ここは氷川へきるが描く【ぱにぽに】のエロパロスレです
職人さんの各種投稿をお待ちしています。
〜掲載雑誌〜
「ぱにぽに」 Gファンタジー (毎月18日発売)
「TG天使ジャイ子ちゃん」・「エンドセクターカット」TECHGIAN(毎月21日発売)
「まろまゆ」 電撃萌王(3.6.9.12月26日発売)
「桃組っ!!」 エース桃組(3.6.9.12月9日発売)
「ぱにぽに外伝」ガンガンYG(少年ガンガン増刊) ※終了
テンプレは
>>2-10の辺りに。
立てたのか。乙。
本スレのアドレスとかはいらない気が…
この漫画にエロは必要ないと思うが?
そこは組み合わせ次第だと思うぞ
早乙女×乙女とか犬神×南条とか
麻生姉きぼんぬ
とりあえず30いかないとこないだの虹みたく即死する
みんながんばれ(ドラクエ)
10 :
8:04/11/05 19:42:47 ID:/oSkPNHS
保守
11 :
10:04/11/05 19:43:49 ID:/oSkPNHS
名前欄が別スレに書き込んだままだった
>>8スマン
エロか……
一条、南条、麻生姉妹、鈴音×乙女あたりは見てみたいかな
男優は犬神かミカエル
そこでジジイ先生ですよ。
プールの授業中に鈴音にパンツ盗まれる乙女
このままじゃ落ちるぞ!
お前ら一組ずつ読みたいカップリングあげろ!
できればシチュエーション付きで!
と必死で話題をふってみる(´・ω・`)
芹沢をレイープする話をキボン
教授×都。遭難しちゃって、
なんか身体暖めるためとか言いながらしぶしぶ。
芹沢と来栖の百合モノとか
誰もいない教室で犬神に迫る南条とか
バスケ大会のときの変質者か
今月のマスクドヤクザ
誰もいない教室でベッキーに迫る姫子
まだ書いてる途中だけどスレが即死したらシャレならないから
とりあえず鈴音×乙女投下ー
夕日で茜色に染まる放課後の教室と、二人の肌。
校庭に響く運動部のかけ声と、教室内に響く小さな吐息。
小柄な少女の上に乗る御機嫌な大女。
「いいから降りろー!バカ女ー!」
「えへへー。良いではないか良いではないかー♪」
水泳の授業の後、更衣室で小柄な少女こと秋山乙女は、下着が無くなっている事に気付いた。
ダイエットスパイこと綿貫響が予備を貸してくれたが、サイズが全く合わないので返したら、泣きながらどこかに走り去ってしまった。
仕方なく、午後の授業は直に体育着を穿いて受けた。
はじめは早乙女の仕業かと疑ったが、さすがにそこまでアレじゃないだろうと考え直した。
とすると、犯人は一人しかいない。
まさか昼休みの教室で「パンツ返せ」と言うわけにもいかないので放課後を待つことにした。
「いいからパンツ返せよバカー!つーかまず降りろー!」
「乙女いい匂いー♪」
言いながら、鈴音が乙女の制服のボタンをはずすと、水色のスポーツブラが露わになる。
「やめろー!何考えてんだー!ふざけんなー!」
右手で乙女を脱がしつつ、左手で自分の制服の胸元を緩めフロントホックを外す。
たぷんと音が聞こえるような揺れ方をしながら、両の膨らみが乙女の胸の上に乗る。
「ッ!!」
前々からその大きさは気にはなっていたが、間近で見ると圧倒される。
鈴音が何やらもぞもぞと動くたび、乙女のブラと鈴音の制服の2枚ごしに豊かな重みが形を変える。
「お…重いから…本当に…早くどけよ…頼むから…」
「えへへーこれなーんだ♪」
すっかり弱気になった乙女の顔の上に何かが乗せられる。
「わっ…なんだコレ…って私のパンツじゃねーか!やっぱりお前か!!」
顔の上の下着を取り、下着の異常に気付く。
「な…っ!?」
それは人肌に暖まり、湿っていた。
「乙女のパンツ小っちゃいから窮屈で大変だったんだよー」
「おま…はい…穿いてたのか!?」
信じられないといった表情で聞く乙女。
「乙女のと私のがくっついてるんだーって思ったら授業中なのに何度もイッちゃったんだよ」
「ば…バカ女!変た…ひゃん!」
胸元に突然の刺激を感じ、言葉が途中でつまる。
鈴音の右手が乙女のブラの下に入り込み、小さな突起をつまんだのだ。
「ほら、あんまり大きな声出すと人が来ちゃうよ。かわいい声聞かれちゃうよ」
ニコニコと悪魔トークをしながら、クリクリと乳首をいじりまわす。
「っや…ぁぅ……やだぁ…」
「真っ赤になっちゃってかわいいなー♪」
ごめんなさい
超中途半端だけど眠いから今日はここまでです
なんか当初の予定を大幅に越えて鈴音がド変態になったのもごめんなさい
GJ!続き期待!
鈴音と、あと優麻あたりは変態でも違和感無い気ガス。
変態なのは優奈では。
にへらとか言ってるし。
優麻→表面的変態
優奈→深層的変態
31 :
22:04/11/08 23:55:29 ID:c4WgKRqD
遅くなりました
そして無闇に長くなりました
続きです
なんか変態路線から百合路線に変わった感じです
少し後半の鈴音が優し過ぎる気もします
「やめ…て…胸…ん…いじらないで…」
「でも固くなってきてるよ?」
「バカぁ…なってない…」
「これでもなってないと申すかー♪」
鈴音は乙女のブラをずらし、小ぶりな胸を露出させる。
「や…バカ!見るな…」
「いただきまーす♪」
乙女が言い終わらないうちに左の乳首に吸いつく鈴音。
右手は右の胸をやわやわと揉む。
「ぅあ!やぅ…ん…はぁ…」
「ん…ん……ん…」
「ハ…ぁ…はぁ…」
初めての愛撫の感触にも慣れてきたか、乙女の呼吸はだんだんと熱を帯びてくる。
そんな反応を見て鈴音は、突然なぜか口も手も離してしまった。
「ぇ、なんで…」
「どうしたの?がっかりした?」
「しっしてない!いいから離れろよ!」
「意地っぱりな乙女もかわいい♪ほら、あんまり乙女がかわいいから…」
ゴソゴソと制服を脱ぎ豊かな乳房を露わにする。
「私のおっぱいが乙女のおっぱいとちゅーしたいって♪」
「ちゅー…?」
「ちゅー♪」
言って、自分の乳首と乙女のそれを合わせる。
「なぁ…あ…何…ぁん…」
「ん…乙女のおっぱい…気持ちい…」
擦り合わされぐにぐにと形を変える鈴音の乳房と、控えめに動く乙女の乳房。
「乙女…」
「ん…何…」
「好き…」
「え……んぅッ!?」
不意に重ねられる唇。
唇を割り、進入してくる舌。
「んんんーーッ!!」
進入した舌は無遠慮に口内を愛撫する。
頬の裏を、
歯茎を、
歯の裏を。
初めは逃げていた乙女の舌も、やがてそれに倣う。
互いの口内を愛撫し、唾液を交換し、飲み下した。
「ん…んく……」
「ふ…ぅ…ん…」
続けるうちに苦しくなり、乙女は口を離した。
「ぷは…ッ」
「息止めてたの?」
「だって…口…使ってたし…」
「鼻ですればいいのに…」
「でも…鼻息荒くなったら…恥ずかしいし…」
「ッ!………」
何かを堪えるように俯き震える鈴音。
「鈴音…?」
次の瞬間、鈴音は弾かれたように乙女を抱きよせ
「もー!!乙女わたしのお嫁にするーー!!!」
「む、むぅぅうう!!」
立ち上がった大女の胸元に引きずり込まれ、
つま先は宙をかき、やっと落ち着いてきた呼吸をまた塞がれもがく小女。
「んんー!」
「ほらぱふぱふー♪」
「……ぶっは…ッ!ブッ殺すぞおま……」
いつの間にやら全ての着衣を脱いでいた鈴音の身体を間近で見て、言葉を失う。
幼児体型とまでは言わないが、決して豊かとは言えない自分の身体とは全く違う。
「ほら、乙女も起立!」
「う…うん…」
怒るも大人しくなるも全てのペースを鈴音に握られている気がした。
「はいストーン!」
「あっ…ちょ…」
スカートをズリ降ろされ、残るはソックスと上履きとブルマのみになる。
「ブルマにこんなに染みつくっちゃって…」
「ち…違っ!」
「教室でおっぱい吸われてそんなに気持ち良かった?」
「変なこと…言うなぁ…バカぁ…」
指摘され、ここが教室だと再確認し、急に羞恥心が溢れる。
「おっぱいでちゅーするのそんなに気にいった?」
「違…ん…そんなの…しな…ぅう…ぅええ…」
とうとう泣き出してしまった乙女を見、さすがにイジメ過ぎたかと反省する鈴音。
「乙女、私のも見てみて、ほら乙女よりもっとビショビショだよ」
「ん…ひっく…」
「大好きな乙女に触ったから、こんなになっちゃったんだよ」
「そんな…」
涙と鼻水でぐしょぐしょになった真っ赤な顔を、さらに真っ赤にして俯く乙女。
「だから、ね。一緒もっと気持ちよくなろ?」
「……」
「いや?」
「え、…それ…は」
「私に触るのも触られるのも、気持ち悪い?」
「違う!そんな事ない!」
「じゃあ、ブルマ脱いで♪」
「ん…分かった…」
おずおずとブルマを降ろす乙女を
「自分で脱ぐのを見るのもいいなー」とか
「ノーパンだーってイジメめるのもいいけどまた泣かれちゃうかなー」とか考えながら眺める。
「脱いだ…よ…」
「じゃ…またがって」
椅子に座り、軽く足を開いて乙女を招く。
「えっと…こう?」
「違うー。向かい合って…もっと足を広げて」
「や…恥ずかしい…」
「ほらほらもっとくっついてくっついてー♪」
「うん…」
「はい、ぎゅー♪」
またがってきた乙女を、今度は窒息しないように気をつけながら抱きしめる。
「………」
ぼうっとした表情を浮かべる乙女を、幸せそうにみつめる鈴音。
「ぎゅってされるの気持ちいいでしょ?」
「ん……」
頬を染めながらこくんと頷く。
「じゃあもっと激しいのいくよ」
言い終わる前に鈴音は乙女の腰を引き寄せ、互いの性器を近づける。
くちっ
濡れた音をさせながら二人の性器が密着する。
「ッふあ…!」
「ぅん…!」
二人の口から同時に漏れる媚声。
「動くよ…ん…ふ…っ」
「あ、はぁ…はっ…」
ちゅ、ちゅ、ちゅ、
淫音が教室内に響く。
「乙っ女のここ、柔ら、かくってぇ…気持ち…い、いよ…」
「ふん…、うぅ…私っ…も、気持ち…い…ッ」
「乙女ぇっ…もっかい、ちゅー…ッ」
「ぅ…ん…あ、ん…ッ…」
くちゅっ、くちゅっ、くちゅっ
口と、胸と、性器でキスをしながら互いを擦り合わせる二人。
「かわいい、よ…乙女…ぁっ…かわいっ…い…」
もう今日で何回目か分からない「かわいい」繰り返す。
「鈴…っ音ぇ…は…ぁ…ん…っ」
くちゅっちゅっちゅっちゅっ
濡れた音の間隔が近くなり、二人の絶頂も近くなる。
「鈴音っ…わたッし…なんか…来ちゃ、う…ん…んっ…」
「私も…っ、一緒に…っ一緒に…、ね…?」
ちゅっちゅっちゅっちゅっちゅっ
「あっぁん、あん…!」
「ん、ふあ、ぁあ…!」
ちゅっちゅっちゅっちゅっちゅっちゅっ
『っあ、あ、ふあぁぁあああッ!!』
二人は、同時に絶頂を迎えた。
いそいそと服を着る二人。
「なあ、なんで…私と…こんな…」
「乙女着替えるの遅いー。私もう着替えちゃったよー」
さえぎるように抗議する鈴音。
「え、あ…ごめん…」
「私がいると着替えづらいみたいだから、先に校門で待ってるよー」
「うん…分かった…」
あんな事をした後だと言うのに…
いや、あんな事をした後だからこそだろうか。
鈴音の目の前で着替えるのは、なぜか今はとても恥ずかしかった。
鈴音の珍しい配慮に、その時は感謝する。
しかし。
廊下ではなく校門で待つ、というところに違和感を感じるべきだった。
気がつくと、ブルマと下着がなくなっていた。
「このっ…大ッバカッ女ーーーっ!!」
校内中に怒声を響かせる彼女には
「大声出したら人集まってくるんじゃない?」
とかそんな判断能力は残っていなかった。
終わり。
39 :
22:04/11/09 00:24:54 ID:i2S/OucY
以上です
途中の会話が長過ぎて中だるみになっちゃった感じとかあるけど、
そのへんは許して下さい…
上手いね。むっちゃエロくておもしろかった。
またなんか出来たら是非投下してくだされ。
ぱにぽにもそろそろキャラが増えすぎてきた気がする。
とりあえず乙女とくるみと6号さんと麻生姉妹と芹沢と宮田さん以外はイラネ。
主人公の立場ゼロですか
正直ベキ子は周りに押されて存在感薄くなってきてるとオモタ。
第一回スポーツ大会が最後の絶頂期。
だからこそ6巻で頑張ってたじゃないか
脇だったけど
麻生先生×望キボン
レイプ物をキボンヌします 犯すのは芹沢かベッキーでお願いしますm(__)m
一番エロに強そうでその実弱いのは玲だと予想する!
レイプ魔に襲われて泣きじゃくる玲(´Д`)ハァハァ
芹沢と栗栖の百合きぼん
ジジイと犬神の801キb(ry
保守age
とりあえずage
51 :
名無しさん@ピンキー:04/11/13 15:55:55 ID:9//pD1Jo
犬神兄妹を・・・
いやここは桃瀬兄妹で・・・
53 :
名無しさん@ピンキー:04/11/14 04:56:52 ID:kaPQvSYX
キャンキャン泣かされる玲きぼん
実は肩車しながらバカキザの後頭部でオナニーしてる円先輩
「ん…ふ…」
「部長…後頭部がグショグショです」
「ん…うっさい…ッ!バカキ、ザ…!」
「こないだみたく漏らさないで下さいよ」
「ぁ…っ…ん…ん…」
「聞いて下さい」
「ぁん…ん…んんッ……ッ!!」
ショオォォ……
「芹沢。悪いが衣装部からワイシャツと女児用下着を借りてきてくれ…」
58 :
名無しさん@ピンキー:04/11/15 17:38:34 ID:m440RNbQ
「黙って」見てる訳が無いだろう!
保守
ぱにぽにってなにげに総受けキャラが乙女かベッキーくらいしかいない気がする
雅がいる。
犬神もいるぞ
ベキ子って受けキャラか?
65 :
名無しさん@ピンキー:04/11/19 10:15:27 ID:Bq67kjKV
受けキャラだな
66 :
名無しさん@ピンキー:04/11/19 13:50:27 ID:VOR8TnMG
ベッキーは胸があるのかないのか
>>66 65cm以上あったら俺はぱにぽにを見るのをやめる。
とりあえず書いてはみたものの思ったより長くなってしまいました…
それでは勝手に作らせて戴きました学園祭の裏話
「An understudy actress」投下ー
「実はココが一番楽しみだったりするのよね〜♪」
1年B組きっての情報通、諜報部―――今は記録班だが―――の一員、綿貫響は、仕事という事も忘れて頬を緩ませた。
ビデオ片手に立つ彼女の前のドアには「料理研究会の甘味処」と書かれた張り紙。
朝から甘い物三昧―――というのは、女の子にとっては最早タブーに等しい行為であろう。特に―――近頃、お腹周りの肉が気になり始めた響にとっては。
しかし、大概が欲望に歯止めが効かないのもまた事実。甘い物好きの彼女なら尚更である。
「学園祭だし…今日一日くらいはいいよね、うん」
響は自分に言い聞かせるように独りごちた。
―――結局のところ、これが彼女の導き出した結論であるのだが。
「それじゃあ…」
緩んだ頬を更に緩ませて、響は意気揚々とドアの取っ手に手を掛け、景気良く引き開けた。
「おじゃまっしまぁ―――
……って、あれ?」
響は拍子抜けした顔でその場に立ち尽くした。
それでもビデオはしっかり回しているのが、流石は諜報部というべきか。
いや、彼女が驚いた理由といっても、別に大した事ではない。
ただ、まさか自分の他に先客が居たとは思わなかったワケで。
「ありゃ」
とスプーンを口に運びつつ言ったのは、演劇部所属、1年D組のボケ担当スーツアクターにして学年でも5本の指に入る問題児―――
「芹沢さん…なんでいるの?」
響はまだポカンとしている。
一方の"先客"―――芹沢茜は心外という顔で、
「なんでって…オススメらしいから朝一で来てみたんだよ」
「いや…そじゃなくてね」
茜のズレた答えに苦笑しながら、響はふたつ隣の椅子に座った。
ついでに今日イチオシの特製パフェを注文する。
「劇の方はいいの?」
そう。
着ぐるみ担当とはいえ、仮にも演劇部である芹沢は、本来ならもう公演の舞台に立っている時間である。
「あー、それなら心配ないない」
「?」
「今回は代役を用意してあるんよ」
茜は器の底のフレークをつつきながら、事も無げに言った。
*
とりあえず今回はここまでです
エロは最後の方にちょいちょいと入るだけになってしまいそうですが
では
72 :
名無しさん@ピンキー:04/11/19 21:42:16 ID:VOR8TnMG
ワクワク
オメガ楽しみにしてます!
74 :
68:04/11/20 15:10:10 ID:CdU4d6Hw
とりあえず書けた分だけ。
まだエロ突入はありません…スイマセン
それでは投下ー
*
(なんで私が…)
当の"代役"である鈴木改め6号―――もとい、6号改め鈴木は、舞台裏の椅子に座って溜息をついていた。
何事も「頼まれたら断れない」という性格が災いして、
最初の公演だけという条件ではあるが、彼女は茜の代役を、それもぶっつけ本番で務める羽目になったのである。
…極めつけは、この恰好。
「うぅ〜…暑いよぉ〜…」
幾ら何でも、パンダはないだろう。パンダは。
(こんな重いモノ着てあれだけ動けるなんて…
芹沢さんて結構タフなんだなぁ…)
と一人感心していると、
「おーい芹沢ー」
と声を掛けてきたのは、茜と同じ演劇部の2年、高瀬和也。
「え…あ、はいっ!」
"芹沢"と呼ばれる事に当然ながら慣れていない6号は、ワンテンポ遅れながらも律義に返事をした。
茜の要望で「内密」に代役を務める事になっているので、部長はおろか他の部員も誰一人としてこの「入れ代わり」の事実を知る者は居ないのである。
「お前、出番俺が出てからすぐだろ?そろそろ準備しとけよ」
「はい、わかりました」
―――数秒の間。
いつもの茜と違う、やけに素直な反応をする眼前のパンダを、高瀬は訝しげに見つめる。
が、彼はどうやら茜の只の気まぐれと判断したらしく、
「それじゃ、頑張れよ」
と茜―――6号に一声掛けて、舞台上へ出て行ってしまった。
(頑張れよ―――か)
こうなった以上、やるしかない。
覚悟を決めた6号は、よし、と一言呟いて椅子から立ち上がったのだった。
―――無論、
これから起こる"悲劇"を、彼女はまだ知る由も無い。
*
芹沢ネタかと思ったら6号か!
いい意味で予想を裏切られました
期待です
78 :
68:04/11/21 14:25:33 ID:JFyFEJA+
今回も書けた分だけ
短いですが許して下さい
それでは投下ー
*
「それで…ね」
茜は食べ終わった器にスプーンを落とした。
カラン、と甲高い音がテーブルに伝わって響く。
「ん?」
「いやさ、ただ代役頼むだけじゃツマラナイじゃん?」
「つまらないって…」
何の為に代役頼んだんだアンタは、とでも言いたげな表情を浮かべる響を他所に、
「だからさ…ちょっと仕掛けをして来たんよ」
と茜は悪戯っぽい笑みを浮かべる。
何かしらの"行動"を起こす前の、彼女のいつもの癖だ。
「仕掛け?」
と訊き返す響。
またロクでもない悪戯でしょ、と付け加える。
「うん、ちょっとばかりアダルトなヤツをね」
「ふーん…」
響は今度は訊き返さなかった。
アダルト―――と言っても、いつもより「少し」行き過ぎた程度のモノだろう―――その位に、響は考えていたのである。
―――問題は、その「行き過ぎ」の程度なのだが…
「それじゃ、スイッチオン」
何時の間に取り出したのか、茜はカチッと小気味良い音を立てて、手元のスイッチを押した。
*
80 :
68:04/11/21 14:29:19 ID:JFyFEJA+
エロは次からになります
どうもスイマセン
では
そうきたか!すごい!まったく想像できなかった!
期待してます!
6号か。
出番も少なく、影の薄い彼女をどう描くか楽しみにしてまつ。
83 :
68:04/11/22 17:58:24 ID:g11pEXCW
ようやくエロ突入です
それでは投下ー
*
「…んッ!」
6号は下半身に違和感を感じて、軽く声を上げた。
(な…何コレ…んんッ!)
違和感が気の所為ではない事を認めると同時に、意識とは無関係に身体がビクンと反応する。
どうやら―――着ぐるみの股間の辺りで、何かが振動しているらしい。
(ん…うッ!…な…んで…急…に…!?)
弱めの振動によって、徐々に敏感になっていく下半身。
疼きを何とか抑えながら、現在の状況を出来るだけ把握しようと努める。
しかし、実際そんな事はどうでもいい。
一刻も早く、この不可解な違和感から抜け出したい。
抜け出したいのだが。
(…ッあ……んッ!)
…今現在は下手な動きは出来ないし、この感覚にこれから暫く耐え続けるというのも無理がありそうだ。
何故かと言えば、今は―――
*
*
(……?)
突然動きを止めた茜―――ではなく6号を見て、高瀬は内心戸惑っていた。
(どうしたんだ芹沢…?)
そう言えるのならまだ良いのだろうが、今の彼は小声で話す事はおろか、合図の為の動き一つすら出来ない状態。
何故なら―――
(次、お前の台詞だぞ…?)
―――何故なら、今は既に舞台の上。
1回目の公演が始まって間も無い頃なのである。
(…………)
客席の方に目を遣る。
何人かの客は、こちらの異変に気付き始めているようだ。
(待てよオイ…冗談だろ?)
せめてもの抵抗として、目で合図―――のようなもの―――をする。
問題児の茜とて一応は演劇部のはしくれ。
万が一台詞をド忘れしたとしても、それは全くの白紙ではなく、"記憶"という紙に穴が開いたようなものである。
思い出せないという事は、絶対に無い筈だ。
(頼むぞ…ホントに…)
高瀬は最早祈るような心持ちで、目の前のパンダを凝視していた。
無論そのパンダが動きを止めた本当の理由など、彼は知る筈も無い。
*
「芹沢さん…ソレ何?」
「気にしない気にしな〜い♪
よっし、もっと強くしちゃえ〜♪」
茜は最早、完全にストッパーが外れている。
こうなった彼女は、もう誰にも止められない―――
*
87 :
68:04/11/22 18:08:31 ID:g11pEXCW
今回はここまでです
何か皆キャラ変わっちゃってますね…全然エロくないしorz
もう少し続きます…長くなってスイマセン
(・∀・)
続きそろそろかな
(´д`;)ハァハァ
age
91 :
名無しさん@ピンキー:04/11/27 17:14:28 ID:NyFDO3uF
まだかなまだかな〜
92 :
68:04/11/28 00:16:51 ID:YIZbW2sA
遅ばせながら、68です
とりあえずは書けた分だけ
キャラ性ゼロ世界観完全崩壊模様な感じですがどうか御容赦下さいませ
それでは投下ー
*
「ふぁ…ッ!」
今までが一杯々々の状態だった6号は、
何の前触れも無く強くなった振動に堪え切れず声を漏らした。
「んッ、は…うン……ぁっ!」
一旦破られた心の堤防は、滅多な事では修復が利かない。
声を止めようとする意思が強くなるほど、自分で発しているとは思えないような嬌声が、喉元から小さく―――それも眼前の高瀬にギリギリで聞こえない位に―――溢れ出て来る。
「ん…ふっ…ぁ…っんっ!」
今までに経験の無い、
「機械」の感触。
「機械」の感覚。
「機械」の、快楽。
それら全てが、未開発の彼女の身体を、思考を、癌細胞の如く蝕んでゆく。
「は…っ、あ……んぅ…!」
(…お願…い……誰…か…止め……)
最早、
脳内に思考を有する余裕はゼロに等しい。
「ふ…っぁ…ぁぁっ…!…っん…っ!」
(こ…んな……こん…な…の…)
未経験の快楽に溺れるような余裕も、
また然り。
彼女にとって―――いや常人にとって、
今の状況は只の拷問でしかない。
「ひ…あっ!…ぁ、ああっ、ぁんっ!」
(…おか…しく…なっ、ちゃう…よぉ…)
―――快感に堪え続けるという、ある意味矛盾した、そして最も苦しい拷問。
当人にとってそれは、
苦渇に等しい悦楽であり、
束の間の永遠である。
「ん…ふっ!…は、ぁん…ぅ」
どれ位の時間が経っただろうか―――実際はほんの数十秒なのだが―――永遠とも思われる"監獄"の中で、彼女にとっての時間経過の情報は、
嫌応無く耳に入る自身の喘ぎ声と、
徐々に込み上げて来る感覚だけ。
「あっ、んっ…ひゃん!ん、あっ!」
全身に電流が走るような感覚。
汗なのか愛液なのかよくわからないモノが腿を幾筋も伝い、下半身は足までびっしょりと濡れている。
「は、あんっ、ふぁ…!」
ぶるりと身体を震わせると同時に、永遠とも思われた快楽の迷路にも終わりが近い事を、彼女は感じた。
「あ、んんっ!あっ、あ、あっ、ああっ!」
出口が見付かれば、後は簡単だ。
流れに揺蕩っているだけで、終竟は自ずとやって来る。
「あっ!あ、んっ!ひうっ!んぁ!あっ、ん、ぅあっ!ひぃ、あっ!あぁっ!あぁんっ!」
限界が近付くにつれ、嬌声も激しさを増す。
舞台下の観客達も、目の前の高瀬も、もう彼女の眼中には入っていない。
快楽への欲望は、
彼女を此処まで変えてしまった―――
「ん、はっ、あ、あぁぁぁーーーーーっ!!」
込み上げて来たモノが内で爆発するのを感じると共に、彼女の意識は真っ白な海の底へと沈んでいった。
*
96 :
68:04/11/28 00:21:41 ID:YIZbW2sA
あともう少し続きます
多分次で最後だと思いますので
では
!
ついにきましたよ。
98 :
名無しさん@ピンキー:04/11/28 01:49:47 ID:tHxI++Mc
(・∀・)
99 :
名無しさん@ピンキー:04/11/28 14:39:04 ID:axSraQop
GJ!!
100get
101 :
名無しさん@ピンキー:04/11/29 12:40:32 ID:yK5MRAGQ
age
102 :
名無しさん@ピンキー:04/11/29 23:26:53 ID:HasKBjOK
age
103 :
名無しさん@ピンキー:04/11/29 23:27:30 ID:HasKBjOK
age
104 :
名無しさん@ピンキー:04/11/30 07:10:54 ID:wYivMp9X
期 待 a g e !!
105 :
68:04/12/01 00:17:21 ID:qMiO18rJ
ようやく書き上がりました
今回でラストです
それでは、まとめて投下ー
*
突如、パンダの動きが止まった。
最初に"彼女"が動きを止めてから数十秒。
それから今まで、パンダこと6号は小刻みに全身を震わせたりもぞもぞと身体を攀らせたりと落ち着かない素振りを見せていたのだが―――
「………?」
ワケが解らない、という顔をする高瀬。
「…芹沢……?」
そう呟いて、パンダに向かって手を伸ばした、その瞬間。
―――ぐらり、と。
恰も高瀬の手から逃れるように、
パンダの着ぐるみが後方に大きく傾いた。
「え」
思わず声が漏れた。
自分でも驚くほど間抜けな声だった。
パンダと床との傾斜が小さくなっていくのをその声に見合う間抜けな顔(であったと自分では思う)で見る事しか出来ないまま、
パンダは、バターン、と大きな音を立てて、派手にひっくり返ってしまった。
「芹沢ァーーーーーッッ!?」
「茜ちゃーーーーーん!?」
高瀬と円の叫び声を最後に、パンダ―――の中の6号の意識はぷつんと途切れた。
*
*
「さて…そろそろ頃合いかな?」
一連の騒動などいざ知らず―――本人もここまで発展するとは予想だにしなかったのであって―――茜はタガの外れた薄ら笑いを浮かべると、そう言いながら席を立った。
「ドコ行くの?」
スプーンを口に運びながら、響が尋ねる。
何かしらの危険を察知したのか、何時の間にやら茜からかなり離れた所に座っていた。
「いんや、ちょっと偵察にね」
「偵察って…」
最早公演自体は全く眼中に無いといった様子の茜を、響は半ば呆れ顔で見上げる。
「それじゃ、すぐ戻って来るから」
「ハイハイ…」
「あ、そうそう」
茜はドアの前で振り返って、
「万が一ウチの先輩達が来ても、私の事は黙っといてね?」
「いいから早く行ってきて…」
響の力無い突っ込みを背に、茜はドアの取っ手に手を伸ばして―――その手が、空を掻いた。
「へ?」
茜がそんな間の抜けた声しか出せなかったのは、自分が開けようとしたドアが勝手にスライドしたからではない。
問題は、向こう側からドアを開けた人物であって―――
「ハ…ハルカ姉さん……」
「あら…偶然ねぇ?こんな所で会うなんて」
"ハルカ姉さん"―――こと高見沢ハルカは、「曇りの無い笑顔を浮かべ」ながら「隔ての無い優しい声で」そう言い放った。
「あ…あはは…そ、そうですね…」
冷や汗を流しながら何とか笑顔を取り繕おうとする茜だが、身体の方は感情に正直に、一歩、また一歩と徐々に後退していく。
(マズい…目が笑ってない……)
どうしてバレた、とか、
何があったか、とか、
そういう事は良く理解らないが―――恐らくこの後すぐに知る事になるのだろうけど―――とりあえず、今判っている事は二つ。
自分の所業がバレたこと。
そして、自分はこれから―――
「公演サボってこんな所で何やってるのかなぁ〜?えぇ!?」
「いっ…いやぁぁぁぁぁぁぁ!」
演劇より面白いかも―――と思いながら、響はその光景を眺めていた。
ちゃっかりビデオを回してる所が、流石は諜報部と言うべきか……
109 :
68:04/12/01 00:23:48 ID:qMiO18rJ
というワケで、不必要に長々と続いた「An understudy actress」もやっと終了です。
読んで下さった皆様、
感想を下さった皆様、
どうも有難うございました。
では
乙
111 :
名無しさん@ピンキー:04/12/01 14:06:12 ID:Y3H7qhKg
GJ!!
112 :
名無しさん@ピンキー:04/12/03 07:09:22 ID:D1fDtO9F
age
113 :
名無しさん@ピンキー:04/12/03 11:52:31 ID:Jqft4YsM
早乙女先生×乙女キボンヌ
2巻までしか持って無いんでアレだが、ここまでの話見るとこの2人絶対つき合ってるか
後々つき合いそうな雰囲気漂わせまくってるんだけど最近はどうなの?
最近は出てこない。
116 :
見習い死神:04/12/03 15:11:11 ID:zg+QJrZD
初投稿なので至らない点も多いですが読んでいただいたら幸いです
書くのが遅いですが一応投下します
117 :
見習い死神:04/12/03 15:21:17 ID:zg+QJrZD
「うーっ」
やばい
「うぅーーーっ」
そろそろ限界・・・
「あの、先生・・・」
「どーしたロボ子?」
「えっと、そのぅ・・・お手洗いに・・・」
「へ〜っ」
う、やな笑み
「ロボットでもトイレに行くのか?」
「いやなんつーか、えっと・・・あのぅ・・・」
えーっと、えーっと
「う、ウランが・・・ウランが・・・」
自分でも何言ってるか分かんない
「漏れたら大変なの〜〜〜!!!」
「あ」
118 :
見習い死神:04/12/03 15:27:21 ID:zg+QJrZD
「う〜っ。パンツぐしょぐしょ」
ここは演劇部部室授業中なので誰もいない
「にしても、どーしよう。今日に限ってスパッツないしなぁ
もしかして私、今日一日ノーパンか?アハ、アハハハハハハハハ・・・・ハァ」
笑ってる場合じゃないって私
119 :
見習い死神:04/12/03 15:42:16 ID:zg+QJrZD
「ふぅ。いい天気」
いや〜、屋上はいいね。立ち入り禁止だから人来ないし
「にしても、あのチビ!絶対復讐してやる!」
弱みとか無いかなぁ。玲に聞いてみるか。
そんなことを考えながらぶつぶつ言ってたらふいにドアが開いた
「ん?先客か?」
入ってきたのはいかにも不良って感じの三人組
「誰だこいつ」
「あれじゃねえ?1-Dの芹沢!」
「あ〜着ぐるみで有名な変人」
「・・・失礼な」
誰が変人だ。と言おうと思ったら、急に突風が吹いた
「あっ」
あわてて押さえたけど・・・・遅かった?
「・・・・」
「見た・・・?」
「・・・・」
無言でじりじり近づいてくる・・・こ、怖い
120 :
見習い死神:04/12/03 15:48:25 ID:zg+QJrZD
「・・・」
無言で近づいてくる・・・こ、怖い
ガシャン
フェンスにぶつかった・・・
「ひ・・・」
「観念しろよ」
目がマジだ。泣きそう
121 :
見習い死神:04/12/03 16:00:53 ID:zg+QJrZD
「いただきま〜す」
三人がかりで飛び掛ってきた。それでも男か??
「ちょっと、やめろって!」
「暴れるなって」
無理だって
「へへ。たっぷり時間はあるからな」
服を脱がされた・・・私大ピンチ?
「ヒュウ。結構でかいねぇ」
「形もいいな」
「っつ。見るな!」
流石に三人がかりじゃにげれない・・・
「あっ!ちょっ・・・やめ・・・ひゃっ」
うぁ、くすぐったい
「おっ、乳首立ってきた」
122 :
見習い死神:04/12/03 16:25:07 ID:zg+QJrZD
それだけもめば当たり前だ
「こっちはどうだ?」
「え?ちょっ・・・そこだめっ・・・うあぁぁっ」
ぅう・・・ちょっと・・・気持ちよく・・・
「ん・・・あっ・・・すご・・・やぁ・・・」
「すっげえ。どんどんあふれてくるぞ」
「淫乱だな」
「なっ!?そんなこと・・・」
「じゃあこれなんだ?」
私の愛液をすくって見せてきた
「こ、これは・・・」
「なあ、もう挿れていいか?」
「へ・・・?」
123 :
見習い死神:04/12/03 16:34:29 ID:zg+QJrZD
不良の一人が私の秘所にその・・・アレをあてがってきた。
・・・はじめて見た・・・おっきい
って感心してる場合じゃない!こんな初体験嫌過ぎる
「や、やめて!それだけは・・・私始め、」
「いただき」
私の叫びを無視して入れてきた
「い、痛い!痛いって!やめて!」
「さすが処女。すっげえしまる」
「や、はげし・・・い・・・あう・・・っつ」
「ちえっ、ずりいな」
124 :
見習い死神:04/12/03 16:47:25 ID:zg+QJrZD
「へへ、早いもん順だよ」
「あっ・・・あっ・・・ひゃぁ・・・もっと・・・優し・・・く」
「こいつ初体験のくせに感じてねえ?」
「なっ///そんなこと・・・あっ・・・ない・・・」
ほんとは理性飛びそうなほど感じてるけど
「お、おれもう」
「え?ちよっ・・・」
もう?はやいって
「出すぞ!」
「!?な、中はだめだって」
「う・・・」
わ、ちょっと、馬鹿
「や、あっ・・・熱・・・」
ほんとに出された・・・今日安全日だったっけ?
「な、なにすんのよ」
ばきっつ
「げふっ!・・・てめえなにしやがる!」
125 :
見習い死神:04/12/03 16:53:21 ID:zg+QJrZD
「それはこっちのせセリフだ!このソーロー!」
「な!?ソー・・・」
「まあ、あれは早かったな」
「モテねえわけだ」
「お前らまで・・・」
やっぱもてないんだ
「そんなことより・・・」
「アレで終わりとは思ってないよなぁ?」
「え・・・?」
それから二時間ぐらいぶっつずけで犯された後の二人化け物だ・・・
126 :
見習い死神:04/12/03 16:54:48 ID:zg+QJrZD
一応完成です
誤字脱字多いな・・・申し訳ない
感想お待ちしてます
GJ!
ウランが…!
ああ
ウランだな。
(´д`;)ハァハァ
GJ!
ども
いつだったかの68です
新作書いたんで投下しに
とりあえずは書けた分だけ。
それでは「transmigration ours」投下ー
一日のくりかえし。
たとえばそれは、
メビウスの輪のようでもあるし、
三界六道の輪廻のようでもあるし、
アルバースの"構造的構成"のようでもある―――
*
「ん……はぁ…」
熱を帯びた、甘美な吐息が漏れる。
―――締め切った部屋。
真っ暗な部屋の中で、枕元のスタンドライトだけが私達の肢体をぼんやりと照らす。
そんな環境下、加えて真夏であるにも関わらず、クーラーは付けていない。
だけど―――40℃近い室内でも、首元にははっきりと、姉さんの熱い吐息を感じる。
「あ…っ」
吐息の熱さが、舌の、より直接的な、ねっとりとした熱さに取って代わる。
姉さんの舌はそのまま、首元から鎖骨へ、鎖骨から胸の谷間へ。
そこで十分に焦らしてから、舌を左の乳房に蛞蝓のようにゆっくりと這わせ、右手で右の乳房を包み込むように、優しく揉みしだく。
「んぁ…んッ……は……」
身体の芯から溶けてしまいそうな、丹念な愛撫。
ロースピードではあるけど、私の官能は徐々に、確実に高まっていく。
夢見心地で快感に浸っている内に、舌はお腹を伝って臍へ。
そのまま窪みを舐め回すと同時に、姉さんは右胸に残しておいた右手で、乳房の先端をキュッと軽く摘み上げた。
「ひゃぁん!」
突然の不意打ちに、思わず大きな声が出てしまう。
すると姉さんは気を良くしたのか、顔を上げて―――勿論、右手での愛撫は絶やさない―――にっこりと微笑んだ。
「……麻里亜ちゃん、かわいい」
天使のような笑み。
我が姉ながら、つい見惚れてしまう。
「もっと…声出して……聞かせて…ね?」
だけど、見惚れている暇なんてある訳がない。
姉さんはそう言うと、舌を私の秘所に這わせ、強く啜り上げた。
133 :
130:04/12/06 23:42:42 ID:HF07vsO1
短いですがとりあえずこれだけ。
では
おおっ。
135 :
名無しさん@ピンキー:04/12/08 07:14:51 ID:xg0P9Hel
GJ!!
続きを楽しみに待ってます
うーむ、予想の斜め上を行かれた
麻生姉妹か・・・
137 :
130:04/12/09 00:51:13 ID:Bw4tRlUu
やっとこさ書き上がりました
それでは投下ー
「んッ!?…あぁんっ!」
ビクン、と跳ね上がる身体。
姉さんは上目使いで私を見上げると、そのまま舐め回し、啜り上げ、を繰り返した。
「ひゃん!あっ!んぁ、んんっ!」
ぬめりとした姉さんの舌。
絶えず動き回る姉さんの手。
姉さんの、体温。
姉さん、の―――
「―――ッ!」
今日の私は少しばかり、アグレッシヴであるようだ。
私は衝動に駆られて姉さんの肩を掴むと、そのまま上下を入れ換えるようにして、ベッドに姉さんを押し倒した。
「…!?……麻里―――んッ!?」
言葉なんて、いらない。
私はそう云わんばかりに、間髪入れずに自分のそれで姉さんの唇を塞ぐ。
そしてまた同じ様に、自分のそれを姉さんの秘所に宛い、擦り付けるように、激しく、前後運動を繰り返した。
「は、あ、あっ、んっ!あ、ま、りあ、ちゃん、んんぁっ!」
私を呼ぶ姉さんの声。
姉さんの、温もり。
欲しい。
―――ぜんぶが、ほしい。
私は姉さんを抱き締め、動きのストロークを早める。
「あっ!は、ぁ、っん!あっ!はっ、あん!ん…わ、たし、あっ!はっ、も、う…イッ、んっ!あ、ぁっ!ぁあんっ!」
「はっ、は…姉さん、わ、たしも…もう…!…ね?…いっ、しょに、い、こう…?」
もう何も考えられない。
頭にあるのは、
「ねえさんがすき」
それだけ。
それだけだった。
*
*
「……ねぇ、麻里亜ちゃん」
スタンドの明かりすらも消えた、真っ暗な部屋の中。
私と姉さんは、汗でびっしょり濡れた身体をベッドに横たえていた。
「………なに?」
繰り返すが、部屋は完全な暗闇である。
私達の声以外には何の物音もしないし、すぐ隣に居る姉さんの顔も見えない。
「…………おやすみ、なさい」
数秒の沈黙の後、姉さんは静かに言った。
何の衒いも、穢れも、棘も無い、完璧なまでに安らかな声で。
明日になったらまた、
学校へ行って、
授業を受けて、
部活をやって。
家に帰ったら、
姉さんとテレビを見て、
姉さんとご飯を食べて、
姉さんとお風呂に入って、
そしてまた、お互いを求め合い、
最後にこうして、泥の様に眠る。
今日も、明日も、これからもずっと。
人生は、一日の繋がりなのだから。
「……おやすみなさい」
私は出来るだけ自然に、自らの、私達の一日の終わりを告げた。
「明日」という名の、「今日」に向けて。
*
一日のくりかえし。
たとえば、それは―――
142 :
130:04/12/09 00:58:57 ID:Bw4tRlUu
やっと終わりました
何か書くと長くなる傾向と言うか癖があるみたいです…スイマセン。
感想・意見・文句等お待ちしております。
では
乙です
漏れの勝手な欲ですが
愛撫の細かな名詞・動詞を使った描写とかもっとほすい
絡み合う舌、乳首、乳りんを舐めまわす、陰唇を開く、クリトリスを吸う、お尻の穴にキス、膣内を這う舌、噛む、ねぶる、
Gスポットを指先でこりこり・・・・うーんキリがないっすね
スレ汚しスマソ
144 :
130:04/12/10 16:38:37 ID:DTBpT4I8
>>143 成る程、勉強になります…
ありがとうございます!
145 :
名無しさん@ピンキー:04/12/14 00:37:52 ID:0uYXRcMy
保守
ふたなりが出てもいいなら鈴音関係で書いてもよかですか?
よろし
頼む
んじゃ三日くらい待ってくれろ。遅筆なもんで。
全部完成してないけど順次投下。
かなり長いのでゆっくり付き合ってくださいな。
「大×小」
1/
「んで続きなんだけど……。さっきの小学生は逃げちゃうし」
「じゃあこのどどめピンク色のキャンディーは何かなぁ」
「どどめ……今じゃあまり使わない言葉だねってそんな色のキャンディーあったか?」
「ぱく……ほやや?なんだか身体が熱く――」
「はーい、OKでーす!」
ベッキー研究室改め演劇部映研合同作品撮影スタジオでは妖精姿のベッキーが縄で釣り上げられていた。
麻生真尋監督のカットで麻里亜と柚子が滑車経由の縄を緩め、もう一人の役者である鈴音がベッキーを支えて下におろす。
「麻生先生、まだ途中ですよ。っていつまでこっちに来てるんですか! 麻生もなんとか言ってくれ」
「だって先生ちゃんと小学校終わってから来てるもん。ね、麻里亜ちゃん」
「そうですよ〜。お姉ちゃんに来てもらって助かってるんですから」
「そういう問題じゃなくて……来るたびに高校の制服を着てくるのもどうかと思うぞ……」
「ところで白鳥さん、今のアドリブでしょ? アドリブはいいと思うけど宮本さんが簡単に返せそうなものにしたほうがいいと思うの」
「ほーい」
ベッキーの頭にポンポンと手を置いて鈴音はキャンディーを舌の上で転がした。
「白鳥、頭を撫でるのやめなって」
「えーだって丁度いい位置にあるんだもん。触り心地もいいし。
大丈夫だよ乙女の時みたいに背が伸びなくなるツボは押してないから。うりうり〜」
「余計やめろ!」
にははと鈴音は笑って手から逃げようとするベッキーを執拗に追いかけ頭を撫で続けた。
2/
今日の分の撮影は終わり、ベッキーは研究室に一人残っていた。
さっきまでの喧噪はすでに遠く、痛いくらいに部屋の中は静かだ。
「機材ずっと置きっぱなしだけど……まさか最後までここで撮影する気じゃないだろうなー」
それもいい。とベッキーは一人思う。行き当たりばったりの撮影に言いたいことは一つや二つや三つもあるが。
心地よい疲労に身を任せ、机に突っ伏してうとうとしていると背後にあるドアが静かに開かれる音がした。
「ん……誰?」
「宮本せんせ〜」
そこにいたのは見間違うハズがない山よりも大きい白鳥鈴音だった。
いつもの笑顔ではなく、困り顔でしゅんと鞄を前に持っている。はて、明日は槍でも降るか?
「どうした白鳥、帰ったんじゃなかったのか」
「うん、それが……」
鈴音はベッキーの前まで近寄る。座っているから更に顔を上げないと表情が見えない。
というか鈴音は胸も大きいのでもう少しさがって見上げないとベッキーの視線では鼻から下の表情がまったく見えない。
「あの、ちょっと困ったことが」
「ん、なんだ? 丁度誰もいないから話してみろ」
そう言ってベッキーはお茶でも入れようと椅子から立ち上がったとき、鈴音は意を決して前に持っていった鞄をどけた。
「これ……」
「ぎょっ!」
3/
放課後の一年C組で玲は半ば床に這いつくばるようにして何かを探していた。
「あれー、おかしいなぁ。ちゃんとポーチに入れておいたハズなんだけど……」
度の入ってないメガネを中指で直してもう一度よく見回す。アレの大きさからしてそう遠くには落ちてないはず。
「何してるんだ、橘」
「え? ああ、なんだ犬神か。お前に作ってもらったアレ、ポーチに入れていたんだけどどこかにいってしまって」
少々焦っている玲に対して犬神はいつもの無表情で答えた。
「ああ、アレか。橘には無断で悪いがアレはやっぱり危険だから廃棄させてもらった」
それを聞いて玲はがばっと立ち上がる。
「ちょ、ちょっと。なんで勝手に捨てるのよ!」
「たしかに橘から頼まれて俺も興味本位で知り合いに協力してもらって作ってみたが……
橘の臨床実験で成功しているとはいえああいうのはやめておいたほうがいい。もっとまともな方法を考えるんだな」
犬神は玲に反論をさせないようすぐにその場を立ち去る。
玲は顔を真っ赤にして一人黙って立ちつくしていた。
「そのまともな方法がベッキーに通用すると思ってんの……? わかってるくせに」
玲は目尻を拭った。
4/
「そ、それ……って?」
「なんか撮影が終わってからずっと身体が熱くって、下駄箱でぐらっときたと思ったらこうなってた……」
とても考えられることではない。とベッキーは思う。
いやたしかに予備知識として世の中にはそういう人間もいると聞いているし資料写真も見たことがあるが。
「鈴音、これって生まれつき……じゃないよね」
「今言ったけど、下駄箱で初体験だよ〜」
鈴音は背中を丸めて恥ずかしそうに顔を赤らめる。その腰元、ベッキーの身長だと文字通り目の前に。
「これって、その……」
「うん。おちんちんだよ」
短めのスカートを押し上げて、今や丸見えのパンツから大きくはみ出して
上を向いているそれは紛れもなく女の子の鈴音にはあるはずのない男性器だった。
おまけに鈴音の体躯に劣ることなく大きく太い。
「これ、本物……?」
恐る恐るベッキーは鈴音の肉棒の裏スジを突っついてみた。
「ひゃん!」
鈴音はびくんと背筋を震わせた。肉棒も呼応するかのようにビクビクと卑猥な動きをしている。
ベッキーは慌てて指を引っ込めた。
「ごめん!い、痛かった?」
「ううん……ちょっとピリッてきて」
鈴音の呼吸が荒くなる。
5/
ベッキーがいくら天才だと言っても仮に先天性なものでさえ多少アドバイス程度で、
まして突然生えた男根を直す方法など知っているはずがない。
「あのね宮本先生、私実は治る方法知ってるの」
「え!? なんだそうなのか知ってるならいちいちこんなモノ見せつけるな!」」
ベッキーは顔を赤らめて見つめていた肉棒から目をそらした。
「で、どんな方法なんだ」
「それはねー。『一発ヌく』と治るらしいって♪」
いつの間にか元気が復活したのか、にこやかに下品な言葉を言い放つ。鈴音らしいといえばらしい。
「はぁ!? 『ぬく』? 何それ? しかも『らしい』ってなによ!」
「えーだって、乙女とえっちなビデオとか漫画で勉強してたら今と同じようなのがあって、
そういう時は一発ヌいたら元に戻ってたよ〜」
むーんと額に人差し指をあてて首を傾げる。
「あのなぁ白鳥、それは話の展開上のフィクションだ。本当にその『ぬく』をしても治る見込みはないぞ」
「でもでも、『ヌく』とおちんちんの元気がなくなるからそのまま消えるってゆーのは割と正しい気がしない?」
鈴音は両手をバタバタさせてまくしたてた。
おちんちんなんて恥ずかしい言葉を連呼して、本当に今の状況が分かっているのかとベッキーは頭を抱えた。
でもまあ、あまりにも単純な考え方だが方法の一つではある。
「で、その『ヌく』っていうのはすぐにできることなのか?」
チラチラと視線をむっちりとした太股の付け根の上にある肉棒に向けながら鈴音に問う。
ぶっちゃけこっちが恥ずかしくてたまらない。ベッキーはさっきから耳まで真っ赤だった。
「うん、できるよ。射精すればいいんだって」
「しゃ、射精!?」
6/
「うん、こう……手で擦って……んっ」
と、言うと鈴音はおもむろに自分の肉棒に右手を添えて前後にしごき始めた。
「うわっ! ちょ、ちょっと待って! STOP!」
ただそのままを見ているだけでも恥ずかしいのに自慰まで始められては……。
(『ぬく』ってオナニーの事だったんだ……)
それを知らずに何度も口にしていたのか。頭がくらくらする。
「んっんっんっ、あんっ!おちんちん気持ちいいよう」
ベッキーの制止が聞こえないのか鈴音はなおも自慰を続けている。
ベッキーだってこういう事に興味がない訳ではない。
興味と羞恥心の間で、段々とベッキーの吐息が荒くなって顔が肉棒に近づいていた。
鈴音は薄目でそれを見て取って空いている手でベッキーの手を取った。
「わっ!? し、白鳥!?」
「ねぇ〜せんせぇ〜、先生の手でしてもらえたらきっとすぐに射精できると思うの。して」
「してって、で、できる訳ないだろう! あ、ちょっと」
無理矢理肉棒に小さな手をあてがわれた。触れると更に肉棒の脈動が強く感じられた。
それにとても熱くて固い。これが本当に身体の一部なのだろうか。
「ね、こうして、前後にしごくんだよ〜。ほら、ほら」
しばらく鈴音にさせられるがままだったが、異常事態下の生徒のためだ! と覚悟を決めた。
「こ、こう……?」
「んっ! そ、そう。もう少し強く握って。んふっ、あっあっあっ」
顔を背け、横目に肉棒を見ながら手を前後する。ちょっとリズムを変えたり握る強さを変えると
鈴音がいちいち可愛い反応をするものだから、少しずつ楽しくなってきていた。
7/
「白鳥、本当に気持ちいいの?」
「う、うん、先生のちっちゃな手、んっあっ、すご、く、気持ちいい、ぁあっ! なんか根本からぐんぐん上がってきてる」
赤みを増した肉棒をベッキーにしごかれる度に背筋をぞくぞくとした快感がはいのぼってくる。
その証拠に尿道からは先走り汁がベッキーの細い指を濡らし、秘裂の愛液が自分のパンツをぐっしょりと濡らした。
ベッキーはそれに気づきながらニチャニチャと音を立て熱い肉棒をしごくことをやめなかった。
「なに……これ。ぬるぬるしてきたよ」
すっかり荒くなっている自分の息づかいには気が付かないまま鈴音を見上げる。
「あくっ、はぁはぁ、んんんっ!あっあっ、先生、すごい、すごいぃ」
鈴音は豊かな胸を大きく上下させとろんとした瞳で嬌声をあげるだけでベッキーの問いには答えなかった。
あまりに肉棒から送り込まれる快感が気持ちよすぎて普段から脳天気な頭がさらにうまく働いていない。
今にも射精してしまいそうだがもっとベッキーに触れていて欲しかった。ベッキーの熱い吐息が――。
「先生ぇ〜」
「ん、な、なに?」
「おくちでしてぇ、ね。先生のその可愛い、んっ、お、おくちで鈴音のおちんちんくわえて」
「そ、それは無理無理! こ、こんなこと見るのもやるのも初めてなのに!」
「じゃあ……もうすぐだからもっと強く速めに擦ってぇ」
「う、うん」
ちょっと悪いかなと思う。でもいくらなんでも口なんてできない。知識としては知ってるけど。怖いし。
鈴音のだからまだ嫌悪感が押さえられてるようなものだ。
「んんっんっあっあっあっ! せんせ、せんせぇ〜」
「んっんっんっ、気持ち、いいんだ、ね、出る? もう出るの?」
「うん、うん、ぬるぬるしておちんちん気持ち良すぎるよぉ。せんせ、もっと顔近づけて息吹きかけてぇ」
無理な願いとはいえ一度断った手前、二度目は断りにくい。
言われるままに顔を近づけ弾む吐息を吹きかけた。すると一際大きく鈴音がびくんと痙攣したその瞬間
「あ、あ、ああー! 精液出る出ちゃうぅー!」
びゅるる! びゅるっ! びゅるっ!
