モララーのビデオ棚 inエロパロ

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85地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:47:09 ID:c6kkjJxq
だが孤児院の院長は常に彼のみを窘めた。少しばかりからかわれたからといって、すぐに手を上げてはいけない……それが、彼女の持論であった。
ジェイドは納得がいかなかった。何故自分だけが叱られ、責められなければならない?
確かに怪我はさせた。だが他の子供達は何故叱責されない? 注意すらされず、放置されこちらに嫌がらせをするままなのか?
ジェイドは反抗を止めず、態度もまた、直らなかった。時は流れ行き、彼は背が伸びた。強く逞しくなった。
次第に他の子供達は彼に怯え、遠巻きに眺めるだけとなった。向こうからつっかかてこなければ、わざわざ殴る程彼も暇ではない。
ジェイドにようやく、平穏の時が訪れたかに見えた。だが、それも長くは続かなかった。
十四の時、ジェイドはある若者に大怪我をさせた。それが原因で彼は院長に追い出された。もうここには置いておけない、面倒を見切れないと、そう宣告されたのだ。
もしかしたら、院長も怯えていたのかもしれない。マルドゥークの血を引く存在を。
ジェイドもまた、留まることを望まなかった。この地に未練などない。
孤児院を追い出されたジェイドは、さほど経たぬうちにとある傭兵団に拾われた。戦力になるのなら置いてくれるという。
腕っぷしにだけは自信があった。疎まれる原因となった髪を黒く染め、ジェイドの名を捨てアビスと名乗り、慣れぬ武器を手に彼は必死で戦った。自らの生きる場所を求めて。
強さがあれば認めて貰える傭兵の暮らしは、苦ではなかった。敵と当たれば真っ先に飛び込み、死を恐れぬ様子で戦う彼は、いつしか傭兵団長に目をかけられる存在となっていた。
86地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:47:45 ID:c6kkjJxq
悪くなかった、命じられるままに戦う暮らしは。僅かずつではあるが、心を許せるようにもなりつつあった。だがそれも、六年前の事件までだ。
六年前のあの許しがたい裏切りの日に、彼は再び天涯孤独の身となったのだった。報償につられて敵に寝返った、あの恥知らずのせいで。
それから先は坂を転がり落ちるようなものだった。後ろ盾を失った彼は生きる為に様々な犯罪行為に手を染め、今ではこの首には多額の賞金がかかっている。
アビスはふっと溜め息をついた。一ヵ月前のことだった。あの恥知らずを追い詰め、傭兵団長の形見のナイフで血祭にあげてやったのは。
六年の間、彼は復讐するべくあの男を探し続けていた。形見のナイフを突き立てながら、彼は教えてやった。自分が誰かを。何故このナイフを使っているのかを。
顔を恐怖で歪ませ許しを乞う男を切り刻み、アビスはその地を後にした。どこか空虚な胸の内のまま。
そして今、行くあても生きる目的も無くした男は、幼少期を過ごした町を間近で眺めている。
「考えてみりゃ、あの院長にだって俺はひとかたならぬ怨みがあるんだ……」
かつて慕っていた男の形見であるイングラムは、外套の下だ。これであの孤児院の院長を蜂の巣にでもしてやれば、きっと自分の気も晴れる。胸の中の空洞も、埋まってくれる。
砂埃の舞う中、男は町外れの孤児院に向けて足を進めた。

87地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:48:30 ID:c6kkjJxq

リーザの町外れの小さな孤児院。その孤児院の前庭を、一人の若い娘が箒で履いていた。長い栗色の髪を無造作に布で束ね、華奢な体躯を裾の長い服に包んでいる。
憂いを含んだ表情で、娘は掃除の手を止めた。ぼんやりと大きな緑の瞳を宙に彷徨わせる。
「ジェイドお兄ちゃん……」
桜色の唇から寂しげな呟きが洩れる。瞳の端に、うっすらと涙が滲んだ。
「私、ずっと待っているのに……あれから、もう十三年だよ……ちっちゃかったフィーも、もう立派な大人なんだよ……」
涙が頬を伝って落ちた。それを拭うこともなく、娘は宙をみつめ続けている。そこに待ち続けた人の姿が、あると言わんばかりに。
「約束したよね、大人になったら迎えに来てくれるって。私をジェイドお兄ちゃんのお嫁さんにしてくれるって……忘れちゃったの?
私が生きていられるのも、今日が最後なのに……」
肩を落とし、両の手で顔を覆って娘は泣き崩れた。

「フィーネ」
背後から落ち着いた声がした。その声にフィーネと呼ばれた娘が振り返る。
「あ……院長先生」
フィーネの視線の先には、初老の女性が立っていた。この孤児院の院長を務める女性。フィーネにとっては、母とも呼べる存在である。……いや。
「……その呼び方は止めてと、何度言ったらわかるのかしら。あなたはもう私の娘なのよ」
院長はそう口にすると、温かく微笑んだ。院長の言葉通り、フィーネは六年前に正式に彼女の養女となっている。
「はい、院長せ……ではなくて、お義母様」
慣れた呼び方はつい口をついて出てしまう。そんなフィーネの様子を見て、育ての母は再び微笑んだ。だがその笑顔は、すぐに哀しげな表情へと変わる。
「もう六年が経ったわ、あなたが私の養女になってから。他の娘達は、十五になると皆すぐに嫁いでいったのに、あなただけがここに留まり続けて……。
フィーネ……もう一度聞かせてちょうだい。考え直す気はないの?」
育ての母の哀しみに満ちた口調に、フィーネの胸は痛んだ。だがゆっくりと首を横に振ってみせる。瞳に強い意志を浮かべて。
88地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:49:28 ID:c6kkjJxq
「はい。私は自分の決意を変える気はありません」
「それがグリフィスの神の教えに背くことであっても?」
唇を噛み、フィーネは頷いた。グリフィスの国では、女は二十歳を過ぎる前に嫁がなければならない。嫁いで子を成し、女としての務めを果たすべし。そう教典には書かれている。
その定めを怠ることは、神に背くこと。神に背く者は火刑に処すべしとも。逃れる術は、神に嫁ぎその花嫁たる修道女となることのみ。
「今からでも遅くはないのよ。あなたが気立ての良い働き者であることは良くわかっている。幾らでも縁談は探してあげられるわ」
フィーネは静かに微笑んだ。養母の気持ちは嬉しい。だが自分の心はとうに決まっているのだ。
「好きでもない人になんて嫁げません。私にはもう、心に決めた人がいますから」
「……ジェイドを待っているの?」
フィーネはまたしても頷いた。院長が済まなそうな表情になる。
「ごめんなさい、フィーネ……私があの時、きちんとあの子の言い分を聞いてあげていれば……」
十三年前、フィーネが兄のように慕っていた少年は、この孤児院を追い出された。理由は暴力。粗野で乱暴な気質の彼は、絶えず揉め事を起こし、院長の頭痛の種となっていた。
喧嘩の果てに、町の有力者の年若い息子に大怪我をさせた。ジェイドの一方的な暴力だと思った院長は、対に彼に最後通牒を出してしまったのだ。
それが間違いだったと知ったのが、その数ヶ月後のこと。回復した被害者の若者が、幼女を捕まえ性的な悪戯をしようとしたところを取り押さえられたのだ。
取り押さえられ問い詰められたその若者は、自分の性癖を告白した。数ヶ月前に幼いフィーネを襲おうとして、そこをジェイドに叩きのめされたことも。
ジェイドはただ、フィーネを助けようとしただけだった……それなのに、二人の言い分は聞き入れて貰えなかった。
ジェイドが人付き合いの下手な評判の乱暴者であり、フィーネが上手に説明のできない幼い子供だというだけで。
89地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:50:08 ID:c6kkjJxq
「私、誰も恨んでいません……ただやっぱり、ジェイドお兄ちゃん以外のお嫁さんにはなれないんです……。
この十三年の間、ずっと私はお兄ちゃんを想って来ました。私の心の中はお兄ちゃんだけ……寝ても覚めても想うのはお兄ちゃんのことだけなんです。
この気持ちを抱いたまま、他の人に嫁ぐなんて私には耐えられません……」
フィーネはぎゅっと手にした箒を握りしめた。微かに、体が震えている。
「ごめんなさい、お義母様……私、裏庭の掃除をしてきますね」
涙を見せたくはない。自分を育ててくれた人の前では。フィーネは顔を伏せ、走り去った。

