2 :
名無しさん@ピンキー:04/11/25 16:59:45 ID:2qYPmUen
3 :
名無しさん@ピンキー:04/11/25 17:00:57 ID:2qYPmUen
倉庫未収録作品
Part10スレ
>607->662 射手と天馬のゆくえ ケント×ファリナ (花泉の亜茶)
>678-679 >682-685 フェレ大賞典 烈火オールキャラ (ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>702->720 Part5の未完のチャド×キャスの続き (通りすがりのスケベ)
Part11スレ
>12-30 罪の意識(前編) スルーフ×アマルダ (988%マシン ◆ka5BrNUzcE)
>35-41 >43-45 >47-49 >51-52 嘘と約束 ヒース×プリシラ (むた ◆rEtdWXJvJ6)
>55-57 >59-61 >89-96 プリシラ陵辱 (ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>64-79 隠せないこの想い マリク×リンダ (花泉の蕪/千葉犬)
>99->131 罪の意識(後編) スルーフ×アマルダ (988%マシン ◆ka5BrNUzcE)
>146-151 >200-207 悲劇的 軍師×リン (ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>156-160 バレンシア大陸誕生秘話 ドーマ×ミラ (千葉犬)
>173-196 あなたのくれた未来 セーバー×ジェニー (むた ◆rEtdWXJvJ6)
>210-211 >214-215 >232 >304-305 >482 >552-555 >558
ホークアイ祭 ルトガー×クラリーネ (ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>235-263 遠い日の約束(前編)ホリン×アイラ (千葉犬)
>278-299 遠い日の約束(中編)ホリン×アイラ (千葉犬)
>320-360 遠い日の約束(後編)ホリン×アイラ (千葉犬)
>373 初代スレ 寸評その1 (花泉の亜茶)
>415-416 初代スレ 寸評その2 (花泉の亜茶)
>418-423 シーザ×リンダ (418)
>427-437 マルス×チキ (M・S ◆7VourjYAV6)
>444-472 遠い夜明け ヨハン×ラクチェ (むた ◆rEtdWXJvJ6)
>534-543 フェレ家の奇妙な一夜 フェレ家の皆さん (花泉の亜茶)
>611-617 ルイーズ×エルク(通りすがりのスケベ)
4 :
名無しさん@ピンキー:04/11/25 17:01:35 ID:2qYPmUen
Part12スレ
>5-10 超魔術 マリク×エリス×リンダ (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>34-37 ルイーズ×エルク(通りすがりのスケベ)
>43-50 君の隣で眠らせて ヒーニアス×エイリーク (和む)
>67-87 優しい彼氏と泣き虫彼女 コーマ×エイミー (花泉の亜茶)
>107-113 >119-126 本には書いていないこと ルーテ×アスレイ (前スレ597)
>147-169 これも、運命 レックス×アイラ (むた ◆rEtdWXJvJ6)
>175-177 芸術家な人々(弟編) フランツ×ナターシャ (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>229 ヒース×ケント 支援Bより (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>290-293 聖女の賭け事 ヨシュア×ナターシャ (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>346-348 仮想支援会話 デュッセル×アメリア (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>337 >353-367 ゼト×エイリーク (304 ◆QaUIXNqJAM)
>415-441 a Permanent Smile オルソン×モニカ (988%マシン ◆ka5BrNUzcE) 注・猟奇
>477-514 Lesson C? ラーチェル×エイリーク×ターナ (むた ◆rEtdWXJvJ6 )
>525-526 太閤立志伝 聖魔オールキャラ (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>529-539 エフラムの憂鬱 支援会話風 (528)注・エロなし
5 :
名無しさん@ピンキー:04/11/25 17:02:29 ID:2qYPmUen
>551-553 パート1スレ寸評その3 (花泉の亜茶)
>574-582 エイリーク編裏15話 ヴァルター×エイリーク(まごのて ◆pRlYgV5GEA)
>590 ズッコケ三人組 (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)注・エロなし
>616-619 玉の輿 エフラム×ラーチェル (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>641-647 永遠に・・・ ルーテ×アスレイ (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>659-661 >663 >665 >668 >672>674>676 >677-679 >680 >682-683 >684-686
>688-690 >692 >698-699 >701 >702
リレー小説 ジスト×マリカ ロス×ユアン×フランツ×アメリア
(659 ダミアン ◆.lt5gYzbQ. 663 むた ◆rEtdWXJvJ6 988%マシン ◆ka5BrNUzcE 676 701)
>710-727 優しき声の名 フィン×アルテナ(壷アルテナの壷 ◆z3RbELqBu.)注・フィン既婚
>748-751 ヘクトルの夢日記・改 (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>803-804 >817-818 >828-830 >835-836 >839-840 >851-854 >865 >869-871
エフラム×ミルラ ( UCC ◆UCC0ebT.po )
>866-867 ミルラ×ドズラ(ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>911-914 クーガー×ターナ( UCC ◆UCC0ebT.po )
>280>559>573 エフラム×エイリーク×ラーチェル×ターナ
ついでに
乙即死防止
お疲れ〜。
外出中の為、携帯から失礼します。
スレ立てお疲れ様でした。
一応即死回避カキコしておきますね。
ところで…クーガー×ターナの事なのですが、続きはどちらに投下すれば良いでしょうか…?
10 :
花泉の亜茶:04/11/25 18:44:51 ID:RpEmkozg
>9
通りすがり氏のことも考えて、こっちでいいと思いますよ。
即死防止ついでに寸評の続き投下しますね。
11 :
花泉の亜茶:04/11/25 18:45:59 ID:RpEmkozg
カルラ陵辱 初代スレ 135〜141
シゲンがカルラを犯す陵辱物。実はこれが当スレ投下三作目だったりしている。
意外と早い頃からTS物はあったんだなぁ〜と驚いた。
書いた職人さんも言ってるが、シゲンはキャラが違っています。
最後の最後にグロっています(必要上のものだと思いますけどね・・・)。
フラウ×サン 初代スレ 157〜159・176〜184
TS百合物。親友同士仲良くレズってます。
サンたんは純情エロキャラ、フラウたんはエロキャラといった風に感じました。
やっぱり、フラウたんにはねーちゃん二人もいたから、マスベ位は御手のものって事なんですかね?
つーか黒騎士ママン、娘にこっちの教育もしておかなくちゃ駄目だってっ!
エンテ 初代スレ 502〜504
エンテの沐浴シーンが描かれた作品。
風呂上りに名無しの手紙を見つけ、その後どうするか三択を用意されたところで終了となり、結局濡れ場はなかった。
どうでもいいことだが、現実だと沐浴なんて言葉は使われてないよなぁ〜。
エンテの喋り方がちょっと違う気がしたけど、これがきっと地なんだろうと思う事にしました。
作品中で誰かに見られているのかとエンテは思っていたけど、視られているに決まってるって!このスレの住人にさ!
ペガサスナイトの勤め 初代スレ 583〜587
フラウと愛馬の獣姦物。
この内容から察するに、サーシャたんも三姉妹の長女次女も愛馬の性欲処理のためにこんな事を・・・
いや、サーシャたんはお付きの巨乳騎士にやらせているんだろうな、きっと。
12 :
花泉の亜茶:04/11/25 18:50:35 ID:RpEmkozg
レニー陵辱 初代スレ 820〜832
レニーのかのシーンを基にした陵辱物。
陵辱物としては読み応えがあって見事な物だと思いますた。耐性無い人は読まん方がいいでっせ。ワシ、これ読んでちょっと鬱になりかけた(w
しかし、どうしてTSの悪役の名前ってこうもミスチックなのかのう?
クリシーヌ×ユニ 初代スレ 918〜928
オークスの街でのイベント後のユニをクリシーヌが強姦するSS。
この後にクリシーヌがいなくなると知っていると、何だかこのSSでのクリシーヌの行動に何かの意味が含まれている気がしてくる。
不覚にもこれ読んで泣きそうになった。これに関しては、ゲームを遊んだ人以外にはお勧め出来んと思います。
あと、倉庫には918レス目が入っていません。倉庫の人のミスなのかな?
TSって、悲惨な思いをする女が多いよなぁ〜。
無事に初代スレのTSも寸評終了。
初代スレ分終わる間にもう1スレ消化しちまったし、このままじゃマジで永遠に終わんねえな。
でも、やるだけやるさ。うん。
初代スレから作品のレベルは高かったんだと、寸評書いてみてヒシヒシと感じますた。
そう思うと、寸評書くために過去の作品を読む機会が出来たのって、SS書く時間は減ったけど、おのれ的には+だったのかもしれん。
だが、ワシの寸評、果たして役に立ってるのかなぁ・・・?
前スレ886です。
エフエイの純情もののpart1が完成したので、
宜しければUPしようと思います。
設定は戦乱が起きる前、つまりルネスが陥落する前の話です。
あと、かなり長くなりそうなのでpart3までになる予定です。
14 :
886:04/11/25 19:40:01 ID:5ncXsOQw
「・・・・?」
それは、とある日の日常。
大量の書籍が積まれた部屋でいつものように勉学に耽っている最中。
普段から見慣れている机の上に、見慣れぬ背表紙の本が無造作に置かれているのに気が付いた。
「・・・何かしら、この本」
それは、表紙に題名の書かれていない本だった。
それを手にとった少女_____このルネス国の王女、名をエイリークというのだが_____は不信に
思い、疑念を抱いた。
この本は何の本だろうか? それ以前に私はこのような本に見覚えなど無い。
誰かがここに置き忘れたのだろうか? それはありえない。
ここは私の部屋。無断で入れるような権利を持つ人間は、私の実父である国王ファードや兄エフラムを
除いてはごく一部しか居ない。
いや、父や兄にも無断で入られるのは困るのだが・・・。
とにかく、こんな見覚えの無い本を私の部屋の机の上に、しかも私に知られる事無く無造作に置き忘れる
人間など限られているのだ。
その中の誰かの所有していた本なのだろうか・・・・?
「全く、誰の本だか知りませんが、私の部屋の机の上に見知らぬ本を置かないで・・・」
その時、私は一瞬、その本に興味を抱いた。
15 :
886:04/11/25 19:40:50 ID:5ncXsOQw
「・・・・」
私はその本の表紙をじっと見つめてみた。
表紙からはどのような内容の本なのか想定する事は困難だった。
そしてこれは、間違いなく自分の本ではない。
「・・・・?」
わたしはその本を手に取ると、再度背表紙を確認してみた。
どのような内容の本なのかやはり分からない。
これは何の本だろうか?
この本はどのような内容なのか?
この本の本来の所有者は?
「・・まぁ、兄上の本という事はないですよね。あの人、本なんて殆ど読まないし・・・」
頭の中から兄の所有物であるという線は消えた。
そもそも、私の兄は武芸にばかり興味を抱き、自らの力量を高めようとする事にしか興味が無いのだ。
そのせいか勉学の方が疎かになり、大陸の歴史の知識などが殆ど身についていないのだ。
・・・・・というか、私はあの人が自ら進んで読書をしている所など
この十数年間、このルネス城で生活を共にしてきた双子の妹である私ですら見たことが無い。
もしそんな事があろうものなら、このルネスに雪が降っても全く可笑しくないだろう。
という事は、この本は父上のものだろうか・・・?
誰かが父上の書籍から持ち出してきたのか・・・・?
16 :
886:04/11/25 19:41:34 ID:5ncXsOQw
「・・・・・」
じっと考えていても仕方ないので、とりあえずその本の内容を確かめてみる事にした。
私は興味本位で表紙をめくった。
「・・・・?」
_____一ページ
「・・・・・」
_____また一ページ
「・・・・・」
_____さらに一ページ
「・・・・・・」
「・・・・・!!!!」
その瞬間、私は驚愕のあまり瞳をカッと見開いた。
「きっ・・・・・、きゃあァァ!!」
私は思わずその本を部屋の壁に向けて思い切り叩きつけた。
バシン! と乾いた音が部屋の中に響き、再び静寂が訪れる。
私の耳には、今だ落ち着くことの無い自分の呼吸の音だけがはっきりと聞こえた。
「んなっ・・・・、なっ、なっ、ななな・・・・」
動揺のあまり呂律が回らない。
私の舌が口の中で、私の制御から逃れて暴れているかのようだ。
顔も赤面し、かあっと熱を持っていくのが分かる。
鏡で自分の顔を見れば耳まで赤くなっているかもしれない。
・・・いけない、心を落ち着けないと・・・・。
17 :
886:04/11/25 19:42:01 ID:5ncXsOQw
「な、何なんですかこの本は! こんな卑猥な・・・・」
咄嗟に私は口を手で覆った。
王女ともあろう私が、あんな本の内容を口に出せるわけが無い。
というか、思い出すだけで恥ずかしい。
その・・・・つまり、要するに・・・・、男性と女性とが、お互い、・・・・裸になって・・・・その後・・・・(ごにょごにょ)
・・・・・ああ、それは置いといて。
とにかく恋愛経験の殆ど無い私が具体的に説明するのは不可能だったが、それが男女の肉体関係の描
写をしたものであった事は、私にも理解できた。
つまりこの本は、いわゆる『えっち』な絵や言葉が描かれている本なのである。
「こっ、こんな本・・・・・一体誰の・・・・、というか何故王宮にこんな本が・・・」
とりあえず私は、この本の所有者が誰なのか考えてみる事にした。
その前に落ち着いて、冷静にならないと・・・。
まず、深呼吸をしてから・・・・っと・・・・、・・・・・・うん。
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
18 :
886:04/11/25 19:42:27 ID:5ncXsOQw
まず、こういう本はどういう人物が好むのか?
確か女性よりも男性の方がそういった事を好む傾向が強いような事を聞いた事がある。
という事はこの本の所有者は、男性である可能性が高い。
男性で、しかも私の部屋に立ち入れる人など限られている。
「・・・父上・・・、の筈はありませんよね」
はっきり言って考えられない。まして私のように父の厳格な性格を知っている者ならば尚更だ。
一国の王ともあろう者が、こんな卑猥で下品なものを娘である私の部屋に置いていくわけが無い。
「ゼト・・・、のでも無いわよね。」
一国の将軍といえど、所詮は王に遣える身だ。
騎士にして将軍の地位にまで上り詰めたような人物が、そんな真似をするはずも無い。
それ以前に、私の部屋に入ってくる事すら無いだろう。
「という事は、兄上の・・・・?」
いや、それはありえない。一番考えられない答えだ。
第一あの人は本など読まないし、恋愛にも興味を持っていない。
そんな人間が実の妹の部屋に忍び込んで、こんな卑猥な本を置いていったりするだろうか?
「・・・・」
19 :
886:04/11/25 19:42:53 ID:5ncXsOQw
考えを張り巡らしても答えは出てこない。ならばいっそ誰かに聞いてみるか・・・。
「・・・・」
・・・駄目。そんなの、絶対駄目。
第一そんな事をしようものなら、私はこんな恥ずかしい本を持ち歩きながら
王宮の中をうろつき回るような真似をする事になる。
また、表紙からは内容が想定できない上に見た目が何処にでもあるような本の為、
ほぼ間違いなく聞いた人に内容を確認される可能性が高いだろう。
一国の王女が、王宮の中で卑猥な本を持ち歩きながら、その本の内容を確かめさせる・・・・。
そのような事に耐えられるわけが無かった。大体私はもうこの本に触れる事ですら嫌だ。
「ならば、これは焼却炉にでも処分して・・・・」
・・・・・いや、それはマズイ。それもかなり。
そんな事をすれば、城内のゴミの処理をする方々にこの本の存在を知られる事になる。
そこから城の外に向けて噂が流れていく事もあるかもしれない。
『ルネスの城内には淫本を読んでいる人がいる』と。
そんな事があれば国の評判は間違いなく落ちる。下手をすれば隣の国の友人であるターナの耳にも届く
だろう。
ルネスの王女たる私が、そんな事をする訳にもいかない。
20 :
886:04/11/25 19:43:20 ID:5ncXsOQw
「・・・・」
・・・・・私は落ち着いて、放り出された本を見た。
あんな本をあんな所に放り出したままにしておくのは流石にマズイかもしれない。
部屋に入ってきた誰かに拾われたりでもしたら、それこそ終わりだ。
「・・・くっ! 全く、誰がこんな本を私の部屋に・・・・」
私は仕方なくその本を手にとった。
勿論この本を誰にも悟られる事無く処分する為。
こんな本、さっさとどこか人の目のつかないところに捨てないと・・・。
「・・・・」
私は思わず、本の内容を思い出した。
「馬鹿らしい。大体そんな事をして何が楽しいんでしょうか・・・」
恥ずかしがる女性の服を脱がそうとする、男性の手。
「こ、こんな本を読んだところで、一体何の得に・・・・」
今まで見た事の無いような、舌を口の中にまで入れるような濃厚な接吻。
「こ・・・・、こんな・・・・」
裸で絡み合い、その柔肌にさらに強く触れようとする行為。
「・・・・っっっ」
全身を悦ばせ、全身を熱くさせ、全身を強張らせて_____
21 :
886:04/11/25 19:43:41 ID:5ncXsOQw
「・・・・・くああぁっっ!!」
私は頭を激しく左右に振り、頭の中を彷徨う妄想を吹き飛ばそうとした。
しかし、私の瞼の裏に焼きついたその卑猥な幻想は消えることは無かった。
ねとりと纏わりつく蜘蛛の糸のように、私の中の幻想は私の心を侵食する。
「・・・・・っ」
頭の中から消そうとしても消す事の出来ない妄想。
それは淫猥で、性的な欲求にまみれた淫らで破廉恥な妄想。
その妄想は私の精神を犯し、私を快楽の波へと飲み込もうとする。
・・・・・いけない、こんな妄想はすぐに止めないと・・・。
「・・・・」
私は自己嫌悪に陥った。
何故こんな事を想像しなければならないのだろうか?
何故こんなにも心を乱されなければならないのだろうか?
それもこれもこんな本があるからいけないのだ。
こんな本が私の部屋に無ければ、このような思いをする事も無かっただろう。
大体、何でこんな本が私の部屋にあるのか・・・?
様々な思考が頭の中を交錯する中、私は一つの結論を出した。
「・・・・」
私は、この本の内容にあった事に興味を抱いている_____
22 :
886:04/11/25 19:44:06 ID:5ncXsOQw
「・・・・」
人間が子孫を残す為に、そういう行為を行わなければいけない事は私でも知っている。
でも私が知っている事はただそれだけの事だけで、必要最低限の知識しか備わっていない。
それを一時的な快楽を満たす為に、しかもこんな一般的に普及しやすい形で
そうした性行為を描いた本が存在しているという事さえ、私にとっては衝撃の事実だった。
だが、それ以上に気になったのは本の中で描かれていた男女がとても気持ちよさそうな、
満たされたような表情をしていたという事だ。
私は試しに、自らの陰部に手を伸ばそうと_____
「・・・・」
馬鹿げている。何故私までそんな事をしなければならないのか。
私自身、行水の際などで自分の身体を触れる事はある。自分の身体なのだから当然だ。
だがそれによって快楽を得たことなど、ただの一時も無い。
少し身体に触れるだけで感じてしまうのでは、行水の際にどのように身体を洗えばいいのか。
そもそも、それほどまでの快楽を得られる行為なのだろうか?
私のように男性との恋愛に疎い人間が、彼等と同様、いやそれ以上の快楽を得られるのだろうか?
「・・・・」
その時、私の指は意識とは無関係に股間を隠す布地に指が触れているのに気が付いた。
_____瞬間。
23 :
886:04/11/25 19:44:25 ID:5ncXsOQw
「ひゃぅっ!!?」
押し殺した声。
一瞬、全身を包み込んだ未知の感覚。
「ふあぁぁ・・・・、何・・・!? これ・・・・?」
自らの股間に目をやった。
私の中から、透明色の液体が僅かに溢れ出し、股間を覆う布地を塗らしていた。
「あっ・・・・!!」
再び、同じ個所に指を触れた。
僅かに濡れた布地の上から、最初に触れたときよりも、強く。
「はっ・・・、はぁっ・・・、はああぁぁ・・・・」
ぐいっと人差し指を押し付けると、さらに強い刺激が私の中で暴れ出す。
布地の上から陰部を押さえつけていた人差し指から伝わる感覚から、水で濡れた布の感触をはっきりと感
じ取る事が出来た。
試しに押し付けている指を、布地の上から掻き回すような動きをさせてみる。
「んぁ、ぁああぁ・・・、あ・・・・ん・・・・・」
私が思っていた、いやそれ以上の快感が訪れた。
指が触れているその場所は、女性が最も感じやすい敏感な個所_____陰核だった。
勿論そんな事は私に知る由も無い。私に出来るのはただ与えられる快感に答え、喘ぐ事だけだった。
包皮に包まれ、シルク製の布に遮られて、もどかしくて疼いている。
_____もっと、触れて欲しいと。
24 :
886:04/11/25 19:44:50 ID:5ncXsOQw
「んっ・・・、こんな・・・・・」
私は、私が信じられなかった。
私の指は、快感を求める為だけに勝手に動いている。
理性の制御を離れて、未知の感覚がもたらす好奇心のままに運動を続けている。
今更止めるなんて出来ない。出来る訳が無い。
「はぁっ・・・、はあっ、・・・あぁっ・・・、あっああぁ、っあ・・・・っ」
股間に添えられた指は触れるという動作から、既に次の動作へと変わっていた。
指を股間に押し付けて、人差し指と中指で布地の上から擦り付ける事で刺激を与えている。
布地の上から筋に沿って撫で、擦り付けて、最も感じやすい敏感な突起を突付いた。
「あっ・・・、ああぁ・・・・あっ、ぁああぁ・・・・んっ、っ・・・・・」
気持ちいい。私は確実に、気持ちよくなっている。
指の動きそのものはぎこちなかったが、私の経験の無い身体を悦ばせるには十分な役割を果たした。
今までに体験の無い快感が私の全身に駆け巡っていく。
それは私の身体を優しく包み込んで、私の身体を女の貌に変えようと_____
「・・・・い、いけない・・・・、こんな、事・・・・、・・すぐに・・・止めなきゃ・・・・」
そうだ、こんな事、すぐに止めなければいけない。
私は自らの理性を総動員して、なんとか指の動きを止めさせようと抵抗する。
だが私の身体は、押し寄せる快楽の波に抗うだけで精一杯だった。
早く、はやく、止めなければ。
こんな所を兄上にでも見られたらなんと思う事か_____
「!?! ひっ、ひあああぁぁぁぁっ!!??」
25 :
886:04/11/25 19:45:15 ID:5ncXsOQw
コン、コン
_____刹那、聞こえた音
「っ!!!!!」
身体がビクリと反応し、強張らせた。
私の心臓から新たに支給されたその鼓動は、全身に新しい血液を送り込んだ。
全ての妄想と幻想は深遠の闇へと還り、私の理性を現実へと引き戻す。
私の指の動きは、既に私の意思通りに動かせるようになっている。
「? エイリーク、入るぞ」
聞き覚えのある声、私が良く知っている声。
「まっ、ままままま待ってください!! 兄上!!!」
私はものすごい速度でベッドの上から飛び上がると、急いで身だしなみを整えた。
例の本は発見されないように私の机の上にある、大量の書籍の下に置いた。
こんなスピードで自身の周りの身だしなみを整えた事など、恐らく、いや間違いなく人生初の事だろう。
ガチャッ
キィッと木が軋む音を部屋に響かせて、私の兄が部屋に入ってきた。
「エイリーク、どうした? お前の部屋から悲鳴のような声が聞こえて・・・・」
「なっ、何でもありません!! 兄上!!」
腹の中に貯まった空気を搾り出すかのごとく、精一杯に声を張り上げた。
「・・・・何もそんな大きな声を出すことも無いだろう。」
「はっ・・・、い、いえ・・・、・・・・・あっ、それより!」
「?」
26 :
886:04/11/25 19:45:43 ID:5ncXsOQw
私は例のことについて思った疑惑を、兄にぶつける事にした。
「兄上、一つ聞きたいのですが・・・・、私の部屋に無断で侵入した事はありませんか?」
「・・・? 何?」
「その後、何か重要な私物か何かを置き忘れたという事はありませんか? 例えば本のような・・・」
「・・・・さあ。何故そんな事を聞くんだ?」
「い、いいから答えてください!! 兄上!!」
「あ、ああ・・・、・・・・・いや、そんな事は無いと思うが。それに俺は本を持ち歩く事自体あまりしない。俺
が普段から本を読まないのはお前も知ってるだろう?」
「い、いえ・・・」
兄は平然と答えた。やはりあの本の持ち主は兄ではないのか・・・?
「ほっ、本当に、本当?」
「ああ、本当に本当だ」
「そう、ですか・・・・」
私は一瞬、心の中で安堵の溜息をついた。
やはりあの本は兄のものではない。やはり私の考えは間違っていなかった。
しかし、そうなると余計に分からない。一体あの本は誰のものなのだろうか・・・?
「どうしたんだ? エイリーク。何かあったのか?」
「あ・・・、い、いえ・・・・何でも、ありません。・・・・・何でも」
私は先ほどの事実を悟られないように振舞った。
だが私が体験したあの快感だけは、間違いなく私の過去に実際に起こった現実。
それだけは絶対に間違いない。
何よりあの最後の瞬間、私は_____
27 :
886:04/11/25 19:46:11 ID:5ncXsOQw
「まぁ、何も無いのならそれでいいが・・・、城内であまり大きな声を出すなよ。お前の部屋の外の近くに
俺しか居なかったからいいが、家臣のものがいたら驚いていたところだからな」
「は、はい・・・・、・・・・・あの」
「? どうした?」
「その・・・・、私、そんなに大きな声を出していましたか・・・・?」
私は恐る恐る聞いてみた。
「ああ。部屋の外に居れば間違いなく聞こえてたな。何か変な夢でも見てたのか?」
「いえ・・・、そういう訳では・・・・、・・・・・すみません」
嗚呼、そんな大きい声を出していたなんて。思い出しただけで恥ずかしい。
私がそんなに淫らに行為に耽っていたなんて・・・。
私は兄の前で萎縮すると、申し訳なさそうに頭を下げた。
「まぁ、もし本当に何かあったらすぐ俺に言えよ。隠し事をするのはあまり良くない事だからな。」
「は・・・、はい・・・・」
兄はそういうと、私の部屋から姿を消した。
「・・・・」
後には、ただ静寂が支配するだけの部屋の中心にいる私が残った。
まるで、私以外の存在が無くなってしまったかのような_____そんな感覚に陥った。
その中で私は、先ほど初めて抱いた感情を無視できずにいた。
28 :
886:04/11/25 19:46:32 ID:5ncXsOQw
「・・・・・そん、な・・・」
_____私は、私が信じられない。
最後のあの瞬間。
最後に訪れた、私を支配した感情。
いつもの兄の顔を見た瞬間にそれに気がついてしまった。
それは、世間では決して許されることの無い感情_____
「・・・・・兄上」
一番、気持ちよかった、あの瞬間。
私は実の双子の兄のことを、頭の中で考えてしまった。
その瞬間、頭の中の思考が全て空白になったかのような感覚。
もうこのまま、どうなってもいいと心の底から本気で思ってしまった・・・・その感覚。
「・・・・・」
私はその感情に気が付いてしまっている。
いや、あの瞬間に初めて芽生えた感情というべきか。
とにかく私はその感情に対して、否定をする事など出来なかった。
「・・・・兄上に対して、欲情して、しまうなんて・・・・」
29 :
886:04/11/25 19:46:54 ID:5ncXsOQw
怖い。
私は自分が怖い。
どうしてそんな事を思ってしまったのか。怖い。
今まで、こんな事を考えた事なんか無かったのに_____
「・・・・・」
実の兄に恋をする。
許されるわけが無い。
世間体を考えても、そんな事が許されるわけが無い。
私の身分を考えれば、それは尚更の事だった。
「・・・・・」
私の心を、背徳感と嫌悪感が支配した。
ありえない事を思ってしまったからだ。
実の兄を思って欲情するなんて、絶対にありえない。
己の快楽の為だけに実兄を快楽の道具とし、あさましく動かすなどあってはならない事だった。
だが私は、その禁忌を犯してしまったのだ。
「・・・・・許される訳、ありませんよね・・・・」
私は罪の意識で、胸が締め付けられるような思いだった。
頬を伝い落ちる一滴の雫が、顎から床に向かって叩き付けられ、消えていった_____
30 :
886:04/11/25 19:47:20 ID:5ncXsOQw
_____数時間後
「・・・エフラム」
ふと、そう呼ばれた青年は後ろを振り返った。
そこにいたのは彼の父親_____国王ファードの姿があった。
「どうかしましたか? 父上」
「いや・・・・、ちょっと質問があってな・・・・」
「?」
国王はあらたまると、深刻そうな顔つきで青年の顔を見つめた。
「おぬし・・・・、もしやとは思うが無断で私の部屋の中に入ってたりはしていないだろうな?」
「・・・・」
「そして、私の部屋から黙って何かを持ち出したりはしていないだろうな? 例えば本のような・・・・」
「・・・・いえ、全く身に覚えがありませんが」
青年は平然と答えると、国王はさらに顔を近づけてくる。
「本当に本っっ当に・・・・だな?」
「本当に本当です」
「・・・・・そうか」
国王は顔に安堵の色が見えると、ふぅっと溜息をついた。
「父上。何か問題でも?」
「いや、それほど重要な事でもないのだが・・・・」
「・・・・・?」
国王は青年の顔を再び正面から見つめ、事の真相を話し始めた。
31 :
886:04/11/25 19:47:45 ID:5ncXsOQw
「実はな・・・・、ちょっと私の部屋にある本が見当たらなくてな・・・・」
「本・・・・ですか」
「うむ。恐らくお前あたりが持ち出したのではなかろうかと思ってな・・・・・何か心当たりは無いか?」
「いえ・・・・、全く・・・・」
「そうか・・・・という事は先日の私の部屋の整理をしていた時、山済みにして外に置いてあった本の中に
挟まっていたのかもな・・・」
「二日前の事ですね。確かバランスを崩して倒れて、廊下に本が散らばってましたが・・・・」
「うむ。恐らくその時にどこかに紛れ込んだかもしれん」
「探しますか? 父上」
「! いや、いい。そこまでの事をする程大切な本ではない。いずれ見つかるだろう」
「そうですか」
「だが、お前の部屋の中にでも紛れ込んだかもしれん。見つけ次第中身を見ないように私に連絡をする
のだぞ」
「中身を見ないように・・・・? 大したものではないのですか?」
「いや、とにかく! 見慣れぬ本を見つけたらすぐに私に言え。表紙には何も書かれていない白い本だから、
すぐに分かるの思うのだが・・・・」
「・・・・・分かりました。エイリークにもその旨を伝えておきます。中身を見ないようにすればいいのですね」
「うむ、頼んだぞ」
そう言って、青年はその場を後にした。
またもや失礼します。
>花泉の亜茶氏
返答ありがとうございます。
では、こちらの方で続けていきますね。
一応、前の分も一緒に再度載せておきましょうかね…。
>886氏
エイリークの動揺っぷりが良かったです。
勿論その後のも、ですけど。
結局、ファードの所有物だったという所にちょっと吹きました。
Part3まで…長編物なんですね。
是非頑張って下さい、期待してますよ。
私もエフラム×エイリークを書こうと思ってましたが、かなり脱線しましたね。
とりあえずはまた何れ、という事で…。
おお、スレたてお疲れさまです。
しかし、また初手から投下多いですな〜。
>12
自分は陵辱物とかは割と苦手な方なんで、
寸評であらかじめ内容がわかってるとありがたいですね。
キツそうなのは避けれるし。
>>886 本は兄のものかと思ったらファードだったのかよw
エイリークの初めての経験の動揺っぷりが(・∀・)イイ!!
>>886氏ガンガレ
やべwwエイリークとか中心にすべての登場人物がおもしろいww
クーガー×ターナもエイリーク×エフラムも続き楽しみ(*´Д`)'`ァ'`ァ
罪(1)
「エイリーク・・・・・・」
エイリークが部屋にいると、ひどく沈んだ表情のターナがやってきた。
いつもの明るいターナとは正反対の、思いつめたような、ひどく暗い雰囲気に、エイリークは驚いた。
「ど、どうしたの、ターナ?」
エイリークがターナの顔を覗きこむと、ターナはそのまま、エイリークにもたれかかった。
そのまま、エイリークの胸に顔をうずめて、泣きだした・・・
「うう・・・ううう・・・うう・・・」
エイリークはそっと、彼女の頭を撫でる・・・まるでこの親友を慈しむかのように。
「ねえ、ターナ・・・なにがあったのか、私に話してくれる?」
「う・・・ぐす・・・ひっく・・・エイリーク・・・」
やがてターナはぽつぽつと語りだした・・・
「・・・ぐす・・・あのね・・・エフラムがね・・・私の事・・・全然魅力ないって・・・ひっく・・・」
「まあ!何てひどい事を!こんなかわいくて、素敵な女の子を捕まえて、魅力ないなんて、あまりにもひどい暴言ですわっ!」
「ラーチェル!?」
いつのまにかエイリークの部屋の中にいるラーチェル。彼女はターナの話を聞いて激昂していた。
「これはもう、エフラムにぎゃふんと言わせるしかありませんわね。わかりましたわ。今から、エフラムのところへ抗議に行きましょう。」
そしてラーチェルは二人の手を引っ張って、立ち上がらせると、部屋を出て、エフラムの部屋に向かった・・・。
「エフラム様はただいま外出中です。」
部屋の前の見張りの兵士のそっけない返事に、ラーチェルはさらに質問をした。
「ならば、エフラムはどこに行ったのです?」
「エフラム様から、固く口止めされておりますので。」
「ちょっと!実の妹が会いに来ているのですわよっ!!!場所ぐらい教えなさい!」
「それはできません。」
「・・・・・・わかりましたわ。それなら、こっちにも考えがありますわ。」
そう言うと、ラーチェルはぱんぱんと手を叩いた。
罪(2)
「ドズラ!」
ラーチェルが呼ぶと、すぐに斧を担いだ大きな男が姿を現した。
「ガハハ。ラーチェル様、どうなされましたか?」
「この見張りが、私達にひどい無礼を働きました。おもいっきり、懲らしめてやりなさい!」
「ガハハ!承知いたしましたぞ!」
ドズラは腕まくりをして、その筋骨隆々の太い腕を見せた。
「わー!ごめんなさい!言います、言います!エフラム様は、街の浴場へいきました、はい!」
「街の・・・浴場ですか・・・」
「これは行ってみるしかありませんわね。さあ、ターナ、行きますわよ!」
「う、うん・・・」
「ここですわね。」
ラーチェル達三人がやってきたのは、大きな白い建物。てっぺんの煙突からは、常時白い煙が立ちこめている・・・
「お待ち下さいラーチェル様!」
「ドズラ、どうしたの?」
「ガハハ!ラーチェル様、よくご覧下され。入り口が二つに分かれているでございましょう?
こちらが男湯で、あっちが女湯でございますぞ!ガハハ!」
「エフラムが入ったのは・・・当然男湯よね?」
「ねえラーチェル・・・どうする?このまま男湯に行く?それとも、ここで待つ?」
「もちろん、入るに決まってますわ!さあ、行きますわよ!ドズラ、盾になりなさい!」
「ガハハ!承知いたしましたぞ!」
こうして三人は、ドズラの陰に隠れて、男湯へ・・・
罪(3)
「さあ、着替えますわよ。」
広い更衣室の隅っこの角に、ドズラが立つ。その後ろで、3人は服を脱ぎ、バスタオル一枚になった。
「な、何だか・・・興奮する・・・」
エイリークがそうつぶやいた。男ばかりのこの部屋に、裸の自分がいる。
この事実に直面して、エイリークは新たな自分の一面を見たような気がした。
「ドズラ、準備はできましたわ。」
「ガハハ!ラーチェル様、それでは、まいりましょう・・・おおお!」
ドズラは3人を見るなり、興奮の叫びをあげた。
「ちょ、ちょっと!こっちを振り向かないでちょうだい!」
「も・・・もろに・・・見えちゃった・・・」
浴場の更衣室。当然、ドズラも全裸である。
「と、とにかく、早く兄上を探しましょう・・・。」
「そ、そうですわね・・・」
3人の心の中→(す・・・すごい・・・あれが・・・男の人の・・・おちんちん・・・)
3人はドズラの後ろに隠れて、浴室へと入っていった・・・
エフラムはすぐに見つかった。
湯舟の中で、のんきに鼻歌を歌いながらくつろいでいる・・・
「まあ!仮にも一国の君主ともあろう人が、このような無防備な場所に来るなんて・・・!」
そして3人はエフラムの真正面に立つ。
彼女達の体には、1枚のバスタオルが巻きついているだけだった。
罪(4)
いきなり現れた3人の美女に、エフラムは驚く。
「おい!ここは男湯だぞっ!」
しかし彼女達は無言でエフラムを見ている。ようやく周りの人達も、この3人の存在に気づいたのか、
ざわざわとざわめきが起こっていた・・・。
エフラムの前に並ぶ3人。そして、ラーチェルが一歩前へ進み出た。
そして、バスタオルのすそを少し上にずらして、魅惑の太股を見せる。
「ねえ、エフラム〜v」
次の瞬間、周りから「おおーっ!」という歓声があがった。
次に、エイリークが一歩前に進み出た。そして、前屈みになると、彼女のたわわに実った胸の谷間が強調される。
「はぁい、兄上〜♪」
途端に、周りから「ヒューヒュー」と歓声が飛ぶ。
「いいぞー」
「ねーちゃん、色っぽいよー」
「さあ、いよいよ、ターナの番ですわよ。」
「う、うん・・・えーと・・・」
一瞬の恥じらいのあと、ターナはようやく一歩前に出た。
そして両手を頭の後ろで組み、そのまま胸を強調するように背筋を伸ばした。
「わ、私達、た、食べ・・・ごろよ〜んv」
途端に形容しがたいくらいの大歓声が沸き起こる。
「すげー、かわいいよー!」
「ねーちゃんたち、素敵だよ〜♪」
「あ〜!バスタオルが邪魔ーっ!!!」
そのポーズのまま、3人は声を揃えた。
「うっふ〜んv」
罪(5)
「・・・・・・。」
エフラムはただ、呆然としている。そして、そのまますっと立ち上がった。
「きゃっ!」
おもわずターナが叫ぶ。立ち上がったことで、エフラムの男根が丸見えになっているのだ。
そのエフラムの男根は、だらしなくしなだれている・・・。
「何が言いたいんだ、お前ら?・・・用がないなら、俺はもう上がるぜ。」
「お・・・お待ちなさい!こうなったら・・・!」
再びラーチェルは前に進み出た。そして、さっきと同じ、バスタオルのすそをめくる。
「エフラムったら〜v」
次にエイリークも前に出る。そして、前屈みになり、胸の谷間でエフラムを挑発する・・・。
「兄上〜♪」
そして最後に、ターナが前に出る。そして、頭の後ろで両手を組み、胸を突き出す。」
「わ・・・私たち、た・・・食べごろよ〜」
そのとき、ラーチェルの手が、ターナのバスタオルにかかり、バスタオルを下に引きずり降ろした。
「きゃっ!」
思わずしゃがみこむターナ。まさか、こんな男ばかりの中で、ヌードを晒してしまうとは・・・
「うっふ〜んv」
そして3人はエフラムの股間に注目した。
だらり。
相変わらず、エフラムのそれは、だらしなくぶら下がっているままだった・・・。
「何が言いたいんだ・・・まったく・・・」
3人のことなど、まるで意に介さずに、エフラムは出口へ・・・
そのとき、急にドアが開いた。そして入ってきたのは、ヒーニアス・・・
「お、お前達、何をしている!」
ヒーニアスは驚く。実の妹が、この空間で、全裸でいる・・・
「ちょっときいてくださる!?エフラムったら、ターナのこと、魅力ないなんていいますのよ!おまけに、私達の事まで!」
罪(6)
ラーチェルの言葉に、ヒーニアスはエフラムを見た。
「エフラム・・・お前・・・」
「何だよ。」
そしてヒーニアスは再びラーチェルのほうを向いた。
「・・・事情はわかった。つまり、お前らは何としてもエフラムを勃たせたいわけだな?」
「ま・・・まあ・・・そういうことになりますわね・・・」
「それなら、私が見本を見せてやろう。」
そう言って、ヒーニアスは指をパチンと鳴らした。すると、浴室の外から、全裸の美女が入ってくる・・・
「ヒーニアス様、お呼びですか?」
「ヴァネッサ・・・」
「は、はい・・・」
ヒーニアスはその場に寝転がる。そして、ヴァネッサを手招きすると、こう言った。
「ヴァネッサ、私の体を洗ってくれ。」
「はい、かしこまりました」
ヴァネッサはそう言うと、体中に石鹸を塗りたくった。そして、ヒーニアスの上に覆い被さると、そのまま体をスライドさせる・・・。
「あっ・・・あっ・・・」
あまりの気持ち良さに、声をあげているのは、ヴァネッサのほうだった。
いつのまにか、二人の呼吸が荒くなる・・・こすれる二人の裸体・・・
「ヴァネッサ・・・もうよい・・・」
「はい・・・」
そしてヒーニアスは立ち上がった。そして男根をしごき始めた・・・。
「ヴァネッサ・・・褒美だ!それっ!」
おびただしい量の白濁が、彼女の顔面に降り注ぐ・・・
「ああ・・・ヒーニアス様・・・私は・・・幸せ者です・・・」
そのままぐったりとなるヴァネッサ。彼女の顔は、少しの隙間もないほどに、びっしりとヒーニアスの精に染まっている・・。
「どうだ、エフラム?・・・・・・まだ、勃たないのか・・・」
いまだエフラムの男根はしなだれている・・・
「どうすれば・・・勃つんだ?」
罪(7)
そのとき、また入り口のドアが開く・・・
「エフラム・・・」
「ミルラ!どうしたんだ、こんなところに?」
「あのね・・・私・・・今日はエフラムと一緒にお風呂に入りたかったの。」
「そうか・・・わかった。じゃあ、もう一回一緒に入るか。」
「はい。」
次の瞬間、信じられない事が起こった・・・。
エフラムの男根が持ち上がり、斜め上を向いてぴんっと反り返った。
ラーチェル達はただ、呆然と立ち尽くすのみであった。
「エフラムって・・・ロリだったのですわね・・・」
おしまい
44 :
886:04/11/26 08:14:48 ID:YLUevMAl
>31の続き
「・・・・あの本の存在を誰にも知られる訳にはいかん。」
国王の表情が険しいものへと変わった。
その表情から、その私物がただの本ではない事は容易に想像できた。
だが幸いにも、その表情を目撃するものは誰も居なかった。
「あのような本を私が読んでいるという事が知れたら、家臣はなんと思う事か・・・・、・・・・・何より、私はまだあの本を使っていないのだぞ・・・・」
眉間に皺を寄せた真剣な表情。
家臣が今の彼の表情を見れば、何事だと騒ぎ出す者もいて可笑しくは無いだろう。
だが、彼は自らの頭の角度を調整して、人が近づいてもその事を悟られないよう努力した。
「先日、誰にも内緒で購入してきた『爆乳でプルルン♪』だったか・・・・、あれほどの作品を埋めるには・・・あまりに忍びない・・・」
・・・彼の王としての威厳を保つ表情に、微かに口元のあたりが緩んだように見えたのは気のせいだろうか。
彼は真剣な表情のままで、自らの書籍が置いてある部屋へと向かった。
ルネスの城が月光に照らされて、長い夜が訪れる_____
45 :
886:04/11/26 08:24:13 ID:YLUevMAl
あ〜すいません・・・。
なんか途中で>31の続きを送信できなくなったので
後で送信しようとしたら眠気が襲ってきて、気が付いたら朝になってました。
>44でpart1終了だったのに・・・。
とりあえずpart1終了。
続きは今日も書きますが、送信は時間帯考えてした方が良さそうですね・・・。
とりあえずpart2はおなにゅ発覚までです。本番はその後w
皆様の期待に答えられるよう頑張ります。
>ダミアン氏
乙です。
オチのとこで笑いましたw
エフラムが最早完璧にロリコンですね。本人も自覚してる事でしょうがw
個人的にはその後のエイリークの反応が気になってたりしてますw
>ダミアン氏
3人娘やヒーニアスがあれだけやってるのにそういうオチかw
言葉の表現がおもしろいな 乙!!
というかエフラムが銭湯にきているとか、3人娘どころか
ヒーニアスやヴァネッサやミルラまでが来るとか不自然さにもワラタw
>886
乙カレです part2楽しみにしてます(;´Д`)ハァハァ
こんにちは。
昨日言っていたようにこちらから続かせて貰いますね。
…少々ですけど修正が入っていますけど…。
>ダミアン氏
エイリークらがやっている事に思わず笑いを誘いました。
それに反して、エフラムの仏頂面ぶりが何ともいえませんでしたが。
というか、ヒーニアスは堂々としすぎですねw
正直、ネタ的なSS書けるのが羨ましい……次回の作品、待ってます。
>886氏
あらま…そうだったんですか。
てっきりあそこで終わりなのかと思ってしまいました…失礼。
次は発覚編ですか……恥辱に晒されるエイリークって訳かな、と。
では…Part2からも頑張って下さい。
関係ないですがエフラムのロリコンについては私もモロに自覚させちゃってますねw
「…クーガー!」
青く澄み渡った晴れ晴れとした空の下、その戦いは起こっていた。
そんな時、突如として戦場の空に少女の鋭い声が響く。
地上にいたスナイパーがこちらを狙い、矢を放った所だった。
「!」
クーガーと呼ばれた竜騎士が、飛竜を駆り自分へと向かってくる矢を槍で弾き飛ばし翻す。
その矢はいとも簡単に真っ二つに折れ、地へと落ちて行く。
間髪入れず飛竜の手綱を掴み直し、その下で弓を構えていたスナイパーに突撃をかける。
その突撃は風を悠々と切り、まるで自身が一陣の風のようでもあるかに見えた。
攻撃を外し焦るスナイパーは急ぎ次の矢を番えるが、それは遅すぎた。
「そこか!」
クーガーが叫びながら手に持つ槍を力強く振ると、その槍は深々とスナイパーの胸に突き刺さる。
明らかに致命傷と取れるその突きを受けたスナイパーは、何とか体勢を保とうとするが無駄な足掻きでしかなかった。
「うっ……ぐ…ぁ…。」
呻き声を上げ、ガクリと膝をつき……そのまま力なく倒れていく。
そして、そのスナイパーはピクリとも動かなくなり絶命した事を示していた。
「クーガー!大丈夫だった?アキオスが突然鳴き始めるから…。」
その直後、たった今スナイパーを倒したクーガーの元に1騎の天馬騎士が寄って来る。
先程、クーガーに注意を呼びかける声を送った主だった。
「姫、か。…助かった、礼を言う。」
「何言ってるの。私達は仲間じゃない、仲間を助けるのは当然の事でしょ?」
クーガーに姫と呼ばれているこの天馬騎士の少女の名はターナ。
彼女はフレリア王国王子ヒーニアスの妹であり王女でもあった。
ターナは戦場に咲く一輪の花のような微笑みをクーガーに向けていた。
「そうだったな。……やはり俺が前に言った通りか。」
「えっ?」
クーガーの一言にターナは不思議そうに首を傾げた。
そんな彼女の髪を、さわさわと流れる風が靡かせている。
髪が顔にかかり擽ったそうにしていたが、然して気にする程のものでもなかったようだ。
「いや、前にゲネルーガや姫のアキオス…だったか?こいつらが敵や味方の事を分かっている、と言っただろう?」
「そういえば…そうよね。今もそんな感じだったわ。」
ターナが納得するかのように頷く。
「俺達も…こいつらに負けないくらい頑張っていかないとな。」
「ふふ…頑張る事に勝ち負けなんてないわよ、クーガー。…じゃあ、また後でね。」
そう言うとターナはアキオスに一声かけると急旋回し残存している敵兵達へと向かっていった。
疾風怒濤の言葉に相応しい勢いで、ターナは次々を並居る敵兵を槍で打ち倒していく。
その様子を見ていたクーガーは相変わらずか、といった顔だったがすぐに自分も逆方向の敵兵の中に突っ込んでいった。
「待たせたな…覚悟っ!」
………1人の犠牲者もなく戦闘は無事、勝利に終わる。
時は既に夕刻を過ぎたばかりで、夕闇から完全なる闇へと変わろうとしていた。
闇を払う灯火が辺りを照らし、昼間の明るさまでとはいかないがそれでも十分な明るさだった。
皆々はその疲れを取る為のんびりと寝たり食料を摂っていたりしていた。
ちょっとした賑わいを見せる場から離れたテントの側にいたクーガーは手に持っていたカップを置く。
「ふぅ…。」
一息ついたクーガーは、槍を取り出すと槍の手入れを始める。
今日の戦いで何十人もの敵を貫いた槍は、血にまみれその痕を残していた。
この先も、この槍は戦いが続く限り幾多の敵の血を吸う事になるだろう。
「……………。」
クーガーは槍を布切れで拭きながら今日の戦いの最中、ターナと話していた事を思い出す。
ターナは誰にでも優しく、王女という立場でありながら自分のようなしがない一兵にもその優しさをかけてくれている。
普通には信じられないような事だが、クーガーにとってはそれが何処か心地よいものだった。
「…………いかんいかん…。」
うつつに浮かれそうになったクーガーはすぐに引き戻し、槍の手入れを続ける。
暫くして槍は血糊が落ち、大分綺麗になっていた。
それでもまだ、汚れや血臭が残っていたのだが…。
ふと、そこでクーガーは近くに小さな川があった事に気付く。
今、テントを張っている場所から少しだけ離れた所に川が流れていたのだった。
「丁度いいな…川で綺麗さっぱり洗い落とすか。…と、その前に…。」
クーガーは、何かを思い出したように立ち上がるとテントの反対側へ向かおうとした。
すると、そこに背後から誰かの声がかかる。
「クーガー。」
「ん?」
クーガーが振り返ると、そこにはターナが立っていた。
「姫。」
「こんな所でどうしたの?」
ターナは、手にクーガーと同じくカップを持っていた。
そのカップからは湯気が立っており、仄かに珈琲の良い香りが漂う。
「槍の…手入れをしていた所だ。」
「あら?そうなの?私もさっきしていたんだけど…。」
そう言ってターナはカップを近くにあった樽の上に置き、自分の槍をちらりと見せる。
その槍は、やはりクーガーの槍と同じく僅かに血糊が残っていた。
「…流石に拭くだけじゃままならないからな。水洗いでもしようかと思っていたんだが。」
「水洗い……でも水には限りがあるわよ?」
「その心配はない。この近くには川があるからな。」
クーガーは親指を立て、背後を後ろ手に指差す。
その先は鬱蒼と立ち並ぶ木々が覆っており、その中に狭いものではあるが獣道が顔を覗かせていた。
決して通りやすいとは言えないが、少々我慢すれば通れない事もない…そんな道だった。
「あそこから行けるのね?」
「そうだ。さっき、ここに降りる前に見ていたからな。」
ターナが聞いてくるのに即答するとクーガーは再びその先へ向かおうとする。
「何処に行くの?」
その場を離れようとするクーガーに、ターナが後ろから声をかけてくる。
「……ゲネルーガの餌をまだやってないんだ。」
「あっ、そうなんだ…ごめんね。私も丁度アキオスに餌をあげようかと思ってたの。良かったら一緒に行かない?」
ターナは両手を合わせポンと叩くと、クーガーの隣に並ぶ。
「あぁ、俺は別に構わないが。」
「ありがとう、クーガー。」
「…じゃあ、行くか。」
クーガーはターナが向ける笑顔に、顔が思わず綻びそうになるのを抑え踵を返した。
2人が着いた先は軍の武器や道具を一手に預かっている輸送隊の馬車だった。
そこでは1人の少女が忙しなくあちこちを動き回り、預かり物の整頓をしていた。
「えっと、キルソード5本はこっちで…キラーランスはあっちの…。」
「…ちょっと、いいか?」
クーガーは、武器を手にぶつぶつ言っていた彼女に声をかける。
「えっ?あっ!」
ガシャン!ガラガラッ!
不意に声をかけられ、驚いた少女はその手にあったキルソードを離してしまった。
キルソードは刃と刃が響き合い、耳障りな音を立てながら地面に落ちる。
「……すまない。」
クーガーは何とも言えない顔で少女に謝る。
その横でターナがあらら、といった顔で見ていた。
「あちゃ……またやっちゃいました…。もう…私ってばドジばっかり…。」
「いきなり声をかけてしまって悪かった。手伝おう。」
「あ、私も手伝うわ。」
クーガーとターナが同時に手を伸ばし、1本のキルソードを掴もうとする。
そこで2人の手が偶然にも重なった。
「あっ…。」
「む。」
咄嗟に手を退く2人。クーガーは特に変わった様子は無かったが、ターナは少しだけ照れているようであった。
「あ…ご、ごめんね。ちょっとタイミングが良すぎちゃったね。」
「…これくらいの事、気にしなくていい。」
クーガーは、いつものようにきっぱりと言う。
しかし、内心ではこういう事がよくあるのは気のせいか…?等と思っていたりしていた。
それから3人で落ちたキルソードを全て回収しクーガーがお詫びに、とついでに整頓も手伝っていた。
「わざわざありがとうございました。」
整頓が終わった後、少女がぺこりと頭を下げる。
その時、三つに編んだ少女の髪が一緒に振られていた。
「いや、あれは俺が悪かったからな。」
「クーガー?これからちょっと気を付けないといけないわね?」
ターナは、クーガーを少し意地悪そうな顔で見ながら言う。
「分かっている…善処はする。」
クーガーは薄らと苦笑いをしていたが、それも少しの間だけだった。
次の瞬間に、いつも通りの顔になると少女に話しかけようとした。
と、その前に少女がおずおずと割って入って来る。
「あの…それで、お2人は何か御用でもありましたか?」
「私はアキオスの…天馬の餌を貰いに。」
「…俺はゲネルーガのだがな。」
2人は一斉にここに来た旨を伝えた。
よくよく、タイミングが合ってしまうものである。
「あ、そうだったんですか?それでしたらちゃんと用意してありますよ。」
そう言うと少女は馬車に颯爽と乗り込み……すぐに両手にバケツを1つずつ持って降りてきた。
その足取りはややふらつきがあったが、心配する程のものではなかった。
少女が手に持つ片方のバケツには野菜が入っていて、もう片方のバケツには肉が入っているのが見える。
輸送隊では武器や道具等だけではなく、食料なんかも扱っていたのだった。
「よ…っと。はい、今晩の分ですよ。」
少女がドン、とバケツを置き額を拭いながら2人に言う。
「新鮮な野菜っていいわね。ありがとう。」
「…さて、早速持っていってやるとするか。」
クーガーは、ひょいっと難なく肉入りのバケツを持ち上げターナを待つ。
そして、ターナもそれに続こうとバケツを待ち上げようとした。
「よい……あっ。」
「………ついでだ、持ってやる。」
そこにクーガーが横から空いた方の手を伸ばし、野菜入りのバケツを軽々と持ち上げる。
「ありがとう…クーガー。」
「礼を言われる程の事じゃない。気にするな、姫。」
その様子を見ていた少女が、ははぁ…と言った顔をしていた。
しかし、野暮ったい真似はしないようにしたのか思うだけに留める。
「じゃあ、またね。」
ターナが声をかけた後に、2人は踵を返しそこから立ち去る。
そんな2人に、少女は軽く手を振りながら静かに見送っていた。
輸送隊の馬車があった所から少し離れた場所に…。
そこには真っ白な体毛をしていてその体毛と同じ色の翼を持った天馬がいた。
その隣には赤黒く日に焼けた強固な鱗を身に纏う、見れば凄む形相の飛竜がいる。
天馬アキオス、飛竜ゲネルーガ。ターナとクーガーの良き相棒である。
2匹はそれぞれの主人が来た事にすぐ反応を示し、嬉しそうに嘶く。
「アキオス、待たせちゃってごめんね。」
「今晩もよく食って明日に備えろ。アキオスもな。」
クーガーが、2匹の目の前にバケツを置くと顔を突っ込んで食べ始めた。
アキオスはゆっくりと落ち着いてもそもそと野菜を食べている。
それに反してゲネルーガは豪快な食いっぷりでその肉にがぶりつく。
まるで静と動、と言えるべく正反対な食べ様だった。
「沢山食べて明日も頑張ろうね。」
ターナは、それを見て満足そうにしながらアキオスの前にしゃがむ。
足元のアキオスが未だ食べ続ける中、そっと頭を撫でてやる。
「…姫、そろそろ行くか?」
ゲネルーガの食いっぷりに、いつもの調子である事を確認したクーガーがターナに声をかける。
「え?……あっ、槍の事ね?ええ、分かったわ。」
言葉を返すターナは、立ち上がると小さく背伸びをする。
そして、槍を取り出し少し眺めると元に戻す。
「ここの所、連戦だったもんね…。洗うと凄く綺麗になると思うわ。」
「確かに……まぁすぐに、またこんな風になるだろうな。」
クーガーはそう言って通って来た道へ戻ろうとする。
それに続き、ターナが足早に付いていく。
ここから戻っていき、さっきクーガー達がいたテントの後ろに行けばそこから森に入れる。
そこまでの時間は、そうそうかかる事はなかった。
2人が帰ってきた時、賑わいは治まり静かになっていて残っていたのは数人だけだった。
「…誰だ?」
突然、明かりが灯りその光が2人を照らす。
2人は灯火の届かない暗闇の中にいたので、向こうからはよく見えなかったのだ。
眩しさに一時、目を晦ますがすぐに慣れる。
「何だ、クーガーにターナか。」
そこにいたのはこの軍の指揮官であるエフラムだった。
エフラムは近くまで来ると槍を地に突き刺し柄を覆うように手を置く。
「あら?今はエフラムが見張り当番なの?」
「そういう事だ。まぁ次はクーガー…お前なんだが。」
ターナに返しつつクーガーに視線を向ける。
「そうか、なら交代だな。王子は休んでくれていい。」
「この辺にあまり賊はいないらしいが……用心にこした事はない。見張り、頼んだぞ。」
そう言ってエフラムは欠伸を漏らすと、踵を返し自分のテントへ戻っていく。
…新規分が少々で申し訳ありませんがここまで、という事で(汗
相変わらず、無題な訳ですけど気にしないで下さいね。
どうも、こういうのに関しては上手く行かないな…。
もしかしたら展開を読まれているかもしれない、などという恐れを感じながら失礼します。
>>UCC氏
乙。マイペースに進めてください
UCC氏のSSはエロにもっていくまでの話もいいなぁ
ところで軍の指揮官に見張りをさせていいのか…?
エフラムなら喜んで見張り引き受けそうだがな
58 :
886:04/11/26 16:23:25 ID:YLUevMAl
どもこんにちわ、part2の前半部分だけ完成しました。
part2はちと長くなりそうなので、前半後半に分けてUPすることにします。
一気にまとめて送信すると前回の二の舞になるかもしれないので。
エイリークの立場としてはおなにゅを見られるより屈辱的、というか(笑
59 :
886:04/11/26 16:23:54 ID:YLUevMAl
_____深夜
_____コツン、コツン
誰かがすぐそこの壁の向こう側の廊下を歩いている。
_____コツン、コツン
音は大きくなる。私は息を潜めた。
_____コッ、コッ・・・
音は次第に小さくなる。私は行為を再開する。
「はっ・・・、はっ・・・」
_____私は一体、何をしているのだろうか。
誰にもばれてはいけない犯罪を犯している最中のようだ。
いや、これは罪な行為だ。
私の中を罪悪感が駆け巡る。
だが、それでも私は行為を止める事は無かった。
「う・・・あ・・・・、あ、はぁっ!」
_____一瞬だった。
その瞬間は、ほんの僅かな間の事だった。
だが私にとってその瞬間は、一瞬が永遠へと引き伸ばされた瞬間。
頭の中が真っ白になり、全ての思考と煩悩を吹き飛ばす最高の快感へと導く瞬間。
そしてそれは確かに、間違いなく、私を狂わせた。
_____私を、壊した。
「兄・・・、う・・・え・・・、ひぁ、ひゃううん!!」
私は今、実兄に対して欲情している最中_____
60 :
886:04/11/26 16:24:24 ID:YLUevMAl
_____数日後
「お、エイリーク・・・」
「あっ、兄上!!?」
後ろから不意に声をかけられて、私は身体を硬直させる。
彼に悟られないように、いつも彼と接している時と同じ態度を取ろうとする。
「・・・何もそんなに驚く必要も無いだろう」
「す、すいません・・・、その・・・いきなり後ろから話し掛けてくるもので・・・」
「ああ、それは悪かった」
いつもと変わらない、兄の表情。
いつもと変わらない、服の隙間から覗く鍛えらあげられた筋肉。
いつもと変わらない、日常。
_____変わってしまったのは、一つだけ。
「あ、あの・・・兄上・・・・。・・・・その、なんですか・・?」
「ああ、実は父上が重要な私物を無くしたらしくてな・・・」
「・・・え? 父上が?」
「うむ、俺にもその中身は知られてはならない程のな。とにかく、見慣れない物を発見したら
すぐに父上に相談をするように・・・との事だ」
「はい、分かりました。・・・・でも、重要な私物って何でしょうか?」
「さあな。父上は本のようなものだと言ってはいたが、あの表情からするとそんな代物では無い
だろう。恐らく俺達の国にとって重要な・・・何かを記した古文書という可能性もある」
「・・・・はぁ」
「いや、もしくは他の諸国に流出しては危険な情報、例えば軍事機密などの情報がずらりと
載せてあるような物かもしれないが・・・」
「・・・・」
彼は深刻そうな表情をして、問題を解決しようと懸命に頭を働かせている。
_____その私物が、もしかしてあまり大したものではないように思うのは私だけだろうか。
61 :
886:04/11/26 16:24:55 ID:YLUevMAl
「とにかく、そうしたものは見かけなかったのか? エイリーク」
「いえ、それほど大層な本は見かけなかったような気がしますが・・・・」
「分かった。もしそういった類のものが見つかれば、すぐに父上に連絡をしてくれ」
「・・はい」
兄が私にいつものように話し掛けてくる。
いつものように、私に接してくれている。
_____今は、それが酷く、痛い。
「じゃあ伝えたい事はそれだけだ。数時間後には昼食の時間だから、遅れないようにな」
「はい・・・、わかりました。兄上。」
兄が一瞬、私に微笑みかけた。
その笑顔が、私の心を潤した。
_____痛みが、薔薇の刺の如く、私の心を傷付ける。
「じゃあ、また後でな」
「・・・・はい」
兄はそう言うと、私に背を向けてその場を立ち去った。
その大きく逞しい背中が、私の脳裏に映像として焼きつく。
_____傷ついた心は、その傷を癒そうと、再びあの快感を求める。
「・・・・・兄上」
その言葉は、もう彼には聞こえない。
彼とは既に距離が離れすぎていた。
この距離は、私の叶う事の無い、実を結ぶ事の出来ない想い、血縁から生まれた溝。
断崖絶壁の如く深く裂け、釣り橋をかけてもわたる事の出来ない、溝。
_____早く、この傷ついた心を、慰めたい。
「・・・・こんな、私・・・・」
狂っている。
私は、完全に狂っている_____
62 :
886:04/11/26 16:25:20 ID:YLUevMAl
「・・・・はあぁ・・・っ!」
気持ちいい。
自分の部屋のベッドの上に横たわり、頭から毛布を被り、快楽に身を震わせる。
「はぁ・・・、はぁ・・・、はぁ・・・っ!」
気持ちいい。
私は股間を覆い隠す布地の上から、指で筋に沿って刺激を与える。
「くぅ・・・っ!、あ、あぁ・・・ぁ・・・・・」
気持ちいい。
例の本の中に描かれている体位を真似て、四つん這いの体制になり、腰を突き上げる。
「ああぁ、ぁああん、ぁん、ん、んっ、んんんっっっ・・・!!」
気持ちいい。
触れている指の感覚から、既に布地が濡れているのがわかる。
その布越しの感覚からでもわかるぷっくりと膨らんだ突起に指が触れると、
それを強く押し込んで、ゆっくりと掻き混ぜるように撫でた。
「ふあぁっ!!! いっ、いい、きもち・・・いっ! あぁ、ああぁん!!!」
気持ちいい。
私自身の愛撫で熱を持ったそこは、触れるだけで快楽を引き出そうとする。
直接触れられる事の無い陰核がもどかしく蠢き、我慢できなくなる。
試しにその筋に指を宛がうと、そのまま力を込めて指を沈ませる。
「はあ・・・・!! あっ・・・・・っっ!!」
気持ちいい。
触れたその個所は想像以上に柔らかい。
左右の陰唇の壁の間に、布越しに僅かに指が食い込んでいる。
股間を覆う布に遮られなければ、指の侵入を何処までも許してしまいそう。
もし、そんな事をしようものなら・・・・
_____絶対、もっと気持ちいい。
63 :
886:04/11/26 16:25:44 ID:YLUevMAl
「・・・・・指、入れてみようかな」
_____不意に、口から発せられたその言葉。
咄嗟に私の理性は身体を静止させようと命令を下す。
しかし、それは既に手遅れだった。
私の身体は既に脳細胞の制御を離れて、本能のままに動いている。
「あっ・・・!」
布地の横の隙間を手繰り寄せると、いやらしい愛液を垂らしながら
ひくん、ひくん、と僅かだがしかし確実に蠢いている陰壁が外気に触れる。
微かな風の動きに触れるだけで感じてしまうくらい、敏感なその陰唇を。
「はぁ・・・・、はぁ・・・・・」
少しだけ呼吸を整えてから、静かにゆっくりと指で触れる。
にちゅ、とした水の跳ねる音。私が初めて耳にする音なのに、それはとてつもなく淫猥で、
欲望を掻き立てられるものある事が、その音を聞いた一瞬で理解出来る。
さらに指を押し立てると、ずぶずぶと音を立てて指が飲み込まれるような気がした。
「はぁっ!! あんんっっ・・・、ん〜っ、んっ、あぅん・・・・っ!!」
指を僅かに動かすだけで、今先程聞こえてきた水音が連続的に聞こえてくる。
_____くちゅ、にちゃ、にちゅ、ちゅっ・・・
指を躍らせる。
締め付けるような、絡み付いてくるような、奥へと飲み込もうとするようなその肉壁。
信じられない程に熱を持った小陰唇は、それ自身がまるで別の生き物であるかのような
運動を行っている。こんないやらしい物が私の身体にあったなんて、信じられない。
つい先日まで尿を排出することにしか役に立たないと思っていたそれは、自分の本来の役割を
思い出したかの如く、私の中で激しく蠢いている。
「ふああぁ〜ぁっっ!! あっ、あぁっ、ああぁっ、あああぁぁっっ!!」
膣内を人差し指で弄り、こねくり回す。
信じられないほどの快感、全身が痺れて痙攣してしまうかのような感覚。
64 :
886:04/11/26 16:26:10 ID:YLUevMAl
「はあぁ〜・・・ぁん・・・・、気持ち、い、いっ、いいっ、いいいいんっっ!!」
私の指は私の意思を離れている。
止めようとしたところで、最早止める事など出来ないだろう。
私の指はさらに強い刺激を求めて、強く、さらに強く膣壁に触れる。
思わず指を折り曲げたくなるが、それは流石に怖いと身体が反応し一瞬だけ理性を取り戻す。
だがその直後に再び私の中の本能が暴れだし、思うが侭に身体を動かす。
第二間接まで陰壁に捻り込まれた指は円を描くようにゆっくり_____とは言えない速度で
膣内を掻き混ぜて、弄り、辱めて、さらに強い刺激を求め運動を続ける。
僅かな息継ぎが間に合わなければ、本当にどうにかなりそう。
「あぁっ、ああぁっ! ああぁんっ!! はぁん! はああぁぁん!! はあああぁぁんっ!!!」
いつの間にか、腰まで動いている。
腕で身体を支える事が出来なくなり、ガクッっと肘をついた。
それでも身体を支える事が出来ず、肩で身体を受け止める。
両膝で何とか支えられている体は、上半身が沈んでいるのでお尻が上に向けてグイッと
突き出した格好になる。はっきり言って四つん這いの体勢の時よりも卑猥な格好だ。
「わ・・・、私・・・・、こんな・・・・ぁん! はした・・・ない、格好で・・・・・、・・・・あっ!? ああああぁっ!!」
陰壁の間に挟まれた指はじゅぷじゅぷといやらしい音を立て、私の股間を陵辱している。
指の隙間から滴り落ちる愛液がぽたりと落ちてベッドのシーツを汚す。
ベトベトに汚れた私の指は欲情の液体で満遍なく濡れて、てかてかと光を反射している。
一本だけじゃ足りない。全然足りない。
私の中から新たに芽生えたその願望が私の理性をさらに壊す。
肉壁の外に添えられている残りの指が、膣内の中で運動を繰り返す人差し指を羨ましがるかの
様にふるふると震えていて、私の本能は私の身体を侵食し続けて支配される。
_____気持ちいい。気持ちいい。気持ちいい。
もっと感じたい、快楽に身を包まれたい、息継ぎが出来ない程の快感の海に溺れたい。
あっさりと私の理性を超えた本能は、欲望のままに新たに指を捻じ込もうと_____
65 :
886:04/11/26 16:26:38 ID:YLUevMAl
_____その時。
ガタタッ、ドッタァァン!!
