物覚えの悪いお前でもひどいナ。俺様のコト忘れたのか?」
と、ゆっくりと尋ね返した。
忘れる訳が無い。だからこそ、“この人は違う”という想いが強くなる。
「お前は……違う。シオンじゃない!!」
それを聞いたシオンは心外とばかりに、
「…何言ってんだよ。お前が見捨てたシオンだろ?」
と答えた。その言葉にすかさず反応するイリア。
「違う!!!見捨てたわけじゃ……だって、あの時……!!!」
反論しようとするも、言葉に詰まってしまった。
(あの時……どうなったんだっけ……?)
頭を抱えて改めて思い返してみる。
今まで考えないようにしていた事。それは友の死のシーンを思い出したくないというのが第一の理由だが、もう一つあった。
それは、一部の記憶の不自然な欠如。シオンの死を目の当たりにしてから、オッツキィムに戻るまでの記憶が一切ないのである。
その理由を考えたくはなかったのだ。
「…思い出してみるか?俺が死んだ後、何が起こったか。」
シオンがパチン、と指を鳴らすと、あの日の光景が煩わしい程鮮明に、イリアの中に広がった。
紅の海に浮かぶシオン。同じく紅に染まったまだウリックだった頃の自分は、
既に事切れた彼を抱きしめながら、どうしたらいいか分からないでいた。
レムも悲痛な表情で二人の間をぐるぐると飛び続けていたが、
もう月が離れかかっているというのに、ウリックがいつまで経ってもその場を動こうとしないので
『ウリック。離れがたいのは分かるけど、もう帰らないと。』
と、オッツキィムへの帰還を促した。
「やだ。ボク、ここにいる……シオンと一緒に……」
『駄目よウリック!』
「何で駄目なの!?」
金切り声をあげるウリック。最愛の友の死を目にして、自暴自棄になっているのは誰の目にも明白だった。
しかし、ここで引き下がる訳にはいかない。
同じ旅の仲間として。
彼女を任された者として。
何がなんでも彼女を連れ返る必要が、否、義務がレムにあった。
『駄目に決まってるでしょ!!?』
レムがウリックよりも大声で叫んだ。
『シオンが最期に何て言ったか聞いてなかったの!?“生きてくれて”って…そう言ってたじゃない!?』
レムに言われてウリックも「あ…」という表情をして、いくらか落ち着きを取り戻した。
それを見てレムも声の調子を下げる。
『だからあなたは生きなきゃ駄目なのよ…絶対。シオンの最期のワガママ……叶えてあげましょう?』
レムは精一杯優しく微笑んだが、溢れる大粒の涙を堪える事が出来ない。
「…うん。」
ウリックは涙を拭って返事した。
「…帰ろうね、シオン。」
シオンも誘う形のその言葉に、レムはきょとんとした。
「こんなトコロにシオンを一人ぼっちにしておけないよ。シオンも一緒に帰って……オッツキィムでお墓……作ってあげなきゃ……」
『…そうね。一緒に帰るべきよね。』
流れる涙を一生懸命拭って、二人で微笑みあった。
「あ、待って。」
ウリックは突然その場を離れて、彼女が戻って来た時にシオンが凭れ掛かっていた壁の方へと走っていった。
『今度は何!?』
そして何かを拾い上げると、また急いで戻って来た。
「コレ…。」
ウリックがおずおずと差し出したのは、先の戦いでボロボロになったシオンの手帳。
『あ…。』
「コレも持って帰ってあげたいんだ。少しでも……シオンが生きてた証を残してあげたい。」
そう言って邪魔にならないように袋の中に手帳を仕舞い込んだ。
「待たせてごめんね、シオン。さぁ、帰ろ…」
床に倒れ込んだシオンを抱き起こそうとした手が一瞬止まった。
薄紅色の細長い何かの細胞組織のようなものが、蔓のようにシオンの右腕に絡み付いていたからである。それはイールズオーブァの残骸から伸びていた。
「な……に、コレ!?」
顔を強張らせつつ、直感的にとてつもなく恐ろしい事が起こっているのを感じ取り、すかさずそれをシオンから引き剥がそうとする。
しかし、弾力性のあるそれは、ウリックの力を以ってしても容易に引き千切る事はできなかった。
「コイツ……!シオンから……離れ、てっ……!!」
必死の形相で引っ張るが、それはシオンにしがみ付いたまま動こうとしない。
それどころかシオンの腕を伝って、徐々に上へ上へと這い上がってくる。
「こ……の!やめろ!やめろってばぁ!!!」
ウリックの叫びも虚しく、それはシオンの顔まで到達すると、無理矢理口をこじ開けて、少しだけ奥へと進入した。
そして。
ドクン、と、一際大きく不気味な脈動が響いて。
ピクン、と、一瞬動くはずの無いシオンの体が動いて。
じわり、とこの世の全ての色が混ざった漆黒の靄が、彼の体に染み込んでいった。
ウリックとレムは何が起こったか理解出来ずにいた。緊張のあまり、涙もすっかり乾いてしまっている。
「………シ、オ…ン?」
体をガチガチ震わせながら、恐る恐る呼んでみた。
すると、永遠に開くはずの無い瞼がゆっくり、ゆっくりと開いて、そして笑った。
それはシオンのものではない、別の誰かの笑顔であった。
硬直している自分の額に、朱く染まったシオンの右手が伸び、意識が遠のいたと思うと次の瞬間、イビスの丘にへたり込んでいた。
過去の映像はここで途切れ、場面は現在の廃虚の広間へと戻った。
頭を抑えながら見つめる先には、笑みを崩さず宙にたゆたうシオンの姿がある。
「思い出したか?」
「………………」
今にも崩れそうな表情のイリアを見て、シオンはくすりと笑うと彼女にその名を呼ばせるようそれとなく誘導していく。
「違うって言うんなら……俺は誰なんだよ?」
「あ……あ……」
何か言おうにも言葉にならない。イリアの瞳には、既に涙が浮かんでいる。
「俺の名を言ってみろよ。」
「イールズ…オーブァ……」
何とか絞り出した声は震えていた。雷鳴と豪雨のけたたましい轟音の中でその名がいやにはっきりと聞こえた。
シオンはその名を聞いて満足したのか、にやりと笑って
「正解だ。」
と言ってから、「あはははは」と、声を大にして笑い始めた。
しばらくしてから困惑しきった様子のイリアに、
「あぁ…すみません。慣れない口調で話したら可笑しくて可笑しくて……
…でもちゃんと似ていたでしょう?他人を真似るというのも、また一興ですね。」
と、丁寧語で解説した。そんなシオンの姿が、イリアの目には、恐ろしく絶望的なものに映った。
「やめ…て…」
イリアはシオンから顔を背けがちに呟いた。
「?何をですか?」
「シオンの顔で……そんな風に笑わないで!!!」
泣きながら絶叫した。
シオンは一瞬きょとんとしたが、また軽く笑い始め、
「そう言われましてもねぇ…?これが生来の私の話し方ですし……それとも何ですか?」
ふわりとイリアの眼前に降り立つと、一呼吸溜めてから続けた。
「こんな風に喋って欲しいのか?イリア。」
わざと彼女の名前をはっきりと、ゆっくりと発音した。
「ふっ……あ、ははっ、はははっ、あはははははっ」
そして突如壊れたように笑い出すシオン。更に突拍子もない事を聞いてきた。
「どうしてこの姿で会いに来てあげたと思います?」
「…え?」
突然質問され、混乱で動けなくなったイリア(それ以前に最早悲嘆で体が動かなかったが)に向って、シオンはいとも簡単に解答を教えてくれた。
「オッツキィムには彼を知ってる人がいますし……見つかると色々と面倒なので
普段はこの上に幻視魔法をかけて、〈イールズオーブァ〉に見えるようにしてあるんですよ。
それを解いて貴女にわざわざ会いに来てあげたのは……」
シオンはイリアの顎を軽く引き寄せ、唇と唇が今にも触れそうなくらい顔を近づける。
「お前が可哀相だったからだよ。」
「!?」
シオンは彼女を捉える指先の力と口調を強めて、憐れみの目でもって彼女に言い放つ。
「お前がいつまでも〈俺〉を切り離せないでいるから………あまりにも不憫でな。
スッパリ切り離させてやろうと思ったんだよ。」
イリアの目の色が変わったのを確認すると、シオンはニィっと笑って、素早く腕を放した。
「それで色々考えたんだけどさ。やっぱ〈俺〉との間に酷い記憶を作るのが一番手っ取り早いし確実だよな。」
茫然自失しているイリアの前で、シオンは一人確認するように、淡々と呟いた。
「まぁ…嫌な思い出になるか楽しい思い出になるかは……お前の心がけしだいだけどナ。」
そしてシオンが指をパチン、と鳴らすと、何処からか白い触手が伸びて来てあっという間に彼女を捉えた。
「うわっ!?何するの、シオン!?」
締め付けられた痛みで苦しそうに抗議したイリアは、思わず出してしまった言葉に自分でも驚いた。
(ボクってば……何言ってるの!?)
自身の信じられない行動に動揺すると同時に、その事に触れて欲しくなくてシオンから顔を背けた。
シオンは一瞬笑みを消したが、イリアの想いをその行動から読み取ってまたふっと笑った。
「えぇ……そうですよ。」
シオンは確信犯的に丁寧口調でゆっくりと喋る。
「ヒトというのは全ての判断を視覚に委ねていますからね。」
(違う…違う……)
泣きながら必死に心の中で自分に言い聞かせる。
「例え中身が違うと知っていても……」
シオンは彼女の頬を掴んで、彼女の顔を真正面に向けさせた。
「〈俺〉を拒むことはできないんだよ。」
そう言って笑うシオン。その笑顔は彼のものではない。
彼がこんなにも冷酷で歪んだ笑みを浮かべるわけがない。
この人は違う。
シオンではない。
頭では痛い程にわかっている。
わかっているのに。
(違う……のに………)
心の中で項垂れるイリア。
そして“彼”の言った通り、ゆっくりと降ってくるシオンの唇を、拒絶することはできなかった。
シオンは舌先を巧みに動かしイリアの口内に侵入すると、戸惑っているイリアの舌を有無を言わさず絡みとった。
イリアはぎゅっと目を閉じて、ただ時が過ぎるのを待つ。
一段と大きな雷鳴と同時に、シオンの舌はゆっくりとイリアから出ていった。
イリアは吐息を乱して心持ちシオンに凭れ掛かった。
「……っと。」
シオンは胸で彼女を優しく受け止めたが、その不自然な優しさが底知れぬ恐怖を誘う。
「キスだけで感じたのか?」
シオンはイリアを抱きしめてやはり優しく囁く。その言葉にイリアの頬が紅潮した。
が、全身を走る奇妙な感覚に、直ぐに顔を強張らせた。
見ると彼女を縛り付けている触手のうちの何本かがにゅるにゅると蠢いて、彼女の衣服を剥ぎ取ろうとしていた。
「えっ!?嘘……ヤだぁ……!!!」
抵抗しようにも彼女の体は多くの触手で封じられていて、声を上げて抗議するより他に無かった。
「何が嫌なのですか…?」
シオンはうっすらと笑っている。
「好きな男に抱かれているのだから、嫌な訳ないでしょう?」
イリアの好きな人物と、イリアを今この場で抱いている人物が一致しないことを再度強調するかのように、わざと丁寧語で喋った。
そしてまた唇で彼女の口を封じ、自分は彼女の口を嬲ることに専念し、彼女の衣服を捲るという行為を触手に任せていた。
しかし、彼女の羞恥心を煽るように、わざとゆっくり服を脱がさせる。
「…ぅんっ……んっ!!……んっ、んぅ………っ…ん、んんっ!!」
途中、触手が胸の突起や秘所を掠める度に、イリアは声を上ずらせる。
「ふあ…っぁ、……は…ぁ」
シオンの唇から解放された時には、触手によってイリアの胸が露になっていた。
すかさずその部分にシオンの手が伸びる。
「っあ……!」
そしてそのまましなやかに揉み解す。
「あ……んぁ…っ、あん」
「胸だけでそんなに感じるとは…やはり好きな人は特別……ってことなんでしょうかね?」
くすくす笑いながらシオンは三度彼女に口付ける。今度は唇にではなく、首筋に。
「あっ……や、…っん」
小さな批難を漏らしたイリアを気にする事無く、殊更ゆっくりと舌先を下方に流す。
鎖骨に辿り着いたところでそこに一つ大きな口付けを落とすと、次に胸部を軽く舐めた。
「ひぁ!…っあ、ん…」
左の乳房を柔らかに揉みしだきながら、右の乳首に僅かに舌先を押し付け、小刻みに転がしまわす。
しかしイリアの思考が完全に溶けてしまわないように、シオンは適度に力を和らげて愛撫を続けた。
そうして暫時イリアの反応を愉しむと、おもむろに彼女の下半身にも指で触れた。
しかし太ももを優しく撫でまわすだけで、大事な所には一切触れようとはしなかった。
「んっ、は…ぁ……ぁっ…」
イリアは呼吸を乱しながら複雑な表情を浮かべていた。
行為自体に抵抗を感じているのも確かであったし、一向に核心に触れようとしないシオンをどこかもどかしく思っているのも確かであった。
そんな相反する想いを抱えて、どうしたらいいか分からないでいる彼女に、シオンは追い討ちをかけるように聞いてきた。
「もっとちゃんとして欲しいですか?」
「え…?」
いつの間にかシオンの顔が目の前に上がって来ていた。潤んだ瞳で思わずまじまじ彼を見つめてしまった。
その穏やかな表情は確かに彼女も知っているシオンのものである。
「わかってんだぜ?本当はもっと激しくして欲しいって………俺に虐められてめちゃくちゃにされたいんだって。」
「そ…んなコト、思ってな……んっ」
シオンの台詞を咎めようとしたイリアの口が、彼の口で塞がれる。
「んっ……んふ…んぅっ…、ん…」
この口付けはイリアの意志など無視した、強引で自分勝手なものだった。
その荒々しさは、シオンが離れた後に二人の唇を繋いだ何本もの唾液の糸が物語っていた。
「ほら…さっきのキスより今のキスの方が感じただろ?」
イリアは吐息を乱してシオンを見つめるものの、何も言おうとしない。
するとシオンは何を思ったか全ての愛撫を中止して、イリアと距離を置いた。
「……………!?」
シオンは触手に羽交い締めにされたまま棒立ちしているイリアの姿を歪んだ眼差しで眺めながら、意地悪く聞いた。
「どうして欲しいか言ってみろよ。」
「えっ……」
「言わなきゃ一生このままだぞ…?」
シオンはニヤニヤしながらあられもない姿の彼女を視姦し続けている。
「……………」
「まっ、お前がそれでいいんなら俺様もそれでいいんだけどナ。」
そう言ってそっぽを向くシオン。
イリアは俯いて思いを馳せる。
(駄目だよ……言葉づかいなんかで騙されちゃ………)
(アレはシオンじゃないんだ…)
(シオンだけど…シオンじゃないんだ……)
(シオンはあんな風に笑ったりしない…絶対に…)
(だから…シオンじゃない)
(でも……シオンじゃないけど…シオンなんだ……)
色々考えてるうちに自分でも何がなんだか分からなくなる。
そして密かに快楽を求めて疼き続ける身体に逆らえずに、ついにその言葉を口にしてしまった。
「もっと……して欲しい。」
俯いたまま静かに呟いたイリアの元に、再びシオンが近づいた。
「何だやっぱりして欲しいんじゃねぇか。」
シオンは「仕方ねぇーナ。」と笑いながら彼女の前髪を掴んで、強引に顔を上げさせる。
「でも、素直な子は嫌いじゃありませんよ?」
にこやかに言うと、口調の丁寧さとは裏腹に極めて粗雑に、彼女を床に向けて突き飛ばした。
「きゃんっ!?」
仰向けで倒れ込んだ彼女の上に乱暴に覆い被さると、恐ろしく冷たい笑顔で言い放った。
「それじゃお望み通りにしてあげましょうかね?」
言い終わるや否や彼女の乳首に吸い付いた。更にもう一方の乳房を今度は遠慮無しに激しく揉み回す。
「やっ…ぁっ…あ、ん……っは…っめぇ…あっ…!」
その荒々しさに思わず声を張り上げるイリア。
「何が嫌なのですか?さっき言ったばかりじゃないですか。“もっとして欲しい”って。」
「…っも、んぁ…こ、…なの、は……ん、いっ…ぁ、ゃあっ……」
涙声でイリアは悲鳴をあげた。
「“こんなのはやだ”、と。つまり“こんなもんじゃ足りない”ということですね。」
シオンはわざと誤った解釈をしてみせた。
「全くしょうがない奴だナ、お前は。」
苦笑しながら更に愛撫を激しくする。
「ひぁ…っ、ち、が……んっ、んんっ!!!」
「五月蝿いですねぇ。少し黙っててくれません?」
心底鬱陶しそうに吐き捨てるように言うと、器用に触手を操って彼女の口内に押し込んだ。
「んーーーっ!!んんっ、んぅ…んーー!!!」
「これで少しは静かになりましたね。」
シオンはイリア乳房を両の手で揉みくちゃにしながら、やれやれと呟いた。
しばらく彼女の胸を愛撫した後、彼女の腹部に沿って指先をずらして秘所に到達すると、下着の上から突起を軽く摘まんだ。
「んっ!!!んふっ…んむ……んっ!!!」
明らさまに反応するイリア。その様子が愉しくて可笑しくて、シオンはソコを掴んだまま周囲を激しく撫で回した。
彼が指を動かす度に、下着の染みが徐々に拡がっていく。
「お楽しみは後に取っておきますか…」
取り敢えず下着だけ脱がしてイリアに聞こえないような小さな声でポツリと呟くと、触手を彼女の口から引き抜いた。
「ぷはっ……はっ…ぁ」
久しぶりに空気に触れたイリアは、大きく深呼吸した。
「さぁ、休んでる暇はありませんよ?」
シオンは一旦イリアの上から退くと、自身はズボンを脱ぎつつ自由を奪われ抵抗出来ない彼女を跪かせた。
「貴女、〈シオン〉のコト好きですもんね?これくらい平気ですよね?」
イリアの解答を待たずにシオンはその先端を彼女の唇に触れさせる。
思わず目を瞑り顔を背けようとするが、逃げようとした頭をシオンに両手で掴まれ、強引に根元まで頬張らさせられた。
「んぅっ!?ん、んんっ……!!?」
イリアの悲痛なうめき声と共に、じゅぷっという淫らな水音が響いた。
「全部こっちで適当にやりますから。兎に角歯だけは立てないで下さいね?」
念押ししてから彼女の口で自身を高ぶらせる。
少しの間付け根を舐めさせた後ゆっくりと先端まで押し戻し、亀頭を同じように舌で愛撫させる。
そうして少し時が過ぎるとまた根元まで引き戻した。
それを気の向くままに繰り返す。
「何だ結構上手いじゃないですか。」
シオンは悦に浸ると、ゆるやかに右手を彼女の背に乗せた。
そして裾の中から触手を這い出させ、彼女の背筋を伝ってどんどん下半身の方へと伸ばしていく。
「んむ…っ!?んんっ……!?」
背中を走る気味の悪い感触に、イリアの声にも恐怖が込もる。
触手は一直線に秘所に向かうと、意志を持っているかのように桃色の表面を撫でまわる。
「んぁ……ふっ、ん………む…ぅっ…んんっ」
雫が滴り始めて床までも濡らすようになると、触手は入り口を押し広げて中へと潜入した。
「んっ!?…んぁ……んっんっ、んーーーーー!!!」
そしてある程度奥まで押し進むと、内部で暴れ始めた。
「いきなり入れるとキツイだろうから先にこれで慣れさせてやるよ。優しい俺様に感謝しろよ?」
ずっと閉じていた目を恐る恐る開けて上を見上げると、シオンが笑っているのが見えた。
相手の事など考えない、自分だけ愉しんでいるような、そんな歪んだ笑顔。
その笑顔にこの人はシオンではないと思い知らされる。
しかし、〈彼〉を求めずにはいられない。
この身体は確かにシオンのものだから。
例え宿っているモノが別のモノだとしても―――
そんな考えに走る自分が浅ましくて恥ずかしくて、イリアはまた固く瞳を閉じた。
その反動で目尻に溜まっていた大量の涙が下へと零れ落ちた。
闇に覆われた広い部屋に、雨音とは違う水音が反響する。
月明かりに照らされてぼんやりと浮かび上がる2つのシルエットのうち、女の方が大きく揺れた。
シオンを口に含んだままの彼女が昇天したのは、これで3度目。
それでも尚触手は彼女の内部を弄り続けている。
「おや、またイッてしまったのですか?」
シオンはイリアの頭を撫でながら笑って言う。
「こんなものでもイけてしまうとは……入れば何でもいいんでしょうかね?」
呆れ顔で呟くと、ソレの全身を咥えさせて彼女の頭を固定した。
「ほら、出しますよ?」
シオンが小さく呟くと、彼女の喉の奥から口に至るまで精子が拡がった。
「う゛えぇっっ……かはっ、こほっ…」
それを吐き出しながら酷く咳き込んでいると、ようやく下半身を含む全身が触手から解放された。
激しい脱力感で、イリアはそのまま床に伏す。
「はぁっ……はっ……はぁっ……」
虚ろな瞳で口呼吸をしていると、目だけで笑っているシオンが見えた。
「これで終わりだとでもお思いですか?」
柔らかに話すシオンの手はイリアの内腿を掴んでいる。
「え…?」
「まだ大事なのが残っているでしょう?」
そう言うと股を開けさせた。
「え…えッ……っやん!」
起き上がろうとするイリアよりも先にシオンの舌がソコに触れた。
先の陵辱によって濡れに濡れたその部分は、少し舌先を移動させるだけで淫らな水音を奏でる。
「んっは……やっ…ぁ…、……あっん…ふぁ…っあ…」
身を捩って善がるイリアのその部分に、シオンは所構わず口付けを撒き散らす。
溢れる蜜はどんなに掬い上げても、渇くことはなかった。
「あん……やっ、も……ぅ…あっ、んん…」
言葉で限界が近いことをイリアが漏らすと、シオンは身を起こして泣きじゃくる彼女を胸の中に引き寄せた。
意識が朦朧としている彼女を強く抱きしめて、優しく耳元で囁く。
「好きだ、イリア。」
言われてイリアの身体が一瞬ビクンと震える。
「ずっとお前が欲しかった。」
中へ入りながらシオンが酷く穏やかに告げた。
この言葉が、〈シオン〉がくれたものならよかったのに―――…
そんな想いを抱きながら、イリアはシオンを受け入れた。
そして感傷に浸る彼女の事など構わずに、シオンは最初から激しく彼女を揺さぶりたてる。
「んぅ……、っは…ぁん……っあ、んぁ…っ……ああっ…」
イリアは快楽の波に溺れきってしまわないように、シオンの背に腕を回して、何とか我を保とうとする。
そんな彼女の行為を嘲笑うかのように、シオンの動きは激しくなる一方であった。
「ひぁ……あっ、んぁ…っあ、っあ……あぅ…んぁあっ…」
今にも壊れそうな彼女を、あまりにも場違いな穏やかさを映した眼差しで見つめながら、乳房にも愛撫を加え、何度となく口付けを繰り返した。
「や…そ、んな………たらッ…んぁ……んっ、も……っぁ、うぁ!?…っあ、ぁぁあっ、あぁあぁぁぁあぁ!!!」
イリアは絶叫と共にシオンを内包したまま果てた。
熱い肌とは対照的な冷たさが、頬から全身に行き渡る。
イリアは打ち捨てられた人形のように、床に転がっていた。
その肢体には、せめてもの心遣いとばかりに、見慣れたインディゴブルーのマントがかけられてある。
「やはり貴女を生かしておいて正解でしたね。予想以上に楽しめましたよ?……色々とね?」
含みのある笑顔でシオンは淡々と喋り続ける。
「何ならまた会いに来てあげましょうか?」
にこやかに尋ねるシオンはイリアが返事できないのをいい事に、
「そんなに会いに来て欲しいんですか?仕方無いですね。」
と勝手に続けると、乱れた彼女の髪を攫って別れの口付けを落とした。
その後イリアは度々彼女の元を訪れるようになったシオンと、
この悪夢とも快夢ともとれる一時を過ごすようになる。
以上です。長くてスミマセン(これでも大分削ったんです…)
もっとイリアの心の葛藤具合とか、
悪〜な表情してるシオン様の描写とかを上手く表現したかったなぁ…
超GJ!!!!
GJ!(*^ー゚)b
これで30
神GJ!
GJ!!
GJ……だが、こん畜生っ!!(つДT)
無事前スレも落ちたな
GJ!!応援してます
超GJ!
…けど…イールズオーブァめぇえっ!
うおお神!GJ!!
38 :
27:2005/05/07(土) 01:20:11 ID:fXO/vmtN
か…神と言われてしまった…(;゚Д゚)アワワワワ
あ、有難うございます。頑張ります。
自分は最初からシオンの体はイールに乗っ取られてると信じてやまなかったので、
書いてる時はあんま気付かなかったのですが、
レスもらってから改めて読み返して、イールが凄まじく酷い奴だと気付きました
スマン、イリア&シオン………
というわけで、清涼剤と言うか閑話と言うかお口直しと言うか…
とにかくちょっとした小話投下します。
こんなのもアリって事で……笑って許してやって下さい。
静寂が包み込むアドビスの一室で、シオンとイリアが押し黙って向かい合っている。いつになく強気な表情のシオンに対し、イリアはどこか弱々しい表情をしていた。
「ほら、いつまでじっとしてるつもりだ?」
「う…だって……」
「頑張るってこの前約束したじゃねぇか。」
「それは…そうだけど……いざ目の前にすると……やっぱり……」
イリアはシオンの右手から視線を逸らしがちにポツポツと言い訳を続ける。
「問答無用。ほら、口開けてみろよ。」
意地悪な笑顔でシオンは右手を差し出した。その中には赤味がかった生ぬるいモノが握られている。
そしてその大きさはイリアの恐怖を煽るのには十分すぎる程であった。
「だ……駄目だよ、そんな大きいの入らないよ!!!」
イリアは顔を青ざめて首を横にぶんぶんと振る。
「んなの入れてみなきゃわかんーだろ。」
「わかるじゃないか、シオンのバカー!!!」
イリアは両腕を振り回してじたばた暴れまわるが、シオンはそれを振り切って確実ににじり寄る。
「ほら、口開けろって。一瞬ですむコトじゃねーか。」
「やだったら、やーだー!!!」
と叫ぶや否や、イリアは固く口を結んだ。
「あっ、コイツ!!!」
しかしそんな事でシオンも引き下がらず、無理矢理口をこじ開けて右手に握っていたモノを彼女の口の中に押し込んだ。
「んんっ!?」
途端に口いっぱいに何とも言えない苦味が拡がる。
「…うまいか?」
「んーんー!」
イリアはシオンの質問には答えず、力を振り絞ってソレを口内から追い出した。
「あ、コラ、何てことすんだ!?」
シオンの怒号が飛んだ。
「こんなの美味しいワケないじゃないか、シオンのバカバカバカーーー!!!」
負けじとイリアも大声で反論しながら、シオンをポカポカと殴りまくる。
「オイ、…そんな叩くなよ。イテッ…イテッ……痛いって!」
二人の微笑ましい(?)喧嘩が続く中、床には先刻イリアが吐き出した大きな人参の角切りが転がっていた。
それはあまりにも硬い…
つうか歯が折れるわw
41 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/08(日) 23:40:46 ID:2/kC2Pit
スレ違いスマン
今漫画板の本スレってどこにあるか分かる人いる?
なつかし漫画板や少年漫画板を検索しても見つからないんだけど
城下は雨が降りしきる中、アドビスの城のベットの上で、
またシオンとイリアが黙って向かいあっている。
いつもの強気な表情のシオンと、妙に顔が赤いイリア。
「ほら、飲めって・・・」
「う〜・・・・・・」
「飲むって言っただろ、さっき」
「だって、こんなネバーっとして、白濁としてるの・・・」
イリアは、自分を見下ろしているシオンの眼を見ないようにして、
いつものように言い訳を続けようとする
「の・め・!」
「むぐ・・・・・・」
イリアの鼻を掴んで、強引にワイングラスに注がれた白濁液を流し込むシオン。
口の中全体にまとわりつくぬめりと、苦い味が口中・・・いや、喉にまで広がる。
「ほら、飲み下せ!」
「げほっ・・・ゲホゲホッ」
「よーし、飲んだな、この忙しいシオン様に手間かけさせて・・・」
シオンは、ほっと肩を下ろして、そのままイリアのベットに入ろうとするが・・・
「シオンのバカ!あんな苦くて不味いの、いくらシオンのでも・・・」
さっき飲まされた白濁液がよほどいやだったのか、シオンをポカポカ殴りつける。
「ほら、じっとしてろ・・・まだ熱だってあるんだろ、ん?」
「うん・・・」
二人が一緒に眠るベットの横のテーブルの上には、
風邪に効く粘り気の強い漢方を磨り潰した乳鉢と、どうやら苦味を誤魔化すために使ったらしき牛乳が置かれていた。
>>39>>43 ワロタ。GJ!
39には騙されましたよorz
さすがに43はわかったが。
ワロタよ
>39>43
GJ! >43の方はもう少し白濁液の描写を遠まわしにしたほうが騙されたかもしれない(笑)
ほしゅ
笑いつつ和んだ
ほしゅ
保守ついでに・・・
前スレで一人エチーを書いていると言っていた神は今いずこ・・・?
あんまり催促するのはイカンというのはわかってるが。
イザジェンが読みたい
読みたければかくのだ
おっと、俺がいる限りこのスレは落ちないのさ
54 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/26(木) 20:15:29 ID:FQdn8j9m
ageてませんよ
また暫く保管庫が止まってるなあ
管理人さん忙しいのかな
本当にこのスレは緩急の差が激しいな
ところで>54、ageなくても保守はできるぞ
緩急自在スレと俺はよんでいる
ほいしゅ
なんか寂れてるな…よーしパパSS投下しちゃうぞー
自分は前スレの神じゃないが、ジェンド一人エチーネタ投下します。
――――――――――
誰かに見られているような気がすると、ジェンドは思った。
■
勢いを増す雨をしのぐために訪れた無人の館は、どこか不気味さが漂っていた。
べつに怖いのではない。
ただ、戦士として養われた勘が警告しているのだ。
視線を感じる、誰かに見張られている。
しかし、カイには「気のせいだ」と笑われるだけだった。
お調子者でいい加減な(とジェンドは思っている)男だが、一応は彼も戦士だ。加えて勘はいい。
もし本当に危機が迫っているなら、身の危険を感じないはずはない。
ひとりきりになったジェンドは気を取り直し、愛剣の手入れを始めた。
そのときだった。
『くすくす……』
「く……! 何者!?」
姿を見せない声の主は、館の精だと名乗った。
そして言った。館の中は自分の意のままなのだと。
十六夜を人質にとられたジェンドには、その精とやらの命令に従うしかなかった。
『まずは部屋を全部ソージしてもらおーか』
「な!?」
それがどんなに理不尽でも、抗えば最悪、十六夜の命はない。
ジェンドは踊れと言われれば踊りながら、歌えと言われれば歌いながら掃除を続けた。
■
その後、「服が汚れるでしょ」「邪魔になるよね」などと言われて、可愛らしいエプロンを着けさせられたり長い髪を可愛らしく二つに結ばされたり。
遊ばれ放題のジェンドだった。
『ふふ、かわいーかわいー』
もはや文句を言うことにも疲れ、ジェンドは怒りのオーラを撒き散らしながらも、しばらく黙ってホコリをはたいていたのだが。
『でもやっぱり、ちょっと汚れちゃうね?』
「べつにっ」
ジェンドは苛々と呟いた。
今着ているエプロンは、料理のときに使ったものに比べて狭い範囲しか覆ってくれていない。
たしかに首の辺りなどはホコリの防ぎようがなかったが、ここで「はい、汚れます」と馬鹿正直に答えれば、また変なものを着せられるかもしれない。
そう思って不満は漏らさなかったのに、ジェンドの牽制は無駄に終わった。
館の精は、こちらの意思などまるで無視している。
『仕方ないナ。脱いじゃおーか』
「は!?」
『全部脱いじゃって。そうしたら服、汚れずにすむでしょ?』
「ふ、ふざけるなっ! そんな真似できるか」
『そうだね、恥ずかしいよネ。だったら、エプロンは許してあげる。エプロンだけなら着てもいいよ』
無茶苦茶な妥協案に、ジェンドはなお目を吊り上げた。
全裸よりはまだいいかもしれないが、それでも相当に恥ずかしい格好である。
「き、貴様!」
『あれ、い……いいのカナー? 十六夜のこと、忘れたの?』
ジェンドが逆らえば、館の精は必ず十六夜の名を持ち出した。
十六夜、どうしようかな。火あぶりにでもしようかな。
そのたびに、ジェンドは抵抗を諦めなければならなかった。
(十六夜……)
十六夜を傷つけることになったら――羞恥より、そちらのほうがずっと恐ろしい。
唇を震わせて、ジェンドは着慣れた服やサラシを脱ぎ捨てた。
そして少し迷ったが、やはり一枚でも身につけているほうが安心できると思い、可愛らしいエプロンに手を伸ばす。
「くそっ……どうして私がこんなコト……」
『アハハハハ、よくできました。思ったよりキレーな体してるね』
「っ」
恥ずかしいやら腹立たしいやら。
怒りと恥とで、ジェンドの顔は真っ赤に染まっている。
『怖い顔しないでヨ。もっと笑って笑って。ね?』
「…………」
笑いたくても、この状況で上手く笑えるほどジェンドは器用ではない。
どう頑張っても、頬を引きつらせることしかできなかった。
『うーん、そんな可愛い髪型して、可愛いカッコしてるのに。もったいナイ』
「くっ……」
『あ、そーだ。せっかくの可愛いカッコなんだからネ。
おソージはちょっと一休みして、ひとりえっちでもしてもらおうカナ』
「んなっ!?」
突拍子もない提案に、ジェンドは目を丸くする。
そんな恥ずかしい行動まで強要されるとは思ってもみなかった。
「冗談じゃねー! だ、誰がそこまで!」
『そーゆー反応するってコトは、知ってるんだ? やったコトもあるのカナ』
「……ぐ……」
正直、したことはある。
けれど回数は決して多くないし、気も乗らないのにいきなりやれと言われても、どうすればいいのか戸惑ってしまう。
それでも館の精は容赦がなかった。
『ほら、早くー。早くしナイと、十六夜を』
「わ、わかった! わかったから……!」
観念して、ジェンドは長い息を吐き、おそるおそる右手をエプロンの下に滑り込ませた。
ほかでもない女の証の、柔らかな膨らみに触れる。
「…………」
はたきを握ったままだった左手も強張り、自然と力がこもる。
気持ちよくなどなかった。
気分の問題もあるだろうし、特に感じる部分は避けていたからだ。
しばらくこうして適当にやっていれば、やがて精とやらも飽きて「掃除に戻れ」と言うのではないか、という期待もあった。
『フーン、そんな顔してするんだ。そーゆーときってサ、何考えてるの?』
「べつに……何も」
『十六夜のコト? それとも、あのカイっていうお兄さん?』
「っ!?」
びく、とジェンドが身を震わせた。
『キャハハハ、当たってる? ねえ、どっちカナ?』
「違っ……そういう、コト……」
見慣れた男の顔が、ちらりと脳裏をかすめる。
ジェンドは慌てて、大仰に首を振った。
たしかにいつもなら、ひとりでするときには自然と彼の顔が思い浮かぶ。
けれど今は、できるだけ考えないようにしていた。
彼のことを考えると、顔を思い出すと、見られているにも関わらず本気になりそうで怖かったから。
「何も……今は……」
これはやらされているのだ。
好きでやっているわけじゃない。
こうしないと十六夜の命がないから。
だからあいつのことなんて思いもしないし、気持ちよくも何ともないのだ。
ジェンドは胸中で、焦る自分に言い聞かせた。
『ねー、当たってるんでしょ。じゃあいっつも、その人にそーゆーコトしてもらってるんだ。気持ちいい?』
「う……るさ、んな、っコト……」
『くすくすっ。“ジェンド、可愛い”って、よく言われない?』
「っ……」
言われる。
何が可愛いのか自分ではさっぱりわからないが、二人きりになったときや、情事の最中にもあの男は言うのだ。
ジェンド、可愛いよ、大好きだよ――と。
「…………ぁ……」
『くすくす……いいよ、その表情。やっぱり、可愛い顔できるんじゃない』
「!」
指摘されるまで、ジェンドは自分の状態に気づかなかった。
そういえば息が熱い。
身体の奥もじわりと熱い。
胸を緩慢にまさぐっていた右手は、いつの間にか動きを速めている。
「やっ、あ……」
半ば勝手に動く(気がする)指先が、胸の突起に触れる。
そこはすでに硬くなり始めていた。
ジェンドはぞっとした。
それは快楽に飲み込まれつつあることへの恐怖か、それとも最高の快感を待ちわびる本能の悦びの声か。
正体のわからない不安が、混乱を助長した。
「ん……っ」
ただ、とにかく歯を食いしばり、何とか声を漏らさないように努める。
「う……ふっ……」
『我慢しないで、声出せば? いい声してるのに』
「ふざけ、あっ……ん!」
思わず反抗した際に情けない声がこぼれ、膝が震えた。
このまま立っていては倒れてしまいそうだ。
ジェンドは力なく、革張りのソファに座り込む。
さらけ出した背中が革に触れた折に感じた、冷たい感触が心地好い。
心地好いが、それはまずい。
ジェンドは本格的に焦った。
「も……もう、いいだろうがっ」
『イキナリ何を言うの? まだ途中でしょ?』
「ここまですれば……もう……」
その先は言えない。
伝えたい内容は明確なのに、上手い言葉が見つからなかった。
許してください、の一言を口にするのはそれこそプライドが許さない。
しかし、目は口ほどにものを言う。
ジェンドの双眸は、明らかに「勘弁してくれ」と訴えている。
そんなジェンドに、館の精はやはり容赦のない言葉を浴びせた。
『ヤだよ。最後までしてヨ、見たいもの。自分だって、今さらやめるなんて我慢できるの?』
「は? 何言って」
『とぼけたってダメだよ。感じてるんじゃナイの? 濡れてるヨ』
ジェンドは言葉を失った。
濡れている? まさか。
そんなわけない、そんなはずはない、そう思い込もうとしながら、右手を下半身に持っていく。
――ぬるり。
「……!」
そんな擬音が似合う感触に驚いて、反射的に手を引っ込めた。
触ったのはほんの一瞬だったが、右手の人差し指はたしかに細い糸を引いている。
ぬらぬらと光る糸は、たった今触れた場所から繋がっていた。
否定できない物的証拠に、かあっと顔が熱くなる。
『気づかないぐらい気持ちよかったんだ?』
「っ……!」
気がつかなかったのは事実だ。
けれど、気持ちよくなんてない。
自分はそんなに浅ましい生き物ではないはずだ。
気持ちよくなんて。
気持ちよくなんて……
「んっ……」
きゅう、と胸の奥が締め付けられるような、切ない感情が湧きあがる。
そしてその切なさに賛同するように、身体の奥が疼いた。
この切なさはなんだろう、と考える。
行為を強要された怒りとも違うし、悔しさでもなく、悲しみなんてまったく違う、この感情は。
(……物足りない……?)
