キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・* !!!!!
ほのぼのHで、なんだか幸せ気分になりました。
遊馬も野明もかわえぇ〜。
次回作も期待して待ってます。
422さんGJ!!
かわいらしい〜、すっげえ可愛らしいよぉ〜〜〜。ぐはぁっ!(吐血)
当方の住んでる区域はまだまだですが、一足先に脳みそに桜前線が来ましたw
宜しかったら、またお願いします。お待ちしてます。
桜の場所を調べていたのだと思ってた。
こういうオチだたとは、一本取られた
あーオチが素敵だ
数年ぶりに花見がしたくなりました
なんか春なので祭り状態?
祭りっていうか、ここはいつも才ある書き手の人が集まってるんだよ。
539 :
284:2005/04/05(火) 02:39:14 ID:9gBHAp3a
むわはー、しばらく来ぬうちに素晴らしいことにー。
ナツさんのR、「炊きたてごはんの人ですね」を塩沢ヴォイスで読んで萌えました。
「ミンナノ唄」、ごとしの激エロ萌え+緻密な設定&切なさ燃え! です。もはや言うまでもありません。
しかし1つだけ指摘が。火炎放射器は細菌兵器よりは化学兵器の対策として使われています。
422さん、遊馬と野明の両方がメチャエロかわいかったです。乙でした。
拙作は今日から完結させます。ギャフンEND
「野明の一番大切な人」
狂走都市の異名を持つ東京。
その東京は日本の首都であると同時に、レイバー犯罪が最も多発している地域である。
レイバー犯罪は誰が止めるのかと言うと、警視庁が特別に組織した特殊車両二課、通称特車二課である。
特車二課の本拠地は東京のある埋め立て地にある。
古びた大きな車庫、それが特車二課の本拠地である。
この中の一室に1人の特車二課の隊員がいた。今日は自分が乗るパトロール・レイバー、通称パトレイバーが
故障している為、多分留守番だろう。
隊員は20代の若い女性だが、顔は年より若く見え、髪は茶色で短髪、風貌から男か女か解り辛いが、
間違いなく女だ。大きく青みを帯びた瞳、黒く長く濃い睫毛、美人である。
彼女の名は「泉野明」。北海道出身だ。
機械が大好きで、この特車二課に入ったらしい。
彼女はどうやら手紙を書いているらしい。何故手紙かというと、この課は取り分け忙しく、事件解決には殊の外時間が掛かるのである。
その為電話で伝える事は出来ない。それに電話では伝え辛い事なのだろう。
野明は嬉しそうだ。どうしてだろう。
ふと野明は引き出しからある写真を一枚出した。その写真は故郷の北海道で就職前に撮った物だろう。
写真には自分の他にもう1人写っていた。その人物は驚くほど野明に似ていた。
だが、その人物は男だった。野明との違いと言えば、野明より背が高く、体ががっちりしていて、容貌も男らしい所で、
それ以外は野明にそっくりだった。
この写真はまだ同僚は勿論、後藤隊長や南雲しのぶ、エンジニアのシバシゲオに榊清太郎にも見せた事が無かった。
野明はその写真を見ると、微笑んだ。
男の名は、泉茂男世(いずみ・もおぜ)。野明の兄である。
このネーミングにはちょっとしたエピソードがある。
彼らの父は泉茂和、母は泉茂子という。
茂男世が生まれた時、茂和は茂男と、茂子は茂世と名付けるつもりだった。
意見が対立し、長くもめた。そして2人は息子の名前を思い付いた。
茂男と茂世を足して茂男世と名付けたのである。
一方、野明は早く名前が決まった。
野明と茂男世がそっくりだと前述したが、それはこの2人が二卵性双生児だからである。
つまり野明と茂男世は双子の兄弟なのである。
現在、茂男世は故郷北海道で心理学とキリスト教を学んでいる。将来の夢は心理学者か牧師だろうか。
また、野明が機械方面に詳しいのに対して、茂男世は宗教や第二次大戦中の兵器に殊更詳しい。
先程も申した通り、野明は多忙で電話を掛けられる暇も無い。
その為、手紙でコミュニケーションをとっているのである。
2人にとってこのやり取りは掛け替えの無い大切なものだ。
野明は再び自分と兄の写真を見た。野明は頬を赤らめた。
どうして頬を赤らめたのか。その理由は野明にも茂男世にも彼氏・彼女がいないのと同じだった。
野明と茂男世は物心が付く前から非常に仲が良かった。
口喧嘩もした事が無いらしい。
双子の為年が近く、話も合った。笑みが無い日は無かった。
2人はよく北海道の平原に出掛けて行った。小高い丘から地の果てを2人で見ていた。
2人はこの景色が大好きだった。時には一日中眺めている事もあった。
幼稚園も一緒だった2人は小学校に上がっても一緒だった。中学も高校も一緒だった。
