697 :
瑞穂:05/03/19 06:31:39 ID:i3m+iQCM
ここは今からランブルローズスレになりました
〃´⌒ヽ
., -―― メ/_´⌒ヽ
/ / ̄ ´ヽ ヽ
./ , /// ト. ! 、 丶ヽ
l / /(((リ从 リノ)) '
| i l . ヽノ .V l
l ,=! l /// ///l l ねんがんのランブルローズをてにいれたぞ!
l ヾ! ', l ヽ_フ l l
| ヽヽヽ //
l ヾ≧ , __ , イ〃
li (´`)l {ニ0ニ}、 |_"____
li /l, l└ タl」/|ランブルローズ `l
リヽ/ l l__ ./ |_________|
,/ L__[]っ / /
698 :
269:05/03/19 08:15:02 ID:X3d3qEwG
ぐあ…
お出掛け前に見てたら、昨日投下したものにとんでもない間違いが…
三月の… ×
十月の… ○
三月じゃ引継ぎ終わってるよ…orz
保管庫の人
もしよろしければ作者別のまとめもしていただくとありがたいです
検索フォームも設置していただいていますが
作者の名前が基本的に数字になっているため
区別するのが困難なので
手間をかけることになるとは思いますが、できればお願いします
700 :
夫婦:05/03/19 12:50:19 ID:NZXSnsrb
『――20代女性の実に〜%が現在結婚をしたくないと、回答し……その中でもさらに〜割の女性が――』
「…………」
ぽり、
ここは都内某所にある、鏑木家の館。
それなりに豪華な作りではあるが、内装は意外と質素だ。
その一室……居間で鏑木紫苑はくつろいでいた。
『まさに、結婚に対する考え方の変動が見て取れますね、高梨さん』
『そうですね、やはり女性の社会進出が――』
ぽり、ぽり、
紫苑はというと、社会進出なんのその、コタツにとっぷりと浸かって煎餅を食べている。
ちなみに、洋間も別にあるのだが、和室がお気に入りらしい。
(瑞穂さん、遅いな……)
ぽり、ぽり、ぽり、バタンッ
遠くで扉の閉まる音がした。誰か帰って来たようだ。
すぐに、居間の扉が開かれる。
「おかえりなさいっ、あなた」
「はーい、ただいま〜。紫苑〜」
「……お義父様」
「あぁ、すまなかったな、瑞穂ではなくて。ガッカリさせてしまったようだ」
「いえ、そのような事は決して……申し訳ありません」
「いいんだ、いいんだ、気にするな。夫婦仲がいいのは非常に喜ばしい事だ。
ぬぁ〜〜、やはり我が家はいいなぁ」
ドカっとコタツに寝転ぶ。
「なぁ、紫苑。もう少し砕けてもいいんだぞ、わしに対しては。……躾が非常に行き届いてるのは判ったから」
「はい……お気遣い感謝します。……どうぞ、緑茶です」
「おぉ、すまんなぁ」
701 :
夫婦:05/03/19 12:50:59 ID:NZXSnsrb
「しかし、瑞穂も忙しいのだな、わしよりも帰りが遅くなるとは……
ズズズ……あちちっ、ん〜っ、んまい」
会話はそこで途切れた。
居間には、ただテレビの音だけが流れている。
『そうですか、ひとえに結婚といっても、色々と考え方があるのですねー。やはり現代ではお金も重要な……』
「かーっ、結婚なんて愛だろ、愛。判っちゃいないんだよ、こんなオッサンどもには」
テレビに応えるのもおじさんのする事だと思う。
「……愛、ですか?」
「ん? 愛だろう、それは。……何? 紫苑と瑞穂、最近上手くいってないの?」
「いえ……、そうではなくて。色々な形態がある以上、必ずしもそこに愛があるわけではないのでは、と」
「なるほど、……例えば政略結婚とか、言いたいわけ、かな?」
こくんっと、紫苑がうなずく。
起き上がる慶行。
「そうかもしれんな、一般的に政略結婚と言われるものには愛は存在しにくいかもしれん。
よっ……と」
ミカンを1つ掴む。
「だがなぁ、紫苑と瑞穂だって、言っちゃ悪いが、他所から見れば政略結婚に見えるだろ」
何気ない雑談のように、それこそミカンを剥きながら、聞き捨てならない事を言ってのける。
「………瑞穂さんは、私の事を愛してくださっています。
いくら、お義父様とはいえ――」
「待ーった、待った。わしが悪かった。そんな事はわしもよく知ってる。
ただ、お前らの関係も他所様から見れば、政略結婚に見えてもおかしくない、
だから、政略結婚なら愛はないなんて事はない、と言いたかったんだ」
「なんだか、乱暴な論調ですわ」
「そう、だな。そうかもしれん」
702 :
夫婦:05/03/19 12:51:41 ID:NZXSnsrb
慶行は今度こそ姿勢を正すと、紫苑を正面から見据える。
「半分食べるか? 甘いな、このミカン」
「……いただきますわ」
「ただなぁ……わしが政略結婚と言われるような結婚をしてるから、
愛がないだなんて言われて、少しムキになっただけだ」
「政略結婚、だったのですか?」
「……あぁ、そうだ。親の決めた結婚だった」
「……お義父様を見ていると信じられません」
「だって、愛し合ってたからな、わしら」
慶行がテレビを消す。居間には静寂。
「聞きたい? わしと幸穂の馴れ初め」
「ここまでお膳立てされてしまっては、聞かないわけには行きませんわ」
さも待ってましたとばかりに、ニカーッと笑う慶行。
「取り合えず、今日は二人の出会いから行こうか。あ、話の前にお茶淹れなおして来るわっ」
「お義父様、お茶なら私が……」
云い終わる前に、さっさと行ってしまった。
不思議な方だ。
瑞穂さんとどこか似ているようで全然違う。
母親似なのかな? 瑞穂さんは。
すぐに、飛んで戻ってきた。
「いや〜、折角だから、お気に入り持ってきちゃった」
「お義父様、私お酒は……」
「固いこと言いなさんなって、折角の可愛い娘との語らいなんだから。はい、ちょとだけちょっとだけ」
ドブォドブォドブォ
「お、お義父様……?」
「いいのいいの、雰囲気雰囲気。持ってるだけでもいいから」