「きゃっ!」
膨らんだ亀頭から大量の白濁液がベッキーの顔にぶちまけられた。
突然でベッキーは避けることもできず、整った顔中に、金髪の髪に、口の中にも入ってしまった。
ネ申
(;´Д`)タマンネェ
超GJ
続きまだあるのでまってください
パネルタッチで肩もみ……ハァハァ
つか今画像作ってるのに(;´Д`)を付ける機転にGJ
すまん超誤爆した……orz
ナムコのアーケードゲーム「アイドルマスター」スレですた
誤爆しても何食わぬ顔をして続き投下
8/
勢いの弱くなった射精でなおもベッキーはどろどろした精液で顔を汚された。
ベッキーの困惑顔をザーメンまみれにして鈴音は満足感に浸る。するとふいに
「にがいぃ〜」
ふえっ、とベッキーは顔をゆがめるとぽろぽろ涙をこぼす。
粘つく顔が気持ち悪い、髪にも染み込んで、口の中にも今まで感じたことのない味が広がる。
頬や鼻筋から垂れた精液が口の中に入ってくる。呼吸をする度に生臭い匂いが鼻を抜ける。
混乱して口の中から精液を吐き出すことすら忘れてしまっていて、多少飲み込んでしまった。
「せ、せんせ! ごめんなさいごめんなさい!」
鈴音はやっと我に返って膝を折りぐずぐずと泣くベッキーと視線を合わせた。
流れる涙を両手で拭って、変な味がして閉じることが出来ない口から嗚咽を漏らし、鼻水まで垂らしている。
まるで子供だ……いや、子供なんだ。先生とはいえ自分よりずっと年下の娘を相手に酷いことをしてしまった。
鈴音は愛らしいベッキーの髪を撫でた。自分の精液でべたつくけどそんなことは構わなかった。
「せんせ、本当にごめんね」
鈴音はベッキーの涙をぺろりと舐めた。
「んっ!? しらとり……」
そして次は頬についた精液を舐め取る。たしかに苦くて生臭い、それでも鈴音はぺろぺろと舐めた。
「白鳥、やめ、やめて」
包み込まれるように優しく頭を押さえられて逃げられない。
思い切り突き飛ばせばベッキーの弱い力でも離すことができるが、
そんな乱暴なことはまだ少しなりとも冷静さが残っているベッキーにはできなかった。
鈴音はさっきの快感を求めるのではなく優しさからこうしてくれているのだと分かっているから。
「ん、ん、ん……ごめんね先生」
くすぐったいと同時に気持ちいい。鈴音の熱い鼻息がまだ興奮していることを表わしている。
鈴音の唇と舌がベッキーの幼い唇に近づいたとき、ベッキーはそっと鈴音の胸を押した。
「し、白鳥。ちょっと待って」
「うん……」
もう少しでキスされてしまうところだった。
顔についた精液は大体舐め取られたが今度は鈴音の唾液でぬるぬるする。
鈴音は少し残念そうな顔をしてベッキーを開放した。
9/
「まだ、治ってないな」
「うん……」
膝をついて中腰になっている太股の間、スカートの下から、まだ元気にびくびくと痙攣する肉棒が見える。
鈴音の言うとおり一発ヌいてみてもまだまだ元気らしい。やっぱり素直に病院に行ったほうがよかった。
「まったく、ここまでしたっていうのに」
ベッキーは思わず口を滑らせてしまった。自分を辱めた鈴音に怒っているのも事実だ。
でも大切な身体がこんな異常なことに晒されている本人を目の前に言うべき言葉ではなかった。
鈴音は気の毒になるくらい顔を沈ませた。ベッキーは今までに無いくらいに慌てる。
だってこんなケースは聞いたことがない、もしかしたら一生このままなのかもしれないのだ。
なのに、教師である立場の自分が生徒を不安にさせるようなことを言ってどうする!?
「あ、あの、白鳥。今のは。その――」
言葉が見つからない。何を言っても角が立ちそうで、怖くて何も言えない。
鈴音の肩がわずかに震えている、いくらいつでも元気印の鈴音でも泣いているのだろう。
こんなにも体の大きい鈴音がこんなにも小さなベッキーよりも縮こまって泣いている。
ベッキーは罪悪感で胸が締め付けられた。
「…………」
鈴音の肩に手を置こうとして、やめた。慰めることすらできないのか。
周りから天才ともてはやされても、悩む少女一人救えない。なんて役立たずなんだ……。
底抜けの悔しさと情けなさからベッキーが涙をにじませたとき、ゆっくりと鈴音が顔を上げた。
瞳が潤んで目尻に涙をためている。何か言おうと口を開きかけて、目をそらす。
ベッキーは極力優しい眼差しで鈴音を見守った。それ以外はできないしすることができない。
「あの……」
やっと鈴音がか細い声を出した。
「ん、なに?」
ベッキーは優しく問い返す。
「あの……あの、私……」
鈴音は胸の前でぐっと右手を握りしめた。
「私、先生のことが好き」
10/
「え……?」
ベッキーは目を見開いた。鈴音が何を言っているのか一瞬理解できなかった。
「私は宮本先生が好きなの。あ、LIKEじゃなくてLOVEだよ」
鈴音はポケットからハンカチを出してベッキーの顔を拭い始める。
ハンカチからはおひさまのような鈴音の暖かい匂いがした。
「で、でも、その、わた、私達、教師と生徒……じゃなくて、女の子どうしだぞ!?」
「分かってる。でも好きなんだもん。しょうがないもん」
幼い子供のような理屈で反論する。泣き出しそうな顔なのは変っていない。
嘘でも冗談でも戯れでもない、真剣な告白とういのは見てとれた。
「で、でも白鳥……きゃっ!」
鈴音はベッキーの顔を拭き終わると突然目の前の少女を両手で包んだ。
小さなベッキーは軽々と抱え上げられそのままソファーにそっと下ろされる。
そして、ベッキーの頭の横に両手をついて、吐息の温度が届く距離まで顔を近づけてきた。
鈴音の長い栗色の髪がふわりとベッキーの頬を撫でた。
「白鳥……」
ごくりと喉を鳴らす。
「初めて宮本先生を見たときちっちゃくてとっても可愛いと思った。それからなんか気になるようになって、
どうして私がC組じゃなかったのかとか宮本先生がB組の担任じゃなかったのかって何度も思った」
そういえば他のクラスの奴らがやたら自分に絡んでくるとは思っていた。それはとても嬉しいことだ。
その中でも鈴音は特に頻度が高かったように思い返せばそう感じる
11/
「キャンプ教室は乙女と一緒のグループだったってあとで聞いて風邪でも行けばよかったって後悔したの」
そういえば巨体の鈴音がいなくてなんか景色が良く見えた。
「合同体育は先生のクラスと一緒になれなかったけど、先生と一緒にサッカーできて楽しかった」
でもベッキーは鈴音に肩車されていただけでしかもサッカーボールが頭に当たった。
「学園祭は恥ずかしくてデートに誘えなくて、でも早乙女先生に言われて学校の夜回りのときは、
宮本先生いつもと感じが違くて新鮮で」
たしかにうちのクラスの奴らといて無闇にからかわれるよりも、
やたら明るい鈴音とちょっとだけだったけど一緒にいたときの方が闇夜の中気持ちが軽かった。
「秋のスポーツ大会は敵同士だったけど対戦できただけでも良かった」
ただでさえでかいのにバスケのときだともっとでかく感じたな。でも、それがすごく羨ましくて。
大きいのにくるくる動き回る鈴音がまぶしく感じたときもあった。
「諜報部の人形で先生と一緒に遊ぶのも」
いつも無理矢理誘われて、いつも散々な役柄だったけど楽しかった。
「先生が小学校に行かされたのがとても寂しかったのも」
小学校も楽しかった。でも物足りなかったこともあった。
「私、先生が好きだったってそのとき気が付いた。
だから、演劇部と映研の合同作品を先生を主役に作るって聞いたときこれだって思ったの。
いつもみたいに見てるだけじゃダメだから、麻生先輩に頼んで役者にしてもらえるって聞いたときは
嬉しくて舞い上がった」
そう、だったのか……。そんなにも――そうだ、何かベッキーも鈴音に引っかかっていたことがある。
ではなくてはひとつひとつ鈴音の言葉に心の中だけででも反応していなかっただろう。
ふっとベッキーの脳裏に浮かんだこと。それは
12/
バスジャック事件。どっかのバカが登校に使うバスを占拠した、ベッキーはその犯人に腹が立ったと同時に
一緒に乗り合わせた大勢の生徒達に危害がいかないように自分に注意を向けるよう必要以上に犯人を煽った。
同じことをした人間がもう一人いた。この鈴音だ。バカなにやってんだ下手に刺激して怪我したらどうする、と
ひやひやしながらベッキーはさらに犯人を煽った。そうして最後に犯人を退治したのは鈴音だ。
鈴音に犯人を煽るなと込めて送った視線に返ってきたのは、一種決意を込めた鈴音の眼差し。
アレはなんだったんだろうかと、ベッキーもそのときから多少鈴音のことが気になっていた。
さっきから細大まくし立てる鈴音の言葉にはその出来事はなかった。なぜ?
「白鳥、どうしてバスジャックの時のことを言わない?」
「え?」
ふいを突かれて鈴音は少し顔を離した。何か知らないが図星か。
「おぼえているだろう? あれだけのことだ、そうそう忘れられないと思う。
あのとき、私は犯人を煽るなって白鳥に目線で促した。でも白鳥は珍しく真剣な顔をしたと思ったら
余計に脳天気に犯人を煽ったじゃないか。どうしてだ?」
そう言いながら、ベッキーはなんとなく鈴音の答えの想像がついた。鈴音は口を結んで視線を泳がせる。
「べ、べつに……。あれは私の普通だよ」
今までの勢いはどこへやら。目をそらして恥ずかしそうにいう。ベッキーは鈴音の頬に触れた。
「そうじゃないだろう。私があまりに犯人をバカにして刺激をするから、私を守ろうとして白鳥もふざけてたんだろう?」
「ち、ちが――」
「バカだよ、ほんと」鈴音の頬をふにっとつねった。
「それを言っていればもっと簡単に私を籠絡できるだろうに……」
「だ、だって。違うもん。そういうの。好きっていうのは助けられたとか助けたとか、そういうの関係ないから……」
鈴音はとうとうポロッと涙をベッキーの頬にこぼした。
「先生には、普段の私を見て好きになって欲しいの」
ぐらっとする。気持ちの半分が鈴音に傾きかけている。
13/
「白鳥……」
恋なんてまだしたことがない。学校が面白くて、生徒とふざけ合うのが楽しくて、
背丈相応の片思いだって気が向いたときにだけ読む恋愛小説の中の世界だ。
誰かを恋だの愛だのの視線で見るには天才として精神の一部が無駄に成熟しすぎている。
「…………」鈴音は返事をしない。顔をそむけて震えている。
鈴音の性格を思えばわかる。いくら非常事態だからといってここまで無理矢理迫るのは
鈴音にとっても苦痛なのだろう。一見あっけらかんとして脳天気なのは純粋さの裏返しだ。
自分の気持ちを一方的にぶつけるのはその相手を傷つけることを知っているのかもしれない。
「正直に言うと、私はどうすればいいのか分からないんだ」
鈴音がぴくんと震えた。ずっと顔を赤らめて、大きな胸が短い周期で上下している。呼吸が浅く、発汗も多い。
まだ興奮状態が続いている。いやさっきよりも明らかに興奮している。
もしかしたら男性器が生えた原因のモノには身体的に興奮状態が続く作用があるのかもしれない。
「でも」
きっとこのままベッキーが断れば鈴音は素直に引き下がって一人でなんとかしようとするだろう。
そういう娘だ。なにもベッキーだって外面だけでいつも見ている生徒達を判断していない。
「でも……?」
やっと鈴音が恐る恐るベッキーに視線を合わせた。
「鈴音が私を教師としてではなく一人の人間として好きだっていうのはわかった」
少し鈴音の顔がほころんだ。でもまだ不安の色は拭えない。
「…………」
ベッキーは迷う。むちゃくちゃ迷う。この先の言葉を発したら後には戻れない。
多分、いや絶対、自分にとって色んな初めてを鈴音に捧げることになるだろう。そのくらい今の状況なら誰でもわかる。
自分の答えを待ち必死に我慢する鈴音の顔を見るのはベッキーも辛い。
鈴音がどんなに自分を想い続けててくれたのかも、自分にとって鈴音が他の生徒よりも
同性であれほんの少し特別になったことも、小さなベッキーには重荷になりつつあった。
「優しくするから。約束するから。先生」
14/
鈴音はベッキーの髪を震える手で優しく撫で、頬の涙を拭った。いつのまにかベッキーは泣いていた。
「先生のこと大切にするから。怖いことあったら先生を守るから。だから」
この娘が好きだ。体も心もちっちゃくてそれでも高校生や他の大人の教師相手に必死に頑張っているベッキーが好きだ。
自分のことで不安にさせてしまったのはとても悲しい。でもそれを自分の手で慰めてあげたい。
「白鳥……」
鈴音の言葉に背中を押されて、ベッキーは決心する。鈴音を助けなくてはいけないという義務感は今はいらない。
自分が鈴音を受け入れるかどうか。自分自身以外を頼りにする心を、鈴音にゆだねた。
「先生」
鈴音が顔を近づける。ベッキーもゆっくりと瞳を閉じて
「んっ……」
ふっくらとした唇と唇が重なった。重ねただけでただそうしていた。
二人ともまた不安が増してきたが徐々にそれよりもふわりと暖かい気持ちで胸がいっぱいになる。
「んんっ」
ベッキーが苦しそうにうめき声をあげた。ずっと息を止めていたから酸素が足りない。
それに気づいた鈴音はベッキーの唇を解放した。
「ぷはっ」
「あは、先生、無理に息を止めなくてもいいんですよ。多分」
ふーふーと胸に手をあてて呼吸を整えるベッキー。しかしぼそっと言った最後の言葉を見逃すはずがなかった。
「『多分』ってなによ〜」
「だって、私だってキスなんて初めてなんだもん」
「わ、私だって……」ぷっ。くすくす。
顔を見合わせながら同時に笑い出す。二人にやっと笑顔が戻った。
「先生……」
「うん」
もう一度キス。今度は恥ずかしいけれど鼻で息をしてもっと長くキスをする。
ただ受け入れているベッキーの幼い唇を鈴音は甘噛みしたり舌で優しく舐めたりする。
「んふっ、ん、ん、ん」
頭がじんじんして熱くなる。怖さはあまりなかった。もっともっと気持ちよくなりたい甘い誘惑が
ベッキーは鈴音に唇をおしつけさせた。
(すごい、キスってこんなに気持ちいいんだ……)
GJ
超GJ
心理描写の深さ細かさに感服
(;´Д`)イイッス
15/
鈴音も同じように感じていた。自分の唇に感じるベッキーを傷つけない程度にひたすら貪る。
呼吸を整えるために口を離しては何度も何度もキスを重ねた。
「はぁ、はぁ……せ、せんせ……」
唇を離すと涎の糸がつっと橋を渡した。ベッキーも顔を真っ赤にしてとろんとした瞳で鈴音を見つめ、薄い胸を上下させている。
「んっ、はぁ……白鳥、私、なんか……」
もう頭だけじゃなく身体中が熱い。キスだけでこんなになってしまったら、この先どうなってしまうのだろう。
気が付いたら鈴音がベッキーの服をたくし上げていた。ブラをするほどでもない胸が露わになる。
「あっ! ちょっと、白鳥、ま、待って!」
慌てて服を直す。鈴音は眉をたわませて不満を漏らした。
「えー、先生こうしないと続きができないよ」
「だ、だって恥ずかしいじゃないか」
「その恥ずかしいことをこれからするんだよう。んー、じゃあ……」
鈴音は自分の制服に手をかけると、わずかにためらいながら脱ぎはじめる。
制服の前を開けるとブラに包まれた巨乳がぼろんと豊かにたわんだ。
「でかっ」
思わずベッキーは目が点になってしまった。自分のまな板と見比べるまでもなく何か非常に落ち込んだ。
「ううー、恥ずかしいよ。あんまり見ないで」
しっとりと汗ばんで桃色に上気した胸を腕で隠す。制服をすっかり脱いだ鈴音はとても魅力的だった。
一般的に美しいと言われるような細身ではなく、女性らしい丸みの帯びた肉付きのいい肢体。
「ちょっと触ってもいい?」
「え、えーっと、うん」
ベッキーが上半身を起こすと鈴音はおずおずと胸を隠していた腕を解いた。
近くで、生で見ると本当に大きい。ブラに包まれているとはいえ形も悪くないように思える。
下からすくい上げるようにすると、ずっしりと見たままの重量が感じられた。
「んっ!」
「い、痛い?」
「ううん、ちょっと先生の手が冷たかっただけ。大丈夫」
16/
安心してベッキーは愛撫を続ける。
愛撫といっても何をどうすればいいのかわからず、最初はただむにむにと乳房を揉んでいた。
段々と鈴音がどう触られると甘い声を出すのかがわかってきて、ベッキーもにわかに鈴音の痴態に興奮してきた。
それでもまだ脈動する男性器からは意識して目をそらす。膝立ちになってるから目立つことこの上ない。
「んっ、んっ、んっ。せんせぇ……」
「すごいよ白鳥、ぴくぴく震えて可愛い。そんなに気持ちいい?」
「あんっ、やだもう。せんせのいじわるぅ」
真っ赤な顔ですねてみせる。それを見てベッキーはもっといじめてやりたくなった、普段からかわれているお返しだ。
「白鳥、ブラも外して」
「えぇー。じゃ、じゃあ先生も服脱いでよ。私だけなんてずるいよ」
「う……わ、わかった」
天才といっても所詮は子供。スタイル云々というほど成長はしていない。
鈴音の立派な胸を見てからでは余計に見られるのは恥ずかしい。
「うう、恥ずかしい……」
「そんなことないよ先生。とっても可愛い♪」
鈴音の胸はブラを取ってもほとんど型くずれすることない。桜色の乳首がぴんと固くなっていた。
「それで、これからどうするの?」
「触りっこしよ」
「う、うん」
鈴音のそれなりに大きい手がベッキーの胸に触れた。ひやっと冷たくて同時に未知の感覚が神経を走った。
「ひゃあん!」
思わず胸を押さえて縮こまる。鈴音は大丈夫と優しい声をかけてもう一度手を触れた。
ベッキーも再び手に余り過ぎる鈴音の巨乳に手をのばした。
「んっ、せんせ、もっと強く触ってもいいよ」
「あっ、んっ、こ、このくらい? あっ、白鳥、触りすぎだって」
「だってぇ、あんっ、せんせぇのおっぱい可愛いんだもん」
17/
鈴音の指先がくりっと乳首に触れた。途端にぴりぴりっと胸から強い刺激がきて無意識に背中を反らす。
「んああっ!」
「せんせぇはここが弱いんだね。もっと触って欲しい?」
「ば、ばか。いやっ、へ、へんな、こと……んんっ! もう〜」
反撃とばかりにベッキーも鈴音の乳首を同じように指の腹で転がした。胸全体と違って充血して固い手応え。
「あんっ! そこ、もっといじって。んっんんぅ〜。せ、せんせ、乳首触っててあげるから、私の舐めて」
「はぁ、はぁ、う、うん。ね、あんまり触られるとうまく動けないから、ちょっと」
ベッキーも鈴音も呼吸を荒くしてぴくぴくと小さく痙攣しながらお互いの乳房を触り合っている。
初めての感覚に酔わされて、手だけならまだしも他が頭が熱に浮かされて自由にならない。
「んっ、だ、だーめ。ほら、早くぅ」
「んあっ! も、もう。……ん、ぺろ」
「ひゃっ……くぅん。せんせ……の舌……あっんっ!」
右の乳首をひと舐めすると汗の味がした。鈴音の反応が嬉しくてぺろぺろと繰り返し舐めあげた。
「あ、ん……そ、そう。もっと、せんせ、もっとぉ。きもち、いいよぅ」
「んくっ、ぺろぺろ、はぁ、はぁ、し、白鳥、私のも。手が止まってる」
「ご、ごめんなさい。おっぱい、き、気持ち良すぎて……んっああっ」
鈴音の両手で乳首をこね回されてぴくぴくと痙攣しながらベッキーも鈴音に愛撫を続ける。
ぷちゅっと乳首に吸い付くと今度は鈴音が大きく声をあげた。
同時に左の乳首も指で摘んだり、時折胸全体をすくい上げたり円を描いたりして感触を楽しんだ。
「はぁっ、んくぅ! せんせぇ上手すぎるよぉ。あっあっあっ。ね、せんせ、わ、私のお、おちんちんも、なんか……」
「え? んっんっ」
鈴音に乳首を触られながらベッキーは口での愛撫を中断して下に目を向けると
肉棒が大きくなって反り返り亀頭が濡れていた。さっき射精する直前のときと同じだ。
「さ、触ってなくても気持ちいいんだ……」
「うん、な、なんか、また」
切なそうな顔でベッキーを見つめる。またベッキーを泣かせてしまうのは怖い。でもこのままだと……。
「いいよ」
「え?」
18/
「気にしないで出していいよ」
「せんせぇ……」
じわっと涙が滲んでベッキーの顔が見えなくなってしまう。ごしごしとわざと乱暴に涙を拭った。
「キスして、白鳥」
「うん、んっ……」
ベッキーは少し背伸びして、鈴音は背中を丸めてキスをする。そのままお互い愛撫を再開した。
「んふっ! んんっ、ちゅうぅ、んちゅっ、あむ」
「はっ、はふっ、んむうぅ! んっんっんっ! し、白鳥ぃ」
たっぷりと唾液を交換してからベッキーは鈴音の胸にむしゃぶりついた。
十分に火照ってほぐされているから最初より強く揉み合っていてもぞくぞくと快感が背筋を駆け上ってくる。
「んっぷ、ちゅうぅ、ん、んっ」
「ああんっ! おっぱいが! んあんんっ! あっあっああっ!」
「わ、私、も、乳首、びりびりって、んあっ! ちゅうう、んふんっ! あむ、ちゅるる!」
相手の強い愛撫で身体に力が入り思わずその相手にも強くしてしまう。
そんな相互的な繰り返しでどんどん快感が高ぶっていった。
「いいっ、いいよう! あくぅんん! せんせ、せんせ! 出るよ、また射精しちゃうよぉ! んぁあっ」
「んちゅうぅ! んはっ、うん、出して、いっぱい出していいよ。んっんっ、私もきもちいい……!」
ぎゅううっと鈴音がベッキーの乳首を押しつぶす。
今までにない強い刺激に脳を突かれたベッキーがたまらず鈴音の巨胸を搾るように握りしめ乳首を噛んだ。
「んぅううっ! 白鳥ぃ!」
「ひあっ! イ、イクッ、出るぅ! おちんちんからせーえき出ちゃうぅうううう!」
びゅぶぶっ! びゅるるる! びゅくびゅくっ!
「ああ、ああー! さ、さっきより……んんんぅ〜! せんせ、せーえき、すごいぃ!」
鈴音はがくがくと震えてたくましい肉棒から遠慮なくザーメンを吐き出した。
「んはっ、はぁ、はぁ、んっ、こんないっぱい、出てる……。白鳥、えっちなんだから。顔にも、んっ」
尿道から噴水のように多量に噴出された白濁液がぐったりと下を向いていたベッキーの顔に、
はだけていた互いの胸に打ち付けられ、熱いくらいの温度を感じた。
「ん、白鳥の精液、熱い……」
また口に入ってしまった生臭いザーメンをベッキーは少し舌で転がしてから飲み込んだ。
自分でも驚くことに嫌悪感はほとんどなくなっていた。
(;´Д`) <びゅぶぶっ! びゅるるる! びゅくびゅくっ!あはぁ
遅くなってごめん。明日か明後日まとめて投下すんね。
マターリがんがってください(;´Д`)
184 :
名無しさん@ピンキー:04/12/24 01:41:05 ID:j6a2j3jC
あげ
19/
「せんせぇ〜……」
くたっと鈴音が快感の余韻に浸ってベッキーに寄りかかってきた。やっぱり見た目分は重い。
「ごめんね、また、私だけ気持ちよく、なっちゃって……」
「いいってば。もとは鈴音のコレを治すために始めたことだし。それに、……白鳥のなら私も嫌じゃない」
言ってから恥ずかしくなり鈴音の肩に赤い顔を埋めた。
息を整え柔らかく微笑む鈴音にベッキーも笑顔でこたえる。もう十何回目のキス。今度は鈴音の舌が口の中に入ってきた。
徐々に激しさを増すキスにベッキーは困惑しながらも真似をして鈴音の味を楽しんだ。
ゆっくりと鈴音に押し倒され、見つめ合う。あまりじっとしているといつもの癖で冷静になりそうで恥ずかしい。
「その、白鳥はなんだかこういうことに慣れてるみたいだな」
「そっかなー? さっきも言ったけど、乙女とビデオとかで勉強したんだよ」でも、と付け加える。
「好きな人とするとこんなに気持ちいいなんて知らなかった」
「バカ……」
ぷいっとベッキーはそっぽを向いた。
「えへへ。今度は先生を気持ちよくしてあげるね」
「あっ!」
頭を下にずらして小さな突起を口に含む。未成熟な胸は脂肪さえほとんど付いていないが感度は確認済みである。
「んふぅ、んっ! あっあっ。白鳥ぃ、んくっ、はぁ、あっ……。ん……え? だ、ダメそこはぁ!」
胸の刺激に悶えている内にガードの緩くなった股間に鈴音の手が這わされていた。
鈴音の手との温度差で自分の股間がどんなに熱くなっていたか生々しく感じられる。
「せんせのここ、すっごく熱くなってる。それに濡れてるよ、わかる?」
今更足を閉じても鈴音の手をより強く押しつけるだけの格好になってしまう。
恥ずかしくて死にそうなのに、そこを上下に擦られる度にびくんびくんと腰が跳ね上がる。
「あっあっああー! 白鳥、や、やめ、んああうぅ! し、刺激が、つよ、んんぅ〜!」
「はぁ、はぁ、んむ、ぺろ。せんせ、もっと可愛い声出してぇ」
胸と秘裂から同時にの刺激を与えられ、ベッキーは金髪を振り乱して悶えた。
湿り気を帯びたパンツを強めに押さえるとぷちゅっと愛液が滲み出てくる。
「んぁうぅ!」
鈴音は胸から口を離し、秘所への愛撫を続けながらベッキーの足の間へ位置を取った。
20/
小さな股間に顔を近づけると、むっとする汗とそれ以外の匂いがした。
指を離して下着の濡れている部分に口づけをする。
「ひゃん! し、白鳥、口でなんて、そこだめ、き、汚いよぉ」
背後に逃げようとしても鈴音がガッチリと腰を固定して動けない。
「せんせに汚いとこなんてないよ。んっ、ちゅうぅ!」
「いや、あっ! だめ、ゆ、指より……んんんっ!」
割れ目に沿ってそこをゆっくり味わうように舌を上下させる。酸っぱい味に嫌な感じはしない。大好きなベッキーの味だ。
「れろぉ、んぷ、んっんっんっ、せんせの味……。せんせ、気持ちいい? んんっ!」
「はぁん! だめ、だめぇ! あっあっ、あぁあ! ふぅううん!」
下着越しでも鈴音の舌のぬめりと熱さが感じられる。キスよりも胸よりも強く刺すような刺激を
ベッキーの飲み込みの良い脳はあっというまに快感として処理してしまう。
淫らに感じる姿をひどく恥じるベッキーの心とは裏腹に身体は無意識に腰を鈴音に押しつけてしまった。
「んぷっ! せ、せんせ、イク? イッちゃうの? もっと気持ちよくしてあげるからイッっていいよ。んっんっんっ!」
鈴音はもっとベッキーに感じて欲しいと下着をずらす。指と舌でほぐされた幼い割れ目は
愛液にまみれわずかに開いて秘唇をのぞかせていた。湯気が出そうなくらい熱い割れ目に舌を差し込む。
「んああっ! な、なに? ああん! 入って、入ってくるぅ! あっあっあっ! ひぅう!」
自分以外の何かが身体の中に入ってくる恐怖は一瞬にして快楽に塗りつぶされた。
おぞましさと紙一重のぬめる挿入感。外側からは唇が秘唇全体を粘膜でゆるゆると擦る。
「あっあっあっ! だめだめぇ! な、なんかくる、んんあっ! ううんぅ!」
「んっ、イッて、せんせ、私のおくちで気持ちよくなってぇ、んぷっ、んっんっんっ!」
とどめとばかりに乳首にも手を伸ばし、舌を出来るだけ膣の奥まで差し込んで唇全体で吸い上げた。
「くぅうううっ! くる、なんかくるぅう! しらと……ぁああああああっ!」
ソファの端を思い切り掴んでベッキーは髪を振り乱し部屋の外にも声が漏れる程絶叫した。
今まで高められていたものが一気にはじけて、身体全体を弓なりに反らせ何度も何度も大きく痙攣し続ける。
21/
初めての絶頂に息も絶え絶え、そこから降りてくるまでに少し時間が掛かった。
その間鈴音はずっとベッキーの髪を撫でていた。焦点の合っていなかった瞳がやっと鈴音を捉える。
「しらとり……いまの……わたし……」
「せんせ、今のがイクってことだよ。気持ちよかったでしょ?」
よくわからない。ただ送り込まれる刺激に翻弄されていただけな気がする。
ボーッとした頭で何度かさっきの絶頂を反芻してみて、もう一度感じてみたいと思ったのは恥ずかしくて言えなかった。
あらためて鈴音はベッキーの足の間に入り、自分のスカートと下着を脱いだ。
脱いだ下着と秘裂の間に濃い粘液の糸が引いているのが見えた。肉棒は見るまでもなく屹立している。
ベッキーのスカートに手をかけられほんの少し震えたのを鈴音は見逃さない。一度手を止める。
散々快楽漬けにされてとろける頭でも不安はまだあった。今ならまだ引き返せるとどこかで言っている。
そもそもあんな大きいのは自分のサイズに合うはずがない。
「…………」
迷いを払拭するため、ベッキーは脱がされやすいように自分から腰を浮かせた。
「せんせ」
するすると脱がされて、とうとうお互い靴下以外は何も着けいない状態になってしまった。
「白鳥……その、優しくして……ね」
「うん。最初は痛いらしいけど、我慢してねせんせ」
「うん……」
『らしい』ってなんだとはツッコまなかった。二人とも初体験だ。
今までの鈴音の言動を見ていれば無理はしない、ハズ……。
「じゃあいくね」
「い、いちいち言うな」
「えへへ」
赤ちゃんみたいに寝っ転がって両足を大きく開いているだけで熱を出しそうなくらい恥ずかしいのに。
と、亀頭が秘裂にあてがわれた。不安と恐怖を押し殺してベッキーは口を開く。
「白鳥、違う、もうちょっと下……」
「あ、ごめんなさい。え……と」
さっき目の前で見ていたのとは違くて上から見下ろしているから鈴音は少し焦った。
先を擦りながら位置を移動する。それだけでびくびくとベッキーの腰が震える。
22/
「そ、そこ……」
横を向いて口を手で押さえながら位置を示した。ベッキーも協力してくれていることに鈴音は心底安堵する。
「んっ……あれ」
ゆっくり腰を進めても押し返されるだけで、なかなか入らない。やっぱりさっき見た本当に小さな穴には
こんな大きいモノは無理なのだろうかと、思ったがもう少し頑張る。
ベッキーは不安そうにこっちを見ているが何も言わず我慢してくれているのだ。
割れ目と秘裂に指を添えて左右に拡げてもう一度亀頭を押し込んだ。
「んんっ! し、白鳥!」
なんとか先っぽだけが入った。キツイ、歯を食いしばるベッキーに心の中であやまりながらぐいぐいと腰を進める。
「い、いたい、いたぁい!」
「せんせ……ベッキー。もうちょっとだから……」
我慢すると決めたのに無意識に鈴音の胸を弱々しく押すベッキーに対して鈴音も必死だった。
髪を撫でてあげたいが上に逃げないようにベッキーの腰を掴んでいるだけで精一杯。
おまけにベッキーの中が痛いくらいにキツすぎてなかなか奥に進めない。これ以上の痛みは与えないように、少しずつ……。
「ベッキー、奥まで入ったよ」
「くぅ……ん、ん、うん……」
根本まで挿れることはできなかったがベッキーの小さな膣の最奥まで入りきった。
身体の一部分のはずなのにまるで全身に無理矢理何かを挿れられたかのように苦しい。
「ベッキーの中すごいキツイ、よ。はぁ……おちんちんをぎゅうって締め付けてくる」
「い、痛いし、苦しい……んくっ……はぁ、はぁ」
「少しじっとしてるから、体の力抜いて深呼吸して」
「う、うん……。ん、はぁ……はぁ……」
言われたとおりにすると苦しさだけは少しずつやわらいでいった。破瓜の痛みと異物が入っている感触は拭えない。
「ベッキー、動いていい?」
鈴音が紅潮した顔で聞いてくる。眉根を寄せて艶っぽい声、ベッキーの中に入って感じてくれている。
鈴音と繋がったという満足感に痛みをこらえて、こくんと頷いた。
23/
抜き差しされる痛みもベッキーの身体をおもんばかってゆっくりと動いてくれているうちに少しずつと痛みもなくなっていった。
「あっ、んっ、ベッキーの中、気持ちいいよ。んっんっんっ! おちんちん気持ちいいよぉ!」
「んっ、くっ、うあっ! あっあっあっ。白鳥、しらとりぃ……」
まだ痛みがあるのに突き上げられると勝手に声が出てしまう。恥ずかしいのに止められない。
軋むソファの音が、自分の吐息が、鈴音の愛らしい喘ぎ声が、耳からもベッキーの脳をとろけさせる。
「くっ! んあっ、あっ、また、な、なんか、んっんっんぅう!」
子宮口を突かれるとびくびくと腰のあたりが激しく震えてきた。
「白鳥……! あっあっあっ! なんか、だめ、わた、私、へんにぃ……! んあっんああっ!」
「ベッキー、鈴音って、呼んで、ね。ベッキー、ベッキー!」
「あっくぅうん! す、鈴音、すずねぇ! あんっ! あっあっんっ!」
ベッキーは鈴音の突きあげるままにがくんがくんと身体を踊らせて痛みを押さえ始めた快感に酔いしれた。
「鈴音、もっと、激しくしても、んぅ! い、いいよ」
「う、うん! ベッキー、気持ちいい? 私のおちんちん気持ちいい?」
ぐいいっと子宮口を突き上げられる。思わず肺の酸素を全て吐き出して声をあげてしまう。
「はぁああん! そ、そんなに。気持ちいいよ、鈴音のおちんちんがぐいぐいって、あっあっ、気持ち、いい!」
快感の波がまた徐々に盛り上がっていく。さっきのように一人でイッてしまうのが怖くて、鈴音の腕を強く掴んだ。
研究室の中で二人の声と肌と肌を打ち付け合う音が響く。鈴音はもう遠慮無しにベッキーのキツくぬめる膣内を激しく何度も蹂躙し続けた。
「ベッキー、うっあっ! ベッキー……も、もう、出るよ、おちんちん、から……ベッキーのおまんこに出る、よ!」
「ああっあんっあんっ! 鈴音ぇ、鈴音ぇ、い、一緒に、イクッ、イッてぇ! あぁっあっ! 鈴音ぇ!」
「うん、うん、ベッキー、一緒に、一緒にぃ! んああああっ!」
「鈴音ぇ! んくぅっ! ひゃううううぅっ! イッ、イクぅうううう!」
びゅるるるんっ! びゅぶぶぶっ! びゅるびゅるん!
ぎゅうううっと今までにない強さで膣が締め付けられ、鈴音は思いきりベッキーの初潮も迎えていない膣内に大量に射精した。
大掃除のためネタ投下再開は来年になります
すまそ
力作乙
192 :
名無しさん@ピンキー:04/12/29 16:24:27 ID:BYo7ff5g
age
大掃除長いな
194 :
名無しさん@ピンキー:05/01/04 01:36:40 ID:nnkt8vJ3
挙げ
ごめん、近いうちに終わりまでまとめて投下するですよー
196 :
名無しさん@ピンキー:05/01/05 23:17:24 ID:TPNduwuq
まぁそう焦らんと
じっくりやってくだせい
24/
子宮口に亀頭でキスして直接子宮に精子を注入される度ベッキーは背骨が折れるほど背筋を反らした。
「ふぁっ……。あつっ、お、おなかが熱い。せーえきが、私の身体に入ってきてるよぉ……」
ずくずくと打ち寄せる快感に限度はなく、それに正直に身を任せ身体を痙攣させる。
「ベッキー……んぅうう。まだ、まだせぇーえき出てるよぅ。んっく、んっんっ」
鈴音は身体を硬直させて全てをベッキーに注ぎ込もうと腰をより密着させながら色のある声で喘いだ。
二人はいつやむとも知れない快感の中で一体感を感じ合っていた。
やがておぼろげな感覚の中、鈴音は自分を受け入れてくれた愛おしいベッキーにキスをしたいと思った。
一生懸命背を丸めても有り余る身長差で覆い被さって繋がったまま状態では無理である。
心地よい余韻に浸っていたベッキーがまだとろけた表情で鈴音を窺う。
うーんうーんと必死に顔を近づけようとしている鈴音を見ているうちに小さく吹き出してしまった。
「あ、せんせ……気づいてたの?」
「だ、だって、ぷくく。こんな状態でわからないはずないじゃないか」
まだ下半身は繋がっているから鈴音の動きはダイレクトに体内に感じるし、巨乳が顔を付いたり離れたりするから。
鈴音は真っ赤になってすねてみせた。そうして顔をそむけられるといよいよ表情がわからない。
まったく、年上のくせに。別に自分が天才じゃなくても鈴音に対する見方はあまり変らない気がする。
「鈴音、こっちに顔むけて。寂しいよ」
「……本当?」
「うん。また鈴音とキスしたい。でもこのままじゃ残念だけど無理」
「……うん。わかった」
すぐに機嫌を良くして鈴音は上半身を起こしてゆっくりと肉棒を引き抜く。
じっとしていたときは馴染んでいたのにまた動かされると異物感に少しアソコが痛んでベッキーは「んっ!」と身体を震えさせた。
抜いた後の膣口と肉棒には愛液と破瓜の血がぬめり付いていて、小さな膣口はちょっと見ていられないくらい口を開けている。
「せんせ、ごめんね。……痛かったでしょ?」
わかっていたことだが、こうして目の前にするとより罪悪感が胸を突く。
「バカ。あやまるな」
痛みから目尻に涙を溜めて気丈にベッキーは笑顔を作った。
25/
「私が鈴音としたいと思ったんだ。悪いことなんて何もない」
「うん。私もせんせの初めてもらってすごく嬉しい♪」
すっごく恥ずかしい言葉でも今ならすらすらと口から出てくる。まるで恋人みたい……。
(恋人なのか、もう……)
無性にこそばゆい。頬が自然と緩む。教師と生徒でも同性でも好きという気持ちはこんなにも心地の良いものなのか。
しかしそこは天才レベッカ宮本。教師と生徒、女同士、大きい年の差と身長差でまだ心に多少抵抗があった。まだ子供だし。
(ん、今は考えない考えない……)
ベッキーは改めて位置を合わせてきた鈴音に自分から口づけした。
「んっ、せんせ……」
「んむっ、んっ、ちゅっ、鈴音、ベッキーって呼んでくれないの?」
ちょっと甘えた声で言う。会話をする間も惜しむようにキスを続ける。
「でも、急に呼び方変えたら、んふっ、んっ、みんなに、変に思われるかも、ちゅっ、ちゅう」
「大丈夫だよ。みんな好き勝手、ちゅっ、よ、呼んでる、し。んむぅ、鈴音には、恋人なんだから、んっ、れろ、呼んでほしい」
呼んで欲しいと言ったのに呼ばせないように舌を自分から差し入れて絡ませる。
舌同士の柔らかさや味は身体への愛撫にも劣らない快感だった。
つっと糸を引いて鈴音が口を話した。
「ベッキー。ベッキーベッキー」
「あはっ、何度も呼ぶな」
苦笑いして再び鈴音を頬を寄せようとしたとき、ふと鈴音は顔を曇らせた。こういうときは綺麗な顔立ちが年相応に見える。
「ベッキー、あのね……」
「ん?」
「…………。なんでもない」
「……うん。鈴音。好き」
おんなじだ。鈴音も、自分と同じに不安なんだ。不安なのに、お互いにひどく安堵感をおぼえて、
ベッキーと鈴音は狭いソファで抱きしめ合い、睦言を口づけをいつまでも交わし続けた。
ここまできて初めて鈴音に自分から好きと言えたことに、言われたことに、ベッキーも鈴音もまた泣きそうになった。
26/
もうすっかり日が落ちている研究室のソファで二人は気持ちの良い疲労に身を任せ裸で抱き合っていた。
うとうとしながら――鈴音に到ってはもうすやすやと寝ていた――恥ずかしい記憶を繰り返していると、何か別の違和感を感じた。
ぴったりと寄り添い合って鈴音の肉付きの良く柔らかい身体は暖かく、ゆっくりとした呼吸で押しては引く感触が嬉しい。
しかし何かおかしい。あるものがないような。なぞなぞにもなっていないな、と自分でツッコんでみる。
「ま、まさか……」
ベッキーを包み込んでいる腕をゆっくりと離し、少し距離を開けて、見た。
「す、すずね、鈴音!」
ゆさゆさと揺さ振っても糸目な鈴音はむにゃむにゃと口を動かすだけで起きようとはしなかった。
こいつは遅刻居眠りも常習犯だ。ちょっとやそっとじゃ起きない。
「もう食べられないニャー」などとベタベタなことを言っている。
(あーもう! イライラするけど可愛いなぁ!)
耳元で大きい声を出すのは可哀想なので裸のままソファから部屋を横切り、
代わりに何故か研究室に常備されているハリセンを手にして
「おーきーろーっ!」
スパーンと心地よい音を立てて脳天に叩き込んだ。音の割には遥かに痛みは無いから安心して思いっきり叩ける。
「ふにゃっ?」
運良く一発で起きた鈴音は二度寝しようとしてベッキーにほっぺたを左右に引っ張られた。
「鈴音! 寝るな! 見てみろ! ほら!」
興奮して単語を連発しておまけに声もうわずっている。もーなんなのベッキー、と事態を飲み込めない鈴音は指さす方向を見て、珍しく目を丸くした。
「え……、あれ? もしかして……」
「無くなってるんだよ! おちんちんが!」
鈴音の股間は先ほどまでの物々しさは無くなり、すっかりスッキリしていた。
嬉しさのあまりベッキーは大声でおちんちんと叫んでいるのにも気が付かない。
まだ寝ぼけている頭の鈴音にじわじわと熱いものがこみ上げてきた。
ベッキーがそっと手を握ってくれた。その手を握り返して小さな恋人に抱きついた。
「ベッキー、あ、ありが……とう。ありがとう」
小さな肩に熱い雫を感じる。よしよしと鈴音の髪を撫でるベッキーも鼻をぐずぐずと鳴らしていた。
27/
今日の撮影も大成功だった。と、麻生姉妹だけは思っていた。実際は映研部員も演劇部員も振り回されっぱなしだ。
二人で夕飯を食べて3年B組熱血教師ドラマを見ながら姉は授業のやり方を、妹は映画のネタを参考にしていた。
ふと、真尋は今日の撮影を思い出して麻里亜に振り返った。
「ねえ麻里亜ちゃん。演劇部の脚本のことなんだけど、なにか変更あったのかしら?」
「変更? 円ちゃんからはなにも聞いてないけれど。どうして、姉さん」
ん〜、と腕を組んで悩む姉。自分から聞いておいてすぐには思い出せない。致命的なことにここにはツッコミ役がいない。
「あ、そうだ! 今日の白鳥さんのアドリブのことよ。えっと、ピンク色のキャンディーなんてあったのかしら?
たしかキャンディーは麻里亜ちゃんが用意していたのよね。赤と青と黄色の」
「そうよ。実は今日清掃員のおじさんに開けてない袋のキャンディーが捨ててあったって貰ったの。
綺麗な色のキャンディーだったから一緒の瓶にいれてみたんだけど、そういえばみんなに言っておくの忘れてたわ」
悪びれた様子もなくのほほんと麻里亜は言った。
口が開いていないから誰も手を付けていないだろうし色合いも綺麗になるから自分ではグッドアイデアなのだ。
「そうね、じゃあ演劇部の部員さんに頼んでピンク色のキャンディーの効果も増やしてもらいましょう」
「姉さんそれいいわ! そうそう、台本の中に大人になったり子供になったりできるキャンディーだったらいいって台詞があったでしょ?
