【家庭教師】氏家ト全総合 4時間目【思春期】

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1名無しさん@ピンキー
前スレ
【カテキョ】氏家ト全総合 3時間目【妹】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1109699736/

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【濱中】氏家ト全総合 2時間目【妹】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1106563195/

初代スレ
家 庭 教 師 濱 中 ア イ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1095652398/
2名無しさん@ピンキー:2005/04/27(水) 19:37:10 ID:1cpQzlqI
古田氏作の保管庫
ttp://yellow.ribbon.to/~hamanaka/

関連スレ
【妹は思春期】 氏家ト全総合スレ 【濱中アイ】 半角二次元板
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1089866626/

【妹】氏家ト全総合16【家庭教師濱中アイ】 週刊少年漫画板
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1113377895/

妹は思春期 part4 漫画板
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/comic/1110900655/
3名無しさん@ピンキー:2005/04/27(水) 19:55:12 ID:l9hEVbfU
>>1GJ
4名無しさん@ピンキー:2005/04/27(水) 19:58:39 ID:oxMLejm0
スレ立て乙!
5名無しさん@ピンキー:2005/04/27(水) 20:02:09 ID:zNel5vM8
超乙!
6名無しさん@ピンキー:2005/04/27(水) 20:07:52 ID:mlQhTEXw
          , -─ -──- 、          
       /  ;  ;  ;  ;ヽ,ヽ       
     // / / / | l |l l,ヽ, ヽヽ       
    // ,/ //  / l. l |l | ヽ ヽヽ      
    / / // /⌒''|.|  |l l⌒ l lヽヽ丶     
    レ/. ノγ /   リ   l/.   |l .リ       
    リ彡 . l / __   __ l │      
    γ.⌒. l/            |  
    ヾ ζ               l             
    /;;ゞ__      (__人__)    /             
   //// .ゝ..            ,/           
  / /;//   '丶┐  ┌--─    

7名無しさん@ピンキー:2005/04/27(水) 20:10:08 ID:WpD0F9Xs
>>1に一言だけ言わせてくれ





8郭泰源(エロ無し萌え無し笑い無し):2005/04/27(水) 20:28:11 ID:cEuhtjGb
どうもおひさです、祝、4シーズン目突入!1シーズン目で投球してた頃は、
ここまで良いスレになるなんて思いもしませんでした(遠い目)。素直に、嬉しいです。

>まとめてGJ!ペピトーン氏、セリカ氏、ドミンゴ氏、ミセリ氏、ドミンゴ氏、
そして待ってましたよ、復帰ピンキリ氏!

リョーコ編の前に、息抜き程度に書いてたSS投下します。
ただ、「エロ無し、萌え無し、笑い無し」なんで、4シーズン目のお祝い程度に読んで頂ければ…。
そっち方面、期待されてる方はすんませんがスルーでお願いします。

で、個人的に陵辱ものは…書けないかも、ですね。結婚して、子供いたりするせいかもだけど。
「濱中」でなにが好きかって、どのキャラにもむかつかないところってーか。
どのキャラも、それぞれ可愛いんですよね。だから…あんまり不幸になるのは書きにくいですね。
オヤジのたわごとと思ってください(苦笑)、では、投下。
9郭泰源(エロ無し萌え無し笑い無し):2005/04/27(水) 20:28:59 ID:cEuhtjGb
「ママ〜、朝ご飯できたよお〜」
ベーコンの焦げる香ばしい匂いの中で、二階のママの部屋にあたしは声をかけた。
でもしばらくたっても…返事はない。やれやれ、という仕草をしたあと、
ママの部屋に向かおうとすると、朝ご飯の準備を手伝ってくれていたパパが、
まあまあ、という表情であたしに言った。
「ここんとこふたりとも忙しくて遅かったからな…。少し、ゆっくりさせてあげてくれよ、アヤナ」
「ん、もう…パパは、ふたりを甘やかしすぎだよ。特に最近」
「ん〜そうか?」
頭をかきながら、パパが答える。仲が良いのもわかるけど、
これくらいはキチンとしておいてくれないと、困る。
「そうだよ…『どんなに忙しくても、朝ご飯はみんなで食べる』ってのがウチの決まりじゃん」
「ま、それもそうだけど…」
そう言って、少し困ったような顔をする。でもあたしはそういうパパの困った顔が結構好きだ。
ウチに遊びに来る友達が、パパを見ると、みんな“若い”とか、
“かっこいい”って言ってくれるのがあたしの密かな自慢でもあるのだ。
「まあ…でもさ、アヤナ。あと5分ぐらいなら…いいだろ?」
でも優しすぎるのは男の人としてちょっとマイナスだと思う。
「じゃあいいけどさ…あたし、学校ギリになっちゃうから、先に食べるよ?」
「そうか。じゃあ、ふたりで食べるか」
パパとふたりだけで食べる朝食ってのも実はここんとこ多い。
「「いただきます」」
カリカリに焼いたトーストに、同じくらいカリカリのベーコンエッグ、
プチトマト3個にヨーグルト、それにミルク。いつものウチの朝食だ。
パパはミルクの代わりにコーヒーを飲んでいる。
お茶みたいに“すすっている”って感じじゃなくて、自然に、上手に、
“飲んでいる”って感じのパパのコーヒーの飲み方があたしは好きだ。
10郭泰源(エロ無し萌え無し笑い無し):2005/04/27(水) 20:30:20 ID:cEuhtjGb
友達に良く「アヤナはファザコンだよね」って言われるけど。
ガサツで下品なクラスの男子なんかよりパパの方が、今のあたしは断然いい。
「ゴメンな、アヤナ。来年は高校受験だってのに、結局、家事を分担させちゃって…」
「いいんだよ、パパ。だってママはさ、あたしを育てるために、
お仕事お休みしてたんでしょ?これぐらい平気だよ。
それにあたし、ママと違って家事は結構、得意だしさ」
「こらこら。ママと違って、は余計だぞ、アヤナ」
「へっへー、パパ、笑いながら言っちゃ、説得力ないよ」
あたしたちは顔を見合わせて笑った。それでも、あのママがあたしが生まれてから
幼稚園に入園するまでは専業主婦をしてくれていたのだから、感謝はしている。
パパはそれについて、何も言わないけど─結構最初は大変だったらしい。
なにしろ、家事に関してはパパの方がよっぽど器用で要領が良いくらいなのだから。
「ごちそうさまでした…じゃあ、パパ、あたし、行くね?」
「ああ…悪いけどさ、アヤナ。その前に、ママの部屋に行って、声だけかけてきてくれるか?」
「うん、いいよ」
食べ終わった食器をシンクに浸すと、ママの部屋へと向かった。
“コンコン”
「ママ〜、もう…朝ご飯、冷めちゃうよ〜」
少し荒っぽくドアをノックして、あたしは言った。でも、返事は…ない。
もう一回、と思って小さく拳をつくってドアをノックしようとした瞬間─。
“ガチャ”
ゆっくりと、ママの部屋のドアが開いた。

「あー、ごめんね、アヤナちゃん。昨日はふたりとも遅くってさ…」
「あ、若田部おばさま?昨日は、ママと一緒の部屋だったんですか?」
11郭泰源(エロ無し萌え無し笑い無し):2005/04/27(水) 20:31:01 ID:cEuhtjGb
「んー、そうなの。…次の仕事の資料、なかなかまとまんなくて。
…めんどくさくなっちゃってさ、ミサキちゃんの部屋で一緒に寝ちゃった。」
完全に、寝起き状態のおばさまが顔をのぞかせた。
「ま、そんなことはいいから。おはよ、アヤナちゃん」
そう言って、おばさまはあたしをゆっくりと抱きしめ、頬にキスをした。
「んー、良い匂いねえ、アヤナちゃんは」
おばさまの抱きしめ方はすごく優しくて、気持ちいい。
「こらこら、若田部。うちの大事な一人娘に、変な趣味を覚えこませるなよ」
「だ・か・ら、向こうじゃこれが挨拶なのよ、マサヒコ君…それとも、君にもしてあげようか?」
「遠慮しとくよ…。アヤナも、早くしないと学校に遅れるぞ」
「はーい」
おばさまとパパとママは、中学生の頃からの友達で、おばさまとママは
高校も一緒の親友同士だ。女の子が生まれたら、その子には、
お互いの名前を付け合おうね、と約束してて─、あたしの名前は、「アヤナ」に決まった。
「ふふふ。照れちゃって、可愛いよね、マサヒコ君」
そう言ってにっこりと微笑むおばさま。その表情を、あたしはうっとりと眺めていた。
本当に、女のあたしからみても、ドキッとするくらいにきれいな人だと思う。
ママだって、クラスの子たちからは若くて美人だって言われるけど─。
おばさまのきれいさは、また別のきれいさだ。
「おばさまの笑顔って、ヨウエンですよね」
「ヨウエン?…ああ、妖艶か。難しい言葉知ってるのね、アヤナちゃん。ありがとう、誉めてくれて」
そう言って、もう一回おばさまは笑った。
こんなにきれいで素敵な人から、名前をもらったあたしはマジで超ラッキーだ。
12郭泰源(エロ無し萌え無し笑い無し):2005/04/27(水) 20:31:38 ID:cEuhtjGb
大学院を出た後、ママと同じように司法試験をパスしたおばさまは、
しばらく東京の法律事務所に勤めていたらしい。でも、おばさまいわく、
「セクハラ野郎と、お局様だらけの世界」、にうんざりしてアメリカに渡り、
企業関係の法律事務所に就職して、バリバリやっていたらしいのだけれど─。

「ねぇ、アヤナちゃん、フランス男とだけは、恋に落ちちゃダメよ」
「?なんでですか、おばさま?」
「フランス野郎はね、確かに最初は優しくて、口も上手いんだけれど─。マザコンなのよ、
それも最低の。あんなのに比べたら、下半身だけで考えてるイタリア男の方が100マシ」

そんなわけで、法律事務所の同僚だったフランス人と離婚したおばさまは、
日本に帰ってきた。国際結婚に猛反対されて、勘当同然だった実家には帰れるはずもなく、
ひとり暮らしでもしようか、と考えていたところに、ちょうど夫婦で法律事務所を立ち上げ、
独立したうちの両親が、パートナー兼同居人になることを提案した、というわけだ。
ほんの赤ん坊だった頃に、二三度会っただけのおばさまだったけど─。
子供がいないうえ、名前が同じためか、とにかくあたしを可愛がってくれた。
本当は、「お姉様」って呼びたいのだけれど、おばさまから、
「よしてよ〜、逆に恥ずかしいって」
と言われてしまって、「おばさま」と呼んでいる。
「じゃあ、おばさま、キッチンに朝ご飯の用意はしておきましたから…」
「いつも悪いわねえ、アヤナちゃん。うふふ。愛いやつ、ういやつじゃ」
そう言って、楽しそうにあたしの頭を撫でるおばさま。
「あのな、若田部にアヤナ。本当に、もうすぐ遅刻…」
「わかったよ、パパ。じゃあ、行ってきま〜す」
あたしは、少し名残惜しかったけれど、家を出た。
13郭泰源(エロ無し萌え無し笑い無し):2005/04/27(水) 20:32:56 ID:cEuhtjGb
「ふふふ。本当に、良い子に育ったね、マサヒコ君?」
「ん…おかげさまでな、若田部」
「冷めた言い方だねえ。あたしなんて、アヤナちゃんのことが可愛くて可愛くてさ。
もうね、最近、アヤナちゃんのために生きてるって感じがするくらいだよ?」
「…おおげさだな、若田部。おまえだってまだ全然イケてて若いんだから、
次の恋とか、ないのかよ?ほら、千葉事務所の西岡君、おまえに夢中だっていう話だし…」
「あははは。男はこりごりよ、ホンット。でもさ、ちょっと傷つくよ、それ?」
「?どーゆー意味よ?」
「だ・か・ら。初恋の人にさ、色恋関係心配されてる三十半ば過ぎの女って…結構、惨めだって話」
「またおまえはワケのわからないことを…」
そう言って、ぷい、とマサヒコ君は横を向く。照れている。相変わらず、正直なひとだ。
でもそのはにかんだ横顔に、あの頃のあたしは参ってしまったのだった。
「ま、それはともかくさ…ミサキを起こしてやってくれよ。朝ご飯、冷めちゃうからさ」
「ウン。じゃあ、ミサキちゃん起こして、すぐ下にいくから…」
「ああ…頼むわ」
そう言って、マサヒコ君は下に降りていった。女の子の部屋には、許可が下りない限り、
たとえミサキちゃんの部屋といえども絶対に入らないのが彼らしい。
「ミ・サ・キちゃん!ほら…朝ご飯だよ!」
あたしは、まだ気持ちよさそうに寝息をたてている彼女の顔に、枕を押しつけた。
「…ぶっ、???あん、もう…アヤちゃん、もう少し優しく起こしてよ〜」
寝ぼけ眼のミサキちゃんが、抗議する。その表情が、やっぱりアヤナちゃんによく似ていて…。
あたしは、たまらなく愛おしくなって、彼女を抱きしめた。
「あ、アヤちゃん?」
「ごめんね、ミサキちゃん」
「なにが?」
「図々しくさ、居候なんてしちゃって…」
14郭泰源(エロ無し萌え無し笑い無し):2005/04/27(水) 20:34:19 ID:cEuhtjGb
「そんなこと、ないよ…」
ミサキちゃんは、そう言うと、にっこりとあたしに微笑んだ。
「ううん…実家から見放されて、途方に暮れてたあたしに声かけてくれたの、
ミサキちゃんだけだもん。それに、マサヒコ君に、アヤナちゃんも…。あたしは失敗しちゃったけどさ。
家族っていいな、って思えるようになったよ、おかげで。ありがとう」
「ふふ。何言ってるの。あなたももう、家族じゃない、アヤちゃん」
“コンコン”
「若田部〜、ミサキ〜、頼むから…朝ご飯、食べてくれぇ〜」
部屋の外から、心底情けなさそうなマサヒコ君の声がした。
「ふうう…なんだか、最近夫婦の役割が逆転してるような気がするのよね…」
そう呟きながら、ミサキちゃんは身支度をする。なんだかんだ言って、
マサヒコ君の前では絶対にだらしないカッコをしないのだから、この夫婦は面白い。
「あ、ゴメンね〜、マサヒコ君〜。じゃあ…あたし、先にご飯食べるよ?ミサキちゃん…」
「あ、うん…」
“ガチャ”
「ゴメンね、マサヒコ君…ミサキちゃん、も少しかかりそうだから…あたし、先にいただくわ」
「ああ…しっかし、しょうがねーな、ミサキの奴…」
階段を下りる、あたしの後ろに並びながら、マサヒコ君はブツブツ言っていた。
なんだかその様子がすっごく可愛くて…。つい、からかってしまった。
「うふふ。マサヒコ君にも、悪いことしてるよねえ、あたし」
「?何がだよ?」
「だってさ、あたしが来てから、確実に減ったでしょ、夫婦のラブ?」
「…おまえなあ」
もう今年で37歳で、子供もいるというのに、耳たぶまで赤くなるマサヒコ君。うぶなひとだ。
「マサヒコ君さ、我慢できないときは、あたしで良ければ、いいよ?あ、なんなら3Pとか…」
「…似てきたな」
15郭泰源(エロ無し萌え無し笑い無し):2005/04/27(水) 20:35:21 ID:cEuhtjGb
「え?」
「おまえ、なんだか最近リョーコさんに似てきたぞ」
「ふふふ…似てくるよ、そりゃ。だって今じゃほんとにお義姉様なんだもん」
あたしが中学生の頃、みんなと一緒にちょくちょくあたしの実家に出入りしていた
お姉様こと、中村リョーコさんは、いつの間にかお兄ちゃんと仲良くなってしまって…。
気がつくと、と言う感じでお兄ちゃんと結婚していた。今では、実家の中で唯一のあたしの味方だ。
「ま、それはともかく…朝ご飯、片づけてくれよ。そろそろ、俺らもギリだぜ?」
「ん…わかった」
あたしを追い越してキッチンに向かうマサヒコ君の背中が、あの頃よりも…。
思ってたよりも…ずっと、ずっと、大きかったことに気付いて…。
あたしは、その背中に、思わず抱きついていた。
「??わ、若田部?どうか、したか?」
「ううん、ごめんね、何でもないの…。ねえ、マサヒコ君?」
「な、なに?」
「あたしから言うのもなんなんだけど─、大事にしてあげてね、ミサキちゃんと、アヤナちゃんのこと」
「う、うん…できる限り…いや、できる以上に、頑張るよ、俺」
素直に答えるマサヒコ君。彼の背中は、おっきくて、あったかくて、心地よかった。
もしかしたら。そう、0.01%もない、確率だったかもしれないけれど。もしかしたら─。
この背中を手に入れてたのは、あたしだったのかもしれない、なんてあたしはそのとき思っていた。

END
16郭泰源(エロ無し萌え無し笑い無し):2005/04/27(水) 20:37:19 ID:cEuhtjGb
以上。反則の「未来物」のうえ、じぇんじぇんエロくなくてすんません。
エロいのは苦しみつつ書いてますのでGW明けにでも。
エロくないのは何本か書き終わりかけのがあるんですけどね。
今回の嫁さんに読ませたら、「鷺沢萌みたい」って…。ん〜、そうかな?

>古田氏
いつも乙です。ありがとうございます。頭があがりませんです。多謝。
今回のタイトルは「0.01%」でお願いします。では。
17郭泰源(エロ無し萌え無し笑い無し):2005/04/27(水) 20:38:55 ID:cEuhtjGb
あ、もひとつ。
乙です!>1様
18名無しさん@ピンキー:2005/04/27(水) 21:59:26 ID:IJ8imbk6
郭泰源氏乙!
37歳負け犬アヤナ・・・これはこれでなかなか。

ところで原作のマサヒコが美形化しているのは共通認識ってことでいいのだろうか。
19名無しさん@ピンキー:2005/04/27(水) 22:20:04 ID:WglXUJtg
45話のマサヒコ女かと思った
53話のマサヒコ母若い。マサの姉ちゃんが新キャラとして登場か?かとオモタ
20名無しさん@ピンキー:2005/04/27(水) 22:49:41 ID:S1WLu8g8
みなさん乙!ゴッジョブ!
今週のマサはある意味男をあげたねえ。狙ってスリーポイント叩きだすとは。
サッカー好きということで日本代表で活躍する大人マサの話を誰か…ってエロじゃないですな。
21名無しさん@ピンキー:2005/04/28(木) 09:09:44 ID:eoQnpV68
マサカコイイ
22名無しさん@ピンキー:2005/04/28(木) 19:27:50 ID:u+5pl5B9
>マサヒコの美形化
絵柄の変化といってしまえばそれまでなんだけどねえ
今の成績と同じ中の上レベルなのではなかろか?
ミサキチには幼なじみ補正がかかってて美男子に見えてるかもしらん
23名無しさん@ピンキー:2005/04/28(木) 22:02:04 ID:9KkPKYJ8
GJ(´・ω・`)
24ピンキリ:2005/04/29(金) 00:47:23 ID:pXut0WU6
>>1氏新スレ立て、そして郭氏、乙です。
仕事帰りにパチスロ打ってたら不意にネタの神様がやってきました。
「エロ少な目」「妄想ミサキ」ですので、嫌いな方はスルーして下さい。では投下↓
25ピンキリ:2005/04/29(金) 00:48:18 ID:pXut0WU6
「それでは、イメージトレーニングをします」
「またこの人は何を言い出すんだ突然」

 マサヒコとリンコは、それぞれアイとリョーコに勉強を見てもらっている。
最近はミサキも加わり、五人で机を囲むことが多い。
ごくまれにだが、アヤナが参加することもある。
アイとリョーコで、教えるスタイルは違うが、
基本的に和気あいあいと、のんびりとした雰囲気で勉強は進行していく。
そう、基本的に……は。
 脱線。
 そう、あまりに空気がゆったりとしているせいか、
ちょっとした言葉を機に、勉強そっちのけで話が脇道に逸れてしまう事が往々にしてある。
その『ちょっとした言葉』の発端は、その時々にして様々だが、
それを拾ってこねくり回して飛躍させる人間は常に決まっている。
他でもない、中村リョーコだ。
例えて言うなら、キャッチボールの最中にバットを持ち出して乱入し、
フルスイングでかっ飛ばして向かいの家の窓ガラスを破る、といった感じか。
 冒頭の会話は、リンコの「テストの時ってどうしても緊張しちゃうんですぅ」
という発言の直後の、リョーコとマサヒコの台詞だ。
どちらがどちらかは、あえて説明する必要はあるまい。
26ピンキリ:2005/04/29(金) 00:49:46 ID:pXut0WU6
「イメージトレーニングをします」
 リョーコはもう一度言った。宣言した、という方が正しいかもしれない。
マサヒコは「だから何でですか」と言いかけて、やめた。
リョーコがこんな感じで言い出したら、決して後には退かないことを十分承知しているからだ。
ミサキやアイ、リンコも口をつぐんでいる。どうやら皆同じ気持ちらしい。
 リョーコの演説は続く。
「信じる者は救われる、って言葉もある通り、『何かをかなえたい』と願うことは大切なのよ」
「スポーツ選手が試合なんかの前に、自分の勝った姿を想像して集中力を研ぎ澄ますってのはよく聞くでしょ」
「何事もポジティブシンキング、思わざれば事成らず、信じる力は無限大、よ」
 マサヒコは感心半分眉唾半分でリョーコの言葉を聞いていた。
まったくもってこの女は、時々真面目にして抗いようの無い正論を吐くのでやっかいだ。
ここにアヤナがいれば、コロリと丸め込まれて「ああ、お姉さま素敵」と瞳を輝かせことであろう。
「と、言うわけで、さあアンタたち想像しなさい」
「…何を?」
「何を、じゃない。イメージトレーニングだって言ったでしょ。さあ、目を瞑ってここは受験会場だと思え!」
「「「無理です」」」
 期せずして、マサヒコ、ミサキ、リンコの答えがハモった。
「だいたいオレたち一度も受験したことないし」
「想像しろって言われてもどんな雰囲気なのか」
「よくわかりませーん」
 リョーコは天を仰いだ。
「何ィ!?想像力貧困な現代の若者を象徴するかのような台詞を!」
「……先輩、年寄り臭いです」
 珍しくアイが突っ込む。
が、声が小さかったためか、リョーコの耳には届かなかった。
それはそれで幸いである。聞こえていたらただではすまなかったはずだ。
「ならば、期末試験を思い出せ!そしてその十倍の緊張感があると考えろ!」
 リョーコが声を張り上げる。が、はっきり言ってムチャクチャだ。
そんな曖昧なことを言われても、マサヒコたちに理解出来るわけが無い。
受験経験者のリョーコとアイにしたところで、受験会場の雰囲気を説明しろ、と言われても簡単にはできないだろう。
受験会場とは、それほど特殊な『空間』なのだから。
27ピンキリ:2005/04/29(金) 00:52:04 ID:pXut0WU6
 何度かの無意味なやりとりの後、リョーコはマサヒコたちに強制的に想像させることをあきらめた。
「ええい、仕方が無い」
 それにしても、何だか時代劇の悪役のような言い回しである。
「なら、楽しいことを想像しなさい。それなら簡単でしょ」
「楽しいこと、ですか」
 マサヒコは首を捻った。
「そ、楽しいこと、おもしろいこと。まずは想像力を磨くことから始める、ってことで」
 最初からそうすりゃ良かったのに、と皆思ったが、後難を恐れてか誰も突っ込まない。
「何でもいいんですか?」
 リンコが質問した。
「そう。何でもいいわ。私だったら、金、タバコ、酒、服、男―――」
 そりゃ想像でなく妄想だ、と皆思ったが、後難を恐れて以下略。

「それじゃ目を閉じて、気持ちを落ち着けて、ゆっくりと焦らずに楽しいこと考えなさい。ほらアイ、アンタも」
「え、わ、私もですか?」
「そ。早くしなさい」
 有無を言わせぬ口調でリョーコは命令した。
アイは素直に、マサヒコたちと同じように目を瞑る。
 皆が目蓋を閉じたのを見て、リョーコは静かに語りかける。
「さぁ、気分がゆったりとしてくる、静かに、音もせず、自分の心の中にダイブするような感じで……」
 まるっきりエセ催眠術師の口上だが、それを合図にイメージトレーニング(のためのトレーニング)は始まった。
28ピンキリ:2005/04/29(金) 00:53:03 ID:pXut0WU6
 ―――小久保マサヒコの『楽しいこと』。
(楽しいこと、楽しいこと、楽しいこと……。うーん、よくわからん。
ゲームをすること。サッカーをすること。テレビを見ること。マンガを読むこと。
えーと、えーと、えーと………………………。…………………。













                    ……他に何があったっけ)

 ……少なくとも、想像力貧困な現代の若者という言葉は、マサヒコに当てはまるようだ。
29ピンキリ:2005/04/29(金) 00:54:18 ID:pXut0WU6
 ―――的山リンコの『楽しいこと』。
(ナナコと公園を散歩してドラゴン○エストをしてジュース飲んで
お買いものに行って遊園地に行って動物園に行って水族館に行って
ミサキちゃんやアヤナちゃんや小久保君や先生たちと遊んで……)

 全く脈絡が無いが、マサヒコに比べるとまだマシとも言える。


 ―――濱中アイの『楽しいこと』。
(駅前に新しく出来たケーキ屋さん、おいしかったなぁ。何て名前だったっけ。
ああ、あのレストランの食い放題期間は明後日までだった。もう一度行かなきゃ。
えーと、頓珍軒の大盛りチャーシューメン、喫茶黄金鷲のビッグチョコレートパフェ、
食い倒れ屋の大型たこ焼き、阿玉井亭のスペシャルハンバーグ定食、それとそれと……)

 食い気。鉄の胃袋の異名は伊達ではない。が、年頃の女性としてある意味ヒジョーに情けない。
30ピンキリ:2005/04/29(金) 00:55:47 ID:pXut0WU6
 ―――天野ミサキの『楽しいこと』の想像。
(楽しいこと、楽しいことかぁ。楽しいこと……)
 ミサキは薄っすらと目を開けた。目の前にマサヒコがいる。
(…マサちゃん)
(そうだ、何でもいいんだよね。えーと、それなら……)

 ミサキの想像を無理矢理整理して文章化すると、以下のようになる。

 私はマサちゃんと結婚する。
高校、大学と恋人として付き合って、大学卒業後に、マサちゃんからプロポーズしてくるんだ。
その台詞は、えーと、
「ミサキ、結婚しよう」
 いやいや、ありきたり過ぎる。もっと、こうグッとくるものでないと。
「一緒に歩いていこう」
「どんなウェディングドレスがいい?」
「お前の側にいたい」
 うーん、何かイマイチだなぁ。
「お前が欲しい、オレのものになってくれ」
 うん、これこれ、これぐらい強引な方が良い。もちろん、私の答は決まっている。
「私を貰って、マサちゃん」
 キャー、何て恥ずかしい、でも嬉しい。
そして皆に祝福されながら、丘の上の白いキレイな教会で式を挙げる。
新婚旅行はバリがいいかな。それともグァム。やっぱりババーンと世界一周!
31ピンキリ:2005/04/29(金) 00:58:51 ID:pXut0WU6
 子どもは二人、いや三人ね。
男の子二人に女の子一人、男の子は活発で明るくて、女の子はおしとやかでちょっとおマセさんで。
賑やかな方が良いもんね。笑い声の絶えない家庭っていいなあ。憧れるなあ。
 えーと、マサちゃんの仕事は何にしよう。
カッコ良いのがいいな。スポーツ系かな。サッカー選手?レーサー?格闘家?
ううん、やっぱり知的な感じで学校の先生でいこう。中学や高校の先生……はダメね。
女子学生がマサちゃんにちょっかいかけるかもしれない。
小学校、小学校の先生、それも低学年がいい。
小さな子どもたちから慕われるマサちゃん、とってもいい感じ。
「お帰りなさい、マサちゃん」
 仕事から帰ってきたマサちゃんを、私は温かく迎える。
……結婚して、マサちゃんって呼ぶのも変かしら。最初のうちはそれでもいいかもしれないけど。
そう、あなた、あなたって呼ばなきゃ。夫婦だもんね。
「お帰りなさい、あなた。ご飯にする?それともお風呂?」
 ……しっかりと料理の勉強しとかなきゃいけないわね。
「そうだなぁ、まずは、ただいまのキス……かな」
 そう言ってマサちゃんは私を片手で抱えるように引き寄せると口づけを―――ってキャー!
恥ずかしい、けど嬉しい!
32ピンキリ:2005/04/29(金) 01:00:07 ID:pXut0WU6
「子どもたちは寝たかい?」
 お風呂から上がったマサちゃんは、子どもたちの寝顔を見に子ども部屋へ行く。
「ぐっすりよ」
「いい顔で寝てるね」
 んー、夫婦って感じの会話、いいなぁ。
 あ……夫婦ってことは……当然、その、あの、よ、夜の、アレもあるんだよね。
「なあ、ミサキ……いいかい?」
 ……これじゃスケベオヤジみたい。
無言、そう、無言で私の肩を抱くと、そのまま子ども部屋を離れてベッドに連れて行く。
そして私をベッドに押し倒すと、優しく微笑んで、目で「いい?」って聞くの。
私も何も言わずに頷いて、マサちゃんが脱がせ易いように力を抜いて……。
「ミサキ、キレイだよ……」
「嬉しい……」
 プロレスラーやボディビルダーとまではいかないけど、ある程度マサちゃんにも筋肉は欲しい。
一昔前で言うところのヤセマッチョってやつかな。スラリとしてるけどがっしりとしててしなやかで。
 マサちゃんが私の身体をすみからすみまで丁寧に愛撫していく。特に胸を丹念に。
……えーと、大人になったってことで、それなりの大きさがあるということにしてしまおう。
「柔らかいよ、ミサキ」
 んん……でも、シテる時って会話ってするのかしら……。ま、いいや。
で、その、アソコも、マサちゃんは優しく、私を感じさせるようにしてくれて。
「ほら、ミサキ……もう、こんなになってるよ」
「ああ、あなた……言わないで」
「もう十分だね。ほら、脚を開いて……いくよ」
「で、でも、今日は危ないから」
「いいじゃないか、そろそろ四人目も……」
「……うん」
 キャー!キャー!恥ずかしーい、でも嬉しーい!
33ピンキリ:2005/04/29(金) 01:02:24 ID:pXut0WU6
「はい、十分経ったわ。ヤメ!」
 リョーコが終了の声をかけた。
マサヒコは目を開いた。暗い世界から帰ってきたので、やけに眩しい。
「どう?楽しいことは想像出来た?」
 マサヒコは曖昧な表情で頷くしかなかった。よくわかりませんでした、とは言えない。
「はぁ……何とか」
 リョーコは次にアイに目を向けた。
「アイは?」
「……赤毛野庵の鰻重に泰平氏楼の杏仁豆腐、飯進子牛園の塩タンと骨付きカルビ……じゅる」
「……じゅーぶん楽しかったようね。リンは?」
「………ムニャ………」
「コラ」
 サイドからのヘッドロック、そして頭頂部への拳ぐりぐりでリョーコはリンコ目を覚ましにかかる。
「誰が寝ろと言ったか!」
「はひぃ、痛い、痛いですぅ」
 一発で起きるリンコ。マサヒコとアイは黙って見ていた。
寝るだろうな、と思っていたが、やっぱり眠ってしまったようだ。
まぁ、こればかりはリンコが悪い。
「……ふう、さてと、ミサキちゃんは?」
 皆の視線がミサキに集まる。
「……」
「……」
「……天野?」
「……イッちゃってる?」
 いったい何を想像したというのか、
そこには、若干背中を丸めて、口が半開きの、トロンとした目の少女が。
34ピンキリ:2005/04/29(金) 01:03:16 ID:pXut0WU6
「お、おい天野」
 マサヒコが肩を揺さ振る。が、ミサキはなかなか正気に戻らない。
揺さ振られるがままに、首が左右にガクガクと動く。
「おい、天野、天野ったら!」
 これだけでは効果無し、と見たマサヒコは、耳元に口を当てると大きな声で呼び叫んだ。
「おーいっ、起きろーっ天野ーっ!」
「……うひゃぁあう?」
 さすがにこれは効いたようだ。ビクッと電流を流されたようにミサキの体が跳ね上がる。
「やっと気がついたか。しかしお前、何を想像してたんだ?」
「へ、は、え?な、なぁに、あなた?」
 しばし空白の時が部屋を支配し、そして―――
「……あ」
「……な」
「……た」
「……!?」
 ミサキのへんちくりんな答えに呆然とするマサヒコたちだったが、
リョーコだけはミサキの想像の中身をおおよそは見抜いたようだ。
「へーえ、女の子らしいじゃない、お嫁さんになったのをイメージしたのよね?」
 ここでマサヒコ、リンコ、アイの三人はようやく合点がいったようだ。
「ああ……」
「お嫁さんかあ」
「成る程ね」
35ピンキリ:2005/04/29(金) 01:04:40 ID:pXut0WU6
 一方、当のミサキはと言えば、まだ現実世界に完全に覚醒していないらしい。
目の焦点がいまいち合っていないまま、ボーッと周囲を見回している。
「うりゅ……、え、えっと……」
 マサヒコはそんなミサキの頬を、ピタピタと平手で軽く叩いた。
「おいおい、まだボケてるのか?」
「あ、う、だ、大丈夫よ、あなた」
「だーかーら、お前が頭の中で誰を旦那にしてたか知らんが、ここはオレの部屋で、そんでオレはお前の旦那じゃないぞ」
「……ふぇ、合ってるよ。あなたが旦那様……」
「は、はーぁああ?」

 ……ミサキが『こちら側』に帰ってきたのは、その十数秒後のこと。
「おやつよー」とマサヒコの母が部屋に入って来たのがきっかけとなった。
 さて、それからが大変だった。
事の経緯全てを悟ったミサキが大慌てでマサヒコを誤魔化しにかかり、
リョーコはそんなミサキを見て笑い転げ、アイはミサキのフォローに大忙し、
リンコはリンコで「ミサキちゃんて小久保君と結婚したいの?」と身も蓋も無い天然発言をかます始末。
さらにはマサヒコの母までが「ミサキちゃんならもちろん大歓迎よ、何なら今日からでもウチの嫁に来る?」とからかい街道大爆走。
最終的にマサヒコが「わかってるから、勘違いなんだろ」と納得して、騒動を締めるまで、まるまる一時間はかかった。
まあ、納得も何も、ニブチンのマサヒコは最初からそう思っていたのだが……。
36ピンキリ:2005/04/29(金) 01:05:53 ID:pXut0WU6
「さよなら、マサヒコ君」
「小久保君、バイバーイ」
「ああ、また明日な」
 結局、後半はほとんど勉強にならずにお開きの時間となってしまった。
バタン、と玄関が閉まり、マサヒコの姿が皆の視界から消える。
「……それじゃ、私も失礼します」
 天野邸はご存知の通り、小久保邸の二つ真向かいにある。直線距離にして十数メートルも無い。
リンコたちから離れ、自宅へ向かって歩き出す。
「ちょい待ち」
 門の前まで来たところで、リョーコが後ろから声をかけた。
どうやら、アイとリンコを先に行かせ、ひとりで戻ってきたらしい。
「何ですか?」
「ねえ、私がイメージトレーニングの前に言ったこと、覚えてる?」
「?」
 リョーコは左手を自分の腰に、右手の人差し指をミサキの額に当てると、
ゆっくりと、その台詞をもう一度口にした。
「何事もポジティブシンキング、思わざれば事成らず、信じる力は無限大」
37ピンキリ:2005/04/29(金) 01:06:37 ID:pXut0WU6
「…………!」
「そういうこと。ま、私としちゃあのまま告ってくれても十分おもしろかったんだけどね」
「こ、こ、こここ告白なんてそんな」
 あたふたとするミサキを見て、リョーコがニマッと笑う。
しかしそれは、いつものボケを狙ったり何かを企んだりするときの表情とは微妙に違っていた。
「ミサキちゃんが何を怖がってるか、私もわからないわけじゃないわ」
「……」
「だけど、さっきも言ったように、何事もポジティブシンキング、思わざれば事成らず、信じる力は無限大」
「……」
「あきらめずに思い続けていれば、いつかチャンスも来るし、勇気だって心の器いっぱいに溢れてくる」
「……はい」
 ミサキの素直な返事に、うんうんと頷くリョーコ。もうすでに、いつもの顔に戻っている。
「ま、私のキャラじゃないんだけど……協力するって言った手前もあるしね。」
38ピンキリ:2005/04/29(金) 01:07:34 ID:pXut0WU6
 それじゃ、と手を振ると、リョーコは身を返し、アイとリンコに追いつくために立ち去った。
「……」
 ミサキは、リョーコが角を曲がって姿を消しても、まだ門の前に立っていた。
そして、小久保邸の二階、マサヒコの部屋の窓に目線を合わせる。
灯りが点いている。引き続き勉強をしているのだろうか、それとも音楽を聴いているのだろうか、それとも……。
「マサちゃん……」
 小学生からの、いや、もっと幼い頃から願い続けてきたこと。
 小久保マサヒコのお嫁さんになること。
「何事もポジティブシンキング、思わざれば事成らず、信じる力は無限大」
 ミサキは声に出して呟いてみた。
先程までの心の乱れが嘘のように、今は落ち着いている。
「思いの強さ……、イメージトレーニング、か」

 将来、ミサキがマサヒコの側で晴れやかに笑うことは出来るだろうか?
それは誰にもわからない。ミサキにだってわからない。
だが、わからなくとも、そうなれば良いと考えるは出来る。頭の中でイメージ出来る。
エンジンはガソリンが無いと動かない。
今はタンクいっぱいに、そうなれば良いという希望を貯める時期。
始動のキーを心の鍵穴に差し込むその日まで、焦らず急がず徐々に満たしてゆけば良い。
何事もポジティブシンキング、思わざれば事成らず、信じる力は無限大。

 ミサキは風呂から上がると、パジャマに着替え、髪を乾かした。
自分の部屋に戻ると、ベランダを開け、斜め前の家の窓を見る。
そこには、まだ明るい。それを確認すると、中に戻り、机の引き出しから手鏡を取り出し、ベッドに座った。
「……」
 手鏡の中には、もうひとりの自分。
ミサキは、その鏡の国の自分に語りかける。
そう、それは、バストアップ体操以外に、今日から新しく増えた日課。
「……それでは、イメージトレーニングをします」
 
    F      I      N
39ピンキリ:2005/04/29(金) 01:09:03 ID:pXut0WU6
以上。
またボチボチと投下していきます。コテはとりあえず変更無しでいきます。
心臓が縦縞模様の者としては、バッキーとかゲイルとかキーオとか考えたんですけどね……。
40名無しさん@ピンキー:2005/04/29(金) 01:12:16 ID:iR1KJ+sz
(´・ω・`)GJ
41名無しさん@ピンキー:2005/04/29(金) 01:14:49 ID:jvoPlMi8
ピンキリ氏GJ!!
阿玉井亭、黄金鷹など店名が凝っててワロス
42名無しさん@ピンキー:2005/04/29(金) 01:18:24 ID:BZaHlQZK
どんなコテにしようとも俺はあんたについて行く。
43名無しさん@ピンキー:2005/04/29(金) 01:37:35 ID:bhgJiJbe
ピンキリ氏GJ!!
ミサキは想像力が高そうだからいつか現実との区別が付かなくなりそうだw
44名無しさん@ピンキー:2005/04/29(金) 08:12:18 ID:UMSko7Q/
ピンキリ氏いつも乙!ミサキが恋する乙女全開でイイ!
45名無しさん@ピンキー:2005/04/29(金) 16:03:53 ID:ommUY2PE
ピンキリ氏ぐっじょぶ!
綺麗にまとまった話ですね。
SSのお手本みたいです。
46名無しさん@ピンキー:2005/04/30(土) 08:20:25 ID:1WxY1VZW
赤毛野庵(アカゲノアン)、泰平氏楼(タイヘイシロー)、飯進子牛園(ハンシンコウシエン)などの店名ネタワロス
乙!
47名無しさん@ピンキー:2005/04/30(土) 13:06:27 ID:R7ozGMDv
こーゆー「いいお姉さん」的な中村センセも良いなぁ
GJでした!
48名無しさん@ピンキー:2005/04/30(土) 16:14:16 ID:Cc8Ju6Yr
エロが少ないなんてそれは違いますぜ?
「マサへの気持ちが捨てきれない30代半ばのアヤナ」
「夫婦の夜の性生活を想像するミサキ」
それだけでもう十分エロス感じます(;´Д`)ハァハァ
つーわけで郭氏ピンキリ氏GJ!
49名無しさん@ピンキー:2005/05/01(日) 00:52:19 ID:scEd4rmo
あげてみたり
50名無しさん@ピンキー:2005/05/01(日) 09:12:28 ID:ESop6LdY
ミサキ&アヤナと豊田の生徒X先生 3Pもの
51名無しさん@ピンキー:2005/05/01(日) 09:34:26 ID:vGRZlKbY
その組み合わせだと純愛にはならんだろから凌辱系?
52名無しさん@ピンキー:2005/05/01(日) 09:59:39 ID:vGRZlKbY
よし暇だから上記の豊田とミサキアヤナで職人さんのマネごとしてみよう
「若田部の大きな胸もいいが天野の小振りなのも中学生らしくていいな」
そう言うと豊田はミサキの乳首をこすりあげた。
「ああ、だめです、はぁん」
悶えるミサキ。二人の横ではアヤナが虚ろな目で机に寝転がっている。
その制服には豊田がさっき犯したさいの精液がたっぷりと付着していた。
「さあ、天野も女にしてやろう」
「だ、だめです。わたしには好きな人が」
しかし豊田は聞く耳をもたず、二発目だというのにまったく固さを失っていない剛直をいっきにミサキに突き立てた。
「うああ!」


…うぉい、やっぱだめだぞ
マンガの雰囲気にあわないことはなはだしい、アカンorz
53名無しさん@ピンキー:2005/05/01(日) 10:10:17 ID:H20Awi+M
   .゙ll  .,,,,,,,,,vwi、  .,,ト   ヽ `^    : __、  .゚y     .,r'° ,,''ヶ  .,,,ト
   .ll  『`   ,l゙  .,i´    .゙i、 .t''''"~ ゙̄]  ..,i´    ,r″ 、'゙''〃 .,i″
    ll .,″  丿 .,l゙     .l  .ヒ    .レ  .,″   .fレv-'゙~''ュ   .l°
    `'''"   ..,i´ .,l゙      ll  l,,,,xrr+″ ,i´        ,,r" .,,__,l゙
        ,,,i´ ,,i´       リ    : __,ll      ,,r'′ _,┘`
      .,r" _,/           ゚'―'゙“ ̄ ̄ ̄      ,,r'″_,,r・°
      ゙¨゙~゛             
54名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 09:15:12 ID:+zVjGLIM
 全裸にされ、ソファーに突き伏してアヤナが泣いていた。肩を震わせ、嗚咽を含んだ泣き声のアヤナのお尻が、豊田の目の前で揺れている。

 豊田の指が媚肉に触れた瞬間、アヤナの肢体がビクンと撥ねる。
「あうっ、ああっ……」
55名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 10:41:33 ID:npWU1dAb
「いっ、いやあ…」
アヤナは力をふりしぼって抵抗しようとするが、手足ガいうことをきかない。
さっき飲まされたコーヒーになにか薬が入っていたのだろうか。
羞恥と混乱のはざまで苦悩するアヤナを冷ややかに見下ろし、豊田はその秘所を容赦なくいたぶっていく。
「あうっ!」
アヤナの体を今までに体験したことのない衝撃が走った。
それはどす黒い快感。コーヒーに入っていた薬は体の自由を奪うだけでなく、媚薬の効果もあるらしい。
アヤナの恥態に豊田は満足そうに笑うと、今度は肉芽に指をはわせた。
「うはあっ!」
ビクビクとアヤナの体が波打つ。

なんか投げっぱなしにリレーしちまったけどよかったんかな
次の職人さんの投下までみんながリレーするってのは、だめ…だよね
56:名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 10:49:29 ID:PDsMNHsh
相変わらずこのスレは熱いぜ!
極々私的投手陣成績(格付けぢゃないよ)

郭神(L松坂):3シーズン連続2桁勝利、正にJAPANのエース
ドミンゴ神(G桑田):当番回数少ないがピンチに強いベテラン
518神(G上原):テンポの良い投球武器のもう一人のエース
ピンキリ神(M渡辺俊):幻惑アンダースロー、3シーズン目に肩の張りを訴えるも見事復活
セリカ神(E岩隈):強気のピッチングが頼もしい、変則フォームの豪腕
75神(D山本昌):巧みな投球術冴えるベテラン左腕
サブロー神(S石井弘):胸元を抉る快速球武器の名セットアッパー
ミセリ神(H三瀬):3シーズン目で台頭してきた新守護神
新参者神(M小林雅):高速スライダー武器の不動の守護神

ちなみに格神に質問です。自分もSS書いてみたいと思ってるんですが。どんなときにお話が浮かびますか?どんな風に書いたりしてますか?あと、郭神やピンキリ神みたいにいっぱいSS書かれてる神は、お気に入りのSSとかありますか?古田氏もお気に入りとかありますか?
57名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 11:36:56 ID:50URyUUl
 豊田が秘裂の中を指で掻き回すと、アヤナのお尻が指を追いかけるようにクネクネと漂う。
58名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 12:04:27 ID:VjJVDu4a
「感じてきてるのか?さっきみたいに小久保の名を呼んで助けを求めてみろよ」

マサヒコの名を出したとたんアヤナの身体がビクリとふるえ、秘所からあふれだす蜜がその量を増した。



勝手にリレー。
59名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 13:19:50 ID:npWU1dAb
Σ(゚д゚)まさかほんとにリレるとは思わなんだ
この後どーなるかわからんけど古田さんの保管庫に入るのかなこれは
60アカボシ:2005/05/02(月) 13:20:45 ID:VZ9GXdL6
 リレー止めちゃってすみません。ミホネタが無いのに耐えられなくて、
自分で投稿します。タイトルは「いたいけな初体験」です。
 駄文ですがご容赦下さい。
61アカボシ:2005/05/02(月) 13:37:43 ID:VZ9GXdL6
 ある日の放課後、シンジはメールで小宮山に呼び出された
(てか、なんでオレのメアド知ってるかな・・・)
なんて事を考えながら、目的地である化学準備室の扉を開けた

 化学準備室の中には、なんだか疲れた様子の小宮山と、知らない女子生徒が不安そうな表情で佇んでいた。
「よかった・・・。来てくれたのね、城島君。」
 力無い笑みを浮かべる小宮山。
「で、用事ってなんですか?」
 様子がおかしいと思いつつ、話を進める。
「叶さん」
 小宮山が、後ろの女子生徒に呼びかけた。彼女はシンジの前まで来ると、深呼吸をして、
「じょ、城島先輩!ずっと前から好きでした!わ、私と付き合って下さい!!」
 と、うわずった声で想いを伝えた。硬直するシンジ。よく言った、といわんばかりに親指をたてる小宮山。
ミホは、今にも泣き出しそうな表情で、返事を待った。
62アカボシ:2005/05/02(月) 14:12:06 ID:VZ9GXdL6
 ようやく硬直の解けたシンジが、返事をつむごうとしたが、
「ストップ。返事は後にして、先に頼まれてもらえないかしら?」
と、小宮山が止めた。
「何をです?」
 用事って告白のことだけじゃないの?と、シンジが不思議そうな顔で小宮山とミホを見る。
が、ミホは顔を真っ赤にして目をそむけ、小宮山はニヤリと笑い、事も無げにさらりと言ってのけた。
「彼女を抱いてほしいのよ。」

「へ?」

 再び硬直するシンジを余所に語りだす小宮山。
「叶さんは、以前から私のとこに恋愛相談に来てたの。でもある日、私が居ない時にマリア先生に
相談しちゃってね・・・。味見、いや、つまみ食い?されたのよ。それ以来、ちょくちょくマリア先生
(と私)のおもちゃにされてたんだけどね・・・。」
 フゥ、とため息をつき、遠い目をする小宮山。
「(この人、面白がって止めなかったんだろうなぁ・・・)」
 シンジも遠い目をする。ミホは恥ずかしそうにうつむいている。
「ところが、さっき突然マリア先生が・・・。」

「指と舌だけジャ物足りマセーン」

「叶サンの膜破りたいデース」

「とか言い出して、暴走を始めたの。」
 小宮山の額に脂汗が浮かぶ。
「とりあえず私が相手して、失神させて、坪井君に見張らせているわ。」
「あれは凄い戦いでした・・・!」
 ミホがその時の光景を思い浮かべて身震いする。何の戦いだ、とシンジは突っ込みたかった。
「とにかく、叶さんの貞操の危機なの。放っておけば、またいつマリア先生に襲われるか分からないわ。
だから城島君、叶さんを抱いて!今、ここで!!」
 シンジはこんなに本気な小宮山の表情を見たことがなかった。
63アカボシ:2005/05/02(月) 15:01:08 ID:VZ9GXdL6
「つまり、マリア先生に奪われる前に俺が奪え、と。」
「そう。処女じゃなくなればマリア先生も諦めるだろうし。ただ、君が断れば、叶さんはぺニバンで喪失。
下手すると向こうの世界から帰ってこれなくなるわ。」
 あたりを緊迫した空気が漂う。傍から聞いてると笑い話だが、当事者にとっては一大事だ。
「・・・わかりました。叶さん。」
 逡巡の後、シンジが口を開く。
「ミホです。呼び捨てで構いません。」
「ミホ・・・俺でいいんだな?」
 名前を呼ばれて嬉しそうな顔をし、
「はい。先輩がいいです。」
 と答えた。シンジがミホの両肩をつかむ。
「じゃあ・・・俺と付き合ってくれ。」
「え・・・。」
 慌てふためき、顔を真っ赤にするミホ。
「む、無理に付き合ってくれなくてもいいんですよ?一回だけ相手してもらうだけでも、私は別に・・・。」
「ウソつくの、下手だね。」
 と、シンジ。
「うん、説得力ないわね。」
 小宮山にまでいわれた。
「あぅ・・・。」
 恥ずかしそうにうなだれるミホを、シンジが抱きしめる。
「俺、ミホのこと知らなさ過ぎて、まだ好きにもなっていなくて、ゴメン。」
「それでも構いません。先輩が傍に居てくれるなら・・・。きっと私のこと好きにさせてみせますから・・・。」
64アカボシ:2005/05/02(月) 15:28:18 ID:VZ9GXdL6
「さて、と。」
 小宮山が部屋の扉に手をかけた。
「私、ちょっとマリア先生の様子見てくるわ。坪井君だけじゃ心許ないしね。そこの棚に一式揃ってるから、
好きに使っていいわよ。じゃ、後はしっかりね。」
 ぐっ、と親指を立て(握り締めた拳の一指し指と中指の間から)小宮山は立ち去った。
二人きりになって、お互い変に緊張してきた。戸棚の中を見てみると、色々なものが雪崩のように落ちてきた。
 シンジはコンドームを取ろうとしたが、横から手を押さえられた。
「・・・な、生がいいです。」
 お互いに、火が出そうなほど顔を赤くした。避妊はモーニングアフターピルになった。

 ミホを床に寝かせ、覆いかぶさる。無言で触れる程度のキスをする。もう一度、キスをする。今度は舌を送り込む。
ミホは少し戸惑ったが、大人しくシンジの舌の侵入を許した。
「んふ・・・ん・・・。」
 シンジの舌が、ミホの頬の内側と歯茎をなぞり、唾液を絡めとる。互いの舌を絡ませあい、
互いの唾液を飲む。
(先輩の唇、柔らかい・・・)
 ミホは、キスだけで体が熱を帯びていくのが分かった。唇を離すと、唾液が糸をひいた。
すぐ目の前には、顔を真っ赤にしたシンジ。
(先輩も、緊張してるんだ・・・)
 ミホは少しだけ安心した。
65名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 16:23:50 ID:+9NXIvBP
つ、続きを、(´∀`;)
66アカボシ:2005/05/02(月) 16:53:24 ID:VZ9GXdL6
 ミホのセーターを胸の上まで捲くりあげる。
「恥ずかしいから、全部は脱がさないでくださいね・・・。」
 無言で頷き、ブラウスのボタンを外す。手が震えて上手くいかない。ようやく、飾り気のない白いブラがあらわになる。外しやすいように、ミホが
背中を浮かせる。ブラから開放された、白い乳房が外気に晒され、シンジの喉が鳴った。
「きれいだ・・・。」
そっと、手を触れる。
「ん・・・。」
 さほど大きくも無く、手のひらに入る大きさの胸を揉みほぐしながら、ミホの反応を伺う。それに気付いたミホが、慌てて顔を隠す。
 残念そうな顔をして、シンジは乳首に吸い付き、舌で転がしたり唇で噛んだり、思いつく限りのことをためしてみた。白かった胸が朱にそまり、
ゆっくりと乳首がたってきた。大分息が荒くなってきたミホを尻目に、シンジはスカートを引き摺り下ろした。
「うわ・・・」
 シンジは息を呑んだ。すでにパンツはびしょびしょで秘部にべったりと張り付き、アソコのカタチが丸見えだった。
「濡れやすいんだ?」
 こくん、と小さく頷くミホ。恥ずかしさのあまり耳まで赤くし、涙を零している。シンジがパンツに手をかけると、ミホは黙って腰を浮かせた。
 透明な糸を何本も引きながら、下着が下ろされる。同時に熱気が漂う。
「は、恥ずかしい、です・・・。」
 しかし、シンジがミホの両膝を開くのに抵抗はしない。シンジに見られている。それだけで体が熱くなって、濡れて、溢れてくる。シンジの顔が
アソコに近づく。吐息があたってくすぐったい。舌が、指が花びらを押し広げて入ってくる。体の内側をなぞられ、クリトリスをつままれ、わざと
音をたてて愛液を舐め取る。声が出そうになって、口を手でふさぐ。Gスポットを探りあてられた。シンジが耳元で囁く。
「我慢しないで、イきなよ。」
67アカボシ:2005/05/02(月) 17:14:58 ID:VZ9GXdL6
「ひぁっ!?・・・あぁーーーーっ!!」
 甲高い声を上げ、ミホの体が波打つ。きゅっ、とシンジの指が締め付けられる。
「大丈夫?」
「先・・ぱい・・・」
 肩で息をしながら、ミホが口を開く。
「ほしい、です・・・。もう、我慢できません。早く、入れてください・・・。」
 泣きながら上目遣いでいわれ、シンジの局部のボルテージが一気に上がった。トランクスから取り出したそれは、腹にくっつきそうなくらいに
上を向いて、先端から雫が滴っている。
「いいのか?」
「はい・・・先輩と一つになりたいです・・・。」
 正常位で、お互いの性器をくっつける。
「ゆっくり入れる?それとも一気に?」
「焦らさないで、一気に貫いてください。」
 無言で頷き、キスをする。と同時に、何の遠慮もなく己の分身を突きこんだ。
68アカボシ:2005/05/02(月) 17:33:51 ID:VZ9GXdL6
「んむぅーーーーっ!!」
 口を塞がれたまま、ミホの嬌声があがる。
「や、やっぱ痛い?」
 唇を離して聞いてみるが、帰ってきた答えは、
「あ、いえ、今のは気持ち良かったから・・・。わ、私、本当に初めてなんですよ?ただちょっとマリア先生に開発されてたから・・・。」
 しどろもどろになって弁明を始めるミホ。
「わかってるよ。ちょっとだけど、血もでてるし。痛くないなら動かすよ?」
 笑いながら答えるシンジ。
「あ、んっ・・・あぅっ・・・」
 小刻みに腰を前後させる。ミホの膣口が押し広げられ、歪な形になる。上半身はセーターとブラウス、下半身はソックスだけの姿が
やけにそそる。足首を掴んで持ち上げ、ミホにも見えるようにして、深くゆっくりと突き刺す。
「あ・・・出たり入ったりしてる・・・先輩と繋がってる・・・。」
 突く度に愛液が溢れ出し、床を濡らしていく。粘膜のこすれあう感覚が、意識を白く染め上げていく。
69名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 17:48:41 ID:+9NXIvBP
支援
70アカボシ:2005/05/02(月) 17:49:02 ID:VZ9GXdL6
 シンジがミホを激しく求める。力強く、深く、ミホの体の中をかきまわす。体中に貪る様にキスを浴びせ、舌を這わせ、
ミホの身体を強く抱きしめる。
 さっきまで処女だったミホが、シンジの下で息も絶え絶えにあえいでいる。快楽に蕩けた、焦点の合ってない目でシンジ
を見つめている。開いたまま、涎がたれている口からは、「好き」の言葉が繰り返されている。腰を突き入れるたびに甘い声で
鳴き、ざらざらの肉壁がシンジの剛直にまとわりつく。
「だめだ、出る!」
 シンジが歯を食いしばる。
「ナカに・・・膣内に下さい・・・!」
 シンジの腰に足を絡みつかせる。どんどん腰のスピードが上がっていく。叩きつけるように深く突き刺し、ミホの一番奥で
射精した。びくん、びくん、と肉棒が波打って、子宮に白濁液が注ぎ込まれた。
71アカボシ:2005/05/02(月) 18:05:51 ID:VZ9GXdL6
「あ、ふぁぁーーーーっ!!」
 身体を震わせ、ミホも絶頂に達する。
「あ、先輩のが、流れ込んでくる・・・。」
 快楽の余韻に浸ろうとするミホ。だが、
「ごめん、俺、止まんね・・・。」
 再び腰を動かし始めるシンジ。
「あ、だめっ、まだ・・・!」
 イったすぐあとに突かれ、悶えるミホ。シンジはミホの身体を起こし、座位にした。そして腰を押さえつけて肉棒で回転させるように中をかき回した。
「あっ、いい・・・!!」 
 さっきまでのピストン運動と違う動きに、悦びの声をあげる。シンジが腰をすり合わせるように動かし、ミホの耳元で
「好きだ」
 と囁いた時、ミホは絶頂に達し、意識が完全に真っ白になった。
72アカボシ:2005/05/02(月) 18:31:05 ID:VZ9GXdL6
 後背位で、ミホの胸を鷲掴みにしながら、何度目か分からない中出しをする。獣のような声をあげて、二人は絶頂に達した。
 もう限界なのか、シンジがミホの上にもたれかかる。ミホは、そのまま床に突っ伏した。床は体液でべちゃべちゃで酷い
有様だった。服も、このまま帰るのは無理なくらいに汚れている。
「重くない?」
 と、シンジ。
「大丈夫です。もう少し、このままで・・・。」
 どちらともなくキスをした、その瞬間。化学準備室の扉が開けられた。
「手遅れでしたカ・・・。」
「「マリア先生!?」」
 化学準備室に戦慄が走る。ここにマリアがいるということは、小宮山は・・・。
「先程は小宮山先生に不覚を取りましたが、相手が女である以上、私の勝ちはゆるぎまセン!」
 誇らしげに語るマリア。
「(だから、何の勝負なんだよ・・・)坪井先生はどうやって倒したんだ!」
「フフフ・・・それをあなたにも見せてあげまショウ!」
 と、マリアはおもむろに一枚ずつ脱ぎ始めた。
73アカボシ:2005/05/02(月) 18:45:13 ID:VZ9GXdL6
「な、なんだ!?」
 身構えるシンジを余所に、マリアが何か歌いだす。
「〜知らないが♪肉体は皆しっている〜♪」
「そ、その歌は・・・!!」
 突如、飛び上がるマリア。シンジの顔に狙いを定め、両足をM字に開脚して股間から突っ込んでいった。
「おっぴろげアタック!!」
「ヤン○ガで掲載されてたけど、マンガがちがはぁっ!?」
 部屋の隅まで吹っ飛ぶシンジ
「せんぱーーーい!?」
 息も絶え絶えなシンジは、最後に一言、
「けっこう・・・。」
 とつぶやいて力尽きた。心なしか、満足げな表情だった。
「何がけっこうなんですか!?せんぱーーい!!」
「他人の心配をしてる場合デスか?」
 マリアが、ぺニバンを装着してミホの後ろで仁王立ちしている。ミホは腰が抜けて立てない。局部からは、大量の精子がトロトロ零れ落ちている。
「あらあら・・・生で中出しデスか?悪い子デスね・・・。この殺精子ゼリーをたっぷりぬったぺニバンで、一滴残らずザーメン掻き出して
上げまショウ!」
「ひ、あ、あ・・・いやぁぁぁぁぁっ」
74アカボシ:2005/05/02(月) 18:56:42 ID:VZ9GXdL6
 おまけ

 数日後、マリアが屋上で考え事をしている。ミホとシンジが中庭で弁当をつつきあってるのがみえる。
「結局叶サンとはヤれましたが、処女の相手がしたいですね・・・。」
 と、手帳を取り出し、ぺらぺらとめくる。そこには、「ヤりたい女生徒ランキング2005」とかかれている。それぞれの趣味、特技、
性格、スリーサイズなどの極秘情報が満載されている。マリアの指がある女生徒のところでとまる。
「矢野アキ・・・。ベスト3に入る逸材デスね。間違いなく処女デスし。美味しいものは最後までとっておきたかったのデスが・・・。」
 ニヤリ、とマリアが笑った。

「!?」
 突然、なんともいえない寒気がし、アキはぶるるっと身を震わせた。しかし、そこはプールの中だった。近くにいた人たちがアキ
から離れていく。
「尿じゃねーよ!!」

 そのあと、シンジがプールの傍を通った。
「よ、カナミ。プールの具合はどうだ?」
「今日のダシはアキちゃんの黄金s・・・」
「入ってねーよ!!」
75アカボシ:2005/05/02(月) 19:01:48 ID:VZ9GXdL6
 以上です。長々と5時間半もすみませんでした。タイピング遅い&ルームメイトの目を盗んでやってたら
こんなことに・・・。支援下さった方、ありがとうございました。それでは、このへんで失礼します。
76名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 19:06:07 ID:pPNJlAsk
レッドスターキター!乙!GJ!
落ちもワロス
77名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 19:29:11 ID:yg2ZC9n0
GJ!!!!!
エロ描写も素晴らしいけど、オチにけっこう仮面をもってくる発想に脱帽wwww
オマケのオチも氏家テイストで二度笑いをとりにくるあたり、只者ではありませんな。
78名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 19:35:31 ID:+9NXIvBP
エロいっすね〜マリア先生も良い味だしてるなぁ。
オチに(藁
79名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 19:45:20 ID:CU7hHhPq
一見過激で風変わりにして突きぬけててオモシロス、乙カレー!
それにしても虎の韋駄天まで加入して、そのうちここの職人さんだけで野球チーム組めるんでは
80名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 20:48:00 ID:JF37nAKV
笑えた…
81古田(ゝ○_○):2005/05/02(月) 21:08:55 ID:hsQYrdOW
みなさんおつかれさまです
保管庫更新しました

>リレー作家のみなさん
先頭にアンカーつけておいてください
>>58の続き」みたいな感じで
82名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 21:24:46 ID:pxBji7cZ
古田氏おつです。

そしてレッドスターを受け継ぐ神よ…

超乙!!!!
83>>58〜:2005/05/02(月) 21:27:49 ID:zLAVEqwo
「そ、そんな……」

「マサヒコ」 その一言は、やはり効果的だった。アヤナは上体ごとねじって顔を背けた。
84トマソン:2005/05/02(月) 21:32:55 ID:DZW6Ov3i
アカボシさんGJです。またしても大型新人さんの登場ですね。