押しの強い慶行にどんどん流されている。
「それじゃ、早速始めようか。わしと幸穂の出会いの話」
カランっと紫苑のグラスで氷がなっていた。
「わしが初めて幸穂と会ったのは、まだ子供の頃だった――」
703 :
夫婦:05/03/19 12:52:26 ID:NZXSnsrb
親父に連れてこられたのは、馬鹿でかい日本庭園つきの屋敷。
通された客間には爺が一人座っていた。
親父とそいつの話には興味はなかったし、どの道当時のわしに理解できるような話ではなかった。
そして、しばらくして……その爺が誰かを呼んだ。
すぐさま現れた女中さんに爺は一言、「幸穂を、ここに」と告げた。
女中さんも一言「かしこまりました」とだけ残すとすぐに消えていった。
一体誰を呼ぶというのか知らんが、どちらにせよわしには興味のない事だった。
わしはさっさとこの場を切り抜けて、裏の山で遊ぶことばかりを考えていた。
そしたらな、やってきたんだよ。今までお目にかかった事もない、
お伽話の中から飛び出してきたような、お姫さまがな。
全てが完璧だった。
普段着のように和服を着こなし、艶々の髪を綺麗に揃え、
そしてその立ち振る舞いまでが、わしにとって常軌を逸したものだった。
歩き方、仕種、座り方、話し方、
何から何までわしの知っている子供という生き物とは違っていた。
極め付けに、すました顔して表情ひとつ決して変えずに、
「宮小路幸穂でございます。お逢いしとうございました、慶行さま」
と、わしを名指しで呼びやがった。
何が何だか分からなかったよ。ただ、無性に腹が立っていた。
自分と同年代の子供にこんなわけの判らない生き物がいるだなんて信じられなかったんだよ。
そこまで話すと、一旦グラスを傾ける。
「それで……、その後どうなったのですか?」
「連れ出した」
「……は?」
「むかついたから、無理やり連れ出して子供のなんたるかを叩き込んでやった」
一度にグラスを空にした慶行に紫苑が酒を注ぐ。
「あぁ、何度思い出してもあれは傑作だったな」
慶行の意識は、また遠い過去へと戻っていく。
704 :
夫婦:05/03/19 12:53:24 ID:NZXSnsrb
「慶行さま、一体どこへ行くのでしょうか」
「……裏山」
「ぇえっ!?」
よっぽど意外な言葉だったんだろうな。
それまで澄ましていた幸穂が、
初めて感情の篭った声を発した。
初めて顔をあげた。
初めて表情を彩らせた。
初めてわしと目を合わせた。
子供心に、それがよっぽど嬉しかったんだろうなぁ……。
客間で初めて見た幸穂は確かに美しかったが、
わしはこっちの方が断然可愛いと思った。
ひょっとしたら、この時既にわしの心は決まっていたのかもしれん。
勿論まだ自覚はなかっただろうがな。
それからは本当に楽しかった。
林で虫を採って蜂に追われたり、
小川に沢蟹を捕まえに行って、転んで二人で水浸しになって、
原っぱに寝転んで服を乾かして、
わしにとっては何の変哲もない事が、幸穂には全て初体験だったのだろう。
何をするにも顔を輝かせて、「慶行さま、これっ、これは何ですか?」と聞いてくるんだ。
わしはその度に得意になって知っている事を全部話してまわった。
まるでお姫様を連れ出す、悪い魔法使いだ。
「――王子さま、ではないのですか」
やめてくれよ、柄じゃない。
それに、王子様というには少々低俗だった。
お姫さまを連れ出して悪いことしまくったんだからな。
705 :
夫婦:05/03/19 12:55:11 ID:NZXSnsrb
勿論後でこっぴどく叱られたぞ、親父に。
ただでさえ、習い事だのをさぼって近所のガキどもと遊び歩くわしを
快く思っていなかった親父だからな。
宮小路のお嬢様まで連れ出したとなりゃあ、そりゃカンカンさ。
顔の形が変わったぞ、実際。
「でも、わたくし……幸穂さまのお気持ちがよく分かりますわ。
きっと、夢のような時間だったのだと思います」
そうだなぁ、そうかもな……。
親父にボコボコにされたわしの事を、幸穂は泣きながら手当てしてくれたよ。
へったくそだったなぁ。幸穂の……手当て……。
その頃にはわしの中で幸穂は、完全に同年代の普通の女の子になっとったよ。
その後も帰る寸前になるまで二人一緒に遊んですごした。
そして……いよいよ帰るとなった時、
車に乗り込むわしに幸穂は微笑んで言った。
「必ずまた、逢いに行きます」
わしは、それならまたこの女の子と遊べるなって思って、
「あぁ、必ずだ。そしたら次こそは、いつまでも一緒だ」
と応えてしまった。
「それがまさかなぁ……大体、あんなガキだったのに、許婚だの婚約だの、
分かるわけないだろう、なのに幸穂の奴ときたら……」
酒が随分まわってきたらしい。
「そうですか? 分からずにそんな事を仰ったのなら、
お義父さまも中々に女性泣かせですよ」
「そうか? 紫苑に言われるとなんだか照れるな、わし。
……おっと、紫苑…グラスが空いてるぞ」
とくとくとく……何杯目だろうか、紫苑のグラスもまた満たされていく。
「だからなぁ、十年以上過ぎたある日、幸穂がうちに押しかけてきた時は、本当に驚いたよ」
「……それはまた、急展開ですね」
706 :
夫婦:05/03/19 12:56:41 ID:NZXSnsrb
あれはわしが高校を卒業した時期だ。
小さい頃から悪がきだったわしは、その頃には鏑木グループなんて鬱陶しい存在以外、何者でもなかった。
当然跡を継ぐ気もなかったし、大学に入ったら家出して自立する腹積もりだった。
卒業と同時に、結婚話なんて持ってきてやがったのも気に入らなかった。
その日も親父と大喧嘩をしとった、こんな家出て行ってやるっ……とな。
そうしたらな、来たんだよ、あいつが。
物凄い剣幕で怒ってるんだよ、見ず知らずの、物ッ凄い美人が。
慶行さまの大嘘つきって泣いて怒るんだわ。
あれには参ったよ。
あの時の女の子がだぞ、いきなり飛び切りの美人に成長してだ、