それを実際にできるってことにしてみたらどうかしら」
テレビのことはすっかり忘れて次々とグッドアイデアが『採用されて』いく。
……致命的なことにここにはツッコミ役がいない。
28/
やっと落ち着いた二人はこそこそと学校のシャワー室を使い、すっきりしたところで各々元の服に着替えた。
服を着てから自分たちが素っ裸でナニをしたのか思いだして二人して赤面した。
「やっぱりあのキャンディーが原因かもな」
ベッキーは机の椅子に、鈴音はソファに座ってお茶を飲んでいた。
結論づけるのは早計だが鈴音の普段の行動や今日の行動を比べても問題のある部分はない、
もし今日口にした物が原因ならば、たまたま学校以外で買い食いした覚えがないことと、
発生した時間的なことから他に被害者がいた話を聞いてもおかしくはないのに鈴音以外では
今のところ誰もそういう話を噂としてすら持ってこない。ベッキーは台本を読み返しながら考えた。
「やっぱり最後までピンク色のキャンディーのことはないな。鈴音は本当に何も聞いていないんだよな」
「うん。瓶に入ってて綺麗だなーって思ったから食べてみたんだよ」
「そういうときは一度麻生先生達に聞き直してからやってくれよ。今度からは……」
いつもの投げやりな口調ではなく、苦笑いをして鈴音を諭した。
「まぁなんにしろ治って良かった。明日……いや、今から麻生の家に電話して
あのキャンディーを食べないよう言っておかなきゃ」
「……ベッキー、そのう……」
ともかくあんなことを二度も起こしてはいけないとベッキーが電話をかけに外に出ようとして、
服の裾を鈴音に握られた。少し不安そうな鈴音の表情。もう今日は何度もそういう意外な一面を見せてもらっている。
「どうした? とりあえず麻生達に連絡しておかないと――」
「ベッキー、その、あの、好きだから、私」
「? どうしたんだ改めて。恥ずかしいじゃないか」
「好きだから、ここに来たの。こういうことがあったのは、その」
もじもじと両の人差し指を合わせる鈴音の手を取る。
「わかってる。きっかけだったんだろ。別に鈴音にあんなのが付いてなくても私の気持ちは変らないよ」
鈴音の手を引いて、研究室を出た。
28/
やっと落ち着いた二人はこそこそと学校のシャワー室を使い、すっきりしたところで各々元の服に着替えた。
服を着てから自分たちが素っ裸でナニをしたのか思いだして二人して赤面した。
「やっぱりあのキャンディーが原因かもな」
ベッキーは机の椅子に、鈴音はソファに座ってお茶を飲んでいた。
結論づけるのは早計だが鈴音の普段の行動や今日の行動を比べても問題のある部分はない、
もし今日口にした物が原因ならば、たまたま学校以外で買い食いした覚えがないことと、
発生した時間的なことから他に被害者がいた話を聞いてもおかしくはないのに鈴音以外では
今のところ誰もそういう話を噂としてすら持ってこない。ベッキーは台本を読み返しながら考えた。
「やっぱり最後までピンク色のキャンディーのことはないな。鈴音は本当に何も聞いていないんだよな」
「うん。瓶に入ってて綺麗だなーって思ったから食べてみたんだよ」
「そういうときは一度麻生先生達に聞き直してからやってくれよ。今度からは……」
いつもの投げやりな口調ではなく、苦笑いをして鈴音を諭した。
「まぁなんにしろ治って良かった。明日……いや、今から麻生の家に電話して
あのキャンディーを食べないよう言っておかなきゃ」
「……ベッキー、そのう……」
ともかくあんなことを二度も起こしてはいけないとベッキーが電話をかけに外に出ようとして、
服の裾を鈴音に握られた。少し不安そうな鈴音の表情。もう今日は何度もそういう意外な一面を見せてもらっている。
「どうした? とりあえず麻生達に連絡しておかないと――」
「ベッキー、その、あの、好きだから、私」
「? どうしたんだ改めて。恥ずかしいじゃないか」
「好きだから、ここに来たの。こういうことがあったのは、その」
もじもじと両の人差し指を合わせる鈴音の手を取る。
「わかってる。きっかけだったんだろ。別に鈴音にあんなのが付いてなくても私の気持ちは変らないよ」
鈴音の手を引いて、研究室を出た。
29/
それから……。
鈴音がベッキーを「宮本先生」から「ベッキー」と、ベッキーが鈴音を「白鳥」から「鈴音」と呼び方が変った以外は
周りで何か変化は無かった。相も変わらずB組はバカばっかだしC組は普段は地味で時々突出して目立った。
強いて変化という変化と言えば、放課後のベッキー研究室での今まで玲の指定席だったところに鈴音がよくいるようになったことだ。
鈴音は玲と違っていつもうるさくベッキーに甘えてきたが不思議と仕事は順調に進んだのでベッキーも邪険にすることはなかった。
玲もまたベッキーのそばにいた生徒の一人だったが最近はあまり話しかけてこないから少し寂しい気がする。
それでも鈴音がいるから全然大丈夫だ。
「ねぇ〜ベッキー」
「なによ鈴音。まだちょっとかかるから待ってて」
論文に向かうベッキーに鈴音は後ろから覆い被さって猫のようにひっついて甘えた。
ベッキーはそのままの体勢で鈴音を引き剥がすことなく仕事を続けた。むしろこの方が進みが早い。
あれから鈴音と同じ事例は起っていない。麻里亜に聞いたところピンク色のキャンディーは瓶に入っていた物で全部。
その全部を回収してベッキーは成分を調べている最中だ。今のところ鈴音が経験した以外に害のある成分は検知されていない。
もしまた同じことが起こっても発散させれば治るという漫画のような治療方法は自ら検証済みだし、それほど心配することではないだろう。
「あのさ、鈴音」
キーボードを打ち視線をディスプレイに向けたまま起用に鈴音に話しかける。
「ん〜? なぁ〜にぃ〜」
「どうして鈴音は最初に私のところに来たんだ? 親なり病院なりあるじゃないか」
当たり前の疑問を口にする。それも以前鈴音の口からすでに答えを聞いていることだ。好きだから。
「……怖くなったとき、ベッキーの顔が一番最初に浮かんだの。ベッキーならきっとなんとかしれくれるって思った」
鈴音の口調は柔らかい。
「でも、結果的には良かったけど、もし」
鈴音は振り向いたベッキーの唇を人差し指で塞いだ。
「いいの。もし治らなかったとしても。ベッキーがあそこまで協力してくれなかったとしても。きっと話だけでも聞いてくれると思ったの」
それだけでも私は良かったから……と。
ベッキーのお眼鏡は間違っていなかったようだ。
30/
「もし……その、鈴音が私のこと、そう思ってくれてるとか知らなくて、もしそういう女の子同士でも……
ってことがあるとして。私はこういうこと鈴音は乙女と、だと思ってたぞ」
うん、と鈴音は顔を俯かせる。何かまた悪いことを言ってしまっただろうかとベッキーは心配する。
「断ったんだ」
「え?」
「実は、前に乙女に告白されたの。でも、断ったの」
喉元から出かけた疑問はなんとか口で押さえた。そこから聞くのは野暮というものだ。
答えは今こうして目の前にいる鈴音以外にない。
今でも鈴音と乙女はとりわけ仲の良い親友だ、わざわざ辛い記憶をこれ以上想い出させることはないだろう。
「もうちょっとで論文終わるから。今日は帰りにどこか寄っていこう」
「やった! あ、でも……えーと。……じゃあ〜ん♪」
仰々しい自前の効果音と共に鈴音の鞄から出てきた物は……。
「なっ! なんでそのキャンディー持ってるんだ!?」
見間違えるハズがない、あのときのピンク色のキャンディーだった。
アレは全てベッキーが回収して今は家にあるハズ。似た色のキャンディーで驚かせたいだけか?
「ちがいまーす。正真正銘、同じキャンディーだよ♪」
「な、なんで?」
ベッキーはあのときのことを想い出し狼狽して赤面する。
「他のキャンディーと違っておいしかったから撮影のあと少し貰っておいたの」
つまり、これを出したってことは、その……。
「ど、どうするつもり……?」途端に動悸が激しくなり、口の中がカラカラになる。
もし鈴音の持っているストックが無くなっても、成分は調査しているから複製することは可能だ。
「もう一回……する?」
同じく頬を朱に染めた鈴音がキャンディーを口の前まで運んできた。
「…………うん」
ベッキーは甘い期待に胸を膨らませ、艶のある微笑みを返した。
「大×小」 終わり。
つーわけでやっと終わりです。長くお付き合いありがとうございました。
麻里亜が真尋のことを「お姉ちゃん」と呼んだり犬神の一人称が「俺」だったりと間違いがあったり
しまいにゃ28/を二重投稿してしまったり失敗が多いですがその辺はご愛敬で(w
ぶっちゃけベッキーは原作を読んでいれば相手は玲だろうとは思ってるんですが
無理矢理お気に入りの鈴音とカップリングさせました。かなり強引な展開ですが自分なりに理由付けしたですよ。
当初は10/で終わるはずが悪い癖が出て長くなってしまいました。
楽しんで、また抜いてもらえれば幸いですわ。それじゃROMに戻りまつ。でわでわ。
みなさんお疲れさんでした。
全力を持って乙!
207 :
名無しさん@ピンキー:05/01/06 14:19:04 ID:LWs6napa
age
勃起した。乙中の乙。
ベッキーは一番好きなんで、もっとキボン。
つーか、一昨日、約半年ぶりにパロ板きてこれだもんな。
またしばらくやっかいになるか…(*´∀`)
早乙女×玲を投下。
果たして需要があるのかどうか…
八月初頭、学校、夏休み。
台風到来。
最接近、今夜未明。
指令。
日直の教師、そのまま宿直を敢行せよ。
以上。
「と、まあそんなことがあったわけなんだが」
宿直室で体育教師早乙女はため息をつく。
「どこをどうしたらこんなことになるんだ?」
「さあ?」
答えたのは橘玲。
「さあって…おいおい」
「まあ先生落ち着いて。一つずつ疑問点を解決しましょう」
そう言ってコーヒーを一口。
「まず、なぜ早乙女先生がここに?宿直はベッキーでしたよね?」
「校長から電話がかかってきたんだ。宮本先生一人だと心配だからってな」
「心配ならはじめから宿直させなきゃいいのに」
「特例とはいえ教師である以上宮本先生一人を特別扱いするわけにはいかないんだとさ」
「融通の聞かない事」
「まあな。けど、教師であってもまだ10歳。夜食を買いにコンビニに行っただけで補導されかねん」
「そーいえばこないだ補導されたって言ってたな、ベッキー」
「まあそーいう訳で俺の出番と相成ったわけだ」
やれやれと肩を落とす。
「今日は野球でも見ながら一杯やろうと思ってたんだけどな」
「あら親父くさい」
「ほっとけ!…今度は俺の疑問に答えてもらうぞ」
「ええ、どうぞ」
「なんで橘がここにいる?ついでに…」
ちらりと視線をやる。
一つしかない布団に川の字+1で眠っている四人の姿。
「あっちで宮本先生と一緒に眠りこけてる片桐、上原、一条も」
「だってベッキーだけじゃ危ないじゃないですか」
「いや、だから俺がいるだろ?」
「だから危ないんじゃないですか」
「ふ〜ん……」
「……」
「……ってちょっとまて!そりゃどーいう意味だ!?」
「反応遅いですね」
「それは置いといて、どーいう意味だ」
「そのままの意味ですよ」
さらりと言われ、しばし唖然とする。
「あ〜…するとなにか?俺は危険人物ってことか?」
「そうですね」
「…もっと具体的に言うとなんだ、その…宮本先生によからぬ事をするような男だと思われていると?」
「そうですね」
やはりさらりと言われ……心の底から落ち込む。
「俺…そんな風に見られてたのか………」
「まあ体育教師ですから。しょうがないですよ」
「……体育教師を誤解してるぞ、おまえら」
「まあ半分は冗談ですよ。ベッキー怖がりだからそばにいてあげたいって姫子の提案に乗っただけです」
「半分冗談……じゃあ半分は冗談じゃないんだな」
「ええ」
「そんなことするわけないじゃないか…」
「あら、そうなんですか?」
「当然だ。俺は教師だぞ」
「でも男ですから」
「そりゃそうだが…でも子供に手は出さないぞ」
そう言って苦笑する。
「まあ子供のほうがいいって類の人もいますし」
「俺は違うって。まったく」
「ベッキーはストライクゾーンではないと?」
「そもそも同僚に手を出すつもりはないし」
「…じゃあ私達――生徒には手を出すんですか?」
「あのなあ……さっきも言っただろ?子供には手は出さないって」
その言葉に玲はいささかむっとする。
仮にも高校生、子供扱いはされたくない。
「じゃ、私達に興味はないと?」
「おう」
「性的魅力を感じないと?」
「まあな」
「興奮しないと?」
「とーぜんだ」
「じゃあ…こんな事しても大丈夫なんですね?」
「は?―――っむ」
玲がにじり寄ったかと思うと早乙女の唇に自分のそれを合わせ、離れる。
驚きに目を見開く早乙女と対照的に、玲は艶やかな表情で自分の唇をぺろりとなめる。
「おまっ!橘!いきなり何を――!!?」
「大声出すとベッキー達起きちゃいますよ」
その言葉に慌てて口を押さえ、声を潜める。
「いきなり何するんだおまえは」
「別になにも」
「なにもって…今、おまえ…その…」
「キスしましたね」
キスと言う単語に早乙女が赤くなる。
「先生、顔が赤いですよ?」
「う、うるさい!いきなりあんなことされれば誰だって…」
「あら。でも先ほど私達に興味はないと。性的魅力を感じないと。興奮しないと言いましたよ」
なるほど、と早乙女は納得した。
先ほどの子供に手を出さない=生徒には手を出さない発言が癪に障ったらしい。
(そーいう所がまだ子供だって事なんだけどな)
そう思い苦笑する。
それをどう捉えたか、玲がむっとする。
「何がおかしいんですか?」
「あ、悪い。何でもない。気にするな」
「気にするなというのは無理です。なんですか?今の苦笑は?」
「いや、ほんとに何でもない」
「……そーいえば」
納得の行かない玲はもう一度早乙女を攻める。
「キスしただけなのに早乙女先生かなり動揺しましたよね」
「そうだったか?」
「ええ。……ひょっとして、初めてだったり?」
「そんなわけないだろ」
「あら、そのわりに真っ赤になってたようですけど?」
「そ、それは…」
口篭もっていると、再び玲が口付けてくる。
驚き目を見開く早乙女と対照的に玲は愉快そうな…挑発的な目。
その様子に自尊心を揺さぶられ、悪戯心も沸き起こる。
「ふっ…!?」
離れようとした玲の頭に手を回し、ディープキスへと移行。
激しく触れ合った唇から舌をさし入れる。
「むっ!……んん!!」
玲が手で体を押し返してくるが、女子高生と現役体育教師。
力でどちらに分があるかなど言うまでもない。
舌と舌を絡ませ、口内をじわりじわりと犯す。
流石にこの頃になってくると玲の顔にも赤みがさし、微妙な表情になってくる。
焦っているような、照れているような……恐れている様な。
それでも彼女の体を離さないでいると、
「っ!?」
舌を噛まれる。
反射的に玲から離れそうになるが、こらえる。
唇同士は会わせたまま。
玲の唇を舌でなぞり、甘く食み、再びその中へと踏みこむ。
だが先ほどと違い、歯がしっかり閉じられており、それ以上の侵入を拒む。
ならばと、歯茎を丹念になめ上げる。
それだけでも玲は顔をさらに赤くし、息を荒げる。
どうやらキスには弱いらしい。
唇と歯茎をじっくり責め上げると固く閉ざされていた歯が僅かに緩む。
ここぞとばかりに舌を奥深く指し入れ、玲の物と絡ませる。
ピチャピチャと卑猥な音が狭い宿直室の中に響く。
「む……ん…は…んん!」
玲の息はどんどん荒くなり、鼻での呼吸では限界だろうというところで彼女の体を解放する。
「はあ……はあ……」
「……」
荒く息をつく玲を無言で見る。
ようやく息の整った玲は、赤い顔を早乙女に向ける。
「な、何を……」
「ただのディープキスだが?」
先ほどと立場が逆転している。
きっと玲は早乙女を睨む。
その視線に、潤んだ瞳に罪悪感を感じる。
「う…いやその…すまん。大人げなかったな」
「……」
「からかわれてたからちょっと反撃するつもりだったんだが…やりすぎた」
居心地悪く、視線をさまよわせる。
しばらく両者なにもしゃべらない。
やがてポツリと呟いたのは玲。
「あやまら、ないでください…」
赤い顔のまま、瞳を潤ませたままそう言った。
「悪いのは、誘った形になった私なんですから」
「その誘いに乗ったのは俺だ。悪――」
「先生!」
尚も謝ろうとする彼の言葉を玲はやや強い口調で静止し、じっと見つめる。
潤んだ瞳の奥に潜む感情。
(やばっ!スイッチ入ったか?)
早乙女は焦る。
ちょっと脅かすつもりだったのが予想外の方向へと流れている。
なにより予想外なのは、
(……俺もスイッチ入ってるし……)
そう。
自身の感情。
生徒に手を出すつもりはないし、今まで生徒をそう言う目で見る事だけはないよう心がけていたのだが…
「早乙女先生。その、私…」
「橘」
「は、い」
「ここにはみんな寝てる」
「…そうですね」
これから先の事を想像していたであろう玲。
早乙女の言葉に瞳に影が差す。
それを見て、早乙女は腹をくくる。
「だから」
「きゃっ!?」
「場所を移そう」
玲を抱き上げ宿直室を出る。
「せ、先生!おろしてください!」
「だめだ。逃げられると困る。俺ももうスイッチ入っちゃったからな。悪いが覚悟してくれ」
「っ!!」
さすが体育教師といったところか。
人一人抱えているというのに早乙女の足取りに不安定さはまったくない。
玲は早乙女の胸板に頭を預けてうっとりする。
スイッチは完璧に入ってしまったようだ。
台風の影響でガタガタと揺れる窓。
薄暗い廊下を歩き、辿りついたのは宿直室からほど近い保健室。
中に入るとベットの一つに玲を横たえさせる。
「あ〜…最後に一応聞いておくが、ほんとにいいんだな?」
「…ええ」
「後々訴えたり教育委員会や関係者にたれ込んだりしたら泣くからな」
「それも面白そうですね」
そう言ってくすくす笑う玲に早乙女はサッと口付ける。
不意をうたれた玲の目が見開かれる。
しかし、すぐにトロンとした目になり、そのままキスを受け入れる。
もっとも、ディープやフレンチなどという濃い、激しいものではないのですぐに離れる。
「そーいうこと言う口は塞ぐぞ」
「…塞いでから言わないでください」
拗ねたような口調だが、目は笑っている。
「まあ訴えたかったら訴えてくれ。もう腹はくくった」
「しませんよ、訴えたりなんか」
「…そうか」
ベットに横たわる玲の頭のサイドに両手をつく。
近距離で見詰め合う両者。
「…橘」
「はい」
「ほんとに、いいんだな?」
「…はい」
「今ならまだ止まれる。けど、これより進んだらもう…止まれない」
早乙女の最後通告に玲は僅かに顔を持ち上げ、口付けすることで答える。
そして彼もそれに答えた。
もう言葉はいらない。
「ん…ふっ……」
唇だけでなく、頬、おでこへとキスの雨を降らせる。
その過程で早乙女はあることが気になる。
「眼鏡取るぞ」
「あ、はい」
少々邪魔だった眼鏡をはずし、自分のポケットに仕舞う。
「む」
「? どうしました?」
「眼鏡取るとかなり印象変わるな」
「そうですか?」
「おう」
そう言って瞼に、目尻に、鼻先にキスをする。
「先生」
「ん?」
「キスするのお好きなんですか?」
「されるの好きだろ?」
質問に質問で返され赤くなる。
素直に頷くと早乙女はにっと笑い、口にやや長いキスをする。
「よく出来ました」
「……ばか」
拗ねたようにそう言うと、なだめるように頭を撫でられる。
その際に髪を結っていたゴムが外れ、長い髪が零れ落ちる。
「あ、悪い」
「気にしないでください。また後で結ぶだけですから」
「そうか?」
「はい」
それならばと早乙女は長い髪を指先で弄ぶ。
「よく手入れされてるな」
「わかるんですか?」
「……すまん。適当に言った」
「………」
「いや!しかしだな、手触りがすごくいいしいい匂いがするからケアには時間かけてるんだろうなぁと」
「まあ確かにそうなんですけどね」
「俺は好きだな、この髪」
「………」
「顔が赤いぞ」
「…ばか」
もう何回目のこの言葉だろうか。
尖らせた口にまた口付ける。
互いに舌を絡ませ、激しく求め合う。
「ん…」
「ぷぁ」
ようやく離れた二人の間に唾液の橋が掛かる。
「服、脱がすぞ」
「…はい」
玲の服を脱がしに掛かる。
ボタンを外し、前をはだけると、白の清潔そうな下着に隠された大きな胸が現れる。
すぐにも触れたい所だが、まずはその前に、
「橘、ばんざいしろ。はい、ばんざーい」
「?? ばんざーい」
素直に両手を上に差し上げるとそれを利用してシャツを脱がされる。
「先生…」
「ん?」
「言ってくれれば自分で脱ぎますから!」
「いや、こっちの方が楽しいし」
そう言って笑顔を浮かべる早乙女の様子に玲は何か…釈然としないものを感じる。
が、
「んっ!!」
下着の上から胸を攻められそんな感情はどこかに行ってしまう。
手の動きに合わせ、形を変える玲の胸。
柔らかい事は柔らかいのだが、まだ芯に固さを感じる未成熟な胸。
細心の注意を払って攻める。
「痛くないか?」
「だい、じょうぶ……でも」
「でも?」
「なんか……んっ!……くすぐったいような……すごく…せつない……」
「そうか…」
少し強めに揉んでみる。
「っ!」
「あ、悪い。痛かったか?」
「少し…」
「そうか」
改めて胸をもにゅもにゅと揉む。
で、言葉攻め。
「む〜…それにしても大きな胸だな」
「そ、そんなこと言わないでください!」
「いや、しかしだな、このボリュームはなんて言うか……すごいぞ」
「……」
その言葉に玲の顔がふにゃっと歪む。
「おいおい、そんな顔するなよ」
「だ、だって…」
「悪い意味じゃないんだから。そんな泣きそうな顔しないでくれ」
そう言って下着をずりあげ、胸を露出させる。
「あっ!」
「キレイな色してるな」
乳首を指で挟み刺激すると、玲が嬌声を上げる。
「ひゃぁぁぁぁ!」
「なかなかに敏感だな」
「そんな……」
ふと、悪戯心が湧きあがる。
「なあ橘」
「はい?」
「自分でここをいじった事とかはあるのか?」
「そ、そんな!……んっ!」
乳首を摘み上げられ声を詰まらせる。
「なあ、答えてくれよ」
「あ、ありません……」
「本当か〜?」
「ほ、本当…っ!」
つまんだ指に少し力を入れると玲の体がビクンッとはね上がる。
「ほらほら、ほんとの事を言ったらどうだ?」
「そ、れは…」
「ん?どうなんだ?」
「たまに……あります」
望んだ答えを引き出し、早乙女はにんまりと笑みを浮かべる。
「そうかそうか。自分でいじった事があるのか。なるほどなるほど」
まるで鬼の首を取ったかのような物言い。
玲にとってはそれは少々酷な物であり、
「ふぇっ…ふぇぇぇ……」
「おうっ!!?」
玲の目尻に涙が浮かぶのをみて早乙女は顔色を変える。
「ぐすっ………酷い……」
「す、すまん!俺が悪かった!」
抱きしめて謝るが涙は止まらない。
自分のバカさ加減に呆れてしまうが、他にどうする事もできず玲の体を抱きしめてただひたすら謝る。
しばらくして玲はようやく泣き止んでくれる。
「…すまん。無神経だった」
すんすんと鼻を鳴らす玲に再び謝罪。
拗ねた様子の玲は潤んだ瞳で睨んでいたが、やがてその目を閉じて、ねだる様に口を突き出す。
その意味に気づかないほど早乙女も鈍くもバカでもない。
差し出された口にそっと口付ける。
舌を入れない、触れるだけのキス。
「悪かった」
「…もういいですから」
「すまん。なにせ久しぶりの事でちょっとテンションがおかしくなってるみたいだ」
「…どれくらいぶりなんですか?」
「大学時代以来だから…結構なものだな」
「その間に彼女とかいなかったんですか?」
「大学時代まではいたんだけどな。卒業する時に別れたから」
「どうして別れたんです?」
「なかなかに突っ込んでくるなぁ」
苦笑する早乙女。
すいませんと玲は謝るが、笑顔でそれに答える。
「まあ大学って所は全国から学生が集まってくるからな。
卒業して地元で就職しようとするとバラバラになるんだよ」
「……もしも、もしもですよ」
「ん?」
「もしも、またその時の彼女にあったりしたら。縒りを戻そうとしますか?」
不安そうな顔でそう聞いてくる。
「いや、そりゃないだろうな。相手結婚したし」
「そうなんですか?」
「おう」
「…よかった」
安心した様子の玲をギュッと抱きしめる。
「きゃっ!?」
「抱き心地いいな、お前」
「そ、そうですか?」
「ん。スタイルもいいし」
「…前の彼女より?」
「今まで抱いた女の中で一番だ」
「そうですか…」
嬉しそうな顔をする玲に堪らなくなり、胸に吸い付く。
「ひぁ!!そんな…あぁ!」
登頂部を激しく吸い上げ、空いた方は手で嬲る。
「せ、んせい…」
「気持ちいいか?」
「……は…んっ!」
せつなげな声をあげる様子に自分も高ぶってくる。
スカートを捲り上げると胸と同じ白のショーツがあらわになる。
「…濡れてるな」
「やぁ!そんな…んっ!……こと!!……」
息も絶え絶えに言う。
いきなりは刺激が強いだろうと、下着の上からスリットをなぞる。
「はぅぅ!…はっ…」
それだけで体を悩ましげにくねらせる。
「胸のときも思ったんだが、なかなか敏感だな」
「うぁ……ああ……ひんっ!」
嬌声を聞きつつも、手は止まることはない。
ショーツがべとべとに濡れ、その向こう側がすけてくる。
「脱がすぞ」
「まっ!やぁ!」
静止の声を振りきり、一気にショーツをずり下ろす。
申し訳程度に茂った陰毛の下に濡れたスリットがあらわになる。
手で隠そうとするが、前述の通り、力でどちらに分があるかは歴然。
誰も触れた事がないだろうそこに吸いつく。
「そんな!きたな――ひぁぁぁぁぁぁ!!」
刺激が強すぎたのだろう。
玲が悲鳴を上げる。
自分で触った事があるかどうかを聞いてみたいところだが先ほどの二の舞はごめんだ。
何も言わずスリットを存分に味わう。
「や……はぁ!……あぁ…………くぅ!」
せつなげな声を上げる玲。
「指いれるぞ」
「え………つっ!?」
そこは指一本で一杯一杯。
激しく閉めつけてくる。
「橘、力を抜け」
「だっ…て……くぁ」
おそらく初めての異物侵入であろうそこは激しく抵抗する。
ならばとクリトリスを刺激してやる。
「やっ!そこは!……ひぅ!!」
包皮を剥き、コリコリと指の腹で刺激してやると、
「あぁぁぁぁあぁぁぁ!!」
嬌声と共に膣がびくびくと収縮する。
軽く達してしまった様だ。
しばらくはぁはぁと玲の荒い息だけが場を支配する。
「気持ちよかったか?」
「…………」
無言で頷く。
「そうか……じゃあ、ここまでにしとくか?」
「え……?」
早乙女の言葉に玲は眉をひそめる。
ここまで来たら最期まで…と覚悟していたのに拍子抜け、といった感じだ。
「で、でも先生」
「ん?」
「先生は…まだ、その…気持ちよくなってないんじゃ…」
イクという単語を使えず、真っ赤になる。
「いやいやいや。胸の感触もたっぷり味わえたし、十分だよ、俺は」
「でも!」
「無理をすると辛いのはお前だ」
「!!」
玲の頭をポンポンと叩く。
「だから、今日はここまでにしておこう。な?」
それは、彼にとっての思いやり。
無理をさせると辛い思いをするのは玲だから。
だから…己を律する。
制御する。
教師としての最後の意地。
だが、
「私は、大丈夫です」
「橘…」
「私は大丈夫ですから。先生にも、気持ちよくなって欲しいから。だから、お願いします」
「……」
「……」
「……」
「……」
玲の瞳の奥に宿るのは…決意。
揺るがぬ想い。
「…わかった」
「先生…」
「正直このままだと俺としては辛いからな。でも、ほんとにいいんだな?」
「はい。来て、ください」
両手を広げ、誘う彼女。
早乙女は手早く服を脱ぎ、その手に誘いこまれる。
「ほんとにいいんだな?」
「はい」
「後悔しないな?」
「はい」
「かなり痛いぞ?」
「大丈夫です」
「……」
「まだ何か?」
「…訴えないでくれよ」
「大丈夫ですよ」
にこりと笑みを見せる玲。
「じゃあ、行くぞ」
「…はい」
狙いをつけ、ゆっくりと腰を進める。
割れ目をかき分け、奥へと進む。
「いっ!……くぅっ!…」
「……」
玲が苦しげな声を上げるがさらに推し進める。
やがて何かに突き当たるが、
「一気に行くぞ」
「は……い…」
一気に腰を推し進める。
「ああああああああああああ!!!」
ぶちぶちと、何かを引き裂く音と絶叫が耳朶を打つ。
そして早乙女のモノを痛いほどに締めつける。
「いやっ!いたぁぁぁ!」
「橘!」
「痛い!…痛いぃぃぃ!」
冷静で、物静かな玲が泣き叫ぶ。
よほどの痛みなのだろう。
少しでも楽になるようにと、早乙女は胸とクリトリスを刺激するが、あまり効果は上がらない。
どうしたものかと苦悩に眉をひそめるが、
(ああ、そうか)
すぐに気づく。
絶叫を上げつづける玲の口に自らのそれを合わせる。
暴れ狂う玲の舌を絡めとり、激しく絡み合わせる。
徐々に玲も落ち着いた様子で、自分の意思で舌を絡み合わせてくる。
ピチャピチャと卑猥な音が部屋の中に響く。
濃厚に、濃密に、深く、貪るようなキス。
「…どうだ?落ち着いたか?」
「なんとか」
「痛みはどうだ?」
「最初ほどじゃないです…先生」
「ん?」
「動いてもいいですよ」
「大丈夫なのか?」
頷く。
「じゃあ…ゆっくりな」
言葉に甘え、腰を動かす…前に。
玲の手を取り自分の背中に手を回させる。
「先生?」
「痛かったら爪を立てろ。俺も痛みを共有するから」
「先生……」
「じゃあ動くぞ」
「はい」
ゆっくりと、細心の注意を払って腰を前後させる。
「ふっ!…くっ!……」
苦しげな声を上げる玲。
しかし、早乙女の背中に爪が立てられることはない。
爪を立てないよう、拳を軽く握る様にしてしがみついているから。
背中を傷つけない様、早乙女が傷つかない様。
その事に気づき、ぐっとくる。
「橘……」
「ひっ!……なかで…おおきっ…くっ!」
んでもってストレートに下半身に反映される。
「ああ……せんっ…せい……」
「くっ!」
痛みを堪え様と玲も必死だが、早乙女も別の意味で必死だ。
処女だった玲の中は最初こそ痛みを思わせる強力すぎる締め付けだったが今は違う。
油断するとすぐにでも達してしまいそうになる。
そこで下半身の動きを激しいものから穏やかな、左右に軽く動かすような物へと変える。
すると玲の声色に変化が見られる。
苦痛のうめきの中に僅かに艶が混じる。
「気持ちいいのか?」
「ひんっ!……すこ、し…ああっ!」
「そうか」
早乙女は大きな動きをやめ、揺するような掻き回すような運動に専念する。
彼自身もそれだけで十二分な快楽を得られたから。
だがそれでも。
少しづつ、少しづつ。
快感を求め動きが大きくなる。
痛がっていた玲も慣れ、快感に身を委ねる。
やがて両者に限界が訪れる
「橘…そろそろ…」
「わ、私も…げ、んか、ああ!」
「くっ!」
「ああああああ!!」
玲が一層強く締めつけると同時に早乙女は精を放つ。
子宮に流れ込む熱いモノを感じ、玲もまた達した。
窓の外は相変わらずの荒れ模様。
二人の呼吸も荒れ模様。
先に落ち着きを取り戻したのは早乙女。
「大丈夫か橘?」
「…はい」
「の、わりにまだ焦点が定まってないようだが?」
「大丈夫ですよ……ただ」
「?」
玲が意地悪く笑う。
「今日は大丈夫じゃない日だったんですけれどね」
「!!?」
真っ青になる早乙女を見て玲はくすくすと笑う。
「冗談です」
「笑えない笑えない。勘弁してくれ」
「すいません」
なおもくすくすと笑う玲。
早乙女は苦笑するしかない。
笑いながら上体を起こそうとした玲だが、
「っ!」
辛そうに顔を歪めるのを見て早乙女が慌てて体を支える。
「大丈夫か?」
「ええ…まだなにか挟まってるみたいです」
「……」
「噂には聞いてましたけど、予想以上の痛さでした」
「…すまん」
何と言っていいかわからずとりあえず謝る。
しゅんとした様子の早乙女を見て、玲はくすりと笑みを浮かべ唇を合わせる。
「そんな顔しないでください。私は後悔なんてしてませんから」
「橘…」
「まあ、後々訴えるかもしれませんけど」
「うぉい!!」
「冗談です」
「笑えない笑えない笑えない!!勘弁してください勘弁してください」
「すいません。でも、これはどうしましょう?」
そういってベットシーツを示す。
玲からあふれ出た物と早乙女が放った物、純潔を証明する血がスクラムを組みべったりと付着している。
「洗濯するのもあれだしな。朝一に焼却炉で焼くとしよう」
「証拠隠滅ですね。でもばれませんか?」
「ばれてもうまいことごまかすさ。心配するな」
「そうですね」
こつんと、早乙女の胸に持たれかかる。
「橘?」
「もう少し、こうしててもいいですか?」
早乙女は答えない。
変わりにそっと腕を回した。
それが答え。
外は荒れ模様。
心は晴れ模様。
おわり
以上です。
え?玲が別人だって?
気にしないでください。
決して気にしないでください。
気にしたら負けですから。ええ。
今日は祭だな。
漸く活気づいて来ましたな
実はベッキー以外なら飛ばすか…と思っていた。
もう一度見直したら、橘×早乙女なんて見慣れないカプ。
とりあえず読んでみた。
…読み飛ばさなくて良かった…
このスレかなり良いね!
このスレ最高!!
この調子で次はメディアさんオナニー希望!!
男はイラン・・・
早乙女×秋山とかも見てみたい…
日頃の態度が悪いから生徒指導室で説教してたらムラってきた…とかありがちなのでw
237 :
名無しさん@ピンキー:05/01/14 08:26:11 ID:acSAXqOu
age
保守
あげ
このスレはオレが守る!
hosyu
盛り上がったのにすぐ冷める
素敵だね、素敵だね♪
243 :
22:05/01/31 23:26:10 ID:IPeZQQul
早乙女(&鈴音)×乙女を構想中
…需要ある?
(*´д`*)ハァハァ
(*´д`*)ハァハァ
(*´д`*)ハァハァ
age
俺も待ってるぜ!
250 :
保守:05/02/08 19:07:31 ID:OTrK771m
というのは何回やっても虚しさを感じる…
251 :
名無しさん@ピンキー:05/02/09 23:09:47 ID:EAzSmfy0
保守
252 :
130:05/02/10 23:18:11 ID:iTo2xNL/
修×くるみ書こうと思ってるですが
くるみ→修 の呼称が思い出せない
読み返せ
載ってねー気がする。単行本には。
修ってだれだっけ
妹の着替えを覗いてるヤシ
アニキでFA?
258 :
名無しさん@ピンキー:05/02/14 17:01:09 ID:Ti76Ydbk
FA
ほ
しゅ
261 :
名無しさん@ピンキー:05/02/22 17:24:17 ID:hvNBkuyQ
たしか兄貴とかおまえとか
兄貴はすぐ自演するからなぁ・・・
263 :
名無しさん@ピンキー:05/02/26 17:55:39 ID:dpi0pUFj
よ〜く読み直した結果、多分一回も呼んでないですよ
2話……兄貴
ドラマCD……兄貴
二話のは三人称だからちょいと勝手が違うような。
266 :
名無しさん@ピンキー:05/03/05 22:39:27 ID:73Ql/odq
単行本だと一回も…ドラマCDは持ってないんで分かんない
age
268 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/23(水) 20:45:03 ID:xVKkB+O3
age
おいおい随分過疎っぷりだな
270 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/27(日) 02:13:53 ID:BpkJZ0gz
ついでにage
久しぶりに来て見たら…
いっそのこと自分で書くかと言ってみる
つ支援
今週中には投稿できるように頑張ってみる。かなりの高確率で駄文だが…
274 :
名無しさん@ピンキー:皇紀2665/04/01(金) 20:34:43 ID:tOxqxOcF
期待age
275 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/02(土) 08:15:51 ID:i4euuJDx
スマソ。パソが壊れて、もう少し時間がかかる…
久々の燃料投下か!?
277 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/08(金) 06:59:56 ID:s9WCe12s
期待age
278 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/11(月) 22:03:53 ID:ncbaGysz
保守あげ
誰かいないの?このスレ
280 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/14(木) 07:11:33 ID:z+Y9YZgP
援軍はまだかっ!?
アニメ化決定したのに過疎ってるね…
非エロでしかも長すぎる…マジで長すぎる話がもうすぐできそうです。
こんなのでも投下OK?
もうエロくなくてもいい!
285 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/19(火) 00:45:25 ID:EVp26lV5
カマーン!!
うい。今日中に投下します。多分。…投下はするけど内容は期待しないでください。マジで。
どんなに遅くても夜12時までにはなんとか…なるか?
「…ふう」
カチャン、という小さな音をさせて、南条は自室のドアを開けた。ドアの隣の
スイッチを押し、明かりをつけると現代を生きる「超お嬢様」に似つかわしくない
シンプルで少し大きめな部屋が浮かび上がった。きれいなフローリングの床。
床中においてあるたくさんの動物のぬいぐるみ。美しい木目のある本棚には小説や
動物の図鑑(種類はかなり豊富だ)が並んでおり、机はきれいに整頓されてあまり
使われていないパソコンがちょこん、と乗っていた。
時間はもう夜11時。風呂あがりのまだ濡れた髪を軽く拭きながら、からからと
窓を開ける。まだ上気している肌に夜風が気持ちいい。窓辺に両手をついて、
すうっと深呼吸すると、今日一日の疲れがからだの中から抜けていくみたいだった。
「…気持ちいい」
しばらくそうしていると満足したのか、南条は静かに窓を閉め、うーん、と伸び
をした。今日は金曜日。明日一日学校でがんばれば休日を楽しめる。今度の
休日は何をしよう。そういえばそろそろ新作の服が出るみたいだし、友達とショッピング
もいいな。家にいるたくさんの動物さんたちと語らいのひとときを過ごすのも悪くない。
「うーん、でも…」
机で明日の用意をしながら、ちらっとベッドに目をやる。見るからに清潔で柔らか
そうな豪華なベッドの枕元に、拙い木彫りの写真立てがあった。写真立ての中には
自分のクラスメイトで、銀髪で、そして眼鏡の奥のするどい目に強い意志を感じさせる
男の子がサッカーをしている写真。
犬神つるぎ。
「…犬神君…」
名前を呼んだだけで胸が熱くなる。顔がほてる。両の頬に手をあてると、思わず
「ほぅ」っと艶っぽい声が出てしまう。 普段学校でこそ、からかわれるたびに
否定してはいるものの。なんだかんだで南条操は犬神つるぎのことをかなり強く
意識していた。…いや、意識しているという言葉では足りない。はっきりといえる。
彼が『好き』だと。
いつから彼が『好き』だったのか。それは思い出せなかったけど、とにかく彼の
ことを考えるだけでこんなにも幸せだ。
ベッドに近づき、写真立てを手に取る。
写真立ては、南条が自分でつくったものだった。勝手に写真をかざっているのだ、
せめて写真の中の人にでも、誠意を見せるべきだと思ったお嬢様のプライドだった。
「今日は…一緒に寝させてもらいますわよ」
にへー、というイカニモな幸せ顔をした南条は写真を胸に抱えるとベッドに転がり
込んだ。
写真を抱えたまま、ベッドの上を転がってみる。
ごろごろ。
ごろごろごろごろ。
なぜかはよくわからないが、とにかく幸せだ。
ごろごろ。
「…犬神君…」
愛しい人の名前を呼ぶ。…今度の休日、犬神君と一緒にいたいな。
でも、それは無理だろうな、とすぐに思った。犬神は桃月学園でも指折りの学力、
運動能力を誇っているが、無愛想ぶりも指折りだ。女の子に誘われたって、まず
ついてはこないだろう。そもそも、彼はバイトをしている。休日は絶好の稼ぎ時の
はずだ。
「まったく…私をこんな気持ちにさせるなんて、犬神君も失礼ですわ…」
ここにいない彼に悪態をつき、ぷうっと頬を膨らませる。が、写真を見るとすぐに
また真っ赤なにへへー、という顔になる。
「でも、今日は許してさしあげますわ…特別、ですわよ」
幸せそうな顔のまま、写真を胸に抱え、彼のことを考えながらまどろみに落ちていった。
「…で、南条さん。犬神君とはドコまでいったの?」
「…へ!?」
「あー、それ私も気になるー。ねえねえ、どうなの?」
「ななななな、何をいきなり!?」
翌日、放課後。一見完璧お嬢様な南条だが勉強は苦手で(他にも色々苦手だが)、
このあと再テストだ。それが始まるまで、仲のいい友達とランチタイムとあいなった。
…が、恋の話、うわさはいつの時代も女の子の大好物であり、南条が犬神に
ご執心というのはクラスでも有名な話だった。一部では南条と犬神はすでにアレな関係と
いううわさもあり、こういう話題になるのは必然といえるだろう。
「もしかして…告白とかしちゃって返事待ちとか!?」
「わ、私と犬神君は全然!まったく!何も関係ありませんわ!だ、大体私は犬
神君のことなんてなんとも思ってませんわ!」
「えー、そうなのー?つまんないなー」
「もう!からかうのはやめてくださる!?」
顔を真っ赤にして力いっぱい否定する。その態度だともう好きだって認めてるような
モンだよ、とは思うが心優しい彼女たちは苦笑いするにとどめておいた。
「からかってなんかいないんだけどなー…まあ、進展あったら教えてねーん♪
それじゃ、アタシたち別の教室だからもう行くね」
「私もー。それじゃ、また月曜ね、南条さん」
「もう…ごきげんよう」
彼女たちが教室から出て行くのを見届けると、南条は真っ赤な顔のまま、ふう、と
ため息をついた。…からかわれるとモノすごく恥ずかしい。なんで恥ずかしいのかは
またわからないのだが、嬉しいような気分もしていた。
「もう、皆さん、エレガントさがありませんわね」
また、ため息ひとつ。ふと、犬神に目がいった。思わず胸が高鳴る。今しがた「そん
な話」をした手前、彼がこっちを見ているわけでもないのに少し気マズい。
なんとか表情に出さないようにしてみると、どうやら何か雑誌を読んでいるようだった。
放課後ともなればすぐ帰るか、教科書を広げていることが多い彼にしては珍しい、
といっていいだろう。ついつい気になってしまった南条は、何かのきっかけになるか
も、という若干の期待を持って犬神に話しかけることにした。
「ごきげんよう、犬神君。雑誌を読んでいるなんて、珍しいのではなくて?」
「ん、南条か。ああ、ちょっとな」
南条に気づいた犬神は、少しだけ頬をゆるめると、そっけないながらも返事を返した。
「何を読んでいるのかしら?ちょっと失礼しますわよ」
「あ、おい」
ひょい、と雑誌をとりあげる。表紙をみてみる。『月刊わんにゃー』。
「………えーと。犬神君、動物好きですの?」
ちょっと胸がときめく。犬神君が私と同じ趣味?そうだったらちょっと…いやかなり…
うれしい、かも。しれませんわ。
「嫌いではないがそんな雑誌を買うほどではないな。いや、妹がネコをほしがって
いてな」
ひょい、と雑誌をとりあげ返すと、またパラパラとページをめくりはじめた。
「妹さん?」
「ああ、もうすぐ誕生日なんだ。動物好きなヤツでな。まあ、普段いいコにしてるし、
ちょっと奮発したプレゼントでもしてやろうかと…南条?おーい、南条?」
気づくと、南条はどこか遠くを見つめていた。
『操、脳内会議〜!ドンドンパフパフ〜!』
『犬神君の妹さんが、ネコさんをほしがってるんですって』
『ネコさんなら、家にたくさんいますわ』
『それなら、ここで私の家にご招待して、色々なネコさんを見せてあげて好みの
ネコさんを買うアドバイスをしてあげるっていうのはどうかしら?』
『きっと犬神君とたくさんお話できますわ』
『もしかしたら私のつくったご飯も食べてもらえるかも』
『犬神君を家にご招待…』
「どうしたんだ…おーい、南条?なん」
「それなら!!」
バン!と思わず力いっぱい机をたたいてしまった。唐突な南条の復活に、特に犬
神は心底驚いた。
しまった。
恐る恐る教室を見渡すと自分以外のほぼ全員が自分と犬神をびっくりしたような
目で見ている。こういう時、即座に上手くごまかせるほど頭がよくない南条はとりあえず
「…な、なんでもありませんのよ。おほほほほ…」
笑ってごまかした。しばらく教室は静寂に包まれていたが、しばらくするとまた各々の
おしゃべりに夢中になった。
ひとまず安心。何か詮索されたら絶対からかわれるところでしたわ。
「…で、なんなんだ?」
犬神がいまだに驚いたような顔で自分を見つめているのに気づく。そんなに注視されると
顔が赤くなってしまうのでやめてほしい…いや、やめてほしくないけど…うう。
「い、いえ…その、ね。私の家に来てくださるなら色々アドバイスをしてあげられるかと思って」
「お前の家?」
「ええ。知ってると思うけど私、色々な動物さんを家で飼ってますの。私、動物さんの
ことなら詳しいし、本物のネコさんを見ながらならきっと考えもまとまりますわ」
「そうか…それはいいかもしれないな。それじゃあ、早速明日。お前の家に行きたい
んだが大丈夫か?」
「へ!?あ、明日!?」
「あ、ああ。誕生日が近いんでな。ペットショップ見て回ろうと思ってバイト休みを入れ
たんだが…ダメか?」
「い、いいえ!!大丈夫ですわ!!明日、ですわね?それじゃ、あとで連絡しますわ!」
言うや否や、南条は全力ダッシュで教室を出て行った。陸上部もホレボレするほどの
スピードだった。やたら謎のやる気を見せる南条の後姿をみた犬神は、よくわからん、
という顔をして一言だけぽつりと言った。
「…お前、再テストだろ」
日曜日、午後一時。結構ないい天気だ。南条からメールを受け取った犬神は南条家に
向かっていた。
…正直、遠い。自分の家からは桃月駅をはさんでほぼ反対側だ。まあ、普通に買えば
数万円はするであろう、ミスが許されない状況で的確なはずなアドバイスがもらえるの
だろうし、それに南条の家に招待されたことに何故かかなりなうれしさを感じていた。
このくらいの労力はまったく苦にならない。
「…まったく、この気持ちはなんなんだ…よくわからん」
頭をぽりぽり、自問自答しながら商店街を歩いていく。異性を意識したことがなかった
彼にとって、南条操という女性ははじめての彼の『特別』になりかかっていた。
同じクラスになって最初の頃こそ、やたら自分に絡んでくる迷惑な女と思っていたが、
最近は彼女とのやりとりがイヤではない。お嬢様のプライドか、なんでもできそうに
振舞っていながら、実はあまり得意といえることが多くないところ。だからこそ、それを
努力で補おうとするところ。表向きはあまり努力を感じさせなかったが、いつからか
彼女を意識することが多くなった彼は彼女のそれをよく感じていた。
…そして、犬神つるぎという人間は、南条操のそういうところが嫌いじゃなかった。
…もしかして…
「…… ……まさか、な」
頭に一瞬だけ浮かんだ仮定を頭を振って否定する。南条はただのクラスメイトだ。
それに、私は女性には興味がない…はずだ。そう考えて自分を納得させた。
しかし、「そんな」仮定が浮かぶ時点で彼女を強く意識していることを証明している
のだが、意外とニブいところがある彼はそれに気づかなかった。
家を出てから小一時間、町外れの大きな丘陵のてっぺんに、南条家はあった。
「……まちがってないよな?」
思わずそんな言葉が漏れる。デカい。非常識にデカい。自分の知っている言葉の
うち、もっとも適切な単語を使うとすれば『大豪邸』というのが一番しっくりくる。いや、
南条がお嬢様というのは知っていたがまさかここまでとは…。
…これ、家のまわり一周するのに一時間とかかかるんじゃないか?
とりあえず表札を確認する。『南条』。どうやらまちがってはいないようだ。
「…黒服でサングラスのこわもてが出てくるんじゃなかろうな…」
一抹の不安を感じながらもとりあえずインターホンを押す。ピンポーン、というごく
一般的な家庭で聴ける音が響き、しばらくするとマイクから女性の声がした。
『はーい、どちら様?』
「桃月学園1年D組の犬神と申します。操さんはご在宅ですか?」
『い、犬神君!?ちょ、ちょっと待っててくださいな!今あけますわ!』
プツッとマイクが切れると、今度は大仰な音をさせて黒い格子の扉が開いた。玄関と
思われるドアが開き、南条が走ってくる。
「ご、ごきげんよう、犬神君。 ご機嫌いかが?」
「あ、ああ。そんなに悪くはないな。…何をそんなに急いでいるんだ?」
「…な、なんでもありませんのよ。おほほほほ……さ、お上がりになって」
「ああ、お邪魔する」
家に上がると漫画でよく見る大豪邸そのままな光景が広がっていた。廊下の脇に
やたらピカピカ光るツボとか置いてある。壁にはトナカイ(だと思う)の頭部の剥製。
床には延々と赤い絨毯だ。
ここまでストレートにやってくれるとすがすがしくもあるな、と犬神は唖然としながらも思った。
「? どうしましたの?」
「? どうしましたの?」
「い、いや。なんでもないぞ」
「そう?まあ、いいですわ。それじゃあ、早速ネコさん見る?それともお昼御飯にする?」
南条としては『昼御飯』といって欲しかった。…わざわざ昨日、二人っきりになるために
家中のお手伝いさんやらメイドやら執事やらに今日一日の休みを与えたのだ。全員が
いなくなったのを確認すると、屋敷中を大急ぎで掃除した。それはもう、人間業とは
思えないスピード&クオリティで。『犬神君が来る!』というのは彼女にとっては
一大事件だ。絶対無理だと思っていた矢先のチャンス。逃したくなかった。
さらに思いっきり自分のことをアピールできるチャンスでもある。料理が得意な自分の
腕の見せ所だ、と思っていた。
「いや、昼食は済ませてきたんだ。ネコをみせてもらいたいな」
「…あ、あら、そう。それじゃ、こちらに来てくださる?」
がっくり。でもまあ、まだチャンスはある。あとでおやつにクッキーでも焼こう、と思った。
屋敷の中の一角に、『みさおとどーぶつさんのおへや』というロゴが書かれたドアがあった。
「ここですわ。世界中から、みなしごの動物さんを集めていますの」
「世界…」
「? どうかなさって?」
「あー、いや、動物好きなのはいいことだと思うぞ」
「? 褒め言葉かしら?ええ、動物さんは大好きですわ。さ、どうぞお入りになって」
がちゃ、とドアを開ける。犬神が中をのぞくと…ワンダーワールドが広がっていた。
天井がなく、とても広い空間には、太陽の光がさんさんと照っていた。床の芝生と
太陽のにおいが心地いい。大きな噴水が涼しさを感じさせる。そんな中にたくさんの
動物がいた。ハブだろうがゴリラだろうがライオンだろうが、ウサギだろうがタヌキだろうが
イヌだろうが。みんながみんな一緒の空間で遊んでいた。
「…これは…なんというか…スゴイな」
「そうでしょう?うふふ、さ、ネコさんは…たぶん、こちらですわ」
南条に促され、中に入る。ものめずらしいものを見るように、犬神はまわりを
きょろきょろしていた。
「…なあ、南条。こんなにたくさんの動物がいると…その、共食いとかしないのか?」
「大丈夫ですわ。教育がしっかり行き届いてますの。そういったことは一度もありま
せんのよ」
犬神がふと思った疑問を口走ると、南条はまってましたといわんばかりに、自信
満々で誇らしげな笑顔で答えた。
「そうか…それはすごいな」
「うふふ、私、動物のお世話なら一級の調教師にも勝てる自身がありましてよ」
「お前が教育してるのか!?」
「? 動物さんは大事な家族ですわ。お互いに理解を深めるのは当然ではなくて?」
キョトンとした顔でさも当然のように答える。 こいつは…思ったよりずっとすごいヤツ
なのかもしれない。
お嬢様なら調教師にまかせることもできるだろうに。でも、動物をはっきり『家族』と
いえる彼女の目はとてもきれいだと思った。
「…本当に偉いな、南条は」
「え…」
突然ほめられ、顔が真っ赤に染まる。
「…そ、そんなことありませんわよ…そ、その… あう」
そのまま、顔を伏せってしまった。ちょっともじもじなんかしちゃったりして。
(う…か、かわいい…かも…)
普段は超クールな犬神だが、思わずそんなことを考えてしまう。普段見せない女の
子のしぐさには男は弱いものだった。
「も、もう!突然ヘンなこといわないで下さいな!」
「あ、いや、その…すまん」
ばっと真っ赤な顔を上げて抗議する操にまたかわいい、と思ってしまった犬神だった
がいわないでおいた。言ったら何されるか…。
「まったくもう…あ。ほら。ネコさんたち、あそこで固まってますわ」
ネコゾーンについたらしい。南条の肩越しに見てみると。ネコ。ネコ。ネコネコネコ。
すばらしいくらいネコばっかりだ。
「ごきげんよう、トンカツ。クシヤキも。アサヅケ、タマゴヤキ、ヤキジャケ、喧嘩はしてない?」
にゃーにゃーにゃーにゃー。にゃーにゃーにゃーにゃー。
視界一面のネコに犬神は呆然としている。生まれてこの方、こんな大量のネコを
一度に見たことはなかった。いや普通はないだろうけど。
「ほら、犬神君。みんなが犬神君にご挨拶したいって」
「え。あ、ああ」
床に腰掛け、手近なネコを一匹抱いてみる。やわらかな毛と肉の感触が気持ちいい。
ネコのほうも気持ちよさそうにゴロゴロいっている。
「あら、犬神君たら。さっそく気に入られちゃったみたいですわね。ふふっ」
「…そうなのか。…しかし、ネコというのもなかなかかわいいな」
「そうでしょ?ほらほら、みんな犬神君に相手してもらいたいみたいですわよ」
そう言われ、ふとみると大量のネコのほとんどが自分に目を向けている。何匹かは
すでに頭にのったり、肩にのったり。やれやれだな、と思いながらもまんざらでもない犬神だった。
その後、南条と犬神はネコや他の動物たちと数時間も戯れていた。実際、ネコ
をはじめ、動物と遊ぶことは犬神が思っていたよりもずっと楽しく、自分の新たな
側面を見つけることができたような気分だった。…こんなところ、橘や修には絶対
見せられないな。
…どさくさにまぎれて何回か犬神に抱きつくことができた南条は幸せの絶頂だったそうな。
ポッ。
「…ん?」
「…あら?」
顔に冷たい感触を感じて空を見上げると。さっきの太陽はどこへやら、雨雲が空を
埋め尽くしている。夢中で遊んでいるうちに、天気が急変したらしい。
「これはマズいかもしれないな」
「そうですわね…みんな、屋敷に入って!」
南条が指示すると、動物たちはササっと列をつくり、器用にドアをあけて屋敷の中へ
入っていく。一種シュールな光景だったが、数時間のうちにこの場に適応した犬神は
もはや何の疑問ももたなかった。恐るべし、南条家クオリティ。
「ほら、犬神君。私たちも入りましょう」
「ああ、そうだな。ぬれたらかなわん…っと。ちょっとまて、南条」
「何?どうかしたの?」
「あそこ…ネコが一匹まだいるな。入り損ねたのか?…ちょっとつれてくる」
言うや否や、全力で駆ける。南条が何か言っているようだったが、あいにく聞こえ
なかった。
すいませんこれでだいたい半分です。
長すぎです。
…非エロで長くてしかもつまらんですね。
…ごめんなさい。
全部投下すると果てしないことになりそうなので
残りは明日あたり投下します。
…マジでごめんなさい。
GJ!果てしなくGJ!
