天外魔境のエロパロ

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1名無しさん@ピンキー
歴史あるゲーム、天外魔境のエロパロで楽しもう!
荒らしはスルーの方向で
2名無しさん@ピンキー:2005/04/29(金) 18:34:23 ID:vGcmMao1
unko
3名無しさん@ピンキー:2005/04/29(金) 19:09:06 ID:q5drh5s0
絹とツナデとはまぐり姫と人魚ぐらいしか女キャラの記憶が無い
第四の黙示禄って女キャラいたっけ?
4名無しさん@ピンキー:2005/04/29(金) 21:23:05 ID:t2zU9hF6
いる!
夢見、夕能、ミューリエ、ノーマ・ジーン、キャンディ、ベラドンナ、ドラクロア、
アン・ソロジー、ジェニー・ミード、アリサ・スター、ドミニク、ナターシャ、キャサリン、
デナリ(!?)、カレン、あと別荘キャラ!
第四の黙示録しかやった事ないから、結構知ってる。
Vは金がないから買えない。

・・・個人的に、星夜は女だったらよかった。
5名無しさん@ピンキー:2005/04/30(土) 01:01:38 ID:bJqEvQjm
極楽×人魚SSキボン
6名無しさん@ピンキー:2005/04/30(土) 15:40:51 ID:Cx19oOhe
はまぐり姫age
7名無しさん@ピンキー:2005/04/30(土) 15:56:03 ID:bJqEvQjm
卍丸×はまぐり姫キボン
8名無しさん@ピンキー:2005/04/30(土) 16:17:23 ID:ZQXGemtu
真伝の八雲もイイ。
9名無しさん@ピンキー:2005/05/01(日) 00:33:53 ID:ynqrs5bc
一応天外シリーズということで、青天の操られてるときの水月に無理矢理犯される女主人公(かぐらでもいい)物読みたい。
わかな姫が人形なのはエロパロ的には非常に残念。

あとは1のジライア×綱手。
興味があるのは0の体が二人で一つになってるやつらの夜の生活。
10名無しさん@ピンキー:2005/05/01(日) 18:24:22 ID:YvcZ/Bhs
まつり
みこし
はなび 
11名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 11:32:49 ID:gWubhHLJ
絹と結ばれたら卍丸一生尻に敷かれそうだ
素手じゃ絹のが強いし切れたら怖いし
12名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 02:40:28 ID:bllJf9lN
じゃあもうはまぐり姫×卍丸でいいよ
13名無しさん@ピンキー:2005/05/05(木) 15:52:49 ID:6p4ZyyIx
弁天×卍とか
14名無しさん@ピンキー:2005/05/06(金) 12:54:47 ID:7OaxEWXB
誰でもいいんで神光臨してくれー
15名無しさん@ピンキー:2005/05/06(金) 14:23:47 ID:XqdaZFBD
職人期待age
16名無しさん@ピンキー:2005/05/07(土) 18:16:19 ID:QbBTi0Q+
カブキ×阿国ならなんとかやれそう・・・だが需要なさげ
17名無しさん@ピンキー:2005/05/07(土) 19:10:44 ID:6y3MBRCQ
>16
いるよーー
投下してくれ
18名無しさん@ピンキー:2005/05/10(火) 10:45:06 ID:FsyAmkTa
天外3物をキボン
19:2005/05/11(水) 13:39:13 ID:hmsoXvwQ
そういや絹は鎖で両腕縛ってるから、トイレはどうやってるんだ、というネタがあったな。
…やっぱりシロか?
20名無しさん@ピンキー:2005/05/11(水) 17:03:13 ID:L7Qp9KKH
鎖に紙を巻きつけ(ry
21名無しさん@ピンキー:2005/05/11(水) 20:17:02 ID:sNu5J621
鎖といっても手錠と違って遊び部分が多くなかったっけ?
自分の身体幅分の長さがあればスカートの裾は十分持ち上げられる。
手でも拭ける・・・(きっとパンツは履いてないだろ)
22名無しさん@ピンキー:2005/05/12(木) 06:44:04 ID:nClatvxi
職人期待上げ
23名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 23:53:29 ID:9u0vAwN7
ヌルめのまつり×卍丸は需要ありますか…?
24名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 23:58:47 ID:spazOse9
>>23
当たり前のことを訊くなよw
25名無しさん@ピンキー:2005/05/20(金) 07:27:29 ID:b/WGAXzA
保守
26名無しさん@ピンキー:2005/05/20(金) 13:13:55 ID:kULVZhtD
キャンデイで
27名無しさん@ピンキー:2005/05/23(月) 12:26:06 ID:Y3x6PhEu
期待保守
28名無しさん@ピンキー:2005/05/26(木) 05:04:18 ID:5JTSjAX8
期待age
29ためしに書いてみた:2005/05/26(木) 22:00:54 ID:wy22A/Za
今日もナミダ一行はトンカラリンに疫病の霧を覚えさせるために薩摩をウロウロしていた。とその時、目当ての敵、死の女王と遭遇した。
「トンカラリン!がんばってね!」
「壱与様の為にがんばるカラリン!」
ぶぼぁ〜〜〜ん。死の女王はイキナリ疫病の霧をかましてきた。
「きゃあっ!」
「うわっ!」
「トンカラリ〜〜ン!」
ナミダは混乱し、壱与は麻痺してしまった。無事なのはトンカラリンだけ。トンカラリンはすぐに道具袋を漁りました。
「壱与様!今お助けるリン!」
しかしトンカラリンは間違えて絶頂石を使ってしまいました。
(あぁあ〜〜っ!!)
感じてしまった壱与に死の女王の触手が伸びてきます。
(や、やめてぇえ!ナミダの前でこんな……)
触手に絡め取られ恥ずかしい格好になってしまった壱与。
そんな壱与を見て混乱し、理性の無くなったナミダが血走った目で近づいてきました。
(ナ、ナミダ…やめて……!)

続かない
30名無しさん@ピンキー:2005/05/26(木) 23:05:37 ID:sJOZ68Kv
張形石とかもどうぞ!
3129の人:2005/05/27(金) 08:05:16 ID:j9TsmEpj
私は続きを書けないので
よかったら>30さんどうぞ!
32名無しさん@ピンキー:2005/06/02(木) 05:31:34 ID:UR9Ew5Tf
age保守
33名無しさん@ピンキー:2005/06/17(金) 11:22:47 ID:nkVPkS+Q
保守
34名無しさん@ピンキー:2005/06/17(金) 13:35:58 ID:ggooLoFX
極楽×千代で1000年分まとめた濃密なのを
35キャンディ:2005/06/27(月) 02:46:49 ID:cHQeDNDR
「アタシのカラダ…すごいのよ! どう? 見たくない?」

>見たい
 見たくない

「じゃあ よつんばいになって おねだりしてみなさいよ!」
36名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 11:46:45 ID:haz6jFtM
age
37ふみやん:2005/07/24(日) 11:06:40 ID:dbrBSVur
見たくない
38名無しさん@ピンキー:2005/07/31(日) 04:20:10 ID:9t2erHcJ
大蛇丸×綱手ちゃんとかは?
39名無しさん@ピンキー:2005/08/01(月) 04:47:24 ID:n7/WMRKk
大蛇丸が逃げる
40名無しさん@ピンキー:2005/08/10(水) 10:54:28 ID:QRTje7Mu
保守

個人的にはZEROの火眼×翡翠がみたい
あと、極楽×千代に1票
41名無しさん@ピンキー:2005/08/10(水) 18:24:13 ID:kVqlWCdl
火眼×昴キボン
42名無しさん@ピンキー:2005/08/11(木) 09:40:02 ID:SpvteXhB
そういやZIRIA小説版の最後で綱手を孕ませた相手ってやっぱ自来也?
43名無しさん@ピンキー:2005/08/15(月) 00:42:27 ID:Rtp5nK4z
>42
気になりますよね・・・自来也なら良いなあ。
でもどっちかって言うと道太郎さんっぽい気も・・・OTL
44名無しさん@ピンキー:2005/08/20(土) 20:29:36 ID:Q3HLaATv
道太郎か。いたなそんな眼鏡っ子。
45名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 04:02:19 ID:PET95rTJ
小説の綱手タンはえらい可愛かった。。。
頭の弱いところとかけなげなところとか!
ラストで色んな意味で大人になってしまうのが切ない。。。

でも小説好きだ!
46名無しさん@ピンキー:2005/08/29(月) 17:44:14 ID:cqmaJ+at
保守
47名無しさん@ピンキー:2005/08/29(月) 20:36:38 ID:DAnJq7Xk
以前ぬるめのまつり×卍丸を書くと言った者ですが、
ぬるめのエロすら書けなくて挫折しました。すんまそん。

ちなみに任務での愛の無いセックルに嫌気がさしたまつり姐が
秘かに想いを寄せていた卍丸を押し倒すという構想でした。


妄想を形にするのは難しいですね。
何故職人が職人と呼ばれるのか解りました。
48名無しさん@ピンキー:2005/09/01(木) 23:13:45 ID:/z2Pu0G7
単にエロが書けないのか、それともエロを書くときにイメージが損なわれて思い留まるのか
どっちかによるが、後者ならあんまり気にする事は無いと思うぞ。
49名無しさん@ピンキー:2005/09/03(土) 03:38:25 ID:jjdy4OCf
エロ文投下するとしたら、陵辱と甘々どちらがいいですか
50名無しさん@ピンキー:2005/09/03(土) 05:44:28 ID:EX2eYrXM
甘々陵辱
51nameless:2005/09/04(日) 01:05:03 ID:G2/ZBUlX
初めまして、namelessと申します。
初投稿で、こんな設定資料にも載ってないキャラですみません。
第四の黙示録で雷神×ドミニク(ラスベガスカジノのブラックジャックディーラー)
エチがぬるいですが…。
52nameless:2005/09/04(日) 01:05:49 ID:G2/ZBUlX
 砂漠の不夜城・ラスベガス

 幾万もの人々が訪れ、幾億もの金が動く都市。

 一旗揚げようと、全財産を持ってやってくる者もいる。
 株で一攫千金を狙う者もいる。
 何か職があるだろうと、身体一つで流れ着く者もいる。

 そんな夢の街の顔は、何と言ってもメインストリートに輝く、ライオンを象った金色の入り口だろう。

 ホテル『TORIZING』

 元は寂れた田舎町だったこの場所を、砂漠のオアシスへと生まれ変わらせた二人の男。その二つの名を持つ、カジノホテル。

 サンフランシスコ、チャイナタウンからやって来た武器商人・都来。
 もう一人は…。



53nameless:2005/09/04(日) 01:06:35 ID:G2/ZBUlX
 「……ふぅ…」

 客足が一段落し、亜麻色の髪の女性は首を回した。
 年齢は18前後。半月型のテーブルの中で立っている事と、着ているスーツから、ブラックジャック担当のディーラーである事は明らかだ。
 ブラックジャックでは、掛け金のレベルを三種類の中から選べる。その中で一番低いレベル……つまり、最も安い勝負を担当するのが、見習いディーラーである彼女・ドミニクだった。
 既にそこそこ上達したつもりだが、未だに見習いの称号は外して貰えない。
 少し練習しようかとカードの束を握った時、目の前の椅子が引かれる音がした。

 「あっ…」

 慌てて顔を上げた彼女だが、客の顔に再び驚かされる。

 「オーナー…!?」

 焦げ茶の混じった黒髪の、ポニーテールの青年。左頬に鋭く切り裂かれた傷を持つ彼は、軽く手を挙げて会釈していた。
 「久し振り」
 「お…お久し振りです。……最近ご無沙汰でしたから、心配してました」
 「はは…。おかげさまで、未だこうして生きてるよ」

 彼……未だ年若い雷神の職業は、常に命の危険がつきまとう魔物ハンター。オーナーとしての収入だけで十分遊んで暮らせるだろうに、アメリカ全土を飛び回り、彼方此方で魔物と死闘を繰り返している。
54nameless:2005/09/04(日) 01:07:23 ID:G2/ZBUlX
 「……所で…どうします?」
 「勿論、勝負」
 「かしこまりました」

 ドミニクは精一杯の笑顔を浮かべ、台の上にカードを並べた。

 「……今回は、ゆっくりして行けるんですか?」
 「いや…。明日になれば、出発する」
 「そうですか…」

 今のはただの雑談なのだと、彼女は自分に言い聞かせる。余計な感情を混じらせて、彼の束の間の休息を妨げてはならない。
 チップを並べる彼の横顔を、少しだけ盗み見た。

 「………」

 いつからだろう…。
 自分は一体いつから、この想いに悩まされているのだろう。
 恐らくは、だんだんと。
 自分でも気付かないうちに、彼は、世界で最も愛しい人になっていた。

 「……だいぶ上達したな」
 「え?」
 「カードの扱い」
 「そう…ですか?」

 こんな何気ない一言が、たまらなく嬉しい。

 「前は、いつの間にか数枚行方不明になってたけど…」
 「昔の話です。怒りますよ」
 「ごめん」

 この一時が、たまらなく愛しい。

 「……うーん……HIT」
 「かしこまりました」

 私は、彼を愛している。


55nameless:2005/09/04(日) 01:08:00 ID:G2/ZBUlX
 「勝負は時の運。また挑戦してくださいね、オーナー」
 「はいはい…。……やれやれ、縁起が悪いな…」
 「え?」
 「あ、何でもない」

 最終的な勝負の結果は、雷神が100$負けて終わった。

 「……なぁ、ドミニク…」
 「え…!?」
 「ん? どうかしたか?」
 「い…いえ、何でも…」

 正直、名前を覚えてくれているとは思わなかった。
 一瞬驚いた彼女だが、首を傾げて雷神に続きを促す。

 「最近どうだ? ここのカジノ」
 「ええ、大繁盛ですよ。お客さんも増え続けて、増築の話が出ています。先週、新しく三人ディーラーが入って」
 「じゃあ、後輩が出来たわけか」
 「はい。このホテルの恥にならないよう、みっちり扱きます。ご安心を」
 「ははは…」

 苦笑する雷神は、そのまま席を立った。

 「……あ、あの…オーナー?」
 「?」

 躊躇いがちなドミニクの声に、彼は足を止める。手を後ろに回して何やらモゾモゾさせながら、彼女は俯き加減に言葉を続けた。

 「あの……今夜は、空いてるんですよね」
 「ああ…。皆もそれぞれゆっくり羽伸ばしてるし、特に予定は考えてないけど…」
 「……よかったら、今夜……一緒に夕食を……ご一緒しませんか……?」

 言ってしまった、ついに。……少し変だけど。
56nameless:2005/09/04(日) 01:08:37 ID:G2/ZBUlX
 「………」
 「あの…ご迷惑じゃなかったら……色々と、旅の話…とか…」
 「……ああ、そうだな。久々に、パーッと行くか」
 「はっ…はいっ!」
 「それじゃ、六時に」

 手を振りながら立ち去る雷神の背を、ドミニクは笑顔で見送った。





 冷やかす仕事仲間を何とか切り抜け、五時四十五分、ドミニクはホテルのロビーで、ソワソワしながら時計を見上げていた。勿論、誰に会うかは隠したまま。
 いつもより、秒針の動きが数倍遅い気がする。
 まだ二回しか着ていない赤いドレスを、妙なところは無いかとくるくる眺めていたら、突然背後から肩を叩かれた。

 「お待たせ」
 「!! オ…オーナー……」

 スーツを着込んだ雷神は、慣れないネクタイを頻りに直しつつ、彼女の全身にざっと目を通す。
57nameless:2005/09/04(日) 01:09:14 ID:G2/ZBUlX
 「……綺麗だな」
 「ドレスが、ですか?」
 「ああ」
 「え…!?」
 「冗談だ、冗談」

 彼は、理解していない。
 今の冗談が、ドミニクにどれ程の衝撃を与えたのかを。

 「もう……心臓に悪い事、言わないでくださいよぉ…」
 「え……ご…ごめん…? あ、そこまで正装させといて何だけど……実は、食事は俺の部屋なんだ。それでもいいか?」
 「オーナーの部屋…!?」
 「いや、別に南区画の料理店でもいいんだけど…」
 「い…いえ、私は別に……構いませんけど……」

 一瞬ドキッとさせられたが、この年若いオーナーの性格を思い出し、彼女は自分の有り得ない想像で真っ赤にさせられる。彼に、そんな甲斐性はないというのに…。

 エレベーターで、最上階のスイートルームまで上る。
 雷神オーナーが普段は一般客室で宿泊するのは、皆の噂で知っていた。無料でスイートを使うのが、気が引けるのだろう。

 (……何だか……オーナー、いつもと違うような……)

 その疑問も、室内から見える景色に吹き飛ばされた。

 「……わぁ……」
 「綺麗だろ? スイートなんて初めてなんだけどさ……ここだと、ラスベガスが一望出来るし…」

 窓にひっついて地上の星空を見渡すドミニクに、雷神は少し嬉しそうに話す。
 テーブルを窓際まで移動させ、彼女の為に椅子を引いた。
 「あ、ど…どうも…」
 「いや…」
58nameless:2005/09/04(日) 01:09:49 ID:G2/ZBUlX
 間もなく、料理が運ばれてきた。顔見知りの従業員が、ドレスのドミニクを見て驚いた顔をする。明日にはホテル中に噂が広まってるんだろうな、と、彼女は少々憂鬱な気分になった。
 自分としては悪い気はしないが、きっと彼は……迷惑に思うだろうから…。
 料理も全てテーブルの上に並べられ、二人は果実酒のグラスを持ち上げる。
 「……何に乾杯しましょうか?」
 「そうだな…。このアメリカに、か……それとドミニクに」
 「私…ですか…?」
 「ああ。後で話すよ。……先に食べよう、冷めるぞ」

 自分から誘ったのに、いいのだろうか……そう思いながらも、ドミニクはナイフとフォークを手に取った。

 スイートルームのディナー。オーナー・都来が自らスカウトしてきたシェフの腕前は、国内トップクラスと言ってもいい。しかも、一番値が張るフルコースである。野宿を苦にしない雷神にしては、珍しい金の使い方だった。

 「たまには、正装でお上品なのもいいかな……って思ったんだけど…」

 ナプキンで唇の端を拭いながら、雷神は苦笑いしている。
 「本当に、こんなのは“たまに”でいいよ。俺には高級すぎる」
 つられて、ドミニクも笑みを零した。が、やはり気になる。普段と違う彼の様子に、何かあったのではないかと……そう思わずにはいられなかった。
 雷神は一旦席を立つと、少し大きめの箱を抱え、近くのベッドの上に置く。
 「何ですか、それ?」
 「ドミニクへのプレゼント」
 「そんな……夕食も奢って頂きましたし…」
 「必要な物だぞ? ほら、開けてみて…」
 言われるままにドミニクも腰を上げ、ボール箱の蓋を持ち上げてみた。
59nameless:2005/09/04(日) 01:10:25 ID:G2/ZBUlX
 「………え………」

 白と赤の上下の、新品のスーツ。蝶ネクタイや革靴まで、一式全て揃えられている。
 「新しい服だ。もう“見習い”じゃないんだし」
 「……!?」
 「さっき都来に聞いたんだ。おめでとう、ドミニク。明日から、一人前のディーラーとして…」
 言葉を、最後まで続ける事は出来なかった。
 突然抱き付いてきたドミニクにどうする事も出来ず、雷神は下敷きになる形で、柔らかいベッドの上へと押し倒される。
 「私がディーラー!? 一人前の!? 本当ですか!? 夢じゃないですよねっ、ほっぺた抓っていいですか!?」
 「お…落ち着いてくれ、な?」
 「……! ぇあっ、そっ……す…すみません!」
 すぐに我に返った彼女は、弾かれるようにして気を付けした。
 「喜んでもらえて嬉しいよ…。贈った甲斐がある」
 「ありがとうございます……でも……」
 「ん?」
 「あの、オーナー。一つ…お尋ねしてもよろしいでしょうか?」
 「いいけど…」

 ドミニクは顔を上げると、真正面から彼の瞳を見つめた。

 「何故、そんな顔をしてるんですか?」

 「え……?」

 雷神は取り敢えず、自分の頬に触れてみる。そんな彼の様子に、彼女は再び俯くと、震える唇で言葉を紡いだ。
60nameless:2005/09/04(日) 01:11:21 ID:G2/ZBUlX
 「何だか…変です、オーナー…。いつもと違うんです。……こんなに嬉しいのに…嬉しい筈なのに……オーナーを見てると……何だか……その……悲しく……」
 「………」
 「妙な事を言って、ごめんなさい…。私……」
 「ひょっとしたら」
 ドミニクは顔を上げた。
 雷神は窓の前に立ち、じっと、ネオン輝く街並みを見つめている。
 「これが、最後かも知れないんだ」
 「え…?」
 「明日、ニューヨークへ行く」
 「!!?」

 ニューヨーク……

 新聞で読んだ事がある。数年前に廃墟と化し、現在では暗雲に包まれた、東の孤島。

 「俺の二番目の師匠が、命を賭けて“道”を開いてくれた。明日、ニューヨークへ行って……最後の敵と戦う」

 そう言うと、雷神は左頬の刀傷に触れた。六年前、サネトモによって付けられたものだ。
 洋館でサネトモの封印が解かれ、そして操られたサムにより、『封印の書』が解放された。

 (私の名を覚えておきなさい! 私の名はサネトモ!)

 あの時が……思えば、六年前のあの時が、全ての始まりだった。

 「本当に…長かった…。アラスカ、モンタナ、カリフォルニア、アリゾナ、テキサス、メキシコ……ミネソタ、フロリダ、ルイジアナ、ミシガン…。
たくさんの幸運と、たくさんの人の助けがあったから、ここまで来れた。……やっと…ここまで……」


61nameless:2005/09/04(日) 01:11:52 ID:G2/ZBUlX
 (…強くなったな…雷神…)

 レッド・ベア……

 (自信を持て! お前たちなら救える! この…アメリカを…)

 ロウ・ドッグ……

 (ありがとう! 夕能! これでオレは…スカー・ウルフとして…死ねる!)

 スカー・ウルフ……

 (ひとつだけわかったこと。大切なモノ……FRIEND……トモダチです)

 火門……

 (雷神……アラモを…忘れないで……)

 マグー……

 (これでニューヨークの封印は解けました! あなたたちに未来を託します!)

 星夜……


62nameless:2005/09/04(日) 01:13:23 ID:G2/ZBUlX
 「負けるつもりはないさ…。負けてたまるか…!」
 握った拳が、ギチギチと音を立てる。
 「だけど……生きて帰れるかは分からない。いざとなったら……相討ちに…」
 ドミニクの行動は、少し強引だった。
 背中から彼を力一杯抱き締め、無理矢理言葉を切らせる。

 「何で…ですかっ!!」

 悲鳴に近い叫びが、雷神の心に響いた。
 「何でそんな事しなくちゃならないんですか!? まだ…まだ16の貴方が! オーナーだって…一流の魔物ハンターだって……私より年下じゃないですか! 何でですか!? 負けたっていいじゃないですか! 無事に帰れれば…!」
 「……終わりなんだ、ドミニク。負ければ……アメリカは死ぬ。そうなってしまえば、全てが終わってしまうんだ。何もかもが」
 「…ッ…! ………いいんですか……そんな大事な夜なのに……私なんかと……」
 「嬉しかった」
 「……!?」
 「俺だって、はっきり言って怖い。今朝なんか、震えが止まらなかった。勿論、死ぬのだって怖い。
だけど何より……アメリカの運命が、俺達次第になった事が。ガタガタガタガタ……皆も、互いに震えを悟られないようにして…。嬉しかったんだ、ドミニクが声を掛けてくれて。
……お陰で、覚悟を決められた。もう迷わずに、ニューヨークへ行け…」
 ふと、身体に回された手が震えているのに気付く。
 「ドミニク…?」
 振り向こうとした次の瞬間、両手で頭を挟まれた。

 「んンッ……!?」

 唇が、彼女のそれで塞がれる。
 一瞬雷神の頭は真っ白になり、そしてその間に、彼の身体は先程と同じく、ベッドへと押し倒されていた。
 「ン……んぅ…んっ……ンンン…!」
 力強く、互いの歯がぶつかるほど、唇を押し付けられる。息が苦しくなり、頭にぼぅっと、乳白色の靄がかかってきた。

 「………っは………」

 暫くして、ドミニクは頭を上げる。混じり合った互いの唾液が、淫らに光りながら糸を引き、そして切れた。
 「……ドミ…ニク…!?」
 「許しません……」
 「え…」
63nameless:2005/09/04(日) 01:14:05 ID:G2/ZBUlX
 「許しませんよ…! 死んだら…! 死ぬ覚悟なんて、そんなもの…捨てちゃってください…よ…ぉ…!!」
 雷神の胸に顔を押し付け、ドミニクは彼の服を握る。
 顎の下から聞こえる嗚咽に、雷神は戸惑いながらも、少女の身体を優しく抱き締めてやるしかなかった。
 「絶対……に……死んだらダメです、オーナー…! 絶対に! 絶対……生きて…帰って来てください…!」
 「……ドミニク…」
 「私…あんまり熱心なクリスチャンじゃありませんけど……ずっと、ずっとお祈りしてます。オーナーが無事で……また、元気な姿を見せに……来てくれるっ…て…」
 ドミニクは泣き顔を上げ、彼の首に腕を回す。
 「好きなんです…大好き…なんです…。貴方が…」
 「………」
 雷神は指先で、そっと、彼女の頬を伝う涙を拭ってやった。





 ネオンと、そして月の明かりが、ベッドに横たわる少女の裸体を柔らかく照らしていた。
 「……ンッ……!」
 胸を這う雷神の舌の感触に、ドミニクは短く喘ぎ声を漏らす。彼の唇が、恥ずかしいくらいに硬質化した突起を挟み、彼の掌が、もう片方の乳房を優しく揉みほぐす。
 「ッ…ぁ…んっ……ぅう…はっ……!」
 どうしても、声が出てしまう。恥ずかしい。漏れ出す嬌声を何とか抑えようとしても、雷神の愛撫は力強く、激しくなり続け、彼女は顔を真っ赤にして震えていた。
 「んあっ……は…ぁっ…あ…ア…」
 どうやら彼は、自分の胸を気に入ってくれたようだ。
 乳頭を舌先で転がし、前歯で甘噛みし、指で摘む雷神の後頭部に腕を回し、彼の顔を乳房へと埋めさせる。
64nameless:2005/09/04(日) 01:14:43 ID:G2/ZBUlX
 「っはぁっ…あ……オー…ナー……!」
 快感に、声が震えた。声を抑えられなくなり、彼女の嬌声は激しくなっていく。

 「っひあっ!?」

 彼の右手が乳房から離れたのを感じた刹那、下半身を襲った思い掛けない刺激に、ドミニクは背を反らす。
 「あ…んっ! そこ…は…ぁ…!」
 「凄い……熱い」
 雷神の指先が恥毛を掻き分け、秘穴の入り口を撫でた。既に溢れていた愛液が、指を濡らす。その穴の中へと、雷神はゆっくり中指を差し込んでいった。
 「ぃあ…んっ…! そん…あふぁっ…ぃ…!」
 彼はドミニクの最も敏感な場所を弄りながら、身体を上げ、彼女に軽くキスをする。亜麻色の髪を左手で梳き、互いの舌を絡めた。

 チュク……クチュ……

 自分の身体が立てる淫猥な水音に、ドミニクはいよいよ顔を赤くする。が、止まる事など出来なかった。雷神に抱き付き、自分でも驚くような貪欲さで、彼の唇を求める。
 「んむっ、ふぁひ…ん…ンんぅ…んっ…んぁ…ン…!」
 体中が熱を帯びる。やがて下腹部がカァッと熱くなり、何かが近付いてくるのを感じた。

 「………ああっ…!」

 思わず唇を離し、身体を痙攣させる。
65nameless:2005/09/04(日) 01:15:33 ID:G2/ZBUlX
 プシュアッ

 勢いよく飛び出した愛液が、雷神の右手を濡らした。

 (……イった…のか…?)

 ドミニクの震えを感じ、優しく背を撫でながら、彼は考える。

 ここまで滞りなく進んでいるが、実は雷神には、経験などない。彼の二人の師匠も、流石に床での事など教えてはくれなかった。ハンターギルドで酔った大人達の会話を聞いて、それを思い出しながら、手探り状態で進んでいるだけである。

 「……ドミニク……挿れるよ……」

 絶頂を見られた事が恥ずかしいらしく、彼女はコクンと頷いて見せた。

 一旦ドミニクと肌を離し、雷神は既に鈴口に透明な粘液を浮かべている剛直に右手を添える。そして彼女の足を広げ、足の付け根の秘穴へと、そっと先端を宛った。
 「っふあっ…!」
 ゆっくりと入り口を押し広げられ、ドミニクは異物感に声を上げる。

 (……キツイ……。本当に…入るのか…?)

 そう思っていたが、やがて先端に何かが触れた。

 (……これが…“膜”か…)

 処女の…純潔の証。
 個人差はあるが、これを破る時、女性側は鋭い痛みを感じるという。
 雷神は身体を倒し、ドミニクを抱き締めた。

 「……破るぞ」
 「……はい…」

 弱々しいながらも、彼女は囁きに応える。
 聞いた話では、徐々にではなく、ここは寧ろ一気に破った方がいいらしい。

 一気に、剛直を差し込んだ。
66nameless:2005/09/04(日) 01:16:03 ID:G2/ZBUlX
 「ッッッッ!! ……いぃ…あっ……くっ…!」

 激痛を紛らわせるように、ドミニクは雷神に抱き付いた。爪を立てられ、背中に痛みが走るが、ドミニクが感じているのはこの比ではないだろうと、彼はじっと動かない。
 どのくらいそうしていただろうか。だんだんと、抱き付く腕の力が緩んできた。

 「……オー…ナー……」
 「大丈夫か…?」
 「はい…。もう…大丈夫です…。……どうぞ…」

 挿入したまま動かないのは、はっきり言って拷問に近かった。
 ようやく動き始めた雷神だが、“初めての若造はガツガツするからいけない”と、そんな会話を思い出す。そして緩やかなスピードで、腰のピストン運動を開始した。

 「んぁっ、ひっ、ふぁっ…あっ…んっ…ああ…ンッあっ!」

 膣内が、愛しい男で満たされている…。
 そんな気がして、ドミニクは再び雷神を抱き締め、身体一杯にその温もりを感じた。

 「ああっあっ、んっ、あっ…ぅあっ、あっ…ぃんっ…!」
 「…くっ…!」

 必死に射精を我慢していた雷神だが、いくら何でもそろそろ限界だった。
 熱い肉の襞が、彼自身をきつく銜え込み、動くたびに艶めかしく刺激してくる。もう無理だ…そう悟った雷神は、突然腰の動きを早めた。

 「ふぁっあっああっ、あああっあっひっ、んぁあっ! あっ…あああっ…あっ…!」
 「……うぁっ…!」

 雷神が自身を引き抜いた刹那、熱い白濁液が迸り、ドミニクの胸や下腹部を汚す。

 「……っは…ぁ……ふっ……」

 どうやら、彼女も同時に二度目の絶頂を迎えたらしい。
 息を切らせながらも、雷神はドミニクの身体を拭ってやると、そっと唇を合わせる。

 「………」

 ドミニクは愛しい温もりに包まれたまま、静かに目を閉じた。



67nameless:2005/09/04(日) 01:18:05 ID:G2/ZBUlX
 「……死なないでください…ね…?」
 「ああ…。絶対……生きて戻る」

 雷神は上着に袖を通し、ベルトを締める。バックパック、アーロンの剣、魔法銃……全てを装備し終えると、髪を後頭部で縛った。
 ベッドの上のドミニクは、じっと、彼の姿を見つめている。
 これ以上言葉を交わすと、きっと自分は、引き留めてしまうだろう。
 彼女はベッドから下りると、裸のまま雷神に近付き、そっと口付けた。

 「………」
 「……行って来るよ…」

 ……バタンッ

 ドアが閉まる。

 ……大丈夫。彼は、約束した。絶対に生きて戻ると。
 それなのに、何故だろう。何故、涙が出るのだろう。

 (……信じないと…)

 ドミニクは溢れそうになった涙を拭い、ペシペシと、平手で頬を叩いた。

 (……早く…帰ってきてくださいね………雷神さん……)
68nameless:2005/09/04(日) 01:20:55 ID:G2/ZBUlX
終わりです、ありがとうございました。ほとんどオリキャラですみません。
第四の黙示録しか知りませんが……また何か思いついたら、投下させて頂こうと思います。
69名無しさん@ピンキー:2005/09/17(土) 23:56:33 ID:47sWUAYh
俺は逆に第四やった事無いや。
PCエンジニアだったからなあ…
70名無しさん@ピンキー:2005/09/23(金) 22:22:41 ID:5i2YEf3T
真伝綱手たんハァハァ
71名無しさん@ピンキー:2005/10/01(土) 10:37:05 ID:RLODwqpq
絹たんハァハァ
72名無しさん@ピンキー:2005/10/08(土) 13:25:03 ID:K0X2NXAQ
小説綱手たんハァハァ
73名無しさん@ピンキー:2005/10/15(土) 10:09:39 ID:oZRXL8s3
このスレ見て久しぶりに小説版を読み返してみた。
何気にエロネタの宝庫だという事に気付いた。(うほっ!も多いが)

しかし…>>42が本当だと仮定して、一体どうやって…なあ?
大蛇丸曰く、「抱いてしまったら体中の骨がボロボロになる」らしいし。
74名無しさん@ピンキー:2005/10/16(日) 00:00:28 ID:OsQwcQF9
>73
それは、民間伝承でなめくじが通った後を蛇が通ると身体中の骨が熔けるに
あだち仙人がかけてるんだと思うんで、蛙の自来也にはまったく問題ないよ
75名無しさん@ピンキー:2005/10/16(日) 14:25:13 ID:TIIha+nq
>>74
そういう意味じゃなくて、それぐらいの負担が綱手たんに掛かってるんじゃないか?
という事を言いたかったのさ。

極楽とお千代さんの子作りよりは謎じゃないが謎だ。
76名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 00:55:30 ID:ydEEMsQG
綱手たんの神経は太くて丈夫なので相性なんて気にならないのでつ。
77名無しさん@ピンキー:2005/10/21(金) 00:21:16 ID:qJcjn4SE
綱手は術が使えないぶん、そういう三すくみに微妙に耐性があるみたいなことが小説にあったような気がする
78名無しさん@ピンキー:2005/10/24(月) 23:07:29 ID:dL0Alx6O
ああ、確かにあったな。
これをうまくエロに出来ないものか…むぅ。
79名無しさん@ピンキー:2005/11/07(月) 22:46:37 ID:RiS8MRMU
まつりたんハァハァ
80名無しさん@ピンキー:2005/11/11(金) 16:56:20 ID:8XN5nMmS
松虫たんハァハァ
ついでに保守
81名無しさん@ピンキー:2005/11/11(金) 23:19:57 ID:ACvofVnf
歌舞伎丸
82名無しさん@ピンキー:2005/11/21(月) 23:20:36 ID:NOG5GMt7
弁天様ハァハァ
83名無しさん@ピンキー:2005/11/22(火) 19:26:49 ID:tud3GWbm
なんだ、お前らZEROは黒歴史か?
もっとZEROを語れと。女に家買ってあげたり出来るだろ?
84名無しさん@ピンキー:2005/11/23(水) 03:58:28 ID:kbc7yHrf
なら語れよ
85名無しさん@ピンキー:2005/11/23(水) 09:42:38 ID:I8fPy5Vy
>>83
黒歴史という訳じゃない。ただやった事無いだけ。当時PCエンジニアだったし。
86名無しさん@ピンキー:2005/11/23(水) 16:21:10 ID:oHPgNpg5
天外Uにはまりにはまって、カブキ伝で絶望を見た俺から見ればその後のは無かった事になってる。
87名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 18:57:11 ID:ED2YXtgX
ZEROを使ってSSでも一本書こうかと思ったものの、
記憶が曖昧なので現在リプレイ中。

ヒガン、12歳なんだな……。ショタ物になりそうだなぁ。
88名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 07:59:43 ID:Ia6/qzRJ
んな事いったら天外の主人公は少年ばっかりだぞ。
最年長がカブキの19歳か。
89名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 21:43:04 ID:EhVKD3MA
カブキって20代半ば〜後半ぐらいだと思ってた。
90名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 17:19:42 ID:dHkAdsgH
拉致される卍丸のママンハァハァ
91名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 22:38:26 ID:hUol7AMj
はまぐり姫に拉致られるカブキハァハァ
92名無しさん@ピンキー:2005/12/16(金) 12:37:22 ID:w7Z6XVdy
12歳で女を数人かこう火眼ハアハア
あと、保守
93名無しさん@ピンキー:2005/12/16(金) 16:01:28 ID:AoZIor9F
アダルト神サイト集めてみました。
暇やったら寄ってくれい。
http://193.to/?urajouho
http://193.to/?omote
94名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 23:02:06 ID:gYm3LCu+
花嫁姿の極楽ハァハァ
95名無しさん@ピンキー:2005/12/29(木) 02:04:37 ID:RCILmBA5
なかなか盛り上がりませんなぁ…
とりあえず雑談でもしませんか?
もしかしたら雑談からインスピレーションを受けて何か書いてくれる神が現われるかもしれないし。

八雲タンはツンデレ。
96名無しさん@ピンキー:2005/12/30(金) 11:28:38 ID:67gEtfA8
そうだなあ。>雑談

八雲たんはヤリマンという印象が何故かある。
多分テスト版じゃ全裸だったからってのを知ったからだと思うのだが。

それはともかく真伝の綱手たんのかわいさは半端じゃなかったな。
97名無しさん@ピンキー:2005/12/31(土) 06:39:56 ID:2e0lpan7
真伝の綱手が激カワなのハゲド
担当者が真性の炉だったらしいねwでも個人的にはネ申。
声優さんもいつもよりかわいい声だった気がするし、
色んな意味で破壊力バツグンだったなぁ。
98名無しさん@ピンキー:2006/01/01(日) 16:04:35 ID:Qcll/thT
明けましたら閉めましょう!

