359です。
投させてもらいます。桃じゃなくてスマソ
エロは自信ないです_| ̄|○
「つ・ば・さぁ〜」
芳香がやや猫なで声で翼に話しかけてきた。
「何だよ」
翼はかったるそうに返事をした。芳香の話し方で内容が頼み事だとピンときたからだ。
大概の頼みごとは麗にしているのだが。
「翼は"魔法の薬"が作れるでしょ?」
「うん、まあ…それで?」
翼は面倒になりそうな予感がして怪訝な顔をした。
「でね、翼に"恋の魔法の薬"…つまり『惚れ薬』ってやつ? 作れないかな?」
芳香は目をキラキラさせていた。
「…何でまた物騒なものを」
「物騒なものとは失礼ね。好きな人を振り向かせてみたいな〜という乙女心じゃない」
芳香はちょっとムッとした表情をした。
「んなもん頼らんでも自分でアタックしてけばいいじゃないか。俺は部屋に戻るぞ」
翼は馬鹿らしくなって自分の部屋に行こうとしたが、芳香はしっかりと彼の
袖を掴んで離さなかった。
「お姉さんに少しは協力したっていいじゃな〜い。25歳独身イケメン スタイリストの
心を射止めてみたいのよ。お願いだからお姉さんに一度だけ夢見させてぇ、ね」
「イケメン カメラマンじゃなかったのかよ」
翼は思わず突っ込みを入れた。
「う〜んもう、どうだっていいじゃない」
「よかねーだろっ! ったく、また心変わりか」
翼は呆れ返ってしまった。気まぐれな芳香の事だ他の男に心移りしてしまったのだろう。
「お願い! 一生のお願い!」
しぶとい姉の依頼に根負けした翼はしぶしぶそれを引き受けることにした。
芳香の依頼を受けた翼は『魔法の部屋』に入った。
十年ぐらい生きていて全く知らなかったこの部屋には童話に出てくるような道具や本がたくさんある。
彼がその中で興味を引いたのは『魔法の秘薬』の本である。それらを何冊か読破し
また、試しに何度か作ってみた事もあった。
「惚れ薬ねぇ…」
翼は溜息混じりに本を捲った。
『相手を恋に堕ちさせる薬 1』
・ローズヒップ 10mg ・マンドラゴラの根 少量
・アロエ 15mg ・バラ 15mg ・ジャスミン 3mg
・月桂樹 8mg
「マンドラゴラの根」
翼はちらりと植木鉢を見た。チンゲン菜のような魔法植物『マンドラ坊や』がいた。
「何でござりますでしょうか」
翼の只ならぬ気配にマンドラ坊やはビクリとなった。
「………いや、なんでもない」
翼は再び本に目をやった。さすがにこれは可哀想だと思ったので次の案を考える事にした。
「マンドラの代わりにこれがいいかもな」
「翼、今夜の夕ご飯何がいい?」
しばらくして翼が材料の検討をつけたと同時に誰かが声をかけてきた。
「ん? 別に何でもいいよ」
見上げるとそこには一つ上の姉・麗がいた。
「何でもいいって言われちゃうと困っちゃうんだけどなぁ…」
「んなに考え込まなくても…俺、兄貴んとこ行って来る」
困った顔をする麗をよそに翼は本をたたむとそのまま部屋を出て行った。
「もうっ!」
麗は不満げに翼の背中を見送った。
( ……っ! )
すると突然、麗の脳裏に一瞬映像が浮かんだ。
「何考えちゃってんだろう」
麗は思わず頭を抱え込んだ。
「おお、翼。一緒に土いじりする気になったか」
翼が家庭菜園(『アニキ農場』と書いてある)に行くとそこには蒔人が苗の手入れをしていた。
「んなわけねぇじゃん。ところで兄貴『ナイトシェード』ある?」
「無い事は無いが、また変わったもん使うな。魔法薬か?」
蒔人は小さい花の咲いた魔法植物を摘み取った。
「まあな」