自分と結婚するために俺の家出を止めにきやがった。
その後は親父そっちのけで結婚前から夫婦喧嘩さ。
しかし、どうにも話が合わないんだよ。
そりゃあ、そうだ、
わしの中では結婚の約束は親がしたものだってのに、
幸穂の中ではわしと去り際に直接交わしたも言葉になってるし。
俺は幸穂は親の言いなりで無理やり結婚させられに来たと思ってたのに、
幸穂の奴は、あの日から毎日わしの妻になる日を夢見て生きてきたといい始める始末だ。
まったくもって大混乱だ。
「それで……結局どうなったのですか?」
「まあ……色々、あったさ。……色々、な
ただ、まぁ……今現実にわしはここにこうしているわけで、……それが結果だな」
慶行がグラスを一気にあおる、何となく紫苑も真似してみたくなり、それに続いた。
707 :
夫婦:05/03/19 12:58:14 ID:NZXSnsrb
「次の日からな、幸穂……そのままこの家に居つきやがった。
結婚するまで帰ってくるなと両親から仰せつかってるなんて、意味不明な事いいつつ、
毎日わしの横で説得しながら、幸せですって語りかけてくるんだよ。
反則だと思わんか? わしにとっても初恋の人だったし、幸穂はあんな女だったし……
正直、三日と持たなかった、落ちるまで」
「まぁっ、情けないですわ。意地でも一ヶ月は頑張ってもらわないと、張り合いがありません」
「や、まぁ……なんだ? その、既成事実、作られちゃったしなぁ」
「……お莫迦。それでは女の思う壺ですわよ、お義父さま」
「……まぁ、そんなこんなで目出度く結婚というわけだ。
いやあ、あの頃は辛かった。それまでサボってた分、片っ端から経営の事を詰め込まれたからな」
二人とも、いい感じに酒が回っている。
ボトルは、既に三本目だ。
「でも、支えてくれる人が、ちゃんと、いらっしゃったのでしょう?」
「あぁ……とても幸せな時間だった」
「ありがとうございます。とても…興味深いお話でした……。
それと、謎が一つ解けましたわ。生粋のお姫様を宇宙人に仕立て上げた、犯人が誰だか」
「わしのせいかな、やっぱり」
「お姫さまに変な事を教えるからいけないのです。少々刺激が強すぎたのでしょう。
……でも、ちょっぴり羨ましいですね」
随分と時間が過ぎてしまったようだ。
既に日付が変わっているというのに、瑞穂はまだ帰ってこない。
「遅いな、あの莫迦息子」
「本当、酷いです。こんな時間までほったらかして」
ぐびぐびぐびっ、……一気飲みだ。
今の話を聞いた後で、自分も夫が恋しくなったのだろう、
紫苑のご機嫌が傾き始める。
「がっはっは、何だ紫苑、瑞穂の話なら、パパがいくらでも聞いてやるぞ。
二人の馴れ初めも詳しく聞きたいな」
「お義父さま聞いてくださいな、瑞穂さんったら――」
夜更けの親子の語らいは、恐らく瑞穂が帰ってくるまで続く。
708 :
夫婦:05/03/19 13:00:51 ID:NZXSnsrb
バッターンッ!
屋敷の玄関が勢いよく開け放たれる。
「にゃっはっは〜〜〜! 今帰ったぞ〜〜〜〜!」
「もうっ、まりやさん、いけませんわ。こんな夜中に騒いだらご近所さまにご迷惑ですよ。
めっ、お仕置きしちゃいますよ」
「社長、何を訳の分からない事を……口調が女性になってま――きゃああああっ、いやっ、だめっ、
瑞穂さん、お待ちください、ちょ……きゃあ……んむっ」
「あ〜、貴子ばっかりずるーい。瑞穂ちゃん、あたしもに飲ませて〜〜」
「もう、しょうのない子ね……それではまりやさんにも、ん〜〜」
酔っ払い二人組みと不幸な秘書一人のご帰還のようである。
『……なのに、瑞穂さんったら、ベッド上だと急に人が変わったように――』
『……なんとっ、それは羨まし、もとい非道な息子だ。今度厳しく言ってやらねばなっ』
居間のドアに手をかけた貴子は、嫌な予感がした。
「うわ、お酒臭い……」
後ろに酔っ払い二人を抱えているというのに、
「おぉっ、帰ったか瑞穂。丁度よかった、少し話がある、ここに座りなさい」
「あなた〜! 遅いですよぉ、私ずっと待ってましたのに、さっ、早く寝室に行きましょう」
「ちょ〜っと、瑞穂ちゃんはあたしと飲むんだい。嫁はすっこんでろいっ、ちくしょ〜!」
「あらあらっ、困りましたわね……。私の体は一つしかありませんのよ? 皆さん」
「…………はぁ」
「さっ、ささささっ、幸穂〜〜〜〜!!」
「はぁい、パパ。どうしたんですか〜、あらあらっ、泣き虫さんですねぇ」
「お義父さま! 私の大切な旦那さまに何をなさるのですかっ! 離して、離してくださいましっ!」
「なーにが旦那さまだ! こちとら瑞穂ちゃんとは十数年来の幼馴染だっつーの、チクショウ!」
やってられない…………苦労多き社長室長も、あびるように酒を飲み始めた。
次の日の朝の事を思うと、飲まずにはいられなかった。
709 :
夫婦:05/03/19 13:02:50 ID:NZXSnsrb
708を人は蛇足と言う。でも反省はしていない。
ご苦労様っ!!! いや〜楽しませてもらったですよ。
思わず4回読み返してしまったです。ええ話でした。
にしても瑞穂ちゃん、こわれすぎ(笑)
似てるんだか似てないんだかワカラン親子だなぁ。
ともあれGJ。
GJです。
これまでとは違った慶行&幸穂の関係ですね。
結構、幼馴染説(一応これも幼馴染にはなることはなるけど)が多かったので、新鮮で面白かったです。
私も
ふたりの別のネタがあったのですが、幼馴染説が強力だったのでボツになってたんですが・・・
発掘して書き直そうかな。
おっと、失礼。名前欄書き忘れた。
712は初代スレ45です。
>へったくそだったなぁ。幸穂の……手当て……。
これが堪らんです。
715 :
402:05/03/19 14:39:27 ID:itoz9+jR
>>709 わははは、楽しませて頂きました。
紫苑さま・・・からみ酒なのでしょうか?