綱手たん話が続いて恐縮だが、小説版はせつなさ爆発で萌えるな。
三竦みで傍にいるのが辛そうな大蛇丸に対して

「何も知らずに追いかけてた時が一番良かった。
今は一緒にいられて幸せだけど、辛い。」

見たいな事言ってるのがもうたまらぬ。
99sage:2006/01/03(火) 14:33:49 ID:0H50uHv+
禿堂!!
真伝のいろんな意味での破壊力抜群なツナデたんも萌えだけど
小説版の少しずつ大人になってくツナデたんが……

たまらぬ。
100名無しさん@ピンキー:2006/01/03(火) 23:56:47 ID:CjXEM0p5
ようするに、外見は真伝で内面は小説版な綱手たんが最強…と。
でもブサカワイイ綱手たんも捨てがたいのよね。
101名無しさん@ピンキー:2006/01/07(土) 20:46:27 ID:R9cdnz1g
天外のお気に入りのサイトがいつの間にか無くなってる…_| ̄|○
(エロじゃないが)極楽×千代さんのラブラブな話が好きだったのに…!
102名無しさん@ピンキー:2006/01/15(日) 09:50:17 ID:mo+3NcIl
普段はおしとやかなのに気合を入れる時
野郎並の野太い声になる花火たんハァハァ

当時は貧弱なスペックだから表現出来なかったが
実は顔も北斗の拳並の劇画調になっていたんだろうか、と想像して更にモエス。
103名無しさん@ピンキー:2006/01/15(日) 15:53:07 ID:myMTaMl3
そういえば昔「荒木比呂彦風の絹」なんて描いた人がいたな…
すごいインパクトでした。
104名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 10:37:48 ID:UtqOLPPi
若エリナさん風なのか
それとも女装ジョセフ風なのか
それともエルメェス兄貴風なのか

激しく気になるなそれ
105名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 18:29:55 ID:BWLY66aN
お千代さん好きじゃー!

ゲームじゃ殆ど人魚達の話でしか彼女の事を語られず
かつエンディングでも姿だけ出して台詞が一つも無いのだが
その必要最小限の情報のみだからこそ
彼女がいかに極楽を愛していたのかの妄想を掻き立てられる。

それだけに>>101のサイトが見れなくなったのは非常に無念…!
106名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 00:03:01 ID:OHg1iYpe
ZIRIAが×箱で出るね。
アニメ増やすとか以外は細かい調整だけでいいのにキャラ変えやがるとは…。
何だよあの新しい13人衆は。
107名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 00:03:47 ID:tIh7yAo6
え?まさかデザインじゃなくてキャラ自体が変わったの?
108PPsh ◆SUP9p/oHgM :2006/02/11(土) 15:52:20 ID:eJ7rR0FX
保守
109名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 20:50:34 ID:tx9WU+ey
110名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 01:40:07 ID:HJJYorwP
hosyu
111名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 00:15:02 ID:yWvCI8A+
極楽×人魚SSキボン 
112名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 02:02:41 ID:Su+bN2tW
>>106
絶対クソになるので買いません
113名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 11:32:10 ID:YWhvsGv7
極楽「よーし、俺の黒光りする棍棒で極楽ホームラン打っちまうか」ってなノリか
114名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 16:58:05 ID:9k/3GT/p
「卍丸よ、愛した女をヒーヒーいわせてこそ、一人前の男ってもんだぜ!ガハハハハハハ!」

「なんや最近 となりにこしてきた極楽太郎さんの家からな、 毎晩ヒーヒー声がするんよ。
 『千代さーん ワシもうだめじゃあ もうゆるしてー』
 とかなんとか… 寝言だとしたら よほどの恐妻家なんやねえ。」
115名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 17:31:41 ID:13GwWCUq
ZEROの茶屋娘のテキストはエロ過ぎる
リメイクされて専用絵が付いたらCERO確定だな
116名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 02:03:17 ID:Fif4lSL5
かーちゃん、絹、ヤダキ、はまぐり姫、三太夫、弁天、吹雪御前…

2だけでもエロに使えそうなキャラは山ほどいるんだけどなぁ
117名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 02:41:34 ID:QyQsMeCj
ほしゅ
118名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 02:44:12 ID:Cd/15kcn
綱手可愛くなってるねw>>リメイク版
119名無しさん@ピンキー:2006/03/27(月) 20:24:22 ID:8calw6Zh
三太夫×卍丸なら筆下ろしネタとか妄想しやすいよな
英雄たるもの女遊びの一つも知らないでどうするとか理由を付けて花火姐さんに迫られる卍丸キボンヌ
120名無しさん@ピンキー:2006/03/28(火) 11:08:31 ID:8fFXsoeU
せっかくDS版が出たのだから、もっと盛り上がって欲しす
121名無しさん@ピンキー:2006/03/28(火) 20:27:29 ID:ZcGztuls
q
122名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 19:42:51 ID:NogUkV+6
123名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 03:06:17 ID:k9GuTA1o
停滞気味なのか

ネタとしては小説版ラスト、Xbox360では削られているらしい(未プレイ)
自来也が綱手に餓鬼を仕込む話が最高に得ろいと思うのですが。

ショーグン亡き後その遺児を守ろうとする結城家と、ショーグン家を
これを機につぶそうとする義教。勇之介の『朝日の国』も結城方。従って
ジライヤとツナデもこれに参加。私の脳内ではツナデが参戦に積極的。
ジライヤはツナデに引きずられて仕方なく。
戦況はどうみても結城家の不利。『朝日の国』を守ろうと尚も戦い続け
ようとするツナデを、ジライアは身を当て落としてかかえ、戦場から去ってった。

二人は雑兵の目を潜り抜けて森を進んでいた。
「勇之介を見捨てるの! 道太郎は! まゆ姫は! 子供もいるのに!」
「人間のために、俺たちが命を捨てる道理はない。俺たちは魔物だ……」
「ジライア……いいよ、あたし一人でも行く!」
「だめだ! 肩入れした人間が、次に刃を向けるのは……自分たちに
 従ってきた魔物なんだぜ。俺たちの協力ってのは、命がけでするもんじゃない」
「……でも! 今みんなを見捨てて逃げるなんてできない!」
「そう本気で思うなら、俺は行く。お前は逃げろ」
「どうしてよ! 術はそりゃいくぶんマシになったでしょうけど、あたしだって
 そこらの雑兵なんて物の数に入らないわよ!」
「戦力として頼りないんじゃないよ。お前が女だからだ。女の魔物の方が
生き延びる確率が高いらしい。……せいぜい、逃げるついでに化粧でもしてろ」
「そんな助かり方したくないわよ! 朝日の国の皆を助けるのよ!」

結局朝日の国の面子は人事不詳。行方不明者多数。
ジライヤよツナデは呆然と身を寄せ合い、つとジライヤがツナデに
襲い掛かって云々。

が、まぁこういうストーリーにエロが入っていることもある程度ってのは
スレ占拠になるし 下調べも大変だへにょん
最近この設定も変わったらしいしねぇ ジライアーつきひめー。
124名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 22:43:18 ID:mSBRobT8
小説版は小説版って事で断り入れれば良いかと。

確かにゲーム版とかキャラの性格違うから
片方しか知らない人とかは戸惑うからなあ。
125名無しさん@ピンキー:2006/05/13(土) 14:08:46 ID:KcgxU52e
月姫たんと高星丸のいけない遊びのうpマダー?チンチン
126名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 02:17:53 ID:O+j0FZFu
127名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:17:02 ID:WyyPjZTH
128名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 22:49:13 ID:tZeKBoQj
アーッ!
129名無しさん@ピンキー:2006/06/03(土) 12:27:11 ID:3ju4b02G
小説版で幻王丸が蛇姫に施したとかいう術にエロスを感じる。
「私の半身をいれてやろう。これは糸姫にも施さなかった術だよ」

台詞うろ覚え保守揚げ
130名無しさん@ピンキー:2006/06/03(土) 12:31:18 ID:3ju4b02G
Σ(´Д`)しまった上げてない!!
蛇姫の片思いがリメイクでどうなったか気になる。
今度こそage!
131名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 23:28:24 ID:OF3e/Ie8
保守
132名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 05:15:38 ID:cBxVbKnb
カブキ×阿国で妄想した中二の夜
カブ伝の蒼き狼とか、二人舞とかさ・・・
133名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 20:29:46 ID:w/Q3/8tP
カブキ×阿国は王道だね
レイナもいいけど
134名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 21:25:28 ID:mbcu6aXx
ニック×美少年なら書けそうな気がします。需要ありますか?
135名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 23:33:15 ID:9YSS7SGA
やおい版に行くのがよろしいかと
136名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 10:43:32 ID:rAgx30gy
未プレイだからよく知らないんだけど、箱の天外1のリメイクで
自来也×月姫は公式になったの?
1371/9:2006/07/05(水) 08:29:08 ID:ABh5o3XB
 倫敦からの帰りの船上。ジパングが明日には視界に入るだろうというその日。
 私はカブキ団十郎に夜を誘った。初めて、純然とした興味を理由に。

 カブキは呆気にとられた様子だった。それでも私の顔から真剣な誘いであると理解したのだろう。
「わかった。じゃあ、今晩俺がお前の部屋に行く。それでいいか?」
 と、彼も真顔で、ひどく艶めいた声で問うてきた。
 誘ったのは私だというのに、カブキのいつもと違う声の調子で余裕を失い、殆ど無心でこくりと頷く。なにか、おかしい。
 振り返って船員たちの所に笑顔で戻っていくカブキに、私は取り残されたような思いを抱いていた。

 私は生娘ではない。隠密として、また旅芸人としてそれを守る事に意味は無く、むしろこれまで、対価に見合うのであれば体を開く事に躊躇を覚えた事が無かった。
 或いは私のこの在り方は汚れた物なのだろうか、と頭をよぎる事は何度もある。人並みの娘らしさから程遠い事に間違いは無く、擦れ違う女性たちの輝かんばかりの笑顔を見る度にそうした思いは振り払えども振り払えども蘇ってきて、私を悩ませた。

 けれど、男達が私の体に欲望を吐き出し終える度に、私の苦悩は薄まっていく。
 汚れは一層増していっているはずなのに。

 そうして体を開く事に一切の疑念を抱かなくなった頃、私はカブキ団十郎に出会った。
1382/9:2006/07/05(水) 08:30:03 ID:ABh5o3XB
 カブキ団十郎の名前を知らない人間はジパングには少ないだろう。
 ”ジパング一の伊達男”、”好色一代男”、”史上稀に見る女好き”、”稀代の芸達者”。
 彼の事を評した言葉は驚くほど多く、驚くほど好悪さまざまな言葉で語られる。

 私も当然カブキの事は知っていた。恐らくは、一般の誰よりも詳しく知っていたかもしれない。

 私に倫敦に行けと指示した大蛇丸という隠密は、実はカブキ団十郎の兄弟子にあたるという事だった。これは私以外にとっても初耳に等しい事実だったのだが。
 ともあれ、大蛇丸のお陰でカブキに関してある程度の理解を得ており、そのお陰でジパングを遠く離れた倫敦の地でカブキと旅を共にする事に嫌忌は無かった。
 ただ、カブキの事を語る大蛇丸に喜色がどことなく見える事に嫉妬の念はあったかもしれない。今にして思うと、出会う前のこの頃から、私はカブキ団十郎に興味を覚えていたのかもしれない。

 カブキ団十郎という男は、意外の固まりだった。
 英雄と呼ぶにはあまりに破廉恥で、狂人と呼ぶにはあまりに純粋で。
 私はこの男を測る事が中々出来ず、とうとうそのままに倫敦を後にする事になった。

 ただカブキの実体をいくらかでも知りたいがために寝る、なんて言うつもりはない。
 いつからかこの男を見る度に感じる強い焦燥感が薄まりさえすれば良い。そんな風にだけ考えていたはずだった。

 気がつけば、日が傾き海に消えるのを待っている私がいる。あまつさえ、浮き立っているのを自覚している。
 私はどうかしてしまったのだろうか。
1393/9:2006/07/05(水) 08:30:59 ID:ABh5o3XB
 こんこん、と扉を叩く音がする。

 「はい」というたったそれだけの言葉を発するのに、掠れてはいないか強すぎはしないかなどと、私は細心の注意を払わねばならなかった。

 入って来たのはやはりカブキだった。目立つ衣装はそのままだが、隈取などの化粧は落として、髪を後ろで束ねている。こうした姿は初めてのことではなかったので驚きはないが、これからの行為を思うと印象は随分違って感じる気がした。
「ちゃんとノックするなんて、ちょっと意外」
 どうにもふわふわと落ち着かない頭をどうにか駆って、異国のしきたりを口にしてみて余裕を装おうとした。うまく、いったのだろうか。
「へっ、がっついてるとでも思ったのかい? 生憎こちとら百戦錬磨のカブキ団十郎様だぜ」
 答えるカブキ団十郎はいつもの彼のままだった。いや、少しは私のように内心で狼狽しているのだろうか。何となく、そうあって欲しい。

 私はベッドという異国の寝台に腰掛けていたのだが、無造作にカブキはすたすたと歩いてきて横に腰掛けた。
「一個だけ、聞いていいか?」
 いつもと違う声色にどきりとする。こんな優しい声を出せるなんて。とても卑怯だ。
「何で急に、抱いてくれなんて言ったんだ?」
 そんな風に誘った覚えはないけれど、する事に変わりはないのだから特に突っ込まずに、
「そういう気になったから。それだけよ」
と答えた。嘘ではない、と思う。

「そっちこそ、今まで誘いもしなかったのはどうして? 女好きって噂なのに」
 なんて娘らしい質問だろうと、口をついて出た言葉に私自身が驚いた。こんな疑問を持っていたなんて。
 そして、カブキの返答が私を震わせないかと期待してもいる。
 果たして、カブキの返答は私の思考を笑いたくなるくらいに蕩かせた。
「背中預けて一緒に戦える女はそうはいねぇ。そういう女は、まぁ好きなんだけどな。綺麗すぎて抱くには勿体ねぇって、そう思っちまうんだよ。へっ、おかしいか?」
1404/9:2006/07/05(水) 08:33:39 ID:ABh5o3XB
 考え考え話すカブキの言葉一つ一つに頭を揺さぶられ、気がつけば私は彼を抱きしめ唇を重ねていた。こんな事は初めてで、こちらから押し倒したのも初めての事だった。

 息をするのも忘れるほどに唇を合わせる。放さなければ先に進めないというのに、そんな事も忘れてぎゅうぎゅうと体を押し付ける。
「随分、積極的じゃねぇか。お前の舞みたいで、悪かねぇけどな」
「馬鹿……」
 顔を離して、カブキが囁いてくる。いつもの調子に僅かばかり掠れた所が加わったその声に、たったそれだけの事で私の体は震えた。

 いつの間にか上だったはずの私の体はカブキに組み伏せられている。
 その事に私が気付いたのがわかったのか、にっこりと笑むと今度はカブキの方から唇を重ねてきた。そして、舌が私の唇を割って口内を優しく暴れて回る。
 恐る恐る近寄った私の舌を絡めて吸い上げ、踊るように舐め尽す。その動きは荒々しくも優しさを忘れない。既に私はカブキに翻弄されていた。

 ずっと背中をゆるゆるとさすっていた手が蛇行しながら前に向かい、やがて私の胸に到達した。
 調子を背中の時から変えずに、カブキの腕はやわやわと乳房をなで回る。あまりにももどかしくて、まるでカブキの手に私の意識が移った様な感覚だった。もどかしさが頂点に達する頃、手が胸当ての中に潜み、そのままそれをずり上げる。
 期待で弾んだ息を呑み、束の間離れた愛しい手の再来を待った。焦らすように私の肌に合わせられた手は少ししっとりとしていて、その事も私を喜ばせた。
 持ち上げるように私の胸を揉むカブキの掌は所々が硬く、頼もしい戦士としての彼を感じさせる。節だった指が胸の先端を掠める度、荒い息遣いのような声が私の口から放たれた。
「は……あっ……」

 閉じていた瞼を開け彼の表情を盗み見ると、いつものふてぶてしさの欠片もない、優しい笑みで私を見つめている。目が合って、耐えられずに閉じた。こんなにも心が定まらないのは、どうしてなのだろう。
1415/9:2006/07/05(水) 08:34:09 ID:ABh5o3XB
 先ほどまでの彼のように背中を擦っていた私の手が少しずり下がる。顎や首筋、鎖骨を這っていた彼の唇が更に下降しだしたからだ。
 押すように突き出された舌が乳房がはじまる辺りを押す。それはまるで意思表示のようだった。ゆっくりと、くるくると、カブキの舌が私の胸で舞いだす。
「……っ!」
 色づく部分に到達するとぴたりと止まった舌に、呆気なく私は期待に踊らされて息を吐いてしまった。その事に気付いて羞恥から眉を顰めてしまったけれど、そんな私をほぐすかのようにカブキの舌が再びぬっと動き出した。

「あ……ぅ……。はぁぁ……!」
 突起を舌で転がし、押し込んでは絡めて吸い上げる。時折歯を当て、軽く引っ掻くようにそれを弄ぶ。
 試すように私の胸を味わうカブキのせいでそこは充分に硬く立ち上がり、感度もその分高まり私を酔わせる。おかげで、カブキの手が足の間に割って入っている事に気がつかなかった。腰当もいつの間にか取り外されている。

 掌も指も太股を這うばかりで、そこから奥へは動かない。そもそもの夜の誘いのように、私からねだらねば動かないという趣旨なのだろうか。
「焦らさないで……お願い……」
 誘う言葉は本心からのものだった。いつもなら芝居で繰る言葉なのに、今回ばかりは湿っぽく熱い。

 カブキの手が動き出した事に全身が歓喜で震える。それでもゆっくりとした動きに、この日何度目か知れない、意外さへの驚きを私は覚えていた。
 動きを止める事無く自然に、下半身を覆う布が全て取り除かれた。見れば、カブキも既に何もまとわない姿になっている。そんな事にも気付かないくらい溺れていたのだろうか。
 疑念は、茂みを割って、潤った秘所を指がすっと一閃した事で霧散した。
1426/9:2006/07/05(水) 08:35:07 ID:ABh5o3XB
「そこは……っ! うっ」
 指が潤いの強まっる場所を穿ち、また別の指が包皮に覆われた部分をそのままでこね回す。
 そこを押される毎に秘所が指を喰い締める。それでも動きを止めない指に快感が更に走り、息をつく暇さえない。

 この間動いていたのは手だけではなかった。
 舌が汗を舐め取るかのように肌を這いまわり、私の体にさらさらとかかった髪までもが愛撫しているように感じられる。
 一つの頂点が、はっきりと近付いていた。

 そんな中。
「んんっ!」
 包皮をゆっくりとめくられ、現れたそこをそろりと擦られる。
「……っっっ!」
 少しは我慢してみせようと思ったのに、呆気ないくらいに私の意識は光に染まった。

「はぁっ……はぁっ……」
 荒い息が収まるまでの間中、カブキは私を抱きしめ、優しく背中や足を撫でさすってくれていた。
 とてもとても心地のいい安心感。動悸はようやく治まりつつあったけど、むしろいっそう体は強く激しく彼を求めていた。

「……ねぇ、カブキ」
「ん? 何でぇ?」
 じっと私を見つめるその目は限りなく優しいもので、それだけでも満たされるような気がする。
「もう私は充分だから、あんたも気持ち良くなって」
 私の申し出に一瞬カブキが破顔一笑した。けど、すぐにしまったとでも言うような表情に変わってこう切り返す。
「……つーか、お互いこれからだろうが。充分も何も、よ」
 一瞬の沈黙の後、私たちは大きな声で笑った。
1437/9:2006/07/05(水) 08:36:55 ID:ABh5o3XB
 これまで控えめに離れていたカブキの腰が、しっかりとした意思で私の足の間に割って入る。
 腰と腰の間が距離を無くす前に、私は確かめたい事があった。

「待って」
「……っと。ここでオアズケは辛いんだけどな」
 そう言うくせに、カブキの顔は穏やかだ。彼が何をする気かと考えている間に、私は手をカブキの剛直に走らせ握り締めてみた。
「くっ……」
 先ほどまでの私のように、カブキが声を洩らす。
 それは固く熱く反り立ち、私の手をも犯すように存在を示している。先端まで指を這わせてみると、先走りがぬるりと纏わりついてきた。
 切羽詰っていたのは自分だけではなかった事に「良かった」と思う。彼は知らないけれど、汚れきった私の体に興奮してくれている。
 私は、カブキ団十郎に抱かれる事で救いを求めていたのかもしれない。一つになる前にそれに気付けた事で、私の疑念は氷解した。

「阿国……」
 カブキの小さいけれど熱のこもった呼び声がかかる。昇り詰めたいという意識が重なったような気がした。
「ん、いいよ、来て……」

 カブキの腰がゆっくりと進みだした。同時に先端が私の中へと侵入しだし、伝わってくる熱さにそこがわななく。
 きゅっと絡みついた秘所に動じずカブキはどんどんと進み、やがてこつんと最奥を叩いた。腰同士もあつらえた様にぴったりとくっ付きあえた事に、それだけで幸せな気持ちになれる。

「動くぜ……」
 しばらく抱きしめあい、お互い筋肉の収縮だけで相手の体を確かめた。カブキのそれが時折脈打つように震えると、応える様に私の中がそれを締め上げる。
 これはこれで快いのだけれど、二人とももうそれだけでは満足できない。
 カブキは背中に絡んでいた私の手を雄々しく振り解くと自分の手を私の両脇につき、そして律動を始め出した。
1448/9:2006/07/05(水) 08:37:38 ID:ABh5o3XB
「はっ……はぁっ! んっっ!」
 一際膨らんだカブキの先端が膣壁を擦り上げる。入口ほどの浅さにいたかと思えば、それに慣れようかという頃合に奥を叩く。荒々しいだけではないその手際に秘所が潤いを増し、注挿を助けた。
 歓待しようと精一杯締めてみても、跳ね返す固さと熱さに私の意識はどんどんと薄まっていく。

 もう私はいかほども保たない。こんなにも他愛もなく早く昇り詰めそうな経験は間違いなく初めてのことだった。早く気をやってしまいたかったけれど、どうせなら。
 すぐにも飛びそうな意識をどうにか繋ぎとめて、呼吸を合わせるように腰を振る。
「待ってろ……もうすぐだ……」
 果ては一緒に、という私の思いを察したのか、カブキが苦しげにうめきながら言葉を洩らす。
 一瞬緩まった意識をしっかりと手繰り寄せ終えると同時にカブキの動きが一層の激しさを増した。

「んんんっ! あっ! ああ!」
 意識がどんどんと白まっていく。カブキがどういう動きを加えているのか、私がどういう姿でそれを迎えているのか、わからない。

 もう止まらない。止められない。
 やがて訪れた爆発するような快感に胸が反り上がり、目を見開いて私は吐息を吐き出した。
「っ……! ああぁぁっ!」
「……く!」
 全てが白一色に染まるのと同時に、私の中に熱い液体が注がれるのを感じた。染み入るような感触が心地良く、カブキが全てを吐き出し終えるまで何度も締め上げる。

 ゆっくりと崩れ落ちてきたカブキを、ぼんやりながらも戻って来た意識を総動員してしっかりと抱きしめた。
 お互いびっくりするくらいに息が荒い。けど、それが整いきる前に唇を重ね、もう一度想いを重ねた。
1459/9:2006/07/05(水) 08:38:12 ID:ABh5o3XB
 きぃっと船体が軋む音で目が覚めた。
 横を見ると、カブキが夢でも見ているのかむにゃむにゃと口を動かしている。
 腕枕をしてなんて言った覚えはないのに、気がつけばされている上に、加えて眠っているくせに私の頭をさわさわと撫でていた。
 優しいし嬉しいけれど、なんだか、腹立たしい。
 頬をぎゅーっと抓ってやった。

「……いてっ! ん? おぅ、おはよ、阿国」
「うん、おはよう」

 先にすっと寝台から身を降ろす。
 しめっぽい後朝も趣深いかもしれないけど、そんなのは私たちには似合わないような気がした。
 それに。

「ねぇ、カブキ。今日だね、やっとさ」
「ん? あー、そう言やジパングに着くんだっけか。……ふあーぁ、やっぱ眠いぜ」

 久しぶりに自分の生まれた国に帰るっていうのに、そんな事はどうでもいいと二度寝しようとするカブキに苦笑する。
 昨晩のカブキよりは、やっぱりこっちの方がいいかも知れない。
 ……たまにはああいうのも良いけれど。

 私は早くも寝息を立て始めた間抜け面にちゅっと唇を軽く合わせた。
146名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 08:41:03 ID:ABh5o3XB
以上です。
初めてなので至らぬ点や物足りなさはあるかと思いますが、何卒ご容赦を。
万一保管庫設置の暁には加筆なりいたしたいと思いますので…。
147名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 14:25:18 ID:KpLXnKWI
>>137-146
GJ!!やっと神が降臨した〜
カブキ阿国最高です。乙でした
148名無しさん@ピンキー:2006/07/08(土) 19:35:47 ID:c3HUXBqh
>>13
を書いてる最中でありますが、気になる点が。
こうした、スレへの投稿の指針みたいな物はあるのでしょうか。
例えば文字数、最大行数(一行辺りの長さは大体把握しました)など。
もしよければ、資料やご意見ありましたら是非うかがいたく。
149名無しさん@ピンキー:2006/07/08(土) 19:48:47 ID:76L8LuU0
この板だと1レスの最大バイト数は4096で最大行数は60
150名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 22:58:56 ID:btp8+llK
>>149
ありがとうございました。
以下17レス投稿するそれを返礼としたく思いますが、はてさて満足して頂けますかどうか…。

もしか連投規制にかかった場合、支援などよろしくお願いいたします。>皆様
1511/17:2006/07/10(月) 22:59:39 ID:btp8+llK
 思えば、その部屋に入った時から戦国卍丸の運命は決していた。
 下品にならない程度に桃色を主とした装飾。ほんの微かに焚かれた香。息遣いがはっきりと聞こえる静謐さ。
 彼の人生の中で、こうした空間に足を入れたのは初めての事である。
 四分の余裕、六分の関心で表情を彩りながら嫣然として柔らかげな寝台に横たわる女性、弁天の美しさもまた未知の物だった。

 ……もっとも、弁天の美しさはあらゆる男性にとって必ず「最も美しく女性」として写るという、
あらゆる女性にとって面憎い異能力の賜物であるのだが。
 かと言ってそんな天賦の才能に調子に乗るような人物ではなかった。己の美貌の維持や更なる向上心から、日々の努力や研鑚を欠かさない。
 男性だけでなく女性にも彼女の信者がいるのはこうした理由にある。
 多少言いすぎではあるが、弁天塔が奇跡的に様々な権力者から独立を保っていたのも弁天の努力の副産物であったろう。「摘み取ってはならない花」という大衆の潜在的意識が何よりの防壁となっているわけだ。

 閑話休題。
 弁天は傾城傾国の美女であるが、俗説のような男狂いの毒婦では断じてない。
 成る程気に入った男にはあっさりと体を開きはする。ただし、気に入らなければ金を積まれようが宝物を贈られようが、絶対に一夜を共にしない。
 判断基準は「女の勘」、である。巷の女性のそれでさえ、時に男の心臓を抉るような鋭さを持つものだが、弁天ほどの女ともなれば、それは強固な信頼を寄せるに値する。

 その弁天の勘が目の前の少年は至高の存在である事を告げていた。
 ここしばらく膝枕で耳をかいてやるくらいしか許してやれない男ばかりであったのに、よりにもよってこんな田舎くさい子供に体が疼くなんて。

 弁天の脳裏から迷いは去り、どんどんと卍丸への興味が渦巻いていく。
1522/17:2006/07/10(月) 23:00:16 ID:btp8+llK
(おれは何でこんなとこにいるんだっけ)

 と、戦国卍丸はぼんやりと考えていた。ほんのつい先ほどまで、生死定かならない死闘をキバ王とかいう根の一族と交わしたばかりである。
 その殺伐とした瞬間と、何だか浮つくような今この瞬間がどうしても連続して繋がらない。
 緊迫感こそ一緒ではあるが、それも種類がどうやら違う事くらいは卍丸にもわかった。
 目的だった浄土の琵琶は快く譲ってもらえたが、帰途につく事が出来ずに目の前の弁天をただただ見つめている。

 卍丸に女性経験はない。
 火多のガキ大将などと呼ばれる悪タレではあるが、後に旅を共にするカブキ団十郎とは違い、性方面に関しては全くの無知である。
 初恋さえ、あやしい。
 そんな彼に、弁天の美しさはかえって毒である。
 だが悲しいかな、無知であるが故に危険や躊躇いを感じられず、ふわふわした好奇心だけを感じている。
「あ、あの……」
 何かに駆られて、搾り出すように渇いた喉から声を卍丸は出した。

 勿論、弁天は卍丸が女を知らないであろう事を見抜いている。
 二十にも届かない男と寝るのは好みではなく(男にも、熟れ時はある)、わざわざ手ほどきをしてやる趣味もない。
 だが、気に入ってしまった。心も体も疼き、目の前の少年を求めている。
 一か八かの冒険だが、既に弁天は歩みを始めだしていた。
 仮に自分が楽しめなくともせめて相手だけは蕩かしてやろうと、全くらしくないことを思いながら。
1533/17:2006/07/10(月) 23:00:59 ID:btp8+llK
「ふふ、どうしたの?」
 先ほどまでの弁天とは明らかに違う、ひどく潤んだ声。柔らかに微笑みながら、しっかりと自分と捉えている表情。ますます少年は狼狽する。
「え、えっと」
 薄手の夜着から見え隠れする胸の谷間。優美な曲線で折り曲げられた太股。
 ばくばくと存在感を主張する自分の心臓の脈動と本能に駆られて、卍丸は一歩だけ弁天の方へと足を進めた。

 手を伸ばせば届きそうな距離。先にそうしたのは弁天の方だった。触れた指はひんやりと冷たかったがとても柔らかだ。
 きゅっと引かれて膝を折り、顔と顔が近付く。見れば、弁天の唇が潤んでいた。
「こういう事は初めてなのかしら?」
「こういう事?」
 真顔で問い返す卍丸に、弁天がくすくすと笑う。子供らしい自尊心からむっとした少年の顔を見て、声を出して笑う事は止まったものの、なお弁天は優しく微笑んでいる。
 どうやらからかわれているわけではないと卍丸は知った。だが弁天の笑みに母を思い重ねるあたりやはり子供であり、このままではどうにも埒があかない。
「男と女には……そうね、夜の営みというものがあるの。睦み事なんて呼ばれる場合もあるわ」
「?」
 小首を傾げる随分と可愛らしい様が、弁天の胸を突く。
「どういうものなのか、知りたい?」
 湿っぽい目線に、今度は少年の胸が貫かれた。仮に卍丸でなくともこんな瞳で射られてはたまらない。
「えっと……う、うん、お願い」
 言い終えると同時に卍丸の後頭部に弁天の腕が回され、優しくも抗えない力で引き寄せられる。
 次第次第に顔が近付き、二人の唇は合わさった。
1544/17:2006/07/10(月) 23:01:42 ID:btp8+llK
「んん!?」
 自分の口にあてがわれた物の柔らかさに卍丸は目を見開いた。思わず顔を引こうとするが、離れられない。本能が心地良さを感じ取っていたせいなのだが、そこに気付かなかった。
 弁天の唇が、何度も何度も離れては合わせられる。始ってからずっと開いていた卍丸の瞼は回数を重ねる毎に細められていき、やがて彼女と同じように真一文字に閉じられた。