「これって特殊な薬草だけど、大丈夫か?」
蒔人の言うように『ナイトシェード』は『マンドラゴラ』と並ぶ強力な魔法植物。
扱い方を間違えれば命の危機に関わる。翼としては媚薬としてオーソドックスな
『マンドラゴラ』を使いたかったのだが、マンドラ坊やを傷つけるわけにもいかず
『ナイトシェード』とその他を組み合わせて応用する事にしたのだ。
「効果が薄くなるだけだと思うから大丈夫だよ」
翼は軽く礼を言って薬草を受け取ると菜園を後にした。
魔法の部屋に戻ると翼はさっそく準備に取り掛かった。
材料は ローズヒップ、バラ、アロエ、ローズマリー、朝顔、トリカブト
そして蒔人から貰った ナイトシェード。その他に鳥の産毛に貝殻の粉を少量。
それらを沸騰した小鍋に入れてしばらく煮立てた。甘い花の香りが微かに翼の鼻を
くすぐった。煙の中から綺麗な薄桃色の液体が浮かび上がった。
頃合を見はからい、翼は大きく深呼吸し、手に持ったマージフォンのボタンを押した。
「秘薬となれ マージ・ジンガ!」
すると鍋の液体は部屋を包むほど強く発光した後、透明色の液体に変わった。
「こんなもんかな」
翼は軽い手つきでマージフォンをしまった。
「翼、薬出来たぁ?」
タイミングよく芳香がひょっこりと現れた。
「出来たよ」
翼は芳香の浮かれぶりとは反対に淡々とした手つきで薬を瓶に詰めて彼女に手渡した。
「ありがとう♪ さすが芳香ちゃんの弟」
「ったく……後、この惚れ薬は体についただけでも効くほど強力だから気をつけて扱えよ」
芳香が頭を撫でようと伸ばした手を翼は嫌がるように振り払った。
「うん、わかった」
聞いているのかいないのか芳香は明るく答えると軽いステップで部屋を出た。
「本当に大丈夫かな…」
翼の不安は拭えなかった。
その頃、台所では麗が鼻歌交じりに夕飯の支度をしていた。
「麗ちゃん、今日は何?」
料理の香ばしい臭いにつられて芳香がやってきた。
「あ、芳香ちゃん。チンゲン菜と白菜がたくさん採れたから八宝菜にしたの」
「わぁお、美味しそう♪」
「もうすぐ出来るから待っててね」
プルルルルル……
「はいは〜い」
突然、電話が鳴り出し芳香はそのまま電話の方へ向かっていった。
「さてと、仕上げにお酢を……あれ?」
コンロの火を弱め麗はお酢を探し始めた。
「切らしちゃったかな」
麗がしばらく探しているとテーブルに乗った瓶に目が留まった。
「やだなー、こんな近くにあるのに」
麗はくすりと笑うとその瓶を取って一振り料理にかけた。
しかし、それは芳香がうっかり置き忘れていった『惚れ薬』だった事を彼女は知る由もなかった。
「…うら姉?」
翼は階段を降りてちらりと見ると台所に立っている麗の姿が見えた。
夕飯の支度をしているのだろう。だが、何だか彼女の様子がおかしい。
小皿とさいばしを持ったままぼんやりとして動かないのだ。コンロの火も止めていない。
「うら姉、料理焦げるぞ」
しっかり者の彼女の異変が気になった翼は声をかけながら近づいた。
「翼……あたし…」
麗は振り向き、体をビクッとさせたかと思えばまどろんだ瞳で彼を見つめていた。
「うら姉っ!」
何かまずいと察した彼は麗の目を覚まさせようと体を揺すった。
「あたし、どうかしてるよね……姉弟なのに…あたし…おかしいく…」
麗の顔は徐々に赤らめてきてやや伏せ目がちになった。何かを必死に堪えているようだ。
「どうしちゃったんだよ! うら姉っ!」
姉の異変に戸惑っている翼の目に一つの瓶が目に入った。
(まさかっ!)