『ここまで来たんだカラ、素直に気持ちよくなりなヨ』
言葉は、まるで悪魔の誘いのように甘美に響いた。
今までは単なる耳障りな声だったのに、今ではこの上ない誘惑の囁きに聞こえてしまう。
認めたくない。
そんなこと、認めたくない。
けれど事実、ジェンドの身体は疼いている。
物足りなさは、もしかしたら、昂ぶったまま放置されている身体が続きを要求しているのかもしれない。
『いーじゃない。素直になればあなた自身も楽になるし、十六夜も助かるんだヨ。何を迷うの?』
「十六夜も……私も……」
そうだ、いいじゃないか。
行為さえ済ませれば、十六夜が助かるのだ。
見ている相手はまったく知らない、明日ここを発てばどうせ二度と会うことのない者。
今までも、明日からもずっと一緒にいる十六夜やカイとは違う。
今だけ我慢すれば……いや、我慢ではない。これは。
――素直になれば、いいんだ。
魅惑的な熱さに浮かされたジェンドの頭は、正常に働いているとは言えなかった。
「……あ……ん、んっ……」
からん、と乾いた音を立て、はたきが床に転がった。
はたきの布の先に付いていたのか、せっかく綺麗に掃いた床にホコリが舞い散る。
そんなことを気遣う余裕もない。
右手が再び胸をまさぐる間、左手は知らぬ間に秘所に向かって進んでいた。
『そーそー。素直な方が可愛いヨ』
もう館の精の煽りさえ、興奮を高める材料にしかならない。
やや性急に、茂みを分けて指を進める。
ぷっくり膨らんだ敏感なそれに、つまむように触れた。
「ひゃ……っあ、あん!」
そこを中心に電流が流れたような刺激を受け、のけぞって声を上げる。
この快感が欲しかった。
夢中になって、その膨らみをこねくる。
「ふ、うっ……あ、あ、あ……んふぅっ」
そうしてしばらく弄っていると、秘部がさっきよりも湿っていることに気がついた。
恥ずかしさよりも失望よりも、安堵が先に立つ。
これなら指を入れても痛くなさそうだ、と。
そんな今のジェンドだから、戸惑いも躊躇いもなかった。
「はあ……あああ、い……やあっ! ああ、ん……」
ずぶ、じゅぶ、くちゅ。
いやらしい水の音が響くが、構わず指を自身の中に突っ込む。
侵入を悦ぶように、ぞくぞくと全身が震えた。
この感覚は、嫌でもあの男を思い出してしまう。
誰でもない、彼に植えつけられた感覚だから。
でも、してもらうのに比べると、明らかに足りない。
(あいつはっ……あのときは、もっと……)
「あ、あ……んく、ふぁあっ!」
なまじ快楽の味を知っているだけに、余計な期待と興奮が行為を加速させた。
もう、何も考えられない。
早く、早く気持ちよくなりたい。
それだけがジェンドを突き動かしていた。
「も……だめ、やだ……あ! あ、あああ……っ!」
いっそう激しい電流が流れる。
びくっと大きく震えたかと思うと、ほんの少しの間を置いて、ジェンドの身体は弛緩した。
「…………ぁ……はあ……はあ、あ……」
酸素を求めて、ジェンドはせわしなく、空気を繰り返し吸っては吐いた。
瞳はとろんとして潤み、上気した頬は赤い。
汗がしっとりと身体とエプロンをくっつけて、少しだけ気持ちが悪かった。
ぼんやり宙を彷徨わせていた視線を下に下げると、分泌した液に濡れ、出し入れした数本の指がてらてらと妖しく光っている。
『……くすくす』
「!?」
『気持ちよかった? 素直になってよかったネ』
そういえば――この声の存在を、すっかり忘れていた。
見られてもいいと結論づけたはずなのに、今ごろ冷静になって、これ以上ないという恥ずかしさが押し寄せる。
「い……い、十六夜は、無事に返してもらえるんだろーな!」
それを隠すように、ジェンドは叫ぶ。
館の精は楽しそうにくすくす笑いながら答えた。
『もちろん返すヨ。ソージが終わったらネ』
「は!?」
そういえば、もともとは掃除をしていたのだった。
途中で方向がそれて、こんなことになったのだ。
部屋全部という要求に対し、ジェンドはまだ半分も仕事を終えていない。
それを今から再開しろと言う。
ぐったりと全身をソファに預けていたジェンドは、乾いた喉にツバを流し込んで、まだ呼吸を乱れさせたまま言った。
「……まだ……させる気か」
『あっ! せっかくイイ顔になったのに、そんな怖い目しナイでよっ』
十六夜がどうなってもいいの?
そう言われては、従うしかない。
「……クソッ」
ジェンドは苛立ちを覚えながら、床に落ちているはたきに目をやった。
十六夜のため。
重く感じる身体に鞭打って、腰を上げる。
久しぶりに一人でのんびりくつろげる夜だと思ったのに、今晩はのんびりどころか眠れそうにすらなかった。
■
そんなことが起きているとは露知らず、十六夜はカイの部屋でぐっすり眠っているのだった。
終
以上です。長さにつり合わないエロくなさでスマソ
ジェンドの相手は十六夜でもカイでもお好きに想像してください
おお、昔懐かしの幻想ネタ!
俺はカイで……
ハァハァ
すごい、うまいね〜
どっちでも楽しめるのは
dクスでした!!
久しぶりに投下きたな!
gj
久々に来てみたら!いいねいいね!乙!
(*´д`*)俺もカイで…
俺は十六夜で…といいたいが、「あの男」て表記されると少しイメージがずれる…
…ので、数年後に(外面だけ)成長した十六夜と、ダークエルフだから年取らないジェンドで妄想してみる。
「う〜ん、むにゃむにゃ……」
気が付くと、十六夜は気持ち良さそうに寝ている。
いつも通りの安らかな顔だ。
ここまでいい笑顔で眠られると、こっちも寝かしつけた甲斐があるものだ。
しかし、私も十六夜と一緒に寝てしまいそうになってしまったのは、不覚だった。
また、あいつの機嫌を損ねてしまう。
「んに……」
十六夜の頭を撫でると、くすぐったそうな反応が帰って来た。
安心して、ジェンドは部屋を出て行った。
思えば、十六夜とカイとで共に旅をして随分と時が経った。
もう、この二人が居ることが当然と感じている私が居る。
だが、彼らに目的があって旅をしている。
十六夜は故郷が見つかれば、私から離れていくのだろうか?
そういうことを考えると、妙な気分になる。
以前、そういう感情は「ムカツク」の一言で済ませていた。
しかし、最近になって変わった。
寂しい
多分、そういう感情なのだろう。
なんとなく、そんな気がする。
では、カイが居なくなったら?
そういえば、そもそもあいつは何故旅をしているのだろうか?
親友がどうとか言っていたが……。
どの道目的があるのは変わりは無い。
それが達成されれば、もう旅をする必要もなくなってしまう。
そうなれば、彼は騎士に戻り、忠誠を尽くすだろう。
そして、彼とも顔を合わせることすら、無くなるのだろうか。
この嫌な感情は、さっきの「寂しい」とは違う。
それよりも、ずっと辛い。
恋しい
これはそういう感情なのだろうか?
よく解らない。
しかし、確かなことはある。
こういうことを考えると、猛烈にカイに逢いたくなる。
彼に逢うために、私は彼が飲んでいる酒場へと歩を進めた。
無言で冒頭だけ投下
萌えのヨカーン!! ハァハァ
80 :
76:2005/06/26(日) 00:26:26 ID:YC2J52TB
>>76 ×だが、彼らに目的があって
○だが、彼らは目的があって
何度もチェックしたのに……
ウツダシノウ
(*´Д`*)ハァハァしながら待ってます
人居ない?
83 :
76:2005/06/27(月) 18:46:02 ID:/wL7b6MZ
カイ×ジェンかジェン×カイで迷ってる
どっちがいいかな?
カイジェンで!!
ジェン×カイ
あんまり見ないしね
86 :
ザーカイ:2005/06/28(火) 01:26:58 ID:GmggAetj
「うー、トイレトイレ」
今、トイレを求めて全力疾走している俺は
聖騎士をやっているごく一般的な男の子
強いて違うところをあげるとすれば男に興味があるってとこかナー
名前はカイ
そんなわけで帰り道にある公園のトイレにやって来たのだ
ふと見るとベンチに一人の若い男が座っていた
カイ「ウホッ、イイ男!!」
そう思っていると突然その男は僕の見ている目の前でツナギのホックを外し始めたのだ
ザード「や ら な い か」
以下略
87 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/28(火) 01:30:16 ID:/eIlLmtH
ワロタ
>83
無理じゃなければ両方みたい。
89 :
76:2005/06/28(火) 08:42:57 ID:LlcAGzvy
保守
>76がんがれ!超がんがれ!
ジェン×カイってあまり見ないからスゲー見たい
92 :
76:2005/07/04(月) 21:08:49 ID:8ZvhtI6O
ほんの少し書けたけど、ここのスレの傾向としては
完成してから投下したほうがいいのかな?
>92
このスレじゃないが、神っぽい導入で始まって、盛り上がったところで長期間放置されて
自然消滅したのを見た覚えがあるだけに…完成品を投下されたほうが安心できる。
これはあくまで個人的な意見だけど^^;
職人さんの好きな通りにしてくれい
って言っちゃうと、訊いた意味ないよね
確かにこのスレは完成したSSが投下される事が多いから、それに倣うのもいいかも
保管庫止まってるなー
そろそろ76氏の降臨キボン
97 :
76:2005/07/12(火) 01:43:45 ID:8R1G9wkk
ここ最近、ふと急に寂しくなることがある。
それは、決まって、こう静かな夜だ。
こういうときは、酒で紛らわすに限る。
他のテーブルでは、誰かが談笑し酒を煽っている。
普段の俺なら、女性を口説いたり、談笑している連中に自ら入っていって、愉快に、この時を過ごすのだが、そんな気分でもない。
そもそも、俺が女性を口説くのも、その場限りの楽しさを得る為であって、他意はないし、実際相手にも本気にされることも無い。
特に、今となっては尚更だ。
この原因は解っている。
ジェンドだ。
彼女の存在が俺をブルーにさせている。
最近は、いつもに増して、よそよそしい。
まるで、意図して俺を避けているようだ。
以前、彼女が十六夜を寝かし付けたときに、そのまま十六夜と一緒に寝てしまったことがあった。
そのことに一瞬でも嫉妬した自分が居た。
すぐに、「馬鹿な」と思い、邪な己を恥じたが、その自己嫌悪は未だに俺の中に根強く残っている。
それが二人に対する負い目でもある。
「ふぅ」
軽く溜め息を吐き、再び酒を煽った。
彼女は、俺のことをどう思っているのだろうか?
98 :
76:2005/07/12(火) 01:45:26 ID:8R1G9wkk
「お…さん、……り?」
酒を飲み干し、自分の世界で、ひたすら不毛な考えを巡らしていたときに、ふと、声が聞こえた。
「お兄さん、御独り?」
顔を上げ、眼の前に焦点を合わせると、一人の女性が俺のテーブルの反対側に立っていた。
一瞬間を置いて、思考を巡らし、当たりを見回すと、さっきとは微妙に客の面子が変わっている。
どうやら、相当自分の世界に入り込んでいたようだ、随分と時間が経っている。
気合を入れ、呆けた自分の顔にも活を入れたと同時に、また女性が口を開いた。
「お兄さん、御独り?」
なんとか返事をする。
「……まあ…、はい……独りですが……」
それに、いつものキレは無い。
それでも、女性は続けた。
「一緒に飲まない?」
しかし、俺のグラスは既に空だ。
これ以上飲むつもりも無かった。
そして何より、そんな気分じゃない。
「すいません、もう空でして」
そう言って、空のグラスを持ち上げる。
「少しなら奢ってあげるわよ」
マジかよ……。
俺は、内心毒づいた。
「ねぇ、飲みましょうよ」
誘う言葉は知っていても、断る言葉は、俺は知らなかった。
――わかりました
そう返事をしようとした瞬間、酒場を出ようとしている人物が眼に入った。
ジェンドだ。
99 :
76:2005/07/12(火) 01:48:48 ID:8R1G9wkk
私は十六夜が眠っている宿から少し離れた酒場へと向っていた。
ここは森の中にある村で、へんぴな場所とは裏腹になかなか賑わった所だ。
宿から酒場へは少し森の中を歩かなければならないが、建物間を繋ぐ道は整備されているので、危険は少ない。
なにか、カイと二人になれるとなると色々考えてしまう。
今夜くらいは私が苦手な酒を飲んでやってもいいかな。
そういえば、「酔っ払う」とは、どんな感覚なのだろうか?
愉快な気持ちになれると聴くが……?
カイも酔っ払っているときは、実に愉しそうだ。
カイと二人で飲んで、しかも、二人で酔っ払って愉快になれる。
そうしたら、カイと下らない冗談を言い合ったりするのだろうか?
そして、
そんな時なら、私は素直になれるのだろうか?
100 :
76:2005/07/12(火) 01:49:18 ID:8R1G9wkk
酒場の灯りが、森の隙間から見えてきた。
更に建物に近づくと、中の賑わいが伝わってくる。
どうやら、ここもそれなりに繁盛しているようだ。
私は酒場の門をくぐって、入り口から全体を見回した。
カイは中々見つからなかった。
それはそうだ。
私は独りで飲んでいるカイを捜していたのだ。
二人で飲んでいるカイなど想像もしなかった。
カイと一瞬、目が合ったが気には止めない。
私はその場に必要ない。
回れ右をして、私は酒場を出た。
101 :
76:2005/07/12(火) 01:54:49 ID:8R1G9wkk
>>93 放置プレイも結構好きです
天の邪鬼ですね、俺
あとジェン×カイでいきます
が、正直この先が不安です
筆は遅いので、相当の放置プレイは覚悟して下さい
文句、希望があればどうぞ
副えるかは判りませんが
GJ!
自分のペースでがんばってください。
原作で放置プレイには慣れてますんで。
キテタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!
投下後の3レス目が保守か……
105 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 00:26:55 ID:CbvNr++8
↑作者乙
106 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 00:44:40 ID:ulA8Tphh
そして上がると宣伝が書き込まれる
放置プレイの予感!
ザージェン萌え
十六夜とジェンドの性別が逆でも絡みは不自然じゃないと思った
俺の脳は今日もやばめ
111 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/28(木) 14:25:43 ID:N5zCvlFY
>>110 むしろ現行の性別(と年齢)で絡ませるほうが不自然だと思われ。
原作無視して言わせてもらうがせめて年齢さえ逆ならば…っ!
ザージェンかカイジェンを頼む
今のところ、76氏に期待か……
>111
大丈夫だ。ジェンドはダークエルフだから何年でも待てる。
…カプ話ならともかく、SS書くにはあんまり意味ないか…orz
>>114 素朴な疑問だけど、刻大ワールドでもエルフって長命だっけ?
指輪の永久(多分)で、エルフが長命って設定おおいけど
ファンタジーでも、作品によってはエルフも人間と同程度の寿命だったりするけど
まあ、イザジェンは年齢差が萌えるとも思う
指輪の影響ね、スマン
117 :
76:2005/08/05(金) 02:30:39 ID:f5MsjFTj
予告通り、放置プレイが続いています
ごめんなさい
でも、もう少ししたら手が付けられそうなので
もうちょっと待って下さい
それまでに別の職人さんが現れることを期待してます
ノシ
落ちるな!
セリアー!
保守
俺は絶対にこのスレを落とさん
122 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 08:20:36 ID:GJ7nBycH
せっかくだからageとくか
もうだめだ
ワロスw
落とすか!
今このスレ何人ぐらいいるんだ?
ノ
128 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 22:38:52 ID:a12HqLHa
ノ
129 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 23:01:51 ID:3avfU+QU
あげっ()ノノ
ノシ
ノシ
ノシ
そういや今夜麻みゆきって連載持ってるの?
134 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/28(日) 05:22:40 ID:W5suPMLT
ほしゅ(>_<。)
。・゚・(ノД`)・゚・。
ノシ
結構いるなw
ノシ
連載…か…
保管庫管理人です。
半月ほど前からメインのノートPCの調子が悪いので更新作業が遅れています。
ttp://black.skr.jp/yama/ 暫定的な処置として、メインのPCから救出した編集中のtxtファイルをアップロードしました。
起動して30分以内にHDDが異常な音を出して操作不能になるトラブルが発生しているので修理に出そうと思っています。
おお、保管庫の管理人さん乙
で、なんか点呼取ると結構居るのに良く落ちかけてるのは何故だろうな?
落ちかけてるとか解るものなのか?
この板はこのくらいのレス数があれば絶対に落ちない仕組みになっているらしいよ
スレが伸びて末期に近づくと落ちちゃうけど
>>141 ん?ってことは保守とかしなくてもいいってこと?
多分
でも、なんかたまに書き込みがあった方が投下しやすいのは事実
人がいるっと証拠にもなるし
・・・じょ、女体化ってのはダメかね?
もしくは性入れ替えとか。とひっそりと主張
щ(゚Д゚щ)カモォォォン
一体だれが入替わるのかワクテカして待ってます
ジェンドが男で十六夜が女に……
あ、あんまり変わんないやw
イリ「う〜またやられちゃったぁ・・・・。」
シオ「どうした?」
イリ「たまにね、魔物でも動物でも、なんか僕のお尻に腰をぶつけてきて、
白くてべとべとした液を掛けていくんだよ。ほら、これ」
シオ「・・・・・どいつだ?」
イリ「ふえ?」
シオ「お前に尻の衣服にその白濁色で粘着質な液体を掛けた奴
はどこのどいつだ?」
イリ「シオン・・・・なんか怖いよ?」
シオ「いいから教えろオオオオオオ!」
イリ「ひい!」
お、保管庫更新されてる
管理人さん乙
俺もいるぞ!
ノシ
153 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/13(火) 19:05:48 ID:EmNFVs6u
浮上
154 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/17(土) 09:08:06 ID:6rza3e+m
うい
いれ
156 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/21(水) 13:49:47 ID:wBojjRUe
きれいな顔だろ?死んでるんだぜ、これ
勝手に殺すなアアアアああ!!!!
☆
板違いなんだが、漫画最萌トナメの予選で夜麻キャラ支援が結構あって嬉しかった。
(全部終わった後に見たから投票できなくて申し訳なかったが)
…でも今ってここ以外夜麻スレって無いよな?
てことはあれ全部個人支援なんだろうか。そう考えるとすごいな。乙。
少年漫画板のスレは落ちてるのか?
落ちてねええええええ
本スレあるよ(´・ω・`)
163 :
159:2005/10/01(土) 22:53:24 ID:BbXEoP4B
ごめん、名前でしか検索してなかった
保守
あれだ、ジェンドってツンデレ?
ツンデレっていうより
最初は人間不信だったのが
十六夜のおかげで柔らかくなったんじゃないか
ツンとデレが入れ替わるわけではないだろう
そういわれればそうかな
でも十六夜にだけ甘いジェンドってツンデレ好きとしても萌えるよね!ね!
>>166 十六夜のおかげでツンデレになったんだろ
>>167 おまいはジェンドが好きなのかツンデレが好きなのかはっきり汁!
ならその愛をSSにぶつけようぜ
171 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/14(金) 04:15:56 ID:4ffEg/yA
you can fray
×fray
○fly
翼の折れたエンジェルなので飛べません
保守
hosyu
元気が無いぞー
おちる?
いや落ちない
もう刻大のストーリー忘れちゃった。orz
連載終わったの?何で?
テンプレに書いてなかったっけ?
本当だ、ありがとう。
体調不良か…。
保守
しかし思いっきり寂れてるな。
夜麻さんは漫画家辞めて本当に幸せなんだろうか。
辞めたくて辞めたわけじゃないからナァ
でも体調不良では仕方がないよ…
。・゚・(ノД`)・゚・。
元気にたこ焼屋やってるんならいいじゃないか
たこ焼き?
お好み焼きだったか?
お好み。
このスレ住人的に近親相姦とかどうなん?
つい出来心でシオンの八つ当たりH的シオミトネタが思い浮かんだんだが
あまりにも救いようのないイ多話なので投下を戸惑っている
個人的にレイープじゃなきゃ無問題
俺としてはレイプだろうが近親相姦だろうが全然OKなのだが
щ(゚Д゚щ)カモォォォン
194 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 01:31:41 ID:8gQ5KA2H
746まで下がっていたんであげます
えー?お好み焼き屋なの?
ところでシオミト(・∀・)マダー?
エロなしって需要あんのかな?
カモーン
いままで何度も投下されたぜ!<エロ無し
>>196です。
よかった、エロ無し大丈夫なんですね。
>>76氏のふいんき(ry が好きで、その前のカイジェンマターリ話を考えたんですが。
>>76氏の応援を兼ねて・・・
すいません、もう少し待ってて下さい。ちょっと忙しくて。
あと携帯からなもので少しずついきます。チョイ長くなるカモ。
投下初なんで変な事してたらストップかけて下さいね!!
じらしてスマソ><;
まってるよん
201 :
196:2005/12/14(水) 07:27:37 ID:lppz+DER
おはようございます。
朝っぱらからすんません。
カイジェンマターリ落として行きます。視点交互です。
エロ無し、恋愛小説系の苦手な方は華麗にスルーお願いします。
つまらないものですがドゾー↓
星のよく出た、静かな夜だった。
冷たく澄んだ空気が、ゆるゆると夜の世界を漂っている。昼間の暖かさと賑わいが、今はまるで嘘のようだ。
彼女はひとり、宿のポーチの階段に腰掛け、ぼんやりと夜空を見上げていた。少し寒いのか、両腕を自分を抱きしめる様に躰にまわしている。
俺は少し距離を置いて、彼女の後ろ姿を眺めていた。彼女はひとりで何を考えているのだろう。
頼りない背中。それは、普段のあの強気で奔放で乱暴で、そして恐ろしく強い彼女からは、あまりにもかけ離れていた。昼間は無造作に束ねられている長い髪も、今はほどかれて、その背中を流れている。どこか寂し気で儚く、なんだか綺麗に見えた。
―抱きしめたら折れてしまいそうだ。
そんな馬鹿な事をぼうっと考えていると、彼女がひとつ、小さくくしゃみをした。細い肩を震わせて、彼女はよりいっそう縮こまった。
そこで我に帰る。何をしているんだ俺は。せっかく煎れたコーヒーが冷めてしまう。
ふっと小さくため息をつくと、俺はゆっくりと彼女に歩み寄った。
まってたよ〜
私はずっとイライラしていた。
最近になって、ある感覚が突然私を襲う時があった。胸の辺りがすうすうするような、ぐっと締め付けられるような。その感覚の名前も知らず、原因も解らない私には、ただ途方に暮れるしか術がなかった。
星がたくさん出ている。雲ひとつない。もうだいぶ遅いというのに、月明かりで視界が薄く照らされている。辺りに生えた草花が、夜露に濡れてちらりと光った。
こうして独りでいると、少しは気分も紛れるような気がする。私は小さく躰をまるめていた。
「…ッくしゅっ」
―ああ、風呂上がりにきちんと髪を乾かせばよかった。
内心自分に毒付きながら、躰をさする。昼は暖かくても、夜は少しずつ寒くなって来ていた。季節はどんどん私の横を通り過ぎて行く。
バサッ。
突然頭から何かを被せられ、驚いて一瞬身がすくんだ。
掛けられた物を見ると、どうやらそれはブランケットの様だ。振り返ろうとした次の瞬間、目の前にカップが差し出された。私はほとんど無意識に、そのカップを受け取る。指と指が少し触れた。温かい手。
「風邪引くぞ」
頭の上から声がして、見上げると彼が立っていた。片手にもうひとつカップを持って。
一瞬、瞳が合った。…何だその瞳は。いつもと何か違う。私は何故か動揺して、それを悟られぬようすぐ瞳を逸らした。
「余計なお世話だ。放っとけ。私は独りに」
「何言ってんの。しっかりカップ受け取っておいて…」
私の言葉を遮って彼は言った。私は言い訳しようと口を開くが、次の言葉が見付からず、結局黙るしかなかった。彼は断りも無く私の傍らに腰かけると、自分のカップをすすった。
呆気に取られて、思わず彼を見つめていると、私の視線に気付いたのか、彼はこちらを見て、私の手の中のカップを指差した。
「…温かいうちにどうぞ。躰、冷えてるだろう」
言われた通りだった。どれくらい外にいたのかわからないが、濡れた髪も十分に乾かさず、薄着で部屋を出てきた私の躰は、もうすっかり冷えきっていた。肩に掛かるブランケットと、両手の中で湯気を立てているカップの温かさが、冷えた躰に心地いい。
私は無償に悔しくて何か言ってやりたかったが、やっぱり言葉が出てこなくて、大人しく差し出された物を頂くことにした。
206 :
196:2005/12/14(水) 07:37:36 ID:lppz+DER
とりあえずここまで。
またすきを見て来ます。
みなさんよい一日を!
207 :
196:2005/12/14(水) 20:33:59 ID:lppz+DER
こんばんは。中盤投下します。
いい匂い。ミルクティーの様だ。私はカップに口を付ける。甘くはないのに、口の中に微かに甘い香りが広がった。何の香りだろう。
「これ…何か入ってるだろう?」
私は彼に尋ねた。彼は少し驚いたように私を見た。青い瞳。
「へえ、お前舌いいんだなぁ。酒少し入れたんだよ」
「ああ、だから…っておい。何で、酒なんか入れやがった?」
私はあからさまに嫌な顔をして、彼を睨んだ。私が酒を飲めないことは彼だって知っているはずだ。
「そんな怖い顔すんなって」彼はぶっと吹き出した。
「ほんのニ、三滴だよ。おまじないみたいなもんさ。よく眠れるぜ」
―…お見通しだ、何もかも。
ここ最近イライラしている事も、それが原因で夜よく眠れていない事も、きっとこの男にはお見通しなのだ。
私はミルクティーをすすった。悔しい。悔しいが、それよりも何か別の…。ああ来た、まただ。胸がじりじりする。でも何故だろう、今は不思議と嫌な感じではない。
こういう時、何か言わなくてはいけない気がするが、私には解らない。そこで私はまた途方に暮れてしまい、無意識に彼の横顔を見つめていた。何か、そこに大事なものが隠されている様な気がして。
彼女は差し出された物を素直に受け取った。まあ、お約束の悪態をついてはいたが。俺は内心安堵のため息をついた。
出会ったばかりの頃の彼女であれば、きっとカップは叩き落とされていた。あの頃の彼女は、自分に近付くもの総てを全身で拒否していた。それはもう見ていて痛々しい程だった。
あれからしばらく刻を共にしてきて、今では彼女もだいぶまるくなった様に思える。それでもまだ、かなり粗暴な感じではあるけれど。彼女は少しずつ、他人の気持ちや状況を受け入れられる様になっていった。
俺は素直な気持ちで、そんな彼女を微笑ましいと思う。
それにしても、だ。それにしても今日の彼女は特別大人しい。
最近は、ひとりであれこれと考え込んでいる様だ。それは解っていたのだが、こういう状況で相手に黙られると、さすがの俺でも少し気まずい。彼女は彼女でまたひとり考え込んでしまっているし、俺は仕方なく自分のコーヒーをすするしかなかった。
本当に何しに来たんだか、俺は。
ふと彼女に見つめられている様な気がして、俺もちらりと彼女の方を見やる。瞳が合った瞬間、俺の心臓はざわりと波立った。
―おいおい、なんて顔してんだよ…。
一瞬、泣くのかと思った。彼女は微かに眉根を寄せて、切なそうな表情をしていた。初めて見る顔だった。
まさか自分が何かやらかしたのか、という焦りと、不覚にも彼女に一瞬ドキッとしたことで、俺はうっかり動揺してしまった。
彼女が先に瞳を逸らす。無言でまたミルクティーをすすった。沈黙。俺は先程の動揺を無理矢理なかった事にして、残りのコーヒーを一気に飲み干した。
こうして改めて間近で眺めると、彼女は綺麗だ。
強気な大きな瞳、長い睫毛。バランスよく筋肉の付いた、すらりとのびた手足。浅黒い彼女の肌は、月夜の薄暗闇に紛れてしまいそうだ。赤紫の長い髪が、少し湿ってやけに色っぽい。
よく見ると、肌が寒さに粟立っていた。
俺は彼女に近寄って、その細い躰にもう一度しっかりブランケットを巻き付けた。彼女は一瞬躰を強ばらせたが、抵抗はしない。
何かがおかしい。どうも調子が狂う。
俺は突然彼女に触れたくなって、彼女の頬に掛る髪に、衝動的に手をのばした。
彼女は驚いて目を見開き俺を見たが、瞳が合うとまたすぐに逸らした。だがやはり、抵抗はしない。
俺は彼女の髪を二、三度ゆっくりと指ですいた。髪の間にのぞく左頬の傷跡を親指でなぞる。
冷たい頬。
支援
212 :
196:2005/12/14(水) 20:55:37 ID:lppz+DER
ここまでです。
てゆーかオッツ・キィムにコーヒーあんの?www
書いて気付きましたwww
エロ書けなくて悔しい〜
GJです〜。萌えました。
214 :
196:2005/12/16(金) 00:21:50 ID:8YYplViQ
こんばんは〜
最後の3ついきます。
なんか半端に間あいてすいません。
彼が近寄って来た瞬間、警戒心がまず先に立った。彼の腕がのびて来る。思わず躰が強ばった。
彼は、ブランケットを私の躰に掛け直しただけだった。たったそれだけの事に私は身を固くして、自分で自分が情けない。肩に、彼の手の温度が残った。
突然彼の指が私の髪に触れ、頬を撫でる。
以前の私は、他人に触れられる事に激しく嫌悪していた。だが今この瞬間は、抵抗感がまるでない。急に触れられ驚きはしたが、嫌ではないのだ。
喉の奥がぎゅっとなる。鼓動が少し速い。それでも不思議と心は落ち着いていた。
「…最近、何考え込んでるの?」
長い沈黙を破って、彼は尋ねた。いつもより低く静かな声が、至近距離で耳に響く。
「…別に」私は目を閉じうつむいた。
「別に、ってか」彼が小さく微笑んだのがわかる。長い指で私の前髪をするするとすいた。つい癖で、いつもの悪態が口をついて出る。
「どうしてお前らはそうお節介なんだ?私は狂暴で冷酷な奴なんだろうが。放っておけばいいものを…」
「お節介なんじゃなくて、心配なだけだろ」
頬を撫でていた彼の指の感触が、ふっと離れた。私は何故かたまらなく不安になる。彼は頬杖をついて、目の前の闇を見つめた。
「俺たちはお前を冷酷だとかそんな風に思わねえよ。…うん、でも俺、前にお前の事持ってる知識と先入観だけで判断した事あったよな。アレは本当に馬鹿だった、悪かったと思ってるよ」
私は黙って彼の言葉を聞いていた。
支援
「確かに乱暴なところはあるけど、お前それだけじゃないし。それに、最近変わった。自分じゃどう感じてるか知らないけどな、いい変化だ。…まぁ相変わらず、無鉄砲で世間知らずだケド」
彼はそう言うと、ははっと笑った。何でこいつはいつも一言多いんだ。私は横目で彼を睨む。
「あ、いや、最後の方は冗談ね…」彼は少し慌てて見せて、ひらひらと手を降った。
私はカップの中身を飲み干した。生温くなったミルクティーが、ゆっくりと胃に落ちる。肩の力が抜けていった。静かに眠気が襲って来る。
「それとな、さっきも言ったけど、お節介と心配は、全然違うぞ。…解るか?」
「…解んねえ。つうかどーでもいい」
「嘘つけ、解るよ。今なら解るはずだろ」
くそ、言葉が出ない。私はまた黙った。さっきから目の奥が熱いのはきっと眠気のせいだ。彼は私の頭にそっと手を置いた。
「だからな、なんつうか……俺たちそばにいるから。あんまひとりりで不安になってんなよ」
そう言うと、彼は私の頭をくしゃくしゃと撫でた。
―やばい、何かだめだ。訳の解らない感情で頭がいっぱいになる。躰が熱くて、自分を巧くコントロール出来ない。
気が付くと、私はカイの胸に頭を預けていた。彼は驚いている様だが、私はそんな事は気にしない。もう躰を動かしたくなかった。でも何か、最後に言わなきゃいけない事があるような。
「…どうしたの」頭の上で声がする。
「……うん…」
彼の躰の体温と心臓の鼓動が伝わる。気持ちがいい。もうこのまま眠ってしまいたい。
私は意識と無意識の間で、無理矢理口を開いた。
―…ありがとう…
言えた。やっと。
私はそのまま、眠りに落ちた。
俺は自分の状況が飲み込めず、彼女に胸を貸したまま、しばらく呆然としていた。
―…は?何だって?こいつ今、何て言った?
頭が混乱していた。ほんの数分前の出来事を、落ち着いて反芻する。
―ありがとう。
確かに彼女はそう言った。聴こえるか聴こえないかの小さな声で、確かに言った。
あのジェンドが。
…俺に?
