1 :
1:
2 :
関連スレ:05/03/17 03:12:59 ID:cyEzz2tw
◆完結SSリスト
01.「のだめ×千秋」……19さん作 ■>20-27
02.「千秋×彩子」……46さん作 ■>36-46
03.「 題名ナシ 」(菊池×いずみ)……名無しさん作 ■>103-105
04.「千秋カンタービレ」(エリーゼ×千秋)……ピアノさん作 ■>131-142、>145-155
05.「Kiss away」(千秋×のだめ)……ピアノさん作 ■>234-251
06.「千秋×のだめ」……226さん(=dropさん)作 ■>259-265
07.「へタレ千秋」……285さん(=dropさん)作 ■>289-294
08.「千秋×のだめ」……名無しさん作 ■>332-335、>344-347
09.「千秋×のだめ」……名無しさん作 ■>359-365、>377-382
10.「Kiss it better」(千秋×のだめ)……ピアノさん作 ■>397-414、>437-458
11.「千秋 in フィンランド」(オリジ現地女性×千秋)……名無しさん作 ■>486-495
12.「 題名ナシ 」(黒木×のだめ)……501さん作 ■>501-506、>803-804、>806-810、>814-821
13.「私を温泉へ連れてって」(千秋×のだめ)……ヴァイオリンさん作 ■>520-535、>542-553
14.「露天風呂編」(千秋×のだめ)……ヴァイオリンさん作 ■>569-577
15.「嫉妬」(千秋×のだめ)……dropさん作 ■>588-603、>695-704
16.「前夜」(峰×清良)……ピアノさん作 ■>635-652
17.「変態の森へ」(千秋×のだめ)……dropさん作 ■>756-760
18.「 題名ナシ 」(千秋×のだめ)……501さん作 ■>831-836、>852-861
19.「眩暈」(千秋×のだめ)……842さん作 ■>842-843、>863-864、>883-886
20.「マシュマロ」(千秋×のだめ)……dropさん作 ■>844-846、
21.「 題名ナシ 」(俊彦→のだめ)……501さん作 ■>871-880
22.「 題名ナシ 」(千秋×のだめ)……名無しさん作 ■>897
完結SSリスト 以上。
◆連作案内
I 05.「Kiss away」 → 10.「Kiss it better」
ピアノさん作(千秋×のだめ)
■>234-251、>397-414、>437-458
II 12.「私を温泉へ連れてって」 → 13.「露天風呂編」
ヴァイオリンさん作(千秋×のだめ)
■>520-535、>542-553、>569-577
III 06.「千秋×のだめ」 → 07.「へタレ千秋」 → 16.「変態の森へ」
dropさん作(千秋×のだめ)
■>259-265、>289-294、>756-760
◆未完SS
「 題名ナシ 」……71さん作(鈴木姉妹×千秋予定) ■>84-88 未完
「新婚さんいらっしゃ〜い♪」(千秋×のだめ)……842さん作 ■>904-906、>910-911、>914-915 未完
※次スレ(エロパロのだめ2)で続き連載予定
◆ネタ
「峰の裏試験」……名無しさん作(原作のギャグエロパロ) ■>514-516
「他の作者がのだめカンタービレを描くとどうなるか」……名無しさん作 ■>627-628
エロパロ板のだめスレ1(前スレ)目次 以上。
◆完結SSリスト1
(特にCP表記が無いものは全て 千秋×のだめ。 "&"表記はCPではありません。)
01.「新婚さんいらっしゃ〜い♪−未来形」……842(改めいよかん)さん作
【前スレ■>904-906、>910-911、>914-915】 >16-21、>31-35、>37、>74、>155-158
02.「トンネルの向こうに(Lesson67より)」……ピアノさん作 ■>54-59
03.「Christmas Memory 〜ふたつの願い〜」……ヴァイオリンさん作 ■>84-133
04.「床の上」……けろりんさん作 ■>141-143、>145-148
05.「二人のコンチェルト」……名無しさん作 ■>162-173、>198-201
06.「君が手を離さないでと言ってくれるだけで」……842(改めいよかん)さん作 ■>185-194
07.「泡」……ピアノさん作 ■>206-214、>216-225
08.「unconditional love」……dropさん作 ■>236-248
09.「そして僕らは間違っていく」……842(改めいよかん)さん作 ■>257-260、300-303、310-315、331-335
10.「熱に効く薬」……けろりんさん作 ■>267-272
11.「男同士の頼み」(千秋×のだめ、千秋&峰)……けろりんさん作 ■>281-286
12.「ambrosia」……dropさん作 ■>353-358
13.「褒美の報酬」……けろりんさん作 ■>376-378
14.「あなたの音がココにあって」……842(改めいよかん)さん作 ■>386-407
15.「ガールズトーク&ボーイズトーク」(千秋&峰、のだめ&清良)……けろりんさん作 ■>460-464
◆完結SSリスト2
16.「すずらんのような彼女」(黒木×のだめ、千秋×のだめ)……けろりんさん作 ■>493-497
17.「秘め事」……ピアノさん作 ■>515-531
18.「江戸のクロキン」(黒木×のだめ)……名無しさん(=いよかんさん)作 ■>575-579
19.「にらめっこしましょ」……名無しさん(=いよかんさん)作 ■>591-595
20.「休日のヒトコマ」……いよかんさん作 ■>608-612
21.「 題名ナシ 」……600さん作 ■>618-619
22.「 題名ナシ 」……ちぇろさん作 ■>629-636
23.「S−1グランプリ」……いよかんさん作 ■>646-650
24.「視線の先には」……いよかんさん作 ■>661-664
25.「小さな死〈S〉」……dropさん作 ■>671-672
26.「夢の中 〜N side〜」……いよかんさん作 ■>687-688
27.「夢の中 〜S side〜」……いよかんさん作 ■>692-693
28.「小さな死〈m〉」……dropさん作 ■>704-705
完結SSリスト 以上。
◆連作案内
I 09.「そして僕らは間違っていく」 → 14.「あなたの音がココにあって」
842(改めいよかん)さん作
■>257-260、300-303、310-315、331-335、>386-407
II 11.「男同士の頼み」 → 15.「ガールズトーク&ボーイズトーク」
けろりんさん作 (千秋×のだめ、千秋&峰、のだめ&清良)
■>281-286、>460-464
III 19.「にらめっこしましょ」 → 23.「S−1グランプリ」
いよかんさん作
■>591-595、>646-650
W 25.「小さな死〈S〉」 → 28.「小さな死〈m〉」
dropさん作
■>671-672 、>704-705
X 26.「夢の中 〜N side〜」 → 27.「夢の中 〜S side〜」
いよかんさん作
■>687-688、>692-693
連作案内 以上。
エロパロ板のだめスレ2 目次 以上。
8 :
1:05/03/17 03:20:24 ID:cyEzz2tw
スレ立て終わりました!
けろりんさん、投下邪魔して申しわけありませんでした。
投下お待ちしておりますので、どうかよろしくお願します。
9 :
けろりん:05/03/17 03:22:12 ID:aimcKYT4
1さん、たいへん乙!
お手間かけました!
そんなあなたへ愛をこめて、投下させていただきます。
10 :
けろりん:05/03/17 03:23:08 ID:aimcKYT4
■1
「はあ…」
今日、何度目のため息だろう。
これから、また松田幸久に会わなくてはならないなんて。
おととい、こともあろうにあんなシーンを見られてしまい。
しまった、という言葉が頭の中を駆け回りながらも、なんとか打ち合わせを
乗り切って、ため息をつきつき部屋に帰ってきた。
すると昨日の夜、電話が鳴ったのだ。河野さんからだった。
明日、松田さんと食事をしないか。彼が振っていたR管時代のソリスト達も来る。
あなたもいろいろ話を聞けるいい機会になるのではないか。
……確かに、その点は魅力だった。顔つなぎにもなるし。
そもそも、俺は松田さんの棒は好きだ。
だからこそ、自分が創ったオケを任せたいと思ったわけだし、とても尊敬できる
音楽を創る人だ。だが、人間としては、正直……苦手。
よければ彼女も一緒に、と言われたので断ろうとしたとき、
電話の向こう側の相手が変わった。松田さんだ。
「千秋くん?よければ、じゃなくて、絶対に一緒においで。待ってるよ」
それだけ言って、電話は切れた。
……どうして奴は、こんなにエラそうなんだろう……?
というより、どうして俺は奴が苦手なんだろう……?
11 :
けろりん:05/03/17 03:24:13 ID:aimcKYT4
■2
……まあいい。とりあえず今日は行かなければ。もう出ないと間に合わない。
「のだめー、そろそろ出かけるぞー」
「はぁいー」
出て来たのだめは、襟元が大きく開いた黒のワンピースを着ている。
似合ってるけど……ちょっと、胸が開き過ぎじゃねーのか。
「おまえ、それ着てくの?」
「洋子の新作なんですけど、ヘンですか? それにしても松田サン、いい人ですネ♪」
「いい人だあ〜?」
「だってのだめのことも誘ってくれてるじゃないデスか!
先輩、そうじゃなかったら1人で行っちゃうつもりでしょ?」
「そりゃ、そう、だけど……」
「たまには、のだめをちゃーんと紹介してくれてもいいんじゃないデスか?」
「ちゃんと、って…?」
「コイビトだって」
「…………」
こいつ、最近、……生意気だ。
「あー、先輩、赤くなりましたヨ」
「知らねー!いいから、行くぞ!」
予約をしてあるというレストラン近くの、ホテルのロビーで待ち合わせをした。
松田さんと河野さんに、あらためてのだめを紹介する。
この間はあわててのだめを帰してしまったので、名前を言うのすらここで初めてだ。
「はじめマシテ、野田恵です。千秋先輩と同じガッコのピアノ科にいて、
今はコンセルヴァトワールでピアノの勉強中デス!」
平然とほほえむ松田さん。笑顔が、どーも何かをたくらんでいるように見えて仕方ない。
12 :
けろりん:05/03/17 03:26:00 ID:aimcKYT4
■3
「このあいだは邪魔しちゃってごめんね、せっかくの恋人同士の語らいを」
「ふぉ〜、“恋人同士”……あへー」
「もういい、お前、しゃべるな。…松田さん、………どうして今日は俺…と、
その、こいつを、誘ってくれたんでしょうか」
「別に? 日本人同士、交流したいし。千秋くんは僕を知っていたんだろうけど、
僕は千秋くんのことを、佐久間さんを通してしか知らなかったからね。
結局日本でも、R☆Sの引き継ぎのときに2−3回会っただけだったから、もうちょっと
話したくて。彼女も、いい機会だろ? 昨日、せっかくいい場面も見られたことだしさ」
……出た。
「千秋くん、ああいうことするようなタイプには見えないけどね。人前で、彼女と、キス」
オレだってそう思ってるよ!
「……あれは、あなた達が来るまでは、誰もいなかったので……」
「日本で峰くん達から話は聞いてたんだ。千秋くんの彼女が、とっても変わってるって」
「変わってるどころか、あいつは変態ですよ」
「……その変態が好きな男のことは何て呼べばいいのかな?」
「………」
くそー、言い返せねえ。
「彼女と学生時代から同棲してたんだって?」
「違いますよ。部屋が隣だっただけです。どこから聞いたんですかそんなホラ話」
「どうやって付き合い始めたんだい?千秋くんから申し込んだの?」
「……なんでそんなこと聞くんですか」
「単なる興味。世間話? 千秋くん、もてるからねえ。
奥山くんや高橋くんがきっと泣くだろうね、あのシーンを見たら。いい土産話ができたなー」
「………」
「けど、とてもすてきな子じゃないか。かわいいし、スタイルもいい。
ピアノを聴いてみたいもんだね」
……絶対聴かせたくない。そう思った。
13 :
けろりん:05/03/17 03:28:55 ID:aimcKYT4
■4
「はじめまして、千秋真一です」
「オー、チアキ!君のことはよく知ってるよ。コンクールの関係者から話も聞いたし、
この間の公演も気に入った!まだ20代だっていうのに、その落ち着きは何なんだい!?
日本人独特のワビサビと関係があるのか?」
「そういえばユキヒサも若い頃から妙に落ち着いてたしなーハハハ」
「シュトレーゼマンは元気か?あのエロオヤジぶりは健在なんだろ?」
名だたるソリストに囲まれ、俺が会話を交わしている間に松田さんはのだめを
自分の隣にさっさと座らせてしまった。
俺の隣には、ヴィオラ奏者のダニエラ。妖艶なタイプで、つい胸元に目が行く。
しかしそれよりもなによりも、松田さんがのだめの傍にいるのが、どうしても
気になってしまい、気もそぞろになるのが自分で分かる。
……なんだってんだよ。
「野田さん、…恵ちゃんって呼んでもいいかな?ピアノ科で千秋くんと一緒だったん
だってね。ぼく、R☆Sオケの話を受ける前にニューイヤーコンサートを聴きに行って、
千秋くんとも会ってるんだけど、そのときも恵ちゃんには会ってないよね?」
「あー…のだめ、あの時実家に帰ってたので、センパイの最後の舞台聴けなかったんデスよ」
「そうなんだ。残念だったね、千秋くん、格好よかったよ。指揮は独学だなんて、やるね」
「松田サンは、指揮科出身なんでスカ?」
「うん、森光。……あれ、恵ちゃん、手が大きいんだね。ちょっと比べてもいい?」
「あ、ハイ………」
14 :
けろりん:05/03/17 03:30:14 ID:aimcKYT4
■5
あいつ、なにやってんだ、のだめの、手、触りやがって……
「何度届く? かなりの難曲でも弾きこなせそうだね。ほら、僕と比べても。
白くて、きれいな指だ。でも、ちょっと寂しいかな。指輪とか、千秋くんは
プレゼントしてくれないのかい?なんなら僕があげてもいいんだけど」
「そんな〜」
「いや、僕は本気だよ。魅力的な女性には、いつだって美しくいて欲しいからね」
なんだ、この会話は。
俺の目の前で繰り広げられる、ラブアフェア。ラブアフェア……って、
自分で考えておいて何だが、「ラブ」って、なんだよ!違うだろ!
この俺様の目の前で!
歓談はいい具合に進んでいた、と思うが……
曲の解釈や新人演奏家の印象、パリや世界のオケ事情、クラシック界の裏事情。
とてもためになる話をいろいろ聞けた、ような気がするが。
どこまで記憶に残っているかあやしい。
食事も美味かった、と思うが、正直味なんてよく分からない。
食事を終え、もう1軒どこか踊れる店へ行こう、とおっさん達が言い始めた。
俺はもちろん帰りたかったが、ダニエラに無理矢理腕をとられる。
「チアキ、私と踊りましょうよ?ダンスが得意、特にフラメンコが上手だって聞いたわよ」
聞いたって誰からだよ。クソジジイに勝手に写真を撮られた挙げ句、それをのだめに
送り付けられ、後で言い訳が大変だった思い出が蘇る。
案の定、それを耳にしてのだめも思い出したらしく、こっちを恨みがましくにらみ始めた。
「踊ればいいんじゃないデスかー、のだめも見てみたいデス、センパイのフラメンコ。
バラの花もくわえてくださいネ!キー!」
目が座っている。こいつ、また飲み過ぎてるな……。
15 :
けろりん:05/03/17 03:30:54 ID:aimcKYT4
■6
結局、オヤジ達に無理矢理連れていかれた次の店で。
入るなり、松田さんはのだめの手をとった。
「じゃあ恵ちゃん、僕達も踊らないかい?教えてあげるから」
「いいデスね、行きましょう!」
2人、フロアへ連れだって行ってしまった。
チクショウ。ふざけやがって……
私たちも、と急かされ、仕方なく、俺もダニエラの手を取って2人の後に続いた。
流れるのは、ダンスミュージックというよりは良質のポップス。
どちらかというと男女がくっついて踊るほうが似合うタイプの。
何組ものカップルが、楽しそうに動いている。腰に手を回し、手をつないで。
その中に、あの2人もいる。
近くにいたところで、話し声もこれでは聞こえない。
それを逆手にとってか、時折、のだめの肩に手を回し、耳元に、必要以上に
顔を近寄せて話しかける松田さん。
ダニエラと当たり障りのない会話をして音楽に合わせて適当に踊りつつも、
俺はずっとのだめの姿を目で追ってしまい、ダニエラの言葉にも上の空だ。
曲が、ショパンのノクターンをポップスにアレンジしたものに変わる。
何か語っている松田さんに。
のだめが、ものすごく柔らかい、とろけるような笑顔になったのが見えた。
まるで花が開くような……。
……あんな笑顔は、俺だけに向けてくれ。
16 :
けろりん:05/03/17 03:32:09 ID:aimcKYT4
■7
「じゃあ千秋くん、また。次は日本で、かな。楽しみにしてる」
「……ありがとうございました。それじゃ、タクシー拾いますんでこれで」
俺はさっさと早足で歩き出した。
「センパーイ、早いですよ、歩くの。のだめいっぱい飲んだから、追い付けませーん」
「さっさと来い…!」
「……松田さん、知りませんよ、千秋くんもう口きいてくれませんよ。
まったく、どうしてそう意地悪するんですか」
「いやー、面白いね彼」
「ご自分の彼女が昔、シュトレーゼマンにちょっかい出された事があるからって、
弟子の千秋くんに……」
「……けえ子さん、どうしてそれ知ってるの?」
「クラシックライフの情報網をナメないでくださいね」
「……それ、他言しないでね」
「さあ、どうしましょうか」
のだめが、まったくもー、と文句を言いながらついてくる足音がする。
アパルトマンのドアを開け、階段を上る。俺の部屋のドアを開けて、
のだめを先に部屋へ入れる。
ドアを閉めて。
「センパ………!?」
俺は、驚くのだめをドアの内側に押さえつけ、唇を重ねた。
無理矢理。
自分でコントロールできない感情。
貪る、という言葉がぴったりくるような。
唇を舌先でなぶり、口中ではくまなく、
どこも、かしこも、「俺のものだ」とでもいうような痕をつけようと。
「や……こんな、ところで……」
「うるさい……」
17 :
けろりん:05/03/17 03:33:37 ID:aimcKYT4
■8
だめだ、こんな乱暴なこと。
そう頭の中では言っている、けれど止められない。
キスをしたまま、俺の左手はのだめの背中を這い降り、ヒップのまろやかな曲線を荒々しく
上下する。右手は乳房。全体をつかみ、たぷん、と揺れる乳房を震わせて、揉みしだく。
俺の手が触れるだけで、いとも簡単に立ち上がる両の頂を親指で転がすと、
ふさがれた唇のすきまからか切ない息が漏れる。
熱い肌。電灯を点けていない部屋の、暗がりの中で浮き上がる白い肌。
柔らかい乳房。いつもの俺は、この上なく大切な宝物のように、優しく、優しく、撫でる。
今夜はできない。
「………っ!」
ワンピースの裾をたくし上げ、下着に手をかけてさっさと取り除く。
最奥にまで指を差し入れ、柔らかい部分を刺激する。
乱暴に突起を摺ると、それでも、だんだんとそこは潤ってきて。
首筋を、乳房を、舌できつく蹂躙した。
のだめの、声にならない声が聞こえる。
立ったまま、片方の腿を高く持ち上げたとき、のだめは一瞬抗議の声をあげようとした。
だが、俺の唇でその声は遮られる。
俺はベルトを外してジッパーを下げ、既に屹立しているものを、乱暴にのだめ自身にあてがい、
そのまま一気に沈めた。
すぐに飲み込まれる快楽の波。
のだめの腰を抱き、欲望にまかせて自分の腰を打ち付け続ける。
肌が擦れる音と、かすかな水音、そして2人のくぐもった熱い息の音が部屋に響き渡る。
のだめ。
「のだめ……好きだ……オレは、おまえを……」
おまえを。
その後、何と言うつもりなんだろう。
その答えを考える余裕もなく。
目の前を閃光が走った。
18 :
けろりん:05/03/17 03:35:59 ID:aimcKYT4
■9
どのくらい、そのままでいただろう。
息が整ってから、ふたりでシャワーを浴び、裸のままベッドに転がりこんだ。
後ろから、ぎゅ、っとのだめを抱きしめる。
……今夜は、疲労困憊、だ。
気持ちは良かったけどな……。
「………悪かったな」
「んー……確かに、ちょっと乱暴だった、カナー。だけど、ワイルドな先輩もステキでしたよ?
のだめ、ちょっぴり、興奮しちゃいマシた……」
俺は赤くなった。
「……お前さ、松田さんと踊ってたとき、何話してたんだよ。ノクターンが掛かってたとき」
「えー?あの時?えーと……松田さん、たしか…
『千秋くんは、どんな彼氏?』
『のだめには、すっごくエラそうで……すごーく、すごーく優しいデス!』
『はは……なるほどね、分かるよ。彼はそれが音に出始めてるね。いい彼氏じゃない』」
は……。
どこまで、本気なんだろう、あの人は……。
「松田さんって、清良たちが「大人にしたオレ」みたいだって言うんだけど……」
のだめは、ぶほっ、と吹き出した。
「やだ〜、松田サンが、センパイ〜!?全然違いマスよー!
それに、と、俺の目を見つめて。
「キスしてくれマスか?」
素直に、口付けた。
さきほどのことを詫びる気持ちもあり。優しい、キスを。
「……松田サンは、こんなキスはしてくれないデスよ…
こんな風に優しく、のだめにキスするのは、センパイだけデス……」
<FIN>
19 :
けろりん:05/03/17 03:39:21 ID:aimcKYT4
以上です。
いやいや1さん、本当にご迷惑おかけしました。
松田さんに、いじめさせて!というリクにお応え……
出来てない気がすごくする……
笑いがなくってちょいシリアスになってしまったのが不満……
みみみみなさんすみません。
私にしては初めて千秋をイカせることができました!
え、あれでかよ!って言わないでね。ほらいっつも寸止めだから。
リアルタイムキタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!
けろりんさん、激しくGJです!!
松田さんの過去、すごく笑えた。そっかーなるほどね!! そんな裏があるのかww
ますます松田さんがイイ!! 萌えマスタ!!
---------------------
ところでテンプレにて、「小さな死〈S〉」とちゃんとつけて頂いて……有難う御座いました。
そんな私はdropでした。皆様、ご感想有難う御座いました。おやすみなさい……。
21 :
1:05/03/17 03:46:24 ID:cyEzz2tw
けろりんさんすっばらしい!!!
激しく萌えましたよ〜!
やっぱりいぢめっ子松田さんは最高ですよねー!
本当にありがとうございました!
あと、前々スレのリストの中で、
11.「千秋 in フィンランド」(オリジ現地女性×千秋)……名無し(=drop)さん作 ■>486-495
19.「眩暈」(千秋×のだめ)……842(改めいよかん)さん作 ■>842-843、>863-864、>883-886
の訂正が出来ていませんでした。
すみませんでした。
>けろりんさん!素晴らしかったです!
ワイルド千秋・・・。鼻血モノです☆
ありがとうございました!
>1さん
短時間でのスレ立てお疲れさまです!
感謝感謝ですよ!
ありがとうございます☆
お二人ともGJでした!
23 :
けろりん:05/03/17 03:48:20 ID:aimcKYT4
ありがとう1さん、
ありがとうdropさん、
ありがとうみんな……
寝るわ。
けろりんさんありがとう! 1さんもありがとう!
お ふ た り と も ネ申 ! !
ところで、一箇所気になってしかたがないのだが・・・・
> 「……松田サンは、こんなキスはしてくれないデスよ…
>こんな風に優しく、のだめにキスするのは、センパイだけデス……」
・・・ し た の か ( ̄□ ̄;||)? 優 し く な い キ ス を ? 松 田 と ? ヒィィィ
読解力曲がってたらスマソ
おはよーゴザイマス!
GJ!GJ!GJ!
おやすみけろりんさん☆ タノシカタヨ
前スレ前々スレの目次作成人です。
1さん乙!アンカーを■に変えたり、大変だったでしょうに…本当どうもありがとう!!
そしてけろりんさんGJ!最高でした。
基本がSの松田さん萌え。突っつかれて強引になっちゃう千秋萌え。
笑顔になってたのは千秋のことを話してたから、なのだめ萌え。
素晴らしかったです。
>24
激しく同意。
「松田サンは、こんなキスは…」じゃあ一体どんなキスを!?とか(w
27 :
いよかん:05/03/17 16:31:06 ID:YvExgMym
けろりんさんGJ! 松田さん好きだ――!!
そしてみなさま、温かなお言葉いつもありがとうございます。
さらに、スレ立て乙でした>1さん
さて、今日の投下ですが。
いつもとまったく書き方が違ってて萌え要素ほぼ皆無。
ネタ切れバレバレです。笑いもなし。困ったもんだ。
それでも色気を目指しましたので。さらりと読んでぺっしてください。
「appropriate」
温かな湯気が狭い室内にたち込め。
足元には頭上から落ちてくる飛沫のたてる音が賑わう。
水は身体のあちらこちらに幾筋もの流れをつくり。
蜜事のほてりが残る肌の上を出会い別れてやがて渦に巻き込まれる。
その唇はあらゆる所を彷徨い。
その指は知りうる全ての快楽をもたらし。
貴方は何度も私を死へと導く。
先程まで彼の人の指や唇に翻弄されていた身体が。
私の元へ還る瞬間。
全てを熱い雨に漱ぎ。
水音だけが響くこの小さな空間で。
密かにけれども大きく息を吸い込む。
瞼を閉じて感覚を開き。
静かにその刻を待つ。
水滴が瞑られた瞳の扉を叩き。
私は新たな身体を抱きしめ。
右手は蛇口を捻り儀式の終わりを告げる。
タオル1枚を巻きつけた姿で。
彼の人の息を飲む音が聞こえる。
ふうわりと伸ばした腕は。
やはり捕らえられて自由を失う。
そして、彼の人は理性を失う。
新しい身体には再び所有の跡がつけられ。
私はクスクスと笑い声を上げる。
それもつかの間。
瞳が、唇が、指が、私が、彼が。
出会い別れてやがて光の渦に巻き込まれてゆき。
貴方は百も千も、私の身体を所有する。
おわり
30 :
いよかん:05/03/17 16:37:24 ID:YvExgMym
以上です。
って短け――っ!!
シャワーシーンをいかに色っぽくしかも綺麗に描写できるか、という
実験的なものに挑戦してみたはいいものの。
わけわかんねぇ……orz
ごめんなさい。やってみたかったんです。
次からはまたギャグていすとに戻しますんで。
許してやってください。
おおぅ、スレの流れ速すぎっ嬉しいっ
dropサンけろりんサンいよかんサン、ネ申!!!
dropサンのエロ甘大好きです!!甘美!!
いよかんサンやっぱ作りが上手ですよえぇ。惚れ惚れ。
けろりんサンやきもち強引千秋(´∀`)ハウー
そして最後に一番新しいいよかんサンSS、なんだか
音楽を奏でているような感じで。おおぅ!ホントにいよかんサン?と。
(大変失礼を申し上げてます)
才能溢るるお方なんですね。やっぱネ申!
てか、ここ凄すぎ。
32 :
けろりん:05/03/17 22:12:23 ID:aimcKYT4
今朝ははよからお疲れさまでした。
読んでくれた皆様、本当にありがとうです。
>24
うわーッ、そう読めるか!そうか!!そうだね!!!
ではお好みで、
(1)「こんな」をトル
(2)松田さんのキスは優しくない。
どちらかを妄想してください(w
2だとしたら千秋、あんなモンじゃ済まないだろうけどな。
>26
>笑顔になってたのは千秋のことを話してたから
そう、その通り!わかってくれて嬉すい。
リク兼ねてまた萌えシチュでも落とそうではありませんか、皆さん。
とゆーことで、また来ますー。
33 :
けろりん:05/03/17 22:15:39 ID:aimcKYT4
タイトル忘れてました。一応つけておきますね。
『Feeding The Flame』
(焚き付ける、とか煽る、とかそんな感じ)とゆーことで。
あれぐろこんふぉーこ
けろりんさん、いよかんさん激しくGJ!!
お2人とも本当に素晴らしかったです!
いつも素晴らしい萌えをありがとうございました!
36 :
いよかん:05/03/18 15:33:21 ID:E6A0Yg21
ああ、あんな萌えもなにもないSSにぺっ、とすることなく
あたたかなお言葉をありがとうございます。
ネタに飢えているいよかんです。
今日は、いつものスタンスに戻しまして、投下いたします。
慣れないことはするもんじゃないですねorz
31さん
ええ、アレは私も「私じゃないよー」と言いたい(苦笑)
それでは、どうぞ〜。
「雨の日は憂鬱」って、昔の歌にあったけれど。
確かに溜息をつきたくなる。別に雨が嫌いとか、そんなんじゃなくて。
「ねこじゃらし」
窓にへばりついて、本日3回目の溜息が零れた。
「そんなにじっと見てても天気は変わんねーぞ」
今日は一日中雨だってさ、と後ろから届いた声にも振り向かず。
のだめは頬を膨らませてうらめしそうに天を睨む。
そんな彼女の様子に千秋は苦笑いしながらコーヒーを啜る。
「……久しぶりに先輩と休日が重なったのに」
神さまのヤキモチヤキ、と空に向かって悪態をついてから。
トトト、と千秋の隣に空けられたスペースへ移動し腰掛けた。
フランスの長い冬もようやく終わりを告げ。
街はすっかり春の陽気に包まれた。
パリに来て2度目の春を迎えた二人は、変わらずお互いに忙しい日々を送り。
それでもなんとか一緒に過ごせる時間を見つけて。
ずいぶん前から出掛ける約束をしていたのだ。
そりゃあ、先輩が演奏で留守にする以外は毎日顔を合わせてますケド。
ソレとコレとはワケが違うんデスヨ。
千秋の肩に頭をもたげながら、のだめは心の中で誰にあてるでもなく文句を言って。
はあぁ、とまたも溜息。
「……4回目」
クスクスと笑う千秋に数えてたんですかと眉をしかめつつ。
のだめは投げ出した足を子供のようにぶんぶんと振った。
「だって、せっかくのお休み楽しみにしてたのに……」
「せっかくの休みを溜息つくだけで終わらせる気か?」
たまにはこーいうのんびりした感じも悪くないだろ、と言う千秋の言葉に。
「まぁ、それはそうなんですケドね……」
曖昧に頷いてからもやもやとした気分を吹き飛ばすようにんー、と伸びをして。
のだめはよいしょっ、と勢い良く立ち上がった。
「おい、何をする気だ?」
テーブルの上には大量のお菓子とチーズ。そして程よく冷えたワインにグラスが2つ。
用意した当の本人はビデオデッキにテープをセットしているようで。
テレビの前にしゃがみこんでがちゃがちゃとボタンを弄っている。
「まさか、またプリごろ太のなんとか大冒険とか見せる気じゃねーだろな?」
ものすごく嫌そうな千秋の声に違いますヨーとのだめは笑い。
「ラブ・ロマンスだそうデス。こないだターニャがボロ泣きしたー、て言っててー」
貸してくれたんデスと言いながらセット完了! とパタパタ足音をたてて戻り。
再びちょこんと千秋の隣に座ってグラスにワインを注いだ。
「へぇ。おまえでもアニメ以外に映画なんて見るんだな」
しかも恋愛モノ、と千秋はいかにもわざとらしく驚いた顔を作ってみせ。
その様子に「失礼デス!」とのだめは少しムッとしつつも。
コレで先輩にメロメロな色気が漂えばおいしー休日にウキュキュ、と一人呟く。
「何か言ったか?」
「いえぇ別に〜」
あ、始まりマスヨとのだめは誤魔化し二人の視線はブラウン管に向けられた。
画面にクレジットが流れて。
千秋は固まった身体をほぐすように間接をポキポキと鳴らした。
まあ、わりと面白かったかな。演技もうまかったし女優も綺麗だったし。
話自体はありがちだったけど。
こーいうの女は好きそうだよな、と隣に座るのだめの顔を覗き込むと。
なにやらしかめ面をしている。
それは先程窓の外を眺めていたときと同じ表情で。
はう〜んステキとか言いながら抱きついてくるもんだと勝手に予想していた千秋は
内心残念に思いながらも疑問を投げかけた。
「つまんなかった?」
「いえぇ、面白かったデス。女の子のツボ押さえてあるし」
言いながらもその口は不機嫌そうにへの字に曲げられ。
リモコンの停止ボタンを押しながらのだめは本日5回目になるそれを盛大に漏らした。
「じゃあ何でそんな顔してんだよ」
「Je t’ envoie un gros gros bisou d’ amour」
はあ!? と言いながらも千秋の頬は赤く染まり。
なんだ結構ハマッてんじゃねぇかとのだめの肩を抱き寄せつつ彼女からのキスを待つ。
が……。
「こんな言葉1つで今までのゴタゴタがチャラなんてキレイすぎですよネ〜」
映画の話か、と完全に肩透かしを喰らい千秋はコホンと咳をした。
「いや映画なんだし。それに一応そこに行き着くまでの過程は描かれてただろ」
まぁそうなんですケド〜とのだめは立ち上がって伸びをする。
「なんていうか、二人の時間を大切にしないまま『好き』とか『愛してる』とか
『ずっと側にいて』でハッピーエンドになるのは……」
納得いかないんデス。そう言ってトコトコ窓辺まで行って、またも空を睨む。
「おまえだっていっつもそういう言葉使ってるじゃねーか」
彼女の心の雨模様がいまいち理解できない千秋は首を傾げた。
いいんですヨーのだめは、とむくれたままの返事が返ってきて。
「だって千秋先輩と過ごす時間、ちゃんと大事にしてるから」
だから先輩の心が音楽の方に行っちゃってもあとで捕まえられるんデス!
そう言って笑うのだめにどうだろな? と意地悪く千秋は返すも。
ギャボッ! ひどいデスと叫ぶ彼女を優しげな眼差しで包む。
「先輩こそそゆこと言ってくれないから、ピアノに夢中になってるのだめを捕まえるのは
むつかしいかもしれまセンよ?」
仕返しとばかりに言い返すのだめに千秋はひょいとお菓子の中からチョコレートをつまみ。
「ほらコレ、おまえの好きなやつ。残り1コ」
途端にパタパタと駆け寄るのだめの身体をがっちりその腕で拘束して。
ニヤリと笑う。
「おまえを捕まえるなんて、簡単」
「……しんいちくんズルイ〜」
ふたりクスクスと笑いながらソファの上でじゃれあって。
やがてその身体はバランスを失い、千秋は上からのだめの髪を掻き揚げた。
本当は、簡単になんて捕まえられない。おまえはすぐチョロチョロ逃げるから。
それでもオレはタクトを握り、おまえはピアノを弾く。
そのときお互いのことを頭からすっかり消してしまっていても。
必ずあとで捕まえてみせる。なぜなら―――。
「Ich habe dich lieb sehr」
へ? と顔を赤くしたまま首を傾げるのだめの唇に。
千秋はこんな台詞フランス語で言えるか、と照れながらも自分のそれを重ねて。
二つの影が一つになって沈んでいく。
天気予報が外れて雨が上がり、雲間から太陽が顔を出しても。
その前に彼女の心は晴れ上がっていたから。
お出かけの約束は結局中止されたけれども。
今日も、二人の間にあるのは素敵な時間と楽しい休日。
おわり
42 :
名無しさん@ピンキー:05/03/18 15:45:44 ID:tZktj1GG
いよかんさん、GJ!GJ!!です。
はじめて、リアルタイムで読ませていただきました。
細かい心理描写が素敵です〜!
43 :
いよかん:05/03/18 15:46:26 ID:E6A0Yg21
以上です。
予告に反して、またも甘酸っぱ系で書かせていただきました。
甘酸っぱいというか、角砂糖に蜂蜜?
こんなものを書いている私がしょっぱいです。
文中に出てくるのだめの台詞はフランス語で
「あなたに大きな大きな愛のキスを送ります」
という意味です。
そして、千秋が照れながら吐いてる毒はドイツ語で
「すんごくおまえを愛しちゃってるゼ☆ベイベ」
という意味です。←かなり意訳
うろ覚えなので間違っちゃってるかもしれませんが……。
それでは。
いよかんさん、GJです!
連日の投下おつかれさまです。
のだめの理解できない言語で告白する千秋萌えー。
45 :
名無しさん@ピンキー:05/03/18 15:51:48 ID:tZktj1GG
42です。
きちんと終わる前に、
割り込んでしまってすいませんでした。
リアルタイムで拝見したあまりに
ちょっと興奮しすぎてしまいました。
46 :
いよかん:05/03/18 16:00:31 ID:E6A0Yg21
うおお! すばやい感想ふたたびっ!!
読んでくださってありがとう、ありがとうです。
42さん
いえいえ、かまいませんよ〜。
私もこのあいだやっちまいましたから。
リアルタイム、書き手にまわるとどきどきモンですが、
読み手にまわるとコーフンしてしまいます。
44さん
ええ、それがヤツのヘタレたる所以です。
フランス語でジュッテームッとか言えつーの。
でもそれじゃーここまで愛されないんだよね、千秋。
付け加え……
どなたか、マジで萌えシチュを枯れた私に提供してください。
ミミズください―――!
47 :
名無しさん@ピンキー:05/03/18 20:09:49 ID:4udHZt4t
ぺっ!
いよかんさん、毎度ステキな萌えをありがとうです。
フォーマル萌えの私は、フォーマルが半裸でストイックにムンムンな千秋が見たいですw
皆さん素晴らしい!
のだめがヤキモチ妬くのみてみたいです。
あと、鏡使っていじめられるのだめとか。
のだめの言いなりになってみる真一くんとか。
おお神様が嘆いておられる。ネタをお供えせねば・・・(大ババ様)
笑いの神様(←失礼)いよかん様には
「千秋、婦人科へ入るのだめ見て勝手につっ走るの巻き」を!
ほら、のだめは環境急変なんだかんだで生理きてなさそじゃないですか
いえマジに書いて頂いても無問題なんですが。
叙情あふれるエロをくださる神様方には「のだめ攻で千秋萌え死」を!
もう最初から責められて千秋思わず「あへー」ってなっちゃうくらいのを
のだめ上はそのまま下はつるーんの状態でのエチーも萌へー(*´∀`)
もうね、自分書く能力ないからって・・・エロオヤジと大差ないですよ_| ̄|○
52 :
リレー小説 1:05/03/18 23:12:50 ID:IvUHUnYM
「のだめ〜 今帰ったぞ〜」
酒のせいで熱くなった体は、欧州の冷気にも冷める事無く、
ほろ酔いを保ったまま、自宅のドアをドンドンと乱暴に叩かせる。
フランス公演の中日。
打ち上げにはまだ早いが、飲みたがりの若人が集えば宴会になるのは世界共通らしい。
連日の公演成功の勢いに任せてか、誰も止める者もいないまま、千秋も浴びるように酒を飲み、この体たらくだ。
ドンドンと拳が赤くなる位までドアを叩き続ける千秋。
どうやらチャイムを鳴らすということも思いつかないらしい。
何回叩き続けただろうか。
やっとドアが開いて、彼女が姿を現したが、一目千秋の真っ赤な顔を見た途端恋人の帰りを迎える笑顔が曇った。
鼻までつまんで、嫌悪感を露にする。
「おかえりなさ〜い……ギャッ、先輩酒臭いデスよ。」
「なんだ〜その態度は〜。お帰りなさいませだろうが!」
「相当酔ってますね…も〜のだめ知りまセン。せっかく久しぶりにゆっくりできるのにそんな飲んできちゃってー…。」
言いながらのだめは千秋を室内に招きいれつつ(千秋の部屋だが)ため息をついた。
「うるせ〜。お前なんで今日見に来なかったんだ〜?」
「何言ってんですか…。普通に学校でしたヨ。もーとっととシャワー浴びて寝ちゃってください。
今日はラブラブは無理みたいだし、のだめも部屋帰って寝ますからー。」
そう言ってピアノの付近にある自分の楽譜を片付け始める。
「のだめちゃん、怒っちゃったんですか〜?」
「な…別に怒ってないデスよ!呆れてるだけデス!」
そう言って頭上からドッカーンと噴火させるのだめを、千秋は頼りない手つきで抱き寄せる。
「怒ってないなら、チューしてチュー…」
そう言って唇を突き出してくる千秋を両手で制止するのだめ。
「も〜!酒臭ーーい!嫌っ!」
どなたか続きをおねがいします。 by初代501
53 :
53:05/03/19 00:12:51 ID:OEzfD9Fn
ぶった切ってすみません。
>>51さんのリクエストに勝手にひらめいたものを
投下させてもらいます。
なにぶん初めての上、文才もないものですから
グダグダですみません。
おつきあいください。
なにぶんレス番が“ゴミ”ですから…
初代501さん、すみません。
横槍入れます。
54 :
53:05/03/19 00:14:00 ID:OEzfD9Fn
■プチ探偵千秋 in Paris
“めずらしいな… もう起きてるなんて。”
早朝、隣の部屋からの物音でオレは目が覚めた。
“まだ6時まえじゃねーか!! 何やってンだ、アイツは!!”
ベットの中でまだ起ききれない体をゴロゴロと転がせながら、
千秋真一は隣の部屋の物音に聞き耳を立てた。
“ん?!シャワー浴びてンのか? めずらしい…”
そういえば最近はあいつの体からあまりにおいを感じることはなくなったな…
そう、あの時、オレから野田恵へ感謝と愛を込めた抱擁を送ってからは。
多少変わった表現ではあるが、自分への愛を包み隠さず捧げてくれるあいつに
自分でも驚くほど深い愛を感じる毎日。
日本で二人が過ごした日々を知った人間からは想像もできないようなパリでの甘い日々。
それでもオレはケジメのない生活を送らないように、
なるべくあいつを自分の部屋に泊めないように心がけている。
家主である家族への気後れというのもあるがそれ以上に
自分の理性を留め置くというのもあるのだが…
55 :
53:05/03/19 00:15:49 ID:OEzfD9Fn
■2
いろいろと考えていたらと珍しく二度寝をしてしまったらしい。
“やべっ、もう8時半じゃねぇか。のだめ、腹空かせてんだろうなぁ。
しょーがねぇ、シャワー浴びたらカフェにでも誘うか。”
オレはすばやく身支度を整え、隣室のあいつの部屋へ向かう。
ピンポ〜ン♪
心なしかあいつを呼ぶチャイムが弾んで聴こえる。
パタパタパタとあいつの足音がする。
“はぁ〜い、おはよございマス♪ ぎゃぼっ!せんぱい!!”
“なんで驚くんだ…”
“だって〜、珍しいじゃないデスかぁ。わざわざ呼びに来てくれるなんて。愛の力デスね♪”
“なに言ってンだ、メシ食ってねぇだろ? カフェでも行くか?”
“ぎゃぼっ… 残念ですが実は先約が…”
“先約ぅ〜?”
56 :
53:05/03/19 00:17:07 ID:OEzfD9Fn
■3
確かに。
いつもならば、ドアを開けてオレの姿を見つけたら抱きついて来るのに
今日は虚をつかれたように目を白く丸くさせて驚いていた。
“なんだよ? 今日は授業もレッスンもないんだろ?”
“今日はターニャとちょっと…”
なにやら言葉を濁す。なんなんだ、一体?
“まぁ約束があるんなら仕方ないな。”
肩透かしをくらって何となくガッカリしながら、
且つ強がりながら部屋の前から立ち去ろうとすると
“あっ、真一くん、待ってくだサイ!!”
あいつに真一くんと呼ばれると、なんとなく甘い気分になってしまう。
“ん?何だよ、ったく…”
赤くなってしまった頬を見られまいと、背中を向けたまま返事を返す。
“ターニャとはちょっと出かけるだけなのですぐに戻りマス。
そしたら先輩の部屋に行ってもいいですか?”
ほんとに珍しい。あいつが改めて部屋に来ていいかと聞くなんて。
“いいけど… なにかあったのか?”
“それは帰ってきてから話しマス!!”
ちらりとあいつに目をやるとなにやら様子がおかしい。
目をそらしている。何か嘘でもついているのか?
“おい、何だよ。なにかあるなら言えよ。”
そういいながらアイツの部屋に近づこうとすると、
階段からターニャが降りてきた。
“おはよう、チアキ! あれっ、ノダメ、チアキに話し…”
“ぎゃぼー!! いいから行きまショウ!! じゃあ先輩、また後で!”
そういうとターニャの背中を押しながらアパルトマンの階段を降りていった。
本当になんなんだ、あいつ…
57 :
53:05/03/19 00:17:51 ID:OEzfD9Fn
■4
そこでオレはなぜかひらめいてしまった。
あいつらの後を尾行て見ようか。
でもそんな女々しいことオレには…
でも、あいつの普段と違う態度に悶々とし始めていたオレには
他に選択の余地はなかった。
アパルトマンの門扉が閉まるのを見届けてからオレも後に続いた。
女同士二人でなにやら話しながら歩いている。
だがその表情は二人対照的だ。
明るく元気付けるように背中に手をかけポンポンと叩いたり
カオを覗き込むようにするターニャ。
表情は見えないがうつむき加減に歩くあいつ。
そういえばターニャとはよくオレの話をするって言ってたな…
オレがああ言ったこう言った、ああしたこうした…
他人に話す必要の無いことまでペラペラペラペラ…
自然と眉間にシワが寄ってしまうオレに、すれ違う人間が怪訝な視線を送ってきて
ハッと我に返った。
アパルトマンを出て15分ほど歩いたところで
二人はあるビルに入りエレベーターに乗っていった。
建物の影に隠れてバレてないことを確認した後で
オレはその建物が何かを調べようとエレベーターのフロア案内を確認した。
のだめ達が乗ったエレベーターは2Fで止まったようだ。
GFには旅行代理店、1Fは税理士事務所、2Fは…
オレは我が目を疑った。
産婦人科医院…
58 :
53:05/03/19 00:19:10 ID:OEzfD9Fn
■5
まさか… ありえない… でもあの二人の会話の雰囲気…
心当たりが無いわけではない。
自分の人生、さらにはあいつの人生を狂わせないためにも
常に気をつけていたこと。
避妊。
確かに2ケ月前のあの日、酒に酔っていたオレは勢いとはいえ
避妊もせずにセックスをした。
のだめがダメだというのも聞かず…
“もォ〜、赤ちゃんができちゃったらどうするんですか!!”
裸のまま、たわわな両胸を隠しもせずにベッドの上で
口を尖らせ頭を噴火させながら両腕をあげ怒るのだめをよそに
快楽と酒の余韻に浸り、そのまま眠りについたオレ。
そう、確かにあの時、オレとしたことが考えられないラフプレー。
その時のツケが今現れているのだ。
59 :
53:05/03/19 00:20:57 ID:OEzfD9Fn
■6
オレはその場ではどうすることもできず、
ただビルの前でふたりが出てくるのを待っていた。
その時間はどれくらいだっただろう? 1時間? 2時間? いや…
この先どうすればいいんだ?!オレは。
のだめの実家に行って不始末を詫び、いつかのあの時のだめの父親から言われるかと思い
オレの方から言わないでくれと言ったあのセリフを了承しなければ…
子供ができてフランスで学生のうちに結婚するなんて…
でもあの家族が歓迎するのは目に見えてる…
オレの方は、三善家はどうだ?
…変わりねぇじゃねぇか!!
なんだそりゃ!!
問題はあいつらだ! Sオケ! R☆Sオケ! ケエコとマナブ! シュトレーゼマン!
もう裏軒にゃ顔は出せねぇ! 峰親子のニヤケ笑いの顔しか思い浮かばねぇ!
オレがいつも食べてたメニューすら思い出せねぇ!!
菊池に気をつけろなんて言ってる場合じゃねぇ!
佐久間さんにはどんなポエムを送られるんだ!!
なによりあの松田さんのいやらしい視線に耐えられるのか?オレは!
エロジジィのやつ、のだめに根掘り葉掘り聞くに決まってる。
あいつの口にガムテープ貼ったって情報漏えいするに決まってる。
そしたら結婚式には何人来るんだ?
あいつ、人前で普通に誓いのキスとかできるのか?
また口がひょっとこになるんじゃねぇか?
結婚式にはあいつの母親の作ってくれた白シャツ着なきゃしかたねぇよな…
…って何考えてるんだオレ!!!!!
60 :
53:05/03/19 00:21:49 ID:OEzfD9Fn
■7
“チーアキ♪”
“ぎゃぼー! やっぱり先輩!? どしてココに?”
ふたりの叫び声に思わず腰掛けていた橋の欄干からずり落ちそうになった。
“なにって… それよりおまえ! どうなんだよ? できてたのか?
いつ頃なんだ? 日本には一度くらい帰ってもよさそうなのか?
ってか飛行機乗ってもいいのか? おまえ薄着じゃねぇか!! バカ!!”
オレの着ていたコートをさっとあいつの肩にかけてやる。
矢継ぎ早にするオレの質問にあいつはバツが悪そうに下を向く。
バツが悪いのはオマエよりもこのオレだ…
するとそんな様子を見ていたターニャが声をあげて笑った。
“チアキったら意外とだらしないのねぇ〜♪ でもうれしそうね♪”
と楽しそうだ。
はぁ?どういう意味だ?
“のだめったら最近、胃がムカムカするって言うの。それにいつもやたら眠たがるし。
いつもはお菓子ばかり食べてるのに最近は柑橘系のフルーツばかり。
で、ひょっとしてと思って聞いてみたら、ここのところ来てないって言うから〜”
あぁ、それだけ聞けばオレでもわかる。
確定か−−−−−−…
61 :
53:05/03/19 00:25:23 ID:OEzfD9Fn
■8
“…違いマスよ… 赤ちゃん、できてないデス…”
はぁぁ?!
ターニャが横から説明を始めた。
それはなんとも単純な勘違い…
“実家のママから親戚が収穫したジャパニーズオレンジがたくさん送られてきたんですって!
それから、一緒に送られてきたプリごろ太のビデオを夜遅くまでまとめて見てたって。
それを食べながら徹夜してたもんだから体がおかしくなっちゃったのね。
生理が来てないのはたまたま偶然だったらしいけど〜
それにしてもチアキったらダメじゃな〜〜〜い ちゃんとつけなきゃ♪”
“のだめも生理なんて気にしたことなかったのに、先輩とお付き合いするようになってから
気をつけてみたんですけど自分でもよくわかんなくって…
でも調べてもらったらのだめ、何も問題ないみたいデス ムキャ♪”
な ん だ そ れ は ! !
62 :
53:05/03/19 00:27:04 ID:OEzfD9Fn
■9
部屋に戻ったオレはどっと疲れが出たようでベッドに倒れこんだ。
“ぎゃぼー! 先輩だいじょうぶデスか?”
あいつが心配して覗き込んでくる。
“だいじょうぶデスか?じゃねぇだろ!! オレがどんなに…!!”
頬にあいつの唇が触れた。
“ゴメンナサイ、心配かけちゃいました”
フロアに直に正座をして唇を尖らせしょぼんとする。
そんな座敷犬のような姿を見て、ふっとオレはすべての力が抜けた。
“おまえ、こういう大事なことはまずオレに言え!
“だってー、余計な心配かけちゃいけないと思って…”
そうか、あいつもオレのことをいちばんに考えてくれてたんだな。
そう思うと急に愛おしくなりあいつを抱き寄せた。
おでこにキスを浴びせる。
“先輩、もうラフプレーは厳禁デスよ! のだめこれでもすっごく悩んだんですから〜”
念を押されてしまった。もう今日はできないな。
“ところで先輩、病院の外で待ってる間、何考えてたんデスか?
ターニャが先輩の表情がコロコロ変わって面白かったって…”
“はぁ?! 別に何も考えてねぇよ! そんなに表情変えるわけねぇだろ!!”
確かにあの時のオレはいろいろ考えてた。
しつこく聞き出そうとするのだめの唇をオレの唇でふさいだ。
だけどあの時オレが一番考えた、想像したのは
あいつの純白のドレス姿、あいつとオレの演奏にうれしそうに体を揺らす小さな子供…
もちろんドレスと子供の服はあいつの母親の手作りみたいだったけど…
終わりデス
63 :
53:05/03/19 00:28:30 ID:OEzfD9Fn
初めてなんで手探りです。
まとまりなく、甘さもなく
エロもなくすみません。
精進します。
新婚1年目、片や外でフライデーナイトを満喫、
片や自宅でエロパロ板へ投稿
どんな夫婦じゃ…
53さん、GJ!
初めてと思えないほど面白かったですよ!
悶々ヘタレ千秋が可愛かったです。
また、次作期待していますね!
53さん、GJ! リアルタイムで読みました。
すごく筆の早い方なのですね。
けどきれいにまとまっていて……千秋の妄想にワラタ
「佐久間さんに送られるポエム」読みたいです。
またお待ちしてます!
53さん、楽しかったです!
先走って色々想像してる千秋に笑いました。
ところでひとつお願いが・・・
できれば会話部分の括弧は「」にしていただけないでしょうか。
そのほうが読みやすいと思うので・・・
67 :
名無しさん@ピンキー:05/03/19 00:37:37 ID:HMmqbMci
>>佐久間さんにはどんなポエムを送られるんだ!!
激ツボでした!
リレー挑戦してみます。
「そんなに嫌? 酔っ払いは嫌いか?」
のだめを抱き寄せたままふと捨てられた仔犬のように揺らぐ漆黒の瞳に
刹那ひるんだのだめだったが、漂う酒の匂いにやはりむっとする。
「ヤです! キライです!」
「おれは…好きだ。おまえのこと」
恋人になってからも普段は聞けないストレートな台詞、甘い声、熱を帯びた瞳。
「せんぱ……、ん、む……っ」
思わずうっとりとして押し返す腕の力が弱まった隙に千秋はのだめを強く抱き寄せ口付けた。
逃れようと後ずさりをしたのだめの右手が蓋を開けたままだった鍵盤に触れ、
いささか耳障りな和音を奏でても千秋は気にする様子も無い。
栗色の髪をかき乱すように後頭部に手を添えまだ抵抗を試みるのだめの舌を捕らえる。
次第に抵抗は止みうっとりと眼を閉じ口付けを甘受する。
「ぼへっ」
長いキスから開放されたのだめはそれでもあまりの酒臭さに奇声を洩らし、千秋を軽く突き放した。
「もー! やっぱり臭いデス!
さっさとシャワー浴びてきてくだサイ!」
「やっぱり、怒ってる?」
「だから怒ってまセンってば。
……、
……ベッドで、待ってマスから」
少しばかり恥じらいを覗かせてのだめは囁いた。
こんなんでOKでしょうか? 続きヨロ!
69 :
リレー小説3:05/03/19 23:40:19 ID:oWxwSyP+
続けてみました。
「シャワーなら浴びたよ」
再びのだめを強く抱き締めた千秋の手は、器用にのだめのワンピースのファスナーをおろしていた。
「ど、どこで浴びたんですか?! どーせ楽屋でしょ?!」
どんなにのだめが千秋の腕の中で暴れても、彼の鍛えられた身体には適わない。
千秋はのだめの抵抗を意にも介さず、唇をのだめの耳元から首筋に這わせ、
アルコールで熱くなった舌で肌を潤していく。
いつの間にかワンピースとともに下着も肩から外され、
千秋の大きな右手がのだめの白い乳房を蹂躙していた。
左手は、背中から腰、そしてスカートをたくしあげている。
「ダ、ダメですよ…」
急所を知り尽くした千秋の攻勢に、腰や膝から次第に力が抜け、
いつの間にかのだめは鍵盤を背に、ピアノの椅子に座り込んでしまった。
そんなのだめに、千秋が耳元で囁く。
「脚、開いて…」
続き、お願いします!
70 :
ちぇろ:05/03/20 11:09:05 ID:DkTqsSHi
続き、いきます。
「い、嫌デス…」
スカートで足を隠そうとするのだめ。
千秋はその手をいとも簡単に払うと、のだめの足を持ち上げピアノの椅子の上で開かせた。
「いいい嫌デスっこんなカッコ!」
千秋はのだめの抵抗にも構わず、開かれた部分の奥に口付ける。
そこは布地を通してもはっきりわかる程湿っていて。
千秋の舌がなぞる度に声は艶を増していく。
千秋は布地の横の紐の部分をするりと解くと、ワンピースと共に落とした。
「綺麗だ…」
煌々とした明の下で一糸纏わぬ姿になったのだめに、千秋は改めて口付けを落とす。
続き、お願いします。
71 :
もっきん:2005/03/21(月) 16:34:31 ID:76i32Hmq
「のだめ…」
「せ、せんぱ……きゃあああん」
千秋はのだめの秘部に舌を這わせ念入りに味わう。最初は恥ずかしがっていたのだめだが、
自分から脚をさらに開き腰を幾分浮かせ、千秋が愛撫しやすい姿勢をとっていた。
「あっあっ先輩っ…」
普段弾いているピアノを背にし、その椅子の上で白く美しい裸体を晒しもだえるのだめ。
その組み合わせはとても淫靡なものだった。
やべー、止まらん…。
堪らなくなった千秋はのだめの腰を両手で押さえつけさらに奥に舌を差し入れようとした。
このまま全部食べてしまいたい…
72 :
もっきん:2005/03/21(月) 16:36:09 ID:76i32Hmq
「イヤっ、先輩、待ってくだサイ!」のだめが批難の声をあげる。
「いまさら」
両手に力を込め前に乗り出すように秘部に顔をうずめる。
「あ…っダメですってば…!」
「イヤだ」
「あんっダ、ダメって言ってるのにーー!!カズオー---!」
「え?」
ぐらり
ガター--ーーーーーン!!!
ゴンッ。
「ぶぎゃっ」
ひっくり返った椅子から落ちたのだめは
ピアノのペダルに頭を強打した。
「ぎゃ、ぎゃぼーーー!!」
ぷくーと大きなタンコブが膨れあがる。
「の、のだめっ」慌ててピアノの椅子をどかし、のだめを抱きかかえて起こす。
「先輩のバカー!!椅子の上で大開脚させて体重かけたらひっくり返るの当たり前デスーー!!」
「す すまん、つい夢中に…」
その言葉にのだめはつい表情を和らげる。
「そんなにのだめに夢中なんですか?」
「えっいやそういうことじゃなくて」
「シンイチ君はほんとバカですね〜〜」
ぶちっ。
「てめえのだめのくせに俺様をバカ呼ばわりしやがって」
73 :
もっきん:2005/03/21(月) 16:38:13 ID:76i32Hmq
のだめを右手で抱きかかえ、空いている左手でいきなり恥丘をまさぐる。
「あ…!」そこは先ほどの愛撫でぐっしょりと濡れていた。
「せんぱい…ずるいデス」
「うるさい」
力が抜けたのだめをそっと床に横たえる。
「冷た…」
「今から暖めてやるよ」
千秋は白シャツを脱ぎ捨てるとのだめに覆い被さっていった。
Dカップの弾力のある胸はぐにゃりと千秋の胸板に潰されて形を変える。
「ん…」
のだめの唇をふさぎ、舌を滑りこませる。
激しいキスをしながら、ゆたかな胸を揉みしだいた。
「あっあああっ…先輩っ…はうううん……あっあんっ…あっあっ」
のだめの嬌声が部屋に響く。息遣いもだんだん荒くなっていった。
千秋はベルトをはずしジッパーを下げた。
すでに固くなったそれはボクサーパンツのなかで窮屈そうにしていた。
「先輩………」
「待ってろ」
ついに千秋も全裸になる。
のだめの脚と脚の間に体を割りいれ、屹立したものをゆっくりとあてがう。
とろとろののだめの秘所は、
ひくついてその瞬間を待ち望んでいた。
続きおねがいします。
初めて書いてみました。お目汚しすみませーん
まともなのないの?
↑自分で書けば?
そもそも「まともなの」ってどんなもの?
過去ログ見ればあらかた「まともなの」は載ってまっせー。
ってなワケで、このリレー小説がゴールしたら
ちーともエロくないのを落としても、皆様お許し頂けますかしら?
エロオヤジ、ない知恵絞ってみますたの。
無い知恵絞ってこんなんかよ、なんですけどもね、ええ。_| ̄|○
78 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/22(火) 22:05:41 ID:wWVJiXKr
私の見てみたい萌えシチュは
初めてと2回目くらいまではのだめを気遣って
優しく優しくしたのに、
3回目からはガラリと調教モードになる千秋です。
下げませんか?とりあえず。
終わらなくてもいいんじゃない?だめ?
リレーはどうもゆっくりペースのようだし…。
いろんなのいぱい読みたい!
あ、2回目ってネタいいね。
なかなかきっかけつかめないとか、萌えシチュかも。
やりたい千秋をのだめが警戒してかわしちゃうとか。
3回目あたりから調教モード・・・。それもいいなぁ。
のだめの涙にさらに興奮するティアキ・・・。(´Д`;)ハアハア
そして抵抗されて、プライドが傷付いたはずなのに、
さらに燃え上がってしまうティアキ
そしてどうにも止まらないティアキ
そして勝手に先にイっちゃうティアキ・・・。
あほか
88 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/24(木) 22:03:28 ID:vp5j3gtk
発売日あげ
のだめ板は神の巣窟(´∀`)
くそ〜もっと早くこの存在知りたかったじぇ
脳内エロオヤジ、ふと思いましてん。
だいたいどこの板でもまっとうなヤツはイクまでの順番が
キス→胸→アソコ指入れ→(フェラ)→挿入じゃないスか。
たまには順番をかえてみてはいかがと。
挿入→胸→キスとか、フェラ→胸→キスとか。
エチーに慣れてきた(?)二人だからこその技、なんてな。
自分もSS考えてみましたが、改めて神々のヤツを読んじまったもんだから
もうね・・・身の程を知れと。もちっと勉強さしてください_| ̄|○
お待ちしてますよ〜!
ここ最近閑散としてるから・・・。
さみしいです。
92 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/26(土) 13:13:56 ID:gZ5kqCHr
私の見てみたいと思うシチュは、
所用で日本にもどった、
すでにラヴラヴの、のだめと千秋が、
三善家で、
家人の目を気にしつつも・・・・
で、それを物陰から偶然?に、こっそり見てしまう俊彦
というシチュを希望。
すでにラヴラヴの、のだめと千秋
あんまり見たくない。
94 :
エド:2005/03/26(土) 16:09:34 ID:k7hzvj/0
神々の降臨を待ち望む皆様の
ほんの気晴らし程度になればと思い、脳内エロオヤジふんばってみました。
どこまでもすっぺーSSですが、なにぶん初めての投下です。
最後まで落としますが、どうか笑って流してくだされ…_| ̄|○
95 :
エド:2005/03/26(土) 16:20:28 ID:k7hzvj/0
「key」
演奏旅行から久しぶりにパリに戻ってきた千秋が
自分の部屋のドアを開けても、誰もいなかった。
部屋の灯りをつけながら、千秋はまた少しガッカリする。少し前まではいたのだろう。
部屋の暖房がつけられてあった。
「ま、別にいーけど…。」隣はしんと静まり返っている。
千秋がパリに戻ってきて最初に逢いたかった人は、空港にも来なかったし
部屋にもいなかった。時間は午前1時。
千秋はどっと疲れが出て、体が重たくなった。ざっとシャワーをあび、ベッドに倒れこむ。
アイツ・・・もう寝たのかな・・・。
その寝顔を思い浮かべ、千秋もまた深い眠りについた。
96 :
エド:2005/03/26(土) 16:41:10 ID:k7hzvj/0
翌朝
昼過ぎに目覚めた千秋は、あいかわらずしんとしている隣を確かめてから
いつものカフェでブランチを摂ろうと街へ出た。
久しぶりにあそこのクレープ食いてーなー。あーでももう売り切れてるかー・・・。
それにしても今日は学校休みなんじゃねーのかな・・・。
そんな事を考えながら、セーヌのほとりを千秋は歩いていた。
日曜日のセーヌ河は家族連れやカップル、観光客でにぎやかだ。その楽しげな雰囲気が
今の千秋には少し腹立たしかった。
「ま、別にいーけど…。」
そのうち戻ってくんだろうし。それにしても久しぶりに帰ってきたのに、なんだよ、アイツ・・・。
「かわいくねー…。」そうつぶやいた時
「むっきー!!!」という聞いた事のある声が、千秋の耳に届いた。
千秋は驚きながらも、その声の方へ足を進める。
昼間っからあんな奇声をあげるヤツなんて、この国で1人しかいねー。
そう思いながら探すと、予想どうりベンチに1人で座る姿が見えてきた。
「のだめ…。」と声をかけようとした千秋は、立ち止まった。
97 :
エド:2005/03/26(土) 16:59:16 ID:k7hzvj/0
のだめは、肩まで髪が伸びていた。前髪もかき上げられ、白い額をさらしている。
うつむいて膝上の教本を見つめる顏は物憂げに沈み
頭痛でもするのか、左手は目のあたりにあてられ
その脇から髪がやわらかくサラサラとこぼれ落ちていた。
寒さのせいか赤くなっている鼻が、のだめを泣きそうな顏にみせている。
今までに見たことのない大人びたのだめを見つけた千秋は
その艶めいた可憐さに息が詰まり、見とれてしまっていた。
髪伸びたんだなー・・・少しやせたか・・・?