「ひぃっっ!!」
部屋の外から大きな音が響いてきた。
私の身体は、再び理性の支配下に置かれる。
急いで指を離して耳を澄ますと、部屋の外から聞き覚えのある声が聞こえてくる。
『あ・・・、エフラム様・・・・』
『どうした? 大丈夫か?』
『はい、足がもつれて転んだだけなので・・・、それよりエフラム様は何故こちらに・・・?』
『いや、エイリークの奴が昼食の場に来ないものだからな。部屋の中に篭っているかもと思ってな』
『そうでしたか。ではエフラム様、私はこれで・・・・』
『ああ、気をつけてな』
・・・マズイ。兄が入ってくる。
こんな事をしている所をバレたりでもしたら・・・
私は急いで身嗜みを整える。ぱんつは取り替えている暇は無いので、仕方なくそのままにした。
この事を兄に悟られなければそれでいいのだ。ベッドの上に広げられた本は枕の下に隠す。
えっとそれから、この濡れたシーツを隠して・・・、それから・・・・それから・・・・。
『エイリーク? 居るのか?』
「あっ、兄上!? ちょっ、待っ・・・・・」
『なんだ、入ってるのか。入るぞ』
「えっ、ちょっ・・・・・」
私の返事を待たずして、ガチャリと音を立てて兄が部屋に入ってくる。
「どうした? エイリーク、何か大きな声がしたようだが・・・・?」
「な、何でもありません!! ・・・・な、何でも・・・」
私は思わず声を張り上げた。
先程の行為のせいでもあるが、彼の顔を見ているだけでも恥ずかしい。
66 :
886:04/11/26 16:26:59 ID:YLUevMAl
「・・・どうした? 何をそんなに慌てて・・・・」
「ほっ、本当に何でも・・・、! あっ・・・!!」
「どうした!?」
私は指に軽く、鋭い痛みを感じた。
思わず指を見ると、私の人差し指の先から血が滲み出し
外に溢れて血で出来た一本の赤い線を作る。
辺りを見回すと、私の部屋の壁に掛けられた豪華な装飾品の、目立たない個所にある鋭利な
突起部分に微かに血痕が付いている。どうやら慌てていた為か、謝って指を切ってしまったようだ。
ああ、何てこと。そんな事にも気付かないほど錯乱していたなんて。
_____それ程までに、実兄を性欲の道具とする行為に耽っていたなんて。
「エイリーク! 血が出てるじゃないか! どうして・・・・」
「い、いえ・・・、これは・・・・、何でもない・・・・」
「何でもない訳ないだろう? 全く、そそっかしい奴だ・・・・」
「あっ・・・・・」
そう言うと兄は、私の指に口をつけて血を啜る。
指の先に触れる彼の舌の感触が、私を嬉しさで震わせる。
_____彼に口で触られる行為で、こんなに興奮してしまうなんて。
私は狂っている_____
だが、指の先から伝わってくる舌の感触が、何とも言えない程の快感を呼び覚ました。
背筋にぞくりと軽い電撃が走り、その柔らかい感触にうっとりとしてしまいそう。
双子の兄妹での恋愛だなんて、以前の私ならそんな話を聞いた瞬間に嫌悪感を抱いて
しまうだろうが、今はその甘美で魅惑的な罪の響きに蹌踉めいてしまいそう。
それこそ肉欲と官能のままに罪の道を落ち、罰を背負って逝くのもまた一つの理想と思える程に。
こんなにも彼に触れられるのが気持ち良いのなら、このまま私の服を剥がして、その逞しい胸に
抱かれ、私の心も身体も奪ってくれるのなら、どんなに_____
_____って、ちょっと待ってください。
67 :
886:04/11/26 16:27:24 ID:YLUevMAl
「右・・・・、手?」
私の頭の中の記憶から、先程の映像が蘇る。
右手・・・・、確かさっき私が自慰をしていた時、股間に触れていた方の手だったような気が。
それに、兄が舐めている指。人差し指。
人差し指・・・・・、確か、この指で膣内を愛撫していたような。
その後の処理。身嗜みを整えたとき。
本は枕の下だ。それは間違いない。シーツの濡れた部分は毛布で隠して、兄はまだ気付いて
いない。それも間違いない。私の指。それも綺麗に拭いて・・・・いただろうか。
・・・・・って、えっ、ちょっと待って。
要するに、今私は、兄上に指を舐められてて、その指はつい先程まで膣の中で愛撫をしていて、
その時に指に触れた愛液を綺麗に拭いていなくて・・・・
_____って、ええええええ!!???
「・・・・・きっ・・・!」
「? おい、エイリーク。なんかお前の指、やけにベトベトして・・・・・」
「きゃあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!」
声を出した私自身も一瞬驚くほどの声を張り上げた。
私は急いで私は指を抜くと、羞恥心のあまり顔を真っ赤にさせた。
もう片方の手は既に握り拳を作っている。
「兄上の・・・・・」
「?! おい! ちょ、何を・・・・・」
「馬鹿ぁぁぁぁぁっっっ!!!!」
全力で左手を振り上げると、バギャアァッっと気持ちいい音が部屋の中に響きわたる。
渾身の左ストレートが彼の右頬に炸裂していたのである。
「ほぶごっ!?!」
彼の体格の良い身体が、物理法則を無視しているのではないかという程の勢いで真横に
吹っ飛ばされ、凄まじい勢いで廊下の壁に激突した。
68 :
886:04/11/26 16:27:48 ID:YLUevMAl
_____ズドン!!!!! ドグシャアァァ!!! ドゴオオォォォン!!!!
数秒間の間、まるで爆音のような音が響いた。
音の濁流が廊下中で暴れだし、城さえも震撼させるほどの衝撃に身を強張らせる者もいた。
城のすぐ外にいた鳥達が突然の衝撃に驚き、その場から羽音を立てて飛び去っていく。
グラドに住んだ事のある者が城内に居れば、ルネスで地響きが起きたと勘違いしているだろう。
「はぁーっ、はあーっ、はぁーっ・・・・」
実の妹に思い切り殴られた彼は、数メートル先の廊下の壁まで吹っ飛ばされていた。
壁に勢いよく激突した彼の身体は冗談であるかのように壁にめり込み、ズッポリ埋まっている。
流石は筋肉を鍛えているだけあってか、あれだけの衝撃を受けてもまだ生きているらしい。
「・・・・・」
だが反応がない。どうやら気絶しているようだ。
彼の表情は顔が壁に埋まって後頭部しか見えない為に、伺い知る事は出来なかった。
彼を殴りつけた当の本人は、今だ荒い息を吐いていた。
「馬鹿! 馬鹿!! 馬鹿!! 大馬鹿ぁ!!!」
私は荒い息を吐いたまま罵声を兄に浴びせた。
羞恥心からか、瞳から涙がぽろぽろ流れている。顔も茹でた蛸のように真っ赤だ。
恥ずかしさのあまり私は部屋を飛び出して、顔を両手で抑えたまま飛び出していった。
「うっっ・・・、うわああああぁぁぁぁぁん!!」
私は泣きながら、顔を真っ赤にさせて、目的地も決めぬうちに城の廊下を駆け抜けた。
・・・その前に部屋の扉はきちんと締めて、しっかり錠をする。あんなものが見つかったら大変だ。
その場から立ち去る寸前に私は一言だけ、口を開いた。
「・・・・・・ホントに、ばか」
69 :
886:04/11/26 16:35:25 ID:YLUevMAl
はふー、送信完了。
なんとなく「指ちゅぱ」なるものをやってみました。
やはりこう、兄妹の関係に萌えつつ、かつそこからエロに持ち込む展開は
書いてて楽しいですなw
これも私が元々は萌え&ギャグ系のSSばっかり書いてたからでしょうかw
これからpart2の後半部分とpart3へと続きます。
とりあえず本格的なエロはここからになります。
・・・といっても純情モノなので、エロの描写は控えめにしときますが。
でもDQ8とかの関係で、UPするのが遅くなりそうだ・・・・。
>UCC氏
乙です。
これからどういうエロに持ち込むかドキドキ物でありますw
自分は心して待ちます!
70 :
名無しさん@ピンキー:04/11/26 16:45:08 ID:YW0fQ8s1
>>69 初めてリアルタイムで見ました
ごちそうさまでした( ̄¬ ̄)
>>886氏
いきなりギャグの流れになってワロタ
グッジョブ!!!!
エイリーク強ぇえ。
指ちゅぱから本番かと思いきや、いきなりギャグでワロタ。
GJ! 続き待ってるよ〜。
クガタナキテタ━━━━━━(・∀・)━━━━━━!!!!
楽しみに待っていよう(゚∀゚)
エフミルの時みたくマイペースでいいからがんがって下さい
漏れの書き込み時間の秒数10の位と1の位でアメリアスレ風に次のお題が決定します
◆10の位
0:エイリークが
1:アメリアが
2:ラーチェル様が
3:ミルラたんが
4:ルーテが
5:ターナが
◆1の位
0:新婚初夜で処女喪失
1:輪姦される
2:逆レイプする
3:ヴァルターにレイプされる
4:レズをする
5:ふたなりになってレズをする
6:魔物に犯される
7:青姦する
8:妊娠させられる
9:コスチュームプレイ
エイリークの動揺っぷりが良いw
こんばんは。
前スレの「Lesson C?」の後日談が書けましたので投下します。
エフラム×ターナです。
・前作では『エフラムは前戯なしで突っ込む野郎』という設定だったので
この話でもそれを踏まえています。
苦手な方はスルーよろしく。
「もう馬鹿馬鹿っ! エフラムの馬鹿っ、鈍感っ!」
夜のルネス城、王と王妃のいる寝室に、ターナの怒号が響き渡る。
その事態を引き起こした当のエフラムには、何故ターナが怒っているのか、その理由がわからない。
ただ当惑し切った表情で、ターナを見つめるばかりである。
そもそもの発端は、ラーチェルからの招待で、エイリークとターナがロストンに出かけた事だった。
そこでの会話とレナックの妙な『講釈』、そしてその後の出来事から、
ターナはエフラムと自分との行為が、間違った方法であった事に気が付いたのだった。
それまで彼女は、エフラムとの性行為において快感を得た事など無く
――無垢な姫君ゆえに、そういったものかとそれまでは納得していたのだが――
しかし、ロストンでの出来事は、彼女のそういった観念を打ち崩した。
今まで獲た事の無いような、めくるめく快感。
それを良人たるエフラムとの行為でも得たいと思うのは当然の心理であろう。
だが、ターナもまだうら若き乙女である。
直接エフラムに『もっと気持ちよくして欲しいの』とねだる事など、いざ言う段になると恥かしくて出来る訳も無い。
それでとりあえずはレナックから習ったとおりに『雰囲気』を演出してみる事にしたのだった。
その日、エフラムは久方ぶりにターナの寝所へと出かけた。
ロストンから帰って既に一週間が経過していたし、
そろそろ旅の疲れも取れた頃だと思ったので、子作りを再開する事にしたのである。
子作り。
そう、彼にとって夜の営みとは、跡継ぎを作る作業であった。
グラドの侵攻によって、一時崩壊しかけたルネスの基盤を一刻も早く固めるためには、世継ぎの誕生が必要不可欠である。
エフラムは半ば義務感から、ターナを毎晩抱いていたのだった。
勿論、戦いの中で育まれた想いに変わりは無かったけれども。
さて、エフラムはターナの寝所に入るや、いつもと違う雰囲気に気が付いた。
常は恥かしいからと、灯りの類を点けない寝室がやけに明るい。
見れば、枕元には何故か蝋燭の炎がゆらゆらと揺れている。
そして、皺一つ無い寝台の上には、いつもと違う格好のターナが腰掛けていた。
ターナはエフラムに気付くと、弾ける様に立ち上がって彼を迎えた。
「エフラム、来てくれたの?」
おや、とエフラムは思う。
旅行前は夜に寝所を訪ねると、ターナは少しばかり浮かない顔をしていたのに、今日はやけに笑顔である。
ターナは彼の手を取ると、寝台の前まで引っ張っていった。
「……ターナ、この蝋燭はなんだ?」
「ロストンでの流行りなんですって。綺麗だと思わない?」
エフラムはあいまいな顔で頷く。
では、今彼女が身に着けている見慣れない意匠の夜着も、ロストンでの流行りなのだろうか。
淡い空色のその夜着は、襟ぐりが大きく開いていて、鎖骨が大胆に見えている。
短めの袖は丸く膨らみ、袖口と胸元にはお揃いの絹リボンが編み込まれている。
胸の下から足首の辺りまで長く広がった裾には、金糸が細かく織り込まれていて、
ターナが動く度にきらりと微かに蝋燭の光を跳ねかえす。
全体的に薄い紗のような物で出来ているのか、そこかしこから彼女の白い肌がちらちらと透けて見えていた。
これはエフラムのあずかり知らぬ事であったが、ラーチェルから土産に持たされた『魅惑的な下着』の一枚である。
ちなみに、件の蝋燭はロストン滞在中に使い切ってしまったため普通のものを使用している。
「いつもと違う物を着ているな」
普段は自分が今、身に着けているような飾り気の無いガウンを着ていた筈だ。
「気が付いてくれた? ね、どう思う?」
「どうと言われても……」
エフラムは困ったように言葉を探した。女性の衣装にはまったく詳しくないので、どう言葉を返せばいいのかよくわからない。
そんなエフラムの様子を見て、ターナは寝台の上にぺたりと座り込むと、エフラムの方を上目遣いに見上げてみた。
しかしエフラムの反応ははかばかしいものではなかった。
「……君は何をやってるんだ、ターナ?」
「ね、私を見て、何か感じない?」
そう言って、さりげなく胸元を引き下げ、胸の谷間を覗かせてみせる。が、しかし。
「……薄着過ぎないか? 風邪を引くぞ」
「……それだけ?」
「他に、何かあるのか」
そして、冒頭の騒ぎと相成ったのである。
とりあえず、ターナの怒りの原因が自分の反応にあったことだけはわかっている。エフラムはターナの隣に腰掛けた。
「その、俺に何か悪い所があったのなら謝って――」
言いかけたエフラムの顔面に羽根枕が飛んできた。
いきなりの事で避ける間も無く直撃を食らってしまい――そのまま、ぼすぼすとターナはエフラムを羽根枕で殴りつける。
「馬鹿馬鹿馬鹿っ! エフラムはターナの事なんかどうでもいいんだわ!」
「わ、ターナ、ちょっと、落ち着いて、話、を――!」
そう言えば、前にも似たような事があった気がする。エフラムは遠い記憶を必死に呼び覚ました。
(確か、いろいろ服だの髪飾りだのについて訊かれたような気が――そうか!)
「ターナ、その服の事なら、に、似合っていると思うぞ!」
エフラムがそう叫ぶと、ターナは枕を振り上げたまま動きを止めた。むくれた表情のまま、疑わしげに彼に問いかける。
「本当?」
「本当だ」
「……じゃあ、これを着た私を見てどう思う?」
問われて、エフラムは言葉に詰まった。
どう思うと言われれば、肌が透けるのは薄すぎるだろうと思うのだが、そうでない事は確かである。
適切な言葉を探して、彼はターナをもう一度まじまじと見つめた。
先程はつい思いついた事をそのまま口に出してしまったのだが、こうして見ると本当によく似合っている。
特に淡い空色というのが彼女の真っ白な肌を引き立てている。
が、愛らしくリボンが編み込まれている割には、今にも胸の谷間が見えそうな程開いた胸元や、
足首まで隠す程の長さの癖に、白い太腿が透けて見える裾など、隠したいのか見せたいのかがはっきりしない意匠である。
しかし、胸のうちで何かがかき立てられるような、妙な心持がする。
「何よ、黙り込んで。やっぱり似合ってないんだ」
「いや、似合っている。ただ、何と言っていいのかわからないだけだ」
ターナは枕を抱えてふぅ、と溜息をついた。
別に歯の浮くような台詞を言ってもらいたかった訳ではない。エフラムの性格からもそれは無理だろうとは思っていた。
(でも、可愛いよ、くらい言ってくれたって……)
先刻とは一転してしょげかえるターナの頭を、エフラムは軽く撫でた。
「エ、エフラム……?」
「ターナ、何か俺に言いたい事があるんじゃないのか? 今日の君はいつもと違うぞ――そんなに薄すぎる服を着たりして」
突然頭を撫でられ、胸をときめかせたのも束の間、エフラムはそんな現実的な事を言う。どうやら雰囲気を演出する方法は回りくどすぎたようだ。
ターナは諦めたようにまた溜息をついて、エフラムの方に向き直った。
「……あのね、これはそういう服なの。わざと見せる事で男の人を誘惑するんだって」
何か妙な感じだと思ったら、誘惑されていたとは。エフラムは納得した。が、まだ疑問は残る。
「で、どうしてわざわざ俺にそれを使うんだ」
「うん……実を言うとね、私、見て、話して欲しかったの」
「と、いうと?」
「……エフラムは、夜、いつもいきなり私と、その、するだけで、あまり話してくれないでしょ?
だから、もっといろいろ話したくて、きっかけになればって思って」
「そういう格好をしてみた、と?」
ターナは頷く。そんな彼女を見ながら、エフラムはこれまでの夜を思い返した。
確かに真っ暗な中、ただひたすらに行為に励んでいたので、あまり話す事も無かったし、彼女の服装や表情を見ることも無かった。
「……そういえば、こんな風に君を見た事は、あまりなかったな」
そう言ってエフラムは目の前のターナを見つめる。濡れたように光る黒い瞳に、自分の姿が映っている。
いつだってこんな風に、彼女は自分に対して真っ直ぐに感情をぶつけてきた。
それは彼女の幼さでもあったが、それゆえにその言葉は純粋で、素直な感情を人に届ける。
だから、自分がどれ程ターナを寂しがらせていたのか、という事が、エフラムにも今、はっきりとわかった。
跡継ぎを作らねばと意気込むあまりに、肝心のターナの感情を置き去りにしてしまっていた。
確かに、子作りは王として成さねばならない重大事で
――だが、それ以上に、相手がどう感じるかに思いを至らせる事が、この営みには必要なのである。
「……すまない、ターナ。俺は、跡継ぎの事ばかり頭にあって」
「いいの。だから、これからはもっとお話しましょう――せっかく、一緒になったんだもの。ね?」
そう言ってターナはにっこりと微笑んでみせる。思えば、彼女のこの純粋さに自分は惹かれたのだ。
改めてそう思うと、ターナが一層愛しいものに感じられる。素直にエフラムはその想いを口に出した。
「可愛いな、ターナは」
「え……」
信じられない、といった風にターナは目を見開く。その反応が何だか可笑しくて、エフラムはもう一度同じ事を言ってみる。
「可愛いと言ったんだ。聞こえなかったか?」
だがターナは、それを違う意味にとったようだ。
「本当に? この服、可愛いと思う?」
そういう意味で言った訳では無いのだが、とエフラムは言いかけて――止めた。
ターナはとても嬉しそうだし、それに、実際よく似合っているのだ。不都合は何処にも無い。
「……ああ、可愛い」
「本当に本当ね?……嬉しい」
エフラムの胸に抱きつき、ターナは嬉しそうにはしゃぐ。
先刻からターナの様子がおかしかったのは、この一言を言って欲しかったからだと、
今更ながらエフラムは気付き、そして、自分の鈍感さに少々呆れた。
(まったく、気が利かないな、俺という奴は)
だが、そんな自分の一言に、ターナはこんなに喜んでくれる。その事実に、エフラムの胸の奥が温かいもので満たされる。
その想いにせき立てられるように、エフラムはターナをぎゅっと抱き返した。
ターナの、いつもは後ろに結っている黒髪が、艶やかに輝いて背中に流れている。
それを軽く撫でると、ターナはふと顔を上げて目を閉じた。
いくら鈍感な彼でも、それが意味する事はわかっている。エフラムはその小さな頤を上向けると、薔薇色の唇に口づけた。
「ん……」
そのまま重なり合って倒れ込む。と、ターナが慌てたようにエフラムを止めた。
「あ、あのね? まだ、聞いて欲しい事があるの」
「何だ? 言ってみてくれ」
「その、言いにくいんだけどね……いつも、痛いの。だから、もっと優しくして……」
ターナは恥かしさに頬を真っ赤に染め、つっかえながらそう訴える。最後の方は消え入りそうな位小さな声になっていた。
「痛いって……今まで、我慢してたのか?」
ターナはエフラムから目を逸らしたまま頷いた。エフラムは以前の行為を思い返した。
確かに挿入時はきつく、エフラム自身も痛いのだが、
抽送するうちに濡れて、円滑に動くようになるので、そういうものかと思っていたのだ。
それが悦びからくるものでは無く、抽送を助けるための、単なる身体の反応に過ぎないという事を、エフラムは知らなかった。
そもそも、エフラムの女体についての知識は必要最低限の事しか無い。
彼自身、槍術に邁進するあまり、そちらについて一切興味を示さなかったというのもある。
それでも平時ならば、年頃になるとその方面の指南役が付く慣わしではあったのだが、
グラドの突然の侵攻でそれどころではなくなってしまった。
平和を取り戻せば取り戻したで、もっと重要な国政は幾らでもあった。荒れ果てた領土の再建や、騎士団の再編成。
グラド侵攻時に主だった家臣のほとんどが殺害されるか国外逃亡するかしていたので、
全体的に人手不足でもあり、とても国王の房事指南役に人を割り振っている余裕など無かったのだ。
というわけで、エフラムの性に対する知識というのは、まったく単純明快なこの一点のみであった――すなわち、穴に入れて、出す。
「痛いのなら、言ってくれれば――」
「だって、そういうものかと、思ってたんだもの」
自分もそうなので、エフラムは返す言葉が無かった。
しかし、今まで特に疑問に思っていなかったのなら、一体何がきっかけで、彼女はそれを自分に告白する事にしたのだろう。
「どうして、それを俺に言おうと思った?」
そう問われ、ターナは一瞬言葉に詰まった。
レナックの講釈を持ち出せば話はややこしくなるだろうし、第一、あの出来事は三人の間の秘密という事になっていた。
結局、ターナは当たり障りの無い説明を選んだ。
「えっとね、ロストンで、たまたまそういう話になって、その、毎回痛いのは違うんじゃって事に――」
「ロストンでって、エイリークとラーチェルに話したのか?」
「そうよ」
エフラムは内心頭を抱えた。最近エイリークの視線が妙に厳しいのはそのせいか。
この分だと次にラーチェルに会った時に何と言われるか――いや、今はそんな事を考えている場合ではない。
自分は男だから、射精すればそれなりに気持ちがいい。
しかし、ターナはただひたすら苦痛に耐えるしかなかったのだ。
「……すまない、ターナ。君の負担に、考えが至らなかった」
「もう、エフラムったら謝ってばっかり……なら、今日は、優しくしてね……?」
ターナは少し微笑むと、そのまま目を閉じて、エフラムの動きを待っている。
しかし、エフラムは少し混乱していた。今までのやり方が間違っていたとすれば、一体どうすればいいのだろう。
ターナは『優しくして』と言うが――見当が付かない。
エフラムはとりあえずガウンを脱ぎ捨て、もう一度ターナに口づけようと顔を近づける
――蝋燭の灯りの下で睫が微かに震えているのが見て取れて、それに引かれるようにエフラムはターナの閉じた瞼に口づける。
ターナは驚いたようにびくりと身体を固くしたが、そのままエフラムのするに任せた。
エフラムは次いで、額と頬に、自分の行為を確認するかのようにゆっくりと、唇を落としていく。火照った頬の温みが、唇を通じて伝わってくる。
ターナは目を閉じたまま、エフラムの唇が自分の顔をなぞるのを感じていた。
それは今までとは違う、優しい口づけだった。『優しくして』という自分の希望を、きちんと考えてくれている。
そう思うと、ターナは嬉しくなって、エフラムの逞しい肩をぎゅっと抱きしめた。
「エフラム……」
ターナが擦れた声でエフラムを呼び、それを合図に、二人は再度口づけを交わした。
控えめに、ターナの舌がエフラムの唇を突付き口内に侵入する。
その事に少々驚きながらも、エフラムは己の舌を絡ませそれを迎える。
最初は控えめだった舌の動きは、やがて互いを吸い尽くそうとするかのように激しいものとなっていく。
「……ん……むぅ……」
いつもより長く、激しい口づけは、二人を酔わせるのに十分だった。
と、ターナはそっとエフラムの右手を自分の胸に導いた。
普段は槍を振るう大きな掌を左の乳房に置くと、上から自分の掌を重ねる。
薄布一枚に隔てられたそこからは、ターナの胸の鼓動が伝わってくる。
「ターナ……?」
「……お願い……」
目を閉じたまま、消え入りそうな声でターナは囁く。
今までに一度もエフラムはターナの乳房を弄った事は無い。乳房は赤子が乳を飲むためにあると思っていたからだ。
だがターナが敢えてこうするからには、何らかの意図があるのだろう。
エフラムは戸惑いながらも、まずは開いた胸元を下にずらして、乳房全体を露出させる。
蝋燭の揺れる光が、白い肌に複雑な陰影を映し込んでいる。エフラムは不思議な胸の高鳴りを覚えながら乳房にそっと触れ
――そして、己の掌の下にある乳房の、柔らかさと滑らかさに、思わず息を呑む。
「意外と柔らかいんだな……」
「は、恥かしいから、あまり、言わないでっ……」
エフラムの露骨な物言いに、ターナはますます頬を赤く染める。それには構わず、エフラムは掌をやわやわと動かしてみる。
「……こんな感じで、いいのか」
「ん……あまり強くすると、痛い、から、優しく……」
「なかなか、難しいものだな……」
エフラムは呟き、なおも熱心に揉み続ける。と、指の腹が薄く色付いた先端に触れる。
「ぁ……!」
途端、小さく叫んで、ターナはびくん、と背を反らせる。それは、明らかに喜色の浮いた声だった。
「気持ち、いいのか」
こくり、とターナは頷く。エフラムは一旦手を離してそこをまじまじと見た。
乳房を揉んでいるうちに、薄紅色のそこは大きく勃ちあがっており――まるで、吸って欲しいと誘っているかのようだ。
(だが、乳を吸うなど、まるで赤子のようだ……)
しかし、そこを吸ってみたいという欲望に、エフラムは抗えなかった。
結局はその誘いに乗って、エフラムはそっと左の乳首をを口に含み、強く吸う。
「あんっ!」
先程よりも大きな声でターナは喘ぐ。それに気を良くして、エフラムは尚も激しく吸いたててみる。
同時に乳房を強く揉むと、ターナは細い喘ぎ声を唇の間から漏らす。
それは、今までに聞いたことのないような――女としてのものだった。
「あ、やぁっ……あ、あぁっ……はぁんっ……!」
初めこそ、赤子でもないのに乳を吸う事に抵抗のあったエフラムだが、最早そんな考えは捨て去ってしまっていた。
ターナの声をもっと聴きたい、その欲望のみがエフラムを突き動かす。
それに釣られてか、最初はぎこちなかったエフラムの愛撫も、次第に慣れたものに変わっていった。
ターナの乳房はただ柔らかいだけではなく、押せば跳ね返すような弾力がある。
乳房全体を両の手で押し上げるように揉み上げては離すと、ぱよんと勢いよく胸全体が揺れる。
その行為を、エフラムは飽きもせず何度も繰り返す。
そうして乳房を弄っていたかと思うと、両の乳首を代わる代わる吸いたて、舌先で突付く。
エフラムが触れる度に、ターナは彼が思いもしなかった声で啼く。
暫くそうして胸の感触を楽しんでいたエフラムは、ターナの妙な動きに気が付いた。
腰より下の辺りを、エフラムの太腿に擦り付けるように、もじもじと動かしている。
以前には見られなかった事だ。奇妙に思い、裾の中に手を潜り込ませ、その秘められた部分に触れてみる。
「やっ……そこはっ……!」
(! なんだ、これは……)
濡れている。下穿きの上からでもはっきりとわかる程に、そこは湿り気を帯びていた。
いつも自分が挿れる時はこんな風にはなっていなかった筈だ。エフラムはつい、思ったままの素直な疑問を口に出した。
「どうして、こんなになってるんだ」
「もぉ……そんなの、訊かないで……エフラムの馬鹿ぁ……」
「……もしかして、気持ちいいとこうなるのか?」
羞恥からか、涙目でターナはエフラムを睨んだ。その表情からも答えは明らかだった。
では、先程からの胸への愛撫は、ターナにきちんと快感を与えていたのだ。
それを嬉しく思いながら、エフラムははやる心を抑えて、出来るだけゆっくりと、下穿きの中に手を突っ込んだ。
すぐに指先が温かなぬかるみに触れ、エフラムは驚きに声を上げる。
「すごいな……こんなに、濡れるものなのか……」
「……っ、やぁ、言わ、ないでぇ……」
濡れていると言っても、勿論尿を漏らしたとか、そういった類の水気ではない。
例えるならまだ油の方が近いが、それともまた微妙に違う
――そんな事を考えながら指で探るうちに、エフラムは妙な部分を探り当てた。
それはぐちゅぐちゅとぬかるんだ中で、はっきりと硬く小さな箇所。
そこをそっと指で撫で上げると、ターナは喜びの声を上げ、腰をエフラムの指に擦り付けるように動かす。その動きには覚えがある。
「……もしかして、さっきからここを触って欲しかったのか?」
「だ、だからっ、何で訊くのぉ……あぁっ! ん、ふぁっ!」
くりくりとそこを弄くるだけで、いとも容易くターナは喘ぎ、悶える。普段入れる穴の上に、このような部分があったとは。
新たな発見に、つい興奮して指先に力が入る。と、ターナはエフラムの手首を掴んでそれを止めた。
「あの……あまり、強くされると、痛いの……」
「わかった、気をつける」
(そうか、胸の時と同じだ)
強すぎる刺激は、苦痛にしかなりえない。それを頭の片隅に置いて、エフラムは指先を慎重に動かし続ける。
「くぅんっ……んあっ……はぁ……んんっ……!」
ターナはいやらしい声を上げ、身をくねらせる。エフラムの指先は時折ぎこちなく、だが飽く事無く秘所を蠢く。
それに翻弄されつつ、ターナは身体の奥から、とある欲求が湧き上がってくるのを感じていた。
――エフラムが、欲しい。この身体の最奥に、彼を迎え入れたい。
そんな事を考えたのは初めてだった。
いつも、行為の前は憂鬱で、その最中は、早く終わればとひたすら念じていたのに。
そんな疑問をいぶかしむ余裕も与えず、痺れるような快感が絶え間なく送られてくる。
「ターナ?」
「あ……」
快感にぼやけた意識に、ふいにエフラムの声が響く。
薄目を開けると、どこか心配そうにエフラムがこちらを見つめていた。
「大丈夫か? 何だか苦しそうに見えるぞ」
「……ううん、違うの……何だか、切なくて……」
切ない。何気なく自分の言った言葉に、ターナははっとする。早くエフラムと一つになりたい。
自分は、自分の心と身体は、全力で彼を求めている。だから、切ない。
ターナはぎゅっとエフラムにしがみついた。
「どうした?」
「……お願い……エフラム、私っ……」
後は声にならない。だが、その態度全てが、ある一つの事だけを物語っている。
――貴方が欲しくて、たまらない――
その声無き想いに応えるように、エフラムはターナの腿を開き、己の強張りを一気に押し挿れる。
待ちかねた刺激に、柔らかな身体がびくん、と跳ねた。
抵抗も無く、あっさりと挿入できた事に、エフラムは少なからず驚いた。
いつもはなかなか入らず、半ば無理矢理ねじ込むように挿入していたのだ。それがこんなに楽に出来るようになるとは。
(……やはり、今までのは間違ったやり方だったのか……)
胸や秘所を入念に愛撫する事で身体の準備が出来る。それが濡れるという事で、
つまり、濡れてもいないのに闇雲に突っ込んでいた今までのやり方は、かなりの負担をターナに強いていた事になる。
「……ターナ、すまない。俺は今まで君に、ひどい事をしていたんだな」
「もう……いいの。だって、今は、こんなに――」
言いかけて、ターナは言葉を濁した。エフラムはあえてそれを訊ねてみる。
「こんなに、なんだ?」
「う……エフラムの、意地悪……」
「ははは……ターナは、可愛いな」
「……!」
真っ赤になって黙り込んだターナの額に軽く口づけると、エフラムはゆっくりと身を起こし、腰を使い始める。
「く……!」
雁首がつるん、と奥に滑って、そのぬるついた感触にエフラムは思わず声を上げる。
ぎちぎちで動き辛かった以前とは大違いだ。
膣内はぬかるんでいて、エフラムの強張り全体を温かく包み込む。
奥を突き、入り口まで退く度に、くちゅくちゅと淫猥な水音を立て、
奥から掻き出された愛液が太腿から垂れて敷布に染みを作っていく。
「あ……あぁっ……エフラムっ……やぁっ!」
「ターナっ……気持ち、いいか?」
「いいっ、すごく、気持ち、いいのぉっ……!」
羞恥を忘れ、髪を振り乱して快感を訴えるターナの姿。
これも、今までには無かった事だ。エフラムの胸中を、複雑な想いが駆け巡る
――今までこんな風にしてやれなかったという悔恨と、
今確かに自分が快感を与える事が出来ているという自信とが、ない交ぜになった想い。
しかし、それも一瞬の事だった。
組み敷いた柔らかな身体と、自分を求める擦れた声、そして、熱くぬかるんで強張りを締め付ける柔肉。
それらがエフラムに押し寄せ、何も考えられなくなる。
それは、ターナの方も同じだった。
奥底を激しく突くエフラムの動きに翻弄され、何も考えられない。
自分が溶けて、無くなっていってしまいそうな気がして、ターナはエフラムの逞しい肩にしがみつく。
二人は、ただひたすらに互いを求め、絶頂に登りつめようと貪りあう。そして、程無く限界が訪れた。
「エフラムっ……わ、私、もうっ……!」
「……俺もだ……出すぞっ……!」
エフラムはひときわ奥に強張りを打ち込み、一気に己を解放した。
精が放たれ、どくどくと脈打ちながら注ぎ込まれるのを、ターナはぐったりと投げ出した身体の奥底で感じ取っていた。
(結局、下着、着たまましちゃった……)
すっかり短くなった蝋燭の灯りを消すと、今まで通りの暗闇が部屋の中に満ちた。
我に返ってみれば、あんなに乱れてしまった事が恥かしく、灯りを消さずにはいられなかったのだ。
闇の中で、ターナは真っ赤に火照ったままの顔を、エフラムのほうに向けて話しかける。
「ね、エフラム……その、今日は、すごく――」
言いかけたターナの言葉に返ってきたのは――寝息だった。
エフラムは、仰向けになって腕を広げたまま、早くも寝入ってしまっていたのだった。
ターナは頬を膨らませ、エフラムの耳に唇を寄せる。そして――。
「……もう、エフラムの、馬鹿っ!」
再び、ターナの怒声が寝室に響き渡る事になったのであった。
以上です。
その1と書いてしまったからには、もう一組も書くつもりでいますが
遅筆なので暫くかかると思います。
読んでくれた方、ありがとうございます。
UCC氏と886氏の作品を楽しみに待ってます。
ではでは。
むたさんキタ━━━━━━(・∀・)━━━━━━!!!!
GJGJGJ!!!
リアルタイムキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
乙でした!
ターナがリードしてるのが(・∀・)イイ!!乙カレー
何気に順応がいいなエフラムw
よもや続きが読めるとは…
初々しく快感を覚えていく二人がよかったよー、GJGJ!
新ズレ来て見たら素晴らしいエフタナ夫婦物が落ちてた。
お約束なオチだが、そこがまたいいと思います。GJ!!
こんにちは。
今日も頑張っていきましょう。
>むた氏
何はともあれGJです。
2人のやり取りや行為を踏んでいく流れが良かったです。
次のも頑張って下さいね。
後、遅筆ですけど私もそんなもんですから気になさらずに…(汗
「さて…どうしたものか…。」
「一緒に、っていうのはちょっと無理よね…。」
ターナは心なしか残念そうだった。
暫し槍を持つ手に視線を落としていたが、すぐにクーガーを見る。
「…どうした?」
「私が代わりにクーガーの槍も洗ってきてあげるわ。」
そう言ってターナが手を突き出してくる。
その行動は、槍貸してくれない?と言いたげにしていた。
「それは…1人で行くという事か?」
「ええ、そうよ。…大丈夫、心配しないで。」
クーガーが怪訝そうな顔をしているのに対し、ターナはきっぱりと返す。
しかし、それでもクーガーは中々納得出来ずにいた。
仮にもターナは一国の女王であり、また1人の女性である。
まさかこんな夜道、しかめ荒れ道に単独で行かせるような真似はさせられない。
「なら、俺が…。」
「駄目よ、クーガーは見張りがあるでしょ?」
言いかけるクーガーを制し、ぴしゃりと言った。
「だが……。」
「もう、大丈夫だってば。何かあったら大声出すなり、何なりしちゃうから。」
ターナは槍を持ち上げ、矛先のやや下で自分の右肩をポンポンと叩く。
これは最早何を言っても無駄だな、と溜め息をつきながら悟ったクーガーは持っていた槍を手渡した。
「ちゃんと綺麗にしてきてあげるから待っててね。」
「…くれぐれも気を付けてくれ。」
クーガーが強く念を押すように言う。
そんなクーガーに任せといて、と一言返した後ターナは軽い足取りで森の道に入っていく。
飛び出る木々を槍で薙ぎ払いながら、さくさく進んでいくターナ。
やがて、その後ろ姿は暗き道の奥へと消えていった…。
………ターナが川に向かってから1時間程経った。
クーガーは今日の戦闘で使わなかった予備の1本の槍を手にし、切り株の上に陣取り見張りをしていた。
「……遅い…。何かあったんじゃないだろうな…。」
未だ帰ってこないターナに、ざわめく不安を感じたクーガーはふとそこから立ち上がる。
そして、すぐ正面に張ってあるテントに行くと入り口からテント内を覗き込む。
すると、その中でコーマとカイルとモルダの3人が一列になって眠る姿が確認出来た。
「…………。」
そこでクーガーは一番近い入り口側にいたコーマの腹を、息を潜め無言で槍の柄を使って突付く。
何度か突付いた後に、コーマが寝ぼけ眼でむくりと上体を起こす。
「…誰だよ…こんな夜中に……ってクーガーさん?」
ぼんやりと視界に映るクーガーの姿を見たコーマは意外そうな顔で立ち上がった。
「起こしてしまって悪いんだが…少し見張りを代わってくれないか?」
「へ?そりゃまた急な話だな…。何かあったのかい?…………まぁいいけどさ。」
起き抜けのコーマは目を擦り、何だかんだ言いながらもクーガーの申し出を承諾する。
その後、近くに置いてあった短剣を手に持つと颯爽とテントから出てきた。
「ちょうど夜風に当たりたい所だったしな。じゃ、ちゃっちゃと用足してきなよ。」
特に悪びれた様子もなく、さらりと言うコーマ。
「………………。」
何か微妙な勘違いをしているコーマをジロリと一瞥して、クーガーはターナが通っていった道へ向かう。
後に残されたコーマは何故自分が睨まれたのか首を傾げていたが、すぐにどうでもよくなり鼻歌混じりに夜空を眺め始めた。
…漆黒の闇が支配する道を、クーガーはただひたすらに走っている。槍を手に警戒しつつ先へ先へと進んでいく。
さっきも見たように、ターナが邪魔な木々を薙ぎ払っていてくれたお陰でその道は大分通りやすい。
やがて、道の先にキラキラと光るものが見えてくる。
その先にある川の水面が、照らす月光に反射し光を放っていたのだった。
「姫…!」
そう呟くのと同時に森を抜け、素早く付近を見回す。
そこは思いの外、広い場所で辺り一面視界に入りきらない程だった。
中心に位置する川は、さらさらと緩やかに流れている。
しかし…そこでクーガーは衝撃的なものを見る事となってしまう。
そんなクーガーの目に飛び込んできたのは…。
「ふぅ…たまにはこういうのもいいわよね…。」
信じられない事に、それは一糸纏わぬ格好で水浴びをしているターナの姿。
首から肩へ、肩から腰へ結ぶ体のラインは流麗なたおやかさを醸し出す。
そして、薄白い綺麗な素肌に、動きがある度たわわに揺れる豊満な乳房…惜しげもなくその肢体を見せている。
煌めく水飛沫と、月光に曝されその美しさを一層引き立てていた。
「なっ…。」
クーガーは小さく呻くとじりっ、と後ずさる。
すぐさまターナに気付かれないように、横に見えた草むらに隠れた。
草むらを背にして座り込んだクーガーは今のこの状況に困惑する。
「…ど、どういう事だ…。これは…。」
たった今、見たものは見間違う事なくあのターナである。
そのターナの裸体を直に見てしまった事に、言い知れぬ気持ちが込み上げてきた。
と、そこに…。
「……クーガー…。」
不意にターナの口から自分の名前が出てきて、クーガーは思わず身を強ばらせる。
そして、ターナは何処か切なそうな雰囲気で水浴びを続けていた。
両手で水を掬い、それを胸へ持っていき放す。
手が触れた時、乳房がぷるんと揺れ掬った水が流れ落ちる。
「…………私の気持ち…気付いてくれているのかな…。」
「……!?」
続けて、耳を疑いたくなるような発言が聞こえてきた。
(まさか…そんな筈は…姫が……姫が俺を…?)
珍しくクーガーの顔に動揺の色が浮かぶ。
たらりと一筋の汗が流れ、頬を伝って落ちていく。
確かにクーガー自身、ターナへの恋心が全く無かった訳ではない。
だが、自分は裏切りの一兵に過ぎず、おまけにターナは女王だ。
どう考えても、その関係で釣り合うものとは到底思えなかった。
「…姫…。」
何とも形容し難い歯がゆさに身が震え、その顔をしかめる。
っと…ここまで…。
相変わらず中途半端ですみませんm(_ _)m
多分、今回は前回の分より長めになるかもしれない…。
では、続き頑張ります。
UCC様ゲームの二人のEDは男女の仲がよくわからなかったのでこのSSは
とても読み応えがあります。文章が上手くてうらやましいです。
続き楽しみにしています。いつかシレーネさんでも書いて欲しいです。
まさかレッスンの続きが読めるとは!
これでエフラムの経験値がぐーんとUPした訳ですね。
後は家臣の超奥手野郎ですね。
気長に待っておりますので、頑張ってください!!
いつのまにかターナが女王になってる。
Σ(゚д゚)はう…。
すみません、何か今回は誤字がちらほらあったみたいです(汗
指摘があるように女王でなく王女です、はい。
「しかも」が「しかめ」になってたりするし…何やってんだろorz
しっかりせねば…。
では、また昼間にでも…。
まぁ脳内変換してるから気にしないでください
クーガーターナの水攻めプレイ!?の予感(*´Д`)'`ァ'`ァ
UCCタン続き待ってます
こんばんは。
昼間に来ると言いながら晩になってしまいました…ごめんなさいm(_ _)m
とりあえず続き行きますね(汗
(´−`)。oO(「水攻め」が何の事か、ちと分からなかったのは内緒です)
クーガーが神妙な顔つきで悩んでいる一方で、ターナは依然として水浴びをしていた。
「…………。」
一言も喋らず、何度か掬い水を体全体にかけた後…。
ターナは突如として、岸の方へと川の中をかき分け歩いていく。
それから両足を川につけたまま、岸に座り込んだ。
小柄な背中をあの道の方へ向けて、足をゆっくりばたつかせる。
パチャパチャと音を立てると同時に水波が生まれるが、その波紋はすぐに消えていく。
「…やっぱり…私から………でも……ひゃっ!」
ぽつりぽつりと呟くターナは、不意に小さな悲鳴をあげる。
足をばたつかせた際に、飛び散った水飛沫が、上半身にかかったのだった。
ほんの少しの間に肌が乾いていて、水打ちに当たったので敏感になってしまっていた。
「…………。」
ふと、自分の胸を見下ろしたターナはそれをじっと見ている。
そして、何を思ったか乳房を包むかのように両手を添える。
その両手を軽く押すと、乳房が弾みを見せて手を押し返す。
「んっ…。」
ちょっとした刺激があったらしく、ターナは声を漏らした。
再び手を添え、今度は手を広げ乳房を掴み……それから優しく揉んでみる。
「は、ぁっ……んんっ。」
またも刺激があり、今度は確かな快感をターナに与えた。
そのまま揉む手を休める事無く、揉みしだいていく。
瑞々しく張りのある柔らかな乳房が、手の中で次々と形を変える。
「ふっ…あ……くぅ…ぁん…。」
僅かな吐息と共に、ターナは身をよじらせ感じていた。
その時…クーガーは、というと頭を抱え本気で真剣に考え込んでいる最中であった。
当然の事ながら、ターナがしている行為の事など気付く由もない。
戦いでは勇猛果敢な者でも恋沙汰となれば、こうなってしまうのはよくある事である。
胸への愛撫に集中していたターナは暫くしてその手の動きを止める。
しかし、それはほんの少しの間だけだった。
左の手で乳房を弄るのを再開し、右の手は乳房から下へ行き下腹を越えていく。
その手が行き着く先にあるのは……薄っすらと生え揃った陰毛に隠れた自身の秘所。
…くちゅ…。
「ん…あんっ!」
割れ目の入り口を指でなぞった途端に来たのは身を震わせる程の快感。
既に愛液が滲み出ていたそこは、微かに水音を立てる。
思わず仰け反りそうになってしまうが、何とかそれを抑えた。
変わらず左の手で乳房を揉み回しながら、入り口で留まっていた指を先に進める。
「ひ…あぁ…うっ…んっ…。」
そっと指を入れたにも拘わらず、さっきよりも強く感じてしまう。
そして、先程からのその最中ターナの脳裏に思い浮かばれる1人の人物…。
その人物がきっかけとなり、この行為に至ったのだが今も尚それは消える事無く残っている。
「うぅん…んぁ……クー…ガー…。」
寧ろ、ますますその想いは募り増すばかり。
ターナの想い人……他ならぬクーガーその人だった。
口から出る喘ぎに混じり、その名がこぼれる。
どうしようもない切なさと愛しさが、行為の続きを促していく。
「くぅ…あぁっ……んぁ…あぁうぅ…。」
そのまま指の出し入れを始めるとちゅくっ…ちゅくっ、という卑猥な音と共にターナが喘ぐ。
そして、指を入れる時…奥へと進め膣内をまさぐり身悶えた。
みるみる内に愛液が溢れ、ターナの指に纏わりついてくる。
更なる快感を求め、無我夢中で膣内に入れた指をかき回す。
「ひぁぁ…あっ!……んんっ!…ふぁ、あぁっ!」
そんなターナの喘ぎは、段々大きくなっていく。
恐らくはもうすぐ限界が訪れるのだろう…それが近づくにつれてその挙動が激しくなる。
「……!」
突然、クーガーは何やら妙な声を聞き取った。
悩んでいた自分を現実に引き戻したその声は何事かと思いながら、ふとターナの様子をこっそりと伺う。
「!?」
そこに映るは、またしても衝撃的なターナの姿。
しかも、あられもない行為に身を委ね乱れている所だった。
いよいよその困惑振りに拍車をかけ、顔を引きつらせる。
「ちょ、ちょっと待て…。これは…どういう…事だ?」
にわかに信じられない光景を目の当たりにして、クーガーは自分が夢の中にでもいるかのような錯覚を覚える。
そして、ターナはクーガーに見られているとも知らず絶頂を迎えようとしていた。
指を動かす度、体がぴくっと反応を見せ生み出した快感を絶えずターナに与える。
「あ、あっ…んん……だ、だ…めぇ……ひうっ!…く、あ…あぁぁぁぁぁぁ!!」
不意に襲った絶頂の反動に身を奪われ、その全身がびくんびくんと痙攣した後…ゆっくりと倒れ込んだ。
「…はっ…はっ……はぁ…クーガー……わた…私…っ…。」
未だ小刻みに震える体を横向きにし、肩で息をするターナ。
その顔は紅潮していて、瞳は何処か虚ろなものだった。
ドッ、ときた脱力感のせいもあってか体を動かせないまま微動だにせずじっとしていた。
「……………姫……。」
結局、見逃せないままに見てしまったクーガーは酷く罪悪感を感じながら俯く。
だが、ターナは自分への想いであのような行為をしていたという事は確かだ。
紛れもない好意を向けられていたという事実に、その身が武者震いする。
「……馬…鹿な…。しかし…。」
その時、草むらから離れていたクーガーの体が…。
………ガササッ。
「…!しまっ…。」
「!誰っ!?」
何たる事か、草むらに体が触れ茂みを震わせ音が立った。
とっさにターナがすぐ近くにあった自分の上着を羽織り、鋭い声を飛ばした。
……今晩はここまでです。
明日で最後まで行く予定ですので…(汗
ではまた…。
>>114 おつ!いいところで切りますなぁw
かなり続きが待ち遠しい・・・
ちなみに水攻めプレイはそのまんまで
水の中やフロの中などヤることです。
116 :
名無しさん@ピンキー:04/11/28 20:24:08 ID:axSraQop
イイヨ-イイヨ-
激しくGJ!!
続きが楽しみでふ
エロの知識が薄めなUCC氏が、エロ小説そのものは上手い所って
「あんまり経験の無い娘が名器」っぽくてなんかエロい。
…などと思ってしまうエロ脳な俺。
>>117 (*´Д`)'`ァ'`ァ 萌えた
UCC氏明日楽しみにしとります!
超兄貴(1)
・・・・・・女の子の夢・・・・・・
・・・白馬に乗った王子様・・・私だけの、素敵な王子様・・・
王子様は、私を軽々と抱きかかえて、二人だけの世界へと、私を連れていってしまう・・・
私だけの、素敵な、素敵な王子様・・・
年頃の乙女達が、誰でも夢見る、女の子の素敵な夢・・・
ここグラ王国の王女・シーマ姫にとっても、それは例外ではなかった。
いつか、私だけの、素敵な王子様が、私を連れ出して・・・・・・
そして二人は・・・
そう考えるたびに、シーマは思わず頬を赤く染めた。
「シーマ様?」
侍女が怪訝な表情でシーマを見ると、シーマははっと我に返る。
「・・・あっ、・・・ううん、何でもないの。ごめんなさい。」
いつかは私も・・・私だけの・・・王子様と・・・
しかし・・・・・・
超兄貴(2)
「う・・・・・・」
シーマは自分の部屋で鏡を見るたび、思わず顔をしかめてしまう。
私だけの王子様は、私を軽々と抱きかかえて・・・
そんな彼女の夢を打ち砕くかのように、鏡に写る彼女の体は、次第にたくましく成長していった。
別に太っているわけではない。一見すると、抜群のプロポーションに見える。
しかし、彼女の全身は、他の女の子に比べて、一回りも二回りも大きかった。
「・・・そんな・・・」
彼女は願った。もうこれ以上、成長したくない・・・
しかし、そんな願いも空しく・・・
もちろん、軍人としては、これ以上ないほど、恵まれた体格。しかし、その体を鏡で見るたび、彼女は涙した。
「私の・・・王子様は・・・?」
そして、そんな彼女にとって、ショッキングな出来事が起こった。
「マルス王子、入ります。」
この日、シーマはマルス王子に呼ばれて、王子の執務室に来た。
「・・・ああ・・・あん・・・・・・」
部屋の中に響く、どことなくいやらしい女の喘ぎ声・・・正面から膝の裏を抱え上げられたシーダ王女の股間に、マルス王子の腰がぴったりと貼り付いて、激しく振っている・・・
「ああ〜!マルス様〜!いい、いいよお・・・・・・!!!」
マルス王子の首に抱きつきながら、歓喜の悲鳴をあげているシーダ王女・・・
「あ・・・」
次の瞬間、シーマとマルス王子の目が合った。
「ご、ごめんなさい!」
慌てて部屋を飛びだしてドアをバタンと閉める。
マルス王子・・・あんなことを・・・どうしよう・・・まだドキドキしてる・・・
シーマは胸を押さえて、ごくりと息を飲んだ。
あれって・・・昔、城下のお祭りでよく見た、首からお弁当をぶら下げて歩き回ってる・・・売り子さんに似てる・・・
シーダ王女、いいなあ・・・私もあんな風に・・・抱いて欲しいなあ・・・
シーマは軽々と抱き抱えられているシーダ王女を少しうらやましく思った。
超兄貴(3)
「ふう・・・・・・」
マルス王子の用事を何とか済ませたあと、シーマは近くの小川にやってきた。
さらさらと流れる小川のせせらぎの音を聞くと、不思議と心が落ち着いた。
シーマは川辺に腰を下ろして、じっと川面を見つめる・・・
シーダ王女・・・
いいなあ・・・
あんなに軽々と、意中の男性に抱き抱えてもらえて・・・私なんか・・・こんな体の大きさだから・・・
いつしかシーダ王女に嫉妬している自分がいた・・・
もちろん、彼女にも好きな人はいる。とても強くて、頼りになる男性。
しかし、彼女が立ちあがると、彼女の顔は、彼の顔の真正面に来る。
ほとんど同じ身長の彼。もちろん、体は鍛えあげられて強いが、それでも彼女を軽々と持ち上げるのは無理に違いない。
「サムソンがもう少し大きければ・・・いえ、それより、私がもう少し・・・小さければ・・・・・・」
叶わぬ願いに、シーマは思わず涙する。
軍人として申し分ない、恵まれた体格が、今日は恨めしく思えた。
「シーマ王女。」
不意に後ろから呼ばれて、シーマは後ろを向いた。そこにいたのは、シーダ王女。
「あ・・・・・・。」
先ほどのことが、脳裏をよぎって、思わず赤面してしまうシーマ。
「さっきはごめんなさい。部屋に二人きりでいて、ちょっとエッチな気分になっちゃって。あなたも呼ばれていたのに・・・」
ほんのり頬を赤く染めるシーダとシーマ。シーマは何とか言葉を返した。
「い、いえ、お構いなく・・・ふう・・・」
「シーマ王女?」
超兄貴(4)
シーマは羨やましそうな目でシーダ王女を見る。体格のせいで、彼女のほうが年上に見られがちだが、実は同い年。
「少し・・・あなたに嫉妬してしまいます・・・」
「えっ?」
シーダはシーマの口からでた言葉に驚いた。
「まさか・・・シーマ王女も、マルス様のことを・・・?」
「い、いえ・・・そうじゃなくて・・・実は・・・」
なぜかシーダ王女には、何でも話せそうな気がする。もっとも、これは彼女だけの感想ではない。
他の軍のメンバーも、彼女にだけは、心を開ける・・・そんな雰囲気が、シーダ王女にはあった。
「・・・そうだったんだ・・・でも、私は、シーマ王女がうらやましいな。」
「シーダ王女?」
「だって・・・、それぐらい強いと、いつでもマルス様を守れるもの。」
シーマはじっとシーダを見た。自分とは比べものにならないくらい、細く華奢な体・・・。
「ふう・・・結局、お互いにないものねだりなのですね・・・」
「そうみたいね・・・」
二人は並んで腰を下ろし、ふうっとため息をついた。
すいません、今日はここまで。
乙カレー
体格に悩むシーマイイ!そこからサムソン×シーマの絡みは
どうなるか楽しみだw
こんにちは。
一応予定通り、今日で最後まで行けそうです。
今はまだ考えている途中なのですけど。
>ダミアン氏
乙です。
申し訳ない事にキャラが分からないのですが話の流れはけっこう好きですよ。
僅かに嫉妬があり、その対象もあった…と。
意外によくある事かもしれませんよね。
これからどうなるのか気になります(^_^;)
続き頑張って下さい。
そういえばまた何故か萌えられてますね。
私的には普通に振る舞っているつもりなのですけど、どうもそうじゃないようで…(汗
とりあえず皆さんの応援を糧に頑張らせてもらいます。
こんばんは。
今から最後まで書かせてもらいます。
時間がかかるかと思われますが長い目で見て下さると幸いです。
では、行きますね。
しかし、まだ脱力感が抜けていない為に羽織るのが精一杯でその場からは動けない。
エフラムが言っていたように賊が潜んでいたか…動物か何かがいたのか…。
いずれにしても今の状況は危ういものである事は確かだった。
「…………。」
ターナは音がした方をじっと睨んでいたが、ここでまた違う考えが頭の中をよぎった。
それは……仲間の内の誰か、という事。
その場合、考えられるのは夜の散歩か見張り当番の散策くらいだろう。
「………見張り…?」
次の瞬間、ターナの思考が停止した。
顔がさっきの行為時よりも赤く染まり、急激に心臓の鼓動が高鳴っていく。
「…あ……あぁ………まさか…で、でも…そんな訳…ないよね…。」
信じたくないその可能性に、ターナは震える身を止める事が出来ない。
もし、その通りならば…自分がしていた行為を見られていたという事に成りうる。
当然だが、人に見られれば恥ずかしい事である。ましてや想い人だったとしたら、それの比ではない。
「……ちっ…。」
クーガーは、あやの悪さに不運を感じながら舌打ちを漏らす。
が、態度ではそうしているものの……その内では既に覚悟を決めていたのだった。
固く拳を握り、深呼吸をして気合いを入れるような仕草をする。
そして、それぞれの思惑が飛び交う中で動いたのは………。
穏やかに流れる風が、幾つもの木々の葉を吹き鳴らす。
ざわざわと音が立ち、それは今まさに立ち上がらんとするクーガーの心境を現しているかのようだった。
一時の思案の後、すっと立ち上がり草むらから歩み出る…。
「……!!」
ターナは驚愕の表情で、視界に映った人物を見た。
そこに出てきたのは自分の考え通り………見張りをしていたであろうクーガーだった。
「ひっ………あ……。」
声にならない声を上げ、ターナが首をふるふると弱く振る。
あの可能性が的中してしまった事と、行為を見られていたのか?という思いに壮絶な恥辱に襲われる。
「姫…。」
クーガーはちらりとターナを見てから、ふいっと後ろを向いた。
そして、静かに口を開く。
「悪かった……俺は…今まで姫の気持ちを分かってやれなかった。」
「……え…。」
突如、目の前のクーガーが発した一言で意外な事に思わず恥辱に歪んだ顔が緩和する。
クーガーはそんなターナに構わず、言葉を続けていく。
「…姫と俺とでは地位や立場が違う…。そう思ってはいたが、そんなものは大した問題じゃなかった。」
話すクーガーの顔はターナからは見えない。
彼が今、どんな表情でこれを続けているのか。
押し黙るターナはクーガーの背を見据えながら話を聞く。
「……………。」
「こういう時にどう言えばいいのか分からないんだが…。」
クーガーは、頭を一掻きして…。
「だから、単刀直入に言う。……俺は姫の事が好きだ。」
「……………!」
「…俺と姫の間に何があろうと、覆してみせるつもりだ。他のどんな者よりも……愛おしく思える…姫をな。」
ターナはクーガーの突然の告白に、胸が締め付けられるような思いだった。
脱力感がすっかり抜けた体を動かし、ふらっと立ち上がる。
そして、ゆっくりとゆっくりとクーガーの方へ歩いていく。
勿論、クーガーはそれに気付いてはいなかった。
「今、俺の中にあるのは姫への想いと…姫を守ってやりた…!?」
不意に、背中に何か柔らかな感触が生まれる。
後ろから白いほっそりとした腕が回され、そのまま自分の体を抱き締めてきた。
「……気付いてくれるの…遅いんだから…。………でも……嬉しい……。」
「ひ、姫…。」
ターナがいきなり抱きついてきた事に驚きながらも、何とか声を出す。
接近されている事に気付かぬ程に、熱く語っていたようだ。
「…クーガー……私も…あなたの事が好きだったの…。そう…あなたと一緒に組んで戦う前から……。」
そう言ってターナは、クーガーの体から少し離れる。
自由になったクーガーが振り返ってみると、そこには両手を後ろに回し顔を上げてこちらを見るターナが。
「あなたを想うと…凄く切なくて…それでいて悲しい…。この想いが伝わる事を期待して私が頑張ってきたの…。」
その瞳は潤んでおり、頬には一筋の涙が流れた跡が残っていた。
羽織っただけの上着の胸辺りからは、乳房が見え隠れしているのが分かる。
そして、ターナは静かに瞳を閉じるとそっと顎を突き出した。
「…………。」
クーガーは右の手を伸ばすとターナの髪を優しく撫で上げてやる。
それから両肩を掴んで、抱き寄せた後………自分とターナの唇を重ねた。
「…クー…んっ……。」
唇は塞がれ、小さく声が漏れる。
無意識にターナの口が緩く開き始め、クーガーの舌が緩んだターナの唇の間に潜り込む。
すぐにその舌先がターナの舌を捉え、つんつんと突付く。
ターナはそれに一瞬だけ怯みはしたものの、遠慮がちに自分の舌先で受け入れる。
「ん……んん……。」
口内で2人の舌が絡み、滑らかな感触を持って擦れ合う。
それはまるで輪舞を踊っているような…。
突付き絡んで離れてまた突付き…繰り返しであったがそれに夢中だった。
やがて、離れる2人の唇を輝く真珠の首飾りのように光の糸が連なり消えた。
「ん……は…はぁ…。」
ターナは体を少し震わせながら、熱い吐息を漏らしていた。
「…姫……いいか?」
そして、クーガーの問いに無言でこくりと頷く。
それを確認してから、ターナを草むらにゆっくりと寝かせる。
次に、上着に手をかけ脱がせた。
同時に露になった乳房が、震えを見せ控えめに揺れる。
「……優しく……お願い…。」
「任せてくれ、姫…。」
そう言ってクーガーは、晒された乳房に手を近付けると上から押さえるようにして掴む。
「あっ…う…んっ…。」
ターナの乳房の柔らかさに驚きながらも、その手は止まらず今度は揉んでみる。
更にその柔らかさを体感する事になり、手に伝わる感触が何とも言えなかった。
何度も指の力を強めたり弱めたりしながら、その感触を楽しむ。
「あ、あっ…う…っく……はぁん…。」
クーガーにされるがまま、ターナが時折り小さく喘ぐ。
そんな中ふと、乳房の先に盛り上がる乳首が人差し指に触れる。
つつ、と手をずらし上げ乳首を指の腹でするすると転がしたり軽く押し込んだりした。
「ん……ふ、あぁ…はぁ…あ、んっ。」
心なしか、ターナの息遣いが荒くなったようだ。
それに構わず、またも人差し指で乳首をコリコリと弄ってみるとピクッと反応する。
乳房を揉む指の力を段々と強めていくと、じわりじわりと乳首が硬くなっていった。
乳首が転がされる刺激が与えられる度にその硬さは増し、より刺激を求めるかのように先端を尖らせるのであった。
自分の愛撫でターナが感じているのを見て、クーガーは安心しながら続ける。
乳房への愛撫を維持し、自身の上体を下にしていく。
そこで見えたのは先の行為でそのままだった秘所。
愛液が滴り、地面にほんの小さな水たまりを作っていた。
「…………。」
クーガーは秘所に顔を近付けると、むわっとした熱気を感じた。
その割れ目は僅かにひくついていて、いやらしく誘っている。
そして、ふらりと誘われ舌先で割れ目の入り口を舐め上げてみた。
「ひゃあん!」
途端に、ターナが全身を震わせて大きく喘いだ。
それは自分の指で弄っていた時とは全く違う快感だった。
すみませんが、少々お待ち下さい…。
「…そんな所……舐めちゃ…恥ずかしい……。」
ターナが頬まで真っ赤にして、か細い声で訴える。
だが、クーガーはさして気にせず再び舌先を割れ目に向かわせる。
と、そこで割れ目の上部辺りにぷっくりとし突起を見つけた。
迷わずその突起を上下して舐める。
「あっ!あぁっ!んっ!ひぅっ!」
一番敏感な場所である陰核を舐められ身悶える。
少しの間そこを舐めていると、どんどん愛液が溢れ出てくる。
その都度、背筋がぞくぞくとする程の快感が襲いターナは声が出るのを抑えられない。
「うっ、うぅん!…あぁぁ…は…あぅっ!」
尚も喘ぐターナに、次なる刺激が来た。
クーガーの唇が割れ目に吸い付き、その舌が膣内に進入してきたのだった。
膣内で舌を転がし、辺りを舐め回す。
熱を持った愛液がクーガーの舌にトロトロと絡む。
「や…ぁ…あぁ!ひぁっ!はっ…ぁん!」
絶えず快感を与えられ、息つく間もなく声を出すだけだった。
暫く、ターナの割れ目と乳房を同時に責めていたが…。
ふとしてクーガーがそこから唇を離し、時を同じくして愛撫の手も止める。
「ふっ…あ、ん……ぅ…クーガー…?」
「姫…そろそろ、いいな…?」
ターナの具合を見て頃合いと感じ取ったか、そう伝えた。
それを聞いてターナはもじもじとしながら、ぼそっと告げる。
「………うん……いい、よ……。」
返してくる言葉を聞いた後に、クーガーはおもむろにズボンのジッパーを下ろし自身のモノを取り出した。
既に充血して勃起していたモノは、猛々しく震えている。
「………。」
それを見たターナは思わず息を呑んだ。
目の前に見える、天を向きそそり立つクーガーのモノ。
これが今から………などと考えた時、じゅん…と秘所が濡れていくのが分かった。
「行くぞ…出来るだけ優しくするからな…。」
「……クーガー……来て…。」
そう言われ、モノを割れ目にあてがって……ゆっくりと押し込む。
割れ目の入り口を押し広げ、その先端から沈んでいく。
膣内の柔らかな肉がモノを包み込み、それを迎える。
「ふあぁぁっ!」
「…くっ…。」
ターナとクーガーは、挿入時の刺激でそれぞれが声を上げる。
最もクーガーは低く唸っただけだったが、ターナの声は明らかな喘ぎであった。
ずぷぷっ…と奥へ進んでいくモノが生む強い脈動に、更なる快感を感じる。
「ひあぁ…す…ごい……はぅ、んっ…あぁっ!」
熱い感触がモノに絡みついて中々離さない。
愛液が潤滑油代わりとなり、ターナへの痛みは殆ど無かった。
そして、モノがまた先へ行きかけた時クーガーは何か突っかかるものを感じた。
「んっ?」
だが、勢いに乗っていたのでそのまま押していこうとする。
少しだけ腰に力を入れると、いとも簡単に進んだ。
「ひぃっ!あ…あぁ……うぁっ、うっ…んん…。」
一際大きく、悲鳴にも近い喘ぎ声を上げるターナ。
そこから一気に突き進んだモノが膣内の最奥に到達した。
「姫の中は…暖かいんだな…。」
「うっ…あ、ふぅ……や、そんな……は…ぁっ…。」
恥ずかしくて反論しようとするが、上手く言葉にならない。
体の中心から全身を貫く電気のような快感が、ターナの体を支配していた。
挿入した時と同じようにゆっくりと腰を引いていき、モノが出ていく。
半分程出た所で、再び力強く押し入れる。
「あぁぁお…ひぅっ!いっ、あぅっ…くぁぁ……はぁぁん!」
そして、また出していき飛び散る愛液が2人の体に付く。
膣内でじゅっぷ、じゅっぷ…という卑猥な音と共にピストン運動をする。
その度に、ターナが身をくねらせ悶え感じていた。
「ふぁ…あっ、ひぃん…んっ…あぁぁっ!」
夥しい量の愛液が、結合した部分から漏れている。
それに混じってピンク色の液体もあったが、気付かれる事無く流れていった。
運動が続いていく中、膣内の締め付けが強くなっていきクーガーのモノをしっかりと捉える。
「くぅ…何だ…急に締められ…。」
クーガーは動きを止めず小さく呻いた。
しかし、それに負けまいと腰の動きを速めていく。
「はぅ…あぁっ!…うぁ…あっ、あっ、あぁっ!」
強まる快感、迸る汗、尚も紅潮する顔…ターナはますますその行為に溺れていっている。
それはクーガーも同じで、その膣内の気持ち良さに酔いしれていた。
「う……むぅ…。」
「あ、うぁん!はぅ…ひっ、い…ぁ…うぁっ!はぁあぁっ!」
ターナは変わらず喘ぎ続け、快楽の虜と化している。
終わりが無く、永遠に続くかと思われるそれも長くはもたない。
やがて、2人に絶頂という名の限界が訪れようとしていた。
「くっ……出る…か…。」
「ひぁん!…はっ、あっ……いっ…しょ…に…ふぁ、うぁんっ!」
絶頂の時に向かって、今までより強く速く腰を打ちつける。
それは途轍もない快感を生み、クライマックスに相応しいものとなった。
「ひぃっ…あぁぁっ!そん……な…あっ、くぅ!…っあん!」
自分の膣内を暴れるモノに翻弄され、激しく乱れていく。
そして、体の中で込み上げてくる熱い何ぎそれに拍車をかけた。
「ふ、あ、あっ…うっ……くぅ…だ、め……もう…はぁぁぁぁん!」
「これ…までか…。で…出るっ…!」
そう声を出した2人は、押し寄せた高揚感と脱力感にその身を浮かした。
これまで受けた快感とは全然比べ物にならない…。
それが全身の隅から隅まで轟き、最後の時を迎える。
「あっ…あぁ!ひ、あうっ…!ク、クー……はぁうっ!…あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「うっ、くぅっ!…姫…!」
クーガーはターナの膣内に精を思い切り放った。
ドクドクと勢いよくその中に溢れていき、白濁で満たしていく。
「は…ぁ……ふぁ…ん……クー…ガー……大…好き…。」
それを感じつつターナは恍惚の表情で呟くと、クーガーに抱かれ意識が遠のいていった…。
……………翌朝、2人は何事も無かったかのようにテントの前で話をしていた。
あの後、意識を失ったターナに戸惑ったクーガーは慌てながら事後処理を済ませ今に至る。
服を着せたり、槍や道具なんかを集めたりと色々大変ではあったが…。
「そういえば、槍ちゃんと洗っておいたんだけど…どうだった?」
「あぁ、見違えるくらい綺麗になっていた。ありがとうな、姫。」
「そう?そう言ってもらえると嬉しい!」
ターナは心から嬉しかったのか、極上の笑顔を見せていた。
その笑顔を見て、クーガーも僅かに顔に笑みを浮かべる。
と、そこで突如ターナが険しい表情になり耳元で囁く。
「…私が1人でしていた事を覗いていた事については……後でしーっかりと埋め合わせしてもらうわね。」
それを聞いてギクリとするクーガー。
しかし、こればかりはどうしようもない…自分が悪いのだから。
「ほう…何を覗いただと?」
不意に何処かからか誰かの声がした。
クーガーとターナが顔を上げると………そこにはターナの兄であるヒーニアスがいた。
ヒーニアスはすぐにでも弓を構えられる状態で、こちらを睨んでいる。
「今、確かに聞こえたのだが……クーガー…貴様、私の妹に何かしたのではあるまいな?」
「い、いや…俺は何もしてないんだが…。」
「ふん…とりあえず、話を聞いてやろう。来い。」
そう言うとヒーニアスはクーガーの首根っこを掴むと、妙に強い力で強引に引っ張っていった。
「あっ!…お兄様ってば!」
ターナは兄に連れて行かれるクーガーを追い、走り出す。
明るい朝の陽射しが差し込む中、ターナの声が清々しいくらいによく響いた…。
……余談ではあるが、クーガーは終戦後に忽然と姿を消す。
その原因はターナの事でヒーニアスと大きな一悶着があったとか無かったとか…。
最後にクーガーの姿を見たというフレリアの伝令兵が言うには「殺される…。」とか洩らしていたらしい…。
終
…やはり前のより長かった…(´<_`;)
またもや長々とご付き合いありがとうございました。
Z。
しかし前スレ、嫌な埋められ方だったな・・・
お疲れさまです。
ターナがなんか名器っぽいですね。
そして兄貴は覆せなかったクーガーw
……しかし、やっぱり身分違いは萌えるな。
>UCC氏
もしかして、考えながら貼ってるのか?だとしたらすげえわw
乙!UCC氏!