そう思った瞬間、頭にかっと血が昇った。顔が赤くなるのが自分で解る。鼓動が速くなる。
彼女はもう眠ってしまった様なので、この馬鹿みたいに速い鼓動は、恐らく彼女に聴こえはしない。俺は鼓動が静まるのをただじっと待った。
彼女は呑気に寝息をたてている。どうやらおまじないは効いたらしい。素直なやつ。あんな子どもだましみたいなもので。
―ありがとう、か。
結局俺ばかりが無駄に喋っていた様な気がするが、少しは伝わったと思っていいのだろうか。
おそるおそる、彼女の背中に腕をまわす。
「…んぅ、…」腕の中で、彼女が身じろいだ。起きる様子はない。
俺は急に彼女を愛しく感じて、たまらなく切なくなった。背中にまわした両腕に、そっと力を込める。冷たい彼女の躰が、俺の腕の中で少しずつ熱を帯びていく。
俺はそうして、彼女の細い躰をじっと抱き締めていた。
長いような短いような、刻が過ぎていく。
視界の端で、夜空にひとつ、星が流れた。
219 :
196:2005/12/16(金) 00:37:26 ID:8YYplViQ
これで終りです!
改めて読むと内容めちゃ薄いなオィ…
前の投下から長くあいた後の一発目で緊張しますた。
最後まで読んでくれた方、応援してくれた方、本当にありがとうございました!
御疲れ様です。
萌えたよ〜ヽ( ´ー`)ノ
221 :
196:2005/12/16(金) 01:17:33 ID:8YYplViQ
>>220 ひ〜ありがとうございます!
これからもさりげなくココ見守ってます。
久しぶりの投下キターーー
GJです
GJ!!テラモエス!!
hosyu
クリスマスですよおまえら
クリスマスか・・・今頃十六夜とジェンドでラブラブエッチの真っ最中なのだろうな。
是非そういうSSそ書いてくれ
でもあの世界にクリスマスはないような気もするが
ハロウィーンっぽいのはあったね
ハロハロか…あの村限定であったな。
クリスマスをやる村があってもいいんじゃないか。
あとエイプリルフールとか。
ほっしゅ
ア ハッピーニューイヤー!
あけましておめでとう。
シオミト投下にしきますた
できるだけ話を明るい方へ持っていったがモノがモノ(近親相姦)なだけに
嫌な人は華麗にスルーでヨロ
俺は、女が嫌いだ。
その一番の原因は、きっとあいつにあるのだろう。
シオンは読んでいた本を閉じて、自室の窓からそっと下方を覗き込んだ。
自分と同じ髪と瞳の色を持った一人の少女が、数人の女中達に囲まれて無邪気な笑顔を振りまいてる。
彼女の名はミト。
シオンと半分だけ同じを血を分けた、彼の妹―――
*****
シオンは自室に篭って一人本に読みふけることの方が多い。
礼拝やちょっとした政務、食事以外では滅多に外に出る事は無かった。
勉強をすることが好き、という理由もあったがそれ以外に城の連中と話をしたくないというのも大きかった。
こうして自分の部屋にいれば、外の嫌な声を聞くことも無い。
その日もシオンは朝食を終えると、早々と自分の部屋に戻って一人読書に没頭していた。
ガチャッ。
突然静かな部屋に扉の開く音が小さく響いた。
続いてポーン、ポーンと軽く弾みながらピンク色のボールが転がってきて、自分が座っている椅子の横で止まった。
シオンは横目でそれを見ただけで、ボールを取ってやろうともせずに無言でまた読書に戻った。
扉の向こうで、踏ん切りがつかずにおろおろしている人物の存在に気づいていながら。
「………………」
そうして暫く放っておいたが、話しかけようとも帰ろうともしないその人の煮え切らない行動が
流石にうっとうしくなってきたので、仕方なくこちらから声をかけることにした。
「何か用か、ミト?」
名前を呼ばれるとミトは顔だけ扉から覗かせて恐々義兄に答える。
「あっ、あの……ボールが……偶然お義兄様の部屋に入ってしまったので……取りに入ってもいいですか……?」
「……そんな言い訳を並べないといけない程入り辛いか、俺の部屋は?」
目線は本に向けたまま淡々とシオンは喋る。ミトは無言のまま床に転がったボールをひょいと拾い上げた。
その表情はばつが悪そうに曇っている。義兄の部屋に入るためにボールをわざと投げ入れたのは本当のことだったからだ。
「ほら、用事が済んだならさっさと帰れよ。邪魔だからな」
その間一度も視線の先をミトに移すことなくシオンは冷たく彼女に応じた。しかしミトはボールを抱えたまま動こうとしない。
「何だ?まだ何かあるのか?」
気だるそうにシオンが訊ねると、ミトはドレスの裾をギュッと掴み意を決して義兄にその胸中を伝えた。
「わ……私……お義兄様と遊び……たいです……!」
「はぁ?」
ミトの言葉を聞くと、今日初めてシオンが彼女の方へ視線を向けた。
「お前……それマジで言ってんのか?」
シオンが確認するとミトは力強くコクンと頭を縦に振った。
「兄弟なのに……こんなのってさびしいです……私はお義兄さまが……好きです……一緒に……遊びたいんです」
ミトは真剣な面持ちでシオンに精一杯訴えかける。その姿にシオンも本を置いて目を閉じ、真剣に考え始めた。
黙り込んだ義兄をはらはらしながら見守るミト。彼の口から答えが出るその瞬間を固唾を呑んで待つ。
やがてシオンはゆっくりと目を開け結論を述べた。
「……そんなに言うなら、遊んでやってもいいぞ」
「ほ……本当ですか!?」
義兄の言葉にパッと目を輝かせ、無邪気にはしゃぐミト。
「ただし!」
「?」
「俺とお前が一緒に遊んでるとこ誰かに見つかったら後で色々面倒なことになるからな。俺しか知らない秘密の場所にしよう」
シオンから続け様に言われた事にまたもミトは目を輝かせた。
「何がそんなに嬉しいんだ?」
何気なくシオンが訊ねた。
「だって……お義兄様しか知らない秘密の場所に私がいけるってことは、私とお義兄さまだけの秘密ってことで……
どうしよう、嬉しくて頭が混乱しちゃって……」
あわてふためくミトの頭を軽く撫でて
「大袈裟だな、ミトは」
優しい笑みを浮かべてシオンが言った。
ミトは気恥ずかしそうに俯きながらも、シオンの手が離れた後に彼の指先の軌跡を嬉しそうになぞった。
「んじゃ、昼の礼拝が終わったらここに来い」
シオンは手帳の紙をちぎって簡易だがわかりやすい地図を描いた。
「わかってると思うが、誰にも見つからないように来いよ?じゃないと、約束はナシだ」
と軽く脅しをかけながらそれをミトに手渡す。
「はっ……はい……!大丈夫です、頑張ります!」
どこで習ったのかビシッと敬礼をすると、ミトは嬉し顔で義兄の部屋を出て行った。
(お義兄さまが遊んでくれる……)
ただその事実が嬉しくてすっかり舞い上がっていた彼女は、
怖いくらいに優しかった義兄の態度に何の疑問も持たなかった。
昼の礼拝中、いやその前からミトはずっとそわそわし通しだったが誰かに気づかれまいと必死で平静を装った。
何しろ、義兄との約束があるのだ。
ここでバレたら、義兄と遊ぶことが出来ない。
ある種強迫観念めいたものが彼女をつき動かしていた。
幸か不幸か彼女が妙に落ち着きのないことに気づいた者は沢山いたものの
せいぜい「今日もご機嫌ですね、王女」だとか「何だか楽しそうですね、王女」と声をかけるだけで
そのことについて深く詮索する者は誰もいなかった。
礼拝の終了を告げる鐘が鳴ると、ミトは急いで礼拝堂を出た。
袖に隠した地図を確認し、約束の場所に向かって一目散に駆けていく。
*****
「ここでいいのかしら?」
人影のない別館の更に奥に辿り着くと、ミトは白い壁に向かって首を傾げていた。
そしてまたあのメモを取り出し、再度確認する。
「ここで……いいのよね」
ここで間違いない。しかし、義兄の姿がない。心配になってミトは辺りを忙しなくきょろきょろと見渡した。
「それにしてもこの城にこんな場所があったなんて……」
と驚嘆する。
「でも……何だかさびしい場所ね……」
ミトはだた広いだけで何も置かれてないその空間が少し気の毒に感じられた。
「お義兄さま……まだかしら……」
何の気なしにミトは壁にもたれかかった。
「え?あ、きゃぁっ……」
という小さな悲鳴と共に、ミトは壁の向こうへ消えた。
「あ、いたた……こんな仕掛けがあったなんて……」
頭を摩りながら見上げる。白い壁の中にうっすらと灰色の直線が見えた。どうやら回転扉だったらしい。
「大丈夫か、ミト?」
ふいにかけられた声にミトが振り向く。
「お義兄さま!」
喜び勇んだ声を上げるが早いかミトは姿を見せた義兄に飛びついた。
「悪かったな、このことメモに書き忘れて」
「いいえ!楽しかったから全然平気です!」
「そうか……」
「ところで、この部屋は何の部屋ですか?」
「あ、ここか?ここは昔城の忍びが趣味で作った部屋らしくてさ。今は誰も使ってないみたいだから俺が魔法の練習に使ってる」
「魔法の……」
義兄の言葉に、ミトは複雑な表情を浮かべた。
「やっぱりお前も魔法は嫌いなんだな」
「え!?いえ、そんなことは……」
ミトが慌てて取り繕うとすると
「いいって嘘つかなくて」
シオンは静かに笑って、それからあーあと小さく呟いた。
「こーんなに綺麗な魔法だってあるのにな」
そう言ってシオンが空で指先を踊らすと、蒼白い光の輪が辺りを舞って、最後にミトを包んで、儚げに消えた。
「綺麗……」
「魔法だって、悪くないだろ?」
「はいっ」
シオンが訊ねるとミトは力いっぱい頷いた。
「で、1つ聞きたいんだけど。お前本当に俺のこと好きなのか?」
シオンが実に直球で訊ねると、ミトは一瞬戸惑った後に
「は……い、好きです……」
と答えた。
「朝にも言いましたけど……もっとお義兄さまと仲良くしたいです……家族……だから……」
ぽろぽろ涙を零しながらミトは続ける。
「ふぅん……」
自分の気持ちを伝えることで精一杯だったミトは、突然義兄の態度が冷たくなったことに気づかず逆に問い返した。
「お義兄さまは……どうですか……?」
義妹からの問いかけに、シオンは一言笑顔で言い放った。
「俺は嫌いだよ」
と。
*****
「え……?」
何の迷いも無い返答に、ミトの表情が強張る。その間もシオンは相変わらず静かに笑っている。
「聞こえなかったか?じゃあもう一度言ってやる。俺はお前が嫌いなんだよ」
「え……どうして……」
義兄の豹変した態度に愕然とするミトの前で、シオンは淡々と語る。
「俺には法力が無い。だから皆に認められるなら、それ以外の方法で補うしかない。
そう、僧侶として不完全なら、王子として完全でなければならない。
王子として完璧でさえあれば、この国で必要とされると思ってた。
だけど、お前が生まれて全部が壊された。
法力を持つ、お前のせいで。
政務もロクに出来ねぇくせに、ただ法力があるというだけで皆に大事にされ、愛されるお前が憎い。
知ってるか?お前を次の王にしようとしてる話が出てること。
お前に、俺がここにいられる最後の道を奪われた。
だからお前からも何かを奪ってやらねぇと気がすまねぇ」
言うだけ言うとシオンはミトの上に強引に覆い被さり、彼女の両手を押さえつける。
「お……義兄さま!?」
ミトは驚いて慌ててそれを振り解こうと両の手に力を込めるが、更にそれを上回る力で押さえつけられた。
いくら非力なシオンでも義妹の動きを封じるくらい訳も無い。
「あっ、あの……私は……」
何か言おうとしたミトの眼前に、シオンの顔がゆっくり近づいてくる。
彼女と同じ翡翠の瞳で真っ直ぐに彼女を見つめている。
今から彼が行おうとしている事が、真っ当でないことくらいはミトにも見当がついた。
それなのに、彼の瞳は歪んでいるどころか凛々しさすら感じられた。
こんな事を想うは、どうかしているのだろうか―――
義兄の顔に魅入っているうちに、いつの間にかミトの口は彼によって塞がれていた。
「……っん」
ミトはゆっくり瞳を閉じて、それを受け入れた。
暫く唇を重ねた後シオンがほんの少しだけ口を離し、囁くように訊ねる。
「こんなことされても、まだ好きだって言うか?」
横を向いて顔を赤らめさせたミトは、静かに、けれど断固として答えた。
「……好きです」
「……あ?」
「お義兄さまが好きです!」
最後にはそう絶叫した。
「……バカじゃねーの、お前?俺は嫌いだって言っただろーが」
そう言って思い切りあざ笑ってやろうとした瞬間、気づいた。
彼女の極めて真剣なその表情に。
「ずっと……お義兄さまを追いかけて……仲良くなりたいって思ってました……
家族だから……そう、仲良くしたいのは家族だからって……言い聞かせてたんです。
でも本当は違ったんです。お義兄さまに近づきたかったのは、家族だからじゃない。
お義兄さまのことが好きだから……
だって私を“私”として見てくれるのはお義兄さまだけなんだもの!」
その大きな瞳に涙を湛えたミトの告白に、今度はシオンの方が静かに聞き入った。
「みんな……私に優しいけれどそれは私が……王女だから。
何をやっても……何も出来なくても……みんなは私を叱らないの、“王女はいいのですよ”って。
本当の私は……国の事なんか一つも出来なくて、法力だってそんなに優れてるわけじゃない……
なのにみんな王女、王女って私に寄ってくるの……私はミトなのに……」
そこまで言って大きなため息を一つ吐くと、ミトは顔を伏せた。
「……」
シオンも何か思うことがあるようで、食い入るように彼女を見つめる。
「一番最初にお義兄さまに会った時、お義兄さまが言われた言葉覚えてますか?」
「……いや、覚えてない」
「お義兄さま、私に向かって“政治のことなんか何もわからないくせに、ちやほやされて浮かれんなよ”って言ったんですよ?
周りの人達はみんなお義兄さまを怒ったけれど、私はとっても嬉しかった。
お義兄さまだけが、本当の私を見抜いてくれたから……」
ミトは伏せていた顔を上げてシオンに向かってにこやかに微笑んだ。
「だから私、お義兄さまにならいいんです。それでお義兄さまの気がすむのなら、私は喜んで……きゃっ!?」
言ってる最中にシオンに強く抱きしめられた。先ほどの強引さは微塵も無い、優しくて、あったかい抱擁。
「お……お義兄さま!?」
「……本当は、色々ヒドイことやってやろうと思ってたんだけどな」
というシオンの言葉にミトの瞳が曇る。
「……でも、もうそんなこと出来ねぇや」
「え?」
「だって俺達……おんなじだろ?誰かが周りいたとしても、心は常に一人ぼっちで」
「……はい」
義兄の言葉にミトはまたも瞳を潤ませ、静かに頷いた。
シオンはここで言葉を詰まらせ、黙ってしまった。
―――泣いている。
顔は見えないけれど、何故だかわからない確信がある。ミトはぎゅっと目を瞑って義兄が次の言葉を出す瞬間をひたすらに待った。
やがて、恐る恐るシオンが口を動かす。
「こんな……こんな近くにいたんだな……」
自分のことをわかってくれる人なんて、ザードくらいだと思ってた。
「近すぎて……わからなかった……」
震える義兄の手の上に、ミトもそっと自分の手を重ねる。
俺は、女が嫌いだ。
その一番の原因は、こいつにあるのだろう。
俺から全部を取った、こいつが嫌いだ。
そう、思っていた。
自分に言い聞かせていた。
嫌いでいれば、心の奥底に沈んでいたこの感情に気づくことは無いのだから。
それは世界で一番純粋で、けれど決して誰にも許されない穢れた感情。
「俺も……お前が好きだよ、ミト……」
溢れる涙もそのままに、搾り出すように言った。
震えるシオンの言葉にミトも同じように涙を流して何度も何度も頷いた。
いつしか堪えられなくなったシオンが、またもミトに口付けた。
そして二人、絡まり合うように床の上に倒れこんだ。
「……ん、ふぁっ」
2度目のキスが終わってお互い顔を離すと、二人の吐息が空で混ざり合った。
「ちゃんとした場所でするか?……俺の部屋とか」
シオンはそう言ったがミトは静かに頭を横にふった。
「誰にも見つからない場所で……お義兄さまと二人っきりがいい」
「わかった」
ミトの答えにシオンも優しく微笑んで三度彼女に口付ける。
今度は舌先を彼女の口の中に侵入させて深く交じり合う。
「……んぁ、っん、…んぅっ」
そうして彼女を味わいながら、衣服の上から彼女の全身をゆっくり、ゆっくり、指先でなぞる。
「…ぅ、あっ、ん、んふっ……」
経験したことのない何とも言えない感覚に、ミトは軽く身を竦ませた。
「何も怖いことねーから、安心しろ」
優しくミトに話しかけ、彼女の不安を取り除いてやる。
それからシオンは彼女の上衣のボタンを2、3個外し、出来た隙間から指を滑らせてまだ小さな彼女の突起に触れた。
「んっ……!」
ミトの身体がピクンと跳ねたのを見て、シオンは更に指の中で突起を転がし回す。
「……ぁ、ふっ…あ、ぁん」
「ここ、気持ちいいのか?」
シオンの問いかけにミトは無言で顔を背けたが、その頬が赤らんでいるということだけで答えとしては十分だった。
「もっとしてやるよ」
くすっと笑ってボタンを全部外すと、シオンは突起に吸い付いた。
「っあ、…ひぁ……あ、ぁんっ」
シオンの舌が動く度に、ミトは腕をくねらせ、甘い声を上げる。シオンは両方の突起を一通り味わうと、
今度は露になった彼女の上半身のあちこちに荒々しく口付けながら右手を下の方へ移していく。
捩ったミトの両足の間にするすると器用に手を入り込ませ、スカート越しに彼女の恥部をさすった。
「……っあ!ひ…っぁ」
途端にミトが顔を強張らせたのを見て、シオンは彼女の額にそっと唇を落とし「大丈夫大丈夫、怖くない怖くない」と囁きかける。
その傍ら、右手で彼女のスカートをまくり、指先で丁寧に襞をなぞった。
「ぁっ、ん……、んぁっあ」
「……平気か?」
シオンが訊ねるとミトは眉間に皺を寄せ固く目を閉じたまま、それでも必死でこくこく頷いた。
「……可愛いよ、ミト」
小声で小さく呟き、シオンはその部分にも口付ける。
「……っ!!!」
突然押し寄せたこの世のものとは思えない快楽に、今まで以上にあられもない声を上げそうになった。
ミトは思わず両の手で口を封じた。
「声、我慢すんな」
とソコを舐めながらシオンが言うが、ミトは頭をぶんぶん横に振った。
その瞳には既に涙が溢れている。
「や、はずか…しっ……」
くぐもった声で僅かにそれだけ言えた。
「恥ずかしくとも何ともねーよ。こんな可愛いのに」
と答えて、シオンは舌先を更に奥の方へと進めていく。
「…っあ、やぁっ……」
何とか我慢していたが、悦楽のしるしとして自然に声が漏れてしまう。
「ほら可愛い」
「…ぃ、さまっの、いじ……っ悪っ…ぁん」
ミトの小さな咎めも特に気にすることなく、シオンは口で彼女を愛撫し続ける。
奥深くまで舌先を侵入させて小刻みに動かし内部を貪ったかと思うと、入り口まで戻ってきて表面を大雑把に舐め回したりもした。
溢れてくる蜜も全部舐めとり、その味に酔いしれた。
「あ…ん、ふ……ぁっ、や、っあっ…ん…」
シオンの愛撫にミトも派手に身体を左右に捻る。広い広い部屋に、少女の甘い悲鳴と淫猥な水音だけが広がっていく。
そうして二人の思考もとろけてきた頃、お互い同じ想いにぶつかっていた。
ここから先は、本当に後戻りが効かない場所。
シオンは確認するように彼女をじっと見つめる。
ミトは荒んだ呼吸を整えて、笑顔で彼を見つめ返す。
(―――いいんだな?)
(―――はい)
二人、心の中で頷きあった。
声にしていないのに、はっきり分かる。
それは兄妹だからか、それともお互いを必要としあうこの想いがそうさせるのか―――
シオンは彼女を傷つけないよう、細心の注意を払ってゆっくり、静かに、丁寧に彼女の中へと入り込む。
ミトも義兄がこれ以上余計な心配をしなくてすむようにと、彼にきつく抱きついて精一杯痛みに耐えた。
取り敢えず半分だけ入り込むと、彼女の首筋に口付けた。
「ちょっとだけ……我慢してくれな?」
優しく彼女に囁きかけてから、2、3度腰を揺すった。
「ふっ、く…ぁ、うぁっ……あっ…」
結合部から全身に伝わる痺れるような痛みと快感に、ミトの声が大きく震える。
そんな彼女の姿にシオンは軽く申し訳ないと思いつつも、彼女の髪、額、首筋、鎖骨にキスを交えながら
腰を揺する回数を少しずつ増やしていく。
「っあ……ひっ、ぁっあ…、ん…っく、ぁあっ」
シオンはぽろぽろ涙を流して泣き叫ぶミトを優しくけれど強く抱きしめて
「好きだよ」
と祈るような気持ちで語りかけ、そっと唇を重ねた。
「んっ…んふっ……ん…ぅ」
今度はミトも積極的に舌を動かして、口内で深く深く交わる。
そしてはぁ、と大きな吐息を漏らして唇を離した後、ミトは義兄に身を委ねて無我夢中で叫んだ。
「っあ、わ…たっ……もっ、っき……ですっ」
ちゃんとした言葉にならなかったはずが、彼女が何と言ったかシオンにはしっかりと聞こえていた。
「……ありがとな」
小声で礼を言うと、シオンは腰の動きを尚も激しくさせた。
「んぁ…っあ、……ぁあっ、っあ…ぅっあ、っぁ、あ…んぁ、あっ…」
この頃になると、ミトはもう何も考えられずまた何も言葉に出来ず、ただ甘美な悲鳴だけを上げ続けた。
シオンも同じで、ただひたすら腰を打ちつけ続けた。
そして先にミトが迎えるべき時を迎え、小さな身体を大きく揺らした。
その直ぐ後にシオンも頂点に達して、彼女の中に精を放った。
ミトがシオンの上に重なる形で、ふたりはぐったりと床に倒れこんだ。
******
自分の胸の上にちょこんと乗っかっているミトの上から、シオンは自分の上着をラフにかける。
シオンは乱れたミトの髪を整えてやりながら彼女を気遣う。
「どっか痛いとこはねぇか?」
「大丈夫です」
ミトは笑顔で答えると義兄の胸に頬を寄せた。その行動に、ますます愛しさが募る。
「あの……お義兄さま」
ミトは体重をシオンに預けたままおずおずと切り出した。
「何だ?」
「また……遊んでくれますか?」
「何かと思えばそんなことか。いいよ、遊んでやるよ。」
そう答えてシオンは小指を差し出した。ミトは目を輝かせて同じく小指を差し出し、義兄のそれに絡める。
「……今度はこういうんじゃなくて、もっとちゃんとした、普通の遊びもしような」
シオンが苦笑交じりに言うと
「……そうですね」
とミトも同じく苦笑交じりに答えた。
「……もちろん、みんなには内緒で」
「……はい」
「二人っきりで」
「……はいっ!」
そうしてまた二人で穏やかに微笑みあった。
共に、墜ちていける
いつまでも、どこまででも
君と、一緒なら―――
241 :
232:2006/01/06(金) 15:00:08 ID:uoqwnMCm
その…なんつーか……正直すまんかった(´・ω・`)
,,-' _,,-''" "''- ,,_  ̄"''-,,__ ''--,,__
,,-''" ,, --''"ニ_―- _ ''-,,_ ゞ "-
て / ,,-",-''i|  ̄|i''-、 ヾ {
(" ./ i {;;;;;;;i| .|i;;;;;;) ,ノ ii
,, ( l, `'-i| |i;;-' ,,-'" _,,-"
"'-,, `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '" _,,--''"
 ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_ __,,-''"
._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄ |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,
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._,-"::::/  ̄"''--- i| |i ヽ::::i
.(:::::{:(i(____ i| .|i _,,-':/:::}
`''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i| .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
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 ̄ ̄"..i| .|i
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キタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
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i| ノ::::i:::トiヽ、_.|i
_,, i|/"ヽ/:iヽ!::::::::ノ:::::Λ::::ヽ|i__n、ト、
,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
;;;;;;:::::;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;:::/;;;;;;:::::::::;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::;;:;;;;:::ヽ
GJ
よくやった!!
好みは分かれるだろうが、俺は全身全霊うれしい。
正直微妙
GJ!GJ!GJ!
247 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/07(土) 10:46:01 ID:DhjZlTUs
GJ
あと700番台まで下がってるから一度上げようか
GJ!とっても萌えました〜v
まあマジレスすると「a」が無い方がおかしいけどな
「a year」だし、「year」は可算名詞だから
あ、いえ、
Good morning やMerry Christmasと同じ文法だから頭に冠詞はつかないんですよ〜。
これがHave a happy new year!とかならつくんですけどね。
haveを省略して、aが残っても全然問題ないはず
一応いまリーダーズやジーニアスで調べたがaは付いてた
ほい、申し訳ない
256 :
232:2006/01/07(土) 23:38:41 ID:GpETi9Nj
概ね好評のようでなにより
あともう1つちょっとばかしネタがあったので小話だが投下
ザージェンっす
夢を、見た。
その中で自分は何も身に纏っていなくて
同じく何も身に着けていない、顔も名前もわからない男に抱かれていた。
普段の自分ならおぞましいことだと感じただろう。
しかし何故か不快な気持ちは沸かなかった。
*****
ジェンドは頭をさすりながらゆっくり起き上がり、辺りを見渡した。
カイと十六夜が寝ているはずのベッドは、既に空っぽだった。
ジェンドはハッとして時計を見た。もうとうにお昼を回っていた。
その事実に気づくとジェンドは慌てて身づくろいをして、部屋を出て行った。
「おい、カイ!何で起こさなかった!!!」
食堂で楽しそうに昼食をとっていたカイの元へ駆けつけるなり、ジェンドはそう叫んだ。
「お、起きたのか、ジェンド」
カイはジェンドが来ていることに気づくと軽く挨拶して、皿に並んでいたサンドウィッチを一切れ彼女に差し出した。
しかしジェンドはぎろりとカイを睨みつけ、若干声を低くして再度訊ねた。
「はぐらかすな。何で起こさなかったと聞いたんだ」
(今度こそ殺される……)
命の危機を感じ取ったカイは、差し出した手を引っ込めて色々言葉を捜した挙句、こう答えた。
「……幸せそうな寝顔だったから、起こしちゃ悪いと思ってナ」
「……は?」
ジェンドが目を丸くした。
「いや、ほら……色々あってお前ここんとこ元気なかったし、寝つきも悪そうだったじゃねぇか。
だから久々の安眠を妨害しちゃ悪いと思ってナ……」
ハハハと笑いながら、カイは説明する。
「……“幸せ”そう?」
そのフレーズにジェンドがピクリと反応する。
「あぁ。本当に幸せそうっつーか、嬉しそうな顔で眠ってたぜ?」
指差しながら言って、カイはもこれは言いすぎだと思った。
「言っとくけど、お前を起こさないように決めたのは十六夜と二人で相談してだからナ!
俺一人の判断じゃないからナ!!」
さり気なく十六夜が関与していることを主張した後、両手で頭を押さえて、起こりうるであろう災害に備えた。
しかし、ジェンドは黙り込んで身動き一つしていない。
「あ〜……もしもし、ジェンドさん?」
沈黙に耐えられなくなったカイが話しかけると、ジェンドは
「あっそう」
とだけ言って席に着いて、自分でサンドウィッチを選びもくもくと食べ始めた。
わくわく
(な……今日のジェンドは一体どうしたっていうんだ!?)
十六夜効果かもしれないが、それにしてはあっさり引きすぎのような気がする。
隣で妙に大人しいというかしおらしいというか、とにかく静かに座っている彼女を
上から下までまじまじと眺めて、カイは内心一人でビクビクしていた。
そこへ十六夜もやって来た。
「おかわりもらってきたよー」
と色とりどりの野菜が山盛りに入ったお皿を笑顔で見せてから、席に着く。
「おはよう、ジェンド」
十六夜が笑顔でジェンドに声をかけると、ジェンドは一旦手を止めて彼に答えた。
「あぁ、おはよう、十六夜」
「にょ?今日のジェンド、何だかごきげんだねー?」
ジェンドの声に普段と違う響きを直感的に感じ取ったのだろうか。十六夜は何の気なしに指摘した。
「そ……そうか?」
と逆にジェンドが十六夜に訊ね返す。
「うん。とっても嬉しそう。とっても楽しい夢みたんだね!」
「……夢……か」
満面の笑みで十六夜が言った後、ジェンドがポツリと呟いた。
「どんな夢だったの?」
十六夜は遠慮なしに更に質問を重ねる。
しかし。
「……秘密だ」
と答えてジェンドはまたサンドウィッチにかぶりついた。
「にょ?ひみつ?」
十六夜が少し寂しそうに首を傾げ、またカイも
「お、珍しいナ。お前が十六夜に秘密なんて」
と口を挟んだ。
「私が何を喋ろうが黙っていようが、私の勝手だ。それに本当のところ、よく覚えてナイ。だから話せない」
ジェンドはいつもの調子で語ると、またもくもくとサンドウィッチを口に運び始めた。
「そっか、覚えてないなら仕方ないナ、十六夜」
カイは十六夜の頭を撫でながら優しくフォローを入れた。十六夜も素直に納得し、
「うん、そうだネ」
と頷いた。
よく覚えてないのは本当だった。
白い靄がかかっていて、相手の顔も名前も、わからない。
ただ、覚えているのは
相手が男で
そいつと裸でじゃれあっていて
それが全部嫌じゃなかったコト。
そして、もう1つ、耳元で囁かれたあのコトバ―――
「愛してる」
今でもずっと耳に残るその余韻だけで
しばらく私は幸せでいられる気がした。
わくわくわく
GJです!
gj
263 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/08(日) 21:56:22 ID:h0xZqlQI
ザージェン書いたら・・・なんか微妙に被っちゃったんだが、投下してもいいんだろうか
それはそうとGJ!
期待してもらって悪いけどたいしたものじゃないや
ごめん
あとageごめん
267 :
ザージェン前:2006/01/09(月) 10:06:19 ID:yKoI3Ymb
体の熱を青い空間に教えるように彼女は息をゆっくり吐いた。
月明かりの差し込む窓をバックに彼女と彼の二人は一つの影を作る。
天井を仰ぐ彼女の赤紫の髪は今は漆黒に染められ、ベッドのシーツへとその先を伸ばしている。
熱く潤んだ瞳は流れる血をそのまま湛えたような赤。今にも零れ落ちそうに揺らめく。
すっと彼女はその瞳を瞼の内に隠した。それを待っていたかのように彼は瞼へとキスをする。
瞼に降ったキスを皮切りに、互いにキスを繰り返した。
時に首筋や胸元へ、時に舌を這わせ舌を絡ませて。
体の繋がりだけでは飽き足りないかのように二人はキスをした。
青の静寂を壊す事の無い緩慢な動作だったけれど、それだけ長く、揺蕩うように時は過ぎていく。
ふと、唇を触れ合わせた時。彼は彼女の腰に腕を回した。
腕は決して添えられただけで、彼女の体を抱きしめる事も無かった。
それでも包まれた優しさに彼女はくすぐったそうに頬を緩める。
唇を放し、腕を伸ばして彼の頭を引き寄せ、耳元で一言囁いた。
彼の名前を。
呼気にも間違いそうなほどの囁きに、彼も彼女の名を呼ぶ。
くすりと彼女は笑い、もう一度彼に口付けた。
さっきした触れ合わせるだけのものとは違い、舌を絡め合わせるキス。
さっきとは違い、今度は彼は彼女を抱きしめた。
さっきと同じように、彼女は彼の名前を呼んだ。
ベッドがギシリと音を立てた。
愛し合いながら、二人の理性が共に遠のく。
体の快楽など飛んでしまうほどの温かさと愛しさに包まれながら彼女は思う。
――これ以上の幸せなどいらない。
268 :
ザージェン後:2006/01/09(月) 10:07:51 ID:yKoI3Ymb
ジェンドが目を覚ましたのは朝日も幽かな光の霧でしかない時分だった。
ここは何処だろうと、ベッドから上体を起こして辺りを見回す。
隣に並ぶ二つのベッドと、その上で眠る二人。
何の事は無い、旅の途中に一晩の拠り所とした宿だった。
「十六夜」
どうして居場所を忘れたのか。釈然としない気持ちを無視して、口は勝手に隣の少年の名を呼んだ。
呼ぶつもりなど全く無かったのに。疑問に思う間もなく十六夜が赤子のような声を上げながら、ジェンドの名を呼んだ。
枕に頭を預けたまま、小さな手の甲で目を擦る。
「あ・・・別に何でもない」
疑問符を浮かべて、眉間に皺がよるほど強く瞼を閉じてから、ほんの少し瞳を開けた。
その黒髪の向こうの褐色の瞳。
誰かと重なった。
おやすみと言ってから、こてんと眠りに落ちた十六夜を意識する事も出来なかった。
先刻までいた夢の中でジェンドは何をしていたのか。
所詮夢の中のこと、何の事も無い幻と言い切ることも出来るのに、ジェンドには事実だったという確信があった。
もう霞のようにはっきりとしなくて、何があったのかなんて憶えていないけれど、それは失ったはずの記憶の夢。
憶えているのは幸福と温かさに包まれていたこと。
余りの幸福と温かさ。
刹那の後、切なさと痛みに胸を引き裂かれた。
何故夢の中のジェンドはあんなにも幸せだったのだろう。
息も出来ないような苦しさに背を曲げ、胸の見えない傷跡に両手を当てる。
いらない、とジェンドは思った。
今以上の幸せなどいらない。
隣で眠る少年以上の幸せなど、いらない。
胸を裂く幸せなどいらない。
一人ではないジェンドに、寂しさを与える過去なんて、絶対にいらない。
それなのに。
震える唇は誰かの名を呼ぶ。
呼気にも間違いそうなほどの囁きはジェンド本人の耳にすら届かない。
頬を伝う涙は止まらない。
明るさを増していく部屋でジェンドは思う。
せめて、十六夜が目覚める前にこの涙が止まる事を。
あれなんか想像以上に被った orz
ていうか後半ジェンいざじゃないか
ごめん
GJ!
セックス描写に静謐なエロスを感じた。文章の書き方も素敵だ…。ジェンドとシンクロして切なくて泣いてしまいそうになった。
いいもの読ませてもらったよ。ありがとう。また気が向いたら書いておくれ。
GJだよう
GJ!GJ!
保守だこらぁ
軽く過疎ってる今こそ投下のチャンス、超短いの投下します
「じゃ、明日はとりあえずこの町でディアボロスの聞き込みをするって事で」
「ああ、それでいい」
「うん!」
「じゃあ、今日はもう寝よう。俺も部屋へ帰るよ」
「ああ」
「おやすみー」
「おやすみ」
そんなやり取りがありカイが部屋から出て行ったことを確認すると、
ジェンドはさっきまでの何処か気だるげな表情を脱ぎ捨て、
十六夜に近づき、当たり前のようにキスをする。
一度目は軽く、二度目は深く、キスが終ると十六夜を見つめたままジェンドは口を開く。
「十六夜、いつものやってくれるか?」
「うん」
すぐ腕を広げる十六夜の胸にジェンドは顔を埋め、抱きしめられる。
十六夜は立ったままだが、身長差のせいでジェンドは膝を付いた格好になる。
心地よさと何かが滾るような感覚を噛み締めながらジェンドは長い時間そのままでいた。
「・・・十六夜」
やっと十六夜の胸から顔を引き離すと、何かにすがる様に名前を呼ぶ。
そのまま返事も待たず十六夜に抱きつき、ベッドに押し倒すと
ジェンドは十六夜の顔に自分の顔をこすり付けるように、熱烈なキスの雨を降らした。
カイが見れば間違いなく自分の正気を疑うであろう行動だが十六夜は驚いたそぶりも見せず、
くすぐったそうにジェンドの成すがままになっている。
キスは顔から徐々に範囲が広がり、首筋みまで達する。
「ジェンド、くすぐったい」
その言葉でジェンドの我慢は限界に達した。
キスをやめ、服を荒っぽく脱ぎ始めた瞬間、
部屋の濃密な空気を引き裂くように、ノックの音とカイの声が響いた。
「ジェンドー、言い忘れた事があったんだけど」
十六夜の上で服を脱ぎかけたまま止まっていたジェンドは、
静かな眼でドアを見て「殺す」と小さく呟くと、
愛用の剣を掴み部屋の外へ歩いていった。
以上、僅か2レスでした
イザジェンは最高ですよね!