「ん……んぅ……」
 ただ擦り合わせられるだけの、淡い口づけ。それなのに少年の脳髄は酔わされていく。目を閉じたせいで、お互いのはあはあという息が強く耳を刺す。
「……あ」
 一際強く押し当てられた弁天の唇はこれが最後という意味だったのか、ゆっくりと離れていった。そのまま合わせられようとされない事に思わず卍丸の唇から声が漏れた。
「ふふ、どうかしら?」
 薄く朱色がささった弁天の表情は例えようもなく美しい。荒い息を必死に整えようとするが、とてもそれが出来なかった。
「な、なんでこんな事するのかわからないけど……気持ちよかった、と思う」
「そう。でも、これで終わりじゃないの。先に……進んでみる?」
「先?」
 唇を重ねるという体験は、卍丸のこれまでの人生にない初めての、とても快いものだった。なのに、まだ取っ掛かりでしかないとは。
 生来の強い好奇心は迷いや逡巡を脳裏に生ませなかった。
「うん、知ってみたい。どうすればいいの?」

(こういうのも悪くないわね)
 と、弁天は思う。虜にしない程度に酔わせるつもりではあったが、気付けば自分も随分と怪しいものだ。
 これが極上の体験となる事であろうと、早くも彼女は感じ取っていた。
1555/17:2006/07/10(月) 23:02:17 ID:btp8+llK
「まずは……そうね、服を全部脱いで」
「……えっ!?」
 弁天の申し出は、何故か卍丸を戸惑わせた。
 川で遊ぶ時などに全裸になる事はある。暑ければ上だけでも脱ぐ事も。村の人々の中ではその事に羞恥を覚えなかったというのに、未知の存在にそうする事へ卍丸は赤面した。
「出来ないのなら、教えてあげられないわ」
「うっ……」
 無論、嘘である。着たままなら着たままで若者らしい荒々しさを感じられそうだが、手ほどきをするつもりなのだし正しく手順を踏ませてやろうという思惑だった。
「どうするのかしら?」
 挑むような弁天の表情に、卍丸は決心した。今この瞬間を逃すのはあまりにも勿体無い気がしたのだ。
「ぬ、脱ぐよ」

 かちゃかちゃと肩当てや手甲を外し、しゅるしゅると陣羽織や着衣を落とす。それはゆっくりと躊躇いがちで、男のくせに何だか艶かしい。やがてようやく、卍丸を覆うのは下帯だけとなった。
 現れた卍丸の裸身はしなやかで、汗ばんだ肌が光を跳ね返している。所々に傷跡があるものの、この年頃の瑞々しさを何ら妨げる物ではなかった。戦士になりつつある筋肉は頼もしくさえある。
 傷の中には生々しい物もあり、殆ど唯一最初から露出していた顔には埃が付いている。そう言えばつい先程扉を喧しく叩いていた根の一族とこの少年は戦っていたのだった。
 あの根の一族を相手に生傷が殆ど掠った程度の物な辺り、やはり火の一族とは大したものだと弁天は思った。

「こっちにいらっしゃい。体を拭ってあげる」
 おどおどと近寄った卍丸の体を、寝台の横の箱に置いてあった着綿で拭ってやる。それはひんやりとこそばゆくて、時折卍丸はくっと声を立てた。
 涼しい筈なのに、下帯の中のそれだけが熱っぽい。しばらく前から膨張の域にあったが、肌を伝う着綿の感触に一層の固さを増す。
 いい加減押さえつけられて苦しくさえ感じ始めた頃、弁天が褌を解き、凝固したそれが開放されてゆらりと揺れ出でた。
1566/17:2006/07/10(月) 23:02:54 ID:btp8+llK
「あっ……」
 固くなった男を初めて他人に見られて、卍丸は羞恥から再び声を立てた。着綿でそれを拭うために弁天が優しくそれを掴む。
 腹を打つかのように硬くなり、脈打つ卍丸自身。力を強くは込めずにさわさわと伝う綿と指に、腰が抜けるような快感を覚えていた。放たなかったのは奇跡的だろう。

「今度は私の紐を解いて」
 殆ど何も考えられずに、それでもしっかりとした様子で卍丸は弁天の夜着の紐に触れた。しゅるりと解かれ、僅かに前が開く。
 これまで以上に露出を増した双乳の谷間に少年は見入った。離れられない。そのぎらつくような視線から逃れるように、弁天は寝台へと横たわった。
「次は、ゆっくりと覆い被さるの。さぁ……来て」
 初めて、はにかんだ様な笑顔を弁天が見せる。逸る心を必死に抑えて、卍丸は体を傾けていった。

 弁天の吐息が卍丸の顔にかかる。甘いような感じがするのは、気のせいだったろうか。
「さっきみたいに唇を合わせて」
 囁く声に喜びを覚えながら、顔を近づける。しばらく間隔があいたせいか、今度の方が心地いいように卍丸は感じていた。
 その事に慣れ始めるに合わせて生まれ始めた余裕が一気に掻き消える。弁天の舌が不意に現れたのだ。
 唇をぬぬっと舐め擦られ、割って入られる。硬く閉じた両の歯列を舐められ驚愕に開いた隙に舌を絡め取られた。ぬめぬめとした感触に脳が焼かれる様だった。
 流し込まれる唾液も、甘い。殆ど貪るように飲み干す。と同時に弁天の舌が離れ戻っていった。唇も一旦離される。
 もう言葉は必要なかった。卍丸は追いかけるように唇を重ね、啄むように舌で突付いた。やがて開かれた口内に喜ぶように踊り入る。
歯茎を舐め、舌と舌が絡み付き合った。
 くちゅくちゅという、今まで聞いたことのないような音が卍丸の耳に入る。
 朱色が一層増した表情。ぴくぴくと顰められる眉間。ますます荒くなる息。弁天の全てが少年の鼓動を早ませた。
1577/17:2006/07/10(月) 23:03:26 ID:btp8+llK
 どれほどの時間弁天の唇を味わっていただろう。ほんの少し生まれた落ち着きが卍丸の目を走らせた。見れば、弁天の顔のあちこちに汗が照り輝いている。
 思わず舐め取ったそれは流石に塩っぽかったものの全くきつさはなく、その行為で更に高まった彼女の吐息と合わせて、卍丸の舌を愉しませた。
 こうすれば喜んでくれるのかもしれないと思い至り、弁天の顔中に舌と唇を這わせる。この思いつきは成功したようで、度々弁天は切なげな声をあげた。
 そうして細い顎へと辿り着く。ここから下に進めばどうなるのだろうと卍丸は思った。すらりとした喉が彼を誘っているような気がした。自分の胸板に押し当てられた、やわやわとした膨らみも。
 思考したのは刹那の瞬間で、喉へと口を進ませる。軽く頭を振る弁天に苦しいのだろうかと考えたが、制止させられたわけではないので、構わず鎖骨まで這い降りた。
 鎖骨を唇で軽く挟み、線に合わせて外から内へすっと進ませる。舌を合わせるのも忘れていない。
「あぁっ……」
 今までで一番強い声が、弁天の唇を割った。

 気が付けば、弁天の夜着が横たわった時から更に分け開いている。卍丸はそれを肌で感じ取っていたが更に、僅かにこりこりとした物が胸に当たっていた。
「胸、どうなってるか見てもいい?」
 声を出してみて驚く。自分も随分息を荒げていた。
 好奇心に包まれた少年の問いかけに、弁天はいとしげに微笑む。
「えぇ、いいわよ……」
 喜色を満面に表した卍丸の表情は、それだけで彼女を潤ませるようだった。

 申し訳程度に弁天の肌を隠していた夜着を震える手でそっとずらすと、形よい膨らみが完全に姿を現す。
 見ただけで柔らかな感触が伝わってくるようだった。中ほどで愛らしく屹立している先端だけが異質である。
 呼吸と共に上下するそこから目を離せなくて、卍丸はごくりとほとんど溜まっていない唾を呑んだ。
 駆られるように、それでも恐る恐ると腕を乳房に近づけるが、すんでのところで止めて尋ねる。
1588/17:2006/07/10(月) 23:04:25 ID:btp8+llK
「触っても……?」
 本当は思いのままに突き進みたいだろうに、それでも必死に彼女を尊重しようとする卍丸。年頃を思えば、それはどれだけ苦しい自制であったろう。
 ここまでの掘り出し物だとは、さしもの弁天も思わなかった。
「優しく……ね」
 洩らすように、許しの声を与えてやる。
 自分もいい加減焦れているが、ここまでくればとことんまで付き合うのが卍丸への何よりのお返しとなるように思えた。

 弁天の応えを聞いてすぐに、膨らみに掌を置いてみた。
「うわ……」
 柔らかい。吸い付くような手触りで、置かれた手が軽く沈んでいる。包んでいるのはこちらなのに、柔らかさと体温で逆に包まれているような錯覚を覚えた。
 とくんとくんと指先に鼓動を感じる。それをもっと感じようと掌を這わせると、先程胸板で感じたのと同じこりっとした物が倒れて擦れた。
「あっ」
 鋭く弁天の声があがる。と同時に体が震えた。ますます心地良さそうである。そのまま手で形を確かめるように、卍丸は胸を弄び始めた。

 優しくと言われた事を忘れずにやわやわと乳房を揉んでみる。どこまでも柔らかいのにほんの少し張りもある感触がたまらない。指を動かす度に形を変えるが、どう動かしてみても綺麗だった。
 右の胸に頬擦りをし、左は手で愉しむ。唇を谷間に進ませ、両手で顔を挟んでみた。柔らかさに溺れてしまいそうだ。
 飽きる事無くいつまでも触っていれそうだが、ますます硬く尖っていく乳首に関心が移る。指で摘んでみると、弁天の体が益々震えた。
「っ…あ」
 摘んだままこりこりと擦り、弾き、押し込んでみる。その都度吐かれる弁天の声が高まり、気のせいかそこもなお固まっていくようであった。
 桃色の乳首は、卍丸を誘うように存在を誇示している。
1599/17:2006/07/10(月) 23:05:02 ID:btp8+llK
 今度は尋ねずに、思いのままそこを卍丸は口に含んでみた。唇で擦ってみると、やはり固いが僅かに柔らかい。不思議な感触だった。
「うっ」
 声と震えた体で、弁天が期待しているらしい事に気付く。よくわからないままに舌を当て、舐め転がしてみた。ほんの少し、甘い味がする。なぜか懐かしい気がした。

「あぁ!」
 ざらざらとした感触に先端を擦られ、弁天は歓喜に身を浸す。ひとしきり転がされた後、舌で押され、歯で軽くあま噛みされて思いの様味わわれた。
 女の体は初めての少年にここまで酔わされるなんて、と驚く。

 むしろ未知の体験のせいだったろう。奇妙に卍丸は落ち着きを残している。
 こうすればどうなるだろう、ああすればどうなるだろうという思いつきが楽しくて、実際に行動に移してみるとやはり楽しい。果てを知らないからこその、蛮勇だった。
 今度は乳首の根元の上側に歯を当て、逆側に舌を当て舐め擦ってみる。試みは成功したようで、激しく顔を振って弁天は喘いでいた。

(……あれ?)
 少年の腹に、ぬめぬめとした液体がからみついている。
 いささか名残惜しい気がしたが乳首から顔を離し、彼女の下半身に目をやってみた。
 自分と同じ固い固いそれがない事に滑稽にも驚いたが、てらてらと濡れ光っている弁天の陰部に胸が高鳴りただ見入る。
 誘っているように思われて手をあてがうと、ぎゅっと太股が閉じられて挟まれた。やや窮屈ながら、柔らかい太股の肌触りもこれはこれで心地いい。
 ぎりぎり届いていたようで、指の先が湿った感触を得ている。そして、熱い。
「濡れてる……」
 卍丸の呟きで、太股がますます閉じられた。
16010/17:2006/07/10(月) 23:05:37 ID:btp8+llK
「女はね……男に愛されると……濡れて、くるの」
 荒い息の合間合間に、弁天が言葉を紡ぐ。何だか追い詰められているように感じられた。
「ふ、ふぅん。……え!?」
 感心したように弁天を眺めていると、不意にそれを掴まれた。
「これを、私のそこに迎え入れるのが男と女の昔からの営み。濡れるのはその準備のせい。そうじゃないと、どっちにも辛いの。……わかった?」
「う、うん」
 弁天の指に優しく包まれたそれが熱く脈打つ。期待に震えているようだった。
「じゃ、じゃあ、入れてみても……いい?」
 声まで震えて問い掛ける。弁天がにっこりと微笑んだので許可が出たのかと思ったが、答えは正反対の物だった。
「まだ駄目……」
 これ以上なくしょんぼりとした様で卍丸は項垂れた。が、彼の男を掴んでいた柔らかい指にきゅっと力を込められ、はっと顔を眺めやる。
「もう少しだけ、私を濡らせてみて。それに……」
「っ!」
 しゅるしゅるとそこを撫で擦っていた指が止まった。もっとして欲しいのに、少しほっとした気もしている。
「我慢すればするほど、楽しいものなの。わかるかしら?」
「うん、そんな気がしてた」
 どことなく頼もしげに答えた少年に、弁天はくすくすと笑い出した。つられて、卍丸も笑い始める。知らずに溜まっていた緊張が少し解されたようだった。

 ひとしきり笑いあった後、ゆっくりと弁天の太股から力が抜け、開かれる。
 そこに体ごと割って入り、卍丸は顔をゆっくりと下がらせた。
16111/17:2006/07/10(月) 23:06:35 ID:btp8+llK
 弁天の秘所を囲む茂みはそれほど濃くなく、むしろ薄い。おかげでそこの形がはっきりと視認出来る。
「きれい……」
 醜悪に感じてもおかしくないのに造型なのに、卍丸はそう感想を洩らした。本心である。
 濡れ光った陰唇を食い入るように見つめていると、そこがひくりとわななく。びっくりして目を見開いた後、幽かに指を宛がってみた。そして擦ってみる。
「うっ……」
 弁天の声に驚いて一旦動きを止めた。拙かったのだろうか。
「……続けていいわよ。でも、ゆっくり優しく……ね」
「わかった……」
 何となく、荒々しく扱えない場所である事は本能でわかっていた。なので、そこを開くのに細心の注意を払いながら行なう。

 開かれ現れたのは、濃い桃色の世界だった。
 その中で、やや淡い色使いで顔を見せている上部の突起と、潤いが生まれてきている場所らしい穴状の箇所が目を引く。
 しばらく眺めていると、弁天の指が降りてきてそこに当てられた。突起が指差される。
「ここは、女が一番気持ち良く感じる所。その分弱い所でもあるから、決して爪を立てたり力を込めすぎちゃ駄目」
「ん」
 卍丸が頷くと、弁天の指が更に下に走り、泉に到達する。
「ここが、貴方のそれを迎え入れる所。こういう感じで……」
 指がぐぐっとそこに押し入る。根元まで入って引き抜かれた指が、濡れて光沢を得ていた。
「わかったよ……」
 涸れたような卍丸の声。視線の先にある物は、こんなにも潤っているのに。
16212/17:2006/07/10(月) 23:07:13 ID:btp8+llK
 もう少しだけ、触ったりして確認してみて。

 という弁天の声に促されて、卍丸はゆっくりと触れてみた。ここも、やっぱり柔らかい。
 ぬるっとした感触のせいで力加減が難しいが、それでも力を入れすぎないよう秘所を撫でてみる。熱い。
 すっ、すっと、何度もそこを撫で上げる。よほど心地良いのか、ぴくりぴくりと弁天の腰が跳ね上がった。少し、嬉しい。

 見れば、更に突起が顔を出している。濡れた指先で、米粒状のそこを摘んでみた。
「ひっ……!」
 鮮烈な快感に、これまで以上に反り上がる弁天の裸身。それが嬉しくて、楽しくて、夢中でそこをいとおしむ。
「ぅ……あっ、はぁはぁっ」
 彼女の嬌声の激しさに、卍丸は音でも愉しんでいた。

 突起から指を離す。弁天の腰がとすんと落ちてきた。
 呼吸が少し収まるのを待って、泉に指を埋めてみる。入口と中程がきゅっと指を締め付け、ざわざわと舐め尽された。驚くしかない、魅惑的な質感だった。
 そっと指を抜き差しする。一本だけでは物足りなく思えて、もう一本差し入れてみた。二本をぴったり合わせるのではなく踊るように中を擦ると、潤いと締め付けが増した。

 ふやけるのではというほどに、そこを指で愛撫する。引き抜くと、開かれた穴がひどくゆっくりと閉まりだす。閉じきる前に、誘われるように卍丸はそこへむしゃぶりついた。
「ああっ!」
 唇で感じてみても、やはり熱い。
 卍丸は無心で舌を突き出した。
16313/17:2006/07/10(月) 23:08:17 ID:btp8+llK
(甘酸っぱい……かな)
 彼女の秘所に溢れる液を味わってみる。美味とは言えないが奇妙な味わいで、何より弁天の様子は気持ちよさげであったから、構わず啜り貪ってみた。
「はぁっ……はぁっ……」
 吸っても吸っても、それは溢れてくる。すでに潤いの正体は卍丸の唾液なのか、弁天の愛液なのか、判別定かではない。
 思うままに味わい尽くした頃、卍丸は限界に達した。

「もう……入れても、いい……?」
 からからに渇いた喉から声を絞り出す。
 そこは涎の様に先走りを洩らし、早く早くと脈打ち震えていた。急かされながら腰を近づけ、濡れた物同士を合わせる。
 ほんの少し腰を進めるだけで、包まれる事が叶う。

「……えぇ、いいわよ……あっ」
「……うぅっ」
 弁天がこくりと頷いたのを見てとって、間断なく卍丸自身が柔らかく絡み付くそこに入りだした。凄まじい快感に、卍丸はうめく。
 生まれて初めての包まれる快感。ざわざわと舐められる感触が指で感じた以上に気持ち良くて、奥に届くと同時に少年は精を放った。
「あぁっ!」
「くぅっ!」
 放っている間中も絞られるように絡み付かれ、激しい放出感に腰が震える。ようやく吐き出し終えると卍丸は崩れ落ちるように弁天の胸へ顔を落とした。
 即席の枕はとても柔らかく、頭を置いているだけで心安らぐ。気が付けば弁天の指が卍丸の髪に絡み撫でてくれている。
 初めての快感からゆっくりと頭が覚めてきた。と同時に、得体の知れない申し訳なさが胸を突く。
16414/17:2006/07/10(月) 23:09:02 ID:btp8+llK
「……ごめんなさい」
 なぜ謝っているのか、卍丸自身にもわからない。けれど、そうしなければならない気がした。

「ふふ、いいのよ。初めてなんだものすぐに出ちゃったのはおかしいことじゃないわ」
 本当に優しげに話す弁天の言葉で、卍丸にも見当はつきだした。そう言えば、我慢が大事と彼女は言っていた。
「それに……」
 次があるなら心せねばなどと健気に考えていると、萎んでいたそこに弁天の秘所が絡んでくる。
「う、うわ……!」
 びっくるするくらいの勢いで卍丸の男は蘇り、弁天の中で膨張の極みに達した。入れる前と遜色のない状態で、彼女の膣内を満たす。
「やっぱり若いから、復活するのが早いわね。嬉しいわ」
 言葉と同時にそこを締め上げられ、思わず卍丸は声にならないうめきを上げた。気持ちの良さは相変わらず凄まじいが、今度は耐えられそうだった。
 一度出した事で感度がやや鈍っていたのだが、初めてづくしの卍丸にはそれがわからない。ただ、今度こそ弁天を喜ばせる事が出来そうなのが何より嬉しかった。

「どうすればいいの?」
 卍丸の問いかけに若干弁天は呆れる。けれど、言われてみればやり方を教えたのは挿入するという一事だけだった。
 ここまで来れば本能でどうにかなりそうなものだと思ったが、それでももどかしがる頭を抑えて卍丸に教授する。
「貴方のそれを抜き差しするの。抜くって言っても外にまで出さなくてもいいし、差す時も一々奥まで突く必要はないわ。思うように……してみて」
「わかった、やってみるよ……」

 期待に震えるような思いで、卍丸は動き出した。
16515/17:2006/07/10(月) 23:09:56 ID:btp8+llK
「あっ」
「うっ」
 腰を引いた際の感触に、二人同時に喘ぐ。
 入れた時の快感も素晴らしい物だったが、今回の、膨らんだ男の傘が擦られる快感もたまらない物だった。

 押し入る時にはぬめぬめと絡みつかれ、引き出す時にはざわざわと舐め上げられる。
 謳うように、弁天がうめき喘いでいた。卍丸が動く度に裸身がゆらゆらと揺れ、とりわけ扇情的な乳房の動きに目が行き、気がつけばそこを自分の手が揉んでいる。
 体を倒し、胸の先端に吸い付き舐め転がす。そのせいで腰の動きが弱くなってしまったが、もう少しで放ってしまいそうだったので丁度いい按配で卍丸は心を落ち着かせた。

 先程の吐き出した時の快感を忘れたわけではないが、今度はぎりぎりの所まで我慢をするつもりだった。
 実際どうだったかはうまく思い出せないが、さっきだって少しは耐えられたのかもしれない。
 そう思うと口惜しさが増す。ならばこそ今回は、限界まで踏ん張ってみたいと固く心に決めた。
 そんな決心は抜きにしても、出来るだけ長く楽しんでみたいと思ったのも事実なのだが。

 卍丸のそれは程よい大きさでしかないが、さすがに若いだけあって張り詰めた固さがなんとも頼もしい。全力で締め上げても平気で押し入ってくる雄々しさが弁天の心を溶かす。
 反対に優しく、胸を揉み乳首を吸われる感覚も気持ちが良い。
 それが余裕がなくなったせいだと気付いてはいたが、心配りを忘れない少年の懸命さが嬉しかった。
 意外に追い詰められていたので早く達する快感に開放されたかったが、卍丸が耐えるつもりであるならとことんまで付き合ってやろうと考え直す。

 二人とも、熱く激しく律動に酔っていた。肌と肌が生む乾いた音と、激しく摩擦しあう秘部同士のくちゅくちゅという水温が、ますます酔いを加速させる。
16616/17:2006/07/10(月) 23:10:38 ID:btp8+llK
「あっ……あっ……ぅうっ!」
 弁天の喘ぎ声が定期的な調子を刻みだす。先程までは合わせるように蠢いていた腰も止まり、ただ卍丸の動きを受け止めているだけである。
 長くしなやかに伸びた両足のみはいまだ絡みついていたが、それもだんだんと力がなくなりつつある。

 それに合わせるように、秘所の襞のざわめきも定期的になってきていた。もっとも締め上げる柔らかな強さは健在で、むしろ強まってきているほどだ。
「くっ……!」
 押し込むだけで激しい快感を得る。卍丸の先端は痺れてきているようだった。限界は明らかにすぐそこだ。
 もう少し愉しんでいたかったけれど、どうやらここまでだった。
 それでもぎりぎりと歯を食いしばり、果ての果てまで進む為に弁天の細い腰回りを掴んで最後の律動を開始する。
 ほんの数度だけでも往復できれば、それでいい。

 卍丸の手が腰に当てられた事で、その意思を弁天は理解した。慣れているから持ち応えられたものの、それももう難しかったところだ。
 何度突かれるかわからないが、二桁には届かないだろう。暴れ馬のように頭を跳ね回る快感を必死で抑えつけ、最後の瞬間を待った。

 一突き一突きに全精神を集中させながら、卍丸が動く。これまで以上に激しく包まれ放ちたくなる。それを必死で堪えて引き抜き、また押し入る。
 更に上回ったざらつきに、声をあげそうになる。いや、あげていたのかもしれない。自分がどうなっているのか、弁天と繋がっているそこ以外の感覚がなかった。
 その唯一の感覚が爆発的に高まっていき、ついに開放を迎える。
「ああああぁぁぁっっ! くうぅっ!」
「っ!!」
 互いの思考が同時に白く爆ぜ、一つに染まった。
16717/17:2006/07/10(月) 23:11:24 ID:btp8+llK
「あぁ……。はぁっ……はぁっ……!」
 二回目の放出は、一度目よりも長く強い。叩くような精の勢いに膣内が収縮し、卍丸を何度もぎゅっと喰い締めた。
「うぁっ……」
 前回などまるで比較にならない解放感。腰が無くなったかと思うほどだった激しい快感が終わると、吸い出されるようにざわめく弁天の秘芯が緩やかな快感を与えてくる。それは全てを出し終えるまで続いた。

「……ふーっ」
 先にそれなりと息が整ったのは弁天の方だった。自分の体の上の少年は、まだ呼吸も鼓動も荒いままである。
 随分と頑張ってくれたものだと思う。ここまで満足できるとは全く予想していなかった。珍味的な前菜くらいに楽しめればいいと思っていたくらいだが、立派に主菜としてつとまっている。

 出し尽くして萎んだそれを引き抜いて、卍丸は弁天の横にごろりと体を横たえた。とても満足だった。こんな快い事を教えてくれた弁天に強い感謝を覚える。
「弁天さん」
「なぁに?」
「その…ありがとう」
「……ふふ、どういたしまして」

 それから何度か、二人は貪るように行為を重ねた。合間合間に弁天に男女しきたりを教えられ、卍丸はそれらを心に刻む。
 以後一年弱の旅において戦国卍丸が浮名を全く流さなかったのはこの時の弁天の教えのおかげだったろう。心の底から愛しく思う相手とだけ体を重ねろという言葉に深い共感を覚えたせいである。
 やがて絹という生涯の伴侶となる女性を得、婚儀を結びいざ初夜という段にあまりに手馴れて落ち着いた卍丸は、妬心を起こした花嫁を泣かせてしまうのだが。

 それはまた、別の話……。
168名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 23:19:36 ID:btp8+llK
以上です。
様々な物からの影響が垣間見えるかと思いますが、笑って許してくださるとありがたく
169名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 01:06:38 ID:cFTmU4AM
GJGJ!!
あー、懐かしいなぁ。
力作、お疲れ様です。
170名無しさん@ピンキー:2006/07/14(金) 01:21:50 ID:whewvhj+
神降臨!GJ!
171名無しさん@ピンキー:2006/07/19(水) 00:31:14 ID:yTLVJP4c
自来也と綱手で構想が浮かびましたが何といっても初代主人公なだけあって、
書き進めるのに少なからずの畏れがあります。
小説版或いはリメイク版の数年先という設定で書くつもりですが、
「この二人を汚すな」「自分が書く」という声がありましたら即中止いたします。

板の最深部が間近ですが、大丈夫なんでしょうか。
172名無しさん@ピンキー:2006/07/19(水) 01:33:23 ID:Rt67Z+CD
ん?
どんどんやんなさい。
173名無しさん@ピンキー:2006/07/19(水) 20:55:56 ID:Sms1lgq5
期待age
174名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 23:15:47 ID:cftagCC0
八雲でよごれなSTORYキボン
175名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 18:42:14 ID:/WUOxxvS
24レス投稿します。
1761/24:2006/07/26(水) 18:42:55 ID:/WUOxxvS
 坂東の雄、武田愚呂主起つ。その一報は瞬く間にジパング全土に知れ渡った。
 この頃大門教を皮切りに各地で起こった動乱がジパングに残した傷跡もようやく癒え、人々の顔にも笑顔が戻りだしたという時期である。あえて平穏を乱す愚呂主の心境はどういった物であったろうか。
 ただ誰もが、これが一つの時代の終焉を意味する事を感じ取っていた。

 筑波山中。
 その日自来也はガマ仙人の庵にて一人瞑想を行なっていた。
 十数年この山で暮らし、それから先の数年ジパングを駆け回った日々。その一つ一つの出来事に思いを馳せながら、自分という物の在り方を再確認する。

 愚呂主の挙兵はまさしく愚挙である。だがその本心を自来也は見抜いていた。
 今やジパング最大の火種は武田愚呂主その人の存在である。生きているだけで幕府の不審を招き、またその下に幕府に二心を抱く者達が集いもする。
 時間が経てば経つほど武田は勢いを増すであろう。それが最大に達した時に叛乱を起こせば、或いは倒幕もなるかもしれない。だが、愚呂主はもう若くはない。
 仮に勝てたとしても荒廃したジパングを新たな政で纏め上げる時間は恐らく無い。倅では自慢の息子ではあったが、ジパングを背負わせるには余りに若い。
 だからと言って今タイクーンと戦っても一割も勝機はあるまい。それでも愚呂主が討たれればジパングに一事でも平和が訪れるだろう。そう考えた時、愚呂主の考えは決まったのだろう。
 馬鹿と言えばこれ以上馬鹿な男はいない。誰にも望まれない、しかも負け戦を挑むのである。しかしほんの少しの華々しさがそこにはある。
 十中八九の負け戦。剣林矢雨の只中で、軍馬を駆るは老愚呂主。
 それを想像すると自来也は身震いする様な感覚に捉われた。男として天下を相手に馬鹿な喧嘩を吹っ掛ける、何と贅沢な事だろうか。
 どんなに英雄的な功績を挙げてきたといっても結局影働きの域を出る事のない自来也にとって、今の愚呂主の姿は羨望と映る。愚呂主一人にそんな至福を味わわせるのは我慢ならない。

 ようやく思索を終え、きっと目を見開く。
 既に自来也の表情は生死の狭間を掻い潜る時のそれへと変わっていた。
1772/24:2006/07/26(水) 18:43:40 ID:/WUOxxvS
「自来也……」
 ふっと影が点し、誰かが背後に立ったのを知る。声には聞き覚えがあり、すぐさまそれが誰かがわかった。
「綱手か。どうした?」
 振り返った自来也の表情はとてもとても清々しいもので、綱手はそれだけで全てを察した。
 愚呂主の一件を聞いた時、瞬時に血に染まる自来也の姿が思い浮かんだ。それは胸が張り裂けるような激しい恐怖で、気が付けば綱手は筑波山へと駆け出していた。

「やっぱり……愚呂主さんのこと助けに行くの?」
 わかりきった質問でもせずにはいられなかった。否定してくれるのではないかというほんの少しの期待を抱いて。けれど、やっぱり自来也は晴れた顔のままで頷いた。ますます胸が痛む。
「あぁ、放っとけないしな。愚呂主の爺さんもいい年なんだから、俺が面倒みてやらないと。それにあいつらだってきっと来るだろうしな。何たって、天下の十手持ちだ」
 そう言ってにかりと笑う。こんなにも自分が心配しているのに、どうしてこの男は笑えるのか。少しばかりの苛立ちと、胸一杯の寂しさが綱手を押し包む。
「……かせない」
「ん?」
「行かせないんだから!」
「うわっ」
 綱手が突き飛ばすように駆け寄って、勢いのまま自来也は押し倒される。軽く頭を打ってしまって目を閉じた。
 庵に現れたときから責められるのは覚悟していたので罵倒の言葉を自来也は待ったが、中々それは訪れない。代わりに彼の胸へと落ちたのは熱い水滴だった。
「……泣いてるのか、綱手」
 恐る恐る瞼を開くと、目の前の綱手はぽろぽろと涙を零しながら自来也を見ていた。そうして自来也の胸をぽくぽくと力なく叩きだす。
「そりゃあ、泣くわよ。あんたが、自来也がいなくなるかもしれないのに、そんなの、泣くに決まってるじゃない」
 言いながらもすんすんと綱手は泣いて、胸を叩くのを止めない。やがて手は動かなくなったが、顔を自来也の胸へ押し当て声をあげて泣き出す。
1783/24:2006/07/26(水) 18:44:28 ID:/WUOxxvS
 いつまでも止もうとしない綱手の泣き声。それを労わるかの如く、いつしか自来也の手が綱手の髪を梳かすように撫ぜていた。
 とくんとくんという自来也の心音も染み入るように彼女を落ち着かせていく。
「……あのな、綱手」
「……」
 声まで優しくて、かえって綱手はどきりとする。聞いてしまうのがほんの少しだけ、怖い。

「俺は何も、死ぬつもりは無いよ。精一杯愚呂主の爺さんや、芭蕉のじっちゃんの事を手伝う。それだけさ。それに……」
 ゆっくりと、しかし確実に、自来也の鼓動が早まりだす。
「お前を残して死んだりしない。約束する。だから、お前は俺の帰るのを待っててくれ。そしたら俺、きっと頑張れるし」
「……ほんと?」
 顔を起こし、涙でぼんやりとした目で自来也の表情を見る。頼もしいんだか頼りになるのかわからないけど、とてもきっぱりとしたいつもの笑顔がそこにはあった。
「俺が嘘ついたことなんてないだろ?」
「……うん、嘘は言わない。けど、いっつも冗談は言うよ」
 そう返すと自来也は困ったような顔をした。それが何だか可笑しくて、悲しかったはずなのにくすくすと綱手は笑い出した。

