ガンダムヒロインズ MARK VII

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1名無しさん@ピンキー
語るも良し!エロパロ書くも良し!
ガンダムの娘ッ子どもで妄想が膨らむ奴は集え!
ガンダム以外の富野作品も可!
劇場版Zに期待が膨らむガンダム総合スレ
すっかり死文化したアオリ文のまま7スレ目スタート!

■過去ログ
ガンダムヒロインズ
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1007/10076/1007655458.html
ガンダムヒロインズ MARKU
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1040/10405/1040508424.html
ガンダムヒロインズ MARKV
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1056/10568/1056852515.html
ガンダムヒロインズ MARKW
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1071647163/
ガンダムヒロインズ MARKX
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1082193496/
ガンダムヒロインズ MARK VI
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1093639318/
2名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:42:44 ID:bPg8oHJh
■公式サイト
SUNRISE official Site
ttp://www.sunrise-inc.co.jp/index.html
劇場版Zガンダム 星を継ぐ者
ttp://www.z-gundam.net/
AC:機動戦士Zガンダム エゥーゴvs.ティターンズDXプレサイト
ttp://www.bandaigames.channel.or.jp/list/ac_zdx/
GNO ガンダムネットワークオペレーション
ttp://www.gno.ne.jp/
■SS保管所
南極条約
ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/
エロパロ板dat落ちスレ保管庫
ttp://eroparo.e-city.tv/index2.html
エロパロ板ガイド
http://hhh111.s4.x-beat.com/pukiwiki.php
3名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:43:18 ID:bPg8oHJh
■現在連載中のSS
「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」
登場人物紹介(オリキャラ)
ジュナス・フレイブ
 本作の主人公。一年戦争時からの連邦軍人で退役時の階級は中尉。
 後に反地球連邦組織エゥーゴの大尉となる。
 乗機はガンダムMk-U2号機(G-3ガンダム風カラー)。
 クワトロ・バジーナ大尉(=シャア)と共にMS部隊の指揮を執る。
 どうも変わり者に好かれ易い体質らしい(本人談)
 士官学校時代、テレサ・モントバーンという3歳年下の後輩と付き合っていた?ことがある。
 (手を出したかどうかは今のところ不明…)
トリノ・カーナヴォン
 ティターンズの将校で階級は中尉。
 性格は冷酷で、目的の為には手段を選ばない。
 特に、人の心の隙に付け込むのを得意とする。
 一説には、バスク・オムの異母弟とも言われる。
 乗機はハイザック、マラサイ等。
 さまざまな女性キャラを毒牙にかけるその非道ぶりで、
 ジュナスにとっても読者にとっても憎むべきライバルキャラの地位を獲得している
サラミスのオペレータ嬢
 ア・バオア・クー海戦時、出撃直前のジュナスと『ある約束』を交わす。
 彼の帰還直前に艦橋への攻撃に巻き込まれ、消息不明に。
 それから7年の時を経ても、彼女はジュナスの心に棲み続けている・・・
4名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:43:52 ID:bPg8oHJh
ベルナデッタ・ソロン
 エゥーゴの諜報員。ジュナスをエゥーゴにスカウトする。
 前述のオペレータ嬢と瓜二つ。
 アーガマと合流する際、途中、グリプスにおいて、
 過酷な『初体験』を味わう。
 ジュナスに対し、『憧れ以上、恋愛未満』の感情を持つ本作のメインヒロイン
 …のはずだが、最近は心のすれ違いが続く。
フランセス・エラワー
 エゥーゴのMSパイロットで、階級は少尉。
 幼少の頃の生活が原因で、男性に触れられるのを極度に嫌う。
 ジュナス曰く、冷静沈着無口少女。
 ジュナスに対し少なからず好意を持っている。
 …が、親友ベルナデッタへの思いやりとの狭間で苦しむ。
 乗機はプロトZガンダムX-1。
シェリー・パーカー
 ア・バオア・クー海戦時、前述のオペレータに命を救われた女性。
 終戦後ルオ商会に身を置き、U.C.0087現在では会計経理部長(カラバ補給担当)を勤める。
 カラバスタッフ(ハヤト・コバヤシ等)の間では厳しい女性で通っているが、ジュナスの前では…
 また、ルオ商会名代のステファニー・ルオとは気の置けない関係らしい。
 ジュナスにベルナデッタを引き合わせた張本人でもある。
5名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:47:54 ID:bPg8oHJh
リベカ・マレリー
 サイド1の1バンチ・シャングリラ出身で、
 恋人のテオと共にエゥーゴのパイロットとなる。階級は少尉。
 某機動戦艦艦長のような性格の天然ボケキャラ。
 おまけに魔乳持ち(笑)。
 その魅力(胸?)は怒れるカミーユをも鎮めたほど。
 ジャブロー戦以後のアウドムラ内(&作品内)におけるムードメーカー的存在。
 乗機はネモ。
テオドール・チャーチワード
 エゥーゴのパイロットで階級は少尉
 リベカの幼馴染&恋人であり、彼女曰く 「テオは私の王子様」だそうで…
 登場人物の中では幸福な部類に入るが(トップはもちろんリベカ)、
 同僚に八つ当たりされ、自機を無断使用されとその分不幸も味わっている(笑)。
 普段はリベカのフォロー兼なだめ役に徹しているが、
 彼女を護る際にはものすごい迫力を醸し出す。
 シャングリラ・チルドレン(ジュドー達)とは顔なじみ。
 乗機はネモ。
ウォルトン・スウィフト
 エゥーゴのパイロットで階級は少尉
 態度は一流、腕は三流の"自称"天才パイロット。
 大見得を切って出撃し、すぐ被弾して後退するというのがお約束のパターン。
 (実は、ケネディ戦で死ぬはずだった …by ISAP)
 リベカとは犬猿の仲。エリスにちょっかいを出す数少ない人物(笑)
 スレ住人達はそんな彼のことを愛(または憎しみ)を込めて『ヲル豚』と呼ぶ。
 乗機はネモ。
エルシー・シャトラン
 ティターンズの中尉でアレキサンドリア所属。
 ジェリドやカクリコン達とは同期。
 外見は美人だが、性格は残忍。犠牲になった同期生は数知れず。
 強化人間やコロニーレーザーといった機密情報を入手できる謎のルートを持つ。
6名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:49:10 ID:bPg8oHJh
リシュレール・サントス
 エゥーゴの軍人で、階級は中尉。
 アンマンでファ・ユイリィ等の戦闘訓練の教官を務めている。
 亜麻色の美しい長い髪と、人を寄せ付けない厳しさを持つ。
エリス・ワイス
 エゥーゴの士官。
 凄腕のパイロットで、25歳にして中尉に昇進したエリート。
 他人の3倍も4倍も血を吐いて今の実力と地位を身に付けた努力家。
 “氷柱のエース”(リベカ談)の異名を持つ。
 背丈と胸の無さにコンプレックスを持っている。
 恋愛沙汰には縁がなかったが、とあることがきっかけで、ウォルトンのことが気になるようになる。
 乗機はリック・ディアス。
 グラハム・パーク
 エゥーゴのパイロットで階級は少尉。
 ヒッコリーのシャトル防衛戦において、カミーユのガンダムMk-Uをかばい戦死。
 番外編「バレンタイン・ゴーゴー」において『モテない野郎ども代表』として描かれ、
 また、本編においてもリベカとデートさせてくれ、とテオに何度も食い下がっていた。
 乗機はネモ。
テレンス・デニケン
 エゥーゴのパイロットで階級は少尉。
 ヒッコリー残留組の中で唯一生き残ったネモのパイロット。
 その結果は実力なのか、それとも運によるものか…
 …どうやら後者のほうらしい(爆)。
 ウォルトンの後輩ではあるが、全く尊敬なんぞしていない(笑)。

7名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:50:09 ID:bPg8oHJh
●Z本編登場キャラ

クワトロ・バジーナ(28歳・大尉)
シャア・アズナブル
キャスバル・レム・ダイクン
 かつてのジオン軍のエースパイロットで、「赤い彗星」の異名を持つ。
 金髪の貴公子で、額には一年戦争時に負った傷がある。サングラスがトレードマーク。
 エゥーゴには「クワトロ・バジーナ」の偽名で参加。
 父親は当代最大の思想家、故ジオン・ズム・ダイクン。
 単なる一人の戦士として、あるいは軍隊の指揮官として優秀なだけではなく、
 より高い、より大きなレベルの指導者としてのカリスマ性と才幹を持つ。
 しかし、あたら人類を導けるだけの能力を、あるいは義務を持ちながら、
 逃げをうとうとする卑怯な男…との評言をカイは残している。
 現時点では、先に宇宙へ帰還済のため作中での出番はない。

カミーユ・ビダン (17歳・中尉待遇?)
 Zガンダム本編の主人公。少女とも見まがわんばかりの繊細な容貌の美少年。
 「アムロの再来」と言われるほどのニュータイプ能力の持ち主で、
 実際の戦闘においても、女性関係その他においてもエゥーゴのエースである。
 現在の恋人(?)はエマ・シーン中尉だが、幼馴染のファ、ロザミィ、
 彼にとっての運命の女ともいえるフォウ…と、周囲に女性の影が絶えることはないだろう。
 そして、一つの物語の終わりに、カミーユ・ビダンは刻の涙を見る…。
8名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:51:31 ID:bPg8oHJh
エマ・シーン (24歳・中尉)
 元ティターンズの将校。 ティターンズの行動に疑問を抱き、エゥーゴに参加。
 亜麻色の髪と理知的な美貌が印象的な女性だが、男性には縁がなかったのか、
 なんと24歳にしてまだ処女だった。
 ファにヤキモチを焼き、あるいはカミーユに体でごまかされてしまうなど、
 格段に可愛らしく、魅力的な性格に変貌した。
 現在、軌道上のアーガマで待機中。

ファ・ユィリィ(17歳・軍曹)
 カミーユの幼馴染で、グリーン・ノアの学生。
 Z本編同様、カミーユの行動のとばっちりを受けた後、エゥーゴに参加。
 実は初体験も済ませてしまっていて驚愕した方も多いはず。
 相手は「陸上部の先輩で、どこかカミーユを思わせる美形で神経質そうな男」とか。
 番外編のバレンタインネタでは、最後においしいところを持っていった。
 現在はパイロット訓練中だか、その後もヘンケン艦長とは続いている様子。

レコア・ロンド(23歳・少尉)
 エゥーゴの将校。一年戦争時にはゲリラとして戦った。
 地球降下作戦のために先発するが捕らえられ、辱めを受ける。
 クワトロ(シャア)の愛人でもあったが、
 女としての直観か、彼の愛を得られないことを知る。
 現時点では宇宙へ帰還済。
9名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:52:30 ID:bPg8oHJh
ブライト・ノア(27歳・大佐)
 旧ホワイトベースの艦長。現在はアーガマの艦長。妻子あり。
 常に激戦区で戦い続けた経験豊富な指揮官で、統率力、指揮能力は一級品。

ヘンケン・ベッケナー(年齢不詳・大佐)
 エゥーゴの軍人。アーガマの艦長からラーディッシュの艦長に転出。
 豪放磊落を絵に描いたような好漢で、男女問わず人望があるらしい。
 エマ・シーン中尉に淡い想いを寄せる。
 「……あの免疫のない……男と手も握った事のないような処が興味深くてなあ」
 とのことだが、まさにその同時刻、当の彼女はカミーユとよろしくやっていた。
 何だかんだで、ファ・ユィリィといい仲になってしまった。

アポリー(年齢不詳・中尉)
ロベルト(故人・年齢不詳・中尉)
 一年戦争以来のベテランパイロット。当時はジオン軍に所属。
 常にシャアとともに行動していたようで、エゥーゴにもその縁で参加したようだ。
 シャアの信頼も厚く、カミーユにとっては頼りになる兄貴分たちである。
 二人ともそろって、エゥーゴのジャブロー侵攻作戦に参加。
10名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:53:19 ID:bPg8oHJh
アムロ・レイ(23歳・大尉)
 旧ホワイトベースのクルーで、一年戦争の英雄。
 数年に及ぶ半軟禁生活、さらにはララァを手にかけてしまった経緯から、
 戦いそのものを忌み嫌い、すっかり腑抜けてしまっていた。
 しかし、復活後はその技量を見せつけ、スレ住人も含む全員の度肝を抜いた。

カイ・シデン(26歳・民間人)
 旧ホワイトベースのクルー。戦後はジャーナリストとなり、いくつかのルポを世に送る。
 シャアの態度・行動には極めて批判的。
 常にクールでシニカルな態度は崩さないが、
 愛するものが傷つき失われた時には、やはり熱くなる男である。

ハヤト・コバヤシ(23歳・階級不詳)
 旧ホワイトベースのクルー。戦後は戦争博物館の館長という閑職に追われる。
 現在は反地球連邦組織カラバのメンバー。
 アムロには様々な経緯から複雑な感情を持っていたが、それが悲劇の一端となってしまった。

カツ・コバヤシ(故人・15歳・民間人)
 旧ホワイトベースのマスコット。一年戦争後、レツ・キッカと共にハヤト夫婦の養子となる。
 ヒッコリーのシャトル防衛戦において、アッシマーの攻撃を受け戦死。
 しかし、その死がカイを、ハヤトを、そしてアムロを奮い立たせるのである。

ベルトーチカ・イルマ(年齢不詳・民間人)
 反地球連邦組織・カラバに協力する民間人。ボリュームのある金髪に白い肌、緑の瞳の女性。
 アムロには最初興味本位で近づくが、次第に彼の純粋さに惹かれるようになる。
 最近、次第に生来のワガママさが顔を覗かせつつある基本的には強気の女性。
11名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:54:14 ID:bPg8oHJh
コウ・ウラキ(23歳・少佐)
 0083年に勃発した「デラーズ紛争」時の連邦軍のエースパイロット。
 さらに腕を上げたのか、登場時にはクワトロの油断もあったとはいえ、リック・ディアスを撃破した。
 激戦の経験が彼に落ち着きを与えたのか、実年齢より若干年上に見られるようだ。
 「年齢に似合わない程の渋みと異様な凄みを持つ青年」で、「意外に甘い声」の持ち主。

クリスチーナ・マッケンジー(29歳・少佐)
 元RX-78 NT-1 アレックスのテストパイロット。ジュナスとは士官学校の同期生。
 ベルナデッタの救出時、ジュナスたちに協力する。
 サイド6にいたときに知り合った青年・バーニィの消息を追っている。

バーナード・ワイズマン(故人?・0080当時20歳・伍長)
 ジオン軍の特殊任務部隊・サイクロプス隊の隊員。公式記録ではサイド6で任務中、戦死。
 …なお、同名の人物に、新興反戦組織《ユニバーサルピース》のリーダーがいる。
12名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:54:54 ID:bPg8oHJh
ジェリド・メサ(24歳・中尉)
 連邦軍内部のエリート集団・ティターンズの将校。
 しかし、カミーユとの出会いが、彼の運命を根底から変えてしまう。
 常にカミーユを付け狙うが、その度に返り討ちにあっている。
 MS操縦適性は高いものがあり、そこは上層部にも評価されている。

マウアー・ファラオ(25歳・少尉)
 ティターンズの将校。切れ長の瞳が印象的な美女。ジャブロー脱出時にジェリドを助ける。
 ティターンズ入隊直後、トリノに惹かれるが、そのトリノに陵辱された過去を持つ。
 Z本編ではシロッコの勧誘をはねのけるなど気丈な面を見せていたが、
 トリノの持つ魔性には抗しえず、あえなく篭絡されてしまう。

カクリコン・カクーラー(故人・24歳・中尉)
ライラ・ミラ・ライラ(故人・25歳・大尉)
 本編どおりに散っていった人たち。
 ライラさんには、是非ともジェリドにベッド戦闘時の心得を指南してほしかった…。
13名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:55:33 ID:bPg8oHJh
パプティマス・シロッコ(27歳・大尉)
 木星帰りの男。若くして木星からのヘリウム輸送船・ジュピトリスの艦長を務める。
 独力でMSの設計開発を手がけるなど、多方面に才能を発揮する天才。
 生来のものか、あるいは木星での体験がそうさせたのか、
 高いカリスマ性の持ち主で、サラなど彼に魅了された人間も多い。
 またアクの強い、腹に一物あるような人材をよく容れて使うなど、度量も大きい。
 劇中では、トリノあたりとの関係が気になるところ。

サラ・ザビアロフ(16歳・曹長)
 シロッコの崇拝者。薄紅色の髪が特徴的。私服のセンスは相当悪い。
 どうやら地球に降りてきていたようで、シロッコの麾下につくよう、レコアを勧誘する。
 結局、カツとは出会わないまま終わったが…。

バスク・オム(37歳・大佐)
 ティターンズの実質的な総指揮官。
 一年戦争時に負傷して以来、視力障害を補うためのゴーグルを着用。
 そのためか、旧ジオンのみならず、スペースノイド全体に対する敵意は強烈。
 目的のためには手段を選ばない男で、毒ガスの使用すら辞さない。
14名無しさん@ピンキー:04/12/17 00:56:20 ID:bPg8oHJh
ロザミア・バダム(年齢不詳・少尉)
 北米・オーガスタのニュータイプ研究所所属の強化人間。
 薬物によるドーピング、マインドコントロールなどによる強化の結果、驚異的な身体能力を持ち、
 通常人には無理な運動の負担(MS操縦時の急激な方向転換など)にも耐える肉体を持つ。
 紫色の豊かな髪と、よく発育したボディラインの持ち主。

ブラン・ブルターク(故人・年齢不詳・少佐)
 連邦軍の軍人。生粋の軍人ゆえ、ティターンズのありようには批判的。
 連邦軍オーガスタ・ニュータイプ研究所直属部隊長を務めていた。
 一年戦争以来の経験からくる、絶対的な自信と大胆不敵さを持つ。
 ジャブロー以降の追撃戦は、ひとえに彼の独壇場。

フォウ・ムラサメ(年齢不詳 18歳程度 少尉)
 地球連邦軍所属ムラサメ研究所の被験者である強化人間。
 ホンコンに立ち寄ったカミーユ・ビダンと運命的な出会いをすることになる。
 気まぐれで気分屋で、さみしがり屋の、記憶のない孤独な少女。
 彼女との出会いが、カミーユをどのように変えるのか
 それはこれから語られることであろう 
 
15名無しさん@ピンキー:04/12/17 01:00:20 ID:bPg8oHJh
即死回避
16名無しさん@ピンキー:04/12/17 01:02:49 ID:sOEf4k1T
 /巛 》ヽ,
ヾノ"~^ヽ,^
 (´∀` リ <ディアッカ・エルスマンが>>2ゲットだグゥレイト!
 ( つ旦O
 と_)__) 旦
17名無しさん@ピンキー:04/12/17 01:23:27 ID:b02S5ntS
スレ立て乙ー。
18名無しさん@ピンキー:04/12/17 02:21:15 ID:xxB8IAXp
スレ建て乙!
今週はVOE!わくわく
19名無しさん@ピンキー:04/12/17 05:39:30 ID:yyrpX3tC
新スレキタ━━(゜∀゜)━( ゜∀)━(  ゜)━(  )━(  )━(゜  )━(∀゜ )━(゜∀゜)━━!!!!

>>1 GJ!!!!
20名無しさん@ピンキー:04/12/17 07:39:23 ID:MwhAqe9h
おつ
21名無しさん@ピンキー:04/12/17 12:28:34 ID:WFmuhr5k
即死回避協力カキコ

>いちもつ
22名無しさん@ピンキー:04/12/17 13:42:53 ID:oiy9nGHx
>>1
乙です。
寿司屋さん、ISAPさん、そのほか職人さん待ってます。
23名無しさん@ピンキー:04/12/17 17:41:12 ID:lNIsSeJM
>>1

ハゲ乙。
そしてGJ。
24名無しさん@ピンキー:04/12/17 18:09:53 ID:xxB8IAXp
めざせ30突破!
>>1乙!
25名無しさん@ピンキー:04/12/18 00:33:08 ID:F/Ul9f5P
即死かいひ
26名無しさん@ピンキー:04/12/18 00:49:28 ID:aG/zwUO5
         ,-、            ,.-、
        ./:::::\          /::::::ヽ
       /::::::::::::;ゝ--──-- 、._/::::::::::::::|
       /,.-‐''"´          \:::::::::::|
     /                ヽ、::::|
    /                    ヽ
     l    \                  l
    .|    ●          /     | 
     l  , , ,           ●     l    にゃんだばかやろー
    ` 、      (_人__丿    、、、   /
      `ー 、__               /
         /`'''ー‐‐──‐‐‐┬'''""´   
        ./        ___ l __
         l   ./    /  |/ |
         `ー-<    /  ./  ./
           `ー‐--{___/ゝ、,ノ
27名無しさん@ピンキー:04/12/18 02:01:58 ID:eu3a+4wR
乙。
そして>>26に妙に萌。
28名無しさん@ピンキー:04/12/18 05:56:27 ID:NO6LJfjK
がんがって保守
29名無しさん@ピンキー:04/12/18 13:48:45 ID:ZCbzlJJ0


・・・この中にあった魂が、神の国にたどりつくことはないだろう。
その向こうには知的生命体が住む惑星があり
人々はここで子を産み育てることを、当たり前のこととしすぎていた・・・・





30名無しさん@ピンキー:04/12/18 15:45:13 ID:aG/zwUO5
へぶし!
31名無しさん@ピンキー:04/12/18 16:12:58 ID:yRhKVZVf
へーちょ
32名無しさん@ピンキー:04/12/18 18:34:36 ID:FqY8YNC+
さて、いよいよ更新が明日となったわけだが
33名無しさん@ピンキー:04/12/19 01:35:56 ID:Hq+jbPa8
エリスたんの命日になっちゃうのかね。
34名無しさん@ピンキー:04/12/19 02:44:09 ID:HKjqA8Y8
どっちにしろ楽しみだ。
早く明日にならないかなっと。
35名無しさん@ピンキー:04/12/19 12:18:04 ID:oMuhVoh3
:bPg8oHJhさんテンプレ貼り付けおつw
ただ、ジュナスたんとベルたん・フランたんはいずこ・・・・・
36名無しさん@ピンキー:04/12/19 12:18:31 ID:oMuhVoh3
スレ立てももちろんおつですー
37名無しさん@ピンキー:04/12/19 15:42:57 ID:mDlONSV+
>>35

>>3-4に書いてるよー
38ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:00:51 ID:Jw5N7B6q
>>1
新スレ、おつかれさまです。

39ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:01:42 ID:Jw5N7B6q






U.C.0153






40ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:02:26 ID:Jw5N7B6q
「ねぇ、男って殺し合うだけの道具なんですかね」
素直そうな表情の少年は、どこか疲れたような口調で隣に立つ女性に問い掛けた。
肌の黒い女性は、少年のセリフに「どうしてそう思うの?」と聞く。
「だって女の人は新しい命を創れるのに、男は‥‥‥」
「その命が育つ環境を守るのが役目でしょ。だから外に出て働いているわ」
「戦争もそうなんですか? 僕には、父も母も戦争マニアみたいに見える」
彼女は、「でもウッソを生んでくれたのよ」と少年の頭を撫でた。
「僕はイヤなんです。人殺しをしているところで成長するなんて」
「ご両親が、ウッソを優しい子に育てたからそう感じられるようになったのよ」
不意に、感情を抑え切れないように少年が彼女の瞳を見つめて言う。
「そうだったら酷いですよ。今の僕の状況って
 いっそ、鈍感とか戦争マニアに育ててくれたほうが楽でした──」
「ご両親にはウッソが考える以上の理想があって貴方をそう育てたんじゃないかしら」
優しく取り成すように言ってくれる女性に、少年は淋しそうに呟いた。
「でも、僕はマーベットさんの赤ちゃんにはこんな経験させたくないな‥‥‥」

41ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:03:24 ID:Jw5N7B6q






  「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第107回







          since 2002,2003,2004   ISAQ > ISAP PRESENTS.

42ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:04:11 ID:Jw5N7B6q
履歴:

ガンダムヒロインズ
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1007/10076/1007655458.html
362-366 368-373 376-379 384-387 396-400 406-411 413-418 438-444
451-456 464-468 488-492 500-504 513-519 526-531 541-546 576-582
608-614 628-635 650-655 672-678 712-718 740-745 770-777 799-806
834-841 870-877 909-916 
ガンダムヒロインズMARKU
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1040/10405/1040508424.html
 6- 12  39- 44  57- 62 114-121 141-147 175-182 212-219 237-244
273-282 320-329 358-367 402-411 441-449 473-482 500-509 537-546
590-599 631-640 710-721 755-764 808-817 854-863 888-897 926-935
ガンダムヒロインズ MARKV
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1056/10568/1056852515.html
17- 26  77- 86 116-125 160-169 184-193 242-251 276-286 323-332
388-398 444-453 478-487 522-531 570-580 611-620 669-678 736-746
795-805 892-903 940-950
43ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:04:56 ID:Jw5N7B6q
ガンダムヒロインズ MARKW
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1071647163/
46- 56  94-103 136-146 202-211 265-276 317-326 368-379 496-505
563-572 659-668 762-773 828-837 880-892 
ガンダムヒロインズ MARKX
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1082193496/
39- 48  89-100 180-189 259-269 327-337 474-483 528-538 568-577
623-635 766-775 826-835 895-906 
ガンダムヒロインズ MARK VI
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1093639318/
51- 60 115-125 198-209 317-327 380-389 484-493 563-572 627-640
774-783 836-845 887-896 

44ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:05:42 ID:Jw5N7B6q
[南極条約] ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/index.html
  こちらのサイト様で、過去ログの総集編を保管戴いています

第1話(連載第1回〜第2回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe.html
   【挿絵 プルスキー様】
第2話(連載第3回〜第6回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe2.html
第3話(連載第7回〜第9回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe3.html
第4話(連載第10回〜第13回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe4.html
第5話(連載第14回〜第16回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe5.html
第6話(連載第17回〜第19回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe6.html
第7話(連載第19回〜第23回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe7.html
45ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:06:22 ID:Jw5N7B6q
第8話(連載第24回〜第27回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe8.html
第9話(連載第28回〜第33回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe9.html
第10話(連載第34回〜第38回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe10.html
第11話(連載第39回〜第43回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe11.html
   【挿絵 チップ様】
第12話(連載第44回〜第48回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe12.html
第13話(連載第49回〜第52回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe13.html
第14話(連載第53回〜第56回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe14.html
   【挿絵 チップ様、ンダ様】
第15話(連載第57回〜第60回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe15.html
46ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:07:01 ID:Jw5N7B6q
第16話(連載第61回〜第64回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe16.html
   【挿絵 チップ様】
第17話(連載第65回〜第68回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe17.html
第18話(連載第69回〜第72回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe18.html
第19話(連載第73回〜第76回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe19.html
第20話(連載第77回〜第80回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe20.html
第21話(連載第81回〜第83回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe21.html
バレンタイン・ゴーゴー
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voev.html
第22話(連載第84回〜第87回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe22.html
47ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:08:19 ID:Jw5N7B6q






U.C.0087






48ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:08:59 ID:Jw5N7B6q
ルナチタニウム合金は、U.C.0064に開発されたチタンや希土類金属系の合金である。
月面上の特殊重力下で精製された高い剛性・耐熱性・耐食性を有する金属だ。
一年戦争時代、地球連邦軍は『V作戦』の機体の新装甲材としてこの新素材を採用した。
核融合炉の小型化は、ルナチタニウム合金EFIS規格LTX12があってこそだ。
戦後、この高価で高性能な合金はガンダリウム合金と呼称されるようになる。
一年戦争で地球連邦軍を勝利に至らしめた機体、RX-78-2 ガンダムにあやかったのだ。
グリプス戦役初期に使用されたのは、より改良された次世代ガンダリウム合金である。
希少金属に代えマグネシウムやケイ素を利用し、加工技術の進化と共に開発された。
柔軟性と量産性を備えたこのガンダリウムγは、エゥーゴのMSの装甲に使われている。
エゥーゴの開発したRMS-099 リック・ディアスの装甲も、ガンダリウムγだ。
恐らく、ハイザックのマシンガンの銃弾の雨に耐えられたのはこの素材のお陰である。
だが、いかに強固な装甲であろうともさすがに限度はあった。
膨大な数をばら撒かれた弾丸の前では、衝撃の全てを受け止めきれはしない。
リック・ディアスの装甲は、サクマシンガン改の120mm弾で切り刻まれた。
左側頭部を破壊され、コックピットの全天周スクリーンのモニターの破片が舞う。
49ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:09:40 ID:Jw5N7B6q
RGM-79 パワード・ジムのコックピットで、ウォルトン・スウィフト少尉は硬直した。
「え‥‥‥?」
声をなくしたまま、ウォルトンはメインスクリーン横の通信モニターを見つめる。
──君、いつまでそんないい加減な態度を続けるつもりなの?
画面の中で、エリス・ワイス中尉のヘルメットの左脇が裂け鮮血が宙に飛び散った。
割れたヘルメットの隙間から、美麗な金髪がばさっと広がった。
「あく‥‥‥き、君っ──」
エリスの苦しげな悲鳴を最後に、通信画面がブラック・アウトする。
「エ、エリス‥‥‥中尉?‥‥‥」
ウォルトンの震える手は、情けなく小刻みに震えていた。
コンソールのデジタルの作戦標準時刻が15:17となり、打ち上げまで28分となる。
ウォルトンは、呆然と何も映っていないモニターを見つめ続ける。
映画のスローモーションのように、リック・ディアスが地面に当たってバウンドした。
首部から胸部にかけて被弾したリック・ディアスが、滑走路に転がる。
勢いに乗ったRMS-106 ハイザックは、好機とばかりにマシンガンを一斉に構えた。
50ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:10:29 ID:Jw5N7B6q
そこへ、アムロ・レイ大尉のRX-79(G) 陸戦型ガンダムが素早く右腕を動かす。
ガンダムの100mmマシンガンの銃弾が、ハイザックE,F,Gへ降り注いだ。
アムロの放った銃弾は、ハイザックFの上半身を撃ち砕き、ドダイ改から突き落とす。
それを確認したように、残りのハイザック隊は射程範囲から身を引いた。
焦燥するアムロの視線が、馬鹿のように硬直しているウォルトン機へ向けられる。
「何をしている!! 戦いを何だと思っているっ!!」
アムロの表情は、まるでウォルトンを先に撃墜しそうなくらい怒りに震えていた。
「一体、アンマンの養成所とやらで何を覚えて来たんだ!」
エゥーゴという組織は非常に弾力的な集団であり、構成員の全てが軍人ではない。
勿論、反ティターンズ主義を持った地球連邦軍人がその中核をなしている。
ジュナス・フレイブ大尉やブライト・ノア大佐などが、純粋な軍人の例だった。
ティターンズから寝返ったエマ・シーン中尉も、生粋の軍人と言えよう。
だが、一方でカミーユ・ビダン少尉やファ・ユイリィは民間人そのものだ。
立ち上げメンバーであるレコア・ロンド少尉も、出自はゲリラだった。
そしてウォルトンやエリス達は、正規軍人ではなく“雇われパイロット”である。
51ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:11:27 ID:Jw5N7B6q
エゥーゴが密かに募集し育成した彼等は、どこか素人臭さが抜けない処があった。
もっとも、だからといって再三に渡って猪突猛進を繰り返されても困る。
「‥‥‥」
案山子のように突っ立っているウォルトン機からは、何の返答も帰って来ない。
アムロは、舌打ちしながら絶え間なく視線を動かして戦況を把握する。
小柄で華奢なフランス人形のようなエリス中尉に、アムロは特別な思い入れはない。
それでも、何度かの出撃と戦陣を組んだ経験から有能なパイロットだと認めていた。
今回のシャトル防衛戦では、自分と並んで主力の機体だとも思ってもいた。
しかし、彼女がとっさにとってしまった行動自体は軍人としては失格であろう。
アムロは、滑走路に倒れたリック・ディアスを沈痛な瞳で見る。
こうなってしまうと、ジュナス・フレイブが出撃していない事実が非常に痛い。
戦略級能力の高さに加え、ジュナスはパイロットとしても非常に優秀だ。
ジャブロー撤退戦では最新鋭可変MS ORX-005 ギャプランが内の1機を見事撃破し、
ヒッコリー基地戦では整備不良のMk-UでNRX-044 アッシマー6機を抑えたのだ。
ニュータイプのような煌きこそないが、現在のエゥーゴを支えている軍人であろう。
52ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:12:22 ID:Jw5N7B6q
しかし、今回のシャトル打ち上げの主目的の一つはジュナスの宇宙への帰還だ。
アムロは、表情を引き締めると絶妙な動きを続ける敵編隊を仰ぎ見る。
ハイザックは一旦後退をするが、どうやら此方の戦力を削れた事に気付いたようだ。
敵のフォーメーションが、次第に狭まってゆくのが感じられる。
8機の敵に一斉にシャトルを狙われたら、いかなアムロでも防ぎようもない。
ハヤト・コバヤシのRX-77D 量産型ガンキャノンが、両肩の砲門を東方向へ向けた。
ハイザックCは、マシンガン改を無造作にハヤトに向かって撃ちまくる。
「ハヤト! フォーメーションはどうするんだ!?」
アムロは通信モニターの中に向かって叫ぶが、ハヤトは狼狽して口篭るだけだ。
結局、ニュータイプは預言者でもなければ占い師でもない。
打ち上げ間際のシャトルを護る為には、数分間の先読み程度では余りにも効果が薄い。
此方は銃弾一発を当てられてしまえば、全てが終わってしまう作戦である。
「ちぃぃぃっ!!」
アムロの陸戦型ガンダムが、牽制で近付いて来た3機のハイザックに援護攻撃を行う。
何処か方角を優先して攻撃すれば突破口も開けようが、それが何処だか判らない。
53ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:13:03 ID:Jw5N7B6q
ハイザックが放ったマシンガンが、ウォルトン機のシールドを吹き飛ばす。
木偶の坊のように突っ立っているパワード・ジムは、例えれば射撃の的でしかない。
ウォルトンは、揺れるコックピットの中でただシートに沈み込む。
突然、アウドムラ格納庫ハッチからもう1機のMSがバーニアを噴かして飛び出して来た。
「一体、アンタは何をやってるんですか!!」
怒りの形相で叫ぶテレンス・デニケン少尉が、急速に機体をジャンプさせる。
テレンスが持ち出したのは、カイ・シデンが使ったもう1機の量産型ガンキャノンだ。
両肩の360mm低反動砲を連射するが、当然ながら敵はそれを避ける。
東方のハイザックCと北東のハイザックBが同時に腰部ミサイルを発射した。
「自分勝手に突進して、迷惑を掛けて、エリス中尉を犠牲にしてーー!」
空中で叫ぶテレンスは、眼下のミサイルへは反応出来ない。
アムロは、慌しく機体の上半身だけ捻ってマシンガンを連射する。
かろうじてミサイルは打ち落とせたが、その掃射で一つ目のマガジンが空になった。
アムロはマガジンを滑走路へ叩き落しながら、予備のパックを銃身に突き刺す。
リロードの間も敵の的確な攻撃が続けられ、息を吐く暇もない状態だった。
54ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:15:02 ID:Jw5N7B6q
そして、ウォルトン・スウィフトは何も出来ないまま声を震わせて呟く。
「オレは‥‥‥なんで、オレなんか‥‥‥」
無惨に転がったリック・ディアスの機体で、配線がショートする火花が飛び散った。
──“自分はやれば出来る”なんて言い続けて、一生何も出来ないままでいるつもり?
断続的に火花を散らすリック・ディアスの横で、パワード・ジムは立ち竦んだままだ。
ウォルトンは、荒い息を吐きながら途切れ途切れの声で呟く。
「ま、また余計なこと、し、しやがってさぁ‥‥‥」
──ううん、出来ないわ。その時が来たって、君は何も出来やしない
彼にとって、エリス・ワイスはお節介で口煩くて気に食わないペタ胸女上官だった。
元々、ウォルトンの理想は大人っぽく理知的な女性でエリスとは正反対だ。
ティターンズから寝返ったというエマ・シーン中尉辺りがかなり理想に近い。
ウォルトンの脳裏に、深夜の格納庫で聞いたエリスの哀しい泣き声がリフレインする。
操縦桿を握る手の中に、エリスの洗濯板なペタ胸の感触が甦る。
目を見開き汗を流しながら、ウォルトンは声を震わせて大声で叫んだ。
「オレは、アンタのそんなとこが、嫌いなんだよお!」
55ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:15:50 ID:Jw5N7B6q

「‥‥‥そっか、ざ、残念‥‥‥」

不意に通信モニターから、小さくか細い囁き声が聞こえた。
「──っ!!」
愕然と目を見開くウォルトンの目に、リック・ディアスのコックピットが映る。
激しく走査線がスクリーンは、断続的に映像を示しては消えた。
力なくシートに座るエリスは、ヘルメットが吹き飛ばされていて素顔が見えている。
顔の半分を血で真っ赤に染め、乱れた金髪が後の半分を覆っていた。
「エリス‥‥‥中尉?」
呆然と呟くウォルトンは、エリスの左肩からどくどくと血が流れているのに気付く。
傷口を押さえているエリスの右手が、鮮血に塗れて光った。
恐らく、重体のエリスは一刻も早く手当てをしなければ手遅れになる。
嵩に掛かったハイザックGが、マシンガン改を連射して滑走路のアスファルトを砕く。
テレンス・デニケンの量産型ガンキャノンが、プルパックマシンガンを撃った。
ウォルトンとエリスの周囲に、マシンガンの流れ弾が着弾して爆ぜる。
断続的に火花を散らすリック・ディアスの横で、パワード・ジムは立ち竦んだままだ。
56ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:16:41 ID:Jw5N7B6q
モニターの中の血塗れのエリスは、淋しげに微笑んで「残念」ともう一回言った。

「‥‥‥私は、君のこと、結構‥‥‥好きだな‥‥」

──き、君のせいよ、って言ったら‥‥‥責任、取って‥‥‥くれる‥‥‥?
作戦標準時刻は15:22となり、打ち上げまで、あと23分となる。
「‥‥‥っぁぁあああっ!!!」
瞳をきつく閉じたウォルトンは、操縦桿を引きながら絶叫した。
パワード・ジムは、倒れたままのリック・ディアスを庇って攻撃の前に立ち塞がる。
「‥‥‥君?‥‥‥」
必死の形相になるウォルトンの耳に、エリスのか細い囁きが聞こえて来た。
ハイザックEが滑走路脇の予備倉庫を破壊し、油に引火したのだろう黒い煙が上がる。
ハヤトのガンキャノンが放った360mm低反動砲が、ハイザックHのシールドを弾いた。
「うおおおお! やってやる、やってやる!!」
目の端に涙を浮かべながら、ウォルトンは忙しく周囲を見渡して戦況を把握した。
残っている8機の敵は、相変わらずこちらの隙を見つけては攻撃を加えて来る。
このままでは、いつか味方のフォーメーションを破られシャトルを沈められるだろう。
57ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:17:44 ID:Jw5N7B6q
ウォルトンは、空中を睨み付けると素早く90mmマシンガンを連射した。
近付いて来たハイザックB、Dは、しかしそれを簡単に回避する。
そして、2機の反撃でパワード・ジムは逆に左脚を撃ち抜かれてしまう。
「ちくしょおおおお!!」
バランスを失ったパワード・ジムの操縦席で、ウォルトンは絶望で叫ぶ。
気合ややる気だけで腕が上がるのなら、誰でもエースパイロットになれるはずだ。
そして、現実の戦闘というものはそんなに甘いのもではない。
100mmマシンガンを連射しながら、アムロはそんなウォルトン機を横目で見る。
アムロから見れば、ウォルトンの射撃行動は余りにも隙が多く雑だった。
さすがのアムロも、敵の激しい猛攻の前にウォルトンを護ってやる余裕はない。
みっともなく腰を下ろしたパワード・ジムに、ハイザックB,Dが急速に迫った。
放たれたマシンガンの弾丸が、周囲の滑走路を削り取って破片を空中に舞い上げる。
鈍い爆音に揺れるコックピットの中で、ウォルトンは小さく呟いた。
「‥‥‥ごめん、エリス中尉‥‥‥。オレ、やっぱり何も出来なかった‥‥‥」
横転したパワード・ジムのシートに沈み込むウォルトンの瞳から、涙が流れ落ちる。

58ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:18:21 ID:Jw5N7B6q






──次回、12月26日。






59ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/19 20:19:00 ID:Jw5N7B6q






 次 回 、 「 蒼 い 閃 光 」






60名無しさん@ピンキー:04/12/19 20:23:09 ID:pEN3I6uQ
リアルタイムキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!

ヲルトン!うおぉぉぉぉぉぉオ ヲルトォォォォン!
……(思考停止)……

ううっ……ぐすっ゚・(´Д⊂ヽ・゚・ エリスたん……
6160:04/12/19 20:28:39 ID:pEN3I6uQ
……(再起動)……

ううっ……GJ!!
二人の運命は果たして!どきどきしながら次回を待つでつ。

毎度のことながら冒頭のエピグラムにはISAPさんのガンダムシリーズに対する愛があふれてますね。
南極に再録される際にカットされてしまうのがとても惜しいです。
62名無しさん@ピンキー:04/12/19 20:30:43 ID:rExUf80w
> ISAPさん、お疲れさまです。

戦場は非情でつ、エリスたん、ヲル豚……
次週はどうなるのか…気になってしまう……

> 次 回 、 「 蒼 い 閃 光 」

いったい、何が起こるのか…(((( ;゚∀゚))) ……
63名無しさん@ピンキー:04/12/19 21:11:58 ID:oEgQlSQv
ISAPさんお疲れ様&GJです。
ふたりの奇跡を信じつつ次回にも期待しております!
64名無しさん@ピンキー:04/12/19 21:26:52 ID:FzGPLT9u
・・・・・震えてきた、武者震いだお((((`・ω・´)))
どうなる・・・ヲルトン・・・這い上がってくるか・・・
あぁやっべマジやっべ今回もなんか物凄かったし作画も良かったし動画とかも神だったよヤッベすげえ・・・

・・・・あ・・・蒼い閃光・・・

           _,、 -‐''''""~~""''''‐- 、_
        ,.-'"             ゙ヽ,
       ,r"                    ゙、
     _,/                       ゙、
.   ,r'"                       ゙、
   {     {                      ヽ
    {     {     ..,,_              ヽ
.   ノ     ,'゙'、ヾ、レ‐---、ヾ゙)ノ)   -、         ゙,
  /     {  ,、-:::::..  :. :::ツ ノ     ゙、゙'、       }・・・・ゴクリ
  ,"      _!,,ソ:::::::::::::::.. :. :::::ノ{     } }      ノ
  {     r'':::::::::r-、;_::::::::  :. :/ ゙'‐-、,   }.ノ      {
  ゙、    { ::::::::;'   `''ー-‐'"     ノ  リ       ゙ヽ
.  ゙'‐-、 ゙'、 ::::/           、,クノハ         }
     ゙'‐`'{'゙iヽ、'   __,,,.、    ,.,.,.,,,_/_ハ       {
        `'ヽ  r,"-''"     | ┌ー-゙-ニっ     ヽ、
         {ヽ  r"      | .|      } ト)    ヒ`ゝ
         `~}ヽ      /.| |      -‐"  ヽ、 マ
     l'''ニニニニ{、、,゙'、.,__-‐"  | |            ヽ'
.      | i     ノ     l,.、-'"| |
      | i     `つ   ζ   .| |
      ヽ,ヽ     `''ー'l
.       ヽ,゙、         !
65名無しさん@ピンキー:04/12/19 21:30:09 ID:L0e4Isp9
なんかどんどんアムロが使えないやつに思えてくる・・・
66名無しさん@ピンキー:04/12/19 21:51:37 ID:j803cbbi
ほんで、戦闘に参加して無いジュナスが凄いやつに思えてくる(苦笑

次回がどえらく気になる・・・
蒼い閃光、とくればあの人しかいないけど、
ここで出てくるんかいな?
67名無しさん@ピンキー:04/12/19 22:16:17 ID:4IDhXye/
( ゚д゚)ポカーン… 見終わってから微動すら出来なかったよ・・・

ヲル豚…
68名無しさん@ピンキー:04/12/19 22:45:57 ID:Kg7aDZOQ
ISAPさんキタ━━━━━━*・゚゚・*:.。..。.:*・゚\(゚∀゚)/゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*
今回も乙です。


・・・
・・・・・・・
エリス・・・エリスぅぅ〜〜・゜・(ノД`)・゜・


ここんとこ精神的に参ってたんですが
さらに「エリス・ショック」をモロにくらいました。
せっかくの告白があれじゃ、寂しすぎるよエリスたん!
ヲル豚も気持ちは判るんだが、ちと遅いんだよーー!!

戦争は非情なんでしょうが、エリスのエロがヲル豚の
あの胸もみだけじゃ・・・なんとなく無念。
69名無しさん@ピンキー:04/12/19 23:11:17 ID:FzGPLT9u
蒼い閃光・・・ユウ・カジマ?
ん?ザブングル?

アムロ「な、なんだこの力は・・・!何が起こっている!?」

ウォルトン「うぉぉぉぉ!
       なせばなる!パワード・ジムは男の子ッ!」

ジュナス「アニメだからねー!」

(´д`)
70名無しさん@ピンキー:04/12/19 23:24:30 ID:ROFHozS3
レイズナー、じゃなくてシェリーの事務ブルーディスティニー?
71名無しさん@ピンキー:04/12/19 23:49:44 ID:SFoOHwhS
前スレ、もう落ちましたね。
72名無しさん@ピンキー:04/12/20 01:13:15 ID:dDRGvRkx
エリスたんには病院送りくらいで勘弁してもらいたい
そしてヲル豚はカラバでエリスの復帰を待ちながらアムロにしごかれ、パイロットとしても人間としても成長してキリマンジャロ戦で活躍してもらいたい!
でも一番見たいのはエリスとヲル豚の甘々なHなんだよなぁ
73名無しさん@ピンキー:04/12/20 05:48:45 ID:igcWpaUz
同意。

ようやくヲルトンも自分の気持ちに気づけたわけで
ここから始まる二人の物語がとても読みたいです。

それにしても大河ドラマしてますね〜うんうん。
こんな完成度の高い物語を2ちゃんで読めるなんて・・・・・・
74名無しさん@ピンキー:04/12/20 09:10:19 ID:6mTw6Tfs
今読み終わった・・・。
鳥肌が波打ち際のように寄せては返す状態がまだ続いてる。

おれ的には今年一番のガンダム大賞はISAP氏。
この才能には本気で敬意を表する。

75名無しさん@ピンキー:04/12/20 12:34:47 ID:6SQxykE4
♪風か嵐か 蒼い閃光〜

なんか久々にザブングルの歌を聴きたくなったな〜
外伝は0083までしか知らないけど、「蒼い閃光」と呼ばれる人が
ガンダム世界にいるのね。楽しみ楽しみ。
76名無しさん@ピンキー:04/12/20 14:38:51 ID:4p86GDy8
ディジェに乗り換えとか予想してみる
今まで陸ガンで頑張って来たのは、この伏線だったんですよ
主役メカ乗り換えは王道で外せないでしょう(`・ω・´)



・・・あ、アムロは主役じゃなかったっけ(´・ω・`)
77名無しさん@ピンキー:04/12/20 15:07:55 ID:/5pmNl49
おおー!マジ今回感動した。
すごい。頭の中でアニメーションされてますよ。

早く次回をよみたいです。
救護班は早くエリスを助けて!
78名無しさん@ピンキー:04/12/20 15:44:48 ID:fgeWcwpw
>主役メカ乗り換えは王道で外せないでしょう(`・ω・´)

そういえば、主役メカ乗り換えの元祖が、たしかザブングルだったり。
当時は「戦闘メカ ザブングル」ならぬ「戦闘メカ ウォーカーギャリア」とか笑ってたなあ。

79名無しさん@ピンキー:04/12/20 21:05:51 ID:HLhW2MCy
「聖戦士ビルバイン」(・∀・)ニヤニヤ
80名無しさん@ピンキー:04/12/20 23:07:25 ID:UdN+2WZX
オーラバトラー!ビルバイン!
オーラシュート!ビルバイン!
アタック!アタック!アタック!
俺は戦士!
81名無しさん@ピンキー:04/12/20 23:38:56 ID:PD3Btehd
そういえば、主役目メカ交代の時に
歌まで変わるようになったのはエルガイムからだったかと。

Say Mark2〜 優しさが生きる〜 答えならいいのにね
82名無しさん@ピンキー:04/12/21 00:50:17 ID:RYlOl3Da
サクマシンガンで↓を思い出してしまったw
ttp://www2.plala.or.jp/kobaruto/bwg_wall07.htm
83名無しさん@ピンキー:04/12/21 02:58:47 ID:u7TA0xFK
ランバ・ラルは青い巨星だったか…
84名無しさん@ピンキー:04/12/21 05:07:23 ID:kTVotTO0
>>82

サクヽ(´ー`)ノサク
85名無しさん@ピンキー:04/12/21 14:18:17 ID:3/aCV8mJ
とにかくエリスたんが生きてて良かった・・・
ヲル豚がんばれ超がんばれ
86名無しさん@ピンキー:04/12/21 16:30:15 ID:+CjzVs+H
>>85
まだ油断は出来ないぞ
エラさんのような死様になるのかもしれん
87寿司屋:04/12/21 17:56:02 ID:N7Rdu9qw
>>1さん
新スレ立てお疲れ様です。
続きを貼らせて頂きます
88ドゴス・ギア青春白書:04/12/21 17:56:56 ID:N7Rdu9qw
新型MSのテストフライトを終えて上がった先の艦橋で、ちょっとした揉め事が起こって
いるのはオレ達にもすぐ理解できた。

「本艦が単独行動に入ることは、知らせたつもりだ」
キャプテンシートで脚を組み、前髪を弄りながら物憂げに言うシロッコに対し、
「だから、それはなぜかと聞いている」
ブリッジ前方に位置するサブスクリーンには、オレもよく知るティターンズ参謀ジャマイ
カン少佐の憮然とした顔が映っていた。
当然と言うべきか、シロッコの、上官を上官とも思わぬ態度が気に喰わないようだった。
上司としては非常に鬱陶しい男だが、この時ばかりは内心ジャマイカンに同意する。

「新しく編成された部隊ですので、能力査定を行います。アポロ作戦にはちゃんと合流す
る」
「……分かった。だが、作戦開始に間に合うように帰ってこなければ、貴公を後ろからで
でも撃つぞ」
鼻息荒く言い放つジャマイカンに、しかしシロッコは悠然と、
「それは結構。貴官からそのような言葉を頂けるのは嬉しい。軍人の志、模範としたいも
のです」
などと茶化すように答えた後、通信を切るのだった。
「ふ……」
その後で奴が小さく鼻を鳴らすのを、オレは聞き逃さなかった。

「よろしいのですか?シロッコ大尉」
ふたりの険悪なやり取りを見てたまりかねたように、オレの隣に控えていたマウアーが声
をかけた。
「構わん。ジャマイカンの事は分かっている。……それよりも」
シロッコはちらりと横目でオレを見やってから、
「ガブスレイの方はどうか?」
と、支給された新型モビルスーツについて尋ねてきた。
89ドゴス・ギア青春白書:04/12/21 17:59:41 ID:N7Rdu9qw
RX−110「ガブスレイ」。
モビルアーマーに変形可能な可変型モビルスーツで、「多様な攻撃手段を備え、どのよう
な状況にも対応できる万能兵器」という開発コンセプトどおり、格闘用のクローやビーム
サーベル、射撃武器として頭部バルカン砲や肩部メガ粒子砲を固定武装とし、とりわけ携
行火器である長筒砲「フェダーインライフル」は戦艦主砲並みの高出力を誇っていた。
(あれならば、ガンダムMk-Uを一撃で討つことができる)
それは、試射して瞬時にそう確信できるほどの威力である。
標的にした小隕石は跡形もなく粉々に砕け散った。モビルスーツどころか、上手く扱えば
戦艦さえ苦もなく沈められるだろう。

無論、武装のみならず本機最大の特徴である可変機構についても、MA形態時において機
体各部のバーニアスラスターを一方向に集中することによって得られる圧倒的な加速力と、
MS形態における優れた機動力がバランスよく両立されている。
最新技術を惜しみなく取り入れた試作機らしく、これまでオレが乗り継いできた一般量産
機など比較にならぬくらい高性能な機体だった。

唯一気になる点があるとすれば、事前に渡されていた資料の開発者名簿一覧にシロッコも
名を連ねていた事だろうか。実際この男がどこまで開発に携わったのか定かではないが、
彼が一から設計しジュピトリス――惑星間航行級大型輸送艦。本来は採掘資源輸送のため
地球・木星間を往復する、シロッコの拠点――内のMS工場で建造されたとするモビル
アーマー「メッサーラ」に、どことなく似ていなくもない。

今回、この戦艦ドゴス・ギアに3機配備され、そのうち2機がオレとマウアーの搭乗機に
なった次第である。

「悪くはないようです」
控え目に答えるマウアーに、シロッコは目を細め、
「テストの様子はここから見ていた。いい腕をしている。……その力、私のために役立て
てくれると嬉しい」
と言った。
90ドゴス・ギア青春白書:04/12/21 18:00:42 ID:N7Rdu9qw
(シロッコめ)
オレは内心、毒づかずにはいられなかった。

「本艦に補充されるMSパイロットは、明日ジュピトリスから送られてくる二人で最後だ。
今日の分も含め、全員が揃った時に紹介しよう。君達にはあの機体で部隊を率いてもらう
予定だが、その前に――」
そこまで言って、シロッコは不意に黙ってしまった。
「……?」
怪訝な顔をするマウアーをよそに、彼は額に指を当てて目を瞑る。

「ジェリド中尉」
「は……」
シロッコは目を閉じたまま、言葉を続ける。
「上がってきたばかりで悪いが、下で索敵に出てくれ。……右前方に、プレッシャーを感
じるのでな」
「プレッシャーと言いますと?」
そう聞き返したのは、オレではなくマウアーだった。

「口では説明しづらい。知りたければジェリドに聞くといい。彼には、分かるようだ」
マウアーが驚いてこちらへ振り向くより先に、オレは小さく敬礼してブリッジを出るのだ
った。

(プレッシャー、か)
どうやら彼はこの感覚をそう呼称しているようだが、なるほど言われてみればそれが最も
しっくり馴染む言葉だった。他に「予感」「予知」「胸騒ぎ」……などと呼べなくも無い
が、それらでは完全に表現し切れていないように思う。
もっと生々しい、匂いとか手触りのような知覚により近い感覚だった。例えるなら、自分
の周囲の空気がひどく圧縮されたような重苦しさとでも言うべきか。

(しかし、それをプレッシャーと呼ぶのなら)
91ドゴス・ギア青春白書:04/12/21 18:02:00 ID:N7Rdu9qw
「ジェリド」
すぐにマウアーが追いかけてきた。
「私も出るわ。艦長の許可も下りている」
「いいのか?」
「ええ」
無重力の通路で移動用グリップから手を放し、ロッカールームの扉の前でフワリと降り立
つ彼女へオレが手を貸すと、
「あっ……」
そのままの勢いで、マウアーは不意打ちに唇を合わせてきた。
「ん」
それはほんの一瞬の出来事だったが、女に押し倒されるような形になったオレは、その姿
勢のまま無重力の中を流され、通路の壁に背中が当たって止まるまでの間、彼女の思いの
ほか大胆な行動に目を見張るばかりだった。

壁とマウアーに挟まれている。背中側のひんやりとした無機質な感触と、胸に抱く彼女の
柔らかな感触がひどく対照的だった。
彼女は何故か焦燥に駆られた表情で、
「……シロッコや貴方が感じているのと同じものかどうか分からないけど」
と言った。
小さな肩がわずかに震えている。
「私にも嫌な予感がするのよ。ジェリド、貴方がとてつもなく恐ろしい何かに奪われてし
まうような……」

その時のオレには、彼女が一体何に不安を感じているのか理解できなかった。ただ、そん
なふうに怯える彼女の肩を抱き寄せ、
「オレは死にはしない。マウアーが背中を守ってくれている……そうだろ?」
耳元に優しく囁いて聞かせると、彼女は弱弱しく顔を上げ、それからオレの胸板に耳を合
わせて鼓動音を確かめるようにした後、
「ええ、そう……そうね。そうだわ、ジェリド」
と、小さく呟いた。
92ドゴス・ギア青春白書:04/12/21 18:04:02 ID:N7Rdu9qw
「ただの偵察だ。あまり大げさに考えるなよ」
彼女の体を起こして一人で立たせた後、オレは通路のタッチパネルに触れてロッカールー
ムのドアを開けた。
「この艦もまだ充分に戦闘準備が整っているわけじゃない。無理をするつもりはないさ」

それに、オレとシロッコが感じているのは恐らくそれぞれ違うものだ。

(この感覚が『プレッシャー』だと言うのなら)
マウアーに悟られぬよう、オレは先ほどの続きを心の中で独白する。
(そんなものは、最初から奴にしか感じちゃいない)
パプティマス・シロッコ本人はそこまで分かっているのだろうか?
(……いいさ。お前さんもいずれ蹴落とす敵には違いないんだ)
オレは奴の酷薄な笑みを思い返しながら、ふとそんな事を考えていた。



地上から宇宙の前線に復帰してまだ間もないというこの時期、全天視界モニターに映し出
される一面の星海に、オレは一瞬だが気が遠くなるほどの心細さを覚えていた。いわゆる
「宇宙酔い」である。母艦の周りで慣熟飛行をしている時とは比べ物にならない孤独感。
MSの駆動音以外は全くの静寂無音である。己が真空という死の世界の真ん中に放り出さ
れている事を、否応なしに実感させられるのだった。

一体運が良いのか悪いのか、偵察に出てから一時間もしないうちに、オレ達はエゥーゴ実
質上の旗艦「アーガマ」の船影を捕捉していた。
(シロッコの感知能力も大したものだ)
「どうする?ジェリド」
通称「お肌の触れ合い回線」で、マウアーが尋ねてきた。MA形態では「手」にあたるマ
ニュピュレーターが内部収納されているため、代わりに機体下部に設置されている格闘用
クローアームを通じての接続である。その声からは先ほど垣間見た女らしい弱さなど微塵
も感じさせない。気持ちの切り替えの早さは、さすがジャブロー戦を生き抜いた女戦士と
いえる。
93ドゴス・ギア青春白書:04/12/21 18:05:17 ID:N7Rdu9qw
ぼちぼち向こうもこちらの接近に感づく頃である。敵MSが出張ってくる前に、取るべき
行動を選択しなければならない。
それにしても、こんな低軌道上の空域にアーガマ1隻だけというのも妙な話だ。
(何かあるのか……?)
極力周囲の警戒は怠らないよう己に言い聞かせつつ、オレは素早く決断を下す。

「アーガマの出かた次第というところだが」
ある程度以上の戦力を差し向けてくるようなら、最新鋭機とはいえたったの2機で無理は
できまい。その時は迷わず離脱するべきだ。
ドゴス・ギアは大きな作戦を後に控えていると聞く。その上新しい部隊編成も間近という
時期に機体を傷物にされるのは、愉快な話ではない。

「せいぜいガブスレイの実戦テストをさせてもらうさ。マウアー、深入りはするなよ」
「了解」

敵の先遣隊と適当にやり合って、データと実戦の空気を掴み取れればそれで良い。
以前のオレからすると、やや消極的すぎる作戦ではあるのだが、この用心深さこそ、たっ
た数ヶ月とはいえ数々の実戦を潜り抜けて得られた教訓だった。
軽率な行動の後には必ずツケが廻ってくる。子供に殴られ、ガンダムを奪われ、ジャブ
ローでは友人を負傷させているオレにとって、それは明白な事実だった。

そういえば、とんでもない方法でツケを払わされたこともある。あれこそが決定打だった。

「くっ……」
一瞬、あの女の顔が脳裏をよぎった。
(――何だってんだ?オレは、よりにもよって戦闘中にっ)

「ジェリド、アーガマがモビルスーツを発進させた」
94ドゴス・ギア青春白書:04/12/21 18:06:42 ID:N7Rdu9qw
緊張のためか、やや固いマウアーの声が聞こえてきた。
「見えている!」
内心の動揺を隠そうとして、オレは思わず必要以上に強い返事で答えてしまう。

戦闘に集中できない限り、死ぬのは自分だ。オレは頭を振って、
「……も、モビルスーツの装甲越しに敵の殺気を感じ取れ」
かつて師と仰いだあの女から教わった内容を、口の中で反芻した。
「……ッ」
マウアーが何か呼びかけてきたような気もするが、この時のオレの耳には届かない。

「己の気を、宇宙(そら)の真空中に発散させろ――」
目を閉じて深呼吸をひとつすると、それで心は不思議なほど落ち着きを取り戻すのだった。
いつの間にか、宇宙酔いも止まっていた。

……が。
「ちっ!」
マウアーは小さく舌打ちしたかと思うと、おもむろにバーニアを全開にして敵のMS部隊
へと突っ込んでいく!
普段は冷静な彼女の思いがけない突発的な行為に、オレは制止するのも忘れてただ目を丸
くする以外になかった。

――フェダーインライフルのビームが、一閃。

それだけで敵編隊の一角に爆発の光芒が広がった。
マウアーが、エゥーゴの量産型MS「ネモ」を一機撃墜したのだ。

(な、何だ!?)
驚く間もなく、ネモを屠ったマウアーはMAの加速力を最大限に発揮して奴らの横を通り
過ぎた後、弧を描くように旋回し再び襲い掛かっていく。
95ドゴス・ギア青春白書:04/12/21 18:08:01 ID:N7Rdu9qw
ガブスレイが保有する予想外の破壊力を前に、彼らはライフルで応戦しつつ散開した。
バーニアの軌跡から数えてその数は4機。うち1機がリック・ディアスである。
傍から見ていて、彼らの狼狽ぶりは手に取るように分かった。敵部隊からしてみれば、機
種不明機が接近してきたかと思った途端、仲間のひとりが瞬く間に墜とされたのだ。恐怖
を感じずにはいられまい。
彼らが及び腰で放つビームなど、マウアーの機体は掠りもしない。

「んっ!?」
まだもう1機、アーガマのカタパルトデッキから発進するのが見えた。

「マウアー、聞こえるか?ガンダムMk-Uが来る!気をつけろッ」
近距離通信で警戒を促しつつ、オレは真っ直ぐに上がってくる白い機体へと砲手を向けた。


                                 続く

96名無しさん@ピンキー:04/12/21 18:46:50 ID:jpH0NoOO
寿司屋さんお疲れ様です!

うん・・いい!(・∀・) エロなしでも全然気にならない。
むしろ続きがもっと読みたい。


97名無しさん@ピンキー:04/12/21 21:15:49 ID:XO1Wt6rW
>>86
エラさんて誰?

98名無しさん@ピンキー:04/12/21 21:57:38 ID:z08+thUB
>>97
帰還中に事故で死んだエラの張ったおっさんの事じゃないか?
99名無しさん@ピンキー:04/12/21 23:10:30 ID:d7N1aPMk

  ・・・・・・・・・
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄
     ∧∧          (´;;
    (゚Д゚ ,)⌒ヽ    (´⌒(´
     U‐U^(,,⊃'〜... (´⌒(´⌒;;

100名無しさん@ピンキー:04/12/21 23:11:17 ID:d7N1aPMk

今だ! ムリヤリ100ゲットー!!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄       (´´
     ∧∧   )      (´⌒(´
  ⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;
      ズザーーーーーッ


101名無しさん@ピンキー:04/12/21 23:47:02 ID:sGBqOi8e
寿司屋さんキタ!
エロ抜きでも面白いなあ。なんかリアルな感じがする。
全天視界モニタで宇宙に出るってやっぱり怖いよな。Zのアニメ本編ではあんまりそういう描写は無かったけど
なんだかすごい説得力を感じた。MSの外は暗黒の宇宙、夜の海みたいな感じなのだろうか。絶対怖い。
続き楽しみにしてます。寿司屋さんがんがってください。


ほんとはちょっぴりエロも期待してますw。
102名無しさん@ピンキー:04/12/22 00:12:25 ID:Xae//L8I
青春白書シリーズキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!

これって確かカクさん生きてるんですよね。
ライラさんもご存命のはず……修羅場の予感?

とりあえずヤザン登場に期待してみる。握りつぶされませんように……
103名無しさん@ピンキー:04/12/22 01:52:36 ID:3reUD0XB
カクさん・・・

シロさん「ジェリさん!カクさん!やってしまいなさい!」

正直スマンカッタ
104名無しさん@ピンキー:04/12/22 06:03:38 ID:GcJaeCcG
>>98
バニング大尉のことかー!
しかしあの死に方はあんまりだと思う。

もっとも0083はシーマ様のおかげで名作であるわけだが(・∀・)ニヤニヤ
105名無しさん@ピンキー:04/12/22 06:25:47 ID:tV20Mup0
>>101
確かハイストリーマーで
「搭乗者の不安感を軽減するため全天視界モニターは宇宙を青みがかったCGで表現する」
みたいな記載があったと思った。

詳しい人いたら補足ヨロ
106名無しさん@ピンキー:04/12/22 06:42:17 ID:I/mn/Td0
ハイストリーマーは読んでない(積んである)が
確か小説Vガンでそんな話があったような
「リアルだとパニくるからわざわざTVゲームのような映像で表示する」とかなんとか
107名無しさん@ピンキー:04/12/22 11:42:10 ID:3reUD0XB
ベルトーチカチルドレンでもあったね、たしか
そのままの映像を見ることができるのだが、その場合宇宙に自分が1人だけ浮いている、という状況を想像しやくすなってしまうため
あえてゲームの映像に処理してるんだってさ
ただその所為でバルーンのダミーと本物の機体の見分けが難しくなってしまった、と
108名無しさん@ピンキー:04/12/22 15:30:13 ID:6eZmf4A2
っていうか、ぶっちゃけ24歳にもなって全天視界モニターに慣れていないジェリド
ヘタレすぎww
109名無しさん@ピンキー:04/12/22 18:36:45 ID:CNTpsTGi
エラさんはエマさんでは?
エマさんも原作では死んでるからねー。
まあウォルトンもエリスもここで戦線から離脱という筋書きですね。
110名無しさん@ピンキー:04/12/22 19:38:50 ID:cswAuitW
なんかもったいない気がするなぁ

最初は正直どうかなと思った二人だけど
これで退場は惜しい。
111名無しさん@ピンキー:04/12/22 20:58:43 ID:EELND54w
何いってんだよ!
エリスたんとヲルトンはロンドベルに入ってネオジオンと戦うんだよヽ(`Д´)ノ
112名無しさん@ピンキー:04/12/22 22:28:10 ID:F5QO2V9Y
何いってんだよ!
エリスたんとヲルトンは改造人間になってショッカーと戦うんだよヽ(`Д´)ノ
113名無しさん@ピンキー:04/12/22 23:58:53 ID:0u7D0f8d
何いってんだよ!
エリスたんとヲルトンは聖戦士になってバイストンウェルで戦うんだよヽ(`Д´)ノ
114名無しさん@ピンキー:04/12/23 00:14:53 ID:qVclh6z3
オラの農道が拓かれた、というやつだな
115名無しさん@ピンキー:04/12/23 07:07:06 ID:PNcF5xzX
どこのJAだよそれは。


今年は新撰組イヤーということでセンチネル関連が強化されるかと思ったが
おもったほどでもなかったな。
やっぱセンチネルは鬼子なのだな、うむ。
116名無しさん@ピンキー:04/12/23 12:46:08 ID:efZvqeqz
>>111
そういやそんなサブストーリーがあったな
117名無しさん@ピンキー:04/12/23 14:51:53 ID:avFWEH84
サブストーリーというか、二次創作の二次創作だから四次創作?
118名無しさん@ピンキー:04/12/23 22:57:21 ID:7fKVQnmV
>>111-115
この流れ激しくワロタ

>>117
2乗かよ
119名無しさん@ピンキー:04/12/23 23:22:57 ID:el1bjI+H
>>116
さすがたんの書いたやつね。
結構面白かったよ。
さすがたん、もっといっぱい書いておくれ。
GNO2に忙しいのかしら?
120名無しさん@ピンキー:04/12/23 23:50:46 ID:MfRpPqWd
そうだな。
ヤツのネトゲの話題はどうでもいいが、あのヲルトンとエリスのはよかった。
121さすがたん:04/12/24 15:16:04 ID:T2dy/5RO
ふ、複雑だな(´・ω・`)

>>119
あとから読み返してクビ吊りたくなるんで、堪忍してくだちぃ

>>115
センチネルと新撰組ってなんか関係あるのん?
122さすがたん:04/12/24 15:16:42 ID:T2dy/5RO
ageすまそ・・・orz
123名無しさん@ピンキー:04/12/24 16:17:30 ID:/yeLOjWS
>センチネルと新撰組ってなんか関係あるのん?