うん、最高ですね(*´д`*)ハァハァ
gj。
ただ、60行入るこの板なら一レスで済みそうな気がするのだが…
自分的にはちょうどいいんだけど。
hosyu
283 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 00:58:22 ID:9tRc6/Qr
カイジェン・・・
危ない!
イザジェン・・・
エロって書いてると入り込んじゃって気持ちよくなる
そ、そうなのか?
危ない
水着
危ない!
保守
292 :
保守:2006/02/26(日) 17:22:33 ID:l9vqcTB1
/ ̄ ̄ ̄丶 ____
. / : 「男 ・ ヽ / `丶、
| : の. ・ ! |. : よ ヽ
| : 世. ・ | |. : う. |
| : 界」・ | |. : こ |
ヽ. : へ __/ 丶 : そ |
` ――-へ| ) /
ヽ、 / // ̄ ̄ ̄ ̄
゙i '! li,/X -t=、 メ、 /'′
,イ /},! l,ノ} / ,!=ェ、ヽ'i, ,}l!
/'i′ __,,ィシノ/"イツ /三ニ,フ l}=ァ',イ_, ィ
ll |zテ三う'´ム彡',ィイュニ=' ≦=-<__l /´
,ィ!l |ィ彡'"zニ'"ニ-‐f:Zニ==ニ"´ ̄フブ
. ,イ/ リl,,ノ{/-三r_,三ニ=、y‐、-ミヾミ三ア
/ '′ノ,!ニィ"チシ/;f'r-一'ニ''゙:: ー゙"''"´!ノ
/ /ノ/彡ノィ'/:::ヒ,zィ哉、: ,; ,ッ | /`ァ=‐t、
ノ / ,:' ,r''/イ;;;/...::'´;ェ゙f^´::. 丶_'"_:-ム / __ `'"⌒ ヽ
彳イ /f,ノ,ノ^フ:.:: 、 ノブ,ィニ^ゞ、 / くニ、 ヽ
,ケ ゝiァ〃;;し'{' :.:.:..... i´,i゙,イム=‐'´,)  ̄`丶ミミ、, ヽ
t,_,ィZ/i;l fイy'゙r'シ" ::::::. l, ヾ'´ィ::r''。"・ヽ 〉:.:lヾ;;t ヽ
ハ;f´ , `':.゙'^ ヽ 丶. ゙ーt_nッ'ヽ ,:イ:.:,j:.:.:.ヽ 丶
{ ヾニに 丶 ゝ ,, :: 、) /:.:,ッ'':.:.:..:.:.゙i, 、
゙ト、 ``ー- 、>、,, ,r'^,`ィ"´:.:.:.:ツ′ ,/:.:/:.:.:.:.:.:.:.:人 ヽ
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ヾ-=ミ、 `ヾヾミ)ヽ〉 `'::.. '´`ヽ、、:.:.:.__:.:.:// { --―‐-- 、{!
丶、 '::.. :::::... `ヾ´ _, ,;ク,ィ';;/ ヾ、
,..う、丶、 ,ンヽ、 '",ン=く;;;f ヽ
`ヾ^、 `ニ二´っ `ヽ、、 `' l
元気が無いな
保守
295 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 00:43:03 ID:cy00HAuh
ネタはあるんだ
が
イージェン+犯られるジェンドを見せ付けられるカイ
とか
(シオン乗っ取り前提)イーイリ
とか
激黒いざジェン
とか、読む人を選ぶ特殊なシチュエーションしか思い浮かばない…orz
しかも2つ目はもう投下済みだし…
>イージェン+犯られるジェンドを見せ付けられるカイ
ソレダ!!(*´Д`)ハァハァ
最初にカプと傾向を注意書きすれば読む読まないは自分で判断するもんだ。
297 :
295:2006/03/08(水) 02:16:51 ID:cy00HAuh
ageてすまん。クッキー切れてたみたいだ
イージェン+カイはジェンドにアンアン言わせたいので媚薬や魔法でHな性格になっちゃった〜
みたいに考えてるんだけど、こういうものでもいいのだろうか
あと他には
・エストイリア(指輪関連でシリアスっぽく)
・シオミト調教もの(シオンがかなり鬼畜)
・ノリがTLっぽいシオイリ(でもやっぱりシオンが鬼ちry)
なんてのも書けそう
イールとシオンは鬼畜がデフォと思ってる時点で間違ってるような…
個人的には恥じらいがある方が好みだが、とりあえず出してみれば良いジャマイカ。
おっと
鬼畜なんか読んで楽しいの?
ザージェンといざジェン(数年後)てどっちが需要ある?
あんまりエロくないのなら書けるんだけど
>>302 イザジェンイザジェンイザジェンイザジェン!!!
と俺が机をバンバンと叩きながら絶叫しています
いざジェンを是非
じゃあ自分はザージェン希望
間をとってカイジェン
どのへんが間なのかと
間ならザーイザだろ、え?問題がある?
309 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 13:46:41 ID:DZKHZpor
久しぶりにageよう
310 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/32(土) 16:37:02 ID:QNDdJogG
イージェンきぼん
イーって誰だっけ?
原作読め。
全巻持ってるが
そんなショッカーの戦闘員の鳴き声みたいな奴いたっけ?
持ってるだけじゃなくて読め
ショッカーワロタw
316 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/04(火) 18:21:55 ID:ksMa7Mfh
とりあえず十六夜とジェンドの絡みでいいよ
なんで偉そうなの君
なんでえろそうなの君
エロイ人にはそれが分からんのです
静かだ・・・
新作マダー?
保管庫更新とまってるね
お、ホントだ
ほしゅ〜ん
相変わらずしぶといスレだぜ
保守
326 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/03(水) 18:09:05 ID:KXvoq+Vi
5月最初の保守。
保全
保守するぜ
保守だナ
ほ。
しゅ。
オンリ前後はここも盛り上がるかなぁ。
つか盛り上がってください。
たまにageることも必要だよ。
ほしゅしますヨ
hosyusimasuyo
むしろ誰か刻の続きをかいてくれ保守
@保守屋のポリシー@
どんなピンチの時も 絶対落とさせない
そうよ それが堅気な保守屋のポリシー
いつかホントに出会う 職人さんのために
スレをsageて 飛び込みを待つの
DQNの痛い 煽りの後で 殺意が芽生えるわ
コワイものなんかないよね 通し抜く方がいいよね
大きな夢があるよね だからジッと我慢しる
@ノノハ@
/(.*´_ゝ`)ヽ 〜♪
//,.:i._, -:'ー、\ヽ
/ノ {(/\)イ .} ヽヽ
/ / .ヽ(∧).| ! \\
/ノ } {='| ヽ ヽ
// .{ヽ/´!.,/ ヽヽ
彡´ /ハ ハヽ,\ ヽヽ
〃 `ヾ-ノ'´~ヾイ `ミ、
ヽ/ ./''ヽ/\
/ /ヽ/::::::::::\彡
/ ./ ヽ:::::::::::::/
!==イ`、 `、::::/ 彡
!::::::/ ヾ'=ヾ゛
l::::::/ミ \:::ヽ
338 :
sage:2006/06/06(火) 00:01:53 ID:Kst8f5OB
エロ作品みたいよーーーエロー!エロースーーー!
3ヶ月前から保守レスしかないという恐怖
もうネタがないんだよ
341 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/09(金) 23:41:14 ID:uiRM8zlm
ヤフオクで夜麻センセの同人誌でてるねー
気付けばそれは確かなものとなり、彼女の心の内を支配していた。彼はどうだったろうか。彼もきっとそうだったろう。
種族だなんだと、見えない一線を引いてしまっているのは、まるで魔法使いと僧侶達と同じではないか。しかしながらその一言で表せる種族というわだかまりが、どれほど彼女にとって強大であったか、彼のした想像以上の葛藤なのだった。
アドビスでの一件を、ジェンドが引き摺っているのは明らかな事実であり、今日のカイは十六夜達のことより目下そればかりが気掛かりだった。
言ってしまった言葉が喉を逆戻りできるとは聞いたことなどありはしなかったが、それでも前言撤回などと簡単に回収できれば良かった。
自分の迂闊な発言が、対人関係に疎いジェンドほどストレートに言葉だけが伝わるとはカイは知らなかったのだ。深読みや真意、その場任せや雰囲気から出た言葉を、ジェンドは追求しないということを。
「俺って何やってんだろ…」
「何が?それよりカイ、あなたに任せた食事大丈夫なの?…なんかグチャグチャになってるみたいだけど」
「…え?」
考え事の最中に洩れた独り言をルモースにつっこまれ、やっとカイは自分の手がたった今焼いているパンをつつき回していることに気付いた。
「どゅわーッ!?またやっちゃった!!」
「また…?」
カイは慌てて葉の皿の上にパンを乗せるが、ルモースがその焼きたてのパンに食欲をそそられることはなかった。
「トホホ〜前にもやっちゃったんだよ俺。ジェンドと…十六夜と旅してたときにサ」
調理中に考え事をするのは、悪い癖だと自覚はしているのに、自覚したところでそうそう直るものでもなく、カイはただ苦笑いを浮かべる。
344 :
2:2006/06/13(火) 23:32:50 ID:Y/hpIgS1
「いいわ。食べられるなら何だって。ナドュを呼んでくるわね」
「ハハハ〜何気に今キツイこと言ったねルモース…」
ナドュを呼びにいくルモースの後姿を見送って、カイはもう一人の連れであるジェンドの様子を伺うために立ち上がる。
日も沈み、灰色の空が紺の波に押され、影が闇に呑まれる時間。ジェンドは馬車の中で、カイが最後に見た体勢から全く動いていなかった。
声をかけるのを一瞬躊躇ったが、それでも今のジェンドを放っておくのに比べれば、それはひどく容易く実行に移せた。
347 :
カイジェン3:2006/06/14(水) 23:29:46 ID:8467OKfa
「ジェンド、お腹スいてないか?今なら出来たてほかほかでうまいゾ〜?」
こんなに簡単に、何の隙なく他人を近寄らせる奴だったろうか。
機嫌が悪いなら悪いと、いつものように剣の一振りでもしてくればいい。もしや自分がカイに、話しかけられていることにすら気付いていないというのだろうか。
そんなはずないと思っていながら、抜け殻同然のジェンドはカイに一瞥足りとも目をくれようとはしない。
「…ジェンド…いらないのか?」
「………」
「じゃあ…俺先に行ってるな?気が向いたら来てくれよ」
うんともすんとも言わない、そんなジェンドを見て、カイはしばらく返答を待っていたが、仕方なく先に二人のところに戻ることにした。
約束の日までの時間という余裕があっても、現状にばかりただ焦るしかなく、カイはひどく疲れた気持ちで灯りへとまっすぐ歩く。
「ジェンド…来なかったのね…」
「何だ何だ?またジェンド殿はメシを食べないのでござるか」
ルーモスは、ジェンドがカイと一緒に来ないだろうと予測していた。
最初に会ったときのジェンドだったのなら、ルモースも不思議に感じたのだが、あの状態のジェンドにルモースは何の期待も持てないのが本心だった。
「まったく。ジェンド殿はワガママぷんぷんでござるな!拙者だってカイ殿の作ったぐちゃぐちゃを我慢して食べているというのに!」
「ナドゥ…君それ俺に失礼じゃないか?まあ確かに失敗したのは誤るけどさ」
的外れで、とんちんかんなナドゥが仲間としているお陰だろう。お互いがぴりぴりすることなく、息抜きが出来ているのは。
348 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:56:31 ID:34yFTGxz
職人キタ―――!!
349 :
カイジェン4:2006/06/15(木) 23:57:01 ID:QeLrD5ud
質素な食事に軽口は叩いても、けして馬鹿にしているわけではないナドゥのおしゃべりは続き、時間の経過はその分早かった。
「さて、そろそろ夜も更けて来たし眠りましょうか」
星の動きを確認しながらルモースは、腰を上げて土を軽く払う。カイもそれにならうように立った。
「え〜〜〜っ拙者まだまだ話し足りないでござる」
「ダメよ。朝は早いんだから」
「む〜〜…」
子供のように駄々をこねるナドゥを、ルモースが引き摺って行くのをカイは笑いながら見送った。
「さて…と。俺もアイツを連れて行かなきゃ、な」
きっと、先ほど呼びに行ったと同じで、ジェンドは少しも動いていないのだろう。何をするのでもなく虚無を見つめるわけでもなく、まるで生きる屍ではないか。
こっちがどれほど心配しているかなど、ジェンドにとって関心のないもので、一体今のジェンドが何を考えているのか、到底カイには想像出来ないのだ。
今の自分自身の整理と把握すら出来ていないジェンドに、カイが望んでいる反応を返せと言ったって、ジェンドには届かない。
欠けつつある月が雲間から除いては影を作り、細く弱い光すら嫌うようにジェンドはまだそこにいた。
本当にまるでらしくない。闇に紛れて魔物が来たらどうするのだろう。そんな状態で剣を握る手に力は入るのか。
「ジェンド、向こうに行こう。あっちの方が暖かい」
揺らめく様子のない瞳に、再度カイは声をかける。
「ジェンド。ここで寝たら冷えるから、な?」
注意深く、こんなにも気遣っているのに、なぜジェンドはこの気持ちを汲み取ってくれないのか。
腫れ物のように扱われたくはないはずなのに。
相手の反応を得られないというのは、なんとも悲しく、カイを寂しくさせた。
だからといって何の手立てもないわけではない。今も昔も、ジェンドを反応させる方法は変わってないのだから。
しかし、その一言を出すのはひどく躊躇われた。はなから勝負などしていないのに、負けた気がしてならないのだ。
けれど、カイはそれよりもジェンドの声が聞きたくて仕方なかった。後悔よりも欲望に負けてしまったのだ。
gj
久しぶりの投下だ!
カイジェンマンセー
だが、それが良い
保守するぜ
354 :
カイジェン4:2006/06/23(金) 23:20:50 ID:CGtEtBa9
「…風邪でも引いたら。十六夜が心配するから」
そう、ついに言ってしまったのだった。
自力でジェンドから反応を引き出せずに、今現在、カイが最もジェンドの前で口にしたくない名前を。
カイ自身十六夜を嫌っているわけではなく、むしろ嫌いだという感情には到底結び付けられない。それほどの存在なのだ。
だが、この場にいもしない十六夜だけが、ジェンドの全幅の感情を向けられる対象だということに、カイは苛立ってしまう。
意識的にジェンドの前で控えていた名前を、わざわざ声にするというのは、自分に対しての甘さか。カイには判断が付かなかった。
そしてカイの予測通り、ジェンドはぴくりとわずかながら視線を動かした。
「……十六夜…」
壊れた人形のようだったのに、その瞬間だけははっきりと聞き取れる声が返ってくる。
ちりりとカイの胸は熱くなり、次第にくすぶった炎が燃え広がる感覚に襲われる。
嫉妬といえばいいのだろう。簡単で明白な答えだ。苛立ちは怒りへと変化し、カイは高くなる沸点とは反対に、冷静にジェンドに笑いかけた。
「そうだよ。だから風邪を引かないように二人で暖めあおうか」
夜の冷たい風が、二人の髪を優しく撫でる。
「十六夜が心配しなくてすむようにサ」
大きな雲に月光は阻まれ、暗い影が一瞬のうちに辺りを飲み込み、同じとき、カイはジェンドを草の上に押し倒した。
ごまん354はカイジェン5ね。間違えた。
また間違えた…「ごめん」だった・・・
そんなウッカリさんな355に萌え。続きもがんがれ
359 :
カイジェン6:2006/07/02(日) 23:00:11 ID:PH+vJgYs
暗い影の下でも、ジェンドの表情が僅かに強張ったのがカイには分かった。
こんな事で感情が揺さぶられるのなら、はなからあの名前など出さずにこうしておけば良かったのだ。なんとも手軽ではなかったか。
腕を力強く押さえ込む必要はなかった。信じられない光景であったが、カイには今のジェンドが抵抗をしないであろうことが、霧のような確証としてあったのだ。
「抵抗…しないんだな」
「‥‥そう思うならヤめればイイ。貴様の勝手だろ」
どうした気紛れからなのか。ジェンドがカイに答えたのだった。
突然仲間の気が触れたのかと思ったのか、もしくは全てに対して諦めているのか。だったら答える必要性など無いのに。
「そう、だな…」
果たしてこれが合意の上だと言えるのよぎったが、カイは考えるのをやめ、ジェンドに始まりの合図であるかのように唇を合わす。
最初はぎこちなく咥内に侵入した舌は、やっと意思を持ったように動き出す。絡まる舌と舌は生温かく、他人の体温が直に伝わってくる場所の一つだろう。
服を全て脱がすことは、ジェンドが寝そべったままでは困難だとカイは気付き、中途半端にだがなんとか服を乱れさせるこたができた。
褐色の肌は手に吸い付くように心地よく、腰のくびれからのラインをなぞるように、右手を柔らかな乳房まで滑らせる。
緊張し完全に強張ったジェンドは、肩に力を入れ、脇を締めその予測出来ない他人の手に耐えていた。
「感じてる?それともくすぐったいだけ?」
普段なら誰もが触られることに慣れていない、生命の急所である胴部に、それもジェンドの体に触れられている。カイは指先一本一本に神経を集中させる。
投下キター
投下キテター
いいよいいよ
362 :
カイジェン7:2006/07/06(木) 00:03:05 ID:wBTVGdk6
「‥‥不快な…だけっ、だ…」
もしかしたらジェンドの言葉通りなのかもしれないし、そうではないかもしれない。ジェンドではないカイには、ジェンドが感じているかは判断付かなかった。
しかし、触れるたびにその予期せぬ動きに緊張する腹筋は、明らかに行為自体には慣れていないことが伺えて、カイは楽器を弾くような気分で下へと手を進める。
脱がすために抱えた下肢を包む衣服を剥ぎ取れば、その長身に見合うすらりとした脚に、肉付きの良いむっちりとした尻が現れた。月明かりの下に見る女性ならではの肢体に、カイはごくりと唾を飲み込んだ。
今でこそジェンドが異性であると認識しているカイだが、それまでのジェンドをなぜ女として意識出来ていなかったのか、自分でも不思議だった。これをそう男に見ろというのか。
女性にしては筋肉質な方だが、その腰回りのくびれ、齧り付きたくなるほどの瑞々しい尻。カイは目先の割れ目のことをのとのちの楽しみにするため、ジェンドの体を反転させると張りの良い尻から舌を這わせることにした。
「…っ…!」
カイが嘗め回したり噛んだりするたび、電流でも流されたようにジェンドの体はびくんびくんと仰け反る。
「やっぱ、感じやすいんじゃないの?俺まだお尻しか触ってないのに…わかんだろ…?」
そこまで言ってカイは尻を高く持ち上げて、舌先だけでその未開の地をなぞる。くちゅ、という小さいながらも卑猥な音は、はっきりとそこが濡れていることを示していた。
「ひっ…」
「ジェンドが感じてるから濡れてんじゃないの?」
「ちが…ああっ!」
身をよじって抗う素振りを見せたジェンドに、カイは素早くその割れ目へと吸い付いた。上から下へと巧みなまでに舌を動かし、唾液を混ぜながら奥へ奥へと侵入させていく。
「あ…やあっ、離せ…ソコはあっ!」
あいている手でクリトリスの皮の上からこいこりと刺激してやれば、ジェンドの両足は痙攣しとようにぴくぴくと小刻みに反応していた。
どんどん液体を溢れさせるそこに、カイはついに指での愛撫を始めた。最初は中指の腹でこすりつける程度だったが、次第に速さを増していき、左手の人差し指と中指でクリトリスをくるくるを虐める。
「ああ…はあん…ッ」
キター!!!!!
キター!!!!!
ずいぶん下なのでageてみるテスト。
sageてしまった。
もう一度age。
保守しとこう
続きに期待hosyu
保守age
空気も流れも読まずに
ラフティ×リヴ
なんてイロモノを投下してみる
「あら。珍しいわね、あんた一人?」
魔物を管理している研究室に入るなり、ラフティは意外そうな声をあげた。いつも熱心に薬品調整をしている2つのローブの後姿のうち、
一つが見あたらなかったからだ。
双子の方割れであるリヴは、椅子から立ち上がらずに試験管を片手に振り返ると
「イサラは今、命術の講師としてマンフロイと一緒に下級生に授業中」
状況をありのまま説明した。
「あ〜そう言えばそうだったわね〜」
と軽い調子で納得したラフティを、リヴはじろっと睨みつけた。彼女からの湿った視線に気づき、ラフティが訊ねる。
「何よ?」
「あのさ……前から言いたかったんだけど、その破廉恥な服装はやめてくれない?」
「へ?」
唐突な言葉にラフティは目を一度しばたたかせると、改めて自分の格好を上から下まで眺めてみた。
そして一言。
「別に普通じゃない」
批難の理由に検討もつかないラフティは、眉をつりあげ口を尖らせ、むっとした表情で答えた。
それを受けてリヴは大声で反論する。
「普通じゃないわよ!そんな格好……風紀が乱れるの!!!」
息を荒げて主張するリヴ。確かにラフティの服は通常魔法使いが着用する衣装に比べて肌の露出度が格段に高い。
また、タイトなデザインは彼女の艶やかなボディラインをより色っぽく演出し、ふくよかな胸元を惜しげもなく曝け出している。
そのような出で立ちで塔の中を闊歩するラフティの姿は、真面目で優等生なリヴにとって、心密かに許しがたい存在だった。
(そしてそれに、イサラもう同意していた)。
リヴはラフティの豊満なバストをビシィッと指差し、こう言った。
「特にその、胸!大きければいいってもんじゃないんだからね!みっともないったらありゃしない!!」
ラフティはリヴの言葉にきょとんとした。が直ぐに「ひょっとして……」とある推測をし、鎌を掛けてみた。
「もしかして……私の胸に嫉妬してる?」
「なっ!?」
と驚くリヴの顔は耳まで真っ赤に染まっていた。
「あ、やっぱりそうなのね」
くすりと笑うとリヴの元へ優しく歩み寄った。
「ち、違うわよ!!!」
大声で反論するリヴの顔からは赤みが失せる気配は無い。
それは怒りからくるものかそれとも羞恥心からかるものか。
後者と捉えたラフティは優雅に、そして妖艶にリヴに迫る。
リヴはラフティを両手で押し返そうとするが、力では完全にラフティの方に軍配があがった。
「いいのよ隠さなくても。年頃の女の子なら誰でも通る道だし。どれどれ?」
いつの間にかリヴの背後を取ったラフティは、にこやかな笑みを浮かべてコートの上からリヴの乳房を両手で鷲掴みにした。
「きゃあっ!?」
リヴは上ずった悲鳴を上げたが、ラフティは完全に無視した。こうして彼女によるボディチェックならぬ
バストチェックが始まった。
まずは乳房の輪郭を指先でゆっくりとなぞって形を確認。
次に軽く全体を揉んで大きさや柔らかさを確認。
そうして一通りチェックを終えると、リヴに語りかける。
「この年でこの大きさなら大丈夫よ。栄養のあるもの食べて規則正しい生活を心がければ私まで……とはいかなくても、ある程度大きくなるわよ」
「そ……そうなの?」
最初は嫌そうにしていたリヴだったが、やはり気になっていたのか素直にラフティの話に耳を貸す。
「あとはサイズにあったブラをして、形状を整えることも忘れずにね」
「は、はあ……」
ラフティのアドバイスが終わりを迎えたので、リヴはこれで解放されるだろうと安堵のため息をついた。
が。
「……」
「……」
「……」
「……」
「ねえ……」
「ん?」
「いつまで揉んでるつもり?」
我慢できずにリヴが聞いてみた。ラフティは口を閉じた後も手を引っ込めず、むしろその揉み方は激しさを増していた。
「ああ、これ?胸を大きくするためのマッサージよ」
ラフティはリヴに明るくウインクしてみせた。
「本当に……?」
と、リヴは疑わしげにラフティを睨んだが、彼女は冷静に対応する。
「本当よ。これのお陰で私も妹も胸が大きくなったんだから」
と、断言した。それでも納得出来ないのか渋い表情のリヴの耳元に
「まあ大人しくしてなさい。悪いようにはしないわよ」
とろけそうな甘い声でリヴに囁きかけるラフティ。
その甘美で妖艶な響きを、リヴは何故か拒絶出来なかった。
ラフティは見事な手さばきでリヴの胸元を揉み解す。
しなやかな指先で膨らみの全体をくるみ、優しく繊細に撫で回したかと思うと
時折込める力を強めて上下左右に引っ張ったりもした。
「ん……」
こそばいような、むず痒いような、恥ずかしいような、でも気持ちいいような……
いくつもの感情が混ざりに混ざって、切ない吐息となって外に漏れた。
そんなリヴの姿を見て満足気な笑みを浮かべると、ラフティは上着の留め具を外してローブを脱がしにかかった。
だが流石にこれにはリヴも抵抗を示し、次第に下へずり落ちてくる布を慌てて押さえ込んでラフティに言い放つ。
「ちょ、ちょっと……何やってんの!?」
「服の上からじゃ効果が薄いのよ。ほら、脱いで脱いで」
ラフティはもっともらしく説明すると、既の所で留まっていた彼女の衣服をはいだ。
ぱさ、っとたおやかにローブが床に落ちると、リヴの上半身が露となった。
外に出ないため白さを保った水水しい肌と、しっかりと女性を表す細いくびれに発展途上の乳房。
それらを舐めるように眺め回すと、ラフティは再度リヴの胸を掌に包み込んだ。
「あんたって着太りするタイプだったのね。まああんだけダボダボのローブ着てたら仕方ないか」
ラフティは苦笑する。
「……悪かったわね」
頬を膨らましてむくれるリヴにラフティは囁きかける。
「ね?ちゃんと身体にあった服着たほうがいいでしょ?だってこんなに可愛いんだから……」
怪しく呟いたかと思うと、ラフティはリヴの首筋に舌を這わせた。
「や……何……」
「いいから、いいから」
そんな風にいとも簡単にリヴを言いくるめると、ラフティは空気に晒されている彼女の肌という肌に
自身の弾力のある温かい唇を押し当てた。
そして両手はしっかり彼女の乳房に添えたまま、しかし敢えて突起には触れず、指の腹で周りに円を描いていく。
「あっ、あ……」
リヴの息継ぎの間隔がだんだん狭まっていく。
「あら、一人前に感じてるのね」
くすくす笑いながらラフティは彼女の柔らかい耳を甘噛みした。
「ふあっ……」
「ここでも感じちゃうのね。ホント、可愛い……」
恍惚とした表情で言うと突起を強く摘まみ、指の中ですり潰すようにもてあそぶ。
「あんっ、あ……」
リヴはきゅっと眉根を寄せて甘い声を漏らす。ラフティは最後に強く全体を揉みしだくと、
おもむろに彼女の下半身にも手を伸ばし、スカートの上からつーっとソコに人差し指を走らせた。
「きゃっ!?」
リヴの身体がビクンと跳ねた。
「そ……そこは関係な……」
ラフティの行動を批難しようとしたリヴの言葉は、しかし、途中で完全に掻き消えてしまった。
その代わりに全身を包む、熱を帯びた快楽の渦。
「んっ、あ……ぅあっ……」
リヴの顔が右へ左へと往復を繰り返す。時折大きく震える身体を支えきれずに、椅子がカタカタッ、と音を立てて、揺れた。
「それじゃこっちも脱がしちゃうわね」
ラフティは彼女のスカートを手際よく剥いだ。今度は抵抗は無かった。下着の中に手の平を忍び込ませ、じんわりとしめった柔肉を撫でる。
「あっ、や……」
「すごい……もうこんなになってる」
ラフティが指を上下に動かすと、くちゅくちゅといやらしい水音が奏でられた。
「ん、あっ……ぅん」
溝に添って指を滑らせ、時折固くなった肉芽を爪先で軽く弾いた。<br>
刺激を与える度にぬめりを増すその場所で、ラフティは飽きもせず指を躍らせ続けた。
リヴは自分の下半身に伸ばされているラフティの右腕に自身の右腕を絡ませて、快感が溢れ出さない様に
必死に堪えた。それでも全身を走る感覚は容赦なくリヴの思考を狂わせ、代わりに深い欲望が湧き上がって来る。
しかし流石にそこまで言えるわけも無く、この欲望が言葉として形にならないよう口をぎゅっとつぐんだ。
涙目で耐えているリヴの耳元に悪魔、もといラフティが囁きかけた。
「……もっと気持ちよくしてほしいでしょ?」
「……!」
リヴ顔は更に顔を高潮させ、ふいと顔を背けた。ラフティは彼女を見下ろしながらふふっと笑う。
「ここまできたら、最後までしてあげなくちゃね」
そうしてラフティは中指を蜜壷に押し込んだ。
「ひっ……!?あ、ああっ……!?」
途端にリヴの顔が苦痛に歪んだ。右手には自然と力がこもり、ラフティの腕を爪が食い込むまでぐっと掴んだ。
「やっぱりキツイわね……」
狭い肉壁に行く手を阻まれ、ラフティがため息をついた。取り敢えず第二間接までは入れられたので
無理に進めるより慣らす方を優先することにした。
「ちょっとだけ我慢するのよ?すぐに慣れるから」
と前置きしておいてから、中をぐちゅぐちゅとかき混ぜた。
「あっ、くぅ、……っあ!」
リヴはきつく瞼を閉じ、ラフティの腕に必死でしがみつく。頬を伝う大粒の涙は止まる気配は無い。
「ほらほら、我慢しないの」
ラフティは幼児をあやすかの様な口調でリヴの涙の筋をそっと舐めた。
「あ、ああっ……」
ここまで来るとリヴの思考は完全に崩壊した。後はその瞬間に向かって欲望だけがひた走っていく。
はっ、はっと息を荒げ、与えられる刺激に溺れる。
「いいわ、イッちゃいなさい」
ラフティが優しく微笑んで暫くの後、リヴは腰を浮かして甲高い絶叫を上げたかと思うと
だらりと項垂れた。股の間からは透明な液体がトロトロと溢れ、木製の椅子をぐっしょり
塗らしていた。
「……信じられない」
椅子の上でちょこんと三角座りをしたリヴは、じとっとラフティを睨みつけた。
「あら、何が?」
ラフティは涼しい顔で尋ね返す。
「何が……って解ってるくせに」
と、リヴは口を尖らせ、そっぽを向いた。
「冗談よ」
ラフティはくすりと笑うが、リヴはむすっとして見向きもしない。
流石のラフティも小さくため息をついて、心のうちを曝け出した。
「ごめんね、こんな事して。あなたぐらいの年の女の子見ると……どうしても妹を思い出しちゃって……。
あなたは本当に“妹”だから、尚更親近感沸くのかも……」
ラフティの言葉にリヴはいつだったかマンフロイから聞かされた話を思い出していた。
彼女が全てを捨て、この魔法使い達の下へやってきた理由を。
「……謝らなくていいわよ。あんたの気持ち、わからなくもないから――。
まあ、それに……その……気持ちよかったから許したげるわ」
リヴは顔を真っ赤にさせてそう言うと、またもそっぽを向いた。
「ふふっ……ありがと」
ラフティは苦笑しつつも礼を言った。
と、その時。
「リーヴー!おーまたせー!!」
勢いよく戸を開けて、イサラが部屋へやって来た。
「きゃあっ!!?」
リヴが絶叫する。先程まで赤かった顔が、一瞬のうちに青に染まる。
「ん?どうしたの?何かあった?」
つい先程まで行われていた情事など考えつきもしないイサラは、明らかに挙動不審な妹を気づかった。
しかしリヴはあわあわと震えて、答えようとしない。
まあ、何があったか答えられるわけないのだが。
ますます心配そうに妹を見つめるイサラ。するとラフティがリヴに代わって答えた。
「その子、熱があるみたいよ?部屋で休ませたほうがいいんじゃない?」
「え?そうなの?」
イサラはリヴの前髪を掻き分け、じんわり汗の滲んだ額に右手を添えた。
「本当だ、熱いっ!」
驚きの声を上げて、イサラは手を引っ込めた。
「魔物達の世話は私がするから、リヴはもう休んどきなっ!」
リヴは小さく頷くと、よろよろと立ち上がった。
「わあ、こんなにふらついて!ほら、しっかりして!!」
慌ててイサラはリヴを支え、そのまま出口へ向かった。
「妹は大事にしなさいよ、イサラ?」
ラフティが言うとイサラはその意味を理解できず、きょとんとした。
「ん?うん、当たり前でしょ。そうだ、リヴ看病してくれて、ありがとっ!」
天真爛漫な笑顔で言うと、イサラは部屋を後にした。
誰もいなくなったことを確認すると、ラフティはリヴが座っていたのとは違う椅子に腰掛ける。
(うーん……最初は代替のつもりだったんだけど、予想以上に可愛かったわねえ……
やだわ癖になりそう……
そうだ、今度はイサラも巻き込んじゃおうかしら……)
と、ラフティは一人、声を押し殺して妖しい微笑を湛えたのだった。
376 :
370:2006/07/27(木) 02:34:30 ID:h9x2+Y5L
ムシャクシャして書いた。
今は反省している。
イイヨイイヨー
神としか言いようがない
神GJ
次はイサラも是非
久しぶりに覗いて見たら神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
どんだけ久しぶり
数ヶ月保守レスだけかと思えば突然の投下
実に予想外の展開だ、夜麻スレにいることを実感させてもらってるよ
かと思えば5日間レスなしで俺が保守
ホント夜麻スレは地獄だぜぇ
あげ
386 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 20:39:00 ID:KA49Lbl3
ほしゅ
保守
レムって凄くエロい格好してるのに、彼女の作品見たことない。
ので、書いてみた
シオン×レム
エロス少な目ですが
『ところでさあ、イリアとはどこまで進んだの?』
「あ?」
それまでレムの話を適当に聞き流していたシオンが、この日初めて反応を示した。
麗かな日和のアドビスの午後。義務である礼拝を終えたシオンは自室に戻ると、先日入手したばかりの
魔道書を嬉々として(勿論表面上はあくまで冷静に)読みふけっていた。
そこへ突然レムがやって来た。何度も追い返そうと怒鳴りつけたが、レムは
『ちょっとくらい、いいじゃない。イリアもミトちゃんも昼寝中で暇なのヨ〜〜〜』
と彼女なりの理由を携えて、半ば強引にシオンが今正に使っている机の上に居座った。
風を通すために窓を開けたちょっと前の自分を、シオンは心底呪った。
しかしレムの扱いにも慣れてきていたので、まあいいかと結論付けた。特に今はいじけモードに入ってるので
非常にあしらいやすい。この状態のレムは相手が聞いていようとなかろうと、とにかく何か話をしたがる。
だからそれに適当に相槌を打っておけば、その内満足して出て行くだろう。
そう判断してシオンはそれを実践した。
それがいけなかった。
レムはシオンが聞いてないのをいい事に一人で勝手に話を進め、気がつけばこんな話に発展していたのだった。
『「あ?」じゃなくて。どこまで進んだのか、聞いてるのヨ』
「何なんだよ、お前は突然……」
面倒くさそうに答えながら、シオンは「しまった」と思った。どうしてこの言葉に反応してしまったのか。
先程までのように適当に流していればよかったのに。
シオンはまたもや迂闊な自分を呪った。
「何でお前にそんなこと教えなきゃなんねーんだヨ?関係ねーだろ」
とにかく話題を逸らそうと必死なシオン。しかしレムは怖いくらいにこの話題に執着した。
『関係あるワよ。だって私はイリアのお姉さんみたいなものだし、アンタはまがりなりにも、一応仲間だし。
二人の仲を把握している義務が、私にはあるワ!!!』
何故か自信満々に言うレム。それを見てシオンは「勘弁してくれ……」的な表情を浮かべた。
『それでどうなのヨ?どこまでしたの?キス?まさかの経験済み?お姉さんにどーんと話しちゃいなさい!』
質問の内容が具体的になってるんですけど。
つーか、誰が誰の姉だって?