貴子さんは、(間違いなく)からみ酒になるかと(きっぱり)
翌朝が、大変なような気がしないでもないのですが・・・
どうしてシリアスっぽい話を書いているときに、こういう話に遭遇してしまうのか(^^;
ご苦労様でした。
一番からんでたのは間違いなくまりやだな。
ところで作者は53ですか?
>>717 素晴らしいっす!GJ!
つーか本家を思い起こさせるようなシュールっぷりで見事ですw
女装とかイミネー!ふんどしかよ!しかもそのふんどしに描かれた絵もまた・・・細かいところまでGJですわ。
>670に追加してみるテスト。
ある日の鏑木家
「まったく…女の瑞穂さんに戻らなくてはいけませんのに、男の瑞穂さんを呼び出してどうするんですか」
「いや、戻るとか呼び出すとか、僕は元々男…」
「瑞穂ちゃんは黙ってて!」
「はい…」
(なんで僕が謝らなくちゃいけないんだろう…)
「すみません、先ほど祝杯代わりに頂いたワインに酔ってしまったようです」
「それで理性の箍が外れたと…って、紫苑さまかなり強い方じゃありませんでしたっけ?」
「うふふ、久方振りに女装した瑞穂さんに会えると思ったら嬉しくて。それで気が緩んでいたのだと思います」
(((……絶対嘘だ)))
「まあとにかく、まずは女装の仕方から思い出さないとね。瑞穂ちゃん、お化粧の仕方は覚えてる?」
「え、うん。一応は覚えてるけど…」
「『覚えています』ですわよ、瑞穂さん?細かいところから襤褸が出るんですから、今から気をつけませんと」
「あー、でもあれから数年経ってるし、顔付きとか変わってるかもね。そしたらメイクも変えなきゃ駄目だし…とりあえず、復習ついでにあたしがやったげよか?」
「そうですね、その方がいいと思いますわ」
「んじゃ早速その椅子に座って、瑞穂ちゃん」
「はいはい…」
「うーん…相変わらず恐ろしいほどの肌理の細かさだわ。男とは思えないわね」
「まりやさん、この色なんてどうかしら?」
「うん、よさそうね。いただき!」
「あ、あまり厚化粧なのはちょっと…」
「お化粧のノリもいいし。スタイルも崩れてないし。いいなぁ、やっぱり瑞穂ちゃんいいなぁ」
「……」(久々に胸パッドで遊べて御満悦)
「…うわ」
「これは…」
「まあ…」
「…やっぱり無理だったんでしょ?僕…じゃなかった、私だって大人になったんですから」「…そうね、確かに恵泉時代の瑞穂ちゃんからすれば別人だわ」
「それじゃこの話はなかったということで…」
「だってますます美人になってるもん…」
「へ?」
「わ、私女としてちょっと自信をなくしてしまいそうですわ」
「お義父さまが忘れられないのも無理ないかもしれませんね…」
そんなこと云われても…
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ノノノノj{_) ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ´θ^θン)u ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
「とにかく、間に合わせどころか今すぐミスコンに出ても優勝狙える素材と分かった以上、妥協は許さないわよ瑞穂ちゃん!」
「ええ、理想の叔母として振舞ってもらいましょう」
「うふふ、ちょっとしたマイフェアレディと言ったところですわね」
721 :
206:05/03/19 16:58:55 ID:h8LBJbnz
相変わらず全然話進めてません。
ごめんなさい。
あ、一箇所改行忘れてた。
「私だって大人になったんですから」の後まりやの台詞、「…そうね、確かに恵泉時代の」は脳内で改行しといてください。
722 :
5時起き:05/03/19 17:28:07 ID:m+f2QXNR
出張終了記念小ネタ投下。
卒業式の後のカラオケにて。
「♪いまぁ、春が来て〜、きみぃは〜キレイに〜なった〜
去年より〜ずっと〜 キレイに〜なった〜」
「イヤあの、まりや? そこの所だけ強調して私の方見て歌われても…」
スマソ、
>>719-720を見てふっと思い付きました。
取り敢えず206氏GJです。
さてまだ見て無い分見て来ます。頭が痛い気がするけどきっと気のせいだ。
723 :
402:05/03/19 18:54:09 ID:itoz9+jR
>>720に追加してみたりして
ある日の鏑木家。
「とは言っても、やはり、おもしろくないですわね」
「だよね。女としてのプライドを・・」
(だから・・・ぼくは、おとこなんだってば)
「瑞穂さんが、女性なら、我慢もできますが・・・やはり、凹みますわ」
3人揃って瑞穂を睨むと
「きりきりやっていただきます。ええ、手加減などしませんとも」
「だね。手加減いっさいなし」
「そうですわ。時間もないことですし、容赦なしで、思い出していただきますわ」
「あの・・・・私恨が交じっているような気が・・・・」
瑞穂の呟きを耳にして
「ごちゃごちゃ言わない」
「私恨など交じってませわ」
「そうですわ。被害妄想では、ありませんの?」
と、集中砲火を浴びて
(絶対私恨が交じってる)
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怪気炎を上げる女性陣とは対照的に、瑞穂は凹んでいた。
724 :
402:05/03/19 18:58:15 ID:itoz9+jR
ますます。美人になった?瑞穂ちゃんが、嫉妬の集中砲火を浴びてしまいました。
「ぐあああっ…落ちるぅっ・・・!いいのかぁっ!並木道で落ちてもいいのかぁっ!」
「貴子さん」
「無理だぁっ!瑞穂さんの前で落ちる羞恥に勝るものなどないぃっ!自制など聞かないぃっ!」
「……では、どうしたら僕が貴子さんのことを好きだって…信じてくれますか?」
「ならキスしろぉっ!がんばってキスしたら許してやるぅっ!」
「……貴子さん………ん……っ」
「あほかぁ!そんな小学生のようなキスで許してもらえると思うなぁぁっ!」
そうはき捨てた貴子さんの口に今度は瑞穂が開いた口を重ねる。
そして下を差し入れ、貴子の口を求めた。
れおれおろ双方の下がぴったりと合わさった口の中で絡み合う。
それが頬越しにもはっきりと見て取れた。
ときに貴子の下に吸い付き、上唇を食べるように自分の唇で挟み込んだりした。
それをさせておいて貴子は、羞恥心を高めるの忘れない。
「ぷぷぅっ…!はああぁぁっ!参ったあぁぁっ…さらに恥ずかしくなりすぎて結局落ちちまったあぁぁっ…!」
どさっ
「わわっ!!た、貴子さんっ?!」
726 :
箱:05/03/19 20:37:19 ID:d1WHnt/3
一子絡みでSSできたので投下します.