最後にワロタ
おはようございます。
よく見たら今回はエロの方が多めでした。
まぁ皆さんに楽しんでもらえればそれでけっこうなのですけども。
それと…確かに私は考えながら書いている事が多いです。
そのせいもあってかとろい面があるので遅筆気味になりがちなのがネックですかね(汗
今回のは…青姦、という事になるんでしょうね。
次はもしかしたら強姦物を書くかもしれません。
…では、失礼します。
所詮身分違いは結ばれない運命なのか……w UCC氏GJ!!
二人のどこか幼い感じにすごく萌えました。ゴカーンは誰になるんでしょうか……も、もしやヴァ(ry
>>前スレダミアン氏
>「罪」というタイトルの意味
10歳以上での混浴が東京都の条例に違反しているから
うわなにをするやめあwせdrftgyじくりんでlp
>>143 実は、3人娘がやった技は、ある別のゲームに出てきた、魔物を魅了する合体技なのでつ。
まず舞耶姉さんがミニスカをちらり、2番目にリサが前屈み、そして最後にゆきの姐さんが両手を頭の後ろで組んで
胸を突き出す・・・「わ・・・私たち・・・た・・・食べごろよ〜」
で、3人で「うっふ〜んv」とやるわけでつ。
それで、そのゲームのタイトルが、ペルソナ2『罪』・・・うわなにをするやめsであをchyかqcdxzヴぁねっさlpgj
「誰も気づいて指摘してくれないからばらしちゃいますけど」ってやつだな。
うはっ!
ダミアン氏萌えハァハァ
あとは
>>886氏とダミアン氏の続きだけだな
降臨待ち
今更ながらUCC氏GJ!!
やっぱりターナは萌える(*´Д`)ハァハァ
つかパソ逝ってる内にこんなに進んでたなんてなぁ・・・意外だったよ。
こんばんは。
ペルソナ2……さっぱり分かりませんでした(汗
確かアトラスのでしたっけ?女神転生絡みの…。
次のネタ、テーマはいいんですけどキャラが中々決まらない…。
名前が挙がっているヴァネッサだと…相手はモルダ、フォルデ、ヒーニアスですか。
どうしたものやらか…。
こちらは余談ですが…。
過去のFEもしてみようという訳で昨日、トラキア776を買ってきましたが……難しいものですね(汗
>152
モ、モルダはちょっと…怖い物見たさで気にはなるけどw
私はヴァネッサならヒーニアスがいいなー
フォルデも良いけど、ヒーニアスの方が予想できないから読んでみたい。
トラキア…聖戦がFE初体験の自分には、
絶壁のような越えられない壁を感じた。
キャラ萌えだけでは進めなかった。
UCC氏、何か萌えたら一筆きぼん。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 モルダ! モルダ!
( ⊂彡
| |
し ⌒J
ト、トラキア難しい…。
それだけ携帯機のがぬるかったという事かorz
先に聖戦の系譜しようかな…(汗
例えばモルダが相手だとこんな感じでしょうか?
………不意に両手両足を縛られたヴァネッサが無理矢理起こされる。
そして、その眼前には全裸のモルダが怪しい笑みを浮かべて立っていた。
「ふむ…お前で快楽の再現といきましょうかな。」
「…モ、モル…むぐぅ!?」
言いかけたヴァネッサの口にモルダがモノを強引にねじ込む。
呻き声と共にモノをくわえ込むヴァネッサ。
すぐに勃起したそれが口内でゴッシュ、ゴッシュとしごきたてられる。
「んぐぅ…むっ…んぅ…ふっ、ぐぅ…。」
「ふふふ…どうですかな…?わしの味は?」
……何か自分で書いてて微妙な気分になりましたw
さて…誰にしようかな…。
この迷い時というのも書く楽しみの1つでもあるけど…。
>156
トラナナは難しいですよね。
盗賊の体格さえ上げればこっちのものとはいえ、
序盤が特に辛い。
個人的に、ライブの失敗があるのがすごく嫌でした。
あといらん時に限って発生する再行動とか。
こんなに難しいのに聖戦の一地方の戦いだなんて……。
すごいなー、モルダがちゃんとエロい。
>156
UCCはSFCのFE未プレイなの?
トラキアやるなら聖戦を先にやった方がいいよ
ストーリーがつながってるし
トラキアの恐怖の難易度への肩ならしにもなる
かもしれない
確かにトラ7よか、聖戦先にプレイした方がいいかも。
ちらっと出てくるユリアが可愛いらしい、っつー噂で
その餌に釣られて、挫折しそうになってもプレイ続行できた。
ユリアに逢う頃は、ゲームとして好きになってたけどね。
160 :
花泉の亜茶:04/12/02 09:35:27 ID:PsQVKq8w
>156
トラ7はハードモード抜きだと、いっちゃんムズイからねぇ。そして中古価格も一番タケエ・・・
挫折はしなかったけど、苦しかったのは確かだのう。
外伝以降、携帯のしか書いてないから、SFCの方も書かんとイカンかもな、ワシ。
でも、二ヶ月してもSS書き終えれない状態で、今年中にSS投下出来るかしらん?
と、こんな事書いているけど、今は発売から**日たって、未だクリアしていないTSを遊んでる。
とにかく、どんなもんでもいいから書いて 状態 スランプ∞ から立ち直らんとな。
しかし、岩手はシバレテきたよ。北海道のダミアン氏は大丈夫ですか?
皆、風邪には気をつけような。
馬鹿は風ひかねぇぜ
ドラクエってクリアするのどれくらいかかるの?
「ふむ…お前で快楽の再現といきましょうかな。」
↑何かワロタw
モルダ恐るべし、か?
トラナナも聖戦もやったけど良かったなぁ
やっぱトラナナは難易度アホだったけど
っていうかリアルタイムで風邪ひいてたりする
皆マジ気をつけて・・・w
164 :
886:04/12/02 14:15:06 ID:bbalE8D4
どうもこんにちは。
てゆーか最近顔見せてなくてすいません。
なにかと学校の方が忙しい時期なので、なかなか執筆活動に専念できないので・・・。
夜中にずっとDQ8プレイしてるせいでもありますが(死
とりあえずpart2後半部分が完成したのでUPします。
165 :
886:04/12/02 14:15:27 ID:bbalE8D4
_____数日後の夜
「エフラム」
そう呼ばれた青年は、突然背後から声をかれられた。
振り向くと、そこには彼の父親である国王ファードの姿があった。
「なんでしょうか? 父上」
「いや、お前に聞きたい事があってな・・・・・」
国王は真剣な表情を顔に浮かべて、深刻そうな面持ちで質問をしてきた。
「どうかしましたか? そんな真剣な表情で・・・」
「・・・実は、エイリークの事についてなのだが・・・・」
「妹が、どうかしましたか?」
「・・・・いや、最近あやつの態度が変ではないか? と思ったものでな・・・・」
「・・・・」
_____確かにそうだ。
最近の彼女の態度は以前と比べても明らかにおかしい。
彼女はその事を隠しているようなので周囲の者はその事に気付く事はあまりないようなのだが、
そこは彼女の事を良く知る家族だからなのか、二人とも異変に気がついているのだ。
その疑問については、エフラム自身も抱いている。
_____現に彼は、数日前に彼女から凄まじい左ストレートを喰らっているのだ。
以前の彼女の行動を知る者ならば、あの彼女がそのような暴力を振るう事自体考えられない。
彼の左頬には、今だその時の痣が残っている。
「・・・実は、私も父上と同じ疑問を抱いていまして・・・・・」
「お前もか・・・、何か心当たりは?」
「いえ、それが全く・・・・」
「そうか・・・・、分かった」
国王は少し俯き怪訝そうな表情を浮かべた。
その表情から、彼もまた彼女の異変の理由が分からないという事が容易に想像できる。
166 :
886:04/12/02 14:16:23 ID:bbalE8D4
「・・・・・そういえば父上、私からも一つ聞きたい事が」
「・・何だ?」
青年はそう言うと、以前に抱いていたもう一つの疑問をぶつけてみる事にした。
「以前、父上は私に無くした本を探すように命じられましたが・・・・あれは何の本なのですか?」
「!! い、いや・・・、な、何でもないのだ。あまり大したものでは・・・」
「・・・・その表情を見れば大した物であるという事は私にも分かります。父上、一体・・・・」
「・・・エフラム」
「・・・!?」
_____一瞬で、辺りの空気が尋常でないものに変わる。
彼の国王としての威厳が放つものなのか、周囲が只ならぬ雰囲気を保つ空間へと変貌する。
その無言の重圧の前に、流石のエフラムも背筋に悪寒が通り過ぎていくのを感じた。
彼の表情は王としての風格を保ち、かつ心の弱い者ならひと睨みで震え上がらせる程に険しかった。
「これは王としての命令だ。この事を口外すれば、いかにお前とてただでは済まされぬ。ルネスの国の
評判を落とすほどのな。それほど迄に重要な物なのだ。」
「はっ・・・」
「それほどの物だ。お前にもこの事については詳しく話す事は出来ん。分かったな」
「はい・・・・」
そうだった。この目の前にいる人物は一国の王なのだ。多くの民を思い、それに答え、豊かな生活を
大勢の人々に提供しなければいけない立場の人間。そんな人物の思考など、一兵としての人生を
懇願する自分の頭では理解出来よう筈もない。きっと普通の人物には理解できない、崇高かつ
賢明な、途方も無い考えがあるのだろう。恐らくそうに違いない。今は自分は深く考えるべきでも、
追求するべきでもない。彼はそう自分に言い聞かせた。
167 :
886:04/12/02 14:16:54 ID:bbalE8D4
「分かりました。・・・・・で、肝心の本は見つかったのですか?」
「・・・・あ、ああ・・・。それは大丈夫だ。問題は無い」
「・・・という事は、見つかったのですか?」
「いや・・・、それとは少々異なるが・・・・」
「?」
彼の言葉の意味が解からず、青年は首を傾げて怪訝そうに首を傾げた。
「と、とにかくこの件に関してはもうお前が関与する必要は無くなった。それだけは保証しよう」
「・・・・わかりました。では私からもこれ以上追求はしません。申し訳ありませんでした。」
「う・・、うむ・・・・」
国王の表情が一瞬、ほっと安堵の色を見せた。
だが、頭を下げて会釈している彼にはそれを知る術は無かった。
「では父上、先程のエイリークの件に関してですが、私から直接聞いてみる事にします」
「そうか、では頼むぞ。私も実の娘の様子が変だと聞いて黙ってはおれんしな。何か分かったら、
すぐ私に言え」
「はっ、それでは・・・・」
そう言って、青年はその場を離れた。
その場に残された国王はただ一人、微かに嬉しそうな表情に変わる。
「ふぅ、これであやつに暴かれずに済んだか。あんな物を私が毎晩読んでいると知れたら一大事
だからな・・・・」
そう言うと彼の表情は、いゆわる『エロ親父』のそれへと変わっていた。
はっきり言ってそこには国王としての威厳は微塵も感じられない。
「さて、前回はうっかり無くしてしまったが、今回買ってきた『美乳美少女クラブ』。どのような内容
なのか想像すると、今からでも興奮してしまうわい・・・・」
こんな発言をしている所を誰かに見られたりでもしたら、間違いなく国王として失格だと罵られるだろう。
だが幸いにも、周囲にその声を聞くものは誰もいなかった。
「さて、それでは私の寝室でじっくり内容を確認する事にするか・・・・」
そういうと彼は、軽い足取りでスキップをしながら自らの部屋へと姿を消した。
168 :
886:04/12/02 14:17:24 ID:bbalE8D4
_____一方その頃
「はぁ〜・・・・」
部屋の中で一人悩んでいる少女。王女エイリークだ。
彼女は深刻そうな表情で、自らの悩みを誰にも打ち明けられずにいた。
「どうしてこんな事になったのでしょうか・・・・」
今の、私の現状。
私は双子の兄である王子エフラムにすっかり惚れてしまっているという事だ。
その原因となったのはあの日、私の部屋に置いてあった不信な本。
そこに描かれていた猥褻で卑猥な内容。その内容にすっかり興味を抱いてしまった事。
自らの手で思わず股間に手を触れて愛撫してしまい、快楽を感じてしまったこと。
・・・・そして、その最中に兄の事を思い浮かべてしまった事だ。
「今思い起こせば、それが一番の原因なんですね・・・・」
あの瞬間。兄の顔を頭の中で思い浮かべた瞬間。
自らの手で愛撫を行い、淫らな本を読みながら、感じてる最中に想い描いてしまった瞬間。
全身が痺れ、痙攣し、私の身体を女の貌へと変貌させた瞬間。
_____一番、気持ちよかった。
それ以来というもの、周囲の目を気にしながら自慰行為を頻繁に繰り返すようになり、
その度に双子の兄の姿を思い浮かべては欲情していたのである。
元々、自慰行為というのは意中の異性を想ってするものらしいが、それをよりによって実の兄を・・・。
しかもその後、その兄が自分の身体を弄り、苛め、辱めて、快楽を私の身体から引き出そうと運動を
続ける。そんな妄想を繰り返しては、自ら自身を慰めていたのである。
完全に狂っているとしか言えない。そんな事想像して欲情していたなんて・・・・。
当然のことながらこんな事を他人に相談出来る訳も無く、現在に至っているのである。
「はあぁ〜・・・・・・っ」
再び、私は深く溜息を吐いた。
169 :
886:04/12/02 14:17:59 ID:bbalE8D4
「・・・・・元はといえば、この本があんな所に有るから・・・」
そう言うと私は、側に置いてあった本に手を伸ばした。
例のいやらしい内容の載せてある本。私が変わってしまった原因の一つ。
「・・・・・」
私はその本の表紙を見た。無地の白い本。
どうしてこんな所にあったのか? それ以前に何故表紙に何も描かれていないのか?
内容を知らない人が間違って読んだりしたらどうする気だろうか? いや、表紙はどうでもいい。
問題なのは、何故私はこの本の内容に魅入ってしまったのだろうか?
あの時の私は異性に対しての興味は薄く、そういった知識など殆ど無かった。
そんな私が何故? いや、何も知らなかったからこそ興味を抱いたという事もある。
なにより問題なのは、どうして私はあの時股間を愛撫なんてしたのだろうか?
それまで一度も自慰などしたことも無かったのに。恐らく無意識のうちにとった行動かもしれない。
いや、そうではない。この本に描かれていたからだ。それがいけない。だから私は自慰行為を覚えて
しまったのだ。しかし、分からないのは何故兄の顔を思い浮かべたのか?
その瞬間に気持ちよくなってしまったのか? 私が兄の事をそういった目で見ていたという事だろうか?
それは有り得ない。実際私はそんな事思った事など一度も無い。
ならば、どうして_____
「・・・・・」
いや、いけない事では無いのかもしれない。実際、子孫を後の世代に残すという事はそういう事を
しないといけないからである。それくらいの知識は最初から備わっている。
という事は父上も昔、今は亡き母上とそういう事をしていたのか? あの父上が?
そして私も兄上もいつかはそういう事をしなければならないのか? いや、王族の子供が生まれなければ
誰に王位を継がせるかで問題になるだろうから、やはりしなくてはいけないのだろう。
でも、恋愛の対象となる相手もいないのに、そんな事をしてもいいものなのだろうか?
_____考えれば考えるほど判らない。何がいけない事なのかも判らない。
私には頭の中で繰り広げられている数々の思考を整理する事は出来なかった。
170 :
886:04/12/02 14:18:41 ID:bbalE8D4
「・・・・・」
沈黙。部屋の中に漂った沈黙。
あまりにも静か過ぎる静寂は、私の鼓膜を突付いてくる。
「・・・・・」
思考。私の頭の中を過ぎていく思考。
思考が過ぎていった後の頭の中は、砂漠のど真ん中に放り出されたかの如く乾いていく。
私の乾いた思考はそれを潤そうと、再びあの快感を求める。
最近の私は、何もやる事が無くなると自然と自慰行為をする事が多くなっているのだ。
「・・・・」
私はそっと、秘唇に指を触れた。
_____ピクン
身体が反応をする。やっぱり気持ちいい。
いつも感じている、一度覚えてしまったら止められなくなるほどの、極上の快感。
私は布の上から指を宛がい、筋に沿って痴丘を撫でた。
「はぁ・・・・・っ、ぅん・・・」
喘ぎ声が口から漏れる。
どんなに我慢して声を出さないようにしても、絶対に我慢できない。
あまりにも我慢しすぎて、唇を切ってしまった事もある。
「ん・・・・、んん・・・、ぁん・・・・・・」
私は声を出来る限り押し殺して、しかし我慢はしないように自慰を行った。
部屋のベッドの上に身体を預けると、左腕が身体の下に来るように横を向いた状態で寝転がった。
私の右手は、相変わらず愛撫を続けている。
「・・・っ、ふっ、ん、んん〜・・・・・っ、あぁ・・・・」
私の目の前に転がっている本。淫らな肉体関係を描いた本。
これが誰の物かは未だ分かっていない。誰のものだっていい。気持ちよくなれればいい。
私の中にあった思考は全て吹き飛び、回路は快楽のみを求めようとするそれへと変わっていた。
171 :
886:04/12/02 14:19:06 ID:bbalE8D4
「んぁ・・・・、あぁ・・・・、兄上・・・・・」
思わず口にしたその言葉。
口に出さなければ良かったかもしれない。口に出さずには快楽を得られない。
頭の中に思い描かなければ良かったかもしれない。異性を想わなければ気持ちよくなれない。
私の身体は我慢が出来なくなり、股間を覆う布地を脱ぎ捨てた。
「んはっ・・・・、もぅ・・・・・、・・・こんなに・・・、濡れてる・・・・」
秘所に指が触れた。
いやらしい水の音を立てて、指が膣の中へと潜り込みたくて疼いている。
柔らかい。このまま力を込めれば、私の膣はあっさりと飲み込んでしまうだろう。
はしたない指の動き。私の指ではないかのよう。
「んん・・・・っ、ぅん、ふぁああぁぁぁ・・・・・!」
私の陰唇は、私の指を受け入れる。
淫壁に挟まれて、締め付けられて、奥へと取り込もうとするかのような動き。
淫猥な音を立てて、いやらしい運動を繰り返して、精力を搾り取ろうとするような秘唇。
これは私の身体の一部分などではない、尿を排泄するしか役目の無い部分だ。私の身体ならば
こんなにもいやらしく纏わりついて快楽を引き出そうとする動きをする訳が無い。
そう思える程に私の小陰唇はひくひくと痙攣し、膣内はぐっしょりと濡れて、感じている事の証である
愛液ははしたなく溢れ出してベッドの上に小さな水溜りを作った。
あさましく淫らな運動を繰り返す私の指は、我慢できなくなったかのように快感を引きずり出そうとする。
「はぁ・・・っ、はぁ・・・・っ、はぁあっ、あああん!!」
気持ちいい。気持ちよすぎる。
これ以上激しくしたら、どれほど気持ちよくなるか想像もつかない。
私はプックリと膨れて、包皮に包まれてもどかしくて、触れて欲しくてたまらないと先程から訴えている
陰核にそっと触れようとして指を膣内から出してみる。
私の指は想像以上に濡れている。すっかり感じている事の何よりの証拠だ。
私は人差し指と親指で陰核を摘んで、そのまま力を込める。
172 :
886:04/12/02 14:20:20 ID:bbalE8D4
「ひ・・・っ、ふぁ! ふあああぁぁぁん!!」
潰された陰核から全身に向けて、想像を越える快感を与えられて、快楽のあまり弓反りになる。
陰核をつまんでいる指は、さらにそこから指で押し付けて、グリグリと円を描くように刺激を与える。
私の陰壁の隙間から溢れ出す愛液は、私の指を汚し、雌の香りを漂わせた。
そこは自分でも信じられない程に熱を持っている。欲情している事の証。
あまりにも耐えられなくなり、私は再び人差し指を秘唇押し入れる。それも中指と一緒に。
「はぁっ・・・・、いい、いいの・・・、気持ちいい・・・・・、あっ、あぁああん!!」
私の陰壁は二本の指で嬲られて、押し広げられる。
こんな事をするなんて以前の私なら怖くて出来なかっただろう。
今は違う。快楽が欲しい。性欲を貪りたい。理性さえもそう言っている。
クチュクチュといやらしい水音を立て、恥ずかしげもなく喘ぎながら愛撫を続ける。
くいっと指を広げて見ると、差し込まれた両指が陰壁に食い込んで快感を引き出す。
私は上半身を起こすと足を広げた状態のままで、手元にある手鏡で秘唇の内部を覗いて見た。
「んあぁ・・・・、すご・・・私の・・・・・おま○こ・・・・・、凄い・・・・・いやらしい・・・・・」
思わず口にした隠語。普段なら絶対に使わない単語なのにまるっきり気にならない。
その隠語を口に出し、それを耳にする事でさらに私の身体は興奮する事を知っているからだ。
手鏡を使って見えるその内部は、白みのかかった綺麗なピンク色をしている。
だがそれとは裏腹に、卑裂から溢れてくる愛液と雌の匂いが私の股間を汚して幼い頃から見慣れた
私の女性器を、全身から快楽を搾り出す道具へと変貌させる。
自分で見ても凄くいやらしい。男性がこんなものを見たら、強姦されても文句を言えないと思える程に。
小陰唇はひくんひくんと痙攣していて、その動きは女性器をさらに淫らな快楽の道具に見せていた。
目の前の痴態を静止できなくなり目を背けようとしても、私の本能はそれを許さなかった。
そのまま指を奥まで差し込むと、中で指を折り曲げて激しい愛撫を開始させる。
173 :
886:04/12/02 14:20:45 ID:bbalE8D4
「はぁぁぁああん!! いい!! お、おま、おま○こが、きもち、気持ちいいぃぃぃん!!」
気持ちいい。気持ちいい。気持ちいい。もうどうなってもいい。気持ちよければそれでいい。
私は自分で発している言葉の意味を理解しつつも、それを止めようとする気は全く起きなかった。
「ああぁん!! あぁっ!! あっ、んんっっ!! ・・・んはぁ、はあぁ、ああ・・・・ぁああ、ああ!!」
気持ちいい。気持ちいい。もっと気持ちよくなりたい。
私は差し込まれている指を男性器に見立てて、それを自分の中に入れられている所を想像する。
いつも自慰行為を行うときは大体そうしていた。その方がより興奮と快感を得られるから。
決まってその妄想の中の相手は、実の兄であった。
「はぁん・・・、兄上・・・・すご、すごい・・・・、そんな・・・・はぁっ、ああん!!」
自分が実の兄に抱かれているというイメージ。世間体を考えれば異常な妄想だ。
それを分かっていながらも兄の姿を想像しては欲情し、堪能する。
膣内に男性器を挿入されて、嬉しそうな表情で喘ぎ善がっている自分の姿を想像をしながら。
実際に男性器などまともに見たこともないくせに、妄想の方だけは膨らむ一方で、自分が兄の目前で
恥ずかしげもなく淫らな姿を晒して、喜びに満ちた表情を浮かべて、自分で自身を犯している。
_____そういう、淫らで、厭らしい、わたしの、イメージ。
「兄上、いい、いぃ・・・ぁ・・・・・、はぁん、もっと・・・・、もっと・・・・・強く・・・・、んぁ・・・あぁ、はぅん!!」
_____なんて罪な行為。なんて背徳感。
だがそれによって得られる快感は自身の想像をはるかに越えている。
赤の他人を想像したのでは経験する事の出来ない種類の快感。
私自身もそれに気がついている。普通の男性からの愛情からでは、絶対に得る事の出来ない快感。
通常の愛撫から得られる快感のそれとはまた異質のモノ。異常な愛。
だが私の心を支配するその背徳感は、私に通常以上の快感を身体から呼び起こす。
普通の恋愛では満足できない。兄妹での相思相愛。なんてありえない愛情。
174 :
886:04/12/02 14:21:16 ID:bbalE8D4
_____なんて、甘美で、すてきな、ヒビキ。
「はぁああ!! はぅ、うぁ、あ・・・・・っ、んはぁっ、あ、兄上・・・、そんなに・・・・ぁん! ・・・激しくされたら・・・・・
わた・・ひぃ・・・・、んの・・・・、ぉ・・・・おま○こが・・・壊れちゃう・・・・・、壊れっ、ちゃいます・・・・はあぁ!!」
自分でも信じられないくらい淫靡な発言をしながら、その意味を理解していながら、なお私は
快楽を求めて自身を嬲る。四つん這いの体勢で、腰を浮かせて、自ら腰をくねらせて。
五月蝿いくらいに水音を毛布の中で響かせて、水滴を垂らして、本能のままに自らを慰めて。
その先の、真っ白い世界の、絶頂を求めて。
_____なんて、いやらしイ、ワタシ。
「ぁんあ・・・ぁ、ああぁぁ・・・ひぅ!! んっ、んあっ、んああぁん!! ああん!! はぁああん!!!」
もはや理性など壊れている。そんなものはとっくの昔に廃棄物となっている。
私が感じているこの快楽の邪魔になるものなど、いらない。
気持ちよくなれればそれでいい。他の事などどうでもいい。
_____コン、コン
部屋の外から音が聞こえたようだが、そんなものは私の耳に届いていない。
私の頭は朦朧として、冷静な判断も状況把握も出来ていない。
頭の中の運動はすでに正気だった時とは異なる動きを行っている。
身体はもうイク寸前で、このまま止める事など考えられない。そういう思考回路に作り変えられている。
私の身体は、そういう、身体になっている。
_____コン、コン
音がする。私を邪魔する音。
私の絶頂を邪魔しようとする音。聞こえない。
聞きたくもない。この快感の邪魔などされたくない。
そう、このまま、幻想の中の兄と、一緒に、このまま_____
175 :
886:04/12/02 14:21:42 ID:bbalE8D4
『おい、エイリーク。いないのか?』
_____キキなれたコエが、キこえてきた。
部屋の外。外から響く声。
頭の中が真っ白に吹き飛んで、誰の声か判断できない。
その声の主に気付かない。誰の声だったのか思い出せない。
『まったく、部屋の鍵もしないで・・・・、入るぞ・・・』
_____キキオボえのコエが、キこえてきた。
部屋の外。外から響いてくる声。
頭の中。記憶の底。深層領域の奥深く。
私の理性。蘇生された理性。訴えかけてくる理性。
理性が私の頭に戻ろうとした時。今更止めようと指令を出したところで、既に手遅れと気付いた時。
心臓の音。新しく流れた血液。身体を正気に戻す鼓動。
「・・・・なんだ、いたのか。全く、部屋の中で何を・・・・・」
_____ミオボえのある、カオ。
部屋の中。入室してくるその男性。
双子の兄。私の最愛の人。性欲の為の道具。
ピクリと反応する身体。もう手遅れだと反応する身体。
心拍数が上がる心臓。全身に勢いよく流れていく血液。耳障りなくらいにドクンドクンと高鳴る鼓動。
「おい? どうしたんだ? 毛布を包まって蹲って・・・・」
_____ミオボえのある、カオ。
部屋の中。不思議そうに私を見つめてくる顔。
気付いていない顔。私の行為に今だ気付かずに、心配そうな表情を浮かべる顔。
毛布を被っているから気付いていない。私の汗で汚れた毛布を被っているから気付かない。
今だに熱い身体。火照った体。興奮冷めあがらない体。気付いていない。
濡れた指。濡れた秘唇。濡れたシーツ。気付いていない。
「全く、部屋の中にいるんなら返事くらい・・・・・」
176 :
886:04/12/02 14:22:07 ID:bbalE8D4
_____チカヅカないで。
貴方を押し倒してしまいそうだから。
愛しくて、抱いて欲しくて、身体が疼いてしまうから。
身体がそう訴えているから。身体がまだ火照ったままだから。貴方に欲情しているから。
「それよりエイリーク。最近お前の様子が・・・・っておい、聞いているのか?」
_____オシタおサないで。
我慢できなくなる。欲しくて我慢できなくなる。
押さえが利かなくなって、本能のままに貴方を求めそうになる。
いつも思っている。貴方の顔を見るたびにいつも思っている。抱いて欲しいと思っている。
「お前な・・・、少しは人の話くらい・・・・・」
_____コワレ、そう。
私の中で、なにかが切れたような音が聞こえた気がする。そんな気がする。
そんな気がするだけなのかもしれない。きっとそうだ。そうに違いない。
このまま何も喋らなければ不信に思われるので、私は口を開いた。
「すいません、兄上・・・・。何か御用ですか?」
「いや、お前の様子が最近おかしいものでな・・・・・、ちょっと心配になってな・・・」
「・・・・・そう、ですか?」
_____コワレ、たい。
おかしい。私はおかしい。
まだ身体が性欲を欲しがっているから。以前から貴方が欲しいと思っていたから。
強く抱いて欲しいと、思っていたから。
欲しい。ただ、欲しい。
_____ホシい。
「そうだろう。今だってそんな不自然な体勢でベッドの上で・・・・、腹でも痛いのか?」
「・・・・いえ、そういう訳では・・・・」
そう言われて、四つん這いんの体制から身体を横にして、ベッドの上に身を預けた。
177 :
886:04/12/02 14:22:32 ID:bbalE8D4
_____アナタが、ホしイ。
「じゃあ何だって言うんだ? お前の様子が最近おかしいから、こうして・・・・・」
「そうですか・・・・、兄上にそんなに心配かけさせて、申し訳ありません・・・・・」
「・・・おい、そういう事じゃなくてだな。俺は理由を聞いて・・・・」
_____ホシい、ほシイ、ホシイ。
「・・・いえ、本当に何でも有りませんので・・・・」
「何でもない訳ないだろう? よく見たら汗をかいているじゃないか。いったい何してたんだ?熱いのか?」
そう言うと彼は、私の方に手を伸ばしてきた。
_____そノテで、ワたシヲ、ダイテ、ホシイ。
「・・・・あっ、兄上・・・・」
「随分汗をかいてるな。それに熱い。顔なんか真っ赤だぞ」
彼はその暖かい手で私の額に触れた。私の火照った身体に。
_____だいテ、ダいテ、ダイテ、ホシイ。
「風邪か何かの病気にかかった・・・・・という事はないな。そんなに体調が悪そうにも見えないし・・・」
「・・・・」
「とにかく、いま家臣の者を呼んで来るから、少し待ってろ。」
「ぁ・・・・・」
_____イカないデ。ダいテ、ホシイ。
「・・・・・・ちょっと待ってください、兄上」
「?」
突然呼び止められて、彼はその場で立ち止まって振り向いた。
_____ソウ、ソノまま、キテ。
私の理性は、それはいけない事だと静止をかける。
そんな事をするのは良くない。いますぐ止めなければいけない。
私達は結ばれてはいけない。私達は血の繋がった兄妹なのだから。
178 :
886:04/12/02 14:28:46 ID:bbalE8D4
_____ソンなコエナど、キこエナイ。
「・・・・・ちょっと、こっちに来てください。兄上。」
「?」
_____モウ、いイ
駄目だ。そんなのは駄目だ。
理性が歯止めをかけようとする。そんな事をするなんて許されるわけがないと。
私は王族なのだ。世間体を気にしなければいけないのだ。ありえない愛なのだ。
そう命令を下して、思考回路を総動員させて、狂った身体を落ち着かせようとする。
_____モウ、ドウナったッテ、イい。
「どうした? やっぱりどこか調子が・・・・」
「いえ、そういう訳ではないのですが・・・・・」
「じゃあ何なんだ? 言ってみろ。兄妹だろ? 俺たちは」
「・・・・・・」
_____セけンナド、モウ、ドうデモいイ。
駄目だ。駄目だ。駄目だ。
許させるわけがない。そんな事許されるわけがない。
私の思考回路はいつもからは信じられないくらいの速度で働いている。
壊れた身体を修復しようとしている。元のあの頃の私に戻そうとしている。
_____モウ、ドウナったッテ、イい。
止まらない。全然止まらない。
暴れだした欲望は、理性を喰らい、肉体を支配し、性欲を求めようとする。
私の腕も、足も、全身が悲鳴を上げている。もう、これ以上我慢したら死んでしまうと。
_____モウ、ガマン、すルキナど、ナイ。
「そうですね・・・・、分かりました。」
駄目だ。駄目だ。駄目だ、駄目だ駄目だ駄目だ。
止まれ。私の身体。何も喋るな。動くな。呼吸もするな。
179 :
886:04/12/02 14:29:13 ID:bbalE8D4
_____コワレテヤル。
「・・・・・その変になってしまった理由を、教えて差し上げます」
止まれ。止まれ止まれ止まれ止まれ。
止まれ_____
_____
「・・・・・・」
「?」
_____
_____ワタシハ
「・・・・・兄上」
私はベッドの上で横になったまま、毅然とした声で答えた。
_____カンゼンニ、コワレタ
「私の様子が変なのは・・・・、こういう事ですよ・・・・」
そして、欲望のままに実の兄の身体をベッドの上に引き寄せた。
180 :
886:04/12/02 14:37:26 ID:bbalE8D4
とりあえずpart2完了。
文章自体は昨日のうちに書き終ってたんですが、眠くなったので
あえなく今日、こうして学校の授業の合間に送信した次第です。
最初はエフ→エイにしようかと思ったんですが、
やはし女→男の方がエロかろうwという事でこんな具合になりました。
あと兄妹の近親モノって事で背徳感が出るようにしたつもりです。
これからpart3ですが、本番だけなのでそんなに長くはしないつもりです。
こんにちは。
仕事の休憩の合間に覗いてみたら…。
>886氏
いやー、GJですな。
エイリークの乱れっぷりが何とも。
片仮名混じりで理性が壊れていく辺りも良かったですね。
ファードの態度やらにはちと吹きましたがw
ラスト頑張って下さい。
次作、相手をモルダで書くとなると笑いを誘いそうな気がしてならない…まだ分かりませんが。
強姦だの陵辱だと前半話をどうするか、というのも重要っぽいな…。
…とりあえずトラキアの前に聖戦する事にします。
確かに私はSFCのFEはした事がないので今回が初プレイという事になります。
因みに値段が…トラキア16000、聖戦5000でした。
やはりけっこう高いものですよね…DQ[も買ったので、その日は計30000程使っちゃいましたw
北海道に岩手…遠いですね…。
私は中国地方だったりしますが。
>>886氏キタ━━(━(━(-( ( (゚∀゚) ) )-)━)━) ━━ !!!!!
続きまってました !
女が襲うって新鮮で(・∀・)イイ!!
Part3楽しみに待ってるぞ
>>886氏ガンガレ
男をレイプするエイリーク(;´Д`)ハァハァ
>>886氏乙
ここからどう進むのか気になるな
てか女にレイプされるとかたまに聞くけど
どうやってされるのか疑問
>181
モルダもう決定なんだw
ある意味楽しみだ…
886氏GJ!
この後エイリークがどうなるのか楽しみだ(;´Д`)フハー
UCC氏・・・モルダですか?w
ゴカーン物は最近見てないのでいいかなー。
がんがって!
187 :
花泉の亜茶:04/12/03 11:26:49 ID:n4IiXIc5
886氏
妹の壊れ方が見事だ・・・スゲエ・・・
続き楽しみですわ
>181
16000円・・・2000チョイで手に入れたワシは刺されてしまうのかもしれない・・・
髭のおじちゃんがかい!!どうなるんだろう・・・?
ようやくTSクリア。ケイトだけ救済し忘れられているのは、気のせいかね?
みょーにTS物書きたくなってきた。スランプ回復できっかなぁ?
倉庫でお笑い某というSS読んだら、こんな替え歌思いついちまった。
こんなワシでごめんよ、かあちゃん・・・
188 :
花泉の亜茶:04/12/03 11:27:07 ID:n4IiXIc5
みんなレイプリュナンだー(某ロボットアニメの替え歌)
(リュナンだ〜)
[ナレーション]
夜空の星が輝く陰でワルの笑いがこだまする(リュナンだ〜)
土地から土地へとつるぎを振るって貴族の始末(リュナンだ〜)
鬼畜公子リュナンだー(リュナンだ〜) お呼びが無くとも即参上(リュナンだ〜)
〔間奏〕たらたーたらたーたらったたらー(リュナンだ〜)×2
レイプ遭いレイプ遭い情け無用 南部の島国ウエルトの コッダ私兵も震えだす 鬼畜公子リュナン
セネー海岸突っ走るのさ リュナン軍だ リュナン軍だ
ゾーネンブルメ捕らえ監禁 くりだすレイプア〜
拡がる戦火が うっ ウッ レイプ賊(連続)の技 あっ あっ あいつはぁー
サーシャレイプ エンテレイプ リュナンだー(シャキーン)
(間奏)
(リュナンだ〜)
レイプ遭いレイプ遭い恐れ無用 あくの限り暴れる ガーゼル軍も逃げてゆく 鬼畜公子リュナン
スーパープルフ いらんよマジに リュナン様だ リュナン様だ
敵の王女を捕らえ性奴に くりだすマインスター
増えだす犠牲者 うっ ウッ 秘流の技 あっ あっ あいつはぁー
エストレイプ みんなレイプ リュナンだー(シャキーン)
(間奏)
( リュナンだ リュナンだ (以下エコール) )
886氏、UCC氏、ダミアン氏のSS投下までの話のタネに使ってくだされ。
次来る時はなんでもいいからSS書いてきまつ。
>あっ あっ あいつはぁー
ワロス
超兄貴(5)
翌日・・・・・・
「サムソン殿、少しよろしいか?」
朝の鍛錬に向かうサムソンに、ドーガが声をかけた。
「何か?ドーガ殿。」
戦場での鬼神ぶりとは裏腹に、普段は穏やかなアーマーナイトのドーガ。ぱっと見ても
体格はシーマの2倍はあろう。
「実は、私の訓練に付き合っていただきたいのだが・・・」
意外な彼の申し出に、サムソンは驚いた。だがすぐに、サムソンは返事を返した。
「いいだろう。」
そして訓練場・・・分厚い鎧を身に纏ったドーガと、ドーガほどではないがきちんとした鎧を装備したサムソンが対峙している。
しかし何を思ったか、ドーガはその命ともいえる鎧を脱ぎ出した。そして上半身裸になる。
「ドーガ殿?」
「サムソン殿、今日の訓練は、武具をすべて外して行おうと思う。」
「何?」
「もちろん、おぬしがその申し出を受ければの話だが。どうする、やるかね?」
サムソンには彼の意図はわからない。何ゆえ、ドーガと相撲を取らねばならないのか。
「まあ、無理にとは言わんが。」
途端にドーガは軽い嘲笑と侮蔑の表情を見せた。その表情に、サムソンも思わず乗せられてしまった。
「・・・いいだろう。」
「よし、では、参る!」
サムソンが武具をすべて外すと、二人はほぼ同時に相手に突進した。
がぶり四つに組み合った二人。しかし、次の瞬間、サムソンの体が浮く・・・。
「くっ!」
宙を舞って、地面に叩きつけられるサムソン。
「どうした!悔しかったら、私を投げて見せなさい!」
超兄貴(6)
「くっ、何の!!!」
起き上がりドーガに向かっていくサムソン。しかし、体格の差はいかんともしがたかった。
「ぐわっ!」
再び地面に投げ出されるサムソン。剣を持てば、最強の勇者の一人と言われるサムソンも、
剣を使わないと、どうやってもドーガにはかなわない。
「くそっ!」
結局、この日は彼から一本も取れずに終わった・・・
「ごめんなさいドーガ。あなたに、こんな仕事を押し付けてしまって。」
「何の、このドーガ、シーダ様のたっての願いとあらば、このくらい何ともありませんぞ!」
この日から、サムソンとドーガのぶつかり稽古が始まった・・・
そして、一ヶ月・・・
「うぉりゃああああああああ!」
再びドーガとサムソンが組み合う。そして・・・
「ふぬぬぬぬぬ・・・うおおおおおおおおおお!」
サムソンが渾身の力を込めると、ドーガの足がわずかに宙に浮いた。
「うむ、サムソン殿、少しはやるようになったな。」
「当たり前だ。ここまでいいようにやられて、このまま引き下がれるか!」
さらにふんばると、ドーガの体が宙に浮いた。
ごろん。
ドーガの巨体が、地面に転がる・・・
「はあ、はあ、はあ・・・どうだ、俺の力は・・・」
「うむ。この一ヶ月間、よくがんばりましたな。」
ドーガは改めてサムソンの体を見た。一ヶ月前に比べて、体格が一回り大きくなっている・・・それも、筋肉で。
「これならきっと、シーマ様も喜ばれよう。」
「何?」
超兄貴(7)
なぜここでシーマの名が出てくるのだろう・・・?
サムソンの疑問に答えるかのように、ドーガは口を開いた。
「実は・・・・・・」
「・・・そうだったのか・・・すまない・・・」
そしてドーガはサムソンの肩を軽く叩いた。
「さあ、サムソン殿、早くシーマ様の所へ行って、姫を喜(悦?)ばせてやりなされ。」
続く
俺って、北海道民だったのか・・・・・・
・・・てっきり神奈川県民だとばかり思ってますた(w
>188
ウワーン俺の大好きなJ9汚すんじゃねー
笑えるのが余計むかつくーw
>途端にドーガは軽い嘲笑と侮蔑の表情を見せた
ドーガにこんなんやられたらすげームカツクだろなw
ダミアン氏乙 次は本番かー 続き楽しみだw
イダテンとアドンとベンテンとミカ&エルが抜けてまつよ>ダミアン氏
196 :
886:04/12/03 21:31:14 ID:GSW8czNw
どもこんばんわ。現在学校のレポート片付けながら執筆中です。
今のところエロの部分は大体構想し終わってるんですが、オチが全く思いつかない・・・。
このぶんだと完成は来週になる予感・・・、早く続き書かなければ(汗
・・・それにしても、当初はエイ→エフの純情モノにしようとしてたのに、
何故に「兄に欲情→妹壊れる→強姦」などという流れになってるのやらw
あ、それとこれの小説の題名をまだ決めてなかったと思うんですが、
題名は「禁忌(それぞれpart1、2、3)」としておきますので、よろしくお願いします。
>UCC氏
うーむ、それならあえて女性の方から「レイプされたーい♪」ってな感じで迫らせて、
そのうちにモルダの方もその気になっちゃって・・・、ってのも有りますが。
>花泉の亜茶氏
自分は人の感情を表現する時にはカタカナとか良く使うんですよね。(part2後半参考)
今回はこれが結構いい感じに理性と本能の葛藤を表現できたかなと思います。
>ダミアン氏
乙。エロは次回からなんですね。続き楽しみしてます。
・・・・・ちなみに自分は北海道民だったりするんですがね。
>おま○こ
なんかこの伏字ワロタ
エイリーク壊れすぎて笑えるw
こんばんは。
夜勤に行く前に書き込みです…。
前スレで、誰かが私のしている仕事を予想していましたが…実はあれらの中のものに関係しています。
後…モルダが相手かどうかはまだ分かりませんので…。
まぁ……一応候補ですけどねw
>花泉の亜茶氏
2000!?………仕方ありませんね…刺してしまいましょう。
まぁ、冗談はさて置き…凄い差がありますな…やはり田舎だからか?
えーと…歌の方なんですが、キャラも歌もさっぱりな私をお許し下さい。
>ダミアン氏
今更なんですけども…超兄貴という題を見て思った事が。
同名ので筋骨隆々なマッチョ達が出てくるゲームとかありませんでしたっけ…?
本編の方ですけど次がいよいよ…ですか…。
どうなるのか楽しみです。
>886氏
レポート頑張って下さいね。
私もレポ書きに必死こいてた時期があったんで分かりますよ。
話の方は…確かにそれもアリですなwあまりないかもしれませんが。
オチか…私はつける気はないのに何故か今回どちらもつけちゃいましたねー。
FE&TSエロパロで盛り上がりの所失礼いたします。
先日アルテナを書かせてもらったものです。
投下作を自サイトに上げたので報告に来ました。
投下時のタイトルでうぷしたので
「残酷な女神」(エリオットの)
「優しき声の名」(アルテナの)
でグーグルさんとかの検索ができます。キャラクター名を追加すれば
より簡単に検索できるかと思います。
以上報告までに。
↓引き続き、FE&TSエロパロをお楽しみください
おい、まとめサイト更新しろ!!
仕事が忙しくて、ゲームやる時間が取れない。
年末年始の休みで聖魔やろうと思ってて、聖魔物は
とりあえず全部スルーしてる(スレごと大切に保存してるが)
つーわけで、超兄貴(懐かしいな)サンクスダミアン氏!
分かる&好きな組み合わせの話しがキタのは3スレぶり位だ。
思いっきりなシーマ様の乱れ姿キボンヌ。
>花泉の亜茶氏
最近兄貴の方を見ないがお元気かね?
>199
年齢制限のかかるコンテンツが検索してヒットしちゃまずいっしょ。
ここはそもそも21禁の板なわけだから別にいいんちゃう?
漏れなら2ちゃんでの宣伝による弊害を考えて絶対しないけど…。
205 :
199:04/12/04 10:23:48 ID:pcektt91
>203
時期みて検索よけの仕掛けいれときます。
ダミアン氏乙!
本番待ちやねー、楽しみだ。
え?モルダ確定じゃなかったの?>UCC氏
ちょと面白そうだったんだが。
207 :
花泉の亜茶:04/12/04 13:45:27 ID:625bdqX5
>202
アニィはリアルで仕事が忙しいようで、SS書きの方は、ちとも進まんor書く気が湧いてこない状況です。
一応書くSSの構想はできてるようなんで、餅部があがるまでは、まったりと待っていて欲しいとのことです。
>ダミアン氏
次がエロか。期待してまつ。
超兄貴手元にあるから、久しぶりに遊んでみようかね・・・。
TS物、ただいま執筆中。未だ濡れ場すら入っていないけど、途中までですが、投下しまつ。
ED後の話になりますんで、ネタバレですんで知りたくない人はスルーして下さい。
とある夜の部屋。
中には大人の色気を漂わせる金髪の女と、可愛い容姿をした少女の二人がいた。
「・・・で、私に用って何?」
金髪の女が、目の前にいる少女に問いかけた。
「・・・はい、その、あの人のことで・・・」
問われた少女は、どこか恥かしそうに顔を紅く染めながら、そう言った。
「ああ、ホームズの事ね。・・・で、何かしら?」
「その、どうしたら、ホームズに・・・その・・・」
「その・・・何?」
「その・・・愛されるのかな・・・って」
そう言って、少女は視線を目の前にいる女性に向けた。
聞いた女は、ふうっと息を漏らすと、やはりといった顔をして、少女に話し出した。
「愛されるって言うけれど、どんな風に愛されるのが望みなのかしら、カトリ」
カトリと呼ばれた少女は、はいと言って、答えだす。
「その、言葉だけじゃなくて、行動で示して欲しいって思うんです」
「行動?キスとかかしら?」
「いえ・・・その・・・何て言えばいいのか・・・」
そう言ってカトリは、顔を更に真っ赤にして俯き、黙ってしまった。
女はこんなカトリを見て、すぐにピンと来た。
ふふっと女は笑うと、『初心ね。可愛いわ』と思いながら
「彼に抱かれたい、一緒に寝たい、女にして欲しいって事なのね」
と、さらりと言ってのけた。
その言葉を聞いたカトリは、あわわとした表情で、「シエラさん!!」と叫んだ。
「ふふ、本当に貴女って分かりやすいわ。その慌てよう、ホームズが見たら、きっと驚くわよ」
「シエラさん、からかわないで下さい」
少し目元に涙を浮かべて、抗議するカトリ。
シエラと呼ばれた女は、「ごめんなさいね」と一言言ってから、カトリを真っ直ぐに見つめて、話し出した。
「そうね・・・ホームズはカトリの事を愛している事は間違いないわね。ちょっと、天邪鬼が入ってはいるけど。
貴女の事を抱きたいと思ってはいるでしょうけど、誘ったところでそれに掛かるかどうかは難しい所だと思うわ」
「如何してですか?」
「そうね、私がこんなこと言うのもなんだけど、カトリって、なんだか男の劣情を覚えさせるよりは、
守ってやりたいっていう感情の方を引き起こさせる感じがするのよね」
「・・・つまり、女性としての魅力が無いって事ですか?」
「いえ、そうじゃないわ。カトリは可愛いし、とっても魅力的だと思うわ。でも、それがホームズの理性を飛ばしきれないだけよ」
「理性を・・・飛ばす・・・?」
「男って言うのは、理性がなくなると飢えた狼になるのよ。ホームズだとさしずめ、若獅子と言った所かしら?」
「そうなると、どうなるんですか?」
ここまで言っても分からないとなると、カトリは相当天然・・・いや、天真爛漫なのだろう。そうシエラは思った。
「はっきり言うと、女を抱きたくなるのよ、相手の気持ちや立場なんてお構いなく・・・ね」
「そうなんですか・・・でも・・・」
「でも、何?」
「私は、それくらい、そうなってしまう位に、ホームズに愛されたいです・・・」
相手に力ずくに、強引にでも。
そこまで思いつめるとは、よほどカトリの心は切羽詰っているのだろう。
無理も無いとシエラは思う。
グエンカオスの野望を砕き、一応の戦争終結とあいなったあと、リュナン、ホームズの他に、
エンテと呼ばれていたリーヴェの末姫メーヴェ、目の前にいる少女カトリ、自分の恋人であり魔剣士と呼ばれたシゲン。
そしてシエラ自身の6人で今日までのおよそ一年半の間、様々な土地を巡り、旅をしてきている。
冒険という旅の中、若い恋人達は互いの思いを確かめ合い、育んでいった。
いったのだが、俗に言う身も心も一つになっているのは、シゲン・シエラだけで、残りの2カップルは、
健全な交際(ホームズはこの言葉から程遠い気がするが)で止まっている。
リュナン・メーヴェはその身分上そうなってもおかしくないが、ホームズ・カトリは、それとは少々事態がややこしい。
カトリは本名マリアと言い、サリア王家の血に連なる唯一の、たった一人の王女なのだ。
つまり、サリア王国の第一王位継承者と言うことになる。
ホームズはカトリを王位継承者ではなく、普通の女としての人生を送って欲しいと、セルバの領主レオンハートに言ったことがある。
そして、レオンハートがカトリと同じ火の巫女の血を受け継ぐシスター・レネと恋仲であると知った時、
カトリを王女マリアではなく、ただのカトリとして生きていける可能性を、ホームズは感じ取り、
そうなるよう、レオンハート・レネの二人に頼んだのだった。
それが成就するかどうかは今となっては知る由も無いが、そういった込み入った事情もあり、ホームズは手をつけていない・・・
という訳ではない。
今のホームズは、恋人の事などよりも、気の会う親友(ダチ)と一緒の冒険の方に心を向けていて、事実、それで満足している。
一応カトリに声を掛けたり、からかったりして、ホームズ流のコミュニケーションはとっているが、
それ以上はさっぱりなのだ。
カトリが思いつめるのも無理も無いわけである。
今のホームズの恋人は、冒険という目に見えない巨大な壁だ。カトリの色気無しの身体では、それを砕くほどの破壊力はとうてい無い。
もうどうしていいか分からないカトリは、こうしてシエラのところに相談しに来たのである。
正直、シエラにも、今のホームズの心を向けさせる方法など思いつかない。
こう言っては本人は怒るかもしれないが、ホームズは未だ子供なのだろう。
正確に言えば、子供心を失っていないという所なのだろうが。
人生経験が(いろんな意味で)豊富なクリシーヌあたりに言わせれば、男というのは、概してそんなものだと言ったであろう。
そんなものですめば、どれだけいいか分からない。
しかし、目の前にいる愛に飢えた少女は、すがるような目で、シエラを見つめてきている。
『参ったわ、どう答えてあげたらいいのかしら・・・』
返答に困っていた時、不意に部屋の扉が開いた。
中に入ってきたのは、シエラの恋人シゲンだった。
「お、珍しいお客さんが来ているじゃないか、シエラ」
「あ、シゲン、丁度いいわ、あなたも一緒に考えてくれない?」
「は、考える?」
「ええ、実は―――」
シエラから話を聞いたシゲンは、腕組みしながら、「そういう訳か」と言って、カトリを見た。
「しかし、ホームズも罪な男だな。可愛い恋人にそんな思いをさせるなんてよ」
「何かいい方法は無いですか、シゲンさん」
「ん〜、いい方法ね・・・」
ポクッポクッポクッポクッポクッポクッポクッポクッ(′_`)
チ―――――――――――――――――――――ン!!(゚∀゚)
「よし、これでいくとするか」
「思いついたの、シゲン?」
「ああ、ベタな方法だがな。あとは、カトリがうんと言うかだが・・・」
そう言って、シゲンはカトリを見た。
カトリは頷いて、「教えて下さい」と、ハッキリと言った。
「そうか、じゃ、カトリ、その方法だが―――」
「―――て、訳だ。分かったか?」
「はい、分かりました。シゲンさん、シエラさん、有難う」
二人にペコリとお辞儀をしたカトリは、足早に部屋を後にした。
残った二人は、互いに顔を見合って、苦笑を浮かべた。
「本当に、この船にいる人たちは、子供ばっかりね・・・」
「はは、違いない。でも、だからこれまで退屈しないで来れたし、いいと思うぜ、俺は」
「そうね、メーヴェもカトリも、何だか妹のように感じてきたし、悪い気はしないわね」
「まあ、あの二人が相談を持ち込めるなんて、お前くらいだからな。俺だったら、毎度毎度いい答えを出せないだろうし、
お前が居てくれて、本当に良かったと思ってるよ」
「私も感謝しているわ。こんな風に、穏やかな気持ちで生きていけるのだもの。信じられる男達と、妹みたいに可愛い娘(こ)達、
そして、愛している人と一緒の時間。あの頃では、決して得られなかったものだから、尚更なのかもしれないわね」
「お前は苦労したからな、それに対する女神からのご褒美なんだろうぜ」
「じゃあ、シゲンもカトリの悩みを助けてあげたから、ご褒美をあげなきゃいけないわね」
そう言って、傍にあるベッドにシエラは腰を下ろし、シゲンに向かって右手を差し出す。
「これはこれは、とびっきりのご褒美だな」
そう言いながらシゲンは、差し出された右手を取り、シエラを引き寄せ、そのままベッドに彼女を押し倒した。
「珍しいな、お前の方から誘ってくるなんて」
言いながらも、シゲンの左手はシエラの胸を服の上から擦りあげている。
「そうね、カトリの話を聞いてあげてたら、何だか私も切なくなったのかもしれないわね・・・」
「カトリの思いにあてられたって訳か。ははっ」
「シゲン、今日はいつもよりも激しく・・・ね?」
言葉の後、シエラはシゲンの顔を引き寄せ、熱く深い口付けを交わした。
「後悔するなよ、シエラ。俺は枷を外すと、止まらなくなるからな。駄目と言っても止めないかもしれないぜ」
「いいわよ、私は。ここ最近まで月のもので気分が悪くて、ちょっと欲求不満気味だったから、私の方こそ、止まらないかもしれないわ」
シエラの言葉に、シゲンはニヤリと笑った。
「じゃあ、遠慮は無しだな。お互いに」
そして、シエラも笑う。
「ええ、お互いに・・・」
そして、部屋からは男女の声と、ベッドの軋む様な音だけが聞こえるようになった。
217 :
花泉の亜茶:04/12/04 13:59:31 ID:625bdqX5
と、今回はここまで。
続きは何時になるか分からんですが、今月中には完成させるようにがんがりまつ。
ちなみに、この6人にしたのは、わしが見たEDだとこの6人だったからです。
さて、カトリたんはどう名探偵を誘うのか考えんとのう・・・
TSやったことないけどおもしろかった!乙!
うむ、キャラクターが非常に「らしい」。GJ!!
「ポクッポクッポクッポクッポクッポクッポクッポクッ(′_`)
チ―――――――――――――――――――――ン!!(゚∀゚) 」
これにはワラタ
モルダネタマダー??(゚∀゚)
モルダ大人気だな
それよりエフラム、カイル、フォルデによるトライアングルアタックマダー?
224 :
優秀な人:04/12/05 02:19:20 ID:knIYpvge
何日ぶりだろうか。ふかふかのベット。
うつ伏せにベットの上に倒れこむ。思わず笑みもこぼれる。
久々の宿。ルーテという少女と相部屋だが彼女は杖を買いに行くといって出て行った。
この宿から、道具屋まで、片道20分はかかるだろう。
ベットからむっくりと起き上がるアメリア。
連日の戦で疲労はしていたが、もぞもぞと服を脱ぐ。
律儀に畳んで、重ねると呟く。
「これを逃したら、次はいつになるか分からないしね。」
ぺたりと正座を崩すようにベットに座る。
ゆっくりと瞳を閉じ、淫らな妄想。
彼女の細い指が貪るように、彼女自身に快楽の波を与える。
225 :
優秀な人:04/12/05 02:20:35 ID:knIYpvge
やがて、波は激しさを増し、最高潮に高ぶろうとしていた。
―――気配。開いた目に飛び込んできたルーテの姿。
「え!?なんで・・・?」
昂ぶった感情は一気に引いてしまう、想定外の展開。
「用が済みましたから。」
「ぃ・・・いくらなんでも早すぎじゃぁ。」
「先日、クラスチェンジしました。」
誤算だった。
「あ。そうかぁ・・・。えっと、このことは秘密にしてといてくれますよ・・ね?」
「無論です。どうぞ、私に構わず続けてください。」
「いや、そんな近くにいられると恥ずかしいかな。」
苦笑いを浮かべながらベットを降りようとする。
と、それを制するルーテ。距離が迫る。
「それなら、私が手伝ってあげます。私、優秀ですから。」
「えっ?」
何のためらいもなく、伸びるルーテの腕。
無抵抗なアメリア。ぞくっ。他人の指。
「大丈夫です。書物で読んだことがありますから。」
一体何の本だ。
しかし、アメリアの身体はしっかりと認めていた。彼女の優秀さ。
自分でするよりも、ずっと深い心地よさ。
漏れる喘ぎ。高鳴る鼓動。
普段、同じ隊にいながらも、ロクに話もしなかった少女に、自分は。
しかし、ルーテを見れば彼女もまた
恍惚の瞳でアメリアの一点を見つめている。
彼女のもう片方の手は、彼女のスカートの上をなぞっていた。
高潮した頬、半開きの口からは吐息が漏れていた。
226 :
優秀な人:04/12/05 02:22:26 ID:knIYpvge
「良かったですか?」
「・・・うん。」
少し悔しい。
「当然です。私、優秀ですから。」
満足気な表情。
けれど、ルーテの濡れたスカートを見て微笑む。
「じゃあ、ルーテにもしてあげる。」
慌てて前を押さえた稀代の天才魔道士は、
戸惑いながらもうつむいて、小さくうなずいた・・・。
>ポクッポクッポクッポクッポクッポクッポクッポクッ(′_`)
>チ―――――――――――――――――――――ン!!(゚∀゚)
超ワロタw
なんか二人和み系になってるなw
超兄貴(8)
この日・・・
いつものように朝の訓練を終えたサムソンは、珍しくマルス王子に呼ばれた。
「どうぞ。」
ドアを叩くと、マルス王子の声がしたので、早速ドアを開けてみる。
「・・・・・・!」
サムソンの目に焼き付けられる異様な光景・・・マルス王子が、シーダ姫を担ぎ上げて
激しく腰を振っていた。まるで、お祭りの時の弁当売りのように。
(現代の我々で言う、駅弁w)
「あああっ!あああああっ!いい!いいよおおおお!!!」
夢中になり、腹の底からうめき声をあげてよがるシーダ王女・・・その痴態に、サムソンのあれも、
次第に固くなってゆく・・・。
「やあ、よく来たね、サムソン。」
「マルス王子、これはいったい・・・?」
そう言いかけて、サムソンははっと気づいた。
マルスの後ろにいる、シーマの存在に・・・
「シーマ・・・・・・!・・・・・・うっ!?」
信じられないことに、シーマはショーツを脱いで、両足を大きく広げていた。
そして、マルス達の痴態を見ながら、中央の淡い桃色の部分を、自分の指でこすっている・・・
「サムソン、彼女、すっかり待ちくたびれたみたいだよ?」
「シーマ!これはいったい、どういうことだ?」
うっすらと瞳を開けて、サムソンの姿を確認するシーマ。しかし、シーマはそのままの姿で、サムソンを見つめる・・・
「実は、君が来るまで、彼女には僕達のプレイをご覧いただいていたんだ。そしたら、何と、自分で・・・」
「何!?」
彼女の息使いは荒かった。日ごろから鍛えているので、そうそう息があがるほうではないはずなのに・・・
「サムソン・・・・・・」
何かを求めるような眼差しで、サムソンを見つめるシーマ・・・そして、彼女はようやく口を開いた。
「私・・・もうダメ・・・・・・サムソン・・・ちょうだい・・・・・・」
超兄貴(9)
「シーマ・・・・・・」
サムソンはその場でズボンを脱いだ。そして、大股を広げて彼を誘惑するシーマの股にゆっくりと己の腰を埋める・・・
もう二人とも準備はできている。挿入するのに、何のためらいもない・・・。
「んっ!」
シーマの一瞬の叫び。それを合図に、サムソンのそれは、シーマの中に入りこんでゆく・・・
「んんんあああああああっ!!!」
己の中を掻き回すサムソンの男根の感触に、シーマは思わず悲鳴をあげる・・・
「サムソン!愛して!私を・・・愛して!」
その言葉に、サムソンはこくりとうなずいた。
「わかった。・・・ぐっ・・・!」
サムソンは両足の裏を床につけると、シーマを抱く両腕に力を込めた。そして・・・
「おおりゃああああっ!」
腰を据えておもいっきりふんばると、シーマの体は上に持ち上がった。
「これが、特訓の成果だ!」
「サムソン!・・・ああ・・・」
愛しの男が、私を抱き上げてくれている・・・
その直後、彼女の結合部から、おびただしい量の愛液が、一気に吹き出た。
「あああ・・・・・ああ・・・」
サムソンは急に彼女を重く感じた。イッてしまった彼女・・・全身から、力が抜けていく・・・
超兄貴(10)
シーマは潤んだ瞳でサムソンを見つめた。
「サムソン・・・愛してる・・・」
そして、彼女は両腕をサムソンの首の後ろに回し、両足をサムソンの腰に回した。
これで、彼女は完全に持ち上がった状態。
「シーマ?・・・もう、イッたんだろ?」
サムソンが腰を抜こうとしても、シーマは離してくれない。
「でも、まだあなたがイってないから・・・。」
そして、シーマは唇を潤ませる・・・
「お願い。私、がんばるから・・・私を思う存分味わって!」
両手両足に一層の力がこもる・・・そして、彼女を持ち上げたまま、サムソンの腰は運動を始めた・・・
「うおりゃ!そりゃ!ふん!ふん!」
パキ、パキ、パキ・・・
サムソンの腰が、小さな音を立てて軋む。しかし、彼にとって、そのような事は問題ではなかった。
今、自分とくっついているシーマに、己の全てを撃ち込むために・・・
「ひあああああ!はうあああああ!」
サムソンに必死にしがみついて、再びシーマが叫ぶ。
いつのまにか、絶頂のあとから回復していたシーマは、再び昇りつめてゆく・・・
「シーマ!シーマ!」
サムソンは力を緩めなかった。そして・・・
二度目の絶頂・・・
今度は自分の遥か奥に、彼の精を感じて・・・
超兄貴(11)
やがてシーマは、そのままベッドに寝かされた。
そして、サムソンは全身の力が抜けたように、彼女に抱きつく・・・
「サムソン・・・私・・・一生・・・あなたに付いていきます・・・」
シーマの固い決意。しかし、彼にそれに答えるだけの力は残っていなかった。
「サムソン?」
「・・・・・・うう・・・・・・腰が・・・・・・」
グラの王女 シーマ
マルスの要請を断り グラの
王位を捨ててパレスに戻る
今はふつうの娘として
暮らしている
体重も10キロは増えた
シーマの勇者 サムソン
戦いの後
パレスに落ちついた・・
その後は不明
おしまい
どうも、お久しぶりです。
少しごたごたしていて中々顔を出せませんでした。
>ダミアン氏
最後までの書き、お疲れ様です。
自分的にはいい感じな話でしたよ。
やっぱり違うな…これも経験の差だろうか…。
腰へのダメージがきつそうとは思ってましたが、見事にやられてますね。
………何故、モルダがこうまで人気なんだ…!