南条可愛いよ南条ハァハァ
かなりの秀作の予感!
303 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/20(水) 00:25:36 ID:EHkRNlJb
くっはあぁあぁぁ!!
GJ!GJ!!GJ!!!南条可愛すぎるよー
“ウサギ”と聞いてアレを連想したのは私だけですか?
ザーッと強い雨が降り始めた。参ったな、とは思うがすみっこで縮こまっているネコを
一匹だけ残しておくのも気が引ける。さっさと助けて中に入れてもらおう。そう思い、
手早くネコを胸にえ、雨にぬれないようポケットに入れておいたハンドタオルをかぶ
せると、南条があけて待っていてくれたドアにかけこんだ。
「……ふう。すまないな、南条」
「ううん、こっちこそ。ネコさん助けてくれてありがとう。…よかったわね、カニカマ」
「にゃー」
カニカマと呼ばれた茶色のネコが返事を返す。心なしか犬神の胸に顔をすりよせ
ているように見えなくもない。感謝しているのだろうか。
「にゃー」
すりすりすりすり。
「お、おい…」
「あらあら。カニカマったら、すっかり犬神君にフォーリンラヴみたいですわね」
くすくす、と南条が笑う。と、ふと思いついたように南条が提案した。
「犬神君、このコ、もって帰らない?」
「え?」
「ほら、ネコさん、買わなきゃいけないって言ってたでしょう?このコ、犬神君が大好きに
なっちゃったみたいだし、ちょうどいいんじゃないかしら?」
「…そうか?…うーん、しかしだな」
「ん?何かしら?」
「こんなみんなが仲良くしているのに、一匹だけ突然いなくなったらみんな悲しむん
じゃないか?ほら、もうみんな、家族みたいなものなんだろう?」
「んー…」
犬神の指摘に、南条は少しだけ考えるしぐさをしてみせる。しばらく何かを考えてい
たが、ようやく口を開いた。
「…本人に聞きましょう。本人のしたいようにするのが一番大事ですわ」
「…きけるのか?」
「メソウサちゃんだって意思疎通できてるでしょう?ねえ、カニカマ。あなた、犬神君と
一緒にいたいと思う?ここより、犬神君の家にいたいと思う?」
「にゃ…」
カニカマはしばらく迷ったような顔をしていたが。
「にゃー」
コクコクとうなずいた。気がした。
「うん、これならいいわね。…私からもお願いしますわ、犬神君。カニカマを、もらって
くださる?」
「…本当か?…まあ、そういうなら…」
犬神がカニカマと目をあわせる。ふっと目だけでわらって、一言だけ言った。
「よろしくな、カニカマ」
やたら明るいリビング(大食堂といったほうがいいんじゃないか、とは犬神の弁)の
テレビをつけ、南条と犬神は二人で天気予報を見ていた。
『えー、桃月市は接近中の大型台風により今夜から朝にかけて大雨。場所によっては
停電もあるかもしれません。外出はひかえましょう』
「…運がないな」
「…ですわね」
二人そろって大きくため息をついた。ヘタをすると、大雨の中ビショ濡れで帰ることに
なるな。…ビショ濡れでも帰れるだけマシか?そんなことを考えていると、テレビカ
メラが見慣れた場を映した。
「…あら、桃月学園ですわね」
「ああ、本当だ。…この大雨の中に生中継?テレビ局も大変だな…」
そんなことを話していると妙にノリノリなお姉さんが登場した。キャスターなのだろうが、
やたらニコニコしている。…が、すでに両手足が強風でガクガク震えており、傘も
バタバタいってい。正直、見ていて危なっかしい。
「は、はーい!ウ、ウクレレ桜子でぇ〜っす!きょ、今日は、…きゃ…! あ、あの、
こ、この台風の強さを…い、いやーーーーー!!」
「あー!桜子さーーーん!!」
そこまでいうとウクレレ桜子と名乗った女性は傘に引っ張られてどこかに飛んでいって
しまった。と。
「しばらくお待ちください…」
その画面でとまってしまった。しばらく無言で画面を見詰めていた二人だが、しばらく
して南条がゆっくりとテレビの電源を切った。
「…これじゃ、帰れませんわね」
「…だな」
最悪だ。明日は学校だっていうのに(台風で休校の可能性も十分あるが)。教科書
類は全部自宅においておく主義の犬神にとってはまさに悲劇といえた。…それに。
「…あー、その、だな。南条。非常に言いにくいことではあるんだが」
「ん?なんですの?」
「…このままだと、この家に泊まらせてもらわざるを得ない…と思うんだが…」
「…… …あ」
考えてもみなかったひとつの可能性が、今まさに目の前で実現しようとしている。
そのことに南条はいまさらながらに気づいた。犬神君が私の家にお泊り。お泊り。
……そ、その。私の部で。私のベッドで… …その。一緒に…寝ちゃったり…とか。
…そ、それで…そのまま…
いつもよりかなり過激な妄想が頭の中を縦横無尽にかけめぐる。もう、しっちゃか
めっちゃかな妄想だ。
「…… …はう」
「な、南条?どうした!?」
ぷしゅー、と頭から煙をふいてぶっ倒れた。顔を真っ赤にして目をぐるぐるに回している。
…が。
「な、なんでもありませんわ!!」
「うお!?」
即座に復活した。犬神の前でだらしのないところは見せられないというすばらしい
までの意地だった。
「お、おほん!ま、まあ、しょうがないですわ。今日は私の家に泊まっておいきなさい。
あとで着替えと部屋は用意しますわ」
「…そ、そうか。すまないな。」
「いいですわよ。…そ・の・か・わ・り」
人差し指をたて、犬神の顔の前で振って見せる。イタズラっ子のような顔がまた
かわいいと思ってしまう犬神だった。
「今日はカニカマのお別れパーティーをしますわ。お料理、手伝ってもらいますわよ」
「…パーティー?いるのは私とお前だけだが…」
「もう、何いってますの?…ほら、みんな、お別れパーティーしたいみたいですわよ」
犬神の後ろをぴっと指差す。後ろを見るとさっきまで中庭で遊んでいたみんなが
さまざまな鳴き声をあげて盛り上がっていた。…ように見えた。でも、南条でなくても
わかる。みんな、『カニカマのために立派なお祝いをしてあげたい!』という強いオーラを
にじませていた。
ふむ、と肩をすくめ。
「いいぞ。料理は嫌いではない」
「決まり♪それじゃ、さっそく用意しましょうか」
「ああ」
二人ならんで、キッチンに向かう。犬神君と一緒にお料理。考えただけで、ウキウキ
する。思いっきり、満喫してやるんだから。
そして犬神も。南条と一緒に料理。……悪い気はしない…いや、いい気分だ。
すごく。…満喫しよう。
なんだかんだで似たり寄ったりな二人。二人の顔は誰がみてもわかるほどうれしそうだった
「犬神君、ジャガイモを…そうね、4つほど皮むいてくださいな」
「わかった」
しゃりしゃり、と器用な手先でジャガイモの皮をむく。…目線だけで周りを見渡してみる。
「エリックはコゲないようにこれを見ていて頂戴。マイケル、これ全部輪切りにして。
エミリー、みんなと協力して人数分の食器をテーブルに並べてね」
キッチン(一流ホテルの厨房並みだ)の中では南条と犬神のほかにライオンやら
ゴリラやらヘビやらオオサンショウウオやらが南条の指示にすばやく従い、お手
伝いをしていた。…なるほど、『みんなの』お別れパーティー、か。みんなで協力して
イベントを成功させるというのはとても楽しいことだ。クールな犬神ではあったが、
こういったことは人一倍に好きだった。
「ジャック、これを円状に盛り付けて。ビリー、これ全部にサクランボをひとつずつ
乗っけていって。テオドルはー…」
指示を出しながらも泡だて器をぐるぐるまわす南条。器用すぎる。
そんなせわしなさが2時間と少し続いた。
「…あー、疲れましたわ」
「…だな。これだけの人数分がこんな短時間でできたこと自体が奇跡といっていい
かもしれないな」
テーブルにはびっしりと料理が並んでいる。時間の関係で簡単なものが多かったが、
味は二人揃って太鼓判を押せると思っていた。
…それにしても多い。量が。正直、何人分かわからない。皆の協力がなければとても
できる芸当ではなかっただろう。
それに、忙しかったけど楽しかった。とにかく楽しかった。こんなに楽しいと思えた
のは南条も犬神も久しぶりだった。何が楽しかったのかって言われると困るけど、
すべてが楽しかった。
今は8時45分。せっかくのパーティーなのだから、キリのいい時間にはじめようと
開始は9時ということになっていた。リビングの床で、動物たちはみんな疲れたのか
ぐでー、と大の字になって休憩中だ。そんなところをみると、思わず笑いがこみあげて
きてしまう。
「…はは。みんな、がんばったな」
「あら、笑うなんて珍しいですわね」
「ん?そうか?」
「そうですわよ。犬神君はもっと笑ったほうがいいですわ。せっかく先生もクラスの
皆も面白い方が多いんだから」
「そうか。お前がそう言うならそうしたほうがいいのかもしれないな。気をつけよう」
「ん。よろしい」
そこまで言って、二人は声をあげて笑った。思えば、こんな風に友達同士が普通に
するような話って、あまりしたことなかったな。…なんだか、ひとつ屋根の下で男女が
寝泊りするっていう考えようによってはとんでもない状況なのに、二人ともすごく
自然体な感じだった。
しばらく座って談笑していた二人だったが、犬神があることに気づいた。
「…そういえば南条、今日は親御さんはいないのか?ここに来てからそれらしい人
に会っていないんだが」
「ああ、両親は海外で仕事していてここにはほとんどいませんの。私にとっての家
族は使用人の皆と動物さんですわ。」
しまった。…気づくべきだった。
「あ……す、すまん。本当に、悪かった」
そう謝罪するが、南条は首を左右に振った。
「ううん、いいの。…もう、慣れちゃったから」
そうは言っているけど、そのしゃべり方は少しだけさびしそうだった。犬神は思う。
多分、さっき南条がいった『家族は使用人たちと動物たち』という言葉は真実なの
だと。実の両親と一緒にいることが少なかった南条にとって、特に動物たちは彼女を
支える、とてもとても大事な部分なんだと。もちろん、これは彼の勝手な推測だ。
でも、彼女は彼らを『家族』だという。
家族は無条件で大事なものであると犬神は考えていた。少なくとも、彼女は『家族』
を大事に思える心優しい子なのだと。
そして彼女は『家族』の一員であるカニカマを『もらってくれ』と言ってくれた。
大事な家族を自分に任せてくれた。
その信頼にはこたえなくてはならないと思った。カニカマを大事にすることで、今の
発言の謝罪にあてようと思った。
「さ、もう時間ですわ。御飯にしましょう?」
「あ、ああ。そうだな」
そして、せめて少しだけ。
「南条、手を出せ」
「…え、な、何を…」
「女性をエスコートするのは男性の役目…らしいぞ」
「…あ、あう」
その分を今、ほんの少しだけでも、彼女を支えてあげたいと思った。
「…未成年なのにあんなに飲むやつがあるか…」
「…ういー。…ひっく」
パーティーは大盛況だった。最初こそ礼儀ただしく食べていたみんなだったが、しば
らくしてそんな堅苦しい空気に耐えられなくなったのかいつの間にか大食い・飲み
大会になっていた。
南条もどちらかといえばそういった空気のほうが好ましいのか、動物たちと張り合って
食べたり飲んだりしていた。…犬神は静かなほうが好きなので一人カヤの外だったが。
肝心のカニカマは結構ハデに食べたりしていたみたいで途中から犬神の頭の上に
乗って寝てしまったようだ。
まあ何はともあれ、カニカマを含む全員が思いっきり楽しんでいたみたいなので
パーティーは成功といえるだろう。
…夜11時をまわったころ、ほぼ全員ダウンしてしまったので。
「おんぶなんて、数年前に妹にしてやったっきりだったんだが…」
「ういー」
「…はあ」
ため息なんてついているが、内心かなりドキドキしている。まだ好きかどうかはよく
わからないとはいえ、意識している女の子をおんぶしているのだ。こう、背中の上
のほうに感じる妙にやわらかい感触にどうしても意識がいってしまう。煩悩をふり
はらうかのごとく、頭をぶんぶんと振った。カニカマがずり落ちそうになるが、なんとか
体勢を立て直す。
明日起きたら、まずは片付けしないとなあと思いながら、先ほど南条に使え、と
いわれた客間になんとかたどり着き、彼女をベッドに寝かせた。
電気をつけなくても、さっきより幾分か弱くなった雨の合間から月が顔を覗かせ、
部屋を照らしている。
「…思ったより軽いんだな、お前」
「くかー」
「…男女が同じ部屋で寝るのはまずいだろうし、私は廊下で…」
と。部屋から出ようとした犬神の服のすそを南条の右手がつかむ。
「くかー」
「…勘弁してくれ…」
「くかー」
犬神は思う。これはマズイ。いや、この手をふりほどくのは簡単だ。が、意外とフェミ
ニストなところがある彼にはたとえ寝ている女性が相手だろうとそんな邪険にする
ようなことができるはずがなかった。だからってこのまま一緒に寝て…ああ、もう
いっそのこと…私ももうだいぶ眠たいし…
「にゃー」
「!!」
びっくりした。危ない危ない。ヨコシマな考えがカニカマの一言(寝言)でふっとんだ。
やっぱり恋人同士でもないのに一緒に寝たりするのは
「ん…いぬがみくぅん…」
「…………」
…なんでもう、こいつは。狙ったようなタイミングで。
「…お前が望んだことだからな…多分」
短く言って。カニカマは枕元に寝かせて。布団にもぐりこんだ。
まあ、こう、ゴニョゴニョなことを相手に無断で「して」しまうほど犬神は悪いヤツ
じゃない。とりあえず、南条がつかんで離さないすそはそのままで、極力からだに
触れないようにして。
「…コイツより先に起きないといけないな…」
ちらっととなりで眠る女の子の顔を見る。心なしか顔は赤く、そしてこれ以上ない
ほど幸せそうな寝顔だった。
「…お休み、南条」
隣で眠る少女にお休みを言うと、ドキドキする胸と格闘しながら目を閉じた。
「ん…うぅん…」
午前3時、南条は目をこすり、むくりと起き上がった。頭がかなりぼぉっとしている。
結構飲んだからかしら。…慣れないことはするもんじゃありませんわね。…? このあったかいのは…
「…犬神君!?」
え
なんで
どうして?
な
なんで、一緒のベッドで…
瞬間、顔がぼっと赤くなるのを感じた。当たり前だ。起きたと思ったら何故かベッド。
しかも想い人が一緒に寝ているのだ。生まれてこの方、ここまで驚いたのは初めて
といっていい。
「……え、えっと…」
お酒と眠たさでぐちゃぐちゃな頭で考える。必死で考える。
「…… 夢?」
…ごく一般的な結論にいきついた。まあ、今までのつきあいから、犬神が女の子
と一緒のベッドにもぐりこむなんてことは考えられなかったし、当然といえば当然だった。
『…… … 夢なら…何しても…いいわよね?」
ぽつりと言って。左手を犬神の右の頬にすべらせる。ううん、と寝返りをうつ。おきた
か、とびっくりしたがどうやらそうではないようだ。
ほっと胸をなでおろし、まだぼぉっとする頭で言葉をつむぐ。
「ね…犬神君… あなたは、私のことをどう思ってますの…?」
「…もしかしたら、少しは私のことを気にしてくれてたりするのかしら」
「ね、知ってる?あなたが芹沢さんや、ベホイミさんと話してるとき…私、すごく胸が
痛みますの」
「…あなたの声を、笑顔を…あなたを、独占したいって思ってるの…バカだと思う
でしょ?…でもね…」
ああ、何を言ってるんだろう。いつもだったら、夢の中でもこんなことは言わないのに。
…うう、お酒のせいですわ、そう、お酒の…
ぼぉっとする頭では、夢の中にまでお酒の力が及ぶことはないんじゃないか、と
いうことは考えられないみたいだった。
「私… 私ね…」
胸をおさえながら。大きく、一度だけ深呼吸して。
「…好きだから。あなたが好き。大好きだから」
言ってしまった。猛烈に顔が赤くなるのを感じる。
…でも、ここまできたらもう勢いだ。ここでやめたらお嬢様のプライドにかかわる。
私は南条操。私の辞書には『後悔』の二文字はないの。
「…犬神君…」
その顔にそっと唇をよせて。そのまま
「…参ったな…」
隣で眠るお嬢様に目を向けて、犬神は一人ごちた。
…自分が寝たふりをしていたとはいえ、女の子に直球ド真中ストレートな告白をされた。
し、しかも…
思わず顔が赤くなる。心臓の鼓動が激しくなる。
「…まさか、女性に先を越されるとはな…」
でも、どうやら南条自身は先ほどのできごとを夢だと思ってるみたいだったな。
それがまだ幸運か。
…それにしても。
その…されたとき、胸に幸せな気持ちがいっぱいに広がった。
南条が愛しくて仕方なかった。
…どうやら。
「…南条。どうやら、私もお前のことが『好き』らしい」
自分でも信じられない気分だ。まさか自分に好きな女性ができるなんて。
でも、ああ、こんなにもいい気分だ。
だからもう遠慮するのはやめた。
「明日、覚悟しておけよ」
それだけ言って、正面から抱きしめる。なんだか、逆に落ち着いてきた。
そのまま愛しい女性の暖かさを感じながら、今度こそ犬神も眠りに落ちていった。
「つるぎさーん!」
南条が満面の笑顔で手を振っている。
廊下で修とテストの確認をしていた犬神は思わずピシッと固まってしまった。
「な、南条…」
「おーおー、若奥様の登場だな♪」
「修!」
「にゃー」
修の一言に廊下を歩いていたほぼ全員が振り返り、またやってるよ、と苦笑い。
『あの』出来事の翌日。結局授業はあった。
放課後、南条を屋上に呼び出すと、自分には似合わないほどのストレートな言葉で
自分の気持ちを伝えた。
『好きだ。付き合ってくれ』と。
そこからが大変だった。南条は膝から崩れてぽろぽろ嬉し泣きしつつ抱きついてくる
し隅っこのほうで橘がカメラでなんかパシャパシャ撮ってるしその写真を見た学園中の
ヤツらから散々冷やかされるし。
その翌日から、南条は犬神を『つるぎさん』と呼ぶようになった。心臓が止まるかと思った。
『将来のだんな様ですもの。当然ですわ』らしい。
犬神にとっては正直、恥ずかしくてしょうがない。
そんなこんなではや一ヶ月。
そういえば、カニカマは犬神の頭の上が定位置になってしまったのか、もはや犬神と
セットなイメージだ。
雅も『お兄ちゃん、好かれてるね』と笑いながら言っただけだった。どうやら飼いたい、
のではなくネコと一緒にいたかっただけらしい。
…まあ、それを含めてようやく慣れてきたものの、どうにも南条にはベタベタされすぎてる気もする。
…嬉しいけど。
「はい、つるぎさん。お弁当ですわ。一緒に食べましょう?」
「あ、あー…別にかまわないが」
「よろしい♪それじゃ、屋上いきましょ♪」
「あ、おい、ちょっと南条…お、おい!修!頼む!一緒に来てくれ!」
「にゃー」
「いやいや、夫婦水入らずを邪魔したりはしねぇよ」
「裏切り者ー!」
南条にずるずる引きずられて。
それでも、全然イヤなわけじゃなくて。
「…ああもう、自分で歩けるから離してくれ…操」
「!! …なな…」
してやったり。やられっぱなしは性分じゃないんだ。
「ほら、屋上に行くんだろう?」
「え、ええ…」
「なんだ?自分は名前で呼ばれるのイヤだったか?」
「そ、そんなこと!」
ふふっと笑って。
「…これからもよろしくな、操」
「にゃー」
「え…そ、その…こ、こちらこそ、お願いしますわ」
これから、まだまだ沢山大変なこともあるけど…それはまた、別のおはなし。
今回は以上です。
お目汚し失礼いたしました。ほんのちょっとでも楽しんでいただけたのなら幸いです。
もっと面白いものが書けるよう、精進していきたいと思います。
次回はこの作品から数ヶ月後の南条×犬神でエロをやりたいと思います。
できるだけ近いうちに投下できれば、と思っておりますので、ヒマでヒマでしょうがないときなど、
ほんの少しだけでも期待してやってください。
それでは、失礼します。
GJ!GJ!!最高だぜアンタ!!
次回のエロエロも楽しみにしてるぜ!!
キタ――――――――――――!!!!!
非エロでもここまで萌えるとは……
あんた、いい仕事してるぜ……
最高だぜ!
GJ!
朝から良いモノを読ませて貰ったよ
すげぇ。萌え果てたぜ
330 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/25(月) 17:46:32 ID:cugsq9MS
氷川へきるが作った同人誌をみた…やべぇw絵がぱにぽにのときよりうめぇw
うpしてくれ
332 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/25(月) 21:02:43 ID:cugsq9MS
やり方が分からん。
種デスの本だった…ぐらいしか
半角の方でな。
南条×犬神のエロスな話がもうすぐできそうです。
一応↑の続きということで。
またクソ長い上あんまりエロくないですが、よろしかったら見てやってください。
ゲロ甘(のつもり)で…
マッテマス
…あー、今日の昼かそこらになりそうです。
待ってて下さっているヒトごめんなさい…
「…………」
トントントントン。
「…………」
トントントントントントントントン。
「…(ああああ、もう!)」
トントントントン、とせわしなく指で机を叩いていた南条は、少しだけ不機嫌な顔をして、
心の中でだけ毒づいた。
今は昼休み前、4時間目の授業中。教室の中はまあいつもと比べれば静かなほうだ。
ジジイ(先生をこう呼ぶのはどうかと南条は思っている)がプリントに書かれた用語の意味とか
由来とかを気の抜ける声で説明している中で、居眠りと格闘しているのが大半。残りは
マジメに、もしくはやる気なさげにノートをとっている。
南条も傍目にはまじめにプリントを見ながらノートをとっているように見えるが、心中は結構な
ご立腹モードだ。
(まったく…つるぎさんたら…)
そんな中でちら、と目線だけで右のほうを見てみる。
壁際の列の真ん中で、頭にカニカマ(もとは彼女の家で飼われていたネコだ)を乗せた
犬神が眠そうな顔でシャーペンを遊ばせていた。
もっと顔が見やすいように心もち自分の顔を右にそらす。
一応授業中なので横を向いているのはマズいと思うが、この際そんなことはいってられない。
その端正な顔を見ると、不機嫌なはずだった気分が一転、なんというか「はふっ」という
感じになってしまう。
自分を見つめる視線に気づいたのか、犬神が目線をかえしてきた。そのまま少しだけ笑って
みせる。頭のカニカマが『にゃー』と鳴いた。
そんな反応にうれしさと恥ずかしさを感じた南条は真っ赤な顔をしてばっと目を
そらした。
…二ヶ月ほど前、南条家で大事件といっていいほどの出来事があった。
細かいことはここでは省くが、南条家にお邪魔した犬神が、自分は南条のことが好きだと
自覚してしまい、勢いで告白してしまったのだ。
もとより犬神に懸想していた南条はまさか『あの』犬神に告白されるとは思っていなかった
らしく、涙を流しながら喜んで二つ返事でOKし、晴れて恋人同士になったのだ。
今まで素直とは言いがたかった南条が大きく変わったのもこのころで、今ではところかまわず
犬神に抱きつくわ、犬神に親しげに話しかける女子を必死で追い払ったりしている。
まあいい傾向じゃない?とはC組の橘玲の弁。(なんでニヤニヤ笑ってるのか知りたかったが)
とりあえず『これまでは』なんの不満もなく、ラブラブ高校生ライフを満喫して『いた』。
(えへへへ……)
どうも頬がゆるむのをおさえられない。
家族と疎遠だった彼女にとって、恋人ができたということは甘えられる人間ができたということ。
現に、今でも犬神を見ているだけですべてをまかせていいような気になってしまう。
(…っとと、いけませんわ。私、今怒ってるんですのよ!)
ピンク色な妄想を振り払い、気持ちを切り替えると、無理やり表情をこわばらせる。
口元に手をあて、ふうむ、と考える。
彼女が怒っていること…それは、要するに犬神が自分に手を出してこない、ということであった。
交際を始めてはや二ヶ月。昼食は一緒に食べるし、帰り道も途中まで一緒。
学校ではいつもベタベタさせてくれるし、誰も見ていないところでならキスもさせてくれる。
…しかし、しかしである。これらはすべて南条からアプローチをかけた結果であって、
『犬神から』ということはまだ数えるほどしかなかった。
それに、いままで何回か『そういう雰囲気』になったこともあったが、犬神は絶対南条に
手出ししてこなかった。…勝負下着だったのに。
(…まるで、私に魅力が無いって言ってるみたいじゃなくて?)
そう考えると、またイライラしてきた。
(…どうしたものかしら)。
その真剣なオーラを感じ取ったのか。
「そうじゃのう…南城、これ、答えてみい」
「…… へ?」
「『へ』じゃないわ!ほれ、問4じゃ。答えてみんかい」
突然ジジイに指名され、半ば呆然状態な南条がプリントを見てみると。
『非暴力不服従を説いたインド独立の父といえば□□□□』
「…… ペ、北京原人?」
スコーン、というかわいた音が教室に響いた
授業が終わり、昼休み。
結局、南条の出した結論はとある人物に相談することだった。
ので、今日は一緒にお昼ごはん食べられませんの、と犬神に伝え(ものすごく驚いた顔を
されて少しショックだった)、なんとかその『彼女』を見つけると、食堂に誘った。
「…で、なんなんだよ、一体?」
『彼女』…秋山乙女はなんとなく釈然としない様子で割り箸を割った。
「ええ、ちょっと…ね?」
ふうん?といった感じに乙女はラーメンをすすりはじめた。目線は南条からはずさない。
南条と乙女は、それほど親しい、というわけではない。
クラスが違うのもあって、あまり話したこともない。最近ではベッキーがいないときに
新聞部が主催した主役争奪大会で若干話をした程度だ。
なので、乙女にとっては南条が食堂にランチのお誘いをしてくる時点で『なんだそりゃ?』
といった感じなのである。
まあ、振る舞いこそ粗暴でも頼まれるとイヤといえないアネゴ肌なところがある乙女は、
無下に断るのもなんだな、という結論に達してしまったのだけれど。
ずるずるー。
「…ああ、なんだ。気になるからさっさと言って欲しいんだけど?」
「え、えーっと… …その、ですわね…」
どうも歯切れが悪い。真剣な相談かな、と乙女が少しだけ目を細めると、
南条は乙女だけに聞こえる小声で言った。
「そ、その…お、オトコの人を誘惑するのって、どうやればいいんですの?」
ぶはっ
「げほッ、げほッ、げほッ!?げぇっほッ!」
「だ、大丈夫!?と、とりあえずお水…」
「さ、さんきゅ…(ぐびぐびぐび)…っぷは、し、死ぬかと思った… じゃなくてッ!!
なんなんだよその質問はッ!?」
乙女が顔を真っ赤にして反論する。
まあ、あまり交流がない友人にいきなり異性の誘惑の仕方なんて聞かれれば当然なのだが。
「え、えっと、言葉どおりの意味、ですわよ?」
「なんだよ!?アタシがそんなに遊んでる女に見えんのかよ!?」
「え…だ、だって…」
あまりの剣幕にしどろもどろになりながら、決定的な一言を言い放つ。
「秋山さん、早乙女先生とお付き合いしてるんでしょう?」
「…… な……………ッッ」
さっきの勢いはどこへやら。時間が止まったように乙女の動きは完全に停止した
しばらくしてようやく動き始めると、か細い声でうつむきながらたずね返してきた。
「…な、何で知ってるんだよぅ……」
「え、と…割と皆さん、知ってるみたいだけど…」
「…マジか…?」
…どうやら乙女にとっては早乙女と付き合っているらしい事実は周りには極力
隠しておきたかったようだ。
が、早乙女を見るたびに文字通り恋する乙女の顔になってしまい、また帰る時間を
遅らせてまで早乙女と一緒に(腕まで組んで)帰るようではバレバレで、南条と
犬神が付き合っているのと同じくらい学校では認知されていた。
まあしかし、知られている以上は隠してもしょうがない。
妙な腹の括り方をした乙女は、若干気を楽にした様子で言った。
「…なるほどな。アタシに聞くわけだ。ウチのガッコのヤツら、色恋沙汰にゃあんま
興味ねぇみたいだしな」
「ええ…こんなこと、殿方とお付き合いしてる方にしか聞けないし…」
「うーん…つってもなあ。誘惑って、何の…」
そこまでいうと、二人の後ろにひとつの人影が立った。
「おーとーめ!」
「うひゃ!?す、鈴音!?」
「白鳥さん!?」
乙女のクラスメイトで親友(?)の鈴音だった。
後ろからがばっと乙女に抱きつくと、彼女いわく『背が伸びなくなるツボ』を刺激しまくる。
「あいかわらずちっこいねーおとめー」
「う、うるせぇ!南条、見てないで助けろ!!」
「あ、え、えっと…」
鈴音が満足するまでこの相談はひとまず休止となった。
とりあえず鈴音が加わり、南条の相談に乗ってくれることになった。
「オトコのヒトの誘惑の仕方?そんなの聞いてどうするの?」
「お前わかっててきいてねぇか?犬神だろ、南条?」
「…うー」
顔を赤くしてうつむきつつもコクリとうなずく。
「あれ。でも南条さんと犬神君、すごいラブラブだったのに。何かあったの?」
「ああ、そうそう。わざわざ誘惑なんてしなくてもいいんじゃねぇの?」
「でも乙女と早乙女先生もすっごい甘甘なラブコメしてるよねー♪」
「う、うっせぇ!!」
「う…」
そこで突然じわっと目じりに涙をためて。
「…『何もない』んですのよー…」
ぽろぽろ泣き出してしまった南条を見て、思わず顔を見合わせる乙女と鈴音。
とりあえず、あることないこといってなだめながら話をきいた。
「はー…要するに犬神君がエッチしてくれないと」
ぶはっ
「げほっげほっ!お、お前ぶっちゃけすぎだろ!!」
「けほっけほっ!な、何を…!」
鈴音のストレートすぎる表現に思わず二人そろって咳き込んでしまった。
相変わらずまわりくどい言い方をしない彼女に、聞いてるほうが恥ずかしくなってしまう。
「えー?だって、そういうことでしょ?」
「…そ、そうですけど…」
まあ確かに間違ったことは何も言ってないが、これじゃちょっと答えにくいじゃないか。
「うーん…乙女は、早乙女先生とエッチするときどうしてる?」
「バ、バカヤロ!!そ、そんなこと…」
「してないの?」
「…………………してるけど」
指をもじもじさせながら認めた。
そういうと、今までオロオロしていた南条が乙女の手をガシッとつかむと、まだ赤くはれぼったい
目とうわずった大きな声で叫んだ。
「お願い!秋山さん、後学のために(?)色々教えてくださいッ!」
一瞬驚いた顔をした乙女と鈴音だったが、あまりにも熱心に頼むので(まわりの視線が
痛すぎたというのが直接的な原因であるとは思うが)とりあえず『あんまり突っ込んだこと
でないなら』という条件でアドバイスをあげることにした。
…なんで食事時に男性をソノ気にさせるアドバイスなんてしなきゃいけないんだろうと
乙女はちょっと悲しくなった。
さらにいえばよりによって鈴音がいるところで暴露しなければならないところにもすっごい
不満がある…が、言わないと帰してくれそうもないのでもうあきらめた
「…で、何から話しゃいいんだ?」
「ソノ気にさせる方法を!」
「いきなりかよ…つってもなあ。うーん…流れでシちゃうこともあるし、アタシからしようかって
言うこともあるし…」
「わお。乙女も結構大胆だね」
「お前は黙ってろ!」
スパーン!!
「あうち!」
「…まったく、恥ずかしいんだからな…」
「うーん…秋山さんから言うときはなんていうんですの?」
「別に内容はそんな。こう、アイツも結構なボクネンジンだからな。後ろから抱き付いて押し倒して…
まあ、力ずく…なのかな?』
「力ずく?」
「そ。ああいうタイプの男って、意外とビビリが多いからな。あんまり向こうから手出し
してくるってことはないよ。強引にでもアプローチしないとな」
「強引に…」
なるほど、といった顔で考え込む南条。
それをみて、もうちょい踏み込んだこと言ってもいいか、と思った乙女は言葉を続ける。
「あとな、男ってフェチが多いんよ」
「ふぇ、ふぇち?」
「うん。早乙女な…その、体操着にブルマ着てるといつもより積極的に…その…」
「ええええー!?早乙女先生、そんな趣味があったの!?」
驚いた声を出しておきながらなぜ顔は満面の笑顔なのですか、鈴音さん。
…しかし、自分で言い出しておきながら恥ずかしくなってきた。
うう。情けない。
「た、体操着?…着てると、喜ぶんですの?」
「…ああああ、今のナシ!なかったことにして!」
「?????」
その後、5時間目が始まるまで乙女による男性誘惑講座は続くのだった。
乙女いわく、『もう二度と南条と鈴音とは一緒にメシ食わねぇ』だそうな。
一方そのころ、屋上。
「…で、犬神。今日はワイフがいないみたいだけどケンカでもしたか?」
「修…」
「にゃー」
ニヤニヤしながらきいてくる親友に軽く殺意をおぼえる。
が、南条と付き合い始めてから3人で昼食をとるのが当たり前になっていたので、
修は修でそれなりに疑問に思っているようだ。
「別にたいしたことはない。今日は別の用事があるみたいだ」
「ふーん。そっか」
「にゃー」
弁当箱を覗いていたカニカマがもの欲しそうにしているのがわかった修は弁当箱から
かにかまをとりだし、ぴっと差し出した。
「ほれ、カニカマ。かにかま好きだろ?」
「にゃ!」
かつかつかつかつ。
修からそれをもらうと、すごい勢いでおいしそうに食べている。
なんだかほほえましいな、と言う修に、まあな、とだけ返した。
弁当をかっこみながら、しばらくとりとめのない話をしていた二人だったが、修がふと
思い出したように言った。
「ところで、さ。もう南条とはシちゃったのか?」
「…!! ごほっごほっ! し、修!言っていいことと悪いことがあるぞ!!」
「あーらら、その反応じゃまだっぽいな」
「まったく…からかうのも大概にしろ!」
「いやいや、ちょっと心配してんだよ、俺は」
おちゃらけた様子のなかで、少しだけ真剣な目を見せる。
「心配?」
「ああ。…俺には女の子の気持ちはわかんねぇけど、もしかしたら、ほら、
いつまでたっても手を出してこないお前に愛想つかしたりしてないかなってな?」
「私に?」
「そう。『もしかしたら』、だぜ?もしかしたら、今日の用事ってのも別の男のトコに」
ベキッ
「…犬神」
「…なんだ?」
「…ハシ、折れたぞ」
「…ああ、ずいぶんボロボロだったからな」
「…犬神」
「…なんだ」
「…『もしかしたら』の話だからな?」
「…なんの話だ。別に気にしてないぞ」
「…まったく、なんだかんだ言ってベタ惚れじゃねぇかよ…」
「何か言ったか?」
「いやなんでも?」
なんとなく不機嫌な主人の気持ちを察したのか。
いつもより少しだけ怖がっている感じでカニカマは『にゃー』と鳴いた。
D組の5時間目は体育だ。
男子は校庭でサッカー、女子は体育館でバレーということになっている。
担当の教師にしたがい、スパイクをとる練習をしながら南条は昼休みのことを思い返していた。
「(強引に…うーん…)」
体育という至極健全な科目の真っ最中だが頭の中はピンク色である。
確かに、あの犬神が積極的に自分を求めてくる、ということはないだろう(いざ行為をしよう、と
いうときは別として)。
となれば、自分からアプローチをかけなければならないのはまあ自明の理だ。
「(…そうなると、あとはシチュエーションね。)」
かなりロマンチックなところがある南条は、少女漫画的なシチュエーションを考えるのが結構好きだ。
夕陽の見える教室で。つるぎさんの部屋で。お料理してるところにイタズラされたり?
それか、お、お風呂とか…。きゃー!!
授業中にもかかわらず、ゆるんでしょうがない頬をおさえながら、ぷるぷる震えている。
傍から見ると何を考えているかバレバレである。
…が、さすがに体育の授業中にそんなことをしてるのはなかなかに危険なわけで。
「ああああ、な、南条、あぶなーーーーい!!」
「え?」
すぱーーーーん!!
ペアを組んでいた芹沢(体育でもロボ子コス)の痛快なスパイクが見事顔面に命中する。
「きゃうッ!?」
そのまま、目をぐるぐるまわしたまま倒れてしまった。
「あっちゃー…す、すまん南条。平気かー?」
「…きゅう〜〜〜〜…」
「…こりゃあ、ダメだな」
「あーあ、南条さん、授業中なのにヘンなこと考えてるからだよ…」
「しょうがないな。みんな、コイツ保健室につれてくから、肩かしてー」
「あーい」
…D組の授業は、今日もてんやわんやなのだった。
体育を終えたD組の面々は、今日最後の6時間目の授業の用意のために急いでいた。
休み時間は10分しかないのに、手早く着替えて教室まで戻らなければならないのだ。
正直、あと5分は欲しいなあとは皆が思っているところだ。
なんとか時間ギリギリにほぼ全員が教室にそろう。
昼休みに修に言われたことで頭がいっぱいで色々な考えがぐるぐると頭をかけめぐっていた
犬神は珍しく本当に時間ギリギリに教室に入ってきた。
(…私らしくもない…)
ものごとは何事もスマートにこなすのが信条だった犬神は、最近の自分の変化に苦笑した。
何よりも南条のことを優先してしまう。
実際、南条から見れば無表情でつまらなそうに見えても犬神本人は内心心臓バクバクで
その幸せを噛み締めていたりするのだ。
だが、それゆえに修の言葉はこたえた。かなりこたえた。
そりゃあ、その、体の関係は結びたいと思う。
でも、妙に古風なところがある犬神は『結婚までは』と思っていた。
実際、もし私より好きな男ができたら、そのことはきっと南条にとって足かせになってしまうだろう。
だからこそ、押し倒したい衝動を無理やり理性で押し殺してきたのだ。
…でも、南条が私以外の男と…
想像しただけで胸がムカムカする。
もし本当にそうだとしたら、とても我慢できそうもない。
南条の幸せを優先したい…といいたいが、私のそばにいてほしい。独占したい。
(…まったく、自分がこんなにワガママだったとはな)
「にゃー?」
「…いや、なんでもないぞ」
頭の上のカニカマが不安そうな声をあげたので、とりあえずのフォロー。
…こいつは、たまに本当に自分の心を読んでいるのではないかと思う。
ふと、南条の席に目をやる。
が、そこにいるべき人物はおらず、机と椅子だけが所在なさげにぽつんと置いてあった。
(…?)
あまり不自然にならないように教室を見渡すが、南条の姿は見えない。
まだ戻ってきてないのか?
「ロボ子、ちょっといいか?」
「ん?おお、なんだ犬神?」
チャイムが鳴ると同時に入ってきた芹沢(いつでもロボ子)に声をかける。
確か、こいつは南条とバレーのペアだったはずだ。
「南条がいないみたいだが、何かあったのか?」
「う…あー、あの、な?」
「?」
「今ちょっと保健室に…」
保健室、といった瞬間だった。
ガタン、と椅子を蹴倒す勢いで立ち上がり、芹沢の胸倉をつかみ、揺さぶりながら
言葉をぶつける。
「保健室!?ケガしたのか!?大丈夫か!?大丈夫なんだろうな!!」
「ああああああああ、だ、だああいじょおおぶ、だっての!」
なんとか犬神の手を振りほどいた芹沢は息をきらせながら二の句を継いだ。
犬神が取り乱すなんていうきわめて珍しい事象を眼にしたクラスメイトたちは、驚いた目を
しながらも事の顛末を見守っている。
「ごほごほっ… あー、ちょっと顔にボールが当たったから少し休んでるだけだよ」
「そ…そうか… その、すまなかった」
「いやいや、南条もいいカレシをもって幸せだな」
シシシ、という感じの笑い声を上げる芹沢。
ムッとしてにらみつけると『あー怖い怖い』とかいって席に戻っていった。
…とりあえず、心配はないみたいだ。
ふう、と全身から力が抜けていくのを感じながら、犬神は席についた。
コツコツ、という足音を響かせて、夕日の射す4階の廊下を犬神が歩く。
結局、6時間目が終わっても、帰りのホームルームが終わっても南条は帰ってこなかった。
表面上は関心なさげにしていたが心中穏やかでなく、非常に心配していた。
解散の号令といっしょにまっすぐに上り階段を上り、今に至る。
…教室から出るときに『南条さん、うらやましいなあ』とか『ラブラブだねぇ』とか聞こえてきたのは
多分気のせいだ。きっとそうだ。
「…まったく、お前の元ご主人は何をしてるんだかな」
「にゃー」
頭の上の相棒に声をかける。少し間抜けな声が、犬神にはおかしかった。
「失礼します」
簡潔に述べて、からから、と保健室のドアを開ける。
どうやら保険の先生はいないようだ。
窓から射す夕陽と風にゆれるカーテン、それに保健室独特の薬品のにおいがなんとも
いえない不思議な空間をつくっていた。
そこにわずかにそよめく風の音だけが聞こえる。
不思議な情緒を感じさせた。
「…南条?南条?」
そう呼びかけながら、ベッドを覗いてみる。
「…… すー」
南条はふとんをかぶらず、ふとんの上で丸くなって気持ちよさそうに眠っていた。
いままでずっと寝ていたのだろうか。ずいぶんと深く眠っているようだ。
…にしても。
(…これは…目のやり場に困るな…)
体育の授業からそのまま保健室に来たので、南条は体操着にブルマという格好だった。
そんな扇情的な格好で少し顔を赤らめ、それこそまるで眠り姫のように眠っている。
(…こう、なんだ。ヘンな気分になってくるな…)
いけないいけない。はやいトコこのネボスケを起こして帰らないと。
「…南条、起きろ。帰るぞ」
ゆさゆさ。
ゆすってみるものの起きる気配はない。
「まったく…私の迷惑も考えろ」
ため息をひとつ。ベッドの脇においてある椅子に腰掛け、うーんと一回、伸び。
カニカマをとなりのベッドに寝かせ(なんか眠そうだなと思ったら昼寝の時間らしい)、
そのままいとしい恋人の寝顔を眺めていると、なんともいえず幸せな気分になってくる。
その綺麗なブロンドにそっと優しく触れる。
「ん…」
くすぐったそうに寝返りをうつ。その様子もまたかわいくて、ついつい頬がゆるんでしまう。
…そこで、突然修の言葉を思い出す。
こんな無防備な顔を、私以外の男にも見せているのか?
…私に、愛想をつかしてしまったのか?
胸の奥底に急に強い独占欲が湧き出してくる。
「…南条…」
あれはいつだったか。寝ている(ふりをしていた)私に南条がキスしてきたことがあった。
…これは、お返しだ。
その綺麗な薄ピンクの唇に、そっと自分の顔を近づける。
その唇と唇が今まさに触れようとした瞬間。
「…ひきょうもの」
目は、さっきから覚めていた。入ってきたのが犬神だと気づいたから、しばらく寝たふりをしていた
だけで。
自分が無防備な姿をさらしたら、何かしてくるかな、という若干の期待からとった行動だった。
事実、普段はあまり自分に触れようとしない彼が、 自慢の髪を優しくなでてくれたし、
キスもしようとしてくれた。
しかし、突然不満が出てきたのだ。
(したい、と思ってくれてるなら、起きてるときにしてくれたっていいじゃない?)
そう思ったときには、もう口から言葉が出てきてしまっていた。
「…ひきょうもの」
わざと薄目を開けて彼を見る。珍しい。本当に驚いてるみたい。…というか、しまった、っていう
顔。ふふん。私の唇はそう安くなくてよ。
「…卑怯ですわよ、つるぎさん」
「え、あ、そ、その、だな、南条。こ、これには深いわけが…」
「問答無用!」
そういうとがばっと起き上がり、犬神を力任せに引っ張る。
そう、さっき秋山さんに言われたじゃない。
『ちょっと強引に』って。もう、手加減なんてしないんだから。
「うわわ!?」
無理やりベッドに犬神を寝かせ、その上に覆いかぶさる。
吐息がかかる距離まで顔を近づけて。有無を言わさない口調で問い詰める。
「ね、つるぎさん。私のこと、好き?」
「え…」
「答えなさい。私のこと、好き?」
「…ああ。…好きだ」
『好き』。そういわれたのは告白されたとき以来だ。内心かなりうれしい南条だが、ここは
顔にだしちゃいけない。そう思い、無理やり無表情を貫く。
「…そう。…それじゃ、次の質問」
「…あ、ああ。」
「…私って、魅力ない?」
「え?」
意外だった。というより、そんなことは考えたことが無かった。南条に魅力がないなんて。
そんなわけはない。誰よりも魅力的だと思っている。
「そ、そんなことはない!」
「!」
突然語気を強めた犬神に、南条は驚いた。
「あ、その…私は、お前は十分…すごく、魅力的だと思う」
「…そう」
しばしの沈黙。表情を変えない南条に、犬神は不安を覚えた。
…怒ってるのか?
「…じゃあ、なんで襲ってくれませんの?」
「…は?」
そういった南条は、突然顔を赤らめた。ちょっと涙ぐんでいるみたいだった。
犬神は、大いにとまどう。
なんだ?
どういう意味だ?
「え…と、その。襲うって」
「ああああーもう!!なんで、エッチしてくれないのって言ってますの!!」
「…なッ…」
「んんんんん…もう!」
そこが我慢の限界だった。顔の両側をがっちり掴み、無理やり唇を奪う。
「!!…んん!」
舌をすべりこませ、唾液を交換する。
ちゅ、ちゅく、ちゅく、という淫猥な水音。
夢中で犬神の舌を蹂躙する。唾液があふれ、二人の口のまわりをべたべたにぬらした。
「ん…ん…ぷあ…ん…ちゅっ…」
「ん…んむ…」
ちゅく、ちゅく。ちゅ。
口の中を、異物が這い回る感覚。言葉にできない快感。
体をこわばらせていた犬神も、しかし抵抗はしなかった。
どこかで、こうしたかったから。
いままで、超えようと思っても超えなかった一線。
その一線を、彼女のほうから越えてきた。
強い欲情の炎が、犬神の中で激しく燃え上がった。
「ん…ちゅ…ちゅ…」
やがて満足したのか、南条がゆっくりと唇を離す。
銀の橋が二人の唇をいまだつないでいた。
とろんとした目と真っ赤な頬、唾液で濡れる唇が蟲惑的だった。
「な …南条…」
呼びかけるが、彼女は首を横に振って。
「二人っきりのときは、『操』って呼んでって言ったでしょう?」
「…操」
「うん。よろしい」
そう呼ぶと、『えへへ』とちょっと恥ずかしそうに笑った。
「…操。その、な。…いいのか?」
「え?」
「…本当に、私でいいのか?」
その言葉の意味を理解した南条はうれしそうに微笑んで。
犬神の体にゆっくりとのしかかり、耳元でぽつりとつぶやいた。
「私の、全部…あなたにあげる」
「んー…」
「ん…」
体を起こして、もういちど唇を重ねる。舌をからませない、軽いフレンチキス。
少し緊張していた様子の南条だが、それで『はふっ』と体の力が抜けたようだ。
南条の唇のやわらかさを感じながら、犬神は体操着の下に手をしのばせる。
「やあ…くすぐったい…」
そういいながら、南条も犬神の背中に両手をまわした。犬神の暖かさを確かめるように。
「ん…」
ぎこちなく南条の首に口付け、舌を這わせながら、体操着の下のブラジャーに手をかける。
無理やりブラジャーをずり下ろすと、豊かな南条の胸を好き勝手に蹂躙する。
「ん、あ… ああ…つるぎさん…」
ぴくぴくっと南条の体が震える。これまでに経験したことのない快感が、電流のように
全身を走る。
負けじと、犬神の耳を甘噛みする。犬神も思わずぞくっとしてしまった。
「操…」
名前を呼びながら、乳房の頂突起を指でこりこりと刺激する。
「ひゃうっ!? あ、あああああ!?」
とたんに強い刺激を与えられ、強烈な感覚が南条をおそう。
体を大きくのけぞらせて、言葉にならない大きな声をあげた。
「あ…す、すまん!だ、大丈夫か?」
「ああ…あ…だ、大丈夫ですわ…」
呆けた顔で言う。今のは…快感?