おとボクやってて一番感動した話は?と、聞かれたらTOP3のうち2つは一子絡みになると思います.
色々感動を与えてくれた一子ちゃんに捧げるSS.
4部編成ととても長いですが, シリアス好き一子ちゃん好きな人は是非読んで頂けると幸いです.
私が一子ちゃんに出会ったのは・・・そう、あれは2年生の夏のある日。
いつものように・・・いえ、たまたま遅刻してしまい慌てて寮を飛び出して学校へ向かおうとしていた時でした。
どふっ
幸穂 「きゃっ」
生徒 「ふわわっ?!」
幸穂 「まぁ・・・大丈夫?」
一子 「はっ、はいっ!ごめんなさいすいません!私ちょっといや大遅刻しそうな
ので急いでいたのですがパンをくわえていた上に前方不注意で人様にこの
ようなご迷惑をお掛けしてしまいましてっ!大変申し訳ありませんと申し
ますか、生まれてきて申し訳ありませんと申しますかこのっ・・・!」
ぶつかった女の子は鼻の頭にバターをつけたまま怒涛の勢いで喋りだした。
それが、私にはこの上なく面白く、そしてかわいく思えたのでした。
幸穂 「・・・えっと、ストップ」
一子 「・・・はい」
なんとかその女の子は喋ることを止めてくれた。
幸穂 「私も遅刻してしまいそうなのですが、ここは一つ、そんなに慌てないでご
一緒に遅刻してみてはいかがかしら・・・パンをくわえたまま、前を見ず
に走るのは・・・やはりとても危険だと思いますし」
一子 「は、あの・・・」
その女の子はとても申し訳なさそうに少し俯いてしまった。私は逆にそんな彼女の純粋さがとても気に入ったのでした。
幸穂 「大丈夫、遅刻した程度で世界が滅んだりしませんよ・・・それに、鼻の頭
にバターが付いていますよ」
一子 「あわわっ・・・」
幸穂 「ふふっ・・・これでお拭きなさい?」
私は花紙を一子ちゃんに渡してあげた。その時の一子ちゃんのなんとも言えない表情に自然と笑みがこぼれた。
双つの流れ星 〜〜思い出の欠片〜〜
並木道の桜が満開になる頃、この学院に再び恵泉女学院生徒達の笑い声が弾ける。
いつものように寮を出るとそこには一子ちゃんの姿があった。
一子 「幸穂お姉さま、おはようございますぅ」
幸穂 「おはようございます、一子ちゃん」
毎朝、寮から出てくる私を一子ちゃんは待っていてくれて、一緒に登校するのが日課となっている。
この日も、いつものように並木道の下を一子ちゃんと並んで歩いている。
私には、一子ちゃんとこうやって一緒に楽しくお喋りするのが一番の楽しみだった。
幸穂 「こうやって一緒に登校するようになって、どのくらいたつのでしょうね?
一子ちゃん」
一子 「え〜とですね〜、去年の9月からですから・・・もう半年になりますね」
幸穂 「そう・・・もう半年にもなるのね」
一子 「はい!半年間も幸穂お姉さまの朝の貴重な時間をなんといいますか平々凡々
な私めに割いていただいて不肖高島一子、本っっっっ当に・・・言葉では表
現できないくらいに感謝しているわけで、これもひとえに信心深い私に対す
る神様仏様イエス様キリスト様のご褒美であると日々思っているわけであり
まして・・・」
幸穂 「ふふふ、イエス様とキリスト様は同じですわよ?一子ちゃん。それに、あん
まりたくさんの神様を信仰するのは、信心深いとは言わないわよ?」
一子 「そ、そうだったのですか〜・・・」
一子ちゃんのマシンガントークもいきなりの弾切れになったらしく、少し困った顔で私を見上げていた。
喜怒哀楽を素直に表現する一子ちゃんが私は本当に大好きだった。
幸穂 「ふふふっ、一子ちゃん。私は一子ちゃんと朝こうやって一緒に登校するのが
とても楽しいのよ」
一子 「幸穂お姉さま・・・あ、ありがとうございます。こんな何も芸がない帰宅部
4等兵な私としましては今のお言葉、本っっ当にもったいのうございます。」
幸穂 「それにね、私と一緒に登校するようになって、一子ちゃんの遅刻防止にもな
っているのよ?」
一子 「そ、それは確かに遅刻は減りましたけど・・・幸穂お姉さまが遅刻した時は
私も一緒に遅刻しているじゃないですかぁ〜・・・」
幸穂 「あら・・・そういえばそうだったわね、ふふふ」
一子 「はははっ、さすが幸穂お姉さまですぅ」
私と一子ちゃんは満開の桜の下、二人笑いながら並木道を歩いていた。
今年も・・・恵泉女学院最後の一年も楽しく過ごせるとその時は信じて疑わなかった。
【6月のある日】
今年度のエルダー投票日も近づき、学院内の話題もエルダー一色になりはじめたある日の午後・・・
「今年のエルダー、誰が選ばれると思います?」
「やっぱり〜、生徒会長の今日子お姉さまじゃないからしら」
「華道部の陽子お姉さまもとても清楚な感じがして素敵ですわよ」
教室や廊下のいたるところでこのような会話が行われている。
一子 「ん〜・・・」
私は一人机に座り、クラスの生徒が今年のエルダーについて盛り上がっている様子をなんとなく眺めていた。
一子 「今年度のエルダーは幸穂お姉さまが一番相応しいと思うのに・・・」
全てを包み込んでくれるような優しさ、普通の人にはない独特の雰囲気・・・あの人をおいてエルダーになる人なんていないのに。