裏庭に駆け込んだフィーネは、大きく息を吐いた。木から落ちた枯れ葉が顔に当たる。馴染み深い孤児院の庭。思えば、ここをジェイドの後をついて回ったものだった。
うっすらと口許に笑みが浮かぶ。思えば、あの頃が一番幸せだったかもしれない。いつも彼と共にいられたのだから。

「ジェイドおにいちゃん」
「フィー、ついてくんなよ」
「やだ、おにいちゃんといっしょにいくの。いっしょがいいの」
「あのなあ。俺はこれから薪取りに行かなきゃならねえんだよ。フィーみたいなおチビは、足手まといだから連れてけねえの。
大人しくあっちで、他の女の子達と一緒に台所のお手伝いしてろ」
「やだやだやだ! おにいちゃんといっしょじゃなきゃやだあ!」
「我が侭言うなって……ババアに怒られんのは俺なんだぞ……。フィーの好きな花、帰りにたくさん取って来てやるから。な? それでどうだ?」
「……わかった……フィー、あっちでおてつだいしてる。おにいちゃん、すぐにかえってきてね」
90地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:50:49 ID:c6kkjJxq

「おにいちゃん……また、けんかしたの?」
「おう、フィーか。お前も変わってるよなあ。俺なんかの後ついてまわったって、お前も一緒くたに苛められるだけだってのに」
「おにいちゃん……おでこからちがでてるよ」
「おい、止めろよフィー。お前の服に血がついちまうぞ」
「だって……いたそうだよ……」
「平気平気。こんなん唾つけときゃ治るさ」
「ねえ、おにいちゃん……」
「なんだ?」
「どうしておにいちゃんは、けんかするの?」
「どうしてって……向こうがつっかかってくるんだから、しょうがねえだろ。たく、人のこといつも化け物みたいに言いやがって……」
「フィーは、おにいちゃんのこと、すきだよ。みんながこわいっていう、おにいちゃんのかみだってすきだよ。すごくきれいだもん……」
「……フィー……お前、変な奴だな。でも礼を言っとくよ。そう言ってくれんの、お前だけだしな」

「……ひっく……ひっく……」
「よしよし、もう大丈夫だからな。怖いこと、なんにもないからな」
「おにいちゃん……ひっく……」
「ほら、もう泣くなって。フィー、歩けるか?」
「うん……おにいちゃん……ありがとう……こわかったよ……ものすごくこわかった……」
「たく……フィーはまだちっちゃな子供だってのに……こいつ、何考えてんだ? さ、帰ろうな。手繋いでてやるから」

91地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:51:20 ID:c6kkjJxq

「おにいちゃん……いかないで……」
「そういうわけにはいかねえよ。俺はここ、追い出されたんだから」
「へんだよ……おかしいよ……おにいちゃん、フィーをたすけてくれただけなのに……なんにもわるいこと、してないのに……どうしておにいちゃんがでていかないといけないの?」
「しょうがねえだろ。ぶっとばした奴が町の偉いさんの息子だったんだから」
「おにいちゃん……もうかえってこないの? フィー、もうおにいちゃんとあえないの?」
「…………」
「いやだよ……フィーはおにいちゃんといっしょにいたいよ……おにいちゃん、フィーをおにいちゃんのおよめさんにして」
「はあ?」
「フィーがおにいちゃんのおよめさんになれば、ずっといっしょにいられるでしょ?」
「あのなフィー、それは飛躍しすぎだ。だいたい、結婚できるのは十五になってからだぞ。フィーはまだ八つじゃないか」
「じゃあ……フィーがけっこんできるとしになったら、けっこんしてくれる?」
「……えーと、その……」
「けっこんして。フィーとけっこんして、おにいちゃん。フィー、おりょうりもおさいほうもきちんとこなせる、りっぱなおよめさんになるから」
「……あ〜わかったよ。じゃあ、フィーが結婚できる年になったら、迎えに来てやる」
「うん……やくそく、だからね。わすれちゃいやだよ、おにいちゃん。フィーはおにいちゃんのおよめさんになるんだからね。はい、ゆびきりしてね」
「指きりなんかより、もっといいもんやるよ……ほら」
「おにいちゃん……これって、おにいちゃんのたからものでしょ? しんだおかあさんのかたみだって……」
「おまえがもってろ。未来の嫁さんにやるよ」
「うん、わかった……ありがとう、おにいちゃん。じゃあ、フィーはかわりにこれをあげる。フィーがじゅうごになったら、わすれないでむかえにきてね」