確かに、これまでに感じたことのなかった感覚だったけど…
「え、えっと…」
急にもじもじしだす。何かマズいことをしたか、と思った犬神だったが。
「…いまの、きもちよかった…かも」
「え?」
「んー…」
そう言うと、体操着に手をかけ、意を決したように一気に脱ぎ捨てる。
突然のことに、犬神は驚いて固まってしまった。
「な… 」
「ん…と、これも」
ブラジャーを投げ捨て、ブルマ一枚というきわめてエロティックな格好になった南条を
見て、犬神は思わず見とれてしまった。
覚悟を決めた表情の南条だが、しかしその表情とその格好のギャップがまた
欲情をそそる。
形のよい、豊かな二つのふくらみ。絶妙なバランスでくびれた腰。
そして、女を感じさせる色気と、雪のように真っ白な肌…
「や、やだ…そ、そんなにマジマジ見ないでくださる?」
「う、あ、す、すまん」
「うー…」
自分から脱いでおきながら本当に恥ずかしそうにしている南条。
こんなときにもそれがまたかわいい、と思ってしまう自分は重症だな、と頭の中の
いまだ冷静な部分で犬神は考えていた。
「じゃ、じゃあ、その…」
体をもじもじさせながら、遠慮がちに南条は胸を突き出す。
意図を察した犬神は、恥ずかしさから少しだけ目をそらしながら、さっきよりも優しく
その豊かなふくらみを揉みしだいた。
むにむにむに… むにゅ。
さっきと違い、南条の肌が丸見えだ。視覚的な要素が加わって、ずっといやらしい。
「あ、あ、ああ…つ、るぎ、さぁん…」
「きもち…いいの、か?」
核心をついた問いに、南条は少し照れながらも答える。
「う、うん…き、きもち、いい…」
目を閉じて、犬神にされるがままになっている南条。じわりと汗が噴出すのがわかる。
肌は徐々にピンクに染まり、 悩ましげな吐息がとめどなく溢れる。
犬神は、その弄んでいる胸から彼女の鼓動を感じ、自分もまた高まっていくのを感じていた。
たまらなくなった犬神は、さっきとは逆に今度は南条を押し倒す。
「きゃ…!?」
突然のことに思わず驚いた声をあげる。
少しだけ恐怖をにじませた顔を見て、犬神は罪悪感を感じながらも、彼女の耳元でささやく。
「操…やさしくするから、な?」
それだけ言って、髪をやさしくなでる。
「あ…」
きもちよさそうに目を細め、なすがままにされる。
もう大丈夫かな、と思った犬神は、そのふくらみに顔を近づけると、きゅうっと吸い上げた。
あまった方はまた手でもみしだき、その形を好き勝手に変えていく。
「あ、あああああ!?」
さっきとはまた違った快感に体をよじらせ、また大きな媚声をあげてしまう。
「や、やあ… つるぎ、さぁん… あ、あん…」
ちゅ、ちゅ。ちゅう。
赤ん坊のように乳房に吸い付く犬神の髪をいとおしげに撫でる。
「ん…つるぎさん…好き… 好きなの… 大好き、なの…あ、あん…」
いとおしげに自分の名前を呼んでくれる。
犬神も、もうおさまりがつかない。
遊んでいるほうの手でそっと彼女の腹、下腹部をなぞり、ちょうど彼女の秘部にあたるところを
ブルマごしにコシコシと軽くこする。
「!! ひっ…や、やあああ… だ、だめぇ…そこ、だめ…」
びくびくっと体をふるわせ、また新たな快感に体をよじる。
わずかな時間、触れただけにもかかわらず、南条のブルマは急に湿り気を帯び始めた。
「ちゅ…ちゅ… ん… なんか、ぬれて、きたぞ…」
「やあ… 言わない、でぇ… きゃうう…」
両手を頬にあて、イヤイヤというように顔を横に振る。
しかし、ここまできたらもう言葉は意味をなさない。『いや』、といっても、彼女の部分は
より強い刺激をもとめ、さらに愛液をしたたらせている。
みるみるうちに南条のブルマはびしょびしょになってしまい、もはや衣服としての
意味をなくしていた。
「やあ…いやっていってる、のにぃ…」
言葉とは裏腹に、よだれをたらし、異性を求めるメスそのもの、といった顔をする。
雪のような白い肌は、全身をピンク色に染めて感度を強めていた。
「脱がす、ぞ…?」
「…ううー…」
承諾はしないが、拒否もしない。
イエスととった犬神はゆっくりとブルマとパンティをずらしていく。
「操…」
「え…! ん、んむ… あ…ふ… ちゅ…」
恥ずかしがって何もしゃべらなくなってしまった南条に、またゆっくりとキスをする。
深く舌をからませ、体の力を抜かせる。
「ちゅ… ぷふ… …や… はずかしい…」
唇を離すと同時に、ブルマが足から完全に引き抜かれる。
生まれたままの姿になった南条は、これ以上ないくらいにはずかしがっているが、
どこかうれしそうにも見えた。
もはや押さえがきかない自分自身を感じた犬神は、ズボンのベルトに手をかける。
が、そこで。
「…私が、やりますわ…」
「え?」
言うや否や、南条が犬神の手をはらい、ベルトに手を伸ばした。
「お、おい…!」
「…ううん。いいの。私が、やりたいの。… お願い、やらせて?」
意中の女性に真っ赤な顔、とろんとした目(しかも涙ぐんでいる)、何かを期待した声でここまで
頼まれて、断れる男がどれだけいるだろう。くらっとしてしまった犬神は。
「あ、ああ…」
としかいえなかった。
かちゃ、かちゃ、かちゃ。
「あは… はずれ、ましたわよ… きゃうん!」
ベルトをはずし、ズボンとトランクスを少しずり下げたところで、犬神の分身が顔をのぞかせた。
同年代の男子高校生と比べても大きなソレはビクビクっとふるえ、快感をもとめているのが
一目でわかった。
「う… むむ…」
心なしか、はずかしそうに顔をそらす犬神。
それをみて、南条はくすくす笑う。
「ふふ… かわいい…」
それは犬神のことなのか、それとも彼のソレのことなのか。
そっと手を伸ばし、いきなり強く握った。
「!! …お、おい、みさ… くっ!」
「んふふ… きもちいいの…?」
「み、さお…」
妖しい笑みを浮かべ、犬神の反応を楽しんでいるらしい南条。
もうこれだけで達してしまいそうな自分を必死で律し、呼吸を荒くさせながら犬神は
南条を見た。
「でも、ここから、ですわよ?」
に、と笑い、ソレにそっと顔を近づけると、つつっと舌をすべらせた。
「ぐ…! あ、ああ…!!」
「んー… ちゅ… ん、ん、ん…」
しばらくソレを舐めまわしていた南条だったが、すぐに口いっぱいにくわえこみ、
激しく攻め立てる。
「み、操…! も、もう…!」
「ん…ちゅ、ぷあ… ん、いい、ですわよ…いつ、でも、出して…!」
ちゅ、ちゅぷ、ちゅぷ、ちゅぱ。
だんだんとペースがはやまっていく。
もはや限界の犬神は、真っ白になった頭の中で、ただ快感を放出することしか
考えていなかった。
「み、さお…! く、あああ…!」
びゅく!びゅく! びゅ!びゅく!
「…!! ん… ちゅう…ん、んく、んく、んく…」
南条の口中で欲望をぶちまけた。
ソレはとどまるところを知らないように放出を続ける…が、南条は口を離すことなく、
犬神の放出した液を口に含む。。
「ん… ぷあ… 」
犬神の味を確かめるように。犬神の心を確かめるように。
舌でころころと転がし、こくん、と喉を鳴らした。
「えへへ… のん、じゃいましたわ…」
イタズラが成功した子供のような無邪気な笑顔で、また誇らしげな声で。
しかしさすがに恥ずかしいのか、南条は少し目線をはずしつつも犬神を見つめる。
その犬神はといえばもう呆然自失だ。
そういう本で知識くらいはあったが、まさか南条が本当に飲んでくれるとは
思ってもみなかった。
その事実を認識すると、急に体の奥底から情欲が沸き起こってくる。
「きゃ…!?」
また南条を押し倒す。今度は少し力任せだ。
「操…もう、我慢できない」
「つるぎさん…」
我慢できない。その言葉の意味するところは、いくら世間知らずなお嬢様でも
わかる。
「うん…私も…つるぎさんが、欲しい…」
「操…」
もう何度目かもわからないキス。
すっと唇を離し、ソレを南条の秘裂にあてがう。
「…いく、ぞ…?」
「…… う、ん… きて…」
「…あともどり、できなくなるぞ?」
「いいの。私…あなたに、全部あげるって言ったでしょう?…南条操は、言ったことに
ウソはないんですのよ?」
「…ありがとう」
短く礼を言って。一息に貫いた。
ずぷっ ずずずずっ
「…!! あ…あああああ… い…たあい…!」
「操!?」
結合した部分から一筋、血が流れ出した。純潔を失った証だ。
犬神はかなりの快感を感じていたが、それよりも南条が傷みを感じていることに
対する罪悪感のほうをより強く感じた。
「…ッ だい… じょうぶ… だいじょうぶ、だから…ッ」
「だが、操…」
「いいの… つるぎさんを感じるの… 私、私… すごく、幸せ、ですのよ…」
涙を浮かべながらも、決してそれを流そうとはしない。
それが、たまらなくいとおしい。
「操…動いていいか…?」
「うん…つるぎさんの、好きにして…」
無意識のうちに二人で呼吸を合わせて。
ゆっくり、ゆっくり。腰を動かす。
「ん、ん、ん、ん… あ、ああん!」
「ん、く… みさ、お…!」
じゅ、じゅ、じゅ、じゅ、じゅぷ!
互いに息を荒げ、獣のように交わる。結合部から卑猥な音が響く。
徐々にペースがあがる中で、南条はだんだんと痛みが引いていくのを感じていた。
それどころか、明らかな快感が強まってきている。
「つ、る、ぎ、さん…あ、ああ… もっと…!」
「う、うむ… …っく…!」
ずっ ずっ ずっ ずっ
互いに、もう限界が近いことをわかっていた。
ぼうっとしている目で、しかし南条は犬神を思いっきり正面から抱きしめた。
「つるぎ、さん… おねがい、ナカに… ナカに、頂戴…!」
「み、さお…操、みさお…!」
互いに名前を呼ぶ。何度も。何度も。
愛しているヒトとひとつになっている。
その事実が互いに高めあい、そして、心を引き合わせる。
犬神は、南条の暖かさを感じながら限界を迎えた。
「操…!」
びゅくびゅく! びゅ!
「あ、あああああああああ!?」
びくびく!とふるえ、二人はそろって達した。
「あ… ああ…」
ずるっと、力をなくしたソレが抜ける。
南条の秘裂から二人の液が流れ出す。
ひどい疲労感だったが、不思議とイヤではなかった。
…自然に互いに手をとりあって。
目を見つめて。
小さく、でもこれ以上なく幸せに笑って。
「…つるぎさん… 大好き…」
「操…その、私も。好き、だぞ」
そう言って、もういちどだけ、口付けた。
「…にゃー」
いつの間に目を覚ましたのか。
カニカマだけが二人を見つめていた。
「もう、すっかり遅くなっちゃいましたわね…」
南条がぶーたれながら、腕時計を見る。
時刻はすでに6時をまわり、そろそろ太陽も沈もうとしている時間だ。
「…しょうがないだろう。あのあと、二人そろって寝てしまったんだからな」
「うー。でもでも、これじゃあ30分からの番組に間に合いませんわ!」
「にゃー」
あのあと、なんとか服を着てシーツの始末をしたまではよかったのだが、
なにぶん二人ともはじめての経験だったので非常に疲れ、そのままベッドで
寝てしまったのだった。
二人で同じベッドに寝ていたので帰ってきた保険の先生にさんざんからかわれながら
(実際にはからかわれるだけじゃすまないことをしたんだけど)、逃げるように
出てきたのだった。
…にしても。
「…でも、な。その…操。お前が、別の男のところに行ったりしないみたいで、本当によかった」
そういうと、心底驚いたような、怒ったような顔をして。
「…もう!わかってるでしょう!?…私には、つるぎさんしかいないです!」
そういいながら、ぎゅっと腕にからみついてくる。
ちょっとだけ上目遣いになって、今度は一言だけ、はっきりといった。
「…つるぎさん」
「ん?」
「…愛してる」
「…私もだ」
「…えへへ」
季節は秋。時は夜。
一組の恋人たちは、いま間違いなく世界で一番幸せだった。
おまけ
「…う、あー…」
ぷるぷるぷるぷる。
「…ま、マジかよー…」
ぷるぷるぷるぷる。
秋山乙女は階段を下りながら大きなショックを受けていた。
実は南条と犬神が行為に没頭しているとき、部活ですりむいた足にテープでも貼るかと、
保健室に来ていたのだ。
「…まさか、その日のうちに…しちゃうなんてなあ…」
ぷるぷるぷるぷる。
二人のせいで今日は集中できなくて散々だった。
…でも、ちょっとだけ…うらやましい、かな。
「おう、乙女。どうした?」
「うひゃあ!?」
ずざざざざっ
思わず力いっぱい後ずさりしてしまう。
「…な、なんだ。早乙女かよ」
「…おいおい、一応の恋人に向かってそりゃないだろ」
「あー…悪い」
「まあ、いいけどな。…で、どうする?一緒に帰るか?」
「んー…そうだな。帰ろっか」
いつもみたいに、すっと自然に腕を組んで。
今日はちょっと、胸を押し付けたりなんかして。
「お、おい…」
「ん?なんだよ?」
ニカっと笑ってみせる。
「…い、いや、なんでも」
「なんだよ、ヘンなヤツぅ」
ニヒヒ、と笑う。
道すがら、ひとつの決心をした乙女は早乙女に声をかけた。
「なあ、早乙女」
「ん?なんだ?」
「その…今度は、保健室でシないか?」
おしまい
今回はここまでです。
相変わらず長いだけで内容がペラッペラです。…ごめんなさい。
もしよろしければ、感想などをいただければこれからの励みになります。
それでは、お目汚し失礼いたしました。
うはwwwwwwwwwwwwwwwテラモエスwwwwwwwwwwwwwww
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
果てしなくGJ!! 次回も激しく期待したい。
しかしまさか早乙女×乙女まで盛り込んでくるとは……
卿は朕を萌え死にさせる気か?
南条可愛いぜ!
だがしかし犬神まで可愛いとは思わなかったぜ!神!
むしろ乙女に萌え死にそうです…(;´Д`)
ここは過疎が酷いけどこれで相当潤ったね……
萌え尽きた……
お次は早乙女×乙女キボン
鈴音×(早乙女×乙女)を希望
ワロス
誰がウイルスコード貼った?
っぽいな
382 :
337:2005/04/30(土) 10:42:56 ID:tlkFxf4z
皆様、感想をいただきありがとうございます。
おおむね好評のようで、一安心です。
次回作に期待して下さる方がいるのは、物書きとして滅茶苦茶嬉しいです。
次もがんばります。
それと
>>376様、
>>377様、ごめんなさい。
今、ベッキー×早乙女を途中まで書いてしまっているので、先にそちらを
投下させていただきたいと思っています。
早乙女×乙女はその次ということでよろしいでしょうか…?
383 :
380:2005/04/30(土) 11:10:32 ID:NrxYZ6hJ
>>337 あんた最高だよ
職人とはあんたのことを言うんだ
職人様の好きな通りにして下せぇ
384 :
380:2005/04/30(土) 11:18:26 ID:NrxYZ6hJ
言い忘れたけど、ウイルスが検出される人は
ノートンを右クリックしてオートプロテクトを無効にしたらいいよ
なんか
>>378のメ欄が原因っぽい
むしろベッキー×早乙女が本命
修×くるみはどうなのさ?
俺的には、グローバルスタンダードなわけだが。
387 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 18:48:42 ID:NjyHZfbH
保守age
じゃあ、俺、犬神のハーレムシリーズ希望。
犬神×ベホイミ
犬神×芹沢
犬神×一条(姉妹)
犬神×じじぃ
と犬神づくしを希望する。
>>389 黄金パターンともいえる南条がいないのがなんともいえないなw
犬神×犬神がないから却下w
じゃあ、桃瀬(兄)×高瀬(演劇部の髪の毛がやばそうな人)は?
ドラマCDでも絡んでたし。
あと、忘れちゃいけないのが、ズーラ×乙女。これは超萌えッスヨ。
修×都をキボン
>>337神のお陰で、もうぱにぽに読むの止めようと思ってたけど
ぱにぽにが終了するまで読むことにした
んで、単行本の6巻買って来たら家にあった
最新号の「おでこ委員長」、ドMなのかな?
398 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/11(水) 22:39:59 ID:NlQKIoVl
あげとくよ
399 :
sage:2005/05/14(土) 17:31:57 ID:r6wCeIko
芹沢×来栖なのか来栖×芹沢なのか
人(´Д`;)
401 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/16(月) 17:32:53 ID:qQIQHxey
個人的には来栖×芹沢キボン。普段おとなしい娘が攻めに回るとかなりくる
完成のメドがイマイチ立ってないですが投下してしまいます。
かりかりかりかり。
「んー ……あー、ねむ」
そういった金髪の女の子がふわあ、と大きなあくびをした。
時刻は午前1時。静かな、本当に静かな部屋の中で、ペンを走らせる音だけがやたら耳につく。
耳が痛くなるほどの静寂。沈黙。普通の人間であればCDなりテレビなりをつけて
不安をごまかすのだろうが、この部屋の主である彼女…レベッカ宮本、ことベッキーは
こんなことには慣れっこだ。
若干11歳で高校で教育の鞭をとる天才少女である彼女は、しかし生活態度は怠惰な
隠遁生活者と同じようなものだった。
先ほどから机に向かって来週提出のレポートと格闘してはいるものの、部屋の中で
まともに空いているスペースといえばその机の上のわずかなスペースだけ。
机の残りのスペースはおろか、床一面、本棚の上にまでブ厚い参考資料やら、何に
使うのかわからない専門誌やら、食べかけのポテトチップスの袋なんかが本当に
座るスペースもないくらいにとっ散らかっていた。
そんな中で、ぼーっとしながらもベッキーはひたすらペンを走らせてはため息をつく。
「…… ふう」
それだけ言ってペンを放り投げ、背もたれに体を預けると天井を仰いだ。
「… サオトメ」
ぽつりと同僚の名前をつぶやく。とたん、胸が激しく高鳴り、すぐに顔が真っ赤になった。
そのまま頬に両手をあててみる。熱い。すごく。
自然と顔がほころび、ふぅ、という歳のわりに艶っぽいため息が出てしまう。
彼女がサオトメ、こと体育教師の早乙女を意識し始めたのは割と最近のことだ。
バカで、空気が読めなくて、オマケに教養もない。
最初はそんなすべてがウザったかったっけ。
でも、いつでも、どんなときも笑顔を絶やさなくて。私がバカにするとちょっと困った
顔をして。
でも、怒るべきときには本当に怒って。悩んでるヤツには親身になってあげて。
…本当は、アイツが一番しっかり『教師』してるのかもなあ。
いつからか、そんなこと…知らなかったアイツの側面が少しずつ目に付くようになった。
思ったよりいいやつだな、って思うようになって。
少しずつアイツを見てる、アイツのことを考えてる時間が増えていくのが実感できた。
ちょっとずつ、ちょっとずつ、私の心の大きな部分を占めてきて。
見てるだけで、考えるだけで…すごく、嬉しいような、なんていうか、そんな気分になってきて。
それで、ドキドキが止まらない。
…多分、これが『好き』、ってことなんだと思う。
ううん、多分じゃない。私 …私、サオトメが好きだ。
好き。
「… …… あう」
そこまで考えると、ぼふ!という音とともに真っ赤な顔で頭から煙を噴き出した。
「… …あうあう」
誰も見ていないのをいいことに頭をふりふり、幸せを噛み締める。
彼女を良く知る人間が見れば確実に『信じられない』というだろう心底幸福そうな笑顔だった。
しかし。
そこでふと、さびしそうな顔をする。
これが初恋である彼女には、どうやってこの気持ちを伝えたらいいのか。
…考えたくもないけど、断られたらどうしたらいいのか。
それが全くわからなかったし、わかったとしてもそれをするだけの勇気は多分、ない。
天才ともてはやされていても実態は年相応のオンナノコなのだ。
「はあ…」
幸せな気分から一転、少しだけ憂鬱な気分になったベッキーはふう、とため息をつく。
一歩。一歩を進めたい。サオトメに、お前が好きだって伝えたい。
でも …怖い。
拒絶されたら。受け入れられなかったら。
きっとあの人懐っこい顔を辛そうにして『ごめんなさい』っていうんだろう。
その顔が、きっと、多分、私にはつらい。耐えられない。
だから、私は進めない。今は、ただサオトメと一緒にいられるだけで十分幸せ。
だから、今は進まない?
…私は
「……ああああ、もう!もう!」
ベッドにダイブして、ばふばふ!と枕をたたきつける。
地に足が着いていないのが分かる。頭の整理もまるでできない。
ものごとには明確な解等を導き出さないと落ち着かない彼女からすれば、この
どうしようもない状態は少し不快なのだった。
…ああ、なんだか、今日はいやに疲れてしまった。もうこのまま寝てしまおう。
そう思うと一張羅の白衣を着たまま、ベッドにごろん、と横になる。
すうっとゆっくり息をすると早乙女の笑顔が見えた気がした。
「サオトメ…」
思ったよりも疲れていたらしい。もう意識はほとんど落ちかけている。
そのぼうっとする頭で、確かに一言、つむいだ。
「… 好きだよ」
キーンコーン カーンコーン。
「…あー、かったる」
言葉と顔が一致した本当にかったるそうな顔でベッキーは職員室のドアを開けた。
「お、ベキ子ちゃんおつかれー」
「あー、おつかれです」
A組担任の五十嵐がいつもの軽い調子でねぎらう。
もうすでに弁当箱をひろげ、ウインナーをつついている。ビールの缶がいくつか
転がっているが、もう慣れっこなのか誰も気にしていないようだ。
いいのかな、と力なく苦笑したベッキーだったが、机に教科書とプリントを置くと、
はあ、とため息をついてしまう。
五十嵐が玉子焼きを口に入れたままふと気づいたようにたずねる。
「ん?ベキ子ちゃん本当に疲れてる?」
「…いえ、そんなでもないですよ」
「そう?ならいいんだけど…うーん、やっぱお弁当にはウインナーよねー」
五十嵐は大して気にしたふうでもなく、また弁当をつつきはじめたが、ベッキーは
実際にはかなり疲れていた。
ここ最近、ずっと早乙女の顔が頭にちらついて仕方がなく、気持ちを伝えられない
フラストレーションがどんどん強くなる上、それをぶつけられる相手がいないのも
負担になった。いくら早乙女が相手でも自分勝手に怒るわけにも行かないし、押さえ
切れない心はもう限界に近いのだった。
「…はあああ…」
憂鬱な表情で彼女の姉が腕によりをかけて作った弁当をつつくが、何故かあまり
味がしない気がした。
…このままだと、本当にどうにかなってしまいそうだった。
「 …ふう」
「宮本先生、ちょっといいですか?」
え
「うひゃああああああああああああ!!??」
大声を上げてイスを蹴倒し、壁際まで思いっきりハイスピードで後ずさりする。
突然心拍数が跳ね上がり、心臓がドキドキするのがわかる。息が切れてる気がする。
大きく目を見開いて声の主…ものすごく驚いた様子の早乙女を見た。
「あ、あの…どうしたんですか?」
「…い、いや…こ、こういう健康法があるんだよ!こう、大きい声だして後ろ向きに走ると
だな、脳のはたらきが活発になってな…」
「…あの、そんな話きいたことないんですけど」
「う… さ、サオトメのくせにうるさいぞ!黙ってろ!」
「うう… そりゃちょっとひどいですよぉ…」
また、だ。いつものちょっと困った笑顔。ああ、この顔を見てるだけで胸があったかくなる。
…い、いかんいかん。いくらなんでもコイツの前でこんな顔見せられない。
「そ、それで?何か用か?」
なんとか言葉を搾り出し、イスを立て直すとゆっくり腰を下ろす。
声は少し震えていたが運良く早乙女には悟られなかったようだ。
「あ、そうそう。今度の日曜日なんですけど」
「?」
頬をぽりぽり、少し照れたように、そして控えめに言った。
「もしよかったら、一緒に買い物行きませんか?」
「………………………………………… へ?」
時間が、止まった。
…買い物?二人で買い物?町に繰り出して?男と女で?
「…あれ?宮本先生?みや」
−−−デート−−−!?
「い、行く!!」
「うお!?」
デート。その言葉を意識するや否や突然顔を上げ、大声で、加えてつかみかからん勢いで言う。
早乙女がまた驚いたような顔をしているのを見て、はっと我にかえった。
「…あー、げふんげふん。行ってやってもいいぞ」
「そ、そうですか。いやあ、助かります」
「うんうん、ありがたく思えよ… ん?」
あれ?
「助かる?」
「ええ。ちょっと、知り合いの女の子がもうすぐ誕生日だって聞いたのでちょっと
プレゼントを見繕ってみようかと思ってるんですよ」
「… ………へ、へえ」
知り合いの女の子にプレゼント。
そう聞いて思わず片眉が上がりそうになる。
正直、とても看過できないセリフだが少なくともここでそれを顔に出してはいけない。
平静を装いつつ、言葉をかえす。
「…で、なんで私を誘うんだ?」
「いやあ…僕、女の子の好みって全然わからないんで…宮本先生なら流行にも
詳しそうだし」
「…ふーん…」
がっかりした。また、ほめられたことではないが、早乙女を心の中で100回殴りつけた。
まあ、早乙女も実は私のことが好きだった、なんていう都合のいいことがあるとは
思っていないが、せめてこういうときは気をきかせて他の女の子の話なんてするべき
じゃないだろ。
…やっぱ、断ろう。
玲あたりに頼めば妨害工作はバッチリだろうし、心配はしなくていいだろう。
そう思って声にしようとしたところで、ベッキーの頭にぱっとある考えが浮かんだ。
…最悪センスなプレゼントをとことんぶつけてやれば一緒にいられる上にその女の子も
愛想を尽かすんじゃないか?
はっきりいって人間として考えてはいけないことであったが、恋する暴走列車といえる
今のベッキーにそこまで考えはまわらない。
……見てろよ、すっげえヘンなの選んでやる。
「わかった。ま、適当に選んでやるよ」
「そうですか!いやあ、よかった」
心底安心したように胸をなでおろす早乙女。その顔に安堵以外の何かが少しだけ
含まれていた。
「それじゃあ、僕これから授業の打ち合わせがあるんで…あとでメールしますね」
「ん。待ってる」
そういって早乙女は職員室をあとにした。五十嵐の前を通るとき、軽くウィンクした彼女に
照れたような笑顔で会釈する。
早くも日曜の計画を練り始めたベッキーはそのやりとりに気づかなかった。
「…んーーーー」
机にひじをつき、色々と考えてみる。
なんだかんだ言って楽しみなのだ。気持ちを伝えられない相手から、予想外の
デート(だと思う)のお誘い。
これ以上のチャンスってあるか?
…ライバルもつぶせるかもしれないし。
「ふーん?デートなんてマセてるわねぇ、ベキ子ちゃん?」
「ん…ん!?い、五十嵐先生!」
顔をあげると五十嵐が妙にニヤニヤしてベッキーを見つめていた。
まるでご近所の恋愛事情に興味津々なおばちゃんみたいだった。
…こんなこと本人に言ったら殺されるだろうから絶対言わないけど。
「そーかそーか。ベキ子ちゃんにも春がきたかぁ。いや、めでたいめでたい」
「んな…何いってんですか!そんなんじゃないですって!」
「うははは、照れるな照れるな!ま、ゆっくり楽しんできなよ」
「うう…もう!」
頬をふくらませ、ぷりぷりと怒ったふりをして職員室をあとにした。
しかし、さんざんからかわれながらも、ベッキーはもう日曜を楽しみにしている
自分に、またからかわれてもイヤじゃない自分に気づいた。
…あー、私ってクールなキャラ…だったのになあ…
そう思っても、もう後の祭り。恋してしまったオンナノコは、冷静ではいられないのだった。
職員室のドアを開けるベッキーの背中を見ながら、五十嵐は楽しそうな笑顔を浮かべた。
ぎいっと音をさせ、天井をあおぐ。ビールの残りをぐいっと飲み干すと、普段は絶対
使わない優しい声でつぶやいた。
「うまくやんなさいよ、早乙女君」
「それで、この点Xは点Yと直線で結ばれるわけでー…」
5時間目が始まり、彼女は自分の担任クラスであるC組で数学の授業をしていた。
相変わらず背が足りないのでイスに乗って黒板に板書している。なかなか微笑ましい
光景だ。
まったくいつもどおりの光景…に見えるのだが、いつもベッキーと一緒にいる姫子や玲は
ベッキーの様子がいつもと違うことに目ざとく気づいていた。
姫子が心持ち玲に席をよせ、いつものように小声で話しかける。
「(…ねえねえ玲ちゃん。ベッキー、ちょっとヘンじゃない?)」
「(ああ、そうだな。なんつーか…嬉しそうに見えるな)」
「(だよねだよね。なんかいいことあったのかな?)」
「(さあて、ね?)」
玲と姫子の見立てはあながち外れてはいなかった。いつもだったら不機嫌そうに、または
面倒くさそうに解説をするベッキーが今日はやけに乗り気だったし、今やった小テストの
最中、ベッキーが本を読んでいながら何故か肩をふるわせているのを、特に玲が見逃す
はずがなかった。
さらに玲にはベッキーの異変の原因になんとなく察しがついていた。新聞部であり、
C組の魔女とまで言われる彼女には情報収集などお手の物だったし、最近ベッキーが
早乙女に特別な感情を込めた視線を送っているのも知っている。
(…こりゃ、進展あったな?)
玲がそう思った矢先、頭にこつん、と何かが当たった。
「…?」
ノートの切れ端を丸めたものだ。ちらり、と右を見るとくるみが自分の方を見て『中を
見ろ』、というジェスチャーをしている。
かさかさ、と開けてみるとやけに綺麗な字で小さく書かれていた。
『ベッキーがおかしい理由、あんた知ってるんじゃないの?』
(…やれやれ)
なんとなくちらりと前の方を見ると、一条も肩越しに自分の方をあのぼうっとした目で見ている。
多分、考えていることはくるみと同じだろう。
どうにも自分の友人たちは他人の機微を読むのに長けている気がする。…まあ、
姫子は除くけど。
玲はベッキーと早乙女の微妙な関係のことを、だれにも話していなかった。
いくらベッキーが彼女にとって茶化しの対象であったとしても、それはそれ、ベッキーは
大事な友人だ(こんなことはずかしいから絶対言わないけど)。
ここまでプライベートなことは誰にも話すべきではないと思っている。
しかし今、くるみが、一条が…多分、姫子も『何か』に気づいている。
玲は考える。彼女たちに話していいのかと。
それは、もしかしたらベッキーを傷つける結果になるかもしれない。それでもいいのかと。
…だが、彼女たちもまた大事な友人であることに変わりはない。できることなら隠し事
なんかしておきたくない。
それに、影から何かベッキーの力になってやれるなら、人数は多いほうがいい。
…信用するからな、お前ら。
意を決した玲は切れ端の裏側に『放課後、少し待ってろ。あとコレ一条にまわせ』と
書いてくるみに投げ帰した。
中を見たくるみは少しだけ不満げな顔をしたが、やがて仕方ないと思ったのか前を
向いて切れ端を一条に向けてぽいっと投げると、授業に専念することにしたようだ。
「(くるみちゃん、なんだって?)」
「(ベッキーがらみだけど…姫子。お前、ベッキーが少しヘンな理由、知りたいか?)」
「(おおぅ!当たり前だよー!)」
「(んじゃ、放課後少し待ってろ。今ここで言うのはちょっとまずい)」
「(ん、オッケー)」
そこまで話すとベッキーの檄が飛んだ。
「こら、姫子!玲!授業中におしゃべりすんなよな!」
「あー、ごめんごめん。気にしないで続けて」
「まったく…」
さーて…どうしたもんかしらね。
玲の目が、眼鏡の奥で珍しく迷いの色を見せていた。
「… まだかな……」
あっという間に日曜日。待ち合わせ場所は駅前商店街前の公園、噴水前。
携帯のメール着信欄を見る。
『日曜日の午前10時、商店街前公園の噴水で待ち合わせましょう』。
…実は、これが早乙女からもらった初めてのメールだ。
ただの文字列だが、早乙女の声が聞こえる気がする。
ぱちん、と携帯をたたみ、ポケットにしまうとベッキーは太陽がさんさんと照っている
空を見上げた。天気予報では降水率0%の快晴。雲ひとつない一面の青。
見ていると、胸がすくような気分だ。
今日はかなり気合を入れておめかしして来ている。
サラサラのストレートヘアはそのままにして、耳のあたりに小さなヘアピン。
シンプルな白いシャツに、薄手の赤いコートは今日のラッキーカラー。
彼女のすらりとした足を強調するこげ茶色のジーンズに、黒の革靴。
肩から下げたバッグは彼女の母親のおさがりだ。
そしてアクセントに、メガネ屋の安売りで買った銀縁にピンクのレンズのサングラス。
かなり背伸びした格好だったが、なかなかさまになっている…と自分では思っている。
うんうん。上出来上出来。
服装にほとんど頓着しない彼女がテスト中にファッション雑誌を鬼気迫る様子で
読んでいるのは一種異様だったようで、生徒はむしろそっちが気になっていたようだ。
ちらりと腕時計に目をやる。9時45分。待ち合わせの時間まであと15分ある。
「… ふ、ふ…わああああ」
手を口に当てて大きくあくびをする。夕べは今日のことが楽しみで仕方がなく、あまり
寝られなかったらしい。修学旅行前日にも同じことしたっけなー、と苦笑い。
もういちど口をふさぎ、大きくふわー、とあくびをすると。
「宮本先生、お待たせしました!」
「っ あふっ!?」
突然声をかけられ、驚いた顔でふりむくと、早乙女が笑顔で見つめていた。
割と時間ギリギリに来ることが多い早乙女にしてはかなり早い集合だ。
気合を入れたベッキーとは対照的に早乙女は普段学校でしているようなTシャツ、
ジャンパーにジーパンというラフな格好。それもかっこいいなあ、と思ってしまう
自分は心底コイツにホレちゃってるんだな、とも自覚した。
「な、なんだよサオトメ!驚くだろ!」
「あははは、すみません。でも宮本先生、眠そうですけど大丈夫ですか?」
「む、大丈夫だぞ。私、こう見えても夜には強いんだ」
「それならいいんですけど…」
うう。今日はこう、エレガントにいくつもりだったのに。
いきなり大あくびを見られた上、いつもみたいに悪態をついてしまった。いけないいけない。
コイツに釣り合う、大人のオンナになるんだ。がんばらないと。
出鼻をくじかれたベッキーだったが、こんなことではくじけない。
うん。これから、これから。
「…それにしても」
「ん?」
「今日はずいぶんかわいらしい格好ですね」
「… かわいい?」
「ええ、いつもより…あ、いえ、いつもがそうじゃないって言うんじゃないですけど…
その、女の子らしいなって」
おんなのこらしい。
嬉しい。嬉しい!
サオトメが、女の子らしいって。
サオトメが、かわいいって言ってくれた。
「あ、う… その…ありがと」
「あ、いえ…あの、行きましょうか」
「…うん」
ベッキーの歩幅にあわせてゆっくり歩く早乙女の後ろをちょこちょこ付いていく。
…まずい。顔、あげられない。
早乙女に『かわいい』って言われていつものポーカーフェイスが崩れていくのがわかる。
はずかしい。こんな顔、見せられない。
「…宮本先生?具合でも悪いんですか?」
「! そ、そんなこと…」
思わず顔をあげて早乙女と目が合ってしまい、息がつまる。
ぼっと顔が赤くなるのがわかる。
「大丈夫…だぞ」
「本当ですか?…具合悪くなったらすぐ言ってくださいね」
「う、うん」
歩き出す早乙女。背丈がだいぶ違うので彼の腕が目の前に移る。
ぼうっとした頭で考える前に、勝手に手が伸びた。
「あ…」
「え?」
ぎゅっ。
気づくとベッキーは早乙女の手をしっかりと握っていた。それはもう、がっちりと。
自分でも全く意識していなかっただけに戸惑ってしまう。
でもなんだか…不思議と少し落ち着いてきた気がする。
ベッキーはまだ少し赤さの残る顔で早乙女を見上げた。
「… …宮本先生?」
「…… ………行こう?」
蚊の鳴くような声で控えめな意思表示。
勝気な普段のベッキーとのギャップに、早乙女は果たして何を感じていたのだろう。
「… は、はい」
ふっと、顔をそらした。
少しだけ顔が赤くなっていたような気がする。
…ドキドキしてくれたんだ。
少しだけはにかんで、早乙女に目を向ける。こっちを向いてくれなかったけど、
確かに自分を意識してくれているのがわかる。
そんな彼の反応が只々嬉しかった。
今回はここまでで。
相変わらず長いだけで文章があまり進んでいないです。
もっと文章をまとめる力をつけられるよう、精進して参ります。
続きは今月中に投下できればいいな、と思っています。エロで。
とりあえずここで失礼します。では。
神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
やばい、萌え死ねる……
sugeee!!
423 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/17(火) 07:13:22 ID:UaJJYiXv
(*´∀`)bGJ!!
うはwwwwwwwwwwwwwwwクオリティオメガタカス
テカテカ。
ベッキーカワエェ。
GJGJGJGJGJGJGJGJGJ!!!!!
G(゜∀゜)J!!
いや、普通に上手い…感嘆ですわ
あまりにGJ杉て昇天するかと思ったよorz
429 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/19(木) 16:48:10 ID:roZZAzbi
今月号で早乙女×五十嵐先生のフラグが立ったと思ったのは俺だけ?
あとアニメのキャストがドラマCDと同じでよかった…
近々ぱにぽにのドラマCDを買おうと思ってるんだが買った人の中でお勧めってのは無いか?
セカンドシーズンvol.1(ベッキー不在新聞部杯〜)が俺は一番面白かった。
…というか、セカンドシーズンは3つとも面白い。
ファーストも嫌いじゃないけど俺はセカンドのほうがいいかな。
今更だが5巻初回版についてきた4コマ+ショートコミック劇場に
載ってる霧賀ユキのマンガの南条はすさまじく萌える
ファーストシーズンだとvol;3の修学旅行編がおすすめ。
ファーストシーズン、セカンドシーズン通して一番ボリュームあるし、
ベホイミが一番活躍している。そして、ベッキーが一番可愛く表現されてる。
ああ、タタミのくだりとか枕投げとか可愛かったなあ>修学旅行
ジャパニーズトラディショナル・TATAMI投げ
とかな。
>>429 ベッキー、秋山、五十嵐先生と早乙女は体が幾つ有っても足りませんね。
6号さん、昌、メソウサの話しキボンヌ
ベッキーはいいツンデレ
乙女もいいツンデレ
玲もおそらくはいいツンデレ
五十嵐先生はサバけてるけど恋愛に関することになると多分ツンデレ
ツンデレ好きのたわごとでした
南条がいない…
芹沢と高見沢もツンデレに違いない
都にくるみもツンデレだろうな。
って、ぱにぽにってツンデレしかいないじゃないか!
麻生先生(ぽっちゃり)とかいるじゃないか!
牛みたいに胸大きい麻生先生ですね
確かに……
宮田とかはツンが無いんだろうな。
終始一貫して、べたべたくっついてくるんだろう。
いわば、デレデレ。
解っているかと思うが、左のは響だよ。
OK?
ベキ子×玲で書こうかと考えてます。
イメージとしてSな玲を書こうかと
450 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/24(火) 19:56:39 ID:QOLzvRpo
>>447 「はい、おかゆできましたよー」
「ああ、ありがと…げほっ げほっ…」
「もー、ダメじゃないですか。遅くまで起きてるなんて体によくないですよ?」
「い、いや…来週の試験やばいからさ…」
「だからって体こわしちゃ意味がないでしょう?…はい、あーんして下さい」
「え?い、いいよ、自分で食えるって」
「いいですから。病人はあんまり動いちゃダメですよ」
「うー…わ、わかったよ…」
「うん、よろしい。はい、あーん」
「あ、あーん…」
………
……
…
「ごちそうさま。晶、ずいぶん料理上手くなったな」
「ありがとうございます。えへへ、いつかあなたのお嫁さんになるんですからね。
今のうちから練習しておかないと…」
「ぶっ!?よ、嫁って…」
「ふえ?もらってくれないんですか…?」
「い、いや、な。こういうことは二人とも大学を出て社会に出てからじっくり
話し合って決めるべきだと…」
「…ぐしゅ」
「…あ、晶?」
「…ぐしゅ。…い、いいんです。私なんてダメな女の子ですから…」
「う…そんな顔すんなよ…わ、わかったよ!いつか嫁にもらってやるから!
だから泣くなよ!」
「え…は…はい!う、嬉しいです…ぐしゅ、ぐしゅ…」
「泣くなって…ああ、もう!」
「きゃうっ!?ああああ、あの!?い、いきなり抱きしめないで…」
「泣くなよ。泣くな。晶は笑ってる顔が一番かわいいんだからな」
「…はうぅ」
………
……
…
「…そろそろいいか?涙、とまった?」
「は、はい…あの、デザート出し忘れたんですが…」
「お、そうか。それじゃもらお------−んむ!?」
「ん…ちゅ」
「…!!ん…んー…」
「…ぷあ。…おいしかった、ですか?」
「…あー、その。…よくわからなかった」
「ふえ?…そう、ですか…?」
「うん。だから」
「きゃっ!?」
「もっとたくさん味わってみないと。いろいろなところ、くまなくな」
「…もう。えっち、です」
「晶がかわいいからだよ」
「…えへへ」
こんな感じなんだろうか…
テラモエス
…しかし、料理が上達した晶、なんて想像つかない。
454 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/25(水) 16:13:44 ID:sQN0KzXV
GJ!全米が感動して昌に萌えたよ!
テラキモス
460 :
メリー:2005/05/26(木) 16:28:36 ID:KcB0ILrP
449ですよ?
一応完成したので載せてみます。
予告(?)通りSな玲を書いてみたつもりなんですが、
話が変な方向へ転がり、どちらかと言えば、Mな
ベッキーを書いている気がしてきました。
結局どっちでも一緒なんでしょうか?
それではどうぞ。
「あれあれベッキー。この写真は一体どういうことかな?」
C組の魔女こと橘玲が一枚の写真をヒラヒラと見せびらかせていた。
やってる所業は魔女どころか魔王の域を越しているのだが。
そして玲の前にはイスに座る天才少女ことレベッカ宮本こと
通称ベッキーがいた。
立ちはだかる玲を見上げるベッキーの表情は
恐れ、恥ずかしさ、不安など、数多くの色を見せている。
子供ではあるが一応先生であるベッキーを見下ろす玲。何か裏の
ありそうな笑みをたたえている。
「聞こえなかったのかなぁ〜? この写真に写ってるベッキーが
していることは何なのかって訊いたんだけど?」
「あぅ、あぅ・・・・・・」
ベッキーは正確に答えることが出来ない。
その写真に写っているのは教室でただ一人、ベッキーだった。
これだけなら何の変哲も無い写真だが、写っているベッキーの
行為もしっかりと写っていた。
教卓の陰で、自分の平らな胸を揉み、もう一方の手をパンツの中にいれ、
自らを慰めていた。
正面、つまり生徒側の机から見れば、隠れているその行為も、
教室のドアの隙間からは余す所無く見えるようだった。
「あぅあぅあぅ・・・・・・」
おろおろと誰もいないのに、辺りを見回して助けを求めようとしている。
もっともこの状態で助けを求めることが出来たとして、
結果、その写真を見せなくてならないので、
彼女にとってはある意味それで良かったのかもしれないが。
「ベッキーって確かまだ十一歳くらいだったよね? やっぱり天才
ともなると色んな知識があるのかなぁ? それにベッキーって忘れがち
だけど、一応外人だもんね? 身体の発育が日本とは違うのかしら?」
含みのある言い方。取りようによっては慰めているようにも、辱めて
いるようにも聞こえる。
むろんベッキーには後者で聞こえていたし、
玲も後者のつもりで言っていた。
「それとも私の情報収集能力が劣っているかもしれなくて、
昨今の日本の小学生でもこんなことするのかなぁ?」
ニヤニヤと玲は言った。
「あうぅ・・・・・・、そのぉ、それは、あのぅ・・・・・・」
天才と言えどもここまで追い詰められると何も言い返せないのだろう。
ベッキーは恥ずかしさで顔を真っ赤にし、目には薄っすらと涙を
溜めて震えた声を漏らした。
「どうしたのベッキー?
いつもみたいに言いたいことはズバッと言わないの?」
言うなれば言葉責め、というやつなのだろうか。
玲は反応を楽しむかのように一言一言を選んで語る。
ベッキーが恥ずかしそうにする様。不安げにこちらを覗き見る様。
顔を赤くしていく様。
その全てが玲の心を満たしていく。
「れ、玲ぃ・・・・・・、このことは、その写真のことは、
皆には、頼むから皆には黙っててくれないか?」
上目遣いで、震える声を出す。
「あら? 当然じゃないそんなこと。ベッキーは私がこの写真を
皆に見せびらかせるとでも思ってたの? 心外だわ」
憂いの表情を見せる玲。
心の奥ではそれもまたやりたいと考えていた。
そうすることによってベッキーの恥ずかしがる表情や、それ以上の
表情や仕草が見られると思ったからだ。
だがそれは心苦しいがやらない。
なぜならこの姿のベッキーを他の人に見せるなんて持っての他だ。
この姿を見るのは自分だけでいい。いや、他の誰かが見ようと
するのならば、持てる限りの力でそれを阻止するだろう。
「ベッキー、私はベッキーのこと好きよ? でなきゃ、こんな写真
撮ったりしないわ。だから何も不安なことはないのよ?」
「ほ、本当か玲? じゃあその写真渡してくれるのか?」
それを渡したところでネガがあれば複製可能だし、バックアップを
残しておけば色々と問題はない。
「あら、それはダメよ」
それでも玲は渡さない。
頭の上手く働いていない時でないとこの天才少女には交渉は意味が無い。
玲は確実な機を待つ。
「え、でも誰にも見せないって・・・・・・」
「ええ、見せないわよ。二言はないわ。武士じゃないけどね?」
玲なりのギャグのつもりだったのだろう。クスリと笑うと、微笑んだ。
「私はベッキーのことが好き。じゃあベッキーは?」
ベッキーはまごまごと口ごもる。
「わ、私も玲のこと好きだぞ? 生徒としても、その、友達としても」
「違うわ。男と女の関係があるように、私とそんな関係になれる?」
その質問にベッキーは困り果てる。
言っている意味は分かる。でも考えてみろ。私は女。玲も女。
考えるに値しないじゃないか。答えは出ている。
「わ、私は・・・・・・」
全てを答える前に玲が割って入った。
「そう、残念だわ」
振り返り写真をわざとらしくベッキーに見えるように振る。
そして、
ベッキーは、
玲の仕掛けた罠に、
まんまと、
引っかかった。
「ま、待ってくれっ!」
振り返り、
「何? 交渉は決裂。これ以外に何か結論はあって?」
言い捨てると再び背を向けた。
「頼む、それだけは・・・・・・」
悲痛な訴え。
別に玲は誰かに公開するとも言っていないのに。
「ベッキー知ってる?
人にものを頼む時にはそれ相応の態度が必要なのよ?」
声のトーンを変え、聞く側に威圧的な態度で接していると思わせる。
ツカツカとベッキーの前に歩み寄り、腕を組んで立つ。
「た、頼む!」
イスに座った状態でベッキーは深く礼をした。
「別に私はそんなこと望んでないわ」
冷たく言い捨てる玲。
「じゃ、じゃあどーすれば?」
それを聞いて例は怪しく微笑み、手近なイスを持ってきて、
ベッキーの前に座って足を組んだ。
「そうね、この写真と同じことしてもらおうかしら」
そう言って玲は礼の写真をベッキーの目の前に突きつけた。
自分のその行為を目の当たりにしたべっきーは恥ずかしさで
顔を徐々に赤く染めていく。
「そ、それは・・・・・・」
「そう、じゃあ」
玲は高圧的な態度で持って立ち上がろうとした。
「れ、玲っ!」
必死の表情でベッキーが叫んだ。
「分かった。分かったから、頼む・・・・・・」
観念したように声を絞り出し、玲はイスに座った。
もとより立ち去ろうなどとは微塵にも思っていないが、
こういったアクションは必要だったのだ。
「じゃあ見せてくださいますか? せ、ん、せ、い?」
こうしてベッキーは恥ずかしくて死にそうな思いをすることになった。
ベッキーはスカートを捲り上げ、黒いタイツをスルイと下ろした。
徐々に現れていくベッキーの柔肌。まだ成長しきっていない足が、
スラリと伸びて、やや桃色に染まっている。
タイツを脇に置き、ベッキーは躊躇して玲を見つめた。
「どうしたのベッキー? ベッキーは最初は擦る所から始めるのかな?」
クスクスと笑う玲は実に楽しそうで嬉しそうだ。
「だ、だって・・・・・・」
「いいのよ。写真通りと言わなくても普段通りで。
胸は触らないの?」
玲の提案にベッキーは従った。
それが普段からなのか、言われたからなのか。
「はぁ、はぁ、はぁんっ、んん・・・・・・」
右手がパンツの上を動く度にシュッシュッと布の擦れる音がした。
それに合わせてベッキーの甘い吐息が漏れ出す。
自然と左手が胸にいき、膨らみのない服の上をこねた。
「はあ、はあ、はあ、んっ、あっ・・・・・・」
「どう? どんどん気持ち良くなってきた?」
玲が確かめるように質問する。
「う、うん。見られてるのに、玲に見られてるのに、いつもより
どんどん気持ちよくなってく・・・・・・」
玲はその一言にクラリときた。
ベッキーの素直な告白に愛おしさを覚えたのだ。
まさかそんな性癖が見え隠れすると思ってはなかったが、見られて
いるのに気持ちよくしている、というのが以外だった。
普段は自信満々で不思議なくらい無茶をする時もあるが、
こんな意外な一面が見えて、ベッキーがさらに好きになる。
「ベッキー、可愛い。もっと私に気持ちよくなる姿を見せて」
すると、ベッキーはスカートも上着も、そしてパンツもブラジャー
も恥ずかしながら外し取った。
生まれたままの姿のベッキーがそこにいた。
足を少し広げ、まだ成熟がしていない、産毛すらない場所を玲に
さらけ出し、つんと尖った先っぽが二つ。
子供独特のやや丸みを帯びた裸体だが、それでもちゃんと女の身体
に近づきつつはあった。
「れ、玲。見えてる?」
「うん。ちゃんと見えてるよ」
玲が答えるとベッキーは再び擦り始めた。
指で擦る度にクチュクチュと小さな音がして、胸に当てた手が、先端を
摘んだりこねたりしていた。
「あっ、ん、き、気持ちいいんっ! あっ、ひゃっ、ぁぁ!」
声の強さが増すと同時に、それぞれの指の動きも早まっていく。
クチュクチュという音が、グチュと一回一回が重い音に変わっていった。
「ベッキー・・・・・・んちゅっ」
玲は自分の欲望が抑えきれなくなるのを感じていた。
イスから立ち上がるとベッキーにキスをした。
「んんっ、くちゅ、っちゅん、ピチャ、クチャ・・・・・・はぁ」
玲の舌が生き物のように動き、ベッキーの口の中を動き回った。
ベッキーは他の場所からの気持ちよさから、口から声を出していたが、
舌で応じるようになっていた。
「んー! んー! クチュ、ジュジュッ!