その余韻覚めやらぬどさくさに・・・
私もちょっと長編を書いてみたので投下します。
大型投手ぞろいのところにトライアウトを受ける自分の無謀さを笑いつつ。


ただ、後半がレイプになるんですよね・・・。
取りあえず前半を投下してみなさんの反応を待ちます。

あ、私はおそらく一発屋になるので、トマソンと名乗らせていただきます。
以後よろしくお願いします。
85トマソン:2005/05/02(月) 21:34:58 ID:DZW6Ov3i
 マサヒコはその日、学校を終えてアイのアパートに向かっていた。
 その発端は前回の授業の終わりになされた会話に遡る。

「マサヒコ君、次回は私のアパートに来てくれる?」
「ええ、いいですけど・・・なにかあるんですか?」
「うん、ちょっとね。それと、授業が終わったあと、一時間くらい時間いいよね?」
「え・・・いいですけど、それは何で?」
「うふふ、それはお楽しみ(はあと)」

 アイのなにやら思わせぶりなセリフに一抹の不安を覚えながら、マサヒコはアイの
アパートの呼び鈴を押した。
 すぐにドアが開き、「いらっしゃーい。上がって上がって」と、春らしいピンクの
ワンピースに身を包んだアイは、いつもの笑顔でマサヒコを迎えた。
「お邪魔しまーす」
 靴を脱いだマサヒコの目に、以前はなかったものが目に付く。壁にかかった、2本の
なわとびの縄だ。
「あれ、なわとびですか。でも2本?」
「うん、やっぱりダイエットって食事制限だけじゃなく運動もしないとね。100円
ショップに行ったら2本セットで売ってたのよね〜。1本50円だったら良かったのに」
 なるほどダイエットか。まさか、授業が終わったあとの時間ってなわとびに付き合わ
せるんじゃないだろうな、などと思いながら、マサヒコは席につく。
「今日は生物だったわね。それじゃ、まず教科書の・・・」
86トマソン:2005/05/02(月) 21:36:38 ID:DZW6Ov3i
 授業は珍しいことに脱線なく進み、終了の時間となった。
「さて、最後に見せたいものがあるの。・・・これ。」
とアイが出したビンには、「イソフルラン」と書かれている。
「なんです、これ?」
「これ、麻酔薬なの。大学の生物部の友人からパクってきたの。麻酔薬といえばクロロ
ホルムなんか有名だけど、発ガン性があって今は使われていないんだって。」
「いや、パクってきたって・・・(汗)」
「このイソ・・・えーと、なんだっけ?イソフルラン?というのは最近使われている
麻酔薬なんだって。これを持ち歩きたくなかったから、今日はここに来てもらったの。
ほら、やっぱりこんなのもって歩くのは物騒だから。」
「・・・それで、これをどうするんです?」
「もちろん、今日は生物の授業だから、実習ってことでこれを試してみたいと思って。」
といいながら、アイは薬のビンを開け、大体の分量を見てハンカチに染み込ませている。
「試すって、何にです?モルモットでも用意したんですか?」
アイはハンカチを手に、天使のような笑顔をマサヒコに向けた。
「マサヒコ君、時間は大丈夫って言ったよね?」
「ちょ、ちょっと、まさか・・・」
「大丈夫、動かないでね」
「じょ、冗談でしょう?」
 いくら実習といったって、実験動物にされてはたまらない。マサヒコはすかさず腰を
浮かし、ドアめがけて逃げ出した。
「あ、こら、待ちなさい!きゃっ!」
 すかさずアイも立ち上がり追いかける。が、その脚がマサヒコが座っていた椅子の脚
にひっかかり、アイの身体は派手に前のめりに倒れた。手のハンカチが宙を舞い、アイ
のヘッドバッドが床に命中する。
「い、痛ーい・・・」
 とりあえず体を返し、仰向けになっておでこに手を当てるアイの口元に、ふわーりと
ハンカチが舞い下りる。痛みをこらえて息をつくアイ。口元に落ちてきたハンカチが
なんであったかを思い出す前に、アイの意識は遠のいていった。


87トマソン:2005/05/02(月) 21:39:31 ID:DZW6Ov3i
「・・・ん?」
 ドアのノブに手をかけたところで、マサヒコはアイの悲鳴、そしてゴン!という音に
後ろを振り返った。
 そこには、仰向けにおでこに手を当てて息をつくアイ。そしてその口元にふわりと
落ちるハンカチ。数秒後、マサヒコの目前には、気を失ったアイの体が横たわっていた。
「つまりアレか?この人、俺に麻酔薬を試そうとして、自分が麻酔薬を吸った、と・・?」
 いつものことではあったが、あまりの天然ぶりにマサヒコはどう突っ込んでいいのか
迷った。まあ、突っ込んだところで、これでは反応も期待できないが。
「・・・とりあえずベッドに運ぶか。」
 マサヒコは部屋の中にとって返すと、危険なハンカチを傍らに投げ捨て、アイの身体を
抱き上げてベッドに運ぶ。柔らかい女体のずっしりした量感を楽しむ余裕もなく、邪魔な
椅子を足で押しのけ、アイの身体をベッドに横たえた。
 さて、どうしたものか。マサヒコはベッドサイドに椅子を寄せ、腰を下ろし、思案にくれた。
「自爆で麻酔にかかる人もこの人くらいだよなあ。どれくらいの時間で覚めるもんかな」と、
マサヒコはアイの顔を見つめる。
・・・数秒間そうしているうちに、マサヒコは視線を動かせなくなってしまっていた。

「・・・綺麗だな・・・」
 今は安らかな寝息を立てているアイの、穢れを知らぬ無防備な寝顔。
 口紅を塗っているのかいないのか、ごく薄いピンク色の唇。口は軽く開き、ごく自然な
呼吸に伴い、豊かな胸がかすかに上下している。
 マサヒコは、自分の家庭教師である濱中アイが美人なのはもちろん分かっていた。
 普段は、ジロジロ見るのもどうかと思って遠慮していたが、今こうしてとっくりと
寝顔を見ているうちに、マサヒコは自分の中から衝動が突き上げてくるのを感じていた。
 マサヒコとて中学生男子である。心外にもED疑惑をかけられたこともあるが、
性的なことに興味がないわけがないのだ。
 そして、目の前の人物に、こともあろうに一日3回のオナニーを強要されたことが
あったと思い出す。
 そのほとんどの際に脳裏に描いたのは、今、目の前にまったく無防備に横たわる、
この美人家庭教師の肉体だった。

88トマソン:2005/05/02(月) 21:42:07 ID:DZW6Ov3i
 ごくり・・・・・・
 マサヒコは生唾を飲み込み、そっと自分の顔を近づけていった。心臓が高鳴る。
よく眠っているよな・・・寝息を自分の顔で感じるほど接近させる。
すー、すー・・・アイの口からの吐息を感じ、たまらなくなったマサヒコは、そっと
アイの唇に自分の唇を合わせた。軽くタッチさせたほんの一瞬。マサヒコはかけがえの
ない、甘美な瞬間を味わった。
一旦唇を放し、大きく息をつく。アイの寝息に変化がないことを確かめ、もう一度、
強めに唇を当てていく。唇で柔らかい感触をしばらく楽しみ、ついでそっと舌を出し、
アイの唇に這わせ、ゆっくりとなめまわした。
ついで軽く開いた口の中へ舌を侵入させると、どこまでも柔らかいアイの口腔を心ゆく
まで味わった。
 やがて荒い息をつき、マサヒコは唇を離し、顔を上げる。もう一度アイの顔を見つめ、
続いてアイの胸に目をやった。
 ピンクのワンピースの胸に盛り上がる、豊かで健康的な膨らみ。
 巨乳というほどではないが、整った形をした隆起は、マサヒコの目を釘付けにした。
「先生・・・」
 マサヒコの息はさらに荒くなり、心臓は静まるどころかさらに高鳴った。
 両手を手を伸ばし、そっと膨らみを両手に収める。掌に力を入れやさしくもみしだき、
柔らかく張った乳房の弾力をゆっくりと楽しんだ。
 しばし胸を楽しんだマサヒコは、視線を下半身に移していく。ピンクのワンピースは
アイの身体をゆるやかに覆い隠しているが、それもすねの半ばより少し上で終わり、
裾からすらりとした足がのぞいている。

89トマソン:2005/05/02(月) 21:46:20 ID:DZW6Ov3i

ごくり・・・
 マサヒコは何度目か分からない生唾を飲み込み、立ち上がるとベッドの下のほうに移動し、
ワンピースの裾をそっとめくっていった。
 自分のアパート内で、それも暑ささえ感じる季節とあって、アイはパンストを穿いて
いなかった。
 柔らかい生地を持ち上げていくと、つややかな膝小僧があらわになり、純白のスリップが
のぞく。ワンピースに合わせスリップの裾も一緒につまみ、めくり上げていくと、
素肌の太腿が次第に面積を広げ、マサヒコの視線にさらされていく。
 静脈さえかすかに透けて見える、白磁の太腿。
 そっと手を触れると、掌が吸い付くようなキメの細かい肌。

 マサヒコの頭の中に「今なら引き返せる・・・スカートを戻して、何食わぬ顔で
目覚めるのを待てば、今までのままでいられる・・・」という考えが浮かんだ。
 もう長いこと、勉強を見てもらっているアイ先生である。このまま、共にゆっくりと時を
過ごせていけたら・・・
 しかし手は動きを止めずにそのまま上に動き続ける。純白のショーツが目に入る
ころ、マサヒコに残ったわずかな理性は消し飛んだ。
この女が欲しい!この体を抱きたい!ついさっき、アイの寝顔に見とれた瞬間から
次第に強くなっている衝動が、一気に高まった。

家庭教師・濱中アイは今、そんなこととは知らず、安らかに眠りつづけていた。
90トマソン:2005/05/02(月) 21:51:24 ID:DZW6Ov3i

前半ここまでです。長文にお付き合いいただきありがとうございました。

え?こんな積極的なマサヒコなんてマサヒコじゃないって?(笑)
ま、そうなんですが。

後半はレイプものになりますので、皆さんの反応を見て、明日にでも投下します。
否定意見ばかりなら引っ込めますが、折角の力作なので、投下したい気持ちは強いです。

それでは。
91名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 21:57:00 ID:pxBji7cZ
レイプ系はあんま好きじゃないけど
やるのがマサヒコなら全然大丈夫な気がしてしまった…

ともかくトマソン氏GJ!!
ルーキーがさらに増えたよ
92名無しさん@ピンキー:2005/05/02(月) 22:04:32 ID:WR27YHwk
トマソン氏GJ!!!
続き激しくキボンヌ
93名無しさん@ピンキー:2005/05/03(火) 00:29:00 ID:GzE+2ffx
続き激しくキボンヌ。
94名無しさん@ピンキー:2005/05/03(火) 00:46:07 ID:Ql/3jndp
トマソン氏乙!続き期待してます!
このスレの職人さんはどちらかというと純愛&ライトエロスな方が多いので、
またそれとは違ってハードにレイープな味付けの作品をこれからも書いてほしいなあ
だから一発屋とか言わないでガンガレー

おっといけない、アカボシ氏も乙!次回も楽しみだぜ
そして古田氏もいつも乙です!
95名無しさん@ピンキー:2005/05/03(火) 00:56:54 ID:JFdPSJ5E
トマソン氏すごい乙!
なんだが、レイプ物といってもやるのが
マサヒコだから雰囲気壊さずいけてる気がするな。

第三者的な人物というか、作品にいない人物が
加わってくると悲惨だからイヤかもね…。
96通りすがりの子豚:2005/05/03(火) 03:52:18 ID:bS7ADxyY
どもどもお初です♪v(●・w・●)>です

これからしばしば来るのでよろしくお願いします
97トマソン:2005/05/03(火) 10:29:06 ID:4P/ydzEQ
祭日でヒマなんで、まっ昼間から後半行きます。

皆さんの期待と応援に
「・・・ありがとう」(金魚を受け取ったアヤナの口調で) 

 と皆さんに言いたいのですが、男がやるとキモいですな。

98トマソン:2005/05/03(火) 10:30:04 ID:4P/ydzEQ

 マサヒコはアイの上半身を抱き上げると、裾を一気に捲り上げ、苦心してワンピースと
スリップを両腕と首から抜き、一度に脱がせた。ブラジャーとショーツだけの姿になった
アイを再びベッドに横たえる前に、背中に回した手でブラジャーのホックをプチンと外す。
「う・・・ん」
 この時、初めてアイがかすかな声を上げた。
 マサヒコは一瞬固まった。もういつ目を覚ますか分からないが、ここまで脱がして
しまってはもう引き返せない。いや、マサヒコはもう引き返す気もなかった。
 どうする? もう一度麻酔薬を使うよりは、そうだ、あれがあった・・・。
 アイの身体をベッドに横たえ、マサヒコは壁にかかったなわとびの縄を手に取り、
右手首と右足首、左手首と左足首を固く結び付けた。
 両脚が自然にM字に開き、両腕は体の左右に固定される。
 アイの自由を奪うと、マサヒコもまたシャツとズボンを脱ぎ、トランクス一枚になり、
アイの両脚の間にどっしり腰を落ち着けた。
 トランクスの中のマサヒコ自身は、もう痛いほどに天を向いて屹立している。
 マサヒコは手をアイの胸に伸ばし、後ろのホックは外れたもののまだ隆起にまとわり
ついているブラジャーのカップをそっと上にずらした。
 マサヒコの前に、夢にまで見たアイの乳房がぷるんと現れた。シミひとつない白い
肌、きれいなおわん形の隆起、その先端には処女そのものの薄い色をたたえた乳首が、
そっと息づいていた。両足は奇麗にM字に開かれ、その付け根には、薄手のショーツを
通して、ほのかに黒みが透けて見えていた。

 そのとき、アイの両目がゆっくりと開いた。
99トマソン:2005/05/03(火) 10:31:32 ID:4P/ydzEQ
「ん・・・マサヒコ・・・君?」
自分がどういう状況にあるかまだ理解できずにいる。
「私・・・どうしたの?確か、麻酔薬を用意して、転んで・・・あ、もしかして自分で
麻酔薬を吸っちゃったの?」
といいながらまだおでこにわずかに残る痛みに顔をしかめ、アイは体を起こそうと
するが、手をつこうとしても手が動かない。
 そこで初めて、四肢の自由が奪われていること、ショーツ一枚の裸にされていることに
気づき、激しく動転しながらも全身を羞恥に染めていった。
「マ、マサヒコ君?これは一体・・・どうしたの?私、恥ずかしいよ・・・
縄をほどいて・・・きゃっ!何をするの・・・」
 マサヒコの両手がアイの乳房に伸び、ゆっくりと揉みしだく。
「先生・・・ごめん・・・でも先生の寝顔を見ていたら、もう我慢できなくて・・・」
「そ、そんな、駄目よ?マサヒコ君まだ中学生・・・んっ・・・」
 マサヒコの体がアイにのしかかり、アイの唇を改めて奪う。マサヒコの左手はアイの
頭の横につき、右手は指でアイの乳首を弄ぶ。
「ん・・・んんっ・・・」
 必死に顔をそむけ、マサヒコの唇をようやく離したアイが訴えかける。
「マサヒコ君、どうしちゃったの? お願い、やめて!縄をほどいて・・・」
 マサヒコはもう止まるはずもなかった。首筋、肩口とところ構わずキスを浴びせ、
乳房を揉む掌に力を増し、乳首を舌で捕らえ、転がす。
「駄目、だめ、嫌あ!あっ・・・」
 アイは必死に身をよじったが、この格好ではどうにもならない。マサヒコの愛撫を
体で受け止めるよりなかった。しばらく乳房をほしいままにしたマサヒコが、ピンと
立った乳首から唇を離し、つと体を浮かせ、アイの下半身に視線をやる。
100トマソン:2005/05/03(火) 10:33:03 ID:4P/ydzEQ

 アイの両脚は大きく開かれ、輝く白磁の太腿の付け根に、たよりない純白の布が
たった一枚。その布切れの中にこそ、アイの全てが息づいているはずだった。
 マサヒコはまず両方の膝を掌全体で触れ、ますます脚を開かせるように押しつつ
太腿の内側をゆっくりとなで上げていく。
「あ、い、嫌あ・・・マサヒコ君、やめて!」
 アイはまだ信じたくなかった。マサヒコはもう長いこと家庭教師を務めている
教え子で、勉学にはやや受け身だったが、天然気味の自分をちゃんとフォローして
くれる優しい生徒だった。アイも弟のように大切に思って、必ず望む高校に進学させて
あげようと思っていたのだ。
それが今、一個のオスとなり、自分の体に襲い掛かっている!処女を犯される!

 マサヒコの手のひらは容赦なくアイの太腿を遡り、やがてショーツの微妙なところに
到達した。そこからは指を使い、アイの秘めたる部分を上下になぞる。ところどころで
指の圧力を増し、ここかな、いやここかなと、女の反応を確かめる。
 指が敏感なところに触れるたびに、アイの身体は、ピクピクと震え、羞恥と興奮で
全身をますます染め上げていった。
「だ、駄目、そこは駄目ぇ!ああ・・・」
 アイは羞恥に固く目を閉じ、必死に腰をもがき、男の指を逃れようとするが、左右の
手と脚をそれぞれ連結され、両脚の間に男の体がどっしり入り込んでいては、まったく
無力な抵抗であった。
「あっ、ああ、お願い、やめて、やめて・・・ああ・・・」
 アイの哀願はマサヒコの耳には入らなかった。
 マサヒコは夢中だった。美しい処女の体が目の前にこれでもかと広がり、自分の指の
動きに、女の反応を返している!
 やがてショーツにはポツンとシミが出来た。そのシミがだんだんと広がり、ショーツが
すっかり濡れそぼり、花弁の形がはっきり分かるようになったところで、マサヒコは
ようやく指の動きを止めた。
101トマソン:2005/05/03(火) 10:39:03 ID:4P/ydzEQ

 マサヒコは手を伸ばし、机の上にあるハサミを手にした。
 指での攻撃が止まったことに、半分泣きながらもうっすらと目を開けたアイは
それを見て取った。すっかり上気したアイの顔が、恐怖と羞恥をこめて
マサヒコに向き、哀願を繰り返す。
「ま、マサヒコ君・・・お願い、それだけは許して・・・今ならまだ間に合うわ、
縄をほどいて・・・」
 マサヒコは答えず、目の前に広がる、純白の濡れそぼったショーツを震える手で
切り裂いていく。アイの体を覆う最後の布は、あっというまにボロ布と化し、
マサヒコの手に移った。
「いやあーっ!、だ、駄目、見ないでぇ・・・」
 マサヒコの前に蠱惑的な眺めが広がった。漆黒の、しかしさして濃くはない恥毛。
それはアイの秘奥を完全に覆いきってはおらず、布一枚越しにこれでもかと愛撫を
受け止め続けた花弁は、処女そのもののごく薄い色をたたえながら、すっかり露を溜め、
恥ずかしく開きかけていた。マサヒコはそこから視線を動かせなかった
「先生・・・綺麗だ・・・・」
 じっくり目を楽しませたマサヒコは、再び、そっと指を忍びこませていった。
「あああ・・・・嫌ぁ・・・」
 アイは再び腰をもがき、指を逃れようとする。それがまたマサヒコの視覚に淫靡な
刺激を与えていった。
 マサヒコの指が割れ目全体を上下になぞる。指を上に移動し、クリトリスを探り
あてそっと刺激を与えると、アイの体がピクっと反応し、荒い息をついている唇から
思わず声が漏れる。
 続いてもう少し下を探索し、深い闇の入り口を探した。やがてそこを探りあてた指が
そっとゆっくりアイの体の中に忍び込んでいくと、アイの唇からは
「やめて・・やめてえ・・」と哀願が繰り返される。
それでいて、アイの膣はマサヒコの指を熱く締め付けていた。
102トマソン:2005/05/03(火) 10:40:45 ID:4P/ydzEQ

 場所を確認したマサヒコは指を抜いた。
「あ・・・」
一瞬力を抜いたアイの秘奥を、今度はマサヒコの唇と舌が襲った。
「あ、あああああっ・・・駄目、駄目ぇぇ、あうっ・・・」
 マサヒコは存分にアイの肉体の匂いを嗅ぎ、愛液を味わい、クリトリスを舌でつつき、
花弁を舌で押し開いた。
アイの体はその度に震え、声を漏らしつづけた。

 存分に処女の秘奥を口で味わったマサヒコは、荒い息をつきながら顔を上げ、
もう一度アイの全身を見た。
 アイはがっくりと体の力を失って横たわり、こちらも荒い息をついていた。
 マサヒコの興奮はかつてないほどだった。あの美しいアイ先生が、全裸の体を羞恥と
興奮で染め、大股開きで愛撫を受け入れている!処女の体をいじらせている!
 マサヒコの視線は再びアイの秘所に戻った。そこは今ではすっかり開き、愛液を
たたえ、てらてらと光り、初めての男の期待に震えている。マサヒコにはアイの体が
「犯して」と言っているように思えた。
 たまらなくなったマサヒコは、トランクスをも脱いだ。
 いきりたったマサヒコの分身は、マサヒコ自身見たこともないような状態になっていた。
「先生・・・」
 もう一度アイに呼びかけると、マサヒコは自身をアイの体の芯にあてがった。
 その感覚にハッとしたアイは、最後の力を振り絞り必死にもがいた。
「駄目、それだけは駄目ぇ!マサヒコ君、他のことならなんでもするから、お願い、
やめてぇ!」
 マサヒコの欲望が、熱い火柱となってアイの体を貫いた。
「あーっ!」
下半身に鈍い痛みが走る。アイは自分が処女を失ったことを知った。
固く閉じられた両方の瞳から涙があふれ出た。

103トマソン:2005/05/03(火) 10:42:30 ID:4P/ydzEQ

 マサヒコはアイの体を貫くと、どっぷりとその男根を根元までアイの体内に沈めた。
ついで、体を前に倒し、全身をアイに密着させる。両腕を、がくりと力の抜けたアイの
体に回し、抱きしめてアイの体を起こすと、ちょうど対面座位になり、アイの体重が
結合をさらに深める方向に働く。
 なんて・・・なんて気持ちがいいんだ!
 マサヒコはまさに絶頂に近づいていた。
 すっかり上気して桜色に染まったアイの体を抱きしめ自分の体に押し付けると、
乳房の弾力が、乳首のありかがマサヒコの胸に伝わってくる。
 アイの唇からは悲鳴とも喘ぎともつかぬ吐息がもれ、それが至近距離にあるマサヒコの
顔で感じられるほどだ。
 そしてアイの体内に納まったマサヒコの分身は、なんとも言えぬ感触を持って、熱く
締め付けられていた。
 マサヒコは存分に楽しみつつ、ゆっくりと腰を使った。軽く引くと、アイの体内に
引っかかり、吸い付かれるような感覚にとらわれる。再び奥まで突き入れると、先端が
何かにコツンと当たるような感触。そしてその度に、至近距離にあるアイの唇からは
「う・・・あ・・・い、痛あい・・・あああ・・・」と、声が漏れつづける。
「先生・・・俺、俺もう・・・」
 アイの体を思う存分に犯しつつ、マサヒコはさらに絶頂へと近づいていた。
アイもまた、
「あ、ああ、ああああああ・・・」今までにない声をあげ、体が痙攣する。
 アイの体内がきゅっと締まり、マサヒコの肉棒が一瞬、さらに強く締め付けられる。
その瞬間、
「お、うおおおっ」
「あああああっ!」
2人の声が同調し、マサヒコの精がアイの体内で弾けた。
 数秒間、そのまま体を硬直させたあと、2人の体はがくりとベッドに倒れこんだ。

104トマソン:2005/05/03(火) 10:44:35 ID:4P/ydzEQ

 しばらくアイの体を抱きしめ、激しい愛の営みの余韻に浸っていたマサヒコは、
ゆっくり体を起こすと、このままもう一度したいという衝動を必死に打ち消して、
アイの縛めを解いた。
 マサヒコは、この一瞬の快楽にすべてを懸けてもいいという覚悟でアイを犯した。
しかし、今になってみると、やはりアイを失いたくない、いやむしろ、行為の前より
その気持ちが強くなっていた。
「先生・・・ごめん、本当にごめんなさい・・・でも、素敵だった・・・
俺、このことは一生忘れません・・・」
 アイは、のろのろと体を起こすと、つややかな膝を揃え、片手で両方の乳房、もう
一方の手で茂みを隠すようにしてベッドの上にようやくのことで座った。
 アイはなんといっていいのか分からなかった。むろんマサヒコのことは嫌いでは
なかった、しかし、今こうして、思うがままに犯され、処女を奪われ、あまつさえ
自分の体内に思いのたけをぶちまけられたいま、何といってよいのか、アイには
分からなかった。
 そして、口を開いたところで、マサヒコを責めることができるだろうか?
 自分の部屋に男女二人でいるときに、麻酔薬で自分だけ気を失えば、こうなっても
まったく不思議はない、いやむしろ、自分が純真な中学生を誘惑したようなものでは
ないか?
 アイは顔を上げることが出来ず、下を向いたまま、すすり泣いた。
「先生・・・」
 マサヒコが再び、アイを抱きしめようと両手を伸ばす。アイは泣きながらやっとの
思いで僅かに身を引いた。
アイがわずかに移動したその後のシーツには、透明な液と白濁した液に混じり、
くっきりと赤く、破瓜の血が残っていた。
それを目にしたマサヒコは一瞬腕を止めたが、改めて腕を伸ばす。
「先生・・・」
逃れきれず、再びアイの体はマサヒコの腕の中に収まった。
それでもなお、アイは顔を上げることが出来ず、すすり泣き続けた。

105トマソン:2005/05/03(火) 10:48:55 ID:4P/ydzEQ

以上です。長文失礼しました。
なんというか、やっぱ漫画の雰囲気には合わないですな。

もし題名が必要なら、そうですね、「愛と欲望と麻酔薬」で。


レイプものに拒否反応が強かったら、こんな感じのつもりでした。

前半終了の刹那、ナカムラからのケータイ着信でマサヒコが正気に戻り、
結局キス止まりで終了。

アイが目を覚まして
「変な夢、見ちゃった・・・。王子様にキスされる夢。」
「う、え、へえ、そうですか(汗)」
超色っぽい目を発動しマサヒコを見つめるアイ。
「マサヒコ君、何か・・・した?」
「!?い、いやとんでもな、なな、何も・・・」
「口紅、ついてるよ」
「!!!???」
「嘘よ。ウフフフ」で、アイがチュッとやって終了。

ぐおおお、これはこれでうらやま(ry


なにはともあれ、これで投下完了です。
長文にお付き合いありがとうございました。
またネタを思いついたらいずれ。
106名無しさん@ピンキー:2005/05/03(火) 12:48:05 ID:Ql/3jndp
トマソン氏乙!
いやいやおもしろかったしムハムハ(;´Д`)ハァハァしましたよ
作品世界にあわないのはしゃーないですよ、それでもあえて書くところに価値があると思います
また次回に超期待してますよ
107名無しさん@ピンキー:2005/05/03(火) 14:26:37 ID:JFdPSJ5E
トマソン氏…IDが4Pだぜ…
108名無しさん@ピンキー:2005/05/03(火) 17:30:24 ID:f8RXx/7K
このスレ的には4番、ピッチャーという事か?
と、とぼけてみる
109518:2005/05/03(火) 22:17:56 ID:In+1PLMK
盛況ですねぇ〜。
赤い彗星氏、トマソン氏。
いい仕事です。

自分も陵辱モノでもここらで一発。
………と思ったんですけど。
オチっつーか、展開がある意味かなり微妙です。
夢オチに比肩するほどやっちゃいかん事のような気が。

読む方は色々と覚悟を。
特に陵辱好きの方には絶対納得いただけないと思うので。

>>56
自分の場合は書きたい場面がピンポイントで浮かんでくるので、
それにあわせて前後を書くって事が多いです。
よーするに書きたい事を書きたいように書いてます。
参考にならなくてすいません
110518:2005/05/03(火) 22:18:48 ID:In+1PLMK
神は与えた。
女性に生理的、精神的強さを。
それに対して。
男性はデリケートで。
劣等感の固まりで。
生理的にも。
精神的にも。
女性に比べ劣っている。
だから。
神はたった一つ、男性に腕力を与えた。
それは正しい事なのだろうか?
あまりに弱々しい男性に与えた腕力…それは容易く暴力へと変化すると言うのに。
そう。
男は、女を力で押さえ込んでしまうのに……………




アイは、必死に抵抗していた。
自らの上に圧し掛かってくる男へ。
胸元を叩き、顔を引っかき。
必死に抵抗する。
その代償が…パンッと、渇いた音。
後に、じんわりと頬が熱を帯び、痛みへと変化。
その時になり、始めて頬を叩かれたと気づく。
恐怖に震える目で男を見やる。
マウントに位置する男。
彼は、アイをどうとでも出来るのだ。
111518:2005/05/03(火) 22:19:28 ID:In+1PLMK
赤くなった頬を拳で殴る事も。
潤んだ目を抉る事も。
細く白い首を締め上げる事も。
容易く死を与える事が出来るのだ。
その事実に。
アイの身体がガクガクと震えだし、瞳から涙が零れ落ちる。
「そうだ…抵抗しなければ痛い思いをしないで済む」
男の声。
アイは…震える。
弱者と強者。捕食者と被捕食者の関係。
男はアイの服を引き千切り、豊かな胸を露出させる。
アイが上げた弱々しい悲鳴が、男の加虐心をより高揚させる。
男の手が、舌が。
胸を揉み、這いずり回る感覚にアイは目を閉じ、唇を噛んで耐える。
這い回る舌の感覚が気持ち悪くて、イヤイヤと首を振る。
できる事ならば男を跳ね飛ばしたい。
出来ない。
腕力。
暴力。
痛いのはいやだ。
死ぬのはいやだ。
怖い。
誰もが思うことだ。
この状況でそれを回避する術、それは…時間がすぎるのをじっと耐える。
「さて…こっちはどうなってるかな」
「っ!?」
男は調子にのり、スカートの中にまで手を入れてくる。
太ももを撫でまわす男の手。
アイが抵抗しない、出来ないのをいいことに、男の手は太ももから、足の付け根へ。
112518:2005/05/03(火) 22:20:08 ID:In+1PLMK
下着の中に手を入れる。
「ひっ!」
「これはこれは」
男は満面の笑みを浮かべ、下着から抜いた指をアイの眼前に突き出す。
指は液体で濡れてテカテカと光っている。
「これはなにかな?」
「っ!」
アイは指から目を逸らすが、男が顎を掴み、視線を戻される。
「遠慮するな。ほら、よく見てみろよ」
「うう……」
「ほら。この指に纏わりついてる液体はなんだ?」
執拗な男。
「まさか乱暴にされて感じちゃってたりするのか?」
「ち、ちがうっ!」
否定し、首を激しく振るアイ。
男は嗤う。
「上の口ではそう言っても…」
再びアイの下半身に指を這わせ、ずぶりと指を挿入する。
「ひぁぁ!」
「こっちの口は悦んでるみたいだな」
なんともベタなセリフを口にしつつ、アイの中をかき混ぜる。
指が動くたび、敏感なアイは腰を跳ねさせ、激しく反応してしまう。
「……やぁ!……あうっ…だめ!……もう!…」
「ほら、いけ。いっちまえよ」
「あぁぁ!!」
最も敏感な部分を男に刺激され、アイは激しく身体を震わせ達する。
「はははっ!いったか?いったな!」
「……」
アイは答えない。
113518:2005/05/03(火) 22:20:48 ID:In+1PLMK
だが、男はアイのそんな態度に機嫌を損ねた様子で、
「なんとか答えたらどうだ?」
髪を引っ張り、頭を持ち上げる。
痛みにアイが悲鳴を上げる。
「ほら。何とか言え」
男の言葉に、アイは答えない。
せめてもの抵抗のつもりで、きっと睨みつける。
そんなアイの様子に…男はまた嗤う。
「そんな泣きそうな目で睨まれたって怖くも何ともないぞ。かわいいもんだ」
髪から手を離し、スカート捲り上げ、下着を剥ぎ取る。
「あっ!」
アイは咄嗟に足を閉じ、手で隠そうとするが、男に腕を捕まれる。
「さっきから邪魔な手だな……よし、こうするとしよう」
「何を……っ!?」
さっき引き千切ったアイの服でアイの手を縛る。
「お前の服でお前の手を縛る。リサイクルだな」
大して面白くもない冗談に男はクククッと愉快そうに笑う。
そして男は顔をアイの下半身へと。
「いやぁ…」
「抵抗するな……大事な所を食い千切ってやろうか?」
「っ!」
アイの抵抗が緩んだ隙に男はアイの足の間に顔を入れ、じっくり観察する。
「なかなか綺麗にしてるじゃないか」
いいながら舌を挿し入れる。
「あああ!……んぁ!……くぅ!…」
指とは桁違いの強烈な快楽の波に襲われアイは。
悶える。
堪えきれない甘い喘ぎをあげて。
激しく。
再び昇りつめる寸前、舌がアイから離れる。
114518:2005/05/03(火) 22:21:29 ID:In+1PLMK
「え?なんで……」
「不満か?」
「!? ちがっ!」
慌てて否定するが…ホントはそれを望む自分がいた。
その事実に顔を赤らめるアイ。
「まってろ。またすぐに気持ちよくしてやる」
「ひっ!」
いつの間に脱いだのか、男の下半身を隠す物はなにもなく。
準備万端のモノがアイの秘所に擦りつけられる。
「や!いやぁ!!それだけはやめて!」
「無理な相談…だ!」
「あああああ!!」
挿入。
柔肉を掻き分け、熱いモノが入ってくる。
感じたのは嫌悪感。
そしてそれをはるかに上回る…快感。
「…なんだ。自分から腰を動かして…ノリノリだな」
「ちがっ!……あう!……そん…なんじゃ……ああ!」
言葉では否定するが…これまたベタな表現だが、身体は正直だった。
男のモノを受け入れたことに歓喜していた。
その証拠に、男がモノを抜こうとするといやいやと言うかのように締めつける。
男はニヤリと邪悪な笑みを浮かべ、アイの手の拘束を解く。
「抵抗したければすればいい」
「?」
「だだし。その時点で終わりだ」
「え?」
「抵抗されたら俺は逃げる。終わりだ。わかるな?この意味」
つまり。
行為の終わり。
快楽の終わり。
115518:2005/05/03(火) 22:22:09 ID:In+1PLMK
「さあ、どうする?」
「うっ………あぅ!…」
迷いはほんの一瞬だった。
アイは手を伸ばし…男の首に絡めた。
抵抗するためではない。
ひき止める為に。
「は…はははっ!無理やりされて!犯されてんのに!
気持ちいいか!?やめて欲しく無いのか!?とんだ淫乱だな!!」
「やぁあ!!」
「お?今感じたか?罵倒されて感じたのか?」
「ちがっ!……うぅ……違う!…ひぃん!」
「何が違うんだ?」
男は胸の突起物を力を入れてつまむ。
アイが嬌声を上げるのを聞き、ニヤリと笑って耳に口を近づける。
「無理やりされて感じてるんだろ?気持ちいいんだろ?」
「……」
アイは答えず、顔を逸らす。
だが、赤らんだ頬が、熱を帯びた目が男の言葉をこれ以上無く肯定していた。
男はなおいっそう激しく腰を動かす。
くちゃくちゃぐちゃぐちゃと部屋に響く水音。
その音はだんだん激しく、大きくなっていく。
男がスパートをかけたのだ。
それに伴いアイが受ける快感も大きくなり、やがて……水音が途切れる。
アイの一番奥深くまでモノを付き入れた男は身体を震わせた。
流れ込む熱い液体にアイは急速に現実に引き戻される。
目の前の男に犯された現実。
膣出しまでされたのに気持ちいいと感じていた自分に。
涙が零れた。
だが、男はどこまでも冷酷だった。
116518:2005/05/03(火) 22:22:48 ID:In+1PLMK
「泣くにはまだ早いんじゃないか」
「…え?」
嫌な予感に、アイの顔色が変わる。
まだ続くというのだろうか、この責め苦は。
「まだ終わりじゃないってことだ。
まだまだお前を……お前を…男女男?」
「……」
「……」
「……」
「……」
男とアイの間に冷たい、と言うか…冷めた空気が流れる。
重い沈黙。
破ったのは、ため息をついたアイだった。
「……マサヒコ君」
「はい」
「それはね、男女男じゃなくって嬲(なぶ)るって読むのよ。ちなみに嫐って書いていいんだけどね」
「読めませんよこんなややこしい字!」
そう言ってマサヒコはベッドにおいてあった小冊子を投げ捨てる。
「あー!ひどい!」
アイは裸のままベットから降りて小冊子を拾い、マサヒコに差し出す。
「せっかく私達の為に書いてもらったんだから大事にしなきゃだめ」
「誰に!?何の目的で!?」
「なんて言うか…ほら、倦怠期対策?」
「倦怠期って…」
アイとマサヒコ、付き合い出してまだそれほど月日が流れたわけでもない。
倦怠期などまだまだ先の話っぽいのだが……。
アイがあまりにも真剣な目で見てくるので、なんとなく自分が悪いような気がして。
ぺらぺらと小冊子(ぶっちゃけイメージプレイ用の台本だ)をめくるマサヒコ。
その指が止まる。
117518:2005/05/03(火) 22:23:29 ID:In+1PLMK
最後のページ。
そこの企画、脚本の所に中村リョーコの名前が書かれているを見つけて呆れと怒りを覚える。
が。
その下にスーパーバイザーとして母の名前が書かれているのを見て泣きそうになった。
なにしてんねん、マザー……。
「マサヒコ君?」
「あ、いや。なんでもないです。ちょっと家庭環境について考えてただけですから」
涙を拭いながらそう言うマサヒコを首を傾げながら不思議そうに見つけるアイ。
童顔と言うこともあり、その仕草はひどく子供っぽいと言うかなんと言うか。
マサヒコの中の父性だか保護欲だかを刺激する。
アイ……いい仕事してます。
「それよりマサヒコ君。次はこのシチュエーションでね♪」
「はあ……どれですか?」
「これこれ。家庭教師と生徒で」
「…洒落になってませんよ、それ」
「いいからいいから♪」
ノリノリのアイ。
早速役になりきる。
「先生…わたしわからない事があるんです」
「えーっと…「ほう。優秀な君にわからないことが」……って!俺が先生役なんすか!?」
「うん。だってそうしないと…普段の授業に影響しちゃわない?
授業中に思い出して顔赤くなっちゃいそうだもん」
「そうですね……って!だったら他のシチュエーションでやればいいじゃないですか」
やらないという選択肢は無いようだ。
「これがいいの!」
なかなか頑固なアイは演技を続ける。
「その人の事考えると胸がこう…キュンってしちゃうんです。これって、何かの病気でしょうか?」
ので、仕方なくマサヒコも台本を読み進める。
「えっと…「教え子が自分意外の男に惹かれていると考えた家庭教師は教え子を無理やり…」って!
またか!?またこのパターンで無理やりなのか!?」
118518:2005/05/03(火) 22:24:08 ID:In+1PLMK
小冊子を再び投げ捨てるマサヒコ。
投げ捨てたはいいのだが。
アイがなにやら期待している様子で見つめてくる。
マサヒコの頬を汗が伝う。
「あの…先生。無理矢理ってのは俺少々苦手ちゅーか…」
「でも台本に書いてあるんだし」
「え〜っと…」
「マサヒコ君」
ここに至ってマサヒコは気づく。
アイは……Mなのか?
いや、それは言い過ぎかもしれないが…ソフトM?
ちょっと乱暴にされるのが好き?
しばらくそんな事を考えていたのだが。
「小久保先生♪」
アイが擦り寄ってきたので。
考えるのをやめた。
「あ、あれ?マサヒコ君?あの…なんか、目が…」
「それはね、先生をよく見るためですよ」
「鼻息もなんか…」
「それはね、先生の匂いをかぐためですよ」
「じゃ、じゃあ…」
ごくりとアイは息を呑み、マサヒコの下半身に目をやる。
「あの…アレが…凄い事になってるんですけど」
「それはね…先生に凄い事をするためですよ!」
がばーっとアイに襲いかかる狼マサヒコ。
「がおー♪」
「きゃー♪」
いつになくノリノリなマサヒコとアイ。
二人の夜はふけていく……。


(陵辱物と見せかけた「アイ先生とマサヒコ君 イメージプレイver」)END
119518:2005/05/03(火) 22:25:21 ID:In+1PLMK
終了。
誤字、脱字、表現違い等はスルーしてください。

まあなんと申しましょうか。
所詮自分はこの程度の人間だって事ですね。
敵を作ってしまったやもしれなさにちょっとドキドキ。
結論。
陵辱は無理でした。
再び充電します。
120名無しさん@ピンキー:2005/05/03(火) 22:35:10 ID:n/kgtUZp
518氏、GJ!!!!!
121名無しさん@ピンキー:2005/05/03(火) 23:43:49 ID:gboxHGa8
>なにしてんねん、マザー……。
コレの一言につきるなw
GJでした。
122名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 00:16:49 ID:MFtb/pE+
ウルトラGJ!
518氏の書き方というか軽妙さは半端でない。完全に頭ひとつぬけてる。スゲー
123名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 00:31:16 ID:/C/b6vlW
オレの心の師匠キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━
最初は凌辱物で(´・ω・`)ショボーン
かと思いきや、ラストで気分は
晴れやかになたーよ( ゚∀゚)ノ

最近登板なかったから、518氏まだー?
とか書こうと思ってたよ

アイ×マサはほのぼのしてて好きだ
124名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 01:34:39 ID:dDIqAzmZ
グッジョブ!
もうみんな凄いね。
125名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 12:00:32 ID:ZVMsyk+2
あんま読みたくないなぁ…
とか思って飛ばしたらオチ見てびっくり。
ま、なんでもいいからGJ!!
126アカボシ:2005/05/04(水) 12:38:35 ID:HnWj75dQ
 あえて難しい切り口から挑んだトマソン氏、陵辱と思わせておいてプレイだった
518氏、お二方ともGJ&乙です!いつも勉強させて頂いてます!!
 さて、僭越ながら、アキ×シンジを投稿します。前作「いたいけな初体験」の続編で、
タイトルは「マリア、とんびに油げをさらわれる」です。 では、どうぞ。
127アカボシ:2005/05/04(水) 12:47:40 ID:HnWj75dQ
 昼休み、私はジュースとパンを購買で買い、教室へ戻る途中だった。そこに、マリア先生が重そうなダンボール箱を抱えて通りかかった。
「手伝いましょうか?」
「あ、助かりマス、矢野サン。」
 私はダンボール箱を一つ持ち、先生の後を着いていった。職員室について、マリア先生の席に置く。まだ荷物があるというので、最後
まで手伝うことにした。先生が、お礼に紙パックのジュースをくれた。すでに昼飯の分は買ってあったので、もらった方を飲みながら先生
の後を着いていった。

 フフフ・・・うまくいきまシタ。矢野サンならきっと手伝ってくれると思ってまシタ。昼休みにどのルートで購買にいくのか、どの
ジュースが好きなのかもチェック済みデス。一人で購買に行く確立は低めでシタが・・・。そのジュースは、注射器で中に媚薬を味が
変わらない程度にいれてありマス。穴は接着剤でうまく隠してありマス。このまま人気のない部屋までつれていけば、後はこっちのもの
デス。媚薬が効きだしたら、私の指から逃げるのは不可能デース。
128アカボシ:2005/05/04(水) 13:03:38 ID:HnWj75dQ
 扉をあけ、資料室に到着。名ばかりで、物置みたいな部屋デス。人もあまり通りまセンし、矢野サンにギャグボールでも咥えさせておけば、音も
漏れないでショウ。あえぎ声が聞けないのは残念デスが。矢野サンのクラスの五時間目の授業は私の英語。既に自習と伝えてありマス。多少はゆっくり
できそうデス。おや、薬が効いてきたようデスね。顔が赤くなって、足取りも覚束ないデス。ああ、もう我慢できまセン。早く鍵をかけて・・・。
「あ、いたいた。マリア先生。」
 突然、坪井先生が入って来まシタ。これからいいトコなのに。邪魔しないでほしいデス。
「校長と教頭が呼んでるから、早く来てください。」
「私、呼び出されるようなこと、しましたカ?」
 坪井先生が、ニヤリと笑った。
「マリア先生の落し物が届けられてるんですよ。内容が内容なもので・・・。人の手帳の中を見るなんて信じられない?でも、手帳のタイトルが
ヤりたい女生徒ランキング2005、ですよ?誰だって見ちゃいますよ。」
 ガッデム!どうしまショウ!どちらにせよ怒られるのナラ、とりあえず目の前の矢野サンを頂いてカラ・・・。坪井先生、邪魔ですカラ、消えて
下さい。実力行使しマスよ? 一度見せた技が二度も通じると思うな、デスって?アナタはギリシャの戦士デスか?そんなのやってみなければ・・・
って、え、その手に持ってるのは・・・!
「えい」 バチバチッ
 女相手にスタンガンは卑怯すぎマース・・・。
「悪いけど、力ずくでも連れて来いって言われてるんですよ。さ、矢野も早く戻りなさい。」
 坪井先生は、マリア先生を担いで、私を置いていってしまった。具合が悪いから、保健室まで連れてって欲しかったのに、気付かなかったみたいだ。
 とりあえず、資料室の外に出た。
 
129アカボシ:2005/05/04(水) 13:17:43 ID:HnWj75dQ
 何故か、お兄さんに出くわした。
「具合悪そうだけど、大丈夫?」
「あんまり・・・。保健室まで、肩貸してもらえます?」
 あぁ、と短く返事をしてお兄さんは肩を貸してくれた。見た目よりもがっしりとして、胸板も厚い。そういえば、なんでこんな人気の無いところにお兄さんが
いたんだろう。最近は彼女ができて、昼はいつもお弁当を・・・。お兄さん、変に汗くさい。シャツのボタンが一つずつ掛け違ってる。女の人のにおいがする。
 そういえば、カナミ達もいってたっけ。「最近、お兄ちゃんのティッシュ使用量が減った」とか、「最近、学校で会うといつもイカ臭いです。」とか、
「覚えたての頃は私も毎日のよーにやってたわ。」とか。あ、そんなこと考えてたら、体が熱くなって、力が・・・。
「アキちゃん!?」
 自分の足でたてない。やけに息が荒い。体がうずく。何故かお兄さんを、必要以上に異性として意識してしまう。
「・・・まさかとは思うけど、マリア先生になんかされなかった?」
 と、聞かれた。これかな・・・?さっき飲んだ、空になったジュースを渡した。お兄さんはじっくりとそれをみて、
「ここ・・・ストローがくっついてた所の接着剤の裏。注射器の跡がある。かすかに媚薬の匂いもする。」
「なんとも手の込んだことを・・・!!」
 というか、匂いで媚薬だとわかるお兄さんも凄い。あー、なんかもう、我慢できない。
「すみません、そこの資料室まで連れてって下さい・・・。」
「え、なん「いいから。」はい・・・。」
 お兄さんを黙らせ、資料室まで運んでもらう。
「ちょっとここでまってて下さいね。あと、聞き耳立てないでください。もし、聞いたら・・・。」
130アカボシ:2005/05/04(水) 13:36:01 ID:HnWj75dQ
 そこで言葉を区切り、部屋に入って鍵をかける。
「ちょ、アキちゃん!?聞いたらどうなるの俺!!」
 お兄さんがなんか叫んでるけど、気にしないことにする。部屋の一番奥の物陰に座り込み、セーターとブラウスを脱ぎ捨てる。ブラを外すと、やけに空気が
冷たく感じた。胸全体がほんのり赤くなって、もう乳首が立っている。スカートは脱がずにパンツを下ろす。真ん中に小さく染みができたそれを、ブラウスの
傍に置いておく。右手で、そっとアソコに触れてみる。
「ひぁ・・・っ!」
 電流のような快感が頭を突き抜けて、思わず声が出る。聞かれたかもしれない。ヤだ、今、ジュンってなった。聞いてほしいわけじゃないのに。
とりあえず腕で右の胸を持ち上げて、乳首を咥える。これで大きな声は出ない・・・はず。右手の動きを再開する。ゆっくりと入り口をなぞってみる。
 ・・・気持ちいい。指を往復する。
「んふ・・・んっ・・・ふぅ、う・・・」
 口が塞がってるせいで、鼻にかかった喘ぎ声。声自体は小さくなったけど、やらしさが上がった気がする。乳首を舌で転がしながら、左胸を左手でもむ。
力がはいらなくなって、体が前かがみになっていく。指を入れようとして、怖くてやめた。かわりにクリトリスに指をむける。皮をむいて、つまんで
ちゅくちゅくとしごく。腰の置くがジンジンしびれて、何かがこみ上げてくる。指がとまらない。頭がぼーっとしてくる。
「んんっ・・・!!」
 体が波打つ。思わず乳首を噛んでしまい、慌てて口を離す。
「ぷはぁっ・・・」
 うっすらと歯型がのこっている。今のが「イク」ってことなのかな。でも、まだ物足りない。繰り返してみる。イったばかりで敏感になってるクリ
トリスをしごくと、すぐにイってしまった。
「あぁんっっ!!」
 く、口ふさぐの忘れてた!絶対聞かれた・・・。また噛むと嫌だから、スカートの端でも咥えておく。この格好だと、前から丸見えだ。壁に背を預け、
両膝を抱え込むように座り、何度も自慰に耽る。・・・・・・駄目だ、何回もイってるのに、かえって火に油を注いでる。思い切って、中に指を入れてみた
けど、それでも駄目だった。イった回数の問題じゃないのかもしれない。やっぱり、その、SEX、しないと収まらないのかも・・・。
131アカボシ:2005/05/04(水) 14:07:24 ID:HnWj75dQ
 ガチャン、と鍵の開く音が聞こえた。扉が少しだけ開いて、アキちゃんが手招きしている。聞いてたのがばれたかと思いながら近づくと、
いきなり中に引きずり込まれた。前のめりに倒れると、後ろで鍵の閉まる音が聞こえた。振り向くとそこには、スカートと靴だけのアキちゃん
が居た。胸に歯型がついている。自分で吸えるほどでかいんだ・・・。局部は見えないが、一筋の雫が太ももを伝っている。アキちゃんが
しゃがんで、俺の耳元で恥ずかしそうに囁いた。
「その・・・犯してください。」 
 痛恨の一撃。ズボンを破りそうなくらいに息子がいきりたった。急激に一箇所に血液が集中して、頭がくらくらする。
「お願いします。何回イっても満たされなくて、辛いんです・・・。」
 ボソボソと、バツ悪そうにうつむくアキちゃん。返事に困っていると、泣きそうな顔で怒り始めた。
「そんな恥ずかしそうな顔しないでください!言ってるこっちの方が何倍も恥ずかしいってのに!私と違ってお兄さんは経験者なんだから、
なんとかして下さいよ!!」
「け、経験者って・・・。」
「ボタン掛け違えて、鎖骨にキスマークつけて、女の人の匂いがするあなたです。」
「ぐほぁっ!?」
 ばれてるよ。もしかして、いつも俺こうだったのかな。昼休みにヤった日に限って、カズヤがニヤニヤこっち見てたり、今岡が頬を赤らめて
目を逸らしたりするの、気のせいじゃなかったんだ・・・。そういえば、カナミが赤飯炊いたのもそうだったのかな・・・。
132アカボシ:2005/05/04(水) 14:25:58 ID:HnWj75dQ
 なんだかよくわからないけど、落ち込んで燃え尽きたように真っ白なお兄さん。目の前で手を振っても、呼びかけても反応しない。しょうがないから
お兄さんの股間をなでてみた。
「うぉわっ!?」
のけぞって声を上げる。いいリアクションだ。面白いから、熱くて硬いそこを、何度もこする。
「ストップ、まずいってそれ!!」
 面白かったのにな、と思いながら手を離す。
「その・・・本番までやらなきゃだめなのか?」
「嫌ならいいですよ。人呼んだり、カナミ達に「お兄さんに襲われた」って言いますから。」
 がっくりと項垂れ、わかったよ、と小さくお兄さんはつぶやいた。そして、私を床に寝かせ、覗き込むようにアソコに顔を近づけた。
なんか、分娩台の上にでもいる気分だ。 その時、昼休みの終わりを告げる予鈴が鳴った。
「時間も無いですし、愛撫はいいですから、早く・・・。」
「で、でも俺、避妊具もってないし・・・。」
 すっとぼけた表情のお兄さん。私は黙ってお兄さんのポケットに手を突っ込んだ。右ポケット、ローション付きコンドーム。左ポケット、
極薄コンドーム。後ろ右ポケット、いぼ付きコンドーム。後ろ左ポケット、バナナ味コンドーム。
「シ○ィーハンターもびっくりですね・・・。常備してるんですか?」
「いや・・・カナミ、マナカちゃん、ショーコちゃん、小宮山先生がプレゼントしてくれたんで、捨てられなくて・・・。」
 あぁ、やっぱやらなきゃ駄目なのか、とお兄さんがローション付きを手に取り、ズボンとトランクスを一度におろした。何あれ、思ったより
大きい。赤黒くて、血管浮き出てる。息が詰まる。でも、目がはなせない。あれがこれから私の中に入るんだよね?いきなり怖くなってきた。
体が震えている。お兄さんがゴムをつけて、それを私の入り口に押し当てる。脈が伝わってくる。とても熱い。いや、ちょっとまって、
って言いたいのに声が出せない。
133アカボシ:2005/05/04(水) 14:47:51 ID:HnWj75dQ
「いくよ。」
 あおむけに寝かせた私の上に覆いかぶさり、ゆっくりと侵入を開始する。
「かはっ・・・!」
 異物感に喉から空気が漏れる。大きな声だったので、お兄さんが慌てて私の口を手で塞ぐ。
「ふっ・・・ん、んーーーーっ!!」
 ちょっとだけ、痛い。涙目でお兄さんの胸板をぽかぽかたたく。無理やり犯されているようにみえる。私が望んで抱かせているのに。こつん、と
私の一番奥までお兄さんが入った。
「痛い?」
 口から手を離し、心配そうに私の顔を覗き込んでくる。首を横に振ると、そう、と答えてお兄さんは腰を動かし始めた。

 アキちゃんの中は、熱くて、包まれるような柔らかさだった。体が成長してる分、中の具合も熟しているのかもしれない。髪より少し濃い目の
陰毛、モリ○ンで隠れ気味のクリトリス、おわん方の大きな胸。こんなに大きいのに、弾力が少しも損なわれていない。手のひらからこぼれて、
面白いように形を変える。突くたびに、眉根をあげ、目を閉じて苦しそうに身悶えして喘いでいる。

「ふぁっ、くぅん・・・うあぁ・・・」

 異物感がなくなって、かわりに快楽が大きくなる。自分のものとは思えない喘ぎ声が、部屋に響く。
「シンジさん、き、キスしてください・・・。」
 何故か名前で呼んでしまった。その瞬間だけ、私の中でシンジさんが大きくなった。
「あ、ああ、そういえばまだだったね。」
 シンジさんの唇が、私の唇に触れる。私は彼の首に腕をかけて抱え込んで、舌を送り込んだ。向こうも当然のように舌を絡めてきた。
身体を強く抱きしめられる。気持ちいい。自分の指だけじゃ、こんなに気持ちよくなれない。安心感っていうか、興奮してるのに落ち着く。
 シンジさんの体温や息遣いが、私の意識を削り取っていく。落ちていくような浮遊感に全身をつつまれ、慌てて強くしがみついた。
シンジさんの体がこわばり、私の中で脈打つのを感じ、私も絶頂に達した。
134アカボシ:2005/05/04(水) 15:39:29 ID:iocuz/ca
意識を取り戻した時には、30分近くが経っていた。
「体の具合はどう?」
 と、私の上に覆いかぶさったままのシンジさんが聞いてきた。体の疼きも、熱もひいている。多分、ジュースの中の媚薬はそれほど多く
はなかったのだろう。
「あー、大丈夫です。」
 答えてから、しまった、と思った。ウソついて、もう一回くらい抱かれればよかった。
「じゃ、そろそろ放してくれないかな。」
 私の手足はシンジさんに絡みついたままだった。慌てて離れる。だから私が起きるまであの体勢だったんだ。シンジさんが引き抜くと、
少し寂しくなった。なれた手つきでコンドームの口を縛る。
「それ、私が捨てときます。」
「え、悪いよ。」
「いえ、私、五時間目自習ですし。後始末もやっておくから、もう教室に戻ってもいいですよ。ほら、着替えるんだから出てってください。」
 ファスナーをあげ、ボタンをなおしてあげる。シンジさんは扉に手をかけて言った。
「ゴメンな、アキちゃん。初めての相手が俺で。」
「え・・・。」
「アキちゃんにそんな表情させたくなかった・・・。」
 私が反論する前に、シンジさんは部屋をでていった。足音が遠ざかっていく。
「私がこんな表情してるのは、シンジさんと身体を重ねることが、多分もう二度とないからなんですけどね・・・。」
 ひとりごちて、服を着ようと振り返る。落ちているそれに気付く。
「シンジさんの、精液・・・。」
 五時間目が終わるまで、まだ時間がある。私は、それをオカズに自慰に耽った。
135アカボシ:2005/05/04(水) 15:52:54 ID:iocuz/ca
         おまけ 
 マリア先生は2週間の自宅謹慎になった。小宮山先生がかばったおかげで、その程度で済んだらしい。私はというと、あれ以来悶々とした
毎日を送っていた。自分の指でも、マナカとラブホ言った時に買ってもらったバイブでも、あの時に匹敵する快楽は得られなかった。
 媚薬のせいなのか、相手が男なら誰でも気持ちよくなれるのか、相手がシンジさんじゃなければ駄目なのか、私には確かめる術がない。
 もし、理由が3つ目なら、私はきっとシンジさんのことが・・・。なんて、一日中そんなことばかり考えている。
あと、胸がまた大きくなった。揉み過ぎたかもしれない。おかげでカナミ達によく絡まれる。(以前からだが)

「アキさん、誰に揉んでもらえばそんなに大きくなるんですか!」
「違うよ、マナカちゃん。相手がいないから自分でやってるんだよ。」
 ショーコも苦笑いしている。・・・たまには、ボケてみるか。
「うん、自分で揉んでる。」
「「「え」」」」
「いくら揉んでも大きくならない二人がうらやましいなー。私なんかもうぴったりあうサイズのブラが見つからなくて、
体育の無い日はノーブラで学校きてるもん。」←とても上から見下した感じで。
 カナミとマナカが泣き出しそうだ。ショーコに至っては
「アキが壊れた・・・。」
 失礼な。カナミとマナカがキっとこっちをにらんで叫んだ。
「淫猥!」
「風紀が乱れてるわ!!」

 完
136アカボシ:2005/05/04(水) 15:57:16 ID:iocuz/ca
 以上です、長々と失礼しました。 ころころ誰かの一人称になって、読みにくいですかね・・・。
あと、どうやったらもっと早く打てるのか、誰か教えて下さると助かります。お目汚しですが、
こんな文章でも読んでくださる方がいると嬉しいです。 ではまた。
137名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 16:24:43 ID:MFtb/pE+
韋駄天アカボシ氏乙!アキエロカワイイよエロカワイイ
文はメモ帳かWordに打ち込んでから投下すればよろしいのではないですか?
138名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 18:01:16 ID:7dmBYEOF
トマソン氏、518氏、アカボシ氏皆さん乙!GJ!
GWに入って新人さん&ベテランさん入り乱れて登板キター!!
139名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 21:06:56 ID:YLJUc455
「濱中アイ」にはまって、このスレを見つけて皆様のSSを読んでるうちに、
自分でもSSをカキたくなってきたので書いてしまいました。

アイ→マサヒコ片思い風味で、エロありです。
出演は、アイ、マサヒコ、リョーコ。
一応、単行本3巻の4コマが元ネタで。

それでは、駄文ではありますが……。
140139:2005/05/04(水) 21:07:56 ID:YLJUc455
「ウチの息子、好き嫌い激しくて、おかず選びに困るんですよ」
 その発言は、マサヒコの母にとってはごく普通の、何気ない日常会話の中の一つだっ
たのだろう。だが、それを拡大解釈してしまうのが、濱中アイという人間なのであった。
「生徒の悩みに手をさしのべてやるのも(家庭)教師の務めよね……」
 アイは、自室のクローゼットの中をゴソゴソと漁り始めた。何か良さそうなものは……。
そんな中、アルバムの中に一枚の写真を見つけた。もう随分と昔に撮ったものだ。
「うん、この路線なら……」
 そして、アイはその写真を抜き出し、自分のハンドバッグの中にしまい込んだ。
141139:2005/05/04(水) 21:08:25 ID:YLJUc455
 次の日。家庭教師の授業を終え、帰ろうとしていたアイは、突然何かを思い出したか
のように、マサヒコに話しかけた。
「そうそう。お母様から聞いたんだけど」
「な、なんですか?」
 母親から聞いた話と言われて、つい身構えてしまうマサヒコ。
「マサヒコ君って、おかずの好き嫌いが多いんだってね」
「あ、それは……その……」
 いつだったか、身長の話になったとき、「好き嫌いはなくそう」と言ったのに、それ
が守られていないことを怒っているのだろうか。
「でね。私も手伝ってあげようと思って」
 そう言うと、アイは自分のハンドバッグの中から、一枚の紙を取り出した。献立のレ
シピか何かだろうか。
「マサヒコ君、これならどうかな……?」
 マサヒコが受け取ったその紙はメモなどではなく一枚の写真だった。そこに写ってい
るのは。
「……どーゆーこと?」
 中学生とおぼしき少女の写真。それが昔のアイ先生だということはすぐに分かった。
運動会か何かだろうか。「2位」と書かれた旗を持って、元気良さそうにしている。も
ちろん身につけているのは体操着だ。今となっては絶滅危惧種とも言われている、紺色
のブルマーが時代を感じさせる。
「あの、先生、これは……」
「そ、それじゃあね! また今度!」
 そう言うと、アイは大急ぎでマサヒコの家から出ていった。
「何だったんだ、一体……」
 家庭教師として来てもらってから随分になるが、いまだにアイの行動パターンは分か
らないことが多い。結局どうすることもできず、途方に暮れるマサヒコだった。
(とりあえず、好き嫌いは良くないよな、うん)
 マサヒコの視線の先に、鮮やかな夕焼け空が広がっていた。
「この分なら明日もいい天気だな〜」
142139:2005/05/04(水) 21:08:54 ID:YLJUc455
 その夜。風呂から上がったアイは、自室のベッドでぼんやりとしていた。寝るには少
し早く、かといって特にすることも無い、でもアイにとっては大切な時間の一つ。
「そういえば、マサヒコ君、今頃、あれ、使ってくれてるかな……」
 あれ、とは、もちろん、今日手渡した、写真。
「今の中学校って、ブルマー履いてないんだもんね。きっと、マサヒコ君には新鮮に映
るはずよ。ブルマー履いた私のしゃし……」
 そこまで考えて、ようやくアイは重大なことに気がついた。
 その写真に写っているのが、自分だということに。
「ど、どうしよう。マサヒコ君が、私の写真をオカズにして、えっちなことを……私を
オカズにして……」
 顔が熱くなるのが自分でも分かった。きっと、鏡を見たら真っ赤になっているに違い
ない。
 なにしろ付き合い始めてから(もちろん、家庭教師と生徒、という意味である)それ
なりに時間が経っているし、夏には一緒に海にも行ったりしたわけで。その時には水着
姿も披露しているわけで。だからマサヒコ君が今の私のカラダをも想像しながら行為に
及ぶ、ということは十分考えられるわけで。
 写真を渡す時点で気付けよ、とツッコミたくなるが、それが濱中アイという人物なの
である。
「どうしよう……。マサヒコ君が私の写真を見ながら、アソコを……アソコを……アソ
コを……」
 アイの口から漏れていた言葉が、しばし止まる。
「どうやるんだろう? 男の子って」
 今ここに中村リョーコがいたら、そりゃあもう、前から後ろから激しくツッコまれた
に違いない。
 普段からエロネタに敏感とはいえ、未だ処女であるアイ。とういか、この歳に至るま
で男性との「おつきあい」をほとんどしたことは無く、ついでにいえばエロネタのほと
んどは中村リョーコからの聞き伝えで、エロ本(少女向けの告白体験記やティーンズラ
ブマンガから、男性向けのハードなものまで)すらもろくに読んだことも無かったから、
実際の知識は皆無に等しかったのである。
 しばらく悩んだ後、アイは考えを少し変えることにした。
「そうだわ。マサヒコ君が、その、ふけっている最中に私がうっかりマサヒコ君の部屋
に入っちゃうのよ。興奮しているマサヒコ君は、そのまま私をベッドに押し倒して……」
143139:2005/05/04(水) 21:09:29 ID:YLJUc455
「キャッ、マサヒコ君!?」
「先生がいけないんですよ。こんなもの、オレに見せるから……」
 マサヒコが手にしているのは、以前手渡した、アイのブルマー姿の写真だった。
 マサヒコはその写真を放り出すと、ベッドの上に横になったアイの胸を両手で揉み始
めた。
「アイ先生の胸、大きいですよね。それに、柔らかい……」
「だ、駄目よ、マサヒコ君」
「大丈夫ですよ。オレが気持ちよくしてあげますから」
 マサヒコは服の上からアイの乳房を揉みながら、同時に、指先でその頂きを刺激した。
「あんっ!」
 敏感になりつつある胸をさらに刺激され、アイの体を電流が走り抜ける。そしてそれ
は快感となって、アイを浸食していった。
 いつのまにかアイは上着を脱がされ、ブラも外されていた。何も隠すものの無くなっ
たアイの胸を、マサヒコの手が直接に刺激する。
「ああっ、マサヒコ君っ」
 先程とは比べ物にならない快感。温かい手のひらが自分の胸を蹂躙していく。そして、
それを気持ちいいと感じている自分がいることにアイは驚いていた。
「アイ先生……綺麗です、すごく」
「やあっ、駄目ぇっ」
「もっと……気持ちよく、させてあげます」
 そういうと、マサヒコは、アイの乳首をその唇に含んだ。
「あぁん、あんっ、ひっ!」
 さらに固くなった乳首を舌で転がす。もう片方の胸も、その手で刺激を与え続けられ
ている。
「お、おねがい、マサヒコ君、もう、ダメっ! アアァっ! ンンッ」
 アイの中で、何かがはじけた気がした。
144139:2005/05/04(水) 21:10:17 ID:YLJUc455
「あ、マサヒコ君……え?」
 アイは、自分のベッドの上で横になっていた。なぜか、パジャマの上のボタンが外さ
れ、胸が露わになっている。その胸を潰すかのように掴んでいる自分の手──。
「わ、私……うそ……」
 手のひらに伝わる心臓の鼓動は、今までに経験したことがないくらい高く、速いもの
だった。
「どうしちゃったんだろう、私……」
 アイが起き上がろうとしたその時。自分の股間に違和感を感じた。熱くて、何か疼く
ような感覚。
 そっとパジャマの中に手を伸ばし、ショーツの上からその場所に触れてみると、そこ
はかすかに湿っていた。
「え、これって……」
 もっとよく確かめようとして、その場所を強く押してみる。
「あぁっっ!?」
 ぷちゅ、と何かが溢れ出る音がした。同時に、先程とは違った快感が体の中を突き抜
ける。
 アイはショーツの中に手を伸ばし、ほとんど触れたことの無いそこに手を伸ばした。
そこは、熱を帯びて、湿っていた。
「んっ……」
 そのまま触り続けたいという誘惑を断ち切り、アイは指をショーツから引き抜く。引
き抜いた指は、自らの粘液でキラキラと輝いていた。
「濡れてる……」
 その事を意識したことで、アイの中で何かが壊れた。
145139:2005/05/04(水) 21:11:25 ID:YLJUc455
 アイはパジャマのズボンとショーツを脱ぎ、もう一度指で自分のそこに触れた。
「ん……、ふ……ぅん」
 人指し指を前後に滑らせる。あの部分から滲み出てくるぬめりを帯びた液体が、周囲
に塗り広げられていく。それによって指はよりスムーズに動くようになり、どんどん気
持ちよくなっていく。
 アイは、中指も使ってそこをこすりだした。さらに、襞の中にほんの少し指を入れる。
それまで隠されていた襞に指が触れるたび、頭の中で小さく何かが弾ける。
「あん……マサヒコ君……いいよっ、すごく……」
 アイはマサヒコの名前を口走ってしまったことにも気づかず、さらに指を動かす。指
だけではなく、腰全体もくねるように動かし、快感を貪る。
 そして、終わりは突然やって来た。アイの指が、偶然にも、上の方にある突起に触れ
たのだ。
「イイ……あぁっ、い……イ……イイッ!」
 ベッドの上で身体が弾む。
 頭が真っ白になる。
 脚がぶるぶる震えて、すぐにふぅっと力が抜けていった。
「あ…………はぁ……はぁ、はぁ……」
 アイは、荒い呼吸を繰り返しながら、しばらくベッドの上で横たわっていた。
「マサヒコ君……」
146139:2005/05/04(水) 21:13:59 ID:YLJUc455




『というわけなんです。どうしたらいいんでしょう、先輩』
「えーと、つまり、要約すると、マサヒコをオカズにオナっちゃったわけね、あんたは」
『そ、そんなはっきりと言わないでください〜〜〜!!』
 受話器越しに、アイの泣き声が響く。
 さて寝るか、と思いベッドに入った中村リョーコの元に電話がかかってきたのはつい
先程のこと。「相談がある」と言われて話を聞いたところ、アイはマサ母の話から、ど
ういう経緯でそうなり、その結果自分がどうなったかを、中村に話し出したのである。
 ……そりゃもう、こと細かに。
 リョーコは二日酔いでも無いのに痛む頭を押さえながら、慎重に言葉を選んだ。
「犬にでも噛まれたと思って、忘れちゃいなさい」
 ……すいません、すげー適当でした。そりゃ、寝ようとしていたところ電話で呼び出
されちゃ、機嫌も悪くなるというものである。
「そんなことできませんよ〜。わたし、これからどうやってマサヒコ君の家庭教師を続
ければいいんでしょうか?」
「そんなに後悔するなら最初からスルな……」
『だ、だって、その、あの、指が勝手に……』
「いい? マサから見りゃ、あんただって立派な大人なんだよ。その大人が変に動揺し
てどうするのよ。ましてやマサは、今年は受験なのよ。教師が動揺していたら、生徒だ
って実力が発揮できるわけがないわ」
『はい……』
「それにね。オナニーは悪いことじゃないわ。それでストレス解消になるならむしろい
いことよ。もちろん、ヤリすぎは良くないけど、それはどんなことでも同じ。『過ぎた
るは及ばざるがごとし』って言葉、知らない?」
147139:2005/05/04(水) 21:14:32 ID:YLJUc455
『そうなんですか?』
「あんたも初の教え子がいよいよ受験生って事で、すこしピリピリしてるのかもね。
ま、少しぐらい気楽にやっても罰は当たらないわよ。それより、さっきも言ったけど変
に動揺される方がよっぽど問題だわ」
『そ、そうですね! ありがとうございます、先輩。少し気が楽になりました』
「あー、じゃ、私はもう寝るけど、いいかい?」
『ええ。ありがとうございました。夜遅くに、すみません』
「ま、いいってことよ。今日はゆっくりおやすみ」
『はい。お休みなさい、先輩』
 電話が切れたことを確認すると、リョーコはテーブルの上に置いてあったタバコに火
をつけた。もう眠気は完全に覚めてしまっていた。
「マサヒコねえ──」
 リョーコはため息とともに煙を吐きだした。
「アイもマサもその方面にはかなり鈍感だからねえ……。面倒なことにならなきゃいい
けど」
 一本吸い終えたリョーコは、もう一度ベッドに潜り、部屋の明かりを消した。
「それにしても、女子大生家庭教師と、教え子の中学生か……結構燃えるシチュエー
ションかもしれないわね」
 そう言うと、リョーコは自分の股間に手を伸ばした。
「今夜のオカズはこれにするかね……」


148139:2005/05/04(水) 21:19:24 ID:YLJUc455
以上です。長々と失礼しました。
あ、タイトルは「今夜のオカズは」ってな感じでお願いします。

エロは書き慣れていないもので、使い物になるかどうか分かりませんが……。
っていうか、いいのか、こんな話で?