翼は麗が惚れ薬を間接的に飲んでしまったことを悟り青くなった。
(うら姉が俺に惚れている状態なのか…)
「もう駄目っ!……翼、あなたが好き。いえ、欲しいのっ!」
頭が真っ白になっている翼に麗は強く抱きついてきた。不意を付かれた翼は体勢を崩し
彼女と共に雪崩れ込むように仰向けになって倒れた。
「うら姉っ! 落ち着けっ!」
どうやらこの惚れ薬は理性をも消し去ってしまうようだ。
翼はどうしていいか分からずに頭の中が真っ白になった。
「何か騒がしいけどどうしたの?」
芳香の声に翼はやっと我に返った。
「いや、何でも無い! うら姉が急に具合悪くなっただけだから!」
「ええっっ!! 麗ちゃんが? 大丈夫なの?」
芳香が駆けつけるような気配がしたので翼は一層焦った。
「大丈夫! 俺がソファーに寝かしつけるからほう姉達は先に夕食とって」
「でも…」
芳香は兄弟の中で一番仲の良い麗の様態が気になるようだ。
「大丈夫だから!!」
翼は逆切れするような大声で威圧すると麗を抱えてさっさと隣の応接間に移動した。
(これを見られるのはさすがにやばい…)
「もう、翼ったら…本当に大丈夫なんでしょうね」
無人の台所にやって来た芳香が呼びかけるも返事が無い。
「しょうがないなぁ…ああっ!!」
芳香は仕方なく翼に麗を任せることにしたはいいが、フライパンから煙が立っていた。
「あ〜あ、勿体無い」
慌てて火を消すもフライパンの中の八宝菜は丸焦げになっていた。
「ただいまーっ!!!」
そこへ威勢のいい蒔人の声が飛んできた。
(まずい、兄貴も帰ってきたのかよ)
翼は頭をかかえた。まさかこんな事になるとは思わなかった。
(ったく、これもこんな危ない薬を置きっぱなしにするほう姉のせいだからな)
翼は芳香を半ば恨みつつも、惚れ薬の影響でおかしくなった麗をどうするか悩んでいた。
この薬は一時的なものでほっとけば治るのだが…
370 :
359:05/02/25 19:59:13 ID:CZAJlFuG
エロは次いきます
うっかり脱字をしてしまいました…反省
「翼……」
媚薬の効果もある惚れ薬で昂った体が身悶えてるのか、麗の息が荒くなっている。
その息が絡みついた翼の首元にかかってくる。彼女の熱くなった体温が翼の体に伝わっている。
それらは翼の本能に訴えていき、彼をじわじわと蝕んでいく
(何考えてるんだ…俺は…)
波のように襲ってくる性衝動を翼は必死に堪えていた。
「翼、好きよ」
そんな彼を嘲笑うかのように麗は体の衝動を抑え切れずに不意に翼の唇を塞いだ。
そしてぐいと翼を引き寄せたので二人は密着するような形となった。
(…やばい)
翼の下腹部に麗の太ももがあたった。その瞬間、彼のレザーパンツの中は硬くなった。
麗のほのかな甘い匂い、肌の柔らかな感触も手伝って翼は理性の限界にきていた。
そんな状態の翼をお構いなしとばかりに麗の手が彼の服を手繰り寄せてくる。
「うら姉、俺達は…」
翼は必死の抵抗で呼びかけた。ここで一線越えるのはまずい。ましてや二人は姉弟だ。
「わかってるの。でも……おかしいのはわかってるの…でも……ごめんね…」
麗の目は涙が浮かんでいた。
媚薬の効果が少し弱まったのか彼女の羞恥心が垣間見えてきた。
翼への恋愛感情と強い性衝動は薬によるものだが、麗の性格や考え方は変化は無い。
少し薄まった結果、彼女は強いジレンマを感じ酷く混乱しているのだ。
「うら姉…」
垣間見える麗の意識に翼は激しく揺さぶられた。同時に今まで無意識に追いやっていた
想いが洪水のように湧き出てきた。
ある時期から麗には兄弟愛とは違った感情があった。その頃はそれと似たものだろうと
片付けていた。だが、彼女が他の男と仲良くしていると異様なほど落ち着かなくなったし、
苛立っていた。今思えば、あれは麗に対する恋愛感情だったのかもしれない。