 ひとしきり笑い終えると二人の間にとても静かで心地の良い時間が訪れる。そのままでも酔ってしまいそうなほどの充足感だったが、何かに駆られるように綱手は言葉を紡ぎだした。
「……あのね、自来也」
「ん?」
 綱手を見る自来也の表情はやっぱり柔らかい。それを失いたくないと言う気持ちが、少しの怯えがある綱手の背中を優しく押した。
「生きて帰ってくるっていう自来也のこと、信じる。だから、信じ続けられるような証、あたしに頂戴……?」
1794/24:2006/07/26(水) 18:45:31 ID:/WUOxxvS
「え、証? それって?」
 ぴんとこないのか、なんとも珍妙な顔を自来也はしている。とても格好悪いのに、さっきまでよりもよほど彼らしくて綱手は安心した。
「馬鹿……最後まで言わせる気?」
 口をキッと結んだりしてわざと拗ねたような顔をしてやる。それでほんの少しは理解したというような表情になったが、すぐに自来也は悩んだような様子に戻った。少し、じれったい。
「お前、その、俺じゃなくてさ、大蛇丸のこと好きなんじゃないのか? ……いてっ!」
 あんまり馬鹿な事を言い出すものだから、思わず引っ叩いてしまった。それくらいしたって良いほど、野暮だ。年上のくせに、いつも自分が世話を焼いてやらないといけない。
「大蛇丸のことは好き。あんたのことも、好き。どっちが一番なのかずっとわからなかったけど、今はわかるよ。ずっと一緒にいたいのは……自来也」
 筑波山まで走ってきておきながら、自来也を押し倒していながら、その胸で泣いておきながら、今初めて綱手は自分の想いを自覚した。
 自身でも思いがけない告白に一気に頬が赤らむ。だと言うのに、それを受けた側の反応が無い。恐る恐る眺めやると、さっきまでの呆けた感じではない、真剣に悩んだ顔の自来也がいた。
「どう、したの?」
 拒絶されるのかという恐怖がありながらも、訊ねる。
「俺も、綱手とはずっと一緒にいたい、と、思う。けど……」
 自来也は一層喰いしばるような表情になった。
「俺はガマで、お前はナメクジだろ? 俺の気持ちにはひょっとしたらそれのせいって部分があるかもしれない。それが怖いんだ。そんな俺にお前の気持ちに応える資格、あるのか?」
 それは理解できる苦悩だった。何年も大蛇丸に対して同じ様に悩んできている。
 確かに種族の違いが二人の想いの距離に違いを生じてしまっているかもしれない。それでも自分は自来也を好きなのだし、だから。彼の胸へともう一度頭を伏せる。
「好きっていう気持ちがおんなじじゃなくても、いい。でも自来也もあたしのこと好きだっていう気持ち、ちゃんと伝わってくるよ。
だって、こんなにとくんとくんって鳴ってるもん……」
 そう言って、顔を上げて見つめあう。胸に置いていた手を広く頼もしい背中に回しきゅっと抱きしめると、自来也の手も自分を抱きしめ返してきた。
 誘われるように顔と顔が近付き、想いだけでなく体同士でも、二人は初めて一つに重なった。
1805/24:2006/07/26(水) 18:46:17 ID:/WUOxxvS
 最初は押し当てるだけだった口づけ。
 それに飽いたのか、どちらからともなく唇を擦り合わせるようなものへと変わる。上に乗っているせいもあるだろうが、やや綱手の方が積極的に口づけを愉しんでいるようだった。
 粘膜と粘膜が重なり合う音が静かな室内に響き、時に水音のような音が立つ。その度に二人はきつく抱きしめあい息を荒げた。
「……すごいね」
「え?」
 瞳が潤み頬に朱を差した綱手の表情は初めて見る強烈に女を感じさせるもので、囁くような声も艶かしく自来也の胸に突き刺さる。
「口づけってこんなにすごいんだ。たったこれだけなのに、今までよりずっと自来也のこと好きになってる。なんか不思議……あっ」
 背中を抱きしめていた手を上へとまわし、そのまま綱手の頭を引き寄せて唇を奪う。急に荒々しくなった自来也に驚いた綱手を更に困惑させるように、勢い強く舌が差し入ってきた。
 びっくりして縮こまった綱手を誘うように自来也の舌が突付く。恐る恐るゆっくりと舌を伸ばすと待っていたかのようにざらざらと自来也が舐めてきた。
 唇を合わせるだけでも心地良かったというのに、舌同士が擦れ合う感触はそれを遥かに上回る。もう何も考えられなかった。ただただ自来也への愛しさが募る。

 自来也からすれば今無我夢中に綱手の唇を貪っている自分の状況は埒外の事で、やや腹立たしい。
 綱手は恐らく初めてだろうから優しくしてやらなければならないと頭でわかっていながら、甘い言葉に簡単に酔わされてしまっている。いつもこうだ。
 年下のくせに、いつも姉貴ぶるように自分を手玉に取る。それは不快なんてものでは全くなかったけれど、こんな時にまでそれでは男の沽券に関わるというものだ。
 我ながら馬鹿馬鹿しく子供っぽい自尊だと心の中で苦笑したものの、おかげでほんの少しだけ落ち着けた。当初の腹積もり通り優しく接してやる事を、今度は見失わないよう心中で一本の柱と据える。

 舌と舌の責め合いも大いに気に入ったらしく、唇を合わせるだけだった時同様に綱手は懸命に自来也の舌を貪り続けていた。
 落ち着いたからこそ更に蕩ける様な感覚を自来也は得ていたが、放っておけばいつまでもこのままかもしれない。
 焦ってるわけじゃないからな、と頭で言い訳しながらごろりと体の上下を入れ替える。突然の事でびっくりしたのか、綱手は目をぱちくりとしていた。
 そして、腰帯に手をかける。
1816/24:2006/07/26(水) 18:47:16 ID:/WUOxxvS
「自来也……?」
 思考はまだぼんやりとしているのか、綱手の声はとろんとしている。その様はとても愛しく、我慢できずもう一度だけちゅっと唇を合わせると、帯をしゅるりと解き軽く放り投げる。
「え? えっ?」
 衿にかけた手がそのまま綱手の衣服を剥ぎ取ろうとするのを懸命に抑え、優しく囁いた。
「脱がすぞ」
「う……」
 すっと僅かばかりずらすと綱手の手が自来也の腕を掴んで止める。その顔は益々紅い。
「ちょ、ちょっとだけ……待って。その、脱がされるのって恥ずかしいから、じ、自分で脱ぐ。ちょっと他の所向いてて。……自来也も脱ぎなよ」
「あ、あぁ」
 自分で剥いだ方が風情があるというもので、自来也は綱手の申し入れを名残惜しく思った。けれど、何だかたどたどしくの方が自分達には相応しいようにも感じる。
 苦笑しながら立ち上がって背を向け服を脱ぎだすと、背後でしゅるしゅると衣擦れの音がする。笑みが固まって耳に精神が集中した。
「……いいよ、こっち向いても」
「……」
 振り向いた先の一糸纏わぬ姿の綱手の裸身に一瞬で思考が吹っ飛ぶ。こんなにも自分の胸を激しく鳴り騒がせるなんて。
 女体として綱手のそれは柔らかさと丸みの醸し出す極致といった裸体にはやや足りない。しかしそれを補うような輝かんばかりの張りの肌と、すらりとしなやかに伸びた細い体の線。
 出会った頃の幼さが充分に残る姿から見事に成長した、まず間違いなく一つの究極と言って良い女性がそこにはいた。
 今でさえそうなのに、一方が両胸を隠し、もう一方で秘部を遮る腕が払われたならどうなるのか。自来也は情けなくもごくりと喉を鳴らした。
「そんなにじっと見ないでよ。恥ずかしいし……」
 声と同時に僅かばかり身を縮こまらせる綱手。そのせいで腕に抑えられた膨らみが形を柔らかく変える。
 綱手の一挙一動が堪らなく愛しく、ますます焦れていく感覚と高まる期待にそれが震えた。
1827/24:2006/07/26(水) 18:48:12 ID:/WUOxxvS
「わっ」
 動いた事でようやくそれに気付いたのか、綱手が自来也の固くなった物をまじまじと見ている。少し、いや、かなり恥ずかしい。
「それ、そんなふうになるんだね。ナメクジ仙人のと全然違う……。爺ちゃんのはしょぼんとしてたもん」
「……そりゃ今の俺と同じみたいになってたらおかしいだろ」
「そうなの? どうして?」
 首を傾げて訊ねてくる仕草は昔からのままだ。裸になって以来別人のように感じられていた綱手をようやくいつものような身近に感じられた気がして自来也はほっと安心する。
 だからと言って気持ちが萎えたわけではない。
「あっ」
 肩を引き寄せ綱手を抱きしめる。力を込めすぎず、しかし逃さない為に両腕で背中を絡めとって。
「興奮したからこうなるんだ。……お前のせいなんだぞ」
「……」
 がちがちに固くなっていた体から力が徐々に抜け、おずおずと胸同士の間に挟まれていた綱手の腕が自来也の背中へと回った。
 柔らかい膨らみが潰すように押し当てられ、今度は自来也の方が身を固くする。
「……そっか、自来也もやっとあたしの魅力に気付いたってことだね」
 にこりと綱手が満面で笑んだ。それだけでもくらくらとくるのに、よく見れば頬は朱に染まり、そこに照れが垣間見える。たまらなくなってしっとりと潤んだ唇を奪った。

 何も着ていないというのに、寒さなんて感じないほどに二人の気持ちは高まっていく。そのせいか、息もどんどんと荒くなっていく。
 お互い無心で舌を貪りあい続け、どれほどの時間が流れても飽きない。もっともっととせがむような綱手が嬉しくて、自来也もそれについつい応えてしまう。
 舌と舌が複雑に踊り合う快感。他の誰でも、綱手ほどの感覚は得られないと自来也は確信する。こんなにも酔いしれているのだから。
 それでも先に進みたくて、もっと酔ってみたくて、唇を離す。二人の舌を繋いでいた細い唾液の一筋が自来也の強い意思でぴっと切れた。
1838/24:2006/07/26(水) 18:49:09 ID:/WUOxxvS
 口づけだけで荒くなった息を二人一緒に整える。整いきる事はないだろうが、お互い次に進む為の一つの儀式のように思えて、少しずつ少しずつ気を落ち着かせる。
 綱手の額に汗で張り付いていた前髪をすっと除けてやると、それだけで本当に嬉しそうに微笑んだ。その咲き誇るような笑顔が凍りつき、急に顔を下に向ける。
「自来也の熱いんだね。それに、固い……ぴくっぴくってしてて、なんだか辛そうだよ」
 余程興味深いのか、再びそれを凝視される。このままではまた同じ事を繰り返しそうで、それはそれで悪くないのだが、埒が開かない。
「早く綱手と一つに繋がりたいって震えてるんだ」
「うっ……そんなに大きいの、その、入る、のかな? ちょっとだけ怖い、かも」
 怖いのか、怯えたような表情になるが、そんな綱手の顔もたまらない。それでも安心させるために努力して笑顔を作って囁いた。
「大丈夫、優しくするから。痛くしないっていう約束は出来ないけど、綱手のことちゃんと大事にする。……俺の事、信じられない?」
 ちょっと卑怯だったかなという思いが、ぶんぶんと頭を振る綱手の仕草でやや募る。それでも、
「……ううん。自来也、いつもはちょっと意地悪だけど肝心な時はちゃんと優しいから、信じる。でも、その、本当に優しく、ね?」
という言葉が胸の中に生まれた棘を抜いてくれた。嬉しくて嬉しくてたまらない。
「わかってる……じゃあ、横になろう」
「……やっ」
 身を横たえる為に離れようとしたら、かえってきゅっとしがみ付かれる。
「嫌、なのか?」
「そうじゃないの。そうじゃないけど……恥ずかしいから離れないで」
「……わかった」
 抱き合ったままで体を横にするのは少し難しかったが、さすがに非力ではないのでゆっくりと床に綱手を寝かせた。そのほんの少し前に、しゅっと手近の衣服を間に敷くのを忘れない。
 そうして見つめると、まだ綱手の顔に怯えが見える。それを解すように口づけをしてやるときゅうきゅうと体を押し付けてきた。
 ひとしきり今までのおさらいのように舌を絡めあい、もう一度綱手をじっと見つめる。
1849/24:2006/07/26(水) 18:50:09 ID:/WUOxxvS
「じゃあ、始めるぞ……」
 自来也の強い眼光に刺されたのか、とろんとした綱手の顔に怯えが戻った。だがそれも一瞬の事で、少し母性が感じられるような柔らかい笑みが浮かぶ。
「うん、いいよ、してみて。あたしに……教えて」
「……あぁ」
 生娘だろうと女は女。許しを与えるのはいつだって女の方だ。男は喜んで奉仕するしかない。それが癪でもあり、嬉しくもある。
 絶対にこいつだけは壊しちゃいけないという思いを強くして、自来也は綱手の体を味わいだした。

「……ふふっ、くすぐったいよ」
 顔中の至る所に唇を当てて擦るとそんな風にくすくすと綱手が笑い出す。黙らせる様に時折はその唇をこちらの口で塞ぎながら、柔らかい頬などを舐めてやった。
 細い首筋を舌が這うとぴくりと震える。少しは感じてくれているのか、息に艶かしさが加わっているように思えた。
「……ぁ」
 依然重なり合ったままだった胸同士の間に自来也は両手を差し入れる。まだ揉んだりはしない。形を確かめるように、上から下へ、下から上へ、何度も何度も柔らかい膨らみを擦った。
「はぁ……はぁっ……う」
 綱手の喘ぐ声に激しさはなく、どこかうっとりとしているようにも見える。本当に優しくしてくれている自来也の腕の動きをじっくりと感じ取っているようだった。
 ふっと顔を横に倒した際何かが気になったのか、いつの間にか閉じていた瞼を開いて自来也に問い掛ける。
「あたしって……あたしってその、筋肉ごつごつだから……触っても楽しくないでしょ……?」
 馬鹿馬鹿しい質問ではあったが、綱手はそれを気にしているのかもしれない。考えてみれば、いつも怪力女だの何だのとからかっていたのは自来也である。
 成る程自業自得ではあったが、罪滅ぼしなどではない、心からの言葉を返してやる。
「柔らかい、素敵だ」
 自分らしくない台詞に自来也は思わず顔が赤くなった。しかしその気障さに気付かず、綱手は安心した様子である。
18510/24:2006/07/26(水) 18:51:13 ID:/WUOxxvS
「嬉しい……」
 本当にほっとした様で荒い息のままに微笑む綱手。続く言葉は自来也を駆り立てた。
「あたしなんかの体で自来也喜んでくれるのかなって心配だったけど、そうじゃないんなら嬉しい……」
「……馬鹿」
 懲らしめるかのように、綱手の乳房を包んでいた指にきゅっと力を入れる。あっ、という制止めいた声があがるが、聞いてやらない。
「だって、あたし、胸だって小っちゃいし……」
「……うるさい、この馬鹿」
 確かに、自来也の掌の中の膨らみはお世辞にも大きいとは言えない。けれど程よくぴったりと収まる程度の大きさはあるのだし、それにちゃんと柔らかい。
 ただ柔らかいだけでなく、若々しい弾力さで指を押し返す乳房の膨らみ。それが綱手らしさを表してるようで、何一つ文句なんて無い。
「綱手の胸だから、大きさなんて関係ない。触ってるだけでこっちはどうにかなりそうなんだからな」
「……ほんと?」
 まだ疑うのかと、ほんの少し腹が立つ。ならばと指の間で屹立している固くしこった物をきゅっと挟んでやった。
「ぅっ」
 走った感覚が鋭敏だったのか、綱手がぴくりと震える。
 もう言葉で答えるのは面倒臭くて、何より手の中の柔らかさが気持ち良くて、それからは夢中に乳房を揉みしだいた。
 少し汗がにじんできたのか手触りにしっとりとしたものが混じってきている。裏付けるように谷間には汗の雫が浮き出してきていて、それを逃さないようにぺろりと舐め取る。
「あぁっ」
 心臓に程近い所だったおかげで、舐めた時の綱手のどきりという脈動が強く感じられた。それが嬉しくて、穏やかに膨らんだ丘をいっそう可愛がってやる。
 掴むように揉んだり、丸い形のまま持ち上げるように包んでやると、ゆるやかな快感が綱手の体を電流のように駆け巡っているようだ。
 この程度で満足してもらっちゃ困るとばかりに自来也は次の標的、柔らかさの中で唯一固くなったそこに標的を移した。
18611/24:2006/07/26(水) 18:52:31 ID:/WUOxxvS
「うぁっ……」
 鴇色の蕾が一瞬だけ摘まれた。
 綱手を襲う今までと違った鮮烈な感覚に上半身が激しく、下半身が僅かに揺れる。ぴんと可愛らしく立った乳首が齎す快感はそれほど強いらしい。
 小ぶりに色づく乳輪をなぞるように自来也が指でそろりと掃く。ひどくゆっくりと、丹念に。しかし尖った場所には触れようとしない。
 先程の快感が忘れられなくて、待ち遠しくて、焦れるように綱手の眉が顰められた。
「お願い……自来也……」
 何をせがむのか、そうさせたのは他ならぬ自分だったから、目論見通りと自来也は嬉しそうに微笑む。綱手を、好いた女を翻弄する喜び。この瞬間の為に男は生きている。

 抱かれるのは初めての綱手を荒々しく貪りたくはないという思いを、張り詰めたそこを触る前にもう一度再確認する。
 花芯のような乳首にそっと指を当てた。もう少しだけ焦らしてやっても良かったが、つんとした感触を得た瞬間このまま愛でてやろうと決める。
「ひっ」
 裂くような綱手の吐息。自来也の指にくりくりと転がされて、待ち望んだ快感に頭が白くなる。
 爪で優しく掻かれ、指先が乳首の先端に当てられてきゅっと押し込まれた。一つ一つの行為がどれも気持ち良くて、綱手は泣きそうになる。

 初めてだから怖いというのは勿論ある。それより遥かに大きいのが、やっと自来也が自分を見てくれたという嬉しさだった。
 月姫を忘れるように、これまで自来也は何度も恋をしてきている。ほとんどがごく短期的なもので、中には一夜限りの事だってあった。
 別れる度に傷付いて落ち込む自来也を慰める綱手だったが、その都度ちくりと心が痛んだ。あたしはいつだってあんたの傍にいるのに、と。
「彼の重さを受け止め切れない」などと、別れた女達に尋ねると大体そういったような言葉が返ってきた。何を馬鹿なと綱手は思う。
 自分だったらちゃんと受け止められると考え出したのはいつからだったろうか。自来也への想いが大蛇丸へのそれを上回ってきたのも、きっと同じ時期だ。
 ずっと心配だったけれど、今までの女に劣ってはいないかと怖かったけれど、自分に夢中になってくれている。自来也に、惚れた男に翻弄される喜び。きっとこの瞬間の為に女も生きている。
18712/24:2006/07/26(水) 18:53:19 ID:/WUOxxvS
 不意に小さく尖った乳首が湿った感触に包まれて、吸われる。
「やぁっ……!」
 拒絶するような声なのに、反するように綱手の腕が自来也の頭に優しく回って抱えてくる。柔らかい膨らみに押さえつけられてやや苦しさはあるものの、それ以上に心地良い。
「あっ、あっ……!」
 舌先でちろちろと舐めてやると、指の時以上に歓喜の吐息が耳に入ってくる。それをもっと聞きたくて、今度はざらついた部分でころころと転がすと、更に切羽詰ったような喘ぎを綱手が洩らした。
 色が付いた部分ほどしか含んでいなかった口を広げて、欲深く乳房も一杯に頬張る。唇の範囲の中を自分の物だと主張するように荒々しく舌で蹂躙すると、もっともっとと頭を抱えた腕に力が篭った。
 もう片方も優しく揉んで、時折口と腕で場所を交換して極上の果実のような胸を味わいつくす。

「はぁ……あっ、ん……っ!」
 両の乳房に張り付く自来也が愛しくて、その髪にきゅっと指を絡める。擦るように頭を愛撫していると、不意に限界まで屹立したそこを吸われた。
 恥ずかしさでどうにかなりそうだったが、自来也の行為が何だか子供っぽくて、それを口に出す。
「ふふ、なんか自来也、赤ちゃんみたい……」
「……なっ!」
 自来也の顔がぱっと赤くなった。きっと自分もそうなのだろうけれど。
 からかわれたようで気に喰わなかったのか、優しく乳首が噛まれた。
「つっ」
 ぴりぴりとした痛みの後に、噛んだ箇所をちろちろと舌が労わるように擦ってくる。
「赤ん坊がこんなことするかよ……」
 何となく負け惜しみみたいに聞こえて、やっぱり愛しくて、綱手の顔にぱっと喜色が浮かんだ。
 そうしてまた膨らみを弄びだした自来也の動きに身を任せ、快感だけに集中する。
18813/24:2006/07/26(水) 18:53:59 ID:/WUOxxvS
 乳房を触っていた手が綱手の背中へ回り、ゆっくりゆっくりと擦りながら下へと向かっていく。その先にあるもう一つの柔らかい膨らみに辿り着くときゅっとそれを掴む。
 胸同様豊満とは言えない感触だったが、柔らかくもきゅっと引き締まっていて、やはり自来也の掌にすっぽりと収まっている。
 乳首を口で愉しんだまま尻を揉んでいるのだが、胸よりも大事な場所に近付いたせいか綱手の体に緊張の色が見えた。それを溶かして無くしてやるように優しく優しく指を動かす。
 無くなりきらない緊張。仕方がないので手を太股へと動かす。すべすべした肌を擦ってやるとようやく安心したのか、固さが抜けたようだった。
 困ったなと自来也は思う。そろそろ下半身を愛撫しようと思っているのに、綱手の緊張に戸惑ってしまう。
 まだ余裕はあるから荒々しくしたりなんて事はないが、もし秘所に指を這わせば今以上に固くなるのは明らかで、それでも無理を通したものか、と。
 そんな自来也の苦悩が伝わったのか、綱手は無理をして微笑みを作って、小さく囁いた。
「大丈夫、大丈夫だから……」
 こんな時まで自分を気遣う綱手の優しさがたまらなくて、無心で唇を合わせる。じっくりと舌を絡めあった後に囁き返した。
「痛くなったらちゃんと言えよ。綱手を壊したりなんてしたくないんだからな」
「……うん」
 にっこりと微笑む綱手は今までの誰よりも綺麗で美しい。

 太股の内側を撫でていた手をそっと翳りへと移動させる。歳相応に薄っすらと生い茂ったそこのじょりじょりとした感触を少しの間愉しむと、さらに下の、縦に割れた箇所に合わせる様に中指を当てる。
 そこはちゃんと湿っていて、ちゃんと出来ている事に自来也は安心した。
「あっ」
 まだ初めてなのだから、期待ではなく不安が綱手の声を生む。
 その不安を恐怖になんて変えないように、優しく、本当に優しく、すっすっと指に粘液をまぶす様に隠唇を擦る。
「はーっ……はーっ……」
 次第に安心してきたのか、下半身からの快感を綱手は味わい出したようだった。
18914/24:2006/07/26(水) 18:54:51 ID:/WUOxxvS
 湿り気がどんどんと潤みに変わっていく。同時に女の匂いも強くなってきて、渇くような感覚が自来也の頭に走った。
 それをぐっと我慢するように、綱手の下の唇を人指し指と薬指でぴっと開く。
「あっ!」
 とろりと流れ出してきた液が会隠を伝って床に落ちる感覚が綱手の身を震わせた。その隙に自来也は中指の先で入口を塞ぐ。
「慣らす為に指入れるけど……痛かったら言えよ」
 くすぐる様に指を細かく躍らせながら、綱手の意思を確認する。
「……ぅ」
 恥ずかしくて恥ずかしくてたまらないのだろう。綱手は中々返事を口にしない。いや、出来ない。怖さだってあるはずなのだから。
 それでも許可の意思を伝えたくて、どうにかこくりと頷いてみせる。その仕草が可愛くて、自来也の使命感はますます募っていく。

 中指を第一関節まで入れてみる。だが幸い綱手の表情を顰めさせているのは緊張だけらしく、まだ痛さは無いようだった。
 それでも安心をせず細心の注意で入口付近をくちゅくちゅとくすぐってやる。どの瞬間でか必ず痛みが来るのだから、せめて今くらいは気持ち良くさせねばならない。
「ぁ……」
 第二関節まで入れてみてもまだ痛みを見せない。時折体の震えと時期を同じくに指が締め付けられて、早く奥へ奥へと気持ちが急く。
 まだ我慢できると気を落ち着かせて、緩やかな速度のまま中指を進め、限界まで差し入った。
「……大丈夫か」
 気が付けば綱手の腕が背中に回ってきゅっと抱き締めている。一層険しい表情になっていたが、緊張とも痛みともとれない。
「ちょっと、苦しいけど……大丈夫、かも……」
「そっか……」
 気が緩んでしまって、またそこの熱さと潤みや締め付けが気持ち良くて、思わず埋めていた中指を動かしてしまう。
19015/24:2006/07/26(水) 18:56:57 ID:/WUOxxvS
「痛っ!」
 うめく綱手の姿にしまったと後悔で身が焼かれた。
「わ、悪ぃ! ……ごめんな。優しくするって言ったのに」
 責められた方がいっそ気楽だというのに、綱手はそれでも自来也を安心させようと笑顔を作る。大した女だった。
「自来也だったら痛くしていい、から、その……続けても、いいよ……」
 途切れ途切れの言葉に無理が見える。自来也は少しの間ぎゅっと目を閉じて悔恨を払った。
「……じゃあ続けるぞ」
 せめて一つになる瞬間までは痛くさせてはいけないと強く強く決心しながら、中指を出し入れしだす。
 折り曲げたりせず、また広げないようにゆっくりと慎重に動かすと、少しずつだが綱手の体から極まっていた緊張が抜けていった。
 ゆっくりと指を回転させると喘ぐような吐息も漏れてくる。快感とまでは行かないのだろうが、痛みとは違う感覚が流れているのは間違いないようだ。
 指を回すという行為は副産物を生んでいて、掌の腹の肉厚な部分が綱手の可愛く顔を覗かせた突起を擦っている。こっちははっきりとした快感で、余程気持ちいいのか綱手が大きく胸を反らした。
「やっ、そこっ……」
 震えるような綱手の声。一旦中指を抜くと、濡れそぼったそれを押し当ててやる。指先でこりこりと転がしてやると綱手の体が大きく揺れ出した。
「んっ!」
 自来也の体を押し上げるように、再び上体が反りあがる。もっともっととせがむように思えて、より丹念に秘所の核を愛撫し続けた。
 どんどん息が荒くなり、肌を桃色に染める綱手。果てが近いようだったが、未知ゆえにぽろぽろと涙を零している。
「自来也、怖いよ……あたしの頭の中、みんななくなっちゃいそう」
 安心させるようにちゅっと頬に口づけして囁いてやる。
「大丈夫、俺がいてやるから、それに集中して……」
 そして突起から連なる筋を摘んで一気に擦る。我慢なんて微塵も出来ずに綱手の快感は極みまで突き抜けた。
19116/24:2006/07/26(水) 18:58:26 ID:/WUOxxvS
「……手……綱手!」
 達した事で軽く失神したのか綱手は自来也の声に応えずただはあはあと息を吐いている。心配になってきて頬をぺちぺちと叩いてみるとようやくゆっくりと瞼を開けて、潤んだ瞳で自来也を捉えようとする。
「自来也……?」
「ああ、ここにいる。……大丈夫か?」
 声でも姿でも自来也を確認して、綱手はえへへと微笑んだ。それから恥ずかしげに話し出す。
「……なんかね、気持ち良いのか怖いのかだんだんわからなくなっちゃって、でも自来也が付いててくれるんだって思ったらふわーってなって、そしたら気持ち良いのが爆発したみたい」
 息を整えながら、考え考え話す綱手。その言葉を聞いて自来也は今までに味わったことの無い満足感を得ていた。
 いい加減立ちっぱなしのそこは痛いくらいに張り詰めて綱手の柔らかい場所に入る事を望んでいたが、心は既に満ち足りている。
 今日は、今回はここまでで良いだろうと身を離そうとすると、直感か何かで察したのか、綱手の腕が自来也を抱えて放さない。
「あのね、えっと……その……」
 綱手は今まで以上に頬を紅潮させて恥ずかしそうにしている。何を言うつもりなのだろう。
「……あたしはもう充分、その、き、気持ち良くしてもらったから、今度は自来也が、ね? そうじゃなきゃ嫌だよ……」
「綱手……」
 その言葉は自来也にとって嬉しくてたまらないものだったが、だからと言ってすぐさま甘えるわけにはいかなかった。
「……ここからはもう、綱手は多分痛いだけだと思う。だから……」
「大丈夫。大丈夫だよ」
 いつものような笑顔を綱手が見せる。ああ自分はこいつのこの表情に惚れたんだなと自来也は思った。
「さっきも言ったと思うけど、自来也だったら痛くたって、いい。……ううん。どうせ痛いんだったら、自来也じゃなきゃ嫌。だから、お願い……」
「……わかった、俺の負けだ」
 決心するように、綱手と唇を重ねる。これがきっと最後の心地良い瞬間なのだからと丹念に丁寧に舌を絡めあい、そうして口を離すと二人嬉しそうに微笑んだ。
19217/24:2006/07/26(水) 18:59:48 ID:/WUOxxvS
「じゃあ……」
「……」
 秘所を触っていた時程度に開かれていたが、それは到底体を割り入れるには狭すぎて、僅かに立てられた膝の上に置いた手で足を広げる意思を伝える。
 一瞬だけ見せた力が入って拒む素振りが消えると、両脚はやがてゆっくりと開きだした。これも初めてのことで恥ずかしいのだろう、ふるふると震えてながら。
 その様に喜悦を覚えながら少しの間太股を撫でて感触を楽しむ。ずっとそうしていたい手触りだったが視線を奥に下にとずらしていくと濡れ光る場所が目に入って、目的を思い出した。
 綱手の中に入りたい。一つになりたい。そうした想いが体を支配して、ゆっくりと自来也の腰が綱手の腰に近付いていく。
 やがて自来也の固いそれと、綱手の柔らかいそこがくちゅりと触れ合った。先端をほんの少しだけ潜らせてから最後の確認を囁きかける。
「……行くぞ」
「……ん」
 緊張のあまりかうめき声のようなものをあげて綱手が頷く。と同時に自来也の物が綱手の内にゆっくりと侵入しだした。
 気持ち良い。まだ先端の膨らんだ部分だけが入っただけなのに、もう放ってしまいそうだった。体の快感よりも、心のそれの方が遥かに強い。
 けれど、そんな中途半端に出してしまうのは我慢ならなかった。綱手の為にも最後までしっかりと続けてやらねばならない。

 綱手はひたすらに痛みを耐えている。
 指の圧迫感も充分きつい物だったけれど、あれはすぐに消え去ってくれた。だが今自分の中にどんどんと入って来るそれは指なんて比べ物にならない程に太く固く、引き裂かれるような痛みに悲鳴をあげそうになる。
 だが自分の上で目を閉じて集中している自来也は本当に気持ちが良さそうで、それを見ているとじんわりと胸が熱くなった。
 少女から女へと変わる儀式。それを自来也と行なえる幸せ。痛みごときでは今の綱手の至福を阻む事は出来ない。

 やがて自来也のそれが狭く閉じたような部分へと至る。生娘の証だ。
 二人の一つになりたいという強い意思に負けて、遂にそこがぷつっと破れた。
19318/24:2006/07/26(水) 19:01:42 ID:/WUOxxvS
「っっ!」
 七割の痛みと三割の喜びが綱手を小さく唸らせる。人生でたった一度っきりしかない破瓜の体験。その衝撃が体と心を走り抜けた。

 破った後はそれまでよりはすんなりと自来也の男が奥へ奥へと進み入る。液は充分に浸されているというのに、きつい。
 慣れた女の絡みつく柔らかさはそこにはなく、押し出すような狭さで自来也を包んでくる。だが痛みとは感じないぎりぎりの固さだったから、これまでとは違う至高の感覚が男を酔わせた。
 ようやく根元までを綱手の内部に収めて一息つく。締め付けは相変わらず凄まじく、動いていないのに責められる快感を得ていた。自分も初めてだったなら、きっととっくに出してしまっていただろう。
 ふっと綱手の顔を見てみるとぎゅっと閉じた瞼が震えている。それ程の痛みを与えてしまった事の責任と、綱手を女にしたのだという嗜虐的な暗い満足感が自来也の精神を満たす。
 その闇が自来也に早く動け早く動けと囁きかける。男も綱手の中でぴくりぴくりと震えては、生娘の肉を存分に味わいたいと意思表示をしているようだった。
 そんな暗雲のような誘いを払ってくれたのは、やっぱり綱手だった。
「自来也ぁ……」
「……どうした、大丈夫か、綱手?」
 必死に綱手は微笑もうとしている。そんな無理はしなくていいのに、自来也を安心させようとでもしているのか。
「あたし……ちゃんと……できた、の? 自来也は……気持ち、良い……?」
 小刻みに震えながら、途切れ途切れにそれだけを訊ねかける。
 何だか泣けそうになって、精一杯自来也は頷いて応えてやった。
「あぁ、ちゃんと出来てるし、気持ち良い。最高だ」
 にぱぁっと綱手が笑む。もしも勝手に動いてしまっていたなら、ひょっとしたら泣かせるだけだったかもしれない。
 例え偶然だとしても、動かなくて良かったと自来也は思った。
 痛さをほんの少しでも飛ばしてやりたくて、何より自分がそうしたくて、もう何度目かわからない口づけをする。
 お互いの背中をきつく抱き合い、しばらく二人は体の二箇所で繋がる感覚に浸り続けた。
19419/24:2006/07/26(水) 19:02:50 ID:/WUOxxvS
「……自来也」
「ん?」
 長い長い口づけを終えて、綱手の決心が固まる。
「もう、動いても良いよ……」
 精一杯我慢してくれた自来也に許しを与える。何度も何度も幸せな気持ちにしてもらったのだから。
「大丈夫、だから。……それって、あの、出し入れしないと、気持ち良くないんでしょ? きっと我慢できるから、その……ね?」
「……わかった……痛かったら痛いって、ちゃんと言うんだぞ。それだけでも随分違うと思うから」
「……うん」
 もう一度だけちゅっと口を合わせてから、自来也はそこに意識をやった。