中高生は恋をする人が多い。別にこの時期に限った事ではないが、この時期の恋はよく知られている。
友達に彼氏・彼女が次々に出来ていく中、野明と茂男世には出来なかった。
いや、持とうとしなかった。何故なら、2人はこの頃お互いに何か惹かれるものを感じていた。
2人はその気持ちを持ちながら、中学と高校を卒業した。
その気持ちが恋だと2人が気付いたのは、それから後の事である。
ある時、野明が就職した。就職先は東京の特車二課である。
野明は警察官になるのである。
茂男世はこの事を知り、酷くショックを受けた。
特車二課に東京へ行ったら、長い間会えないのである。その上、特車二課は多忙極まりない。
何時帰って来れるか解らないのである。
だが、茂男世は野明を止め様とはしなかった。野明と別れるのは相当辛い。だが、野明の夢を奪いたくはなかった。
東京へ旅立つ2日前、泉家では親族が全員揃い、野明の就職祝いを行っていた。
祝いは朝早くに始まった。大人の男達は酒を飲み交わし、女性や子供達は御馳走を口にした。
男達の酔いは直ぐに回って来て、殆ど酔っぱらいになった。
正午に達した頃、野明と茂男世の父方の祖父が父と叔父の手を借りながら壇上に歩み寄って来た。
祖父はかなり酔っていた。殆どフラフラだ。
千鳥足で壇上に上がると、祖父は大声で言った。
「おーい!静かにしろ〜!」一息置いて祖父は続けた。
「これまで、我々泉家の人間の中で警察官になった人間は1人もいなかった。間違ってないよなぁ〜。」
近くにいた父方の叔父に言った。おじは答えた。
「ああ、いないよ父さん。」
祖父は聴き終わると続けた。「世に蔓延る悪党共にどかんと一発、正義の鉄拳を顔面に喰らわしてやれぇ〜!!!」
そう叫ぶと、祖父は持っていた酒瓶の蓋を切り、溢れ出る酒を高々と掲げた。
それと同時に親族から歓声が湧き起こった。
祖父はポケットから1個のコップを取り出すと酒を注ぎ、飲み干した。
そして親族の男達に振る舞った。
2時に差し掛かった頃、1人が歌い出したかと思うとあっという間に大合唱になった。
歌の種類も様々だ。演歌、ポップス、フォーク、ラブソング、ブギ、沖縄民謡から
果てはドラマや映画の主題歌、アニソン、さらには洋楽にまで。
茂男世「凄いな。洋楽まで歌っているよ。」
野明「ホントお酒って怖いわね。」
茂男世「ん、そういやお祖父ちゃんが見当たらないな。」
野明「え?お祖父ちゃんならあそこに。」
茂男世「違う違う、父方の方だよ。」
野明「そういえばいないわね。」
茂男世「探しに行って来るよ。」
野明「あ、私も。」
2人は一緒に父方の祖父を探し始めた。そして廊下に出た時、2人はビックリした。
野明・茂男世「お、お祖父ちゃん!」
ビックリしたのも無理はない。
祖父は廊下に寝ていたのである。このままでは風邪をひいてしまう。
茂男世「お祖父ちゃん!お祖父ちゃん、起きて!」
茂男世がそう言うと祖父はヨロヨロと立ち上がり、茂男世にもたれ掛かった。
野明「お祖父ちゃんダメじゃない。こんな所で寝ちゃ。」
祖父「うぃ〜おう野明、この度は警察官御就任おめでとさ〜ん。」
野明「あ、ありがとう・・・。」
茂男世「さあ、お祖父ちゃん会場はこっちだよ。」
祖父「何だ茂男世、お前まだ就職してないのかよ。」
茂男世「就職って、僕はまだ大学生だよ。」
祖父「野明は人々を守る警察官になるっていうのに、お前は何だまだ学生か。情けねぇなぁ。」
茂男世「お、お祖父ちゃん・・・。」
祖父「兄より妹の方が先に就職するなんて兄として恥ずかしくないのかよ。
まぁ、へましでかして野明に逮捕されるなよ。しゃれになんねぇからな。」
そう言うと祖父は1人で会場に戻って行った。
野明「気にしないで。お祖父ちゃん酔っているのよ。」
茂男世「ああ大丈夫。解っているよ。」
2人は会場に戻って行った。2人が会場を離れている間に会場では異変が起きていた。
酒瓶の酒を水鉄砲の様に飛ばし合っているのである。
「ほれほれ〜喰らいやがれ〜!」「そりゃ警官が言う台詞だろうが〜!」
酔っている為言葉がごちゃごちゃになり掛けていた。
野明「あきれたものね。」
茂男世「ホント酒って怖いね。」
野明「それさっき私が言ったわよ。」
茂男世「ああ、言ってたよね。ははは。」
そんなこんなで太陽は沈み、夜になった。宴は静まる所か騒がしくなる一方で、止まる気配は全く無かった。
午後11時頃、子供達は既に寝、残ったのは大人達だけだった。
12時を過ぎた頃、ようやく野明と茂男世も床に就いた。
そのまま、2人は深い眠りに落ちた。
保守
桜GJ!