ガノタの常識のはずだが、ニューディサイズは新撰組のことだぞ。

ニュー=「新」しい
ディサイズ=「選」択

近藤勇→ブレイブ・コッド
土方歳三→トッシュ・クレイ
沖田総司→ジョッシュ・オフショー
坂本竜馬→リョウ・ルーツ

基本的にキャラの名前はモジリ。
124名無しさん@ピンキー:04/12/24 16:49:50 ID:yGNo6vaC
>>123
( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェーヘェーヘェー
125さすがたん:04/12/24 17:14:00 ID:T2dy/5RO
>>123
( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェーヘェーヘェー

それなりにガノタだけど知らなかったよ。
126名無しさん@ピンキー:04/12/24 18:02:05 ID:D1VtqJj1
>ディサイズ=「選」択

これは違うな…。
「ガンダムセンチネル」にはこうある。
P4
>「忙しくなるな。声明はどうした?」
>「NewDesidesって名前で出しといたよ。徹底抗戦の声明をな」
>「新たな決意の意味ならDecisionじゃないのか?」
>「Disside、反対って意味もあるからな」
P73
>ちなみに、ニューディサイズは、「新しい決心」という意味ならば「ニュー・ディスィション」になるのではないかという
>疑問が寄せられたが、英文法上、それはまさしくその通りである。
>しかし、この名称には「反対者」という意味でのディスィデンツという言葉もひっかけである。ゆえに、真の英語ではない。
>ディスィションだと、発音し難く、語感がなさけないのも理由のひとつである。
127名無しさん@ピンキー:04/12/24 18:45:04 ID:eRH1MkcJ
>>126
それは話の流れとしての「NewDesides」の命名理由ではないですか?
123が言ってるのはイースターエッグとしての話だと思います。

どこまでが当てはまるのかは命名した当人(この場合は高橋昌也さんね)にしかわからんわけですが。
128名無しさん@ピンキー:04/12/24 19:37:23 ID:Hs6C5xXm
センチネルは鬼子というより時代の徒花。
でも個人的にはけっこうキレイな花だとおもう。
129名無しさん@ピンキー:04/12/24 21:20:20 ID:r9+d45h8
センチネルは女キャラがいないからなー。
アリスの擬人化でもするか?
130名無しさん@ピンキー:04/12/24 22:09:41 ID:yGNo6vaC
今頃気づいたがIDがGNO
131名無しさん@ピンキー:04/12/24 22:56:24 ID:7GpHNWC/
ALICEの擬人化か

あたし、ALICE 14歳中2。蟹座のO型、誕生石は真珠。
性格は人よりちょ〜っとおっちょこちょいでちょっと泣き虫ってトコかな。
ある時、ヘンテコな科学者があたしをガンダムのコンピュータにしてくれたんだけど
ニューディサイズと戦え!なんて、不安タラタラって感じ。
でもまぁ、ナンとかなるか。あはは・・・
うーん、悪い子は大気圏へと投げ込んじゃうゾ!


こんなALICEはイヤだ(ノ∀`)


132名無しさん@ピンキー:04/12/25 07:15:16 ID:YOowEUma
セラムンか
133名無しさん@ピンキー:04/12/26 12:14:06 ID:lAi1bahG
ん?今日か
134名無しさん@ピンキー:04/12/26 13:05:03 ID:vloG13NT
今日だな。
クリスマスプレゼントつきで本編+外伝の2本立てだよ。
135名無しさん@ピンキー:04/12/26 14:12:21 ID:Ckb4mw6f
>>134
勘弁してくれ、腎虚になっちまう。
136名無しさん@ピンキー:04/12/26 16:10:57 ID:vloG13NT
すまん。
無教養なのか意味がわからんかったからググッてしまった。
なるほど。納得。
--------------------------------------------------------------------------------
じん‐きょ
【腎虚】

[名](スル)

1 漢方で、虚弱体質・精力減退に類する症状。

2 俗に、過度に性交することによる男性のからだの衰弱。

--------------------------------------------------------------------------------

137名無しさん@ピンキー:04/12/26 19:13:50 ID:YD3Tw8fM
ISAP先生は世界中の子供達にプレゼントを配りに行っているので今週はお休みです
138名無しさん@ピンキー:04/12/26 19:33:41 ID:vloG13NT
そんなこといったらIDがNTな俺が暴れまくるぞ。
139ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 19:52:05 ID:2DRt+P00
‥‥‥暴れちゃダメです。


140ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 19:52:42 ID:2DRt+P00






U.C.0079






141ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 19:53:22 ID:2DRt+P00
「ジオンに入国して士官学校へ進み軍に入ったのも、ザビ家に近づきたかったからだ。
 しかしな、アルテイシア、私だってそれから少しは大人になった」
仮面を被った青年は、目の前に立つ美しい少女に向かって静かに言った。
「ザビ家を連邦が倒すだけでは、人類の真の平和は得られないと悟ったのだ」
「何故‥‥‥?」
青年に問い掛けて来る少女は、久しぶりに再会した彼の生き別れの妹である。
懐かしい少女の相変わらず綺麗な金髪に心奪われながら、青年は仮面の中で苦笑した。
「私がそう思うようになった理由。 ──それは、“ニュータイプ”の発生だ」
「アムロがニュータイプだから?」
妹が口にした少年の名前は、青年にとって馴染みこそないが忘れられぬ名前である。
白い悪魔と呼称される機体を駆るパイロットは、青年の計画の不確定因子だった。
「そのニュータイプを敵にするのは面白くない。今後は手段を選べぬ、ということだ」
少女は、青年の口調に得体の知れない不気味さを感じて思わず叫んでいた。
「ジンバ・ラルは、ニュータイプは人類全体が変わるべき理想だ、と教えてくれたわ」
 だったら、ニュータイプを敵にする必要はないはずよ!」

142ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 19:54:05 ID:2DRt+P00






  「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第108回







          since 2002,2003,2004   ISAQ > ISAP PRESENTS.

143ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 19:54:41 ID:2DRt+P00
履歴:

ガンダムヒロインズ
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1007/10076/1007655458.html
362-366 368-373 376-379 384-387 396-400 406-411 413-418 438-444
451-456 464-468 488-492 500-504 513-519 526-531 541-546 576-582
608-614 628-635 650-655 672-678 712-718 740-745 770-777 799-806
834-841 870-877 909-916 
ガンダムヒロインズMARKU
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1040/10405/1040508424.html
 6- 12  39- 44  57- 62 114-121 141-147 175-182 212-219 237-244
273-282 320-329 358-367 402-411 441-449 473-482 500-509 537-546
590-599 631-640 710-721 755-764 808-817 854-863 888-897 926-935
ガンダムヒロインズ MARKV
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17- 26  77- 86 116-125 160-169 184-193 242-251 276-286 323-332
388-398 444-453 478-487 522-531 570-580 611-620 669-678 736-746
795-805 892-903 940-950
144ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 19:55:21 ID:2DRt+P00
ガンダムヒロインズ MARKW
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1071647163/
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563-572 659-668 762-773 828-837 880-892 
ガンダムヒロインズ MARKX
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623-635 766-775 826-835 895-906 
ガンダムヒロインズ MARK VI
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51- 60 115-125 198-209 317-327 380-389 484-493 563-572 627-640
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ガンダムヒロインズ MARK VII
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48- 57 
145ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 19:56:10 ID:2DRt+P00
[南極条約] ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/index.html
  こちらのサイト様で、過去ログの総集編を保管戴いています

第1話(連載第1回〜第2回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe.html
   【挿絵 プルスキー様】
第2話(連載第3回〜第6回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe2.html
第3話(連載第7回〜第9回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe3.html
第4話(連載第10回〜第13回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe4.html
第5話(連載第14回〜第16回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe5.html
第6話(連載第17回〜第19回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe6.html
第7話(連載第19回〜第23回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe7.html
146ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 19:56:54 ID:2DRt+P00
第8話(連載第24回〜第27回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe8.html
第9話(連載第28回〜第33回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe9.html
第10話(連載第34回〜第38回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe10.html
第11話(連載第39回〜第43回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe11.html
   【挿絵 チップ様】
第12話(連載第44回〜第48回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe12.html
第13話(連載第49回〜第52回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe13.html
第14話(連載第53回〜第56回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe14.html
   【挿絵 チップ様、ンダ様】
第15話(連載第57回〜第60回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe15.html
147ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 19:57:38 ID:2DRt+P00
第16話(連載第61回〜第64回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe16.html
   【挿絵 チップ様】
第17話(連載第65回〜第68回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe17.html
第18話(連載第69回〜第72回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe18.html
第19話(連載第73回〜第76回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe19.html
第20話(連載第77回〜第80回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe20.html
第21話(連載第81回〜第83回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe21.html
バレンタイン・ゴーゴー
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voev.html
第22話(連載第84回〜第87回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe22.html
148ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 19:59:45 ID:2DRt+P00






U.C.0087






149ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:00:23 ID:2DRt+P00
チェクラプコック空港滑走路のアスファルトで、ザクマシンガン改の弾丸が跳ねた。
モニターの中のハイザックB,Dの機影が、瞳に貯まった涙でぼやける。
パワード・ジムの右腿が、兆弾で切り裂かれてバランサーを破壊された。
ウォルトン・スウィフトは、シートに身を沈めたまま絶望で身体を震わせる。
まだ右腕のマシンガンには弾丸が残っているが、ウォルトンは構える事すらしない。
自分程度の技量では、無駄な抵抗にすらならないと判ったのだ。
どれだけウォルトンが真剣に狙いを定めても、敵の機体には掠りもしないのだから。
一方、北西のハイザックHが腰部ミサイルポッドから3発のミサイルを連続に吐き出す。
真っ直ぐに伸びるその軌跡を、テレンス・デニケンの量産型ガンキャノンが狙った。
しかし、明らかに慌てているブルパックマシンガンの射撃は当たらない。
シャトルに向かって飛ぶミサイルは、ハヤト・コバヤシが寸前で撃ち落した。
作戦標準時刻は15:23となり、打ち上げまで、あと22分となる。
アムロ・レイの陸戦型ガンダムは、忙しく飛び回りながらマシンガンを連射した。
ミサイルの爆発した光が、シャトルと滑走路を皮肉なくらいに照らす。
その照り返しを受けながら、ハイザックが猛然と倒れたままのウォルトン機に迫った。
150ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:01:11 ID:2DRt+P00
実際、ウォルトンにしても本当に100%自分が天才だと思っていた訳ではない。
口では偉そうな事を言っても、今現在の自分のポジションくらいは流石に判っていた。
それでも、根拠もないまま自分には隠された実力があると信じていたのである。
いざという時には、予想外の力を発揮して真の英雄になれるとずっと信じていたのだ。
だが、普段から努力もせずに能力を身に付けるなどとは傲慢も甚だしい。
例えば、成功を空想し思い描く事は誰にでも出来ることだし誰もがやっている事だ。
だが、その空想し思い描いた成功を手にする為には、空想し思い描く手軽さなどとは
恐ろしく懸け離れた、現実的な作業を積み重ねていかなくてはならない。
ウォルトンは、悔しそうに唇を噛みながら正面モニターを見つめた。
走査線が激しい通信画面の中では、ぐったりとしたエリス・ワイスが目を閉じている。
結局、ウォルトンは何度も助けてくれた彼女を救う事すら出来ないのだ。
瞼を閉じたウォルトンの瞳からは涙が、唇からは慙愧の呟きが漏れる。
「‥‥‥悪い、エリス中尉‥‥‥」
──涼しげな声が聞こえたのは、まさにその時である。

『アムロ、敵のリーダーは南西の機体よ。撃墜して』

151ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:01:44 ID:2DRt+P00
混乱を極める戦場を、どこか気品のある凛とした美しい声が駆け抜けた。
その声は、断絶していたチェクラプコック空港管制塔から聞こえてたものである。
「‥‥‥え?」
涙で濡れた目を丸くして、ウォルトンはモニターの中の女性オペレータを見た。
どこかで見た事のあるような、美しい金髪の女性がそこにいる。
彼女の言う南西の機体と言えば、コンピュータの画面上ではハイザックAだ。
その瞬間、アムロの陸戦型ガンダムがバーニアを全開にしてまるで跳ねるように飛ぶ。
ランドセルから盛大に焔を噴出した機体は、空中のハイザックAに肉薄した。
ハイザックAは、アムロ機の接近にパニック状態でマシンガンを連射する。
だが、たかが連邦軍の一般兵士がアムロに攻撃を当てられるはずがない。
眉を顰めるだけでその攻撃を簡単にかわしたアムロは、腰からビームサーベルを抜く。
「遅いっ!!」
高エネルギー状態のミノフスキー粒子で形成された光の長剣が、弧を描いて舞った。
ハイザックAは一刀両断にされ、アムロにドダイ改から蹴り落される。
二つに切り裂かれた機体は、地上に落ちる前に爆発して眩い閃光に変わった。
152ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:02:34 ID:2DRt+P00
『ハヤト、現在南方向の敵の動きは鈍いわ。シャトルは放って置いても大丈夫よ』
エゥーゴ支援組織カラバの代表ハヤト・コバヤシを、呼び捨てに出来る人間は少ない。
ルオ商会会計経理部長シェリー・パーカーは、例外中の例外である。
気分を害したハヤトは、本当は突然現れたオペレータを怒鳴りつけるつもりだった。
しかし通信画面の中の女性を見た途端、ハヤトは素直に頷いてしまう。
画面の中に居たのは、ハヤトを呼び捨てにしても構わない懐かしい女性だったのだ。
「わかりました! テレンス少尉、南方をカバーしてくれ!」
浮き立つような気分になりつつ、ハヤトは戦闘ログの履歴をスクロールする。
ここで、ようやく南西のハイザックAが戦闘に参加していなかった事実に気付いた。
つまり、敵編隊はハイザックAを司令塔にしてこちらを翻弄し攻撃していたのだ。
本当なら、陸戦型ガンダムが陣形から抜けた時点で敵はシャトル襲撃をすべきだった。
しかし、司令塔を討たれて混乱してしまった時点で連邦軍の敗北が決定する。
照準を覗き込むハヤトの頭の中で、シェリー・パーカーのセリフが思い出された。
シェリーは、“応援”を頼んだのだ──経験豊富な最高のオペレータを。
一年戦争時代にオペレータだったシェリーだからこそ人選だった。
153ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:03:26 ID:2DRt+P00
そんなハヤトの耳に、テレンス・デニケンの興奮した呟きが聞こえて来る。
「あ、ハヤト艦長!? この人って、あの、セイラ・マス‥‥‥!?」
画面の中のオペレータは、真っ直ぐな瞳でさらさらの金髪を掻き揚げた。
セイラ・マス──またの名をアルテイシア・ソム・ダイクン。
ニュータイプ部隊として名高い地球連邦軍第13独立部隊に所属し、新型強襲型揚陸艦
ホワイトベースのオペレータであり、パイロットでもあった女性だった。
ジオン・ダイクンの長女であり、キャスバル・レム・ダイクンことエドワウ・マスこと
“赤い彗星”のシャア・アズナブルにしてクワトロ・バジーナの実の妹でもある。
もっとも、ハヤトにとっては7年前の一年戦争を共に生き抜いた戦友だ。
数少ない、無条件で信頼出来る相手であり実はそれだけでハヤトには充分だ。
『アムロ、西側の敵の集中力が落ちているわ。撃ち落して』
そして、ハイザックFを睨み付けるアムロ・レイはようやく納得が出来た事がある。
ミライ・ノア親子がジャブローから脱出出来たのは、恐らくセイラのお陰なのだろう。
何しろ、ミライの夫であるブライト・ノア大佐は反連邦政府運動に加担したのだ。
非常に厳しい監視の目を抜けてジャブローを飛び出すのは至難の業だったはずである。
154ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:04:08 ID:2DRt+P00
それを助けて共にここホンコンまで同行したのが、セイラ・マスだったのだ。
本当は、もしセイラと再会出来たなら聞きたいや話したい事が一杯あったはずだった。
けれども、余りにも多過ぎて今のアムロは何も言うことが出来ない。
アムロは、動きが稚拙になったハイザックHにマシンガンの弾丸を思い切り叩き込む。
敵がシャトルよりも此方への攻撃を優先するようになってしまえば、あとは簡単だ。
陸戦型ガンダムは、蝿を叩き落とすが如くハイザックIを切り捨てる。
ザクマシンガンを空中に哀れに連射しながら、ハイザックIは地上に転げ落ちた。
流れの変わった戦場を飛び回るアムロやハヤトの動きは、余りにも華麗である。
パワード・ジムのシートに沈み込んだまま──ウォルトンは羨望の瞳でそれを見た。
あそこで戦っているのが、なすべき時になすべき事をやって来た男達だ。
一年戦争時代に辛苦を舐めたホワイトベース隊の逸話は、現在では最早伝説に近い。
彼等は、激戦の中を泣きながらでも這いずりながらでも必死に生き延びたのだ。
その経験と実力の前では、自分の思い込みだけの才能なぞ余りにも薄っぺらだった。
強くなりたいとは思った──少しでもあの英雄達に近付きたいと思った。
ウォルトンが、心の底から強くなりたいと思ったのはこの時が初めてだったろう。
155ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:06:51 ID:2DRt+P00
「オレなんかとは‥‥‥格が違いすぎる‥‥‥」
「──それに気付けたンなら、一歩前進ってとこだ」
不意に、ガルダ級輸送機アウドムラの腹部格納庫から蒼い閃光が戦場に舞い降りる。
ウォルトンは、唖然としたままその青い影の動きを目で追うしかなかった。
肩に鋭い角と頭に飾りを持った機体は、滑走路を踏み砕きながら右腕を天空に向ける。
右腕のシールドに装着された、MSの腕ほどもある銃身が凶悪だ。
MS-07B3 陸戦用量産型グフ──通称、グフ・カスタムのモノアイが凶悪に光る。
「グフ!? 誰が動かしているんだ!?」
ハヤトが集めさせたMSの中でも、ジオン公国系の機体はこの1機しかない。
蒼き死神は、戦争末期エースパイロットのみに支給されたフルチューニング機である。
それだけに操縦も難しく、ケネディ以降格納庫の肥やしになっていたのだが──
次の瞬間、75mm六連ガドリング砲の銃身が轟音と共に回転しながら火を噴く。
耳を押さえても聞こえて来るような、凄まじい射撃音だった。
エリスとウォルトンに接近しつつあったハイザックBが、その弾丸をまともに受ける。
脚が千切れ、腕が吹き飛び、ハイザックBは蜂の巣の状態で転げ落ちた。
156ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:07:35 ID:2DRt+P00
「こちとら年代モンなんで、起動に時間が掛かってねぇ」
通信画面の中で、フラグ・ラグ・ハヤオ中尉がニヤリと口の端を上げる。
無精髭で一杯の顎をざらりと撫でながら、フラグは唖然とするハヤトにウインクする。
「ま、遅れた分はきっちり取り返すさ」
ハヤトは、この『ジャブロー侵攻作戦』生き残りのパイロットの事をよくは知らない。
一応、ジャブローで部下を庇ってリック・ディアスを失ったとは聞いていた。
だが、陽気で気さくな割には意外と自分の過去の話はしようとしない男である。
まさか、ジオンのMSを乗りこなして戦えるような実力があるとは全くの予想外だった。
『そこのパイロット、動きの止まったもう1機を逃がさないで』
冷静に指示を続けるセイラの声に、フラグは面白そうに目を細めた。
怯えるように動きを止めたハイザックDに向け、グフ・カスタムは右腕を向ける。
ガンガトリングのバレルが凄まじい勢いで回転し、ハイザックDに弾丸を叩き込んだ。
「ザクとは違うンだよ、ザクとはなぁっ!!」
機体を四散させて爆発するハイザックDを見つめ、フラグが豪快に笑う。
いや、あれはザクじゃなくてハイザックだし──と思わずツッコんでしまうハヤトだ。


157ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:08:21 ID:2DRt+P00

サイコガンダムの巨大な機体が、大きく風を切って腕を振り回した。
「記憶と引き換えの戦争だと言う‥‥‥、ウッダー!」
フォウ・ムラサメ少尉の苛々とした叫び声が、狭苦しく感じるコックピットを満たす。
彼女が怒りをぶつけるのは、現在スードリ隊を指揮している軍人だ。
故ブラン・ブルターク少佐直属の部下のベン・ウッダー大尉は、連邦軍所属だ。
現在、ガルダ輸送機スードリに搭乗している軍人の立場は微妙である。
彼等は連邦軍であるにも関わらず、臨時にティターンズ所属のフォウを編入していた。
従って、部隊は前線の特例とでも言うべき奇妙な指揮系統となっている。
しかしながら、フォウがスードリ隊に従うのは軍令だからではない。
フォウは、記憶を取り戻す為に理不尽な命令さえも跳ね除ける訳にはいかないのだ。
彼女の目の前を、ドダイ改に搭乗したガンダムMk-U3号機が飛び回る。
その細身の機体が、頭部に装着しているアタッチメントからバルカンを撃った。
雨樋を豪雨が叩くような硬質的な被弾音が、彼女の耳に連続的に聞こえて来る。
「邪魔だーーっ!」
その素晴らしく正確な射撃に、フォウは焦燥感を覚えながら叫んだ。
158ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:08:57 ID:2DRt+P00
サイコガンダムの分厚い両手が、目の前の空域に向かって真っ直ぐ伸ばされる。
10本の指先から、弾けるようにビームが放たれ蒼穹を切り裂く。
記憶がないという心細さは、我が身を削られるような喪失感そのものだった。
フォウは、大切に心にしまっておける想い出がどうしても欲しかった。
本当なら当たり前のように持っているはずの、誰でも持っている記憶が欲しいのだ。
それを手に入れる事を邪魔する相手は、全て忌み嫌うべき敵である。
だが、トリコロール・カラーのガンダム・タイプは彼女の攻撃を回避してのけた。
フォウが憎々しげに顔を歪めた時、脳内に直接少年の声が鮮烈に駆け抜ける。
《フォウ!! 返事をしてくれ、フォウーー!!》
思わず耳を塞ぎながら、フォウは左右に機体を旋回させる敵機を見つめた。
その声は、眼前のガンダムMk-Uに搭乗するカミーユ・ビダンから発せられたものだ。
本来、通信機を通さずに離れた相手と意志を疎通させる事は不可能なはずである。
それが自然に出来てしまえる自分とカミーユの関係を、フォウは奇妙に思わない。
──フォウ・ムラサメかぁ。 ‥‥‥難しい名前だな
フォウの胸の何処かが、ちくりと小さな針で刺されたように痛む。
159ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:09:47 ID:2DRt+P00
少女のように整ったカミーユの綺麗な横顔が、彼女の脳裏にフラッシュバックした。
身体のあちこちを撫でてくれた、カミーユの手の感触が思い出される。
──知りたかったんだ、君のことならなんでも
その手触りの優しさを思い出すと、フォウの頬が自然に緩んでしまう。
ノーマルスーツの胸元の膨らみを無意識にさすりながら、フォウは不意に唇を噛んだ。
「‥‥‥何故に、こうも心が乱れる‥‥‥!?」
きっと、カミーユという存在を忘れなければ自分は記憶を取り戻せない。
それが判ってしまったから、フォウは無造作に腹部拡散メガ粒子砲を撃った。
更に攻撃を避けるガンダムMk-Uに向かって、フォウは機体のバーニアを大きく噴かす。
「邪魔するヤツは許さないと言ったはずだ!!」」
カミーユに攻撃を避けさせない為には、掴んで潰すしかないと決意したのだ。
サイコガンダムの左手が、Mk-Uが乗っていたドダイ改のテールノズルを粉砕する。
《うわぁっ!?》
頭の中にカミーユの慌てた声が聞こえるが、構わずフォウは自機の手を伸ばさせた。
サイコガンダムの黒く巨大な手が、逃げようとするガンダムMk-Uの両肩を掴んだ。

160ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:11:28 ID:2DRt+P00


年 末 恒 例 特 別 企 画 

続 き は 木 曜 日 に 読 め ま す 。


161ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/26 20:11:58 ID:2DRt+P00






──次回、12月30日。






162名無しさん@ピンキー:04/12/26 20:23:52 ID:HpU1XL9E
ISAPさんお疲れ様です
フラグたんキターーー
まじ燃えました。最高っす
年明け前にまた見れるとは・・・楽しみにしてます。
いやいや、1年て早いなぁ・・・
163名無しさん@ピンキー:04/12/26 20:24:15 ID:Y9QTr6wA
セ、セイラさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!

次回が待ち遠しいよー
164名無しさん@ピンキー:04/12/26 20:32:29 ID:GpSZV2BP
セイラさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
セイラさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
セイラさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
セイラさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
セイラさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
165名無しさん@ピンキー:04/12/26 20:38:20 ID:pHjt7EQe
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!

>あそこで戦っているのが、なすべき時になすべき事をやって来た男達だ。

ウォルトンの所は非常に身につまされるものが。

『応援』がセイラさんというのもさることながら
グフカスタムが援軍というのが。

>次の瞬間、75mm六連ガドリング砲の銃身が轟音と共に回転しながら火を噴く。
>怯えるように動きを止めたハイザックDに向け、グフ・カスタムは右腕を向ける。
>ガンガトリングのバレルが凄まじい勢いで回転し、ハイザックDに弾丸を叩き込んだ。

というのが。
「この攻撃、このガトリング、これぞグフカスよ!!」てな燃えの極致。
BGMは震える山の「8」で、ゾクゾクした緊迫感が最高です。

恐縮至極な意見ではありますが、ノリスの「怯えろ竦め─…」も、その、もし良かったら。
もし、場の流れや雰囲気にそぐうならばの、良かったらであって
ありていに言ってしまえば当方の勝手なので。
ええと、つまり、ISAPさんの思うがままに描いて頂ければ。
自分にとってISAPさんは、「なすべき時になすべき事をやって来た」方です。

とにかく、今日から頑張ろう……
166名無しさん@ピンキー:04/12/26 20:42:54 ID:ZDjmKxAt
フラグさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
ごめん上空の2人忘れてました。本当にいたのは彼らとアムロだけだったのに。
167名無しさん@ピンキー:04/12/26 20:51:59 ID:s64s8QBR
フラグたんキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!
まさか個人的に大好きなグフカタムで美味しいところをもっていくとは!
シブイ! シブイよフラグたん!

しかもセイラさんまでゲスト登場!
やっぱりミライさんと一緒にいたのはセイラさんだったんだ。
あいかわらずスレの住民の想像のはるか上をゆくストーリーだぁ。

フラグたんは、MGSのスネークのイメージなんですが
このスレ的にはどうなんでしょ
168名無しさん@ピンキー:04/12/26 21:04:40 ID:H3AHSN2i
セイラさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
フラグさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

よもや「 蒼 い 閃 光 」がフラグさんとグフカスとは、
いったい誰が予想し得たろうか?否!
そしてあの、アムロを「あなたならできるわ」の一言で戦士に変え、
「軟弱者!」の一言でカイを奮起させたセイラさんが帰ってきた!
ガノタの夢ここに極まれり!うれしすぎてウッカリマンセーしちゃいそうでつ。

……ヲルトン、がんばれよ!
169名無しさん@ピンキー:04/12/26 21:07:01 ID:WVJ+sXCP
ISAPさんキタ━━━━━━*・゚゚・*:.。..。.:*・゚\(゚∀゚)/゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*
はい、今回も乙ですっ!!

セイラさんキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
さらに
フラグたんキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!

オリジナルZでは台詞なしだったセイラさんが、セイラさんが…。
今後のアムロとのやりとりはあるのかなぁ。
でも、ジュナスが宇宙へ上がっちゃったら、視点はそっちだから
地上の話はあんまりなさそうだしな。
あ、でも、きっと外伝があるさ、とか言ってみるw

フラグたん、いいねぇ。
これから、ヲル豚をたたき直してくれると嬉しいんだけど。
だけどだけど。
その前に、エリスを早く助けてやってーーーっ!!!


>ごめん上空の2人忘れてました。
同じくw
カミーユがフォウにまとわり付いていたのをすっかり忘れてたよ。


>──次回、12月30日。
年末恒例特別企画キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
ありがとう、ISAPさん!
170名無しさん@ピンキー:04/12/26 21:43:59 ID:vloG13NT
うっはー!フラグさんのフルネームが判明!
これでゲームのパイ名変更できるぞw
しかしグフカスタムとセイラさんか・・・
読んでてぞくぞくした。
外伝との2本立て企画の予想は外れたけど、しっかりプレゼント用意してくれてたー!
うれしいけど帰省してて読めないかも orz
171名無しさん@ピンキー:04/12/26 21:53:38 ID:TCJeBOG4
フラグたんヽ( ´ー`)ノカコイイ!
A.O.Zのマーフィ隊長みたいな感じかなフラグたん。
172赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :04/12/26 22:30:10 ID:XEXWGYfZ
シベ鉄昔話『赤いドミ、黒いドミ』

むかしむかし、シベリア警備隊にシンシアというとてもオーバーマンの操縦が巧い女の
子がいました。ある日シンシアは任務のためバイカル湖の上で戦っていました。すると
浮力を失った敵オーバーマンはバイカル湖の底に沈んでいってしまいました。
「あー! しまった」
シンシアはまずい顔をします。オーバーマンはなかなか作れない物なので、できるだけ
リサイクルしなければならないからです。慌てて自分のオーバーマンから降りて湖を覗
き込み敵機を探すシンシア。
「だめだ、みつからないや」
見えるのは湖面に映って揺らめく自分の顔だけ。
「これじゃあ、総裁にしかられちゃう」
シンシアががっかりしていると、突然湖面が泡立ち始めました。そして、強烈が光りが
湖全体を覆いつくしました。あまりの眩しさに目を瞑るシンシア。
「一体、なんだってんだ?」
目を開けるとそこにいたのは、白衣を纏った羽の生えた人でした。
「天使か何かかな?」
「バイカル湖の精ですよ」
訪ねるシンシアに、その人はそう答えました。バイカル湖の精は続けます。
「あなたの落としたオーバーマンはこの赤いドミネーターですか? それとも黒いドミ
 ネーターですか?」
手に持った二色の卵を見せて訪ねる精に、シンシアは素直に答えた。
「私の落としたのは、仏像みたいな奴です。アンダーゴレームって奴」
「ふむ、あなたは正直な娘さんですね。その正直さには関心しました。おまけに普通の
 ゴレームも付けてあげましょう」
こうしてシンシアは、ゴレームとアンダーゴレームを捕まえて自信たっぷりに首都リマ
ンメガロポリスへと帰りました。
173赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :04/12/26 22:30:36 ID:XEXWGYfZ
バイカル湖での出来事はたちまち、警備隊の間に広まりました。皆、シンシアの素直さ
に関心しバイカル湖の精の恵みに感謝しました。ところが、一人だけこの話を聞いて良
くない事を考える男がいました。その名はアスハム。最近警備隊に入隊した男で以前は
シベリア鉄道に敵対するセントレーガンの隊員だった人物です。彼はさっそく一人でバ
イカル湖へ出かけ自分のゴレームを沈めました。シンシアの時と同じように現れるバイ
カル湖の精。
「あなたの落としたオーバーマンはこの……」
精の言葉を無視してアスハムが言いました。
「私が落としたオーバーマンは、オーバーデビルだっ!!」
オーバーデビルとはシベリア鉄道総裁キッズムントが持っていると言われる世界最強の
オーバーマンの事です。当然、アスハムが落としたものとは違います。彼はこの湖の不
思議な力でそれを手に入れようとし考えたのです。
「……あなたは嘘をつきましたね」
「なにっ!」
「嘘つきには罰を与えねばなりません……残念なことですが」
「なんだと! 何を言っているんだ、おい!! よこせよ、オーバーデビルをっ!!」
普段の冷静さからは考えらないほど、アスハムの言葉は荒っぽくなっていました。
次の瞬間、湖面全体が強烈な光を発しました。あまりの眩しさにアスハムはふらつき、
倒れこみ右腕をバイカル湖につけてしまいました。やがて光が収まりアスハムは立ち上
がり右腕をバイカル湖から引き上げました。ところが、何か違和を感じるではありませ
んか。そう、彼の右ではすっかり凍り付いていたのです。あまりのことに青ざめる涙ま
で流すアスハム。
「な、何故だ!! オーバーデビルよっ! 私をっ、私をもてあそんだというのか!!」
アスハムの絶叫が湖畔に響きました。でも。それに答える者は誰もいません。

この後、アスハムの右腕はどんな事をしても元通りになることはなかったそうです。
現在でもシベリアでは、嘘をつくのはよくないという戒めとしてこの昔話が子供達に語
られています。
おわり。
174名無しさん@ピンキー:04/12/26 22:44:17 ID:gvNIsRv8
>赤い垢すり ◆ojEY7H1URU
な、なんだいきなり突然!?
まあ、よくわからんがこのスレによく来たな。まあゆっくりしていきなさい。

>あそこで戦っているのが、なすべき時になすべき事をやって来た男達だ。
耳に痛い
耳に痛い
ああなんか普通に叱られるより心に響く・・・・・

>フラグたん&セイラさん
それにしてもシャトル打ち上げのたびにこんな燃える戦闘シーンを用意してくれるなんて
最高のクリスマスプレゼントでしたよ。
175赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :04/12/26 22:51:29 ID:XEXWGYfZ
読み返したらいろいろ間違いが多いなぁ。自分のせっかちさを反省。

>174
うん。気が向いたら、今回みたいに短いの突然に投下します。
176名無しさん@ピンキー:04/12/26 22:55:58 ID:4m0jLiXC
ISAPさんお疲れ様です

流石に今回のでウォルトンが心を入れ替えてくれれば良いんだが……
まぁ真面目になった所でようやく人並みなんだろーなw

年度末更新頑張って下さい!
177名無しさん@ピンキー:04/12/27 03:14:14 ID:KXvKq+Nx
グフカスのガトリングって左腕じゃなかった?
178名無しさん@ピンキー:04/12/27 04:37:09 ID:mY6ME/Zw
左だね
ttp://www5f.biglobe.ne.jp/~HobbyShopSeagull/shopping_mg_gundam/4543112005670.jpg

てか本当にISAP氏は我々の予想を遥に上回ってくれる・・・
俺さ、セイラさんが登場するなんて微塵も、本当に少しも頭になかったんだ・・・
最高に燃えた
そしてヲルトンがんばれ
179名無しさん@ピンキー:04/12/27 04:43:20 ID:mY6ME/Zw
てかさ、今更だけどISAP氏って凄くないか?
これだけ長く連載してるのに原作のイメージを崩さず、それに色々と肉付けをして
ガノタや富野信者をニヤリとさせるような設定、遊びも随所に散りばめられていて
そして登場人物の心理描写、引き込まれるほど上手い戦闘シーン
本当に凄いと思う、マジで
ただ、これもまた原作通りな感じだけど、アムロ出るとやっぱ主役食っちゃう感が・・・
しかしそれでも出続けてほしいと思ってしまう・・・
・・・・・早く彼女ができると良いね、ジュナスたん。・゚・(ノ∀`)・゚・。
180名無しさん@ピンキー:04/12/27 05:43:11 ID:m2ZqBZhv
たしかに今更だが、ISAP氏は凄すぎる。
更に、ISAP氏のストーリーには、ガンダムに対する愛情があふれているのが良い。
原作でこうだったらいいのになあというのを巧みに取り入れていて
それ以上のアイディアや燃え&萌えを表現しているのが支持される理由だと思う。
フラグさんのお遊びとか、読者を引き込む努力も忘れていないし。
こんな極上の話を毎週読めるオレ達はしあわせすぎる。
181名無しさん@ピンキー:04/12/27 13:03:13 ID:T01fgiXl
うおおお、泣けてきた
ISAP氏最高です!!

>「ザクとは違うンだよ、ザクとはなぁっ!!」
機体を四散させて爆発するハイザックDを見つめ、フラグが豪快に笑う。
いや、あれはザクじゃなくてハイザックだし──と思わずツッコんでしまうハヤトだ。

ランバ・ラル好きな自分はニヤリです。ハヤトナイス突っ込み、見直したw
182名無しさん@ピンキー:04/12/27 14:08:14 ID:MjGzGZ5W
ザクに新兵が乗るのは許せる。
ドムに新兵が乗るのも許せる。
でも、グフにペーペーが乗るのだけは許せない。


グフカス痺れるよグフカス。
183名無しさん@ピンキー:04/12/27 18:44:33 ID:HE9Sjkah
グフカスキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!


フラグて、ヲルトンとエリスタンの子供みたいなもんだったよね…
184名無しさん@ピンキー:04/12/27 19:41:09 ID:MjGzGZ5W
??


ヲル豚とヱリスたんの子供?

どーゆー意味?
185名無しさん@ピンキー:04/12/27 21:11:25 ID:FuHFNyIq
>>184
エリスたんとヲル豚の死亡フラグ論から生まれたキャラってことだったかと
しかし183も上手い事言うなw
186名無しさん@ピンキー:04/12/27 21:24:22 ID:2C3Pkhto
そんな経緯で産まれたフラグたんがウォルトンを助けるというシチュを思いついて
しかも燃えにしちゃうISAP氏は神。
187名無しさん@ピンキー:04/12/27 21:51:34 ID:Fc4E+4Vf
木曜投下で1月の第1日曜はお休みだね・・・
しかしフォウとカミーユの戦闘はどうでもよくなってきたw
木曜日はフラグたんとアムロの活躍の続きでキボンヌ
188名無しさん@ピンキー:04/12/27 22:21:41 ID:FuHFNyIq
フラグ・ラグ・ハヤオ中尉
 6スレ目の会話から生まれたキャラクター。
 ジャブローの生き残り組で、階級は中尉。
 陽気で気さくな割には意外と自分の過去の話はしようとしない不精髭の渋い男。
 ジャブローで部下を庇って自機を失ったが、ジオンのMSを乗りこなして戦える程の実力の持ち主。

テンプレ作って見たンだが気に食わない所があれば修正キボンヌ
189名無しさん@ピンキー:04/12/27 23:24:27 ID:i5ScIkye
会話から生まれた→ネタ会話から生まれた
ジャブローの生き残り組→ジャブロー降下作戦部隊の生き残り組

>作って見たンだが
(・∀・)!
190名無しさん@ピンキー:04/12/27 23:46:08 ID:DjLMJfCz
前スレより

>667 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 04/11/04 02:32:48 ID:sViSBxkm
>>663
>逆に考えると、妄想というかでっち上げれる部分が多い、と思うんだけどね
>多いというか、許容されるというか

>「点検」作業では無く、「エリス」を手伝っている事
>カミーユが会釈してる事から、エゥーゴだろう
>MS部隊しか降りてきていないから、エゥーゴという事はMSパイロット
>出撃シーンが無いのは、ジャブロー戦で機体失ってる、とするのが無難かなぁ
>乗機はなんだろう
>フラグさん、中尉なんだよね
>中尉の人、ほとんどディアス乗りだな
>バッチとかボティも中尉だっけ?
>668 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 04/11/05 01:25:29 ID:cuDymDoM
>中尉って事は、軍歴もそれなりか
>ジュナスが4年かけて昇進してるから
>同等以上の歴はありそう
>中抜なしの8年選手とかだと、1年戦争経験のベテラン
>ジオン系だったりすると、ジャブロー侵攻は2回目の可能性も
>669 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 04/11/05 02:30:04 ID:bvmZIXgG
>搭乗MSはグフなんか似合うと思うんだが、Zの時代じゃ旧式過ぎるな。orz

・・・全部入ってるorz
191名無しさん@ピンキー:04/12/28 00:05:25 ID:IOeTn68U
>>190
アハ━━(゚Д゚;)━━ン!

スレの住民の何気ない書き込みもなにもかもぜんぶ大切に読んで
マジメに取り入れてくれてるんだなー、

きっと本心からいいひとなんだろうなあ。・゚・(ノД`)・゚・。

192名無しさん@ピンキー:04/12/28 05:52:49 ID:FzkLKmrH
凄すぎる・・・・・
193名無しさん@ピンキー:04/12/28 08:10:11 ID:j0CJ9sud
>>188さン、お疲れ様です!

>>190
(゚Д゚)スゲー
194名無しさん@ピンキー:04/12/28 09:39:02 ID:k/wlWZjZ
>>190

これはマジでスゲーっす。
あらためてISAP氏乙です!
30日も楽しみだわ〜。
195名無しさん@ピンキー:04/12/28 14:53:20 ID:b1Mf2s74
>>190
         + ,,  *    +
   " +※" + ∴  * ※ *
    *  * +※ ゙* ※ * +
   +  "※ ∴ * + *  ∴ +
      * ※"+* ∵ ※ *"
     ( Д ) Д)Д))


 I S A P 氏 は ネ申 
196名無しさん@ピンキー:04/12/29 18:24:23 ID:GIWuQLyq
フルネームもレスからの採用だね
197名無しさん@ピンキー:04/12/29 22:52:59 ID:uPer5exK
>>196
ホントだ
なんか嬉しいな、こういうのって
198名無しさん@ピンキー:04/12/30 01:59:38 ID:DNuv/T3a
ISAP氏の作品は、レベルが高いだけでなく、
富野信者や、ガノタのツボを付くからな・・・
しかも、見てて楽しい流れだ。
こういうのって、「原作とここが違う!」ってなることも多いが、
ISAP氏の作品は、そうなることなく、より面白くしてる。
普通、コレだけ続くと基地外アンチも出てくるが、
あくまで自分の姿勢を崩さず、かつ、見ている側からの感想も見てくれているISAP氏は
マ ジ で ネ申 !
199名無しさん@ピンキー:04/12/30 11:42:33 ID:Q0SvTatI
>>198
むしろ原作と違うところのほうが面白いので、
その辺が楽しみでならない。

今日もVoEが読めるぞ!幸せ〜
200名無しさん@ピンキー:04/12/30 13:08:04 ID:kJkuaHSt


   いまだ200げっと〜!!!!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           ___ ______   ───────────…‥
          /日 「  日\_.\    ━━━━━━━━━━━━…‥
         |. │/ \ ┃ ..|しぃ |  ───────────…‥
 ._________\∧∧ |_/__/,-、__\ | / /━━━━━━━━━━…‥

()_____|_日 (゜ー゜* )(@)_二〉 ̄,ー' ゞ ⌒ヾ∠_────────
…‥
       \|乙/∪∪=/__/__二二,       =- 三ニ=−──…‥
          <_,<、二ニ_/ ̄ ̄   //_  く ̄ ━━━━━━━━━
━…‥
           l/   l/^ー'      / / ∨.N \  ─────
───…‥
                           ━━━━━━━━━━…

                  ────────────…‥


201名無しさん@ピンキー:04/12/30 18:24:30 ID:b8a3ItrR
>>177-178
右腕にガトリング移して、左にシールド足してみた
これはこれで悪くないかも

博物館に置いてるようなもんだから、
モトと違っててもおかしくないさ
陸ガンも、レプリカかもしれないぞw
202赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :04/12/30 19:00:11 ID:I8auYz3S
ウルグスク昔話『アナ姫』

むかしむかし、ウルグスクというドームポリスにメダイユ公爵という領主様がいました。
メダイユ公爵には子供がいません。早くに奥さんを亡くして、それ以来他の女の人から
遠ざかっているからです。
ある日、メダイユ公爵は山に狩りに出かけました。野を駆ける毛長象や毛長鹿を捕まえ
ることは公爵の楽しみでした。放った矢が毛長鹿に命中し、慌てて逃げていきます。
「まて、逃さんぞ! 今日のおかずめっ!!」
公爵は馬を飛ばします。ですが、山路に関しては毛長鹿の方が達者なのか、見失ってし
まいました。
「むう、無念。これではまた家臣たちに笑われてしまう」
公爵は少し粘ることにしました。山の奥へと踏み込むのです。すると、ぽっかりと開いた
洞窟を見つけたのです。そしてその奥から、なにやら奇妙な声が聞こえてきました。
「むむ!! これは大きな獲物がいるのでは?」
怪しく思った公爵は馬を降りて洞窟へと入っていきました。声は段々とはっきりしてい
きます。はじめは獣の唸り声かと思ったのですが、どうやら人の声のようでした。
「なんだ? 赤ん坊ではないか!」
そうです。そこにいたのは女の赤ん坊です。声は泣き声だったのです。
「捨て子か。可哀想に。そうだ、私の子として育てよう!」
公爵は念願の子供を得たと大喜び。赤ん坊は穴の中で拾った事からアナと名づけられま
した。アナ=メダイユ姫の誕生です。
203赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :04/12/30 19:01:00 ID:I8auYz3S
父であるメダイユ公爵とその家来達の愛情と期待を一身に背負って、アナ姫はすくすく
と育ち8歳の誕生日を迎えました。その祝いの席でのことです。
「実は私、海を越えたはるか向こうのアメリアという大陸で生まれた人間なのです。今
 年の冬至の日、私を向かえに一人の男がやってくるでしょう。エクソダス請負人の黒
 いサザンクロス……」
アナ姫はそこまで言うと、ぱたりと倒れました。目を覚ました時には自分の言った事を
すっかり忘れていました。
「え、え、えっ、エクソダス請負人が!? く、く、来ると言うのか、このウルグスク
 にぃぃっ?」
公爵と家来達はたちまち大慌て。なにせ、エクソダスなどされたらそこのドームポリス
の領主の家はお取り潰しになるのが決まりだからです。その日からウルグスクでは街頭
に立つ警察官の人数が増えました。シベリア鉄道警備隊の制服姿をちらほらと見かける
ようになったのもこの頃からです。アナ姫の家庭教師のリュボフなどは、公爵直々に
「娘の事をよく見張れ」と命じられました。
そして冬至の日。街は人で一杯。お祭りがあるからです。人気の歌手を呼んで、一晩中
寝ずのお祭りが行われるのです。
その頃アナ姫はお勉強の最中でした。
「昔々、この地球では大変動がありました。生き残った人々は地球が永遠に続くように
 環境のよい土地を動植物に譲り……」
「どうして大変動が起こったんです?」
リュボフが訪ねました。どうやら歴史の時間のようです。
「人の文明が進みすぎたからでしょ」
その問いかけに無邪気に答えてからアナ姫は勉強机を離れます。
と、その時です。突如、床が光の包まれ円形に溶けていきました。そしてこれまた強烈
な光りを放ちながらオーバーマンがせり上がってきたのでした。そうです、黒いサザン
クロスは直接アナ姫の部屋へと乗り込んできたのです。
何という命知らず! 何という大胆不敵!!
204赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :04/12/30 19:01:16 ID:I8auYz3S
コートを着た男がオーバーマンの手のひらから降りて恭しい礼をしてから言いました。
「アナ=メダイユ姫様ですね。お祭りを見に行きませんか」
「今行くところだったの」
「丁度よかった」
アナ姫は男の方へと歩み寄ります。
「いけません」
リュボフが止めるのも聞きません。それどころかアナ姫は「リュボフを追い払って」と
男に頼むほどです。その言葉を聞いたからか、コートの男はリュボフの手を取って
「というわけです。お嬢さん、お借りします」
と再びオーバーマンの手のひらに乗って、パイロットへ動かすように命じた。
「あ、殿方! 私、リュボフ=スメッタナと申します」
リュボフは何を血迷ったか男に対して自己紹介をしたのです。
「ときめくお名前です……」
なんというキザ男なのでしょう。男が腫れた頬を僅かに歪ませそう言った後、オーバー
マンは飛び立って消えていきました。
おわり。

保護者の方へ。
ウルグスク王宮勤めの役人によって確認できたアナ姫の消息はここまでです。
なお、ポリチェフやリマンメガロポリス近郊でアナ姫の目撃証言が多数寄せられていま
すが本人の確認は取れていません。
ウルグスク王宮では現在もアナ姫の行方を全力で捜索中です。
205名無しさん@ピンキー:04/12/30 19:24:28 ID:Q2+7oDzp
>赤い垢すり氏 キンゲキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

>ISAP氏 ISAP先生はスマトラ沖地震のボランティアのため今週はお休みです
206ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:31:23 ID:/ei1mLM/
いや、本気で助けに行きたいんですが‥‥‥


今年も一年、ありがとうございました。
いただいた感想は、何度も、何度も、何度も読み返しては嬉しがってます。
また、来年お逢いしましょう。

207ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:32:08 ID:/ei1mLM/






U.C.0133






208ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:32:50 ID:/ei1mLM/
「ベラが、10年前独立に失敗した国の王女だったのは知っているだろう?
 もし、彼女の祖父が貴族主義など唱えなければ普通の人間として暮らしていたろう。
 だから、一握りの人間の考えで多くの人命が失われる恐ろしさと醜さは
 誰よりも彼女は強く感じていたはずだ。だからこそ反貴族主義を唱えもしたし戦った!
 コスモ・バビロニア戦争が終結した時、彼女は本当に嬉しかったんだ。
 今でも忘れないよ‥‥‥。
 だから、オレ達が木星帝国の存在に気付いた時、彼女は見て見ぬふりも出来た。
 問題の解決は連邦に任せていればいいと、自分達には関係ないと。
 そうすれば、帝国に命を狙われる事もなく、例え連邦と木星で戦争が起きても
 遠く離れた所で平凡な女として生きる事も出来たはずだ。
 しかし、彼女はそれを選ばなかった。
 帝国の存在を知っていて、それと戦える者が、立ち向かえる力を集められる者が
 今、自分しかいないから‥‥‥
 その為に、あえてクロスボーンの名を再び名乗ろうともっ‥‥‥!
 ──オレは、そんなベラの力になると決めたんだ。
 それが独善でも偽善でも、オレには関係ないっ!
 たとえ自分のしている事で地獄に落ちようとも、オレは彼女を守り続けるっ!!
 ‥‥‥それだけだ」
209ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:33:32 ID:/ei1mLM/






  「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第109回







          since 2002,2003,2004   ISAQ > ISAP PRESENTS.

210ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:33:57 ID:/ei1mLM/
履歴:

ガンダムヒロインズ
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1007/10076/1007655458.html
362-366 368-373 376-379 384-387 396-400 406-411 413-418 438-444
451-456 464-468 488-492 500-504 513-519 526-531 541-546 576-582
608-614 628-635 650-655 672-678 712-718 740-745 770-777 799-806
834-841 870-877 909-916 
ガンダムヒロインズMARKU
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1040/10405/1040508424.html
 6- 12  39- 44  57- 62 114-121 141-147 175-182 212-219 237-244
273-282 320-329 358-367 402-411 441-449 473-482 500-509 537-546
590-599 631-640 710-721 755-764 808-817 854-863 888-897 926-935
ガンダムヒロインズ MARKV
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1056/10568/1056852515.html
17- 26  77- 86 116-125 160-169 184-193 242-251 276-286 323-332
388-398 444-453 478-487 522-531 570-580 611-620 669-678 736-746
795-805 892-903 940-950
211ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:34:38 ID:/ei1mLM/
ガンダムヒロインズ MARKW
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1071647163/
46- 56  94-103 136-146 202-211 265-276 317-326 368-379 496-505
563-572 659-668 762-773 828-837 880-892 
ガンダムヒロインズ MARKX
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1082193496/
39- 48  89-100 180-189 259-269 327-337 474-483 528-538 568-577
623-635 766-775 826-835 895-906 
ガンダムヒロインズ MARK VI
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1093639318/
51- 60 115-125 198-209 317-327 380-389 484-493 563-572 627-640
774-783 836-845 887-896 
ガンダムヒロインズ MARK VII
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1103211618/
48- 57  140-159 
212ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:35:29 ID:/ei1mLM/
[南極条約] ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/index.html
  こちらのサイト様で、過去ログの総集編を保管戴いています

第1話(連載第1回〜第2回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe.html
   【挿絵 プルスキー様】
第2話(連載第3回〜第6回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe2.html
第3話(連載第7回〜第9回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe3.html
第4話(連載第10回〜第13回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe4.html
第5話(連載第14回〜第16回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe5.html
第6話(連載第17回〜第19回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe6.html
第7話(連載第19回〜第23回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe7.html
213ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:36:06 ID:/ei1mLM/
第8話(連載第24回〜第27回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe8.html
第9話(連載第28回〜第33回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe9.html
第10話(連載第34回〜第38回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe10.html
第11話(連載第39回〜第43回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe11.html
   【挿絵 チップ様】
第12話(連載第44回〜第48回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe12.html
第13話(連載第49回〜第52回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe13.html
第14話(連載第53回〜第56回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe14.html
   【挿絵 チップ様、ンダ様】
第15話(連載第57回〜第60回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe15.html
214ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:36:40 ID:/ei1mLM/
第16話(連載第61回〜第64回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe16.html
   【挿絵 チップ様】
第17話(連載第65回〜第68回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe17.html
第18話(連載第69回〜第72回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe18.html
第19話(連載第73回〜第76回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe19.html
第20話(連載第77回〜第80回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe20.html
第21話(連載第81回〜第83回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe21.html
バレンタイン・ゴーゴー
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voev.html
第22話(連載第84回〜第87回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe22.html
215ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:38:20 ID:/ei1mLM/






U.C.0087






216ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:39:02 ID:/ei1mLM/
爽やかな初夏の透き通った風が、チェクラプコック空港から青空へと流れる。
晴れ渡った空は快晴そのものであり、見えるはずのない宇宙まで見通せるようだった。
ここしばらく雨が降っていないせいか、初夏の午後の風は軽やかで華やかである。
だが、その一方で風は鼻に付くような火薬と硝煙の匂いを含んでいる。
昨年改修されたばかりの空港滑走路も、凄まじい程の爆炎と黒煙で充満していた。
『ジムのパイロット! 呆けていないで、援護攻撃をしなさい!』
空港管制塔から聞こえて来る涼しげな声は、この場の戦闘の流れを変えた音色である。
如何にハードが進化し戦闘形態が変わろうと、最終的に戦場を形作るのは人間だった。
奇妙な事だが、非人間的な戦場でこそ個人の持つカリスマは有効だ。
そして、オペレーターズ・シートに座るセイラ・マスはそれを持っている。
呆然としていたウォルトン・スウィフトは、彼女に叱咤されて慌てて口を開いた。
「あ、いや、オレは‥‥‥」
『貴方の射撃でも弾幕にはなります。何もしないで死ぬ気ですか?』
移動自動砲座扱いの対応をされても、今のウォルトンは文句を言える立場ではない。
大きく頭を振ったウォルトンは、口元を引き締めて空中を飛ぶハイザックを見上げる。
217ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:40:00 ID:/ei1mLM/
初期出撃してた敵ハイザック&ドダイ改三個小隊は、既に3機のみとなっていた。
ウォルトンは、彼等に向けてジム・パワードのマシンガンのトリガーを引く。
『敵編隊の残りは3機よ。アムロ、ハヤト、油断はしないで』
滑走路では、広がる爆発の炎の壁を突き破り頭に角を持つ蒼き巨人が走り出した。
フラグ・ラグ・ハヤオ中尉の駆るグフ・カスタムは、モノアイを点灯させる。
グフ・カスタムは、上空のハイザックEにガトリング・シールドを向けた。
東上空のハイザックEは、フラグの攻撃の気配に逃げ腰になる。
最終的に人間が操縦している兵器である以上、MS戦でのメンタルの比重は大きい。
如何にハードが進化し戦闘形態が変わろうと、最終的に戦場を形作るのは人間なのだ。
敵と対峙した時に恐怖感が先に出るようでは、例え新型機でも意味はない。
「怯えろ! 竦めっ! MSの性能を活かせぬまま死んでゆけぇぇ!!」
まるで猛獣が吼えるような声で叫んだ後で、フラグはニヤリと口の端を歪めて笑う。
ハヤト・コバヤシは量産型ガンキャノンのコックピットで、額を押さえ嘆息した。
とっくに怯えて竦んでいる敵に、思わず同情さえ覚えてしまうハヤトである。
次の瞬間、グフ・カスタムの極悪な75mm六連ガドリング砲の銃身が激しく回転した。
218ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:40:45 ID:/ei1mLM/
火花を散らしつつ吐き出された無数の弾丸は、ハイザックEの上半身を一気に叩き砕く。
装甲と内部パーツを血液のように撒き散らしながら、敵は四散した。
ドダイ改から転げ落ちるハイザックEを蹴り飛ばし、1機のMSが空中にジャンプする。
アムロ・レイの駆る陸戦型ガンダムは、素早く100mmマシンガンを構えた。
ハイザックGがザクマシンガン改を構えようとした時には、アムロは攻撃を終えている。
頭部から右胸部に弾丸を受け、ハイザックGは爆発しながら滑走路へ墜落した。
その光芒を横目で見つつ、ハヤトはハイザックCへ360mm低反動砲を叩き込む。
既に流れの変わった戦場で、統率と戦略のない兵士なぞもうハヤトの敵ではない。
最後のハイザックCの機体が滑走路へ激突したのを見て、ハヤトは大きく息を吐いた。
作戦標準時刻は15:27──エゥーゴ部隊帰還シャトル打ち上げまで、あと18分だ。
毎回の事だがギリギリの戦闘を乗り切ったハヤト・コバヤシは、通信画面に叫んだ。
「──よし、帰還組は速やかにシャトルへ搭乗してくれ!」
戦闘を乗り切っても、シャトル打ち上げに間に合わなくては全く意味がない。
帰還組のエゥーゴ・パイロット達が、次々にMSから滑走路へ降り立った。
そんな彼等の横を、空港施設から飛び出した救急車輌が全速で走ってるのが見える。


219ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:41:37 ID:/ei1mLM/

救急車が向かう先は、滑走路に倒れている満身創痍のリック・ディアスであった。
赤い機体が横たわる場所へ、3人のノーマルスーツのパイロットが走り寄って来る。
ウォルトン少尉、テレンス・デニケン少尉、フラグ中尉だ。
3人は、息を整えつつそれぞれ複雑な表情のままリック・ディアスを見上げた。
急停止した車輌から飛び降りた救護スタッフは、慌しくコックピットへ乗り込む。
さすがに空港所属の医師や看護婦らしく、こうした緊急の事故にも慣れた対応だった。
反連邦組織運動に与する気はなくとも、人命の危機は考慮してくれるらしい。
「‥‥‥エリス中尉‥‥‥」
ウォルトン・スウィフトは、不安そうに瞳を揺らしながら彼等を見送る。
そんなウォルトンに向かって、隣に立つテレンス・デニケンが嫌味を投げ付けた。
「よくもまあ、ぬけぬけと顔を出せたもんですね」
重症を負ったエリス・ワイスの被弾は、全て身勝手なウォルトンの暴走のせいだ。
それを知るテレンスの表情は、抑えきれない怒りに満ちている。
今までのウォルトンなら、テレンスのセリフに身勝手に激怒して騒いでいただろう。
だが、虚ろで神妙な視線をテレンスに向けたウォルトンは、静かに頷いた。
220ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:42:28 ID:/ei1mLM/
「ああ、自分でも判っている‥‥‥」
予想もしていなかったウォルトンの態度に、テレンスは絶句してしまう。
数分後、医療用担架に乗せられたエリスの体がコックピットから運び下ろされて来た。
鮮血は拭われているが、頭や身体に巻かれた純白の包帯が痛々しい。
ガーゼの幾つかには既に血が滲んで来ており、彼女の怪我の深さを思い知らされる。
苦しそうに目を閉じているエリスの細い睫毛が、空港の風に揺れた。
「あ、あの、エリス中尉は‥‥‥っ!!」
必死の形相で詰め寄るウォルトンに、初老の医師は安心させるように小さく頷く。
「大丈夫、一命は取り留めた」
3人のエゥーゴのパイロットは一斉に安堵の息を吐くが、医師は続けて言った。
「だが、シャトルに乗せるのは無茶だな。しばらくは絶対安静だ」
物体が人工衛星となる必要な速度は秒速7.91kmであり、これを第一宇宙速度と呼ぶ。
更に、地球の引力を振り切って飛び出す為に必要な速度を第二宇宙速度と言う。
シャトル打ち上げには、秒速約11.2kmという凄まじいGの中を耐え切る必要があった。
従って、現在の瀕死の状態のエリスをシャトルに乗せるのは余りにも無謀である。
221ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:43:11 ID:/ei1mLM/
彼女は、このままエゥーゴ支援組織カラバ預かりとして地球に残る他はない。
「──よし、エリス中尉はカラバに任せてオレ達はシャトルへ向かうぞ」
無精髭で一杯の顎をざらりと撫でながら、フラグはウォルトンとテレンスを促した。
一旦歩き出したウォルトンは、不意に立ち止まって叫んだ。
「オ、オレも地球に残ります!!」
振り返ったテレンスとフラグは、目を丸くしてウォルトンを見つめる。
「お、おいおい」
軽く肩を竦めたフラグが何か言おうとした時、可憐で小さな声が聞こえて来た。

「──‥‥‥君、ダメだよ‥‥‥」

その場の全員の驚愕の視線が、担架の上のエリス・ワイスに集まる。
薄っすらと瞼を開けたエリスが、今にも泣きそうなウォルトンに優しく語り掛けた。
「君は‥‥‥宇宙へ戻って‥‥‥」
「んな事言ったって、エリス中尉っ!!
尚も抗弁しようとするウォルトンに、エリスは儚げに微笑んで言い聞かす。
「‥‥‥そして、私の代わりに‥‥‥エゥーゴの役に立って‥‥‥」
222ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:45:08 ID:/ei1mLM/
立ち尽くすウォルトンの身体が、まるで雷に打たれたかのように激しく震えた。
「貴方は絶対安静なんですから、しゃべっちゃ駄目ですよ」
エリスの傍らに控えていた看護婦が、そっと彼女の頬を撫でる。
医師達が目礼して担架を救急車に積もうとした瞬間、突然ウォルトンが顔を上げた。
「オレ! きっと! きっとエゥーゴのエースになって!」
その真剣で誠実な態度に、テレンスも今度ばかりは皮肉を言う事が出来ない。
「迎えに来るからっ! アンタを、絶対に迎えに来るからっっ!!」
扉が閉まり掛けた救急車の中から、ウォルトンの耳に微かな囁き声が聞こえて来た。
「‥‥‥うん。待ってる‥‥‥」
静かにドアが閉じられ、救急車は速度を上げて空港施設内へ向けて走り去る。
俯いていたウォルトンは、乱暴に涙を拭うと顔を上げて口元を堅く引き締めた。
それから、真っ直ぐにシャトルへ視線を向けたウォルトンは一歩一歩歩き始める。
部隊でのウォルトンの評価は、態度は一流、腕は三流の“自称”天才パイロットである。
そんなお荷物だったはずのウォルトンの横顔を眺め、フラグは小さく口笛を吹く。

このヘナチョコ君も、ちったぁマシなツラをするようになったじゃねぇか ──と。



223ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:46:07 ID:/ei1mLM/

ハヤトは、飽きるくらいに呼び出したアウドムラのブリッジをもう一度コールした。
「──アーガマからの入電はまだか?」
予定では、エゥーゴ旗艦強襲用巡洋艦アーガマは衛星軌道上にいるはずだ。
前線配備の軍艦を相手に、ランデブーの機会は貴重だと言っていい。
本当ならば、シャトル回収のタイミングを綿密に打ち合わせたいところなのだが。
『まもなくの予定ですが‥‥‥依然として雑音が酷くて』
散々にハヤトに怒鳴りつけられているクルーは、すぐに適切な回答を付け加える。
『しかし、レーザー発振を続けています。上では補足出来るはずです』
些か希望的観測が過ぎるが、しかしこの場合は及第点を与えてやらねばならない。
「よし、呼び出しを続けろ」
バイザーを上げて顔を拭ったハヤトは、思ったより汗をかいていた事に気付く。
顔を上げたハヤトは、目を細めて清々しい青空を一通り見回した。
サイコガンダムとやらと交戦中のはずの、ガンダムMk-Uの機影が見当たらない。
まさか撃墜された訳ではないだろうが、ミノフスキー粒子下では通信も届かない。
このままでは、カミーユ・ビダンはまたも宇宙に還る事が出来なくなってしまう──

224ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:47:05 ID:/ei1mLM/

サイコガンダムは、その大きな両手の中にガンダムMk-U3号機を抱き締めた。
自機の2倍以上の大きさのあるMSに捕まったMk-Uの装甲が悲鳴を上げる。
本当ならば、ここでサイコガンダムが力を入れればガンダムMk-Uも無事では済まない。
「出てきたのなら、さっさと撃破してくれればいいものを──!」
フォウ・ムラサメはそれ以上何も出来ずに唇を噛み締めるだけだ。
初キスと処女を捧げたカミーユ・ビダンになら、フォウは討たれてやってもいいのだ。
「それなのに、カミーユ!!」
しかし、ガンダムMk-Uは手に持ったハイパーバズーカを構える事すらしない。
どうしていいのか判らないまま、フォウは機体のバーニアを噴かした。
ガンダムMk-Uを抱えたまま、サイコガンダムはひたすら澄んだ青空を上昇し続ける。
《フォウ、聞いているのか!?》
目の前のMSからは、カミーユの必死の叫び声が思念となって伝わって来た。
彼女の事だけを真摯に考えているその感情は、フォウの閉じかけた精神を揺さぶる。
フォウは、サイコガンダムの腕をコントロールしているレバーを握り締めた。
「──なぜ戦線を離脱したのです? フォウ」
225ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:47:48 ID:/ei1mLM/
不意に、走査線の走る通信画面に眼鏡を掛けた野暮ったい女の顔が映った。
ムラサメ研究所主任インストラクター兼フォウの監視役の、ナミカー・コーネルだ。
恐らく、スードリのレーダーではフォウが1機で上昇しているようにしか見えないのだ。
フォウが眉を顰めても、お構いなしにナミカーは早口でセリフを続ける。
「戦いなさい。それが貴方の為でもあるのですよ?」
「‥‥‥疲れただけだ」
フォウは、自分を実験体としてか見ていないこの女が大嫌いで仕方なかった。
辛そうに答えるフォウに、ナミカーは心配する言葉一つ掛けてくれるでもない。
きっと、傍にはスードリ隊の兵士がいてフォウを戦わせろと命令しているのだろう。
もっとも、そんな指示がなくともナミカーはフォウを駆り立てるはずだ。
彼女は、研究の成果であるフォウが役に立つ事をアピールしたくて仕方ないのである。
「疲れた? 何を言っているのです? 何のためにここまでやってきたの!
 記憶は欲しくないの? 私が上申しさえすれば、貴方の記憶はすぐにでも戻るのよ」
そのセリフは、卑怯なくらいにフォウの胸を切り刻んで新しい血を流させる。
フォウは、自分という人間がどういう人間なのか本当に知りたかった。
226ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:49:00 ID:/ei1mLM/
自分を探したかった、自分を見つけたかった、そして自分自身を理解したかった。
“4番目”という名前で呼ばれている今の人生は、まさしく借り物の人生だ。
「貴方はチャンスを握っているのよ。戦いなさい、戦うのよフォウ。
 貴方は完璧なニュータイプ、負けるはずがない。それを証明しさえすればいいのよ」
もうそれ以上彼女の言葉を聞く気になれず、フォウは強制的に通信を遮断して呟く。
「判った、ナミカー‥‥‥」
何も今更に判った訳ではなく、ずっと前から痛い位に判っていた事である。
フォウは、カミーユを殺さなくてはいつまでも記憶を取り戻す事が出来ないのだ。
強く瞳を閉じたフォウは、もう一度その目を開けた途端に唖然とした。
なんと、サイコガンダムの腕の中にいるガンダムMk-Uの腹部ハッチが開いている。
《今からそっちに行く。ハッチを開けろ!》
コックピットから、白いノーマルスーツに身を包んだ少年が身を乗り出した。
「やめて!」
フォウは、想像もしていなかったカミーユの行動に反射的に叫んでしまう。
前回のニュー・ホンコン・シティー市街地戦でも、少年は同様に懐に飛び込んで来た。
227ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:50:06 ID:/ei1mLM/
一度は振り解けたそのストレートな手を、フォウはもう一度跳ね除ける事が出来ない。
自分のような人間を、ここまで気に掛けてくれる人間がいる事が信じられなかった。
強風で振り落とされそうになりながら、カミーユは器用に装甲の上を歩いて来る。
カミーユは、身の危険を顧みずに敵対している彼女に逢いに来ようとしているのだ。
「なんて無茶な」
思わず口を開いたフォウは、バーニアを緩めてサイコガンダムの上昇を止めさせた。
カミーユは、緩慢になった風の中をサイコガンダムのコックピットハッチに飛び付く。
フォウは、もうカミーユの身体を蒼穹に放り飛ばしてしまう勇気はなかった。
無言でハッチを開けると──そこには、本物のカミーユ・ビダンがいた。
少年は、強い横風で吹き飛ばされそうになりながら必死でハッチにしがみついている。
「‥‥‥カミーユ」
見つめ合ったフォウとカミーユは、殆ど同時にヘルメットのバイザーを上げた。
二人の間を隔て妨げる全ての物を、本能的に取り払いたくなったのだ。
静かにコックピットに乗り込んで来たカミーユが、フォウを見つめてそっと囁いた。

「フォウ、僕は君に言い残したことがある‥‥‥」



228ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:50:41 ID:/ei1mLM/







──次回、2005年1月16日。







229ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:51:14 ID:/ei1mLM/

   地 球 編 、 ク ラ イ マ ッ ク ス 

230ISAP ◆ISAPgGZZNI :04/12/30 19:51:46 ID:/ei1mLM/








   次  回  、  「  銀  色  ド  レ  ス  」








231名無しさん@ピンキー:04/12/30 19:58:56 ID:Q2+7oDzp
ISAP先生、今年も乙でした。今年の購読代として電話で三回募金しときますた。

ヲル豚がんばれ、超がんばれ
232名無しさん@ピンキー:04/12/30 20:07:09 ID:osAxoJI0
ISAPさん、今年も楽しませてくれて感謝です。来年も楽しみにしています。
エリスが助かったので安心して年を越せます。
悲劇で年を終えるよりずっといいから。
2年以上も定期的に執筆できる秘訣ってなんでしょうね。
連載しているうちに話がアサッテの方向に脱線しないのがすごい。
そうとう初期段階で構成が練られているんでしょうね。脱帽です。
233名無しさん@ピンキー:04/12/30 20:38:38 ID:kJkuaHSt
ISAPさんキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!