「つっ……!」
 自来也が引き抜かれる時に破れた箇所を掠ったのか、綱手が短く悲鳴をあげる。一旦動きを止めて見つめてみるが、促す様な視線が返された。
 気遣いに胸が痛みながら、男をぎりぎりまで秘所から露出させた。それは粘液と破瓜の血に塗れていて、胸だけでなく心も痛む。
 だが躊躇すればするだけ余計綱手を苦しめるのであり、きっと心を強く固めて再び肉を割るように奥へと入っていく。
「あっ!」
 ぎゅっとしがみつかれて綱手の痛みをほんの少しだけ理解したような気がするが、自分が得ているのは快感だけだったのが悔しくさえあった。
 実際綱手の膣肉の感触は凄まじい物だった。柔らかさはないものの、健やかに鍛え上げられた全身の筋肉はそこも鍛え上げていたようで、程良い狭さで自来也を包んでくる。
 呼吸を合わせるなんていう考えなんて無い筈なのに、天性の才能なのか、入る時には膣襞は緩やかに押し開かれ、抜く時には離さないとばかりにきゅっとしがみ付いて来た。
 気持ち良いなんて言葉では足りないほどの快感。綱手の処女肉を味わう喜びに身が震えそうになる。
 それを必死で押し殺して、体や記憶に叩き込むように、忘れないようにと、ゆっくりゆっくりと自来也は腰を振った。
19520/24:2006/07/26(水) 19:04:14 ID:/WUOxxvS
 早く放ってしまいたかった。そうすれば綱手は苦しみから解放されるのだから。
 それでも。
(これが最後かもしれないんだ……)
 と思うと放出に身を委ねる事が出来ない。
 生きて帰ると言った言葉に嘘偽りはない。それでも戦場に赴くのだから生死を賭ける事にも間違いはない。
 もしも死んでしまえば、もう綱手を抱く事は出来ない。いや、咲くような笑顔を見ることさえ出来なくなるのだ。そう考えると、剛直からの快感が頭に届かなくなる。
 悔しさとも惜しさともつかない感情が胸を打って。自来也の瞳から涙が一滴綱手の胸へと落ちた。

「……自来也?」
 汗よりもやや冷たい水の感触に気がついて、そっと綱手は目を開けた。
 さっきまでの気持ち良さそうな顔が嘘のように、自来也は苦しそうである。
 何も言わなくても、綱手にも伝わってきた。これは最初で最後なのかもしれないという恐れをきっと感じているに違いない、と。
 背中に回していた両手を自来也の頬に優しく当てる。それからその手を頭に回して、きゅっと胸へと抱え込んで柔らかい声で囁いてやる。
「いい子いい子……」
「……」
 乳房に押し当てられた自来也の肌が熱さを増したのを感じた。一気に目が覚めたのだろう。
 野暮に言い訳などしてこなかったから、気を落ち着かせるようにそよそよと自来也の頭を撫で続ける。図らずも痛みで痺れていた秘所も随分楽になっていた。
「……自来也」
「……あぁ」
 言葉も最小限に、二人は動きへ専念しだす。もう迷い無く、ただ最後の瞬間へと向かって。
19621/24:2006/07/26(水) 19:05:32 ID:/WUOxxvS
 次第次第に自来也が動きを速めていった。それだけ快感が増してすぐにも堰が開きそうになる。
「あぁっ! 自来也ぁ……!」
 まだ痛いだけだろうに精神の充足がそれを凌駕したのか、綱手の声にほんのりと甘みが混じっている。
 例え錯覚でも本当に嬉しくて、自来也の男がますます張り詰める。

「綱手……」
 体の上でいやらしい動きを続けられたまま吐息のように自分の名前を囁かれて、じゅんとそこが更に潤ったような気がする。
 本当はそんな訳が無い。ただただ痛いだけなのだから。けれど、それが間違いじゃないと体ではなく心が知らせている。
 痛いのに嬉しい。一見被虐的な喜びに見えるが、そうではない。
 唯一人の本当に愛した相手だからこそ、痛みだってかけがえのない感覚となり得る。
 思考ではなく直感で綱手はそこに至って、歓喜で女になったばかりの襞で何度も何度も自来也を喰い締めた。

 もう自来也の頭にはそこの感覚しかない。律動も限界まで早まっているのに、済まないという気持ちさえ湧き上がらなかった。
 驚いた事に綱手の膣襞に柔らかさが生まれ出している。その絡みつきが新たな快感を呼んで、もっともっとと貪り尽くすように腰を振り続ける。
 ぽたぽたと汗が綱手の体に落ちるが、彼女だって汗まみれで体を揺らし続けている。胸も、脚も。
 綱手しか見えない。綱手しか感じられない。その至福。限界が神経を伝い、子種がゆっくりと装填され、放出の瞬間を待っている。
「綱手、出すぞ……」
「うん……うんっ……!」
 頷いているのか喘ぎ声なのか、わからない。そんな事にも気を止めず、ひたすらに自来也は綱手の中で動き続けた。
 そして限界が決裂して、熱い奔流が自来也から綱手へと流れ出す。自来也は白濁を吐き出す解放感に、綱手は白濁が染み入ってくる充足感に、二人の声にならない叫びが重なった。
19722/24:2006/07/26(水) 19:06:56 ID:/WUOxxvS
「……ん。……?」
 しゅるしゅるという物音に目が覚める。どうやら気を失うように眠ってしまっていたらしい。自来也が被せてくれたのであろう掛け布団がするりと床に崩れる。
「起こしちまったか」
 既に自来也は服を着終え、防具などを装着し始めている。
 それを見て慌てず急いで綱手は追う様に身繕いをした。いくら何でも裸での見送りというのはちょっと恥ずかしい。
 綱手を、最も愛しい女を抱いた事で心体共に万全に漲った清々しい男振り。哀しさも沸いていたがそれをふっと忘れてしまいそうに、ただただうっとりと自来也を見つめ続けた。
 こんないい男に女にしてもらったんだなと、なんて自分は幸せなんだろうと綱手は思う。
「ははっ、なんだよ。とろんとした目して。……そんなに格好良いか?」
「うん、ジパング一格好良いよ。惚れ直した」
「……そうか」
 照れて叩いた冗談なのに綱手は真剣に答える。顔を真っ赤にした自来也は格好いいというよりは、可愛い部類に属したが。
 生気に充ち満ちた自来也の姿を見ていると、とても戦場で命を落とすとは思えない力強さを感じられて綱手は大きく安心する。これなら多分、いや、きっと大丈夫と。
「さて、あいつらも待ってるだろうし……行ってくるよ」
「……ん、行ってらっしゃい」
 それでも惜別の想いは心のも胸にも容赦なく刺さってきて涙を溢れさせようとした。だがそこをぐっと我慢して、今出来る最高の笑顔で最愛の男を、自来也を励ます。
 同じ様に笑み返して、くるりと背中を向けて自来也は歩き出した。振り返りはしない。帰ってくると約束したのだから。
 もう一度、いやこれから先何度でも最高の宝物のような笑顔を見るためだと思えば。
 自来也の心にもう戦いへの恐怖は無い。

 小さくなっていく姿がとうとう消えた瞬間、綱手はひっそりと泣き出した。聞こえる訳がないのに、声をひたすらに押し殺して。
19823/24:2006/07/26(水) 19:09:21 ID:/WUOxxvS
 それから三ヶ月。武田勢とタイクーン勢の直接対峙までに流れた時間である。
 前哨戦のような小競り合いや、互いの腹を探る外交手管がその間に無数に交わされ、異様な気がジパングに充満していた。
 影老の元で働いているためか自来也の名前が噂の中に上がる事はなかったが、武田の勢い益々盛んである事を思えば、報せが無いのは元気の証拠とでもいったところだったろう。

 いつ帰ってくるのだか分らないのだし、それだったら一つ所にいた方が自来也の為だろうと思って綱手は戸隠山に戻っていた。
 信濃の慌しさにあってそこだけは依然穏やかで、ナメクジ仙人も大喜びで迎え入れてくれて、癒されるような思いに綱手は浸る。
 その体に赤子が出来た印、つわりの兆候が出てきた時、彼女の心中に大きな波が立った。
 時を同じくして長篠の地で愚呂主敗れるとの報が流れ、綱手を益々混乱させる。
 赤子が出来た事は嬉しかったが、何だかそれが自来也に不幸があっても我慢できるこじ付けが出来たようで、腹の中の子に悪いと思いながらも震える恐怖を綱手は抑える事が出来なかった。

 更に二ヶ月ほどが過ぎた。
 戦後交渉の結果、武田愚呂主は生き延びている。これに尽力したのは客将の軍師の青年で、タイクーン及び並み居る諸将の前にて激しく雄弁を奮い勝ち得た結果であった。
 青年の事は綱手も知っていたからその活躍も愚呂主の生存も嬉しくはあったが、やはり喜びきれない。
 依然自来也は帰ってこないのだ。
 倅に家督を譲って隠居の身になった愚呂主を直接訪ねれば良さそうなものだが、怖くて決心がつかない。ナメクジ仙人が自分が行っても良いという申し出すら、ふるふると首を振って拒否している。

 その日綱手は畑の草むしりに精を出していた。この畑を耕したのはナメクジ仙人である。
 孫が出来たと大喜びのナメクジ仙人は老体に鞭打って野良仕事やら近隣住民の相談事にのったりして、綱手とその子の為に懸命に働いている。
 そのせいで手持ち無沙汰の日々が続く綱手であったが、少しは体を動かさないとかえって差し障る気がして、ならばと草むしりをしているわけだ。
 お腹も少し膨らんできているし、そのうちこの程度の作業も出来なくなる。甘えてばかりもいられなかいというのもあったが、何より僅かでも気を紛れさせたくて、久しぶりに額に汗を流した。
19924/24:2006/07/26(水) 19:10:31 ID:/WUOxxvS
「……ふーっ」
 一息つく為に近くにあった切り株に腰をおろし、手拭で汗を拭く。やはり日光の下にいる方が気持ち良いな、などとぼんやりとした物思いに耽りながら綱手は空を見上げた。
 視線の先にあるのは青の世界でとても清々しい。心が洗われるような感覚が綱手の中に沸き起こる。けれど、雲一つ無いこの空のようには晴れきってくれない。
 綱手の心の空の中にある、絶対に消えない雲。自来也。間抜けだけど肝心な時にはちゃんと格好良く決めるあの男。不意に生まれた寂寥感が綱手の瞳に涙を溜まらせる。
 気晴らしなんてしなければ良かった。忘れたくなんてないし、忘れられない。
 その顔を見るまでは絶対にもう泣かないと決めていたけど、もう駄目だった。自来也がいない寂しさに耐えられない。
 お腹の中の赤子に弱いお母さんでごめんねと心の中で謝りながら、綱手は顔を手で覆って泣きだした。

「……何泣いてるんだ、綱手」
 誰かが背後に立って、その優しい声が綱手に降りかかる。聞き間違える筈が、無い。
「……っ! 泣いてない、泣いてないよ……!」
 咄嗟の事で混乱の極みにあったが、見送って以来ずっと頭の中で練習していた事を実行する為必死で涙を拭う。
 一回だけ深呼吸をして心を落ち着かせて、それから振り返ってみる。意外にこざっぱりとしていて、足だってちゃんとある。幽霊なんかではない。
 綱手にとってジパング一馬鹿で、でもとてもとても大好きな男が、自来也が、そこに立っている。いつもの様な頭の後ろで手を合わせて、いたずらっ子っぽい笑顔と共に。

「ただいま、綱手」
 やっぱり幻でもなんでもなく、目の前の自来也は紛れもなく本物だった。
 弾けるような嬉しさが駆け寄って抱きついて大声で泣く事を望んでいたが、そんなのすぐに出来るんだからと精一杯我慢する。
 そして綱手は涙で潤んだ瞳のまま、自来也だけが見る事の出来る最高の笑顔で、ちゃんと言うんだと決めていた言葉で出迎えた。
「おかえりなさい……自来也!」
200名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 19:14:22 ID:/WUOxxvS
以上です。
自来也は折角の岩田氏キャラですし、
某ゲーム(というかOVA)より台詞などを拝借いたしました。
悪ノリだったかもしれませんが……。

さて、しばし充電をさせて頂きたいと思います。
その間、他の書き手の方が現れてくださる事を期待しながら。
201名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 21:14:44 ID:JKX9DmLE
>>200
GJ!!!自来也×綱手好きだー。
天外1はPCE版しかやってないけど、いい話でした。
大作お疲れさまでした。また作品を期待してます。

>>174
八雲は実は遊郭出身なんじゃないかと勘ぐってる俺
男嫌いの理由はそこら辺にあるのかなーとか
202名無しさん@ピンキー:2006/08/10(木) 23:22:33 ID:iEQBK5Oz
落ち防止age
203名無しさん@ピンキー:2006/08/11(金) 04:20:25 ID:bUBPTlYv
卍×弁天前提で、卍×花火で書こうかと思っています。
本来なら卍×百々地三太夫が筋でしょうが・・・。
まつりだけはどうにも描けません。

さて、不遜ながら皆様にお願いがございます。
採用させていただくとは言明できませんが、また当方和姦好きな為陵辱等にはお答えできかねますが、
その上で何かしらそそるシチュエーションを教えて頂けると幸いであります。
尚、別に私が皆様のリクエストに応えるのに限らず、
他の方の筆に拠る事となってもこれは面白いのではないでしょうか。
204名無しさん@ピンキー:2006/08/11(金) 19:38:41 ID:5DJuGSGC
卍×花火ktkr
205名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 22:53:23 ID:Hog7oUpi
気持ちを抑えきれなくなった花火が卍丸に迫るとか?
・・・そそらないか
206名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:57:22 ID:0NmTlkN5
そそるよ
207名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 23:49:21 ID:D9JdXbbn
花火ってあそこで死ぬ時も「卍丸さま・・・」って
最後までそう言ってたから、かなり彼に惚れてるよね
208名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 01:10:14 ID:gL/PkQJ9
俺、花火は絹とかより好きだから大期待。
絹もなぁ・・・カブキ伝でいらんこと言わなかったらなぁ・・・
209名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 13:46:35 ID:sww6Wq4K
カブキ伝は好きだが、絹のあの台詞はなかったことにしてる俺
2と製作者が違うからミスっただけでしょ
それか社交辞令かwww
210名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 12:01:30 ID:ARszD25S
夕能タンのを書くんだ誰か
211名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 17:59:29 ID:QrjfhbO0
スカーウルフとのやつか
212名無しさん@ピンキー:2006/08/25(金) 07:52:49 ID:+vDl3Uo9
むしろカブキとまつりきぼんぬ
213名無しさん@ピンキー:2006/08/25(金) 15:34:35 ID:G+CvZhDA
夕能はスカーウルフとやったのかな………てことは処女じゃないわけか。可愛いからいいけど
214名無しさん@ピンキー:2006/08/25(金) 17:18:50 ID:LZmX6Lo7
俺はプラトニックな関係だったと思うな、なんとなく
215名無しさん@ピンキー:2006/08/28(月) 19:59:18 ID:GGyAf8vw
期待age
216名無しさん@ピンキー:2006/09/02(土) 23:10:35 ID:Bfd4BVnQ
花火wktk
217名無しさん@ピンキー:2006/09/03(日) 01:27:49 ID:D+inJNtJ
天神×水貴キボン
218名無しさん@ピンキー:2006/09/03(日) 10:36:27 ID:Yv9m4ZKL
花火!花火!
219名無しさん@ピンキー:2006/09/03(日) 21:57:52 ID:Sqgnodmh
俺、絹がいなかったら絶対卍丸×花火にハマってただろうなあ
220名無しさん@ピンキー:2006/09/06(水) 02:18:45 ID:UE6J9r5W
村の男衆×卍丸の母!
221名無しさん@ピンキー:2006/09/06(水) 22:55:08 ID:uljkuRud
ここはひとつ絹の両親で
222名無しさん@ピンキー:2006/09/09(土) 23:55:00 ID:N7Oe/CEe
なかなかいいとこついてくるね

>>220
すげえな・・・
223名無しさん@ピンキー:2006/09/10(日) 12:53:08 ID:/xV0e4pj
そこで、カブキ×はまぐり姫ですよ
224名無しさん@ピンキー:2006/09/11(月) 19:34:38 ID:dAQ5P4mi
期待age
225名無しさん@ピンキー:2006/09/12(火) 23:29:30 ID:p0uxpWYO
このスレのせいで久しぶりにPCE引っ張り出してきてUをプレイしてる俺ガイル
226名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 01:55:55 ID:hcSDo5iW
いいことだ
227名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 02:02:56 ID:Rmp9ioQR
陵辱で百貫丸×絹
228名無しさん@ピンキー:2006/09/19(火) 19:00:05 ID:40KDbPyh
鬼怒に殺られちまうぞ
229名無しさん@ピンキー:2006/09/28(木) 16:51:03 ID:HbjomgGa
期待age
230名無しさん@ピンキー:2006/10/08(日) 09:27:52 ID:fCcH1ST1
落ち防止age
231名無しさん@ピンキー:2006/10/15(日) 23:24:39 ID:BlYKZyLt
ほしゅ
232名無しさん@ピンキー:2006/10/17(火) 17:09:22 ID:EPJL9AQc
結局、まつり→カブキは公式なのか?
233名無しさん@ピンキー:2006/10/20(金) 19:58:37 ID:aAaqETOl
カブキはモテるって設定だけど、メインキャラにはそれほど好かれてないね
阿国とレイナとまつりぐらいか、カブキを好きなのは
234名無しさん@ピンキー:2006/10/21(土) 11:37:20 ID:1x5/QaE+
>>233
つ 絹
235名無しさん@ピンキー:2006/10/21(土) 17:02:46 ID:Mvz8Mfbb
絹は卍丸でしょ
カブキ伝でのあれは製作スタッフが違うから黒歴史でw
236名無しさん@ピンキー:2006/10/21(土) 19:22:24 ID:A/kYSyC0
しかもあれって「戦ってる時のカブキは」カッコいいという話で
普段のカブキに関しては触れてないからなw
237名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 12:12:05 ID:aRexhc/b
ただの社交辞令ってことか
238名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 15:14:05 ID:hYcOr8H2
まあ真に受けるカブキがアホだってシーンでしょw
239名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 19:20:05 ID:6rwqbNIb
おい、ZEROは?
天神×水貴で600年前の戦い前夜とか
ロマンスあるだろ?
240名無しさん@ピンキー:2006/10/23(月) 18:45:23 ID:nbl6a6G5
あの二人はプラトニックな仲だったと思う
241名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 09:43:16 ID:ury1q2Df
>>237
間違いなく社交辞令。
カブキ伝の発売イベントで広井氏が、
あれはただの社交辞令、絹は良くできた人間ですからって言っていたな。
242名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 19:24:23 ID:SDCjh7c+
>>240
お前の考えなんて知らねえよ。
この板の主旨分かってる?エロパロで楽しむんだよ。
243名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 20:01:32 ID:t6TZoKO6
>>241
王子がそんなこと言ってたのかww
それじゃあ社交辞令決定だな

そういやZEROの小説ってここじゃ見ないな
作れそうなのは天神×水貴、火眼×昴ぐらいか
244名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 20:11:52 ID:KBUwOH2L
翡翠を忘れるな!
245名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 20:26:41 ID:t6TZoKO6
相手は?
246名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 20:53:45 ID:SDCjh7c+
小説だと翡翠とレイド?

天神と水貴はセクースしてガキまでいるだろ。つED


>>243
ヒガンと昴はきめえw
247名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 21:57:04 ID:SDCjh7c+
もし天神と水貴で書くなら
アニメベルサイユのばらみたいに
決戦前夜、森の中で処女あげちゃうってのはどうだろ?
で翌日みずきあぼーん
248名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 22:02:44 ID:Vn5UjT9q
火眼×水貴のNTRもアリかなーと。
事後天神にヌッコロされそうだけど。
249名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 02:21:37 ID:cBTFbPvm
水貴って、天神の精神?の中にいて、天神に逢えないんだったよな?
可哀相だよな。天神とセクース出来ないなんて


それはそうと、ステータス画面の水貴の露出っぷりは、たまらんな
250名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 20:17:09 ID:bjsWK+Xm
天神と水貴は交換日記でも始めれば(ry
251名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 01:27:43 ID:KkLMaihG
ヒスイの相手は火眼って考えるのが自然な気がする
だって森の奥で、倒れてて、火眼見て元気になったんだぜ?
252名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 02:45:23 ID:/9KHeAOq
天神が表を張ってる時は水貴の意識はどうなってるんだっけ?
体が天神の時も水貴の意識は起きてるんだとすればどんな夫婦よりも濃い共同生活送れてるわけだが。
それでもまだラブラブなあたりプラトニックなのかも。

つか、これまでのどのカップルよりも議論されてるなw
天神はともかく水貴は数少ない正統派美人(天外は露出多い格好のとか地味めの女キャラが多い)だから俺も好きだけど。
253名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 10:46:37 ID:FbDhyAKg
翡翠の相手で考えれば火眼かもしれんが、火眼の相手って視点で考えると昴な希ガス
一緒にいる時間も長いし、ED後も寿命まで生きてるわけだから恋愛に発展する確率はありそう
254名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 19:02:52 ID:KCk/N9/+
やってるとしても天神と水貴は、1回しかやってないだろうな。
やってなかったら天神、男失格!
255名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 22:39:27 ID:IItmVKBY
>>253
同意
256名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:44:32 ID:0M43bLTi
天神と水貴がヤったら水貴がリードしそうな気がする、そして天神は得意の三問答で言葉責め





>>253
火眼と昴の場合、早くしないと。昴が20歳になる頃には火眼は32歳になってるよ
257名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 21:15:39 ID:XkEFhlQC
天神の場合、水貴よりスタミナなさそうだから
1回フィニッシュしたらぐったり、
でも水貴は「もういっかい♪」

天神の前だときっと可愛い女のはずた。
258名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 21:40:40 ID:xW5KCEgF
合わせ鏡イベントでの水貴はすごく可愛いかったよ。
2人の出会いとかすごく気になる…!
259名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 21:42:21 ID:niBASdls
>>252
わざわざ合わせ鏡で対面できるイベントが用意されてる事を考えると、
意識共有は無いんじゃないか?
260名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 23:47:21 ID:0M43bLTi
樹里と戦う前
「来な!樹里。殺してやるよ」
姉に対して殺意剥きだしなカッコイイ水貴

合わせ鏡で天神と会話したとき
「天神…あなたを愛している」
天神に対して一途な愛を貫くカワイイ水貴


どっちもいいね
261名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 13:13:16 ID:cKvwWwHO
なあ、マジで誰か天神×水貴で
本気で書ける人書いてくれないか?
262名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 22:15:58 ID:MP1Yqt/V
天外はZEROしかやってない俺は負け組?

263名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 23:56:02 ID:DZt08VqE
2もおすすめだよ
264名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 00:57:42 ID:Lv20BiPO
>>262
自分もだ。当時はスーファミしか持ってなかったから。
今でも心に残る名作だと思うから、負け組じゃないよ!

>>263
おおっ、2が面白いんだ。機会があったらやってみよう。
265名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 01:48:12 ID:beBz3u1h
>>261
よほどのZEROファンでないと、
あまりに資料不足で書けないんじゃないでしょうか。
この二人の台詞や感情の癖を掴んでない限りは、
下手な代物だと別物になってしまうので。

要は、把握さえ出来れば書きたいくらいにそそってはおりますw
266名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 06:28:28 ID:J3n07wuv
あん、卍卍斬しないで・・・・・・・・・・・・
267名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 17:08:00 ID:DYd88xRB
ZEROに出てくる、奥義や巻物って以外と、エロを連想させるの多いよな

全裸・盛盛・一発・口うつし
他何かあるか?
268名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 19:42:03 ID:3d1x0Efs
http://www19.cds.ne.jp/~hpychild/tengai/zero/toki.htm
↑ファンが書いた、中途半端な天神×水貴

これで雰囲気想像して書ける人、書いてくれ。
269名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 19:47:39 ID:3d1x0Efs
↑のアドレスは、ブラウザのアドレスに
直接入れてみれるよ。
270名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 02:31:03 ID:yGCwIr6z
>天神×水貴

んじゃ漏れが一丁書いてみる ノシ
271名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 05:46:46 ID:/qv8oZJ1
>>270
期待wktk
272名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 21:34:26 ID:7s+t30X9
>>267
一撃のヤリ
273名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 16:43:15 ID:Xbwt0y4E
天水ktkr(゜∀゜))

>>267
スバルの玉

友達に「あれ、昴って女の子だよね?」っていわれた苦い経験アリ。prz
274名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 15:51:44 ID:Th7Ny+ib
スバルの玉をそっち方面に連想するのはちょっと考えすぎだと思うw
275名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 23:25:18 ID:6uH2m+Zw
だよな。         しかも当時小学生だったんだぜ?w
276名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 00:27:15 ID:ls0cjHHo
ずいぶんませた小学生だなw
…だが最近の小学生はそれが普通だったりしてな
277名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 20:23:17 ID:yaIHoHZy
濃厚な天神×水貴おながいします。
278名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 23:37:10 ID:zIEhWTIk
PSPからこんぬづわ。                 考えてみたんだけど(話変わります)夕能って蛇の穴で修行してるとき、たまにウルフと遭遇するよな。後から雷神が後ろからついてくるよな?・・・微妙に興奮した漏れは負け組確定orz
279名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 23:40:35 ID:7u84juNo
夕能→雷神への想いをあらわしてるのかと思った
280名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 17:02:44 ID:CrxoAcCt
PSPからってどうやって書き込んでるんだろう
持ってないからわからん…
281名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 23:30:08 ID:Zx/qKU2e
天水期待age
282名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 23:29:36 ID:ufccJf+3
卍丸×絹まだ〜〜〜
283名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 00:06:48 ID:kmK2VL25
>>282
それはちょっと,,,
あまりその二人は汚してほしくないな
284名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 00:27:00 ID:AcfD1zhH
まあエロパロスレだから、エロありはある意味当然
なしも歓迎だけど
285名無しさん@ピンキー:2006/11/18(土) 17:22:51 ID:ckiHZqKC
>>283
多少キツい言い方になるが、見たくないものは投下前の
注意書きなどを見てスルーすべきだと思う
見たいって人もいるだろうし、希望のカプは人によって様々だから
人によってはあなたに>>242のように言う人もいるかもしれない

嫌な書きかたになったが、煽っているつもりは全然ないよ
こういうところでは特に個人の趣味でどうこう言うのは嫌われがちだと思うので、
参考程度に聞いて欲しい
286名無しさん@ピンキー:2006/11/18(土) 22:27:36 ID:ddVeYy5r
ゲーム準拠なら白銀城直後か、
エンディング後に卍丸宅にシロと遊びに来るあたりだろうか。>卍と絹のセクロス
・・・どっちの場合も卍丸のほうが喰われちゃいそうな予感。
287名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 12:57:30 ID:+aF/OjS4
鬼の血が騒いで卍丸を逆レイプとか
288名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 21:30:19 ID:QUIEeYk2
菊五郎劇場『愛と欲望の日々』
誰か書いてくれ!!!
289名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 22:57:51 ID:eKtcfI4I
やばそうだなw
290名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 23:36:29 ID:hahXKdt8
菊五郎×3番はやばいww
291名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 07:53:42 ID:sYy75Sj3
20レス投稿します。
2921/20:2006/11/20(月) 07:55:57 ID:sYy75Sj3
 幻夢城崩壊より数日後。戦国卍丸は京への帰路にあった。新年を迎えるのに都ほど相応しい場所はない、というわけでもないがともあれ、痛んだ武具などを一新するには丁度良い頃合ではあろう。
 もっとも、痛んだのは何も武具ばかりではない。精神の消耗たるやこれまでとは比べ物にならないかもしれなかった。原因は幻夢城の城主はまぐり姫にある。
 これまで鬼か獣かと思い込んでいた根の一族だったのに、卍丸ははまぐり姫の中に初めて隠し切れない人間性を確かに垣間見た。彼女を倒した時の疲労感はそのせいかいつもより酷かったように思える。
 以後果たして自分は根の一族を斬れるのか。年の瀬にあって、戦国卍丸は思い悩んでいる。

 旅のごく初期に弁天で女を知ったのは今となっては幸いかもしれない。
 何故なら多感な少年の時期に生きるか死ぬかの殺伐な世界でだけ過ごしていたのなら、いずれ卍丸の理性は磨耗して敵を斬り倒すことのみに快楽を見出す人間になっていたかもしれないからだ。
 人の世も捨てたものではない、と確かにそう思わせるだけの経験を卍丸は弁天塔で経験した。結局それから一度も女を抱いた事はないけれど、微笑ましい期待感は彼を大いに助けている。
 ただ、惚れた女しか抱かないと決めた卍丸にとって害悪となる存在がいた。根の一族ではない。それは仲間の筈のカブキ団十郎である。

 カブキという男はとにかく女に目がない。ほぼ毎日のように一夜の相手を求めに宿や忍の庵を飛び出していく。恐るべき体力だ、とそこだけは褒めるべきかもしれないが。
 派手好きだったり根本的に馬鹿(決して非難の意味ではない)なカブキの性格は卍丸に好影響をもたらしてはいたが、女好きなところだけは苦々しく感じていた。
 反面羨望もあったのだが、これは卍丸は決して認めない事だろう。
 他方、極楽太郎がこの方面に関して意外にも淡白であったのは幸いでもあり、辛くもあった。
 豪放磊落な性格の男だけあって猥談くらいは宴席などで平気で話すが(また、結構もてる)、だからといって女を求めるといった事は知り合って以降一度としてない。
 酸いも甘いも噛み分けた理想的な男の姿が極楽の中にはある。それに憧憬を覚えつつも、自分の卑小さを卍丸は自覚してしまうのだった。
 もっとも極楽が卍丸の内心の苦悩を知れば一笑して好きにすれば良いなどと喝破して背中を叩いてやっただろう。若い頃は突っ走ったり蹴躓いて転んでみるのも後の礎となるのだから。
 いや、実際極楽は卍丸の悩みについて感付いてはいた。なのに諭してやらないのは、結局は上記のような考えによる。有り難くも意地悪な大人と言えよう。

 弁天を抱いてから数ヶ月。少年の妄念はいよいよ高まっていた。
2932/20:2006/11/20(月) 07:57:22 ID:sYy75Sj3
「ふーっ……」
 庵を出て深く息を吐いては吸う。冬の夜の空気は冷たくて、それが体に染み入っていく感じが心地良く、頭の中まで澄んでいくように卍丸は思えた。

 今夜はいささか手持ちが心許ない為(京で散財する為無駄遣いは禁物)忍の庵にて宿を取っている。きちんとした宿屋に比べれば随分格は落ちるのだが、それでも野宿に比べればましだった。
 困るのは食事量くらいなもので、とかく尋常じゃない程に食べる火の勇者(極楽は当然のこと、卍丸もカブキも人一倍喰らう)にとって必要最低限の機能・備蓄量しかない忍の庵はやや辛い。
 それでも三越地方の危険度が幻夢城崩壊で下がった事もあってか、今夜はそれなりに豪勢な食事を伊賀忍が用意してくれていた。大した事に、猪を数頭捕らえてきてもいる。
 冷えた体に猪鍋は何よりの馳走だった。食満ちれば身心もまた満ちる。はまぐり姫の残した傷は消えはしないが、それに健全に向かい合える精神力を卍丸と極楽はようやく取り戻した。
 これは致し方ない事だが、精力まで満ちてしまったのは困り事であろう。酒を浴びるようにかっくらってさっさと寝てしまった極楽は流石に処し方を知っていたわけだが卍丸はそうはいかない。
 悶々として結局寝入る事が出来ず、身も心も冷ます為に外に出て星の一つでも見ようと庵を飛び出したわけである。

「どうかなさいましたか、卍丸様」
 雪を踏む音すら殆ど立てずに卍丸の前に現れたのは百々地三太夫が長姉、花火だった。
 彼女に限らず自分たちが眠っている間伊賀の忍者たちが周辺を見張ってくれているのは知っていたから驚きはないが、それも今夜ばかりは事情が異なる。
 寒中にあっても火の勇者である卍丸達同様に伊賀忍達は防寒具が殆ど無い軽装である。つまりは、今も花火は素足を露出した開放的な出で立ちだった。流石に見ている卍丸の方が寒くなる。
「いや、その……寒くないの、花火さん」
 元々花火の方が背が高く、また卍丸が屈んでいた事で今の彼女は上半身を傾けて話し掛けてきている。まともに見てしまえば胸の谷間が目に入ってしまう為不自然な方を向きながらの返事しか出来ない。
 ちらちらと花火の顔を見るのが精一杯だった。
「私は大丈夫です。気遣って頂きありがとうございます」
 にっこりと本当に嬉しそうに微笑まれて、困ったななどと卍丸は思ってしまう。おかげで少しは澄んでいた心の平静はとっくにかき乱れていた。
 ……それは言い訳のような物で、花火が現れた時からとっくに乱れていたのだが。
2943/20:2006/11/20(月) 07:58:36 ID:sYy75Sj3
 これまで殆どそういった目で見なかっただけ感心だが、それにしても目の前の花火の美しさに今更のように卍丸はどぎまぎしていた。
 彼女の妹であるまつりやみこしも容姿を充分に誇って良いだけの美貌を持つが、卍丸の好みという点で花火は一段格上になる。
 後に絹に恋焦がれる辺りから判る様に、綺麗な長髪でおとなしめの性格の女性が彼の好みだった。もっとも、花火も絹も単におとなしいでは済まない内心の激しさを持っているのだが。
 とにかく、身近にこれほどの女性がいるとは、と卍丸の自制心はますます揺らいでいく。ここまで根の一族を相手に斬った張ったで鍛え抜いた精神力があればこそ、何とか耐えていられた。
「大丈夫ですか? 何か辛そうでございますが」
 眉根を顰めて花火が問い掛ける。吐息が掛ってその一瞬の暖かさが心地良くあるが、かぐわしさが毒でもあった。
「……えーと、その、寝付けないから少し外の空気吸おうと思って。それだけだよ、うん」
 全くの真実なのだが、不自然極まりない。案の定花火の不審げな表情は全然晴れてはいない。
 ここで卍丸が取るべき行動でもっとも最適なものはすぐさま寝床に戻る、であったろう。どうせ寝られはしないのが明白だが、獣欲に身を任せるよりはいくらかましな選択なのは間違いない。
 それでもそこに思い至らない、いや、思い至ってもそれを選択できないのは果たして卍丸の未練なのか、花火の(彼女が自覚しているかどうかわからないが)魅惑故か。
 ある意味でこの旅屈指の苦悩に卍丸は陥っているが、理性がなんとか勝ってようやく少年は決意した。やはり軽々しく快楽に傾くべきではない、と。
「ちょっと体が火照ってたんだけど、おかげで結構冷めたからもう寝るよ。……おやすみなさい、花火さん」
 言わでもがなの事を言っていることに卍丸は気付かない。若さゆえの過ちだが、それを責めるのは酷であったろう。
「体が火照る……そう言えば、猪鍋は精がつくと聞きまするが、もしや……夜伽がご所望でしょうか?」
「うぇっ!?」
 的確に痛い所を突かれて、咄嗟に言い訳が思いつかない。
 乱れまくった頭が落ち着く前に放たれた花火の言葉はますます卍丸を戸惑わせる。
「私でよろしければ、お相手を務めさせて頂きますが……」