批評、感想などいただけると嬉しいです。では、再び、いち名無しに戻らせていただきます……。
149名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 21:50:50 ID:s+Db+gjf
139氏GJです!

いったいこのスレには何人の現人神がおわすのだ?
150名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 22:04:18 ID:IqSbzy4n
軽く十二神将はいそうですね
151名無しさん@ピンキー:2005/05/05(木) 01:07:27 ID:kVtUm8O1
1チームの投手人数は軽くいそうです
152名無しさん@ピンキー:2005/05/05(木) 01:35:45 ID:u8BKkjd9
神降臨(*´д`*)
153サブロー:2005/05/05(木) 16:03:56 ID:j/2BU+2v
筆が折れました・・・
新たな筆を手に入れるまで、一時的に引退します・・・
いつか必ず復帰しますので、期待しないで待っててください・・・orz
154名無しさん@ピンキー:2005/05/05(木) 16:10:01 ID:9pQGskYz
Σ(゚Д゚;
155名無しさん@ピンキー:2005/05/05(木) 16:30:20 ID:WvbcFnw5
サブロー氏、どんな事情かわかりませんが…いつまでもお待ちしています。復帰祈願!

他にも、たくさんの職人さんがアク禁に巻き込まれてるみたいだし…
156名無しさん@ピンキー:2005/05/05(木) 23:08:45 ID:TU9qACr7
今年はすっかりホワイトウィークになっちまったな
157名無しさん@ピンキー:2005/05/05(木) 23:14:55 ID:kVtUm8O1
ホワイトウィーク?
158名無しさん@ピンキー:2005/05/05(木) 23:17:28 ID:g6vCyKls
>>古田氏
いつも保管庫更新乙です。
一つお願いがあるのですが、「濱中」「妹」各保管庫ページ内で、相互に行き来できるようなリンクってつけられませんか?
現在は「戻る」ボタンで保管庫入口まで戻らないといけないですよね?
もし他の方法があるのなら教えてください。
159トマソン:2005/05/06(金) 01:37:01 ID:ZgYZSYXY
トマソンです。
2打席目が、もとい、ネタの神様ふた周り目が回ってきたようです。

アヤナがあわやという目に合います。
「俺のアヤナに何をしやがる〜(怒)」という方はスルーしてください。

流れは
レイプ未遂〜癒し系〜萌え系〜ギャグ(エピローグ)
ってとこです。

エロはほとんどなしです。では・・・。
160トマソン:2005/05/06(金) 01:37:59 ID:ZgYZSYXY

「・・・遅くなっちゃったわね」
 あたりは既に薄闇に包まれている。若田部アヤナは家路を急いでいた。
「委員会の仕事も面白いけど、薄暗くなるまでかかるのはきついわね・・・
それにしても、花粉症の季節が終わって本当に良かったわ」

 アヤナの家は学校から近い。ほとんどは明るい道だが、数十メートルの間だけ、
両側に茂みに囲まれた、やや暗い細い道を通らなければならない。
「毎日通ってはいるけど、もう少し明るいといいのに・・・」
アヤナはいつも通り足を進めた、その刹那。
「・・・?」
 何か妙な気配を感じて後ろを振り返ろうとした、その一瞬前に、サングラスをかけた
黒づくめの男がアヤナの後ろから音もなく接近し、こぶしを振り回し、みぞおちに
一撃を入れた。
「くふっ・・・!」
息がつまり、体がくの字になる。
 男はアヤナの体を、強引に茂みのなかに引きずり込むと、地面に押し倒した。
 アヤナは一瞬なにが起こったか分からなかった。腹部にいきなり痛みが走り、
たまらずうずくまろうとしたところを腕と腰を強引につかまれ、体を振り回され、
茂みに連れ込まれる。
 はっと思ったときには、地面に直に仰向けに転がされ、サングラスをかけた男が
自分の体に馬乗りになっていた。
「(・・・痴漢?!)」
「ひょーっ、上玉じゃねえか・・・おとなしくしな。そうすればすぐに終わる」

161トマソン:2005/05/06(金) 01:39:32 ID:ZgYZSYXY
 粗野なサングラス男は乱暴にセーラー服の上を破り、一方の手でブラのカップを
無造作につかみ上にずらす。もう一方でスカートを思い切り捲り上げる。
「だ、誰か助・・・むぐーっ・・・」
腹部の痛みで思うに任せぬながら悲鳴をあげかけたが、男の手がアヤナの口を乱暴に
押さえる。爪が頬に食い込み、アヤナの顔がひきつる。。
「おとなしくするんだ。さもないと、綺麗な顔がふた目と見られないようになるぜ」
 恐怖に歪んだアヤナの顔を、男が気味良さげに見下ろす。
「ガキの癖にいいオッパイじゃねえか・・・ゆっくり楽しませてもらうぜ」
空いたほうの手がアヤナの乳房に伸びる。アヤナは必死で身をもがき、くぐもった
悲鳴を上げるが、男の手を逃れることは出来そうになかった。 
 恐怖と絶望で、アヤナの気が遠くなっていく。

 マサヒコはサッカーで友人たちと楽しんでの帰宅途中だった。
 夕闇のなか、20mほど前に同じ学校の制服の女子が歩いている。角を曲がって
細い道に入っていった女子生徒を視界の隅で捉えつつ、T字路を直進しようとした。
「だ・・・たす・・・」
 かすかな悲鳴を聞いたのはそのときだった。
 反射的に声のほうを向く。さっきの女子生徒が曲がった細い道を見渡すが、どこにも
姿が見あたらない。
 マサヒコは暗い道に踏み込み、急ぎ足で進みつつあたりを見回す。どこからともなく
低い声が聞こえてくる。茂みが乱れたところを見つけ、中を覗き込むと、黒づくめの男
がセーラー服の少女に馬乗りになっている!
「何をしている!やめろ!」 
 マサヒコのこめかみを石つぶてが掠めた。こちらの足音に気づいた暴漢が投げたもの
に違いなかった。
 マサヒコは大急ぎで大きく息を吸い、
「誰か〜!」
 肺も裂けよと、かつてない声量を発揮した。
「ちっ!」
 男はものすごい勢いで逃げていった。

162トマソン:2005/05/06(金) 01:40:55 ID:ZgYZSYXY
 マサヒコは追いかけようとしたが足を止めた。足の速さではかないそうにない、それより
女の子を助けなければ。
「大丈夫ですか・・・!?わ、若田部!?」
 アヤナは地面にあおむけになったまま、まだ呆然としていた。頬には爪が食い込んだ
跡が痛々しい。セーラー服は無残に破れ、ブラジャーは上にずらされ、両方の豊かな
乳房があらわになっている。スカートはすっかりまくりあげられ、大人びたパンティが
上のラインまでマサヒコの目に飛び込んでくる。
 アヤナの無残な姿にマサヒコも一瞬固まり、魅惑的な眺めから視線を外すのに大変な
努力を要した。が、ここで救ってやれなくては男子の沽券にかかわる。
 危ないところだったが、貞操に大事はなさそうだ。マサヒコはアヤナの肩をつかんで
揺さぶった。
「若田部!おい、若田部!しっかりしろ!」
「・・・こ、くぼ、くん・・・?」
 ようやく目の焦点が合ったアヤナは、自分の姿に気づき、あわてて胸を隠し、
スカートの裾を直すが、その目からはじわっと涙が噴きだした。
「う・・ひっく・・・あ、うう・・・ひくっ・・・」
「ひどい目にあったな・・・怪我は大丈夫か?」
 アヤナは答えることが出来ず、すすり泣いた。マサヒコは上着を脱ぎ、ようやく体を
起こしたがまだ地面にすわったままのアヤナのそばにしゃがみこみ、アヤナに上着を
かけてやった。

163トマソン:2005/05/06(金) 01:43:18 ID:ZgYZSYXY

「・・・小久保君・・・」
「ああ、俺だ。もう大丈夫だ」
「小久保、君・・・」アヤナはたまらず、マサヒコにすがりついた。両手を首にまわし、
ぬくもりを欲するかのようにその体をマサヒコの体に押し付け、すすり泣く。
「ぐす・・ひっく・・・小久保君、ありがとう・・・怖かった、怖かったよう・・・」
 マサヒコはアヤナの背中に腕を回し強く抱きしめ、今は泥さえついているが美しい
栗色の髪の毛をやさしく撫で続け、
「もう大丈夫、大丈夫だ・・・」
と落ち着かせ、アヤナが多少なりとも自分を取り戻すまで待った。
 マサヒコとて男、首にからみついたアヤナの腕のすべすべした肌、アイより大きそうな
アヤナの胸の感触を感じて心臓が高鳴っていたが、ここで勃たせるわけには行かない。
さっき学校で習った因数分解の問題を思い出し、必死にこらえた。

 マサヒコの大声で出てきた近所の老人が、事態を見て取って救急車を呼んでくれた。
アヤナの顔の傷が心配だったが、1,2日で綺麗になくなると知り、マサヒコは安堵した。
そこへ、若田部アヤナの母、ハルナが病院に着替えを持って駆けつける。
警察にも回ってから、マサヒコはアヤナ&ハルナを自宅に送り届けた。

164トマソン:2005/05/06(金) 01:45:10 ID:ZgYZSYXY
 もう時刻は9時近い。アヤナを落ち着かせ、なんとか寝かしつけたハルナが
マサヒコに何度目かのお礼を言いつつ、お茶をご馳走していた。
「小久保君、本当にありがとう。あなたが居なかったら今頃アヤナは・・・」
「いや、礼なんて。それより、わかた、いや、アヤナさんが無事でよかったです。」
「何度お礼を言っても足りないくらいよ。今度、ご両親にも挨拶させていただくわ。」
「いえ、気になさらずに・・・」
「ところでね小久保君。お願いがあるの。」
 ハルナは座りなおし、まっすぐにマサヒコを見つめた。年齢は40には満たないだろう、
アヤナと同じ栗色の髪の毛を後ろで無造作に束ね、主婦然とした地味な姿だが、
まだまだ美貌は衰えていない。
「なんでしょう?」
「あのね、アヤナを守ってやって欲しいの」
「え?あの、守ってって・・・」
「あなたのおかげで体の傷はたいしたことはなかったけど、あの子の心はひどく傷つい
ているわ。多分、男の子には分からないでしょうけど、あの子の心は今、壊れる寸前。
ちょっとした冗談でもどうにかなってしまうかも知れない。
 見ての通り、愛想のない娘だけど、ああ見えても繊細な心の持ち主なの。
 家にいるときは私が気をつけるし、パパやあの子の兄にもよーく言って聞かせる
けれど、学校にいるときや帰り道が心配なの。
 だから、お願い。あの子の心の傷が癒えるまで、あなたの目の届くところにいる間は
あの子を守ってあげて。」
「・・・分かりました。やってみます。
 ・・・あの、もう遅いから、これで失礼します。」

165トマソン:2005/05/06(金) 01:46:36 ID:ZgYZSYXY

 その翌日から、マサヒコは学校にいるときは常に視界の中にアヤナを入れておき、
帰り道はアヤナと一緒に帰るようになった。
 アイが学校に迎えに来るのも断り、アヤナと二人で歩くほんの5分ほどの回り道。
 言葉少なで、表情も陰りがちだった数日の後、アヤナはどうにか他愛のない話を
しながら歩けるようになった。
「小久保君・・・合宿の時の責任は、これでチャラにしたげる。
でも、私のハートを盗んだ責任が新しく出来ちゃったわよ?」
「冗談はよせよ、本気にしちまうぞ」
「いいよ?あ、でも、風紀を乱しちゃダメよ?ウフフ」
「そういえば、あの金魚、まだ生きてるのか?」
「ええ、元気よ。」
「金魚すくいの金魚なんて大概、長持ちしないそうだけど・・・」
「小久保君がくれた、初めてのプレゼントだもん。あれが死んじゃったら、
私、悲しいな。」
 いままでのアヤナだったら考えられないような台詞だ。貞操の危機を救ってもらった
ことで、純粋な信頼とわずかな甘えがアヤナの中に生まれたようだった。マサヒコも
そのちょっとした甘えに悪い気はしない。
 そして、こんなときのアヤナは、それまでは見せたこともないような天使のような
笑顔をマサヒコに向けてくる。マサヒコはそのまぶしさにくらくらしていたが、精神力の
限りをつぎこみ、内なる欲望を断ち切った。
 マサヒコはアヤナに邪心は持つまいと心に決めていた。
 俺の欲望なんかどうでもいい。万が一にも、今、この娘の心に傷を重ねては
いけない・・・。
166トマソン:2005/05/06(金) 01:48:46 ID:ZgYZSYXY

 その日は家庭教師はない日だった。家に帰ったマサヒコはワイシャツのままベッドに
身を沈め、もの思いにふけった。時々、アヤナの笑顔がひとりでに脳裏に浮かんでくる。
「(そういえば若田部の屈託のない笑顔なんて、いままではめったに見なかったな。
ま、もともと学年でも屈指の美少女だし、その上成績優秀、料理も裁縫も完璧とくれば、
これで愛想が良かったら親衛隊が出来ちまうだろうが。
 でも、あの笑顔は今のところ俺にだけ向けてくれているようだ。あれが誰にでも向け
られるようになったら、俺の仕事も一段落か。
 ハルナさんの願いにも、なんとか応えられるかな。)」

 さらに数日後。アヤナは以前通りに、いや、以前にも増して明るくなった。尖がった
ところがなくなり、接した相手に厳しさより優しさを感じさせるようになったと
もっぱらの評判だ。
 笑顔も、マサヒコだけでなく、皆に向けることが出来るようになったらしく、若田部
の笑顔に皆、幸せな気分になっているようだ(戸川ユキを除く)。
 クラスの男子は本当に親衛隊を作ろうと画策しているらしい。
 もう、大丈夫だろう・・・。

 
167トマソン:2005/05/06(金) 01:50:11 ID:ZgYZSYXY

 その日もアヤナを送り届けたマサヒコは、お茶をご馳走になりつつ、アヤナが
中座した隙にハルナに話しかけた。
「あのう・・・アヤナさんの心が癒えるまで、アヤナさんを守って、というお話
でしたが・・・もう、大丈夫だと思います。以前よりもいい笑顔を見せていますよ。」
「そうね、私もそう思う。あの子は以前は自分の力だけを信じているようなところが
あったけど、怖い体験をしたことと、あなたに助けられたことで、周りの人との
接し方を考えるようになったのね。マサヒコ君、本当にありがとう。
・・・でも、もう終わりでいいの?あの子を一生、守ってくれてもいいのよ?」
「え?!いやあの、えーと、それはまあ、成り行きしだいで・・・」
「へえ、成り行きね・・・それじゃ、期待してるわね。」
 アヤナが戻ってきたのをしおに、お茶会を切り上げ、ハルナはウインクで
マサヒコを送りだした。
・・・それにしても、世の中のママンはみんなこうも色ボケなのだろうか?
帰路、マサヒコはしばし悩むのであった。


 その夜、一仕事終えてほっとしたのが良かったのか悪かったのか、あの時のアヤナの
無残なポーズが、これでもかとあらわになったパンティが、しがみついてすすり泣く
アヤナの乳房の弾力が、マサヒコの脳裏によみがえった。
 アヤナ自身に邪心を感じるわけにはいかないが・・・自家発電の燃料にするなら、
まあいいだろう。
 その夜、マサヒコは脳内で、アヤナの女体を存分に楽しんだ。
 なにしろ生々しい実物の記憶をもとにしたのだ。マサヒコは強烈な快感を味わった。
168トマソン:2005/05/06(金) 01:53:37 ID:ZgYZSYXY
 翌日。
「おはよう」
 アヤナの笑顔の挨拶を受けたマサヒコの脳裏に、夕べのオナニーの強烈な印象が
よみがえった。邪心をみせちゃいかんいかんと、マサヒコは股間のふくらみをカバンで
巧みに隠し、平静を装って挨拶を返した。
 アヤナは少しさびしそうな、憂いを含んだ笑顔をマサヒコに向けた。
「お母さんに聞いたわ。今まで、毎日送ってくれてありがとう。今日からは、一人で
帰るね。心配しないで・・・気をつけて帰るから。」
「ああ・・・気をつけてな。」

 放課後、カバンを持って校門に向かって歩くマサヒコの目に、校門のそばに
たたずむアヤナが目に入った。
「小久保君、さようなら。・・・挨拶だけ、したかったから・・・それじゃ」
 ごく最近出来るようになった、天使のような笑顔。
「(昨日まで、俺はあの笑顔とともに歩いていたんだな・・・)」
 一人、歩み去っていくアヤナの後ろ姿に、マサヒコはたまらない寂寥感を感じた。
 そうか・・・あの笑顔に、俺はやっぱりやられちまったのか。
「若田部〜!」マサヒコがアヤナに走り寄り声をかけ、アヤナが振り返る。
「・・・?なあに、小久保君」
すう〜。マサヒコは大きく息を吸って、覚悟を決めて一言。
「一緒に帰ろう」
「・・・うん」
 かすかに顔を赤らめ、再び天使のような笑顔を見せ、アヤナはうなずいた。

169トマソン:2005/05/06(金) 01:55:41 ID:ZgYZSYXY
(エピローグ)
 幸せそうに歩いていく二人の15mほど後ろ、電柱の陰から陰に移動し、
尾行する少女が一人。その小さな体の周りに渦巻く闘気。
「マサちゃん・・・若田部さんと毎日一緒に帰って、いったいどうしちゃったの?
よからぬ振る舞いに及んだら、現場を押さえてやるんだから・・・」

 さらに、前の二人の男女と一人の少女を尾行する、二人の女子大生と一人の少女。
「ふんふんふーん・・・アヤナの奴、最近授業に同席しないと思ったら・・・」
「先輩・・・この尾行、悪趣味じゃありませんか?」
「何いってんの、教え子のことを知らなきゃ家庭教師は勤まらないわよ?」
「そんなこと言って、これから面白くなりそうだとか思っているんでしょ?」
「と〜ぜん!アヤナは私のことを慕ってくれてるから、きっとじきに相談にくるわね。
そしたら、も〜う煽りまくって二人の仲をマッハで進展させてあげるわよ。
それをミサキに事細かに伝えてあげれば、ウフ、フフフフ・・・。楽しそう。」
「先輩・・・」
「そういえば、若田部家は東大卒なのが当たり前だっていうから、マサが三流大学じゃ
肩身が狭いわね・・・アンタ、マサを東大に入れる自信ある?」
「いや、ちょっと・・・」
「ふえ、トーダイですか?港に行けばあるんじゃないですか?」
 天然娘の発言はまるきり無視され、尾行は続く。


 そんなこととは知らず、マサヒコとアヤナはこれからも一緒に帰ろうと
約束をしたところだった。
 マサヒコは邪心をいつアヤナ本人に向けて開放してよいか、考え始めていた。
170トマソン:2005/05/06(金) 02:01:26 ID:ZgYZSYXY
以上です。
題名は、「お嬢様の心の傷とマサヒコ風騎士」かな。
エロくなくてすみません。

しかし、若田部母を「ハルナ」と勝手に命名したのはまずかったかな?
これでもし、いずれ本編で若田部母の名前が明らかになったら(滝汗)



ところで、妹は思春期のほうで、小宮山、坪井、加藤各先生のファーストネームは
明らかになっていましたか?誰か情報プリーズ。

坪井x小宮山の結婚生活で小ネタを書こうとしたが、名前を呼び合う
シーンが書けん_| ̄|○


では。
171名無しさん@ピンキー:2005/05/06(金) 02:12:20 ID:xhf0G+J3
おおおう、トマソン氏乙!GJ!
これは続くんですか?続いてほしいなあ
172名無しさん@ピンキー:2005/05/06(金) 02:13:18 ID:Bzn+jdNp
トマソン氏…







正直マジで感動した(つд`)
ありがとう!
173名無しさん@ピンキー:2005/05/06(金) 02:38:42 ID:msU2rduh
トマソン氏GJ!!
最近マサアヤが少なかったのでいい・・・とゆうか充分すぎるほど補充させていただきました

ちなみに小宮山、坪井センセの名前は明かされてないけど加藤センセならキョーコと言う名前が免許証にちらりと書いてありました。
174名無しさん@ピンキー:2005/05/06(金) 17:29:12 ID:Wx6f3eDx
トマソン君、いいよいいよ(゚∀゚)
175名無しさん@ピンキー:2005/05/06(金) 21:47:56 ID:VN1+5vP0
 ミサキは潮を噴いた 。
176名無しさん@ピンキー:2005/05/06(金) 22:36:23 ID:I40utGVp
 トマソンは潮を噴いた
177名無しさん@ピンキー:2005/05/06(金) 23:17:35 ID:WIqE7vFK
>>158
双方のトップページをブックマーク
178>>83:2005/05/07(土) 14:34:15 ID:A51LyZ28
「残念だったな。小久保なら今頃天野と一緒にデートでもしてるはずさ」
そうなのだ。マサヒコはミサキと恋仲になっているのだ。
「くっくっく、まったく、若田部が素直になってれば立場はかわってたかもしれないのに」
「…!」
「好きなら好きと意思表示するべきなのさ。無意味に高いプライドにこだわらずに」
アヤナは身を震わせた。取り返しのつかない過去を思うと、心が張り裂けそうになる。
「お、えらく濡れてきたじゃないか。言葉で責められて感じるとは、まさか若田部はMか?」
アヤナの秘肉は、彼女の意思とは裏腹に蜜の量を増やしていた。


流れ豚切りでスマソがリレー復活さしてみた。
179郭泰源:2005/05/07(土) 14:51:43 ID:KXaYNnfu
>56氏
んっと、ちょっと抽象的なんで、答えづらいけど。個人差あるとは思いますが。私の場合。
SS書くとき、一番楽なのは、頭とオチが浮かぶとき。これはすぐに書けます。
で、次はオチだけ浮かぶとき。これはまあ、適当に肉付けして、書くんで結構かかります。
辛いのが冒頭部だけ浮かんだとき。オチまで行かずに流産しちゃったSS、いっぱいあります。
自分の書いた中で一番おきにのSSは、エロ無しですがエピローグのアヤナ。
なんとか、彼女らしさを書けたかな?って自分では思ってますけど。
ひとさまのSSでは、やっぱり75氏の「初恋成就」とピンキリ氏の「マサヒコママ×パパ」ですね。
あれは衝撃でした。貴方のSSも、待ってます>56氏

>サブロー氏
筆が、折れましたか…。私も調子の悪い、旧型のPCなもんで(いまだにW98)、
結構苦労してますけど。なかなかねえ、体に馴染んじゃった筆だと、換えづらいんですよね。
早期の復帰を願っております。ちなみに悪禁って、マジっすか?
>ピンキリ氏、139氏、518氏、トマソン氏GJです!
新人さんも花盛りで、ここのスレはマジで泉が枯れませんなあ…。

んで、毎度の駄文拙文悪文ながら、リョーコ編です。
長いっ!我ながら、長い!15ぐらいSS書いてる中で最長かも。
でも、マジでリョーコの絡みは、難しいっすよぉ〜。展開も無理ありまくりだし…。
またもダラダラ長くて、読者の皆様、申し訳なしっ!!!!!
「淫乱系じゃないリョーコ」ってのが目標だったんですけどね。自信ないっすわ。
実は、コレの前に、レイプヴァージョンも書いてたんですけど…後味悪くなって、途中で没りました。
上手くオチてくれない感じだったし。もしかしたら、多少手を加えてそのうち投下…しないだろーな。
自分で書いてても、???って感じだったんで。それはともかく、投下。
180郭泰源:2005/05/07(土) 14:53:25 ID:KXaYNnfu
「で…結局、全部あんたの差し金だったってわけだな?」
「ふふふ…ばれたか」
舞台は中村のマンション。中村はソファにもたれ、ニヤニヤとした表情だが─。
マサヒコはテーブル前のクッションに腰掛け、思いっきり険しい視線を彼女に向けている。
今回の一連の騒動について、さすがにマサヒコも思うところがあり、
中村と直談判すべく、はじめて彼女の住処へと一人、足を踏み入れたという次第である。
「あのなあ…ばれたか、じゃなくて!俺はこれからどの面さげてみんなと会えばいいんだよ!?」
「ん?いいじゃん、結局みんなとよろしくやったわけだし」
「よろしくって、なあ!いい加減にしてくれよ!」
「でっかい声出しちゃ、ダメですぅ♪ご主人様あ」
「な#な$な%な、な」
「ははは、その様子だとアイとのメイドプレーも堪能したみたいだね」
「ぐ…あんたなあ…」
「はは、でもさ、あたしもここまで上手くいくとは思ってなかったんだよね。
1週間で4人の処女食っちゃうなんて、滅多にない体験よ。さすがはマサ、
ヴァージンキラー〜♪って感じじゃん」
「…だから、あんた、歌とか微妙に古いんだよ!いまどきSILVAって…」
「そう言ってあたしのことばっか攻めるけどさ、マサ。あんた、自分が全然悪くなかったって言える?」
「え…」
「その気になったらさ、何とかできたんじゃない?それにだいたい、どの娘にもいい顔して、
結局本当のところあんたって誰が好きなのか全然はっきりしてなかったじゃん」
「だ、だから、俺は…ただみんなと…」
「初詣のとき、そんなこと言ってたわよね。でも、どのみちどの娘か選ばなきゃなんないのよ?
その気がないのに、中途半端に優しくして引っ張るのって、ムチャクチャ残酷よ」
「…でも、少なくとも、今度みたいにあんたがけしかけなけりゃ、
若田部や的山やアイ先生とは、あんなことにはならなかったはずだ!」
181郭泰源:2005/05/07(土) 14:54:11 ID:KXaYNnfu
怒りに満ちた表情で叫ぶマサヒコ。
「そう言うけどさ〜、結局、みんながあんたに迫って、きっちりヤることヤっちゃったってことは、
やっぱりみんなマサに惚れてたってことじゃん。しかし、ここまでうまくいくとは思わなかったのよねぇ、
あたしも正直さ。あはは、まさかあんたが全員食っちゃうなんてねえ」
反省の色なく、愉快そうに笑う中村。
が、マサヒコは既に先ほどの怒りに燃えた表情は見せていなかった。俯き、肩を震わせていた。
「…マサ?」
そんな彼の様子に、さすがに心配になって中村はのぞきこんだ。
「…」
真っ赤な顔をして─、マサヒコは、泣いていた。大粒の涙を双眸から零して、震えていた。
「ま、マサ?」
「俺は…本心から、みんなと…。いつかは、みんな大人になって、離れ離れになるってことくらい、
俺だって…わかってたけど…。でも…そのときまでは、ずっと仲間でいたいって…。
ミサキが、俺に気があるってことぐらい、薄々気付いてたけど、でも、それも…。
なんとか、抑えてきたのに…全員と、こんな…こんな…ことに、なるなんて…」
マサヒコの口からは、訥々とではあるが、後悔の言葉が次々と溢れてきた。
「マサ…」
中村の心には、今、初めて、後悔の念が生まれていた。
それは、目の前の少年の、あまりに純粋な言葉を聞いたからだった。
(マサ…あんたって、どこまで…馬鹿素直なんだか…)
胸の中でそう呟きつつも、中村の中で、今までに無い感情が生まれてきていた。それは─
(でも…今まで、こんなに…真っ正直に、あたしに言葉をぶつけてきた奴なんて…)
生まれもっての美貌と、豊満な肉体。彼女は、それだけで、男に不自由することは無かった。
そしてまた、彼女に群がる男たちは…彼女の、そこだけしか、見ていなかった。
彼女の持つ悲しみや喜び、そういった感情に、誰も本当のところは、関心すら払っていなかった。
それは、豊田にせよ、関根にせよ…、かつての男はみなそうだった。
182郭泰源:2005/05/07(土) 14:55:18 ID:KXaYNnfu
「俺は…俺は…どうしたら…」
そう言ったまま、言葉を失うマサヒコ。
彼は、本心から、自分のしてきたことに、後悔し、苦悩していた。
中村は、悔いの気持ちと─。愛おしさから─。思わず、マサヒコを、抱きしめていた。
「?!な、中村?へんせい?」
「ゴメンね、マサ…あたし、ホントはさ、こんなことになるなんて…。
思ってなかったんだ…。信じてくれないかも、しれないけど」
「…」
「あのさ、マサ。あたしね、あんたのことが…羨ましかったんだ、本音はさ」
「?」
「あんたって…多分、自分で、意識してないだろうけど…大切に、育てられて…。
んで、両親も、すっごく、いいひとで…。可愛くて、あんたのことを、好きで好きでしょうがない、
幼馴染のミサキちゃんがいて…。弟みたいに可愛がってくれてる、アイがいて…。
おまけにさ、仲の良い、クラスメイトのアヤナやリンがいて…。
うん、今だから言うよ。あたしは、あんたが、羨ましかったんだよ」
「…ほ、ほんなことは…」
「あたしさ、今でもそうなんだけど…家族と上手くいってなくて…友達らしい、友達もいなくて…。
寄ってくるのは、つまんない野郎ばっかでさ。こんな風に…本音を言える人間って、いなかったんだ」
「…」
予想外の、中村の告白に、戸惑うマサヒコ。
「ねぇ、マサヒコ?」
「は、ふぁい」
「さっきさ、全員と、こんなことにって、言ったよね?」
「?ふぁい?」
「まだ、全員じゃ、ないよ…」
「?」
183郭泰源:2005/05/07(土) 14:56:33 ID:KXaYNnfu
「まだ…あたしが…残ってる」
「!?!??????」
あまりの急展開に、驚愕の表情を浮かべ、中村を見上げるマサヒコ。が、中村は…。
普段の彼女にも似合わず、清楚に頬を染めると、そんなマサヒコの視線を、逸らした。
「ねぇ、マサ…。確かにさ、勢いで、みんなと、こんなことに、なっちゃったんだろうけど…」
「は、はあ」
「でもね、それだけ、あんたが…、魅力的な男の子だってことも…確かなんだと、思うの」
「そ、そんなこと…」
「ううん。マサ…可愛い…」
そう言って、再び、強くマサヒコを抱きしめる中村。
「せ、へんせい?」
押し付けられてくる、中村の肉体の柔らかな感触と甘い香りに、戸惑いつつも陶然とするマサヒコ。
「マサ…こんな、ひどいことばっか、してきた、あたしじゃ…ダメかな?」
「はへ?」
「…もぅ。はっきり言うよ?し・よ!マサヒコ!」
「!」
中村は、少し照れくさそうな…それでいて、あたたかくマサヒコの心を包み込むような、
とびきりの笑顔で、マサヒコを見ていた。─キレイだった。母性すら、感じさせた。
なにしろ、素材については(まあ黙っていれば、の条件付だが)超一級品なのである。
マサヒコも、しばしその笑顔に見とれてしまっていたのだが…。
ハッと気付くと、中村から、急いで体を離し、距離をとった。
「ちょ、ちょい、タイム!それは、いくらななん、なんでもマズイっすよ、中村先生」
「…マサ?」
「だ、だから、俺は、こんなことになってしまった以上はですね、俺が誠心誠意みんなに謝って、
んで、そもそも今回の原因である、中村先生にも、みんなに謝ってもらおうと、そういうつもりで…」
「うん、いいよ。一緒に謝ったげる」
再び、にっこりと微笑む中村。
184郭泰源:2005/05/07(土) 14:57:38 ID:KXaYNnfu
「そ、そうですか、ありがとうございます。じゃ、じゃあ…」
「その代わり、しよ、マサヒコ」
「だ、だからあああ!」
絶叫するマサヒコだが、中村はニコニコとそんなマサヒコを見守っている。
「じゃないと…謝ったげないし、逆にマサに襲われた〜ってみんなに言っちゃうんだもんね」
「た、タチわりい…」
頭を抱えるマサヒコ。やっぱり中村は中村だった、と思うのであった。
「なに?勃ちが悪い?それは若いのに一大事ねえ…ふふふ、じゃあ、あたしが…」
「い、意図的に人の発言を誤変換するなああああ!」
もはやすっかりいつもの彼女のペースである。中村は、マサヒコの様子を気にするでもなく、
逃げようと背中を向けた彼に後ろからのしかかり、その股間に手を伸ばした。
「ち、ちょっと、お願いします!中村先生!待った!ストップ!タイム!請等一下!」
何故か中国語まで飛び出すマサヒコだが、既に彼のそれはジーンズ越しから、
中村の手による柔らかな愛撫を受け続けていた。
「しっかしさ、ジーンズメーカーって、絶対男もののココ、分厚い生地使ってるわよねぇ…。
やりにくいったら、ありゃしないんだから…」
妙な不満をブツブツと言う中村だが、流石に熟練の手業師の仕事とでも言うべきか。
巧みなタッチに、マサヒコのものは、こんな状況にもかかわらず、少しずつ硬くなり始めていた。
「うほ♪四の五の言うておっても…体は、正直じゃのう、ほりゃほりゃ♪」
時代劇の悪代官のようなセリフを、楽しげに言う中村。正にノリノリである。
「こ、これは、男の生理現象であって…」
「ねぇ?マサ?」
「はひ?」
「そういうのって…男だけだと、思ってる?」
「へ?」
185郭泰源:2005/05/07(土) 14:58:25 ID:KXaYNnfu
「女の子にも、あるのよ、その、生理現象ってやつが…」
そう言うと、中村は…のしかかっていたマサヒコから体を離すと、素早くブラウスを脱いだ。
淡いブルーのブラが、彼女の白い肌に映えて目にも鮮やかな光景であった。
「&%$ちちちち、とっとちちょっと、待った、中村先生」
「待・た・な・い。あのね、その生理現象ってのはね、生理の前後に、あるわけ」
「?はあ?」
「生理の後くらいはね、やっと終わった〜って感じで、もう男なんていらねー、って気分になるのよ」
「???はあ???」
マサヒコにとっては、あまりに突拍子もなく、未知のことであったため、
このような状況にもかかわらず、妙に素直に答えていた。
「でね、生理の前くらいはね…すっごく、男が欲しくて…仕方なくなるわけ…個人差、あるんだけど」
「?*:::?」
何故か、ぞくり、と非常に嫌な汗が、自分の背中を伝うのをマサヒコは感じていた。
「それで…非常に好都合なことに、今日のあたしはさ、生理の直前なわけね」
「!!!」
(そ、それって?うあ、やべーぞ、俺…)
急いで逃げ出そうとするマサヒコだったが…その動きは、中村の想定内であった。
“ガシッ”
腕を取られ、強引に─、中村の胸へと、持っていかれていた。
「でね、これぐらいの時期だと…すごく、おっぱいも張ってくるわけなの。…ホラ、マサヒコ」
“ふにゅん”
張りのある、感触だった。大きくはあるのだけれど、やはり少女のもの然とした、固さを伴った
アヤナの乳房とは違い、どこかしなやかな柔らかさを、てのひらにマサヒコは感じていた。
「…マサヒコ?」
「は、ひゃい」
186郭泰源:2005/05/07(土) 14:59:11 ID:KXaYNnfu
「ねぇ、しようよ…、あたし、今…すっごく、マサが、欲しいの。ゲームだからとかじゃ、なくさ」
「で、でも…」
「マサ…、もしかしてさ、他の子たちに遠慮してんの?」
「そ、そりゃあ…」
「いいじゃん。ここまできたらさ、最後にあたしとヤっちゃったって、大して変わりゃしないって。
…でなきゃ、マジで、あたし、『マサに襲われた〜』って言っちゃうよ?ここでさ」
(や、やっぱり…タチ悪いよ、この人…)
もはや抵抗する気力も失ったマサヒコは、ぐったりとうなだれるのであった。中村は、
そんな彼の顎を、ちょん、と人差し指で持ち上げると…。楽しげに、マサヒコと、唇を重ねた。
“ちゅ…”
妙に、いやらしさのないキスだった。バードキスのお手本(あんのか、そんなもん)のようなキスだった。
「コラ、マサ…あんた、手ぇ、抜いてるだろ」
「はえ?」
「あたし、聞いたんだからね…あんたって、結構、上手いって」
「!!!?だ、誰からそんなことを?」
「誰でもいいから。もっと気ぃ入れなさい!さもないと…」
「わ。わかった!わかりました!」
ほとんど脅迫である。マサヒコは、涙目になりながら…。ゆっくりと、中村に向き合った。
「あ、あの…中村、せんせい?」
「…り、リョーコさん、って呼びなさい!気分出ないから!」
「?はい?…じゃ、じゃあ、リョーコさん?」
「う、うん、よろしい…なにかな?」
「あの…メガネ、外しても、いいですか?」
「え?」
「俺…メガネの子と、きちんとキスしたこと、ないんですよ。それに…」
「それに…なによ?」
「前、海いったとき…素顔のリョーコさん、キレイだったから、もう一回見たいな、って思ってて…」
187郭泰源:2005/05/07(土) 15:00:17 ID:KXaYNnfu
「!」
天然ジゴロマサヒコ、またもや炸裂。本人は意識してないのだから、末恐ろしい。
中村も、あまりに自然に、マサヒコがそんな言葉を口にしたものだから、
百戦錬磨の彼女にも似合わず、顔を赤らめるしかなかった。
「も、もう。しょうがないわね、ビギナー君は。外してあげるわよ」
なんとか誤魔化そうと強がりを言って、メガネを外しにかかる中村だったが…。
「あ…違うんです。俺に…外させて下さい」
そう言って、マサヒコは中村の手を取って、膝に乗せると…そのまま、フレームに細い指を沿わせた。
(な、なによコレ…な、なんで…メガネとってもらうだけなのに…こんなにドキドキするのよ…)
マサヒコは、中村の髪の中に指を入れ、少しかき上げると…。フレームのかかっている耳元に
軽く指をのせ、ゆっくりとそれを外した。視線は、真剣に、メガネに集中させていた。
その、女の子のようにつぶらな瞳を、中村は間近で見て、胸が高鳴るのを感じていた。
(わ、わあ…マサの、指…細くて…長くて…きれいな…形、してる…)
思わずうっとりと、そんなマサヒコの挙措を眺めてしまう中村。
一方、マサヒコは丁寧にメガネを畳むと、テーブルの上においた。
「じゃ、じゃあ…なか…リョーコさん…」
「あ…うん」
ふたりは、見つめあった後、なぜか互いに顔を赤らめると…。ゆっくりと、唇を重ねた。
“ちゅッつ”
(んん…た、確かに…マサ、上手いかも…)
性格なのか、マサヒコのキスは、丹念で、丁寧なものだった。しばらく、唇を重ねあったあと…。
軽く中村のそれを吸い、舌先で彼女の唇の周りを軽くくすぐるようにして、動かしていた。
そして…。腰に回していた手を、中村の黒く豊かな長髪に、沿わせ、梳くようにして、触れた。
(!!!う、きゃあ、な、なによ、マサ、手、手つきが…)
なめらかなマサヒコの指使いに、思わず、びくんっ、と体を震わせてしまう中村。
「?あれ?リョーコさん?…大丈夫?」
唇を離し、少し不安げに中村の様子を見つめるマサヒコ。
188郭泰源:2005/05/07(土) 15:01:05 ID:KXaYNnfu
「う、ううん…ご、ゴメン…大丈夫だから」
(こ、こりゃあ…アヤナやアイが、参っちゃうのも無理ないわ。マサ、こいつ…。
あと3年もしたら、ひょっとして…とんでもない女たらしになるかも…)
予想外に興奮してしまった自分をようやく抑えると、そう思ってじろり、とマサヒコを睨む中村。
「あの?なんで怒ってるんすか?リョーコさん?そんなに、俺、下手でした?」
(ううむ…天然で、そう言うところがまた…)
なぜだか、無性に腹が立ってきた中村は…。勢いで、マサヒコをその場に押し倒した。
「えいっ♪♪」
「?!?り、リョーコさん?」
「んふふ〜。逆襲開始〜♪」
そう言うと、中村は、ブラのホックを外した。
“ぱちっ……ぷるんっ”
南国の白い果実のような中村の乳房が、マサヒコの鼻先10cmほどの距離に実っていた。
「うわあ…き、キレイですね、リョーコさん…」
感に堪えない、という表情で、それを見つめるマサヒコ。
「ふふ…そう?で・も…見てるだけじゃ…だ・め。早く…味わいなさい」
「あ…はい」
“ちゅっぷっ”
マサヒコは、首を起こすと、中村の右の乳首に口を付けた。
乳雲は小さめだが、乳首は、かなり大振りだった。薄茶色のそれを丁寧にしゃぶり、
一度軽く歯を立てたあとに…、ゆっくりと、舌の上で、転がした。
「んっ…あん…いいよ、上手よ、マサ…」
中村の、切なげな吐息に力を得たマサヒコは、重そうに実っている、左の乳房に手をのせると、
はじめは優しく…。そして、徐々に、力をこめて…揉んでいった。
“くにゅ…ふにゃ…”
(うわ…すげえ、柔らかくて…揉むたびに…形が…変わる…)
189郭泰源:2005/05/07(土) 15:02:34 ID:KXaYNnfu
力を加えるたびに、その形を変える、中村の乳房の弾力性に驚くマサヒコ。
「あん…いい…いいよ…」
(ふむ。でも、揉み方はまだまだ学習の余地アリね。それなりに上手だけど…)
声を上げながらも、冷静にそう観察しているのだから、さすがは百戦錬磨の猛者、中村である。
“とろ〜〜〜〜〜…”
マサヒコは、円を描くようにして、舌先を乳房の周辺に這わせた。真っ白な中村の乳房に、
唾液が、光る跡となって付いていった。ひどく、卑猥な眺めだった。
「ん…くぁん…うん…いい…」
(で、でも…舌使いのセンスは天性のものね…う、上手いわ、このコ…)
“つ〜〜〜〜〜ッ”
そのまま、マサヒコは舌先を胸の谷間から、腹部へと下降させていった。
同時に、遠慮がちにだが…。中村の、デニム地のスカートの脇のジッパーに手をかけた。
「んふふふ〜♪♪もう…そっちに、いきたいのかな?せっかちさんね、マサは」
そう言って、マサヒコの手を押さえる中村。
「で、でも…リョーコさん?」
「でも、ま・だ・だ・め♪もう少し…マサの、お口で、あたしのからだを…気持ちよくしてから♪」
「あ…はい」
(な、なんか…要望多いんですけど…)
そんなことを思いながら、マサヒコは中村のほっそりとした腰に腕を回すと…。
そのまま、一緒に体を起こした。座ったまま、ご対面状態になるふたり。
“ちゅ…すっ…”
再び、口づけを交わした後…マサヒコは、また、中村の黒髪に指を入れていった。
(あ…あン…このコの手つきは…はあっ、ホントに、すっごく、イイ…)
今回は楽しむだけの余裕があった。うっとりと、その愛撫に身を委ねる中村。
“かぷッ”
マサヒコは、中村の髪をかき上げると…その中に隠れていた、形の良い耳たぶを口に含んだ。
190郭泰源:2005/05/07(土) 15:03:37 ID:KXaYNnfu
甘やかなくすぐったさに、思わず身をよじる中村だが…。マサヒコは、そんな彼女の様子にも構わず、
背中と髪に手を沿わせたまま…舌先を、うなじへと這わせていった。
“ちゅる〜〜〜”
「はッく…あアん…くすぐったい…」
「…リョーコさん?」
「あ…ゴメン、マサ。大丈夫、良いよ?すっごく。上手だよ?」
「いえ…可愛い声だな、と思って…普段は、そんな高い声じゃないのに…。
こういうときは、やっぱり、女の子の声になるんですね?」
「!…」
マサヒコの素直な指摘に言葉を返せず、思わず顔を赤らめてしまう中村。
(…前言撤回。『かも』じゃないわ…こいつ、間違いなく、女たらしになる…しかも、天然の…)
“ちゅう…ぷちゅッ…”
中村がそんなことを考えているとは知らないマサヒコは、彼女の体への口づけを再開していた。
うなじから、肩へ…そして、鎖骨のくぼみに…。マサヒコの唇が、跡をつけるように、なぞっていた。
同時に乳房への愛撫も忘れていなかった。指先で、乳首を摘み…くすぐるようにして…。
ときに、少し荒々しいくらいに力を込めて乳房全体を揉みながら…。
「んっ…あはあッ……」
中村も、そんなマサヒコの愛撫に、堪えきれず甘い声で応えてしまっていた。
(ん…すごい…もう、腰のあたりから…ビリビリきちゃう…勘が良いわ、このコ)
“ちゅろぉッ…ちゅぅ〜〜”
そして、マサヒコの舌先が中村の腋へと伸びて、ゆっくりと、そこから脇腹へと攻め立てたとき…。
「きゃ!…あああ…んっ…あッ。ふぁああッッッッ!!!」
中村は、自分の体が、釣り上げられた直後の魚のように、びくびくっ、と跳ねてしまうことを
止められなかった。早くも、一度目の軽い絶頂を迎えてしまっていた。
そんなところが、自分の性感帯のひとつだとは、彼女も生まれて初めて知ったのだった。
191郭泰源:2005/05/07(土) 15:04:22 ID:KXaYNnfu
「り、リョーコさん???」
くたっ、と腰を落とし、惚けたような表情を見せる中村を、心配そうに見守るマサヒコ。
「ん…だ、だい、大丈夫よ、マサ…」
ポーッと頬を染め、上気したような表情を見せて答える中村。
(きゅ…きゅうじゅう、ご点ってところかしら???中学生でこれって…大物ルーキーね、マサヒコ)
「あ、あの?俺…まだ続けても…」
「…ん…いや、もう…いいわ」
(こ、これ以上、あたしも知らない自分の性感帯をこんなガキに開発されちゃったら…)
実は案外、敏感なうえ、臆病な中村であった。
「じゃ、じゃあ…リョーコさん?」
再びスカートに手を伸ばそうとするマサヒコ。
「…まだ、だめ〜♪」
そう言って、そのマサヒコの手を阻む中村。なぜか、とても楽しそうである。
そして、マサヒコはおあずけをくらった犬のような、なんとも情けない顔を中村に向けるのであった。
「んふふふふふ…今度は、あたしの、番だぞ〜ん♪」
歌うように、そう宣言すると、中村はマサヒコのジーンズのジッパーに手をかけた。
「ってまさか?り、リョーコさん、それは…うお?ちょ、ちょっと!恥ずかしいっすって!止め…」
慣れこそ上手の始めなり、とは良く言ったもので(なんやオッサンくさいな)。
手際良くジッパーを下ろし、そしてさっさとそれを脱がしにかかる中村。
多少は抵抗したマサヒコだが、所詮彼女の敵ではない。
「おねーさんに、まかせときなさいって♪お客様、こういうお店に慣れていないんですね♪可愛い♪」
「???」
中学生にはまだわかんないって、中村姉さん。それはともかくとして…。
「ほれほれ、こんにちは〜っと♪きゃあ♪恥ずかしいとか言っといて、お客様…まあご立派♪」
「だ、だから、なんの真似なんですか?その口調…」
大丈夫だ、マサヒコ君。その真の意味を君が知るのはもう少し後だ。
192郭泰源:2005/05/07(土) 15:05:10 ID:KXaYNnfu
「ふふふ…こんなパンパンに張り切った状態で…苦しかったでしょ?
よ〜しよしよし、お姉さんが、すぐにおくちでスッキリさせてあげますからねっ♪」
“ちゅっちう…ねろ…”
「ふ、ふぉ、ふおおおお!」
『なんということでしょう…ペニスの先端に口先をつけられ、少し舐められただけだというのに…。
類まれなる技術と住人への優しさとが調和した、正にこれぞ、匠の技です』
某テレ朝のリフォーム番組のナレーターの声が、マサヒコの耳には聞こえていた。
凄まじい快感に襲われ、呻き声をあげてしまっていた。リンコやミサキとは、格が違うと言えよう。
「あらあら、そんな大声で…嬉しいですわ、お客様♪では、続けて…」
“ずぶぶ…くちゅ…むに…ふに…”
喉の奥までペニスを咥え、頭を前後に動かしながら…。
マサヒコの睾丸を、両手でしなやかに揉みほぐす中村。
「ほ、ほわああああ!」
もはや擬音のみ、というか、単語らしい単語を発することすら、マサヒコにはできなかった。
「んっ…んんっ…」
中村は、そして、喉奥から少しペニスを移動させ、口内に空間をつくると…。
舌の先を、カリと包皮の境目にこじ入れ、なぞるようにして幾度も幾度も舐め上げた。
「?ぎ、ひいい!すんません、リョーコさん、無理。限界。駄目。…す、すとぉーっぷ!」
なんとか最後の理性を結集させ、絶叫するマサヒコだが、中村は…。
(うむ。この技にここまで耐えるとは、なかなかの若者。
しからば、私もいち技術者として─。持てる技の全てを、君に伝えよう…)
…プロジェクトXの再放送を見た後だったようである。
「すと、すとっぷだっつの!」
“ず!ずる…”
が、そこはマサヒコ。なんとか中村の口から、いきり立った自分のものを引き抜くのに成功した。
193郭泰源:2005/05/07(土) 15:06:00 ID:KXaYNnfu
「む〜〜〜、マサ!せっかくとっときの技を…」
「あ、あんたなあ…」
あと少し、引き抜くのが遅かったら、間違いなく中村の口内で発射することとなっていただろう。
場数を踏んだこともあるが、ルーキーとは思えぬ落ち着いたフィールディングであった。
「ふうむ、マサ、そう言えば、あたしたち、まだ脱いでなかったね…脱ぎなさい」
「へ?」
「なに、あんた、そういうフェチなの?ならいいけど…やっぱ、ヤるときは、お互い裸にならないとさ」
「は…はあ」
相変わらず、非常に強引な理論展開である。釈然としないものを感じつつも…。
マサヒコは、もはや暴発寸前といった感じのモノを静めるためにも、大人しくその言葉に従った。
「ん、しょっと…わお、マサ、結構いい体してるじゃん♪」
ベッドに移動し、自らもてきぱきと服を脱ぎながら、マサヒコの肉体を楽しそうに吟味する中村。
「リョーコさんだって…すっげえ、きれいで…いい体じゃないですか」
「ふふふ♪そうお?ありがと♪」
常日頃から鍛えているだけあって、贅肉らしい贅肉はないが…。乳房は形よく張り出し、
そして太ももや二の腕といった、ポイントには女性らしい適度なふくよかさをたたえている、
中村の肉体を、眩しそうに見つめるマサヒコ。中村は、誇らしげにその視線を受け止めている。
「じゃ、じゃあ…リョーコさん」
「ふふふふふ〜♪ねえ、マサ…その前にさ、も〜んだ〜い」
「?はあ?」
「あたし、今、やりたいことがあんのね。さて、去年妻夫木聡主演で映画化された、
村上龍原作の青春映画のタイトルは?」
「???…えーっと…シックスティ・ナイン?」
「ぴんぽ〜ん!てなわけで、そこに寝なさい、マサ」
「へ?」
「って…もしかして、あんた、かの有名な69を知らないの?」
「あの…それ、普通の中学生は、知らない種類の言葉ですよね、多分」
194郭泰源:2005/05/07(土) 15:06:58 ID:KXaYNnfu
「もう…あたしがアンタくらいの頃は、
四十八手をいつマスターするかっていう目標に向かって日々精進を…」
「あんたと一緒にするなあああああ!」
「ぶー。ま、いいわ。マサ、これも経験よ。いつかはミサキちゃんや誰かともこういう体位で
する日がくるんだから、今のうちに、慣れておくこと!いいわね!」
(それって…個人差あると思うんですが…)
そう思いながらも、すっかり中村のペースに飲まれているマサヒコ。
命ぜられるまま…。ごろり、とベッドの上に横たわった。
「それじゃあ、失礼しま〜す♪お客様♪」
ゆっくりと、マサヒコの体にまたがり、自分のそこをマサヒコの頭部あたりに置く中村。
「え?ええええ?」
(こ、これを???シックスティナインって言うの?)
「ふふ〜、驚いてるね、マサ。あのね、69の由来は、6と9の丸が男と女の頭に見えることからなの」
「は、はあ」
「ふふふ。また、お勉強になったでしょ?来週から、ミサキちゃんやアヤナにも早速実習を…」
「で、できるかぁあああああ!」
絶叫するマサヒコだが、目の前の余りの絶景に、普段ほど声が張らないのであった。
(う…うわあ…り、リョーコさんの…、少し…開いて…動いてる)
視線の先は、やはり中村のそれに釘付けである。マサヒコは、思わずごくり、と唾を飲んだ。
「ぶうー、そんな、生意気言うコは、こうだッ♪♪」
“かぷぅ…ちゅる…ちゅる”
「ど、ぶわあああ!」
再び、マサヒコのペニスを口に含む中村。さきほどと変わらず、絶品のテクニックである。
“はぷぅ”
しかし、今回は、数度の口撃でそれを開放した。
「ふふふ〜♪マ・サ!」
「は、はい」
195郭泰源:2005/05/07(土) 15:07:59 ID:KXaYNnfu
「69の醍醐味はねえ…男女で口技を同時に競い、楽しめるところにあるわけよ…。
てなわけで、アンタも、あたしのここを楽しませるこ・と♪」
「はい、が、頑張ります…」
“ぐにゅ…”
「あっッ!」
マサヒコは、両手の人差し指と中指で、中村の少し色づいた両陰を広げると…。
“る…えろ…れろ…”
必死に、舌をそこに這わせた。言葉どおり、早速頑張るマサヒコ。素直な生徒である。
(ん…いい…、いいよ、マサ…)
そのルーキーにしては見事すぎる舌技を、堪能する中村。
(でも…あたしも、負けてないかんね、えいやっ♪)
“つちゅう…ぷぅちゅ…とぅる〜〜〜”
負けじと、中村もマサヒコのペニスに舌を這わせた。指で、サオを撫で、さすり…。
ときに、軽く爪を立てるようにして…そして、舌を、線に、袋に、往復させ…。
その妙技を、惜しげもなく披露していた。
(ん、んん…き、気持ち良いけど…この体勢なら、結構粘れる感じかも…)
一方、マサヒコも自分の忍耐力に活路を見出していた。…しかしこの時点で、既にノリノリである。
(すいぶん…ミサキのとは、色も形も違うもんだな???で、でも…結構、きれいかも…。
うわ…リョーコさんの、さっきからまた開いたり…ピクピクしてる…あ、なんか、垂れてきた…)
ひたすらに舐め続けるマサヒコ。舌先だけでなく、唇で吸い上げたり…鼻先を直接つけたり…。
思いつく限りのヴァリエーションで、中村のテクニックに対抗していた。
既にそこは、唾液と愛液とが交じり合ってべとべとになっていた。黒い茂みもねっとりと濡れていて、
ところどころが蛍光灯に反射し、銀色に光ってマサヒコには見えていた。
が、そこでふと思い出した彼は、舌をさらにその上へと移動させた。
“ちゅぅるる…つ”
196郭泰源:2005/05/07(土) 15:08:42 ID:KXaYNnfu
「え?ん…ダメ…そこ、急所…」
マサヒコの、菊門への予想外の口撃に、思わず咥えていたペニスを口から離す中村。
しかし、相手の弱点を知ったマサヒコは、勢いを得てそこを重点的に攻めた。
“ずぶるぅっ…とろ…つる…ちゅう〜〜〜ッ…”
裂け目と菊門に、同時に指を入れ、かき混ぜながら舌先を這わせた。
“きゅっ!…ぽと…ぽた…”
どちらの穴も、鋭く、締め上げてきた。そして、愛液が、そこを伝ってだらだらと垂れ流れてきた。
「あ…あ〜〜〜んっ…。イヤ…あん…は…はああああぁっ!」
中村、本日二度目の絶頂。しかし、口からは離しても、
右手はしっかりマサヒコのペニスを掴んでいたのであるから、その執念は賞賛に値…しないか。
「リョーコさん?」
中村がぐったりと腰をおろしたため、目の前に全開のそれが見えるという
至福のポジションにいるマサヒコだが、しばし彼女の反応がないため、心配になっていた。
「…ずるい」
「え?」
「あたしは、なるべくマサと楽しみたいと思って、ギリギリでイカせないくらいにしといたのに…。
マサったら、さっさとあたしをイカせちゃって…。ずるいよ…」
「で…でも…」
「…えいっ♪」
中村は、体勢を180度変え、女性上位の状態でのしかかった。
「もう、準備万端ね、マサ」
「は、はい」
「じゃ…一緒に、気持ちよくなるんだからねっ♪」
中村は、既に怒張し、ピクピクと震えているマサヒコのペニスを愛おしそうに手に取ると…。
ゆっくりと、腰を落とし、自分の中へとそれを導きいれていった。
“じゅぶっ…”
197郭泰源:2005/05/07(土) 15:09:36 ID:KXaYNnfu
(ん…そんなに、デカいわけじゃないけど…け、結構…あたしの中との…相性、いいかも)
「り、リョーコさん?」
「ふふう〜♪マサ?あたしの中…どう?」
「はい…あったかくて…な、なんだか…すごく…包まれてるみたいな…」
「ふふふ。最初はね、あたしが、ゆっくりと動くから…良いって言ったらね、
それに合わせて、あんたも腰を動かすこと。焦っちゃだめよ?まず、相手のことを気遣うこと」
「は、はい…」
“ぐじゅっ…ぶじゅ…”
中村が、ゆっくり、ゆっくりと…味わうように、マサヒコの上で動いていた。
(ん…んん…デカけりゃ良いってもんじゃ、ないのよね…んう…形とか、硬さとか…マサのは、合格ね)
エロソムリエに、どうやらマサヒコのそれはお墨付きをいただいたようである。
そんな中村の、切なげな表情を見ながら…。
マサヒコは、おずおずと、目の前でふるふると揺れている乳房に手をかけた。
「あ、あの…リョーコさん、こっちは…いいですか?」
「ん…いいよ、許す。君の好きにしていいよ」
“ぶちゅ…ちゅっぷ”
実はもう、我慢の限界に来ていたマサヒコ。中村のたわわな乳房にむしゃぶりついた。
(ふふふ…なんだかんだ言っても、マサ、若いわね…)
余裕を取り戻し、そんな彼の様子を見下ろす中村だが、
マサヒコはそんな彼女の視線にも気付けないほど、ひどく興奮していた。
なにしろ、腰の動きを禁止されている以上、気を逸らさないと、すぐにも限界が訪れそうだったのだ。
“ぐしゃ…ぐしゅ…ちゅう〜〜ッ、ぶしゅ、ちゅッ”
中村が、腰を動かすたびに鳴る、湿り気を含んだ淫らな音と…。
マサヒコが、乳房に口づけ、しゃぶる、唾液の跳ねるような音が、静かな部屋に響いていた。
むせかえるような、音と匂いが充満し、ふたりを包んでいた。
198郭泰源:2005/05/07(土) 15:10:26 ID:KXaYNnfu
「ん…はっ、ふぅーっ、よ、よし、じゃあ、マサ…動いていいよ?」
「あ…はい、じゃあ…動きます」
“ずりゅうッ!”
「!?きゃ?きゃああァ!」
待ちに待っていた、という感じで、中村の中を思いっきり強く突いてしまったマサヒコ。
あまりのその衝撃に、中村は驚いて体を反らしてしまっていた。
「あ…すいません、リョーコさん?つ、強すぎました?」
「う…だ、大丈夫だけど…」
(こ…このコの…確かに、バカデカいってわけじゃないけど…。
すごいわ、今、し、子宮の奥まできちゃった感じ…)
心配そうに自分を見つめるマサヒコの視線…それに気付いた中村は、
思わずほんの少し頬を染めると、にっこりと笑顔をマサヒコに返した。
「ねえ?マサ?」
「はい?」
「あのね、セックスで、一番大切なのは、お互いを思いやることなの…。
あたしは、マサに気持ちよくなって欲しいの。で、君にも、そんな気持ちを持って欲しい」
「は、はい!」
「よし。じゃあ…ふたりで、思いっきり…気持ちよくなるからね?」
“ずるぅ〜ッ…ぐじゅう〜…”
ふたりは、じっくりと、お互いのからだを確かめるようにして…動いていた。
マサヒコにも、それはひどく新鮮だった。それまでの、勢いだけのセックスではなく…。
絶えず、中村の様子をうかがいながら、腰を動かしていた。
「リョーコさん?」
「な、なに?」
「ちょっと…、体、起こしますよ…」
後ろに手をつき、軽く上体を起こすマサヒコ。ふたりの顔が、至近距離に、近づいた。
199郭泰源:2005/05/07(土) 15:11:22 ID:KXaYNnfu
「キスして…いいですか?リョーコさん」
「ん…いいけど」
“ちゅっ”
あたたかさを、感じさせるキスだった。それまでに何度か交わしたキスよりも─。
ずっと、ずっと、親密感を感じさせる、キスだった。
「じゃあ…リョーコさん、いきます」
マサヒコは、その、座位の状態のまま…中村の中での、動きを再開した。
“じゅぶぅ…ぶっしゅ…ずるっ”
「ん─ああ…はぁ…いい…好き…マサ…いい」
中村も、両腕をマサヒコの首に絡ませ、彼の動きに合わせて、腰を動かしていた。
“ぐゅ…きゅうううっ”
(わ?わあわ?な、なんだ、コレ?俺のが…すげ、引っ張られるみてえ…)
完全に、ふたりの動きが同調し…。中村は、無意識に、マサヒコのそれを中で締め上げていた。
初めてのその感触に、驚くマサヒコ。
“ぐじゅっ…ぎゅっ…”
「あ…あっ…はぁーっ…マサぁ…」
夢中でマサヒコに全身をあずけ、彼の体を貪ろうとする中村。
目を閉じ、荒い息を吐き…。そして、顔に、肩に、胸に…玉のような、汗を光らせていた。
「リョーコさん…ちょっと…」
「え?」
中村ときゅっと手を握り、正面に体を倒すと、ふたりは正常位の状態で向かい合っていた。
「最後は…きちんとリョーコさんのこと、見ていたいんです…リョーコさんも…俺のこと、見てて下さい」
「う…うん…」
とろん、とした目を見開き、中村は彼の言葉を聞いていた。
マサヒコは左手で、ほつれ、乱れた彼女の髪を優しく梳いたあと…、唇を、重ねた。
200郭泰源:2005/05/07(土) 15:12:18 ID:KXaYNnfu
「ま…マサヒコぉ…」
その手の感触に、唇の感触に─完全に我を忘れて相手の名を呟く中村。
“ずっ!…ずるぅ〜…ぬるぅっ…”
「あっ!…イイ…体中が…熱い…はぁーっ…ま、マサあ…」
マサヒコの、再開されたピストン運動…しかし、彼も限界近くまで達しようとしていた。
「あの…り、リョーコさん、お、俺、も、もう…」
「あ…あんっ…い、いいよ?あたし…避妊なら、してるから、中でも…。
くっ…その代わりあたしを、先にイカせてくんないと、あ…ダメだぞ?マサ?」
「で、でも…もうすぐ…」
「ん…でも、あたしも、もう…はぁーっ…すぐ、だから」
「わ、わかりました…が、がんばって、みます」
“ぐりゅっ…ぬうるぅ〜…”
が、もう既に、ふたりとも…。
「はあっ…ダメだ、リョーコさん…俺…」
「マ…まさぁ…はぁっ…いくっ…あたしっ…ふっ…ま…さ…いくっ」
「うっ…リ…りョー…コさん…」
ほぼ同時に、ふたりは達した。
“どふぷっ…ぴゅッ…”
「あ…ああ…」
中村の膣内に、思いっきり精液をぶちまけるマサヒコ。
(うわ…リョーコさんの中…お、俺のを…搾り取ってくるみてえ…)
(マ、マサの…あたしの中で…まだ震えて…動いてる…)
しばし、唇を重ね、抱き合ったまま…つながったまま…一言も発しようとしないふたり。
「マサ?」
何分か経った後─。中村が、マサヒコの顔をのぞきこみ、微笑んだ。
慈愛に満ちた、最高の笑顔だった。
201郭泰源:2005/05/07(土) 15:13:27 ID:KXaYNnfu
「どうだった?あたしとの…セックス?」
「あ、あの…すごかったです。こんな…すごいもんだとは、思いませんでした」
「んふふふ〜♪そう言ってもらえるとね、女冥利につきるってもんよ」
「は、はあ」
「マサはね、これから、多分、いろんな女の子とつきあって、キスしたり、手を握ったり、
抱き合ったり、セックスしたりするの。そのときはね、相手の気持ちを考えて…。どんな風に、
してあげたらいいのか、考えて欲しいの。そうすれば、お互いに、すごくいい体験になるから」
「はい」
(しかし…すげえこと言うんだよな、この人は)
「でね、ちなみに…マサ?」
「?」
それまでの、マリア像のような微笑から一転し、突然ケダモノのような笑顔へと変貌する中村。
「あんた…あたしを、先に、二回もイカせてくれたわよね…。てことは…」
「!?!」
とてつもなく冷たいなにかが背中を走るのを感じ、
急いでその場から立ち上がり、逃げ出そうとするマサヒコだが…。
“ガシッ”
当然、逃げられるわけがない。
「あたしも、あんたのことを、あと二回以上、イカせる義務があるわけね…対価として」
「あ、あの!経済学関係の言葉を使われても、中学生には、わかりませんであります!」
「安心しなさい…精嚢が、空っぽになるくらい…イカせてあげるから…うふふふ〜♪」
その日、中村の部屋をあとにしたマサヒコが、ペンギンのような妙な歩き方だったのは…。
ま、言うまでもないわな。