ようやくヲルトンが再起の予感?
( ^ ^ )/~~ 心からガンバレ、ヲルトン!
エリスとの再会が今から楽しみ。

それにしても冒頭はクロボン屈指の名シーンですか
ぜひISAPさんの筆でF91→クロボンの話が読みたいです(*´▽`*)
234名無しさん@ピンキー:04/12/30 20:53:25 ID:MH4qgwUQ
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
>「怯えろ! 竦めっ! MSの性能を活かせぬまま死んでゆけぇぇ!!」
キタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━!!!!!

ああ、ありがとうございます。
非常にキレイな流れで来たので、はじめて0083でマイクロミサイルの乱射を
見た時のように震えて喜ぶコトしきり。
VOEを良作たらしめているのは、文章力や構成力のみならず
人の求めるモノに答えようとしている人格に拠るモノだと、つくづく思います。
一人よがりな作品が多い昨今で、しっかりと読み手を意識して
エンターテイメントに徹しているその姿勢は、本当に、尊敬に値します。

こういうレスをつけるだけしかできませんが、
書き手としてではなく、きっと人としても素晴らしい人だと思うので
ISAPさんにはご自愛と、平穏無事な生活が続く事を、心底から祈っています。
よいお年を。

そしてエリスが助かって本当に良かった。頑張れウォルトン。

気長に弱さと向き合って、二度と腐るコトなく、頑張れ。
235名無しさん@ピンキー:04/12/30 21:17:59 ID:g8kEjLWJ
'''''─- .....,,,_        __人_人,_从人_.人_从._,人_人_
 ̄"゙'"''''''─‐- ゙"ニ ─__ ) オレ! きっと!
 r──---   ...___    ) きっとエゥーゴのエースになって!
 三 /レi ニ |   ニ ≡ ) 迎えに来るからっ! アンタを、
 .ニ ( ゚´Д)|  ニ  |!カ_ ろ  絶対に迎えに来るからっっ!!
 | /  つ つ Lニ-‐′´   )/⌒Y⌒Y⌒l/⌒Y⌒Y⌒Y⌒
 '''''゙゙゙゙゙ ̄  _,, -‐'''∧_∧ っ ゚
--─="゙ ̄    ⊂(Д´;) ゜
ニ─        _,.. ゝ、 O
      _,.. -‐'"   しへ ヽ
__,, -‐''"         ,  ゙ー'
            , '    /

ISAP様今年一年ありがとうございました。
236名無しさん@ピンキー:04/12/30 23:07:30 ID:Q0SvTatI
ウォルトンにはぜひとも頑張ってほしいなあ。

・・・なにげに愛されてるね、彼は。
237名無しさん@ピンキー:04/12/31 00:12:25 ID:2c+q2+FM
ISAPさんキタ━━━━━━*・゚゚・*:.。..。.:*・゚\(゚∀゚)/゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*
今年もお疲れ様でした。
毎回楽しんで読ませて頂いています。
来年もどうぞ宜しくお願い致します。

>「大丈夫、一命は取り留めた」
わかってはいたけど・・・この一言が聞けて
ホントに安堵したのは自分も一緒だった。
良かったよーエリスー・゜・(ノД`)・゜・
フラグたんが宇宙でヲル豚を鍛えてくれるはず。
エリスは間違いなく、きっちりヲル豚を待っているよ。
がんがれヲル豚!!!

って、リベカの乳を貶し、エリスの乳を貶し
あまつさえエリスの乳を騙して揉んだヲル豚を
ここまでやさしい目で見れるとは…w

エリスも女を上げたよなー。
男をここまで奮い立たせるとは。
愛の力って偉大だっ。


ではスレ住人の皆様。
今年もお世話になりました。
良いお年をお迎えください。
238名無しさん@ピンキー:04/12/31 06:06:00 ID:qrUZqsLh
>このヘナチョコ君も、ちったぁマシなツラをするようになったじゃねぇか ──と。

ああ、しかしフラグさん結構おいしいとこどりですなー
さすがスレから産まれたキャラだけに優遇されてるのかな?

>「オレ! きっと! きっとエゥーゴのエースになって!」
>「迎えに来るからっ! アンタを、絶対に迎えに来るからっっ!!」

がんばれ、ヲル豚。
おれもがんばる、そんな気になった今年最後の日。
このスレ出会えて本当によかった。

>「フォウ、僕は君に言い残したことがある‥‥‥」

さあ、一方カミーユとフォウも大詰めですよ?
原作通りに行くのか、オリジナル展開が入るのか
どちらにしろ待ち遠しいです。
239名無しさん@ピンキー:04/12/31 07:32:54 ID:qFozoYSd
流石ISAP氏・・・
カツをあそこまで神キャラ化させた実力をもってすればウォルトンの燃えキャラ化もなんともないぜ
(*゚∀゚)=3ハァハァ
240名無しさん@ピンキー:04/12/31 07:54:40 ID:H4O0D+Dc
「一足遅かったか。ISAP氏め、まんまと盗みおって。」
「いいえ、あの方は何も盗らなかったわ。みんなのために最高傑作を投下してくださったのです。」
「いや、ヤツはとんでもないものを盗んでいきました。
・・・・スレの住民の心です。」
「・・・はいっ!」


241名無しさん@ピンキー:04/12/31 09:34:22 ID:NSC8CgA7
スゲエ…!
2ちゃんでこんな凄いスレがあるとは。ISAPタソ、続きを楽しみにしておりますっ!
242名無しさん@ピンキー:04/12/31 11:06:26 ID:vBLObdQJ
もうねぇ、言葉が無いっすよ。
「GJ!!]とか「最高!!」とか「素晴らしい!!」とかそんな言葉じゃ表現出来ないっす!
ただ、一つの問題はこのままじゃZ編だけでも完結にあと3〜4年はかかりそう、という事。
ZZ編やCCAなんかも入れると一体どうなる事やら・・・
しかし、終って欲しくない現実もある訳で・・・ジレンマですな。

と、たまにしかカキコしない奴ですが、毎週楽しみにしていますんで来年もヨロシクです。
243名無しさん@ピンキー:04/12/31 19:33:44 ID:XXbxnHLM
完結した場合、日曜日にISAPさんの降臨を見れなくなるんだよなぁ…
それがいつになるかは分からないけど。

これだけの文章力を趣味だけに留めるのは本当に惜しいと思う。
プロとしてデビューされてるのなら、今と変わらず応援できるんだけど。
とにかく、続いている間は応援し続けたいよ。本当。

>赤い垢すりさん
文章に惹かれるモノを感じたので、
オリジナルのシチュで何か一本、キボンヌしていいですか?
あと、昔話ネタなら原作を無視して好きなように書いた方が
持ち味を存分に発揮できるかもしれないですよ。
244名無しさん@ピンキー:05/01/01 00:14:18 ID:u/0V+jfG
新年、開けましておめでとうございます。

今年も、書き手を始めとする皆様方にとってよい年でありますように。
245名無しさん@ピンキー:05/01/01 02:36:19 ID:bk/okh55
ISAP氏スゲー・・・
ウォルトンがまさか此処でこう来るとは・・・
246名無しさん@ピンキー:05/01/01 11:22:08 ID:tXLz1zvO
あけましておめでとうございます。
旧年中はお世話になりました。そして本年も皆様にとって幸多い年になりますように。

ISAP氏今回もお疲れ様でした。
さらりと何でもこなしてしまうヒーローにも憧れますし、カミーユを始めとする少年達の熱さも大好きです。
しかし、ウォルトンのような男が涙流しながら奮い立つ様に一番カタルシスを感じるわけです。
格好悪い男が遮二無二奮い立つシーンに胸をうたれる。これも「カミーユに説教できる年」になったからかもしれません(笑)

今年はΖの映画も上映されますし、ここに投下される作品とあわせて非常に楽しみです。

追伸-ISAP氏も感想を何度も読み返してると仰いましたが、私も氏からのレスを何度もニヤニヤしながら読んでいました(笑)
247名無しさん@ピンキー:05/01/01 16:24:44 ID:4FHdLsv6
明けましておめでとう御座います

この作品を見る前に僕は自殺しようと思ってました
でもヲルトンの姿を見たら駄目な僕でもなんかやれるって思って死ぬのが馬鹿らしくなったんです
ISAPさんありがとう僕に生きる勇気くれてありがとう
まだだいじょうぶみたいです僕
248名無しさん@ピンキー:05/01/01 19:44:11 ID:ehA16ShN
なんかすごいことになってきました
この板
249名無しさん@ピンキー:05/01/01 23:16:11 ID:jTLwPniM
フラグさんのイメージはFF7のシドでどう?
ちょい古いけど。

(できれば、くわえタバコで
声は玄田哲章さんあたりがいいなぁ)
250名無しさん@ピンキー:05/01/03 16:08:16 ID:p4jb7/H+
正月休みで時間があったんで
VotE地上編をもう一度一気読み。
いやあ、ISAPさんマジでコレ、金を取れるんじゃないんですか?
ていねいに積み重ねられたエピソードが重なり合う絶妙さが最高です。
これからまだまだグリプス戦役には燃えるイベントが残っているわけで
萌え&エロも期待大ですな、マジで。

251名無しさん@ピンキー:05/01/04 18:21:48 ID:3fOA4tQj
初めてレスします。
ISAPさん、毎回素晴らしい作品を読ませていただきありがとうございます。
最近このスレを発見してこのSSにめぐり合ったのですが、長い間連載されていたのですね。
大抵2chのこの手のスレはアンチや煽りが入って作家さんが去っていくというパターンが多いのですが、
そうならずにここまでスレ住人と作品が一体となって盛り上がっているのは驚くばかりです。
これもISAPさんのガンダムに対する愛情が文に現れているからなのでしょう。
加えて、この作品がここまで面白いのもスポンサーさんの影響がないからかな?などと考えたりします。
Zに出てくる女性陣は当時の社会的な背景もあって、「女性の自立」みたいなものが反映されていましたが、
女性を語るにはやはりセックス抜きにはできないですし、また、アムロが乗る機体はきっと商品化を考えて
新しいMSになってしまうでしょうから(笑)
2chはそういった巨大メディアの制約がないから極めて自由でありますが、
逆に読み手個々の感情がストレートに作者に返ってくるところが非常にシビアなので
ISAPさん自身の気苦労も大変なものとお察しします。
おそらく本職の物書きさんでいらっしゃるでしょうが(違ってたらすいません)、ここにも一人、ISAPさんの予告日を
心待ちにし応援しているガヲタがいますので、頑張って連載を続けてくださいますようお願いします。
252名無しさん@ピンキー:05/01/04 18:52:06 ID:DPo6m5oU
>>251
>女性を語るにはやはりセックス抜きにはできないですし

この部分をわかりやすく解説してくれないか?
知的を装うものすごく下品な書き込みとしか考えられない。
253名無しさん@ピンキー:05/01/04 23:58:09 ID:RL3TD8jp
そんなことより、トリノがどんな死に方するか妄想しようぜ
俺は、最後なぜかジュナスとの白兵戦になり、爪先から順番に銃弾で撃ち抜かれ、一センチ四方の肉片になって宇宙にバラ撒かれるのが希望だ

トリノ「ば ばかな わ・・・私はガンダムの敵役らしく・・・・憎しみの光に焼かれて華々しく退場するんじゃないのか・・・」
ジュナス「自分を知れ・・・そんなオイシイ話が・・・あると思うのか? おまえのような人間に」
トリノ「なんてひどい野・・・・!」
254名無しさん@ピンキー:05/01/05 00:46:05 ID:Jp9Jx/Qm
ジュナス「いいか…この銃弾はベルナデッタのぶんだ…
     膝下まで肉が千切れたようだが、
     それはベルナデッタがおまえの両足を挽肉にしたと思え……
     そしてこれもベルナデッタのぶんだッ!

     そして次のもベルナデッタのぶんだ。
     その次の次も。その次の次も次も。その次の次の次の次の…
     次の!次も!
     ベルナデッタのぶんだあああーーーーーーーーーッ
     これも!これも!これも!これも!これも!これも!これも!これも!」
255名無しさん@ピンキー:05/01/05 01:28:17 ID:tiqP0lPl
物語は進むも・・・
コロニーレーザーで蒸発の瞬間まで放置希望w
256名無しさん@ピンキー:05/01/05 01:33:26 ID:ibOLvLML
トリノは生き延びて、この後もZZ編、CCA編、F91編、V編、とジュナスと戦って、
最終的にはジュナスのゴッドフィンガーでMSごと爆死します。
257名無しさん@ピンキー:05/01/05 01:36:16 ID:xfrzgTSR
コロニーレーザーの中で対決、
大破させるもジュナスはわざと止めを刺さず(その価値もなかろう?)放置、
レーザーで焼かれるというのがいい。

でも3バカがコロニー内で大暴れするから無理か
258名無しさん@ピンキー:05/01/05 01:55:21 ID:6HrKTUvB
いや、最悪の悪役とみせかけて実は連邦に個人的怨みがあり、利害関係が一致、
仲間になってティターンズを討とうとするんだよ!!
しかし、ゲーツ辺りにじみーーーーーにやられる・・・・とか。
259名無しさん@ピンキー:05/01/05 08:44:59 ID:ZVZ94N9G
>>258
反射的に種厨は逝けと書きそうになったあたり
俺はどうもアンチ種厨
260名無しさん@ピンキー:05/01/05 10:35:40 ID:sMKy+VMF
>>254
「復讐」なんかをして、失ったベルナデッタやマウア−の処女膜が戻るわけではないと
知ったフウな事を言う者もいるだろう。
許すことが大切なんだという者もいる。

だ が

ヒロインを輪姦されて、その事を無理矢理忘れて
生活するなんて人生は、私はまっぴらごめんだし…
私はその覚悟をして来た!!

「復讐」とは、自分の運命への決着をつけるためにあるッ!
261名無しさん@ピンキー:05/01/05 15:48:42 ID:ibOLvLML
やべジョジョスレに迷い込んじまった。
262251:05/01/05 19:58:04 ID:+ClsLJI8
>>252
下品に言えば、「女は一発ヤッたら態度が変わる」ってことです。
263名無しさん@ピンキー:05/01/05 21:48:12 ID:Tv4oUoxa
男も同じだろ
264名無しさん@ピンキー:05/01/05 22:01:43 ID:0of8WN7i
なんだか、すっかりさびれたな・・・

年末帰省して帰ってきても全然レスが伸びてないし
もうダメか・・・
265名無しさん@ピンキー:05/01/05 22:32:14 ID:mybmTiFH
ネ申がいる限り、このスレは終らん!!
266名無しさん@ピンキー:05/01/06 09:11:58 ID:ViZLqAnk
主の御名をみだりに口にしてはならない。



そ〜いや,ISAPさんも”4文字”だわな。
267名無しさん@ピンキー:05/01/06 13:20:25 ID:7T4s3FlP
1話から見ててもROMに徹してるのが居る訳で
268名無しさん@ピンキー:05/01/06 16:39:15 ID:3zFdcL1m
>>267
まあたまには感想書いてよ。
フラグさんみたいに君の話から新たなストリーが生まれるかもよ?
作者さんたちの励みにもなるだろうし。
私も読み始めてそろそろ1年だけど・・・完結するまで付きあいますのでISAPさん今後ともよろしく。
269名無しさん@ピンキー:05/01/06 19:13:37 ID:4RQQZ5A/
雑談ウザい
脱線ウザい
て書いたらISAP氏に怒られたしなあ
270名無しさん@ピンキー:05/01/08 06:52:38 ID:HuSr1fY3
   ο
     ,.  ゚   ο    o
   。   o
 ο     。    ゚  ο
  ,ヘ、 ,.:-一;:、ο
_,.-';:  ミ;;:;,. _,.;:゙ミ '^ー、 ο    。
    ,r( ´・ω・) ,.*。\,r'!  ο ISAPさん、まだかなぁ
.,。   ツィー=ニ彡'   ,.。 _j
   〜'l  つとノ  '" {-'
    ,.;:;u‐―u' ,.。* ._,.-!
-=、,r'        ,r='i:,ィ'
271名無しさん@ピンキー:05/01/08 12:50:37 ID:JUzzPMNa
自分は読み始めてもう何ヶ月になるかな、、、わからん
いつまでもISAP氏を待ってます
穏やかに、希望を抱きながらまたーりと
272赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/08 20:26:19 ID:mziEcbwv
カシマルの亡霊 Aパート

海上を行く天上ユニットの列。その最後尾には一台のシルエットマシンがいる。アデッ
ト隊のドーベックだ。コクピットから隊員が身を乗り出し、大きなあくびをした。
「ふあぁ〜。天気快晴! 波、静か! 見通し良好! 異常無し、異常無し」
どうやら彼は追撃が無いかと見張りをしているようだ。その時である。
ふわわぁ〜ん!
奇妙な音がしてから虹色の光りが隊員を包む。
「あわわっ! なんだ!? 急に全身が暖まって、股間がビンビンにっ!!」
慌てて窮屈になったズボンを脱いでコクピットに引っ込み、自家発電に精を出す。
当然、周囲への警戒が疎かになる。そこを狙って、突如海中から一機のシルエットマシ
ンが姿を見えた。シベリア鉄道の水陸両用マシン、ドーバリアン。
ドーバリアンの主砲がドーベックを捉え、火を噴いた。
どかぁっ!!
凄まじい音を立てドーベックの片腕が吹き飛び、更に後ろの建物が消し飛んだ。
「なっ! なんだっー!? 敵襲? 救援をーっ! アデット隊長ーっ!!」
バランスを崩したドーベックは、ずしん! と鈍い音を立てて地面に倒れた。
騒ぎを聞きつけて仲間が駆けつけた時には既にドーバリアンは姿を消していた。

「……と、言うわけでして同様の襲撃事件が頻発しております」
ここは、アデット隊の詰め所。今、アデットが一人の隊員から報告を受けている。
「それはわかったけど、襲われた奴は決まって油断してるそうじゃないか。その理由を
 教えなよ」
「そ、それが急に全身が火照って、そのぉ……卑猥な妄想を抱き……それでぇ」
「つまり、えろい気分になって他に手が回らなかったって事だろ。隠す事でもないだろう」
「自分も、襲撃を受けた一人ですので!!」
隊員は顔を真っ赤にしてやけに大声で言った。油断してやられた恥のためか、それとも
案外に照れ屋なのかもしれない。
「とにかく、この事は私から他の連中に言っとくからあんたは仕事に戻んな」
アデットは手をヒラヒラさせて、行け行けと合図する。
273赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/08 20:26:57 ID:mziEcbwv
「はいっ! それでは失礼します!!」
隊員は、ずかずかと行儀悪く足音を立てて出て行く。しばらく、手のヒラヒラを続けて
いたアデットだったが足音が聞こえなくなってから呟いた。
「シベ鉄の新型……オーバーマンか」

何処までも真っ直ぐな水平線。否、何かが見えた。
「こちら最後尾ユニット。オーバーマンが来た! 見たことのないタイプだ」
その報せはすぐさま先頭を行くバッハクロンに伝わる。それを聞いた五賢人のガッハが、
ふむぅと唸った。
「未確認機か。アデットから報告のあった奴じゃろうな。ベロー君!」
「あいよ! ゲインゲイナー、シベ鉄の新型が来た! オーバーマンで出てくれ! シ
 ルエットマシンの援護は出せない。気をつけてくれっ!」
その通信に、ゲイナーから返事が来る。自分達だけで迎撃するのが納得がいかないからだ。
「なんでさ?」
「シルエットマシンを塩水には浸けられない。オーバーマンなら飛べるだろ」
「ああ……そうか、そうだな。」
その間もベローは別の回線で出撃状況の確認を怠らない。
「発進デッキ? ゲインは出たのか。ゲイナー、次はお前の番だ、頑張ってくれよ」
「ああ、キングゲイナー行くぞ!」
フライングリングを後に引き、オーバーマン二機が空を飛ぶ。対するシベ鉄の新型は、
金平糖のような形をしている。その金平糖のトゲの部分が伸び縮みしながら飛んでくる
のだ。
「なんてふざけた格好だっ!?」
「卵みたいな奴だっていますから……」
「距離1500で左右に展開。挟み撃ちにする!」
「言われなくたって、やりますよ」
ゲイン、ゲイナーは打ち合わせをしつつ敵機との距離をつめる。そして左右に分かれる
その時である。金平糖オーバーマンのトゲが左右一杯に広がりゲインゲイナーの行くて
を塞ぐ。
「キングゲイナーなら避けられる」
「ならこっちも。な! なんとっ!?」
274赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/08 20:27:33 ID:mziEcbwv
確かにキングゲイナーは避けた。だがゲインのエンペランザは失速しふらつく。その様
子を見ていた敵パイロットが叫ぶ。
「そちらのオーバーマンには積年の恨み!! わが手に掛かり死ねよや、黒いサザンク
 ロス!」
トゲの一部が腕の形に変わりエンペランザを指差した。
「こいつ! 俺を指差して。積年の恨みだと? いいだろう、相手をしてやる!!」
「あっ! ゲインさん!! 無茶だ、一人で突っ込んで!!」
キングゲイナーは伸び縮みするトゲに気を取られ援護が出来ない。ゲインは一人接近戦
を挑む。
「狙撃手が前に出るなど、なんたるお笑い。得意の射撃も出来ずにお前は死んでいくの
 ですよ」
「ほざけっ! 砂糖菓子が」
「ところがどっこいっ!」
金平糖が網の目状に広がり、エンペランザを包み込む。敵パイロットは、指鳴らしをし
コクピットで小躍りしながら言う。
「掛かりましたね。さあ、こっちのオーバースキルを見せてやりますよ」
例によって虹色の光りが放たれる。その光りはエンペランザの装甲を貫通しゲインの意
識に作用する。
「ピンクの光りが……点いたり消えたり。あ、ガエラじゃないか。それにカリン・ブー
 ン。二人とも素っ裸で……寒くないか。俺が暖めてやる。人肌でだよ」
今、ゲインには過去に抱いた女の姿が浮かんでは消え消えては浮かんで見えた。目を通
してではない。金平糖のオーバースキルがそれを見せているのだ。
「ゲインさん! どうしたんですゲインさん!? ぼーっと突っ立って。動いてくださ
 い! やられちゃいますよ」
ゲイナーの叫びも虚しく、敵オーバーマンの電撃がエンペランザを襲う。
「ぐわぁあぁ!!」
全身から火花を散らし、揚力を失ったエンペランザは着水してしまう。
「や、やったなっ! ゲインさんの仇だーっ!!」
「落ち着きなさいな、ダイヤ少年……。慌てなくてもあなたとの決着はつけますよ。
 後ほどね」
「えっ!? ダイヤ少年って。お、おい! 逃げるつもりか、こいつ」
275赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/08 20:28:57 ID:mziEcbwv
思わぬ言葉にゲイナーの動きが止まった隙に、金平糖オーバーマンは背を見せて逃げ出
した。
「追撃は出来ないか……」
エンペランザを拾って帰らねばならないからだ。
「まったく、起きて下さいよ。ゲインさん。でもあいつ、なんで逃げたんだ。優勢だっ
 たのに」
ゲイナーの疑問はもっともであった。
「うん? レーダーに反応! 船? 客船か」
拡大表示されたメインモニターにはシベ鉄の社名が入った定期船が映されたのだった。

Aパート終わり。Bパートに続く。

>243
オリジナルってこんな感じでいいかしら。原作が延長されたら、というifで書いてます。
276名無しさん@ピンキー:05/01/08 21:05:23 ID:FDuJuqvr
>>275
乙。

で、これ煽りとか批判じゃなくて単純に疑問なんだけど・・・
キンゲってなんでこのスレなん?(´・ω・`)
277赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/08 21:12:05 ID:mziEcbwv
ガンダム以外の富野作品も可!と>1さんが言っていますから。
死文化しているそうだけど、僕は書かせてもらいました。
278名無しさん@ピンキー:05/01/09 00:22:29 ID:W15elhiM
キンゲスレって無かったっけか?

・・・ないな。

とすると、ここか。
279名無しさん@ピンキー:05/01/09 09:27:43 ID:AjdqTcAP
>>277
なるほど。>>1に書いてあるのくわぁ。
280名無しさん@ピンキー:05/01/09 15:20:25 ID:QlJui+iT
>>277
ガンダム以外の富野作品も可だけど、ちゃんとエロも入れて欲しいところ。
たとえばこのスレの看板のISAP氏のSSは全体的なエロ比重は小さいように見えるが
大河連載の中でもエロだけ抜き出してみれば、かなり膨大なエロシチュが入っているわけで。
281名無しさん@ピンキー:05/01/09 16:44:03 ID:AjdqTcAP
まぁその辺は話の流れもあるし、書き手におまかせするしかないだろ。
エロ漫画雑誌の編集じゃないんだから「×レスの間に、○レスはエロ」とか言うわけにもいかんし。
282名無しさん@ピンキー:05/01/09 16:58:52 ID:nD6BRQbc
みなさ〜ん!

>>228
> ──次回、2005年1月16日。

今週はVOEはお休みですよ〜

ってことで雑談ネタ。
エリスたんが決定的にヲルトンに惚れたのって、どこらへんだと思う?
きっかけはやっぱカミーユにぶん殴られたときだと思うが。
283名無しさん@ピンキー:05/01/09 20:09:18 ID:lUoIcN5m
線を引くようにある時からいきなり、というカンジではなく
少しずつ気になる存在になっていったんだと個人的には思うんだけど。

しかし、二人のキリマンジャロでの再会がマジで待ち遠しいな。
284名無しさん@ピンキー:05/01/10 03:57:46 ID:RC2LS3Ms
けっこう、初対面の時だったりしてね。

しかし、ISAPさんの降臨はなしか・・・・・
昔は長期休みの時は特別編とかあったもんだが
最近みんなが悪い意味で慣れてレスが減っちゃってるからなあ・・・・
285寿司屋:05/01/10 04:00:40 ID:PD96WFE/
皆さん明けましておめでとうございます(遅ッ
続きを貼らせていただくッス
286ドゴス・ギア青春白書:05/01/10 04:03:35 ID:PD96WFE/
(トリコロールのMk-U……だが、パイロットは誰だ?)
かつてエゥーゴに奪われたガンダムの試作機は3機。
そのうちオレと幾度も砲火を交えた1機は、ジャブロー侵攻に引き続き地上の戦線にいると聞
いている。果たして目の前のこいつは1号機か2号機か――?
ガンダムに狙いを定めてフェダーインライフルを発射するが、奴はその気配をいち早く察
知したのか軽々と回避した。
光線がわずかに逸れて後方のアーガマを掠めて行く。

恐ろしく勘の良いパイロットだ。
(エマ・シーン!?いや……ッ!)
ガンダムは回避した勢いでキリモミ状に回転しつつ、器用にライフルを打ち返してくる。
3、4発の応射でこちらの足を釘付けにした後、反対側の肩部バーニアスラスターを大き
く噴かし、瞬く間に体勢を整えてしまうのだった。
鮮やかだが、見覚えのある操縦癖だ。

奴はライフルを連射しながらバーニア全開で接近してくる。
こちらが小回りを利かせづらい長筒砲をぶら下げたMAだと知るや、迷わず格闘戦を挑ん
でくるその判断力と度胸の良さ!
(間違いない、こいつは――)

オレは近接戦闘に対応すべく、変形レバーを引いた。
瞬時に変形を終えMS形態となったガブスレイが、ビームサーベルで斬り込んで来たMk-
Uと対峙する。

「こいつも変形する――ッ!?」
聞き覚えのある、あの小憎たらしい糞餓鬼の驚嘆する声がノイズ混じりに飛び込んできた。

「カミーユ・ビダンの3号機!やはり宇宙に戻っていたのかッ」
287ドゴス・ギア青春白書:05/01/10 04:05:27 ID:PD96WFE/
なぜアーガマが単独でこんな空域に居たのか、オレはようやく理解できた。彼らは、何ら
かの手段で地上から打ち上げられたMk-Uとカミーユを回収し、月へ戻る途中だったのだ。

「ジェリド・メサ中尉か!くっ……」
カミーユは、頭部バルカンボッドを斉射した。
60mmバルカン砲の威力など、MSという18m級の巨人同士の戦闘においてはたかが知れ
ている。威嚇と目くらましのつもりなのだろうが――

「無駄だ。接近戦だってできるって!」
ガブスレイの肩部に設置されたメガ粒子砲が火を噴き、目前に迫るガンダムの頭部を吹き
飛ばした。

「うわぁあああああああーーーーーーーッッッ!?」
悲鳴だけは歳相応の声色だが、容赦するつもりはない。
オレはトドメを刺すべくサーベルを抜いた。

「死ね!カミーユ」
「くぅううッ!?」
振り下ろされたガブスレイのサーベルを、首無しのガンダムが辛うじて払い退ける。ビー
ムで形成された刃と刃が交差して、辺りに火花を散らした。

やはり、このガキは間違いなくニュータイプだ。
どうやらMSの性能はこちらが上のようだが、油断はできない。
この因縁を断ち切ってやる絶好の機会を逃してなるものか――!
「マウアーが、雑魚を引き付けている今のうちに……ッ!」
続く二回目、三回目の斬撃を避け、シールドで受け止め、かと思うとすかさず斬り返して
くるMk-U。

やはり、一筋縄ではいかない。
288ドゴス・ギア青春白書:05/01/10 04:06:47 ID:PD96WFE/
スロットルを踏み込み、オレはガンダムの傍から離脱する。
メインカメラを潰された状態で距離を取られるのはさらに不利と悟ったのか、Mk-Uは
バーニアを全開にして追いかけてきた。

オレは再び変形レバーを押し込み、ガブスレイをMA形態にして加速をかける。
見る見るうちに奴の姿が小さくなっていく。
一定の距離が開いた後、ガブスレイはさらにまたMSに変形して急制動をかけ、後方のガ
ンダムにフェダーインライフルを構えなおした。
「終わりだ、3号機!」
胸のうちで急速に膨れ上がる殺意がオレにトリガーを引かせようとした、その時。

――ジェリド!

という、聞き覚えのある声が脳裏をよぎった。
「?……マウアー!」
間違いない。
今の悲鳴は彼女だ。
通信ではなく、精神に直接響いてくるあの感覚が、彼女の身に迫った危機を伝えている。
(……どこだ!?)
アーガマからは大分離れてしまった。
ここでみすみすカミーユを撃ち漏らすのは癪だが、仲間(ましてや女)ひとりの命には代
えられない。
オレはMk-Uの動きを警戒しつつ、「声」のした方向へとガブスレイを転進させる。

――背中を向けるのか!?中尉っ!

今度は、カミーユ・ビダンの歯噛みするような声がした。
「今は、それどころじゃないっ」
オレはまとわり付いてくる彼の思念を一蹴すると、後は目もくれずマウアーのいる空域へ
と加速する。
289ドゴス・ギア青春白書:05/01/10 04:08:36 ID:PD96WFE/
……ギリギリのタイミングだった。

あそこで迷わず彼女の救援に回ったことが、その命運を分けたと言っても過言ではない。
それは右腕を失ったマウアーの機体が、今まさにリック・ディアスのビームサーベルに貫
かれようとする直前だった。
「エマ・シーン!」
オレはディアスのパイロットの名を叫びながら、フェダーインライフルを発射する。

マウアーの機体が近いため低出力に抑えられていたものの、そのビームはリック・ディア
スの脇腹を正確に撃ち抜いていた。頭部の脱出ポッドを射出した後、一瞬の間を置いて、
撃たれた機体がたちまち爆発の光球に飲み込まれていく。
「……」
なんの根拠も無い全くの直感だが、しかしオレには何故かそのパイロットがかつての同僚
だという確信があった。それを殺さずに済んだ事に、一体喜んで良いのか否か複雑だが、
とにかく今は仲間の無事を確認することが先決だ。

「マウアー、大丈夫か」
オレは彼女の機体に接触して回線を開く。
「気をつけろ、ジェリド。さっき、全く別の方向から火線が走った」
どうやら、それに不覚を取ったという事らしい。
「エゥーゴの援軍だと言うのか?しかし……」
周りを見渡すと、先程機影を確認した4機の敵MSのうち、母艦の守りについたネモが2
機残っているだけで、その他は見当たらない。

「撤退するぞ、マウアー。動けるな?」
周囲に散布されたミノフスキー粒子のおかげで、遠距離から放たれる戦艦とネモの砲撃な
どそうそう当たるものではない。だが、見えない正体不明の敵に加え、カミーユのMk-U
まで相手にまわすのは厄介極まりなかった。
……地球に降りる以前の戦いでも、確かこんな事があった。
あの時は、戦闘になる前から既に出撃していた別働隊に奇襲され、今一歩でアーガマを墜
とせるという時に撤退を余儀なくされたのだ。
290ドゴス・ギア青春白書:05/01/10 04:10:23 ID:PD96WFE/
その時、2機のガブスレイの間を巨大な閃光が走り抜ける。
予想もしない方向からの砲撃が、先程のマウアーの言葉を裏付けた。
「……チッ」
小さく舌打ちしながらも、心は逆に急速に冷却されていくのが分かる。
これまで経てきた数度の実戦で、まず冷静に状況を見極めることの重要性は嫌というほど
思い知らされていた。

「強力なメガ粒子砲だ。マウアーは先に行け」
「す……すまない、ジェリド」

(……どこにいる!?)
後退しつつ、オレは攻撃が飛んできた方向に目を向ける。
さらに二度、虚空からの砲撃が機体の脇を通り抜けた。
モニターに敵影は映っていない。
「撃った」と思った次の瞬間には、もうそこに居ないのだ。
恐るべき速度を持っているとみるべきだろう。
(エゥーゴも新型を出してくるとはな……。しかし、アーガマの部隊ではないはずだ。こ
のスピードは……モビルアーマー?)
だとすれば、傷ついたマウアー機が離脱するまでの時間を稼がなければならない。

こちらも新型に搭乗しているとはいえ、小破した僚機に正体不明の敵。加えて、その後方
にはカミーユ・ビダンというニュータイプの少年と、まだ充分に余力を残したエゥーゴの
旗艦「アーガマ」が健在だった。

自業自得といえばそれまでだが、実戦テストを兼ねた強行偵察のつもりが、とんだ藪蛇を
突付いてしまった事になる。
(オレにここが切り抜けられるか?)
逆にこの場さえ突破できれば、最新鋭機同士の戦闘データは貴重な資料になり得よう。
問題は、オレ自身が生きて帰る事ができるか否かだった。
モビルスーツ形態のガブスレイに、フェダーインライフルを構えさせる。
291ドゴス・ギア青春白書:05/01/10 04:11:10 ID:PD96WFE/
動きを止めれば即座に撃ち落とされるのは必至である。
ガブスレイの機体各所に設けられたバーニア・スラスターを吹かし、不規則なジグザグ運
動で敵の狙いが固定するのを防ぎつつ、オレは密かに反撃の機会を窺っていた。
ようやく正体不明機らしい影が、ノズルから噴射光を伸ばしながら一端アーガマの後方を
迂回するのが見えた。
あれはやはり、モビルアー……――
そう認識するころには、奴の白い姿は目前まで迫っている!

(速い……ッ)
まるで無音のはずの真空を波動が伝わってくるかのように、奴は轟と通り過ぎていった。
この加速力がガブスレイと同等かそれ以上なのは疑いない。
再び弧を描いて反転するところを、長筒砲で迎え撃つ。
(生きてドゴス・ギアに戻れるのか?オレは……っ!?)
同じ自問を心の中で繰り返した時である。

――帰るさ。

という聞き覚えのある女の声が何処からともなく聞こえてくるのと、オレがトリガーを引
き絞るのは、ほぼ同時の瞬間だった。
「!?」
フェダーインライフルから最大出力のビームが、巨大な火球となって撃ち出される。
「外れた――!?」
圧倒的な高熱量も虚しく宇宙空間の闇の向こうへ吸い込まれていく……。
いや、完全に外れたわけではない。
モニターに映し出される映像で敵に目立った損傷は見当たらないが、火線の抜けた側から
細い白煙が噴き出ている。
わずかに掠ってはいたようだ。

(いける……っ)
先程の一撃は、どうやらうまい具合に奴の推進機構の一部を剥ぎ取ってくれたらしい。
292ドゴス・ギア青春白書:05/01/10 04:13:15 ID:PD96WFE/
奴のスピードが低下した今こそ絶好の機会だった。
(……落とす!)
どうせなら、戦果は「エゥーゴ最新鋭機の撃墜」という、目に見える形で得られたほうが
良い――
そんな欲が首をもたげたその刹那、オレは早くもその報いを受けることになった。
傷つけた敵機をさらに攻撃すべく改めて構え直したライフルの砲身が、マッチ棒のように
真っ二つに折れた後、爆発飛散する。
自機の側方から放たれたビームがライフルを破壊したのだと悟る間もなかった。

ガブスレイはその爆風をもろに喰らって後方へと吹き飛ばされる。
中に居る生身のオレにとっても、たまったものではない。
「ジュウドウ」の背負い投げで叩きつけられるような衝撃に、一瞬、気を失いかけた。
(な、なんだ!?)
したたかに全身を揺さぶられ、臓腑を吐き出しそうになりながら、しかしオレはその姿を
見た。

「……赤!?」

思わず漏れ出た言葉は、目の前に飛び込んでくるその機体の特徴的な配色だった。
 http://www.fileup.org/file/fup5140.jpg
ガブスレイのフェダーインライフルを破壊したそれは、今の今までオレを手こずらせてい
た白いモビルアーマーと同型の、赤い機体。
運命とはかくやと云うべきか……これが、オレと「ゼータ」との出会いであった。

――オレはまだ知らない。
これが己の運命を大きく変える邂逅だという事実を、この時のオレには知る由もなかった。


                                  続く
293寿司屋:05/01/10 04:15:05 ID:PD96WFE/
エロまで長くてすんません(´・ω・`)
次回から入ります。
294名無しさん@ピンキー:05/01/10 06:44:20 ID:arsYv3uY
>>282
氏のことだ。
意外とカミーユがウォルトンをぶん殴ったっていうシーンも
なんかの伏線になってるんじゃないだろうか。
大きな意味でいえばシェリーさんの登場がセイラさん登場の伏線になっていたように。
295名無しさん@ピンキー:05/01/10 07:23:05 ID:DBDpzInt
ジェリド好きな俺にとってはどうして中々青春白書が楽しめる
296名無しさん@ピンキー:05/01/11 05:15:12 ID:5kZXtZ5b
イイヨイイヨー
寿司屋さんのジェリド好きだ。
297名無しさん@ピンキー:05/01/11 20:58:07 ID:6r/0UedA
「MS IGLOO」DVD化決定!!
ttp://www.sunrise-anime.jp/sunnews/main.php?offset=0#726

買うかも
298名無しさん@ピンキー:05/01/12 06:20:14 ID:O2BthvyS
隊長MARKWスレより先にMARKXスレのほうがhtml化されました!
ガンダムヒロインズ MARKX
http://idol.bbspink.com/eroparo/kako/1082/10821/1082193496.html

ミスタ「誰がhtml化するか! 4って数は不吉なんだぜ!!」
299ドゴス・ギア青春白書:05/01/12 22:18:58 ID:WlWNyb8G
ズシン、と再び機体が振動した。
「ふふふ……捕まえたよ、中尉!」
カミーユ・ビダンのガンダムMk-Uがガブスレイに組み付いている。
「カミーユ!」
首無しのガンダムが背後からこちらの胴体に両腕を絡みつかせ、胸腹部の位置で手を組ん
で締め上げてきた。

「カミーユ、何をためらっている!?サーベルを使えっ」
赤い機体からのものだろう。混線した通信が若い男の声を伝えてくる。
「こいつだけは、他のマシンと違うんです!」
少年はヒステリックにそう叫んだ後、オレにだけ聞こえるように、
「……嬲り殺しにしてやる」
と囁いてきた。
コックピット・ブロックごと、オレを押し潰すつもりなのだ。

「!?」
奴が吐露した思いがけず深く暗い激情に、オレは戸惑いを覚えていた。
この少年が、なぜこうも執拗に自分をつけ狙うのかが理解できない。
(そういえば……)
地球上の戦いでもそうだった。
大気圏に突入しジャブローの上空へ出た直後から、奴はオレとカクリコンにしつこく攻撃
を加えてきた。
――神様がいるって、信じたくなったよ。中尉!――
今の今まで思い返しもしなかったが、あの時のカミーユの言葉である。
両軍あわせて200機近いモビルスーツが縦横に入り乱れるなか、彼は正確にこちらの位
置を見抜いて迫ってきた。あれも、思い返してみれば相当な執念あってのことだろう。

「なぜだっ!?」
この危機から脱する手段を講じるより先に、オレは思わずその疑問を口に出していた。
300ドゴス・ギア青春白書:05/01/12 22:19:35 ID:WlWNyb8G
逆のはずである。
恨みというなら、オレがこいつに抱いている恨みの方が格段に上というものだ。
人前で殴り飛ばされ、新型のモビルスーツは強奪され、搭乗していたハイザックは撃墜さ
れかけ、その上……その上……ッ!!
思い出すほど、腹立だしくなってくる。
全くもって、逆なはずだ――

「うるさいよ!」
接触回線を通じて、奴の怒声がコックピットいっぱいに鳴り響いた。
「うぅっ!?」
メキメキと機体の軋む音が大きくなっていく。
全天視界モニターの一部に亀裂が走り、スパークした。

(殺される――!)
身の毛もよだつ程の恐怖。
間もなく自分が圧殺されるという極限状態に至って、オレは再びあの「能力」が己の中で
覚醒するのを感じていた。
「あっ……」
目の前が、急に明るい光に包まれていく。
あまりの眩さに、オレは目を開けていられなかった。
「あ、あ、あぁ……」
意識が、何かに吸い込まれていく。その先は――

――カミーユ・ビダン。
数ヶ月前、初めて出会ったオレとの小さな諍いから大きくその運命を狂わせ、連邦軍の内
部抗争に身を投じた少年。
それまでエリート街道を真っ直ぐ突き進んでいたオレの進路をことごとく阻む者。
いわれのない理由で己の身を害そうとする、理不尽極まりない存在……!
301ドゴス・ギア青春白書:05/01/12 22:21:41 ID:WlWNyb8G
よりにもよって、オレはそんな奴と精神を同調させようとしているのだ。
「な、何だ……!?」
嫌な予感がする。
とてつもなく嫌な予感が、フツフツと胸の底から沸き起こっていた。
「い、嫌だあぁっ!!」
「来るなあぁっ!!」
オレ達は同時に絶叫するが、互いに突如目覚めてしまったその力をコントロールすること
はかなわない。

強く眼を閉じているにも関わらず、脳に直接飛び込んでくる真っ白な光の渦に、オレはな
す術もなく飲み込まれていった……。





……明かりを消した暗い個室の中。
カミーユは、息を荒げてベッドの上にうずくまっていた。
「うぅ……」
口の端から、思わず悦楽の溜息が漏れ出る。

17歳の少年にとっては、たまったものではなかった。
何の知識も覚悟も無いままに、あんなものを見せ付けられてしまっては、もうどうするこ
とも出来なかった。
いや、「見た」というよりは、半ば「体験させられた」というべきか……
実際あの時、この肌は温かさを、柔らかさを、そして痛みさえも感じていたのだから。

その戦闘では危ういところで命を落としかけたが、今のカミーユにとってはそれすら取る
に足らない出来事である。アーガマに帰還してガンダムMk-Uを収容した後も、彼の脳裏
にはあの事ばかりが焼きついて離れない。
302ドゴス・ギア青春白書:05/01/12 22:23:31 ID:WlWNyb8G
ジェリド・メサとかいうティターンズの若い仕官の目を通して見たあの光景を、皮膚を通
して与えられたあの感触を思い起こしながら、少年は自慰に耽っていた。
「く……ぅ。あ、あぁ……」
ズボンも愛用のブリーフも脱ぎ去った下半身のど真ん中で、男の象徴部分が誇らしげにそ
そり立っている。
その肉棒を一心不乱にしごきながら、カミーユは身悶えるように全身を震わせていた。

(ああだったんだ……)
辛うじて残された思考力を駆使して、カミーユはひとりごちた。
(女のひとって、あんなふうなんだ……ッ!)
エマさんも、レコアさんも、もしかするとファの肉体も……手に触れてみればああまで心
地好いものなのだろうか?
少年らしく移り気に身の回りの女性を次々と思い浮かべては、その裸体を想像し、さらに
興奮を高めていく。

「う……うぅーっ」
体の中から競り上がってくる感覚に歓喜の声を上げつつ、丸めていた背を逆に反らせて腰
を前に突き出した。
握り締められた逸物が天井高く掲げられ、間もなく精の噴出を迎えるという時。
それが運命の瞬間だった。

「カミーユ。居るなら返事くらいしなさ……」
オナニーに夢中で全く気付かなかったが、おそらく彼女は何度かノックしたのだろう。そ
してカミーユの方もまた、部屋に帰ってからその行為を急ぐあまり扉のロックをし忘れて
いた。

それは、つい先ごろ保護観察を解かれたばかりのエマ・シーンだった。
303ドゴス・ギア青春白書:05/01/12 22:24:50 ID:WlWNyb8G
「い?」
部屋の戸が開いてふたりの目が合うのと、カミーユが堪えきれずに射精してしまうのは同
時だった。

「あっ!ああぁぁーー……っ」

どくん!どくん!どくん……
ビュルビュル、びゅくびゅくびゅく……
びゅっ!ピュッ……

一瞬で快楽から絶望の闇の底へと叩き込まれ、にも関わらず真っ赤に充血したペニスは吐
精の悦びに打ち震えていた。
白濁液がきれいな弧を描いて、ベッドの周りに勢い良く飛び散った。

「――えっ?……えっ!?」
エマは突然目の当たりにしたその光景に、一体何が起きたのか理解し切れず、ただ腰を抜
かしてその場にペタンと座り込む。
「あ……っ」
ようやく、自分がとんでもないタイミングで部屋に足を踏み入れてしまった事を悟ると、
彼女は慌てて両手で顔を覆った。
だが、カミーユは見逃さなかった。
可憐に震える指と指の隙間から、エマの瞳がなおもこちらを凝視しているのを――

「は……あぁ」
見られている。
人間として、男として、恐らく最も恥ずかしい姿を、こんな(想像してオナニーしてしま
うほど)綺麗なオネエサンに目撃されている……。
その事実が、少年の倒錯に拍車をかけた。
304ドゴス・ギア青春白書:05/01/12 22:27:35 ID:WlWNyb8G
「うぐぐっ」
……びゅるるっ!ビュル、びゅく。
目を瞑り足をピンと伸ばした格好で、さらに二度三度、派手に液を飛ばすカミーユ。

「――き」
わずかな沈黙の後、わななく声がエマの喉から溢れ出た。
(あ、あわわ……待って!待って!!エマ中尉――)
カミーユはその様相に、瞬時に青ざめる。
制止しようとするが、間に合わなかった。

「ゃあああああああああああああああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーッ!!!」

つんざくような女の悲鳴が、艦内中、声よ響けと言わんばかりに轟くのだった。





「……おぇええッ!」
オレは現実の世界に戻るなり、今しがた見てしまったカミーユの切ない過去に、激しい嘔
吐感を催していた。男のマスターベーションという、通常はおよそ目にしなくて済む場面
を、あろうことか五感を通じて体験してしまったのだ。
カミーユの右手で射精に導かれてしまった時の感覚が、生々しく残っている。……という
か、ノーマルスーツの中が妙にヌルヌルと生温かくて気持ち悪い。目も当てられぬ、大惨
事だった。

「だ、だがな!カミーユ?」
それでもオレは、こう言わずにいられなかった。
「それはオレのせいじゃないだろう!?」
「……」
305ドゴス・ギア青春白書:05/01/12 22:28:45 ID:WlWNyb8G
「大体、オレがあの女にされたのだって、もとを辿ればお前が……」
「……う」
「う?」

「ぅるァあアああああああああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーッ!!!!!!!」
逆上に燃えるカミーユの絶叫が、宇宙を駆けた。
「死んじゃえぇええええぇぇぇぇーーーーーーーッ!!!!!」
「うわぁあああッ!?」
フルパワーでガブスレイの胴体を締め上げにかかるMk-U!

スクリーンパネルのあちこちがショートして火花を散らす。
機体にかかった異常な圧力に、アラームがひっきりなしに警告を繰り返した。
今度こそ正真正銘、絶体絶命のピンチだった。
(一体、何なんだ!?この『力』は――!?)
オレは死の間際に意味も無く発動した己の感応能力に、思わず悪態をついた。
(危機を脱するどころか、単に事態を悪化させただけじゃないか!?)
いや、むしろ死ぬ前に不快な思いをしただけ、いっそうタチが悪い。

(意味がない――)
そうだ。
ニュータイプだか何だかよく分からないが、こんな能力など全く意味がない……。
そう思い始めた矢先、

――そうでもないさ。

という、つい先程聞こえた女の声が、再び脳裏をよぎった。

                                  続く
306名無しさん@ピンキー:05/01/12 23:09:10 ID:XV3P60EH
なんつーかカミーユ哀れだが、結局はジュリドに八つ当たってるんだなw
ジュリドもかわいそーに、頑張って生き残れよ〜
307名無しさん@ピンキー:05/01/13 15:42:24 ID:LGSoyc17
寿司屋さんハゲ乙!

あーたの戦闘シーン燃えるよ〜。
腕上げまくってるね。

>>306
ジ ュ リ ド ってのはわざとか・・・?


308306:05/01/13 23:47:32 ID:RXu8JP7l
>>307
恥ず、素で間違えてました。
吊ってきます_| ̄|○
309名無しさん@ピンキー:05/01/14 02:13:29 ID:RtLyUohg
まさかカミーユのオナーニで興奮してしまうとは・・・。
310名無しさん@ピンキー:05/01/14 14:45:30 ID:ejh6cf5g
俺もカミーユのオナー二で大興奮してしまった…_| ̄|○
本編のシャワーシーンで胸がドキドキしたのを、気のせいだと言い聞かせ
続けてたんだが…_| ̄|○

311名無しさん@ピンキー:05/01/14 15:51:47 ID:KcPE6P5Z
きっとその後エマさんによそよそしい割に妙に物分りよさそうな態度で接してもらってたんだろうなぁ。
艦内でカミーユの名前が出るたびに「びくん!」とかして、
でもって回りがそれを見て、「もしかしてエマさんってばカミーユと……」とかウワサされて、
挙句の果てにはヘンケン元艦長に絡まれたりするといたたまれんなぁ……

あとファがカミーユに絡んできて、そのたびにジェリドとライラのアレを思い出して、
無意味に赤面してさらに突っ込まれたり……

……とりあえず、赤いΖのパイロットは誰でしょう?
赤くて三倍の人は百式だろうし……
312名無しさん@ピンキー:05/01/14 18:50:28 ID:ckHiim+k
そんでそのままヘンケン艦長はやさぐれてファに襲い掛かる、と
・・・VOEじゃんorz
313名無しさん@ピンキー:05/01/15 08:06:20 ID:kTAC5fef
さあ、いよいよ長い冬をこえて明日は神の降臨日ですよ!

>地 球 編 、 ク ラ イ マ ッ ク ス 

         〜♪
      ∧_∧
     (*´∀`)  
     (   つつ
     (_⌒ヽ
 ⌒Y⌒  ,)ノ `J
314名無しさん@ピンキー:05/01/15 22:06:43 ID:cAx/wJIo
最近は神が多くて良いね(*´∀`)
315名無しさん@ピンキー:05/01/16 02:45:02 ID:aczMvmZK
寿司屋さん乙です。

今回はなんか笑わせてもらいました。
ほんと「青春」を感じます(主にカミーユとエマさんのあたりが)
これからも楽しみにしてます。
316ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:27:14 ID:dhYOY1DJ
あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い致します。


>赤い垢すりさん
キングゲイナーは未見ですが、面白いお話を期待しています。
是非頑張って下さい。

>寿司屋さん
カミーユとジェリドが原作と正反対のセリフなのが面白いですね。
これからも頑張って下さい。

317ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:27:52 ID:dhYOY1DJ






U.C.0079






318ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:28:38 ID:dhYOY1DJ
「ガ、ガウを木馬にぶつけてやる‥‥‥」
悲壮な決意で唇を噛み締める青年の耳に、不意に妙にクリアな声が聞こえて来る。
『フフフフ、ガルマ、聞こえていたら君の生まれの不幸を呪うがいい』
それは、青年の士官学校時代からの長い付き合いの大切な友人の声だった。
親友と言って何も憚る事のないはずのその男の声色は、いつもと違って何処か冷たい。
「なに?不幸だと?」
一体友人が何を言っているのか判らないまま、青年は鸚鵡返しに問い掛ける。
『そう、不幸だ』
此方も同じようにフレーズを繰り返す男の口調は、まるで言葉遊びをしているようだ。
「シャ、シャア、お前は?」
混乱した青年の頭の中に、いつも仮面を被って心を隠していた友人の姿が蘇る。
『君はいい友人であったが、君の父上がいけないのだよ。フフフフ、ハハハハハ』
心から楽しそうに笑う男の声に、青年は愕然と立ち尽くすしかない。
言いたい事だけ言って突然切れた通信機に向かって、青年は悪鬼の形相で絶叫した。
「‥‥‥シャア! 謀ったな、シャアぁぁーー!!」

319ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:29:19 ID:dhYOY1DJ






  「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第110回







        since 2002,2003,2004,2005   ISAQ > ISAP PRESENTS.

320ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:29:55 ID:dhYOY1DJ
履歴:

ガンダムヒロインズ
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1007/10076/1007655458.html
362-366 368-373 376-379 384-387 396-400 406-411 413-418 438-444
451-456 464-468 488-492 500-504 513-519 526-531 541-546 576-582
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ガンダムヒロインズMARKU
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1040/10405/1040508424.html
 6- 12  39- 44  57- 62 114-121 141-147 175-182 212-219 237-244
273-282 320-329 358-367 402-411 441-449 473-482 500-509 537-546
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ガンダムヒロインズ MARKV
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17- 26  77- 86 116-125 160-169 184-193 242-251 276-286 323-332
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321ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:30:49 ID:dhYOY1DJ
ガンダムヒロインズ MARKW
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1071647163/
46- 56  94-103 136-146 202-211 265-276 317-326 368-379 496-505
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ガンダムヒロインズ MARKX
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1082193496/
39- 48  89-100 180-189 259-269 327-337 474-483 528-538 568-577
623-635 766-775 826-835 895-906 
ガンダムヒロインズ MARK VI
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1093639318/
51- 60 115-125 198-209 317-327 380-389 484-493 563-572 627-640
774-783 836-845 887-896 
ガンダムヒロインズ MARK VII
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1103211618/
48- 57  140-159 216-227 
322ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:31:50 ID:dhYOY1DJ
[南極条約] ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/index.html
  こちらのサイト様で、過去ログの総集編を保管戴いています

第1話(連載第1回〜第2回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe.html
   【挿絵 プルスキー様】
第2話(連載第3回〜第6回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe2.html
第3話(連載第7回〜第9回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe3.html
第4話(連載第10回〜第13回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe4.html
第5話(連載第14回〜第16回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe5.html
第6話(連載第17回〜第19回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe6.html
第7話(連載第19回〜第23回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe7.html
323ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:32:47 ID:dhYOY1DJ
第8話(連載第24回〜第27回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe8.html
第9話(連載第28回〜第33回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe9.html
第10話(連載第34回〜第38回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe10.html
第11話(連載第39回〜第43回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe11.html
   【挿絵 チップ様】
第12話(連載第44回〜第48回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe12.html
第13話(連載第49回〜第52回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe13.html
第14話(連載第53回〜第56回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe14.html
   【挿絵 チップ様、ンダ様】
第15話(連載第57回〜第60回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe15.html
324ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:33:23 ID:dhYOY1DJ
第16話(連載第61回〜第64回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe16.html
   【挿絵 チップ様】
第17話(連載第65回〜第68回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe17.html
第18話(連載第69回〜第72回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe18.html
第19話(連載第73回〜第76回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe19.html
第20話(連載第77回〜第80回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe20.html
第21話(連載第81回〜第83回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe21.html
バレンタイン・ゴーゴー
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voev.html
第22話(連載第84回〜第87回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe22.html
325ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:33:56 ID:dhYOY1DJ






U.C.0087






326ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:34:54 ID:dhYOY1DJ
未だ爆煙と炎の消えないチェクラプコック空港に、鈍い連続した振動が伝わり出す。
その鳴動は、打ち上げ台に設置された帰還用シャトルのエンジンが生み出すものだ。
作戦標準時刻は15:37──シャトル打ち上げまで、残すところ8分となっている。
全長100m近くのシャトルは、既に予定されたパイロットの殆どを積載済だ。
現在搭乗出来ていないのは、エリス・ワイス中尉とカミーユ・ビダン少尉だけだった。
重傷のエリスはカラバ預かりだから、実質的にはカミーユだけが不在だ。
「──カミーユからはまだ通信が入らないのか?」
苛々とコンソールを叩きながら、ハヤト・コバヤシが通信画面に向かって怒鳴る。
ガルダ級輸送機アウドムラのブリッジ要員も、ハヤトの癇癪に弱り切った表情だった。
『しかし、もう連絡が取れてもシャトルには乗れませんが‥‥‥』
巨大質量を積み込んだシャトルには、厳密に計算されたプログラムが必須である。
また、巨大な質量であるMSを固定しなければシャトルは飛行さえ出来ない。
更に、カーゴにMSを固定する作業は10分やそこらで済むような簡単な物ではなかった。
ちなみに、カラバのクルー達はシャトル打ち上げ作業に相当熟練していた。
何しろ、彼等はこの2ヶ月余りという短期間に3回もの突貫作業を繰り返しているのだ。
327ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:35:55 ID:dhYOY1DJ
間違いなく、アウドムラ隊は地球上で一番経験を積んでいる打ち上げ作業要員だろう。
そのクルーを以ってしても、残り8分でガンダムMk-U3号機を積載する事は不可能だ。
「‥‥‥判った、シャトルのカーゴ・ハッチの閉鎖を始めろ」
ハヤトは苦渋の決断をする──これでカミーユは宇宙へ帰還出来なくなったのだ。
「ハヤト! カミーユの援護に向かうぞ!」
突然、ハヤトの目の前の通信スクリーンにアムロ・レイの顔が映った。
ドダイ改に搭乗した陸戦型ガンダムは、防衛のためにシャトル周囲を飛び回っている。
カミーユは、例のサイコガンダムとやらと交戦中と推測されていた。
ハヤトが見ている中で、アムロはちらっと空港管制塔と繋がっている通信画面を見る。
そこには、オペレータのセイラ・マスが落ち着いた微笑を浮かべていた。
彼女が微かに首を傾げると、まるで上質の絹のような細い金髪がさらさらと揺れる。
ふと、セイラは何かに気付いた表情で視線を手元のコンソールに下ろした。
「ああ、頼むぞ、アムロ!」
ハヤトがそう叫んだのを機に、ドダイ改のノズルからジェットが尾を引いて噴出した。
入れ替わりに、ミノフスキー粒子で乱れる画面にジュナス・フレイブ大尉が映る。
328ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:36:46 ID:dhYOY1DJ
『‥‥‥ハヤト艦長』
背後を見ると、どうやらジュナスはガンダムMk-U2号機のコックピットにいるようだ。
『もうしばらく、カミーユ君を預かって貰えるかな?』
ノーマルスーツ姿でヘルメットまで被っているジュナスに、ハヤトは思わず微笑する。
恐らく、ジュナスは最後までカラバが危なくなれば出撃するつもりだったのだ。
MSのカーゴ内での固定も、最後の最後まで待たせていたに違いない。
本来なら、ジュナスは機内の優先席に踏ん反り返っていても文句を言われない立場だ。
今回のシャトル打ち上げの最優先事項は、ジュナスの帰還であるはずなのだから。
そんなジュナスに迷惑を掛けずに済んで、ある意味で嬉しいハヤトである。
「お任せ下さい。せいぜい、アムロのヤツにしごかせますよ」
ハヤトは、狭苦しい量産型ガンキャノンのコックピットで力強く頷いた。
『すまない、ハヤト艦長。──ところで、スードリの現在位置を調べて貰えるか?』
想像もしていなかったジュナスのセリフに、一瞬ハヤトの頭の中が真っ白になった。
ハヤトの感覚では、3個小隊のハイザックを撃退した時点で戦いは終わったはずである。
その後で、地球連邦軍&ティターンズが何らかの手段を講じてくるとは思えない。
329ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:37:51 ID:dhYOY1DJ
慌ててハヤトが短距離レーダーを覗き込もうとした瞬間、突然セイラの声が響く。
『ハヤト、敵の空母、スードリが速度を上げてこちらに向かってくるわ!』
「──っ!?」
操縦桿を痛いくらいに握り締め、目を見開いて絶句するハヤトだ。
晴れ渡った青空を背に、スードリの緑色の輸送機が空港に近付いて来た。
全長317m、全幅524メートル、両翼に20本のエンジンを持つ巨体が、速度を上げている。
敵は、戦線を離脱するシャトルではなくアウドムラを狙っていた。
確かに、エゥーゴ支援組織カラバを駆除する為にはそちらの方が効果的には違いない。
だが、ホワイトベースのような強襲用戦艦でもない限り母艦が前線に出る事はない。
ましてや、現在のスードリのように脇目も振らずに敵に突進するのは馬鹿げている。
しかし、このシチュエーションをハヤトやセイラは知ってた。
──彼等は、かつて同じような場面に遭遇した事がある。
一年戦争時代、ニューヨークでジオン公国のガルマ・ザビ大佐を相手にした時だ。
「スードリを‥‥‥ぶつける気か!!」
すなわち、ベン・ウッダー大尉はスードリで“特攻”をするつもりなのである。
330ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:39:04 ID:dhYOY1DJ
顔面を蒼白にするハヤトに向かって、ジュナスが意を決したように口を開く。
『‥‥‥ハヤト艦長、少しだけ待って欲しい。シャトルのハッチを開けさせる』
エゥーゴ隊がシャトルに乗り込んだ現在、カラバにはロクな戦力はないのだ。
ジュナスの援護を得られるのなら、今のカラバにとってこれ以上の助けはないだろう。
ハヤトは、安堵の表情でジュナスのガンダムMk-Uの頼もしい姿を思い浮かべる。
「ジュナス大尉──」
それから大きく息を吸い込んだハヤトは──ゆっくりと首を横に振った。
「い、いえ‥‥‥ここは自分達だけで乗り切って見せます‥‥‥」
そうだ、自分の力不足は充分に判った上でハヤトはカラバの代表を引き受けたのだ。
困ったからといってエゥーゴだけに頼ってどうする? ハヤトは自らに問い掛ける。
そんな情けないことを繰り返して、一体どうやってカツに顔向け出来るというんだ?
『‥‥‥!』
ジュナスは真っ直ぐにハヤトの瞳を見つめた後で、静かに淡く微笑んだ。
『そうか、了解した』
ブラックアウトした通信画面を少しの間眺めてから、ハヤトは勢い良く顔を上げる。
331ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:40:01 ID:dhYOY1DJ
「敵は特攻して来るつもりだ! アウドムラを今すぐ離陸させろ!」
アウドムラは、シャトル防衛の為に未だチェクラプコック空港に着陸したままだった。
『艦長、自分にスードリを避ける事が出来るでしょうか‥‥‥!?』
背後に警戒警報が鳴り響く中を、チータムという名前のブリッジ・クルーが叫ぶ。
臨時で任命してあった操舵手の気弱なセリフに、ハヤトは強く唇を噛み締めた。
海上遠くに見えていたスードリの機影が、少しずつ着実に空港に近付いて来る。
途中までカミーユの援護に向かっていたアムロ機が、急速旋回して護衛に帰って来た。
だが、さすがに必死なスードリの厚い弾幕に遮られてアムロは已む無く距離を取る。
「この動き、実践訓練が行き届いている!」
作戦標準時刻は15:40──シャトル打ち上げまで、余すところ5分となっている。
海上遠くに見えていたスードリの機影が、少しずつ細部が判る位に近付いて来た。
息まで止めてガルダを睨み付けるハヤトは、カラバ代表として死を覚悟する。

『ハヤト、お節介かもしれないけど手伝わせて貰えるかしら?』

その瞬間、アウドムラのブリッジからミライ・ノアの柔らかい声が聞えて来た。
驚愕するハヤトに向って、他ならぬガウの特攻を回避してのけた女性が笑顔を見せた。

332ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:42:09 ID:dhYOY1DJ

油断をすれば、蒼穹へ吹き飛ばされてしまいそうなそんな強風が吹き抜ける。
カミーユ・ビダンは、サイコガンダムの巨大な頭部コックピットに足を踏み入れた。
通常、この時代の地球連邦軍のMSのコックピットは腹部か胸部である。
だが、このサイコガンダムのコックピット・ハッチは人間で言う口の部分だった。
大きく開かれたハッチを潜ると、まるで黒い機体に飲み込まれたような気分になる。
誰かが何かを叫んでいる声が、背後の風の向こうから聞こえて来た。
恐らく、カミーユの乗機であるガンダムMk-Uの操縦席の通信機が拾った声だろう。
その騒音に背を向けたまま、カミーユはサイコガンダムのコックピットに乗り込んだ。
カミーユの繊細な額を覆う前髪が、吹き抜ける風に何本か乱れて揺れる。
サイコガンダムの操縦席のシートには、ノーマルスーツ姿の華奢な少女が座っていた。
フォウ・ムラサメは、硬い表情のままカミーユ・ビダンを見つめている。
ヘルメットのバイザーは上げているから、切れ長の瞳が揺れるのがよく判った。
「言い残したことって‥‥‥何?」
不思議そうな瞳のフォウはどこか気高く見えて、カミーユは一層心惹かれてしまう。
振り落とされ墜落するリスクを犯しても、彼女に逢いに来て良かったと彼は思った。
333ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:42:46 ID:dhYOY1DJ
もっとも、常識的に考えるならカミーユのやっている事は余りにも無謀である。
敵対しているパイロットに身体一つだけで逢いにゆくなど、一体誰が考えるだろうか。
ましてや、ここは万が一手を滑らせれば転落死してしまう空の上だ。
きっと、幾つもの奇跡が重ならなければ少年はいとも簡単に命を失っていただろう。
それでも、カミーユはフォウという少女に逢わなくてはならないと思ったのだ。
少年にとって、その感情を論理立てて説明する事は不可能に近い。
張り裂けそうな胸を必死に押さえ、カミーユはいきなりフォウに掛けた。
「──僕の両親の事なんだ‥‥‥!」
口を開きながら、しかしカミーユ・ビダンは自分が何を言いたいのか判らずにいる。
それでも、口だけは彼の逡巡と当惑に関係なくセリフを紡いでいた。
「僕の両親がコロニーにいるって言ったろう? あれは嘘なんだ。
 両親は、エゥーゴとティターンズの戦いに巻き込まれて死んだんだ、僕の目の前で」
自由落下を続けるサイコガンダムの、機体が風を切る音が静かに聞こえて来る。
遠くで聞こえていた爆音とMSの駆動音が、少しずつ小さくなって風に消えた。
「──私は、それを聞いて同情すればいいの?」
334ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:43:46 ID:dhYOY1DJ
どこか無理をして皮肉っぽく言っているかの様に、フォウがカミーユに問い掛ける。
しかし何かに憑かれた様に、カミーユはそれには答えないまま喋り続けた。。
「僕は、サイド7のグリーン・ノア1に住んで、そこのハイスクールに通っていたんだ。
 父はモビルスーツの設計者だった。僕が乗っているMk-Uだって、父が設計をした。
 母も材料工学の専門家で、Mk-Uの開発に協力をしていたんだ。
 父には愛人がいた。母はそれを知っていたけど何も言わなかった。何故だと思う?」
まるで、考えながら話すというより言葉が勝手に出て来てしまうという表現が正しい。
カミーユの理不尽な問い掛けに、フォウはゆっくりとした口調で言う。
「何故?」
その口調だけで、少女が自分の言葉を真剣に聞いていてくれるとカミーユには判った。
それが嬉しくてせつなくて、カミーユは目の端に涙を溜めて叫ぶ。。
「母は、仕事が面白かったのさ。だから、ウチには家庭なんてものはなかった。
 温かい雰囲気なんて何処にもなくて、僕はいつだって家にいるのが大嫌いだった!」
コックピットに吹き込んで来た風が、立ち尽くしていたカミーユを背後から押す。
フォウが、よろけたカミーユの身体を膝で受けてそっと床にしゃがませた。
335ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:44:45 ID:dhYOY1DJ
「幼なじみの子がいてね。今もエゥーゴのアーガマっていう戦艦に乗っているんだ。
 その娘が、母親代わりに僕に言うんだ。爪を噛む癖をやめなさい、カミーユ!って。
 いつもだ、カミーユやめなさい!って‥‥‥!」
カミーユの脳裏に、『ジャブロー侵攻作戦』前に別れたきりの少女の顔が思い浮かぶ。
思い出す彼女の顔は、いつも不機嫌そうに怒っているような気がした。
断続的にコックピットに流れ込んで来る風に、爽やかな潮の香が仄かに混じっている。
「僕にはそれが嫌だった。だってさ、カミーユってのは女の子の名前だ。
 大っ嫌いだったよ、こんな情けない名前。ずっと、ずうっと‥‥‥っ!!」
「‥‥‥それで?」
まるで吐息のような優しい声で、フォウがカミーユに先を促した。
「そう、だから僕は空手をやった。ホモアビスもやったし、MSを作ったりもした。
 女っぽいのは名前だけだって、男の証明を、手に入れたかったんだ!!」
カミーユは、ノーマルスーツのフォウの膝の間に身体を埋めるように沈み込む。
「フォウ、僕にはね、ある時、どうしても許せない、許せないヤツがいたんだ。
 だから、そいつをやっつける為だけにガンダムMk-Uに乗った──」
336ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:45:40 ID:dhYOY1DJ
恐らく、フォウにはカミーユの微かに揺れるヘルメットしか視界に入らないだろう。
何も口を挟まずに、フォウはカミーユのセリフを聞いている。
「でも、それからずっと戦っている‥‥‥色んな人と出逢ったよ。
 クワトロ大尉、ジュナス大尉、ヘンケン中佐、レコアさん、エマさん、リベカさん、
テオドールさん、エリス中尉、ウォルトンさん、アポリー中尉、ブライト艦長‥‥‥。
 それから、アムロさん、ハヤトさん、ベルトーチカさんなんて人もいた。
 カツやロベルト中尉、グラハムさん、敵も味方も大勢死んでいったのを見たよ。
 宇宙で戦って、月に行って、、地球に来て‥‥‥もう人が死ぬのなんて見たくない」
自由落下を続けるサイコガンダムは、Mk-Uを優しく抱え込んでいる。
少し離れた場所から見れば、Mk-Uは母の胸で眠る赤ん坊のように見えたかもしれない。
カミーユは、混乱したように激しく頭を振りながら苦しそうに呟いた。
「俺‥‥‥俺は何を喋ってるんだ‥‥‥フォウ! 俺、何でこんな事を‥‥‥!」
しばらく無言でいた後で──フォウは、カミーユに優しく問い掛けるように囁く。

「カミーユ、もう一度だけ聞いていい? ‥‥‥今でもカミーユって名前嫌い?」

そのセリフを聞いた瞬間、カミーユの頭の中は真っ白になった。
337ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:46:34 ID:dhYOY1DJ
──女の名前なのに‥‥‥、なんだ男か。
口の中が渇いて張り付いていて、カミーユは上手く言葉を紡ぐ事が出来ない。
──カミーユが男の名前で何が悪いんだ! 俺は男だよっ!!
硬直してしまった身体の中で、しかし彼の肩の力だけが抜けて重さを感じなくなった。
──でもさ、本当にいい名前だと思うよ、カミーユ・ビダン
少しの沈黙の後で、驚いた事にカミーユの口は自然に動いていた。

「‥‥‥好きさ。自分の名前だもの」

おかしなことだが、言ってしまってからカミーユはそれが自分の本心なのだと判った。
それまで、誰に呼ばれても不快感しか覚えなかったはずの名前だ。
女のような名前、馬鹿にされて悔しい思い出しかない名前、そんな名前のはずだった。
──それでも‥‥‥
間違いなく、ずっとカミーユと共にあった名前なのだ。
「そう‥‥‥」
淡く微笑んだフォウは、不意に厳しい表情で拳銃をカミーユの鼻先に付き付けて来た。
「互いの居場所に戻りましょう。ここは貴方にはふさわしくないわ‥‥‥」

338ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:47:07 ID:dhYOY1DJ







──次回、1月23日。







339ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/16 19:47:42 ID:dhYOY1DJ







次 回 、 「 灼 熱 の 脱 出 」







340名無しさん@ピンキー:05/01/16 20:02:15 ID:hwE0p+a0
ミライさんキタ─wwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv〜─ !!
ISAPさん明けましておめでとうございます。
今年も毎週楽しみにしてますよ〜

っと今までずーっとROMだった漏れが書いてみる。
341名無しさん@ピンキー:05/01/16 20:24:18 ID:1FDYAtdJ
相変わらずあらゆる描写が凄い!!
ISAPさんGJっす!!!