92地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:51:49 ID:c6kkjJxq

ジェイドがいなくなって、時間が過ぎて。フィーネは十五になった。結婚できる年になった。
娘達は、十五になれば大抵先を争って嫁ぎ先を探す。この国では嫁いで子を成して、初めてまともな女とみなされるのだ。子を産まぬ女に価値はないと、神の教えはそう説く。
二十までに嫁がぬ者、三十になっても子のできぬ者は「失格者」と見なされ、神に仕えておのれの罪をあがなわぬ限り死を迎えなければならなくなる。
そして、フィーネは明日二十一になる。本来なら二十になったその日に火刑に処せられる筈であったのだが、育ての母の嘆願により一年だけ猶予を与えられたのだ。
そしてその猶予も、明日で尽きる。
「明日……明日でお終い……」
フィーネは空を見上げた。空はうっすらと茜色に染まりつつある。
明日になれば、自分は町の広場で「失格者」として火あぶりにされるのだ。女に生まれた義務を怠った者として。
「それでも、構わない……子供じみてるかもしれないけれど、お兄ちゃん以外の人の子供なんて欲しくないもの……」
フィーネとて、この国に生まれ育った身である。祝福されて嫁ぎ、子を成すのが幸せであるとは信じていた。
だがその相手として考えられるのは、たった一人のだけなのだ。他の人に嫁ぐぐらいなら、愛に殉じて死にたいとすら、思ってしまう。
そんなふうに考えてしまう自分は、ジェイドがかつて口にしたとおり、どこか変わっているのかもしれない。
「お兄ちゃん……今はどこでなにをしているのかな……。
やっぱり、フィーのことは忘れてしまったの? フィーはね、お兄ちゃんのこと、一日も忘れたことはなかったよ……」

93地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:52:25 ID:c6kkjJxq

薄闇が町を包むころ、アビスは静かに孤児院の塀の内側へと降り立った。目の前の古びた孤児院の建物は、彼が暮らしていた頃と、さほど変わったようには見えない。
「相変わらずボロっちいな……」
音をさせずに静かに歩く。長い間携わっている裏稼業の、基本中の基本だ。
裏庭に生えている木の影に身を潜めると、アビスは建物の様子を伺った。孤児院の食堂に明かりが点っている。そろそろ夕食の時間なのだろう。
襲撃はもっと暗くなるまで待つか、と楽な体勢を取ろうとした時だった。すぐ近くから、出し抜けに若い娘の声がした。
「……だ、誰!?」
弾かれたようにそちらを向く。裾の長い服に白いエプロンの若い娘。箒を取り落とし、驚きの表情で凍りついたようにこちらを見ている。
見られた、気づかれた、と思った時には体が反応していた。娘に飛び掛かり、地面に押さえつけて口を塞ぐ。
娘は彼をはねのけようと暴れたが、鍛え上げた彼の力に抵抗できる筈もない。アビスの胸に、残酷な気持ちが込み上げて来る。
のしかかり左の手で口を塞いだまま、右の手でナイフを引き抜く。それを娘の前でかざして見せた。
手の下の細い体がすくんだ。怯えた瞳で、ナイフをみつめている。
「……いいか、騒ぐんじゃねえぞ。騒いだらこいつを突き立てるからな」
娘の顔に理解した表情が浮かんだのを確認すると、アビスはゆっくりと口を覆っていた手を離した。
「……こ、ここは……善意の寄付で成り立っている孤児院です……。金目の物なんて……どこを探してもありません……。
だから……大人しく帰って下さい……あなたのことは誰にも言いませんから……」
94地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:53:13 ID:c6kkjJxq
細い声で、哀願するように娘はそう口にした。
「ここに金がねえことぐらい、見りゃわかるさ。俺は個人的な恨みがあって来たんだ」
娘は驚愕の表情で瞳を見張った。幼い顔立ちをしているが、裾の長い服を着ているということは、十五は越えているのだろう。
十五になった娘は裾の長い服を着る。結婚すれば髪を結い上げる。この国の古くからある風習だ。
「恨み……? ここは孤児院です。恨みなんて受ける憶えは……ひっ!」
娘の喉から掠れた悲鳴があがる。アビスがナイフを娘の細い喉に押しつけたのだ。
「ごちゃごちゃうるせえこと言うんじゃねえ。余計なことを言うと、その顔の皮をひん剥いちまうぜ」
がたがたと震えながら娘が頷く。その様を見ているうちに、アビスの胸に「もっと苛めてやりたい」という嗜虐的な気持ちが沸き起こって来た。
「声出すんじゃねえぞ。出したら手元が狂っちまうかもしれねえからな」
アビスのナイフが一閃したかと思うと、娘の服の胸元が切り裂かれた。小ぶりの胸があらわになる。
「な、何を……!? いやっ!」
「ちっちぇえな」
娘の胸を眺めながら、アビスは呟いた。豊かとは言い難いふくらみ。その先端は淡い桜色に色づいている。
「小さい胸の方が、感度はいいっていうが……本当か?」
太い指で乱暴に小さなふくらみを握りしめ、揉みしだく。娘の顔が苦痛に歪んだ。
「い……痛いっ……やめて……下さいっ……」
小さいとはいえ、手に触れる部分は柔らかく温かい。アビスは生唾を呑み込んだ。長い間、荒野を旅してきた。生身の女に触れるのも久しぶりだ。
ナイフを閃かせ、娘の服を更に切り裂く。悲鳴をあげかけた娘の口許を反対の手で押さえると、裂けた布地を一気に引き裂いた。
ほっそりとした華奢な体があらわになる。胸も腰も薄く成熟した色香には欠けるが、白くつややかな肌はそれなりに彼の性欲をそそった。
「……悪くねえな」
何をされようとしているのかに気づいたのか、娘が身を捩り出した。再びぐっと押さえ込むと、ナイフを喉元に突きつける。
「抵抗すんじゃねえ! 可愛い顔が血まみれになるぜ!」
95地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:53:42 ID:c6kkjJxq
娘がびくっと身をすくめた。脅すようにナイフの刃を滑らせる。
「大人しく犯らせてくれりゃあ、皮を剥いだりはしねえからよ」
そう口にしながら、アビスは太ももに手を置くと娘の下腹部へと視線を向けた。逆三角形の部分に、栗色の豊かな茂みが見える。
「見たとこ十五かそこらだと思ったんだが、その割りにはびっちり生え揃ってんな。もう少し上か?」
手を伸ばし、くるくると縮れたその部分の毛を引っ張る。娘が痛みに顔を歪めた。
「お、お願いだから止めて下さい……私、好きな人が、結婚の約束をした人がいるんです……」
娘を眺めながらそれもそうだろうと思う。この国では十五を過ぎれば嫁ぐのが習わしだ。女性の幸せは結婚だと、そう教えは説く。
そして、結婚までは娘達は純潔を守ることを要求される。それに背けば、やはり火炙りだ。
「そうだな……だったら、俺の言うことを一つだけきけば、ぶち込むのは勘弁してやってもいいぜ」
その言葉に娘の顔に希望が宿る。アビスは込み上げて来る残酷な笑みを押し隠し、下履きの紐を緩めて男性器を取り出した。
「……ひっ!」
初めて見るのであろう、そのグロテスクな形状に娘が怯えた声を出す。アビスはわざとらしく、それを娘の顔に突きつけた。
「そっ……そんなもの……近づけないで……」
「しゃぶれ」
怯える娘には構わず、アビスは乱暴な口調でそう言い放った。娘が怪訝そうな表情になる。
「……え?」
「こいつをその可愛らしいお口でしゃぶってみせろと言っているんだ。そうして俺を満足させたら、綺麗な体のままで勘弁してやるよ。どうだ?」
96地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:54:35 ID:c6kkjJxq
娘の視線がこわごわと、勃起したそれに向けられる。アビスの冷徹な声が、追い打ちをかけた。
「嫌ならいいんだぜ。その時はこいつをあんたのそこへぶち込むだけだからな」
「や……やります……やりますから……」
震えながら、娘は顔をアビスの一物へと近づけた。桜色の唇がおずおずと開き、男のそれを中へと収めようとする。
「ほら、どうした? もっと口の中へ呑み込んで、舌でこすってみせろ」
恐怖と嫌悪感で顔を歪めながら、娘はアビスの言葉に従おうとした。温かな舌が男根に絡み付く。瞳には涙が滲んでいる。
言われるとおり舌を這わせようとするものの、やはりこのような行為に強い抵抗があるのだろう。娘はアビスのそれを吐き出してしまった。
「ご……ごめんなさい……」
「あーもうだらしねえなあ、もう降参かよ。しょうがねえ、やっぱり下のお口で満足させてもらうとするか」
地面に足を投げ出して座ると、アビスは娘の腰を抱え上げて両の足を大きく開かせた。娘が驚愕で瞳を見開く。
「や……止めて下さいっ!」
娘の懇願に構わず、アビスは抱え上げた娘の腰を自らの上に引き落とした。濡れていないその部分に、アビスの男根が力ずくで入り込もうとする。
「くうっ……ああっ……い、痛いっ……」
「きついな……もっと力を抜けよ」
娘のその部分は狭く、男を受け入れようとしない。アビスは腰にかける手に力を込め、力任せにその部分を貫いた。
「ううっ……あああっ!」
97地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:55:24 ID:c6kkjJxq
貫かれた娘が苦痛の呻きをあげ、痛みで身をよじった。はずみで、アビスの胸に何か固いものがあたる。
「……ん?」
それは、娘が首からかけていたペンダントだった。銀の鎖の先に、細かな彫刻を施された翡翠の石が下がっている。
それを見た瞬間、アビスの脳裏を駆け巡る映像があった。