今更だけど「あすま」って名前の響きって萌え萌えだよな…
ひらがなの字面としてもちょっと可愛いと漏れはオモウ。なんか転がっていきそうで。
後藤さんは好きなんだけど、実は「きいち」って自分のじーちゃんと同じ名前
なんだよね・・・とほほほほ・・・
>>553 それはちょっと…確かにとほほ…
「あすま」は甘え声で呼んだら萌え
「あすまぁ…」
とろんとした瞳で呼ばれたい萌え
556 :
ナツ:2005/04/10(日) 00:34:06 ID:r8CzpF/W
またあ〜るネタを書いてみました。
一応「あたしのアンドロイド君」の続編となります。
とりあえず投下させていただきます。
557 :
ナツ:2005/04/10(日) 00:35:18 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【1】
よく晴れた日曜日。
東京駅のホームは賑わっていた。それも異質な賑わい…。
今日は春風高校の修学旅行の出発日。タコやらイカやらバボちゃんやら死神博士…
光画部による毎度お馴染みの見送りが行われていた。
今年の旅行の光画部からの参加者は部長の小夜子のみ。車内でクラスメートから冷やかされる姿が見える。
さんごは去年は自分も恥ずかしい思いをしたっけ…と他のOB達と万歳三唱をしていた。
恥ずかしがって俯く小夜子を乗せた新幹線を見送り、光画部OBは満足気に解散した。
さんごは久しぶりに会った椎子とランチをすませた後、一人急いで春風高校に向かった。
今日はRの試験の日。
卒業まで単位がもらえなかったRは初夏を向かえる今まで補習を受け、
この日やっと試験の最終日までたどりついた。
さんごは今朝からずっと心配をしていて今日はRに会いに行こうと決めていた。
タタッと足早に歩いて行く…春校が見えてきた。
校内に植わった木々の葉が日光に反射してキレイだな…と今のさんごの目には何を見ても新鮮に映る。
正門とは正反対にある小さな裏門から校内へ入って行く。
裏門を入ったすぐ傍の自転車置き場へ行くとRの愛車、轟天号があった。
(よかった…R君まだいるね…)
ここで待っていればRに会える…さんごは轟天号の横で待つ事にした。
何日ぶりにRに会うんだろう…考えるだけで自然に笑顔が浮ぶ。
キレイに磨かれた轟天号のハンドルを指でなぞる。
試験はうまくいったか、会ったら何を話そうか…そんな空想だけでも楽しい。
一番最後に会ったのは非常勤講師の間宮先生が部室を襲来した日。
その日は担任だった松浦先生がRを補習に連れて行こうとしたり…
とにかくドタバタし過ぎてRとはまともに話が出来なかった。
(今日はたくさん話せるな…)
フフッと笑いながら轟天号のサドルを軽くポンポンと叩いた。
(キレイに整備しちゃって…)
こうして轟天号を見つめるだけでも嬉しい…。
「ん?さんごじゃないか…」
突然の声に驚く。光画部OBのたわばがいつのまにか裏門から入ってきていた。
558 :
ナツ:2005/04/10(日) 00:36:16 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【2】
たわばは東京駅での見送りの後、鳥坂と数人のOBとOB会議を行うと言い、
まだ昼だというのにどこかを貸し切って宴会を開くと盛り上がっていたはずなのだが…。
「た…たわばさん?宴会はどうしたんですか?」
後ろめたい事をしてるわけでもないのに何故か声が上擦ってしまう。
「夕方に変更だ…それより部室でライター見なかったか?昨日、見送りの準備で来た時に忘れてな…」
「部室にライターなんか忘れないで下さいよっ」
「お前も忘れ物か?」
「…え…はい…まぁ…」
Rを待ってるなんて言えない…。たわばが校舎に入ろうとする。
「取りに行かないのか?」
「…え…え〜と…」
ここでいっしょに行ったらRとすれ違ってしまうかもしれない…。
「もう、取りに行って来たところです。これ…」
と適当にごまかす為にポケットからハンカチを取り出し見せようとする。
「あれ…」
たわばが人影に気付く。トボトボ…いや、カラコロと力なくRが校舎から出てきた。
「あ〜、そっか〜、お前今日は試験だって言ってたな〜…で?どうだったんだ?」
「……まったく自信がありません…」
Rは、はぁ〜…大きなため息をつく。
さんごはこの様子を見て、今日の自分の予定は消えたな…と思った。
落ち込んだRをたわばがなんだかんだで宴会に連れて行く…いつものパターンだ…。
「…じゃあ…あの…あたし帰ります。失礼します…R君もまたね…」
「おい待て、さんご」
ガックリと自転車置き場から立ち去ろうとするさんごにたわばが声をかける。
(何よ…あたしは宴会なんか行く気分じゃないですからね…)とチラッと振り返る。
「R、さんご送ってやれ」
(え?)