カミーユとフォウの運命は変わらないのか・・・?・゚・(ノД`)・゚・
342名無しさん@ピンキー:05/01/16 21:39:12 ID:NoOt4pHl
やっぱレベルが違うよ
ISAP氏、最強です!!
343名無しさん@ピンキー:05/01/16 22:24:47 ID:pCwY6J4A
本編で見たときカミーユの
「‥‥‥好きさ。自分の名前だもの」
はそんなに深くは感情抱かなかったんだけど




たまんねぇなあ…
344赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/16 23:21:26 ID:Q+wk9Qu9
カシマルの亡霊 Bパート

シベリア鉄道は何も列車だけを営業しているわけではない。細々とではあるが、海上交
通にも手を出していた。ゲイナーが見た客船もそうである。
その客船のへ先に女が二人立っている。一人は腕を水平に伸ばし、もう一人はその後ろ
に立って前の女の腰を掴み支えている。つまり、タイタニックのポーズだ。
「あ、髪の毛のオーバーマンさんまた会いましたね」
前の女が言った。
「あなたは……、ああバイカル湖で会った」
「はい!」
この女、安っぽいアイドルダンサーことミイヤ・ラウジンその人であるのだが、メイク
をしていないのでゲイナーは気づかない。
「凄い戦闘でしたね。もうちょっと長引いていたら、迂回しなきゃならなかったと船員
 さんが言ってたわ」
「さ、さむぅ。そんな事はいいから、早く中に入ろうってば」
後ろの女、マネージャーのルブルががくがくと体を震わせてミイヤに言った。
「あ、あのぉお連れの方、寒がってますから。僕はこれで失礼しますね」
ゲイナーはそう言ってエンペランザを抱えて帰っていった。
「はぁーい、ヤーパンで会いましょうね」
「はぁっはぁっ、ブエックション、ハクションっ!! う〜ぶるぶる……」
いつでも元気一杯のミイヤと、それに振り回されるルブルであった。
345赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/16 23:22:31 ID:Q+wk9Qu9
「ハックション! ハックションぅぅ〜」
ゲインもまた、くしゃみが止まらず苦しんでいた。ここはバッハクロンの格納庫。ゲイ
ンは裸を毛布でくるみパイプ椅子に座っている。その傍には暖を取るため石油ストーブ
が全開で稼動している。
「ゲインさん、お加減はどうです」
「おう請負人! ずぶぬれだな」
ママドゥとガウリが近づいて来て言った。
「コクピットまで水が入ってこの様さ。面目ない。おっ! 悪いね」
ママドゥが湯気の浮かぶカップを差し出す。それを受け取り、舌でぺろぺろと少しずつ
舐めるゲインを見て、ママドゥは「お行儀の悪い」と顔をしかめる。
「ところで請負人。聞いた話じゃ、面識のある相手らしいな」
「それなんだ! 俺を名指しで仕掛けてきやがった。それにあのやり口。
 サイコアタックの類だ。となれば」
「カシマル・バーレですか?」
「そう思う。だが奴は確かに俺が仕留めたんだ。ありえない」
「亡霊だったりしてな」
ガウリは茶化すように言うが、他の二人はいたって真面目な表情だ。
「冗談。俺の銃はお化けは撃てないぜ」
346赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/16 23:23:33 ID:Q+wk9Qu9
「おしゃべりしてんならさぁ、海水取るの手伝いなよ」
その声に三人が振り向くと整備班のコナがエンペランザのコクピットから顔を覗かせて
いた。
「そうそう」
「先生と隊長もさぁ」
背中からトゥンが。頭の上にはナンが。それぞれの持ち場から顔を見せて口々に続ける。
「じゃあ、出撃してないニンジャさんには奴らの手伝いをして貰うとしてだ」
「おい、勝手に決めるな!」
ガウリの反対などゲインは聞く耳を持たない。
「ママドゥ、青少年はどうしてる。あいつも一緒に、オーバースキル破りを考えんと」
「ゲイナー君なら、彼で対策を考えると言っていた。ポルノ雑誌とはな紙を一杯持って
 部屋に帰るのを見ましたよ」
「ポルノ雑誌だぁ!? 何を考えてるゲイナー……」
結局ゲインらは、これと言った対策を思いつかずエンペランザの整備を徹夜で行う事に
なったのだった。同じ時、ゲイナーの策が完成しつつあることも知らずに。
347赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/16 23:24:08 ID:Q+wk9Qu9
海面を切り裂くように波を立て小型船が進む。舵を取るのはガウリ。舳先にはゲインが
いる。腕を組み片足を船体の縁に乗せ、当然ライフルも持っている。結局、整備の方は
終わらなかった。だからと言って黙っている彼ではない。
無線の調子を確かめるようにマイクをつまみ上空を見る。そこにあるキングゲイナーの
パイロットへ話しかける。
「おい、ゲイナー君。今朝は随分と疲れた顔してたじゃないか。徹オナでもしたか?」
冗談で言ったつもりだったがゲイナーは「そうですよ」と簡潔に答えた。
それでゲインは続ける言葉を失った。
「性欲を増大させるんですよ、あいつのオーバースキルは。だから、出せるだけ出して
 おけば、余計なことを考えなくて済む筈です!」
「そ、そうか……」
「それと」
「なんだ?」
「相手のパイロット、あいつですよ。カシマル・バーレ」
「ほほぉ」と、ゲインは何とでも取れる返事をしつつも(こいつも気づいたか)と関心
した。
「あなたへの恨みが一つ。ダイヤ少年呼ばわりが一つ。最後に、ダイヤへのこだわりが
 一つ。あいつが逃げたのは定期船の航行を邪魔したくなかったからだ」
「決まりだな!」
「見えた! 堂々待ち構えていやがる」
二人のやり取りを黙って聞いていたガウリが、静かにそう言った。指差す先には例の金
平糖がその体を浮かばせている。
コクピットが開いており、シートが外に迫り出してパイロットの姿が見える。ピンクを
基調としたスーツを着、腰をいやらしくくねらせたりしている。
「おや、驚きませんね」
そのパイロットが言った。少し笑っているようである。
「分からん方がどうかしているさ」
やはりカシマルだったと分かりゲインも薄っすら笑う。
「なら結構。ゲームチャンプも! ニンジャも! 請負人も!! まとめて地獄行きの
 片道列車に乗せて差し上げましょうーっ!」
激戦が始まった。オーバースキルを使わせまいと、ゲイナーは攻めて攻めまくる。
348赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/16 23:25:30 ID:Q+wk9Qu9
「ほほほっ、速さではかないませんねぇ。もっとも、いつまで続くか……」
機体を自由自在に伸び縮みさせ金平糖は全てそれを避けている。そして段々と、キング
ゲイナーの手数は落ちていく。
「さぁって、お疲れのゲームチャンプさん! オーバースキル、くらいなさいな」
「ふんだ! そんなの効くもんか……って、あれ? あれれ」
「精液の容量に関わらず効くんですよねぇ、これ。だから、オーバースキルなんですよ」
「ああぁ、シンシアさんタイツ履いてくださいよ。サラ、なんで君が全裸で街を歩いて
 いるんだよ!? ちょっとアデット先生、生徒にいたずらしないでください。不潔です」
ゲイナーはあっけなく妄想の虜になってしまった。
「あの馬鹿が、何が秘策だ」
「妄想とは言え、アデットが使われているのは腹が立つな」
船上の二人は、怒ってるのか笑っているのか。
「両手が塞がってちゃ、操縦が出来ないでしょう!」
叫び、相手のコクピットを串刺しにせんと金平糖はトゲを鋭くし体当りを狙う。だが、
キングゲイナーは、ひらりと避ける。
「あら! あらら? どうなってんのよ、これは! ええっ? どういうことよ!!」
何度も何度も、避けられカシマルは段々と冷静さを失っていく。そう、ゲイナーは両手
で己のいきり立った物を慰めつつ、同時に足でレバー操作をこなしているのだ。
「行儀の悪いのはお互い、ママドゥのせいか?」
ゲインはその操縦ぶりを、揶揄した。師にあたる人物の影響とは大きなものだ。名前以
外の部分でも彼らは似ていた。
「こんな、常識はずれな小僧と戦えますかって!」
「常識はずれがオーバースキラーだろうがーっ!! ひぃっく! ふあぁぁ……」
キングゲイナーのチェンガンが金平糖を切り裂いたのとゲイナーが果てたのは同時だった。
349赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/16 23:26:20 ID:Q+wk9Qu9
どぼん! どぼん! と、金平糖が爆散したボディが着水する度大きなしぶきが上がっ
た。どんな素材なのか? 海水にもよく浮いてカシマルはそれに必死にしがみついてい
る。彼は、まだ生きている。まったく悪運だけは強い。
「参りましたねぁ、まったく。ことごとく失敗ですよ、あんたらと関わってから」
少々乱暴な口調で言った。今までも状況が悪くなると、度々こうなった。
「ところでダイヤ少年。貴方、知っているかしらメガノイドを」
「はぁ?」
「何っ!?」
「どうしたゲイン。知っている事なのか?」
いきなり何を言うのか。ゲイナーは聞いた事も無い言葉だった。だがゲインは知ってい
るようで隣のガウリが問いただした。
「大変動が起こったのはねぇ、そいつらが火星を地球に近づけたからなんですよ!」
「そんな昔話がなんなのさ。お前と何の関係があるってんだ!」
「それが大有り。ジャイアント・アントなんて。私がそのメガノイド何ですから」
「な、なんだとっ!?」
驚いたのはゲイナーよりもゲインだ。ゲインは故郷での事を思い出す。城で見つけた一
冊の伝記だ。それは、G・時田という人物の著作である。書かれていることは、彼が
50代の頃。大変動以前に、彼が主人と3人の同士とともにメガノイドと戦った記録。
伝記ではメガノイドは滅んだことになっているのだが。
「あっ! カシマルが水中に」
ちょっと目を離した隙に水に潜った。
「気をつけろゲイナー! 奴がメガノイドなら一発逆転がある!」
「どういうことです、それ? うん、なんだ!?」
海面が盛り上がり巨大な姿となったカシマルが現れた。身長200メートル弱はある。
「な、なんだこいつは! 海坊主?」
「いいえ、メガボーグです。ふふ、なんとなく語呂がいい」
巨体でカシマルは笑った。その声で、海面は波打ちキングゲイナーは姿勢が崩れる。
「わわー! 姿勢制御オートで」
「ほら、捕まえた」
そこを狙ってカシマルは簡単にキングゲイナーを人差し指と中指で挟んで、口の中に放
り込んだ。
350赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/16 23:27:08 ID:Q+wk9Qu9
「そんな。た、助けてゲイン!」
ゲイナーの悲鳴は小さくなり、すぐに聞こえなくなった。
「さあって、お次は黒いサザンクロスかニンジャか」
「その前に、お前さん。一寸法師を知らないのか?」
ゲインが愉快そうに言った。
「なにをっ! それこそ昔話」
「……知っているならいいんだけどさ」
「くくくっ。ぷぷ。こりゃ、傑作だ」
ゲインの口ぶりにガウリも言わんとすることが分かって笑った。
「何だお前達は! 何が可笑しいっていうのよ! うぐぅぅっ!!!」
突然、おなかを押さえ苦しみだすメガボーグ・カシマル。次の瞬間、その腹を突き破っ
てキングゲイナーは脱出した。全身血まみれで、その様は正に鬼と言えた。
「一寸法師は針一本だけど僕にはチェンガンが二丁」
刃についた血を振り払いながら、ゲイナーが言う。
「お、おのれ、ゲームチャンプがぁ。ただで済むと思うな」
流れ出る血を押さえながら恨みの目でカシマルは睨む。
「その様で何が出来るっていうんです」
「なめんじゃないわよ。……情けを受ける気はないっ!!」
最後の力を振り絞り、カシマルがキングゲイナーに迫った。
「それなら。チェンガン二段切り!」
二丁のチェンガンが煌いた。二体は交差し行き過ぎる。そして、
「し、シベリア鉄道は時間に正確ぅぅぅ! ダイヤを厳守ーっ!!」
カシマルの断末魔の声を聞きながらゲイナーは背中から爆圧を感じた。爆発はカシマル
である。
「奴のダイヤへのこだわりは、メガノイド故だったのかもしれん」
メガノイドはエゴが肥大したスーパー人間。伝記の記述を思い返し、ゲインは呟いたの
だった。
この後で、キングゲイナーのコクピットのイカ臭さにコナがブチ切れるのだが、それは
本筋ではない。

カシマルの亡霊 Bパート終わり
351赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/16 23:28:13 ID:Q+wk9Qu9
次回予告
ヤーパンに上陸した僕らの前に突如現れた武装集団の正体とは何だ!?
次回、オーバーマンキングゲイナー「ニンポー VS 忍法」
オーバーヒート!

「カシマルの亡霊」終わり
352名無しさん@ピンキー:05/01/17 05:28:30 ID:uytmsvHb
ISAPさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

やっぱ、こういうカミーユはいいなあ。
本編でも1,2を争う好エピソードでしたが、やっぱりISAPさんの筆で書かれると違いますね。
更に、ハヤトまでカッコイイや・・・・
353名無しさん@ピンキー:05/01/17 09:14:55 ID:umqddPz1
>>垢すり

おれキングゲイナー見てないんで・・・
気を悪くしないで欲しいが、ガンダムネタでお願いできないだろうか?

354名無しさん@ピンキー:05/01/17 11:47:02 ID:gdz4XMmk
>>353
君は馬鹿か?
355名無しさん@ピンキー:05/01/17 12:25:50 ID:hRYW8Y+G
もう冬休みも終わったのになあ。
356名無しさん@ピンキー:05/01/17 14:50:24 ID:GMIRK/kX
キングゲイナーって面白いの?
357名無しさん@ピンキー:05/01/17 20:08:29 ID:bRQSyLQ/
知らない。見たことないんだもの。
358352:05/01/17 20:26:50 ID:3k6BoR4X
なんだよこの流れ(;´Д`)

それに、誰もISAPさんに感想書いてないし・・・・
ISAPさんに愛想を尽かされたらどーすんだよ・・・・・
359赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/17 21:44:51 ID:sg34UKSV
>353
いいですよ、僕は。無印か∀か爆笑戦士SDガンダム。どれを書こうか……
>356
考えるんじゃない。感じるんだ。
そんな内容です。
360名無しさん@ピンキー:05/01/17 21:56:37 ID:cDQkL6ZO
>358
誰もって、少なくとも6つはあるんだが。
行き過ぎたマンセーは、スレ廃退の元。
361名無しさん@ピンキー:05/01/17 21:57:02 ID:MpBsNtSx
ISAP氏乙です。

ああ・・・やっぱフォウとカミーユ2人の場面は漏れ大好きだわ・・・。

金髪さんに続きお袋さんまで!そうだよなあ、ガウの特攻を回避してのけた
お方だもんなあ。あ〜・・・たまんね!次回もがんばってください!
362名無しさん@ピンキー:05/01/17 23:28:31 ID:ns6bTqqF
なんでアクセス規制中なんだよ!!
仲間は意外と多いと思われ。

とりあえず携帯から書いてみました。
感想は次回に持ち越させて頂きます。
すいませーん。
363名無しさん@ピンキー:05/01/18 00:43:12 ID:GBcewlQQ
「‥‥‥好きさ。自分の名前だもの」

・゚・(ノД`)・゚・

原作でも好きなシーンなんだけど、より来るものがあるなぁ・・・
今回もISAPさん、乙です!

>垢すり氏

キンゲ好きの一人として言うが、ここではスレ違い気味なので
シャア板の本スレで投下してみてはどうだろうか?
あと、投下のタイミング、ISAPさんはちゃんといつ投下するという風に予告しているのだから
わざわざ同じ日でなく違う日に投下するべきだと思う
正直レスしづらい
364名無しさん@ピンキー:05/01/18 01:15:33 ID:ss618BwE
>>363
漏れも似たようなこと思ったけど…
最後の3行は、むしろISAP氏にとって迷惑かと。
そういうのは暗黙の了解にとどめるべきじゃなかろうか?
それを無視して投下された作品に対してレスつけるもスルーするも読み手の自由なわけだし。
365名無しさん@ピンキー:05/01/18 07:44:20 ID:I6dyIC3c
>>359
爆笑戦士SDガンダムでよろ
366名無しさん@ピンキー:05/01/18 08:50:45 ID:wgDrh0GU
>>359
いやターンAがいい。

・・・・っていうかキンゲ続けても問題ないですよ。
>>1のルールにキンゲがスレ違いになるようなルールはないし。
エロをふんだんによろ。
367名無しさん@ピンキー:05/01/18 10:45:19 ID:V2HXDkMG
>>359
失せろカス。糞ツマンネSSをわざわざこのスレに垂れ流すな。スレ違いなんだよヴォケ
368名無しさん@ピンキー:05/01/18 10:47:26 ID:zLLDjpNo
よし、華麗にスルーして俺は無印をキボンヌしておく
369名無しさん@ピンキー:05/01/18 12:30:08 ID:2G6Xybgh
あーあ…。
経験上、スルーしても荒らすぞこいつは…

そうなる前に、ISAPさんに降臨して諫めて頂ければ幸いなんだが。
面倒な上つまらない役を押し付けてしまうことになるけど、
>>363とか>>367は氏の言う事なら聞きそう。

「なんで私が」って感じでしょうが、
ここ見てたらどうかひとつ宜しくお願いします…
370名無しさん@ピンキー:05/01/18 14:16:24 ID:TgJ3kZTo
???
371名無しさん@ピンキー:05/01/18 14:49:59 ID:pEvaCJdc
>>359
私は無印・脇役希望w
今ちと変に荒れてるが気にせず投下よろしく<(_ _)>
372名無しさん@ピンキー:05/01/18 15:32:53 ID:lHK45lMa
よくわからんけど垢すり氏が気に入らない人は何故黙ってスルーできないのさ?
せっかくトリつけてるのだから華麗にスルーすれば良いじゃないの。自分が嫌だからって他の所で書け!っていうのはどうかと思う。
ここのルールではキンゲのも有りなんでしょ?別にスレ違いな訳ではないなら書いた人叩くのは間違い。
こんなことで荒れるのやだよ。
373名無しさん@ピンキー:05/01/18 16:03:38 ID:EiCQHovH
そうやって、蒸し返すから続くわけで

>>371
無印・脇役、シムス中尉とかか?w
374名無しさん@ピンキー:05/01/18 16:16:11 ID:zLLDjpNo
垢すり氏が気に入らない人を黙ってスルーできない人を黙ってスルーできないおまえ様はどうなのよ。

と、

垢すり氏が気に入らない人を黙ってスルーできない人を
黙ってスルーできないおまえ様を黙ってスルーできない俺が言ってみる。
375名無しさん@ピンキー:05/01/18 16:29:37 ID:EiCQHovH
大差ないな、すまん
耐性上げてくる

気づかせてくれて、ありがとな
376353:05/01/18 16:51:44 ID:XVpGSUVd
この流れは、おれのクソレスが原因かな。
そうだったらごめん。

ISAP氏の作品はずっと長いこと読んできててもう賛辞の言葉が出尽くしちゃってる。
安定感と読み応えのある内容はいつだって鳥肌立てて読んでるよ。
ミライがアウドムラ動かすとブライトと結婚しないパターンもあるのかな?
カラバにニュータイプ揃いまくって豪華だね!いっそブライトもカラバに(略

あと寿司屋さんとかも最近楽しみにしてるし。

そこへ見たこともない作品のSSが出てきたからへんな反応しちまった。
おれは垢すり気に入らないわけじゃないんだ。キングゲイナー知らないだけ。
ダマってりゃ良かったんだよね。すまんすまん。もう帰るよ。










Vのファラ陵辱キボンヌ
377名無しさん@ピンキー:05/01/18 18:08:29 ID:VAKzD4+E
>>赤い垢すりさん
テンポがいいしノリも原作の雰囲気が良く出ているので、好きです。
ゲイナーもカシマルもよくキャラが把握されてて
読んでて声が浮かぶくらいですし、メガノイドもニヤっ!としました。
基本はしっかりしているので、もっとはっちゃけてもいいのでは?
このノリでアスハム兄さんの暴走を見たいですし、無印も読んでみたいです。

本命は爆笑戦士SDガンダム。
コレなら世界観の縛りが緩い分、想像を遥かに裏切った良作が来そうな予感。
…その分、苦労が多そうですが。

あと、文章が詰まっていて読みづらい箇所もあるので
個人的には改行してもらえると嬉しいかも。

例えば>>345だと
>ママドゥが湯気の浮かぶカップを差し出す。
>それを受け取り、舌でぺろぺろと少しずつ舐めるゲインを見て、
>ママドゥは「お行儀の悪い」と顔をしかめる。
とか。

投下日に関しては、培われてきた雰囲気というモノがどうしてもあるので
できたらズラして欲しいです。
不本意でしょうが、投下日一つのせいで
精魂を込めた作品が評価を受けないのは、辛くて悲しいですよ。
378名無しさん@ピンキー:05/01/18 18:10:08 ID:VAKzD4+E
>>寿司屋さん
MS戦(心理描写含め)が明確に書かれていて、すごく読みやすいです。
行間の取り方が独特の「間」を生んで、惹かれるモノがあります。
三人称視点ではなく、一人称視点でMS戦を展開するのは
いろいろ制約があって大変でしょうが、頑張ってください。
>>290ラスト6行は、ジェリドが非常に主人公ぽくて好感を持ちました。
その後、色々な意味でブチ壊れているワケですが。

>目も当てられぬ、大惨事だった。

カミーユ共々あまりにあまりな扱いでワロタ。

>>ISAPさん
いつもならばここに別の顔文字を書いてますが、今回は省略します。
心理描写と作劇能力に関しては、白眉で秀逸でズバ抜けているので
常々、ため息まじりに理想と参考にさせて貰っています。

カミーユは果たしてこのまま地上に残るんでしょうか。
それとも3号機を置いて彼だけが宇宙に?
宇宙に帰れば、VOE本来のジュナスとベルの物語に戻るので
カミーユがいない方が(SSを書くのをただの作業とみなすのならば)
ISAPさんの負担は少なくなりますが……

そして以前のアムロとセイラのSSは、やっぱり本筋に絡むんでしょうか?

Z本編に忠実な時はレスが少ないかも知れませんが、
それだけISAPさんのオリジナルが優れている証なので
あまり気にせずありのままに書いてください。

皆様、ご自愛のほどを。
個人的にはノリス主役のSSを書きたいけれど、諸事情で今は動けない。
それが運命だけど諦めはしない といいなぁ……
379名無しさん@ピンキー:05/01/18 19:23:33 ID:Ryb59XjH
ISAPさん、寿司屋さん、垢すりさん お疲れ様でした
スレの活性化のためにも今後どんどんSS投稿者が増えることを期待してます

>>「‥‥‥シャア! 謀ったな、シャアぁぁーー!!」

思わずニヤソ、1st好きにはたまらないセリフですw
380名無しさん@ピンキー:05/01/18 20:29:46 ID:Y+NEdB0W
>「‥‥‥シャア! 謀ったな、シャアぁぁーー!!」

ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/nyotai/data/otoko_000141.jpg
381名無しさん@ピンキー:05/01/18 20:33:45 ID:9z1br13o
思い出したように丁寧な感想をするようになったなw
382名無しさん@ピンキー:05/01/18 21:38:48 ID:A8yQY1Gk
>>380
恐ろしい子…!
383名無しさん@ピンキー:05/01/21 08:16:13 ID:rWc6f8MD
鯖移動か・・・念のため保守。
384名無しさん@ピンキー:05/01/22 07:26:21 ID:8qmg99s2
グゥレイトISAPマン
385名無しさん@ピンキー:05/01/23 00:07:18 ID:MB64/x1D
    ∧_∧
   ( ・∀・)/ヽ 長く苦しい一週間がすぎて
    ノ つつ ● )
  ⊂、 ノ   \ノ   ようやく待望の更新日が!!!
    し'

386名無しさん@ピンキー:05/01/23 19:13:31 ID:Rn3+SjDz
なんかレスないなと思ったら鯖移動だったのか。
さて今日も楽しみだ。
387名無しさん@ピンキー:05/01/23 20:59:47 ID:EvWQYmrw
早く読みたいな!
388名無しさん@ピンキー:05/01/23 22:09:07 ID:a4/gHbUP
鯖移動して他の今の今まで気づかなかったorz
389名無しさん@ピンキー:05/01/23 22:27:14 ID:Ajdpjm5n
ISAPさんの降臨が遅いのは鯖移転のせいか、それとも…

嫌な意味でドキドキするけど、とにかく信じよう。
390名無しさん@ピンキー:05/01/24 00:33:28 ID:Ur8JFAOt
日が変わった・・・何があったのか、鯖移転に気づかないのか・・・
391名無しさん@ピンキー:05/01/24 00:46:07 ID:V3gZRAp/
ISAPさんを信じて待ちます!!
392名無しさん@ピンキー:05/01/24 04:21:15 ID:6bywBPyf
(´・ω・`)
393名無しさん@ピンキー:05/01/24 07:09:45 ID:Ad4SU1EE
うーん、どうしたのかな。
病気とかじゃないといいんですけど。
394名無しさん@ピンキー:05/01/24 09:19:16 ID:uzLXbXIb
アク禁とか?
395名無しさん@ピンキー:05/01/24 09:53:28 ID:PY+YdWrL
>394
かもなー。


1時間おきに確認にきてしまった。
とりあえず、のんびり待つとしよう。
396名無しさん@ピンキー:05/01/24 15:18:48 ID:AIc/xFI5
・・・・・・ひょっとして、スレが荒れてたからISAP氏に見捨てられた?

・・・どうしよう・・・・

・・・このまま来てくれなかったたら、どうしよう・・・・
397名無しさん@ピンキー:05/01/24 16:00:19 ID:Ad4SU1EE
次回が三週間先とか言うのであればいくらでも待てる俺がいる。
しかし、あるはずのものが無いと言う状況に陥るとたちまち
渇きはじめた俺がいる。

かふ・・・

かゆ・・・うま・・・
398名無しさん@ピンキー:05/01/24 18:51:01 ID:WKjjfCxc
一番の盛り上がりどころだしなぁ
ここで打ち切りだけは勘弁して下さい。

♪ドレス着て〜
399名無しさん@ピンキー:05/01/24 20:48:22 ID:wXSLWrWE
地球声の更新が有るまで、他の人発表したら駄目ですか?
400名無しさん@ピンキー:05/01/24 21:10:18 ID:knWQmK8t
>399
いや、いいよ歓迎
……って、俺が勝手に決めてもどうだろ

とりあえずノシ
401名無しさん@ピンキー:05/01/24 21:38:41 ID:gB7Qju3i
つーか最近えろくなかったし、たとえキンゲでもえろいほうがいいや。
402名無しさん@ピンキー:05/01/24 21:50:27 ID:Ur8JFAOt
いまアク禁食らってるのってどこだっけ。
DION軍かな?
403名無しさん@ピンキー:05/01/24 23:12:23 ID:sgpKJSJR
>>401
ISAP氏のエロは、物語の流れの中で自然に入るエロだからねえ。
正直、今の展開で唐突にエロがでるほうがイヤだけど。
いや、超個人的にね。
404名無しさん@ピンキー:05/01/25 00:00:14 ID:tXo4W5hV
でわ待ってる間にこちらなど。

ttp://web1.aaacafe.ne.jp/~asuka/toukou/ss/dera_g001.html

・・・しかし、まさかこの人が。
405名無しさん@ピンキー:05/01/25 01:14:20 ID:2BZCqiaM
>>403
心配しなくとも、俺もそうだ。
406名無しさん@ピンキー:05/01/25 08:29:56 ID:zgHbKB0/
>>404

第1話か・・・今後の展開が非常に気になる。
ジュドー&ハマーン、クリス&アムロ、見てみたいな。
シロッコ&レビルもあり?グロいなorz
407名無しさん@ピンキー:05/01/25 17:05:48 ID:AEcOEvmn
作者がLASssでは有名な人だったりする
408赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/25 23:04:11 ID:clseWluC
爆笑戦士SDガンダム 『四巻、五巻のアレが原作』

宇宙歴0078年。地球圏は不安定な状態にあった……が、そんなことは関係なしに若
者は青春を謳歌している。
数人の学生が運動着で走っている。某私立大学のお笑い芸能部員達である。
「止まれーっ! 全員、休め」
先頭を行く部長のブライトが振り向き号令をかけると、皆が思い思いに地面に腰を下ろ
して寛ぎ始める。
ドドド、と背後から馬が駆けてくる。人が乗っている。女だ。
「おいお前達。ここをエルピーの土地と知っての事か?」
馬上の女が言った。名をエルピー・プルと言う。
そう、ブライト達は他人の敷地に勝手に入って体力作りと称してジョギングをしている
のだ。しかも頻繁に。
「いえぇ、こちらのお庭の広さが丁度良い物で、つい……」
ブライトは腰を低く揉み手をしつつ、弁解する。
「ふざけるな! お前達のような庶民に、うろちょろされたくはない」
パシン! 手に持った、乗馬鞭を鳴らしながらプルはブライトとの距離を詰める。
「きにいらないにゃ」
部員の一人が聞こえよがしな声を上げた。当然、プルの注意はそちらに向けられる。
「きにいらんとはどういうことか?」
鞭がその部員の頬を打った。軽くである。脅しだ。今度、何か言えば容赦はしない。
「おなじ人間に貴賎はないにゃ。それを振りかざすのがきにいらいと言っているにゃ」
その部員はひるむ事なく言葉を続けた。
「名を……聞いておこうか」
「カミーユ・ビダン!」
バッシィィ!! 高い音が鳴った。一杯の力でプルは鞭を振るった。その衝撃がカミー
ユの脳に強い振動を与える。ふらりと、体が傾きカミーユは地面に倒れる。
「ふん! そいつと同じ目に会いたくなければ、二度と我が家に入るなっ!!」
プルが吼えた。その声は残りの部員の肝を縮ませるに十分であった。
気絶したカミーユを抱えて部員達が去っていくのを見てからプルもその場を去った。
409赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/25 23:05:28 ID:clseWluC
話はカミーユが6歳の頃に遡る。
父のどんきいは当時最高に受けている芸人として、エルピー・ゼータ男爵主催の芸能大
会に出場した。
だがその場でエルピー男爵は、どんきいを「つまらん」と散々に酷評したのだった。
その数日後、どんきいは凍らせた豆腐の角に頭をぶつけて自らの命を絶った。そして母
のセイラも夫の後を追った。
こうして両親を失ったカミーユはエルピー男爵を仇として、それを討つ事を目的に生き
てきた。芸能系の大学に進んだのもそのためである。

「う、うーん……。とーさん、かーさん」
「あ、カミーユ。気がついた」
「おれは……ここは、おれの家かにゃ」
「うん」
家と言っても、築数十年のボロアパートだ。寝床から上半身を起こしながらカミーユは
横に座る女を見る。
ファ・ユイリィ。お笑い芸能部のマネージャーだ。が、カミーユにとっては幼馴染の関
係が大きい。両親が健在だった頃はお隣さんで、カミーユがここに移った後も度々、身
の回り世話をしにきている。
「もう、カミーユったら。相手は男爵の娘よ。言って分かる相手じゃないわよ」
「そうだにゃ。エルピー・プルとか言ったかにゃ」
カミーユが立ち上がれるほどに回復したのでファは帰っていった。
一人だけになった部屋の中でカミーユは「ゼータの娘か。あれが……」呟いた。
翌日。プルは日課の乗馬中。行く先に一人、男が立っている。
「あいつめ……」
馬を止める。そのまま男を見下ろしながら言った。
「また鞭で打たれきたのか? カミーユ」
「俺のギャグを聞いてくれないか……」
そう言うカミーユの表情は、読めない。一体何故? 何の目的でそんなことを。そんな
事のためにまた不法侵入をしたというのか、この男は。
「いいだろう。やってみろ」
プルはカミーユを正面から見据えて答えた。
410赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/25 23:07:15 ID:clseWluC
カミーユのギャグは大体文章で表現できるものではない。強いて言うなら、体を張った
体当りギャグ。笑いのためなら死ぬ事すら安い。だが、下品さが付きまとう。
その下品さがプルには好きになれなかった。でも面白い事は面白い、一瞬笑いかけて体
が震える。
「笑いたければ笑えよお嬢さん」
「誰が! 私は名門エルピー家の娘だぞ」
カミーユはギャグを続けた。そしてプルは我慢を続けた。
が、その我慢にも限界が訪れる。
「お、おえぇ〜っ!」
我慢のし過ぎでプルはゲロを吐いたのだった。
自宅に戻ったプルは、笑った。だが疑問は残る。
”あのカミーユとは何者なのか”
「おいプル。帰ってきたならそう言わんか」
父のゼータだ。
「いいえ! お父様、私笑ってなんて。お月様を見ていたんです。かなしくて」
笑っていた所を見られたのではないかと、プルは慌てた。芸能界の首領とも言うべきエ
ルピー家の娘が、あんなちんぴらのギャグに笑ったなどと知れたらどうなるか。
「何を言っているお前。月? 今はまだ昼だ」
「そう……そうで、し……た」
バタリ! 切れ切れに言葉を発してからプルは倒れた。

お笑い芸能部部室。今は部員達がお茶をしている所だ。
「エルピー・プルが入院したって?」
「うん。どうやら急性体内ギャグ残留症だって」
話を聞きつけてきたのはファだ。女の子らしい噂好きで他にもぺちゃぺちゃと話を続け
ていく。
急性体内ギャグ残留症とはギャグの笑いを我慢し過ぎる事で発症する病気である。かな
り危険な病である。
”おれのせいか?”と、カミーユは良心が痛んだ。
両親の仇の娘が倒れたのだ。本来は喜ぶべきことであろう。
だが、「俺、今日は早退するにゃ」言って、部室を出た。
彼の中で、プルに対する別の感情が芽生えつつあった。
411赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/25 23:08:00 ID:clseWluC
カミーユが向かったのはプルの入院先。
「何? お前の血を輸血ぅ?」
ゼータが疑わしそうな目でカミーユを見て言った。
”何だこいつは? いきなり現れて、娘に血を分ける? 大方我が家に取り入ろうとで
も言うのだろう”
「あの病気は大量の血が必要なんだろう! 過去の事には目を瞑ってやる」
”過去だと?”
「それはどういう……」
ゼータが疑問を言いかけたところに「誰か、BAKA型の血を早くーっ!」看護婦が手
術室から飛び出してきた。
「俺が同じ型だっ!」
カミーユが乗り出して言った。
「しかしだな」そう言うゼータの血液はAHO型であった。
「あんた! 娘が死に掛かっているんだぞ」
「ぐっ……」
ゼータは黙るしかなかった。それから看護婦を見て頷く。いいぞ、と。
カミーユの輸血があってこそプルは回復し、直に退院することになった。
ゼータは病院での出来事をプルに聞かせた。
「そう、そんなことが」
複雑な心境であった。鞭打ったあの男が自分を助けるなんて。あの人のギャグに
(目の前で)少しも笑わなかったと言うのに。
彼女の中でもカミーユを特別に思い始める兆しが見えた。

宇宙歴0079年。地球から最も離れたスペースコロニー・サイド3はジオン公国を名
乗り地球連邦政府に対し独立戦争を挑んできた。
連邦軍は緒戦の惨敗から立ち直るため学徒動員を発令。軍団の再編を急いだ。
こうして地球の若者は次々と戦場へと送られていった。
芸能界のドン、お笑いの神、などと呼ばれるエルピー・ゼータ男爵の娘、プルの心の中
ではカミーユ・ビダンに対する淡い恋が芽生えていた。
”なんで私はあの男の事が気になるのかしら……。いつもくだらないギャグで私を馬鹿
にして”
今だ、自分の本心には気づかない。否、認めたくはないのだ。
412赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/25 23:09:29 ID:clseWluC
”会って、直接話をしなければ……”
何故か苦しむ胸を押さえプルは出かけ支度を整えはじめた。
その頃カミーユは自宅のボロアパート、万年床の上で胡坐をかいていた。
「ついに僕のところにも来たかにゃ……」
カミーユは手に持った封筒を弄びつつ言った。赤茶けた封筒である。
ピンポーン! 
”呼び鈴か? 誰だろう”
「はーい。どなた?」
玄関の扉を開けると、そこではピンポーン! ピンポーン! と球を鳴らしながら卓球
が行われていた。一人はプル。そしてもう一人は……否、もプルである。
”プルが二人?”
「他の住民に迷惑になる。何をしに来たプル」
プルはいつの間にか一人になっていた。
「お礼を言いたくて。輸血してくれたのでしょう、私に」
意外であった。あの強気のお嬢さんがこんな可愛らしくお礼を言ってくるとは。
「そ、そんなふうに改まっていわれると……。それよりどうしてプルが二人いたにゃ?」
「ひとりまんざいよ」
エルピー家一子相伝の技。その名の通り、本来二人で行う漫才を一人でやってのける物
である。
「それでは私、これで帰るわ」
言ってから回れ右して、立ち去ろうとするプルの腕をカミーユは掴んだ。
”体が触れたのは、初めてか?”
自問しつつカミーユは、言う。
「待つにゃ。せっかくだから家に上がっていきなよ。お茶くらい出すにゃ」
「出涸らしでしょ?」
「馬鹿にしないでくれ」
「いいわよ! お邪魔するわ」
その言葉に、カミーユの表情は緩む。つまり嬉しいのだ。
「うわぁぁ、ボロっちぃねぇ」
中に入ったプルの第一声がそれだった。
「でも、整理整頓はされてる。カミーユって几帳面なんだね」
その感想にカミーユは「違うよ」と言った。
413赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/25 23:11:06 ID:clseWluC
「世話好きな、お節介がいてさ。よく来るんだ。掃除したり、洗濯とかさ」
「その人、カミーユの恋人さん?」
「違うにゃ」言いつつ、カミーユは先ほどの封筒が目に付いた。
”まずい。あれ、出しっぱなしだったにゃ”
それを見られたくないという思いが働き、カミーユは早足で布団の上の封筒を広い、学
習机の引き出しの奥へと閉まった。
「ねぇ、今何を閉まったの? 赤くてその長かったけど……」
「何でもない。プルには関係ないにゃ」
言いながら、カミーユはもてなしの準備を進める。と言っても、薄い座布団とちゃぶ台
を出して、それからお茶と軽い菓子を出すくらいだ。
「粗茶ですが……」
少々芝居っぽく言ってみる。
「うむ。美味い!」
プルの口調も芝居がかっている。付き合ってくれているのだ。
「いいえ、冗談ではなくて。このイモダンゴもおいしいし」
もそもそ、と咀嚼しながらプルは言った。口の周りにお菓子のカスをつけているのが可
愛らしい。
「お嬢様なのに」
行儀が悪い、とカミーユは笑った。
「何よ! 人に貴賎が無いって言ったのは、あなたでしょ? 私よりたくさん食べてる
 クセに」
顔を膨らませながらプルはカミーユのほっぺに着いたカスを取り「ほら!」と言った。
「あらら、人の事は言えないにゃ……」
そして、二人は揃って笑った。
「あぁ、お茶がなくなってるにゃ。注いでくる」
カミーユが中腰で立ち、湯呑み茶碗を取ろうとしたとき、
「あらら、滑って」「畳が濡れちゃうよ」
二人は同時にちゃぶ台を転がる湯呑みを掴もうと身を乗り出し、そしてもつれた。
ガシャーン!
ちゃぶ台が傾き、湯呑みと急須と菓子箱が畳の上に落ちた。残っていた温い湯が畳に染
みていくのが見えた。
が、そんな事はもうどうでもよかった。
414赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/25 23:12:23 ID:clseWluC
「プル……」
「何?」
二人は、横向きに倒れたままで話を始めた。
「俺の子供を産んでくれないか?」
「カミーユ、それ冗談? つまらない」
「本気だにゃ」
カミーユはプルの返答を待たずに、彼女の言葉を封じた。それはキスだ。
「ん……んん、ちゅぅ……」
プルは抵抗をしなかった。それはつまり、目の前の男に惚れていると認めた事。
数日前までならどうか分からないが、今ならその感情が心地よく思えた。
大事にしたい、と。
「続けるなら、あっちに行こう」
カミーユはプルが自分を受け入れると見て、万年床を指差した。
ここで一旦、舞台はカミーユの住まうアパートの外に移る。
「洗濯物持って来たよ〜、カミーユ」
独り言いつつ軽く駆けて来るのはファ。手にはカミーユの下着の入った紙袋を持って。
「開けるから」
空いているほうの手がドアノブに触れようとしたとき。
「……ぁ、はっ……あぁ」
中から声がした。
ファは手を引っ込めて”なにかしら?”と疑問顔をした。
「確か、台所の方が……」
玄関から回り込んで台所方面に移動する。窓は曇りガラスだが、鍵は掛かっていない。
「う……んっ!」
窓を少しずらし中を伺う。見えた!
”カミーユと……誰? 女かしら。二人で布団の上で……”
心の声が続かなかった。中の二人がキスをしているのをファは目撃してしまったからだ。
”女の方、エルピーの娘じゃない。なんで……”
拳を作っていた指の力が弱まって持っていた袋が滑り、地面に落ちた。
ファは振り返る。彼女は涙を流していた。そしてそのまま、涙を拭う事も無く駆け出し
て消えた。
415名無しさん@ピンキー:05/01/25 23:18:14 ID:5+WnBlii
おお、なんかスゴく面白い!

>その数日後、どんきいは凍らせた豆腐の角に頭をぶつけて自らの命を絶った。
ハゲワラ。

センスが迸ってるしエロもある! 続き、楽しみにしてますよ。
416赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/25 23:19:05 ID:clseWluC
>363
うん。やってみせる。今はガンダムで書いてるから、いずれ。
>365>366>371>377
そういうわけで今回は爆笑戦士SDガンダムです。原作4巻〜5巻の長編のアレが原作。
正直、佐藤元が∀のSD描いてくれるととても嬉しかったりするんです。
SDのリリさん見たいから。
改行も、読みやすさを考えてやってみたつもりだが……。どうかな。
417名無しさん@ピンキー:05/01/25 23:41:47 ID:2BZCqiaM
「爆笑〜」を知らないのでなにがなんだかわからないが、
原作を読んでみたいと思わせられる、かなりの面白さだった。
418名無しさん@ピンキー:05/01/26 01:44:04 ID:5sl/awet
GJ! 良いモン読ませて貰いました<(_ _)>
419名無しさん@ピンキー:05/01/26 11:17:00 ID:iNd7tFTt
>>404
面白かったよー。
紹介どもー。
しかし、今週はISAPさんお休みか。
残念。
420名無しさん@ピンキー:05/01/26 11:36:24 ID:xn+yKlba
>>419
興味がわいたんで読んでみたんだが、たしかにそこそこ面白いな。
しかし、レビルって権力志向だっけ? なんか違うような。

今週はISAPさんお休みだからつまらんなあ。
仕事がお忙しいのかな?
421名無しさん@ピンキー:05/01/26 19:45:46 ID:M8BV35Sm
オモロイ!かなり笑いました!赤すり氏GJです。
なんだか長編の予感‥‥エロにも(・∀・)キタイ!!!

しかし、ISAPさんどうしたんだろう‥‥心配だ。
体壊したりしてませんように。
事件に巻き込まれたりしてませんように。
早くこのスレで会えることを楽しみにしてます。
422赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/26 21:30:27 ID:UYENc3UW
カミーユとプルは布団の上に移ってからもう一度キスをした。
その時、カミーユは背後の(台所側)壁の外から音がしたのを聞いて、そちらを向いた。
「うん?」
「どうしたの」
「い、いやぁ……」”空耳だろうか”
そういってからカミーユはプルに向き直って「服、脱がすにゃ」言って手を伸ばした。
手を動かしつつ、カミーユは舌をプルの首筋から肩へ滑らせた。
「あっ! はぁん! くすぐったい……」
その感じにプルは体を縮ませた。
舌を離して、カミーユが囁いた。
「楽にして。脱がせられない」
「なら、舐めないで」
”勿体無いけど”と、思いつつカミーユはプルの言う通りに舌よりも手を動かす事を優
先した。
するり、とプルの服が落ちる。それから彼女は、服を丁寧にたたんで少し離れた所に置
いた。下着姿のままで行われるその行為にカミーユは唾を飲んだ。
”い……色っぽいにゃ”
堪らない。気持ちが昂ぶってカミーユの手はプルの体に触れた。
「あら……大きい手。男の子だぁ」
触れたところは胸。下着越しとはいえ、女を知らないカミーユは舞い上がる。
指を動かし、揉む。
”堅いなぁ……。小さいからか?”
「黙ってないでさぁ、何か言ってよ。私ばかり脱いで、馬鹿みたい」
「あっ! そう、そうにゃ」
「今度は私が脱がせる番!」
それから二人は服の脱がしっこをし、一糸纏わぬ姿となった。
その時にはもうカミーユの物は硬く張り詰めていた。
「男の人って、みんなこうなの?」
プルの手が、興味深そうにカミーユの物に触れた。
ぴくん、とカミーユが振るえた。
「そこは……触らないで欲しいにゃ」
「どうして?」言いながらもプルは、そこに魅入られたように手を絡ませる。
423赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/26 21:32:00 ID:UYENc3UW
「我慢が、出来なくなる!」
カミーユは少し大きな声で言ってから、プルの体を勢い良く、だが優しく布団に倒した。
布団の匂いがプルの鼻をついた。それは、カビか汗か、それ以外か。
いずれにしろ心地よいものではないがプルは
”これがカミーユの匂いなんだ”
と、うっとりした。
カミーユは「入れるにゃ」と短く言ってから、自分の硬く大きなそれをプルの縦に走る
”筋”に当てた。そこは、内側から染み出た体液で、ぬめりをおびている。
どちらからとも無く、体を近づけて二つの体が重なった。
「あーっ! ひゃあ……ああぁーっ!!」
プルの高い声が部屋に響いた。
カミーユが腰を引くと「ふぅ……ぅうん」
突くと「ひゃーん! ひぃぃ……」プルは忙しく、声を発した。
そのプルの反応はカミーユの中の雄を解放する。
腰を振る動きが早まった。
「あっ! あっ! ああぁ……。駄目ーっ! そんなに打ちつけないでーっ!」
「ぷ……プルーっ!」
女の名を叫んだ瞬間。カミーユの快感は頂点に達してそして……
「あぁぁ……熱い? 何かが、中に流れて……」
プルは自分がカミーユの子を宿す事を強く願った。

「それじゃ……改めて、私、帰りますね」
身支度を整えてからプルが言った。
「ああ、送っていくよ」
カミーユは言いながらプルと手を組んだ。名残惜しいから。
何も知らない人が見れば、二人はいいカップルに見えたろう。
二人が並んで玄関のドアを開けた。
「……!?」「お父さん」
そこにはエルピー・ゼータがいた。
ゼータは黙ったまま、全力の拳をカミーユの顔面に叩き込んで。その衝撃でカミーユの
体は吹き飛び壁にぶつかってようやく止まった。
「お父さん! いきなりなにをするんですか!?」
424赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/26 21:32:47 ID:UYENc3UW
「だまらっしゃいっ!!」
プルの悲痛な叫びもゼータを止めることは出来ない。そのまま土足で室内に上がりこみ
カミーユの襟を掴み引っ張り挙げる。
「こいつは、こいつはな、どんきい・ビダンの倅だ。私を仇として狙っている、そう言
う奴だ。お前に近づいたのもな」
病院で会って以来、カミーユを怪しく思ったゼータはその素性を調べて知っていた。
”そ、そんな……カミーユ・ビダン。確かに同じ苗字だけどそんな事って”
プルもどんきいの末路は知っていた。彼の最後の舞台となったその大会を彼女も見てい
たのだから。父ゼータの隣の席で。
ゼータの視線が先ほどまでカミーユとプルが愛し合っていた布団を捉える。
敷布団には、赤い染みが広がっていた。
「娘を傷物にしたか」
「俺を……殺すのか?」
他人事のように言ってからカミーユが憎悪の目でゼータを見た。
「今、考えている」
「殺さば殺せ! そのほうが一層楽になれるにゃっ!!」
カミーユは堂々と言った。そして続けた。
「なにせ俺には、赤紙が届いているからにゃ!」
赤紙とは召集令状のことである。
その由来は太平洋戦争時の日本軍が学徒動員をした際、質の悪い赤味かかった紙を使っ
た事にあるが、宇宙世紀の今日でもそれが形式的な風習となって残っている。
”あの赤くて長いのが、それだったの……カミーユがせん、そう、に……”
プルの心の声はそこで途切れた。ショックで彼女は気を失ったのだ。
エルピー親子がいなくなり、カミーユは痛む頬を押さえつつ外に出た。
ふと、足に何かぶつかった。
「紙袋? 俺の下着が入って。ファが……来ていたのか?」
425赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/26 21:34:32 ID:UYENc3UW
カミーユの旅立ちの日が訪れた。
最寄の駅には、大学の後輩やどんきいの威光を崇拝する者達が集まってきた。
「カミーユ先輩ばんざーい」「どんきいの倅、立派に戦って来い」
様々な声援を受けながらカミーユは思った。
”この声を一つ一つのためにも、俺は死なない。必ず帰ってくる”
ホームに立つ見送りの中にはファもいた。目が合う。
何か言おうと思ったがカミーユは言葉に詰まった。先日の件以来、どうも話づらく疎遠
になっていた。
そのファが前に出てカミーユに何かを差し出した。
「これ千人針。みんなで編んだのよ」
そう言われてホームを見ると全員がニッタリと笑っている。つまり針を通した者達だ。
「ああ、ありがとう」
やがて、ジリリリリィ、と発車を告げるベルがなった。ドアが閉まる。
風景が動き出して列車はカミーユを死神が列を成す戦場へと運ぶ。
「プルは来てくれなかったか」
諦めかけて客室へ行こうとした、その時
「プルっ!!」
ホームの柱の影にエルピー・プルがいた。
その姿は普段の身なりとは違い、市井の娘が着るような服だった。
その唇が動く。
「私、信じます。生きて帰ってくることを。その時こそ本当の気持ちを教えてください」
それが声となってカミーユに届く事は無かった。
426名無しさん@ピンキー:05/01/26 23:49:30 ID:869TKWrG
>>421
ISAPさんは、このスレを赤い垢すりさんに任せて立ち去られました。
427名無しさん@ピンキー:05/01/27 00:30:58 ID:yWc0qiOf
ISAP氏が戻ってくる可能性が少しでもある限り…
俺は待ち続ける。
428名無しさん@ピンキー:05/01/27 00:44:30 ID:xavmvM+i
>>427は―

二度とV.O.Eの続きは読めなかった…。

ROMと職人の中間のちゃんねらーとなり永遠にエロパロ板をさまようのだ。

そして来るのを止めたいと思っても止められないので ―そのうち>>427は期待するのをやめた。
429名無しさん@ピンキー:05/01/27 01:18:00 ID:rucPWPy4
まぁISAP氏もリアルの方が忙しそうな人だからねぇ。
あれだけ律儀な人なんだからいきなり切るって事も無いだろうから、まったり待ちましょうや。
430名無しさん@ピンキー:05/01/27 06:02:44 ID:/5tgVc4C
>>428
>>261

(・∀・)ニヤニヤ
431名無しさん@ピンキー:05/01/27 11:01:36 ID:mOh33gn/
ISAP氏は

──次回、1月30日。    と書くつもりで



──次回、1月23日。    と間違えて書いてしまい、気付いていないに一票。
432名無しさん@ピンキー:05/01/27 14:03:21 ID:MAu3nMfi
突然飽きて見限ったに1票。
433名無しさん@ピンキー:05/01/27 15:22:56 ID:997TKuBP
馬鹿野郎、そんなこと言うと泣くぞ、号泣するぞ、おいコラ。
434名無しさん@ピンキー:05/01/27 15:47:55 ID:ZTiZdM0w
ほら泣け
すぐ泣け
疾く哭け
435名無しさん@ピンキー:05/01/27 15:48:29 ID:H6dhj6X4
>>433
心配すんな、ありえねぇ。
いままでの実績がちゃんとある氏と、
唐突に現れた厨房の妄言と、
お前はどっちを信じると言うのだ。
436名無しさん@ピンキー:05/01/27 16:03:06 ID:997TKuBP
貴方の心遣いの方に泣けたよ・・・・・・・
dクス
437名無しさん@ピンキー:05/01/27 19:20:05 ID:6enlgVSZ
>>赤い垢すりさん
前半部分、声出して笑いました。
血液型のシーンで一気にぐぐぃっと惹き付けられ、想像以上!
このセンスが大好きになったので、戦場やそれ以降も楽しみにしてます。
438名無しさん@ピンキー:05/01/27 19:42:23 ID:6enlgVSZ
書き忘れましたが、改行について。
一行40文字くらいだと読みづらいので、だいたい30文字前後がいいかと。
(ちなみに↑は32文字)
個人的には、長い一文と極端に短い一文を同じ行に奥よりは
それぞれを別の行にした方が、見栄えはいいかな〜っと。

例えば>>410だと
>カミーユのギャグは大体文章で表現できるものではない。
>強いて言うなら、体を張った体当りギャグ。
>笑いのためなら死ぬ事すら安い。だが、下品さが付きまとう。
とか。

ブラウザや文字のサイズによって見た目が変わるので、一概には言えませんが…
あと。
ttp://www.xp9.org/~edit-/
にあるEditStoryってツールなら確認には便利かも。
プレビュー機能(Ctrl+Lで出てくる)なら、だいたいの見え方が掴めそうな。
439赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/27 22:34:58 ID:usNmxCWn
カミーユの配属先は第十三独立戦隊と言った。
「まぁ、名前は仰々しいが軍団の再編で新部隊が次々と出来てな。テキトーな名前さ」
隊長のアッシマー少尉は笑いながらそう言った。全体的にずんぐりむっくりとした大柄
な男だった。
「俺にしたって戦争が始まったから士官学校を繰り上げで卒業になってな。そういうわ
けだから、堅苦しいことは必要ないさ」
「隊長は随分と丸々した方なんですね」
それはカミーユがアッシマーを見た率直な感想だった。
「ほっとけよ……」
少尉は案外、神経質な男のようだった。
カミーユが第十三独立戦隊に配属され一月余りが過ぎた。
その間にカミーユには新しい女が出来ていた。その名前はトロピカルドム。通称”トド”
同じ部隊の女兵士である。
女兵士の数は少ない。そのために個室が与えられており、男と二人で過ごすのに不都合
は無かった。
明かりの無い暗い部屋。ベッドの上で影がうごめく。カミーユとトロピカルドムだ。
カミーユが腰を突く度にトドの胸の拡散ビーム発射口が点滅した。
”まぶしーにゃ。トドちゃん……”
その光りが二人の裸体を闇に浮かばせ、瞬く間にまた影になる。
段々と点滅の間隔が短くなる。過去何度かの交わりで、それがトドの絶頂の前触れだと
カミーユは学習していた。
一際大きな光りが発せられた。そして、二人はぐったりしてと動かなくなった。
ベッドでごろごろしながらカミーユは、ふと思い出したように言ってみた。
「ねぇ、トドちゃん」
「うーん? 何よ」
トドの口調は気だるさをまるで隠していない。
”疲れているのよ。寝かせてよ……そんな気も回らないなんて坊やね”
心の声は聞こえない。当然カミーユはそんなトドの気持ちなど知った事ではない。
「君の……陰毛が欲しいにゃ!」
「!!」
440赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/27 22:37:01 ID:usNmxCWn
トロピカルドムは絶句した。
「そんなの嫌よ! まったく何を考えているのかしら、もう。幻滅だわ。あげられるわ
けないじゃない!!」
そしてトドはヒステリー気味にまくし立てた。
「ご、ごめん。いきなりこんな事言われちゃ、そりゃ嫌だよね。女の子だし……ごめん」
何度もしつこいくらい頭を下げながらカミーユは部屋を出た。
自室に一人だけになったトドは、顔を真っ赤にしながら呟いた。
「そんなの、無理に決まっているじゃない。私、生えてないんだから」

トロピカルドムとの気まずい一夜の翌日。カミーユは隊長と組んで見張りの任務に就い
ていた。四Km先に陣を置くジオン部隊を塹壕に身を隠しながら見張る。
「攻めてきませんように……」
「心配しなさんな。両国のお偉いさんが南極に集まって、戦争を終わらせる話し合いを
してんだと。その交渉が纏まればそれで終わりさ」
アッシマーの言い方が軽ければ軽いほどカミーユの心配は深刻の度を高めていった。
”そんなに巧くいけばいいけど……。見張りなんて真っ先にやられるかもしれない。
こんな事ならプルの陰毛を貰っておけばよかったにゃ”
考えるうちに、プルの裸体がカミーユの脳裏をよぎった。
成長途上の少女の体。腰がくびれて、艶やかな髪
「おい! ボーっとして。 おい、カミーユ貴様」
柔らかな、尻……
「返事をせんか、貴様! 修正してやるーっ!!」
アッシマーの拳が振り上げられた瞬間、
ドカアァァーッ!!
塹壕の近くで大きな爆発が起こった。
突風が巻きおこり吹き飛んだ土砂が塹壕に流れてくる。
「な、何事だ!? カミーユ、状況を確認しろーっ!」
「はっ? はいっ!!」
ようやく、正気を取り戻したカミーユはあわてて首から下げた双眼鏡を覗き込んだ。
”土煙が上がっている。どんどん大きくなって……近づいてくる!?”
「ジオンが、ジオン軍が動いています!」
「な、なんだってーっ!!」
441赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/27 22:38:01 ID:usNmxCWn
この日、連邦とジオンの間で行われていた停戦交渉は決裂した。
連邦は事実上ジオン公国の独立を認めるものと誰もが思っていたその場に、一人の人物
が飛び込んだことで状況は一変した。
その人物の演説で連邦の世論は一気に戦争継続へと傾き、その場では戦争を続ける上で
のいくつかの約束事が取り交わされただけだった。
(読者諸氏には説明の必要もないだろうがこの”約束事”が南極条約である)
カミーユは大怪我を負い、担架で病院のある街まで運ばれることになった。
その途中でカミーユは四肢がバラバラになったトロピカルドムの遺体を見た。
「トドちゃん……トロピカルドムさん!」
気分の悪くなったカミーユは吐いた。涙とゲロが入り混じったものが地面に広がった。

「ねぇ、お父様」
プルは前々から気になっていた事を父に問いただした。
「十数年前の芸貧館での事。どうしてカミーユのお父様の芸をばかにしたの?」
”私はおもしろかったのに”
娘の思いつめた表情にゼータも重い口を開いた。
「分かった、話そう。実はな……」
ゼータは遠くを見るように目を細めながら記憶を遡った。
そして父の真意を知ったプルは、驚きを隠すことが出来ず声となって出た。
「ええー、それじゃあ……」

「君がカミーユ上等兵だね。まあ楽にしたまえ」
幸いにしてカミーユは一命を取り留めた。だが前線への復帰とはならず、今こうしてハ
ンブラビ司令の呼び出しを受けていた。
ハンブラビはこの辺の連邦軍で一番偉い軍人である。
いつも笑顔のように口が釣りあがっており、とてもそんな偉い人に見えないが。
「報告によると、君が考え事をしていたために、敵の動きを掴むのが遅れ奇襲を受けた
そうだね……」
「はい。間違いありません」
さすがに、女の事を考えていたと言えなかった。
「そんなふうに考え事をされていたら困るんだよ。他の兵士の士気にも関わる。ま、そ
ういうわけで君には別の場所で働いてもらうよ」
442赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/27 22:39:06 ID:usNmxCWn
以下はその時に発行された辞令からの一部抜粋である。

【辞令】
・カミーユ上等兵へ、下記の任務に就く事を命ずる。
地球連邦■■エリア、■■兵器工場における兵器製造工程。

地球連邦軍■■方面司令官 ハンブラビ大佐
(■は、機密保持のための検閲です。ご了承ください)

「それで地図も貰ったけど……」
列車での移動中、居眠りしたカミーユはよだれをたらし、地図のインクは滲んでいた。
「これじゃあわからんにゃ」
頼りにならない地図を頼りに歩くこと数十分。前方に斜めに傾いた屋根が見えてきた。
高い煙突は煙をもくもくと吐き出し、大きな機械が動く音が響き渡っている。
典型的な化学工場の趣である。
「ここかな?」
カミーユは心細さもあって、よく確認もせずその工場に入っていった。
中身の詰まったダンボール箱を整理している男にカミーユは声をかけた。
「あの、こんにちは……」
「おや? 新入りさんかい。話は聞いてるよ、じゃあさっそく」
男はカミーユを建物の中に案内しラインの仕事を頼んだ。
「プレス機から出てくる部品に不良が無いか、チェックするんだ!」
簡単な説明だけで男は元の仕事に戻っていった。
カミーユの目の前のラインに、プレス機から何かが吐き出されて流れだした。
プラスチック製の細い棒が四角い形をしており、内側に枝が無数に突き出しており、
その枝に金型で形成された部品が付いている。
つまり、プラスチックモデルのランナーだ。
”これが武器?”
カミーユは疑問に思いながらも、その仕事に従事した。
カミーユが行方不明になったことは、時を置かずハンブラビ大佐にも届いた。
だが軍は一人の脱走兵を処分するよりも十人のヒヨッコをベテランに育てる事を重視し
た。結果としてカミーユは遺体未確認のまま戦死扱いとなった。彼に家族がいないため
443赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/27 22:40:34 ID:usNmxCWn
た。結果としてカミーユは遺体未確認のまま戦死扱いとなった。彼に家族がいないため
捜索願が出されることもなかったから、この処分はいとも簡単に成立したのである。
こうしてカミーユ・ビダンは書類上では死者となった。
やがてカミーユは自分が働いている工場が、プラモデルの製造工場だと気づいた。
だが、軍からは何も言ってこないし工場の人達は気さくでやさしい。なにより給料がよ
かった。そのため、そこで働くことに何の異議も挟まなかった。

ある日、事故が起きた。
カミーユが金型プレスマシンに挟まれたのだ。幸い、カミーユは軽症で済んだ。
が、事はそれで終わりではなかった。
カミーユを型とした製品が市場に流れたのだ。普通なら不良品として回収されるはずが
何故か消費者には大ウケ。正式な商品として売り出されることになる。
問題は生身の人間(カミーユ)が型となるため大量生産には不向きなことだったが、そ
れすらもレア物としての価値を高めることに一役買っていた。
(また型の体調によっても形が変わるので一つとして同じものが存在しない)
このカミプラ(カミーユ・プラスチックモデルの略)は連邦、ジオンを問わず大ヒット
し社会に大きな動きを起こす事になる。
「カミプラの流通量が少ないのは、戦争に物資が回されているからではないか?」
そう考える人々がいた。
前述の通り、この考えは誤解なのだがカミプラの製造工程は社内でもトップシークレッ
トになっており消費者が真実を知るわけもない。
やがて、カミプラファンは反戦派政治団体をも巻き込んであちこちで暴動を起こし始めた。
こうなっては戦争どころではない。
そして運命の宇宙歴0080年1月、地球連邦政府とジオン共和国
(既に公国は解体していた)との間に休戦協定が結ばれた。
戦後、カミーユはカミプラの全権利は自分にあると主張。独立し起業した。
カミプラを始め、自らの外見を模したキャラクター商品は次々とヒットし数年が過ぎた。
「社長、劇場版機砲戦士Zカミーユ公開に併せた臨時増産ですが、どこの工場も限界ま
で稼動しており生産が追いつかない状態です」
444赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/01/27 22:42:39 ID:usNmxCWn
朝一番に、秘書が報告にやってきた。髪はオカッパで、目は細く冷たい印象がある。
”いい、女だ。男に媚びる様子がない。それがいいにゃ!”
社長と呼ばれた男は心ではいやらしく笑いながらも、仕事の話に応じる。
「わかった、工場を後10箇所建てよう」
その社長こそがカミーユ。今や彼は地球圏最大も総合玩具メーカーの社長として財閥を
築き、その総帥となっていた。
「それでは続きまして、機砲戦士カミーユシートテェースティ関連商品の在庫問題につ
いてですが」
秘書の話はカミーユの耳を右から左に抜けていく。
今、カミーユは初めての女の事を思い返していた。
「プル……会いに行く。もうすぐ」

「カミーユ……」
部屋のバルコニーから夜空を見上げてプルが呟いた。
「戦争が終わったのに、どうして帰ってこないの? 私、貴方に真実を話さなければな
らない」
再会の時が、すぐそこまで来ていることを彼女は知らない。

本日はここまで〜。
>442の最終行と>443の第一行が重複しました。
どちらかを無いものとしてお読みください。
おわびして訂正します。
445名無しさん@ピンキー:05/01/27 23:16:20 ID:rucPWPy4
GJ! お疲れ様です<(_ _)>
次回も期待してます(^_^)v
446名無しさん@ピンキー:05/01/28 00:11:08 ID:0tQqHT5s
SD知らんけど
>問題は生身の人間(カミーユ)が型となるため
禿藁 全身プレスされてもなんともないのかっ!!
447名無しさん@ピンキー:05/01/28 02:22:31 ID:+g7D5stb
トロピカルドムにやられた…w

>トドの胸の拡散ビーム発射口が点滅した。
>涙とゲロが入り混じったものが地面に広がった。
>軍からは何も言ってこないし工場の人達は気さくでやさしい。

このあたりがツボだw 淡々としているのがいい。
448名無しさん@ピンキー:05/01/29 01:05:35 ID:KKJpYzbI
ISAPさん  COME BACK〜
449名無しさん@ピンキー:05/01/29 05:24:38 ID:AjtFB1hE
明日を信じて

いや、マジで文字通りだなこの場合
450名無しさん@ピンキー:05/01/29 22:21:31 ID:S/25jNnH
今から24時間後、笑っているか泣いているか……
ただひたすら信じるしかないな。
451名無しさん@ピンキー:05/01/29 23:53:01 ID:nH76VDgO
来る、絶対に来る。俺はそう信じてる。
452名無しさん@ピンキー:05/01/30 00:49:34 ID:cDKWu48P
逆に言えば今日も来なかったらISAPさんの身に
何かあったと考えるほうが自然だ。
それはまずいなあ。
453名無しさん@ピンキー:05/01/30 00:55:00 ID:e8bT0xh5
スマトラの災害救助のボランティアに出かけてしまったとか・・
454名無しさん@ピンキー:05/01/30 01:59:48 ID:guDE20ik


455名無しさん@ピンキー:05/01/30 02:13:06 ID:UaYyoJ/U
キャンプインの準備で忙しいんだよ
456名無しさん@ピンキー:05/01/30 11:05:09 ID:YRGNF3DY


       ドンドコ ドンドコ・・・
    ∧ ∧   ,,──,−、
    (,,゚Д゚) / (:  :(  ) ))
     |つ/つ  `ー─``ー'
   〜|  |   ┣━━┫┨
    U U   ┠┤  ┣┫

457名無しさん@ピンキー:05/01/30 11:06:20 ID:YRGNF3DY

         あ〜こりゃこりゃ♪
      ∧_∧
     (*´∀`)  ISAP祭りの準備〜♪
     (   つつ
     (_⌒ヽ
 ⌒Y⌒  ,)ノ `J
458名無しさん@ピンキー:05/01/30 16:46:23 ID:E+UU9peP
けっこう鍛えてます
459ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:17:48 ID:h6v7R5bK
私を待っていて下さった方には、心からお詫びとお礼を申し上げます。

460ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:18:32 ID:h6v7R5bK


「ここが最後の家なのに‥‥‥」
家来達はがっかりしましたが、諦めずに言いました。
「お宅には、他に娘さんがいないのですか?」
「勿論、他にはいませんよ」
意地悪な継母が、そう言った時、シンデレラが入ってきました。
「そのガラスの靴は私の物です。
 私にも、履かせてみて下さい」

「まあ、呆れた」
「ずうずうしいったら、ないわね」
「薄汚い灰娘!」
継母と連れ子達は、口々に罵って遮ろうとしました。
貧しい身なりをしていてもシンデレラのを目を見張る美しさに
家来達は、迷わず言いました。
「どうぞ、履いてみて下さい」
シンデレラが足をすっと伸ばすと、ぴったり靴に納まりました。


   ポプラ社世界名作ファンタジー「シンデレラ」より


461ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:19:17 ID:h6v7R5bK






  「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第111回







        since 2002,2003,2004,2005   ISAQ > ISAP PRESENTS.

462ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:20:00 ID:h6v7R5bK
履歴:

ガンダムヒロインズ
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464ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:22:04 ID:h6v7R5bK
[南極条約] ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/index.html
  こちらのサイト様で、過去ログの総集編を保管戴いています

第1話(連載第1回〜第2回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe.html
   【挿絵 プルスキー様】
第2話(連載第3回〜第6回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe2.html
第3話(連載第7回〜第9回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe3.html
第4話(連載第10回〜第13回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe4.html
第5話(連載第14回〜第16回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe5.html
第6話(連載第17回〜第19回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe6.html
第7話(連載第19回〜第23回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe7.html
465ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:22:57 ID:h6v7R5bK
第8話(連載第24回〜第27回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe8.html
第9話(連載第28回〜第33回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe9.html
第10話(連載第34回〜第38回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe10.html
第11話(連載第39回〜第43回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe11.html
   【挿絵 チップ様】
第12話(連載第44回〜第48回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe12.html
第13話(連載第49回〜第52回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe13.html
第14話(連載第53回〜第56回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe14.html
   【挿絵 チップ様、ンダ様】
第15話(連載第57回〜第60回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe15.html
466ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:23:48 ID:h6v7R5bK
第16話(連載第61回〜第64回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe16.html
   【挿絵 チップ様】
第17話(連載第65回〜第68回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe17.html
第18話(連載第69回〜第72回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe18.html
第19話(連載第73回〜第76回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe19.html
第20話(連載第77回〜第80回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe20.html
第21話(連載第81回〜第83回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe21.html
バレンタイン・ゴーゴー
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voev.html
第22話(連載第84回〜第87回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe22.html
467ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:24:31 ID:h6v7R5bK

ガルダ級輸送機アウドムラの両翼の20本余りのエンジンが、大きな唸り声を上げる。
噴煙の立ち昇るチェクラプコック空港に、ジェット気流の爆音が響いた。
アウドムラのブリッジで操縦桿を握っているのは、臨時パイロットの若い男である。
チータムという名の青年の顔は、緊張と不安で青褪めていた。
傍らに立つミライ・ノアが、硬直している彼の腕をそっと触りながら囁く。
『大丈夫、落ち着いて? タイミングは私が助けるわ』
通信スクリーンの中から聞こえて来るミライの声は、あくまでも柔らかい。
その音色を、ハヤト・コバヤシは量産型ガンキャノンの操縦シートで懐かしく聞いた。
かつて、友人であるカイ・シデンがミライを称して“お袋さん”と言った事がある。
7年前は些かの苦笑をもって受け止められたものだが、今なら納得出来るセリフだ。
その笑顔は、周囲の人間をリラックスさせる暖かさに満ちていた。
ミライに励まされた臨時パイロットは、表情を引き締めてハヤトに叫んで来る。
『ハヤト艦長、アウドムラ離陸体勢に入ります!』
アウドムラの巨体は、一回激しく震えた後でのろのろと爆炎の滑走路を走り始めた。
作戦標準時刻は15:43──シャトル打ち上げまで、余すところ2分となっている。
468ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:25:18 ID:h6v7R5bK
打ち上げ台の上に鎮座しているシャトルから、鈍い振動と騒音が伝わって来た。
震えるシャトルを横目で見つつ、ハヤトは迫り来るスードリを強い視線で睨み付ける。
『ミライ、スードリは更に速度を上げたわ』
空港管制塔から、オペレーターのセイラ・マスの流石に緊迫した声が流れた。
『‥‥‥103‥‥‥102‥‥‥101‥‥‥』
更に、別回線では既に100を切った打ち上げのカウントダウンが中継されている。
海上遠くにいたはずのスードリの機影が、一層細部が判る位に近付いて来た。
『艦長、取り舵でしょうか、面舵でしょうか!?』
次第に速度を上げるアウドムラのブリッジから、チータムの焦燥した声が上がる。
“取り舵”とは船の進行方向を左に、“面舵”とは逆に方向を右にすることだ。
現在の状況では、アウドムラの離陸ルートの選択は究極の判断である。
此方が取り舵で敵が面舵なら、正面衝突は避けられずカラバ隊は全滅である。
ハヤトは、背中に嫌な汗が流れ落ちる感覚に首を大きく振った。
このままアウドムラが滑走路に残っていれば、間違いなく上から押し潰されてしまう。
そして、ハヤトが決断を下すまでに残されている時間はほんの数秒だった。
469ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:26:08 ID:h6v7R5bK
滑走路上のアウドムラの機体は、次第に速度を上げてスードリに突撃するように走る。
『‥‥‥ハヤト』
気遣うように掛けられたミライのセリフは、恐らくアウドムラのクルーの総意だった。
スードリの緑色の機体が、刻一刻と海面から大嶼山海岸へと容赦なく近付いて来る。
通信画面の中のミライが、そしてセイラが真っ直ぐな瞳でハヤトを見つめた。
逃げられるものなら逃げ出したい──そう思いながらもハヤトは逃げ出せはしない。
ふと、スードリの機首が微かに左に動いたような気がした‥‥‥
敵が取り舵ならこちらも取り舵だと判断して、ハヤトはミライに叫ぼうとする。
その瞬間、まるで諭すように、気遣うように声が聞こえた。

──義父さん、面舵だよ。

「!! ミ、ミライさん! 面舵一杯ですっ!!」
ハヤトが怒鳴るのと同時に、ミライは面舵を切りつつアウドムラを全速で離陸させる。
殆ど同時にスードリも面舵を取り、2機は翼の端が軽く当たっただけですれ違った。

『‥‥‥5‥‥‥4‥‥‥3‥‥‥2‥‥‥シャトル発射っ!!』
いつの間にかラストカウントに入ったシャトルが、ノズルから盛大に炎を噴出する。

470ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:27:00 ID:h6v7R5bK

カミーユ・ビダンは、驚愕の表情でフォウ・ムラサメの冷静な顔を見上げる。
「本気なのか。フォウ? フォウっ!」
少年にとって、先刻まで微笑んでいた少女が自分に殺意を向ける事が信じられない。
しかし、フォウが突きつけて来た無反動拳銃の銃口は微動だにしていなかった。
少しの間、自由落下を続けるサイコガンダムのコックピットの中に静寂が流れる。
フォウの切れ長の細い瞳が、混乱したままのカミーユを見据えた。
沈黙を破ったのは、コンソールの通信機から流れ出した甲高い女性の声である。
「フォウ、エゥーゴのシャトルが発射するわ! 阻止しなさい!!」
ナミカー・コーネルのセリフを聞いたカミーユの瞳が、愕然と見開かれた。
カミーユは、慌ててノーマルスーツの腕時計を見る──作戦標準時刻はジャスト15:45。
「‥‥‥っ!!」
カミーユは、今の今までシャトルに乗り込むタイムリミットを忘れていたのだ。
サイコガンダムのコックピットに座り込んだまま、カミーユは絶望で震えた。
次の瞬間、開け放たれたハッチから耳をつんざく轟音が流れ込んで来る。
それは、かつてカミーユがケネディやヒッコリーで聞いたシャトル打ち上げ音だった。
471ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:27:49 ID:h6v7R5bK
これで、カミーユはまたもや宇宙へ還る手段を失ってしまったのである。
「そう‥‥‥カミーユは、シャトルに乗るはずだったのね‥‥‥」
フォウは、顔面を蒼白にしたカミーユを凝視した後でゆっくりと拳銃を構え直した。
それから、少女はカミーユのヘルメットの脇で無造作に拳銃を撃つ。
「フォウ!?」
サイコガンダムのハッチ脇に突き刺さった弾丸に、カミーユは思わず声を上げた。
カミーユは、自分が宇宙へ戻れなくなったという衝撃から立ち直れないままである。
だが、フォウは再び銃口を少年の鼻先に吐き付けて唇を歪めて微笑む。
「出ていって? もう顔も見たくない」
「フォウ! でも‥‥‥!」
ゆっくりと腰を上げて後ずさるカミーユに、フォウは冷たい視線を向けるだけだ。
「今度近付いたら、本当に撃つわ。いいわね?」
カミーユは、危なっかしい足取りでサイコガンダムのコックピットから這い出る。
身体を持っていこうとする突風に逆らい、カミーユはガンダムMk-Uへと帰り着いた。
必死で操縦席に転がり込みながら、カミーユは不安そうに後ろを振り返る。
472ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:29:18 ID:h6v7R5bK
サイコガンダムのコックピット・ハッチは、無情にも既に半分以上が閉まっていた。
息を呑むカミーユの身体が、急激に下方へ向けて引っ張られる。
ガンダムMk-Uを抱えたまま、サイコガンダムが出力を上げて移動を始めたのだ。
シートに着いて通信回線を開けたカミーユの耳に、アムロ・レイの怒声が響く。
「カミーユ、一体何をしていた!? シャトルはもう発射したぞ!!」
ふと見ると、サブスクリーンには上昇を続ける打ち上げシャトルの機体が映っていた。
そこに、エマ・シーン中尉の笑顔とファ・ユイリィの顔が映り込んだ。
自分が地球に置き去りにされたという事実が、カミーユの繊細な心を打ちのめした。
「カ、カミーユ!? そいつは何をする気なんだ!!」
アムロの愕然とした叫び声と同時に、カミーユの身体を激しい衝撃が襲う。
「うわああ!? フォ、フォウ、一体!?」
いつの間にか、サイコガンダムはガルダ級輸送機スードリに肉薄していた。
そのまま、サイコガンダムはスードリの後部ハッチにいきなり突進したのである。
寸前で放り出されたガンダムMk-U3号機は、スードリの巨大な翼に取り付く。
カミーユの視界に、MSから降りてスードリ艦内に駆け込むフォウの背中が見えた。
473ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:31:51 ID:h6v7R5bK
アムロ・レイの駆るドダイ改に乗った陸戦型ガンダムが、スードリに近付く。
「カミーユ! 黒いガンダムはどうしたんだ!」
アウドムラに特攻を避けられたスードリは、急激に進路を変更している最中だった。
そこへサイコガンダムの機体が突っ込んだので、機体は前のめりになっている。
「判りません! でも、フォウが艦内に入っていったのが見えました!」
アムロ以上に現状を把握出来ていないカミーユが、翼にしがみ付いたまま絶叫をする。
先程見たどこか心細げなフォウの背中が思い出され、彼は不安になった。
上昇を続けるアウドムラから、盛大に滞空弾幕が流れて来てスードリを掠めてゆく。
突然、カミーユの取り付いている翼の下のハッチが重々しく開き始めた。
「スードリのハッチが開いた? それに、あれはっ!!」
ハッチからゆっくりと突き出されたハンガーには、巨大な細長い物体が付いている。
──それは、重量物用のシャトル・ブースターだった。
呆然とそれを見つめるアムロとカミーユを、いきなり鋭い意識が貫いた。
「フォウ!? フォウなのか、この声は!!」
「カミーユ、聞いたか!?」
474ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:32:42 ID:h6v7R5bK
スードリの機銃座を100mmマシンガンで潰しながら、アムロが驚きを隠さずに叫ぶ。
「スードリのブースターで宇宙に還れと言ったな? フォウとかいう女の声だな?」
「はい‥‥‥!」
何故、敵対していた少女がカミーユの為に味方を裏切ろうとしているのかは判らない。
だが、帰還シャトルを追い掛けるつもりならば迷っている時間はなかった。
「カミーユ、ブースターに取り付け! アーガマはこの上にいるんだ、援護する!!」
戸惑うカミーユの精神の中に、フォウの悲鳴と苦しげな意識が飛び込んで来た。
《カミーユ、もう忘れないよ二度と‥‥‥!》
フォウは、カミーユの為にブースターを用意したせいで恐らく味方に射殺されたのだ。
愕然と声を殺して泣くカミーユに、アムロは大声で叫ぶ。
「フォウという娘は、命を掛けてカミーユを脱出させようとしているんだぞ!
 人の善意を無視するヤツはっ! ‥‥‥一生苦しむぞ、カミーユっっ!!」
確かに、ここでカミーユが宇宙へ還らなければ、フォウの犠牲は無駄になってしまう。
「判りました! 行きます、宇宙へ還ります!!」
カミーユは大きく頷くと、ガンダムMk-U3号機をブースターまでジャンプさせた。
475ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:33:33 ID:h6v7R5bK
そのままブースターの側面に取り付き、操縦アダプターを腹部ジョイントに接続する。
『大気圏離脱の試算データを転送したわ。修正して使いなさい』
通信画面のセイラ・マスに目礼したカミーユは、哀しみで胸を詰まらせつつ言った。
「アムロさん、あの、ありがとうございました‥‥‥!」
フォウのサイコガンダムが飛び込んだ後部ハッチから、断続的な爆発が起きる。
「上がれば、ブライトが何とかしてくれる!」
力強く頷いたアムロは、スードリを撃墜する為にブリッジへと飛び去った。
カミーユによって火を入れられたブースターから、一気に炎が吐き出されて伸びる。
「カミーユ、行け! アーガマが待ってる!」
ハヤト・コバヤシが叫んだのと同時に、ブースターが弾き出されるように飛び出した。
強力な重力に耐えるカミーユの耳に、聞えないはずの少女の声が確かに聞えた。

《──カミーユ、‥‥‥宇宙[そら]へ!!》

「‥‥‥これで良かったのかい‥‥‥フォウ‥‥‥!!」
ブースターを装着したガンダムMk-Uは、急速に高度を上げ雲を突き抜け天空に消える。
天空に向かって尾を引くシャトル・ブースターの航跡は、白く綺麗な直線に見えた。
476ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:35:03 ID:h6v7R5bK
「カミーユ、迷子になるなよ‥‥‥」
それを仰ぎ見てから、アムロはドダイ改をスードリとアウドムラの間に割り込ませた。
内部に誘爆を抱えるスードリは特攻を続けていたが、だが最後の抵抗でしかない。
「沈めっ!!」
アムロの陸戦型ガンダムは、簡単にスードリのブリッジを破壊して沈黙させた。
コントロールのなくなったスードリは、急激に高度を下げて一気に海面へと墜落する。
大きな水柱が上がった後で激しい爆発が起こり、大量の水飛沫が一帯に降り注いだ。
「よし、作戦終了だ──」
ハヤトは、チェクラプコック空港に立ち竦む量産型ガンキャノンの操縦席で息を吐く。
これで、エゥーゴ隊を無事宇宙へ帰還させた上に、スードリまで撃破出来たのだ。
シートに沈み込みつつ、ハヤトは先程の不思議な“声”を思い出す。
あの絶体絶命の危機を救ってくれた声は、カツ・コバヤシの物に間違いなかった。
「すまんな、カツ。心配をかけて‥‥‥だけどな、義父さん頑張るからな」
父さん、頑張ってお前が天国で自慢出来るような父さんになってみせるからな──
必死に涙を堪えながら、目を閉じて心の中でカツに誓うハヤトであった。

477ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:35:51 ID:h6v7R5bK


「おお、この方こそ、探し続けた王子様の花嫁に違いない」
家来達は大喜びです。
シンデレラは、持ってた片方のガラスの靴を、見せました。
継母と連れ子達は、気が狂ったように、わめき散らしました。
そこへ、魔法使いのお婆さんが現れ杖を振ると
シンデレラは、美しい姫に変身しました。

お婆さんは、言いました。
「さあ、行きなさい。
 この魔法は幸せの魔法だから、12時過ぎても消えません。
 行って、幸せを掴みなさい」
お城に着くと、王子様はシンデレラにプロポーズしました。
「世界一美しいシンデレラ姫。私の花嫁になって下さい。」
シンデレラは王子様と結婚し、いつまでも幸せに暮らしました。


   ポプラ社世界名作ファンタジー「シンデレラ」より


478ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:36:43 ID:h6v7R5bK

夕闇が近付いて来る頃には、海面の津波も静まり空港の噴煙も消えつつあった。
ルオ商会名代ルオ・ステファニーは、虚ろな表情で空港で風に吹かれている。
彼女の視界の中で、ガルダ級輸送機アウドムラの機影が空に小さくなりつつあった。
戦闘終結後、アウドムラは一旦空港に戻って準備を終えた後で旅立っていった。
既に、軌道上のエゥーゴ旗艦アーガマからは作戦終了報告が入っている。
予定通り、ジュナス・フレイブ大尉達とカミーユは揃ってアーガマに回収されたのだ。
次のアウドムラ=カラバ隊の目的地は、パプア・ニューギニアである。
ジャブローを核で焼いた後で、地球連邦軍が引越したのがニューギニアなのだ。
その情報は、別行動のカイ・シデンからタイミングよくもたらされたものである。
ステファニーは、意外にしっかりとした態度のハヤト・コバヤシの敬礼を思い出した。
あれなら、カラバを全面的に任せても心配はあるまいと彼女は判断する。
ちなみに、あのセイラ・マスは戦闘後、何時の間にか空港管制塔から立ち去っていた。
結局、約束の報酬も受け取らずにセイラは姿をくらましたのである。
それを聞いたアムロ・レイの、何かを諦めたような表情が印象的だった。
アムロがセイラともう一度再会出来るのかどうか──それは誰にも判らない事である。
479ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:37:34 ID:h6v7R5bK
そして、ミライ・ノア親子はカラバと別れて別便で30分前にインドへ飛び立っていた。
別れ際に何かベルトーチカ・イルマと話していたようだが、興味はない。
ステファニーがエゥーゴ&カラバに肩入れしたのは、シェリー・パーカーの為だった。
だが、そのシェリーはもう二度とステファニーの前には現れないだろう。
手を離してしまったのは──一方的に別れを告げたのは、ステファニーの方だった。
誰もいない二人の部屋に帰る事を想像すると、絶望で倒れ込みそうだ。
だが、どんなに辛くともルオ商会の指導者としてこんな処で倒れる訳にはいかない。
ふと顔を上げたステファニーの瞳に、滑走路をゆっくりと歩いて来る人影が映る。
それがシェリー・パーカーだと判った瞬間、ステファニーは絶句した。
「‥‥‥な、なんで? シャトルに乗ったんじゃ? なんで此処に」
「シャトルなんかに乗る訳ないでしょ? 全く、勝手に思い込んで暴走して‥‥‥」
そもそも、何の準備もしていないシェリーに宇宙へ行けとは余りにも無茶だ。
流石のシェリーも、ステファニーの命令を額面通り受け取りはしなかったのだ。
静かに肩を竦めるシェリーに向かって、ステファニーは必死に厳しい叫び声を上げる。
「だって! これ以上、私の為に貴方を犠牲にしたくなくて! それなのに!!」
480ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:39:04 ID:h6v7R5bK
「──貴方は、そんなに私に自分の傍からいなくなって欲しかったの?」
突然シェリーが静かな声を出したので、ステファニーは目を潤ませて息を呑む。
ステファニーを見つめるシェリーの細い瞳が、突然悪戯っぽくすぅっと細められる。
それは、二人っきりの時にだけシェリーが見せるいつもの表情だった。
「じゃ、“ずっとステファニーの傍にいて下さい”って言ったらいなくなってあげる」
その瞬間、ハンマーで頭を殴打されたようにステファニーの身体がぐらりと揺れる。
しばらく黙って俯いた後で──ステファニーは、たどたどしく口を開いた。
「‥‥‥ず、ずっと、ステファニー‥‥‥の‥‥‥傍にいて下さい‥‥‥」
勿論、シェリーとしてはこんなに一所懸命頼まれては応えない訳にはいかないだろう。
「じゃあ、お望みどおり、ずっと一緒にいてあげる」
そっとステファニーに寄り添ったシェリーは、優しく彼女の身体を抱き締めた。
びくっと肩を震わせたステファニーは、次の瞬間肩を震わせて嗚咽を漏らし始める。
シェリーは、愛しげな瞳のまま何も言わずに彼女を強く抱いた。
チェクラプコック空港を吹き抜ける風は、二人の身体を撫でつつ海上へと流れる。
初夏の夕刻の潮風は、ニュー・ホンコン・シティーへと軽やかに吹き抜けて行った。


481ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:40:06 ID:h6v7R5bK








           地  球  編  ・  完








482ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/01/30 19:40:50 ID:h6v7R5bK








   ── 次 回 よ り 、 「 ア ク シ ズ 編 」 開 幕 








483名無しさん@ピンキー:05/01/30 19:40:55 ID:+mLpYAlP
http://hirakiti14.hp.infoseek.co.jp/
この管理人はガンダムが糞だといっとった。
ガンダム=オタク=キモッ
許せん、俺は串変えまくって荒らしとるから
皆も荒らし頼む
484名無しさん@ピンキー:05/01/30 19:42:11 ID:Bv15qAqV
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
485名無しさん@ピンキー:05/01/30 19:43:34 ID:v3eWmjSn
ISAPさん乙です!
それにしても、こう来るとは…常に斜め上を行きますね。
そして次回から新展開。非常に楽しみです。
486名無しさん@ピンキー:05/01/30 19:48:31 ID:0vv50mpC
ISAPさんキタ━━━━━━*・゚゚・*:.。..。.:*・゚\(゚∀゚)/゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*


また読めて良かったです。
なんぼでもマンセーしたるぞ。

アムロ お前にゃベルがいるぞ。

次回からアクシズとなれば、ハマーン様登場か。
ISAPさんが、どんな人物像を書き上げるか、いまから楽しみです

487名無しさん@ピンキー:05/01/30 19:54:32 ID:arUNvHUC
ISAPサンヽ( ゚∀゚)ノ キター
( つД`)えぇはなしやな〜
いよいよベルとフランの待つ宇宙へ。
新たなMSもイパーイ出てくるかな( ´∀`)
488名無しさん@ピンキー:05/01/30 20:11:46 ID:uraS9vLH
ISAPさんキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!
おかえりなさいヽ(´ー`)ノ

地球編完結、おつかれさまです。
「広げた風呂敷はこうやって畳め!」という見本のような構成力と文章力。
いつもながらさすがとしか言いようがありません。
これを機会に地球編を読み返してみようかなと思ったり。
でも、これでしばらくアムロたちともお別れなんですね。
原作どおりとはいえ、さびしいような、もったいないような。

今からキリマンジャロが楽しみですw
489名無しさん@ピンキー:05/01/30 20:50:01 ID:2uRaIQ0Z
ISPAさん、再びVOEが無事に読めて安心しました。
「アクシズ編」期待してます、頑張って下さい。
490名無しさん@ピンキー:05/01/30 21:10:09 ID:E+UU9peP
ずっと祈ってた
俺、神様信じる!!!
声を大にして言うよ


ISAPさん、おかえり!!!
491名無しさん@ピンキー:05/01/30 22:49:48 ID:Rf4SYOm2
ISAPさんキタ━━━━━━*・゚゚・*:.。..。.:*・゚\(゚∀゚)/゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*
お待ちしておりました。
お帰りなさい&お疲れ様です。

いろんなことが一気に起きた地球編でしたね。
懐かしいメンバーの原作には無かった活躍が読めて
本当に嬉しかったです。
おおまかな流れは変わってないのに、
ちょっと味付けを変えると、こんなに変わるんだなーと
何度も感心させられました。

やはりカミーユはヘタレだなーw
ま、彼の成長はこれからだけど。
今後フォウのことが、どれだけ影響を及ぼすかな。

次回からの「アクシズ編」も楽しみしています。
がんばって下さい。

*今回の個人的泣き所。

>──義父さん、面舵だよ。

カツーーーゥ!!!
涙でモニターが霞みました・゜・(ノД`)・゜・




492名無しさん@ピンキー:05/01/30 23:22:19 ID:A0csBqCw
ISAPさんキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!
なんだかJOJO第3部の最終話を読んだ時のような感動が。
いやあ、キレイにまとまりましたねえ。

*今回の個人的泣き所。

父さん、頑張ってお前が天国で自慢出来るような父さんになってみせるからな──

ハヤト・゜・(ノД`)・゜・お前も成長したな

493名無しさん@ピンキー:05/01/31 00:10:57 ID:hmEyniQp
くそうッ、カツがこんなにおいしいキャラになるなんてッ・゜・(ノД`)・゜・
アクシズ編も楽しみにしてますですよー!!

・・・あれ、次回はいつ?
494名無しさん@ピンキー:05/01/31 01:54:31 ID:gahYLL3l
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
もう(・∀・)イイ!!(・∀・)イイ!!としか言い様が無い自分の語彙力が情けない…

コノコノ( ´∀`)σ)゚Д゚;) じらされて、待ったおかげて感動が通常の3倍!
495名無しさん@ピンキー:05/01/31 03:47:19 ID:BdijXALz
ISAPさんキテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

フォウが死んでしまったということはキリマンジャロはないんですな。
いいまとめ方ですね。
次のセイラさんの登場が楽しみです。
496名無しさん@ピンキー:05/01/31 05:31:58 ID:NrcNSZ7o
>>493
>・・・あれ、次回はいつ?

うおおΣ(゚д゚lll) たしかに予告日がない!?
…………まあ、新展開の前なんで一週間休みでもしょうがないが……

原作でも一番盛り上がりのシーンでしたが、さすがの文章力で原作以上に面白かったです。
まさか、ステファニーのエチシーンがラストの伏線とは思いませんでしたがw
497名無しさん@ピンキー:05/01/31 15:32:13 ID:TCdFKwtj
すべては収まるべきところに収まって
世は全てこともなし

(・∀・)イイ!
498名無しさん@ピンキー:05/01/31 23:23:26 ID:sXeqGjt5
ISAPさん無事にキテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!

何はともあれ、地球編完結、本当にお疲れ様です。
遡ってみたところ、03/05/11 19:17からスタートだったので、実に約1年9ヶ月の計算になります。

1stガンダムならだいたい2周分、ジャンプなら新連載のマンガが10巻ほど出て、
初代仮面ライダーなら、ショッカーが滅んでゲルショッカーが暗躍してる位の長きにわたり
品質を落とさず、ほぼ毎週投下されている水面下の努力と苦労に、心底から敬意を覚えております。
本当にお疲れさまです。

読み返してみれば、地球編のテーマは「成長」だったのではないでしょうか?
アムロとカミーユはもとより、カツもウォルトンも、そしてハヤトも
みんなみんな、自分たちのなすべき事を再認識して、そして向上した風があります。
そしてヒロインたち。
ガンダムヒロインズというこのスレを体現するがごとく、常に激戦の合間に清涼感を与えてくれていました。
エリスとリベカは、(エロ抜きで)好きです。テオもウォルトンもジュナスも。
2chのエロパロという特殊な地帯ゆえに、VOEの軌跡は成り立っているんだと思います。

アクシズ編は、本筋はもちろんのこと、ジュナスとベルの物語と、ウラキやバーニィの登場に期待しています。
開始まで何週間になるかは分かりませんが、本当にじっくりと骨を休めて、羽をうーんと伸ばして下さい。
地球編完結まででも、充分な偉業なんですよ。だから休む権利は絶対にあります。
ジャンプ漫画だって、一部完の後にはまとまった休みはありますし。
ガンダム戦記とかジオニックフロントとか、そんなゲームでもしたりとか
とにかく、書き溜めや調べ物はひとまず横に置いて、まずは休みを最優先でゆっくり過ごして下さい。

「吼えろペン」というマンガの9巻にこんな一文があります。
『マンガ家とは── 自分が信じたウソを人に伝えていく仕事だ!
それが基本だ!! 自分の信じてるウソは──
本 当 以 上 の 真 実 だ !!
現実を描くのではない………… 真実を描写するのだっ!!』

自分にとってVOEはそんな作品です。どのガンダムよりも大好きです。
499名無しさん@ピンキー:05/01/31 23:34:07 ID:5A5gjdUh
>1年9ヶ月の計算になります。

ここ以降読んでない
500名無しさん@ピンキー:05/01/31 23:49:14 ID:meXvikfT
>>498
このスレは、感想を書く人まで神だ・・・・・

自分は、このスレの住民の感想を読むのが楽しみだったりする。
同じようにISAP氏のSSを読んだ人が、ああこんなふうに読んだんだなあと思えるのは楽しい。
自分と同じようなことを感じてれば嬉しいし、違った切り口だと感心もする。

きっとISAP氏がいつもいってる「このSSの作者は住民」というのはそういう意味なんじゃないかな、と・・・・
違ったらスマン。
501名無しさん@ピンキー:05/02/01 05:33:30 ID:DhiPO1ld
>初代仮面ライダーなら、ショッカーが滅んでゲルショッカーが暗躍してる位の長きにわたり

そりゃあ長いな、本郷(・∀・)ニヤニヤ
502名無しさん@ピンキー:05/02/01 14:27:54 ID:4ShxOyYP
ISAPさん降臨キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!
終わってみると、シェリーさんは美味しいトコどりのキャラでしたねー
ジュナスとバリバリにからむし、プチエロシーンはあるわ、ラストまで持ってくわ・
・・・
地球編は、リベカたん→エリスたん→シェリーの3大オリキャラがうまい具合に活躍
して
そこへアムロ、カツ、ハヤトの再生をかぶせるという物語だったんでしょうか?
・・・・これから宇宙へ戻って、原作ではいろいろとキツい展開が続きますが
ぜひ、ベルやフラン、リベカたんの活躍を期待いたします

あと、 ヲル豚はガンバレ


503名無しさん@ピンキー:05/02/02 01:55:35 ID:9hLFIw3u
そういえば…



バーニーはもう出てこないのかな?
504名無しさん@ピンキー:05/02/02 03:58:46 ID:+1aLgwov
バーニィなんて餡子の中に入れる一つまみの塩です、読者にはそれがわからんのです
505名無しさん@ピンキー:05/02/02 06:48:16 ID:b26Hh5h9
まあ、いずれなんらかの動きはあるんじゃないかと。
他にもテレサたん事件とかあるし。
506名無しさん@ピンキー:05/02/03 03:57:00 ID:yqnvwUGI
今現在、南極条約に入れない・・・。
507506:05/02/03 03:59:18 ID:yqnvwUGI
あげちまった_| ̄|○ スマソ。
508名無しさん@ピンキー:05/02/03 04:01:38 ID:4wxwrSD1
なんかテレサたんって聞くと、「愛人?」とかって連想しちゃうのは最早オッサーンズの仲間入りですか?
509名無しさん@ピンキー:05/02/03 05:43:13 ID:MUs5ZTFz


     ∧_∧∩ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ( ´∀`)/< 先生!それはテレサたんじゃなくてテレサ・テンです!!
 _ / /   /   \
\⊂ノ ̄ ̄ ̄ ̄\   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ||\        \
 ||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
 ||  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
510名無しさん@ピンキー:05/02/03 12:07:22 ID:RfJX7vyT
>>506
今は入れた。
鯖がdでたんじゃないの?

しかしあっちの総集編は更新が滞ってるなー
511名無しさん@ピンキー:05/02/03 17:13:43 ID:xNclWtOQ
寿司屋さんや垢すりさんのも収蔵して欲しいなぁ…
512寿司屋:05/02/03 17:14:54 ID:A1vXoBbR
ISAPさん、地球編お疲れ様でした。
アクシズ編も心待ちにしておりますm(__)m
513ドゴス・ギア青春白書:05/02/03 17:16:11 ID:A1vXoBbR
「!」
オレは反射的に、手元のトリガーを引き絞っていた。
ガブスレイの後頭部に設置されたバルカン砲が火を噴き、背後にいるガンダムの胸部装甲
を連続的に撃ち叩く。
小口径ゆえ大したダメージは与えられないものの、至近距離からの思わぬ反撃に、Mk-U
の腕の力が僅かに緩んだ。

続けて、変形レバーを引く。
ガブスレイの脚部が瞬く間にムーバブルフレーム剥き出しのクローアーム形態に変形し、
奴の脚部を掴み取った。
「放せよ!」
MSとMAの中間形態となったガブスレイは、そのまま強引に脚を振り上げ、組み付いて
いたMk-Uを無理矢理引き剥がした。
「うわぁああああっ!?」

その直後、彼方から飛来してきたビームの一撃が、オレにぶん回されたガンダムの右肩を
撃ち抜くのだった。

「誰だ!?」
まるで申し合わせたように決まった、鮮やかなコンビネーション。
生き残ったモニターに目をやると、それは遠距離からMA形態のガブスレイが放ったフェ
ダーインライフルの一撃だった。
「マウアーか?……いや」
その機体には傷らしい傷が見当たらない。
(ドゴス・ギアに配備された残りの一機?!……シロッコがよこした援軍か)
思わぬ加勢に、しかしオレは不思議な胸騒ぎを覚えつつ、再びカミーユの機体に目を向け
た。
514ドゴス・ギア青春白書:05/02/03 17:17:31 ID:A1vXoBbR
ガンダムMk-Uは、オレが撃墜したエマのリック・ディアスと同様に球状の脱出ポッドを
射出した後、爆発に飲み込まれる。この戦役が始まって以来、常にオレの目の前に「壁」
として立ちはだかっていたモビルスーツの、実に呆気ない最期だった。
「逃がすか!」

赤いモビルアーマーは、もう一機のガブスレイに牽制されてこちらに近づけずにいる。
奴が飛び込んでくるより先に、オレは大破したMk-Uのポッドを捕獲した。
「形勢逆転だな、カミーユ」
「じぇ、ジェリドぉ……ッ!」
マニュピュレーターから接触回線を通して聞こえてくるのは、なおも憎しみに燃えたカ
ミーユの声である。
(この期に及んで、元気なことだ)
オレは半ば呆れ返りながら、無線のチャンネルを開放して目の前の敵MAに呼びかけた。
「聞こえるか?エゥーゴの新型!」

どうするつもりだ、というカミーユの声を無視して、言葉を続ける。
「直ちに機関を停止して当方の命令に従え!さもなければ、パイロットの命はない」
「……」
無線の向こう側でしばし流れる沈黙。
「卑怯な!」
と、カミーユの罵倒が飛び込んできた。
だが、オレに言わせてもらえばそれこそ身勝手な言い分というものだ。
「オレは、お前達にされた事の借りを返しているだけだ」
そもそも、事の起こりは他でもない彼自身のMA-U強奪に端を発しているのだから。
「くっ……」
歯軋りとともに聞こえてくるカミーユの苦々しい呻き声に、オレはようやく溜飲の下がる
思いだった。

「そっちの白い方もだ!停まれよ」
手にしたポッドを高々と掲げ、小破した白いモビルアーマーにも警告を発する。
「脅しじゃないぜ」
515ドゴス・ギア青春白書:05/02/03 17:18:43 ID:A1vXoBbR
そうは言ってみたものの、さて、この時のオレの言葉が本気だったか否か、今となっては
よく憶えていない。もし彼らがこちらの要求を飲まなかったとしたら、オレはカミーユを
握りつぶしてしまっただろうか?
いかに恨み重なる相手とはいえ、敗北して捕虜になった少年を改めて殺すのは、後味の悪
いものだったに違いない。
幸いオレが深刻な選択に迫られるよりも早く、彼らの回答が返ってくる。

「わ、分かった!だから、殺すなっ。中にいるのは、まだ子供なんだ」
ノイズに混じって聞こえたのは、先程「サーベルを使え」とカミーユに指示したパイロッ
トの、慌てふためく声だった。
ミノフスキー粒子がだいぶ薄くなっている。あまり時間はかけられない。
赤と白の二機は、それぞれ逆噴射をかけてその場に停止する。
(誰が子供なものか)
オレは内心強く舌打ちしながら、
「よし、このままそこを動くな。少しでもおかしな動きを見せれば、カミーユは殺す」
と言った。

「ロベルト中尉!僕に構わずこいつを撃って――アポリー中尉も!」
「……」
敵モビルアーマーからの反応は無い。
おれはカミーユの声を無視して、
「その新型を頂いていく。こいつの命と引き換えだ。パイロットには速やかに降りてもら
おう」
と、言った。

「中尉……中尉っ!」
なおも叫び続けるカミーユを、オレは一喝する。
「やかましいぜ、坊や。もう戦いに敗北した奴の出る幕じゃあない」
「くっ……!」
516ドゴス・ギア青春白書:05/02/03 17:22:16 ID:A1vXoBbR
「……」
しばらくの沈黙の後、赤い方のハッチが開いた。
中からノーマルスーツに身を包んだパイロットが姿を見せる。
「了解した。……ただし、くれてやるのはこの1機だけだ。それでカミーユを返してもら
えないなら、交渉には応じられない。戦力を根こそぎ奪われた後でアーガマを沈められた
んじゃ、意味が無いからな」
「……感謝する」
オレはこの取引が意外なほど容易に成立した事に対して戸惑いを覚えながら、そう返事を
するほか無かった。

「中尉、どうして――!?僕は……僕は戦場で、役にも立てず……ッ!!」
「……」
捕らわれた少年の悲痛な声に対し、ロベルトと呼ばれた男は少しの間黙っていたが、やが
て訥々と話し始めるのだった。
「お前にゃ、空港の時の恩がある。それに……大尉もきっと、同じようにするはずだ」

……オレはこの時になって初めて気付く。
(カミーユは、やはり何かが違う)
今この手の中にいる少年が、アーガマにとって、いやエゥーゴにとってただの腕利きパイ
ロット以上の存在になりつつあるという事を、オレは改めて実感するのだった。
敵の強力な新型兵器を手に入れるためとはいえ、彼を自由の身に戻して良いものか――?
一抹の不安を覚えつつ、しかしその時のオレには分からなかった。



完全勝利した後のドゴス・ギアへの帰還は、ちょっとした凱旋気分だった。クルー達の歓
声で迎えられる中、
「ご苦労だった。ジェリド中尉」
鹵獲したモビルアーマーを見に来たのか、MSハンガーの一角には珍しくシロッコの姿が
あった。
517ドゴス・ギア青春白書:05/02/03 17:23:58 ID:A1vXoBbR
「申し訳ありません。ガブスレイをさっそく傷つけちまった」
コックピット・ハッチから身を乗り出し、オレはヘルメットを脱ぎながら言った。
「構わんよ。それに見合うだけの戦果は上げている」
さすがに私が見込んだだけのことはある、と言って、シロッコは薄く笑う。
やはり、この男は得体が知れない。

「ジェリド!」
ハッチから降り立ったオレの目の前に飛び込んできたのは、先に帰還していたマウアーだ
った。
「よう、マウアー。無事で何よりだ」
「ええ、貴方のおかげで。ジェリドこそ、よく……」
「シロッコに助けを呼んでくれただろ?」
オレは先程の戦闘で新たに加勢に来たもう1機のガブスレイに目を向けながら確認する。
「私と入れ替わりだったわ」
勿体ぶっているつもりなのか、パイロットはまだ中から出てこない。
「そうか」
と言って、オレは頷いた。
……大体の予想はついているが、あまり考えたくはない。
せめて今この一時だけは、偽りでも良いから平和に過ごしたかった。

「ふむ」
ガブスレイ横のラッチに固定された赤いモビルアーマーを眺めながら、シロッコは機体脇
のマーキングをなぞるように読み上げた。
「Z−GUNDAM……ゼット、いや『ゼータ・ガンダム』か。なるほどな」
「それじゃ、これはガンダム・タイプの可変モビルスーツ!?」
「そうらしい」
そんな奴を一度に2機も相手にして、我ながらよく生き延びたものである。
「……?」
そこで、オレは妙な違和感を覚えて言った。
「大尉は、この機体をどうするつもりで?」
518ドゴス・ギア青春白書:05/02/03 17:25:42 ID:A1vXoBbR
「ん……」
シロッコは腕組みをしたまま、どこか皮肉っぽい笑みを浮かべて、
「君が乗るか?ジェリド」
と、言った。

「えっ」
豆鉄砲をくらったようなオレの顔がよほど面白かったのか、奴は高らかに声を上げて笑う。
「冗談だよ、中尉。この機体は直ちにティターンズ基地に送って解析作業を行わせる」
「……」
「私の指揮する艦にガンダムなど必要ない。それよりも」
シロッコはその話を打ち切って、もう一方のガブスレイの方を顎で指した。
「君の恩人だな、ジェリド君」
ハッチが開き、ティターンズカラーのノーマルスーツに身を包んだパイロットが降りてく
る。
「……」

そして鬱陶しげにヘルメットを脱ぎ去ったその姿は、予想通り……紛れもない、彼女だっ
た。
「――誰なの?」
オレの様相に尋常ならざるものを感じたのか、マウアーがオレの横でそっと耳打ちして尋
ねるが、それに答える余裕はない。
心臓が口からはみ出しそうになる程のひどい動悸と、ガクガクと体の底から湧き上がる震
えを、オレはまるで抑えることができなかった。

「ライラ・ミラ大尉だ。ティターンズとしては新人だが、よろしく頼む」

よく通る声でそう言った後、彼女はオレの方を見て微笑する。
「あ、あ、あぁ……」
胸のうちで次から次へと蘇る、恐怖の日々。
密閉されたノーマルスーツの中で、オレは人知れず失禁してしまうのを感じていた。

519ドゴス・ギア青春白書:05/02/03 17:27:51 ID:A1vXoBbR



「うわぁあああああっ!も、もうやめ……やめてぇッ!?無理!無理だぁ!無理!ムリ!
むり……や……ぁ……は……うくっ!?ぐわぁああああああああああッ」
オレは立て続けに幾度となく射精させられ、泣き叫びながらベッドの上でのたうちまわっ
ていた。
「まだまだ。たったの6回しかイッてないじゃないか。これくらいで、私がこれまで我慢
してきた分は満たせないよ」

そう言って桃色に染まった頬をほころばせながら笑う、騎乗位のライラ。
互いに全裸である。彼女は上からオレの腰を太ももでガッチリ固定して、ボリュームのあ
る胸を上下に震わせながら一心不乱に腰を叩き付けてくる。彼女の中に食い込んだ肉棒は
出入りするたびに密着する彼女の蜜壷にしごき立てられ、再び絶頂へと押し上げられてい
た。
話があるというので部屋に入れたのが、そもそもの間違いだった。オレはあっという間に
押し倒され、ご覧の有様というわけだ。

「ひぃうっっっ!?」

どくん、どくん、びゅるる……ッ!

「あ……ふ……」
膣腔内部に打ち放たれた精液(もう大分薄くなっているハズだ)のほとばしりを受け止め
ながら、ライラは気だるげな溜息を漏らす。
――ビクッ、ビクッ、どくん。
「あ、ああぁぁ……」
オレにはもはや抵抗する気力も体力も残されてはいない。ほぼ限界の状態だった。

「それにしても……少しショックだったよ、中尉」
自分の腹の下でぐったりと放心しているオレに向かって、彼女は言った。
520ドゴス・ギア青春白書:05/02/03 17:29:23 ID:A1vXoBbR
「私がどうしてシロッコの誘いを受けてティターンズなんかに入ったと思っている?」
人差し指をオレの下唇の上に置くと、つつつ……と横になぞって尋ねてくる。
「えっ!?」
「そう。あんたがいると聞いたからさ。もたれかかって飲む酒を楽しみに、ね。それなの
に、何だ?あの女は」
先程まで一緒に居たマウアーを指すライラの言葉に、オレは「ひっ」と息を飲む。唇に触
れた指を口の中へずいずいと突き入れながら、彼女は続けた。

「あんたが地球に降りるまでの間、あんなに愛し合った私を放っておくなんて……女とし
て許せないじゃあないか。そういうのはさ……ッ!」
「あ……あが」
言い訳しようにも、彼女の指が上下につっかえて口をきくこともかなわない。恐怖のあま
り、涙だけが両目の脇からボロボロと零れ落ちた。

同時に、彼女の膣壁がキュッ、キュと脈動するのが感じられる。
……嫌と言うほど分かっている。
ライラはこれだけ好き勝手にオレの体を犯しておきながら、まだまだ満ち足りるには遠い
のだ。人一倍感じやすいくせに、事に関してはどこまでも貪欲な女だった。

「誤解しちゃいけないよ?別に私はあんたが誰と付き合おうと知ったことではないんだ」
「……」
嘘だった。
先程からオレのペニスをギリギリと締め上げて責め立てる感触が、彼女の言葉と感情が一
致していないことを物語っている。

「ただ、ね」
ライラは話ながら、形の良いヒップをふたたびゆっくり上下に動かし始めた。ちゅぷりと
音を立てて指が抜かれ、ようやく自由になった口から絶叫がついて出る。
「あ、待って!ちょっ……うわっ!ら、ライラ!少しでいい、待ってくれ!い、イッたば
かりで今されるのはツラ……ぐっ!?あ、ああ……ま、待ってくれぇえーッ!」
521ドゴス・ギア青春白書:05/02/03 17:30:44 ID:A1vXoBbR
「同じ艦にいるのにまるで無視とはひどい話じゃないか。中尉がそういう態度を取るなら、
私は私で好きにさせてもらうよ?ルナツー基地からわざわざガブスレイを運んできてやっ
たのは、あんたが他の女とよろしくやってるのを指くわえて見届けてやるためではないか
らね」

口調こそ「努めて冷静に」といったふうだったが、それでも抑えきれぬ怒りが性欲となっ
て彼女の肉体を激しく突き動かしているのが、馬鹿なオレにも充分すぎるほど見て取れた。

ぐじゅ!ぎじゅ!ぐちゅ!ぶちゃ!

「ひぃいいいいいいいっ!や、やめぇっ!とめて!ご、ごめ……なさっ……あぁ、ごめん
なさぁあああああああああッ!!!」

まるで肉食獣が獲物の肉を咀嚼するかの如く容赦ない騎乗位セックスに、オレはどうする
ことも出来ずにただただよがり狂った。
……こうなってしまうと、もう彼女に逆らう術はない。
あの恐ろしい「筆おろし」から約一ヶ月もの間、一日たりとも休むことなく彼女に抱かれ、
責められ、舐められ、嬲られ、弄られ、噛まれ、吸われ、吸わされる調教の末、それは本
能の域にまで刷り込まれていた。
「あっ、あっ。ゆ、ゆるしてくれライラ。あ、あんたが来てたなんて知らなかったんだ…
…!だって、シロッコの奴は何も」

あいつはただ、
「新型のモビルスーツを用意させた」
「MS配備の翌日にはパイロットの補充要員も到着する」
と言ったのみで、ライラのことについては不自然なほど触れていない(後者の補充要員と
は、彼女とは別の誰かだろう)。
……いや、もしかすると奴は全てを知りながらわざと黙っていたのだろうか?
つくづく……うぅ、つくづく……ッ!あの野郎!
522ドゴス・ギア青春白書:05/02/03 17:32:50 ID:A1vXoBbR
「ふぅん……まあ、いいさ」
ライラは不意に声色を穏やかなものに変えて言った。
「こうして中尉の可愛い顔も見られたことだしね」
そして、オレの逸物を深く飲み込んだ腰をグリグリとこねくり回す。
「うぐぐーッ!」
さらに凶暴な刺激の荒波にさらされ、オレは全身を弓反らせた。
「さあ、もっともっと可愛いあの時の顔を見せてごらん?」

ぐぎゅっ!ぐぎょっ!ずぼっ!!

――根元まで挿入され、1ミリも余すことなく密着してくる襞、襞、襞!ねっとりと蕩け
るような愛液を介して男の象徴部分を優しく、温かく包み込み、全方向から強烈な圧迫を
加えてくる。

「繰り返すようだけど、ジェリド。誰と付き合うのもあんたの自由さ。もちろん――」
ライラは、ズンと一際深い場所でオレのものを咥え込み、さらにきつく根元から搾り上げ
た。
「――そんな元気が残っていればの話だけどね」

「あああっ!」

どっくん!びゅるるるる……ッ

途方もない絶望感に襲われながら、その一方で、俺は本日8回目の濃厚極まる絶頂を味わ
うのだった。

                               続く


523名無しさん@ピンキー:05/02/03 20:31:25 ID:u1I9dbhj
GJ!
みんな神だ!
524名無しさん@ピンキー:05/02/03 21:19:41 ID:pKhkCQ8X
寿司屋さんキテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
GJ!
525名無しさん@ピンキー:05/02/03 23:08:33 ID:pajUbsop
寿司屋さん、あなたは神は神でも魔神の方ですねw
それでもやっぱりGJ!
526名無しさん@ピンキー:05/02/03 23:12:02 ID:I3q8A4wo
至高神ISAPと魔神寿司屋。
527名無しさん@ピンキー:05/02/04 00:50:45 ID:+g6TTe0A
>>526
悪魔合体プログラム起動!

・・・したら、えらいことになる予感だ。
528名無しさん@ピンキー:05/02/04 01:33:28 ID:ft+yvlpD
私は外道スライム
今後ともよろしく・・・
529 :05/02/04 02:27:48 ID:TFJMnJZ8
初めてさ迷いキタ
なにやら一大巨編連載中なんだな
1レスくらいにまとめて
これまでのあらすじ誰か書いておくれよ
全部読め、と言いたいところだろうが
530名無しさん@ピンキー:05/02/04 02:34:29 ID:4k2keLlH
>>529
攻撃的な少年カミーユが行き当たりばったりな行動の果てに地球に下りてまた宇宙に上がりました。

こんな話
531 :05/02/04 02:47:32 ID:TFJMnJZ8
1レスとは言ったが1行とは言ってないw
原作は元より知ってるのに、問題のオリジナルの絡め方を挙げにゃわからんじゃないか
しかしZはいいね・・・魅力的なキャラがたくさんいるし、余白も多いし
妄想して遊ぶにもってこい、もし俺もやるならZが舞台がいいな
初代やZZでは少し苦しいだろ
532名無しさん@ピンキー:05/02/04 04:20:48 ID:PTTW7Em7
>ID:TFJMnJZ8
ISAPさんの作品のことならキャラ説明はこのスレの最初にあるし、
今までのうぷされたのなら南極にあるよ
533名無しさん@ピンキー:05/02/04 04:38:20 ID:oniW/Guo
俺も最近読み始めたけど3日掛りで全部読んだよ。
実は少し前からまとまった時間にSS読もうと思ってこのスレチェックしてた。
だから話だけじゃなくてスレにあげられた読者のレスとか番外編も全部読みました。

・・・おかげで寝不足&生活のリズム狂ってこの時間に眠くならんw
あー今日も仕事なのにぃー
534名無しさん@ピンキー:05/02/04 09:31:25 ID:FECLCYwG
ついでなんでオリキャラの紹介を
大幅改訂してみたでよ。
535名無しさん@ピンキー:05/02/04 09:37:22 ID:FECLCYwG
■現在連載中のSS
「機動戦士ガンダム VoiceOfTheEarth」
登場人物紹介(オリキャラ)
ジュナス・フレイブ
 本作の主人公。一年戦争時からの連邦軍人で退役時の階級は中尉。
 後に反地球連邦組織エゥーゴの大尉となる。
 クワトロ・バジーナ大尉(=シャア)と共にMS部隊の指揮を執る。
 どうも変わり者に好かれ易い体質らしい(本人談)
 士官学校時代、テレサ・モントバーンという3歳年下の後輩と付き合っていたことがある。
 乗機はガンダムMk-U2号機(G-3ガンダム風カラー)。

サラミスのオペレータ嬢
 ア・バオア・クー海戦時、出撃直前のジュナスと『ある約束』を交わす。
 彼の帰還直前に艦橋への攻撃に巻き込まれ、消息不明に。
 それから7年の時を経ても、彼女はジュナスの心に棲み続けている・・・

ベルナデッタ・ソロン
 エゥーゴの諜報員。ジュナスをエゥーゴにスカウトする。前述のオペレータ嬢と瓜二つ。
 アーガマと合流する途中グリプスでティターンズに逮捕され、過酷な『初体験』を味わう。
 その後救出されるも、互いの負い目からジュナスとの関係はぎくしゃくとしたまま。
 ジュナスに対し、『憧れ以上、恋愛未満』の感情を持つ本作のメインヒロインである。
536名無しさん@ピンキー:05/02/04 09:38:58 ID:FECLCYwG
トリノ・カーナヴォン
 本作の「ライバル」的位置付けのキャラクター。ティターンズの将校で階級は中尉。
 性格は冷酷で目的の為には手段を選ばず、特に人の心の隙に付け込むのを得意とする。
 一説には、バスク・オムの異母弟とも言われる。
 ベルナデッタを初めさまざまな女性キャラを毒牙にかけるその非道ぶりで、
 ジュナスにとっても読者にとっても憎むべきライバルキャラの地位を獲得している
 乗機はハイザック、マラサイ等。

フランセス・エラワー
 エゥーゴのMSパイロットで、階級は少尉。
 幼少の頃の生活が原因で、男性に触れられるのを極度に嫌う。
 ジュナス曰く、冷静沈着無口少女。ジュナスに対し少なからず好意を持っている。
 …が、親友ベルナデッタへの思いやりとの狭間で苦しむ。
 乗機はプロトZガンダムX-1。

シェリー・パーカー
 ア・バオア・クー海戦時、前述のオペレータに命を救われた女性。
 終戦後ルオ商会に身を置き、U.C.0087現在では会計経理部長(カラバ補給担当)を勤める。
 カラバスタッフ(ハヤト・コバヤシ等)の間では厳しい女性で通っているが、ジュナスの前では…
 また、ルオ商会名代のステファニー・ルオとは気の置けない関係らしい。
 ジュナスにベルナデッタを引き合わせた張本人でもある
537名無しさん@ピンキー:05/02/04 09:41:49 ID:FECLCYwG
リベカ・マレリー
 サイド1の1バンチ・シャングリラ出身で、
 恋人のテオと共にエゥーゴのパイロットとなる。階級は少尉。
 明るく天然ボケな性格で、怒れるカミーユをも鎮めるほどの魔乳を持つ。
 ジャブロー戦以後のアウドムラ内(&作品内)におけるムードメーカー的存在。
 乗機はネモ。

テオドール・チャーチワード
 エゥーゴのパイロットで階級は少尉
 リベカの幼馴染&恋人であり、彼女曰く「テオは私の王子様」。
 登場人物の中では幸福な部類に入るが(トップはもちろんリベカ)、
 同僚に八つ当たりされ、自機を無断使用されとその分不幸も味わっている(笑)。
 普段はリベカのフォロー兼なだめ役に徹しているが、戦術級の能力に才があるようだ。
 リベカともどもシャングリラ・チルドレン(ジュドー達)とは顔なじみ。
 乗機はネモ。

ウォルトン・スウィフト
 エゥーゴのパイロットで、階級は少尉
 態度は一流、腕は三流の"自称"天才パイロット…作者氏によればケネディ戦で戦死予定だったとか。
 自分を気にかけるエリスの好意に気づかず不遜、迂闊な行動を繰り返すが、
 第二次シャトル防衛戦で自分をかばい重傷を負ったエリスの告白を受けて
 彼の中でも思うところがあったようだ。今後の成長が期待されている。
 スレ住人たちから『ヲル豚』とも呼ばれる、ある意味VOEのマスコットキャラ。
 乗機はネモ、パワード・ジム等。
538名無しさん@ピンキー:05/02/04 09:44:02 ID:FECLCYwG
エルシー・シャトラン
 ティターンズの中尉で、アレキサンドリア所属。
 ジェリドやカクリコン達とは同期。
 外見は美人だが、性格は残忍。犠牲になった同期生は数知れず。
 強化人間やコロニーレーザーといった機密情報を入手できる謎のルートを持つ。

リシュレール・サントス
 エゥーゴの軍人で、階級は中尉。
 アンマンでファ・ユイリィ等の戦闘訓練の教官を務めている。
 亜麻色の美しい長い髪と、人を寄せ付けない厳しさを持つ。

エリス・ワイス
 エゥーゴの士官。凄腕のパイロットで、25歳にして中尉に昇進したエリート。
 他人の3倍も4倍も血を吐いて今の実力と地位を身に付けた努力家で“氷柱のエース”の異名を持つ。
 背丈と胸の無さにコンプレックスを持っており恋愛沙汰には縁がなかったが、とあることがきっかけで
 ウォルトンのことが気になるようになる。第二次シャトル防衛戦で、ウォルトンを庇って重傷を負い
 現在は戦線離脱中。
 乗機はリック・ディアス。
539名無しさん@ピンキー:05/02/04 09:45:22 ID:FECLCYwG
グラハム・パーク(故人)
 エゥーゴのパイロットで、階級は少尉。
 ヒッコリーのシャトル防衛戦において、カミーユのガンダムMk-Uをかばい戦死。
 番外編「バレンタイン・ゴーゴー」において『モテない野郎ども代表』として描かれ、
 また、本編においてもリベカとデートさせてくれ、とテオに何度も食い下がっていた。
 乗機はネモ。

テレンス・デニケン
 エゥーゴのパイロットで、階級は少尉。
 ヒッコリー残留組の中で唯一生き残ったネモのパイロット。
 その結果は実力なのか、それとも運によるものか…どうやら、後者らしい。
 ウォルトンを完全に馬鹿にしていたが、彼が今後変わっていくことによって
 彼らの関係もまた変わっていくのかもしれない。
 乗機はネモ、量産型ガンキャノン等。

フラグ・ラウ・ハヤオ
 エゥーゴのパイロットで、階級は中尉。
 スレ住民の「死亡フラグうんぬん」→「フラグたん」というヨタ話を経て登場した、稀有なキャラ。
 ジャブロー降下作戦の生き残り組で、チャームポイントは無精髭とそれを撫でるしぐさ。
 もとジオン軍パイロットらしく、第二次シャトル防衛戦ではジオンのエースカスタム機である
 B3グフを苦も無く操ってハイザックを血祭りに上げる等、鮮烈な作中デビューを飾った。
 「ザクとは違うンだよ!ザクとはなぁっ!」
 乗機は先述の通り、いまのところグフ・カスタム。
540名無しさん@ピンキー:05/02/04 14:19:20 ID:oniW/Guo
第1次ケネディ
第2次ヒッコリー

エリスが怪我したのは第3次シャトル防衛戦ですよ。
541名無しさん@ピンキー:05/02/04 14:36:47 ID:FECLCYwG
>>540
荒縄と踏み台を探してくる。orz
542名無しさん@ピンキー:05/02/04 21:00:34 ID:pgwYbI+L
>>539
フラグ・ラグ・ハヤオ
543赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/04 23:45:14 ID:zdOpkN0O
宇宙歴0087年。
一年戦争と呼ばれる人類史上最大の殺戮劇の終結から7年が過ぎた、ある日。
その戦争を終結へと向かわせた最大の功労者と言えるカミーユ・ビダンは8年ぶりに故
郷の土を踏んだ。列車から降りたのは奇しくも、旅立ちの日と同じホーム。だが、思い
出の風景は一変していた。
爆撃があったのだろう。殆どの建物が目新しい物になっており、現在も駅前に建設中の
高層ビルが見られた。
「帰ってきたぞ、プル。だが、お前に会う前に、やるべきことがある……」
カミーユの姿は雑踏に消えていく。そしてそれから、彼は青少年の時代を過ごした大学
に姿を見せていた。
「ここは……酷いな」
建物が崩れ手付かずのまま放置されている。
驚く事に黒板と机を外に持ち出し青空講義が開かれている。学生の数は、まばらだ。
「誰かに会えるかとも思ったけど、もう8年も経ってるし。行くにゃ」
振り返って本来の目的に動こうとしたとき声を掛けられた。
「か、カミーユ? カミーユ・ビダン!」
「ファ……ユイリィか?」
黒髪。先端が少し跳ねている。出征の日に見たままの、肩に掛かるかどうかの長さ。
それは間違いなく『世話好きのお節介さん』ファ・ユイリィ。
思わぬ再会を果たした二人は近くの喫茶店に入った。積もる話があった。
「貴方が死んだって、大学の方に連絡があったわ。でも私信じなくて戦後にいろんな所
に行ったわ。地球の隅々、サイド3、それにフォンブラウンも。でも見つからなかった」
「……悪かった。何も言わなくて」
その頃、カミーユは玩具メーカーを興したばかりでとても他に気が回る状況ではなかっ
た。が、それは言い訳でしかない。
「そこで、夫に会ったわ……」
月のフォンブラウン市でファは一人の男と出会った。傷心の彼女に彼は優しく接し、程
なく二人は結婚した。
「子供も二人生まれてね。上は3つで下はまだ半年。」
「幸せそうじゃないか……」
544赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/04 23:46:50 ID:zdOpkN0O
カミーユは心底そう思う。復讐に生きる自分と違って、結婚して家庭を築いた。女の幸
せだと思った。
だが、ファの本音は違った。
「貴方が……カミーユが動けないくらいの大怪我を負って、それで帰ってくれば良かっ
たのよ。そうすれば私、死ぬまで隣で看病してあげたわっ!!」
中途半端の怪我で前線を外されたカミーユは、そのために財閥の総帥に上り詰めた。
”遠い男になった”とファは思った。
ファの叫びに、店内の客が一斉に振り返って見る。
”痴話喧嘩か? なら他所でやれ” ”何々? 痴情の縺れって奴?”
その客達の心境を書くなら、そういったところだろう。
「私の夫ね、凄いのよ。ターンXさんって言うんだけど。手足を外して、自由に動かせ
るの。おかげで夜の方は退屈してないけど。フフッ……」
ファは笑った。悲しげに。その仕草にカミーユの男が刺激される。
「君の夫がどれだけの男かは知らないけど、上には上がいることを教えてやるにゃ」
カミーユはファの手を引き喫茶店を出た。支払いはカミーユがした。