ピチャッ、クチャッ・・・・・・」
「ん、ベッキー、気持ち良かった?」
口を離すと糸が引いていた。
玲はさきほどまでとは打って変わって柔和な笑みを浮かべている。
「気持ち良かった・・・・・・。私が私じゃなくなる気がして、
それに、玲とキスしたら、何だか身体が熱くなった」
とろけた表情でベッキーは答えた。
「ベッキー、もっと気持ちよくしてあげる」
そう言うと玲は顔を下げ、ベッキーの蜜が滴る場所へ舌を出した。
ピチャ、クチュ・・・・・・。
「はああぁ! ダ、ダメェ〜」
ベッキーは体を丸め、玲の頭を抱え込んだ。
そうすると逆に止めようとするよりも、催促しているようにも見える。
グチュリ、ピチャピチャ、ジュル・・・・・・。
音が淫靡に響いていく。
「あっ、いぃ、くぅ・・・・・・、ああ、ぅぅう」
ベッキーは必死に声を抑えようとするが、どうしても漏れてしまう。
「ベッキー、もっと自分に素直になった方がいいわよ」
甘い誘惑。ベッキーは自分が徐々に変わっていくのに気づいた。
玲はその様子を見て、心のうちで微笑んだ。
「どうして欲しい? もう止めて欲しい?」
答えの決まっている質問。
そしてベッキーは・・・・・・変わった。
「もっとしてぇ〜、玲ぃ〜、もっとして〜!」
玲の頭に抱きつき、ベッキーは快楽の催促をした。
「ベッキー、もちろんよ。こっちのお豆ちゃんも一緒に
いじってあげる」
玲の手がベッキーの濡れた部分へと伸びた。
硬く突起した場所を摘んだり、引っ張ったりする。
同時に舐めたり、吸ったりもした。
その度に、ベッキーは欲にまみれた声を上げる。
場所など気にした素振りはとっくの昔からなくなっていた。
「いいっ! き、気持ち良いよ玲ぃ〜、ふぁっ、あぅん、んん」
求めるようにベッキーの腰が揺れる。
「あっ、ダ、ダメッ! アッ、アッ、あああああぁぁぁ!」
ピュッピュッとベッキーから液体が飛び散った。
「ふふっ、ベッキー可愛かったわよ。まだ子供なのにイッちゃうなんて、
やっぱり外人だからかしら?」
楽しそうに笑みをこぼし、玲が立ち上がった。
どこまで計算されていたのか、箱ティッシュを用意し、
ベッキーを優しく拭く。
拭き終わってベッキーの身支度も整えてやると、ようやく開放された
我を取り戻したベッキーが口を開いた。
「な、なあ玲?」
「何? ベッキー」
「そ、そのぉ、つ、次はいつしてくれるんだ?」
さすがの玲もこの質問にはきょとんとしたが、すぐに冷静な
笑みをたたえて、
「そうね、ベッキーがノーパンでミニスカートはいて学校に来た
時かしらね」
怪しく、そして優しく言ってベッキーの顔が赤くなっていくのを
観察する。
「それじゃあベッキー、私もう行くけど、一人で大丈夫?」
姉が妹を心配するような口調だった。
コクンとベッキーが頷くのを見て、玲は教室を立ち去った。
こうして玲はベッキーを変えたのだった。
後日談ではあるが、翌日のことである。
その日のベッキーは妙に顔を赤くして、そわそわしていた。
しかし動作は極力少なくしている。そんな風に見て取れた。
ベッキーはその日、ミニスカートだった。
少しでも歩く度にスカートを押さえていた。
結局ベッキーはそういう格好をしていたらしい。
470 :
メリー:2005/05/26(木) 16:41:19 ID:KcB0ILrP
表現が乏しく、特にエロエロシーンは
中途半端になっているかと・・・・・・。
意気込んでみたものの、う〜ん、な感じ?
だた、ベッキーが可愛く書けた気はしますが。
エロス。マジエロス。
ベッキーがMというよりは玲がSな感じかな。
それもまた(・∀・)イイ!!
で、続編はいつごろのご予定で?
…オネガイします、書いてください。
野郎!電車の中でこんなものを…。
家に帰るまでお預けとは。
やばい・・・電車の中なのに(・∀・)ニヤニヤが止まらない・・・
キモス
南条財閥って本当に設定あったんだ…
やっとできた…
目も当てられない拙作ですが読んでいただければ幸いです。
前回の分は↑のほうにありますのでよろしければどうぞ。
「…やっぱりか」
「うひゃあー…ホントに早乙女先生とデートしてるよぉ〜…」
噴水の裏側の大きな喫茶店の影から特徴あるアホ毛がぴょこん、と飛び出した。
言わずもがな、姫子だ。一緒にいた玲もそっと顔を出す。
「ちょっと玲、もう大丈夫なの?」
「…隠れるの、疲れます」
後ろでくるみと一条が様子を聞いてくる。
4人が4人、帽子に黒のサングラス、さらにマスクまで装着している。
典型的尾行ルックだ。
勿論、外見に重きを置く一条の案であることは言うまでもない。
…が、朝から喫茶店の影に隠れ、こんな格好でしかも4人となれば当然ながら目立つ。
すごく目立つ。先ほどから通行人の視線が痛いと玲は感じていた。
「…なあ、この格好なんとかならんのか?」
「ダメです」
1秒と間をおかない即答。妙にガンコなところがある一条は、こうなると絶対ゆずらない。
こんな格好、尾行には全く適していないと思うんだが…。
それ以前に尾行というものは玲はあまり好きではない。彼女が好むのはあくまで情報収集、
情報操作、裏工作であってこういうスマートさに欠ける行動は専門外だ。
…なんでこんなことしてるんだろう。
まあストレートに言ってしまえば今回ばかりは彼女たちの熱意に負けた、というところか。
あの放課後、ベッキーが早乙女に気があるらしい、そして日曜に一緒に買い物に行くらしい
(五十嵐が何故かやたら嬉しそうに話してた)、という話をすると、すぐに三人は尾行しよう、
と言い出した。
…もう少しベッキーの立場にたった意見を言って欲しかった。
せっかくのデート…と言っても差しつかえは無いだろう機会を邪魔するのはどうかと思う。
しかし、姫子とくるみはともかく、あの一条までもが微妙にやる気を見せていたのだ。
ここまできたら止めるに止められず、結局玲が折れてこんなことになったのだった。
「むー…なかなか出てこないね」
「そうね…何してるのかしら?」
「服選んでるんだと思いますけど」
ノリノリの三人を横目に、玲は大きなため息をついた。
…まあ、しょうがない。たまにはこんなバカやる日があってもいいだろ。
腹をくくって、次にすべき行動を考え始めたその時、肩をぽんぽんと叩かれた。
「… 誰… あ……」
「あー…何してるのかね?」
「こういうのどうですかね?」
「うーん…ちょっと控えめすぎじゃないか?」
ベッキーと早乙女はそこそこ大きな服屋で女の子向けの上着を選んでいた。
早乙女いわく『女の子が好きそうな柄』ということだがそんなもの個人個人で好みが
違うに決まってるだろ、と思う。
まあ、どっちにしてもマトモな服なんて選ぶつもりはないんだけどな!
「これなんてどうだ?」
ベッキーが取り出したのは大きなパンダの顔がプリントされたTシャツ。
LOVE PANDAなんていうロゴまでついている。
悪趣味とは言わないが女の子にプレゼントするには問題がありすぎると思う。
「うーん…宮本先生はそういうのお好きですか?」
「トーゼン。自分が好きでもないやつ勧めたりしねぇよ」
ウソだ。少なくとも自分がこんなもんプレゼントされたら叩き返してしかる後ハイキックかます。
…それが狙いなんだけどな。
その『女の子』ってのがどんな子かは分からないけどこれなら…まあいい印象は受けないだろう。
うむうむ。形勢は私に傾いてるぞ。
「…あの、宮本先生。何をニヤニヤしてるんです?」
「! あ、いや。なんでもない」
「そ、そうですか…?なんかご機嫌なような…」
危ない危ない。
ボケてるくせに妙なところでちゃんとヒトのこと見てるんだからな。
…そこがかっこいいんだけど。 …あう。
「じゃあ、これにしましょうか。…?やっぱり、どうかしました?さっきから顔が赤い
みたいですけど」
「な、なんでもないっての!!」
「は、はい!」
また顔が赤くなってしまったので必死にごまかす。
最近、自分でもわかるほど赤面してしまうことがすごく多くなった気がする。
全然イヤな気分じゃないけど…やっぱり困る…ような。
心と体がふにゃっとする悩みに、ベッキーは戸惑いと幸せを同時に噛み締めていた。
「宮本先生、ありがとうございました」
大きな紙袋をぶらさげて、早乙女が爽やかな笑顔で礼を言った。
結局あのあともしばらく店にとどまり、色々と見て回っていたのだ。
Tシャツ、プリーツスカート、キャップに靴下。
今もスーパーで女の子が好きそうなお菓子を、ということでう○い棒とか
ねるねる○るねとかを突きつけた。
他にも結構な数を買ったが、全部その女の子にあげるらしい。
「それはいいんだけど…そんなにあげてどうすんだ?」
「いえいえ、お世話になってるヒトですから。これくらいでいいんですよ」
「ふーん…」
サオトメの口からその子の話題が出るたび、複雑な気分になる。
多分、コレが嫉妬とかヤキモチとか言われる気持ちなんだろうけど。
…私って、こんなにヤな人間だったっけ…
それに、嫉妬という以前に純粋にその子がうらやましくもあった。
サオトメからこんなに慕われて…大事に思われて。こんなにたくさんプレゼントを
もらっちゃうくらい。
私も…いつか、そんな人間になれるかな。
早乙女の大事なヒトに… なりたいな。
早乙女の顔を見上げる。『?』という表情を浮かべていたが、すぐに優しい笑顔を
返してくれた。
「う…あ、 そ、そろそろおなか空かないか?お昼ごはん食べたいんだけど」
「あー、そうですね。そろそろ昼飯にしましょうか」
はずかしい気持ちをごまかして提案する。
まあおなかが減っていたのは事実だし、いいか。
歩きながら短く相談して、近くのレストラン街でランチ、ということになった。
人通りが多い道路を二人でトコトコ歩いていくと、前から怪しい二人組がすごい勢いで走ってくるのが
見えた。どうやら警官に追われているみたいだ。…怖いな、犯罪者か?
しかし両サイドとももうヘロヘロだな。どんだけ走ってんだ?
…あれ。
「な…なあ、サオトメ。あの逃げてる二人、どっかで見たことないか?」
「…奇遇ですね。僕もそう思ってたところです」
たらり、と冷や汗が流れたのを感じた。
警官に追われている二人組は、しかし無視するにはあまりになじみのある顔だった。
「あ、ベッキー!た、たすけてぇぇぇぇぇ〜〜〜〜!!」
「ちょ、ちょっと姫子!もっと急ぎなさいって!」
「こら!そこのマスクにサングラスの女子二人組!止まりなさい!止まりなさい!!」
やっぱりか!!
マスクにサングラス。あまりといえばあまりにイカニモな格好をした姫子とくるみだった。
ベッキーは知らず駆け出し、彼女らに声をかける。
「ったくもう…何してんだよお前ら!」
その声に応えるかのようにスパートをかけ、なんとか彼女のもとに辿り着いた二人は
膝に手を置き、激しく息を乱しながらあふれる汗を袖でぬぐった。
マラソン大会のときもこれくらいがんばればいいのに…と妙に冷静に考えた。
「い、いやいろいろ、あって…はあ、はあ…」
「ま、まってよぉ、くるみちゃあん…は、はあ、はあ…」
「お、おい、大丈夫か?ポカリ飲むか?」
早乙女がカバンから今しがた買ったペットボトルを出して手渡すと、二人で奪い合うようにして
すごい勢いで飲む。とにかく飲む。
どうやら相当な距離を走ってきたらしい。
飲み終えると安心したのか呆心したのか、二人そろってひざから崩れ落ちた。
少し遅れて警官も追いついた。すっごい息切れしているが目は真剣そのもの。
ここまで職務忠実な人間見たの久々だな…
「はあ、はあ…さ、さあ!そこの二人、署まで来てもらおうか!? …げほっげほっ」
「あの…大丈夫ですか?」
早乙女が心配して声をかける。
警官は汗を顔いっぱいに浮かべながらもなんとか笑みを浮かべて応えた。
「お、おお、心配していただき、恐縮です。し、しかし…私は日本の平和を守るために…
は、はあ、はあ…げほ、げほっ!」
「平和って…こいつらが何かしたんですか?」
息を切らし切らし、警官は事情を話しはじめた。
息を切らし切らし、姫子とくるみがバツが悪そうな顔を見合わせた。
「あー…くるみのヤツ、電源切るなって言ったのに…」
「メール、送れないのですか?」
「ああ…弱ったな。今ドコにいるのかわからんと場所の指定もできんしなあ…」
なんとか全力ダッシュで警官から逃げ切り、一条と合流できた玲は、携帯を
いじりながらブツブツと愚痴をこぼしていた。
二人とももうマスクとサングラスははずしている。
「…もしかしてあの警官に捕まってるのか?」
「それは…大変ですね」
「お前、あんまり大変だと思ってないだろ」
「そうでもないですよ?」
また苦笑。
苦手なものは美術と牛乳しかないと思われている玲だが、実のところ一条のことも得意とはいえない。
何を考えているのかよくわからない人間は玲のようなタイプからすれば苦手だった。
まあ、それはおいといて。
「ったくよー…なんで私がこんなことしなきゃならんのだ?」
「…宮本先生が心配だから、じゃないんですか?」
「…何?」
思いもよらない一条の言葉に、思わず目を向けてしまう。
「…宮本先生が心配だから来たんでしょう?」
「…… …さあな」
「…そうですか」
そこまで話すと一条のほうから目をそらした。…こいつ。
まあ、一条の言うとおり…結局のところベッキーが心配だから来たんだけど、さ。
…やっぱり自分の心を読まれるのはいい気分じゃない。
心持ち自分からも目をそらす。しばらく無言で歩き回っていたが、大きな交差点が見える
ところまで来たところで一条が声をあげた。
「…いました」
「え?」
一条が指を指す方向に目を向けると確かにベッキーと早乙女がいた。
…姫子とくるみも。
早乙女がさっきの警官と話をしている。
多分、なんとか今回は見逃してもらえるよう説得してるんだろう。
警官には捕まらないかもしれないけど…ある意味それ以上に捕まっちゃいけないヤツに
捕まったか。
ベッキーが気づいたらしくこっちを向く。腕を組んで、なんだか怒っているみたいだった。
…本ッッッ当についてない。
頭をかかえてとぼとぼ歩く。ぽん、と肩に置かれた一条の手が妙に優しかった。
一昔前の雰囲気を残したファミレスで、6人という人数にもかかわらずさきほどから
一言も、誰もしゃべらない集団がいる。
金髪のチビッコがジト目で4人の女の子をにらみつけ、体の大きな男がオロオロと所在なさげに
目をきょろきょろさせていた。
言わずもがな、ベッキーたちだ。
安くて美味しいフレンチをご提供、がウリのレストランではあったが、ベッキーの放つ一種異様な
威圧感のせいで店内の空気はずっしりと重い。可愛そうに、若いウェイトレスは営業スマイルすらできず、
注文をとったあとはそそくさと逃げるように厨房に走っていった。
「い、いやあ、こんなところでお前たちに会うなんて奇遇だなあ、ホント」
「サオトメは少し黙ってろ」
「はい」
結局、警官と話をする段階で、流れで姫子たちのことを話さざるを得なくなってしまい、尾行が
バレてしまったのだった。マンガの読みすぎだ、と思うがそんなことを言う気もなれない。
沈黙に耐えかねたのか、くるみが恐る恐る声をあげた。
「あ…あのさ、悪かったなーって思ってるんだよ?」
「うっさい」
「……あう」
静かな怒りを込めた声で一蹴された。
しかし彼女が一番怒っているのは、尾行されたことよりも、楽しいランチタイムを邪魔されたことだった。
早乙女がいる手前、4人に帰れと言うわけにもいかず、結局6人で食べることになってしまった
のだ。
かねてから考えていたコーヒーをわざとこぼす→わざと利き腕にかける→熱いだろうけど
なんとか我慢→手が使えなくなった、といって早乙女に『あーん』ってしてもらう(勿論彼が
使ったフォークで)、という計画もおじゃんとなってしまい、機嫌は最悪だった。
「だ、だってさ、早乙女先生を信用してないわけじゃないけど、やっぱり心配だったんだもん…」
「心配です」
「…僕、信用されてない?」
…彼女たちの言い分は勿論わかる。心配してくれたのは嬉しいし、少し過激だけどそれを
行動で示してくれたこともありがたいとは思う。
しかし、今回は誰にも干渉されたくないというのが本音だった。
二人で楽しく買い物してどこか遊びに行きたいだけだったのに…。
文句を言おうにも、こう言われたら邪険に扱うこともできないじゃないか。
「…宮本先生、許してやれませんか?彼女たちも宮本先生のためを思ってのこと
だったみたいですし」
「うー………まあ、そういうなら…」
まだいささか納得しかねるところはあるものの、確かにいつまでも怒っていてもしょうがない。
それに…オトナのオンナはどんなことにも余裕を持って行動するものだ。
ふん、とイスにふんぞりかえって腕組みをする。普通の女性がやれば少々はしたない
と言われるかもしれないが、ベッキーくらいの子供がやると可愛らしいものだ。
「し、しょうがないな。もうこんなことすんなよ!」
さりげなくテーブルにおいてある観葉植物を右手でぐりぐりいじりながら言う。
…彼女が右手で何かをいじくっているときは怒っているフリをしているサイン。
それを良く知る4人はひとまず安心しつつももう一度頭を下げた。
「う、うん、ごめんね、ベッキー…」
「えと…ごめん」
「ごめんなさい」
「… 悪い」
ベッキーが少し照れた顔でそっぽを向いた。
謝るのも謝られるのも苦手、っていうのも面倒な性格ね。
汚れた眼鏡をふきながら玲はそんなことを思った。
…ひとまず一件落着、か。
「……ふう」
なんとかうまく話がまとまったところで、早乙女は自分の喉がカラカラに渇いている
のに気づいた。つい今まで結構な緊張状態だったので仕方がないことだった。
「…じゃあ僕、ドリンクバーで皆の分の飲み物取ってきますね」
「ん、頼む。私コーラな」
「あー、じゃあ私も」
5人の希望を聞くと、早乙女はコップを器用に人数分もって席を立った。
さすがにバランスをとるのが難しいのか足取りはひどく遅い。何回かに分ければ
いいのに、と皆が思ったが今声をかけると危ないみたいだったので黙っていた。
「…さて、と。それで?デートは楽しい?」
「… ……なッ」
早乙女がいなくなるや、いきなりな玲の問いに思わず声をつまらせる。
すぐに顔を真っ赤にして、口をぱくぱくさせた。
「な、な、な、な、何言ってるんだよ!!だ、誰がデートなんか!!アイツのことなんか
何とも思ってねぇ!!」
「…あーもういい、わかったわかった」
「うー、ベッキー…」
姫子でも言わなくてもわかる。態度は口ほどにモノを言い、今のベッキーの態度は
早乙女を特別な意味で意識している、と4人に本当だとわからせるのに十分だった。
「ねえベッキー、説得力って言葉知ってる?」
「う…うー。…」
「ベッキー、私たち誰にも言わないよ?私たちに隠し事なんてナシでしょ?」
「あーもう!だから知らない!そんなこと知らないー!!お前ら尾行したうえにこんなこと
まで言うのかよー!!」
くるみと姫子に詰め寄られるも、自分の気持ちに素直になるのがことさら苦手な
ベッキーはそれを認めようとはしない。
…やれやれ。この様子じゃ、これ以上進展しそうもないか。
その様子をなかば呆れながら見ていた玲がふとそんなことを思う。
「…宮本先生も素直じゃないですね」
「そう…だなあ」
一条のことばに深く同意する。
ベッキーはこんな調子だし、早乙女はボケてるしとにかくニブい。これで自分たちで
一歩を進めろ、というのも確かに無理な話だと思った。
仕方ない。ちょっとだけ、きっかけだけ用意してやるか。
「…はあ…」
人数分のジュースを注ぎながら早乙女はため息をついた。
後ろからベッキーたちの大きな声が聞こえてくる。
『アイツのことなんか何とも思ってねぇ!!』
「…何とも、か」
たまたま聞こえてしまったベッキーのその一言が気になっているらしかった。
どことなく憂鬱な顔を浮かべ、コーラを注ぐ。
「それでも…行くっきゃない、よなあ」
すべてのコップにジュースを注ぎ終えた早乙女は、上着のポケットにしまってあった
くしゃくしゃの紙切れに手を伸ばした。
「んぐんぐ…んー、このハンバーグおいしいなあ」
「うん。この店のメニューはみんなおいしいよ」
しばらくするとメニューがとどき、早乙女が戻ってきたのでひとまずお食事となった。
おいしいものを食べれば気分はよくなるもので、さきほどまでの空気とはうってかわり、
皆が皆楽しそうに話をしている。
「早乙女先生、今度の体育のテスト、点数まけてくださいよー」
「はっはっは、それは無理だなあ」
「そんなこと教師に直訴すんなよ、くるみ」
「では…どうしたらいいんでしょうか」
「むー、オマケしてもらわないと私また追試だよぉ〜〜〜〜」
…そろそろかな。
ひとまず自分のミートスパゲティを食べ終えた玲がさりげなく話題を切り替える。
「ところでベッキー、早乙女先生。このあとの予定は?」
「ん…ああ、駅前に大きい水族館ができただろう。宮本先生に付き合ってもらったお礼に
ちょっと行ってみようかと思ってるんだが」
「へ!?」
またしても間の抜けた声。
早乙女を意識し始めてから、彼の一挙手一投足にさりげなく目をやるようになってからは
こんなことが多くなった気がする。
「あ…と、これです。チケットもらったんですよ。すっごく面白いらしくてもう楽しみで!
…あ、えーと…その、時間あったら、でいいんですけど」
胸のポケットから桃月大水族館、と書かれたくしゃくしゃのチケットらしきものを取り出す。
チケットと早乙女の顔を見比べ、またしても腕を組みながら偉そうに言った。
「………しょ、しょうがない、な。つ、付き合ってやるぞ?」
どもりすぎだって。
四人が同じコトを考え、顔を見合わせて苦笑した。
とにかく、このあとのルートが決まってるなら都合がいい。
そう思うと、玲が突然大声をあげた。
「あ!外でメキシコの大スターホセが路上ライブしてる!!」
「え!?」
「ど、どこどこ!?」
---チャンス!
皆の意識が外に向いた一瞬のスキをつき、服の内ポケットから怪しげな小瓶をとりだすと、
ベッキーと早乙女のジュースにささっと少し黄色がかった粉末を入れた。目にも留まらぬ早業だ。
「どこだよ、玲?」
「あ、ごめん。まちがい」
「何よー、期待したのに…」
ブツクサ文句をいいながらまた食事に戻る。
こいつらがみんなミーハーでよかった、といつもと変わらぬ表情で思った。
「まったくー…ん、ごきゅ、ごきゅ」
「まあまあ、誰にだって間違いはありますよ。…んぐ」
気が抜けたのかベッキーと早乙女がジュースを飲む。玲の眼鏡がきらりと光った気がした。
「それじゃ、私たちはここで帰るから。あとは二人で仲良くデートの続きを楽しんできな」
「だ・か・ら!デートなんかじゃないって言ってるだろー!!」
「た、橘…そういうわけじゃなくてだな…」
ベッキーがまた顔を赤くしてわめいた。
早乙女は早乙女で困ったような顔をして玲に声をくぐもらせて反論したが、当然ながら
誰も相手にしなかった。
昼食を終えると、とりあえず姫子、くるみ、一条、玲はここで帰る、ということになった。
もともと二人の予定だったんだし、邪魔するのも悪い。
『アレ』まで使ったんだ。ますます他人がいちゃ悪いだろう。
「ベッキー、ちゃんと事後報告するんだよ!」
「それじゃ早乙女先生、くれぐれも…わかってますよね?」
「頼むからもっと信用してくれよ…」
姫子がベッキーにクギをさし、くるみが早乙女にクギをさす。
二人ともただただ苦笑するしかなかった。
ぽん。
「…? 橘?」
「がんばってくださいね、色々と」
「な… 何言ってるんだよ!?」
「いえいえ。それじゃ」
意味深なことばを早乙女に残し、玲は去っていった。
ただ、やけに優しい笑顔だけが印象に残った。
顔に『?』を浮かべたまま、ゆっくりと歩き出した。
「そんじゃな」
「ああ、それじゃ」
短くことばを交わして、玲たちは商店街のほうに、ベッキーたちは水族館のほうに
足を向けた。
まだ太陽が照っているが、駅の前でひとまずの解散。
休日の昼間という時間に、おおよそ若者が求めるものが大概はそろっている場所なので人通りも多い。
誰も桃月市から出ないのだが、目印としてやはり駅というのは便利だったりする。
まだまだ家に帰るには早い、ということで玲たちは玲たちでどこかに遊びに行くつもりらしい。
「ねね、ドコいこうか?私カニ食べたいなあ」
「私はブタがいいなあ」
「…牛がいいです」
「今食ったばっかだろ…」
4人の背中を見届けると、ベッキーは腰に手を当て、スパっと言葉を切り出した。
「ほら、水族館行くんだろ?さっさとしようぜ」
「そうですね。時は金なりって言いますし」
「ん、そうそう。よし、ゴーゴー」
またしても二人っきり。
手をつなごうとする…が、今度はやたら意識してしまってダメだった。
はずかしいのをごまかして、またいつもみたいに。
「ほらサオトメ、早く来いってばー!」
「ちょ、ちょっとまってくださいよ!荷物多いんですから!」
「むー…オトコが情けないこと言うな!」
そんないつものやり取り。
楽しい。すごく楽しい。
けど…少しだけ。少しだけ物足りなそうだった。
「あーーーーカニたべたーーーーい」
「いーや、カニより断然ブタだねブタ!」
「うー、くるみちゃん分かってなーい!カニドリア〜〜〜〜ン!!」
「牛…」
姫子たちがひたすら己の食欲に忠実な会話を展開している中、玲は
ベッキーたちのことを考えていた。
まあ、大丈夫だとは思うんだけど。
「どうかしたんですか?」
「いや。なんでもないよ」
一条の詰問にとりあえず有体の返事を返す。
なんでもない、というのはもちろんウソだが…別段深く意識する必要もないだろう。
あとは本人たちの問題。
ま、うまくやんなよ。
ふっと優しい笑みを浮かべ、上着の内ポケットに入っている小瓶をちらっと見る。
黄色がかった砂のようなさらさらした粉が太陽に照らされてきらりと光った。
「うっわあ…おい、見ろ見ろサオトメ!サメだぞサメ!うわあ、かっこいいなあ」
「おわ、結構迫力ありますね」
「わわ、こっちはエイだな。かわいいなあ」
「…かわいいですか?」
暗い通路にブルーのライトが照らされる。
サメ、エイ、ヒトデにマンボウ。
目をきらきらさせてはしゃぐベッキーに早乙女が続いていく。
玲たちと別れて、二人は当初の予定通り水族館にやってきていた。
一日いても飽きないように、という触れ込みでつくられた大型水族館は、しかし
あまり盛況とはいえず、お客は他にあまりいなかった。
「あ、おい!オオサンショウウオがいるぞ!…ウチにいるやつと同じカオしてるな」
「ああ、あのオオサンショウウオですか。そろそろキャンプ場の川に帰してやらないとマズイ
かもしれないですね。一応天然記念物ですし」
「えー。やだよ、めんどいし」
「こらこら」
確かに見るもの見るものに興味を示し、心底楽しく見物しているベッキーではある。
しかし、頭の中は早乙女のことでいっぱいだった。
さっきからなんとかまた手をつなごうと思い、アプローチを試みようとはするのだがどうにも
ここだ、というところで恥ずかしくなって一歩が踏み出せない。
朝方彼と合流したときのように自然に手が伸びてくれれば、と思うが意識しすぎると
そういったことは往々にして起こらないもので、普段強気にしてるくせにこういうことは
さっぱりな自分がほとほと情けないと思った。
とんとん、と階段を上がる。上がった先のフロアにもあまり人がおらず、水槽の水が
入れ替わるこんこんという音だけが静かに響いていた。
「お、宮本先生、カニですよカニ。エイよりこっちのがかわいいですって」
「んー…まあ、こっちもかわいいけどさあ」
カニと触れ合える特設コーナー。
ちっこいカニが所狭しとちょろちょろ動きまわっている。
それを見たベッキーは手を握れない鬱憤をひとまず微妙に晴らすことにした。
びしっ
びしっ びしっ
びしっ
「あ、あの、宮本先生…何かいやなことでも?」
「ん?(びしっ)… そんなことは(びしっ) …ないぞ(びしっ)…っと」
…私、何やってんだろうなあ。
指先でカニを小突きながら自問してみる。ちょっとむなしい。
ああ…なかなか思い通りになんねぇなあ。
早乙女と…その、恋人同士になる条件はあとたった一つ。
つまり、早乙女がベッキーを好きになってくれること。
それが難しい。
そりゃあ…私は背もちっこいし、胸もぺったんこだけどさ。
性格も多分いいって言えないんだろうし、料理とか掃除とかさっぱりだけど。
天才って言われてるだけで、女の子として全然魅力なんてないかもしれないけど。
サオトメの好みなんかじゃ全然ないと思うけど。
それでも、それでも。
世界で一番、サオトメが好きだっていう自信はある。
誰よりも。
誰より
そこで唐突に頭に浮かんだ疑問。
恋愛というものは、お互いがお互いを好きでないと成立しない。
まあそれが基本なのだが、自分が好きな人が、別な人を好きだったら?
自分が好きな人が、別な人を誰より好きだったら?
…つまり。
「…なあ、サオトメ。そのプレゼントあげる子って、いい子か?」
「え?」
早乙女が腕からさげている紙袋をびしっと指差して言う。
突然のことに、早乙女は意味がわからない、という顔だ。
「だからさ、その…プレゼントあげる子って、どんな子だ?」
「な、なんですか?突然…」
「いいから、答えろ」
自分のニブさに腹が立った。
忘れて…いや、考えないようにしていた。
ただの友達関係なんだろうと勝手に考えていたけど、それは根拠なんてまるでない
仮定だ。
オトコが女の子にプレゼントなんて、よほどの事情がなければしないだろう。
お世話になってるから、といってもそこには何がしかの意識があるはずだ。
もし…もしサオトメがその子を… そのとき、私はどうしたらいいんだろう。
そんなことはまだまだ子供なベッキーには皆目見当もつかなかったが、とにかく
今はそれだけを知りたかった。
「え、えーと…いい子、ですよ?」
「どんな?」
「どんなって…えーと…その…そう、ですね」
ものすごく困った顔をする。
…いや、困った、というよりはあまり答えたくない、という顔?
「がんばり屋なところ、ですかね」
「がんばり屋?」
「ええ。普段はあんまり活動的じゃないんですけど…友達のためだったら一生懸命に
なれるところが。彼女のそんなところ、好きなんですよ」
さっきの顔から一転、少しはずかしそうな、誇らしそうな笑顔で言った。
え
世界が暗転した。
「…その子のこと、どう思ってるんだ…?」
「え…」
震えそうになる声を必死におさえ、ストレートな疑問をぶつける。
早乙女は面食らった顔をするが不意にマジメな顔をして静かに答えた。
「そう…ですね。好きだと…いえ」
いやだ。
答えるな。
その続きを言うな。
そんなベッキーの祈りにも似た無言の訴えはしかし彼には届かなかった。
「好きです」
しばらくの沈黙。早乙女は急に顔を赤くして話題を無理に切り替えた。
「ま、まあそんなことはいいじゃないですか!ほ、ほら。屋上でイルカショーやるみたいですよ。
行きましょう?」
「……あ …ああ」
あの顔。楽しそうな。嬉しそうな。少しはずかしそうな。それでいて、誇らしそうな。
『好きです』
頭が真っ白になった。
聞かなければよかった。
好き。サオトメはその子が好き。
頭では『失恋』というものを知っていた。
日本のテレビドラマでは好まれる傾向にある題材だ。
が、そんなものと比較にならない。
悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。
不意に目の前の風景がぐらりとゆがんだ。
目に涙がたまってきたのだ。
袖でごしごしと拭く。それでもまた涙は溢れ出した。
突然の寒気。早乙女に気づかれないように自分の体をぎゅっと抱きしめた。
さっきとは違う。違う意味で早乙女の顔が見られない。いや、見たくない。
今見たら、絶対泣いてしまう。
ふらふらと早乙女のあとに続きながら、もう自分は笑えないかもしれないとさえ思った。
それでもこみあげる涙を無理やり押さえ、ふらつく二本の足を支えているのは彼女の
プライドと…それでも早乙女に自分の泣き顔なんて見せたくなかったからだった。
「さ、行きましょう!」
「… う、ん…」
ぎゅっと早乙女から手を握ってきた。
でも、その大きくてあったかい手が今はただただ辛い。
顔を伏せていたせいで、早乙女の顔が赤いのにまったく気づかなかった。
「楽しかったですね」
「あ… うん」
イルカショーを見終えた二人はそろそろ帰ろうとエレベータに向かっていた。
ショーの後はイルカとの触れ合いタイムなので帰ろうとしているのはベッキーと早乙女だけだ。
しかし早乙女にあわせてはいるが、実際はイルカショーのことはほとんど頭に残っていない。
とにかくそんな気分ではなかったし、もう何も見たくなかったのでほとんど下を向いていていた。
ここで帰ろうとしているのもベッキーが調子を崩しているように見えた早乙女が促したからだった。
お前のせいだといえたらどんなに楽だったろう。
「…宮本先生、今日は本当におかしいですよ?調子が悪いなら…」
「う…るさい!少し黙れ!!」
「!!」
自分でも聞いたことのないほどの怒号。
理不尽な感情の矛先には何もない。
天才だとか関係ない。そこにいるのは大好きなヒトに大好きと言えない女の子だった。
「あ… …」
ようやく自分が何をしたか気づく。ますます悲しそうな顔をして顔を伏せた。
「…悪い… でも、もう疲れた。…帰るよ、私」
「宮本先生…」
明らかに自分から目をそらし、エレベータに向かうベッキーを見て早乙女は心底辛そうな顔をした。
屋上へはエレベータを使わないと行けず、また戻ることもできない。少なくとも一階に降りる
まではベッキーと早乙女は一緒でないといけない。
降りたら、さっさと走って帰ろう。さっさと帰って、思い切り泣きたかった。
『屋上でございます』
チーン、という音とともにエレベータのドアが開く。
足を伸ばしながらちらりと早乙女がぶらさげる紙袋に目をやる。
さっき屋上のアクセサリーコーナーで何かを買っていた。
…もう、知らない。サオトメなんか知るもんか。
早乙女はあせっているとか、困った顔とかでなく、ただただ悲しそうな顔をしていた。
エレベータはとにかく大きく、ガラス張りで外の町並みが遠くまで見え、今は夕陽に
照らされてすごく綺麗だった。
そろそろ沈みそうな太陽を見ていると少しだけ気分が落ち着いた気がした。
ブーーーン…
エレベータが静かに下降する音を聴いて、二人は声を交わすでもなく夕陽を
見つめていた。
ベッキーは思う。
もうサオトメと顔をあわせることはできない。明日になったら校長にかけあって…
学校、やめよう。
もはや何をしたいのかもわからなくなっていたベッキーは、ぼうっとする頭で
漠然とそんなことを考えていた。
そのとき、
ギギギ… ガタン
「…え?」
「あれ?」
同時に声をあげた。
エレベータが止まった。
「…なんだってんだよ」
「なんなんでしょうか…えーと、連絡スイッチ…と」
早乙女が業者に連絡するスイッチを押すが何の反応もない。
かち、かち、かち、かち。
なおもスイッチを押すがまるで反応しない。
「うーん?」
よく見るとドアの上の階数表示のランプも消えている。
下を見ると入り口のネオンはついているので停電ではないようだ。
…となると考えられるのはひとつ。
「……マジかよ…」
「え?え?宮本先生、どういうことですか?」
イマイチ状況を把握できていない早乙女の間抜けな声。
もはやその声を聞くことすら耐えがたい苦痛。
しかも今…よりによって。
「…故障、だよ」
「故障?」
「ああ…故障。できたばっかだからな、ココ。別に起こってもおかしくない」
はき捨てるように言う。
神様というものを信じないベッキーだったが、今回ばかりは神様にツバをはきかけてやりたい
気分だった。
「えーっと…つまり」
早乙女がまだ緊張感を感じさせない声であれこれ言おうとする。
しかしそれはベッキーの言葉にさえぎられた。
「…しばらくここから動けないってことだよ」
「あ、なるほど」
「なるほどじゃねぇよ、バカ」
「…すみません」
そこで会話を打ち切るとベッキーは壁によりかかり、ずるずると腰を下ろすと、力なく
ため息をついた。
少し距離をおいて早乙女も腰を下ろし、所在なさげに視線を外に向ける。
暖かい日の光が入ってくるのが唯一の気休めだった。
「…………」
すでにエレベータが止まってから数十分がたっていた。
その間、ベッキーと早乙女の間には一言として会話は交わされていない。
相変わらずひざに顔を埋めてベッキーはこの不運を嘆いていた。
「(…なんで、こんなときに…)」
一刻もはやく早乙女と別れたいこのときにこの事故は本当にひどいと思う。
もう同じ空間にいるだけでつらくなってきていた。
とにかく今はこうしていれば早乙女の顔を見なくて済むし、この状態で私に話しかけると
いうこともしないだろう。
しばらくすれば業者が修理に来るはずだ。
エレベータが復旧するまではずっとこの状態でいようと思ったが、はやくも予想は
裏切られた。
「宮本先生」
「…え?」
まったく予想していなかった早乙女の声。
思わず顔を上げて彼の顔を見る。夕陽に照らされてよく見えなかったが、なんだか
怒っているようだった。
「なんで何も言ってくれないんですか」
「な…何、を」
彼のことばが心に突き刺さる。
彼の目が自分をまっすぐ見ているのがわかる。
「どうして僕を頼ってくれないんですか」
「…うる、さい」
おまえのせいなのに。
おまえのせいなのに!
もうほっといてくれよ!!
もう…もう私にかまわないでくれよ…
「うるさい…うるさいうるさい!!黙れって言っただろう!!」
もうイヤだった。
こんな気分になるんなら、早乙女を好きになんかなるんじゃなかったとまで思った。
だからせめて…いっそのこと、彼に嫌われてしまおう。
半ば以上自暴自棄になっていたベッキーはさっきとは比べ物にならない大声で彼の
ことばを律しようとする。
しかしそんなベッキーのことばを、早乙女は正面から受け止めた。
「黙りません!!」
「ひっ……」
びりびり、とエレベータが揺れた気がした。
ここまで本気で怒った早乙女を見たのは初めてだった。
すっくと立ち上がり、ベッキーの目を真正面から見つめる早乙女。こんなことになってしまっても
まだ早乙女のことを好きな自分を感じながら、ベッキーも彼の目を見つめ返した。
「どうして誤魔化すんですか!朝からずっとそんな状態じゃないですか!そんなに僕は
頼りないですか!?」
「う、う…」
彼のことばは自分を心配してくれているからこそのもの。
なんで。なんでだよ。
なんで優しくするんだよ。
どうして好きでもない女の子に優しくするんだよ…ッ
「うるさい…うるさい!お前には関係ない!!私に話しかけんな!!」
「そんなことできません!」
「なんでだよ…!なんで!なんで!!」
もう押さえがきかなかった。
自分でも何がしたいのかまるでわからず、頭はぐちゃぐちゃになっていた。
それでも無理やりことばをつくり、どうしようもない怒りと悲しみを早乙女にぶつけた。
「なんで私に構うんだよ!!」
「だって!!」
突然のことだった。
ふわっと、ことばと裏腹にとても優しく、早乙女がベッキーの小さな体を抱きしめた。
きゅっと力をこめて、心に手が届くようにことばを紡いだ。
「宮本先生、泣いてるじゃないですか」
「え… …」
突然優しくなった彼の声色に驚きながら自分の顔に両手をあてる。
もう涙でぐちゃぐちゃだった。知らないうちに泣いてしまっていたのだ。
あとからあとから、ぽろぽろと止まることなくベッキーの青い瞳から涙があふれだしていた。
「あ、れ… わ、たし…」
「…何があったかはもう聞きません。でも泣きたいときに泣けるのは子供の特権ですよ?
…僕でよければ胸くらいは貸せますから」
「ば、か…私は子供じゃ… う…」
この男のせいで私はつらい思いをしているのに。
この男のせいで私は泣いているのに。
それでもこの男の胸は大きくて。この男の手は優しく私をつつみこんでくれる。
あったかい。
「う、ぐす…う、うう…うわああああああああああああああああああああん!!」
「…よしよし」
「ひっぐ、ひぐ…うぇ…う、うわああああああああああ…サオ、トメ…」
大好きな人。世界で一番大好きな人。
その人の胸の中ですべてをぶちまけて泣く。
自分の中のすべての黒い感情が瓦解していくようだった。
いつまでもいつまでも、早乙女は優しい笑顔でベッキーの背中を叩いていた。
「… ……宮本先生?」
「ありがと」
「え?」
「…ありがと。一応礼は言ってやる」
「…どうも」
ひとまず泣き終えたベッキーがいつもの調子で早乙女に声をかける。
彼女の勝気なことばを聞いた早乙女は安心したようにベッキーから体を離そうとする。
「 あ……ちょ、ちょっと待て」
「? なんですか?」
「その…もう少しだけ…な?」
きょとんとした早乙女の顔を見上げる。早乙女は照れたようなベッキーの顔を見ると顔を
赤くしながら答えた。
「…い、いいですよ」
「… あ」
きゅっ。
ベッキーの頭を手でおさえ、自分の胸に押し付けるかたちになる。
気持ちいい。あったかい。
顔を真っ赤にしながらも目を細め、『ほぅ』っと妙に色っぽいため息をつく。
もうずっと、ずっとこのままでいたい。どんなことがあっても、たとえ世界を敵にまわした
としても、最後にサオトメがいてくれれば私はずっと笑っていられる。
早乙女の暖かさを感じて、もうベッキーは吹っ切れていた。
この時間が終わったら…今度は私はもう退かない。もう泣かない。
早乙女の背中にそっと手をまわして、きゅっと抱きしめかえした。
しばらくそうしていると、早乙女が照れたように切り出した。
「… …タイミング逃しちゃいましたけど…はい」
「? これ…え?」
少しだけ体をはなして手渡す。
それは
「全部、宮本先生に」
「……え ええ?」
突然、早乙女がわたしてきたもの。あの紙袋。
服と、お菓子と、いろんなものがはいったあの紙袋。
「ちょ、ちょっと、待てよ。これ…知り合いの、女の子の誕生日に…」
「え、と…だから、その…ああ、もう!」
微妙にベッキーから視線をそらしていた早乙女が顔を赤くする。
腹をくくったのか、ベッキーの両肩をがっちりつかんで、その割にはずいぶんと
お決まりのセリフを吐き出した。
「誕生日、おめでとうございます。宮本先生」
「… え」
ちょ、ちょっと待てよ。
…あれ?そういや…
あ、れ。今日、私の誕生日、だったっけ。…すっかり忘れてた。
サオトメはこのプレゼントをあげようと思ってた子が好き。
私はサオトメが好き。
で、そのサオトメがプレゼントをあげようと思ってた子は
わたし
え つまり
サオトメは…
「…さお、とめ」
信じられない、という顔でぽつりと漏らす。
早乙女は今度は顔を赤くしながらもベッキーの目をしっかりと見据えてことばを紡いだ。
「…迷惑だったら捨ててください。僕の身勝手な気持ちです」
「い、いやだから!これ、つまり…お、お前…」
「…宮本先生。こんな大変なときに言うことではないと思います。言っちゃいけないこと
だって思います。…でも、今言わないと多分言えない。…僕は…僕は」
嬉しい?楽しい?怖い?何?
自分でもまったくわからない気持ち。不安。期待。
それを顔に全く隠すことなく出して彼のことばを待つ。
それでも感じていたこと。
これまでの短い人生の中でもっとも長い、限りなく永遠に近い一瞬。
「宮本先生が好きです」
「さ、お…」
「…最低ですよね、僕。教師が教師を…しかも、まだ小さい女の子が好きなんて」
「… 」
「それに…その好きなヒトが泣いてしまった理由がまだわからないんです。本当、最低…ですよね」
「サオトメ…この… バカ!!」
申し訳なさそうなあの顔をして頭をかかえているサオトメに。
ガタン!とエレベータ全体が揺れる衝撃。
ベッキーは早乙女の首に両手をまわすとそのまま早乙女を押し倒そうとする。
ベッキーの迫力に気おされて、早乙女はあっさり後ろ向きに倒れるかたちになった。
「ちょ、ちょっと、宮本先生?」
「お前のせいだ」
「え?」
「お前のせいで泣いた。責任とれ」
「え?え?ど、どういう意味…」
続きはいえなかった。
でも、涙で濡れるベッキーの顔に、確かに最高の笑顔があったのを早乙女は見た。
早乙女の口をベッキーの唇がふさいだ。
「…!? ん、ん…」
「…ん …ちゅ、ちゅ…」
目を見開き、驚いたふうな早乙女。
ベッキーは懸命に早乙女の唇を味わおうと彼の頭を押さえつけ、夢中で貪る。
どれくらい経っただろうか。10秒?1分?もっと?
ベッキーがゆっくりと唇を離す。
お互いに目をとろんとさせて息を荒げた。
ベッキーがいつもの強気なことばで、しかし顔を真っ赤にしてことばを吐き出す。
「本当に最低だよ、お前。私の心を好き勝手いじってくれてさ?」
「み、宮本先生!?な、何を…」
「…わかってんのか?私、嫉妬深いぞ?わがままだって言うぞ?あとでやっぱりナシって
言っても、かまわず後ろについてくぞ?」
「ちょ、ちょっと先生、それって…」
「…ああああああ、もう!キスまでされてまだわかんねぇのかよ!!」
顔をこれ以上ないほど紅潮させ、両腕をぶんぶんふりまわす。
状況をいまだに把握できていない早乙女は困惑の色を浮かべながら、しかし
ベッキーがかわいいということだけは思っていた。
「好きだよ!大好きだよ!お前のこと、誰よりも大好きだ!!」
力の限り叫んだ。
早乙女が大きく目を見開き、唖然としているのがおかしかった。
「…大好きだよ、サオトメ」
「み、みや…」
「名前で呼べ、バカ」
そういってまたふわりと抱きつく。
ようやく事態を飲み込み、顔に隠すことのない喜びをあらわした早乙女は彼女の
さらりとした髪を撫でながら。
「…レベ… みやもと、先生」
「んー!名前で呼べっていってるだろ!」
「い、いや…やっぱり、僕の中では宮本先生はずっと宮本先生なんで…」
「もう…ばか!」
口ではこういうも顔は満面の笑顔。
まだ涙があふれていたがもう悲しみはない。
じっと互いの目をみつめ、ゆっくりともういちど口付けた。
遠くに見える海が、街を走る車が、道を歩く人が、世界を照らすかのような夕陽が。
すべて、二人を祝福しているようだった。
「…そ、か。五十嵐先生が…」
ベッキーと早乙女は互いによりそってエレベータのドアによりかかっていた。
もう停止してから一時間近くたつがまだ復旧しない。
でも、今しがた恋人同士になった二人にとってはそれは些細な問題だった。
「ええ。…お礼、いわないといけないですね」
早乙女が五十嵐にベッキーを振り向かせる相談をしていたこと。
今日がベッキーの誕生日だということ。
そして、多分ベッキーは自分の誕生日を忘れているだろうから買い物に誘ってドッキリ
プレゼントを仕掛けること。
早乙女はそんなことを話してくれた。
そのせいでベッキーを泣かせてしまって辛かった、といいながら。
ベッキーも嫉妬の相手がまさか自分とは思わなかった、と笑っていた。
おかげで、もっと喜べたんだけど。
「んー。道理でお前にしては気が利いたことすんなって思ったよ」
「ちょ、ちょっと!そりゃ失礼じゃないですか?」
「んふふ。ごめんごめん」
しばらくの心地いい沈黙。
ぽーっとして彼のたくましい体に触れているとにわかにドキドキしてきた。
あれ。
ドキドキ。ドキドキ。
お、かしい。これ、いくらなんでも…。
胸をおさえる。息が荒くなっているのがわかる。顔が紅潮する。
ドキドキしすぎ、じゃないか?
これが…恋?