                         リョーコ編END
202郭泰源:2005/05/07(土) 15:14:19 ID:KXaYNnfu
以上。しかし…なんか原作のクールなリョーコ像をぶち壊しちゃったら、ごめんなさいです。
なんだかな〜。妙に、子供っぽくて悪戯っ子っぽい、母性の強いリョーコになっちゃいました。
この「マサヒコの女難週間」の締めは、多分エロなしで。短めにしますので…。
近いうち。では。

ちなみに…。GW中は、嫁さんの実家で、ドブさらいやら、屋根の修理やら、
TVアンテナ修理やら…。こっちもなんだかな、でした。
203名無しさん@ピンキー:2005/05/07(土) 15:21:39 ID:jM+9COPb
GJ!!!!!
204名無しさん@ピンキー:2005/05/07(土) 15:31:29 ID:vrLmpxAr
GJ!!!!!!
205名無しさん@ピンキー:2005/05/07(土) 15:38:14 ID:MrVXM1Z/
郭泰源氏GJ!!
206名無しさん@ピンキー:2005/05/07(土) 19:36:04 ID:h6qdRpX0
いや〜よかったは〜(´∀`)
最後に中村センセでどーなることやらって思ったけど中村センセもしっかりマサテクにやられちゃてましたね(笑
207>>178:2005/05/07(土) 20:36:22 ID:BxtKljMe
  アヤナの腰は自然に浮き始めていた・・・
 「素直に認めたらどうだ? 被虐願望に導かれて、俺の前に来たと。リョーコと同じにしてもらいたい、と」
 豊田はそう言うと アヤナの女性器を舐め始めた・・

208セリカ:2005/05/07(土) 23:07:41 ID:baRwCZzb
郭泰源氏、ピンキリ氏、139氏、518氏、トマソン氏、アカボシ氏GJです!!
新人さんも増えて更に戦力増強しましたね。
なんかもう自分は戦力外通告食らうんじゃないかと思ってしまいます。
サブロー氏、復活を待ってます!
シンジ×マナカ投下します。
209セリカ:2005/05/07(土) 23:09:33 ID:baRwCZzb
いつも通りの日常のはずだった。
いつも通り妹の下ネタで起こされ学校に行き授業が小宮山ワールドに引き込まれカズヤが今岡さんにボコボコにされ学校が終わったら帰る、そのはずだった。
日常が狂いだしたのは帰りに校門で1人の少女に会ってからだ。
「こんにちは。お兄さん」
「マナカちゃん、今日はカナミ達とは一緒じゃないの?」
「今日はお兄さんに相談したいことがあるんです。少し場所を変えませんか?」
悩み相談とあっては断るわけにもいかないと誘われるがままついて行きたどり着いたのは少し裏通りに入ったところにある喫茶店だった。
「で…相談ていうのは?」
適当にコーヒーを注文したところで聞いてみる。
ひょっとしてカナミ達とうまくいってないのかな?と心配していたが返ってきたのはとんでもない言葉だった。
「私を抱いてください」
「ぶふっ!」
持ってこられて口に含んだばかりのコーヒーを思わず思いっきり吐き出す。
周りに他の客は少ないのがせめてもの救いだった。
「いきなりなんでそんな話に?」
「私が小説を書いていることは知ってますよね?」
かなり焦っているシンジとは対照的にマナカはいたって冷静に淡々と話していく。
「実は最近スランプに陥ってしまってうまくかけないんです。そこで今の私に何が欠けているか考えました。」
「今までの私は自分の想像やAV、エロ本の研究で書いてきました。だから無理があったんです。つまり実際に自分で経験すればより官能的な表現ができると思うんです。」
「いや、だからってそれだけの為にそういうことをするってのも…だいたいマナカちゃん今まで大事に貞操守ってきてたんだし…」
「それはいいんです。もともとお兄さんの為に守ってきた純潔ですから…」
「俺のため…?」
マナカは少し顔を赤くした珍しい表情をしているが目は真剣そのものだ。
「それじゃあ、行きましょうか」
「え?行くってどこへ?」
「ラブホです。前にアキさんと下見にも行きましたから」
矢野ちゃんと下見?2人で?入れたのか?など諸々の疑問はあったがシンジはマナカにひきずられていった。
210セリカ:2005/05/07(土) 23:10:27 ID:baRwCZzb
20分程して2人はそのラブホテルの一室にいた。
「ところでマナカちゃん、今書いている小説ってどんな話なのか教えてくれる?」
「いいですよ。主人公のアキは…」
「その主人公ってまさか…」
「はい。アキさんをモデルにしました」
―――――――――――――――――――――――――――――――――
「っくしゅん!!…今すごい悪寒がしたんだけど」
「アキちゃん風邪?季節の変わり目は気をつけないとダメだよ」
―――――――――――――――――――――――――――――――――
「…まぁ、続きをどうぞ」
矢野ちゃんが聞いたら絶対に怒るだろうなと思いながらもシンジは先を促した。
「アキは大勢の男に拉致されます。痛いぐらいに嬲られながらも感じ始めて、嫌なはずなのに濡れてきてしまう。そして彼女は男達に自分から望んで奉仕するようになるんです」
始めは冗談半分で聞いていたシンジもマナカの真剣な口調に完全に引き込まれてしまっている。
「『もっとして。もっと欲しいの』彼女がそう言い出すまでそれほど時間はかかりませんでした。男達は三日三晩アキを犯し尽くし飽きたら…」
「ごくっ」
「スクール水着を着させるんです」
「なんでやねん!!」
あまりの展開にあまりにベタなツッコミをいれてしまった。
「お兄さんはスクール水着は嫌いですか?」
「いや、嫌いってわけじゃないけど」
「じゃあ、いいじゃないですか。私、シャワー浴びてきますね」
211セリカ:2005/05/07(土) 23:11:01 ID:baRwCZzb
マナカがシャワーを浴びに行くのを見届けるとシンジは大きくため息をついた。
「妹の友達とこんなことしていいのか?」
一度はOKしたが改めて考えてみる。
急な展開に理性がもう少し落ち着いて考えたらどうだと言ってくる。
しかしマナカはシンジのことが好きというようなことを言っていたし、一般的に見れば趣味や性格に少々問題ありかもしれないがそれにも慣れた。
ルックスも問題ないと思う…胸がないことは言ってはいけないらしいが…。
何よりもさっき小説のあらすじを聞いたせいで股間のムスコは元気いっぱいである。
考えているうちにマナカが出てきた。
身につけているのはさっきの服でもバスタオルでもなく……先ほど話に出てきたスクール水着だ。
シンジがあっけにとられツッコミさえ忘れていると
「主人公が着せられるって言ったでしょう?」
「だからって着てする必要があるの?」
「主人公に少しでも近づく為です。それにお兄さんスクール水着好きなんでしょう?AVも持っていたじゃないですか。カナミちゃんが持ってきたことがありますよ」
(今度から絶対に見つからない場所に全部隠そう。)
「それじゃあ、始めましょうか」
「え!?俺まだシャワー浴びてないけど」
「べつにいいじゃないですか。それにここもこんなにして…我慢できないんでしょう?」
212セリカ:2005/05/07(土) 23:11:36 ID:baRwCZzb
マナカはシンジをベッドに押し倒してその手は股間にそえられている。
服の上からでもマナカの細い指の感覚が伝わりどんどん大きくなっていく。
マナカはシンジの服も全部脱がせて暴発寸前のそれを見ても見慣れているせいか動じず
「我慢汁こんなに出しちゃって、気持ちいいですか?でももう少し我慢してくださいね」
マナカは奉仕というより完全に責めにまわってしまっている。
手でしごかれ先端をチロチロとなめられるたびにイキそうになる。
我慢汁としごく手がニチャニチャと淫猥な音をたてシンジの我慢も限界が近づいている。
「うっ」
シンジが小さくうめくように声を出すのと同時に大量の精液が吐き出される。
吐き出された欲望はマナカの顔や髪を汚した。
「イク時は言ってくださいね。全部飲んであげますから」
マナカはそう言いながらティッシュで髪についた精液を拭き取っている。
「服や水着についたらシミになってとれないからクリーニングに出さないといけないってショーコさんが言ってましたから。」
「…今度は咥えてあげますね」
言うが早いかマナカはシンジの返答も待たずに口に含む。
ペニスをすっぽりと奥まで入れて何度も口の中でしごくようにスライドさせる。
ヌチャヌチャニチャニチャとマナカの口のなかはシンジの粘液でどろどろになりその感覚がまたシンジの快感を引き出していく。
「マナカちゃん、そろそろ我慢できない…!」
言うと同時に2回目にも関わらずさっきより大量にマナカに口内射精する。
「う…くっ、んぐ」
マナカが飲み終えると、シンジもようやく射精後の放心状態から回復した。
213セリカ:2005/05/07(土) 23:12:20 ID:baRwCZzb
「今度はシンジさんがさわってください」
シンジは水着の中に手をいれて秘所をゆっくりとなぞっていく。
そこはもうすでにけっこう湿っている。
「あんっ、はあっ」
「もうこんなに濡れてる」
そのまま指を入れると膣の肉が指を咥えて離そうとしない。
「マナカちゃんのここ、指に吸いついてきてすごいよ」
「は…うぅっ、お兄さん…んっ、っああっ!」
「マナカちゃん、もういい?」
シンジもマナカの感じている姿に耐えられなくなってきて挿れたい衝動にかられていた。
マナカももう十分な程濡れて潤っている。
「はい…いれてください」
214セリカ:2005/05/07(土) 23:14:08 ID:baRwCZzb
マナカの表情も普段の無表情からは考えられないほど色っぽくなっている。
いれていくと少し入ったところで、ただでさえきついのにきつくて全く入らなくなる。
「もっと奥まで挿れてください…」
「でもこれ以上は…」
「大丈夫です。多分入りますから」
心配しながらもシンジは思い切って奥まえ突っ込む。
「あぅうっ!」
「大丈夫?」
「はい…思ったほど痛くありませんし…動いて大丈夫ですよ」
口調は少し苦しそうだがそれほど無理しているように見えないので少しずつ動かしていく。
「じゃあ…」
「くっ、あう、っつああ、んふぅ、ひぃん!」
「マナカちゃん、ヤバイ!」
「くうっ、あん、はぅ、っああ」
シンジのペニスが脈うって3度目の射精をむかえる。
「はぁ、はぁ、シンジさん、3度目なのに随分出ますね。今日は大丈夫な日ですから…全部私の中に出してください」
「…わかった」
「はっ、あん、ひぃ、あぅう…」
その後もシンジのタンクがからになるまでヤリとおした。
215セリカ:2005/05/07(土) 23:14:41 ID:baRwCZzb
―――― 一ヵ月後 ――――
あれからシンジはマナカと付き合うことになった。
マナカの小説は大賞をとって雑誌にまで掲載された。
その時、アキとのあいだに一悶着あったのは言うまでもない。
今日も学校を終えて帰ろうとするといつも通りマナカが校門のところで待っている。
「お兄さん、今日も小説のネタ作りに協力してくださいね」
「…またコスプレ?」
「今日は女子高の教師と生徒です。制服も金城さんに借りてきました。嫌ですか?」
「嫌じゃないけど…たまには普通にしたいなと…」
「…いいですよ。今日は普通にしましょう。」
そう言いながら2人は今日もホテルへと入っていった。
終わり
216セリカ:2005/05/07(土) 23:20:51 ID:baRwCZzb
以上です。
なんかマナカが変になってしまいました。
新人さんのレベルもめちゃくちゃ高いし焦る…。
もっともっと精進したいです。
217トマソン:2005/05/07(土) 23:53:57 ID:RBX4yKZH
郭泰源氏、乙アンドGJです。
さすが不動のエース!球威といい制球といい、脱帽です。

セリカ氏、乙・GJです。
妹キャラははじめから変な奴ばかりですから、どう書いても変に(ry

あ、私は新入りのトマソンと申します。早く試合で使ってもらえるよう頑張りますのでよろしくお願いします。


>171
これはこれで完結です。続きはマサヒコとアヤナのまったり進行になるでしょうから
そういうのは私にはちょっと、書きたい気になりませんです、はい。m(__)m

>173
単行本だと5巻17pですね。確認しました。情報サンクスです。
小宮山・坪井両先生の下の名前は不明ですね。まあ作品で明らかになっていないのでは仕方ないか。


ところで、家庭教師キャラと妹キャラのひとつの作品への出演はありですか?
保管庫は妹と濱中に別れていますから、古田氏が困りそうな気はするが。

マサヒコが妹4人組につかまる展開で書けそうなのですが、これを認めると何でもありになってしまうので
止めたほうがいいかも知れませんね。


218>207:2005/05/08(日) 08:16:10 ID:BzlMhl+0
(ご、ごめんね、小久保……。わ、わたし……いけない女になってしまう……)
 マサヒコに謝る気持ちは、アヤナが官能を受け入れることを覚悟した証だった。
219アカボシ:2005/05/08(日) 08:48:56 ID:dGMUxoKv
郭泰源氏、セリカ氏 乙&GJです!
母性の強いリョーコ姉さんにツボ突かれてダウンしたところに、初のマナカネタ
(本番アリ)でトドメを刺されました。

郭泰源氏、質と量を兼ね揃えた文章と、その執筆意欲は羨ましい限りです。
セリカ氏、妹キャラは元が4コマのせいか、動かし辛いですのでそんなに
気にしなくてもいいんじゃないでしょうか?(自分への言い訳っぽいですが)
妹書きは少ないようなので、共に頑張っていきましょう! 
22056:2005/05/08(日) 10:56:55 ID:4Frgbri8
>郭神&セリカ神GJ!
くはあああああああ!郭神キターーーーーーーーーーーーーーーーーーー!ハアハア…。
通りすがりの名無しにも親切なご回答、ありがとうございます>郭神&518神
郭神のSS史上、勝手に最高作としていだたきます。キュートな淫乱系お姉様、リョーコが超カワイイーーーー!
豪速球(粘っこいエロシーン)と、切れの良い変化球(練られた会話&ギャグ)、正にエースの風格。
副題は「セックスカウンセラー・リョーコと天然ジゴロマサヒコ、性器の大戦」…やっぱセンスないな。漏れ…ショボーン。ビフォアフターネタでメガワロス。
セリカ神、無表情なマナカが少しずつ乙女っぽくなる過程がイイ!しかしこの日シンジは何回発射したのですか…。
ココの神はお互いにリスペクトしてる感じがイイ!生温かい空気が楽しげです。
22156:2005/05/08(日) 11:24:04 ID:4Frgbri8
あと郭神の没ったリョーコレイープものも見たいとオモタ…。
222>>218〜:2005/05/08(日) 13:58:56 ID:DNllcf92
「ん?なんだ、急におとなしくなったな」
豊田はわざとらしく言った。彼は気付いていた。アヤナが淫欲に敗北したことを。
「…」
アヤナの瞳は霞がかかったように曇っている。媚薬が完全に理性を支配した証だった。
「よし若田部、どうしてほしいか言ってみろ」
「わ、わたしを…」
「わたしを?どうしてほしいんだ?さあ、続けろ!」


職人のみなさん乙〜
あのですね、文句でなく忠告みたいなもんですがちょっと気になったもので…
あんまりコテのままで職人同士話しあったり、自分語りは派手にやらないほうがいいですよ
ここは読む側もすごく態度がよい人たちばかりなので今のところ問題ないですが、
よそからくる嵐や厨の連中の標的になりかねません
いや、以前行きつけのスレが複数、
職人さんも読み側も和気靄々→嵐参上「馴れ合ってんジャネ」「おまいらキモス」攻撃→荒れて廃れる
という流れでつぶれてるので、老婆心ながら
223名無しさん@ピンキー:2005/05/08(日) 14:12:04 ID:khvRIgo9
現時点でこのスレはまれにみる好環境ですからね。
もし荒らしが来ても皆さん完全無視でいきましょう。
224名無しさん@ピンキー:2005/05/08(日) 17:40:48 ID:zBfPKDZ3
おー(´・ω・`)
225>>222:2005/05/08(日) 21:57:30 ID:crldSMAJ
「どうして欲しいかちゃんと言わないと、私には判らないな」

「酷い……、わ、判ってるくせに……」
アヤナは豊田に向けて大きく尻をつきだし、淫唇を自らの手でひろげた。
226>>225:2005/05/08(日) 23:27:35 ID:QOvIPtcA
「豊田先生・・・ナニやってるんですか!?」

同僚の女教師に現場を見られた豊田は
タイーホされ、新聞、週刊誌などあらゆるメディアによって
性犯罪者として全国デビューすることになりましたどさ。

リョーコ「セージ・・哀れね」

終了
227名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 00:04:57 ID:FgQg7Lvc
リレー、ウザイよな。
228名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 00:30:54 ID:wjeJnIjk
終了したからいいんじゃねえの。それにウザいウザい言いだしたらキリ無いしよ
229名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 00:33:45 ID:2kzin8+C
おー(´・ω・`)
230名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 00:37:48 ID:LtPbRkFn
最近ペース早かったから、まったりしよーぜ
231名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 02:14:02 ID:Zo5nYcRe
おー、さだはる
232名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 02:59:38 ID:M/C6rh0H
>>おー(´・ω・`)
おー(´・ω・`)
233名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 17:31:39 ID:aeHL6k+P
おー(´・ω・`)
234トマソン:2005/05/09(月) 21:42:00 ID:UsAfYMB/
トマソンです。

えーと、止めたほうがいいかもと書いておいてなんですが。
妹キャラと家庭教師キャラの競演ですが、試しに書いてみたら
筆が進む進む。あっという間に小品が出来たので、一応、投下します。

マナカが小説家デビューしてたりしますが、笑ってスルーしてください。

エロカップリングとしてはマサヒコ×アイなのですが、
リアルのエロがあるわけではなく、小説の中の描写およびマサヒコの脳内という形を取ります。
あまり期待しないでください。

リアルカップリングとしてはマサヒコ×マナカですが、別段エロくはありません。

えーと、保管庫に入れていただけるなら、メインストーリーからして妹のほうが適しているか
と思いますが、無理にとは申しません。闇から闇に葬るのも一法だと(オイ)

235トマソン:2005/05/09(月) 21:42:41 ID:UsAfYMB/
(プロローグ)
 ある真夏の午後。
「うー、あちー・・・」
 その日、泊りがけで田舎の叔父の家に遊びに来ていたマサヒコは、アイスを買いに
出かけ、炎天下を歩いていた。
 あたりにセミの声が響きわたっている。
 普段は女子大生や女子中学生に囲まれて騒がしい日々を送っていると、こうした
平穏な時間を大切にしなければ、という気になる。が、ここまで暑くてはたまらない。
 マサヒコは歩調を上げた。

 その時、向うから自転車にのった女の子がゆっくりと走ってきた。
 高校生くらいだろうか。豊かな漆黒のロングヘア。若干きつめだが整った顔立ち。
僅かにツリ目なのが気になるが、十分に美人といっていい。
 そしてすらりと伸びた足と、そのごく上のほうだけを覆い隠すミニスカート。
 ペダルを漕ぐ太腿が上下し、今にもその奥が見えそうだ。
 思わず、そのあたりにマサヒコの視線が行く。その時、マサヒコのささやかな願いが
天に届いたか、わずかにそよ風が吹き、ミニスカートがふわっと持ち上がる。女の子は
無表情のまま、スカートを押さえると、そのまま走り去った。

 マサヒコは何が見えたのか、一瞬判断できなかった。脳裏に焼き付いた映像を、
ゆっくりと反芻する。
 あれは生パンツではない。スパッツでもブルマでも短パンでもない。
「あれは・・・トランクス・・・だよな?」
 しばしマサヒコは思考停止に陥った。だが、理解不能なことを理解しようとしても
無駄だ。やがて正気に戻ったマサヒコは、変わった女の子のことは記憶にしまい込み、
道を急いだ。
236トマソン:2005/05/09(月) 21:43:35 ID:UsAfYMB/
 その夜。
 近くの神社の境内で縁日があるというので、マサヒコは遊びにやってきていた。
 叔母と叔父と3人で来たのだが、速攻ではぐれてしまった、いや、叔父と叔母と
一緒に回るのは気恥ずかしかったので、人込みに紛れてマサヒコが2人をまいたと
いうのが正確な表現だろう。
 盛大な縁日だ。マサヒコはゆっくり歩を進める。股間の間から銃を構えて射的に
挑んでいる奴やら、おかしな連中もいたが、事なかれ主義のマサヒコは、賢明にも
気にせずに通過する。
 が、どうやら端まで来たらしい。出店の列も切れ、境内の外れに来た。
 そのとき、「あっ・・・」というかすかな悲鳴と、ドサっという音を聞き、そちらを
見やる。そこには、浴衣姿の女の子が、足首を押さえ座り込んでいた。不自然な形で
座り込んでいるため、裾からのぞく白い脛がまぶしい。
「あ、トランク・・・いやあの、どうかしましたか?」
「転んで足をくじいてしまったのです。・・・どこかでお会いしましたか?」
 昼間、スカートの中を見せてくれた(もっともトランクスで防御を固めていたが)
その女の子は、マサヒコのことは覚えていなかった。いや、あの格好で自転車を漕いで
いれば、自分の下半身に注目する男をいちいち覚えていられる訳がなかった。

 ともあれ、足をくじいた女の子をなんとかしなければ。
 マサヒコは少々迷った。ここは神社の境内の奥まったところで、救急車は入って
こられない。人を呼ぶにも、あたりに他の人影はなし、あったとしても、こんな妙齢の
女の子を他人に任せる気にもならなかった。
237トマソン:2005/05/09(月) 21:44:23 ID:UsAfYMB/
「あの、お連れの方はいますか?」
「女友達と4人で連れだって来たのですが、はぐれてしまって」
「うーん、とにかく病院へ運ばなきゃ・・・ちょっと失礼します。」
 マサヒコは意を決して、女の子を姫抱えの体勢で抱き上げる。小柄なマサヒコには
少々荷が重かったが、ここでふらつくのは女の子に失礼だしプライドが許さない。
マサヒコは女の子に悟られぬように腹に気合を入れた。
 弾みでマサヒコの手が女の子の臀部に触れる。
「!!?? あ、いや、あの、その、失礼・・・」
 女の子は無表情のままだ。幸いというべきか、遠くから響いてくる縁日の笛と太鼓の
音に紛れて、女の子の「セクハラ・・・ですか」というつぶやきは、マサヒコの耳には
入らなかった。
 それよりも、臀部に触れた手の感触にマサヒコは戸惑った。
 手に感じられたのは、柔らかい肉の感触ではない。紛れもなく、皮革と金属の手触り。
「・・・???・・・」
 マサヒコの当惑を見て取った女の子は、
「ごめんなさい、私、純潔をささげる人は心に決めているんです。だから
貞操帯でガードしているのです。」
 テイソウタイ?それは一体?マサヒコはまたしても思考停止状態に陥った。
「あの、重いでしょうし、こうしていないで腕がしびれる前にはやく移動してほうが
いいと思います。」
 妙に冷静な女の子の口調に逆らえず、マサヒコは神社の門めがけて歩きだした。
 それにしても丁寧な言葉使いの女の子だ。なんとなくズレてはいるが。
 しかし・・・テイソウタイ?
238トマソン:2005/05/09(月) 21:45:02 ID:UsAfYMB/
 幸い、門まで行く必要はなかった。
「あ、いたいた!」
 3人組の女の子が、マサヒコに抱きかかえられた女の子を見つけて近寄ってきた。
どうやら、連れとはこの子達のことらしい。
「マナカ〜、どこ行ってたのよ」
「皆さんとはぐれて歩いていたら、足をくじいてしまって。この方が病院に連れて
いってくださるところだったのです」
「マナカちゃん、そういえばショタコンになるって言ってたね。早速捕まえたわけね」
「ありえねーだろ」
「アキちゃん、そんなミもフタもないこと行っちゃ駄目よ。かわいい健全な少年が
美少女マナカを抱きかかえてドキマギしてるんだから。ねえ?」
 一体なんなんだ、このお姉さんたちは。マサヒコの思考停止はさらに延長された。

「どうもありがとうございました。仲間たちとも合流できたし、後はご心配なさらずに
縁日を楽しんでください。」
 ともあれ、こちらで救急車を呼ぶ必要はなさそうだ。ベンチを見つけてマナカと
呼ばれる女の子をおろしたマサヒコは、ようやく開放された。
「あの、せめてお名前を・・・」
「いやいや名乗るようなことでも・・・」
「・・・それでは、せめてお礼に、これを。」
 と、マナカは小さなバックから文庫本とサインペンを取り出し、表紙の裏に
さらさらとサインをするとマサヒコに手渡す。礼をいうその瞬間ですら、マナカは
感情を表に出さず、無表情に見える。
 笑顔だったらすごくかわいいだろうな・・・マサヒコの心の奥から純粋な感想が
滲み出す。しかしこれは失礼かも、とマサヒコは頭によぎった考えを打ち消した。

239トマソン:2005/05/09(月) 21:46:27 ID:UsAfYMB/

「私は、これでも作家なのです。私の著作の生サイン本です。
・・・よかったら受け取ってください。」
「は、あ、いや、気になさらずに。・・・それじゃ、これはありがたく頂きます。」
「ねえ、このお姉さんはショタコンだから、また会ってあげてね。ゴムはこの
お姉さんが持ってるからいつでもOKよ?」」
カナミと呼ばれている色ボケ姉さんが絡んでくる。
「よせって!ありがとう、マナカのことはあとは任せてね」
アキと呼ばれる女の子(4人ともいくらか年上のようだが)は真っ当な常識人のようだ。
しかしその体の、豊かな胸の膨らみは、浴衣を通してすら、マサヒコに強烈な印象を
残した。
「(こりゃ、若田部と比べても格違いだ。これが巨乳という言葉の意味か・・・)」
「神社の境内で捻挫->お姫様抱っこのコンボプレイ・・・今度、試してみようかしら」
もう一人のショーコと呼ばれる女の子は遠くの世界に行ってしまっている。

 再びマナカが口を開いた。
「あの、やっぱりせめてお名前を・・・」
「いえいえ気になさらずに。それじゃ・・・」
 マサヒコは逃げるようにその場を離れた。
 なにしろ強烈な個性を持つお姉さんたちだ。これ以上おもちゃにされる前に逃げた
マサヒコは賢明だったといえよう。

 ようやく1人に戻れたマサヒコは別のベンチを見つけて腰を下ろし、安堵の息をつき
さっきもらった文庫本を見た。表紙に書かれた題名は、
「女子大生家庭教師・アイコ19歳」
 ・・・マサヒコはまたしても思考停止に陥った。

240トマソン:2005/05/09(月) 21:47:33 ID:UsAfYMB/
「これは・・・エロ小説・・・だよな?」
 自分とさほど年も違わないと思われるさっきの女の子がこれの作者・・・?
 試しにページを開いてみる。
「大久保マサヒコは中学2年生。思春期真っ盛りの彼だが、それまでは真面目な
生徒だった。隣に座る、親が付けてくれた19歳の美人家庭教師・宿田アイコの
むせ返るような女の香りがマサヒコの鼻腔をくすぐり、理性を破壊するまでは・・・」

「なんじゃ、こりゃ・・・マサヒコとアイコ?」
 マサヒコは5ページほどページを繰った。

「マサヒコはアイコの体の自由を奪うと、一枚また一枚、ゆっくりと服を
剥ぎ取っていった。夢にまで見た女の体が、次第にあらわになっていく。
「ま、マサヒコ君・・・駄目、やめて・・・」」
何をされるかをようやく理解したアイコのつぶらな瞳は、おびえと羞恥を宿して
濡れて光っている。のみならず、かすかな期待をもたたえているようにマサヒコに
見えたのは、欲望のバイアスがかかったせいだろうか?
「アイ先生・・・ごめん、俺もう止まらない・・・
 でも、俺のいうこと、何でも聞いてくれるっていったよね・・・」
アイコは覚悟せざるを得なかった。
「(ああ、ついに男の人に、しかも、こともあろうに中学生に、私の貞操は
奪われてしまうのね・・・。)」
しかし、羞恥はいっこうに収まらない。肌を初めて男の目にさらすアイコは、
恥ずかしさに身悶えした。
「マサヒコ君・・・恥ずかしい、見ないで・・・」
その初々しい反応が、マサヒコの獣欲を強烈に刺激した。
「アイ先生・・・」
少年の青い情欲が、掌に、指に、唇に、舌に込められ、はじめは遠慮がちに女の体を
まさぐり始めた。愛撫の標的がゆっくりと下へ、そしてだんだんと大胆になり、次々と
性感帯をまさぐりアイコの体を蹂躪していくと、アイコは全身を羞恥に染めながらも、
初々しくも激しい反応を・・・」
241トマソン:2005/05/09(月) 21:48:57 ID:UsAfYMB/
 はじめはなんだかなあ、と思っていた小久保マサヒコだが、そこは彼も若い男、
次第に引きずり込まれていった。
 しかし、いくらなんでも神社の境内ではバチあたりだ。
 急いで叔父の家に戻ったマサヒコは、あてがわれた部屋にこもって文庫本を
開いた。写真でも絵でもなく、文字で書かれているのだから、書かれた情景を脳裏に
思い描くのは自分の想像力のなせる業だ。しかも文中で「マサヒコ」「アイ先生」と
描写されているのだから、小久保マサヒコの脳内で、自分を作中の大久保マサヒコに
投影し、濱中アイを家庭教師・宿田アイコの役にあてはめて出演?させるのは、
まったく無理からぬところだった。

 マサヒコは文庫本をその夜のうちに読破した。つまり、濱中アイの体を欲望のままに
何度も犯す喜びを、あられもない写真をほしいままに撮る情景を、ピンク色の唇を
おのれの肉棒で穢す興奮を、女らしい縮れた恥毛を丁寧に剃り落とす楽しみを、
そしてアイの菊座をも犯す快感を、たっぷりと時間をかけてマサヒコが脳裏に描いた
ことになる。
 マサヒコは本を閉じた。ごみ箱の中のティッシュの固まりは4つにもなっていた。

 翌日、寝不足の赤い目をこすり親戚の家から自宅に帰ってきたマサヒコは、その日の
午後、濱中アイを迎えてはたと困った。アイの姿を見ただけでビクンと反応した分身は、
アイの声を聞き、アイのほのかな体臭を嗅ぐ時間と共に、いきり立つ一方なのだ。
 自然、アイの視線がマサヒコのズボンの前の隆起に引き寄せられる。
「マ、マサヒコ君・・・それ、一体・・・」
「いや、あの、これはその、えーと、そう、ファールカップです。ほら、サッカーで
急所を保護するための・・・気にしないで下さい」
「え、あ、そうなんだ・・・でも、さっきまでは・・・いや、あの、やっぱり気になる
から、外してくれる?」
「あの、いやその、えーと、じゃあ、外してきます。」
 シャワーで水をかけてなんとか分身を静めたマサヒコは、アイの待つ部屋に戻った。
が、アイの姿が目に入ったとたん、またしてもビクンとなる。
「(困った・・・おそるべし、官能小説)」
242トマソン:2005/05/09(月) 21:50:08 ID:UsAfYMB/
 アイはマサヒコを更衣室に追いやると、こっそりもう一度部屋を漁った。
本棚の大きな本を置かれた一角。本棚の裏に、本棚の下の隙間。ベッドの下。
マットレスの中。机の引き出し。クローゼットの中。
「相変わらず、どこにもないわね、エロ本・・・。
どうして、今日に限ってあんなに元気なのかしら?まさか、私に興奮して・・・?
まさか、そうじゃないよね、いままでだってずっと一緒の部屋で勉強してたんだから。
でも、あの調子ならEDの心配はなさそうね。お母さんに報告しなきゃ・・・」
 今度ばかりは、アイが天然であることがマサヒコには幸運だった。

 かくして、マサヒコはエロ本を飛び越え、官能小説を愛用するようになった。
 マサヒコの部屋の本棚の一角に、文庫本がまとめて置かれた個所がある。「三国志」
「我輩は猫である」「破戒」などの文学もの、「サッカーのテクニック」などの当たり
障りのない本、それと多少の漫画もある。
 その中に、目立たぬよう、カバーがかかった文庫本が収まっている。それは・・・。
243トマソン:2005/05/09(月) 21:51:09 ID:UsAfYMB/
(エピローグ)
 一方の、マナカをはじめお騒がせ4人娘は、マナカの捻挫もあって縁日を歩くのは
早めに切り上げ、城島家に押しかけた。
 マナカはカナミとショタコンの本質について熱い議論を交わし、
 どう見ても中学生の男子に、官能小説を渡したと知ったアキに突っ込まれまくり、
 年下の男の子を夢中にさせるプレイについて、ショーコと意見を出し合った末、
自分の世界に入っていった。
「怪我をしたふりをして年下の男の子に姫抱えを強要しベッドに運んでもらう・・・
そのまま、筆おろしに始まって蟻地獄のように官能の世界へいざない・・・、
これ、次の小説に使えるかも・・・」
 普段めったに屈託のない笑顔を見せないマナカだが、新しいネタを思い付いたとき
だけは天使のような笑顔を宿す。
 それを見たアキは、
「その笑顔、男に見せてやれよ・・・大体あんたは、官能小説に時間かけすぎなのよ。」
アキは力説するが、トリップ中のマナカの耳には入らない。
「その時間を少し削って、もう少し胸を大きくする努力するとか、表情を豊かにする
とか、そうでなくても、いい男見つけたら、たまには一気に・・・」
 そのとき、絶妙のタイミングでマナカがトリップから帰還する。
「そういえば、処女膜を破るときも、トロトロ挿れないで一気に突っ込んだほうが」
「処女が何を言う」
 相変わらずの夜はふけていった。
244名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 21:56:28 ID:ZxpL+4SF
グッジョブ!
レベル高いな このスレのエロパロは!
245トマソン:2005/05/09(月) 22:00:54 ID:UsAfYMB/
 以上です。ぜんぜんエロくない上に、官能小説の登場人物の
名前とか、強烈なご都合主義が_| ̄|○


 実験的に両作のキャラをかみ合わせてみたのですが、あまりに性格が違いすぎて、
マサヒコを思考停止させる展開しか思いつきませんでした。
 一作ならまあ書けますが、数を増やしていくのは私には厳しそうです。
なんだか無茶してすみませんでした。

妹キャラ内で純真少年が必要なら、伊藤と呼ばれる少年がいますが、
下の名前すら分からない(´・ω・`)


題は「真夏の贈り物」にしておきます。

246名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 22:09:43 ID:/QP81f3h
グジョーブ
話として普通に面白いなあ。
エロ本通り越して官能小説ってのにワラタ
247古田(ゝ○_○):2005/05/09(月) 23:13:26 ID:xL6upHan
保管庫更新しました

リレーはこの順?
>>54-55,58,83,178,207,218,222,225-226
>>52がスタートかと思ってたんですけどあとの流れからして>>52は別物かな?
保管庫にはまだあげてません。
248ピンキリ:2005/05/10(火) 02:51:46 ID:yJZF7ME9
古田氏、職人の方々、お疲れ様です。
スルー対象ワードは「アヤナ×マサヒコ」「未来モノ」「一部オリキャラ有り」です。
後半、上手にまとめきれず、時系列がややこしくなって読みにくくなっています。
ぶっちゃけ、暴走気味な話ですが、投下します↓
249ピンキリ:2005/05/10(火) 02:52:25 ID:yJZF7ME9
 晩春の午後の日差しが家々の隙間を縫って、道路と、そして私を優しく照らす。
風も穏やかで、とても気持ち良い。何だか心も体もウキウキとしてくる。
ふと目を上に向けると、番いの蝶がひらひらと舞っている。彼らもとても楽しそうだ。
 何とは無しに、自然と歩調が軽やかになり、
普段ならバス亭から十数分のところを、その七割程の時間で目的地に着くことになった。
門を入り、『小久保』と書かれた表札の脇にあるチャイムに手を伸ばす。
一度で良いところを、思わず二連続で押してしまったのは、まあ、陽気に中てられた為だとしておこう。
中から「ハーイ」と声が聞こえてきて、それから数秒の間があって、ドアがガチャリと開く。
「あらー、先生いらっしゃい。今日は早かったじゃないですか」
「すいません、時間通りでなくて」
 急いだわけじゃないんですけどね。
「いえいえ、そんなことないですよ。さぁ、上がって下さい。今、呼んでくるから」
 そう言うと、パタパタとスリッパの音を立てて、お母さんは家の奥へと歩いていく。
それにしても、いつ見ても言葉使いも容姿も若々しい人だ。
とても中学生の子どもがいるとは思えない。感心してしまう。
「おーい、先生が来たわよー」
 ややあって、ドタドタと元気の良い足音が、階段の上から近づいてくる。
あーあー、踏み外さなきゃいいけど。あっ、今滑りかけた。危ないなあ。
「先生、いらっしゃい」
「はい、こんにちは」
 声の調子も笑顔も、お母さんそっくりだ。
家庭教師として就いた当時は、少し引っ込み思案なところが目についたけれど、最近はすっかり明るくなった。
うん、良い傾向ね。ちょーっとはしゃぎ過ぎな部分も目につくようになってきたけどね。
250ピンキリ:2005/05/10(火) 02:53:23 ID:yJZF7ME9
「それじゃ、早速勉強に取り掛かりましょう」
「はい」
 縦に並んで階段を上る。
「一時間程したら、オヤツを持っていきますね」
 中程まで上がったところで、後ろからお母さんが声をかけてくる。
このお母さん、料理がとても上手で、オヤツ作りにかけてはまさに天下一品。
正直、お店に出しても恥ずかしくないレベルだと思う。
「今日は特製だから、楽しみにしていて下さいよ」
「いつもすいません、ありがとうございます」
 いやまあ、体重計の表示がグラム単位で気になる立場としては、
諸手を上げて歓迎するというわけにはいかないのだけれど。
それでも、厚意はきちんと受けておかないといけない。こういう場合は断る方が失礼に当たる。
……とか何とか、理屈をこねても仕方が無い。美味しいから食べたい、そういうことなんだけれど、さ。
「先生、今日は数学でしたっけ」
「そうよ。苦手な部分を今日は徹底的にやります」
 会話をしながら、部屋の中へ入る……はぁ、やれやれ。
読みかけのファッション誌やら蓋の開いたDVDやら、あちこちにポイポイと。
埃ひとつまで目こぼしするなとは言わないが、もう少しキレイにしておいてほしいものだ。
女の子なら女の子らしくしないと。まぁ、今日は小言を言う気分ではないからスルーしてやるか。
「さあ、教科書と参考書を出して」
「はーい」
 机の前に座り、教科書やノート、筆記具を用意すると、ペコリと馬鹿丁寧におじきをしてくる彼女。
「よろしくお願いしまーす、アヤナ先生」
 その仕草が何とも可愛らしい。
「フフ、よろしくね。マサコちゃん」
251ピンキリ:2005/05/10(火) 02:54:46 ID:yJZF7ME9
「ここの式が間違ってるわ。だから後の計算が全部おかしくなってくるのよ」
「あ、そうか……えと、こうですか?」
「そう、それであってる」
「えへへ、やったー」
 素直に間違いを認め、すぐに理解し、きちんとやり直す。ホント、手のかからない良いコだ。
『ジリリリリリリ……』
 机の上の時計がけたたましい音をたてる。ってことは、もう一時間経ったのか。
「さて、丁度問題も解けたことだし、一休みしましょうか」
「はーい」
「はーい、オヤツですよー」
 ドアが開いて、お母さんがオヤツの乗ったお盆を手に部屋に入ってくる。
……あまりにドンピシャ過ぎる。マサコちゃんの「はーい」とお母さんのそれが見事に重なっていた。
きっとドアの前でタイミングを計っていたに違いない。お茶目な人だ。
「どーぞ」
 今日のオヤツはガナッシュケーキとホットレモンティー。
「さあ、先生どうぞ食べてみて下さいな」
 お母さんの目がキラキラと輝いている。それにマサコちゃんの目も。
特製とのことだけれど、一体何だろう?
取り敢えず、言われるままにフォークでひとかけらを切り取り、口に運ぶ。
……ふむふむ、こ、これは……。
「うわあ、おいしい!」
「「やったー!」」
 両手をパーンと打ち合わせる母娘。ああ、そういうことだったのか。
「それ、私も作るの手伝ったんだよっ」
 成る程、文字通りの特製ってわけね。
「へぇ、そうだったんだ」
「えへへ、アヤナ先生においしいって言ってもらえて良かったぁ」
 嬉しそうに笑うマサコちゃん。お母さんも隣でうんうんと頷いている。
親子というより、年齢の離れた姉妹って感じ。ふふ、微笑ましいったらありゃしない。
252ピンキリ:2005/05/10(火) 02:55:46 ID:yJZF7ME9
 お母さんが部屋から出て行って、しばしマサコちゃんと雑談する。
学校のこと、友達のこと、趣味のこと、その他諸々。
六つ程歳は違うが、女二人いればかしましいとはよく言ったもので、話のネタは尽きない。
 と、マサコちゃんが不意におしゃべりを止めて、んんーっと目を細めて私の首筋の辺りを凝視する。
な、何かしら。まさか、さっきのケーキの食べかすでも付いてる?
「何?マサコちゃん」
「前から思ってたんですけど……そのペンダントって」
「ん、ああ、これ……」
 手に取り、持ち上げてみる。銀の鎖に、三日月の形の飾りのペンダント。
「アヤナ先生にしては、地味っぽいって言うか……あ、ご、ごめんなさい、失礼なこと言っちゃって」
 口を押さえて、あたふたとするマサコちゃん。
「別にいいのよ。……そうね、そうかもね」
 そう、確かに地味かもしれない。ちゃちかもしれない。
でも、このペンダントは常に身に着けておかねばならないのだ。そうする理由が、しっかりとある。
「……アヤナ先生、怒ってない、ですか?」
 マサコちゃんが申し訳無さそうな表情で、こちらを伺う。叱られた子猫みたいだ。
「怒るわけないじゃない」
「ふぅ〜、良かったぁ」
 大きく息を吐いたかと思うと、にぱっとマサコちゃんは笑う。
全く、気持ち良いくらいに、コロコロと表情が変わるコだこと。
253ピンキリ:2005/05/10(火) 02:56:49 ID:yJZF7ME9
 このペンダントは、彼からの初めてのプレゼントとして貰った。
それからもうだいぶ時間が経っているから、輝きもかなり落ちている。
大体が、たいした品物ではない。露店で売っているものと大差無い安物だ。
だけど、いや、だからこそ、私にとっては何にも代え難い大切なもの。
彼が私のものである、私が彼のものであるという、証明。
それに、嬉しい、楽しい、そして、少し悲しい思い出が詰まっている『箱』でもある。
そう簡単に外せるものではない。体の一部と言っても良いぐらいだ。

「……アヤナ先生?」
 いけない、ちょっとボーッとしてしまったらしい。
「どうかしましたか?」
「ううん、何でもない」
 それにしても、不思議なめぐりあわせだと思う。
大学でのバイトに家庭教師を選んだのは、尊敬する人に影響されてのことだけれど、
その教え子が、まさか彼の名前にそっくりだとは。何とも運命的な香りがするではないか。
いやまあ、どう運命的なんだと聞かれると上手く答えられないし、実際ただの偶然なんだとは思うが。
……と、もうそろそろいい時間ね。
「さ、それじゃ」
 両の掌を勢い良く合わせる。ん、いい音だ。
「休憩時間終了!後半戦に入るわよ」
254ピンキリ:2005/05/10(火) 02:58:25 ID:yJZF7ME9
 私、若田部アヤナが、小久保マサヒコと付き合い出してから二年が過ぎた。
今が大学二年生だから、高校三年生の時に交際を始めたことになる。
ずっと想っていたわけではない。不意に好きになったわけでもない。
一枚一枚薄紙が重なるように、色んな出来事を経ていくうちに、
その存在が大きくなってゆき、気がつけば心の中央に不動の構えで落ち着いてしまった。
人に惚れるってのは理屈じゃないんだな、と今更ながらに思う。
好きになってしまったんだから仕方が無い、そういうことだ。
 私と彼の関係を語るのに、避けては通れない人がひとり、いる。
天野ミサキ。私の中学時代からの親友にしてライバル、そして彼の幼馴染。
彼女が小久保マサヒコのことを好きだということは、高校に進学する頃には薄々とだがわかっていた。
私と彼女が聖光女学院という女子校、彼はまた別の共学校にそれぞれ進学したのだが、
距離が離れたことで、彼女は益々想いを強めたようだ。
その時は何も感じなかった。むしろ、あんまり熱を上げるあまり、
学力勝負の件が疎かになっては困るとさえ考えていた。
それがどうだろう、さっきも述べた通り、私も間も無くマサヒコに捕らえられてしまった。
全く、何て勝手な女だろう、と自分でも思う。
255ピンキリ:2005/05/10(火) 03:00:10 ID:yJZF7ME9
 私は最初から、諦めていた。
想いの強さの話では無い。立ち位置の問題だ。
天野ミサキは幼馴染という、彼にとってある意味最も近い場所にいる女性。
幼馴染、それは、私が埋めることは決して出来ない広さの堀。
彼女ははっきりと意思表示はしていないけれど、事あるごとに彼の側にいて、時間を、空間を共有している。
私はどうだろうか?
中学の頃に知り合い、親友とは言えないまでも、クラスメイトとしてそれなりの仲になった。
しかし、誤解から殴ったことも蹴ったこともある。
ただの偶然の悪戯を根に持ち、責任を取れと迫ったこともある。
彼にとって、付き合い易い友達ではなかったはずだ。
そんな身で、いきなり告白出来ようはずも無い。彼の心を勝ち取る自信も無い。
学力勝負なら、怯むことは決してないが、これは別問題だ。
最初から敵う戦いでは無い。そう思っていた。
 だけど、彼女がついに彼に告白したと聞いた時は、やはりショックだった。
来るべきものが来た、そんな感じだった。
これで踏ん切りをつけるべきなのだろう。
強がって祝福してあげるべきなのだろう。
だけど。
だけど……。
256ピンキリ:2005/05/10(火) 03:01:45 ID:yJZF7ME9
「アヤナ先生、さよーならーっ」
「先生、ご苦労様でした」
「それじゃ、失礼します。お疲れ様でした」
 マサコちゃんとお母さんは、毎回毎回、家の外まで出てきて私を見送ってくれる。
嬉しいことは嬉しいし、ありがたいのだけれど、少し面映い。
何時ぞやなんかは、二人してバス亭まで着いてきてくれたが、さすがにそれはVIP待遇過ぎるというものだ。
 腕時計を見ると六時ちょっと過ぎ。
行きは陽気に釣られて早足気味になってしまったが、帰りは帰りでまた事情が異なる。
塀の上で寝ている野良猫をからかってみたり、わざと一区画分遠回りしてみたり。
行きの倍以上の時間をかけて、バス亭への道を歩く。
私の住んでいるマンションの方面へ行くバスが、丁度バス亭に停まっていたが、私は急がない。
目的のバスはあれではない。もう一本後に来る、別の行き先のバスに乗りたいのだ。
しかし、これだけゆっくりでも、まだギリギリ間に合ってしまうくらいなのか。
さっき通り過ぎたケーキ屋か本屋に、冷やかしに入れば良かった。
元来せっかちな性質だけに、時間を潰すという行為はいまいち上手くないんだな、私って。
257ピンキリ:2005/05/10(火) 03:03:58 ID:yJZF7ME9
「〜次は東町商店街北口前、東町商店街北口前」
 ……東なんだか北なんだか。だいたい商店街に前と後ろがあるのか。
いや、それよりも素直に東町商店街、というバス亭名ではいけないのか。
まぁいいや、そんなことどうでも良い。目指す先がそこなのだから、ストップのボタンを押して降りりゃいいだけのことだ。
 はい、まずバス代二百円也。そして二人分の晩御飯の買い物だ。
えーと、角のお肉屋で豚の薄切りロース肉を300g、次に八百屋でニンジンとアスパラガス、カボチャ、玉葱。
卵は……いくら何でも卵くらいは冷蔵庫に入っているだろう。
いや、何たってアイツのことだから古くなったのをそのままにしてる可能性もある。やっぱり買っていこう。
……まさかお米も無いなんてことはないわよね。やっぱり電話して確認しておくべきだったかしら。
あー、でもそれじゃ意味無い。好き嫌いが多いから、あれがダメだのこれが食べられないだのウルサイんだから。
不意打ちで食材を持っていくから、食べてくれるわけであって。
全く、ホントにもう。
「世話が焼けるヤツよねー」
「誰が?」
 ………………。
そりゃ、決まってるでしょう。
他に誰がいるって言うのよ。
勢いをつけて振り向き、顔があると思われる場所に人差し指を突きつける。
ん、ぴったり。丁度鼻の頭の上だ。
「……」
 びっくり、きょとん、目をパチクリ。いやいや、そう驚かれても困るわけだが。
驚くとしたら、不意に後ろから声をかけられた私の方であるべきなんだけど。
ここでばったり会うことになるとは思ってもいなかったし。
「……オレ?」
「そうよ」
 食材の入ったビニール袋を彼の胸に押し付ける。
偶然とはいえ、会った以上は荷物持ちをしてもらう。
「あなたのことよ、小久保マサヒコ」
258ピンキリ:2005/05/10(火) 03:05:43 ID:yJZF7ME9
 週に一度、彼のマンションへ行き、晩御飯を作り、夜をともに過ごす。
これが、現在の私と小久保マサヒコの恋人としての付き合い方だ。
いや、無論休日には二人で出かけたりはしているのだが、
何分にも通う大学が違うし、バイトのこともあるし、常に一緒に居るというわけにはいかない。
同棲する、という選択肢は、今のところ私にもマサヒコにも無い。
いずれ機があれば、そうなるかもしれないけど。
「お皿用意してくれない?」
「どのお皿?」
「中ぐらいの、ほら、黄色い縁取りがしてあるやつ」
 料理に関しては、マサヒコはほとんど戦力にならない。
彼に作れるものといったら、インスタント食品の他には、せいぜいお粥かカレーくらいのものだろう。
今日のメニューは、ニンジンとアスパラガスの豚肉巻きにカボチャと玉葱の和風スープ、ポーチドエッグ。
野菜類が多いのを見て、マサヒコがげっとした表情をするが、そんなの無視無視。
一週間に一度のこのまともな食事のおかげで、栄養がちゃんと補給出来ているということをもっと自覚して欲しいものだ。
マサヒコの普段の食生活がいかに貧しいものであるかは、
カップラーメンの容器や菓子パンの袋でいっぱいになったゴミ箱を見ればすぐわかる。
「お箸とお茶、湯呑みも出しておいて。あ、その前にテーブルをきちんと拭くこと!いいわね!」
 わかったよ、と口の中でモゴモゴと言いながら、マサヒコは布巾でテーブルを拭く。
ま、素直なのはいいところなんだけど。
あれ、まさか……逆らっても無駄、なんて思ってるんじゃないでしょうね。
ご飯食べ終わったらちょっと問い詰めてやろう。
259ピンキリ:2005/05/10(火) 03:07:20 ID:yJZF7ME9
 問い詰めてやる、はずだったのだが。
食事の最後に「とても美味かったよ」なんてニコッと笑われたりしたもんだから、そんな気も殺がれてしまった。
私も甘いわね、まだまだ。て言うか、あの笑顔は反則よホント。
「……」
「……」
 後片付けも終わり、ベッドを背もたれにして肩を並べて、私とマサヒコはテレビを観る。
正確には、“マサヒコだけ”がテレビを観ている。
テレビの中では、サッカーの日本代表がブラジルだかどこかの国と試合をしている。
マサヒコの話だと、この試合は今年南アフリカで開かれるワールドカップのための重要な試金石なんだとか。
いやいや、そんなのどうでもいいんだけど。
恋人が部屋に来てるってのに、ムードもへったくれも無くテレビに噛り付いてる男ってのはどうなのよ。
さっきから横顔をじーっと見つめているのに、一向に気づきもしない。
まあ……こういう無邪気と言うか、変にカッコつけないところも含めて、好きになったんだけどね。
260ピンキリ:2005/05/10(火) 03:09:05 ID:yJZF7ME9
大学の友達に、マサヒコを紹介したり、写真を見せたりする度に、曖昧な笑顔を返される。
で、必ず後になってこう言ってくるのだ。
「アヤナってさ、男の趣味は普通なんだね」
 ……色んな意味にとれる言葉だこと。
確かに、マサヒコは美形という程の容姿ではない。背丈だって、世間一般で見たら並のレベルだ。
でも、美男子じゃないかもしれないが、私は十分だと思う。近くで見ると結構目鼻立ちは整ってるし、肌はきれいだし。
身長だって、私より高いんだからそれで良い。ちょっと華奢かもしれないけど。
だいたい、私はマサヒコの外見だけに惚れたわけじゃない。
臭い表現だが、中身に惚れたのだから。
「よし、いけ!そこだ、スルーパス、よし、よし、よーっし、やったーっ!」
 不意にマサヒコがテンションを高める。
テレビ画面に目をやると、スタンドの大歓声を浴びながら、日本の選手が固まって抱き合っている。
どうやらゴールしたらしい。
アナウンサーも解説者もはしゃいだ感じで叫んでいる。
『チャンスを確実にモノにしました、日本代表!』
『相手のミスを見逃さずにつけ入り、そして奪い取ってそのまま速攻、見事でした』
 ……チャンス、つけ入る、奪い取る。
はは、まるであの時の私みたいだ。
261ピンキリ:2005/05/10(火) 03:10:12 ID:yJZF7ME9
 天野ミサキが小久保マサヒコに告白した。
その話を聞いた翌日から―――教えてくれたのは的山さんだ―――彼女は学校を休んだ。
私は妙な不安感を抱いた。
 まさか。もしかして。いやそんな…………。
彼女を最悪の結果が襲ったとでも言うのだろうか。
そんなことは無い。無いはずだ。絶対に。彼女がフラれるなんて、そんなことは無いはずだ。
だけど、心の奥底で湧き上がってくる、黒い期待感。
もしそうだとすれば、私にもチャンスがあるんじゃないのか。
駄目だ、そんなあさましいことを考えていては。考えちゃいけない。
だけど。
だけど……。
 彼女が休んでから一週間が経ち、ついに私は我慢しきれなくなった。
直接家に押しかけて、事情を確かめに行ったのだ。
 そして、彼女を見て、私は絶句した。
目蓋は赤く腫れ、頬はやつれ、瞳には力が無い。
もはや、彼女の身に何が起こったかは疑う余地が無かった。
怒り、やるせなさ、哀れさ、様々な感情が噴きあがってきて、私は泣いた。彼女を抱き締めて、泣いた。
一時間程二人で涙を流した後、彼女はか細い声で、ポツリポツリと経緯を話してくれた。
彼女、天野ミサキは、小久保マサヒコに告白をし、そして……。
「……ごめん、天野……。オレ、お前を、その、異性として見ることが出来ないんだ……」
 彼女が前々から危惧していたこと。
小久保マサヒコは、私を幼馴染以上の存在として見ていないのでないか。
兄妹的な関係としてしか考えていないのでないか。……残酷なことに、それは的中していたのだ。
「それでね……アヤナちゃん、マサちゃんの返事、その、続きがあるの……」
 それを聞かされた時、大袈裟でなく、私は天地が引っくり返るかと思った。
「……それに、オレ、好きって言うか」
「……気になってる人が、いるんだ」
「……若田部なんだ」
262ピンキリ:2005/05/10(火) 03:11:57 ID:yJZF7ME9
 サッカーの中継も終わった。あの1点を守りきり、日本代表が勝った。
その後マサヒコは、この時期に日本がブラジルに勝つことの意義が何たらとか熱く語っていたが、
いや、だからそんなことはどうでもいいんだってば。
この試合に関して私が言えるのは、
マサヒコが喜んでいるのでちょっとは嬉しい、ということと、
それでもやっぱりこっちにも気を使ってよ、の二つぐらいだ。