そもそも何でそんな上から目線なんだよ。
等々つっこみたいところは沢山あったが、シオンは頑張って我慢した。
下手に逃げを打てばかえって色々穿られそうだ。これ以上あれこれ推測されるのはまっぴらごめんだ。
故にシオンは真実を話すことにした。
「言っとくけどナ。俺とイリアのは健全な仲だからナ。お前が期待してるコトは一つもねーヨ」
これでようやく無意味な(シオンにとって)押し問答が終わる。シオンは安堵してまた魔道書に視線を戻す。
しかしそれをぶち壊すような言葉がレムから返ってきた。
『つまり全く手が出せてナイわけネ。相変わらずヘタレね〜』
レムの言葉がグサリとシオンの胸に突き刺さる。
「仕方ねーだろ。俺様は女が苦手なんだからヨ!」
『偉そうに言うコトじゃないワよ……』
開き直ったシオンに、レムは呆れ返った。しかしその後直ぐに深刻な表情を作り、ぼそぼそと独り言を喋り始めた。
『でもコレは重大問題ネ……。このままじゃイリアが可哀相すぎるワ……』
一人で勝手に話を進めるレムに、シオンはどうにも嫌な予感がしてならなかった。
変な脂汗が背中を伝う。
ヤバイ展開になるために、止めておかなければ。
「オイ?一体何の話だよ?」
と質問しても、レムは思案にふけって何も答えなかった。
「オイ、質問に答えろ!」
『そうだワ!』
二人はほぼ同時に叫んだ。
「な……何だ突然……?」
シオンは猜疑心が籠もりに籠もった視線をレムにぶつけた。しかしレムはシオンの質問には答えなかった。
『心優しいレムちゃんが、ヘタレのシオン君のために一肌脱いであげましょう!』
声高に宣言すると、レムは突然ピンクの手袋を脱ぎ捨てた。
「オ、オイ……何やって……」
脈絡のない行動にシオンは困惑気味だ。しかし、同時に「まさか……」という想いもあった。
この予想が、外れていて欲しいと、心から願った。
が、しかし。
そうこうしている間にレムは着々とブーツも脱ぎ捨てると、ドレスにも手をかけそれも脱ぐ。
前に、シオンから制止の手が入った。
「本当に脱いでどうすんだお前は!!!?」
混乱のあまり、一番どうでもいい点をつっこんでしまったシオン。
シオンの手に押さえ込まれたレムは、きょとんとして彼を覗いている。
『だってアンタ、女の裸なんて見たコトないんでしょ?ちゃんと慣れておかないと、本番の時困るじゃナイ』
「本番って……お前……」
そのシーンをリアルに想像してしまったのか、シオンの顔はトマトのように真っ赤に染まった。
『かと言っていきなり人間サイズじゃ、アンタの心臓がもたないだろうし、まずは妖精サイズで慣れてもらおうと思って』
すっかり粉乱してしまった頭では、レムの意見が至極真っ当に聞こえた。
が、ここで流されてしまうわけにはいかない。
妙なところで律儀なシオンは、レムから顔を背けつつ、やんわり拒否の意を伝えた。
「お前の言うコトもわからんでもナイ。が、やっぱ女が簡単に男の前で裸になるのは、その……」
『ああ、それなら平気よ?私アンタなら気にしないし。それにこう見えて、経験済みだしネ』
さらりと言うレムに、シオンは驚きで目を丸くした。
『……意外?』
「ああ」
珍しく素直に返事をするシオンに、レムは軽い調子で告白した。
『長く生きていれば、そりゃあ色々あるわヨ。だてにアンタ達より、年くってナイわヨ?』
彼女によって明かされた過去が、シオンにはかなりの衝撃だった。しかし言われてみれば、確かにそうだ。
妖精と言ったって、しっかり女なのだ。それも、自分達より長い生を送っている者。
そういうコトが無い方がおかしい。
しかしそれは今まで“妖精”というある種侵しがたい雰囲気を持つ言葉で、上手く濁されていて、考えた事も無かった。
と言うより、考えようも無かった。
それが彼女の言葉によって、急にはっきりと形を持った、非常に生々しいイメージでシオンの頭に広がった。
『あー想像してるでしょー、やーらしー』
「ち、ち、ちが……」
真っ赤な顔でおろおろ答えても、説得力など無い。
『私は別にいいって言ってるんだカラ、アンタが気にするコトなんてナイの。“百聞は一見に如かず”って言うじゃナイ?ほら』
とレムは一瞬の隙をついて、ピンクのドレスを脱ぎ捨てた。
「!!!」
シオンは思わず後ずさった。顔は相変わらず真っ赤だ。
『そんな遠くにいたら意味ナイでしょ。こっち来なさいヨ』
とレムは呆れ顔で手招きする。
シオンはしばらくの間一人で悶々と葛藤した後、意を決して元の場所へ戻ってきた。
ごくりと生唾を飲んで、彼女の全身を眺める。
ふくらかな乳房。きゅっとくびれた腰のライン。しなやかに伸びる手足。
普段身丈のせいで気にした事も無かったが、彼女は紛れも無く女性だった。それも、“大人”の。
『んで?感想は?』
その分、出てくる言葉とのギャップが激しい。
「ああ……まあ、綺麗なんじゃ、ないか……?比較対象がねーカラ、解らねーケド」
『あら、誉めても何も出ないわヨー?』
と悪戯っぽく笑うレム。しかしその表情にははっきりと嬉しさが込められているのが見て取れた。
『私の裸は割と平気みたいネ?』
「んーまあ……ちっこいし……。でも、これでもしんどいナ。ぶっちゃけ今もいっぱいいっぱいだ」
そう言うシオンの視線は確かに宙のあちらこちらを泳ぎ回っている。
普段中々見られないシオンの姿に、レムは何だか楽しくなってきてしまった。
「これでもう気は済んだだろ?早く服着ろ」
と命令するシオンに、レムは盛大に口を開けて、動かなくなった。
「あ?何だよ、その顔?」
『アンタまさか……イリアに脱がせるだけ脱がせといて、そのまま終わらせるつもり?』
「何言って……」
とその意味を問いただそうとしたところで真意に気づくと、シオンの顔はまたもや爆発しそうなくらい赤くなった。
「な、な、な……」
言葉にならない言葉を発するシオンの前で、レムは仁王立ちをして彼に反発する。
『イリアに恥じかかせるような真似、絶対許せないワ!私が一から教えてあげるから、よ〜く聞いてなさい!!!』
漢前、というのは、こういう姿を言うのだろう。
レムの勢いに完全に完全に飲み込まれたシオンは
「はい……」
とても弱々しい声で返事をしてしまった。
『流石のアンタでも、全体の流れぐらいは解るわよネ?』
「前戯して挿入」
『うわ、アバウト』
「うっせーなー。仕方ねーだろ、したコトねーんだしよ!」
『これはやっぱり事前訓練が必要ネ……』
傍から見れば怪しい会話でしかないが、これでも二人、特にレムの方は真剣そのものだった。
イリアがきちんと処女を脱せるか。それはこのヘタレ王子の手腕と、引いては自分の教育にかかっている。
何としてでもイリアを幸せにせねば!
レムは変な正義感に燃えていた。
「しっかしよー。本当にこんなので気持ちよくなれるのか?」
『へ?』
一瞬の事で、レムは何が起きたのか解らなかった。シオンが人差し指の先で、自身の健康的な
ピンク色の突起を撫でていることに気づくのに、数秒を要した。
『ちょ、何やって……』
「何って、事前訓練」
しれっと答えるシオン。
『もー、人の話は聞きなさいよ!モノには順序があって……』
と、両腕を使ってシオンの指を押し戻そうとするが、どうにも上手くいかない。
「んー……でも、“マニュアル男は嫌われる”って、よく言うし」
そう言うとシオンは指先に込める力を強めた。指は彼女の突起ごと乳房の中にめり込んだ。
『あっ、やん……』
思わず甘い声を漏らすレム。
「お、本当だ。感じるモンなんだナ」
しきりに感心するシオンの様子に、何故だか妙に気恥ずかしくなった。
『そ、そんな目で見ないでよぅ!』
「そんな目って、どういう目?」
シオンの問いに、レムはぐっと言葉を詰まらせる。
何だこれは。
誰だお前は。
目の前にいるのは、本当に女の裸体を前にしてテンパっていた、あのシオンなのか。
追い詰められたあまり、語調が変になるレム。心の中で必死に考え込む。
考えて考えて考え抜いた末に出てきた結論は。
彼の中の目覚めさせてはいけない何かを目覚めさせてしまった。
だった。
(ごめんネ……イリア……)
心の底から彼女に詫びた。
「黙ってないで質問に答えろよ」
シオンの挑発に、レムは観念して乗ることにした。
『だ……だから……見下したような目で見ないで、って、あ……』
「別に見下してなんかねーヨ。ただお前もこんな顔するんだナーって思っただけ」
淡々と言うとシオンは指先を彼女の胸に埋めたまま、凹んだ突起を小刻みに弾き始めた。
『あっ、や……んっ』
ピク、ピク、とレムの体が震えた。直に乳房を揉まれるより、よっぽど羞恥心と快楽を煽られる。
『はぁっ……ん』
与えられる刺激に合わせて艶やかな溜息を漏らせば、シオンは更に調子に乗った。
固くなった突起を親指と人差し指で起用に摘むと、すり潰すように玩ぶ。
『ん、……っく、あ……』
レムは口元で握りこぶしを作り、切なそうに眉根を寄せた。シオンはすっかり興奮した彼女の突起からゆるゆると
手を離すと、今度は指先で彼女の身体のラインをなぞる。ゆっくりと、ねちっこく、絡ませるように撫でてゆく。
シオンが少しでも指を動かせば、レムの身体はビクビクと揺れた。
何をされてもその刺激は直ぐに快楽へと変わり、レムの全身を駆け巡る。
「これがキスの代わり。お前の大きさだと流石に無理だから、これで勘弁ナ」
行為の意味を説明すると、シオンは指先を彼女の眼前へと持ってきた。
しかしシオンは何も言わずに、じっとレムを見つめている。
レムはその無言の意味を何となく理解すると、おずおずと口を開けた。そして自身の柔らかな舌でぺロリ、
と一舐めした。
「もうちょっと頑張れるだろ?」
シオンにそう催促されて最初は戸惑ったレムだが、仕方なしに何度か口付けを繰り返した。
普段のレムなら噛み付いてもおかしくないところだが、今までの流れですっかり熱に酔った彼女の頭では
そんな考え思い浮かびもしなかった。
はあっと大きな呼吸をしてレムが唇を離した。シオンの指先はレムの唾液でじんわりと湿っている。
「で?この後どうすりゃいいんだっけ?」
シオンはわざとらしく尋ねた。
『どうって……知ってるクセにっ……!』
レムが非難めいた眼差しで彼を睨みつけたが、彼は平然としていた。
「知らねーヨ。だって俺したことねーもん」
などと、ほざいてやがる。
(絶対知ってるワ、コイツ……)
明白な事実だ。彼の目がそう言っている。しかし指摘したところで先程のようにしらばっくれるのだろう。
ここでは先に折れた方が負けだ。それを口にすれば、絶対的な敗北を喫することになる。
沈黙の中でレムは理解した。そこで彼女も無言で睨みつけるという対抗手段をとった。
しかしいくら睨み続けても、彼がそれを行動に移すことは無かった。代わりに
「それで?どうすればいんだよ?」
と、しきりに同じ質問を繰り返した。
答えれば負けは確定。それは是が非でも避けたかった。
しかし、疼く身体の熱に耐えられない。
散々葛藤した挙句、レムはぼそりと呟いた。
『だから、下も……』
「下って、ココ?」
と、シオンは手を動かし、いきなりピンポイントに指先をスライドさせた。
静やかに濡れていた彼女の秘所は、糸を引いてねっとりと彼の指に絡みついた。
『んんっ……』
レムはくぐもった声を零す。
「ココで合ってるか?」
『……合ってるわヨ』
一々確認するシオンが憎たらしくて仕方ない。それもきっと確信犯的に言っているのだから、
尚のことタチが悪く感じられる。もっとも、律儀に答える自分も自分だし、お相子だろうか。
「ココをこうしたらいいのか?」
言いながら、シオンは指の先を前後に滑らせた。くちゅくちゅと響く音が、二人の劣情を更に煽る。
『んっ、あんっ……』
快感に耐えられなくなったレムは、掠れた艶声をあげながらぺたんと尻餅をついた。
その間も、シオンは指の動きを止めない。小さな彼女の肉体の、更に小さなその場所で
シオンは彼女が敏感に感じる点を器用に探り当てると、集中的にソコを責めた。
指の平で押しつぶしたり、軽く弾いたり、強く摘んでみたり、優しく撫でたり。
絡みつく細糸は次第に増していき、ひくひくと脈動する襞は、彼の動きを助長させる。
『っふ、あっ、ん……』
ガクガクと震えるレムの身体。頂点に近づいていたのだった。
シオンはそれを本能的に察知すると、割れ目を押し開いて、指先を本の少しだけ中に入れた。
『ちょ、ちょっと!何してんの!?』
レムが慌てて叫んだ。
「何って……入れてんだよ、解んねーのか?」
『そんなの解るわヨ!私が言いたいのは、何で入れる必要があるのかってコトよ!もう手順は解ったでしょ!
いいから早く手を離しなさい、手を!!!』
必死になって反論するレム。とにかく一刻も早くこの状態から逃れたかった。
と言うのも今のレムは足をアルファベットのM字状に大きく開いていて、大事な部分が丸見えな上に
そこに指を刺されているというとてつもなく恥ずかしい格好になっていたからだ。
こんなはずかしめ、生まれて初めてである。で、その恥辱を与えている当の本人はというと、一応考え込む振りをして
穏当っぽく答えた。
「まあ大体の流れは掴めたケドよ。アレだろ?途中でやめると辛いんだろ?ここまで盛り上げといて
放置ってのも可哀相だしヨ。それに、入れた時の反応がどんなかも見ておきたいし」
そう言うとシオンは指の先を更に奥へと埋めた。
『あッ!?嫌ぁッ……』
激痛にレムの顔が歪む。いくらシオンの指が他の同年代の男と比べて細いからと言って、それを全て受け入れられるほど
レムの器は大きくない。シオンの行為は無謀そのものだった。が、シオンは強引に中へ入れ込む。
『やっ、ダメ……死んじゃう、死んじゃう〜〜〜!!!』
レムが本気で絶叫したのを期に、シオンは漸く彼女の中に入ったまま、動きを止めた。
「痛いのか?」
涼しい顔で尋ねるシオン。
『痛いに決まってるでしょ、この鬼畜王子!!!』
レムは大粒の涙を浮かべてシオンを怒鳴りつけた。もし私が人間だったら、絶対蹴り飛ばしていたに違いない。
そんな事を頭の片隅で思いながら。
「ん〜……。でもこういうのって、ちゃんと慣れてくるもんなんだろ?ちょっと我慢しとけ、ヨくしてやるからさ」
その自信は一体何処から来るのか。問い詰めてやろうにも次の瞬間には、頭の中が真っ白になった。
シオンは彼女の中で指を折ったり、上下にずらしたりと、細やかな動きで彼女を弄ぶ。
『ひぅッ……んあっ……あぁっ!』
最初の頃こそ苦痛が先行していたが、彼の言う通りに段々慣れてくると、痛みはこの世のモノとは思えない悦楽へと変わっていた。
苦しそうな悲鳴も、徐々に甘い色を孕んでいく。
「イイ感じ?」
シオンの問いにレムは無言でこくこく頷いて答えた。
それに気をよくしたシオンは更に動きを激しくさせる。
『ッあ!?やっ……はげ、しっ……』
ぐちゅ、ぐぷ、といやらしい水音が辺りに響き渡る。
やがてレムは身体を弓なりにしならせて一段と高い声でシオンの名を叫ぶと、ぐったりと項垂れた。
シオンもゆっくり指を引き抜くと、絡みついた彼女の愛液を綺麗に舐めとった。
『どう?レムちゃんのセクシーな姿見て、興奮しちゃった?』
呼吸がある程度落ち着いてくると、いつもの調子が戻ってきた。レムはからかい気味な笑顔を振りまいて、
シオンに尋ねた。
「羽虫がブンブン騒いでるのを聞いて何で興奮するんだよ?」
あくまでシオンは平静でいようと努めたが、内心はドキドキだった。というのも。
『じゃ、その不自然な膨らみは何なのヨ?』
「う……」
呆れ顔のレムにあっさり指摘されると、シオンは思わずその部分を両手で覆って隠した。
「い、いや、これはその……」
と、先程までの鬼畜ぶりはどこへやら。シオンは急にしどろもどろになった。
そのギャップに何だか愛しさを覚えて、レムはふわりとシオンの膝に翔び乗った。
「な、何だよ……?」
明らかに警戒しているシオンに、レムはお姉さん目線で答えた。
『ヌいてあげるカラ、手、どけてちょうだい』
「ヌ……!?いや、いい、いいって!!!後で一人でするしっっ……!」
錯乱のあまりよくわからない反論を繰り返すシオン。
『いいじゃナイ。ココを刺激されるとどういう感じなのか知っておけば?それに、途中で放っておいたら辛いでしょ?』
「お前ナ……」
『それにコレは私が勝手にしたくてするコトなんだから、<あの子>に罪悪感抱かなくていいのヨ?』
(わざわざ名前出さないあたり、罪悪感に苛まれてるのはお前だろ――)
言いかけて、シオンはその途中でやめた。
(まあ最初に手ぇ出したのは俺様だし。仕方ねーから共犯になってやるか……)
そんな事を考えながら、着々と準備を進めるレムの姿を眺めていた。
『……大きいわネ』
解放されたシオンを見るなり、レムはそう呟いた。シオンはその感想にどう返すべきか迷ったが
「……そいつはどーも」
と適当に流した。
「つーかマジでお前の大きさで、出来んのか?」
シオンの言葉はレムのプライドに火をつけた。
『当たり前よー。いいカラ、私に任せておきなさい!』
自信たっぷりに言うと、レムはソレに思いっきり抱きつき、軽く撫でた。
「っ!」
突然の感覚に、戸惑うシオン。
『ん〜……あったかい……』
レムは恍惚とした笑みを浮かべると、表面にちろちろと舌を這わせ始めた。
その動きに合わせて、両腕を使ってマッサージをするように全体をほぐしていく。
「う……」
シオンが小さく呻くと、レムは間延びした声を彼にかける。
『ど〜う?ちゃ〜んと、感じるでしょ〜?』
「ん?ああ……」
シオンが小声で肯定すると、それが何だかたまらなく嬉しくなって、レムは無我夢中であちこちに
キスを撒き散らした。レムが愛撫を重ねれば重ねる程ソレは少しずつ堅さを増し、白濁とした液体が少しずつ滲んできた。
少しずつ白いモノに染められていく自分の体など気にもとめず、レムは一心不乱に彼を舐めしゃぶる。
ぴったりと彼に張り付き、身体をくねらせ腕を巻きつかせ、忙しなく舌を走らせる。
しかしそれだけでは満足出来なかったのか、レムは急に自分の股座を彼に押し付けた。
そして襞が彼の皮膚と擦れあう様に位置を調節すると、激しく腰を振り始めた。
折角乾き始めていたその部分は、また直ぐに湿り気を帯び始めた。
そのぬめりが、今までにない快感となってシオンの全身を走る。
「お、いッ……!」
『さっき私で散々遊んだんだカラ、これくらい、いいでしょ?』
法悦に浸ってレムは言うと、続けて口付けも繰り返した。
「くっ……!」
シオンが大きく息を吐くと、レムの全身に白い雨が降り注いだ。
『あ……』
レムはそのうちの一雫を両手で受け止めると、嬉しそうに飲み干した。
シオンはレムをハンカチでくるむと、わしわしと彼女の身体を拭いた。
しかし、彼女の身体にしかとこびり付いた液体は粘り気が強く、いくら拭っても中々取れない。
埒が明かないと判断したシオンは、彼女を風呂場へ連れていくことにした。
そっとレムを手に乗せて、慎重に部屋を出る。
『あら、王子ってば意外と優しいのネ〜』
いつもの勝ち気な顔でレムはからかったが、シオンは
「うるさい」
とだけ答えて、なるべく彼女と目を合わせないようにしていた。
『心配しなくてもイリアには何にも言わないわヨ。私にだって非はあるんだしネ』
「……わかってるっての」
やはり小声で答えると、再び沈黙に戻り急ぎ足で廊下を行くシオン。いつもなら誰かしらと出くわしている時間だが
今日は珍しく誰とも会わなかった。
それはシオンにとっても、レムにとっても、幸いな事であった。
こんな姿のレムを誰かに見られでもしたら、何を言われるか解ったものではない。
特に、彼の想い人には――
(アイツが昼寝してて、本当助かった。まあキスもしてねーし、実際に入れたワケじゃねーし。セーフだよナ、うん)
無理矢理自分を正当化すると、シオンは一目散に風呂場を目指した。
レムはそんなシオンの横顔を見つめながら、ふう、と切ない息を漏らした。
(私とあんなコトしておきながら、頭の中はイリアでいっぱいなのネ――……
まあ、解ってたケド……
少しは私を見てくれても、罰なんか当たらないわヨ……?)
レムは揺りかごのようにふんわり揺れるシオンの手に包まれて、そっと目を閉じた。
人間に生まれてこなかった自分を少しだけ、ほんの少しだけ、恨めしく思いながら。
400 :
388:2006/08/27(日) 23:46:12 ID:ZZb84dz3
ムシャクシャして書いた。
今はry
このスレは突発的に神が降臨するから油断ならねえ・・・・・・・・・ッッッ!!!!
402 :
388:2006/08/28(月) 01:04:47 ID:eeJ6UFDx
スマソ、誤字発見
390の下から16行目
× ヤバイ展開になるために、
○ ヤバイ展開になる前に、
に訂正
他にも誤字があったら脳内訂正ヨロ
ありかとう神様
ありがとう
神キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
レムーーーーーー!!!!!!
レムもの読めるなんてウレシス……神様ありがとう!ああ、神はこの世にいた……!!
神GJ!!
しかしこのスレにいると色んな組み合わせが見れて面白いな
待ってましたー!! GJ!
中盤で鬼畜入ってレムを攻めるシオンのあたりで
”り○かちゃん人形を脱がせて興奮する中学生”の図が浮かんでしまった_ト ̄|○ il||li
せっかくなので魔法で巨大化させて本番というネタも見たいです、ネ申様!!
408 :
402:2006/09/03(日) 23:37:57 ID:xB8rN+cC
レスくれた人サンクス
思いのほか反応があってびっくり
レム巨大化ネタは前から書きたいとは思ってたし、407からもリクがきたので
これを機に思い切って書いてみるか
相手はシオンでおk?それとも他の香具師がいい?
誰でもオーケーでありますネ申!
ときに、シオンネタのエロが出てきた時点で
イールズオーヴァ(不定形)×シオン(瀕死)によるショタ粘液姦
を連想してしまった俺は末期だろうか。
末期です
>>408 シオンを希望いたすところですが、誰がきたって残さずすべてたいらげますsir!!
>>410 末期っき('A`)
414 :
402:2006/09/04(月) 22:43:51 ID:n1ihRUY4
シオン希望の人がいたのでシオン×レムで書いてみる
その場合シオンの気持ちは完全にレムに向いてる方がいいのか、それとも
頭のどこかでイリアの事も気にしつつレムと〜…の方がいいのか、どっちがいい?
完全を希望でありますネ申!
>>415 レヴァリを3巻を10回連続で読んでもそんなことが言えるかね?
イリアも気にしてくれ!
自分も気にしてくれるとありがたいです神!!
418 :
410:2006/09/05(火) 08:49:00 ID:uTE2jo4+
>411->413
ありがとう。正直なお前らに感謝。
>414
ならばあえて、『レム個人は全然眼中になく、ただの「イリアの代わり」』を希望とか言ってみる。
…冗談は置いておいて、イリアのことを気にしつつ〜の方に一票です。
419 :
402:2006/09/06(水) 00:30:10 ID:gkbt4KsB
レスくれた人、重ね重ねサンクス
それじゃシオン×レムで、シオンはイリアを気にしつつレムとエチーという方向性でいきます
当方相当遅筆につき、完成まで気長に待ってくれると有り難い
その間別の神が降臨することを願いつつ、執筆にとりかかります
支援
>407です
リクを受けてもらえて感激!!
ネ申様執筆ガンガッテー!!
い、十六夜とジェンドの絡みを・・・
hosyu
カイレムが良しといってみるtst
OK、レヴァリの神官姉妹レズを待つ。
あ、それイイな
本スレで夜麻にエロが感じられない、そもそも夜麻にエロはイラネという意見が出てるが
エロが感じられないからこそ陵辱しがいがある!
と思った俺は完全に汚れている
レヴァリ読んだ後暫くはエロなんかどうでもよくなるね
本編とパロディはあくまで別物なので
ああ、確かに本編にはエロは感じられないし俺も不要だと普段は思う。
だけど、普段イラネと思う俺の心の隙間に忍び込む何かがあるのだよ。
レムの全身コキとかは誰もが想像するところだろう。
昔、リーンの翼という小説に妖精のエロがあったな
一応出来たには出来たんだが……
どう見てもレム×シオンです。本当に(ry
あと読む前の注意。ほとんどの場面でレムの台詞が『』(二重括弧)ではなく「」(一重括弧)になってるが
これは話の都合上での演出なので気にしないでくり
穏やかな朝の日差しを感じて、シオンは目を覚ました。時計の針はいつも通りの起床の時刻を指している。
これから義務である礼拝に出席しなければならない。シオンは欠伸を堪えてパジャマのボタンを外し始めた。
今日もまた、変わらない一日が始まる。
……ハズ、だった。
ドタドタドタッ。
物凄い勢いで迫ってくる足音に、シオンの頭は完全に覚めた。一瞬にして足音の主の検討をつけると、
シオンはため息混じりに頭を抱えた。この城内で、あんなに騒がしく走れるのは一人しか居ない。
「朝っぱらから何やってるんだアイツは……」
シオンがそう呟いたと同時に、自室のドアがバタンと開いた。
「シオン!!」
いきなり叫ぶと、イリアはシオンの元へ駆け寄った。見れば彼女の頭はボサボサで着衣にも若干乱れが残っている。
「お、おまっ!そんな格好で来んなよ!!」
顔を赤らめるシオンの手を引っ張って、イリアは彼を何処かへ連れて行こうとする。
「何なんだ、急に!?」
「いいから早く来て!大変なの!!」
イリアはしきりにそう繰り返して、まごつくシオンを自分の部屋まで引きずっていった。
「で?何が大変なんだよ?」
彼女の部屋の前に立って、シオンは訊ねる。
「いいからアレ見てよ、アレ!!」
イリアは扉をそっと開けて、先程まで彼女が寝ていたベッドをちょいちょい、と指差した。
彼女の言うままにシオンは中を覗き込んで、何が起きたのか確認する。すると、誰もいない筈の毛布が
こんもりと山を作っていた。イリア以外の誰かが、中で眠っているらしい。
「ねっねっ、見えたでしょ?朝起きたら知らないお姉さんが隣で寝てて……。誰だろ、怖いよ〜……」
と、シオンの背に隠れて縮まるイリア。シオンは意外と冷静に今起きている事態を把握しようと
果敢にも部屋に足を踏み入れた。
「シ、シオン!?」
遠目で見た時から、外に零れている髪の色からそうではないかと思っていたが、近づくにつれて核心を持った。
「そんなことしたら、危ないよ〜……」
“お姉さん”の正体に全く気づかないイリアにはまだ恐怖が残っていたが、一人外で待っているのも心許なかったので
おっかなびっくりシオンの元へとやってきた。
シオンはベッドの前で立ちつくしたまま、盛大にため息をついていた。
「? どしたのシオン?」
「こいつ……レムだゾ?」
シオンの言葉にイリアは目を見開き、大声を上げる。
「ええっ!!?」
この絶叫で、毛布の中の人物も目を覚ました。もそもそっと這い出てきたその人は、寝ぼけ眼をこすりながら
「何ごと……?」
と、低い声で囁いた。そして大分クリアになった視界で目の前にいる二人を見て、今度は忙しなくまばたきを始めた。
「あれ?何かアンタ達……いつもより小さくない?」
「俺達が小さくなってんじゃねぇ」
「レムが……大きくなってるんだよ?」
「ふえ?」
二人の言葉にレムは気の抜けた返事をすると、周囲にある物のサイズを一通り確認し、最後に自分の全身を眺めた。
「!!?」
「な?解っただろ。今のお前は……」
「見ないでよバカーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」
何かを説明しようとしたシオンの顔前にレムの鉄拳がヒットする。
それもそのはず。
今のレムは―――裸だったのだ。
話は昨日の昼にまで遡る。
シオンはイリアとレムを連れて城下町へやって来た。目当ては忘れられた時代のアイテムを売り歩いているという
旅の商人。<忘れられた時代>。このキーワードを出されてシオンの心が動かない訳が無かった。
シオンはその話を耳にすると、朝から迅速に職務をこなし、猛ダッシュで城を後にした。
そして今は、目を輝かせて露店の前に立っている。
「成る程、興味深いナ。それで?こっちにあるのは何なんだ?」
シオンは次から次へと商人に質問を浴びせかけていた。その隣でイリアは困った表情を、レムは呆れた表情をそれぞれ
浮かべていた。
『全く王子ってば、まだまだ子どもね〜』
「そうだネ。でも、本当に楽しそう。最近お仕事多くて疲れてたみたいだし、いい息抜きになったんじゃないカナ?」
『だからと言って自分は商品に夢中で彼女は放置なんて、男として最低だワ!』
「べ、別にボクとシオンはそんなんじゃ……」
『照れなくてもいいってば。あ〜も〜イリアってば可愛いんだからー。大好きよー』
「ボクもレム大好きだよ!」
こんな風に双方別々の話題で盛り上がりつつ、時間は順調に経過していった。
が、事件は起こった。
きっかけは、イリアの些細な好奇心だった。
「でも本当に色々売ってるネ。見たことないカタチの道具がいっぱい」
『そうネー、私も知らないの沢山あるし……』
「あ、これ!なんだろう?凄く綺麗な色の粉……」
とイリアが指差した先には、古代文字のラベルが貼られた透明の小瓶があった。
中には虹色に輝く粉末が、たっぷり詰まっている。
『本当!綺麗ね〜』
レムはその小瓶の袂へ降り立った。太陽の光を浴びて輝きが増した美しさに見とれていると、その隣にあった
別の商品に足を引っ掛けてしまった。
『えっ……きゃぁっ!?』
「レム!?」
イリアが助けようとするより早く、レムの身体は瓶ごと倒れた。運悪く緩んでいた栓は簡単に下に外れ、レムの身体を
瞬く間に粉塗れにしてしまった。涙目で激しく咳き込んでいるレムを、大慌てでシオンが拾い上げた。
「何やってんだ、お前は〜!!!」
『ご、ごめん……』
「レム、大丈夫?」
イリアは持っていたハンカチで、カラフルに彩られたレムの身体を一生懸命拭いた。
「お客さん、大丈夫ですか?」
商人も、心配そうに声をかけた。
「ああ、大した事はナイ。それより、商品台無しにしちまって悪かったナ。弁償を……」
と、懐を探るシオンを商人が止めた。
「いいですよ、きっちり蓋をしてなかったこちらも悪かったですし。それより、本当に大丈夫ですか?」
あまりにしつこく「大丈夫ですか?」と繰り返すので、シオンはその理由を問うた。
「何だ……?何かあんのか、この粉」
「はあ……。それが……その粉は元々悪魔を弱体化する儀式に使う道具で……」
「で?結局何なんだ?」
「呪いで相手の魔法力を無くす作用があるんです」
「んなもん売り物にすんな!!」
激しくシオンに叱り飛ばされて、商人はビクッと縮こまり、「すみません、すみません」と繰り返しながら
何度も頭を下げた。それでもシオンの怒りは治まらず、次々と商人を罵倒している。
『もうやめなさいよ、シオン!私なら何ともないんだから!!』
「何?」
言われてシオンは振り返ったが、鬼のような形相の彼に二人は一瞬固まってしまった。
「あ、あのネ……今試してみたケド、レム、ちゃんと魔法使えるよ……?」
「え……?」
シオンの動きがピタリと止まった。そして気まずそうに商人をちらりと見た後、再び
二人の方に視線を戻す。
「本当なのか?」
『本当よ、ホラ』
レムが詠唱を始めると、イリアの周囲を黄色い光の線が螺旋状に走り、やがて空へと昇っていった。
妖精だけが使える、結界の魔法だ。
『ね?』
「……」
事実を目の当たりにしたシオンは大きく咳払いをし、また商人の方に向き直る。
「あー……どなり散して悪かった。この通り連れは無事みたいだし、この件は無かった事にしてやる。
次からは気をつけろよ?」
「あ、はい。すみません、恐縮です」
と、言葉を交わす二人の後ろで、イリアはレムに笑顔を向けた。
「よかったネ、何にもなくて」
『心配かけてごめんネ〜。私も足元には気をつけないと』
「あはは。そうだネ」
なんて笑いあう二人。
これでこの事件は終わりを迎えた。その場にいる者は皆そう判断した。
そして時間軸は今に戻り――。
「で、そいつの話によると、今まで封印してあった分即効性が薄れて、呪いが発揮されるまでに
時間がかかったんだそうだ」
あの後すぐに商人の元へ走ったシオンが、イリアとレムの前で説明する。
レムは着れる服が無いため(イリアの服を試してみたが、小さくて入らなかった)、素肌に毛布を
巻きつけてベッドの上で体操座りをしている。それがかなり恥ずかしいらしく、頬がうっすらと
紅色に染まっている。
「それで何で私が大きくなってるのよ?」
一番の問題が解決されていないので、レムが疑問の声をあげた。シオンは面倒くさそうにため息を漏らし
更に説明を続行する。
「……この呪いは“魔法が使えなくなる”んじゃなくて、“魔法を使えない身体にする”呪いらしい。
妖精魔法は妖精にしか使えない。だから人間になったんだろ」
「人間?私、大きくなっただけじゃないの?」
レムがきょとんとすると、シオンは部屋の角にある鏡台を指差した。
「鏡見てみろ、羽がねーだろが」
彼の指す方に目を移すレム。確かに、自身の最大の特徴である透明な羽が、綺麗さっぱり
消えていた。
「そう言えば何か背中に違和感があると思ったのよネ〜」
レムは背中を摩った。指は上から下へ、障害物に当たることなく綺麗に滑っていた。
本当に羽が無くなってしまった。その事を、改めて実感した。
「じゃあさ、レムが裸だったのは何で?」
と、疑問を口にしたのはイリア。
(どうしてそんな事を聞くんだ……)
口元を引きつらせつつ、シオンは律儀に答える。
「呪いは人にしか効かねーから、レムの身体は大きくなっても服までは大きくならねーんだよ」
「あ、じゃあ、このベッドに散らばってるのは、いつものレムの服の残骸なんだネ!」
「今更気づいたのかよ……」
得意気に両手を叩き合わせるイリアに、シオンは呆れ返った。
「それで私は、これからどうすればいいのかしら……」
小さく呟くレムは、本当に困っている様子だった。不慣れな身体にされたのだから、当然と言えば当然だ。
「そうだナ、まずは……」
シオンは右手を口元に当てて、いつもの「ふむ」という口癖とともに考え込む。
「まずは……?」
レムがゴクリと生唾を飲んだ。
「服を……探すか……」
ほんの少し頬を高潮させてシオンが発した言葉に、イリアもレムも大いに納得した。
衣装問題は城に仕える女僧侶のお古を着る事で解決した。
この城にいる者達は性格上派手な衣服を好まないので、レムが借りたものは本当に素朴でシンプルな
白のワンピースであるが、裾についたリボンのアクセントも効いて、充分可愛らしいデザインだ。
レムはそのスカートをふりふり、満面の笑みで廊下をスキップしている。
その後を、同じく楽しそうな顔でイリアが追いかけていた。
「嬉しそうだネ、レム」
「うふふー。だって夢だったんだもん、こういう可愛い服着るの」
「そう言えばレムはいつも同じ服着てるよネ」
「そうなのよー。妖精は見た目より機能重視だから。それにファッション意識とか、あんまりないしネ。
あ、でも私は違うわよ!オシャレしたいもん、女の子だし」
笑顔全快でいうレム。しかしその姿は女の子と言うよりも
「女の人、だよね……」
「え?何か言った?」
「ううん、何にも言ってナイよ」
「そーう?あーでも本当に楽しいわねー」
と夢心地ではしゃぎ、イリアの先を行くレム。確かに子どもっぽい雰囲気もあるが、整った顔に豊満な胸に
メリハリの効いたボディラインは、完全に大人の者であった。
(知らなかったー……レムってあんな美人さんだったんだ……)
イリアには、何だかレムが急に遠い存在に映った。
「どうしたの?そんな暗い顔して?」
イリアの表情の変化を察知したレムは、イリアの元へ戻ってきた。
「え?何にもナイよ。大丈夫だよ」
にっこり微笑むイリア。その笑みに影を感じたレムは、心配そうに彼女の顔を覗き込む。
「我慢は駄目よ?何か困った事があったら私に言って?ネ?」
そんな風に言ってくれるレムの姿に、イリアは急に安堵を覚えた。
「何か今のレムって……お姉ちゃんみたい……」
これまでも自分を守ってくれたレムを、そういう風に捉えた事も過去には何度かあった。
しかし今みたいにはっきりと自覚したのは始めてである。
やはり身丈の、せいなのだろうか。人間になったレムは、明らかに自分より背が高い。
シオンの背には、少しだけ劣るけれども。
「そうよー私はイリアのお姉ちゃんなんだから、何でも言っていーのよ」
レムはどんと胸を叩いた。
「うん、ありがとうレム。大きくても小さくても、やっぱりレムはレムだネ!」
イリアは安心して、レムに微笑みかけた。
最初のうちはこんな感じではしゃぎ倒していたレムだったが、間もなく限界が訪れた。
やはり人間と妖精は見た目こそ似るものの、根源は違う生き物なので、色々な面で勝手が
違っていた。
まずは自分の足で歩くこと。妖精の移動手段は羽による浮遊。そのため妖精は総じて足の筋力が
退化してる場合が多い。レムとて例外では無く、少しの歩行でかなり疲労してしまう。
更に今のレムの身体には人間の病気に対する免疫力が一切なかったため、兼ねてからの疲労も重なり
とうとう熱に倒れてしまった。幸い僧侶達が早めに回復魔法をかけたことと、イリアの手厚い看病もあって、
病状は日に日に快方へと向かっていた。
「37度6分。だいぶ下がったねー、レム」
イリアは体温計を振りながら、ベッドに横たわっているレムに笑顔を見せた。
「イリアと皆のおかげよ、本当にありがとう」
「だって、シオンがいない時に助けてくれたのは、レムだったし。こうやって、今度はボクがレムを助けれて、本当に嬉しい」
イリアの言葉にレムの胸が熱くなった。
「あーもー、本当にいい子だわー。大好きよー」
叫んで、レムはイリアに抱きついた。
「やめろっての。コイツに移ったらどうすんだ」
いつの間にか部屋に入ってきていたシオンが、レムの頭を掴んでそのまま引っぺがした。
「ちょっとー、病人はもっと労りなさいよー」
「そんだけ元気があって、何が病人だ」
「何ですってー!!!」
二人が激しい口喧嘩を展開する寸前に、イリアが割って入った。
「二人ともストップ、ストップ!!!駄目だよ、レム。せっかく下がった熱がまた上がっちゃうよ。
それにシオンもシオンだよ。レムは病人なんだよ?ちゃんとレムにあやまって」
イリアに睨みを利かされて、シオンは渋々レムに頭を下げた。
「……悪かったナ」
「……わ、わかれば……いいのよ」
二人がもごもごと呟くと、イリアは両手をパン、と嬉しそうに叩いた。
「うん!これで仲直りできたネ!!」
何だかんだで、この子の笑顔には適わないのだ。シオンも、レムも。
「そうだイリア。あとは俺様がやっとくから、お前は部屋に戻って休め」
「へ?何でー、ボクもいるよ。レムの看病する!!」
突然のシオンの命令に、イリアは口を尖らせた。
「お前最近コイツにつきっきりで、碌に休んでねーだろ?このままじゃお前の方がぶっ倒れちまうってーの」
シオンに真実をズバリ指摘され、イリアはうっと声を詰まらせた。確かに、体力自慢の自分だが
ずっと寝ずの看病を続けて正直疲れも感じていた。しかしそれでも、彼女を心配する気持ちの方が勝っていた。
「大丈夫だよ!ボクもここにいる!!」
ドン、と胸を叩くイリア。しかしシオンも譲らない。
「駄目だ、お前はもう休め」
「何でー」
「何ででも」
「むー……」
「そんな顔したって駄目だ」
「……わかった。部屋に戻るよ」
押し問答の末、勝利したのはシオンだった。
「それでいいんだよ」
しかし尚も納得いかない様子のイリア。ずっと頬を膨らませて、シオンを睨みつけている。
そんな彼女を言葉巧みに宥めつつ、シオンは扉の前まで彼女を見送る。
「ちゃんと部屋に戻って、ちゃんと一人で寝るんだゾ?」
「子どもじゃないんだから、そんなコトわかってるヨー!!」
イリアは最大級に頬を膨らませ、部屋を後にした。シオンがやれやれと落ち着こうとしたところで扉が開き
今しがた出て行ったばかりのイリアが顔を覗かせた。
「な……何だ?」
「レムのコト、いじめちゃ駄目だよ?仲良くしなきゃ、駄目だよ?」
「あ?そんなくだらねーコト言うためにいちいち戻ってきたのか?安心しろ、そんなコトしねーから」
「本当に、本当に、約束だからネ!!」
イリアは強い調子で彼に釘を刺すと、今度こそ部屋に戻っていった。
隙間の出来た扉を今一度閉めて中に振り返ると、レムが布団を口元まで被って小刻みに震えていた。
「……何笑ってんだ、お前は」
不機嫌そうに彼女に問いかけるシオン。レムは布団をとっぱらうと、賑やかな笑みを零れさせた。
「だ、だって……アンタってば、結局、最後は……押されて……おっかしくてもー」
「……悪かったナ」
頭を掻きながらシオンは近くにある椅子に乱暴に座った。
「でも珍しいわよネ。アンタがあんな必死になってまで、イリアを追い返そうとするなんて」
「あー?だってアイツずっと寝ないでお前のコト看病してたし。食事だって取ってねーし。
そろそろ休ませねーと、アイツの方がぶっ倒れるし」
「ふー……ん。そっか、そうだったんだあ」
「何だ、そのあからさまな“がっかりしました”って顔は」
「べっつにー……超個人的なコトだから、気にしないで……」
「変な奴」
そう言うとシオンは洗面器の上でタオルを絞った。
「まーでも、ただの風邪でよかったナ。今のお前の状態を考えれば、もっと重い病気もらってたかもしんねーし」
「うう……情けないわあ……」
「風邪なんて誰だって引くし、すぐに治る、そう悲観するもんでもねーよ」
彼女の額にある温くなったタオルと、冷えたタオルを取り替えるシオン。珍しく穏やかな口調に
レムの心が揺れていく。
「そうだけど、さあ……」
「安心しろ。もう解呪の方法も解ったし、熱が引いたら元に戻してやれる」
シオンが笑顔を見せると、レムは突然飛び起きた。その衝撃でずり落ちたタオルを利き手で受け取ると
慌ててシオンは彼女を寝かせつけた。
「まだ起き上がんなよ。……そんなに嬉しかったのか?」
怪訝な表情を浮かべながら、シオンは再び彼女の額にタオルを乗せる。
「嬉しいのは……嬉しいケド……」
「ケドなんだ?まだやりたいコトが残ってるとか?」
図星をつかれてレムは無言で頷いた。シオンは一瞬呆れた表情を作ったが、息を大きくついて
彼女に話しかける。
「わーかったよ。それじゃ、解呪はお前の一番やりたいコトが叶ってからにする」
「え?いいの?」
「いいよ、別に。呪いとは言え、人間になれる機会なんてこの先ねーだろーし。お前にゃ色々と世話になってるし、
ちょっとくらいなら、いい目に合わせてやるよ。ただし、それが終わったらすぐ呪いを解くぞ。
何度も言ってるが、これは呪いなんだ。放っといたら、別の悪影響が出てくるかもしれねーし」
「本当に本当にいいの……ネ?」
念押しするレムに、シオンは少々苛立ってきた。
「いいっつってるだろが。何だ?そんなに難しいコトなのか?」
「それは……アンタの心がけ……しだいなんだケド」
「は?俺?」
まさか自分と関連する事などとは思っていなかったシオンは、素っ頓狂な声を上げて、顔を指差した。
「……うん」
レムは小さく頷いた後、黙ってしまった。よっぽど、言いにくい事なのだろうか。
業を煮やしたシオンが、彼女に問いかける。
「あーもー、何でもいいカラさっさと言えよ。俺が?どうしたって?」
「だから……たいの」
「あ?何だって」
「……れたいの!」
「聞こえねーよ!」
「だから!アンタに抱かれたいのよ!!」
レムの絶叫に、シオンは大口を開けてかたまり、動かなくなった。
「オイ……こんな時に冗談は……」
暫くして金縛りから解き放たれたシオンの第一声に対し、レムは至極真剣な表情で反論する。
「言っとくケド、冗談でこんなコト言えないわよ」
シオンはまたも言葉を詰まらせた。頬を、首筋を、背を、重い脂汗がゆっくりと伝う。
「本気……か?」
にわかには信じがたい話に、シオンはもう一度彼女に確認を入れる。
「本気も本気よ」
と、繰り返すレムの瞳は真っ直ぐで、嘘など少しも滲んでいない。
その事実が、更にシオンを窮地へと追いやる。
「あ〜〜……その、俺は……だから〜〜……」
誠実たる彼女の態度に、彼も然るべき返答をせねばなるまい。しかし、どんなに考え込んでも
しっかりとした文章が作れない。
「だから、その、俺は……俺様は、だな……その、イリアが……」
「アンタがイリアのコトを好きなのも、そういう関係になってるコトも、ちゃんと知ってるわ。
知ってる上で、言ってるの」
レムの言葉に、シオンは目を見開いた。石のように固まったあと、一気に顔を紅潮させる。
「知……知!?え、え、……えぇっ!?」
驚いて謎の奇声をあげるシオンに、レムは冷静に説明した。
「だってあの子、時々夜中にこっそり部屋を出て行くのよ。それも、きっちり私が寝てる事を確認してから、ネ。
トイレにしては長すぎるし、ご丁寧にアンタが送ってくれる時もあるじゃナイ」
改めてレムに言われてシオンの顔は更に赤くなった。まさかバレバレだったは、夢にも思わなかった。
しかも、よりによって、レムに。
あわあわとうろたえるシオンを見つめながら、レムが言う。
「アンタがいなくなって……ぽっかり胸に穴が開いたみたいで。大事な……大事な何かがバッサリ切り落とされたみたいだった。
還ってきてくれて……嬉しかったのは、イリアだけじゃ、ナイのよ……?