確かに、のだめは少しやせていた。学校の課題がそうさせるのだろう。
と
のだめがため息をつき、何かをつぶやきながら空を見上げた。
98 :
エド:2005/03/26(土) 17:14:04 ID:k7hzvj/0
空はいつもどうり、あつい雲に覆われている。
そのせいか、のだめを見つめる千秋の心にも、影が差した。
もしかしたら・・・俺と一緒にいるって事は、俺が思ってる以上に、疲れさせているのかもしれない。アイツを・・・。
幼い頃からこういう生活だった千秋に比べ
のだめのここ最近の環境の変化は、のだめに見た目以上の負担がかかっているに違いなかった。
苦しげに空を見上げるのだめの姿が、千秋の胸をギュッと締め付ける。
でも・・・そうだとしても・・・
俺はオマエと一緒にいたい。離れたくないんだ。
オマエだって、そうだろ?だから、今、ここにいるんだろ?
ほろ苦く、心の中で問いかけている千秋。
その隙をついて、見知らぬ男がのだめに声をかけた。
99 :
エド:2005/03/26(土) 17:38:56 ID:k7hzvj/0
それは、あきらかにナンパだった。
男はのだめに話しかけながら、さりげなくのだめの隣に座った。
千秋の視界をさえぎるように。
それだけでも千秋には充分不愉快だったのに
あろうことか男は、ちらりと千秋に視線を投げてよこしたのだ。
「声かけないんなら、オレがもらうぜ。」と言わんばかりの不敵な笑みをこめて。
千秋の眉がビクッとはね上がる。
「上等じゃねーか!」
その男の挑戦を、千秋は低く雄の声で受け止め、のだめに向かって歩を進めた
「うーでも、今何時デスカ?」のだめの声が聞こえる。
「うん?ああ、13:40を過ぎたかな?」と男。
「あー、それならもう行かないと。」
のだめは教本をカバンにしまい、立ち上がった。
「どっか行くの?つきあうよ。」と男はなおも食い下がる。
「ダンナサマがそろそろ起きてくる時間なので。」
「え?君、結婚してんの?」男は信じられないっといった声をあげた。
「カズオさん、昨日寒いトコから遅くに帰って来て。ずっと逢えなくて淋しかったから
すぐにでもハグしたかったんですケド、のだめ少しカゼっぽいからうつしちゃイケないし
ピアノ弾いて起こしちゃカワイソウだったから。」
のだめはそう言って、それまでずっとポケットの中で握っていた、千秋の部屋の鍵を男に見せ
ニッコリとほほ笑んだ。
100 :
エド:2005/03/26(土) 18:01:01 ID:k7hzvj/0
「・・・・!!」言葉をなくす男、そして千秋。
「というワケで、カズオさんの為にのだめ、カフェにサンドを買って帰ります。Adieu♪」
と言い残して歩き出したのだめに、聞き慣れた声がかかった。
「誰がカズオだって?」
「ぎゃぼ!」
振り返ったのだめの顏がパーッと華やぎ、軽やかに駈けよってくる。が
「センパイ♪よく寝られましたカ?」
と言って、のだめは抱きついてこなかった。
「ああ、静かだったからな。」
つい千秋は手を伸ばしてのだめに触れ、その冷たさにギョッとした。
のだめが笑うと、寒さで肩先が少し震えた。
「オマエ、朝からずっとここにいたのか?」
「そですヨ?だってセンパイが好きなあそこのクレープ、朝行かないと売り切れで食えないって
言ってたじゃないデスカ。だから、のだめ買ってきました。」
カゼっぽいという鼻をすすり、クレープを出そうとするのだめを
千秋は強く、強く、抱きしめた。
何も言わなかった。
何も言えなかった。
101 :
エド:2005/03/26(土) 18:24:56 ID:k7hzvj/0
「……バカヤロー、体、冷てぇじゃねーか。」
やっとの事でかすれた声をだす千秋。
「うへへへ♪センパイの体はあったかいデス。でも、カゼうつっちゃいますよ?
せっかくのだめ、昨日センパイの部屋あっためといたのに。」
そう言って千秋から離れようとするのだめだったが、千秋がそれを許さなかった。
疲れていた俺を、気遣ってくれてたのか?こんなに、冷たくなるまで・・・
千秋はこらえきれなくなり、目を閉じて、のだめの髪に顏をうずめた。
胸がジンジンと熱かった。のだめのやさしさに、心の扉が開いてゆく。
せつない思い、締め付ける思い、苦い思い、そして、愛しい思い。
全ての思いが、千秋の中に流れ込む。
その流れに身をまかせ、千秋はのだめの冷たい耳元に
熱い吐息を吹きかけ、そっとささやいた。
「俺も、すごく淋しかった、めぐみ。」
八ッとしてまっ赤になるのだめの、冷えた顏を両手にはさみ
千秋は恥ずかしそうにほほ笑んで、やさしく白いおでこにキスをした。
今までにみたことのない素直な千秋を見つけたのだめは
その可愛らしさに胸が詰まり、右手のなかの鍵をギュッと握りしめた。
102 :
エド:2005/03/26(土) 18:31:08 ID:k7hzvj/0
あぜんと立ちつくす男に向かって、不敵な笑みをバシッとぶつけてやってから
千秋はのだめの肩を包んで、悠然とカフェに向かった。
この季節にしてはめずらしく、空に青空がのぞいていた。
Fin
103 :
エド:2005/03/26(土) 18:37:25 ID:k7hzvj/0
以上です。
ああ、ホント、気晴らしにもなりゃしない(暗)。
あ、もちろんあの千秋ハグで、カバンのクレープはぐちゃってるんですけどねw。
こんなん、もっとほかに載せるトコがあるだろーに、ここしか知らないもんで…。
もーホントお目汚しでスンマセン_| ̄|○
エドさん G J ですよ〜!
健気なのだめに千秋もキュンキュンですね。
きゅんきゅん・・・・
106 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/26(土) 22:06:09 ID:1wZE6zxi
エドさん、すっごくよかったですよ〜!
GJ!です!
のだめの可愛らしさに萌えますた!
刺激が欲しい…
108 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/26(土) 23:20:33 ID:CGaE0f7h
清良か彩子のみたい。
先号+今号のくろきん再登場祭に触発されて、
くろきん・のだめを書いてみました。
シチュは今号のすぐ後、教会からの帰りで、へたれ紳士なくろきんです。
だらだらと長いのにエロくないです。すみません〜。。
投下初めてなんで、何か不手際等ございましたらご指摘ください。
「ミサすごかったデスね」
教会でリュカの劇の練習を見学した後、黒木とのだめは教会を後にした。
「そうだね。みんな上手だったし、クリスマスの本番が楽しみだね」
リュカのおじいさんの言葉に悩みが吹っ切れた黒木の表情は明るい。
パリの街を並んで歩く二人。
「あー、あれ見てくだサイ!」
のだめが傍らのショーウィンドーを指さす。
ケーキ屋のウィンドーはサンタのディスプレイで飾られていた。
ムキャーとなぞの感嘆符を連発するのだめに苦笑しながら、黒木もショーウィンドーを覗く。
ガラスのショーウィンドーに映る二人は、まるで恋人同士のようで。
黒木の頬が思わず赤くなる。
僕は、もうそんなんじゃなくて…
心の中で、誰に向かってか言い訳する黒木をよそに、のだめはショーウィンドーに向かって駆けだした。
「ぴぎゃっっ!」
「危ない!!」
石畳につまずいて前につんのめった のだめを、転ぶ直前で黒木が両手で支える。
「だ、大丈夫だった?」
幾分青ざめながらのだめを助け起こす黒木に、のだめは笑顔で礼を言った。
「ふぉぉ。黒木君、ありがとございマス」
真正面からのだめの笑顔を受け止めてしまって、たじろぐ黒木。
いや、とか、あの、とか口を出る言葉は意味をなさない。
思わず目を伏せると、のだめの手をしっかりと握りしめた自分の両手が目に入る。
離さないといけない、と思いつつ、すぐに離すのも失礼な気がして黒木がためらっていると、
のだめは小首をかしげて、黒木を見上げた。
「黒木君? サンタさん、見に行きましょうよ!」
黒木と片手をつないだまま駆け出すのだめ。
つられて走り出しながら、黒木は頬が上気するのを止められなかった。
「クリスマスが近いと街がキレイですね!」
黒木を見上げて、楽しそうにのだめが話し続ける。
なんとなくそのまま手をつないで、ウィンドーショッピングを続ける二人。
黒木もだいぶ落ち着いてのだめと会話ができるようになっていた。
千秋君ごめん。でも、ちょっとだけなら許されるよね
自分に少し言い訳して、遠くオランダにいる千秋に少し謝ってみる。
のだめとつないだ手は、真冬なのにとても温かかった。
町並みを抜け、セーヌのほとりで、のだめお薦めの焼き栗を食べる。
「11…12…13……」
眉間に皺を寄せて神妙に焼き栗を数えるのだめがかわいくて、黒木はおごると言い出しそびれた。
「いいよ、恵ちゃん。君が多く食べなよ」
のだめの手にひとつ焼き栗を載せると、潤んだ目でのだめが黒木の言葉に感動していた。
「黒木君、いいひとですネ!!」
「…はは…は……」
こんなことでいいひと認定されても、あまり嬉しくない。
ただ、目を輝かせて焼き栗を剥くのだめを見ていると、それでもいいか、という気になってくる。
パリに来て、初めて食べる焼き栗。初めて歩くセーヌ河。
「僕は何にもまわりが見えてなかったんだな…」
温かい栗を手でもてあそびながら、ぼんやりと河に浮かぶ舟を見る。
今朝まで何であんなに青緑な気分だったのか、自分でも信じられない。
「何かあったんですか?」
栗を食べながらのだめが問うと、ぽつぽつと黒木はパリに来てからの出来事を話し始めた。
たまに入れられる相槌は、的を射たものばかりじゃなく、黒木が面食らうほどとんちんかんな相槌の方が多かったが、それでも自分の言葉に耳を傾けてくれる人はパリに来てからのだめが初めてで。
人と話すのがこれほど楽しい事だとは、黒木はそれまで知らなかった。
「…それで、昨日の夜から暖房が壊れて、寒くて眠れなかったんだ」
「ぎゃぼん。この寒さだと凍っちゃいますヨ。それで、直ったんですか?」
「いや、まだ…」
黒木の中にふつふつと今朝の怒りが湧いてくる。
そうだ。僕はすぐ来いと言ったのに、全然修理に来る気配もない!
武士のような表情になった黒木に、のだめはぱちん、と手を叩いてこう言った。
「黒木君、よかったらウチに泊まりますか?」
虚をつかれた黒木は、とっさに反応できない。
「千秋先輩オランダ行ってるし、ベッド空いてます」
「え…あ……えぇえ?! いや、それはマズイよ」
目を白黒させて手首をちぎれんばかりに振る黒木に、のだめはあっけらかんと答える。
「先輩のベッド、セミダブルだから広いですよ。羽布団に羽根枕だから寝心地もいいんデス」
セミダブル…寝心地……刺激的な単語に、黒木の頭にとめどなく妄想が押し寄せる。
「のだめの部屋は隣だから、一人でも寂しくないですよ。安心デス!」
「え…となり……」
ぴたり、と黒木の動きが止まる。
千秋の部屋に黒木が泊まり、のだめはのだめの部屋で寝る。
黒木がそんなごく当たり前の結論を導き出せたのは、たっぷり5秒後のことだった。
「あぁ、僕が千秋君の部屋に…」
「そうデス!」
にっこり微笑むのだめを前に、黒木は自己嫌悪に陥る。
こんな純真な恵ちゃん相手に、僕はなんてこと考えたんだ……
「ごめん、遠慮しておくよ」
申し訳なさそうに断る黒木の手を、のだめは引っ張った。
「大丈夫デス!寒いより暖かい方がいいです!
ごはんも一人より二人の方がいいです!!」
その言葉に、はっと気づく黒木。のだめも一人で暮らしているのだ。
千秋君がいなくて、恵ちゃんも寂しいんだ
「じゃあ、すまないけどお邪魔しようかな」
「今夜はのだめが腕を振るいマス!ひじきと切り干し大根があるので、おにぎりパーティーデス!!!」
意味がよく分からないが、何か和食がでてくるに違いない。
そう言えば、はじめて恵ちゃんと出会ったときもおにぎりを持ってたっけ、と黒木は懐かしく思い出す。
「恵ちゃん、今日はマロニー入ってないよね」
何故か黙って早足になったのだめに、一抹の不安を覚えながら、黒木も足を速めてのだめに並んだ。
手をつないでアパルトマンへ帰る二人は、まるで恋人のようにショーウィンドーに映っていた。
115 :
109:2005/03/27(日) 00:05:53 ID:C/CoBM/8
「くろきんNoelでーと」以上です。お目汚しでした…。
うぅ、勢いにまかせて書いてしまったので、あんまりつっこまず、
適当に読み流しておいてください……。
109さんGJ!でした!
くろきんが可愛かったし、のだめも無邪気ですっごくよかったですよ〜!
できればこの後で千秋から電話かかってきて……みたいなのも見たいです!
かわいーじゃねーかのだめ。
エドさん、GJ!
118 :
エド:2005/03/27(日) 02:20:16 ID:U6k2EuMA
ちと遅くなりましたが、住民の皆様方
あんなすっぺーだけの味のないSSに「GJ」を頂けるなんてもったいない(つД`)
ホントありがとうございました。
環境改善のきっかけのきっかけになればと思い投下しましたが
109様のエロス感じるSSを拝読して、ふんばったかいありました(*´∀`)
あんなすっぺーSSもきちんと受け止め、ご指摘下さるここの雰囲気が大好きで
毎日覗いております。これからも名無しの一人として、心暖まるSSから股温まるSSまで
全部残さずたいらげますので、どうか神様方、バンバン投下くださいましm(__)m
ってなワケでネタ提供w。
たまには皿をかえて、若き日のミルヒー×ミーナ理事長なんていかがでしょう。
ミーナに追いつきたかったミルヒーと自分の限界に気づいていたミーナ。
千秋とのだめを見ていたら、そんな昔を思い出して。なーんてな。
それか、変態コースからは
のだめスレ史上、多分初の百合ネタエリーゼ×のだめ
つってもCoolBeautyエリーゼ様がオリバー遣って男の悦びを教える方向もアリって事で。
ほんとなんでもありだな・・・_| ̄|○
109サンGJ!!
ホント、続きが読みたくなる作品!ぜひ、面白可笑しい続編を。
109さん
続き、待ってまーす。GJ。
122 :
109:2005/03/28(月) 17:59:45 ID:qsn7yePN
>116.120.121.エド様
書き逃げのようなSSに感想ありがとうございます
GJまでもらってしまって・゚・つД`)・゚・。
えーと、「家に帰った後、千秋から電話がかかってきて…」と
続ければいいんですよね。がんばります!
へたれSSになるのは目に見えてますので、期待なさらずに
のんびりお待ち頂けると嬉しいです。
マターリお待ちしておりますね!
109さん、待ってますね!
最近ホント閑散としてるね。
みんな、いないのかな。
某ドラマのラストがさんざんで
自分を慰めるために脳内で他の妄想を広げてます。ゴメン
一時期毎日の様に投下されてたのにね。
神よ、戻ってこないかなぁ。
何か、楽しいことでもしますか。
129 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/31(木) 00:58:35 ID:4VXtHaNH
kiyoratann!!!
130 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/31(木) 03:36:29 ID:wBivcYl7
原作で千秋ってのだめのこと抱いた?
131 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/31(木) 06:10:50 ID:4R0m/5KM
まだっぽい
抱いた って、なんだかリアルだな。レディコミみたい。
125,127,128さん、私もです。
リレー小説の再開を待ちわびる名無し民1・・・。
またーり待ちます〜。お茶でも飲みますか。桜餅もあるでよ。つ旦~
お題はいつ千秋はのだめを「抱く」のかについてですかね?
本誌だと新年迎えるまでにケリがついちまうのかなー。微妙だ・・・。
桜餅で思いついたけど、花見で桜に酔った二人がエチーっていうのも旬ですね。
千秋×のだめ、龍×清良、菊地×女子1(←なんで?)
しばらく来ていないうちに、なんだか寂しい雰囲気に……。
いろいろ萌えシチュを提供していただいたので、なんとか
近いうちに投下したいと思っていますが。
ネタくれ発言にご協力していただいた方々、ありがとうございました。
もうしばらくお待ち下さい。
そして引き続き、何かリクエストしていただければ嬉しいです。
私、エロあんまり書けませんけどorz
135 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/31(木) 17:26:49 ID:4VXtHaNH
花見キボーン!!!ワラ(´∀`)
とりあえず、下げませんか?
みなさん上げすぎ。
これじゃ神々が投下しづらいと思いますけど……。
137 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/31(木) 20:02:59 ID:4VXtHaNH
sage
sageってのは書き込むとこにあるE-mailのトコに入れるんデスヨー。
パリ市民は花見しないのかな?ってか桜があるのか?
そんな自分はフランス語が知りたくて4月からのラジオフランス語聞こうと
思ってるたわけですが。ボンジュール ( ̄∠  ̄ )ノ。
三木さーん!!!
140 :
リレー小説:皇紀2665/04/01(金) 00:42:09 ID:RkWRNkIh
>73の続き。
熱い…
のだめの入口に千秋の先端が触れた瞬間、千秋はその熱さに酔った。
たまらず、一気に貫く。
のだめの中の、絡みつき、締めつける感覚は、何度味わっても飽きることなく千秋を酔わせる。
挿入するだけですぐに襲ってくる射精感をこらえ、ゆっくりと動き始めた。
「セ、センパイ…熱い…熱いデス…」
そんなのだめの言葉に反応する余裕もなく、千秋はのだめを味わいつくそうと動き続ける。
ダメだ。挿入シーンは上手く書けん。
さぁ、続きを!(他人まかせ)
141 :
いよかん:皇紀2665/04/01(金) 12:35:52 ID:bjtVAfJv
すんません。リレーをぶち切ってしまいますが、
久しぶりに投下させていただきます。
えーと、リクにあったフォーマル上半身裸千秋ストイックムンムンを
書いてみました。
なんかちょっと違うシロモノになってしまったかもしれませぬが。
それでは、どうぞ〜。
『楽しい音楽の時間』を目指して、私たちは天を仰ぎ歩く。
それでも、立ち止まったり後ろを振り返ったり、時には俯いたり。
進むのに疲れたのなら、隣を見て。そこに、私がいるから。
「you owe me nothing in return」
観客の惜しみない拍手の中、私はひとり静かに溜息をついた。
演奏は、決して悪くなかった。それは今まわりで起こっている歓声が証明してくれている。
そのことにホッとしながらも、昨日のやりとりが思い出されて。
指揮台の上に立ち客席に向かって挨拶する彼の表情はよく見えなかったけれども。
その心情を思うと……。もう一度、天井を見上げて大きく息をはいた。
バンッ! という大きなドアの悲鳴にびっくりして私の手は縮こまり。
ピアノが奏でていた音色は宙に浮いてやがて消えてしまった。
そおっと振り返るとそこにはとてつもなく不機嫌そうな先輩が立っていて。
「……悪ぃ」と一言つぶやいて、そのままキッチンに向かい。
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出してボトルのまま口をつけ。
ゴクゴクと一気に飲み干して空になったそれをシンクの中に放りこみ。
再びリビングに戻ってきてソファにどかりと腰を下ろした。
そしてタバコに火を付ける。
……その間、無言。
「おかえりなさい」と言うタイミングを失い。
なんとなくこの場にいてはいけないような気がして。
散らばった楽譜を片付けそっと鞄を手に取り。
できるだけ音を立てずに部屋から出て行こうとしたら。
右手が捕まえられた。
「……何か、弾いて」
その疲れた、いつもより張りの無い声色に、こちらの気分もつられそうになったけれど。
「いいですよ♪ リクエストは?」
無理やり明るい声を出して、笑った。
もじゃもじゃ? ざけんな! といつもどおりの会話をして。
ピアノの前に腰掛けた私に、「明るい曲を」と声を掛けた先輩は目を瞑り。
私は少しでも力になれたら、と想いを込めて弾き始める。
マルティーニの『愛の喜びは』。
その旋律に、私の気持ちも織り込んで。
たった一人の、けれどもいちばん大切な観客へと優しい音楽を届けた。
「どでしたか?」
くるりと彼の方へ顔を向けると、「ん。よかった」と少し微笑って。
自分の隣の空いたスペースをポンポンと叩いた。
その様子に先程の暗い影はだいぶ薄れていたから。
私も微笑み返して、ゆっくりと先輩の横に座った。
同時に彼の腕が私の首にまわり、その頭は胸元にうずめられ。
ふうぅと息をはき出したので、表情を見ないようにしながら背中を撫でる。
「……カッコ悪ぃな。ごめん」
「そーデスね」
言ってからしばらく沈黙が続き、怒ったかな? と思ったけれど。
先輩がぶっと噴出したから私はようやく聞くことができた。
「ゲネプロ、うまくいかなかったんですか?」
問いかけに、腕の中の恋人は弱々しく首を振った。
「なんていうか、そこにオレの音がないんだ」
ポツリ、ポツリと話す内容は彼の苦悩が満ち溢れていて。
私は慰める術を持たない。
オケとの関係がうまくいってないわけじゃない。
彼らの技術が他のオケと比べて劣っているわけでもない。
それでも、納得のいく音にはほど遠く。
「結局、オレの実力がまだまだってことになるんだよ、な」
そう言って苦笑う先輩は、もうこの話はおしまいと私の頭を軽く叩いた。
前へ進めば進むほど、理想はその手で高く持ち上げられてしまうから。
きっと、壁に突き当たるのは、仕方の無いこと。
粘着の完璧主義者である先輩ならなおのこと。
そう思っても、なんだか口に出して言うのは憚られて。
「明日、のだめも行きマスから。心強いでしょ?」
「ばぁか」
私の軽口に先輩は笑い。
それから「ありがとう」ともう一度私の身体を抱きしめた。
そう、演奏は悪くなかったのだ。
けれども、先輩の言っていることもぼんやりとわかる気がする。
でもそれは、「オレの音がない」わけではなくて。
羽化する前の、過程。
一度溶けて、全て初めから構築し直すのは本当につらいけれど。
その先に見えてくるのは、雲ひとつ無い青空だから。
よし、と私は頷いて恐らく沈んだままの彼が待つ楽屋へと足を向けた。
コンコン。
ノックの音に、中から「oui」とくぐもった返事が届いて。
私はそっとドアを開ける。
……やっぱり。
ソファにぐったりともたれたままチラリとこちらに目線を向けた先輩は、
私に「何も言うな」と無言の圧力をかけて。
その大きな手で顔を覆い、深く溜息をついた。
こういう時、私に出来ることは1つだけ。
だから最初から何かを言うつもりなんかなかった。
彼が浮上するまで、ただ、側にいて、待つ。
だいじょうぶですヨ、ちゃんと見届けマスから。
ドアに背を預けながら心の中で呟いた。
「……暑ぃ」
かなりの時間が経過して、やっと顔を上げてくれたと思ったら。
その手はシャツのボタンを外しだし、先輩の上半身が露になる。
そういえばまだ着替えてなかったんだとぼんやりとした頭でその様子を見ていたけれど。
あわててくるりと背を向ける。
「何赤くなってんだ?」
後ろからニヤニヤした感じの笑い声が聞こえて。
これがさっきまで一人どん底に沈みまくってた人なのかとムカついた。
「先輩がフォーマルで上半身ハダカって妙に色気がありスギるんですヨ!」
「はあ!? なんだそれ?」
「あ〜あ、もっとこう恥じらいをもって着替えてくれたら、のだめも
影からコッソリ盗撮する気マンマンなんですケドね」
惜しいコトしましタ! この変態!!
いつもどおりのくだらない言い合いに、どちらからともなく笑いが起きて。
空気がふわり軽くなった。
不意に背後から気配を感じて。
あれもう着替え終わったのかなと首を後ろに向けると。
目の前に逞しい胸板が迫っていて私の心臓が跳ね上がる。
「オイ、なんで逃げる?」
後ずさるもすぐドアの壁に背中がぶつかり。
「な、なんででしょうねぇ。えへ♪」
自分でもよくわからないけれど、とりあえず笑って誤魔化してみた。
すると先輩の手がすうっと私のほうに伸ばされて。
思わずびくりと目を瞑る。
その手は私の頭を優しく撫で。
そして上から言葉が降りてきた。
「ありがとう」
それは昨日のものと同じだけれど。
きっと、ぜんぜん違う言葉。
やっぱりこの人は全部わかってる。
誇らしい気持ちになって、その胸に頬を寄せた。
「溺れたら、仕方ないから一緒につきあってアゲマス」
「それはどーも」
「でも1回きりデス。あとは知りまセンよ?」
「ん。そしたら他の女に人工呼吸してもらう」
ムキ――ッ! と顔を上げた私の唇に柔らかいものが触れて。
彼は、嘘だよと笑った。
つられて私も笑顔になり。
今度はどちらからともなくキスをした。
隣には彼が。
隣には彼女が。
そしてもたれることなくお互いの存在と音楽が支えとなり。
共に、歩く。
相手に出来るただ1つだけのことが、自分の誇り。
自分で立ち上がることが、自分の誇り。
何度も舌を絡め合っているうちに、私の意識はふわふわとしてきて。
遠くの方でカチリと音が聞こえた気がした。
「いま、の……何の、お……と?」
ん? と先輩はいたずらっ子のような目をして笑う。
「カギ、閉めた音〜」
へ? キョトンとする私の唇を塞いだまま彼は私を抱き上げて。
そのままソファへと移動する。
「ちょちょちょ、ちょっとしんいちくん!?」
あわあわと足を動かす私を無視して先輩は言い放った。
「だいじょうぶ。ここシャワーあるし」
そーゆう問題じゃないと思いますケド。
さすがカズオ。転んでもただじゃ起きまセンね。
おわり
148 :
いよかん:皇紀2665/04/01(金) 12:45:54 ID:bjtVAfJv
以上です。
はい、久しぶりでなんだかうまくいきません。
ネタ提供してくださった方、こんなんですが勘弁してください。
それでは。
149 :
名無しさん@ピンキー:皇紀2665/04/01(金) 14:22:37 ID:0510rStx
ほわぉ〜!
いよかんさん、GJ!GJ!GJ!!です。
たっぷりと堪能させていただきました
きちんと、sageましょう。
神々のためにも!
はうー。フォーマル萌え〜ってリクしたものですが・・・いぃ・・・。
いよかんさんGJです。萌えました。
いよかんさん、GJ!
すっごく萌えました!
フォーマル千秋……汗とかかいちゃっていい匂いがしそう……。
153 :
初めて♪:2005/04/02(土) 21:45:34 ID:l8YJJwM8
ずっと読んでたんですけど我慢できなくてわたしも投稿させていただきます!
はじめてなんでエロ足りませんけど許してください!
じゃあ行きますよー
154 :
初めて@♪:2005/04/02(土) 21:54:54 ID:ZZpBlYOL
今日は最悪な公演だった。俺の指揮は完璧なハズだった。
なのに、なのに!
オーケストラのピアノのヤツが間違えやがったせいで今日の公演はボロボロだった。
そのピアノの演奏者が、また、トロくて腹の立つヤツだったんだ。
公演は台無しになり、客からはブーイングの嵐だった。
なのに、ヤツは謝りもせずさっさと帰っていったんだ。
くそ、公演が終わって数時間が経つというのにまだ怒りがおさまって来ねぇ、クソ。
今日は本当に最悪だ…。全く。
えと。続かないのでしょうか?
何か「つづく」とか書いたほうがいいですよ。
書き込みしづらいです。
次回テンプレにくわえたらどうだろう。
ある程度書きためてから投下しましょう、と。
作りながらの投下は、ほかの職人さん達への迷惑にも繋がります、ネタも投下しづらくなります、とか。
連作になりそうだったら、続きは後日、みたいに宣言しましょう、とか。
書く方もそのほうが書きやすいだろうに。
読むほうだって、読みやすいでしょう。
投下がすべて、って事じゃなくて、必ず読み手がいるんだということを頭に置いておく必要はあると思う。
いいネタの提供もとであり、素晴らしい職人さん達の駐在するスレであってほしいから。
自治厨スマソ。
私もss投下人として気をつけます。
私もそう思います。
書き手あり読み手ありのスレですから
どちらにも気分のいいものにしたいです。
私もSS職人の一人として気をつけますし
みなさまにもお願いしたいです。
158 :
初めて♪:2005/04/03(日) 20:07:45 ID:18Mwx05y
ほったらかしですいませんでした。。。
続き、投下します!
159 :
初めてA♪:2005/04/03(日) 20:18:34 ID:18Mwx05y
マンションの自分の部屋の前でチャイムを押す。
と、「は〜い♪今開けマス♪」
と、アイツの嬉しそうな声。
アイツの声を聞いたら何故か怒りは収まってきた。が、完全じゃない。
「先パイ、どうしたんデスか〜?今日はなんだかいつもと違うデスよ?」
出迎えたのだめが尋ねた。
「なんでもない。」
俺はぶっきらぼうに答えた。
「そんな〜。何でもないこと無いデス!!いつもの先パイじゃないもん!!」
ちょっとほっぺを膨らませながら反論してくるのだめは、なんだかとても可愛くて。
俺は「ほんとだってば。」と言いながらアイツを引き寄せ軽いキスをした。
「んも〜!先パイってば!いつもズルいですぅ〜!」
のだめはテレながらボソッと言った。
「…しんいちくんにもいい思いさせてあげたいデス…。」
俺はそれを聞き逃さなかった。
160 :
初めてB♪:2005/04/03(日) 20:27:00 ID:18Mwx05y
「え?今なんてった?」
するとのだめは
「ぎゃぼ〜!!聞こえてたんですか?」
アイツは真っ赤になって恥ずかしがっている。
「ああ‥・めぐみ…俺を悦ばせてくれ。」
そうアイツの耳元で囁くともうアイツは顔を真っ赤にさせてソノ気になっている。
「お前はいつもやらしいな・・・」
また囁き、アイツを見ると目付きがトロンとしている。
そんな素直な反応をするあいつをみてると我慢できなくなってきた。
そして俺はアイツをベッドに押し倒し、口を塞いだ。
最初は驚いたのか舌を引っ込めていたのだめだったが、しばらくすると
アイツから俺を求めてきた。
「やるじゃねえか。」
俺はそう思った。
そしてのだめの舌を執拗に追い回し絡めた。
「んっ・・・、ふっ・・・。」
アイツが色めいた吐息を漏らす度に俺は激しくアイツの口内を貪った。
161 :
初めて♪:2005/04/03(日) 20:28:20 ID:18Mwx05y
しばらく書き溜めてからまた続きを投下します。
中途半端でごめんなさい。。。
>「初めて」様
えーと、次回投下時から、
丸数字を使用しないでいただけるとありがたいのですが…
(機種依存文字なのでMacだと文字化けしてしまうので)
163 :
初めて♪:2005/04/04(月) 11:19:13 ID:wxCVRD8g
>>162 あ、わかりましたw
次から普通のにします。
じゃあまた。
少年漫画のヤリタイ盛り風千秋だね。
165 :
初めて4♪:2005/04/04(月) 23:20:26 ID:JAaZMtgb
「ふぉお…。先パイ…。」
口を離すと、のだめは涙目になっていた。
「おい、どうしたんだ?いつもと違うぞ。いつもと違うのはお前の方じゃないのか?」
俺は笑った。
「だって、だって今のキス、なんだかいつものキスより激しくて、気持ち良かったんデス。」
アイツは言った。
「…やっぱ、お前カワイイ。」
「ぎゃぼ〜!先パイやっぱり違う!いつもなら絶対言ってくれないモン!!」
などと、しばらくは他愛も無い会話を交わしていた。
が、やがて静かになった。
俺はのだめに近づき、また、キスをした。
最初は、優しく唇を甘噛みするように。そして段々とまた、激しく。
166 :
初めて5♪:2005/04/04(月) 23:25:52 ID:JAaZMtgb
「なぁ、していいか?」
俺は聞いた。
「いいデスよ…♪ダメって言ってもしんいちくんしちゃうんでしょ〜♪」
笑いながら答えたアイツはベッドにごろんと寝転がった。
「うっきゅ〜♪さ、早く服脱がせて下さい〜♪」
のんきにのだめは言った。
だが俺は
「ダメだ。もう約束を忘れたのか?」
と言い放った。
「ほぇ?のだめ、何か言いましたっけ???」
…もう、忘れたのかコイツは!!そう思っているとある案が浮かんできた。
そして意地悪く俺は言った。
167 :
初めて6♪:2005/04/04(月) 23:35:36 ID:JAaZMtgb
「さっき俺にいい思いさせてあげたいって言ったよな。じゃあ俺の前で脱いで。」
「え・・・。そんなの…。でも…。」
口ではそう言いながらも顔はまんざらでもないようだ。
「早く脱げよ。」
俺が急かすとのだめは俺の前に立ち、
「じゃあ脱ぎますよ〜☆のだめストリップ開始デス♪」
と言った。
まずはスカートを脱いだのだめ。
スカートの下からは黒いレースをあしらったショーツが見えた。
「へぇ〜。お前が黒はくなんてな。」
俺はじろじろ見ながら言った。
「エヘへ♪先パイのために買った勝負下着デスよ♪」
と、のだめ。俺にはのだめがどんな下着を着けていようとも魅力的なのに。
次にカットソーを脱いだのだめ。時折挑発をするかのようにこちらをチラチラ見ている。
黒いブラジャーに包まれたたわわに実ったアイツの胸が見え隠れした。
そのブラは谷間が強調される物らしく、Dカップの胸の谷間が印象的だった。
俺は自分自身が段々と硬く、大きくなってきたのが自分でも分かった。
168 :
初めて♪:2005/04/04(月) 23:38:42 ID:JAaZMtgb
アホな文章ですいません。
続きはまた明日あたりに投下します。
なにしろまだ完成してないのでwww
もう以前の神々は降臨されないのかな・・・・・・
こうも続くと、いい加減うんざりしてきた。
>>169 はげど。量産型ボーイズラブ小説を読まされた気分。
まあまあ、マターリいきましょうよ。
かく言う私も神々の降臨を願う者ですけど。
新しい職人さんが増えてこのスレが活気付くのはいいことですし。
確かにここ最近なにやら投下しづらい雰囲気で
イロイロ書いてはいるものの、落としていいのやらと考え込んでしまい
様子を見ているのですが……。
以前のように、神々も新職人さんもネタ提供してくださる方もコメントくださる方も
気分良く書き込めるような雰囲気のスレにしたいですね。
>>156さんの意見にはげどう。
私も、なるべく完成してから投下するように心がけます。
自治厨スマソ。
清良タン×高橋君(´∀`)ワラ
他の少女マンガエロパロスレも覗いてるんだけど、ンマー荒れてましてね
改めてここのスレの大人さに感心。滞ってるけど、とりあえず荒れてはいないし。
21禁の大人スレだからCoolにいきましょうや。
ネタってワケでもないですが
登場人物の中で常にTバックをはいてそうな人っていますかね?
高橋君とか・・・
のだめ、パンツだけは気を使ってるから
Tバックくらいもってそう。
ヒモパンでTバックって、なんかすごいですね。
ところで、いまSS書いてるんですけど、投下しようかちょっと迷ってます。
以前やった時代劇風のつづきなんですけど。
異様に長くなってしまい、前編・中編・後編になりそうで。
とりあえず前編は書き終わっているのですが、
最後まで書いてから投下したほうがよろしければそうします。
どうしましょう? のだめ×くろきん(夢オチ)
見たいので、ぜひぜひお願いしマス!
178 :
いよかん:2005/04/06(水) 14:18:13 ID:GeFK6YaM
ありがとうございます。それでは投下いたします。
でも、前編にはまだのだめ出てこないんですよ。
ごめんなさいorz
今日、恵ちゃんと(リュカも一緒だけど)ミサのリハーサルを見に行った。
彼女の隣ですばらしい音色に包まれて、僕の世界はまた1つ広がって。
千秋くんのいない間に、と少し後ろめたさはあったけれど、確かに幸福で。
だからかな、こんな夢をみたのは……?
「江戸のクロキン2」〜前編〜
きんぎょーや〜、きんぎょ〜♪
およそパリには似つかわしくない物売りの威勢の良い声が辺りに響く。
目の前に広がるのは、町人が忙しく行き交う姿や着物姿の女たちが立ち話をする光景。
ああ、またこの夢か。
自分も着流し姿であることを確認してから、黒木は大きな溜息をついた。
この間見た夢は、恵ちゃんと再会する前のときだったし。
それに千秋くんと付き合ってるなんて知らなかったから、あんなコトもできたわけで。
「あんなコト」を思い出して、頬を赤く染めた黒木はぶんぶんと首を振る。
と、とにかく、僕はもうそんなんじゃないんだから!
目が覚めるまでなるべく何事にも巻き込まれないようにしようと、彼は足早に
往来を通り過ぎた。
必要も無いのに急いで歩いた為か、喉の渇きを覚えた黒木の前に
一軒の茶屋が見えた。
あそこで一息つこう、と思い、念のため懐を探ってみると。
麻で出来た財布の中にいくらか小銭が入っていた。
この時代の金銭価値はわからないけれども、まあ夢なんだし。
どうにかなるだろうと考えて赤い布の敷かれた腰掛に座り、茶屋娘にお茶と団子を頼む。
しばらくして運ばれてきたお茶に喉を潤し、黒木がふうぅと息を漏らすと。
後ろからなんだか聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「かあぁ〜っ! やっぱ団子うめー!!」
「いいからさっさと食べちゃってよ! ご隠居に追い付かなきゃならないんだから」
振り返ると、そこにはもちを喉に詰まらせてむせる峰と、その様子に呆れながらも彼の
背中をトントン叩いてやる清良の姿があった。
「どうせあのエロじいさんのことだから、どっかで女の尻追っかけてるって」
お茶でどうにか詰まったもちを流し込んでから、だからもうちょっとのんびりしてこーぜ、
と言う峰に、やれやれと清良は首を振りながらも。
「……まあ、否定はしないけどね」
ふたり、目を合わせて苦笑うのであった。
そのふたりのやりとりを、半ば呆然と聞いていた黒木の後ろでガシャンと何かが
割れる音がして。
見るとなにやらガラの悪そうな男二人が娘の腕をつかんで言いがかりをつけている。
「おい嬢ちゃん、俺にこんな茶ぁ飲ませやがって! どう落とし前つける気だ?」
「嬢ちゃんが詫びとして身体で払うってンなら、許してやらねぇこともねぇけどよ」
すみません堪忍して下さいと涙目で謝る茶屋の娘を囲んで、その男たちは
ニヤニヤといやらしく笑っていた。
「ちょいと兄さんたち、そういうことはヨソ行ってやんなよ」
怒りにまかせて腰のオーボエを抜こうとした黒木の前に、清良が凛とした面で
立ちはだかる。
「ああ!? なんだ姉ちゃん?」
片方の男が清良の方に向き直り、睨みつける。
「なんだったら、お前が代わりに相手してくれてもいいんだぜ?」
そう言って伸ばしてきた腕を捻り上げて、そのまま大の男を投げ飛ばした。
「この女ァ!!」
「龍っ! もう片方は頼んだわよ!!」
話の展開に追い付けず、オーボエに手をかけたままの姿勢で立ち尽くしていた黒木の
後ろに峰がしがみついた。
「ここは任せたぜ☆」
「って、ええ!?」
見ると男の一人が刀を構えてこちらに切りかかってくる。
黒木はあわててオーボエを抜き、その脳天めがけて振り下ろした。
ポカリ。
軽い音のあと、目をあけるとそこには頭にひよこを回らせて気絶している男の姿。
ほっと胸を撫で下ろして清良の方を見やると、そちらもどうやら片がついたようで。
こちらに向かって手をヒラヒラと振っている。
そういえば、と後ろを見やると、峰は先程男たちにからまれていた茶屋娘の手を取り
「お嬢ちゃん、怪我はないかい?」とすべて自分の手柄のように振舞っていた。
そこへツカツカとやってきた清良に親指を立てて片目を瞑るも、
その顔面に右ストレートが鮮やかに決まり、はうっ! という声とともに崩れ落ちる。
「い、痛ぇじゃねーか、お清姐さん!」
あんまりだ、と左頬を押さえて涙ぐむ峰を見下ろし、
「痛い、じゃないわよっ! ったくあんたって本当にちゃっかりしてるだけの役立たず
なんだから!!」
このちゃっかり龍太郎! と峰を足蹴にしてから、清良はくるりと黒木の方に
顔を向けた。
「ごめんなさいねぇ。……でもお侍さん強いわね」
そう言って笑う清良に黒木は妙な可笑しさと懐かしさを感じながらも首を振った。
「い、いや、僕は何もしてないから……」
「あのぅ……」
峰と清良のやりとりに戸惑っていた茶屋の娘がふたりの会話に割って入り、
深々と頭を下げる。
「助けていただいて有難うございました。あの人たちには本当に困っていて……」
「いやいや礼にはおよばねぇよ☆」
あんたは黙ってなさい! 今度は後頭部に蹴りがクリーンヒットする。
とりあえずこの二人は放っておいて、と黒木は自分の疑問を投げかけた。
「キミの言い方だと、この男たちは何度も嫌がらせに来てるみたいだけど」
よかったら話してみてくれないか? そう言って安心するよう娘に微笑みかけた。
先程まで「何事にも巻き込まれないように」と考えていた黒木の気が変わったのは、
R☆Sのメンバーに夢の中とはいえ会えた嬉しさが理由だったのかもしれない。
初めは俯いたまま黙りこくっていた茶屋娘だったが、やがて意を決したように
顔を上げ、黒木に真っ直ぐな視線を向けて頷いた。
「実は……」
最近この町にはこの男たちのようにたちの悪い連中がたむろしていて。
そこいらの店に入っては難癖をつけて金を巻き上げていくという。
困り果てた町人はお役人に訴えたが聞き入れてもらえず。
今では怪我人が出ても奴等の言うなりになるしかない状況らしい。
「どうやらお代官とつながりがあるようなんです」
なんだかほんとに時代劇だなぁ、と黒木が感心しながら頷くと。
「それはほっとけないわね」
峰にマウントで平手打ちを喰らわせていた清良がいつの間にか横に立ち
腕を組んで思案顔をしていた。
「これは早くご隠居と合流しなきゃ……」
ほら龍、さっさと起きて行くわよ、と言う彼女の先にはボロボロになって倒れている
峰の姿があった。
ゲフ……、あ、姐さん非道いっスよ。
半死状態の彼を抱え起こして、心の中でゴメンと謝りながら黒木は二人に尋ねる。
「あの、キミ達の言うご隠居って、もしかして……」
黄金色の帽子を被った、髭のある人? 黒木は以前見た夢に出てきたシュトレーゼマンを
思い浮かべた。
「え? お侍さん知ってるの!?」
「え……と、知ってるというか、この間めぐ、女の子に付きまとってるところに
居合わせて、その――」
殴ってしまった、と言う前に、それよっ!! と清良の叫びによって遮られた。
「エロジジイに間違いないわ! 悪いけど案内して!!」
がしりと腕を捕まれ有無を言わさぬ話の流れにただあわあわと付いていく形に
なった黒木。
その後ろから「待ってくれよ〜」と団子を抱えて追いかけてくる峰。
彼に向かって「遅い!」と叱咤しながら、前を向いてずんずん歩く清良。
さて、この三人の珍道中はいかに?
それにしても、峰くん。キミはうっかり八兵衛のポジションなんだね。
僕はそんな風に思っていないはずだけど、これは僕の夢なんだし……。
なんだか少し、申し訳ないような。でもちょっと面白いかも。ププッ。
前編おわり
185 :
いよかん:2005/04/06(水) 14:30:27 ID:GeFK6YaM
とりあえず、前編は以上です。
R☆Sのメンバーを出したくて書いてみました。
でも、水戸黄門知らない人にはわかりにくいネタかもしれません。
ごめんなさい。
このあとは、菊池くん、ミルヒー、エリーゼ、オリバー、大河内くん、
などなども出てくる予定。
それでは、また。
いよかんさん、GJ!
峰や清良のキャラもいいですね〜♪
続き、楽しみにまってます!
いよかんさんありがとうございます!!
続き楽しみに待ってますっっ
ひょんなきっかけから、このスレの神である、けろりん様と交流を持つことが出来まして、
この度は合作なるSSを投下させて頂こうと思います。
素晴らしいシチュエーションをけろりん様が作られ、
そこに僭越ながら、私・dropが枠内の内容を書かせて頂きました。
イヤ、合作というのもおこがましいくらいで、私が勝手にけろりんさんに妄想を押しつけたようなものなのですが……。
けろりん様が、こちらへの投下を快く許してくださったので、こちらへ投下させて頂く運びになりました。
>>けろりん様、有難う御座います。改めてお礼いたしますね。
「セン、パイ………」
風呂上がりののだめが、本棚の前に立っていた俺の背中に抱きついてきた。
いつの間に近づいて来たのか。不意打ちだ。
けどそれはもちろん、不愉快なことではまったくなくて。
すかさず腕を取り、柔らかい体を自分の正面に持って来て、こちらから抱きすくめる。
「ん?………おい。……バーカ」
「そんなコト……言わないでくだサイ……ん」
「ふふ………」
「きゃ…………あ」
┌────────────────────────────────────────
│巻き付けたパスタオルの合わせをほどくと、ぱさりと音を立てて床に落ちた。
│湯上がりの上気した肌。ピンク色に染まり、瑞々しく水分をたたえて艶やかな。
│首筋に唇を落とすと、のだめはぴくりと反応し、くすぐったい、と笑った。
│拭き取られず肌に残る雫をたどりながら、俺は美しい谷間に顔を埋めていく……。
└────────────────────────────────────────
…………ん。…あ、しまった。
┌───────────────────────────────────────
│耳に入ってくる旋律。
│ああそうか、この指揮者はこういう解釈……っていやいや。
│今はそうではなくて。
│俺は徐々に体を落としながら、膝をついた。
│のだめのすべすべの腹にキスをしながら、両腕を取り自分の背中に回させる。
│そして、指先で薄い恥毛の奥をなぜた。
│そこは、明らかにのだめ自身の蜜で潤み始めていて……。
│人差し指を襞に這わせると、その度くちゅりと淫猥な音を立てる。
└───────────────────────────────────────
「あ………」
「いて………爪、立てンなよ…」
「だって、………ん」
┌───────────────────────────────────────
│指をすすめるたびに、背中ののだめの指に力が入る。
│……ふっと一瞬音が途切れ…静かに第2楽章が始まる。
└───────────────────────────────────────
…………………う、ん。
┌───────────────────────────────────────
│のだめの右足を持ち上げ、自分の肩に載せた。
│眼前にとろとろの秘部が露わになる。
│そっと息を吹きかけると、その微かな揺らぎにも、のだめは敏感に反応して声を上げた。
│俺は舌先をのばして、その官能のボタンをまさぐっていく。
└───────────────────────────────────────
「や……ん」
「…………ちゃんとつかまって……」
「ん…………」
┌───────────────────────────────────────
│空をさまようのだめの右手を取ると、指を絡ませた。
│のだめの感じるところ……掌の中央を指先でかりかりと刺激する。
│そして、舌先で余すところなくのだめを味わっていく。
│……ああ、そこのスラーなら俺だったらもっと長くゆったり目に……
│そう、こんな風に……
└───────────────────────────────────────
……………やっぱり、だめだ。
┌───────────────────────────────────────
│第3楽章に入ってからのヴァイオリンソロ。
│激情を増していく音楽は耳に強烈に届いて、無意識に音符を追ってしまう自分がいた。
└───────────────────────────────────────
「悪い、ちょっと待って……」
俺はため息をつく。
一度のだめから離れて、ステレオへ向かい、掛かっていたCDを止めた。
「………音楽かかってるの、ダメなんだよな」
「そ……ういえばシンイチくん、いつも音楽、切りますよネ…? 何がイヤなんですか?」
「んー……音符の方に気が行くっつーか……集中できねーんだよ」
ふたたび、のだめの頭を抱き、栗色の髪にくちづけを落とす。
「おまえに」
くす。
あ、こいつ、笑ったな。
「集中してくだサイね?」
「言われなくたって。………おまえ、気にならないの?」
「どーせ、途中でぜんぶ分かんなくなっちゃいますから。……誰かサンのせいで」
………ああ、そう。
「じゃ、お言葉通りに……集中させてもらうからな?」
<FIN>
以上で御座います。
けろりん様、有難う有難う。すべてはあなたのおかげです。
まだまだ連載再開まで長いですが、マターリ過ごしていきましょう!!
日々萌えを探しつつ、みんなでこの寂しさを乗り越えようじゃないですか。
ではでは。
リアルタイムでGJ!
けろりんさん、dropさん素敵な萌えをありがとう!!
そんな私はいよかんでした。
またのご降臨をこころよりお待ち申し上げております。
うを!神々降臨ー!
しかもCollaborationでいらっさるとわ・・・!
dropさんのリアリティな文とけろりんさんのリズムある構成
まじ美味いっす。絵が浮かんできましたよー!ありがとうございましたぁ><b
わー、素晴らしい萌えをありがとうございます!
絵が浮かんでくるようで激しく萌えましたよ!
くろきんの腰のオーボエが武器ってのがワロス
197 :
いよかん:2005/04/07(木) 23:14:31 ID:EzeVjzvU
遅くなりました。続きが出来上がりましたので
投下いたします。
なんだかどんどん違う方向にいってしまって、ギャグにもなってない
ような気がしますが……。
みなさんのあたたかいコメントを励みにがんばりました。
いつも読んでくださってありがとうございます。
それでは、どうぞ〜。
〈前回までのあらすじ〉
再び夢の世界の住人となったクロキンこと黒木泰則。お江戸の町に巣食う悪の手下を
ばったばったと切り伏せて、お供の由美か○るとうっかり八兵衛をしたがえつつ、
とうとう黒幕の元まで辿り着く。
行け! 行け!! 我らがクロキン。お江戸の平和を守るのだ!!!(←ウソ)
「江戸のクロキン2」〜中編〜
むんずと腕を捕まれたまま、黒木は引きずられるようになりながらも必死で清良に
付いていく。
「こっちの方向でいいのね!?」
彼女の勢いにのまれ、ただコクコクと頷く格好になった黒木は、しかし
頭の中でいろいろと考えていた。
僕がシュトレーゼマンを見たのはこの間の夢だったし、この夢がその続きだったとしても
同じ場所にいるとは限らないんじゃ? それに……。
また恵ちゃんと関わることになったらどんな展開になるんだろう、と黒木は不安を覚える。
「あ、あの……」
黒木が声を掛けると、何? とその歩みを止めることなく清良は振り返って彼の顔を窺う。
「とりあえず、ちょっと止まってくれないかな? 息が……」
苦しくて話ができない、と言うと少し不満そうに眉をしかめながらも彼女の足が止まった。
黒木が解放された手で胸を押さえながら息を整えている間、清良は後方を見つめ
軽く舌打ちする。どうやら峰が付いてきていないらしい。
仕方ないから彼が追い付くまで休憩しましょ、と言う彼女の言葉に黒木はほっとした。
「で、話って何? まさか道がわからなくなったなんて言うんじゃ……」
いやそうじゃなくて、と黒木は首を横に振る。
「その、キミ達の言うご隠居さんと会ったのは、確かにこの道を真っ直ぐ行った
ところにある川沿いの柳の木の近くなんだけど」
「じゃあ何も問題ないわ。そこまで案内してくれれば」
「でも、それ随分前のコトかもしれないし」
もういないんじゃないかな、と言う彼に、清良は「かもしれない?」と首を傾げる。
まさか夢の話なんて説明するわけにもいかず、どうしたらいいのか頭を悩ませているうちに、「おお〜い、お清姐さんドコ〜!?」と半泣きの声が離れたところから聞こえてきた。
こっちよっ!! と怒鳴ったあと、彼女は黒木の顔を見て
「まあとにかくその場所に行きましょ。何か手掛かりがあるかもしれないし」
それまで悪いけど付き合ってね、と笑った。
その時である。
「ぜったいイヤです! お帰りくだサイ!!」
女性の叫ぶような声が辺りに響き渡った。見ると十字路の角にある旅籠の前に人だかりが
出来ており、なにやら騒動が起こっているようであった。
清良はまた事件? と俊敏に踵を返しその喧騒の中に駆け寄って行く。
しかし黒木は、その女性の声に衝撃を受けて足を動かせないでいた。
まさか、恵ちゃん……?
「痛っ! 放してください!」
声の主がのだめであることを確信し躊躇していた黒木だったが、再びあがった悲鳴に
これが夢であることも忘れて走り出した。
しかし野次馬の壁が邪魔をして、なかなか中央に足を運ぶことができない。
ふと横を見ると清良も同じように苦戦しており、ふたり目を合わせて頷くと、同時に
隙間へとその身体を力任せにねじ込もうとした。
「お待ちなサイ」
不意に肩を叩かれ、驚いて振り返るとそこにはシュトレーゼマンの姿が。
「ご隠居さま!」と目を丸くする清良にああやっぱりと納得するも。
視線をもとに戻せば今にも連れて行かれそうなのだめがいて、黒木は焦る。
しかしシュトレーゼマンは彼の肩を放そうとせず、ただ首を横に振った。
そうこうしているうちに、一人の男がゆったりとした足取りでのだめの前に現れた。
誰だろう? 僕の知ってる人じゃないし……。
そんな黒木の周りで人々がヒソヒソと噂する。
「越後屋だ。越後屋の大河内だ」
「本当だ。あいつまた何か企んでやがるのか」
どうやらあまり評判が良くない人物らしい。
なんだか少し千秋くんに似てるような、というかコスプレ? ニセ千秋くん?
「やれやれ、まったく強情な人ですねぇ」
大河内と呼ばれた男は肩をすくめて唇の端を曲げた。
「こちらには切り札があるってこと、よもや忘れてもらっちゃいけませんよ?」
「うるさいデスッ! とっととこの人たち連れて帰ってクダサイ!!」
噛み付かんばかりに睨みつけるのだめに、おお怖いと苦笑いしながら男たちに合図を送る。
その中に先程の茶屋で騒動を起こした男が混じっていることに黒木は気付いた。
「今日はこのへんで帰ります。いい返事を期待していますよ」
おい帰るぞ、という声とともに連中は人ごみを押しのけていき、その後ろで
「おととい来やがれっていうんデスヨッ!!」
ムキ――ッ! とのだめが大量の塩を投げつけていた。
その姿に黒木はふうぅと安堵の溜息を漏らす。そしてこうなることがわかっていたのかと
隣の老人を窺うと。
チッとものすごく残念そうな表情をしていた。
「もうすこしでのだめチャンのムフフ♪な姿が見られるかと……」
「このエロボケじじぃ――っ!!!」
清良が鉄拳を繰り出すも、シュトレーゼマンはひょいと素早く避けて。
「のだめチャーン、みるひいが助けに来ましたヨ〜」
いやらしい手つきで彼女に抱きついていき。
ギャボ――! という声とともに吹っ飛ばされたのだった。
「ナルホド。土地の利権書をねぇ……」
鼻血を拭きつつ茶をすするシュトレーゼマンにじとーっ、とすわった目線を送りながらも
のだめは頷いた。
「それで、おとなしくこの旅籠を明け渡すか、さもなくばその身を代官に預けろ、
なんて言うんですヨ」
ウチの使用人を脅して無理やり手に入れたクセに! と憤る。
「真さんがいてくれれば、こんなことには……」
「ご主人?」
清良が尋ねると、のだめはこくりと頷いた。
話によると、彼女は若女将として主人と一緒にこの旅籠を営んでいるのだが、
数ヶ月前に彼は旅に出たまま帰ってこないという。
真さん、てことは千秋くんのことだよな。
夢であることがわかっていても、なんとなく落ち込んだ気分になる自分に混乱して
黒木はぷるぷると首を振った。
ちょうどそのとき、
「もしかしたら、真さんも奴等に……」
とさめざめ泣きながら呟くのだめと目が合い、黒木は慌てる。
「あれ? お侍さんもしかしてこの間の?」
「ああ、あの、さっきの男たちの中に茶屋で乱暴してた奴がいたんだけど!」
無理やり清良に話をふった。
「うん、私も気付いてたけど」
「で、そのお代官が黒幕で、みんな裏で繋がってるんじゃないかと」
あ、そっかと感心する清良の横で、峰がやっぱりオレの睨んだ通りだなと鼻を鳴らす。
彼を見事なアッパーカットで沈めたあと、清良はシュトレーゼマンに向き直った。
「ご隠居さま、出番ですよ!」
彼女の言葉にシュトレーゼマンは不満そうに声をあげた。
「エェ〜!? せっかくのオフだっていうのに〜」
めんどくさいデース、と言う彼の横でパリンと茶碗が割れた。
「……あ、アブナイじゃないですカ」
「うるさいっ! ちゃんと仕事しろ!!」
肩で息をしながら、だいたいエリさんとオリさんは!? と清良が怒鳴りつける。
「エリさんなら温泉バカンスですヨ。オリさんは彼女に連れて行かれマシタ」
だから私もノンビーリできるんデス♪ と彼は笑い、
「のだめチャン、今晩ゲイシャさんたくさん呼んでクダサイネ」
のだめに擦り寄るように近づいて注文した。
ドガシャ――ンッ!!!
ものすごい音とともに清良は立ち上がり、峰にゆったりと微笑んだ。
「あんたは、もちろん来るわよねぇ?」
その凍てつくようなオーラに峰が震えながら頷くのを見届けると。
今度は黒木の方にその顔を向けた。
「こうなったら、最後まで付き合ってもらうわ!」
ええぇ!? と目を白黒させる黒木の腕を問答無用とまたもや掴み。
清良は男二人を引き連れて、旅籠の一室を後にした。
部屋には踵落としをまともに喰らい、口から泡を吹いて倒れるシュトレーゼマンの
姿があった。
「ど、どこに行くつもり!?」すっかり清良のペースに乗せられた黒木と。
「代官のところに決まってるでしょ!」わき目も振らずに進む清良。
そして「待ってくれよ〜」と相変わらずの峰。
さてさて、この三人の行き着く先は、光か闇か?
これほんとに僕が主人公なんだろうか?
なんだか納得いなかないなぁ。
中編おわり
205 :
いよかん:2005/04/07(木) 23:28:57 ID:EzeVjzvU
中編、以上ですー。
途中、番号まちがえてしまいました。ごめんなさい。
なんだか萌えの部分にぜんぜん辿り着けず、ほんとに後編で
終われるのか、不安です。
それでは、また。
面白いなー。いよかんさん、前の「新婚さんいらっしゃ〜い」もそうだったけど、
こういうパラレル上手いですね。
>「越後屋だ。越後屋の大河内だ」とか、
>「真さん」とか…
GJです。面白いです。
あと、他の人も書いてたけど、「腰のオーボエ」に激しく笑わせてもらいました。
207 :
いよかん:2005/04/09(土) 16:46:13 ID:Ka9ioPl4
はい、ようやく後編が完成しましたので、投下します。
すんごく長くなってしまいましたけど、これで完結です。
コメントくださった方、ありがとうございました。
それでは、どうぞ。
〈前回までのあらすじ〉
ご隠居(みるひぃ)と無事再会を果たしたクロキンは、彼の助けを借りつつも
最後の敵に立ち向かう。その胸に、淡い恋心を秘めたまま……。
その腰のオーボエは誰が為に振り落とさるるのか?
行け! 行け! 我らがクロキン。愛する人を守るために!! (←ウソです)
「江戸のクロキン2」〜後編〜
彼らが大きな屋敷の門前に辿り着いたのは、日が落ちて辺りが薄暗闇に
包まれた時分であった。
旅籠を出てから町の人々にさまざまな情報を聞きまわった結果、黒木の言った通り
やはり代官と越後屋には黒い繋がりがあるらしい。
そして代官の屋敷をつきとめ、ここまでやって来たのだが……。
「で、どうするの?」
黒木の質問に、ここまで来てすることは一つでしょ? 清良が呆れたように言う。
「もちろん、乗り込むのよ」
やっぱり……。黒木は諦めの表情で溜息をついた。
「そのメンバーには僕も入っている、と」
当然、と頷く清良と、足手まといになるなよ新入り! ポンと肩を叩く峰。
あんたのほうが心配なのよと峰の胸倉を掴む清良を横目に
何故こんなことに! と黒木は頭を抱えた。
ちょうどそのとき、道の向こうから籠屋の掛け声が聞こえてきて。
その目的地がここ代官の屋敷と見てとれるや、清良の「隠れて!」という声を
合図に三人は塀と同化し息を潜める。
やがて門の前に籠が降ろされ、中から越後屋と思しき男が出てきた。
大河内は門番と二言三言会話をし、手間賃を与えてから屋敷の中へ入っていく。
その様子をじっと窺っていた清良は不敵な笑みを漏らした。
「越後屋まで揃うなんて。ちょうどいいわね」
そして彼女は懐から先に錘のついた麻紐を取り出し、ぶんぶんと振り回してから
勢いをつけて空に投げる。
するとその紐は塀の向こうに見える松の枝に絡み、お見事! と峰は手を叩いた。
具合を確かめるようにぐいっと引っ張ってから、その紐の先を黒木に渡す。
「じゃ、行くわよ」
お侍さん上れる? 訊ねる清良に、黒木は腹を括って頷いた。
潜入に成功した三人は、話し声を頼りに屋根裏から代官の部屋を目指した。
「どうやらこの下がそうらしいわね」
耳をすませると、なるほど下のほうから大河内のものと思われる声がボソボソと
聞こえてくる。
天井に空いた僅かな隙間から覗いてみると、二人の男がなにやら密談していた。
片方は越後屋の大河内。そしてもう一人が恐らく代官の……。
き、菊池くんじゃないか!?