「家が同じ方向だろ?ついでに送ってやらんか」
たわばはたまに紳士的な面を除かせる時がある。
女の子に妙な幻想を抱いてそれを人に押し付ける時があるが…今回は…
(たわばさん…ナイス…!)さんごは素直に思った。
559 :
ナツ:2005/04/10(日) 00:37:10 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【3】
「じゃあ、行きますよ…」
Rは轟天号の後ろにさんごを乗せてペダルを踏み込む。ノロノロと動き出す…覇気がない…。
いつものんびりしているRは轟天号に乗る時だけは機敏なのに。
(これは…重症だな…そうとう試験がうまくいかなかったんだ…)
さんごは後ろから話しかけるタイミングを探る…が、背中を見ただけでRが上の空なのがわかる。
…なかなかきっかけがつかめない。このままじゃ家に着いてしまう。
「R君」
「……あい?」
「R君のアパート、行きたいな…」
「………何故ですか?」
「…ダメ?」
「………いいですよ」
Rは大通りから人通りの少ない路地に曲がり自分のアパートに向かった。
(…R君…嫌だったのかな…)
気のない返事をされ、ちょっとだけ落ち込む…。
轟天号は舗装が古くなった道をガタガタと走る。
後ろに乗ったさんごはRが座っているサドルを握っていた。少し握りにくい…。
「ねぇ……R君に掴まってもいいかな?」
「……………」
反応がない…。
「…R君?」
「……………あい?」
「………何でもない…」
はぁ〜とため息をつき、さんごはサドルをギュッと握った。
(考えてみればR君とまともに二人乗りなんて初めてだな…)
と、しみじみと思いにふけている間にRのアパートに着いてしまった。
もう少し一緒に乗っていたかったのに…さんごは名残惜しそうに轟天号から降りる。
さんごが降りたのを確認してからRは轟天号をかついだ。
「…どうするの?」
「試験のせいで後回しにしてた轟天号の改造を徹底的にやろうと思いまして…」
「…あ…そう…」
560 :
ナツ:2005/04/10(日) 00:38:36 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【4】
Rの部屋はアパートの一階、一番右側にあった。
軽々と轟天号を持ち上げながらRはドアを開けた。
「どうぞ…」
Rは下駄を脱いで部屋に上がり、部屋の片隅に轟天号を大事そうに置いた。
さんごはソロッとドアから部屋の中を覗き込んだ。
初めて見るRの部屋。何にもないようで…いろんな物がある…。
型の古いテレビと、更に古そうなラジオと、小さな冷蔵庫。
ざっと数えても10個以上はある目覚まし時計。どれも時間が狂っている。
あと黒い寝袋と炊飯器といくつかの米袋。
その横には機械の部品らしき物が入ったダンボールが2つ重なっていた。
さんごはジッと珍しそうに部屋の中を眺める。
「入らないんですか?」
「…あ…お邪魔します…」
パタンとドアを閉め、靴を脱いで部屋に上がる。
部屋に上がってもRが何か気の効いた事をするわけでもなく、
さんごはただ部屋の中の物を手に取ったり置いたりを繰り返した。
「ねぇ、R君。この部屋の時計の時間、全部合ってないよ?だから寝坊するんでしょ…」
Rは轟天号につけると思われるパーツを夢中になってカチャカチャといじり、さんごの言葉に気付かない。
「轟天号の調子悪いの?」
「……はい。ほら、この間長野で10人乗りしたでしょ?アレから加速がつかなくて…」
轟天号の話題には食い付くR。
「お父さんに相談したらこのパーツをくれました。ずっと取り付けたかったんですが試験があって…」
するとRはハッと思い出したように頭を抱え込み、急に悩み出した。
「ああ…っ、試験…試験……落第したら僕はどうしたらいいんでしょうか…」
「まぁ、まぁ、R君…あの鳥坂先輩も卒業できたんだし…」
しばらく考え込むR…。
「…はぁ…今日は改造はやめてヤケ食いします…」
「ええっ!!」
さんごは再びガックリと肩を落とした。
Rはご飯を炊き始めると炊飯器に気が集中して炊き終わるまで殆ど何も話さないのだ。
561 :
ナツ:2005/04/10(日) 00:39:35 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【5】
Rは台所でお米を研ぎ、学生服の中からコンセントを取り出し炊飯器に繋げて正座した。
さんごはシラけた顔でその様子を見ていた。ちょっとだけ頭にきていた。
(…ま…こんなもんでしょうね……帰ろうかしら…)
「…?何に怒ってるんですか?さんご…」
Rはさんごの様子に気付いたようだった。
「お腹がすくと怒りっぽくなりますよ。さんごも食べますか?」
「……うん」
ご飯とはいえ、Rの誘いを断れないさんご…。
暫くして炊飯器からグツグツと蒸気が出てきた。
ご飯を炊いてる時のRはいつも炊飯器を抱えてぼんやりとしている。
さんごもぼんやりとご飯が炊き上がるのを待つ。
(…食べたら帰ろう…。今日はもう…そうしよう)
本当はたくさん話がしたかったけど今日は日が悪い事にさんごは気付いた。
数十分…何をするわけでもなく上昇する蒸気を眺め、ただご飯が炊き上がるのを待つ二人…。
チーン…!炊けた。
Rは炊飯器のフタを開けようとする…が、謝って蒸気口に手をつけてしまう。
「あ!R君!大丈夫?」
「何がですか?」
「熱いのよ?そんなとこに手を置いたら…!」
「ああ、そうでしたね」
Rの手は…当たり前だが火傷ひとつしていない。
これぐらいでどうかなる事はないのは解ってはいるが、こんな時ついさんごは心配してしまう。
Rはジッと自分の手を眺めていた。
「…どうしたの?まさか…熱いの?いたい?」
「…いいえ…」