 戦国卍丸の人生において大きな比率を占める、生涯ただ二人の女の一方である花火。その初めての秘め事は、このように滑稽で幼稚な状況で始ったのだった。
2954/20:2006/11/20(月) 07:59:46 ID:sYy75Sj3
「え、いいの?」
 言ってしまってから何て馬鹿な事を口にしたのかと卍丸は激しく後悔した。後々までこの点だけは悔いても悔いきれない恥部として彼の中に残り続ける(この後の結果自体は何も悔いてない)。
「って、ごめん! なに馬鹿な事言ってるんだ、おれ。まるでカブキみたいだ……」
 あたふたと慌てる様はなんとも可愛らしくて、花火でなくても思わず微笑んでしまう仕種だった。
「ふふっ。良いも悪いもございません。卍丸様に抱かれるのも我ら伊賀の者の務めでございますれば」
 これはかえって卍丸を醒めさせる言葉となった。情の全く伴わない状況で女を抱くのは失礼極まりないと、少年は固く信じている。
「……務めだとか、そんなこと言わないでよ。義理だとかで女の人抱くなんて、おれには出来ないし……ごめん、気使ってくれてるのに」
 謝ってはいるものの、卍丸の顔には隠し切れない憤懣が滲み出ていた。何も花火への怒りばかりではない。
 自身の軽々しい性欲(これまで全く発揮していないのだから実際の罪は無いにせよ)こそが憎かった。
 花火を色欲の目で見た事。うっかりでも、夜伽の申し出に喜色を示してしまった事。情けなさに腸が煮えくり返るようだった。
 卍丸がすぐさま怒りに凝り固まった自分に気付いたのは、これも旅の成果と言えるだろうか。
 自在の念無くしては人を超えた力を持つ根の一族に勝つ事は難しく、火が決して固まらないように卍丸の精神は熱くなろうとも一つの意識に長時間留まる事は無い。
 とにかく、相手の気を悪くしたのではないかという少年らしい心配から、俯いていた顔を上げる。と、その瞬間卍丸は射抜かれた。
 柔らかく微笑んだ花火の表情。それにただただ見惚れてしまう。やはり心は平静に戻ろうとするのだけれど、目を離せない。
「……おれ、結構酷い事言ったと思うのに、どうして笑えるの?」
 殆ど無心で問い掛ける。その少年らしい率直さにますます花火の笑みが増し、まさに喜色満面を表したような輝かんばかりの表情になった。
 人の表情とはこれほどまでに複雑で、そして美しいものなのかと感じる。花火の笑顔は確かに喜色ではあったが、悲しみめいた色が一刺し混じっているようにも見えた。
 花火から目を離せない。
 根の一族の怒りの顔、憎しみの顔。ジパングの民の悲しみの顔、喜びの顔。強烈な感情、即ち生の発露であるこれらの表情を見る、見れるのが卍丸という人間に与えられた最大の特権であろう。
 その、まさに天に愛されたような少年が今たった一人の表情に心を奪われている。
2965/20:2006/11/20(月) 08:01:04 ID:sYy75Sj3
「嬉しかったのです、とても」
 寒空が空気を澄ませているのか、花火の声はそれほど大きくないのによく通って聞こえてくる。
「我ら伊賀は卍丸様に頭領を救って頂きました。その恩を返す事は我らの宿願であり、そしてジパングを救おうとなさっている卍丸様の役に立てるのは我らの誇り。
 ならばこそ夜伽と言えど何ら苦にはなりませぬ……と、これまでならそう思っておりました」
「……」
 伊賀忍にどれほど助けられているか。それがわからない卍丸ではないが、有り難迷惑のように思う事も何度かはあった。
 任務や仕事と割り切っていると強烈に感じさせる冷たさが忍者達の寡黙さに表れているようで、最初の頃はどうにも居心地が悪かったものである。
 卍丸とカブキの訴えかけでどうにか気さくに接してくれるようにはなってきていたが、そもそもが無愛想さが求められるような職業で長年生きてきた彼らなのでちぐはぐさが付きまとっていた。
 そうした歯車がぎりぎりで噛み合わない様な感覚を、花火の言葉が突いている。
「我らは忍。生きてはおりますがまるで人形のような物でもございます。そんな我らを卍丸様達は人として扱って下さり、その事がどれほど皆を救い励ましていることか、一言では言い表せません。
 ……そして今も」
 花火の目がゆっくりと細められる。その瞳がきらりと光ったのは気のせいだったろうか。
「卍丸様は私に真剣に怒ってくださいました。それが嬉しいのです」
 にっこりと笑んだその仕種の美しさ。たったそれだけで鼓動が早まっていくようだった。
「心が通わぬ女など抱きたくないという卍丸様の言葉はわかります。ですが決して、私は義理や任務だからと口にしたのではございません。私は卍丸様を確かに……好いておりますれば。
 これまで私は人らしい暮らしをしてこなかった為に、この想いが本当のものなのかはわかりませぬが……」
 かっと赤らんだ花火の頬に、卍丸まで赤面しそうな気恥ずかしさを覚える。
 変に説明されるよりは余程花火の真摯な想いが伝わってくるようで。
「もう一度だけ、恥を捨てお願い致します。
 ……抱いて下さりませ、卍丸様」
2976/20:2006/11/20(月) 08:02:19 ID:sYy75Sj3
 その言葉は甘く柔らかで、否定し難い強さだった。理性や葛藤をかなぐり捨てたくなってしまう。
 それでも、回ってくれようとしない思考をどうにか操って花火の言葉を反芻する。本当に良いのか、嘘は無いのか、と。
 卍丸の直感は当代最高の正確無比な代物である。その直感が「大丈夫だろう」と告げていた。十割の確信でないあたり、これは結果的にやはり正確無比であった。
「……わかった」
 しばらく時を置いてどうにか呟いた卍丸の言葉に花火の顔に安堵の火が灯る。しかし、よく見れば少年の眉は顰められたままだった。
「おれも花火さんのこと嫌いじゃないから、抱くよ。けど、少しでも嫌だって思ったんならちゃんと言って欲しい。それだけは、お願い」
 きっと義務だろうと真意だろうとこう答えるんだろうなと思いながら宣告する。既に自分は敗北しているのだと卍丸は気付いていた。
「……はい」
 予想通りの答を、潤んだ瞳で、やや朱の注した頬で、くらくらするような笑顔で返されて、逡巡は消え去った。
 この時の決心は、根の魔城に踏み入る時のそれに似ていた。どうなるかわからないのなら踏み込んで埒をあけるまで、と。

 女には色々準備があるのです、と花火は近くの別の庵の場所を卍丸に教えた後、少し時間を置いてから来て欲しいと告げて去っていった。
 そういう物らしいとは知っていたのだが、やはりこれからの事を思うとそわそわとしてしまう。時間の過ごしようが難しい。
 特に意味も無く、極楽が寝入っているかなどと確認してみる。いつも通りの豪快な鼾に半分安心して、演技なんじゃないかと(何だか後ろめたいからだろうか)半分不安になる。
 決心してしまった時の卍丸は無敵で、それまでの迷いが嘘のように待つ時間を楽しんでいた。

 四半刻ほどをどぎまぎと、わくわくとどうにか過ごして、花火が待つ庵の前に卍丸は立った。
 結局ずっと寒空の下にいたものだから随分と体が冷えている筈なのだが、気の持ちようとでも言うのか、むしろ上せた様な感覚に陥っている。一番浮ついているのが頭なのは言うまでもない。
「入るよ」
 一声かけてから、がらがらと戸を開ける。迎え入れるように室内のほんのりとした暖かい空気が卍丸の体に絡みついてきて心地良い。
2987/20:2006/11/20(月) 08:03:31 ID:sYy75Sj3
 この庵もやはり質素な造りの物で、調度品の類すら数少ない。それでもこの短時間にどう準備したのか、そこそこに質の良さそうな布団だけが異彩を放っている。
 だが、卍丸には庵の中がどうなっているかなどという事は最初から頭にも目にも入っていなかった。
 布団の上できちんと三つ指をついて正座している花火の姿しか見えない。
「お待ちしておりました」
 すっと花火が僅かばかり頭を下げる。本来が農村の子供でしかない卍丸でも何やら形式に従った所作なのだろうとわかっているのだが、どう応じたものやらわからない。
 ただ無心で花火の前に立ち、そうして膝を折って端坐する。只の十五の小僧であったなら滑稽な物が混じった動作だったろうが、多くの意味で卍丸は只の小僧ではない。

 何も話す事無く、卍丸はただ花火をじっと見つめ続ける。焦れる気持ちは当然自覚していたが、つまりは既に始っているのだという事も理解していた。
「不束者ではございますが……宜しくお願い致します」
「うん」
 深々と頭を下げる花火にただ頷く。下手に喋れば色々と台無しになるような気がして。その直感はきっと正しい。
 花火がすっと立ち上がり、白い肌着の紐を解き、それを脱いでいく。早々と現れた肩が月の光を見事に捉えて輝いた。
 やがて肌着が全て床に崩れ落ちる。完全に裸身となった花火の姿に卍丸は飛び掛ろうとする獣心を懸命に抑え、紛らわすようにただ見入った。
 見事、としか言いようがない。あちこちに傷跡らしき物があったが、それすらも花火の美しさを引き立てているように思える。共に戦う仲間だという何よりの証拠だからだろうか。

 この年頃の少年は殆どがそうであろうが、卍丸も女の乳房への関心が強い。視界には花火の裸体全てが捉えられているものの、注視しているのはやはり彼女の胸の膨らみであった。
 「完璧な女体」であるはずの弁天のそれに、或いは花火は勝っているかもしれない。少なくともその豊かさでは花火のほうがやや上回るだろう。
 呆れた事に、卍丸の頭はすでに吹っ飛びそうだった。心中密かに憧れてさえいた花火の胸を見ただけで。その事を今更にして自覚する。
 少年の、本当に肌で感じ取れそうなほどの視線を感じながら花火が布団へその体を潜り込ませていく。一見落ち着いた所作に見えたが、その瞼がやや震えていた事に卍丸は気付けたかどうか。
 室内の艶めいた気は二人共にわずかの重苦しさを感じさせるほどに高まってきている。
2998/20:2006/11/20(月) 08:04:26 ID:sYy75Sj3
 自身も褌一丁になって、頭と体が連結していないような不思議な感覚のまま布団の中に身を潜らせ、そして花火の上へと覆い被さる。接触はまだしない。
「花火さん」
 しっかりと見つめると、花火の瞳が随分と潤んでいる事に気付く。それが歓喜からのものだと卍丸は信じたかったが、事ここに至って彼女の体が隠しきれない程に緊張で固くなっている。
 見れば、肩もやや震えていた。合点がいかず、戸惑いも生まれているが、もう卍丸には自分の欲を抑えきる事が出来ない。
「始めるよ」
 と、ややがっついた精神状態のまま、一度だけと花火に問い掛ける。
「……はい」
 返ってきた返事はやはりか細い。それでも許諾は許諾。この瞬間からしばらく、卍丸は我を見失っていた。

 首筋に唇を、舌を這わせる。はっ、という息を呑むような声が花火の口から漏れ、ぴくりぴくりと体が僅かな痙攣を見せた。
(ここが弱い……のかな)
 そんな事を考えながら、卍丸は花火の体に徐々に没頭していく。

 弁天は卍丸と同程度の背丈だったが花火の体は彼より半尺ほど高いために、覆い被さるというよりは乗っかるという感じで卍丸は彼女の上にいた。
 男として自分の方が背が低い事に若干の情けなさは感じるものの、見方を変えれば一つ一つの部位に攻め甲斐があると言える。
 記憶に残る弁天への愛撫では、例えばすっと体の端まで舐め滑ったつもりでもやや足りなかった、などと花火相手で食い違いが生まれる事が卍丸を楽しませた。

 違いと言えば、やはりその最たる物は迫力すらある乳房の膨らみだったろう。寄り添う前や胸板に当てられていた時にも凄いとは感じていたが、目前とすれば認識を大いに上方修正せざるをえない。
 ぴたりと手を当ててみると卍丸の掌にやや余る大きさだった。鍛えられた胸筋が押し上げているのか、伏しているというのにその隆起は重力への敗北による崩れを然程見せずに形を誇り続けている。
 瑞々しく柔らかい弾力に陶然としながら、卍丸は己の指に優しく力を込めた。
3009/20:2006/11/20(月) 08:05:16 ID:sYy75Sj3
「……っ」
 花火の呼気に乱れが生じる。快楽の色というよりは緊張の方が強いように見えたため、ぴたりと動きを止めてその表情を窺っていると卍丸が気遣った事を察したのか落ち着いた……ように見えた。

 行為が始まった時から、花火のぎこちなさには気付いている。
 そのせいで好んで溺れたいというのに溺れきれないもどかしさを卍丸は感じていた。
 反面、結果として愛撫が荒々しい物にならなかったのは幸いだったのだが、

 少し身を捩らせるだけでふるふると震える膨らみをゆっくりとゆっくりと捏ね、その感触を楽しむ。触れてみてもやはり、花火の乳房は素晴らしい代物だった。
 とくんとくんと伝わる鼓動。ふっと幼い頃に戻ったような感覚に至る優しい手触りと体温。そのどれもが卍丸の心に強く激しく染み入っていく。
 柔肉を揉みながら同時に指でその頂点を不意に擦っては摘み上げる事を忘れない。年齢を思えば卍丸の性技はひどく巧みで、酔いながらも冷静に花火の体を攻めている。
 ゆっくりと固く尖っていく乳首にむしゃぶりつきたくなる獣欲を見事に乗りこなしながら、二歩近付いては一歩遠ざかるように蕾へと彼は近寄っていく。
「ぁ!」
 尖りを敬愛する少年の唇に含まれて、驚きに花火が声をあげた。それは舐めて転がされては強くなり、吸われて擦られては高くなる。
 余程感覚が鮮烈であるのか何度も何度も首を振る花火の様を見ながら、決して口内から逃さないように留意し、逃げる事など忘れさせるとばかりに彼女に快楽の焔を灯した。
「はぁ……はぁっ……」
 まるで煙のように花火の口から湧き続けている吐息はかぐわしい。暗い室内にあってもどこからか照り入る月や星の明かりが彼女の汗に跳ね返ってきらりと輝いた。
 麓から頂までを舌で昇っていくとその充実感が達成感は卍丸を大いに満たす。自分が踏破した山だと誇示するように乳首や乳輪でくるくると指を躍らせれば、尽きる事無い征服欲が彼に湧き上がる。

 唇で、舌で。掌で、指で。
 自らの意思を繊細に遂行できる部分で、次の欲望に囚われるまで卍丸は花火の膨らみを堪能し続けた。
30110/20:2006/11/20(月) 08:06:09 ID:sYy75Sj3
 咥えていた乳首から唇を離し、つーっと舌を下半身へと舐め滑らせていく。程良く引き締まった腹部に到達し、小さく穿った臍を緩く舐って、更に下へ、下へ。
 そのままほんのりと湿った様子の秘所へ……ではなく、脚へと卍丸は下がっていった。
 そして、いい加減閉じ込められてきつかった自身を曝け出す為、下帯を解いて布団の横へと放り出す。

 花火の乳房は十二分以上に魅力的な物だったが、彼がそれに次いで憧れていたのがしなやかに伸びた両脚だった。
 同程度の背丈なら男よりも女の方が脚が長いものだが、そういう事を差し引いても花火のそれはすらりと美しい線を描いて伸び育っている(ちなみに彼女の妹達も中々のものである)。
 要は百々地三太夫はジパング人離れした体型であるわけなのだが、異人は生憎珍妙な話し方をする宣教師しか知らない卍丸は当然そういう感想には至れない。
 後年、異国を幾つか訪れて回ったカブキ団十郎は帰国した際その域に至るのだが、それは措く。

 その太股には筋肉の存在をひた隠すのに最低限の柔らかみしかついていないが、絹糸のような肌触りと共に優しく押し返してくる張りが卍丸の唇と舌を愉しませる。
 掌でも慈しむように何度となくしゅるしゅると撫で擦ってやると、その度にぴくりぴくりと花火の裸身が震えた。
 やはり目測どおり、いやそれ以上の感触である事に卍丸は喜びを覚える。彼女の様も心地良さそうに見えたからこそそれはひとしおだったのだが、どうやらそれは違っていたらしい。
「お止め……下さいませ……」
 と、花火のか細く制止する声がが脚に張り付いた少年の耳に届く。
「? 嫌、だった?」
 名残惜しそうに体を起こしながら尋ねると、花火は顔を横に背けた。嫌がってというよりは恥ずかしがってのように見える。
「いえ、その……はい、嫌なのかもしれません」
「どうして?」
 本当にわからないといった風に小首を傾げる卍丸。子供と大人の境目にいる年頃だから許される仕種だが、これを卍丸がすると全くもって困った武器になる。
 果たして、おずおずとではあるが花火は理由を話し始めた。
30211/20:2006/11/20(月) 08:07:54 ID:sYy75Sj3
「女らしくなくて、嫌いなのです……」
「?」
 よくわからない。卍丸からすれば、全く問題なく愉しんでいるというのに。
「固い、でしょう? 他はまだしも、そこだけは誤魔化しが効かないのです。ですから、触れていただいても満足していただけないのではないかと……」
 ああ、成る程、と納得したように卍丸は感じた。
 忍者というものは走るのが仕事のようなもので、自然、足の筋肉がどうしても発達してしまう。上半身とても常人よりは鍛え上がるだろうが、恐らく運動の絶対量は随分と違うだろう。
 脚の固さが、そもそも日の下を歩けないような職業で生きている事の何よりの証のように花火は感じているのかもしれない。
 誤魔化しが効かないというのは所詮男である卍丸には依然よくわからないが。

 もっとも、そういう花火の悩みは彼にとっては大して問題が無い。
「そんな事、ないんだけどね。……よっと」
「きゃっ!?」
 ぐいっと花火の体を引き上げて起こす。そうしてその手を取って、自分の脚へと宛がった。
「おれの脚も、固いでしょ? って言うか、おれの方がやっぱり男だし固いと思う」
「え? は、はい、そうですね」
「それに比べれば……」
「あっ……」
 今度は、卍丸が花火の脚をさわさわと撫でる。やっぱり心地が良くて、少しだけうっとりとした。
「うん、やっぱり柔らかい。それに触ってて気持ち良いんだし、そんなに悩む事ないと思うよ。おれは好きだしね」
「卍丸、様……」
30312/20:2006/11/20(月) 08:08:52 ID:sYy75Sj3
「って、何だかカブキとか極楽みたいな事言ってたかも。ごめんね」
 こういう事を言うあたりはまさに子供ならではだろう。それでも卍丸の言葉が花火は随分嬉しかったようで、頬の染まりが一層増していた。
 じっと少年を見つめていた潤んだ瞳がふっと我に返る。それが何気なく下を向いた時、花火の体が固まった。
 卍丸はその原因に自分でも目で追ってみて気がついて苦笑した。
「あはは、えらそうな事言ってたのに、台無しだね。……ちょっとだけ、ごめん」
 隆々と漲り、時折脈動で揺れる卍丸自身。自分が興奮していると証明する何よりの証拠であるから、さすがに気恥ずかしい。
 痛みのような感覚すら持ち主に訴えかけて張り詰めているそれを、花火は怯えたように、驚いたようにじっと見続けている。
「その、ご立派……なのです、ね」
 途切れ途切れの言葉が彼女の内心の動揺を何より示していた。弁天は当然のように見ては触れてきたものだから、こうした反応は卍丸にとって新鮮である。
「うーん、他の人のは見たことないけど、普通らしいよ」
 少しの情けなさと共に卍丸はそう応える。おかげでその返答の声が小さかったのか、花火はあいも変わらずそれをじっと見詰めるのみだ。
「お辛そうに、見えまするが……」
「……うん、まぁね」
 実際、辛い。本当はこんな何だかよくわからない応答をしている暇があったらさっさと花火の中に己を埋め込みたいと、卍丸の心の何割かがずっと訴えていた。
「花火さんって、その、凄く綺麗だから、本当は我慢するの結構大変なんだ。もっと楽しみたいし、楽しませてあげたいけど……正直言うと、早く花火さんの中に入りたい」
「……」
 一瞬訪れた沈黙の時間に耐えられなくて、益々艶めいた雰囲気を自分で薄めている事が情けなくて、卍丸は何となしに頭を掻く。
 どうにか調子を取り戻そうと言葉を紡ごうとして、でも何も出来なくてただ少年の口だけが開いたその時、花火が震える声で呟いた。
「……入れて下さいませ」
「花火、さん……?」
30413/20:2006/11/20(月) 08:09:50 ID:sYy75Sj3
 意を決したかのような花火の態度に、卍丸は魅せられている。
 何を決心したのかは到底思いつかないが、彼女のたった一言で霧散しつつあった艶がまた濃密に室内を満たし始めた事だけは間違いなかった。
「もう少しなら我慢できるけど、良いの?」
「……はい」
 こくりと頷く様は、やはり決意を感じさせる。ならば迷う事はないし、ここで他意を口にすればまたどうでもいい時間を過ごす事になるだろう。
「……わかった」
「あっ……」
 花火の体を引き寄せてきゅっと抱き締めた。自分の胸板に押し当てられた膨らみの柔らかさを一瞬だけ堪能して、今度はゆっくりと彼女の上体を倒していく。
「脚、開いて」
「……は、い」
 おずおずと花火の脚が開くと、卍丸はゆっくりと体を移動させてその間に分け入った。その際彼女の秘唇がきらりと光を跳ね返すのを見たが、弁天との時と比べればそれはか細く頼りない。
 気になって指を宛がってみる。やはり潤んでいると言うには遠く及ばず、湿るという程度でしかなかった。
(大丈夫かな?)
 途端に心配になる、が、そう言えば弁天の場合は入ってからの方がさらに潤みを増した事を思い出す。都合の良い記憶の改竄だったかもしれないが、卍丸はもう止まれなかった。

 片手を花火の脇について上体を支え、もう片方で反り返る自身を秘所に宛がう。先端が柔らかい物に触れている感触が、ただそれだけで心地良い。
「じゃあ、入れるよ」
「はい……」
 心配が杞憂だったかのように、一際膨らんだ部分が花火の中にするりと潜っていく。潤滑油の如き粘液が足りていた事に気を良くした卍丸は、そのままそれを押し入れていった。
 無事に奥まで埋め込み終わると、気を落ち着けるようにふーっと息を吐く。
30514/20:2006/11/20(月) 08:10:39 ID:sYy75Sj3
(やっぱり、すごくいい)
 そんな感想が少年の頭の中によぎった。久しぶりの女の体は、我慢していただけに期待通り、いや、それ以上の快感を齎してくれている。
 再確認するかのように何度かゆっくりと自身を注挿すれば、その一挙動ごとに頭が真っ白になるかのようだった。
 禁欲生活が長かったせいか先端から脳へと走る性感は鋭敏に過ぎて、少しでも気を抜けば吐き出してしまいそうである。
 花火を抱くのは今日はこれ一回のみといつの間にかそう決め込んでいた為に、すぐに放つのは勿体無いとばかりに卍丸は常に緩慢に腰を使い続けた。

 それにしても、固い。
 花火の膣肉のことである。
 固いというのは勿論比喩であるが、そう感じるほどにそこは卍丸をきつく締め付けていた。弁天の締め付けも確かにきつい時はあったが、矛盾したような感想ではあるがもっと柔らかかったように思える。
 最初の快感から落ち着きを取り戻しつつある卍丸が違和感の正体を探るように花火の胎内を往復するうち、やがてある事に気がついた。
 要は、花火の中はずっときついままなのである。
 それが何を示すのかわからなくて、卍丸は繋がっている箇所に目を落とした。その目の先で月明かりを受けて濡れ光る己自身を浸している粘液が、薄っすらと赤い。
「……え?」
 と、思わず口に出す。同時に頭の中を色んな言葉が駆け巡った。それはカブキや極楽の艶談であったり、弁天との寝物語が主である。
 やがて、混乱は一つの結果に収束していく。それは無視が出来ない事だと卍丸は思い、即座に口にした。
「もしかして初めて、だったの?」
 無粋極まりない質問である。しかし、気付かなかったり故意に無視していいものではないという少年の価値観は正しい物である事は間違いない。
 事ここに至って、これまでにぽつぽつと湧き上がる様に感じていた疑念もこれが正体だったかと卍丸は気付いた。花火が生娘である事は最早確信に変わりつつあったが、
「……はい、恥ずかしながら、これが初めての契りにございます」
と、ふるふると眉を震わせながら返された言葉が決定打を彼に与える。衝撃に少年の体はぐらりと揺れたが、それ以上に精神は揺れに揺れた。
30615/20:2006/11/20(月) 08:11:35 ID:sYy75Sj3
「うっ……ご、ごめん! ほんっとうに、ごめん!」
 情けなさに身を焼かれながら、卍丸はただただ謝る。その様に花火は驚いたようで、恐る恐ると問い掛けてきた。
「卍丸、様? あの……ご迷惑、だったでしょうか」
「いやいやいや、そんな事あるわけないじゃないか!」
「では何故謝られているのですか?」
 卍丸の珍妙な反応に破瓜の痛みを忘れたのか、花火の態度には普段通りの落ち着いたものが戻っている。そもそもが母性に弱い卍丸はそれを見て自分もほんの少しだけ落ち着けた。
「だって、その、初めてだったら痛い、んでしょ? だったら、もっともっと優しくしなきゃいけなかったし……気付かなきゃいけなかった」
「……」
 少々落ち着いたとはいっても、情けなさだけは卍丸に留まり続けている。

 漠然と、自分の妻となる女性との初夜はこうするんだと微笑ましい妄想を少年は度々抱いていた。
 その相手が生娘かどうかなどという事に拘りはなかったが、もしそうであったなら務めて優しくしなきゃいけない、などとも。
 別に花火は彼の妻になったわけではないのだが、それにしたって失敗に近い感覚に卍丸が陥るのはそうした理由からによる。
「だからその……ごめん」
 少年の心からの謝罪に、花火がふっと微笑む。が、それも一瞬の事で、卍丸を凌ぐ悔いの表情が彼女の顔を覆った。
「花火さん?」
 微笑は、自分を許してくれたんだとわかった。しかし、今花火が見せる悔恨の色は卍丸を不安にさせる。その沈黙が何だか怖くなって、彼女の言葉を待てずに問い掛けた。
「やっぱり、おれが初めてじゃ、嫌だった?」
「……いえ、その様な事は決して。むしろ誇らしく思いたい程に嬉しゅうございます」
 そう言うと、花火の目端から涙が一筋すーっと流れ落ちていった。
30716/20:2006/11/20(月) 08:12:24 ID:sYy75Sj3
「謝らなければいけないのは私の方なのです……」
「?」
 よくわからなかった。どう考えても落ち度は卍丸の方にこそ圧倒的に多い。
「なんで? 花火さんはおれの無茶を聞いてくれただけじゃないか。そうでしょ?」
 そんな卍丸の言葉が更に花火を苛ませたのか閉じていた瞼に更にぎゅっと力が篭り、悔恨に震える声と共に彼女の感情が溢れ出す。
「……いえ、いえ、そうではないのです。私は伊賀の為、自分の為にと卍丸様を騙したのですから……!」
「へ?」
 唐突な展開に卍丸は頭がついていかない。彼は決して愚鈍ではないが、状況が状況なだけに冷静に思考出来ないのは仕方がなかった。
 だから呆然とするしかなく、花火の次の言葉を待つ。

「ご存知の通り、私は伊賀の頭領の血族です。そして長子ですので、いずれは婿をとって百々地を次代に繋ぐのが私の使命なのです。この事は生まれてからずっと、私には自然な事でした」
 つい最近までガキ大将だった卍丸でもそうした家督問題の事は何とはなしに知っていた。今は真実味を感じるのは難しいが、それが当人達にとってどれだけ重要な事かも、わかる。
「……ですが卍丸様達をお手伝いするようになって、人らしさが少しずつ戻ってくるようになって、好きでもない殿御と夫婦になる事がたまらなく怖くなったのです。
 そんな方に抱かれるくらいなら、初めて好いた方に、卍丸様に抱いていただきたかった!」
 腕を瞼に押し当てて泣きじゃくる花火に、卍丸は何も言ってやる事が出来ない。ただ彼女の涙が止まるのを願い待つのみだった。
「卍丸様に抱かれれば、そして子種を授かれば、誰とも夫婦にならなくて済むでしょう。けれど、それは卍丸様を利用し名分を作った、つまりは騙したようなものです。
 私は……私は、ずるい女なのです……」
「……」
 後はもう泣き続けるだけの花火の上で、卍丸は首を傾げて考える。考えても考えても頭の中はまとまらなかったけれど、それでも自信を持って言える事は見つかった。
 だからそれを伝える為に再び花火の体を引き起こし、優しく抱き締める。
30817/20:2006/11/20(月) 08:13:44 ID:sYy75Sj3
 本当は自分の胸にかき抱いてやりたかったが、体格の関係でそれは無理だった。今夜は何度も情けない思いをしているが、今回のそれが一番強い。
 まぁそれは置いといてと内心で下らない劣等感を端っこに移動させて、ぽんぽんとあやすように花火の背を軽く叩いてやる。

「卍丸様……?」
 急に引き起こされて、また優しく抱きとめられた事で花火の泣き声は止まっていた。涙は変わらず流れ続けているが、今は彼女の美しさを引き立てる化粧になっている。

「あのね、おれはまだまだ子供だから難しい事はよくわからないけど」
「……はい」
 しばらく抱き合う間に二人の鼓動はゆったりしたものになっていた。声音も自然と優しくなって、染み入るようにお互いへと伝う。
「おれの事が好きだって言うのは嘘じゃないんでしょ? だったら問題ないんじゃないかな、きっと」
「……」
「前に言ったけど、おれが花火さんのこと好きなのは本当だよ。だから、本当は赤ちゃんとかって言われてもぴんと来ないけど、出来たら嬉しいと思う……うん、これも本当」
「卍丸様……」
「だから、一人で悩まなくて良いよ。おれが一緒に背負うからさ」
「はい……!」
 花火の腕にぎゅっと力が篭り、強く抱き締められる。それが離れてしばらく見詰め合うと二人の顔が近付いていき、やがて唇が合わさった。
 初めての接吻に、今度は歓喜から花火の頬を涙が伝う。

 本当の意味で一つになったかのように二人はお互いの唇を、舌を貪り続けた。
 その中で、今も自分の体に卍丸が収まったままだった事に気付いた花火は、彼の耳に口を寄せて囁く。
30918/20:2006/11/20(月) 08:15:09 ID:sYy75Sj3
「……動いてくださいませ、卍丸様」
「うん、そうだね。でも……」
 ちょっとだけ迷ってみせて、卍丸が囁き返す。いかにもガキ大将らしい、意地悪な表情で。
「花火さんが動いてみて。その方が楽なんじゃないかと思うし」
「ですが、それでは、その、卍丸様が……」
 気持ち良くないのでは、と続けたいのだろうが、羞恥からか言葉が続かない。本当は無理にでも言わせたい所だったが、それはまたの機会にしておこうと卍丸は考えた。
「大丈夫、おれもそんなに保たないから。だから、ね?」
「……はい」
 卍丸の優しくも力強い目の光に根負けして、花火がゆっくりと動き始める。

「ぅ……痛っ……」
 どう動こうとも痛みが花火を襲っていた。自分で覚悟出来る分、確かに卍丸が主導権を持って攻めるよりは幾らかましではあったが。
 抱き締めあったままなので大きな動きがそもそも出来ないのも幸いだったが、それよりも彼女の痛みを緩和させて、もっと頑張ろうという気持ちにさせたのは卍丸のうっとりとした表情だった。
「くっ……」
 と彼の口から堪えきれない喘ぎが起こる度に花火の心に悦びが沸き起こる。年下の少年を攻めている事による背徳じみた征服感も、その中に或いはあったのかもしれない。

 卍丸が少し上体を離す。こりこりと自分の胸を擦っていた突起に気付いたからだ。視界に揺れ弾む花火の乳房が入る。
 我慢する事など微塵も考えずそこを存分に揉みしだけば、汗でしっとりした感触に酔いしれた。掌の中で存在を主張し続けている乳首にも、吸い付いて舐め転がす。
「はぁっ……!」
 胸への愛撫は突き刺さり続けている物とは違って純粋に心地良いのだろう。花火の吐息は艶かしい。
31019/20:2006/11/20(月) 08:16:19 ID:sYy75Sj3
 座位で攻め合う卍丸と花火。
 対等な形での性行為は二人を大いに酔わせたが、少年の方はもどかしさを覚え始めていた。
 それに負けて、ついに花火の体を押し倒す。
「……あっ。卍丸様?」
「ごめん、もう我慢できない」
 両手を彼女の脇について、卍丸がそう宣告した。受け止めると応えるように花火は微笑む。
「はい……下さいませ、卍丸様」

「あっ、あっ……あぁ!」
 相手を愉しませるのではなく自分が愉しむ為の卍丸の律動。一つ一つの動きに律儀に花火の声があがる。
 激しくはあったが荒々しいとまではいかない動きに少年の気遣いが感じられた。

 いつか、花火の膣肉に柔らかさが生まれている。自分の意思で蠢かせる事はまだ出来ないようだったが、それはそれで予測できない悦びを卍丸に与えていた。
 また、最奥あたりの天井部の感触も素晴らしい。そこのざらつきは舐め擦るというよりは優しく引っ掻くかのように卍丸の先端を責めてくる。
 何度めかの奥を叩いた時の花火の凄絶なまでの締め上げに、卍丸は堰が決壊するのを予感した。
「出すよ……」
「はっ、はい……うっ!」
 もうすぐそこに差し迫った吐精に少しでも快感を上乗せする為に少年は動く。速く、激しく。
 痛みからか花火が首を大きく左右に振るのも、悲鳴に近い声も聞こえてはいたが、もう止まれはしない。せめてとばかりにぎゅっと力強く抱き締める事だけをして。
 急速に染まっていく感覚の中最後に限界まで自身を押し込んだ瞬間、卍丸の意識は白く爆ぜた。
31120/20:2006/11/20(月) 08:17:16 ID:sYy75Sj3
「く……!」
 びくびくと少年が体を震わしながら、精の最後の一滴までが花火の中に注がれていく。確かな重みと柔らかさい暖かさが流れ込んでくる事に、花火は女の悦びを知った。
 脱力して息を荒げて自分の上に乗りかかっている重みも嬉しくて、卍丸の呼気が整うまでの短い時間、優しくその背中をかき抱き続けた。

「うー……ごめん」
 お互いの体液に塗れた花火の秘所を懐紙で拭いながら卍丸が謝る。何度目だろうか。
「もっと優しくしなきゃいけなかったよなぁ、やっぱり。情けないったらありゃしないよ……」
 破瓜の血を見た事でそういう風に思ったのであろう。どうしたって痛々しさからは離れられないのだから。もっとも、痛いから辛いという事もなく花火にとっては嬉しい痛みだったわけだが。
 けれどほんの少しだけは恨めしい所もあったから、ほんの少しだけ意地悪してやろうと花火は考える。それくらいの甘えは許されるはずだ。
 だってやっぱり、痛くて痛くて仕方なかったのだから。
「えぇ、本当に痛かったです。卍丸様ったら獣のように私を責めるんですもの」
「うぅ……」
 心底痛い所を突かれたのだろう、卍丸の体がぎくりと跳ねる。それが可愛くて、もう許してやる事にした。
「冗談ですわ。卍丸様に抱かれた事が嬉しくて、痛みなんて簡単に我慢できました」
 ほっとした卍丸の表情に愛しさが募って、はしたないかなと思いつつもたまらなくなって、ふっくらと柔らかさの残った頬に口づけした。
「これからも私を思う存分可愛がってくださいましね、卍丸様」

 二人の関係は絹という少女の出現によって大きく揺らぐ。
 結果的に戦国卍丸はどちらかを選ぶ事は出来ずどちらをも選ぶという答を選択し、それを貫いた。自分を、彼女達を、そして世間をも納得させる為に堂々と胸を張って。
 我が道に敵無し。この言葉に体現されるように、戦国卍丸とは生涯を通して痛快な男だったと言える。
312名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 08:20:55 ID:sYy75Sj3
以上です。
だんだんエロくなくなってる気がして心苦しいです。

ここ最近水貴の話題が盛り上がった事で着想を得ました。
ただ、今回のも思いついた速さに比べれば時間が随分かかったので、完成はいつになるかわかりませんが。
気長にお待ちくださいませ。
313名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 20:44:18 ID:bc9gjavz
うん、待ってる。
いつまでも待ってるから…!