うーん…そうなるとモルダ×ヴァネッサで行ってみましょうかね…。
と、言いたいんだけど…実はちょっと持病のせいで明日から入院しなくちゃならなくなってしまったんです(汗
退院は年末〜年明けくらいの予定ですが…。
本当に申し訳ないm(_ _)m
ここが変わらず良い盛り上がりを見せてくれる事を祈りつつ失礼します。
また、年末くらいに会えたら会いましょう(-.-;)
サムソン×シーマ完結乙!
シーマの願いが叶ってよかったなw
腰がパキパキいってるのにはワラタ
サムソンに、
「もう、ダメだあ……」
て言って欲しかった……OTL
まあ作品的には乙だけど。
ルーテ:あなたは・・・「センシガルシアノムスコロス」
ロス:お、俺はそんな名前じゃねえ!俺は「ロス」だっ!
そのとき、ルーテのすぐ後ろから忍び寄る大きな影・・・
ルーテ:きゃあ!な・・・何を・・・?
ガルシア:さあ、捕まえたぞ!息子よ、思う存分、犯すがよい!
ロス:と、父ちゃん!何やってんだよ!やめてくれよ!
ガルシア:いいのか?お前が犯らないなら、わしがいただくぞ?
ロス:だ、ダメだよ!
ガルシア:なら、はやくズボンを脱げ!さあ、ロス、来い!
ロス:わ・・・わかったよ・・・
(ロス突進)
ロス:うぉるあああ!
ルーテ:あひいいいいいい!ひい!ひい!あふう!
ロス:うっ、もう出そう・・・
ガルシア:息子よ!思いっきり中に出すがよい!!!
(ぴゅっ!ぴゅっ!)
ガルシア:ああ、初孫が楽しみだわい!ガッハッハ!
ルーテ:・・・・・・うう・・・・・・センシガルシアムッコロス・・・
おしまい
即興で思いついたネタでつ。
倉庫の収録は遠慮願いまつ・・・い、石を投げないで・・・
うまいw
ワロタよw
>235
あらら。
ゆっくり静養してくださいね。
また、作品読めるの楽しみにしてます。
>ダミアン氏
GJでした!!
サムソンにワラタw
>UCC氏
Σ(゚д゚)な、なんだっ(ry
早く回復出来るといいですね
モルヴァネ・・・楽しみなのと同時に何故か恐怖がw
シーマの願いをかなえられてよかったなサムソンw
にしてもシーマの体格ってなんか想像できん…
244 :
花泉の亜茶:04/12/07 19:19:04 ID:scpoPMdR
>UCC氏
入院なのですね。ワシも検査に引っかかったから、他人事じゃないね・・・
ゆっくりとご養生してくだされ。
>ダミアン氏
サムソンすげえゼ!シーマ様よかったのう。
ムッコロスwarota
SSの続き、きりいいとこまで書けたんで、投下しまつね。
翌日の夕暮れ。
ホームズの私掠船(実際は、ウエルト王国に向かうためにレダ王国に提供してもらったものだったが)
―――今は探検船と言った方が正しい新・アシカ号の船板には、舵を取るシゲン、海上を見回す見張り台の上にいるホームズの二人の姿が、
沈みゆく太陽に照らされている。
「ホームズ、前方に何かあるか――!?」
「ああ、一応、小っけえ島がある。浅瀬に上(の)らねえようにしないとな―――!!」
「分かった―――!でよぉ―、今夜はこの辺りでいいのか―――!?」
「いいんじゃねえかぁ―――?!ついでになんか食えそうな物でも探してみたいしよぉ―――!」
互いに声を張り上げて確認しながら仕事をこなす。船は地平線からゆっくりと姿を見せる島に向かって進んでいく。
夕暮れが進み、今にも太陽が姿を隠しかけた頃に、ホームズはマストを張ってある支柱から滑る様に降り、船を止めるための錨を、
海面へと投げ込んだ。
豪快な音と共に錨は海面の底へと沈んでいき、多少のロープの余りを残した所で、底に着いた。
「・・・と、これで良しっと」
船は島からおよそ半々里、実数で表せばおよそ750〜800mの辺りに腰を下ろした。
空は雲がほとんど無く、並みの揺れも穏やかだ。僅かに星も見える。シゲンは風を嗅ぎ、感じてみる。
「・・・どうやら、嵐は来ない様だな」
海岸沿いのイルの村に住んでいた事のあるシゲンには、その時の風―――空気を感じてみる事で、天候がどうなるかを、
ある程度まで読む事が出来る。
イル島の辺りは嵐に見舞われることがよくあったので、そういった環境の中で身についた、シゲンの特殊な感覚である。
「おい、ホームズ、島の方はどうする?」
「それは明日にする。もう辺りはくれえし、いちいち明かりを気にしながら探索すんのも嫌だからな」
「そうか、じゃ、飯にでもしようぜ」
「ああ」
帆を降ろした後、二人は食堂へと向かった。
向かう間も、ホームズは例の島に何があるのだろうかと、早くも気がせっていた。
「・・・そういえば、今日の夕飯の飯炊きは誰だった?」
ふと思い出したように、ホームズはシゲンに聞いた。
「ああ、たしかカトリだった筈だ」
「・・・あいつか・・・この間みたいにとんでもない組み合わせのじゃねえだろうな・・・」
この間の―――
今から三ヶ月前に、カトリが作った特製海鮮スープの事だ。
海鮮とは名ばかりの、海の幸と陸の幸の(ネガティブ方向に)絶妙なハーモニーを奏でた一品で、新鮮な魚の肉団子とジャガイモをメインとし、
そこに柑橘類、林檎、食酢、強烈なアルコールの酒に加えて、何処をどう間違えたのか、塩と砂糖を入れ間違えて、コトコトと煮込んだものだ。
カトリ曰く「絶対に美味しい一品」だ、そうなり。
あれを口にした時、ホームズは一瞬意識が飛びそうになったのを覚えている。
あの時はとんでもない修羅場になったものだ。誰もが食べようとはせず、最後は賽の目による賭け事で処分する人を決めたのだ。
処分とは、もちろんその料理を全て食べる事だ。
あの時ほど、皆が真剣に賽を振った事はない。
ちなみに、それに選ばれたのは、ほかならぬホームズであった。
顔を強張らせ、吐き出しそうになりながらも、ホームズは食べた。
目から涙を流しつつ食べながらも、こんな料理を作ったカトリを激しく呪いつつ、カトリの育ての親のロウ司祭も、
こんなのを食べたのだろうかと、ホームズは想像せずにはいられなかった。
そして、カトリの愛情たっぷりのそれを食べきった頃には、ホームズの顔は蒼く、吐き気と頭痛と眩暈の三連撃に見舞われた。
無論、翌日は気分最悪、とても船板での仕事などやってられない状態だった。
あの時は、カトリにこれでもかといわんばかりに文句をぶちまけたものだ。
ちなみに、このときの料理に名付けられた名は「ホームズ・スレイヤー(殺し)」(命名したのはリュナン)。
カトリは酷いと言ってきたが、当のホームズがその名前に間違いはないと言ったので、その通りとなったのだった。
その事を思い出したことで、ホームズの表情は強張った。
そんなホームズを見て、シゲンはくっくっと笑い声を漏らす。
「ま、そうだったらそうだっただ。腹を括って立ち向かうしかないだろうぜ」
「シゲン、お前は良くそんな風にいられるな・・・」
「なあに、あんなのが出るのは、半年に一度在るか無いかだろ。それに、いざとなれば、またホームズにくれてやればいいしな」
「ちっ、やっぱりそういう魂胆かよ。俺の身にもなれっつうの」
「何言ってる、カトリの愛が詰まった手料理だぞ、お前が食べなくて如何する?」
「アレに入っているのは愛じゃねえ、あの世への直行便の乗船券だ」
「はは・・・まあ、大丈夫だろう。今度はきちっと味見をしながら作ってるだろうさ。」
「いや、あいつはどっか抜けているからな・・・砂糖と塩を間違えて入れるっつう典型的な間違いをしているかもしれねえ・・・」
「おいおい、カトリを信じろって。それとも、自分で飯を作るか?」
「俺が飯炊きをしねえ事くらい知ってるだろ。・・・信じろってったって、無理ってもんだぜ。アレを食っちまったらよ・・・」
そんな期待と不安の―――どちらかといえば不安の方が大きいが―――会話を交わしつつ、二人は食堂に着いた。
既に飯炊き役以外の面々がそれぞれ思い思いの椅子に腰掛け、料理が来るのを待っていた。
ホームズはリュナンの脇に、シゲンはシエラと向かい合う場所に座る。
「お二人共、ご苦労様です」
いつもの事ながら、メーヴェが仕事に携わっていた二人に労(ねぎら)いの言葉を掛ける。
「そんな風に言われたって嬉しくないぜ。別に大した仕事なんてねえしな」
とメーヴェに、いつものホームズの答えが返ってくる。
「今日はどの辺りまで進んだと思う?」
二人が来て早々、リュナンはテーブルに海図を広げ、ホームズに問いかける。
「そうだな、いま向いている先に島がある、船が向いてる方向は西、今日出発したのがこの辺りだったから・・・今はこの辺だろうな」
「そうか、思ったよりも船は進んだんだな・・・」
さっきまでの会話の時とは思えないほど、リュナンとの会話でのホームズの表情は生き生きとしている。
「シゲン、ご苦労様」
と、シエラも恋人を労いながら、エール酒の入った木製のジョッキをさし出す。
「ありがとよ」
シゲンも返事を返し、エール酒を飲み干していく。
「・・・で、今日のディナーはどうなってる?」
シゲンは身を乗り出して、シエラにしか聞こえないくらい、小さな声で囁く。
「大丈夫よ、さっき私が確かめてきたわ。カトリの得意なシチューだから、きっと美味しいわよ」
あのような物を作ってしまうカトリではあったが、何故かシチューだけは美味く作れた。
航海している最中なので、本物の牛乳が使えないうえ、必要な野菜や肉類が足りない事から、
厳密にはチーズと魚肉によるシチューもどきだったのだが、これまでにカトリの作ったこの航海用シチューに外れはない。
「そうか、実はここに来るまでに、ホームズの奴がえらく不安がってな。さて、どんなものかと思っていたから、ひとまず安心だな」
「カトリだって、あんなのをまた作るような失敗はしないわよ」
そんな風に、各自で思い思いの会話をしていると、カトリが食事を持って来た。
トレイには、航海用の乾パンに干し肉、綺麗に剥かれた林檎と好みの味に整えるための塩、
そして、シチューを盛るための木製のお椀が乗ってあった。
それらを皆に回した後、カトリはシチューの入った鍋を重たそうにして持ってきた。
鍋の蓋の隙間からは、よい香りがしてくる。
「今日はシチューか・・・」
何処か安心したような声音で、ホームズは安堵した。
「うん、この所食べていなかったでしょ。きっと皆も食べたいって思ってるんじゃないかなって」
「なに、ホームズは何を出されたって食べるだろうさ。カトリの手料理ならな」
「もう、シゲンさんったら・・・」
横目でホームズを見ながらシゲンはそう言い、カトリはそんな言葉に、まんざらでもない表情をみせた。
「馬鹿、んな訳ねえだろうが。おい、カトリ、さっさと盛りやがれ。こっちは仕事を終えて腹が減ってるんだ」
と、相変わらずの言葉で、ホームズはカトリにお椀を差し出す。
「はは、カトリの料理の時だけ、いつも真っ先にお椀を出すな、ホームズは」
横からのリュナンの言葉に、「ふんっ」と鼻を鳴らしながらも、ホームズは何も答えなかった。
「お、答えないって事は、認めてるって訳か」
すかさず、シゲンも追撃を加える。
「うるせぇ、俺は腹が減ってるんだ。ごちゃごちゃ言ってくるんじゃねぇ!」
「はいはい、ホームズはカトリの手料理が好きで、誰よりも先に食べたがってるから、いい加減にからかうのは止めましょう」
シエラの言葉に、一同の顔が向く。
「ん、何?私何か変な事を言ったかしら・・・?」
「いや、シエラがそんな事を言うとは思わなかったからよ・・・」
ホームズの言葉に、フフッとシエラは笑ったきり何も答えず、「私の分も」と言って、カトリにお椀を差し出した。
こうして、いつもと変わらぬ夕食が始まったのだった。
そうして皆での夕食をとる最中、リュナンとホームズの二人は海図を見ながら、明日は如何するかを話し合った。
「―――で、ちとあの島に探りを入れてみてえと思ってるんだ」
「あの島に何かあるとは思えないが・・・」
「まあ、何もねえかもしれねえが、少なくとも、食える物くらいは見つかるだろう。できれば、水も補充したいしな」
「そうだな、あと、薬草や薪になる木や枝なんかも欲しくなって来たしね」
「だな。ここいら辺りの島だと、水ッ気のある果実がよく実ってるらしいしな。次の目的地までの予備を蓄えるのも悪くねえ―――」
そんな会話をしている二人に、ふと、カトリの声が掛かった。
「ねえ、ホームズ」
「―――ゆうふうに・・・って何だカトリ、何の様だ」
会話の邪魔をされて、何処か不機嫌な声でホームズはカトリの方を向いた。
「うん、食事が終わったら、ホームズの所に行ってもいいかな・・・?」
その申し入れに、ホームズは何っ?といった表情をした。
「駄目・・・だよね・・・」
弱弱しい声で、無理だと勝手に納得するカトリに、ホームズは頭を掻きながら
「一体何のつもりだかしらねえが、別にいいぞ、俺は」
と、答えを返した。
「本当?ありがとう。じゃあ、ちゃんと待っててね。私、必ず行くから」
カトリはそういうと、何時の間に食べ終えていたのか、自分の使った食器を厨房へと持って行ってしまった。
「・・・一体何であんなに嬉しそうにしてるんだ、あいつは・・・?」
カトリの喜びようを、不思議に思いながらも、ホームズは再びリュナンとの会話を再開した。
その横で、シゲン・シエラの二人が、互いを見合わせながら、意味深げな笑みを浮かべていたのを、
リュナン・ホームズの傍で会話を聞いていたメーヴェは気付き、何なのだろうかと不思議に思いながらも、黙って二人の会話に耳を傾け続けた。
253 :
花泉の亜茶:04/12/07 19:34:48 ID:scpoPMdR
と、今回はここまで。
なんだかケント×ファリナ並みに長くなりそうな悪寒・・・
これ書いてたら、スランプが回復した気がしてまつ。
このまま落ちるまえにSS書き切りたいでつね。
では、これで。
254 :
花泉の亜茶:04/12/07 19:38:41 ID:scpoPMdR
>245
> × 空は雲がほとんど無く、並みの揺れも穏やかだ。僅かに星も見える。シゲンは風を嗅ぎ、感じてみる。
> ○ 空は雲がほとんど無く、波の揺れも穏やかだ。僅かに星も見える。シゲンは風を嗅ぎ、感じてみる。
誤字がありましたね・・・スミマセン。
GJ!なんかキャラの味がでてて(・∀・)イイ!!
TSやってみようかな
何か、現物からあの味を崩さない程度に
説明臭さを省いたっていうか…
キャラが崩れてないのがゴイスー。
そしてホームズとシゲンのやり取りはやっぱイイねえ
こんばんは。
前スレの「Lesson C?」の後日談その2が書けましたので投下します。
ゼト×エイリークです。
前スレ残ってる間にと思ったけど、無理だったか……。
・前作では、二人は初夜以来セックスレスという設定でしたので
それを踏まえています。
・前二作よりも若干シリアスかもしれません。
なので、苦手な方はスルーよろしく。
真夜中のルネス城は、昼間とはうってかわって静まりかえっている。
全てが眠りについているこの時刻、ルネス将軍ゼトの執務室にはまだ灯りが点けられていた。
ふと、闇の奥に意識が引き込まれそうになって、ゼトははっと顔を上げる。危うく机に突っ伏してしまう所だった。
書きかけの書類を横に置き、ゼトは眉間を指で押さえ、眠気を頭から追い払う。
(流石に、疲れているな……)
ここの所、根を詰めて仕事をし過ぎているのかもしれない。
ゼトは今日も真夜中近くまで執務室で政務の続きを執っていた。
今のゼトは、将軍として騎士団をまとめるのは勿論の事、国政を執るエフラムの補佐という、重要な仕事も任されていた。
当然仕事量は戦前よりも増し、ここ数ヶ月のゼトは真夜中までここで政務の続きを執り、
時には隣の仮眠室で夜を明かす事も度々あった。
とはいえ、流石に一週間連続ともなると、身体が持たない。
無理も無い。エイリーク達がロストンから帰ってきてからというもの、毎晩ゼトは隣の仮眠室で眠っていたのだ。
『仕事が溜まっているから』――表向きはこの言い訳で何とでも取り繕える。
本当の理由を隠すための言い訳で、ゼトは自分さえも騙していた。
確かに仕事は山積している。だが、実を言えば、何も毎日こんな時刻まで仕事をしなくとも構わないのだ
――実際、書類仕事のほとんどにはエフラムの署名が必要なので、いくら自分の作業だけを進めた所でそこで止まるのである。
しかし、ゼトはまるで何かを忘れようとするかのように仕事に没頭していた。エイリークを娶ってからは、特に。
こんこん、と控えめに扉を叩く音がする。今までに無かった事だ。ゼトは鋭い声で誰何した。
「誰だ」
返ってきた声は、小さく、だが凛とあたりに響いた。
「私です、ゼト」
「……エイリーク様!」
声の主はエイリークだった。ルネス王女であり、今は、彼の妻でもある。ゼトは慌てて扉を開けて彼女を迎え入れた。
エイリークはガウン姿だった。
薄紫色の踝までの長さのガウンは、一見簡素に見えるが、襟元と裾に絹糸で精緻な花模様の刺繍がなされている。
麗々しく飾り立てない分、それは着ている者の持つ品の良さを十二分に引き立てている。
しかし、いくら上品だとは言っても、王女たるエイリークが、夜着一枚で城内をうろつくのはあまり褒められたものではない。
案の定、足元もガウンと揃いの部屋履きのままだ。
「そのようなお姿で、こんな時間に出歩かれるのはお止めになられた方が」
ゼトの台詞など聞こえぬといった風に、エイリークは部屋の様子を窺った。
書類の広げられた机の上に目をやると、形のいい眉を軽くひそめる。
「こんな時間まで、仕事ですか?」
「……ええ。そうですね。エイリーク様は、何故こちらへ」
「妻が夫の様子を見に来てはいけないのですか?」
その、僅かな刺を含んだ調子に、ゼトは思わず黙り込んだ。そんなゼトを見上げて、エイリークはなおも言葉を継いだ。
「……この所、ずっと私の所へ来てくれないから、気になって」
エイリークの言いたい事は想像がついていた。
初夜以来、ゼトは彼女を抱いていなかった。寝所に行っても手も触れず、本当に眠るだけだった。
その事について、エイリークから何を言われる事も無かったが、
流石に連日、寝所にすら戻らない事に焦れたのかもしれない。
ゼトはいつもの言い訳を口にした。
「申し訳ありません。その、仕事が、立て込んでいますので――」
「嘘です」
言いかけた言葉は、即座に否定された。
あまりにきっぱりとした物言いに、ゼトは思わずエイリークの顔をまともに覗き込み
――漸く、その切羽詰った表情に気付いた。
今にも泣き出しそうな、危うげな瞳が、ゼトを正面から捉えて離さない。
「貴方はまだ、臣下だとか、そういう事に拘っているのではないですか? だから、私を……私に、触れてくれないのでしょう?」
自分の下手な言い訳は見事に見透かされていた。
そう感じて黙り込んだゼトを、エイリークは哀しげに見やると、ガウンの帯をするり、と解いた。
「エイリーク様、何を……!」
突然の事に慌てるゼトには構わず、エイリークはガウンを静かに脱ぎ捨てる。
「ゼト……私は、王女である前に……女、なのです……」
ぱさり、と脱ぎ捨てられたガウンの下から、細身の身体が現れる。その身体には、何も着けられてはいない。
一糸纏わぬ白い裸身を、エイリークは惜しげもなくゼトの前に晒していた。
細い首筋、程よく浮き出た鎖骨、左右の均整の取れた乳房や一摘み程の恥毛がそよぐ下腹部。
こんな風に自分をさらけ出す事は、とても恥かしい。だが、それ以上に。
ゼトに、触れたい。触れて、もらいたい。
その感情だけがエイリークを突き動かしていた。
動けず、かといって目も離せない様子のゼトにすっと近寄ると、その右手を取って自分の乳房にぐっと押し付ける。
「わかりますか? こんなに、どきどきしています。貴方に触れてもらいたくて……」
もし拒まれてしまったら、自分はどうすればいい? そんな不安が胸中を掠めて、
でもだからこそ、エイリークははっきりと知りたかった。ゼトが何を考えているのかを。自分を、愛してくれているのかを。
「ゼト……私を、どう思っているの、ですか……?」
本当に、自分はエイリークの事をどう思っているのだろう。ゼトは自問した。
答えなど決まっている。だが、それだけでは済まない複雑な想いが、ゼトの中にはあった。
だから、いつも迷っていたのだ。自分は本当にエイリークを愛してもよいのか、と。
そんな自分の想いに捕らわれすぎた挙句、肝心のエイリークにきちんと想いを伝える事もせず、
一緒になっても、彼女に触れるどころか、仕事を理由に逃げてばかりで。
そして、エイリークにこんな、淫婦のような振る舞いまでさせてしまった。
ゼトは空いている左手でエイリークの肩に触れ、俯く。
「……申し訳ありません。貴女に、こんな事をさせてしまって」
「謝らないで、下さい。こうするしか、思いつかなくて」
エイリークの声は小さく震え、だが気丈にも、彼女はゼトを見つめ続ける。
「それよりも……答えを、下さい、ゼト」
ゼトの掌に、エイリークの震えが伝わってくる
――この自分に、拒絶されるのではないかと、彼女は恐れているのだ。
こんな思いをさせてまで、自分は何を迷っている?
いつでも自分はエイリークに言わせてばかりだ。あの時も、今も。その事に、今更ながらゼトは気付いた。
次は、自分が話さなければ。
この想いも、胸の内にわだかまっているものも、全て。ゼトは漸く重い口を開く。
「エイリーク様……ずっと、考えていた事があります。聞いて、下さいますか」
真剣なゼトの表情に、エイリークは気圧されたように頷く。
ゼトは言葉を探すように暫く押し黙っていたが、やがて、静かに話し始めた。
「私は、騎士です。王女としての貴女をお守りする事が私の責務です。
だから、あの日、貴女を胸に抱いて落ち延びる時に生まれた想いは、私にとって邪魔なものでした。
何度も自分に言い聞かせました。この想いは過ちだと、何度も」
あの戦いの最中、自分の中に生まれた想い。一時は気の迷いだと思った。
エイリークを庇い、敵に追われるという特殊な状況のせいで、自分の気持ちを錯覚してしまっただけなのだ、と。
そう思う事で、騎士である事を一瞬でも忘れてしまった自分を消そうとした。
男である自分を、エイリークを愛してしまった自分を、封印しようとした。
「けれど、そんな私に、エイリーク様は近すぎたのです。
だから、遠ざけようとして――しかし、あんな形で、恋情をさらす事になってしまいました」
エイリークと過ごす時が多くなればなるほど冷静でいる事が難しくなった。
彼女がこちらに向ける笑顔に、言葉に、自分への恋情を見てしまうと不安になった
――いつか二人とも、この想いを抑えきれなくなるのではないかと。だから、機先を制するつもりでエイリークに釘を刺し
――けれども、自分への恋情を口にし、それを抑えこもうとする彼女を見てしまうと、自分の気持ちを告げずにはいられなくなってしまっていた。
「騎士に徹しきれない自分が、貴女の想いを徒に募らせたのではないか、
私さえ想いを封じていれば、こうやって契りを結ぶ事など無かったのではと、ずっと考えていました」
自分の想いを打ち明け、二度と過ちを繰り返さないと誓いながら、その言葉が既に過ちだった。
馬鹿な事をしたものだ。互いが同じ想いだとわかってしまったら、恋情が止められなくなる事はわかりきった事だったのに。
それでも戦いの間は、二人の関係は元の主従関係に戻ったかのように見えた。
戦後も暫くはそれが続いていたが、結局の所、エイリークからの再度の告白に押し切られる形で、二人は一緒になったのだった。
身分が違うという懸念は、最初から無いも同然だった。
グラドから王女を守り抜いた真銀の聖騎士の名は、ルネス中に広まっていたからだ。
二人の婚姻はエフラムや騎士達は勿論、国民全員に祝福されていた。
ただ、ゼトの心中にのみ、一抹のわだかまりが今日まで残されていたのだった。
ゼトの告白を真剣な面持ちで聴いていたエイリークは、意外にも安堵に頬を緩ませた。
「よかった……」
緊張に強張っていた肩からも、余分な力が抜けている。エイリークは続けた。
「貴方は間違いだと言いますが、私、貴方の告白が、とても嬉しかった。
でも、王女と騎士であらねばならないと、そう貴方は言いました。
だから、私は、あの戦いの間は自分を抑えて……でも、忘れることなんて、出来ませんでした」
ゼトは、戦後、自分に再度告白してきた時の、エイリークの様子を思い浮かべる。
あの時、エイリークは、真剣な瞳で自分の前に立ち、そして、こう言ったのだ。
『二人の想いが同じだと、そう知ってしまったら、諦める事なんて、私には出来ません
――ゼト、私は、貴方を愛しています。貴方しか、愛せません』
嬉しくなかったと言えば嘘になる。
だが、自分が下手に恋情を吐露したがために、単なる憧れで済むかもしれなかったエイリークの想いを、
堅固なものにしてしまったのではとの後悔の念が、ずっとゼトの心中にこびりついていた。
「同じ想いならと告白した私を、貴方は受け入れてくれたけれど
……でも、もう貴方の中では整理はついていたのに、それを私が無理矢理に押し切ってしまったのかと……」
そんな想いは忘れたと、そう嘘もつけたかもしれない。
だが、ゼトはそんな器用な男ではなかったし
――何よりも、自分の中で勝ってしまっていたのだ。
騎士としての忠誠よりも、一人の男としての愛情が。
押し切られたのではない。
ただ、騎士という立場のために、自分からは言えなかっただけに過ぎない。そうだ、自分は――。
エイリークはゼトを見上げ、確認するようにゆっくりと言葉を紡ぐ。
「……ゼトは、私の事が、嫌いという訳では、ないのですね?」
「そんな事、ある筈が――!」
そう言いかけて、ゼトは気付いた
――自分の中でエイリークの問いに対する答えが、既に用意出来ている事に。
ゼトは髪を掻きあげ、ふ、と自嘲してエイリークを見つめる。
「そう、ですね……結局、私は貴女に先に言わせてしまった自分を、不甲斐無く思っていただけなのかもしれません。
ただそれだけなのに、貴女を淋しがらせてしまった」
そうだ。騎士としての忠誠も、結局、この想いを封印する事など出来はしなかったではないか。
最初から答えなど決まっていた。
ただ、彼女の想いを募らせて、
先に告白させてしまったという後悔だけが、彼女の想いに応える事に後ろ暗いものを与えていただけだったのだ。
挙句にエイリークを悩ませ、不安がらせていたのでは世話は無い。本当に、自分は馬鹿だ。
「こんな愚かな私でも、まだ貴女を愛する事を、許して下さいますか」
「ゼト……!」
聴きたかった言葉。エイリークはゼトの胸に顔を埋める。
ゼトはエイリークを受け止め、今度こそはっきりと自らの想いを告げる。
「エイリーク様、私は、貴女を愛しています」
そう言って、ゼトはエイリークに覆い被さるように抱き締めた。
ガウンを羽織ったきりだったエイリークの身体は、真夜中の夜気に冷え切ってしまっていた。
ゼトは自分の温かさを与えるかのように、エイリークの細い肩をきつく抱き、背中をさすった。
「こんなに冷え切ってしまって……」
「平気です。だって、今から温めてくれるのでしょう……?」
そう言って見上げる瞳は、あどけなくて、それでいて淫蕩な色を湛えていた。
期待に震えるその瞼にそっと口づけると、エイリークはふっと力を抜いてその身をゼトに預けた。
ゼトはゆっくりと、熱を移すように、エイリークの身体中に唇を押し当てる。
「……ふぁ……」
唇が触れる度に、エイリークは小さく吐息を漏らす。
ゼトの唇が触れた所から、自分が溶けて、崩れていくような気がする。
温かな舌先が首筋をなぞる、ただそれだけで、自分の奥底から何かが染み出してくる。
力強く逞しい腕に強く抱き締められ、力が抜け立っていられなくなる。
「大丈夫ですか、エイリーク様」
「……あ……?」
気がつけば、エイリークはゼトの胸に縋りついていた。膝から力が抜けてしまっていて、一人では立っていられそうもなかった。
そんなエイリークを、ゼトはしっかりと抱き締め、慈しむように碧い髪を撫でる。
「具合が悪いのなら――」
「いえ、違うの……なんだか、とても」
エイリークは続く言葉を探すように視線を彷徨わせ
――そして、ゼトと目が合うと、恥らうように俯いた。ゼトはその頤を上向けると、正面から彼女の視線を捉え、囁く。
「私も同じ気持ちです、エイリーク様」
「ゼト――」
言いかけた唇を強引に塞ぐと、ゼトはエイリークを抱き締めたまま、机の前の革張りの椅子によろめくように腰掛けた。
勢いエイリークはゼトにしなだれかかるような姿勢になる。ゼトはそのままの体勢で、彼女の口中を激しく蹂躙する。
「んんっ……!」
エイリークの喘ぎは舌に絡めとられて、ただくぐもった声だけが唇の端から漏れる。
戸惑うように動く彼女の舌を、ゼトは自分の口中に引き入れて、その裏側をくすぐる。
口の端から零れた唾液が、首筋から乳房にかけて一条の筋をつけた。
なおも唇を塞いだまま、ゼトはそっとエイリークの乳房に触れ、柔らかく揉み上げる。
滑らかな肌が掌に吸い付くようで、ゼトはその感触を味わうように乳房を捏ね回す。
その先端を親指の腹で擦りあげると、エイリークは喉奥から甘い呻きを上げる。
「く……ん……んぅっ……!」
ゼトは漸く唇を離し、エイリークを見つめた。白い肌が紅潮し熱を帯びている。
乱れた碧い髪を軽く指で梳いてやると、うっとりと目を閉じていたエイリークは薄く目を開けた。
「ゼト……もう、終わり、ですか……?」
この先の愛撫を、ねだっているとも取れる口調で、エイリークは問いかける。
それはあくまでも王女としての品位を失わず、かつ、目覚め始めた女としての艶が含まれている声音だった。
その言葉に、ゼトの中の男が、そろそろと首をもたげ始めた。
「まさか。まだこれから、ですよ」
言うなり、ゼトはエイリークを膝の上に引き上げた。
向かい合わせになるように自分の腿を膝で跨がせると、細く長い指で開き始めた花弁をなぞりあげる
。エイリークは甘えたように鼻を鳴らした。
「……やぁぁ…ゼトぉ……」
「もう、濡れていますね」
「だって……ゼトが、触るからっ……ひぁんっ!」
エイリークが高い声をあげる。膣口を探り当てたゼトの指が、潤みの中心に深く潜り込んだのだ。
そのままゆっくりと中を掻き回すと、淫猥な水音が部屋の中に響いた。
「奥から、こんなに溢れていますよ」
ゼトはエイリークの右手を秘所に導いた。
自分の指が膨らんだ陰核に触れると、エイリークはわずかに身を反らせた。ゼトはそれを見逃さなかった。
「そこを、弄ってみてください……そう、ゆっくりと」
エイリークは指を動かし始めた。それに合わせて、ゼトも中を掻き回す。
開いた左手で乳房を揉みながら、薄桃色の先端に吸い付いて舌先で突付くように弄ると、エイリークの指の動きが徐々に速くなる。
熱い吐息を漏らしながら、一心に陰核を擦る。その様子から、ゼトはとある疑問を抱いた。
「……エイリーク様、不躾な事をお伺いしますが」
突然に名を呼ばれて、エイリークはうつつに引き戻される。
「……ぁん……な、何でしょうか……」
「もしかして、ご自分でここを触られたりしておられましたか」
「……はい……貴方が、してくれたのを、思い出して……」
実際、ロストンで覚えて以来、毎晩のように自慰を繰り返していたのだ。
エイリークは恥らいつつも、手慣れた風に人差し指で愛液を掬い取っては陰核に擦り付ける。
愛液は次から次へと溢れ出て、手首をつたってゼトの太腿までもしとどに濡らす。
正直言って、ゼトは初夜の事はあまり覚えてはいなかった。
あの時は自分の気持ちに整理がついていない状態だったので、エイリークを抱きながらもどこか上の空だった。
だが、そんな自分の愛撫をなぞってまで、エイリークは夜毎自分を慰めていたのだと思うと、
ゼトの胸中はエイリークへのすまなさと愛しさで一杯になる。
「でも、ゼトの方が、気持ち、いいです……んっ……」
ゼトの心中を知ってか知らずか、エイリークはなおも指を動かし続けている。
それを押し止めると、エイリークは不思議そうにゼトを見た。
「これからは、もっとよくして差し上げます」
そう言うと、ゼトは指を二本に増やして、膣の奥深くまで突き入れた。
「んあぁっ! ゼ、ゼト、今のっ……もう一度、して下さいっ……!」
「今の、とは何の事でしょうか」
「……意地悪……わかって、いるの、でしょう……?」
「仰ってくださらないとわかりませんよ?」
わざと浅いところを軽く撫でて、意地悪く訊ねる。
エイリークは焦れたように身を捩じらせるが、望む刺激は得られない。
観念したかのように目を閉じると、情欲に擦れた甘い声でゼトにねだる。
「……指、動かして、下さい……さっきみたいに、奥のほう……」
「御意のままに」
ゼトは二本の指を一気に奥に突き入れた。途端に白い裸身が跳ね上がる。
「やあああっ! あん、それぇっ! 気持ち、いいですっ!」
無意識にだろうか、エイリークは腰を揺すりたてて更なる快感を掴もうとしていた。
ゼトが乳首を軽く噛むと、自分でももう片方の乳首を摘んでこりこりと擦った。
「ゼトっ……ゼトっ……もっと、もっとぉ……!」
おそらく、自分でも何を口走っているかわかっていないのだろう。
自分の与える快感を身体中で貪ろうとするその姿に、ゼトは激しく興奮していた。
更なる快楽を与えようと、手首を激しく上下させ、奥のほうを突く。
「あ、あ、あ、やああああああああっ!」
一際高い声をあげ、裸身をくねらせて、エイリークは絶頂に達した。
ゼトは指を抜くともどかしく自分の強張りを衣服から取り出し、その先端を膣口に押し当てる。
僅かな抵抗はあったものの、エイリーク自身の重さも手伝ってか、すぐに三分の一程がずぶりと潜り込んだ。
「! や……!」
ぐったりと快感の残滓に浸っていたエイリークの意識が、押し広げられるような感覚に呼び起こされる。
一度しか彼を受け入れた事の無いそこは、処女と何ら変わり無い程にきつく、狭い。
道の無い所に無理矢理大きなものが分け入ってくるような感覚。エイリークはゼトの首にしがみついて、それに耐えた。
「くぅ……ん……!」
「大丈夫ですから、力を抜いてください……」
「あ、は、はいっ……」
痛みをやり過ごそうと、必死に息を吐くエイリークに、ゼトは口づける。
互いの舌を絡め合う長い口づけの間、強張りはじりじりと、エイリークの中に確実に埋め込まれていった。
「ん、っく……はぁ、んん……」
「全部、入りました……お辛くはないですか?」
「……はい、大丈夫、です」
エイリークは漸くほっと息を吐いた。瞑っていた瞼を開けると、意外な程近くにゼトの顔があった。
涼しげな優しい瞳が、気遣わしげにエイリークを見つめている。
「ゼトが、いるのですね……私の中に」
そう言って、エイリークはゼトの胸にもたれかかった。
胸の鼓動と、自分を貫いている熱い強張りの脈動とが、エイリークに深い充実感をもたらしていた。
愛する者と身体を合わせる充実感。無論、初めて抱かれた時も、同じような感覚があった。
だが、今回はそれと明らかに違っているものがある。
自分だけでなく、相手も同じ事を感じているに違いないという確信。
ずっと不安だった。
この想いは自分の一方的なものなのではないか、ゼトはそれを断りきれなかっただけなのではという、漠然とした不安。
それは初夜の晩も、エイリークの中にあってずっと離れなかった感情だった。
今はそれが無い。その事が素直に嬉しく、エイリークは満足げに息を吐く。
「……なんだか、とても幸せ……」
「困り、ました」
「え?」
「そんなに可愛い事を仰られては、抑えがきかなくなってしまう」
「それは、どういう――」
「しっかりと、つかまっていて下さい」
突然、ゼトはエイリークの双丘をしっかりと掴むと、彼女を貫いたまま立ち上がった。
自分の身体が宙に浮く感覚に、エイリークは叫び声を上げ、ゼトの首にしがみつく。
「ゼトっ、何、を……あ、やぁっ、あぁっ!」
ゼトはエイリークを抱え上げたまま、歩きはじめた。
ゼトが歩を進めるごとに、その強張りは奥壁を破らんばかりに激しく突き上げる。
「くぅっ、あぅん、やぁっ、あ、あぁんっ!」
自分が壊れてしまうかもしれないという恐れと紙一重の快感に、エイリークはただゼトにしがみついて、耐える事しか出来なかった。
不意に背中に固いものが当たる。寝台に横たえられたのだと理解するまでに少しかかった。
しがみついていた腕を離し、恐る恐る瞼をあけると、何処か先程とは違う場所に連れて来られていた。
片付けられてはいるが、狭い部屋。執務室の三分の一ぐらいの広さだろうか。
エイリークがぼんやりそう考えていると、ゼトが心配そうに顔を覗き込んできた。
「大丈夫ですか」
「……あ、ゼト……?」
「申し訳ありません、無理をさせてしまいました」
ゼトは、隣の仮眠室にエイリークを連れてきたのだった。距離にして僅か十数歩。
だが貫かれたままのエイリークには果てしない距離に思えた。
とろんとした瞳で、エイリークはゼトを見上げる。
先の刺激で、既に軽く達してしまっていた。
突き上げられた奥底が、じんと痺れている。その痺れすら、待ち望んでいた事だと今のエイリークには思えていた。
そして、ゼトがしようとしている事。
ゼトは、自分を抱くためにここまで連れてきたのだろう――おそらく、激しく、劣情のままに抱くために。
そして、それを期待し、身体の奥底を熱くしている自分が、ここにいる。
「構いません……ゼト、貴方の好きなように、私を抱いて」
返事の代わりに、熱に浮かされたような視線を送ると、ゼトはエイリークを掻き抱き、腰を使い始める。
濡れた水音が狭い仮眠室に高く響く。
「……ぁあっ……やぁ……ひぁんっ!」
愛しくてたまらない。その声も、縋りつく手も、絡みつく腕も。
日頃の冷静さなどかなぐり捨て、只の男と化して、ゼトはエイリークを貪欲に求める。
そして、エイリークもまた、熱い吐息の下から、ゼトを求めた。
仮眠室の、一人用の狭い寝台が、二人の動きに合わせてぎしぎしと軋んだ音を立て続ける。
エイリークの脚を抱え上げ、ゼトはただひたすらに抽送し続けた。どこまでも柔軟に、エイリークの身体はそれを受け入れる。
「ゼトっ……好きです、ゼトぉっ……!」
「エイリーク、さまっ……!」
そう互いに呟き、固く抱き合った瞬間、ゼトはエイリークの奥に精を放った。
荒く息をつき、どくどくと精が注ぎ込まれる脈動を、二人とも味わっていた。
「ゼト……」
擦れた声でエイリークが呼び、返事の代わりに、ゼトは軽く口づける
――唇に、頬に、何度も口づけの雨を降らせる。そして、その唇が耳朶に触れた時、エイリークは、また甘い声を上げた。
「ここが、いいのですか?」
「あ、ゼト……ぁ、あ、あ……」
耳朶を甘噛むたびに、エイリークは悦びの声をあげ、ゼトにしがみつく。その様に、ゼトの強張りはまた、固さを取り戻していた。
「エイリーク様……」
ゼトは先程から――自分と繋がり幸せそうにするエイリークを見てから、己を止める事が出来なくなっていた。
そして、今もまた、エイリークの身体に溺れたい、ただそれだけが、彼を突き動かす。
ゼトは一度強張りを抜くと、エイリークの身体を丁重にひっくり返した。
そして、間髪を入れず、今度は後ろから彼女を貫く。
「くぅんっ!」
いきなりの刺激に、気だるげに弛緩していたエイリークの身体が再び緊張する。
ゼトの手が後ろから胸に伸び、荒々しく乳房を鷲掴む。
一度達した身体は感じやすくなっていて、先刻よりも鋭敏に快感を伝えてくる。
「やぁっ、ゼト、だめ、だめぇっ…!」
強すぎる快感に蕩けた声が、ゼトの中の男を刺激して止まない。
弾力のある尻肉を掴み腰を奥底まで打ち付ける。
再び襲い来る快感の嵐に、エイリークは敷布をぎゅっと握り締めて耐えた。
「……ふぁっ……いいぃ……あぁ、また……やぁんっ……!」
膣壁がひくひくと締まり、立て続けの絶頂をエイリークが味わっている事をゼトにも伝えていた。
掻き出された精液と、新たに溢れ出した愛液とが、敷布にぼたぼたと垂れて染みを広げていく。
「ゼトぉ……だめぇ……もぉ、ら、めぇっ……!」
エイリークは、既にろれつの回らない程に快感に打ちのめされている。
ゼトにも二度目の絶頂が近づいていた。一際強く、奥底に擦りつけ、打ち付ける。
「う、くっ……!」
「あ、あ、ああああああぁっ!」
二度目とは思えない程の夥しい精をゼトは放った。
その熱さを、奥底で受け止めながら、エイリークの意識は白く、爆ぜた。
遠のいていく意識の向こうで、ゼトが愛しげに自分の名を呟いたのが聴こえた気がした。
「エイリーク……愛してる……」と。
エイリークが気がつくと、またもやゼトが心配そうに自分を覗き込んでいた。
「よかった、気がつかれましたか」
エイリークは上体を起こして辺りを見回した。自分達の寝室に戻っている。
どうやら失神した自分を、ゼトがここまで運んできてくれたらしい。身体にもガウンが着せ掛けられている。
ゼトはすまなさそうにエイリークの前に頭を垂れた。
「申し訳ありません、つい、我を忘れてしまいました……」
とても先程まで自分を攻め立てていた男の台詞とは思えない。
それが、妙に可笑しく、エイリークは明るく微笑んだ。
「いいのです……それよりも、ゼト」
「なんでしょうか、エイリーク様」
「さっきみたいに、呼んで下さい。エイリーク、と」
「! き、聞こえて、いたのですか」
途端に狼狽するゼト。常に冷静沈着な彼が慌てる様が、殊更に可笑しい。
「ね、呼んで下さい?」
甘い声でねだると、ゼトは困ったように眼を逸らし、やっとの事で小さな声で呟いた。
「エ、エイリーク……」
珍しく紅く染まったその顔を、エイリークは愛しげに見上げ――そして、こう囁く。
「はい、あなた」
その言葉に、ゼトが、耳まで紅くなったのは、言うまでも無い。
以上です。
読んでくださった方、ありがとうございます。
できればあと一組も年内に書けるといいのですが。
ではでは、おやすみなさい〜。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
GJGJ!エフラム×ターナの続編だけでなく、
ゼト×エイリークの続編までくるとは!(しかもヒーニアス×ラーチョルも来るときた)
神ケテーイ!
GJ!良く眠れそうだ
書き忘れ。
次はヒー×ラーではないんですよ
>277さんスマソ。
多分あまりエロくならない気がしますしorz
とりあえず、頑張りますね。ではでは。
ブラボー!おお、ブラボー!!
GJ(*´Д`)b
姫が幸せそうで、とても良かったです。
抜かずに2回目突入とは、二人とも若いな(;´Д`)ハァハァ
何度も逝かされてしまうエイリーク。一度始めたら愛しい姫が失神するまで攻め立てるゼト。
しかもあの冷静な二人がな(*´Д`)って事で、むた神GJ!!
敬語で喘ぎながら行為してるのワラタ
秋の大運動会(ちょっと時期外れだがw) 第1の種目 騎馬戦
こちらは赤組、ドズラがエフラム王子の頭、そしてレナックがエフラム王子の足を持ち上げて肩に乗せています。
そしてエフラム王子は仰向けで股間からシンボルだけを出しています。
そしてこちらは白組、ギリアムがヒーニアス王子の頭、モルダがヒーニアス王子の足を持ち上げて肩に乗せています。
そしてヒーニアス王子もまた、仰向けで股間からシンボルを出しています。
おっと、今騎乗の合図がかかりました。ドズラ、レナック、ギリアム、モルダの4人はそのまましゃがみました。
そして、エフラム王子のシンボルの上にラーチェル、ヒーニアス王子のシンボルの上にエイリークがそれぞれ乗りました。
そう、そのまま・・・ゆっくりと腰を沈めていきます・・・
こ、これはすごい!まるで二人のあえぎがこちらまで聞こえてきそうな・・・そんな表情・・・
「よーい!」
さあ、スターターの号令がかかりました。あとは、始まるのを待つばかり・・・
パアアアン!さあ、スタートしました!二つの騎馬が、ゆっさゆっさ揺れながら、お互いに突進していきます。
「ひあああああああ!」
「あふううううううう!」
恍惚の表情を浮かべながらあえぐ二人、組みあいますが、まったく力が入りません!
さあ、どちらが先に力が尽きるのか!・・・これは、目が離せません!
「あひいいいいいああああ!」
「エ・・・エフラム・・・すごすぎ・・ああああああああああ!」
その間も、4人がゆさゆさ揺さぶる・・・おおっと!すごい!二人のアソコからものすごい量の液体が溢れている・・・
うわっと!いきなり二人が弓なりにのけぞった!そしてそのまま下のエフラム、ヒーニアスにぐったりともたれかかるー!
「それまで!」
さあ、勝負の判定は・・・今、係員が二つの騎馬に向かいました。
おっと、二人のアソコから、真っ白い濁液を掻き出しています・・・そして、それをすべて計量カップに入れて、白濁の量を計ります。
「赤組、23cc。白組、24cc。よって、白組!」
おおっと、白です!白組の勝利です!!!
現在、白組・・・10点 赤組・・・0点
>むた氏
ゼトエフキタ-!!
いいね、いいね!
何かかなり萌えてしまいますた
>ダミアン氏
激しくワロタwww
続き待ってる!
つかUCC氏は入院ですか
お大事にしてくださいな
>二人のアソコから、真っ白い濁液を掻き出しています・・・
>そして、それをすべて計量カップに入れて、白濁の量を計ります。
想像してワロタ
>284
ゼ…ゼトエフ?ゼトエイの間違えじゃないのか?
その間違えはひどすぎるぞ。
秋の大運動会 第2の種目 2人2脚
さあ、今、スタートラインに、白組・ネイミーと赤組・ルーテが立っています。
そして、ネイミーのすぐ後ろにコーマ、ルーテのすぐ後ろにアスレイが立っています。
「よ〜い!」
さあ、今、掛け声とともに、お互いの右足同士と、左足同士が紐で結ばれた!まるでお互いの強い絆のように。
そして二人のスカートがめくられると、コーマはネイミーに、アスレイはルーテに、それぞれのお尻に男根が突き立てられる!
そして女性器にずぶずぶと入りこんでいく〜!これで体勢完了です!
今、スタートしました!さあ、二組がゴールに向けて歩き出す!
いっち、に、いっち、に・・・おおっと、二組とも、全然進みません!それどころか、口を大きく開けて、激しくよがるばかりだ!
これではレースになりません!
「ああ!あひ!あひいいい!いいよお!こ、コーマ!私・・・イッチャウうううううううう!!!」
「ああ・・・アスレイ・・・あふぅ・・・ふああああああああああああ!!!」
おっと、二人ともそのまま崩れてしまった!これはどうなるのか!?
おっと、二組に係員が駆け寄ります。そして・・・、あっと、二人のアソコから、またもや白濁を
掻き出して計量カップで計測しています!今回もこの方法で決着をつけるのか!?
「発表します!白組・16cc、赤組・17cc!」
おっと、今度は赤組の勝利です!
現在・・・白組・10点 赤組・10点
秋の大運動会 第3の種目 パンくい競走
さあ、今、スタート地点に赤組・カイルと白組・フォルデが今か今かとスタートを待っています。
二人の間に流れる、ものすごい熱気・・・そうです、二人はライバル。お互いに負けられないのです!
「よ〜い、どん!」
スタートしました!やはり普段から鍛えているだけあって二人とも速い!
絶対に負けられない・・・その思いがこちらにまで伝わってきます。
あっと、どうした!?二人ともコースを外れて、客席のほうに向かったぞ!?
何と!カイルは客席にいたシレーネを押し倒している〜!
そしてその隣では、フォルデがシレーネの妹のヴァネッサを押し倒しているぞ!
ああっと、シレーネとヴァネッサの股が大きく開かれた!そして、カイルはシレーネの、フォルデはヴァネッサの
アソコにかぶりつく!
「きゃあ!」
「何するの!やめて!」
何と、二人とも、そのまま二人のパンツを噛みちぎった!そして、そのまま二人ともレースに戻ります!
さあ、どっちが勝つのか!?今ゴールイン!
おっと、カイルが勝った模様です!その差実に2cm!これはきわどい勝負でした!
おっと、客席では二人の姉妹が泣いているぞ!
「うう・・・もうお嫁にいけないわ・・・」
「ぐす・・・責任取ってよお・・・」
現在 白組・10点 赤組・20点
パンツ食いちぎっただけかよ
でもかなり屈辱だなwおもしろかったGJ!
あまりに馬鹿馬鹿しすぎ(誉め言葉)て「口調違くねえ?」とかツッコむ気にもならん
大好き
確かにバカ過ぎてステキだ
ワロタw
この調子で全キャラでるんだろうか?
>283
ヒーニアスが勝ったのが何気に嬉しかったw
ダミアン氏のカップリングの趣向って何?
なんかいろいろ組み合わせあっていいなぁ
>>295 カップリングに関しては、特にこだわりはないです。
どのカップリングも、それぞれに味が出ててイイ!ので(w
ただし、この一組だけは例外
『ロウエン×レベッカ』
これだけは譲れねえ(w
と言っても、ウィルやセインが嫌いなわけじゃないっすよ。ただ、この二人が好き過ぎて・・・(w
つうわけで、今年のクリスマスにはこの二人で甘〜いラブラブものを書いてみようと思いまつ。
書けるかなあ?(汗
秋の大運動会 第4の種目 棒倒し
さあ、今、赤組のエフラムと白組のヒーニアスが、横に並んで寝ています。
二人の股間には、高々とそびえ立つシンボル。今、エフラムのシンボルの元に、ラーチェル、
ヒーニアスの元にエイリークがひざまづきました。
「よーい!!!」
さあ、スタートしました!ラーチェルはエフラムの、エイリークはヒーニアスのシンボルを一心不乱にしごきます!
おおっと、ラーチェル、空いてるもう片方の手でエイリークの腕を掴んで妨害しようとしているー!
しかしエイリークも負けじとラーチェルに妨害をしています!
これはすごいバトルになりました!
おっと、エイリーク、口を使っています!ヒーニアスのシンボルをぱくっとくわえてそのまま前後に顔を揺すります!
ああっと!ラーチェルも負けていません!こ、これは・・・パイズリだ〜!
胸を出して、谷間にエフラムのを挟みこんでいるぞ!そして、前後に胸を揺らして、エフラムのをさすっている〜!
エフラムもヒーニアスも、ものすごい表情で我慢をしています!さあ、先に棒を倒すのはどちらか!?
なお、規則により、二人とも一生懸命しごかないと、その場で負けになります。二人とも、己の持てる技術を出しきって、
ひたすらにシンボルをしごく〜!
あっ!!!ついに、ついにヒーニアスが・・・射精です!射精しました!
そのままシンボルがぐったりと横に倒れました・・・エフラムのは、まだ立ったまま・・・
これは赤組の勝利です!
現在・・・白組・10点 赤組・30点
さあ、赤組のリードがさらに広がりました。白組は挽回できるか!?
それとも、赤組がこのまま逃げきるのか!?
age申し上げなさる。
乙!ラーチェルのパイズリ(;´Д`)ハァハァ
つか口を使うよりも胸のパイズリのほうが萌えるw
>>296 レベッカ関連は全部好きだ
ロウエンレベッカガンガレw
ラーチェルって貧乳ぽいんだがw
手のひらサイズですよハァハァ
ちょっと小振りだがマシュマロみたいな感触のおっぱい(;´Д`)ハァハァ
衆人環視で二回戦突入とは四人とも若いなw
試しにリクしてみるが、ヨシュア×ナターシャマダー?
エイリークエフラム(;´Д`)ハァハァ
6日振り…かな?
年末カキコとかほざきながら病院の端末からコソーリとw
実は麻酔が効き過ぎて3日間ずっと眠りっぱなしでした…(ぇ
無事にオペも終わって、後は3週間程安静って事で。
うわ…ダミアン氏、怒涛の勢いですね。
…何やら異色の運動会が開催されているようですが。
相変わらずそのネタっぷりが凄いや…。
それでいて萌えれるから言う事なし、と。
むた氏もゼトエイ乙&GJでした。
切なげなエイリークにかなり萌えてしまった。
私もこういうの書けるといいなぁ…。
まだまだ磨かにゃならん所が沢山あるので勉強にもなります。
書こうにも書けない状態なので閃き求めて聖戦や聖魔プレイ頑張ります…。
やっぱりノートPC買っとけば良かったorz
ではまた…。
今後の執筆予定:ヴァネッサ陵辱(相手・モルダorヒーニアス)、連載物
いいから安静にしてろとw
秋の大運動会 第5の種目 サンドイッチ競走
さあ、今、スタート地点に赤組・ミルラと白組・アメリアが立っています。
そして、その後ろ、ミルラのすぐ後ろにエフラム、アメリアのすぐ後ろにユアンがスタンバイしています。
おっと、ここで用意の合図がかかった!それと同時にエフラムの男根がミルラのお尻のほっペを分け入って侵入していくぞ!
そして白組では、アメリアのお尻のほっペにユアンの男根が入っていくー!
「んああああああ!」
「ふああああああ!」
二人の悲鳴が、実況席にまで聞こえてきます。さあ、そして、ミルラの股が大きく開かれて、そこにドズラがやってきた!そして男根を
ぶすりと突き刺したー!そして白組ではロスが同様にアメリアに男根を突き刺しているー!
そしてエフラムとドズラ、ユアンとロスががっしりと肩を組むと、いよいよ体勢完了です!
スタートしました!いっち、に、いっち、に・・・
二組の計4人の腰が、交互に激しく動きながらゴールに向かって進んでいきます!
こ、これはすごい!前と後ろの穴を同時に攻めたてられた二人の、ものすごい表情!
さあ、そして二人ともぐったりとなったところでゴール!ほぼ同時です。
さあ、この二組に、今係員が駆け寄った!そして、二人の二つの穴をほじくりだして、白濁の量を計測します!
「発表します!赤組・32cc、白組・34cc。」
今度は白組の勝利です!やはり、若さの差が出たか!?
現在、白組・20点 赤組・30点
白組、やや挽回しましたが、このまま逆転できるか?それとも赤組が逃げきるか?
こんな種目あったっけ?・・・まあいいや(w
エフラム二股キタ―――(゚∀゚)―――www みんな少しは気にしろよw
>>サンドイッチ競走
むかで競走もあるんだからサンドイッチ競走も有り得るとうわ なにを(ry
秋の大運動会 第6の種目 玉入れ
さあ、今、二組の男女がグラウンドの中央に立っています。赤組・ヨシュア&ナターシャ、
白組・ジスト&テティス。
そして二組の間にいる係員が、旗を振りました。これは、用意の合図です。その合図に、
ナターシャとテティスが四つんばいになってお尻を突きだします。
そしてヨシュアとジストが、それぞれパートナーのお尻に取りつきました。これで体勢完了です。
「一〜!」
さあ、まずは一の号令!二人はお尻の側から、男根を女性器に突き刺していく〜!
「ああああ!」
二人とも、ものすごい色っぽい表情です!そしてヨシュアとジストは一心不乱に腰を振り始めます。
これはすごい!猛打、猛打の嵐だ〜!ものすごい勢いで腰を振っています!
おっと、そして二人同時に腰を離した!二人の女性器から、白濁がたらたらと垂れ落ちています!
「二〜!」
続いて2の合図がかかりました!今度は女性二人が仰向けになり、それぞれのパートナーの前で股を大きく広げます!
そこに男二人の腰が挟まると、男根がはいりこんでいきます
>UCC氏
無理したらあかん
体調が良くなってから頑張れ
・・・連載物が少し気になるw
>ダミアン氏
今回も(・∀・)イイ!!
萌えて笑えて最高でつ
途中で凍りますた(w では続きを
こ、これはものすごい!男たちの連打!連打!連打!
ナターシャもテティスもきーっと悲鳴をあげています!その間にも男たちの腰はどんどんと叩きこまれていく〜!
さあ、ようやく腰が離れた!これは、ものすごい量の白濁です!
「三〜!」
さあ、続いての号令、今度は男二人が仰向けに寝転がり、その男根の上に、女性二人がまたがります。
そして、女二人が激しく動き出す〜!
「おふ!おふ!」
「ひあ!ひあ!」
やがて、女二人は立ちあがりました。おおっと、二人の股間から、ものすごい量の白濁だー!!!
「四〜!」
「五〜!」
・・・・・・
「十一〜!」
さあ、そろそろ二人の精力も限界か!二人とも顔色がよくないぞ!大丈夫かっ!?
「十三〜!」
おおっと、ついに二人とも、崩れ落ちた〜!もう、これ以上は、できないようです!
結果は・・・
「白組、13。赤組、13。よって、引き分け!」
おおっと、今回は引き分けです!その結果に、テティスもナターシャもやや不満な表情です。
「あら・・・もう、おしまい?」
「そんな・・・自分たちだけ満足して・・・ずるいです・・・」
現在 白組・30点 赤組・40点
綱引きとリレーがあると見たw
そうだ、サンドイッチ競争って本当にあるよ。
はさむのはドッジボールとかだったと思う。
運動会といったらダンスだな。
あと借り物競争。
リクした奴だが、ヨシュア×ナターシャキ、キ、キタ―――(゚∀゚)―――!!!
ダミアソ神ありがとう。女強い……w
秋の大運動会 第7の種目 棒引き
今、1本の棒を挟んで、赤組・シレーネと白組・ヴァネッサが向かい合っています。
棒の両端は、それぞれカイル、フォルデの男根の形に削られて、きれいに殺菌・消毒されています。
さあ、今、用意の合図がかかりました。二人とも、相手にお尻を向けて四つんばいになります。
そして係員が棒の先端をそれぞれのアソコに挿入していきます。
さあ、今、シレーネのアソコに棒の先端が入りました。
「ん・・・」
続いて、ヴァネッサのアソコにも棒の先端が入りました。
「あふう・・・」
二人とも、気持ちがいいのか、ぶるぶると震えています。そしてここで、スタートの合図がかかりました!
さあ、二人とも、互いに棒を引き合います!果たして、どちらの膣圧が強いのか!?
「ああああああああああ!」
「ひいいいいいいいいいい!」
ものすごい悲鳴です!おっと、シレーネが引っ張る、引っ張る!
なお、この競技のルールでは、棒の真ん中が自陣の白線を超えたら勝ち、但し、先端が膣から外れたらその時点で
負けというルールになっています。
おおっと、ヴァネッサも負けていない!ぐんぐんと引き返す!
両者の力は均衡しているぞ!これは名勝負になりました!お互いに、一歩も譲りません!
観客席では、カイルとフォルデがアソコをビンビンにしながら、勝負の行方を見守っています。
こ、これはすごい!棒の先端から、おびただしい量のしずくが溢れている〜!
「あふううう!」
「ひゃいいいい!」
さあ、どちらが先に力尽きるのか!?
おおっと!ここで、シレーネの体が崩れてゆく・・・どうやらイッたようです・・・
シレーネのほうがどうやら感度は高かったみたいです。これも経験の差か!?
自動的に白組の勝利・・・おおっと、ヴァネッサも今、勝利を見届けて、ようやく崩れ落ちていきます・・・
姉妹対決は、妹の勝利・・・しかし、これはきわどい勝負でした。
戦い終わって失神している両者に、惜しみない拍手が贈られます。
現在 白組・40点 赤組・40点
両チーム、これで並びました。それでは、ただいまより、お昼休みに入ります。
皆様、ごゆっくりお寛ぎください。
姉妹丼(´Д`;)ハァハァ
>ただ今よりお昼休みに
まだ半分残ってるのかYO! ワラタ
やはり最後は大玉転がしなんじゃろか?
脱帽ならぬ脱パン
秋の大運動会 フォークダンス(赤組)
さあ、午後の競技に入る前に、皆様、フォークダンスを踊りましょう!
ここでは、敵も味方も忘れて、楽しいひとときをお楽しみ下さい。
「お待ちなさいな!」
おっと、赤組の方から女性の甲高い声が響いた!そして、ラーチェルを先頭に、ドズラとレナックが入場してきた!
な、なんと、3人とも、全裸です!そして、両手に大きな丸いお盆を一つづつ持って、大事な所を隠しているぞ!
「さあ、皆様!邪悪を打ち払い、皆様の心を清める我がロストン教国に伝わる神聖な踊り、ぜひともご覧くださいな!」
「ガハハ!ラーチェル様、お美しいですぞ!」
「お、俺・・・もうやだ・・・」
「さあ、いきますわよ!」
チャンカチャンカチャンカ・・・・・・音楽が流れると、ラーチェル・ドズラ・レナックの3人は、お盆を片方ずつあげて、
足を高く上げて踊りだす!
「あ、よいよい♪・・・ちょっとレナック!足はもっと高く!」
「えええっ!?」
「ちゃんと真面目にやらないと、魔物を追い払い、心を清められませんわよ?これは、神聖な儀式なのですから。」
「姫様・・・、絶対、だまされてるよ・・・・・・」
秋の大運動会 フォークダンス(白組)
おおっと、今度は白組から、ロス、アメリア、ユアンの3人が入場してきた!
3人には3人で対抗しようというのでしょう。3人はほっかむりをして、ざるを持っています。
「あら、えっさっさ〜♪」
掛け声とともに、3人はざるを下から掬い上げるような動作で踊りだす〜!
「ほれ、ほいさっさ〜♪」
「あ、よいよい」
な、何と、3人のざるの中には、うねうね動く茶黒い細い物体・・・これは、ドジョウです!本物です!
「えっさっさ〜♪」
おっと、ここでユアン、何を思ったか、アメリアの背後にそっと立った。そして、アメリアの服の背中の部分を
開けると、そこにドジョウを一気に流し込んだ!
「それっ!」
「あひい!ひゃああああああ!や、やめっ!やめてえええええ!とってえええええ!」
アメリアがのたうち回っているぞ!これはすごい!