掌を閉じて開いて裏、表とヒラヒラと掌を動かす。
「…最近お父さん、忙しいんですよ」
「…え?」
「研究所にこもりきりでなかなか会ってくれないんです…
もしかしたら僕みたいな学習能力の低いアンドロイドは見限られたのかもしれません…」
Rは炊飯器を抱え落ち込む。
562 :
ナツ:2005/04/10(日) 00:40:17 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【6】
「…何言ってるのよ…」
初めて見るRの落ち込み方にさんごは戸惑う。
「…成原博士の息子が試験に自信持てないなんて…笑われますね…」
「そんな事ないよ…誰も笑わないよ…博士だって…大丈夫よ。轟天号のパーツくれたんでしょ?」
Rは黙り込む…。確かに成原博士はワケが解らない人である。
さんごはRを普通の男の子として接するように、博士の事も出来るだけRを制作した一科学者として見るよう勤めていた。
…それでもワケが解らない人だけど…変な人だけど…でも、やっぱり…
「ちゃんとR君の事…思ってると思うな…」
「…そうでしょうか…」
「…そうよ。R君は博士の最高傑作でしょ?」
「……そうですね」
「そうよ…」
Rの顔にいつもの笑顔が戻った。パカッと炊飯器をあけ、しゃもじでササッとご飯を茶碗に盛る。
「はい」と笑いながらさんごに山盛りの茶碗を差し出し、自分の分のご飯も茶碗に盛ってモグモグと食べる。
さんごも一口食べた。おいしいよとRに笑う。
(R君もいろいろあるんだなぁ…今日は来てよかった…)
二人は向かい合ってひたすらご飯を食べる。
暫くして急にRの箸が止まった。ジーッとさんごを見る。
「……何よ?」
モグモグとご飯を頬張りながらさんごは訝しげにRを見る。
さんごの言葉に答えずRはまださんごを見つめる。
「……何よ…R君」
ゴクンとご飯を飲み込むとRは小声で呟きだした。
「……炊き立てご飯…」
「…が何よ?」
「…思い出しますね…あの夕方の部室の事…」
うっ…!さんごはご飯がノドに詰まりそうになる。少し咽た。
「……ケホッ!…何…急に言うのよ…なんで炊き立てご飯で思いだ………あ…」
炊き立てご飯の人…さんごはあの時Rから言われた言葉を思い出した。
563 :
ナツ:2005/04/10(日) 00:41:10 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【7】
Rはまださんごを見ている…。
「なぁに?…た…食べにくいでしょ…」
Rは自分の茶碗と箸を床に置き、四つん這いでさんごに近付く。
そしてさんごの手から茶碗と箸を奪いギュッときつく抱きしめた。
「…あ、R君?ちょっと…?」
「先にこっちをヤケ食いしましょうか…」
「…は…はぁ?」
Rの顔が近付いてきた。
唇がかすめた瞬間さんごは驚いて離れたが、Rの唇はすぐに追いかけ捕まえるようにさんごを奪う。
ちょっとだけ乱暴なキスになってしまった。
さんごはRの胸元に手を押し当て逃れようとする。
Rはもがくさんごを背中から抱きしめ、唇同士が上手く重なるように顔の角度を変えていく。
「ん!……ん〜〜!」
抵抗の声を漏らしながら顔を反らそうとするがすぐにRの唇が着いてくる。
抱きしめられ、キスされたまま押し倒される。
Rの顔の重みが唇に圧し掛かりより抵抗が効かなくなる。
「…ん…!…ん!んく!」
苦しそうなさんごに気付き、Rは唇を離した。
「あ…R君…やめて…」
やっとキスから解放され、さんごはRを止めようと声をかける。
Rは聞く耳を持たない…さんごの首筋に唇で噛み付く。
「…ん!…ん…あ…R君、待って…」
甘いため息交じりの声でRを止める。
Rは返事を返さず、さんごの服を脱がそうとする。
「…や…!あ…る君………R君!!」
叱りつけるように強い口調で名前を呼ぶ。さすがにRも動きを止めた。
体を起こしガッカリした顔でさんごを見下ろす。
「…ダメ…ですか?」
さんごは首を横に振る。
じゃあ…とRは再びキスしようと顔を近付けるがさんごは顔を俯かせてしまった。
564 :
ナツ:2005/04/10(日) 00:43:55 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【8】
「さんご…?」
「ちょっと…待った…」
「……あい」
Rは今度は素直に返事を返し、再びさんごの上に圧し掛かった。
さんごはまだ掌をRの胸元に置いて自分との間に距離を作っていた。
…ごはんからこの展開に着いて行けない…毎度ながらRの行動は読めない。
決して嫌じゃない…。ただいつも驚いてしまう。
(…ちょっと…嫌がり過ぎちゃったかな…)
さんごは掌をスルッと肩に滑らせた。
「ねぇ、R君…」
「…あい?」
「…卒業してからなかなか会えないの…気付いてる?」
Rはさんごの顔を覗きこむ。
「…あたしね、たまに部室に行ってR君がいるとホッとするの…会ってたくさん話がしたい…って…今日も…来たんだけど…」
ここまで話してもRは無反応…ぼんやりとさんごを見ている。
「……焦ってるのあたしだけなのかな…」
「何故さんごは焦ってるんですか?」
「…だってR君と…」
「さんごは僕のせいで焦ってるんですか…?」
「…R君のせいってわけじゃ…」
「誰が僕のせいって言ったんですか…!」
「R君だよ」
ああっと頭を抱えるR。さんごはまぬけな会話に思わず吹き出してしまった。
「R君は…あたしといると楽しい?」
Rは黙って頷く。さんごは嬉しそうにRの首に腕を回した。
刈り上げ部分の感触が指に当たる。細めの首も全部愛しい。
しかし…暫くしてもRは何もしてこない…
「さんご…まだですか?」
さんごの耳元のすぐそこでRの不満気な声がした。
(あ…待ってたの…?)