「おにいちゃん……これって、おにいちゃんのたからものでしょ? しんだおかあさんのかたみだって……」
「おまえがもってろ。未来の嫁さんにやるよ」

死んだ母の形見の翡翠のペンダント。孤児院を追い出された日に、自分はそれを……それを……。
一人の少女に渡したのだ。いつも自分の後をくっついてきた、妹のような幼なじみに。
「……まさか……フィー、か……? そんな……」
目の前の娘の顔に、あの日別れた幼い少女の顔が重なる。今自分が無残にも純潔を奪った相手は、あの小さなフィーネだというのか?
自分の記憶に間違いがなければ、フィーネは今年で二十一になる。もう、とうの昔にどこかふさわしいところへ嫁いだのではなかったのか?
あまりの事実に呆然としたアビスは、フィーネの体を押さえる手を離した。支えを無くした彼女の体が、くたりと崩れ落ちる。
「そんな……馬鹿な……なんで、こんなところにお前がいるんだ……」
フィーネがうっすらと瞳を開け、辺りを見回した。その顔には深い絶望が宿っている。
「私……汚れちゃったんだ……もう、お嫁に行けない……」
淡々とそう呟く。その視線が、地面に落ちたままのアビスのナイフに止まった。
98地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:56:07 ID:c6kkjJxq
「さよなら、お兄ちゃん……フィーは、ずっと待ってたんだよ……お兄ちゃん、来てくれなかったけど……」
細い手がナイフを拾い上げる。瞳から涙を流しながら、フィーネは躊躇うことなくその白い喉を突いた。鮮血が溢れ出し、アビスの顔に跳ね掛かる。
その温かな血で、アビスは我に返った。
「フィー? フィーネっ! 止めろっ! 止めるんだあっ!」
叫び、幼なじみの娘を抱き止めてその体を揺さぶる。だが時は既に遅く、フィーネは息絶えていた。
「フィーネ……フィーネっ! お前、ずっと俺を待ってたっていうのかっ!? こんな、俺みたいなろくでなしをっ!?」
この国の決まりは知っている。二十歳までに嫁がなければ火刑だ。それを恐れる娘達は、遅くとも十八までには嫁いでしまう。
それが当り前の国で、誰にも嫁がず修道院にも入らずに、ただただフィーネは自分を待ち続けたというのか。あんな幼い約束だけを信じ続けて。
どれだけ辛かっただろう。戻るあてのない男を待ちながら、周囲の白い目に晒され続けた日々は。
アビスの瞳からこぼれ落ちた雫が、もう動かない娘の上に落ちる。もはや流すことなどないだろうと思っていた涙が。
「俺は……俺は、なんてことをっ……」
この孤児院で、ただ一人だけ自分を慕ってくれた少女。決して傷つけてはいけないと思っていた相手。よりにもよって、自分はその彼女を傷つけ、死に至らしめてしまったのだ。
「フィー……小さくて可愛くて、俺にとって何よりも大事だったフィー……」
その瞳は、もう開かない。笑うこともない。全ては、自分があまりにも愚かだった為。
死せるフィーネを強くかき抱き、アビスは慟哭した。その時だった。
アビスの体から、柔らかな白い光が差した。
「なんだ……この光は……?」
99地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:56:44 ID:c6kkjJxq
光は次第に強くなり、アビスと彼が腕に抱くフィーネを包み込んだ。そして次の瞬間、揺らめくようにフィーネの体へと吸い込まれて行った。
「……なんだったんだ……?」
「……ん……」
腕の中のフィーネが、小さく身動きした。喉の傷が塞がり、小さな胸が規則正しく上下している。
「フィー……生きてる……!?」
信じられない思いで、アビスはフィーネの胸に耳をあてた。聞こえてくるのは、彼女の胸の力強い鼓動。
「まさか……マルドゥークの奇跡……?」
マルドゥークの一族には、人にはない不思議な力があるという。とはいえ、それは遥か遠い昔のこと。一族がまだ純血を保っていた時代の筈だった。
「いや、なんでもいいか……フィーネさえ生きていてくれるのなら……」
意識の無い娘の髪を撫でながら、アビスは呟いた。