そして何よりも大好きな幸穂お姉さまにエルダーになってほしかった。
一子 「よぉぉぉし!高島一子の名にかけて、幸穂お姉さまをエルダーにするのですよおお
おおおおお!!!」
私は天に向かって拳を突き上げて叫んだ。
・・・・・・・・・。
一子 「と、言ったものの・・・どうしたらいいのかさっぱりわかりませんねぇ・・」
どうにかして幸穂お姉さまの素晴らしさをみんなにアピールしなければならないのに・・・
一子 「はぁ・・・一体どうすればいいんでしょうか・・・。」
とりあえず、ない知恵を振り絞って考えてみた。
幸穂お姉さまがエルダーになるにはまず知名度を上げなければならない。何かのきっかけで有名になってもらい、さらにその上で幸穂お姉さまがいかに素晴らしいかを知ってもらわないといけない。
そのためには・・・・・・・・・・私は一つの作戦を考えた。
翌朝、いつも通りお姉さまと一緒に学校へ登校している時、私は作戦実行に向けて思い切って切り出してみた
一子 「幸穂お姉さま、今週の土曜日はお暇ですか?」
幸穂 「え?今週の土曜日は・・・別に予定もないので暇ですけど。突然どうしたの
一子ちゃん?」
一子 「そのですねぇ・・・お姉さま・・・一子と一緒にお買い物に行きませんか!?」
幸穂 「・・・!?一子ちゃん・・・どうしたのそんなに改まって、ふふふ。お買い物な
らよく二人で行っているじゃないの。」
しまった・・・、話しの振り方が少し不自然だった・・・。ただ、そんなことで動揺するわけにはいかない。なぜなら、壮大な幸穂お姉さまエルダー計画の始まりなのだから。
一子 「いや最近、幸穂お姉さまとお買い物に行ってないな〜、なんて思ってたもので
すから、えへへへへ」
幸穂 「6月になってから・・もう2回も一緒に買い物に行ってますわよ?一子ちゃん。」
しまった・・・、墓穴を掘ってしまった・・・・。ただ、そんなことで動揺するわけにはいかない。なぜなら、壮大な幸穂お姉さまエルダー計画の始まりなのだから。
一子 「あははは〜。そ、そうでしたね。確か・・・幸穂お姉さまがお好きなお店の
新作が今週からお店に並ぶので、それを見に行こうかな〜って思いまして」
幸穂 「え・・・?確か・・・新作が発表されるのが今週で、お店に並ぶのはもう少し
先のはずではないですか?一子ちゃん。」
しまった・・・さらに墓穴を掘ってしまった・・・。 ただ、そんなことで動揺するわけにはいかない。なぜなら、壮大な幸穂お姉さまエルダー計画の始まりなのだから。
一子 「も、申し訳ありません!私の勘違いです!でもでも私はお姉さまと一緒に買い
物に行きたいんですぅ〜><」
し、しまった・・・動揺のあまりもう無茶苦茶な言い分になってしまった・・・。言い終わった後、ちらっと幸穂お姉さまを見ると、幸穂お姉さまは笑いながらこう仰ってくれました。
幸穂 「ふふふふ、ありがとう一子ちゃん。私も一子ちゃんとお買い物に行くのはとて
も楽しみなのですよ?それじゃあ今週の土曜日ね、楽しみにしてるわね。」
一子 「は・・・はいぃぃぃ!!普段なんの役にも立たない一子ですが、幸穂お姉さま
を命に代えましてもお守りいたしますぅぅ!!!」
ぁっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!?
ま、まずい・・・変なことを口走ってしまった・・・。
幸穂お姉さまは最初きょとんとした顔をしていたが、すぐに笑顔でこう仰ってくれました。
幸穂 「ふふふふ、本当に一子ちゃんは面白い子ですわね。」
一子 「は、ははは・・・ありがとうございますです幸穂お姉さま。」
なんとかばれずにすんだ・・・私は幸穂お姉さまの見えないところで安堵の息をついた。
【土曜日】
私と幸穂お姉さまは約束通り二人で街に買い物へ出かけた。
百貨店を3つほどハシゴして、美味しいと評判のケーキ屋さんでお茶をして・・・本当に幸穂お姉さまと一緒にお買い物に行くと楽しくしょうがなかった。
しかし・・・・・・・今日はいつものと違う・・・なぜなら、幸穂お姉さまエルダー大作戦が実行される日だからなのだ。
一子 「(ドキドキ・・・)今日は頑張るわよ一子!!」
心の中でそう叫んでいた。
今回、私が考えた幸穂お姉さまエルダー大作戦・・・その内容とは、
私と幸穂お姉さまがいつものように楽しくお買い物をしている。そこへ、突然見知らぬ男が現れて私を誘拐しようとする。そこでお姉さまが誘拐しようとした男達を倒して一躍有名人になってもらう。
そうすれば、幸穂お姉さまの知名度も一気に上がって、エルダー間違いなし!!!!
一子 「ふふふふ・・・なんて完璧な作戦なのでしょう。」
構想期間:約3日、リハーサル:なし・・・十分過ぎるぐらいの準備はできている。あとは、私を誘拐してくれる男達がそろそろ現れてくれるはず・・・なのだが・・・。
733 :
箱:05/03/19 20:47:41 ID:d1WHnt/3
タ・・・タイトルが・・・_no|||
【双つの流れ星】 に脳内変換よろしくお願いします・・・.