そんなわけはない。もちろん玲の薬のせいなのだが、いまだ体験したことのない
強い感情にベッキーは焦がれた。
涙ぐみ、息を荒げ、顔を真っ赤にして早乙女の顔を見上げると、彼もどうやら同じような
状態らしい。息を荒げ、ベッキーを見つめている。
「…宮本先生…」
「サオ…ひゃん!?」
「え…う、うわ!?」
ベッキーの目が彼のズボン…言ってしまえばちょうど『その』部分が屹立しているのをとらえ、思わず
驚いた声をあげる。
早乙女も思わずばばっと手で隠すが、あとの祭り。
ジト目のベッキーににらまれ、どうにもこうにも情けない顔を見せた。
「… ロリコン」
「うっ …」
否定できるはずがない。異性に欲情している証拠を思いっきり見られたのだ。
しかも年端もいかない少女に。
はずかしいような申し訳ないような気持ちでうなっていた早乙女だったが、ベッキーの
ことばに固まってしまった。
「… ……いいよ」
「… へ!?」
「…さ、サオトメならいいよ。こ、恋人になったんだから…だから、いいよ」
これ以上ないほど恥ずかしそうな顔をしてぽつりという。
その顔に早乙女は理性が瓦解するのを感じた。
「みや…宮本先生!」
「あ!?」
否や、ベッキーの唇を野獣のごとき勢いで奪い、そのまま後ろに押し倒す。
エレベータががこん、という音とともの大きく揺れた。
「ん…んん!」
「ん…みや… んん…」
ベッキーの唇を味わいながら、コートの下に手をしのばせる。
そのままシャツの下に手を滑り込ませ、まだまだ発育途中の小さな胸に指を這わせる。
小さく自己主張する乳首を指でこりこりと刺激すると強い反応をかえした。
「!! ん…ん、ん!」
「…ん ん… ちゅ、ちゅ…っぷあ、せん、せい…」
優しく名前を呼びながら愛撫を続け、ぷちぷち、とボタンをはずしてコートを脱がせる。
ベッキーは恥ずかしそうにしていたが何もいわず、ただただ早乙女にまかせていた。
「サ、オ… あ、ああん…」
「気持ち、いいですか…?」
ゆっくり体を起こし、おもむろにその綺麗なピンク色の乳首に吸い付く。
ちゅう、ちゅうと音をさせるとまた大きくベッキーの体がしなった。
「や… っ!あ、あ、ああああ!や、だ …むね、ちっちゃいから…はずか、あ、ああ!」
「ん… ちゅ、ちゅ…そんな、ことない、ですよ…。すべすべしてて、すごく綺麗、です…
ん、ちゅ」
普段は押しが弱い早乙女がここまで攻め手に回っているのは薬のせいなのかそれとも
これが生来の彼の気質なのかはわからなかったが、彼にさわられ、愛されているという
事実がベッキーをより昂ぶらせた。
自身なんてまったくないスタイルも綺麗だといってくれる。
途端、緊張の中で感じていた快感が強くなった気がした。
「あ、あ、あ、あ、ああああ…き、 きもちいいよぅ…や、やあ…」
「ん…ちゅ… かわいいよ…」
いいながらベッキーのジーンズ、ベルトに手をのばす。
かちゃ、かちゃという音をさせてベルトをはずすと、ベッキーは両手で顔をおさえて
イヤイヤをした。
「ば、ばかぁ… はずかし、はず… ううううう……」
「…いやですか?」
いたずら小僧のような笑みを浮かべてイジワルな質問をする。
いやなわけがないじゃないか。
指の間から泣きそうな目を見せて息を継ぎ継ぎ小さく言った。
「…この …バカぁ…やるならさっさとしろっ…」
「ふふ… はい」
早乙女も笑ってはいるが心臓は破裂しそうなほどドキドキしている。
するする、とジーンズをおろすとかわいいウサギ柄のパンツはぐっしょりと濡れていた。
パンツの上からくにくに、と指で刺激を加える。
小さな突起に触れると、びくびく!と体を震わせた。
「やっ …!!そ、そこ、だめぇ…!!」
「ここがいいんですね… 」
くりっと指ではさみ、少しひねってみる。
大きくのけぞった途端、パンツの上から愛液がだらだらと染み出してきた。とても扇情的だった。
「はあああ…っ!!さおとめぇ… っ!さわって…もっとさわってぇ… や、ああ…ん…!」
「ん…ちゅく、ちゅく…せん、せい…んん…」
再び唇を重ね、パンツを一気にずりおろす。指を秘裂に這わせると少女ならではの
つるつるした筋がもの欲しそうな愛液がだらだらとこぼれた。
そのまま突起を指で強くこする。
「…!!は、あ、ああ …さ、おとめ…なんか、なんかくるよぅ…っ !!」
びくびくびく!と大きく痙攣し、ベッキーは生まれてはじめての絶頂をむかえた。
「は…ああああああああああああああああああああ!?」
ぴゅぴゅ、と秘裂から潮を噴出し、抑えることもなく大声をあげ、快感をむさぼる。
「宮本先生…っ!」
その様。
好きな人のあられもない姿に強い興奮を覚えた早乙女はまたしてもベッキーに強く
唇を押し付け、舌を滑り込ませて貪欲に味わう。
「あ、あ、は… ちゅ、ちゅ…」
「せん、せい… ん…」
ほとんど全裸のベッキーだったが、もう恥ずかしくなかった。
すべてを早乙女にささげる覚悟を決めた彼女は彼の舌を味わいながら、ぼうっとする
頭で不器用ながら彼のズボンに手をかけた。
「ん… あ、宮本先生…」
「んふふ…こーんなに大きくなってるよ…」
トランクスをずりおろし、大きく自己主張する早乙女自身をいとおしげに指でいじくる。
それが強い快感となって彼の背中を駆け抜けた。
「あ、ああ…!せ、先生…っ」
「ん… も、う…挿入ちゃう、ぞ…?」
おもむろに体をもちあげ、彼のソレにまたがると秘裂にあてがい、一気に腰を落とした。
純潔の証の抵抗はあっさりと破られ、一筋赤い血が流れる。
強い痛みがベッキーを襲うが、早乙女への想いがそれをかき消した。
「ひッ… ……あ、あああああ…!」
「ぐ… ああ…み、宮本先生… ッ!!」
年齢からいってベッキーの中はかなりせまく、強烈に締め付ける。
実は初めてだった早乙女ははやくも果てそうになるがそれをこらえ、懸命に腰を
動かした。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ…… き、もち、いい、か …?あ、ああん…」
涙を流しながら聞いてくる。
こらえきれないほど痛いだろうに必死に笑みを浮かべ、それが早乙女にはたまらなく
いとおしく見えた。
「くっ …せんせい… 最高、です…っ!」
「…っ あ、う、うれ、しい… もっと…もっと気持ちよくなってぇ…っ」
じゅ、じゅ、じゅぷ!じゅぷ!
「あ、はあ… さおとめ…大好き …大好き…!」
「先生…宮本先生… …っ!!」
腰の動きがはやまってくる。
ベッキーも早乙女ももはや限界だった。
お互いに生まれてはじめての緊張。苦痛。そして快感。
ぎゅっとベッキーを力強く抱きしめて、早乙女は絶頂をむかえた。
「先生… く、あああああ!」
「さお、サオトメぇぇぇぇ!!」
どく!どくどく、びゅく!
「…あ、ああ…」
「…く …」
ベッキーの中に思い切り白濁した欲望を叩きつける。
力の抜けたベッキーは早乙女の上におおいかぶさり、息を荒げながらも両手を彼の
首にまわした。
早乙女もそれにこたえ、彼女の髪をいとおしげに撫でながらきゅっと抱きしめた。
心地いい疲労。
大好きな人と一つになれた嬉しさ。
それを感じながら、二人はふふっと笑いあった。
「…そういえば」
「はい?」
そろそろ日も沈みかけているが、まだ復旧しない。外にはすでに業者らしき制服を
来た人間が何人も着ており、まもなくここから出られそうだった。
二人とも汗でびっしょりだったが、とりあえず服装をただし、タオルで恥ずかしい液を
ふきとったあとだ。
「さっき、上で何買ったんだ?ほら、アクセサリーショップで」
「あ、ああ。あれは…ですね…」
途端に恥ずかしそうにことばを濁す。
そう。告白の嬉しさですっかり忘れていたが、さっき確かに早乙女はこの水族館屋上の
アクセサリーショップで何かを買っていた。ベッキーにみられまいというオーラが感じられた
から何も言わなかっただけで。
なんなんだ、と想いながらがさごそと紙袋をのぞきこむ。
小さいブルーの箱。控えめにリボンで包装されたそれはベッキーの手にちょうどおさまる
大きさだった。
「…え… お、おい!こ、これ…」
「…そう、ですね。もっと」
顔を背けながらいう。その横顔は顔を出し始めた月に照らされてよくわからなかったが多分真っ赤だった。
「もっと、僕が稼げるようになったら。宮本先生が大きくなったらもっとちゃんとしたの、買いますから。
今は、それで我慢してくれますか?」
それにはこたえず、あわてて箱を開ける。
指輪。
綺麗な、飛び跳ねるイルカのガラス細工。イルカの指輪。
ぽろ。
ぽろぽろぽろ。
「み、宮本先生!?そ、そんな、泣くほどイヤ、でしたか…?ああほら、涙ふいて…」
「もう…この、バカ… お前、バカだよ…っ」
イヤなわけないじゃないか。
イヤなんていうわけないじゃないか。
この世に生を受けて、今までで一番のプレゼント。
そして、これ以上のものはもう一生ないだろうプレゼント。
「サオトメぇぇぇぇぇ!!」
ぽろぽろ涙を流し、大泣きしながらも満面の笑顔で抱きつく。
「うわあああ!?」
「ありがと… ありが…ひぐっ… だい、すき… あいしてる…っ!」
「…せん… レ、ベッカ…」
「う、うわあ…うわああああああああん!!」
今日はずっと泣いてばかりいる気がする。
ぽんぽん、と背中を叩いてくれる早乙女。
顔をあらわしはじめた月が街を照らし、二人の影を密室につくる。
先は見えない。障害も多い。
でも夜を照らすこの月の明かりのように、二人ならきっとなんとかなる。道を見つけられる。
希望をもって、歩いていける。
がたん、とエレベータが揺れた。
ようやく動き出したエレベータの中で、一組の恋人は自分たちの道をともに歩むことをあの
月に誓った。
願わくば、このヒトとずっと一緒にいられますように。
「だーかーら!授業中おしゃべりすんなっつってんだろー!!」
「あー、ごめんごめん。さ、続きをどうぞ」
「まったくもう…」
あいかわらずまとまりなんてまったくないC組の授業中、これまたあいかわらずおしゃべりに
興じていた玲と姫子をベッキーがたしなめた。
怒りながらもチョークをもち、イスに乗って板書するさまはまだまだ彼女が小さいことを
示している。
「(…また怒られちゃったね)」
「(ああ。でもまあ、最近は楽しそうだし、説教もないからいいじゃん)」
こつん。
「(…?)」
ノートの切れ端。
嘆息してくるみのほうをみると『中を見ろ』、というジェスチャーをしている。
かさかさ、と開けて中を見てみるとやけに綺麗な字で小さく書いてあった。
『あれ、なんなの?』
あれ。当然、『あれ』のこと、だろうなあ。
かりかり。
『しらないよ』
ぽい、と投げ返す。中を見たくるみは納得しかねる顔で玲を睨み返したが、ひとまず授業に集中することに
決めたのか、同じく玲を見ていた一条に投げつけるとそのうち前を向いた。
一条は相変わらずぼうっとした顔でなにやら感づいていそうだったが…。
「(ねね、くるみちゃんなんだって?)」
「(別に。どうでもいいことだよ)」
「(ふーん?)」
ベッキーの左手の『それ』に目をやる。
あれは二人がうまくいった証拠…ってみていいのかしらね。
まあ、それはもう私たちがかかわっていいことじゃない。
どうあろうと、二人だけの絆ができたはずだ。
二人が困っているときに助け舟を出すこと。それがこれからの私たちの仕事。
がんばんなさいよ、二人とも。
キーンコーンカーンコーン
「よっし、今日はここまで!気をつけて帰れよ!」
授業の終わりを告げるチャイムが鳴るや教室を飛び出した。
最近よくあることなので誰も苦笑して何も言わないが、アレは教師としてどうなんだろう。
「さー、帰ろ、玲ちゃん」
「ああ、そだな。帰るか」
がたっと席を立ったそのとき。
「ちょっと待ちなさいよ玲!あんた、絶対何か知ってるでしょ!!」
「うわ、くるみ!?一条も…」
「…逃げちゃダメですよ」
くるみと一条が道をふさぐ。
ああ…面倒なことになった。
学校終わったらこんなわめく3人(姫子含む)の相手なんかしたくないんだが…。
しかし最近こんな付き合いも悪くないかな、と思い始めた。
姫子。くるみ。一条。それに、クラスのみんな。
「あー、わかったわかった。パフェおごってくれたら教えてやってもいいぞ」
「え、マジ!?よっし、喫茶店いこう喫茶店!スペシャルパフェおいしいとこ知ってるの!」
「たーだーし、絶対ほかの連中には内緒だからな」
「うんうん、私も秘密にするから食べにいくよー!」
「…じゅるり」
友達のために動くのは思ったほどいやじゃなかった。悪くなかった。
だから、これからはもっと。
素直に、友達と笑いあって、泣きあっていこうと思った。
「はあ、はあ… …」
今日はサオトメが顧問をしている陸上部が休み。
久々のデートだ。
今日はどこに行こうかな?
デートスポットが書いてあるタウンマップも持ってきている。
風紀にひっかからない程度におしゃれもしてきた。
準備は万端。
自然、足に力がこもる。裏門で待ち合わせ。
もう待ってるかな。私が先かな?
お、いた。
いつもみたいなジャンパーにジーパン。
肩から大きなスポーツバッグを下げて。
ベッキーに気づいたようだ。大きく手をふり、笑顔を見せた。
「おーい!!」
大きく左手をあげて、ベッキーは最高の笑顔で手を振り返した。
その薬指に夕陽のように、月のように、輝くイルカをきらめかせて。
終わりです。終わりました。
本 当 に ご め ん な さ い 。(何
いっつも短くするっていってるのにかえって長くなっています。
読まれる方のご迷惑をかえりみず、自身のわがままに走ってしまいました…。
次回予定の乙女×早乙女はわりと短め(予定)ですのでどうか
許していただければ幸いです…。
お目汚し、失礼いたしました。
このスレは新たな神を招き入れてしまったか…………
激萌えでした
526 :
メリー:2005/05/29(日) 00:44:04 ID:ws3A4UPj
いや、そんなことないですよ。普通に感動してしまいました。
エッチシーンはあるけど、そういう風じゃなくて、
普通、とっても良い作品だと思います。
お目汚しなんて悲観することないと思いますよ?
保管されるべき作品ではないかと・・・・・・。
なんだか、自身の作品の方がレベルが低いので、尊敬ものですよ。
GJです。次回作に期待を早くもします(笑)
もう神としか……
キモス
>>524 オメガGODJOB!
個人的にエロ部分よりその前の方に萌えた
531 :
SS保管人:2005/05/29(日) 23:00:39 ID:if6dSHU7
キモス
>>531 「stormy love」「お嬢様は欲求不満」「ガラスのイルカ」
を書いた者です。
このような拙作でよろしければどうぞご収蔵くださいませ。
534 :
メリー:2005/05/30(月) 01:24:58 ID:3nc/MBxC
>>531様
私のでよろしければ無問題です。
ただ、誤字脱字などあるかもしれませんが(笑)
とりあえずまず全部載せちゃってあとから問題でたら消す方向で
536 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/01(水) 00:19:16 ID:9TCkjgHp
来栖×芹沢キボン
ワロス
538 :
SS保管人:2005/06/02(木) 01:13:38 ID:4V9Z+gqR
くるみで加工としたのだが、何か難しいな。キャラが薄よ、くるみ。
>>539 ドラマCDセカンド3巻のキスうんぬんで書けないか?
姫子ってD組から帰ってきたっけ?
D組にC組から誰かトレードされた時に帰ってきたと思われ
皆に問う、芹沢×来栖と優麻×優奈はこれで攻め受けであっているか
544 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/02(木) 19:49:48 ID:b/fRMSl3
気の弱い優奈タンが優麻タンを健気に攻め・・・・・ (*´д`*)ハァハァ
>>542 サンクス。とりあえずまだ姫子がD組って設定でSS書いてみるよ
予定としては姫子×ベッキーで姫子がベッキーを犯す(?)的な感じ
548 :
メリー:2005/06/02(木) 22:33:41 ID:zQyQZFgP
ハロー、メリーです。
最近めっきり顔を出していなかったのですが、
今日見たら攻め受けの話が。
芹沢×来栖と、↑の真似ではありませんが姫子×ベッキー
を書こうかと思いました。
日曜日くらいまでにはどちらかをうpすると思います。
明日から書き始めようかと思ってるので、どちらか
良いと言ってくれれば、そちらから書こうかと。
もちろん多い方からですけどね。
でも、ずれますが、どちらもうpするつもりではあります。
549 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/02(木) 23:54:26 ID:LvRlyaGE
550 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/03(金) 20:55:54 ID:KffJ8vPV
>>メリーさんガンガレ
芹沢タン萌なので芹沢×来栖で
最近スレの伸びがいいな。
職人さんたちがんばってください。
553 :
メリー:2005/06/03(金) 23:20:51 ID:M28wXljg
つ、疲れた・・・・・・。
今日から書くと昨日宣言して、今日の残り時間がたった40分くらい。
どうやら芹沢×来栖がいいようなので、そちらから書くことにします。
エロは合った方がやはりいい? なくてもいいんだったらそれでも可(?)
やれるかどうかは分かりませんが
554 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/03(金) 23:27:50 ID:KffJ8vPV
555 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/04(土) 20:48:22 ID:mEkn3dQl
どちらかというとエロパロ板なのでエロ有りキボン
556 :
メリー:2005/06/04(土) 22:06:33 ID:wdZ/4J+F
今日は休日だぞーーっ! と叫びたいメリーです。
し、死ぬ・・・・・・うぅぅぅ・・・・・・。
まったく書けない現状を国に訴えたいです。
さっそく書こうと思うのですが、やはりエロですよね。
頑張るしだいですよ・・・・・・。
明日にうpするという宣言を守れるかどうか不安です。
557 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/04(土) 23:02:55 ID:WfNXLpbk
ガンガッてうpして下さい
558 :
メリー:2005/06/05(日) 01:33:58 ID:6R185BBe
と、とりあえず前編は完成しました・・・・・・・。
前編は気分というか、ノリがあったので、純愛ものになりました。
もちろん後編もありますし、そちらは希望通りですよ?
ですが、純愛ものの方が力が入ってしまうのは、二人に感情移入を
しまくったからでしょうか?
何だかんだ言ってもしょうがないので、とりあえず前編だけご覧下さいな。
ではどうぞ。
二人の出会いは突然のだった。
片や演劇部一年芹沢茜。普段から着ぐるみで行動するという大変に変な
クセのある彼女は今日もロボ子というロボットの格好で、先輩に頼まれ
た荷物を持って歩いていた。
ちなみにロボ子状態ではウランが漏れるので大変なのだそうだ。
もう一方は映研一年来栖柚子。普段はちゃんとした制服で、どっかの
演劇部員とは違い真っ当な彼女だが、なぜか今は某怪獣映画のような
着ぐるみを着て、これまた先輩に頼まれた荷物を持って歩いていた。
これが全くの偶然だということ以外、何も言うことはなかった。
ドンッ・・・・・・!
荷物のせいで前方不注意だった二人は、当然のようにぶつかった。
以前も似たような光景があったが、その時はお互いが気づき合い、
そして牽制しあっていた。
だが今は普通にぶつかり、普通に荷物を散らかし、普通に二人は
尻餅をついた。
「うわっ・・・・・・」
「きゃっ・・・・・・」
ドタッという音が二つ重なり、姿は違えどほとんど同じような格好で
二人は床に座っていた。
「あいたたた・・・・・・、んもう、誰だよ一体」
「はうぅぅ〜・・・・・・、いったいどなたですか?」
お互い正面を見ると、どこかで見た天敵の顔(?)だった。
「あーっ! お前はあん時の怪獣!」
「ふあぁ! あなたはいつぞやのロボットさん!」
指を指しあい叫びあう。幸い周囲には生徒の姿もなく、迷惑をかけて
はいないが、うるさいことには変わらなかった。
(あいつ、まだ怪獣映画撮ってるみたいだな。というか、怪獣映画で
怪獣役ってことはある意味主役なのか? それだけあいつは演技に
優れてるってことか? くそ〜、羨ましい・・・・・・)
勘違いしたまま逆に羨ましがる芹沢。
(またあのロボットの着ぐるみを着てます。はっ! さてはああやって
普段から体を鍛えてるんじゃ。なるほど、どおりで着ぐるみを着たまま
あんなにも動けたんですね。うぅ〜、敵ながらあっぱれです)
思い込んだまま逆に関心する来栖。
すれ違いがすれ違いを生む連鎖反応。
「ふ、ふん。まだ映画完成してないみたいだな。どこぞの怪獣が演技が
ヘタだと、まだまだ完成しそうにもないな」
適当に皮肉を言うと、
「そ、そっちだってまたロボットですか。それだけ演技の幅が狭いって
ことですか? 他の格好をさせてもらえないんでしょ?」
苦し紛れに返す。
「う〜!」
「ぬー!」
着ぐるみの格好のままで睨みあう。とてもシュールな光景だ。
しかし睨みあっても何も変わらないと思ったのか、無言で荷物を集め、
持ち直すと、
「か、顔洗って待ってろ!」
それを言うなら首である。
「あ、明後日きやがれです!」
明後日じゃなくて一昨日だ。
そんな指摘をする人はいないので、間違いがそのまままかり通った。
そして二人はその場をあとにした。
それから時間が経って、放課後になった。
中庭のベンチに芹沢は着ぐるみを脱いだ、制服姿で座っていた。
「はぁ・・・・・・」
深いため息を吐く。理由は映研の怪獣だった。
中に入っている人物がどんな人だかはまだ知らないが、主役に近い役
を演じられるほどの実力を持っているのが羨ましい。
そりゃ確かにあと一年くらいすれば、一回くらいは自分も主役に近い
役をやれるかもしれないが、あれだけ堂々と見せ付けられれば、
嫌でも意識させられる。
「考えただけで気分が鬱になってくなー。うーあー」
変な泣き声まで出てくる始末。
と、そこへ、
「あ、芹沢さんこんにちわ」
怪獣姿ではなく、ちゃんと制服の格好をした来栖が来た。
お互い着ぐるみを着ているのが、今目の前にいる相手だとは知らない。
幸いこうしてちゃんとした素顔の時は仲が良いので問題はないのだが。
「あ、来栖。どうしたこんなトコで」
ベンチの間を空けて、隣に座るスペースを作る。
「ど、どうも。どうしたんですか? ため息なんか吐いて」
「み、見てたの。うん、ちょっとね。来栖も演技に興味があるんだよね?
実は私もあるんだけどさ、自分に実力があるのかどうか考えちゃって」
「えっ、じ、実は私も悩んでたんです。私も演技に不安があって、しかも
私体力も無いんです。だからどうしてもこのままじゃダメだって
思うんです」
「そーなんだ。はぁ、どーしたらいいんだろうね?」
「どうしたらいいんでしょう・・・・・・」
「じゃあ、二人で練習し合ったら?」
突如として現れた第三者の声に、二人はビックリした。
その第三者は普通に二人の間に座っていて、いつの間に座ったのか
分からなかった。
髪が長くてメガネをかけた背の高い女の子。橘玲だった。
「きゅ、急に現れるな玲っ! ビックリするだろ!」
「はわわわわ・・・・・・」
芹沢が思いっきり抗議の声を上げるが、玲は絶対零度の意思で持って
無視した。
「つまりだ、この本を貸すからこれを台本代わりにして練習してみて
はどうだ? なぁーに礼はいらない。そうだな、ここじゃ人が来ない
という保障はないしな。空き教室を教えてやるからそこで思う存分
練習するといい。さあいくぞ」
一気にまくし立てる玲に無理矢理連れて行かれる芹沢と来栖。
あれよあれよという間に気づけば誰もいない教室に連れてこられていた。
「あ、おい、ちょっ、まっ、れ、玲っ!」
「ふわわわわわ・・・・・・」
背中を押されて芹沢は言葉が上手く発せず、来栖は問題外で、目を
回していた。
なぜか教室の机は一つ残らず片付けられていて、静かな空間が広がって
いる。
「はいこれ。神様の事情により余分なページを省かせてもらったから。
この紙の挟んでる所からやって。この役をちゃんとこなすことが出来たら
きっと飛躍的に演技力とか体力とかその他諸々がアップしてるから」
言いたいことだけ言って玲は教室から出て行った。
「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」
残された二人は呆気に取られていた。
口が半開きでポカーンという表現がピッタリくる。
「い、いったい何だったんだ玲の奴」
「目が回りましたぁ〜」
二人の手には同じタイトルの小説があった。
小説というよりはライトノベル並みの大きさと薄さだった。
「『百合の花園〜神様は見ている〜』? 何だこれ?」
「う〜ん、私も初めて見たタイトルです」
表紙にはちょっと男の子っぽいボーイッシュな感じのする子と、
見た目からして守ってあげたくなるような、そんな母性本能やら
保護欲に駆られるような女の子が描かれていた。
「・・・・・・ま、まああの玲が言うんだ。きっといい作品なのかも
しれないぞ? とりあえずやってみよう」
「そ、そうなんですか。分かりました、やってみましょう」
そして二人はページを開いた。
『柚子、ボクの我がまま聞いてくれてありがとう』
『いいのよ茜ちゃん。それより私に用って何?』
開いたページの最初のページがそう書かれていた。
それを二人が分担して読むことにし、どんな偶然が重なったのか、
二人の名前が登場人物の名前と一致していた。
それが玲によって作られた偶然なのか、本当の偶然なのか、神のみぞ
知る。
ちなみに内容としては、芹沢扮する茜が中途半端な時期に女子中に
転校してきて、最初に仲良くなったのが来栖扮する柚子だった。
二人は頻繁に遊ぶようになったが、ある日茜の行動が原因で柚子が
少しばかりの怪我することになった。それで茜は深く心を痛めたが、
柚子は優しく微笑み許してくれた。その時茜の心の中で何かが
締め付けられる。それが何なのかに気づいた茜が柚子を誰もいない
教室に呼び出した。
というのが芹沢と来栖の台詞の前のページ以前に書かれている。
「ははっ、同じ名前だと少し恥ずかしいね」
「う、うん」
照れたように芹沢が言うと、来栖も恥ずかしそうにはにかんだ。
『あ、あの柚子。怪我はもう本当に大丈夫?』
『ええ。お医者様ももう平気だって。茜ちゃんありがとう』
来栖が台詞を言うのと一緒に足の方を見て、芹沢の方を向いて微笑んだ。
シナリオ通りに台詞と行動する。
『どうして柚子がありがとうって言うのさ』
芹沢が悲しそうな表情を作って俯く。体を小刻みに震わせ泣きたくなる
という表現をちゃんと表している。
『だって茜ちゃん私の心配してくれたんでしょ? だからお礼言ったの』
首を傾げて嬉しそうに微笑む来栖。
『だ、だってあれはボクが悪いんだよ? 柚子は悪くないのに』
『違うよ。私がもうちょっと動けたら良かった話なんだもん。
もうそれは終わった話でしょ!』
来栖は明るく言うと震える芹沢の手を取って励ました。
『そうよ茜ちゃん。茜ちゃんは私に話があったんでしょ? なーに?』
真っ直ぐ目を見て明るい顔で首を傾げた。
芹沢も来栖の目を真っ直ぐ見て、真剣な表情を作る。
『柚子・・・・・・、ボク柚子のことが好きだっ!』
「って、えええええぇぇえぇぇぇぇぇぇ〜!」
言った本人が一番ビックリしていた。
「ふわわわわ・・・・・・、こ、これってぇ〜」
ま、いわゆる百合、というやつだった。というかタイトルと表紙で
気づけ。
「れ、玲の奴なんてもん渡してんだよっ!」
「で、でも玲さんって人は凄い人なんですよね?」
「そ、そりゃそうだけどさ、なんだってこんなもん渡したんだあいつ」
「演技の勉強に良いって言ってましたし、貸してくれるくらいだから、
一応内容には目を通してるんじゃないですか? その上で一番私達に
合うのを選んでくれたんじゃ?」
どこまでも良い人な来栖はそう言うが、芹沢には玲がそこまでする
とは到底思えなかった。
思えなかったが、二人で練習という案は良いと思っている。
考えに考え、さすがにこういう展開だと純愛物だろうと先も読まずに
推理し、仕方なく続けることにした。
『クラスに馴染めなかったボクに優しくしてくれたし、いつもボクと一緒
にいてくれた柚子がボクにとって大切な人になってたんだ』
芹沢は先ほどのうんざりとした表情をガラリと変えて、真面目な表情
をさせた。力んだ感じを表すつもりで顔を赤くさせている。
『あ、茜ちゃん・・・・・・。私達女の子なんだよ?』
とまどいの表情をさせる来栖。
『分かってる。分かってるけど、ボクは柚子のことが好きなんだ。
他の女の子や男の子だと感じたことの無い想いが柚子にだけあるんだ。
周りから見ればおかしいのは分かってるけど、それでも・・・・・・、
それでもボクは柚子と一緒に居たいんだ』
その芹沢の真剣な台詞に来栖自身がなぜかときめいていた。
まるで本当の告白を受けたかのように頬を染め、相手の真摯な想いを
受け、潤んだ瞳で芹沢を見つめる。
『茜ちゃん・・・・・・。嬉しい、本当に嬉しい・・・・・・。ひっく』
来栖が目に溜めた涙を本当に零し始め、両手を顔を覆う。
内容はともかくとして、二人は真剣に演技していた。
『柚子、泣かないで。柚子が泣くとボクも泣きたくなっちゃから。
それで、その、返事を聞きたいんだけど。あのっ、でもっ、返事は
今じゃなくて良いから! 柚子の気持ちの整理がついてからでいいから。
じゃ、じゃあね』
慌ててとりつくってから、立ち去ろうとする芹沢の腕を来栖は掴んだ。
『待って茜ちゃん・・・・・・』
『えっ・・・・・・?』
振り返った芹沢の目に映ったのは、やや俯きつつある来栖。
『私も・・・・・・、私も好きだよ。私も茜ちゃんのこと大好き』
告白という行為が恥ずかしいのか、それとも役に入りきっているのか、
来栖の顔はトマトよりも赤く、それが逆に真剣味を出していた。
『ゆ、柚子、本当? 今言ったこと本当? ねえ柚子ぅ・・・・・・』
おぼつかない足取りで芹沢は来栖の傍に寄る。
抱きしめるように腕を伸ばし、手だけで背中を抱く。
二人の距離は五十センチもない。
『嘘じゃないよ茜ちゃん。私今まで茜ちゃんに嘘吐いたことある?』
芹沢は首を振る。
涙が頬を伝い、雫となって落ちる。
『嬉しい。嬉しい。柚子がボクのこと好きだって言ってくれた。
夢みたい。ボク・・・・・・ボク・・・・・・』
芹沢が震えながら言うと、そんな芹沢を来栖はそっと優しく抱いた。
耳元でそっと囁くように言う。
『夢じゃないよ茜ちゃん。私も嬉しいんだよ? 泣かないで。
さっき茜ちゃん私に言ったでしょ? 私が泣いたら茜ちゃんも
泣きなくなるって。私も一緒だよ? だから、ね? 泣かないで』
『う、うん。うん。ありがとう、ありがとう柚子・・・・・・』
芹沢と来栖は体を離し、見詰め合う。
演技という枠を越えて、臨場感たっぷりの雰囲気がこの教室に、
二人を包み込んでいた。
『柚子・・・・・・』
『茜ちゃん・・・・・・』
愛しい相手の名前を呼び合い、二人は現実を忘れて顔を近づけていく。
自然に目を閉じ、それでも相手の顔の位置はしっかりと把握出来ている。
息が顔にかかるほど近く、存在を全て認識する。
柔らかな唇が静かに重なり合う。
長く、離れるのを嫌がるかのようにずっと、二人は口付けしあう。
大人のようにディープなものではない。けれど大人よりも心を込めて、
そんな感じのキスを二人はした。
そして二人はゆっくりと顔を離し、お互いを見詰め合った。
自然と表情が笑みに変わり、頬をピンク色に染める。
「来栖・・・・・・」
「芹沢さん・・・・・・」
役名ではなく、ちゃんとした名前で二人は呼び合い、
そしてまたキスをした。
甘い時間が流れる。
二人は今この瞬間一つになった。
568 :
メリー:2005/06/05(日) 01:41:26 ID:6R185BBe
・・・・・・ふぅ〜。
これで一応前編終了です。後編のタイトルは10からということになりますが。
ていうか、後編は絶対半分以下になる気がしてます。
むしろなります。めんぼくない。
ペース配分というかページ配分を間違った感してます。
本来なら均等にするべきなのでしょうが・・・・・・。
腕のなさを実感してます。
エッチシーンは短いものとして覚悟してください。
もうそういうしかないです。
そして寝ますよあたしゃ。
明日、いや今日起きたら続き書くことにします。
569 :
547:2005/06/05(日) 07:46:53 ID:qTmfbWEr
マキシマムGJ
続き期待してるよ
570 :
569:2005/06/05(日) 07:50:01 ID:qTmfbWEr
他スレのコテ消し忘れた・・・スマソ
萌え死ぬ!!GJ!!後編もがんばれ
572 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/05(日) 14:15:43 ID:gEJFaWxW
まーだー?(・∀・)つ旦
すごい睡眠量だな〜・・・
キモス
575 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/05(日) 18:39:39 ID:gEJFaWxW
おきろー(´∀`)/ペシペシ頼む早く書いてくれー萌えたいんだー
576 :
メリー:2005/06/05(日) 18:52:36 ID:APqPeFd2
休日出勤させるなら金をくれっ!
とパクってでも言いたいメリーです。
Oh! 前編が意外にも好評?
寝てたわけじゃないんだっ! 社会の荒波に揉まれてたんだよぅ。
ようやく身体を自由(なんだかエッチィ)にしたんだぁ。
がしかーしっ! 案ずるな若人よ(って違うか・・・・・・?)
完成したよ後編も。
なんとか頑張ってみたけどやっぱり半々にはならんかったよ。
ごめんネm(_ _)m
でも完成したんだし早速うpしまーす。
ではどうぞ。
高校生なのに知識の乏しい来栖と一応知識だけはある芹沢。
芹沢のリードで行為はエスカレートしていく。
「芹沢さん、名前で呼んでくれますか?」
その問いに頷く芹沢。
「柚子・・・・・・」
「茜ちゃん・・・・・・」
名前を呼び、三度のキス。
芹沢の舌が来栖の口の中へと侵入する。
わずかな抵抗を見せた来栖だったが、それも少しだけで、自分の口の中を
開放した。ぎこちなさなど微塵も感じない。
舌と舌を絡ませ、口内を舐める。唾液の交換をし、飲み込む。
そしてお互いの味を堪能しあう。
芹沢は来栖の舌の味が好きだった。
マシュマロのように柔らかく、紅茶が好きなのか微かに紅茶の味がした。
執拗に来栖の舌を舐める。
来栖は芹沢の口の中の味が好きだった。
ほんのり甘く、デザートにケーキでも食べたのか、甘酸っぱい味がした。
唾液に移った味を何度も味わった。
二人がゆっくりと顔を離すと、唾液の糸がまだ二人を繋いでいたが、
すぐに切れた。
「柚子・・・・・・、もっと柚子を味わいたい・・・・・・」
「うん・・・・・・、いいよ茜ちゃん」
来栖は自ら制服を脱ぎ、床に置いた。
真っ白で柔らかそうな裸体が一つ。
恥ずかしいのか全身がほんのりと朱色に染まっている。
「綺麗だよ・・・・・・柚子」
「本当? 嬉しい茜ちゃん」
芹沢は来栖を抱きしめながら、ゆっくりと床に寝かせた。
「床、冷たくない?」
「ううん。茜ちゃんが傍にいるから温かいよ」
ニコリと微笑む来栖。
そしてキス。今度は軽く。
芹沢は口を少しずつずらしていく。
首筋、肩、鎖骨を通って反対側の肩や首筋を何箇所にも渡って吸い付く。
耳の裏や、耳たぶを吸うと、来栖は切なげに声を漏らした。
一度口を離すと、来栖の体には赤い斑点のようなものが肩の位置から上に
何箇所も出来ている。
ピンク色の身体よりも赤いそれはなかなか消えない。
来栖に残した自分の痕を見て、芹沢は微笑んだ。
「柚子の身体、さっきよりもずっと綺麗になったよ」
「は、恥ずかしいよぉ、茜ちゃん。言わないでぇ〜」
顔を真っ赤にした来栖の言葉に芹沢は恥ずかしさを覚えたが、
動くことで忘れようとした。
最近やっと成長を始めた来栖の胸。
その胸の右を右手で包み込むようにして揉んだり、硬くなった先端を
親指と人差し指でこねたり、摘んだりする。
その刺激が快感となって来栖に声を出させる。
「はああぁぁぁん! あ、茜ちゃん・・・・・・」
「柚子の胸、柔らかくて気持ちいいよ。んむ」
芹沢は左の胸を左手で揉み、乳輪の周りから吸い付いたり、舌先を硬く
して舐めた。
焦らす様に、ゆっくりと円を描きながら。しかし円は着実に直径を小さく
している。
「ふふっ、柚子の胸って甘いんだね」
そう言って円の中心に到達した舌先で、転がすようにいじる。
転がす度に来栖は気持ちよさげに声を上げる。
「あっ、はっ、はうんっ! きゃふぅ、ひゃぁ、ん〜っ!」
口に含んだ乳首を口内で弄ぶ。
玉のように舌の上で転がる。そして硬度は増していく。
「っん・・・・・・。柚子、気持ち良かった?」
「はぁ、はぁ、はぁ、うん。気持ち良かったよ、茜ちゃん」
目を虚ろにさせながらも愛しき相手の顔をしっかりと見て、吐息を吐く。
「もっと気持ち良くしてあげる。柚子が気持ち良くなってくれると、
こっちも気持ち良くなってくるから」
「あ、ありがとう茜ちゃん・・・・・・」
芹沢は来栖の身体を愛撫し始めた。
舐めるように吸い付き、脇腹や臍を通って細い太ももやふくらはぎ。
これも全身に自分の印を付けるように何度も何度も痕を付ける。
そしてわざと最後まで残した部分に印を付けようとする。
すると、来栖の足が閉じられてガードした。
「ご、ごめんなさい茜ちゃん。で、でも少し恥ずかしいのぉ」
心の底から申し訳なさそうに思っているのか、目に涙を溜めている。
顔が真っ赤で、泣き顔を隠そうと手で覆っているが、隠れ切れてなく、
逆にそれが芹沢に罪悪感を湧かせた。
「ごめん柚子。全然柚子のこと考えてなかった」
そっと手をどかして、謝罪のキスをし、芹沢は制服を脱ぎ始めた。
全てを脱ぎ去り、来栖同様に裸体を現す。
そして頭と足の位置が交互になるようにまたぎ、右手でバランスを取り、
左手で自分の秘部を広げて来栖に見せた。
「んっ、恥ずかしいぃ。でもほら見て柚子。柚子と一緒に居るだけで、
柚子と一緒にこうしてるだけでここが濡れてくるんだ。
柚子はそんな女の子嫌い?」
来栖は首を横に振る。
「そんなことないよ茜ちゃん。茜ちゃんだって恥ずかしいはずなのに、
私、私・・・・・・」
「いいよ柚子。一緒なら恥ずかしくないよね?」
「う、うん・・・・・・」
芹沢は腰を下ろし、来栖は足の力を弱めた。
クチュ・・・・・・ピチャ・・・・・・。
淫靡な音が響く。
来栖はどうしたらいいのか分からないらしく、舐めるだけに徹している。
しかし芹沢は強弱や出し入れをし、刺激を繰り返す。
それ故来栖はただ舐めるという行為しか出来ないのだが。
舌先を硬くして、クリトリスをいじる。
快感が来栖の身体を襲い、背を仰け反らせて反応を見せた。
「きゃふっ! し、痺れましたぁ・・・・・・」
「柚子って感度良いんだね。こんなに濡れてる」
事実、来栖は芹沢以上に愛液を溢れさせていた。
「そ、そんなぁ〜・・・・・・」
羞恥で顔がまた赤くなる。
「それが良いんだよ」
言って芹沢は左手で再びバランスを取り始めると、右手を水気のたっぷり
な場所へとあてがった。
すぐに指は濡れ、ぬめりと共にクチュリと音が鳴る。
「柚子、もっと舐めてくれる?」
「う、うん」
言われた通り来栖は舐め始めた。芹沢の真似をしてか、強弱こそないが
出し入れをさせる。
芹沢は指をゆっくりと必要以上に刺激しないように入れた。
「きゃっ!」
当然敏感に反応する来栖。
しかし芹沢の指を吐き出そうとしているわけでもなかった。
「ゆっくり入れるから。力抜いて」
その言葉をすんなり受け入れたのか、指の締め付けはあっという間に
緩んだ。
それどころか芹沢の指が入っていくのに合わせて鼓動している。
指は何の抵抗もなく入っていくが、芹沢は最深部に到達する前に
入れることを止めた。
そして内壁を刺激しながら出し入れを繰り返す。
出す、入れる。この二つの動作をする度に来栖は快楽の声が出す。
しかし舐めることを忘れないで、声を上げると、舌が微妙な動きをし、
芹沢の中で来栖の舌はいやらしく暴れた。
「ふわっ、ダ、ダメだよ柚子!」
芹沢も思わず背を反らした。
お互いもう絶頂へ到達するのは時間の問題だった。
そしてそれはすぐに訪れる。
「あっ! イクッ! イッちゃうよ柚子っ!」
「あ、茜ちゃんっ! わ、私もダメェ〜!」
プシッ! ピシャー・・・・・・。
示し合わせたかのように二人は絶頂の時を迎えた。
来栖は力が入らなくなり、体をダランとさせていたが、芹沢は
なんとか体を動かして来栖のそばへ寝転がった。
手を繋ぎ、見つめ合い、顔を徐々に近づけ、軽くキスをする。
「柚子・・・・・・」
「茜ちゃん・・・・・・」
名前を呼び合って存在を確認する。
そして二人は微笑みあった。
それからしばらくして二人が制服に着替え、廊下をキョロキョロと
誰もいないことを確認し、手を繋いだまま逃げるように出て行く様子を
見ていた人物がいた。
その人物は二人が教室に入る前から居て、二人の行為を全て見ていた
のだった。
「ふぅ・・・・・・やっと出て行ったか」
窓から顔だけを覗かせて、確実にいなくなったことを確認してから窓を
開け、足をかけて入ってくる。
「まさか、本当にやるとは。しかも台本通りに・・・・・・」
二人はキスシーンの後、台本つまり『百合の花園〜神様は見ている〜』を
置いて、自分たちのやりたいようにやっていた。
だが、台本のストーリーと同じだった。
話の中では茜と柚子はキスをし、服を脱いで茜のリードで行為を始めて
いき、柚子が恥ずかしいと漏らしたので茜も服を脱ぎ、そしてお互いを
舐め合い、共に絶頂を迎える。
そういう流れだった。
しかも手を取り合い、恥ずかしさで顔を赤く染め、逃げるように教室
から出て行くシーンまで同じだったりする。
「しかしカメラを仕掛けておいて正解だったな。
これでバイト以外の収入が望めるってもんだ。
二人には悪いが、私のおかげで一応演技力もついた訳だし。
これはいたって普通の謝礼ってことで」
確かに役に感情移入するのは演技には必要なのかもしれないが、
だったら真面目な台本を渡してやれよ、的な話である。
教室に設置しておいたカメラを全て取り外し、これから先のことを
考えて自然と鼻歌を出してしまうC組の魔女こと橘玲だった。
後日談ではあるが、あれから二人は妙に仲良くなり、朝学校へ来るなり
どちらかの都合に合わせて会い、休み時間になると会うか携帯でメール
のやり取り。昼休みは一緒に昼食を食べ、のんびりと一時を過ごす。
放課後は都合がついたら一緒に行動するが、どちらか一方だけだと、
待ち合わせするようになった。
それでもお互い着ぐるみの時は犬猿の仲だったりする。
しかも運が悪いのか、どちらかが着ぐるみを着ている時は必ずもう一方も
着ているという始末。
いや、ある意味運がいいのかもしれないが、それが裏から手を回した
C組の魔女の最低限の情けだとは二人は知らない。
というか一生知ることはないだろう。
果たして中と外が一致するのはいつのことやら。
今日も二人は平和に過ごしたのだった。
584 :
メリー:2005/06/05(日) 19:04:52 ID:APqPeFd2
と、いうわけで『芹沢と来栖の演技勉強』は終わりです。
どうでしたでしょうか?
エロ分よりもラブ分の方がてんこ盛りだった気がします。
期待に添えられなくてごめんなさいm(_ _)m
しかも玲を出してギャグを入れようとがんばったのに
それも中途半端になってしまった・・・・・・。
もうダメダメですよ、まったく。
話を変えましょう。
芹沢×来栖ではやや芹沢の方が好きかもしれません。
なので見た目もプラスして男の子役にしてみました。
気づいた人いるでしょうか? 後半は芹沢『ボク』って
使ってないんですよ? わざとですけど。
そのくせ来栖は『私』って使ってますけど(笑)
ともあれ期待していただいた方。
待ってくれた方。
どうもありがとうございました。
姫子×ベッキーはまた土日までに完成を目処にしてみるつもりです。
内容はベッキーが小学校から帰ってきた時の話にするつもりなので、
そこんとこよろしくです。
長々と失礼しましたぁ〜。
585 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/05(日) 19:18:25 ID:gEJFaWxW
ゲキ萌えですた、(*´Д`*)GJ!
586 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/05(日) 19:41:06 ID:bdp1Ot89
個人的神降臨・・・テラGJでした・・・
ウザス
588 :
メリー:2005/06/05(日) 20:41:10 ID:APqPeFd2
>>585-586様
良い評価が貰えて嬉しかったです。
しっかーし、プレッシャー・・・・・・。
姫ベキまで期待されてるかと思うと、何のことなく普通に
書けますよ?
でもあんまり期待しないでね〜
589 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/05(日) 21:35:07 ID:3BnFNMDn
メリーうざい
メリー氏グッジョブ!
やられましたぁ〜
芹沢と来栖の百合は本当いいな
癒される
592 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/06(月) 04:57:54 ID:ONKmIpKf
芹沢×来栖はいくら見てもイイ!
つーか百合最高
だ、誰か・・・再び6号さんを・・・・・・・
出番の少ない彼女に、せめてここでは出番を・・・・・・
595 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/06(月) 18:02:05 ID:ONKmIpKf
出番ならこのスレ始まって以来出番のない都かくるみの小説を・・・・・・
かなり前にくるみ→修の呼称について尋ねた者ですが、ネタが固まったら投下しようと考えてます
期待しないで待ってて下さいな
ウザス
ハルカ姉さん×芹沢も見てみたい
596に蝶期待中
600 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/06(月) 23:23:42 ID:ONKmIpKf
600ゲトー
あとオススメの百合カップリング上げていこー
601 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/07(火) 00:03:48 ID:ONKmIpKf
マイナーだが芹沢×響
マイナーどころか面識あるか?
ウラン漏れ目撃、学園祭甘味処での会話、ウラン漏れ写真で脅され逆切れして響を襲ったり・・・・・・ドマイナーだな・・・ムリあり過ぎか・・・
604 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/07(火) 02:29:22 ID:ofJnhaUL
でも脳内では萌えたりしてる漏れがいる_| ̄|○
606 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/07(火) 17:45:40 ID:ofJnhaUL
エロ無しだが芹沢×響の小説書けちまった_□○_
607 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/07(火) 18:14:48 ID:aNVrAa9S
逆ギレまでが欲しいな…つまり芹沢受け
608 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/07(火) 18:29:11 ID:ofJnhaUL
いつになるか解らないですが、響×芹沢で書いてみます、エロは有り?無し?
609 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/07(火) 19:39:22 ID:Xhf5xOVp
610 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/07(火) 19:43:43 ID:ofJnhaUL
611 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/07(火) 19:54:32 ID:ofJnhaUL
今みたら後半がエロなんで芹沢×響を改良し、響×芹沢に書き換えます。ちなみに前半は芹沢×響です
612 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/07(火) 20:44:21 ID:ofJnhaUL
読み返し直すと前半、後半も響×芹沢になっていると姉に言われたので響×芹沢です、芹沢×響を期待してた人スマソ
「茜ちゃん、ちょっと来てくれないかしら」 そう言って手招きするのは1−Bの綿貫響だ 「何だよ・・・めんどくさいなぁ・・・」 しぶしぶ言いながら席を立ちロボ子の姿で廊下に向かう。 「それで、何だよ響」
614 :
綿貫響の大作戦:2005/06/07(火) 21:33:45 ID:ofJnhaUL
「いやーこの写真どうしょうかなーと思って」 写真を芹沢に見せる。 「げっ!なんで響がこの写真持ってんだよ!」 「んで、この写真どうして欲しい?」 口の端を少し吊り上げて笑う。 「よこせ、いいからよこせ」
とりあえず楽しみにしてるが、もうちょっとまとめて改行してくれ。
あと、sageれ。
ワロス
617 :
綿貫響の大作戦作者:2005/06/07(火) 22:52:50 ID:ofJnhaUL
スイマセン朝早いんで寝ます、明日夕方ごろかきたいと思っています
619 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/07(火) 22:56:25 ID:xaPSAqBk
ノーマルカップリングっていくらあんだろう、漏れがおもうのは、修×都ベッキー×早乙女 高瀬×来栖 犬神×ベホイミ ハルカ×篠原 犬神×芹沢 鈴音×修などだと思う
鈴音×修と犬神×芹沢はノーマルかといわれると微妙じゃないか?
>>621 そうは言っても男と女のカップリングをそう呼ぶ以上は、なぁ。
623 :
メリー:2005/06/08(水) 22:59:44 ID:Ni78pLJQ
どうもメリーです。
なんだか手持ちぶたさだったので予告していた姫子×ベッキー編
を作ってみたら、何だか完成してしまいました。
土日と言ってしまった手前、どうしようかとおもったのですが、
まあいいやと。
というわけで姫ベキです。
ではどうぞ。
「ただいまー」
ベッキーがはしたなく足で教室のドアを開けた。
教室にいた玲、姫子、くるみ、一条が目を丸くした。
なぜなら今まで小学校に行っていたはずのベッキーが何の前触れもなく
戻ってきたのだ。
その後紆余曲折があり、ベッキーが教師に戻ったのは言うまでも無い。
そして話はその後へといく。
「なんだよ〜いったい」
赤面したベッキーがメールで呼び出されたのは誰もいない教室だった。
ベッキーが戻ってくるとなって、色々と問題が残ったため教師一同は
そっちの処理に忙しく、生徒はさっさと帰されたのだった。
だからベッキーは呼び出された意味が分からなかった。
「ん? 何だ姫子か。いったい何の様だよ」
ポツンと一人たたずんいたのは姫子だった。
いつものアホ毛が元気なくうなだれている。
「どうした姫子。体が震えてるぞ?」
不振に思ったベッキーが姫子に近寄った。その時だった。
「うわ〜んっ! 良かったよぅ、良かったよぅベッキー!」
いきなり姫子がベッキーに抱きついたのだ。
「う、うわっ! 何だ、離せバカ!」
「やだー! 離さないー!」
泣きながら姫子はそう叫んだ。
ベッキーには全く理解出来なかった。
「いいから離せっ! でないとまたD組に戻すぞ!」
「それもやだー! でも離したくないのー!」
全くのわがままだった。
しかしどういった理由なのか聞いてみないことには、離してくれるとも
思えなかった。
「分かったから泣くのは止めろ。それから力を弱めろ。お前は私を
つぶす気か」
本当に離す気のなかった姫子は必要以上に力を込めてベッキーを
抱きしめていたのだ。
「うぅ・・・・・・、分かっだぁ、ぐずん!」
言う通り力を弱めるが、泣くのはなかなか収まらなかった。
「はぁ、何だって急に抱きしめて、しかもお前が泣いたんだ?」
「だっでぇ〜、離したらまたベッキーどこかに行っちゃうかもしれない
し〜・・・・・・ひっく。だがら〜・・・・・・」
「バカちんが。なんのために私が頑張ったと思ってるんだ。
ここに戻ってこようと思ったからこそ、私はきっかけを与えてまで
帰ってきたんだぞ? それが分かったら離せ」
「うぅ〜、で、でも・・・・・・」
ためらう姫子。
「ほらいい子いい子ってしてやるから」
そう言って本当に姫子の頭を撫でるベッキー。
「うううう、うわ〜ん!」
逆に泣き出した。
「お前はいったい私にどうして欲しいんだ!」
さすがのベッキーもこれには困った。
突き放しても泣くし、優しくしても泣かれるとは。
「ベッキー・・・・・・、一つ訊いていい?」
「ん? ああ、それで離してくれるんだったらな」
もはや投げやりなベッキー。なんか明後日の方向を見ていた。
「ベッキーは私のこと好き?」
その言葉の意味する所をベッキーの頭でも多少の時間を要した。
「・・・・・・・・・・・・・は?」
思わず逸らしていた目まで姫子に向ける。
すると姫子と目が合ってしまった。しかもその目が真剣だっただけに
ベッキーはさらに思考が停止する。
「私はベッキーのこと好きだよ。玲ちゃんも好きだけど、ベッキーの方が
もっと好き。大好き。D組に移されてすっごく悲しかった。
しかもベッキーが小学校に行ったから私D組の教室で泣いたんだよ?