フィーネの意識は、ゆっくりと覚醒の方向へと向かって行った。
「……ん……」
どこか、柔らかいものに寝かされている。どこだろう。うっすらと瞳を開くと、簡素な天井が視界に入った。ここは……そう、孤児院の納屋だ。
僅かに身動きした時、体の芯がずきんと痛んだ。両足の奥が鈍痛を訴えて来る。
「あ……私……」
次第に記憶がはっきりしてくる。意識を失う前にあったこと。孤児院の庭にいた得体の知れない男に、自分は無残にも犯されたのだ。
はっとしてフィーネは身を起こし、自分の体を見た。無残に引き裂かれた衣服の下から覗く白い肌。太ももには乾いた血の跡が残っている。
100地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 02:57:37 ID:c6kkjJxq
「う……」
涙が込み上げてくる。いつか好きな人が迎えに来ることだけを待ち続けて、ずっと独り身を貫いて来た。
その人が現れなかったその時は、この気持ちを抱きしめたまま死のうとすら思っていた。
それなのに……何故、こんなことになってしまったのだろう。
フィーネが細い肩を抱きしめて震えていると、不意に声がかけられた。
「フィー……目が覚めたのか?」
その声に驚いてそちらを見る。先程、孤児院の庭で自分を犯した男が、そこにいた。
「い……いやっ! 来ないでっ! これ以上、私に構わないでっ!」
男は哀しそうに顔を歪めると、片方の手をフィーネに向けて差し出した。
「どれだけなじられても仕方がない……けれど、これを見てくれ。お願いだ」
その言葉に差し出されたものへと視線をやる。手の上に乗っていたのは、色褪せたピンクのリボンだった。端の方に黒い糸で、たどたどしい縫い取りがされている。
「……これ……まさか……」
そこに縫い取られていたのは、彼女自身の名だった。はっとして男の顔を見る。鮮やかな翡翠色の双眸が、そこにはあった。記憶の中の想い人と、同じ色のそれが。
「まさか……ジェイドお兄ちゃんなの……」
かつて彼が追い出されたあの日。彼がくれたペンダントの代わりにと、自分は宝物だったこのリボンを渡したのだ。
「フィー……すまない……」
目の前の男は、フィーネの前で深く深く頭を下げた。
「嘘……嘘でしょ……ジェイドお兄ちゃんのわけがないよ……私の知ってるお兄ちゃんは、喧嘩ばかりしてたけど、こんなひどいことはしない人だったもの……」
あまりといえばあまりの事実に、フィーネの瞳にはあらためて涙が込み上げて来た。
「どうして? どうしてなの? どうしてお兄ちゃん、こんなことをしたの? ずっと待ってたんだよ。お兄ちゃんがここに来て、『フィーネを下さい』って言ってくれるのを……」
フィーネとて年頃の乙女である。望んでいたのは皆から祝福され、幸せな花嫁となること。こんな形で純潔を散らされることではない。
涙に霞む視界の中で、男――ジェイドが身動きした。フィーネの前に、何かが投げ出される。
ジェイドがフィーネを脅すのに用いた、頑丈そうなナイフ。鞘に入ったままのそれを、彼は無造作にフィーネの前へ置いた。
101地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 03:21:38 ID:c6kkjJxq
「……え?」
「それで、俺を刺せ。グリフィスの国では、結婚前に男と契った娘は殺される。それを逃れる方法は一つだけだ」
フィーネはごくっと唾を呑み込み、目の前の武器を拾い上げた。彼の言うとおり、純潔を守らなかった娘もまた殺されるのが、この国の掟だ。
それを逃れるには、自らの意志ではなかったと身の証を立てる必要がある。自分が自分の血族が、相手の男を殺すこと。
――これで彼を刺し、神に仕えるシスターになれば、生き延びることだけはできる――
ジェイドは無防備に彼女の前に座っている。左の胸を指差し、彼は淡々と告げた。
「さあ、ここを刺すんだ、フィー。すまなかったな……お前を迎えに来てやれなくて。
俺はてっきり、お前はもう嫁いだと思っていたんだ……フィーは可愛い、いい子だったから。俺なんかよりよっぽどまともな奴のところに、院長が片付けたんだとばかり……」
翡翠色の瞳を伏せ気味に、ジェイドは語る。哀しさと悔しさと寂しさと愛しさを顔に浮かべて。その表情は、彼女が幼い頃幾度となく見たものだった。
彼の後を追いかけるが故に、なしくずしに他の子供達に苛められた自分を、庇ってくれたその後に見せたあの顔だ。
「俺の後なんかついてくるから苛められるんだぞ。もうついてくんなよ」
そう言って突き放そうとしながら、結局は突き放せなかったのが彼だ。
「俺はもうお前に何もしてやれない。さあ、俺を刺して身の証をたてろ」
「うう……ああっ……」
フィーネの瞳から涙が溢れ出した。手の力が抜け、握りしめていたナイフが、音を立てて床に落ちる。
「でき……ない……できるわけ……ない……よ……」
泣きじゃくりながら、フィーネは目の前の男にすがりついた。ずっとずっと、待ち続けていた相手に。
102地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 03:22:13 ID:c6kkjJxq
「私に……お兄ちゃんを……殺せるわけが……ないよ……ずっと……ずっと……待ってた……いつか、来てくれるって……。
殺せ……ないよ……私に……お兄ちゃんは……殺せない……」
「フィー。このままではお前は火あぶりだ。俺は何があろうとお前だけは死なせたくはない。いいから俺を刺せ。
いいんだ……お前が生きられるのなら、俺の命なんぞ幾らでもくれてやる」
フィーネは唇を白くなる程噛みしめると、何度も何度もかぶりを振った。滴る涙が男の胸を濡らす。
「……連れて行って」
泣きじゃくりながら、フィーネはそう口にした。ジェイドがはっとした表情になる。
「フィー……?」
「私を一緒に連れて行って、お兄ちゃん。私のこと、迎えに来てくれたことにして」
必死の想いを込めて、フィーネは告げた。もうこの人を逃してはならないと、そう、心のどこかが告げている。
「それだけは……できない。さっきの俺の態度でわかっただろう」
だがジェイドは首を横に振った。フィーネの肩に手を置くと、なだめすかすかのような調子で続ける。
「こんなことを説明するのもなんだが……俺はすさみきった生活を送ってきた。ありとあらゆる悪事に手を染め、生きる為に幾人もの人間を手にかけた。
ここに来たのも、昔の恨みをはらそうと思ったからだ。俺は、そんな最低の男だ。……ちっちゃかったフィーは、とっくの昔にお嫁に行ってると思ったからな……。
俺の手は血で汚れている……そう、お前の手を取るにはあまりにも汚れすぎているんだ。
最後に一つくらい、まともなことをしたい。だからフィー、俺を殺すんだ」
ジェイドの言葉からは、偽りは感じられない。彼の装いを見れば、世間知らずのフィーネでも、どのような生活を送って来たのかの想像はつく。
だがそれでも、フィーネはジェイドを殺すことはできそうになかった。激しくかぶりを振りながら、フィーネは語った。
「お兄ちゃん……私は、どうせ明日になれば殺される身なの。明日、私は二十一になるんだよ。今ここでお兄ちゃんを殺したところで、私は火あぶりになるだけなの」
103地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 03:22:58 ID:c6kkjJxq
「シスターになれ。シスターになって、ここを守ればいい。フィーならできる」
「お兄ちゃんを殺すのなら、私も死ぬ……明日広場で火あぶりになる方を選ぶよ。お兄ちゃん、選んで。私と一緒に死ぬか、生きるのかを。
私は、生きたい……お兄ちゃんと一緒に生きていきたいよ……」
強い想いを込め、フィーネは切々とそう語った。目の前にあるジェイドの瞳が揺らぐ。
「……お兄ちゃん……フィーネと一緒に生きて!」
「ばっか……野郎……! 俺なんかと一緒に来たら、たくさん苦労することになるってのに……わざわざ、辛い道選びやがって……」
ジェイドの逞しい両腕が、フィーネをかき抱いた。強く強く抱きすくめられる。
「フィー……可愛いフィー……」
「お兄ちゃん……大好き……」