お預けを待ってる犬みたいだなとクスッと笑う。
565 :
ナツ:2005/04/10(日) 01:12:22 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【9】
「……どうぞ…」
許可が出た。すぐにRはさんごに唇を重ねる。最初は恐る恐る触れるがすぐに唇に力がこもった。
「…ん…う…!」
初めてしてくれた時と違うな…とさんごは思った。
唇がパクパク動いて…なんか求められてる感じ…。さんごも真似して唇を動かしてみる…。
「……ん」とRが少しうめく。
Rは何度も顔の角度を変えキスを続ける。さんごの閉じた瞼にRの前髪が心地良く流れていく…。
「ん……ん…………るく…ん…」
唇同士の隙間からさんごの声が何度か漏れた。
(キスだけで…すっごく気持ちいいよ…)
スッ…とRの顔が離れた。長いキスが終わりさんごはうっとりとRを見上げる。
ちょっと真面目なあの例のキリッとした表情のRが見下ろしている…。
「…R君…その顔…ずるいよ…」
「…顔?なんか変ですか…?」
Rは話しながら首筋に唇を押しあてる。さんごの息使いが細くなる。
(…R君てば…自覚ないのかな…その表情、すごくドキドキするのに…)
Rは首筋に唇をはわせながらさんごのシャツのボタンを外して行く。
木綿のシャツがパラッと肌蹴ける。Rは手早くさんごからシャツを脱がせた。
今日は薄いグリーンのチェック柄のブラ。
別に意識してつけてきたわけじゃないけどお気に入りでよかった…とさんごは思った。
Rには興味のない事のようだが…。
外し方が解らないのか、前と同じようにブラを上にずらす。
Rは胸に触ろうとするが「ん〜…」と考え込む。ストラップを肩から外そうとする。
「R君……背中…ホック…後ろだよ…」
Rはさんごの背中に手を回しブラのホックを探す。少し時間がかかったが無事外せた。
サッとさんごからブラを奪い、マジマジと眺める。
「やぁ、こういう仕組みですか…奥が深い…」
「もう…!あんまり見ないでよ…」
Rはブラをほおり投げて今度はさんごの肌を眺めた。
「…だから…あんまり見ないで…R君」
今日はこの間の部室の時と違いまだ明るい。全部見えてしまう…。
566 :
ナツ:2005/04/10(日) 01:16:17 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【10】
「…恥ずかしいよ…」
Rは黙ってさんごの胸に触れた。
ゆっくりと摩る様に…Rの掌の中で小さい胸が形を変えていく。
「…ん…ん…あ…っん」
もういきなり気持ちがいい…。
「さんご…あの声聞かせて…」
「……こ…え?」
「…僕はさんごの…あの声が聞きたいんです…」
Rの掌に力がこもる。指先は優しく手の中では掴み上げるように揉んでいく…。
「…あ!…ん!…んんっ!」
「違う…さんご…その声じゃないですよ…」
今度は指で乳首に触れる。もうとうに硬くなった先を親指で撫で回す。
「…ん!…あ…あっ…」
さんごの肩がビクビクと動く。Rはさんごの反応が不思議で何度も指で押しつけた。
Rの指の動きにさんごは翻弄される。悲鳴が上がりそうに気持ちがいい。
「…んんっ!」
いつのまにか突起した個所に触れていた指がRの唇に変わっていた。
硬くなった先を軽く唇で吸った後、舌で突付くように乳首を舐める。
「…あ!…っ!…ん…あ…るく…っ」
Rはもう片方にも同じ事を繰り返した。さんごは声を張り上げないように必死に耐える。
「…さんご…あの声出して…」
乳首を銜えながらRは囁く。
「……そんなの…解んないよ……んっ!」
「…早く聞きたいよ…」
再び指で何度か撫で回した後、また舌で突付き、口に思いきり含んで吸った。
「あぁっ…ん!…あっ!あんっ……あ…」
さんごは身を捻った。思わず声が漏れ、肩も胸もビクビクと震える。
「…近いけど…違いますね…」
「…もう…解んないよ……そんな事言わないで……あっ…」
胸元にRの顔がグリグリと蠢く。
柔らかい…とRが呟いた。
567 :
ナツ:2005/04/10(日) 01:18:35 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【11】
Rの鼻先が胸にコソコソ当たってくすぐったい…でも気持ちいい。
「ん…ん……あ…る君」
Rの掌はさんごの胸を摩るように揉んでいく。僅かな膨らみだか…本当に柔らかい。
もう一つの胸は唇で攻める。柔らかさを唇で味わい乳首をペロッと舐めた。
「…んっ!あ…!あんっ…」
Rはさんごの反応が不思議であり、楽しかった。執拗に乳首を攻めていく。
空いた手は腰、太ももをたどりスカートを腰までめくり上げ秘部に届こうとしていた。
さんごの腰がビクッと浮く。ススッと指で割れ目を撫でつけるともう充分過ぎるほど濡れていた。
Rはさんごの下着を指で引っ掛け脱がす。そしてすぐに中指を埋め込んだ。
「んっ…!」
少し乱暴に指を入れられ、さんごはRの肩に手をついた。