 とにもかくにも、9時を回り、二人ですることはもうあと一つだけ。
私が先にシャワーを使い、バスタオルを巻いただけの姿でベッドに座り、マサヒコが来るのを待つ。
やがてバスルームのドアが開き、マサヒコがトランクス姿でこちらに来る。
もう何度も体を重ね合わせたし、今更臆するような要素は何も無いはずなんだけど……、
説明出来ない感情が、心の中にある。
恥ずかしさ、期待感、快楽への欲求、それらが全て一緒くたになったような。
「ん……ぷ……」
「む……はぅ……」
 最初はキスから。
別にルールとして決めてるわけじゃない。
それでも、こういうのは、踏む手順ってものが、ね。
「はふぅ……」
 舌を絡めあい、お互いの唾液が混ざり合う。
「ねぇ、マサヒコ……」
「ん?」
「胸で……してあげよっか」
「ふぁあ?」
 さっきの試合中、ほったらかしにされた報復だ。
ここからは手順無視、私がペースを握ってやる。
だってやっぱりさ、悔しいじゃない! 
263ピンキリ:2005/05/10(火) 03:13:07 ID:yJZF7ME9
「んっ……ねえ、気持ちイイ?」
 マサヒコのペニスを両の乳房で挟み、手で押さえ、上下に扱く。
小刻みにしたり、左右に揺らしてみたり、動きに変化をつけるのも忘れない。
「う……ああ、いいよ、アヤナ……」
 顔を見なくても、その口調で十分昂っているのがわかる。
私の胸で気持ちよくなっている、そう思うと、嬉しさで体の芯が熱くなってくる。
以前の私は、自分の胸にコンプレックスを持っていた。
人より幾分大きいことで、異性から好奇の視線で見られ、電車などでは時に痴漢行為も受けた。
胸が大きいからって、良いことなんて無い、むしろ恥ずかしいし、嫌だ。そう思っていた。
だけど、今こうやって、マサヒコを悦ばすことが出来る。優しく包んであげられる。
「うっ……はぁ……っ」
 マサヒコの声が切羽詰まった感じになってくる。マサヒコが私の胸でイキそうになっている。
ああ、凄い。体の奥底から、言葉では言い表せない快感が、ビシビシと脳を直接刺激してくる。
より滑りを良くするために、舌を出して唾を胸の隙間に垂らす。
そして、乳房を押さえる手に力を込め、擦り上げるスピードを上げる。
「う、ううっ!アヤナッ!」
 瞬間、熱い液体が、私の胸元から鎖骨、首、顎を叩く。
264ピンキリ:2005/05/10(火) 03:13:56 ID:yJZF7ME9
「はぁ、はぁ、はぁ……」
 乳房の上を、トロリという感じに精液がこぼれ落ちていく。
マサヒコがイッてくれた。とても、とても嬉しい。
「んむ……ちゅぶ……」
 放出し、やや固さを失ったマサヒコのペニスを口内に含む。
もう一度元気になってもらえるように、無心で舌を動かす。
同時に、精液の残滓も舐め取る。んー、生臭い。
けど、マサヒコの出したものだと思うと、嫌悪感はこれっぽっちも沸いてこない。
「はむ……ぷは、れろ……」
「う……アヤナ……」
 舌と連動して、右手で棹の付け根を撫で上げる。
そして、左手は自身の秘所にあて、連動させるように動かす。
一瞬、私がマサヒコに、マサヒコが私になった錯覚に陥る。
 口の中のモノが、段々と勢いを取り戻してくる。
私の胸で、舌で、手で、マサヒコが感じてくれて……。堪らない、本当に堪らない。
マサヒコの全てを支配している、そう思えてくる。
陶酔感がさざ波のように、背筋を駆け上がっていく。
265ピンキリ:2005/05/10(火) 03:15:02 ID:yJZF7ME9
 マサヒコのペニスはもう十分な固さを取り戻していた。
私も、さっきの自慰ですっかり潤っている。
私は唇を離すと、顔を上げてマサヒコと視線を合わせる。
「ねぇ、マサヒコ……」
 そこから先は言葉が出てこない。
これだけやっておいて何だが、自分から求めるのは、やはり恥ずかしい。
「ああ……」
 マサヒコはわかってくれている。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
 数秒の間。
 いや……わかってないようだ。
さっきの視線は、ここからはあなたがリードして欲しいという意味だったのだけど……。
どうやら、マサヒコはまったく逆の方向で捉えたらしい。
「ふぅ……」
 ちょっと腹が立つけれど、またそれもマサヒコらしい。
それならそれでいい。今日はとことんまで私が主導権を握ってやろう。
ベッドサイドからコンドームを取り出すと、マサヒコのペニスに着けていく。
「そ、それくらいオレが」
「黙ってなさい」
「……はい」
 素直でよろしい。
266ピンキリ:2005/05/10(火) 03:16:06 ID:yJZF7ME9
よし、無事装着完了。
私は生理が規則正しく定期的に来るので、安全日を予測し易い方なんだけど、
安全日だからと言って、確実に大丈夫なわけではないのも知っている。
マサヒコと直でセックスしたのは、数える程しか無い。
そこら辺はきちんとしておかないといけない。
マサヒコのためにも、私の体のためにも。
そして何より、生命という神聖な領域のためにも。
「いくよ……マサヒコ」
 脚をM字に開き、マサヒコの上に圧し掛かる。
コンドームに包まれたペニスに手を添え、納まるように位置を合わせる。
先っちょが、アソコに当たるのがわかる。
「ふ……んん……ッ!」
 ゆっくりと腰を下ろしていく。
「あッ……入ってッ……くぅ!」
 入ってくる。マサヒコが私の体の中に、入ってくる。深く、奥へ奥へと。
267ピンキリ:2005/05/10(火) 03:16:43 ID:yJZF7ME9
「……はぁっ……ふはぁ」
 マサヒコの腰と、私のお尻が密着した。もうこれ以上は進まない。
マサヒコを完全に包んでいる。また背骨を快楽の波が登っていく。
 動き易いよう、体勢を整えるため、両手を自分の膝の上に置く。
その格好で、太股に力を入れ、腰を上げる。
「ううっ……」
 体を上げているはずなのに、下に引っ張られるような感覚。
「かはっ!」
「うっ!」
 抜けきる直前で止め、足と手の力を抜いて、再び腰を落とす。
ベッドのスプリングがギシギシと音をたてる。
もうまともに頭は働かない。ただ、快楽を貪りたいという欲求しかない。
パチンと何かが弾けた。もう、体の制御が効かない。
「あっ、ああ、ああ、あああっ、ああっ……」
「くうっ、ア、アヤナ……」
 私とマサヒコの声が、他人のもののよう。遥か遠くから聞こえてくるみたい。
マサヒコの手が、私の胸を揉む。いや、掴む。潰す。
とても愛撫と呼べるような代物でな無い。だけど、その乱暴さが、たまらなく刺激的だ。
より結合の度合いが増すように、脚をややすぼめ、動きを深くする。
「く……うッ……!」
「アッ、アヤナ……ッ、も、もう……!」
 イク、マサヒコもイクんだ。私も、私も、もうそこまでキテる。
「はあっ……はあっ……マサヒコ、マサヒコぉ……!」
 乳房を掴むマサヒコの手に、自分の掌を重ねる。
「う、ううっ!」
「あ、あああっ!かはあっ、るはっ、はぁ、はぁ、はぁ……」
「ハァ……ハァ……」
「はぁ、はぁ、はぁ……」
 ……凄い。真っ白、頭の中が真っ白だよ、マサヒコ……。
268ピンキリ:2005/05/10(火) 03:17:39 ID:yJZF7ME9
「う〜」
「……何だよ、何ブスッとしてんだよ」
 とことんまで主導権を握ってシタのはいいのだが……。
勢いまかせって感じで、何かこう、しっぽりと大人の交わりってのにはならないんだな……。
私もマサヒコも、まだ若過ぎるってことなのかなぁ。
マサヒコを感じることが出来たし、気持ち良かったから、まぁいいとしとくけど。
「あっ、いっけねーっ!」
 な、何なのよ。
ってか、跳ね起きずにゆっくり起きろ。枕代わりの腕を思い切り引っこ抜くんじゃないッ。
鞭打ちになるかと思ったじゃない、もう。
「レポートの課題がどんなのか、チェックするの忘れてた!」
 そう言うとマサヒコはパソコンの前に駆け寄り、電源を入れる。いや、下着くらい先に穿け、おい。
……んん?課題?どんなの?チェック?
コイツ……また講義サボったな。
それで、友達にレポートの内容を教えてくれってメール打ったに違いない。
あの慌てぶりからすると、提出が急ぎらしいけど……。
まさか、手伝えってんじゃないでしょうね。
「…………」
 あれ、マサヒコ……どうしたんだろう。何固まってんのかしら。
もしかして、メールが来てなかったとか?どれどれ……何だ、来てるじゃない。
ん?アメリカから?
……え?ウ、ウソ、ホントに?
ホント、に……?

 差出人の欄にあった名前、それは。
【Misaki,Amano】 
269ピンキリ:2005/05/10(火) 03:19:58 ID:yJZF7ME9
 俄かには信じられなかった。
「マサちゃん……アヤナちゃんのことが好きなんだって」
 信じられるわけもなかった。そんなこと、有り得ない話だった。
小久保マサヒコが、私のことを好きだなんて。
「アヤナちゃんも、マサちゃんのこと……好きなんだよね?」
「……!」
 気づかれていた。彼女は、私の気持ちを知っていた。
そして―――その時の彼女の表情を、私は一生忘れないだろう。
笑っていた。目を、大きな目を潤ませたまま、優しく、悲しく。
 背中に手が回された。ぎゅっ、と強く抱き締められた。私も抱き締め返した。
さっき、二人で泣いた時とは、何かが違う抱擁。
「アヤナちゃん、マサちゃんのこと」
 耳元で彼女が小さく呟いた。
そこから先は嗚咽に阻まれ、言葉に、声にならなかった。
もう一度、私達は泣いた。
心のままに、泣いた。

 次の日、マサヒコを呼び出した。
来るや否や、思いっきり頬っぺたをぶん殴ってやった。
そして、胸倉を掴んで引き摺り上げ、泣きながら―――「好き」って伝えた。
270ピンキリ:2005/05/10(火) 03:21:43 ID:yJZF7ME9
『小久保君、お久しぶりです。
 長い間連絡しなくてごめんなさい。
 私は、戸惑いながらも何とかやっています。

 今も、ちゃんと若田部さんと付き合っていますか?
 別れてはいませんか?
 
 とりあえず、語学の勉強に一区切りつきました。
 気持ちにも、区切りがつきました。
 皆の顔が見たいです。
 来週、一度日本に帰国するつもりです。
 詳しい日時は、また連絡します。
 それでは。


 P.S
 若田部さんにもメールを送っておきました。


 さらにP.S
 若田部さんと別れていたら、私はあなたを許しませんよ?』
271ピンキリ:2005/05/10(火) 03:22:15 ID:yJZF7ME9
 私とマサヒコは、付き合うことになった。
嬉しかったけど、同時にもの凄い罪悪感があった。
天野ミサキの失恋につけ入っただけではないのか。
小久保マサヒコを彼女から奪い取ったのではないのか。その思いが、私に重く圧し掛かった。
 ……中村リョーコと濱中アイ、この二人のケアが無かったら、
きっと私とマサヒコはすぐに関係を壊していただろう。
天野ミサキをこれ以上傷つけたくなかったら、決して別れちゃいけない、二人はそう教えてくれた。
272ピンキリ:2005/05/10(火) 03:23:59 ID:yJZF7ME9
『もしもし、マサヒコだけど』
「はい……なぁに?」
『今、オレのところに天野からメールが来た。多分、そっちにも行ってると思う』
「……」
『……今度の水曜日だってさ』
「え?」
『天野が帰ってくるのは』
「そう……」
『迎えに……行く、よな?』
「……当たり前じゃない。講義もサークルもバイトも全部キャンセルしてやるわ」
『ハハ……わかった、また今夜電話するよ。それじゃ』 
「うん……ありがと、マサヒコ」
『……ああ』
273ピンキリ:2005/05/10(火) 03:24:46 ID:yJZF7ME9
 天野ミサキ本人も、私達からあえて距離を置くなど、気を使ってくれた。
いや、気を使ってくれたという表現はおかしいかもしれない。
やっぱり、彼女も辛かったに違いない。耐えていた、と言う方が本当だろう。
 高校に入ってから、お互いを苗字でなく、名前で呼び合うようになっていたが、
これ以降、彼女は私をまた“若田部さん”と言うようになった。
出来る限り、私とマサヒコの間に立ち入らないように、邪魔しないように。
そのために敢えて他人行儀な態度を取る、そんな感じだった。
274ピンキリ:2005/05/10(火) 03:26:15 ID:yJZF7ME9
「もしもし、アヤナだけど」
『んー、どうした?』
「的山さんと、お姉様とアイさん、どうしても都合が着かなくて一緒に行けないんだって」
『……そっか、残念だな』
「あ、でもご飯を食べに行く時には間に合うみたい」
『ああ、それなら良かった。……てかさ』
「なに?」
『お前、いつまでリョーコさんのこと“お姉様”って呼ぶつもりだ?』
「うっさいわねー、お姉様はお姉様なのよ。尊敬の証よ」
『いやいや、中学生がそう言うならまだしも……大学生になってもまだ、なあ』
「別に誰にも迷惑かけてないでしょーが」
『いや、リョーコさんももうお姉様って歳じゃないし……』
「あーっ、言ってやろーっと、マサヒコがお姉様のことオバサンって言ってましたーって」
『な、ちょ、待て、誰もオバサンなんて一言も言ってないだろーがっ!』
「言ってるようなもんじゃない。それじゃ今から早速報告するから、切るわねー」
『お、おいコラ待てったら、頼む待っ』
275ピンキリ:2005/05/10(火) 03:30:52 ID:yJZF7ME9
 それから、彼女に会うことは出来なかった。
家に何度も行ったし、電話もかけた。
だけど、直前で全てお母さんにブロックされた。
「ゴメンね、若田部さん。今は、あの子のやりたいようにやらせてあげて」
 そう言われると、もう私には何も言い返せなかった。
後で聞いた話だけれど、彼女に向こうの大学に進むことを勧めたのはお姉様だったとのことだ。
「色々とあってね」
 問い詰めた私に、お姉様は寂しそうな顔で、そう一言だけ答えくれた。

 彼女が渡米する日、それは私の第一志望大学の受験日だった。
もしかすると、意図的に彼女が日にちを合わせたのかもしれない。

 その前日、彼女はマサヒコに合いにいったらしい。お母さんが教えてくれた。
どんな話をして、何をしたのか、マサヒコは一言も言わない。
私も聞かない。聞いちゃいけないことだと思うから。
276ピンキリ:2005/05/10(火) 03:31:45 ID:yJZF7ME9
 私とマサヒコの目の前を、到着出口から出て来た人がぞろぞろと通り過ぎていく。
「ねぇ、ホントにこの時間で良いの?」
「間違いないって、だいたい、お前のところにもメールが来てただろうが」
 そりゃ、そうなんだけどさ。
 ……ん?
あの、ツアー帰りらしき客の一団の後ろに……。
「マサヒコ、あれ……」
「……あ」
 日本人とは思えない、薄い色の髪、そして大きな瞳。
髪型は以前のようにおさげではなく、肩口までそのままで伸ばしてある。
最後に別れた時と、姿形が変わっているのは当たり前だが、そんなのは全然関係無い。
私と、マサヒコにはわかる。と言うことは、向こうも私達がわかるはずだ。
 ほら、気づいた。
ゆっくりと、しかし確実に、こちらに近づいてくる。
「……やあ」
「……」
「……久しぶり、二人とも……」
 言葉が上手く出てこない。
彼女は変わった。その、何て言うか、キレイになった。
果たして、向こうには私達はどう映っているのだろう?
「オ、オレ、タクシー捕まえてくるよ」
 あ、軟弱者が逃げ出した。
277ピンキリ:2005/05/10(火) 03:35:57 ID:yJZF7ME9
「……」
「……」
 ホント、何を話せばいいのだろう。
いや、話したいことは山程あるのだが、順序立てて話せない。
胸がいっぱい、とはこういう状況を指すのだろうか。
再開を祝して抱き合うでもなく、手を取り合うでもなく、ただただ、彼女と私は無言で見つめあう。
多くの人が、二人の周りを流れていく。
「……フフ」
 あ……。
あの時の、笑顔。
いや。
違う。
それよりも、もっと優しくて、そして、悲しみの欠片さえも無い、笑顔。
 ―――気持ちにも、区切りがつきました―――
最初のメールに書かれていた一文が、脳内で蘇る。
278ピンキリ:2005/05/10(火) 03:37:19 ID:yJZF7ME9
「アヤナちゃん」
「!」
 名前を、呼んでくれた。
あ、いけない。駄目だ駄目だ。
泣いちゃう。泣いてしまう。
「ミ…サキ、ちゃん……」
 彼女の手が、私の頬に触れる。
「アヤナちゃん、今……幸せ?」
 もちろん。全力で、全霊で、答えることが出来る。
「うん、とても」
 そして、もう一度、さっきの笑顔。
私も、それに負けないくらいに笑ってみせる。
泣きながらだから、もの凄くヘンな顔になってるかもしれないけど、構うもんか。
ああ、止まらない、止まらないよ、涙が。ハンカチで必死に頬を拭うけど、追いつかない。
 彼女の笑顔の向こう、頭を掻き掻き、私の愛しい人が戻ってくる。
どうやら、タクシーを確保出来たらしい。
 ぐいっ、と重くなったハンカチで涙を拭き取ると、
私は、彼女に、ミサキちゃんに、掌を差し出した。
「さ、行こう。みんな待ってる」
「うん」
 ミサキちゃんは、微笑むと、私の手を取った。

 おかえり、ミサキちゃん。
 ありがとう、ミサキちゃん。



   F   I   N
279ピンキリ:2005/05/10(火) 03:38:08 ID:yJZF7ME9
以上。
後半わかりにくい上に飛ばしすぎたかも。読みにくかったらホントごめんなさい。
今後も精進します。

>古田氏
保管庫のSSですが、題名がすっぴんなままなのもアレなので、一応改題してみました。
つきましては、お手数ですが変更をお願いします。
 「マサヒコパパ×マサヒコママ」→「昔語り」
 「ミサキ×マサヒコ」→「超近距離恋愛現在進行中」
 「リョーコ×豊田」→「ご主人様と奴隷の幸せな関係」
 「妄想ミサキ」→「イメージトレーニング・トレーニング」
 「今岡VSカズヤ」→「一本試合」
 「今岡×シンジ」→「小笠原高校第九番目の不思議」 

よろしくお願いします。
280ピンキリ:2005/05/10(火) 03:40:59 ID:yJZF7ME9
……このSSの題名を書き忘れていました。
「笑顔」
でお願いします。
281名無しさん@ピンキー:2005/05/10(火) 03:41:19 ID:o9cg15H+
寝る前にスレチェックしたらリアルタイムキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━
ピンキリ氏GJ!!!!
282名無しさん@ピンキー:2005/05/10(火) 07:27:05 ID:8iI1MQeG
俺的にはSSは未来ものは反対だしオリキャラなんて言語道断
個人的にはピンキリ氏の遠回しってか自己陶酔ぽい作風も好きじゃない


だけど最後の場面でちょーとジーンとしてしまった
携帯で見てて通勤の電車の中で泣きそうになっちまったよ‥GJ
283名無しさん@ピンキー:2005/05/10(火) 15:33:56 ID:YMCF0S40
おいおいピンキリテメー何さらしてんだ。GJだこのヤロウ!
284名無しさん@ピンキー:2005/05/10(火) 19:05:01 ID:dwnvMYNN
>>282-283はツンデレだな、間違いない
285名無しさん@ピンキー:2005/05/10(火) 20:44:04 ID:/QP/nFtd
なんだかんだで良かったんだなw
286名無しさん@ピンキー:2005/05/11(水) 20:23:29 ID:0o7/C7UK
ここは作者も読者も味のあるインターネッツですね、ということで
287名無しさん@ピンキー:2005/05/11(水) 20:37:28 ID:LAU4w6Ar
         , -─ -──- 、          
      /  ;  ;  ;  ;ヽ,ヽ       
    // / / / | l |l l,ヽ, ヽヽ       
   // ,/ //  / l. l |l | ヽ ヽヽ      
   / / // /⌒''|.|  |l l⌒ l lヽヽ丶     
   レ/. ノγ /   リ   l/.   |l .リ       
   リ彡 . l / __   __ l │      
   γ.⌒. l/            |  
   ヾ ζ               l             
   /;;ゞ__      (__人__)    /             
  //// .ゝ..            ,/           
/ /;//   '┐      ┌--    
/l:::;':/:::::;イ      `'ドr=/         |:::l

288名無しさん@ピンキー:2005/05/12(木) 12:11:09 ID:BQ/iuPcX
濱中の本編ででまだ描かれてないイベントって
体育祭、修学旅行、誕生日くらい?
289アカボシ:2005/05/12(木) 16:06:09 ID:pLbgB17V
古田氏、ピンキリ氏、乙です。
シンジ×カオルを投下します。二人は恋人同士という設定です。
タイトルは「二回目」です。では、どうぞ。
290アカボシ:2005/05/12(木) 16:07:41 ID:pLbgB17V
カリカリカリ・・・ ノートを走るペンの音だけが部屋に響く。大学の受験と卒業を間近に控え、
シンジは家に帰ってきても勉強ばかりしている。会いにきた恋人が、ほったらかしにされて
コタツでふてくされている。
「あー、終わった・・・。」
んー、と伸びをして、シンジが振り返る。彼女の表情が、ぱぁっと明るくなる。
「私、ココア淹れてくるね。」
コタツから出て、部屋を後にする。階段を小走りに降りていく足音。
「俺、コーヒーが・・・」
まぁどっちでもいいか、とコタツに入り、彼女の事に思いを巡らせる。
3ヶ月前から付き合い始めた女の子、金城カオル。アキちゃん以上にサバサバして、
ボーイッシュで格好良くて、なにより桁外れにピュア。始めはお互い名前を呼ぶのも
照れくさかったが、打ち解けていく内に彼女も敬語をやめて、「シンジ」と呼んでくれるように
なった。カナミ達も温かい目で見守ってくれた。若干嫉妬の視線を感じる事もあったが。
 一度だけ、身体を重ねた。純粋な彼女を汚してしまった事に、少なからず罪悪感を感じた。
が、処女じゃなくなって、色々性知識を覚えてもカオルはピュアなままだった。
「・・・ヤベ、勃ってきた。」
罪悪感だなんだと思ってても、身体は正直だ。肉欲の快楽をしっかり記憶している。自己嫌悪
に苛まれ、コタツに突っ伏した。
291アカボシ:2005/05/12(木) 16:09:44 ID:pLbgB17V
「あれ?シンジ、寝ちゃった?」
ココアを持ってきたカオルが、シンジの顔を覗き込む。カオルの顔が間近にせまり、飛び上がる
様に起き上がる。今更ながら、カオルが淡いピンクのリップをしていた事に気付く。
「はい。熱いから気をつけてね。」
「ありがと。」
・・・肉体関係を持ってから、カオルがやけに色っぽく見える。何気ない仕草の一つ一つが女らしく
感じて、交際当初よりもドキドキさせられる事が多くなった。そのくせ向こうは、頻繁に甘えてくる
様になった。いや、以前から二人きりになると甘えてきてた。普段とのギャップがまた可愛くて・・・
「あぢゃーっ!!」
考え事に没頭するあまり、冷まさないままココアを啜ってしまった。カップは落とさなかったが、指と
ズボンに零してしまった。
「大丈夫?」
カオルがティッシュでココアを拭き取る。ズボンのは自分で拭き取ったが。
「ああ、悪い。」
ばつ悪そうに謝るシンジ。ティッシュをゴミ箱に捨てて、カオルが嬉しそうに笑って言った。
「今、二人きりだね。」
心臓が跳ね上がる。ココアにのばした手を止める。
「か、カナミがいるだろ?」
やべ、声上ずった。動揺を隠し切れない。カオルが黙って一枚の紙を差し出す。その紙には、
『彼氏いない歴=年齢の三人で慰めあってきます。帰るのは遅くなるので、二人で存分に
愉しんで下さい。 byカナミ』
と書かれていた。・・・うわぁ、僻みがいっぱいだよコレ。三人って、アキちゃんとマナカちゃんか。
慰めあう、の意味がそのままだったらアキちゃんの貞操が心配だ。楽しんで、じゃなくて愉しんで、
なのが悪意を感じる。その上、『絡み合ってください。』と書かれて、消された跡が残っている。
292アカボシ:2005/05/12(木) 16:11:30 ID:pLbgB17V
「指、火傷してない?」
突然カオルがシンジの右手を掴み、書置きを落としてしまった。カオルは構わずにシンジの指を
口にいれた。
「なっ!」
指先に、ちろちろとカオルの舌の感触。くすぐったくて、思わず指を抜き取った。カオルは悪戯っ子
みたいな表情を浮かべ、
「口の中は?」
と言いながら、キスをしてきた。抵抗する暇もなく、口の中に舌を差し込まれた。そのままカオルに
押し倒された。
「やっぱり、キスって甘いね。」
「ココアだろ!」
口を離したカオルが、ココアの染みのついたシンジの股間に手を伸ばす。
「ま、まて、そこは!」
カオルの手が、優しくそこを撫ぜる。
「大丈夫?腫れてるよ?」
「分かっててやってるだろ!」
「当たり前でしょ?」
「!?」
ファスナーを下ろし、トランクスからペニスを引っ張り出す。手で二、三度しごくと、
「舐めたげる。」
と言い、ぱくっと頬張った。
293アカボシ:2005/05/12(木) 16:13:53 ID:pLbgB17V
「だ、誰にそんな事教えてもらったのさ!」
前かがみになりながら、カオルに聞く。
「ふぉーふぉ」
「ショーコちゃんか・・・。」
納得しつつ、聞いたところでこの状況がどうなるわけでもない。カオルが頭を上下に動かし、
ペニスを口内に包み込む。カリの裏側に舌を這わせ、根元を手でしごく。上目遣いに一生懸命
フェラをするカオルをみているだけで、ペニスがいきり立つ。
「出そうだから、ストップ!もういいってば!!」
シンジが止めるのも聞かず、ますます動きを早めていくカオル。ペニスが一際大きく膨らんだ。
「くっ・・・!」
びゅくびゅくと、シンジの精液がカオルの口に解き放たれる。青臭い匂いが口の中に広がる。
「ん、んーっ!?」
驚いたカオルが口を離すと、顔に精液が飛び散った。
「ゴメン、大丈夫!?」
シンジがティッシュでカオルの顔を拭く。カオルはティッシュに口の中の精液を吐き出した。
「けほっ・・・。こんなにマズイとは思わなかった・・・。目に入ってしみるし。」
半泣きのカオルを慰めながら、シンジが聞く。
「今日のカオル、変だぞ。何かあったのか?」
カオルはしょぼん、として答えた。
「だって・・・初めてHしてから結構経つでしょ?痛いのは初めての時だけだって言うから、次からは
気持ちよくなれるんだと思ってずっと待ってたのに、それっきりで誘って来ないから、さ・・・。」
上目遣いにシンジをにらむ。
「あー・・・、ゴメン。病み付きになりそうで怖くてさ・・・。それで成績落ちるのもなんだし。」
目を逸らし、頭をぽりぽり掻く。
「それに、最近あんまり構ってくれないし・・・。」
カオルはいつ泣いてもおかしくない表情をしている。
「わかった。じゃあ、責任とるとしよう。」
シンジがカオルをお姫様抱っこでベッドに運ぶ。が、カオルが抵抗する。
「ま、まってよ、顔と口洗ってくるから。パリパリしてきた・・・。」
シンジの腕から降りて、カオルは部屋を出た。
294アカボシ:2005/05/12(木) 16:16:28 ID:pLbgB17V
カオルが部屋に戻ってきた。
「お待たせ。」
 えへへ、と笑って、ハイネックのセーターとシャツを一度に脱ぐ。上半身はブラだけ、下半身は
ジーンズの姿でシンジの隣に座る。シンジは、カオルをベッドに押し倒した。
「ねぇ、前のHの時、そんなに気持ちよかったの?」
「ああ、成績どころか大学も落ちるかもな・・・。」
「へぇ・・・いいなぁ。」
「そうか?」
 軽くキスをして、首筋から胸元へ舌を這わせる。スポーツブラを外し、手の平で胸を撫でる。
「あん・・・くすぐったい。もっと強くして・・・。」
 恥らうカオルの要望に答え、まだ芯の残る胸を強く揉みほぐす。乳首に吸い付くと、カオルの
体がびくん、と波打った。舌で舐めても、転がしても面白いように反応する。
「乳首、弱いんだ?」
 小さくコクンと頷くカオル。シンジは右手をカオルの下腹部へと伸ばした。ボタンとファスナーを
外し、パンツの中に手を差し込む。乳首を指と舌で責めながら、膣口周辺を優しく撫でる。
「あっ、ダメ・・・染みがついちゃう。」
「じゃ、全部脱がすよ。」
 シンジはカオルをうつ伏せにし、腰を高く上げさせてジーンズを膝まで下ろした。
「やだ、恥ずかしいよ、このカッコ・・・!」
 構わずにパンツも脱がすと、桜色の花弁があらわになった。ぴったりと閉じた花弁からは
うっすらと愛液が滴り、てらてらと光っている。
(ここに、俺のが入ったんだ・・・)
処女の頃のままの小さな花弁に、そっと口付けた。
295アカボシ:2005/05/12(木) 16:18:50 ID:pLbgB17V
「イヤ、汚いよ、そんなトコ・・・。」
 身をよじるカオル。シンジはカオルの腰を押さえつけ、舌で膣口をなぞる。
「きゃんっ・・・!」
 花弁がひくひく動く。ゆっくりと舌を侵入させ、硬さの残る蕾を解きほぐしていく。カオルの
体から力が抜けていき、喘ぎ声があがる。愛液がシンジの舌に伝い落ちてくる。
「大分ほぐれてきたかな?」
 つぷぷ、と人指し指を挿しいれる。それに答えるように蠢く、熱く潤った膣内。
くちゅくちゅと音をたて、指を何度も往復させる。
「やっ、あっ、何これ・・・?」
 息が荒くなり、目の焦点が合わなくなるカオル。
「気持ちいい?」
 クリトリスの皮をむいて、くにくにと指で押しつぶす。
「わ、わかんない、何これ・・・あーーーっ!!」
 ぎゅっとシーツを握り、身体を強張らせて絶頂に達するカオル。膣内がきついくらいに
指を締め付けてくる。すぐに、カオルの体から力が抜けた。
「どう?初めてイった感想は。」
「頭がボーっとして、ジンジンする・・・。」
 シンジが、コンドームをペニスに装着する。
「入れていいだろ?もう我慢できないよ。」
 うつ伏せのカオルに覆いかぶさり、ペニスをまだひくひく蠢いている花弁に押し当てる。
「うん、いいよ。気持ちよくしてね・・・。」
「わかってるよ。」
カオルにキスをして、カオルの中にゆっくりと入っていった。
296アカボシ:2005/05/12(木) 16:19:52 ID:pLbgB17V
「んっ・・・」
 後背位でカオルを貫く。肉壁がシンジに絡み付いてくる。突く度に愛液が内股を
伝っていく。
「あっ・・・前と全然違う・・・!」
 痛いだけだった前回とは違い、ペニスを突き込まれる度に快楽が走る。背筋がゾクゾク
して、体の力が抜けていく。
「やだ、体が、勝手に・・・!」
 シンジの動きに合わせて、カオルが腰を振る。粘膜のこすれあう音が部屋にこだま
して、二人をますます興奮させる。シンジが胸をわしづかみにして持ち上げ、カオルを壁に
押し付けて突き上げる。カオルが再び絶頂に達する。
「あ、イク、イっちゃう!!」
 肩をガクガク震わせ、カオルの膣内がきつくシンジを締め付ける。が、シンジは腰を動かすのを
やめない。カオルの反応を見ながら、的確に弱い所を突く。
「ちょっ・・・うあぁっ!まって、んむぅっ・・・・!!」
 ディープキスで唇をふさぎ、ピストン運動を続ける。胸を揉みほぐし、乳首をつまみあげる。
腰を打ち付けるたびに飛び散る愛液で、シーツが染みだらけになる。
(気持ちよすぎて、おかしくなっちゃう・・・。)
息が浅くて、苦しい。二人の唾液が混ざり合い、顎を伝って落ちる。
「イクぞ、カオル!」
 シンジが強くカオルを抱きしめる。
「来て、シン・・・ジ・・・。」
 腰に回されたシンジの手を強く握る。二人は同時に絶頂に達した。
297アカボシ:2005/05/12(木) 16:21:14 ID:pLbgB17V
 すっかり冷めてしまったココアを飲みほす。
「また淹れてくる。」
 シンジがカップを二つもって部屋をでる。コタツに入り、カオルはシンジの事に思いを
巡らせた。
 城島シンジ。最近できた友達のお兄さん。数少ない、普通に話すことのできる男の人。
そして、初めての恋人。男によく間違われる自分を、可愛いと言ってくれた。
初体験の相手。向こうも初めてで勝手が分からない筈なのに、気遣って優しく抱いて
くれた。今日は、私も気持ちよくなれるよう頑張ってくれた。確かに、あれは気持ち良かった。
でもショーコが『ナマが一番気持ちいい』とか、『中出しされた時の感覚がクセになる』って
いってたなぁ・・・。あと、シンジはアナルフェチだって皆言ってたっけ。あ、濡れてきちゃった。
私、さっきから何やらしい事ばっかり考えてんだろ。さっきまでしてたっていうのにさ・・・。
「寝たのか?」
 いつの間にか戻ってきたシンジが、自己嫌悪で突っ伏したカオルの顔を覗き込む。
慌てて起き上がるカオル。
「ほら、熱いから気をつけろよ。」
「ありがと。」
 ああ、やっぱりシンジってやさしいなぁ、結構マメなところあるし、優柔不断そうに見えて、
案外頼りになるし・・・
「あづっ!?」
 考え込んで、舌を火傷した。
298アカボシ:2005/05/12(木) 16:23:34 ID:pLbgB17V
おまけ

「今頃お兄ちゃんたち何してるのかな・・・。」
 遊びに行くお金もなくて集まったマナカの部屋で、ため息混じりにカナミが呟く。
「何って、ナニしかないでしょう。私達もやってみましょうか、カナミちゃん、アキさん。」
 雑誌をめくりながら、ボケを振ってくるマナカ。
「このテレビつまんないねー。」
 紅茶を啜りながら、とぼけた目でマナカを無視する。カナミが頷く。
「そうだね。アキちゃん、まわしてもいい?」
「ん、いいよ。」
 テレビのチャンネルのことだと思って、カナミにリモコンを渡す。が、カナミはアキを押し倒し、
マナカはアキの足を押さえつけた。二人の息はぴったりだった。
「アキちゃんもやっぱり寂しかったんだねー。」
カナミがバッグからバイブを取り出し、それにほお擦りする。
「アキさんだって女の子ですし、人恋しい季節ですからね。」
マナカがベッドの下からピンクローターを取り出し、ぺろりと舐める。カナミがアキの上着に
手をかける。マナカがアキのベルトを外す。第六感が告げている。彼女達は本気だと。
「ちょっ、まわすってそう言う意味じゃ・・・ギャアーーー!!」

終わり
299アカボシ:2005/05/12(木) 16:30:20 ID:pLbgB17V
 以上です。以前よりは大分読みやすくしてみたつもりです。喜んで頂ければ幸いです。
どうでもいい話なんですが、コレを書いてる時に、BGMがわりに昔録画したビデオ
みてたんですよ。すると、EVAが流れはじめて、碇シンジと渚カヲルが風呂入ってて・・・。
 そのせいで激しく萎え、シンジ×カオルのこのSSできるの一日遅れました。
以上、どうでもいい話でした。それでは、またの機会に。
300アカボシ:2005/05/12(木) 17:57:39 ID:thSXRsMd
と、忘れてました。
>>137 ご指摘有難うございました。
301名無し@ピンキー:2005/05/12(木) 19:24:29 ID:kQr6msj+
アカボシ氏乙!GJ!
302名無しさん@ピンキー:2005/05/12(木) 21:04:52 ID:ancpp77t
アカボシ氏GJアーンド乙!
303名無しさん@ピンキー:2005/05/12(木) 21:11:02 ID:jQ1ShHK4
アカボシ氏GJ!!
カナミは間違いなく盗聴機とカメラを仕掛けてるなw
304名無しさん@ピンキー:2005/05/12(木) 21:52:57 ID:mutvSrFy
アカボシ氏ナイススチールGJ!
氏家マンガはやっぱりシリアスなノリよりもギャグチックで楽しげな感じのSSのほうがあってるよな
305名無しさん@ピンキー:2005/05/13(金) 12:13:00 ID:/RoxM7Qk
みなさん乙〜
まぁ明るい話のほうが読みやすいしレスしやすいわな、質の善し悪しは関係なしで。
それにしてもここの職人さんたちは原作のふんいきを損なわずによく書けるなぁ。禿しく感心するよ。
306郭泰源:2005/05/13(金) 20:37:52 ID:UNnG+XHw
ずっとあっためてたけど、まとめきれてなかった短めのSS2本投下します。
んっと、どっちゃもエロ度ほぼ0%なんで、そこいら期待されてる方は、すんませんがスルー願います。
1本目書きながら、ムスメの寝顔思い出してマサヒコが憎くなったオイラはアホですな。
2本目は…しかし、自分がアヤナ書くと、ワンパターンですがこうなっちゃうんですよねえ。むむむむ。
(しつこく自分語りしてすんません)では、投下。
307郭泰源:2005/05/13(金) 20:38:26 ID:UNnG+XHw
「すいませんね、小久保さん、ウチのミサキがいっつも入りびたりで…」
「いいんですよ、マサヒコも喜んでるし…」
「本当にね、この前からミサキ、『将来、マサちゃんのお嫁さんになるー』なんて、言ってるんですよ」
「あははは。それ、こちらこそ願ったりかなったりですよ。
ミサキちゃんみたいに可愛い子がうちの息子のお嫁さんになってくれたら」
「ははは。そう言って下さると嬉しいんですけどね」

そして子供部屋では、まだあどけない少年と少女がふたり。
「マサちゃん、ホントだよね?ミサキをおよめさんにしてくれるのって」
「うん」
「わーい、だいすき、マサちゃん」
「こ…こらこら、そんなにくっつくなって、ミサキ」
「えへへ〜すきすき〜、マサちゃん」
子猫のようにじゃれあうふたり。微笑ましい風景である。
「ねえ?マサちゃん?」
「ん?なんだよ?」
「このさきね、天然ロリ系のメガネっ子に、出会っても」
「?うん」
「半天然で、とっても可愛い年上のお姉さんに、出会っても」
「??うん」
「赤毛のサラサラロングヘアーで、美人系で勝ち気な巨乳の女の子に、出会っても」
「???うん」
「ぜったい、ぜったい、ミサキがマサちゃんのおよめさんになるんだからね?やくそくだよ」
「????うん」
(?????…なんだかむずかしいことをいってるな、ミサキ…)
理解できない単語を連発で使われたため、とりあえずは頷いておくマサヒコであった。
§
308郭泰源:2005/05/13(金) 20:39:19 ID:UNnG+XHw
「ふふふ〜、マサちゃん…マサちゃん…」
嬉しそうに、マサヒコにべたべたとくっつくミサキ。
「あ、あのな…ミサキ、でも…その…あんまり、ほかのともだちのまえではさ、そういうのは…」
「…マサちゃん、ダメなの?ミサキが、そばにいると…」
「い…いや、そうじゃないんだけど…おれのへやとかでは、いいんだけど…」
「…いっしょにいるとはずかしいくらい、ミサキはぶすなの?」
「い、いや、ミサキはかわいいよ?でも…おとこどうしだとな、いろいろ、あるんだよ」
「わかった…しょうらい、およめさんに、なるんだもんね…マサちゃんのために、ミサキ、がまんする…」
が、悲しげな─今にも泣き出しそうな─ミサキの様子を見て、少し慌ててマサヒコは言った。
「で、でも…ここでなら、いいんだよ?ミサキ」
「うん…。じゃあ、おままごとも…いっしょにして、くれるんだよね?」
「う…うん」
「よかった。うん、ミサキ、がまんする…。ふふ…、ねえ、マサちゃん?じゃあ…いつもの…」
「うん…」
目を閉じて、頬をすっとマサヒコに差し出すミサキ。マサヒコはその肩を軽く抱き寄せると…。
“ちゅっ”
柔らかな、ミサキの頬に口づけをした。
「ねえ…マサちゃん?」
「ん?なに?ミサキ」
「きょうは…ミサキ、おとなのキス…してみたいな…」
「で、でも…それはさ、ふたりがおとなになってから…」
「いいでしょ?だって、あたしたち、けっこんするんだもん」
「う、うん…でも…」
「じゃないと…マサちゃんのすきな、おいしゃさんごっこもしてあげないし…」
「…」
「おふろも、こんどからいっしょにはいってあげないんだもん」
§
309郭泰源:2005/05/13(金) 20:40:21 ID:UNnG+XHw
「わ、わかったよ、ミサキ」
「うふふ〜、じゃ、はい、マサちゃん…」
“ちゅ…”
幼く、小さい、桜の花びらのような唇を重ね合うふたり。
「ん…ふふふ〜、ねえ、マサちゃん?」
「…なに?ミサキ…」
「マサちゃんのくちびる…、やわらかいね」
「ミサキのくちびるも…すごく、やわらかくて、きもちいいよ」
「ふふふ〜、だいすき、マサちゃん…」
「ミ〜〜〜サ〜〜キ〜、ほら、そろそろ、おいとまするよ〜〜?」
「は〜〜い、おかあさん…じゃあ、またね?マサちゃん」
「うん…またな、ミサキ…」
§
§
§
「夢?………昔の、あたしと…マサちゃんの…」
胸が、高鳴っていた。ひどく、リアルな夢だった。会話のひとつひとつを、
そして幼い頃のマサヒコの表情を、ミサキははっきりと覚えていた。
「…昔のあたしは、あんなに素直にマサちゃんに好きだって言えてたんだ…」
§
§
§
「夢………?俺と…天野の…昔の」
汗を、かいていた。ひどく、リアルな夢だった。ミサキの肌の感触を、
そして、彼女の唇のやわらかさを、マサヒコははっきりと覚えていた。
「あの頃の…俺は、あんなふうに天野に…触れていたんだ…」
§
310郭泰源:2005/05/13(金) 20:41:05 ID:UNnG+XHw
「おはよう…こ、小久保君」
「う、うん…おはよう、天野」
ぎこちなく、朝の挨拶を交わすふたり。
(…マサちゃんの出てきた、あんな夢を見たコトなんて…)
(天野と…小さい頃あんなコトしてた夢を、見てたなんて…)
(絶対、言えないよ、あたし…)
(俺、言えないよな…、絶対)
無意識のうちに、ふたりはほとんど同時に右手で自分の唇を隠していた。
昨晩の夢で味わった、そこの感触を、思い出して。
「?小久保君?」
「あ、天野?」
そして偶然重なってしまったお互いの動作を見て、慌ててしまうミサキとマサヒコ。
(まさか、ね。マサちゃんが、そんな…)
(あ、ありえねーよ、な?バレるわけ、ねーよな??)
そう思いながら…ふたりは、ひどく、ぎこちない笑顔を交わした。
(でも…いつかは、あの頃みたいに素直に、マサちゃんに言うんだ…)
(だけどもし天野が、あんなガキっぽい約束を覚えていたら、そのときは言えるかな…)

((好きだって…、本当に、ずっと…ちいさい頃から好きだったって…))

ふたりは、薄紅色に頬を染めながら、学校へと急いだ。
夏のにおいが、微かにする道を歩きながら。

                           END
311郭泰源:2005/05/13(金) 20:41:50 ID:UNnG+XHw
「…あれ?もしかして…小久保君?」
「あ?あ、若田部…か?」
駅前の書店にふらりと立ち寄った小久保マサヒコは、どこか懐かしい声を聞いて振り返った。
「うわー、久しぶりだね、小久保君。もう…10年くらいじゃない?」
「そうだな…もう、そんなくらいになるのかな」
「中学卒業してから…全然会ってなかったもんね、あたしたち」
「そうだな…そうか、もう10年か…変わったかな、お互い」
「へへっ、少しは大人っぽくなった?あたし」
若田部が目を細め、微笑みながら言う。あの頃の、美人ではあるけれど、
どこか尖った印象を人に与えていた整った顔立ちは変わらないままだけど。
過ぎた歳月のせいだろうか。それは、ひどく柔らかく、穏やかな笑顔だった。
大人っぽくっていうより…すごく…キレイになったよ、とはさすがに言えなかった。
「大人っぽくって…もう立派な大人だろ?25だぜ、俺たち…」
「あ、ひどーい。女の子にトシのことなんて言うモンじゃないよーだ」
「あ…ゴメンゴメン」
軽く謝った後、顔を見合わせると─俺たちは、微笑み合っていた。
久しぶりの再会を、このまま立ち話で終わらせるのも少し名残惜しかったので…。
どちらから言うともなく、駅近くの喫茶店に入った。
「あ…小久保君、一応言っとくけど、あたし営業職とかじゃないからね?」
「?どーゆー意味よ?」
「ホラ。保険屋さんとか…怪しい健康グッズのセールスとか…そういうつもりじゃ、ないからね?」
「別にそんなこと…思いつきもしなかったけど…」
言いながら、思わず苦笑していた。昔っから、割とズバズバものを言う方だったけど。
そのあたりは、大人になって人目を引くほどの美人になった今も、変わらないみたいだ。
「小久保君は?A高卒業してから、関西に行ってたんだよね?」
「ああ。一浪してね。最近まで、向こうにいたんだけど…。異動でさ、戻ってきたんだ」
§
312郭泰源:2005/05/13(金) 20:43:26 ID:UNnG+XHw
「そっか。確か…同志社だったよね?京都にいたんだ…」
「ああ。若田部は…聖女から…慶応だったっけ?」
「うん。…ふふっ。結局最後まで、天野さんには…かなわなかったな…」
「…そうか、天野は東大だったよね、確か」
「あ…ごめん、そう言えば、小久保君と天野さんって…」
「ん?まあ、別にいいよ。…もう7年も前に終わった話だし」
「でも…羨ましかったな、あたし。あの頃の天野さん、幸せそうだったから…」
「うん…楽しかったよ、あの頃は。お互いに初めて付き合うモン同士だったし…。
あいつも…そんな風に思ってくれてると嬉しいんだけど」
東ヶ丘中の卒業式で告白された幼馴染みの天野ミサキとは、高校の3年間と少しの間、
付き合っていた。色々あったけど、今では本当に良い思い出だ。
ダメになってしまった原因は、俺の方にほとんどあったと思う。
天野が現役で東大に入学して、俺が予備校生になったあたりから、
少しずつギクシャクしはじめて…俺の関西行きが、決定的になった。
遠距離恋愛を続けられるほど、もうふたりともお互いに心が残ってなかったってことだ。
今思えば笑ってしまうほどくだらないことに意地になったりして、結局、別れてしまったのだった。
「ふふ。でも…初恋は実らないってさ、哀しいけれど…本当なんだね」
「あはは、そうかな。…でもなんで、嬉しそうなんだよ、若田部」
「ふふっ。だってさ…今だから言っちゃうけど…小久保君、あたしの初恋の人だったんだから」
「へ?う、嘘だろ…」
「ほ・ん・と・だ・よ。あたし結構さ、ラブ光線とか送ってたのに、
小久保君…ぜんっぜん気付かなかったじゃん」
「それは…だってさ、言ってくんなかったら、俺だって気付かねーよ」
「ふふ。そのあたりさ、小久保君って…昔と変わんないまんまだね」
「成長してねーってコト?どういう奴だったんだよ、その頃の俺」
「だ・か・ら・そーゆー奴だよ」
§
313郭泰源:2005/05/13(金) 20:44:04 ID:UNnG+XHw
俺たちは、また顔を見合わせて笑った。
「でさ、小久保君。さっきからちょっと気になってたんだけど、その指輪って…」
「ん?ああ…。まだ入籍はしてないんだけどね。婚約だけで…」
「うわー、おめでとう、そうなんだ!?」
「ああ、ありがとう。はは、なんか照れるね、こーゆーの」
「で、お相手は?どんなひとなんですか?」
「ん…若田部も、よく知ってるひとだよ」
「え?まさかアイ先生と…禁断の」
「なんじゃそりゃ」
俺は吉本新喜劇ばりにコケた。
「あー、ひどーい。先生が見たら気を悪くするよー」
「ははは、今思えばアイ先生も美人だったよな」
「じゃあ…まさか…的山さんと…」
「…あったりー」
「うわああ…ホント?すごいねー、全然…気付かなかったよ。で、きっかけは…」
「うん…ほら、リンコさ、現役で同女だったろ?…先に京都にいたからさ。
下宿もたまたま近くて…。いろいろと、町のこととか教えてもらってるうちに…なんとなくさ」
「ふ〜ん…京都で育んだラブ・ストーリーってわけですか?」
「そんな、格好いいもんでもないけどね」
「的山さんか…意外だったな…あ、でもリンちゃんも…小久保君のこと、
好きっぽかったから、彼女だけは初恋成就させたんだね…」
「イヤ?そんなこともねーだろ?リンコと俺、高校一緒だったから知ってるけど…。
高校時代はさ、あいつ、他に付き合ってた奴がいたみたいだし…」
「…か・わ・ん・な・い・ね・小久保君!」
「なな…なんだよ、若田部…いきなりおっきな声で」
§
314郭泰源:2005/05/13(金) 20:45:00 ID:UNnG+XHw
「全然、気付かないんだもんね、女の子がそういう風に思ってても…多分ね、
小久保君って…自分が思ってる以上に、モテてるんだよ?」
「そんなこと…ないだろ?ま、まあさ、そういう…若田部さんはどうなわけよ?
もう、嫌になるくらいにモテまくって、言寄る男をバッサバッサと斬りまくって…」
話がどうにも妙な方向にいきそうなので、思わず相手に振ってしまう俺。
「ん〜…これがねえ、適当な相手がいないってゆーか…」
「全く…世間の男はどこに目をつけてるんだろうな、こんな美人で性格も良くて家事もできる子を」
「ふふ。お世辞でも…嬉しいよ、小久保君」
まんざらでもなさそうな顔をして、若田部がふわりとした笑顔を浮べた。
「ところでさ…小久保君?まだ…天野さんと、会い辛い?」
「いや?俺は平気だよ。あいつがどう思ってるかはわからないけど…」
「うん…あたしと天野さんさ、今でも…たまに会ったりしてて…この前もね、
あの頃のみんなで、また会えたりしたらいいねって…言ってたんだ」
「へえ。なんだかんだで、仲良くなったんだな、天野と」
「うん…それでさ、どう?ミニ同窓会みたいな感じで?
もちろん、リンちゃんと小久保君のお祝い会も兼ねてさ…」
「あ…いいかもな。多分、リンコは喜んでくれると思う。アイ先生なら…年賀状のやりとり程度
だけど今でも続いてるし…でも、中村先生に連絡取れるかな?んと…リンコなら知ってるかな?」
「ふふふ。お姉様なら、あたしが連絡つくわ」
「?そっちとも切れてなかったんだ、若田部?」
「まあね。お姉さまについちゃー、とっておきの話があるんだから」
「んなこと言われたら、ますます断れねーな」
「じゃ…決りね。今度良かったら、いろいろと時間とか決めてさ、
小久保君今は実家に戻ったの?なら、そっちに連絡するけど?」
「ああ。でも一応…携帯番号も、教えておくよ…」
§
315郭泰源:2005/05/13(金) 20:45:41 ID:UNnG+XHw
喫茶店を出ると、既に町は夕方から夜になろうとしていた。
「じゃあ、またね、小久保君。楽しみにしてるから」
「うん…。今日は、楽しかったよ、若田部。俺も…楽しみにしてる」
俺たちは、少しの間微笑みあったあと、お互いの家の方向へ向いて、歩いた。
歩き出して数分ほどたった頃…突然、後ろから俺の腕を、誰かが取った。
「?わ、若田部?どうした?なんか、忘れ物でも…」
「ごめん。ウン…、ちょっと、忘れ物…」
急いできたのか、しばらく息を吐いていた若田部は、
少し息を整えると、俺の耳元に口を寄せた。ひどく、甘いにおいがした。
「ねえ?小久保君?…あたしね、まだ…処女なんだ」
小さい声で…でも、はっきりと若田部はそう言切った。
「へ?」
瞬間、頭の中が真っ白になる俺。
「うふふ。それだけ。じゃ・あ・ね」
若田部は、そう言うと、悪戯っぽい笑顔を浮べて、足早にその場を去っていった。
ヒールがアスファルトを削るカツカツという音…それがやけにはっきりと俺の耳に響いていた。
(あれ?なんか…これって…昔…どっかで…)
俺は、昔どっかでこんな場面に会ったような気がして…その場でしばらく呆然と立ちすくんだ。
316郭泰源:2005/05/13(金) 20:46:13 ID:UNnG+XHw
(ふうう…でも、結局…言っちゃったな) 
鳩が豆鉄砲を食ったような、って感じの表情で小久保君はこっちを見てた。
(ふふふ…もう、10年以上も前なのにね…)
そう、10年も…前の話。あたしたちは、中学のクラスメイトだった。
そして、あたしは彼─小久保マサヒコ君に恋をした。
忘れるはずもない。あたしの、生れて初めての、初恋。
彼に惹かれるようになったのは、いつからだっただろう。
2年生の頃は、当時ムキになって張合っていた天野さんと良く一緒にいる男の子、
という程度の認識でしかなかったと思う。ふたりが幼馴染で、仲が良いってのは、
見ていても解った。そして、天野さんが彼にそれ以上の感情…。
恋心、を抱いていたってコトに、気付くのにそう時間はかからなかった。
あたしはと言えば…そりゃ、顔は確かに女の子みたいに可愛いけれど、
優しいだけ…もっと言えば、どこか頼りないような感じのする彼のことを、
異性として意識することなく、ともだちとしてしか思っていなかったのが正直なところ。
でも、夏合宿とかで…彼の優しさに触れるうち、少しずつだけれど、
あたしの中の気持が揺れ動いていったのだと思う。
当時周囲にいた、あたしのことを外見や成績でしか判断することの無かった男たち…。
それは、同級生であれ、先生であれ─に比べて、いつも自然体であたしに接してくれていた
彼のことをいつしか好きになっていてしまったのだった。

「若田部?ああ、あいつさ、性格きつくて悪そうだけど…。
おっぱいでかいし、顔はキレイだからさ。一回ぐらい、お手合せ願いたいっつーの?」
放課後の教室で、男子連中がこんな馬鹿話をしてるのを外で立聞きしたことがある。
瞬間、あたしは頭が沸騰して─思わず、ドアに手をかけたのだけれど…。
間をおかず、彼の声が聞えてきて、その手を止めた。
§
317郭泰源:2005/05/13(金) 20:49:12 ID:UNnG+XHw
「お前ら…いい加減、やめろよな、そういう話」
「お!小久保さん、さすがモテ男は違いますねえ〜。シモネタはお嫌いっすか?」
「いや…そういうんじゃねーよ。たださ…若田部は、確かにとっつきにくとこあるけど…。
結構良いやつだし、それに、家事も得意で家庭的なんだぞ?」
「っほほほぉ〜。てことは、小久保選手の本命は若田部アヤナで決定ってことっすか?」
「ばーか。俺程度の男じゃ、相手にもされねえよ」
「クラスいちのモテ男、小久保氏が相手にされない!ってことは俺らにもチャンスが…」
「ま、もちろんお前らも相手にされねーと思うけど?」
「あらら」

相手に、なんて…全然、するよ。むしろ、なってよ…。
あたしは、自分の中で突然湧きあがってきた感情をコントロールできずにその場で立ちつくしていた。
このとき、初めて自分が小久保君のことを好きなんだとはっきり意識したのだから、
当時のあたしってのも相当のビギナーちゃんだ。
そして、それにやっと気付いたってのに、あたしは彼に行動らしい行動も起せずにいた。
それは、天野さんに対する微妙な遠慮みたいなものが含まれていたと思う。
天野さんは、あたしにとって、常に競い合っていたけれど、
初めてできた心の内を明かせる友人だった。
彼女の一途な思いは、本当に、見ていてもこっちが切なくなるくらいだった。
10年以上彼のことを─本当に、彼のことだけを─思い続けていた、彼女。
そして、中学の卒業式に、天野さんが告白して、ふたりが恋人になったのを見て─。
あたしは、後悔しながらも、これで良いんだ─良かったんだ─。
そう、自分に言聞かせていた。それから同じ聖女に進学して、
あたしと天野さんはどんどん仲良くなっていった。
─でも、彼女が嬉しそうに小久保君とのことを語るのを見るたびに、
あたしの胸の奥底にずしり、と重いなにかが沈んでいったことは、多分彼女も気付かなかっただろう。
§
318郭泰源:2005/05/13(金) 20:50:27 ID:UNnG+XHw
高校時代、何人かの男の子と付き合って…。ときには天野さんたちとダブルデートをしたりもした。
でも─あたしの心の中にはずっと、小久保君がいた。
今思い出しても、あの男の子たちには悪いことをしたなと思う。
だって全員、名前さえ思い出せないくらいなのだ。
あたしは、どの男の子を見ても、どこかで小久保君の面影を重ねていた。
彼みたいに、はにかんだ笑いを返してくれない。彼みたいに、ぶっきらぼうな優しさを見せてくれない。
いつもあたしは小久保君と彼らを比べていた。
どうしても、どんなに好きでも、手の届かない、ひと。
あたしにとって、小久保君は、そんなひとだった。
大学に入って、あのふたりが別れたと聞いたとき─。
あたしは、今なら…もしかしたら…。そんな、淡い期待を持ち続けた。
だけど、やっぱり天野さんに対する遠慮と、そしてあたしのなにかがそれを止めていた。
大学に入ってから、素人モデルみたいなことをやっていた理由も、
もしかしたらどこかで小久保君の目にとまるかも、連絡が来るかも、という、
今思えばバカバカしくなるくらいに涙ぐましい恋心からだった。
結局、恋愛らしい恋愛を経験することもなく…あたしは社会人になった。
仕事は結構忙しくて面白かったし、声をかけてくる男を適当にいなす術も覚えた。
でも、あたしの心の中にはずっと小久保君が住み続けていた。
そして今日、彼をあの本屋で見つけたとき─。あたしは本当に、心臓が止りそうになった。
あのときと変らない、繊細そうで整った顔立ち。そしてあの頃より随分伸びた身長。
とにかく自然に振舞おうとしていたけれど─。
心臓は、ずっと破裂しそうなくらいに16ビートを刻みっぱなしだった。
はにかんだような笑顔、そして笑ったときに目元にきゅっとできる笑い皺。
あの頃のまま、その全てが愛おしかった。
(でも、まさか…リンちゃんにとられちゃうなんてな…つくづくさ、あたしって…)
あたしは、そう思いながら苦笑してた。
§
319郭泰源:2005/05/13(金) 20:51:19 ID:UNnG+XHw
(最後まで…結局、告白らしい告白もできないまま…終わっちゃって。
…やっと今日、言うことができたと思ったら、「処女じゃないんだ」だもんね…。
はは、なにやってんだろ…あたし)
でも、なぜかあたしはものすごく気持ち良かった。
ずっと引きずってた、あたしの中の何かを、やっと振り払うことができた─そんな気持ちだった。
(よし!いい仕事して…いい男見つけて…いい恋、するぞ!)
あたしは、そう思ってひとつ伸びをした。体中から、力が湧いてくるような気がした。
                        
                             END
320郭泰源:2005/05/13(金) 20:55:35 ID:UNnG+XHw
>>古田氏、
ピンキリ氏にならって、自分もタイトル決めました。
初投稿から順に「アヤナ×マサヒコ」を「接吻」、「アイ×マサヒコ」を「ホットポー」、
エピローグのタイトルを、「欠けた月が出ていた」(各キャラ編)、
「ミサキ×マサヒコ」を「ふたりのシーズン」、
「アヤナ×マサヒコ」を、「HAPPY CHRISTMAS(WAR IS…OVER???)」
「リンコ×マサヒコ」を、「BLUE MONDAY」、んで今回のタイトルは、1本目が「GIRL&BOY」、
2本目が「Love can go the distance」で、お願いします。
思いつきのタイトル変更、お手間おかけします。運営管理されている名捕手に多謝!
321トマソン:2005/05/13(金) 21:43:43 ID:w4sjQjrf
郭泰源氏乙&GJです!