その翌日のことである。神に背いた娘であるフィーネを処罰しに、孤児院に兵士達が踏み込んで来た。
「フィーネ・シルヴァーナ。この者を神に背いた咎で火あぶりにする」
「そのような者は、もうここにはおりません」
孤児院の入り口で、兵士達を悠然と出迎えた院長がそう口にする。その言葉に、兵士長が気色ばんだ。
「この国の神の教えはわかっているだろう!? もはや一刻の猶予もならぬとのおふれが出ている。おとなしく背神者を引き渡せ。逃がしたりかくまったりすれば、お前も同罪だぞ」
「ですから」
院長は、わざとらしくゆっくりした口調で伝える。
「あなたがたが探しているのは、フィーネ・シルヴァーナという娘の筈です。
ここにはもう、フィーネ・シルヴァーナという娘はいません。フィーネ・シルヴァーナは昨夜ジェイド・マルドゥークに嫁ぎ、彼の妻となりました。
従ってもう、その名の娘は存在しません。いるのはジェイド・マルドゥークの妻フィーネです」
院長が一枚の書状を取り出す。ジェイドとフィーネの名が記された、結婚の約定の書。
「この私が昨夜のうちに婚姻の儀を取り行い、二人は正式に夫婦となりました。二人は今共に寝んでいます。もはや誰にもあの娘を処刑することはできません」
それからさほど経たぬうちに、護送の馬車は空のまま引き返して行った。
104地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 03:23:31 ID:c6kkjJxq

――一方その頃、孤児院のフィーネの部屋――
「どうやらババアがうまくやってくれたみたいだな」
護送の馬車が引き返すのを見たジェイドは、窓際から離れると安堵の表情で椅子に腰を下ろした。
「お兄ちゃん、止めてよその言い方。院長先生は私のお義母様なんだよ」
ベッドの上から、むっとした表情でフィーネがそう言葉を返す。
「わりいな、つい癖が出ちまった。……でもな、フィー。そういうお前も、俺のことを『お兄ちゃん』はないんじゃないか? 俺達は夫婦だと思ったんだがな」
そう言われた瞬間、フィーネの顔が真っ赤に染まる。恥ずかしそうに俯きながら、彼女はベッドのシーツをたぐり寄せた。
「だ、だって……恥ずかしいもん……」
「何が恥ずかしい? 『ジェイド』でも『あなた』でも、好きなように呼べばいいだろう」
その言葉にフィーネは耳まで赤く染めると、シーツの上に突っ伏してしまった。微笑ましく、可愛らしいその姿。
ジェイドはベッドの上のフィーネの近寄ると、ぎゅっと彼女を抱きすくめた。小さな彼女は、腕の中にすっぽり埋まってしまいそうに思える。
「フィー……」
フィーネの顎に手をかけ上向かせると、その唇に静かに唇を重ねる。フィーネが甘えるように身を擦り寄せて来た。
柔らかな栗色の髪の中に指を滑り込ませると、愛しげに梳く。腕の中にすっぽり収まる小さな彼女。
これから、全力で彼女を守ってやらねばならない。
「お兄ちゃ……じゃなくて……ジェイドさん……」
間近に優しくこちらをみつめる瞳がある。まぶたに、頬に口づけを落とすと、耳元に唇を寄せてそっと尋ねた。
「フィー……いいか?」
しばしの沈黙の後、フィーネはこくっと頷いた。
「いいよ……私達、もう夫婦だもの……」
そうは言うものの、その体は微かに震えていた。昨夜のことを思えば、それも無理のないことではあるが。
優しくしてやらなければ、という思いがジェイドの頭をよぎる。あんなことをしてしまった、せめてもの償いにでも。
フィーネの体を静かにベッドの上に横たえると、胸のふくらみの上に手を置いた。そのままゆっくりとその表面を撫で回す。
「ジェイドさんの手……大きくてあったかいね……昔からそうだった……」
105地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 03:24:02 ID:c6kkjJxq
「フィーは昔からちっちゃいな」
その言葉に、フィーネが頬を膨らませる。それもまた、幼い頃から変わらぬものの一つで。
「……もう少し大きくなって欲しかったけど……」
「可愛くていいじゃないか」
そう口にすると、ジェイドはフィーネの小さな乳首を指で摘んだ。フィーネの体がぴくっとはねる。
「ここだって……ほら……」
たまらなくなり、ジェイドは顔を近づけてフィーネの乳首を口に含んで吸った。その部分が堅くなっていくのがわかる。
「あっ……んっ……な、なんか……変な感じ……」
フィーネの頬が紅潮し、唇から溜め息のような音が洩れる。それは紛れもなく、彼女が感じ始めた証であった。
ジェイドはフィーネの乳首をぺろっと舐め上げると、軽く歯を立ててみた。フィーネの喉から高い声が上がる。
「やっ……か、体が熱いの……」
不安そうにフィーネがこちらをみつめてくる。優しく額に手を置くと、ジェイドはフィーネの顔に自分の顔を近づけた。
「心配するな。それでいいんだ」
「……うん……」
信頼しきった瞳が見上げてくる。こんな自分を、ずっと待ち続けてくれた娘。
こめかみにかかる髪をかきあげると、桜色の唇に自らのそれを重ねた。触れ合う部分から、彼女の帯びる熱が伝わって来る。
「大好きだよ……」
唇を離すと、フィーネは熱に浮かされたようにそう呟いた。答えるようにもう一度口づける。
ジェイドは顔をずらし、フィーネの首筋に口づけた。首筋から胸のふくらみにかけて、つっと唇を這わせる。呼応するかのようにフィーネが喘いだ。
少しずつ、少しずつ愛撫する位置を下の方へとずらしていく。柔らかな下腹を通り過ぎ、すべすべした太ももを撫でる。
栗色の茂みをかきわけると、つい昨夜自分が純潔を奪った部分を探り当てた。そこに顔を近づける。
「やっ……恥ずかしい……」
106地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 03:24:37 ID:c6kkjJxq
「ごめんな……昨夜はひどいことをしちまって」
償いにもならないのかもしれないが、今はできる限り優しくしてやりたかった。そこに顔を埋め、舌を這わせる。
「んっ……あっ……」
温かいその部分の奥から、じわっとあふれ出てくるものがある。それを舌先ですくいとり、塗り込めるように愛撫する。
「はっ……あっ……ああっ……」
フィーネの細い体がびくびくと跳ねた。その細い足を抱え込もうとして、はっと手が止まる。
果たして、このまま最後までしてしまっていいものだろうか。
「いいよ……結婚したら、することなんでしょう……夫婦なんだから……」
「フィー……多分、まだ痛むぞ」
ジェイドの言葉にフィーネはかぶりを振った。潤んだ瞳の中に、決意が見える。
「大丈夫、痛くても我慢するから……ジェイドさんのお嫁さんになったんだから、それくらい我慢しないと……ね?」
ジェイドがかつて知っていたフィーネは、泣き虫の小さな女の子だった。その泣き虫が、いつこんなにしっかりしたのだろう。
決意を込めてこちらを見上げて来る彼女が、ジェイドはたまらなく愛しくなった。
「……わかった。入れるぞ」
フィーネの足を開かせると、ジェイドは自分の一物をゆっくりとその中へと沈めて行った。彼女の中は狭く、ジェイドをきつく締めつけてくる。
「……うううっ!」
覚悟はしていたものの、まだ相当な痛みがあるのだろう。フィーネの顔が苦痛に歪んだ。
「フィー……やっぱり……」
「いいのっ……フィーは……フィーは、お兄ちゃんと……一つになりたいっ……!」
躊躇うジェイドにフィーネはそう答えた。必死なせいか、ジェイドの呼称が元に戻っているのにも気づいていない。
居場所を求めて彷徨う彼女の小さな手を、ジェイドはぐっと握りしめた。フィーネの口許がほんの僅かにほころぶ。
「くっ……あっ……お兄ちゃん……名前、呼んで……私……名前、呼んで……」
「フィー……フィーネ……俺の可愛いフィーネ……」
フィーネの背に両腕を回し、その小さな体をしっかりと抱え込む。耳元に唇を寄せ、ジェイドは何度も彼女の名を呟いた。
107地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 03:25:20 ID:c6kkjJxq
「そろそろ出そうだ……」
ジェイドの呟きに、フィーネが苦しげな吐息の中から尋ねて来る。
「出るって……何が……?」
「赤ん坊の素。これがお前の中に入ると子供ができる」
その言葉に、フィーネはまたしても嬉しそうに微笑んだ。
「じゃあ、それを……入れて……私……早くお兄ちゃんの子供が欲しいよ……」
子供を持つなど、考えたこともなかった。今までに何度も行きずりの女を強姦したことはある。
だができうる限りは避妊具を用い、後腐れのないようにしてきた。配慮などではない。単に、自分の血筋が残るということに耐えられなかっただけだ。
彼にとっては呪いとも思えるマルドゥークの血。それが伝わることなど、考えたくもない。
だが……マルドゥークであることを知りながら、自分を望んだフィーネ。躊躇うことなく自分を選び、ずっと待ち続け、そして今は子供を望んでいる。
「俺も……お前との子供なら……」
彼女となら、自分だけでなくフィーネの血を引く子供なら……。ジェイドの胸に希望が満ちる。
「……フィー……出すぞ……」
その言葉と共に、ジェイドはフィーネの中に精を放っていた。力の抜けた彼の体の下で、フィーネが呟く。
「ずっと……一緒だよ……私のこと……離しちゃ、嫌だからね……」
ジェイドは再び彼女の体を抱きしめた。決して離すまいと、そう心に強く誓いながら。