ゼータは秘書のマラサイの報告に語気を荒くした。
「なにーっ! わしの講演を断ってきただとーっ!!」
「はっ! トリントン、ペキン、ニューヤークと断りの電話がひっきりなしに……」
マラサイはただでさえ赤い顔をさらに赤くして答えた。
「なぜだ。戦後の復興も9割方が済み、ようやく芸能活動再開を宣言したところだぞ。
会場側は、何と言っている?」
「はぁ。殆どの会場が何も。ですが一箇所だけ、ビダン財閥には逆らえないと……」
ビダン財閥。ゼータと、そしてプルにはその言葉の意味する事が分かった。
「カミーユが、奴が来る」ゼータは怒りに震え闘志を燃え上がらせ
”ああ、始まってしまう。お父様とカミーユの未来が見える”プルは、涙した。
カミーユは、世界中の劇場という劇場の悉くを買収した。ただ一箇所を除いて。
芸貧館。そこにだけは手をつけなかった。父がゼータに辱めを受けた劇場である。
「カミーユはわしとの決着を着けたがっている。全ての始まりであるあの芸貧館で。
それがお前の復讐か」
呆然としながらも、部屋に戻ったプルはある決意を固めた。
545赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/04 23:48:11 ID:zdOpkN0O
「父とカミーユがぶつかれば、どちらかが必ず死ぬ! 止めないと。カミーユはお父さ
んの真意を何も分かっていない!」
プルにあてなど無かった。手当たりしだいに劇場を訪ねてカミーユの足取りを追うだけ
だ。

そこは高級ホテルの一室。何か聞こえる。話し声が。ときに甲高い嬌声が混じる。
「あぁ……カミーユ、もっと突いて。そんなんじゃ全然足りない」
「焦るなよ。まだまだ、始まったばかりにゃ……」
カミーユとファはそこで、一つになっていた。カミーユに取って人妻は初めてだ。自然
と、彼の興奮は過去に類をみないものになった。
目の前にファの乳首がある。カミーユはそれを甘く噛んだ。
「はぅぅ! ひぃぃっ!! カミーユぅぅ」
この乳首をターンXと二人の子供が吸っている。カミーユは見知らぬ3人に嫉妬した。
その嫉妬心がカミーユの動きを乱暴な物にする。
大きな窓ガラスにファの体を押し付け、後ろから激しく突いた。
『他所の建物から見られるかもしれない』この状況にファは羞恥心を募らせ、体に力を
込めた。絞まる。彼女の中がカミーユの物を強く締め付けた。
今、ファの足は床に着いていない。カミーユに体を支えられているためだ。
「浮いてるっ!? 私の体、浮いている……凄い! ターンXさんにも出来ない事よ」
「その名前を言うにゃっ!!!」
空中に浮いたファの足が、震えだす。
”終わりが近いか?”
ファの足を掴み、体のつながりを密にする。パシン! パシン! と乾いた音が室内に
響いた。
そして、震えは二人の全身に広がりカミーユの先端から、白く熱い物がほとばしった。
「……今、入ってくるのカミーユの? いやだ、3人目が……でき……ちゃ……う」
ファは気を失った。彼女をベッドに運びながらカミーユは
”3人目が他人のタネだとターンXが知ったらどう思うだろう”
と、心で呟いてから
「自分は何をやってもファを不幸にしか出来ない」
そう自虐的に笑ってから眠りに着いた。明日全てに決着をつけるために。
546赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/04 23:48:59 ID:zdOpkN0O
芸能界の神と言われるエルピー・ゼータの講演が行われる芸貧館は満員御礼。立ち見は
おろか、場内に入りきらない客が外に溢れる始末。
その他の劇場での講演が急遽中止されたため、このような事態となっているのだ。
演目は順調に消化され客席はだんだんと暖まって、最後の演目が始まるその10分前。
「次で最後だからな。タイミングをまちがえるなよ。そこの照明、ランプを交換して!
おい、君。水をくれ、喉が渇いた」
ゼータはスタッフに厳しく指示を出しながら、喉の渇きを潤した。
「じゃあ着替えてくる。みんな配置についていろよ」
舞台裏の喧騒を背にゼータは楽屋へと向かう。
”奴は仕掛けてくる。間違いなく、最後の演目で……”
一方、プルは。
「運転手さん、急いでください。芸貧館へ」
「無茶言わんといて下さい! 凄いのよ、ここの渋滞ってば」
タクシーの運転手が言うように上りも下りも、車が密集しノロノロの渋滞だった。
「ありがとう! ここからは自分で走ります」
お釣りを貰う時間も勿体無い。小銭が散らばるのも構わず、プルは走り出す。
”長いスカートの裾なんて! 邪魔!”
芸貧館が見えた。中の歓声がここまで聞こえる。
「カミーユ、早まらないでーっ!」
正面の大扉を開けた瞬間、ブハっ! と観客の笑い声が大きな空気のうねりとなってプ
ルの全身を撫でた。
舞台の上ではカミーユが、『ネコマスク』に扮して大好評。隅の方でゼータがみすぼら
しい格好で倒れているのだが、客はもう『ネコマスク』の虜となっていた。
「おおおっ! ネコマスク。Zっくん(ぜっくん。ゼータの芸名)より面白いぜぇ」
「もう芸人の神様の名は、ネコマスクのものだ〜っ!」
客は素直なものである。
「遅かったのね、カミーユ。よくも、お父さんを!」
父が倒れされた。その事が彼女の芸人の血に火を着けたと言っていい。
「カミーユ! 神の名をかけて私と勝負なさい」
プルの言葉に、客席は「いいぞ、やれー」と盛り上がる。これも演目の内だと思ってい
るのだろう。客は愚かでもあった。
どういうからくりか? 気がついたら二人のプルが舞台上にいた。
547赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/04 23:50:06 ID:zdOpkN0O
ひとりまんざいだ。それはプルの持ち芸で他人には絶対に真似できない、故に彼女は神
の子と称えられていた。
だが、
「ひとりまんざいやぶれたり!」
カミーユのギャグ力(ちから)がひとりまんざいのそれを上回り、二人のプルを吹き飛
ばした。
「な、なんとーっ!」「なるとーっ!?」
二人のプル(?)が同時に悲鳴を上げ、床に体を撃ちつけた。
ところがひとりまんざいはやぶれたのに、プルは二人のままだ。
「それが、ひとりまんざいのからくりだ」
言いながらカミーユは胸ポケットから一枚の紙を取り出す。
「ひとりまんざいと聞いて恐れもしたが、それが双子のやることだと分かれば神業じゃ
あない! それを調べるのに連邦政府の高官を接待だってしたよ!」
カミーユの持つ紙。それは戸籍の写しだ。それは練馬区の戸籍で確かにゼータの娘プル
とプルツー、双子姉妹の存在を証明する物だった。
「父さん、母さん。仇は討ったよ」
「ばかぁ!!」
亡き父母に思いをはせたカミーユはプルの罵声に意識を引き戻された。
「お父さんの本当の気持ちも知らないで何が仇よ! お父さんは、どんきいの才能を見
込んで鍛えるためにわざと貶したのよ。それなのに精神的に負けたのは、貴方のお父さん
の方じゃない。それで逆恨みして、それで……それで……」
続きが言葉にはならずに、プルは泣き崩れた。プルツーが、そっと姉を抱き寄せる。
「お姉さん……。カミーユさん、父はどんきいが自分を越えたら、神の座を譲るつもり
だったんですよ。それだけ貴方のお父さんの芸は素晴らしいものだったのに、その子供
は憎しみで芸をしている。寒い事だとは思わないんですか……」
姉妹によって語られる真実にカミーユの心は自分を責め立てる。
「おれは……取り返しのつかない事をしてしまった。どう責任をとればいいんだーっ」
舞台上で始まった昼メロに観客の熱気は一気に冷めて、一人また一人と席を立った。
そして最後には、舞台上の四人だけが残った。
この講演を見に来た者達は観衆としては極めて優秀な客と言えた。
「カミーユくん……」
そう声をかけたのはゼータだ。彼は意識を取り戻していた。
548赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/04 23:50:50 ID:zdOpkN0O
「もし、本気で責任を取る気があるのなら、ひとつだけ頼まれ事を受けてくれないか。
頼む。老人の最後の頼みだ……」

カミーユはエルピー姉妹に連れられ、彼女らの自宅の客室に通された。随分と天井が高
く、装飾品は豪華だ。流石は男爵家、と言うところか。
「はぁ〜、立派な部屋。……で、どうするかにゃ?」
カミーユは落ち着かない様子で双子を見比べた。本当にそっくりだ。ひとりまんざい、
の正体がこれまでばれなかったのも当然と言える。
「あの……まずは姉と、その……してください。8年ぶりなんでしょう?」
プルツーの声は緊張に震えていた。それを見て、プルが妹の肩を抱いて言った。
「カミーユ。ツーはねぇ、まだしたことがないんだ。だから、先にしてあげていいよ」
姉のその申し出に妹の方は、「そんな、ちょっと! ご勘弁!!」と大慌て。
「もう、遠慮しなくていいの!」
ドン! と背中を押されて、プルツーはカミーユの胸に飛び込んだ。上目遣いにカミー
ユを見るプルツー。姉に比べて、少し目が釣りあがっているように見えた。
”近くで見れば、やっぱり別人だな……”
「あわわ! カミーユさん……」
「仲のいい、姉妹なんだね」
言って、カミーユはプルツーの頬に手を沿え正面を向かせてから、口付けした。
口内に侵入した異物にプルツーは目を見開き、そして頬を朱に染めた。
少しずつ、プルツーの方も舌を伸ばし、絡める。
”この子、赤くなってる。初々しいにゃ”
やがてプルツーは目を閉じ体の力を抜いてカミーユに身を任せた。
「ぷっ……はぁ〜」
「はぁー! ベッドに移るにゃ……」
「は、はいぃ」
ベッドの上でカミーユとプルツーは服を脱いでいく。プルはその様子を近くのイスに腰
掛けて興味津々に観察していた。
”うわぁ……逞しい体。プルツーも、凹凸がはっきりしちゃってまぁ”
その二人が、裸になった。怯えたように体を震わすプルツーをカミーユは優しく抱き寄
せ、あちこちにキスの雨を降らす。プルツーの体に赤い跡が生まれては消えていく。
”わわわ! 凄いよ二人とも。私が見てるのに、あんなにして!”
549赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/04 23:51:32 ID:zdOpkN0O
プルは自分の体が熱くなり、下の方が濡れるのを感じた。
手を突っ込んでみる。ねちゃり……!
”わぁ……ぬるぬるだよ”
自分の体の反応にびっくりしているプルを他所に、ベッド上の二人は盛り上がる。
「あ、あのぉ……カミーユさんの、それが私の中に入るんですよね」
プルツーはカミーユの張り詰めた物を指差す。それは男を知らないプルツーには、気味
の悪い凶器に見えるのだろう。顔をしかめもする。
「そうだよ。怖いの?」
その問いにプルツーは黙って頷く。怖くないわけがない。
「まぁ、力を抜いて楽にしていればいい。僕が巧くやるから」
だが、それが難しいのはカミーユとて分かっている。初めてで緊張しないわけが無い。
カミーユの物がプルツーのそこに触れた。
「ひっ!」
「怯えるな……」
短く言ってから、カミーユはプルツーの中に自身を突き入れた。
祈るように組んだ手を胸に押し付け、プルツーは襲い来る衝撃にただ耐えた。
あそこが擦り切れて血が流れ出ているのだが、それに構っていられる余裕もない。
”お姉さんも、同じような気持ちだったのかしら”
ふと、そんな事を思った。が、それも一瞬の事。
「ひぃぃっ! いっ……いたぁっ!」
衝撃と痛みは、彼女から思考を奪い取っていく。
”ああ……、なんだか感覚がおかしくなって……”
痛みよりも別の感覚が勝ってきた。体の中をえぐられる事が気持ちいい。
いつしかプルツーは、自ら腰を振って快楽を得ようと動き出していた。
「わわわっ! プルツーちゃん、君? そんなに動かれると……」
突然の攻守交替にカミーユは慌て
”妹が……あんなになってる。すごいんだ、今のカミーユ……”
プルは妹の様子から、カミーユの成長ぶりを想像し気を失いかけた。
プルツーの動きは止まらない。釣られるようにカミーユも速度を上げて、お互いを貪り
あう。
「うっ……くぅ〜ん! あああぁーっ!」
「ぷ、プルツーさん、ちょっと止まってよ……てっ、もう駄目にゃっ!」
550赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/04 23:52:16 ID:zdOpkN0O
勢いの付いたプルツーの動きに、心の準備が整わぬままカミーユは射精した。
”黄色い光りが、点いたり消えたりしている。太陽かな? いや違うな。太陽はもっと
暑苦しく光るもんな……。女の子にイカされちゃったにゃ……”
カミーユはそんなことを考えながら、屈辱的な気持ちでプルツーの中で出し切った。心
の持ちようはどうあれ、気持ちよいことは気持ちよかった。
しばらく休憩して息を整える。カミーユは椅子に座っているプルを見た。
「じゃあ、そろそろプルの番だにゃ」
が、その声にもプルは反応しない。
彼女はカミーユとプルツーのやり取りを見ているに気持ちが昂ぶって自慰に耽っていた。
目は、どこを見ているのか? 焦点が定まっておらず、口はみっともなく開きツバを垂
らしている事にも気づいていないようだ。
「しょうがないにゃ……。ちょっとごめんね」
カミーユはぐったりしているプルツーを抱えて、足で器用に幾つかの椅子を並べてそこ
に彼女を寝かせた。それから、プルのツバを拭ってから言った。
「世話の焼けるお嬢様だ……」
「あっ! ご、ごめんなさい……私、眠ってしまったようで……」
プルは慌てて取り繕ったが、カミーユは笑った。
「その手は、何さ」
「えっ! ……あっ」
プルの手は自らの愛液で、べちゃべちゃに濡れていた。
「……嫌だ。言わないでよ」
プルをベッドに下ろしてからカミーユはその横に寝転がる。
プルの頭に手を添え髪を撫でる。ゆっくりと何度も。
「こうやって、好きな人が手の届く距離にいるのはすごく嬉しい事だね」
「うん……嬉しい」
「じゃあ……やらないか? その様子なら、直ぐにも出来るだろ」
「もう……貴方ってそんなにえっちだったの?」
「8年も経てば変わるさ」言ってカミーユは、プルの胸に手を添えた。大きい!
「プルも変わっている」
「それが体なら、あたりまえでしょ! 貴方だって……傷が? 擦り傷? いいえ、
もっと大怪我の跡かしら、何?」
プルは怪訝に呟きながら、カミーユの全身にある傷跡を一つ一つなぞっていく。
551赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/04 23:53:40 ID:zdOpkN0O
それは、戦地で負った物が2割、カミプラの型として負ったものが8割という具合だ。
「酷い……可哀想に」
しんみりとプルは言った。涙が浮かんだ。それを拭ったのはカミーユ。
カミーユはプルとおでこ同士をくっつけてから囁いた。
「それもプルに会う為なら、痛くは無い」
顔が直ぐ目の前にある。自然と、二人は目を閉じて、お互いの体を求めた。
その瞬間、カミーユは歓喜の声を高く叫んだ。
「このエルピー・プル凄いよ、さすがプルツーのお姉さん!」
その言葉はプルツーにはショックだった。
”あぁ……。やっぱり二人はお似合いなんだ。私は添え物かな”
耳を塞いでも二人の愛し合っている音が聞こえてくる。
妹は、いつのまにか姉に嫉妬を抱くようになっていた。

エルピー・ゼータがカミーユ・ビダンにした頼みとは。
それは、『プル、プルツー姉妹とユニットを組んで、末永く人々に笑いと愛とを配る芸
人となって貰いたい』というものだった。
そのためならば、姉妹を妻として送っても良いとすらゼータは言った。
「長い戦いの人生であったわ」
それが伝え残されたゼータの最後の言葉である。
目的はどうあれ、自分を越えるまでに成長したカミーユに後事を託してゼータは逝った。
そう言う意味ではゼータは百年に一人、いや千年に一人出るかどうかの笑いの神であっ
た。
なんにせよカミーユは復讐心から解放され新しい生き方を手に入れることが出来たと言
えよう。
数々の哀しみを振り払って。



余談ではあるが、劇場版機砲戦士Zカミーユはその年の様々な映画賞で優秀な成績を残
した。一方、機砲戦士カミーユシートテェースティは、平均視聴率10%を維持し続編
の製作が決定したそうである。
552名無しさん@ピンキー:05/02/04 23:53:47 ID:B/VvYBxL
爆笑。
しんみりさせておいて、ターンXさんですか
元ネタ知らないのに面白すぎる
553552:05/02/04 23:58:15 ID:B/VvYBxL
わわわ、投下中でしたか
スマソ
554名無しさん@ピンキー:05/02/05 00:50:11 ID:J0OnYqa5
爆笑戦士SDガンダム 原作版キャラクター&メカニック紹介

みねば
本編の初期主人公。
ざび家の末裔。ねおじおんの総帥。などなど大層な装飾を持つ女の子だが、本人はアイ
ドル歌手に憧れている極普通の少女。演歌が好み。
珍しく第五巻、六巻ではカミーユと愛を育んだりした。
連載中、2度にわたり”勇者”として冒険の旅に出た。

はまーん
みねばのわがままに付き合ってえぅーごのZっくん達と仲良く喧嘩してくれる、女傑。
初期の頃はレギュラーだったが、2巻以降めっきり出番が減った。
しろっこと夫婦役を演じた事もある。

ぜーたがんだむ(通称 Zっくん)
初期はえぅーごのリーダー格でレギュラー。
当初は裸(モビルスーツですから)だったが、第一巻の3話目からスーツを着込むよう
になる。
中期は出番が少なかったが、末期に短編が多くなると途端に主人公役を演じる事が多く
なった。

ぷっつんかみーゆ
目が宇宙でそこに星が浮かんでいるという、原作における最強のギャグキャラ。
第一話では普通の目をしていたが二話以降、上記の外見となる。
第二巻収録”ガンダムクエスト”にてレギュラーキャラとなるが、途中からみねばを食
うほどのキャラとなり主人公の座を奪い取る。
第三巻〜第五巻にかけてぷるとのラブロマンスが燃え上がった。
555名無しさん@ピンキー:05/02/05 00:51:50 ID:J0OnYqa5
えるぴー・ぷる
かみーゆとおなじく第二巻からレギュラーになり、事あるごとに裸になった元気な娘。
第三巻”ギャグエイリアン”で、なんとなくかみーゆといい雰囲気になって第四巻、
第五巻”アホの嵐”で恋人役を演じた。
以降の短編ではぜーたに振り回される役が多くなった。
なお、妹のぷるつーの出番はとても少ない。

ららぁ・すん
幽霊。足が無い。アニメ版では頭にビームサーベルが突き刺さっているが原作では普通。
連載一話目から何気に登場しており、かみーゆ、ぷると同じく”ガンダムクエスト”で
レギュラーになるもその後は出番少なし。
第五巻、第六巻”ガンダムクエスト2”で再びレギュラー化? と思われたが敵の中ボ
スと入れ替わっておりうやむやのうちに存在が消滅した。
ボンボン本誌版の最終回”永遠不滅のSDキャラ”(第八巻)に姿を見せているが本物
なのだろうか。

ざくれろ
かみーゆとタメを張れるギャグキャラだが、いつも負けている。
エイリアンだったり武者だったり実はガンダムだったり、と非常に多彩な役を演じた。
MAザクレロをギャグキャラ(メカ)として定着させたのは原作漫画の功績か。
556名無しさん@ピンキー:05/02/05 01:44:14 ID:SVZ93JVO
むう・・・
ボンボンというからにはジャリ漫であることが容易に想像できるのだが、
実に読んでみたくてしょうがない。
557名無しさん@ピンキー:05/02/05 02:17:39 ID:c5fthiOy
 「VoiceOfTheEarth」以外で、ISAPさんが書いたガンダムのSSってないかな?
558名無しさん@ピンキー:05/02/05 09:25:16 ID:ki5GO5cS
>>寿司屋さん
いよいよゼータ登場ですね。
カミーユの方は何に乗るんでしょうか。

あと、濡れ場になるとつくづく哀れになってしまうジェリド萌えw

>>赤い垢すりさん
>「長い戦いの人生であったわ」
に爆笑しました。「だまらっしゃい」でまさかと思ってたけどやはり三国志。
やらないかとか練馬とか、カミプラ8割とか、そういう小ネタにどうしても笑ってしまいます。

次回作も楽しみにしてます。
559名無しさん@ピンキー:05/02/05 09:31:53 ID:ki5GO5cS
あ、今、
>そう言う意味ではゼータは百年に一人、いや千年に一人出るかどうかの笑いの神であった。

に気づいてスープパスタ吹いたw
560名無しさん@ピンキー:05/02/05 10:14:24 ID:lJXSb00i
赤い垢すりさん面白杉!
パソコンの前でにやけてたら嫁に変な目で見られましたよ!
次回作に期待大です。

しかし最近寿司屋さんとISAPさんの話が頭の中で混ざって混乱してる^^;
561名無しさん@ピンキー:05/02/05 20:50:23 ID:SVZ93JVO
そこで悪魔合体ですよ(ループ)
562名無しさん@ピンキー:05/02/06 01:14:33 ID:aa59DYWp
ISAP様はものすごい勢いで新潟の雪かきをしているので
今週のVOEはおやすみでつ。
563名無しさん@ピンキー:05/02/06 19:09:17 ID:gemjEHz8
ISAP氏はアルマゲドン襲来により世界を救う為に今週はお休みです
564名無しさん@ピンキー:05/02/06 19:36:41 ID:q4MOVWx1
ISAP殿はサイコロで2を出されてGo To Jailに行ったので最高2回休み。
565名無しさん@ピンキー:05/02/06 22:28:42 ID:zYMyRfkR
まぁ今年もヴァレンタインデーが近いしねぃ・・・
566名無しさん@ピンキー:05/02/07 00:32:47 ID:X3NcqxjP
このスレに触発されて文庫版ブルーデスティニーを買ったけど
ひょっとしたら寿司屋さんはコレが好きかも知れない。

共通点は一人称って所だけだけど、なんとなく。
567名無しさん@ピンキー:05/02/07 10:08:12 ID:z7VU1K+O
>>565
そういえば、去年のVoE外伝のバレンタイン話は非常によかった。
一年前と人間関係が変わったカップルもいるから、今年はないのかな・・・・・
568名無しさん@ピンキー:05/02/07 16:09:26 ID:bPilqW/i
今週はISAPさんは休みか…
地球編を最初から読み返すか。

>>529
>>533
この傑作を一気読みできるとは羨ましい…
リアルタイムで読んでると次回が待ち遠しいのなんのって。
569名無しさん@ピンキー:05/02/07 17:15:12 ID:2cXTx36J
ID出し忘れたorz


@マ・クベ  声カコイイ!!
Aアイナ・サハリン  垂れ目かーいいよー
Bコウ・ウラキ     べじーた
Cブライト・ノア    名艦長        
エキシビジョン
@棄権 決められない・・・
Aベルトーチカ・イルマ  逆シャアでその姿、拝見したかった・・・
570名無しさん@ピンキー:05/02/07 17:16:10 ID:2cXTx36J
誤爆しますた。
スマソ。
571名無しさん@ピンキー:05/02/07 17:32:43 ID:JTuFLK++
誤爆にレスすると小説版逆襲のシャアでは
チェーン・アギは出ず、代わりにベルトーチカが出るぞ
572名無しさん@ピンキー:05/02/07 20:23:33 ID:vX82VyRs
更に補足すると小説版はベルトーチカ・チルドレンとハイ・ストリーマーの2種類があるぞ
どっちのことかは自分で考えな
573名無しさん@ピンキー:05/02/07 20:37:58 ID:VoydpR7U
っていうか、sageもしないでどこの誤爆なんだ? ┐('〜`;)┌
574名無しさん@ピンキー:05/02/07 22:20:52 ID:yYNpLjS4
575名無しさん@ピンキー:05/02/08 16:38:23 ID:TaknszYy
>>557
それは俺も知りたい。
576寿司屋:05/02/08 17:21:36 ID:UUOwvcP3
>>566さん
セガサタで昔出てたゲームのノベル版ですか?
読んだ事はないけれど、あのストーリーや設定は好きなのでちょっと興味あり。
577ドゴス・ギア青春白書:05/02/08 17:22:48 ID:UUOwvcP3
翌日ドゴス・ギアに到着した補充要員とは、ふたりの新人パイロットだった。
驚くべきことに、いずれもまだあどけなさを顔に残した少女である。年の頃は15〜6と
いったところか。当初は、
(こんなガキのお守りをさせられるとはな)
などと思ったものの、シミュレーションは一通り修了しているという話だったので、実力
テストを兼ねた模擬戦演習を行ってみる事にした。
……結果は、昨夜の一件のせいかオレの方が惨憺たる有様だった。
オレのハイザック(ガブスレイは修理中)は瞬く間に彼女らの駆るマラサイの挟み撃ちに
あい、あえなく「撃墜」されてしまう。

「中尉。具合の方はよろしいのですか」
訓練を終えた後のMSハンガーで、赤毛の少女は言った。
「具合、とは?サラ曹長」
「……お顔の色が優れません。先程の訓練にしても、パプティマス様からジェリド中尉は
非常に優れたパイロットだと聞いておりましたのに」
新入りのくせに癇にさわる進言だが、自分が不甲斐なかったのも事実である。

「ご期待に沿えず、すまなかったよ。いや、お前たちこそ大したもんだ。ガキのくせにあ
そこまでモビルスーツを操れるんだからな」
すると、今度は黒髪のシドレ曹長がオレの言葉を聞きとがめ、
「そのように言われるのは心外です。私達は、子供ではありません」
と、甲高い声で言った。
どうも皮肉と受け取ったらしい。
だが、オレの不調もあったとはいえ、シロッコの選んだニュータイプ候補生たる彼女らの
力が期待以上のものだったのは確かである。次の作戦までに充分なトレーニングを積ませ、
時間差攻撃なり何なり仕込んでおけば、そこそこは使えるようになるだろう。

「ああ、悪かった悪かった」
この年代の女子にありがちな力み加減に辟易しながら、オレは手をヒラつかせ、
「今日のところは解散だ。明日の訓練に備えてゆっくり休め」
と言って、追い払う。
578ドゴス・ギア青春白書:05/02/08 17:24:15 ID:UUOwvcP3
今、誰よりも休息が必要なのは自分の方だ。これ以上、生意気なガキどもに付き合っては
いられない。
彼女達はまだ何か言いたげだったが、しぶしぶ引き下がった。

「……眠い」
部下達と別れた後、幽鬼のようにフラつく足取りでようやく自室の前に辿りつくと、そこ
で丁度シロッコとマウアーが連れ立って通りかかるのが見えた。いつもと変わり映えのな
いふてぶてしさで、シロッコは言った。
「あのふたりの面倒をみる……か。ジャマイカンから聞いていたイメージとは少し違う
な」
「……一体、どんな話を聞いたんです?」
おおよその見当はつくが、あまり気分の良いものではない。

そんなシロッコとのちょっとしたやり取りの後、オレが部屋に入ろうとすると、今度はマ
ウアーが声をかけてきた。
「大丈夫なの?ジェリド」
「何が?」
とぼけようとして、オレは無意識のうちに彼女から目を逸らしてしまう。胸のうちで、羞
恥心と罪悪感がせめぎあった。

「何だか、随分やつれて見えるけど」
おずおずと心配そうに述べるマウアーに、
「ああ……、少し疲れている。今日はもう休ませてもらうさ。それじゃ、な」
と言って、オレは部屋のドアを閉じた。
そして、そのままベッドに突っ伏して、たちまち寝入ってしまうのだった。




よほど深い眠りだったのは間違いない。
そうでなければ、あんなふうになるまで呑気にイビキをかいていられるはずがないだろう。
579ドゴス・ギア青春白書:05/02/08 17:25:29 ID:UUOwvcP3
恐らくは寝返りを打とうとしたのだと思う。そこでジャラリ、という重厚な金属音に動き
を阻まれ、オレは初めて目を覚ますのだった。
「おはよう。ジェリド」
暗がりの中から聞こえてくる彼女の声は、妙に明るかった。
「ん……ああ、来てたのかマウアー。起こしてくれれば良かったのに」
寝ぼけ眼をこすろうとして、オレは異変に気付いた。
体を動かす事ができないのだ。

「―――――――――――――――――――――――――え?」
現実に思考が追いつかない。
重く冷たい鉄の鎖で、毛布からはみ出た四肢が、それぞれベッド四隅の支柱にくくりつけ
られている。……そうと悟るまで、しばしの間があった。
「ま、まさか!」
その傍らに居るマウアーのクスクスと笑う声に、オレは瞬時に青ざめる。

「よく休めたかしら?」
そこでオレは、信じがたいものを目にしてしまった。
明かりの消えた暗い部屋の隅から現れたのは、艶かしい黒革製のレオタードを身にまとっ
た恋人の姿だった。
そのテの趣味がないオレでも、名前だけは知っている。ボンデージルックという奴だ。一
部でファッションに取り入れる向きもあるようだが、彼女が着ているのはそんな生易しい
デザインではない。革の表面はギラギラと攻撃的な光沢を帯び、ぴったりフィットして彼
女のボディラインを強調している。食い込むようなハイレグに、ところどころ金属製のリ
ベットが無造作に打ち込まれていた。アダルト雑誌かホロテープで見かけるような、ばり
ばりのSMスタイルである。

だが、そんな淫らな衣装のかたちと普段の清楚な彼女のイメージとが、まず頭の中でつな
がらなかった。
「あれ……?だって、マウアー?えっ!?」
580ドゴス・ギア青春白書:05/02/08 17:26:40 ID:UUOwvcP3
混乱のあまりしどろもどろになって言葉を探すオレに対し、彼女の声はあくまで優しかっ
た。
「ライラ大尉に教えてもらったわ」
「ええっ!?な、何を……っ?」
あの女との関係はいずれマウアーに露見するとは予想していたものの、その訪れがこんな
にも早いとは夢にも思わず、オレはただたじろぐばかりだった。

マウアーはベッドに上がり、オレの横に腰掛けた。
表情こそ穏やかだが、エキゾチックな両眼には明らかに炎のような意思の光が見て取れる。
うう……オレ自身が後ろめたいということもあるが、服が服だけに下から見上げるとすご
い迫力だ。

「あなたが心の底から望んでいるものを」
「オレが?」
マウアーが何を言っているのか、どうにも掴み難い。ただ、彼女の強力な意思の波動を感
じて、恐る恐る尋ねると、
「ふふふ」
と笑って……マウアーは肘まで伸びた黒い革手袋の手で、そっとオレの頬を撫でてきた。

「そうよね。考えてみれば私も馬鹿だったわ。あなたが時々うわの空で他の事を考えてい
る時、私にはどうにもしてあげられなかった。自分の恋人が本当は何を望んでいて、どう
して欲しいのか……察してあげる努力を忘れていたのよ」
場の雰囲気が緩徐におかしな色へと染まっていく。
オレは体を震わせて、あっちの世界へ旅立とうとする想い人を見守る以外になかった。

「でも、良かったわ。ジェリド」
そんなオレの様子など目に入っていないのか、彼女は構わず言葉を続ける。
「あなたが真に望む事と、私が本当にしたかった事……。こんなにもぴったり一致してる
のだから」
581ドゴス・ギア青春白書:05/02/08 17:27:51 ID:UUOwvcP3
ぞくりと背筋に悪寒が走った。
何だかよく分からないが、いずれにせよ彼女が途方もない誤解のもとに行動している事だ
けは理解できる。
「とにかくこの鎖を外してくれ、マウアー!冗談にも程があるっ」

「あら、駄目よ」
キョトンとした表情で、マウアーが答える。
「あなたは今からたっぷり時間をかけて私に犯されるのよ。逃げたくても逃げられない状
況で……ね。わくわくするでしょう?こういうの」

「し、しない!しない!!おい、いい加減にしろ!」
強がって語気を荒げたものの、心の中は不安でいっぱいだった。何しろこちらには、ライ
ラとああなってしまった弱みがある。
「大丈夫。心配しなくてもいいのよ?最初はちゃんと優しくしてあげるから」
……そんなオレの気持ちを見透かしているのか、マウアーはまるで動じる事無く軽くうな
じをかきあげ、上からオレと唇を合わせてくる。

(何が大丈夫だ!)
そう言おうとした矢先、瑞々しい彼女の接吻がオレの言葉を遮った。
「むぐっ」
「んんん……」
ちゃぷ、ちゅく、ちゅぷっ……

条件反射というべきか……。こんな状態でも、ついキスには応じてしまう。
いつもより熱くぬめる彼女の舌が、口腔内で暴れまわった。
たちまち、股間でムクムクとペニスが起き上がるのが感じられる。
マウアーはオレとのディープキスを続けながら、おもむろに毛布を剥ぎ取った。
「んんーっ!」
毛布の下に隠れていたオレの体は――全裸だった。
582ドゴス・ギア青春白書:05/02/08 17:29:24 ID:UUOwvcP3
堂々と屹立した男性器の自己主張が、やけに悲しい。
彼女は唇を放すと、左腕でオレの頭を抱きかかえ、右手で急所を握ってきた。
――きゅ。
「あ!」
手で直接触れるのとはやや異なった違和感に、オレは思わず声を上げる。

「さあ、楽しみましょう」
耳元で甘く囁くマウアーの声。
いつもの香水と、牛革の独特な匂いがない混じって、倒錯に拍車をかけた。

彼女はゆっくりと手を上下させて、握り締めた男根をしごき始める。
「あ……はぁああ」
思わず漏れ出た溜息とともに抵抗が止んでしまうと、マウアーはしごく手はそのままに、
オレの顔を覗き込んできた。
「あっ、あぁ……」

見られてる。
強制的に手淫され、涎を垂れ流しながら与えられた快楽を享受する恥ずかしい表情を、恋
人に、食い入るような目で見つめられている……ッ!
(ああ……綺麗な瞳)
まるで吸い込まれてしまいそうだ。
宇宙酔いの感覚に、やや似ていなくもない。

「幸せ?」
マウアーは女神のように微笑して尋ねてくる。

――この時、この瞬間。

オレはこれまでの人生において、少なくとも5本の指には入るくらい愚か極まりない失敗
をしでかすのだった。
583ドゴス・ギア青春白書:05/02/08 17:30:35 ID:UUOwvcP3
「あ、ああ……もう、止めてくれ。ライ……あっ!」

慌てて、いつもの癖で口にしかけた名前を飲み込み、訂正する。

「ま、マウアー!マウアァーッ!」

声を張り上げて誤魔化そうとするのだが、もう後の祭りだった。
「……」
表情はそのままに、しばしの静寂の後――。
彼女は猛然とオレのペニスをしごきたててきた!

がしゅ、きしゅ、きゅっ、くちゅ、ちゅく、ちゃく!

「うわぁあああーーーーーっ!」
途端にスパートをかけられ、オレは腰を高く突き上げて絶叫する。
「あの女と呼び間違えたわねっ!?」
「ひぃっ!」
「赦さない!」
「ゆるしてくれぇえええっ!」

がしゅがしゅがしゅがしゅがしゅ!

何しろ、素手と違って革製の手袋である。
情け容赦のない削り取られるような摩擦に、オレは声を絞り上げて啼いた。

「挑発したのよ?あの女!ジェリドと付き合っているのは私なのに……っ!」
「あっ、あああぁぁぁっ……うぅ……ひぃいいいいっ!!!」
「泥棒猫みたいに人の男を寝取っておいて、図々しく自慢話!その上、相手の本当の気持
ちなんて分かっていないくせに、って!よくも……よくも……!」
「あ、あ、あ……お、落ち着いて!落ち着いてくれ、マウアー!」
オレは恐ろしさのあまり、身も世もなく泣き喚いて、ただひたすら赦しを請う。
584ドゴス・ギア青春白書:05/02/08 17:31:45 ID:UUOwvcP3
「私だって……私だってね……、ジェリドがこういうの好きだって知っていれば、今まで
こんなに我慢してなかったのに!それなのにあなたは、人の気も知らないで他の女と寝た
挙句……ッ!!」
マウアーはペニスを激しくしごいたまま、いきなりオレの首筋に噛みついてきた!
「わぁああああああああああああああっ!!!!?」
まるで吸血鬼のように、かぶりついた皮膚をチュウチュウと音を立てて吸ってくる!
歯が!
マウアーの歯が、さらに食い込んでッッ!

ギリ、ギリ、ギリ――
「痛い!痛いっ!!いぃいいっ!」
手足の鎖がガチャガチャと音を立てた。
(まさか、頚動脈を食い千切って殺すつもりじゃないだろうな!?)
そう思えるほど強い噛み付きの恐怖に怯えながら、オレはなぜか股間にたぎる熱いうねり
を抑えずにはいられない。

かと思うと、マウアーは肌にぴったりと唇を密着させ、その中でぬるぬるの舌を蠢かす…
…。
痛みと快楽とが一緒くたになって、オレをさらに窮地へと追い詰めた。
精巣の奥からゲル状のものが競り上がってくるあの感覚。
マウアーの手に導かれるまま、オレの絶頂は間もなくだった。

「……」
不意に、痛みが止んだ。
マウアーがオレの首筋から口を離してくれたのだ。
それから、これまでの激しい責め苦とは打って変わって、優しく、今しがた自分のつけた
傷をペロペロと舐め始めた。
「あ……はぁあああああ…………」
彼女の唾液が傷口から染み入ってくるような温かい感覚に、オレは全身を粟立たせ、思わ
ず歓喜の声を漏らしてしまう。
585ドゴス・ギア青春白書:05/02/08 17:32:49 ID:UUOwvcP3
もちろん、股間の方は相変わらず彼女にシンボルを握られたまま、しごかれている。

「ジェリド……」
熱い吐息とともに、マウアーが囁いてきた。
「あなたは私だけのもの。二度と他の女と出来ないように……」
「あ、あ……」
「たっぷり、この身体に教え込んであげる」

そして彼女は、今度はゆっくりとオレの耳たぶを口に含み、痛みを感じない程度に穏やか
に噛んでくるのだった。

「〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!」

ゾクゾクと背筋を駆け上る快感に、オレはたまらず精を放っていた。
びゅくりびゅくりと音を立て、精液が真っ直ぐ上に飛び出して……ペニスに触れているマ
ウアーの右手に降りかかった。

真っ黒い革の手袋に付着した白濁液が、やけに映えて見えるのだった。


                          続く(次回更新にて完結)


586名無しさん@ピンキー:05/02/08 20:21:46 ID:Rv5G1ltH
寿司屋さんキターーーー!!!!
今度はマウアーのターンですかそして
女王さまルックですかそしてジェリドが自爆ですか。
いかん、ガンダムVSZガンダム欲しくなってきた。
587名無しさん@ピンキー:05/02/08 20:31:10 ID:V16hfeVA
ジェリドが哀れすぎるw
マウアーさんが怖すぎるし!

>「大丈夫。心配しなくてもいいのよ?最初はちゃんと優しくしてあげるから」
次からの安全は保証されてないんだ…… 頚動脈もきっと……
って

>次回更新にて完結

ああ… 脂が乗ってきてるから、なんだか惜しい気も……

ちなみに参照までにブルーデスティニーの小説をば。
ttp://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31032474
一人称視点の参考になれば幸い。
細かな設定の注釈や一年戦争を背景にした話は結構面白いですよ。
588名無しさん@ピンキー:05/02/08 22:31:53 ID:0sTaTXcs
他板で見てきたが、第3次スパロボαに引き続きZが参戦だそーだ。
カミーユは当確だな。

ジュナスたんがスパロボに参戦するのはいつですか?
(ヲル豚が出たら脱力コマンド持ってそうだw)
589名無しさん@ピンキー:05/02/09 19:28:41 ID:ulk37VXl
>>588
あの作品のなかでガンダムは目立たないだろうけどなぁ
590名無しさん@ピンキー:05/02/09 20:39:02 ID:SwrDDZoK
まあ、「スーパーロボット」大戦だし
591名無しさん@ピンキー:05/02/10 02:03:42 ID:qj0vA8PI
今回は銀河の中心まで行っちまうからな
地球圏で人間同士のみみっちい争いしてるガンダムでは最早ついていけん領域だ
592名無しさん@ピンキー:05/02/10 08:35:20 ID:yHubAz1t
それならそれでエルガイムでも出せばいいのにねえ。
593名無しさん@ピンキー:05/02/10 14:17:22 ID:V0K1Y6VL
イデオンが出るだけで良しとせねばなるまいな。
594名無しさん@ピンキー:05/02/10 14:20:48 ID:FSSUGc6N
どーせならエルガイム・レイズナーも復活させちまえよな
595名無しさん@ピンキー:05/02/10 18:53:33 ID:jAPNbRAj
ぷっつんかみーゆやパーフェクトズゴックキャノンの参戦マダ?
596名無しさん@ピンキー:05/02/10 19:06:09 ID:DHEtbAGG
そういやパーフェクトズゴックキャノンはその昔、
シャア板の「補給でムサイが来た」スレで大活躍してたなあ。
597名無しさん@ピンキー:05/02/10 21:04:28 ID:mM5C2cVM
しかし、MSVの衝撃というのは若いヤツラにはわからんのだろうなー…
リアルタイプ塗装とか、ヨゴシとか


いや、忘れてくれ(ノ∀`)新しい時代を創るのは老人ではないし
598名無しさん@ピンキー:05/02/11 14:31:10 ID:50KrrJsV
懐かしいねぇ。 ハゲチョロとか。
個人的には、近藤ディティールとか、MSinACTION のストライクマラサイとかコマンドバーザムとか
が好きだな。

多分、誰も判らないだろうけどさ・・・
599名無しさん@ピンキー:05/02/11 18:04:33 ID:+yHjl43u
http://comic5.2ch.net/test/read.cgi/x3/1094311352/
のレス230書いた名無しさんは誰ですか。
600名無しさん@ピンキー:05/02/11 19:15:58 ID:fygEqjlJ


今だ!600ゲットー!!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄       (´´
     ∧∧   )      (´⌒(´
  ⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;
      ズザーーーーーッ

ドッコイショ・・・・・・・・・
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄
     ∧∧          (´;;
    (゚Д゚ ,)⌒ヽ    (´⌒(´
     U‐U^(,,⊃'〜... (´⌒(´⌒;;

 さて、あと2日かな?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄
  ポ  ∧∧  ポ
  ン  (゚Д゚ ,) . ン
   (´;) U,U )〜 (;;).
(´)〜(⌒;;UU (´ )...〜⌒(`)



601名無しさん@ピンキー:05/02/13 16:24:19 ID:eFrJonNZ
>>598
では、ザクストーカーは俺が貰っておきますね
602名無しさん@ピンキー:05/02/13 18:11:01 ID:HTG40THU
>>598 >>601
ならば俺はズゴックII を貰おうか。
603名無しさん@ピンキー:05/02/13 18:57:18 ID:OA1wHauS
そろそろですよ皆さん
604ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:34:16 ID:l4/N4X47
>それにしても、こう来るとは…常に斜め上を行きますね。
これからしばらくは原作準拠の物語です。結構ノベライズ風味で。

>次回からアクシズとなれば、ハマーン様登場か。
ハマーン様の登場は初夏の辺りの予定だったりします。

>新たなMSもイパーイ出てくるかな( ´∀`)
メチャクチャ反則なMSを出しますので乞うご期待。
ただし、いわゆる“オレサマMS”は出しませんのでご安心を。

>涙でモニターが霞みました・゜・(ノД`)・゜・
あのシーンは絶対に入れたく入れたくて、一所懸命伏線を引いておきました。
原作でも似たようなシーンがありますが、もう少し上手く書けたような気がします。

>フォウが死んでしまったということはキリマンジャロはないんですな。
フォウの運命は原作とはかなり変わります。よろしければご意見を聞かせて下さい。

>「吼えろペン」というマンガの9巻にこんな一文があります。
‥‥‥それでは、私も。
「吼えろペン」という漫画にこんな一文があったりします。
「ひたすら信じてついてきてくれた読者に最大の感動をもたらしてこそ
 プロの責任が果たせるというものじゃないかっ、炎尾!?」
605ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:35:15 ID:l4/N4X47






  「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第112回







        since 2002,2003,2004,2005   ISAQ > ISAP PRESENTS.

606ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:36:19 ID:l4/N4X47
履歴:

ガンダムヒロインズ
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608ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:38:12 ID:l4/N4X47
[南極条約] ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/index.html
  こちらのサイト様で、過去ログの総集編を保管戴いています

第1話(連載第1回〜第2回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe.html
   【挿絵 プルスキー様】
第2話(連載第3回〜第6回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe2.html
第3話(連載第7回〜第9回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe3.html
第4話(連載第10回〜第13回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe4.html
第5話(連載第14回〜第16回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe5.html
第6話(連載第17回〜第19回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe6.html
第7話(連載第19回〜第23回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe7.html
609ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:38:59 ID:l4/N4X47
第8話(連載第24回〜第27回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe8.html
第9話(連載第28回〜第33回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe9.html
第10話(連載第34回〜第38回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe10.html
第11話(連載第39回〜第43回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe11.html
   【挿絵 チップ様】
第12話(連載第44回〜第48回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe12.html
第13話(連載第49回〜第52回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe13.html
第14話(連載第53回〜第56回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe14.html
   【挿絵 チップ様、ンダ様】
第15話(連載第57回〜第60回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe15.html
610ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:39:49 ID:l4/N4X47
第16話(連載第61回〜第64回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe16.html
   【挿絵 チップ様】
第17話(連載第65回〜第68回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe17.html
第18話(連載第69回〜第72回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe18.html
第19話(連載第73回〜第76回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe19.html
第20話(連載第77回〜第80回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe20.html
第21話(連載第81回〜第83回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe21.html
バレンタイン・ゴーゴー
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voev.html
第22話(連載第84回〜第87回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe22.html
611ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:40:45 ID:l4/N4X47

静謐な暗闇の所々に仄かな明かりが灯り、その内の幾つかが一際強く輝いている。
遥か遠くに見える明るい白色の球形は、太陽光を反射する月だった。
漆黒の宇宙空間には空気が存在しない為、眺望は距離に無関係にとても鮮やかだ。
手前に見える更に大きな球体は、太陽系第三惑星すなわち地球である。
半径約6380kmの地球は、1740km余りの半径しか持たない月の凡そ4倍の大きさだ。
そこから視線を移せば、眩い太陽が常と変わらずに光を放っているのも確認出来る。
しばらくすると、月と太陽の間の宙域に巨大な物体が進入して来た。
それは、禍々しい大口径長距離メガ粒子砲を多数搭載した戦艦である。
ティターンズの旗艦が一隻、ドゴス・ギア級大型新造戦艦ドゴス・ギアだった。
先週竣工したドゴス・ギアは、3日前にグリプスから発進したばかりだ。
磨き上げられた外装甲はまだ輝きを失わず、船内の造作や什器も真新しく生活臭が薄い。
ドゴス・ギアを統括するブリッジの床も、まだワックスが剥がれきってはいない。
ブリッジのキャプテン・シートに座る艦長さえも、硬いシートにまだ慣れないようだ。
通信席近くに立つ一人の男が、襟元を直す艦長を横目で蔑むように見る。
180cm近くの長身に長い髪を肩まで伸ばしたその男は、多少吊り上がった瞳をしていた。
612ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:41:30 ID:l4/N4X47
男の名はパプティマス・シロッコ──地球連邦軍の若き士官で、階級は大尉である。
シロッコは、ドゴス・ギアの竣工と共に副長に任命されて乗艦したのだ。
先日までの彼は、木星船団の資源運搬船超大型輸送艦ジュピトリスの艦長だった。
太陽系第5惑星木星は、核融合燃料ヘリウム3を大量に埋蔵する星である。
木星の直径は平均で71,492kmにも及び、太陽系の惑星を全部集めた以上の大きさだ。
現在視界の中にある地球の11倍、月に至っては40倍以上の大きさである。
巨大な木星の質量の殆どはガスであり、その表面では雲が綺麗な縞模様を描いていた。
縞模様の正体は、木星の自転のスピードの速さに乗って流れる雲だ。
赤道の少し下付近に見える赤い渦巻き模様は、“大赤斑”と呼ばれる大嵐である。
大嵐は300年以上も続いており、直径は4万kmを超えるという想像を絶する大きさだった。
木星輸送船団は、この木星からヘリウム3の採掘と輸送に当たる特別組織である。
長期の閉鎖環境と地球の3倍近くの重力を克服する為、船団員は特殊能力を得るという。
それこそ“ニュータイプ”への覚醒であり、シロッコもそう噂されてる一人だ。
宇宙に進出した人類は、その洞察力が発達してゆく為にあらゆる事を理解出来るように
なるというのが、ジオン・ズム・ダイクンの提唱したニュータイプの概念である。
613ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:42:14 ID:l4/N4X47
どんなに遠く離れていてもお互いの存在を感知し、理解し合えるというのだ。
額面通りに受け取るなら、まさしく新時代を切り開く人間であるはずなのだろうが。
いずれにしろ、ヘリウム3の輸送を大過なく成し遂げたシロッコの功績は小さくない。
その為、地球圏に帰還したシロッコはティターンズに特別に迎えられたのである。
ティターンズにしても、彼の持つ類稀なる才能と知略を欲していたのだ。
ただし、スペースノイドであるシロッコは元の大尉の階級のままである。
例え能力があろうとも、地球出身でなければ優遇はしないのがティターンズだった。
もっとも、大尉で艦長を務めていたシロッコはそもそもが厚遇されていたのだが──
ふと、シロッコは手袋に包まれた彼自身の右親指を見下ろす。
微かに疼く右親指の傷は、彼がジャミトフ・ハイマン准将へ忠誠を誓った証であった。
シロッコは、ティターンズに協力するに当たって血判状を差し出している。
右親指をナイフで切り裂き、その血で異心のない事を宣言したのだ。
相当に芝居掛かった行為だったが、ある意味で彼の自尊心を満足させたのだろう。
右手から視線を上げたシロッコは、吊り上った細い瞳を目の前に立つ人間へと向けた。
シロッコの前には、ティターンズの軍服に身を包んだ3人の若者が立っている。
614ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:42:56 ID:l4/N4X47
彼等は、先程新型MSの慣熟飛行を終えてその報告にブリッジに上がってきたのだ。
軽く肩を竦めたシロッコは、その内の一人である鋭い表情の女性に語り掛ける。
「いい腕だ、見込んだだけの事はある。その力、私の為に役立ててくれると嬉しい」
敬礼のポーズを崩さないまま、微かに眉を顰めたのはマウアー・ファラオ中尉だった。
首を横に傾けると、ざっくりと揃えられたセミロングの髪が揺れる。
その隣で憮然とした表情で敬礼をしているのが、同僚のジェリド・メサ中尉だった。
二人が核爆発で焼かれるジャブローを脱出してから、既に2ヶ月が経っている
彼等は、収容された巡洋艦アレキサンドリアからドゴス・ギアに転属となったのだ。
その人事に胡散臭さを感じずにはいられないマウアーは、冷静に口を開く。
「無礼を承知をお聞きします。シロッコ大尉は何が狙いで?」
彼女は、シロッコの口調の中に何か得体の知れない感情を嗅ぎ取ったようだ。
そんなマウアーに向かって、微笑を浮かべたままシロッコは言った。
「私の使命は、重力に魂を引かれた人々を解放することだと思っている」
「それはエゥーゴの目的です」
さすがに訝しげな口調になるマウアーに、シロッコは面白そうに解説する。
615ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:43:58 ID:l4/N4X47
「違うな。エゥーゴにしても地球圏に縛られている点では、連邦の人々と変わらん」
「そういえば、エゥーゴの主力部隊が宇宙に帰って来たと聞きました」
それまで黙っていた薄く赤い色の髪の少女が、静かに会話に加わった。
まだ容姿に幼さを残す彼女の名は、サラ・ザビアロフ曹長──
すなわち、ケネディ・スペース・ポートでレコア・ロンド少尉と接触した少女だ。
彼女がどんな目的でレコアに近付いたのか、今はまだ不明である。
エゥーゴ&カラバの陣容をサラが偵察してから、既にかなりの時間が経過していた。
ちなみに、香港のチェクラプコック空港第三次シャトル防衛戦は一週間前だ。
エゥーゴ旗艦強襲巡洋艦アーガマもようやく通常の戦力を補強出来たという訳である。
情報によれば、この一週のエゥーゴ支援組織カラバの躍進は著しかった。
それまで各地で個々に戦っていた部隊が、次々にカラバの傘下に加わっているらしい。
一年戦争の英雄アムロ・レイを擁しているカラバは、一層強大になりつつある。
それを纏めるハヤト・コバヤシの手腕が、まさに試されているとも言えよう。
いつの間にか、カラバはティターンズにとって些か厄介な敵として成長ていたのだ。
シロッコは、心配そうなサラに向かって気にするなというように頷いた。
616ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:45:11 ID:l4/N4X47
その自信に満ちた表情に引っかかりを感じたように、ジェリドが唐突に声を上げる。
「ひょっとして、大尉はご自分がニュータイプだと仰るのでしょうか?」
シロッコは、ジェリドの歯に衣着せぬ物言いに面白そうな顔で微笑んだ。
「私は、私がいなければ時代は変わらないと感じているに過ぎない。
 知っているかね? ジャミトフ閣下は地球に引かれている人々を根絶やしにする為に
地球連邦軍の全てをティターンズにする予定なのだよ」
「えっ?」
他ならぬティターンズの3人は、殆ど同時に声を上げた。
ブリッジの正面スクリーンに映る地球をちらっと見てから、シロッコは言った。
「戦争を起こして地球の経済を徹底的に窮地に追い込めば、地球の人間は餓死をする。
そうすれば地球から人間はいなくなり、地球は晴れて自然の手に戻るだろう」
いつの間にか、キャプテン・シートに座っていた艦長はブリッジから姿を消していた。
それを確認して口元を歪めたシロッコに、マウアーが問い掛ける。
「それでは、表面的にはエゥーゴの目的と同じように見えますが?」
シロッコはゆっくりと頷いて見せると、マウアー、ジェリド、サラを順に見渡した。
617ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:47:38 ID:l4/N4X47
「問題はその後だ。戦争の後、誰が人類の支配を握るかで地球圏はどうにでもなる。
エゥーゴが勝てば絶対民主主義、ティターンズが勝てば軍事政治になるだろうな。
そのどちらも、今までの歴史を鑑みるにより良い支配は出来ない愚鈍な主義だろう。
つまり、戦争後に地球圏を治める天才が必要だと思えんかね?」
「‥‥‥それをあんたが?」
シロッコは、当意即妙なジェリドのセリフに嬉しそうに笑いながら首を横に振る。
「私はそこまで傲慢に物を考える人間ではない。私は天才の為に道を拓く立場の者だ。
ジェリド中尉、私は戦後の地球を支配するのは女だと思っているのだよ」
それを聞いたマウアーとサラは、互いに無言で正面からシロッコを見つめる。
その真剣な視線に物怖じ一つもしないシロッコは、やはり何処か格が違う。
「──シロッコ大尉、下がらせて構わないだろうか?」
しばらくしてからジェリドがそう言うと、シロッコは満足げに軽く頷いて見せる。
「君達に預けたガブスレイは、我がMS隊の中核である。それを誇りに思って欲しい。
ジェリド中尉は、戦闘の度に新しい敵と遭遇しては生き残る、運が良いパイロットだ。
その経歴を大切にして欲しいものだ。マウアー中尉はよくその補佐をして貰いたい」
618ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:48:29 ID:l4/N4X47
含み笑いを漏らすシロッコに敬礼すると、ジェリドとマウアーは踵を返した。
そのまま歩き続け、ブリッジを出て数刻歩いた後で不意にジェリドはマウアーに言う。
「──マウアーは信じるか? ヤツの言葉‥‥‥」
「やり方でしょう? 初めて指揮をとる者の意気込みというものではなくて?」
ジェリドは、曖昧に微笑むマウアーの横顔に力を得たように声を上げる。
「現実はヤツの言うような大風呂敷な話だけじゃあ、兵も動くもんじゃない。
俺達は、このドゴス・ギアの能力を最大限に利用してあのアーガマを討てばいいんだ。
そうすれば、ジャマイカンは抜け、バスクだって使える立場になる‥‥‥!」
マウアーさえ傍に居てくれれば、きっと出来るはずだとジェリドは小さな声で囁く。
その声は小さ過ぎたから、残念ながら彼女の耳には届かなかったようだ。
ジェリドは、一回大きく息を吸い込んでからそ知らぬ顔でマウアーに寄り添う。
だが、彼女の肩に伸ばされたジェリドの手は、するりと身を捩った彼女には届かない。
「期待しているわ、ジェリド‥‥‥」
そう囁いたマウアーは、用事を思い出したとジェリドに告げて背を向ける。
置き去りにされた格好のジェリドは、宙を掴んだ手を握ったり開いたりした。

619ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:49:15 ID:l4/N4X47

火照った頬を押さえる事も出来ず、マウアー・ファラオは気弱に首を振る。
一糸も纏わぬ全裸にされたマウアーは、その身を白いシーツの上に横たえられていた。
両膝を立てるように折り曲げられ、左右の手首がそれぞれの足首と縛られている。
しかも股は大きく割り開かれ、両膝上を縛った縄尻が背中で結ばれていた。
部屋の中は、眩いばかりの蛍光灯に照らされてシーツの白さが目に痛いくらいである。
膝を閉じ合わせられないよう縛られているから、彼女の秘所は剥き出しのままだ。
ジェリドと別れて1時間後、彼女はある部屋のベッドの上で緊縛されていた。
恥ずかしそうにマウアーが身を捩ると、彼女を拘束する細い縄が一層肌に喰い込んだ。
「‥‥‥はぁぁ‥‥‥くうぅ‥‥‥」
長い睫毛をそっと伏せるマウアーの口から、声にならない息が漏れ出す。
すると、不意にそんなマウアーを揶揄するような皮肉っぽい声が部屋に響いた
「いやいや、素敵な格好ですね?」
金髪の長い髪を後ろで結んだ、整った容姿の若者がベッド脇にゆっくりと歩いて来る。
霞んだようなマウアーの視界に、トリノ・カーナヴォン中尉の笑顔が映った。
かつてベルナデッタ・ソロンを陵辱し、ジュナス・フレイブを愚弄した卑劣な青年だ。
620ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:50:02 ID:l4/N4X47
相変わらず他人を見下すような瞳のトリノは、心から楽しそうな笑顔で肩を竦める。
背中で両手を拘束されているマウアーは、悔しそうに目を逸らすしかない。
2ヶ月前に戦艦アレキサンドリアで再会して以降、彼女はトリノに陵辱され続けていた。
忌々しいが、心は拒んでいても身体は既に2年前のメス奴隷の状態に戻りつつある。
マウアーは、血の出る程に唇を噛み締めながら瞼をぎゅっと閉じた。
もっとも、本来のトリノは彼女と違ってパプティマス・シロッコ配下ではない。
現在、表向きは『作戦』に参加するドゴス・ギアに相乗りさせて貰っている状態だ。
トリノが裏でどんな手を回したのか、マウアーは想像したいとも思わない。
ティターンズの黒い軍服に身を包んだトリノは、これ見よがしに右人差し指を立てた。
「まったく、大切な処を丸出しにして恥ずかしくないんですか?」
勿論、トリノは自分でマウアーを緊縛しておいてぬけぬけと嘲笑するのである。
マウアーが気丈に抗弁の目を向けると、トリノの指が露にされた彼女の秘所に伸びた。
「ああぁぁ‥‥‥」
彼のあくまでも細く繊細な指が、群青色の絹草を掻き分けて秘奥に沈む。
マウアーが全身をびくっと動かすのに構わず、トリノは彼女ににこやかに笑い掛けた。
621ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:50:44 ID:l4/N4X47
「恥ずかしくないんですかと聞いているんですよ?」
そう語り掛ける間も、トリノの指がマウアーの内部の柔襞を一枚一枚捲るように蠢く。
「んぁっ! んんんん」
トリノの指が、秘所の奥に差し込まれて彼女の感触を楽しむように動いた。
うなじまで朱に染めたマウアーは、縛られ大股開きにされたまま何も抵抗が出来ない。
嵩に掛かったトリノは、差し込んでいた指を2本に増やしてぐいっと奥へ突き立てる。
「ああああっ!」
左右に首を振りたくって必死に悶えるマウアーを、トリノは楽しそうに見下ろした。
2本の指はゆっくりと抜き出されながら、ちゅくちゅくと微妙な回転を加えられる。
指先近くまで引き抜かれた後で、もう一度くちゅんっと肉襞の奥へと差し込まれた。
ぬぬぬっと焦らす様にまた引き抜かれ、そしてまた焦らす様に突き立てられる。
「本当に、恥ずかしくないんですか?」
トリノは、左手で彼女の膝をより一層割り開きながら指先の抜き差しを繰り返した。
巧みに追い立てられたマウアーは、しばらくの彼の玩弄の後で切羽詰ったように叫ぶ。
「はいっ、わ、私は、恥ずかしい、女‥‥‥ですっ」

622ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:51:32 ID:l4/N4X47




──次回、2月20日。




623ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/13 19:52:15 ID:l4/N4X47




次回は、マウアー調教陵辱の続きです。




624名無しさん@ピンキー:05/02/13 20:12:58 ID:whbDq7Ji
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!