Rの肩は動いていた。胸元から顔を離さずまだ乳首を味わっている。
指の出し入れが始まった。中を擦る。さんごはすぐにRの細い指を小気味良く締めつけた。
「あ…!あぁ…ん!…あ…んんっ…」
自分の中からトプトプと溢れ出ていくのが解る…Rの掌がすぐにそれにまみれていくのも解った。
(恥ずかしいよ…いや…)
Rの唇は首筋に移動していた。
「まだですか?…さんご…」
Rは耳元で囁く。
「…な…ぁに?」
「声…声ですよ…あの声…」
「…知…らない…解ん…ないよ…あっ…あん…!」
Rは指の動きを早めた。指の動きにのってさんごの反応がビクビクと大きくなる。
(…自分の体じゃないみたい…どうかなっちゃうよぉ……もう…ダメ…)
「あ…R君…」
でも自分から催促なんて恥ずかし過ぎてできない…。
「…さんごの中は本当にあったかいですね…」
名残惜しそうにRはゆっくりと指を抜いた。さんごは熱病にかかったような目でRを見上げる。
大丈夫ですか?と言いながらRはベルトを緩めていく。
(言ってる事とやってる事がバラバラだよ…R君…)
をを
うをを
570 :
ナツ:2005/04/10(日) 21:11:54 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【12】
Rはさんごの太ももを掴んで腰を埋めた。
初めての時と比べてスムーズにいったが、Rは相変わらず手加減抜きで入ってきた。
「う…」とさんごは少しだけうめいた。
どうもこの微妙な力の加減がアンドロイドには難しいらしい。
…まだ少しだけだけど…痛い。
「R君…ちょっと…待って…」
「…嫌ですよ」
Rは腰を動かす。
「…や…!」
さんごは咄嗟にRの腕を掴んだ。
Rは前のようにずり上がって逃げないよう、さんごの肩をガッシリと掴む。これで動きやすくなった。
「もう…Rく……っん……ん!」
Rはさんごの上でゆっくりと上下に動く。
まだ少し痛いような気がするけど、Rの優しい動きが嬉しい…。
次第に痛みは快楽に変わり、Rの腕にしがみ付くように掴んでいた力もじょじょに抜けていく。
Rはさんごの様子を見て少しだけ早く動かしてみる。
「あぁ!…あ!」
さんごは痛がりもせず、そればかりが声色が変わった。
テンポを崩さず出し入れを繰り返す。
「…ん!んっ!……あ…ん…!」
さんごはまだ声を押し殺している。…う〜ん?とRは首を傾げて腰の力を強めた。
「んっ!」
さんごは再びRの腕を強く掴んだ。Rはさんごの様子に気付いたが容赦なく早く、強く打ち込む。
「…ん…んっ…ん〜〜!!」
学生服の袖をグッと握り締める…もうRの力強い腰使いに耐えられない…。
「ん……あ…!あん…あぁっ…!」
Rがピクッと反応した。更に腰を強く突き上げた。
「あ…っ…う!…ん…く………あぁっ…あっん!」
「……それだよ…さんご」
Rは囁く…今度はさんごがRの言葉に気付かない。
571 :
ナツ:2005/04/10(日) 21:13:12 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【13】
Rの上下の動きでさんごはグラグラと揺れる。
学生服はあまりに強く握られた為、シワが出来てしまっている。
二人の融合部分から音が鳴り出す…。さんごはRの動きに夢中で気付かない。
「…下からも音が聞こえてきましたね…」
「……?」
さんごは何の事が最初解らなかったが少し冷静になり音に気付いた。
「…ダメ!聞いちゃ嫌!ダメ!」
さんごは慌てて両手でRの耳を塞ぐ。
「何するんですかぁ〜…」
「嫌なのっ!」
Rは頭を振ってさんごの手を振り解こうとする。
ギュッと押さえ込まれさんごの手はなかなか振り解けない。
Rは更にブンブンと頭を振った。さんごは咄嗟に手を離してしまう。
このまま押さえ込んだらRの首が外れて取れそうだったからだ。
Rは隙をついてさんごの両手を掴む。
「聞こえなくなっちゃうじゃないですか…」
Rは片手で両手首を掴み治し、さんごの頭上に組み伏せた。
「ちょっ…R君!」
「さんごがいけないんですよ…」
その後はどれだけ暴れようとしても無駄だった。
男の…いや、アンドロイドのバカ力には敵わない。
あいた手で優しく胸に触れながら再びRは動き出した。
「あ……んっ…」
さんごの腰は無意識に浮く。Rは動き易くなった事に気付き、早めに動く。
「んあっ…あっ…あっ!あぁっん!」
もう声が抑えられない…。ふとRの視線に気付き、さんごは薄目を開ける。
Rはキリッとした時のあの顔で…少し楽しそうに…でも慰めるような優しい表情で見下ろしている。
さんごはRのこんな表情は初めて見た。
572 :
ナツ:2005/04/10(日) 21:14:06 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【14】
「…R君…手、話して」
「…聞こえなくするから嫌です…よっ」