数日後、失格者と呼ばれていた娘は夫となった男に連れられて、リーザの町をそっと後にした。彼女の育った孤児院に、結納金の名目で多額の寄付をして。
その後の二人の消息を、知る者はいない。だが人づてに聞いた話によれば。
遠い遠い異国の山奥に住みついた家族がいるという。鮮やかな翡翠の髪を持つ父親と、小柄で童顔な母親。そして明らかに二人の血を引く男女の子供からなる家族。
ごくごくささやかな暮らしではあったが、常にその家庭には明るい笑い声が絶えることはなかった。
108地球に優しいリサイクル・エロパロ:2005/05/26(木) 03:27:24 ID:c6kkjJxq
 ____________
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 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ アンマシエロクナランカッタ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
109名無しさん@ピンキー:2005/05/26(木) 15:26:02 ID:Xg4KTpQz
>>83
元スレからたどって原作も読みました。
同じ設定、同じ展開にもかかわらず
書き手が代わるとこんなに印象が変わるものなのか、と
目から鱗が取れる思いがします。
(*´д`*)ハァハァしながら読了しました。GJ!
110名無しさん@ピンキー:2005/06/06(月) 01:30:58 ID:GCANL5br
保守
111名無しさん@ピンキー:2005/06/07(火) 09:37:27 ID:ajhW9hOf
>>83
泣きかけますた

同じ設定でも、原作の方は読みながら大笑いしてたのにな…
GJです。
112名無しさん@ピンキー:2005/06/07(火) 11:57:01 ID:dgGMaTn2
>>83
GJ!
こんなええ話やったんか、これ。びっくりしました。お疲れさまです。
113名無しさん@ピンキー:2005/06/11(土) 18:52:56 ID:pipSXu3l
>>83の原作が読みたいんだが、どうすれば読めるのが
どなたか教えて下さらぬか。

ズニュー神って人のでいいと思うのだが、その人のサイトって消えてないか?
>>83読んで感動してダメ小説スレに行ったので正直まだよく分からんorz
でもダメ小説スレは面白かったがw

遅ればせながら>>83氏GJ!
感動した。
114名無しさん@ピンキー:2005/06/12(日) 00:18:10 ID:I7jLtfBz
>>113
ttp://wave.prohosting.com/zunnyu/
こっちの作品保管庫にリンクがあるよ。

読んで笑撃を受けたら、ぜひ専用スレに書き込みを。
115113:2005/06/14(火) 15:06:42 ID:W6XjYm+Y
>>114
ありがとう!!!!!
頭痛で倒れそうだ。
正に神。

>>83氏の素晴らしさが分ったよ。
専スレも行くよ。d!
116名無しさん@ピンキー:2005/07/05(火) 14:49:03 ID:2gKoO5ET
保守あげー
117名無しさん@ピンキー:2005/08/08(月) 16:19:53 ID:ynaQtV5I
ほしゅ
118名無しさん@ピンキー:2005/08/11(木) 20:31:21 ID:6tInacGj
 