女性の一人称の描写は私には出来ません。シャッポをポイです。
322名無しさん@ピンキー:2005/05/13(金) 22:00:07 ID:omiB5jGv
今週一週間投下されたSS一気にみんな読んだですよ
トマソン氏、アカボシ氏、郭氏GJ!(^∀^)オモシロカタヨー
323名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 02:43:26 ID:Gb1xxRKK
郭氏GJ!!!!
324トマソン:2005/05/14(土) 10:34:24 ID:FWKM9eCH
トマソンです。

今度はごくまっとうに?書いてみました。
ねっとりとエロ描写をしてみようとしたのですが、
私の力では所詮こんなものみたいです。_| ̄|○

カップリングはマサヒコ×リンコです。

では。

325トマソン:2005/05/14(土) 10:35:03 ID:FWKM9eCH
 季節も暑くなってきたある日、いつものように授業が小久保邸で行われた。
 マサヒコ・アイ・リンコ・中村リョーコの四人がいつものように集まり、いつもの
ように脱線する授業。が、ひとしきりの怪談だけで済んだから、まあマシなほうかも
知れない。
 濱中・中村両先生が帰った後、
「あのね、小久保君」
 的山リンコがなにやらおびえた風な顔をしてマサヒコに話しかけた。
「今夜、私の家に泊まってほしいの」
「・・・?なんで?」
「ほら、さっき、中村先生が怪談をしてくれたでしょ?今夜はパパもママもいないし、
怖くて一人じゃ眠れないの・・・」
「いや、だからって俺がお前と同じ布団で寝るわけには行かないだろ?」
「ふえ、どうして?私は構わないよ?」
 これが本気の天然なのだから、中学生の女の子とは思えない。
「それに・・・私、大人の女になりたいの。以前、中村先生にどうしたらいいのか
聞いたら、「男の人と一緒に寝ればなれる」って。だから、ね、小久保君、
私と一緒に寝て?!」
 あまりにも無邪気な誘惑?に、たまらずマサヒコは声を荒げる。
「だから、なんでそうなるんだあああ!」
「ほら、アヤナちゃんちでクリスマス会したときに話したよね?
私、大人の女になりたくて。中村先生に男の人と寝ればなれるって聞いたから、
サンタさんにそうお願いしたの。
・・・そしたら小久保君、ベッドに来てくれたよね。
 あの時はミサキちゃんに止められちゃったけど、今はミサキちゃんはいないし。
だから、あの時の続き。私と一緒に寝て?」
326トマソン:2005/05/14(土) 10:35:44 ID:FWKM9eCH
 この天然娘をいかにして説得するべきか、マサヒコは必死の思いで頭をフル回転
させた。
「なあ的山・・・お前、エッチって知ってるか?」
「ん?アルファベットのエッチ?ジーの次、アイの前」
「・・・いや、男と女がする性行為のこと。セックスともいうな。」
「中村先生に保健体育で習ったよ?」
 いまさらだが、いったい何を教えてるんだ、あのメガネは。
「大人の女になるために、男と一緒に寝る、ってのが、セックスすることだってのは
分かってるか?」
「ふえ、そうなの?」
 それにしても、なんで俺が性教育をしなきゃならんのだ?
マサヒコの脳裏に疑問と苛立ちが沸き起こったが、ここで投げ出すわけにもいくまい。
「誰とでもしていい、ってもんじゃないんだぞ?」
「そうだね、大切なものだもの・・・でも、小久保君なら、いいよ?」
「いや、だから、好きな人が出来た時のためにとっとけと・・・」
「私、小久保君のこと好きだもん・・・ねえ、うちに来て」
 いささか幼い告白&誘惑だが、マサヒコも流石に自制心が揺らぐ。
「・・・ちょっと待て、だからな、お前も嫁入り前の娘なんだから、大切にしろと
言ってるんだ。」
「大切なものだから、大切な人にあげるの。」
「いや、その、だから・・・・」

「・・・ふう。すまん、ちょっとトイレ。」
 天然娘の説得は疲れる。マサヒコは一旦撤退し、体勢を立てなおそうとした。
 部屋を出るとそこには、マサヒコママがお茶のお盆をそばにおいて、体育座りで
膝を抱え、壁に寄りかかっていた。マサヒコは四つんばいになってヘコみたくなる。
「ゆっくり話しているから、お茶のお代わりを出そうと思ったんだけど、なんか入り
づらくて・・・どうしたの、説得は中断?それとも覚悟を決めたの?」
「・・・母さん・・・聞こえてたなら止めてくれよ・・・」
「わが息子ながらモテるわねえ。誰に似たのやら」
「うるせーうるせー」
327トマソン:2005/05/14(土) 10:37:15 ID:FWKM9eCH
 てなわけで、しばしマサヒコママによる貞操教育および性教育が行われ、リンコは
大体のところを理解した。・・・と思う。

 しかし一人では寝られない、と言い張るのは変わらない。
 それなら誰か女性に頼めばよいのだが、あいにくと間が悪く、電話してもミサキも
アヤナもアイもつかまらなかった。
つかまったのはただ一人、中村リョーコ。

「ふーん?的山邸に泊まれっての?まあいいけど・・・マサヒコ、アンタも来るのよ?
そうでなきゃイヤだからね。」
「な、なんでそこでそんな条件が・・・大体、怪談で的山をおびえさせたのは・・・」
「だって女二人じゃ無用心で怖いもん。いいから来なさい。」
「イヤ、だから・・・」
「来なさい。」
 こうなってはマサヒコに逆らう力はなかった。仕方なく出かける準備をする。
 リンコがトイレを借りている間、
「ついOKしちまったが・・・的山と二人というのもマズイが、中村先生を交えて
3人というのは、さらにマズイよな・・・」
と頭を抱えるマサヒコに、マサヒコママが何かを差し出した。
 しゃれた装丁の小さなパックに入ったものは・・・これはもしかして、コンドーム?
マサヒコの目と口が線三本になる。
「・・・母さん、これ・・・」
 マサヒコママの目は真剣だった。
「いい?あんた、まだ中坊のくせに、リンコちゃんを妊娠させたら責任とれるの?
取れないでしょ?まして、堕胎なんてことになったら、あんたは気持ちいいだけで
済むかも知れないけど、女の心と体は深く傷つくのよ?
だから、ちゃんと避妊はすること!リンコちゃんを傷つけたら、許さないわよ?」
「・・・母さん・・・注意するとこが違うと思う・・・」

328トマソン:2005/05/14(土) 10:38:04 ID:FWKM9eCH
 そんなこんなで的山邸に泊まることになってしまったマサヒコ。リンコと共に
的山邸に向かう。リンコはマサヒコと中村が泊まってくれるというので上機嫌だ。
 的山とマサヒコは道中おしゃべりをしながら歩を進める。
「あのね、前に一回話したよね。中村先生が今まで99人の男を食ってきたって、
話だけど・・・あれ、殺して肉を食べたんじゃないんだって!」
「・・・まあ、そりゃそうだろ・・・」
 この娘は、いままで本当にそうだと思っていたのだろうか?
「そうじゃなくって、男と女の関係になった、って意味なんだって!」
「うん。そりゃそうだろうけど、それで?」
「でね、私もそうやってたくさんの男の人を食えば大人の女になれるって。
で、手始めに誰がいいか聞いたら、マサなんてどう?って。」
「あのメガネ〜!ま、的山、お前は中村先生の言うことならなんでも従うのかあ?」
 しばしマサヒコは言葉を荒げたが、相手が天然であることを思い出し、怒鳴っても
仕方ない、と頭を落ち着けた。
「中村先生も、どんな人を100人目にするか、楽しみにしてるみたい。小久保君、
100人目になってみたら?」
「冗談じゃない」
(多分、豊田先生も99人の一人なんだろうなあ・・・ああはなりたくないしな。)
「ふーん、中村先生は魅力ないんだ?それ、中村先生に言ってもいい?」
「・・・それだけは勘弁してくれ」
「じゃ、私は?私って魅力ない?」
「いや、そんなことはないけどな」
 この辺がマサヒコの優しくも優柔不断なところだ。
「・・・それじゃ、一緒に寝てくれる?」
 リンコがマサヒコの目を上目使いで覗き込み、思いきり無邪気な誘惑をしてくる。
マサヒコも再びぐらつく。が、この程度で落ちていては、あのメンバーの中を
生き抜けるはずもない。
「いや、だから、さっき母さんから聞いたろ?大事にしろって・・・」
329トマソン:2005/05/14(土) 10:39:11 ID:FWKM9eCH
 そんな会話がなされているうちに二人は的山邸に到着した。
 鍵を開け家に入ったところに、中村リョーコが酒とツマミをぶらさげて到着する。
 今夜の役者はそろったわけだ。マサヒコは激しく不安だったが、こうなったら早く
寝てもらうしかない。

 マサヒコの緊張をよそに、はじめは普通だった。中村の酒が進み、マサヒコと
リンコはお茶を楽しみ、中村が酔っ払ったところでリンコ&中村は2階のリンコの
部屋へ引っ込み、マサヒコは1階の居間に布団を敷いて横になった。

「(やれやれ、無事に床に就けた・・・ん、なんだろう、妙に体が熱いな・・・)」
 マサヒコは寝付かれずにいた。
 首を回し時計を眺めると、もう真夜中だ。
 そのとき、居間の入り口に、小さな影が現れ、足音を忍ばせ、そっと近づく。
パジャマ姿だが、なぜか上しか着ていない。かろうじて下着は見えないが、足の指から
ほっそりした太腿までがあらわになっている。
 小さな影はおずおずと、マサヒコの布団に入ってこようとした。はっと顔を向けた
マサヒコに、メガネを外したリンコがささやく。
「小久保君・・・起きてたんだ・・・」
「ま、まま、的山?いったいどうしたんだ?」
 目を白黒させ、マサヒコはわけを聞く。
「あのね、酔っ払った中村先生に追い出されちゃった・・・暑苦しいから、ちょっと
怖いからってくっつくなって・・・」
「あのメガネ、何のために来たのか忘れてやがる・・・」
 とりあえず落ち着け、俺。マサヒコは起き上がり、布団の上にあぐらをかいた。
「メガネ、なくても大丈夫なのか?」
「自分の家だもん・・・それより、小久保君・・・一緒に寝て・・・」
330トマソン:2005/05/14(土) 10:40:09 ID:FWKM9eCH
 リンコも布団の上に体育座りになった。パジャマの下を着ていないので、
パジャマの上の裾は腰のあたりで終わり、ほっそりした太腿の間から純白のパンティが
のぞいている。たまらず、マサヒコの視線はその白い布地に吸い寄せられた。
お前はズボンはどうしたのかと。
「一緒に寝て・・・そして、私を大人の女にして・・・」
お前はさっきの性教育は忘れたのかと。
「ねえ・・・小久保君・・・」
だから、そういうことは好きな人のためにとっとけと。
 リンコは潤んだ瞳をマサヒコに向けまったくそらそうともせず、体育座りのまま、
ゆっくりと両脚を開いていった。
 マサヒコの体は異様にほてっている。
「(な、なんだか変だぞ・・・)」と思う間もなく、理性が次第次第に領地を奪われ、
性欲がマサヒコを支配していく。

「的山・・・(ごくり)」
「リンコって呼んで・・・あなたの好きにして」
「・・・リンコ」
 ゆっくりとマサヒコの体はリンコに近づく。
 メガネなしのリンコがいかに可愛い顔立ちか、マサヒコは改めて思った。
こんな接近は・・・以前、的山がコンタクトをなくし、おんぶに抱っこで的山邸まで
送った日以来の接近遭遇だ。
 そして、ゆっくりと見つめあったのち、二人とも目を閉じ、軽くそっと唇を合わせる
だけのキス。一旦離れ、目を開けると、相手も同じようにこちらの目を見つめている。
 たまらなくなって、マサヒコはリンコの体に手を回し、抱き寄せる。
「あ・・・」
 リンコが軽く吐息を漏らす。
 片手で背中を引き付け、もう一方の手で髪の毛を優しく撫でてやる。リンコも
マサヒコの体に腕を回し、体を互いに押し付け、もう一度、こんどはゆっくりと唇を
合わせた。軽く舌をいれてやると、リンコのほうからねっとりと舌を絡ませてくる。
 二人の合作による、信じられないほど甘美なひと時はまだ序の口だった。
331トマソン:2005/05/14(土) 10:41:20 ID:FWKM9eCH
 荒い息をつきながら唇を離すと、マサヒコはリンコのパジャマの上を脱がした。
 リンコも両手を挙げ、脱がしやすいように協力する。
 真っ白い肌が一気に面積を増し、ブラをつけていない胸があらわになる。リンコは
恥ずかしそうに両手で胸を隠した。
「ごめんね・・・私、貧乳だから・・・」
「大きければいいってもんじゃないさ・・・それに、大きくしたいなら・・・それっ」
「きゃっ・・・」
 マサヒコはリンコを組み敷くと、リンコの両手を頭の左右にどかし、あらわになった
胸に手を伸ばす。ごくわずかなふくらみを両の掌に収め、はじめはやさしく、そして
次第に強く揉んだ。
「あ・・・あう・・・」
「こうやって揉むといいんじゃないか」
「うん・・・小久保君、いっぱい揉んで・・・」
 リンコの瞳はかすかに潤んでマサヒコを見つめ続ける。
 マサヒコはじっくりと時間をかけ、まだ硬い果実を揉みほぐし続けた。

 ようやく乳房を揉むのに飽いたマサヒコは、自分もトランクス一枚になると、
横たわったリンコの全身をなめるように視線を這わせた。
 どこを見ても真っ白な肌だが、今はかすかにピンク色に上気している。特にたっぷり
揉まれた乳房は上気が激しい、そしてその先端には、ごく薄い色の可愛らしい乳首。
 身に着けているのは子供っぽい白いパンティ一枚だが、それがまたリンコには
いかにもぴったりに似合って、愛らしい。
 むしろこれが、派手なものだったり黒だったりしたらさぞ萎えるだろう。
 そして、パンティの微妙なところがかすかに色が変わっているのは、湿り気だろうか?
 マサヒコはじっくりと目を楽しませた。
332トマソン:2005/05/14(土) 10:43:04 ID:FWKM9eCH

 マサヒコは新たな姿勢を試してみたくなる。
「的山・・・ここに、向こうを向いて座ってくれ・・」
「リンコって呼んで・・・こう?」
 リンコはあぐらをかいたマサヒコの上に、マサヒコに背中を向けて座った。
 リンコは首を回しマサヒコに上気した顔を向け、マサヒコは頬、唇、首筋と、
思うがままにキスの雨を降らせた。
 何をするのか怪訝な表情だったリンコは、次第に陶然とした表情になる。
「む、う、くふっ、ああ・・・んあっ・・・」
 そしてマサヒコの掌が、まずは再び胸に伸びる。すっかり上気した白い肌を丸く
孤を描いて指だけで撫で回し、しだいにピンク色の乳首に近づく。
 そしてとうとう乳首に到着すると、両の乳首をついばむように弄び、コリコリと
軽くつまみ、リンコの反応を引き出していく。
「く、ふああ・・あん・・・」
 続いて腕が下半身に伸びる。足を伸ばして座ったリンコの両脚を開かせ、自分の足を
絡めて閉じられぬように固定する。掌全体で太腿の内側を撫で回し、吸い付くような
手触りを楽しみつつ、少しずつ愛撫を上へ上へと移動し、リンコの体を侵食していく。
「ああっ・・・そこは・・・」
 リンコは両手で秘奥を隠そうとするが、マサヒコが両手でそのガードを優しく
退かすと、さほどの抵抗もなく明け渡した。
「いよいよだ・・・触るよ?」
「うん・・・優しく、して・・」
 とうとう指が、パンティに到達し、微妙なところをゆっくりなぞり始める。
「あう・・ふあっ・・・ああ・・・」
「リンコ・・・可愛いよ・・・」
「本当?・・・嬉しい・・・んっ、ああ・・・」
 パンティの色が変わった部分が、少しずつその面積を広げていく。
 リンコは甘い吐息を漏らし続け、体を時折、ぴくぴくと震わせた。
333トマソン:2005/05/14(土) 10:44:35 ID:FWKM9eCH
 たまらなくなったマサヒコは、リンコを前のめりに布団の上に下ろした。
「あっ、何を・・・」
 両手をついて体を支えたリンコは、ちょうど尻をマサヒコにむけ四つんばいの
格好になる。パンティの後ろの縁に指をかけると、かすかな尻の盛り上がりを一気に
越えさせ、あとはゆっくりと剥き下ろした。
「あっ、だめぇ、見ないで・・・」
 リンコの秘奥はかすかに産毛程度に生えた恥毛によって守られていたが、それは
隠しているというにはおよそ程遠かった。成熟した体というにはまだまだの、しかし
恥ずかしげに濡れて開きかけたリンコの下の唇、そしてつつましく、おちょぼ口を
見せる菊座。
「あう・・・恥ずかしい・・・」
 リンコはバックからすべてを見られ、羞恥にあえいだ。

「リンコ・・・可愛いよ・・・」
 マサヒコはもう一度、感極まったように声をかけた。そして、ゆっくりと顔を
リンコの秘奥に近づけると、そこの匂いを嗅いでみる。
「や、やめて、小久保君・・・恥ずかしいよう・・」
「リンコのここは、石鹸の匂いがするよ・・・」
「寝るまえに、シャワー浴びたもん・・・ちゃんとよく洗ったもん・・・」
「そうか・・・それなら汚くないな・・・」
 マサヒコは躊躇わず唇と舌で攻め込んだ。
「あう!ああああーっ・・・」
 リンコは必死に腰をもがく。それがいつしかマサヒコの愛撫にあわせて快感を求める
動きになっていったことに、リンコ自身が気づき、また羞恥が強くなる。
 が、下半身からの圧倒的な刺激が、それを押し流した。
「う、あ、あああっ・・・」リンコの声が高くなっていく。

 やがてマサヒコはリンコをこちらに向かせた。まだ足の先にひっかかっていた
パンティをむしりとり、リンコをもう一度体育座りさせ、足を左右に思い切り開かせ、
その間にマサヒコは腰をすえた。
334トマソン:2005/05/14(土) 10:46:35 ID:FWKM9eCH
「いくよ・・・的山、いや、リンコ・・・」
「うん・・・私を、女にして・・・」
「あ、ちょっと待って」
 母さんが持たせてくれたコンドーム。GJ!>ママン。
 まさか使うとは思わなかった。苦心惨憺、ようやく装着する。
「早くぅ・・・」
 リンコにはまだ羞恥心があるようだ。多分、早く終わってほしい、という意識も
あるのだろう。
 リンコの両脇に手を入れ、体全体を軽く持ち上げるようにして、リンコの体の芯を
マサヒコの分身にあてがう。
 そしてゆっくりリンコの体を下ろしていくと、マサヒコの肉棒が次第にリンコの中に
侵入していった。
「う、ああーっ・・・」リンコの声が響く。
「痛いか?」
「す、少し・・・でも、続けて・・・」
「リンコ・・・あ、熱くて、きついよ・・・」
「小久保君のも、熱い、う、うわ、あああっ・・・」
 やがてすっかり分身がリンコの中に納まると、リンコの体からがっくりと力が抜け、
マサヒコにもたれかかった。リンコの腕がごく自然にマサヒコの体に回される。
「大丈夫か?」
「うん・・・いいの、続けて・・・」
 リンコがマサヒコを見つめる。そのつぶらな瞳は涙をたたえていた。その涙がやがて
溢れだし、頬を伝う。そんなリンコがマサヒコはたまらなく愛しくなり、ゆっくりと
腰を動かし始めた。
「あ、あう、あああっ・・」
 リンコのなかで、マサヒコの肉棒が暴威を振るうのを、リンコはその体内で受け
止めるしかなかった。その膣はマサヒコのそれに吸い付くように熱く締め付ける。
やがてマサヒコの体は一瞬動きを止めた。
「り、リンコ・・・おおっ・・・」
「あ、あああっ!」
 そしてやがて二人とも体を脱力させ、布団に横たわった。
335トマソン:2005/05/14(土) 10:47:33 ID:FWKM9eCH
 しばし余韻に浸ったのち、リンコはまだ上気した顔をマサヒコに向けた。
「小久保君・・・私、女になったの?」
「ああ・・・リンコ、素敵だったよ・・・」
「ありがとう・・・私、やっと大人の女になれたんだ・・・」
 まだ頬に涙の跡を残しながら、微笑みを見せるリンコ。
 マサヒコは、その微笑みに心を鷲掴みにされたことをはっきり意識していた。
 好きになったからするとは限らない。したから好きになるとパターンもある。
 たった今、自分に処女を捧げてくれたこの娘に、もうマサヒコは夢中だった。
「(俺、このコが好きだ・・・俺一人のものにしたい・・・)」
「リンコ・・・また、しような・・・」
「ふえ?でも、たくさんの男の人と寝ないと、もっと大人の女には・・・」
「駄目だ!お前は俺だけが抱くんだ!」
いきなり声を荒げたマサヒコに、リンコがビクッとなる。
「なんだか、小久保君怖い・・・いつもと違って、すっごい我がままだよ?」
「すまん、いきなり大声をあげちまって・・そうだな、我がままだな・・・
でも俺は、お前を俺だけのものにしたいんだ・・・」
「うふふ、そういってくれると、なんだか嬉しいな・・・」
「でも、学校や皆の前では、今まで通り、的山、と呼ぶからな?」
「うん・・・すこし悲しいけど、仕方ないよね・・・」
リンコは再びマサヒコの胸にもたれかかった。
336トマソン:2005/05/14(土) 10:51:25 ID:FWKM9eCH
 マサヒコとリンコが夢のような一夜を過ごしているそのとき。
 いつからいたのか、 居間の扉の外に、足音も息を忍ばせて、中村リョーコが様子を
伺っていた。
(あっちゃあ〜・・・やっちゃった・・・そりゃ、酔った勢いでマサヒコのお茶に
興奮剤と媚薬入れたのも、リンコにズボン脱いでいって体育座りでゆっくり脚を広げて
やれって作戦授けたのもアタシだけどさ、ここまでずっぽし決まりすぎちゃ、アタシの
目論見、外れちゃうじゃない・・)
(予定では、リンコで自制心を使い果たしたマサヒコが、寝るとこなくなってアタシの
ところにきて、たっぷり楽しんだ挙句にオアズケをして、マサヒコを言いなりにさせる
つもりだったのよねえ・・・
そして若い奴隷ゲット、っていう目論見だったのに・・・)
(ミサキとアイ、それにアヤナになんて言おうか?いや、こういうのは、遅かれ早かれ
バレるもんだし。どうせなら時期をみてバラしちゃうとして、アタシが関与してないと
納得させるためには、と・・・・)
 リョーコは戦略を練り始めた。
(・・・でも考えてみれば、リンコにとっては、これ、遅くなったけどクリスマス
プレゼントなのね・・・うん、私はいいことしたんだな。)
 自己正当化にかけても百戦錬磨の中村であった。
「(クリスマス・・・そういえば、クリスマスって発音、女のアレに似てるわねえ)」
 お気に入りのネタを脳内でかます中村リョーコ。
(それにしても、アタシもなんだか体がほてってきちゃったな・・・
明日はセージでも呼ぼうかしら・・・)

翌日の夜は、豊田セージにとって悪夢の夜だったという。
337トマソン:2005/05/14(土) 10:53:31 ID:FWKM9eCH

以上です。

パジャマ上だけの誘惑シーンは「妹」からの応用。

どうも、ねっとりしたエロを書くには、
経験不足で駄目みたいです。(´д⊂) 
こうなったら、マナカの官能小説を読んで出直しますハイ。

タイトルは「遅れてきたクリスマスプレゼント」で。
338名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 10:55:14 ID:xv/epvDB
トマソン氏GJ!
339名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 12:14:52 ID:TCcF0zY/
アカボシ氏、郭泰源氏、トマソン氏GJ!あんたら三人すげえよ!
340名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 12:50:26 ID:X8XKyKmi
アカボシ氏、トマソン氏、郭泰源氏GJ!いつもGJすぎるほどのSS感激っす!眼福でアリマス!
341名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 17:29:06 ID:pjmlGYzE
アカボシ氏、トマソン氏、郭泰源氏GJ!!
このスレの神ってみんな野球選手から名前とってるじゃん?
郭泰源氏とかは調べたら昔の選手でみつかったけどセリカ氏だけ
わからないんだけどどこの選手?
342名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 17:30:53 ID:94Byy+xF
このチームはロッテより強い。GJ!!
343名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 18:19:46 ID:TCcF0zY/
>>341
セリカ氏、518氏、ペピトーン氏、ピンキリ氏、新参者氏、75氏は野球選手名じゃないよ。確か。
ピンキリ氏は虎外国人投手コテ変えるとか言ってたけどまだだったはず。
344名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 18:43:20 ID:UQQwhEFG
>>343

ペピトーンは野球選手だよん
まあ、知らないからって恥ずかしくも何ともないことだけど
345名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 18:58:01 ID:TCcF0zY/
>>344
おお、それは失礼ぶっこきました。訂正ありがとうございます。
346名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 21:05:56 ID:Cq47IsV6
セリカ氏の“セリカ”はBEAT MANIAのキャラだと思う‥‥
347名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 22:16:58 ID:wXLA+fyl
俺は乗ってる車がセリカかなと思ってた
348郭泰源:2005/05/14(土) 23:07:37 ID:UmeqVciM
>トマソン氏
リンコという難題で大健闘です!。実は私もまだリンコの本番は無いんですよ。
難しくてですね…。ギリギリまでは行くけど最後までがねえ。ともかくGJ!!!
女性の一人称については、実は嫁さんからのキツーイご指導が…(笑)。
>>341
郭泰源は昔の選手ですか、やはり(苦笑)。歳を感じるときですね。
多分同世代(30前後)のパ・リーグファンにとっては忘れられない投手の一人なんです。
当時の剛速球投手といったら、パは彼でセは小松(中)ってイメージですね、個人的に。

またもしつこく自分語りですんません!で、調子ぶっこいて連投。
女難週間のオチと、オーソドックスなアイ×マサヒコもののSSです。
今回はどっちゃもエロなしですが、二本目はエロくする予定なので、少しお待ちを。
では、さっさと投下。
349RAGNA:2005/05/14(土) 23:07:58 ID:X8XKyKmi
エロなし笑いなしのSSを書いたのですが、ここにうpしていいのでしょうか?
350郭泰源:2005/05/14(土) 23:08:47 ID:UmeqVciM
「…で、誰を選ぶの?マサヒコ」
「…」
10の瞳が、彼の仏頂面を刺すように見ていた。最終日、当初の予定通り集まった
いつものメンバーの前で、中村が今回のゲームの詳細を語り、
「…んなこったろうと思ってたけど…」
と、完全にふて腐れたマサヒコだが、女性陣にしてみればそんな反応は正直予想通りで、
肝心なのはその先…彼が、誰を選ぶかということなのであった。
「そう言うけど〜、ま、アンタもそれなりに楽しんだのは確かなんだし〜。
このままなんもなしってわけにもいかないでしょ〜?ささ、選んだ、選んだ」
「…」
いまだ無言のマサヒコ。確かに、全員と関係を(リンコとは微妙なところだが)持ったのは事実である。
(…マサヒコ…童貞をもらったのは、あたし…)
(好きだって、一番初めに言ってくれたよね、小久保君?嬉しかったんだから)
(処女をマサヒコ君に捧げたんだもん…それにあのあと、に、2回も…したんだもん)
(お嫁さんに、してくれるって…そう言ったよね?マサちゃん…)
(ま、正直あたしの体の味を覚えたら…忘れられないわよね、マ・サ?5回もしたしな)
5者5様の思いが、マサヒコの部屋の中でわだかまり、渦巻いていた。
「き、決められるかよ!そんなの…無茶言うなって」
半ばヤケになって…と言うより、半泣きになって叫ぶマサヒコだったが…。
「ヤダ!マサヒコは、あたしのものなの!」
「マサちゃんは、あたしと結婚するの!」
「マサヒコ君…素敵だったよ、あの日。だから…」
「わ〜ん、結局あたしとは最後までヤってない…だから、するんだもん、小久保君」
「の、のわああああ」
逆に火に油を注いでしまったようだ。手に、足に、胴に、頭に…。
抱きつかれてしまい、身動きが取れなくなるのであった。
§
351名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 23:08:50 ID:AVVJ5VYh
wキタ━ヽ(゚w゚ )ノ━!!!
352郭泰源:2005/05/14(土) 23:09:22 ID:UmeqVciM
が、ここでマサヒコに救いの神登場。
「まあまあ…マサヒコも、こう言ってることだし…迷うわよね〜?
こんな魅力的な女の子たちに一斉に迫られたら?」
意外にも、冷静に場を仕切ろうとする中村。
「そ、そのとおり!ロクでもないことばっかしてきたあんたでも、たまには良いこと言う!」
「コラ、どさくさ紛れになに言ってんだ、マサ。でね、あたしに提案があるんだけど」
瞬間、中村の部屋で何度も感じたとてつもなく嫌な汗が、なぜか再び背中をつたうマサヒコ。
「こいつをさ、しばらくあたしに預けてみない?あんたたちも味見して分かっただろうけど、
マサってなかなか素質はあるのよ。でもまだいかんせん我流で粗削りでねえ。
てなわけで、どう?あたしが男として磨いた後にみんなに放流するってことで…」
「@!?あああああ…」
やはり、中村は中村だった。マサヒコは低く、絶望の声をあげた。結局死神だったか…。
「えぇ〜ん、そう言って先生小久保君を食べちゃう気だ〜、ひどいよお〜、しくしく」
「ダメです!お姉様と言えども、今回は譲れません!」
「先輩、狙いが見え見えです!だいたいマサヒコ君はあたしの生徒なんです!
だから…せ、性教育もあたしが責任をもって…指導を…」
「マサちゃんは…あたしのものなの!誰にも絶対、渡さない!キーーーーーッ!」
さきほどよりさらに手ひどく全身を女性陣に引っ張られるマサヒコ。
「あらあ…引っかからなかったか。やれやれ…若くてピチピチした棒奴隷が欲しかったのに…」
のんびりと呟く中村だが、マサヒコにしてみればたまったものではない。
「が、やめ、止め…か、体が…ちぎれるーーーー!
わ、わかった!わかりました!選ぶ!選びますから…止めて下さい!」
マサヒコの言葉に、ぴた、と奪い合いを止める4人。
荒い息をようやく整えると、マサヒコは全員の顔を、ぐるり、と見渡した。
「決めますから…みなさん、座って目をつむって下さい。
で…俺が、その人の手を握ります。恨みっこなしで、お願いします」
§
353郭泰源:2005/05/14(土) 23:10:13 ID:UmeqVciM
「キスとかのほうが…気分でない?マサヒコ君?」
「なんなら、全員が口を開けとくから、そこにあんたのムスコを…」
「やめえええええええええ!とにかく、お願いします!皆さん!」
実に中村らしい発言をさえぎると、そう宣言するマサヒコ。
「ふむ。あんたが逃げ出さないように…。
入り口のドアの前に全員並んでってことなら、あたしはいいけど?みんなはどうよ?」
4人は、当初不満顔だったが…。選ぶ権利はマサヒコにあるという単純な理屈をやっと思い出して
それぞれに目をつむり、マサヒコの手が自分に伸びてくることを信じて、待った。
そして、そんな5人の顔をマサヒコは一人一人見つめ、心の中で謝っていた。
(アヤナ…初めて同士で、あんまり上手くいったか自信なかったけど…ほんと、ありがとう。
的山…とりあえず、口ですんだからお前はまだ大丈夫だ。狂犬に噛まれたと思ってくれ…。
ってやられたの俺なんだけどな…。アイ先生…、可愛かったです、マジで。これから、
いっぱい素敵な恋をして下さい。ミサキ…約束守れなくて、ゴメンな。でも、お前とは本当に…。
メガネ、お前だけは…まあ、この際だ。なかったことにしてやる…)
最後はキチンとオチをつけてしまうあたりがマサヒコらしい。そして、覚悟を決めると…。
“ガラガラ…ドン、ドッスゥ!”
「「「「「?????」」」」」」
なにかが開き、そしてなにかが落ちたような音を、5人は聞いた。
「あーーーーーーーッ!マサの奴!ベランダから…」
いち早く目をあけた中村は、ことの次第を全て悟って叫んでいた。
そう、マサヒコは二階の自分の部屋から意を決し、飛び降りたのだ。
「&え?」「$ええ?」「#えええ?」「*えええええ?」
そして、驚いてベランダに出た女性陣は…。
両脚を押さえ、悶絶するマサヒコを見つけたのであった。
「の…がががが…」
§
354郭泰源:2005/05/14(土) 23:10:54 ID:UmeqVciM
「ま、マサヒコ!」
「小久保くぅん!!」
「マサヒコ君!!!」
「マサちゃん!!!!」
そして、中村を除く四人は呻き声をあげ、のたうち回っているマサヒコの元へと急ぐのだった。
が、ひとりベランダに残った中村は、そんな様子を実に愉快そうに眺めていた。
「ああああ!大変…あたしの家で介抱を…」
「なんで若田部さんちなの!隣のあたしのうちが一番近いんだからそこで!」
「大丈夫?小久保君、くすんくすん」
「リンちゃん!どさくさに紛れてなにズボンをおろしてるの!大丈夫だよ、マサヒコ君。
すぐに先生が手当をしてあげるからね?両脚が折れてたら、し、シモの世話もあたしが…」

「なははは…良い風景ねえ〜?マサヒコぉ〜?」
ベランダから、中村は声をかけた。
「ここここ、このぉ!中村、あんただけなんでそんな余裕しゃくしゃくなんじゃあああ!」
「あのねえ〜、マサヒコお〜?あたし、いいこと思いついたのね〜?
ジャ〜ン!第二回戦!その名もマサヒコ介抱合戦!
全員ナースルックで、あんたが回復するまで何回イカせるかっていう…」
「「「「負けませんよ!」」」」
四人の声が重なり、再びマサヒコの体へと手が伸ばされる。
「たたたたた、助けてくれえええええ!」
そして、悲痛な雄叫びをあげるマサヒコ。まだまだ、マサヒコ争奪合戦は終わらない…。
そして、彼の不幸な日々も。

                        END
355郭泰源:2005/05/14(土) 23:12:18 ID:UmeqVciM
>RAGNA氏
あ、すいません。2本目投下、明日にしますんでどうぞ。
邪魔してすいません!
356名無しさん@ピンキー:2005/05/14(土) 23:49:20 ID:eKx94ZFU
支援(*´д`*)
357名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 01:04:21 ID:XynVwTcn
郭氏GJ!
今週一週間はトマソン氏に始まりアカボシ氏が二連投、
そして郭氏、またトマソン氏、さらにまた郭氏で、
三人でローテーション回すってどんな鉄砲肩ですかそりゃあ。凄すぎーる。
358名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 01:26:13 ID:F/U0ZSkV
まあ……めでたしめでたし?
359名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 01:29:10 ID:HemJdDEH
郭氏、またしてもGJ!

>357
ピンキリ氏、可愛そうに(T_T)
360RAGNA:2005/05/15(日) 01:31:30 ID:MuGmT3vS
どうやらエロなしでもいいっぽいのでこれから投下します。基本的に駄文ですが、まあ見てやってくださいorz
361RAGNA:2005/05/15(日) 01:34:15 ID:MuGmT3vS
ある日マリア先生は女生徒が興味深い話をしているのを聞きました。
「ねぇ、矢野さんってさ、ツッコミうまいよねー。」
「そうだよねー、坪井先生とかにツッコミしてるのとかきもちいいよねw」
さてさて、こんなことを聞いたアメリカ出身のマリア先生は…
「そ…そうだったんデスカ。まさか矢野さんがツッコミが上手で、しかも坪井先生までヤられていたなんて…さっそくワタシにもツッコんでもらいマショウ。」
そう言ってマリア先生はさっそく準備に取り掛かるのでした…
「ックシュン!」
その頃渦中の矢野アキ本人は…
「アキちゃんがくしゃみするなんて、もしかして誰かがアキちゃんのことを想像で犯してるんじゃない?」「「それをいうなら噂をしてるだろーっ!」」なぜか通りかかったシンジとアキのツッコミが見事に同調した。
(こんな時でも息ぴったりだなー)ショーコは我関せずでやりとりを見守っていた。
「ちなみに私は小説の中ではアキさんを思いのままに蹂…」
「うるせーうるせー」
マリア先生の不穏な動きも知らずに、まったくもって平和である。
362RAGNA:2005/05/15(日) 01:35:57 ID:MuGmT3vS
昼休み、廊下を歩いていたアキは荷物を抱えたマリア先生を見つけ、手伝ってあげることにした。荷物を半分持ってあげて、マリア先生に言われた空き教室に運んだ。
「矢野さん、アリガトウゴザイマシタ、おかげで助かりマシタ。…そういえば聞きマシタたよ。ツッコミがお上手なんデスって?」
「は!?」
「ワタシ知りませんデシタ。まさか矢野さんがツッコミ上手だナンテ…もっと早く言ってほしかったデス。」
「は…はぁ、すいませんでした…」
アキはまったく訳が分からなかった。いきなり何を言いだすかと思えば急にツッコミがどうとか言い出してきた。そりゃあ確かに普段からカナミやマナカやショーコという天然(?)なボケに囲まれているためそれに対してのツッコミはしているが、それがどうしたというのか…
「ソレで、さっそくデスがここでワタシにツッコんでくださーい!」
「は…はぁ、まぁいいですけど…」
なにやら訳が分からないが、まあさっさとツッコんで教室に戻るとしよう。
「ソレではさっそく…」
そういってマリア先生は服をどんどん脱いでいく。
「せ、先生!なんで服を脱いでるんですか!?」
「ナゼって服を脱がないとツッコめないでショウ?」
マリア先生は当然のようにそう言って、あっという間に全裸になってしまった。
363RAGNA:2005/05/15(日) 01:37:54 ID:MuGmT3vS
「サア、これで用意できマシタ!矢野さん、コレを使ってくだサーイ!」
そう言ってマリア先生が取り出したものは何度かカナミやマナカに見せられて知っていた。
「サア、その電動コケシをワタシの女性器に存分にツッコんでくだサーイ!」
しかし、さすがに普段からカナミ達の下ネタをくらっているアキである、冷静に、且つ力強いツッコミをはなった。
「ツッコミってそういう意味じゃねーよ!誰かがボケたのに対して『なんでだよ!』とか言うことだよ!断じて下ネタじゃねーよ!」
一気にまくしたてる。アキはこのツッコミだけで既に肩で息をしている。一方のマリア先生は自分の間違いに気付いたのかやや驚いた顔をしている。
「そうだったんデスか…残念デスね、せっかくヤりたい女生徒ベスト3に入る矢野さんとヤれると思ったのデスが…」
アキはもう馬鹿らしくなってきたので、さっさと教室に戻ることにした。そしてマリア先生の横を通り過ぎようとしたとき、急に足をつかまれ、進めなくなってしまった。
「矢野さん、ワタシは存分に矢野さん流の『ツッコミ』をしてもらいマシタから、今度はワタシ流の『ツッコミ』を矢野さんにしてあげマショウ。」
364RAGNA:2005/05/15(日) 01:40:16 ID:MuGmT3vS
そう言うと女性とは思えないほどの力でアキの足をひっぱって床に倒し、その手に愛用の『電動コケシ』を持ってアキに近づいてきた、目がマジである。さすがのアキもマリアの圧倒的なオーラの前に体がすくんで動けない。
「安心してくだサイ。扉には鍵を掛けてマスシ、この時間帯はだれもここに来ません。存分にワタシのツッコミを味わってクダサーイ!」
その日、ちょっとツッコミの上手い女子生徒は、己の望んでいない才能を勝手に違う意味でとられ、『電動コケシ』相手に大切な純潔を散らしたという…

F I N
365RAGNA:2005/05/15(日) 01:47:32 ID:MuGmT3vS
以上で終わりです。中途半端なオチのうえにお目汚しな駄文でスマソorz

みなさまのご意見をおまちしてまふ(´・ω・`)非難も覚悟してます!

郭泰源氏、自分のほうが邪魔したようなものなのに、譲ってくださってありがとうございます。
366RAGNA:2005/05/15(日) 01:52:36 ID:MuGmT3vS
忘れてました!タイトルは『ツッコミ or 突っ込み』です。
367RAGNA:2005/05/15(日) 04:26:41 ID:MuGmT3vS
RAGNA、連投行きまーす!
テーマとしてはミサキの一途な恋心です。全てミサキの一人称なので、SSとして成立しているか不安ですが…まあ見てください!

タイトルは『勇気の一歩』です。
368RAGNA:2005/05/15(日) 04:28:24 ID:MuGmT3vS
ねぇ小久保くん、小久保くんは今何をしてるの?何を見てるの?何をかんじてるの?
ねえ知ってる?小久保くんの普段の一挙手一投足が私の心に深く刻み込まれてるんだよ?
私は小久保くんの全てが大好きなんだよ?子供の頃からずーっと、小久保くんが好きなの。

もう…一人でいるのは耐えられないよぅ…

どうして小久保くんは私を見てくれないの?私の気持ちに気付いてくれないの?
369RAGNA:2005/05/15(日) 04:29:57 ID:MuGmT3vS
毎日学校で会うたびに、「好き」って言いたいけど、今の二人の関係が壊れるのが嫌で言えなかったんだ…
でもね、私決めたの。これからは積極的にいこうって。ただ待つだけで終わるのは嫌だから…

朝、学校に登校すると教室にはもう小久保くんがいる。そして私は勇気を出して彼に声をかけた…
「おはよう!今日もいい天気だね、『マサちゃん』!」
いつか、私が面とむかって「好き」って言えるまで、誰のものにもならずに、待っててよね…『マサちゃん』?

F I N
370RAGNA:2005/05/15(日) 04:34:42 ID:MuGmT3vS
以上です。一人で連投してスマソ
感想を切に期待してます。叱咤激励してくださいm(_ _)m
このスレの神職人様達に追い付けるよう頑張ります。どうぞ宜しくm(_ _)m
371名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 05:38:51 ID:Ydp8BlAE
マリアとアキはいずれ描かれそうなストーリーだポコポコ
372郭泰源:2005/05/15(日) 09:18:00 ID:UXO2twmT
>RAGNA氏
初々しいSSです!GJ!ミサキって私もそうなんですが、
なぜか妄想系のサイコっぽい子になっちゃうんですよね(苦笑)。
ピンキリ氏の前書かれていたSS「妄想ミサキ」
はそのあたり上手く処理しててスゲーって思ったけど。
RAGNA氏のミサキSSに、続きがあると嬉しいです。
妹ん中で笑いに持っていきやすいのはやっぱり色モノ、マリア先生ですね。
笑いました。ほれでは、投下します。
373郭泰源:2005/05/15(日) 09:18:34 ID:UXO2twmT
「最近さ、元気ないよね、アイ」
「!…そ、そんなことないですよ、先輩」
「いや…俺も思ってましたけど…ちょっと顔色悪いですよ、先生?」
「う…」
いつもの授業終了後のお茶会の風景。普段ならば、気楽な話に花が咲くところなのだが…。
「ねえ?なんかあったの、アンタ?もしや失恋とか?」
「え!」
「アイ先生!ほ、ほんとですかぁ」
「ち、ちちち違います!」
「じゃ、なによ?」
「う…実は…」
アイの話を要約すると─。どうも最近、身辺に妙な気配がするようになった。
最初こそ、気のせいかと思っていたものの、度重なる無言電話、荒らされた郵便物etc…。
その被害はエスカレートしていくばかりで、さすがに参っているという。
「アンタそれ、確実にストーカーじゃん!警察に被害届とかは…」
「さ、さすがにそこまでは…」
「ダメじゃん、そんなの!そういうのでさ、ヤバイ目にあっちゃう子、
いっぱいいるんだから!下手したら、殺されちゃう子だっているんだよ!」
「す、すいません、先輩」
いつになく熱い中村の言葉に思わずうなだれるアイ。
「アンタが謝ってる場合じゃ…それよりさ、身に覚えとかないの?」
「それが…さっぱりで。あたし、普段、マサヒコ君以外の男の人とそんなに接触無いし…」
それはそれで女の子としては哀しい話ではある。
「しかし…女をなめやがって…許せん…」
中村はメラメラと闘志を燃やしていた。こうなったときの彼女を止めるものは、ない。
§
374郭泰源:2005/05/15(日) 09:19:32 ID:UXO2twmT
「マサヒコ!」
「は、はいっ!…じ、自分は誓ってなにもしておりません!」
中村の凄まじい形相に圧倒されたマサヒコはなぜか軍人口調で答えた。
「馬鹿!いい?アイをストーキングしてやがる、最低の腐れチ♯ポ野郎を、
徹底的に叩き潰してやるッ!手伝いなさい!わかるわねッ!」
「は、はい、喜んで!」
今度はチェーン系居酒屋の店員のように直立して答えるマサヒコ。
「おおまかな作戦はあたしの頭にあるわ。あとは細部を詰めるだけね…。
それとアイ、あんたしばらくあたしの部屋に泊まること。いい?わかったわね!」
「は、はい先輩!」
普段は迷惑大王だが、いざというときには頼れる先輩であることも間違いないのである。
「せんせぇ〜、あたしは…」
「…あんたは、なんもしなくていいよ」
─そしてその日の夜。マサヒコは、携帯で中村と“作戦”について、話し合っていた。
「…わかったわね?作戦決行は、今度の土曜日。いったんアイは部屋に帰って、
そっからあんたと待ち合わせて町をウロウロするわけ。んで、おびき寄せて…ガツンよ」
「ハイ…でも、大丈夫なんですかね?囮作戦って。俺はともかく…アイ先生に危険が…」
「いざってときは、アンタがアイを守るの!アンタの股ぐらにブラさがってるのはなに?
飾り?風鈴?男ってのは…、女を守ってなんぼでしょうが!!!」
「…ひ、はい」
中村の怒りの矛先が自分に向かってしまい、思いっきりビビるマサヒコ。
「とにかく!こういう陰険で自己チューなF*ck野郎は、逆に自分が罠にハメられてるって
思わないもんよ。だから、囮作戦で現れたところを…ブッ殺す!!いい?わかった?」
「は、はい!死力を尽くす所存であります!」
「よろしい!では、健闘を祈る!」
深夜にもかかわらず、異常にテンションの高い会話が終わり、ぐったりと横になるマサヒコであった。
§
375郭泰源:2005/05/15(日) 09:20:56 ID:UXO2twmT
そして、土曜日の昼下がり─。
「え〜っと、あ!ごめん…マサヒコ君、待った?」
「い、いえ…全然」
少しぎこちなく、言葉を交わすふたり。待ち合わせ場所は、とある駅ビル前。
「別人かと思っちゃったよ…今日のマサヒコ君、大人っぽいカッコだね」
「え?ああ…一応、先生の相手役ってことなんで、それらしく見えるようにって、
中村先生が知り合いから服を借りてきてくれて。…似合ってませんか?」
「う、ウウン…ちょっとね、見違えちゃった」
そう言って、少し目を細めるアイ。
ソフトレザーのボトム、ダークレッドのTシャツの上には軽めの麻のジャケット、
胸元にはシルバーのアクセサリー。確かに、普段のラフな…というか、
服装にほとんど無頓着なマサヒコを見慣れたアイにしてみれば、
今日の彼が別人のように見えるのも仕方のないところである。
(背が伸びたのもあるけど…マサヒコ君って、こうして見ると、結構…)
「じゃ、じゃあ…せんせい」
「あ…はい」
どこかおずおずとした感じで…ふたりは腕を組むと、駅前の人混みの中を歩き出した。
「えっと…マサヒコ君?まずどこ行こっか?」
「あ…すいません、何も考えてませんでした。中村先生には、
デートっぽく見られるように、適当に街を流して歩けってだけ言われてたもんだから…」
「あ…そっか。ゴメンね、あたし男の人とこんな風に歩いたことないから…」
「いえ、いいですよ。俺だって…女の人とふたりっきりで街を歩いたことないんですから」
ふたりは、ほとんど同時に苦笑していた。確かに、年頃の男女の会話としては少し情けない。
「えっと…、映画館なんてどうですか?」
「あ!ウン。映画行きたい!あたしね、みたい映画があるんだ!」
「じゃ、行きますか…その前に、中村先生にメールして…」
§
376郭泰源:2005/05/15(日) 09:21:46 ID:UXO2twmT
<to中村先生>
<映画館へ向かいます>
返信は、すぐだった。
<from中村先生>
<了解。現在、アンタたちを追跡中だがそれらしき人影は見つからない。
なお、映画館の中では絶対にアイを通路側に座らせず、周りの人間に注意すること>
「…しかし、あの人って…」
「?どうしたの、マサヒコ君?」
「い、いや、なんでもないんです」
あたりを見渡してみても、中村らしい人影は見つからない。玄人はだしの、完璧な尾行である。
(…いったい、昔、何やってたんだか…探偵顔負けだぜ…)
マサヒコは、改めてこの人だけは敵に回すまいと誓うのであった。
“∬♯”
再びメール着信。
<from中村先生>
<キョロキョロするな、馬鹿。バレるだろ>
(…刑事か、あんたは)
心の中でつっこむマサヒコ。
§
映画館は、7割方の入りだった。アイの見たかったという映画は、
ニューヨークを舞台にしたコミカルなラブストーリーで、アイは楽しそうに笑い転げていたのだが…。
隣のマサヒコは気が気でなかった。さきほどの中村からのメールのとおり、
周囲に細心の注意を払っていたからである。
(ふたつ後ろの席のメガネの男…左みっつ隣の、スカジャン…全員、怪しく見えてくるな)
映画が終わる頃には、ヘトヘトに疲れてしまったマサヒコであった。
§
377郭泰源:2005/05/15(日) 09:22:30 ID:UXO2twmT
「あ〜、面白かったね♪マサヒコ君!」
「は、はあ…」
(気張ってたから…内容なんてほとんど覚えてねーよ、俺)
「よし!おなかもイイ具合で空いてきたところで、ランチにしよっか。最近読んだ雑誌でね、
このあたりに新しくできたパスタのお店が美味しいって載ってたんだ♪」
「は、はあ」
どうも囮捜査という本日の目的を忘れ、アイは完全にデート気分満喫モードに入っているようだ。
なんだかなあ、と思いながらもマサヒコは再びアイと腕を組んで映画館をあとにした。
(…でもしばらく暗かったもんな、先生。久しぶりに…明るい表情になってくれたのは、いいことか)
そう言えば、ここのところこんなウキウキとした表情のアイを見ていなかったことに気付いた。
「?ふふ、どうしたの、マサヒコ君?」
見つめていたマサヒコに、アイは微笑みを返した。
その表情に、張りつめていた緊張感がときほぐれるのだった。
店はこじゃれた雰囲気ではあるものの、値段もさほど高くなく、味も評判通りだった。
アイは嬉々とした表情で、メニューにあるパスタを上から順に胃袋に納めていく。
「ふふ〜♪美味しいね、評判通りだね、マサヒコ君」
「ははは…相変わらずいい食べっぷりですね、先生」
「だって、すっごく美味しいんだもん、ここのボンゴレパスタ」
にこにこと、本当に美味しそうに食べるアイ。
(そうだなあ…。やっぱりアイ先生は、こういう顔が一番似合うよなあ…)
春の日だまりのような、という形容がぴったりなアイの笑顔。
だが、それを曇らす卑劣な人間が今もすぐそばに潜んでいるかもしれない─。
そう思うと、マサヒコは強い怒りがふつふつと湧いてくるのだった。
「?どうしたの、マサヒコ君?美味しくないの?ペペロンチーニ」
「い、いや、なんでもないんです」
自然に表情が険しくなっていたようだ。マサヒコは、アイに指摘されて少し慌てた。
§
378郭泰源:2005/05/15(日) 09:23:16 ID:UXO2twmT
「ふふふ〜♪満足、満足♪」
「俺も、ごちそうさまです」
「じゃ、次は…ショッピングだね!行こ、マサヒコ君」
「あ、はあ」
すっかり主導権を握られ、リードされるがままのマサヒコ。
「え〜っと、あ!夏物のスカート欲しい!あとね、あとね…」
そして、きゃいきゃいと、とにかく上機嫌なアイであった。
§
「どう?マサヒコ君♪」
「え、ええ。似合いますよ、とっても…」
「どんな風に似合うか、具体的に言ってくれないとわかんないよ〜だ♪」
完璧に、バカップルの会話をするふたり。試着室から出てきたアイは、
涼しげな素材の純白のスカートをマサヒコに見せると、くるり、とひと回転してみせた。
「ああ…いいですね。すごく、清楚っていうか…高原の少女って感じで…」
「えへへ〜、まだ少女でとおるカナ?」
(いや…キレイですよ、ホントに…)
本当は、美少女とつけたかったマサヒコだが、さすがに照れくさくて言えなかった。
「じゃあ、次はあっち〜」
「はいはい…」
表面上は面倒くさげだが…、その実、今のこの状況をマサヒコも結構楽しんでいた。
「ってココは!?」
「えへへ〜♪水着もね、この夏用の、欲しかったんだ♪」
マサヒコには刺激の強い…強すぎる…時間となった。
「どう?ま・さ・ひ・こ・く・ん?」
「はあ…あの…その…か、可愛いですよ」
§
379郭泰源:2005/05/15(日) 09:26:05 ID:UXO2twmT
「水着?あたし?ど〜っちだ♪」
バカップルトーク、アゲイン。ペイズリー柄のツーピースを試着したアイは、今回もくるり、と回ってみせた。
「へへへ〜、ダイエットして良かった。夏に可愛い水着きられるように頑張ったんだから」
(先生ってでも、スタイル良いよな…あ、やべ)
そう、非常に大変なことになってしまったマサヒコ。
「今度、一緒に海やプールに行こうね♪♪マサヒコ君!」
「は、はあ…」
…それどころでは、ないのであった。その後も、バッグやら時計やら…。
とにかく、女の買い物というのはどうしてこんなに時間がかかるのかと痛感しながらも、
やっぱり一緒に楽しんでしまうマサヒコであった。
§
<from中村先生>
<相変わらず気配無し。…お前ら、もう少し緊張感を持て。
そろそろ帰宅準備せよ。なお、なるべく暗い道を選んで帰るように>
§
「あ、じゃあ先生、そろそろ…」
「え?あ、そうだね、もうこんな時間か…うふ〜ねね、いいね、デートって!楽しいね!」
「はい」
(確かに…楽しいかも)
疲れながらも、どこか心地よさをマサヒコが感じているのも確かであった。
繁華街を過ぎ、駅から満員の電車に乗っても─、マサヒコは警戒心を解かなかった。
常にアイをかばい、背中を抱きすくめるようにして、彼女を守り続けた。
そんなマサヒコの様子を、頼もしげに見上げるアイ。
(いつの間にか…男の子から、オトコっぽくなったんだナ…)
真剣な顔でマサヒコは周囲をうかがい、必死で自分を守ろうとしてくれている─。
アイは、こんな状況にもかかわらず、ひどく幸福な気分に包まれるのだった。
§
380郭泰源:2005/05/15(日) 09:29:35 ID:UXO2twmT
(そうだよね…初めて会ったときは…あたしよりずっと背も低くて、全然子供だったのに。
今じゃあたしをこんな風に守ってくれてるんだもんね、マサヒコ君は…)
そう、2年前のアイとマサヒコなら、アイの目線はもっと下だった。
だが、今はほんの少しだがアイが見上げるまでにマサヒコは成長した。
そして、男性経験皆無なアイだが…いや、皆無だからこそ、
彼女にも白馬の王子様幻想は強くあるのである。
自分でも気付かないうちに、マサヒコへ向けるアイの視線は恋する乙女のそれになっていた。
§
「…結局、電車では空振りか…」
最寄り駅を降り、アイのマンションへと歩くふたり。だがマサヒコは、警戒したままだ。
中村の指示通り、なるべく人気のない暗めの道を選び、周囲を絶えずうかがっていた。
“∬♯”
と、またも中村からのメール着信。
<from中村先生>
<あんたたちの後ろに、怪しげな男がふたりいる。このままではどちらか絞りこめそうにないので、
思いきって先にあるはずの公園に行って誘い出してみるってのはどうだ?賭けかもしれないが…>
危険なのは確かだが、ここまでやってなんの成果も無かったときには、
最悪今後被害がさらにエスカレートする場合も考えられる。中村の言う“賭け”に、
一理あることは理解しつつも、アイの安全を考えさすがに躊躇するマサヒコであった。
(だけど…ここは、イチかバチかか…)
意を決したマサヒコは、中村にメールを打った。
<to中村先生>
<了解。先生の安全を第一に考えるが、賭けてみましょう>
着信。
<from中村先生>
<OK。公園では、カップルらしくイチャついたふりをせよ。ただし、気は抜かないこと>
§
381郭泰源:2005/05/15(日) 09:31:51 ID:UXO2twmT
以上、前半終了。後半はなるたけ近いうちに。
382名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 11:58:53 ID:uXa5GrDx
 ☆ チン     
                        
      ☆ チン  〃  ∧_∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ヽ ___\(\・∀・) < ドミンゴ氏のアイ×マサヒコ、続きまだ〜?
           \_/ ⊂ ⊂_ )   \__________
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
       | 愛媛みかん |/
383名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 12:01:53 ID:uXa5GrDx
のわ!なんか郭さんの作品をスルーするような
書き込みしてしまった!
最近アイ先生にはまっているので
楽しみにしてます
384名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 12:10:48 ID:aT8lFNSo
アイの内面を描くのは、不明の過去が判らないので難しいでしょう。
385名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 12:15:28 ID:ef9urwA7
郭泰源氏GJ!なんか最近ノッてますな!
RAGNA氏もGJ乙!
>エロなしでもいいっぽいので
このスレは許容範囲が広いので問題ないけれど、基本はあくまでエロパロなのでよろしく
あ、あとあんまり「駄文ですが」とか「お目汚し」とか自分を卑下しないほうがいいよ
慇懃無礼の誘い受けに見られる可能性があるから

>>382
他スレだと、たぶんドミンゴ氏くらいのペースが普通なんだろうけど、ここは投手陣豊富なうえに多投主義なので、
余計に「まだかまだか」って気持ちになっちゃうよなあ。とにかく一緒にマターリと待とうよ
386RAGNA:2005/05/15(日) 14:06:09 ID:MuGmT3vS
みなさん感想サンクス!今後の参考にしまふ(´・ω・`)
387名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 18:59:27 ID:bA9RT6HV
郭泰源氏またしても乙&GJです。
後半も楽しみにしています。

RANGA氏乙です。
初々しいですな。
まず、一応この板は21歳以上限定になっているので
もしそれ以下でしたら、大人になるまで待ってください。

まずは、テンプレに、古田氏作の保管庫のURLが載っていますので
ほかの職人さんたちがどんなものを書いているか、一応すべて目を通すのがよいと思います。
それから自分の作品を見直すと、思うところもあると思いますよ。
388名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 19:17:24 ID:5EtabZAp
アイって、やっぱ変な輩に付き纏われそうなキャラだからなぁ。
389名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 22:38:07 ID:Tk3U7mg6
やっぱりなんでもかんでもGJではなく下手なら下手で駄目なところは駄目と言うべき
そのほうが職人さん本人のためにもなる
RAGNAの文はどう考えても厨レベルかそれ以下
こんなのと神を一緒にしたら神に失礼
390名無しさん@ピンキー:2005/05/15(日) 23:02:46 ID:LJQKH8dJ
RAGNA氏は文章が短いですね。表現力はいいと思いますが…
郭泰源氏GJ! 続きが気になりますな。
391郭泰源:2005/05/15(日) 23:07:49 ID:UXO2twmT
>>389
まあまあ…。自分も初投稿作なんて恥ずかしいんですよ、今読んだりすると。
でも気付けば20本近く書いてた(苦笑)。GJって言葉でどんだけ励まされか…。
気長に見守って下さいな。
392名無しさん@ピンキー:2005/05/16(月) 00:51:14 ID:P43FXb9l
まぁほめられて伸びる人もいればけなされて伸びる人も居るって事で。
でも俺は>>389に同意。もうちょい頑張って欲しい人も数人居るし。
393ピンキリ:2005/05/16(月) 01:10:02 ID:nyIQitNp
皆さん乙。
超ドシリアスなやつを書こうとして失敗したネタを、路線転換して何とかまとめてみました。
スルー対象ワードは「エロ少な目」「ラブレター」です。では投下。
394ピンキリ:2005/05/16(月) 01:11:08 ID:nyIQitNp
「小久保君おはよー」
「ああ、おはよう」
「おはよう」
「おはよう、小久保君」

 いつもの朝、いつもの挨拶、そしていつもの面子。
何とも平和な風景だが、この直後、たった一枚の紙切れが、
四人を混乱と恐怖のどん底に叩き込むことになろうとは(※1)、一体誰が想像し得ただろうか。

 ※1:幾分表現が誇張されている部分があります。
395ピンキリ:2005/05/16(月) 01:13:18 ID:nyIQitNp
 マサヒコは自分の下駄箱のボックスから、上靴を取り出した。
「?」
 ひらり、と紙のようなものが落ちていくのが目に入る。
自分の上靴の下に隠してあったのだろうか?
マサヒコは条件反射的にそれを拾い上げた。
それは、一般にダイヤモンド型と呼ばれる白い洋封筒だった。
封緘にピンク色のハートマークのシールが貼られている。
「こ、これって」
 もしかして、所謂ひとつの―――。
「ハッ!?」
 マサヒコは背筋に殺気を感じ、振り向き、そして固まった。
ミサキが、口を真一文字に結んで、自分の手元を、正確には手の中の封筒を凝視している。
周囲の空間が何やら歪んで見えるのは、果たしてマサヒコの気のせいか否か。
アヤナは何時の間にやら、数メートル程離れた柱の陰に退避しており、
震えながら、恐怖と興味が入り混じった表情でマサヒコ達をうかがっている。
三者三様の中、リンコだけが、いつもと変わらぬ口調で一言。
「うわぁ、ラブレターだぁ」