あまりのことに声を上げそうになるも、清良のシーッ! と人差し指を唇にあてる
仕草で我に返り、あわてて自分の口を手で塞ぐ。
お代官が菊池くんだなんて。ププッ、に、似合いすぎ……。
今度会ったらお代官グッズをプレゼントしようと密かに思う黒木なのであった。
「お代官様、つまらないものですが、ささ……」
大河内が菓子包みをすすっと菊池の前に出す。「銘菓 ひよこ」と書かれた蓋を開けると
菓子の下には光を放つ小判の束がぎっしりと入っていた。
「フフフ。その様子だと、お前の策もうまくいっていると見える」
「ええ、それはもう。すべてはお代官様のお陰にございます」
やはりこの二人の陰謀か。三人は屋根裏で互いに顔を見合わせ頷いた。
「それで、越後屋。あの旅籠の若女将の件もうまく運んでおろうな?」
「もちろんでございますよ。最早時間の問題かと……」
手を揉んでニヤリと笑う大河内に、菊池も満足げに頷いた。
「越後屋、お主も悪よのう」
「イエイエ、菊池様には敵いませんて」
そうして二人いやらしい笑い声をたてるのを合図に、清良が立ち上がる。
「よし。ここまでわかったら、あとは証拠を手に入れるだけね」
「ま、まさか姐さん、アレをやるつもりじゃ……」
アレって何? という黒木の疑問は放置され、峰は清良にしがみついた。
「イヤダァァ〜!! 姐さんそれだけはやめてくれっ!」
ちょっと放しなさいよっ! 振り払おうとする清良になおも縋りついて涙を流す峰。
「姐さんのハダカをあんな奴に見せるなんて耐えられねぇ!」
「別に見せないわよっ! それにコレやんないと視聴者が納得してくれないし」
視聴者って誰? という黒木のつっこみは無視され、二人のじゃれあいは続く。
「姐さんの入浴シーンを覗くのはオレ一人だけでいいんだ〜っ!!」
「あんた覗いてんのっ!?」
頭をはたかれてもヤダヤダ姐さんはオレの真っ赤な☆ルビーなんだとダダをこねる峰に
清良は顔を赤くしながらわかったから黙りなさいと彼の頬をつねる。
なんだ結局こっちでも二人はそういう関係なのか。
黒木は微笑ましく思いながらも少し面白くなかった。やれやれと肩をすくめる
「じゃあ、この作戦でいくわよ」
コホンと咳払いをしつつ、清良は作戦の内容を説明した。
「失礼します」
そう言って代官と越後屋のいる部屋の襖を開け、中に入ってきたのは
髪を芸者風に結いなおし、着物姿になった清良であった。
その手に持つ盆の上には酒の入った徳利とお銚子が乗せられている。
「おお、越後屋。気が利くではないか」
愉快そうに笑う菊池に、こんなの頼んだっけ? と大河内は首を傾げるも、
代官が機嫌よく酒を口に運ぶので、まあいいか、と深く考えないことにした。
「ささ、お一つ」
隣でお酌をする清良の太ももに手を伸ばそうとするお代官、菊池。
あらいけませんわ、と清良は艶っぽくその手を振り払いながら立ち上がる。
「ここでは恥ずかしくて……。私、湯浴みしてきますから」
お代官様もあ・と・で。うふん、と笑う清良の後姿を目で追う菊池のメガネが光る。
どうやらここまでは順調にいったようである。黒木は峰とともに風呂場へ移動した。
カポーン。
中から湯浴みする水音が聞こえ、菊池はいそいそと着物を脱ぎ始めた。
「湯加減はどうかな?」
「ええ、ちょうどいいですわ。お代官様も、は・や・く〜♪」
その色っぽい声に辛抱堪らんといった様子で菊池はがらりと戸を開ける。
そこには……。
「いや〜ン。お代官様のエッチィ〜☆」
両腕で胸を隠しながら恥じらいの表情を浮かべる、赤ふん一丁の峰の姿があった。
その光景のあまりのおぞましさにゲロゲロゲロ〜とリバースする菊池の後ろから
「隙あり!」
黒木がオーボエで脳天をぽかりと打つと、菊池は「ユッコちゃん、ゴメン」と言いながら
気絶した。
思い知るがいい! 背後に黒いオーラを纏わせつつその額に「肉」の文字を書く峰を
置いて、黒木が先程の部屋に戻ると。
そこにはすでに大河内をふん縛って部屋の中を物色する清良がいた。
「どう? 何か証拠になるものあったかな?」
「いいえ、なさそうね」
でもコイツを連れて帰っていろいろ吐かせればいっか。
そう言って大河内にニッコリ微笑むと、彼女はその水月に拳を打ち込んだ。
途端にぐへえ、とのびる大河内。
「姐さん、敵は討ちましたぜ☆」
戻ってきた峰に越後屋を担がせて、三人は屋敷を後にした。
旅籠に戻り、ご隠居一行と黒木は大河内を囲んで相談をしていた。
「で、どうやって吐かせるの?」
「ご隠居さま、ここまできたらアンタの出番でしょ?」
「だ〜か〜ら、ワタシはオフだって言ってるデショ?」
「ボヘ――ッ!! ドコ触ってんですカ!」
まったく話の進まない彼らを見て、峰がふふんと得意げに笑う。
「ここはいっちょ、オレに任せとけ!」
そう言ってヴァイオリンをどこかから取り出し、弓を引いた。
途端にギーコギーコとこの世のものとは思えない凄まじい音色が辺りを包み。
皆耳を押さえて悶絶する。大河内にいたっては、縛られているため耳を塞ぐことも
出来ずに口から泡を吹いて気絶した。
アホか――っ!!! 清良のハイキックが峰の頭に炸裂する。
「私たちにまで拷問してどーするのよっ!」
やっぱりここはエリさんに頼むしか……、という彼女の提案にシュトレーゼマンが
やデス〜! せっかくのオフなのに〜と泣き叫ぶ。
だまらっしゃい! 怒鳴りつける清良に黒木は尋ねた。
「でも、その人温泉バカンスなんだよね。どーやってここに呼ぶんだ?」
その言葉にふふ、と彼女は余裕の表情を顔に浮かべる。
そしておもむろに窓を開けると
「ああっ! ベッキャム様がこんなところに!!」
と意味不明なことを叫んだ。
するとドタドタドタと階段をものすごい勢いで上ってくる足音が聞こえ。
バタンッ! 彼らのいる部屋の襖が開けられる。
「どこっ! ベッキャムどこっ!?」
必死の形相でたたずむ女性と、その後ろから強面のおにいさんが現れた。
あれ、この人たちどこかで見たことある。たしかニナ・ルッツの……。
シュトレーゼマンのマネージャーであることに思い当たる黒木であった。
「それで、コイツを拷問して知ってることを吐かせればいいのね?」
あ〜あ、せっかくの温泉だったのに。エリーゼは信じられないというふうに首を振った。
「ご隠居、この貸しは高くつきますからね」
あとできちんと払ってもらいます、という彼女に
「ワタシが呼んだワケじゃないモ〜ン。お清サンに言ってよ」
ふてくされるシュトレーゼマン。
その膨らんだ頬をムギュウと引っ張りながら、エリさん頼みます、と清良が言った。
「コイツ、なかなか口を割らないのよ」
「ふん。何をされたってしゃべらないぞ」
いつのまにか気絶から立ち直り強がる大河内に、エリーゼが怪しげな笑みを見せる。
「ウフフ♪ そうやって強がっていられるのも今のうちよ」
そう言って取り出したのは、なぜか2本の孫の手だった。
オリさん押さえて! イエス・サー! 息の合った二人の背後に、キラリと目を光らせる
鷲の幻影が黒木には見えた気がした。
「な、なにをするコラやめろギャハハハハッいやヤメテ―――ッ!!!」
こしょこしょこしょー、とエリーゼは孫の手を駆使して大河内のあんなところや
こんなところをくすぐり続ける。
「そ、壮絶デスネ」
ごくりと唾を飲み込みながらも、自ら孫の手を持ちこの拷問に参加するのだめ。
「ウキュキュー♪ 話しちゃえば楽になれマスヨ〜」
「ほ〜ら、早く言っちゃいなさい」
こうして変態と魔女に責められた大河内は
「ワハハッやめてお願い全部話すから――っ!!」
悲痛な叫び声とともに陥落したのだった。
彼の話によると。
代官はチンピラを寄せ集めて町人をいたぶり金を巻き上げさせ、その一部を懐に仕舞い。
まったく関係の無い人を犯人として挙げ、手柄を立て。
その男たちを旅籠を乗っ取る計画を立てた大河内に貸し付け謝礼を受け取り。
たんまりと私腹を肥やしているのだという。
ついでに女好きの菊池は旅籠の若女将をも手中に入れる算段だったらしい。
「まったく、あの方も物好きで。なんでこんな女を――」
バキィッ! 彼の言葉はのだめの一撃によってぷっつりと途絶えた。
「許しマセン! 殺しマス!!」
吊るしマスーッ!! 憤るのだめを清良がまあまあとなだめる。
「ここは私たちに任せて、ね?」
その時である。
表の方から「女将とジジィ一派、出て来いっ!」と男の大声が聞こえた。
気を失った大河内を置いて全員が外へ出てみると、そこには部下を引き連れた
代官・菊池が腕を組んで仁王立ちする姿があった。
「誘拐と不法侵入の罪で、お前ら全員ひっとらえる。おとなしく縛につけぃ!」
ご隠居さま! 真剣な面持ちで振り返る清良にシュトレーゼマンはウム、と頷き、
「エリさん、オリさん!」
行きマスヨ! 隣にいる二人に声を掛けた。
「ええいええい、控えオロー。こちらにおわす方をどなたと心得る!」
決まった! とオリバーが横のエリーゼに台詞を継ぐよう窺うと。
なにやら懐をがさごそと探っている。
「エ、エリさん?」
あれ? ないわね〜。あ、そっかバカンス行くからご隠居に預けたんだわ。
ぶつぶつと独り言のようにエリーゼは呟き、「ご隠居!」と声を掛ける。
「え? ワタシが持ってたんデシタッケ?」
そしてシュトレーゼマンの胸からハラリと出てきたのは……。
大量の春画であった。
コレはワタシのお宝ネ♪ と拾い集める彼を除く全員がその場で固まった。
「わはははは。ただのエロジジィではないか」
やっておしまい! と声高に命じる菊池に従い、男たちが襲ってくる。
何故ドロンジョ口調なんだろう? 黒木は思いながらも腰のオーボエに手を掛けた。
「なんで印籠失くすのよ〜っ! このエロ馬鹿ジジィ〜!!」
そう嘆く清良と視線を合わせ、二人で腹を括る。
もう頼りになるのはコイツしかいない! お互いにそう思ったのであった。
清良がその華麗な足技で迫る男をなぎ倒し、黒木がオーボエで叩き伏せる。
そうして一人、二人とパタパタ倒れていく男連中に菊池は歯軋りした。
「何をしてるんだっ! さっさとこいつらを捕まえんか!」
「誰を捕まえるって?」
突然頭上から落ちてきた言葉に驚き振り返ると、そこには馬に乗った武士の姿が。
「あ、あんたは火付盗賊改方の……」
ま、松田さんじゃないか! 黒木は目を丸くした。
「ちょうどいいところに。松田殿、こいつらを捕まえてくだされ」
越後屋をかどわかしたばかりか、私の屋敷にまで……、と菊池は訴える。
んー、と松田はやる気のなさそうな顔で見渡していたが、ふとその視線が止まる。
その先にはシュトレーゼマンがいた。
「久しぶりデース」彼が手を挙げると、あなたですか、と松田は嫌そうに首を振った。
「てなわけで、お前が悪人。決定」
「えぇ!? な、なんで……」
「あの人、俺より偉いんでね。長いものには巻かれろってコト」
引っ立てろ! と言う松田の言葉に、彼の部下たちが菊池どもを連れて行った。
「そんじゃ、一件落着ってコトで」
貸しにしときますよ、と彼が言うと、コレ一枚あげマスとシュトレーゼマンが春画を渡す。
それを懐に仕舞い込んで、松田は告げた。
「それと、あなたが俺に預けた男、釈放しときましたから」
逃げたほうがいいんじゃないですか? そう言い残して彼は去っていった。
「エリさん、オリさん、逃げマスヨ」
シュトレーゼマンは顔色を変え、二人を連れて走り出す。
「ちょ、ちょっと!」
「待ってくれよ〜」
清良と峰もあとに続き、旅籠の前には黒木とのだめが残された。
な、なんだったんだろう?
呆然と事の成り行きを見届けていた黒木だったが、はっと我に返った。
ま、まずい。このままでは恵ちゃんとふたりきりに……。
「お侍さん、助けていただいてお礼のしようもアリマセン」
有難うございマシタとぺこり頭を下げるのだめにしどろもどろになる。
「いや、あの僕はほとんど何もしてないし」
じゃ、僕もこのへんで。立ち去ろうとするものだめがその袖を掴み。
「お茶でも飲んでいってくだサイナ」
強引に黒木を部屋の中に招きいれた。
通された部屋には掘り炬燵が置かれており。
黒木はそわそわと落ち着きなく部屋の中を行ったり来たりしていた。
いや、彼女はお茶を勧めてくれただけで。この間の夢とは……。
またも思い出して、黒木は赤くなる。
そこへお茶を運んできたのだめが入ってきて、どうぞお座りになってクダサイと笑った。
とりあえず落ち着こうと茶を啜る黒木の前で、おもむろに着物を脱ぎ始めるのだめ。
ブ――ッ! と茶を噴出し、黒木はむせた。
「な、なな何を!」
「何って、この間の続きデス」
なぜかキャミソール姿になったのだめは妖艶な笑みを見せる。
「おこたプレイっていうのも、なかなかオツでショ?」
そう言ってのだめは掘り炬燵にもぐりこんだ。
(ここからはやっぱり音声のみでお楽しみください)
「ウキュキュー。黒木くんたら、逞しいんデスネ」
「いやあの恵ちゃん、キミご主人いるんじゃ……」
「いいんですよ。あの人ちっとも帰ってこナイんですカラ」
もぞもぞ。んばっ!
「クスクス。ここはどうデスカ〜?」
「あっ、そん…な、やめ……」
くりくりくり。ちゅばっ。
「くっ、だ…だめだ……よ、っあ」
「そんなコト言って。もうこんなになってマスヨ」
くちゅくちゅ。びろんびろんびろん。
「うっく、こんなのだめだっ…てばっ」
ばるんっ。りるるるる。
「あ、も、もう……っ!!」
こうなったら、とヤケになった黒木はのだめを炬燵から引っ張り上げ、
その身体を押し倒そうとした。
その時――。
「お〜い。今帰ったぞ」
こ、この声は千秋くん!?
黒木がそう思う前に、のだめはムキャ――ッ! と飛び出していき、
千秋の胸に飛び込んでいった。
「どこ行ってたんデスカ?」
心配してたんデスから、と彼の胸にのの字を書くのだめ。
「いや、変なジジィに騙されて何故か牢屋に入れられてたんだよ」
あのジジィ、今度会ったらただじゃすまさねぇ! 怒りに震える千秋にのだめが
もしかして、と呟く。
「そのオジーサン、帽子かぶった髭のあるエロい人ですカ?」
「そいつだ!」
「その人ならさっきまでウチにいましたヨ?」
なんだって!? 言うが早いか二人は表の方に駆け出して行ってしまった。
そ、そんな……。
ぽつーん。ひとり残された黒木の、恵ちゃーん、と呼ぶ声が
辺りに虚しくこだまするのであった。
「恵ちゃーんっ!」
がばっと起きた黒木の腕は、天井に向けて伸ばされ。
その額には汗が粒になって浮かんでいる。
……そっか、夢だったんだ。
そうだよな。恵ちゃんは千秋くんがいない間にそんなことするような人じゃないし。
僕の後ろめたさが見せた夢だったのかな。
フフ、と黒木は自嘲気味に笑う。
でも、やっぱり気持ちよかったなー。
暖房が壊れたままの部屋で、早朝に洗濯機を回しながら頬を染めて呟く黒木は、
やっぱりお年頃の男の子なのでした。
ぽくぽくチーン。合掌。
後編おわり
220 :
いよかん:2005/04/09(土) 17:00:38 ID:Ka9ioPl4
以上でーす。
後編だけすんごい長さになってしまいましたが。
すこし調子をとりもどしてきたような気がします。
書いてて楽しかったです。
206さん
ありがとうございます。「新婚さん」も読んでいただいているのですね。
もう私にはギャグしかないんじゃないかと内心思っております(笑)
いつか、神々のようにすばらしい萌えを書きたい……。
それでは、また。
>>168 結構面白いんだけど、なんで皆コメントが冷ややかなの?
嫌ならスルーすればいいのに。
と、言う訳で続きを楽しみにお待ちしています。>初めて♪様
いよかんさん、GJ!
キャラと、シチュエーションがいいデス!
こまかいディテールも・・・
ぽくぽくチーン。合掌。にも・・!!GJ!
おお、しばし見ないうちに神々がまた降臨してた。。
けろりん様&drop様のコラボ、とてもステキでした!美・・・
いよかん様、GJ!くろきんに涙です!くぅ〜
>221
そうですね。
初めての投稿だし、皆さんでアドバイスなどもしつつ、
これからも頑張ってもらいたいです。
頑張ってください!>初めて♪様
いよかんさん、GJ!
またも大笑いしましたよ!
セリフやキャラ設定がうまいですね〜!
所長が時々するキャラの番外編読んでるみたいでしたよ。
また楽しみに待ってますね!
225 :
初めて♪:2005/04/10(日) 09:58:21 ID:aDT15/6E
あと少しで完成しそうなんで待っていてください☆
>>221・
>>223さんありがとうございます(^^)
かなり感激しました…!
自分のはまだまだ物足りないのにほんとうにありがとうございます!
では挨拶だけでごめんなさいでした♪
いよかん様、GJGJGJ!やはり貴方はネ申様!!
完結まで息をするのも忘れて一気に読ませていただきました。酸欠…
もー、ホントに面白い!毎回笑いのツボをつかれまくりで腹筋鍛えられてます。いつか割れます。
しがないいちスレ住民ですが、応援しつつ新作お待ちしております。
227 :
いよかん:2005/04/10(日) 17:03:19 ID:S4NLAjsb
本当に、いつもいつも読んでくださって有難うございます!
感謝、感謝でございます。(泣)
>>222さん
キャラの配置、難しゅうございました。
ほんとは真澄ちゃんも登場させたかったのですが……。
楽しんでいただけたようで、よかったです。
>>223さん
哀れ、くろきん……(笑)
くろきんファンには怒られそうですが、私は不器用な彼を
実はすんごく好きだったりします。いぢめがいがあって(←ひどい)
>>224さん
台詞は、脳内で彼らが勝手にしゃべってくれるので
私はすごく楽させてもらってます(←ヤバー)
所長のギャグセンスに一歩でも近づければいいなと思ってます。無理ですけど。
>>226さん
たくさんのGJ!をありがとうございます。
腹筋、いつか割れるようなSSを私も必死で書けるようにがんばるので
また今度、新作で笑い転げてください(笑) 応援ありがとうです。
>初めて♪さん
新たな職人さんの出現、すごく心強いです。
ご挨拶が遅れましたが、これからもがんばってください!
今度は峰を主人公に何か書けたらいいな、と今から書き始めてます。
その前に、何か短いのをちょろっと投下するかもしれませんが。
この調子でみなさん盛り上げていきましょう!!!
それでは。
いよかんさんGJ!!!
峰と清良の掛け合いに爆笑しました!
峰君主人公の見たいです〜!
229 :
sage:2005/04/10(日) 22:44:16 ID:eB4WDm08
同じかたの作品が多くなってしまうのもなんですよね・・・。最近・・・。
ピアノさんや、ヴァイオリンさんの、読みたいです。とっても。
同じ方の作品でも、読めないよりはいいと思うんですが。
>いよかんさん
いつも面白い作品ありがとうございます。
いよかんさんは、他のスレを見たことはありますか?
少女漫画スレなんかちょっと覗いてみるといいかもしれません。
最近このスレの雰囲気が変わってきているような気がしますので。
私は読み専なので、他の作家さん含め新作楽しみにしてます。
どこのスレでも他スレの話をするヤシいるんだね。
何度も言われてるかもしれんが、「他スレの話を持ち込むな。」
雰囲気が変わったのは、ここを覘く人の質が変わったからでしょ。
新スレ立つたび関連スレにリンク貼るヤシ、ウザー
>231
釣りではないとふんで、カキコしてみる。
こののだめスレは少女漫画スレから派生スレだと思っていますが違ってますでしょうか。
だから、他スレではあるけれど、それで終わりに出来ない部分もあると思う。
少女漫画スレと同じようにしろと言わないまでも、
なんとなくこのスレに定着していた暗黙のルールというか、そのくくりがなくなって、
場の雰囲気が以前とは変わっているな、ということはわかって欲しい。
今までこういう決まり事というか、スレの方向性について何も議論されずに、
ここまでスレが続いてること自体、奇跡に近いと思う。
それだけ、ここの住人が『大人』だということだと思う。
このスレが好きだし、楽しませてもらっているし、
マターリ加減が心地よかったけれど、最近はやはりちょっと雰囲気が違うというのだけは否めない。
『何が違うか』をわかって欲しくて、>230さんは少女漫画スレを引き合いに出したんだと思う。
何が心地よくて、何が心地悪いか。
それは人それぞれだけど、直接的な言葉でなくそのように誘導した>230さんの態度は、
やはり大人だな、と思う。
それと。覗く人の質が変わったどうかはわかりゃしない。
何が変わったのかわかるのは、「かきこみ」でしかないんだと、理解するべき。
>229
ハゲドウ!!
すごい思ってたこと言われてついついレスします。
ピアノさん、ヴァイオリンさん、カムバック!!
読みたいです。とっても。
名指しして「他スレ読んできて」と言うようなのは
大人の誘導 とは思えないけど。
あと、掲示板で「○○(する)べき」っていうのって、持論の正論押し付けみたいで
ちょっと嫌な感じがします。
でも、いいたいことはわかるけどね。
いよかんさーん!峰君の読みたいデース!
みなさんおはようございます。いつも楽しませてもらってます。
初めての挑戦なのですが、よろしくお願いします。発売日まで待ちきれないので、勝手に願望ノエルを考えてみました。
エロなし、長いです。以下、お目汚しです。
1
12月24日、パリの街中がイルミネーションに彩られ観光客でごった返す中
オレはひたすら家路を急いでいた。
やばい、遅くなった。あいつ、待ってるだろうな、今日帰ることは連絡してあるし。
外でメシ食おうかと思ったけど、この混みようじゃ無理だな。何か買っていくか。
適当にデリを買い、通りがかりのマーケットで目に付いた小さなクリスマスツリーを抱えて
ようやく家にたどり着いた時にはすでに夜8時をまわっていた。
のだめのピアノが聞こえる。オレは階段を駆け上がった。
そして、・・・え?オーボエの音? この音はまさか---ガチャリとカギを開けて部屋に入った。
「ぎゃぼ〜〜〜〜!!先輩、早かったデスねー。おかえりなさい〜〜らぶ〜〜!!」
のだめが駆け寄って飛びついてきた。
「おまえ〜、オレ今日帰るって連絡しただろ、まさか忘れてたのかー?」
オレの言葉を無視してひたすら抱きついたままののだめの頭越しに、
またも顔を赤らめた黒木くんと目が合った。!!
1 つづき
「ご、ごめん千秋くん。僕、すっかり遅くまでお邪魔しちゃって。
室内楽のメンバーを探しているんだけど、なかなか見つからなくてね。
恵ちゃんにこうしてたまに合わせてもらってるんだ。」
「そうなんです〜、正しいバッハとかね、ぷぷ。のだめもすごい勉強になりますよ〜。」顔を見合わせて笑い合う黒木くんとのだめ。
「ふーん、バッハね・・・。・・・・・。」 なぜかオレは二言目が次げなかった。
「あ、ぼ、僕、もう失礼するよ。本当にごめん、遅くまで。ありがとう恵ちゃん、また・・」
「黒木くん、明日9時ですよ。忘れないでくだサイね〜。オーボワ〜〜。」
黒木くんは、オレの態度にただならぬ雰囲気を感じたのか、そそくさと帰っていった。
なんだよ、明日9時って。
2
「ほわぁ〜、キレイなツリーですね。どうしたんですか、これ?うきゅきゅ、先輩がツリー?」
ぎゃははと笑うのだめをオレはにらみつけた。なんだろう、イライラする。
「明日、何があんの?」
「え〜?明日リュカのおじいさんのとこの教会に劇を観にいくんですよ。リュカと黒木くんもすっかり仲良しさんんなんデス。
あ、先輩も行きませんか?」
オレが買ってきたデリの袋をガサガサとのぞきながらのだめが答える。
「いや、いい。」 イライラする。
「ご飯にしましょうよ、先輩♪ 先輩?ほゎ〜、コワイ顔。」 のだめがオレの顔をのぞきこんだ。
オレは思わずのだめを引き寄せてしまった。
何だろう、この気持ち。何でいつもこいつはオレの予想外の行動をとるんだ?
なんだよ、一人で淋しく待っているかと思えば、電話ひとつもよこさないで黒木くんと会ってたのかよ。
なんでオレ様がこんな思いをしなくちゃならないんだ、この変態相手に〜〜〜!!
のだめを抱きしめる手に力が入った。
239 :
いよかん:2005/04/12(火) 09:45:18 ID:OQys7dOi
すみません。鬼平さんのSSが終わるまで待とうと思いましたが、
だいぶ時間が経っていますのでここで一言入れさせてください。
多くの方々のお気遣いとご指摘、受け取らせていただきました。
このスレの雰囲気の変化と、職人さんの投下減少について、
私が原因であるというご意見、誠にもっともなことと思います。
私なりにこのスレを盛り上げようとSS投下してきましたが、それがかえって
配慮のたりない結果となってしまったこと、本当に申し訳ありません。
コメントをくださるみなさんに甘えてしまいました。
この場を借りて、謝罪いたします。本当にすみませんでした。
これ以上私がここにいるのは、この先このスレに悪影響しか及ばさないと
判断し、こちらに伺うのはこれで最後にします。
私のSSを読んでくださっていた方々には、このような形で去ることに
心痛極まりますが、別の形でお会いできるよう思案中ですのでお許しください。
このスレに出会えたこと、本当に幸せでした。
最後までスレ汚しで、ごめんなさい。
え〜〜!いよかんさん、そんな悲しいこと言わないでくださいよ!
いよかんさんのSSのファンです。みんなで楽しく盛り上がりたいです。
妄想スレなんですから、気楽に楽しくやりましょうよ♪ぜひ戻ってきてください、待ってます。
というわけで、続きです。
2つづき
「苦しいデスよ〜先輩、どうしたんですか?」
次の瞬間、オレは信じられないことを口走ってしまった。
「のだめ、おまえこれからすぐ部屋に戻って風呂に入ってこい。」
「え〜?なんでですか?昨日入ったばっかりです。のだめお腹が空きました。食べてから入りますよ。」
「いいから、言う通りにしろよ、早く。」 のだめを押し離し、オレは赤くなった顔をそむけた。
「もー、先輩カズオ!!」 ブツブツ言いながら部屋を出て行こうとするのだめに、オレは背を向けてぼそっと言った。
「それから、上下バラバラじゃない下着を着けてこいよ。」
「!!むほぉぉぉ〜〜〜、先輩それって・・・??ふほぉぉぉ〜〜〜。」
奇声を発するのだめにオレは俯いたまま何も答えなかった。
頭にかぁっと血が上るのを感じていた。
3
旅疲れで重くなった体をバスタブでほぐしたかったけど、まあいいか。
シャワーを浴びながらオレはぼんやりと以前Ruiに言われた言葉を思い出していた。
『独占欲』 ふっ、そうかもしれないな。思わず笑いがこみあげた。
思えばあれがはじめて自分の気持ちを意識した瞬間だったかもしれないな。
いや、ずっと気づかないふりをしていたけど、きっともうずっと長いことオレは好きだったんだ、あいつのこと。
そうだ、もうずっとずっと長いこと・・・・。
のぼせそうになったので、バスルームを出た。
のだめはまだ来ていない。
4
こんなクリスマスを過ごすのは何年ぶりだろう。
買ってきたデリとワインでテーブルをセットしながら考えていた。
それにしても遅いな、あいつ。何やってんだ?
と、思ったところでコンコンとドアがなった。
「遅いじゃねーかよ、・・・・うわっ!!なんだそれは〜〜!!??」
「ノエルメイク♪デス!色っぽいですか〜〜?実はケーキも用意してあるんですよ、メリークリスマスです!」
「おまえ・・前にやっていた小顔メイクとどこが違うんだよ!今すぐ落として来い!!
それに、なんだその生ハムの乗ったケーキは!?殺す気か??」
「ぎゃぼ〜〜先輩ひどいデス!せっかくロレンツォに分けてもらったのに・・」
「はぁ?ロレンツォ??」
「イタリア料理やさんのマスターなんデス♪」
「・・・・はぁ・・・・・もういいからメシにしよう・・・」
口をとがらせて化粧を落とすのだめ。
4つづき
のだめは真っ白いノースリーブのワンピースを着ていた。
「おまえ・・寒くないのかよ、真冬だぞ、今。」
「お色気大作戦デスよ。先輩の気が変わったらいやなので。」
オ、オレ、いいのか、こんな変態とホンとに・・・・?
「これ、はおってろよ。」 のだめにカーディガンを掛けてやった。
「ほわ〜〜、優しい〜〜。ありがとう、真一くん。」
嬉しそうに見上げるのだめがかわいくて、オレはそっと抱きしめた。
5
ハッと目が覚めたのは、夜中の3時をまわった頃だった。
BGMはちょうど‘Petit Papa Noel` 何度目のリピートだろう。つい寝てしまった。
テーブルの上のキャンドルのほの灯かりの中で見るのだめは、ぐっすりと寝込んでいた。
深い寝息・・・。それを見ていたら何だか胸にぐっとせまるものがあった。
オレはベットからそっと出ると、キャンドルを消した。
そうだ、明日の朝は、シナモンをきかせたフレンチトーストを作ってやろう。
久しぶりにこいつのピアノも聞きたいな。
ショパンがいいかな・・それとも・・
腕の中にのだめの寝息を感じながら、オレはやがて深い眠りに落ちていった。
6
「ぎゃぼ〜〜〜〜〜〜!!!」
オレは奇声で飛び起きた。な、何だ!?
「どうしよう、もう8時半です〜!!寝坊しちゃいましたー、ヤバイです〜〜〜!」
のだめは椅子に掛けてあったワンピースをひっつかむと、ベットから転がり落ちた。
「おいこら、どこに行くんだよ。」 オレは出て行こうとするのだめの腕をベットの中から掴んだ。
「リュカの劇ですよ〜!黒木くんと行く約束をしてるんデス。遅れちゃいます〜!」
ムッ・・こいつまさかこのまま行くつもりかよ、この状態で?
「行くなよ。」 オレはのだめを引き寄せた。
「ムキャ〜〜〜!先輩、じゃましないでクダサイよ!!のだめ、リュカにもおじいちゃんにも約束したんデス。」
次の瞬間、のだめはオレを突き飛ばして戸口に走っていた。
ボーゼンとするオレにのだめは振り向きざま、
「先輩、今日はリュカのおうちで食事するので、夕ご飯は要りまセン。
あ、それと、真一くん、好きデス♪」 そう言ってにこっと笑うと扉をバッタンと閉めて出ていった。
ウソだろ、こんな。フレンチトースト、ショパン・・・・ のだめ・・・・おまえって・・・・・
オレは私そびれたネックレスを片手に、季節はずれの白いワンピースをコートの下からちらつかせて走るのだめを
窓から見送るのだった。
いつになったら真一くんはネックレスを渡すことができるのでしょうか、神よ・・・・アーメン!!
(終わり)
失礼しました!改行、表現、至らないことも多々ありましょうが、どうぞご容赦を〜〜。
早速、ごめんちゃい。
私そびれた ×
↓
渡しそびれた
です。
鬼平さん、投下おつかれさまでした。
次の作品、マターリお待ちしてますね。
このスレの雰囲気の話、ほんとにいよかんさんの
責任なんでしょうか?
私は納得しかねます。
いよかんさん,
まず、あなただけが悪いだとか、あなたのせいで職人が減ってるなんて誰も書いてません。
実際あなたのSSが多くの人から支持されているのは、貰ってる感想の量や内容からいっても、
あなた自身よくわかっているはずだと思います。
みなさん大人みたいですが、私ははっきり言わせていただきます。
いよかんさんも含めて、とりあえず最近書き込まれている皆さん、
他の板やスレも覗かれて、少し2ちゃんに慣れた方がよいのでは?
(230さんの言いたいことは、そういう意味だと思います)
半年ロムれという言葉がありますが、
いかにこのスレがアットホームだとはいえ、あまりに2ちゃんらしからぬノリが続くと、
このような流れになることことは、ままあります。
少なくとも、
全レス、自らのSSを貶めるような誘い受け文、ネタ・感想のクレクレ・・・
これらは、一般的に見ても、好意を持たれることではないと思います。
そしてここは2ちゃんねるですから、普通のファンサイトのノリも控えた方がいいかと。
というのも、勿体ないと思うんですよね。
特にいよかんさんなんて、
幼い書き込み(失礼ながら)をされる割には、びっくりするほどお上手ですから。
ネタもよければ、ノリもテンポもよくて、かなりの萌えがある。
(「にらめっこしましょ」なんか特に最高でした)
その上、大部分において文章がしっかりしていますよね。
正直なところ、SSにおいては、量も質も今までの職人さんを凌駕していると私は思います。
それだけに、惜しい。
ここではどうしたって、SS以外のレスも目に入ってしまいますからね。
素晴らしいSSを書かれているのに、勿体ないと思っていました。
いよかんさん、このままこのスレを去ることは簡単でしょうが、ぜひ色々考え直していただきたい。
それに、あなたがスレを盛り上げるためにがんばってくれていたことは、ここにいる全員が知っています。
同時に、スレ全員が自戒して、これからも素敵なスレでいられるよう、みんなで大切にしていければと・・・思います。
そして、言葉足らずだと申し訳ないと思ったので追加しますが、
>247さんのおっしゃる通り、いよかんさんだけの責任では勿論ないとおもいます。
スレの大部分の方に、上記のような傾向があったと思います。
>>248 激しく同意です。
ファンサイトと2ちゃんねるの雰囲気ってやはり違うと思うので、わけて欲しいなぁと思ってました。
でもここはまだよい方で、他のエロパロスレで、一人の書き手の独壇場兼日記状態兼感想クレ
クレ状態に比べたら、まだ雰囲気は全然いいんですけどねw
251 :
鬼平:2005/04/12(火) 13:31:23 ID:ahgpV3XQ
難しい話になってますが、要は、
252 :
鬼平:2005/04/12(火) 13:31:56 ID:ahgpV3XQ
ごめん、途中送信しちゃった。
今までの職人より、量も"質"も凌駕してる……って、ほかの職人さんに失礼じゃない?
254 :
鬼平:2005/04/12(火) 13:38:16 ID:ahgpV3XQ
すんません、sageと間違えてenterで書込みをチェックしてました。
難しいことになってるけど、要は
作家は自己満と割り切り、感想を過剰期待しない、妙にへりくだらない。
読み手はラブラブリクエスト、ラブラブ感想をしない。
そして両者のラブラブ馴れ合いは見ていてひくのでノリをもすこし考えてほしい。
ということでよろしいですかね?私も気をつけます。
いよかんさんは、ぜひ考え直してまた投下してほしいですね。
よい作品が読めなくなるのは悲しいことです。
>254
ものすごく意訳するとそういう表現になるかもしれませんが
248さんが言いたい本当のところはそれじゃないと思う。
言葉にしきれないから
他のスレも廻って2chに慣れてまたスレに戻っておいでって言われてるんですよ
周りを見てあわせたり、覚えるってことも大事です。
他のスレだったら半年ROMれ雰囲気嫁で終了ですし
248さんのおっしゃること、よくわかります。
でも、前スレをよく見てみると、みなさん似たような
書き込みをされてますし、いよかんさんもわりと
気を遣っていたように思えるのですが。
確かに「ネタクレ」発言もありましたが、それだって
一言ヤメロで済んだはずなんですよね。
それができずにこんなことになってしまい、私自身、
反省するとともに、悲しい気持ちです。
鬼平さん、よかったです!
千秋のモヤモヤ感&なんだかんだいいつつのだめには甘甘なところと、
ノエルメイクwがツボでした。
レスとレスの間の時間の感覚?もなんだか良かったです。
いよかんさん、自分ひとりの責任とあんまり気にし過ぎないようにしてくださいね。
とりあえず、「腰のオーボエ」はハマりました。
ちょいと待て。
自覚が無いにせよ有るにせよ、結果的に
作家さんを少なくとも一人追い出した訳ですよね。
したら、二度とこういった事が起こらないように
騒いだ人たちがガイドラインでも何でも、
わ か り や す く 作ってみては。
しっかし、何だか悪意を感じるレスが多いな…
萌えスレで萎え…
職人さん向け
・感想をくれ、と求めるのはやめよう。
・必要以上に自分を卑下するのはやめよう。
・一旦テキストエディタに書き、ある程度まとまったら投下しよう
(SSを書きながらの投稿はやめましょう。ほかの職人さんや住人にも迷惑となります)
・続く場合は「続きは後日」等、宣言しましょう。
・頂いた感想レスへの全レスはやめよう(スレ私物化の原因になりがち)。
読み手さん向け
・過剰にマンセーした書き込みはやめよう。簡潔な感想とGJ! を。
・職人さん達の食指が動くような萌えシチュをさらりと投下しよう
こんな所?ほかにあるかな?
リクはいいんじゃないかな?
それで作家さん達が書きやすくなって、作品も増えるとスレも活性化するし。
感想くれとか、感想に対する全レスとかはどうかと思う。
前スレ、前々スレなんかはその点大人な作家さんが多かった。
>259
リロせずに書いてしまいました。
ごめんなさい。
ここはエロパロ版だがエロは全くなくていいのか?
エロ有り無しは作家さん達も気にしているみたいだね。
個人的には無くても構わないけど、気になる人の為に
書き出しにエロ有り無しを入れるのは?
そうですね!エロあり、なしを書いたらいいと思います。
追い出したって・・・出てっちゃったの?
戻ってきてくれたら結局みんな喜んで迎えると思うよ。
戻ってきてよーいよかんさんー
いよかんさん、すごく残念です。
いよかんさんのお話だったので、ぜひまた戻って来てください。
でも、やはりどうしてもここでは無理なら、サイトかブログという形でまたネットに戻って
来て頂けたらすごく嬉しいですので。
待ってますよ!
2ちゃんでSS投下して得られる物って、率直な感想だと思う。
例えばサイトを持っていて、そこでSSを公開して常連さんに見て貰ったり、リアル友人に見て貰ったりしても、
大抵が「友達」という関係に気を遣った無難な感想しか貰えなかったりする。
特にサイトの常連さんなんかだと、面白いと思わなくても必要以上にお世辞で褒めたりマンセーしたりすることも。
本当にしっかりいいとこも悪いとこも感想言ってくれる人ってのは、そういう環境の中では少ない。
不特定多数の人に見て貰えて、かつ率直な感想を貰えるという点では本当に2ちゃんは最適だし、
2ちゃんに投下する時点で、何を言われても承知の覚悟で、その感想を元にもっと精進しよう。
とSS書きの端くれとして思ってたりするんだけど、最近のこのスレはやや「サイトにSSを公開している作家さん」と「常連さん」みたいな
馴れ合い的雰囲気があったんじゃないかと。
でも、なってしまったものは仕方ないし、誰の責任がどうとか言う事は余計にスレの雰囲気を壊す事にしかならないので
>>259みたいなやり方でやっていくのが一番なのでは?
長文失礼しました。
268 :
1:2005/04/13(水) 08:18:09 ID:BSkmQq/K
最初は一週間程前。
いつものように、千秋の家で早めの夕食を取り、のだめは学校の課題で
分からないところがあると言い、ソファで二人、あーでもないこーでもないと
仲良く議論していた時のことだった。
突然BGM代わりにしかなっていなかったテレビから卑猥なあえぎ声が響く。
どうやら映画の中の過激なラブシーンのようだが、こういう時、誰かといると
非常に気まずいのは、ここパリの地でも同じだ。
ましてや、まだ肉体関係を結んでいないカップルにとっては針のむしろ以上の何者でもない。
「だ、だから、この時の主題が、えっと第三楽章で生きてきてるんだろ?」
「第二楽章じゃなくて…第三ですか?和声パートしかないですけど…」
「あっそうそう第二楽章の…」
ぐだぐだになった議論は、ますます二人を妙な雰囲気にさせる。
気まずい雰囲気だけ残し、テレビは別のシーンへと変わった。
その後は、なんだか居心地が悪く、あいつは、明日の準備があります!と部屋に戻っていったけど…。
俺も何年もシてないし、人並みに性欲もある方だけど、付き合い始めてしばらく経つのに
のだめに手が出せない。
というかなんだかうまく交わされてるような気もしてきた。
あいつだってもう20歳過ぎなんだから、なんにも知らないってわけじゃあ無いと思うんだけど、
なぜかそういう雰囲気に持っていけない。
269 :
2:2005/04/13(水) 08:19:03 ID:BSkmQq/K
「はぁ…。」
つい、ため息をこぼしてしまう。
明日から公演が始まる。
最終チェックをしなければと、スコアに手を伸ばした時だった。
ピ〜ンポ〜ン♪
来た…。
時計を見ると6時を回ったところで、夕食の時間には早い。
っていうか考え事をしてて、何の準備もしてなかった!
まぁいいか…その辺でテレビでも見ててもらえば。
そう考えドアを開けると、案の上のだめはいた…が、何か違う。
のだめは、いつものワンピースでは無くて、薄手のピンクのニットにチェックのミニスカートを
履いて、珍しくきちんとメイクをしていた。
「突撃!北の将軍様!!」
「はぁ〜?」
見とれている場合では無い。
また何奇抜なこと言い出すかと警戒したが、要するに俺を外食に誘いたいらしい。
「うっきゅっきゅ〜。ターニャとお買い物してきたデスよ。カウンターでお化粧してもらったんですけど
変じゃないデスか?千秋先輩を拉致って今日はお洒落なお店でディナーしたいんデスけど〜。」
人差し指をツンツンしてカワイコぶってるが、要するにどっか連れて行けってことらしい。
でも、改めてよく見ると、明らかに男好みの服のセンスと言うか、体のラインがよく分かると言うか…。
「その服、ターニャが選んだんだろ…?」
「しゅごーい!なんで分かったんですか?」
「いや、なんとなく…。それより、どこ行くんだ?明日の公演の前祝いしてくれるんだろ?」
「あ、お金は今日使っちゃ…あ、ちょうちょ…」
「ごまかすな。」
「も〜!!それより早く着替えてのだめをエスコートしてくだサイ!」
270 :
3:2005/04/13(水) 08:20:07 ID:BSkmQq/K
また丸め込まれてしまった…が、欧州育ちの俺様のプライドにかけて、ジェントルマン振りを発揮したい所だ。
まぁ純粋に可愛く着飾ったあいつを見せびらかしたいだけなんだけど…。
さて、どうするか。
エスコートって行ってもあいつの格好結構カジュアルだしな。
タイは無しでもいよな…。店は…。
色々思案していると、リビングからのだめがピーピーとうるさい。
「先輩!のだめ米が食べたいので、前行った和食のお店がいいデス。」
「お前の言う“お洒落な店”ってそんなんかよ…。考えて損した…。さ、行くぞ。」
ジャケットを羽織り、通りに出ると、のだめがいつものように腕をからませてくる。
「ふぃー、寒〜い。日本だったらとっくに春なのに…。」
「バカ、当たり前だろ、フランスは日本より北にあるんだから。わかったらもっと暖かいカッコしろよ。」
「でも、こうしてくっついてれば暖かいデスよ。二人はいつも一緒デス…。」
そう言ってますます寄り添ってくる…が、腕に当たる感触に顔まで赤くなってしまう。
「お前、計算してやってんのか…?」
「えっ、単位ですか?足りてますよ。」
なぜそうなる…。っていうかはぐらかしてないか…?
271 :
4:2005/04/13(水) 08:21:07 ID:BSkmQq/K
「ふぉー。お腹いっぱい…。やっぱり日本食はいいデスね。先輩!」
日はすっかり暮れ、人通りもまばらになったシャンゼリゼ通りを、のだめは数歩先をルンルンで歩きながら
千秋を振り返る。
「あ、あぁ。しかしお前よく食うな…。お前を飼ってからエンゲル係数上がりまくりだ、まったく…。」
「そんな人を穀つぶしみたいに言わないでくださいよ…。今日は、先輩の公演を祝してプレゼントがあるんデス!」
「え?」
「何だと思いますか?」
「何だと思う…って…。指揮棒とか?」
「そ、そこまでいい物じゃないですよ…。でも!先輩の今一番欲しい物デスよ!」
「今一番…」
つい、立ち止まって考え込んでしまうが、欲しい物と言えば一つしか思い浮かばない。
それは、やっぱり…。そうなのか!?それで、今日は着飾ってるのか!?
「うきゅ〜。帰ってからのお楽しみデス!寒いから、早く帰りましょ!」
「あ、ああ…」
のだめに引っ張られ歩き始めるが、頭の中では疑惑が確信に変わり、もうその気になってしまう千秋だった。
272 :
5:2005/04/13(水) 08:21:59 ID:BSkmQq/K
アパートに着き、部屋に入るなりのだめに促されるまま、ソファに座らされる。
「先輩、今からのだめがいいって言うまで目を開けちゃダメですよ。」
「はぁ〜?なんで…」
「いいからいいから♪」
これからの展開に期待を抱きながらも、素直に目を閉じた。
妙に楽しそうだなこいつ…。目を閉じてる間に全裸になってるとかか?
いきなりそれは無いか…。せめて下着姿だろうな…。いかん、ドキドキしてきた…。
言われるまま目を閉じている千秋を横目に、のだめは静かに動き始めた。
できるだけ音を立てないように慎重に気を配ってセッティングしようとするが、千秋の部屋の廊下は
幅が狭く、どうしても壁にぶつかってしまい、音が出てしまう。
ガタ…ドン…あ…壁紙…まいっか…ガタタ…
「………のだめ。」
「ぎゃっ、な、なんですか。床に傷は付けて無いですよ!」
「床…?」
「あー!ダメです。まだ目ぇ開けちゃダメ!」
しかし、千秋はうっすら目を開けると同時に、やり場の無い怒りにふるふると体を震わしながらも静かに必死なのだめに声を掛けた。
思ったのと真逆のプレゼントに、怒りは倍増してしまう。
「……のだめ、それはコタツに見えるが、気のせいか…」
「あーー!!目ぇ開けちゃダメって言ったじゃないデスか!ひどいデス!」
「ひどいのはどっちだーー!」
「だって、先輩、こないだ久しぶりに鍋がしたいなって言ったじゃないデスか!だからのだめ…」
273 :
6:2005/04/13(水) 08:23:07 ID:BSkmQq/K
くそっ!今日こそはと思ったのに…こいつに普通の行動を期待したのが間違いだったのか…。
しかし、このまま引き下がるのは自分が不憫すぎる…。
もう、こいつがその気になるのを待ってられん…。
千秋は最後のコードをつなげようとしているのだめの腕を引っ張った。
「ぎゃぼっ…コードつなげないと使えないデスよ!」
「安心しろ、使わないから。それより、俺の一番欲しい物くれるっつったよな」
「えっ、せんぱ…」
まだ喋ろうとするのだめの唇をふさぎ、ソファに押し倒す。
腕を押さえているせいか、まだらの電源プラグは静かにのだめの手から落ちた。
それまでの期待とさっきの怒りが相まって、強引にのだめの歯列をこじあけ、その間に舌を滑り込ませる。
余すところ無く口内を舐め回すとのだめは苦しそうな声を上げ始めた。
「ん…んむっ…せんぱ…待って…」
のだめの綺麗に引かれたアイラインの淵に微かに涙が滲んでいるのを見て、千秋は慌てて離れた。
「ご、ごめん…」
無理やり過ぎたか…?
まだ呼吸を整えているのだめの、今にも泣き出しそうな表情に、幾分かクールダウンし、今度は
怯えさせてしまったのでは無いかと不安になる。
274 :
7:2005/04/13(水) 08:23:51 ID:BSkmQq/K
「先輩…のだめの事、そんなに…欲しかったとデスか?」
何聞くんだこいつ…?
そんなの、決まってる。
出来るなら片時も離れずに傍に置いておきたい。
でも、こいつは糸の切れた凧みたいに、すぐフラフラするし、俺のこと、ほんとに好きなのかも
曖昧だし、早く自分のものにしたくて堪らなかったって言うのに…!
「あぁ…欲しくて我慢できない…。でも、お前が嫌なら…」
「嫌じゃないデス…でも、のだめ初めてだし…嫌われちゃいそうで…」
初めてだから嫌いになるってどういう理屈だ…。最高じゃないか。
「嫌いになんてなる訳ねーだろバカ。」
そう言って軽くキスをすると、のだめをいわゆるお姫様だっこで暗い寝室まで連れて行き、そっとベッドに寝かせた。
「ふぎっ…、王子様みたい…縁の下の力持ち…」
「バーカ。俺はフロントマンなんだよ。しっ…黙って…」
さっきのキスの続きだ。
今度はのだめもおずおずとこっちの舌の動きに合わせようとする。
くちゅり…くちゅ…
静かな寝室に二人のキスの粘着質な音がやけに大きく聞こえ、興奮を誘う。
275 :
8:2005/04/13(水) 08:24:48 ID:BSkmQq/K
空いた右手をのだめのニットの裾から入れ、ブラの上から触ると、のだめの肌が粟立った。
神経がそちらに行っているのか、舌の動きが止まる。
「あ…。」
今度はゆっくりとその手を動かし、揉んでみると、目をぎゅっと瞑り、恥ずかしいのか顔を背けてしまった。
それにしても、……でかい…。いや、でかいのは知ってたけど、触ると更に胸の大きさを実感する。
そのまま耳元に唇を寄せ、舐めあげると、やっ、と小さく声を上げて、益々顔を背けてしまう。
可愛すぎる…。
まだほとんど何もして無いのに、下半身が充血しきっており、ミニスカートの裾から
下着越しに主張しまくっている。当然のだめも気付いてるんだろう…。ここまで余裕が無くなるとは
思って無かったけど…。
耳穴をねぶり続けると同時に、ブラを上に押し上げて、今度は直接肌に触れるともうその乳首は隆起して
硬くなっていた。
「あ…あ…やっ…せんぱ…やだ…」
乳首を指腹で撫ぜ続ける俺に抗議の声を上げる唇を塞ぎ、なおも続けると乳首がますます硬くなってきた。
左手で服の上から反対の乳首をつまむと、びくっと体を反らせて反応する。
服を捲くり上げ、今度はその硬くしこった先を、舌で味わった。
でかい割りに敏感で、小さな乳頭を吸ったり舐めたりと繰り返す。
276 :
9:2005/04/13(水) 08:26:19 ID:BSkmQq/K
「やっ、あっ…あぁ…せんぱい…もうのだめ…うぁっ…」
「…もう、何…?」
顔を近づけ耳元でささやくと、のだめは涙目になっていた。
「も、もう、何か変です…のだめ…」
「変って…どう変なの?」
そう言いながらさりげなく、スカートの隙間から手を入れ、下着の上から指腹で円を描き始めると、そこはもう湿っていた。
「やっ…!先輩…やだ…!」
手の動きは止めず深いキスをする。
嫌だと言われてももう止めようが無い…。
「んむぅ…!ん」
のだめの主張を吸い込み、指を下着の隙間から進入させると、ぬるぬると指に液を絡みつけ
そのままクリトリスをそっと撫ぜた。
「ん…んっーー!んむっ!」
必死に俺の体を押し返そうとするが、男の力に敵うはずも無く、次第にその抵抗も無くなった。
そのままクリトリスをなで続けると、今度は淫靡な響きにその声を変えた。
「んっ…んん…あぅ…あっ…やめ…せんぱ…あぁっ…」
俺の背中に爪を立て、痛い位に力が入り始めた。
なおも続けると、足を閉じ、つま先をピンと張ったと思ったら、急にビクンビクンと弓なりにしなった。
277 :
10:2005/04/13(水) 08:27:42 ID:BSkmQq/K
「あぁ…!あ……あ…あ…はぁ…せんぱい…」
まだ息も付けずに、何が起こったかも分からない虚ろな目でぐったりとしているのだめを力いっぱい抱きしめる。
「せんぱい…のだめ…恥ずかしくて死んじゃいそうです…こんな…変な声…それに、汚いとこ触らせて…」
「俺は嬉しくて死にそうだけど…」
「え…?」
そろそろこっちは限界だった。
ズボンの中で痛いぐらいに張り詰めてるのが分かった。
のだめの服と下着を脱がせ、全裸にさせた後、自分も服を脱いだ。
再度、のだめが濡れている事を確認して、声を掛ける。
「のだめ…入れてもいい…?」
「こ…怖いデスけど…が、頑張ります…」
カタカタと震えている体をぎゅっと抱きしめ、軽くキスをして、そっとのだめの膣口に自身をあてがった。
そのままゆっくりと前進させる…が、やはりきつくて思うように行かない。
「のだめ、力抜いて…」
「し、自然に力が入っちゃいます…」
「頭の中でヴィヴァルディの四季を流して…」
「え…はい…」
ますます力が入っている。
「おい…冬じゃないぞ、春だぞ…」
「あ…冬を流してました。春デスか…」
278 :
11:2005/04/13(水) 08:29:14 ID:BSkmQq/K
脳内音楽で少しはリラックスしたのか、力が抜けてきた。
時間を掛けてゆっくり入れて何とか根元まで挿入するが、あまり激しい動きはこいつの体が持たないだろう…。
現に苦痛に耐えているのか眉間にしわが寄っている。
俺はというと、さっきの興奮と、三年ぶりのセックスですぐにイってしまいそうだ。
早漏と思われるのもしゃくだが…。
「のだめ、動くぞ…」
「う〜…痛い…デス。ゆ、ゆっくりお願いしマス…。」
「あぁ…」
のだめの右足を抱え、前後に動き始めるとのだめの胸がそれに合わせて揺れる。
キツくて、でも柔らかくて…やばい…めちゃくちゃ気持ちいい…。
ごめん、と小さくつぶやいてゆっくりという約束を破り激しくピストンしてしまう。
のだめは歯をくいしばって耐えている様だがそれも短い時間のこと。
すぐに果ててしまった…。
279 :
12:2005/04/13(水) 08:32:57 ID:BSkmQq/K
「のだめ…ごめん…痛かった…よな…」
まだ虚ろな目をしている彼女のおでこに張り付いている髪の毛を避けながら抱き寄せる。
俺は、嬉しくて愛しくて堪らないけど、きっとこいつは苦痛の方が大きかったよな…。
「痛かった…けど、し、幸せデス…千秋先輩と…のだめ…」
「俺も…我慢してた甲斐があった…」
「な、なんデスか、我慢って…下品デス!」
「な…仕方ねーだろそんなん。好きな女が四六時中一緒にいるんだから…男の事情ってのがあったんだよ!」
「ほわぁ…今の、今のもっかい言ってください!」
「え?男の事情?」
「違います!その前です…」
「四六時中…?」
「…先輩…わざとでしょ?」
「あっはっは、ほんと面白いなお前。………好きだよ。」
「ぎゃはぁっ!死にそうデス!」
腕から逃れ、布団をかぶってしまったのだめを追いかけ、背中越しに抱きしめる。
「愛してる恵、ジュテーム、ヤーリュブリーバース、ウォーアイニー」
「も、もう十分ですから…」
「あぁ、コタツは持って帰ってくれよな…」
280 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/13(水) 08:35:51 ID:BSkmQq/K
おわり
朝からGJ!
Gj!
ウォーアイニーワロタ
ヤーリュブリーバースって、ドイツ語ですか?
GJ!
昼から素晴らしいものを見させて頂きましたよ!
ありがとう!
初めてのぎこちない感じと千秋の心の葛藤がよく出ててGJ!!
まったり濃厚えっちもいいけど、初々しいのもいいですな〜(´∀`)
ドイツ語は イッヒ リーベ ディッヒ だね
GJ!
待ってました! GJ!
ありがとうございました!!!
ヴィヴァルディの冬。笑った。
GJ!!!
プレゼントがコタツだったのにワロタ
GJ!!すごくイイ!
ヤーリブリュー
は、ロシア語だね。
面白かった!ウマイ!
292 :
1:2005/04/14(木) 02:36:48 ID:2X8zxngT
初めて体を重ねた日から数日経った。
俺はというと、初公演の為、ホテルに缶詰状態で
あれ以来、一度ものだめに会えない日が続いている。
携帯の着信履歴を見る…が、あいつの名前は無く、楽団関係者とエリーゼの名前しかない。
まるで、こっちが片思いしてるみたいじゃねーか!!
素直にこっちから電話すればいいんだけど、あいつは昼は学校だし、夜は
遅くにならないと時間は空かないし…。
初めての後なんだし、もっと甘ったるい関係を望むのは当然じゃないのか?
公演自体は大成功だが、千秋の関係者からの評価と、苛立ちは比例し
最終日を明日に控えた今夜、最高潮になっていた。
しかし、その苛立ちをぶつけることもできず、空になったミネラルウォーターのボトルを
ゴミ箱に乱暴に投げつける…が、大きく弧を描いて見当違いの方向に落ちた。
まぁいいか…明日になれば会えるし、帰ったらサルみたいに…じゃなくて…
少しずつ慣らしてってやろう。
二回目だし、前よりはスムーズに出来るといいんだけど…。
幸せな妄想をしながら、千秋は眠りに落ちていった。
293 :
2:2005/04/14(木) 02:37:33 ID:2X8zxngT
パリの朝
のだめはいつものように、ターニャに起こされると、面倒臭そうに髪の毛を梳かし始める。
「ノダメ!早くしてよー!私まで遅刻しちゃうじゃない!」
「ほぎー!待って、まだパジャマです!」
「もー!私が服選んどくからノダメは顔を洗ってきて!」
言われるまま洗面所に向かうのだめだったが帰ってくると、ターニャがクローゼットの前で
のだめの服を広げ、座り込んでいた。
「どしたんデスか〜。今日の服選んでくれました?」
「ノダメ…あんたこないだ買ったばっかのニット伸びまくってるのは…。千秋って見た目以上にアニマルなのね…意外だわ。」
「ぎょわ〜!違いマス違いマス!ターニャエロです!」
「何が違うのよ。あの日シたんでしょ?」
ニヤニヤと嬉しそうに笑いかけてくるターニャに、顔を真っ赤にしながらもごまかせないと悟るのだめ。
「あ、あれは違うんデスよ!もう忘れたいんデス!」
「忘れたいって…まさかほんとに無理やりされた…とか?」
「そうじゃナイですよ…。も〜早くしてくだサイ遅刻しちゃいマス!」
「な…あんたを待ってたんでしょー!?」
バタバタと慌しく出かけて行く二人だった。
294 :
3:2005/04/14(木) 02:38:03 ID:2X8zxngT
のだめは悩んでいた。
あの日の事。初めての…。
先輩は最初から最後まで優しくてくれたし、好きだとも愛してるとも言ってくれたけど…
翌日公演に出かけていった先輩を見送って…それで前日の事を思い出してジタバタと一人で
恥ずかしさと嬉しさにひとしきり大暴れした後、ふと悪い考えが頭をよぎってしまった。
先輩って…前は彩子さんと付き合ってたんデスよね…。
のだめ、初めてだし、あんなにスタイル良くないし…。
千秋先輩あんなにかっこいいから、その前にも綺麗な人といっぱい付き合ってて…。
きっと初体験は小学生の時の家庭教師のスタイル抜群なメガネ美人で…。
のだめの体見て、がっかりしたとか…。めいっぱい痛がって困らせちゃったし…。
ほいでもって優しいから、のだめを傷つけないように、優しくフォローしてくれただけで…。
考えれば考える程気が滅入ってくる。
さっきまでは、あんなに幸せな気持ちでいっぱいだったのに。
ピアノの蓋を開け、弾いてしまうのは魔王だった。
295 :
4:2005/04/14(木) 02:38:41 ID:2X8zxngT
千秋が帰ってくる日がやって来た。
折りしもその日は寒の戻りか底冷えのする冬日だった。
その日に帰ってくる事は知っていたけど、なんだか会うのが
恥ずかしくて、嬉しいはずなのに、先輩の顔見るのが怖くて、個人レッスン用の部屋で一人暗くなるまで練習に耽っていた。
「こんなことしてても、どうしようもないけど、今はなんだか会いたくないんデス…」
ひとりつぶやいてまたピアノを弾き始めるが、もう時計は8時を回っていた。
そろそろ帰ろう…。
帰り支度を済ませ、とぼとぼとアパートへの道を歩き始めた。
下からアパートを見上げると、千秋の部屋には電気が付いていた。
帰ってる…って当然だけど…公演成功したのかな…お話聞きたいナ…。
きっと先輩のことだから天狗になりまくってんでしょうネ…。カズオ…ぷぷ。
会いたい気持ちは募るが、やっぱり勇気が出ずに、自室の鍵を音を立てないように注意しながら開ける。
電気も付けると帰ってきたの気付かれちゃうから、付けないでおこう…。
ガタッ…
暗がりの中、手探りでコートとマフラーを掛けようとするが、なにせ物が散らかっているせいか
つまづいて転んでしまった。
「イタタ…しまった…気付いた…カナ。でも疲れて寝てるかも…。」
隣からは物音一つしない。
296 :
5:2005/04/14(木) 02:40:36 ID:2X8zxngT
安心して、シャワーを浴び、やはり手探りで寝る準備をしている時だった。
ピンポーン
ふいにチャイムが鳴り、のだめは口から魂が出るくらいビックリしてしまった。
のぞき窓からそーっと覗くと、案の定千秋先輩が腕組みして仁王立ちしている。
その姿にますますビク付いてしまい、じっと息を殺していると、今度はドアノブをガチャガチャと
乱暴に回したり、ドンドンと叩いてくる。
(ひえーっ、山賊みたいデスよ、先輩…!でも、今日は会いたくないんデス!のだめは留守デス!)
しばらくそうしていると、諦めたのか音が止み、足音が遠ざかっていった。
ホッとしたその時だった。
月光が遮られ、人影が窓を覆った。
千秋は窓の外からコンコンとノックしてくる。
「おい、お前いるのは分かってんだよ。いい加減諦めろ。わかったら早く開けろ。」
声色は明らかに怒りを帯びていて、それもこれものだめが悪いから当然なんデスけど…。
でも、窓からってルパン三世デスか!?
297 :
6:2005/04/14(木) 02:41:32 ID:2X8zxngT
カーテンを開けずに返事をする。
「私はのだめの妹デス!留守を預かってるだけデスよ!」
「お前、いつ妹出来たんだよ…。早くしないと窓割るぞ。大家の身内だから許されるんだよ!」
その声に合わせ、本当にノックが激しくなる。
急いで窓を開けると、千秋はその隙間から滑り込んできて、のだめの両方の頬を思いっきりつねった。
「お前!何避けてんだよ!」
「しゃ、避けてないデスよ…にょだめ、実は結核なんデシュ。うちゅるといけないデシュから…。」
「血色のいい結核患者だな。人が疲れて帰って来てるってのに、出迎えも無しなんて…。
俺はお前に会うの楽しみにしてたんだぞ。お前は違うのか?俺が何した?」
一気にまくしたてる千秋に、二の句も告げずにうつむくのだめ。
やばい…泣きそうデス…心がモヤモヤして…
「と、とにかく今は会いたくないんデス!一人にしておいて!」
い、今のは結構傷ついた…。クリーンヒットだ…。
でも、本当にこいつなんかあったのか…?心当たりと言えばアレしか無いけど、まさかほんとに嫌だったとか…。
ひょっとして、早かったから嫌いになった…?
それとも、あまりの痛さに俺が憎かったとか。
初夜の後、急に冷たくなるなんて、男の泣き所を押さえた素晴らしい攻撃をしてきやがって…!
くそ…こんなにこいつの事だけ想ってるっていうのに…!
298 :
7:2005/04/14(木) 02:42:55 ID:2X8zxngT
次の瞬間、泣きそうな顔で千秋を押し返すのだめの両手をつかみ、強引にキスをする。
そのまま、楽譜やらさきいかやら乗っているベッドに押し倒した。
「のだめ…今になって俺を拒むな…!!」
「や、やめてくだサイ…お願い…」
のだめは泣いていた。
いくら好きな女でも、泣いている相手を強引に、というのはやはり良いものでは無いだろう。
なんなんだよ…ほんとに…。
「ごめん…もうしないから…。」
「うっ…うっ…」
「ごめんな…ごめん…」
千秋はそれから小一時間のだめの頭を撫で続けて、寝たのを確認すると、今度は玄関から静かに出て行った。
299 :
8:2005/04/14(木) 02:45:05 ID:2X8zxngT
それから数日、お互いに会わないように、避けている二人。
まるで、コンクールの後のあの日のように…。
そんな二人を見かねて、ターニャが、部屋に招待をしてくれた。
定番のウォッカに、酒の弱いのだめはすぐに真っ赤になって酔っ払い、
つい今回の事を話してしまったのだった。
「あ〜、それは死ぬ程ショックだったと思うわ。」
「死っ?」
「あたしが男だったらインポになってもおかしくないわね。立ち直れないわよ。」
「ほぎっ、のだめそんなつもりじゃあ…(インポって…?)」
「そんなつもりじゃないとこが自己中だって言うのよ。
い〜い?普通一回許しちゃうと、それこそサルのようにヤリたくなるものなのよ男って。
それが好きな女ならなおさらそうでしょ?
しかもしばらく離れ離れでやっと会えたのに、そんな反応されたら、チアキは嫌われたって思ってるんじゃない?」
「でも、ノダメの方こそがっかりされちゃったと思って…もうダメです〜」
「がっかりって…チアキがそう言った訳?」
「言うわけないじゃないデスか!それどころかすごく優しくて…」
「じゃあ、何がそんなに不安なのよ。そんな夜中にノダメに会う為に窓から侵入なんて
よっぽど想われてるんじゃないの?普通嫌いな女にそんなことする?」
「でも、先輩の前の彼女すんごく綺麗な人だったんデスよ?それに、先輩の初体験は
グラマーな家庭教師なんデス…。そんな百戦錬磨の人相手にのだめ…」
「い、意外と軟派なのねチアキって…。でも、要するにー、ノダメ嫉妬してるのね。」
「嫉妬?」
「前の彼女ーズに嫉妬してて拗ねてるだけじゃない。
もー、そんなのに振り回されるチアキが可哀相!なんならあたしが…」
「あー、ダメですダメです!!先輩とのだめは一心同体なんですから!」
「一心同体なら、ちゃんと謝ってしっかり奉仕してあげなさいよ。まったくもー!」
「奉仕って…エロですターニャ!ロシアンエロですよ!」
酒宴は明け方まで続いた。
300 :
9:2005/04/14(木) 02:46:06 ID:2X8zxngT
早朝、テーブルに突っ伏しているターニャを尻目に、昨日彼女に言われたことを考えてみる。
嫉妬…って、そうなんデスかね…。
のだめ真澄ちゃんや、萌薫姉妹には先輩を取られないよう闘争心が燃えたことはあったけど
彩子さんは、なんだか世界が違う人みたいでそんな気持ちになったことは無いけど…。
でも、彩子さんと比べられたのかも…って思ったらなんだか悔しくて悲しくなって…。
これは、つまり、前の彼女に嫉妬ってことになるのかな。
でも、先輩のだめのこと好きって愛してるって言ってくれた。
それをほんとに信じていいんデスか?
のだめがどんなにみっともなくても嫌いにならないでくれるんデスか?
もうのだめの中で答えは出ていた。
そっとターニャの部屋を出ると、その足で千秋の部屋に向かった。
ピンポーンピンポーン
いつも通りチャイムを二回。
どうか先輩が出てきてくれますように…!
しばらくして、静かにドアが開いた。
寝ぼけ眼の千秋はのだめの姿を確認すると、幾分か驚いたようだった。
301 :
10:2005/04/14(木) 02:47:37 ID:2X8zxngT
「おま…こんな朝から…どうした?」
「あ…あの…先輩…」
そこからは上手に言葉が出てこない。
何かを悟ったのか千秋はのだめを室内に促し、ソファに座らせた。
「コーヒーでいいか?」
「あ、紅茶でお願いします!」
「図々しい奴だな…」
湯気の立つティーカップをのだめに渡すと、千秋はのだめの隣に腰掛けた。
「どした…?」
「あの、先輩、のだめがいいって言うまで目を開けないでください…」
「はぁ〜?またかよ。もうコタツはやめてくれよ…」
しぶしぶとのだめの言う通りに目を閉じる千秋だった。
少しの沈黙の後、のだめは意を決して、話し始める。
302 :
11:2005/04/14(木) 02:48:42 ID:2X8zxngT
「あの、こないだはごめんなさい。
先輩疲れて帰って来てるのに、困らせることばっかり言っちゃって…。
のだめ…あの…前の…
初めての時、先輩と一つになれて、すごく嬉しくって、でも、なんかよく考えたら…
先輩は初めてじゃなくって、色んな人と多分きっとしてて、
彩子さんとか、家庭教師のお姉さんとか…
それで、ちょっと、ううん、うんとだと思うんデスけど、その人たちに嫉妬しちゃって
悔しかったのと恥ずかしいので消えちゃいたくなって…。
それで、つい、嫌なこと言っちゃって…あの、ごめんなさい。」
先輩は、小刻みに震えている。
やっぱり怒ってマスよね…。でも伝えないと…!