「泣くなよ……一回だけ、一回だけ抱いてやるから」
そう言いつつも俺が抱かせてもらってるんじゃないかと翼は自らに突っ込みを入れた。
麗の切なげな表情が愛しくなり自らの欲求を抑えきれなくなっていたのだ。
だが、彼の口からどうしても『好き』という言葉は出せなかった。
代わりに出たのは傲慢な言い方。
翼は半裸になると軽く麗に口づけをした。
そして彼女の上着をゆっくり肌蹴させ水色のブラジャーを外すとそこには真っ白く柔らかな肌に
形の良い胸が露わになった。翼はその胸を優しく愛撫した。
「あっ…」
麗の可愛らしい声が漏れた。
しばらく口を塞ぐようにキスをした後、首筋、鎖骨と翼はキスをしていき
その流れで麗の乳首に舌を這わせた。
「…んっ…あ…」
麗の体は軽く跳ねた。声もどこか艶っぽくなっている。
しばらく舌で愛撫をした後、翼の手は片方はそのまま胸を愛撫し、
もう片方はデニムのスカートの中へ滑り込ませていった。
「……っ!」
すると麗の体が急に強張った。
「いや?」
翼は悪戯っぽく聞いた。
「…そんなんじゃ…でも…・・・あっ…あ…ん…」
戸惑う麗をよそに翼の指は彼女の秘部を下着の上から軽くなぞった。彼女の下着は
すでに濡れていた。静かに指を下着の中に入れてみると指に粘液がからみついてくる。
「あ…あぁっ……う…だめ……ん…あっ」
秘部の入り口付近を弄るように指を動かすとその粘液が秘部から零れてくる。
さらに中指を軽く中に入れて膣を弄った。
「つ…翼……もう…だめ……あっ……我慢…できな…い」
麗の息が一段と乱れてきた。
「何が?」
翼は意地悪っぽく聞いた。
「い、入れて欲しいの…つ、翼の……その…ああっ!」
翼に乳首を軽く甘噛みされて麗は身を少し捩った。
「俺の何をどこに入れて欲しいの?」
「ううっ…翼の…いじわるぅ……んっ…」
麗はちょっと恨めしい目で翼を見た。彼は麗の困惑する所を楽しんでいるようだ。
「教えてくれないとわからねぇよ。うら姉」
「………。翼の……お・・・ちんち…んを……麗の…あそこに…いれて…」
麗の声は恥ずかしさで消え入りそうだった。
「うら姉って結構Hなんだな」
「もうっ!」
翼はくすっと笑うと麗の秘部から指を離し彼女の下着を下ろし始めた。
彼女の開いた脚の間にある潤んだ秘部が露わになった。
「そ、そんなに…見ないで…」
麗はうつ向き加減に顔を逸らした。
「それじゃ、挿れるよ」
ズボンと一緒にパンツを下ろし、翼の硬くなったモノが露わになった。
そしてそれを麗の中へゆっりと挿れた。
「んんっ!」
「…い、痛い?」
翼の不安げな問いに麗は首を横に振った。
「ううん、大丈夫よ」
麗は微笑んだ。
翼のモノを麗の内壁が包み込んだ。少しきついが彼には心地よかった。
軽く腰を浮かせると自分のモノを動かし始めた。彼女の秘部はかなり濡れていたので
スムーズに動かせる事が出来た。
「あっ……あぁぁ……んっ…つ、翼っ!」
卑猥な音と麗の声が部屋を支配していた。翼は麗の中の温もりと心地よさに我を忘れそうだった。
「はぁ……んっ…あぁ……あっ!…」
翼がピストン運動を速めると麗は腕彼の首に絡ませた。
「うら姉…」
翼は彼女に応えるように彼女の唇に舌を絡ませた。彼には二人が一つに合わさってしまったかの
ような錯覚を覚えた。
「…だめ、いっちゃう……ああっ!…」
「俺もだよ……やばいっ……うぅ!…」
白い液にまみれて恍惚とする麗の胸の中に翼は頭をうずめた。
*続きは土曜日中に書く予定です*
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「んっ…」
生暖かい感覚がする中、麗は目が覚めた。
気がつくと隣の応接間のソファーで横になっていた。
「あ、これ…」
麗は自分に覆いかぶさっているものを見た。
それは黄色いジャケット…翼が着ていたものだ。
(翼っ!)
