リリスはさきほどまでの活発さは失い、その愛らしい目をふせた。
男はその様子を薄ら笑いのままみつめこうささやいた。
「花嫁の資格があるかどうか、試させてもらうよ」
直後、リリスの顔はびくんとあがり、ささやかに開いたくちびるから声がもれた。
今まで味わったことの無い感覚。
自分に思いを寄せる若者。
底の見えないプリースト。
マッチョな忍者。
氷のような美麗な男。
太陽の匂いのする幼馴染。
そして、奔放な魔法使い。
様々な男が身近にいた。
彼らと触れ合った時にかすかに感じた甘い広がり
その何倍もの愉悦が今、体を這っている。
男たちの顔は一瞬だけ浮かびそして消えた。
全ての記憶がなくなるような衝撃。
今はこの快楽に身をまかせたい。
悪魔のようなこのしびれに食われたい。