「ひゃいいいいいいいいいいいいい!!!」
それでは、午後の部、お楽しみください♪
つづく
ワロタ
そんでもって背中がムズムズするw
どんなんかちょっと体験してみたいw
こんばんは。
前スレの「Lesson C?」の後日談その3が書けましたので投下します。
ラーチェル×レナックです。
・エロは薄いかもしれません。
・好奇心>>>>>>恋愛 みたいな感じです。
なので、苦手な方はスルーしてくださいです。
空は晴れ渡り、小鳥は囀っている。
気持ちのいい午後の風が、部屋の中を吹き抜けていく。大変、素晴らしい午後だ。
しかし、今現在のレナックにはそれを味わっている余裕は無かった。
壁を背にもたれかかり、脚をだらりと投げ出した状態で、動けない。
指一本たりとも動かせず、ただ情けない声だけが、口から出るばかりだ。
「ラーチェル様、ね、止めましょうって、こんな事」
そんなレナックの言う事をすげなく却下するラーチェル。
「まぁ、何を言うんですの、レナック。これは私にとって一大事ですのよ?」
その顔は怒っているようにも恥らっているようにも見える。多分その両方だろう。
ラーチェルは、レナックの側にしゃがみ込み、その引きつった顔を覗きこんだ。
「相応の対価は払って貰わなくてはなりませんわ――わたくしのあのような姿を見てしまったからには」
あの妙な講釈から一月後。哀れレナックの貞操は、再び危機に瀕していた。
前回、自分の間違いのために、貞操(というか生命)の危機に陥ったレナックであったが、
自慰の伝授と称して、三人の姫君を睦みあわせる事によって、その場は見事に窮地を脱したのである。
問題はむしろ、その後にあった。
エイリークとターナはこちらには遊山に来ただけだが、問題はラーチェルだ。
レナックはロストンの御用商人であり、それはこの先も彼女と顔を合わさなければならないという事である。
姫君達が絡みあうあられもない姿を見てしまった――というか、そう仕向けてしまった――身としては、
全てを見ていなかった事にして今まで通りに接するのは、なかなかにやりにくいものがあった。
レナックとて童貞ではない。かつては貴族の令嬢を相手に浮名を流した事もある、どちらかといえば軟派な男である。
それなりに修羅場も経験してきてはいるし、
かつてあった筈の関係を無かった事にして振舞うのもお手の物だ。
とはいうものの、今回は状況が特殊で、かつ、相手が大物過ぎた。
しかもうち一人はこの国の聖王女であり、好奇心旺盛で、強引極まりない性格ときている。
なにせ彼女の振る舞いには誰も突っ込みを入れられないのだ。
そんなラーチェルが次に自分と顔をあわせた時に、何を言い出すのか、レナックには想像もつかなかったが、これだけは確信を持っていた
――絶対に、彼女は妙な事を思いつき、絶対に、自分はそれに巻き込まれる。
という訳で、レナックはほとぼりが冷めるまで、ラーチェルと顔を合わせない様にしていたのだった。
いっそ何もかも放り出して、出奔してしまおうかとも思ったのだが、商人として十分な収入を得ている今、それを失ってしまうのはいかにも惜しい。
それで、商材の仕入れや王宮への用聞きなどと理由をつけては外出し、ラーチェルからの呼び出しには人を遣って応じていたのだった。
が、しかし。再三の呼び出しにも姿を見せないレナックに焦れたのだろうか。
いつものように使いにやった者が、レナックへの伝言を携えて戻ってきた。
それは『レナック本人が私邸に来るように』という、ラーチェル直々の厳命であった。
こうなれば、一介の商人であるレナックに拒否権は無い。
まぁ、避けられないことではあるのは判っていたので、嫌々ながらもレナックはラーチェルの私邸へと向かった。
ラーチェルは、彼女の私室でレナックを待ち受けていた。
案内してきた召使を下がらせると、まったく普段通りにレナックに声をかけた。
「まずは、そこへお掛けなさいな、レナック」
「はぁ……」
そもそも一介の商人に過ぎない自分が、ラーチェルの私室に通されるという事自体が特殊なことなのであるが、
なにしろラーチェルのする事だ。
彼女ときたら、吟遊詩人のサガに影響された挙句に、お忍びで魔物討伐の旅に出てしまうような人物なのである。
少々の奇矯な振る舞いぐらい、ロストン王宮に関係する者は、誰も気に留めないのだ。
レナックもラーチェルとは長い付き合いなので、彼女の振る舞いには慣れている。
特に気にせず、勧められるままに椅子に腰掛けた。
ラーチェルはテーブルの上の茶器を手に取り、慣れた手つきで茶を注ぐと、レナックの前に置く。
飲んだものか躊躇っていると、ラーチェルがじっとこちらを見つめてきた。
それがまるで『飲みなさい』と命じているように見えたので、レナックはとりあえず中身を口に運んだ。
ラーチェルはそれを確認し、満足そうに頷く。
「わたくしが手ずから入れた紅茶を飲める方は、限られていますのよ?」
「はぁ、そりゃどうも」
レナックはラーチェルの意図がよくわからないまま、曖昧に頷いた。
まさか、自分相手に茶会をするために呼んだ訳ではあるまい。
話を早く進めるために、レナックは自分から用件を訊ねた。
「あのー、ラーチェル様。俺は何で呼ばれたんですかね?」
「わかりませんの?」
大体の予想はついている――十中八九、先日の件だろう。
だが事が事だけに、自分からそれを言い出すのは憚られた。
まさか『貴女の痴態を見ましたが、もう忘れましたので安心してください』といった所で、納得する訳でもないだろう。
「……はっきり言ってもらった方がありがたいっすね」
「では単刀直入に言いますわよ?」
ラーチェルは大きく深呼吸をして、いかにも重大な事を明かすといった風に声を潜めて言う。
「あの日、ですけど……見ましたわよね、レナック?」
やはりそうか、とレナックは諦め顔で肩を落とす。万が一違う事であれば、と願い、一応はとぼけてみせる。
「……何を、ですかね」
「とぼけても無駄ですわよ!
あの日、貴方はわたくし達のあられもない痴態を見た上、何も言わずにこっそり帰ってしまったではありませんの!」
とぼけたのは逆効果だったようで、ラーチェルは顔を真っ赤にして言い募る。
あの時は催淫蝋燭のせいで鈍っていた羞恥心が、その後戻ってきていたと見える。
多分、この一月、ずっとこの件を考えるたびに、彼女はこんな顔をしていたのではあるまいか。
「あ、あれは、皆さんが勝手に脱ぎ始めて――!
それに、こっそり帰った事を責められたって、まさかあのまま見てる訳にもいかないじゃないっすか!」
「そういえば貴方、『商品を間違えた』とか言っておりましたわね、レナック?
それを放置したまま帰るなんて、いけない事だとは思いませんでしたの?」
それを指摘されると言葉に詰まる。そもそもあの状況を作り出したのはレナック自身なのだ。
それでも一応、自分の言い分を主張しておこうと、レナックは声を張上げる。
「だから! 俺は間違えたっつったのに、構わないって言ったのはラーチェル様で!」
「……まぁ、わたくしにも責任の一端はあるとして、それを差し引いても、貴方の罪は重いですわよ?」
「罪って、そんな大げさな……」
ラーチェルの大仰な物言いに、レナックは嫌な予感を覚えた。
「安心なさい、レナック。わたくしは寛大ですから、事によっては許して差し上げなくもないですわよ」
そして、ラーチェルの口から出た言葉は、いい加減彼女の振る舞いに慣れたレナックでさえも、驚愕させた。
自分が要求されている事が俄かには信じられなくて、レナックは引きつった顔でラーチェルに確認する。
「……ご冗談でしょ?」
しかし、ラーチェルはあくまで真剣だった。
「いたって本気ですわよ?」
怪しい光を眼の奥に見て取ると、レナックは素早く椅子から立ち上がった。
「……俺、用事を思い出しまして! し、失礼しま――!?」
挨拶もそこそこに、扉の方に向かったレナックに異変が起こった。
急速に、身体が痺れ力が抜けていく。
立っていられなくなって、扉に近い壁に寄りかかると、そのままずるずると床に座り込む。
「……っ、か、身体が、動かな……」
レナックの疑問を前に、ラーチェルは平然と言い放った。
「当然ですわ。先程のお茶に、痺れ薬を混ぜておきましたもの」
「し、痺れ薬って……」
「貴方のところから購入しましたのに。きちんと帳簿は確認するべきですわよ?」
そういえば、そんな物を納品した気もする。四肢の動きを封じる薬だっただろうか。
しかし、誰がそれを自分に使用されるなどと思うだろうか。
ラーチェルは一歩一歩、ゆっくりとレナックに近寄り、その前に傲然と立ちはだかった。
「目には目を、裸には裸を、ですわ――貴方のを見ない事には、わたくしの気が治まりませんのよ、レナック」
という訳で、レナックは情けなくも、指先一つ動かせない状態で、ラーチェルの出方を窺うしか無いのである。
「本当は、あのお二人がいる時にしたかったのですけれど。貴方が見たのはわたくし達三人のものなのですから」
エイリークとターナがいたなら、勿論ラーチェルを止めてくれたであろうが、今そんな事を思っても詮無いことである。
「貴方ときたら、こちらの呼び出しに一つも応じないんですもの――では、覚悟はよろしくて、レナック?」
「ちょ、ちょっと、待ってくださいよ。仮にも王女がそんな事――」
「あら、これも『後学のため』ですわ」
ラーチェルはしれっと言い放つと、レナックのズボンのベルトに手をかける。
「そんな屁理屈な……って、わ、わ、脱がしちまうんですかっ!」
「当然でしょう? 脱がさなければ見えませんもの」
かちゃかちゃとベルトの金具を外し
――しかし、そこでラーチェルの指の動きが止まった。逡巡するように指を虚空にさまよわせている。
(そういやこの人、男の裸って見た事ないんじゃなかったっけか)
戦いの折、ライブをかけてもらうために肩を半脱ぎにしただけで、この世のものとは思えぬ叫び声を上げられ、
駆けつけてきたドズラに、レナックは危うく両断される所だったのだ。
そんなラーチェルである。いくら自分の痴態を見られっぱなしではいられないとは言っても、
実際に自分で脱がせる段になると、羞恥の方が先に来るのが当たり前であろう。
レナックは密かに胸を撫で下ろした。
「ね、脱がすなんて無理でしょ? だから止めましょうって」
だがそれは、徒にラーチェルの意地を刺激しただけだった。不覚にも、レナックは忘れていたのだ
――売られた勝負は買ってしまうラーチェルの性格を。
別に勝負を仕掛けた訳ではないのだが、そう受け取られてしまった事がレナックの不幸だった。
「このわたくしに、不可能な事はありませんわっ!」
怒りからか羞恥からか。顔を真っ赤にしてそう叫ぶや、ラーチェルは一気に下着ごとズボンを引き下ろす。
「ちょ、ちょっと――!」
静止の声も空しく、下半身だけ丸裸、という情けない格好にされたレナックは、あまりの事に抗議の声すら上げられない。
そんなレナックを尻目に、ラーチェルはレナックのそれを、興味深げに観察した。
恥かしげに頬を染め、口を押さえてはいるものの、視線は釘付けである。
「……こんな風になってるんですのね……」
(いきなり下から脱がすか、普通?)
最早、そんな事に突っ込んでいる場合ではないのだが、頭が回らないのでそんな下らない事しか思い浮かばない。
何せ、王女が自分の衣服を引っぺがした挙句、局部をしげしげと見つめているのだ。
レナックを当惑の渦に叩き込んだ当のラーチェルはといえば、感慨深げにこう呟いている。
「あの二人の話から想像していたのとは大分違いますわね……」
「……どんな物を想像してんですか、一体」
やっとの事で、とりあえずそれだけをレナックは口に出した。
「そんな事、淑女の口からはとても言えませんわ」
「……淑女は男の下着をずり下ろしたりしませんよ……」
エイリークとターナは何をラーチェルに吹き込んだのだろう。
先日の様子だと、二人とも幾分知識と経験に偏りがあったようだが、それでも経験者である事は確かだ。
それにしても、残りの滞在期間中、三人で一体何をしていたのだろうか。いや、今そんな事はどうでもいい。
「見たら気が済んだでしょ? 早く仕舞って下さいよ」
「まだですわ」
この上何を見たいというのだろうか。物凄く嫌な予感がする。
その予感を裏付けるかのように、ラーチェルは朗らかに言い放った。
「実用に際して、これがどのようになるのかを、是非最後まで見たいですわ」
(……あー、やっぱりなー……)
最早突っ込む気力も無く、レナックは大きく溜息をついた。なんだかひどく投げやりな気分で、呟いてみる。
「……で? なんだってそんな物が見たいんです?」
「あら、貴方だってわたくしのを見た癖に、このままでは不公平ですわ。それに……」
幾分恥かしげに、眼を伏せると、ラーチェルは続ける。
「こんなにぐったりしていますのに、どうやって、その……」
ラーチェルは言いかけて口篭ってしまったが、レナックには彼女が何を訊きたいのか大体見当がついた。
つまりは、柔らかいままの状態のこれを、一体どうやって女体の中に挿れるのか、
という事が訊きたいのであろう。レナックはまた溜息をついた。
「勃たなきゃ無理ですよ。あのですねー、大体こんな無理矢理ひん剥かれた状態で、
どうやって勃てろっつーんですか。雰囲気が大事だって、この前も言ったじゃないっすか」
レナックの抗議も何処吹く風、
ラーチェルは思案深げに小首をかしげてそれを見つめていたかと思うと、場違いなほど明るい調子で訊ねてきた。
「では、ここから何をすればこれは『勃ち』ますの?」
「何をって……」
それを訊いてどうする気なのだ。言ったらそれをするとでもいうのか。レナックは半ば攻撃的な気分になった。
「……胸を、見せてくれたら」
「……え?」
「ラーチェル様が、ここで乳を見せてくれれば、勃つかもしんないですねー」
あの痴態を見られた事で、彼女がこんな行動に出たのだとすれば、
ここでもう一度自分に裸を見せようなどとは思わないだろう。レナックはそう踏んでいた。
だが、しかし。またしてもレナックは忘れていた。目的の為なら手段を選ばないというラーチェルの性格を。
この場合、目的とは『勃たせる』事である。ならば手段は一つ。
「……見せるだけで、いいんですのね?」
少し躊躇した後、そう言ったかと思うと、ラーチェルは幾分恥かしそうに、上衣の裾をゆっくりと持ち上げ始めた。
「え、ちょ、ちょっとラーチェル様……」
泡を食うレナックの目の前に、
白の総レースの上品な下着に包まれた、豊かとは言い難いラーチェルの胸が露わになっている。
(う、嘘だろー!?)
自分が口に出した事とはいえ、まさか本当にこんな行動にでるとは。
(んな事、誰が思うかっつうのー!)
レナックの心の叫びが、勿論ラーチェルに聞こえる筈も無い。
ラーチェルは上衣の裾を口に咥えると、開いた両手で、自分を締め付けている下着の紐を緩め始めた。
ゆっくりと、だが確実に、ラーチェルの小振りの乳房が、薄い桃色の乳輪が、僅かに尖り始めた乳首が、徐々にレナックの前に晒されていく。
レナックは思わずごくり、と生唾を飲み込み、それに見入ってしまった。
この間は全裸を(そして、達した姿も)見てしまっているので、それに比べれば確かに刺激は薄いかもしれない。
しかし。
いくら自由を奪われているとはいえ、二人きりの部屋で、ロストンの聖王女が、自分の言うとおりに胸を晒しているのだ。
それに、先程からの異様な状況の連続に、レナックの理性というものも、いい加減に限界に来ていた。
「……本当ですわ!」
「……へ?」
心底疲れきったというように、レナックが生返事をすると、ラーチェルは世にも嬉しそうな笑顔を見せる。
「本当に、胸を見たら『勃つ』ものですのね!」
レナックのそれは、見事に大きく反り返り、腹にぴったりとくっついていた。
さて、見事に勃起したレナックの強張りを、ラーチェルはしげしげと眺めている。
すでに羞恥の影は、有り余る好奇心にかき消されてしまっている。
「先程とは全然違いますのね……」
ラーチェルは絹の手袋を嵌めたままの右手を伸ばし、人差し指で軽く亀頭を突付いている。
と、いきなり、むぎゅと強張りを掴んで、手前にぐいっと引っ張った。
突然の仕打ちに、当然レナックは苦痛の叫びを上げる。
「だーっ! 痛、たたた! そんな、力任せにされたら、痛いって!」
レナックの抗議に、ラーチェルは右手の力を若干緩めた。が、まだ強い。
「じゃあ、どんな風にすればいいんですの?」
「いや、だからね、そんな掴めばいいってもんじゃないんですよ。こう、なんというか加減っていうんですかね?」
「では、こんな感じ?」
ラーチェルは更に力を抜いた。強張りに軽く手を添えているといった風になる。
「あー、それで、もうちょっと先の方をですね――」
(――って何で俺、詳しく教えちゃってんだよ!)
言いかけて、レナックは自身に突っ込みをいれた。
(そこは止めるとこだろ? 何やってんだよ俺!)
しかし、ラーチェルは好奇心に目を輝かせている。この状態の彼女を説得するのは容易ではない。案の定、彼女は熱心に質問してきた。
「それで? 続きはどうやりますの?」
レナックはラーチェルから視線を逸らして溜息をついた。
この暴走王女様と出会ってから、一体何度、自分は溜息をついたことだろう。
もういやだ、逃げようと思った事も何度となくある。
あの戦いが終われば、正直もう関わるまいと思っていたのに、それが、いつの間にやらロストンに移住する羽目になって、
それでこんな事態に陥っているのだから世話は無い。
いつだってそうなのだ。
文句を言いながらも、いつの間にかラーチェルに巻き込まれてしまっている。ずっと、そうだった。
(っとにこの人は、いつだって自分勝手で、人の話なんか聞いちゃいなくて……)
本当に、こう言葉にしてしまうと碌でもない人物で、
でも付き合わされているうちに、仕方が無いなと納得させられてしまって。
なんだか翻弄されるのも悪くはないな、などと意識の隅で考えてしまっている自分がいたのは事実である。
(こっちが予想もつかない事ばっかり、思いついちゃあ人を巻き込んで……)
しかし、そこに惹かれてしまっている自分がいるのもまた、事実なのだった。
そもそも、逃げる気ならいつだって逃げる事は出来るのだ
――実際、戦時にも一度、彼女を撒く事に成功している。あの時は奇遇にも再会してしまったのだが。
なら、どうして今はそうしないのだろう? 半分思考の停止した頭でレナックは考えようとした。
(好きだからとか、そんなんじゃないよなー……)
真っ先に、レナックはその可能性を否定した。
もそもの身分が違いすぎるところへきて、ラーチェルの強烈な性格を知ってしまっては、恋愛感情など発生する余地も無い。
(……あー、あれだ、多分――)
更に考えようとした所にラーチェルの声。
「何をぼーっとしていますの、レナック。さ、続きはまだですの?」
その声を聞いた途端、それ以上、考えられなくなった。諦めにも似た気持ちがレナックを支配する。
「ああ、もう、わかりましたよ! 教えればいいんでしょ教えれば!」
自棄になって、レナックはそう言い放った。
(あー、もう、何なんだかなー……結局俺、流されちゃうのね)
まあ仕方が無いか、と、レナックは一人胸の内で呟いた。
こうなったら、この訳のわからない状況を、極力早く終わらせるほかないではないか。
レナックは己の気持ちを奮い立たせるように、先程までと比べて、きびきびとラーチェルに指示をし始めた。
「まず、先の方をですね、右手で柔らかく包み込むように握って下さい」
「こう、ですの?」
「んで、下の方に袋があるでしょ、そこを左手でそっと触って――」
言われた通りに陰嚢に左手で触れたラーチェルは、すごい発見をしたとでもいうように感嘆の声を上げた。
「中になんだかころころした物がありますわ!」
「そこで子種を作ってるんすよ。だからそこは丁寧に……って、人の話聞いてます?」
ラーチェルは陰嚢を探るように弄くっている。と、何に気がついたのか、不思議そうにまた問いかけてきた。
「二つ、ありますのね。何故ですの?」
そんな事を気にした事も無いので、レナックは言葉に詰まった。
「なんでって……予備かなんかじゃないっすか?」
「まぁ、きちんと己の身体には注意を払うべきですわよ、レナック」
「知りませんよ、んな事……」
こんなに色気の無い会話をしているというのに、自分の強張りは一向に大人しくなってくれない。
袋を弄くられているせいか、却って硬くなっているような気がする。
「……とにかく、あまりそこは強く弄るもんじゃないです。そっと撫でるだけで十分」
「こんな感じ?」
絹手袋をされた手でふわり、と陰嚢を撫でられ、思わずレナックは息を詰める。その様子に、得意げにラーチェルは胸を張った。
「正解のようですわね」
「……それで、右手を上下に動かして……あまりきつく握らないで」
「わかっていますわ。加減すればよろしいのでしょう?」
「もうちょっと、早めに――っ、そんな、感じで……あと、左手も――」
あくまでも冷静に指示を出そうとするレナックだったが、何かを押し殺したような声音になるのは止められない。
また、ラーチェルの覚えも意外にいい。確かに技術は拙いが、有り余る好奇心からくる熱心さがそれを補っていた。
レナックはもう指示を出さずに、その手の動きに身を任せていた。
だが、それにしても扇情的な眺めである
――若草色の髪が少しほつれて頬に落ちかかり、その頬を紅く染めて、一心に掌を上下させているラーチェルの姿。
先程緩めた下着は腰の辺りに纏わりついているので、襟元から乳房が丸見えだ。
レナックは強張りに血が送られ、一層硬くなるのを自覚した。
思わず声を上げてしまいそうになって、慌てて絨毯を掴んでそれに耐える。
(……え?)
薬を盛られてからこっち、ぴくりとも動かせなかったはずなのに、自分の指は今、絨毯を掴んでいる。
つまり、指が、動かせるという事だ。試しに手首を回そうとしてみる。これも、出来る。そっと肘を曲げてみる。これも動く。
(……って、薬の効果切れちゃってるー!?)
ラーチェルは、今までこの種の薬剤を扱った事など無い筈だ。
おそらくそれで、量の加減を間違えたのだろう。それにさっきから結構な時間が経ってしまっている。
それをラーチェルは知らない。知らずに、行為に没頭している。
隙だらけだ。こうして見ると、ラーチェルは随分と華奢に思える。
いくら自分が優男だといっても、男は男だ。ラーチェルを押し倒すくらいは容易い
――ここまで考えて、レナックははっと、我に返った。
(……やばいよ、俺、今すごくやばい事、考えちまった……)
手で弄られているだけでも十分に危険だったというのに、またもやレナックの理性の強さが問われる状況になってしまった。
レナックにとっては生命の危機だ。
たとえこの状況を招いたのがラーチェルの方だとしても、万が一見つかれば、姦夫として叩き斬られるのはレナックの方なのである。
(どうせ、今見つかったってやばいんだし、それだったらいっそ――)
ふと、そんな誘惑が脳裏をよぎる。が、慌ててレナックはそれを打ち消した。
(駄目だって! そんな事したら取り返しがつかなくなるって俺!)
顔から血の気がさーっと引いていくが、その分ますます強張りに血が回っている気がする。
もう面倒だからやってしまおう、との下半身的思考を、薄れかけた理性が必死に押しとどめる。
こんな事なら、動ける事に気がついてしまわなければよかった。
煩悶するレナックの耳に、ラーチェルの呟きが届く。
「疲れてきましたわ……」
しかし、ここで止められても正直困るのだ。いきり立った強張りが、収まり所を求めてうずうずしている。
こんな半端なところで止められては、本気で押し倒してしまいかねない。
なんとしてもここで出してしまわなくては。
(うう……そうだ、一か八か、あれで!)
あの時と同じぐらい、いや、それ以上に切羽詰ったレナックは、またもや妙案を思いついた。
王女たるラーチェルが、今自分の考えている事をするとは思えない。
だが、今のこの状況だって十分ありえない事なのだ。
ならば駄目でもともと、試してみる価値はある。レナックは様子を探るようにラーチェルに話しかける。
「ラーチェル様、そろそろ、お疲れじゃありませんか?」
「ええ……腕が、だるくなってきましたわ。まだですの、レナック?」
「そうですねー、手っ取り早く済ます方法も、あるにはあるんですが」
「そういう事は早くおっしゃい。どうすればいいんですの?」
レナックは一旦大きく深呼吸をして息を整え、出来るだけ何気ない調子を装って言う。
「口で、してくれればいいんですよ」
「……何ですって?」
案の定、ラーチェルは考える余裕も無く、手を止めて驚きに目を見開いている。
そこにレナックは畳み掛けた。
「えっと、あの、ほら、エイリーク様が言ってたでしょ、ゼト様が口でやったって。それの、逆の場合もあるんですよ」
「……そういえば、そんな事を言っていたような気がしますわ……」
「女同士でもする事ですし。ほら、この前もエイリーク様がターナ様に」
「……確かに、そうですわね……」
「ね? だから、おかしな事じゃないんですよ、全然」
レナックの屁理屈に、ラーチェルはあっさり騙された。どんなに強引な性格をしていようが、彼女は生粋のお姫様育ちなのである。
「……どういう風にするんですの? お教えなさいな」
「じゃ、まずは先全体をですね、舐めて下さい。舌全体を使うようにして」
先走りの汁でぬらぬらと光っているそれを、
ラーチェルは真剣に見つめていたが、ぐっと目を閉じたかと思うと、ぺろん、と一気に舐め上げた。
「……っ、そ、そう、そんな感じです。で、次ですけど……って、大丈夫ですか?」
ラーチェルは妙な顔をして黙り込んでいたが、労わるようなレナックの台詞に、我にかえったのか気丈な台詞を返した。
「え、ええ。平気ですわ! 続けなさい、レナック」
「それでですね、その、穴があるでしょ、先に。ここの所に舌先を突っ込んだり――」
「そんな事まで! 本当でしょうね、レナック?」
「嘘なんかついてませんって! そんな感じで、やりながら、その、手もさっきと同じように動かしてくれればいいんですよ」
しばし神妙な顔でラーチェルは俯いていたが、やがて、決然と拳を握り締めて顔を上げた。
余程腕がだるいのか、あるいは好奇心が勝ったのだろうか。
「……わかりましたわ。ここまできたら、最後までやってみなくては!」
「そんなに気合入れられても、困るんで――っっ!」
言いかけたレナックを無視して、ラーチェルは再び作業を開始した。
手の動きは先程と同じで、そこに教えたばかりの舌の動きが加わる事で、複雑な快感がレナックの強張りに送られてくる。
流石に抵抗があったと見え、最初は戸惑うように一度舐めては舌先を離していたのだが、
だんだん面倒になってきたのか、思い切りよく亀頭全体をぱくん、と口に含んだ。
そのままちろちろと鈴口を舌先で刺激してくる。
「……う……」
小さく喘いだレナックの声が耳に届いたか、ラーチェルはそのまま、舌全体でぬるぬると唾液を雁首になすりつける。
洗練されていない動きゆえに、予想もつかないところに唾液が絡んで、それが徐々に射精感を高めていく。
「……もう少し、ですんで、右手を、速めにっ……!」
自分の注文通りに、右手の動きを速めるラーチェルを、レナックは複雑な思いで見下ろす
――今自分は、このロストンの聖王女に奉仕させているのだ。
たとえきっかけが薬を盛られて無理矢理に、だったとしてもだ。
(ひょっとして、これってすごいんじゃ……)
そんな事を考えていた矢先、こちらを上目遣いに見上げたラーチェルと視線があった。
妙に潤んだ艶っぽい瞳。
常は見る事の無いその目付きに射すくめられ、一気に限界がやってきた。
「――っ! よ、避けてくださ――!」
言い終わる間も無く、勢いよく精液が放たれる。
いきなり口中に注ぎ込まれ、ラーチェルは咳き込みながら強張りを口から放した。
白い飛沫があちこちに飛び散り、広がる。
「……不味いですわ」
口に入ってしまったものの味に、ラーチェルは眉をひそめる。
「あー、もう、だから避けてっつったのに」
レナックは上着から、几帳面に畳まれたハンカチを取り出すと、ラーチェルの唇から頬にかけてを拭った。
ラーチェルは大人しくされるままになっていたが、ふとある事に気付いた。
「……動けますのね、レナック」
「へ? ……あれ、そ、そうみたいっすねー?」
とりあえず、今気がついた振りをしてみる。
幸い、ラーチェルはそれ以上の疑問を差し挟む事も無く、満足げに息をついている。
「なるほど、最後はこんな風になりますのね! よくわかりましたわ」
無邪気に一人納得しているラーチェル。
レナックが、自分を押し倒そうかどうしようかと煩悶していたなどと、彼女は想像もしていないのであろう。
(あーもう、しょうがねえなー、この人は)
やれやれとレナックは肩を落とし――この感情こそが、自分がラーチェルの側にいる理由だと気がついた。
いつだって、正義はラーチェルにあって、それが彼女の自信の源なのだ。
正義である限り、天は彼女に味方し、だから自分には絶対、危険は降りかからない。
そう信じているラーチェルは、どんな事にでも平気で正面から突っ込んでいく。
それは傍から見れば危なっかしくて、けれど、その突拍子も無い行動からは目が離せなくて、
結局は『仕方が無いな』と溜息をつきつつ、付き合わされてしまうのだ。
(……ほんと、敵わんね、この人には)
自分が結局ラーチェルを押し倒すという狼藉に走らなかったのも、ひょっとして彼女の天運によるものなのかもしれない。
苦笑しつつ、レナックはごそごそと身なりを整え、立ち上がった。
(……しょうがない、もう少し、付き合うとしますかね、この人に)
いざとなったら、いつだって逃げられるし。レナックがそう割り切ろうとした矢先。
「これで一応、基本は習得した事になりますわね」
いきなり声をかけられ、レナックはぎくり、と足を止めた。
「一応って何すか一応って。もう何もないですって」
「あら、そんな事ないでしょう? 物事、極めだすと何事にも終わりというものはないのですわ」
「極めてどうするんですか極めてっ! 貴女ロストンの聖王女でしょうがっ!」
立場も顧みず、思わずレナックは声を荒げる。が、ラーチェルは調子を崩す事は無い。
「つべこべうるさいですわよ、レナック。
さて、こうしてはいられませんわ。まずは知識を得る事から始めませんと。早速各種文献を取り寄せ――」
興奮して喋り捲るラーチェルを、レナックが止められる筈も無い。
レナックは情けない顔で天を仰ぎ、また盛大に溜息をつく。
(駄目だ……逃げ切れないかも、俺……)
かくして、レナックの悩みは、尽きる事が無いのであった。
以上です。
これでこのシリーズは終わりです。
前スレから長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
あの時、続きが読みたいと言ってくれた方のお陰で、
ここまで書けたのだと思います。サンクスです。
次回は多分、外伝か聖戦物になるかと思います。
ではでは。
キター!!
続編ってヒーニアスラーチェルかと思ったら
レナックラーチェルだったのか!w
自分的にはこっちのほうがお似合いだと思ってるので
いい!グッジョブでした!
>>344 乙!ほんといい仕事した!
ラーチェル&レナックは俺もお似合いだと思うw
つーかなんで後日談がないのか不思議なくらい・・・
ラーチェルが攻めっていうのがツボw
>344
GJ!!! 参った、素晴らしい!
このシリーズはどれもこれも好きなんだが、今回もいいな。
もしかしたら一番好きかもしらんw
これ読んでレナック株が一気に上昇した。
ゲーム3巡目はレナックを使うとするよ。
キタ━━(━(━(-( ( (゚∀゚) ) )-)━)━) ━━ !!!!!
レナックは正直使えなかったけど、ラーチェルの支援相手としては
(・∀・)イイ!!
逃げたけど、結局逃げられないってのがいいよねw
ラーチェル×レナック∩(・ω・)∩ばんじゃーい レナック×ラーチェルじゃないのがいいw
敢えて挿入なしっていう展開が、この雰囲気に凄く合ってる。自分の中に新しい萌えをハケーンしたよ
886氏のエイエフをそろそろ・・・
最近、箱田先生のファイアーエムブレム〜暗黒竜と光の剣〜を読んで、
めっさマリク×リンダにはまったんだけど。
オフィシャルだとマリク×エリスなのね……。
いや、どう考えてもマリクだろふつー。
ということで、どなたかひとつマリク×リンダをください。
…古いとか言わないで。
秋の大運動会 第8の種目 マスゲーム
さあ、グラウンドの左側から、白組の男全員、そしてグラウンドの右側から赤組の男全員が一列に並んで
入場してきます。
さあ、ここで、二つの組の男全員がずらりと横一列に並んでいる。これはすごい壮観です。
そして今、赤組団長・ラーチェルと白組団長・エイリークがそれぞれの組の前に立ちました。
そして片足を持ち上げ、Y字バランスの体勢に・・・おおっと!二人とも、スカートの下には、何もはいていません!これは、
大事なところがまる出しだ〜!
そして今、二人はそれぞれ自団の男たちに、よく見えるようにその細い指でアソコをいじりだしました・・・
「はあ・・・あふう・・・皆さん・・・もっと・・・よく見てください・・・」
「これを・・・逃すと・・・もう一生・・・見れませんわよ・・・私たちみたいな・・・美人でかわいい・・・女の子の・・・お・・・
おな・・・あん・・・」
おっと、男たちは全員、股間をギンギンに立たせています!そして、今、係員の合図がかかりました!
「よーい!」
この合図で、男たちは全員、ズボンを下に降ろし、己の男根を手で握ります。
さあ、スタートしました!一斉に、男根をしごく男達!制限時間1分の間に、果たしてどれだけの
人が射精できるのか!?
おっと、もう制限時間いっぱいになりました!おや、誰も射精していないぞ!?やはり1分では短すぎるのか!?
今、係員が大きいプラカードで表示しました。
『ロスタイム3分』
おっと、この表示にいきり立っているのは、白組のロスだ!ものすごい勢いで一心不乱にしごく〜!
おおお!いきなりロスの男根が、白い毒液を吐き出した!やはり、最初の射精は、ロスだった!
そして、立て続けにずらりと並んだ男根が白濁を発射する〜!
「それまで!」
今、係員が、男達を調べています・・・
「白組・7人!赤組・6人!よって、白組!」
おおっと、白組です!白組の勝利です!
現在、白組・50点 赤組・40点
もう全員アホすぎでワロタ
>むた氏
前回の予告から密かにレナック×ラーチェルだったらいいなと
思ってたんでマジ狂喜しました。逆もいいね。アリガトー!
>ダミアン氏
スバラシイ!文章からその情景がうかぶから面白さ倍増。
どういう結果になるのか本気で先が読めないよ!
秋の大運動会 第9の種目 借り物競走
「クックック・・・黒曜石のデュッセル将軍ともあろうお人が、まさかこのような競技に・・・」
「・・・・・・お前も参加しているではないか。月長石のヴァルターよ。」
赤組代表・月長石のヴァルター。今回、グラド帝国のごり押しで特別参加です。
対するは、白組代表・黒曜石のデュッセル。帝国将軍の意地にかけて、負けるわけにはいきません!
さあ、今二人がスタート地点に立ちました。そして、係員の旗が振られます!
スタートしました!おっと、やはり足はヴァルターの方が速いようです。ぐんぐん差を広げる!
かたやデュッセル将軍も一生懸命走るが、やはり年なのか!?ここはヴァルターのほうが先に中継点に着きました。
そしてヴァルターが裏に何か書いてある札を取ります。その裏には何が書いてあるのでしょう?
「クックック・・・『人妻』か。それでは狩ってくるとしよう・・・クックック・・・」
おっと、早速ヴァルター、竜に乗って飛び立ちました!
そしてようやくデュッセル将軍も札のところに来ます。
「ふむ・・・『人妻』か・・・ん!?確か、この軍にはいなかったと思ったが・・・そうだ、心当たりならあるぞ!」
おおっと、デュッセル将軍も馬に乗って駆け出します。
そして、今、ヴァルターが戻って参りました。それに続くかのようにデュッセル将軍も戻ります。
そして二人は麗しき貴婦人の手を引いてゴールを目指します。
おっと、今、ヴァルターがゴール!デュッセル将軍、懸命に追い上げましたが、わずかに及びませんでした・・・。
「クックック・・・やはり、私の勝ちでしたか・・・」
「・・・・・・。」
そして、二組は係員に呼ばれて、グラウンドの中央にやってきました。
そこにセッティングされているのは、二組のベッドです!そして係員が、二人に説明します。
「さあ、お二人とも、今日の参加の記念に、思う存分ヤッちゃってください!」
おっと、ヴァルターの顔がみるみるうちに青ざめてゆく・・・
逆に、デュッセル将軍の顔には喜色が浮かんでいます!
「おめでとう、お母さん♪」
白組のデュッセル将軍のベッドの脇にはアメリアが控えています。そうです、デュッセル将軍の連れてきた人は、アメリアのお母さん。
そしてこれから、大人の濃厚なエッチが始まるのです!
「お、おい!やめろ!近寄るなあ・・・!!!」
ヴァルターの方へと詰め寄るこちらの貴婦人・・・口元を小刻みに動かして、何かを喋っています。
「あなた、あなたあなた、あなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなた(ry」
「や・・・やめ・・・うがああああああああああっっ!!!」
現在 白組・50点 赤組・50点
マスゲームって某朝鮮がやってたね。
>356
もう全てのキャラが爆走してるなw 笑いすぎて腹イテェ
デュッセルの方はまあいい
ヴァルターの方はあれだろ
エロじゃなくてグロだろ、それw
試合に勝って勝負に負けた。
886タン降臨きぼんぬ!
秋の大運動会 第10の種目 障害物競走
今、スタート地点に立つのは、赤組・ターナと白組・エイリーク。そして、彼女たちの後ろから、赤組・クーガーと
白組・ゼトがやってきました。そして、女の子を仰向けに倒して、その股間に己の肉棒を挿入していきます。
そして、彼女たちを抱きかかえて、立ちあがりました。
さあ、スタートです!その姿勢のまま、二組はゴールを目指します。
おおっと!赤組・クーガーめがけて矢が雨あられのように飛んでくる〜!これはヒーニアスの仕業だ!
おっと、こちら白組では、エフラムからゼトめがけて槍が繰り出される〜!
二人とも辛うじてかわしています!果たして、二人は無事ゴールできるのでしょうか!?
今二人ともゴール!あっと、ゴールしてもなお、二人は逃げまわっています!
必死の形相で追いかけまわす兄二人。これはすごい!
ああっと!二組のカップルの結合部から、真っ白い液が垂れ落ちているぞ!
二人とも、兄の恐怖の追撃を振り切って、見事妹の中に精を撃ち込むのに成功いたしました!
この二人の健闘に、会場から惜しみない拍手が贈られます。
その横で、無残にも泣き崩れる兄二人。
無残です!あまりにも無残です!
さて、結果は・・・・・・わずかにクーガーが勝ったようです。
しかし、この勝負、どちらも勝者と言っても過言ではありません。
まさに名勝負!
現在 白組 50点 赤組 60点
秋の大運動会 第11の種目 綱引き
さあ、秋の大運動会も、残すところあと二つの種目のみとなりました。現在、赤組がわずかにリード。
しかし、白組も充分逆転可能な差です。
今、グラウンドの中央に、一本の大きな綱が置かれました。そしてその両側には、それぞれ赤組の女性全員と、
白組の女性全員が用意の合図を待っています。彼女たちは全員、下半身は何もはいていません。
さあ、今、用意の合図がかかりました。彼女たちは全員、一本の綱をまたいで、綱を上に持ち上げます。
そして、己の股間に、ざらざらした綱をつけました。
さあ、スタートです!お互いに自分の陣地へと、綱を引き合います!さあ、おーえす!おーえす!
「あひいい・・・おー・・・えす・・・あふう・・・」
「ひゃあ・・・お・・・えす・・・お・・・あふう・・・ああんん・・」
綱がこすれて気持ちいいのか、あちこちから桃色の悲鳴があがっているぞ!
綱もだんだんぐっしょりと濡れて、水分を含んでいってます!
「おー・・・えす・・・んん・・・おー・・・えす・・・あはあ・・・あああ・・・」
おおっと、あちこちから沸き起こる潮吹き・・・これはすごい眺めだ!
おおっと、ここで審判が出てきました。あっと、二組とも、もはや競技続行不可能の模様。
これは引き分けです!
しかし見応えのあるど迫力の綱引きでした!
現在 白組 50点 赤組 60点
367 :
886:04/12/21 19:18:04 ID:ORdaMpLa
ども、886です。
最近顔見せてなくてスイマセン。
自分、今ちょっと卒業研究やってる立場の人間なんで、なかなか暇にならない・・・。
とりあえず『禁忌』part3です。
今回もちと長くなるので前半後半に分けます。
368 :
886:04/12/21 19:18:30 ID:ORdaMpLa
「??!」
突然のその行動にエフラムは目を点にさせて驚いた。
欲情に狂った雌獣は、彼の両肩を自らの両手で上から押さえつけて、正気のそれとは思えない
虚ろな瞳をしている。息は荒く、髪は乱れて、今にも何をするのか分からない表情をしている。
一瞬、彼の背筋に悪寒が走り、恐怖が心の闇の底から押し寄せてくる。
_____ドウ、ナッテモ、イイ
「おい、エイリーク!? お前、何を・・・・・」
「・・・が、・・・・・・い・・・・です」
何を言っているのか理解できなかった。
興奮のあまり呂律が回っていないのか、それとも声が小さすぎて聞き取れなかったのか。
彼女の表情からはその真意を読み取る事は不可能だった。
雌獣は普段からは考えられない力を込めて押さえつけて、目の前の青年をじっと見下ろしている。
_____ドウ、オモワレタトシテモ、イイ
「・・・・おい! ふざけてないで離れ・・・・・」
「・・・・・・えが」
「!?」
「・・・・・・・いけ、ないん・・・・で、す・・・・」
彼女の覚束無い口の動きから、彼女の声を聞き取る事が出来た。
だが、その言葉の意味をそこから読み取る事は、彼女の真意を理解できない彼が出来る筈も無い。
_____アトノコトナド、ドウデモ、イイ
「いけない、って・・・・、何が・・・・・」
「・・・・兄、上が、いけない、んです・・」
「?」
「・・・・兄上が、そんなに、・・・・・だから、・・・・いけないん、です」
「・・・・・・・・何?」
369 :
886:04/12/21 19:18:59 ID:ORdaMpLa
「兄上が、そんなに、私に、やさしく、するから・・・・・、私は・・・・・」
そういうと彼女は震えている両腕で、彼の服を無理矢理脱がそうとしてくる。
彼女の思考回路はもはや正気のそれでは無くなっている。
彼女は彼の着衣に手を掛けると、力任せに剥ぎ取ろうとした。
_____ワタシハ、モウ、コワレテルカラ
「・・私、もう、もう・・・・・・」
流石に彼の方もこの事態が異常なものである事に気付き、突然の事に反応できずにいた体が己の
意思の自由になると、すぐさま自分の身体にしがみ付いている彼女の身体を突き放そうとする。
「やめろっ!!」
だが、彼のその行為も無駄に終わる。
彼女は実の兄の衣服を脱がすと、剥き出しにされた彼の肢体に目を奪われた。
異性から見てもしっかりとした体つき、鍛え上げれられた筋肉、そして初めて目にする男性器。
初めてそれを目にする者からすればグロテクスな形にも見えるであろうが、彼女にはそれが
神聖な存在であるかのようにも、可愛らしい玩具であるかのようにも見えた。
彼女は萎えて下を向いている男性器を確認すると、戸惑う事無く口の中に頬張った。
「_____っ!!」
「んっ、んんっ・・・・・・」
股間から伝わる何とも言えない刺激。
彼はその快感にたまらず唇を噛み、声を押し殺した。
彼女の表情は、蒼髪に隠れてしまい確認できない。
「くっ・・・、・・・・エイ、リー・・・、やめ・・・・・っ・・・・!!」
「んっ・・・、んんっ、んん〜・・・・っ、んっ・・・」
彼女の口の中で男性器が弄ばれる。
その状況に、彼女はさらに興奮して舌を躍らせる。
彼女にはもはや他の事など頭に無いかのように。
370 :
886:04/12/21 19:19:26 ID:ORdaMpLa
「んふっ・・・・、ふぁひふふぇの・・・・ひょうひょう、ひれはのひょりぃ・・・・、おいふぃ・・・・、」
「ちょっ・・・・、おま・・・・・・何を、考えて・・・・・、・・・っんぐ!!」
あまりの快感に、彼の声がくぐもる。
彼自身もこのような体験をするのも、このような快感を得られる行為をされるのも初めてだった。
彼女が男性器を口の中に頬張ったまま喋るので、その際に触れる舌と吐息の感覚がより快感と
興奮を引き出そうとしてくる。
彼の萎えたままの男性器も、彼女の口の中で次第に血が通いだして膨張を始めている。
「はふぁ・・・・、んっ・・・ひゅご・・・・、ふぁんはん、ふぉっひく、らって・・・・」
「くぁ・・・・、や・・・・や、めっ・・・・・・!!」
口の中でそれが大きく膨張していくのを確認すると、彼女の表情が嬉々としたものに変わる。
そのとたん、舌を自ら動かして愛撫を始める。
亀頭からはすでに粘液が溢れ出し、その体液を舐め取るように舌を動かせる。
彼女の口の中は性器から漂う雄の香りが充満していたが、今の彼女はそんな事は全く気にしてない。
むしろ極上の興奮と快感を得られる媚薬にしかならなかった。
そのあまりの卑猥な行為でさらに興奮した彼女は、さらに舌を激しく躍らせた。
「んっ・・・・、ちゅっ・・・ぷ・・・・、はぁ・・・・本当に・・・、・・・・おいひぃ・・・・・。はむっ・・・・、ん、ん〜・・・」
「こ・・・・らっ・・・・、本当に、やめ・・・・・っ、ぅくあぁ、ぁ・・・・!!」
まるで彼の体液を搾り取ろうとするかのような舌の動き。
舌で筋裏を舐め上げられ、唇でしごかれて、唾液を絡められて愛撫されている。
添えられた右手で茎を撫でて、擦って、しごいてさらなる刺激を与える。
その度に与えられる快感に、彼はたまらず息を荒くさせる。
ちゅぷちゅぷといやらしく響き渡る水音は、彼女がわざと音を立てているのではないかと思えるほどに
部屋に響いた。彼の肉棒はすでに十分すぎるほどの熱を持っている。
このままの状態が続けば彼の方も我慢できなくなってしまうかもしれない。
371 :
886:04/12/21 19:19:56 ID:ORdaMpLa
それでも今の彼にはただ我慢するしか方法は無かった。
彼女がものすごい力で彼の身体を押さえつけて必死に離れまいとしているからだ。
しかし、女性経験など殆ど無い彼がこの快感に長い間耐えられる筈も無かった。
「ん〜っ、ん、んっ、んっ・・・・」
「・・・・くぁ、・・・・はぁ・・・・、んぐぁ、っ・・・・!!!」
鬱陶しい程に繰り返される愛撫。
あまりの快感に、彼の股間になにか熱いものが集まっていくのが感じ取れた。
それは男性自身の性欲の塊。欲情の証。
その感覚に気がついた彼の脳細胞は、流石にそれはまずいと警告を下す。
もしそのまま実の妹である彼女の口の中で・・・・などという事があれば大変な事だ、と。
彼は残りの腕力を振りしぼり、彼女の頭を掴むとそのまま力任せに引き離した。
「んっ、・・・ぷはぁ・・・・、んあ・・・・ぁ・・・・、兄上・・・・・」
「はぁ・・・・、はぁ・・・・・、はぁ・・・・・」
二人の身体が離れ、お互いの目が合った。
だが性欲に狂う雌獣の瞳は全然足りないと訴えている。
「あ・・・に・・・・、うえ・・・・・」
「エイ、リーク・・・・、お前、一体何のつもりで、こんな・・・・」
彼女の身体を静止させようと動く両腕。
その力の無い静止を振り払うと、両手で包み込むように彼の肉棒を掴んだ。
その細くしなやかな指に取られられて、ただ耐える事しか出来なくなっているその物質に。
「くぁ・・・!! ちょ・・・、待て・・・・・」
「・・・・んぁ・・・、すごい・・・・・、こんなに、大きくなって・・・・・」
彼の肉棒を掴むと、優しく揉み上げるように手を動かせた。
掌の中でヒクヒクと脈打っているモノが、新たな刺激を与えられてさらに膨張を続ける。
股間から伝わってくるその刺激に絶えられずに彼は声をくぐもらせた。
372 :
886:04/12/21 19:20:26 ID:ORdaMpLa
「こ・・・・、こら・・・・、いい加減に、やめ・・・・・!!」
「ふふ・・・・、兄上ったら・・・・そんな事言いながらココを大きくさせても説得力ありませんよ?」
「ぅ・・・・、そ、それは・・・・」
彼には今の彼女の台詞を否定する事が出来なかった。
今現在、実の妹に股間を愛撫されて、興奮させて、勃起してしまっているという事実。
その曲がり様の無い真実がここにあるからだ。
「ふふ・・・、いやらしい兄上ですね・・・・。実の妹からこんな風に嫐られて、愛撫されて、私の口の中で
膨張させて・・・・。そんなにも、私の事が愛しいんですかぁ?」
「ち・・・・、ちがっ・・・・」
「そんなに気持ちいいんですか? 実の妹からおち○ち○を刺激されて、しごかれて、こんなに腰を
ガクガク震わせるくらいに・・・・感じちゃってるんですねぇ」
「だ・・・、だから・・・・」
普段からは信じられないような彼女の挑発的な発言。
そんな発言をしながら、彼女は掌を激しく動かせて、かつ中のモノを優しく取り扱うように愛撫している。
亀頭の付近を指で押し付けて刺激したり、陰嚢の中に溜まった白濁液を搾り取るかのように指を動
かす事で、引っ切り無しに快楽を与えようとしてくる。
その指の動作は実に繊細で、掌の中のモノを傷つけないようにしているという事が分かる。
時折亀頭の先端に吹きかかる彼女の吐息が、何とも言えない快感を生んだ。
彼のモノは、彼の意思とは正反対にピンと上に向かって起立したままだ。
「知りませんでした、兄上が双子の実妹に欲情してしまう人だったなんて・・・・。おち○ち○を勃てた
ままで、本能の言いなりになって威張りを飛び散らせるような恥知らずの畜生だったなんて・・・・・。
私、恥ずかしくて外を歩けません・・・」
「・・・・・」
その実の兄のモノをしごき上げながらそんな事を言われても説得力など皆無だったが、
彼にその言葉を否定する事は出来なかった。
373 :
886:04/12/21 19:20:56 ID:ORdaMpLa
現に今、彼の陰嚢には既に十分すぎるほど熱くなり、
その中に溜まった欲望の塊が今にも尿管を通って外へと飛び出してきそうなのである。
「たっ・・・、頼む・・・・、これ以上は・・・本当にマズイ・・・・・」
「あら? 兄上。もうイキそうなんですかぁ?」
「な・・・、何・・・・?」
イク、殆ど知識の無い彼にはその言葉の意味を知る術は無い。
だがこのままこの行為を続けられれば、道徳的にまずい事だというのは容易に理解できる。
しかし、その尿意にも似たその感覚を我慢しきるなど今更手遅れだった。
彼女はパクリと彼の亀頭を咥えると、どろどろに蕩けた熱い暖かみが全体を覆う。
恐らく彼自身も経験した事が無いほどに張り詰めたモノが、更なる快感を与えられた事に興奮し、
嬉々とさせて彼女の喉の奥まで突き刺さる。
彼女の表情からはさほど息苦しいとは感じていないようである。
「いいんれふよぅ・・・・ふぁくはん、らひていたらいふぇ・・・・・、わらひぃの、おふひのなふぁに・・・・、
ふぁにふえのふぉ・・・、らひて・・・・・」
「くっ・・・・、くぁぁ・・・!!」
「んっ、んんっ、んんん〜!!」
さらに激しくなる刺激。耐えられない。
逃れ様にも腰に手を回してきているので、容易には逃れられない。
しかし、彼女がこんな中途半端な所で止めるなどとは到底考えられないだろう。
かと言って今大きな声を上げようものならば間違いなく城の者達に気付かれてしまう。
こんな所を誰かに見られればそれこそ大問題だ。
実の妹に対してあまり暴力的な行為をする訳にもいかない。
今の彼に出来るのは、彼女がこの行為に飽きるまでただじっと唇を噛んで耐えるだけであった。
_____が、そんな努力も無駄に終わった。
374 :
886:04/12/21 19:21:20 ID:ORdaMpLa
「んふぁ・・・・、んんふっ・・・・・ふぁにふえ・・・・・」
「くあっ、ぁあっ・・・・ぐあああぁっ!!」
_____ゴプッ、ゴプッ
彼の肉棒の先端から、音を立てながら白濁液が溢れ出した。
止め処なく打ち出されるそれは、彼女の口の中に流し込まれて、喉の奥へと消えた。
ゴクリと彼女の喉が音を立て、精子が食道を伝って口から胃へと送り込まれる。
彼女は口から涎のようにあふれ出た精液を指で掬い取ると、それを自らの口の中に運んだ。
彼女の表情は、随分と満たされた表情で彼の方を見つめている。
「はぁ・・・・、はぁ・・・・・」
「んふ・・・・・兄上の・・・・・美味しい・・・・・」
嬉しそうな表情を浮かべると、美味しそうにその味を確かめる。
口の中でコロコロと転がして、弄んで、口の中全体にその精液の味が広がる。
至福の時を楽しむかのような彼女の表情。
その彼女の表情を確認すると、彼はすかさず離れようとした。
_____だが、その彼の動きを静止する両腕がすでに彼の身体を押さえつけていた。
「はぁ・・・・・、はぁ・・・・・、エイ、リーク・・・・・お前・・・・」
「随分と酷いですね、兄上は。一人で勝手にイってしまうなんて・・・・・。」
「・・・・・・んなっ・・・?」
「・・・・今度は、私も気持ちよくさせて頂きます」
そう言うと彼女は大胆すぎるほど足を広げて彼の腰の上を跨いだ。
そして中腰の体勢になって肉棒を掴むと、それを股間に宛がった。
そこから何をするのかは想像する必要も無い。
375 :
886:04/12/21 19:21:47 ID:ORdaMpLa
「・・・・いきますよ、兄上」
「まっ、待て!! それは流石に・・・・!!!」
「あら、大声を上げてもいいのですか? 城の者達に声を聞かれてしまいますよ?」
「・・・・・っ!!」
「それと、途中で止めようとすれば私が大声を張り上げますので・・・。城の者達にこんな所を目撃
されれば・・・・私達、変態兄妹の烙印を押されてしまいますよ?」
「んなっ・・・・・!?」
信じられないような彼女の発言。
彼は自分の妹の事なら何でも知っているつもりだったが、その彼でさえ耳を疑うようなその台詞。
_____そして、目を疑うほどの痴態
彼にはこれが真実なのか、夢なのかさえ解らなかった。
「ですから・・・・兄上は黙って私がこれからする事を受け入れてくれるだけでいいんです・・・。
心配なさらなくとも、悪いようには致しませんので」
「・・・・・っ、ちょ・・・・・!!」
「・・・・・それでは、私を捧げさせて頂きます・・・・・兄上」
そう言って彼女は腰を沈めた。
ずぶずぶと音を立てて、肉壁の中に埋もれていく男性器。
一瞬、彼女が喚起の声を上げると、そのまま一気に彼のモノを奥までくわえ込んだ。
376 :
886:04/12/21 19:25:46 ID:ORdaMpLa
とりあえずここで前半部分終了。
残りの部分はこれから書きますが、学校の方の都合を考えると
今週は暇な時間があまり有りませんので、少し遅れるかと;
でも中途半端なのは嫌なので、なんとか時間取って今年中に完成させるように
頑張ります。
・・・・・さて、卒業研究の続きでもやりに行きますか。
神きてたー!!
>>355 >エフラムとヒーニアス
敵だから邪魔してたんじゃなくて、
妹を守ろうとして邪魔してたのかよw
最後の落胆した二人になんとなく和んだw
>>886 キタ━━(━(━(-( ( (゚∀゚) ) )-)━)━) ━━ !!!!!
乙です!
エイリークの熱情に流されて、エフラムもその気になるって展開かと思ってたら、
エフラム完璧レイプされてるなw
エイリークがお○んち○とかいってるのにワロタ
おお神よ!
処女に騎乗位は無理でございます!
それをも上回る性欲だというのか、ああ、ああ!
エイリークの雌獣って表現に(;´Д`)ハァハァ
最後のオチがどうなるか気になる
>>886 卒論大変で忙しい中降臨アリガトウゴザイマスた!!!
この双子の関係が最後どうなるか気になる
女にレイプされてみてー
ガテン系や仕事の関係で逆らえない年増女上司に
犯されてもそう言えるかな?
シーダ、丹下桜かよ……しかもめちゃくちゃお転婆だorz
>>379 多分指四本は入る程のオナをなさってたのでしょう。
セルフファックでフィストファック。
ところで女にレイプなんてされて男としてどうなんだ
秋の大運動会 最後の種目 リレー
いよいよこの運動会も最後の種目となりました。現在、赤組がややリード。しかし、その差はわずか。
そしてスタート地点では、第一走者の白組・サレフ、赤組・レナックが、今や遅しとスタートを待っています。
そしてその脇には、第三走者の白組・フォルデ、赤組・ヨシュア。
トラックの向こうには、第二走者の白組・ゼトに赤組・ドズラ、そして、アンカーの白組・ヒーニアスと赤組・エフラム。
さあ、今、第一走者にバトンが渡され・・・おおっと!これはバトンではありません。渡されたのは、白組団長エイリーク、赤組団長ラーチェル!
何と、彼女たち自身がバトンの代わりになるようです。
そしてサレフとレナックはそれぞれ己のズボンのチャックを開けて、その見事な一物を取りだすと、お尻の側から、彼女たちの女性器に挿入していきます・・・。
「ん・・・んあ・・・」
「あふう・・・ふううん・・・」
さあ!今、スタートしました!二組のカップルが、まずは第二走者を目指します。
さすがに全速力は出せないのか、しかし、それでも着実に次の走者のほうへと進む二組。
自然と応援にも力が入ります。
さあ、今、第二走者の元にやってきました。さすがに盗賊、レナックがややリードしています。
しかし、まだ次の走者には渡せません。二人並んで懸命に腰を振っている・・・
そうです!ルールにより、中に出すまでは次の走者にタッチできないのです!
おおっと!赤組・ラーチェルのアソコから、勢いよく白濁が垂れ落ちている!射精です!中出しです!
そして今、ドズラに渡された!レナックは安堵の表情です!
そして間を置かずにエイリークもゼトに渡された!
さあ、今度は第三走者を目指します!
おっと、今度は白組・ゼトが抜き返します。やはり騎兵、足はゼトのほうが速いか!
さあ、今、ゼトからフォルデへ!しかし、ドズラもすぐにやってきました。そして二組、懸命に腰を振ります。
おおっと!これはすごい眺めです!二組の結合部から溢れる真っ白い雫・・・そして第三走者へ!
現在、白組がややリード!やはり騎兵のほうが有利なのか!?
ヨシュアの顔が青いぞ?それもそのはず、先の競技でヨシュアは出し尽くしているのです。
それでもなお、この勝負に果敢に挑むヨシュア・・・・・・
そしていよいよアンカーへ・・・フォルデ、懸命に腰を振る!
今ようやくヨシュアも到着・・・腰を振ります。大丈夫か!?
さあ、白組はアンカー・ヒーニアスへと渡されました。そして・・・おおっと、ヨシュア、崩れ落ちるように倒れました!
「お・・・俺・・・もう・・・駄目・・・」
さあ、係員がさっそくチェックします!
「射精!」
射精の判定が出ました!これで、赤組もいよいよアンカーへ!ヨシュア、よくがんばった!
さあ、エフラム、ラーチェルを受け取りました!目指すヒーニアスははるか前。全力で走ります!
懸命に追いすがるエフラムと突き放しにかかるヒーニアス。しかし、依然、差は開いたまま・・・。
そしてヒーニアスが先にゴール地点に到着しました!しかしまだゴールではありません。
そこに今、ようやくエフラムも到着しました!そして、二人は懸命に腰を振ります!
これは・・・先に射精したほうの勝ちになります!二人、懸命に腰を振ります!
さあ、どちらが先に・・・おおっと!射精です!ヒーニアスが今、射精しました!
やはりリードの差は大きかった!おっと、今ようやく、エフラムも射精した模様です!
しかしこの勝負は白組の勝利!
現在 白組・60点 赤組・60点
最後の競技で、白組、同点に追いつきました!これは引き分けか!?
結果は半年後!
秋の大運動会 結果発表
さあ、あれから半年、あのときのメンバーが、もう一度、この会場に集まりました。
そして、係員の号令がかかります!
「両組とも、女性は前へ!」
そして、女性全員が横一列に並びました!おおっと、お腹が大きく膨れている人もいるようです!
係員が早速、女性をカウントし始めました。
「赤組、7名妊娠!白組、8名妊娠!よって、白組!」
白組です!白組優勝です!さあ、いよいよ胴上げが開始されます。団長のエイリークの元に、男性が駆け寄ります!
そしてエイリークが取り囲まれると、彼らは一斉にズボンのチャックを開けました!
そして全員でエイリークを抱え上げると、ギンギンに立った一物の上に、エイリークを乗せました!
「せーの、わっしょい!わっしょい!」
おおっと!腰を突き上げると、エイリークが宙に浮きます!これはすごい胴上げだ!
ここマギ・ヴァル大陸にも押し寄せる少子化・高齢化社会の波。この状況を打破するべく開催された今回の大運動会。
第1回目は、白組の優勝で幕を閉じました!彼らの、そして彼女らの戦いは、いつまでも人々の心の中に刻み込まれたことでしょう。
戦士たちよ、感動をありがとう!
秋の大運動会 完
ギャグエロ神キターーーーーーーーー!
いや、ほんと神。
2ちゃんで声上げて笑ったの初めてだよ。GJ!
なんで半年後?とか思ってたら、
妊娠オチキター!!!!! めっさワロタ
妊娠率高っっ
ダミアン氏、妊娠オチ好きだな。
突き抜けた作風の後、現実をふと思い出させる所が
好きだ。アホな(誉め言葉)中に哲学を感じる。
浮かれた祭りの後にも似た心情。
下品すぎてついていけないって人がいるのもまた事実
重いネタを笑いに昇華できるのは正直すごいと思う。
ダミアン氏の作品はどれも好きだ
395 :
花泉の亜茶:04/12/25 09:43:42 ID:TZY706/v
どうも、岩手の亜茶です。
今月中に書き終えるといったSS、リアルで仕事が忙しくなってきて、かんなり厳しい状況になっちまいました。
書き終えたところまで投下しようかとも思いましたが、どうせなら、終いまで書いた後にしたほうが
いいんじゃないかと思えてきたんで、まったりとお待ちになってくださいませ。
あと、自身未確認なんですが、どうもPS2でティアリングサーガ2が発売するらしいッス。
発売は2005年5月だかいつだか・・・
今週のファミ通の発売欄に載ってるらしいんで、どなたか確認おねがいしまつ。
じゃ、ワシは夜勤あけなんで、これから寝まつ。
投下できない間、他の職人さん達が投下してくれているんで、ここは相変わらず勢いがあって安心したよ・・・
エイリークとかラーチェルが妊娠してるとしたら、父親が誰なのかがワカンネw
亜茶氏クリスマスまで仕事乙ー。まったり待ってるよ。リアル第一だからさ。
誰だ。あれだけヤられてデキなかった赤組の女は。
最もヤられたエイリークとラーチェルはデキできてるだろうな。
>>396 子供の父親は俺様にきまっているわけだが(´ー`)y─┛
>>亜茶氏
出るらしい。まだ画面とか載ってたわけじゃないが期待。
俺は初代をちゃんとクリアしないと。PSはゲーム機体自体が
あんま好きじゃないせいか、なんとなく途中挫折してる…。
>>296でクリスマスにロウエン×レベッカを書くと言ったのに、まだ構想すら浮かんできていない・・・
スマソ。いつか書きますんで・・・orz
ども久し振りです。家の宗旨で今日クリスマスを祝ってます。
トラナナで新作執筆中(80kB程度)、後はエロシーン『だけ』残しております。
・・・今年中に出来上がるだろうか?
401 :
名無しさん@ピンキー:04/12/26 02:08:08 ID:7lZG9T8x
age
TS2はどうなのか分からん。
ファミ通にTS2のことが載ってるのと載ってないのがあるみたい。
続き&新作待ち(´・ω・`)
TS2か。蒼炎は4月に発売延びたみたいだし、
もろにぶつけてくるかんじか?
正直二つ同時にSLG遊ぶのは厳しいな。
しかし、TSは血縁が複雑で、ぱっと理解できなかったorz
今度はそんなにややこしくないといいな
おひさしぶりです。この間のヴァルターの続き投下しますね。
エイリーク編裏「15話」 その2
−頭が痛い。
−あまりの痛さに吐き気すら覚える。
「うぅ…」
不快感に呼び起こされるように、エイリークの視界が開かれていく。
薄暗い石室。
辺りは静かで、奥の壁でうっすらと光るろうそくの火がゆらめく音すら置換することが出来てしまう。
「ここは…」
見たこともない部屋、いや違う、見たことのある部屋だ。
思い出そうにも、自分の中にいるもう一人の自分がそれを阻止しようとしてくる。
思い出すな、忘れろと…。
だが、その彼女の力も及ばず、
ぼろきれになって、彼女の体にかろうじてくっついているように見える衣服。
そして、乾燥して、カサカサする自分の太もも。
さまざまな情報が与えられ、徐々に彼女の脳内に、さきほどの行為がフラッシュバックされる。
「ああ………」
あまりの悔しさに、エイリークが唇をかみ締めた。
あの男に、もっとも嫌いな男に抵抗することもできずに、破廉恥な姿をさらけ出してしまった記憶。
いや、その前に、あいつに捕らわれるような作戦行動をしてしまった自分の無能さに腹が立った。
(兄様なら…。兄様がいれば、このような無様なことにはならなかったでしょうね…)
多くの生命が、自分の目の前で散っていった。
いわば、これは敗戦の指揮官として、受けなければいけない当然の屈辱なのかもしれない…。
エイリークの頬を、一筋の涙が伝う。
その一筋の涙はやがて大きな流れとなり、彼女は肩を震わせて泣いた。
泣き声をあげないように、さらに唇をかみ締めて。
ぎゅっとかみ締めたために、口の中に血の味が広がる。
だが、決して泣き声をあげてはいけない。
敗戦の将は、泣くことを許されないのだから。
そこへ、静かだった石室の外から、カツンカツンと乾いた靴音が聞こえる。
ゆっくり、ゆっくりと音を鳴らしながら、徐々にこちらに近づいてくるのがわかる。
間違いない、やつが…ヴァルターが彼女を慰みものにするためにやってきたのだ。
石室の鉄格子がゆっくりと開かれ、
「くくくく、目が覚めたようだな? エイリークよ」
薄ら笑いを浮かべながら、ヴァルターが姿を現した。
「………」
「おやおや、だんまりか? 先ほどは私の手技で昇天した、淫乱な負け犬のお姫様が?」
ヴァルターが先ほどのエイリークの痴態を思い出し、顔を手で覆い隠しながら、声を出して笑う。
二人の間に、勝者と敗者の関係があるというのが誰の目から見てもあきらかであった。
「………っ」
しかし、エイリークは唇をかみ締めたまま、顔を上げようとはしなかった。
「くくくく、顔を見たくないのは、非常にわかるというものだ?
なにせ、貴様は私のことを相当憎んでいたからな?」
ヴァルターはゆっくりとエイリークの方に歩を進める。
「いや、それだけじゃないな…」
カツン…。
「貴様が、顔を上げられない理由はまだあるな」
カツン…。
「くくくく、さすが私の見込んだ女だ? だが、しかし…」
カツン…。
ヴァルターの歩が止まる。
そして、無理やり下向きのエイリークのカを、ぐいっと手で上に向かせた。
「私にはわかるのだよ? 貴様が…悔しさのあまり、泣いていたことなどな?」
エイリークの瞳が涙で潤んでいるのを確認し、
部屋中、いやこの石室のある廊下一帯に響き渡るような大声で、ヴァルターが笑い声を上げた。
エイリークがいじらしければいじらしいほど、ヴァルターの彼女への欲求が高まる。
わかってはいるのであるが、だからといって、彼女はヴァルターに従うなど出来ないのである。
「今日は、貴様の仲間に合わせてやろう?」
「っ!!」
『仲間』という単語に、エイリークは反応した。
生きている!