「でも、先輩はもう嫌になっちゃったかしれないけど、のだめはやっぱり先輩と離れたくないデス…!」
そこまで言うと、急に先輩がこらえきれないように吹き出した。
「ぶっ、ぎゃはは、おま、あんまり笑わすな。誰だよ家庭教師のお姉さんって!」
「な…ひどい!のだめ真剣に言ってるんデスよ!」
「もう目ぇ開けていいだろ?」
303 :
12:2005/04/14(木) 02:50:14 ID:2X8zxngT
目を開けた千秋はまだ笑い足りない様子だったが、のだめの真っ赤な顔を見ると
咳払いを一つして、真剣な表情になった。
「のだめ」
そう言って抱き寄せ、耳元でささやき続けた。
「俺は…お前に辛い思いさせちゃったから、もう嫌われたかと思ってた。でも、良かった…。」
「嫌いになんて…なる訳ないじゃないデスか…」
「いいから黙って聞いて。
お前は俺の昔のこととか気にするかもしれないけど、今、これからも
お前のことしか好きじゃないから安心しろ。
それに、なにコンプレックス持ってたのか知らないけど、その、体とかは
ストライクゾーンど真ん中だから…。」
「ぶはっ、セクハラです!」
「なに今更言ってんだ…もう他人じゃないんだから。」
「妻…?」
「と、ともかく、その、また前みたいにお前のこと、この先何千回も抱くと思うんだけど…嫌か?」
のだめは真っ赤になりながら、俯いて答えた。
「ゃ、やじゃないです…。」
304 :
13:2005/04/14(木) 02:51:25 ID:2X8zxngT
「せ、先輩、電気消してください」
「消してる。」
「でも、まだ明るいデス…全部見えちゃう…」
「仕方ねーだろ。朝なんだから。」
そう言うと、千秋はのだめの服を順番に脱がせる。
必死に見えないように、手で胸を隠したりしているのだめだったが逆効果だ。
「のだめ、それは手ブラって言ってだな…もういい…」
強引にその手を取り去ると、乳首をねっとりとねぶり始める。
カリと軽く噛んでやると、ひと際高い嬌声を上げた。
「あぁっ…!ん…んっ…あ…きも…ちい…」
その言葉につい反応してしまう。
「今、気持ちいいって言った?」
「え…い…言ってない…」
「嘘付け…乳首感じるんだ…」
恥ずかしさに顔を背けるのだめの両方の先を指で執拗にいじると、眉間に皺を寄せて
可愛い声で鳴き始めた。
「あ…あん…あんっ…う…だめ…んっふ…」
305 :
14:2005/04/14(木) 02:52:09 ID:2X8zxngT
のだめをベッドに座らせ、背後から再び両方の先を弄ぶ。
そして、のだめの首を後ろに向かせ、息もつかせない激しいキスをする。
すると、行き場の無いのだめの両手は俺の太ももの辺りをさわさわとさまよい、ますます一点が充血してくる。
「ん…んーっ…あ…はぁはぁ…背中に…」
「うん…お前が可愛いから…こんなになっちゃった…どうする…?」
言いながら手を下にスライドさせ、蜜のしたたる場所まで到達した。
片手で乳首をこね回しながら、中指をのだめの奥まで侵入させる。
くちゅり…くちゅり…
抵抗は全く無く、のだめはその進入を受け入れている。
「あぁぁ…あぁ…せんぱい…なんかのだめまた変な感じで…あっ…!」
中指を中に入れ、クイッと上壁を刺激するとまたも敏感に反応する。
親指でクリトリスを同時に責めると、のだめは掠れた嬌声を上げ続ける。
「あんっあぁあ!いやぁ…!あっあっあっ…!もうダメぇ!」
腕の中でのだめが急に力を抜いてしなだれかかってきた。
「すぐイッちゃうんだな…」
「嫌っ言っちゃやデス!」
そう言って涙目で振り返り、おれの言葉を遮るようにキスをしてくるのだめが最高に愛しい。
306 :
15:2005/04/14(木) 02:53:09 ID:2X8zxngT
さっきから我慢汁がとめどなく流れてのだめの背中を汚している。
「のだめ…」
「はい…」
俺の誘導に応えて、仰向けになるのだめの上に覆いかぶさり、胸を揉みながらキスをする。
そして、誘うように蜜を出し続ける膣口に限界まで隆起した自身をこすりつけると
今度は一気に突き刺した。
「あっ…あぁぁ、そんな…はっ…!あん…」
根元まで挿入させると、じっとしたまま形を覚えさせる。
そして、ゆっくりと動き始めた。
深く…浅く…。
その度卑猥な音が響き渡り、あまりの気もちよさに意識を手放しそうになるが、それはのだめも
同じなのだろう。
307 :
16:2005/04/14(木) 02:53:42 ID:2X8zxngT
前回とは違い、俺自身に対して快感を感じているのか、だらしなく開いた口唇から唾液が一筋流れ、
のだめの顎を濡らしている。
「あっあぅ、あっあっ…!ぁぁあ……また…!」
「うん…いいよ…」
つながったままキスを繰り返すと、のだめの中にビクビクと波が起こり陰茎を刺激する。
どうやらまた絶頂を迎えてしまったようで、余力の無い腕が、かろうじてシーツを握り締めている。
もう、俺も限界だ…。
のだめの両足を体幹の上に折りたたむと、深く深く挿入し、ベッドがきしむ程抽出を繰り返す。
くちゅっくちゅっくちゅっくちゅっ
結合部から流れ出した液がシーツにシミを作り出しているのを確認した後、
俺は絶頂を迎えた。
308 :
17:2005/04/14(木) 02:54:29 ID:2X8zxngT
「はぁ…はぁ……恵……。」
気だるい快感が全身を覆い、のだめに体重を預けて息を整える。
「先輩…」
「すげー…やばい…」
「ん…な、何がデスか…?」
「離れられなくなりそうで…」
「え…」
「少し離れてたから、なおさらかな…」
「それってインポになったってことデスか…?」
「はぁぁぁぁ〜!?」
「だって、ターニャが、のだめの話聞いて、先輩がインポになってるんじゃないかって…」
「………もう、喋りたくない…」
「えっ…なんでデスかぁ?」
309 :
17:2005/04/14(木) 02:55:44 ID:2X8zxngT
おわり
(ちょっと朴り)
続編GJ! 千秋ものだめもエロかわいくてイイ!
できれば次があるならsageてくれると嬉しいな。
メール欄に半角でsageです。
面白い…GJGJ!!
笑いっぱなしだったよ。ツボついてくるなあ。
GJ!!家庭教師ネタ、ワロタ
ターニャとのガールズトークもGJ!
GJ!
うまいな。
またもGJ!
原作のギャグと、エロがうまく融合してる感じ。
山賊千秋・ルパン千秋も絵が浮かんでワロタw
GJ!GJ!GJ!
のだめアホカワイイ・・!!!
のだめの可愛さを表現するってどうしたらよいんだろうと思ってたら
アホカワイイ
これ、ぴったりですね。
野田恵たんはアホカワイイ
GJ!GJ!GJ!GJ!
あほかわいいのだめが最高でしたよ!
おまけに山賊ルパン三世千秋が最高!
続編楽しみにしてますよ〜!
319 :
1:2005/04/15(金) 11:19:17 ID:7ElZF0LW
いつもの夕食時。
その日のメニューは、八宝菜で、相変わらずよく来るし、よく食うのだめを
見ながら、たまごスープをテーブルに並べている時のことだった。
「ふぎ〜…おいしいデス!ユンロンもびっくりデスよ先輩!」
「そりゃどうも…。それより、お前明日の休みは用事あるのか?」
「たまごが固まりすぎデス…」
「聞け。明日、日本の出版社が俺の取材に来るんだと。
ヒルトンホテルのディナー付きだけど、お前…来るか?」
「ヒ、ヒルトン!?」
「あぁ、一回は断ったんだけど、エリーゼのプロメテウス…じゃなくて
プロモーションの一環だから、拒否権は無いらしい。」
「行きます行きマス!ほわぁ、また特大ピンナップですか〜…」
「違う!お前!来るなら恥かかせんなよ…。」
「分かってマスよ。ぎゃは〜何着てけばいいデスかね〜…」
ったく…。
ほんとはこいつを連れて行きたくなんて無いんだけど
また腹空かせてぴーぴー言うだろうし、俺一人で行ったら何言われるか分かったもんじゃないし…。
黙って行こうにも、こいつの諜報能力はCIAも真っ青だし、止むを得ないか。
ましてや、日本で発売されるであろう音楽雑誌と、その読者(特に峰)のことを
考えると、間違ってものだめの匂いを嗅ぎ付けられてはマズイんだけどな…。
ご機嫌になったのか、のだめは鼻歌を歌いながら、珍しく食器の片付けをし始めた。
ま、いいか…。なんとかなるだろ…。
320 :
2:2005/04/15(金) 11:19:55 ID:7ElZF0LW
翌日、天気は快晴で、まさに取材日和だ。
約束の時間は二時。
まだ十分時間はある。
シャワーでも浴びてこようと、隣で寝るのだめの肩に布団を掛けなおしてベッドを後にした。
しかし、たかが取材の為に高級ホテルで食事なんて、なにか裏がありそうだな…。
純粋に音楽のことだけ聞かれればいいんだけど…。
ふっ…何を聞かれるんだろう。
千秋さんの才能の秘密は?とか、今後の展望は?とかかな…
嫌味にならないように答えなきゃな…。
たっぷりとバスタイムを楽しみ、体をクールダウンさせようと、冷蔵庫から
ミネラルウォーターのボトルを出し、そのままソファに腰掛ける。
…が、まだのだめは目覚めて無い様子で、寝室から寝言が聞こえてくる。
「ううん…島田君…むにゃ…」
聞き間違いか?
今のだめの周りにはいないであろう名前が聞こえた気がしたが…。
321 :
3:2005/04/15(金) 11:21:47 ID:7ElZF0LW
「のだめも…しま…く…」
千秋は今夢に出ているであろう人物の事が気になり、とっさにのだめの肩を揺らしながら声を掛ける。
「おい!」
「むにゃ…わっ!何…」
「何じゃねーよ。何の夢見てたんだよお前!」
「夢……?」
急に起こされて、目の前にいる千秋は不愉快な顔で怒鳴っている状況。
のだめは今何が起こっているのか把握するのにしばしかかったが
素直に質問の意味を考え始める。
「夢……見てましたっけ?んーー…、ミルヒがエッチな下着買ってくれたとこまでは
覚えてるんデスけど〜…」
「……もういい…」
そこまで聞いてなんだか続きを聞くのは疲れそうなのでやめておいた。
多分、聞き間違いなんだろうな…。
322 :
4:2005/04/15(金) 11:23:12 ID:uEjTiWpP
「ほれ、早く起きろよ。もう昼だぞ。」
「ぎゃぼっ!ほんとデス!今日は気合入れて支度しなきゃいけないのに!
もー、先輩が夜中まで…!パンツ履く暇も無いデスよのだめ!」
「げほげほっ!……も、もう、いいから早くシャワー浴びてこい。
あと、気合は絶対入れなくていいからな。」
「どういう意味デスかぁ?」
「いや、い、いつも通りが可愛いって意味だよ。他意は無い…。」
「ぎゃはぁ。ではお風呂行ってきます!」
そう言うとのだめは近くにあったバスタオルを体に巻きつけスキップでバスルームに向かった。
パンツ履く暇ねーって、仕方ねーだろ、んなの。
千秋は顔を赤くしながら、脳内で言い訳をしつつ、白いシャツに袖を通した。
323 :
5:2005/04/15(金) 11:24:16 ID:uEjTiWpP
その後は、ど下手くそなあいつの化粧を直してやったり、ノースリーブを着ていた
のだめを、出来るだけフォーマルな白いワンピースに着替えさせて、やっとのことで
ここ、ヒルトンホテルのロビーにいる訳なんだけど…。
「取材の人どこデスかね?日本人なんでしょ?」
「あぁ。目立つと思うんだけどな…。」
そう言って、きょろきょろと、白人ばかりが座り、談笑を楽しんでいるロビーをぐるりと見渡した。
と、その時______
「のだめ!!」
驚いた顔で、持っていたバッグを落としながら、ぽかーんと口を開けている東洋女性が一人。
しかし、次の瞬間満面の笑顔でこっちに…のだめに近づいてきた。
「のだめ、のだめじゃなか!?」
「ほぎ〜………あっ!!ユキちゃんやなかとデスか〜!!」
「うわぁ、嘘みたい…なんでフランスばおるの?」
「のだめは留学ちしとるとばい!ユキちゃんこそ、どげんしよるかん?」
「なんちゃなかぁ!仕事で来とるとよ!おいは今出版社で働いとるで!」
なん…なんだいきなり?
知り合い…か?
324 :
6:2005/04/15(金) 11:25:22 ID:uEjTiWpP
「おい、のだめ…」
「先輩!すごい偶然デス!高校の同級生なんデスよ!こんな地球の裏側で会うなんて嘘みたいデス!」
そう言って俺を嬉しそうに見上げる。
ユキと呼ばれていた、いかにもなかっちりスーツを着ている女性は、のだめとの再会に
呆けていた顔を、すかさずシフトチェンジし、俺に向き直った後、再度驚いた顔をする。
「え…?のだめの彼氏さん…?でも…」
そう言ってカバンをごそごそと探り、取り出した写真と、千秋の顔を見比べた。
「ぎゃはぁ、そうばい!あいはのだめのスイートダーリン、千秋先輩ばい!」
「え…?千秋?千秋、真一さんですか?」
「な、なんで先輩のファーストネーム…」
「おいは…じゃない。私、この人の取材に来たの!」
「え…じゃあ…」
「す、すいません!申し遅れました!私、桶須出版の浜田ユキと申します!
千秋さんの名前は、日本の音楽界でも、有名で、駄目元で取材の申し込みをさせて頂いたんですけど
プロダクションの方に快くOKして頂いて…本日はありがとうございます!」
「あ、あぁ…千秋、千秋真一です。」
そう言って差し出された右手を握り返す…が、手を離してくれない。
325 :
7:2005/04/15(金) 11:26:40 ID:uEjTiWpP
「はぁ〜、写真でみるよりずっと素敵ですね…」
「え…はぁ…どうも………あの…手…。」
「あっ!す、すいません私ってば!み、見とれちゃって…」
「ちょっとユキちゃん!先輩に色目使ったら駄目ぇ!」
「な、なによ、色目って!のだめこそ、こんなかっこいい人…」
言い争う二人に周囲の視線が集まるのを感じ、まだ言い換えそうとするのだめの口を
慌てて手のひらで押さえる。
「もが〜!もごっ!」
「あの、移動しませんか?あの、お願いですから…」
「あっ、すいません!お部屋にご案内します!カメラマンが待機しているので…」
そう言ってのだめをにらみつけながら、歩き始めた彼女の後に付いて歩き始める。
しかし、類は友を呼ぶ、割れ鍋に綴じ蓋、変態には変態だな…。
そう考えながら、今日一日の事を考え、憂鬱そうにため息をつく千秋だった。
326 :
8:2005/04/15(金) 11:27:45 ID:uEjTiWpP
「次は、斜め上を見ながら……そうそう、ちょっと悲しそうな顔で…はいOK!」
一体何枚写真を撮る気だ…。
しかも、ポーズまで指示してきやがって…!
部屋に入ると、まるでグラビア撮影のような照明と、反射避けの白い布が掛かっている状況に
少なからず面食らった千秋だった。
案の上、さっきから何枚も色んなポーズで写真を撮られている。
のだめは、部屋の隅に追いやられ、椅子に座ってこちらをじっと見ている…がその表情は明らかに
不機嫌なものだった。
俺だってこんなこっぱずかしいことやりたくない!
でも、部屋に入るなりホテルマンがエリーゼからの手紙を持ってきたからだなー…
何が“分かってるわね”だ!
くそ、あの鬼畜ドイツ人が!!
「いい加減にしてください!ユキちゃん!
なんでそんなに何枚も撮るんですか!?のだめだってそんな一杯写真持ってないのに!」
「何言ってるのよ、これはね〜仕事なの!し・ご・と・!」
「嘘!どう考えてもユキちゃんの趣味でしょ!もー、ずるい!ポラください!」
唯一の命綱だったのだめは当てにならない…。
しかし、本当にもういい加減にしてくれ…。
そう考え泣きそうになる千秋だったが、カメラマンもそろそろ疲れたのか
彼女にそろそろ止めようと進言してくれているようだ。
327 :
9:2005/04/15(金) 11:28:45 ID:uEjTiWpP
「そうね…もう十分撮ったし…そろそろインタビューに移りますね。」
そう言って撮影機材を片付け始めた。
俺はのだめの隣の椅子に腰掛けながら、その様子をぼーっと眺めていた。
もう、疲れてできれば話すのもだるいが…。
「先輩…もうディナーはいいデス。食われちゃいますから帰りましょ。」
「ばーか、んな訳にいくかよ。そんな事したら後でどんな目に遭うか…」
「大げさですよ〜!」
げはげはとのだめは笑っているが、大げさじゃないんだよ。
エリオリコンビは…。
片づけが終わり、テーブルにユキも腰掛けると、録音用の小型テープのスイッチを押した。
「では、改めて、よろしくおねがいします。」
さっきとはうって変わって丁寧にお辞儀をしてくる彼女に、こちらも気を取り直す。
「では、今からインタビュー始めます。
えっと、千秋様…千秋さんは、若干23の若さでありながら…」
録音しているせいか、一時間程の取材は、まぁ予想通りのまともなものだった。
俺は、正直に今の思いとか、今後のこととか、こっちでの生活やらを話し、いい記事になったのでは
ないかと自画自賛している時、終盤に差し掛かって、思いもがけないことになった。
それまで、お利口に黙っていたのだめが、口を挟み始めたのだ。
328 :
10:2005/04/15(金) 11:29:16 ID:uEjTiWpP
「先輩、のだめのこともお話してください!」
「はぁ〜!?なんで…」
「だって、先輩は日本の6000万乙女の憧れの的なんデスよ!
もう、のだめ降りかかる火の粉を払うのはうんざりなんデスよ!」
そう言って、ユキの方を見ながら訴えてくる。
「ば…バカかお前!なんだ6000万乙女って。星の瞳かよ!」
「そうよのだめ!そんなことしたら、今後写真集…じゃなくて、今後の取材にも
障るでしょうが!もー、あんたは昔から人を振り回すんだから!」
「なんでデスか?ただひとこと、こっちで一生のパートナーが出来たって言ってくれればいいだけなのに…」
「ぶはっ、何が一生のパートナーだ…」
そう言って、のだめのことを小突こうとしたが、あまりの真剣な表情に、上げた右手を下ろした。
「あの…じゃあそれでお願いします…」
「えっ、書いちゃっていいんですか?」
「はぁ…」
「先輩…大好きデス…」
(アホかこいつら…)
なんだかんだ言ってのだめのわがままを聞いてやる千秋だった。
329 :
11:2005/04/15(金) 11:30:20 ID:uEjTiWpP
「じゃ、じゃあそろそろ下に下りませんか?」
「あ…もう6時か。」
「はい!VIP用の個室を予約してあるんですよ!」
ユキに促され、レストランに降りていく3人。
カメラマンは時差ぼけで眠たいようでせっかくのディナーはキャンセルした為
千秋は正に四面楚歌な状況を実感していた。
いがみ合っていたのだめとユキだったが、やはり懐かしさもあるのか、エレベーターの中でもう
仲直りし、千秋に分からない言語と話題を話し始める。
疎外感を感じながらも、のだめの昔話が聞けるかも…と、ディナーとは別に、少なからず期待するのだった。
世界のヒルトンだけあって、やっぱり料理は一流だった。
ワインと料理も絶妙の組み合わせで…
気付いた時にはのだめは、前後不覚になるまで泥酔していた。
しかも、その飲み相手であるユキも同様に…。
個室であり、フルコースを通した後の為、給仕も下がっている、正に3人だけの空間であることが
酔いに拍車を掛けたようだった。
330 :
12:2005/04/15(金) 11:33:12 ID:ShXVYVLb
「のだめ〜ほんとあんた出世しちゃって、こ〜んないい男捕まえちゃってサ、
音大だって、受験したことすら秘密にして〜。ていうかあんたいつピアノなんて弾けたのよ〜。
聞いたことも見たことも無いっつーの!」
「何言ってんデスか〜、のだめのピアノは最高ですよ〜ねっ先輩?」
「あ?あぁ」
「もーラブラブもいい加減にしてよね〜。こっちは男日照りだっつーのに!
あんたは昔から、みんなの憧れの人をさらりと攫ってくんだから〜!」
「ぎゃは〜、何言うとデスか!」
「そうじゃない、島田君だって、あんたいつの間にか…」
島田…?って誰だ?
のだめの顔を見て反応を窺うが、すでにべろべろで、グラスに話しかける勢いだ。
朝聞いた名前は聞き間違いじゃなかったのか?
「そんなことより、ユキちゃん、またあのモノマネやってくださいよ!
マッサージ椅子に座ってる豊臣秀吉!」
「え〜、仕方ないわね、一回だけだかんね!」
そう言っておもむろに、声を震わせて、どうもー豊臣秀吉でーす!と声を張る彼女に
大爆笑するのだめだったが
悪い…全然笑えね〜。
というか島田って誰だよ!
331 :
13:2005/04/15(金) 11:34:15 ID:ShXVYVLb
小一時間二人で盛り上がっていた二人だったが、しばらくすると、のだめはテーブルに伏せて
すやすやと寝息を立て始めた。
それとは対照的に、少しずつ酔いが醒めてきたのか、ユキはミネラルウォーターを飲み始めた。
「のだめ…お酒弱いのね〜」
そう言って勝ち誇った笑みでのだめを見下ろすユキに、俺はさっきから気になっていることを聞いてみた。
「あの…浜田さん、こいつの高校の時ってどんなんだったんですか?」
「どうって…このまんまですよ。いっつも変なことばっかり言ってて、みんなを煙に巻くタイプというか…。
本能で生きてるっていうか…。基本的に普通の常識は通用しなかったですね。
あ、でも友だちは多かったです。色んなジャンルの変人ばっかりでしたけど…」
へー…
考えてみると、こいつの昔の話って初めてだな…。
友だち多いなんて意外だな。まぁ嫌われるタイプではないけど。
優しい時もごくごく稀にあるし…。
そう思い、幸せそうに寝ているのだめの顔をゆるんだ顔で見つめてしまう。
…と、呆けている場合ではない。
肝心なことを聞いてなかった。
332 :
14:2005/04/15(金) 11:35:08 ID:ShXVYVLb
「なるほど、あの…それで、彼氏とかは…いたんですか?」
島田って言うんだろその男は!!
「え……?あー…ど、どうだったかな…」
わざとらしくとぼけているが、もうネタは上がってるんだよ!
テーブル照明用に置かれている、ミニキャンドルをユキに近づけ、まるで
取調べのデカのようにさらに尋問する。
「わ、分かりました。吐きます吐きますから…」
姿勢を正し、グラスに入った水を一気に飲み干すと、ユキは諦めたように話し始めた。
「彼氏…っていうか、当時テニス部のキャプテンで、ファンクラブもあるような
爽やかな好青年がいたんですけど…もう、学校中の女生徒の憧れの的で…。
3年生の時、のだめとその島田君って人が同じクラスになったんです。
島田君は結構前からのだめのことが好きだったみたいで…。
この子も黙ってれば可愛いからだと思うんですけど、島田君がのだめに猛烈アピールをしてた時期が
あったんです。」
やっぱり…な。
結構ショックだが、やっぱり誰から見ても可愛いんだな。
こいつ、俺に黙って…そんな軽そうな男と…!
テニスやるなんてよっぽどチャラ男に決まってる。
ふふ、でも、こいつの処女は俺様がもらったんだよ…!
島田破れたり!!
333 :
15:2005/04/15(金) 11:35:46 ID:ShXVYVLb
「あの…聞いてますか…?」
不敵な笑みを浮かべている千秋を薄気味悪そうな視線で見ながらも、ユキは話し続けた。
「それで、誰から見ても分かりやすいアピール…帰り道で待ち伏せして一緒に帰ったり
無理やり同じ委員会にしたり…してて、急速に二人の仲は近づいて…。
のだめもあの当時は島田君のこと好きだったんじゃないかな〜。
付き合うことは無かったんですけど、今思うと、その時期のだめ音大受験でいっぱいいっぱいだったのかも…。
ファンクラブの子に呼び出されても、必死で交際を否定してて…
ほんと、なんだったんですかね?
結局卒業してから、彼は地元の企業に就職して、去年結婚したから、まぁ二人は
高校時代からは発展せずに終わったと思うんですけどね。」
そこまで話し終わった時、ふいにのだめがむっくりと体を起こした。
「先輩…のだめ吐きそうです…」
「わーーーっ!バカ!トイレ行け!」
「だっこ…いつもみたいにして連れてってくだサイ…」
「ば…そんなことしてないだろ!」
「うっぷ…」
「分かった!分かったから…」
その後はのだめの介抱に追われ、ゆっくりユキと話すこともできずに、
出来上がった雑誌を送ってくれることを約束し、タクシーで帰宅した。
のだめは、まともに歩けない様子だった為、重たい体を引きずり、やっとの思いでベッドに寝かせた。
334 :
16:2005/04/15(金) 11:36:21 ID:ShXVYVLb
「ふーーーーー…ったく重てーなー!」
こっちの苦労を知らずに、のだめはまたもすやすやと寝息を立て始める。
「おい、のだめ…ちゃんと着替えて寝ろよ」
「うーん…」
「おい、のだめ…」
「分かってマスから…」
「のだめ…島田って誰だ…?」
「え…?」
だるそうに、かろうじて返事するのだめに、さらに質問を繰り返す。
「島田って奴のこと…好きだったのか…?」
「洋七…?」
「違うって…高校のときのテニス部の島田だよ!」
「なんで知ってるんデスかぁ…」
「いいから答えろよ。俺よりも好きだったのか…?」
「島田君はぁ…のだめと昔ピアノ教室が一緒で…高校で再会したデスよ…
いくらご飯のこと覚えてて…ぷぷ…まだおならでソの音出せるよって披露してきたデスよ…」
「ソ…?」
「テニスなんてして、かっこ付けてたけど、学校離れるとおならで演奏しようってしつこく誘ってきて…
今頃どうしてるんデスかね…」
「も…もう分かった…。ちなみに島田君は結婚して子供が二人いるそうだ。」
「え〜?嘘デスよ〜。あんな珍奇な人が結婚できたんデスか?」
「あぁ…お前に言われたくないかもな…」
話し終わると、再びのだめは眠りに落ちていった。
俺も今日はくたびれた。
もうこのまま寝てしまおう…。
335 :
17:2005/04/15(金) 11:39:22 ID:ShXVYVLb
数日後、約束通り送られてきた雑誌には、俺の写真が巻頭カラーで数ページに渡って
繰り広げられており、キャッチコピーは
「現代の貴公子、熱愛発覚!?」だった。
さっきから鳴っている電話は…峰だろう。
それにしても、インタビューの内容が20行くらいしか無いのはなぜだ…。
なんのPRなんだ!?
あぁ…電話の音がうるさい…
ヒルトンディナーの罠にはめやがって!
行き場の無い怒りは脳天気によろこんでいるのだめに向かうのであった。
おわり
豊臣秀吉のモノマネ笑った。GJ!
マッサージ椅子に座ってる豊臣秀吉、ってわけわかんねぇ!!(w
面白かったです。GJ!
新しい職人さんですよね?できたらで構わないので、HNつけてもらえると呼びやすいんですが・・・
GJGJ!!
洋七ハゲワラwww
GJ!
>パンツ履く暇も無いって・・・
オイオイ。
GJ!
そして、星の瞳を知っている千秋・・・w
懐かしいフレーズに笑ってしまいました。
作者さん、さてはりぼんっ子でしたな?
GJ!!
声にだして笑っちゃいましたよ〜!
GJ!GJ!GJ!GJ!
ギャグもエロも最高ですね。
細かいネタが散りばめられていて、大笑いしましたよ。
特に豊臣秀吉がイイ!
新しい職人さん、ぜひHNをつけてくれると呼びかけやすいし、
あとでインデックスにしたときに見やすいのでつけてくれると嬉しいです。
がらんがらんしてますね。ここ3日くらい。
あんな事があったから??
職人さん、誰か来てくださ〜い!
345 :
カルメン:2005/04/19(火) 01:11:40 ID:mfmbyyzV
× 清良 です。
読みたくない方もいると思いますので
ここから2つ分のレスを飛ばしてください。
ホテルの部屋のドアの前で、清良は、ひとつ息を飲んだ。
来てしまった・・・けど、後悔はしてないし、これからもしない。
このドアの向こうで私を待つ人に、どうしても今、会いたい。
R☆Sニューイヤーコンサートの終演直後、彼からメールが来た。
「Tホテル、1103 会いたい」
驚いたけど、同じ気持ちだったから「行きます」と返した。
真紅のドレスにコートを羽織って、急いでタクシーに乗り込んだ。
346 :
カルメン:2005/04/19(火) 01:12:18 ID:mfmbyyzV
一年前。
「あなたと一緒にオケをやりたい。」そう、言うために。
私は長い時間迷って考え続け、意を決し、勇気をふりしぼって、
そしてやっとの思いで彼に会いに行った。・・・きっと彼にはわからない。
本当は、ただ、彼に会いたかった。つながりを作りたかっただけだったのに。
いままでも、彼は私の演奏のたびに頬を紅潮させて、素敵な笑顔を私に向けてくれていた。
いつしか、その笑顔が見たいために練習にいっそう熱が入るようになった。
けれど、女性としての私には興味なさそうな彼の素振りに、がっかりして。いらいらして。
私のキャラのせいか、男勝りな さっぱり系に見られているみたいで。
でも、噂だと、彼には大事にしたい人がいるけど会ってないし上手くいってないみたい。
この公演を最後に、しばらく共演できなくなるから。とうとう私は賭けに出た。
念入りに選んだこの真紅のドレスの下には、赤いガーターベルトを締めて。
私は今日、情熱の女、カルメンになる。
347 :
カルメン:2005/04/19(火) 01:12:55 ID:mfmbyyzV
演奏が始まる。舞台上で彼と対峙し、彼を煽る。
タクトを振り下ろす彼は、凛々しい青年衛兵のよう。ーーー私の「ホセ」・・・。
まるでカルメンが降りて来たみたいに、熱くてせつないヴァイオリンの音に乗せて、
私は口上手く彼を口説いた。音楽で、彼を誘惑した。
そして、最後の一音が終わって、彼と目が合った瞬間に、わかった。
彼はホセのように、感情的な恋に堕ちたのだ。
演奏後の握手が、いつもと違ってぎこちない。触れた手が、ひどく熱くて。
強い力で握られた。
・・・カレはいるけど、今だけ、許して。
指揮台の彼を初めて見たときからずっと、惹かれていたの。
私を夢中にする音楽を作り出せる唯一の人に、一度でいい、抱かれたい。
その欲望を抑えきれない。
2回、ドアをノックした。
ドアが開いて、目が合った瞬間、腕を引かれて、きつくきつく抱きしめられた。
一瞬だけ見た彼の瞳は、藍色に潤み、困ったような切ないような、降参した男の瞳だった。
深くて熱いキスを合図に、恋がはじまった。
言葉は要らない。今だけでいい。感情に流されるままに。・・・抱いて。
千秋くん・・・・・。
348 :
カルメン:2005/04/19(火) 01:13:58 ID:mfmbyyzV
終わりです。(逃)
なかなか新鮮。
GJ
こんなのもありですね〜GJ!
GJ!!切ないです!でも好き!
個人的には千秋×のだめ以外は考えられないけど
こんなのもエロパロっぽくて面白い。
GJ!
壁|´・ω・`)ノシ
Googleでアップローダーで検索
2ちゃんねるアップローダーの”おかりします”に”のだめ”のタイトルで
ファイルを置いてあります
パスは:nodame
:/up/1b3f0d7bd24f.zip
おかしな所があったらごめんなさい
あげてから気が付いたけど
リレー小説がIndexからでは見れません(リンクミス
メモ帳でInde.htmlを開き、最下部にある<a href="1/SSR.html">「リレー小説」</a>
の"1/”を消してください
>>354 d
無事いただきました。こうみると良作がわんさかですなw
356 :
カルメン:2005/04/20(水) 23:09:33 ID:yPRa6K2h
|-‘) コソーリ ・・・ホッ。
"GJ"いただくと、とてもうれしいものですね。
のだめ9巻からの捏造系だったので 非難覚悟で書き逃げ失礼いたしました。
読んで頂けて幸せです。ありがとうございました。
・・・心ならずも読んでしまったちあのだ派の方々、本当にごめんなさい。
>353
ありがと!
楽しんでます
キヨラの気持ちわかる・・・・
シンクロして読んじゃった。ありがとう!
>カルメンさん
すごいね、良いよ。私好き。
色々面倒なことに目を瞑れば、こうなってしまうの、とても自然な成り行きに見える。
GJ!これからもよろしくお願いします。
あなたの着眼点と文章に起こす力、好きです。
其がこの手から 零れ落ちぬよう。
涙の水面に 浮かんで儚く 消えぬよう。
「花も千歳の春やにほはむ」
風の音が 窓の外からあやしく聞こえ。
落ち着かぬ中 ふと 傍らにあるはずのぬくもりが。
掻き消えたかのように 冷たさを覚える 枕のふくらみ。
胸に湧く 得体の知れぬ 黒き渦に。
ゆらり ゆらりと巻き込まれ 明かり無き部屋にひとり立つ。
まだ肌寒き夜のためか 皮膚がざわめくように思い。
上着を羽織りて 其の足はひとりの女を捜しに進む。
廊下には ピアノの調べが響かず。
あまりの静かさに 其の女の不在を知り 外界への扉を開け。
頭上に幾千の星が 瞬く 天。
月は群雲に隠れ 辺りは暗闇に沈む。
春の暖かさに けぶる 土のにほひと うっすら浮かび上がる 白き色。
漸く闇に慣れた目を 凝らして見れば 其は桜。
ひらり ひらりと花弁舞う 其の下に。
求めて止まぬ 女の 姿。
其の手は 花が散らす命をすべて 受け止めるが如く 頭上に掲げられ。
まるで まるで――。
「……先輩?」
声を掛けられ 金縛りが 解ける。
ほう と息をはき 未だいくらか感覚の戻らぬ身体を動かし。
背に伝う冷たき汗に 気付かぬふりで 其の女の許へと向かう。
「何やってる? 風邪ひくぞ」
上着を其の細き肩に 掛けてやり。
女は ふふふ と笑う。
「桜、見たくなって」
ざあ ざあと 流れる風に 散る花を 惜しみて再び手を伸ばし。
其の魂を 身体で受け止めるかの如き 女の姿に。
幻かと 疑う儚さを覚え。
つ と其の指先を 女の頬に触れさせる。
其の時 花を散らした風は 雲をも流し。
月明かりが 妨げられる事無く しずしずと 地に降り立つ。
女の身体は 其の光に 青く染められ。
指に触れた先の あまりの冷たさに 先程の不安がまたも襲い。
身体が覚える 女のぬくもりを欲して。
地を隠す程積もった花の上に 其の身を横たえ 口付ける。
「夜の桜は、少し、怖いですネ」
舌を這わす首筋は 未だ其の色を得ず。
「……桜花は、昔から死者に似合うって言うしな」
手のひらに覆う乳房は 其の鼓動を弱め。
「でも、キレイ」
いつもなら其の瞼に遮られる視線は ぼんやりと宙を舞う。
其れも つかの間。
すんなりと受け入れた 其の泉が音を立て始め。
やがて漏れ出た吐息に 湿り気を帯びた温かさが宿る。
青白き身体は かの唇に 紅く染め直され。
夜の闇に ほのかに 薫る。
そして 桜は男と女を埋もれさせるよう 白き花弁を降らす。
目が覚めて。
隣を見れば 普段と変わらず 女の白き背中。
夢だったかと ひっそり 溜息をつく彼は気付かず。
彼は気付かず 彼は気付かず。
其の胸元に 一片 桜花が降りていることに。
おわり
いずこのネ申とは存じませぬが
一風変わった趣で奇妙に胸が高鳴りました。
GJで御座いました。
364 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/22(金) 02:58:55 ID:nczWW/2+
素晴らしい!GJ!
そして下がりすぎなのであげます
>>364 何でいちいちageるワケ???
2ちゃんのシステム知らんなら余計なコトすんなや
まぁまぁ。スレの雰囲気をこれ以上悪くするのはやめましょうよ。
>>362 おかえりなさい。
>360-362
GJ!!
不思議な雰囲気で好きだー
>362
お帰りなさい。春の夜にぴったりのSSですね。GJでした。
369 :
カルメン:2005/04/24(日) 13:33:14 ID:3bZ6WUKw
カルメンのお話を書いた者です。
レスありがとうございました。なかでも
>>359 様 心底、嬉しかったです。有難うございます。
続きを書いてみたのですが。
Chiaki × 清良 なので、、、お嫌いなかたは<絶対に>スルーをお願いします。
このあとは読まないで、さらにレス2つ分を飛ばしてください。お手数おかけします。
急くように 舌を絡め、唇を求め合って。
きつく抱かれた腕がゆるみ、唇を合わせたままでコートを脱がされた。
私を見る彼の瞳は、ぼぅっとして潤んで、熱病に冒された人の瞳を写す。
その彼の瞳に映る、私の瞳も、いま きっと同じ熱を持ってる。
キスは止まない。
誘惑したのは私だけれど、憧れていた人からくちづけされてて 頭が真っ白で、
信じられなくて現実感無くふわふわしてて、そして幸せでたまらない。
ーーーどうしよう・・・私、こんなに、彼が好きだったなんて・・・。
立ったまま、また抱きしめられて、うなじにキスを受けながら
背中のファスナーを下ろされた。肩からドレスがこぼれ落ちる。
真紅のドレスから脚を抜くと、彼は大切なものを扱う手つきで ハンガーにかけてくれた。
そして、振り返って私を見た。
私は、繊細なレース使いが美しい 真紅のブラとタンガ、ガーターベルトにストッキング。ハイヒール。
彼のせつなげな瞳。満足そうな笑みが、口元に浮かんでる。
私を魅力的だと思ってくれて、嬉しい。 あなたが好き・・・。
370 :
カルメン:2005/04/24(日) 13:33:48 ID:3bZ6WUKw
・・・ブラの上から胸をまるくつかんで、それからちょっとブラをずらして彼は
私の胸の先端を口に含んだ。もう片方もつまんで、さするように愛撫を。
触れられた位置から、全身に甘い痺れが走った。
・・・紅くて小さな布の上から、熱い息を送られた。くちびるが布越しに触れている感触。
私は潤みすぎるほどで、恥ずかしいけれど...これが今の私の気持ちだから。
短い声を上げて、彼に伝えた。
・・・彼は、私に任せてくれた。愛しいそれを喉奥までいっぱいに含み、舌で、口内で、愛撫する。
いままで惚れ惚れと見上げていた彼の、音楽に酔っている時の官能的な表情が、
こんなに間近で再現されて、そのうえ艶を増している。
それから_____。
布をちょっと分けられて、彼がゆっくりと深く、私を貫き、動き始めた。
きれいな、汗。彼の匂い。熱い息。はまりごこちの良い、広い肩から厚い胸へのライン・・・
私は何度も何度も、達した。
彼が私に送り込み続ける快感に、私は酔いつぶれて。
ホセ・・・。あなたを堕とすつもりが、堕ちたのは私。
良すぎて、くるしすぎて、身体中がバラバラになって裂けていきそう。
どうか、ひとおもいに、あなたの手で。・・・私を。
そして、愛する彼の手にかかり、ーーー 私の恋は、永遠に息絶えた。
371 :
カルメン:2005/04/24(日) 13:34:23 ID:3bZ6WUKw
松田さんに替わったR☆Sオケの練習の見学で、あれからはじめて彼に会った。
なんだか、以前とは雰囲気がちがっていて、しっかりと眼を見開いて
未来を切り開こうという気持ちが、見てとれた。
チクンと痛みを感じつつ、彼のとなりで、同じように壁にもたれて
練習を見ながら思った。
ーーー 私、思ってたよりも普通な感じで、彼と話せた・・・
彼はパリに行く。・・・彼女と。
私も、あの日の恋の亡骸を葬り去って、新しく歩もう、と 決めた。
カルメンの、熱い想いの記憶だけは、昇華して 私の音楽に溶かし込んで。
ーfinー
読みたくなくても見えちゃうのが、やだ
GJ!!!
萌えましたー
いいね、千秋!
のだめが他の人とはいやなのに
なぜ千秋だといいんだろう
私もそうオモタ
なぜか千秋だと、だいじょうぶ…
つか、むしろ萌える
GJ!また待ってます。
GJ! カルメンさんの書く「のだめx千秋」も読んでみたいです。
すまん。
自分は千秋がのだめ以外の女と……はダメだ。
むしろのだめが千秋以外の男との方が萌える。
一瞬、
千秋がのだめ以外の男と・・・
に見えてしまった。
あのー、ここ、別に千秋×のだめ『だけ』って訳じゃないよね?
ちがうよー
ただ好みの問題
願わくば、雑誌発売日界隈は、ちあのだ以外は避けて欲しいよーな希望っす
カルメン清良萌え。
Sな龍ちゃんキボン。
最近は、千秋×のだめ欠乏症・・・。
誰か、あっまいのお願いします・・・。
千秋×清良タン、萌えた。
新鮮だったよ…
今、甘いっつうかエロいの書いてます。
もう2、3日…もうすこしで終わる予定。
382タン
お待ちしております!
382さん、お待ちしています!
私も千秋×のだめで久々に激甘が読みたい……。
カルメンさんGJ。
素敵でした。C×清良でもそれ以外でも、ぜひまた読みたいな。
あなたの千秋×のだめも読んで見たいけど、別にこだわらなくてOKです。
ま、あれだな。
これまでも色々あったけど、SSの内容なりスレの方向性なり、
誰だって自分の趣向と合わなければスルーできずに文句の一つも言いたくなるわけだ。
だから職人さん方、不本意なレスがつくこともあるだろうけど、
めげずに自分が良いと思うものをがんばってアップしてくださいな。
386 :
カルメン:2005/04/25(月) 22:41:16 ID:Fccg7pXB
カルメン書きです
皆さん ありがとうございました。読んで頂けて たいへんうれしかったです。
カルメンのシーンの二人があまりにも格好良かったので 書けた物です。二ノ宮先生GJ!!
ストーリーにない無理矢理カップル話である以上、投下日には気を使った方がベスト
ということまで頭が回らなくて、今日本誌を読んで大いに納得しました。スミマセン。
また、私は切ない系アンハッピー萌え思考で、なおかつ のだめにあんまり萌えないので(...嫉妬?)
千秋×のだめは書けないです・・・。
ROMに戻って、神々の投下、心待ちにしてます!! ありがとうございました!
あうぅ、欠乏症です・・・・。
神、神・・・。
カルメンさんは苦手な人はスルーしてと注意していたじゃないか。
こんなわがままばかりの読み手が多いんじゃ神様たちも消えていって当然。
同意。
ただ、ここ最近雰囲気悪いし、
厳しく指摘して、これ以上悪くしたくないというのもあります。
そっちの方が心配なので。
なんで、こんな雰囲気になったんですかね?
前は、もっと和やかだったような。
とにかく神が、書き込みやすい雰囲気を。
お互いのことを、もっと考えて行きたいものです。
意見を書くのは良いけど。
最近は、非難の意見も多いし。
でも、それなら見なければ良いだけであって、
ここに書く意味は無いですよね?
ここに書かれても何の役にも立ちませんし。
神の意欲をそぐだけだし。
まぁ、ただの荒らしならスルーだけど、
最近は、荒らしか意見か区別付かないのが多い。
一番困る。邪魔だし。
自分の日記帳じゃ無いんだから。
それこそチラシの裏にでもってやつですよ。
プラスの意見だけ書けってわけじゃないけど。
意見する方も言葉を選んで欲しいなと思う。
投下してくれる人あってのパロスレです。
苦手なカポーはスクロールして見なければいいだけの事・・・
まー、色々あるけどしょーがないとしか言いようがない。
以前和やかって言っても、その雰囲気が2ちゃんらしくなくてやだと書いてた香具師もいたわけだし。
とにかく自分も含めて、みんな大人の階段を一歩上ろうぜ。
まあ、あれじゃない?
今度スレ立てるときの注意書きというか、箇条書きのところに、
・Kiss本誌及び新刊発売前後は原作にないカップルの作品は避ける
ていうのを入れとけばいいのでは。
職人あってのスレだから書き手も読み手も気持ちよくすごしたいね。
393 :
sage:2005/04/28(木) 01:54:25 ID:tbEhBugf
というわけで。
何だか投下しにくい雰囲気になってしまいましたが
神の君臨、お待ちしております。
あなた達あってのスレですから・・・。
394 :
393:2005/04/28(木) 01:55:39 ID:tbEhBugf
ごめん、あげちゃった・・・。
ほんとごめん・・・。
>>392 いや、だから、読み手が注意すればいいだけのことじゃない?
そんなに配慮が必要なんて書く気無くすわ
カップリングさえ先に明記してもらえれば投下時期まで気にしなくていいと思う
苦手なら自分でスルーは基本だし
カプが書いてなかったり表記と違う場合が一番困る
特殊状況とか異色趣味だと思われる場合も先に一言あれば有難い
せいぜいそれくらいでいいと思うけどな…
コテハンだって別になくても書き手の自由でいい
>396
同意。
あまり注意書き多くてもちょっとね。
読み手としても、いいじゃん別に、とか思う。
雰囲気悪くなるときはなるだろうし。
私もカップリング名さえ書いてもらえればいい。
苦手なカップルだったら読まずにスクロールするし。
399 :
カルメン:2005/04/29(金) 14:52:36 ID:FpkVsyt5
たびたびスミマセン。カルメン書きです。
>>382様の投下を心待ちにしながら、続きを書いてしまいました。カルメンの続きの、峰 × 清良 です。
>>380様の一言で書きたくなって。 というわけで特殊なので...前のカルメンを読んで頂いた方以外は
*スルー推奨* でお願いします。このあと3レスをとばしてくださいませ。
しつこくなってゴメンなさい。これでほんとに最後です。
俺は、彼女の様子がおかしいことに、とっくに気づいていた。
ニューイヤーコンサートの前、鬼気迫る、気合い入りまくりの猛練習・・・。
合間を見計らって俺が話しかけても、どこか うわの空。
公演用のドレスを選ぶのにも、ついて来なくていいと言った。
ーーまた、なにか悩んでんのか?
軽井沢で見たときにも「いい女だな」とは思ってたけど。
清良の弾く無伴奏ソナタを初めて聴いて感動して、思わずその場で「告白」してから
俺たちはなんとなくお互いを意識しはじめ、一緒にいる時間が増えていった。
俺は、好きな女のことはよく見てる方だから、いろいろ気づく。
同じオケの男からこっそり手紙を渡されてたな?(ラブレターか?)とか
コンクール前でナーバスになって、R☆Sの方に気持ちが入ってないな、とか
本舞台の清良、見ただけで、ん?首がおかしいのかな と思ったし
400 :
カルメン:2005/04/29(金) 14:54:19 ID:FpkVsyt5
そんな俺が、心にぬぐいきれない思いを抱えてることを、清良はきっと知らない。
今は俺の彼女だけれど、ーーコイツはもしかしたら、千秋が好きだったんじゃないだろうか。
流れで(?)俺と付き合い始めなかったら、最初から千秋と付き合いたかったんじゃないのか。
実際、千秋めがけて桃が丘まで来たわけで。(でも、それが無かったら今こうなってないわけだけど。)
ーーR☆Sオケ初演の後、うっとりと千秋との握手を思い出してる彼女を見てしまってから、
その思いは消せなくなってしまった。
正直、千秋と勝負したら俺の方が 分が悪いことなんてわかってる。
あいつに比べたら才能ねぇし、努力も足りねぇし、頭、悪りぃし、家柄も大したことない。
けど、そんな俺は、地球上の誰よりも清良を愛してる。
惨敗したコンクールの後、さんざん酔ったあげくにホテルに誘われて、びっくりしたけど
俺は前から彼女を大事に想っていたし、大切にする自信もあったから、寝たんだ。
コンマスに高橋君を迎えて、清良をウィーンに送り出そうと考えたのだって、無い知恵 絞って。
一人で悩んでいた彼女に対して、俺にできることがないか、俺にしかしてやれないことは何か
を考えて、実行したんだ。
「龍・・・ありがと・・・」
千秋のいる前で彼女を抱きしめた事で、どっか気持ちが少しだけ軽くなってるのを感じてた。
ーーーだけど。
401 :
カルメン:2005/04/29(金) 14:55:25 ID:FpkVsyt5
「ゴメン、急用。先行ってて」
コンサートは大成功で、清良のカルメン幻想曲も最高に良かった。
でも終演後、このメール以来、彼女と連絡がとれなかった。ーーー千秋とも。
その急用のことは、今でも何も言おうとしない。
今の彼女は、一見普通に見えるけど。ーーー身体だって、こうして、前と同じく合わせてるけど。
心が、合ってない感じ・・・。 こいつ、まさか、ーーいや、そんな。
もうすぐウィーンに行ってしまうから、少し不安なだけだろ? 俺も、きっと彼女も。
「い、痛い」
抱き締めていた腕に知らないうちに力が入りすぎてたらしい。腕の中の彼女が小さく叫んだ。
「あ、ゴメン」
そう言って彼女を見たけど、彼女は俺を見ようとしなかった。 カッと身体が熱くなり、
次の瞬間、彼女の中に入っていた俺自身に 一気に熱いものが集まって、
彼女の中がはちきれてしまいそうな程、ぱんぱんになった。
それを合図に俺は、彼女の肩を押さえつけ、激しくピストンを始めた。
「あっ、やだっ・・・きゃぁっ!」
叫ぶ声にもかまわず、無言で、激しく、突き上げ続ける。
わざと音を立てるように荒っぽく、ぐちゃぐちゃにかき混ぜる。
前側のざらざらした部分を、思いきり擦るように腰を打ち付ける。
気持ちいいのかどうかなんて、もうわからない。つか、もうどうでもいい。
俺は、彼女を、俺にできるかぎりで愛してきたのに...。
「イヤぁ・・あぁ、・・もう、やめ・て・・!! ・・・・・龍?」
彼女が。やっと俺を見た。俺は頬を涙が伝っていたのにやっと気づいた。
「・・・清良」
402 :
カルメン:2005/04/29(金) 14:56:14 ID:FpkVsyt5
彼女が千秋と寝たなら、しかたがない。ーー俺は、彼女の何もかもすべてを愛してるんだから。
のだめを迎えに行き東京に連れて帰って来た千秋は、多分こいつを選ばないんだろうし、
こいつも、自分には俺がいるのはよくわかっているんだろう。
その上で、なお、千秋と寝たかったのか・・・。そして、千秋も。
脳裏に、小さかった裂傷が だんだんと大きく深くなっていくさまが浮かんだ。・・・・痛ぇ。・・
誰かを愛したら、こんなに痛い思いをしなくちゃなんねぇのか?
「痛いわ・・・」
彼女は動きを止めた俺から身体を離すと足許に降りて行き、俺のモノをそっと握ってキスをした。
そしてゆっくり口の中に含み入れ、やさしく舐めた。
さっき激しくしすぎたからちょっとヒリヒリする。でも、気持ちいい。清良の、襞の中とはまた違って。
「好き・・・好き。大好き・・・」清良はそうささやきながら、俺を見つめながら舐め回してる。
「好きよ・・・・龍」
こんなこと、彼女が言うなんて珍しい。それに、柔らかい、甘い顔をしてる。 清良・・・・・?
そして彼女に誘われるまま、初めて俺は、彼女の口の中で果てた。
気持ちの整理が ついたのかな・・・。俺の胸にもたれて眠る彼女の顔は、とても安らかだ。
きっと、ずっと前からの千秋への気持ちに、けりをつけたんだよな・・・
清良。オマエはいつだって、オレの真っ赤なルビーだからな。
ーーーどこへ行ったって、どんなことがあったって。
ー fin ー
403 :
カルメン:2005/04/29(金) 14:58:12 ID:FpkVsyt5
おしまいです。 どうもありがとうございました!
昼間からGJです!
読みたくない人は読まなきゃいいだけ。
カルメン書きさん、気にすることないですよー。
最後と言わずまた書いてほしいです。
個人的には龍との甘いの希望。
そして
>>382さんの降臨をお待ちしてます。
380です!萌え死にました(笑)
カルメン書き様、GJです!
私もミネキヨの甘甘希望です☆
読みたいなぁ。。。
カルメン書き様素敵小説ありがとうございました!
最後なんて言わないでください!
GJ☆龍SIDEいいですね。
興奮しますた。
カルメンさん、GJです! また書いてください
最初、清良はのだめのライバルになるのかと思ったので、
千秋x清良もアリだと思います
カルメンさんと他の神々の降臨を静かにお待ちしています
峰の語りのSSは初めてでは? すごく新鮮でよかった! カルメンさんGJ!
もっと読みたいです。最後なんておっしゃらずに名無しでも名蟻でもいいからぜひ書いてください!
409 :
カルメン:2005/05/01(日) 22:14:25 ID:Y+cfWwHI
カルメン書きです。
読んで頂いたかた、コメント下さったかた、ありがとうございました。
初めて書いたのですが 反応があるってこんなに嬉しいものなんだと実感しました。
(>380様に萌えて頂けて良かったデス)
また まとまったときにはどうぞよろしくお願いいたします。
連投にもかかわらず、忍耐してスルーして下さったかた、スミマセンでした。
>>382様、投下お願いしますー!
カルメンさんGJGJGJ☆
切ないですよねー。
原作でこうなっても
ちっともおかしくない流れだった。
初めはそう思ったし!
こういう展開もアリです☆
またよろしくお願いします☆
328さん!
楽しみにお待ちしております!!
1
「センパイ! 明日は一日オフですよね!? のだめ、行きたいところがあるんデス…」
シュトレーゼマンのアジア演奏旅行について、ほぼ1年ぶりに日本の土を踏んだ千秋。
ちょうどバカンスということで、のだめも九州の実家に帰ってきていた。
そして3日前、東京で合流したのだ。
あたりまえのようにのだめも三善の家に泊まっていて。
明後日にはまたパリに帰る、その前にやっと一日空いた日を、
のだめとのデートに使うのも悪くない…
日本に来ても毎晩毎晩、六本木だクラブだ…とシュトレーゼマンに連れ回されて
身も心も休まらなかった千秋は、のだめの提案に素直に同意した。
「で、行きたいところってどこだ?」
「うきゅきゅ。 それはヒミツです♪」
「ヒミツ」というのが多少気になりはしたが、すっかり変態の森の住人である千秋には
そのヒミツすら楽しんでしまうようになっていた。
2
翌日。着いたところは渋谷。
買い物か?それならパリのほうが…と不審に思いつつも、
のだめに腕を引っ張られ、千秋は従うように人込みをかき分けて道玄坂を進む。
まさか…こっちは…
80%の不安と、20%の期待。
やっぱり…
路地を折れるとそこは…日本が誇るラブホテル街、円山町だ。
「お前! せっかくの休日をこんなところで過ごす気か!?」
「のだめ、ラブホテルって一度入ってみたかったんデス。
しんいちくんは経験豊富ですから、一度や二度や三度や四度、入ったことあるでしょうけど…」
と、唇をとがらせて顔をのぞき込んでくるのだめに、千秋は思わず目を反らしてしまう。
「オレはこんな下品なところに入ったことはない!」
「うきゅ。なぜ目をそらすんですか?
ていうか早く入りマショ♪ もう下調べは済んでるんです」
カバンから情報誌を取り出し、誇らしげに千秋に見せる。
見出しには大きく「絶対行きたい! 今一番おもしろいラブホテル」などと
はしたない文字が踊っている。
「この辺のハズなんですよ…」とご丁寧に折り目までつけたページを開き、のだめは辺りを見回す。
「んなもんどこだってヤルことは同じだ!」
3
誰が見ているというわけではないのだが、その場の空気にいたたまれなくなった千秋は
目の前にあった、趣味の悪いピンクの城へ入る。
けばけばしく並ぶ写真から適当に部屋を選ぶと、鍵を取り、
これまた悪趣味に装飾されたエレベーターへ入る。
「んもう…しんいちくんってばせっかちなんだから。ていうかやっぱり慣れてマスね…」
「慣れてない! あんなところでいつまでもうろうろできるか!」
「でもヤルことは同じって…しんいちくんのすけべ」
そう言って腕をからませ、密着してくるのだめ(の胸)に、千秋は思わず発情してしまう。
「うるさい!黙れ!」
そう呟くとのだめの口を自らの唇でふさいだ。
もちろん、右手はのだめのDカップにしっかり置かれている。
「やっぱりせっかちですけべで、ついでにおっぱい星人じゃないですか…」
エレベーターが目的の階についた音をきっかけに、唇を離すとのだめがつぶやいた。
…こうなったらすけべでもおっぱい星人でも何でも言いやがれ。
事実なんだからしょうがない。
4
「ほわぁああ…大きいベッドです…」
適当に選んだその部屋の中心にはピンクのフリルで飾られた
悪趣味なカバーがかけられた巨大なベッドがおいてあり。
「ぎゃぼー!センパイ!お風呂が大きいうえにガラスで透けてます!」
部屋の奥のガラスの向こうには、ピンクで統一されたバスルームが見える。
「のだめ!風呂入れ!ここで見ててやる!」
「見てるって…一緒に入るほうがよっぽどマシなような…」
「入れ!」
「センパイ…それ、カズオな上に、変態ですよ…」
「変態のお前につきあうオレが変態じゃないはずがないだろ!」
しぶしぶのだめはバスルームに入ると、ゆるゆると服を脱ぎ始めた。
さすがに、脱衣場は透けない…
タオルを身体に巻き付け、おずおずと浴室のドアを開ける。
どうやら、マジックミラーになっているようで、こちらから室内の様子はまったくわからない。
変わりに、タオルを巻き付けた、妙になまめかしい自分が、そのガラスには映っていた。
「ふぅ…」と、ため息をひとつついて椅子に座りシャワーを出す。
頭からシャワーを浴びながら、どうしたものかと考える。
のだめの頭でも、どう考えてもこの状況を打破することはできないのだが。
次第に、身体に巻かれたタオルが水を吸って重くなってきた。
千秋は、ガラス越しにその様子を黙って見ていた。
5
ややうつむいて、迷いながらシャワーを浴びる、困ったような表情。
その表情を半分かくしてしまう、サラサラとこぼれ落ちる髪。
膝に置かれ、握りしめたままになっている、鍵盤の上では軽やかに動き回る大きな手。
巻かれたタオルの上からでも、しっかり分かるその豊満な膨らみ。
無駄な肉のない、なめらかな背中に、くびれた腰のライン。
危うい所で隠され、そこから伸びる適度に肉付きのあるすらりとした脚。
どれもが愛しくて、かわいくて、今すぐ抱き締めたい衝動に駆られる。
その衝動を必死にこらえるが、それもそう長くは持たなかった。
バシャっ
ふとした拍子に、身体を包んでいたタオルが、重力に負けて落ちる。
慌ててのだめは拾い上げるが、その姿がまた千秋の欲情の炎に油を注ぐ。
見慣れているはずののだめの裸身が、ヴィーナスかなにかに見まごうほど美しく感じた。
やばい…もう耐えらんねえ。
6
急かされるように服を脱ぎ、バスルームに入る。
そのドアの音に慌てて立ち上がったのだめを抱き締め、激しく唇を求める。
のだめの口内を隅々までむさぼるように攻めると、のだめもそれに応戦してくる。
「んっ…」
いつの間にか動いていた右手が、のだめの胸を這う。
下からゆっくり包むように揉むと、人さし指が軽くその先端に触れる。
その瞬間、のだめの舌の動きが止まり、吐息が漏れる。
その吐息を合図にするかのように一旦唇を離して視線を合わせると、
二人は憑かれたようにもう一度舌を絡ませた。
いつになく激しいキス。
こうして、のだめをじっくりと味わったのはいつ以来だろう…
長い演奏旅行に出ていた千秋は、その間、この感触を思い出しては悶々と過ごした夜もあった。
3日前に、ほぼ1ヶ月ぶりに会って、やっと二人きりになったときも、
互いの感触を確かめあうかのように何度かキスを交わしたが、
自身の疲労と、三善家の中である、という引け目から、
本能と欲情の赴くままに、というわけにはいかなかった。
互いの甘い唾液を存分に味わい、それでもまだ足りない、というふうに
名残を惜しみながら唇を離すと、千秋はのだめを、もう一度強く抱き締めた。
「会いたかった。早くふたりになりたくて仕方なかったんだよ…」
7
「しんいちくんは相変わらずあまえんぼサンですね…」
千秋の胸の中でつぶやくと、今度はのだめの方から首に手を回して軽く唇に触れる。
そして、耳元に唇をよせて囁いた。
「好きなだけ、甘えていいんデスよ…」
この腕の中にいる女は、どこまでオレを翻弄するのだろう。
気まぐれで、猪突猛進で、変態で、振り回すだけ振り回したかと思えば、
たった一言で、焦りや不安をふわりと包み込んでしまう。
悔しいが、居心地がいい。
少し落ち着いた千秋は、シャワーを停めると、のだめの髪に、耳元に、首筋にゆっくり唇を落とす。
華奢な鎖骨に少し強く吸い付く。
のだめの腕は、自分の胸元に顔を寄せる、愛しい人を優しく包み込む。
皮膚を舌が這う感覚に、思わずその人の髪をかき寄せる。
千秋の手は、ほどよくくびれた腰をゆっくり上下し、
たからものをやっと見つけたかのように、そっとその胸の膨らみに触れる。
ふたりの口から漏れるのは、もう吐息しかなかった。
8
ほどよく湿り、暖まった肌に、ぴたりと吸い付いた手が、ゆっくりと揉みあげる。
指先で、そっと先端に触れてその固さを確認すると、また離れ。
それを何度か繰り返し、滑らかな肌と、膨らみの柔らかさを、唇と舌と手でたっぷりと堪能すると
最後のごちそうを味わうように、ゆっくりと先端を口に含む。
舌でころころと転がすと、自分を抱き締める手にも力がこもる。
軽く噛んでみると、切なげな吐息が漏れる。
もう片方へも、同時に、指でころがし、つまみ…舌で行うのと同じように刺激を与え続ける。
いつしか二人は倒れ込んでいた。
思う存分、そのふたつの膨らみを堪能すると、千秋はのだめを後ろから抱え込むように座らせた。
膝を立たせ脚を開かせると、ゆっくりとその中心部へ右手を這わせた。
そこは、すでに蜜で溢れかえっていた。
「恵。目を開けて」
言われるがままに目を開くと、正面のガラスに、あられもない姿で千秋に抱かれる自分が映っていた。
「イヤぁぁ…」
思わず目を背ける。
「ダメ。ちゃんと見て」
耳元で囁かれ、顎を正面に向けられる。
真っ赤に充血した自分の中心が、千秋を求めて光っているのが見えた。
9
潤みきったそこに手を這わせ、指でそっとなで上げる。
軽くしか触れていないのに、その刺激だけでまた蜜があふれ出す。
くちゅり、くちゅりとこねながら、中指をゆっくりと沈めていく。
同時に左手は、すっかり固くなった胸の先端を、執拗に攻め続ける。
その快感にのだめはのけ反り千秋に背を預けた。
「見て…指、入ってるよ…ほら…2本…3本…」
のだめの顔を正面に向けさせながら、ゆっくりと指を出し入れする。
目に入るのは、3本の指をくわえ込み光る自分。
「乳首も、こんなに固くなって…気持ちいい?」
羞恥心と快感で、言葉が出ない。
なおもあふれ出す蜜は、千秋の手をも光らせる。
「おいしい」
そっと指を抜き、蜜に塗れた指をぺろりと舐める。
「イヤ…あぁ…」
鏡越しに千秋の行為を確認すると、のだめは振り向いて千秋の唇を自分のそれで塞いだ。
一度舌を絡ませると、のだめはくるりと千秋の方に身体を向き変え、
唇を首筋から鎖骨、胸元へと這わせていく。
今度は私が悦ばせてあげる…
10
胸板に舌を這わせながら、長い指で耳から首筋をそっとなでていく。
これが千秋の快感を誘うことをのだめは知っていた。
髪を梳きながら乳首をそっと舐めると、うっとりとしたため息が漏れた。
手を取り、その長い指を一本一本、愛おしさを込めて口に含む。
そして、屹立した千秋自身をゆっくり手に取ると、そっとその先端にくちづけた。
男は千秋しか知らない。
初めてこの行為をしたとき、千秋を悦ばせる、
ただそれだけを考えていたら身体は勝手に動いていた。
千秋は止めたけど、自分から彼自身を求めたのだ。
軽くくわえ、舌だけを割れた部分に動かす。
深くくわえ込み、ゆっくりと前後させる。
根元からそっと舐めあげると、快楽と苦痛に歪む顔が見えた。
その顔がもっと見たくて。
夢中で、鏡に映る自分の姿など気付かなかった。
11
丸い尻を突き出し、はいつくばって千秋自身をくわえ込む姿が、そのままガラスに映る。
その割れ目には、キラキラと蜜が光っている。
快楽をこらえ、そこにそっと指を這わすと、思いがけぬ衝撃にのだめの舌の動きが止まった。
もう限界。
お互い顔を見合わせると、のだめは黙って千秋にまたがり、
ゆっくりと、感覚を確かめるように腰を落とす。
繋がった部分の熱さに酔いしれながら、唇を重ね、しばらくお互いの舌をむさぼる。
むさぼりながら、自然に腰が動いてしまう。
快感に唇を離し、千秋の首に回した手に力が入る。
腰に添えられた大きな手は、ともすれば逃げようとするその腰をしっかりと支え、
ゆっくりと、しかし力強く突き上げられる。
豊かな胸が密着し、突き上げに合わせて千秋の胸と重なり、擦れる。
触れ合う肌の心地よさと突き上げの快感で、声にならない声が漏れる。
しばらく、その行為に没頭していたのだめに、違う衝撃が走った。
12
千秋は自身をのだめから一度抜くと、のだめを床に手を突かせ、
四つんばいになったのだめを後ろから攻める。
先ほどの、ゆっくりした動きとは違う、激しい動き。
さらに手を繋がった部分に這わせ、蜜で溢れかえるそこをこねまわすと、
締めつけはさらに強くなる。
「めぐみ。前、見てごらん」
快感に溺れ、うつろなまま顔をあげると、
そこに映るのは後ろから千秋に犯され、快感に顔を歪めた自分の姿。
思わず肘が崩れるが、そんなのだめを千秋はさらに攻め立てる。
繋がったままのだめを抱え起こし、結合部分が露になるように脚を開かせる。
「ちゃんと見て」
結合部にふたたび手を這わせ、敏感になりすぎた部分を、さらに攻めたてる。
「ほら、こんなに濡れて。溢れてくるよ。気持ちいい?」
のだめはだんだん白くなる意識に溺れながら無我夢中で首を振った。
乱れるのだめを鏡越しに見詰める千秋も、限界が近くなってくる。
13
ふたたびのだめに手を突かせると、千秋は激しい前後運動を繰り返す。
きゅうきゅうと締めつけてくるのだめの腰を支え、一気に精を解き放った。
*****
「しんいちくんの鬼畜…」
「でも、気持ち良かったんだろ?」
シャワーで汗を流し、部屋に戻って大きなベッドにふたり、裸のまま身体を横たえる。
「鏡なんて…恥ずかしいじゃないですか…」
「でも濡れてたし。乱れてたし」
「言わないでください…」
そんな会話をしながらも、千秋はのだめの身体をまさぐりはじめる。
手は胸をゆっくりと這い、さらに下腹部へと伸びていく。
「ま、またですか…?」
「イヤ?」
耳を甘噛みされ、首筋にキスを落とされると、
さっきまでの激しい行為ですっかり敏感になった身体がふたたび反応し始める。
「や…やじゃないデスけど…」
「せっかくこんなところに来たんだから、存分に楽しまないとな…
だいたい、行くって言いだしたのはお前だし。イヤとは言わせないから…」
382です。
予告より遅くなりました。
どこかで、鏡プレイの話が出ていたので挑戦してみたのですが
思ったよりエロくなんねぇ。
さらなる精進の上、この続きを書ければいいなぁと
ほんのり思います。
12巻読んだらまた萌えが補充されるかな。
うぅ。早く読みたい。
GJ!言葉責め千秋…w
GJ!鏡プレイ希望したものです!