ちゃんと私も……見てよ……」
最後の方は消え入りそうな声だった。一途な彼女の姿にシオンの心は思い切りぐらついた。が、そこは
何とか理性の方が勝った。
「お前の気持ちはよくわかった。だが、ソレとコレとは話が別だ。悪いが、やっぱり俺様にはイリアがいるし」
「さっき、“いい”って言ったじゃナイ」
「それは……!まさかお前の叶えたいコトがこんなコトだとは思ってなかったから、言葉の綾と言うか……」
言葉尻を濁すシオンを、レムが潤んだ瞳で見つめる。
「いいでしょ、別に?イリアにいつもしてくれてるコトを、私にしてくれるだけでいいんだから……」
美艶な声で呟くと、レムはのそのそと起き上がって、狼狽しきりのシオンに迫る。
「お、オイ、近づくな、バカ……!!」
シオンが顔を真っ赤にさせて彼女を引き剥がしにかかるが、レムは彼の抵抗を軽々と払いのけ
彼の膝に手をつき、太ももを軽く撫でた。
「何、してんだよっ……早く、ベッド、戻れっ……!!」
心臓が、爆発するくらいに、早鐘を打っている。呼吸は、こんなに難しい行為だっただろうか。
シオンは生唾を飲み込んで、しな垂れたレムを抱きしめたい衝動と必死に格闘していた。
あくまで拒絶の態度をとるシオンに、レムは不快そうに眉をひそめた。
「あのネー、女の子が、こんなになって誘ってるのよ?何とも思わないワケ?」
「な……何とも思わねーワケねーよ!でも、やっぱり、こういうのは、よくねーと思う、しっ……」
「何でそう思うの?」
「何でって、おま……!罪悪感とか、ねーのか?その、イリアに、よ……。日頃あんだけ好き好き言って
俺のコトは思い切りないがしろにしてるクセによ……」
「そりゃあ、ちょっとは、あるわヨ。でも、ネ……」
「?」
「あの子は、いつだってアナタに愛してもらえるじゃない。抱きしめてもらえるじゃない。
私には……“今”しかないもの。人間でいられる今でしか、アナタに抱きしめてもらえないもの」
切々と語るレムの姿に、またもシオンの心がぐらついた。
しかし何て答えていいやら戸惑っているうちに、レムは彼のズボンのファスナーに手をかけた。
そして現れたモノに、躊躇いなく舌先を押し付けた。生暖かい感触に、シオンは一瞬眩暈を起こした。
「おい!何、やって……」
「アンタにその気がナイなら、私がその気にさせてあげる」
シオンを手で可愛がりながら、レムが怪しく囁いた。
「何、言ってんだ、お前、は……!?いいから、早く、のけよっ……!」
「もう、往生際が悪いわネ。ここまできたら逃げられないでしょ。だいたい、私の方が襲ってるんだから、アンタは単なる
被害者なだけで、なーんにも、後ろめたい想いする必要ないのよ?」
「! お前……」
「あーもー、女の子に恥かかせないでよネ!」
レムはぱらついた長い髪をさっとかきあげると、またも唇を先端に触れさせる。
「……」
急に大人しくなったシオンの顔を見上げながら、レムは舌先をちろちろと動かす。
「何?覚悟できたの?」
「……上手くやらなかったら、承知しねーゾ」
恥ずかしそうに凄み、シオンはふいと顔を背けた。
「任せといてヨ」
レムはくすりと笑って、本格的に彼への愛撫を開始した。
彼の根元を手でしごきながら、先端部分を激しく舌先で舐め回す。そうかと思えば時折啄ばむ様な軽いキスも繰り返した。
次第に彼のモノが熱を帯びてきたのを確認すると、レムは窪みにも舌を這わせ、全体を丁寧に舐め上げた。
レムの行為で充血したソレは、ビクンビクンと脈打っていて、握りしめる指先からその鼓動が直に感じられた。
それがレムにはたまらなく嬉しくて、ついこんな事を口走る。
「イリアはこういうコト、してくれるの?」
シオンの眉がぴくりと歪んだ。
「こんな時にそんな事聞くなよ……」
苦々しそうな表情でシオンは突っぱねた。
「だって気になるんだもの」
シオンはレムの発言が無神経に思えて少々苛立ったが、当のレムは悪戯っぽく笑ってる。
「……」
彼女の真意は読めないが、どうにも回答を待ってるような気がするので、正直に教えることにした。
「しねぇ。と言うか、俺がさせてねぇ。アイツから「する」って言ってくれたコトあったけどよ、その時あからさまに
嫌そうな顔してたから、やめさせた。それ以来、させてねぇ」
「ふー……ん。案外優しいんだぁ、王子様ってば。私には今正にさせてるクセに……」
「……!お前が勝手に始めたんだろうがっ……!」
「あ?そうだったっけ、ごめんネ〜」
悪魔のような笑みを浮かべると、レムは彼の全身を大胆に頬ぼった。新しい感覚に、またもシオンの
目が眩んだ。
「……っ!」
(コイツ……絶対俺で遊んでやがる……)
シオンは思考を乱しながらも上下に揺れるレムの頭を睨みつける。が、自分の中の本能は彼女を咎めるよりも
彼女の行為によって与えられる刺激を更に望んでいた。シオンは彼女の頭を撫でて、吐息交じりに言う。
「そうだよ、お前が、始めたコトなんだよ。責任とって、最後までちゃんとしろよ?」
そして彼女が唇を離せないように、彼女の頭を両手で押さえつけた。
「んんっ!」
流石のレムも、これには少し焦りの色を見せた。今まで上から自分を見下ろしていたレムが、一瞬下に墜ちたような
感覚に、シオンの背中がゾクリと震えた。
「続けろ、そのまま」
掠れた声で命令され、レムは愛撫を続行する。もっとも、こんな命令されなくたって、やめる気はさらさらないのだが。
レムは彼を根元まで口に含んだまま、舌を忙しなく動かす。たまに先端まで唇を戻すと、その切っ先を激しく舐め回し、
また全身をほお張る。この行為を不定期に繰り返した。硬くなった彼からは白い液がにじみ始め、それがレムの唾液と混ざって
彼女の口の端から顎を伝って外に滴り落ちた。
「お前今、スッゲーやらしい顔してるぞ……」
シオンに言葉で煽られ、レムの身体がピクンと震えた。どんな醜態を晒しているのか、今の彼女には確かめようもない。
が、自分の現在の姿を想像することすらも、快感に繋がる。
レムは器用に上半身を彼に密着させると、それまで彼の根元に添えていた両の手を背中に回し、器用に服をたくし上げブラを外す。
彼女の豊満な乳房が、ぷるんと大きく弾んで、露になった。
そして両手で胸を寄せて、彼を優しく包み込める場所に置いた。
「んっ……!」
思わず息を吐いたシオンの気が、一瞬緩んだ。今までレムを抑えていた両手が、少し浮いたのだ。
レムはその隙に酸素を補給し、胸で一気に彼を挟んだ。そしてそのまま擦り合わせるようにして、胸を激しく上下に揺らす。
無論、唇を使って彼を愛することも忘れない。巧みに首を曲げて先の部分に唇を押し付け、小刻みな舌の動きで
シオンを翻弄する。白い彼女の乳房から覗く赤いソレを徹底的に舐め回し、時折強弱をつけて吸い上げた。
彼の呼吸がだんだん荒くなっている。興奮した彼の分身もまた限界が近いらしく、激しく脈動を繰り返す。
「うっ、……出す、ぞ……っ」
シオンが呻くように予告すると、彼の精液がレムの顔に胸にと飛び散り、レムの上半身のうちソレに触れていた部分が
あっと言う間に精液まみれになった。
それらを指先でなまめかしく拭って、シオンに微笑みを向ける。
「ね?私にもしてよ」
優しく囁くように言うと、レムは弱冠戸惑いの残るシオンの両手をとって、自身の胸へと導いた。
指を開かせ、乳房を鷲掴みにさせる。動物的本能の力は凄いもので、僅かに残っていたシオンの理性と良心を
いとも簡単に侵食する。彼女の胸に添える指先に、少しずつ力が加わっていく。
「ん……」
レムは眉を曲げて掠れ声で息をついた。
(あ、やーらけぇ……)
シオンは鈍ってきた思考回路の中で、ぼんやりそんな感想を浮かべた。更に力を強めて、上下に
揺すってみる。これにもレムは反応し、甘いため息を洩らして肩をすくめた。
シオンは円を描くようにして乳房を揉みしだくと同時に、親指で淡紅色の飾りを弾いた。
「あっ……」
レムの声が変わると、シオンは調子に乗って更に彼女を責め立てる。
「ったく……。この前裸見られて大騒ぎしてたのは誰だっけ?」
くすくす笑いながら飾りに吸い付き、舌の上で巧みに転がし回る。右が終われば左に、左が終われば右に戻り……を繰り返し、彼女の豊満な乳房を
満遍なく堪能した。
「ん……こっち、も……」
レムがおずおずと、今度はスカートをたくしあげた。見えた下着は既に染みを作っていて、ヒクヒク痙攣する
薄紅色が、うっすらと映っている。
シオンはその部分に右手を滑らせ、まずは下着ごしにソコを撫でる。ピチャ、クチュ、といやらしい水音が零れる。
「お前やらし過ぎ。もうこんななってるゾ?」
小声でせせら笑うと、シオンは指を曲げて襞に下着を押し込んだ。既に蜜を滴らせ始めていた襞は簡単に下着を飲み込んだ。
「あぁっ!?」
シオンにすがり、彼の背に両腕を回し身体を大き振るわせるレム。レムのそんなあられもない姿を見て満足気な笑みを零すと、
シオンは指を前後にスライドさせる。下着は完全に原型を無くし、らせん状の細いひもと化していた。
その両脇から彼女の肉びらが溢れている。
「あっ、ん、ダメッ、えぇ……」
ビクビクと震え、切なげな甘い声をあげるレム。シオンはレムの痴態をある程度堪能すると
器用に下着を脱がして直接花びらに触れた。
「あっ、はん……」
熱い彼の指先に、尚も甘ったるい声で大きく反応するレム。シオンは襞を開いて、ゆっくり中に
指先を侵入させる。そしてクチュクチュと水音を立てて、中を激しくかき回す。
「ひ……あっ……」
しかし、レムは目も眩むような快感の中でも、完全に溺れてしまわなかった。やわやわと腕を動かして、
彼の分身に手を添える。
「ん……っ」
今度はシオンが身体を震わせた。レムはくるむようにして全体を握ると、手際よくしごいていく。
既に一度絶頂を迎えたはずのソレは、レムの愛撫で徐々に硬さが戻ってきた。
「また大きくなってるわヨ……?」
レムはからかうように、にやっと笑った。自分に責められているのに、このような事をする余裕を見せる彼女の姿に
シオンは素直に
(コイツの方が一枚上手だナ……)
と、そう思った。それから二人は夢中で互いの性器を指で嬲り続けた。掠れた吐息が重なると
思考が熱に溶かされていく。充分に濡れたところで、先にレムが動いた。腰を浮かせて彼の指を
中から追い出すと、椅子に座ったままの彼の膝にまたがった。
「私にさせて?」
小さく微笑を浮かべると、そそり立つソレを入り口にあてがって、一気に腰を沈めた。
「んぅっ……!」
二人はほぼ同時に呻き声をあげた。レムはシオンの両頬を掴むと、真っ直ぐに彼を見つめながら
しかし怪しい笑みを携えて彼に訊ねる。
「ふふっ、全部入っちゃった……。私の中はどう?気持ちいい?」
「ん?まだわかんねー。……動いてくれたらわかるかもナ」
ここへ来てこんな毒言が発せられるシオンに、レムは思わず声を上げて笑いそうになったのを堪え
代わりに彼の胸に軽くキスして、言った。
「ハイハイ。じゃ、するわよ?」
レムは彼の太ももに両腕を置き直して、激しく腰を振り始めた。腰を落としては浮かし、浮かしては落としを
高速で繰り返す。反動で、彼女の大きな乳房がゆさゆさと大胆に揺れる。
レムは折を見て彼の全身を含んだまま腰で円を描いてみたり、縦横に直線を引っ張ったりした。
「……っく」
シオンは眉を顰めて苦しそうに呻く。
「ね?イリアはこういうコトしてくれるの?」
この期に及んでまだその名前を出すのか。シオンは煩わしそうに彼女を睨みつけたが
彼女はやはり余裕の表情で笑みさえ浮かべていた。
「……しねぇ。つ、か……させた、コト、ねえっ」
途切れ途切れにシオンが言うと、レムは極上の笑みを作った。“良く言えました”と言わんばかりの顔だ。
「女の子にされる気分はどう?」
レムは腰を動かしながらシオンに問うた。
「まあ、悪い気は、しねぇ……。けど」
シオンは意味深に言葉を止めると、きょとんとしているレムをベッドに押し倒した。
「やっぱ……されるより、する方がいいや」
レムの足首を掴み足を大きく開かせて、今度はシオンが腰を動かし始める。
彼女の中に深々とソレをねじ込み、奥まで着くと入り口まで戻し、また腰を打ち付ける。
「んんっ……ああっ!」
レムはシーツを強く握りしめ、彼の腰に酔いしれる。頭を、身体を、右往左往させ、全身で
溢れる快感に浸る。先程までの余裕の顔はどこへやら。レムは単なる女となって
小刻みに甘い悲鳴を上げ続けた。
「あっ、いいっ……。あ、もっと、もっとぅ……!」
涙を浮かべて哀願するレムに、またもやシオンの中で嗜虐的な心が芽生える。
「ははっ。本当どうしようもねぇな、お前は。お望み通りにしてやるから、もっとイイ声で啼けよ」
嘲るように言うと、彼女の乳房を乱暴に掴み、それを支えとして更に激しく出し入れを続ける。
肌と肌がぶつかる音、淫らな水音、ベッドの軋む音で紡がれる和音。それを掻き消すようにして、
レムの甘美な声が部屋を満たしていく。シオンは彼女を見下ろして更にあざ笑う。
「お前俺様が好きなんだろ?ホラ、好きだって言えよ。もっと可愛がってやるかさ」
レムはぎゅっと目を閉じて、息も絶え絶えに言葉を発する。
「っ……き、よう、……好……よ、う、シオ……。あ、なた……が、好きっよ……!」
必死で泣き叫ぶレムの姿に、シオンの心臓がドクンと大きく脈打った。心臓から全身に血が巡るが如く、
身体中を熱が走る感覚に襲われる。彼女に口付けたい衝動に駆られて、シオンは腰の運動をやめた。
そして目を閉じ、上半身を屈める。
しかし、唇が触れたものは予想以上に硬くて、何事かとシオンはそっと目を開けた。
シオンとレムの唇の間を阻んでいたのは、レムの細い腕だった。シオンはゆっくり顔を離した。
「お前……」
動揺するシオンとは対照的に、レムは落ち着き払った表情でシオンを見つめている。その瞳には
うっすらと涙が滲んでいたけれど。
「駄目よ、シオン。アンタの気持ちは嬉しいけど、それだけは、駄目……」
優しく諭すように言ってから、レムはにっこり微笑んだ。この瞬間、シオンはレムの真意を理解した。
と、同時に、己の言動を恥じて力なく項垂れる。
「わりぃ、レム……本当に悪い……」
「謝らないでよ。私、充分幸せよ?最後まで、幸せなままでいさせてよ……」
「ん、わかった」
短く返答すると、シオンは腰振りを再開した。ベッドに両腕をついて、彼女に覆い被さる形で激しく腰を打ち付ける。
再び走る快感に、レムが身をよじり声を荒げる。
「あっ、あんっ!やっ……あっ、ソコっ……んっ、いいっ!いいの……気持ちいいの、シオンッ……!」
レムはシオンの背に両腕を絡ませて、彼に身を委ねる。彼の動きに合わせて彼女の胸が激しく揺れ動く。
シオンは時折レムの吐息を自身の吐息で吹き消したり、額を小突いたりしてなるべく彼女の顔を
近くで見るようにした。レムは眉を八の字に曲げて、瞼を閉じたまま、淫らな声で喘ぎ続けた。
自身の中でシオンのソレが一層大きくなったのを感じ取ると、レムは必死に叫んだ。
「あっ……ちょうだ、い……ナカにっ……シオンの、ちょうだぁいっ……!」
「……こんなんでよかったら、いくらでもくれてやるよ」
小さく呟くとシオンはレムの身体を強く抱きしめた。するとレムが彼の耳元で、何事かを囁いた。
それは彼女の、切なる願い。
シオンはその願いを叶えることをすんなり受け入れ、了解の意味を込めて彼女の頭を軽く撫でた。
(コイツに名前を呼ばれるのも、悪くない……ナ……)
ぼんやりそんな事を考えながら、シオンは彼女の中に精を吐き出した。
「あーもー中だしするなんてひどーい!!子どもが出来たらどう責任とってくれんのよっ!!」
行為を終えた後のレムの第一声に、シオンは愕然となった。
「なっ……!!お前がしてくれって言ったんだろがっ……!!」
慌てふためくシオンの前で、レムがコロコロと笑い転げてる。怪訝な表情で見つめるシオンの前で
レムは舌を突き出した。
「冗談よ、冗談。そもそも妖精は異種配合が出来ないように、妖精以外の生物の精液とは
受精しないようになってんだから。アンタの子どもなんて、できっこないの!」
そう言ってレムはシオンの額を人差し指で弾いた。
「お前ナ〜……」
いじけるシオンの前で、レムは尚もくすくす笑っている。いつもの、シオンが知っているレムの顔だ。
レムはひとしきり笑った後、腕を伸ばしてあっけらかんと言った。
「それじゃいい想い出もできたことですし、明日からはヘタレ王子とにぶにぶイリアの仲を応援する
キュートな妖精のレムちゃんに戻るとしますか♪」
レムの発言に驚いたのはシオンだった。目を見開いて、棒立ちになる。かける言葉も出てこない。
「なーに呆けちゃってるの!こんだけイイ女をふったんだから、アンタにはイリアと幸せになる義務があるの!
いいこと?イリアを泣かしたら絶対絶対絶対ぜーーーーーーったいに、許さないんだから!!」
「あーもー……わかった、わかった……」
強い口調でまくし立てるレムに、シオンは力なく肩を落とした。
「んじゃ明日解呪の儀式やるから。今日はもう寝とけ。……疲れたろうし」
そう言うとシオンは布団を彼女に被せた。
「……ありがと」
小さな声で言われたお礼の言葉を聞き納めると、シオンは身なりを整えて部屋を後にした。
(強い奴だナ……アイツは……)
本当なら、「独り占めにしたい」とか、そういう願いを持ってもいいのに。
彼女はそれを願わなかった。むしろ、忘れるなと。本当に大切な人を忘れるな、と。
行為の最中に度々イリアの名前を出したのも、彼からの口付けを拒んだのも、きっとそうなのだろう。
完全に、レムに溺れてしまわないように。
それは彼女なりの優しさであり、罪滅ぼしでもあった。
そして、身体を重ねる前に述べた言葉通り、彼女はシオンもイリアも好いていた。
ずっと、大切にしたいと願っている。
それは間違いない。
果てる寸前にレムが囁いた言葉が、今も頭の中で響いてる。
「これからもずっと……私を……シオンとイリアの仲間でいさせてネ……」
お前が俺にそれを望むというのなら。
全力で叶えてやろうと思う。
お前も、俺を法力国―アドビス― の王子ではなく、“シオン”として見てくれた、
大切なヒトに変わりはないから――。
451 :
433:2006/09/29(金) 01:21:54 ID:5g68rvFY
何か……レムシオイリでもよかった気がしないでもない
望んでた内容と違ってたらスマソ>リクくれた人
リクした者だけどありがとう
本当にありがとう。・゚・(ノД`)・゚・。
書いてくれたことも嬉しいし、凄く良い作品だった
神ktkr
神、ありがとう!
シオレム(レムシオ?)部分ももちろんよかったが、シオイリの夜の事情wの内容にも萌えた
ありがとう
なにこの至高神
GJというか本当に「ありがとう」という言葉の方がふさわしい気持ちだよ
神バンザ━ヽ( ´∀`)人(・∀・)人(゚ー゚*)人(゚Д゚ )ノ━イ!!
(*´∀`)凄いよかったようーーーーーーーー!!!!!!111!!111
ありがとう神様ありがとう
レム健気で可愛いよレム
ヤベェ、今までノーマークだったのにシオン×レムに萌えてきたw
シオレム・・・いやむしろレムシオ(*´Д`)ハァハァ
459 :
433:2006/10/05(木) 01:04:47 ID:ZFAUmjbI
思ってた以上に受け入れてもらえた様で何より
身に余る言葉の数々にこちらこそ礼を言いたい
読んでくれてありがとう
age
保守
ほしゅ
>433のシオン×レムに感動した。亀だがGJ!
俺も何か書きたいんだけど、リクエストありませんか?
おれがおまえでおまえがおれで みたいなの。
ごめん。
こ・・ことば責め希望です・・!ねちっこい言葉責め!
467 :
463:2006/10/26(木) 22:13:55 ID:aC62d/e+
>464-466
イザジェンで言葉攻め書いてみます
俺がお前は、なるべく頑張る
イ、イザジェンで言葉責め?凄いのが出来そうだぜ!
>>467 楽しみにしてます
獣姦つうか…魔物に犯される話ってやっぱNG?
カモーン
イール×リーノア&魔物×リーノアなんだけど、それでもおk?
なんかリーノアは話的に侵しちゃいけない聖域みたいな感じでためらわれるんだが
需要があれば書きたいと思ってる
>>472 「犯しに来たってことは・・・、逆に犯されるって覚悟もできてんだろーなぁ?」
って台詞をどっかで聞いたのを思い出した。ごめん。ほんとごめん。レッツゴー。
保守dぜ
ついに最下層に到達、、か。
477 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 02:13:26 ID:lveGXDJf
浮上
保守
ちょっと試しに好きな小説の文体をパクって書いてみたんだけど、
こういうのは・・駄目なのか・・な?わからんので途中までup。↓
ガッツリしたエロ描写ないけど、よかったら後で続き打ちます。
晩のデートの相手が電話してきて、迎えにきたらびっくりお楽しみが待ってると言う。
俺はすっかり興奮してしまう。ただでさえ相当ワイルドな娘なのだ。
あんな電話をもらったら、こっちとしても度胸が出ようというもの。
支度をすっかり整えて鏡をみる。よしよし。めいっぱい楽しませてやろうじゃないか!
踊るように階段を駆け上がり彼女の待つ部屋まで行く。
エキゾチックな花束を握ったままの手で、鼻歌のビートに合わせてドアをたたく。
返事の返ってこないまま俺はドアを押し開ける。
「「「びっくりお楽しみ!」」」
クラッカーのような声に歓迎されたのもつかの間、肝心の彼女の姿が見つからない。
きょろきょろとあたりを見まわすと彼女が見つかる。
ソファの上だ。俺の手から花束が落ちる。口があんぐりと開く。
赤ぶどう色の髪の毛からびろりとのびた長い耳。褐色の肌に映える燃える様な赤い瞳。
確かに彼女に違いないのに、なんとわずか三十センチの背丈になっているのだ!
「どうだ?気に入ったか?」
誇らしげに胸をそらせて彼女は言う。
「まる一日かかったんだ。」
あまりのショックに言葉もない。
気を取り直し、今日はここでディナーにしたほうがいいんじゃないかな、と
彼女を説得にかかる。だが彼女は外で食べると言って聞かない。
「それともなんだ?こういうのは、お前には荷が重過ぎるのか?」と彼女は不機嫌そうに眉をしかめる。
「まさか!!」と俺は言い返す。
「そんなことあるもんか!」
(とりあえずここまで)
駄目とか良いとかよりむしょうにこの文体は何の小説なんだろかって気になった
投下するのは良いことなんじゃないでしょか
いいよいいよ
レストランで彼女は、伏せたカップを椅子代わりにしてテーブルの上に座っている。
いちばん暗い目立たないブールを選んだのだがそれでも人々は俺たちの方をじろじろ見てくる。
みんな食事には手もつけず、ひたすら体を捻じ曲げ首を伸ばしてこっちを見つめてる。
「ええとみなさんどうかお気になさらず・・」
いつもなにかにつけ目立つことの多い俺たちだが、今の状態が
ものすごく恥ずかしくて俺はまっすぐ前をみることもできない。
でも彼女は上機嫌だ。彼女に言われて俺はラビオリをすりつぶし、
マッチ棒に載せて食べさせてやる。
なあ、どうだ?これでもまだ荷が重すぎないのか?と彼女は俺に訊く。
「大丈夫だとも」と俺は息巻いて答える。
彼女の狙いがなんなのか、こっちもやっとわかってきたのだ。
「ふん、ならいい」と彼女はからかうように言う。
「次はワインだ。飲ませろ。」
グラスを彼女の前に押しやったのもつかの間、ほんの一口が
いかなる高価を及ぼすかを俺は思い知る。
彼女の目が見る見るすわってくる。
彼女は唇をなめまわしながら、淫靡に俺に目配せを送る。
そしてカップから滑り降り、ストリップをやりだす。
俺は肝をつぶして、なあ、もうそれくらいにしておけよ、と
声を押し殺して言う。彼女は小馬鹿にしたような目で俺を見て、
「大丈夫って言っただろ!」と声をたてる。
俺はパニックに陥りあわててナプキンをつかんで、それを広げて
彼女を覆い隠す。彼女は細身のスラックスを脱ぎ捨てる。
いまや一糸まとわぬ素っ裸だ。そして俺の皿の上に飛び込むと
スパゲティのなかで転げまわる。
ウエイターが皿を片付けに俺のかたわらに現れる。
むくむくと上下に動くナプキンを見て、彼は唖然とする。
俺は顔を上げ、歯をむき出してにやっと笑い、肩をすくめる。
彼は妙は目つきで俺を見て、あとでまた参りますと言う。
彼女はといえば、一切れのスパゲティを胸の間に通して
俺を見上げる。突端を舌先で弄んでいたが、スパゲティが彼女の
口の中に含みきれないことを悟ると片手で襞を押し広げる。
新しい一切れを脚のあいだにはさみこみ、
んんん、ああ、とため息をもらしながら衆人環視を
忘れて悩ましげに腰を揺らす。
人々はひそひそ言葉を交わしあい、椅子から立ち上がる。
さっきのウエイターがボーイ長を連れて戻ってくる。
俺はあわててテーブルの上に金を投げ出し、彼女を
ナプキンでひっくるんでそそくさと立ち上がり、
彼女をコートの中に突っ込む。
彼女は身をよじらせてわあわあわめく。
出口に向かって三メートルばかり進んだ時点で、
爆発の衝撃が俺を吹き飛ばす。
気がつくと俺はテーブルの下に倒れている。
彼女は部屋の真ん中で長い体を伸ばして仰向けに寝そべっている。
クリームソースとスパゲティだらけの体は、いまや
ショッキングにもフルサイズだ。
彼女は俺が目を覚ましたのに気がつくと、にやっと笑う。
「びっくり・・」
「なにが びっくりお楽しみ だ!」
彼女がいいきらぬうちに、俺は息せき切ってまくしたてる。
「なにがびっくりお楽しみだ!信じられない!