夢物語

 
彼女は学園一のアイドル。狙っているやつは星の数ほどいる。
しかし俺ぁ正攻法でバカどもと張り合う気なんざぁサラサラない。
俺は彼女を呼び出すために手紙を書いた。
こっそり机の中に入れたそれを見て、まもなく彼女はこの人気のない体育館裏までやって来るって寸

法さ。
安心しろ。ちゃんと来るように――それも一人で……仕向けるためにある写真を同封しておいたのさ。
え? なんの写真かって?
まあ『はずかしい写真』とでも思ってくれればいい。
おっ、ウワサをすれば彼女のおでましだ……。
「……っ!」
彼女は俺を見るなり、目を見開き口を抑えて驚いた。
相当ショックを受けてるようだ。
それもそのはず、俺はクラスでもどちらかといえばマジメで通っていて、とてもこんな脅迫をするよう

には見えないだろう。
「あなた……だったの?」
ああそうさ。俺はそう答えると、ラブレターは気に入ってくれたか? とニヤつく。
「こんな……ひどい……盗撮してたのね……」
いや盗撮したのは俺じゃない。そもそも、そんなことをして足がつくのはまっぴらだからな。
この写真は元は別のやつ――そう例えこんなネタがあったとしても脅迫なんてマネは出来ないような

小心者が撮ったものだ。
俺はそいつを締め上げて、警察に突き出されたくなければネガを寄越せ――そう言ったのさ。
「………」
どうだ、あんた俺の彼女になってくれないか? 彼女は俺の問いに肩を震わせてうつむいている。
おっと……ちと早まりすぎたか。あまり思いつめられてもいただけねえ。ここは真綿を締めるようにゆ

っくり俺のものにすべきだ。
「…………って……」
ああん? ポツリと言った彼女の声は俺にはよく聞こえなかった。
「……こんなものなくたって!」
彼女は涙を瞳に溜めて俺を睨みつけた。
「あたしはっ! あなたが好きなの! なんで……なんでこんなこと……したのよ」
なっ!
なにィィィイイイイイ!(雷が盛大に落ちるイメージ)
119名無しさん@ピンキー:2005/08/11(木) 20:32:45 ID:6tInacGj
「すっ……好きって……僕のこ、ことが?」
「そうよっ! あたし、あなたが好きなの、好きだったの! 初めて会ったときから」
俺は完全に動揺していた。考えがうまくまとまらない。
気がつけばしごく平凡な疑問を口にしていた。
「でも……一体なんでまた僕なんか……?」
「あなたはもう覚えてないかしら……ほら、初めてパソコンの授業があったとき、全然分らなかったあ

たしに色々操作教えてくれたじゃない」
ああ、たしかそんなことがあった。普段からパソコンをいじっている俺からすれば、あたりまえのことだ

ったが、彼女にとってはすごいことだったのか。
目を丸くして驚いたり、声をたてて笑ったり、コロコロとよく反応してくれる彼女をとても可愛いと思った

っけ。
その授業で彼女と同じ席になれたことを、その日は一日中神様に感謝してた。
「あとクラス委員が決まらなくて、放課後二時間もみんな居残りさせられたときのことは覚えてる?」
俺は頷いた。
あの時は正直クラスの連中のバカさ加減にあきれてた。
決まらないってことはやりたいやつがいないってことで、さっさとクジ引きでもして決めちまえばよかっ

たんだ。推薦で押し付けあっても醜い争いにしか見えなかった。
「ふふ……そのときあなたは寝てたんだよね。『我関せず』って感じで。でも夕陽が窓から差し込む時

間になって、急に立ち上がって『俺がやる』って。あの時、すごいカッコよかった」
素敵な思い出を楽しむように目を細めて彼女は言う。
「知ってる? あの時、実はあたしが推薦されてて、断れなくて役員押し付けられそうだったのよ」
俺がこんな卑劣な真似をして脅迫したってのに……もう笑ってやがる!
俺は心の中に、どうしようもなく甘苦しい感情が入り込んで来るのを感じた。
「これがネガだよ……」
彼女の足元に写真のネガが落ちる。これで彼女を脅迫する手立てはなくなったわけだ。
「僕は最低の男です。君にそんなことを言ってもらえる資格なんてない。もう二度とつきまとわないこ

とを誓うよ」
彼女に背を向けて立ち去ろうとする俺を止めたのは、やはり彼女だった。
「バカァ! まだわからないの? あたしは、あなたが好きなの! 誰よりも何よりも好きなの! この

気持ちはこんな些細なことなんかじゃ絶対止められない、終わらないの!」
俺が何か言いかける前に、彼女の腕が背中から回された。
そのまま後ろから抱きしめられる。
ふわりと漂う、彼女の匂い。
彼女に背を向けたまま俺は言う。
「僕なんかで……いいの?」
彼女は俺の背中に額を押し当てたまま
「バカ……」
もう一度それだけを言った。
120名無しさん@ピンキー:2005/08/11(木) 20:39:52 ID:6tInacGj
で……エロはないわけだが_| ̄|○
テンプレにあるように”意味不明な映像の切れ端”とでも思ってください
121名無しさん@ピンキー:2005/08/29(月) 03:15:15 ID:GNDg3GIm
>>120
IDと一緒にGJ。
可愛い。ちょっとご都合主義だが萌えた。
これ藻まいさんのお気に入りカプの話に織りまぜなよ。
これだけ単品なんてモッタイナイヨ。
122名無しさん@ピンキー:2005/09/29(木) 23:34:48 ID:3rAnBV8Q
dat落ち回避age
123名無しさん@ピンキー:2005/10/07(金) 23:18:03 ID:hVz1MDp3
久々にage
124名無しさん@ピンキー:2005/10/28(金) 22:15:57 ID:iPwdQ6+d
ほしゅってみる
125名無しさん@ピンキー:2005/10/30(日) 04:42:52 ID:NMy2EWAu
ナマモノ、はさすがにマズいよな……orz 801ダッタラ数字板ニ投下デキタノニ
126名無しさん@ピンキー:2005/11/02(水) 03:26:37 ID:sVimpejp
HOS
風速3(ry
127名無しさん@ピンキー:2005/11/19(土) 15:44:49 ID:Zn6FLUnZ
age
128名無しさん@ピンキー:2005/11/20(日) 23:02:24 ID:cRGP6qo9
>>125
名前とかちょこっと変えてみたらどう?
129名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 20:05:39 ID:0M3UBfQ9
age
130名無しさん@ピンキー:2005/12/11(日) 18:12:36 ID:wGIVMRIE
age
131名無しさん@ピンキー:2005/12/14(水) 11:23:59 ID:Hh01jK37
>>125
いや、別板で芸能人エロパロってたまに見るから大丈夫だと思うぞ
132名無しさん@ピンキー:2005/12/19(月) 00:43:25 ID:jgTZrWvU
age
133名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 03:35:44 ID:PYtYBppa
age
134名無しさん@ピンキー
あけおめ