まさかリクエストに応えていただけるなんて感激です。
ごちそうさまでした〜。
続きもお待ちしています。
大変素晴らしかったです!GJ!GJ!GJ!GJ!
鏡プレイ大変萌えました!
本当にお上手ですねー。
以前、アホカワイイのだめを書かれていた方でしょうか。
またの降臨ぜひぜひお待ちしています!
428 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 12:17:59 ID:ak9K/Usa
さがりすぎなのであげ
遅れたましたが
鏡プレイSS、GJ!!
ネ申ですな。
430 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 18:54:25 ID:rNEJTpRl
Sモード千秋プリーズです。
揚げてもうた
さげついでに ↑羞恥系で^^;
誰もいなーい・・・?
>>思ったよりエロくなんねぇ。
って、いやいや。メタメタエロいよ...? 鏡のまえでM字かいきゃく...? キャー
さらなる精進、て...。382タソ......おそろしい子.....!(ガラカメ風)
ごちそうさまでした!!
コスプレHでリク☆
のだめと千秋で。
どんなコスプレがいいの?
制服とか?エプロン?
ヨーコが送ってくるとか。
エプロンつったら裸エプロンしかないな。
「ヨーコの新作デスよ♪しんいちくん、どうでスカ?」
「ぶほっ。お前なんてカッコ・・・」とかいいつつムラムラするティアキ。
裸エプロンなんてセンスのないもので
むらむらする千秋やだ。
ふつうにエプロン着ててもいいんじゃ?
なんせ、ムッツリだし・・・。
おやじすぎだろ。
てか、最近ここ活気無い。
カルメンさんや382さんのおかげで盛り上がったけど。
今は、土日なのに、人居ないし。
みなさん充電不足なんじゃないかな。
もうすぐだしね、本誌も。
展開次第ではここも盛り上がるかな・・・。
真のムッツリというのは
裸にエプロンなんていう
あからさまな「どう?むらむらするでしょ」っていうものには
引くものなんだよ。
ただのエプロンがいいんです。
あ。339タンがかいてましたね>普通にエプロン
和服+割烹着でどうだ
良いねぇ。つかまえて蝶だい。
382です。
遅くなりましたが、感想ありがとうございます。
あと、427さん、このスレには初投下です。
千秋はややSでややヘタレ、というのが私の萌えポイントになっておるようです。
筆が遅いので次はいつになるかわかりませんが
12巻&KISS最新号でじゅうでーんができたら
また妄想をしてみたいと思います。
地方なのでどちらも読めるのは来週ですけどね…orz
早く読みたい。うぅ。
382さん!GJでした!
初めてとは思えないほどとてもよかったです!
どうかまたの投下お待ちしていますね!
あと……ネタバレスレでネタバレが投下されたようです。
祭りですよーーーー!!!
とくに扉絵で悶えそうです!
みなさん、ネタバレスレに今すぐ集合しる!!!
ネタバレ探してくる。
451 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 13:35:49 ID:Nr3egKrY
ネタバレが見つけられ〜ん(TT)
どこん??
453 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 14:49:15 ID:Nr3egKrY
感謝します〜〜。
これで楽しめる♪
454 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/09(月) 19:30:05 ID:q0luk0Mz
ネタバレを見たうえで首輪贈呈と初エチーのSSをキボン
何でこんな閑散としてるの・・・。
本誌発売直後でしょ?
充電中かな・・・。
誰かが書いてくれると思っている
あまりに本誌ののだめとSSののだめがかけ離れてるってか
うむ。
SSののだめは少女漫画の普通のヒロインと
大差ないからね。
でもそれでいいんじゃないかな。
のだめもベッドでは普通の女だろ!(願望)
>>458 だから今日はそのギャップで静かなんじゃないの?
そのギャップがいいと思うんだけど。
暴れ馬だが俺様がベッドで調教してヤル!
意味取り違い・・スマソ
そ、そうきたか・・・それもいいかも・・・
「よくも蹴ってくれたな」
「ご・・ごめんなさい。でも先輩が・・ん!」
「今度こそおまえの態度を改めさせてやる」
なんてね
いーねぇ!つづきつづき!!!
ごめ・・
この先は誰かかいてくれんかのお。
ネ申さま、おねがい・・・
467 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/10(火) 22:03:02 ID:xSFN5THD
あれだけ激しいバトルの後だとどうやってノエル過ごせばいいのか
千秋でなくても想像つかんくなるかも(^^;
千秋のような気分になってるSS書きさんが多数いるように思われ。
でも、涙目のだめが妙に可愛くて、そこからはじまってくんないかなー
ああいった闘いの後は
男は燃えるものですよ?といってみる。
つーか千秋よ、真の俺様なら
のだめの首を噛んででも屈服させろ
それにしても、のだめに逆襲されるとは夢にも思わなかったんじゃ
471 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/12(木) 12:08:19 ID:7okXFZ5J
age
無性にカルメンがよみたか
いろいろ試した結果、
妄想するときはラフマニノフのピアコン2番をBGMにするのが
いちばんはかどる。
じゃあ、その妄想を!
じゃんじゃんお願いしますよ〜!
受け止めます!
私はラフ3の第2楽章がはかどったな。
私はラヴェルにはまりちゅー
〜飛ばし過ぎー!!のLesson72 ノエルの夜、補完してみました 妄想につき *要注意* お願いします。
なんだかんだ言って 千秋のリクエストどおり、バッハを弾いている のだめ。
久しぶりに聴く、のだめのピアノに酔う、千秋。
曲も終わりに近づいて、千秋は、のだめに近寄っていく。
のだめはその気配を感じて、振り返る。
大好きな人にだけ見せる、鮮やかな花がパッと咲いたような、のだめの笑顔。
千秋は、思わず両手をのだめの方へと ーーーーー
『ピンポン!ピンポーン!』
誰だ、今頃・・。ムッシュ長田か? ワインの残り、返しに来たのか?
「のだめーー!!」と、ごきげんで のだめに飛びつく小さな客人。
「リュカ・・!?・・・と、くろ木くん!?」
「な、なんで黒木くん・・・」
「だって、やっぱり のだめとノエルしたいんだもん!!」
「ゴメン、恵ちゃん、千秋くん・・・。止めたんだけど、きかなくて・・・。」
青ざめた顔の黒木。
「これ、ノエルのごちそう、ママがのだめに、って! プレゼントもあるんだよ!」
リュカは、黒木に持たせていた大きくてかなり重たそうな包みを指さす。
「・・・って、このヒト、だれ?」
と千秋に向かって、おもいっきりメンチを切るリュカ。
「千秋真一くん。のだめのカレ デス(ハァト)」
「えぇーーー!!」(白目)
「先輩、ガコの友達のリュカ デス。のだめの先生。」
「あぁ。Bonsoir、リュカ。千秋です」
「muー・・・・・」
リュカは口をとがらせて、膨れっ面。
千秋は料理を受け取ると、エプロンをして、手早く温めなおし、美しく盛りつけている。
のだめは、小さい方のクリスマスツリーに飾りモールを巻き付ける。
リュカは大きなツリーに釘付け。
「すっごいデッカいツリーだね!てっぺんが曲がっちゃってる・・・。この星☆、いいなー。
・・・あ、コレもオーナメント?」
「どれ? 綺麗だね。ルビーのネックレス・・・?」
「アッ、・・・それは」
「くろ木くん、何デスか? それ ・・。・・・あ、もしかして、センパイ、のだめに!?」
「ち、ちがう!!」
「エー、だってこんなオーナメントなかったデスよー・・・ じゃあ、酒屋のデュランさん?」
「ちがうって!!!」
「ぷぷ・・・」黒木は吹き出した。
千秋は なべつかみをした手でネックレスをのだめの手からもぎとると、
赤い顔で即座にエプロンのポケットにしまってしまった。
「(汗)し、シャポン、できたぞ!! テーブルの用意できてんのか!?」
「できたよ、千秋くん。あとはキャンドル灯して。」
「ムー・・・・・・・」
のだめは口をとがらせて、膨れっ面。
その夜は遅くなったので 千秋がリュカの家に電話して、黒木とリュカは千秋の部屋に泊まることになった。
黒木は、ハードな馬役の疲れと酔いで、もうすでにダウン。リュカもさすがに眠そう。
隣室に帰ろうとするのだめを、千秋は玄関に送りに来た。
「今日は大変だったな、馬。 あと、K-1も・・・(恥)。ゆっくり休めよ」
「・・・せんぱい? 今日ののだめに何か忘れもの、してまセンか?」
話しながら、ふたりは千秋の部屋から廊下に出る。
「ん? チーズとニシンの酢漬け、旨かったろ?」
「そーじゃなくてぇーー、アレですヨー。ポッケの中のぉ」
「う・・・、アレは・・・・・。 おまえが試験にちゃんと合格したら、そのときやる。」
「エェーーー」
「じゃぁな、早く寝ろ!! 」
「チアキざまーー!!(涙)」
千秋は、ふわっと のだめの頭を抱き寄せて、囁きながら髪にキスをした。
「Joyeux Noe¨l ! 」
(・・・のだめ、放心)
「おやすみ」
真っ赤な顔の のだめを廊下に残し、千秋の部屋のドアが閉まった。
ー fin ー
<あとがき>
そしてのだめの試験合格後、やっとネックレス贈呈式、と。 でも、キスの後でさえ、
つきとばされたり 昇天してたり あへー だったり、どこまでいっても甘くなりきれない二人...。
私は、千秋にとって のだめがあまりに変態すぎて わからなすぎて いまだに抱けてない。に一票。
もうこの際だから、いっそのこと結婚まで貞操守ってあげたらどうでしょう>千秋。
妄想ごめんなさいでした。では神々、降臨お願いしますー
477サン!GJでした〜☆
千秋がちょぴっとヘタレで、またそこがありそうな展開。
GJ!
試験、6日(雑誌)→6月(コミックス)になってたね。
結果はどうだったんだろう?と気になってたから誤植と分かり納得。
のだめはかわいい・・かわいいが・・・
足し算ができるスーパーワンコみたいなかんじでw
それでもって、手のかかるワンコなんだよ・・・
どっちかというと、理論よりも直感なので
競馬予想犬プリンちゃんでは?
ノエルGJ!
最近、のだめにはまって行く千秋がツボだー。
恋人同士になってものだめの言動にヤキモキする千秋が可愛い。
初めてです。よろしくです
すっかりパリ暮らしに慣れた頃
俺たちは夕飯も済んでまったりとした時間を過ごしていた
「センパイ…」
恋愛ドラマに見入っていたはずののだめが潤んだ目でオレをみている
「のだめもそっちいっていいデスカ?」
のだめ…こいつ完全に今見たドラマに感染してやがる…
「ああ」
できるだけそっけなく答えてやった
…
……
「おっお前なにしてやがる!!」
のだめは俺のシャツの3つめのボタンをはずす行為に入るとこだった
「えーだってのだめもセンパイとフォーリンラブですぅ」
は、発情したのかー!!!
おれの声にならない声をよそにのだめはキスをしてきた。 つづく
何かに下書きしてから投下するべし。
487 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 02:56:59 ID:2SWjwZLV
しかしなんだこのキスは…
音楽もだけどこいつはいつもいつも自己中で やりたい放題だ
一方的なのだめからのキスの流れを止めおれはゆっくりと舌を絡ませた
「んんっ」
少しのだめが震えた
もっとおれを感じろ
…
そのまま長い間キスを続けた
「センパイ…キス上手デスネ…」
当たり前だばか(怒)
でも意外にも抑えがきかなくなったのはおれの方だった
のだめの胸をさわり服を脱がす…
……
「…俺の服は俺が脱ぐ(怒)」
またもやのだめが俺のズボンを下ろそうと鼻息が荒い所を寸止めた
つづく
488 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 03:06:26 ID:2SWjwZLV
ゴメンナサイ…早まって投下しちゃった…スマソ
いえいえ!最近ここ寂しかったので、どんどん投下してくださいな!
あと、sageてくれるともっといいかもです!
続き楽しみにしています!
GJ!
此処まで読んだ
俺様用のだめカンタービレしおり
ゆっくりとのだめの体をまさぐる
こいつがどこが気持ちいいのか何で感じるのか
おれには知る権利がある
首筋から背中へと愛撫をする
「セッセンパイ…くすぐったいデス…あっ」
「我慢しろ」
後ろから柔らかな胸を揉む
突起した所を可愛がると
のだめの小さく荒い息遣いが聞こえてきた
「シ、シンイチく…ん」
前を向いていたはずののだめがおれを振り返った
「のだめもセンパイに…気持ちよくなってほしいデス…」
いやな予感…
「ま、まて!のだ」
おれの声も虚しく既にのだめがおれのモノをくわえていた
つづく
492 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 06:22:55 ID:2SWjwZLV
こいつはこいつなりに
頑張ってるんだな…
…
……
ま、まて…
なん、か…
うっ…
うまくねーか??
や、や
やべぇ…
これは…
ここでイったりなんかしたら俺の輝かしい歴史に泥を塗る…そしてのだめに永遠に笑われてしまう(気がする) 「センパイあのとき…ぷぷっ」←千秋の妄想
ありえねー!!!!!(絶叫)
獲物を前に息が荒いライオンをまたしても
寸止め。 「セ、センパイ…?」
俺はもう止められない勢いにまかせてのだめを押し倒した
つづく
493 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 06:38:42 ID:2SWjwZLV
その後のおれはのだめに負けないくらい
やりたい放題だった…のであまり思いだしたくもない(ので省略)
…その際のだめサイドでは
必死で欲望を満たそうとしている千秋に
(またデスカ…カズオ…)
とかなり萎えていたのだめがいたりした…
ぐったり眠っているのだめを横で
手でのだめの髪を優しくかきあげる千秋がいた
「悪かったな」
久々なもんでペースがつかめなかったんだ←言い訳
ふとベランダに目をやると大量の洗濯物が…
忘れてた…
…その後洗濯物に明け暮れた千秋がいたとさ♪ おわり
すんませんこんなんで
でもかなりスッキリ
あっさりテイストですね。作者は男性かな?
すいませーん 女です…ラストなぁなぁになっちゃってゴメンナサイ でも気に入ってます
496 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 13:25:57 ID:6ZedBK67
ここ、21禁だと知ってる?
文章が幼すぎて中学生としか思えない。
>496
そう思うんなら、さげましょうよ。
>259
取りあえず、これを読んでみようか。
SS一本製作中です。
ROMオンリーでやって来たんでいまいち勝手がわからないorz
のでもうちょっと時間かかりますが。
ちなみに 千秋×のだめ です。 エロ不足するかもしれません。
エロだけがすべてじゃない。
個人的には萌えがあれば全然・・・w
是非
502 :
nico:2005/05/18(水) 18:55:12 ID:boBxaip4
昨日投下予告した者です。
暖かいお言葉ありがとうございます。
エロだけじゃなく萌えも不足しているような気がしてならないんですが、
よかったら最後までお付き合い下サイ☆
503 :
nico:2005/05/18(水) 18:56:23 ID:boBxaip4
1.
「センパイー。見てください! カワイイおうちデス! のだめも結婚したらあんな家に住みたいです!」
「…勝手に住めよ。同じ星の人間と。」
車窓から見えるのは古びた町並みとそこに灯る暖かな光。
なのに目の前の恋人は楽譜と向かい合うばかりで、自分の話などちっとも聞いていない。
「ふぎー。ひどいです! 恋人たちの始めての二人旅なのに、先輩ってばつれなさすぎです!」
「何が恋人たちの旅だ。俺の演奏旅行に憑いてくるって言ったのはおまえだろ?
連れてきてやっただけありがたく思えよ。」
504 :
nico:2005/05/18(水) 18:57:58 ID:boBxaip4
2.
二人の乗った列車は昼過ぎにパリを出発し、早朝には到着する予定の目的地に向かって軽快に飛ばしていた。
はじめの数時間は、シンプルなつくりでありながらも機能的で快適な一等寝台車や、移り行く景色に
いちいちふおーと奇声をあげていたのだめも、さすがに世も更けてくるころには
ただ座ってばかりの列車に食傷気味になっていた。
口をとがらせて、やっぱり飛行機のほうが早くて快適なのに、などとぼやいてみても
隣に座る恋人はすっかり音楽の森の住人で、こちらの声など耳に入らないらしい。
あまりにもつまらないので吐息があたるほど近づき、耳元でささやく。
「先輩、のだめと楽譜とどっちが好きですか?」
「楽譜」
帰ってくる冷たい声に、また今年も楽譜以下ですか…
あれ? どこかで聞いたようなセリフですね。マンガでしたっけ?
などと考えている間にもどんどんとむかついてくる。
…もうちょっとのだめのことちゃん見てくれてもいいんじゃないデスかね?
505 :
nico:2005/05/18(水) 18:59:09 ID:boBxaip4
3.
「ぶほっ… おい、こら… お前なにやって…」
「いいじゃないですか。先輩ちょっと今日冷たすぎですよ。昨夜はあんなにアツく愛を語ってくれたのに。」
「語ってねえ! 降りろ! 触るな!」
「ふふ。口ではそんなこと言ってても体は正直デスよvvv」
「どこのオヤジだ、お前は。しかも変態…」
のだめは千秋のひざに腰掛けたままその唇にキスを落とす。
その大きな手で千秋の手のひらの中心をかりかりとかき刺激する。
「いいじゃないデスか。せっかくガッコウもお休みなのに先輩またすぐいなくなっちゃうって言うし、
のだめさみしかったんですよ?」
上目遣いに千秋の瞳を見つめながら話すのだめ。そのほほはピンク色に上気して、口をとがらせながら千秋の胸元にのの字を書いたりしている。
やばい… かわいい…
「あんまり勉強ばっかりしてると頭が悪くなりマスよ? 人生にはもっと楽しいことがいっぱい
あるんデスよ?」
のだめが教えてあげマスよ―などと言いながら
そうしている合間にも千秋のシャツのボタンをその手で器用にはずしていく。
506 :
nico:2005/05/18(水) 18:59:47 ID:boBxaip4
5.
観念したかのように千秋は楽譜を置きのだめにキスをおとす。
「やっと愛を確かめ合う気になったんデスね。」
くすくすと笑うのだめ。つられて千秋も笑う。
「あの状況で勉強を続けられる男はいねーだろ。どこで覚えたの?そんな技」
「…自分が教えたんじゃないデスか。……ん…」
笑いながら、のだめの首筋に、胸に、すべすべとした腹にキスを落としていく。
くすくすとした笑い声が熱を帯びた声色に変わっていく。
ガタコトとうるさかった列車の音が聞こえなくなっていく。
507 :
nico:2005/05/18(水) 19:00:30 ID:boBxaip4
6.
********
ガタンゴトンと揺れる音で目が覚める。
腕の中ではのだめが子供のようにすぅすぅと寝息を立てて眠っている。
さらさらと揺れる栗色の髪。華奢な体をゆるく抱きしめる。外はまだ暗い。
「ん… もう朝ですか? 朝ごはんはなんですか先輩〜?」
もぞもぞと動くのだめ。完全にねぼけている。
「はぁ… だからやだったんだよ」
「むきゃ! なにがですか?」
「だってお前声でかいんだもん。ぜってー外にもれてる。」
「……! だって先輩があんなことさせるからじゃないデスか!Hすぎデス!」
「…自分で誘ったくせに」
「だからって! 粘着の完璧主義者(カズオ)だからですかね〜?」
「首、しめられたい?」
「ぎゃぼ、冗談デスよ、冗談。ロープです!」
列車は暗闇の大地をかけて行く。
「あっ、先輩見てください! きれいな星! 明日はきっと晴れデスよ!」
きっと公演も大成功です。フーン、と鼻を鳴らす。マングース?
俺はくすくす笑いながら、そのひたいにひとつ、キスを落とした。
となりには、子供のように目を輝かせる、愛しい人。
508 :
nico:2005/05/18(水) 19:01:35 ID:boBxaip4
……以上です。
あれ? 主語が行ったり来たり? とか 千秋別人? とか
おいおい肝心な部分がねーじゃねーかよ
という声が聞こえてくる気がしますが、アフリカの大地のような広い心でスルーしていただけるとうれしいです。
ヘタレててスマソorz
今回が初めての投下ですが、時間(&需要)があればまた書きたいなーと思っています。
千秋の(そして所長の)変な妄想ばっかするなー という声が聞こえてきそうだ。
509 :
nico:2005/05/18(水) 19:04:32 ID:boBxaip4
世も→夜もです。失礼。
あうち
GJ!
511 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/18(水) 23:53:59 ID:UdFsOU2b
よかったでスヨ。GJ〜
面白いね
どこら辺が?とか言われそうだけどね
2ちゃんじゃ事細かく書くと荒れる要素になるかもだからね
無難に。のだめ歴が浅いしね
お疲れ様でした。
GJ!エチ無しもなんだかまたーりしていいね。
ノエル補完SS投下します。
千秋×のだめ エロはありません。
ネタばれしまくりですので嫌な方はスルーでお願いします。
本当にごめんだ! と思う心とは裏腹に
気が付けば彼女の背に腕を回している自分がいた
「one thing I want in a lover」
殺されるかと思うほどの力強さで首を絞めてきたその手はいま
迷子になった子供が母親に縋りつくような必死さでオレを柔らかく拘束してる。
真剣に向き合おうとしない、というオレの言葉に
いつだって本気だと
飛び蹴りを喰らわせ、マフラー技で転がし、挙句に馬乗りで首絞め。
勘弁してくれってな感じの予測不能な行動を取る変な女なのに。
あの涙は反則だと溜息を付きつつ未だ泣き止まぬ彼女の頭を抱えるようにして撫でる。
「……ほら、いーかげん泣き止めって」
ポンポンとあやすように叩くと、はうっ……とのだめは赤い目を擦りながら顔を上げた。
「仲直りしたの? よかったわネ」
「女の子を泣かしちゃイカンぞ、色男!」
掛けられた言葉にはじめて街の往来で痴話喧嘩(だろうな……)を繰り広げていたことに
気付き、慌てて立ち上がる。
「い、行くぞっ!」
ほへ? と首を傾げるのだめにハンカチを押し付け、その手を掴んで引っ張り上げた。
いつのまにか周りを囲んでいたギャラリーを押しのけ、足早にこの場を去る。
途端に後ろで沸き起こる拍手に、恥ずかしさで死にそうなオレの気も知らないで
呑気に手を振るのだめの頭を、繋いでる反対の手で軽く小突いた。
「はぁ……」
果てしなく疲れたオレをよそに、のだめは鼻歌を歌いながら馬鹿みたいにデカいツリーの
飾りつけに取り掛かっていた。
「二人のラブを1から彩るツリーの飾りつけデス! えへー」
もう勝手にしてくれとソファーで脱力していたオレだったが、ふとあることを思い出し
のだめの手にあるオーナメントを奪い取った。
「お、おまえそっちやれ。こっちの高いトコはやってやるから!」
「ギャハ♪ やっぱり千秋先輩も愛の飾りつけやりたいんデスネ」
ウキュキューと変態笑いをしてるこいつの首を絞めてやりたい衝動に駆られるが
ここはぐっと堪えた。確かこのへんに……。
目的のものを見つけると、それを素早くポケットに隠し入れ、オレは誤魔化すように
話を振る。
「おまえ、今日どこ行ってたんだよ」
態度を改めさせられた上に、コレを渡すのは面白くない。(←オレ様学)
何気なく口をついた言葉に、のだめは飾りのベルを持ったままウフフと笑う。
「教会でー、馬の役をやってたんデス」
はぁ!? 馬?
「インフルエンザで来られなくなった子供の代わりに、黒木くんと」
やっぱり黒木くんと一緒だったのか……。で、馬って。
「楽しかったデスよ〜。獅子舞もウケたし」
……それは、大変だったろうな、黒木くんが。
この変態女に付き合わされた彼に同情しつつ、オレは黙々とオーナメントを飾る。
「って、先輩ちゃんと聞いてマスか?」
「ああ。で、なんで劇の代役?」
手元にあったオーナメントを全て飾り終え、明らかに飾りが足りてないツリーを
見上げながらオレは言った。
「リュカ、あ、ガコの友達なんですケド、のおじいちゃんが教会の聖楽隊を指導してて」
『対位法』を教わりに行ってて仲良くなったんデス。
フーンと鼻を鳴らして完璧デス! と飾り付けを終えたのだめはそのまま
リボンのついた包みが置かれた机の方に移動した。
「『対位法』? おまえが!?」
およそのだめに似つかわしくない言葉を聞いて、オレは素直に驚きの声を上げる。
そんなオレの様子にのだめはおかまいなしとバリバリと包装を破り、
「はい、それで今日のだめはすばらしい本を手に入れたんデス」
やっぱり普段の行いがいいからですかね〜、と笑った。
中から出てきた本を見て、オレは後ろの本棚を探る。
そして、もうでたらめとは言わせない? とかなんとか妄想中ののだめの前に
1冊の本を差し出した。
「ん。その本の日本語版」
愕然とするのだめに内心してやったりと思いつつ、無関心を装って話しかける。
「それよりおまえ、試験でバッハやってるんだろう? ちゃんと弾けるように
なってンのか? 弾いてみろよ」
今までの苦労はいったい……とまだショックの抜けきらない様子ののだめを尻目に
平均律クラヴィーアの楽譜をパラリと捲る。
目の前にある音符の追いかけっこはまるで先程の自分たちを見ているようで。
心の中で、クスリと笑った。
まあ、それは後日……。ぱたんと本を閉じて立ち上がると、のだめはえらそうに
胸を張って言い放った。
「今日はノエルですよ? まずは腹ごしらえからでしょう!
先輩なにか買ってきましたか? オランダ土産」
その普段の行いをどうにかしろ――!!
ガボ――ッ
楽譜を投げつけさっさと弾け! と怒鳴りつけるとのだめは渋々ピアノチェアに
座り、鍵盤に手を置く。
一瞬、目を瞑りすうっと静かに深呼吸してからその指を軽やかに滑らせた。
橋の上でオレ様に気付かず見事にスルーしたこいつの。
忙しかった、と電話をしてこなかった理由を話したこいつの。
こっちから願い下げだと身体を震わせて言い捨てたこいつの。
ピアノを、ただ、聴きたかった。
ピアノの調べに迎えられて、はじめて「ただいま」と言えるのかもしれないから。
迫り、離れ、再び近づいていく。その旋律は教会の響きを思わせオレは目を閉じる。
バッハは苦手だったはずなのに……。
こいつはこいつなりに、必死でがんばってる。それを……。
――おまえの音楽に対する態度と一緒だな!
吐き捨てるように言った言葉を思い出し、ちくりと胸が痛んだ。
わかってなかったのはオレも一緒か。
そっと溜息を付いて、腰掛けていた机を離れ。
ピアノを夢中になって歌わせるのだめの側へゆっくりと近づく。
最後の音が合わさった瞬間、のだめはこちらを向いて微笑み。
オレは彼女の身体をやさしく抱きしめた。
「ただいま」
「え……えと、あの、お、オカエリナサイ」
突然のことに赤面しつつ固まるのだめにそのまま、と耳元で囁いてから
少し身体を離し、ポケットから取り出したネックレスを着けてやる。
ふおお〜、と奇声を上げながらトップのルビーを手にとって目を輝かせるのだめに
「今日は、その、ノエルだし……」
言い訳のように呟くオレは相当かっこ悪いと自分でも思う。
しかもコレ本当は4ヶ月も前に買ったものだしな。
「ありがとゴザイマス。大切に、します」
少しその瞳に涙を浮かべながらも無邪気に笑うのだめが。
悔しいけれども。
本当にムカつくほど悔しいけれども、かわいくて。
さっと掠め取るようなキスをした後、逃げるようにキッチンへ向かった。
「さっきは、悪かったな」
後ろから聞こえてきた返事は
「のだめも、ほんのちょっぴりですケド、ごめんなサイ」
可愛げのない言葉に振り向くと、のだめは鏡の前でポーズをとっていた。
本当にこいつは、理解の範疇を超えていく……。
オレは苦笑いしながら、夕食の準備に取り掛かった。
その後、ノエルにしては寒い夕食を済ませて。
そのままのだめと一夜を共にするのは自然の成り行きだったと思う。
帰りを迎えてもらえず。
勝手に馬鹿デカいツリーを部屋に置かれ。
自分への褒美にと買ってきたワインはほとんど飲むことなく。
恋人からは殺されそうになり。
それを多くの人びとに目撃され。
計画通りにプレゼントを渡すこともできず。
カッコ悪いことこの上ない散々なクリスマスだったけれど。
それでも――。
「……んー」
寝返りをうつ彼女の胸元にはハートのルビー。
寒そうに震えるむき出しの白い肩に毛布を掛けなおしてやり、そのまま
包み込むように腕の中へ。
その温もりに再び夢の中へと誘われ、目を瞑る。
オレはきっと今日のことを忘れないだろうと思う。
願わくば、彼女がずっと側でピアノを……。
おわり
以上、千秋の恨み節SSでした。
リアルタイムで読ませていただきました。
すごくGJ!です!
すごく文章が綺麗で、読みやすかったです。
心理表現がとても上手ですね。
エロがなくても、すごく萌えました。
以前、書かれた方でしょうか。
できらば、またの投下を心よりお待ちしています。
ありがとうございました!
GJ!
コマとコマのあいだをうまーく読ませてもらったという印象です。
痒いところに手が届いた印象。
俺様学には笑いました。
524 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/19(木) 20:08:22 ID:Z0uY0ngS
ア
GJ!
ノエルはそんな夜だったのか・・・と納得。
補完見事でした。空白のパズルが埋まった感じ。
526 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/20(金) 18:07:52 ID:QhgcleVr
微妙…
「自然のなりゆき・・・」ってところが、酷く不自然・・・
ガタガタ言うんやったらお前が書けや。
文才のないヤツに限ってそんなん書きよんねんな。
意見かいたらいけないんだー へー
意見つーか、誰のためにもならん意見なら
チラシの裏にでも書けよ。マジ迷惑。
少なくとも、作家さん達が落としにくくなるような
意見はイラネー。
なんでもかんでも「GJ!」ほうがいーんだ へー
マンセーだけされたいなら2ちゃんに落とすなよ
まあまあ。私は楽しかったデスよ?お二人ともGJ!
>504、greenですね。笑いました。誠さん好きだったなあ…
「先輩、のだめと楽譜とどっちが好きですか?」
「楽譜」
こういう時は俺様学もしっかり発揮できるのにねwワロス
green読んでないのですが、誠さんもちょっと俺様入ってるんですか?
誠さんは千秋を大人にした感じ。
greenおもしろいですよ。のだめ似(美人)の元カノも出てきます。
ワコちゃん見てるとのだめが普通に見える…
今年も土以下…
大好きなシーンです。所長のセンスに脱帽。
ワコちゃんは土以下のヒロインなんですかw
読みたくなってきた。
ワコちゃんものだめも一生懸命でかわいいよねw
ワコちゃんがケーキに「なぜ?」って書くシーン爆。
そうそう。なんだか憎めないし。天ファミでも思ったけど、
憎めないキャラを描くのがうまい。
540 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/26(木) 00:04:44 ID:MV89QC5w
のだめが千秋のことをたぶんはじめてムッツリ呼ばわりした〜〜♪
つまりムッツリなことをいたしたのねw
本誌そこはかとなくデキテマスオーラがあふれてるのに萌
Dカプにモンモンしてるのにきづいてたのかw
おっぱい星人ぷりを発揮したんだろうか。
ノエルネタSS、もう出てるけど書きたい・・・
イマジネーションが降ってきたんす
ちなみにエロありです
ぜひお願いします!
待ちしてます!
546 :
543:2005/05/28(土) 20:57:45 ID:/EI4CN6V
文章に仕上げて出直してきます
出来ければ今日中に戻ってきたいです
547 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/28(土) 23:22:34 ID:yD6sZb5b
違うよ。峰が昔ムッツリだってのだめに言ったからだよ。
543さんはまだでしょうか?
…短め甘めエロ少なめの投下します。
*******************************************************
胸元への圧迫感で目が覚める。
彼女がオレにがっしりとしがみついて、静かな寝息を立てていた。
安心しきった、赤ん坊のような寝顔。
いつまで眺めていても厭きない、愛しいその横顔。
柔らかな髪を、起こしてしまわないようにそっと撫で、
軽く開かれた、ふっくらとしたくちびるに指を這わす。
時計に目をやると、午前4時。起きるにはまだ早い。
しかも今日は、久々に二人のオフが重なった日だ。
だからこそ、こうして二人、裸のまま抱き合って眠りについたのだ。
頭をそっと抱き寄せ、髪に顔を埋める。
このぬくもりに包まれながらもう一度眠りにつこうか…
それとも…
頭を抱き寄せていた手を、そっと、首筋、そして背中から腰へと這わせていく。
白く、しっとりとした滑らかな肌。
そこには、昨夜自分が残した小さな赤い痣がいくつもちりばめられていて。
緩やかにカーブを描く腰から下のライン。
何度唇を這わせ、味わっても厭くことのない官能の蜜の味。
そして、身体に密着してくる、ふたつの柔らかく大きな膨らみ。
その身体のひとつひとつを眺めているだけで。
ほんの数時間前、あれだけ乱れ貪りあったのに…
また欲望が湧きだしてきた。
髪にそっとキスを落としながら、ゆっくりと手を腰に這わせていく。
ヒップラインから腿へと滑らせ、一度その肌の柔らかさを確認すると、
割れ目にそっと指を差し込む。
しっとりと潤ったそこは、昨夜の名残を感じる。
何度か前後に動かすと、すぐに甘美な蜜が溢れてきた。
「ん…はぁ…」
下半身に甘い痺れを感じて目を覚ます。
身体を動かそうとしても、彼にしっかりと抱き締められていて動けない。
それどころか、その甘い痺れはすぐに全身を支配する。
彼を抱き締めていたその腕に、自然に力が入る。
彼の手は、ゆっくりといたわるように、でも確実に私のいちばん敏感な部分を攻めてくる。
意識が眠りから覚醒しないうちに、官能の渦へと巻き込まれていく。
「し、しんいちくん…やめて…」
やっとの思いで呟くが、もちろん彼が聞く耳を持つはずがなく。
ゆるやかな愛撫が段々と勢いを増して。
卑猥な水音を立てて、彼の美しく長い指が私の中へと侵入してきた。
その衝撃で、無意識に押し殺していた声が漏れる。
ゆっくりと出し入れされる指が、意識をさらに遠くへと運ぶ。
「こんなになっても、まだやめてほしい?」
耳元で、彼の低い囁きが聞こえる。
こんなに…?私はどんなふうになっているの?
やめる…?なにをやめるの?
朦朧とする意識で、必死に考えようとするけど、
快感の波が次々と押し寄せてきて、その隙を与えてくれない。
ふいに手を取られ、そのまま彼自身へと導かれる。
硬さと熱さに、遠のいていた意識が戻ってくる。
思わず手をよけようとしたけど、それは彼の手に阻まれて叶わずに。
「も、我慢できないんだけど、いいかな?」
彼の身体が私から離れ、私は仰向けにされる。
ゆっくりと彼が私に重なってきて。
そして唇も重なり。
熱い…
彼女の持つ熱なのか。
自分の熱なのか。
溶け合う熱を感じながら、彼女にそっとくちづける。
うっすらと開かれた唇に舌を差し込み、彼女の舌を捉える。
まだ鈍いその反応に合わせるように、ゆっくりと味わう。
同時に手を胸元に這わせ、柔らかさを感じる。
そして指先で頂点を捉えると軽く擦る。
その瞬間、重なり合った彼女の唇から吐息が漏れ、
繋がりあった部分に強い締めつけを感じる。
それを合図にするかのように唇を離し、腰を動かした。
腰の動きに合わせ、彼女からも吐息が漏れる。
その吐息に合わせ、自分の息も、次第に熱さを増し。
−−−
その熱に負けて、意識を飛ばした。
唇に触れたぬくもりで、意識を取り戻す。
目を開けると、彼の顔が目の前にあって。
困ったような照れたような情けない目で私を見詰めている。
「人が寝てる隙に、なにするんデスか…」
その頬を両手で包み、憎まれ口を叩いてみる。
黙れ、とでも言わんばかりに再びくちづけしようとする彼の鼻をつまむ。
そして、しかめ面する彼に、私からキスをした。
以上デス。
543さんのノエルネタ、お待ちしております。
GJ!!
556 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/29(日) 12:55:55 ID:hXKTgvtu
萌え!GJ!
ごめんあげちゃったorz
GJ!萌えました!
原作の雰囲気そのままですね。
面白かったです。
それと、どーでもいいけど
作品に自信があるなら今度からはトリップつけたらどうかな?
何故、トリップを勧めたのかはあれだけどね。
お疲れ様でした。
あぁ。トリップつけましょうね。
548=382です。
鳥つけついでに質問なんですが、
のだめの自慰って需要あります?
あります!お待ちしております☆
個人的には上手いなぁと思う自慰描写は
あまり読んだ事がないので、読ませてもらいたいです
よろしくお願いします
まだ構想(妄想)段階なんですけど
文章化してみます。<のだめ自慰
変態逃避法見て思いついたから、変態になると思います…
548さん!頑張ってください!いつ頃投下出来そうですか?
急かさず、またそのくらいに来ようかと・・・。
565 :
543:2005/05/30(月) 00:38:28 ID:CgKM4iNG
ノエルネタ投下予告をしておきながら今になりました
昨日は書きながら眠ってしまいました・・・
SSって、なかなか難しいですね
それでは、投下させていただきます
千秋×のだめで 「ノエルの夜」です
文才ない人が書いてますので、どうぞ軽い気持ちで読んでやってくださいませ
あ、トリップつけるんですね・・うっす
───J.S.バッハの「平均律クラヴィーア」
なんて音だ…まるで教会の響きだ…
バッハは苦手だったはずなのに…
のだめは、相変わらず楽しそうにピアノを弾いている。
でも、こいつのピアノは確実に変わって来ている。
"好きだ好きだって言うわりに表面的で、真剣に向き合おうとしない"
"お前の音楽に対する態度と一緒だな!"
オレは、さっきのだめに言い放った言葉を思い出した。
こいつなりに精一杯やってたんだろうに…
あんな事言われて、悔しかったんだろうな………すごかったけど
わかってなかったのはオレも一緒か…
音が余韻を残しつつ、静かになった。
「どうですか?」
ゆっくりと目を開けると、のだめが少し不安げにオレを見ていた。
こいつは、今ちゃんと音楽と向き合っている。
昔みたいに、ただ楽しくピアノを弾いているだけじゃない…
「うん。…だいぶ上手くなったな」
そう言うと、のだめはとても嬉しそうな顔をした。
「あー…わるかったな。さっきはひどい事言って…」
「ぎゃぼ…のだめこそ…ごめんなさい。…ツリー勝手に部屋に入れて」
ツリー!?そうだ、そんな事で怒ってると思ってやがるんだ、こいつ!
「あのな〜ツリーぐらいで怒るかよ!オレをなんだと思ってるんだ」
「ふぉ…じゃーなにをあんなに怒ってたんデスか?」
なんで?って…帰ったら居なかったからか?待たされたからか?無視されたからか?電話をしないから…か?いや…
つーか、言えるか!
「もういい」
「えー!?なんでですか?もしかしたら、のだめも悪いのかもしれないじゃないデスか〜」
「かもじゃねーんだよ。かもじゃあ!!」
「ぎゃぼーーーーーー!!」
「はぁー…腹減った」
「のだめもお腹すきました〜」
「外はもう無理だから、なんか作るか…」
冷蔵庫を開けると、…なんとかなりそうだ。
「パスタでいいだろ?」
ニシンの酢漬けもあるか…。
「…先輩」
「ん?」
振り返ると、のだめは口をあの「ひょっとこ」にして何かを言いたそうにしていた。
「…時々は、用がなくても電話していいデスか?」
…あ、そういう事だったのか。
こいつは、こいつなりにオレに気を使っていたという事か…バカな奴。
「その口やめろ」
オレは、のだめの顔を掴むと徐にキスをした。
のだめは、キョトンとして突っ立っている…ほんとにバカな奴だ。
「先輩……だから電話していいのか悪いのかハッキリしてくださいよ!」
「え?」
こいつだけは…理解できない。
「ダメだ」
「がぼーやっぱりーー!」
のだめは、クッションを抱えソファーでゴロゴロとしている。
ノエルにしては寒い食事だったが、まあ満足しているようだ。
「…のだめ、おまえ今日は泊まってけよ」
のだめは、口をあんぐりと開けて驚いている。
今までこの部屋に泊まっていった事は何度もあるが、特別な事はなかった。
どうやら、これがどういう意味なのか解っているようだ。
…と思ったが、のだめはクッションを放り投げ、突然慌しく部屋を出て行った。
「え…」
え!?オレは、事態を全く理解出来なかった。
きっと戻ってくるんだとは思ったが、30分も経つとオレは諦めた。
「あの女…」
大胆にオレを誘ったりするくせに、いざとなったら怖気づいたか?
シャワーから上がると、この気持ちを沈めようとCDを聴く事にした。
久しぶりにワグナーでも聴くか…
その時だった。
ピンポーン。オレの部屋のベルが鳴った。まさか…
「Oui?」
「先輩、のだめデス(ハート)」
「…なんのようだ」
「なんのようって…やだー先輩ったら。ふふっ」
ムカムカする。
「今日はもう自分の巣へ帰ってく…」
ドアを開けて、オレは驚愕した。
のだめは、三善の家でも着ていたあの母さんのネグリジェを着ていた。
「なんだーそのカッコは!?」
「あ、これですか?のだめ、初夜は絶対これでって決めてたんデス(ハート)」
「はぁ!?」
「そしたらどうぞって、お母さんがくれました」
あの人は…
「とにかく入れ」
のだめの腕を掴み、部屋に引き込んだ。
「あ、先輩。慌てない慌てない。夜はまだまだこれからデスよ(ハート)」
「はぁ〜…」
出るのはため息ばかり。
「とりあえず、今のだめはお姫様の気分なので、お姫様だっこをしてください」
「…ったく」
言われるがままに、のだめを抱き抱えた。
「ふおお〜しゅてき〜!次は、窓辺へGOですよ。先輩」
のだめを抱えたまま、街が見渡せる窓へ向かった。
窓から見えるノエルの街は、いつもよりもキラキラと輝いているように見える。
「のだめの実家の側に「いつものところ」っていうホテルがあるんです…」
…なんの話だ?
「とてもボロいホテルなんですけど、クリスマスの時期だけキラキラと飾り付けされて…」
「そして…クリスマスの日だけは、満室になるんデス」
「それを見ると、あ〜クリスマスなんだな〜って感じたものです…」
のだめは、パリの街を眺めながらしみじみと語った。
「…」
「もームードのない男ですね〜そこで甘い言葉を囁くのデスよ!」
甘い言葉!?
のだめは風呂に入ってきたのか、とてもいい匂いがする。オレと同じシャンプーの匂い。←盗んだから
「のだめ…」
「はい…」
そして、さっきから気になっている胸の谷間…
「重い」
「え?」
オレは、窓辺を離れベッドの上にのだめを投げた。
「せ、先輩」
のだめは、少し動揺しているようだった。
オレは、自分のパジャマの上を脱ぐと、足元に投げた。
「ふおお…」
そして、のだめの顔を掴むと、唇を塞さぐようにキスをした。
キスは次第に深くなり、柔らかい唇を割って入ると、舌を絡ませた。
のだめは頑なに目を閉じて、まるで耐えているようだった。
唇を開放すると、余韻のように唾液が糸を引いた。
休む間もなく、徐々に下り首筋へとキスをして、同時に手を胸へと移動していった。
思えば、なんて都合のいい物を着ているんだ。
辿り着いた手でネグリジェの紐を解き、少しずらすとすぐに胸が露になった。
のだめの胸は、とても柔らかくて滑らかで心地のよい感じだ。
柔らかいからか仰向けだと横に広がるが、両手ですくい真ん中に寄せるとかなりの谷間ができる。
胸を寄せたまま、わりに小さな乳首を親指で転がした。
「はう…」
のだめは、恥ずかしいのか顔を背けている。
既に硬くなっている乳首を口に含むと、今度は舌で転がした。
「…あ」
のだめの口から、奇声ではない艶っぽい声が漏れた。
唇で挟んだり、舌先で突付いたり、咥え込んだり…
「…んん」
のだめは、その度に反応した。
胸を弄りながら、更にネグリジェをずらしていく。
オレの唇も徐々に下り、露になった部分に舌を滑らせていった。
「はあ…あ」
のだめの息遣いも荒くなってきた。
腰までくると、ネグリジェを一気に下ろし剥ぎ取った。
意外な事に、のだめはヒモパンだった。
そういえば、いつもヒモパンだって言ってたっけ…。
しかし、のだめのくせに……結構いやらしい体をしている。
「あ、先輩。そういえば電気、電気を消してください」
オレに、まじまじと体を見られ、さすがののだめも恥ずかしいようだ…
「真っ暗になるからやだ」
パンツの紐を解くと、のだめの体が硬直したのがわかった。
仕方なくベッドを降りて、スイッチに手を伸ばし電気を消した。
途端に部屋は真っ暗になった。
「これでいいだろ?」
「は、はい…」
のだめに覆いかぶさると、肩を抱き寄せ、もう片方の手をのだめの秘部に滑り込ませていった。
だいぶ濡れてはいるが、のだめは相変わらず硬直している。
最初は縦に軽く撫でながら、同時にのだめの唇を吸ったり、舌を絡ませたり、時には頬や顎や耳や首にキスをした。
「はあ…ぁ」
その内、のだめは再び声を漏らし始めた。
そしてだんだんと溢れ出てくる愛液を絡めながら、指は動きを増していった。
クリトリスを摘まんだり、摘みながらつついたり、愛液を擦りつけるように撫でまわしたり…
「んん…あぁ」
のだめが体を捩りながら悶え始めた。
オレは、のだめの肩に回していた手を抜き、体を起こした。
足元に移動すると、のだめの足を持ち、開いた。
のだめは閉じようとしたが、それ以上の力でオレはそれを許さなかった。
そして、顔を近づけ、下から上へと愛液をすくうように舐め上げた。
「あぁぁっ!!」
上の方から、聞こえるのだめの声…
始めて経験する感覚から逃れようと、のだめは体を激しく捩る。
ついには頭がベッドの淵から落ちたのか、上体が異常に反っているのがわかった。
逃げたのだめの腰を引き戻し、オレは止めることなく攻め続けた。
更に指で奥を押し広げると、唾液をたっぷりと含ました舌を突き立てて、その奥を探った。
「いやっ!あぁ…っ」
舌先がギュッと締め付けられ、押し出された。
まさか、もうイッたのか?
溢れ出てくる愛液を押し戻すように舌先を挿入し、膣のほんの入口を愛撫する。
「あ…あぁ!」
指でクリトリスを摘み舌先で刺激しながら、人差し指をゆっくりと中に入れてみた。
「ああ…っ」
膣の中はもう十分に濡れている。
ネットリとした愛液を指に絡ませるように、膣の中をゆっくりと探った。
「はぁ…ああ」
もう十分だろう…
「のだめ、そろそろ入れるぞ」
「は、はい…」
履いていたパジャマの下を脱ぎ、オレのモノをのだめのそこに充がった。
「あ…ま、待ってください!」
のだめが突然、上体を起こし訴えた。
「なんだよ」
「あの…痛いデスか?」
みんな最初は痛がってたし…
「そうだな。痛い…だろうな」
「はうう…先輩、優しくしてください」
「ああ。わかってる」
充がわれたままになっていたモノを、ゆっくりと進めた。
まだ先が少し入ったばかりなのに、なかなかスムーズに行かない。
「のだめ、力抜かないと余計痛いぞ」
のだめは、力をを抜こうと努力しているようだったが、全く持って入らない。
オレは体勢を変え、のだめに覆いかぶさり抱きしめた。
耳元で、のだめの息遣いが聞こえる。
「のだめ、背中に手を回して」
のだめは、言われたとおりにオレの背中にギュッと手を回した。
再び、オレのモノを充がい、腰に力を入れた。
やはりなかなか簡単には入らなかったが、もう絶対にこのまま押し進めようと決めた。
「い、痛いです!先輩!!」
だいぶ入ったが、のだめの中は更に狭くなる。
「もう、少しだから…」
「あ!!」
のだめの体が逃げようとするので、両手で力いっぱいのだめを抱き込んだ。
「いーーっ!!!!」
入った…
のだめの中は、かなり窮屈でオレのモノを締め付けている。
「のだめ、入ったぞ」
「…で、でも、痛いです」
これじゃ、しばらく動くのは無理だな。
オレは、下半身をなるべく動かさないようにして、キスをして、のだめの口の中を舌で探った。
時折やわらかい胸を弄んだり、脇や腰を摩ったり…
そうしている内に、窮屈なのは相変わらずだが、粘液が絡み、動きやすくなったような気がした。
「少し、動くぞ」
モノを出し入れするというよりも、ゆっくりと微かに体を揺らしながら振動を送る。
これでも痛いかもしれないが、摩擦がない分楽だろう。
「痛いですーっ」
のだめの中は、またかなりの力が入っている。
構わず、オレはテンポよく揺らし続けた。
そのうち、それに合わせてのだめが声を出すようになった。
「あっ あっ あっ あっ あっ あっ あぁっ…」
耳元で聞こえるのだめの声は、確かにのだめの声なのに色っぽい…
オレに身を委ね、徐々に力が抜けて来ているのがわかった。
そう言えば、オレは大事な事を忘れていた。
コンドームを着けずに挿入してしまった。
仕方ない、直前で外に出すしかないな…
…あ、なんかちょっと来た。
少しテンポを上げ、のだめを揺らす。
「あっあっあっあっあっあっあ…っ」
のだめの中には、だいぶ愛液が溢れている。
様子を見ながら動かしてみようと思い、体を起こした。
ゆっくり腰を動かし、少しだけ抜いて、入れてみた。
「はあ…っ」
ジュボッという音と共に、外に粘液が溢れ出てきた。
感覚が麻痺しているのか、痛いとは言わなかった。
ゆっくりだが、連続してやってみる事にした。
「あっ…あん…は…あん」
だんだんと気持ちが高ぶってきて、気が付けばそれはオレのペースになっていた。
「や…あぁ…あん…はぁ〜ん」
オレは、もう少しでイキそうだった。
のだめの腰をグイッと引き寄せ、更に奥へ突き入れた。
「う…あっ、ああ…あ」
そろそろだ…
「のだめ…っ」
「あ…あ!」
来た!
一瞬躊躇したが、オレは直前で抜き、のだめの腹の上に放出した。
「はあ、はあ」
「はあ、はあ…」
息も乱れたままベッドから降りると、向こうの部屋からティッシュを取ってきた。
そして数枚取り出すと、まず自分のモノを拭き、次にのだめの腹の上のものを拭いた。
「はあ…はあ…どうしたんですか?」
説明する必要はないだろう…
「別に…」
最後に、のだめのを拭いてやった。
「あ…ありがとうございマス」
のだめの顔はよく見えないが、照れているのがわかった。
「それより、大丈夫か?体」
「はい…まだ痛いですけど、大丈夫デス」
手探りでパジャマを拾い集めて着ると、のだめにもネグリジェを渡した。
のだめにキスをして抱きしめて…もう、そのままだった。
のだめの火照った体の上で、オレは眠りに落ちた…
それから夜中に二度、目が覚めた。
一度目は、のだめが寝返りをうった時。
肩を出して寝ていたのだめに、毛布を掛けてやったのを朧げに覚えている。
二度目は、何かの気配を感じて目を開けた。
側を探ると、隣で眠っていた筈ののだめが居なかった。
部屋は、窓から射し込む街明かりでうっすらと様子が伺える。
のだめは、あのツリーの側にいた。
あいつ、何をしてるんだ?
のだめのシルエットは、ツリーに手を差し伸べて何かを取り出した。
「ほわぁ…」
一瞬、キラリと光ったもの…
あ…忘れてた。ネックレス…。
オレが上海で買ってきた、ルビーのネックレスだ。
ツリーに飾ったのをすっかり忘れていた。
のだめは、よほど嬉しいのか光に照らしずっと眺めている。
ドレスを身に纏い…わずかな光が映し出す彼女は、なんというか…お姫様?いや妖精?
なに言ってんだ…そう思いつつ、オレはその光景に見とれていた。
夢の中のようにも思えるほど、それはちょっと幻想的な光景だった。
しばらくして、のだめはベッドに戻ってきた。
オレはとっさに目を瞑った。
「先輩…大好きデス(ハート)」
のだめは耳元で囁くと、オレの頬にキスをした。
毛布の中に潜り込んでくると、静かに擦り寄ってきた。
部屋が空調されてるとはいえ、のだめの体は冷えていた。
「…のだめ」
思わずのだめの肩を抱き寄せたが、応答はなく、眠ってしまったのがわかった。
首まで深く毛布を掛けてやり、のだめの寝息に耳を傾けた。
ったく…羨ましい奴だ。
その内に、オレは再び眠りに落ちた。
「先輩、起きてください」
のだめの声がする…
「う〜ん…今何時だ?」
「もう8時デスよ。それにしても千秋先輩、甘えん坊さんデスね(ハート)」
え?オレは、途端に目が覚めた。
すると目前には、ネグリジェの前がはだけて露出された胸の谷間があり、思わず飛び起きた。
「先輩、寝てる間にのだめの胸ずっと触ってましたヨ〜」
なにー!?
「ぷぷっ、どんな夢を見てたんですか?まさかお母さんの夢デスか?」
「んなわけねーだろ!」
しかし、のだめの胸…触り心地がいいのは確かだ…
「先輩…夕べはとってもステキでした(ハート)」
なんか照れる…
「あのな…言っとくけど本当はあんなもんじゃねーぞ」
「むきゃ!先輩しゅてき〜!マジシャン!ゴールドフィンガー2005〜!」
のだめの首には、ルビーのネックレス。
思ったとおり…よく似合う。
「ネックレス…見つけたんだ」
「あ、はい。のだめ、貢物はいつでも大歓迎デスからね(ハート)」
「その考え方なんとかしろーーーー!!」
「ぴぎゃーーーー!!」
こいつはすぐ理解の範疇を超えていくけど…
「先輩…ずっと一緒ですヨ」
「はあー…」
きっと変わらない。
-おわり-
585 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/30(月) 01:14:41 ID:QSmCkHBc
リアルタイム!!GJ!!
以上です。
「ノエルの夜」とか言いながら、欲張って「朝」まで書いてしまいました
読んでくださった方、ありがとうございました
リアルタイムで読みました!
すごくGJ!です!
ありがとうございました!
588 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/30(月) 01:18:35 ID:RVQLDl2G
初リアルタイム!GJ!
なーぜーか、いちばんの萌どころが、千秋に「重い」と言われて、ベットに投げられるところでした。
・・・な、投げられたいっす!
コトの後(ティシュとか)のところが、なんだかリアルでしたです。
GJ!!
面白かった。
のだめはやっぱり処女なんだな。
GJ〜!!ネグリジェGJ!!
朝から萌えました!
こーゆーネックレスの渡し方もありだね
あと、ホテル「いつものところ」ってネーミングワラタw
かなりGJ!!
ちょっと長いからスルーしようかな思ったけど
読んでみると一気に読めました
すごく面白かったです
Hシーンも萌えたけど、真夜中ののだめのシーン、想像して萌えました
良いssが投下されると盛り上がるね
あんまり萌えとかわからないけど
良い感じで楽しく読めました。
お疲れ様でした。ありがとさんです。
GJ!
面白かった
セリフが自然・・・つか、まじでこんな感じだったんじゃ?オモタ
絵が思い浮かんで、本編読んでるような感覚でした
ティアキのHもステキでしたよ(ハート)
>548さん
遅くなりましたがGJ!です。鼻をつままれる千秋に萌えてしまいました。
>543さん
実は昨日リアルタイムでドキドキしながら見てました。GJ!
ホテル「いつものところ」で笑いました。うちの地元には
「と、いうわけで。」というホテルがあります。行ったことない
ですけど。
なかなか久々に萌えるのきましたね!
私的には最高傑作ですよ!
GJです!
なんかの漫画で「いつものところ」という店がでてた記憶があるんだけど思い出せない。
なんだったかなー。
>596
ひかわきょうこさんの「女の子は余裕!」では?
シリーズの中に「いつものところ」とか「例のところ」という
お店の名前が出てますよ。
ソレダ!ありがとう。すっきりした
うちの地元に「いつものところ」いうボロいモーテルがある
読んでて、まさか
>>543さんは同郷!?て思った‥
あ、543さんGJ!
読んでて楽しかったですよ
盗んだシャンプーとかツボ心得てる
エロもエロくて、ノエルらしくロマンチックな所もあって‥萌でした
>>543 GJ!
面白かったけど、なんか詰め込みすぎ感があるよ
漏れだったら「朝」の部分はカットするな
あと、エロをもっとリアルに書ければ決作になったのにな
笑いも・・・無理しないほうがよかったのでは?
次回作、期待してます
はぁ!?
「朝」の部分いるー
あの表紙はやっぱり?って楽しめたし
あと、600がどの程度のエロ求めてるか知らんけど、結構リアルかと‥
そして、エロ無くても楽しめるssだとオモ
そうそう!すっごく面白かったよ!
543さん、次回も期待していますね!
リアルか否かは、その人の現実と比較しての事だから
>>602にとってはリアルじゃなかったんだろ
でもエロいか?って言われれば、エロいと思う
私もたまにSS書くけど、ノーマルH書くのって結構難しいよ
読み手も読み飽きてるところあるし
だけど
>>543さんは、のだめのドキドキ感を伝えつつ・・・
よく書けてると思う。GJ!
ところで、ここのSSは保管庫に保管しないのですか?
最近のだめを読み始めて、SS読みたいんだけど前のは読めないよね?
どっか別の所に保管してあるのかな?
このスレからでも保管庫に入れてみてはいかがですか?
あれだったら、私依頼してみましょうか・・・とでしゃばってみたり
ありがと・・あったんだねスマソ
ちなみに私が提案したのは「SS保管庫」です
SS投下されたら保管してくれるって処
2ちゃんねるアップローダー
すみません、誤爆。
……。
以前の神々はもういらっしゃらないのでしょうか…?
寂しくなりましたね。
ね。と言われても
のだめの0721まだデスか?
ここ野郎もくるんだな
男の人でも、のだめに萌えれるんだね
0721まだですかねぇ?
出来たら投下してあげるから・・・
急かさない焦らないw
峰キヨの甘甘、できました。 今から落としても大丈夫でしょうか・・・?
大丈夫でーす!頑張って落としてください!
峰キヨ 甘々☆(の つもり)
押売コンクール ヴァイオリン部門、不覚にも二位、と惨敗した夜。
荒れて 酒に酔った清良に延々付き合わされたあげく、ホテルに誘われた峰は、
おそるおそる彼女の両肩に手をかけた。
「あの・・・、ほんとに、いいのか・・・!?」
清良はベッドに腰掛け、うつむいたまま、大きく頷いた。
「・・・気持ちわるくないか? 水、飲む?」
「・・うん」
峰は、コップにミネラルウォーターを入れて清良に差し出した。
「ほら」
「龍、飲ませて・・・」
「エ?」
「んー・・」
そう言って彼女は、唇を向けて来た。
これは、本気だ。覚悟、決めなきゃ。ーーいや、ここに来た時点で もう覚悟は固めてんだけど・・。
峰は、左手で自分の唇を一度 ゴシッと拭うと、水を口に含み、そのまま清良にキスをした。
合わさったまま少しずつ、互いの唇を開き、水が、峰から清良へと流れ込んでいく。
清良の白い喉が、美味しそうに ごくりと鳴った。
それを確認して、峰は清良のからだを抱きしめ、ゆっくりとベッドに押したおした。
あ・・・心臓が、早鐘のよーに打ちまくってる・・・・・
告白してからいままで、一緒の時間が増えていっても、軽いキスをするのがやっとだった。
手が出せない、っていうか・・・。ホント、いつもの俺らしくなくて。
清良の方に隙がないとかじゃない。俺に、勇気がなかっただけだ。
彼女が眩しすぎて。ヴァイオリンの音色も、さっぱりとした気質も、バランスいいスタイルも。
ドイツ語話せるし、海外でも生活してる・・・ 俺との共通点てなんだろう?
もしかして、派手好きなトコだけ!?
こんなアングルで、彼女の顔を見るのは初めてだけど、凄くきれいだ。
・・・絶対、大事にするぞ。峰龍太郎、命がけで!!
・・・・・
そして、彼女は・・・。
ーーーできるかぎり優しく と努力した俺の愛撫に、かなりくすぐったそうに応じてたのも、
いざ その時になると、身体が堅くなってて なかなかうまく入らなかったりしたのも、
きっと、酔いのせいなンだと思ってた。ーーでも。
ふと見た白いシーツに刻まれていた 小さな、痛々しいしるしを発見して、峰は思わず言った。
「えっ! なんで・・・? もしかして、おまえ・・」
清良は、峰を見ないようにクルンと寝返りを打った。
「/// なによ、うるさい。・・そーよ、初めてなの!! 悪かったわね! 」
「清良・・・!! 」
峰は清良を、背中からぎゅっと抱きしめた。
「ヤだ、なによ」
「・・・一生、おまえを大事にするー!! 」
「えっ」
「うわぁー・・・俺、今、すごい感動・・・あー・・清良ぁ・・・」
抱きしめたまま、ゆらゆら左右に身体を揺らして、峰は心底幸せそうな顔をしている。
「俺の最後の女の、はじめての男が俺、ってことだろ・・・あー 幸せだぁ・・・」
「なに言ってんのよ・・・恥ずかしいでしょ///」
「あっ、じゃぁ・・イタかったろ? ゴメンな、優しくやったつもりだったんだけど」
「ちょっとね。でも大丈夫よ」
「これから、だんだん良くしてあげるから!! 」
「もう、バカ・・・」
「ほんとだぜ、もう俺がずーっといるから、これからおまえはどんどん良くなってくンだから。」
ーーーコンクールで優勝できなくって落ち込んでたから、励ましてくれてるの・・・?