おまえはいつだって常識のないことしだすけど、
こんなことしたことないのに、なにが・・
もう君についていけないよ、なにが・・!なにが・・!」
そこまで言うと乱暴にドアノブをまわす。
背中で彼女のつぶやき声が聞こえる。
「ここで終わると、びっくり、だけなんだが・・」
彼女の股間からクリームソースのかたまりがぼとりと垂れ落ちる。
「へ?」
俺が間抜けな声を漏らすと同時に、開きかけたドアがばたんと閉まる。
(終わり)
ゴメン、でも書いてて楽しかった!
俺は良かったと思うよ。
乙。
???
突発的にご奉仕するイリアが書きたくなったので書いてみた
相手はザードとシオン
……だがカコイイザードが好きな人はスルー推奨
法力国家アドビス。その城の中の王子の部屋。シオンは客人の到着を今か今かと心待ちにしていた。
珍しくそわそわして、落ち着かない様子で室内を行ったり来たり。
こんな姿、城の誰にも見せたことはない。年相応の子どもの表情で、彼は約束の時刻が大分過ぎていることについて
一人でぶつぶつ文句を言っていた。
その時、扉が開いた。ゆっくり部屋に入ってきたその人物に、シオンは駆け寄った。
「遅いゾ、ザード!」
ザードは恨めしそうに自分の胸を叩くシオンの頭をポンと撫でた。
「旅の調子はどうなんだ?」
「魔物に会ってきた。みんな良い子。もう暴れない。約束した。」
「ふ〜……ん?ザードって未だに魔物が友達とか、夢みたいなコト言ってるんだナ」
シオンが渋い顔をするとザードも眉を顰めた。
「夢、違う。アイツと……約束した。共に生きていくと。みんなで生きる。みんな幸せ」
「アイツって、ディアボロス?」
シオンが訊ねるとザードは力強く、一回首を縦に振った。それでも腑に落ちないシオン。
彼にとってザードは尊敬する存在であり、唯一の理解者であり、その思想と言葉はある種絶対的なものであった。
魔物と、世界の在り方に関する事以外は。
シオンは「面白くない」とばかりに、別の話題を振った。
「そ、それよりさ、ザード。今日は……妹の話、しねーの?」
するとザードは目をぱちくりさせた。
「……聞きたいのか?」
静かにザードに問われて、シオンは慌てて否定する。
「べ……別に聞きたいワケじゃねーゾ!!ただ、来る度来る度聞かされてたのが突然聞かされなくなったらちょっと寂しいっていうか……
て、何笑ってんだよ!!」
シオンは穏やかな笑みを浮かべるザードの肩を叩く。ザードは表情を崩さずにゆっくり唇を動かした。
「成長」
「は?」
「シオン、他人に興味を持たない。でも、イリアのことを聞きたがってる。興味持った。これ、成長。いいコト」
そしてシオンの頭を二、三度軽く叩いた。
「子ども扱いすんなよな!」
と頬を膨らませて暴れるシオンを手馴れた様子であやすザード。
「シオン、まだまだ子ども。イリアと同じ」
「しょーもない絵本で泣く奴と一緒にすんな!」
シオンの怒りは更に高まるが、ザードはさして気にせず話を続ける。
「イリア、可愛い。元気。素直。無邪気。甘えん坊。それから……上手」
「だから人の話を聞けって……え?上手って何が?」
シオンが問うとザードは意味深な笑みを湛えてまた彼の頭を撫でた。
「そのうち、わかる」
「答えになってねーゾ!あと、子ども扱いすんなー!」
「つけもの、美味い」
ザードはのほほんとした表情でシオンが用意した最高級の漬物を齧る。
「はぐらかすなヨ、ザード!!」
結局この後、シオンの執拗な追求をザードはのらりくらりと難なくかわし、シオンは真相に辿り着くことは出来なかった。
この日のやりとりは、後にシオンの脳内から完全に忘れ去られてしまっていたが、それが彼にとって最大級の幸福だということは
当のシオンは一切気づいていなかった。
「おかえりなさい、ザード兄さん!」
久々に見る兄の顔に、イリアは顔を綻ばせた。ザードは荷物を置くとイリアを優しく抱きしめる。
「旅、終わった。魔物はみんな、いい子になった。これからは家にいられる」
ザードが言うと、イリアはキラキラと目を輝かせた。
「ホント!?」
ザードはコクリ、と頷く。
「うわはーい、やったやった。ずっと兄さんと一緒だー」
嬉しそうにはしゃぐイリアの髪を、ザードは愛おしそうな目つきで撫でる。
「髪、伸びた」
「う?うん。けっこー伸びたよ。そろそろ切らなくちゃ、いけないカナ?」
イリアも自分の髪を引っ張る。
「切らなくていい。長い。可愛い。似合う」
と見たことのない穏やかな表情で言うザード。その視線はイリアではない誰か別のヒトを見ている気がしてならなかった。
「兄さん……?」
「ん?」
イリアが声をかけると、ザードはいつもの、イリアの知っている顔に戻った。イリアは安堵のため息をつき、また彼に話しかけた。
「そうだ、ザード兄さん!兄さんが留守の間に、私あれの練習いっぱいいっぱいしたよ!」
「イリア偉い。いい子」
ザードは笑顔で彼女の頭を撫でる。兄に誉められた嬉しさで舞い上がるイリア。興奮気味に話を続けた。
「今から練習の成果、見せたげるネ!」
満面の笑みで言うと、イリアはザードのズボンに手をかけファスナーを下ろし下着をずらす。
そして現われたモノにゆっくり唇を押し付けた。
(いつもキャンディー舐めてるみたいに……いつもキャンディー舐めてるみたいに……)
心の中で繰り返しながら、イリアはその形に沿ってペロペロと舌を動かす。
「イリア、手はこっち」
「あ、うん……」
ザードに指摘されて、イリアは根元にそっと両手を当てた。
「そのまま軽く握る」
「う?うん」
言われた通りにするイリア。
「舌止めない。続ける」
「ん……」
またも言われた通りにするイリア。
ザードのモノを掴んだまま、必死で舌を這わせる。舌先から伝わる熱い感触に、思わず身をすくめた。
「そのまま口の中に入れる」
ごくりと生唾を飲み込んで、大きく口を開けた。
「んぅ……」
ザードのソレは一般の青年と比べれば大きい方に分類される。まして年端のいかないイリアの小さな口にとっては
その大きさたるや尋常ではなく先端を入れるだけで精一杯だった。
「んぅー!んっ、んん!」
イリアが苦しそうな吐息を洩らすと、ザードが次の指示を与えた。
「一旦口から出す。先、舐める。また入れる。繰り返す」
イリアはゆるゆるとソレから口を離す。白い液体が、ソレと彼女の柔らかい唇との間にか細い橋をかける。
大きく深呼吸してからイリアはまたソレを口に含む。
「入れてる時も、舌動かす。歯は、立てない」
やわやわとイリアは舌を動かした。しかし既に彼のモノでいっぱいになっている口内では、左右に少しだけ舌をずらすのが
限界であった。
「ほへでいい?」
ザードを咥えたままイリアが訊ねる。
「いい。そのまま続ける」
「うん……」
イリアは必死で吸引を繰り返す。部屋に小さな水音が響く。紫の結髪がゆらゆらと揺れる。
「イリア、出す……」
ザードは言葉を発すると同時に自ら己をイリアから引き抜いた。その直後、イリアの顔面に白い液体がかかる。
「ん……」
それを拭うザードの大きな右手を、イリアは両手で包んだ。
「今日もいっぱい出たね、兄さん」
ザードにハンカチを押し付けられながら、イリアは無邪気な表情で言った。
「イリア、前より上手くなった」
「え?ホントー!?」
「本当」
「わー、嬉しいー」
とイリアはザードに抱きつく。が、「まだ終わってない」と直ぐに引き剥がされてしまった。
今度は大人しく顔を拭かれているイリア。その時、兼ねてから疑問に思っていたことを思い切って聞いてみた。
「ねー兄さん、聞いてもいい?」
「どうした?」
「これって……何の意味があるの?」
イリアが言うとザードは手を止めて静かに言う。
「特別に好きな人できる。してあげる。喜ぶ。未来、役に立つ」
「??特別に……好きな人……?」
「そう。特別。みんなにはしない。特別な人だけ」
イリアは理解不能といった様子で、身体の周囲にクエスチョンマークを沢山飛ばせている。
「よくわかんないやー。でも、私兄さんより好きな人ってできないし、これからも兄さんにしてあげるね」
イリアがにっこり微笑むと、ザードは首を横に振った。
「ダメ」
「えー?何でー?」
イリアが口を尖らせる。
「俺、イリアの兄。イリア、俺の妹。兄妹。だからダメ」
「ダメ……って、いつもしてるのに〜!?」
「俺のは練習。本番、最後までとっとく」
「む〜〜わかんないよぅ〜〜」
頭がこんがらがって泣きそうになるイリア。ザードはイリアの頭を軽く叩いて、穏やかに微笑んだ。
そしていつの日か、アドビスの王子に言ったのと同じ言葉を繰り返す。
「そのうち、わかる」
「そのうちって、いつ?」
「そのうちは、そのうち」
「む〜〜……」
(ザード兄さんって、時々ズルいや……)
幼心に、イリアはそう思った。
この時のことを普段は物覚えの悪いイリアが覚えていたことは、幸か不幸か――。
それから10数年後のアドビス城の王子の部屋。
自分の両足の間で上下に動く紫の頭を眺めながら、シオンは大きなため息をついた。
「シオン、気持ちいい?」
「咥えながら聞くな」
シオンはドスの効いた声音で返す。
「私は気持ちいいのか気持ちよくないのか聞いてるんだけど」
イリアは頬を膨らませる。……相変わらず、彼を含んだまま。シオンは今度は呆れ気味なため息をつくと
気だるそうに答えた。
「はいはい、気持ちいい、気持ちいい」
その態度にイリアは顔を上げて言い放つ。
「何でそんな投げやりなの?人がこんなに頑張ってるのに!」
「ああ?ちゃんと正直に答えてやったろが」
「そうじゃなくてー、もっとこう……心から……こう、“キモチイイ”ってわかるような声出してよー!!」
「男があんあん喘いでたって気色悪いだけだろが!!!」
「でもー……シオンなら美人さんだしー、似合うカナーって……」
「それ以上言ったら即犯すゾ?」
シオンが顔中に青筋を立てているのに気づいたイリアはしかたなしに彼を口に含みなおした。
手で竿を激しくほぐしながら、音を立てて彼を吸い上げる。
その様子に、シオンはぽつりと疑問を投げかける。
「つーかさ、お前……コレやたらと上手くねーか?」
「そ、そんなコトないよー。シオンが毎日こんなコトさせるからだよー」
イリアは一瞬冷や汗をかいたが、珍しく機転が利き慌てて否定することが出来た。
そして彼女のこの言葉に、今度はシオンがうろたえた。
「毎日って、そんなにさせてねーだろーが。……最近は」
ごにょごにょと言葉尻を濁すシオン。初めて肉体の交わりによる快感を知りその快楽の虜になってしまう
者も少なくない。彼らもそんな中の一人だった。最初の頃は毎晩のようにベッドの上で戯れあった。
が、体力的な面で「このままだと死ぬ」と危機を感じたシオンが、少しずつそういう流れにはしないようにしよう
と言い出した。それでも、この二人の交わる回数は人よりは多かったのだが。
しかしそれを差し引いても……
(一番最初の頃から上手かったよーな……)
自身を舐めしゃぶる彼女をじとっと見つめながらシオンは考える。が、すぐに頭をふった。
(余計な事考えるのはやめよう。コイツの本能はたまに理屈を超えるし、そんな、大した問題じゃねーよな)
うんうん、と一人納得すると、シオンはイリアの髪を掬って、言う。
「こんなコト、俺以外の奴にはすんなよ?」
イリアはこくこく頷いた。
「よし、いい子だ」
シオンが言うとイリアの口の中に彼の精液が飛び散った。
「ん、っう……ん」
ごくん、と喉を鳴らしてイリアはソレを一気に飲み干した。
「飲まなくていーつってんのに……」
「いいのっ!シオンのコト好きだから、コレもしてあげるし、飲んでるのっ」
イリアが明るく微笑むのと同時に、シオンは彼女を押し倒して胸を掴んでいた。
「えっ?えぇっ!?ちょ……今日はしないって……」
「そのつもりだったけど、あんな事言われたら気が変わった」
「気が変わった……って、やん」
シオンは衣服越しに彼女の胸を弄りながら、耳を舌先でつーっと舐める。そして低い声で囁いた。
「嫌か?」
「……嫌じゃ、ナイ」
「なら大人しく感じてろ」
「……うん、あっ」
こんな風にして、結局今日もシオンに愛されるイリアだった。
ギシギシ、とベッドが軋む。シオンに突かれて、イリアは絶えず甘い悲鳴をあげ続ける。
「あっ、シオ……もっと、奥……」
「奥?奥ってこうか?」
「ひぁあっ!ん、あ、ああん!」
「やっぱお前の声聞いてるほうが断然イイや……」
掠れた声で言うとシオンは彼女に口づける。イリアもそろそろと舌を出し、更に唇を重ねる。
朦朧とした意識の中で、前に見える金の髪と緑の瞳を見つめる。
真っ直ぐに、自分を見てくれているその姿に涙が出そうになった。
ねえ、ザード兄さん。
兄さんが言った通りに、私にも「特別に好きな人」ができたよ。
一度はいなくなっちゃったけど、ちゃんと、帰ってきてくれたんだ。
この人を愛して
この人に愛されて――。
私はきっと、世界で一番幸せな女の子――。
495 :
489:2006/11/21(火) 23:13:37 ID:nXRva1ql
ギャグなのかシリアスなのかよくわからなくて木綿。
(義)妹になに教えてんだよザードwwwwwwwwwwwww
今更ながらカイジェン7の続き投下しちゃダメ?PCが使えなくなったから携帯になるけど。
訊く暇あったら投下しなさい
今日は寒いんだから全裸で正座して待ってる自分のみにもなれ
>>498 寒いんだったらせめてペニスサックだけでも着といたらどうか
ネクタイは忘れるなよ
>499
皮があるから大丈夫なんじゃねーの?
ウホッ・・・
保守
hosyu
仕事中、たまたま目に入った「塩入」という苗字に体が反応した。
何年この呪いは続いてるんだorz
ひょんと再熱して検索したらこんな素敵スレが…!!(感涙)
今からログ読んできます。まったりと。
ザージェン派ですよ、とぼそっと言い残してひとまず去ります。
おとすかぁ!
あけおめ!
ことよろ
俺的神スレのここは落とさん
保守
513 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/25(木) 19:24:40 ID:PrZldnZW
浮上
おおお!こんなスレがあったなんて感激だ。
ちょっくら
>>1から読んでくるぜ!!
読んできたぜ!
何だこの神スレは!!SS投下の神々に深い感銘を受けた。
ところで此処はイラ投下はアリ?アリならリクとかあったら描きやすいが…
己のフィーリングに任せて書くんだ
>>515 カイジェン希望。
バレンタインも近い事だし、褐色のお菓子の代わりに褐色エルフをいただいちゃって下さい聖騎士様。
ゴットとしか言いようがない
シオ×イリが俺のレギュラー
520 :
518:2007/01/27(土) 20:23:33 ID:rxY8OhAP
>>519 シオ×イリがんばってみますー。ちとお待ちを・・
521 :
518:2007/01/27(土) 21:19:23 ID:rxY8OhAP
光の速さで保存しました
ありがとうございます
523 :
518:2007/01/27(土) 21:54:42 ID:rxY8OhAP
>>522 気に入っていただけたようでうれしいです。
おおっぴらにエロい話できていいなあココ・・・!
他にリクありましたらどうぞー。
風呂入ったりするのでさらに遅くなるかもしれませんが・・
何回もリクしていいんですか?
イール×侍女のハーレムを……
525 :
518:2007/01/27(土) 22:01:30 ID:rxY8OhAP
>>524 何回でもどぞどぞ。今暇なので・・・
個人的にイールは精神的にアレのせいでEDだとかの雰囲気がするのですが、
絶★倫な方がいいでしょうか? なんか触手とかご希望ございましたら・・それもよろしくです
絶★倫でお願いします
出来れば人間verで御満悦なイール希望です><
527 :
518:2007/01/27(土) 22:11:31 ID:rxY8OhAP
ういっす。絶★倫。
がんばりまーすー。
528 :
518:2007/01/27(土) 23:38:59 ID:rxY8OhAP
本当に、本当にありがとうございますm(_)m
専用のフォルダを作って保存します
530 :
518:2007/01/28(日) 00:21:13 ID:MtUXUCKl
こちらこそ構っていただいてありがとうございます!
夜麻作品のエロパロというかもう、夜麻作品のエロ話すら
人とできる場所に飢えているので、本当いいスレだ・・・!
シオイリ(・∀・)イイ!!
絵神ktkr!!!!!!1!
3枚ともありがたく頂戴いたしました。
シオイリハァハァ
(゚∀゚)シオイリが最高すぎた!!!
534 :
518:2007/01/28(日) 16:14:54 ID:RQ06KMzA
>>531-533 (⊃Д`)・゚・。 ありがとう
シオイリはなんかこう、初々しい、カルピスのCMみたいなのが好きだよ・・!
そしてジェンドのフェラは、食いちぎられそうで怖いよ。
みんなの熱いリビドーを聞きたいよ。
リクあれば、スカトロと十六夜(エロ想像できん)以外ならがんばるよ・・!
新たな神に刺激されて久々にSS書いてしまった
短いし暗めだがおつまみ程度にどぞ
イリア一人Hネタです
「今日もお仕事ご苦労さまでしたー!」
イリアとレムは向かい合って笑いあった。そして二人の間に置いた
財布代わりの白い袋を覗き込む。
この町に来た日にはほぼ空っぽだったが、今や硬貨がぎっしり詰まっている。
それが部屋の電灯に照らされてキラキラと輝いていた。
二人はまた満面の笑みで向かい合った。
『これだけあればしばらくは大丈夫ネ!明日にでも買い物に行って、出発しましょう』
レムが言うとイリアが頷く。
「うん、そうだね」
『それじゃ今日はもう休みましょう。イリアは働き屋サンだから、疲れたでしょ?』
“大丈夫”と笑いながらイリアは袋をしまい、カーテンを閉めるために窓際に立った。
その時、格子ごしに見えた夜空に思わず息を呑んだ。
『あ、キレー♪今日は満月なのネ』
彼女の肩にとまったレムは、同じく上を見上げて明るく呟いた。しかしイリアの異変に気づくと直ぐに表情を強張らせた。
イリアは月だけを見つめたまま、静かに、しかしはっきりと身体を震わせていた。
手を交差させて自身の肩を押さえ、身を縮ませるイリア。
今宵の満月は一つだけ。しかし、イリアの心を砕くにはそれだけで事足りた。
その理由を痛いほどわかっているレムは、彼女の周りを忙しなく飛び回りながら声をかける。
『大丈夫?しっかりして!』
レムの声にイリアは僅かに反応する。
「……ん、大丈夫だよ。ごめんネ、心配かけて」
言い終えて、イリアは無理矢理笑顔を作る。彼女の引きつった表情に、レムは自分の心も裂かれたような気がした。
が、ここで自分も壊れてしまってはいけないのだ。今、“イリア”を支えられるのは自分しかいないのだから。
『謝らなくてもいいのよ。もう今日は寝ましょう、ね。そうしましょう?』
優しい声音を耳元で聞きながら、イリアは無言で頷いた。そのままベッドに向かう途中イリアはしきりに
「ごめんネ」
と繰り返し、レムはその度
『そんなコト言わなくていいの』
と彼女を宥め続けた。イリアがベッドに横たわり、布団に包まるのを確認してレムは訊ねる。
『灯り、消してイイ?』
「……うん」
力ない答えが帰ってくる。レムは何か言おうとしたが結局何も言葉にできないまま、ランプの火を消した。
レムはイリアの目の前に寝転がって、今も震えている彼女の顔をじっと見つめる。
『私がいるわ。安心して……』
泣きじゃくる子をあやす母親のように、レムは柔らかな口調でイリアに言う。
そうやってレムは、彼女の穏やかそうな寝息が聞こえるまでずっと起き続けていた。
イリアは薄目でレムをの様子を探る。レムは固く瞳を閉じ、静かな寝息を立てていた。
完全に寝入っている。その彼女に向かってイリアは本日幾回目かとなる「ごめんネ」を口にすると
音を立てないように慎重にベッドから降り、毛布を持って部屋の片隅にあるソファに向かう。
ソファの冷やっこい感触に戸惑ったものの、すぐに自分の体温で温かくなるだろうと思い気にせず腰を落とす。
持ってきた毛布で身を包み、体育座りをするイリア。
ソファのすぐ斜め横にはこの部屋唯一の窓があるが、今はカーテンが閉じられ外の景色は見えない。
しかし先ほどの情景は鮮明に脳に焼き付いていて、忘れようと思っても忘れられない。
また、身体が小刻みに震えだす。
(ダメ……)
イリアはこみ上げてくる感情と必死に戦う。しかしその衝動は波のようにうねって、彼女の思考を壊していく。
緊張と興奮で震える身体。
激しくなる呼吸。
(も、ダメ……っ!)
イリアは突然人差し指を軽く噛むと、寝巻きの上から胸の突起をなぞり始めた。
いつから、とか。
きっかけ、とか。
そんなことは良く覚えていない。
ただ確かなことは、満月を見ると途方もなく不安になって、訳もなく身体が震えるようになった。
そして、心が身体ごとバラバラになっていく心地を覚えた。
負の感情に閉じ込められて、追い詰められて、どうしようもなくなった時に偶然辿り着いたその感覚。
恐怖はいつの間にか別の感情へ変わっていた。
それが何なのかは、彼女は知らない。
ただそうしていれば何も考えなくてもいいし、何より心が安らいだ。
だから彼女はこんな風に不安でどうしようもなくなった時は、決まってこうして過ごしていた。
刺激を受けて固くなった突起の形が、寝巻きの上からでもしっかりと見れるようになった。
イリアは裾を口でたくし上げ、声が漏れるのを防止するという意味でも口で裾を咥えたまま
自身の乳房を鷲掴みにした。
豊かではないが形のいい乳房を寄せて、軽く揉みほぐす。
(ん……!)
思わず離れそうになった歯を食いしばる。寝巻きには唾液と汗がじんわりと染みている。
イリアは高揚で震える指先で、固い飾りをしっかりと摘まみ、指の間で転がし続ける。
ざわざわと走る感覚に、身体は急速に熱を孕んでいく。
掠れた甘い吐息を一つはくと、イリアははそっと目を閉じた。
その瞳には、うっすらと涙が滲んでいる。
「……っふ、ん」
僅かに口を空けて空気を吸い込み、一人ソファの上で身を躍らせる。
突起を指の腹で擦りながら身を屈めると、ぱらりと紫紺の髪が胸元に垂れた。
三年前より伸びた髪。
少しだけだけど、膨らんだ胸。
ゆるやかなくびれを描く腰。
「少女」の身体は、確実に「女性」のソレへと変わりつつあった。
今ウリックの格好をしても、きっと誤魔化しは利かないだろう。
だが、成長するのは外見だけ。
日ごとに変わっていく見た目とは裏腹に、彼女の心の針は完全に時を刻むことをやめてしまった。
あの日から、ずっと――。
(――っ!)
ふと頭にちらついた面影に、心が乱れる。
涙が溢れそうになったのを必死で堪え、ゆるゆると歯から力を抜く。
湿気を含んだ上着の裾が、ぱさりとおなかにあたる。生暖かく湿った感触に、思わず身震いした。
イリアは確かめるように深呼吸を繰り返す。
が、興奮は収まらず、それどころか別の衝動が大きくなる。
(――がまん、できないっ)
イリアは左手で乳房を揉みしだきながら、激しく疼くその場所に空いた利き手を躊躇いなく伸ばした。
下着の上から熱を帯びたその部分を大胆に撫で回す。くちゅ、くちゅと甘美な音を奏でて
愛液がしっとりと下着を濡らしていく。
更にイリアは、生地を通して微かに確認できるラインに添って、指の先を忙しなく走らせた。
ぴりぴりと、電気に撃たれたような感覚。
両の手を使って特に敏感な部位を弄る度に、イリアの身体は小刻みに跳ねた。
吹き溜まっていく熱に耐えられず、身体の一部を毛布から出した。
先刻まで寒いと思っていた部屋の温度が、心地よいと思えてしまう。
冷たい空気を吸うとイリアはまた毛布にくるまる。
「レムに見せたくナイ」という一心での行為だった。
それは羞恥心もあるが、何より自分を気遣ってくれる彼女を裏切ったことへの罪悪感であった。
(ごめんネ、レム……。レムがいてくれて、安心するのもちゃんと本当なんだよ。
レムが傍にいれば、さみしい気持ちが減ってくれるの。
だけど、だけどね……。
ボクには、やっぱり……。)
その瞬間、大きく心臓が鼓動して一番強い衝動に駆られた。
(――っ!!)
短い呼吸を繰り返して、興奮する身体を何とか鎮める。
ごくりと生唾を飲み込んで、イリアは下着を脱ぎ捨てた。
そして左手の方も下半身へ伸ばしていく。
剥き出しになった秘所を両の手で嬲る。固い蕾を激しく擦り、びくびくと痙攣する襞を撫で回す。
そして充分に濡れたことを確認すると割れ目を押し広げ、利き手の方の人差し指を一気に押し込んだ。
(……ぁんんっ)
うねりをなして押し寄せる快楽に、イリアは眉根を寄せた。
その態勢を保ったまま暫く動きを止めていたが、やがて我慢できなくなると
指を中に入れたり出したりを繰り返し始めた。
ぐちゅ、ぐちゅ、といやらしい水音が聞こえる。
その音がまたイリアの情動を煽り、動きの激しさが増す。
「っん、はっぁ……」
切ないため息を零して、イリアは右に左に身をくねらせる。
更に中指も加えてピストン運動を続けた。
「……っあ、ん、……んっ」
イリアは思い切り声をあげたいのを懸命にこらえる。代わりに、涙が溢れてくる。
それが快楽によるものか、生理的なものか、あるいは悲しさからくるものか
彼女自身にはわからない。
ただ今は、ほとばしる熱に身を預けるだけ。必死に声を押し殺しながら、中を乱暴にかき回す。
「こんなことはダメだ」と理解している自分がいるのも本当だった。
しかし指は自らの意志を持っているかのように激しく動き回り、彼女の感じやすい部分を
的確に刺激していく。
小刻みに息継ぎを繰り返すイリアの身体もまた、強い刺激を受ける度にビクビクと小さく痙攣を繰り返した。
遠のく意識の中、ふと耳元で優しく囁かれたような気がした。
目を開けても、当然誰もいない。
口だけで呼吸を続けながら、イリアは虚ろな目で名を呼んだ。
「シ、オン……」
名を呼んでも、無論返事はない。
だが、確かに、彼が近くにいてくれる気がするのだ。
彼が自分を慰めてくれているのだと、そう錯覚できるのだ。
だから彼女はこの行為を繰り返す。
(もっと、もっとして……!)
大粒の涙をぽろぽろ零しながら、自分で作り上げたシオンの幻影にキスをねだる。
願いどおりに口付けを交わされ、次に強く強く抱きしめてもらう。
実際には、自分で自分を慰めているだけに過ぎない。
他人が見れば、何とこっけい極まりないことだと思うだろう。
だが彼女は真剣なのだ。
彼を感じようと、必死なのだ。
シオンに抱かれた経験など無い。ましてや女が苦手なシオンのことだ。
あのまま共に生きていたとして、自分にこんなことをしてくれるかどうか疑わしい。
それでも、彼女は懸命に想い浮かべる。
彼の声を。
彼の視線を。
彼の体温を。
彼の呼吸を。
彼の体を。
そして、彼の愛撫を――。
どんな風に、私<イリア>を愛してくれただろうか――。
辿り着けなかった未来を考える度に、胸が張り裂けそうになる。
だからこそ今だけは。
今だけは、何もかも忘れさせて。
君だけでいっぱいにして。
例え空虚な幻想でも、いいから――。
イリアはそっと瞳を閉じ、頂点を迎えた。
荒々しい呼吸と共に、ぐったりとソファの肘掛に項垂れる。
そのままの体勢で息を整えていると、熱を孕んでいた身体は嘘のように冷え切ってしまった。
イリアは毛布を被りなおし、また体育座りをする。
(また、しちゃった……)
指に纏わりついた愛液を眺めて、イリアは小さくため息をついた。
(シオン、ボクがこんなコトしてるって知ったら、どうするカナ?
怒る、カナ……やっぱり)
本人が在(い)ないのをいいことに、好き勝手に想像して、好き勝手に気持ちよくなってるのだ。
それは当然の報いかもしれない。
だが、自分をひとりぼっちにして行ってしまった彼にも、多少なりとも責任はある。
そう彼女は考える。
本当はね。君に逢える方法なんてわかりきってるんだ。
簡単だよ、ボクが君の元へ行けばいいんだ。
そしたらもう、苦しいコト考えなくてイイし、何より、ずっと君と一緒にいられる。
でも、それを君は許さない。
コッチに来ちゃダメだって、ずっと言ってる。
だからボクはここにいなきゃいけない。
でも、君に逢いたい。
どうしても。
ココにいながら、君に逢いたい。
君を近くに感じたい。
いっぱい、いっぱい考えた。
でも、ボクはバカだから、君を近くに感じる方法なんて、これくらいしか思い浮かばないんだ。
だから、だから、ね?シオン。
ボクのしてるコト、怒ってても、軽蔑してても、……嫌ってても、いいから。
許して、ね?
お願い。
お願いだよ?シオン――。
542 :
535:2007/01/29(月) 01:22:21 ID:1APOTF17
やっぱり文章書くのって難しいな
そして遅くなったが
>>518、改めてGJ!と言いたい
もし可能ならもう1度シオイリ描いてくれると嬉しい
シオイリ物見ると物凄い嬉しくなってしまうww
レヴァリ系の自作小説とか見るの初めてだからワクワクするわーw
544 :
518:2007/01/29(月) 20:33:48 ID:BJiOnF8s
>>535 おつまみどころがどんぶり飯5杯は軽い (*´Д`)ハァハァ
ちょっ、がんばってくる・・・!
つかシオイリ人口高っ
絵はまとめサイトにうpきぼん
まとめサイトあるの?
547 :
518:2007/01/29(月) 23:29:59 ID:BJiOnF8s
ちょ・・・!まとめサイトってどこだぁーーーァアア!!!
(ちなみに今シオイリ絵パソにスキャンしてるとこだ!加工するとこだ)
549 :
518:2007/01/29(月) 23:53:03 ID:BJiOnF8s
550 :
518:2007/01/29(月) 23:59:02 ID:BJiOnF8s
過去ログろくにチェックも出来んで、取り乱してスマンかった。
しかし楽園かそこは・・!なんかいっぱいある・・!!(;´Д`)ハァハァ
>>551 すごいイイです( ゚∀゚c)つ彡
シオンかわいいよー!
シオイリ最高!
554 :
535:2007/01/30(火) 01:11:19 ID:TKX3Ooxp
>>551 リク受けつけてくれてありがとう!光の早さで保存しました
シオイリマンセー
最近の神が連続降臨していることについて
猛烈に感動している
こんな勢いは初めてだ
しばらくこのスレ覗けないでいたらこんなに神が…!!
>>551しか画像見れなかったのがものすごくくやしい…orz
でも神ありがとう!シオイリサイコー
再うp!!
559 :
551:2007/01/30(火) 23:45:23 ID:uQxl6qe/
560 :
551:2007/01/30(火) 23:48:14 ID:uQxl6qe/
やっぱりエロイ><
だが(・∀・)イイ!
>>559 ありがとう…!!もう見れないかと思ってたからびっくりした!
マッハで保存させてもらいました
そして誰もいなくなった
保管庫に入り浸って (*´Д`)ハァハァ してる。
。・ ゚・。* 。 +゚。・.。* ゚ + 。・゚・(ノД`)
時間を……時間をくれッ!
なかなか暇を取れないんだ……!
無理しないで。・ ゚・。* 。 +゚。・.。* ゚ + 。・゚・(ノД`)
くぅっ!時間のありすぎる己がなんかもう・・泣けてくるぜ・・!
「ジェンド、後ろ向いて……」
「…………」
クルッ
「ハァハァ」
「…………」
「ハァハァ」
「……私は、あんまり気持ちよくねーんだけど」
「そぉ? ハァハァ」
「……」
「ハァハァ」
「……」
あまり意味の無いバック
>>569 朝も早よからおまいさんは……(ノД`)
しかし微妙にワロタ
ワロタwwww
リアルだな(笑)
良い!
ほしゅ
夜麻関連スレではここが一番落ち着く…
まったりヽ(´ー`)ノ
またっり保守
突発的に投下。カイ×ジェンド
夜の風が身体の熱を奪う、寒さが舞い降りる季節のある日の事。
音の無い闇の中、1つの命がただただその空間に存在していた。
いつかの時代、どこかの場所
知らないようで、知っている空間
ここはどこだろう
私は誰だろう
問いかけは闇に吸い込まれてそれきり聞こえなくなった。
静かな暗闇の中で幾度となく問い続けた。
その命は闇の中で瞳を開いた。
闇の中はとても暖かくて、ゆっくりと流動的に世界が動く。
その世界を知らないようでいて、知っているようにも感じた。
きっとこの世界に来た事があるのだろう。生まれる前にでも……。
揺りかごで眠る赤子のようにその命は闇に堕ちていく。
酒屋から宿屋へカイが戻って来ると、いつも通りジェンドと十六夜が眠っていた。
自分も寝ますか、と布団にもぐろうとすると、月の光にわずかに照らされて穏やかなジェンドの寝顔が目に入る。
何か良い夢でも見ているのだろうか。
闇の温もりが心地よい。
私は誰だと問いかける一方で暖かいその世界にすがり、何もかもどうでもよくなってしまう自分がいる。
時々、やんわりとした温もりが身を襲う。
髪、頬、首、腕…足……胸…………。
むずむずして、どことなくくすぐったい世界が生み出す快楽。
もっと、とどこかで思ったが、体は反射的に身をよじった。
温もりを求める自分がいる一方、拒む自分もいるのだろうかと漠然と感じた。
人間と馴れ合いながら生きていくのを拒むのに、その人間を信頼して一緒に旅をしている自分。なんて矛盾してるんだろう。
そう考えているうちにも、体のむずかゆさはもう全身にいきわたっていた。
胸の頂に感じるくすぐったい刺激と秘部に当てられた優しい愛撫の刺激に踊らされた。
暖かいそれが自分の体から離れると、一瞬何かを失ったような寂しさを感じたが、すぐにもっと熱い何かが体に当てられた。
少しだけ気恥ずかしいような安堵したような気持ちが体を支配する。何だこの気持ちは…。
次の瞬間、熱をもった何かが自分の中を貫いた。
「〜〜〜〜〜ッ!!!」
声にならない悲鳴が口の中を巡る。
痛い……というか何だコレは?!魔物の襲撃か?!