 歪みが弾けた。
そして、マサヒコは見た。はっきりと見た。
ミサキの体から、白いオーラのようなものが立ち上るのを。
396ピンキリ:2005/05/16(月) 01:15:07 ID:nyIQitNp
 マサヒコは全く授業に集中出来なかった。
チクチクと刺さるように背中に感じる視線が原因だ。
恐る恐る振り返れば、そこにはミサキが、“笑っているけど笑ってない”顔でじっとこちらを見ている。
アヤナとリンコに助けを求めようとしても、腫れ物に触るのは勘弁とばかりに露骨に視線を外されてしまう。
(な、何だってんだ)
 ラブレターなんぞ、一度も今までに受け取ったことも無ければ、書いたことも無い身の上。
思春期真っ盛りの少年にしてみれば、期待と不安に胸をドキドキさせるべきところだが……。
(……怖い、怖過ぎる)
 何故こんなにミサキに睨まれなければならないのか。
(わからねー、わからねーよー)
 期待のキの字の欠片も無く、ただひたすらに不安のみがマサヒコの心に沈殿していくのだった。
397ピンキリ:2005/05/16(月) 01:19:23 ID:nyIQitNp
「ほほぅ、恋文を貰うとはマサもやるもんねー」
「わ、わっ、見せて、見せてよマサヒコ君」
 出来ることなら、放課後すぐさま家に逃げ帰りたかったマサヒコだったが、
何分にも家庭教師のある日とあっては、そうもいかない。
それに、終了のチャイムと同時にミサキにべったり背後にくっ付かれたのでは、何をか言わんや。
「……はぁあああ」
 帰宅の道すがら、眼鏡の女子大生にはからかわれ、幼馴染には鋭い視線で突付かれ、
自身の家庭教師とクラスメイト二人からは好奇の目を向けられ……。
その辛さは、針のムシロのまた従兄弟くらいはあるだろうか。
「……はぁあああ」
 溜め息をいくらついたところで、自宅への距離が遠のく訳で無し。
一歩一歩ごとに確実に、小久保邸は近づいてくるのだ。
無情だが、物理的法則は曲がりはしない。
「ほぉら、マサ、暗い顔してんじゃないわよ。こりゃ喜ぶべきことよ?」
 そう言いながらリョーコがマサヒコの背をバンバンと叩く。
その顔は、楽しくてしょうがない、といった感じだ。
(アンタ、人事だと思ってからに……)
 マサヒコは抵抗するでもなく、俯き加減で歩をノロノロと進める。
その爪先を、黒猫の親子がテクテクと通り過ぎていく。
頭上では、ギャーギャーとカラスが飛び回る。
「……ああ、そう言えば」
 マサヒコは不意に思い出した。
(今日は13日で金曜日だったっけ……)

 ちなみに、彼の後ろで厳しい顔をしている少女が、
小さくも同じように、溜め息を時々ついていたのだが―――誰ひとりとして気づいた者はいなかった。
398ピンキリ:2005/05/16(月) 01:22:01 ID:nyIQitNp
ここは小久保邸、マサヒコの部屋。
マサヒコ、ミサキ、リンコ、アヤナ、アイ、リョーコの6人が囲んでいるのは、
机でも教科書でもノートでも無い、ただ一枚の洋封筒。
無論、ただの封筒でないのは、封じ目のところのハートのシールで一目瞭然である。
所謂、古今東西、最もオーソドックスな形のラブレターというヤツだ。
「さて、まずは開いてみないとね」
 リョーコが厳かな声で言う。
だが、表面とは裏腹に、実際はおもしろがっているのはバレバレだ。
「ねぇねぇ、早く中を見ようよ」
「ラブレターなんて始めて見るわ」
「わーい、楽しみ〜」
「…………」
 アイとアヤナはラブレターがどんな代物か興味津々といった態であり、
リンコも多少ズレてはいるものの、関心を持っているのは間違いない。
ただ、ミサキだけが黙ったままで、じっとマサヒコを見つめている。
「さぁ、マサ」
 マサヒコはリョーコに促されるままに、封筒を手に取った。そして大きく息を吐く。
この状況では、逃げたって隠れたってもう無意味だろう。覚悟するしかない。
シールに爪をかけ、ゆっくりと引き剥がして……。
「って、天野……?」
 マサヒコは最後までシールを剥がすことが出来なかった。
ミサキが、その手を押さえたからだ。
「な、何だ?」
 マサヒコはミサキの顔に目をやる。
そこには、さっきの刺々しい表情は無い。むしろ、悲しそうに見える。
そして、見開かれた大きな目が、ゆっくりと潤んでいく。
「……ダメ」
「え?」
「開けちゃ、ダメ……」
399ピンキリ:2005/05/16(月) 01:24:28 ID:nyIQitNp
 ミサキの態度の変わりっぷりに、マサヒコは驚いた。
今日半日、射るような視線でずーっと睨んでいたと言うのに、今は全然違うではないか。
「い、いや、天野、開けなきゃ中の手紙を読めないし」
「……ダメェ……」
 ミサキは左右に首を振る。同時に、ポロポロと零れた涙が頬を伝っていく。
呆然とする一同。ミサキは何故このようなことをするのだろうか。
その理由を知っているのは、この部屋にいる人間ではミサキ以外に2人―――。
「……はっ!おおーっとぉ!」
「わわっ!?」
 背後からの大声に、マサヒコは飛び上がった。
「わかった、わかったわミサキちゃん!」
 突然のフォローを入れたのは、リョーコではなくて、何とアイだった。
「三年生だと言うのに色恋事にウツツを抜かして学業が疎かになって」
「成績が段々と落ちて受験も失敗して高校浪人になって」
「人生が嫌になって家出してアテも無く路地裏を彷徨って」
「アブないオジサンにぶつかってオイコラ兄ちゃんちょっと待てやって言われて」
「服汚れてもうたやんけクリーニング代出してもらおか何あらへんやとナメとんのか」
「ほなしゃーないのう無理にでも出してもらおか何やコイツ財布持ってへんで」
「オイお前家教えろや何ィ教えたないやとええ度胸しとるやんけ」
「お前らやってまえかまへんヘイ兄貴わかりやしたオラオラボコッバキッドカッ」
「ほれ最期や往生せいやでドラム缶にコンクリート詰めで東京湾にジャッポーン」
「……ってなるのがミサキちゃんは心配なのねっ、委員長として、幼馴染として!」
400ピンキリ:2005/05/16(月) 01:26:31 ID:nyIQitNp
 一気呵成にまくしたてると、アイはミサキの両手を取ってブンブンと振り回す。
「そうなのね、そうなのねっ、ミサキちゃん!思わず泣く程心配してるのよねっ!」
 その暴風のような勢いに押されたのか、涙目のままコクリと頷くミサキ。
「そんな、いくら何でも、もも」
 アイはビシーッと人差し指を突き出して、アヤナの舌をストップさせると、
普段の二倍程の速さと大きさの喋り方で、その突っ込みを封じ込めにかかった。
「ね、アヤナちゃん、あなたが委員長だったらそう思わない?ね?ね?」
「へ?いや、その」
「思うわよね、ね?」
「はあ、あの……風紀が乱れるとは思います、けど……?」 
 アヤナは腕を組んで考え込んでしまった。
普段の彼女であれば、「それは飛躍させ過ぎです」と突っ込みからのコンボで冷静に否定していただろうが……。
あのおっとりとしているアイが、強い口調で迫ってきたので、思考の歯車がどこか狂ってしまったようだ。
「ね、リンコちゃんもそう思うよね?」
「ふわわー、怖いですねぇ」
 怯えたような表情で点頭するリンコ。
さすがは極上天然娘、何の疑問も抱かずに今の話を一発で納得してしまった。
「先輩もそう思いますよね?」
「……アイ、あんためちゃくち」
「思いますよねっ!」
「…………」
 リョーコはやれやれという風に手を肩をすくめると、「ハイハイ」と頷いた。
珍しくアイに押し切られた形だが、先にフォローを入れたのは実際アイなのだから、文句を言うには立場的に苦しい。
それでも、頷いた後に小さい声で「何で関西弁でヤクザで東京湾なのよ」と突っ込みを入れたのは、
負けず嫌いというか、天邪鬼なリョーコらしかった。
401ピンキリ:2005/05/16(月) 01:28:57 ID:nyIQitNp
「マサヒコ君もそう思うよねっ!だから、ここは開けないで……」
 マサヒコはよく、“主体性が無く周囲に流され易い現代っ子”と評される。
いつもの彼なら、突っ込むのが面倒くさいという理由もあって、「そうですね」と半ば呆れながらも同意していただろう。
「……マサヒコ君?」
 しかし、今のマサヒコは違った。
アイに対し、神妙な面持ちで首を横に振る。
「やっぱオレ、開けますよ」
「マ、マサヒコ君?」
「今までこんなもの貰ったことも書いたことも無いから……わからないんですけど……」
 マサヒコはゆっくりと言葉を続ける。
「開けて、中を読んで、誰が書いたのかを確認してから……断るなら断るってしなきゃ、いけない気がするんです」
「マサヒコ君……」
「そうしなきゃ、失礼じゃないですか。人間として」
「…………でも」
「こういうのって、逃げちゃ……ホントは逃げたいですけど……ダメだって思うんです」
 アイの気勢が急速に萎んでいく。マサヒコの言っていることは正論だ。
ラブレターを書いて渡すのは、中学生にとってみればよっぽど勇気がいる行為だろう。
それは、マサヒコ同様、ラブレターに縁が無かったアイにもわかる。
それを無碍に扱うことは出来ないというのもわかる。
しかし、ミサキの想いを知っている人間として、素直に主張を撤回してよいのだろうか。
その迷いが、最後の「でも」という言葉になって、外に出た。
「開けます」
 さっきのアイ以上の強い語調で、はっきりとマサヒコは言い切った。
もう、アイも他の誰も、口を挟むことは出来そうにない。
402ピンキリ:2005/05/16(月) 01:30:23 ID:nyIQitNp
「だから、天野……手をどけて」
「…………」
 ミサキは数秒躊躇った後、目を閉じて、腕に一度だけ力を込めてから、そっとマサヒコから離れた。
「ゴメンな」
 謝る必要は無いのだろうが、マサヒコは謝った。
何故だかわからないが、そうしなければならないと思ったからだ。
「じゃ、開けます」
 ペリペリ、とシールが剥がされていく。
誰かがゴクリと唾を飲む音が、部屋に異様に大きく響く。
「便箋が……一枚、入ってる」
 マサヒコはそれを取り出すと、丁寧な手つきで開いた。
皆がマサヒコの背後に集まり、文章を読もうと首を伸ばす。

『突然、こんな手紙を出してすいません。

 ご迷惑かとも思いましたが、もう自分の気持ちを押さえることが出来ません。』

「……」
「可愛い字だねー」
「押さえることが出来ない、って何かオオゲサね」
「先輩、もうちょっとそっち寄って下さい、よく見えない」
「……アイ、あんたさっきは開けちゃダメとか言っといて、今はそれかい」
「あの、頭の上に肘乗せるのはやめてくれませんか、中村先生」
403ピンキリ:2005/05/16(月) 01:32:15 ID:nyIQitNp
『入学式の時に一目お会いして以来、ずっと先輩の姿が頭から離れません。

 今まで、こんな気持ちになったことはありませんでした。』

「………」
「ねぇねぇ、アヤナちゃん、これって」
「一目惚れ、って言うやつなのかしら」
「先輩、ホントに一目惚れってあるんですか?」
「少なくとも私は経験無いわねぇ……されたことはあるけどさ」
「いや、頭に肘を……うわおっ、だからって胸乗せんじゃねーっ!」

『好きです。

 大好きです。

 つきあってほしいです。』

「…………!」
「うわあ」
「ス、ストレートね」
「先輩、これ……」
「こりゃ完全にホの字みたいね。マサー、この色男めっ、うりうり」
「ぐふっ、体重かけんな、重いっ、ぐわ、み、耳に息吹きかけるなぁーっ!」
404ピンキリ:2005/05/16(月) 01:34:06 ID:nyIQitNp
『お返事は今すぐとは言いません。

 でも、ぜひ聞かせてください。お願いします。

 待っています。』

「……………」
「あれ、ここまでなんだー」
「案外短いのね、私、もっとこーいうのって長々と書くものかと思ってたわ」
「先輩、マサヒコ君……」
「えへへへへ。さ、どうすんの、マサ?あんたは」
「ふう、やれやれ……。と、取り敢えず差出人に会ってみないことには断るも何も」

『1年3組 松中ノブコより

               3年2組 大久保ヒロヒコ先輩へ』

「………………」
「………………」
「………………」
「………………」
「………………」
「………………」
405ピンキリ:2005/05/16(月) 01:36:08 ID:nyIQitNp
『              3年2組 大久保ヒロヒコ先輩へ』

「………………フゥ」
「あははは、これって隣のクラスの人だー」
「大久保って、あの野球部でキャッチャーやってる、相撲取りみたいな体格の男子よね」
「せ、先輩、マサヒコ君……」
「……つまんねー、何だこのベタな展開は。さっきまでの盛り上がりを返せっつーの!」
「……ホントにやれやれ、だな……コレ……」


 問題の封筒は、もう一度きちんとシールで封をされ、
マサヒコが責任を持って本人の元へ渡しに行くことになった。
 皆一気に力が抜けてしまい、とてもこれから勉強する気にはなれず、
別の日に埋め合わせをすることを決め、解散とあいなった。

 何はともあれ、騒動は一応の決着をみた。
406ピンキリ:2005/05/16(月) 01:38:44 ID:nyIQitNp
 アイとリョーコは、リンコとアヤナを送り届けた後、
夕食を食べるために、商店街脇のファミリーレストランを目指して歩いていた。
「ねぇ、アイ……」
「はい、先輩?」
 不意にリョーコが、アイに話しかけた。
「アンタ、優しいね」
「なっ、何ですか突然!」
 突然の賛辞。動転したアイは、照れたのか頬が真っ赤になる。
「あんな形で、ミサキちゃんの想いがマサに伝わっちゃうのを、防ごうとしたんでしょ?」
「……」
「恋愛経験ゼロのアンタにしちゃあ、見事な機転よね。話の内容はデタラメだったけど」
 アイはコクリと頷いた。そんなアイを見て、リョーコは微笑んだ。
ファミリーレストランのライトアップされた看板が、コンビニの向こうに見えてくる。
「ミサキちゃんが、伝えたい時に、伝えたい場所で、伝えられたらいいと思って……」
「そうねー……」
「男の人を好きになったことが無い私が言うのも、おこがましいですけど……」
「……」
 アイも、リョーコに微笑み返す。
「告白って、本人がきちんと準備して、一所懸命な気持ちで、するものだと思うんです」
「あのラブレターを書いた女の子も、考えて悩んで、勇気を振り絞って書いたに違いないもんね」
「はい」
 二人はファミリーレストランのドアを開け、中に入る。
混む時間帯だが、それでも少し空席が残っているようだ。
「よし、今日は私がおごってやる。遠慮せずに何でも頼んでいいわよ」
「え、ホントですかぁ?」
「600円以内で」
 ずっこけるアイ。ケタケタと笑うリョーコ。
そんな二人に、営業スマイルのウェイトレスがメニュー片手に近づいていった。
407ピンキリ:2005/05/16(月) 01:41:01 ID:nyIQitNp
「ふぅ……」
 ミサキは学習机に突っ伏して、大きく息を吐いた。
皆と別れ、小久保邸から戻ってきて一時間。
何をするでも無く、ずーっとこの体勢のままだ。
 ラブレター。
朝、それと思しきモノをマサヒコが持っているのを見た時、ミサキは体中の血が沸騰する錯覚に襲われた。
「はぁ……」
 マサヒコは際立った美形というわけでも無いし、背もそれ程高くない。
顔立ちは整っている方だが、若干線が細く、男らしいという印象もあまり与えない。
探せば、全国どこにでも居るような少年だ。
 マサヒコのことを好きなのは、自分だけ。
マサヒコの良さをわかっているのは、自分だけ。
ミサキはずっとそう思っていた。否、思い込もうとしていた。
「……」
 ミサキは顔を上げると、目の下をティッシュで拭いた。また、何時の間にか泣いていたのだ。
マサヒコを好きな女の子が、自分以外に本当に居るかもしれない。
居たとしたらどうなのか。その子がマサヒコに告白してしまったら、どうなのか。
今回はただの間違いということで、笑い話ですんだ。
だけど、次もしあるとするならば、それが本当にマサヒコに宛てたものならば、どうするのか。
408ピンキリ:2005/05/16(月) 01:46:42 ID:nyIQitNp
 ゴチャゴチャとした気持ちが、心の奥底から噴き上がってくる。
振り払ってしまいたい。しかし、纏わりついてくる。
「……んっ」
 ミサキの右手が、自身の左胸へと伸びる。
そして、服の上から膨らみを数度、それほど力を入れずに撫で擦る。
手を止めると、布越しに、自身の鼓動が感じられる。
それが一回鳴る度に、ない交ぜの感情が、体中の隅々に流れていく。
「……あ……」
 左手の人差し指を、股間に持って行き、上下にゆっくりと動かしてゆく。
ショーツの一部分が、徐々に湿っていく。
「く、ああ、ッ……」
 腰の辺りが痺れ始め、それは両の手の動きが激しくなるにつれ、
さっきの感情と同じように、体全体に広がっていく。
「ふ、あ、う、ああ……ああッ!」
 その痺れが、頭と爪先まで及び―――ミサキはイッた。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
 快感の後に来るのは、虚しさと静けさ。
心臓に大きなトンネルが開き、そこを風が吹き抜けていくような感覚。
「ふぁ……マサちゃん……」
409ピンキリ:2005/05/16(月) 01:48:59 ID:nyIQitNp
 ミサキは考える。
他の女の子と自分を比べ、有利な点はあるだろうか、と。
スタイルに関しては、悔しいことながら、分が悪い。
顔については、相対的な問題なので、簡単に論じられないが、
東が丘中学には可愛い子が多く、安心は出来ない。
性格その他色々を見てみるに、大きなアピールポイントを、自分は持っていない。
強いて言うなら、成績が良いことはプラスに作用するかもしれないが、それとて決定的なものではない。
 幼馴染という関係、それは確かに強力なカードかもしれないが、今の時点では、逆に足枷になっている。
何故ならば、あまりに存在が近すぎる為、マサヒコが自分を恋愛対象として見てくれないのだ。
 そんな状況で、どうマサヒコにアプローチすれば良いのかわからない。
それに、マサヒコが受け入れてくれなかったら、どうなってしまうのだろう。
怖い。怖過ぎる。だから、前に進めない。ただ、今の位置で足踏みを繰り返すだけ。
410ピンキリ:2005/05/16(月) 01:50:25 ID:nyIQitNp
「……」
 ミサキは息を整えると、タンスから新しいショーツを取り出し、穿き替えた。
そして、ペタンと絨毯の上に座ると、さっきまで伏していた学習机に目をやる。
その一番下の棚の奥に、あるものが入っている。
自分が書いた、マサヒコ宛てのラブレター。
それらを渡すことは、おそらく無い。
だけど、捨てることも出来ない。
「……ふぅ」
 マサヒコまで、あと何歩の距離があるのだろう。
深い溝、高い壁、それらがどれ位立ち塞がっているのだろう。
「……」
 あの松中という女の子は、一体どんな思いで文章を書いたのだろう。
“もう自分の気持ちを押さえることが出来ません”ということは、相当に悩んだのだろう。
フラれるかもしれない、いや、そもそも読んでくれるかさえもわからない。
それでも、彼女は、ラブレターを書いた。そして、下駄箱に入れた。
直接渡そうとしなかったのは、きっと怖かったからに違いない。
「でも……偉いよね、行動に移したんだもの」
 ここでウジウジとしている自分に比べ、彼女は何倍も勇気のある人間だ。
「私も……」
 今はまだ、出来ない。
でも、何時か、必ず、きっと。
「伝えなきゃ」
 そう、あの女の子のように。
「あなたが、好きだ、って」
 棚の中のラブレターは、想いの数。
それを、無駄にしてはならない。
411ピンキリ:2005/05/16(月) 01:52:15 ID:nyIQitNp
「ミサキー、晩御飯のお皿、並べるの手伝いなさーい」
 階下からの母の声に、ミサキは立ち上がった。 
「はーい」
 言葉を返し、ミサキは右手を、再び左胸にあてた。まだ少し、ドキドキしている。
深呼吸を繰り返し、落ち着きを取り戻そうと試みる。
「すぅ、はぁーっ」
 大分、気分が楽になってきた。
「すぅ、はぁーっ」
 明日からも変わらぬ態度でいこう。
今日のような騒動はそうそう何度もあるまい。
自分のペースで、落ち着いて、その時まで、勇気を貯めて。
「今、降りるーっ」


 ……早朝六時半、クラブの朝練よりも少し早く、一人の少女が校門をくぐった。
正面入り口に誰も居ないのをチェックすると、音を立てないようにして、目的地へと素早く歩いていく。
向かった先は、3年1組の男子の下駄箱。
少女は背を伸ばし、上から順に名前を確認してゆき、やがてひとつのボックスへと辿りついた。
鞄からピンク色の洋封筒らしきものを取り出すと、もう一度ボックスの名前をしっかりと確認し、
息を大きくひとつ吐き出して、ボックスの中の上靴の下に滑り込ませた。
そして左右を素早く見回し、逃げるような足取りで一年生の教室の方へと去っていった。
少女が洋封筒を入れたボックスに書かれている名前、それは―――。
412ピンキリ:2005/05/16(月) 01:52:49 ID:nyIQitNp
「小久保君おはよー」
「ああ、おはよう」
「おはよう」
「おはよう、小久保君」

 いつもの朝、いつもの挨拶、そしていつもの面子。
何とも平和な風景だが、この直後、たった一枚の紙切れが、
四人を混乱と恐怖のどん底に叩き込むことになろうとは(※2)、一体誰が想像し得ただろうか。

 ※2:表現は適切なものを使用しています。
413名無しさん@ピンキー:2005/05/16(月) 01:53:24 ID:zJJ5MpUy
リアルタイム キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!
ピンキリ氏GJ!
414ピンキリ:2005/05/16(月) 01:54:21 ID:nyIQitNp
以上。
ファミレス以降のミサキのパートはもしかしたら不要だったかもしれません。
ただ、それだとエロ部分が全く無くなってしまうので、こんな形になりました。
読みづらいようでしたら、申し訳ありません。
題はストレートに『ラブレター』にしておきます。
今後も精進します
415名無しさん@ピンキー:2005/05/16(月) 01:54:32 ID:UOqorTAN
リアルタイム初体験!!フォーーーーーーーーウ!!!
416名無しさん@ピンキー:2005/05/16(月) 01:57:39 ID:gz8JWDVE
ピンキリ氏GJ!
最後のオチがよくわからないのですがどうゆうこと?
417名無しさん@ピンキー:2005/05/16(月) 02:01:49 ID:X2bjkRVO
なんかまとめ方がすごくいい感じだ
ピンキリ氏GJ!!
418名無しさん@ピンキー:2005/05/16(月) 02:19:43 ID:6Aw6Tvue
>>389および392の精神にのっとって、GJ以外の意見を書いてみる
>>416も言ってるけど、確かにオチがわかりづらい
また別の女の子がマサヒコの下駄箱に手紙をいれて、今度は間違いじゃなくて本当に大騒動ってことなんだろうけど、
もうすこし整理してほしかった。オレもリアルタイムで読んでたけど、最初は理解できなかった
あと、細かいかもしれないけど前から誤字脱字が他の職人さんに比べて目立つので注意してほしい
こんなもんかな。ちゅうわけでピンキリ氏乙
419セリカ:2005/05/16(月) 16:21:18 ID:v5SBt66m
セリカってのは乗っている車です。
どうでもいいことかもしれませんが上のほうで出ていたので一応。
シンジ×カナミ、2人でのエッチシーンがないうえ短いですが前半投下しときます。
420セリカ:2005/05/16(月) 16:22:16 ID:v5SBt66m
世間はGWの真っ最中、と言っても金もない彼女もいないシンジは出かける予定があるわけもなく今日も昼過ぎまでダラダラと寝ていた。
「…16cm……」
呟くような声にシンジは目を覚ました。
なにか妙に下半身がスース―している気がする。
嫌な予感に襲われまだはっきりしない意識の中、視線をそっちにむけると蒲団が不自然に盛り上がっている。
朝勃ちのせいではない。誰かが蒲団の中にいる。誰なのかは明らかだ。
蒲団をひっくり返すとやはりカナミがいた。
手にはメジャーを持ってシンジのナニを測っている。
「何してる!」
「お兄ちゃんの意外と大きいね」
「そんなコト聞いてねー!」
421セリカ:2005/05/16(月) 16:22:52 ID:v5SBt66m
そんな起こされ方をしても昼食はちゃんと食べてある程度落ち着いたところで
「お兄ちゃん、TATSUYAに行くついでにニンジンとジャガイモ買ってきてよ」
「わかった…ってなんで俺がTATSUYAに行くってわかったんだ?」
「だって今日は『恥辱の女教師調教』の返却日でしょ?」
「お前また勝手に見たのか!?」
「いいからお願いね。出来るだけ早く行ってよ」
「わかったよ。もう少ししたら行ってくるわ」
30分後、シンジも出かけて家事も一段落つき家にはカナミだけになった。
ここで普通ならテレビを見たりするものだがシンジの部屋でエロ本やAVをあさっている辺りはやはりカナミだ。
ふとベッドの脇で一冊のエロ本を見つけた。
ごうやらシンジが昨夜使った物らしくまだ乾いていなくて臭い。
「お兄ちゃんの精液…くさい…」
臭いと思いながらもシンジが昨日これでヌイてこれに精液をかけていたと思うだけでカナミは濡れ始めていた。
422セリカ:2005/05/16(月) 16:23:41 ID:v5SBt66m
その本を手に取ったまま自分の部屋へと戻りタンスをあさる。
「16cmってこれぐらいだよね」
そういって取り出したのはちょうどそのぐらいの大きさのバイブである。
本に染み付いたシンジの精液の匂いを嗅ぎながらバイブを秘所にあてがう。
「…ふ…っ、うう…ん、は…んっは…はくぅ…はう、はぁあっ」
近親者であるシンジを愛している事、それが禁忌でどれだけ異常であるか理解していてもカナミはその思いを止めることは出来なくなっていた。
他の男に告白されたこともあった。
しかしシンジ以外の男に興味はなかったし周りの男をよく見るほどシンジが一番に思えた。
「き…気持ちい…い、あっ…お兄…ちゃん…あっあっ、あああ」
カナミはいつの間にかエロ本をはなしその手で乳首のほうを弄んでいる。
「あ…ッあああん、お兄ちゃん…も…もっと、もっと強くして…ッああん!」
423セリカ:2005/05/16(月) 16:24:25 ID:v5SBt66m
シンジのと同じサイズのバイブを使ってリアルに想像できてしまっているためカナミの秘所からは既に溢れんばかりに愛液がしたたっていた。
「本気で…っひゃ!お兄ちゃんのこと…考えながら…あぁんっ、オナニーしてるなんて…んあぁっ、おに、あん…お兄ちゃんが…し、知ったら、あっあっ、ひっいい、き…っと嫌われ…るよね…あぁッあ」
気がつけば痛いぐらいに乳首をいじっているがそれさえも快感になるほど興奮していた。
部屋にはカナミの喘ぎ声とバイブのうねる音、そして愛液の音だけが静かに響いていた。
「でも…好き…はっ、はあうぅッ、なんだもん…」
だんだん刺激の足りなくなってきたカナミは無意識のうちにバイブの動きを少しずつ激しくしていきそれに比例して声も大きくなり愛液は床にシミができるほど溢れてくる。
「い…やっ、そんな激しくっ、は…っ、はくっ、かは…ッ!おに…い…ちゃあああっ、ひ…ひゃ…ダメっダメええぇ、ッふぁ…あはああぁぁぁッ!!」
激しく痙攣するようにのけぞりバイブが締め付けられているのが持っていてわかる。
「はぁ、はぁ、お兄ちゃん…」
最後の力でそれこそ自分でも聞こえるかどうかの小さい声で愛しい人をよんだ。
424セリカ:2005/05/16(月) 16:25:55 ID:v5SBt66m
自分はこのことを知ってしまってよかったのだろうか。
シンジは外でずっと考えていた。
途中で財布を忘れたことに気付き部屋まで戻ると昨日使ったエロ本が消えていた。
カナミが持っていったことはすぐに解ったが好奇心でカナミの自慰行為を盗み聞きしてしまったのだ。
兄弟でなんて倫理的に許されるわけがない。
そんな心とは裏腹に大切な妹、ただそれだけだったカナミへの思いの中に暗いものが湧き上がってきていた。
425セリカ:2005/05/16(月) 16:28:58 ID:v5SBt66m
とりあえず前半は以上です。
遅れてしまいましたが郭泰源氏、ピンキリ氏、RAGNA氏、乙アンドGJです。
426名無しさん@ピンキー:2005/05/16(月) 17:10:56 ID:+7MxHbRQ
みんなグッジョブ!!
427古田(ゝ○_○):2005/05/16(月) 22:31:52 ID:3pcUraSo
みなさん乙です
保管庫更新しました
タイトル変更もあわせておこなっていますのでご確認ください
428トマソン:2005/05/16(月) 23:07:10 ID:+P0mFNXb
トマソンです。

まずは郭氏、ピンキリ氏、セリカ氏GJです。
郭氏、セリカ氏、後半も楽しみにしてます。

年下の快活でエロいキャラはいないかな〜、と考えていたら、いました。関川エーコ。
というわけで、またやっちまいした。妹キャラと家庭教師キャラの競演。

古田氏、毎度乙です。お手間かけてすみません。
これは、濱中保管庫のほうがいいかと思います。

では・・・。
429トマソン:2005/05/16(月) 23:07:58 ID:+P0mFNXb
(プロローグ)
「む〜・・・」
 少女が1人、自室で机に向い、腕組みをして思い悩んでいる。
 机の上には数学の教材を広げてはいるが、書いてあることはまったく目には入って
いない様子だ。
 彼女、関川エーコは中学一年生。
 A以下の小さな胸に悩む、少々エロいことを除けば、ごく普通の中学生の女の子。
至って親しみやすい明るい性格と、趣味のテニスのお陰で、友人には困らない。
 しかし、彼女は今、一つの悩みを抱えていた。
それは・・・処女を捨てたいという願い。

「好きなヒトが出来たら、 まずは冷静に相手の心の闇を探るの。性癖を見破って、
この人はどんなプレイで私を犯したいのか・・・と考えるの。こうやってあらぬ方向で
人物像を組み立てておけば、幻滅することはないわよ〜?
 でも、知識がないと相手が何をしたいか、それも想像がつかないでしょ?
やっぱり何事も経験よね〜。処女を捨ててから見えることもあるのよね〜!?」
(カナミちゃんになんだか見下された態度であんなこといわれちゃったからな〜・・・
でも、カナミちゃんも処女だと思うんだけど、違うのかな?それに、知識ならシンジ
兄さんからもらったエロ本があるけど・・・でも確かに実技も必要だし、やっぱり、
なんでも経験よね。
・・・でも相手が誰でもいいってわけじゃない。
そうね、素敵な人で、優しくて、一回きり、後腐れがない人。
そんな人、どこかに居ないかな〜?)
 カナミに騙されたとはいえ、年頃の女の子として、ごく普通の王子様願望であった。
 希望する内容がアレなことを除けば、だが。

430トマソン:2005/05/16(月) 23:08:36 ID:+P0mFNXb
 マサヒコはその日、電車で自宅から一時間ほどの場所にある地区センターにいた。
 そこのテニスコートで行われる大会にテニス部の友人に誘われ、応援に行ったのだ。
 友人の試合は、つつがなくあっという間に終了、次の試合の心配もなし。要するに
マサヒコの応援も空しく、圧敗だったのだ。
「いや、今日はそんな気にならねーわ・・・悪い、あとは好きにしてくれ。」
「そっか・・じゃあな」
 友人に声を掛けたが、今日の結果では残念会も行う気にならないということで、
マサヒコは中途半端な時間に開放された。

 物見遊山で、女子の試合が行われていた隣のコートに行ってみたが、こちらも
もう試合は終わったようで、ちょうど部長とおぼしき女子を中心に選手達が丸くなって
いるところだった。
「よーし、片づけ開始!」部長(とおぼしき女子)の号令で、きびきびと女子中学生
たちが動きだす。
(スコート姿も可愛いもんだな・・・)
 しばし佇んだマサヒコはゆっくり足を翻す。
(それにしても広い地区センターだな。ちょっとその辺を歩いてみるか)
 緑豊かな地区センター内を散歩して帰ろうとした。ぽつぽつ雨が降り始めたが、まだ
傘を差すほどではなかった。
431トマソン:2005/05/16(月) 23:09:32 ID:+P0mFNXb
(・・・ん?なんだ?)
「うえへへへぇ、お姉ちゃん可愛いねえ。おじさんとお話ししないかい?」
 マサヒコがコートの回りの遊歩道を歩いていくと、倉庫とおぼしき入り口の近くで、
ネットを抱えたスコート姿の女子中学生が、ワンカップを手にした酔っ払いに
絡まれていた。
 酔っ払いがネットを抱えて自由に動けない女の子の腕をつかむ。
「離して!ラケットでタマかちわるわよ!!」
「まあそう言わないでさ、仲良くしようよ・・・」
 酔っ払いが女の子を抱きしめようとする。
 歩み寄りつつ「止めないか・・・」と言いかけたところに、髪をアップにした別の
スコート姿の女の子が、ラケットを手にものすごい勢いで走ってきた。
 躊躇なくラケットが振り下ろされ、鈍い音と共に、ラケットが頭に命中!
 酔っ払いは七転八倒しながら逃げていった。

「ありがとう、マホ、助かったわ。あたし、これを片づけてから戻るね」
「災難だったわね、エーコ・・・ああいうのがいるから困るのよねえ」
 マホと呼ばれた女の子はまだ片付けの途中だったのだろう、再び元の場所に戻って
いった。
 エーコと呼ばれた、酔っ払いに襲われたほうの女の子は、重そうにネットを抱えた
まま、マサヒコのほうを向いた。ショートとセミロングの間くらいの長さの漆黒の髪が
実に良く似合っていて可愛らしい子だ。
「あの、ありがとうございました。お陰で助かりました。」
「いや、何もしてないけど・・・まあ無事で良かった。」
 それにしてもネットが重そうだ。
「・・・あの、すみませんがちょっと手を貸してもらえませんか?」
「・・・うん」
 ここで断れるほど、マサヒコは毅然たる態度の持ち主でもない。流されるままに手を
貸し、女の子と2人でネットを倉庫に納めると、エーコが再び口を開いた。
「ありがとうございました。あの、もっとお話したいから、少しここで待っていて
くださいね。あ、私、エーコといいます。」
 流されるまま、片付けのあとまた会う約束をしてしまったマサヒコであった。
432トマソン:2005/05/16(月) 23:10:25 ID:+P0mFNXb
 それから20分後。
 マサヒコと制服に着替えたエーコは、地区センター内のちょっとした林の中の
遊歩道を散歩していた。
 エーコの天性の明るさと親しみやすさがものを言い、あっという間に、2人は
タメ口で遠慮なく話す間になっていた。途中雨が少し強くなったため、マサヒコは
慌てて傘を取り出し、傘を持っていなかったエーコと相合傘である。
「へえ、マサヒコさんには家庭教師が・・・教育熱心なお母さんなんだね。」
「いや、なんというか、めんどくさいといえばめんどくさいけど。エーコちゃんの
ご両親は成績にはうるさくないの?」
「うちのは、まあ普通かな・・・。家庭教師なんかまだ早いよね、って。
 でも、あたしのおじさんおばさんなんか、全然家にいないよ?そこの2人の子供、
あたしにとってはいとこの兄妹と、あたし、仲いいんだけど、よくあれでグレないと
思うくらい。シンジ兄さんと妹のカナミ姉さんとは仲がよくて、一人っ子のあたしには
うらやましいくらいだけど・・・。
・・・そういえばマサヒコさん、好きなヒトはいないの?」
「・・・いや、特にはいないよ。」
 妙に女性に囲まれているマサヒコだが、年下の女の子は考えてみると初めてだ。
 タイプ的にも、可愛い上に愛想が良く、はきはきしていて、しかもさばけた感じが
する、エロネタにも強い女の子となると初めてだった。
「(・・・可愛いな・・・)」
 制服姿のエーコを気遣って傘をそちらにずらす。相合傘のなか、思わず意識して
しまうマサヒコに、エーコが悪戯っぽい笑顔を向けた。
「ごめん、そんなに見つめられても、今日は下にセーター着てるからブラ透けは
無理だよ?」
「・・・!?あ、いやエーコちゃん、俺そんなもの期待しているわけじゃ・・・」
「いいからいいから」
 マサヒコは完璧にペースをエーコに握られた。先が思いやられる。
433トマソン:2005/05/16(月) 23:11:12 ID:+P0mFNXb
 その頃、エーコの(元)連れの2人は駅に向かって走っていた。
「はあ、はあ、うえーん、ごめんね、私ってやっぱり雨女・・・」
「チカ、偶然だって!それに、試合が終わってから降り出したんだから
困りゃしないわよ、はあ、はあ・・・それにしても、エーコの奴、寄るところが
あるから構わないで帰ってって、どういうつもりかしらね、はあ、はあ・・・」
「でも、なんだか倉庫の入り口のほうで男の人が待ってたみたいだけど・・・
あれ、エーコちゃんを待っていたのかな?はあ、はあ・・・」
 ようやく2人は駅の建物に到着し、屋根の下に避難した。
「はあ、はあ、あ、マホ、ブラの模様がすっかり分かるくらい透けてるよ・・・」
「きゃっ、はあ、ふう・・・でもチカはとんでもないものまで透けちゃってるよ?」
「きゃあっ?!」
 もともとないも同然の膨らみと、ノーブラだったのが失敗だった。チカは胸を両腕で
押さえ、とりあえず女子トイレに避難した。
「どうしよう・・?」
「あ、そうだ、これなんかどう?」とマホが出したのは、・・・付け乳首。
「・・・これ、一体・・・」
「エーコが試合でこれ付けて出ようとしてたから、没収したの。エーコは部長に
殴られてたけどね。エーコはこれで「シャラポワ!」っていう一発ギャグをかます
つもりだったらしいけど」
「で、これを受け取ってどうしろというの・・・」
「いや、だから、ニップレス代わりに。」
「マホ、最近エーコに毒されてない?」
「・・・ドキ」
434トマソン:2005/05/16(月) 23:12:18 ID:+P0mFNXb
 場面はお散歩デートの2人に戻って・・・。
「ねえマサヒコさん・・・きゃっ・・・」
 エーコがその手を、マサヒコの傘を持つ手に添えてきて、マサヒコがドキっとした
その瞬間。エーコは段差に足を引っかけ、見事にずっこけた。
 隣を歩くエーコにばかり意識がいっていたマサヒコも同じ段差に躓き、エーコに手を
引っ張られたこともあって、こちらもついでにずっこけた。
 エーコは流石テニス部、体をひねって尻から落下するが、体を回転させたはずみに
エーコのスカートがめくれ上がり、そこへマサヒコが倒れ込む。手をついて体を支えた
マサヒコの視界一杯に、エーコのブルマが広がった。
「あ・・・!? いや、その・・・」
 一瞬固まったが慌てて立ち上がったマサヒコと、スカートを直すエーコ。
 エーコは口を尖がらせ、悪戯っぽい、からかうような視線をマサヒコに向けた。
「マサヒコさんエロいな〜?」
「いや、あの、えーとその、これはわざとじゃないからね?・・・でも、ブルマ穿いて
いて良かったね。」
「・・・ドキっとした?
ブルマって、はみパンが心配だから、女の子には結構面倒なのよ。だからあたしは
ブルマ穿くときはノーパンなの。友達にはありえないって言われるけどね」
「え、えーと・・・(この子、ブルマの下はノーパンなのか?)」
 マサヒコはエーコに振り回されっぱなしだった。

 雨の勢いはさらに強くなった。
「エーコちゃん、さっき転んだときにスカートも濡れちゃったみたいだし、こりゃ、
どこかで雨宿りしたほうが良いね。喫茶店にでも入ろう。」
「それより、このグラウンドの倉庫がそこの下にあるの。テニスのネットとか2人で
片づけたんだから知ってるでしょ?まだ鍵返してないから入れるし、人は滅多に
来ないし、マットのありかも知っているし。ね、そこに行きましょ?」
(・・・というか、なぜマットが出てくる?)
 ちょっとドキマギのマサヒコ。エーコと2人、倉庫へ向かった。
435トマソン:2005/05/16(月) 23:13:19 ID:+P0mFNXb
 地下にあるその倉庫は、薄暗い上にすえた石灰の匂いと汗の匂いが漂っていて、
これは用がなければ誰も来るはずがない。
 2人はエーコが持っていたタオルで体を拭ける限り拭くと、マットを床に敷いて
並んで腰を下ろした。
「ちょっと寒いね・・・・」
 エーコは近づいてきて、隣に寄り添うように座り、上目使いでマサヒコを見つめる。
 マサヒコの心臓が高鳴る。
(確か以前、こんなシチュエーションが誰かと・・・そうだ、家の押し入れに天野と
閉じ込められたときに・・・・。)
しかし、そこでマサヒコの心の中の天野ミサキの存在を、エーコが力技で押しのけた。
決まり手は〜 押出し、押出し〜。
「マサヒコさん、さっきは・・・ありがとう・・・」
「エーコちゃん?!」
 エーコの顔がマサヒコの顔に接近し、マサヒコはドキっとした。頭を後ろに
避けようとしたが、既にエーコの手が首に回っており思うに任せない。
2人の唇が重なる。マサヒコは甘美なひとときを味わった、が、さすがに慌てた。
「エーコちゃん・・・一体、どうしたんだい?」
 エーコは得意の上目使いをマサヒコに向けている。
「ねえ・・・あたしを、抱いて欲しいの」
「おいおい、いくらなんでも今日初めて会ったのにそれは・・」
「あたしね、バージンを捨てたいの。だけど誰でも良いわけじゃなくて,やっぱり
素敵な人に上げたいの。イトコのシンジ兄さんがいいとこ行っているけど、カナミ
ちゃんが邪魔だし、友達のチカがシンジ兄さんのこと好きだし・・・。
 あなたって・・・シンジ兄さんにもちょっと似てるけど、なんというか、シンジ
兄さんにある影というか、汚れた感じがなくて、素敵よ・・・。
 もちろん、何の後腐れもなしよ?ねえ、抱いて・・・」
 はじめから完全にエーコにペースを握られていたところへ、潤んだ瞳で見つめられ、
マサヒコは催眠術にでもかかったように欲望を高ぶらせていった。
436トマソン:2005/05/16(月) 23:15:39 ID:+P0mFNXb
 もともと濡れて半ば透けてはいたが、エーコはゆっくり恥ずかしそうに制服を
脱いでいく。下に着込んだセーターも脱ぎ、おずおずとスポーツブラを外すと、
胸の膨らみはごくわずかだが、すべすべした白い肌、そこに息づくピンクの乳首に
マサヒコの目は釘付けになった。

 エーコはスカートのポケットからゴムを取り出し傍にスタンバイ。
(なんでそんなもの、持ち歩いているんだ?)
 マサヒコの当惑をよそに、スカートをゆっくりと脱ぎ、エーコはブルマ一枚で
マットに横たわった。両手を恥ずかしげに胸を押さえ、両脚もぴっちりと閉じている。
「あたし・・・パンツはいてないから・・・もう・・・脱げないよ?・・・」
 その言葉に、マサヒコの理性はクラッシュした。
 マサヒコもまた服を脱ぎ、トランクス一枚になる。
「エーコ・・・って呼んでいいかい?」
 エーコは顔を赤らめてうなずく。マサヒコはエーコの体に覆い被さっていった。
 まずは唇を再び重ねる。
 何度か軽いキスを交わしてから、そっと舌を出し、エーコの唇を襲っていく。
今度は、突き出されたエーコの唇を軽く噛み、食べちゃうぞ、とばかりに可愛がる。
 最後に舌をエーコの口腔に侵入させると、エーコもねっとりと舌を絡ませてきた。
「ん・・・はぁ・・・」
 息が苦しくなって一旦離した唇から漏れるエーコのため息が、さらにマサヒコを
刺激した。今度は耳を攻める。軽く吐息をかけてやり、くすぐったそうに身を
よじったところを、耳たぶを軽く噛んでやる。
「あん・・・」
 エーコはさらに身をよじった。
「ごめんね・・・試合のあと、シャワー浴びてないから・・・汗臭いかも・・・」
「エーコの汗なら、汚いもんか・・」
437トマソン:2005/05/16(月) 23:17:50 ID:+P0mFNXb
 マサヒコの手はエーコの胸を覆った手を優しく退かせ、あらわになった白い肌を
両方の掌で撫で回す。揉むほどの盛り上がりはないが、真っ白な肌、すべすべした
手触りは十分に魅力的だ。
 わずかな盛り上がりの先端にちょこんと息づく乳首を、まずは指でつつき、ついで
ゆっくりとねぶる。掌全体で乳首を中心にしたエリアを撫で回すと、
「あう・・・」
エーコは息を荒くして、マサヒコの愛撫を受け止めた。
 やがてマサヒコは頭を下にずらし、首筋にキスの雨を降らせ、さらに頭は下へ、
ほのかな胸の盛り上がりを攻める。舌を乳首の回りを回るように這わせ、散々焦らし
つつ、ゆっくりと乳首に近づいていく。
「あ・・・ああっ・・・」
エーコははっきり感じていたが、それが性感であるとはまだはっきり認識していない。
「(・・・上手い・・・のかな・・・・?なんだか、体が変・・・)」
 上手いかどうかなど、比較対象を知らないエーコに分かるはずもない。
 一方、マサヒコの掌は、膝小僧からすらりとした太腿をゆっくりとなで上げ、
ブルマの下端に到達するところだった。

「う、あ・・・そこは・・・駄目・・・」
「エーコ・・・俺、このブルマを思いっきり汚したくなっちゃったんだ。
替えのパンツ、持ってるかい?」
「うん、持ってる・・・いいよ・・・」
 エーコはすっかり上気した顔をマサヒコに向け、すべてを許した。
 エーコの脚はぴっちり閉じたままだが、マサヒコの指は遠慮なく太腿の間の秘所に
もぐり込み、ブルマ越しに刺激を与えていく。
「ん・・・あう・・・ああっ・・・」
 いくら耳年増でも、実際に愛撫を受けるのはエーコは初めてである。
 指を逃れようともがく初々しい反応に、マサヒコは夢中になり、紺色のブルマにさえ
シミが見えるようになるまで、じっくりと楽しんだ。
438トマソン:2005/05/16(月) 23:20:01 ID:+P0mFNXb
「これも、脱がすよ・・?」
マサヒコはブルマの縁に指を掛ける。
「うん・・・」
 エーコはそっと腰を浮かした。
 マサヒコは最後の一枚をゆっくり剥きおろし、足から抜き、投げ捨ててしまった。
 とうとう全裸になったエーコをゆっくりと眺める。
「エーコ・・・可愛いよ・・・」
「恥ずかしいよう・・・」
 エーコは両手で顔を覆って羞恥に耐えている。
 マサヒコは遠慮なくその手をどかし、自分の首の後ろに回してやった。続いて
エーコの体にゆっくり覆い被さると、再び唇を合わせた。つつく様に軽く、
むしゃぶりつくように激しく。
 そして脚と脚を絡ませ、ゆっくり優しく、しかし断固としてエーコの両脚を割り、
その間に腰を入り込ませた。

 エーコは一糸纏わぬ全裸で、両脚を割られ、全身をマサヒコの視線に晒していた。
「あん・・・恥ずかしいよ・・・」
 もう一度、エーコは訴えかけるが、それがマサヒコの獣欲をさらに刺激した。
 エーコの腕はマサヒコの首に回しているため、もう体を隠せるものはなにもない。
秘めたる部分にはほんの僅かに毛が生えているが、覆い隠すには程遠い。ピンク色の
秘貝がすっかり露になり、恥ずかしく濡れて光っている。。
 マサヒコは下の唇にも軽くキスをしてやり、続いて舌を出して、可愛らしい花弁を
ひとなめした。
「あうっ!はああ・・・」
エーコは激しくからだを震わせ、大きく息をはいた。
 この、まだ熟れるにはほど遠い、それどころか幼ささえ残る女の子の体を穢して
しまって、本当にいいのだろうか。
 マサヒコの中の自制心が最後の抵抗を試みる。だがあっというまに欲望がそれを
押し流した、いやむしろ、その背徳感がまたマサヒコの興奮を高めた。
439トマソン:2005/05/16(月) 23:21:16 ID:+P0mFNXb
「あ・・そろそろ、着けて・・・」
 様子を見て取ったエーコはゴムを手渡す。
 これはつまり、OKのサインか。マサヒコはいざとなってみるといささか焦りを
覚えたが、苦心して装着に成功した。

 改めてマサヒコはエーコの体に覆い被さり、がっちり抱きしめ、体全体が密着する
ように体勢を持っていく。
「いくよ・・・エーコ」
「・・・うん。優しく、して・・・」
 位置を合わせて、体を上にスライドさせていくと、マサヒコのいきり立った肉棒は
ゆっくりとエーコの体に入り込んでいった。
「あーっ!」
 その瞬間、エーコは体を硬直させた。途中、抵抗を突破したところで、エーコの体は
がくりと力を失い、男の欲しいままになった。
 エーコの中は熱くて小さく、ようやく奥まで到達したマサヒコのそれをきつく
締め付けてくる。
「エーコ・・・やっと一つになれた・・・」
「あ、あう・・・い、痛あい・・・」
 エーコには気の利いた返事をする余裕はなかった。
 マサヒコは熱い締め付けを楽しみつつ、ゆっくり腰を使う。奥まで入れ込んだ分身を
ゆっくりと引き、カサの部分で刺激を与える。今度は腰を前に出し、入るところまで
強引に突き込むと、先端になにかが当たる感触。その間じゅう、絶えず感じられる
吸い付いてくるような熱い肉壁。
「あ、あう、くふぅ・・・」
 エーコはまだ、鈍い痛みのほうが先に立っているようだ。悲鳴とも吐息ともつかぬ
声を上げ続けた。
 マサヒコは陶然となり、あっという間に絶頂へ上り詰めていった。
「う・・・エ、エーコ・・・おおっ・・・」 
 マサヒコは体を硬直させ、思いのたけをぶちまけた。
440トマソン:2005/05/16(月) 23:22:26 ID:+P0mFNXb
 しばし無言で余韻にひたった後、エーコはマサヒコを見つめ口を尖がらせた。
自分は痛い思いをしたのに、マサヒコだけ気持ち良かった、という思いで拗ねて
いるかのようだ。
「痛かった・・・」
 口を尖がらせたエーコをたまらなく愛しく思い、思わずマサヒコは謝ってしまう。
「ごめんよ・・・あんまりエーコちゃんが素敵だったから・・・
次は頑張ってエーコちゃんにも気持ち良くなってもらわないとな・・・」
「じゃ、第2ラウンドいく?でも、もうゴムがないの」
「そうか・・・それじゃ、また今度だね。連絡先、教えてくれるよね?」
「ううん、駄目・・・、あたし達、これっきりよ・・・」

「・・・え?」
 マサヒコは耳を疑った。
「そんな、どうして?俺、何度でもエーコと会いたいし、ずっと一緒に時を過ごして
いきたいし、それに、次こそちゃんと・・」
「だーめ。マサヒコさん、気持ちは嬉しいけど・・・はじめから、一度だけ、って
心に決めてたの。」
「エーコ!そんなの駄目だ・・・俺は君が・・・」
 話しながらティッシュとタオルで後始末を終えると、替えのパンツを穿き、服装を
直して、エーコはマサヒコに向き直った。
「・・・ごめんね。あなたは素敵な人だけれど・・・。
あたし、けじめを付けなきゃいけないの。ごめんなさい・・・。」
「エーコちゃん!俺はずっと君と一緒に・・・」
「嬉しい・・・もう会えないけど、あなたのこと、忘れない・・・」
 さっと身を翻し、雨の上がった外へ、エーコは走り去っていった。
「お、おい!エーコちゃん!」
 マサヒコはちょうどズボンを穿こうとしていたところで走ろうにも走れない。無駄な
努力の末にスッ転んだ挙げ句、急いで服装を正し、全力疾走で走り回って辺りを探した
が、エーコの影を見つけることはできなかった。
 マサヒコはのろのろと倉庫に戻った。そこにはエーコが忘れたブルマが一枚、
マサヒコが投げ捨てたままに残っていた。
441トマソン:2005/05/16(月) 23:24:46 ID:+P0mFNXb
 帰途のマサヒコは、夢遊病患者のようにふらふらと足を運んでいた。
 クラクションを何度も浴びせかけられ、それでもそのまま歩いて車に轢かれそうに
なり、電車に乗るときは足を踏み外してホームと電車の間に足を突っ込み、ようやく
乗った電車も乗り過ごして戻る羽目になり、改札に着けば切符を無くしており、もう
一度料金を払わされた挙げ句、ようやく家に帰り付いた。
 夕飯を食べても、風呂に入っても、ベッドに横になっても、マサヒコの頭の中は
エーコのことで一杯だった。
 普段から女性に囲まれているのは事実だが、エーコはそのいずれとも一味違う
タイプである。可愛らしいだけでなく、たまらない愛嬌があり、年下だが、妙にエロい
話が分かる。
 それもただの耳年増なだけでなく、結構実践にも興味がありそうだ。実際ゴムを
持ち歩いていたし・・・。
 そして、こんな自分に捧げてくれた処女。もう会えないと告げたときの、上目使いで
切なげに俺を見つめた瞳。
 本当に、もう二度と会えないのだろうか。
「エーコ・・・」
 マサヒコはまるで天使に逃げられたような気分だった。

442トマソン:2005/05/16(月) 23:26:13 ID:+P0mFNXb
(エピローグ) 
 翌日からまた日常の生活が始まった。家庭教師の濱中アイを始め、ミサキ、リンコ、
アヤナ、そして中村リョーコ。
 これだけの女性に囲まれていながら、マサヒコは常に頭の中にエーコを描いていた。
「マサヒコ君・・・なんだか、集中力が欠けてるよ?なにかあったの?」
 濱中アイに話し掛けられてすら、マサヒコは脳裏のエーコを消せなかった。
「エーコ・・・」思わず、口を衝いてつぶやきが出てしまったのが運の尽き。

「・・・・・・エーコ?それ、誰?」
 アイがそのつぶやきを聞きとがめた。マサヒコも流石に夢から覚める。
「・・・ん?俺、何か言いました?」
「とぼけないで!エーコって誰よ!」
 これはミサキ。その小さな体の回りを闘気が漂いはじめる。
「アンタたち、エーコって知ってる?」
「・・・いえ、覚えがない名前ですね」
 中村に問われたアヤナが答える。ミサキもリンコも同じだった。
 立ち上がったミサキが瞳に涙を溜め、マサヒコを正面から見つめる。
「小久保君・・・私の目を見て、正直に答えて。エーコって・・・誰?」
 マサヒコはようやく自分が容易ならざる立場に置かれたことを悟り、必死で
ごまかすすべを探し求めた。頭の中の電球がピカっと光る。
「えーこ?違う違う、エーコじゃなくて、栄光。
 こんなに勉強して受験戦争での栄光を求めたところでどうなるのか、栄光って
なんだろう、と物思いにふけっていたわけで・・・」
ナイス言い訳だ>俺。
443トマソン:2005/05/16(月) 23:29:20 ID:+P0mFNXb
 が、マサヒコの奮闘を、中村リョーコがぶち壊した。
「へえ、エーコちゃんね。これだけの美女と美少女に囲まれながら、誰も知らない
ところで他の女の子とよろしくやってたってことかしら?
・・・これは、じっくりと話を聞かなきゃならないわねえ」
「い、いやだな中村先生、「栄光」の聞き違いだって言ったじゃないですか」
「それじゃ、これはなにかしら〜?ふんふんふーん♪」
と、リョーコが出してふるふると振ってみせたのは、絶対に見付かるまいと思って
いた、マットレスの中に袋に入れて隠したブルマ。
「1−A  関川エーコ」と名前が書いてある。
「な、なななな、なぜ?」
「アタシ、男女関係に限定だけど、犬並に鼻がいいのよ〜。これは、よろしくやった
女の子からのプレゼント?
 さあ、覚悟を決めて白状してもらおうかしら〜♪」
 マサヒコは死神がおいでおいでをしているのをはっきり見た。

「マサヒコ君・・・いったい、どこで・・・」アイは少々動揺している。
「小久保君・・・風紀を乱すのは・・・」アヤナは少々怒っている。
「ふえ?もしかして、小久保君てば、ブルセラ好き?」リンコは相変わらず事情を
理解していないが、その発言は割と正鵠を射ている。
「こ、小久保・・・君・・・」ミサキは言うまでもない。怒髪天を衝き、ケンシロウを
前にしたラオウもかくや、という勢いで闘気が沸き上がった。

 かくてこの日は、マサヒコの人生史上、最長の一日となった。
444トマソン:2005/05/16(月) 23:32:27 ID:+P0mFNXb
以上です。

またやっちまった、2作品からのキャラ登場。
マサヒコ達は毎年、年を取っていきますが、
妹キャラは永遠の高校生アンド中学生なので、後から読むと
おかしなことになるかもしれませんね。


続編は、恋焦がれたマサヒコがエーコを探し出す、愛の一大追跡行(?) に
したいと考えていますが、まだ構想もなにも全然ないので、気長にお待ちください。

タイトルは「逃げた天使」で。

445名無しさん@ピンキー:2005/05/16(月) 23:40:01 ID:X2bjkRVO
トマソン氏GJ!!
ちょい強引なとこもあったけど、コラボ作品ってのもなかなかいいねぇ

一漫画のキャラ数が少ないから
別の作品のキャラが絡んでくると新鮮だわ
446名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 00:10:43 ID:E94R4me+
このふたつの作品てムリなく繋げられるよな。
マサヒコたちが高校見学に行った先がシンジ達の高校だったとか、
昔、中村の家庭教師を小宮山がやっていたとか
何はともあれトマソン氏GJ!
447名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 00:28:49 ID:x9DbsAPH
こーゆーのはダメな人はとことん受け付けないタイプの作品だよな
でもまあ、元がゆる〜い雰囲気のマンガだし、めくじらたてるほどじゃないか?
少なくともおれは笑って許せて無問題ですよ
しかしこれは続き難しそうだな。とにかくトマソン氏には乙&エール
448名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 00:53:53 ID:Ln1DN60o

セリカ氏、トマソン氏GJです!
シリアスなカナミの一途さがハゲシク良かったでつ(´Д`;)後半どうなるのか早く読みたいです。
エーコ×マサヒコはなかなか良かったと。ちょっとキャラが壊れぎみだったけど(笑)最後のオチには思い切り笑わしてもらいました。
長々スイマセン
449トマソン:2005/05/17(火) 02:08:39 ID:DcOpBlNa
うーむ。もう一度読み返してみると、確かにストーリーは強引だわ、説明不足な点が
多々あるわ、キャラは壊れてるわで皆さんのご指摘ごもっともです。
チカとマホのつけ乳首ネタも必然性がないし・・・。
続編は難しそうだし・・・。

どうも、言い訳にしかなりませんが、職人の皆さんのペースがものすごいので、
こちらも投稿を焦ってしまったような気がします。
冷静に考えると、私の前の投稿はたった二日前なんだから、ちっとも焦る必要は
ないのですが・・・。

第一稿執筆から冷却期間をおいて、読み直す。
これは基本ですが、焦ってしまうとそれも忘れる、ということで。

今後は推敲をさらに強化いたします。また投稿はマイペースを守らせていただきます。
ということで評価いただいた皆さんに、「GJ!」
450名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 02:48:28 ID:7a4+gOUj
んん。あんまり連投してると肩壊すからのんびりマイペースでやってくれい
それにしてもこのスレの回転はヤバ過ぎる
少々クールダウンした方がいいのかも知れん
スピード求めてるわけじゃないし、むしろクオリティを高める為に時間かけてくれた方が
みんな満足するんジャマイカ
451名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 06:38:22 ID:is67p80W
クロスする場合は後腐れはない方がいいなぁ。
こういう場合の女を引き摺る男はみっともないからな・・・

郭泰源氏の影響ですっかりマサもテクニシャン扱いだな。
童貞なのに3箇所攻めとか余裕だったりw
452名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 08:13:57 ID:DtqJJNAk
>>450 まぁ贅沢な悩みだよねw
良スレだ(・∀・)
453名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 00:30:58 ID:jvwiMEM1
むう、この超ハイクオリティSSを投下しておいて
反省を忘れないのか。

このスレの職人さんは神以上だな
454名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 07:45:14 ID:ugXj+7m3
漫画より面白いな
455名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 07:46:17 ID:g7QVQejK
私は他スレの住人なんだが、たまたまここを覗いてみて驚いた。
みんな安易にGJ連発しすぎだ。
保管庫のほうも読ませてもらったが、文章力があると感じたのは一人だけ、ギリギリレベルが二人ほど。
書き手も読み手も、保管庫をもう一度読みなおし、また他スレ行って目と筆力を養ったほうがいい。
厳しいこと書いたけど、ネタは非常に良い(=生み出す力はある)と思うので、それをもっともっと生かせるように頑張ってほしい。
456名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 08:07:56 ID:QFMLBLd7
手本書いてみてくれ
457名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 08:47:21 ID:dj17iVku
>455
おまいが考えるGJなSSを教えてくれ
458名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 09:06:30 ID:ETQDr80A
>>455
言わんとしている事はわかりますが
この板で(あなたの基準でいう)文章力のある人はほんの一握りだと思います
その一部の人と比べるのはどうかと思いますよ
まあそういったことを考慮しても
スレの平均としてはとてもレベル高いと思います
エロパロ板で一番重要なのはネタだと思ってますから
だからなんのためらいもなくGJ連発しますよ、私は

あと他スレいってどうたらって書いてますが
わざわざこの板来てこのスレだけしか見てない人はいないかと

長文失礼しましたm( __ __ )m
459アカボシ:2005/05/18(水) 09:55:30 ID:Pn9qIwl2
 どうも、アカボシです。古田氏、トマソン氏、お疲れ様です。
 SSですらない小ネタを投下します。
 タイトルは「妹は思春期、ついにゲーム化!(嘘)」です。では、どうぞ。
460アカボシ:2005/05/18(水) 09:57:46 ID:Pn9qIwl2
 妹は思春期、ついにゲーム化!!プレイヤーは城島シンジとなり、高校最後の一年で恋人を           
作るのが目的。マリア先生の魔の手からヒロイン達を守りつつ、目当ての女の子とハッピーエンド
を目指そう!