「ありがと・・・」
清良は初めて、自分から峰にくちづけをした。
ーーーそうだ、わたしはこの人にずっとそばにいて欲しい。わたしのことを、ずっと見ていて欲しい。
そしてわたしも、見ていたい。今の、そして これからの、龍を。
「んっ・・・、な、もう1回、してみる?」
「あ・・・。ウン・・・」
「そー、こなくっちゃー!! 」
ーーーまさか、清良が「初めて」だったなんて、思いもよらなかったから、本当に驚いた。
かなり、がまんしたりして、無理してたんだな、きっと。けなげなヤツ・・。
俺って、俺って、世界一の幸せ者だ。
峰は、時間をかけて清良のからだのすみずみまですべてを、やさしく撫でさすって暖め、また、唇で熱を伝えた。
髪から うなじ、華奢な肩から 長い指先、形のいい胸から つま先...。足指にキスをして、口に含んで、舐めて。
清良は だんだんリラックスしてきて、快感に対して からだがとても敏感になってきた。
「あ・・あっ・・ん、龍・・・ダメ・・なんか・・・触わられただけでビリビリして、・・気持ちいいの・・」
「もっと、感じよう? 清良・・。愛してる・・・」
そっと指を差し入れると、そこは、さっきまでとは違って、ゆたかに とめどなく溢れていた。
「きゃぁっ・・」
びくん、として、峰にしっかり抱きつく清良。
「可愛い・・」
「/// ぁんッ・・、龍ぅ・・もっと・・抱いて・・」
しっかりと肩を抱いて抱きしめて、峰は清良に、深いくちづけで答える。
泉の上にある花蕾に触れて、その触れた指を 軽く揺らすと、甘い、高い声が部屋に響いた。
「ああぁん」
「・・すげぇ可愛い、清良・・・。・・・・・挿れさせて・・」
峰は、蕾に指を置いたまま、手をあてがって、清良の泉に自分のモノをゆっくりと入れた。
とたんに、激しい快感と、心の奥まで満ち足りた感覚が、ふたりを包み込む。
さっきとは、全然違う・・。深く、受け入れ合って、ひとつになってる。
ふたりは、お互いの身体をしっかりと抱きしめた。
愛しくて愛しくて、溢れる この気持ちを表現できる言葉が、もう無いから。
何があっても離れないように抱きしめ合って、このひとが必要だ と強く思い、願う。
「龍・・。幸せ・・・。」
「うん。俺も」
峰は すこし身体を持ち上げて、清良の乳房を唇と舌で刺激しつつ、また 指で蕾を触った。
「あ、・・ヤぁ・・・・・」
喘ぐ声とともに、きゅうっ と、泉が窄まる。峰は、たまらなくなって、腰を揺らす。
「う、うーん、イイ・・」
「あ、龍っ、あァっ、あーっ・・・」
清良が初めて迎える絶頂の声を、峰は逃すまいとするかのように、唇のかたちを合わせて。
ふたりは、思いのまま、繰り返し 愛し合った。
全身を覆う けだるさが、やがて 眠りを誘い込む。
ほどなく、暗い部屋の中で 清良は眼を覚ました。
ーーーねむれない・・・。
煙草に手をのばし、ライターで火をつける。
ひととき忘れていた悔しさが、またこみ上げてきた。
ーーわたしの演奏は、あんなんじゃない!
もう一度、舞台に立ちたい。
本当のわたしの演奏を 聴いてもらいたい・・!
となりを見ると、無邪気な顔で 幸せそうによく眠っている、峰。
清良は煙草を消して、唇を近づけ、彼の頬にそっとキスをする。
ーーこの人がいてくれて、良かった・・・。
もし一人だったら、こんなふうに思えるまでに もっと時間がかかっていたかもしれない。
前を向いて。
そう、龍がいるから。前を向いて、わたしは また歩き出そう。
求めつづける、わたしの音楽の路を。
清良は、いまの気持ちを確認するように、自分の胸に手をあてて 瞳を閉じた。
そして笑顔で、峰の隣へと横たわり、頭を彼の肩に擦り付けた。
ー * fin * ー
以上です。ありがとうございました!!
ブフォー!!り、リアルタイム☆GJです!カルメンさん!
ふぉぉ〜。カルメンさんGJ!清良と龍の感じが出てて良かったデス!
カルメンさんGJ!ヨカッタ!
>>616 まてまてまて
ちょっとまて
のだめは女だ…ぞ
632 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/04(土) 21:59:16 ID:Gfpwsufy
誰もいない…?静かデスね
>631
男は、どっちかつーと引き気味で、
のだめを萌るほど女として見てるヤシはいないおもてたって事では?
そこに来て、のだめのSSでヌケタつー野郎が現れたからへーみたいな
まー確かに、このスレに男来てるのへーおもた
初期ののだめは、女の漏れでもひいてたよ。
でも、最近ののだめはかわいい。
そういう男もちらほら出てきたということだろ。
しかし、のだめ読んでる男はクラヲタしかいないと思ってたけど・・・
のだめはアホカワイイ
なんかほっとけない
636 :
nico:2005/06/05(日) 04:31:32 ID:sbt+W2Zk
はぅ。0721はまだですかね? ||・)キョロキョロ
では失礼してお先に。
1.
カタリ、という音が聞こえたような気がして目を覚ます。ソファに座ってCDを聞いているうちに少しだけうたた寝をしてしまっていたらしい。
もう窓の外は真っ暗だ。ひざの上にはチェックのブランケット。のだめが掛けてくれたらしい。
637 :
nico:2005/06/05(日) 04:33:47 ID:sbt+W2Zk
2.
心地よい音楽にそのまままどろんでいると、今度はぎゃぼーという声が聞こえてくる。
ため息をつきながら声のしたほうへと向かう。
たどり着いた先には空のボールを片手に床に散らばった野菜を拾っているあいつ。
「あ、先輩、起こしちゃいましたか。スイマセン。」
せっかく夜ごはん用意してびっくりさせようと思ってたのにー。愛のお料理大作戦?リターンズです。ギャハ!!
などと言いつつ拾い終えた野菜を洗っているのだめから、目が離せない。
「な、なんなんだー!そのかっこは!!」
「あ、かわいいでしょう?今朝ヨーコの新作です。また某ブランドのデザインをパクったらしいですヨ。」
淡い色のノースリーブのワンピース。形もふわりとして涼しげで夏らしい。確かにかわいい。
……ではなくて。
「その上だ。上。」
「あーこれデスね。ターニャに貸してもらったんですよ。」
そう、のだめが着ているのは純白のエプロン。柔らかそうなコットン生地で胸元と裾はレースで縁取られている。
腰のあたりにつけられたポケットにいたってはハート型だ。
.
「どうしたんですか?まだ疲れているんなら休んでてもらってもいいんですよ。先輩最近忙しそうだったし。
料理もターニャに教えてもらったからばっちりです。」
無邪気に笑うのだめ。いつも通りののだめだ。とりあえずお色気大作戦ではないらしい。
638 :
nico:2005/06/05(日) 04:35:23 ID:sbt+W2Zk
3.
とりあえず気持ちを落ち着かせようと試みる。そう言えばいい匂いだ。
「俺も手伝うよ。ボルシチの匂いか?」
「ふぉぉ、先輩よく分かりますね。ターニャのお母さんの味だそうですヨ。
のだめの故郷の味に衝撃を受けたターニャが作り方を教えてくれたんデス。」
「あのカレーのことか… あれを日本の味だとは思われたくない…」
青い顔をして俺が言うとのだめが口をとがらせて抗議する。
「むっとしますね。今日はさらにのだめ特製のサラダ付きなんですよ?
このサラダも失敗したことがないんですよ。」
フーンと胸を張ってのだめが言う。
「ただのグリーンサラダじゃねーか。どうやったら失敗できるんだ…」
「ぎゃぼ、先輩ひどい… このドレッシングに秘密があるんですよ。よっくん直伝デス。」
味見してみてくださいヨー。とのだめが言うので。
指先でボールのなかのドレッシングをすくって舐めてみる。以外にも確かにうまい。
そう言うとのだめは顔を輝かせて。
……俺の指先を舐めた。
「あ、ほんとにおいしい。さすがよっくん」
とのだめが言うのと。
俺があいつを抱きしめて床に押し倒すのがほぼ同時だった。
空を切るのだめの手を捕まえて顔の横に押し付ける。
639 :
nico:2005/06/05(日) 04:38:16 ID:sbt+W2Zk
4.
「ぎゃぼー!先輩!何するんデスか!!」
「おまえは自分でも味見したことのない物を人に食わす気だったのか…」
「ちょっ、先輩、セリフとやってることがぜんぜん違いますヨ!目がすわってマスよ!」
真っ赤な顔をして抗議するのだめの唇にそっとキスを落とす。
はじめはゆっくりと、唇をはみ歯列をくすぐる。
そのうちにだんだんと強く、舌を口内に差し入れてその舌を吸い、口内を蹂躙する。
そうしている間にものだめの胸に、背中に、腰に、すらりとした足に手を這わせていく。
のだめのくぐもった声が聞こえ唇を放す。
「先輩、のだめを殺す気ですか?」
はあはあと荒い息を吐きながら悪態をつくのだめ。でもその頬は紅潮していて。
目もすでに官能に濡れている。
柔らかい髪。柔らかいからだ……
小さな耳朶に、ワンピースからのぞく鎖骨に口付けながらささやく。
「でも、お前気持ちよさそう。……嫌か?」
「…は…ん…… イヤじゃ…ない…ですけど……」
「けど?」
「だって… ここキッチンじゃないですか…… しかもなんで急に……」
「……お前のせいだろ?誘ってるみたいじゃねーか… それ……」
「……! さ、誘ってマセンよ!もう、ムッツリ……きゃ…」
言いながら千秋は可愛らしく結ばれた紐を解いていく。そこは既にしっとりと湿っていて。
周囲を軽くほぐしながら指を差し入れるとするりと飲み込まれていく。
がくがくと震えるのだめの腰をしっかりとつかみながら蕾に舌を這わせてやると、
のだめの声にならない声が聞こえてくる。
流れ出る雫でもうシーツもぐっしょりと湿っている。
640 :
nico:2005/06/05(日) 04:39:42 ID:sbt+W2Zk
5.
絶え間なく与えられる快感にのだめはいやいやをするように髪を振り乱し、背をそらし登り詰めた。
ぐったりとシーツに沈むピンク色に火照った体。悩ましげに寄せられた眉、荒い息。
―――すべてが苦痛に耐えているようにしか見えないのに、
いま彼女が官能のとりこであることがわかる。
その華奢な体を抱きしめ、耳もとでささやく。
「……のだめ………」
「……!! …しんいち…くん……待って!…待って下サイ……」
「……何…?」
「…だって……ん…まだ…服……ふたりとも!……」
「…脱いだらもったいないだろ?せっかくの新しい服に、エプロン」
そのままのだめのなかに自身を沈めていく。
待ち望んでいた快感にすぐにでも意識を飛ばしそうになってしまう。
汗が流れ落ち、お互いの結合部からはくちゅくちゅといういやらしい音と
恥骨がぶつかり合う摩擦音が聞こえてくる。
絡ませた指には思いっきり力がこめられ、快楽に溺れ切っていることを伺わせる。
耳元には甘い、甘いのだめの声。切なそうに自分の名前を呼んで、自ら体を揺らしている。
「のだめ……体、揺れてるぞ」
「……やぁん…… そんなこと……してな……ぃ…」
「……えっち……」
「……もう……ムッツリー!カズオ!!」
「…てめ……」
641 :
nico:2005/06/05(日) 04:41:43 ID:sbt+W2Zk
6.
千秋はのだめの足を自らの体の下におりこみ、加速度的に抽迭を早めてゆく。
ノースリーブワンピースの隙間から手を差し入れて胸の突起を直接蹂躙すると、
ひときわ高いのだめのあえぎ声が聞こえてくる。
ひんやりとした床の上で、互いに汗で濡れた髪を振り乱しながら激しく求め合う。
「…あ…や……もうだめ……しんいち…くん…… いっちゃ……!!」
声を震わせて上り詰めるのだめ。腕は千秋の体にすがりつき、足もその腰に絡みつけられている。
その膣の中の、誘い込むような激しい痙攣に促されるまま、
千秋はのだめの中に己の欲望を吐き出した。
まだもうろうとする頭でとなりののだめを抱きしめる。
情事の余韻からかのだめの足はまだ震えている。
「……悪かったよ。ちょっと乱暴だった。ゴメン。」
「……いいデスよ… のだめも気持ちよかったですし。それより床が……」
「……べたべただな。体も、服も…… とりあえずシャワー浴びるか……
連れてってやるよ。メシはその後だな…」
千秋はのだめに小さくキスをすると、その体を抱え上げバスルームに向かう。
バスタブにお湯を張り、汗でびしょびしょに濡れた服を脱がせ湯船に中に入れてやる。
と同時にバスルームに響くのだめの叫び声。
「あ!先輩!着替えの服がないです!!下着も!何にも!」
そういえば…… 今までものだめがうちに泊まる時に、朝着て帰る服がないことがたびたびあった。
まあ隣の部屋までだし、前の日の服を着させて部屋に帰していたが…… 今日はとてもそんな状態じゃない。
「まあいいですよ。先輩がのだめの部屋から着替えを取ってきてくれれば。」
「……俺にあのゴミの小宇宙の中から服を探せと?」
「むきゃー!!じゃあのだめはお風呂から出て何を着ればいいんデスか!?」
「……俺のシャツとか?」
「そんなもの着たらもう一度シャワーを浴びなきゃなんなくなる気がするのは気のせいですかネ?」
というのだめの叫びは聞こえないことにした。
642 :
nico:2005/06/05(日) 04:42:33 ID:sbt+W2Zk
END です。
タイトルつけるのまた忘れてた…
キッチンプレイ(着たまま)とかでいいですかね?
もうこんな時間!(||゚Д゚) ねなきゃ
乙。
でもつっこんでいい?
シーツがいきなり出てくるのは何?
なにげに勘のいいのだめと、まじでムッツリ助兵衛な千秋でしたね
でも面白かったですよ。シーツの件も含めてw
おつかれ〜
GJ!
すっごく面白かったし楽しめましたよ!
シーツもまあご愛嬌ということでw
ムッツリ千秋と可愛いのだめが最高でした!
またの投下をぜひぜひお待ちしております。
646 :
nico:2005/06/05(日) 15:35:05 ID:sbt+W2Zk
ごめんなさい。したたかに酔ってた。一升飲んで。
(´・ω・`)ショボーン 反省。
笑って許して
乙!!許すw
GJ!!
GJです!
GJ!!
シーツ… 禿ワロタヨ…
のだめ@白シャツに悶々の千秋もキボンヌ
誰もおらんのかここは。
おるよ
いるけど。
ただ今執筆中。
しばし、お待ちを。
待ってマス!
遅くなりました。投下します。
当初の妄想からだいぶ構想がズレ、
のだめの、まんま自慰ではなく、千秋の調教になってしまいました。
ご期待に沿えずすんません。
では。
1/8
「センパイ…」
シーツにくるまり、ふたり裸でまどろんでいると、
のだめが千秋の胸に抱かれながら呟いた。
「どうしてセンパイは、のだめをこんなに気持ち良くしてくれることができるんですか?」
「えっ…(赤面)」
「どうしてのだめの、いちばん気持ちいいところがわかるんですか?」
「い、いや…それは…オレも気持ちいいし…(さらに赤面)」
「のだめ、知りたくて一度自分で試してみたんですけど、
センパイがしてくれるようには気持ち良くならないんです」
「は…じ、自分で…?」
思わず千秋は、自分の胸元からのだめを離し、その顔を凝視してしまった。
「ハイ。センパイじゃなきゃ、気持ち良くなれないんです」
「そ、それは…」
突然ののだめの暴言に一瞬唖然とした千秋だが、ふとある考えが思いつく。
「じゃ、見せてみろよ。お前が自分でしてるところ」
「はぁ?!み、見せる?!」
今度はのだめが赤面する。
ここまできてようやく、自分がとんでもない暴言を吐いていたことに気づいた。
2/8
「教えてやるよ…気持ち良くなる方法」
慌てて背を向けてしまったのだめを、背後から抱き寄せ、
耳元で囁きながら、のだめの手を取る。
「まずは…胸か?お前、乳首いじられるの好きだろ?」
のだめの手をその大きな乳房へ運び、千秋も手を重ねてゆっくりと揉ませる。
「ほら。すぐに乳首固くなった…」
その固くなった乳首に指を導き、つまませる。
さらに、指ではじき、またつまみ…いつしか千秋が導かなくとも、
のだめの手は自らの胸をひたすらに弄んでいた。
口元からは熱い吐息が洩れはじめている。
3/8
更に千秋は、首筋に唇を這わしながら、のだめの右手を取り、
胸から腹をなめらかに滑らせ、そっと茂みに近づけていく。
「こっちは?こっちも自分でいじるんだろ?」
乳房を嬲ることに一心不乱になっていたのだめの手が止まる。
怯えたように上目遣いに千秋を見上げるのだめに、ニヤリと笑ってさらに続ける。
「ほら。自分で気持ち良くなりたいんだろ?」
怯む手をかまわずに繁みに這わせ、中指を重ね、そっと縦に動かす。
「まだまだこんなもんじゃないよな。ほら…もっと奥はどうなってる?」
ためらうのだめの手をそのまま奥へと進めると、
その手越しにもすっかり潤みきっているのがわかった。
「もうこんなに濡れて。やらしいな。まだ胸だけなのに、感じてる?」
4/8
力なく手を這わすのだめを後ろから抱え座らせると、脚を開かせ、
その中心部にふたたび手を導く。
「ほら。わかるだろ?濡れてるの。もっと奥まで指を入れてごらん」
躊躇いながらも頷くのだめの手を離すと、
のだめは自らその長い中指を、ゆっくりと奥へと進めた。
潤んだ襞はするりと指を受け入れる。
脚が閉じてしまわないように膝を押さえながら、千秋は肩越しにのぞき込む。
「そう、ゆっくりと。最初は縦に動かしてみて。固い粒があるの、わかる?」
怖々と手を動かし、のだめはこくりと頷く。
「それがクリトリス。ここにキスすると、すぐにイっちゃうよな、お前」
いやいやをするように首を振りながらも、のだめの手は止まらない。
「そう、そこを中心に…ゆっくりとかきまわすようにしてごらん」
のだめが千秋に言われるがままに手を動かし続けると、
水音が次第に大きく聞こえてきて、シーツには徐々に染みが広がっていく。
「だいぶ濡れてきたね。ちょっとチェックしてみようか」
千秋は溢れ出た蜜をさっと指ですくい取り、その指をのだめの口に含ませる。
「これが、お前の味」
「んっ…」
のだめも思いがけぬ千秋の行動に一瞬怯むが、口内を蹂躙する指に舌を絡ませる。
5/8
「次は、ゆっくり指を入れてみようか。そう、そのまま…」
言われるがままに襞の奥へと指を進める。
「ゆっくり出し入れしてごらん」
淫らな水音をたてながら、指が出入りする。
千秋の指を含んだままののだめの口から、吐息が漏れる。
千秋にもたれ、左手は相変わらず乳房を嬲り続ける。
脚は、もう押さえていなくとも力なく開かれて、自らの手を受け入れている。
「もう1本…指、入れてみようか。人さし指も」
耳元で囁かれる指示は、まるで催眠術のように、のだめを動かす。
「めぐみ…いやらしいな…オレがいないときは、いつもこんなことしてるの?」
「してません…い、一度だけ…です…」
「嘘。こんなに濡れて…気持ち良くなってるじゃん」
口に含んだままだった手を出し、もう一度溢れ出た蜜をすくって今度は千秋が口に含む。
「ち、違うんデス…センパイが…してくれるみたいには…ぁ…」
必死に千秋に応戦しながらも、指の動きは止まらない。
6/8
「し、しんいちくん…もうダメです…お願いしマス…」
やっとの思いで言葉にすると、あとはただ首を振り続ける。
「なにがダメ?何をお願い?ちゃんと言わなきゃわからない」
止まらぬ自分の手にひたすら悶え続けるのだめに、さらに追い討ちをかける。
「お願いします…入れてください!しんいちくんの入れてください!
のだめのこと、気持ち良くしてください!」
「もう充分気持ちよさそうだけど?それでもオレがほしいの?」
「しんいちくんじゃなきゃダメなんです!」
「そ。じゃ、どうぞ」
千秋は仰向けに寝ると、のだめを腹の上に乗せた。
「入れていいよ。入れて、好きに動いてごらん」
7/8
「好きに…」
戸惑いつつも、のだめは目の前の快感を求め、千秋自身をゆっくりと自分の中に埋めていく。
根元まで完全に入ると、子宮の入り口が刺激されるかのような、鋭い快感がのだめを襲った。
繋いだ両手に力が入る。
腰が、いちばん感じる部分を求めて勝手に動き出す。
始めはゆっくりさぐるように。
やがて激しさを増し。
「そう動くと気持ちいい?」
自身もその締めつけにと刺激に耐えながら、冷静さを装って
無我夢中で腰を動かし続けるのだめに問うが、
のだめはひたすらに首を振り、声にならない声が返ってくるだけだ。
「そのまま…クリトリスを触って。もっと気持ち良くなれるから…」
のだめは言われたままに手を繋がった部分に這わせ、
もっとも敏感な部分を指が捉えると、千秋への締めつけも一層強まった。
「ん…やぁぁ…」
8/8
のだめの身体から力が抜け、折れて千秋に重なってくる。
「イった?じゃ、オレも気持ち良くならないとな…」
力ないのだめの身体を抱え、今度は千秋が上から重なる。
のだめの膝を折り、深く突き上げると、のだめの身体がびくりと反応した。
眼下に見えるのだめの白いふくらみをつかみ、激しくもみしだく。
突然の刺激に戸惑いながら喘ぐのだめに構わず突き上げを繰り返し、絶頂へと向かう。
水っぽい摩擦音と、肌と肌が叩きあう音が勢いを増し、さらなる興奮が起る。
「し、しんいちくん…のだめもう…また…」
「うん…」
のだめの叫ぶ声を合図にするかのように、千秋も果てた。
「やっぱりしんいちくんじゃなきゃダメです…」
つながりを解かず、千秋の下になったままののだめが、耳元でささやいた。
「オレも。めぐみがいなきゃダメ」
「やっぱりひとりより、ふたりですね」
そう言って見つめあうと、どちらからともなく唇を重ねた。
以上です。
私が千秋を動かすと、どうしてもややSになるみたいで。
なんていうか…柔らかい言葉でねっとり言葉攻め、みたいな。
もちょっと違うイメージでも書いてみたいですね。
548サン!!GJ!!
548さん、素晴らしかったです!
萌えましたよ〜!!
S千秋最高でした!
最後は甘々でしたし、すっごくよかったです!
またの投下をぜひぜひお待ちしています。
667 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/10(金) 20:53:44 ID:l4QK6RI8
萌〜☆GJです!
669 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/12(日) 00:11:40 ID:+S6km4Tk
GJ!
リクエストとしてはだれか黒木キュソのシチュを
投下してくださらないでしょうかw
くろきんキボンヌ!!
670 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/12(日) 19:29:02 ID:WM6QBkLV
私もくろきん凄く見たいです…どうか職人様おねがいしマス!!
671 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/12(日) 19:45:30 ID:VkVryyiy
【■■2ちゃんねるが消滅します】
狂気の言論弾圧法「人権擁護法」を拉致問題の安部晋三先生と阻止しよう!!
この法案の真の狙いは、
@社会的には、ネット世界の一般人の小うるさい言論の圧殺
A政治的には、自民党右派の消滅です。
民族(朝鮮・中国・韓国)、同和、宗教等に関する
全ての差別的発言を禁じるという狂気の法律です。
一刻も早く防戦する安部先生達に国民の援護射撃(=法案反対の意思表示)を!!
以下★を消去の上、どうか必ずご覧下さい!
http://blog.livedoor.jp/no_gest★apo/ (悪法の問題点)
http://www.kantei.go.jp/jp/forms/goik★en.html (政府ご意見フォーム)
■□■人権擁護法阻止大集会in日比谷公会堂 6/19(日)12:30〜16:00
超大物国会議員登場・皆さん大挙してご参加を!■□■
672 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/13(月) 00:30:46 ID:IzoOWWrM
私もくろきんみたいです!!誰か神様〜〜!
673 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/13(月) 19:33:25 ID:MQTzHtd/
童貞だよねくろきんってww「ぼ…僕、初めてで…」なくろきんキボン
くろきん書きのネ申が降臨されるまで・・・。
皆様の暇つぶしになるかわからナイですが、ベタなテーマで書いた
千秋×のだめ、投下してもいいですかね?
ちと、長いんですが・・・。
>674
お待ちしてます
>>674 ぜひぜひお待ちしています!!最近、千秋×のだめに飢えてます・・・。
お言葉に甘えて投下させて頂きます。千秋×のだめ(エロあり)です。
一応分かりやすいようにハンドル付けました。
ベタな展開なので、メインディッシュ☆くろきん(笑)前の、
スナック感覚でお願いします。
一応パラレルなので、苦手な方はスルーの方向でヨロシコです。
678 :
「喪失」・1:2005/06/16(木) 18:41:31 ID:FZw6vO7M
その一報が俺の元のもたらされたのは、R☆Sオーケストラの練習の合間に取った休憩時間の時の事だった。
窓から流れ込む,ぬめっとした湿気を帯びた強風が、台風の接近を予感させる様な7月上旬。
俺は久しぶりに日本に帰国していた。
R☆Sオーケストラの企画で、俺のプラティニ指揮者コンクール優勝の凱旋も兼ねた客演に呼ばれたからだ。
今回は初代指揮者の俺と、それから現任指揮者の松田さんとの競演、というのもウリらしい。
立ち上げたばかりの新しいオーケストラは何かと大変だ。
斬新な提案をしていかなければ聴衆に飽きられる。・・・いつもそんな恐れがオケ関係者に付き纏う。
峰から最初その話をされた時、峰の考えている事も理解できたし、
正直、松田さんとの競演には俺も興味を持った。
けれども。
「千秋真一凱旋公演!と銘打ってやるからな、親友。」
---そんな事を言われたら正直戸惑いもあり・・・。
俺はまだまだ一介の駆け出しの指揮者、つまり修行中の身だ。
峰には悪いが、俺にはその言葉を受け入れるほどの自信も裏づけも今は、まだ持ち合わせていなかった。
それでも、躊躇する俺が、この客演を承諾した訳は、峰から言われたある一言にある。
679 :
「喪失」・2:2005/06/16(木) 18:42:32 ID:FZw6vO7M
「のだめもさー、試験終わってちょうど学校も休みになった頃だし、久しぶりに日本に返してやれよ。
お前がそっちに居ると、帰りづらいだろ?」
のだめと一緒にパリにきて、俺はその間コンクールがあったり、
シュトレーゼマンのワールドツアーに付き添ったり、客演に呼ばれたりと…と、
正直パリを不在にしている事が多かった。
でものだめは、その間ずっと一人でパリに居て…。
学校とアパートとの往復。
慣れない生活と、慣れない勉強。
日本に帰りたくなってもおかしくない状況なのに、あいつはそんな素振り全く見せなかった。
峰に言われてからその事に初めて気が付いた俺は、自分の配慮の無さに少し反省した。
−−−そんな訳で、俺は今日本に居る。
こっちに着いたのは今日の朝で、その足でオケが借りている練習室に来た。
時差ボケで少し辛かったけど、一刻も早く、顔合わせも兼ねた軽い音合せをしたかったからだ。
しかし、俺が練習室に入った瞬間・・・。
「千秋様ーーーー!!!」
「千秋君!!!!」
『会いたかった----!!!』(←シンクロ中)
と、両脇に真澄と高橋君からタックルを決められたのは一生の不覚だ。(・・・出来れば思い出したくもない。)
それを見た周りからどっとどよめきと笑い声が起こる。
ハァ・・・、これならまだ、萌と薫の方が良かった…。(←ムッツリ)
680 :
「喪失」・3:2005/06/16(木) 18:43:05 ID:FZw6vO7M
幸い、見知ったメンバーも多かったし、色々な事を含めて、今日は初日としては上々の滑り出しだ。
流石に松田さんに徹底的にしごかれてきているだけあって、
メンバーそれぞれが俺が居た時とはまた違った進化を遂げている。
俺はR☆Sの秘めたるポテンシャルの高さに心の底から感嘆し、
そして俺から引継ぎここまで育ててくれた松田さんに、・・・悔しいけど感謝と尊敬の念を抱いた。
今日は来ていなかったが、黒木君も帰国していて3日後の練習から参加するらしい。
久しぶりに初期メンバーが多く集まったせいなのか、休憩時間はお互いの近況で盛り上がった。
「あーあ。今ここに居ないのは結局、清良と菊地だけかー。」
峰が残念そうに笑った。俺はペットボトルのミネラルウォーターをゴクゴクと飲み干す。
相変らず日本の夏は・・・蒸し暑い。
「清良はあっちで室内楽、頑張ってるみたいだな。」
俺がそういうのを聞いた真澄が茶化すように言った。
「”真っ赤なルビー”が居なくても頑張んなさいよ!龍ちゃん。」
「なっ!あ、当たり前だろ!!」
こちらも”真っ赤”になって怒ってる峰を見ながら、萌と薫も楽しそうに笑っている。
俺も、はははと声をあげて笑った。久しぶりに感じる懐かしくて穏やかな雰囲気。
その時。
その静寂を破るかのように、そのベルは鳴った。
681 :
「喪失」・4:2005/06/16(木) 18:44:03 ID:FZw6vO7M
「あー、千秋の携帯鳴ってんぞ?」
「ああ、うん。」
俺がゆっくりとした動作で携帯に手を伸ばすのを、峰はリベンジとばかりにからかった。
「なんだー?早速のだめからか?本当は早く出たいくせに無理すんなよ。」
「うるせー!」
のだめは俺よりも1週間早く帰国していた。
俺の飛行機…の事もあったので、のだめは俺と一緒に帰りたがったのだが。
でもせっかくの休みを俺の為に無駄にして欲しくなかったし、だから俺はあいつに先の帰国を勧めた。
俺は常任をつとめているマルレの所用が入っていて、日程的にどうしても今日の帰国になってしまった。
のだめはその間に大川に帰っていた。
久しぶりの実家、あいつにとってもいい骨休みになったに違いない。
今朝、朝一の便で東京に戻ったと、成田からの移動中に見た携帯のメールに入っていた。
”のだめは今、三善さんのおうちに着きました。
先輩にって、ヨーコにお土産いっぱい持たされましたヨ〜。
午後は、由衣子ちゃんと一緒にピアノを弾きます。
先輩、今日は何時頃帰ってくるんですか?
東京出る時には、連絡下さいね。
LOVEのだめ
P.S.今日の晩御飯はのだめ特製のお鍋です。
P.S.2 先輩、早く会いたいです。”
682 :
「喪失」・5:2005/06/16(木) 18:44:54 ID:FZw6vO7M
あいつは用がないと電話してこないタイプなのはパリで嫌っ・・・という程、経験済みだ。
だから今鳴っているこの電話は、のだめからじゃないと思っていたが・・・。
案の定、携帯のディスプレイは公衆電話からの着信を知らせる表示だった。
誰だろう…、と思いつつも俺は電話に出た。
「・・・もしもし?」
---もしもしっ!?真一!?今どこに居るのっ!?
母さんの声はいつになく甲高く、何か気が動転しているようだった。
「どこって…。オケで借りてる練習室。東京だけど、どうかし」
---の、のだめちゃんがねっ、木っ、木から、木から落ちたのっ!!
「はぁ!?木ぃ!?」
---それで、意識がなくって、きゅ、救急車で、俊君が脳震盪起こしてるかもって、
由、由衣子ちゃんは私のせいだって泣いてっ・・・
母さんはすっかりパニックになっているらしく、何の話をしているかこちらもよくわからない。
のだめが木から落ちた、という単語を聞いて、瞬間的に俺も全身がカーと熱くなるの感じた。
が、俺がここで一緒に興奮してしまっては埒があかない。
焦る気持ちに抑えようと呼吸を整えながら、俺は努めて冷静に質問を返した。
683 :
「喪失」・6:2005/06/16(木) 18:45:26 ID:FZw6vO7M
「いいか、母さん。もう話さなくていいから、ただ俺の質問だけに答えて。」
---し、真一、ど、どうしよう?
「いいから…少し落ち着いて。今、どこから電話してんの?」
---び、病院よ!のだめちゃんがっ!運ばれた救急病院っ!
「のだめが木から落ちたんだな?」
---そ、そう。
「由衣子もその時そこに居た?」
---二人で、バ、バドミントン?をしていたらしいの。羽が木に引っ掛って…、
今日ほら、か、風強いから、それで、のだめちゃんがそれをと、取ろうとして…
「木に登って、落ちたんだな?」
---ええ。それで頭を打ったらしく、の、のだめちゃんの意識がなくて。
「俊彦は脳震盪じゃないかって?それで救急車を呼んだ?」
---そうなの。い、今、のだめちゃんは処置室に居るんだけど。由衣子ちゃんはもう泣きっぱなしだし…。
俺には由衣子が大声で泣きじゃくってるその光景が、手に取るように思い浮かんだ。
「…俊彦はそこに居る?」
---ええ、後ろに居るわ。
「ちょっと代わって。」
---え?わ、わかったわ。…俊君、真一が…
電話の声が少し遠くなった。母さんが俊彦に電話を渡しているらしい。
684 :
「喪失」・7:2005/06/16(木) 18:46:04 ID:FZw6vO7M
---もしもし、真兄?
「俊彦か?お前が居てくれてよかった。母さんと由衣子だけじゃ、今頃大変な事になっていた。」
---うん。もうあらかた状況はわかったと思うけど、のだめさんが木から落ちて、まだ意識が戻らないんだ。
「それで、先生は何て言ってるんだ?」
---頭を打っている事は確かなんだけど、詳しく調べてみないと今は何とも言えないって。
ただ、頭を打っている以外は、骨とかには異常がないみたい。
あちこち擦り傷と打撲はあるらしいけれど…。
「…のだめは頭から落ちたのか?」
---由衣子の話だと、そうみたいだね…。頭というか、後ろ向きに背中からって言うのかな…?
「とりあえず、俺、今からそっちに向かうから。病院の連絡先教えて。」
---わかった。あ、ちょっと待って、今手元に何もなくてわかんないから。
受付で教えて貰ってくる。電話、すぐに折り返すよ。
「うん。早くな。待ってるから。」
俺は電話を切りパチンと折り畳むと、肺から空気を全て出すように、大きく息を吐き出した。
冷静に振舞おうとした反動が出たせいかもしれない。
全身の血が逆流したみたいに体が熱い。急に心臓がドキドキしてきて、息が苦しくなってきた。
「千秋…。のだめに何かあったのか?」
峰が聞きづらそうに俺の顔を伺う。傍に居たメンバーも皆聞き耳を立てて俺の話を聞いていたのだろう。
萌と薫なんかこちらが吃驚する程、顔面蒼白になっていた。
685 :
「喪失」・8:2005/06/16(木) 18:46:47 ID:FZw6vO7M
「あ…、聞いてた通りあいつ、何か木から落ちて病院に運ばれたらしいんだ…。
それで、俺、悪いんだけど、後半の」
「いいっていいって!すぐ行ってやれよ!緊急事態じゃねーか!」
「悪いなみんな…。それで明日以降の練習の」
「んもう、そんなのいいから早く行ってください!千秋様!!こっちは大丈夫です。
あのコ、バカだから、きっと千秋様の来るの待ってるんですよ!」
「う、うん、本当にみんなゴメン。それからこの事、他の皆には内緒にしておいて…。」
その時、携帯電話が着信した。俊彦からの折り返しの電話だった。
「あ!じゃ、悪い。おれ行く!後、頼むな、峰!」
俺は峰に歩く手を上げ、俊彦からの電話に出ながら、足早に練習室を出て行った。
千秋は部屋のドアを閉めた途端、猛スピードで廊下を駆出した。
---本当はもっと早くにこうしたかった!!
みんなの手前抑えていたが、ここにきて一気に感情が爆発する。
”のだめ…!ったく、あの馬鹿っ!!”
”…でも、のだめ、どうか無事で…。”
最後にあいつを見たのは…、確か1週間前のパリ。
”明日の今はもう日本なんですヨ!”
そう言いながら嬉しそうに笑っていたのだめの顔が、何故だか無性に顔面にちらつく。
1週間以上離れていた事なんてざらにあったのに、何で俺、こんなに焦っているのだ?
千秋はまるで、もうのだめに一生会えない様な嫌な胸騒ぎがしてならなかった。
俊彦が耳元で言う連絡先を頭に叩き込みながら、タクシーを捕まえるべく、千秋は表通りへ飛び出していった。
686 :
「喪失」・9:2005/06/16(木) 18:48:41 ID:FZw6vO7M
俺が母さんから最初の電話を受けてから病院に着くまでに、ゆうに2時間は経過していた。
移動中のタクシーの中で俊彦から、再度着信があった。
---のだめさん、今、意識が戻ったよ。
先生が診察しているから、まだ僕たち、処置室には入れないけど。
のだめの意識が戻った事はもう知っているから、先程までのひりつく様な焦燥感は、今はもうない。
でも、とにかく一刻も早くのだめの顔が見たい。あいつが「もう大丈夫ですヨ。」と笑う顔が見たい。
ただ俺は、とにかく安心したかったのだ。
病院に着いたのはちょうど黄昏時で、今日の面会時間が終わった頃なのであろう。
一階ロビーのあちこちに、付き添いと見られる人達の姿がちらほら見えた。
皆大きな袋を持っていて、帰り支度をしている。
「すいません!あの、今日救急で運ばれた、野田恵、の病室はどちらですか?」
俺はロビーの真ん中にあるインフォメーションカウンターにいた女性に声をかけた。
「ご家族の方ですか?」
家族・・・、そう言われて、正直面食らう。
「・・・そうです。」
俺は少々後ろめたい気がしたが、早く知りたかった事もあり適当にそう答えてしまった。
「では、今、上に確認を取りますので。
こちらにお名前をご記入頂けますか?それから患者様との御関係をここに・・・。」
ああ、こんな事している場合ではないのに!俺は物凄くイラついた。
大体、関係を書け・・・って何て書いたらいいんだ??あ、兄とか?
違うだろ・・・。それなら、友人?
・・・確かに間違いではないけれど、でも、それだけじゃない。
「あっ!真兄!!こっちだよ!!」
その時吹き抜けに架かっている2階部分の渡り廊下から、
俊彦が身を乗り出すようしてこちらに手を振っているのに気がついた。
助かった・・・!
俺はインフォメの女性に軽く会釈して、そのまま俊彦のいる方へ向かった。
のだめの病室があるフロアの休憩所には、母さんと由衣子が所在なげに座っていた。
「ごめん。遅くなって・・・。途中で事故があったらしく、高速で渋滞にはまって・・・。」
・・・・・・?
何かおかしい。何故だか二人とも俺と顔を合わせようとしない。
由衣子に至っては、すすり泣き出す始末だ。
俺はその瞬間最悪の事態が頭に浮かんできて、背筋が凍りつくのを感じた。
「・・・のだめに・・・・・・何か・・・もしかして・・・・・・。」
「真兄。ひとまずのだめさんの部屋で顔を見てあげてよ。話はそれからで・・・。」
俊彦が俺の疑問を遮った。皆で何かを隠しているみたいだ。でもそれが何だか分からない。
俺は釈然としないまま、俊彦に背中を押されるようにして、のだめの病室へ向かった。
「とにかく会えば分かるから。」
そう言うと、俊彦も口を噤んでしまった。
---のだめはこじんまりとした個室部屋の白いベッドの上に、ぽつん、と居た。
俺が入った時にはすでにベッドの上で起き上がっていて、すぐにこちらへ視線を寄越す。
そして何やら合点のいかないすっとんきょうな顔をして、俺をじっと見つめていた。
「のだめ。大丈夫か・・・?」
何だ、全然元気そうじゃないか・・・。
俺ははぁーーと盛大に息を吐き出し、ようやく安堵した。
右頬に白いガーゼを当て、両腕と頭に包帯をぐるぐるに巻かれた様子は、確かに痛々しくはあったが。
「木から落ちて頭打ったんだってな。何でお前はそう、とんでもない事をやらかすんだ!」
俺は表面で怒って見せながら、のだめのベッドの方にそのまま歩み寄る。
「・・・意識がない、って連絡受けた時には、流石の俺も焦ったんだからな・・・。」
でも、相変わらずのだめはキョトンとしたままだ。
「指とか、手、ケガしなくて・・・よかったな?あ、でもおまえここ、顔、切ったのか?」
俺が白いガーゼの上からのだめの右頬をそっと触れると、のだめはびくっとした。
「ごめん。痛かった?傷、残らないといいな・・・。一応おまえ、女だし?」
俺が笑いながらそう言うと、俺を見上げるのだめの瞳に自分が映っているのに気が付いた。
ああ・・・。
その刹那、俺の体がふわっと弛緩する。のだめが無事なのをようやく体中が認識したのだ。
俺は感情の迸るまま、のだめの上体を自分の胸の中に、強く抱き寄せた。
「・・・ったく、このバカ!どれだけ人が心配したと思ってるんだ・・・。」
やばい、涙声になってしまった。俺は慌ててのだめの髪に、顔を埋める。
こうすれば少なくとも、俺の情けない顔はのだめに見せないで済むからだ。
「でも・・・。」
「本当・・・に・・・無事でよかった・・・のだめ・・・・・・。」
そうして、のだめの髪の匂いを思い切り吸い込んだ。
たった1週間離れていただけなのに、その匂いは眩暈がする程懐かしいものだった。
でも。
その瞬間、いつもと違う徹底的な何かを、のだめと自分との間に感じた。
のだめの体は俺の腕の中で、驚くほど強くこわばっていたのだ。
なんなんだ?この感じ・・・。
それは俺が今まで全く味わった事のない、のだめの妙なよそよそしさだった。
「のだめ・・・?」
俺は腕を緩めると、両手をのだめの肩に置いた。そうしてのだめの顔を覗き込む。
「のだめ・・・?どうした・・・?」
「あの・・・。」
困った様な、何か複雑な表情の、のだめ。
そんなアイツの口から続いた言葉は、弛緩した俺を再び凍りつかせるに十分な破壊力を持っていた。
「あの・・・えと・・・どちら様・・・デスか・・・・・・?」
目の前に居るのだめは、記憶を失っていた。
さんと由衣子だけでなく、俊彦も何も言わずさっきからずっと俯いたままだ。
ただ、重苦しい空気だけが辺りを支配する。
そんな中、観念したのか、ようやく母さんが重い口を開いた。
「落ちた時のショックが原因じゃないか・・・って先生はおっしゃるの。」
「ショック・・・。」
「のだめちゃんね。目を覚ましてから、先生に色々聞かれて。
最初、自分の名前もすらすら言うから、すっかり安心してたんだけど・・・。」
そこで母さんは言葉に詰まった。
「でも、すぐに、私達に気が付いて、物凄く不思議そうな顔をして・・・。」
それまでずっとすすり泣いて聞いていた由衣子が、堪え切れず大声で泣きだした。
「ごめんなさい。ごめんなさいっ。真兄、ごめんなさい・・・!ゆ、由衣子がいけないのーー!
っひっく。の、のだめちゃん、由衣子が飛ばした、は、はね、とろうとしてっ、
木から落ちたのっ。だからっ、由衣子のせいなのーーー!!ううっ。うわーーん!!」
俊彦が泣きじゃくる由衣子を自分の胸元に引き寄せ、ぎゅっーと優しく抱きしめてやった。
俺もそうしてやりたかったが・・・。
でも今は俺がするよりも、俊彦がしてくれた方が由衣子も救われるだろう。
上記13
一行目に抜けている部分ありデス・・・。
正しくは
俺が真っ青な顔をして戻ってきたのを確認したからだろうか。
母さんと由衣子だけでなく、俊彦も何も言わずさっきからずっと俯いたままだ。
ごめんなさい。
「由衣子のせいじゃない・・・。アイツが間抜けなだけだ・・・。」
放心したように呟く俺の言葉に、誰も言葉がなかった。
母さんも俊彦も、そして俺も。
誰がいけないかなんて今更言ったって、不毛な事だと分かっている。
震える涙声を隠そうともせずに、母さんは一番重要な事実を俺に告げた。
「真一・・・。のだめちゃんの中ではね・・・今5年前みたいなの。
先生に聞かれて、のだめちゃん、自分の歳を・・・18歳って言ったのよ・・・。」
−−-18歳のアイツ。
18歳の時のアイツと、俺はどんな言葉を交わした事があっただろう?
いや、それどころか・・・。状況はもっと深刻だ。
だって俺達、その頃にはまだ、出会ってさえいなかったんだから・・・。
俺は一人、目の前が真っ暗になるのを感じていた。
久しぶりに三善家は、千秋と夕食を共にした。
ただそこには、一家団欒なんていう暖かい響きも雰囲気も全く無く・・・。
誰もが皆黙々と、目の前にある料理に機械的に口を運んでいた。
「由衣子、全然食べてないじゃないか・・・。」
さっきからスープしか口にしない由衣子を、竹叔父さんが心配そうに見つめている。
何だかこちらが居た堪れない。
「・・・そういえば、千春叔母さんは?」
気まずい空気を打破する為にも、俺は話を逸らすかのように俊彦に尋ねた。
「母さんは、高校時代の同窓会があるって、今、神戸に行ってる。
久しぶりに実家にも寄るってさ。一週間位したら帰ってくるんじゃない?」
「そっか。」
---そういえば、今日、本当ならば、夕食はのだめが鍋を作るはずだった。
あのメールを最初に見た時、夏なのに鍋かよ?と、心底呆れさせられたんだっけ・・・。
”のだめ、お鍋とおにぎりには自信があるんデス!!”
でも今は無性に・・・アイツの作った鍋が食べたかった。
「こんな事になるとは・・・。急いで帰ってきたんだが、何も力になれなくてすまんな、真一。」
竹叔父さんが俺に詫びた。
一報を聞いた叔父さんは、急遽、出張先の愛知からとんぼ返りしてくれたのだ。
「いや、迷惑かけたのは俺達の方だし・・・。みんなも、色々ごめん。」
俺は申し訳なくて、ただ頭を下げるだけだった。
「のだめちゃんには、誰か付き添わなくてもいいのか?」
「ええ。今の所、身体の怪我の方は大した事無いから、付き添わなくていいって先生に言われたの。」
母さんが小さな声で答える。俺も俊彦も何も言わず、母さんの説明を聞いていた。
「頭の方は、一応明日もっと詳しい精密検査をして・・・。だからその結果が出るまでなんとも言えないみたい。
先生が言うには、どうも健忘症の症状に近いって言うんだけど。」
「健忘症・・・。」
「・・・記憶障害は、色々判断が難しいらしいの。明日急に思い出すかもしれないし・・・。
またはそれが1週間後だったり、1ヶ月後だったり・・・。」
「一生思い出せない、って可能性も否定できないそうだ。」
母さんの話で一番言い難いことを、俺は付け加えた。そうした方がいいと思ったからだ。
「・・・難しいな。」
竹叔父さんはそう呟いたきり、それ以上は何も話さなかった。
結局、みな夕食のあらかたを残し、久しぶりの家族水入らずは、重苦しい空気のままお開きになった。
---その夜。
各々自分の部屋に入ってしまったせいか、三善の家は怖いくらいに静まりかえっていた。
千秋は風呂から上がると、急に思い付いたかのように、二階の一番左奥にある客間へ足を向ける。
客間のドアを静にそっと開けると・・・、そこにはのだめのキャリーバックがポツンと置いてあった。
今日着いたばかりだったからであろう。まだほとんど荷解きもしていない状態だ。
---本来ならば、今ここに”のだめ”が居るはずだった。
そう思うと千秋は何だか居た堪れなくなり、すぐに客間の扉を閉め、踵を返すと自分の部屋に向かった。
自分の部屋の扉を勢いよく開け、後ろ手でガチャンと閉める。
そうして、明かりもつけないまま自分のベットに飛び込むと、頭から布団をかぶってしまった。
久しぶりの懐かしい自分のベッドの感触だったにも関わらず、千秋はその夜、殆ど一睡も出来なかった。
朝一でのだめの病院に行くと、ちょうど今から精密検査が始まる頃だった。
もしかして今朝になったら記憶が戻るかも・・・、と思った淡い期待もすぐに打ち砕かれる。
「のだめ、何で、忘れちゃってしまったんでしょうかネ?」
と、開口一番アイツに言われたからだ。
「何で・・・って、頭打ったからだろ?」
俺はそう苦笑したが、のだめの中ではまだ上手く整理がついていないようだった。
・・・そうだよな。あいつは18歳の記憶のまま、今ここにいるんだから。
そう思うだけで、俺は胸が苦しくなった。
昨日、あの後、俺はもう一度のだめの病室に一人で行った。
失ってしまったアイツの記憶を、今に至る時系列を、一応簡単に話してやったのだ。
隠していてもはじまらない。時間は一瞬たりとも止まってくれないのだから。
のだめは・・・、のだめの中の時計は、ちょうど音大に合格して上京したばかりらしい。
試しに『もじゃもじゃ組曲』の話をすると、谷岡先生と1曲目を仕上げたばかりだと嬉しそうに話した。
「・・・で、今、お前はパリのコンセルヴァトワールでピアノ留学をしている。」
補完の為の状況説明をそう最後に締めくくると、のだめは、むきゃー!とあの奇声を上げた。
「の、のだめがデスか?な、なんでパリに?」
「何でって・・・。ピアノの勉強の為だろ?」
「のだめ、幼稚園の先生になりたいんですヨ?諦めちゃったって事デスか?」
---そう言えばコイツ、昔そんな事言っていたな・・・。
俺がもっとピアノを頑張らないのか?と尋ねた時、コイツはその言葉を笑い飛ばしていたっけ。
でも。
あの後ハリセンについてコンクールに挑戦し・・・、そして俺と一緒にパリに来た・・・。
のだめの中に、どんな気持ちの変化があったかは、俺にだって全部は判らないけど。
それでもあの大川で・・・、
”のだめもピアノがんばりマス!いつか先輩とコンチェルトしたいから。”
そう言ってくれたのを、俺はまだ昨日の事のように鮮やかに憶えている。
---お前が憶えていなくても、俺はちゃんと憶えている。
「俺と一緒にコンチェルトするのが夢だって・・・そう言ってたかな。」
少し恥ずかしかったが、俺は正直にそう答えた。
「へ?コ、コンチェルト・・・?」
・・・のだめは相変わらず、頭から疑問符を出しまくりだったけど。
「俺とお前のゴールデンコンビは、世界中から演奏依頼が来るんだってさ。」
「でも、のだめが、ピアノって事ですよネ?それじゃー、ち、千秋さんの楽器は何ですカ?」
「千秋”先輩”」
俺がそう言い直すと、
「千秋”先輩”?」
のだめは鸚鵡返しのように素直に繰り返した。
「そ。お前は俺をそう呼んでいた。”先輩”って・・・。」
「千秋先輩、千秋先輩、千秋先輩・・・。」
「まじないの呪文みたいに言うな!ったく。」
「ぎゃぼ!ゴメンナサイ!」
「俺は指揮。で、お前はピアノ。」
「千秋先輩が指揮で・・・、のだめがピアノ?」
「うん・・・。」
「ほわぁー。のだめがコンチェルトですかぁー・・・。」
信じられないと言った風に、のだめは何度も首を傾げていた。
---本当はさっき・・・、のだめに”千秋さん”と呼ばれて心臓が凍りついた。
今、目の前にいるのは、絶望的にまで俺の事を忘れてしまった”のだめ”。
確かに”のだめ”なのに、俺の知っている”のだめ”じゃない。
泣きたくなるってこういう事なのか・・・?
でも、俺はそんな事、億尾にも出さないように話を続けた。
「ま、そういう訳だから。また明日、みんなで来るよ。今日はもう休め。」
「は、はい・・・。」
「まずは、体の方を治さないと。記憶の方は・・・、おいおい考えよう。」
「・・・ご迷惑、おかけしまして、誠に、も、申し訳ありまセン・・・。」
---昨日あの時、のだめは可哀想な位、俺に恐縮していた。
俺の方も、のだめが記憶を失ったと知ったばかりで、混乱していたから。
・・・だから少し、色々とぶっきらぼうな言い方だったかもしれない。
でも、記憶を失って一番心細い思いをしているのは俺じゃない。
アイツだったんだよな?・・・俺は反省した。
だから今日は、なるべくアイツの負担にならないような言葉をかけてやらなきゃいけないと、
朝、三善の家を出る時決意したのだ。
「昨日は良く眠れた?」
「ええと・・・、チョト、眠れなかったデス・・・。色々考えちゃって・・・。」
「俺も・・・良く眠れなかった。お前が心配で。」
「ええっ?の、のだめのせいですカ?」
「うん。だから、早く元気なってくれ。・・・俺の為にも。」
俺は照れながら、でも出来るだけ優しく言った。
のだめにもそれは伝わったんだろう。頬っぺたをピンク色に染めてハイ、と俯いた。
---それはすごく可愛くて・・・アイツが見せる・・・俺が好きな表情のひとつだった。
「検査はこれからだろ?緊張してないか?・・・あ、腕とか、身体の方はもう大丈夫?」
「落ちた時にぶつけた箇所は結構な青あざになっちゃってて、まだ痛いんですケド・・・、
それ以外は・・・、もう大丈夫デス。」
「そっか。でもお前、木から落ちたのに、大した怪我が無いなんて凄いよな。よっぽど丈夫なんだな?」
「むー!のだめ、きっと、落ち方が上手かったからですヨ!」
「普通、人間は落ちないようにするもんだ。って言うか、そもそもいい歳した女は木には登らない。」
「ムキャーーー!!千秋先輩、ひどいデス!!」
「ははは。ま、丈夫なのは、俺が肥えさせてやってんだから、当然だな。」
「こ、肥えさす?のだめ。ぶ、豚サンじゃないですヨ!?」
「お前・・・、俺が食わしてやった恩も、綺麗サッパリ忘れてんだな・・・。」
「ぎゃぼーん・・・スイマセン・・・。」
「ま、俺もお前の凄〜い料理、食わして貰ったけどな?」
「へ?のだめが千秋先輩に?しゅ、しゅご〜い料理?」
「のだめちゃん、山口先生が呼んでるわよ?」
いつの間に来ていたのか、母さんが後ろから声をかけた。
「精密検査、今からはじめますって。」
「は、はい。じゃ、のだめ行って来ますネ。」
俺達にそう言うと、のだめはベットを降りて検査室の方へ向かった。
「随分と話が弾んでいたみたいね?」
のだめの姿を見送りながら、母さんは言った。
「なるべく、気持ちを解してやりたいと思って・・・。一番不安なのはアイツだし。」
「真一。今回の怪我のことなんだけど・・・。
あなたに言われた通り、まだのだめちゃんのご両親にはお話してないの。」
母さんは言いづらそうに話を続けた。
「・・・でも、このまま、ずっと黙っているって訳にもいかないでしょう?
記憶の事は、否が応でもいつかは分かる事なんだから。」
「・・・わかってる。でも、もう少し待って欲しいんだ。せめて、俺とあいつがパリに戻る十日後までは・・・。」
「こういうの、黙ってれば黙っている程、言い出し難くなるわよ?」
「うん・・・。」
「のだめちゃんだって、こういう付き添いとか、身内の人が居てくれた方が安心するでしょ・・・?」
「そうだけど・・・。もうちょっと待って欲しいんだ。俺の我が侭で、ホント申し訳ないと思うけど。
のだめ、昨日福岡からこっちに来たばかりで・・・。それで・・・これだろ?
アイツのご両親にもの凄く心配かけてしまうと思うし、だからもうちょっと待って欲しい。」
「真一がそこまで言うなら・・・わかったわ。」
母さんは諦めたのかそれ以上俺を説得しようとはしなかった。
俺は午後からR☆Sオケの練習が入っていた為、母さんに後のことは任せ、そのまま病院を後にした。
このところ一日中オケのリハーサルが続いているせいか、メンバーにも少し疲れの色が見える。
昨日の電話の側にいた連中は少し事情を知っているだけに、俺が指揮をしている間、
ずっと心配そうな表情をしていた。
指揮中に何度も峰とも目があったけど、聞きたいけど、聞きにくい・・・、そんな顔だった。
「明日は一日オフになるけど。
どの様に過ごすかで明日以降の仕上がり方が違うのを、全員、言わなくてもわかってるな?
くれぐれもプロとしての責任を忘れないように。以上。」
松田さんの話で、今日の練習は終了した。
「千秋君。久しぶりだね。フランスでの活躍、色々と聞いてるよ。」
練習の解散を告げると、すぐに松田さんが俺に声をかけてきた。
「有難うございます。このオケで、また振れるのも、
今までこのオケを導いてくださった松田さんのおかげです。感謝しています。」
「ふーん・・。君にそんな事を言われると、少し勘ぐってしまうが・・・。ま、今は額面通り受け取っておくよ。」
「素直じゃないですね。」
「その言葉、そっくり君に返すよ。飲みに誘いたい所だけど、
僕達、一応”競演”って事になってるからやめておこうかな。・・・決着をつけてからって事で?」
松田さんはくっくっくと喉で笑った。
「俺・・・、今、自分がやれる事を精一杯やるだけです。宜しくお願いします。」
「相変わらず”優等生”でかわいくないねー。叩き潰されても知らないよ?じゃ。また。」
「はい。お疲れ様でした。」
松田さんが大股で部屋から出て行くのを確認すると、俺は急いで帰り支度を始めた。
今ここを出れば面会時間終了の6時半までに、アイツの病院に寄れるからだ。
「千秋・・・。なぁ、・・・ちょっといいか?」
後ろを振り返ると、峰と真澄が気まずそうに立っていた。
「ああ、うん。いいけど・・・。なるべく早くな。のだめの病院に寄りたいから。」
俺は二人にまた背を向け、指揮棒をケースに片付けながら言った。
「その、のだめの事なんだが・・・。」
「うん、ピンピンしてるよ。こっちが呆れる位。」
「え、そうなのか?だって、昨日意識が無いって・・・。」
「あの後、すぐに意識が戻ったんだ。身体の方は・・・、打撲とかすり傷はあるけど、特に異常なし。」
「もーーー!心配して損したっ!あの、ひょっとこ馬鹿娘!心配で眠れなかったわたしの睡眠時間返して!」
真澄が大げさに叫んだ。峰も拍子抜けしたように情けない顔で笑っている。
「ははは・・・は・・・。なんつーか、のだめらしいな・・・。」
「一応、今日の精密検査で異常が無かったら、あさって退院できるらしい。」
「え!?それじゃわたし達、明日お見舞いに行っても無駄?」
「いや、そんな事ないよ。顔、見に来てやって。」
「でも大した事なくてよかったな〜。さすがどうぶつ奇想天外・・・。」
峰の話を聞きながら俺は最後の荷物を入れ終わると、二人に振り返った。
「ただ、見舞いに来るなら。・・・言っておいたほうがいい事がある。先に言っとくな。」
「え?な、なんだ?」
「のだめ。記憶障害が出てて、ちょうど5年分位の記憶を喪失してんだ。
だから、多分お前達のこと見ても、アイツにとっては知らない人だから・・・。
それ見て、ショック受けないで欲しいんだ。」
「記・・憶・・・障・・害・・・?」
「うん。ドラマとか小説とかではよくあるけど・・・。まさか自分の身近な奴がそんな事になるなんてな。
事実は小説より奇なり・・・、ってヤツだ。」
俺は努めて淡々と状況説明をした。二人はまだ呆然としていた。
仕方がない。俺だってこの事を知った時には、目の前が真っ暗になったんだから・・・。
「ヤだ、ホントに・・・ひょっとこ馬鹿娘なんだから・・・。記憶喪失になるなんて・・・。」
真澄の顔は泣き笑いになっていた。
「あのコ、千秋さまのことも・・・、憶えていないの?」
「うん、清清しいまでにな・・・。でも、記憶がなくてもやっぱりその、のだめだけどな。」
「俺達・・・、明日見舞いに行かない方が・・・いいか?」
「いや、来てくれた方がアイツにもいいと思う。何がきっかけになって思い出すかもわからないから。
本人も記憶がなくて不安だから、話してあげるといい刺激になるらしい。」
「そっか・・・。じゃあ午後位にでも・・・。あ、萌と薫なんかも誘って行くから。後で病院教えてくれ。」
「わかった。じゃ、ごめん。先に失礼する。また明日、のだめの病院でな!」
俺は練習室を出ると、そのすぐ脇に自販機があるのに気が付いた。
そこでペットボトルに入ったミネラルウォーターを一本買う。
歩きながら、ごくごくと喉を鳴らして・・・一気に半分程飲み干した。
そうしてようやく息をつく。
---大丈夫。冷静に話したつもりだ。
---俺の動揺、アイツ等には伝わってないといいのだが・・・。
そう思いながら、夕闇が迫る中、のだめが待つ横浜の病院に向かった。
病院に着いたのは、面会時間終了の10分前だった。
俺は急いで病室へ向かう。
のだめの病室に入ろうとすると、その直前で、白衣を着た中年の男性から声をかけられた。
「もしかして、千秋真一さんですか?」
「・・・はい、そうですけど?」
「よかった・・・。私は野田さんの担当医で、山口と申します。」
山口先生は人好きしそうな、人懐っこい表情を見せた。
「ずっとあなたとお話したいと思っていたんですよ。今日お会いできて本当によかった。」
「すいません。何もかも母に任せきりで・・・。仕事が立て込んでいたものですから・・・。
僕の方も、主治医の先生から直接お話、伺いたいと思っていたんです。」
「そうですか。お互い、タイミングが合ったって事でしょうね。後で、私の部屋に寄って頂けますか?
野田さんにお会いした後でかまわないですから・・・。」
「はい。寄らせて頂きますので、よろしくお願いします。」
「では、後ほど・・・。」
山口先生は軽く会釈すると、ナースセンターのある方へ歩いていった。
ドアを軽く三回、ノックする。
「はーい。」
のだめの元気そうな声が聞こえてきたのを確認すると、俺は扉をそっと開いた。
「起きてた?」
「起きてますヨ!子供じゃないんですから、こんなに早くに寝れません!さっき、夕ご飯食べた所デス。」
「そっか。」
「千秋先輩は、お仕事帰りですか?」
「うん。ま、そんなとこ。」
「今朝も来てくれたのに・・・。一日に何回も来てくれなくても、のだめ大丈夫ですヨ!」
---なぁ、のだめ。
---頼むから・・・。
---こんなに残酷なこと、そんな風にふんわりと優しい笑顔のまま、俺に言わないでくれ・・・。
「・・・先生と話があったし。ついでにお前の顔も見ておこうと思っただけ。」
「あ・・・。そ、でしたか。えへへ・・・。なぁーんだ。」
「ったく。調子乗ンな・・・。」
「ぎゃぼ!別にのだめ、調子に乗ってなんかいませんヨ!」
「ま、元気そうなのは分かったからよかったけど。もう面会時間終わりだから俺、そろそろ行くな?」
俺が時計を見ながらそう言うと、のだめは少しがっかりした顔をした。
「せっかく千秋先輩来てくれたのに・・・、チョトしか話せなかった・・・。」
「え?・・・俺と、そんなに話したかった?」
のだめからそんな言葉が聴けるとは思えなかったので、俺は頬を高潮させた。
「山口センセが・・・。あ、山口センセはのだめの主治医の人の名前デス。
先輩と話をすると、思い出すいいきっかけになるかも、ってさっき言ってたんデス!だから・・・。」
「いい”きっかけ”。か・・・。」
期待は、すぐに落胆の色に染まる。
「なんかぁー、頭の中がモヤモヤしてー。上手く言えないんですけど、気持ち悪いんデス!
みんなのだめの事を知っているのに、のだめは知らなくて・・・。うぎゅー・・・。」
「それなら・・・、明日、お前の見舞いにみんな来るって言ってたから。いいきっかけになると思うよ。」
「・・・”みんな”?」
「ん。”みーんな”だ。お前が木から落ちて心配してくれてたぞ。詳しくは直接、自分で聞け。
何がきっかけで、記憶が戻るかわからないからな。」
「はぅぅー。”みんな”デスか・・・。のだめの知っている人、いますかネ・・・?」
「俺は明日も仕事が結構入ってて、朝は来れないけど。今日みたいにまた、夕方来るから。」
「・・・はい。」
「じゃあ。また明日な。」
「千秋先輩も気をつけて帰って下さいネ。」
「うん。」
のだめは俺が部屋を出るまで、ベッドの上で小さく”バイバイ”と手を振っていた。
708 :
ショコラ:2005/06/16(木) 19:09:02 ID:FZw6vO7M
スイマセン。ここで一区切り入れます。ごめんなさい!
何か無駄に長くなってしまいました。本当に申し訳ないです。
エロパロなのに、メインディナーのエロにまだ到達してないし・・・。
続きは、色々状況判断しつつ、またのちほど・・・(汗)?