実のところ、Z本編はおおまかな部分しか知りませんが
アクシズ編の幕開けにシロッコが来るのが「らしい」ですね。
(おおまかなイメージですが)彼の暗躍で話が進み、彼の死でZは終わる。
いわば影の主役。
だから新展開のしょっぱなに彼が来るのは「らしい」かなーっと。
時間があれば、せめて小説の方だけでも読もうと思ってます。

ちょうどこの前、南極でマウアーの回を読んでいたので、「おお!」と思いました。
マウアーの回は、リベカとテオの次に好きなもので。

ともかく色々な意味で、期待大な展開。VOEならでは。
あと、事情は話せませんがありがとうございます。
やるべきコトを最後までやれたら、お礼になるかどうかは分かりませんが
SSを投下させてもらいます。(以下メル欄)

ご躍進とご健康をお祈りしています。
625名無しさん@ピンキー:05/02/13 20:41:27 ID:1e2BUBZe
ジェリド・・・・・・なんか同情しますよ。
もしかしてISPAさんは、ジェリド嫌い?(笑)
Zは、在る意味ジェリドって主人公じゃないですか
このままで不遇な死を迎えるって悲しいですな
626名無しさん@ピンキー:05/02/13 20:44:28 ID:z33qE+J6
ISAPさんヽ( ゚∀゚)ノ キター!
ジェリドはなんか哀れだが、マウアー・・・・・(*´Д`)ハアハア
627名無しさん@ピンキー:05/02/13 21:21:19 ID:7Kp2CxKA
アクシズ編キター!
冒頭はまさに「序章」に相応しい重厚な文章で、引き込まれました。
ハマーンの登場も楽しみです。
628名無しさん@ピンキー:05/02/13 22:18:55 ID:+wKY1VI5
ISAPさんキタ━━━━━━*・゚゚・*:.。..。.:*・゚\(゚∀゚)/゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*
お疲れ様です。

シロッコと久しぶりのトリノがキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
相変わらずのトリノの酷さが懐かしいw
マウアー・・・ハァハァ(*´Д`)
シロッコとトリノは、微妙にキャラが被りそうな気がするので
今後どう進んでいくか楽しみです。
あとなぜ「木星帰り」と一目置かれたか、
初めて知りました〜(恥)

ジェリドはいわゆる「いじられキャラ」だから(?)
あの扱いは、愛されている証拠じゃないかと・・・w
いろんな意味での「運の良さ」と、やられっぷりが
ジェリドのいい所かなー、なんて。
629名無しさん@ピンキー:05/02/13 22:55:20 ID:lD6/akNg
ISAP氏キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
あいかわらず名文の見本のような冒頭部はさすが!としか。

いや、しかし久々のエロがよいですなー
氏といえばリアルな戦闘シーンやドラマばかりが注目されますが
エロも決して手を抜かないのがなんともw
マウアーたん(*´Д`)ハァハァ
630名無しさん@ピンキー:05/02/14 00:24:47 ID:qsZqWBhN
むぅ…
びっくりMSか…
プロトΖでも結構驚いたけどなぁ
いったいなにが…
ま、まさか髭…
631名無しさん@ピンキー:05/02/14 00:44:47 ID:RWX8dLVv
おのれトリノめっ・・・・・・

か わ っ て く れ 。
632名無しさん@ピンキー:05/02/14 07:08:24 ID:PcMHGo19
むぅ。いつみてもVOEはいいなぁ

>フォウの運命は原作とはかなり変わります。よろしければご意見を聞かせて下さい。
原作はキリマンジャロでフォウに何をさせたかったのかさっぱりわからないし
カミーユの心の中に生きていればこのまま退場でもいいと思う。
「フォウにはいつでも会いにいけるから」ってことで
633名無しさん@ピンキー:05/02/14 07:50:56 ID:D7a4UJsJ
たしかに、その方がキレイな気もするな

しかし、VoEが読めた週は気合が入る。
さあ、週末の更新までガンバロウ!
634名無しさん@ピンキー:05/02/14 09:40:53 ID:ITsFzDYp
ジェリドって実はなにげにエースだったりしますよね
カミーユに対するツメが甘いだけで
635名無しさん@ピンキー:05/02/14 11:39:49 ID:sIOI9bB+
そんなジェリドだいすきっ子にはこの台詞を

「見事だな!しかし坊主、自分の力で勝ったのではないぞ!そのモビルスーツの性能のおかげだということを忘れるな!」
636名無しさん@ピンキー:05/02/14 15:56:58 ID:IQrxxdOD
そんなマウアーもジェリドに対しては
「がしゅがしゅがしゅがしゅがしゅ!」w
637名無しさん@ピンキー:05/02/14 16:14:13 ID:W+JL6Fzr
ISPAさんは、ジェリド嫌い?とか言われてるが
実は寿司屋Verジェリドだってたいして優遇はされていない罠w
638名無しさん@ピンキー:05/02/14 18:30:37 ID:gYEd0qeg
寿司屋氏のジェリドはいまのところ身近な人間に死者が出ていないけど
最後にまとめて殺すとかで奈落に落とされそうで・・
639名無しさん@ピンキー:05/02/14 20:31:38 ID:ohTBPDt5
ISAPさん、今週も乙です。
格調高い文章には、毎度シビれる思いです。

しかし、今回の話はドゴス・ギア青春白書の冒頭と同じシーンなんですね。
書く人によってずいぶんと描写が違うもんだなーと。
640名無しさん@ピンキー:05/02/15 05:08:18 ID:wXnbcyQZ
ISAPさん乙です。

びっくりMSか…
FAZZの様な感じだったらいいな。
そのびっくりMSにはフラグが乗る予感。今は乗機もないし…
641名無しさん@ピンキー:05/02/15 13:13:14 ID:tsLk1NdZ
ISAPさんお疲れ様です。

びっくりMSが気になったのでジュナスさんの新MS予測など。
ガンダムMk-Vでイグレイなんか如何でしょう。
個人的には変形無い方が好きだったりするんでw
642名無しさん@ピンキー:05/02/15 14:07:28 ID:ECDRCQxH
なんか、“びっくりMS”ってフレーズが気にいちゃったよ(*´▽`*)ウットリ
次世代流行語大賞候補。
643名無しさん@ピンキー:05/02/15 18:41:23 ID:eRqPJ1BP
びっくりMS・・・ズダだな
644名無しさん@ピンキー:05/02/15 20:45:57 ID:q4PhCwK3
      レ/ レ!  -/'''ト/ァ、/   .,!   ."`!レ-''7
          'ゥ‐' レレ',,.--、 レ/./ /.ソ、! ! .   i  /,フ
        /ノ ( i| "   ! ハレ'レ' レ`'ト   i-,='''!
     ,,.-''"_,,∠`'!    ,,,__   ''⌒ヽリ ,'/ ./K,__」
   ,.r'" ,r'";;;;;;;`ヽ\  !  7    .///// / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ,' .,r' .,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`,/\'ー'゙  __r-、ノ,/`"`< 今週の!ビックリドッキリ・モビルスーツ!!
   |/| /,';;;;;;;;;;;;;;;;;r''"`!;;;;;;`'''''",r''"`⌒', !      \__________
    .リ i, `''ー'"   ,ゝ;;(o);;;;;',   ` / !
     ハ`ヽ、,,, ,,..  i'\;;;!i;;;;;;::i`'ー'''"」/  ぽちっと
       `'''|  '、'   ', //''",,,..--,_,,..--、,,_  ぽちっと〜?
   _,,,r<"`;;''7'、   ,'ー-‐'L:;;;;;;;;|    、`ヽ、
   >,   ヽ;;;r''  '、     <";;;;;;;;ゝ、,__,u' `ー' ))
645名無しさん@ピンキー:05/02/16 01:30:46 ID:0qpsxqkP
ネロ・トレーナーとかだとシビレるぜ
646名無しさん@ピンキー:05/02/16 02:14:52 ID:Nk5JYPgl
ガンダムMk-Vだ
647名無しさん@ピンキー:05/02/16 06:13:29 ID:OktyDlGs
ゴッドガンダムでファイナルアンサー
648名無しさん@ピンキー:05/02/16 09:51:26 ID:CWcV9vGU
レコアが乗っていってしまったゲルググみたいな位置づけと予想
649名無しさん@ピンキー:05/02/16 10:59:34 ID:VOQqZPc5
ゲルググの皮を被ったネモ
650名無しさん@ピンキー:05/02/16 16:16:28 ID:3DcPf3SA
ネモの皮を被ったネモ
651名無しさん@ピンキー:05/02/16 19:22:15 ID:5419fOrU
デンドロに決まってんだろ
652名無しさん@ピンキー:05/02/17 00:21:45 ID:0jWC4kIh
脚付きジオング
653名無しさん@ピンキー:05/02/17 00:41:51 ID:O66LmF8w
で、ジュナスがベルナデッタに乗るのはいつになるのか…
654名無しさん@ピンキー:05/02/17 01:40:08 ID:bMEzppUx
早く乗ってやってほしい
655名無しさん@ピンキー:05/02/17 04:59:35 ID:jACx09Ms
これほど、ヒロインが不遇な小説も珍しいよな(;´д⊂)
656ハマーン様専用アッガイ ◆Z7J/D6xWaA :05/02/17 05:20:08 ID:yocLoR9D
無料枠でホームページ作りました。ZZガンダムの最終回改変してジュドーが
ハマーンを助ける話を作りました。激甘恋愛、少しエッチで戦闘シーンも手を
抜いていません。旧シャア板より此方向きでした。良かったら読んでやって下さい。

http://www17.ocn.ne.jp/~ganota/MyPage/menu0.html
657名無しさん@ピンキー:05/02/17 10:14:55 ID:NiJyXdm8
反則、ねえ・・・

まさか、ターンAとk(pang
658名無しさん@ピンキー:05/02/17 11:34:47 ID:MRNe8x9r
いやいやむしろGガン系とk(pang
659名無しさん@ピンキー:05/02/17 18:43:26 ID:FMy9JYtY
>>656
とりあえず小説1(ムーンムーンに着いたところまで)を読ませていただきました。
まだそんなにエロではないですが2,3と期待させてもらいつつ気になった点を。
M&Mのコーヒーを飲むシーンやザクVとかとの戦闘シーンが2重になってる???
たぶんコピペミスだと思うので重複部分は削除したほうがいいかな?と思いました。
また明日続き読ませてもらいます。
660ハマーン様専用アッガイ ◆Z7J/D6xWaA :05/02/17 21:06:51 ID:7LswMReE
>>659
ほんとに、どうもありがとう。二重、三重になっていた。
抽象的な表現ながらヤルとこは、ちゃんと描いてあります。
もうすぐかも?です。
661名無しさん@ピンキー:05/02/17 22:04:26 ID:LuXzVefj
ここでマウアー専用ファラオガンダム6世ですよ
662名無しさん@ピンキー:05/02/17 23:18:48 ID:BCteXNt5
模型の話題で恐縮だが、4月以降のMIAはZ関連の大行進らしいな。
待望のアッシマーやガリバルディβ、ティターンズマーク2が出るとか。

VoEを読んでると立体が欲しくなるからなあ。
アッシマーはマジ欲しいかも。
663名無しさん@ピンキー:05/02/18 19:18:06 ID:DWCAeH2B
キャトルに違いない。
664名無しさん@ピンキー:05/02/19 00:51:49 ID:LAExpc3s
そろそろ、萌えorエロを語ろうじゃないか
665名無しさん@ピンキー:05/02/19 01:15:52 ID:dz9mD3jQ
ガンダムエースマンガアンソロジーを読んだのですよ。1と2と。
どうしてかというと、佐藤元の漫画が載ってるからです。
カミーユとファの非日常劇場というのですが、”2”の方に出てくるミハルが何だか好きだ。
北アイルランドの埼玉県立中学校の生徒らしいです。
う〜ん、佐藤元と言えば練馬区や石神井公園をネタにするのが得意だと思っていたけど
なんで埼玉なんだろうか?
ララァの頭にビームサーベル刺さってるし、”2”の最後のコマにはメリーベルらしきのもいる。
ジオングとマスターアジアに挟まれて踊っているのはリリさんかな?

上の方でちょっと話題になった、ブルーの小説文庫版も読みました。
こっちは、陰毛のお守りネタを読んでて恥ずかしくなるくらいストーリーに取り込んでいるのがいいなぁ。
666名無しさん@ピンキー:05/02/19 12:31:38 ID:t6xiwoi6
ところで、こいつを見てくれ。 どう思う?


、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'´ `''‐- 、._ヽ   /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
       [ |、!  /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''   ̄ ̄  |l   !ニ! !⌒ //
.         i.! l .:::::     ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ'     ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄      i/‐'/
          i       .:::ト、  ̄ ´            l、_/::|
          !                           |:    |
             ヽ     ー‐==:ニニニ⊃          !::   ト、

シャア=アズナブル(池田秀一)1949年12月2日(55歳)
ララア=スン(藩恵子)1953年4月5日(51歳) 
アムロ=レイ(古谷徹)1953年7月31日(51歳)
667名無しさん@ピンキー:05/02/19 12:34:14 ID:t6xiwoi6
       ,.ィ , - 、._     、
.      ,イ/ l/       ̄ ̄`ヽ!__
     ト/ |' {              `ヽ.            ,ヘ
    N│ ヽ. `                 ヽ         /ヽ /  ∨
   N.ヽ.ヽ、            ,        }    l\/  `
.  ヽヽ.\         ,.ィイハ       |   _|
   ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、   |  \  ララァとアムロは同い年! 
.      ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ   >  シャアとアムロの年齢差(5歳)は
.       l    ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__   声優さんのリアルの年齢差(4歳)と
       ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ   トr‐'    /   ほとんど同じだったんだよ!
       l   `___,.、     u ./│    /_
.        ヽ.  }z‐r--|     /  ト,        |  ,、
           >、`ー-- '  ./  / |ヽ     l/ ヽ   ,ヘ
      _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´   ./  \、       \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ /  :|   ,ゝ=<      /    | `'''‐- 、.._
     /   !./l    .\    ./    │   _
      _,> '´|l. ミ:ゝ、  _/,´\  ./|._ , --、 | i´!⌒!l  r:,=i
.     |     | l. /    |=  ヽ/ | .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」
      l.    | l./     .!    / | i´|.ー‐' | / |    |. !   l

668名無しさん@ピンキー:05/02/19 12:34:58 ID:t6xiwoi6
         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!   
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・   
                                             
            ,. -─- 、._               ,. -─v─- 、._     _
            ,. ‐'´      `‐、        __, ‐'´           ヽ, ‐''´~   `´ ̄`‐、
       /           ヽ、_/)ノ   ≦         ヽ‐'´            `‐、
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ   ≦         ≦               ヽ
      i.    /          ̄l 7    1  イ/l/|ヘ ヽヘ ≦   , ,ヘ 、           i
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/      l |/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、l イ/l/|/ヽlヘト、      │
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l         レ二ヽ、 、__∠´_ |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /       riヽ_(:)_i  '_(:)_/ ! ‐;-、   、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
      /`゙i u       ´    ヽ  !        !{   ,!   `   ( } ' (:)〉  ´(.:)`i    |//ニ !
    _/:::::::!             ,,..ゝ!       ゙!   ヽ '      .゙!  7     ̄    | トy'/
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /        !、  ‐=ニ⊃    /!  `ヽ"    u    ;-‐i´
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /             ヽ  ‐-   / ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /             ヽ.___,./  //ヽ、 ー         / ゝ
 .! \     `‐、.    `ー;--'´             //イ;;:::::    //〃 \   __, ‐'  / / \
  ヽ \     \   /               /  /i:::::.   //      ̄ i::::: / /
669名無しさん@ピンキー:05/02/19 12:35:59 ID:t6xiwoi6
次回は、Z声優さんについても検証したいと思う・・・・・

ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'       ヽ:::::::/         ゝ‐;----// ヾ.、
       [          }二          |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l         リ ̄ヽ         |l:::::::::::!ニ! !⌒ //
.         i        ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ':::::::::::::::::ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄  :::::::::::::::::i/‐'/
          i:::::::::::::      .:::ト、  ̄ ´     ::::::::∪::::::l、_/::|
          !::::::::::::                :::::::::::::::::::::|:::::::::::|
             ヽ:::::::::::   --───--   :::::::::::::::::: !::::::::::::ト、

670名無しさん@ピンキー:05/02/19 14:12:32 ID:2JIk70Qw
51歳のララア・スン…
671名無しさん@ピンキー:05/02/19 17:20:43 ID:6woHoODn
誰しも、薄々感づいているが知りたくない現実、
掘り起こすようなマネはやめれ・・・
672名無しさん@ピンキー:05/02/20 04:21:16 ID:82ksY9LU
>656

読ませて頂きました。スゥイングバイの辺りとか核ミサイルとかのネタが面白かったですよ。
いや、ハマ×ジュも愉しませて頂きましたが。

しかし、なぜメッサーラが敵側でしかも量産されているのかだけがシロッコ厨としては激しく経緯が気になる所なんですが
何故、ジオやパレスアテネとかではなく初期作品のメッサーラ?(しかもアレを乗りこなすのは木星帰り並みの耐G能力と反応能力が必要な気が)
もしかして「タイラント・ソード」ネタなんですかね?

まあ、エロに関係のない与太話はともかくとして、シロッコ厨としてはシロッコ×サラでいいもん書いてくれる人を希望します(知ってる限りでは一つしかないし)
個人的な推測だけど、ZZのハマーンが年下ジュドーを求めたのってZ46話での二人を見て羨ましかった
(+昔のシャアと自分の関係を思いだしかつシャアとララァの関係を想像した)からだと思うし。
673名無しさん@ピンキー:05/02/20 15:16:20 ID:CZgan+5+
>メチャクチャ反則なMSを出しますので乞うご期待。
びっくりMSは敵だと思うのだがどうだろう・・・
ノイエUとかタイタニアとかプロトキュべレイとか

味方だとプロトZZとかZUとかガンダムMkVかな・・・
もしくはそれが敵に取られるとか・・・

とか言ってるGジェネ房でした
674ハマーン様専用アッガイ ◆Z7J/D6xWaA :05/02/20 18:15:27 ID:12hX8v7u
>>672
感想どうもありがとうございます。
ジオは凄すぎかな?パレスアテネは艦上爆撃機?サイコミュなしでデッカクて強いヤツをって考え
ると意外と少ないんですよ、モビルアーマーを引っ張って来ても良かったかも知れない。
破壊されてないし?メッサーラになってしまいました。 でも、量産機じゃないし実は少し不自然
だと考えているんですよ。なんかお勧めのヤツないですかね?リ・ガズィとタメはれるくらいのヤツ・・・

シロッコは難しいですねー、掴みどころが無いですよ。サラのは凄い長編で俺ガンと言えるか微妙
ですけど“戦争と平和”と言う小説でメインになっていた気がします。
675ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:12:44 ID:xAqD0n3E






  「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第113回







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676ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:13:32 ID:xAqD0n3E
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678ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:15:17 ID:xAqD0n3E
[南極条約] ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/index.html
  こちらのサイト様で、過去ログの総集編を保管戴いています

第1話(連載第1回〜第2回収録)
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   【挿絵 プルスキー様】
第2話(連載第3回〜第6回収録)
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第3話(連載第7回〜第9回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe3.html
第4話(連載第10回〜第13回収録)
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第5話(連載第14回〜第16回収録)
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第6話(連載第17回〜第19回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe6.html
第7話(連載第19回〜第23回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe7.html
679ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:16:07 ID:xAqD0n3E
第8話(連載第24回〜第27回収録)
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第9話(連載第28回〜第33回収録)
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第10話(連載第34回〜第38回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe10.html
第11話(連載第39回〜第43回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe11.html
   【挿絵 チップ様】
第12話(連載第44回〜第48回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe12.html
第13話(連載第49回〜第52回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe13.html
第14話(連載第53回〜第56回収録)
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   【挿絵 チップ様、ンダ様】
第15話(連載第57回〜第60回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe15.html
680ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:17:03 ID:xAqD0n3E
第16話(連載第61回〜第64回収録)
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   【挿絵 チップ様】
第17話(連載第65回〜第68回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe17.html
第18話(連載第69回〜第72回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe18.html
第19話(連載第73回〜第76回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe19.html
第20話(連載第77回〜第80回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe20.html
第21話(連載第81回〜第83回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe21.html
バレンタイン・ゴーゴー
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voev.html
第22話(連載第84回〜第87回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe22.html
681ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:17:59 ID:xAqD0n3E
マウアー・ファラオの恥辱の表情に、トリノ・カーナヴォンはにこやかに微笑んだ。
「はい、よくお返事が出来ましたね」
まるで幼児を褒めるような口調で言うトリノの手が、ゆっくり彼女の腹を撫でる。
屈辱に歯を食い縛るマウアーは、無言で顔をシーツに押し付けた。
普段の凛とした気品のある表情からは、想像も出来ない気弱な瞳である。
だが、後ろ手に緊縛されている状態では彼女は何をされても抵抗する事も出来ない。
玩弄されている股間も閉じられず、まるで愛撫をせがんで腰を振っているかのようだ。
必死にシーツを噛み締めながら、マウアーは瞳の端に涙を浮かべる。
縛られただけで心が挫けてしまう、女そのものの身体が情けなかった。
今日にしても、このトリノの部屋に来るまでは本気で抵抗するつもりだったのである。
マウアー・ファラオにとって、玩具のように扱われる事は耐え切れない感覚なのだ。
そんな彼女の、掌にしっとりと吸い付くような感触の肌が、無遠慮に愛撫された。
トリノは、右手の人差し指で彼女の横腹から胸元への柔肌をなぞる。
「んん! や、やめてぇ‥‥‥!」
儚い抵抗を続けるマウアーを嬉しそうに見下ろすトリノの指が、すっと蠢いた。
682ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:19:01 ID:xAqD0n3E
「ひ、ひぃぃいん」
いつの間にか顔を覗かせていたクレバスの上の可憐な肉芽が、彼の手で弾かれる。
マウアーがたおやかな裸身を仰け反らせるのを見て、トリノは優しく言った。
「おやおや、ちょっと触っただけでそんなに喜ばれるとは光栄ですね」
彼女のクリトリスを指先でこりこりと弄りながら、わざとらしく揶揄するトリノだ。
勃起した芽の包皮が剥き下ろされ、指の腹でしこしこと敏感な部分を擦られる。
「そんなとこ、弄らないでぇぇ‥‥‥」
哀しそうに言うマウアーの声は、トリノの嗜虐心を増幅させるに過ぎない。
性器の上部に位置するクリトリスは、毛細血管がたくさん集まっている器官だ。
本来なら、軽く息を吹き掛けられるだけで殆どの女性が快感を得られる場所なのだ。
大股開きで縛られている彼女の脚の腿の辺りが、ひくひくと痙攣する。
指先を淫靡に振動させるトリノの顔が、急に酷薄な物となった。
「それにしても、貴方は簡単な命令一つも満足に出来ないんですね」
マウアーの上気した顔が、そのセリフを聞いた途端に恐怖で強張る。
彼女の脳裏に、巡洋艦アレキサンドリア艦内で陵辱されつつ教え込まれた事が蘇った。
683ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:19:58 ID:xAqD0n3E
──ジェリド中尉の傍にいつも付いていて、彼を戦いに追い立てて貰いたいんですよ
トリノの命令とは、彼女に愚かなジェリド・メサ中尉を扇動させる事である。
──好都合な事に、彼はエゥーゴのアーガマという艦のパイロットに恨みがあります。
彼に丁寧に愛撫され、集まった血液でマウアーのクリトリスがきゅんと硬くなった。
「はあぁ‥‥‥あああぁぁ」
官能の火で炙られ、マウアーの朱唇から漏れる喘ぎ声が一層高くなる。
「2ヶ月以上も経って、未だにアーガマとやらに傷一つ付けれていないとは」
呆れたように言いながら、トリノは彼女の蜜壷をくちゅくちゅと掻き回した。
──放っておいても勝手に暴走してくれるはずですが、貴方がそれを加速させて下さい
ジェリドの幼稚な顔を思い出し、マウアーは潤んだ瞳で複雑な表情になる。
実際、マウアーもトリノの調教を恐れて命令を忠実に遂行しているつもりだった。
ジャブローから宇宙に帰還してからのこの2ヶ月間、彼女は5回の作戦に従事している。
いずれも見事にジェリドの補佐をしているのだが、二人に目立った戦果はない。
運に見放されているのか、あるいはそもそもジェリドに実力がないのか。
アレキサンドリアからドゴス・ギアに至るまで、彼等はアーガマを捉えられていない。
684ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:20:59 ID:xAqD0n3E
「まあ、アーガマとは遠からず会えるはずですから今度はしくじらないで下さいよ」
トリノの言う通り、『アポロ作戦』が発動されれば恐らくエゥーゴの主力が出てくる。
当然、エゥーゴ旗艦である強襲用巡洋艦アーガマが参戦して来ないはずがない。
そこには、ジェリドの仇敵であるあのカミーユ・ビダン少尉がいるだろう。
そして、トリノ・カーナヴォンと因縁浅からぬジュナス・フレイブ大尉もいるはずだ。
マウアーは、女体の中心が疼き出すリズムに合わせて首を縦に振る。
「はい、わ、判りましたぁぁ‥‥‥」
舌足らずな悲鳴と共に、改めて主人の命令へ恭順を示すマウアーだった。
それを満足げに見つめてから。トリノは指を離して顔をマウアーの股間に近付けた。
引き抜かれた指先と晒された女性器の間に、きらきらとした愛液の橋が架かる
明るい部屋の無機質な照明に照らされ、淫らな割れ目が蠢動した。
「じゃあ、ご褒美を差し上げましょうか」
トリノの口が、血を噴かんばかりに充血したクリトリスを口に含んで吸い立てる。
「いやぁぁーーー! や、やめ、やぁぁあああ!!」
ちゅうちゅうとわざと音を立てて肉芽を吸われ、マウアーは悲鳴を上げた。
685ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:21:58 ID:xAqD0n3E
クリトリスは、男性のペニスに比される程に敏感な女性の性感帯の一つである。
そこを乱暴に刺激され、マウアーはわずかに自由になる首を狂ったように振り立てた。
興奮してぷっくりと膨らんだ肉芽は、舐め回されるだけで恐ろしい快感になる。
「やめてぇ、やめてぇぇぇっ!!!」
マウアーが首を振りまくると、セミロングの頭髪がばさばさとシーツを打った。
背中の辺りで縛られている彼女の手が、ぎゅっと悔しそうに握り締められる。
トリノは、彼女の両腿を頭の脇で力強く抱え込んで玩弄から逃げられなくした。
そして、乱暴にマウアーのぷっくりとした肉芽を吸い上げる。
「ああ! ああああああ!!!」
快楽を得て愛液がとろとろ溢れている時、女性器はふわっと盛り上がっているものだ。
敏感な花芯への刺激は、女性器や周囲の筋肉や器官に波のように伝わる。
快感は、伝わってゆく間に何倍にも増幅され乳房や脇腹を性感帯に変えるのだ。
クリトリスは、「鍵」を意味するギリシャ語のクレイスを語源とするという説がある。
だとするならば、マウアーはトリノに身体を開く鍵を奪われてしまったのだ。
マウアーは、ただひたすらに立膝にした腰を突き上げるように大きく仰け反った。
686ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:23:32 ID:xAqD0n3E
トリノは、彼女の股間から顔を離すとシーツの端で濡れた口元を丁寧に拭う。
そして、制服のスラックスを脱いだトリノはマウアーの上から彼女に圧し掛かった。
「い、いやぁあぁ」
か細い悲鳴をいくら搾り出そうと、元よりマウアーが彼の陵辱から逃れる術なぞない。
左右の手首と足首を纏めて縛られ、立膝を割り開かされたまま、荒い息を吐く。
「じゃあ、良い声で啼いて下さいね」
トリノはそそり立ったペニスを彼女の秘奥へ押し当てると、一気に突き刺した。
「そこは、あっ、あああぁぁぁぁーーー!!」
上気した美貌の中で、快感に見開かれた瞳とだらしなく緩んだ口元が目立つ。
まるで慈雨を乞うように開かれた唇の端から、快楽に耐えかねた涎が数筋流れ落ちる。
「だめぇ、だめぇええええ」
マウアーの哀訴も、深く浅く肉襞を突き嬲る巧みなペニスの動きに消されてしまう。
トリノは、リズミカルに腰を打ちつけペニスを差込ながらくすくすと微笑んだ。
「まったく、恥ずかしい女ですね、貴方は」
何を言われようと、ふくよかな乳房を揉まれるだけでマウアーは喘いでしまうのだ。
687ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:24:23 ID:xAqD0n3E
悔しさに唇を噛み締めることさえせず、もう彼女は恥ずかしげもなく声を上げる。
媚肉を突き上げるトリノのペニスの抽送に応えて、いつの間にか彼女の腰は動いてた。
そして、クリトリスを嬲る指の動きに操られて首を左右に振りたてるのだ。
「だめぇ、そ、そこはだめぇぇえぇ‥‥‥っ」
舌足らずな悲鳴を上げるその顔を、普段の彼女を知る者見たらどう思うだろうか。
しかし、そんな絶望感さえも今のマウアーの異様な官能の愉悦を増幅させてしまう。
トリノは、マウアーの表情が蕩けたのを確認して彼女の身体を引っくり返す。
「んんああぁぁあっ!!」
ペニスを挿入されたままで身体を回転させられ、彼女の肉壁がにちゃにちゃと鳴った。
マウアーは、すぐに四つん這いの状態でトリノの肉棒を咥え込まされる。
「もう、もう、んっ、くううう!!」
臀部を高く掲げて、顔をシーツに押し付けられ、彼女は犬のように背後から犯される。
トリノに突き立てられる度に、マウアーの身体が激しく前後に揺れた。
「ああ、あああ、ああぁぁぁ」
マウアーの喘ぎ声に、濡れた粘膜が硬い肉の剛直に掻き回される時の蜜音が被さる。
688ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:25:16 ID:xAqD0n3E
「やれやれ、淫乱な女を相手にするとご褒美も楽でいいですねぇ」
皮肉を口にしながらトリノが腰を突き立てると、マウアーの喘ぎ声が一層高くなった。
絶望なのか歓喜なのか判然としない涙が、幾筋も彼女の頬を伝う。
火照った顔を隠そうとしてか、マウアーは啼き顔をシーツにごしごしと擦り付けた。
そこを狙ったように、トリノは膣壁を掻き回すように腰をグラインドさせる。
「ひあぁぁっ! あふぅ、あふぅ」
悩ましげに首を振るマウアーは、激しい突きに耐えられずにまた顔を振ってしまう。
すると、シーツに何度も擦られた勃起した乳首が彼女に新鮮な快感を運んで来る。
「おっぱいが、おっぱいがぁぁ」
「おやおや、胸まで苛めて欲しいと催促ですか?」
トリノの左手が、うつ伏せで突かれ続けるマウアーの下向きの乳房を強引に掴んだ。
「違っ、違う、いやぁぁぁああ」
無論、彼女がどんなに抗議をしても抵抗しても、結局はトリノの玩具にされてしまう。
敏感な乳肉と尖り切った乳首を刺激され、マウアーの身体がびくびくっと痙攣する。
トリノは、何度も彼女の乳房を粘土の様に捏ねくり回して形を変えさせた。
689ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:26:01 ID:xAqD0n3E
下向きに垂れ下がったマウアーの乳房は、まるでウシの乳のようにゆさゆさ揺れる。
それを乱暴に揉み込みながら、トリノはより一層腰の動きを早めた。
マウアーが突き立てられてゆくにつれ、整然としていたシーツの皺が寄り乱れて行く。
部屋の中には、切羽詰った喘ぎ声と粘膜が擦れ合うねちゃついた音が充満していた。
そこに、汗にまみれた肌が触れ合うぐちゅぐちゅという音と冷酷な男の声が重なる。
「じゃあ、そろそろはしたなく絶頂しなさい」
はっと目を見開き声を上げようとした瞬間、マウアーは肉襞を勢い良く突かれた。
「ひゃんん! だめだめぇぇぇーー!」
マウアーは、眉間に縦皺を刻んで陶酔とも苦悩ともつかない顔で悩乱する。
セミロングの髪が乱れたほつれ毛を噛んで、マウアーは悔しそうに啼いた。
「あ、あ、ああああああああ」
何度も突き刺されたペニスから立ち昇って来る刺激に、彼女の声が高くなってゆく。
全身を拘束され犯される彼女は、追い詰められ追い立てられてゆくしかない。
トリノが一段と強く腰を打ちつけた時、マウアーは全身をびくびくっと震わせた。
「ああっ、イ、イク、イクイクぅぅぅーーーぅぅ!!!」
690ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:26:58 ID:xAqD0n3E
同時に、トリノは彼女の尻肉を掴んだまま蜜壷の中に精液を注ぎ込んだ。
「はぁーーー、ぁあああ‥‥‥」
顎を仰け反らせたマウアーの顔が快楽に溶け、唇からぽたぽたと涎が流れ落ちる。
絶頂を迎えたマウアーの全身が、硬直してからぶるっと一回大きく振動した。
緊縛された裸身は、それから徐々に力を失ってシーツ海に崩れ落ちる。
「‥‥‥ふ、ふん、相変わらず恥ずかしい女ですね」
ペニスを彼女の割れ目から引き抜いたトリノは、息を整えながら嘲笑を漏らした。
すでにぐったりとしたマウアーは、もう彼の態度に反応するだけの力なぞない。
軽く舌打ちしたトリノは、彼女の全身を縛り付けていた縄を解いた。
何度も彼に乱暴に扱われたせいで、縄を掛けられていた肌には赤く跡が付いている。
それを楽しそうに見ながら、トリノはマウアーの全裸を突き飛ばした。
汗みどろのマウアーは、脱力してそのまま死んだようにベッドに沈み込む。
「なるべく早めに、ジェリドを騙してアーガマを墜とさせて下さいね」
冷たく投げられたトリノのセリフに、力をなくしたマウアーは人形のように頷いた。
そんな彼女を蔑んだ瞳で一瞥してから、トリノは彼女を残して部屋を出てゆく。


691ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:28:00 ID:xAqD0n3E

しばらくの後、トリノ・カーナヴォンは低重力のドゴス・ギア艦内通路を飛んでいた。
マウアー・ファラオの調教を終えた彼は、格納庫へ向かっているのだ。
幾つかのブロックを過ぎた曲がり角で、トリノの視界に二つの人影が入った。
並んで歩いているのは、パプティマス・シロッコ大尉とサラ・ザビアロフ曹長である。
二人に向かって敬礼をするトリノは、着地すらせずにそのまま通り過ぎた。
本来、階級が上の人間を相手に着地して立ち止まらないのは礼を失する態度である。
恭しく腰を折るシロッコの横で、サラ・ザビアロフ曹長は不満げだ。
もっとも、トリノがバスク・オム大佐の腹違いの弟だというのは公然の秘密である。
階級が上のシロッコが逆に腰を低くするのも、ある意味で仕方がないのだが。
「‥‥‥パプテマス様、トリノ中尉は余り良い噂を聞きませんが?」
サラがそう囁くと、シロッコは淡い表情で静かに首を振って見せる。
その微笑は、感情を相手に読ませないという意味で何処かトリノに良く似ていた。
「トリノ中尉の挙動は現在、調べさせている。結果次第では対応を考えよう」
シロッコは、前方の通路の端に消えるトリノの背中に向かって氷のように冷たく囁く。
不意に背筋に寒気を覚え、サラは恐怖に震えつつシロッコの横顔を見つめた。
692ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:29:04 ID:xAqD0n3E
そんなシロッコの冷徹な思惑に気付かないまま、トリノはようやく格納庫に到着する。
彼がドアを開けた途端、ノーマルスーツのジェリド・メサが近付いて来た。
気が急いているのか、士官学校の二年先輩の彼にジェリドは適当な敬礼しかしない。
「トリノ中尉、俺のマウアーを見なかったか?」
一瞬だけ眉を顰めたトリノは、すぐに笑顔になって首を小さく横に振る。
「知りませんね。ところで、ジェリド中尉は彼女と付き合っているんですか?」
トリノの脳裏に、秘所から精液を垂れ流し全裸で転がるマウアーの姿が映し出された。
「いや、情けない話だが下手をすれば引っ叩かれそうでさ?」
ニヤけるジェリドに向かって、親切そうな表情でトリノは微笑み掛ける。
「確かに、私も一度彼女の手を握ろうとして平手打ちされかけましたよ」
手を握るどころか、マウアーの身体中の穴という穴を犯し尽くしているトリノなのだ。
「そりゃそうさ。マウアーはトリノ中尉の手におえるような女じゃない」
自慢げに肩を竦めるジェリドに頷いてから、トリノは床を蹴って自分のMSへ向かう。
「そうですね。私ごときが手におえる女性じゃありませんね」
楽しそうに呟きを漏らすトリノの身体が、立ち尽くすジェリドから離れて行った。

693ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:30:01 ID:xAqD0n3E





──次回、2月27日。





694ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/20 20:31:21 ID:xAqD0n3E





 次 回 、 エ マ ・ シ ー ン 再 登 場 。





695名無しさん@ピンキー:05/02/20 20:38:07 ID:cEPJd9iF
  ∧_∧
  ( ;´Д`)
  人 Y / …うう…エロすぎですよ、ISAPさん…
 ( ヽ し
 (_)_)
696名無しさん@ピンキー:05/02/20 20:51:11 ID:1AJIQa0t
ISAPさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!

何も知らないジェリドを想像しながら読むと
悲壮極まりない寝取られ感で、元のエロさが倍増な展開。

びっくりMSはなんだろう。順当にいけばマークIII?
まさかデンドロ? ターンA?
697名無しさん@ピンキー:05/02/20 21:48:01 ID:wi0aQCjy
ISAPさん(・∀・)乙です!
凌辱されるマウアーたん(*´Д`)イイ!
698名無しさん@ピンキー:05/02/20 21:57:13 ID:IOnTWVup
ISAPさんキタ━━━━━━*・゚゚・*:.。..。.:*・゚\(゚∀゚)/゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*
今回もお疲れ様です。

いやー、陵辱エロエロっぷりがステキです。
非常に細かい描写も凄いです。
身悶えるマウアーを想像して・・・ハァハァ(*´Д`)
こんなマウアーだが、ジェリドとのエチでは
大人しそうな顔してるんだろうなぁーと
想像して、更にハァハァw

なによりジェリドのマヌケっぷりが
可愛いというか可哀相というか。
「俺のマウアー」・・・
あまりの間抜けさに、ちと目頭が熱くなりました。
頑張れ、ジェリド。
最後まで頑張ってくれw
699名無しさん@ピンキー:05/02/20 23:01:43 ID:tax0u5oi
いつもながらリアルな描写と最高の文章力!

  ∧_∧
  ( ;´Д`)
  人 Y / …うう…このスレはあと10年は戦える…
 ( ヽ し
 (_)_)

次回はエマさん?
700名無しさん@ピンキー:05/02/21 02:13:14 ID:p1mpTpdk
びっくりMSもう出ちゃったのか・・・
せっかくシュツルムディアス〜とかメタス改とかネモUとか考えてたのにぃ
それとMk.Vならヴァルキューレとかいいなぁ。フランセスタンにドゾーって感じ。 

関係ないけどクリトリスが発達したものが亀頭だって高校の生物の時間で習いました。
イメージとして陰茎は小陰唇と大陰唇が筒状に丸まって(中に尿道が通る)先っぽにクリがついた感じらしい。
701名無しさん@ピンキー:05/02/21 15:08:13 ID:xdN6vExf
えろえろ(*´▽`*)イイネ!!
702名無しさん@ピンキー:05/02/21 22:29:48 ID:mRGujYxR
久しぶりにエマたんでハァハァできるのでつねっ

>>700
諸説あるが、栗と栗鼠=亀ヘッド説は迷信(?)とどっかの教授が行っていた
まぁ、どうでもいい話ではあるが
703名無しさん@ピンキー:05/02/21 23:52:06 ID:XhdnFP+x
一番敏感なトコという意味では同じ
704名無しさん@ピンキー:05/02/22 18:46:56 ID:pRqgz8zd
ビックリか・・・・
あれだ、ギガンティス
705名無しさん@ピンキー:05/02/22 20:23:13 ID:thIOikGY
っていうか、デンドロで決まりでしょ。
コウ=ウラキの再登場はISAPさんも明言してるわけだし
宇宙世紀であれ以上の“反則”モビルスーツ(モビルアーマーかもしれんが)は他にない。
正史では廃棄されてるそうだが、そこはそれISAPクオリティで。
706名無しさん@ピンキー:05/02/22 20:45:17 ID:1mEbwdFJ
なんかフラグさんは元ジオンぽいから、
ジオン系の奴じゃないかな?
ヴァルヴァロキボン。
707名無しさん@ピンキー:05/02/22 20:46:14 ID:1mEbwdFJ
あぁゴメン俺の中ではトンでも機体はフラグさんが乗ると勝手に決められてマスタ。
708名無しさん@ピンキー:05/02/22 23:15:42 ID:WTQs5n6B
デンドロだとするとウラキが持ち込みかな
709名無しさん@ピンキー:05/02/22 23:38:11 ID:S4Sz0T71
デンドロビウムとかヴァルヴァロとか、流れは0083か?

それより、テオ&リベカはいつ頃再登場に(ry

710名無しさん@ピンキー:05/02/23 09:20:10 ID:VvfcooJy
>>709
我々ベルたんファンは1年ぐらい待ったのだ!



・・・



待ったのだ!!!
711名無しさん@ピンキー:05/02/23 10:18:14 ID:o/Sg4CeV
否、さらに一年待ちなさい

とかだったらw
712名無しさん@ピンキー:05/02/23 10:59:38 ID:B6iaAniF
>>709
「1年ぐらい」じゃない! 最後の登場が2003/3/23だから


  ほ と ん ど 二 年 だ  !!


ヒロインなのに二年間も出番がないなんて。・゚・(ノД`)・゚・。
713名無しさん@ピンキー:05/02/23 11:00:51 ID:B6iaAniF

>>709じゃなくて>>710へのレスでした。
714名無しさん@ピンキー:05/02/24 16:06:31 ID:fz8iTi5U
実は
リベカ達も連載81回(去年の3月)が最終だから、もう1年も登場していない罠

大河ドラマだなー
マジで
715名無しさん@ピンキー:05/02/24 18:43:58 ID:nzC7D2NH
んにゃ



大銀河ドラマでつ。
716名無しさん@ピンキー:05/02/24 19:58:41 ID:8pjEkrr2
大銀河とかいわれると
松本零士のよーだw
717名無しさん@ピンキー:05/02/24 22:19:32 ID:E98WUjqJ
次にエリスが出てくるのはいつになることやら・・・

まぁそれでウォルトンが成長して再開するなら感激もひとしおってもんだが
718名無しさん@ピンキー:05/02/24 22:48:06 ID:KR3KCtkA
きっとエリスが輸送機かシャトルで前線に戻る所を狙われて、そこで颯爽と登場なんて妄想してみるw
719名無しさん@ピンキー:05/02/24 23:24:43 ID:wc8soLX7
>>718
グッジョブ! ъ( ゚ー^)  そのシーンはマジで読みたい。

とか書いておくとフラグさんみたいに本編に反映してくれるかも・・・・・
720名無しさん@ピンキー:05/02/25 10:43:20 ID:ZzwY9ZiY
「颯爽」を「うっひょう」と置き換えると漏れ的ウォルトンイメージに合致するのだが。
721名無しさん@ピンキー:05/02/25 11:46:07 ID:0k8tEQCi
>>720
フイタ
722名無しさん@ピンキー:05/02/25 14:30:14 ID:z4isWwdT
>>720
死ぬほど笑ったw
723名無しさん@ピンキー:05/02/25 15:42:57 ID:MyFzcLWF
全米が泣いた!
724名無しさん@ピンキー:05/02/26 09:59:04 ID:oNJRQNZC
>>720
GJ!
725名無しさん@ピンキー:05/02/26 14:31:44 ID:8eEl1ULg
>>707
フラグさんがグフに乗るのは嬉しいっていうか許せても、西川がグフに乗るのは許せん。
そんなワタクシは偏狭なファースト信者。
726名無しさん@ピンキー:05/02/27 11:08:59 ID:vGaU8NFK
さぁ今夜だ
727ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:32:23 ID:51pro2YD
今週も、宜しくお願いします。

728ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:33:13 ID:51pro2YD






  「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第114回







        since 2002,2003,2004,2005   ISAQ > ISAP PRESENTS.

729ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:34:01 ID:51pro2YD
履歴:

ガンダムヒロインズ
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730ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:34:59 ID:51pro2YD
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731ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:35:55 ID:51pro2YD
[南極条約] ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/index.html
  こちらのサイト様で、過去ログの総集編を保管戴いています

第1話(連載第1回〜第2回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe.html
   【挿絵 プルスキー様】
第2話(連載第3回〜第6回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe2.html
第3話(連載第7回〜第9回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe3.html
第4話(連載第10回〜第13回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe4.html
第5話(連載第14回〜第16回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe5.html
第6話(連載第17回〜第19回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe6.html
第7話(連載第19回〜第23回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe7.html
732ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:36:52 ID:51pro2YD
第8話(連載第24回〜第27回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe8.html
第9話(連載第28回〜第33回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe9.html
第10話(連載第34回〜第38回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe10.html
第11話(連載第39回〜第43回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe11.html
   【挿絵 チップ様】
第12話(連載第44回〜第48回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe12.html
第13話(連載第49回〜第52回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe13.html
第14話(連載第53回〜第56回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe14.html
   【挿絵 チップ様、ンダ様】
第15話(連載第57回〜第60回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe15.html
733ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:37:54 ID:51pro2YD
第16話(連載第61回〜第64回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe16.html
   【挿絵 チップ様】
第17話(連載第65回〜第68回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe17.html
第18話(連載第69回〜第72回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe18.html
第19話(連載第73回〜第76回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe19.html
第20話(連載第77回〜第80回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe20.html
第21話(連載第81回〜第83回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe21.html
バレンタイン・ゴーゴー
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voev.html
第22話(連載第84回〜第87回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe22.html
734ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:39:34 ID:51pro2YD

いつの間にか、制服の袖口のボタンが取れかかって揺れている。
コーヒー・パックを眼前のテーブルに置きながら、カミーユ・ビダンは眉を顰めた。
ボタンは、根本の糸が伸び切った状態で今にも取れて落ちそうだ。
「‥‥‥あれ?」
カミーユは、のろのろと袖を目の前まで持ち上げて頼り無げなボタンを見つめる。
彼が組織に加わり、エゥーゴの制服を身に纏い始めてから既に4ヶ月以上が経っていた。
その間、カミーユは自由時間以外は常にこの制服を着ていたのだ。
ましてや、『ジャブロー侵攻作戦』にも持参して私服と交互に着用していた物である。
宇宙と違って気候の変化と雑菌がある地球は、決して繊維に優しくはない。
激戦の続いた日々の中ならば、さすがに制服もくたびれ綻んでしまうというものだ。
よく見れば、袖口の白いカラーもそれなりに汚れが目立つようになっている。
ファだったらこんな手抜きはしないな──と、彼は此処にはいない少女を思い出した。
幼馴染のファ・ユイリィの顔が、カミーユの脳裏を横切る。
少し前まで、両親が留守勝ちなカミーユは殆ど一人暮らし状態だった。
そんな彼の日常の細々とした家事を手伝ってくれたのが、お隣さんの少女である。
735ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:40:38 ID:51pro2YD
同い年であるにも関わらず母親のように煩くて、その上世話焼きな少女だった。
多少は鬱陶しかったが、取れかけたボタンなぞすぐ翌日には直っていたものである。
ましてや、だらしなく汚れが残るような洗濯をするようなファではない。
喧嘩や空手の練習で衣類を汚して破く彼を、怒鳴りつける声が今にも聞こえそうだ。
そんなファ・ユイリィとは、地球降下作戦前に別れたきりである。
驚いた事に、ファはいつの間にかエゥーゴのMSパイロット候補生になっていた。
聞いたところでは、月軌道上のアイリッシュ級戦艦ラーディッシュに乗艦中らしい。
そこで彼女が誰と出逢いどんな夜を過ごしているかは、カミーユの知らない事だ。
「‥‥‥」
ぶらぶらと揺れるボタンをぼんやりと見ながら、カミーユは小さく息を吐いた。
「──どうしたの?」
動きを止めてしまったカミーユに向かって、正面から訝しげな声が聞える。
小さく首を振ったカミーユは、何気ない様子で正面の椅子に座る相手に微笑み掛けた。
そこでカフェオレを飲んでいるのは、彼より7歳年上の澄ました顔の女性である。
「い、いえ、ちょっとボタンが取れかかってて」
736ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:41:28 ID:51pro2YD
彼のセリフを聞き、背筋を伸ばして座っていたエマ・シーン中尉は眉を顰めた。
「整備中に外れてコンソールの中にでも入ったら危険ね。すぐ直してもらいなさい」
確かに、整備盤の中にボタンが迷い込んで故障でもされたら目も当てられない。
精密機械の塊であるMSは、意外とそういう予期せぬトラブルに弱い。
ただ、本音を言えばカミーユはそんなセリフを言って貰いたかった訳ではなかった。
もっとも、裁縫が女性の仕事というのは下手をすれば男女差別である。
女性の身であっても戦場を駆け巡る現在、性差というものは非常に少なくなっていた。
ハイスクール時代の友人の家庭の幾つかも、母親が働き父親が家事をしてたものだ。
大体、カミーユの母親にしてからが彼の乗るガンダムMk-Uのスタッフである。
優秀な技術者であった彼女は、実はあのドゴス・ギアの建造にも参加した経歴を持つ。
さすがに、息子がその軍艦に苦しめられる事までは予想出来なかったようだが‥‥‥
「そうですね。生活班の人にでも頼みますよ」
小さく息を吐いた後で、カミーユはコーヒー・チューブを持ち上げた。
いずれにしろ、エマが裁縫針と糸を持っている姿を想像するのは恐ろしく困難だ。
その困難さは、ファ・ユイリィがMSを操縦する姿を想像するのと同じ位と言えよう。
737ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:42:16 ID:51pro2YD
「──無重力の感覚は、もう思い出したのかしら?」
憮然とした表情のカミーユに、エマは凛とした態度を崩さずに問い掛けた。
カミーユが香港からエゥーゴ旗艦アーガマに帰還して、一週間が経っている。
検疫から身体測定、戦闘記録同期から報告書作成まで、雑務に追われた一週間だった。
一緒に帰って来た何人かはアーガマ所属となり、他は別部署へ配属済である。
エゥーゴは、アーガマ以外にも既にアイリッシュ級宇宙戦艦を合計4隻竣工している。
次々に採用され育成されるパイロットは、これら計5隻に順次配属させられていた。
現在、テオドール・チャーチワードとリベカ・マレリー両少尉もアーガマにはいない。
地球降下作戦を乗り切った二人は、1番艦アイリッシュを応援中なのだ。
リベカの天真爛漫な笑顔を想い出すと、カミーユは少しせつなく懐かしくなる。
そして、カミーユ達を回収した旗艦アーガマは月へ向かって巡航中だった。
巡航中の戦闘配備ではない時は、アーガマは基本的に三交代制である。
三交代制とは24時間業務を三人で交代勤務する事であり、平均勤務は8時間とされた。
そして、運の悪い事にカミーユとエマの勤務時間は今日までズレまくっていたのだ。
結局、カミーユは今日になって初めてエマと普通に会話が出来たのである。
738ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:43:05 ID:51pro2YD
カミーユが黙っていると、エマは椅子のクッションに寄り掛かりながらため息を吐く。
「地球ではご活躍で、自信を付けたからって、宇宙は違うのよ?」
「‥‥‥そんな増長しているつもりはないです」
ガンダムMk-U3号機とサイコガンダムとの激闘は、既に尾鰭が付いて飛び回っていた。
特に気にはしていないが、カミーユをライバル視しているパイロットも多いと聞く。
恐らく、エマはそれを耳にしてカミーユにそれとなく注意してくれているのだ。
「それに、地球での事なんて何も知らない奴等が言ってる事なんて」
カミーユは、ぶらぶらと揺れるボタンを指先で弄りながら不満そうに言った。
いくらエマであっても、お説教なら聞きたくもないし余計なお世話としか思えない。
だいたい、2ヶ月ぶりに二人きりになった相手にいうセリフがそれなのかと感じた。
それよりも、取れかけたボタンの方が気に掛かるカミーユだ。
いじけたような彼の物言いに、エマは苦笑しつつ肩を竦める。
「ホームシックではないわね? 自分が淋しいからって他人に八つ当たりをしない」
「淋しい? 僕が?」
予想もしていなかったセリフに口篭るカミーユに、エマは窘めるように言った。
739ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:43:52 ID:51pro2YD
「鈍感なのね。自分のことも判らない癖に、偉ぶるのではなくてよ」
そう言いながら、エマは簡易テーブルに手をついてすうっと彼の方へ身を乗り出す。
近付くエマの肢体からは、軽やかなボディソープの匂いが漂って来た。
彼女は自分を待っていてくれたのだと感じ、カミーユは不謹慎にも高ぶってしまう。
彼の脳裏に、エマの白い肌を滑り落ちる透明の水滴が想像される。
気遣ってくれるエマを相手にそんな想像をしてしまう自分を、彼は恥じた。
カミーユが、運命の出逢いだと思ったフォウ・ムラサメを失ってから一週間である。
ほんの一週間なのか、もう一週間なのかはカミーユには判らない。
今の彼に判るのは、自分がエマ・シーンと触れ合いたいと思っているという事だけだ。
それが例え糸の解れたボタンに気付かないような女性であったとしても、だ。
突然、自分は淋しかったのだと気付いて──カミーユはエマの聡明さに感心する。
フォウを失い、ファとも疎遠になっているカミーユは、淋しかったのだ。
静かに腰を浮かしたカミーユは、身を乗り出して来たエマをいきなり強く抱き寄せた。
記憶にあるより、幾らかふっくらと柔らかい身体が彼の腕の中で力を抜く。
「エマさん‥‥‥」
740ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:44:48 ID:51pro2YD
そのままテーブル越しに唇を重ねると、エマはムスッとしながらも瞳を閉じてくれた。
2ヶ月ぶりになるキスは、安っぽいカフェオレの甘い香りがする。
砂糖を入れすぎたミルクの匂いが、今の自分には似合いだと何故かカミーユは思った。
そして、エマのきちっとセットされた髪から濡れたリンスの芳香が漂って来る。
カミーユが口を離した途端、エマは目を細めて彼の瞳を覗き込んだ。
「地球で恋をして来たんでしょ‥‥‥?」
黒目がちなエマの瞳が、カミーユの心の奥底までを見通すように穏やかに光る。
──旧市街まで乗っけてくれない?
「──‥‥‥!?」
驚愕したカミーユは、精一杯の自制心で平静を装いながら首を横に激しく振った。
「ソ、ソンナ事ハ、ナイデスヨ?」
──うふふ、自分の名前、嫌いなのね?
多分、浮気を妻に見つかった亭主というのは今の自分のような顔をしているのだろう。
そんな事を思いながら、カミーユは必死で頬に微笑を貼り付けた。
整った顔のエマ・シーンは、至近距離で少年の首に手を回しながら無言である。
741ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:45:41 ID:51pro2YD
カミーユの稚拙そのものの弁解では、殆ど正直に白状しているようなものだ。
だが、間違いなく少年ののセリフを嘘と判った上でエマはそれ以上追求しなかった。
それがカミーユへの恋慕なのか、7歳年上の大人としてのプライドなのかは判らない。
プライドだとするならば、それは間違いなく無意味なという形容詞が付くだろう。
「‥‥‥本当?」
カミーユから身体を離して襟元に手を当てながら、目を伏せたエマが聞いた。
ここが正念場とばかりに、カミーユは少女のような綺麗な顔を染めて激しく頷く。
「も、も、も、モチロン、本当デスッて!」
まさしく絶叫しているカミーユをちらっと見てから、エマは小さく苦笑して言った。
「そう。 ──‥‥‥灯り、消してくれる‥‥‥?」
「ハイっ!」
まるで敬礼でもしそうな態度で、カミーユは部屋の入口の照明のスイッチまで走る。
カミーユが操作盤に手を這わすと、部屋の明かりが数段落ちて薄暗くなった。
どことなく夜の雰囲気になるが、実は艦内の宇宙標準時間ではまだ10:30AMである。
しかし、閉め切った部屋中に居る二人にはそれはあまり関係ない事だ。
742ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:46:49 ID:51pro2YD
恐る恐る振り返ったカミーユの目に、上品な水色の下着姿のエマ・シーンが映った。
東洋系の黒目がちな瞳と、綺麗にセットされた黒髪が美しい。
一応は軍隊であるエゥーゴは、制服のみならず下着類などの日用品も殆どが支給品だ。
恐らく、エマはかなり無理をしてカミーユの為にこの下着を手に入れたのだろう。
美しいレースが胸元を覆い、立体的な刺繍がエレガントなブラジャーである。
総レース編み上げで、サイドが細いショーツも中々に似合って素敵だった。
魅せるべき相手がいなければ、全くの無意味になる所謂勝負下着という物なのだろう。
そもそも、健康や着心地だけを考えるのならば洒落た下着なぞ無用の長物だ。
残念だが、見栄えとこれらが両立しているアンダーウェアは非常に少ないのである。
普通、男は女性の下着は色気を醸し出す道具だと思いがちだ。
だが、下手な下着では皮膚呼吸の阻害や静電気障害や血行障害を惹起しかねない。
デリケートなホルモン調節を行っている女性にとって、これらは重要な問題だ。
下着は背骨にも影響してしまうから、適当な物を着けていては不健康になってしまう。
例えば、エマが身に着けている下着は非常に面積が小さく可憐である。
しかし、小さいサイズのブラジャーやショーツは身体を締め付けてしまうものなのだ。
743ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:47:48 ID:51pro2YD
ブラジャーなどで物理的に血流を妨げてられてしまえば、身体には弊害しか出ない。
女性に多いと言われる冷え性の要因の幾つかは、サイズ違いの下着によるものなのだ。
この健康と見栄えの良さの矛盾は、女性にとって永遠の頭痛の種だろう。
もっとも、そんな事はカミーユ・ビダンは知りもしないし聞いても興味すら持つまい。
「‥‥‥脱がないの?」
照れ隠しなのか、ツンとした冷たい口調で問い掛けるエマの表情は硬い。
脱いだ制服の上着で胸元を押さえるエマに、彼は暫く見蕩れてしまっていたのだ。
カミーユは人形のようにコクコクと頷いて、たどたどしく上着とシャツを脱ぎ出す。
それなりに女性と過ごした夜もあるのだが、未だに服を脱ぐのに慣れないカミーユだ。
余りに慌てていたから、シャツの袖のボタンが飛んで床に転がったのにも気付かない。
下着とブリーフになったカミーユは、服をベッド脇に落としてエマに近付く。
ベッドの端に腰掛けているエマは、両手を背中に後ろに回していた。
ブラジャーのホックが微かな音を立てて外れ、白くまろやかな乳房がこぼれ出す。
その先端の乳首がぷるんと揺れたのを見た瞬間、カミーユは不思議に感動してしまう。
カミーユは、エマに覆い被さるようにしてその肢体をベッドに押し倒した。

744ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:48:35 ID:51pro2YD




──次回、3月6日。




745ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/02/27 19:49:34 ID:51pro2YD




次回、久しぶりのカミーユ×エマ、濡れ場。




746名無しさん@ピンキー:05/02/27 20:49:26 ID:JYvrMjTW
生殺し、乙であります!
747名無しさん@ピンキー:05/02/27 20:54:00 ID:a8oUPw4t
初リアルタイムキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!

ISAPさん乙!!

ちくしょうカミーユめ未だにエマさんとの関係を続けやがるか!
748名無しさん@ピンキー:05/02/27 21:01:28 ID:vGaU8NFK
機動戦士乙ガンダム
749名無しさん@ピンキー:05/02/27 21:44:21 ID:PPK2QXTH
ISAPさん乙であります
ひさびさにカミーユ×エマさん(*´Д`)クルー
750名無しさん@ピンキー:05/02/27 23:09:02 ID:eNkUPOzV
>現在、テオドール・チャーチワードとリベカ・マレリー両少尉もアーガマにはいない。
>地球降下作戦を乗り切った二人は、1番艦アイリッシュを応援中なのだ。

( ゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ
  _, ._
(;゚ Д゚)


751名無しさん@ピンキー:05/02/28 02:43:14 ID:c4nr7zuP
一年出番無ケテーイorz
752名無しさん@ピンキー:05/02/28 05:18:28 ID:sjDFGfkq
ISAPさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!

>「地球で恋をして来たんでしょ‥‥‥?」
原作のエマさんもこんな科白をいうくらい可愛ければなあ
やきもち焼きのエマさん萌え萌え
753名無しさん@ピンキー:05/02/28 07:58:15 ID:wKfxW+XD
>>752
原作でエマさんが言った台詞だったと思うけど
754名無しさん@ピンキー:05/02/28 08:09:27 ID:sV0UC8hP
そだね。立場が違うから意味がぜんぜん違うけど。
755名無しさん@ピンキー:05/02/28 10:16:49 ID:wA33O9zM
なるほど、、、原作の何気ないセリフを巧妙に使いこなすISAPさんGJ!!
756名無しさん@ピンキー:05/02/28 12:34:13 ID:KesJvsa8
っていうか、エマさん可愛い
757名無しさん@ピンキー:05/02/28 13:16:00 ID:P2ihYAUV
ISAP氏はカクリコンとかウッダー大尉とか策士っぽいキャラはお嫌いのようなので
ジャマイカン少佐あたりは数行で始末されそうだ・・
シロッコ
758名無しさん@ピンキー:05/02/28 13:36:04 ID:sV0UC8hP
トリノとかは結構策士っぽくないか?
シロッコ
759GNO2プレイヤー:05/02/28 14:20:36 ID:RuxvmhZa
先日ですが、私の操るGNO2のキャラであるジュナス・フレイブが
週間戦闘効率ランキング1位を達成しましたです。

そこで「二つ名」(赤い彗星とか白い悪魔とか)を名乗れるようになったのですが、
スレ住民の皆様はジュナスにはどのような二つ名が似合うと思われますでしょうか?

ランダムに二つ名をつける機能があるにはあるので使ってみましたが、
「仮面の和尚」とか「疾風の蟹」とかわけのわからないのばかりでした(´・ω・`)

ちなみに、うちのジュナスは基本的にG3カラーの機体に乗っています。
今はグレーの専用ジムスナイパーUですね。
760名無しさん@ピンキー:05/02/28 15:09:00 ID:jlrYDkXJ
「仮面の和尚」&「疾風の蟹」はやめてくれ。・゚・(ノД`)・゚・。

ジュナスは戦争屋って感じだから「銀の刃」とか「紅き燭光」とか
「キャバリーノ・ランパンテ」とかはイカニモ。


761名無しさん@ピンキー:05/02/28 15:49:15 ID:Ar/XksPp
Quietly Passion
or
Quiet Grizzly

狙いすぎかな?
762名無しさん@ピンキー:05/02/28 15:55:08 ID:KesJvsa8
>>757
地球編影の主役のブラン・ブルタークなんて策士そのものだった気が
シロッコ
763GNO2プレイヤー:05/02/28 16:03:13 ID:sV0UC8hP
GNO2の二つ名システムは、
えらい種類のある

○○の ○○

という二つの言葉候補を選び、組み合わせて作りますです。
一度設定したら二度と変更できないので、慎重に
やりたいところですが・・・さて。

私のチームメイトは
「ヒゲマサカリ」とか
「草原の向日葵」とか
「高機動型小娘」とかだったりするので
ここはひとつカッコイイのをつけてやりたいと思っているのですが。
シロッコ
764名無しさん@ピンキー:05/02/28 20:58:55 ID:6sEUYeDR
モンシアジョーンズ

 良く晴れた青い空に飛行機がひとつ、飛んでいる。全体が黄色に塗られ膨らんだ形を
している。宇宙世紀の人が見ればそれがミデア型の輸送機だとわかろうが、この時代に
はその名を知る者は少ない。
 見た目どおり機内は広くゆったりとしておりコクピットにはレコードプレイヤーやテ
ィーセット、テーブルなどの調度品が置かれていたりする。どうにも輸送機本来の目的
からはかけ離れた印象を与える。
 操縦席に座っている男は、鼻の下にチョビ髭を蓄えた愛嬌のある顔。イタリア系の外
見で歳は30代初め位。『痩せたマリオ』という表現がぴったりだ。名前をモンシア=
ジョーンズ。この輸送機を使った航空便会社の社長兼機長なのだが、そちらの方は開店
休業状態。
 隣の副操縦席の男は、褐色に焼けた肌。髪は赤色で後ろに伸ばして結っている。精悍
な顔つきをしており、なんとなく斜に構えた雰囲気が伺える。歳の方は20歳を過ぎた
ばかりと言ったところ。名前をジョゼフ=ジョーンズ。そうは見えないだろうけれどモ
ンシアとは従兄弟同士の関係にある。山師まがいの考古学者だ。
 コクピットにノイズ混じりの声が響いている。テーブルの上に置かれたレコードプレ
イヤーから再生されている声だ。その声は常に落ち着いた老人の物を思わせる。

『親愛なる我が弟子、ジョゼフ君にモンシア君、元気かね。さて今回の指令だがアメリ
アのイングレッサ領都ノックスに行ってもらいたい。そこの郊外の街ビシニティで行わ
れる成人式では巨大な石像を御神体としているらしい。その石像が機械人形という噂が
あってね、真偽の程を確かめて欲しい。例によって行く先々では危険が待っている。
君を守るのは君自身だ。成功を祈る』
 
 声が途切れると、レコード盤から煙が噴出でて機内に充満する。が、二人はまるで慌
てた様子がない。ジョゼフが席を立ちプレイヤーからレコード盤を外し、機外に放り投
げた。煙が空中に弧を描き100mほど落下したところで爆発した。
「まったく毎度の事ながら爆発せんでもいいだろうに」
「機密保持のためさ。先生はそう言うのに神経質だからな」
765名無しさん@ピンキー:05/02/28 20:59:21 ID:YjaBYZRU
しかし、こりゃムズすぎだな。

ジュナスは寡黙で頼りになるイメージがあるから、「沈黙の守護者」とか
シロッコ
766名無しさん@ピンキー:05/02/28 21:00:10 ID:YjaBYZRU
あ、割り込みスマンorz
767赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/28 21:00:20 ID:6sEUYeDR
「そのせいで、ミデアには消火装置がつけられないじゃないか」
「火を出さないようにしっかり操縦してくれよ、機長さん」
 ははっ! と、ジョゼフは笑ってモンシアの肩を叩いた。
「ふん! からかうなよ。今はお前を運ぶの専門なんだからよお」

 ノックス市の北のはずれに飛行場がある。民間と軍が共同使用している所で大きな飛
行船やものものしく機関銃を装備した複葉機などが見られた。
 モンシアらはそこにミデアを泊めてから路面電車に乗り市街地へと移動した。並行す
る自動車道路では、これまた軍用と思しき緑塗りのトラックが荷台に大砲を積んで走っ
ていた。市街中央、大陸横断鉄道の駅前で降りるとそこでも、ライフルを背負い赤色の
軍服を着た歩兵達がたむろしていて、異様な雰囲気を醸し出していた。
 と、言っても軍人だらけというわけではなく、一般の人たちは気ままに通りを行き来
している。
「飛行場からこっち、軍隊ばっかりじゃねぇか。おっかねぇなぁ」
「ここの領主の方針らしいぜ。軍隊の機械化・近代化を推し進めていてさ、その力を背
景にゆくゆくはアメリアを統一する腹積もりらしい」
「けっ! 末は世界征服か?」
「そこまでするかは知らないけど、機械人形を掘り出して軍隊に編入しているって話も
ある」
「それでか。そんな悪人どもに機械人形が渡らないようにするのが、シド博士からの指
令ってわけだ」
「そういうこと。黒歴史の遺産はしかるべき機関で管理すべし、ってのが先生の考えだ
からな」
「とりあえず、ビシニティってのがどこにあるのか調べないとな……。やっぱ聞き込み
かな?」
 街行く人々に声をかけようとしたその時、ドスン――何かがモンシアにぶつかった。
「痛ぁ……」
「うん? なんだいねえちゃん。そんなところで尻餅ついて」
「そんな言い方すんなって。モンシアにぶつかったからだろ。ほら立てるか……」
「あっ、どうもありがとう」
ジョゼフが倒れた女の手を引いて起こす。女は立ち直るとじっとジョゼフを見据えた。
768赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/28 21:01:50 ID:6sEUYeDR
「ウホッ! いい男……」――と女が思ったかは知らないが、彼女の目が熱の篭ったも
のだったのは確かだ。
「なんだい? 俺に惚れたか?」
「えっ! 別に、そういうことじゃなくてぇ」
「うおっほん!!」
 わざとらしい咳払いが響いた。
「お取り込み中の所悪いがぁ、あんたここの人かい? ビシニティって街への行き方教
えてくれよ。俺達、そこの成人式に興味があってさぁ」
 モンシアが割って入ったのだ。
「ビシニティ!? それだったら駅前からバスが出てるから。それと成人式なら今夜だ
から急いだ方がいいわよ。私も急いでるから、これでね」
 言いつつ女は、近くのビルに駆け込んで消えた。”ノックスクロニクル”と看板が掲
げられたビルだ。
「ノックスクロニクル? 新聞社かな」
「ならあの女、新聞記者か。そういや、カメラ持ってたな」

 ノックス市の中央には前時代的な作りの建物がある。ボストニア城――イングレッサ
領主ラインフォード家の自宅兼イングレッサ領の政府が置かれている場所だ。
 その一室。部屋の作りは豪華で、この部屋の持ち主はかなりの身分であることが伺え
る。一人の男がいる。褐色の肌に金髪。唇が厚いのが珠に傷か? が、いい男ではある。
 彼は、天然樹の机の上に置かれた電話の受話器を取り、ダイヤルを回した。ほどなく
相手が出た。
「あぁ、もしもし。わたしだ。あぁ、元気だよ。早速用件だが、君自慢のあのメカニッ
ク、あれは使えるかね? なに、完成度は80%? 困るじゃないか、君のスポンサー
は私だぞ。えっ? 足なんてなくても性能に支障はない? なら残りの20%が足とい
うことかね。とにかく今からそっちに行く。私が着くまでに使えるようにしておいてく
れよ。なにせ、今夜を逃せばチャンスは一年後だ。あぁ、あの二人も叩き起こしておけ」
 通話中の落ち着いた口調とは裏腹に、少々乱暴に受話器を叩きつけるように回線を切
る。それから、彼はクローゼットを開け、外出着を物色し始めた。
「さぁて、どれを着ていくか……」
 そこには、タキシードやマント、シルクハット、それに仕込み杖などがびっしりと詰
769赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/28 21:03:03 ID:6sEUYeDR
まっていた。数は多いが全てが同じ色、同じ柄、同じサイズだった。

「とんでもねぇ田舎じゃねぇか。これで街だって?」
 バスを降りたモンシアは辺りを見回して愚痴た。彼の言うとおりビシニティは田舎だ
った。しかも”ド”が付く程の。
 続いてジョゼフが降りてきた。ぐちゃり―― ジョゼフの足が地面に沈んだ。
「道だって舗装されてないし、どおりで揺れるわけだ」
「それにわだちが多い。でこぼこだ」
 視線を巡らせると、先程まで二人が乗っていたバスが新しいわだちを道に刻みながら
遠ざかっていくのが見えた。がたがたと、車体が揺れている。
 それから二人は道なりに歩きだした。車はおろか人ひとりともすれ違わない。
「おいおい、俺達は秘境探検に来たんじゃねぇぞ!」
「人ならいるさ。ほら、建物が見えてきたぞ」
 ジョゼフが指差す先には大きな家が見えた。否、屋敷と呼ぶ方が相応しい。それほど
の大きさだ。
「おじゃましまぁ〜す」
左右を見回しモンシアは敷地内へと入っていく。
「おいっ! いいのかよ、勝手に入って」
「いいっていいって。田舎者は防犯には無神経もんさ」
 本当かよ―― ジョゼフは小声で履き捨ててからモンシアに次いで中へ入った。
 立派な屋敷であった。家が大きいのは当然として、庭も広く馬小屋がある。
「おっ! 屋根には太陽発電芝がびっしり。この辺りで送電線が見えないのはそのため
か」
 太陽発電芝とは、――筆者自身どういう原理かは知らないが、それを実際に用いてい
る人々も多分、解ってはいないだろう―― その名の通り太陽光で電気を作る芝のよう
な植物のことである。大型の発電・送電施設の整った都市部では見られないが、田舎で
はこのように屋根一杯に敷き詰め発電に用いている。だからこの時代では電力事情に地
域差は無いと言っていい。少なくとも、人が永住する土地においては。
 それはさておき――
 玄関前はロータリーになっておりクラシックな自動車が一台、停まっている。傍には
少年が一人、立っている。おそらく運転手だろう。青色の上下を着込んで白い手袋をは
770赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/02/28 21:04:03 ID:6sEUYeDR
めている。暑いのであろうか? これまた青色の帽子を団扇代わりに扇いでいる。肌は、
ジョゼフと同じ褐色。だが髪の色は銀だった。
「おいあんた、ここの人かい?」
 ジョゼフが訪ねた。
「そうですけど。あなた達は、何です?」
「観光客さ」
「こんなところにですか?」
「うん? まあ、あれだ。おい、モンシア」
「おう、俺達はここの成人式を見物に来たんだよ。どこでやるのか、教えてくれないか」
「えっ……それは」
 少年が口ごもった。そのときである。
 タタタタ―― と、足音が近づいてきて
「こらーっ! うちの運転手に何してるのーっ?」
 甲高い女の声が響いた。少女だった。こげ茶色のふんわりとした髪を短くそろえてい
る。顔は愛らしさのある童顔。フリルの付いたワンピースを纏っている。色はピンクだ。
「お嬢さん! こちらの人たち、観光客とかで」
「もう、そんなのほっときなさい! 今夜は成人式なんだから。今年は私達の番」
 少女は、大声にまくし立て後部座席に乗った。少年はモンシア達に一礼してから運転
席に付いて、車を出した。
「なんだぁ、あの娘っこは?」
 呆然とモンシアは呟いた。
「だけど、あの車に着いて行けば成人式の会場に行けるな」
 それからモンシアとジョゼフは全速力で走った。未舗装の道が恨めしかった。


>766
今宵はここまでなので、とうぞお続けください
771名無しさん@ピンキー:05/02/28 21:24:24 ID:YjaBYZRU
>>763
○○の ○○ って、必ず「の」が入らんとあかんの?
シロッコ
772名無しさん@ピンキー:05/02/28 22:00:05 ID:C83xRf1U
>>759
鋼鉄の朴念仁
773名無しさん@ピンキー:05/02/28 22:32:41 ID:4WT/CZE/
>>772
おいおいΣ(゚д゚lll)



「氷柱のエース」、だとエリスたんになっちゃうから「勝利のデザイナー」とか
774GN(ry:05/02/28 22:59:51 ID:fSrIJxdW
前置詞の部分は「自称・」とか「超」とかもあるですよ。
「自称・天才」もできます。

・・・ウォルトン!?