Rはグイッと腰を突き、ギュッとさんごの両手首を握りなおす。
声のない悲鳴…息を呑み込みながらさんごは体を仰け反らせる。
…Rに性感帯があるかは不明である。セックスの意味は知識で解ってはいる為、快楽を味わうフリは出来るかもしれない。
実際今は本物の快楽の体感は出来ない…というかまだ快楽という物を理解していない。
でも、Rはさんごの体の柔らかさと中の暖かさ、自分が触ると盛れるかわいい声が気に入っていた。
「…もう…しない…よ…話して…」
「ダメですよ」
「…しがみ付きたいの…R君に…」
少し考えてからRは両手首を離した。さんごの腕はすぐにRの首に甘えるように巻き付く。
さんごはRにキスをした。Rも答えるようにキスを仕返す。重ねただけのたまに唇が動くだけのキス。
慣れた者同士だったら他の仕方があるのだろうけど、まだ二人はこの方法しか知らない。
でも充分だった…Rはキスをやめ胸からも手を離し、腰の動きだけに集中した。
さんごを抱きしめて今までになく大きく揺れ動く。
「あぁ!!…あっ!あう!……あ…んっ!」
奥まで届いてきた。さんごはRの背中をもみくちゃに掴む。学生服が乱れていく。
「んっ…ん!あ…るく……好き…好きっ」
キュッキュッと中でRを締めつけていく。普通の男だったらたまらなく気持ちがいいはず。
「好きよ…R君……R君が…好き…っ」
いつのまにかさんごの腰はRに合わせて動いていた。更に締めつける力が強まる。
「…さんご…すごいですね」
声が届かないのか、さんごは何も答えずただRと夢中に動く。
「んっ…あ!あぁっ!あ!…っ…うっ…!」
さんごの体は再び仰け反り、肩の関節部分が床に擦れてゴツゴツと音がしだす。
Rは動きながら不思議そうにさんごを眺める。
(さんご…気持ち良さそう…僕も気持ち良くならなければいけないんでしょうか…)
さんごを眺めているうちにRは自分もそういう気がしないでもなくなってきた。
何かを掴みかけてきたような……気がしてきた。が、その瞬間、
「…あ…る君!…あ…あ…たし…も…ダ…メッ……っあ…あっ…ぁあ!」
ビクビクッと痙攣をおこし、さんごは一気に力尽きた。
573 :
ナツ:2005/04/10(日) 21:15:28 ID:r8CzpF/W
■あたしのアンドロイド君 U【15】
「え…さんご…終わりですか?………さんご?」
Rはグッタリしたさんごの上で動く。さんごは揺れながら首を横に振る。
「…ん…ム…リ…もう出来ない…」
Rはガックリとさんごに覆い被さる。
「…解りかけてきたような気がしたんですよ…?」
「…何が?…」
余韻に浸った幸せそうな顔のさんご…。
思考がまともに働かないのかRの言ってる意味が解ってない。
しばらく抱きしめ合った後、さんごは服を着た。
Rを見ると学生服のあちこちがシワになって詰襟のホックも外れていた。
さんごは自分の乱れ具合に気付き急に恥ずかしくなった。が、当の本人は
「はぁ…お腹がすきました…」
と、ご飯を食べだしている。人が恥ずかしがってるのに…。
Rはあっという間に一膳を食べ終わる。さんごはおかわりのご飯を茶碗に盛ってやる。
「ねぇ、R君、気になってる事があるんだけど…」
「何ですか?」
「あのパーツ、轟天号につけたらどうなるの?」
「…ナイショです」
「え〜、教えてくれたっていいじゃない」
「後のお楽しみですよ」
Rはさんごから茶碗を受け取り、幸せそうにモグモグとご飯を食べる。
「楽しみにしてていいの?」
「はい。なんてったって、お父さんがくれたパーツですからね」
Rはアハハッと笑い、さんごに「おかわり」と茶碗を差し出した。
その翌日、春風高校の校舎の屋上が成原博士によって占拠され要塞化された。 (終)
574 :
ナツ:2005/04/10(日) 21:16:57 ID:r8CzpF/W
以上です。長々と失礼しました…m(_ _)m
をを!
GJ!です
GJ〜!ドキドキしつつ癒されました。
ちょっと切ないのがまたいい…!
二人の幸せな(でものほほーんとした)大団円まで読みたいな。ナツさんお願いします…
ナツさんGJ!!
オトコマエなRとかわいらしいさんごに萌え〜
自分も大団円まで読みたいですなぁ
ここの書き手でサイトやっている人いない?
「野明の一番大切な人」続き
翌朝、2人は目を覚ました。静かな朝だった。
昨晩の騒ぎが嘘の様に。
2人は着替え、部屋を出た。そこまでは何時もと変わらぬ朝だった。
だが、1階に降りてみるとそこは非日常的な空間だった。
酔い潰れた男達があちらこちらに寝ているのである。起きている者は1人もいない。
茂男世と野明は呆れ果てた。
父方母方両方の祖父、伯父、叔父、従兄弟らは品のかけらを感じさせない寝顔をしていた。
その中に上半身裸の男がいた。何とその男は茂男世と野明の父だったのである。
茂男世はがっくりと頭を垂らし、野明は顔を赤らめて逸らした。
とても他人には見せられない光景だったからである。
ごはんが食べたくなっちゃうじゃないですか…
ごはんの続きキボンヌ