だから、お願い…。
神様オネガイONEGAIライラライ♪
314名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 23:18:52 ID:75VUyGHV
キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
315名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 00:50:48 ID:u0+FofuZ
>>268
の作品は資料としては正確なんでしょうか。
資料と言いますか、
むしろ設定面(水貴がニニギの生み出した神獣である、など)においてなのですが。

なお、天神×水貴ではなく水貴×火眼で書きます。
反発はありましょうが、ご勘弁を…。
316名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 03:48:58 ID:9RCiiS1E
ニニギ×アグニなんてのはどう?
自分より民に慕われているニニギをエデンから追放(予想)
天から落としても自分よりうまく世界を作るニニギを地獄へ幽閉
お姉ちゃんは弟に嫉妬してフンガフンガ
姉に犯されて泣き喚くがいいわー!とニニギを犯しに行ったら、
やっぱりニニギのほうがうまくて返り討ちにあいましたとさ

「アグニはそれほどに私がにくい・・・のか・・・私がジャマなのか・・・?」

憎いんじゃなくて、妬いてるだけです
317名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 08:39:02 ID:YPTRwksI
>>292
GJ!!!
卍丸×花火いいですね
318名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 15:40:38 ID:suJ430M8
>>315
地獄の軍団は六神獣と同じニニギが生み出した存在だよ
319名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 18:50:40 ID:e/1+QLcL
>>315
じゃ、天水はないの?
320名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 18:58:09 ID:e/1+QLcL
>>315
>>268はなかなかよく書けてる作品だと思うよ。
でも、中途半端なのがいただけないな。
321名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 20:07:13 ID:bJAR2xPX
>>292
ぐっじょぶ!この二人もいいよな
絹もいいが花火もお似合いだ
出来ればまたよろしく
322名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 05:12:25 ID:1A0+bjzV
>水貴×火眼
思ったより速く仕上がりそうです。
続きを書きたくて書きたくて仕方がありませんw
その分、分量は少し下がってしまいそうなのですが。

やはりカップリングが異質な事もありますし、
それも含めて270殿の露払いとお考えくださいませ。
323名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 06:54:21 ID:yEC0E5UU
その次でいいから天×水よろしく。
324名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 19:46:29 ID:TQ8wvXT5
天神×水貴とばして
水貴×火眼かよwwwww
325名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 20:20:12 ID:u2RoIvf3
水貴×火眼
天神×水貴
どちらも、期待wktk
326名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 04:29:44 ID:TKWToqul
13レス投稿します。
3271/13:2006/11/23(木) 04:31:21 ID:TKWToqul
 雲一つない、夏にしては澄んだ夜。満月と星の光が名も知れぬ山中の川へ穏やかに照りかかっていた。
 その川の中ほどで一人の女が水浴びをしている。幻想的ですらある風景の中で、その女こそが最も美しかった。
 女の名は、水貴という。

 実の所、水貴を女と決め付けるべきなのかという事に疑問点はある。彼女、と便宜上呼称するが、はニニギという神によって造られた存在であり、分類上は神獣に属しているからだ。
 要は水貴とは「人間の女としての機能を備えた神獣」という何ともややこしい存在であった。
 彼女を造りだすにあたってニニギは本来不必要である美という点に過度なまでに拘っている。元々が神にしては幼稚な所があり、それ故に歪な自尊心を持つ故の事であろう。
 後代のヨミという神も美と醜を同時に極めた存在を造りだした辺り困った諧謔性を持っており、単にこのニニギとヨミだけを見てもジパングの神は人間とさして変わらない性質を持っていると言える。
 これも後の時代、異国間の交流が密になっていくにつれてこの国の人間臭さに満ちた神話は他国の研究家達を大いに驚かせた。

 ともあれ、結果、容貌に優れ戦闘能力も高い十二番目の神獣、水貴はそうして生まれた。
 皮肉にも地獄の軍団の戦力としての稼働期間は短く、それに倍する時間を生涯の伴侶と決めた男と共にニニギに歯向かう事になるのだが。
 親が親なら子も子、というのは神であっても同じなのであろう。

「……またか」
 背面に気配をほのかに感じて行水中の水貴はちっと小さく舌打ちをした。覗き見られている。
 しかし気取ったという仕種を見せずにしなやかな肢体を川の水で拭い続けている辺り、何とも堂々としたものだった。
 別に己の体に誇りを持っているわけではない(持つに値するのだが)ので見せないならそれに越した事はないが、だからと言って見られて恥じる事もないのは生来の気風のよさからだろう。
 それに、全く動じていないのはこうした事がこれまでにも何回もあったという事からに拠る。更には、犯人にも目処がとっくについていたからだ。
 犯人とは、旅を共にする少年、火眼である。
3282/13:2006/11/23(木) 04:32:29 ID:TKWToqul
 火眼。この時代のジパングの主人公とも言うべき人物である。
 不思議な事に彼には流浪の英雄として生涯を送ったというものと統一王としての一生を生きたという二つの説があった。まだまだ記録媒体が未成熟な時代であった為にどちらが真実であったかは知れない。
 とは言えこの頃の火眼は少年としか形容できない年であり、まだまだその人生には無限の可能性に満ちた道が拓けていたことだろう。

 水貴はこの火眼という少年を大いに気に入っている。勿論恋の相手などではなく、戦友や弟分として。
 戦友としての火眼は若干の危うさを感じさせるものの、今後の成長性をも考慮すれば彼女の知り得た中でも一、二を争うであろう程に頼りになる。殊に剣才では既に水貴を凌駕しつつあった。
 弟分としては、勝気で生意気だがそれらをひっくるめて好ましく思い、やはり妹のように可愛がっている昴と合わせて「姉であるというのはこうした感覚か」と彼女を楽しませている。
 そうしたものだから、裸体を覗き見られようとも大して腹が立たないわけなのであった。女の体に興味がある年になっていたのか、とその点については若干驚いていたのだが。

 この事を水貴はあまり知らないのだが、彼女や天神と知り合う前に、火眼は翡翠という女性を亡くしている。
 火眼にとって初恋の相手だった。恋を恋と認識する前に彼女は死んでしまったが、その忘れ形見とも言える昴を見る度に翡翠の事を少年は胸の痛みと共に思い出す。
 そんな綺麗な感傷を嘲笑うように、恋を知ってしまったが為に性欲も生まれ育ち始めてしまっていた。この得体の知れない生理的欲求は火眼を無意識に悩ませている。
 水貴という美しい同行者を得た事は少年にとってむしろ毒だったのかもしれない。

「火眼、いるんだろう。出ておいで」
 と水貴が呼びかける。特に深い意味があっての事ではない。……この時は。強いて言えば姉の立場としての発言であったろうか。
 しばらくの沈黙の後に、おずおずと火眼が現れる。叱られるとでも思ったのか身を縮こまらせていた。こういう姿は、彼には似合わない。
「……ごめん、水貴」
 情けない表情のまま少年が謝る。ますます気に入らなくなって、ふっと思いついた事を水貴は実行する事にした。
「あんたも脱いで、こっち来な。……体を拭ってあげるよ」
3293/13:2006/11/23(木) 04:33:21 ID:TKWToqul
 うっ、という表情で火眼が固まった。意味がわからなくて戸惑ったりしているのか、一瞬逃げ出そうという仕種を見せる。
 しかし、水貴のきっとした視線に逃げる事が適わないというのを感じたのか諦めたように服を脱ぎ始める。髪を無造作に留めた紐も解くと、おずおずと水貴の方へと水面を割って歩み寄る。
 股間を隠しながらというのがやや滑稽だった。今どういう状態になっているかを示しているようなものだったからだ。堂々とすればいいのに、と水貴は思う。

「ほら、背中向けて」
「うん」
 ちゃんと言葉通りに、川の水で湿らせた手拭で火眼の背中をごしごしと拭ってやる。
 その思ったよりもがっしりと育った後背の筋肉の質感に水貴は感心を覚えると共に、この瞬間初めて火眼に男を感じた。
 肩や腕の筋肉も大した物で、成る程、身の丈ほどもある大剣を振り続ければこうなるだろう。その逞しさは大人の男に決して劣る物ではない。
「よし、と。ほら、今度は前向いて」
「えっ? う、うん」
 背中を向けていた時は火眼の状態は落ち着いた物だったが、今度は向き合わなければいけないと気付いてからは再びぎこちない物になった。しょうがないガキだと水貴は内心で苦笑する。

「腕上げて」
「……」
 どことなく無機質的に火眼の腕が上げられて、水貴はその脇を拭ってやった。股間を隠す物が無くなる事にも気づいていない位、感情が少年から失せている。
 やはり逞しさを感じさせる胸板を拭い始めた頃から、少年は水貴の乳房を凝視し続けていた。彼女が動くのに合わせて形良い膨らみの揺れる様が彼の興味を引くのだろう。
 まぁ男なんだししょうがないんだろうな、と水貴に咎める気持ちはこれっぽっちもない。自分にとっては然程必要ではない邪魔な代物なのだが、男にとっては魅力的な物であるらしい。
 と、ふっと視界の隅に火眼の隠茎が映る。それは皮を被っていないのが幸いだったが、色合いには幼さを感じさせた。茂みも全く存在していない。
 しかし、水貴の心に性欲の火が灯ったのはおそらくこの瞬間である。
3304/13:2006/11/23(木) 04:34:35 ID:TKWToqul
「……こらっ」
 と軽く叱るような声を掛けてから、それをきゅっと握る。火眼がぎょっと体を揺らしたが、そうしてみて初めてその固さにこちらも驚かされた。
 あまり手でそれに触れてみた事はないが、その中でも間違いなく火眼の物が一番固かった。若いから当然の事なのだが、そういう事を知らない程度には水貴も経験は少ない。

 生まれてすぐに戦場に投入され、その中で感情がささくれだった男達の気をいくらかでも鎮まらせてやる為に体を開いたのが最初からしばらくの回数の水貴の性体験だった。
 男達は荒々しく彼女を貪っては勝手に事を終わらせ、体は痛みから脱却して少しは心地良く感じるようになったというのに一度として満足を覚えた事は無い。
 そんな水貴を生まれ変わらせたのが天神である。
 疾風怒濤のように惹かれあい、そして結ばれた。その時の身心を満たしに満たした悦びを、今も水貴は覚えている。
 主導権を男が握るという点は天神の場合でも同じであったが、その満足感は地獄の軍団時代の男達とはまるで比べ物にならなかった。

 要は、自分で思っているよりは水貴はこの方面に初心なのである。男の物を触る事なんて、無理やりのように握らせられた時くらいだった。

 それでも我に返ったのは流石に水貴のほうが早かった。もっとも、火眼はただ握られているだけで正体不明になる程に動揺していたのでこれは仕方がない。
「うぅ……」
 という呻き声が、少年の心が如何にかき乱れているかを水貴に伝えた。思わず優しい笑みが彼女に浮かんだ。
「……ふっ」
 身を屈めて、視点を火眼の腰ほどまでに下げる。そうしてから一旦離していた手を改めて火眼自身に添えた。水貴の大部分が漬かった水のひんやりとした冷たさに反するように、そこは熱い。
「水、貴?」
 彼女を見下ろす火眼の表情は実に怪訝だ。当たり前である。何が起こるのか、過程も結果も知らないのだから。
 刹那の後、少年は強烈なまでの衝撃に犯された。
3315/13:2006/11/23(木) 04:35:52 ID:TKWToqul
(確か、こうするんだったかな)
 優しく手で包んだ火眼のそれをこしゅこしゅと扱いてやる。既に少年は思考が吹っ飛んでしまっているようで、水貴が送り込んでくる感覚に身を振るわせ続けた。
 そう保たないだろうな、と始めた瞬間から水貴は予感していたが、本当に唐突に火眼のそれが一際膨らむと吐精が始り、激しい勢いで彼女の顔を叩く。
 慌てて目を閉じて少年が吐き出し終えるまでを水貴は待った。内心でその量に驚きながら。

「はぁっ……はぁっ……」
 火眼の息が荒い。快楽による疲労感だけからの物ではない様で、どこか怯えてすらいる。いや、ふるふると震えている様子は、既に恐怖にとりつかれているかのようだった。
「……どうしたの」
 顔に纏わり付いた白濁が水貴の美しさを妖しい物へと変貌させている。普段とあまりにも違うがそれでもなお美しいままの彼女に見惚れる事で幾らかは落ち着けたのか、ぽつりぽつりと火眼が言葉を零し始めた。
「水貴……何、これ……? 俺のそこ、病気……なのかな。気が付いたら固くなってたり、膿みたいなので水貴の顔汚しちゃったし」
 吹き出したくなる様な感情を水貴はどうにかやり過ごす。ここで笑ってしまえば少年に大きな傷を残しかねないからだ。
 反面、罪悪感も若干沸いてきた。何も知らない少年を性の坩堝に引き込んでしまった事に。

「あー、何て言えば良いんだろうね。……まぁ病気じゃないし、これが普通だから気に病む事はないよ、うん」
 元々がさっぱりした性格で男らしくすらある水貴のこと、優しく諭すなどという事は出来ずにぶっきらぼうに火眼を慰める。
「……普通?」
「そうだよ。男のそれはさ、気持ち良くなったらあんたが言う膿みたいなのが出るのが自然なんだ。子種、とか言ったっけ」
「子種?」
「ん、そう。本当は女の体の中に出す物で、そうしたら子供が出来る。……さっきはあたしの顔に出したから、やり方が違ったけどね。それはあたしが悪い事なんだし、あんたは心配しなくて良いよ」
 何とも滑稽で幼稚な性教育で、当の本人達が真剣なものだからそれは尚の事珍妙な光景であったろう。
3326/13:2006/11/23(木) 04:37:03 ID:TKWToqul
 ふと、自分の顔に火眼の精液がこびり付いたままだった事を水貴が思い出した。つんとした匂いの強さも同時に知覚される。
 異臭ではあるのだが、戦場の耐え難い匂いに比べれば可愛いものだ。とは言えそのままにしておくのも変なので水で清めようとした水貴に火眼が話し掛けてくる。
「あの、水貴」
「ん、どうした?」
 少年の瞳に強い意思が灯っていた。それは好奇心と情欲がまざりあった色彩で。
「今度は俺が水貴の体拭うよ」
「……ま、いいか。じゃ、お願いするよ」
 そもそも火眼に気付くまでに水浴びをしていたので必要性は少ないだろうが、折角の厚意(とばかりも言い切れないのは承知している)を断るのは可哀相に思えて、水貴は応じる事にした。

「ふーっ……」
 真っ先に顔を湿らせた手拭で清めてもらって、そのひんやりとした感触と相まってさっぱりとしたことに水貴は溜息をつく。
「じゃ……後ろ向いて」
(……へぇ)
 てっきり前からだと思っていたので、少しだけ感心にも似た驚きを覚えた。どれだけ少年の自制心がもつのだろうかと意地悪めいた感情も覚えながら。

 ごしごしと火眼が素晴らしい曲線を描いている水貴の背中を拭う。その力強さと切羽詰ったようなぎこちない動きに、彼が今どんな表情をしているかが水貴には感じ取れる気がした。
「今度は前……向いて」
 と掠れた声からも、火眼がいかに切迫しているかがわかる。果たして、向かい合った少年の表情は真剣ではあったが眼光などのぎらつきが激しい。
 手拭が水貴の腕や肩を洗い清めていく。込められた力はますます強くなっていて、拭い終わった箇所はじんわりと熱をもち始めているほどだ。
 この頃には、水貴の性感は緩やかに高まりつつあった。
3337/13:2006/11/23(木) 04:38:19 ID:TKWToqul
 火眼が掴んだ手拭が恐る恐ると水貴の胸へと近付いている。一瞬だけ迷った素振りを見せたが、次の瞬間に腕が乳房へと降りかかった。
「ぅわっ……」
 柔らかに、逃げるように形を変えて弾む膨らみの感覚に火眼が驚きの声をあげる。それでも体を拭うという行為を続けようと懸命に意識して、最早がくがくと震えている彼を水貴は可愛く思った。
「水貴……俺、俺……!」
 またも火眼が泣き出しそうな顔になる。もうここで許してしまったなら自分も止まらないだろうなと水貴は思った。今なら我慢は容易である。しかし、
(……まぁ、いいか)
とこのまま火眼を男にしてやろうと考え、許しの声を授けてやる。
「……いいよ、触りな」
 その声と同時に手拭をかなぐり捨て、火眼が水貴の両胸へと飛び付いた。

 水貴と火眼に天神を裏切っているという思いは、無い。これが誰と誰であっても同じだっただろう。
 勿論天神に抱かれるのが一番に決まっているが、気に入った相手に体を開く事に躊躇いは無い。その気に入るという点において、火眼は全く問題のない相手であった。
 ならば、後は互いに行為を楽しむだけである。

 ジパングに「貞節」という概念はこの先産まれ育っていくが、この時代にその概念は存在していない。好ましく思う相手と同衾するという点のみが男女ともに重視され、禁忌の数は驚くほどに少なかった。
 動物と何ら変わりのない、と後代の人間は笑うかもしれないが、そこには闊達に人生を楽しむ人々の姿がある。
 築き上げられた倫理観と、思いのままに生きる混沌。どちらが優れているかなどという議論は結果が出ないだろう。
 ともあれ、この時水貴が天神に申し訳ないなと思ったとすれば、自分だけが楽しんでしまうという事くらいだった。

 無心で自分の乳房を揉みしだく火眼の頭に腕を回しながら、水貴は久々に灯っていく性の快感にはぁっと大きく息を吐いた。
3348/13:2006/11/23(木) 04:39:19 ID:TKWToqul
「痛っ……」
「えっ? ご、ごめん!」
 柔肉を掴む力の強さに水貴が苦痛の声をあげる。思わず動きを止めて謝る火眼に大丈夫だと伝えるように、続けてくれというように、微笑んでやった。
「力、入れすぎだよ。ゆっくり、優しく触って。……こんな感じに、ね」
「う、うん」
 自分の胸に当てられた火眼の掌に自分の掌を重ねて、操るように乳房への愛撫の仕方を教える。やがて指を離しても、火眼の動きにきつさは無くなっていた。
「あっ……そう、いい感じ……」
 じんわりと揉まれて湧き上がる快感に、水貴は膨らみの先端が固くなっている事を悟っていた。そうなれば、早くそこに触れてもらいたくて仕方がなくなる。
「……先の方も、擦って」
「……ここ?」
 ゆっくりと、尖った乳首が火眼の指に摘まれた。ただそれだけでも気持ちが良い。
「そう、そこ……う!」
 言われたとおりに火眼が先端をくすぐり始める。ぴくぴくと体を震わせている水貴が心地良く思っている事を理解したのか、触り方に変化が生まれ始めていた。
 摘むだけでなく、指の腹で転がしてみたり、時には弾いてみる。その度に吐息や体の震えという水貴の反応が少年を喜ばせた。
 男として女の体に溺れ、或いは翻弄する楽しみ。着実に火眼は男へとなりつつある。

「吸ってみてもいい?」
 問いかけながら、乳首をきゅっと摘まれた。そのぴりっとした感覚に思考の一部が白く染まって、水貴はうっとりとする。そのせいか、声には酔ったような調子があった。
「いいよ……唇だけじゃなくて、舌も使うんだ」
「うん、わかった……」
3359/13:2006/11/23(木) 04:40:22 ID:TKWToqul
 突起がしっとりとした粘膜に挟まれて、吸われる。今まで以上の快感に、水貴は喘ぐ事を止められなかった。
「あぁっ!」
 火眼の頭をぎゅっと抱え込み、乳房へとぎゅっと押し付ける。まるで苦しいと伝えるかのように、膨らみの先端へ火眼の舌が激しい動きを始めた。
 唇とは違う今度はざらついた粘膜に擦られて、ますます水貴の性感が高まっていく。
「はぁっ……」
 一際激しく舐め転がされた後にじんわりと乳首を吸われ、陶然とした溜息が彼女から漏れた。片方の腕を火眼の背中へと下ろし、ゆっくりとそこを愛撫する。
 既に下腹にも熱が生まれ、きっとそこは濡れそぼっているに違いない事に水貴は気付いていた。その一瞬の彼女の気の紛れを突く様に、火眼が乳首を甘噛みする。
「うっ……!」
 不意の一撃に思わず火眼の背中に回していた腕に力がこもり、乳房だけでなく全身を火眼に押し付ける事になった。水貴の引き締まった腹部に少年の固い物が当たっている。
「うぁっ!」
 女体の柔らかい肌の質感に擦られて、今度は火眼が喘いだ。そのまま何度も何度もそれを水貴へと押し当て続ける。どこかそれは性行為の律動にも似ていた。本能がそうさせるのだろう。
 そのままでも火眼は果ててしまっていたかもしれない。それは、もう充分に火が灯ってしまっている水貴には許せない事だった。
「……待って、火眼」
 と、腕を二人の間に差し入れて、少年を引き離す。あまりにも残念さに満ちた火眼の表情は少し微笑ましかった。

「水貴……?」
 そわそわと火眼が問い掛ける。もっと水貴の体を触りたいのだろう。或いは、自身を触って欲しかったのかもしれない。そこは川の水とは違う液体を先端から洩らしている。
 それらを理解しながらあえて無視して、逆に水貴は問い返した。
「火眼。あんた、男になりたい?」
 と。
33610/13:2006/11/23(木) 04:41:21 ID:TKWToqul
「えっ? 男って、俺は元々男だよ?」
 やはり火眼は水貴の言葉の意味を理解できなかったようだった。少しもどかしく思いながらも、優しく少年を諭す。
「そう、あんたは男だよ。けど、子供だ。男の子だ」
「……うん」
 内心で大人の男と自身を照らし合わせているのだろうか、火眼の表情は頼りない。そんな顔は見たくなかったから、これから先の行動に水貴は正当性を得たように思った。
「あんたが望むのなら、火眼、あたしが女を教えてあげる。そうすれば……あんたは一人前の男になる」
「えっ……」
 戸惑ったような火眼の仕種。何もかもが未知の体験の中で彼が頼りとし、縋り得るのは目の前の水貴だけである。だから、火眼の答は一つしかなかった。
 それを知りながら敢えて問うたのは水貴の優しさであり、狡さである。火眼が女の真実を見抜くにはあまりに幼すぎた。
「……うん、男に……なりたい」
 真っ直ぐとした瞳で答えた火眼に、水貴はほんの少しだけ心苦しさを覚えた。

 水貴に促されて、川からそれ程離れていない場所にあった大きな岩へと火眼が横たわる。
「痛くないかい?」
「うん、大丈夫」
 少し身を捩じらせて岩肌の感触を確かめ、火眼は答えた。川の水に負けず劣らずひんやりとした感覚が、少年の火照った肌には心地良い。
「そう……じゃ」
 頭一つほども自分より低い火眼の体を水貴が跨いで上に覆い被さった。そしてゆっくりと体を下げながら、火眼の腹へと固く反り返っているそれを掴んで、熱く潤う秘所へとその先端を押し当てる。
「あんたの初めて、貰うよ……入れてあげる」
 そう宣告してから水貴はすとんと腰を下ろし、一番の深みまで火眼を迎え入れた
33711/13:2006/11/23(木) 04:42:34 ID:TKWToqul
(……随分と久しぶり、だもんねぇ)
 埋め込んでみて初めて、水貴は自分の秘所が強張っている事に気付いた。痛みこそ感じなかったが、伝わってくる感触はぎこちない。
 火眼のそれは水貴の奥まで届いていなかったが、力強く反り返って秘所を押し広げるかのようにびくびくと震えていた。それだけは感じられて、少しの間これを幸いと慣らす為に動かずに待つ。
「あぁっ……!」
 ふるふると身を震わせながら火眼が喘いでいる。その姿に微笑みながら、初めて女を知った少年相手に水貴は攻める悦びを完全に自覚した。
 天神との交わりでもこうして上になる事はあったが、それでも常に彼の方が優位のまま水貴は翻弄されていた。火眼とは違う意味で、
初めての経験に水貴もぞくりと体を震わせる。

「どう、男になった感想は?」
 ゆるゆると絞めながら、問い掛ける。頼もしいまでの若々しい固さがなんとも素晴らしい。
「み、水貴ぃ……」
 分身の逞しさとは裏腹に、火眼は泣き出しそうな顔になっていた。これまではそれが気に入らなかったというのに、今は泣かしてやりたいとさえ水貴は感じている。
 今の彼女は、まさに獲物を捕らえた女郎蜘蛛であった。

「動くよ……」
「ひっ!?」
 強張りがなくなった事を感じるともう待てなくなって、たまらずに水貴は腰を振り始める。止まったままの絞められる快感ですら息も絶え絶えだった火眼はただ悲鳴をあげるのみだった。
 ほんの数度往復しただけで、自分が想像以上に昂ぶっていた事を水貴は感じる。久しぶりだったから長く楽しみたかったけれど、達する事への期待感が彼女の体を灼いていく。
 腰を引き上げる時にぎゅっと火眼を喰い絞めて秘所を擦って生まれる快感を強まらせ、下ろす時には少年の固さに襞が掃かれて犯されていく感覚に水貴は酔いしれた。
 くちゅりくちゅりという粘液の立てる淫らな音も心地良く彼女を追い詰める。もうすぐそこに絶えの頂きが見えてきていた。
33812/13:2006/11/23(木) 04:43:37 ID:TKWToqul
「み、水貴っ、水貴ぃ……」
 あまりにも差し迫った危機感を伴った火眼の呼びかけに、水貴は腰の振りを止める。放出の予感が火眼を襲っているのは間違いなかった。
 少し前ならそのまま吐き出させてやっても良かったが、自分も達しそうな今はそれが惜しい。再び筋肉の動きだけで火眼を穏やかに責めながら優しく、本当に優しく火眼の耳元で囁く。
「もう少しだけ我慢して……出来る?」
 妖しい輝きをした水貴の瞳に浮かされて少年はこくりと頷いた。褒美とばかりに一度だけ口づけをして離した唇を下でぺろりと湿らせる。その艶かしさ。火眼が記憶するどの瞬間よりも今の水貴は美しい。
 少年の腕を取って己の乳房へと宛がってやる。これで気を紛らせろという彼女の意思を察したのだろう、やんわりとそこが揉まれ始めた。その快感に、水貴の心の火に油が注がれた。秘所も潤いを増す。
「さ、いくよ……」
 くるりと腰を回してから、水貴は最後の責めへと取り掛かった。

「あっ、あ……はぁっ!」
 堪えきれない喘ぎが水貴の口から吐かれる。たまらなく気持ちがいい。ぎりぎりと火眼を締め上げると、連動するかのように膨らみを掴んだ手にぎゅっと力が入った。
「うぅ……っ」
 懸命に射精を堪える火眼の表情は水貴をぞくぞくとさせる。可愛くて可愛くて、もっと虐めてやりたくなった。自分にそんな趣味があったなんてと驚きもし、呆れもする。
 余裕があれば絞めては緩ませと少年を弄んだ事だろう。だがそうするには彼女は昂ぶりすぎていた。丁度良い按配に火眼と時期を合わせて達しそうで、今回はそうする事に決める。
(今回……? これからもこの子とこういう事をしようっていうのか、あたしは)
 またも天神に申し訳なくなったが、誰よりも恋人の事を知る水貴は彼が彼女に思いのまま生きる事を望んでいると、誰にも理解は出来ないだろうが確かに存在する二人の絆で感じている。
 その、天神を意識した事が更に一段彼女を昂ぶらせた。
「水貴っ、俺、俺……!」
 もう自制が利かないのだろう、火眼が泣いたような声をあげて水貴の両の乳房の谷間にぎゅっと顔を押し付ける。背中を抱き締めている掌はわなわなと震えていた。
 自分も次の一仕種で果てる事を確信しながら、水貴はこれが最後と腰を力一杯振り下ろす。気付けば自分も火眼を抱き締めていたが、次の瞬間その背中が大きく反り返った。
33913/13:2006/11/23(木) 04:45:45 ID:TKWToqul
「はあぁっ!」
「ぐっ……!」
 二人の声にならない呻き声が重なり合う。先に達したのは火眼の方で、その精の奔流を体の奥で受け止める事で水貴は続いて達した。
 顔にかけられた時もその量に驚いたが、ぱしぱしと快楽の閃光が走る思考の中で自分の胎内に注ぎ込まれていく火眼の精の勢いにぼんやりとした驚きを水貴は覚えていた。
 残さず吐き出させてやるために膣肉が勝手に収縮し絞り上げているというのに、全てを受け止めきれてやれずに繋がっている合間からとろりと白濁が溢れてきている。
 そんな事を感じ取っている自分が少し可笑しくて、絶え絶えの息の合間を縫って水貴は微笑んだ。

「どう、女を知った感想は?」
 入れてやった時も似たような事を訊ねたが、改めて水貴が問い掛ける。今は二人して行為で生まれた汗と体液の汚れを川の水で落としていた。
「う……あの、その」
 先程までの強烈な体験を思い出したのだろう。火眼がまたももじもじとしだした。もう、股間を隠してはいなかったが。
「……ふーん?」
 再びそそり立っていたそれが微笑ましくて、水貴が顔を近づけていく。また触れられるのかと火眼は期待しているようだったが、彼女の指はそれを包むのではなく、ぴんと軽く弾いた。
「このスケベめ!」
 そして、川の水を勢い良く火眼へと浴びせ掛ける。
「うわっ! ……水貴ぃ!」
 それからは子供のように二人して水遊びを続けて、いつの間にか水貴と火眼の距離感は姉弟のそれに戻っていた。

 その後も、火眼がどうしても我慢できなくなった時だけ水貴は体を開いている。意外にもそれは片手では数え切れないが両手では余るという少ない回数であったが。
 火眼の後、彼女が誰かに抱かれたのか、生涯唯一人の恋人に抱かれる事はあったのか、歴史は沈黙している。
340名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 04:50:29 ID:TKWToqul
以上です。
過去最短の間隔に自分でもびっくりですw

天神×水貴は「自分には書けないよなぁ」とか「書いちゃいけないよなぁ」
とか思っていたのですが、
今回のを書いていて閃いてしまいました。
ただ、絶対的に天神というキャラの理解が足りてないので修行などの蓄積が必要ですが。
良い資料などがございましたら今後も教えて頂きたく思います。
341名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 18:34:14 ID:wWY6g7tD
資料っていうか、水貴を失う前は知らないけど
みずきが封印されてから、すさんだみたいよ。

再開シーンの会話はたしかこんな感じ。

天神「水貴!!」
水貴「テンジン…テンジン!!」
天神「水貴すまない…、私はお前を殺してしまった」(自分の中で死んだことにしてた)
天 「お前を守ることができなかった」
水貴「もういいの…、なにも言わないで。私はあなたの中にいるの、愛するあなたの中に。
   あなたの中にいて、それがわかるの。そう、わかるのよテンジン」
 
天神3問答して、
天神「愛している、水貴」
水貴「天神…」


って、こんなだったから、600年前は意外と天神、情熱的だったんではなかろうか。

342名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 18:37:18 ID:wWY6g7tD
水貴が死んでからグレたみたいな会話を
ミツコ姫としていたよ。
343名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 20:10:06 ID:dkwbLJpr
まだあって良かったよ・
344名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 23:52:33 ID:nLFueI6A
>って、こんなだったから、600年前は意外と天神、情熱的だったんではなかろうか。
いいですね、実にいいですねぇ。
頭の中で固まりつつあるイメージの中の天神にぴったりです。
という事で、天神と水貴の初セクロスを書かせていただきます。
345名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 04:11:24 ID:6F6CurBJ
水貴はドMで天神の前では、デレデレしそうだと思うのは、俺だけですか?
346名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 05:36:37 ID:QNumoaPf
8レス投稿します。
3471/8:2006/11/24(金) 05:37:45 ID:QNumoaPf
 戦火の中で水貴とその男は出会った。
 切欠となった戦闘がどういう戦いであったか勝敗がどう決したのか二人は長い時間の中でそれを忘れてしまったが、激しい喧騒の中で視線が重なり合った瞬間息さえ忘れて見詰め合った事だけは覚えている。
 それは二人にとってかけがえのない宝物と呼べる記憶だった。
 雷撃の恋。水貴と天神は永遠に続いていく関係の、その始まりの瞬間にいる。