彼女は慌てて体を起こし翼を探すもそこには彼の姿はなかった。
妙な胸騒ぎを覚えた彼女は慌てて部屋を飛び出した。
「あっ、麗ちゃん。おっはよう♪ 具合どう?」
「麗、元気になる『アニキサラダ』作ったぞ」
「ちぃ姉ちゃん、無理するなよ」
食堂には蒔人、芳香と魁が食事をとっていた。ここにも翼の姿は無かった。
「うん、大丈夫…お兄ちゃん、ごめんね。あたしが当番だったのに」
「なに、気にするな。俺より翼に言ってやれ。あいつ、お前の看病をしてくれた
みたいだからな」
麗の言葉に蒔人は快活的に返した。
「…ところで翼は?」
「今さっき二階に上がったわよ。疲れたから寝るって」
「そう。じゃあ、先にこれ返してきちゃうね」
芳香の話を聞くと麗は早速二階に上がった。
翼の部屋の前に来ると麗は軽くドアを叩いた。
「だれ?」
ドア越しに翼は返事した。
「翼」
「………………」
彼は麗とわかると黙りこくってしまった。
「あの、その…あたし、夕飯の支度しているところから意識が無くてわからなかったんだけど
…迷惑かけちゃってごめんね」
「…………………」
なおも返事は無い。
「あの、返したいものあるから開けてくれる?」
「……今、忙しいから前に置いといて」
翼はぶっきらぼうに言い放った。
「…それじゃ、ここ置いてくね」
麗はそっとドアノブに翼のジャケットをかけると食堂へ向かった。
しばらくして翼がドアから顔を出した。
そしてドアノブにかかっているジャケットを溜息混じりに無造作に取りそのまま部屋に戻った。
(俺、うら姉の顔見れねぇよ…)
翼は自分の想いとあの時の事が頭から離れられず自己嫌悪で沈んでいた。
落ち着かなくなっていたのは翼だけではなかった。
「あたし、どうかしちゃったのかな」
麗は胸騒ぎが気になってしかたなかった。
夕飯の支度をした時からソファーにいる間の記憶は全く無いのだが、
その頃からある映像が彼女を襲ってくる。
―――麗と翼がお互いの体を絡ませ合っている。
その映像は実際体験したようにとても生々しかった。彼女が困惑するようないやらしい
内容が、体の微かな痛みも手伝って鮮明に浮かんでくる。
夜中のベットで麗は布団をぎゅっと握りうずくまった。
自分はいったいどうしてしまったのだろう。もしかして、翼を男として意識してしまったの
だろうかと考えると麗はますます自己嫌悪に陥った。
(翼にどういう顔して会ったらいいの…)
麗は頭の中の映像を消したいとばかりに布団に被さった。
…翌日
「芳香」
蒔人は魔法の部屋を整理しながら手伝っている芳香に声をかけた。
「なあに?」
「最近の翼と麗の様子がおかしいんだけど何かあったのかな?」
「さあ?」
蒔人と同様心当たりの無い芳香は首を傾げるだけだった。
「兄ちゃん、俺、遊びに行ってくるね」
魁が魔法の部屋にひょっこり顔出してきた。
「おう、気をつけてな。あと、あんまり遅くなんなよ」
悩む麗と翼をよそに兄弟の一日は始まっていくのであった
(END)