あと、どなたか次スレ立てお願いしてもよろしいですか・・・
_no|||スレ立て方わからなくてすみません・・・
一子 「あの子達・・・ちゃんと地図書いて渡したのに・・・どこにいるのかしら。」
私を誘拐する手筈として、近所の幼馴染の男の子に協力してもらっており、計画ではここの通りを歩いている間に誘拐してもらうはずなのだが・・・。
一子 「・・・むむむ、一体全体どうしたのでしょうか・・・。」
幸穂 「一子ちゃん?」
一子 「は、はぃぃぃぃぃぃ!!?なんでしょうか、幸穂お姉さま。」
幸穂お姉さまが不思議そうな顔で私の顔を覗きこんでくる。
幸穂 「いえ、さっきから何度もこの通りを通っているから・・・なんでだろうと思い
ましたので。」
一子 「い、いえ。そっ、そういえばそうでしたか!?それは人間いざという時、左に曲
がってしまうという習性がありまして、それでえ〜とよくわからないことを申
し上げてしまって申し訳ありませ〜ん・・」
幸穂 「ふふふ、今日の一子ちゃん、なんだかそわそわしてるわね。何かいいことでも
あったのかしら」
ぅっ・・・いいことというかなんというか・・・それにしてもあの子達・・・道に迷ってるんでしょうか。
幸穂 「さぁ、大分暗くなってきてことだし。そろそろ帰りましょうか?一子ちゃん。」
一子 「は、はい!お姉さま!!」
元気な返事とは裏腹に心の中は作戦失敗に意気消沈していた。
一子 「結局・・・作戦は失敗かぁ・・・何か別の作戦を考えないと〜・・・。」
帰りの駅のホームで私は幸穂お姉さまにはわからないぐらいのため息をついていた。
「・・・電車が通過します。危険ですのでホーム白線の内側まで・・・」
電車通過を知らせる構内アナウンスが流れる。ただ、私は作戦が失敗したことと次の作戦をどうするかで周りのことを全然気にしていなかった。
一子 「ぁ・・・?!」
突然、少しばかりの立ちくらみに襲われた。ふらっと体が流れる。とっさに左足を前に出して体を支えようとしたけれどもホームのでっぱった部分に足を取られてしまった。
どふっ
乗客 「うわっ!?」
一子 「ぇ・・・?!ぁ、ああ・・・。」
さらに運悪くホームを歩いている乗客の人とぶつかってしまった。
幸穂 「・・・!?一子ちゃん!?」
一子 「きゃあああああああああ!!!」
私は勢いよく転倒し、その勢いのまま線路まで転げ落ちてしまった。
一子 「がっ・・・、ぃ・・・ぃた・・・。」
私は背中から線路の上に落下してしまった。落下の衝撃で一瞬呼吸が止まってしまった。
幸穂 「一子ちゃん!!早くホームに!!!」
幸穂お姉さまが悲痛な叫び声を上げる、それと同時に脳に響くようなブレーキ音が・・・。
はっと振り返ると私に向かって猛スピードで突っ込んでくる電車が・・・。
一子 「・・・・ぁ・・・・。」
私は恐怖の余りその場で身動きできなかった。ぁぁ、私の人生あっけなかったな・・・馬鹿なことを考えた私に神様が罰をお与えになったのかしら・・・。
走馬灯のように様々の思い出が蘇ってくる。当然、幸穂お姉さまと一緒に過ごした思い出も。
スローモーションで電車が私に向かってくるように感じられた・・・次の瞬間・・・。
幸穂 「一子ちゃん!しっかりして!!!」
幸穂お姉さまの声が耳元で聞こえたかと思うと私の身体は宙に浮いた。
一子 「・・・!?さ・・・幸穂お姉さま?」
我に返ると、私は幸穂お姉さまにお姫様だっこのかたちで抱き抱えられていた。
一子 「ぉ・・・お姉さま!?」
幸穂お姉さまはお姫様だっこのまま私をホームに投げ下ろしてくれた。
そして・・・次の瞬間・・・。
キィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!
耳をつんざくブレーキ音と共に電車が目の前を通過していった・・・。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
横にいた女の人が悲鳴を上げる。
一子 「さ・・・幸穂お姉さまぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
無情にも電車はそのまま私の目の前を通過していった。さっきまで幸穂お姉さまがいた場所を。
一子 「ぉ、お姉さま・・・うぐっ・・・わ、私のような・・・大馬鹿娘のために
・・・お姉さまぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
私はホームで人目もはばからずに号泣していた。こんな馬鹿の計画を考えなければお姉さまは・・・お姉さまは・・・。
私もこの場で死んでお姉さまに償いたいと思った。
「見ろ!!生きてるぞ!!!」
へ・・・?
ホームにいる乗客が叫んだ。私は涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げて線路の上へ視線を落とした。そこには・・・。
幸穂 「はぁぁ・・・10年分、寿命が縮んだ気分ですわね。」
線路の上に幸穂お姉さまが笑顔で座っていた。服は煤で真っ黒になりところどころ破れてはいたが怪我は一切しておられない。
一子 「・・・ぉ、お姉さまぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
私は線路の下へ飛び降りると幸穂お姉さまに抱きついた。
一子 「幸穂お姉さまぁぁぁぁ・・・ごめんなさいです!!!私・・・私ぃぃ・・・・。」
私は幸穂お姉さまに抱きついたまま更に大泣きしていた。
幸穂 「一子ちゃんが無事で何よりよ・・・一子ちゃんは私の大事な妹ですからね」
一子 「幸穂お姉さまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・。」
私はもう何も考えることができなく、ただお姉さまの名前を叫んで泣きじゃくっていた。
その時は気がつかなかったのだが、ホームにいる乗客達に私たちは盛大な拍手を受けていたを後日聞かされた。
その後、通過する電車を止めてしまったということから私とお姉さまは警察で事情徴収を受けた。
それにしてもなぜ幸穂お姉さまが無傷で助かったのか不思議でならなかったが、実は私をホームに投げ下ろして下さった直後線路の上に寝転ぶような形で電車と線路の間に身体を入れて助かったというのだ。
私をホームに下ろしてから電車が通過するまで1秒もなかったはずなのに・・・お姉さまの超人的な反射神経に改めて幸穂お姉さまの凄さを知った気がした。
その日の夜、新聞や一部のテレビでも取り上げられ翌日には学院中にお姉さまの偉業が知れ渡ることとなった。
結局、エルダー投票は幸穂お姉さまが過去最高の94%という得票数でエルダーに選出されたのでした。
一子の幸穂お姉さまエルダー大作戦は失敗に終わったけれども幸穂お姉さまがエルダーになられたのだから成功したと思っていいだろう。
7月になったばかりのある朝・・・。
一子 「幸穂お姉さま!おはようございますぅ!!」
幸穂 「おはようございます、一子ちゃん。」
いつものように、私と幸穂お姉さまは一緒に学校へ歩いていく。
一子 「お姉さまがエルダーになられて、一子・・・本っっっっ当に嬉しいのですよ〜」
幸穂 「まぁ・・・一子ちゃん。なんていうのかしら、私のような平凡な人間がエルダー
に選んでいただいていいものなのでしょうかしら・・・。」
一子 「幸穂お姉さま以外にエルダーに相応しい人なんていませんから!あ・・・でも、
エルダーになられても今までのように一子のお姉さまでいてくださいね・・・
幸穂お姉さま・・・。」
私は少し甘えるような上目遣いでお姉さまを見上げた。
幸穂 「ふふふふ、一子ちゃんは私の大事な妹ですからね。」
一子 「えへへへへ、そんな風に言われると、一子照れちゃうのですよ。」
私と幸穂お姉さまはまだ梅雨の香りが残る7月の朝日を浴びながら学校へ続く並木道をとびきりの笑顔と共に歩いていた。
739 :
箱:05/03/19 20:59:45 ID:d1WHnt/3
なんとか500KBに収まtt.