すごく面白いです
早く続きが見たくて悶絶・・・
待ってます!!
途中ですがGJGJGJ!
文章にぐいぐいと引き込まれました。
千秋の切なさが伝わってきます。続き、待っています。
はらはらしながら読みました。
続き楽しみにしてます!
712 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/16(木) 22:08:49 ID:Yf8RmBYj
むきゃーーーーーーー!!!!
710さん同様、文章にすごく引きこまれて一気に読んじゃいました!
この後どうなっちゃうんだろう…続きが早く見たいです。
お待ちしています!
萌えました!
すごく上手ですねー。
続き、楽しみに待ってますね!
714 :
ショコラ:2005/06/17(金) 00:04:09 ID:FZw6vO7M
ショコラです。皆様、暖かいお言葉本当に有難うございました。
胸に沁みます・・・。じーん。励みになります!
ただ、本当に長々〜でごめんなさい!
ホントは千秋編?を全部投下する予定でしたが、
スレが埋まりすぎて怖かったのですヨ・・・。
明日の夜迄にもう少し投下できると良いのですが。引き続きヨロシコ〜です。
GJ
続きは楽しみだけど
全部出来てから投下したのでいいのじゃないかと。
がんばってくださーい
楽しみに待ってます!!頑張ってくださいね☆
続き気になルンバ
まだかなぁ〜。楽しみo(^ヮ^)o
続き来なス(´・ω・`)
あうう・・・。まだかしら???
721 :
ショコラ:2005/06/18(土) 04:09:47 ID:mmiHAEJA
こんばんわ。
す、すいません。お待たせしております・・・。
全部投下したほうがよいかと思いまして必死こいて推敲してました・・・。
しかしスレの容量の事もありますし、また・・・その・・・長いので(汗)。
様子見も含め、一部投下してみます。
一気にいけなくて申し訳ありません。
のだめの主治医である山口先生の部屋を訪ねると、ちょうど脳のCTスキャンの画像を用意している所だった。
「失礼します、千秋ですが・・・。あ、これ、アイツのですか?」
「ええ。今日詳しい精密検査をして、一応結果が出ましたので・・・。ご説明致しますね?
どうぞこちらにお掛け下さい。」
山口先生は、とても紳士的な所作で、俺に椅子を勧めた。
「見て頂いておわかりになったと思いますが、
今の所野田さんの頭部には、脳内出血及びその他の気になる箇所等は認められません。」
俺でも分かる様に優しく噛み砕いた表現で、先生はのだめの症状を説明してくれている。
「つまりそれは・・・脳に異常はないという事ですか?」
「そういう事に、なると思われます。
出血した箇所が脳内部を圧迫して、それが原因で記憶障害が出ている訳ではないようですね。」
異常がない・・・という事は、のだめは何故、記憶喪失になってしまったのだろう・・・?
「よく、ラグビーをやられる方でいらっしゃるんですよ。
タックルを受けて脳震盪を起こされて、病院運ばれて来る方の中に、このような症状を見せる方が・・・。
CT等でも脳に異常は認められないのに、何故だか目覚められると記憶がない、って状態になっていて・・・。」
山口先生はのだめのカルテをパタンと閉じると、俺の方に向き直った。
「でもそういうのは、ほとんど一過性の場合が多いのです。
次の日には不思議と・・・ちゃんと記憶が戻られているのです。
それに加え患者さん本人は、その間の記憶がなかった事自体を、全く憶えていないケースが多いのですよ。」
先生は机の脇にあるコーヒーサーバーから二つコーヒーを注ぐと、俺の前にその一方を置いた。
「良かったらどうぞ。」
「あ、有難うございます。頂きます。」
二人で同時に、そのコーヒーに口をつける。先生の淹れてくれたコーヒーは、俺には少しほろ苦かった。
「野田さんの場合は・・・。脳にショックを受けた事による記憶障害に間違いないのですが・・・。
そのショックの部分が非常に大きかったという事かもしれません。もちろん・・・個人差はありますけど。
今の所は”部分的な健忘症”・・・というのが私の診断ですね。」
コーヒーカップを弄びながら、先生は慎重に言葉を選んで発言している様だった。
「部分的な、健忘症・・・。」
・・・表情が暗くなった俺が気になったのか。
さっきまでの、のんびりとした雰囲気とはうって変わり、山口先生は急にキッパリとした口調で言った。
「こういう時に、”気を落とさないで下さい”って言葉はツキナミなんですが。」
そうして、空になったコーヒーカップを置き、俺の目をしっかりと見据える。
その意志の強そうな眼差しがとても印象的だった。
「野田さんの記憶が絶対に戻らない、って決まった訳ではありませんからね。
あなたが野田さんをしっかり支えてあげることが大事ですよ。一番不安なのは野田さん本人ですから。」
「・・・はい。」
「あなたのお母様から聞きました。二人でパリに留学されているそうですね。
二人だけで共有している思い出とか、どんどん彼女に話してあげて下さい。まずはそこからです。」
「明日、他の友人達も見舞いに来るのですが・・・。会わせて大丈夫ですか?」
俺は一応気になっていたので、山口先生に峰達を会わせて良いか、確認を取る事にした。
「そうですね・・・。野田さんは割合しっかりしておられるから、まぁ、大丈夫でしょう。
記憶を失ってひどく混乱されている方だと、落ち着くまでは、ごくごく一部の方の面会しか認めないのですが。」
「のだめ・・・、いえ、野田恵に関しては、会わせても大丈夫なんですね?」
俺がアイツを”のだめ”と呼んで、慌てて訂正したのを聞くと、
山口先生はようやく厳しい表情を崩し、口元に柔らかな微笑を浮かべた。
「”のだめちゃん”って皆さん呼んでるんですよね。あ、本人も自分をそう言ってましたか?
面白い呼び名ですよね〜”のだめちゃん”。僕もそう、呼んでもかまわないですか?」
「ええと、あ、はい。」
「”のだめちゃん”なら大丈夫ですよ。冷静に自分の状況を判断している。順応性が高いんでしょうね。
案外、記憶のピースが一つでも失くした所に上手くはまれば、次々に思い出されるかもしれませんよ。」
「そうですか・・・。それを聞いて勇気づけられました。」
最後の先生の言葉を聞いて少しホッとした。
確かにアイツはパリでも抜群の適応能力を見せていた。
フランス語も・・・何だかんだ言って、あっという間にマスターしていたしな・・・。
「身体の方は、時間が経過すれば痛みも和らぎますので。まぁ、少し内出血の跡が痛々しいですけどね・・・。」
「ピアノの留学中だったので、手や腕にケガがなかったのが不幸中の幸いでした。」
「そうですね。でも、もしかしたらのだめちゃん、落ちる時に反射的に手を庇ったのかもしれません。
上半身の、特に背中から両肩にかけて、随分とひどく打撲していましたから。」
「・・・そうでしたか。」
「ピアニスト魂・・・でしょうか?」
先生は悪戯っぽい光を瞳に宿らせながら、俺を覗き込んだ。
「ったく、馬鹿なヤツ・・・。でも、そうならアイツらしいかもしれません。」
「では、今日はこれ位にしましょうか。
私どもも、全力でのだめちゃんの記憶が戻る様、お手伝いさせて頂きますので。」
「どうかよろしくお願いします。」
俺は山口先生に深々と頭を下げた。この先生にならのだめを任しても大丈夫・・・。そんな気がした。
「山口先生、今日は本当に有難うございました。」
「いえいえ。こちらこそ遅くまで引き止めてしまい申し訳ありませんでした。」
俺が失礼しようと立ち上がると、律儀に山口先生も自分の椅子から腰を上げた。
ドアを開ける前に山口先生に振り返ってもう一度深く一礼し、そして俺は先生の部屋を後にした。
今日は、R☆Sオケのオフ日だった。
昨日まで東京に接近していた台風は、結局関東地方に一度も上陸することなく太平洋側に逸れていった。
しかしゆっくりとした台風の進度に伴って前線を刺激したせいか、今日は朝から土砂降りの雨が降っていた。
せっかくのオフ日にこんな雨・・・そう思うオケメンバーも居るだろう。
---これは恵みの雨?
---それとも・・・。
俺は高速を走るタクシーの窓を叩く雨の雫の跡をじっと見つめながら、ぼんやりと物思いに沈んでいた。
今日は朝からハードスケジュールだった。
一日中マスコミ関連と言うか、取材関係の仕事で埋まっている。
・・・こういう仕事を、オケの練習がある日に入れて余計な気を散らしたくなかったから。
取材なんかは全部、オケのオフ日である今日に集中させてこなす事にしたのだ。
今日は、主に新聞各社の音楽欄のコラム等の取材が一番のメインで。
駆け出しの指揮者とオケの特集を、思った以上に大きく組んでもらったりしていて・・・本当に有難い事だ。
取材を受ける先は音楽系雑誌はもちろんだけど、情報系の男性誌や何故だか女性誌も何社か入っていた。
でも俺にとっては、これらはほとんどR☆Sオケの為の仕事、という位置づけだ。
何故ならば・・・本来なら引き受け(たく)ない仕事内容もあったからだ。
男性向けの、とある雑誌の撮影では・・・。
松田さんと絡みでスーツやフォーマルや私服なんかを何着も着させられた・・・。
松田さんは、カメラ目線でノリノリだったけれど・・・。俺はとにかく恥ずかしさを堪えるので精一杯だった。
---くそっ!!エリーゼのヤツ、本当に俺を馬車馬の様に働かせやがって・・・!!!
メディアと言えば、3日後にはあるテレビ番組にも宣伝を兼ねて出演予定だ。
これは、夜のニュース番組の特集で特別ゲストとして、ということらしい。
実はこれも松田さんと一緒の仕事だ。”新進指揮者二人の競演”が、メディア受けしたのかもしれない。
・・・ある意味、峰の目論見は十分に成功しているようだった。
この番組は初老の切れ味たっぷりの有名キャスターを冠し、だから日本ではとても人気がある。
俺も確かに楽しみではあるけれど・・・ライブだから、何が起こるか想定できなくて不安だった。
何しろ一緒に出演するのが、松田さんだからな・・・。
---つまり、そんなこんなで。
朝から、何回も同じ質問に同じ答えを繰り返したり、何回も着替えさせられたり、何回も髪を弄られたり・・・。
とにかく夕方まであっという間に経っていた。
もう最後の方は、慣れない事に対する気疲れを遥かに通り越して、ダウン寸前だった・・・。
午前中から入れすぎた取材の時間が押したせいで、
5時前の今でも、まだある女性誌1社の取材が残っていた。
本当ならば、もう今日の取材は終了する時間だった。
俺はのだめの病院に行く為に、その社の担当の人に頼み込んで、何とか今日の取材を切り上げて貰った。
撮影は何とか済ませたので、インタビュー部分のみ明日のオケ練の合間に取材、と言う形になってしまった。
まぁ、それは・・・止むを得ない。
とにかく午前中に買い物に行く時間も無かったので、俺はオリバーにある物の購入を頼んでおいた。
マネージャーだから、このスタジオの何処かに居るはず・・・と思い探すと。
目を凝らしてよく見れば、薄暗い撮影スタジオの隅の方で、場違いな程大きなシルエットが見える。
・・・オリバーだ。
俺は壁を背にして立っている彼に声を掛けた。
「オリバー!」
「あ、千秋。頼まれていたもの、買って来たよ!コレでいいのカナ?」
オリバーは今回俺のマネジメント担当で一緒に来日している。
日本だから別に俺一人でも大丈夫だったのだが・・・。
今回、オリバーが俺と一緒に行くと言って、珍しく強く主張して譲らないので、連れて来たんだけど。
・・・どうやら実は、観光目的のようだ。
そういえばこの前日本に来た時は、あのスケベ巨匠の捕獲役だったしな・・・。
「ああ、これでいいんだ。サンキュ!よくちゃんと買えたな。」
「日本人の女のコってみんな優しいね。困っていると、向こうから声掛けてくれた。」
「そっか・・・?まぁ。今日は俺も仕事終わりだから。オリバーもホテルに戻るなり自由にして。」
「Ya!じゃあ千秋、何かあったらいつでも連絡してくれ。」
「うん、お疲れ。買い物、本当に有難う。」
オリバーは気にするなとばかりに手を振って歩いていく。手にはもうしっかり日本のガイドブックを持っていた。
---後ろからチラッと覗いた感じでは、あれは今夜は六本木に行くつもりだな・・・。
---これもあのエロジジィの影響か・・・。(ため息)
鼻歌交じりでスタジオ内をオリバーは闊歩していく。
途中すれ違ったアシスタントの女の子が、
不気味なモノを見たかのようにギョッとしたのが遠くから見ててもわかり、とても可笑しかった。
今日は昨日より早く行く予定だったのに、またしてもこんな時間になってしまった。
それでも何とか電車とタクシーを乗り継ぎ、面会時間終了ギリギリの30分前に病院に着く。
昨日は朝に一度会っていたから、夕刻の面会は時間が少なくてもよかったけれど。
・・・今日はまだのだめの顔を見ていない。
なるべく毎日顔を見せて、一日も早くアイツの記憶が戻るきっかけになればいいのだけど・・・。
のだめの病室のあるフロアに上がると、休憩所に見知った面々が居るのに気が付いた。
・・・峰達だ。
そういえば今日見舞いに来るって言ってたな・・・。アイツ等まだ居たのか・・・?
見舞いに来てるのは、峰、真澄、それから鈴木姉妹の4人と。
そして・・・昨日はまだいなかった黒木君も、今日は来ている。
どうも、皆で何やら休憩所の窓側の方でかたまって話し込んでいる。
全員窓の外を見ながら後ろ向きだから、俺がその後ろに来ているのにまだ誰も気が付いていないようだ。
俺が皆に声を掛けようとしたその時、ぼそぼそと喋る、峰達の話し声が聞こえてきた。
「・・・のだめ、マジで何も覚えてないんだな・・・。」
「本当に・・・。真澄ちゃんからは話聞いてたけれど、やっぱり結構ショックよね・・・。」
「千秋さまかわいそう・・・。」
「バカバカバカ!!・・・バカのだめっ!ううう・・・。」
「真澄ちゃん、泣くなよ〜・・・。オレだって泣きたいの我慢してんだからよ〜・・・。」
「・・・ハンカチ。僕のでよかったら使って・・・?」
「・・・っひっく。ありがとう・・・。」
「・・・けどさ。アイツの中じゃ、今5年前なんだろ?
って事はさ〜、そうなるとオレはまだ皆と同じ2年で、ナント!留年してねーんだよ!!
・・・ちょっとだけ、オレ、のだめン中の世界に戻れたらいいなぁ〜ってそう思っちゃっ」
「ちょっ!ちょ、ちょっと、龍っ!!」
俺が背後にいるのに真澄が一番早く気が付き、慌てて小声で峰を制止した。
「あっ・・・ち、千秋!?何時からそこに?!い、居たのか・・・?」
「あーうん。今来た所。みんな大雨の中、ありがとな。わざわざこんな遠くまでのだめの為に・・・。
せっかくのオフ・・・潰してすまなかった。」
俺は峰達の話には気が付かなかった振りをして話し続けた。でも皆、顔を合わせて気まずそうにしている。
「もう、のだめに会ってくれたのか?」
「あ、ああ!今さっき、のだめの病室から出てきたばかりなんだ。み、みんなで・・・っな?」
「そ、そうなんです!千秋さま。のだめちゃん、意外と元気そうで安心しました!」
薫が峰をフォローするかの様に、早口で慌てて付け加えた。
「でも、ビックリしただろ?アイツ、本当に綺麗サッパリ記憶喪失になってて。」
そう言いながら俺が笑うと、かえって逆効果だったのか、皆黙したまま俯いた。
「・・・びっくりと言うか、僕は正直、胸が押し潰される様にとても苦しくて・・・辛かった・・・。
恵ちゃんとついこの間、室内楽を一緒にやったばかりだったから・・・。」
黒木君は切なそうな瞳で、素直に心情を吐露した。
それはとても・・・、とても黒木君らしい誠実で人間味のある言葉だった。
「・・・俺、今からのだめの病室行くんだけど、お前らも来ない?」
「え、オレ達、一緒に行っていいのか?」
「もちろん。っていうか・・・その方が助かるよ。
・・・俺ものだめと二人きりだと、まだちょっと・・・その、ぎこちなくて・・・さ。」
俺も黒木君を見習う事にした。
そうだよな・・・。なるべく、こいつらの前では自分を偽りたくない。
音楽を一緒に頑張ってきた、かけがえのない同士なんだから・・・。
「おっしゃー!じゃあもう一度、みんなでのだめの所行こうぜ!!」
峰は張り切って先頭を歩き出した。
昨日と同じようにドアを三回ノックすると、はーいとのだめの声が聞こえた。
よかった・・・。今日も元気そうだ。
俺達が中に入ると、のだめはすぐに驚いた顔をした。
「あれ?千秋先輩・・・と、皆サン?さっき帰ったんじゃ・・・?」
「そこのロビーで、ちょうど帰る所の峰達に会ったんだ。
せっかくだからまた一緒にお前のとこ行かない?って俺が誘ったんだ。」
説明してやると、のだめは納得したのかうんうんと頷いた。
「そでしたか。のだめ、今日はもう、千秋先輩は来られないのかなー?って思ってました・・・。」
「待ってた?・・・遅くなって、本当にごめんな。」
「いえ!遅くなんてそんな事・・・。今日もやっぱり来てくれて、とってもうれしいデス!」
「おい・・・。アツい・・・。この部屋、ものすンご〜くアツいぞ・・・。」
峰がわざとらしく手で額を拭い、Tシャツの胸元をパタパタとやった。
黒木君は両頬を染めて、俺達から目を逸らしているし・・・。
鈴木姉妹の方はと言うと・・・。
ハンカチを口で噛み締め”キィー!”っとやっている真澄を両サイドから宥めていた。
---っていうか、そ、そのハンカチ、黒木君のじゃ・・・?
「そだ!のだめ、千秋先輩にお伝えすることがありマス!」
のだめは何か良い事があったのか、嬉しそうに明るく笑った。
「明後日の退院、山口先生が明日にしてもいいですヨって!だから、のだめ、明日退院することにしました。」
「え?そうなの?山口先生が?・・・もう退院して本当に大丈夫なのか?」
「はい!そうなんデス。
身体の方はもう大丈夫なんで、病院にいるよりお家のほうがリラックスしやすいでしょうって。
毎日通院してくれれば明日退院してもかまわない、てそう言われたんデス!」
俺は、オリバーに買って来て貰った紙袋を見ながら呟いた。
「それじゃコレ・・・いらなくなっちゃったな・・・。」
「えっ?なんですかー?これ、のだめにデスか?」
俺がのだめに紙袋を渡すと、のだめははしゃいだ声を出して袋を覗き込んだ。
「ふぉぉぉ・・・!綺麗にラッピングしてあるぅー!先輩、開けてもいいデスか?」
「・・・うん。」
のだめは紙袋から包装された箱を取り出すと、
マーブルピンク色の包装紙を破らないように慎重にシールを剥がしている。
「わぁーー!何々?何が入っているの、のだめちゃん!」
「いいなー!千秋さまからのプレゼント、わたしも欲しい!!」
萌と薫も顔をくっつけるようにして包装紙を開けるのだめの手元を見つめていた。
「・・・あ!コ、コレ・・・!」
のだめは放心したように呟いた。
『きゃーー!カーーワーーイーーイーー!!』(←双子シンクロ中)
「あらヤだ、トイピアノじゃないの。しかもちゃんと黒のグランドピアノ!!」
何故だか鈴木姉妹と真澄が、のだめ以上に俺のあげたトイピアノで盛り上がっている。
「ほら入院中、暇かなって。それにお前、ピアノにも触れてないし。
代わりにはなれないけど、ま、気分だけでもどうかな?って。おもちゃだけど一応ちゃんと音出るし。」
「あ、ありがとうございマス・・・。のだめ、大事にしますネ・・・。」
のだめがトイピアノを宝物を扱うように両手で抱えた。
「でも明日退院なら、もう明日には本物に触れるな。ま、それまでの繋ぎって事で?」
---タイミングは・・・あれだったが、のだめが喜んでくれている様だから、まぁヨシとするか。
「ほら、真澄ちゃん見て!このトイピアノ、ちゃんと上が開くの!」
「本当ねぇ〜。いっちょまえに”グランドピアノ”なのねぇ?」
「ねね、のだめちゃん、何か弾いてみて!」
萌のリクエストにのだめは照れながらトイピアノに向かう。
「ええと・・・、じゃあ、こんなのどうですカ?」
---キラキラ星だ・・・。
小さなトイピアノに不釣合いな程、大きなのだめの手。
四苦八苦しながらも器用にメロディを奏でるその姿を見て、何故だか急に胸が切なくなった。
---暖かいはずのトイピアノの音が、俺には何故か悲しい音・・・?
---何故・・・なんだ・・・?
---トイピアノの音が・・・どこか感傷的だからか・・・?
俺にもよく・・・自分の気持ちが分からなかった。
暫くその理由を考え込んでいると・・・ふと、左から誰かの視線を感じた。
顔を上げると・・・それは峰だった。
峰は、何時もだったらありえないほど神妙な顔で、俺をじっと凝視していた。
俺は慌てて表情を戻した。もしかして見られたかもしれない、俺の困惑を・・。
変な所でコイツ、妙に勘がいいからな。気を付けないと・・・。
俺はとにかく誤魔化して・・・何事もなかった様に、のだめ達を見やる。
するといつの間にか真澄が自分の両手の人差し指をマレットに見立て、
マリンバよろしくトイピアノを叩いていた。
「きゃーー!さすが、真澄ちゃん!打楽器の女王!大天才ーーー!」
「ムキャーーー!茶色の小びんーーー!!」
---っていうか、トイピアノは打楽器じゃねぇだろ・・・。
「そうだ・・・。わたし達もおもちゃのピアノ、昔買って貰ったよね?」
萌は、思い出に浸る様にうっとりと遠い目をしていた。
「うん。ケンカしない様にって・・・おもちゃのトランペットとセットでね?」
そこで二人はもの凄い勢いで千秋の方に振り返った。
「でも聞いてください、千秋さま!私達、ピアノよりトランペットの取り合いだったんです!」
「そうそう。ピアノが一つしかないと喧嘩になるからって、付け足しで買ったトランペットの方が!」
二人はお互い頷きあい、見つめあい、とても楽しそうだ。
双子ってこういう時、面白い位シンクロするするものなんだな・・・。俺は心の中で妙に感心していた。
「へー。そうなんだ?」
「じゃあ、アレか?もうその頃から、萌と薫は”吹きモノ専門”だったって事か?」
峰がそう言うと、二人は”やだ!そうかもー!”とその指摘を嬉しがっていた。
真澄も峰も、そして俺もそれにつられるようにして一緒に笑った。
「・・・あのさ。もう面会終了時間を過ぎているみたいなんだけど?」
それまで黙って皆の話を聞いていた黒木君が言い難そうに口を開いた。
時計を見ると・・・面会終了の時間をすでに10分もオーバーしていた。
「あれー?ここって、面会時間が終わるのを知らせるアナウンスってないのか?」
峰は”普通、あるもんだろ?”と言いながらのだめに尋ねた。
「アレが流れるのは一部の病棟だけなんです。この階はそーゆー音、流しちゃダメなんだそうデス。」
「へーそうなのか。」
「・・・入院してるのだめが言うのもなんデスけど・・・頭の患者さんは色々デリケートですからネ・・・。」
のだめは態と声を潜め真面目な顔をして峰に囁く。そして次の瞬間、”にしし”と笑った。
「のだめ・・・。言っとくけど、それ、全然笑えないぞ・・・?」
「ぎゃぼ!!」
「まぁまぁ・・・。でも恵ちゃん、明日退院出来て良かったね。しばらくは千秋君の所でゆっくりするの?」
黒木君はのだめに聞きながら、でも視線は俺の方だ。え?黒木君、俺に対するその目は一体・・・?
「え、と。そう・・・なるんですかネ?どうなんですか?千秋先輩。」
「だって、恵ちゃんの実家は確か福岡だよね?
暫らくは病院に通院しなくちゃいけないんだし、もちろんこっちにいるんでしょ?」
「・・・もうすでにお前の荷物はうちの客間にあるから。・・・その・・・いつも通り・・・。」
黒木君の妙に迫力ある視線に耐え切れず、つい正直に答えてしまった。
「いつも通り・・・デスか?」
「・・・うん。」
あーくそー!
皆の好奇な視線を物凄く感じる中、何か一人で照れているのが馬鹿みたいだ・・・。
「・・・だそうですヨ。えと、・・・く、黒木君?」
「僕の楽器は・・・?」
「・・・オーボエ?」
「うんうん、ちゃんと合ってるよ。恵ちゃん。」
黒木君が目を細めて優しく微笑むと、のだめもそれにつられてふわり、と笑った。
「じゃー、そろそろ帰るか。俺らも明日から練習再開だしなっ!」
峰の一言で皆がドアの方へ歩みを進める。
「のだめちゃん、またね!」
「体調良かったらオケのリハーサル、見学しに来てね!」
鈴木姉妹はドアのすぐ側で振り返って二人で一緒に”待ってるからね!”とのだめに言った。
「ハイ!必ず!」
「じゃーね!ちゃんと体治すのよ、のだめ。そ・れ・と、千秋さまに迷惑かけるんじゃないわよ!」
「うぎ・・・。気をつけマス。」
俺が最後に病室を出て行こうとした瞬間、のだめが思い出したかのように叫んだ。
「あっ!千秋先輩!このピアノ、ホントにホントに、ありがとうございましタ!!」
「ん・・・。じゃーな!また明日。」
俺達はそのままのだめの病院を後にした。
738 :
ショコラ:2005/06/18(土) 04:29:50 ID:mmiHAEJA
すいません。ナンバリング43飛ばしました。だめだめだ。
この辺りで話が区切れるので区切りました。
この話で一番明るい部分かも。
後は、鋭意推敲中ですので、気長に待ってくださると嬉しいのですが。
(誤字脱字が多いので。)では・・・。寝ます・・・。
キタ―(゚∀゚)―!
乙。続きお待ちしておりますね。
乙鰈です〜
続きを楽しみにしていますね!
続き、待ってます!!
山口先生、なんだかイイワァ(*´∀`*)
続き気になる…(ワクワクテカテカ
ちなみに、スレ容量が気になっているようなので。
ここまでで394KB。あと100KBちょいありますね。
様子見ながら次スレ考えましょう。
一気に読みました。
面白い!面白いよー!萌えたーー
続きが楽しみです!!
今日中に続きよめるかな(>_<)
ショコラさん待ちのところすみません。
新作できたんですが、投下してもよろしいですか?
ただメモ帳で63KB、計算すると60レス近く使用するかと思うので、
このスレに投下するかどうか、ちょっと迷っています。
次スレが出来てからにした方がいいですか?
早く読みたいけどショコラさん切れるかな?
>>745さまの新作、ぜひ読みたいです。
ショコラさまのは「次スレへ続く」になってもいいんじゃないかと思えるほど
超大作大河ロマン(!?)だと思うので。
新作いっぱい読めて嬉しい。お願いします!
もう新しいのをたててしまったら?ダメなのかな?
あ、どうしましょう。
計算したらやはり60レスあったので、半分にわけてもいいのですが。
じゃ、とりあえず、キリのいいとこまで投下してみてもらえますか?楽しみです!
ヴァイオリンさんの見たいです!
次スレたてて半分ずつとか?
とにかく一気読みしたい・・欠乏症はもういやん。
752 :
ヴァイオリン:2005/06/19(日) 22:41:12 ID:ibgxzfYI
お久しぶりです。ヴァイオリンです
お言葉に甘えまして、新作を投下させていただきます。
ただ、60レス近く使いそうなので、状況によって半分に分けて
新スレに投下するかもしれません。
ショコラさん、続き楽しみにお待ちしています。
一応、以前投下したクリスマスの話の続きという設定にしていますので、
本誌のノエルとは異なっていることをご了承下さい。
時間旅行
■■1
強い北風が窓に叩きつけるように吹き抜け、千秋は思わず立ち上がって窓の外を眺めた。
風に揺れるミモザが月光に照らされ、黄金色に光輝いているのが見える。
「春一番か……」
千秋は小さく呟いた。
そういえば、今朝ジョギングしに行った公園で、小さな赤い花が咲いていたっけ……。
ふと、そんなことを思い出す。
去年の今頃はまだ日本にいて、のだめのコンセルヴァトワールの入学試験の結果を
やきもきしながら待っていた。
だからこうしてパリで春一番を迎えるのは、子供の頃以来になる。
昔もこんな風に、この部屋の窓にかじりついて、春の到来を見守っていたっけ……。
そんな幼い頃の自分を思い出し、思わずクスリと笑みが零れた。
千秋は再び書斎の椅子に腰掛け、いつも通り就寝前の日課をこなそうとしたが……。
「先輩、何してるんデスか?」
その声の主によって、妨害されてしまった。
風呂上りののだめが、濡れた髪をピンク色のバスタオルで拭きながら、
千秋の手元を覗き込んでいる。
「こら!勝手に見るな!」
千秋は、慌てて右手で手元を隠しながら、左手の親指と人差し指とで
のだめの額をコツンと弾く。
■■2
「ぎゃぼー!酷いデス〜先輩!」
弾かれて少し赤くなった額を掌で撫でながら、のだめは抗議の声を漏らした。
「勝手に人の日記を覗いたバツだ!」
千秋は溜息をつきながら、書きかけていた日記帳をパタンと閉じる。
いつもはのだめが風呂に入ってる間に終わらせるのだけれど。
今日は春一番に気を取られ、つい長引いてしまったのだった。
「日記なんて、先輩つけてたんデスねー。知りませんでした」
ちょっと意外そうな顔をしながら、日記帳をみつめる。
「まあ、おまえの前では書いたことなかったからな。
パソコンでつけてもいいんだけど、なんかこっちの方が落ち着くんだよな……」
千秋は、手元の日記帳をみつめる。
背表紙に2005年と書かれ、立派な装丁が施された紺色の日記帳。
鍵付きで、いかにも真面目そうなそれはまるで―――
「先輩みたいですね♪」
そっと、日記帳のカバーをそっと触りながら、クスリとのだめは微笑む。
「はあ!?なんだよそれ……」
「別に、何でもないデスよ♪」
のだめは、千秋が日記帳に鍵をかけ、机の引き出しにしまうのをみつめながら、
笑顔で答えた。
「先輩、もしかして毎日つけてるんですか?」
■■3
「まあな。もう習慣になってしまったし、勉強とか練習内容とか、
そういうのを後で自己管理するのに色々便利だしな」
のだめが傍から離れないため、千秋は日記の続きを書くのを諦め、
総譜を出してきて、勉強を始めた。
「そっかー……先輩もつけてたんですねー、日記」
……ん?先輩も……?
「なあ、もしかしておまえもつけて……」
「もしかして、これって全部日記帳ですか?」
のだめの感嘆の声が、千秋の言葉を遮った。
振り返えると、のだめが書斎の棚を眺めていた。
そこに置かれているのは、日本から送ってもらった今までの日記帳。
「スゴイですねー、1列全部そうですか?ほわぁ…1984年からありますよ〜!」
のだめが手にしていたのは、オレの3歳の時の誕生日プレゼントにもらった日記帳で。
思えば、この時から今までずっと日記をつけていたことになる。
「この棚の日記帳が、今までの先輩の歴史なんですね!」
千秋真一伝記デスねー♪なんてのだめが嬉しそうに呟いている。
■■4
「先輩、あの……」
「ダメだ!」
「のだめ、まだ何も……」
「おまえのことだから、中身読みたいとか言うんだろ?プライバシー侵害だぞ!」
「先輩、ツレナイですねー。妻なのにー!」
「誰が妻だ〜!!」
いつも通りの、夫婦漫才を繰り広げる。
「言っとくけど、オレの留守中にこっそり見ようなんて思うんじゃねーぞ?
全部に鍵がかけて、みんな金庫に入れてるし、あきらめろ」
「先輩のケチー!」
ブーとのだめがふくれっ面を見せる。
そんな子供っぽい仕草も、なんだかとても、可愛い。
千秋は、総譜をチェックしながらも、横目でちらりとのだめを見る。
のだめが身につけているのは、日本から送られてきた洋子さん新作の、
シルク素材の淡いピンク色のパジャマ。
なぜか、ボタンを全部止めても、胸元が必要以上に開いているという、
摩訶不思議な寝着で。
おかげで、さっきから襟元から桜色のレースのブラジャーが見え隠れし、
なんだか、落ち着かない。
そんな千秋も、洋子さん新作の、水色のシルク素材のパジャマを着ていた。
いわゆるペアルックというやつで。
最初は、こんなもの着れるか!と激しく抵抗していた千秋ではあったが……。
■■5
「しょうがないですねー。じゃあもったいないから、
黒木くんかユンロンにあげましょうか……」
などとのだめが言い出したため、渋々着ることにしたのだった。
まったく、他の男とペアルックになんかさせられるか……!
しかも、そのパジャマはご丁寧に色違いで着替え分も用意され、
毎日洗濯できるようになっていた。
何考えてんだ?あの家族は……普通は大事な娘の彼氏に、
『嫁入り前の娘に悪さをするなよ!』
と釘を刺すのが普通だろ?
まあ、実際その大事な娘さんとやらに、毎晩悪さしまくってるオレが、
こんなことを思うのは筋違いなんだけどな……
思わず、苦笑いを零してしまう。
「ねぇ先輩?先輩が生まれたのって何年でしたっけ?」
ふいに、のだめが尋ねてくる。
「1981年の2月17日。この間誕生祝いしてくれたばっかりだろ?
それくらい覚えとけよ……」
もう忘れられたのかと、内心ちょっとがっかりしながら千秋は答えた。
「じゃあ……のだめと先輩は同じ年に生まれてるんデスね?」
「え……?おまえって……」
「1981年の9月ですよ。先輩とは約7ヶ月しか変わらないんですよね♪」
「……あ」
■■6
今まで特に気にしてなかったけれど、それってもしかしたら……。
「先輩がもう少し遅く生まれていたら、先輩とのだめは同級生だったんですよネ?」
ハイテンションにのだめがはしゃぐ。
「オレは何ヶ月母さんのお腹の中で待機しないといけないんだ……」
思わず、苦笑いを零す。
でも、そうだな。
そんな風に考えると、なんか不思議な感じがする。
こいつとは出会ったときから、当たり前みたいに先輩と後輩の関係で。
でも……。
「もしかしたら千秋先輩は、“千秋先輩”じゃなかったのかもしれないですネ♪」
「もし先輩じゃなかったら、なんて呼ぶつもりなわけ?」
「うーん、“千秋くん”とか?」
「調子に乗んじゃねぇぞ……」
苦笑い混じり言いながら、のだめの細い腕を掴んで引っ張り、
椅子に座りながら、抱っこするようにその柔らかい身体を胸の中に抱き締めた。
まるで熟しきったりんごのようになってしまったのだめが、たまらなく可愛い。
「せ、先輩!じゃあ千秋先輩は、みんなからなんて呼ばれてたんデスか?」
照れ隠しに、のだめが腕の中でもがきながら、必死に声をあげる。
■■7
「さあな……男からは“千秋”で女からは“千秋くん”とか“千秋さま”……だったかな?」
「子供の頃は、どんな風に呼ばれてたんデスか?」
「同じかな……欧州でも日本でも。まあ当然冠詞は変わるけどな」
「え……先輩って子供の頃、日本の学校に行ってたことがあるんですか!?」
のだめが目を丸くして振り返る。
「……そんなに驚くことか?」
思わず、苦笑いを零す。
「だってー、先輩ってこの家で生まれてから、ずっとこっちに住んでたんだって
思ってましたヨ?」
「……オレ、そんなことまで話したことあったか?」
「うきゅ♪実は先輩のお母さんから……」
「やっぱり……」
千秋は小さく溜息をつきながら、話を再開した。
「まあ、ずっとこの家で住んでたんだけど、どうしても欧州から
離れないといけない状況になったんで、日本に初めての帰国をしたってわけ」
「何か、あったんですか?」
「1986年4月26日……何が起こった日かわかるか?」
「……???……」
「チェルノブイリ原発事故……おまえだってそれぐらいは聞いたことあるだろ?」
「……そういえば……」
のだめがハッとしたような表情をみせた。
■■8
千秋が5歳になったばかりの春に、旧ソ連ウクライナ共和国で起こった、
原子力発電史上最悪の事故。
その事故が起こってすぐ、家族全員日本に帰国した。
もっともフランスは、欧州の中ではさほど影響なかったものの、
汚染された水や食物を摂取することを恐れ、結局3年間三善家に滞在したのだった
もっとも、父だけは仕事の都合で世界中を飛び回ってはいたが……。
「だからその日本にいる3年の間に、普通に小学校にも行ってたってわけ」
そういえば、こいつとこんな話しをするのは初めてかもしれないな……。
のだめを胸に抱きながら、千秋はふとそんな思いを抱いていた。
こいつが傍にいると、次々と懐かしい思い出がよみがえってきて、
ついつい饒舌になってしまう―――
それは、なんだかとても不思議な感覚だった。
「じゃあ、3年後にまたパリに戻ったんですか?」
「まあ、な。本当はドイツに住む予定だったんだけど、
ベルリンの壁崩壊とか色々あったせいで政局が不安定だったし、
結局ここには10歳まで暮らしてた」
「その時に、日本に帰国したんですか?」
「日本に帰国したのは12歳の冬。それまではウィーンに住んでたな……」
本当は……あの飛行機事故に巻き込まれなければ、ニューヨークに住んで、
音楽院に行く予定だったんだけどな……。
ふと、そんな苦い思い出が蘇ってくる。
■■9
「まあ、その後はずっと日本の三善の家に住んでたけど」
「高校生の時も、あの家に住んでたんですか?」
「いや……高校が東京だったしな。通えない距離じゃなかったけど、色々忙しかったし、
それで1人暮らしすることにしたんだ」
「むきゃあ……昔からぜいたくな男だったんですねー」
「うっせー……」
2人顔を見合わせて、クスクスと笑いあった。
「おまえは……」
「むきゃ?」
「おまえはどうだったんだ?子供の頃とか……」
「……先輩に比べて、ちっとも面白くないですよ?」
「別に面白くなくていいから、聞かせてみろよ?」
背後から、そう優しく囁いた。
「えーと……東京で生まれて、9歳の時に辰男が会社をやめて大川に引っ越して、
で、中学も高校も地元の公立へ行ってました」
「で?」
「……それだけデス」
「……本当に面白くないな」
「むきゃあ!だから言ったじゃないですか〜!!」
「ハハハハハ!」
白目で怒るのだめを見て、思わず気持ちよく笑ってしまった。
■■10
「なぁ、前から聞きたかったんだけど……」
すっかり拗ねてしまったのだめの頭を、宥めるように優しく撫でながら尋ねる。
「……なんデスか?」
そんな千秋の優しい仕草に、のだめはさっきまでの怒りも忘れ、
気持ちよさそうにしながら答えた。
そんなのだめはまるで、茶色の毛並みをした子猫のようだと思ってしまう。
「何で桃ヶ丘大学を受験しようと思ったんだ?九州にも音大はあるだろ?」
「えーとですねー、昔東京にいた頃に習っていたピアノの先生が桃ヶ丘大学だったんデスよ。
のだめ、そのリカちゃん先生が大好きだったんで、大学に行くなら絶対桃ヶ丘にしようと
思ってたんデス」
なんだよ、案外単純な理由なんだな……。
何か特別な理由を密かに期待していた分、内心ちょっとがっかりしていると、
のだめはまるで悪戯っ子のような目でこちらをみつめていた。
「なーんて、本当の理由はね、真一くん……」
のだめはクスリと微笑みながら、千秋の大きな手をきゅっと握り締める。
「本当の理由はね……真一くんに、出会うためだったんですよ?」
そう小さく呟きながら、のだめは千秋の大きな手を絡ませながら口元へ持って行き、
そっと、手の甲にキスを落とした。
■■11
反則だろう?それは……。
もしかして、誘われてる?
だとしたら……。
「お誘い、ありがたくお受けしますか……」
「……え?」
キョトンとするのだめが可愛くて可愛くて。
千秋は優しくのだめをみつめながら、両腕の力を強くしたのだった。
「……のだめ……」
そう耳元で甘く囁きながら、パジャマから覗いている、白いうなじにそっと唇を落とした。
半乾きの髪からキラキラと雫がこぼれ、いまだお湯で火照てる、少し湿ったうなじ。
それは気が遠くなるほど、とても熱く柔らかで……。
洗いたての身体からは、リンゴのような甘い甘いカモミールの香りが鼻腔をくすぐる。
思わず、強く強く抱き締めながら、顔中にキスの雨を降らせてゆく。
「……はぁ……せん、ぱい……」
熱く甘い吐息が自身の首筋に零れ、千秋はたまらずのだめの唇に触れた。
ふっくらとした、瑞々しい紅い唇。
それはまるで、熟しきったさくらんぼのように艶やかで……。
―――甘い―――
千秋は、その柔らかな果実を夢中に味わった。
舌を差し入れて、その柔らかな紅い舌を引き出し、甘い唾液をのせて絡めあう。
歯列を舌でなぞり、歯茎を舌で丹念につつく。
■■12
くちゅり、くちゅりと湿った音が静かな室内に響きわたり、2人は夢中で互いを貪りあった。
千秋はのだめを抱きかかえながら、その華奢な背中を優しく撫でながら強く強く抱き締めた。
のだめは千秋の首に腕をまわしながら、その艶やかな黒髪をくしゃくしゃに掻き廻す。
「……はぁ……」
長い長い口付けが終了しても、いまだ舌は湿った音を立てながら絡み合い、
ようやく甘い唾液が糸を引きながら、名残惜しそうに離れた。
「……先輩……」
のだめの目は、すっかり官能に支配されていて。
そんな熱のこもったのだめの目に、千秋の官能も完全に引き出されていた。
「……のだめ……いいか……?」
のだめの耳朶をそっと舐めながら、甘い吐息と共にそう囁くと。
のだめはその細い腕をぎゅっと首にまわし、小さな顔を千秋の首筋に埋めた。
それは、のだめからの合意のサイン。
その可愛らしい仕草は―――
千秋の欲望に火をつけるのに十分すぎるほどだった。
「……はぁ……セン、パイ……」
甘い甘いのだめの嬌声が、室内に響きわたる。
千秋は、のだめを背後から抱きかかえるようにして椅子に腰掛け、
パジャマの裾から右手を差し入れて、その豊満な胸を優しく愛撫する。
繊細なレース素材のブラ越しでもわかる、その柔らかさに……その豊かさに。
いつもながら、身震いするほど興奮する。
■■13
左手で細い腰を抱きかかえ、唇でパジャマ越しに背中を優しく愛撫しながら、
右手で早急にパジャマのボタンを外してゆく。
まるで剥ぎ取るように、シャツを脱がせ机の上に放り投げると、
そのまま白くシミひとつない滑らかな背中に唇を這わせる。
綺麗な桜色の、センスのいいレースのブラジャー。
そのホックを口で器用に外してしまう。
「……あぁんっ……」
のだめが甘い吐息を漏らすのと、パチンと小さな音を立てて、
豊かな胸が右手に零れ落ちるのがほぼ同時だった。
何度触れても信じられないほど柔らかな、のだめのバスト。
弾力があって、どこまでも瑞々しくて、まるで掌に吸い付くように、
しっとりと白く滑らかで……。
―――本当に、たまんねー……――
両手でたぷたぷと思う存分揉みあげながら、千秋の欲望はどこまでも増幅していった。
「……やあっ……セン、パイ……!気持ち、いいデス……」
悲鳴のような声をあげながら、のだめは可愛らしく身体を震わせる。
本当に、なんて可愛いんだろう……。
そんなのだめが可愛くて愛おしくて……。
心の底から愛しいと思う女をこの腕に抱く喜びに、千秋は心の底から
こみ上げて来る興奮を抑えることが出来なかった。
まだかな〜。o(^o^)o
■■14
もっともっと、オレに夢中にさせたくなる。
もっともっと、オレだけを見ていて欲しくなる。
もっともっと、オレの傍に居て欲しいと願う。
どうしてオレは、もっと早くおまえに出会わなかったのだろう。
今までの彼女達とのセックスが、なんだったんだろうと思うほど、
オレはどうしようもなくおまえに夢中で。
もっと早く、おまえと出会いたかった。
もっと早く、おまえを愛したかった。
もっと早く、おまえを抱きたかった。
おまえと出会うまでに過ごした時間が、なんだかとても無意味に思えてくるけれど。
……いや、そうじゃない……。
オレはきっと……おまえと出会うために、
おまえのいない月日を過ごしていたのかもしれない。
この広い世界で、一度しかない、長いようで……とても短い人生の中で
おまえと出会うために、それまでの時を過ごしていたのなら。
それは―――とても奇跡的なことなのかもしれない。
もしも、時の女神というものが存在するのならば。
おまえとこうして出会えた奇跡を、オレは彼女に感謝したいと思う。
千秋は、滑らかな背中に情欲の証を刻みながら、両手ですっかり尖りきった乳首を、
コリコリと摘みあげる。
途端に、のだめが可愛らしく悲鳴をあげる。
■■15
「……やあぁん!センパイ!のだめ、変に、なりそうデス……!」
身体中が敏感になっているのだめは、ふるふると首を振りながら、
喜びに全身を震わせる。
千秋は、左手で胸への愛撫を継続させながら、右手でさわさわととのだめのお腹を
撫でながら、ヘソを優しく弄る。
そして、パジャマのズボンの中へそっと右手を差し入れて、
細く柔らかい太ももを優しく撫で上げる。
そして……そっと、彼女の秘部をショーツごしに触れた。
のだめは、待ち望んでいた刺激に一瞬ビクリと身体を震わせる。
そんな、のだめの可愛らしい反応を楽しみながら、千秋は人指し指と中指を揃えて、
可愛らしい蕾をグリグリと撫で上げる。
そこは、既にグッショリと熱く濡れそぼっており、すでにショーツは役目を
果たしていなかったが、ますます蜜が溢れ返り、右手を濡らしていった。
「のだめ……わかる……?もうこんなに濡れてる……」
「……やあっ……!お、ねがい……言わないで……」
千秋が耳元で甘く囁くと、のだめは恥ずかしくてたまらないといった感じで、
ふるふると首を振った。
こんなにも童顔で、まるで少女のように可愛いらしいのに。
身体はこんなにも淫らで。
こんなにもオレを欲しがっていて。
千秋はそのギャップがたまらなかった。
■■16
もっともっと、乱れているところを見たい。
ふいに、そんな欲望に襲われる。
千秋は、右手をズボンの中から引き抜くと。
のだめの腰を少し浮かせ、そのほっそりした足からズボンを剥ぎ取った。
机に放り上げると、指先でショーツのリボンを引っ掛けながら外す。
するりと引き剥がし、生まれたままの身体になったのだめの耳元に、そっと甘く囁いた。
「……オレも、脱がせてくれる……?」
すると、のだめは恥ずかしそうにしながらも。
千秋の身体から起きあがり、向かい合うようにして膝の上に座りなおした。
そして、千秋の肩に両手をかけ……そっと唇を重ねた。
のだめからのキス。
それは、とてもとても甘美で。
まるで口内全体が、とろけるように甘くなる。
2人は夢中になって、舌を絡ませあった。
歯列をなぞり、歯茎を舐めあげ、零れた唾液を追うようにして下あごを舐め上げる。
くちゅり、くちゅりと湿った音が響き、それだけで全身に甘い痺れが走った。
「……はぁ……」
零れる吐息はどちらのものかもわからず。
ただ夢中になって再び口内を貪り続けた。
ようやく唇を解放すると、自然と視線が交差する。
■■17
「……真一くん……大好き……」
「……うん……オレも……」
互いに、心情を吐露しあう。
心の底から嬉しそうに微笑むのだめが、可愛くて可愛くて。
こんなにも、こいつが愛おしい―――
のだめは、そっと千秋のパジャマに手をかける。
ひとつ、またひとつ、のだめの細く白い指先がボタンを外すたびに、
千秋の興奮は否応なしに高まっていった。
すべてボタンを外し終わると、そっと脱がし机に放り投げる。
そして……そっと千秋の細身だが、均整のとれた逞しい身体に唇を落とした。
上質の磁器のような滑らかな白い肌に、キスの雨を降らしながら、
両手の掌でさわさわと撫で上げる。
整った白いうなじに唇をよせ、強く吸い上げる。
たちまち、紅い華が千秋の肌に浮かび上がる。
それは……オレがのだめのものであるという、なによりの証。
「むきゃ……キスマークですね……」
嬉しそうに微笑むのだめが、本当に可愛くて。
千秋は夢中でのだめの紅い舌を絡め取った。
■■18
昔のオレなら、誰かに独占されたいなんて考えもしなかった。
誰かのものになんかなりたくなくて、執着されるなんて鬱陶しい以外の
なにものでもなくて。
オレの時間は、オレだけのもの。
オレの身体も、オレだけのもの。
オレの心も、オレだけのもの。
それが、オレにとっての当たり前の真実だったのに―――
おまえに、独占されたくて。
おまえに、執着されたくて。
こんな自分は、おまえと出会う前には考えられないことだったけど。
だけど……そんな自分も悪くないと思ってしまう。
オレのすべてをおまえにやってもいいから―――
だからおまえも、オレだけのものになって欲しいと願うのは……
オレのエゴなのだろうか?
のだめは、滑らかな掌でさわさわと千秋の引き締まった身体を撫でながら、
ふっくらとした柔らかい唇で、千秋の白い肌にキスの雨を降らしていく。
千秋の乳首を弄りながら、柔らかな舌で何度も舐めあげると、
ゾクリと鋭い快感が背中を突き抜けた。
「……はぁ……あぁ……」
思わず、甘い喘ぎ声が唇から零れてしまう。
■■19
「……真一くん……気持ちいいデスか……?」
乳首を執拗に舐めながらしながら、くぐもった声でのだめは問いかけてくる。
「……あぁ……最、高……おまえ、ホントに上手くなったな……」
柔らかな栗色の髪を何度も梳きながら、千秋は答える。
「むきゃ……のだめ、ちゃんと勉強しましたからね……」
クスクス悪戯っぽく笑いながら、のだめは上目使いで千秋の顔を見上げた。
「たく……結局上級編まで勉強しやがって……あ、の後、
どれだけジジイにからかわれたか……」
「うきゅー……でも真一くだって、なんだかんだ言って、
すっごく楽しんでるくせに……」
勝ち誇ったようなのだめの顔が、なんだかムカつく。
クリスマスに、ジジイから貰った怪しいレッスンビデオ。
ジジイにのせられたのだめは、初級編、中級編をクリスマスまでに勉強したのだめは、
『のだめ魔性の女化計画』を実行したのだった。
その後、のだめは上級編までしっかり勉強したらしく、
夜毎、それを千秋に対して実践するのだった。
まあ、他の男に実践されても困るのだけれど……。
■■20
はじめは、主導権を握られるのは死ぬほど嫌な千秋だったが。
それもすべて、自分のためにしていることだとポジティブに捉えることにし。
なんだかんだいって、結局千秋もそんな『魔性の女のだめ』を、
思う存分楽しむことにしたのだった……。
「……真一くんの、ムッツリスケベ♪……」
「……うるせー、黙れ……」
思わずムカッとして、のだめの脇に手をやりこちょこちょとくすぐってやる。
「むきゃあ!し、真一くん!くすぐったいデス〜!」
「うっせー、お仕置きだ!」
きゃあきゃあと笑い声をあげながら、くすぐったそうに身をよじるのだめを
押さえつけて、さらにくすぐりを強くした。
「……もうっ!やだ、真一くん!」
あまりのしつこさに、ちょっと怒りながら身をよじって
千秋の手から逃れようするのだめを目にし。
千秋は急に不安に襲われる。
逃げようとするのだめの腕を掴み、強引に腕の中に拘束する。
ぎゅっと強く抱き締め、耳朶にそっと唇を寄せた。
「……バーカ……逃げんじゃねーよ……」
冗談めかして言いながらも、心はとても心細くて……。
■■21
オレから、逃げるな。
オレから、離れるな。
オレを、置いていくな。
まるで、母親に置き去りにされる幼い子供のように。
なんだか、不安で、心細くて。
こんな情けないオレを見られたくないのに。
だけど、同時に……おまえならかまわない思ってしまう自分がいて。
おまえなら、オレのすべてを受け入れてくれる……そんな気がするから―――
「……真一くん……のだめはどこにも、行きませんから……」
そっと、頬を両手で挟まれる。
のだめを見ると、とても優しい顔で千秋をみつめていた。
それはまるで、母親が幼い子供をあやすような、そんな優しい表情で。
その顔を見ているだけで、すっと……心がやすらぐのがわかった。
「……どこにも……ずっと真一くんの傍にいますから……だから、安心して下さい……」
「……うん……約束だぞ……?」
「……約束は、ちゃんと守りますから……だから、そんな顔をしないで下さい……」
そのままのだめは……千秋の額に唇を寄せて、そっとキスを落とした。
千秋は、そんなのだめを強く強く抱き締めた。
こんなにも、この腕の中の存在が愛おしくて。
ずっとずっと、守っていきたい―――大切な宝物のような存在。
■■22
「……めぐみ……」
そっと呟いて、のだめをみつめる。
ただ、名前を口にしただけなのに。
こんなにも……愛おしさが胸にこみ上げてくる。
「……おまえが、好きだ……」
優しく囁きながら、そっと口付けを交わす。
唇に触れているだけなのに……身体中が痺れるほど、気持ちがいい。
そっと唇を離すと、のだめはにっこりと微笑んだ。
「……大好き……真一くん……」
そう愛おしげに呟くと、愛撫を再開した。
千秋の足元に跪き、パジャマのズボンに手をかけ、
グレーのボクサーパンツと一緒に一気に引き下ろした。
そこから現れたのは、もうすっかり硬く熱くそそり立つ千秋自身。
のだめを求め、のだめだけを欲しがる千秋の欲望の証。
千秋は、ふいに見上げてきたのだめとみつめあう。
その瞳は熱く、官能に濡れていた。
千秋は小さくうなずくと、それを待っていたかのように、のだめはそれにそっと触れる。
■■23
それはドクドクと熱く脈打ちながら、まるで別の生き物ように、
のだめの手の中で蠢いていた。
のだめは、両手で屹立した陰茎を上下に何度もしごきながら、そっと唇を寄せた。
舌に唾液をたっぷりとのせ、最初はちろちろと舐めあげ……
くびれに重点的に舌を這わす。
徐々に口内に受け入れ、喉元寸前までまるで飲み込むように、
口内全体を使って強く強く吸い上げる。
これ以上ないほど硬くなった欲望を、右手を使って激しく上下にしごきながら、
左手で袋をやわやわと揉み上げた。
「……はぁ……のだめ……いいっ……!」
思わず、掠れ声が零れる。
快感が背筋を突き抜け、何度も訪れる激しい射精感をやり過ごした。
そして、目の前に跪くのだめをみつめる。
生まれたままの姿で、男の欲望を口に銜え、必死に愛撫するその姿を。
とても淫らで、いやらしくて。
こんな姿を見ることが出来るのは今までも、今も、そしてこれからも
オレだけなんだという事実に。
どうしようもないほど、心が喜びに満たされてくる。
おまえを、誰にも渡さない……絶対誰にも……!!
「……めぐみ……今度はオレの番……」
優しく髪を撫でながら、囁いた。
■■24
のだめを立ち上がらせ、テーブルの上に座らせる。
そして、足を大きく開かせた。
そこはもうキラキラと光る蜜が溢れ、零れた蜜がテーブルを濡らしていった。
千秋は、椅子に座ったままのだめの太ももを掴んで秘部に顔を寄せ……そっと口付けた。
「……やあぁん……!!」
敏感になっていたのだめはたちまち悲鳴をあげ、背中をのけぞらせた。
「……何?もういっちゃった……?」
くつくつと笑いながらのだめをみつめると。
のだめは真っ赤な顔で、快楽に溺れた表情をしていた。
「……だって……のだめ、もう……」
物欲しげに、腰を揺らしながらおねだりする。
「……まだまだ……これから……」
「……やあぁあん……!!」
さらに舐めあげると、のだめはたまらないといった感じでふるふると首をふった。
充血しきった、のだめの秘部。
泉に舌を差し入れ、溢れかえる蜜を音を立てて舐めあげる。
じゅるじゅると淫らな水音が響きわたり、それを聞きながらのだめは、
あまりの快感の凄さに身体を震わせた。
「……しん、いちくん……!のだめ、も、もう……!」
「……まだまだ……もっとだ……」
■■25
そう呟きながら、今度は泉の中に指をゆっくりと差し入れる。
1本……2本……3本……。
そこはどこまでも熱くきつく。
きゅうきゅうとどこまでも締め上げてくる。
激しく出し入れすると、じゅぶじゅぶと音を立てながらしぶきが飛び散り、
右手とテーブルを濡らした。
親指で、蕾をぐりぐりと刺激をし、3本の指で裏側のざらざらした部分を
強めに撫で上げる。
「……はぁあぁん……!真一、くん……!お願いっ!早く、入れて!」
とうとう、のだめは泣き叫びながら懇願した。
千秋はのだめの秘部から顔を上げ、のだめの両脇を掴んで抱きかかえながら、
再び椅子に深く沈みこむ。
そして、向かい合うのだめをみつめながら、頬を流れる涙をそっと、唇で拭い取った。
「……ゴメンな……?泣かすつもりはなかったんだ……」
優しく、のだめの柔らかな髪を撫でる。
のだめはふるふると首を振りながら、千秋の顔をみつめた。
「違うんデス……あんまり気持ちよくって……それで、
なんだか自然に涙が溢れてきちゃって……のだめの方こそゴメンなさい……」
そう涙で濡れた瞳で千秋をみつめるのだめが、愛おしくて愛おしくて……。
おまえとひとつになりたい―――心からそう強く願う。
■■26
椅子に座りながら、引き出しからゴムを取り出し、手早く装着する。
そして、自分の膝の上に座るのだめの腰を浮かしながら、
これ以上ないほど膨張した欲望を、そっとのだめの秘部にあてがう。
「……めぐみ……いいか……」
そう、優しく耳元で囁く。
「……真一、くん……早く……」
いまだ、涙と快楽に濡れた瞳で、そう懇願される。
それだけで、もう理性完全に吹っ飛んだ。
「もう、限界……!」
うめくように呟きながら、一気に腰を突き上げてのだめの中を貫いた。
「……きゃあぁああん……!!」
「……はあぁあぁあ……!!」
互いの唇から、共に甘い嬌声が零れ落ちる。
余りの快感に頭が一瞬真っ白になりかけた。
もう何度も味わっているのだめの中は、まさに快楽のるつぼだった。
相変わらず処女のようにキツイそこは、熱く蠢く襞がうねうねと千秋自身に絡みつき、
きゅうきゅうとどこまでも締め上げる。
まるで別の生き物が住んでるかのようにねとねとと絡みつきながら、
ぐぐっと奥底までどこまでも吸い上げてくる。
■■27
それはまるで、底なし沼のようで―――
だけど、おまえとなら……どこまでだって堕ちたってたっていいとさえ、
思ってしまう。
こんな快感は今まで知らなかった。
こんなにセックスが気持ちいいものだとも知らなかった。
おまえとだから、きっとこんなにも感じるのかもしれない。
こんなにも愛おしいと思える女とのセックスだからこそ……
こんなにも感じるのかもしれない。
セックスは、本来は生殖行動の一種であり、
子孫を残すために、どうしても必要かつ必然な行為でしかない。
だから、雄は自分の遺伝子を残すために、複数の雌と交じりあうのは、
ごく自然な行為だと、どこかで聞いたことがある。
雌は優秀な雌の遺伝子を欲し、雄はより多くの雌に自分の遺伝子を残させようとする。
なのにどうしてオレは―――おまえしか抱きたくないと、そう思うのだろう。
神が人類を創造した時に、セックスに快感を与えたのは、
あくまで子孫を残すための御褒美のようなものだと、そう聞いたこともある。
あくまで子孫を残すのが目的で、快感はそのエサのようなもので。
■■28
だけどおまえを抱く時―――そんな自然界の摂理なんてどこかに吹っ飛んでしまう。
心も身体も……魂からひとつになりたいと思う女と出会える―――
それはとてもとても奇跡的なことなのかもしれない。
おまえと出会えた奇跡を、オレは神に感謝したい。
「……めぐみ……めぐみ……めぐみ……」
耳元で、何度も何度も甘く囁く。
その名を口にするだけで、心が甘く満たされる。
首にしっかりとしがみつくのだめを強く強く抱き締めながら、
激しく腰を突き上げ、熱く蠢くのだめの中を存分に味わう。
「……しんいちくん……しんいちくん……しんいちくん……」
まるでうわごとのように、何度も何度も愛しい名を呼ぶのだめが、
愛おしくてたまらなかった。
たぷたぷと揺れる、豊かな胸に頬ずりし、乳首を甘い噛みしながら舌で転がすと、
のだめの中がいっそう強く収縮して自身をどこまでも絞り上げた。
パンッ!パンッ!と激しくぶつかりあう肌の音も、摩擦音でクチュクチュと響く、
淫らな水音も、激しく絡み合う唾液の音も、すべてが2人を高みに押し上げていった。
「……しん、いちく、ん……のだめ……もう……」
限界に近づき、せつなげにのだめの瞳が揺れる。
■■29
「……めぐみ……まだ、だ……」
もっと、高みまで共に登りつめたくて。
だから千秋は動きを止め、のだめを身体を無理矢理引き剥がした。
「……やあぁあんっ……!」
抗議するかのように、のだめは小さく悲鳴をあげる。
のだめの中から無理矢理引き出した、千秋の欲望はのだめの蜜でぐっしょりと濡れ、
ぬらぬらと光っていた。
その淫靡な光景に、千秋は否応なしに興奮する。
「……のだめ、立って机につかまって……」
そっと腰がぬけかけているのだめを支えながら、
後ろ向きにしながら両手を机につかせる。
のだめが、耳まで真っ赤なのがわかる。
何をしようとしているのか、理解したのだろう。
「……バックで、いくから……」
そう呟くと、のだめは恥ずかしそうに俯いた。
「……や、だ……しんいち、くん……」
「……やなの?じゃあこれでやめる……?」
そんなこと出来もしないくせに、わざと意地悪く耳元で囁く。
すると、のだめは恥ずかしそうに、でも必死に首を横に振った。
■■30
「……い、や……お願い、だから……しんいち、くん……!」
そして、背中を伸ばして、尻を高く突き上げる。
それは、のだめからのおねだりのサイン。
そこから、キラキラと雫が溢れ、粘性を伴ったそれは太ももを伝い、
ゆっくりと重力の法則に従いながら床に向かっていく。
そんなのだめが愛おしくて、たまらなくて。
のだめのすべてを、手に入れたくてたまらない。
ゆっくりと、のだめの細い腰を掴む。
そして、欲望を熱い泉にあてがった。
「……入れて、欲しい……?」
「……あぁ、お願い……早く……入れて、入れて下サイ……!」
悲鳴のような声をあげるのと、奥底まで激しく突き上げるのがほぼ同時だった。
「……きゃぁああ……しん、いちくん……!!!」
「……はあぁあぁ……!!!」
同時に悲鳴をあげる。
途端に激しく収縮する膣内に暴発を必死にこらえ、激しく突き上げる。
円を描くように腰をまわしながら、小刻みに突き上げてゆく。
「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!」
その動くにあわせて、のだめも短く悲鳴をあげる。
■■31
手を伸ばし、揺れる豊かな乳房を揉みしだく。
あいた手で2人の繋がりに手を伸ばし、蕾をぐりぐりと押しつぶす。
とたんに、
「きゃああああ!!」
のだめが悲鳴をあげた
パンッ!パンッ!と肌がぶつかりあう音も、ぐちゅぐちゅと泡立つ水音も、
絶え間なく零れる荒い息遣いも、すべては快感へと繋がってゆく。
おまえと、早くひとつになりたくて―――
千秋は身体を突き抜ける射精感に、限界を感じていた。
「……しんいち、くん……のだめ……」
「……オ、レも、限界……そろそろ……いくぞ……」
身体中の汗腺から汗が滝のように吹きだし、しだいに目の前が真っ白になってゆく。
―――身体が、溶ける―――
「……もう、ダメっ……し、んいちくっ……!!!」
「……うわぁああぁ……めぐ、み……!!!」
2人同時に限界を向かえ、悲鳴をあげながら一気に登りつめた。
千秋は、端正な顔を一瞬大きく歪め、己の白濁した欲望を一気に吐き出した。
全身が激しく痙攣し、それからじわじわと弛緩していった。
■■32
のだめを抱き締めながら、ずるずると床にへたりこむ。
甘い痺れが全身を駆け抜け、情事後特有の気だるさに襲われる。
千秋は、半ば呆然としながらも、のだめを後ろから抱き締めながら、
そっと汗に濡れたうなじにキスを落とした。
おまえと、ひとつになりたくて―――
この愛しいぬくもりを、ずっとずっと抱き締めていたかった。
「……しんいち、くん……だいすき……」
「……オレも……」
そっとみつめあい、舌を絡ませあう。
湿った音が響き、愛おしさがこの胸にじわじわとこみ上げてくる。
―――この世の誰よりも……おまえが、好きだ―――
のだめの中は、ゆっくりと弛緩しながらも、いまだにうねるように蠢きながら、
優しく千秋の欲望を優しく包みこんでいた。
「ちょっと、待ってろよ……」
千秋は、そう呟きながら机の上のティッシュに手を伸ばす。
そのままそっと、中に吐き出したものを零さないように注意しながら引き出そうとするが、
それはいまだにうねるように絡みつくのだめの中に吸い込まれており、
なかなか引き出せなかった。
押しのけるようにしてようやくずるりと引き出したそれを、ティッシュで拭い取る
そのあと、栓がなくなって溢れ出てきたのだめの膣口を、優しく拭ってやった。
まだ、朦朧としているのだめの身体をそっと起こしながら、優しく抱き締める。
■■33
「……ごめんな、ムチャさせて……」
すると、のだめは恥ずかしそうに俯いた。
「……ううん、とっても気持ちよかったし……また、惚れ直しちゃいましたよ……?」
そして、そして千秋の唇に口付けを落とした。
どこまでも、柔らかいのだめの唇。
快楽の余韻に浸るのだめの肌は、桜色に染まっていて。
とてもとても、綺麗だった。
そんなのだめに、そんな可愛いことをされると―――
「……あれ……?真一くん、また……?」
「いっとくけど、おまえが悪いんだからな……?」
恥ずかしくて、のだめの顔がまともに見られない。
でも、こんな風になるのは、相手がおまえだから……。
他の女じゃあ、絶対こんな風にならないから……。
きっとオレはもう、他の女を抱くことなんか出来ないのだと自覚する。
「しょうがないデスね……真一くんは本当に甘えん坊さんなんだから……」
くすりと笑いながら、千秋の身体をぎゅっと抱き締めた。
「……続き、お風呂でもいいデスか……?」
「……了解……お姫様の仰せのままに……」
クスクス笑いながら、おでこをこつん☆とくっつけあう。
そっと、のだめを抱き上げながら風呂場へ向かった。
■■34
「……リクエスト、何かあるか?……」
のだめをバスタブに下ろし、立ったまま耳朶を甘噛みしながら優しく囁く。
「……真一くんの、好きなようにして下さい……」
のだめは千秋の逞しい胸に顔を埋めながら、甘えるように頬ずりをした。
「……へぇー、じゃあ、お言葉に甘えて……」
その愛らしい仕草に、千秋はますます煽られる。
千秋は蛇口を捻り、シャワーヘッドを壁のタイルに向けた。
熱いお湯を勢いよく流れ出し、タイルと2人の汗と愛液で汚れた肌に激しく打ち付ける。
千秋はのだめを乱暴に壁に押し付け、激しく唇を奪った。
絡まりあう、柔らかな赤い舌。
どこまでも甘いその唾液には……きっと、オレの汗も混ざっているのだろう。
そう考えると、千秋は奇妙な支配欲に心が満たされるのを感じていた。
のだめをこんな風にできるのも、オレだけで。
のだめの心も身体も好きにしていいのも、オレだけで。
おまえは―――オレだけのものだ!