アナルフェチの主人公!
「はぁぁ〜出るー。もう止まんねーよ。」

総勢10人のヒロイン!
 イカ臭いのも平気な貧乳妹 禁断の愛は実るのか
「お兄ちゃん、オカズといってもあっちのオカズじゃないからね!」
 下の方が少し濃い巨乳 ツッコミの絆は愛に変わるのか
「ご、ごめんなさい!最近ツッコミ疲れで…!!」
 リミッター付きの小説家 幼稚園時代、シンジとどんな遊びをしていたのか
「私、アナタの上に乗りたいんです!」
 レベルが違う彼氏持ち 二股かけられちゃうのか
「あら、私はスチール缶でも潰せるわよ?」
 泣いたり鳴かされたりするいたいけな少女 その想いは届くのか
「私がヌイてあげます!!」
 乱舞技も使えるクラスメイト 髪を伸ばしてくれるのか
「あ ホント。こんなにカタくなって。私が揉んでほぐしてあげよう。」
 ブルマの下は履いてない従姉妹 カナミのお株を奪うのか
「ゴムの用意よ!!」
 ボーイッシュでピュアピュア 常識を知る日は来るのか
「その…運命の赤い糸。」
 ノーパンの噂をたてられた図書委員 アレをはさめる日はくるか
「もしお兄さんが恋人作るなら、年上と年下のコ、どっちがいいですか?」
 白衣の性の伝道師 本当にヒロインなのか
「ちゃんとやらないとアンタの精液を搾り出すわよ。」

461アカボシ:2005/05/18(水) 10:02:34 ID:Pn9qIwl2
ゲストキャラも登場!
「カナミちゃん、隣のクラスにヨシオ君が転校してきました!!」
「お兄ちゃん、お父さんとお母さんが帰ってくるって!」
「教育実習生の濱中アイです。よろしくお願いします!」
「へぇ、あれがマナカのお兄さん?」

飛び交う問題発言!
「諸君、私はア○ルが好きだ。」
「これが、『脱ぎたて!染みパン28号』か!」
「す、凄い…凄いよ!マナカちゃん!」(題字 西○知美)
「チカちゃん、それは俺のおいなりさんだ。」
「そう、あれはマナカ本来の力を抑える為の拘束具なの。」
「ショーコの能力、それは…『痛み』を『快感』に変える能力!!」

壊れていくキャラ達!
「男だって好きな女の事考えるとパンツが濡れるんだよ!先っぽから!」
「その…できちゃった、みたい。」
「これが男の母乳…!」
「アキちゃんが貞操帯つけてる!」
「ショーコさんがカオルさんに、子供の作り方吹き込んじゃいました!」
「どういうこと!?矢野さんがボケに徹するようになるなんて!!」
「お兄さん、マナカとカナミが胸の差で大喧嘩してます!!」
「俺、もうツッコミやめようかな…。」
「デコとかマユゲとかオトコ女とか言うなー!」
「マナカが笑ってる…!」
「お兄ちゃん!私、Cカップになったよ!」
「童貞?童貞だよな?童貞だろ?童貞って言えよこの童貞!」
462アカボシ:2005/05/18(水) 10:05:47 ID:Pn9qIwl2
そしてストーリーは予測不能な展開へ!
「坪井先生と小宮山先生が結婚!?」
「シンジ、うちの学校のブルマが廃止になるんだってよ!!」
「お兄さんが留年?」
「ショーコ、彼と別れたの?」
「ハーレムエンド、だと…?」

驚愕のバッドエンド!!
「私、マナカのお兄さんと付き合ってるんです。」
「先輩、私…マリア先生なしじゃいられない身体なんです。」
「クラスの皆にはナイショだけど、実はカズヤとつきあってるんだ、私…。」
「後輩の女子に告白されて、断ったら押し倒されて…。」
「シンジさん、私はオナベになりたいんです。男の人なんかに興味ありません。」
「だって、シンちゃんアナルフェチだしねー。」

ちょっぴり切なかったり!
「お兄さんにとって私は、妹の友達の一人でしかなかったんですね。」
「なんで私達、兄妹に生まれちゃったのかな。」
「赤い糸、切れちゃったみたい。」
「カナミちゃんから聞いてませんか?私、また転校するんです。」
「私、お兄さんのこと好きだったんですね、きっと。」
「彼女と仲良くね、シンジ君。」
463アカボシ:2005/05/18(水) 10:08:36 ID:Pn9qIwl2
クリア後に追加される5人の隠しヒロイン!
シンジのクラスメートの地味な女子 ナツミより目立てるのか
キョ○コ「うーん、やっぱおなかかな。」
 脇役の中の脇役 せめて苗字だけでもでないのか 
???「ミホ、アンタ好きな人がいるんだって?」
 奪・脇役なツッコミ役 まともな出番はあるのか
マ○「そのシンちゃんって奴に返せよ…。」 
 カナミとマナカの幼馴染、メガネっ娘になって登場 やっぱりコイツもボケなのか
リョ○コ「やっぱり玉は転がさないとね。」
 マリアと小宮山にいじられる子持ちの人妻 職場に平和は来ないのか
加○「(一体何をやらされるんだ!?)」

ミニゲームもあります! 
「トラウマ鬼ごっこ」
 プレイヤーはアキとなり、バイブをもったカナミから3分間逃げ切れ!もし捕まると、金魚すくいの
網が破れるグラフィックとともにゲームオーバーになる。1分経過するとマナカ、2分でマリアが
出現し、アキを狙ってくる。特殊アイテムの「貞操帯」を拾えば、20秒間無敵状態だ!
 カナミ達は学校内をランダムに歩き回り、視界にアキが入ると走って追いかけてくる。見失った
場合は、曲がり角を一つ曲がった時点で歩き状態に戻る。また、鬼もプレイヤーも走ってるときに
加藤先生の視界に入ってしまうと、「コラ!廊下は走らない!!」と、お説教をくらって15秒間
行動不能になる。加藤先生が近くにいるときは歩いて逃げろ!
 鬼には苦手(得意?)とするキャラクターがいて、接触させれば10秒間行動不能にできる。
そのキャラは、カナミにはシンジ、マナカには小宮山、マリアにはいない。
464アカボシ:2005/05/18(水) 10:12:09 ID:Pn9qIwl2
独自のゲームシステム、「ツッコミゲージ」!
 このゲームの大半のキャラはボケで、主人公はツッコミである。また、ゲーム中の選択肢
のほとんどは三択のツッコミで行われる。ボケた相手の期待するツッコミを選択肢から選ぶ事で
しか、好感度を上げることはできないのだ。
 だが、ツッコミをするにはツッコミゲージが最低でも1以上残っていなければならず、0になると
ツッコミが不可能になる。すると、ボケは「流され」てしまい、相手の好感度は下がってしまう。
 これを防ぐには、誰かがボケた時に別の人間にツッコミを任せるのがベストである。が、これを
やりすぎるとツッコミ役のヒロイン(例・アキ、ナツミ、マホ等)の好感度が下がる。彼女達にもツッコミ
ゲージは設定されているので、ゲージが0になるとボケを流すしかなくなる。選択肢次第では
「Wツッコミ」が発動し、ツッコミ役のヒロインの好感度が大幅に上がる。
 また、選択肢で現れるツッコミは、それぞれゲージの消費量が違うので注意が必要だ。狙いすぎず、
外しすぎないようにツッコミを選ぶことが肝心である。なお、ゲージは時間の経過に伴い回復する。

永遠に続くかに思われた日常にも、終わりがやってくる。
無常な時の流れの中、貴方は何を手に入れ、何を失うのか。

                  ―ねぇ、知ってる?あの『木』の噂。―
                ―その下で告白すると必ず成功するってあれ?―
                  ―違うよ、アキちゃん。そうじゃなくて―

                      妹は思春期メモリアル  
                   〜ワイセツな「ぼっ木」の下で〜

                 ―告白するとその場で青カンしたくなるんだよ―
                        ―『性交』かよ!―
 乞うご期待!
465アカボシ:2005/05/18(水) 10:17:09 ID:Pn9qIwl2
 以上です。
 エロ書いてると自分の文章力の無さに辛くなってくるので、完全に笑いを
とる方に走っちゃいました。立ち直ったら、エロの方も頑張ります。
 それではまた。
466名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 16:33:56 ID:ouVGW90G
アカボシ殿乙!
SSじゃないけど笑わせてもらいました。

 455を気にしすぎることはないですよ?
このまま回答が無かったら、荒らしと思うべきでしょう。
467名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 17:22:18 ID:11kyTFQ+
かまってほしいだけだろ。>>455の中ではエロゲーの文章が最高なんだからさ。
468名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 18:09:16 ID:g7QVQejK
そういきりたたないでくれ。別にここが糞スレだなんて言ってないぞ。
厳し目の意見書いただけで、お前がそう思ってるだけだろ、みたいな捉えられ方されたらたまらん。
不愉快に思ったのなら素直に謝る。すまなかった。
ただ、こちらの言いたかったことも少しでいいから考えてみてほしい。

もうちょっと文章力を上げたほうがいい書き手がいる、頑張ってくれ。
読み手もなれあい的に賛美するんじゃなくて、たまには批判(非難ではない)したほうがいいんじゃないか。

そういうこと。
余計なお世話かもしれんがね。ムカつかせた件については頭を下げる。悪かった。
それじゃ去る。
469名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 20:23:20 ID:xiwt4CtS
全選手入場のガイドライン思い出したw
いや、GJっす。
470名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 21:10:01 ID:sdOVzIHh
同人ゲームとかで出そうだなw
471名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 22:16:29 ID:hVlMnwN5

評価は人によって違うから意見の食い違いは仕方のないことだと思う。>>468の発言は厳しかったが別に荒しに来たわけではないので、一人の意見として素直に受けとめれば良いと思う。
確かに俺はGJを連呼しすぎてたかもしれない。まあ、それはその作品が好きだしこのスレの流れも好きだからなんだけど、これからはGJだけでなく感想をしっかり書こうと思います。支離滅裂でした。長々と駄文スイマセンでした。職人サンこれからも頑張って下さい
472名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 22:21:29 ID:jpOvpk+F
まぁ、どこが悪くてどう直せばもっとよくなるのか等、
ちゃんと指摘できなけりゃただの煽りと変わらんっちゅーわけだな
自分の好みに合わなけりゃ見ない、レスしない、で十分だし
473名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 23:55:35 ID:SiBk6cdg
十人のヒロインのセリフには笑ってシマタよ
474名無しさん@ピンキー:2005/05/19(木) 00:11:17 ID:8A/o9r5Q
GJ!
でも、漏れはどっちかというと濱中でミサキルートを極めたい・・・・うはw何をするやめrdftgyふじこp
475名無しさん@ピンキー:2005/05/19(木) 00:26:54 ID:QCje3FwQ
チカ狙いの漏れはロリでつか?
476名無しさん@ピンキー:2005/05/19(木) 11:31:57 ID:F2GR2CJj
このスレはバブル期の日本を象徴してるかのよう。
477トマソン:2005/05/19(木) 19:39:31 ID:VpnhGOpd
トマソンです。

さて、続編を投下したいと思います。

エロは無しになりました。期待しないでください。
読ませるとこは思春期の少年の心情オンリー。
ブルマとコンドームが織り成す悲恋の物語です(嘘)
いつもは受身のマサヒコが、エーコ恋しさに頑張って、再会するだけの話です。

では・・・
478トマソン:2005/05/19(木) 19:40:14 ID:VpnhGOpd
(プロローグ)
「ふーっ・・・なんて一日だ・・・」
マサヒコは風呂に浸かって、大きく息をついた。

 中村リョーコ、濱中アイ、天野ミサキ、的山リンコ、若田部アヤナの5人衆による
マサヒコ公開処刑、もとい、取り調べは、3時間に及ぶ針の筵状態の末、マサヒコの
必死の弁明により、どうにか終焉を迎えた。

 行きずりの中学一年生の女の子を抱いた挙句、忘れ物のブルマを記念に持って帰って
きた、とはもちろん言えない。
 中学の友人に誘われてテニスの試合を見に行って、酔っ払いに絡まれた女の子を
助けたところ(ここまでは事実だ)、なぜかブルセラファンと勘違いされて、お礼と
してブルマをもらった、ということでなんとか話をまとめ上げた。
 もっとも中村リョーコはそんなものじゃないことを薄々感じていたようで、なにやら
ニヤついていたが。以後、なにかの折りに利用されそうで嫌だが、まあとりあえず
あの場では詰問をかわすのが精一杯だったということで良しとしよう。
「じゃあ、こんなブルマいらないよね」とブルマはミサキに没収されてしまったが。

 (それにしても・・・)
 こうして風呂に浸かっていると、あの5人による3時間の詰問という暴風雨の直後
であるにも関わらず、マサヒコの脳裏に浮かんでくるのは・・・エーコの悪戯っぽい
笑顔なのだ。
(俺、どうやら完全にエーコに惚れちまったんだな・・・)
479トマソン:2005/05/19(木) 19:40:56 ID:VpnhGOpd
 風呂に浸かったまま、マサヒコは心を決めた。
エーコを探そう。
もう一度、エーコに会おう。
もう一度、エーコに会ったら、その目を真っ直ぐに見つめてそして・・・そして・・・
何を言えばいいのだろう?

好きになったことを告白するのか?
こんな俺に処女を捧げてくれた礼をいうのか?
それとも、童貞をもらってくれた礼をいうのか?
あるいは、今度こそ気持ち良くなってもらいたいのでもう一度抱きたい、というのか?
その全部が、いや他にもあったろうが・・その全てがないまぜになって、マサヒコの
心中に渦巻いた。
 だが・・・エーコは俺に、もう会えない、とはっきり言った。
 それでも、俺はあの子を探すのか?女々しいどころではない、エーコにとっては迷惑
そのものではないのか?
 下手をすれば、ストーカー行為になるかも知れない。
 しかし、それでもマサヒコの心はエーコを求めていた。
(・・・とにかく、エーコを探そう。
 理由なんて・・・俺の心が強烈にエーコを求めているから。それだけでいい。)

「ごぼっ?!」
 腰を落とし、口がお湯に漬かっていることも気づかずにそこまで考えたマサヒコは、
風呂の湯を飲んであやうく溺れかけた。たまたま歯磨きのため洗面所に居た、先に
入浴を済ませたマサヒコママが、水音を聞きつけ、浴室の扉越しに声を掛ける。
「ちょっとマサヒコ、大丈夫?」
「ん、大丈夫。風呂水飲んじまったよ、ハハハ・・・
 (女の子のこと考えてて溺れたなんていえねえし)」
「そう・・・まさかこんなカタチで飲尿プレイするなんて・・・」
「!?」
「冗談よ」
 息子の様子が変なのを気づいてか気づかずか、相変わらずのマサヒコママであった。
480トマソン:2005/05/19(木) 19:41:53 ID:VpnhGOpd
 マサヒコは布団に入ってつらつら考えた。
(さて、どうやって探すか・・・)
 手がかりはいくつかある。
 名前は関川エーコ。中学生で、1年A組、テニス部所属、制服のセーラー服も
大体のところは覚えている。
 あの日、地区センターでテニスの大会に出場していた。
 イトコのシンジ・カナミの兄妹と仲が良い。
 探偵事務所にでも頼めば一発だろうが、そんな気も金もマサヒコにはない。
(まずはネットかな・・・あるいは、地区センターにあの日のテニスコート利用者を
当たってみるか、あとは近辺の中学の制服をチェックするか・・・)

 早速布団から起き上がったマサヒコは行動を開始した。いつも受身のマサヒコが
こうなるのだから、恋の力は偉大だ。

 その晩手がけたネット調査は、期待はずれに終わった。
「関川」「関川エーコ」「テニス」「1年A組」等のキーワードを組み合わせて検索
してみても、野球選手の関川が大量に出てくるばかり、先日のテニス大会の結果が
どこかに見付からないかと探したが、残念ながら空振りだった。

 次は地区センターだ。翌日の昼を待って、とりあえず電話をしてみる。
「あの、私、先週日曜日にそちらのテニスコートの試合を観戦した中村と申しますが。
選手のものとおぼしき忘れ物を拾ったのですが・・・女子の試合が行われたほうの大会の
主催者はどなたか、教えていただけませんか?」
(ナイスな説明だ。とっさに中村の名前を使うとこもナイスだ>俺)
「利用者の情報はお教えしかねますので・・・忘れ物でしたら、当地区センターが
預かって、主催者に連絡いたしますが・・・」
 忘れ物だからといってブルマなんか出せるわけがない。そもそも、既にミサキに
取り上げられてしまった。
 残念ながら、電話で聞き出す作戦はうまく行かなかった。
481トマソン:2005/05/19(木) 19:42:39 ID:VpnhGOpd
 かくなる上はと、翌日放課後、マサヒコは自身、例の地区センターに向かった。
 受け付けにいくと、そのそばのホワイトボードに予約表が貼ってある。見ると、
スケジュールカレンダーに、あの日、〇月×日の利用団体の名前が書いてあるでは
ないか。
「(なにが利用者の情報はお教えしかねますだ・・・現場はノーガードかよ)」
マサヒコは内心あきれたが、そんなことより利用団体の名前を調べるのが先だ。
 そこに書かれた文字は、
「A県中学テニス連盟」
 マサヒコはその名を心に刻み付けた。

 これでとりあえずの用は済んだ。マサヒコは思い出の遊歩道に、倉庫に足を運んだ。
あの時の散歩ルートをたどり、倉庫前でしばし佇み、エーコとのひとときを反芻する。
 エーコへの思いはつのる一方だった。

 帰宅すると、パソコンを立ち上げ、「A県中学テニス連盟」のHPにたどり着き、
画面をなめるように、徹底的に調べた。
 先日の大会の結果がアップされていないかと、目を皿にしてあちこちのリンクを
チェックする。
(うーん。結果そのものは載っていないか・・・)
 残念ながら、大会結果そのものは載っていないようだが、加盟中学の一覧と、連盟の
連絡先は見つけた。加盟校は、男子校を除くと30校ほどだ。片っ端から中学のホーム
ぺージを探し、女子の制服がセーラー服であるところをピックアップする。
 残ったのは10校ほど。そのうち、スカーフの色、襟のデザインなど、明らかに違う
ものを除くと、4校にまで絞り込んだ。
482トマソン:2005/05/19(木) 19:43:51 ID:VpnhGOpd

 翌日の昼間、マサヒコは「A県中学テニス連盟」に電話してみた。
「もしもし、A県中学テニス連盟さんですか?私、中村といいまして、親戚の女の子の
試合結果を知りたいのですが、○月×日に△地区センターで行われた試合の結果を
教えていただけませんか・・・」
「その子とはどういったご関係で?」
「イトコですが・・・」
「では、まずあなたのお名前と、ご住所を教えてください。プライバシーの関係で
そうそう個人情報に関係することはお教えでき・・・」
「・・・えーと・・・お邪魔しました。」
 マサヒコはあきらめて電話を切った。ストーカー被害だ、個人情報だと騒がしい
世の中、なかなか簡単に聞き出すわけにはいかないらしい。

 こうなったら体で調べてやる。
 マサヒコは制服から絞り込んだ4校を全て回る決心をした。
483トマソン:2005/05/19(木) 19:44:40 ID:VpnhGOpd
 翌土曜日。マサヒコは制服に身を包むと、ネットを活用して取り出した、候補に
残っている4校の住所と地図を握り締め、電車上の人となった。
 まず1校目に到着すると、まずは女子生徒の制服をチェックする。
「ここが1校目・・・制服のマークがはっきり違うな。」
 エーコとはああも素早いお別れだったので、校章を大体しか覚えていないのが痛恨
だったが、過ぎたことは仕方ない。
 電車を乗り継ぎ次の候補校へ。
「2校目・・・マークは似てるような気がするが確信は持てない・・・
 よし、こうなったら」
 マサヒコは躊躇せず校内へ歩み入った。このために制服を着てきたのだ。
 こちらも詰襟、ぱっと見には分かるまいし、かえって堂々としていたほうが怪しく
ないに違いない。
 真っ直ぐ下駄箱に向かい、1−Aのエリアを見て回る。だが口惜しいことに、そこに
関川の名はなかった。マサヒコは黙ってきびすを返した。
 3校目も結果は同じだった。
最後に残った候補、4校目。
(市立〇△中学校か・・・)マサヒコはまたしても下駄箱を探し出し、1−Aのクラス
のシマを見て回る。50音順に並んだ下駄箱をたどり、名札に「関川エーコ」の名を
見つけたとき、ようやくマサヒコのここ一週間の努力は報われた。
 エーコが通う学校を突き止めたのだ。

「(今日ここにいるかどうかはともかく、ここにエーコは通っているのか・・・)」
ようやく・・・エーコの居場所を突き止めた・・・
マサヒコはエーコに対する思いが、さらにつのるのを感じた。しかし、いくら制服を
着ていても、女子の下駄箱前に見慣れない顔が立ちすくんでいては怪しまれる。
 マサヒコは名残惜しかったが、早々に退散した。
「(足が棒のようだ・・・今日は帰るか・・・。)」
 マサヒコは疲れた体を引きずり、しかし心は軽く、帰途についた。
484トマソン:2005/05/19(木) 19:46:10 ID:VpnhGOpd
 翌月曜日。
 マサヒコは学校を早退し、〇△中学の門の前で張り込んだ。
 物陰に身を潜め、エーコが門を出てくるのだけを心待ちにした。
(つーか、俺、完全にストーカーだな・・・)。
 放課後を知らせるチャイムが鳴り、三々五々、生徒たちが門から出て家路につく。
 しばし、部活動の喧騒がマサヒコの耳に届くようになる。用意してきたオペラ
グラスでテニスコートを覗きたい誘惑に駆られたが、それでは変質者だ。マサヒコは
我慢強く物陰に潜み続けた。
 時間が経つにつれ、部活の声も静かになっていった。部活を終えた生徒たちが
門からぽつぽつと出てくる。

 やがて、待ちに待った瞬間が来た。門から3人組の女の子が出て来たのだ。
 一人は制服のセーラー服。二人は運動部帰りと思しき体操着とジャージ姿で、手には
ラケットをぶら下げている。
「チカ、今日は美術部は何を書いたの?」
「今日は静物を描いたの。花瓶とか果物とかね。でもやっぱり人物のほうが描いてて
面白いわ。エーコ、またモデルやってよね。」
「うん、まあ、雨が降って部活が休みになったらね。」
 マサヒコは物陰から頭を出してエーコの横顔をちらりと確認すると、耳をそばだて、
歩き出した三人の後をこっそり尾行した。
「ところでエーコ。やっぱり気になるからもう一度聞くけど、この前の大会のあと、
どこへ行ってたの?」
「うふふ、ちょっとね〜」
「え〜、ちょっとって何よ〜?白状しちゃいなさいよ〜!」
 中学生の女の子たちの他愛のない会話。「ちょっと」が自分との逢瀬であったことを
思い、マサヒコは名状しがたい気分になった。
 マサヒコの行動はどう考えてもストーカーそのものだったが、マサヒコはもう一度
エーコと会いたい、という圧倒的な衝動に突き動かされ、尾行を続けた。
 やがて三人組が二人と一人に、その二人がまた一人にと、それぞれがそれぞれの
家に向かう。
 マサヒコは万一を思ってポケットに用意したコンドームに指を触れ、存在を確認した。
485トマソン:2005/05/19(木) 19:47:42 ID:VpnhGOpd
 二人の連れと別れた関川エーコは、家路を急いだ。
 日が沈みつつある道を歩を進め、ようやくにして自宅が近づいてきて、エーコが門を
くぐろうとした瞬間。まさにその時、マサヒコが後ろから声をかけた。
「エーコちゃん」
 エーコが振り返り、相手が誰であったかを見て取った。
「・・・・・・?マサヒコ・・・さん?どうしてここに・・・」
 エーコは怪訝な顔をしたが、それでも一瞬ののちには、マサヒコに笑顔を見せて
くれた。
「エーコちゃん・・・探したよ・・・」
 ストーカーまがいの行為をしたなんて言えない。
「コートの利用者だった中学テニス連盟に当たって、学校の名前を突き止めたんだ。」
「・・・もう会わないつもりだったのに・・・」
 エーコは口を尖らせてみせる。この前見せたのと同じ表情だ。マサヒコの脳裏に、
先日の倉庫での情景が蘇った。
「ごめん、もう会えないって、君ははっきり言ったのにね・・・でも、どうしても
言いたいことがあって・・・」
「・・・?なあに?」
「・・・・・・」
 会えたらこう言おうと、何度も何度も、頭の中で思い描いた台詞。
 いざエーコを前にすると、マサヒコは頭が真っ白になって何も言えなくなった。
「マサヒコさん?」
「・・・エーコちゃん、俺・・・俺、君が本当に好きになったんだ」
 頭に思い描いていたのとはおよそ違う、単純な台詞。
だが、一言で言うとすれば、これしかない台詞だった。
 エーコはポッと顔を赤らめた。
「・・・だから・・・その・・・」
「・・・えーと、ここじゃあんまりだから、すぐそこの公園のベンチで・・・。」
 マサヒコとエーコはエーコ宅の斜向かいにある公園のベンチに並んで腰をかけた。
 もうあたりは夕闇に包まれている。
486トマソン:2005/05/19(木) 19:48:59 ID:VpnhGOpd

「エーコちゃん。もう一度言うよ。君が、本当に好きになったんだ。俺と付き合って
欲しいんだ」
「マサヒコさん・・・あたし、とっても嬉しい・・・あたしだって、面と向かって
男の人に好きって言われたの、初めてだもん・・・。
でも、あたしあのとき、今もだけど、恋人が欲しいわけじゃ無かったの。なんでも
経験だと思って、エッチしてみたかっただけなの。」
「エーコちゃん、俺・・・その、この前は俺も初めてだったし、あんまり
エーコちゃん、気持ちよくなかったみたいだし・・・その、なんていっていいのか
分からないけど・・・」
「もう一度あたしとしたいの?んもう。もう一回だけならいいけど、それできっぱり
あきらめてくれる?」
 エーコは口を尖らせ、ちょっときつい視線をマサヒコに向ける。
 マサヒコは、指が白くなるほどこぶしを握りしめた。体内から突き上げてくる衝動は
激しかったが、俺はただやりたいわけじゃない、と自分に言い聞かせ、どうにかそれを
押さえた。
「・・・いや、そんなんじゃないんだ。そりゃ、俺も君を抱きたくて抱きたくて
どうしようもない位なんだけど・・・でも、ただエッチ出来ればいいんじゃないんだ。
エーコちゃん、俺は君と一緒に時を過ごしていきたいんだ。その結果として、君を
抱ければ幸せだけれど・・・」
 エーコの顔から険が消えてなくなる。少し切なげな、悲しげな表情を浮かべ、
マサヒコを見つめた。
「・・・マサヒコさん、ごめんなさい。あたし今、男の人と付き合う気はないの・・・
本当に、ごめんなさい・・・」
487トマソン:2005/05/19(木) 19:49:53 ID:VpnhGOpd

 マサヒコの握り締めたこぶしから力が抜けた。
「・・・そうか・・・じゃあ、俺がこんなこというのもなんだけど・・・その、
大切にしてほしいんだ。俺は君が大好きだし、幸せであってほしいと思っている。
だから、体だけが目当てのおかしな奴に、引っかかってほしくないんだ・・・」
 我ながら自分勝手な台詞だと思う。
ついこの前、この娘の体を穢した奴に言えたことか?しかしそれでも、マサヒコは
そう言わずにいられなかった。
「あれ、マサヒコさん、この前はあたしの体が目当てじゃなかったの?」
エーコはもういつもの悪戯っぽい目に戻っていた。
「いやその、えーと・・・」
マサヒコは再びその瞳に見とれ、改めて心を鷲掴みにされたのを感じた。
「うふふ・・・」
エーコはマサヒコの頬にそっと顔を近づけ、軽くキスすると、立ち上がった。
「さよなら、マサヒコさん。今日は嬉しかった・・・。
でも今度こそ、もう会わないからね。」
「・・・さようなら。気をつけて」
マサヒコはベンチの傍らに立ち尽くし、夕闇のなか、自宅に入っていくエーコの
小さな影を見送った。
488トマソン:2005/05/19(木) 19:50:43 ID:VpnhGOpd
「(要するに、俺、フラれたわけだ・・・)」
 帰途、マサヒコの心はもちろん沈んではいた、だが不思議と悲しいというわけでは
なかった。今度は意識もはっきりして、クラクションを鳴らされることもなければ、
ホームで足を踏み外すこともない。
 電車の席に座って車窓を眺めるマサヒコの目から、涙が一粒、流れて頬に垂れた。
「(心が汗をかきやがる・・・)」
 何かの漫画で読んだ台詞を思い浮かべたが、何の役にも立たない。
 あわててハンカチを取り出した。ポケットに突っ込んだ手にコンドームのパックが
触れ、無駄な用意だったと苦笑する。
「(やっぱり、やらせてもらえば良かったかなあ)」
 そんな邪まな考えも頭をよぎったが、マサヒコはその考えを打ち消した。そんな
ことをしたら自分が「体だけが目当てのおかしな奴」になってしまう。

「(でも・・・ああやってエーコに会えて、気持ちも伝えられた・・・あのまま何も
しないでいたより、俺ははっきり幸せだ。
何もしないで後悔するより、して後悔したほうがいいって、誰の台詞だったかな?
 あのとき、あのまま時に任せるのもひとつの方法だったろうけど・・・。
 でも、これで良かったんだ・・・
 それにしても、いつも流されるままに生きてきた俺に、あのコの中学を突き止めた
時のような行動力があるとは思わなかったな・・・。
これが恋のパワーってか?俺らしくねえな・・・。
・・・あ、そういえば、ブルマのこと話すの忘れた・・・)」
 電車は夜の帳の中を走り続けた。
489トマソン:2005/05/19(木) 19:52:12 ID:VpnhGOpd
 天野ミサキは自室で机に向かい、机越しに窓から家の前の道を見張りつつ、ペンを
上唇と鼻の間に挟み、思いを巡らせていた。
(マサちゃん、このところ変・・・この前はブルマを後生大事にしまいこんでいたと
思ったら、それからは、学校でもずっと、なんだかボーっとしてるし・・・今日は
学校を早退したくせに家にも帰ってないし・・・。
 何かあったんだろうけど、もしかして、異性関係なのかな・・・。)
 こちらもこの道にかけては、かなりのニブチンというか、割と天然ではある。

(マサちゃんにほかに好きな人が出来たら、私、どうするんだろ・・・。)
 既に発生した事態なのだが、ミサキがそれを知る由もない。
(何もしないで後悔するよりは・・・。よしっ!こうなったら、私だって。
まずは、名前で呼んでもらえるように、頑張っちゃおう。でも、この前は・・・)
 ミサキは以前、二人の女子大生に乗せられて、「お兄ちゃん」と呼びかけて
マサヒコを呆れさせたことを思い出した。
 (やっぱり、変なテクニックを使うより、ストレート勝負。正面からぶつかって、
それから考えればいい。あ、でももし嫌われちゃったらどうしよう?)
 何度も考えて、何度も思い悩み、それでも踏み出せなかった一歩。
 (ええい、悩んでいても・・・)
 そのとき、道をこちらへ歩いてくる、見慣れた姿が目に入った。
490トマソン:2005/05/19(木) 19:53:23 ID:VpnhGOpd
 マサヒコが足を進め、自宅が視界に入ってきた時、小さな影がひとつ、おずおずと
マサヒコに近づいてきた。
 ツインテールのこの娘は・・・マサヒコの幼馴染、天野ミサキ。
「小久保君・・・学校を早退して、どこへ行ってたの?」
「あ、天野・・・いや、何でもないんだ。」
「・・・そう、言いたくないの。・・・ねえ小久保君。このところ小久保君が、
らしくなく、なんだかボーーっとしてるって皆のうわさになってるよ?」
「ん?そうか・・・、そうかもな」
 数秒間、二人を沈黙が支配する。
 再びミサキが口を開いた。なにやら目が据わっている。
「あのね、マサちゃん・・・」
(マサちゃん?そういえば、天野には子供のころにはそう呼ばれてたっけ)
「何があったのか、私には隠し事をして欲しくないの。今話してとは言わないから、
いつかきっと、なにもかも打ち明けてほしいの」
「・・・おい天野、いったい・・・」
「二人でいるときは、ミサキって呼んで。・・・あのブルマは、後で返したげる・・・
きっと、何かの大事な記念なんでしょ?」
 急にしおらしく、親しげに、また物分りが良くなった幼馴染の態度に、マサヒコは
少々いぶかった。が、この程度でミサキの気持ちに気づくほど、敏感なわけでもない。
(でも、俺のこと、様子がおかしいと思って心配してくれてるみたいだな・・・。
一人でエーコのことを忘れるまで待つのもいいが、きっと、そばにこういう女の子が
いてくれたほうが・・・)
 マサヒコはそのとき初めて、いつもの5人に囲まれた自分が、どれだけ恵まれた境遇
にいたかを理解し始めた。
「天野、いやミサキか、俺のことは心配はいらないよ。もう遅いから、家に帰ろう。」
「・・・うん」
491トマソン:2005/05/19(木) 19:54:03 ID:VpnhGOpd

(エピローグ1)
 元気3人娘、関川エーコ、福浦マホ、吉見チカの三人はいつものように帰宅しようと
して、靴を履き替えるべく下駄箱に来たところだった。
チカが下履きを取り出そうと、下駄箱を開けると、ハラリと一通の封筒が落ちる。
拾いあげたチカは、動揺を隠せない。
「こ・・・これはもしや・・・」
「ラブレターかよ!?」
「ど・・・どどど、どうしよう?」
「落ち着け!こーゆーときはまず・・・」
「まず?」
「ゴムの用意よ!」
すかさずエーコが取り出して見せたコンドームのパックは、なぜか両手に一つづつ、
合計2つ。
この、予備までも含んだ万全の準備が、エーコが身をもって得た教訓によるもので
あることは誰も知らない。
「お前は飛びすぎだ!」
そんなこととは無関係に、突っ込みを忘れないマホであった。
492トマソン:2005/05/19(木) 19:56:07 ID:VpnhGOpd
(エピローグ2)
 翌日。マサヒコはもうすぐ家庭教師を迎える時間だった。
 準備をしつつ、マサヒコはまだエーコのことを頭に思い浮かべていた。

 (エーコ。俺はもう、お前を追いかけない。せめてエーコが幸せであるよう、
祈っているよ・・・)
 (でも・・・いい子だったな。明るくて、どんなときでも笑顔を忘れない。
そしてあの悪戯っぽい眼差し・・・それに、話が分かって、優しくて、相手を
気遣って・・・。中学一年生だけど・・・俺なんかより、よっぽど大人だった。)

 あのまま、まっすぐに育って欲しい。マサヒコは心底そう思った。
 だが,もし万一、妙な男に引っかかって陰影がついたらどうなるのだろう?
軽くて、エロくて、皮肉っぽくて・・・脳裏にある女性の姿が浮かびあがった。
スタイルはいいが、醒めた視線を浴びせるこの姿は・・・中村リョーコ?!
・・・どうか、エーコはあんな風にはなりませんように。マサヒコは天に祈った。

 そんなことをしながらノートに教科書、参考書と、授業の準備をしていると、
そこに現れたのは、他ならぬ中村リョーコその人。
「あれ中村先生、早いですね。的山は?」
「リンは後から来るわ・・・その前に、ちょっとアンタに話があってね。」
中村リョーコは片腕でマサヒコの首を捕まえ、横目でマサヒコの目を覗き込む。
「・・・?」
「この前のブルマだけどさ〜、アタシは鼻がいいって言ったよね?あのブルマから、
女の本気汁の匂いがしてたんだよね〜?」
「・・・!?@#$%&*」
「ねえ、あのブルマの持ち主と何があったのか、アタシだけにゲロっちゃいなさいよ?
そうでないと、みんなにあの匂いのこと、話しちゃうわよ?」
 マサヒコの目には、細長い舌を出しては引っ込め、獲物を前に舌なめずりする蛇の
姿がはっきりと見えていた。
・・・エーコ・・・こうはならないでくれ。マサヒコは再び、心底そう思った。
493トマソン:2005/05/19(木) 19:57:28 ID:VpnhGOpd
以上です。
 なにしろエロ成分ゼロなんでちょっと気が引けますが、中学一年の女の子を(略)する
気にもならず(じゃあ前作はなんだ)、甘酸っぱい少年の心理を描いたつもりになって
終わりにします。

それにしても中村リョーコはオチに使いやすいなあ、と思う今日この頃。

タイトルは「天使をキャッチ&リリース」で。


古田氏殿
 いつも乙です。
これは、前作「逃げた天使」の続編ですので、
そのことが分かるように並べて掲載していただけると助かります。
これも濱中保管庫でお願いします。
494名無しさん@ピンキー:2005/05/19(木) 20:43:19 ID:4qw080FE
トマソン氏GJ!!
495名無しさん@ピンキー:2005/05/19(木) 21:23:07 ID:U6+TRx4c
トマソン氏面白かったです!
496名無しさん@ピンキー:2005/05/19(木) 21:33:26 ID:WjIHfrae
トマソン氏GJ!!
本当におもしろかったよ!
497名無しさん@ピンキー:2005/05/19(木) 22:57:25 ID:q50Fgmao
トマソン氏乙!
完全に先発陣の仲間入りですな。

それにしても、郭泰源氏、トマソン氏、アカボシ氏、セリカ氏と先発陣がみなエース格!
今スレでまだ登板機会が無い投手の方も頑張ってください。
498名無しさん@ピンキー:2005/05/20(金) 14:51:34 ID:6H4YPZM/
登板ペースが早い・・・!!
これが・・・若さか・・!!
499名無しさん@ピンキー:2005/05/20(金) 22:14:29 ID:J1waGT2P
このペースの速さ…!
フッ、さすがは(ピー)い(ピー)星の異名を取ったSS職人たちだ…!
500名無しさん@ピンキー:2005/05/20(金) 23:03:48 ID:ms2er6N8
           , -─ -──- 、          
       /  ;  ;  ;  ;ヽ,ヽ       
     // / / / | l |l l,ヽ, ヽヽ       
    // ,/ //  / l. l |l | ヽ ヽヽ      
    / / // /⌒''|.|  |l l⌒ l lヽヽ丶     
    レ/. ノγ /   リ   l/.   |l .リ       
    リ彡 . l / __   __ l │      
    γ.⌒. l/            |  
    ヾ ζ      __      l             
    /;;ゞ__   ι   l  ノ     /             
   //// .ゝ..     し '     ,/           
  / /;//   '丶┐  ┌--─    


501名無しさん@ピンキー:2005/05/21(土) 18:24:31 ID:cWpeA09b
毎週水曜日以上にここの更新が楽しみな俺ガイルソニックブーム
502名無しさん@ピンキー:2005/05/21(土) 21:35:41 ID:4C2P1GnH
なんで水曜?
503名無しさん@ピンキー:2005/05/21(土) 22:39:09 ID:m0UOWUc1
マガジンじゃないの?
504名無しさん@ピンキー:2005/05/22(日) 09:05:55 ID:LfZz6HKk
(´・ω・`)
505郭泰源:2005/05/22(日) 12:13:15 ID:S/lrg9gZ
>>380の続き。アイ×マサヒコの中編です。
結局エロまでたどりつけませんでした。…すまぬ。次回必ず!
では、投下。
506郭泰源:2005/05/22(日) 12:13:45 ID:S/lrg9gZ
中村のメールにあった公園は、それからしばらく歩いたところにあった。
マサヒコは、中村の作戦をアイに耳打ちすると、一緒にほの暗い公園の中へと入っていった。
電灯に照らされるようにしておあつらえむきのベンチがあり、ふたりは緊張しながら腰をおろした。
「…先生?」
アイは、マサヒコの手を握りながら表情を硬くしていた。
が、それはそうだろう。ここしばらくストーカーから受けた数々の嫌がらせ。
その相手が、今、そばに来ているのかもしれない─。アイの心は今、恐怖に支配されていた。
“ぎゅっ”
「ま、マサヒコ君?」
マサヒコが、強く─強く、アイの手を握りかえし、笑みを向けた。
主体性がない、流されやすい、と言われ続けた彼が、アイに初めて見せた男らしい笑顔だった。
「大丈夫…大丈夫です。俺が、絶対に…先生を守ります」
マサヒコとて、恐怖を感じていないと言ったら嘘になる。だが、それ以上に─。
この人を、アイの笑顔を守らなければならないという使命感がそれに勝っていた。
それは、今日一日ずっと一緒にいて…太陽のような笑顔に触れていて、強く思ったことだった。
「マサヒコ君…」
そしてアイも同じようにマサヒコの手を握ると、まだ少し強ばってはいたものの、微笑みを返した。
(大丈夫…怖いけど…今のあたしの隣には…マサヒコ君がいてくれる…)
今この風景を、なにも知らない他人が見たなら─。
恋人同士の微笑ましい語らいに見えたかもしれない。
しかしこの瞬間も、マサヒコの心の中には卑劣なストーカーへの怒りが燃えさかっていた。
「…?」
アイの視線が、ゆらり、と動く人影をとらえた。
「…マサヒコ君…あれ…」
小声でアイが囁く前に、既にマサヒコの目もその人影を認めていた。
§
507郭泰源:2005/05/22(日) 12:14:22 ID:S/lrg9gZ
「絶対に…絶対に、俺から離れないで下さい」
アイの体をしっかりと抱くマサヒコ。
「う…うううぅ…」
見た目はごく普通の男だった。道で通り過ぎても、記憶に残らないだろう。
だが…その男の目には、はっきりと狂気の色があった。
「アイちゃんに…アイぢゃんに…お、おう゛ぁえは…」
男は、最後は聞き取れないような言葉を叫ぶと…。きらり、と光るものを取り出した。
電灯の光をうけて輝いたのは、一昔前に流行った、バタフライナイフ。
「う゛ぁあああがやろぉおおおおおお!」
絶叫すると、男はふたりの方へと体を踊らせ、つっこんできた。
「危ない!先生!」
“ドンッ”
全身でアイの体に覆い被さったマサヒコの肩に、ナイフが突き刺さった。
(冷て…)
痛さは、感じなかった。一瞬、肩に冷たい風が通り抜けたような─。そんな感触を覚えていた。
「…」
マサヒコは、男を睨んだ。痩せた男だった。顔立ちはむしろ端正な部類だろう。
力が強そうにも見えない。しかし…この男は、アイを恐怖のどん底に追いつめた男だった。
「う゛ぁ、う゛ぁ、なにみてる、てめえええええ!」
男は、再び叫ぶとナイフを高くかざした。
(来る!)
マサヒコはアイを逃がし、男の攻撃をかわそうとしたのだが…。
その瞬間だった。マサヒコとアイは、上空から黒い爆弾のようなものが男の背に突き刺さるのを見た。
「せ、先輩!?」
「な、中村先生?」
§
508郭泰源:2005/05/22(日) 12:15:03 ID:S/lrg9gZ
「ふう。正義の味方登場ってとこね…大丈夫、マサ?アイ?」
「は、…はい」
「マサ、良くアイをかばってくれたね…あとは、あたしに任せな」
そう言うと、中村はまだ呻き声をあげている男の背中に、鋭い蹴りを素早く何発か入れた。
「が!」「げ!」「ぐほ!」
そのたびに短い叫び声をあげる男だが、中村にはなんの躊躇もない。
髪を掴み、ねじり上げると、顔面に再び矢のようなミドルキック。1発、2発、3発…。
「げ!」「ば!」「うが!」
たまらず体をよじって逃げようとする男だが、中村が逃がすはずもない。
体を半回転させると、正確に男の口の中に革靴を叩き込んだ。
“ばきゃあッ!”
「ぎゃあァァァァァァ!!!!!」
恐らく、何本か歯が折れたのだろう。砕けるような音とともに男の口から鮮血が溢れた。
しかし、中村は氷のような表情で足先を男の口の中に突っ込んだまま、その喉奥を蹴りあげた。
「は…ばが…」
そのまま男は崩れ落ちたが、中村は容赦なくその顔面に蹴りを入れ続けた。
その様子を呆然と見守るマサヒコとアイだったが─しばらくしてマサヒコが気付き、叫んだ。
「な、中村先生!やばいっすよ、それ以上やっちゃうと、最悪死んじゃいますって!」
「ふん…死ねばいいのよ、こんな糞野郎。マサ、こいつの下半身剥ぎな」
「え?…な、なにをする気ですか?」
「知れたこと。歯が折れたみたいだろ?口の中が寂しいだろうから…。
こいつの持ってたナイフでタマとサオを切り落として、口ん中つっこんでやろうと思ってね」
「!!!」
男だけでなく、アイとマサヒコも慄然とした。今の中村なら、本気でやりかねない。
「せ、せんぱい、そこまでは…」
「あら、優しいねえアイは。あたしが前にストーカーと戦ったときは両手両脚の爪を全部剥いで…」
§
509郭泰源:2005/05/22(日) 12:15:52 ID:S/lrg9gZ
「ぶぶぶ…ぶみません!ゆ、ゆるびてくだばい!も、ぼう、アイさんびは、ちかぶきません」
「ふん…どうする?マサのケガも、たいしたことないみたいだし…」
事実だった。アイが半ベソをかきながら先程からマサヒコの負傷部を確認していたのだが…。
危険な血脈部分に刺さったわけではなかったらしい。出血は既になく、凝固しようとしていた。
「警察には…さすがにここまでやっちゃったら行けないですね」
「けっ。あいつらなんて、事件が起きてからしか動けないんだから…」
(だから…あんた、過去になにがあったんだ?)
そう思うが、さすがになにも聞けないマサヒコであった。
「あたしと…どこで会いました?」
アイは、ゆっくりと子供に諭すように男に話しかけた。虚ろな瞳のまま、男が答えた。

大学の一般教養の授業でアイとたまたま席が隣になったことがあったという。
男が消しゴムを落としたときに、アイが拾ってくれて…。
そのとき見せたアイの笑顔が忘れられずに尾け回すうち、行為がエスカレートしていったという。

「…最低だな、あんた」
ぽつり、とマサヒコが呟いた。彼がそんな言葉を使うのを、アイも中村も初めて聞いた。
「先生の…笑顔を好きになったんだろ?あんたは…先生の、最高の笑顔を奪おうとしたんだ」
「う…う゛う゛う゛う゛う゛」
男が、泣き出した。目の中からは、さきほどにあった狂気の炎が消えていた。
「ガキじゃあるまいし、泣いたって許されるわけじゃねーぞ?コラ!
まあいい…。今度、アイに近づいたときはおまえが死ぬときだ。覚えとけ!」
そう言うと、中村はもう一回男の腹に蹴りを入れた。男は、もう声をあげようともしなかった。
「じゃあ、アイ…」
「はい…ありがとうございました。それより…マサヒコ君」
「はは。大丈夫です…大丈夫ですよ、先生」
§
510郭泰源:2005/05/22(日) 12:16:18 ID:S/lrg9gZ
後日、舞台は変わってアイのマンション。三人は和やかにお茶を飲んでいた。
「今回は…ありがとうございました、先輩、マサヒコ君」
ぺこり、と頭を下げるアイ。
「いいってことよ。アイが無事ですんだんだし…」
「実際戦ったのは中村先生で、俺はただやられただけだし」
「そんなこと…ホントに、ありがとうマサヒコ君、先輩」
再びぺこり、と頭をさげるアイ。中村とマサヒコはどちらも照れくさそうにしていた。
「でもさ、マサ…あたし、ちょっと感動したよ」
「え?」
「頼りない小僧だとばっかり思ってたけど…アイをしっかり守ったもんね。
あたしからも礼を言う。アイを守ってくれて、ありがとう」
「そ、そんな…」
予想外に率直に頭を下げる中村。あの日、男と戦った悪鬼羅刹のごとき姿とは
とても同一人物とは思えないその様子に、マサヒコは慌てた。
「い…いや、礼を言うのはこっちの方です。全部、中村先生のおかげですよ…」
「ううん…ねえマサ?あの日の前にさ、あたし…偉そうなこと言っちゃったの、覚えてるかな?」
「…」
「男は、女を守ってナンボだってね。でも本当に、あそこまでマサがやってくれるなんて思わなかった。
あんた、もう立派な男だよ。ははは、あたしの周りのフニャチン野郎どもに見せてやりたいくらいだった」
(…あの…表現がいちいち、アレなんですが…)
そう思いつつも、誉められているのに変わりはない。マサヒコはこそばゆい思いを味わっていた。
「でね、アイ…こんなこと言いたくないんだけど」
「はい、先輩」
「あんた、隙がありすぎなんだよ。だから、あんな野郎が寄ってくるってのも…ありそうなんだよね」
「…」
§
511郭泰源:2005/05/22(日) 12:17:04 ID:S/lrg9gZ
「ハッキリ言うよ?あんたって結構可愛いのに全然スレてないっていうかさ。
あの手の奴にしたら、格好の餌食になりそうなタイプなんだよね」
「中村先生!言い過ぎです!先生はなにも悪くない…むしろ被害者じゃないですか!」
思わずマサヒコは言ったが、中村は頭を左右に振ると、なおも続けた。
「マサ…アイが悪くないってのはあたしだって十分わかってるよ?でもね、
ああいう奴らってのは…アイみたいな女の子を見つけると、舌なめずりして近づいてくるのよ」
「マサヒコ君…いいの…あたしも先輩の言ってることは…わかってるつもりだから…」
うつむきながら、声をふりしぼるようにして言うアイ。
「…ま、アイ。あたしもあんたを非難するつもりはないんだ。悪いのは、100%男の方よ。
でも…気を付けて欲しいんだよね。あたしも…あんたのことが、心配なんだ」
マサヒコは、感心していた。普段は理不尽大王でひねくれたことしか言わない中村だが、
アイのことを考え、意外なほどストレートな言葉でその思いを表現することもできるのだ。
「はい、先輩。ありがとう…ございます」
アイにも、そんな中村の気持ちはしっかり伝わっていた。彼女を見る目には、信頼の色があった。
「ん…ま、そんだけよ、あたしの言いたいことは。さて…リンコの授業にでも行こうかね」
普段の自分に似合わない発言に、彼女も照れていたのだろう。
誤魔化すようにそう言うと、そそくさとアイのマンションを後にした。
「じゃ、じゃあ…先生、授業をお願いします」
「う、ウン」
事件後しばらくは、中村かマサヒコが交代でアイの部屋に詰めることになっていた。
授業のある日はマサヒコ、そうでなければ中村が。中村は夜、アイの部屋で寝泊まりまでしていた。
(なんだかんだ言って…あの人って、すげえよな)
授業を受けながら、マサヒコはそんなことを思っていた。
確かに、先輩とはいえそこまで他人の世話を見るというのは中村の意外な一面であった。
授業は滞りなく進んだ。いつになく熱心なアイの指導に、マサヒコも力が入る。
が、授業が終わると─うつむいたまま、ぽつり、とアイが呟いた。
§
512郭泰源:2005/05/22(日) 12:17:52 ID:S/lrg9gZ
「ごめんね…マサヒコ君。あたし…先生失格だよね」
「え?」
「マサヒコ君と先輩が…必死であたしを守ろうとしていてくれたのに…。
あたし、バカみたいに浮かれて…マサヒコ君なんて、受験生っていう大事な身なのに」
「そ、そんなこと…」
「ううん…ごめんね…ダメな先生で…ほんとうに…ごめんね…」
アイの両目からは大粒の涙がぽろぽろとこぼれ落ちた。
「先生…」
マサヒコは、自分がもどかしかった。言葉を探しても、なかなか出てこなかった。
が、ただひとつだけわかっていること。─それを、必死に考え、口にした。
「嫌です」
「え?」
「こんな風に…先生が…悲しんでいたり、泣いていたりするのを見るのは、嫌です」
「…」
「俺は…先生の笑ってる顔を見ていたいんです。あのときも言いましたけど俺は…先生を…」
一息ついて、マサヒコは自分の気持ちを確かめるように言い切った。
「守ります。絶対に。これからも…ずっと」
「マサヒコ君…」
マサヒコは、そのままアイを抱きすくめた。アイの涙の暖かさが、肩から伝わってきた。
「…」
「…」
どれくらいそうしていただろうか。アイが、少しかすれた声で言った。
「マサヒコ君の気持ちは…嬉しいけど…あたし…六つも年上だし…。
それに…こんな女とかかわってたら、マサヒコ君、ダメになっちゃうよ…」
「…先生は、俺が嫌いですか?怖いですか?年下だから…頼りないですか?」
「そんなことない。あたしだって…マサヒコ君は好き。でも…」
§
513郭泰源:2005/05/22(日) 12:18:38 ID:S/lrg9gZ
「…考えたんです、あのあと」
「…なにを?」
「このまま俺が中学を卒業して高校生になったら…。今みたいに先生と会えなくなる。
そんなのは嫌なんです。俺は…俺は、先生を失いたくない」
言い終わると、マサヒコはアイを強く抱きしめた。
(マサヒコ君…)
アイは押しつけられてくるマサヒコの体の硬さを強く感じていた。
たくましいとは言い難い、まだ男になりきっていない薄い胸板。だがそこからアイは、
─この世界から守られているかのような、大きな安心感を得ていた。
「マサヒコ君…あたしで…いいの?」
「はい…先生じゃなきゃ、ダメです」
「…ねえ、マサヒコ君?」
「はい」
「今度…またデートしてくれる?」
「先生がまた元気になって笑ってくれるんなら…どこへでも」
まだ涙がとまらず、頬を伝っていたそれも乾かないまま…。アイが、にっこりと微笑む。
その笑顔を見て、マサヒコはそのまま─アイと唇を重ねた。
「…マサヒコ君、あのね…」
少しして、唇を離すとアイが言った。
「なんですか?先生」
「ファーストキス…なんだよね、あたし」
「…えーっと、俺もです」
「ふふふ…お互い初めて同士なんだ。いいね、そーゆーのって。
あの…年上で、可愛くなくて…ダメダメなあたしだけど…大切に、してくれる?マサヒコ君」
「はい。先生の…笑顔を見ていたいから…大切にします。頑張ります」
ふたりは互いに見つめ、微笑みあった後…もういちど、唇を重ねた。
§
514郭泰源:2005/05/22(日) 12:19:11 ID:S/lrg9gZ
「…怒らないんですか、先輩?」
「ん?なにが?」
「だって…教え子のマサヒコ君と…こんなことになっちゃったのに」
その日の夜、いくらか迷ったものの…アイは、中村に今日のことを報告していた。
だが、携帯の向こう側の反応は予想に反してごくごく淡泊なものだった。
「ははは。それが襲われたとか、遊びだけの関係とかならともかくさ。真剣なんだろ?マサとあんた」
「それは…もちろんですけど…」
「ならいいじゃん」
「…やけにあっさりしてますね」
「ま、こーゆーのはさ、誰が止めようが結局ふたりの問題なんだしね。それに…」
「?なんですか、先輩?」
「あの日さ、あんたたちふたりが一緒に歩いてるの見てて思ったけど…すごくね、しっくりいってたし」
「そ、そうですか?」
「はは。あのね、アイ。男と女ってのは不思議なもんでさ。
どんな美男美女でもなんだか妙に似合わないふたりってのもいるだろ?
あんたたちは大丈夫。すごく…一対の絵みたいにハマってた」
「は、はい!ありがとうございます!」
これが中村なりのふたりへの祝福だということに、アイも気付いていた。
「ま、あとは…ミサキちゃんやアヤナにバレないように上手くやること。それと…」
「はい」
「一応、奴も受験生なワケだから…ハメを外しすぎないようにね?
あんたも分かってるだろうけど、志望校合格が最優先なのには変わりがないよ?」
「はい!」
「ま、一ヶ月に一回ハメるぐらいならご褒美になっていいかも…」
「…結局そっちですか、先輩」
若干とってつけたような感じもあるが、最後はいつもの中村であった。
§
515郭泰源:2005/05/22(日) 12:23:23 ID:S/lrg9gZ
以上。後編はなるたけ早く。
あ、保管庫更新乙です>古田捕手。
>アカボシ氏 笑いました。この手がありましたか(笑)場外乱闘っぽくて好きです。
>トマソン氏 なんか切ないラスト…と思いきややっぱり中村。彼女、オチ専キャラですよね。
516名無しさん@ピンキー:2005/05/22(日) 12:27:56 ID:NeK3VdQW
リアルタイムGJ!!
郭先生はホントに文章が上手いなぁ。
俺の中では勝手に涎師匠と並ぶ2ch二大巨匠と呼んでますw
517名無しさん@ピンキー:2005/05/22(日) 14:00:20 ID:jjM+GMld
郭氏GJ!!
あめーラスト甘甘だよー(*´д`*)

そしてまだ残ってた前スレに518氏きてたー

超短篇だけど、心の師匠っぷり健在だぜ(`・ω・´)
518名無しさん@ピンキー:2005/05/22(日) 15:44:48 ID:IGsyN90L

ミサキが陵辱されたあげく、
肉欲に溺れて男に奉仕するような夢物語
519名無しさん@ピンキー:2005/05/22(日) 17:14:44 ID:pFuXwCFs
郭泰源氏GJ!
そして前スレ短編518氏もGJ!
このスレに四天王という称号があるなら二人は絶対入りますな
(残りの二人は読み側の好みで選定、つまりはそれだけエース級が多いってことで)
520トマソン:2005/05/22(日) 20:24:59 ID:h56L/96h
郭泰源氏乙アーンドGJです。

郭氏の描かれる中村リョーコはマタハリか川島芳子の再来ですか?
リンチ上等!すげえっす。

私はなぜか、どうしてもリョーコを美化して書く気にはならないんですよね。
エロネタアンドオチ担当、としてこれほど便利なキャラはいない(w

後編も楽しみにしています。
521名無しさん@ピンキー:2005/05/22(日) 20:25:36 ID:PbH5+UOC
じゃあ俺の中では残りの二人はサブロー氏とピンキリ氏だな。
522名無しさん@ピンキー:2005/05/22(日) 21:14:23 ID:3Gfre9dg
激しく萌え。てか、俺は中村が一番好きなんで、彼女の活躍は読んでいてスカっとするね。
エロありの後編があるってことだけど、これで結構綺麗に終われてるなぁって気もする。エロは蛇足になるかも?
523名無しさん@ピンキー:2005/05/22(日) 22:23:46 ID:6T2PT/Qq
ミセリ氏を待ってる俺ガイル
524名無しさん@ピンキー:2005/05/22(日) 23:04:31 ID:Vl87MYkR
漏れも
525名無しさん@ピンキー:2005/05/22(日) 23:09:22 ID:TXp0rrWv
続いてオレも。
保管庫でおさらいしたけどミセリ氏ってすげえ文章上手と思う。
526名無しさん@ピンキー:2005/05/22(日) 23:10:39 ID:jjM+GMld
実は新参者氏の新作を熱望しています
527名無しさん@ピンキー:2005/05/23(月) 01:47:55 ID:2M/b44l5
俺、濱中見たいにパッと読めるのがいいな。
528名無しさん@ピンキー:2005/05/23(月) 10:17:25 ID:E0MKgbo+
>>527
つまり、シリアスでなくて長すぎず短すぎずエロもハードよりかはソフト路線で
ほんわか風味の脱力ギャグもちりばめつつ原作の空気を壊さずに後味よく
それでいて職人さんの色がどぎつくない程度に感じられるSS?
だとすると518氏の作風が一番近いかな?
しかし、ある意味一番難しいかもね、“すっきり”って。
529名無しさん@ピンキー:2005/05/23(月) 18:24:53 ID:zcR6ySvt
なんかミホで投稿きそうな予感
530古田(ゝ○_○):2005/05/23(月) 23:23:44 ID:spxY0TRe
お疲れ様です
保管庫更新しました
531名無しさん@ピンキー:2005/05/23(月) 23:28:19 ID:Suvmvpb6
>>530

いつも、ありがとうです
532名無しさん@ピンキー:2005/05/24(火) 00:52:21 ID:lswdFkR9
古田氏、GJです!
533名無しさん@ピンキー:2005/05/24(火) 01:05:37 ID:uNKehfEK
古田氏、いつもご苦労様です。
534トマソン:2005/05/24(火) 09:25:58 ID:R0miCftS
古田氏いつも乙です。

作品一覧から、拙作「天使をキャッチ&リリース」をクリックすると
「逃げた天使」のほうに行ってしまうみたいです。
お手数ですが修正願います。
535アカボシ:2005/05/24(火) 13:23:19 ID:5l76FoDM
古田氏、更新乙です。
前作に続いて、ゲーム化ネタ逝きます。
タイトルは「今度は格ゲー化(嘘」です。
 では、どうぞ。
536アカボシ:2005/05/24(火) 13:25:46 ID:5l76FoDM
妹は思春期&女子大生家庭教師濱中アイ、格闘ゲーム業界に参戦!!
 神(氏○ト全先生)のお告げにより、とにかく2対2の勝ち抜きで戦うことになったキャラクター達
最後に勝ち残った二人でさらに戦い、残った一人の望みを叶えてくれる事になった

 戦闘を盛り上げたり、戦意を萎えさせる、スーパーエクスターミネートゲージ
技を当てると蓄積され、ゲージが満たされると超必殺技を放てるシステム
画面の下のバーにSuper EXterminateと表示され、満たされると
大文字だけ点滅する。人呼んでセッ○スゲージ 
続いて、各キャラの技を紹介します

 隣の部屋に人がいてもAVを見る猛者、城島シンジ 皆のエロさを半減させるために参戦
「無難なツッコミ」
自分は常識人だということをまわりにアピールできます
「他人のフリ」
完全回避技 恥ずかしい人と関わりたくない時に使います
「説教」
兄として、人としてたまには怒ります
S・EX「昨日お世話になったエロ本」
飛び道具 ページくっついててイカ臭い本です
      
 兄への愛は本物(だと思う)城島カナミ、兄弟で結婚できる世界を求めて参戦
「ムチさばき」
虫だって潰せる精密な攻撃
「漬物石がわりの鉄球」
ありえない重さです チャン・コーハンもびっくり
「バイブ突き」
マッサージ効果もあったりなかったり
S・EX「ショーコちゃんから借りたレンタル調教室のカギ」
一名様ご案内 画面外に敵を連れ出す 変な音が聞こえてきます
537アカボシ:2005/05/24(火) 13:27:37 ID:5l76FoDM
穴という穴を汚された処女、矢野アキ 処女をまもるため参戦 
「ノーコンピッチ」
野球の球を投げます 金的直撃の飛び道具
「激しいツッコミ」
突っ込まずにはいられない性分です シンジより若干キツめ
「たまにはボケてみる」
相手のEXゲージを減らす技 場を白けさせて、シンジに悲しい瞳で見られます
S・EX「超弾性バスト」
NASAもびっくりのその性能 画面端まで吹き飛ばされます
     
まだ開発する余地があるのか疑問な女、岩瀬ショーコ 膜を再生するため参戦
「痛みは悦び」
スーパーアーマー発動 くらったダメージをS・EXゲージに変換できます。
「精力剤」
パラメーターがちょっとだけアップします
「そろばん責め一式」
特殊な投げ技 ショーコ愛用の歴史ある品物です 
S・EX「スチール缶だって潰せます」
敵の手を自分のスカートの中に入れ、○○○の圧力で砕きます

アンダーヘアは正(逆?)三角形、黒田マナカ 小説の才能を求めて参戦
「貞操帯ガード」
ガード不能技ですらガードする反則技 ただし、多段ヒットには耐えられません
「感情剥き出し」
オーラに触れた相手のEXゲージを減少させます 小宮山先生ですら怯みました
「手品」
すれ違い様に相手の下着を抜き取り、防御力を下げることができます
S・EX「リミッター解除」
10秒間、移動速度と攻撃力が2倍になります   
538アカボシ
チカにお株を奪われた女、叶ミホ シンジを自分に振り向かせるために参戦
「ドジッ娘フライングボディプレス」
その威力は折り紙付き 
「いたいけなラブレター」
飛び道具 下駄箱に入れといた筈だが、どうなったのか 
「紐パン落としました」
踏むと転びます 本当は小宮山先生のものです
「メス犬の首輪」
首にひっかけ、ふりまわして投げる射程の長い技
S・EX「いたいけな目覚め」
自分からぶつかっておいて、「気をつけろ!」と言ってのける荒技 
  
保健体育の授業はおそらく赤点、金城カオル 赤い糸の相手を教えてもらうため参戦
「赤い糸」
普通の人には見えません ひっかかると転ぶトラップ
「ぺッティング」
実際には頭突きです 
「ショーコにもらったマッサージ器」
飛び道具 本人はいまだ真実を知らない
S・EX「バレンタインデーにもらいました」
空中でバッグをひっくり返し、チョコの雨を降らせます シンジが五年間にもらう数に匹敵

マサヒコ達と同い年だった、関川エーコ 胸を大きくするため参戦
「マングリ返し」
特殊な投げ技 とても恥ずかしいです
「(ア)タマかちわりラケット」
下からすくい上げるように打つべし、打つべし!
「シンちゃんからパクリ続けたエロ本」
飛び道具 鞄の中から、出てくるわ出てくるわ…
S・EX「器用な転び方」
敵の股間に抱きつきます 追加入力でズボン下げ→背後に回る→カンチョーになります