>垢すり氏
多分ターンAだとは思うんですがよくわからず・・・
モンシアは0083のモンシアですか?
シロッコ
775名無しさん@ピンキー:05/02/28 23:11:35 ID:2AQlLqxy
>>ISAPさん
毎度の事ながら、微に入り細に入ったディティールの数々、堪能させて頂きました。
ミリタリーのみならず、服飾(下着含め)に対する造詣の深さは、もう見事の一言しか。

もちろん、ボタンを通した二人の心情描写がほのぼのしていて和みました。
苛烈な濡れ場よりこういう、平和なひとときの描写の方が個人的には好きです。
余裕ぶっててもどこか男女の機微に疎い、しかしそれを年上の矜持に押し込めて
どうにかこうにか優位を保とうとしてるエマさん萌え。

最近、PS2の「めぐりあい宇宙」にはまっている自分としては
戦艦の名前を聞くとどうも沈めたくなる衝動が。
ちなみにこのゲーム、なかなかの完成度なので良かったらどうぞ。
以前ISAPさんが描いてたリリア・フローベルもミッションモードに出てますし。
同モードはキャラを自由に育成できるので、近いうちにジュナスやウォルトンを作ってみようかなと思ってます。


>>赤い垢すりさん
モンタナジョーンズとはまた懐かしい。

>――筆者自身どういう原理かは知らないが、それを実際に用いてい
>る人々も多分、解ってはいないだろう――

そんな! なんて適当な! いや、こういうノリも非常に非常に大好きですが。
とにかく太陽発電芝とは、太陽の光を浴びてもう一度這い上がって光合成をして
涙がもう乾いた頃に電気を作ってくれて、彼自身の構造をよく分かってない無知な使用者たちに
光り輝く未来をその手につかませてくれる、便利な便利な不思議植物という
解釈でよろしいですね? Gガンダムはご存知ですか? 御大とは別ベクトルにトチ狂った人が監督の素敵アニメです。

えーと、∀は未見だったりしますが、ベースは第一話で、電話してたのがウホ!な人で
似た名前の変な部下や、いま少し時間や予算を欲しがる博士にがなり立てる役ですね。
776名無しさん@ピンキー:05/02/28 23:17:41 ID:2AQlLqxy
あ、そういえばもうそろそろジェリドの青春白書が来るかも。
楽しみにしてます。できる事なら、もっと長く読みたかったりしますし。
777752:05/03/01 04:44:02 ID:91OwB7TF
>>753
>>754
不勉強スマン、実は原作は一回見たきりなんで……

それにしても、さすがISAPさん
原作にある科白を違うシチュで上手く生かしているとは(゚∀゚)

今度、VoEのためにもう一回Zを見てみよう……
778名無しさん@ピンキー:05/03/01 12:09:22 ID:KCUFVX6R
しかし、Zの映画が楽しみだ。
シロッコ
779名無しさん@ピンキー:05/03/01 22:47:46 ID:KMZNSskQ
テオとリベカがアイリッシュに出向中ということは、ラーディッシュだけじゃなくてアイリッシュもクローズアップされるということ?
780名無しさん@ピンキー:05/03/02 20:34:32 ID:cu4xW4pQ
めぐりあい宇宙でジュナスタソ作ってみた





俺がヘタレなばっかりにヘボキャラになっちゃったよママン(ノд`)
781名無しさん@ピンキー:05/03/02 21:47:50 ID:TMG/afaW
めぐりあい宇宙バージョン ジュナスか

スキルに「統率」とか「不屈」とか「熟練」が欲しいところ。
「鈍感」や「朴念仁」がないのがつくづく残念w
782名無しさん@ピンキー:05/03/03 19:17:49 ID:dBudIOI1
なにを間違ったのかニュータイプつけてしまいますた(´・ω・`)
783名無しさん@ピンキー:05/03/04 04:39:58 ID:F6XiQ1XU
案外、ジュナスたんもニュータイプかもしれんな。
超個人的には、オールドタイプであって欲しいが……
784GNO2プレイヤー:05/03/04 09:41:11 ID:vaKU3yrA
俺漏れも。
しまった、気力スキルにするつもりだったのについ反射的に・・・
785名無しさん@ピンキー:05/03/04 13:44:41 ID:g8o6AFpt
南極 更新
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 |_   ̄| | |__,| |  \  .| ○    ○ |   /. .|  |  |  |
 _| .l二. | _  | | ̄ ̄ ̄|   .|___|    .| ̄ ̄ ̄| . |  |  |  |
 |_  _| L]\| .| \. ̄ ̄|    |  |     | ̄ ̄./ ...|_|  |_|
 \ | |\\  .| .|-'''"`ー-、|   ', /     .|、,, /  / /./ /
    |__,|  \r'' |___|ヽ,.r.・:,".\   ∨   /・:`)"`). /□ ./□
   ・., \ー'"\ ;・\,,.r─''"゙゙`‐-、/ r''⌒`/ ,--、・// .//,..
 ・''"⌒ヽ、 {"∴ \ r''`"r、r-'''`ヽ、,,  `)  /''"⌒r''"`` /r''"
   ,,.-\. /■\   ∧∧ ∧_∧  ∧∧  ∧_∧ -、,,_
 .",.r''" (´∀`∩) (*゚ー゚) ( ´∀` ) (゚Д゚,,) (・∀・ )   `・
      (つ  丿 とと ./ ⊂    つ(|  つ (    つ
      ( ヽノ 〜  / /  ∧ \ |  〜 .|  ト、 \

香港パートの序盤から中盤までが収録! この機会に再読も良し
786名無しさん@ピンキー:05/03/04 23:12:04 ID:e6JPw0x+
おもわず読みふけってしまった……
やっぱVOEは面白れー

>>783
しかし、ファンネルを自由に操るジュナスなんてのもカコイイ
787名無しさん@ピンキー:05/03/05 17:04:21 ID:Dc6dWiUz
>>718 >>720

                        ─
 、   l   _,                  -‐-、
  ヽ/⌒ヘ~    ,ヘ        ,rァ       l
  ., 't,_,ノ丶   / '、     ,/ ,i       '’
 /  !   '`  |   '──--'  {       つ
        ,/ ● L_/    'i,
       /     l ,/  ●   i,    -っ
       'i      しii     丿     / ゝ-
      |`:、\     'ii   __,/      `‐′
      'i、 ̄~~     ij  乙__ノi       ├
       ^-ァ        __,ノ       σ‐
     r^~"i'        'l
     !、 !         l          ─‐
      ~^''!,   ,_    ,!_        ー〜'ヽ
         \ l,~^''‐--::,,⊃ ) ) ) )       )
            `'‐’                ノ

遅レスでスマンがさっきから↑が頭ん中ぐるぐる回って離れんのでここに吐き出さしてくだせぇ
788名無しさん@ピンキー:05/03/05 21:18:32 ID:Jw3SkCtj
しかし、なにげに愛されてるよなあヲル豚。
最初に登場してきた時は、ただのヤラレ役かと思ってたんだが。
789名無しさん@ピンキー:05/03/05 23:20:34 ID:mwqaZSjb
>>788
ヲル豚がなにげに面白い奴でしたから…
790ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:38:00 ID:Is/jtU+P
>>785
南極条約の管理人様、骨を折って下さった方
いつも本当にありがとうございます。

寿司屋さんの小説も再録されていますね。
私もああいう面白い小説を書いてみたいです。


791ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:38:45 ID:Is/jtU+P






  「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム Voice Of The Earth 」 連載第115回







        since 2002,2003,2004,2005   ISAQ > ISAP PRESENTS.
792ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:39:29 ID:Is/jtU+P
履歴:

ガンダムヒロインズ
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1007/10076/1007655458.html
362-366 368-373 376-379 384-387 396-400 406-411 413-418 438-444
451-456 464-468 488-492 500-504 513-519 526-531 541-546 576-582
608-614 628-635 650-655 672-678 712-718 740-745 770-777 799-806
834-841 870-877 909-916 
ガンダムヒロインズMARKU
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1040/10405/1040508424.html
 6- 12  39- 44  57- 62 114-121 141-147 175-182 212-219 237-244
273-282 320-329 358-367 402-411 441-449 473-482 500-509 537-546
590-599 631-640 710-721 755-764 808-817 854-863 888-897 926-935
ガンダムヒロインズ MARKV
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17- 26  77- 86 116-125 160-169 184-193 242-251 276-286 323-332
388-398 444-453 478-487 522-531 570-580 611-620 669-678 736-746
795-805 892-903 940-950
793ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:40:15 ID:Is/jtU+P
ガンダムヒロインズ MARKW
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1071647163/
46- 56  94-103 136-146 202-211 265-276 317-326 368-379 496-505
563-572 659-668 762-773 828-837 880-892 
ガンダムヒロインズ MARKX
http://idol.bbspink.com/eroparo/kako/1082/10821/1082193496.html
39- 48  89-100 180-189 259-269 327-337 474-483 528-538 568-577
623-635 766-775 826-835 895-906 
ガンダムヒロインズ MARK VI
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1093639318/
51- 60 115-125 198-209 317-327 380-389 484-493 563-572 627-640
774-783 836-845 887-896 
ガンダムヒロインズ MARK VII
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1103211618/
48- 57  140-159 216-227 326-337 467-476 478-480 611-621 681-692
734-743 
794ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:41:06 ID:Is/jtU+P
[南極条約] ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/index.html
  こちらのサイト様で、過去ログの総集編を保管戴いています

第1話(連載第1回〜第2回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe.html
   【挿絵 プルスキー様】
第2話(連載第3回〜第6回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe2.html
第3話(連載第7回〜第9回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe3.html
第4話(連載第10回〜第13回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe4.html
第5話(連載第14回〜第16回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe5.html
第6話(連載第17回〜第19回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe6.html
795ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:42:00 ID:Is/jtU+P
第7話(連載第19回〜第23回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe7.html
第8話(連載第24回〜第27回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe8.html
第9話(連載第28回〜第33回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe9.html
第10話(連載第34回〜第38回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe10.html
第11話(連載第39回〜第43回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe11.html
   【挿絵 チップ様】
第12話(連載第44回〜第48回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe12.html
第13話(連載第49回〜第52回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe13.html
796ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:42:44 ID:Is/jtU+P
第14話(連載第53回〜第56回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe14.html
   【挿絵 チップ様、ンダ様】
第15話(連載第57回〜第60回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe15.html
第16話(連載第61回〜第64回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe16.html
   【挿絵 チップ様】
第17話(連載第65回〜第68回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe17.html
第18話(連載第69回〜第72回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe18.html
第19話(連載第73回〜第76回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe19.html
第20話(連載第77回〜第80回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe20.html
797ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:43:34 ID:Is/jtU+P
第21話(連載第81回〜第83回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe21.html
バレンタイン・ゴーゴー
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voev.html
第22話(連載第84回〜第87回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe22.html
第23話(連載第88回〜第91回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe23.html
第24話(連載第92回〜第94回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe24.html
第25話(連載第95回〜第98回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe25.html
第26話(連載第99回〜第103回収録)
 ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/sonota/voe26.html
798ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:44:29 ID:Is/jtU+P
白いシーツの海に、エマ・シーンの黒髪が静かな音を立てて広がって流れる。
カミーユ・ビダンは、乱暴にシャツを脱ぎ捨ててブリーフをベッドの下へ蹴落とした。
それから、ベッドに仰向けのままのエマにその身体を重ねる。
ふっくらとしたエマの乳房が密着して潰れる圧迫感が、カミーユの胸に伝わって来た。
柔らかい中に、微かに尖っている乳首があるのが擽ったくて気持ち良い。
カミーユ・ビダンは、体重が彼女に掛からないように腕に力を入れて突っ張った。
少しの間なら構わないが、さすがに体重をそのままエマに預けてはいけない。
エマをベッドに押し倒すのにも、それから後の事にも力は決して必要ではなかった。
カミーユが手を押し付け、エマが力を抜くと、メイクされたシーツに皺が寄る。
「エマさん‥‥‥」
いつまで経っても、エマを呼び捨てにしたりは出来ないカミーユだ。
無論7歳も年上の女性なのだから敬意は必要だろうが、男と女の関係である。
別に好きな様に呼称すれば良い事なのだろうが、慣れというのは恐ろしいものだ。
それを判った上で、エマも特に彼の口調や態度に注文をつけたりはしない。
カミーユは、片手で状態を支えながら右手をエマの乳房へと伸ばした。
799ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:45:16 ID:Is/jtU+P
彼が指を乳房の根に食い込ませるように揉むと、エマは口を閉じたまま吐息を漏らす。
「んん‥‥‥」
白くたおやかなエマの乳房は、カミーユの手を弾き返しそうな弾力があった。
乳房の内側に硬い芯があり、繰り返し揉み込むとそれは絶妙な硬さになってゆく。
カミーユが親指と人差し指で乳首を丸めるように摘むと、エマの腰がくねった。
「ああぁ、んんっ!」
「か、感じますか‥‥‥?」
無遠慮に乳首を弄ぶ癖に、相変わらず下手にお伺いを立ててしまうカミーユである。
繊細なカミーユの指が小気味良く動いて、エマの乳首をくりくりと捻った。
「はぁぁーーー‥‥‥ああ」
エマは、吐息を吐きながら顔をカミーユに近付けて、おずおずと唇を彼の頬に寄せる。
そして、引き結んでいた唇を微かに開いてカミーユの耳元で囁いた。
「うん‥‥‥」
官能の泉に水を注ぎ込まれてゆくエマの目尻が、次第に桜色に染まってゆく。
カミーユがエマのショーツに手を掛けると、腰を浮かせてその作業を助けてくれる。
800ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:46:11 ID:Is/jtU+P
脱がせた彼女の下着を丸めてベッド横へ落としながら、カミーユはキスを繰り返した。
小さく柔らかいエマの舌が、カミーユの舌と絡んで唾液のやり取りをする。
カミーユは、手を伸ばしてエマのすべすべとした腰と双臀を撫でた。
掌に吸い付くような心地良い暖かさを持った感触が、少年を高ぶらせてゆく。
エマの口の端から漏れる吐息が、カミーユの頬を掠めて暗い部屋の中へ散っていった。
カミーユは、身体を重ねたままエマの秘所へ指先を差し込んで動かす。
「く‥‥‥っ、ううんっ」
まるで注射をされる子供のように、エマは眉間に力を込めて目を閉じた。
無駄な贅肉が付いていないエマの太腿と女性器の間には、逆三角形の隙間がある。
カミーユの指は、その間に滑り込むと湿った割れ目を愛撫した。
「ああ、あああ! ‥‥‥んんん」
腰をもぞもぞと動かすエマの下半身がシーツから浮かび、すぐにまたシーツに落ちる。
彼女の太腿内側の柔らかさを楽しみながら、カミーユは無心に愛撫を続けた。
更に、カミーユは身体を下にずらしてエマの乳首を口に咥えて舌で転がす。
潤んだ瞳のエマは、自分の胸元に顔を寄せるカミーユの頭をぎゅっと抱き寄せた。
801ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:47:00 ID:Is/jtU+P
エマの白い指が、カミーユのさらさらとした髪を乱すように掻き毟る。
「エマ‥‥‥さん‥‥‥」
年上の女性の乳首に軽く歯を立て、少年は母乳を飲むかのように吸い立てた。
「ああん、カ、カミーユ」
エマは、更にカミーユの頭を抱き寄せてふにふにした乳房に押し付ける。
息が詰まるような抱擁に戸惑いつつ、それでもカミーユは秘所に入れた指を動かした。
肉襞を開くように掻き分け、手を動かして蜜壷の中へ指先を沈めてゆく。
照明が落とされた部屋の中に、子猫がミルクを舐めるような音と吐息だけが響いた。
エマの熱い息がカミーユの頭髪を焼き、細い指が彼の髪を乱す。
不意に、カミーユが上半身を起こして陶然としているエマを正面から見つめた。
カミーユの頭を抱き締めていたエマの二つの腕が、所在なさげに空中で揺れる。
「エマさん、挿れますよ‥‥‥?」
真っ赤に染まった顔を背けたままたまま、エマは恥ずかしそうにそのセリフに頷く。
カミーユは、既に硬くそそり立っているペニスをエマの秘部へ押し当てる。
そのまま、少年は濡れ綻んでいる彼女の大陰唇を割って剛直を膣口へと差し込んだ。
802ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:47:57 ID:Is/jtU+P
「あ! ああああぁぁーー」
白い喉を仰け反らせ、エマはカミーユのペニスが入り込んだ分だけ長く細い息を吐く。
寄せた眉をせつなそうに下げるエマは、唇を半開きにしたまま動きを止めた。
カミーユは、体重を掛けて突き上げるように性器をずんっと押し込む。
にゅるりと膣口へ入り込んだ彼のペニスは、一気にエマの身体の奥近くまで届いた。
「っ、はぁぁーーーあん!」
「エマっ、さんっ‥‥‥ぁっ!!」
熱く濡れた肉襞に男根を包まれ、カミーユは思わずエマを抱き締めてしまう。
反対に、エマの腕はカミーユの肩の辺りに回されて少年の背中を撫でる。
普段が凛々しい態度のエマだから忘れがちだが、エマとカミーユは168cmと同じ身長だ。
キスをするなら丁度良いが、挿入した状態だと彼の顔は彼女の胸の辺りになる。
だから、カミーユはまるで母親にしがみ付いている子供のようだ。
「あ、あ、ああああ」
カミーユがその状態で腰を一所懸命動かすと、エマが途切れ途切れに喘いだ。
動きが制限される抱擁状態だが、カミーユは夢中でペニスの抜き差しを繰り返す。
803ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:49:52 ID:Is/jtU+P
ちゅくちゅくという湿った水音が、いつの間にかじゅくじゅくと粘っこい音になった。
「あん、あんっ、ぁあああぁ、はぁぁん」
微かに開いた唇から吐息を絶え間なく漏らしながら、エマは目をぎゅっと閉じる。
エマの二つの乳房が、カミーユに突かれる度に前後左右にゆさゆさと揺れた。
その感触が嬉しくて、カミーユは手を回してエマの乳房を一心不乱に弄る。
乳房の山の麓から揉み上げると、掌に丁度良い乳房が姿を変えつつ乳首を尖らせた。
そして、カミーユのペニスがエマのびしょ濡れの膣壁を擦るように突き立てる。
「ああ! くあぁぁぁ‥‥‥っ」
エマの指がカミーユの背中を引っ掻きながら動いて、脚が激しくシーツを叩いた。
カミーユは、ペニスを亀頭ぎりぎりまで引き抜いてから改めて深く突き刺す。
「あぁぁん、あぁぁあ」
もう一度亀頭ぎりぎりまで引き抜いてから、剛直を彼女の奥底まで深く突き刺した。
「いや、だめ、だめだめぇぇぇ」
エマの膣壁が痙攣し、快感で彼女の上体が伸び上がる度に額の汗の滴が弾けて飛ぶ。
カミーユに抱き付き、抱き締められながら、エマの顔が甘美に蕩けてゆく。
804ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:50:43 ID:Is/jtU+P
口の端から流れ落ちる幾筋の涎さえも、今のエマには拭い取る余裕はないようだ。
カミーユは、その唇に遮二無二吸い付いてエマの嬌声を飲み込む。
「ん、んん、んんん‥‥‥っ」
粘膜が擦れる音に、エマの愛液とカミーユの腰使いが生み出す接触音が重なった。
エマの胸の谷間には汗の玉が浮かんでは流れ落ち、ぬらぬらと光を放つ。
照明の落とされた部屋の中でも、いやそうだからこそその光沢は非常に淫靡に見えた。
「エマさん、僕、も、もう‥‥‥!」
限界が近付いたカミーユは、切羽詰った声で自らが組み敷くエマに囁く。
腰の奥から湧き上がってきている熱い迸りは、今にも噴出してしまいそうだ。
「ん‥‥‥! い、いいわよぅ‥‥‥っ」
エマの甘い囁きが途中から悲鳴のように変わった途端、その肢体が痙攣をする。
急速に蠢動したエマの内部は、カミーユを搾り取るように強く強く締め上げた。
「エマさん、エマさぁぁぁぁあん」
膣壁の動きに翻弄されるように、カミーユは火傷しそうな精液を開放する。
「ああ、あああああーーー!!」
805ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:51:29 ID:Is/jtU+P
胎内に撒き散らされた熱い迸りの快感に、エマはぶるぶると激しく身体を震わせた。
そんなエマの裸体を、カミーユはこれまで以上の力で強く抱き締める。
汗に濡れた肌同士が擦れ合い、触れ合う感覚は、性交時には決して悪いものではない。
互いを吸い尽くすような抱擁をした後で、少しずつ二人は長い息を吐く。
「はあぁぁっ、あぁぁぁ」
ようやく少年が力を抜いて身体を沈め始めると、エマも全身を弛緩させた。
カミーユが身体をエマの身体の上からずらすと、ペニスが湿った音と共に抜ける。
荒い息を吐くカミーユは、そのままベッドにうつ伏せになって目を閉じた。
虚脱したように四肢を伸ばしながら、カミーユは何回目かの彼女の名前を呼ぶ。
「はぁーーー、はぁーーー、エマさん‥‥‥」
特に返事はしないが、エマは心持ちカミーユにその身体を寄せるように動いた。
「‥‥‥‥‥‥」
二人が見つめる室内の天井は、無味乾燥な建材で構成されている。
その中心部に位置している発光パネルの淡い光が、エマとカミーユを照らしていた。
静まり返った部屋には、空調設備の微かな音と二人の息遣いだけが聞えている。


806ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:52:18 ID:Is/jtU+P

しばらくの静寂の後で、薄暗い部屋にエマ・シーンの囁き声が流れた。
「──‥‥‥カミーユ?」
数分待っても返事がないのを確認した後で、衣擦れの音と共にエマが上半身を起こす。
仄かな明かりに照らされ、エマの陶磁器のような肌が白く光った。
ブランケットで乳房を隠すように胸元を押さえながら、エマは乱れた髪を掻き揚げる。
既に寝入っている少年の綺麗な寝顔を見つめながら、エマは囁いた。
「カミーユ?」
満足したような寝息を漏らすカミーユは、エマの呼び掛けに反応しない。
こういう場面で先に寝てしまう男というのもどうなのかしら、とため息を吐くエマだ。
後戯をしろとまでは言わないが、寝物語の一つもしてみても罰は当たるまい。
そう呟きながらも、少年を見つめるエマの不満顔は次第に苦笑に変化してゆく。
いつの間にか、カミーユは名前を呼ばれても嫌がらなくなっている。
出逢ったばかりの頃の少年は、名前を呼ばれる度に顔を顰めて唾を吐いていたものだ。
自分の名前を呪い、そんな名前をつけた両親を恨んでいる、そんな人間だった。
それが、2ヶ月間に及ぶ地球降下作戦から帰って来てからカミーユは変化している。
807ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:53:01 ID:Is/jtU+P
ようやく、カミーユは自分がカミーユでしかないという事実を、受け入れたのだろう。
そして、それを判らせられたのが自分ではないのだ──エマはせつなそうに息を吐く。
「‥‥‥どんな素敵な女性[ひと]なのかしらね‥‥‥?」
少しの間カミーユの寝顔を見つめてから、エマはベッドを抜け出しシャワーを浴びた。
それから下着を身に着けたエマは、おもむろに床から何かを拾い上げた。
先程の情事の前に、カミーユのシャツの袖から取れてしまったボタンだった。
同じように彼のシャツを持ち上げたエマは、サイドボードから裁縫セットを取り出す。
ベッドの端に腰掛けると、エマは急に真剣な表情になって針に糸を通し始めた。
その動きは、慣れていないというより正直に言って見苦しいレベルだ。
四苦八苦しながら糸を通したエマは、なんとかボタンをシャツに縫い付けようとする。
「痛っ!」
次の瞬間、エマは肩を竦めて左手の人差し指をシャツから引き抜いた。
彼女の指先には、まるでビーズのような赤い血がこんもりと盛り上がっている。
慌てて指を咥えて傷を舐めるエマは、恨めしそうな顔でカミーユの寝顔を睨み付けた。
すやすやと健やかに眠るカミーユは、むにゃむにゃと訳の判らない寝言を漏らした。

808ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:53:45 ID:Is/jtU+P





──次回、3月27日。





809ISAP ◆ISAPgGZZNI :05/03/06 19:54:48 ID:Is/jtU+P
二年ぶり(!)にメインヒロインの出番が‥‥‥





    次 回 、 ベ ル ナ デ ッ タ ・ ソ ロ ン 再 登 場 






810名無しさん@ピンキー:05/03/06 19:57:00 ID:aRKWOzc2
もう2年もたってたのか。忘れ(ry
811名無しさん@ピンキー:05/03/06 20:06:01 ID:i6YsGIoL
ISAPさん(・∀・)乙です!
エマさん(*´Д`)いい女だよエマさん
ベルたん二年ぶりに登場ですか・・・・・ヽ( ゚∀゚)ノキター
812名無しさん@ピンキー:05/03/06 20:53:29 ID:HVNWFX/8
ISAP氏、お疲れ様でした〜。

80回辺りから拝読させていただいておりますが、リアルタイムでベルナデッタ登場の回は初めてになるんですね・・・
南極条約を何度も読み返していたから、そういう感じがしなかったようです。

さあ、次回はベルナデッタとジュナスの関係に、もきゅんもきゅんするぞ〜ヽ(´ー`)ノ
813名無しさん@ピンキー:05/03/06 21:03:06 ID:i6YsGIoL
朴念仁のジュナスたんにそんな甲斐性・・・・・
ヽ( ´ー`)ノあったら嬉しいな
814名無しさん@ピンキー:05/03/06 21:28:50 ID:dRqfNGiW
ISAPさんキタ━━━━━━*・゚゚・*:.。..。.:*・゚\(゚∀゚)/゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*
お疲れ様です!

エマさん、いじらしい女になってるわぁ〜。
ISAPさんのボタンの使いかたが、上手いです。
カミーユの為に下着に気を使い、カミーユの為に
絶対苦手だと思われる裁縫もやろうとする。
恋人であり女でありたいけど、カミーユが望むなら
母親にもなろうとするのかな。
原作とは違うエマさんに、ハァハァしてます〜w

そして。

ベルナデッタがクル━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!

もしちょっとだけの出番だったとしても、
なんかとっても嬉しいー・゜・(ノД`)・゜・
ジュナスとの再会とか、ちゃんと話が出来るようになるとかは
もっともっと先のことだろうけど・・・。

815名無しさん@ピンキー:05/03/07 00:12:23 ID:qKuOBySy
それはそうと2週お休みくわぁ_no
816名無しさん@ピンキー:05/03/07 12:44:47 ID:47mvX6ts
>>813
童貞だしな
817名無しさん@ピンキー:05/03/07 15:30:44 ID:2k5O079h
>次 回 、 ベ ル ナ デ ッ タ ・ ソ ロ ン 再 登 場 

ってことはフランセスたんもデル━━━━━(゚∀゚)━━━━━!?
818赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/07 21:40:05 ID:yHhD+DCi
>770から続く
 かがり火が、揺らめいている。
 陽は暮れて空は暗い。夜だ。
 山の中腹に大きな、全長20Mほどの石像が立っている。腕を前に突き出しておりそ
こに板を渡して即席の舞台が作られている。
「あの舞台に立ってるの、昼間の二人だ」
「うわ……! 女の方が服を脱いだぞ」
 モンシアたちは岩陰に隠れ、様子を伺っていた。石像の足元では数十人の男女がそろ
いの貫頭衣をまとっている。やけに体の線がはっきり見える。下着を着けていないのだ。
 男のほうは大きく吼えたり、力強いポーズを取ったりして、女性陣に必死のアピール
を始めた。成人式とはつまり、男女の交わりのことでもあるのだから。
自然に次々と即席のカップルが出来上がり、その場で人目も憚らず行為を始めた。
「うはぁ……!」
「こりゃ、目に毒だわ」
「それに石像にも近づけねえぞ」
「う〜ん、宵越しの儀式みたいだしな」
 二人が野宿を覚悟した時である。
 ガサガサ―― 背後の木が揺れたそして、
 ドスン!!―― 何かが落下した。
「もう、お尻痛い〜。ああ、カメラはっ!? よかった、壊れてない」
「あんたは昼間の」
「尻餅のねえちゃん!」
「あはは……。どうも、こんばんは。私、フラン=ドール。新聞記者」
 照れくさそうに言いながら、その女――フラン――は尻をさすっている。
 知ってるよ―― ジョゼフは言って、フランの手を取り起こした。
「えっ! どうして」
「急いで新聞社に駆け込んでりゃねえ。カメラ持ってるしな」
 それからモンシアとジョゼフもフランに習い自己紹介をした。
「従兄弟? プツ 冗談でしょ!? 全然似てないわ」
「よく言われる……」
「それで、ねえちゃんは何やってるんだ? 女がこんな時間にこんな場所で」
「仕事よ、仕事。ここの人、余所者には厳しくて。隠れて撮影してたのよ」
819赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/07 21:41:21 ID:yHhD+DCi
 にわかに石像の方が騒がしくなる。
 誰かいるぞーっ!! ―― 一人が叫んだ。その叫びが新成人達に伝染していく。
 次々と、大小さまざまな悲鳴が上がった。
「やべえっ! 見つかったか」
「いや違うぞ、あいつら皆、空を指差している」
「なに? 何がいるの?」

 新成人達が指差す先には、ありえないものが漂っていた。
 それは一言で言うなら化け物。黄色に塗られた胴体に複眼状の目が一対。口は大きく
開いており端が釣りあがっている。下部にはエンジンが二機。そしてそれを胴体たらし
めている最大の要因が、”腕”だった。
 が、先端は手ではなく刃状に反っていた。カマ……いや、どちらかと言うとナタだ。
 化け物の中から甲高い少々裏返り気味の声が発せられた。
「恐れ入ったかね、新成人の諸君。このカマキリ型メカローバー”ザクレロ”のメガ粒
子砲の発射準備は整っている! 死にたくなくばそこをどいて石像を明け渡していただ
こう」
 そう、その黄色は化け物などではなく”メカローバー”――つまりマシンであった。
 そして高らかに宣言した人物こそ先に記した”ボストニア城のいい男”、名をグエン
卿と言った。
 決まったな―― グエン卿は自分に酔っていた。
 ところが、
「わははは、カマキリ型ぁ? 何言ってるべ。どう見たって、ダルマよダルマ!」
「そうそう、黄色より赤色の方が似合ってるだ!」
「うちのペンキで塗り替えてやるでごわす!」
「わははは! わははははっ!!」
 新成人達は、聞くに堪えない罵声を次々に浴びせた。
 その言葉には、普段はクールで通しているグエン卿も腹に据えかね
「ホレス師、撃っていい。奴らの名前をノックスクロニクル朝刊の”お悔やみ欄”に載
せてやれ」
 そう、操縦席の男に促した。
 その男、ホレス師は全体的にふっくらした男であった。早い話がデブである。が、醜
いわけではない。それは顔が仏像に似ているという、有難さのためかもしれない。突き
820赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/07 21:42:01 ID:yHhD+DCi
「はっ、お任せを。許可が無くとも撃つところでした。私の造ったメカローバーを馬鹿
にした連中などは!」
 語気荒く、操縦桿のトリガーを引く。
 ズズ、ズウゥー―― 一瞬、ザクレロの周囲の空気が薄まりそして、
 ズヒュウゥゥゥゥーン!―― 音より早く光りの帯がザクレロの口から吐き出された。
その帯は山頂をかすめてはるか彼方へと飛んでいく。
 その余波で、ガラガラガラ―― 山崩れが起きた。
 そして更に
 ゴゴゴゴ、ドカァァァ―― 地面が振るえ、突風が吹きつけた。
「貴様達には見えておらんだろうが、今の砲撃で10km先の山が一つ消し飛んだ!!
さあ、わかったろう。今のは警告だが、次は脅しではない! ホレス師!」
「グエン卿、メガ粒子砲のエネルギー充填をしませんと。動力室の二人に早くするよう
言ってやってください」
「ええい、手間のかかる!」
 唇を歪めながら機内後部のハッチを開けて、グエン卿は動力室に顔を突っ込んだ。そ
こにはノッポの男とチビの男がいた。
「ブルーノ! ヤコップ! さぼるんじゃない! 炉に薪をくべるんだ」
「そ、そんなぁ。さっき、必死になってやったじゃないですかぁ」
 ノッポの方が言った。細い体を大げさに動かして、怒りの程を表している。が、それ
で引っ込むグエン卿ではない。
「仕方が無いだろう! もう一度、メガ粒子砲を撃つんだよ」
「火力発電なんですから、無駄撃ちしないで下さぁい!」
 チビが泣きそうな声を出した。その様はまるで、小さな子供が涙を堪えている感じに
見える。実際は、二十歳をとうに過ぎた大人だが。
「わかっている、次で終わらせるさ」
 そう爽やかに言い終えてからグエン卿は顔を引っ込めてハッチを閉めた。
「俺達、なんでこんなところで働いてんだ?」
「さあね」
 煤汚れ暑苦しい動力室に二人の男のため息が漏れた。

「第ニ射、撃てーっ!」
「お任せをっ」
821赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/07 21:43:09 ID:yHhD+DCi
 再び発射されたメガ粒子砲は、正確に石像の足元に命中する。逃げ遅れた新成人がニ、
三人、宙に舞った。
「ひぃ! ひぃ〜」
「げえっ! 逃げろ〜、皆殺しにされるぞー!」
 難を逃れた者達は、情けない声を隠しもせず山を降りていった。
「見ろ。連中みんな、逃げていくぞ。はっはっ! なんて脆いか、奴らだ。ホレス師、
回収作業に移ろう」
 ゴゴゴゴゴ――
 地響きがする――と思って戴きたい。
 地震ではない。石像が揺れているのだ。激しい振動で表面に亀裂が走り、石が砕け剥
がれ落ちた。
 ゴゴゴゴ――
 その様子はモンシア達にも良く見えていた。三人は驚きを隠せない。
「なんだ! 石像の表面が崩れてその中に何かがいる?」
「白い。白い機械人形じゃないか!」
 ゴゴゴ――
「白い? モビルスーツ?」
「フランさん、何か言ったか?」
 ゴゴ――
「頭に着いているの、クワガタか?」
「いや、ヒゲだろう」
 ゴ――
 地響きは止まった。
 ドーン!――
 そこにいるのは白い――部分的に赤や黄。特に胴体は青一色に塗られている。だが、
その白さはとても印象が強い――機械人形だった。
「す、素晴らしい……。黒歴史の遺物は全て我がグエン卿のコレクションに!」
「白いモビルスーツ。ホワイトドールとでも呼ぶべきでしょうか」
「名前なんてどうでもいい。早くワイヤーを出せ。運ぶぞ。うん?」
 グエン卿の視界の端でホワイトドールが動いていた。
「勝手に動いているぞ? 手に持った筒をこっちに向けた!?」
「ま、まさかっ!? 緊急回避っ!」
822赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/07 21:46:50 ID:yHhD+DCi
 叫んでホレス師はザクレロの高度を上げた。その直後、
 ズヒュゥゥーン!!――それまでザクレロがいた所をメガ粒子の帯が通り過ぎた。
「なんだ、今のは?」
「メガ粒子砲ですよ。ザクレロに積んでいるのと同じ。しかしMSが携帯するビーム兵
器とは」
「ビームライフルというやつか? なんと! もう一度構えた」
「げえっ! 連射が出来るとでも?」
 ザクレロは再度、ホワイトドールのビームを避けた。


今宵はここまでですが、読んでいて変に感じた方は↓も読んでおいてください。
【お詫びと訂正】
819>820も間に抜け落ちた行がありました。
以下、その訂正です。

> その男、ホレス師は全体的にふっくらした男であった。早い話がデブである。が、醜
>いわけではない。それは顔が仏像に似ているという、有難さのためかもしれない。突き
>出た、おちょぼ口を動かして返事をする。
823名無しさん@ピンキー:05/03/08 04:08:04 ID:oMOS9EbW
俺ガン小説厨 専用アップローダ
http://8492.jp/g/
824名無しさん@ピンキー:05/03/08 15:24:56 ID:K/kDZyVl
>823
スレ違いなのかね?これ。
こんなに面白いのに・・・
火力発電のザクレロに爆笑しました。
825名無しさん@ピンキー:05/03/08 17:43:38 ID:hgGJsi9b
>>824
∀を知らない可哀相な子なんだよ………たぶん

フランのエロをパンツ脱いで期待してます。
826名無しさん@ピンキー:05/03/10 15:42:33 ID:Uj9hdi44
>次 回 、 ベ ル ナ デ ッ タ ・ ソ ロ ン 再 登 場
ええと…だれだっけベルナデッタって?
うわなにをする冗談だってやめくぁwセdrftgyベルタンlp
827名無しさん@ピンキー:05/03/10 23:10:36 ID:Whd+Ifqz
>825
「どすこい」が元ネタだからなんだと思うが。

地響きがする――と思って戴きたい。

ってあるし。
828名無しさん@ピンキー:05/03/13 20:43:01 ID:7Mwpw7Lz
ここにジュナスの為にラブホの無料券置いときますね
829名無しさん@ピンキー:05/03/13 22:46:17 ID:JsH4e2mq

 ノ::::゙、 ヽヽヽヽ ゙、
ヘ:::::::::;;: -‐''''""( )1
 ゙、::::::::-‐''""" ̄"'i
  :V;;||:::: '~ニ=ッ, r='|
  i!f !:::::      ゙、i
  i!ゝ!::::     ‐/リ
  i::/:、 :::、  /''ii'V
  ̄ハ:::::\ "''il|バ''
ショカツリョウ
諸葛亮 いわく
殿、ベルたんとフランたんは最萌ですぞ
830名無しさん@ピンキー:05/03/13 22:57:53 ID:Vs9BwEZx
フランセス来ないorz
831名無しさん@ピンキー:05/03/14 12:13:24 ID:coM/gKgP
>>828
それはどこで使えるのだ?
まさか艦の中か?
832名無しさん@ピンキー:05/03/14 15:21:05 ID:IBl6hulh
HOTEL [Lovian Rose〜♥]
833赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/14 20:19:26 ID:UStSKdTt
<モンシアジョーンズ三回目にして完結編でございます>

 闇夜の空にザクレロの緩やかに曲がった鋼鉄の体が浮かんでは消えて、消えては浮か
んだ。
「避けても避けても! 何度でも撃ってくる」
 グエン卿の言葉には焦りがあった。いかに、ホレス師自慢のメカローバーでも、流石
に荷が重いのではと思えた。
 その上、
「そこまでだ! 悪党どもーっ!!」
 ミデア輸送機が一直線にザクレロ目指して飛んでくるのだ。当然、モンシア達だ。

「……で、なんで女記者さんまで乗ってるんだよ?」
「私が社用車で、ふもとから飛行場まで送ったんだからいいじゃない!」
「舌噛むぞ。後ろの席でベルトを締めてろ!!」

「メガ粒子砲は!」
「無茶言わんといてください。さっきから急な回避ばかりで、機関部が悲鳴を上げてま
す」
 正確には、悲鳴を上げているのは動力室の二人だ。
 それは、取りあえず心の棚に置いて、グエン卿は考える。
「ミサイルを使え」
「なら、ミサイル管室に人をやってください」

 ここはザクレロの口内に当たるミサイル管室。
 ノッポとチビの二人組みが、ぜぇぜぇ――、と息を荒くしている。
「で、また俺達かよ」
「こき使いやがって、もう」
 プルーノとヤコップである。メカローバー運用のための雑用・肉体労働全般はこの二
人だけで行っているのだ。
 彼らは文句を言いつつも、ミサイルを装填した。
834赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/14 20:20:49 ID:UStSKdTt

 バシュッ!―― ザクレロの口から爆音とともに煙が噴出す。
 その様子は、ミデアのコクピットからも見えた。
「なんだ! 何か、飛び出してきたぞ」
「ミサイル? ちょっと、自動迎撃システム無いのぉ!」
「そんな便利なもんが、中古のこいつに着いてるものか! 目視でやるんだよ!!」
 フランの悲鳴にジョゼフが喚き気味に説明した。頼みはモンシアだ。
「頼むから、黙っててくれよ。……集中が乱んだよぉ!」
 片手で操縦桿、片手で機銃の照準を操るモンシアの額には汗が伝う。
 ダダダダ―― 吐き出された鉛弾が続けざまにミサイルの先端に命中し
 ドカァァ!―― 爆発した。
「すごい! やるじゃない、ヒゲの機長さん」

 第一波攻撃であるミサイルの爆発がザクレロとミデアを大きく揺さぶった。
 その揺れが収まってからは、激しいドッグファイトが始まった。
 後ろを取ったり取られたり。
 ミデアはモンシアのその操縦テクニックで、ザクレロは見た目とは裏腹の高機動性で
だ。これだけの空中戦はそうそう見られるものではなかった。
 両機とも、強い破壊力を持つ武装を準備している余裕が無いので口径の小さい武器で
の削り合いとなった。
「ひぃ〜! 火着いてるぅ〜」
 左翼を指してフランが言った。
「消火装置も無いのぉ!」
「着いてない」
「嘘ぉ!」
 今は、ミデアがザクレロに後ろを取られ必死に逃げている最中だった。
「ああ、やっぱりな」
 ドッグファイトが始まってから、じっと窓の外を見ていたジョゼフが漏らした。
「何がっ!?」
「あのホワイトドールな、一定の間隔でビームを撃ってるんだよ」
「それが何だって……いやまてよ」
835赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/14 20:21:57 ID:UStSKdTt
「それを利用すれば、あの化け物メカやっつけられるわよ!」
「そういうこと、モンシア! ホワイトドールへ向かって一直線で飛ぶんだ。後ろの奴
と着かず離れずの距離を保って」
「ははぁ〜ん、わかったぜ」

「なんでしょう、奴ら。ホワイトドールに向かっていきますよ」
「万策尽きて自爆する気か? そうか私のコレクションを台無しにするつもりだな。ホ
レス師、あの輸送機をなんとしても落とせ」
 グエン卿はモンシアらの動きを、自分に対する嫌がらせと理解した。
 黒歴史の遺産全てをコレクションとする夢を持つグエン卿としては、それはなんとし
ても阻止せねばならなかった。
「お任せを」

「へへっ! 追ってきた、追ってきた。何も知らずによ」
「次の発射まで10秒だ」
 そう言っているうちにホワイトドールが眼前にせまる。
「跳ねろぉ!」
 モンシアは操縦桿を全力で引き機首を挙げた。
「上昇角90度!」
 コクピット内の丁度品が転がり、本来壁である部分に溜まるが構って入られない。
 ミデアはホワイトドールの表面を滑るように飛び抜けた。

「なななぁ!」
「な、なんとぉぉぉぉ!」
 グエン卿とホレス師がミデアの曲芸飛行に感嘆の声を挙げた直後。
 ズヒュゥゥゥーン! ――ホワイトドールのビームライフルが発射されザクレロに直
撃した。
 一瞬でザクレロは”骨組み”だけの涼しい格好となり、高度を落としながらそれでも
尚飛び続けていた。
 随分と風通しがよくなったコクピットで、涼しげなボロボロの衣服を纏ったグエン卿
が同様の格好のホレス師に聞いた。
836赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/14 20:23:28 ID:UStSKdTt
「ホレス師、事情を説明してもらおうか」
「いま少し、時間と予算をいただければ……」
「弁解は、罪悪と知りたまえっ!!」
 グエン卿が精一杯の大声で喚いた瞬間、ザクレロは墜落し爆煙が明け方の空に上った。
「お前達ーっ! これで終わったと思うなよぉ〜!」

 一方、我らが主人公モンシアらの状況はというと。
 ミデアを天高く上昇させそのまま美しく宙返り――とはいかない。
「やっぱり出力が足りねえー! 機体が言う事を聞かない」
 結局のところはプロペラ飛行の大型輸送機である。どだい、曲芸飛行など無理な話で
あった。
「脱出装置はぁ〜?」
「だから無いってよーっ!」
 どうにかこうにか、機を水平に戻したが時既に遅し
 ズシャァァー!
 ミデアはコンテナ部分を地面に擦りつけながら進み、大きく上下に揺れながら速度を
緩めて止まった。
「うぐぐ、俺って天才だぁね……」
 呟きの最後に「ガクリ」と口に出してからモンシアは正面の計器盤に突っ伏した。
 先からの限界を超えた操縦で張り詰めていた彼の”心の芯”とも言うべきものが今、
切れたのだ。
「あー、まったく乱暴な運転しやがって。あいたた……」
 ジョゼフの方は単に体を軽く打った程度。すぐにベルトを外してシートから離れる。
「おーい、モンシア? 生きてるか? うんうん、生きてるな」
 脈を計ったり呼吸の有無を見るなど、生存の確認をする。
 それから後ろの席に移って女の様子を伺う。
 これはやましいことではない。解っているが、ジョゼフの動きはどうもぎこちない。
「ともかく、人命尊重」
 モンシアに対して行ったのと同様の方法で生存の確認をする。
「よし、死んでない。良かった良かった!」
 やけに大きな声でそう言ってから辺りを見回す。
837赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/14 20:24:37 ID:UStSKdTt
”散らかってるな”
 何か、足にぶつかる。カメラだ。ジョゼフはそれを拾い上げ調べ始める。
「壊れてないな。何言われるか、わからんからな」
 目の前には、そのカメラの持ち主がシートに横たわって静かに息をついている。
 彼女の場合は、どこかを打ったというわけではなくに曲芸飛行に驚いて失神しただけ
のようだ。
 
 乱れ髪が顔に掛かっている。
 
 唇が僅かに濡れている。
 
 服が少し、はだけている。

”色っぽい、女だ”
 思いつつ手にしたカメラをその女に構える。そして、シャッターを切る。
 インスタントではないので、フィルムからその部分のみ引っこ抜くわけにもいかない
のに、何故かそんな行動に出てしまう。
 メカに対する好奇心とか、綺麗な女が嫌いな男がいるかとか、言い訳はどんどん浮か
んでくるのだがそのどれも納得のいく説明にはならないだろう。男の方も、それに女の
方にも。
”焼く時に、解ってしまうな”
 が、そんな冷静な判断を霞ませてしまうものが目の前にいるのだ。
 
 プラウスのボタンを全部外して、一枚。
 
 上半身を裸にしてから、一枚。

 ズボン――仕事の都合上、フランはズボン派だった――を下ろしてから、一枚。
 
 パンツに、手を掛けた所でジョゼフは「あっ」と声を上げた。
”フィルムの残りが無いぞ……”
838赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/14 20:25:45 ID:UStSKdTt
 彼は高熱が冷めたように、落ち着きを取り戻しフランの服を着せなおしていると
「う、うぅん!」
 彼女の口から呻きが漏れた。
 目が、開く。
 ぱち、ぱち、瞬きしてから目の前の男をじっと見る。
「何してるのよ?」
「いや、これはだな」
「た・し・ろ?」
 疑問系だが、確信を持ってそう言いフランはジョゼフを軽く小突いた。
「うげっ!」
 当たり所が悪かったのか、ジョゼフはそのまま沈没するのであった。

【タシロ】
 タシロとはいかがわしい目的のために写真を撮影することを指す隠語である。
 その由来は、宇宙戦国時代のザンスカール帝国の武将、タシロ=ヴァゴが配下の女兵
士に水着を着せ戦場に送り出しその姿を写真に収めて楽しんでいたことに由来する。
 余談ではあるが西暦(宇宙世紀のさらに以前の暦)21世紀初め頃に隆盛を極めた某
匿名掲示板においてタシロは、性犯罪者の代名詞的な使われ方をされたそうだが前述の
武将との関係は明らかでは無い。
 木戸川書店刊『トリビアのブラックホール 宇宙世紀の無駄知識』より。


「あはは、楽しかった。いい写真も沢山取れたし」
 正午過ぎ、一日で一番暑い盛りの時刻。ノックスの飛行場にフラン=ドールの明るい
笑いが響いた。
 傍には黄色塗りのユデア輸送機とその機長モンシアとジョゼフがいる。
「これ見て。ゲラ刷りだけど、お悔みが載ったのは新成人じゃなくて、あの悪党達。
しかも一面に」
 もっとも、夕刊だけどね――と付け加えフランは手に持っていたノックスクロニクル
夕刊のゲラを二人に渡した。
 一面には”グエン卿、ビームライフルに焼かれる”の題字。そしてあのメカローバー
839赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/14 20:28:03 ID:UStSKdTt
”ザクレロ”の全壊した写真が大きく載っている。
 当然、その記事を書いたのはフラン=ドールだった。
「わはは、こりゃ傑作だ」
「やったじゃないか」
 モンシアは豪快に笑い、ジョゼフはフランの功名にお祝いを言った。
「これでお別れだけどさ。ねえ、また乗せてよ。空から写真取りたいもの」
「難しいんじゃねえかなぁ」
 屈託の無いフランの申し出に、モンシアは僅かに視線をそらして言った。
「えっ?」
「俺達は余所の国に住んでるからな。それに世界中のあちこちに飛ぶ事になるから、連
絡も取りにくいだろうし」
 そう説明するのはジョゼフだ。
「そう……なんだ。うーん。ねえ、ジョゼフさん」
 言いながら横へ回り込む。
「なんだい?」
 疑問顔をするジョゼフ。フランは、勢い良く飛び跳ねて彼の頬に軽い口付けした。
「な、なんとぉぉ!」
 叫んだのはモンシアだ。その驚きようは滑稽なほどでヒゲが天を突かんばかりに真っ
直ぐになった。怒髪天を突くという言葉があるが、それが彼の場合はヒゲだった。
「あんた……なんで」
 フランの唇が触れた部分をなぞりながらジョゼフが問うた。
「再会の約束!」
言ってから、彼女はその場で一回りしてから元気よく走りだすのだった。
840赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/14 20:29:36 ID:UStSKdTt
<エピローグ、あるいは次なる……>

 年老いた男が手回しのレコーダーを動かしながら、喋っている。
 色がすっかり抜けたボサボサの白髪をニ、三度掻き毟り、淡々と言葉を続ける。
 元々は真っ白だったのだろうが、着ている服は黒ずんでいて肩から吊っているジーン
ズのズボンも、あちこちに穴が開いていた。
 外見に関して無頓着なのは、単に年のせいばかりとも言えないのだが、今はそれを語
るのは本筋では無い。
「ジョゼフ君にモンシア君。君達なら、やり遂げると信じていたよ。ホワイトドールは、
土地の人達が”中身が機械でも伝統は伝統”と言って、その後も神像として祭られてい
るそうだよ。ああ、そうそう。私の方には、世界各地の黒歴史と思しき情報が次々と舞
い込んできてな、近いうちに新しい指令を届けることになるじゃろう。
 ヤーパンでは宇宙船とか言う昔の船が掘り出されているそうだし、黒海沿岸の鉱山跡
では極めて初期型の機械人形の残骸が多数見つかっている。使える物もあるかもしれん。
 何にせよ、今は羽を伸ばしていると良い――」
 君の身を守るのは君自身だ――。
 言い終えてから老人は仕事机に備え付けの椅子に腰掛て、壁の方を見る。
 丸く切り取られた部分に透明なガラス(のようでいてそうではない材質)の窓がある。
 そこから眺めることの出来る光景は、地平線まで広がる砂。真っ黒な、本当に真っ黒
な空。そして、その黒に唯一の彩りを添える青い球体――つまり水を湛える星だ――、
それだけだった。


 指令が来れば客は無くとも東へ西へ、ジョーンズ航空会社♪
 金は貯まらず、始末書貯まる!(貯まる!)
 モンシア、ジョゼフ。デコボココンビの明日はどっちだ?
 それはレコードだけが知っている♪ ジョーンズ航空会社♪


モンシアジョーンズ終わり
841名無しさん@ピンキー:05/03/15 14:55:36 ID:i0uqIEd3
(*^ー゚)b グッジョブ!!
842名無しさん@ピンキー:05/03/16 17:06:25 ID:tgf+DQCa
乙彼ー
全部は分かりませんでしたが、小ネタの連発楽しかったです
843名無しさん@ピンキー:05/03/16 17:37:13 ID:Pf0Opkls
ごめん、質問。
GWネタを投下するスレッドはここでおk?
844赤い垢すり ◆ojEY7H1URU :05/03/16 20:36:48 ID:wIA5w2QZ
<拙作に対して質問や雑談をしてくれた人びとへ>

 モンタナジョーンズと言うライオン擬人化アニメが元ネタです。
 モンシアが出ている理由は、元ネタタイトルに対する洒落を成立させるためで、それ
以上でもそれ以下でもありません。彼とジョゼフの苗字(?)を変えているのもそのた
めです。
 こういう冒険、古代遺跡ネタというのはターンエーの世界観に持ってくると非常に具
合良く書くことが出来ました。 
 どすこいに関しては、パロディにパロディを積み重ねる上手さはすごく憧れますね。
短編が繋がっているという構成の巧さも。物書きとしての心構えも。と、言いますか単
純に読んでいて面白い!!
 パンツを脱いだ人は、風邪を召していないかと心配です。フランさんは、行き成り脱ぐ
ような人を嫌がると思いますよ。
 あと、紹介していただいた”俺ガン”投稿BBSは、途中で掲載スレを変更するのが
躊躇われたため、これから読ませていただきます。お気遣い有難う。


>843
おk! だと思います。
でもそろそろ容量が……。

私も質問なんですが、富野作品で尚且つロボットが出ない物はおk?
845名無しさん@ピンキー:05/03/16 22:18:58 ID:gL20YqbA
>843
こっちでも俺はいいが専用スレがあるんだからそこの住民の為にもそっちで書いてやって欲しい
専用スレ ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1103862859/l50
846名無しさん@ピンキー:05/03/16 22:58:07 ID:20mZBYmn
>>845
せんくす
847名無しさん@ピンキー:05/03/17 09:35:53 ID:0lkaA5v+
おれは初代ガンダムの流れを踏襲していない作品はあまり好きではない。
それはなぜかというと、登場する兵器が「モビルスーツ」でなくてもよいからだ。
もちろん主役メカも「ガンダム」である必要が無い。
それはG、W、X、種等に対してあてはまる。
アタマが固いのはわかっているが、商業的にガンダムというブランド名にあやかって
作ったという偏見が未だに抜けない。

あえて言わせてもらおう。
 「初代ガンダムという極太の幹を無視して作った作品はガンダムではない」
848名無しさん@ピンキー:05/03/17 10:07:23 ID:LuQnXall
宇宙世紀+富野以外は該当なしと言う事ですかそうですか
849GNO2プレイヤー:05/03/17 10:42:17 ID:/HqdszB8
>>848

つ【クロスボーン】

まあ富野も関係してるけど。
850名無しさん@ピンキー:05/03/18 01:23:02 ID:FddXLIX9
現在483KB そろそろ次スレの季節
851名無しさん@ピンキー:05/03/18 01:33:18 ID:mgSROX+4
Xがルナチタニウム合金使ってるのはなんでだっけ?
月だからか?
宇宙世紀とはつながりは無い・・・かな。
852名無しさん@ピンキー:05/03/18 15:18:22 ID:qaeXrIyA
いよいよ、5月19日の
「Voice Of The Earth」連載三周年まで残り2ヶ月……

三年間もレベルを落とさずに連載をつづける力
それはまさに尊敬に値すると思う。

俺は待つ。
誰も待っていなくとも、俺はISAP氏を待つ。

連載三周年まで、あと2ヶ月。



853名無しさん@ピンキー:05/03/18 15:37:38 ID:nzYvvNvY
>>852
お前だけが待つんじゃない。皆で待ってるんだぜ相棒
854名無しさん@ピンキー:05/03/19 10:32:00 ID:MniAvVHy
俺も待ってるぜ兄弟
855名無しさん@ピンキー:05/03/19 17:07:24 ID:Lgx+3cRg
おれもー! ノシ
856名無しさん@ピンキー:05/03/20 18:56:55 ID:xPJV3Bm5
ISAP先生は福岡地震のボランティアでお休みです

857名無しさん@ピンキー:05/03/20 21:30:19 ID:AiINJTn/
>>856
アウドムラで被災地に向かってる姿が目に浮かびます w
858名無しさん@ピンキー:05/03/21 01:35:29 ID:sW8vDclg
不謹慎だぞ
859名無しさん@ピンキー:2005/03/21(月) 10:19:12 ID:ZPHoNgER
福岡の人だけど、ボランティアが必要なほど深刻な被害は出なかったので良かった
860名無しさん@ピンキー:2005/03/21(月) 10:43:12 ID:73WqOcKp
ブロックベイを廃止してカーボンナノチューブ塀にしる
死者一名が痛ましい
861名無しさん@ピンキー:2005/03/21(月) 14:07:38 ID:sCf0eIdm
親父が福岡に出向中。
晩にアパートに帰ったところ玄関の扉が開かない!

鍵屋呼んでも開きゃしないよ親父…
862名無しさん@ピンキー:2005/03/23(水) 13:59:25 ID:OcXoYsYE
【スレタイ】
ガンダムヒロインズ MARK VIII

【テンプレ】
語るも良し!エロパロ書くも良し!
ガンダムの娘ッ子どもで妄想が膨らむ奴は集え!
ガンダム以外の富野作品もとりあえず可!
初夏には劇場版Zが観れるぞ!っと期待を膨らますガンダム総合スレ
まだまだこのアオリ文のまま8スレ目スタート!

■過去ログ
ガンダムヒロインズ
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1007/10076/1007655458.html
ガンダムヒロインズ MARKU
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1040/10405/1040508424.html
ガンダムヒロインズ MARKV
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1056/10568/1056852515.html
ガンダムヒロインズ MARKW
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1071647163/
ガンダムヒロインズ MARKX
http://idol.bbspink.com/eroparo/kako/1082/10821/1082193496.html
ガンダムヒロインズ MARK VI
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1093639318/
ガンダムヒロインズ MARK VII
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1103211618/

863名無しさん@ピンキー:2005/03/23(水) 14:00:29 ID:OcXoYsYE
■公式サイト
SUNRISE official Site
ttp://www.sunrise-inc.co.jp/index.html
劇場版Zガンダム 星を継ぐ者
ttp://www.z-gundam.net/
AC:機動戦士Zガンダム エゥーゴvs.ティターンズDXプレサイト
ttp://www.bandaigames.channel.or.jp/list/ac_zdx/
GNO ガンダムネットワークオペレーション
ttp://www.gno.ne.jp/

■SS保管所
南極条約
ttp://nankyoku.sakura.ne.jp/
エロパロ板dat落ちスレ保管庫
ttp://eroparo.e-city.tv/index2.html
エロパロ板ガイド
ttp://hhh111.s4.x-beat.com/pukiwiki.php

864名無しさん@ピンキー:2005/03/23(水) 14:05:00 ID:OcXoYsYE
>>861
うちは山口だが、そこそこ揺れた。
まあ、戸が歪むまではいかなかったが。



スレの容量の限界、500kbまであとわずか
恐らく、ISAP氏の一回の投下分は残っていないと思われる。
そんなわけでテンプレを作ってみた。

独断だが、>>870のキリ番?で次スレを立てるべきかと。

人物紹介か雑談でもして日曜日の神の降臨まで保守すれば良い。
865174:2005/03/23(水) 22:08:51 ID:TImrIb4L
そういえば、ISAP氏は投下日を予告してくれているのに
わざわざそれを狙うようにSSの投下に現れるカレは一体なんなんだろう。
今では、最初に声をかけたことを激しく後悔している、っと独り言・・・・・・

はいはい、スルーすりゃいいんだよな。


866名無しさん@ピンキー:2005/03/23(水) 22:46:56 ID:9xpbqqDH
そういうのは暗黙の了解でOKかと

867名無しさん@ピンキー:2005/03/24(木) 21:01:45 ID:bMJQxxym
アムロやハヤトの再登場はまだまだ先なんでしょうなー
キリマンジャロ編はいつ頃だろう。
868名無しさん@ピンキー:2005/03/24(木) 21:07:26 ID:KbTO6rze
フォウ死んじゃったからキリマンジャロ編あるのかな?
869名無しさん@ピンキー:2005/03/24(木) 22:40:26 ID:Xc+K/CPp
でも、キリマンジャロがないと物語的にどうなんだろか
870名無しさん@ピンキー:2005/03/24(木) 22:48:49 ID:KbTO6rze
いきなりダカール編でも問題ないような
871名無しさん@ピンキー:2005/03/24(木) 22:56:24 ID:phbDR47U
つーか俺の記憶違いかもしれないけど、
原作でもフォウはスードリからブースターでカミーユを送り出した気がするんだが…

フォウは死んでない!
うん、たぶん。
872名無しさん@ピンキー:2005/03/24(木) 23:45:26 ID:hlJ8LMsm
フォウは強化人間だから銃で撃たれたくらいでは死にません!
フォウを殺したければミサイルでも持ってこんか〜い
873名無しさん@ピンキー:2005/03/25(金) 14:46:30 ID:qk55IAs3
>>870は次スレ立てないのか? 立てないなら、489KB と残量も少ないから明日の昼間に自分が立てる。
874名無しさん@ピンキー:2005/03/25(金) 19:20:35 ID:hlm+A4rL
いまスレ立ててもいい気がする
875名無しさん@ピンキー:2005/03/25(金) 20:20:44 ID:GEecEiXB
一応、返事を待っているんだろう
876名無しさん@ピンキー:2005/03/25(金) 21:45:17 ID:VT9ulUPo
ならば先に登場人物紹介を更新しては
いかがですかエロイ人たち。
877873:2005/03/26(土) 12:03:06 ID:QiuOEtQi
てな訳で、新スレに移行よろしく。

ガンダムヒロインズ MARK VIII
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1111804843/

リミットは30レスだが40レスくらい?
878873:2005/03/26(土) 12:04:04 ID:QiuOEtQi
人物紹介はどうしようかとは思ったんだが、やはりそれ

    縁
     起
      物
       だ
        し


879名無しさん@ピンキー:2005/03/26(土) 18:08:38 ID:2DW3PuNl
>865
地球声の読者に迷惑のかからない曜日を教えてくれませんか。
880名無しさん@ピンキー:2005/03/26(土) 19:33:31 ID:yf0xrfpc
水曜日〜木曜日
881名無しさん@ピンキー:2005/03/26(土) 21:18:11 ID:2DW3PuNl
酷いなぁ。
地球声読者のご機嫌を伺わないと、このスレッドでは生きてはいけないのか……。
882名無しさん@ピンキー:2005/03/26(土) 21:27:38 ID:al021570
>>881
2DW3PuNlさんへ。
880さんは別に悪意を持って言ってる訳では無いと思いますが。
あまりその様な言われ方はスレッドの荒れる元になりやすいので、気をつけた方が良いを思いますよ。
気に障ったら申し訳ないです。
883名無しさん@ピンキー:2005/03/26(土) 21:57:55 ID:IyL+2MSJ
>>881
スレを荒らすつもりはないんで、丁寧に言いますよ?

どこのスレでも、ある職人が投下後にすぐSSを投下する職人は嫌われるものです。
流れを打ち消すようなものだし、先に投下されたSSにレスもつけにくくなるからです。
特に、日程を予告している職人相手ならそれくらいの気づかいはできるはずです。

スレに流れがある時に関係ないレスをつける時、「流れを遮って悪いけど」と言いませんか?
そういう流れ=暗黙の了解をしてスレに溶け込んだほうがいいですよ、というのを
「地球声読者のご機嫌を伺わないと」と表現するのは、正直どうでしょうか。
884名無しさん@ピンキー:2005/03/27(日) 01:43:58 ID:lU+aGjAS
まぁ一番の原因は、レベルが人様に読んでもらうレベルに達してないことなんだけどな。ぶっちゃけ。
885名無しさん@ピンキー:2005/03/27(日) 08:46:22 ID:YQIZWIaT
SSは次スレに投下されると思うので梅の代わりに感想書きます
最近VOEの存在知って過去ログ読破してようやく本スレ読み始めたんだけど
フラグさんかっこいいわ
あの台詞の使い所も良くて最高に決まってた
とか思いながら久しぶりに種見たらなんだかしょぼん
レベル以前に作品への愛情の差が現れてるなぁ
886名無しさん@ピンキー:2005/03/27(日) 11:23:26 ID:Kwpv8Yls
どこぞのハイネが言う台詞とは重みが違う
887名無しさん@ピンキー:2005/03/27(日) 22:01:10 ID:nDJqUDoB
まさに愛情の差だよな。
福田監督は、ガンダムは好きかもしれんが、ガノタは嫌いなんだと思う。
だから、ファンのツボというのをまったくわかっていない。
ISAP氏は、ガンダムと同じくらいガノタも好き(あるいは自分がガノタ)だから
ファンのツボにびしっと決まる。

あの台詞にしてもフラグたんが言うからいいのであって
ヲル豚あたりならここまでウケなかったはずだし。
888名無しさん@ピンキー:2005/03/27(日) 23:50:05 ID:AUDwmn07
>881
個人的に貴方の作品は好きなので、
どうしろなんてことは言えないが、うまく立ち回ってほしい。
889名無しさん@ピンキー:2005/03/27(日) 23:51:32 ID:yGg8Xj6C
>>881
というか、あわせたように投下する時が被ってるのが反感買ってるんでしょ。
個人的には嫌いではないけどさ、>>888氏の言うとおり、立ち回りは考えた方がいいと思うよ。
890名無しさん@ピンキー:2005/03/28(月) 05:05:38 ID:79LarIEk

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891名無しさん@ピンキー:2005/03/28(月) 05:06:33 ID:79LarIEk

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892名無しさん@ピンキー:2005/03/28(月) 05:07:25 ID:79LarIEk

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893名無しさん@ピンキー:2005/03/28(月) 05:08:08 ID:79LarIEk

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894名無しさん@ピンキー:2005/03/28(月) 05:08:50 ID:79LarIEk

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895名無しさん@ピンキー:2005/03/28(月) 05:09:33 ID:79LarIEk

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896名無しさん@ピンキー:2005/03/28(月) 05:10:38 ID:79LarIEk

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897名無しさん@ピンキー
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