自分のせいで、どんな目にあっているかわからないが、やっと、目の前にいる奴を除いて、
彼女の見知った人物に、会える。
エイリークの瞳に、少し希望の光が差し込んできたが、
後々、その希望がまったく無駄であったことを思い知らされるのであった。
半裸のまま、まるで犬のように首輪をひっぱられながら、初めてエイリークはあの石室の中以外を、
歩いていた。
ときたま、彼女の首輪をひっぱっているヴァルターの部下らしき者とすれ違い、
そのたびに、下品な笑い顔で、見られた。
しかし、エイリークはそんなことに動じなかった。
仲間に会える。
ただ、それだけのことで、彼女は少し強さを取り戻していたのである。
やがて、廊下の奥から声が聞こえてきた。
女の声だった。
それが徐々に大きくなり、どんな声なのかわかってくる。
ぼそぼそとしか聞こえなかった声は、やがて艶かしいものに変わり、そして、
それはいやでもエイリークの耳に入ってくるほどのものにかわった。
声は廊下の奥、おそらく広間になっているだろうと思われる、廊下の終わり目から聞こえてくる。
声はさらに大きくなり、
「あああん、もっと! もっとおおおおお!!」
「お願いします…! 私の膣内に…膣内にいいいいい!!!!」
声が2種類あることがわかった。
ひとつは、若い少女の声。もうひとつはその少女よりもやや大人びた声だった。
(この声は…)
エイリークの背中に一筋の汗が伝う。
否定はしたいが、いやでも声が耳に入り、その否定を否定される。
(やめて…やめて…!!)
だが、無常にも、その広間までの距離が短くなる。
あと4歩・・・。
あと3歩…。
あと2歩…。
あと1歩…。
「!!!!!!」
ついに、その広間にたどり着いた…いや、たどり着いてしまったほうが適切だろうか。
その眼前に広がる光景を見て、思わずエイリークは言葉を失ってしまった。
「あぁん、もっとおっぱい、おっぱいさわってぇ…」
目の前で自分の胸を揉んでいる男に、さらなる刺激を、甘い声で要求する少女は…。
エイリークの大事な友人である…。ターナ。
「あ、あ、あ、あ! 気持ち…いいです! ああ! おかしくなりそうですぅうう!」
後ろから男に肉棒を乱暴に挿入され、それをまるで最高の幸せのように笑顔でうけいれて、喘いでいるのは、
そのターナの部下にして、友人でもあるヴァネッサであった。
「どうだ? ひさしぶりに仲間に会った感想は?」
ヴァルターが、言葉を失い、青ざめているエイリークに薄笑いを浮かべながら話しかける。
「あ…ああああ……」
しかし、エイリークはそんなヴァルターの言葉すら耳に入らない。
目の前の行為に、ただひたすら、感覚が奪われていく。
「あああ! おっぱい気持ちい! ああああああ! だめえ、もう中に入れてええええ!」
ターナはそういうと、目の前の男を押し倒し、胸を揉まれて顔を快楽でゆがませながら、
自らの秘所に、そそり立つ男根をうずめていく。
そして、根元までくわえ込むと、狂ったかのように、一心不乱に腰を振り、あまりの気持ちよさにのけぞる。
「もっと乱暴に…! ああ、いいです! ああああ! もうむちゃくちゃに犯してください! あああああ!」
ヴァネッサの言葉を受けて、ヴァネッサを突いている男がさらに腰の前後運動を速くする。
ぱんぱんぱんとやわらかい肉の始める音がこだまし、それに呼応するかのように、ヴァネッサが喘ぐ。
二人の体には、顔だろうが、足だろうが、何人分かすらわからないほどの精液がかけられており、
彼女たちの下の床は、壁の色よりも明らかに薄い色に変色していた。
「あ、あ、あ、あ、あ!だめええ!気持ちいいの! ああああ! ターナ、ターナいっちゃ…うううう!!」
「ああん! 激しいです!あああああ、イクぅ…イクゥウウウウウウ!!!!!」
二人が絶頂に向けて、昂ぶる。
そして、男の腰の動きがさらに激しくなり、
「「あ、あ、ああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」」
同時に、絶頂を向かえ、お互い、膣内に精液を注ぎ込まれた。
「はぁ…気持ちよかったぜ…」
「これも、ヴァルター様のおかげですぜ」
出すものを出して、すっきりした二人を犯していた男たちは、広間に来ていたヴァルターに会釈し、
床で、精液まみれで転がっている女とヴァルターの横にいる女を交互に見つめ、
いやらしい笑いを浮かべると、エイリークたちの来た道とは反対側の道へ戻っていく。
「あ…あ…」
エイリークはまだ放心していた。
これは夢だ。夢に違いないと、何度も自分に言い聞かせた。
「はぁはぁはぁ…」
ターナとヴァネッサがゆっくりと体を起こす。
そして、あたりをきょろきょろし、ヴァルターの方を見るが、
ヴァルターがまったくその気がないのをわかると、非常に残念そうにお互いを見つめた。
彼女たちは、ヴァルターさえ見たものの、その横にいた、知り合いの女には興味を示さなかった。
いや、もうエイリークが彼女たちの知り合いだということを覚えておりことすら、怪しかった。
それほどまでに、彼女たちは変わってしまっていたのだ。
仲良く互いの城でお茶を飲みあかしたことや、ちょっと危険な冒険をして、お互いの親に怒られたこと…。
そんな時を過ごしてきた記憶の中の彼女たちと、明らかにエイリークは別人に見えてしまった。
「私・・・まだ、物足りないの…。あなたは?」
「はい、私もです。まだアソコがうずくんです…」
切なそうにそう言葉を交わすと、ターナは、ヴァネッサを押し倒す。
「私たちで…しましょう?」
「はい…」
そして、お互い顔を近づけ、唇を重ねる。
唇だけでなく、舌もつかった濃厚なキス。
そのままターナはヴァネッサの乳房を愛撫しはじめ、ヴァネッサは変わりに、
ターナのヴァキナへと手を伸ばす。
「ふぅん…ん…んむ…」
「あむ…ふぁ…きもち…んん」
ディープキスをしながら、お互いを丁寧に愛撫する。
やさしく、ときには激しく、愛撫を繰り返す。
二人の顔の動きが早くなり、ディープキスがさらに濃厚なものになる。
しばらくその状態が続いた後、どちらともなく、二人の顔が離れた。
なごりおしそうに、糸を引いて。
「じゃあ、そろそろ…」
「はい…。もう私、我慢できません」
ターナは体の位置をずらし、ヴァネッサの秘所に自分の秘所を合わせる。
「行くよ」
ヴァネッサがこくんとうなずくと、
ターナは腰を動かした。
「ふああああ…」
「あぁ…気持ちいい…」
秘所をこすり合わせて、喘ぐ二人。
「はぁはぁはぁ…。あなた気持ちいい?ねえ、気持ちいい? あはぁん!!」
「はい…ああ! 最高です、とても…とても……きもちひいいん!」
徐々にターナの腰の動きが早くなり、ヴァネッサもそれを手伝うかのように、自らも腰を動かし始める。
ちゅくちゅくと卑猥な水音と、二人の息遣いと喘ぎ声が広間に木霊する。
「ああ、だめええええ! いく、いくうううううううううううう!!」
「私も、あ、あ、あああああああああああああああああ」
「いっしょに…いっしょに!!」
「はいいいいい!!」
ラストスパートに向けて、二人の腰の動きがさらに加速し、終焉へと向かっていく。
気持ちよさに、体をくねらせながらも、確実に秘所をこすり合わせる。
そして、
「あああああああああああああああああ、イックゥウウウウウウウ!」
「ふあああああああああああ! イッちゃウウウウウウウウウウウ」
同時に二人は体を小さく痙攣させて、仲良く絶頂を迎えた。
「くくくく、仲がいいだろう? 最初はお互い別の部屋に監禁して、それはもう四六時中レイプさせて、
今日、初めて、公開屋外…といっても、牢屋の外なだけだが、屋外レイプしたわけだが…。」
「ああ…だめ、まだ物足りない…」
「私もです…。もっと、もっとセックスしたい…」
「じゃあ、もう一回…」
絶頂を何度迎えても、疼きが泊まらない二人は再び体を重ねる。
「見ろ! もう精神がくたばり、互いが元は友人であったことすら記憶の片隅にないのに、
あの仲のよさを! ふははははははは! まったく、お前といい、淫乱な女が多いな!」
ヴァルターがエイリークを嘲るように、大声で笑う。
そんな声にもかかわらず、一心不乱に性欲を求めて、お互いの体を求めるターナとヴァネッサ。
「そん…な…。そんな…」
エイリークの膝がガクガクと振るえ、そのまま力なく、膝をついてしまう。
自分が痴態を曝け出されることよりも、知人、しかも友人だった人物の痴態を見せられることは、
より彼女にとってショックな出来事であった。
「ごめんなさい…ターナ…ヴァネッサ…ごめんなさい…」
ぽろぽろと涙がこぼれる。
そして、胸の奥から、耐え難い心の苦しみがどっとあふれ出してくる。
もう、今のエイリークにそれを押しとどめることは出来なかった。
ヴァルターの笑い声に、エイリークの悲痛な叫び声が混じった。
以上です。
まだまだ、話的に繋がるのですが、
ちと新年あけてから、リアル事情のために、また次の内容は遅れそうです。
コウメイの、セーラ陵辱の話もいちおう書いてます。
公開までもう少しで完成できそうなので、もうしばらくコウメイの続きはお待ちくだされ
415 :
名無しさん@ピンキー:04/12/28 01:09:45 ID:XIFIgDnY
GJ!GJ!!GJ!!!
リアルタイムキター!!!
ヴァルターひでえ・・・許さん!
GJ!
待ち焦がれたヴァルターエイリークキタ━━(━(━(-( ( (゚∀゚) ) )-)━)━) ━━ !!!!!
GJGJ!!続きまっとります
お、おのれ、漏れもヴァルター様の部下に……
いや、許すまじ、ヴァルター!
(´Д`;)ハァハァ
>まごのて氏
GJ!そして、
やった!コウメイ書いてくださるんですか!!
楽しみに待ってます!(´Д`;)ハァハァ
グッジョブ!
で、大した疑問じゃないんだけどエイリークは兄様→兄上じゃなかった?
それはそうとコウメイ続編期待してます。
421 :
886:04/12/28 15:56:16 ID:Dmty8XfS
どもこんちわ、886です
『禁忌』part3後半完成です。
先日卒業論文の中間発表がありまして、それが終わってからすぐに
急いでこれを書き上げた次第です。
結構急いで書いたんで、いろいろ間違ってる部分もあるかもしれませんが
そこら辺はご愛嬌ということでw
今からUPします。
422 :
886:04/12/28 15:56:40 ID:Dmty8XfS
「んふっ、くっ・・・・」
淫獣はやや苦悶の表情を浮かべた。
やはり処女だと言う事もあるのか騎乗位の体勢には少々無理があるようだ。
だが、そんな事はこの淫獣には全く関係なかった。
以前から頻繁に行っていた自慰行為により、異物を受け入れるには十分なほど肉壁は広がっている。
ただ小陰唇に触れられただけでも快感を覚えるほどに、淫猥な身体になっていたのである。
処女膜もすでに自ら破っている。
「お、おまえ・・・・、くぅあ!!」
「くぁ、っ・・・・・はぁ、はぁ・・・・・っ」
「こんな事、やめ・・・・・・、ぐっ・・・・」
「んはっ・・・・、ぁく・・・・・どう、ですか・・・・?」
繋がっていただけの状況から腰を動かした。
まるで揺り篭にでも揺られているかのように、前後左右に腰を動かして快感を与える。
男性自身を受け入れるのは初の経験となる事もあってか、秘唇は肉棒から精力を搾り取るように
ぎゅうぎゅうに締め付けてきて、ぬるぬるに湿った膣内がさらに強い快感を生んだ。
「どうって、何が・・・・・ぅああぁ!!」
「ですから・・・・・、気持ち、いい、ですかぁ・・・・・? ・・・んん、くっ・・・・・」
「そんな訳が、あるわけ・・・・・・・だから、止め・・・・・・っっぐ!!」
「気持ちいいんですね・・・・、おち○ち○を私のお○んこで咥えられて気持ちよくなってるんですね」
「だから、ちが・・・・・ぅあ、ぁ・・・・んぐっ・・・・・」
「分かりました。兄上の為なら、好きなだけ気持ちよくさせてあげますね・・・・・」
「た、のむ・・・・本当、に・・・・、んんっ・・・・んぐっ・・・・・」
どんなに否定の言葉を出したとしても、身体に伝わってくる感覚は否定できない。
想像していた以上の快感に、身も悶えそうな程に気持ちよくなっている事を。
しかしその事を口に出そうとでもすれば、この淫獣は喜んでさらに激しく腰を動かすであろう。
少なくともそういう目をしている。
423 :
886:04/12/28 15:57:04 ID:Dmty8XfS
「やめろ・・・・、本当に、止めてくれ・・・・・」
「んはっ・・・・兄上・・・・・・・」
「た、のむ、頼むから・・・・・・」
「はぁ・・・・兄上ぇ・・・・・、私、なんだか、本当に・・・・・・」
「んん、・・・・くぁ・・・・・、んぐ・・・・・・・」
「気持ち、よく、なって・・・・・・」
淫獣は早くも快感を感じるようになっているようだ。
度重なる自慰行為で『感じる』と言う事を知っているだけに、慣れるのもまた早いようである。
痛みの方も思っていた程では無いらしく、今は快楽の方が強くなっているのだろう。
腰の動きも先程より激しくなっている。
「はぁ・・・・・、いい・・・・・・」
「んくっ・・・・・、ん、んんん・・・・・」
「ぁあん・・・・兄上、もっと・・・・・」
「もう、やめ・・・・ろ・・・・・・・んんぐっ!」
「はぁあ・・・・・いい、・・・・・気持ち、いい・・・・・」
あまりの刺激の強さに頭が朦朧としてきている。
いまだにこのありえない状況で頭の中が混乱して、どこからどこまでが現実なのかも理解出来ない。
だが、今はただひたすら耐えるしかない。
実の妹に対してあまり乱暴な事は出来ないし、
向こうもそういう力任せな事をしようものなら大声を上げて城内の者を呼ぶとまで言っている。
相手が何をしてくるか分からないような状況で、下手に刺激を与えるのは得策ではない。
今にも狂いそうなその快楽に堕ちないように、自我を支えるように、快楽に酔う声を飲み込んだ。
424 :
886:04/12/28 15:57:30 ID:Dmty8XfS
「・・・このま、まだと・・・・・本当、にっ、マズイ・・・・・、だから・・・・・・・」
「・・・・・はぁ、・・・・・・はぁっ、・・・・・兄上・・・・・」
「やめろ・・・・・、頼むから・・・・・・・、んんんっ、んん・・・・」
「・・・・・そんなに、やめて、欲しいんですか・・・・・?」
「な、何・・・・・、んく・・・」
「あふっ、・・・・そんなに、やめて・・・・・・・欲しかったら・・・・・・、はぁん・・・・・・私の言う事を・・・・
聞いて、くれれば・・・・・・やめて・・・・・あぁん! あげても・・・・・宜しい、ですよ・・・・・・ああん!!」
自分の真上から響いてくる声。
真っ赤に染まった唇から囁かれたその台詞。
それは、この状況を打破できる最良の手段。
_____に、思えた。
「分かった・・・・・、分かったから・・・・・・」
「んふ・・・・・私の言う事を、・・・・あぁっ、聞いて、くれるんですねっ・・・・んふっ・・・・」
「・・・・ああ・・・・・、だから・・・・・早く、やめ・・・・・・」
「・・・はい・・・、でしたら・・・・・・、あん・・・今の心境を、語ってください」
「何・・・・? ・・・・・んんっ・・・・・」
「・・・ですから、今の心境を・・・・・・んふっ! ・・・・そうですね、『私痴兄エフラムは、実の双子の妹の
お○んこに自分のおち○ち○を入れて気持ちよくなってます。どうかそのお○んこでこのいやらしい
おち○ち○を静めさせてください』とでも、言って貰いましょうか・・・・・・ああああん!!」
「なっ・・・・・・!?」
彼はその言葉を聞いて、驚愕と困惑の入り混じった表情になる。
そんな事を言える訳が無い。ましてや相手は血の繋がっている妹なのだ。
425 :
886:04/12/28 15:57:59 ID:Dmty8XfS
「何を、言ってるんだ・・・・・んぐっ、・・・・・そんな事、言えるわけ・・・・・・くぁ!」
「何ですか? 今の『くぁ』と言うのは・・・・・あんっ、・・・・・・兄上だって、気持ち、いいんでしょう?」
「んぐ・・・・、それは・・・・・」
「言って、くださらないので、あれば・・・・・、こうする、までです・・・・・・」
「!! ぅあ!! あ、あ、ぁ・・・・・んぐぁ・・・・・んん・・・・っ!!!」
そう言うと淫獣は、先程よりもさらに激しく腰を動かした。
前後左右の運動に加えて上下のピストン運動も加わり、肉棒はさらに激しく嫐られる。
ぴちゃぴちゃと水の跳ねるような音が大きくなり、部屋の中に響き渡る。
肉壁の動きも、さらに淫猥なモノとなる。
「ああぁ!! いい!! あぁ・・・、気持ちいいぃ・・・・・・ふあああぁん!!」
「ぐぁぁっっ・・・・・、エイリーク、やめ・・・・・、! んぐっ! んん、ぐぁ・・・・・んっ」
「ああ〜っ、気持ちいい・・・・、私の、お○んこが、気持ち良すぎて・・・・・・ああああんん!!」
「んく、ぁ・・・・・、んぁ・・・・・・んぐっ、・・・・・くっ・・・・・んんん!」
「気持ちいい!! 私の、おま○んこ、お○んこが、気持ちいい〜!!」
淫獣は歓喜のあまりに、思わず声を張り上げた。
「・・・分かった・・・・・、わかっ、たから・・・・んぐぁ! ・・・やめ・・・・・・んん!!」
「ふふふ・・・・・そうやって、最初から素直になれば良いんです・・・・・」
「言ったら・・・・・、本当に・・・・・、止めるんだな・・・・・」
「・・・・ええ、勿論・・・・・・はぁあああん!」
もう彼の方もかなり限界が近づいている。
これ以上我慢すればこちらの方までどうにかなりそうだ。
彼は自由になりたいが為に、向こうの要望を受け入れる事にした。
ただ一時の恥辱で楽になれるのなら、安いものだった。
_____向こうの意図を知ってさえいれば、の話だが。
426 :
886:04/12/28 15:58:22 ID:Dmty8XfS
「んくっ・・・・・、私、痴兄エフラムは・・・・・・」
「声が小さいですよ? 兄上」
「・・・・・・。・・・・・私痴兄エフラムは、実の双子の妹のお○んこに自分のおち○ち○を入れて
気持ちよくなってます。どうかそのお○んこでこのいやらしいおち○ち○を静めさせてください・・・・」
「はい、よく出来ました」
その言葉を聞くと、淫獣は軽く拍手をした。
だが、彼女の腰の動きはやめる気配が無い。
それどころかさらに激しく、厭らしく動かして男性器を苛めてくる。
「! ・・・・・ちょ、っと・・・・待て! 何で・・・・・」
「あら、今言ったじゃないですか」
「・・・・ぇ・・・・・・?」
「ですから、今兄上は、おち○ち○を、私のお○んこで、静めてくださいと言ったじゃないですか。
・・・・・あふっ、んああ〜ん・・・・・、はぁ、はぁ・・・・・兄上は、私の要望を、聞き入れてくれましたので
今度は、私も、兄上の要望を、聞き入れて差し上げます・・・・・・んふっ、ん・・・・」
「なっ、何だと・・・・・!?」
「ご心配なく・・・、兄上のおち○ち○に・・・、溜まった精液を、残らず、搾り取ったら・・・・あん・・・・・
本当に、やめて、差し上げます・・・・・・」
「ぅあ・・・・、ま、待て! それじゃ約束が・・・・・」
「それでは、本気で気持ちよくさせてあげますね・・・・・・」
そう言うと唇に妖艶な笑みを浮かべて、狂ったように腰を動かした。
今までのような動きではなく、本気で逝かせようとする淫靡な振動。
「あああああ!! いい!!! 気持ちいいいぃぃぃぃぃ!!!」
「うわあぁぁぁ!! あ、あ、あああああああ!!!!」
二人は気持ちよさのあまり我慢できず、ついに快楽に酔った声を張り上げた。
427 :
886:04/12/28 15:58:49 ID:Dmty8XfS
こんな大声を上げれば誰かに聞かれてしまうかもしれない。昼間ならそうだろう。
しかし、こんな深夜では城のものは殆どが就寝している。
見張りも城門にはいるが、このあたりを巡回する事まではしていないのだ。
この時間帯にこの辺りをうろついている家臣の者も殆どいない。
そもそもこの部屋は王族の人間が使う部屋だけあって、壁がかなり厚いので音が外に漏れにくい。
部屋の中の音を聞きたければ、壁に耳を立てるか部屋にかなり近づく必要があるのだ。
彼の方もその快感に絶えるだけで精一杯で、全ての思考が吹き飛ばされている。
そのせいか冷静な判断力も完全に消え失せ、その事に全く気がついていない。
_____現に、その喘ぎ声を聞くものは誰もいなかった。
「ああぁぁぁぁ・・・・、いい・・・・・、いいのぉ・・・・・はぅん!!」
「うああぁぁ!! よせっ!! 本当に、おかしく、な・・・・、あ、ぁあああ、あああっ!!」
「ぁあ! 気持ちいいぃ!! はぁ・・・・、もっと、もっとぉ・・・・、気持ちよくしてぇ・・・・・」
「あぁ・・・・・、あ、あぁ、くあぁ・・・・」
「ふあぁっ!! ・・・・どう、ですかぁ? 私の、お○んこの、具合はぁ・・・・・」
「どっ、どうっ・・・・・って、くあっ!!」
「ああ、気持ち良いんですねぇ・・・・。私の中で、信じられない程、気持ち良くなってるんですねぇ」
「だ、だから・・・・あ、ああっ!! んくっ・・・・・・」
「それでわぁ・・・・・、もっと・・・・、ああん!! 気持ち、良く、なりましょうねぇ・・・・兄上・・・・・」
淫獣は嬉しそうな表情で、か弱い青年を犯し続けている。
クネクネと腰を揺らして膣内をかき回し、子宮の入口と亀頭の先端とが擦り合う音が膣内で響き、
肉壁までもが欲しい、欲しいと言っているかのような収縮を繰り返す。
つい先程まで処女だったとは思えないような腰の使い方だ。
一方の彼は、苦しそうに息継ぎを繰り返し、賢明に堪えている。
428 :
886:04/12/28 15:59:19 ID:Dmty8XfS
だが、この想像を越える快楽の前には、そんな努力は無駄に過ぎなかった。
殆ど女性経験も無い彼が、長い事耐えられるわけも無い。
もはや彼は限界を通り越して、熱い塊が尿道に集まっている。今にも射精寸前だ。
「あぁ、兄上・・・・、私、本当に・・・・・・、イキそう・・・・」
「!! やっ、止めろ・・・・っ、それだけは、流石に・・・・・」
「いいんですよぅ・・・・、兄上も、一緒に、イっちゃって・・・・・」
「そんな事、出来るわけが・・・・・、んあっ、あああぁぁぁあ!!」
「あぁっ!! 飲ませてぇ・・・・、兄上の、熱い、精液を、私の中に・・・・・・」
「あぁっ! こ、れ、以上は、流石に、もう・・・・・ぐあああぁ!!」
「兄上も、イキそう、なんですね・・・・・・、それでは、一緒に・・・・・」
「くあぁ・・・・・・、もう・・・・・駄目だ・・・・・・、あ、あぁ、ああああああ!!!」
「私も・・・・・・、あぁっ!! イク、イクぅぅぅっっ!!」
_____びゅる、びゅるるる
溜まりに溜まった彼の精液が膣内で勢い良く発射された。
勢いがあった為に、膣を通り越して子宮の中にまで精液が進入する。
イった事でさらに収縮する膣の動きは、打ち出される精液を飲み干そうとしているかのようだ。
あまりにも溜め込んでいたせいか、ゼリー状にまで固められた大量の白濁液は終わりを知らず、
尚も膣内に向けて打ち出されている。
そして数発分にも匹敵する放出を終えても、肉棒が萎える事は無かった。
「は・・・・あ、気持ちよかったぁ・・・・・・」
「はぁ・・・、はぁ・・・・・、お前、どうして、こんな・・・・・・」
429 :
886:04/12/28 15:59:45 ID:Dmty8XfS
運動を終えた淫獣は嬉しそうな、満たされた表情をしていた。
その顔にはうっとりとした笑みを浮かべて、快感の余韻を楽しんでいるかのようだ。
ようやく落ち着いたか。
_____そう思った瞬間。
「ふふふ・・・・・兄上ったら、まだ元気・・・・・・」
「・・・・っ!!」
「んふっ・・・・、本当にいやらしい兄上ですね・・・・、あれだけ激しく愛して差し上げたのに、
まだ足りてないなんて・・・・・」
そう言うと、いまだ衰えを知らず硬度を保っている肉棒がまだ繋がっている事を確認すると、
更なる刺激を与えんと運動を再開させた。
「ぅあ!! 待て!! もうこれ以上は・・・・・・」
「あら、何を言ってるんですか兄上。先程満足させてくれと言ったじゃないですか・・・・」
「んな・・・・・・何?」
「だから、兄上のおち○ち○が満足したと言うまでは続けさせていただきますので・・・・・・」
「ちょ・・・・・・っと、待て!! そんなの・・・・ぅああ!!」
「んふっ・・・・・、兄上・・・・・・」
彼の腰に手を当てて体を支えると、そのままの体勢でピストン運動を開始させる。
射精を終えたばかりにも関わらず、男性器に与えられるその刺激は再び性交を行うぶんには
十分すぎる程の興奮と快感を与える。
この世のものと思えぬほどに熱くドロドロに溶けた膣内の感触は、さらに淫靡で淫らな物になっている。
向こうの方がだいぶ慣れてきたという事もあってか、腰の動きにもぎこちなさが消えていた。
430 :
886:04/12/28 16:00:11 ID:Dmty8XfS
「ああ・・・・・・兄上、いい、いい・・・・・、あ! ああああぁぁ!!」
「や、やめ・・・・ろ・・・・・、俺は、もう、これ以上は・・・・・・」
「あら、でしたら・・・・はふぅ〜ん・・・・・・、どうしてこんなに・・・、おち○ち○を立てているんですか?
もう十分というなら・・・・ここまで元気には、ならないと、思いますけど?」
「うぐ・・・・そ、それは・・・・・・んぐっ!!!」
「分かってますよ。もっと、もっと・・・・・私のお○んこに・・・・・・、たっぷりと、濃い精液を飲ませて
あげたいんでしょう? ・・・・・はぁっ」
「そっ、んな事・・・・、ある訳な・・・・・うああああ!!!」
「私の方も・・・・・、お○んこも、もっと、飲ませて欲しいと、言ってきてるんです・・・・・・、あぁ、あっ
・・・・・・ですから・・・・、もっと、飲ませて、下さい。」
「なっ、何を・・・・・・ふぁ、あああっ、くっ・・・あ・・・」
「兄上の・・・熱い欲情の証を・・・・・、精液を、私の・・・・・・、あぁっ、・・・・いやらしい、お○んこの中に
・・・・もっと、出して下さい・・・・・。私の、お○んこを、兄上の精液まみれにして下さい!!」
淫獣がその台詞を吐くと、狂ったように腰を躍らせた。
時には上下に出し入れさせて、時には前後左右に男性器を揉む様に激しく動かし、精を搾り取る。
口からはあり得ない程の隠語を繰り返し連呼して、その事を恥じるような仕草は微塵も無い。
もはや相手の気持ちなど関係ない。ただ気持ちよければそれでいい。
この淫獣には、それしか頭に無いのだ。
_____狂っている。
彼はようやくそのことに気がついた。だがそれはあまりに遅すぎた。
二度目の射精を終える前に、あまりの快楽に気を失ったからだ。
性欲に狂った雌獣はそれを知ることなく、ただひたすら無力な青年を犯し続けていた。
431 :
886:04/12/28 16:00:37 ID:Dmty8XfS
_____チュン、チュン
窓の外から、鳥の鳴き声が聞こえてくる。
わずかに開いた窓の隙間から流れこんでくる風が、わずかに鼓膜を揺らす。
部屋に向けて降り注ぐ朝の光が、部屋の主人の意識を覚醒させようとしている。
それは瞼に焼きついたあの光景を洗い流そうとしているかのよう_____
「・・・・・っは!」
青年は眠りから覚めてカバッ、っと飛び上がるように起き上がった。
全身からはひどく脂汗を流している。
「・・・・・・・・・」
見渡したその風景は、王宮の寝室。
部屋の中は心地よいくらいに静かだった。
「・・・・・・・夢?」
青年は______エフラムは、頭の中に焼きついた記憶をたどった。
たしか、昨晩は父上に妹の様子が変だといわれて_____
それからエイリークの部屋に行って_____
その後、突然襲われて_____
_____いや、よそう。
そして、ここは俺の部屋の中で_____
「・・・・・・・夢、だったのか?」
夢。昨晩の出来事はすべて夢。
青年は僅かに安堵の色を見せると、溜息をついた。
それもそうだ。なにしろあんな事あり得る訳が無い。
実の双子の妹に犯されるなど、普通ならあり得ない事だからだ。
432 :
886:04/12/28 16:01:01 ID:Dmty8XfS
だが、夢の中であっても実の妹に犯されたという事は記憶に残る。
夢の中とはいえ、血の繋がったものを性欲の対象とするなんて・・・・・。
そう言えば夢の中で見る事はその人の観望を映し出している、というような話を聞いた事がある。
俺が妹のことをそういう目で見ていたということか?
いや、まさか・・・・・。そんな事がある分けが無い。
_____それにしても、夢にしてはやけに現実感があったような。
「・・・・それに、何だ? この柔らかい感触は・・・・・」
先程から右手ににふにゅふにゅと心地よい感覚を感じて、彼はそちらの方に目を向けた。
_____その瞬間、彼は凍りついた。
「・・・・・・・んなっ!?」
彼のベッドの上で、すうすうと寝息を立てて実の妹が寝ていたからだ。
その時妙な感触の正体が分かった。右手は彼女の乳房に当てられていたのだ。
彼が慌てて手を離すと、彼女が目を覚ました。
「・・・・・・・・ん〜・・・・・、あふぁ、おふぁようごひゃいまふ、兄上」
「なっ、なっ、なっ・・・・・!!」
目覚めた彼女が、寝ぼけまなこで返答する。
「ん〜・・・・、どうかなされたんですかぁ・・・・・?」
「ちょっ・・・・、・・・何でお前が俺の部屋に・・・・・・!!?」
「あら、もう昨晩のことをお忘れになられたんですか? あの後、兄上が途中で気絶したものですから
ここまで運んできたんですよ・・・・。その後、私も眠かったのでここで寝かせていただきましたが」
「・・・・・んなっ?」
あまりの突然の事に混乱する彼。
彼女は嬉しそうな笑みを浮かべると、その彼にさらに追い討ちをかける一言を放った。
「私をこんな女にした責任、取ってもらいますからね。兄上」
433 :
886:04/12/28 16:10:53 ID:Dmty8XfS
とりあえずこれで完結です。
本当はも少し書き込みたかったんですが、あまり長ったらしい文章に
するのもどうかと思ったので、ここら辺でやめときました。
それにしても、書き始めた当初は全然長ったらしくする気も無かったし
純情系のエロにしたかったのに、なんで逆レイプネタになったんですかね(笑
あと次回索に関しては未定ですが、前スレの>280>559>573あたりから
ヒントを得まして、ミルラに欲情してるエフラムに、エイリーク達が大人の
女性の魅力を教えてやる為に無理やり・・・てなのやろうかな、と思ってます。
・・・つーかそれだとまた逆レイプネタに(爆
886タン、GJ!
ハズカシイこと言わせられた挙句に気絶してしまうエフラム兄に(*゚∀゚)=3ハァハァ
435 :
886:04/12/28 16:14:20 ID:Dmty8XfS
あ、スイマセン。訂正です
×次回索
○次回作
あと、いつやれるかは未定ですので・・・・。
期待しないで気長に待ってください。んでは。
886タン乙!!
エイリークはレイプし終わった後、もとに戻るのかと思ったら、そのままなのかw
エイリークひでぇw でもおもしろかった!
最初から約束を破る気満々のエイリークワロタ
>>886さん
>本当はも少し書き込みたかったんですが
もしよかったらエピローグという形で投下希望
>>886 長編乙!!逆レイプという新鮮なもの
なかなか楽しませてもらった
次回作も期待してまふ
>>425 >おま○んこ
雌獣の特殊スキルで伏せ字が無効化してますよ(´Д`;)ハァハァ
キジ撃ち(烈火ver.)(1)
「プリシラ。ちょっとキジ撃ちに行ってくるぜ。」
行軍中に共同作業していたプリシラに、ギィはそっと語りかけた。
「キジ撃ち・・・ですか?」
深窓の令嬢であるプリシラには、キジ撃ちの意味がわからない。
「はい・・・では、私はここで・・・お待ちしております・・・」
「おう!じゃあ、行ってくるぜ!」
「あら?プリシラ、ギィ君はどうしたの?」
一人で待つプリシラに、ルイーズが語りかける。
「あ、ルイーズ様、あの、ギィさんは、「キジ撃ち」だそうです。」
「まあ・・・そうでしたの・・・でも、いいの?一緒に行かなくて?」
「えっ・・・?一緒に・・・ですか?」
「もちろんですわ。愛し合う男女は、一緒に連れ立ってキジ撃ちをするのがしきたりですのよ?」
「・・・わかりました。では、私も・・・」
「そうですわ。それでは私も、ご一緒いたしますわね。」
こうして、プリシラとルイーズは、ギィを追いかけていった・・・
キジ撃ち(烈火ver.)(2)
「あれ?あんた・・・確か、ヒースだったっけか?」
「そういう君は・・・ギィ。」
キジ撃ちに適当な場所を探していて、ギィは偶然、ヒースに出会った。
「あんたは何しにここへ?」
「俺はキジ撃ちに・・・まさか、君も?」
「あ、ああ。そうだよ。」
実はあまり互いのことをよく知らないギィとヒース。同じ軍にいても、接点などほとんどないこの二人。
会話するのも、おそらくこれが初めてだろう。
「じゃあ、俺はこの辺りでするかな。」
「じゃあ俺も。」
「やっと追いつきましたわね。」
ヒースとギィがおしっこをしようとズボンのチャックを開けて、中のシンボルを引っ張り出したそのとき、背後で声がした。
「あ、あんたは・・・ルイーズ!」
「な・・・何しにここへ?」
「うふふ。プリシラが、ぜひギィ君のキジ撃ちをお手伝いしたいんですって♪」
「プ、プリシラ・・・君は・・・」
ギィとヒースは同時に驚いた。そもそも、キジ撃ちするのに、手伝いなどいる年ではない。
「さあ!プリシラ、二人の前へ!」
「はい・・・。」
プリシラは二人の前へまわる・・・そして・・・
「きゃああああああ!!!」
大きな悲鳴とともに、プリシラはしゃがみこんで両手で顔を覆ってしまった。それもそのはず、二人はキジ撃ちのために、
ズボンからシンボルを出しているのだ。
「ダメよ、プリシラ!ちゃんと二人を見なさい!」
すかさずルイーズの激が飛ぶと、プリシラはおそるおそる二人を見た。
途端に、かあっとプリシラの顔が赤くなる。今、目の前に、男のシンボルが二つ並んでいるのだ。
「あ、あの・・・これが・・・男の人の・・・おち・・・」
キジ撃ち(烈火ver.)(3)
「おち・・・何かしら?」
ルイーズはわざとプリシラに言葉の続きを促す。
「ねえ、プリシラ・・・おち・・・の続きは?」
「い・・・言わなきゃダメ・・・ですか?」
「当然よ。さあ、プリシラ!」
ついにプリシラは、女の子がとても口にするような言葉ではないその言葉を口にした。
「おちんちん・・・」
「はい、よく言えました。」
そのとき、ルイーズの後ろから、男達が何人かやってきた。
「ルイーズ!これはいったい・・・」
「あらあなた。ちょうどよかったですわ。まあ、エルクも一緒でしたのね・・・」
「ル、ルイーズ様・・・」
やってきたのは、ルイーズの夫・パントとその弟子・エルク。そして、パント夫妻の友人・ホークアイ。
「それでは皆様、これから、キジ撃ちの作法をお教えいたしますわ。さあ、皆様、横一列にお並びになって、おちんちんをお出しになって!」
「ル、ルイーズ・・・そんな言葉、レディーが使うもんじゃ・・・」
「さあ、早く!」
そして男達が横一列に並ぶ。個性的なシンボルが、ずらりと並んでいる・・・
「あら?女の子が足りませんわね。そうですわ!こんなときは・・・」
そしてルイーズはパントをじっと見つめた。
「あなた。いつもの伝令、お願いしますわね。」
「ま・・・まさか、彼女を・・・使うのか?」
「嫌?」
「わ、わかった。」
パントは両手を上にあげて、手を叩いた。
キジ撃ち(烈火ver.)(4)
「お呼びですか、パント様・・・・・・きゃああああ!!!」
パントの合図にやってきたフィオーラも、思わず悲鳴をあげる。
無理もない。横一列に並ぶ、男のシンボル。
「実は・・・セーラとヴァイダを呼んできて欲しいのだが。」
「パント様・・・わかっているではありませんの。それでは、フィオーラさん、よろしくお願いしますわね。」
「は、はい・・・かしこまりました・・・」
フィオーラの顔が、思わず赤くなる。
「あなたも、セインさんを連れてきても、よろしいのですわよ?」
「え、え・・・と、それは・・・」
顔をこれ以上ないほどに真っ赤にさせて、フィオーラは飛び立った。
つづく
ほんとはキジ撃ちって、ンコの意味だけど、ここでは小のほうでおながいしまつ(w
普通に小のほうだと思ってたw
どうもマシンっす。お邪魔します。
例のトラナナ物出来ましたんで投下致します。
作品はシャナム&マリータの流星剣エピソードに関わる物です。
前回ものすごく鬱な話を書いておいてアレですが、今回は特に
鬱要素も猟奇もないと思います。
特に注意する事はありません。では投下開始
鬱蒼と茂る森の中で、俺は娘の肩甲骨と背骨、それから肉付きの良い尻をすぐ間近に眺めながら、
彼女の肉体を往復する事で得られる快感を求めて腰を動かしていた。
背中に当たる木漏れ陽が、冷たく湿った森林の空気と交わって程よい爽快感と温もりを与えてくれる。
その上俺に絡み付き、適度に締め付けるアソコの温度が加わって、正にパラダイスだ。
四つん這いになった娘は顔立ちと、それから全体的な肉付きにやや幼さを残すものの、
中々この近辺ではお目に掛かれない上玉だった。
あと二三年ほど待てば、結構な美人に育つんだろうな。そうなったら彼女にとって俺ごとき、
声を掛けようが貢ごうが、相手にもしないようになってるんじゃないだろうか。
だから娘の身体がちょっと幼いなんて悩むのは、それこそ贅沢が過ぎるんじゃないだろうか。
折角彼女を美味しく頂けているのに、これ以上を望めば罰が当たっちまう。
俺が与える快感に反応して、娘がいやいやと言わんばかりに首を振る。感度の良い奴だ。
目をぎゅっと瞑った横顔が、時折黒髪の隙間からこぼれ出て俺の視界にも入って来る。
その表情は一人前の女として、今まさに成熟しようとする若々しい色気を湛え、見ているだけで
俺は限界を迎えてしまうかと思った。
だが俺には、自分よりも先に彼女を絶頂に導く自信がある。百戦錬磨の商売女ならともかく、
相手は経験の少ない小娘だ。だがそれよりも――
俺に貫かれ、中を突かれる度に彼女が口にする台詞が、幸か不幸か俺の絶頂を妨げていた。
「技に心を乗せる、技に心を乗せる、技に心を乗せる、わざにこころをのせる、……」
もし俺が傍から自分たちの姿を見ることが出来たとしたら、さぞや間抜けな姿だったろう。
俺だってこのマリータって娘の身体を純粋に楽しむ事ができない。と云うか折角具合のいい
彼女の中を味わっているのに、俺はこの科白の所為で時々萎えそうになる。
俺の中に住むもう一人の俺が、
「俺、何やってんだ?」
そんな疑問を投げ掛け、萎えかける。それが彼女の刺激と媚態でまた固さを取り戻す。
アホみたいな繰り返しだ。とは云え――
マリータが色事に似つかわしくない妙な科白を発しながらも、俺の言う通り素直に身体を
任せているのは紛れも無い事実だ。
――なぜこんな事になってしまったのか
絶頂と萎縮との間で、不気味な平衡を保ちながら、俺はここまでの出来事を回想し始めた。
そもそも俺ことシャナムは、しがない傭兵に過ぎない。
俺個人の取柄と云えば買い物上手くらいなものだ。これは昔商人のマネゴトをやっていたお陰で、
市場に出回る前の商品相場を知る事ができた為だが。
それ以外の取柄となると何もない。強いて挙げればイザーク人の血が混じった容貌と、この
紛らわしい名前だろうか。
正直な話、俺自身はこの名前を嫌いだった。餓鬼の頃はこの紛らわしい名前のお陰で、
近所のオコサマ達から「蛮族」とか「反逆者」とか云われて苛められたもんだ。
最近の奴は当時の事情なんか――実際世の中が変わり過ぎて、昔の常識なんか覚えていたって
何の意味も無くなっちまったから――忘れちまっただろうが、あの時シャナン王子と云えば
大国グランベルに喧嘩を売って紙屑みたいに負けたイザークの象徴みたいなモンだったからな。
それが虐めっ子にとって、格好の材料となったんだろう。俺は毎日泣きながら家に帰った。
だが今は違う。
グランベル帝国がその圧制を強めると共に、シャナン王子も反逆者の立場から世界を救う希望へと
一変した。そして俺も世の中の変化に従って、次第にチヤホヤされるようになっていたのだ。
例えば俺が見知らぬ相手に「シャナム」とだけ名乗ったとする。そうすると名乗られた相手は、
俺の事を勝手に「シャナン」王子だと勘違いして、失礼のない様に振舞って来る。イザーク人は
部族ごとに顔が微妙に違うが、当のイザーク人でないとその区別は付かないのだ。
これはオフクロが俺に教えてくれた事だが、人生経験を積む内にそれが本当の事なのだと
益々確信を強めるに至った。トラキアとかシレジア、余所者には見分けられない。
ともあれこんな按配で。
俺は聖戦士に敬意を払う純朴なひとたちのお蔭で、ひもじい局面を何度も凌いで来た。
それどころか何もせずとも、美味しいモノを味わう事が出来たのだ。
さすがはシャナン王子様々である。
と、純朴な田舎者の勘違いで我慢しとけば良かったものの、そこから欲を出しちまったのが
俺らしいと言うか何と言うか。
どうせ自分の名前を名乗っても、相手がシャナン王子だと勘違いしてくれるなら――
自分からシャナン王子を名乗った方が明らかに得だ。自分の経験から考えて、絶対にバレないと
思ったし。平民なんて自分たちの王の顔さえ知らない奴も多いしな。
果たせるかな行く先々で、俺は結構な待遇を受けた。勿論グランベル貴族並の待遇は
流石にムリだったが、それでも俺には分不相応な贅沢を味わったものだ。
酒が飲みたい、女が欲しいと所望すれば、大抵はその場で用意して貰えた。
「技に心を乗せる、技に心を乗せる、技に心を乗せる、わざにこころをのせる、……」
マリータは相変わらず苦しそうな呼吸の合間を縫って、場にそぐわない言葉を口にしている。
俺は彼女を黙らせるために、打ち付ける腰の動きを早める事にした。
マリータを弄びながらも俺の回想は続く。
贅沢の味を覚えちまったのがいけなかった。御接待程度ならば、純朴な村人の好意だと解釈しても
いいだろう。
だがシャナン王子と言えば剣聖オードの直系であり、本人も大陸最高の剣聖として知られている。
俺の我侭を好きなだけ聞き入れてくれた奴らには、その点について当然下心を持っていた。
帝国軍と戦え、と彼らは云うのだ。
神剣の持つ一騎当千の力で、帝国軍を打倒してくれる事を期待していたのだ。無茶な話だと思う。
俺は傭兵稼業の人間だから一応剣は扱える。ところが仲間の前で剣を振る段になると、俺は
再びガキの頃みたいな屈辱を味わう羽目に陥った。
下手なのだ。
まず振りが遅い。振ってもバランスが悪い。的に当たらない。
しかも俺の場合、相手が剣を持っていると考えただけで身が竦み、あっと云う間に負けてしまう。
――だって剣が当たれば痛いし血が出るし、下手をすれば死んじまうじゃないか
とある傭兵団に所属していた頃、模擬戦闘の後でそう文句を云うと、以後俺は部隊で唯一訓練を
せずに済む特権を手に入れた。飯炊きと武器調達係だった。
その部隊は帝国軍相手の戦いで完膚なきまでにやられて、逃げ出した俺以外は皆死んじまった。
相手はコーエンの第二十六軍団だった。あの軍団はフリージでも特に忠誠心の強い奴ばっかりの所だ。
そこから脱走兵が出て、しかもそいつが俺と同じ傭兵稼業に身を落とすなんて事は考えにくかった。
つまり傭兵仲間の間では、俺の腕前や敵前逃亡まではバレてないだろうって話だ。
お蔭で俺は未だに傭兵稼業を続ける事が出来たのだが――
唯一戦場に立った経験がそれ位しかない俺が、まともに戦える訳ないじゃないか。
どの部隊に入っても、あっと言う間に味噌っかすの本性がバレちまって、使い走りばっかり
やらされる。それが俺だ。
シャナン王子の御威光を借りるようになった今でも、剣の腕はサッパリ駄目なままだ。
だから滞在先に帝国軍がやって来ると聞いたならば、俺は誰よりも早くそこを飛び出して――
二度と戻って来る事はなかった。
まあ大抵の場合、来るのは帝国軍ではなくて食い潰れた盗賊どもだったから、食料とか金とか
娘を差し出せば村人の命まで取られる事はなかったと思う。
「技に心を乗せる、技に心を乗せる、技に心を乗せる、わざにこころをのせる、……」
思ったよりも強情な娘だ。自分の中を駆け巡る感覚には抵抗しがたい魅力があるはずなのだが、
それでも彼女は呟きを止めない。
俺は一際深く大きく楔を打ち込んでみた。
「……ああっ……!!」
同じようにもう一度打ち込み、動きを元に戻してみる。
「……あっ……あっ……あっ……っ!!」
あの言葉を呟かなくなっただけで、随分と集中できるようになった。
それと時を同じくして、下半身にせり上がって来るような感覚が生まれる。
もうそろそろ絶頂が近そうだ――
盗賊よりも困るのは、本当に帝国軍がやって来る事だった。奴らには土下座も脅しも通用しない。
仮に盗賊とかが相手だったら、すかさず土下座して相手の隙を誘って逃げるとか、それが
通用しないなら滞在していた先の隠し財産の在り処を教える代わりに見逃してもらうとか、
とっ捕まってもそういう『十八番』を使う余地がある。
だが軍隊にはそんな手口は最初から通用しない。取引云々以前に、反乱軍のスパイと見做されて
処刑されちまうのがオチだ。指揮官は国から高給を貰っているし、給金の安い兵隊も戦利品目当てに
命令外の略奪を行なえば厳しい罰が待っている。大体戦利品目当てで出兵したのなら、奴らは
出撃前にその情報を仕入れるのだ。俺が新たに教える情報なんか奴らにとって必要ない。
しかも俺が普段得意としている技が、奴ら相手ではかえって役に立たなかった。相手が帝国では、
自分が「シャナン」だと名乗る訳には行かなかった。
「俺はシャナンだ」と名乗れば偉い人間だと平伏されるどころか、良くて見せしめの公開処刑、
悪くすればその場で殺される。名乗らずとも下手糞な人相書きから、奴らが勝手に俺の事を王子だと
勘違いするに違いない。
件の人相書きを見るチャンスが一度あったが、(本物がどんな顔をしているか俺は知らない)
俺そっくりの顔をしていた。
だが軍隊も、奴らに比べたら最悪の次《セカンドワースト》でしかなかった。
最も性質の悪かった奴らは――文句なしにベルクローゼンだった。
通称『黒薔薇』と呼ばれるロプトの魔道軍団だ。奴らの冷酷無慈悲な考え方とか、残虐非道な
殺しの手口とかについては、今更俺が言う必要もないだろう。
奴らに至っては、出撃と殺戮とが同じ意味だった。
ロプトに逆らう者がどういう運命を辿るのかという見せしめの為に、奴らは老いも若きも男も女も
関係なく殺しまくった。
おまけに奴らはおっそろしい暗黒魔法を使いやがるから、戦ったら帝国兵相手の時よりも危ない。
だから相手がベルクローゼンだと聞いた場合、俺の逃げ足は格段に早かった。
一度レンスター城近くにいた頃、奴らが海沿いにある街道脇の村に現れた事がある。
丁度その時、俺は村長の家でカワイイ女の子を侍らせて乱痴気騒ぎを楽しんでいた。
だが奴らが現れたと聞いて真面目(に逃げる時)そのものの顔で腰に剣を下げ、村長の家を
飛び出して村から一目散に離れたのだ。
もし奴らに見つかったならば、俺の命はない。
村人たちには可哀相だが、俺だって命は惜しい。東西の街道を避けて、南に位置する森に
逃げ込もうとした。後ろを振り向かずに走りながら、今頃は殺されているだろう彼らに向かって、
――お前らが悪いんだぞ
――俺なんか頼りにするから
――自分で何とかしようとしなかった事への
――ツケでも払うつもりでいるんだな
俺は村人を嘲った。
自分でもヒデェ事考えたもんだと思う。だけどそうでもしななけりゃ、正直やってられない。
何の罪もない人間が無残に殺されるなんて、考えただけでも気分が悪いじゃないか。
奴らのエグい虐殺現場なんか、想像しただけでも恐ろしい。ましてやそいつを目撃しちまった日には、
ちゃらんぽらんな俺でさえ気が狂ってしまうんじゃないかと思う。
なんて事考えていたら、何時の間にか鬱蒼と茂る森の入り口にたどり着いた訳だ。あの木の隙間から
森の中に入れば、すっかり外からは見えないだろう。実際自分の行く手にある二本以上先の木の姿が、
俺の目からは見えなかったんだから。太陽がやけに眩しかった事も、森の中に身を隠す上では
有利に働くだろうなとも思った。
やっと安心出来ると思ったがどっこい、森の端境にあった大きな樫の幹の背後に、黒いローブを
羽織った立ち姿がちらっと見えた。
――ちっ、森から鬼が出てきやがったか
ベルクローゼンだ。
あの黒薔薇が森の木陰に姿を匿して、俺の事を覗いていやがったんだ。
直前まで全然気が付かなかった。戦っても勝てないので、俺は回れ右してずらかろうとする。
後ろにも三人ぐらい黒ローブが立って、何かぶつぶつ呪文を唱えてやがった。
もう逃げられない。殺される。せっかくここまで生き延びたってのに、こんな片田舎で
俺の人生終わるのか――
俺は目を瞑って土の上に蹲り、がたがたと震えてたんだが、いつまで経っても死んだ気がしなかった。
もっとも本当に死んだ事がないから、それがどんな感じなのか知らないが。
起き上がって村の方向、つまり三人が立っていた場所を見る。
黒ローブが三人、血を流して倒れていた。もしやと思って樫の大木の根元を返り見るとまた
黒ローブの死体。
何があったのだろう。少し顔を上げて見ると、白馬に乗った騎士が街道の端で俺を見下ろしていた。
銀髪をショートカットに決めた、女の騎士だった。軍服で体線が判り難かったが、脱いだら結構
スゴイだろうと俺は見た。ただしその手の御用で俺にお声がかかる可能性は、限りなく低そう
だったが。
「黒薔薇は倒しました。もう大丈夫ですよ」
ばかデカい剣を背中の鞘に納めながら、女騎士は無愛想に言った。彼女の他に仲間はいなかった。
怪我を負っている様子はなく、一人でロプト僧兵四人をあっさりと片付けたのだろうと思われる。
だとしたら相当の凄腕じゃないか。
俺は立ち上がった。確かに俺だって一応傭兵だけど、あんな剣を扱えるものか。女のクセに
そんな芸当が出来る騎士に対して、何だか腹が立って来たのだ。云うべき言葉を頭の中から探す。
だが俺の身体に染み付いた習慣は、普段使わない頭の中の考えを呆気なく裏切りやがった。
「助けてくれてありがとうございます。まったくもう黒薔薇の奴らときたら、こっちが
何もしない内から襲い掛かってくるモンで……ええもう、騎士さまのお蔭で命拾いしましたよ」
俺は馬上の騎士に向かって、米搗きバッタのようにペコペコと頭を下げていた。村にいた
つい先刻まで村人に鷹揚な態度を取っていた同じ俺が、こんな低姿勢に出るなんて自分でも
信じられないほどだ。
――違う、何で女相手にこんな下手に出ないといけないんだよ
文句の一つでも言ってやろうと思ってたのに、身体の方は素直にお辞儀をしてやがる。
何度も何度も頭を下げて、一生の恩人相手みたいな態度を取っちまってる。
一体どうなっちまったんだ俺の身体は!
頭を下げつつも上目遣いに彼女を見ると、もの凄く冷たい目をしていた。一つ溜息を吐いて彼女が言う。
「どうして戦おうとしなかったの、そんな立派な剣を腰から下げているのに。
あなたも剣士じゃないの?」
「いやお恥ずかしい。これは剣士だった祖父の形見の品で、私自身は全然戦えないんすよ」
愛想笑いを浮かべて頭を掻きながらそう応じると、女騎士はそれきり黙り込んだ。
冷ややかな目付きは変わらない。
――見るな、そんな目で俺を見るな
それもこれも、俺が地面に這い蹲ってガタガタ震えてた所を見られたからだ。どうすれば
その事を忘れてもらえるのだろう。
馬から引き摺り下ろして、そのグラマーな身体を頂いちまうか。
そうされれば幾ら何でも自分を組み伏せた男を、何も出来ないチキン野郎だと思う事はないだろうが――
光の速さで、それは無理な企みだと気が付いた。
ロプト僧兵よりも強いこの騎士が相手だったら、無理やり頂く前に瞬殺されちまう。
どうすりゃいいんだ。
作り笑いの裏で必死に唸っていると名案が浮かんだ。地面に倒れている奴らは、俺のいた村を
襲撃しようとしている連中の仲間に違いない。ならば――
この騎士様には、村に向かったロプトの連中と戦ってもらおう。おそらく壮絶な戦闘や
無残な光景を目にするだろうが、その記憶が腑抜けた俺の姿よりも強烈に印象に残れば大丈夫だ。
道端で遭った傭兵もどきの事など、忘れてもらえるだろう。
この考えは自分でも気に入った。醜態の記憶を、さらに酷い光景で誤魔化してしまうのだ。
駄目人間ならではの発想だが、今回は役に立ってくれるだろう。
何かを思い出した素振りを見せ、俺は慌てた表情を作って騎士に訴えた。
「大変な事を思い出しました騎士さま、この先にある村が黒薔薇に襲われています!
自分は命からがら逃げ出して来たんすけど、村のみんなはどうなっているか!
騎士さまお願いです、どうか黒薔薇の奴らを成敗して村を救って下さい!」
そう言うなり俺は土下座した。古今東西の俺みたいな奴に使い古された手だが、果たして
効果のほどは如何に――
「頭を上げて下さい。私は元々その積もりで通り掛かったのですから、もう行かねばなりません。
あなたの村の皆さんを思う優しい気持ちは受け取りましたから、彼らにそう伝えておきます。
それではご無事で。ブラギ神の御加護あれ――」
俺が目を上げると、騎士は手綱を引いて馬の首を北に向け、掛け声と共に走り去って行った。
俺は彼女の後姿を見て胸を撫で下ろした。今行ってもみんな殺されている頃合だから、
俺がシャナン王子を騙った事実は闇に葬られているだろう。俺が戦わずに森までずらかった事実も、
騎士の口から村人に伝わる事はない。
ただロプトの殺戮現場に行って、騎士の姉ちゃんは正気でいられるだろうか。
しゃべり方といい素っ気無い態度といい、真面目の塊みたいな姉ちゃんだったから、
虐殺の光景を目にしたら特に気が狂っちまうんじゃないかと思ったんだが――
ええい知った事か、所詮赤の他人じゃないか。確かにキレーな姉ちゃんだったけど、俺と
どういう関係があるってんだ。
大体いつまでもこんな所でグズグズしてると、黒薔薇の奴らがやって来る。
折角助かった命、また危険に晒す訳にゃ行かない。
俺は樫の幹を通り抜け、街道とは昼と夜ほども明るさの違う深い森の中へ入り込み、
冷たく湿った森林の空気を掻き分けて
イッた――
回想が終わったのとほぼ同時に、マリータが俺の責めに耐え切れず苔むした岩に爪を立てて――
背中を大きく弓なりに仰け反らせて息を止めた。膣内がぴくぴくと蠢き、キューっと締め付けて来る。
俺の物が、彼女の中で強張りを増す。俺は激しく腰を打ち付けた。
「あ、あ、あ、あ、……ああぁぁぁ……」
絶頂の最中に在る彼女の肉壁をさらに激しく掻き分ける。刺激される度に、彼女は反応して
規則的な声を上げる。意識などとっくに飛んで行ってしまった事だろう。
ヘンな科白を聞かされなくなった今から、マリータが絶頂から醒めるまでの間に――あ、来る。
俺は一物を引き抜くと、愛液でベタベタに濡れたくったそれを彼女の引き締まった尻の肉に挟んで、
何度か腰を往復させた。やがて俺も絶頂を迎え、思い切りマリータの背中に精を放つ。
溜まっていた所為か、肩甲骨辺りの白い肌を越えて小麦色に日焼けした肩口まで白濁液が飛んで
ねっとりと
瑞々しい肌へと粘り付き、やがて筋を作って土の上へと垂れ落ちて行った。
マリータはようやく身体の自由を取り戻すと、岩陰のすぐ近くにあった小川に向かって歩き出した。
俺の見る限り足取りは力なく、興奮冷めやらぬ虚ろな目をしていた。
清流の縁に足を漬し、手で水を掬って肌に浴びせる。
木々の切れ間から照り付ける日の光で、ただの水滴が七色の宝玉にすり替わって。
マリータの肌を打つ、ピシャリと小気味良い音がせせらぎの合間に響いた。
我ながら随分ロマンチックな物言いだと思う。だが岩陰から彼女の水浴びを覗いていると、
荒んだ俺の心も洗われるようで気分が清々しかった。
あんまり爽やかな光景だったので、柄にもなくガキの頃聞いた水辺の妖精の話なんか想像しちまった。
一通り身体中に水を叩き付けて肌の火照りと俺の精液を洗い落とすと、マリータはやや深めの淵に
頭からざぶんと漬かって水面下に潜る。
数秒経って頭だけ浮上すると、そのまま気持ち良さそうな顔をして、蛙のようにスーッと水面を一掻きした。
岩陰から顔を出して、俺はマリータの頭上から呼び掛けた。
「どうだ、技に心を乗せられそうか」
ハッと気が付いた様子で、彼女は俺のいる岩場に顔を向ける。
シャナン様、と彼女は返事した。
「済みません、まだ修行の途中だったんですよね。ただ今戻ります」
言うとマリータは足の付く所まで平泳ぎで、そこから岸まではばしゃばしゃと
水面に飛沫を上げながら駆け足で俺に近付いた。
彼女は大きめのタオルを俺の手から受け取る。こんなかさ張る物を持ち歩いていた
覚えはないのだが、それでもなぜか俺の持ち荷に入ってたんだ。
頭からタオルを被り、両手で乱暴に髪の水気を拭き取ってる。こんな仕草を見せる辺り、
男を知ったようでもまだまだ乳臭いな、と俺は思った。
手早く肌に浮いた水滴を落とすと、彼女は胸から腰の辺りをタオルで包み、小振りで
弾力のある胸元にきゅっと結び目を入れて言った。
「シャナン様、一度やってみます。けどダメだったら――」
マリータの表情が少し曇る。大丈夫だと言わんばかりに、俺は小麦色の肩口を平手で叩いた。
「その時は、もう一度あの儀式を試せば良いのだ。お前なら、なる様になるさ」
「――そうですよね」
気さくな王族を気取って豪快に笑っていると、マリータも釣られて吹き出した。
川沿いの岩場から百歩近く森深く入り込んだ場所には、何本ものばかデカい樫の木が、
緑に茂った枝を横手に大きく広げていた。あんまりデカいんでその周りにはほとんど木が
なくて、僅かにブナの木が天井を支える柱みたく疎らに生えいる。その葉は樫の枝の隙間を
埋めるように茂っている。
まるで室内の訓練所が屋外にできたみたいだった。
マリータは真剣な眼差しで、木々の間をじっと見つめていた。俺は樫の根元に座り込んで、
彼女の構えを傍から眺めている。
彼女はもう裸ではない。身軽そうな戦闘服を着て、その上から皮鎧を身に着けていた。
戦闘服の短いスカートには、動き易さを得る為のスリットが入っている。小麦色に日焼けした
太腿がスカートの裾から伸びていたが、草原の雌鹿みたいに引き締まっていた。
ちょいと視点を下げたなら、内股どころか裾の内側にあるはずの下着まで見えるんじゃないだろうか。
欲情まで至らずとも、実に健康的で眼福モノの光景だ。
見た目から高価そうな、細身で少し刀身が湾曲した片刃の剣を水平に向け、柄を両手に持って
顔の右側に構えている。両足のつま先も真っ直ぐ前に向けている。
剣の先端が視線と同じ方向に突き出されている。二つの瞳から発せられた視線と剣の切っ先が、
空の一点で交わっていた。
大した集中力だ。このまま修行を積んだら、大陸でその名を馳せる程の剣士に育つのは確実だろう。
俺じゃあそこまで剣技に集中できない。彼女が望んでいる技だって、その内自力で身に付ける事も
出来るんじゃないだろうか。
忘れているかも知れないが、俺だって一応は剣士だ。実際に扱えないだけで、薀蓄だけなら
一流の戦士にだって負ける訳ないと自認している。
マリータは何時までそうやって構えているつもりなんだろうか。
触れたら斬られるぐらいに張り詰めたマリータの気配に、最初は俺も見ているだけで肝を冷やされた。
だが時間が経つと、さすがに退屈する。動きがないのだ。
剣豪ならそのまま集中力を保って見続けるところなのだろうが、俺はそこまでの忍耐力はない。
つーか早く何らかの動きを見せてもらいたい。このままだと寝ちまうじゃないか――
何の前触れもなくマリータが左足を踏み出し、彼女の右足を支えていた腐葉土がぐっと凹んた。
そのまま一歩二歩三歩、右手に飛び上がる。一際大きい樫の太い枝を下から蹴ると、
枝の葉が大きくざわめいた。着地ざまに一閃、刀身を袈裟斬りに振ると空気の裂ける
短い音が鳴る。
素早く手首を返し、振り下ろした剣を今度は一刀目の軌跡を逆に辿る。二刀目。
と思ったら刃を前方に突き出す。腐葉土ががさ、と鳴る。刃が上向きだったか下向きだったか、
そこまでは俺の目では見えなかった。
気が付くとマリータは腐葉土の上に立っていた。刃を下向けに、刀身を彼女の腰の位置まで
まっすぐ振り下ろしてピタッと止めている。
構えを解いて剣を背中の鞘に収めると、薄く鋭い刃のような殺気は微塵と消えてしまい、
幼なさを残した少女の顔立ちへとすっかり戻ってしまった。
俺が座る樫の根元に歩み寄りながら、不満げな表情で呼び掛ける。
「ダメでした。何だか流星剣という感じが掴めないんです」
「四回だな」
彼女が振った回数を、俺は風切り音で数えていた。
「お言葉を返すようですが五回です。ちゃんと五回振りました」
マリータは少し拗ねたように口を尖らせて言った。口調と声に、大陸一の剣豪が数え間違える
ものかという驚きと皮肉が含まれていた。
――そうか五回か
突きと正面斬りの間に、四刀目の動作が入っていたらしい。動きが速すぎて見えなかった。
とはいえそれを素直に口にすれば、師匠の沽券に関わる。現に目の前の少女は、俺に疑惑の
目を向けていた。誤魔化そうと、俺は適当な事を言う。
「四回だ。間の一刀に心が乗ってなかったぞ」
俺の耳に剣を振る音が四回しか聞こえなかった事と、動作を四回見ていたからそう言ったのだが――
途端に彼女の表情と動作が止まった。口から出まかせのつもりだったが、どうやら思い当たる節が
彼女にはあったらしい。えらくしおらしい物腰になって、マリータは言った。
「流石はシャナン様です、お見逸れ致しました! 確かに四刀目は突きから振り上げる一刀
だったのですが、五刀目に月光剣で仕留める事を意識しすぎて、必殺の一撃に至らなかった
ようです! そう言う事ですよね?!」
「――あぁ」
何も言わない内から、あれこれ自分の動作を色々しゃべってくれる。お蔭で俺はウソを吐かずに
話を合わせる事が出来て、好都合この上ない。信じて貰えるか判らないが、俺はウソが苦手だ。
何が悪かったんだろうと一言呟いて、マリータはいきなりしょげてしまった。頭を垂れる直前に
彼女の横顔が一瞬だけ見えたんだが、今にも泣きそうな様子だった。
いけねぇ、俺はこんな状況はあんまり好きではない。好きではないが、ここは矢張り
チャンスがもう一度来たと考えるべきだろう。
「頭で考えすぎるからではないのか?」
俺は腰を地面に付いたまま、いかにも尤もらしいしかめ面で言った。マリータが顔を上げて
こっちを見る。涙の跡こそ顔になかったものの、目が真っ赤に充血していた。
「先程から聞いていれば、お前は剣を振る動作の事しか言っておらんではないか。流星剣は
技にして技に非ず、心で撃つものだと言った私の言葉を覚えておらんのか?」
「覚えておりますとも、でも――」
マリータはえらく自信なさそうに言う。さっき剣を構えていた時の迫力で何か言われたら、
こっちは震え上がって何も出来なくなるんだが、今の彼女は虎が猫になったように大人しく、
俺に言われるがまま、されるがままになっている。
「もう一度秘儀を執り行うか」
俺は強い口調で言った。俺から視線を逸らし、マリータは地面を見つめながら考え込む。
考え込む。
もう一発できそうな期待感に股間の膨らみを覚え、俺はじっと彼女の返事を待った。
返事を待ちくたびれた俺がウトウトと舟を漕ぎ出した頃、彼女の鋭く高い声が戻って来た。
「お願いします!!」
驚いて目を醒まし、マリータの様子を注意深く観察すると、頭を下げた彼女の前髪の隙間から、
恥ずかしさのあまり真っ赤になった頬が見えた。
マリータが初めて俺に身体を開いたは、つい先程の事だ。
最初彼女は俺の事を帝国軍の手先とか思っていたらしく、問答無用で斬り掛かって来た。
冗談じゃない。どうやったら俺を帝国軍の兵士と勘違いできるんだ。
本当の所はターラでさんざ贅沢を味わった挙句(グレイド将軍ご馳走様)、いざ帝国軍が
やってくると逃げ出して、そうこうしている内にザイルとか言うケチな野盗に拾って貰っただけだ。
女子供でも平気で殺す残忍な性格だが、奴の頭は存外単純にできていた。俺が一通りの
剣について知っていると言ったら、剣技も見ずに即雇ってくれた。ちなみに『扱える』とは
一言もしゃべらなかったので、ここでも俺はウソを吐いていない。
それにしても、ザイルはいけ好かねえ奴だった。
女子供まで手に掛けるってのは正直頂けなかったんで、働いているフリだけして
給金を巻き上げようと思ったのだ。意外な事に奴は部下に対して『だけは』優しいボス
だったんで、俺が給金の前借りを頼んでも二つ返事で引き受けてくれた。
国には病気の母がいて薬代が欲しい、と泣き付いた事も効を奏したのかも知れないが。
しかしこれ、十年も前に使い古された手口だぜ。まさか本気にするとは思ってなかったけど。
ともかく――
給金は貰っても、奴らの片棒を担ぐのはまっぴら御免だったんで、俺はザイルの本隊から離れた
森深くに座り込んでぼうっとしてた。そこに彼女が山脈を迂回してやって来た訳だ。
鋭い剣が何の前触れも無く、三日月にも似た円弧の軌道を描いて俺に迫った。間一髪でそれを
避けると、剣を握り締めた女の子が目の前に立っている。
俺は彼女を見据え、例の如く流星剣の餌食になりたいのかと凄んだ。
相手は平伏して自分の非を詫びるって決まってたんだが、彼女の場合はその後が違った。
「流星剣――という事はあなたは」
うむ、と俺が威厳をもって頷くと、彼女は俺に駆け寄って襟に縋り付いた。
彼女は俺の襟を猛烈な勢いで締め上げ、がくがくと前後に揺さ振りながら上目遣いに口走る。
「私はフィアナの剣士、マリータと申します!是非その流星剣を伝授されたく存じます!