突然の激痛に涙が出そうになるが、ぎりぎりの所でこらえた、すぐに目の前の男が目に入る。
「あ……やっぱり起きちゃったか…」
ひきつった笑みを浮かべるカイが目の前にいる。
ジェンドは混乱したまま辺りを見渡した。
落ち着けと言い聞かせる。
ここは宿屋の一室で、私は十六夜+a(カイ)と旅をしていて、
今私は服を着ていなくて、
今が夜中で、
目の前にカイがいて。
さすがにそこで繋がった。
「カイ……」
「ま、まぁ、ここまで来たんだから、な?」
「何がここまでっ……」
怒鳴ろうとしたその口は、カイの唇に塞がれた。そして彼は手を、ジェンドの両の胸に伸ばした。
そしてカイは少しだけ唇を離す。
「十六夜が寝てるから、声出しちゃ起こしちゃうから、声は出さないようにナ」
幾人もの女性を虜にしてきたその笑顔を目の前の女に向けて、再びカイは再び口を塞いだ。
最悪だ。何もかも。
ジェンドの体は既にカイに支配されている。
もうどうにでもなれ、とジェンドは胸中でつぶやいた。
夜が明けるにはまだ早い。
END
風邪ひいて安静を言い渡され、する事がないので勢いで投下してしまいました
保守かわりにでもなれば良いかと
一生風邪引いてろ! > (*´▽`*)
>>578 あああ「何突っ込んでんだ!」感が素敵。こういうの大好きだ!
暇だけど描くものが思いつかないよ。どなたか、何かリクプリーズ
>>578 GJですっ
カイ×ジェンドだ〜!!
もっともっとこの二人を!
ザードに一票( ・ω・)∩
自分はカイに一票
588 :
585:2007/02/25(日) 20:52:49 ID:EHwlAudK
好きなほうでいいんだけどねwww
見事に分かれたww
591 :
585:2007/02/25(日) 23:55:03 ID:309UY4SB
いっそ上半身ザードで下半身カイとかか。
いやだめだ。
次の人の一声で決める!
モナー
ちょwww
モナーが気になるwww
あ・・13P前後で終わります。
ワクワクテカテカ
これは期待
ザードかっこいい(*゚∀゚)=3ムハァ
そして、絵が激ウマです
ネ申ですね
早く続きを……
ネ申キタ━━(゚∀゚)━━!!
うおおおおおおおおおおお
ザード――――――――!!!
ザードかっこいいよザード!!!
オニーチャン(*・∀・*)エッチー!!
血は繋がってないんだけど兄弟ってところに背徳感があってよし!
(*´Д`)'` ァ '` ァ
>>610 激しく乙ぅうう!
いいもん見させてもらった(*´Д`)
ナイスエロです!!
とっても面白かったヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
ザードかっくいー
一言だけ言わせてもらおう
最高でした!
614 :
610:2007/03/06(火) 18:30:34 ID:HBZtLpib
ありがとうー!
みんなのおかげなんだぜ!
>>610 ありがとう! ありがとう!!ヽ(*´Д`)ノ
618 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 03:37:37 ID:Pfzq7vAW
>>610 GJ!!ザードかっこいいよイリアかわいいよ!!
620 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 17:20:11 ID:9T9SAnRE
GJ!! 良すぎ!!
hpsyu
保守
623 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 23:10:07 ID:ZbzmpEA0
塩入(塩売)キボンヌ!
神光臨されたし!
624 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 00:32:52 ID:XusF1BUv
保守
625 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 13:53:34 ID:zQvhE11c
保守
626 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 18:49:26 ID:+KQEW4DT
ほっしゅ
hosy
保守ついでに、シオイリ投下。
長くてぬるめですが、暇つぶしにでも…。
気が付いたら、一人だった。
立ち止まるイリアにすれ違っていく人影はどれも知らない顔ばかりで、
(ど…どどどどどどうしよう!)
焦りと、不安とで、どうしたらいいかわからず辺りを見回しかけたその時、
「おい」
誰かに肩を叩かれた。
そちらに目をやれば、懐かしい顔。厳しい表情。
「シオン!」
安堵のため息とともに、イリアはその名を口にした。
一緒に旅をしている仲間である。
とりあえず、シオンもイリアを見つけることができて安心したのか、すぐにその表情から厳しさは薄れていた。
「お前なー」
入れ替わるように、からかうような感情が顔色に表れたのがわかる。
イリアは次に口にされるであろう軽口を待った。
「少し目を離すと迷子になるなんてどんなお子様だ」
「ご…ごめん」
「道を歩けば必ずといっていいほど迷子になるし、転ぶはずがないよーな所でつまずくは、ドジの神様でもつい
てんのか?」
「だから、ごめんってば」
シオンの言葉は心配の裏返しであると、長い付き合いからかわかっている。
だから、イリアは謝るしかない。心配させてしまったという罪悪感すらも覚えてしまっていて。
(シオンは優しい人だから)
「何がおかしい」
「だって、シオン、……えぇと、ゴメン…ナサイ」
自分のドジがシオンの心配を呼び、シオンの心配に自分が心を痛め、それがまたシオンの心を翳らすというその
ドミノ倒しのような状況に気付き、何だか可笑しくなってしまったのだが、イリアはうまく説明できないと考え、
言葉をにごした。
(うん、こんなコトいったら、シオン、怒るカモしれないし)
シオンの怒りが何の裏返しなのか、よくわかったいる。
だから、というわけでもないが、
(やっぱり、シオンには笑っていて欲しいな)
思い切り笑って、楽しんで、欲しい。生きている今だからこそ。
(あれ?)
一瞬、妙な違和感を覚えた。
何に対して、なのかすらもわからないが。
「?どーした?」
「え、あ!ううん、何でもないよ!」
「まあ、いつもぼーとしてるけどな、お前は」
ようやく、シオンは笑顔を見せた。意地悪そうな笑みだけど。
眉間に皺がよっている表情よりはずっとイイ。
そうイリアは思った。
「どうせ、うまそうな屋台とか、おもしろそうなおもちゃにぼーっとみとれてたんだろ?」
そういってシオンが指し示すのは、現在いる場所。
街の中の広場で、市場のように様々なテントや絨毯が店を構えている。
「あ、またそうやってボクを子供扱いするー」
イリアがむくれるとシオンは益々嬉しそうになる。
「違うよ、これ」
シオンの表情が明るいのを嬉しく感じつつも、イリアはシオンにはぐれたのに気付く直前まで見ていた露天商へ
と目を戻した。
「キレイだなーって思ってみてたんだ」
シオンもイリアの視線を追い、怪訝そうな顔をして、イリアを一瞥すると、すぐに露天商の広げる絨毯へと視線を落とした。
「待って、て、声かけたのに、シオンってば」
「どれが欲しい?」
「え」
「買ってやる」
「ええ!?いいよ!自分で…」
「買ってやる、選べ」
強く言い切られると断るのも悪いように思えて、イリアは商品がよく見えるように腰を下ろした。
絨毯の上には色とりどりのアクセサリーが並んでいる。
見とれてしまっただけあって、すごく魅力的で、眩しくて、近くで見ると、たくさん並んだそれらに目が奪われ
た。
年頃の娘としては、それぐらいは当たり前のことだが、シオンには意外なことのように捉えられたらしい。
(シオンって時々ボクが女って忘れてるような)
それも仕方ないことだと、そう思う。
(だってさ、多分、似合わない、よなぁ、キレイだけど)
(でもいいや、シオン、女嫌いだし)
だからこそ、近くにいられるのだ。こうやって。
それは喜ばしいことだと思う。
「早くしろよ」
「……」
イリアを急かすシオンの声音は随分余裕がなくて、イリア自身も焦ってしまう。
どれも同じぐらいキレイで、1つに絞れないし、どう絞ったらいいかもわからなかった。
「あ、これ」
たくさん並んだ中からひとつ、小さな石のついたゴールドチェーンのネックレスを直感で選び上げると、横から
シオンがそれを摘みあげた。
「これ、くれ」
「シオン、やっぱいいよ、自分で」
イリアの制止は無視してシオンは店主が告げた金額を支払ってしまうと、素早く立ち上がった。
「いいねえ、嬢ちゃん、カレシからのプレゼントかい?はぁ〜青春〜だぁねぇ」
「えぇ!?いやぁ、そういうアレじゃ…」
カレシという聞きなれない店主からのからかいにイリアが動揺していると、無理矢理シオンが彼女の腕を引っ張
った。
「行くぞ」
「ちょ…っと!シオン痛い」
引きずられるように街を街を歩きつつ、イリアは店主の言葉に何だか懐かしいものを思い起こしていた。
(そういえば、昔、いわれたコトあったような…、あの時はたしか、シオンが『彼女』で)
白い肌に、華奢な体格。
女みたいだ、といわれていたシオンは、肌がほんのちょっぴりだけど焼けて、身長が伸びて、やはりほんのちょ
っぴりだけれど肩幅が広くなって。
今現在イリアの腕を引いているシオンは、
(男のヒト、なんだぁ…)
と改めて見てみると感心してしまうほど、かつての少女のようだったシオンはもういない。
今まで特別意識したことはなかったけれど、
(そっか、そうなんだよね)
腕を引く手も大きい。昔、足が大きいと思ったことはあったのだが。
(あれ?)
先ほども感じた違和感がまたあった。
正体を探れども、霧がかかったかのように原因するものがなんなのか思い当たらない。
(足?大きい?昔?いつ?)
思いあたらないあやふやさに、心がチクリと痛んだ。
まるで、思いだすことを止められたかのように。
「イリア!」
いきなり大声で名前を呼ばれて、イリアははっと我に返った。
(…あれ?ボク何を…考えてたんだっけ?)
「何?」
「道に迷った」
「え」
潔い告白に面食らいつつシオンを見やるとシオンは何故か真っ赤で。
「ええ?」
告げられた言葉が理解できずに更に聞き返すと、起こったようにぷいと横を向いてしまった。
(ひょっとして、シオン、照れてる?)
自分の失敗に、というのも勿論あるのだろうが、さっきの店主のからかい文句にだと、そう思い当たって、イリアは少し笑った。
「えぇと、とりあえず戻ろっか。さっき来た道、こっちだっけ?」
無論、イリアが先導すれば、結果は見えているわけで。
結局目的の宿につくころにはとっぷりと日も暮れてからだった。
「シーオーンー、ご飯食べに行こうよう」
呼びかけつつイリアがシオンの部屋へ入っていくと、彼はベットに這いつくばっていた。
「シオン?」
ベッドの横に周り込んで、その顔を覗き込もうとすると、寝返りを打ってそっぽを向かれてしまった。
「シオンてばー」
「……つかれた」
ぼそり、とこぼされたセリフは、不機嫌さがよく現れていて。
心配の裏、というわけではなく、純粋に。
しょうがないなぁ、とイリアは覚悟を決めた。
「ほら、シオン、起きてよ」
「いやだぃ」
やっぱりはじまった。
思わず身構える。
「高貴でデリケートな俺様が長時間ムダに歩かされた挙句に、こんな安宿で庶民の食事なんて、いやだいいやだい!」
「あーもう、シオンの…」
わがまま太郎、と言いかけてやめた。
どういったってシオンの我儘は治らない。
自分の前だからだ、と、何となく理解していて、思い切り我儘を言っているというのは思い切り甘えているということで、それは信頼からきているのだろうと思えば、こうやってベッドの上でじたばたしている王子様もかわいいように思え…
(ないよ!)
「そりゃ、道に迷ったボクが悪いけど、先に道に迷ったの、シオンじゃないかー!」
「来た道を戻ることもできないよーなのと比較対照にするんじゃねー!だいたい、来た道を戻ることもできないなんてどんだけ……」
シオンの視線をまっすぐ受け止めると、一瞬シオンは言葉を失ったかのように口をつぐみ、すぐに小さくため息を洩らすと、そっとイリアから視線を外した。
「とにかく、俺様は、育ちがイイんだからな、そのへんを忘れることがないきよう」
「?何?どしたの?」
「返事は!」
「はいぃぃっ!」
怒鳴られて、反射的に返事をしてしまったが、今の空気の流れの意味をイリアは理解できず首をかしげた。
と、首元に手をやって、先ほどのシオンからのプレゼントに思い当たる。
「ねぇねぇ、シオン」
「なんだよ」
いかにも面倒くさそうなシオンの反応は気にすることもなく、イリアは自分の首元に指し示して見せた。
「見て、コレ、似合うかな?つけてみたんだけど」
「……」
答えずに渋面になるシオンに、多分、(これだから女ってのは面倒くせー)などと考えているのだろうな、と何と
なくわかってしまったが、少しでもいいから感想が聞きたかった。
「随分、迷ってたな」
「うん、どれもキレイだったしね」
どう切り出したらいいのか、シオンもわからないのだろう。何もいわずに起き上がってイリアの横に並ぶ。
「シオンの目と同じ色、だったから、これ目に付いたのかな」
起き上がったシオンはそのまま立ち上がるとイリアの正面に立った。
イリアを見下ろす、緑の双眸はとても穏やかで、なんと言ったらいいのかわからず、イリアはただその目を眺め
るしかない。
(なんていうか、昼間も感じてた)
目の前のシオンは大きくて。
(いつからなんだろ)
「イリア」
名前を呼ばれ、軽く肩を押されると、イリアはそのまま後ろに倒れ込んだ。
白いシーツの上に、紫紺色の長い髪が広がる。
(あれれ?)
疑問を感じると同時に、視界の中のシオンの顔がアップになる。
反射的に目を閉じると、唇が軽く重なった。
小さくチュッと音をたてて、離れると、すぐにもう一度触れてすぐに離れる。
「シシシシシシシオンっ!?」
「嫌か?」
「嫌じゃない!!」
静かな問いかけに、つい反射的に叫び返すと、シオンは優しげに笑った。
「シオン?」
彼の名前を口にすると、もう再度唇がふさがれる。
今度は長く。
イリアが薄く目を開けると、至近距離にあるシオンの両目は閉じられていて、その表情を窺うことはできず、イ
リアもただ目を閉じた。そうしなければいけない気がした。
しばしの間をおいて、シオンが離れると、イリアは大きく息を洩らした。
シオンは可笑しそうに笑う。
からかうような、でもちょっと優しい。あまり見られないシオンの表情に、イリアは戸惑ってしまう。
「何?」
「いや、なんつーか、予想通りのリアクションで、息ぐらいしろって」
「だって、びっくりして、だって、急だったし」
「していいか?」
「…………イイ、よ」
返答に、彼が応じたのは一呼吸置いてからだった。
迫ってきた顔に、イリアは慌てて目を閉じる。少しタイミングを間違えて重なってからだったが。
目を開けたままでは気恥ずかしいが、閉じていると重なっているその部分の感覚が鋭くなって、もっと気恥ずか
しいかもしれない。
柔らかさ、とか、なんだか吸っているような、啄ばんでいるような。
自覚すると、だんだん鼓動が激しくなってくる。
(ドキドキする…って、あ)
突然、唇をわるように侵入してきた柔らかいものに、体が強張ったが、それが口内で動くたび今度は体から力を奪っていった。
恥ずかしくもあったが、もっと欲しくて、イリアもそれに自分の舌をそっと絡めた。
「ん」
首元を舌でなぞられて、思わず声が出てしまい、イリアは両手で顔を隠した。
手や口で体中を触られて、とにかく恥ずかしいという気持ちでいっぱいいっぱいで。
「どうした」
優しい声音に、爆発しそうなほど激しく動いている心臓がさらに跳ね上がる。
「くすぐったいよ…」
「ここか?」
「うひゃっ」
「ふむ」
なんだか遊ばれているような雰囲気だ。
シオンの手は暖かくて、大きくて、触れているとこらが凄く、熱い。
気持ちいいとか、痛いとか考えられないほどに。
恍惚とした気持ちというのはこういうことなのかもしれない。
何も考えられない中で、イリアがひたすらに感じていたのは恥ずかしさ、だった。
シオンが、シオンの手に、シオンの口に、優しく愛撫されているのだということだけが伝わってくる。
(でもシオン)
気付いたら、着ていたものをはぎとられて胸が露になっていた。
そっと包み込むようにふくらみに触れてくる手。
(シオン、きんちょー、してる…)
熱い。
「シオン、あのね」
胸に触れている手にきゅっと力が入ったのがわかる。
試すように、力が入ってすぐぬけた。
「ボク、大丈夫だよ」
「何が?」
そっと、大切なものでも扱うかのようにシオンの手は動く。
「ボク、シオンのこと大好きだから、大丈夫だよ」
考えが頭でうまくまとまらなかったから、1番伝えたいことを口にした。
シオンは一瞬驚いたように手を止め、イリアの顔を隠しているその両手を乱暴に払った。
「顔、隠すな!」
「はいぃっ!」
怒鳴り声に反射的に頷くと、シオンは満足したようににやりと笑った。
「ついでに声!」
と、続きはイリアの耳元に口元を寄せて、囁いた。
「聞かせろよ」
「……はい」
耳元で響く声が低くて、耳朶にかかる息が熱くて、もう何も考えられそうになかった。
「イリア…」
体を触れる、シオンの手やキスや舌や、そして、熱にうかされたような声や、何もかもが心地よくて。
「んあぁっ!シオ……ふぁっ…ぁんっ…」
「…イリア…」
求めれば、名前を呼んでくれる。
手で触れてくれる。
キスを降らせてくれる。
離れたくなくて、イリアは腕をシオンの首の後ろにまわしてしがみついた。
「シ…オン…名前、もっと、呼んで?」
「…イリア…」
真っ直ぐ目を見て、イリアの願いに答えると、シオンは再度唇を重ねてきた。
(あ…あれ…?)
舌を絡ませかけて、何かひっかかりを覚え、イリアは固まった。
「イリア?」
(……イリア?)
……重なった月。
(何?)
……赤。
(何、コレ?)
……整然とした本棚。
「シオン!」
気付くと、シオンを振り払って起き上がっていた。
そんなイリアにシオンは驚きを隠せないように、イリアを呆然と見ていた。真っ直ぐに。
「あ…」
ようやく、イリアも我に返り、慌ててシオンへと手をのばす。
「あ、の、シオ…ン、あのね」
その手をとって、両手でぎゅっと包み込んだ。
「聞いても、いい?」
「何を?」
対するシオンの様子は、怒っている、というよりはむしろまだ状況がよく読み取れない、と言った様子で。
やや、憮然としたような口調であったが、イリアは気にせずに疑問を口にした。
「レムは?どうしたんだっけ?」
「レム?誰だ、それ?」
「誰って……?何言ってんの、シオン?」
「何言ってって、お前の方こそ何言ってんだ?」
(何で?)
口を開けば、疑問を口にすればするほど、シオンが遠くなるようなそんな気がしてきた。
今手を握っているのに、振り払われてしまいそうな、そんな強い力が、心の中のわだかまりには、そんな気がする。
でも、言わなくてはならないような気もしていて、イリアは迷いながらもシオンを見やった。
戸惑いの色が浮かぶ、その相貌には、イリアの不安を強めるものしかない。
「何で、シオン」
……氷の中の竜。
(…ああ、そうだ)
……兄の剣。
(何で忘れてたんだろう)
……仮面の男。
今と同じ距離の位置で、手を差し伸べてくれたシオン。
そして、そのまま倒れかかってきたシオン。
血の、色。
(思い出したくないのに)
次から次へと鮮明に浮かんでくる。
まるで、他人の夢でも見ているように。客観的に。
でも、手は震える。シオンの手を握ることもままならなくなるほど。
今振りほどかれたら、多分、自分で掴むことはできないだろう。
先ほどまで感じていたシオンの熱さも失せている。目の前のシオンは近いのに。
絶望感のような、そんな感覚に身震いがした。
「イリア?」
震えに気付いて、驚いたのか、シオンがイリアの手を両手で包み込んでくる。
(こんなに、近いのに。こんなに、優しいのに)
「シオンと旅をしたのは、『イリア』じゃない、『ウリック』なのに」
「なんだよ?ウリックって呼べってことか?」
「なんで、シオンはボクのこと、『イリア』って呼ぶんだろうって、そう思ってて」
シオンがこんなにはっきりわかるように心配そうな様子を見せることなんて滅多にないのに。
「なんで?って思ったけど、でもやっぱりシオンだったから、それでいいって思ってて」
「イリア」
「でもやっぱダメなんだ。不安になるんだ。こんなに近いのに、こんなにあったかいのに、こんなに嬉しいのに!
こんなに幸せなのに!!」
「イリア!」
「なんで、シオンは、『死んじゃった』んだろうって思ってたから?なんで?どうして?」
「だから、わかるように話せって」
ぐっと、シオンの手に力が入る。痺れるほどに。
大きな手。成長したシオン。ありえない、世界。
イリアは大粒の涙をこぼした。
「何で、シオンがここにいるの?」
考えてはいけない、と思っていた。
根底から崩れてしまうと思ったから。
「何で、レムがいないの?」
そして、なぜ、忘れてしまっていたのだろう。
絶対に忘れられない、と思っていたのに。
「お前が望んだからだ」
意外な言葉は、シオンが発したものだった。
驚くほどに冷たい声音で。
恐怖に近いものを覚え、イリアの背筋がぞっと震えた。
「お前が、どこかで望んでたんだ、何もかもを捨ててでも、俺といたい、と」
「ボク、が…?……そう、だね、そう思ってた、どこかで」
そう、深く考えたことがなかった。思い出すのも怖かったから。
だから、どこかでそう思ったこともあったのだろうと、イリアは何となく納得していた。
一瞬目を疑ったw 謎を呼ぶ展開、GJ!(*^ー゚)b
「いいだろ『ここ』なら、いつまでも一緒にいてやれる」
「………」
沈黙を返すイリアに、シオンは小さく息を吐くと、少しだけ口元に笑みを作ってみせた。
「こいよ、続きをしてやる。このままじゃ…つらいだろ?」
しかし、イリアはまだ震えたままの自分の手を優しく引くシオンを乱暴に振り払った。
「ダメだよ」
「イリア」
「ダメなんだ!こんなの、シオンに対する裏切りだから!」
「イリア」
「シオンは、『生きてくれ』って言ってた。シオン…は、ボクはシオンの変わりに世界を見なきゃって、ここは、
違う、から!」
言葉にしようと思うのだが、嗚咽がこみ上げてきて、言葉にならない。
目の前のシオンを否定するのは胸が痛んだ。
軋みをあげて、傷を作る。
本当は、このまま続けて欲しいのだ。
シオンに抱かれていたのだ。
心地よくて、解けてしまいそうな感じ。
そして、熱。
全てが、多分、イリアが欲しかったもの、なのだろう。
でも、
(ダメなんだ…)
「だから、ここにいろ、なんていう、シオンはシオンじゃない!!」
イリアの言葉に、シオンは無言でイリアに向かって手を伸ばした。
そして何も言わず、イリアの胸元にあるネックレスの小さな石に触れた。
「……だから」
「もういい」
そのまま、シオンはシオンの目と同じ色の石を握りつぶした。
「それでいいんだ」
「…リ……ア!イ…リ…ア!!……イリア!!」
胸元で小さな破裂音が聞こえるのと同時に、懐かしい声が耳元で響いていて
「……レム??」
「よかった、気が付いた」
「レム?あれ?ここは?」
「ペンダントを手にとったらぼーっとしちゃって、どうしちゃったのかと思ったわよ」
「へ?ペンダント?」
正気に返ったのが嬉しいのか、目の前を軽快に飛び回っている彼女の言葉に、イリアは自分の手元を見下ろした。
「あー!」
金の鎖と、掌の上で粉々に砕け散った石がそこにはあった。
「ど……どうしたの?て、ああああ!!」
「ご、ごめんなさい!ボク、馬鹿力で!」
慌てて、売り子に詫びながら顔をそちらに向けると、薄気味悪い黒いフードをかぶったその売り子は小さく
ため息をついた。
小さな村の片隅で行商をしていたこの商人を珍しがって二人して商品を見せてもらっていたところであった
ことを、この商人を見てイリアはようやく思い出した。
村の中でも静かな場所を選んで商売をしていたこの商人の売り物には、世界中の特産品があり、二人は珍し
がって色々と見せてもらっていたのであった。
そして、今、イリアの手の中にあるものが一番の目玉商品だったはずだが、
「あああ!ごめんなさい!弁償します!」
「……戻ってきて、しまったのか……」
「え?」
小さく呟いただろうその言葉が耳に届き、イリアは思わず聞き返したが売り子は黙って首を振った。
「いらんよ、弁償はいらん」
「え、だって、幸せを運ぶ幸運のペンダントだって」
そう、そういう謳い文句で売っていたものをイリアが手にとって、それで。
「……幸せ?」
手にとった瞬間からはじまった世界。
シオンがいた世界。シオンと触れ合った世界。
(あれが、ボクの、幸せ?)
「あんたは、幸せには思えなかったんだろう?」
更に黒フードに言われて、イリアは首をかしげた。
「…わかり、ません」
シオンの声、シオンの顔、シオンの存在感、シオンの熱。
それらはイリアの欲したものだった、と思う。
でも、心の軋みは、どうだったというのだろうか。
「どうしたの?」
心配そうにレムに顔を覗き込まれて、イリアは大きく首を振った。
「大丈夫、ごめんね、レム」
「容量をこえた道具は壊れる、それだけのことだ」
売り子は顔を上げて、にやりと笑った。
フードの下にあった老婆の顔は、すがすがしい顔だった。
結局、弁償を受け取ってくれなかったその旅商人から弁償代わりにと、いくつか商品を買い、二人は商人と別れ
た。
「ホントは何かあったんでしょう?」
とレム努めて明るく聞いてきたが、イリアは覚えていない、と誤魔化した。
きっと、正直に話したら、レムも悲しそうな顔になってしまう。
もっと心配させてしまう。
レムも何かを察したのだろう、それ以上は追求をしなかった。
(きっと、絶対心配させないなんて無理なんだろうな)
そうイリアは思う。
『それでいい』と口にした時のシオンの明るい表情を少しだけ思い出して。
イリアはシオンへの想いを、そっと心の底に深いところに沈めた。
深く、深く、思い起こさないように。
そして、
「レム、行こっか」
と、レムに向かって努めて明るく呼びかけた。
642 :
628:2007/04/22(日) 02:51:35 ID:M9A43uVa
以上です。
本当は無理矢理なシオイリにしようかとも思ったのですが文章力が足りずこんなヌルイものに…。
神の降臨を待とうと思います。
途中連投規制されて、不貞寝しかけるほど長くてすみません。
お目汚し失礼しました。
神だとしか思えぬGJ! いろんな意味で刻大7巻が思い出されました。
エロないけど、つかエロが寸止めだからいいなこれ
いかにもありそう
始めなんだか激アマだなぁしかしイイヨイイヨーと進んでいたらこう落とすか・・・・・・・!!!!!!
うををををををを神 やられたよあんたには
646 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 22:58:27 ID:c9/NQ6zv
GJ!泣けた!
また降臨してくれ!
まさにgjだ
ほしゅう
何故にこのスレのSSはこんなにも切ないのか(´;ω;`)
なんか神SSが投下されてたみたいだな
鬱ものはいい・・・
652 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 23:31:05 ID:75SppuIk
幸せなシオイリも読んでみたい
切ないのもいいが、泣きすぎて困る
保守
ほ
655 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/15(火) 17:44:56 ID:5KrYWbP1
ほっしゅ
エロを読むと心が和むよ。ムッフー!
hosyu
658 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 19:23:30 ID:roDtD/Zz
hosyuuuuuuu
hosyu
カイイリのワンナイトラブも良いかも…
保守するよムッシュー
落ちるなよ。
ほしゅ
保守
665 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 21:30:59 ID:/kthYu8Q
神がくるように
お供え物をしよう
なにをお供えしましょう、
エロ大魔神様
667 :
カイジェン8:2007/06/19(火) 00:33:08 ID:6AIOxU8Y
指の動きを早めていくにつれ、抱えていたジェンドの腰が僅かに揺れていくのがカイは分かった。
「…うっ…んんっ……っ!?」
「…やっぱ感じてんじゃん?」
ジェンドの辛そうに細められた目がきゅっと閉じてしまう直前に、カイは計ったようにクリトリスを弄る指と這う舌を止めたのだ。
録な抵抗も見せずされるがままになっていたジェンドは思わず視線をカイに合わせた。
当たり前の反応だとカイは心の中でほくそ笑んだ。達する寸前に手を止めたのだから、物足りないに決まっている。
「どーしたんだジェンド?俺は勝手にやってるだけだろ?」
「…ツ!!」
「それとも続きしたい?」
月明かり下でもジェンドの褐色の肌に赤みが走ったのがカイには分かった。秘部は指や舌なんかじゃ足らないとばかりにひくついている。
指で撫でて煽ってやろうかとカイがふと考えたとき、いつもより弱気な声が「勝手にしろ」と呟いた。
「ハハッ、勝手にさせて貰うさジェンド」
今回のジェンドの言葉は同意だ。先ほどの投げ遣りな言葉なんかじゃなく、ひどく感情が込もっているとカイは判断した。
カイは既に起立した自分の物をを取り出した。冷静でいたつもりだったのだが、普段では到底見られない羞恥に本能までは押さえられなかったのだ。
668 :
カイジェン9:2007/06/19(火) 01:20:00 ID:6AIOxU8Y
「……ぁっ…」
カイの欲望が濡れそぼった秘部に当てられ、ジェンドは散らかった自分の衣服を掴んで小さいけれど艶っぽい声を上げた。
カイの先端がつぷりと奥へと進む。慣らしたそこは容易にカイを受け入れ、ずぷずぷと侵入を許した。
「んっ……ふぅっ」
しかしだからと言って弛いわけではなく、肉ひだはこれ以上とないほどカイ自身に絡み付き、きゅうきゅうと締め付けてくるのだ。
「ジェンドの中っ、すげ…」
「ああっ…ん…あっ、ヤぁ」
汗ばんだジェンドの太ももを抱え、カイは性急に腰を動かす。
「んう…あ…ぅ…ああっ…」
「…ジェンドッ…」
「カ…イ……アッ…」
肉と肉がぶつかるように本能に忠実に腰を動かしていたが、互いの限界が近いのを感じ取り、カイは歯を食いしばってとにかく奥を突いた。
「ジェンド…そろそろっ…」
「ハァ、ああっ…もおやめ…あっ…アアーッ!」
カイはジェンドの中で欲望をほとばしった。血管のリズムに習うように白濁は流れどくどくと注がる。
高みに昇り切った二人はぐったりとし、ジェンドもカイも肩で息をしていた。萎えた自身をゆっくりと出し、憔悴しているジェンドの抱き締めてカイは目を閉じた。
後処理をしなければならなかったが、今はとにかく眠りたかったのだ。
静かな寝息を立て始めたのを確認し、ジェンドは自分を抱き締める腕の中からそっと抜け出した。体はだるかったが脱がされた服をさっさっと着ると、ジェンドはカイから少し離れた場所に座り直した。
そして眠り続けるカイの顔をじっと見つめる。出会ったときに比べ、ジェンドの中でカイへの印象は良し悪しを抜きにしても変わった。
「お前、意味わかんねんだよ。私を放っておかないのは何故だ?私に構うのは何故だ?…私を抱くのは何故だ?」
カイが寝ているのを承知でジェンドは独り言のように聞いた。カイが起きているならジェンドは絶対に言わなかっただろう。
「そのくせ人間の味方だ。私を分かろうとはしない。……あいつとは違う。お前は結局人間なんだ」
アドビスでの一件は、カイも所詮人間なのだとジェンドに分からせるには十分だった。皮肉にも十六夜という橋渡しがいなくなったことで、ジェンドは痛いほどそれを感じていた。
仲裁者のように振る舞ってはいるが、線引きされた向こう側の人間だ。目に見えて傷付いた人間は保護の対象で、ジェンドの心がいくら傷付こうがカイには関係がないに違いない。分かりやすく現せばジェンドのカイに対しての印象だ。
十六夜がいなくなった後、ジェンドが自分を保っていられたのはカイのお陰だった。その事はカイは知らないし、当のジェンドですら気付いていない。
アドビスでジェンドに立ちはだかったカイ。あれがジェンドの心を酷く傷付けたのなんてやっぱりカイもジェンドも知らないのだ。
しかしジェンドの心に大きなわだかまりとして残り、今もジェンドを立ち直らせる方法はなかった。
「十六夜……お前は今どうしてる?」
先ほどまで爛々と輝いていた月は、今じゃ雲間から覗く程度にしか見えない。ジェンドは重い瞼をそっと閉じた。
END.
長い間放置ですみません。
以前続きは携帯からでいいかと書き込みしたときに書いた気でいました。が、気のせいでした。
終わらせもせずに放置なんて最低だと思い慌てて書いたんで、文章におかしなところがあったら重ね重ねすみません。
ヒャッホォオオオオーイ!!!!!
素晴らしかったよ!
ありがとう!ありがとう!!
673 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 21:35:39 ID:BHQBjJlu
すっげー!
お供え物したら神がキター!
夢だけど夢じゃなかった!
ありがとう!
674 :
ザージェン:2007/06/19(火) 23:03:57 ID:6AIOxU8Y
「快楽に流される気分に悪いはない。生きる物の本能だから」
「あっ、ザード…ッ」
もうダメだ。私はいつもこうして追及することも出来ず流される。
私を懐柔する手管に、体の芯から痺れてしまいそうだ。何も考えられなくなり全てを男に任す。
この男といつまでもいられたら。理解は出来なくても感覚は共有出来るはず。
私はもっと触れて欲しくて男に噛み付くようにキスをした。
675 :
ザージェン:2007/06/19(火) 23:08:30 ID:6AIOxU8Y
私の手に包帯を巻いた手は、次は頬にそっと触れてきた。
「傷は、一人だけじゃなく周りも痛い。この傷は…俺にも痛い」
「ワケが分からない。貴様は何を言ってるんだ。私がドコを怪我したって貴様には関係ないはずだ」
深い色をした瞳と視線が絡まる。感情を余り読み取れない目の前の男は、発言の真意も読み取らせないものだった。私は困惑してじっと目を見返した。
「……次期に分かってくれればいい。誰かに思われる大切さに、心の天秤はお前に何を守るのか教えるはず」
男は相変わらず分からないことを口にし、その口を私の瞼に、頬、唇へと触れさせる。私はくすぐったさに身みじろいだ。
このまま抱かれるんだと直感した。男はいつも前触れなく肌の温もりを求めるように私を抱くからだ。
男が私の首に吸い付き、鎖骨へ舌を這わす。逃がさないためなのか腰に腕を回され、腕は手は乳房を揉みしだく。
「快楽に流される気分に悪いはない。生きる物の本能だから」
「あっ、ザード…ッ」
もうダメだ。私はいつもこうして追及することも出来ず流される。
私を懐柔する手管に、体の芯から痺れてしまいそうだ。何も考えられなくなり全てを男に任す。
この男といつまでもいられたら。理解は出来なくても感覚は共有出来るはず。
私はもっと触れて欲しくて男に噛み付くようにキスをした。
記憶の奥にある誰かの手。
私の体を滑るように愛撫し、楽しげに踊る指。
誰の手だった?顔は?声は?誰よりも暖かく、何よりも優しかったはずなのに。
私の中は空洞で、記憶は闇の中に消えていく。
END.
あんまエロくないし短いけど、しばらく日本を離れるので次に来るまでこのスレがあることを願っての投下です。
>>674は無視して下さい。本当にすみません。失敗したんです。それではまた。
本当ににすんません。
>>677 GJ
と言いたいところだが
何 故 続 き を 書 か な い
679 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 11:43:28 ID:iQdaefXl
680 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/25(月) 20:35:41 ID:6iKE6lRC
また神が来てくれるように
お供え物をしてみよう
681 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 20:00:15 ID:fWmlrdOt
つ[ペロキャン]
絵師サマキター!
ウリックの表情がめちゃくちゃ気になる。
ペロキャンの長さも気になる。形も気になる。なんか某生理用品に見えたりして、またウリックの表情が気になる。
・・・ありえんな。スマソ。
684 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 17:01:21 ID:sxD2s2wB
携帯じゃみられないのか…
685 :
682:2007/07/09(月) 17:49:46 ID:B/93ii4i
携帯での見方はわからないや・・・スマン
686 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 08:34:12 ID:twXGkUzZ
またお供え物でもしてみるか