「……んっ……ふぅ……」
何度も何度も角度を変えて、のだめの口内を貪る。
肌にぶつかるお湯は白い湯気を立てながら、
そんな2人のすべてを包み込むように、流れ続けてゆく。
■■35
千秋は、のだめの口内を貪りながら、右手は柔らかな白い乳房を揉みしだき、
左手は先ほどまで2人が繋がっていた秘部への愛撫を始めていた。
ただでさえ、感じやすいのだめの身体は、先ほどまで高みに登りつめていたこともあり、
簡単に快楽に支配されてしまう。
「……やぁっ……しんい、ちくん……そんな、に乱暴に、しないで……」
「……いやか?……おまえ、言ってることと、身体の反応、まるで違うんだな……」
のだめの熱い愛液で溢れる秘裂に長く美しい指を挿し込み、
尖りきった乳首を舌で自在に転がし甘噛みしながら、くつくつと喉の奥で意地悪く笑う。
指を強めに出し入れすると、じゅぶじゅぶと愛液が飛び散り、お湯と混ざりあってゆく。
乳首をカリリッと強めに噛むと、とたんにのだめが切ない声をあげた。
「……やあぁあー!!いっちゃっ……!!」
のだめは白い喉をのけぞらせながら、手足を伸ばし、絶頂を迎えようとする。
すばやく、千秋はのだめの膣内から指を引き抜き、突き放すように身体を離した。
「……ひどっ!どうしてっ……!」
高みから放り出されたのだめは、涙目で千秋に抗議する。
そんなのだめに胸を痛めながらも、そんな残酷な自分に奇妙な興奮を覚えていた。
もっともっと、おまえを支配したくて。
もっともっと、オレに夢中にさせたくて。
もっともっと、オレだけを見ていて欲しくて。
■■36
こんなに自分が残酷だとは知らなかった。
こんなに自分が独占欲が強いとは知らなかった。
おまえと一緒にいると、いつも新しい自分を発見してしまう。
それはきっと、どんな自分を見せても。
きっとおまえは……すべてを受け入れてくれるから。
「……めぐみ」
のだめの頬にそっと触れ、涙に濡れる睫に優しくキスを落とす。
「……オレが、好きか……?」
甘く耳朶を噛みながら、そう甘く囁く。
「……はぁっ……す、きデス……」
千秋の首にすがりつくように腕をまわし、たくましい胸にキスを落とす。
「……もっと、言って……?」
まだ、足りない。
もっともっと……夢中にさせたい。
「……好きです、真一くん……」
「もっと……」
「大好きです……世界中の、誰よりも……」
「……オレが、欲しい……?」
そう甘く囁くと。
のだめは快楽に濡れた瞳で、切なげに千秋の顔をみつめた。
■■37
「……ほ、欲しいデス……」
「……じゃあ言って……?オレに抱いて欲しいって……」
そう言いながら、白い肩に口付けを落とす。
「……お願い……!抱いて、抱いて下サイ!」
のだめは、大きな瞳いっぱいに涙をため、叫ぶように言葉を紡いだ。
そんなのだめが、どうしようもないほど可愛くて愛おしくて。
すべてを手に入れたい―――その欲望に思考が支配される。
千秋は、備え付けの箱からいつものようにゴムを取り出し、手早く装着する。
そしてのだめを壁に押し付け、柔らかな太ももを抱えあげて、
これ以上ないほど硬くそそり立った千秋自身をのだめの秘裂にあてがい、前後に擦り付ける。
秘部が擦れあい、くちゅりと淫らな音が、シャワー音と溶け合う。
「……やあぁあん!……しん、いちくん、は、早く……」
十分すぎるほど焦らされたのだめは、腰を揺らしながら必死におねだりする。
「……めぐみ……おまえが欲しい……」
千秋は、のだめの大きな瞳をみつめ―――そして一気にのだめの膣内を貫いた。
「きゃああぁああんっ!!!」
「うぁあああぁああっ!!!」
同時に悲鳴をあげ、たがいに身体を激しく痙攣させながら高みに登りつめる。
のだめの膣内は火傷しそうなほど熱い蜜で溢れかえり、微細な襞が蠢きながら、
千秋自身にねっとりと絡みつきながら、激しく絞り上げるように強く強く収縮する。
■■38
やべ……気持ち、良すぎる……。
あまりの快感に、いつもながら暴発しそうになるのを必死に抑える。
そのまままるで、奪うようにのだめの舌を音を立てて絡めとり、
角度を変えて何度も何度も深く絡ませあう。
そのままのだめを壁に押し付け、打ち付けるように腰を振りながら、
激しく抽送を繰り返していった。
「……め、ぐみ……感、じてるか……?」
唇を解放し、零れる吐息を互いにかさねあいながら、大きな瞳を覗き込む。
「あぁっ!しんいち、くんっ……!すっごく、き、気持ちいいデスっ……!」
のだめは完全に快楽に溺れきった表情で、心情を吐露する。
そんなのだめが可愛くて可愛くて……。
千秋は、抽送を激しくしながら、空いている左手でのだめの胸を揉み上げ、
その柔らかさを心ゆくまで味わった。
さっき、思う存分抱いたばかりなのに。
さっき、おのれの欲望を吐き出したばかりなのに。
欲望は止まることなく、この身体から湧き出してくる。
■■39
「……めぐ、み……もう片方の足もあげて……あと、しっかり首にしがみついて……」
そう掠れ声で囁くと。
のだめは素直に、下ろしていた足を千秋の手に託してきた。
千秋は首に回した腕に力を入れさせ、両足を抱えあげて壁に押し付ける。
宙に浮いたのだめは、その細くて長い足を千秋の腰にまるで絡みつくようにしがみついた。
華奢だが丸みをおび、女性らしい身体つきをしたのだめは、けっして軽いわけではない。
しかし、毎日体力トレーニングを欠かさない千秋にとっては、
のだめの身体を抱えあげるということは、そんなに難しいことではなかった。
宙に浮いたのだめの全体重は、必然的に2人の繋がりに集中する。
千秋は、何度も何度ものだめを宙に突き上げ、落ちてくるのだめを自身で受け止める。
互いの粘膜が擦れあうたび、全身が痺れるような激しい快感が全身を貫いてゆく。
シャワーが肌に当たる音も。
艶やかな唇から零れる吐息の音も。
肌が激しくぶつかりあう音も。
互いの粘膜が擦れあう音も。
身体から溢れ出す、体液が混じりあう音も。
すべてが一体となり、溶け合ってバスルームに充満していく。
こんなに深い悦びは知らない。
もう、この身体を抱かずにはいられない。
この感覚が、身体に、セックスに溺れる―――そういうことなのかもしれない。
■■40
快楽に溺れる。
千秋は、ずっとそんな人間を軽蔑してきた。
理性が快楽に負けるなんて、まるで獣みたいじゃないか。
そんな人間には、けっしてならない―――心に誓っていた。
今までの、昔の恋人達とのセックスだってそうだ。
確かに、快感がなかったと言えば嘘になるけど。
だけど、どんな時にも常に冷静さを保っていられた。
身体に、セックスに溺れるということなど一度もなかったのに。
なのに、どうしてオレは。
こんなにも、この心も身体も、そうして魂でさえも。
おまえに溺れきってしまってしまうのだろう。
確かに今オレは、のだめの身体に、のだめとのセックスに溺れている―――
そう認めざるをえなかった。
「……めぐみ……」
「……しんいちくん……」
互いに、愛しい名前を呼び合い、みつめあう。
「……いっしょに……」
「……うん……」
それ以上は、言葉を紡がなくてもわかる。
―――いっしょに、溶けてひとつになろう―――
■■41
深く深く舌を絡ませあい、粘膜を擦りあわせる。
もう何度、溶けてひとつになってきただろう。
もう何度、一緒に高みに登りつめてきただろう。
のだめとの、熱く激しいセックス。
オレは、それで何度となく至高の悦びを手にしてきた。
そして確かに今オレは―――再びそれを手に入れる予感を感じていた。
すでに思考は停止しはじめ、頭の中が真っ白になる。
早く、ひとつになりたくて。
早く、高みに登りつめたくて。
千秋は、これ以上ないほど激しく、えぐるように自身を膣内に打ち込んでゆく。
背筋に射精感が走りぬけ、千秋に限界を告げる。
「……しんいち、くん……のだめ、もう……だめぇ……」
「……オレも、限界……そろそろ……い、くぞ……」
怒涛の勢いで突き上げると、のだめの高い嬌声が甘く耳にこだまする。
背筋に甘い痺れが走り抜け、一気に頂点まで登りつめた。
「……きゃあぁあああ!!!……し、んいちく……いっちゃっ……!!!」
「……くっ……!の、だめっ……!!!」
身体の中心が熱くなり、千秋は思わず端正な顔を歪ませる。
のだめの膣内はこれ以上ないほどきつく自身を絞りあげ、
逃さないようにぎゅうぎゅうと執拗に絡みついてゆく
■■42
白濁した迸りは千秋自身を一気に走り抜け、2度、3度と打ち付ける腰と共に
ゴムと自身の空洞へと吸いこまれてゆく。
「……はぁああぁ……」
零れる吐息はどちらのものかわからず、激しい痙攣の後には弛緩が全身を支配し、
抱き合ったままズルズルとバスタブの中にへたりこんだ。
激しく痙攣をしていた互いの身体も、しだいに緩やかになってゆく。
のだめの中も、ゆっくりと痙攣がおさまっていくものの、
それはいまだに千秋自身を逃すまいとのたうつように絡みついたままだった。
気だるさ中、千秋はゆっくりとのだめを抱き締め、顔中にキスの雨を降らしてゆく。
この愛しい存在と、また頂点に登りつめることが出来た悦びに、千秋は胸を熱くした。
ずっと、一緒にいよう。
ずっと、おまえを抱いていたい。
本能とか性欲とか、そんなことじゃなくて。
魂から1つになれる―――きっとそんな相手にはもう2度と出会えないから。
「……大丈夫か……?」
意識が朦朧としているのだめを優しく抱き締めながら、瞳を覗き込む。
「……ハイ……とっても気持ちよくて……のだめ、おかしくなりそうでした……」
恥ずかしそうに俯きながら、もじもじとのだめが答える。
そんな初々しいのだめが、たまらなく愛おしい。
■■43
千秋はゆっくりと腰を引いて、しっかり吸い込まれている自身を、
半ば強引にずるりと引き出した。
互いに粘膜が擦れあい、快楽の余韻に酔いしれる。
2人の繋がりを解くと、そこから白く濁った愛液が次々と溢れ出してきた。
千秋はその淫靡すぎる光景に、しばし目を奪われてしまう。
「……あ、んっ……」
のだめが、子猫のような甘い声を漏らす。
そのまま千秋の逞しい身体に、その柔らかな身体を甘えるようにすりよせた。
上目使いで千秋の顔を見上げ、恥ずかしそうに微笑む。
それはあまりにも無邪気で可愛らしくて。
千秋の欲望に再び火をつけるには、十分すぎるほどだった。
千秋は、再びのだめをバスタブの底に押し倒し、
その溢れ出る泉に舌を差し入れ、溢れ出る愛液をすすり上げた。
「……し、しんいちくん!?……なにやって……やあぁんっ……!」
再び、快楽に支配されたのだめの抗議を無視し、千秋は夢中で愛液を舐め取ってゆく。
のだめは悦びの嬌声をあげながら、愛おし気に千秋の濡れた漆黒の髪をかき混ぜた。
千秋は、とっくに完全復活している自身に手早く新しいゴムを被せ、
横たわっているのだめの両足を両脇に抱えあげ、秘裂に擦りつけながら一気に貫いた。
そのまま揺さぶるようにして、何度も何度も激しく腰を打ち付ける。
■■44
「……やあぁああん!!……しんいち、くん……のだめ、もうっ……!」
「……まだまだ……これから……だ、めぐみ……!」
のだめの華奢な身体が、千秋の激しい動きに合わせて何度も何度も跳ね上がり、
その度にバスタブに残っているお湯がじゃぶじゃぶと水音をあげながら飛沫をあげる。
吐息が混じりあい、皮膚がぶつかりあって、とろけるような甘い音楽を奏でてゆく。
粘膜が擦れるたびに、混じりあう体液がぐちゅぐちゅと音を立てて飛び散り、
なまぬるいお湯に溶けていった。
何度も高みに登りつめ。
何度も快楽を分かちあう。
今日何度目かの頂点が見えはじめ、千秋は再び抽送の激しさを増していった。
■■45
3度目のセックスが終わり、千秋はようやくのだめの身体を解放した。
繋がりを解き、放心状態ののだめを丁寧に洗ったあと、
バスタオルで包み込むようにしてベッドまで運んでいった。
のだめの身体を拭いてパジャマを着せ、ベッドに横たえる。
自分もすばやくパジャマを身につけてベッドに入り、
のだめの柔らかい身体を抱き締めながら、優しくまだ湿っている髪を撫でた。
「……ごめん……大丈夫か……?」
疲れきったのだめを見て、さすがにやりすぎたと後悔する。
すると、のだめは甘えるように千秋を見上げ、クスクス笑った。
「へーきデスよ。だって毎晩こうだから、さすがに慣れちゃいました……」
「なっ…!毎晩ってことは……」
「違いますか?」
「いや、あの……」
必死に反論しようとするが、のだめは嬉しそうに顔を覗き込みながら、
追い討ちをかける。
「朝も2回したし」
「……うっ……」
「さっきも3回連続だったし。休みの日はいつもこうなんデスから……♪」
■■46
悪戯っぽくのだめに笑われ、さすがの千秋もぐうの音もでない。
確かに、ここ毎晩ずっとこんな調子かもしれない。
さすがに平日はのだめの翌日のことを考えて、夜2回ぐらいにしているが、
休日になるとなんだか歯止めがきかなくてつい……。
「……嫌か……?おまえが嫌だったら……その……」
のだめを抱き締めながら、ぼそぼそと呟く。
するとのだめは、にっこり微笑みながら千秋の滑らかな頬を、両手で挟んだ。
「……や、じゃないです。だって、いつもすごく気持ちいいし、それに……」
千秋の顔に顔を寄せ、その綺麗な瞳を覗き込んだ。
「……大好きな、真一くんだから……。だから、ちっとも嫌じゃないデスよ……?」
そう囁きながら、そっと千秋に触れるだけのキスを落とした。
その柔らかな唇から、のだめの優しさが伝わってくるような気がして。
千秋は、心がほっとあたたまったような気がした。
「……ありがとな……あんまりムチャしないようにはするから……」
「……なんかそれ、毎晩言ってませんか……?」
お互い顔を見合わせ。
なんだかおかしくて、クスクス笑いあった。
■■47
「明日も休みだろ?何か食べたいものあるか?」
「んーと、オムライスが食べたいデス!」
「オムライスか……。ふわふわ?それともトロトロ?」
「もちろんトロトロでーす♪」
「よし!じゃあとびっきりのを作ってやるから楽しみにしとけよ?」
「むきゃあ!真一くんの作るトロトロオムライス〜!」
嬉しそうに顔を輝かせるのだめが、愛おしくて。
額にそっとキスを落とした。
たちまち真っ赤になったのだめの顔が、なんだかとても可愛くて。
強く胸の中に閉じ込め、その柔らかさを堪能した。
「……ねぇ、真一くん……」
「……ん……?」
まどろみの中、のだめの声が胸元で小さく響いた。
見下ろすと、なんだか思いつめた感じの表情が、暗闇の中見え隠れしている。
「……どうした……?」
優しく、のだめの柔らかな髪を梳きながら囁く。
「……真一くんは……よく、日記とか読み返すんですか……?」
なんだか、声の響きがちょっと暗く響くような気がするのは気のせいだろうか?
いったいなんなんだ?
■■48
「まあ、たまにな……」
「そう……ですか……」
ますます、声の響きが暗くなる。
声だけじゃなく、俯いてるが表情もなんだか暗いように感じてしまう。
「……なあ、いったいどうした?何を気にしてる?」
気になってのだめの顔を覗き込むと、のだめはふいっと顔を背けた。
「別に、なんでもないデス!」
「なんでもない顔じゃねぇだろ、どう考えても。
言いたいことがあるなら、はっきり言えよ」
すると、のだめはおずおずと千秋の顔を見上げてきた。
その表情はなんだか複雑で、読み取れない。
「……怒ったり、呆れたりしませんか?」
「内容によるな」
「じゃ、いいデス!」
ふいっと、再び顔を背けた。
「冗談だって。そんなことしないから話してみ?」
優しくのだめの顔を覗き込んだ。
「……本当に?」
「ん。約束するから」
俯いたままののだめの髪を梳きながら、耳元で優しく囁いた。
■■49
「………………いこさん………………」
「……え……?」
消え入るような声が、暗闇に響いた。
「……彩子さん、とか……その前の彼女、とか……その前の前の彼女、とかは……
先輩のこと、何て呼んでたんですか……?」
思わぬ問いかけに、一瞬頭が混乱する。
「彩子さんは、真一って、そう呼んでましたけど……他の彼女達も、
やっぱり呼び捨てだったんですか……?」
「な……?のだめおまえ何言って……?」
「……日記を読み返して、今までの彼女達との思い出とか……さっき……
真一くんとのだめがし、していたみたいなことを……
思い出したりするデスか……?」
……のだめ。それってもしかして……?
「……もしかしておまえ……妬いてる……?」
そう尋ねると、のだめは今にも泣きそうな顔で俯いた。
「……だって……!真一くんはのだめと違って経験豊富だし……!
さ、彩子さんとかすごく綺麗で、スタイルもよくて、お嬢様で……」
こつん☆と、のだめは千秋の胸に軽くおでこをぶつけてきた。
■■50
「……い、今までの彼女とかも、きっとすごく綺麗な人ばっかりだったん
だろうなって……。
そんな人達から、呼び捨てにされてたのかなって、そう思ったら……。
気に、しないようにしてたけど……日記のこと思いだして、つい……」
「……オレがあの日記読んで、そういうの思い出したりしてたって……
そう思ったのか……?」
「……ゴメン、なさい……真一くん嫌いですよね?こんなこと言うのって……」
涙まじりの声は、どんどん消え入るように小さくなってゆく。
……おまえって、本当に……
「……たくっ!おまえって奴は本当に……」
ぎゅっと、のだめを強く抱き締めた。
「どうしようもなく、バカな奴なんだからなー……おまえって……」
「むきゃあ!ど、どうせのだめはバカですよ……!」
怒って暴れるのだめの顔を上げさせて、そっと……唇を重ねた。
呆然とするのだめに、ふっと優しく笑いかける。
■■51
「……確かに……そういう、嫉妬とか、ヤキモチとかは嫌いだけどさ……」
そっと、耳朶に唇をよせる。
「……おまえのそういうのは……なんか、可愛いな……」
そう囁きながら、優しく耳朶にキスを落とした。
「……呆れたり、怒ったり……して、ませんか……?」
長い睫を涙で濡らしながら、のだめは見上げてくる。
そんなのだめが……たまらなく可愛い。
「……バーカ!言っただろ?オレは、そういうおまえのヤキモチとか、
嫌いじゃないって……」
いや、嫌いじゃないどころか……。
正直すごいツボだったり、する……。
今までの彼女達なら、鬱陶しいだけだったけど。
普段、オレに対する執着心とか、そういうのを見せようとしない
こいつだからこそ―――
たまにこんな風に可愛く嫉妬されると、たまらなく愛おしさがこみあげてくる。
「……昔の彼女達のこと、まったく思い出さないっていったら、嘘になるけど……」
優しく、のだめの髪を撫でる。
「……今も、そしてこれからも、オレにはもうおまえしか、いないから……」
涙に濡れた瞳をそっと唇でぬぐい、そのまま唇を重ねた。
何度も……何度も角度を変えて、口内を味わう。
舌を絡ませあい、濡れた音を立てながら唾液をミキシングする。
■52
こうやって唇を重ねることで、もっとこの想いが伝わればいい。
オレが、どれほどおまえに夢中なのかということを……。
オレが、どれほどおまえを愛しているということを……。
「……はぁ……」
ようやく唇を解放すると、どちらともなく甘い吐息が零れた。
「……安心…した……?」
「……ハイ……」
ほわんと、のだめが柔らかく微笑む。
その笑顔がたまらなく可愛くて。
ぎゅっと、強く強く抱き締めた。
「なあ……別に呼びたかったら、呼び捨てでもオレは別に構わないぞ?」
「むきゃ!で、でも……」
「ためしに“真一”って、そう呼んでみるか?」
「え?え?えぇぇぇぇえー!!」
「ほら、言ってみ?」
悪戯っぽく笑いながらのだめの顔を覗き込むと、のだめは真っ赤な顔をしながら
慌てふためいている。
「……し、し、し、しんい……だ、ダメです〜!」
ギブアップしたのだめが可愛くて、千秋はくつくつと笑いながら、
ぎゅっとのだめを抱き締めた。
■■53
「まあ、無理するなって。それに……」
千秋は、のだめの顔を覗き込む。
「オレは呼び捨てより好きだけど?おまえの“真一くん”て呼び方」
すっかり熟しきったトマトのようになってしまったのだめが、おかしくて可愛くて。
千秋はぎゅっと腕の中にその最愛の存在を閉じ込めた。
もう、手放せない。
もう、離れられない。
ずっと、傍に居たい。
ずっと、傍に居て欲しい。
そう―――強く心に願う。
「……ねぇ、真一くん……」
「……ん……?」
再びのだめの呟きが耳に響いた。
「……日記読み返すのって……どんな気分なんデスか……?」
「……なんだよ。まだ、気にしてンのか……?」
「あ、そうじゃないんですけど……そういうのって、どんな気分なのかなって、
思って……」
少し呆れが入った千秋の声色に気付き、慌てたようにのだめが言葉を重ねた。
「……うーん、そうだな……読んでて、時々凄く不思議な気持ちに
なることがあるな……」
「ほわぁ……それってどんな感じデスか?」
いやに、興味津々にのだめが顔を覗き込んでくる。
■■54
「……なんか、自分が書いたのに、自分じゃないような、
そんな気分になることがよくあるな。
まるで、全然別人の誰かが書いたような……うまく言えないけど、そんな感じ。
改めて読み返してると、新たな発見というか、その時は見えなかった真実に
気付いたりすることもあるし。過去をさかのぼって、
昔の自分を見てるような気分……て感じかな?」
「……なんかそれって、時間旅行してるみたいデスね♪」
「……へぇー、おまえにしてはうまいこと言うな?」
「ごろ太に出てくるんですよ?『時間旅行時計』をつけると、
自由に時間旅行ができるんデス」
あぁ……なるほどね……。
千秋は思わず苦笑いを浮かべた。
珍しく、のだめから似合わない言葉が出てきたと思ったら、そういうことか……。
でも……“時間旅行”か……。
確かに、そうかもしれない。
日記を読み返していると、様々な思い出がよみがえってくる。
確かにそれはオレが経験して、オレが書いたことなのに。
別人がそこに存在してるような気分になる。
まるで、過去にさかのぼってもう1人の自分を見てるようなそれは。
まさに“時間旅行”という言葉がぴったりなんだと思ってしまう。
「真一くんの時間旅行、のだめもしてみたいデス♪」
「絶対に見ンじゃねぇぞ……」
■■55
そう釘を刺しながらも。
千秋は、ふと先ほど心に引っかかっていたことを思い出す。
そういえば、さっきこいつ……。
「……なあ……」
「……なん、デスか……?」
眠気まじりの声で、のだめは答える。
「……もしかしておまえも……日記、つけてた……?」
一瞬、のだめの身体がビクリと震える。
……なんだ……?
「……なんで、そう思ったんデスか……?」
妙に、声が硬い……?
「……いや、さっきおまえ言っただろ?『先輩もつけてたんですねー』って。
だから、おまえももしかしてつけてたのかなって」
すると、のだめはくるり身体を回転して、千秋に背中を向けてしまった。
いったい、どうした……?
千秋は、戸惑いながらのだめ背後に抱き締めた。
■■56
「……桜色……」
「……え……?」
「……桜色の、日記帳だったと思うんですけど……よく覚えてないんデスよ……」
ぼそぼそとのだめが呟く。
「……へぇー……なんか意外だな……」
千秋は、内心驚きを隠せなかった。
ズボラなコイツが日記ねぇ……。
なんだか、興味がわいてくる。
「何歳ぐらいの時につけてたんだ……?」
白いうなじに顔を埋めながら、くぐもった声で尋ねる。
「……たぶん、小学校2年生ぐらい、だったんですけど……よく覚えてないデスね……」
その言葉に、一瞬動きが止まる。
……それって、まさか……。
「……なぁ?もしかしてそれ、3ヶ月ぐらいでつけるの止めなかったか……?」
「……なんで、わかったんデスか?」
のだめが驚きの表情を浮かべながら、振り返った。
「……いや……。なんとなくそう思っただけ……」
千秋は、とっさに言葉を濁した。
■■57
「うきゅー。やっぱり夫は妻のこと、何でもわかるんですネ♪」
「誰が夫だ……」
そう言いながらも。
千秋は、胸が締め付けられるような気持ちに襲われた。
……なあ、のだめ。その日記はもしかして……?
「……何書いたとか、今どこにあるのかとか、覚えてるのか……?」
「それが、全然内容覚えてないんデスよー。場所はたぶん、
大川ののだめの部屋のどこかにあると思うんですけどね?」
クスクス笑いながら、のだめは答える。
「……でも……」
「……でも……?」
「……何でだか、わかんないんですけど……すっごく大事なことを、
書いたような気がするんですよ……それが一体何なのか、
全然、覚えてない、んですけど、ね……」
のだめの声が、しだいにまどろんでいく。
千秋は、ただ黙ったままのだめの柔らかな髪を優しく撫でて続けた。
■■58
「……ねぇ、先輩……喉、渇きました……」
「……わかったから、ちょっと待ってろよ……?」
千秋はその柔らかな頬に優しくキスを落とし、ベッドから身を起こした。
冷蔵庫からよく冷えたエビアンを持って帰ってくると。
のだめは、既に眠りの国の住人になってしまっていた。
「まったく……喉が渇いてたんじゃなかったのか……?」
そう苦笑いを浮かべ、千秋はエビアンを流し込んだ。
火照った身体に、冷たい水が身体の隅々までいきわたっていき、
身体をひんやりと冷やした。
そして……そっとその柔らかな白い頬に触れた。
……なあ、のだめ。その日記ってもしかして……。
―――あの流血事件の時に、つけていたものなのか?―――
■■59
以前、辰男さんに聞いたことがある。
確か小学2年生の時に流血事件は起こって、それから3ヶ月間まったく
ピアノを弾かなくなってしまったということを。
その時、心の内面を探るために日記を付けていたとしても、
おかしくはないかもしれない。
それ以外に、こいつが日記をつけるという状況が思いつかないのだから。
そっとのだめの頬を撫でると、身動ぎしてまるで猫のように身体を丸くなった。
……なあ、のだめ。
あの流血事件の間、おまえは何を思い、何を考えていたんだ?
どうやって、その心の傷を乗り越え、もう一度音楽に向き合おうとしたんだ?
3ヶ月だけつけられた、桜色の日記帳。
その日記には、どんな思いが綴られているのだろう……。
ふと、1年前半前のマラドーナコンクールのことを思い出す。
あの時オレは……おまえの心の傷に気付いてやれなかった。
あの時の演奏を聴いていれば、おまえが金目当てでコンクールに出場したなんてことは、
真っ赤な嘘だってすぐに気付いてやれたのに。
オレは、気付いてやれなかった。
傷ついたおまえの心を救ってやれなかった。
結果的に、おまえを突き放してしまった。
だけどおまえは……1人で乗り越えてきた。
オレが手を差し出す前に、いつでも1人で壁を乗り越えてしまう。
マラドーナの時も、コンセルヴァトワールの時も。
そして……幼い子供の時も。
■■60
その強さは、どこから来ているのだろう……。
もしかして、それは―――その桜色の日記に書かれているだろうか?
それならば、それを知りたいと願うのは……オレのエゴなのだろうか?
千秋はベッドから立ち上がり、本棚へと足を向けた。
そして、日記帳を眺める。
千秋は、そっと本棚に手を伸ばし、日記帳を手にとった。
そして、引き出しから金庫を取り出し、鍵を取り出した。
2001年の、日記帳の鍵を。
カチャリ、と音を立て日記帳の封印を解き、迷わずページを開いた。
もう何度も、のだめが言うところの“時間旅行”をしている、あるページを。
『夏休み前にハリセン野郎の特訓を受けるが、ムカつくのでこっちから三行半を
突きつけてやった。帰る途中、不思議な“ピアノソナタ悲愴”を聴く。
いったいあれは誰が弾いてるんだ?
その後彩子と飲みに行き、そのまま誘うが、捨て台詞を吐かれる。彩子の奴!
そのまま泥酔してると、またあの不思議な“悲愴”が聴こえてくる。
目を覚ますと、ゴミ溜めの中で変な女がピアノを弾いていた。
あの女は一体何だったんだ?』
思わず、クスリと笑みが零れる。
そして、そっと日付を指でなぞった。
なぁのだめ、おまえは覚えているか?
2001年7月10日(火)―――オレとおまえが初めて会った、あの夏の夜のことを。
■■61
おまえのことだから、とっくに忘れてしまったんだろうけど。
オレは、一度も忘れたことはなかった。
なぜなら、“時間旅行”するたびに、嫌でも思い出してしまうから。
千秋は、そのままパラパラとページを捲っていく。
なぁのだめ、おまえは知っているか?
おまえは、オレの日記で連続出場記録を更新中なんだってことを。
日記帳の下にある備考欄。
ここは、いつのまにか『のだめ専用欄』になってしまった。
初めて会ったあの夜から、のだめのことを書かない日はなくなってしまった。
ハリセンの元で修行していたあの時も。
喧嘩別れした、あのマラドーナコンクールの後も。
師匠について世界中を回ったあの頃も。
―――1度として、おまえのことを書かない日はなかったんだよ―――
こんなこと、今まで一度もなかった。
今までの彼女達のことも、三善家のことも、両親のことも、そして自分のことさえも。
毎日書く、ということはなかったのに。
こいつのピアノが凄く気になって。
こいつが無事に生活しているか気になって。
いつのまにか、目が離せなくなってしまった。
■■62
こうして読み返してみて、改めて感じてしまう。
オレはもしかしたら……初めておまえのピアノを聴いたあの日から―――
おまえに惹かれていたのかもしれない。
最初は確かに……こいつのピアノに惹かれていたのだけれど。
こうして“時間旅行”をしていると、改めて思ってしまう。
オレは……いつでも、どこにいても。
ピアノだけではなく、おまえ自身のことを考えていたのだということを。
なぁのだめ、おまえ気付いているか?
おまえと出会った後の、オレの変化を。
オレはおまえみたいな強さを持ってなくて。
だから、もしおまえに出会えなければ……きっと今でも日本の地で、
飛び立てない苦しみにもがき苦しんでいただろう……。
おまえに出会う前のオレは、凄く嫌な奴だったと思う。
才能がない奴を蔑み、チャンスが巡ってくる奴を恨んでいた。
親友と呼べる奴もいなくて……何もかも呪われた運命のせいにしてきた。
自分を見失い、音楽に絶望し、捨ててしまおうとさえしていたんだ。
オレから音楽をとってしまったら、何も残らないというのに……。
峰や、真澄や、その他たくさんの親友と呼べる仲間と出会えたのも。
師匠の弟子になることが出来たのも。
SオケやR☆Sオケで振ることが出来たのも。
こうして日本から飛び立つことが出来たのも。
みんな、おまえと出会って……そしておまえが傍に居てくれたからなんだよ……。
人の出会いは、不思議だと感じることがある。
今こうして、オレ達は当たり前のように一緒にいるけれど。
■■63
もし、オレがあの飛行機に乗っていなければ。
もし、おまえにあの流血事件が起きなければ。
もし、オレ達が桃ヶ丘大学に行かなければ。
もし、オレ達の部屋が隣同士じゃなければ。
オレ達は、今こうして共に同じ時を過ごすこともなく。
互いの存在を知ることもなく。
別々の空の下で、誰か別の相手と過ごしていたかもしれなくて。
オレ達の出会いは、数え上げたらキリがないほどの、
偶然の積み重ねだと、そう実感してしまう。
時々、思わずにはいられない。
もしもオレ達が出会ってなければ、オレとおまえははいったい
どんな人生を歩んでいたのだろう……。
もし、オレが飛行機恐怖症になっていなければ、
そのまま順調に音楽の世界に飛び込んでいけただろう。
だけど、きっとそんなオレは、Sオケのようなヘタな連中のことを、
その個性を理解しようともせず、バッサリと切り捨てていただろう。
そんな、冷たく横暴な人間になっていたかもしれない。
そしていつか挫折を味わった時、立ち直ることも出来ず、
そんなオレに誰も手を差し伸べようとはせず、
そのまま堕ちていったのかもしれない。
そしておまえは、その才能を誰からも見出されることもなく、
ただ楽しくピアノを弾いているだけで大学を卒業し、
普通の先生になっていたのかもしれない。
■■64
もし、おまえが幼い頃海外に旅立っていたら、
今頃、孫Ruiのような世界的ピアノストになっていたのかもしれない
だけど、いつか師匠がオレに言ったように。
オレの心を魅了してやまない、そんなきらめくようなピアノの音を、
その大きな手から生み出すことはなかったのかもしれない。
そしてオレは、音楽に絶望し、ただ無意味な大学生活を過ごした後は、
三善の家の事業を手伝い、そんな自分に絶望感を抱く人生を送っていただろう。
もし、オレ達が共に海外に出て行ったとしたら、
いつかどこかの公演で共演していたのかもしれない。
でも、こんな風に互いを必要とすることもなく。
こんなに狂おしいほど求め、惹かれあうこともなく。
再び別々の空の下に戻ってしまっていただろう。
運命の出会いなんかないと、ずっと思っていたけれど。
だけど、ときどき思わずにはいられない。
オレ達は互いを高めあい、そして愛しあうために、
神様が出会わせたのかもしれないと。
オレはおまえのために。
おまえはオレのために。
互いが存在しない時間を生きてきたのだとしたら。
今までの残酷な試練もすべて、オレ達が出会うために神様が与えていたのだとしたら。
その出会いは偶然ではなく、運命の出会いと呼べるのかもしれない。
■■65
時の流れもまた、不思議だと感じることがある。
確かに2人は、今という現実を生きているのに。
一瞬の間に、過去という思い出になってしまう。
オレ達が初めて出会ったあの夜が、こうして思い出に変わってしまったように。
きっと今日という日も、いつか思い出に変わり、
こうして“時間旅行”をする日が来るのだろう。
その時、変わらずオレの傍に居て欲しい―――そう強く願う。
オレは予言者じゃないから、先のことなんてわからない。
だけど未来のオレも、きっとおまえのことを愛し、必要としている―――
それだけはオレにもわかるから。
だからいつか……オレにおまえの“時間旅行”をさせて欲しい。
おまえがどんな風に傷を負い、そしてどんな風に乗り越えてきたのか、知りたいと願う。
おまえはオレとは比べ物にならないほど強いから、本当はオレの助けや支えなんて
必要としないのかもしれない。
だけど……オレはもう、おまえが傷つくのを見たくないから。
2度と、おまえの手を離したくないから。
いつか、おまえがまた音楽に絶望しかかった時に、
おまえを支えてやりたいと願う。
おまえを救える人間に、オレはなりたいから……。
■■66
千秋は、今まで広げていた日記帳に鍵をかけ本棚にしまった。
そして、引き出しから書きかけていた2005年の日記帳を取り出す。
カチャリ、と音を立てて封印を解き、今日のページを開いた。
誕生日にのだめから送られたばかりの真新しい万年筆を手にし、
今日という日を綴っていった。
―――いつか、未来の2人が共に時間旅行する、その日のために―――
『今朝は6時に起床。そのまま1時間ほどジョギングへ出かける。
帰り道に焼き立てのパンを購入する。朝食を作り、寝ているのだめを起こす。
寝ぼけながら抱きついてきたので、そのまま“朝の挨拶”を2回する。
ご飯を食べ終わった後は、朝の片付けと掃除と洗濯を行う。
のだめはその間、バックミュージックとして、今度の課題曲を演奏している。
毎日、どんどん上手くなっていくのを実感し、なんだか嬉しくなる。
つい聴き惚れていると、こっちに振り向きにっこりと微笑んだ。
最近ますます可愛くなっていくように感じるのは……オレの気のせいだろうか?
そのあと――― 』
夜は静かに深けてゆき、古都の街を闇が優しく包んでゆく。
月光を浴びたミモザが風に揺れながら、まだ早い春の到来を告げようとしていた……。
―――fin―――
820 :
ヴァイオリン:2005/06/20(月) 00:14:41 ID:sIhYpEBL
「時間旅行」以上です。
予定よりレスが多くなってすみません。
でも、なんとか容量内に収まってほっとしました。
なんだかえらく甘ゆるエロ千秋ですみません。
あと、2001年7月10日は、のだめのLesson1が掲載されたkiss発売日だったので、
その日を勝手に2人が初めて出会った日にしてしまいました。
あと、日記等かなりのパラレルが入っておりますが、どうかスルーして頂けるとありがたいです。
では、ショコラさんや他の職人さんの作品を楽しみにしていますね!
では、失礼します。
ふぉぉぉ〜!朝2回夜3回、一日5回〜!
822 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/20(月) 00:15:43 ID:Oj+tbCv5
読みましたよ〜、全部。良かったです、ウットリ・・・
ヴァイオリンさん、GJ!!!
GJ!
絶倫千秋!いいですねー!w
のだめと千秋の日記話、きゅんときました。
ヴァイオリンさん、GJ!!
久しぶりにヴァイオリンさんのSS読めて嬉しいです。
ふぉぉ〜。ヴァイオリンさんGJデス!明日仕事だと言うのに一気に読んでしまいました。
ヴァイオリンさんお久しぶりです!
さすが、神!!!
エロはしっかりエロで、なのに切なさもあって…GJです!!
ショコラさんの続きもお待ちしてますー。
そろそろ次スレたてないと、やばいんとちゃう?
だね。賛成!ショコラさんのためにも!
830 :
ショコラ:2005/06/20(月) 12:45:24 ID:kSUMrYqp
どうも、ショコラです。
皆様、色々とご配慮頂きまして有難うございました。
ヴァイオリンさまはじめ、投下予定の職人さん、
ご迷惑お掛けして本当に申し訳ありません。
ヴァイオリンさまの新作・・・
私もしっとり濃厚な大人の二人を堪能させて頂きました。
まさにGJ!!です。
さて週末不在にしていた為…
実は残りの3分の一位しか作業が進捗しておりません。
ご、ごめんなさい・・・!
(見直せば見直すほど、間違いを発見するという悪循環…。)
なるべく一度に投下した方が良いと思いますので、
投下できるとしても早くて火曜の深夜、
おそらくは水曜の夜あたりになると思われます…。
イライラさせて本当に申し訳ありません。
次スレでお会いしたいと思います。
(今日明日、なるべく寝ないで頑張りますので許してください…。)
ヴァイオリン様GJ!
>>830 えーと、無理せずちゃんと寝てくださいw
続きはゆっくり待たせていただきます。
ヴァイオリンさま、ショコラさま、GJ!!!GJです!
久々に来てこんな大作が見れるとは・・・(T-T)(T-T)(T-T)
ショコラさま、ゆっくりと作業してくださいませ〜
とりあえず今日はしっかり寝てくださいv
833 :
ヴァイオリン:2005/06/21(火) 00:53:36 ID:NgbMr4rN
身に余る嬉しい感想、本当にありがとうございます。
なにしろ遅筆なので、なかなか書けなかったのですが、
なんとか完成できてよかったです。
待って下さっているというレスを見たときは、
本当に嬉しかったですし、励みになりました。
こんなSSなんかでよければ、また完成したら投下させて頂きますので、
その時もどうぞよろしくお願いします。
ショコラさん、あまり焦って無理しないで下さいね!
続きはゆっくり待たせて頂きますので、
十分睡眠をとって、ゆっくり作業を進めて下さいね。
他の職人さん達の作品も楽しみにしています。
では、再び名無しに戻ります。
本当に読んで頂いてありがとうございました!
ワクワク まだかなo(^o^)o
だれか、次スレたててー
ごめん。たてかたわかんない。わかる??
わしもわかんない、立てないとショコラさんが降りてこれないよ
そうだねぇ。がんばって研究してみるか。今ここに何人居る?
とりあえずうちで1人でしょ。
ごめんやっぱわかんない。
2 ごめんわかんね('A`)
だれか分かる人来てくれないかなぁ・・・。
誰もいないならたてましょうか?決まったテンプレとかないよね。
完結リストって…いるの?
スレ違うと使えないしとりあえずコピペしないけど、それでいいなら。
必要ならあとではるってことで。
おおぅ!お願いします>842さま
二つ目上げ
846 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/06(水) 01:42:46 ID:3Sil+EEL
あげ
のだめスレ2に、やっとさっき書き込めなくなりました。
でもこっちはまだ・・・
848 :
名無しさん:2005/07/14(木) 00:46:27 ID:Gv22I31P
自分も2に書き込めなくなったのでこっちに。
当分雑談か、また2の最後神みたくネタきぼん。
単行本は今月発売ですか?
13巻なら9月発売です。
ネ申様 待ってます
851 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 02:33:48 ID:EFxxbFe0
待ってます
埋め立て用に、昨夜短いの書いたんだけど
OCNなので書き込めなくなっちゃった…_| ̄|〇
今は携帯から。あーあ。
>852
どっかほかのうpろだに貼ってその場所教えてくれたらかわりにここに貼るけど?
夕方に規制解除された模様で。
大丈夫かな?
大丈夫なようなので。イキます。
KISS11号、lesson73の妄想です。未読の方はご注意を。
******************************
まただ…
夕食の片づけを終えてふと見ると、のだめはソファーで寝息を立てている。
最近ずっとこんな調子だ。
こいつはなにも言わないけど、コンセルヴァトワールでの勉強は、いろいろ大変なんだろうな。
身体を横にしてやりブランケットをそっとかけると、
ソファーのひじ掛けに腰かけ、勉強していたのであろう譜面を取り上げてみる。
「プーランクやるのかー。いいな…」
オレもまだまだ勉強しないと。
ひとつのオーケストラを任されるんだから−
寝ているのだめをそのままにし、自分も机に向かった。
ふと気付くと11時。
のだめはまだソファーで寝息を立てている。
明日は学校も休みのはずだし…今日はこのままウチに泊めるか。
とは言ってもこのままここで寝かすわけにはいかないし…
すやすやと寝息を立てるのだめにそっと近寄り、
額に、頬に、鼻に…そして最後に唇にキスを落としてみる。
まだ目覚めない。
仕方ない…
華奢な身体をブランケットごと抱え上げベッドルームまで運び、
そっとベッドに横たえてやる。
その脇に腰を下ろして、ふと顔を見ると…
のだめは唇をタコのようにつきだしていた。
…起きてたのか!
額を指でぺちんとはじいてやる。
「眠り姫は王子様のキスで目覚めるんデスよ!デコピンじゃありまセン!」
「何が眠り姫だ!起きてたんなら自分で動け!」
「嫌デス。も一回キスしてくれなきゃ動きません」
…も一回って。ずっと起きてやがったのか。この女は。
だがこんなキスのおねだりも悪くない。
「そこまで言うなら、動けなくしてやるよ」
横たわったのだめの上に覆いかぶさると、
さっきソファーでしたように、額に、頬に、鼻に、さらに耳元、首筋へと唇を這わす。
うっすらと唇を開き、潤んだ目で唇へのキスを求めるのだめを無視して、
さらに首筋への唇での愛撫を続ける。
「真一くん…唇に…ちゃんとキスしてくれないんですか…」
耳元にのだめの呟きが聞こえるが、それも無視して、首筋へのキスを続けながら
手はワンピースの上からゆっくりと胸を揉んでやる。
のだめの手はいつの間にか自分の首にまわされていて、その軽い束縛感が心地よかった。
が。
「あれ。王子様のキスがないと動けないんだろ。なんだこの手は…」
首に回されていた両手を取ると、こんどはその手に交互にキスをする。
「眠り姫のくせに、自分から動くなんて、いやらしいな…」
「あ…」
その細い手首を片手でつかみ、頭の上で押さえると、愛撫を再開する。
執拗に、耳元から首筋へ、何往復も唇を這わすと、のだめが身をくねらせる。
腕を押さえる手はそのままに、その腰へ指をそっと這わせまた呟く。
「腰もほら…眠り姫は眠っているはずなのに」
ワンピースのすそから手を入れ、内ももを何度も撫で上げる。
そしてその中心にそっと指を這わせると、のだめの身体が一瞬硬直した。
「ここも、こんなに濡れて。眠っていても感じるんだな」
下着の上からゆっくりと撫で上げると、じわりと溢れ出てくるのがわかる。
苦痛と官能に顔をゆがめるのだめを見ていると、声にならない吐息を漏らすその唇に
むしゃぶりつきたくなる衝動に駆られたが、それをじっと耐え、さらに続ける。
「すごいな…どんどん溢れてくる…」
押さえていた手を離すと、ワンピースをまくり上げ、力なく広げられた股の間に頭を入れ
薄い布の上から、強く吸い上げた。
「ぃ、いやぁ…あぁ…」
すすり泣くような声を聴きながら、さらにゆっくりと舐め、吸い付きを繰り返す。
下着がその意味をなさなくなるくらい濡れたのを確認すると
脇の細い紐をほどき、そこを開放する。
艶やかに光る中心に舌を差し込み、中からあふれ出す蜜を味わう。
頭上から聞こえる声にならない声を耳で確認しながら、
さらに執拗に、ゆっくりと舐めあげ、吸い付き、舌で転がして、味わう。
何度繰り返しても飽きることなく、たっぷり味わう。
「だ、だめです…しんいちくん…もう…」
ひくひくと軽い痙攣のような動きをすると、一瞬硬直したのだめの身体が
がくんと弛緩する。
その動きを確認すると、やっとそこから顔をあげる。
そしてのだめの顔に近づき、額にキスをすると、耳元で囁いた。
「眠り姫は眠りながらでもいっちゃうんだ…」
そして、真っ赤になった顔をそむけるのだめの脚を開くと、
すでに固くなりきっていた自分自身を解放してやり、のだめの入り口に添える。
「こんなことしたら、眠り姫はどうなるんだろうな…」
ふたたびのだめの耳元で囁くと、一気に中に入っていった。
「ぁあああ!」
のけ反るのだめの白い首筋に唇を這わせ、腰をゆっくりと前後に動かす。
ぐちゅぐちゅと水音が響き、さらに奥からあふれ出す水が自分自身を包み込む。
襲ってくる強い締めつけに、動きを早めたくなる衝動に駆られるがそこをじっと耐え
焦らすように擦ってみたり、ぐりぐりと奥に突き上げてやる。
断続的に漏れるのだめの声と吐息。
「し、しんいちくん…のだめ…もう…もう…ごめんなさい…」
「どうした?なにがごめんなさい?」
腰をさらに奥へと突き上げる。
「…ん…きゃぁぁ…ダメ…もうダメ…」
涙目になって首を振るのだめを見詰め、汗で顔に張り付いた髪をそっとよけてやる。
「どうしてほしい?」
「キス…王子様のキスをください」
その言葉を確認するかしないかのうちに、のだめの唇をそっと親指で触れると、
次の瞬間には唇が重なっていた。
うっすらと開かれた唇の中に舌を差し入れ、互いの舌を絡めあう。
髪に感じるのだめの手が心地よい。
思わず腰が動いてしまう。
その衝撃に繋がったままの唇から漏れた吐息をそのまま飲み込み、
さらに執拗にのだめの口内を味わう。
互いの唾液が混ざり合い、絡めあった舌が名残を惜しむように残りながら
ゆっくりと唇を離すとふたたび見詰めあう。
「お目覚めですか。眠り姫?」
照れたような笑顔を見せるのだめの顔に、耳元に唇を這わせると、
ふたたび突き上げを開始した。
絡ませた指に力がこもる。
そろそろ自分にも限界が来そうだ。
動きを早め、より深くのだめに入り込む。
自分の首に回されていたのだめの手から力が抜け、身体がのけ反るのを見たと同時に、
自分も頂点に達した。
「…ワンピース、しわしわデス」
「あ…」
余韻にしばらく浸っていたが、ゆっくりとつながりを解くとのだめがつぶやいた。
「ごめん…」
濡れた部分を拭いてやり、のだめの身体を起こすとワンピースを脱がせてやる。
軽く畳んで机に置き、自分も汗で湿った服を脱ぎ捨てる。
「ていうか順番が逆のような気がするんですケド」
「じゃあ正しい順番でやる?もう一度…」
真っ赤になるのだめを押し倒したあとで、気が付いた。
大事な話があったんだ…
まぁいいか、明日の朝で。
以上!
しかし、昨夜からのOCN騒動はなんだったんだ。
現行スレに落としてる職人って、過去追い出されたあの人かな。
ちょっと気になってるんだけど。
548さん、GJ!!!
眠り姫、えっちですねー!萌えましたー
エチーなふたりがかわいいかわいい。
翌日の千秋のへたれっぷりも思いださせて笑えました♪
GJ!!
「思い出されて」だ。スマソ!
二次だからかぶるってのはわかる。
ただ、三次くさいのはドーヨ? ってことだったんだが。
三次くさい?
意味がわからないんだが……。
もう少し具体的に書いてくれないか?
二次創作の二次創作ぽいってこと?
本家本元以外は二次でも三次でもみんな同じだと思ってる。
だれかのマネとか全然思わないけどな。
>870
同意
本家以外同じ
たかが二次と言うかもしれませんが、そういう作品に楽しませてもらってるのでは?
二次でも、それを生み出すにはかなりの労力がいるはずです。
それを、簡単にパクられて、平気でいられる人がいるでしょうか?
たくさんいらした神と呼ばれる方々が、去っていかれた理由は
そういうところにあるのではないのでしょうか?
読む側も、GJばかりでなく、そういう常識も身につけて行くべきだと思うのですが
いかがでしょうか?
じゃあ、どこがパクリなのか、書いたら?
まじでよくわかんないよ
そういや以前は歌詞のパクリもあったっけねー。
やろうと思えば対象はいくらでもあるよね。
875 :
名無しさん:2005/07/20(水) 13:05:48 ID:4I+IJSIK
正直、コピペでなければパクリもいいかな、と思う自分ガイル
このスレに限っては。
そうか。パクリでもいいと思うのか。
ならば私はもう投下をやめよう。
そういう風に読まれているのは、ここがたとえ2ch(正確にはpink板)であっても、
綴った自分も作品も悲しすぎる。
パクリは駄目でしょ、パクリは。
でも歌からイメージして、とか、有名な作品をなぞった話とかはアリだと思う。
もちろん元ネタの表記が前提だけどさ。
でも今までにパクリ作品ってあったの?どれ?
それはそれとして、投下やめるとかいちいち宣言しなくていいよ…
そうだね、ぱくりってどれよ?と思う。
自意識過剰?
879 :
名無しさん:2005/07/21(木) 04:01:12 ID:lSOb8OmU
とりあえず埋めようor書き込めなくなるまで書き込もうよ。
>>876氏は4で投下すればいいのでは。
>>876 そんなこと気にしないで投下を続けてください!
とでも言ってほしいんですか?キモス
パクリと確定されている要因が、私にもよくわかりません。
SS投下人として、自分の作品がパクリだと言われている可能性があるのは
心外ですし、もし本当に似ている箇所があり、それが不愉快なのであれば
指摘してくださったほうがこちらとしても納得できます。
どうか教えていただけないでしょうか?
「よくそういう恥ずかしいこと言えるな」とか?w
881さんのことではないよ
883 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/21(木) 15:19:19 ID:VWgue5+f
つーか、歌詞のパクリってどれのことよ?
>>883 のだめスレ1嫁。
投下後に突っ込まれてるから分かる。
好きだからってパクリ元を伏せて投下しても、誰かが見てるという例。
音楽とか歌詞とかのネタをぱくる、というか、題材にするのは別にいいと思うが、
その人の文体とか言い回しとか表現方法が似ているのは問題だろ。
とって貼り付けたようなのとかさ。
セリフなんかはありきたりだからかぶって仕方ないとしても、読んでいて
「●●の文体に似ているな」というのは構わないの?
「○○の文体に似ている」というのは、確かに問題にはなるでしょうね。
「私のマネされた」と作家さんが思うようなほど似ているのであれば。
ただ、それが多くの第三者から見ても明らかである場合に限る、のでは?
そもそもその文体が、作家さん独特のものであるのかどうか、さらに言ってしまえば
作品そのものがすでにパロディであるという点からして「パクリだ」「パクリじゃない」
という議論は難しいと思っています。
しかし、やっぱりどれがパクリと言われているのかさっぱりわかりません。
抗議してる人は「明らかに」という言葉を使っているけれど……。
>>884 スレ1ざっと見てきたが、それらしきものは見当たらなかったが。
パクリと言うか、好きなSSを参考にして書くことはあるんじゃない?
それがSS職人のものであったり、好きなプロの小説家のものであったり。
そうやって書いていくごとに、自分の文体というものを掴んでいくので、
あまり目くじらを立てるのはどうかと思うが。
>887
"アラーム"で検索してみ。
件の人は指摘されてすぐ謝ってたが。まぁ謝ればいいってもんでもないけど。
こういう場所での歌詞引用はこういう場所ならではの
お遊びみたいなもんだと思ったほうがいいと思う。(それでも控える方がいいと思うが)
文体や言い回しなんかのパクはどこまで議論しても解決しないと思う。
例え似てたとしても、わざと真似したのか、憧れて悪意無く似てしまったのか、
もともとそういう文体だったのは書いた人にしかわからないと思うし。
なんにせよ読み手があれこれ言っても結局は投下してくれる人の技量と良心にたよるしかない。
読み手としてはこれからのこのスレが職人さんにとって投下しやすい雰囲気になるように祈ってるよ。
これがシェークスピアの一節を引用、とかドイツリートの歌詞を引用、とかだったらどうなのだろう。
自分は雰囲気作りにそういう手を使うことがあるんだが。
クラシック好きには常識だろうと思えば、黙って使うこともある。
「歓喜よ、美しき神々の火花よ!」とかね。
著作権が消滅してるか否かという問題も絡んでくるね。
まぁ書き手スレ向けの話題かもしれないね。
「明らかに」って
本当にわからないよ
今のところ「パクリ」と言っているひとは
本人だけなの?
パクリだとしたらどこがどうパクリなのか
言ってくれないと
ただの荒らしみたいなものだよ。
>881、886 は私の書き込みです。
コテハン明かしたほうがこの話はしやすいと思ったので、これで書き込ませていただきます。
>864さんのおっしゃるとおり、私は以前「いよかん」のHNで投下していた人物です。
その節は多くの方々に不愉快な思いをさせてしまい、本当に申し訳なく思っています。
今回のことも、私の投下直後に起こり、さらに、以前パクリだというような指摘を受けた
こともあり、また私が原因なのではないかと非常に危惧しております。
そして、最近投下された職人さん方も恐らく、心穏やかではないと思います。
どこが「パクリ」であるのか教えていただければ、それについて認めて謝るなり
釈明するなり、完全ではなくとも一応の解決の糸口が見つかると思うのです。
その場を与えていただきたい。もちろんこれは私個人の意見ではありますが。
問題を起こした私が言うのもなんですが、雰囲気のよいスレになってほしいと願っています。
長々と失礼しました。
いよかんさんは
今までも何も悪いことしてないと思ってますよ!
不愉快なんてなかったし。
「パクリ」と言い出した人は誰なんでしょう?
これだけ人を動揺させて
言い逃げってことはないですよね?
どこがどうパクリなのか、
言ってこないなら、もうこの議論はやめにしませんか?
私もそう思いますよ。
パクリだと言った人も言い逃げではなく、どこがどうパクリだとはっきりさせるべきでは?
私はいよかんさんの作品が大好きですので、またいなくならないで下さいね!
あとアドバイスですが、心辺りのある人のメルアドがわかる場合は
直接メールを送ったり、もしくはフリーメールを取得して捨てアドとして
ここに張って、その人からの連絡を待つというのは?
(捨てアドは連絡が来たらすぐに抹消するということで)
こうなったら直接本人とやり取りされた方がお互いすっきりするのではないかと
思うのですが。
>891
第3者が言うのもどうかなと思ったし、
投下されたあと普通のレスが続いてたから皆気にしないような
些細なことなのかもしれないと思ってその時はスルーしたんだけど、
このスレの最初の方に投下されたss読んだときに「あれ?」と思う表現があったんだけど、
そのことについて聞いていい?
>894
はい。答えられることについては、お話したいと思います。
何でしょうか?
ごめんなさい。ちょっと時間ぎりぎりなので、これでいったん去りますが、
必ずお答えします。
それまでお待ちください。
>895
もうおなかいっぱい。できれば自ブログとかでやってもらえないでしょうか?
揉め事が起きるの、いやじゃないですか
原因や真相はどうあれ、もし、自分の投下直後に起きると気付いたのなら。
気に入らないヤツを追い出すには、難癖付けるのが一番だな。
真相がどうであれ、でてけになるし。
名無しの難癖に、コテハン作家はそこまで気にすることないのでは?
>897
なんでびーどろさんにいうのかわからない。
原因は名無しの難癖つけた奴でしょ。
898さんの言うとおり、
気にすることないと思う。
897が名無しの難癖つけた奴だったりしてなw
びーどろさん、気にしないほうがいいですよ。
びーどろさんは事態をなんとかしようと努力しているわけだし。
名無しの難癖つけた人の方が、言い逃げで性質が悪いと思う。
うん。
897が難癖の人じゃない?
>原因や真相はどうあれ、もし、自分の投下直後に起きると気付いたのなら。
「気づいたのなら」って
誰も納得してないことを一人で納得しているし。
>894はどこ行ってしまったんだ。
多分、私が考えてるのと同じ事思ってる気がするが。
でも、いよかんさんが空気嫁、だったのは事実。
>902
だからさ、そういうこというなら
はっきり言えば?
ネチネチと
気分悪いよ。
言いたい事があるならはっきり言った方がいいと思うよ。
びーどろさんはちゃんと聞いて、場合によっては謝罪もしたいって言ってるんだし。
ネチネチといびるなんて、まるでいじめだろ、これじゃあ。
うーん、ちまちま言ってないで、どこがぱくりだったのかを
パクリ元の作品名、作品の文章とぱくったと該当される場面
をきちんと書き込めばいいのでは?
ぱくり検証なんてどのスレでもやるでしょ。
誰が見てもぱくりなのか、一部の人がぱくりに感じるのか
はっきりするはず。
何がどうなのかも提示せずに、ダラダラ不透明なレスも気持ち悪い。
名無しは大勢いるし、ID変わっちゃえば逃げられるけど、
作家は少ないしコテで攻撃されることも多いんで、
ちゃんと言わないと信憑性ないよ。
まあ、あと3KBしか残ってないから、あまりここでは議論できないので、
やはり、
>>893みたいに個人間で解決した方がいいような気がするけどね。
自分の作品がパクられましたーなんて、元の自分の作品
まで晒せる人なんていないんじゃ。
908 :
名無しさん:2005/07/22(金) 01:08:01 ID:XFQwUfT9
議論は本スレやブログなどに。
埋めるための流し意見はどんどんここに。
>>905 もともと沈んでたスレだったんだよね、ここ。
しかも2と一緒に。
その辺原稿スレの人はどう思ってるのか知りたい。
ちゃんと書き込めなくなるまで使うべき。
自分も初期に投下したことあるけど(千秋×彩子)
パクリなんてするつもりなくても
エロは大体似た表現になるから
誰かに「パクられた」といわれても困る。
「ぱくられた」と言っている人も
絶対自分はだれとも同じ表現じゃない、と
いいきれるのだろうか?
プロでもなし、ここは2ちゃんだし
本家の千秋、のだめを勝手にエロにしているのに。
はっきりと〜じゃなく、なんとなく"ヘン"さを感じる。
文章のまとめかたもちょっと読みにくい。
それと後につくGJレスもちょっと変な感じがします。
911 :
名無しさん:2005/07/22(金) 01:41:42 ID:XFQwUfT9
GJの人は
・たまたま萌えなエロさだった。口調も好み
・とりあえずエロなのでGJって言っとく
かもしれんね。
なんかね。
自分は牛肉は好きだけど魚はダメだとすれば、その逆の人もいるわけで。
エロパロの中身やカップリングも好き嫌いがあって当然だし、好みの強要はよくないのでは。
ぴーどろさんの作品が好きだという人がこのスレの中に確かにいるわけなんだから、
気に入らなければスルー、これ鉄則。
あと、なんかネタバレスレで自演疑惑が上がったとき、GJスレをつけたのは漏れなんだわ。
びーどろさんの名誉のために言っとくね。
なんとなく「へん」じゃ
難癖だと思われるよ。
それくらいなら黙っていた方がマシ。
だれも投下できなくなります
GJレスだった。スマソ。
ちなみに、スレ4の87が漏れ。
なんで自演疑惑があがったのかよくわからんかったけど。
915 :
名無しさん:2005/07/22(金) 01:50:23 ID:XFQwUfT9
うーん…
過疎スレで、元ネタもいつ終了するかわからず
ガクガクブルブルしてる中SS書いてる身からすると、
「○○と似ている希ガス。そこんとこドウナノ」
とか建設的な意見を言えばいいと思うのだが、どうだろう
ただの苦情や文句ならば、NGして見ないフリするのも
2chの使い方だと思うんだが。
あ、煽りを無視するのも2chだとは思うけどね
おまいさんは、意見を言ってほしいのか、それともスルーしてほしいのか一体どっちなのよ
どちらともなく、流し意見なんだろうねぇ
パクられたってわめいてる人さ
オリジナリティあるって自信あるんでしょ?
早く元ネタ晒せよ
なんかさー、もうやめようよ。
お互い、傷つくだけのような気がする。
894です。
そろそろ500kbに達しそうですし
びーどろさん、お手数でなかったらメ欄のメアドへメールいただけませんか?
了解しました。ありがとうございました。
以前のような後味の悪い問題の終わらせ方を2度としたくないがための
私のわがままに皆さんをつき合わせてしまい、ごめんなさい。
現行スレがいい方向に向かうことを祈ります。
>902さん
難民での指摘も気づいていましたが、スレ違いのためお答えできませんでした。
こうして直接言ってくださったことに感謝します。
自演はこれまで一度もやったことはありません。信じてもらえるといいのですが。