私の月光剣を躱せるとしたら、その方はシャナン王子以外に有り得ません!
ああ、やっとお目に掛れた――」
何気なく口にした流星剣って言葉に、猛烈に喰らい付いて来たのだ。
ほんの触りだけでも是非教えて欲しい、そう彼女は必死で懇願した。
これには困った。元々口から出まかせで言い放っただけなのに、本気にされてしまう。
俺は流星剣なんか知らないんだってば。頭に血が昇って苦しい。その手を放せ――
無礼であるぞと告げる事で、ようやく彼女から首を解放して貰った。勿体振る仕草を見せつつ、
俺は何とかこの小娘を撒こうと知恵を絞る。
しばらく考えて、口から出まかせのセリフを彼女に諭すように言った。
「技に心を乗せるのだ。そうすれば自ずと道は開ける」
彼女はしつこかった。目をキラキラさせながら、尚も俺に食い付いて来る。
「ではどうすれば、技に心を乗せる事が出来るのでしょうか」と来たモンだ。
つくづく疑う事を知らない小娘だな、と思いながらしかめ面を彼女に向けた時、
不意に俺の中で悪戯心が湧き上がった。
――どうせ何を言っても信じ込んでしまう娘ならば
修行と称して身体を頂いちまっても、最後まで疑われないんだろうな。
よく見るとその少女剣士は、将来中々の美人に育ちそうな顔の造りをしていた。
娼館に奉公を始める位の娘と同じ年頃に見えたから、少々幼くても全く喰えない訳じゃない。
割かし品の良さそうな俺好みの面構えだったし。
ここまで考えが及んだ途端、俺は股間に強烈な欲情を覚えた。ターラを逃げ出して以後、
ずっと女日照りが続いていた事を思い出したのだ。
そうすると不思議なモンで、たった今まで小娘と思っていた相手が、逃してはならない
大魚みたいに見えて来る。
ならば次は、どうやったら彼女をモノにできるのか。俺の口から次の言葉が飛び出していた。
「考えるよりも先に、身体が反応する事がある」
それこそ考えるより先に、口が動いたと言った方が正しいかも知れない。口先で世間を渡っていると、
いつの間にか咄嗟の一言が上手くなるんだろう。
猫みたいなまんまるい目で、彼女は俺の口元を見てた。目の前にいるのは、大陸一の剣豪と
謳われたシャナン王子であり、彼から何を教えて貰えるのかと期待してたらしい。
そんな所に、さも当たり前の事を言われたので彼女は戸惑っていたようだった。
彼女はつんと澄ました口調で俺に答えた。
「ええ。普段どれだけのんびりしていても、殺気を感じたら考えるより先に剣を抜いてますから」
そうじゃない、と俺は言って溜息を吐いて見せた。全く解ってないな、というポーズのつもりだ。
「不十分だな、それは単なる反射行動だ。自分の身体を知らずともそれは出来る。獣と同じだ。
しかし獣の動きは天性の物にして習得する物に非ず。会得しようなどとは笑止千万」
「そんな!」
俺の言葉を聞いた途端、彼女は打ち拉がれたような切羽詰まった目で俺を見た。
威厳を保つように軽く咳払いして、俺は先を続ける。
「つまりお前は、自分の身体についてより深く知る必要があるのだ。お前がまだ知らない
感覚を身に付ける事により、お前は肉体の神秘についてより理解を深める事が出来るのだ。
さすれば流星剣も会得出来よう」
「本当ですか?! でも今し方『会得する事は出来ない』と仰ったじゃありませんか。
一体どちらなのですか、ハッキリ言って下さい!」
――下らない事ばかり覚えていてからにこの小娘は。
俺はマリータの執拗さに少々うんざりし始めた。手っ取り早く頂いてしまわねば。
「言い直そう。お前の剣術は、お前自身が学んできた知識に基づいているな」
我ながらうそ臭い言い回しだよな、なんて思いながら娘を見下ろしていたのだが、
彼女は真剣そのものの表情で俺の一言一句を逃さぬよう聞いている。そんなに改まって
聞かれたら、俺の方がやり辛いんだが――
彼女は少し首を傾げて何か考えていたようだが、やがて頷いた。
「――はい」
「一方の獣だが、彼らは学ぶ事なく狩りを知っている。なぜか解るか?」
ううんと難しそうに唸った挙句、マリータは答えた。
「生まれながらに狩りを知っているからではないのですか?」
「少し違うな。結果的に人間の目からはそう見えるが、彼らの知っているのは『狩り』
そのものではない」
「では一体何なのでしょう」
マリータは俺の目を見上げて言う。頼むから捨て猫みたいな目で俺を見るなって。
無理強いされましたと言わんばかりに眉を寄せながら、少し勿体振って答えを言った。
「自分の身体がどう動くか、自分の身体が周囲の状況にどう反応するか、そう言った事を
身を持って知っているのだ」
「ならば剣を振っていれば、いずれは――」
「無理だ」
俺はあえて冷たい言い方を選んだ。
「逆説的な言い回しになるが、剣を極めんと欲さば剣以外の事にも目を向けなければならぬ。
剣だけ振るっていても、それでは壁を越える事は出来ない。今のお前が、正にそれだ」
ずっと俺を見つめている、娘の目が猫のように丸くなった。驚いたのは判るが、彼女自身にも
何か思い当たる節があったのだろう。俺の嘘八百にそんなマジになられても困るんだが。
マリータはまた服の襟を締め上げ、がくがくと揺らした。
「私流星剣を覚える為だったら何でもします、だからその方法を――」
意識は飛びかけ耳が遠くなる中、それでも彼女の悲壮な声は頭の中まで届いて来る。
これ以上頭を揺さぶられたら俺が脳震盪を起こす所だ。俺は喉の奥から声を振り絞り、
終にその一言を口にした。
「分かった、分かったから服を脱げ、そうすればお前に流星剣をの一端を伝授しよう――」
手を止めた彼女の目の中に、警戒するような光が宿った。
これは予想の範囲内だったから驚くには値しない。それよりどうやって彼女の警戒を
解くのか、その方が問題だった。
「心の中に巣食った恐怖、本能と理性の挟間。そういったお前の中にある部分を直視せず、
流星剣を極めようとでも言うのか。それは絶対無理だ」
俺の科白にマリータは俯いて、じっと何か考え込んだ。多分もう一押しだろう。
「ほんの僅かな例外を除いて、流星剣は誰にも会得出来ぬ。それを会得しようと思う以上、
いかなる試練にも耐えなければならぬのだ」
ううん、とマリータは唸る。駄目押しの一言を俺は放った。
「お前にとって、流星剣の魅力はその程度なのか。剣士に生まれたからには何としても
会得したいと誰もが思い、然して叶わぬ流星剣はその程度の物か」
途端にマリータの顔が、雷に打たれたみたいに真剣な物に戻った。
よっしゃ落とした、と俺は内心小躍りするが、そんな様子を表に出したら
たちまち逃げられてしまう。あくまでも思慮深い外面を保たなければ。
幸いにしてお嬢ちゃんには気付かれた様子は見えない。
マリータは深く息を吸い込み、大きな動作でうんとうなずいた。それから気を付けの姿勢で
俺に向き直し、決心を固めた表情で頭を下げる。
「シャナン様、宜しくお願い致します!!」
かくして俺は冒頭で挙げたように、マリータを頂くのに成功した。
ヤッてる間中「技に心を乗せる」ってぶつぶつ言ってた事以外は、満足の行く具合だった。
「ん――」
唇を離すと、マリータは腕の中から俺を見上げた。瞳からは最初に服を脱げと言われた時に
浮かべた恐怖も消え、すっかり色に染まり切っている。
一度優しく扱っておいたのが功を奏したのか、男と肌を合わせる事は怖いモノじゃないと
解ってくれたようだ。
しかし小便臭いガキだとばっかり思い込んでいたんだが、入った時の感触からは
この娘既に男を知っているみたいだった。一回終わった後の出血もなく、さほど痛がる様子も
見せなかったから楽と言えば楽なんだが――
脱ぐ時もそうだったんだが、マリータは最初俺が上になっただけでメチャクチャ怯えていた。
それも尋常の怖がり方じゃない。虎に襲われる鹿の断末魔みたいに危険を思わせるレベルの
嫌がり方だった。
これが秘儀なんだって諭しながら、出来るだけゆっくりと優しく扱ってやって、
やっとの事で挿入を果たせたのが真相だ。
少なくとも大好きな彼を相手にロストヴァージン、てな具合には行かなかったようだ。
住んでいた村が盗賊に襲われて、そいつらのつまみ食い感覚で犯られたって所だろうな。
まあ治安の悪いこのご時世、そんな話は珍しい事でも何でもないけど。
俺は仰向け気味に寄りかかったマリータの肩を抱き支えつつ、大木の根元に座り込んだ。
「私……、私……」
引き締まった太腿をぴったりと寄せて、焦れったそうに膝を動かした。太腿に贅肉がなく
また恥毛もかなり薄いので、蜜に塗れた鮮やかなピンク色のビラビラが丸見えだ。
ビラビラした襞の部分はかなり薄くて小さいのだが、俺の物を一度咥え込んだために
普段は引っ込んでいるだろう部分まで露出している。感度も最初より良さそうだ。
躱す暇も与えず、俺は彼女の内股に生じた隙間に手を差し込む。ぬるりとした感触が
指に伝わって来て、肉の部分は熱く火照っていた。可愛らしい芽に触れる。
マリータは大きく肩を震わせ、その感覚に抗うとも受け入れるとも取れる甘い声を上げた。
まだ挿入はしない。入り口の襞を浅く弄って、くちくちとした短い音を森に響かせる。
「あっあっあっ……ああっ……!」
俺の腕の中で、華奢な肩が前後に揺れる。自分を責める指の動きに合わせて、
短い喘ぎをくり返す。
男を迎え入れる部分を俺に浅く弄繰り回されている内に、小さな胸の可愛い乳首が
すっかり尖がっていた。ためらう事なく俺は乳首を咥え、一気に吸い上げる。
「……ひぃっ!」
肩を捩って俺の口から逃れようとしたのだが、しょせんは無駄なあがきだ。
かえって乳首により強い刺激が加わって、その感覚がマリータの華奢な身体の中を暴れ回る。
乳首から口を離すと、幾分拘束が少なくなった為か腰が動き出した。
ぬるりと突起に優しく指が触れる度、びくりと小振りな胸を揺らして。
「……うふぅ……ふぅん」
マリータは頬を赤らめいやいやと首を不利ながら切なそうに鼻声で喘ぐ。
身体を駆け巡る感覚を無意識の内に貪っているのだ。あのセリフが出ないだけで、
女を弄っている実感が増している。
粘液に乗って指を滑らせ、肉襞に中指を浅く埋め込む。掌の部分はちょうど彼女の突起を
包んでいる状態に当たる。
そのまま胸でも揉むかのような要領で掌を動かす。突起を苛められるよりは刺激が弱いのか、
彼女の叫び声に近い喘ぎは鳴りを潜めた。
「技に心を乗せる……技に心を乗せる……」
黙っていろと俺は彼女に小声で告げた。そんな事を口走られたら没頭出来ないじゃないか。
「余計な事は考えるな。考えれば考えるほど囚われて本質を見失うぞ」
ではどうすれば良いのですかとマリータは問う。
考えるのではなく感じるのだと俺は返す。
マリータはしばし空を仰いで考えると首を縦に振った。俺の手に覆われた股間に目を落とす。
自分の身体がいやらしい水音を立てている様子に興味があるようだ。そんな彼女に俺は呼び掛ける。
「お前の身体はこうなるのだ。今まで自分で確かめた事はないのか」
無言で首を横に振る。俺は手を止めずにそうかとだけ答えた。
細かく呼吸するマリータの首から上が動かない。切なそうな視線の先には彼女自身を弄る俺の手。
俺の手と自分の内腿が蜜に塗れて行く様子を、マリータは魅入られたように見つめている。
俺は掌にぬるりとした反応を覚え、思わず手を止めた。
それでも反応は確かに俺の掌へと伝わって来る。俺はマリータの下半身に集中していた意識を
全身へと戻した。
マリータが視線を保ったまま規則正しく呼吸している。腰を動かして自分から擦り付けているのだ。
薄い茂みの下にある敏感な突起を俺の指へと擦り付けて来る。一心不乱に
「今の動き――」
マリータは俺の呼び掛けに気付き、首をやや上向きにして俺の顔を捉えた。そんな彼女に言う。
「今の動き、お前は意識して行っていたか?」
あ、と何かに思い当たったように彼女は呟いた。
「――いいえ」
「感じれば無意識の内に身体が動くのだ。お前は剣の道でその水準に辿り着いた」
だが飽くまで剣に限った事だ、俺は手の動きを再開しながらそう言う。
ぴくんと肩を震わせてマリータは仰け反った。短い喘ぎ声を上げる。
「何も剣に限った事ではないのだ。良く解るだろう」
手の動きを早める。同時に中指もより深い場所へと出入りさせる。
マリータは赤ん坊に戻ったように全身を縮込めた。瞼に力を込めた薄目を何か言いたげに
俺へと送るが、しかし自分の喘ぎ声に邪魔されて言葉にはならない。
「あ、あ、ああぁ――」
マリータは首を横へ向け目をぎゅっと瞑る。腰の動きがぴたりと止まり、それと相反して
俺の指を包む肉がうねりを上げる。
全身の肌が震えたかと思うと、彼女の身体から全ての力が抜けた。
――頃合だろう。
俺は彼女から指を引き抜いた。
蜜の滴る肉襞を正面に捉える位置まで俺は移動する。膝を掴んで、何の抵抗もなく両腿を
大きく開かせると、それに合わせて鮮やかな肉の入り口もぱくりと開いて俺を誘惑する。
勃起した物を取り出し、マリータの肉襞に宛がう。挿入せずに割れ目の上を往復させ、
十分に濡らすと一気に彼女の中へと割って入り、覆い被さるように身体を密着させた。
そこにいるのは最早剣士ではなかった。
自分の中を往復する俺の動きに合わせ、規則正しく高い声で喘ぐ人形のような物だ。
彼女自身の突かれ引き抜かれる度に彼女は鳴き声を上げる。呼吸のタイミングまで
俺に支配されているにも関わらず、マリータの腰は貪欲に動く。
「あ……あ……あ……ああぁ」
マリータが筋肉を硬直させ、俺に向かって身を起こそうとする。同時に彼女の中が俺を締め付ける。
それに構わず腰を乱暴に動かしていると、マリータの外も中も力が抜けた。
俺はマリータと繋がったまま、腰から上を起こして脇腹を持ち往復運動を続ける。
蛙がひっくり返ったような体勢で脱力している。身体が柔軟なのか両腿とも地面にぴったりと
くっ付けた状態だ。その間にある薄い茂みはすっかり蜜に覆われ、俺の肌が離れた後も
未練がましそうに俺の下腹部に向かっていた。
洪水のようになったマリータの中を往復し続ける。
俺が出入りしている結合部がぐちゃぐちゃと音を立てている。内側の襞が俺自身の
出入りに合わせて捲れたり引っ込んだりしている。
木の葉のざわめきも川のせせらぎも俺の耳には届かない。況やマリータの意識は
空の彼方へと旅立ってしまっていた。
胸の肉を俺の動きに揺らし、マリータは息も絶え絶えの様を見せていた。まるで
生きようとする本能だけで呼吸したり喘いだりしているようだ。
そうこうしている内に、俺自身も昂ぶって来た。
脇腹から腰骨の辺りを掴んだ腕を思い切り引き寄せて、一物を彼女の一番深い所に押し当てる。
「――!!」
マリータが喉を仰け反らせ掠れた声を上げた瞬間、彼女の中が俺を揉み上げるような
妖しい蠢きを示し始めた。
どくりどくりと精液が先端から噴出し、押し当てられたマリータの膣内を叩く。
「……あっ……あっ……あっ――」
モノが吐き出そうと脈打つ度に彼女は短く声を上げる。注がれる粘液の一滴ずつを身体の中に
迎え入れる感覚に酔い痴れているのだ。
一通り俺が注ぎ終わると、マリータは完全に脱力してしまった。俺の背中に絡めていた腕も
地面に投げ出し、瞳の焦点も全く合っていない。
彼女は阿呆のような面構えでただ深い呼吸だけを繰り返した。
「マリータ?」
名前を呼ばれても反応が無い。完全に逝ってしまったのだ。彼女が朧気ながらも
俺に首を向けたのは、もう一度大声で自分の名前を呼ばれた後だった。
一度目を瞑り、深く大きく息を吐く。それから二度三度小さく呼吸する。
息が整って、マリータはゆっくりと目を開いた。頬は真っ赤に染まり、まだ夢現を
さまよっているのか目の焦点も完全には合っていない様子だ。
意識してか本能的にか、彼女の顔は軽く微笑んでいるように見える。会わさった目が
捕えられたように彼女から離れない。
酒に酔ったようにうっとりとしながら、マリータは俺の首の後ろに手を回して肩に軽く這わせる。
ほとんど力は篭っていなかったが、身体が彼女に引き寄せられるように彼女へと密着を強めた。
俺は小振りな胸の弾力を衣服越しに胸板で味わう。唇を可愛らしく突き出したのでキスしてやる。
軽く唇で触れ合うと、彼女は満足そうな目でにっこりと笑いながらぽそっと呟いた。
「――温かいわ」
「何がだ?」
訊き返した俺は間抜けだったと言うしかない。
「最初は何か熱いのが出てるなって感じたのですが、それがどくんどくん私の中を暴れ回って」
「その熱いのが私とシャナン様の間でじんわり広がって、私の中に溶けていくみたい。あ――」
どうした、と俺は訊ねる。マリータは何かを確かめるように首を軽く捻ると、真顔で俺に問い掛けた。
「シャナン様が私の中でピクピクしてる。まだ温かいのが出てるんですか?」
「いや。それで如何なのだお前は」
「何が?」
きょとんと訊き返す様子は抱く前のそれと殆ど変わりない。あの部分に俺の一物を咥え込んだまま
そんな仕草を取られると、もう一回中に出したくなっちまうじゃないか。
「この儀式、お前はどのように感じたのだ。自分の言葉で簡単に述べてみろ」
落ち着きかけたマリータの頬が、やってる最中よりも真っ赤に萌え上がった。
目を瞑り、ほとんどヤケクソ気味に彼女は叫んだ。
「き――気持ち良かった、ですっ!!」
ほう――俺がしたり顔で感心して見せる。マリータは自分の発した言葉に恥ずかしさを
覚えたのか、俺に向けていた視線を川の方向へと向けて黙り込んだ。
そのまましばらく時をやり過ごす。
横を向いたままで、マリータはぽつりと口を動かした。
「自分の身体が――」
彼女の口は言葉を選ぶようにゆっくりと紡ぎ出す。
「こんな風に動いたり感じたりする物だって――今まで知りませんでした」
そう、伏し目がちに彼女は息を吐く。表情といい仕草といい、目の前にいるのは最早
謎の少女剣士ではなく一人の女だった。再びマリータと目が会い、その時を待っていたかのように
彼女の言葉は続く。
「気持ちいいだけじゃなくって、私今とっても幸せな気分なんです。シャナン様、
もう少しこのままで居て下さいますか?」
俺が無言で頷くと、彼女は目を瞑って満ち足りたような深い息を吐いた。
俺はマリータの中に埋め込んだ物をゆっくりと引き抜いた。
すでに役目を終え萎えてしまったそれが、マリータの入り口から排出されるように
押し出される。薄い陰毛の下にあるマリータのあの部分は、裂け目から俺が放った
粘っこい白濁液をだらしなく吐き出していた。
思い切り中に出してしまったが、何所詮は行き擦りの仲だ。責任取れとか言われる前に
さっさと遁走してしまうに限る。
半ば強引に『儀式』の後始末を済ませると、マリータは気怠そうに身体を起こして
身繕いを始めた。全裸にさせられても抵抗しなかったのに、そこから衣服を身に着ける所を
見られるのは恥ずかしいのだそうだ。
「お星様見たんです」
マリータは背中と可愛く尖った尻を上に向け、ほとんど身体を折り曲げる体勢で
下穿きに右足首を通しながら言った。俺はその様子をじっと眺めながら訊ねる。
「星?」
何言ってるのか俺にはさっぱりだった。逝った時に頭までおかしくなったのだろうか。
小娘相手とは言え、やっぱり俺は睦み事では技巧派なのだと一人で納得していた所、
マリータの返事が戻って来た。
「そうです」
彼女は右の脹脛まで布地を引き上げ、一本足で立ちながら左足のくるぶしを下穿きに通していた。
尻を突き出している上に、すらりと引き締まった鹿のような太腿が開いていたので、
彼女の小さな肛門どころか健康的な色の肉襞まで丸見えだった。
先刻も言ったが、彼女はその周囲に毛が生え揃っていない。だから余計によく見える。
脚を開いていたので、襞の内側が捲れ上がっている。鮮やかな内側の粘膜から、湿った温かい
空気が漂っているように感じられた。
実に煽情的な光景だ。一発も抜いていなければ彼女を無理矢理にでも押し倒していた所だが
残念ながら俺もそんなに回復していない。
畜生、あと五年若ければ第三回戦に持ち込んでいる筈だったのに。
下穿きが両の足首から脹脛を経て膝、太腿の肌を上って行く。この年頃の娘は、身体中の肌に
弾けるような張りが有るのが強みだ。肌を合わせる、という言い回しの上では、彼女は
かなり上玉の部類に入ると確信出来た。
白地の素朴な下着が艶やかな小麦色の肌の上を何の抵抗もなく滑った。
同時に健康でキレイな色の肉襞も、子供みたいに小さな肛門も尻の肉に隠れてしまい、
とうとう白い布地に覆われてしまう。勿体無い。
「私とシャナン様が一緒に弾けた時――って、どうされたんですか?急に黙ってしまわれて」
マリータの黒く濡れた大きな瞳が俺の目の前にあった。不意を突かれた形になって、
俺は驚いて後ろに飛び跳ねる。数歩分の距離を確保して、彼女を正面にうろたえながら返した。
「いや、その、星の話だったな。で――何故に星?」
マリータは返事を聞くや否や、握った拳を地面に突き出して頬を膨らませた。
「もう、流星剣の話ですよ!」
ちなみに彼女は裸に裸足、身に着けている物と言えば今穿いた下着くらいのものだ。
胸は俺から丸見えの状態である。羞恥心があるんだか無いんだか。
つつましくも形の良い胸と軽く勃起したままの愛らしい乳首に目線を遣りながら俺は応える。
「ああそうだった。それで流星剣の極意を何か掴めたのか?」
「だと思います」
声に合わせて乳首が微かに揺れる。マリータは俺の顔をまっすぐ見ながら言っているようだ。
「私流星剣ってもっと難しい剣技だと思い込んでいたようです。でも奥義と言うからには
単純な技なのでしょう。シャナン様に儀式を執り行って貰って正解でした。今度こそ行けます」
お星様見ましたから――
繰り返されたマリータの言葉と同時に、胸の盛り上がりが小さく揺れた。
絶頂を迎える時に見た星と、流星剣の奥義との間にどんな関係があるのか。
マリータの話は多分剣豪同士だと通用する内容なのだろうが、俺は本物のシャナン王子ではない。
それが何を意味しているのか、俺にはさっぱり解らない。解らないが――
マリータは星を見た事で奥義に目覚めたと思い込んでいるようだ、それ位の事は察しが付いた。
ただの勘違いか、それともまさか本当に奥義を会得したのか。俺はマリータの顔ではなく
彼女の乳首に向かって返事した。
「やって見るが良かろう。今度こそお前が真の剣士か否かが試されると心しておけ」
「元よりそのつもりです。シャナン様、見ていて下さいね」
マリータは人形玩具のようにぺこりとお辞儀をし、それで俺の視線に彼女の頭部が入って来た。
マリータは例の戦闘服を纏い、柄を顔の右側に握った状態で剣先を突き出していた。
要するに先刻流星剣を試したのと全く同じ場所で、全く同じ構えを取っているのだ。
違う点と言えば、カラスの鳴き声が木の葉のざわめきに混じって聞こえるような時間に
なっていた位の物か。
彼女は微動だにせず、真剣な眼差しで木々の間をじっと見つめる。
二つの瞳から発せられた視線と剣の切っ先が、空の一点で交わる。
俺自身は前に試した時と比べて、彼女に変化が生じているかどうか確かめる事にした。
別に本気で剣を教えるつもりは無く、退屈凌ぎにやる間違い探しの感覚だ。
早速マリータの口元が動いているのに気付いた。前は口を一文字に結んでいた筈だ。
俺は耳を立て、彼女の微かな呟きを注意深く拾ってみた。
「流星剣は五閃の剣。奥義は単純にして僅かの隙もなし、ならばその形は――」
そこまで言うや否や、マリータがいきなり一歩踏み込む。
かと思ったら急に立ち止まる。両膝をもぞもぞと動かし、彼女は声を漏らした。
「あ――」
どうしたのだと俺が訊ねると、マリータは俺を振り返って申し訳無さそうに頭を下げた。
「シャナン様、少し川の方に行ってもよろしいですか?」
俺の返事を待つ事なく、マリータは俺の座る岩の横を内股気味の早足で駆け抜けて行く。
ばしゃばしゃという水音を耳にしながら待つ事しばし、彼女は落ち着いた様子で戻って来た。
「尿意でも催したのか?」
訊くとマリータは目を泳がせ、真っ赤になって俯いた。彼女は消え入るような小声で言った。
「その――似たような物です」
ああ成る程――
俺は彼女に表情を読まれないよう注意しつつも一人で納得する。
マリータは何か決意したように小さく頷くと、今度はさっぱりした笑顔を俺に向けた。
やっぱりこの娘は人一倍思い込みが激しいが、その割に頭の切り替えは結構素早いようだ。
「ちょっとまだ下着が気持ち悪いけど大丈夫です。さあ改めて」
言うや否や彼女は元の位置に駆け足で戻り、樫の大木と正面に向き合って素早く例の構えを取った。
「――はっ!!」
短い掛け声と共に、雌鹿のような脚が大地を蹴った。
マリータが地面すれすれの低空を飛ぶ。鷹よりも燕よりも早く見え、俺は彼女の残像を
捉えるのがやっとだった。
――バカ危ない――!!
俺は叫んだ。彼女の速度で樫の幹に打付かったら、どんな事故が待ち受けているか。
マリータは構わず飛行する。止まれないまでも地面を蹴って方向転換する位は出来る筈なのに、
俺の叫び声など耳に届いていない様子だ。本気で体当たりでもかますつもりなのか?
マリータが大木へと衝突する。そう思った矢先、俺は信じられない光景を目の当たりにした。
彼女の周りを包む空気が、翠玉のような緑色の輝きを放ったのだ。
――流星剣!!
マリータの声がそう叫んでいたが、肝心の彼女の姿は何処にも見えない。
と言うより、マリータの事にかまけている暇はその時の俺には全然無かった。
樫の木が俺に向かって倒れて来たのだ。倒木に耐えかねた高枝がメキメキと頭上で鳴る。
俺は全速力で沢と反対方向に走って逃げる。その背後から、ずんと短い地響きが聞こえた。
安全と思われる所まで走って振り返ると、岩場は樫の枝葉で完全に被われていた。
俺の身体が意志と関係無しに震え、冷や汗が俺の背中にどっと吹き出す。
もし気付かずにあのまま岩に座っていたら――俺は今頃挽肉と成り果てていたはずだ。
「シャナン様、私やりました!」
びびっている所に突然呼び掛けられたら、誰だって驚きのあまり声を上げるだろう。
左を視界に入れると、得意気な笑みを浮かべたマリータが俺のすぐ傍に立っていた。
「見てらしたでしょう。今のは流星剣ですよ、うん」
――間違いない
低めの声で、彼女は何度か頷いた。奇妙な仕草だが果たしてこの様子は芸に出来るのか。
それはさて置き。
確かにマリータの言う通りかも知れない。マリータは何度か俺の前で剣を振るったが、
あんな緑色に光る空気を発したのはこれが初めての出来事だ。
というより彼女に限らず、光る空気を全身から発した剣士は俺の知る限り一人もいない。
常識では有り得ない出来事なのだから。
しかも樫の根元には、明らかに偶然出来た物とは思えない切り口を見せていた。
角状の切り口が二つ。例えるなら草食動物の角が真下を向いたような形だ。
どうしたらこんな形になるのか判らなかったが、しかし結論は出た。
――流星剣
俺ならこれを流星剣と判断する。本物の流星剣がどんな物か見た事はないが、
しかしそれを知らないのはマリータも同じだ。
だったらこの破壊力の高い技を流星剣と見なして何の問題があるのだろう。マリータが
何者かまでは俺に知る由もないが、恐らく彼女と本物の流星剣の使い手とが鉢合わせする
可能性は限りなく低いはずだ。これも違うと言えば、また相手して貰えるかも知れないが――
もうその必要も感じなかった。
マリータは悪い娘じゃないけど、やはり思い込みが激しすぎる。これ以上付き纏われても鬱陶しいし、
欲求不満も解消したからな。
ならばそろそろお別れの時間だ。
「シャナン様、もしかして違いましたか?」
そう訊ねたマリータは、猫のようなまんまるい目を不安そうに大きく開いていた。
「いや、あれは正しく流星剣の太刀筋だった。よくぞ会得したな」
マリータの顔が見る見るほころんだ。得意満面破顔一笑、こんな笑顔になる奴は、
男女を問わずずいぶん久し振りに見たような気がする。
「やったぁ!!」
そう叫んでマリータは万歳を繰り返す。万歳の動作はは次第にその勢いを増し、
その場を何度もぴょんぴょん飛び跳ねて彼女は、
「あ――」
と声を上げた切り固まってしまった。激しく動いた所為で、また中から漏れ出したのだろうか。
「どうしたのだ?」
マリータは俺の正面で素早く気を付けの姿勢を取り、深々とお辞儀をして早口で言った。
「私もう行かなくちゃ!門外不出の流星剣まで伝授して頂いたのに、私シャナン様に
何もお礼出来てないわ。シャナン様申し訳ございません!」
実に慌しい娘だと俺は改めて感じた。奥義さえ会得すれば後は用済み、そう彼女の内心を
邪推してしまうのは下衆の勘繰りという奴だろうか。
「私は何もしておらぬマリータ。だから私への礼など必要ない」
大人を気取った態度で応じつつも、俺が彼女からの礼を拒んだのは当然の事だった。
結局マリータは俺に騙されて身体まで許しているのだ。世間知らずに付け入るような
真似を仕出かして置きながら、その彼女から恩を受けるのを当たり前だと思うのは
図々しいにも程があるって物だろう。
俺の思惑など全く知らないマリータは、俺に縋り付いて懇願するように見上げた。
「私が会得出来たのはシャナム様の儀式のお蔭です、何かお礼をさせて下さいませ!」
マリータは必死の形相で俺の襟を締め上げ、がくがくと揺らした。
首を絞められるのは今日でもう三回目だ。回数を重ねるにつれ意識が飛びやすくなる。
おまけに頭に血が昇った所を揺さ振られ、血管がぷちって切れるんじゃないかと思った。
「離、せ――死゙――ぬ゙――ぐぇ」
手の力が緩み鮮明な視界が戻ると、うろたえたマリータの顔が俺の目に映った。
喉をさすって咳き込み、落ち着いた所で優しく諭すように言葉を選ぶ。
「剣と同様に技も使い手を選ぶ物だ。お前は流星剣に選ばれたのだよ、それが全てだ。
もし私への恩を感じているのならば、私の願いを聞き入れて欲しい」
俺が言うや否や、マリータの目付きが真剣な物に変わった。待ち構えていたように彼女は訊く。
「是非仰って下さいませ。遠慮などなされたら悲しく思います」
「もっと広い世界を見て回れ。世の中には我が王家の奥義よりも優れた技や凄まじい技が
五万と遍在しているのだぞ」
マリータは意外そうに当惑した。俺の言う事が彼女の予想できる内容を越えていたのだろう。
困ったような怒ったような顔で、マリータは俺に反論した。
「流星剣以上の技などこの世に――」
黙って聞け、俺がそう突っ撥ねるとマリータは黙り込む。
「それら優れた技の多くを身に付けて強くなったお前を見たい。それが私の願いなのだ」
間を置いて、無言のままマリータは頷いた。
これで放って置いても俺の事より修行の事に頭が回ってくれるだろう。そしてもう二度と会わない。
所詮行き擦りの仲なんだから、後腐れは断ち切って置かないとマリータに気の毒だ。
俺は優しい男だからな。
「それより時間の方は良いのか?急ぐと言っていたはずだが」
「やばっ――!!」
マリータは飛び上がるや否や、俺への挨拶もそこそこに坂を駆け降りた。
幹の間を抜けつつ南の方角に走る。二十歩ほど離れた所で、彼女の脚が突然立ち止まる。
森の枝葉に覆われて全身が見えないまでも、脚の動きで彼女が俺を振り返ったと判った。
シャナン様、と明るい呼び声が森に木霊する。
「シャナン様から頂いたご恩、次にお会いする時まで絶対忘れませんからね!」
健気にも次があると思っている。可哀想だが次は無いのだよマリータ。
「また会う日までお前の事は忘れぬ!さらばだマリータ!」
心にもない別れの挨拶を背に、彼女の脚は元気良く俺から遠ざかって行った。
少女剣士の匂いが俺の周囲から消え失せた所で、俺はその場を退散しようと思い立った。
もう日暮れを迎えている。夜の森は危険だから、一刻も早くザイルの奴等と合流するか
人里に出るかしなければならない。
今頃だと人里に向かうのが正解だろう。確かザイルの奴は南の村を襲うと言っていたはずだ。
惨状を目にするのは気分が悪いが、この際身の安全には替えられない。
そう言えばマリータも南に向かっただろう事を俺は思い出し、出発を思い止まった。
あまり早く行くとザイルとマリータ両方と鉢合わせしてしまう事になりそうだ。
それでは俺の嘘、あるいは職務怠慢がバレる可能性がぐんと跳ね上がる。
――この場で少し待とう。
もしかしたら焼き討ちに遭った村の惨状を見て、マリータは怒るかも知れない。
そうなったら彼女ならどうするか。彼女は単純な娘だし戦う力も備えているから、絶対
ザイル達盗賊団と戦うはずだ。
戦えばどちらかが消える。どちらが消えても、双方に俺の嘘はバレない。
――いや
それは違うと気付いた。まかり間違って戦いの最中、お互いが俺の身上を話す事も十分有り得る。
共倒れになってくれないと、俺の嘘が隠し通される保障はないのだ。悔しいがザイルもマリータも
例え手負いの状態であったとしても俺より遥かに強い。止めを刺して秘密を守る、といった
芸当はハッキリ言って不可能だ。
――何てこった
南の人里へ行くという選択肢はここで消えた。それならこの場所で夜を明かし、朝になってから
それ以外の方角に逃げようと俺は考えた。
そうと決まれば、まずは野営用の燃料を集めなければならない。
とりあえず火を焚いておけば、森の動物は近寄って来ない。食料になりそうな動物まで
遠ざけてしまう事になるが、何どうせ俺は狩りもヘタクソだ。殺されるよりは飢えていても
生きている方がマシだ。
俺は辺りを見渡す。燃料になりそうな枝には事欠かない場所だが、それだけに
生木は避けなければ――
奇妙な形をした木片に俺は気付いた。近寄って確かめると、大きさからそれが樫の大木を
切り取った物だという事が判った。
筒状の物体を五角形に切り取った形をしている。つまり五度に渡って切り刻まれた物だ。
その近くには三角に切り取られた木片。まさかと思って切り口を五角形の一辺に合わせると、
肌目と年輪とがぴたりと当てはまった。
――もしや
俺は燃料を拾うのも忘れて、樫の根元や倒木に覆われた岩場の辺りを探し回った。
全部探し出すのにそう時間は掛からなかった。三角形に切り取られた木片は全部で五つ。
五角形が天を向くようにして、木片を並べて行く。三角形の切り口が五角形のそれと一致した。
――お星様――?!
ようやく俺はマリータが言い残した『お星様』の意味を理解した。それは五芒星の事だったのだ。
確かに五芒星を描くように剣を振れば、隙無く無駄なく五度斬り付ける事が出来る。
そのように斬られて出来る形状は――正しく星そのものだ。
――流星剣!!
マリータは正しい流星剣を身に付けたのだ。
誰に教わるでもなくイザーク王家門外不出の技を会得した娘、それがマリータだった。
一体何者なのだろう?!
俺は南の方角に目を遣った。木々の間からは真っ暗な闇だけが幽界への入り口を開けて
獲物を待ち構えている。
焼き討ちがあれば夜空でも明るく輝くはずだが、それすら全く見えなかった。
少なくとも村全滅の悲劇だけは避けられたのだろう、俺は少し胸を撫で下ろした。
――マリータは無事なのだろうか。
俺はこの時、二度と会う事もないであろう明るく元気な少女剣士に対して、
生きていて欲しいというささやかな願いを初めて抱いた。
以上で前半に当たる部分は終わりです。
本作での流星剣については、忍者戦隊カクレンジャーに出てくる
隠流・ナガレボシを参考にしてみました。
本作のオチにあたる後半も出来てるのですが、もう少しはっちゃけた内容です。
ただしエロ無しなのが致命的・・・
それでは皆さんよいお年をお迎え下さい。
リアルタイムハァハァ
お久しぶりですm(_ _)m
昨日、やっと退院出来ました…。
これでようやっと執筆に取りかかれます。
…病院で年越しを免れて何となく安心。
っていうか………良質SS豊作キタ━━━━━━(・∀・)━━━━━━!!!!
皆さん激しくGJです!
やっぱり手練れな方々はひと味もふた味も違うなぁ…。
これからも頑張って下さい。
…今年最後のSSには間に合わなかったのがちと心残りか…仕方ないけど。
ではまた…よいお年を。
マシンタン長編乙!!
すげー小説読んでるみたいだった!
グッジョブ!
>>マシン氏
萌えよりむしろ燃えっつーか…なんつーか、ふさわしい言葉が
出て来ない。虎7のあの剣を教えるイベントを、エロに結び付ける
視点にもすっかり脱毛。いいもん読ませてもらった。
>>マシン氏
自分虎7やってないので関連のSSは敬遠したりもしてたけど、今回の(・∀・)イイ!!
マリータが女に目覚めていくとこが萌えた。容姿わからなくても脳内補完で存分に頂きました(´Д`;)
ところでシャナムって、聖戦のどっかの村に女ユニットで訪れると出てくる偽シャナンと同一?w
>>UCC氏
おかえいリ―――(゚∀゚)―――ク!!!
なんか無事そうでほっとしました。リアル優先で療養してください
>>ダミアソ氏
しゃがんでるのが猟っぽいから雉撃ちって言うんだっけか
キジ撃ち(烈火ver.)(5)
「ヒース・・・お前、何やってんだい?ん?」
「た、隊長・・・」
フィオーラが呼んでくる前に、ヴァイダはルイーズ達を見つけていた。
「あら、ヴァイダさん。」
「またあんたか・・・で、今度は何だい?」
「キジ撃ちですわ。」
それを聞いて、ヴァイダはぶっと吹き出す。
「あ、あんた・・・キジ撃ちの意味を知ってるのかい?」
「当然ですわv今、見本をお見せいたしますわね。」
ルイーズはそのまま、ホークアイとパントの背後に立つ。そして、後ろから手を回して、二人のシンボルをぎゅっとつかんだ。
「では、いきますわよ!そぉ〜れ、きゅっきゅっきゅっ!」
二人のシンボルを握った両手を前後にスライドさせると、二人の身体ががくがくと震えだした。
「おううっ!」
「きゅっきゅっきゅっ♪」
「ル・・・ルイーズ・・・あふぅ・・・」
「きゅっきゅっきゅっきゅっきゅっきゅっきゅっ!!!」
ぴゅっぴゅっぴゅーっ!!!
二人のシンボルから、一気に白い濁液がほとばしった。
「これがキジ撃ちですわ♪」
「いや、ほんとはンコの意味なんだが・・・」
「まあよろしいではありませんの。あら、他の皆様もいらっしゃったみたいですわね。」
つづく
warota
ヴァイダのツッコミがまたいいな
なにげにヒースヴァイダって好き
485 :
名無しさん@ピンキー:04/12/31 22:27:16 ID:ceQu72Tm
天邪鬼の誘い方イイィィ!
まさか2004年にTS読めるとは思わなかった!!
感動した!!
年越しSS(1)
外は雪・・・
レベッカは曇った窓ガラスをそっと拭いて窓の外を眺めた。
「ロウエン様!雪ですよ、ほら!」
くるりと後ろを振り返って、レベッカはそのきらきらした瞳を向けた。
「レベッカさん・・・随分、楽しそうですね。」
「うふふ。だって・・・、かまくらでしょ、雪合戦でしょ、それに、雪だるまを作って、それから・・・」
「レベッカさん・・・子供みたいですね。」
ロウエンがそう言うと、レベッカはぷくーっと頬をふくらませる。
「あーっ!ロウエン様ったら、ひどい!あたしだって、もう大人なんですからね!ぷんぷん!」
「べ、別にダメとは言ってないじゃないですか。そんなところが、かわいいなあって・・・」
「もう、ロウエン様ったら!あたしのこと、かわいいだなんて・・・ポッ」
「あ・・・あはは・・・」
そしてレベッカは、そっとロウエンの肩に寄り添った。
「ロウエン様・・・大好き・・・」
「レベッカさん・・・」
からーん・・・からーん・・・
近くの教会から、新しい年を知らせる鐘が鳴っている・・・
年越しSS(2)
「あ・・・もう、新年なんですね・・・ロウエン様、明けましておめでとうございます。」
「レベッカさんも、明けましておめでとうございます。」
「不束者ですが、今年もよろしくお願いいたしますね。」
「あの、その台詞って、結婚したときの台詞じゃ・・・?」
「いいんですよvだって、あたしとロウエン様は・・・きゃっv」
「ははは・・・そうだ!レベッカさん、今から、教会へ行ってみませんか?」
不意にロウエンはレベッカの顔をじっと見つめた。
「えっ?教会ですか?」
「はい。神様に、来年一年の幸福をお願いしに・・・」
「そうですね。ロウエン様、それでは行きましょうか。」
外は真っ暗。普段はにぎやかな城下だが、真冬の深夜である。さすがにみんな寝静まっている。
「ロウエン様、やっぱり、寒いですね・・・くしゅん」
「だ、大丈夫ですか!?すみません・・・俺のわがままで・・・」
「いえ、いいんですよ。だって、ロウエン様と一緒だから・・・」
そして、仲むつまじい恋人は、腕を組み合う・・・
夜空から舞い降りる白い雪が、二人を祝福していた・・・
からーん、からーん・・・
教会の鐘も、二人を祝福するように鳴っている・・・
「あら?教会のドア、開いてますね・・・誰かいるのかな?」
レベッカがドアのノブを回すと、ドアはぎぎっと動く。
少しだけ中を覗くと、明かりが灯っている。
レベッカとロウエンは、少しだけドアを開けて、ドアの中に身体を潜りこませた。
年越しSS(3)
教会の椅子が、整然と並んでいる・・・その向こう、ちょうど祭壇のほうから、明かりは漏れていた。
「何かしら?ロウエン様、行きましょう。」
「は、はい!」
二人はそっと、明かりの方へと進んでいく・・・
そしてレベッカは驚いたような表情で立ち止まった。
「ど、どうし・・・あああっ!!!」
思わずロウエンは叫んだ。その目の前にいるのは、黒革のレオタードに身を包んだ、イサドラ。
「あら?珍しいゲストが来たわね。」
二人の方を振り返って、イサドラは言った。その目には、大きな揚羽蝶の仮面を付けている。
「イ、イサドラ様、こんなところで、何を・・・?」
「うふふ、知りたい?なら、こっちへいらっしゃい。」
ロウエンとレベッカは、そのまま前へ進み出た。
「豚!新しいお客様よ!さあ、ご挨拶なさい!」
イサドラはその固いハイヒールで、思いっきり踏んだ・・・・・・
「うっく・・・君は・・・ロウエン!」
彼女が踏んだ先にいたのは、身体を亀の甲羅のように紐で縛られたハーケンだった。
「ハ、ハーケン様!」
そしてイサドラは鞭をビシッと鳴らした。
「ちょっと!それが挨拶なの?」
ぱーーん!
「うぐぉっ!」
ハーケンの裸の背中を、イサドラの鞭が打つ。すでに真っ赤に膨れ上がった背中は、見るからに痛々しかった。
「イ、イサドラ様!これはいったい・・・!?」
「あら、知らないの?ハーケンってね、こうやって、鞭で打たれるのが好きなのよ。」
ビシッ!
「うおぅっ!」
またハーケンの悲鳴があがる。その姿は、あまりにも痛々しい・・・レベッカはすでに、まともに凝視できなかった。
年越しSS(4)
「イサドラ様!もう・・・やめて下さい!ハーケン様、大丈夫ですか?」
ハーケンに駆け寄ろうとするレベッカを、イサドラの鞭が止めた。
「邪魔しないで頂戴!ハーケンはね、これでも嬉しがっているのよ。」
「そ・・・、そんな、嘘ですっ!」
レベッカは思わず反論する。しかし・・・
「す、すまないレベッカ。・・・イサドラの、言う通りなんだ・・・ああっ、ご主人様・・・」
ハーケンの言葉に、レベッカは呆然とする。
「そうだ、もっと面白いものを見せてあげるわね。」
イサドラはそう言うと、ハーケンのブリーフをめくり、下にずらした。
「きゃあっ!な、何を見せるんですかっ!」
レベッカの目の前に今、ハーケンの一物がある。
「レベッカ、ロウエン。しっかりと見てなさい!さあ、ハーケン、いくわよっ!」
ビシュッ!バシュッ!
次の瞬間、イサドラの鞭が、おもいっきりハーケンの身を打つ。そして・・・
ぴゅっ!ぴゅっ!
「あっ・・・」
レベッカは驚いている。イサドラがハーケンの身を打った瞬間、彼の一物から、白い液が吹き出た。
「ねっ、ハーケンって、変態でしょう?」
「ハーケン様って・・・」
呆然とする二人に、イサドラは言葉を続けた。
「さあ、次は、ロウエンの射精も見せてもらおうかしら?」
「ええっ!?そ、そんな・・・俺・・・」
イサドラはにっこりと微笑む。そして、彼女の手に握られた鞭が、大きな音で床を打つ。
「見せてくれるわよね?」
年越しSS(5)
「えっと・・・俺・・・」
なおもためらうロウエンに、イサドラは再び鞭を鳴らす。
「嫌なら、代わりにレベッカに豚になってもらうけど、それでもいい?」
「そ、それはダメですっ!」
「なら、さっさとしなさい!」
「・・・わかりました・・・」
そしてロウエンは、ズボンのチャックをあけ、中から大きな一物を引っ張り出した。
「あら、大きい・・・・・・v」
イサドラも思わず見とれるほどの、大きなロウエンの一物。
しかも、固くて太い。
イサドラは思わず微笑んだ。
「この大きなおチンチンで、何回レベッカをイかせたのかしら?」
「そ、それは・・・ええと・・・」
ロウエンとレベッカの二人は、思わず顔を真っ赤にする・・・イかせた回数・・・そんなものは、数知れない。
「さあ、早く、出してみせて。」
「は、はい!」
ロウエンはぎゅっと一物を握った。そして、手を前後に激しくスライドする・・・
しかし、レベッカが素早くその手を止めた。
「レベッカさん?」
「ロウエン様・・・あたしが、手伝います!」
そしてレベッカは、両手でロウエンの一物を握ると、その黒く光る先端にそっと口づけする・・・
「ん・・・」
「うっ・・・レ・・・レベッカさん・・・あふ・・・」
そのまま、先端部は、レベッカの口の中へと入ってゆく・・・
年越しSS(6)
亀頭から先に感じる、ぬめっとした感触・・・暖かくて、やわらかい・・・
「レベッカさん・・・気持ちいいです・・・」
「ふむ・・・ふぐ・・・ろうえんひゃま・・・もっほあはひをはんひへふはひゃい・・・」
先にしゃぶりついたまま、レベッカは何かをしゃべった。しかし、何て言っているのかわからない。
しかし、気持ちいい・・・世界で一番愛しい、俺のレベッカさん・・・そのレベッカさんが、俺のを・・・
そう考えるたびに、ロウエンの一物から、何かがこみあげてくる・・・
次第に熱く、大きく膨れ上がる亀頭・・・レベッカはそこで、口を離した。
次の瞬間・・・おびただしい量の、白い濁液が亀頭から勢いよく吹き出る。
「うっ!・・・うっ!・・・うっ!・・・ふぅ・・・」
レベッカの鼻筋の上辺りを、その白濁がどろっと濡らした。
「ロウエン様・・・」
「レベッカさん!大丈夫かっ!?」
「・・・はい・・・ロウエン様・・・大好き・・・」
そのままうっとりした表情で、ロウエンを見つめるレベッカ。
「うふふ。いいものを見せてもらったわ。幸せなのね、二人は。」
そんな言葉をかけるイサドラに、レベッカが顔を白濁で濡らしながら答える。
「はい!あたしたち、幸せです!」
おしまい
皆様、明けましておめでとうございます。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
あけおめGJ!!
最初の方なんかまともに萌えてたら、ヤパーリ騙されたよw
今年もこのスレに幸あれ!
あけおめ!
俺も騙された派w
まさかハーケンイサドラのSMがでてくるとはw
>この大きなおチンチンで、何回レベッカをイかせたのかしら?
(*´Д`)'`ァ'`ァ
愛液ーを甘いという香具師はー童貞決定残念賞
愛液ーを酸っぱいという香具師はー技術が不足残念賞
愛液ーをしょっぱいという香具師はー女を知ってる優秀賞
496 :
最新作:05/01/01 23:54:13 ID:y6mdw7SZ
♪愛液ーを甘いという香具師はー童貞決定残念賞
♪愛液ーを酸っぱいという香具師はー技術が不足残念賞
♪愛液ーをしょっぱいという香具師はー女を知ってる優秀賞
そう、それは!
最初の愛液はph値が酢並にあるので酸っぱく感じる。
絶頂を迎えると愛液の中に塩分が含まれてくるからしょっぱく感じる。
いい勉強になったねー。
498 :
外伝シルク陵辱SS:05/01/02 01:07:11 ID:aK8nTXHd
「きゃー!」
薄暗い森に、絹を引き裂くような悲鳴が響く。
その悲鳴を出した小柄な人物が地面に引き倒され、拍子に体を覆っていたフードが外れる。
「お、こいつ女じゃねえか」
取り囲む盗賊たちから、喝采が上がる。
そう。今まさに盗賊たちから襲われているのは、女だった。
まだ年端もいかない少女である。黒いおかっぱの髪に、修道服。女神ミラに仕えるシスターで、名はシルク。
「こ、こんなことをして、神様はお許しになりませんよ」
気丈にも、シルクは神の教えを説き、改心を迫る。しかし盗賊たちは、薄ら笑いを浮かべるだけだった。
「へっ。だったら、今すぐ天罰ってのを起こしてみな!」
「きゃーっ!」
一斉に襲い掛かる男たち。シルクは、倒れたまま動かなくなった。
「ちっ、気を失いやがった。おい、アジトに連れてくぞ。お楽しみはその後だ」
こうして、シルクは盗賊のアジトに連れ去られた。
499 :
外伝シルク陵辱SS:05/01/02 01:51:01 ID:aK8nTXHd
「ん・・・。うん」
シルクが気が付くと、そこは洞窟のようだった。
「あっ・・・」
すぐに気を失う前のことを思い出し、ハッとなる。と、その時。
「へへ、ようやく気がついたか」
薄暗闇の中から、自分を連れ去った男が現れる。その後からも何人も。
「あ、あなたたち。わたしをこんな所に連れてきて、どうするつもりですか」
「おやおや。シスターさまは、男ってもんを知らねえようだな。それに、こんな所ってのは無いぜ。後ろを見てみな」
言われるまま振り返ると、そこには女神ミラの像があった。
「ミ、ミラさま・・・」
「ここは誰もいなかったから、勝手に使わせてもらってるんだがな。その像は、最初っからここにあったもんだぜ」
だとすると、ここは女神を奉るための祠だったのだろうか。そんな事を考えていると、シルクはたちまち盗賊たちに両腕を捕まれ、押し倒されてしまう。
「な、なにを。やめてください」
離れようともがくが、所詮少女の力では男二人には適わず、仰向けで両手を上に向けて拘束されてしまう。
「離して、離してください」
「そう嫌がるな。神様の目の前で、メチャクチャにしてやるぜ」
盗賊の頭領が、下劣な笑いを浮かべ、シルクの修道服を一気に引き裂く。
「きゃーっ!」
シルクの絹を切り裂く悲鳴と、実際に絹を切り裂く音が同時に響き渡った。
500 :
名無しさん@ピンキー:05/01/02 02:16:07 ID:j+loD3UP
501 :
外伝シルク陵辱SS:05/01/02 02:31:02 ID:aK8nTXHd
「やめて。見ないでください」
あらわになったシルクの白い肌と乳房に、盗賊たちから「おおっ」というどよめきが沸き起こる。
ほっそりとしたシルクの肢体。乳房もまた可憐に小さくふくらみ、その頂点にはピンク色の乳首が控えめに咲いている。
悪くいえば貧乳なだけだが、発育途中の青い肢体は、男たちの欲望を刺激してやまない。
しかもシルクは神に仕えるシスター。本来なら、決して汚れることのない聖職者を汚す。その事実が、いっそう男たちの興奮に火を点ける。
シルクを抑える二人も、その白い裸身にごくっと生唾を飲み込む。
だが初物は頭領から。それは暗黙の了解だった。
「可愛い乳じゃねーか」
頭領の無骨な手が、小振りな乳房を揉みしだく。そのザラザラした感触に、シルクは嫌悪感しか覚えない。
「いやー。離してください」
この期に及んで、ようやくシルクにも解った。男たちが自分に何をするかを。
「やめて。やめてください」
胸を揉まれながら、シルクは哀願する。しかしここには、助けてくれる者などいない。
絶望的な想いで、それでもシルクは周囲に視線を巡らす。何か状況を好転させるものはないかと。その時、壁にある女神ミラの像と目が合った。シルクにはそう感じられた。
犯される。汚される。神様の目の前で。大事なものが壊されていく。
「いやアアアアアアアアああああああああああぁぁぁぁぁーっ!」
502 :
外伝シルク陵辱SS:05/01/02 03:07:29 ID:aK8nTXHd
突然、絶叫を上げるシルクを、頭領は満足気に見下ろす。
「そうそう。本気で嫌がってくれないと、いまいち萌えないからな」
胸を揉む手を離し、シルクがほっとしたのも束の間、今度は下半身を包む布を切り裂く。
「いやーっ!それは、それだけはやめてください!」
「押さえろ」
じたばたもがく脚を、新手の盗賊が押さえつけ、無理矢理開かせる。その間に、頭領はイチモツを取り出していた。
「ほー。こっちも可愛いもんじゃねえか」
シルクの秘所を覗き込み、頭領がそんな感想を漏らす。
そこはまだ、陰毛の一本も生えていなかった。さらさらの股間はぴったりと閉じ、綺麗なたてすじを形作っている。
頭領の無骨な愛撫で濡れるはずもなく、愛液など少しも出ていない。
「よーし。しっかり押さえてろよ。今、女にしてやるからな」
イチモツを秘所にあてがい、頭領の腰が前に進む。
「やめてーっ!だめエエエエエえええええぇぇぇぇぇ!」
必死に暴れるシルクだが、男四人に押さえられ、全く動かない。
ぶちっ
遂に、男の先端が、女の肉に入り込む。
「あああああああああアアアアアアアアぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!」
503 :
外伝シルク陵辱SS:05/01/02 03:45:46 ID:aK8nTXHd
ずんっ、ずんっ。
男根が肉壁を、無理矢理突き進んでいく。処女膜は破られ、さらに奥へと挿入していく。
傷つけられた秘所からは、血が溢れていた。それは性交などではなく、ただの暴力。
「ううっ。いたい、いたいですっ。もうやめて。ぬ、ぬいてください」
もう叫ぶ気力もなく、シルクはむせび泣きながら哀願する。両目からは涙が溢れ、幼い顔を濡らしていく。
そんな願いが叶えられるはずもなく、遂に男根は最奥まで到達する。それでも頭領のモノは半分も入っていない。
「ふーっ。さすがに狭いな。どれっ。ここの具合は」
頭領の腰がいきなりトップスピードで激しく動き出す。
「ひぎぃぃぃぃー!」
体内を突き刺す痛みに、たまらずシルクは仰け反る。
「いたい!いたいいたいいたい!うごかないでー!もうやめてようー!」
痛みで体を跳ねらすシルクに構わず、頭領はますます盛んに腰を振る。振り回す。
盗賊たちは、シルクの体を押さえるのも忘れ、じっと見入っていた。
504 :
外伝シルク陵辱SS:05/01/02 04:28:25 ID:aK8nTXHd
ぱんっぱん
頭領の腰の動きが、一番上の高さで、不意に止まる。
そして勢いよく、シルクの膣内で、どろっとした液体を放射する。
「あ、あああ、あ」
痛みで呆然としていたシルクだが、膣内にじわっと広がる熱い体液の感触に、ビクンと体を震わせる。
そして、それが何を意味するか頭で理解した時、目が大きく見開き、喉の奥から血が出るような絶叫が響き渡る。
「やあああああああああああアアアアアアアアアアアアアアぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!」
頭領は、耳がツーンとなるような悲鳴に満足すると、最後の一滴まで、膣内に射精を続けた。
「ふーっ。よかったぜ。シスターのおじょうさん」
長い長い射精を終え、イチモツを取り出すと、白い精液と紅い血が混ざり合って、足元まで流れ出す。
「あ・・・ああ」
シルクの口からは、言葉にならない声しか漏れない。涙を流し続ける瞳は虚ろで、もう何も映していない。
「あとは好きにしていいぞ」
許しが出て、盗賊たちは一斉にシルクに群がる。
既に壊れたシスターへと。
505 :
外伝シルク陵辱SS:05/01/02 05:06:27 ID:aK8nTXHd
あれから、どれくらい経っただろうか。
シルクは盗賊たちの性奴隷として、延々と犯され続け、ありとあらゆる穴に挿入され、ありとあらゆるプレイを強要された。
それでも。
シルクは信仰心だけは失わなかった。
激しい陵辱に一時的に壊れる事はあっても、快楽に溺れることも、絶望に支配されることもなく、ただ一心に祈り続けた。
その日も、女神ミラの像に祈りを捧げていた。
「ぎゃー!」
突然、盗賊たちの断末魔と、激しい戦いの音が洞窟に響き渡る。あの頭領も倒され、盗賊団は皆殺しにされた。
そして、シルクは目の前に現れた若者に、希望を見い出す。この戦乱の世を救う光を。
シルク「わたしはシルク。ミラにつかえるシスターです」
シルク「盗賊たちにつかまって、ここにつれられてきたの」
シルク「おねがい。わたしをここから、つれだして」
シルクの言葉に、若者はしっかりと頷く。
(ああ。ミラさま。この方こそ、救世主なのですね)
深く女神に感謝するシルク。
しかし彼女は気付いていなかった。
若者とその仲間たちの自分を見る目が、盗賊たちのそれと同じであることを。
外伝知らないけどおもしろかった!GJ!
最後まで報われないシルクは(´・ω・`) ショボーン
作品を発表するときはsageれ。
sage方を知らなかったら、初心者板へ行け。
でも作品そのものはGJ!
sageを覚えたらまた投下して下さい。お待ちしております
509 :
886:05/01/02 14:23:15 ID:2U60W5ci
ども皆さん、あけおめです。
今実家の方でまったりしながら次回作のアイディア考え中です。
とりあえず>433でも言いましたが、やっぱ集団逆レ(ry にでもしましょうか。
・・・・つか、そんなん需要あるのかどうか知りませんけど。
あと良質SS投稿した職人さん達、GJですw
>440様
あー、スイマセン。それミスですわ;
結構急いで書いてたしな・・・。
作品倉庫が見れなくなってる・・・
513 :
外伝:05/01/03 01:18:20 ID:p74berD7
sage・・・? (検索中)メールアドにsageと書く。
凄いや!最新科学の結晶だね!
いや迷惑かけてすいません。
今、ネタの為に外伝プレイ中。黄色くなったファミコンて動くもんですね。
過去スレ全部見たけど、誰も外伝書いてない!
誰もやらないなら自分で書きます。目指せ全キャラ制覇。
知らないって人は、メーカー様に新作リメイクを祈願しましょう。
とりあえず、シルク救済のアルム×シルク純エロを。
明日にでも。
>513
とりあえず、もうちょっと過去スレを読んだ方が。
外伝4作ほどあるから。
でも話は楽しみにしてるよ。
キジ撃ちの続き書いてたら、いきなり消えた・・・
せっかく最後まで書いたのに・・・
鬱だし脳・・・
あけましておめでとうございます。
年末から新年にかけて良作が多く、
なかなか幸先がいいですね。
自分もあけおめSSとか書ければよかったのですが。
では、本年もよろしくお願いいたします。
>>513 初心者っぽいが、だがしかし全キャラ網羅の心意気はイイ!
書き手が増えるのは大歓迎。ハンドルは「外伝氏」でいいんかな。
基本的には強姦モノは苦手なんだが、シルクのは良かった。
ここは時々、苦手シチュでもハァハァできるのがうpされてて嬉しい。
新年明けましておめでとうございます。
新作のアイデアを練っている正月を過ごしております。
今年の抱負は
・TSの1か2、最低どちらか一本のクリア
・自分が以前に書いた作品より良い作品を書く
この二本立てで行きたいと思います。
良作を投下くださっている職人の皆様、それからスレを支えて下さってる名無しの皆々様、
本年もどうぞよろしくお願いします。
母国ソフィア王国を救う為、解放軍に参加すべくラムの村を旅立ったアルム御一行。
その途中、盗賊団を皆殺しにして、シスターのシルクさんを救出しました。
その日の夜。
ひとり離れた場所、天幕の中でシルクさんは眠りに就く準備をしていました。アルム軍はシルクも入れて男五人に女一人。女性に気を遣って、アルムたちは離れた場所にいます。
天幕の中で、シルクさんは安堵の表情を浮かべています。盗賊たちに囚われていた間は、満足に眠ることも許されませんでした。あの悪夢のような出来事を思い出すと、涙が出ます。でも負けない。今日からは仲間がいますから。
おやおや。そこに足音が近づいてきます。
ビクッと無意識に身をすくめるシルクさん。
そこに転がり込むようにアルムくんが入ってきました。しかも全身傷だらけです。
「だ、大丈夫ですか?」
慌ててシルクさんがリカバーで治癒します。
「ありがとう。助かったよ」
「一体何が・・・?」
「ああ。ちょっとみんなで稽古してて。誤って怪我しただけだよ」
まさか、全員でシルク争奪戦をやってたなんて、言えたもんじゃありません。
「他の皆さんは大丈夫なんですか?」
「ああ、大丈夫。ピンピンしてるよ」
もちろん死にかけです。
「そんなことより」
「は、はい」
アルムくんはおもむろにシルクさんに近寄ると、彼女のおかっぱの頭を抱きしめ、胸元に寄せる。
「いやーっ!」
アルムに不意に抱きしめられ、シルクは全身が硬直してしまう。脳裏に去来するのは、あの盗賊団にいた頃の陵辱の日々。
「は、離して。離してください」
震える唇で、何とかそれだけ言う。しかしその願いが決して叶えられないことを、シルクは体で知っていた。
「シルク。ひとつ聞きたいんだが」
「は、はい」
腕の中で震えるシルクに、アルムは残酷な問いかけを行う。
「君、盗賊たちに乱暴されてただろ?」
「!」
シルクの震えが一瞬止まり、それから、以前よりも大きく震え出す。
「い、いや。もういやぁ」
「大丈夫。僕は優しくするよ」(うんうん。男はみんなそう言うんだ)
アルムはシルクの小柄な身体を抱きかかえると、そっとシーツの上に横たえる。
もうシルクに抵抗するだけの気力は最初っから無い。体が打ち震えて動かないのだ。
アルムはそんなシルクの上に覆いかぶさると、優しく抱きしめ、そっと唇にキスする。
軽く唇を合わせただけのキス。アルムはすぐに離れ、シルクの瞳をまっすぐに見つめる。
涙の溢れたシルクの瞳。それはすぐ前のアルムではなく、どこか遠くを見ていた。
「許して。お願いです。もう許して。酷いことしなで」
うわごとのように呟きを繰り返す。しかしその言葉も、アルムに語りかけているのではなく、どこか遠くに向けられていた。
今やシルクは、覆いかぶさるアルムに盗賊たちを重ね合わせていた。
アルムは「うーん」と渋い声で唸ると、一旦シルクから離れる。
シルクが安堵したのも束の間、アルムは鎧と服を脱いで全裸になる。
そして次にシルクの修道服に手をかける。
シルクの修道服。一枚目は盗賊たちに破られ、今は予備の二枚目(ということにしてください)。
その修道服を、アルムは慣れた手つきで脱がしていくと、丁寧にたたむ。
全裸にされたシルクは、ぎゅっと目をつぶって小刻みに震えるだけだった。
「いや。いやです。もうこんなのいやぁ」
シルクの真っ白な肌。陵辱の傷痕はひとつもない。全て彼女自身の治癒魔法で消し去った。
でも。
体の傷は癒せても、心の傷は癒せない。
それを肌で知ったアルムは、悦びを感じてもらおうとおもった。うんと優しいSEXを知れば、少しは心の傷も癒えるかもしれない(男の身勝手な理屈)。
「シルク。僕が忘れさせてあげる」
おかっぱの髪を優しく撫でながら、アルムはシルクの裸身に再び覆いかぶさっていく。
裸で抱きしめ、そのまま動かなくなった。
「ん・・・!」
男の生暖かい感触に包まれ、シルクは全身を強張らせる。
しかしアルムは髪を撫でるだけで、それ以上は何もしてこない。
裸で全身を触れ合う。
ただそれだけなのに、胸がどきどきと高鳴り、互いの鼓動がはっきりと聞こえる。
アルムも、今すぐ挿入したいのをグッと抑えて、シルクの裸身を体の下に感じていた。柔らかくてすべすべの少女の青い肢体を。
やがて、シルクの緊張が限界に達し、全身の力がふっと抜ける。それを肌越しに感じ、アルムは耳元で囁く。
「シルク。目を開けて」
シルクの目は固く閉じられたまま。
しばらく逡巡した後、シルクはそっと目を開ける。
そこにはアルムの笑顔があった。
裸で抱きしめながら、太陽のような笑顔で、アルムは訊ねる。
「シルク。僕が怖い?」
こくっと頷くシルク。はい。正直言って怖いです。強姦魔ですから。
「でも少しは落ちついたろ?」
こくっと頷くシルク。正直です。
「じゃあ、続きをやるよ」
じゃあって何!?