3連休の間に4部全て投下できるよう頑張ってみます.
ということで, どなたか次スレお願いします・・・_no|||
では私が勃ててまいりますので少々お待ちを。
742 :
箱:05/03/19 21:18:30 ID:d1WHnt/3
471氏スレ勃て乙でございます(´・ω・)
ええっと、どうでもいいツッコミ。
瑞穂の84%が過去最高と作品中に明記されてるから、いくら幸穂母様でも92%はちょっと不自然ではないかと。
この恵泉で―― 一番強ぇ女―― 最強の女は、誰だ――?
ドォンッッッ!!
講堂に和太鼓のドデカイ音が木霊する。
闘技場の中心に立つ学院長。
「学院長〜〜〜!!」
「素敵〜〜!」
「みっちゃ〜〜〜ん!!」
「地上最強の女を見たいかーーーーッ!」
オオォォォォオオオオオオオ!!
(私もです。私もです皆さん!!)
「選手入場!!!」
『選手入場です!!!!』
『闘争の本場は今や演劇にある!! あたしを驚かせる奴はいないのか!! 小鳥遊圭だ!!』
『冥土の土産に女子高入学とはよく言ったもの!! エルダーの奥義が今実戦でバクハツする!!
渋川流柔術宮小路瑞穂お姉さまだーーー!!』
『実戦だったらこの人を外せない!!! 超A級問題児御門まりやだ!!!』
『開始しだい逃げまくってやる!! 高体連陸上競技代表上岡由佳里だァッ!!』
『リボンデカアァァァァァイッ説明不要!! 直径1m20!!! 155kg!!! 周防院かなwith・リボンだ!!!』
『ツンデレ道はこの女が完成させた!! 生徒会の切り札!! 厳島貴子だ!!!』
『前例はないが許されるのか!? この最前線に加わりますッ!!
三年経ったからまた来たよ!! 正真正銘の本物! 齢 満で10と9ッ!
前ットーナメント覇者ッ! 未だ健在! エルダー中のエルダー!
十条紫苑 その人ですッッ!!』
『以上7名によってトーナメントを行いますッッ!!
第一試合
周防院奏VS十条紫苑
『目を疑う光景です! 元華族ッ十条紫苑が我々の目の前に立っていますッッ!
高等部4年目! 出場自体がすでに奇蹟ッ! 体育の授業さえ奇跡ッッ!
闘うなんてあり得ないッッ!!!』
「まやかしなのです・・・・ ”重圧” ”威光” ”ふいんき(なry”
すべてまやかしなのですよッッ! 所詮は武術と云ってもいかに合理的に肉体を使うかの世界。
より疾くッより疾くッより疾くッ、そしてよりスピーディーにリボンを叩き込むのですよ――!!」
バオッ!!
空気を切り裂くように疾走する奏のリボン。
紫苑の顔面を完璧に捉え・・・・捉え・・・!?
捉えない!
すっ……ペロンッ
奏のパンツを下ろす紫苑。観衆の目に秘所を晒す奏。
「〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
きゃぁぁああああああああ!!
紫苑の指先がまだ閉じた蕾へと向かい、
ピシッ!!
「は、やややぁ……」
白目を剥いて倒れる奏。
勝負ありッッ!!
試合後インタビュー
「瓦……ですか、そんなもの割れませんわ」
新聞部の人にでこピンをする紫苑
「ひっ」
何ともない。
「ほらね……力は必要ないのです。
私のような病弱な女でも相手を倒せる……なればこその武、なんです」
第二試合は開始と同時に上岡選手が逃げ出したため小鳥遊選手の不戦勝となります。
第三試合
『厳島貴子vs御門まりや 生徒会長vs問題児 夢のカードが実現しましたッッッ』
「まりや……勝てよッッッ!!」
ズドォッッッ!!
(何て化け物……)
ドゴォッッッ!!
「受けがっ、通用しない!!」
『万事休すだ貴子〜〜〜〜!!』
ズシャッッ!!
『か、かわした!!』
「ゲホォッ」
『吐しゃ物を撒き散らしがらのその動きには エリート会長の誇りはありません』
あぁ……勝てないわけです、この方には……
命を賭けてるもの……遅すぎましたわねぇ、気付くのが……
「構えィッ」
バッ
「こんな事をやってても強くなれないでしょうけど」
「えぇ」
「「お疲れさまですッ!!」」
バッ!
「可奈子…… 葉子……」
「とりあえず生徒会の挨拶ッ」
「「ご苦労さまですッ!!」」
バッ!
「「お疲れさまですッ!!」」
「「ご苦労さまですッ!!」」
「強くなれますわ……絶対に強くなれます……」
メチィッ!!
こんなふうに!!!