ラビダンジョン通常、そのBOSSルーム。
「あー、暇・・・・・」
黒いさっきゅんが一人、テーブルに突っ伏してぼやいてた。
「相っ変わらず、だぁれも来なーい」
テーブルの上で某パンダの様に垂れながら溜息をつくさっきゅん。見るからに暇そうだ。
「最後に冒険者来たのいつだったっけなー・・・・
たまにはちゃんとした『食事』しないと、生きる活力ってモンが湧かないわよー」
垂れ度を増やしながら、さっきより深い溜息をつくさっきゅん。
よくよく見れば、さっきゅんの髪に艶は無く肌も荒れ気味である。
「時々来ても、みーんな下級の赤姉の方に入っちゃうしなー。そんなに魅力無いのかなぁ、アタシ・・・」
確かに、彼女も通常ラビのモンスターも、ドロップ品の魅力は皆無だ。
「あー、そう言えば、赤姉の方も冒険者減ってるって言ってたっけ・・・あるべー赤D?にみんな行っちゃってるとか何とか。
世の中不景気だわ・・・」
さらにもう一度溜息をつく。
不景気は少々見当違いである。
「昔は冒険者もたくさん来てて選り取りみどりだったのに、今じゃあこの閑古鳥。
やってらんないわよほんと・・・」