「……やはり来たか」
 火の軍が最前線に設置した天幕。男はその中心で水貴に背を向けて姿勢良く端坐していた。
 優れた暗殺者としての素養を持ち、また実際にそうして生きてきた水貴にとって単独で敵陣に乗り込む事など何ら難しくはない。
 だから、疑問点は忍び込んだ事にではなく、何故男がここにいるとわかったかという所にある。呆れた事に、水貴にもそれはわからない。
 ここにいると思ったから来た、としか水貴には言いようがない。そして、この得体が知れないままに彼女を突き動かす感情は目の前の男を求めている。ならば動くしかないではないか。

「その手並み、刺客としての技のようだな。……殺したいというのなら構わずそうすると良い。お前になら本望だ」
 それはそれできっと満足できるんだろうなとほんの少しだけ残っていた水貴の冷静さが告げる。
 しかし、そんな事のために来たのではない。むしろこの男を自分が殺すくらいなら、逆にこの男の手で殺される方が遥かにましだった。
 驚くほどに強い感情が先程の彼の発言で生まれ、水貴を高ぶらせる。冷静になる余裕など、とっくに無くなっていた。
「違う! 私はそんな事の為に来たんじゃない! 私は、私は……」
 すーっと水貴の頬を涙が伝う。この時は気付かなかったが、これは彼女にとって初めて流す涙であった。
「……そうか」
 叫びだした時から始っていた水貴の震えが、不意に振り向いた男に腕を取られ、引かれ抱きしめられた事で止まる。何をするのかと潤んだ瞳で男を見れば、その瞳に射抜かれた。
 やがて彼の顔が近付いていく中で、自然と水貴が瞼を閉じる。これも初めての、唇と唇が合わさる感触。水貴には未知の行為であったが、二人は貪るように何度も何度も口づけを交し合った。
3482/8:2006/11/24(金) 05:38:44 ID:QNumoaPf
 気がつけば、いつの間にか裸に剥かれ組み伏せられていた。割られた両脚の中に彼を迎え入れている。
 衣服は自分で脱いだのか、それとも男に脱がされたのか、まるで思い出せなかった。見れば、既に男も一糸纏わぬ姿である。
「……私を……抱くのか」
 既に息が荒くなってしまっている事に、誰よりも水貴自身が驚いた。人並み程度の戦闘であれば息を乱すことは決してないというのに。
 この興奮。過去に彼女の体を貪ったどの男でさえ、ただ組み伏せただけでこれほどの動悸を生ませてはいない。
 問い掛けてはいるが、この男に少しでも早く抱かれたくて仕方がなかった。
「あぁ……お前を抱く。……少し荒くなってしまうかもしれないが、許せ」
 そう言ったくせに男の声は涼やかでさえある。しかしその瞳の光には確かな興奮が感じられて、それは水貴を安心させた。
 ああ、この男も自分と同じ感情なのだな……と。
「好きに……しろ。お前になら、構わない……」
 だから、水貴の顔には柔らかい微笑が生まれていた。

(これで、この男には荒いというのか……)
 ゆるゆると乳房を回すように捏ねられて、その感覚に酔いながらも水貴は呆れに似たような感情を覚える。これが荒いと言うのであれば、今までの男達との性交は全くの暴力行為に過ぎない。
 それ程に、彼の触れ方は優しい。水貴はふっと泣きたくなる位の歓喜の中にあった。

 掴む事さえせず、まるで尊重するかのように水貴の程良く隆起した膨らみを持ち上げて躍らせる彼の手。時折はその指が柔肉の頂点を叩くように刺激する。
「ふぁっ……」
 息が抜けるようなその声が水貴の快感を示していた。自分の胸がこうした感覚を生む事にただただ驚くばかりである。だから、こう思った。
 もっと、もっと、と。或いは口にしていたかもしれなかったが、そんな事さえ分らない位に水貴は彼の愛撫に乱されている。
3493/8:2006/11/24(金) 05:39:52 ID:QNumoaPf
「やぁっ……!」
 まるで男を知らぬ少女のような水貴の声。突起を男に含まれた為だった。これまでを上回るであろう快楽の予感に、じゅんと彼女の中心が潤みを増す。
 果たして、彼が唇で乳首を甘噛みしだした瞬間、水貴は奔流の中に放り込まれた。舐められて、吸われて、摘まれて、擦られる。尖りへの全ての責めが泣きたくなる位に気持ち良かった。

「……っ!」
 蕾を味わわれている中で不意に水貴の思考が弾け飛んだ。軽く達したのであるが、ぴくぴくとした心地良い痙攣はやはりこれも未知の体験であった。
「なに、これ……」
 熱に浮かされたまま水貴が呟く。ほんのりと紅潮した乳首から口を離して彼女の顔を覗き込んだ男の顔には少し戸惑いがあった。
「そうか、果てを知らないのか」
 彼の言葉の意味はよくわからなかった。何となく先程の激しい感覚に関係する事だけは察したが、果てと言う以上はそれを上回るのであろうか。
 再び沸き起こった期待感に水貴がぞくりと震える。それだけで彼女に再び火が灯ったのを知ったのだろう。男はにやりと笑った。
「いいだろう、お前を果てまで連れて行く。覚悟はいいな……嫌だといってももう止まれんが」
 同じ様ににこりと笑んで、水貴は答えを紡いだ。
「あぁ……連れて行ってくれ」

 男が乳房へと顔を伏せた。そして、乳首を咥えられる。逆の方の膨らみは手で揉まれているが、ここに来て初めてその動きが荒い調子に変わっていた。
「うっ!」
 突起に当てられた舌の動きも激しく、面積を充分に使って舐め擦られる。ざらざらとした感触は全くもって心地良い。
 時折乳首が歯で挟まれてはかりかりと噛まれ、乳房は力強く鷲掴みされてぴりっとした痛みが彼女の神経を走る。
 それは確かに痛覚だというのに、それさえも今の水貴には快感であった。
3504/8:2006/11/24(金) 05:40:43 ID:QNumoaPf
 すーっと男の舌が水貴の裸体を舐め下がっていく。その速度は常に一定だったが、彼女の髪と同じように炎の赤みを持つ茂みに辿り着くとぴたりと止まった。
「何を……するんだ?」
 これまでも秘所に触れられた事はあったが、ここまで間近に男に見られたのは初めてだった。
 自分はとっくに男を知っていると思っていたのに、いま水貴を快楽に狂わせている彼の愛撫はどれも新鮮な物である。
 これまでの性交を悔いる気持ちは全く無いが、この瞬間の喜びはそれらを忘れ去る事に躊躇いを覚えないほどに強い。

 男の顔が更に深みへと下がる。茂みだけでなく、秘所の形だけでなく、如何に濡れそぼっているかまでもが彼に見られてしまった。全てを見せてしまった事が彼女の体を震わせる。
「あぁ……」
 その声は羞恥からの物だったろうか。いや、きっと解放感に似た歓喜からに違いなかった。それの証拠に、秘所から粘液がとろりと伝い落ちる。
 ふっと微笑むと、男はそこへと口を付けた。
「あっ!?」
 彼の上の唇と水貴の下の唇が交わす異質の接吻。柔らかい物に柔らかい物が押し当てられる。その粘膜が伝えてくる感覚に水貴がますます身を震わせた。
 次の瞬間、彼の口から別種の粘膜、舌が姿を見せる。先程まで水貴の乳房を味わっていたそれが今度は秘所を味わおうと、粘液をすくうかの様にぺろりと蠢いた。
「……ひっ!」
 更に水貴を乱そうというのか。彼の指が水貴の秘唇を優しく開く。自分でさえどうなっているか知らない箇所に、男の舌がぴたりと当てられた。動きは、無い。
 動いていないというのに、水貴は快感に犯されている。今のままでも恐ろしいほどに気持ちが良いのに、その舌が動き出したらどうなってしまうのか。
 そう思うと、待てなかった。
「お願い……動いて……」
 水貴は最早声さえも濡れている。肌だってどこもかしこも汗で湿っていることだろう。なのに不快ではなく、全てが心地良い。
 本当の性交とはこういう物だったのか、と彼女は何度目か知れない驚きの中にあった。
3515/8:2006/11/24(金) 05:42:17 ID:QNumoaPf
 本当に急に、男の舌が動き出した。ざらりとそこを舐め擦られて、その鮮烈な電流に水貴の上体が反り返る。
「きゃっ!?」
 恐らくは発した水貴にも意外であったろう可愛らしい喘ぎ声に気を良くしたのか、男の舌は止まりはせずに秘所で踊り蠢いていた。
 掃かれるだけでなく、時折は粘液を吸われて嚥下される。
(あぁ、そんな物まで味わわれてしまった)
 という感想さえ水貴をよがらせた。呑まれても呑まれても液は彼女の奥から染み出して、その度に男が舐め取っていく。

「あ……あっ……」
 定期的に拍を刻むように、水貴の口が息を吐いていた。秘所を舐められる快感にも慣れてきて、楽しむようにそこからの感覚に酔いしれている。
 奔流の中にあったのに、いつか流れが穏やかになっている事に彼女は気付いていない。それが男の企みであった事にも。
 泉の周囲のみを責めていた舌がしゅっと上へと移動する。そこに何処よりも鋭敏で強烈な快感を生む器官が在る事を水貴は知らなかった。
 一切の戸惑いも見せず、男の舌が肉の核をつるりと舐め上げる。同時に、彼の指が泉の中へと埋められた。
「……っ!? あぁぁっ!」
 彼の巧緻に満ちた不意討ちに、水貴は二度目の絶頂へと至った。

「はぁっ……はぁっ……」
 胸で感じた絶頂よりも先程のそれはあまりにも凄絶で、水貴の息は中々静まりを見せない。
 下腹部に張り付いていた男が急に体を摺り上げてきて、彼女を見詰め出す。これまでに彼が見せた事が無い切迫した様子に水貴は驚く。
「……挿れるぞ」
 男も既に追い詰められていたのだ。やっぱり自分と彼とはどこかしら繋がっているのだと水貴は感じる事が出来て、嬉しい。だから、体でも一つに繋がりたかった。
3526/8:2006/11/24(金) 05:43:27 ID:QNumoaPf
「ちょっと、待って……」
 早く早く、と気も体も急いていたが、水貴には二つほど確かめたい事があった。その一つ目を確認する為に、両肘を立てて状態を起こす。
 そうして、男の物を眺め見る。そこはまさに彼に相応しいしなやかな力強さを水貴へ印象させた。その先は濡れ光っている。
「どうした? ……ここで止めるのはいささか辛いのだが」
 少し、笑いたくなった。ここに来て初めて彼ががっついている事に。
 早く迎え入れてやりたくも思うが、その前に二つ目の、重要な事を確認しなければいけない。
「……名前」
「ん?」
「あんたの名前、まだ知らない。だから、教えて」
 非常に呆れた話だが、実はそうなのである。
 水貴はこれまで敵の名前など覚える必要が無かった。名前を知る必要がある時はその相手を殺す時だけ、暗殺する時だけである。
 だから、戦場で知り合った彼の名前や特徴はもしかしたら軍議で聞いた事はあったのかもしれないが、全く記憶に無い。
 今まさに一つになる直前にあって、相手の名前を知らないでは済まされないだろう。何より、早くその名前をも自らに刻み付けたかった。
「……そう言えば、そうだったな。天神、だ」
「天神、か。……私は、水貴」
 名乗りあった事で、二人の距離がまた近付いた事をお互いが感じる。生涯、一瞬たりともその名を忘れないという確信も。
「そうか。では、抱くぞ……水貴」
 初めて彼に、天神に名前を呼ばれて、水貴は泣きたくなるような感慨に捉われた。実際に自分が落涙している事を彼女は知らない。
「来て……天神」
 床を突いていた片方の腕を、心から水貴は天神を受け入れたいと招くように伸ばした。
3537/8:2006/11/24(金) 05:45:26 ID:QNumoaPf
 くちゅり、と互いの敏感な物同士が触れ合う。先端の何割かだけを侵入させると、天神の掌が水貴の腰をがっしりと掴んで潜り始めた。
「あぁっ……」
 気の遠くなるような遅い速度で天神の物が入ってくる。早く最後まで満たしたくて水貴が腰を上げようとするが、それは彼の強固な意思を持った掌に阻まれて全く効果を為さない。
 どれほどの時間が過ぎたか知れないが、未だ彼は半分しか埋め込んでいない。わなわなと秘所を震わしながら、ようやくこれが彼の手管なのだと水貴は気付く。
 そう、わかっていた。なのに、急激に最後まで天神が侵入を果たし、奥を叩かれる。それだけで、またも水貴は達した。

「水貴」
 ぼんやりと霞みがかかったような感覚の中、生まれて初めて思いを通じさせた恋人の声が水貴を覚まさせる。
「天神……」
 自分が達した事を知り、同時に今も自分の中にある硬直が彼はまだなのだと知らせた。申し訳なくもあったが、まだまだこの悦楽が続くのだという事が嬉しい。
「うん、して……天神」
 彼女がそう答えると、ゆっくりと天神は律動を始めた。

「はぁっ……!」
 最早自分が幾度達したのか、水貴にはもうわからない。天神の強弱剛柔を巧みに操っての動きは容易く彼女を狂わせる。
 尽きる事を知らない快感に恐怖すら覚えて、確かに天神はそこにいるのだと感じたくて、水貴は何回も何回も襞で彼を喰い絞めた。
 水貴の動きは自然と天神への攻めと変じている。その成長に満足するような彼の笑みが彼女を喜ばせた。
 次第に天神の律動に乱れが生まれ、その動きが水貴を大きく貪るだけの物へとなっていく。その事と膣肉を犯し続けている物の固さが一際増した事が終わりが来たのだと告げる。
 天神が弾ける瞬間が予知できたから、水貴はぎゅっとその背中に腕を回した。次の侵入は彼女をも最大の高みへと至らせる。
 その予感通り、時機を全く違わずに二人は同時に上り詰めた。
3548/8:2006/11/24(金) 05:53:43 ID:+JGz/+n3
「これからどうする」
 水貴に体を預けて天神が問い掛ける。ゆっくりと彼女の髪を撫でながら。その感触と彼の体の重みが遠ざかっていく行為の余韻の速度を遅くさせたように水貴には思えた。
「私はあんたの物だ。だから……ずっとあんたの傍にいる」
「……そうか。辛くなるぞ」
 姉達や、親とも言うべき悪神の事が水貴の脳裏に浮かぶ。一度として好意を覚えたことの無い連中ではあったが、だからと言って裏切る事を申し訳なく思っているのは事実である。
「構わない。天神から離れることの方がきっと辛いから」
 それでも、水貴はきっぱりとそう答えた。その強い意思を伝えるように、自分から天神へ口付けをして。
 律動が再び始まり、二人一緒に今この瞬間の悦楽へと溺れていった。

 その宣言の通りに、水貴は常に天神の隣に在り続けた。
 地獄の軍と戦う痛みに、今は味方である筈の火の一族に罵られる痛みに、それらに耐えられたのは一人ではなく二人だったからだ。
 しかし、水貴と天神への天運の報いは余りに残酷であったと言える。
 地獄の軍と火の一族の戦いが終結する頃、二人の距離は固定化された。
 限りなく遠く、極めて近い。そのどれだけ努力しても変わることのない距離は、二人をゆっくりと狂わせた。

 永い、本当に永い時間を過ごした後、天神は一組の少年と少女に出会う。その出会いがまず彼を癒し、次に水貴を癒す事になる。
 そして、ほんの数瞬ではあるが、二人は想いを交わす機会を得る。変わらなかった感情がきちんと残っていた事を恋人達は喜んだ。
「愛している、水貴」
「天神……」
 いつかこの二人が合わせ鏡の見せる幻影の中ではなく、真実に手を取り合う事が出来たであろうと信じたいのは筆者の甘さだろうか。
355名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 06:01:30 ID:+JGz/+n3
以上です。
なぜか今回初めて連続規制に引っ掛かったので、
最後のみ接続やりなおしての投稿のためIDが違いますが同一人物です。
何が拙かったのか、今一わからないのですが…。>連投規制

今回のは分量はともかく締めがちょっと気に入っていないのでいずれ書き直したいと思います。
ここに改めて投稿しなおすのもおかしいですし、保管庫が出来た際にはw
現実的には単独で設置するよりはどこかに間借りさせてもらうのが一番かなと思いますが。>保管庫
今は、意味の無い提案と流してください。
356名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 07:10:08 ID:UcVPvbrL
水貴は処女だお。
357名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 18:54:24 ID:vWXLcV8a
漏れも天水書いてみる。
358名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 21:58:58 ID:6F6CurBJ
>>357
甘濃いの頼む
359357:2006/11/25(土) 23:03:47 ID:/XHDyeSA
あんまり汚さないように、綺麗に書きたいので
ちょっとてこずってます。もしかしたらちょっと詩っぽくなるかも。

まあ、そんなに待たせないとは思いますが。待っててね。
360357:2006/11/26(日) 23:11:05 ID:049oNyCf
濃厚路線と、ポエムっぽい感じの2種類考えてます。
どっちが先にできるかわかんないけど、天水好きなのでどっちも書く。
361名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 21:15:43 ID:QF7tUVq4
天×水投下します。普段職人ではないので未熟ですが、その点はご容赦願います。



群青の空に星の光が降り注ぐ。
木々の緑が光り、星たちが震える夜。

****
天神と水貴は敵として出会い、幾度となく剣を交え、いつしか水貴は
火の一族の、天神の強く優しい心に触れ覚醒し、彼と行動を共にするようになった。
天神は水貴の、自分に対する想いを知っていた。そして天神も水貴を愛していた。
しかし、2人は決して想いを口にすることなくお互いに芽生えた感情を押し殺し
戦の同士として常に隣にいた。

―たとえ命を引き換えにしても、地獄の軍団を倒す。自分が、やるべきこと。
高天原を捨てた天神には、それがすべてだった。
水貴も、そんな天神の決意を知っていた。自分の天神に対する感情は、決して口にしてはいけないこと。


雲ひとつない、星の美しい、静かな夜。
牛の刻に近づいているというのに、水貴は眠る気になれなかった。
天神は眠っているだろうか…。自然と水貴の足は、天神の姿を求め彼の部屋へと向いていた。
部屋の前まで行くと、窓の傍でたたずんでいた天神が水貴の気配に気付いた。

「どうした水貴、眠れないのか。」
思いがけない来訪者に天神は少し驚いて言った。
「天神と…、少し話がしたくて。眠っていると思ったんだけど、なんとなく…。」
水貴の、少し頼りな気な表情に天神は気付いていた。
「水貴…、樹里はお前の姉だ。明日はいよいよ樹里を倒さねばならない。やはり、お前はここに残ったほうがいい。」
「もう、覚悟はできてるわ。だから天神、私はあなたと一緒にいるのよ。」
「水貴…。」
やんわりとした口調で、続けて水貴は言う。
「私は何があってもあなたのそばを離れたりはしない。私は…、あなたと共にありたい。あなたの隣で生きていきたい…。」

















362名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 21:31:04 ID:QF7tUVq4
「天神、あなたを愛してるの…。」
自然に涙が頬を伝う。
水貴は自分でも戸惑っていた。絶対に言ってはいけないことだと思っていたが、
もはや理性などでは止めることができない程に、天神への想いはつのっていたのだった。
天神もまた、おどろいていた。水貴の、自分への想いはなんとなく気付いていた。
気付かぬ振りをしていた、心の底に封印していたはずの感情が湧きあがってくる。

「水貴、…お前の気持ちは知っていた。知りながらも、気付かぬ振りをし、自分を偽り、お前を苦しめてきた。
水貴よ…。それでも、こんな私でも尚、お前は愛するというのか…。」

互いの心が震える。

「愛しているわ…、天神…。」

もう、何も迷うことはなかった。
363名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 21:53:03 ID:QF7tUVq4
天神は水貴を抱きしめ、どちらからともなく唇をあわせた。

天神が水貴をそっと絹の海に横たえる。
灯されていた灯りを吹き消すと、室内は窓から差し込む微かな月明かりに照らされるだけになった。
水貴の意思を確認するように、天神はそっと口接けを開始する。初めはゆっくりと、
唇を触れ合わせるだけの口接け。徐々に長く、深く、彼女の口内に舌を差し入れ、舌を絡めあう。
緊張し、石の様に固くなっている彼女の身体をほぐすように、何度も何度も口接けを交わした。
互いの息が上がり、頬を上気させる頃になって、天神はようやく口接けを止めた。うっすらとかきはじめた汗で
額に纏わりついている彼女の前髪を分け、そのまま愛しそうに手で梳いた。
天神は一度身体を離すと、自分の上衣に手を掛け、上半身を晒す。
月明かりに照らし出された男のたくましい身体に、水貴は見とれた。
再び水貴に覆いかぶさると、今度は彼女の着衣を脱がし始めた。
露わにされた白い肌は、小ぶりながら形の良いふくらみといい、細く括れた体躯といい、天神の視線を釘付けにするに充分だった。
「…そんなに見つめては恥ずかしい…。」
恥じ入って消え入りそうな声でそう訴える水貴に、天神は愛おしさを感じた。
「水貴、お前は美しい。」
言うと、水貴は真っ赤になって口をつぐんでしまった。
天神は苦笑いした。機嫌を損ねたのか、水貴は口を尖らせてそっぽを向いてしまった。
そんな様子を愛しく思いながら、天神は水貴の頬に唇を落とす。
「怒るな…。」
「だって…。」
まだ拗ねたようにふくれている水貴を、無理やりに自分の方へ向けて、今度は少々強引に唇を奪った。
「んっ……ふっ……」
音を立てて強く貪ると、水貴の唇から甘い声が零れ落ちる。
「お前の全てが知りたい。」
唇を離してそう囁くと、水貴は耳まで赤くなった。
364名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 22:01:05 ID:QF7tUVq4
そっとやわらかなふくらみに手を掛ける。手のひらで包み込むようにすると、手に吸い付いてくるような感触がした。
天神は水貴の胸を揉みしだく。
柔らかな身体に天神がそっと触れるたびに、水貴は身体をビクリと震わせる。

初めてのことに緊張しているのだろう。緊張しているのは天神も同じだったが、彼にはまだ水貴を気遣う余裕があった。
天神は、胸に這わせていた手を一度離すと、水貴に身体を寄せ、そっと彼女を抱きしめた。
先程とは違い、今度は直に素肌と素肌が触れ合う。互いの高鳴りつつある鼓動も聴き取れそうなほど身体を密着させると、
天神は水貴の腰の辺りまで伸びた紅の髪を、片手で梳くように弄びだした。
そのままじっと彼女を抱きしめていると、次第に彼女の肩から力が抜けていくのを感じた。
固くこわばっていた表情も、まだ不安な様子を見せながらも、少しずつほぐれてゆく。
365名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 22:12:38 ID:QF7tUVq4
改めて彼女の胸に触れ、やわらかな感触を確認するように愛撫する。
ほんのりと桜色に色づいた頂に指先で触れ、突起を指の腹で捏ねるようにしてやると、ピクリと彼女の身体が震えた。
「あっ、ん…っ」
フローラの唇から切ない声が漏れる。
自分がそんな声をあげたことに驚いたのか、水貴は自分の手で口を押さえた。
「我慢するな…」
言って、今度はもう片方の突起を口に含んだ。
「あっ……んっ、て、天神……」
初めて与えられる刺激に、堪えきれなくなった声が零れる。

戦うことしか知らなかった自分の中に、こんな、女の自分が存在することに水貴は驚いていた。

天神に触れられた部分が熱くなり、その熱が全身に広がっていくような気がした。
「あっ……ああっ……」
水貴の唇から零れ落ちる甘く切ない鳴き声に、天神は自分の中の獣の心が首をもたげるのを感じた。

やさしく、けれども熱く加えられる愛撫に、水貴は抗う術も無く、ただただ翻弄されるのみ。
愛撫の手はやがて下腹部まで降りてゆく。
366名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 22:22:21 ID:QF7tUVq4
指先で充分に潤っているのを確認し、先端を蜜壷にあてがい、ゆっくりと腰を沈める。
自分の中に進入してくる熱い質感が、水貴を圧倒した。
天神が腰を進める度に、引き攣れる様な痛みが彼女を襲い、水貴は天神の背にまわしていた手に力を込めた。
「うっ、んんっ…!」
自分が壊れてしまうのではないかというほどの痛みに、水貴は縋るような気持ちで天神の背につかまる。
水貴の爪が、天神の背に食い込んだ。背に感じるむず痒い様な痛みと、自身を締め付ける強い刺激に天神は目を細めた。
初めて男性を受け入れる水貴の内部を一気に進むのはきつかった。
その圧迫に、天神は一瞬、自分が水貴に拒絶されているような気がした。
「っ……、水貴……力を抜け……」
「んっ…、あぁっ……」
身体の奥底から湧き上がる、獣の心に突き動かされ、一気に貫いてしまいたい衝動に駆られるが、
なんとか堪え、ゆっくりと自身を沈めていく。
367名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 22:28:12 ID:QF7tUVq4
時間をかけて最奥まで辿りつくと、二人は互いに深く息を吐いた。
荒くなっていた息を整え、水貴が多少落ち着くのを待ってから、堪えきれず
天神は律動を開始した。途端、ジンジンと疼くようだった痛みが再び水貴を襲い、彼女は再度身体を仰け反らせた。
初めての行為に痛みを感じる彼女に、心中で詫びながらも、アバンは動きを止められなかった。
吹き出すように湧き上がってくる欲望に、突き動かされるままに腰を動かす。
悲鳴のような、か細い水貴の鳴き声すら、聞こえていないかの様に。

欲望に突き動かされ、天神はただひたすら水貴を貪るように求めた。
その様があまりに普段の冷静で物静かな彼とは違っていて、水貴は怖くなった。
恐怖に押し流されてしまいそうになった時、天神が彼女を呼ぶ声を発した。
「水貴っ……」
声はなぜだかとても切なく聴こえた。
天神は、何かに追われているような、追い詰められた表情をしていた。
その表情が水貴にはひどく苦しげに見えて、なぜだか泣きたくなってきた。



368名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 22:35:42 ID:QF7tUVq4
自分を襲う怖さの源が、天神が自分を想ってくれている事とわかり、徐々に怖さが薄れてきた。
逆に、天神を愛しく想う気持ちがどんどん強まってくる。
水貴は、天神の背にまわしていた手を外すと、その手を彼の頬にあてようと、天神の眼前に手をかざした。

いつの間にか、水貴の手が背から外され、自分の眼前に有ることに天神は気づいた。
先ほどまで痛みを訴えていた彼女の唇も、今は別な形に震えている。
水貴が何と言っているのか聞き取れなくて、天神は動きを止めて顔を彼女に近づける。
すると、眼前に差し出されていた彼女の手が、そっと天神の頬を包みこんだ。
やわらかな指先が、天神の頬をなぞる。その感触が天神の火照った身体に心地良かった。

「天…神…」
くすぐったくて、心地良い感触に身をゆだねていると、水貴が自分を呼んでいることに気づいた。
「水貴……?」
呼びかけに答えるように、彼女を呼ぶと、それに気づいたのか水貴は微かに微笑んだ。

369名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 22:47:24 ID:QF7tUVq4
「天神…」
「なんだ?」
未だ接合部は疼くような痛みを彼女に伝えてくる。
その痛みに顔を歪めながら、それでも微笑んで水貴は言った。
「愛…してる…」
天神が自分を想ってくれていると知って、水貴は例えようもないほどの喜びを感じた。
彼が望むのなら、彼の想いと身体を精一杯受け入れたいと思った。

天神はその言葉に目を見開いた。そして、ただひたすら自身の欲望を発散しようとするような、先ほどまでの己の行動を恥じた。
天神は目を閉じ、少しの間考えるようにしていたが、やがて目を明けた時には、先ほどまでの激しさが表情から消えていた。
頬を包んでいた彼女の手を、指と指を絡めるようにして握りしめる。
そっと握り返してくる力に、愛しさを感じて、天神は水貴に口接けた。
「水貴…」
涙を浮かべる彼女の目尻にそっと唇を寄せて、その涙を嘗め取る。
それでもぬぐい取れなかった涙が、彼女の頬に痕を作った。

片手を繋ぎあったまま、天神が突き上げる。
痛みが徐々にやわらいで来たのであろう、水貴の唇からは甘く切ない声が漏れるようになっていった。
「あっ、…あん、天、神…」
「くっ…みずき…」
突き上げる度に繋がり合った場所から淫らな音があがる。その音が二人の気持ちをさらに昂らせた。
一際強く突き上げた時、水貴の身体が弓のように大きく仰け反った。
「あぁっんっ……あ――!」
同時に彼女の中が激しく収縮し、天神を強く締め付ける。
「水貴……!」
収縮する胎内に搾り取られる様に、天神は己のすべてを吐き出した。


370名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 23:11:50 ID:QF7tUVq4
静寂の中に、二人の荒い呼吸が吸い込まれる。
心地よい疲労感とともにまどろみにつつまれた。

天神が水貴を抱き寄せる。
まだ熱を帯びたからだに触れられ、水貴は身体を震わせた。
水貴の頭を自身の腕にのせ、片方の手で優しく撫でる。

「水貴。もう私はお前を離さないぞ。お前は本当に、それでいいのか…。」
いつもの、穏やかな口調で天神が問い掛けた。その問いに静かに水貴がこたえる。
「ずっと一緒よ…天神、たとえ死んでも、あなたを愛しているわ…」

「この戦いが終ったら、祝言だ。だから、死ぬなどと言うな。愛している、水貴…」
天神は再び水貴を組み敷いた。

祝福するように星たちが瞬き、月の光が二人を照らした。




371名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 23:17:11 ID:QF7tUVq4
以上。
ぶっちゃけ、元ネタは以前自分のサイトに置いてたものです。
天神と水貴は幸せになってほしかったな。
広井王子リメイクでもなんでもいい。なんとかしてくれ。

372名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 23:21:05 ID:QF7tUVq4
あ、天神と水貴が600年も愛し合ってるんで、  
最初からずっと恋人じゃなくて、直前で結ばれたばかりだったってことにすりゃ
多少、納得いくかと思ってこのような設定にしてみました。

では。
373名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 23:51:47 ID:YkQBi7fI
>>365
>>367
アバンとフローラって誰
374名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 01:36:50 ID:ICQrI18b
>>373
ワラタwww
375名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 14:30:37 ID:AN/oApm+
絹がみたい!
絹書いて!!
376名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 21:24:41 ID:pdM2ZaXR
天神×水貴投下!

600年前、敵同士でありながら恋に落ちた火の一族の勇者天神と、地獄の暗殺者水貴…。
しかし、水貴は姉の樹里の手にかかり、愛する天神の中に封じ込められてしまったのだ。

それからというもの、天神は心を閉ざし悲しみと憎しみを抱え、未だに水貴を忘れられずにいたのだった。
そして現在、天神は復活した地獄のニニギを倒すため、同じ火の勇者、火眼と昴とともに旅をしている。

満月の夜。天神はひとり、水貴を思う。
のどかで、村人達の活気が溢れる昼と違い、今は月明かりだけがうっすらと、誰もいない闇を照らしていた。

火眼とスバルが傍らで寝息を立てている。
「水貴…」
水貴のことを想わない日は、600年間一度たりともなかった。
水貴の裸体を思い描き、欲を満たすのが天神の密かな日課だった。

しこしこしこしこしこしこしこしこしこしこ………
こすこすこすこすこす…
声を出さないように夢中で行為にふける。
「うっ…」
ぴゅっ 
どぴゅっ
「はああああ…」
服を直し天神は何事もなかったように床につく。




アグニ「私はすべてを見ていました」


377名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 01:42:51 ID:aOZ2N/gf
アバンとフローラってダイの大冒険じゃねーか。
まさかどっかのを名前だけ替えてパクりましたか。
378名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 02:17:00 ID:T6lrK2IH
>>375
委細承知。
相手は卍丸、拙作の花火物の続き(のような物)で進めますがよろしいでしょうか。
379名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 17:24:07 ID:ijN8nPQ1
おながいします!
380名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 23:04:31 ID:l2gILdHd
>>378
お願いしますorz
381名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 02:31:18 ID:s1jRVivr
>>378
うほっ!wktkが止まらないぜ!
382名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 22:31:04 ID:F045n6Nz
>>376
ワロタw
しかし天神はあれからずっと右手が恋人なのか…
383名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 19:43:55 ID:sI3KHnr7
>>378
絹はなんかエロいの似合わなそう

というわけでエロ少なめを希望
384名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 23:42:50 ID:pQMVT+XK
今気づいた 天外はツンデレがいないぬ
385名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 00:31:55 ID:cU4lMo+V
まつり
386名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 01:47:53 ID:Vl3BvLog
>>385
確かに。ツンデレクイーンだな。
387名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 22:47:22 ID:stEl8ckS
Σそうきましたか ヒロインばっかに目を向けてた漏れは負け組orz
388名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 02:30:16 ID:O7sZslhQ
久々に天外の絵を見たけど絹って可愛すぎだよな
389名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 03:38:26 ID:jOZnGsJ8
うむ。だから>>378にはがんばってもらいたいage
390名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 12:08:55 ID:0+j82HYj
あげ
391名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 15:43:08 ID:Os6FDpvz
あげ
392名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 17:44:33 ID:qe/e/WDo
えぶりない
393名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 23:26:41 ID:C6/VSHLV
初めてこのスレハケーン!!ネ申がイパーイ(゚∀゚)
大蛇丸×綱手タソとかも見てみたいなあ。
ところでこのスレてラブラブ以外のエロはありでつか?
394名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 07:59:43 ID:sLSzmLt3
なんでもいいからエロください
395名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 08:10:20 ID:bOz81UAd
強姦でもグロでも何でもいいよ
396名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 13:09:44 ID:rEYMovYx
もちろんエロ無しの健全でもおk
397名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 18:29:48 ID:lwn063Pn
それは嫌
絹ちゃんレイープモノで
398名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 22:23:41 ID:PpPSupsJ
エロパロですよ、ここは。
399名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 03:22:09 ID:rvY6QfVQ
エロでもパロでもOK、という事だろうさ。
400名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 20:25:08 ID:bIcgNEsQ
某サイトの真伝プレイ日記八雲編更新を待ち続ける俺
401名無しさん@ピンキー:2006/12/26(火) 10:09:08 ID:FsKR2QAo
>>399
同意
402名無しさん@ピンキー
ところで大蛇丸とか綱手タソって何歳位なんでしょうね?自来也は16歳だっけ?