シルクが抗議の声を上げる前に、唇を塞がれる。
二度目のキス。今度はすぐ離れることなく、唇の感触をじっくりと味わう。
「ん、んんー」
もがくシルクだが、がっちりと頭を抱きしめられ、抜け出せない。
もうシルクは抵抗するだけの意思を取り戻していた。本人はそのことに気が付いていないが。
唇が離れる。長い長いキスが終わり、どちらも荒い息を吐いていた。
息が整うのを待ち、再度アルムは接吻。今度は舌を入れてくる。
舌と舌を絡め合い、舌で歯をなぞったり、口の中を嘗め回したり(今だ舌を噛み切れ!)。
口の中を存分に蹂躙すると、ようやく離れた。二人の口を白い涎が繋いでいる。それをアルムは嬉しそうに飲み込む。
「ハア、ハア」
シルクの顔は紅く染まり、真っ白な肌も赤みを増してゆく。そしてまた涙が溢れ出た。
目からこぼれる涙を、アルムは舌でそうっと拭う。シルクの涙はしょっぱくて、そして甘かった。
そのまま口を下に移し、首筋に熱い接吻。キスマークを残すほど強く。
「あっ、んん」
ただ首にキスされただけなのに。シルクの体は敏感に感じ始めていた。
「ハアハア」
体温はじょじょに高まり、胸の鼓動は収まるどころかさらに早くなる。触られ、キスされる度に体の奥が敏感に反応してしまう。
自身の異変に、シルクは戸惑いを隠せないでいた。それは、初めての「濡れる」という感覚。
盗賊たちの乱暴なだけの強姦とは違う愛撫に、シルクの若い血潮が目覚め始めていた。
そのシルクの戸惑いと悦びを、アルムは肌で感じ、さらに愛撫を続ける。
今度は小振りな乳房まで頭を下げ、その先端の可憐な乳首を口に含む。
「あっ・・・」
シルクの口から可愛い声が漏れる。その声をもっと聞きたくて、アルムは乳首を嘗め回し、もう片方の乳首も指ぢ摘んでこね回す。
「あっ、あっ、んん。んー」
首を左右に振り回し、必死に声を抑えようとするが、むず痒いような甘くセツナイような感触に、何かがじょじょに高まっていく。
「はっ、ふはーっ」
乳首を舌と手で弄ばれるうちに、両脚がもぞもぞと動き出し、背中が仰け反っていく。
(いけない。このままでは)
肌の下を快楽という名の蛇が這い回る感覚に、シルクは恐怖を感じていた。
自分が自分で無くなる。頭の中を白いモヤが侵食し、思考力を奪っていく。
(ミラさま)
自身の信仰する大地母神ミラに救いを求める。盗賊たちに犯されていた時のように。
すると、あれだけ高まっていた快楽の波がすうっと引き、頭もすっきりする。
そして尚も乳房にむしゃぶりつくアルムに、淡々と告げる。
「私はミラ神に仕えるシスターです。このような辱めをいくら与えても無駄です」
その言葉にアルムは顔を上げ、少し悲しげな表情をする。
しかしすぐに気を取り直すと、両脚を無理矢理広げ、頭を突っ込む。
「な、なにを」
シルクの股間に頭を埋めたアルムは、その秘所を舐めあげた。
「あーっ!」
シルクのおまんこはまっさらなピンクで、毛はまだ生えていない。あれだけの暴行を受けたのが嘘のようだ。
アルムの舌が肉壁に割って入り、内部までこね回す。
「あーっ。ああああっ。はあーっ!」
シルクの口からあられもない嬌声が漏れ出す。もはやミラ神に救いを求めても、悦びが勝っていた。
「あああっ。いやっ。こんなのいやー!」
嫌がるシルクの意思に反し、身体は敏感に燃え上がる。腰がじょじょに浮き上がり、愛液が股間を濡らしていた。
シルクの腰の動きに合わせながら、アルムはちゅくちゅくと愛液も味わっていた。
シルクの愛液はとても甘くまろやかだった。愛液を酸っぱいとかしょっぱいとか言う人もいるが、愛があれば甘く感じるもの。SEXは科学ではなく愛なのです(この状況に愛はあるか?)。
「ふあっ。ああー!もうやめてください!」
とうとう怒鳴り声でシルクは泣き散らす。もう股間は十分に濡れ、アルムも顎が疲れてきた。
ようやくシルクの股間から顔を上げるアルム。しかし間髪いれず、なんの予告も無しに、ちんこをまんこに挿入する。
やはり挿入には慣れているのか。シルクの体は抵抗なく、アルムを受け入れた。
「くぅ!」
入れた途端に射精しそうになるのを、アルムはぐっと歯を食い縛って堪える。まだだ。まだ終わらんよ。
シルクの膣内はあまりに暖かく、そして狭く。アルムは硬直したまま動けなくなった。
一方のシルクは。
絶望に大きく目を見開いていた。
挿入された。いれられた。犯された。信じてた人に。
シルクの心に最後まで守っていた、大切な何かが崩れていく。
「いやー!」
「わっ。急に動いたら」
急に暴れるシルクに、アムルのイチモツは敏感に反応してしまう。
どぷっ。
我慢に我慢を重ねていた男棒は、勢いよく出してしまう。自然、膣内射精となった。
「あ、あああ、あ」
中に出される感触に、シルクの目から一際熱い涙がこぼれる。
その涙を指で拭い、アルムは繋がったままの腰を激しく動かす。前後のピストン運動で。
「ごめんシルク。今度は長くやるから」
自身の中で再び固さを取り戻す男棒に、シルクはさらに打ちのめされる。若いアルムは、一度出してもすぐに回復してしまう。
「いや、いやぁっ、いやーっ!」
再び沸き起こる快感に、絶叫するシルク。今や快感そのもが恐怖に繋がっていた。
結局その日、アルムは朝までシルクと繋がったままで交尾に励んでいた。
その後。シルクは、アルム軍では貴重な回復魔法の使い手として重宝される。そして夜でも、アルム専用の女として大事にされるのだった。
アルムが、幼なじみのセリカと再会するまでは。
結局最後まで心を開かなかったシルク
最後の一行にウワァン・゚・(ノД`)・゚・シルク救われないな
とりあえずGJ!
でもゲーム中だと再会した途端ケンカになって「さようならアルム」だよね。
528 :
外伝:05/01/04 23:51:01 ID:zZ2Pi7so
もちろん!
そのケンカの原因の真の理由は(ry
ネイミー:コーマ!
コーマ:ん?
完
誰もいないのか・・・?
ども、マシンっす。
前回言ってたトラナナ物のオチ(後半)、今の内に投下したいと思います。
NGワードは「picaro」
注意:ギャグにつきキャラクターの性格を一部改変しております。
また野郎同士のやり取りがメインになります。
では投下開始。
――よお。真逆てめぇとこんな迷いの森の奥深くで出遭うなんてな
隙間なく生えた木々の間から、聞き覚えのある斜に構えた声が呼び掛けて来た。
同時に俺の左側に生えていた太い樫の幹が、閃光と共に破裂する。もちろん直に光を
見る訳ゃない。見れば確実に眼をやられる。
俺は破裂音に心臓を縮こめながら、わずかに傾いた腐葉土の地面を転がって逃れた。
湿ったやわらかい斜面を横向きに転がって、若いミズナラの根元に腰をぶつける。
痛みをこらえて地に膝を付き、よろめきながら何とか起き上がって背負った鉄の大剣を抜く。
何層にもわたって生い茂る葉に空を遮られ、昼なお光も届かないメンフィーユの森で
一度消えた奴の姿を探し出すのは不可能に近い仕事だった。
ターラ北でとある盗賊団に雇われた俺は、そこで仕事らしい仕事もせずに
給金だけ前借りして遁走を決め込んだ。
こう言うと俺が悪党のように聞こえるかも知れないが、断じてそのような事はない。
いくら食い詰めていたとは言え、田舎者のクセに大きな面をしながら、平気で
弱い物苛めをするザイル盗賊団で働く事に嫌気が差したのだ。
逃げ出したからには他にも色々な事情があるのだが、余計な詮索は遠慮願いたい。
ともかく。
南にはザイル盗賊団、北はグランベル帝国の勢力圏、西は山脈と来たら選択の余地なし。
それで東に逃げた先がこの昼尚暗いメンフィーユの森、通称迷いの森だったって訳だ。
余計な食料も持たず飢え死にしかけていた俺を救ったのは、とある傭兵団だった。
なぜこんな所に傭兵団がいるのかと俺は訝んだが、取り敢えず飯を食わせてくれると言うので
俺は即座に入団を志願した。
示された契約金と給金には大いに不満があったが、背に腹は替えられなかった。
こんな迷いの森を案内も無しに一人で抜ける事など不可能だったからだ。この森の
正確な地図さえ、大陸のどこを探しても見つからないのだと団長は言っていた。
それで傭兵団自体が里に出る時まで、俺なりに真面目に働いていた所で――
因縁浅からぬ相手と出遭わした、という訳だ。
俺の記憶の中にいるそいつは、常に人を食った口調でしゃべる吟遊詩人だった。
それほど長い付き合いでもないし、名前を初めて聞いたのもごく最近の事だ。
メンフィーユの森からそう遠くはない、城塞都市ターラでの別れ際だった。
だが奴の事は忘れようとしても叶わない。否――絶対に忘れるものか。
その理由は色々あるが、これまでで唯一俺の事を偽王子だと見破った奴ってのが大きい。
「――ホメロス!」
俺の叫び声はしかし、頭上から聞こえる木の葉のざわめきでかき消えてしまった。
構わずにもう一度、俺は憤りを込めて奴に呼びかける。
「どこに隠れてやがるこの卑怯者!」
程なくして奴の声が、森の何処からか返事を飛ばして来た。
「折角再会したってのに、卑怯者とはご挨拶だなオイ。慌てなくてもすぐに出て来てやるよ」
それに続いて人を舐め切った高笑いが聞こえて来た。
奴の声は四方八方から木霊しているので、それだけで居所を探るのは無理だ。
森の反響を利用して居所を晦ましているのだ。遁術の上手さは、奴の戦闘能力が
半端ではないとはっきり俺に示していた。だが――
戦上手とは言っても、ホメロスは所詮ひ弱な魔法使いだ。
奴に魔法詠唱の隙も与えずに斬りかかれば、例え初太刀を外しても後は俺のペースだろう。
ならば奴より先に姿を見つけ、正々堂々と後ろから仕留めてやる。
木陰の間に影を探して、俺は左に目をやった、いない。
右を見る、やっぱりいない。
ただでさえ光が届かなくて夜みたいに暗いのに、イヤになるほど木が生い茂って見晴らしが悪い。
奴は――ホメロスは――この森のどこに隠れている?
今こうして焦ってる間にも俺の事をどっかから見ているのか。そしてもう魔法の第二波を
完成させていて、俺に狙いを定めているのか――
いっそ見えないならば、見なくてもいい。一か八か、俺は目を瞑った。
人気のないメンフィーユの森の、静かで冷たい空気の中に何か熱い気配を感じたならば
それがホメロスだろう。そうやって奴を探り出せないかと思ったのだが――
全く無駄な努力だった。
閃光魔法で五体を砕かれた自分の姿を、思わず瞼の裏に浮かべてしまう。
このまま戦っても殺されるだけだと、俺の生存本能がそう告げていた。全身の筋肉が
不必要に強張り、額から冷たくて気味の悪い汗が幾筋もしたたり落ちる。
奴の居所を探し当てるどころか、視界を閉ざすことで不安が一層増大してしまった。
――ダメだ
気配で相手を探るには、やっぱり精神修養が足りなかった。自分のやってる事が
無駄だと分って、再び目を開けたその瞬間
「ここだシャナム」
十歩先の正面に二本並んだミズナラの木陰に、何か白い幽霊のような物が
見えたと思ったら、それは眼にも留まらぬ素早い動きでまっすぐ俺へと移動した。
幸いここは迷いの森の中でもそれほど木がびっしり生えている訳でもなく、鉄の大剣を
振り回す時に障害になりそうなものは少ない。
明らかに奴の失敗だ。奴は自分と互角の相手に正々堂々と勝負を挑む性格じゃない。
俺の事を舐め切っているから、真正面から来たのだろう。
白い影としか捉えきれていなかった物が、ようやくその輪郭をおぼろげながら俺に見せる。
羽織っている洗い晒しのマントは、薄暗い森の中では格好の標的だ。
そんな物を敢えて身に付けているのはダテか酔狂か、それとも余裕からなのか。
「隙だらけだぜホメロス!お前の動きは俺から丸見えだ!」
上段からの斜め袈裟斬り一刀で仕留めようと、俺は剣を振り上げる。
俺から見て左上から斜めに振り下ろす。
真正面に捉えていたはずの奴は、しかし俺の一刀よりも早く左方向に跳んだ。
鉄の大剣が虚しく空を斬り、刃先が落ち葉の積もった地面に突き刺さる。
剣の下をかいくぐり、構えなおす間も俺に与えず、
奴はさらに右側に跳んで方向修正をかける。
そして奴は――
俺の間合いだなんて、とんでもない思い違いだった。
――こいつこんなに速く動けたのか
鼻先ぎりぎりの所に翳されたホメロスの右掌に気圧され、俺は顔から血の気が引く
様子をはっきり自覚した。
奴の掌はほのかに輝いていて、もう魔力を宿している事を物語っている。俺が剣を
地面から引き抜いて斬り付けるより早く、奴の魔法は固い樫の幹みたく俺の顔面を
こっぱみじんに砕いてしまうだろう。
――マジ殺される
間近に迫った死の恐怖を味わう中、余裕をたっぷり含んだ奴の声が言った。
「別に隠れてた訳じゃねぇよ。挨拶代わりに、てめぇのへっぴり腰をちょっくら
拝ませて貰っただけさ。中々見物だったぜ、お前今膝ガクガク震えてんじゃねえかよ」
続けて高らかな笑い声が聞こえる。俺の目の前に突き出された掌から光が消える。
魔力を解除したのだ。取り敢えず今は俺を殺すつもりじゃないらしい。
ほっとしたのと同時に、俺の中で怒りが湧き上がって来た。
「それにしちゃお前本気だったじゃねえかよ。親友を殺すつもりだったのか?」
「誰が親友だ、小悪党のてめぇが言うと全然説得力ねえぞコラ」
ホメロスの掌は何時の間にか俺の顔面から離れていた。奴の姿が今度こそはっきりと映る。
吹けば飛ぶような線の細い野郎が、真っ暗な森の中に飄然と立っていた。
女みたいに束ねられた紫の長い髪。大理石の彫刻みたいに整っちゃいるが、
キザで中身の軽そうな面構え。
こいつが吟遊詩人、いや最低の小悪党ホメロスだ。
こいつはターラ城下の酒場じゃその遊び人っぷりで有名な奴だった。
飲む打つ買う全部やってやがったが、中でも飲むと買うの度合いが普通のそれを
遥かに上回っていたのだ。
俺が店に入る時分には、こいつはとっくに店の中で出来上がってた。
呑んだくれでどうしようもない怠け者だ。おまけに女癖もひどい。きれい所を何人も侍らせて、
肩だの乳だの尻だのを触ってやがった。
女の股を簡単に開けるワリバシか何かと勘違いしてんじゃねえのか?
お前が俺の名前知らない内から俺は知ってたぞホメロス、この助平野郎が。
今の手合わせで、奴がそれなりに腕利きだという事だけはよく分かった。それでも俺は絶対に
奴の事なんか尊敬しない。サーガと戦闘の腕前以外は、今言ったように俺が出会った中でも
最低最悪の部類に入る野郎だからだ。
最低最悪野郎のホメロスは、人を食った薄ら笑いを浮かべたまま俺を見下すように言った。
「それにしてもだな、てめぇがこんな辺鄙な場所に来てるなんて思いも寄らなかったぜ。
酒も女もいない所でてめぇが十日も過ごせるなんて、少しは見直したぞシャナム」
「そっくりそのまま言い返してやるぞそのセリフ。仕事でなかったらこんな薄気味の悪い
場所なんかとっくにオサラバしてるんだがな」
「仕事?」
奴は不思議そうな目を俺に向けた。
「シャナン王子を騙って贅沢三昧する以外に、お前の仕事なんてあったっけ?」
言うに事欠いて何て事言いやがるこの最低野郎は。お前は仕事なんざ何もしない怠け者じゃないか。
お前なんかに無能者呼ばわりされたら、人生終わったような嫌な気分になるんだよ。
大体お前こそこんな森の中を通るなんて。らしくないぞ。
取り敢えず俺はホメロスの失礼な言い草に反論する。それと同時に奴の事を馬鹿にしてやるのだ。
「俺は傭兵だぞホメロス。雇い主の依頼なら例え火の中水の中、ってのは当然だろ。
それよりお前こそとうとう誰にも唄を聴いて貰えなくなって、食いっぱぐれたのか?
俺は腰から財布を出して、奴の足元に銅貨を投げる。十ゴールドもあればパン位買えるだろう。
「ほれ、受け取れよ。知り合いが餓えに苦しむ様子は見たくないからな」
腐葉土の上に落ちた銅貨を見下ろしてから、奴は俺に目線を戻して微笑んだ。
「てめぇ――何の真似だ」
その笑顔の端々が怒りの所為で不自然に歪んでいた。奴のこんな顔を見られるなら、
金を払った甲斐があるという物だ。
「違うのか?腹が減っているんじゃないのか?」
馬鹿じゃねぇかてめぇ、ホメロスは首を傾げて、これ見よがしに呆れた風に言う。
「後一万千九百九十ゴールド、てめぇの負け分にゃ全然足りねえだろうが。
ターラが陥ちたからって、てめぇの借金が棒引きになる訳ねえぞ」
この守銭奴め――ターラでのカードばくちの事をまだ覚えてやがったか、しつこい奴だ。
あれについては俺だって言いたい事が山ほどある。
俺はターラにいた頃、奴と五枚のカードで勝負を挑み続けた。賭場での勝ち組だった俺は、
ずっと奴に負けっ放しだったのだ。そこで最後の大勝負の時、俺は仕込みを考えた。
そこそこ良い役――例えば女王三枚と八の札二枚の組み合わせ――を奴の手に送り、
奴が調子に乗って掛け金を競り上げた所で俺が必殺の華麗なる手役で応じ、奴にギャフンと
言わせるという戦法だ。
それまでの奴への負けが四千ゴールドに達していて、負けを取り返しつつ勝ちに回りたいという
俺の思惑から、掛け金は倍額の八千にまで膨れ上がった。
だが奴は事もあろうに、最後の大勝負の場でカードをすり替えやがった。でなきゃ奴の
手の内から王の札が出て来て、しかも最高の手役になるなんて有り得ない出来事だったのだ。
俺は当然ながら、すぐに奴のいんちきを見抜いて「サマだ」と叫んだ。
途端に奴は俺の袖口を掴んで、その中をまさぐりやがった。
袖の中から王のカードが四枚出て来る。奴は勝ち誇った顔で俺の仕込みを暴きやがったのだ。
奴も一緒に賭場を出入り禁止になったのがせめてもの救いだった。
ただこの問題にあんまり深入りすると、俺自身の仕込みを執拗く追及されるのがオチだ
ホメロスの野郎は金にも汚いから、下手なやくざよりも執拗でえげつない取立てを迫られかねない。
俺はカードの負けから話題を逸らすべく、話を本筋に戻す事にした。
「え、違うのか?怠け者の遊び人の癖に、誰も通らない森の中で魔道書持って戦ってただろお前。
お前らしくない所でらしくない事やってたから。一体どうしたんだよホメロス?」
似合わねえとは心外だな、言って奴はくすくすと苦笑した。俺の借金については一先
忘れてくれたらしい。奴は斜に構えた姿勢を直し、俺と向き合って話を続けた。
「これも惚れた女の為に命懸け、って奴でな。てめぇみたいな馬鹿にゃ解らねえかやっぱり」
やっぱりこの最低野郎から馬鹿にされるのは心底我慢がならない。俺は皮肉を交えて言ってやった。
「お前が女に惚れる、って時点で怪しいぞホメロス。一体誰なんだ。一度入ったら二度と
出られない迷いの森まで、一体誰の為に来たって言うつもりだ?」
「お姫さまさ。てめぇナンナ王女って知らねえか?」
ナンナ王女の名前は俺にも聞き覚えがあった。確か彼女は帝国の賞金首じゃないか。
「じゃあお前――」
その通りだと言わんばかりに、奴は首を縦に振った。
「オレは今レンスター解放軍に同行しているんだ。てめぇどうだ、一緒に来ないか?
オレの知り合いだって言ったら、快く迎え入れてくれるぜ。曲がりなりにも軍隊だから
ケチな傭兵団よりは給金が良いし食いっ逸れないぜ。それに給金を貰えるから、俺だって
手っ取り早くてめぇの一万二千ゴールドを回収できる。良い事ずくめだろ?」
そう言ってホメロスは微笑みを浮かべた。仮に俺が女で、しかも奴の本性を知らなかったとしたら
惚れちまいそうな笑顔だった。
――この野郎、借金の話をまだ忘れてなかったのか
俺は奴の守銭奴っぷちに辟易しつつも、奴の提案の価値を素早く頭の中で計算する。
確かにターラにいた時、城内や街で王子の話を耳にした事がある。けどあれはターラ防衛軍の
手助け程度の戦力だったじゃねぇか。しかもホメロスの話を信じるなら、こんな迷いの森に
リーフ王子の解放軍がいるって事は、結局ターラも帝国の手に陥ちたって事だろ。
つまる所、解放軍は敗走中じゃねぇかよ。そんな軍隊に入った挙句、帝国の追撃を受けて
むざむざと殺されるのはゴメンだ。
「断る。おそらくリーフ王子達はこの森を出られぬよ。メンフィーユの守りに付いている
この傭兵隊にいる方が、俺に取って安全だからな」
俺はわざと王族っぽい威厳をつくろって言った。勿論シャナン王子を意識しての事だ。
似合わねぇなその物真似、と奴は即座に返し、軽く鼻を鳴らして言った。
「いいのかよ。どうせてめぇの事だから、今この瞬間も捨て駒扱いされてるんじゃねぇのか?
腕も肝っ玉も三流の剣士を戦場で使う方法なんて、オレぁ他に思い付かない――?!」
そこまで言うと、ホメロスの顔から瞬時に余裕の色が消えた。辺りの気配をうかがうように、
目を細めて右、それから左を鋭く見やる。
どうしたんだと俺が訊いたところ、奴は小声で叫んだ。
「てめぇと一緒にいるとオレの身がヤバいんだよ、迂闊だった。奴らはてめぇを囮にして、
のこのこ最前線に現れた間抜けを仕留めるつもりらしいな。今のオレがその間抜けって訳だ」
「何だって? 今俺の周りに傭兵団のメンバーはいないはずだが」
こいつはどうしてそんな事を言い出すのか。
訊ねると奴は俺の襟首を掴み、ものすごい剣幕で俺に食って掛かった。
俺と一緒に居たらヤバいって言った割には、俺に構っている。頭に血が昇って
冷静な判断が出来なくなっているらしい。状況はともかく、こいつがキレる所を
見られるのはやっぱり愉快だ。
俺の襟をがくがくと揺らしながら、奴は力いっぱい俺を罵った。
「自分の置かれた立場も判らん、てめぇみてえな盆暗野郎なんかに冷静じゃないなんて
言われたくねえ!臆病者のてめぇが好きこのんで戦場になりそうな処をうろつく事ぁ
有り得ねえって知ってるよ!オレが言ってるのはてめぇら傭兵団の事じゃねえ、黒薔薇だ!
奴等が来るぞ!」
「黒薔薇だって?!」
俺の背筋は奴の一言で凍りついた。黒薔薇――今さら説明する必要もあるまい。
このメンフィーユの森にそんな物騒な連中がいるなんて、俺は傭兵団の誰からも聞いてなかった。
ましてやこいつはさっきまで俺の敵だった。周りに人影もないこの状況から、何でこいつは
判ったんだろうか。
いつの間にか、俺の襟から奴の手が離れていた。俺に背中を向けながら、奴は自分の
マントの端を手で持ち上げ、中を覗きこみながら言う。
「ここの森に入った時から、火精も雷精もビビって使いモンにならねぇ。暗黒魔法対策で
閃光魔法を持って来たのはいいが、調子に乗って奥まで来過ぎたか!」
表情までは判らなかったが、眉間に皺が寄っていると俺は思った。ホメロスの奴はさも
忌々しそうに吐き捨てると、マントを軽く揺さぶった。中から雷魔法だの火炎魔法だの
魔道書が出てくるが、奴はそれに見向きもしない。どうやら隠し持っていた物らしいが、
少しでも身を軽くする為に使えない書をここに捨てて行くらしい。
俺は炎のように真っ赤な表紙の一冊を手に取った。
『火炎魔法 〜〜エルファイアー〜〜』
上質の皮製で、かなり高価いシロモノじゃねぇのかと俺の目にはぞう映った。自慢じゃないが、
俺は品物の目利きについてはかなりの自信を持っている。
ずいぶん勿体ない事をするモンだ。行き掛けの駄賃にでも貰っておこうかと思って手に取ると、
これが本かと思う程重たい。
奴が捨てた本は三冊ほどで、全部合わせると俺の大剣より重そうだった。
ひ弱な魔道士だなんてとんでもない。そんな代物を抱えたままでも、ホメロスの奴は
俺よりもはるかに身軽に動けたのだ――
などと感心していたら、奴が明らかに見下した様子で俺を横目に見ているじゃないか。
何か言いたそうな顔をしてやがったんで、奴が喋り出すのを少しだけ待った。
再び俺に足を向け、呆れ口調で奴が口を開く。
「てめぇも殺されるぞシャナム。奴等は目的のためなら、味方だって平気で地蟲魔法に
巻き込むって知ってるだろうが。てめぇの回りに傭兵がいないのが何よりの証拠だ。
あいつら巻き込まれるのを嫌がって、てめぇ一人を生贄にする魂胆なんだよ。ホントに
文字通り救い様のねえ盆暗だな――」
ホメロスの馬鹿にしたような声は、しかしそのセリフを最後まで告げる事はなかった。
見ているだけで背筋に寒気を覚えそうなどす黒い霧が、何の前触れもなくホメロスの周りに
立ち込めて、奴の姿を飲み込んで行く。声も尻切れ気味にくぐもって――
間一髪の差で奴が水平に飛び、前転気味に着地した所を目撃した辺りで、俺も背筋に
不気味な戦慄を覚える。
俺は逃げる間も無く、粘った不快などす黒い霧に囲まれた。
――ッぅ――
何だか身体が重たい、特に胸と肩。頭がズキズキ痛む。
まともな意識を殆ど失ってしまった中、遠くから呼ぶ声がある。
――しっかり
何が起こったのか判らないまま、俺は無意識につぶっていた目を何とか開けてみようと頑張った。
薄ぼんやりした視界に、何か長い楕円形の影が神々しい逆光の中に浮かぶ。ぼやけていた
輪郭が一つにまとまると、それが人間の頭だって事がようやくわかった。
肩の辺りで纏められた長い髪。今の優しい声も、その人物から聞こえたものだ。
天国に昇ったような、そんなおだやかで暖かい気分だった。中々悪くない。
今俺を介抱しているのは天女様か。
――しっかり
声の調子が上がってきた。色の感覚が戻っていた事に気付く。
天女様、今起きますから俺を天国へ連れて行って下さい!
あなたをずっと大事にしますから――
紫の髪。俺を心配する、悲痛で真剣な眼差し。彫刻のように端正な顔立ち。
「――しっかりしろシャナム! 大丈夫かよオイ!」
自分を呼ぶ声の正体に気付いて、俺は再び目を閉じようと思った。
そう。
上に乗っかって俺を呼んでいたのはホメロスだった。何でお前に起こされなきゃならないんだ。
こんなんだったら、せめて夢の中で見た天女様に起こして欲しかった。そう思っていたら、
いきなり横っ面に衝撃を食らった。ぱっちりと目が覚める。
俺はいきなり地蟲魔法を喰らいかけて、そのまま気を失ったのだ。直撃だったら死んでた
筈だから、ホメロスが助けてくれたのだと俺には解った。
それでもだ。
天女様に助けてもらったと思い込んでいい気分になってた所に、自分が野郎に
助けられたんだという事実を突き付けられたら、みんな俺みたいな反応を示すに違いない。
奴はそんな俺の考えを許さなかった。顔の左側に強烈な平手の一撃を喰らう。
最早夢の世界に戻る意志を無くした俺に、ホメロスは戻って来い、と呼び掛ける。
「てめぇ何寝ぼけてるんだ、早く起きろよ! 黒薔薇に殺されちまうぞ!」
確かに地蟲魔法が撃たれた以上、黒薔薇はそこまで来ているのだろう。ただ――
身体を地面に打ち付けた衝撃で、手足が思うように動かない。このままだと俺も逃げ切れないが、
上に乗っかっているホメロスも同じ事だ。殺されてしまう。
生命が惜しくない、とは言わない。だがせめて最期の時だけは、少しぐらい格好を付けても
構わないんじゃないか。何だかんだ言っても、奴が命の恩人である事には変わりないし。
そう思った時には、俺の口はすでに勝手に動いていた。
「ホメロス――お前だけでも、逃げろよ――」
バカヤロウ、という怒声が俺の耳に響いた。ホメロスの奴はこの上なく真剣な眼差しで、
動かない俺を見下ろして叫ぶ。
「てめぇを置いて逃げられる訳ねぇだろうが!生命を粗末にするな、お前が死んだら俺は、俺は――」
奴の目元には涙が溜まっていた。奴の顔をぼおっと見ている内に、俺まで泣きたくなってしまう。
この期に及んで、泣かせる事言ってくれるじゃねぇか。悪ぶっているけど、お前本当は
結構いい奴だったんだな。
ほんのちょっとだけ、俺は奴の事を見直した。
だが俺はその考えがひたすら甘かった事を今更ながら気付く羽目になる。
奴の口から続けて飛び出たのは、とても信じられないような冷酷なセリフだった。
「てめぇが死んだら、オレは誰からてめぇの負け分を払ってもらったらいいんだよ!
一万二千ゴールドと泣き別れしろってか、あぁ?!」
俺の感動は木っ端微塵に打ち砕かれてしまった。
こらホメロス、そーゆー事かよ。お前この状況でも俺への貸しを覚えているって訳か。
やっぱりお前はそういう奴だったんだな。人の命よりも金の方が大事だなんて!
俺は頭に来て怒鳴り返した。身体の痛みをどこかに忘れてしまっていた所為か、
俺は普段以上に口が達者になっていた。
「お前地獄まで俺の取り立てに来るつもりかよ! 冗談じゃねぇや、どきやがれ!」
「煩せぇ! 一万二千ゴールドも負けた癖に最後まで払わねぇつもりか? この人非人が!
死ぬんならその前に借金返してから死ねよ!」
「人非人はどっちだこのタコ! 大体勝負はサマで無効だろうが! え、どうなんだ?!」
「その前にてめぇの方が仕込んでただろうがアレ! あの仕掛けで賭場の連中相手に
小金巻き上げてたのは一体何処の何奴だと言うつもりなんだ! てめぇがサマ云々言える
立場だと思ってんのか、あぁ?! こちとらてめぇのやった事は、最初から全部すべて
マルっとお見通しなんだよ!」
「言ってる事全然分かんねーよ! 分かってるのはお前が俺から一万二千ゴールドを
ごり押しで巻き上げようとしてる事だけだよ! サマで踏んだくるなんざ、詐欺も
いいトコだぜ!」
俺は本気で奴に殺意を覚えたし、奴の目もさっき手合わせした時以上の本気そのものだった。
俺はホメロスのマントを掴み、奴は俺の襟元を掴んで締め上げる。すかざずマントから手を
放し、奴の首に手を掛けて喉仏を潰しにかかる。
そのまま終りそうにない罵り合いを続けていた俺の耳元で、パキっと乾いた物音が立った。
俺達は互いの首を絞める手を緩めると、同時に見上げる。
迷いの森に満ち満ちている闇をさらに煮詰めて濃くしたような、どす黒いローブを羽織った
小男が、陰気な目で熱く絡み合う俺達を黙って見下ろしていた。
フードの端からはみ出している無表情な顔といい、人間らしさを否定する黒い不気味な
衣装といい、そいつの姿を見ているだけで心が何だか不安定になりそうだった。
「末期に及んでも互いに争うか。人間とは醜いものだな」
調子とか訛りとは縁のない、陰気な見たくれからは想像も付かないような若い声で
黒衣は言った。多分俺達とそんなに歳が離れていないと思う。
いや、顔の皺を見る限り俺達より若い。
そういうお前こそ何様だよと突っ込みたい所だったが、俺は敢えて黙っていた。
ローブの襟から出ているはずの右手が全く見えない。例の粘っこくて真っ黒い霧が
そいつの右手を包み込むように展開していたのだ。
下らない事を言えばあっさり殺される。黒衣の後ろを見てみる。
大木の蔭には何人分ものどす黒い装束が。
若木の間から、茂みの中から。
どこにも、そこにも。
あそこにも。
悠長な会話――と言ってもこの上なく真剣な話し合い――を続けている内に、
俺達は完全に取り囲まれてしまった。
「おい、シャナムてめぇ手を離せよ」
頼むような顔をしながらホメロスが低い声で言う。俺はそれをきっぱりと断った。
「そしたらお前逃げるつもりだろ。何で俺一人だけ死ななきゃならないんだよ」
ホメロスはてめぇ、と吐き出して顔を歪めた。怒りで真っ赤に茹で上がっている。
「オレを巻き添えにして死んだら、地獄の底まで取り立ててやるからな!手を離せ!」
「それもイヤだ! 死んでもお前に追い回されるのはまっぴら御免だ!」
「どっちにしてもお前は死ぬんだろ? 先刻オレに逃げろって言っただろ?!
だったらオレを逃がしてもいいはずじゃねえかよ!」
「お前がそんな金の亡者だって知らなかったからそう言ったんだよ!こんな俺でも死ぬ前に
一つぐらい良い事しておきたいんだ!」
「だったら手を離せよ! そうすればてめぇは一人の命を助ける事が出来る、簡単だろ?!」
いや――そう言って俺はゆっくりと首を横に振った。
「やっぱりお前みたいな最低野郎は生きているだけで世の中に迷惑だ。
だからお前と一緒に死んだら、俺はその働きで天国に行けるかも知れん。
お前は地獄に行くだろうから、死んだ後まで取り立てられる事もないだろうな」
ホメロスの顔から、見る見る血の気が失せて行った。怒りのあまり、茹で蛸のように
顔を真っ赤にする、と言うのは嘘かも知れない。限界を越えると真っ青になるのだろう。
最も奴の顔が真っ青になったのは単に怒りの為だけじゃなくて、自分もここで死ぬんだ
と気付いて急に怯え出したようにも俺には見えたんだが。
枯葉混じりの土を踏む音とともに、若い黒衣は俺たちにまた一歩近付いた。
「地獄巡りの片道切符は、貴様等の命で買って貰う事にするか」
言いながら黒衣は右腕を高くかざす。それを包むどす黒い霧の表面に、暗い紫の雷が
細かく走って――
「滅びの風をその身に受けるが良い」
悪魔の化身みたいなセリフを放つ黒衣の、冷酷な眼差しをまともに見てしまった。
だがもう恐怖はほとんど感じなかった。生きる望みが絶たれてしまっただけに。
最後の最後で、俺はシャナムよりも優位な場所に立った。ロクな人生じゃなかったけど、
それだけで満足しておくか。俺は奴と目を合わせ、微笑んで穏やかに言った。
「来世でまた会おうぜ、ホメロス」
「シャナムてめぇこの野郎!!てめぇの悪行全部地獄の底に言い触らしてやる!!」
ホメロスの奴が俺に捕まったまま叫んだ瞬間、黒衣の男は奥の立ち枯れた細い杉に向かって
ゆっくりと
仰向けの姿勢で倒れた。
一瞬何が起こったのか俺には判らない。だが俺たちを囲んでいた黒薔薇連中が明らかに浮き足立っていた。
仕留めかけていたはずの俺たちの事なんか目にもくれちゃいない。何人かで分担しながら、
びっしりと木の生えている森の四方を見渡している。敵襲にでも遭ったかのような様子だ。
その黒衣たちがいきなり真っ白な閃光に包まれ、辺りに激しい破裂音が響いた。一瞬まともに
見てしまったので俺も目が眩む。
ようやく目が開けられるようになってから状況を確認する。黒衣が二人倒れている。
一人は先刻仰向けに倒れた奴だが、もう一人うつ伏せに倒れた黒衣が増えている。
首が粉々に砕け、撒き散らされたおびただしい出血が土をどす黒く染め上げていた。
――閃光魔法か
俺はそこでようやく、ホメロスの体重が俺の上から消えている事に気付いた。
今のは奴の攻撃だったに違いない。黒薔薇たちは完全に混乱して、めいめい勝手な
方向に地蟲魔法を放っていた。
あちこちで粘っこく黒い霧が気味の悪い瘴気が増す。そんな中、一人また一人と
黒衣の男たちが倒れて行く。
一瞬森の暗闇に小さく鋭い光が走ったような気がした。ホメロスの閃光魔法とは
規模も光り方も違う。炸裂音も聞こえない。具体的に例えるなら、まるで磨き上げられた
刀身が放つような――刀身?
物の例えでもなんでもなく、その鋭い光は刀身そのものだった。気付いた時には、
残された黒衣達は既に並び生える樫の彼方に撤退した後だった。
見覚えのある細く湾曲した刀身を持った人影が、俺のいた広場の土に降り立つ。
裾の短い戦闘服のスリットから見える、雌鹿のようなすらりとした太腿。
豹を思わせる静かな、そしてしなやかな身体つき。肩の辺りまで下ろした黒い髪。
その人影が振り返って、猫のように丸く黒い瞳で俺を見下ろす。
俺は我が目を疑った。まさか彼女までメンフィーユに来ているとは想像出来なかったのだ。
「シャナン様ではないですか!どうしてこんな所まで御出でになられたのですか?」
「マリータじゃないか、助けに来てくれたのか?」
今のセリフは俺じゃない。一先危機を脱出したと見て姿を現したホメロスが彼女に呼びかけたのだ。
俺を地蟲魔法から庇った時に落とした魔道書も、ちゃんと拾い上げているらしい。
マリータはホメロスに視線を移して奴に応える。
「炸裂音が聞こえたので、ここで戦闘になってるってわかったんです」
「オレはこいつにちょっと話がある、悪いけどしばらく奴等を食い止めてくれないか?!」
「ホメロスさん、シャナン王子とお知り合いなのですか?そういう事なら任せて下さい!」
マリータは威勢良く返事をすると、今度は俺を見下ろして言う。
「シャナン様、戻ったらもっと色々お話しましょうね。少しだけですけど、この前よりも私――」
強くなったんですよ。
そう言って彼女はにっこりと微笑み、頬を赤らめながら俯いた。
それからほんの少し間を置いて、マリータはしなやかな動きで森の暗闇へと消えて行く。
「頼んだぞ!!」
彼女の背中に向かってそう叫ぶと、ホメロスは俺の手を取って乱暴に引き摺り起こした。
俺はホメロスに自分の袖を引っ張られて、樫茂るメンフィーユの森を数分歩いた。
奴が何を話すのか判らないし目的地も判らない。どこまで行くのかと不安に
なりだした頃、奴は一際大きな樫の下で立ち止まり俺を振り返った。
首を突き出し、下から絡みつく視線を送りながらホメロスが切り出す。
「おいシャナム、てめぇあの嬢ちゃんとどういう知り合いだ?」
「ただの通りすがりだ」
さっくりと答えたが、奴はまるで信用していない様子だった。こんな奴に信用されようが
されまいが、その事自体は俺に取って痛くも痒くもない。
ただし奴は執拗こかった。へばり付くような目線を俺から離さずに奴は言う。
「あの嬢ちゃん、マリータって言うんだがな。まだガキだと思ってたんだが、
時々妙にマセた面をして見せるんだよ。妙だと思ってたんだが、お前に会って納得した」
奴は俺に向かってゆっくりと歩きながら、さらに言葉を続けた。
「オレの勘が正しけりゃお前、あの嬢ちゃんを」
こら目を逸らすな、と奴は俺の首を持って正面に向けた。白を切っても無駄だろう。
喰ったと俺はきっぱり言った。
やっぱりとため息混じりに奴は応じた。
「そんな所だろうなと思ってたぜ。助平なてめぇの事だから女日照りに耐え切れず
つい手を出してしまったんだろうな」
こんな奴に助平呼ばわりされる筋合いはない。俺はむっとしながら切り返した。
「お前好みだって言いたいのか? 確かにあと二三年で程よく育つだろうが、
今のあの娘はまだまだケツも青いぜ。それでもいいからイタしたいのか」
「てめぇと一緒にするなこの変態」
ホメロスは俺を睨む。俺に変態と馬鹿にされたのがよっぽど奴の癪に障ったのか、
奴の粘っこく俺を見る視線には微かな怒りが混じっていた。
その怒りも瞬く間に消え、奴は呆れ顔で深い溜息を吐いた。
「――ま、食っちまったモンは仕方ないか」
奴の口振りは、えらく思わせ振りな代物だった。まるでマリータの身体を頂いた事で、
俺の身に何かとんでもない災いが降り懸かって来るような気分になってしまう。
それでだ――何の前触れもなく、奴は別の話題に移ろうとしやがった。俺はそれを咎める。
「いきなり話題を変えるなよホメロス。付いて行けなくなるだろうが」
「誰がだ」
「この話を聞いている人間の事だ」
「そんな人間いるのか?それもこんな迷いの森に?」
「う――」
ホメロスはふーんと鼻息を鳴らし、言葉に詰まった俺に舐めるような目を向ける。
やがて何事も無かったかのように一礼し、奴は言った。
「それで本題ですが、下々の者に対する負債は何時になったら返済して頂けるんでしょうか」
シャナム王子――
気色悪いまでに甘ったれた声。これ見よがしに謙ったその態度。おまけに『シャナン』とも
『シャナム』とも聞き取れるような微妙な発声で、奴は俺の名前を呼んだ。
もし俺が本物のシャナン王子だったら、真っ先にこいつを処刑してやりたい所だ。
ムカつく事この上ない態度だが、俺は大人なので黙って聞き流してやった。鷹揚に返事する。
「当てはない」
途端に奴は本性を現し、凄んだ顔で俺を斜めに睨み付けやがった。
「お前の事だから給金の前借りくらいやってんだろうが! どうせこの森の中じゃ
金の使い道なんかねーだろうから、懐は暖かいままだろ? 寄越せよ」
「おーまーえーはーあーほーか」
旅芸人から教わった、一音一音伸ばす発音で俺は言った。セリフ自体には何の面白みも
無いのだが、この発音で喋りながら鋸を楽器に見立てて演奏するとウケるのらしい。
世の中何がウケるのかさっぱり分からん――俺は続ける。
「金の使い道がないこんな森の中で、雇い主が前借りなんてさせてくれる訳ねえよ」
ふーんとまるで信じていない様子で
「『母が病気で薬代が要る』ぐらいの事言わなかったのか?てめぇだったらそう言って金借りて
後は遁走決め込む位の事はしてるって踏んだんだが」
「何でそこまで俺のやり方を知ってるのか知らんがな、出来なかったんだよ。
しかも今回の仕事は契約金も給金後払いだ。飯だけは食わせて貰えるけどな」
それで幾らなんだ契約金は――奴はそう言い、俺はガキみたいに俯いて呟く。
「千ゴールド」
彫刻みたいな顔を醜男みたく歪ませて、ホメロスはぶっと吹き出した。
「安っ! 鉄の剣と同じ値段かよてめぇは?」
腹を抱えて笑ったホメロスを睨んで、俺は憮然と答えた。
「悪かったな安くて」
「まあてめぇみたいな三流どころの傭兵なら妥当な額だ。全然悪くない」
奴はうんうんと頷いて、俺の肩を軽く慰めるように叩く。この野郎は『口は災いの元』
という諺を知らないのだろうか。奴に話し掛ける声まで苛立ってしまう。
「だから金の当ては本当に無いんだよホメロス。正直な話先刻お前にやった十ゴールド、
あれ俺の全財産だったんだ」
「そうか、そいつは悪い事をしたな」
息を吐きながら奴は頷く。しばらく待つと、奴は喜色を浮かべて俺に呼びかけた。
「じゃあいい金儲けの方法がある。よく聞いておけよ」
ホメロスが説明したのは、こんな方法だった。
俺は正規価格よりも安く品物を買う事ができる。何で奴がそんな事を知ってるのかと思ったら、
俺がターラで鉄の大剣を買う時に値切っていた所を見ていたらしい。
「あんな事ギルドに関わった経験がないと思い付かないからな」
奴はそう言うついでに、ターラじゃ俺の値切りが有名だった事まで教えてくれた。
それで金儲けの方法だが――
まず俺がリーフ王子の軍に入って、買い出し要員に収まる。何しろいつも財政難に苦しんでいる
軍隊だから、品物を安く手に入れる買い物上手は喉から手が出るほど欲しいらしい。
下手な戦士より重宝してもらえるぜと笑ってから、ホメロスは俺に尋ねた。
「それでてめぇは、品を幾ら位まで値切る事が出来るんだ?」
「半額、いや四分の一まで余裕で値切れるぞ。元々ギルドで扱っている品の卸値は、正規価格の
五分の一くらいだ。ギルドへの上納金とか品物の輸送費を考えても、その値段で商人は潤う」
ホメロスは少し驚いた顔を見せた。守銭奴の奴でさえ、ギルドのからくりについては
何も知らなかったらしい。
そいつは俺の予想以上に阿漕な商売してやがるぜ、と奴は吐き捨てるように呟いた。
ホメロスの説明はさらに続く。
上手く解放軍の買出し要因に収まった後、買い物は俺が全て行なう。その際値段の交渉に当たっては
俺が正規価格の四分の一まで粘る。軍には商品を半額で買ったと報告して、差額(つまり正当な
買い物総額の四分の一)を俺達で頂戴する。
こうすれば買い物の度に、大金が俺達の懐に入り込んで来るという訳だ。
本来三百ゴールドの傷薬を一つ買うだけで、七十五ゴールド稼ぐ事ができる。
斬鎧剣なら千百ゴールド、もし幸運にも勲章が買えたとしたら二千ゴールド。
何の苦労もなく金が手に入る。
中々どうして計算の達者な奴だな、と俺は奴の頭脳に敬意を払った。
問題はその配分だった。俺は借金の返済という形で奴と折半するつもりだったんだが、奴は
俺の意見に首を横に振って、涼し気にこう答えた。
「勿論八対二《ハチニ》で俺が八割な。オレがこのアイデアを言い出さなきゃ、
てめぇは金を稼ぐ事を思い付かなかったんだから。強いて言うならアイデア料だ」
ホメロスはどこまでも強欲な野郎だった。しかも奴が続けて言った事には、八割のアイデア料と
借金の返済とは別に扱うとの事らしい。八割取られてから借金返したら俺の取り分はどこに
消えてしまうんだオイ!
いっそこいつを殺してやろうかと俺は思った。そうすれば俺が上がりを一人占め出来る。
そんな事を考えていると、ホメロスが俺を横目に言った。
「不満なのか。だけどオレを殺して金儲けのからくりだけ手に入れようとしても無駄だぜ。
オレと殺り合って勝てるとでも思ってるのか?」
俺の内心を看透かしたような口振りだった。冷静に考えれば、再会した時の立ち回りで
俺に勝ち目がない事はハッキリしている。僅かに生じた殺意を隠すように、俺は宮廷に
出入りする商人のような愛想笑いを浮かべた。無意識の内に揉み手までやっていたような気がする。
「んな事考える訳ないだろ? お前がいなきゃ、俺は解放軍に入れてもらえるかどうか
分からないからな。そもそもこの話も俺が軍に入らなきゃ無理な相談だ」
その通りだと奴は頷いた。
「でも流石に今の条件じゃ可哀相過ぎるわな。もう少し渡さないとダメか」
当たり前だ、と俺は怒鳴った。
「だったら借金の返済は別で五対五《ゴーゴー》にしてくれ。妥当な額だろ」
軍の買い物がどの程度の規模かは知らないが、少なくとも数十万ゴールド程度にはなるだろう。
だとしたら俺達の取り分も最終的に数万ゴールド、上手く行けば十万以上になりそうだ。
借金別だと返済までの間、奴の取り分が多くなる。五対五の取り決めで行っても、実質的には
六対四がしばらく続くはずだ。
それでも返済が終わった後まで奴の取り分が多くなる取り決めは不利だ。
ホメロスは少し考える素振りをしてから、軽い口調で言った。
「んじゃ返済分込みで八対二にしてやるわ。これならてめぇも借金を気にする事がなくて楽だろう」
確かにそれなら返済を考えずに取り分を分けられる。だが仮に全部の上がりが十万だとすると、
この取り決めなら奴は借金の倍額以上も俺からふんだくる計算になる。なんて理不尽な計算だ!
頭の中で算盤を弾き終わるや否や、俺はすかさず言った。
「返済分込みで六対四《ロクヨン》にしてくれ。割が合わん」
「じゃあ別で七対三。ちゃんと借金は返せよ」
俺は首を振った。傷薬を買った駄賃が三十ゴールドに満たないなんて、ガキの使いじゃないんだから。
「別で六対四。これ以上はどう考えてもお前のぼったくりだ。大体俺の働きがないとお前だって
一文も手に入らないだろうに」
それに奴の提案には弱点もある。どう格好を付けたところで、俺達の企みが軍資金のネコババである
事には違いない。バレたら良くて軍追放、下手すりゃ二人仲良くあの世行きだ。
俺にばっかり危ない橋を渡らそうとする根性を許す訳には行かない。
「そりゃそうなんだがな」
奴は頭の後ろで手を組みながら、しれっと言った。
「てめぇマリータの嬢ちゃんに自分がシャナン王子だって嘘吐いて、おまけに食っちまったんだよな」
金の話をしていたはずだったのに、奴は何で今マリータの件を持ち出すのか。それとこれとは話が別だ。
「行く先々で大ボラ吹いて、女騙して食っちまうのはお前の十八番じゃねえのか。
そのお前が先越されたからって腹立ててるのか? ホメロス、お前らしくもねぇな」
「だからオレをてめぇみたいな変態と一緒にするなって言うんだこの盆暗野郎。
オレが言ってるのはそういう事じゃねぇ。あの娘は――」
奴は一旦言葉を切り、葬式に参列したかのような湿っぽい顔で首を横に振った。
俺は先刻奴が見せた深い溜息を思い出した。あれと同じように人の不安を煽る動作だ。
ホメロスが怪談でも語るような怖い目をして呟く。
――お前の想像以上に危険な娘だ
途端に俺の頭上で葉っぱがざわめき、森の静けさをぶち壊すような叫び声が聞こえて来た。
最初それは怪鳥ロプロスの鳴き声か何かと思ったのだが、よく聴いてみるとそれは
どうやら人間の言葉だった。
――ひとり殺せば犯罪者!!
叫び声のすぐ後に、メンフィーユの森一帯に響き渡るんじゃないか、と思う程の
けたたましい断末魔が俺の耳まで届いた。
男の声だった。恐らく黒薔薇一味の誰かが殺されたんだろう。
本物の鳥が森のあちこちで鳴き喚き、羽音を立てて飛び立って行く。
鹿や猿や猪の鳴き声、地を駆ける音。
葉の擦れる音、生木がへし折れる音、そしてまた例の叫び声。
――千人殺せば英雄だ!!
続いて響く断末魔。
その後も女の叫び声と断末魔との繰り返しはしばらく止むことが無かった。
――わからせてやる!!
闇を引き裂く怪しい悲鳴。
――わからせてやる!!
怪しい悲鳴。
―― ワ カ ラ セ テ ヤ ル ! !
また悲鳴。
目にせずとも、森の奥深くで一方的な殺戮が繰り広げられてるんだと俺にも判った。
奇声にはどことなく聞き覚えがあった。そんな自分の考えを打ち消したい気分で、
俺はホメロスを凝乎とみながら訊ねた。
「――まさか、今の声は?」
奴は表情も控えめに無言で頷いた。
――マリータ、なのか――
無言で俺に盆暗だなと伝え、やっと気付いたかと奴は呟く。
奴はマリータの性格について説明を始めてくれた。
その説明によれば、マリータは怒ると手が付けられないほど大暴れするのだという事だった。
ベルセルク――狂戦士――という奴らしい。一度リーダーのリーフ王子や、シヴァや
トルードといった仲間の剣士でも抑えられない位だとか。その反面怒りが収まれば、
人格が入れ替わったようにケロッと元の素直な娘に戻るんだそうだ。俺は続けて訊ねる。
「それって狂戦士と言うよりは」
人の皮を被った鬼だな――奴は遠い目を声の聞こえた方に向けてそう答えた。
腰が抜け、立っていられない。俺は樫の根元にへたり込むように座り込んだ。
いや座るという表現は正しくない。全身を脱力させて凭れ掛かったのだ。
俺は夥しい返り血を浴びたマリータの姿を否応無く想像してしまった。
マリータは耳元までぱっくりと割れた口から嬌声を上げ、
全身に血を浴びても渇きが癒える事は無く
鈍重な動きの黒薔薇を、一人一人と血祭りに挙げ
彼らの断末魔と血飛沫と臓物と肉片をさらに浴びながら
蜥蜴のような釣り上がった目を次の犠牲者へと向ける――
そんな恐ろしいマリータの姿が頭の中を駆け巡った。
自分があんな危ない娘を抱いたという事実に俺の膝はがくがくと震え出し、やがてその
震えが全身へと広がる。口まで震えてまともに喋れなくなってしまった。
膝を抱え、恐る恐るホメロスの顔を伺う。
奴は悪魔のような笑みを浮かべながら、優しい声で俺に語り掛けた。
「だからオレがマリータに一言しゃべったら、てめぇはそれで御仕舞って訳だ。
イザーク人の執念深さは、お前だって知ってるだろ?」
確かに奴の言う通りだった。
受けた恩は一生忘れないが、仇は死んでも忘れない。それがイザーク人の特性だと、
俺は自分の母親から聞いたものだ。グランベルに復讐しようとユグドラル大陸の
反対側まで行ったアイラ王女みたく、彼らの気質を説明する話だったらこの大陸に
ゴマンと転がってる。
もしシャナン王子と結ばれたと思っていた所に、相手が偽者だと知らされた日には――
俺に逃げ場はない。どこに逃げようとも、彼女は必ず俺を見つけ出すだろう。
そうなったら――
あの娘は自慢の剣技で、俺を細切れの鱠にしようと企むに違いない。
俺と関わって覚えた流星剣で――
自分の考えに凍り付いてしまった俺を現実に呼び戻したのは、ホメロスの声だった。
「先に言っとくわ。ここでてめぇがオレの話を少しでも断ったら、すぐに嬢ちゃんに
密告るぜ。儲け話だけじゃねえ、解放軍への参加を断ってもだ」
「そ――」
俺は唾を飲み下した。こいつ言うに事欠いてとんでもないネタを言いやがった。
例えハッタリだとしても許せない。俺は背中に覚えた薄ら寒さに逆らうように
奴を見上げて叫んだ。
「そんな事をして、俺の借金はどうやって回収するんだ?!俺が死んだって、
お前には一文の得にもならないんだぞ!お前がそんな馬鹿だとは思えないんだがな?!」
ふふ、と奴は鼻で嘲った。
「その通りだ。俺は馬鹿さ」
口惜しいがその表情は、彫刻のような奴の顔に怖いほど似合っていた。俺が真似しても
阿呆みたいで格好悪いって自覚している。
「俺はお姫様のために損な戦いでも引き受ける馬鹿さ。ロクデナシなのは自覚してるが、
だけどそれでも――」
ホメロスはそこで一旦言葉を切った。
「たまにはいい事の一つもしてみたいって思うんだよ」
「何がいい事なんだこの野郎!」
叫ぶと奴は、そこで大きく息を継いだ。吟遊詩人より役者の方が奴の天職じゃないか、
俺は自分の身の上と何の関係も無くそう思う。
「てめぇみたいな鬼畜がこの世から消えるように仕向けたら、オレみたいなロクデナシでも
天国に行けるかも知れないって気付いたのさ」
――てめぇが教えてくれたんだぜ
俺からパクったセリフを告げて、ホメロスの奴は勝ち誇った笑みを口元に浮かべる。
俺は奴の目を覗く。奴の顔は笑っていても、その目は爬虫類のように澄み切っていた。
――マジだ
背筋が凍り付いた。本気で俺が死んでも構わないと考えている冷酷な眼差しだった。
決してハッタリなどでは無く、負債を返さない位なら俺なんか死んでも別に構わない、
奴は本気でそう考えているのだ。
奴の借金からは逃げられても、恨みを持ったマリータからは絶対に逃げられない。
自分の身体をさまよえる肉塊に変えられたくなければ、奴の言うなりになるしかない。
そうなったら結局は一万二千ゴールドにも及ぶ負債からも逃れられない。
全てが奴の思い通りじゃないかと気付き、俺はその場に座ったまま項垂れた。
罠を張って俺を嵌め、追い込んで行く卑劣な手口。
ホメロス、正しくお前は――
――お前は――蜘蛛だったんだな
がさりと揺らいだ背後の茂みを振り返ると、血塗れになったマリータがそこにいたような
気がして、俺はその体勢のまま――
失神した。
結局俺はリーフ王子のレンスター解放軍へ参加する羽目になった。
ホメロスが言った通り、軍に入っても戦力にはカウントして貰えなかった。だがそれでいい。
血生臭い戦場なんざ真っ平御免だし、ましてそんな場所に行ったら真っ先に殺されちまうのは
目に見えている。シャナン王子を騙っていたけれども、所詮俺は聖戦士の末裔なんかじゃない。
それどころか傭兵としても剣士としても三流止まりだと自覚している。剣の稽古も嫌いだし、
これから先俺が剣士としての仕事が続けられるとは思わない。
だから『何でこんな奴が軍にいるんだ、無駄飯食いじゃないのか』といった俺についての噂や、
若い連中の奇妙な視線も全く気にならなかった。戦場でドンパチやる事だけが戦争じゃないからな。
俺は特技の値切りを生かし、軍の買出し要員として活躍した。
ホメロスが提案した通り、俺はリーフ王子の武器食料をギルドから正規価格の四分の一で買い入れ、
その二倍の額で解放軍に流している。つまり正規価格の半額だ。
俺みたいな小物に集られたらギルドもうざいだろうが、そこは阿漕な商売をやってる身の上、
組織はともかく売人は叩けば埃の出るような奴ばかりだから、商品を安く買い叩くような客でも
上手く付き合えば御贔屓にしてもらえるのだ。
俺自身もお小遣いをこの上なく安全に稼ぐ事が出来るようになった。
俺が来てから無駄な出費が減ったと、何と出納役に感謝までされちまったのだ。
純粋に仕事の成果で人から感謝されるなんて初めてだし、この事はちょっとだけ
損得無しに嬉しかった。軍の台所を一手に任されるようになって都合も良い。
禿爺いの軍師司祭は何か勘付いているみたいだが、何も言って来なかった。
俺が何かやっていたとしても、俺以外に武器道具を安く大量に買える人物は
レンスター解放軍に一人もいない。だから敢えて気付かない振りをしてるのだろう。
謹厳実直な司祭ならともかく、禿爺いはエッダ教団を破門になるような破戒坊主なので
その辺の判断は柔軟なようだ。これも俺にとっては有り難かった。
良い事尽くめにも見える毎日だったが、ただし全てが満足な訳でもない。
ホメロスの奴は相変わらず飲む打つ買うが激しく、その所為で金遣いが物凄く荒い。
金が無くなるとすぐ俺の所にやって来て借金の返済や裏仕事の取り分を迫って来る。
今日もまた、ホメロスが俺を待ち構えてやがった。窓の無い二階の物置部屋で
灯りを頼りに仕事しながら、俺は奴と目を合わさずに言い払った。
「先月の分は十日前に渡しただろうが」
俺は傷薬や毒消しを城の倉庫の棚に並べる。何でも自分で買い入れるので、商品を
運ぶのも自分一人でしなければならない。
人手を借りるとネコババがバレるから仕方ないが、これほど重労働だったとは計算違いだ。
結果的に他の奴等の倍働くから給金には色付けてもらえるが、それでも割に合わない。
「あれは返済分だろうが、オレの取り分はまだ貰ってねえぞ。それともマリータを騙して
抱いた事、本人に伝えてもいいんだな?」
倉庫の入り口から、しれっとしたホメロスの返事が返ってきた。
俺は作業の手を止めて、むっとしながら懐から財布を出す。癪に障る事この上ないが、
生命には替えられないので奴の言う金額を銀貨で払う。
ああ今日もまた、財布の中身がホメロスの邪心で静かに枯れていく。
「毎度あり。シャナム商会は支払いが良くて助かるわ、大好きだぜ――」
ほっぺたにキスしようと突き出された奴の顔を、俺は手で邪険に押し退ける。
奴の図々しくて現金な性格もここまで来れば芸術の域に達しているが、それでも
鬱陶しい事には変わりない。突き放すように俺は言った。
「お前とマリータの事さえなけりゃ、ここは間違いなく天国なんだがな」
「おお、マリータと言えばだな」
俺から巻き上げた銀貨を掌で鳴らしながら、奴は大袈裟に応じた。
「お前最近マリータに釣れないじゃねえか。あいつオレにいつも『シャナン様はどちらですか?』
って思い詰めた顔で訴えるんだ。稽古も出撃もない暇を見計らってお前を捜してるみたいだし、
見ていて本当に気の毒だぜあの娘」
奴の言う通り、俺は解放軍に入ってからマリータとまともに会っていない。
精々がもう一回抱いただけだ。それ以上逢えば俺がシャナン王子でない事がバレてしまう。
どこぞの馬の骨とも知れない男に操を奪われたと彼女が知ったら、俺の命の保障は無い。
俺は踏み台に上って薬棚に毒消しを積み上げながら、少し格好をつけたセリフを放った。
「俺はこんな男だってあの娘が知ったら、そっちの方が気の毒だ。夢は夢の侭でいいんだよ。
辛い現実を見せ付けるよりはマシさ。そうだろホメロス?」
まあ違いねぇけどな――ホメロスは皮肉の笑みを交えて返す。
「それはてめぇがほざくセリフじゃねえよシャナム。俺の事最低野郎呼ばわりしてくれたけど、
てめぇもかなり胸糞の悪い事平気で吐けるじゃねえか。金を受け取ったばかりで悪いが、オレ今
マジであの娘にてめぇの本性密告りたい気分になっちまったぜ」
俺はすかさずホメロスの襟首を掴み、ずかずかと薬棚へ歩み寄って奴の背中を叩き付けた。
衝突の激しい音に続き、傷薬や特効薬の入った小瓶が棚の上でがたがたと揺れる。
奴が弄くっていた銀貨が、音を立てて床の上にばら撒かれる。
密告るなよ――下から凄みを効かせて俺は言った。
密告らねえよ安心しな――呼吸が苦しい筈なのに、ホメロスは余裕綽々の表情だ。
俺が凄んでも効果は薄いって事か。手を離すと奴は、軽く咳き込んでから何事も無かった
かのように軽い調子で続けた。
「まあでもオレが喋らなくても、例の噂は軍の殆どの奴等が勘付いているぜ。
『マリータがシャナン王子を語る時の目が恋していた』ってナンナが言ってたし、
『マリータはシャナンを愛してしまったようじゃ』って占い爺が喋っていたしな」
占い爺いって、何でそんな爺いが軍隊にくっ付いているんだ。
いや、問題はそこじゃない。
こんな感じで噂が広がったら、例えホメロスの奴が黙っていてくれた所で
俺がマリータに手を出した事実が漏れてしまうのではないか。
いや、それよりも――どうして皆俺の秘密を知ってるんだ?
疑問混じりの目をホメロスに向けたところ、奴は涼しい顔で答えた。
「オレも小遣いをてめぇにばっか頼っていたんじゃ悪いからな、唄を披露して小銭を稼いでるんだ。
『剣士、森の妖精と戯れに交わる』って自作の唄、コレが中々評判でな。
特に欲求不満気味のお兄さん方には大受けだったぜ――」
――この野郎――!!
俺は高笑いを上げたホメロスに素早く歩み寄って襟首を掴み、また薬棚へ奴の背中を叩き付けた。
衝突音に続き、小瓶が幾つか棚から床に落ちる。
銀貨の上に粉々になった瓶とその中身が飛び散る。
密告るなって言ったばっかりだろ――下から凄みを効かせる。
密告ってねえだろうが――首吊り状態のホメロスは、俺を小馬鹿にしたような笑みを浮かべた。
「マリータ本人に密告ってる訳じゃねえし、あの娘も自分がネタにされてるって
全然気付いてねえよ。あの娘は意外と空気が読めないからな。
第一黙っていろとは言われたが、てめぇの話を唄にするなとは一言も聞いてねえしな」
「同じ事だろうがホメロス!唄にもするな!絶対だぞ!」
「口止め料増やすか?」
「もうその手に乗るか!お前の方が約束を破ったんだからな、今まで払った金返せコノヤロウ!!」
言い争う声が段々大きくなり、終いには掴み合い殴り合いの喧嘩になろうとした時、
俺とホメロスは女の甲高い声を耳に聞き止めた。
――千人殺せば英雄だ――!!
俺もシャナムもその声に驚き、諍いの手をぴたりと止めた。
俺達は互いに頷いて物置部屋を飛び出る。城の中庭に面した二階の通路から階下を見下ろす。
眩しい太陽の下、その太陽にも負けない位明るい表情のマリータが一人で稽古していた。
皮鎧だと暑いのか、身体の線がくっきり見える袖無しでとても裾が短い紺の着物を身に着けている。
あれから少しは胸も尻も真ん丸く育っているようだ。
小麦色の肌から汗を滴らせ、少し伸ばした黒髪を振り乱し、マリータは自慢の剣を振るって
幾つも幾つも楽しそうに五芒星を虚空に描く。
止しなさい危ない娘に見えるでしょ、と呼び掛けながら、ナンナ王女が輝く金髪と羽飾りを
揺らしつつ俺達の真下から彼女の下へ駆け寄った。
彼女の姿を目で追いながら、俺達は口に出す事なく同時に叫んだ。
――いや。マリータが危ない娘だって、皆とっくに知ってるんですけど――
<<終>>
どうも、拙文にてスレ汚し失礼致しました。
次回作はコテコテのエロエロで行く予定ですのでご容赦の程を。
それでは次の方どうぞ〜
ってヤバイ!
今見たら一人でスレ残量ほとんど使い切ってしまってた!
どうしましょうヽ(`Д´)ノウワァァン!!
責任とって新スレ立ててくださいw
>マシンたん
あいかわらずすげーーー文章力!
オチだけでここまで長編をかけるとは・・・・
ぐっじょぶ!!
新すれ乙。
いつか投下したとき
「今度は逆視点で」という
コメントがあり、紆余曲折をへて
その逆視点、書いてます。
挿入手前で止まってますけどね。_| ̄|○