私それくらいベッキーのこと好き」
「バッ、バカなこと言うな! 私とお前は女同士だぞ! そんなこと
小学生じゃなくても分かることだ」
顔を真っ赤にしてあわてるベッキー。
しかし姫子は首を振った。
「分かってる。分かってるけど、でも好きなの!」
真剣な叫び。それはベッキーの心にも響いた。
「ひ、姫子・・・・・・。そのな、気持ちは嬉しいぞ、うん。
同性とはいえ好意を持たれることに私はやぶさかじゃないからな。
でも分かってるんだろ? 私たちにはどうしても越えられない壁が
あるんだ。本当に私のことが好きなら、これ以上私を困らせないでくれ」
諭すベッキー。見詰め合う二人は本当に真剣だった。
「ごめんベッキー。私わがままだった」
「そうか、分かってくれたか」
ふぅ、と安堵しかけたベッキーだったが、突然口を柔らかいもので
ふさがれた。
「ん! んふー! ぷはっ! な、何すんだお前!」
なんとか口を離したベッキーが一気にまくし立てる。
「は、は、初めてだったんだぞ! そ、それなのにっ!
ちくしょー、離せー!」
じたばたと暴れるが所詮小学生の力。高校生には敵わない。ましてや
体力に自信のないベッキーなら尚更だった。
「ごめんベッキー、分かってる。分かってるけどこの気持ちはどうしても
止められないのっ! 今日だけでいいから・・・・・・、今日だけで
いいから、私と付き合って・・・・・・」
ふいに声のトーンが落ちる。寂しさがこもっていた。
「今日だけってお前・・・・・・」
怒りは覚えるが、ほんの少しとはいえ自分に非がないわけでもない。
ベッキーの心の中で様々な思惑がせめぎあう。
そして決まった答えは・・・・・・、
「分かった。本当に今日だけだからな」
キスは突然だったため驚いたが、よくよく思い出してみれば普段から
姉にされている。
初めてとは言ったが、姉の分もカウントすれば何百回目か分からない。
でも、家族以外はやっぱり姫子が初めてだったけど。
「ありがとうベッキー。じゃあもう一回キスしていい?」
「・・・・・・、いいけどいい加減離せ。もう離れないから。絶対に」
「うん・・・・・・」
力が緩み、ベッキーの体は自由になる。
そして本当に離れなかった。
姫子は体を曲げる。ベッキーのあごに手を当て、上を向かせるとキスを
した。
軽く何度も。チュッ、チュッ、と音が鳴る。
「ベッキー大好き」
そう言って今度は長くキスをする。
時間にして三十秒ぐらいだろうか。さすがに息の苦しくなったベッキーが
抗議の声を上げようとして口を開けたら、ぬめった生暖かいモノが
一気に自分の口へ進入してきた。
「んむっ!」
ベッキーの目は見開かれる。移ったのは珍しく頬を朱に染めて目を閉じて
いる姫子だった。
チュッ、クチュ、ピチュ、チュパ・・・・・・。
ベッキーの口の中で姫子の舌が暴れる。
「んっ、はっ、んん、チュ、クチュ、あむん・・・・・・」
舌や口内、歯や歯茎を丹念に舐められる。
「ぷは・・・・・・。ごめんねベッキー。どうしても我慢できなくって」
「さ、さすがにやりすぎだっ! ディ、ディープキスなんて・・・・・・」
さすがに姉もここまではしなかった。
「ごめん。でも、付き合ってたらするよ? それに私には今日しか時間が
ないんだもん」
「だからって、していいことと悪いことがあるだろ?」
息苦しさや恥ずかしさで顔を真っ赤にするベッキー。
「じゃあベッキーが今度して」
するりと姫子はスカートを下ろした。
健康そうな足と、真っ白なパンツが見える。
そして姫子はそのパンツすらも下ろしたのだ。
「な、ななな、ななんんな!」
あまりのことに言葉を上手く発せない。
そんなベッキーはお構い無しに、姫子はなんと自分の指で秘部を広げた。
ピンクの内部がしっかりと見えるのもあるが、そこからトローリと
液体がこぼれた。
内腿をを伝う水分が床をぬらす。
「見えるでしょベッキー。ベッキーのこと考えるだけで、ベッキーとキス
しただけこうなっちゃうの。ねぇ、ここ舐めてよベッキー。
お願い・・・・・・」
混乱でベッキーの頭は一杯だった。
ベッキーの予定では軽くキスだけして、あとは適当にお茶を濁すつもり
だった。それなのに今のこの展開はいったい?
「ひ、姫子・・・・・・。お前、自分が何してるか分かってるのか?
は、早くパンツ穿けって。な?」
動作がぎこちない。
「私達付き合ってるんでしょ? ほら早くぅ〜。凄い疼いてるのぉ〜」
グチャグチャとベッキーの目の前で自分の指で慰め始めた。
広げられているだけに、指の動きや内壁の鼓動までしっかりと見えた。
「や、止めろって姫子。そ、そんなことするなって」
しかし姫子の指は止まらない。むしろますます動きは激しくなる。
と、姫子の両手がベッキーの頭を掴み、無理矢理口を十分に湿った
場所へと押し付けられた。
「ちょっ、んぷっ! あ、グチュ、ん、んっ、ピチャ」
「あっ、いいっ! ベッキーの舌が入ってきてる。舐めて、
ベッキーもっと舐めてっ!」
無理矢理当てられているので、ベッキーは口はおろか鼻まで湿った。
「あっ! ダメ! イクッ、イッちゃうベッキー! ふわあぁ!!!!」
ベッキーの顔全体に姫子の愛液が噴きかかる。
顔を離してベッキーの顔に付いた自分の愛液を舐め取る。
「ん、ちゅ、くちゅ、ペロ、あはっ、ちゅっ」
ある程度舐め終わり、その間ベッキーは放心状態だった。
「ベッキー気持ち良かったよ」
そう言って姫子はベッキーの陰部へ指を伸ばした。
そこでは、
「あはっ、ベッキーも濡れてるよ?」
服、というかスカートの中のパンツの上からでも分かる程度に
湿っていた。
「私もお礼に舐めてあげる」
パンツを下ろし、産毛も生えていない秘所に舌を当てる。
「ひゃあ! ダ、ダメェ! 止めろぉ!」
ピチャピチャと舐める淫靡な音が響く。
姫子の舌は割れ目に沿ったり、かと思えば一気にベッキーの中に
入り込む。
左手で身体を支えながら、右手で湿った敏感な突起をいじった。
「あああっ!」
瞬間、ベッキーの身体を電気が走った。
「ふふっ、ベッキーも気持ちいいんだね。もっと良くしてあげる」
突起を甘噛みすると、指を舌の代わりに進入させる。
「はあぁぁん! きゃふぅ! ダ、ダメ! あっ! はぅ! んんっ!」
過敏に反応を見せるベッキーは何度も身体を逸らせていた。
「あっ! あっ! んっ! くぅっ、あ、ああ、ああああぁぁ!」
プシッ! プシャッ! シャー・・・・・・。
ベッキーはあっという間に絶頂に達し、姫子のように愛液を噴いた。
「ベッキーも気持ち良かったんだね。もう一回二人で気持ち良くなろ」
力の抜けたベッキーの身体を横たわらせると、自分も横になった。
そしてベッキーの足を広げ、自分の足と交わらせて、お互いの
濡れて敏感な秘所をくっつけあった。
「あんっ!」
「ひゃうっ!」
クチュ、ピチャ・・・・・・。
お互いの秘所がぶつかり合う度にいやらしい音が鳴り、
それが腰を動かすスピードを速めた。
姫子のリードで動かし、姫子は自分の秘所をベッキーの太ももにも
擦りつけ、太ももをベッキーの秘所に擦らせて、何度も刺激した。
「あっ、またイク! ベッキー、私またイッちゃう!」
「あっ、あっ、あっ!」
「はぁ、んんっ!」
「ふあああぁぁ!」
お互いの秘所をくっつけ合った状態で再びの絶頂。
愛液が二人の中で交わる。
「はぁ、はぁ、はぁ、気持ち、良かったよ、ベッキー」
「はぁ、んっ、あぁ、はぁ、はぁ」
二回連続ということだからか、ベッキーはもう言葉を話す気力すら
残っていないようだ。
姫子はうつろな瞳のベッキーに軽いキスをすると、身支度を整え、
ベッキーのも整えた。
さすがに置いていくわけにはいかないので、おんぶする。
教室をあとにし、玄関へ向かっていると、姫子の耳元でベッキーが
呟いた。
「おい、姫子・・・・・・。せ、責任、取れよな」
視界の端に見たベッキーの顔は夕日よりも真っ赤だった。
「うん、分かった」
姫子はそれだけ言うと、ベッキーを背負い直した。
そして二人は何だかんだでイチャイチャ(?)しながら帰った。
632 :
メリー:2005/06/08(水) 23:06:55 ID:Ni78pLJQ
というわけで以上です。
ちょーっとベッキーにやりすぎた感がします。
姫子とベッキーをつっくけるのは多少無理矢理が必要
だったので、展開を強引にしてみました。
また暇をみつけてはうpしたいと思います。
うむ、ここの所色々来ていていい感じだ!
>>632 なんていうか、原作の感じで読めてgj!!!
>>620 亀だが早乙女×乙女忘れんな
てか乙女忘れんな
ギガワロス
とりあえずJJ!!
638 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/09(木) 07:39:38 ID:Q+EIWKU0
カップリング全部挙げたらいくつあんだよ・・・・・・
キャラクター数の二乗だから5ケタいくんじゃない?
やっぱり職人さんたちはフラグ立ってると作りやすいのかね?
上級生同士のカラミ見てみたい
>>640 フラグもだけど俺は自分が好きなカップリングを書きます。
メジャーでもマイナーでも書いてて楽しくなければ読んでくださる方も
楽しんでいただけないと思うので。
643 :
メリー:2005/06/09(木) 19:35:43 ID:lPJpknJi
640様
私はあった方がらりやすいかな?
その点で言えばぱにぽには立っているのかどうか微妙なんで
組み合わせにくいかも・・・・・・
まだ作ってないけど、早乙女×乙女なら作りやすいかなぁって
思ってたりしますね^o^
それどころか獣姦すら入る
メソウサ×ベッキーとか、太郎×鈴音とか、オオサンショウウオ×晶とか。
熊×ベッキーor芹沢とか…
グロになりそう
648 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/10(金) 07:31:45 ID:f7dWnvrp
都、芹沢、乙女受けカップリングってたとえば?
太郎って誰やねん
芹沢なら先輩の高見沢(だっけ?)とか、都なら…教授? 乙女なら…鈴音かな
都は修とのカラミもありだと思う。
で、そこに実は家だとお兄ちゃんラブでいちゃいちゃしっぱなしの
くるみが乱入、3Pと。
芹沢は玲とか優麻・優奈姉妹とかもありかな?
修都は個人的にガチ。
それはそれとしてメディア×ベホイミが挙げられてないのが不思議だ
>>646 4巻で鈴音に制裁されたガキの名前は太助だが。
結論は芹沢はMってことで
普通は漏らした服(きぐるみ?)何度も着ないし
ハルカ姉さんは芹沢と演劇部の部室でハアハアしてたりすんのか
まろまゆってコミック買うまで読んだことなかったんだが
主人公くるみだったんか。ぱにぽに外伝みたいな立ち位置?
くるみファンとしては活躍しまくっててうれしいけどやっぱり
萌えないとかいわれてるし。
バカ野郎くるみは 激 萌 え だ よ
店長×くるみとか
いやマカポンがユナとツバサを
マカポンはどっちの形態ですか?
662 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/11(土) 04:36:21 ID:5mtoFdYo
ツバサとユナのカップリングではどっちが受け攻め?
>>653 多分ヒロスケ×鈴音と言いたかったんだな
>>659 本スレにも書いたけど、やっぱ店長が結婚焦るところからスタートですか?
店長「ミルクサービスだから飲んでってよ」
妙子「すいません…こういう所はじめてでして…」
はむ
店長「うっ」
妙子「にがーい。なんですか…この白いの…」
>>665 店長「すいません、軽い火遊びのつもりだったんです。」
ポリ「何言ってんだ!! 立派な強制わいせつだぞ!!」
とうとうくるみが活躍出来たか……
やったぜ!
キモス
671 :
667:2005/06/13(月) 00:53:37 ID:ZZyuEJCT
なんか本スレに転載されてる…
俺が貼ったことになりつつあるし…
違うんだ…俺じゃないんだ…
職人さんはいないのですか・・・
何人かはいるんだけどねぇ・・・・・・
どうしても滞っているわけですよ、ええ。
乙女×早乙女の投下を以前に予告させていただいたものですが
くるみ×修も面白くて同時進行してます。
いつになるかはわかりませんが、近いうちに投下したいと思っております。
相変わらず自己満足の域を出ない駄作となりそうですが、このようなもので
よろしければ今しばらくお待ちいただければ幸いです。
675 :
606:2005/06/14(火) 02:06:09 ID:zMgQKEyD
お久しぶりです、綿貫響の大作戦の作者です。
パソコンが壊れてしまったので携帯で小説を書く事にします。
遅いし堕文ですが気長に待っててください。
ロボ子のかぶりもの隙間からでもわかるほどに響を睨みつける。
「そんなに睨まれても嫌」芹沢の抗議をサラリと流し続ける
「もし交渉するならば此処じゃ目立つし諜報部の部室でね」
たしかにロボ子の姿で響と話していれば怪しく、変な噂が立つかもしれない。
「わかったよ・・・さっさと行くなら行こう」
だるそうに言い響について歩き出す。
677 :
606:2005/06/14(火) 02:19:11 ID:zMgQKEyD
すいません・・・・・・改行忘れるし、椅子から落ちるし寝ぼけて散々なので寝ます。
今日中に前半を書き上げたいです
678 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/15(水) 01:07:06 ID:7TSQvqew
人がいない・・・芹沢受けと優奈受け見たい・・・・・・
キャンプの夜の晶と乙女とベキ子で書こうとしてみたけど
なんか全員受けな気がして進まなかった
>>680 晶寝たあとに乙女とベキ子で早乙女の取り合いっていうのは…
681 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/16(木) 18:01:42 ID:qoXKVscF
晶受けカップリングって?
>>680 アンカーミスっとるが
激 し く 同 意 だ !
こんな感じ?
メリー氏のガラスのイルカの続編でキャンプ場にて・・・
晶が寝た後にベッキーと乙女で恋愛話
↓
ベッキーが早乙女が好きとカミングアウト
↓
そしたら実は乙女も早乙女が好きだった
↓
まぁ適当に口喧嘩
↓
勝負という事で早乙女を呼んでアピール対決
↓
最後には3P
ガラスのイルカ書いたのはメリー氏じゃない気ガス
次は、ハルカ×芹沢かもう一度鈴音×乙女見たいね
ちょっと違うけど微妙にそんな感じのイメージでキャンプネタいきます
少し遠くから聴こえる男の声。
愛しい人の声。
考えてみれば、今
私と彼はほんの十数メートルの距離で寝ているのだ。
「ん…」
昼間の学校でならいくらでも近くにいられるけど。
今は…学校の外で、夜…で。
「ふ…ぅ…」
何を、馬鹿なことを。
これはただのキャンプ教室。
彼はただの引率の教師。
学校の延長。
分かっている。
「ぁ…は…」
分かっているのに。
身体の疼きも
指の動きも
全然、止まってくれなくて。
私は、寝袋の中で右手をジャージに突っ込み、他の二人に聴こえないよう、
静かに下着の上から指を動かす。
ん…
ジャージの上から撫でてただけなのに、もうそこは愛液を分泌し、
湿り気を帯び、下着どころかジャージの股の部分まで湿らせていた。
このままじゃ、明日履けなくなる…。
音をたてないよう注意を払いながらズボンと下着を脱ぎ、寝袋から外に出した。
既に十分に濡れている性器に指を再び這わせ、自慰を再開する。
裂け目に沿って指を往復させると、水音が響く。
……ぁあ…あ…はぁ
なんで…なんで私、こんなことしてるんだろ…
すぐ隣には、二人が…寝てるのに…
左手で上半身のジャージをたくし上げ、裾を口にくわえる。
痛いほど硬くなった乳首を撫で回すと、ピリピリと刺激が拡がる。
ふ…ぅん…
どうしよう…止めないといけないのに…
…ぁ…でも、向こうのテントに、早乙女がいると思うと…
もう、止められない…
今まで一度も指も入れたことのない裂け目の中へ、少しだけ指を潜らす。
軽く指を抜き挿ししただけで、どんどん溢れてくる。
二人に見つかったら、早乙女にも…バレちゃうのかな…
オナニー、して…たの…バレちゃうのかな…
寝袋の…中で…パンツ、脱いで…
こんな、とこ…いじってるの…見られちゃうのか、な…
早乙女に…見られ…
挿しこまれた指で、内側をグイグイと刺激する。
小刻みに動かし、刺激を与える。
見て…
早乙女…見て…
おな、にぃしてるの…見て…
ん…っもう…いっちゃう…
早乙女に、見られながら、…
いッちゃう……!!
胸をいじっていた左手を離し、右手の少し上部の肉芽を強く押す。
爪先から全身まで電気が流れる。
…はっ…あっ…あぁあああん!!
翌朝
「あの…乙女さんと、宮本先生…なんでブルマ履いてるんですか…?」
「あ、これは、いや…その…」
「な、なんだ?オネショでもしたのかー?ベキ子ー」
「それは絶対違う!これは…暑いからだよ!だいたい秋山!お前はなんでなんだ!」
「わ…私も、あ、暑いからだよ!」
「そうなんですか…?今日は涼しい気がしますけど…」
昨夜の二人の痴態を知るのは、スープの中のオオサンショウウオだけだった。
おしまい
なんか分かりにくいオチでごめんなさい
ちなみに最初の「遠くから聴こえる男の声」ってのは熊に襲われる早乙女の悲鳴です
確かに上野と違うけどGJ
エロ杉
GJ!!
「…ただいま」
恐る恐る玄関の扉を開ける。
年季の入った古びた木製の扉を開けると、いとしい妹が心底怒った顔で腕組みして
待ち構えていた。
時刻は夜8時。まあ電気がついているからそれほど暗くはないのだが、しかし彼女の
オーラが空気をずし、と重くしていた。
靴も脱がず、ただ立ち尽くす。
痛々しいほどの沈黙。
ちら、と顔をうかがうが、ますます機嫌を悪くしたようだった。
…コイツがこれだけ怒った顔を見たのは久々かもしれない。
ただ、今回は完全にこちらに非が有る。何を言われても文句は言えない。
「… ごめん」
殴られても仕方がないと、覚悟を決めた彼…修が聞いたことばは、しかし意外に寂しく、
そして優しかった。
「…おかえり」
「え?」
拍子抜けした。どんな強いことばをぶつけられるかと身構えていたから。
だから、短いそのことば…でも、万感の想いがこもったそのことばに驚いた。
顔を伏せて、彼女はことばを搾り出した。
「… おかえり、なさい」
「え… お、おい。くるみ、お前…泣いてるのか?」
修の声を聞くとくるみはゆっくりと顔を上げた。あとからあとから涙がこぼれていた。
それを拭おうともせず、ただじっと修を見つめるくるみ。
耳鳴りがしそうな沈黙のなかで、くるみの嗚咽だけが静かに響いた。
「… …くるみ」
耐え切れなくなった修は玄関を静かにあがり、くるみの名を呼んだ。
返事はなかった。
かわりに押し殺したような泣き声だけが返ってきた。
「… ……」
「…!」
かけるべきことばは、修にはわからなかった。
だから、ことばでなく彼女のこころに触れる方法を。
すっと腕を伸ばすと、自らに引き寄せ、力強く抱きしめた。
頭に手をまわし、優しくその栗色の髪を撫でる。
それはちょうど、泣きじゃくる子供をあやす親がすることのようだった。
「… ごめん」
ようやく彼が口にしたことばはあまりにも短く、簡単なものだった。
だけど、これでいい。これじゃないといけない。
思っていることだけを伝えるのが『伝わることば』なら、今はこれしかないから。
しばらく黙っていたくるみだったが、しばらくするとおずおずと修の背中に手をまわした。
「… この、この …ッ バカ兄貴… ッ」
「… ……」
「…心配、したんだからね… ホントに、すごく、すごく、心配したんだから…ッ」
勝気な妹…世界で一番大切な女の子が、自分のせいで泣いている。
それが修には本当に情けなかったし、申し訳なかった。
だから、今はくるみを気が済むまで泣かせてやろうと思った。
「…っ ひっ …ひぐ、ひっく… …兄貴…」
そして、抱きしめてやること。
今できることはそれしかないと。
もう二度と泣かせはしないと。
できるならこの腕から自分の気持ちが伝わればいいとも思った。
…俺も、お前に会えなくて悲しかった。
「ひぐ、ひっ …ひぐ、ぐす…お、にいちゃん… おにいちゃぁん…」
「…ごめん。ほんとうに、ごめん…くるみ」
ようやく少し涙がとまってきたくるみの頬に手をすべらせ、自然なしぐさで顔を持ち上げた。
「あ…」
まだ涙で目がうるんでいたけど、顔は泣き止んだばかりで真っ赤だったけど。
かまうことなく、すっと口付けた。
数日ぶりのキス。
あいかわらずくるみの髪はいい香りがして、唇はとても甘かった。
きゅっと腕に力をこめると、くるみの体がふるるっと震えた。
唇を離すと、もうさっきとは違う頬の赤さをしたくるみが恥ずかしそうにもういちどつぶやいた。
「… おかえりなさい。…兄貴」
「… ただいま、くるみ」
「…あー、結構大きく取り上げられてるなあ」
「そうだよ、ホントびっくりしたんだから」
桃瀬家自慢のゆったりしたリビング。
ひさしぶりのソファーの感触。なんかこう、モチモチしてて気持ちいい。
修がこのあたりで配布されている新聞を見ると、『高校生男女、マラソン大会で行方不明』と
でかでかと取り上げられていた。
大げさにもヘリから撮影された森の写真が妙にリアルさを演出していた。
そう。この間のマラソン大会の最中、(なぜか)自転車で疾走していた修と(なぜか)その後ろに
乗っていた白鳥鈴音はそろって森の天然の落とし穴に突っ込んでしまい、身動きがとれなくなって
しまったのだ。
ケータイもなかったし、近辺に民家もない大ピンチ。メソウサが持ってきてくれた果物でなんとか
飢えをしのぎ、ようやく救助されたのが昨日。
ゆうべは警察のお世話になり、ちょっとした聴取やら取材があったが、ようやく家に帰ることが
できたのがたった今。
我ながらよく助かったと感心する。
つい今まで両親にこってり絞られていたところだ。反論のしようがなかったけど、心配してくれていた
のはわかった。ありがたいと思った。
…何もいわないところを見るとどうやらさっきのキスシーンは見られなかったようだ。
危ない危ない。
たっぷり数時間も怒られると、怒り疲れたのか安心したのか、さっさと風呂に入って
寝てしまったようだ。
どうやら相当心配だったらしくまともに寝ていなかったらしい。
キッチンでなにやら作っていたくるみも遅ればせながら文句をたれた。
「私からも言わせてもらうけど、今度からはゼッタイこんなことしないでよね!」
「はっはは、ああ、約束だ」
くるみがぷー、と頬を膨らませてテーブルにぽん、とオムライスを置いた。
腰に手をあてる仕草とチェックのエプロンがかわいらしいコントラスト。
オムライスは彼女のお手製だ。エトワールで練習してるうちに得意料理になってしまったらしい。
ふわっとした卵を口に含むと、甘い香りが口中に広がる。
プロの技だといっても差し支えがないくらい、それは見事なものだった。
「ん、うまい!」
「あったりまえでしょ、私が作ったんだぞ?」
こんな風に当たり前に家で幸せな時間を過ごすのも、ずいぶん久しぶりな気がした。
…もっというなら、恋人と。
修とくるみは恋人同士。
実の兄と妹。許される関係でないのはわかっているけど。
…いつからだっけかな、コイツとこんな関係になったの。
まあ、あえていえば小さいときから。ずっと…本当にずっと一緒にいたし、他の子が初恋を
経験する時期にもお互いしか目に入ってなかったし。
そして、現実的なことを言えば高校生になってから。
…くるみが泣きながら告白してきて。それをなだめて抱きしめて。
それが、どうしようもなく可愛くて。
この女の子が。生まれたときから一緒にいる、妹が。
彼女が俺を大好きだといってくれたように、俺も彼女が大好きだと気づいた。
優しく抱きしめて、初めてキスをして。
そんで、そのまま…その、流れで…シちゃったんだけど。
痛がって泣いていたけど『やめて』って言わなかったくるみがいとおしかった。
…くるみの肌、いいにおいで…きれいだったな。
「…兄貴、なーんかエッチなこと考えてるでしょ?」
「! な、なにいって…っ」
「わかるよ、兄貴のことだもん」
咎める、というよりもからかっている感じ。くしし、と笑った。
「〜〜〜〜〜 ……」
むー、と照れた顔を浮かべる修を、くるみは楽しげに見つめていた。
「ごちそーさま。あー、美味かっ…」
「あーにきっ♪」
「おわ!?」
食べ終わった皿をかたしもせず、くるみが修に勢いよく抱きつく。
後ろに倒れこむが、ソファーのやわらかさが背中と頭に気持ちよかった。
「お、おい、ヤバいって!父さんと母さんが…」
「二人とも一回寝たら朝まで絶対起きないの知ってるでしょ?だいじょぶだって」
くるみがもう我慢できない、という風に言う。
この関係は二人だけの秘密。
実の兄妹が逢瀬を重ねている、なんて他人はおろか両親にだって言えるわけがない。
だから普段学校でも二人はあまりことばを交わさないし、そのおかげであの玲にすら
感づかれていない(と思う)。
しかし、修はまだしもくるみは学校で話せないということにすごく不満がある。
休日には長い時間一緒にいられるからいいものの、平日イチャイチャできるのは朝のわずかな
時間と夕方以降、両親の目がとどかないところでだけ。
それだけに、その反動なのかくるみの甘えっぷりはすさまじい。
ぎゅーっと胸を押し付けて修の胸に顔をすりすり。
「ん、ふふ… おにいちゃん…」
「… くるみ…」
甘えるときと感情が昂ぶったとき、くるみは修を『おにいちゃん』と呼ぶ。小さいころは
修の後ろをちょこちょこ付いてきたくるみ。
そのときのことを思い出しているのかは修にはわからなかったが、なんだかその呼び方が
くすぐったい。
「おにいちゃん…」
修の体を離すもんかと言わんばかりに力いっぱいだきしめ、熱を感じる。
くるみはコレが好きだった。
別にナニをするでもなく、ただ抱きついているだけ。たまに髪を触ってくれたりするのが
気持ちいい。思い出したようにしてくれるキスも大好きだった。
「んー…」
すりすり。
「くるみ… …」
「ん、んー…」
すりすりすりすり。
「…気持ちいいか?」
「ん、すごくきもちーよ」
胸に顔をうずめていたくるみだったが、とろけきった笑顔をむける。
最高に幸せそうだった。
…か、可愛い。
「きゃ… !?」
思わず自分からもくるみの体を引き寄せ、優しく抱きしめる。
くるみの肩に、首筋に軽く口付けて、耳元で小さくささやいた。
「可愛いよ、くるみ」
「… あ、あう」
顔を真っ赤にして、ぼふ!と頭から煙を噴出す。自分からアプローチをかけるのは
大の得意だが、こう、相手からされるのはちょっと苦手だった。
こち、こち、こち、こち、と時計の針が動いているのが聞こえる。
聞こえる音はそれしかなかったけど、それがなんだか心地よかった。
もうどれくらい時間が経ったかもよくわからない。
結構長いことこうしていた気もするし、あんまり長くない気もする。
小さくひとつ溜息をついてゆっくり目を閉じる。
「… …はふ」
「ん?どうした?」
「んーん、なんでもないよ」
「…ヘンなやつ」
「ヘンなやつでいいですよー」
なんだか不思議。全身で触れ合っているだけでおにいちゃんの気持ちがわかる気がする。
この『世界』に、いるのは修とくるみだけ。
外では触れ合えない、家の中…この空間だけの恋人。
それでもよかった。もとから人様に言える関係じゃないのはわかってるし。
ただ、せめてその時間だけでもずっと一緒にいたかった。
修がすっと体を上げた。
「あ…」
くるみが寂しそうな顔を浮かべる。
安心させるように修はやわらかい笑顔を向けると、くるみの髪を撫でながら優しく声をかけた。
「…風呂、入らなきゃな」
「へ?」
「…いや、さ。俺ももう少しこうしてたいけどそろそろ風呂入らないと」
「あ…そうか。もうそんな時間なんだ」
時計を見るともう11時。
もう1時間はこうしていたらしい。
修もくるみも12時には寝るから確かにそろそろ入らないといけない時間だ。
すっと立ち上がって、自分の皿をかたしてからジュースを持ってきた修は、二人分の
コップにそそぐと片方をくるみに渡してことばを続けた。
「くるみ、先に入っちゃえよ。あとでまた、な?」
「え… う、うん…」
ちびりちびり、とジュースを飲みながらくるみは煮え切らない返事を返す。
いやだ。いやだ。
もっと一緒にいたい。触れ合っていたい。
数日ぶりにやっとあえたのに、少しの間でも離れ離れになるなんていやだ。
そう思ったくるみは半ば無意識にことばを繰り出した。
「あ、あのさ、兄貴」
「ん?なんだ?」
顔を伏せて体をもじもじさせる。
なんなんだ、と修が思うと同時にくるみが恥ずかしそうに切り出した。
「い…いっしょに、入らない?」
空気が止まった。
…え?一緒にお風呂?
えーと、要するにあのせまい空間に俺とくるみが二人で
はだかで
はだ
「… …… … え ええええ!?」
思いっきり驚いた声をあげる。
思わず体勢をくずしてソファーに倒れこんだ。
「ちょちょちょちょ、ちょっと待てって!お前…そりゃヤバいよ!絶対ヤバい!」
「うー。何がよ。…もうお互い、相手の体なんて見飽きるくらい見てるじゃない」
「う… そ、それとこれとは別問題だ!」
確かにくるみのいうとおりだ。
もう何回か体を重ね合わせているし今更躊躇することもないといえばないんだが…
ただ、一緒にお風呂、っていうのは何故かまずい気がした。
それは多分、良識的な問題で。
「だ、だから。もう子供じゃないんだから。な?」
「… 子供でいいもん」
「くるみ!」
「やだよ… さびしい、んだもん。やっとおにいちゃんが帰ってきたのに…私、すごく
心配だったのに…」
次第に声は萎んで、目じりに涙が浮かぶ。
そんなくるみを見て、思わず息がつまらせた。
言っていることは簡単だ。ただ愚直なまでに修と一緒にいたい、といっているだけ。
修も同じ考えだったし、それに。
…ついさっき、もうくるみを泣かせないと誓ったばかりじゃないか。
要するに、この状況で言えるセリフはこれだけってこと。
「…あー、わかった、わかったよ。今日だけだぞ?」
それを聞くいたくるみは、ぱああ、と顔を晴れさせた。
やっぱり、こいつは笑っている顔が一番かわいい。
「うんうん!それじゃ、はやく入ろ!」
うきうきと着替えを取りに行くくるみを見て、修は頭をかかえてどうやって理性を保ったものか
渋い顔をして考えていた。
湯気が立ち上り、しゃー、というシャワーの音が響く。
風呂場のなんともいえない、甘いような落ち着くような匂いが修は嫌いではなかった。
ちゃぷん、と顔の下半分までお湯に浸けて一日の疲れを癒そうとリラックス状態の修だったが、
目前のシャワーを使っている人物のせいで心中まったく穏やかではない。
というか、穏やかにさせてくれ。
「〜〜♪、〜♪」
くるみだ。気分よさそうに鼻歌なんか歌って、シャワーで体を洗っている。
さっきから必死に意識からはずそうとするが、目の前にちらついてしょうがない。
…その、くるみの…お尻が。
ぷりん、としていてやわらかそう。頭から流れるシャワーのお湯がつつー、と流れてきて、
たったそれだけのことが何故かすごくいやらしい。
少し体をひねるだけで大きめな胸が揺れるのが背中ごしでも見えるし、お尻も小さく揺れる。
…や、やばい。
ここで襲い掛かったりしたらただのスケベ魔人だ。
無理やり呼吸を整えてゆっくり目を閉じる。
息を吐くとこぽこぽ、と泡が吹き出した。
「…見てもいいのに」
「ぶばっ!?」
思いもよらない声に思わずお湯を飲み込んでしまった。
ばっと声のしたほうを見るとくるみがくすくす、というような笑顔を浮かべていた。
うまいこと体をひねってこう、キワドイところが見えないような体勢。コノヤロウ。
「ふふ。ねえ、見たい?…兄貴だったらいくら見られてもいいんだけどなあ」
「バ、バカ!べ、別に…」
別に、なんだ。
見たくないわけじゃない。いや、むしろ見たい。思いっきり見たい。
しかし、ここで見てしまったら理性を保つのはほぼ無理だ。
こう、だいぶ『ご無沙汰』だしくるみが誘ってるのはわかってるけど、やっぱり風呂場っていうのは
人道的に考えてまずい気がする。…気がする。
…いやまあ、もう半分以上ただ恥ずかしいだけなのはわかってるんだが。
い、いやしかし。うーむ…
ちゃぷん
「…へ」
「…んー、やっぱ二人はちょっとせまいね」
「うわわわわわわわわ!?な、なんだよ!?」
「ん?返事なくて寂しいから」
ざばっと派手な音を立てて驚いた。
修があれこれ考えているうちに浴槽に入ってきたくるみは本当に少しばかりせまそうに
体を無理やり入れようとしている。
いや、それはいい。
いいんだが、なんで真正面から入ってくんだよ!見えてるじゃん!!
「あ、ああ、お、俺、体洗うから!!」
「あ、こら!もっとちゃんとあったまりなさい!」
逃げるような修を後ろからがっちりホールドし、無理やり浴槽に引き戻す。
またざぱっと派手な音がした。
「わっぷ… ぷは!く、くるみ、お前なあ!」
「むー。かわいい恋人がせっかくイイコトしてあげようとしてんのにそれはないでしょー!」
「い、いいから!わかったから離せ!離してくれ!」
そこまでいってようやく気づく。
背中にダイレクトに伝わるやわらかい二つの感触。
その二つほどではないが、ぷにぷにしているおなかの感触。
…で、もうちょっと下の…
ぐあ。
「〜〜〜〜〜 …」
「そうそう。ちゃんとあったまらないと、湯冷めしちゃうよ」
ちゃぷん。
くるみが後ろから修を抱きしめたまま、ゆったりとした時間が流れる。
修のドキドキしてる心臓の鼓動がそのまま伝わってくる。
…兄貴ったら、無理してんなあ。
くすくす、とまた小さい笑いがこぼれた。
顔をこれ以上ないくらい真っ赤にしてすねたような修。
でもくるみを泣かせたことの修なりのお詫びなのか、ここまでワガママに付き合ってくれる。
それがくるみには嬉しかった。
「…じゃ、そろそろ体洗おっか?」
「お、おう。…って、おい。その言い方だとお前が…」
「私が洗うよ?」
「やっぱりかよ!」
頭痛がしてきた。
正直、これ以上理性が持ちそうもなかったが、体洗ってそのまま風呂から出てしまえば
ギリギリ耐えられないこともない。
…なんの試練だ、これは。
とりあえずシャワーの前にどっかと腰をおろし、もう好きにしてくれと言わんばかりの体勢。
「〜〜♪」
くるみはまた鼻歌なんか歌っている。
わしゃわしゃ、とタオルをこする音。石鹸を塗りこんでいるようだ。
すー、と大きく息を吸い込み。はー、と大きく息を吐いた。
もう、ナニがあってもおどろかねぇ。
くるみが何をしてきても、心を無にして…
むにゅん
「〜〜〜〜〜!!」
「ん、しょ。ん、しょ…」
「く、くる…」
ずり、ずりと自分の胸を懸命に修の背中にこすりつけるくるみ。
お約束といえばお約束ではあるが、この状態の修にとっては劇薬以外の何物でもなかった。
泡だった石鹸が彼女特有のやわらかな肌をなめらかにコーティングしていやらしいことこの上ない。
…そのやわらかい感触のまんなかへんに妙に硬い二つのしこりを感じる。これ、多分…
「…っ …… …っ」
「〜♪ 〜♪」
動くに動けない。
頭の中がショートしているのもあるが、後ろからくるみの腕ががっちり、修の首にまわされて
いるのだ。
ぐるぐる目をまわしている修と対照的に楽しげに鼻歌を歌っていたくるみは、唐突に修の耳元で
ぽつりとつぶやいた。
「あーにき… …」
「… …な、なんだ?」
「…ねえ… …しようよぉ…」
ストレートな誘惑。
こういうときのくるみはとても高校生とは思えないオトナの声を出す。
とろけそうに魅力的なその声が、修の理性を奪い去っていく。
「ねーえ… もう私、こんなになっちゃってるんだよ…」
修の右腕をくすぐるような手つきですっとつかむと、自らの秘所に戸惑うことなく導いた。
くちゅ、と熱くやわらかい感覚。
「あ…お、おい…」
「ん…は、はあ… ね、熱いでしょ…? はあ、は…兄貴のこと考えて、こうなってるんだよ…?
ほら、ここも… ん…!! こ、んなに…」
くりっと顔を出した突起に修の指をこすりつける。
あとからあとから溢れ出す愛液が、その手をびしょびしょに濡らしていく。
「く、… く、くるみ…やっぱり、こういうのは… …」
「ん、ふふふ… あ… はあ、はあ… ナニいってんのよ…兄貴だってこんなにしてるじゃない…」
つー、と修の首筋を舐めながら修自身に左手を伸ばす。
「う、あ…! や、やめ… …」
「こぉんなに硬くしちゃってぇ… んふふ、我慢しなくてもいいんだよ…?」
くにゅくにゅくにゅ。
くるみの巧みな指先が修自身を強烈に刺激する。
先端をくにくにと弄ぶと修の体がびくびくっと揺れた。
「…! あ、くあ… く、るみ…」
「ふふ、えいえい!ほら、イっちゃえ!」
くにくに!
力強く握ってさらに刺激を加える。
修の右手の指を自らの秘所のさらに奥へ、奥へすべりこませ、くるみ自身も快楽をむさぼる。
肩越しに言葉にならない声をあげていた修の唇を自らの唇でふさぐと、鼻息がこそばゆかった。
「… ん、んー… ん、ん…んんー…」
「ん、ちゅ… んー、ぷ …ちゅ、ちゅ…」
「ん …んん …!!」
びくびくびくびく!!
「きゃう!」
びゅ、びゅっと修自身から白く濁った欲望が吹き出した。
思わず驚いた声をあげたくるみだが、それが仕方ないくらいのすごい量だった。
「ぐ …あ、ああ…!」
びゅ、びゅびゅ!
いまだ治まることをしらない放出を続け、体から力が抜けていく。
一滴も逃すまいと、くるみは左手にソレを塗りたくった。
「ん… はあ… お、にいちゃん… すごい…」
ようやくおさまった放出に修はぐったりとくるみに体を預ける。
荒く息をつきながら、ちらりとくるみに目をやると、彼女も目をとろんとさせていた。
汗とも風呂のお湯とも判別がつかなかったが、したたる水が彼女をより艶っぽく見せていた。
「あは … おいしそう…」
ぽつりとつぶやくと、ためらうことなく左手についたソレを舌でちろちろ、舐めとっていく。
子犬がエサの残りをそうするように、丹念に。
「く、くるみ… そんなの、やめ…」
「んー…やーだ。これ、もう私のだもん」
いたずらっ子のように笑顔をうかべ、じゅじゅっと音をさせてすすりきる。
呆然と眺めていた修がゆっくりと体を離し、くるみを見ると全身をピンク色に染めて本当に
おいしそうな顔をしていた。
「… ん、ん…」
ごくん。
舌で丹念に転がし、飲み下した。
その顔は恍惚に染まり、口からこぼれるよだれが修の理性を完全に奪い去った。
「え、へへ …おいし、かったぁ」
「… !」
「きゃ…!?」
正面からくるみを押し倒し、顔を向かい合わせる。
修の目にもう迷いはなかった。
ここまで我慢し続けた反動からか、その目はどうしようもないくらい本気だった。
「… お前が悪いんだからな」
「…うん。…いいよ、好きにして。滅茶苦茶にして」
「くるみ…」
ようやくソノ気になった修を嬉しく思いながら、くるみは妖しい笑顔を向けた。
すっともういちど口付ける。
今度は、修から。
自分の白濁液がくるみの口に残っているかもしれないとか、関係ない。
ただただくるみが欲しい。
くるみを自分の思うとおりにしたい。
…くるみに、俺を刻み込みたい。
それだけを考えて、夢中で舌を滑り込ませた。
「んー、ちゅ、ちゅ、ぢゅぷ… れる… んー…」
「ん、ん、ちゅ、はあ … ん、ちゅ…」
くるみの上にのしかかり、互いの唾液を交換し続けている。
手は互いに互いの秘所を刺激し合い、感覚を高め続けていた。
桐のいい匂いのする大きな風呂場に、淫靡な水音がひたすら続いていた。
「んー、ぷは… お、おにいちゃぁん… 気持ちいいよぅ…」
「ん… 俺も、いいよ…」
唇を離すと、今度はくるみの乳房に舌を這わせる。
れる、と一舐めするだけでくるみの体が大きく震えた。
先端を舌でころころ転がし、ちゅううっと思い切り吸い上げる。
「ひゃああああああああ!?」
「ちゅ、ちゅううう… ちゅ、ちゅう …」
くるみは、胸が弱い。お尻も弱い。秘所も弱いし、そもそも肌を修に触られるのが弱い。
要するに全身が性感帯な彼女にとっては、修の指がどこに触れても昂ぶってしまうのだった。
乳首を吸い上げながら、左手の指先でおへそのあたりをつつーっと撫でる修に、振るえる声が
出てしまう。
「… や、やあああああん…」
くるみの声に呼応するように秘所からだらだらと愛液が流れ出す。
一番刺激してほしいところをわざとさわらない修。
そんなイジワルが嬉しかったけど、今は少し切なかった。
「ね、ねえ…おにいちゃあん… さわってよぅ…」
「ん、ちゅ… はは、くるみはエッチだな」
「う、うー… 言わないでよ…」
顔を真っ赤にしてイヤイヤ、というように顔を隠す。
それがたまらなく可愛らしい。
つーっと指をはわせ、突然くるみの秘部に指を突っ込んだ。
「…っ ! あ、あは、はああ… そ、そう!そこ、いいの…!」
「ん、ちゅううう…」
なおも乳首を舐めながら吸いながら、指でくにくにと好き勝手にいじりまわす。
その顔にはもう快楽を貪りたい欲望しか映っていなかった。
「あ、はあ、は、は、はあああああ… き、きもち、いい…!」
指の動きが激しくなるにつれてくるみの反応も強くなっていく。
不意打ち気味に、その突起をくりっと指でひねってやると大きく目を見開いて
体を大きくのけぞらせた。
「…! や、やだ… い、イく、 イく…イっちゃうよぉぉ!!」
びくびくびく!!
突然の急所への刺激に耐え切れず、すぐさま果ててしまったくるみに、修は優しい笑顔を
向けた。
「…かわいかったよ、くるみ」
「… うにゅう…」
疲れたように、また恥ずかしそうに顔をそらすくるみだったが、まだ修は満足していない。
…おにいちゃんも、気持ちよくしてあげなきゃ。
ついっと顔を向けて、小さくつぶやいた。
「おにいちゃん… もっと、シよう…?」
「え… い、いいよ。俺、さっきイったばっかりだし…」
突然頬を赤らめる修だが、体は正直だ。
「ん… そのわりに、ソレ、すごく元気そうじゃない?」
ぴっとソレを指差すと、天を突かんばかりに大きく屹立していた。
うぐ、と言葉につまった修だが、続けられずに黙り込んでしまう。
…しょうがないなあ、と心の中でだけ苦笑して、くるみは浴槽に両手をついた。
「え … ……お、おい、くるみ!」
「ほら… 好きにしていいって言ったでしょ…?」
ぷりんとしたお尻を突き出し、小さく左右に振ってみせる。
大きくて、やわらかそうで、おいしそうなくるみのお尻。
修が実はお尻好きなのは知っている。
…前に部屋に(勝手に)はいったときにみつけたエッチ本が…その…
と、とにかく。
彼の望むことならなんでもしてあげたい。悦ばせてあげたい。
ちょっと恥ずかしいけど、おにいちゃんのためなら。
「…ほら、いいよ?」
「う… くるみ…」
恐る恐る柔らかな肉に手を伸ばす。
ぺた、と手のひらを思い切り広げてもまだ少し余る大きな桃尻。
ぐにぐに、と揉みしだくとくるみの体にまだ体験したことのない強い快感が襲った。
「あ、あああ… なに、これ…すごくヘンな感じ…」
「くるみ… 」
両手で刺激を加えると、修の手の動きにあわせてくるみのお尻が姿を変えていく。
こらえきれなくなった修は、ぷりんぷりんと揺れる尻肉に舌をはわせた。
「ひゃ、ひゃう!?」
「ん、れろ… ちゅ、ちゅ…」
「お、おにいちゃ… そ、そんなに、ダメぇ…」
予想外の攻撃に思わず足から力が抜けそうになる。
それでも兄のためと懸命にこらえるが、より強く刺激する修にこらえきれなくなり、
膝から崩れ落ちた。
「きゃ…!」
「… う、わ…」
浴槽に手をついたまま膝をつき、お尻を突き出す格好になったくるみは、修の目にとても
扇情的に見えた。
あふれたお湯をまた少し浴びてぬら、と光るお尻を優しくさすり、小さく声をかけた。
「… もう、ダメだ… 挿入ちゃう、ぞ…?」
我慢がきかなくなった修は大きく自己主張する自身をとりだし、くるみの尻肉を大きく左右に
割ると、ひくひくとうごめく小さな菊門が見えた。
「え …え!? そ、そっち!?ちょ、ちょっとまって…」
くるみの声が聞こえたが、やや暴走気味の修には届かない。
軽く舌を入れて刺激してやると、先ほどとは比べ物にならない強い感覚がくるみに襲い掛かる。
頭から足にかけて電流が走ったような感覚に、くるみは息をつまらせた。
「いっ …… あ、あああああああああ…」
「ん、ちゅ… もう、いいかな…」
体から力が抜け、大きく肩で息をついているくるみのお尻をつかむと、その小さな菊門に一気に
自身を突き入れた。
背中からぞくぞくぞくっとした感覚を感じ、くるみは大きく体をのけぞらせた。
「あ、ああああああああああああ!!」
「ぐ…っ し、締まる… !」
修自身を包み込むかのような肉が、きゅきゅっと収縮してソレを刺激する。
引き抜こうとしてもくるみの肉がからみつき、離すまいと強い抵抗を見せた。
ず、ず、じゅ、じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ、ずぷ!
「は、あ、あ、あ、あ、ああああああ…」
「は、は、… くるみ、くるみぃ…」
本来、モノを出す器官に恋人自身が入り込んでいる。
その事実は修にも、またくるみにも背徳感に似た感覚を覚えさせた。
「や、あ、あ… な、に、これぇ… 痛いのに…いたいのに、きもち、いいの…ああ!?」
「くる、み…俺も、 気持ち、いい…」
ずぷ、ずぷ、と肉と肉がこすれあう音。
激しく腰を動かすと、互いに痛みとも快感ともつかない感覚が走った。
その間にも修の手はくるみのお尻をくにくにと力強く揉みしだき、赤い跡を作る。
と、突然前の穴の突起に手を伸ばし、指でコスコスと激しく擦り立てた。
「あ、あ、ああああああん!! そ、…ど、どっちもなんてぇ…!」
いまだかつてない快感に大きく口を開けてよだれをだらだらとこぼし、力の抜けた声をあげる。
その声とともに裏門の収縮がより強まり、修自身をぎゅっと包み込む。
「く…! くる、み…また、強く…!」
激しい腰の運動に疲れてきていた修だったが、その快感にまた勝手に腰が動き出してしまう。
生まれてから今まででもっとも強い快楽。
互いに動物のように快感を貪る。
「あ、あああ…き、もち、いい… きもち…きもち、いいよぅ… !!」
もはや痛みは全く無い。
大きく声をあげ、意識を保つのに必死なくるみは、互いの限界が近いことを感じ取っていた。
修の腰の動きもますます激しくなり、スパートをかける。
じゅ、じゅ、じゅ、という音の間隔が次第に短くなっていく。
「く、くるみ… 俺、もう…!」
「出して… ナカに、ナカに…思いっきり出してぇぇぇぇぇ!!」
ぽたぽたっと秘所から液を垂れ流しながら本能のままに叫ぶ。
そんなくるみの腰をぐっとつかみ、腰の動きを止め、放出の一瞬の間を二人で感じた。
「… ……っ っ」
「… く …っ」
びゅ、どぴゅどぴゅぅ!びゅ、びゅくびゅく、びゅく!
「あ、ああああああああああああああああ!?」
くるみの直腸に修の欲望が叩きつけられる。
熱い。
修の熱。修自身の熱。
それを体内に直接感じながら、くるみはずるっと体を崩した。
「は、はあ、はあ、はあ、はあ…」
「くあ… は、はあ、はあ…」
どろ、とくるみのすぼみから白い液が噴出した。
互いに激しく荒い息をつく。しゃべることすらままならなかったが、小さな微笑みを互いに見せ合った。
かたん、と桐の桶が倒れた音が聞こえた。
「… お、お尻も…き、きもち、よかった」
「え …そ、そうか」
「うん… …でも、今度からはちゃんと私に言ってからにしてね?」
「あー … ごめん…」
ちゃぷん。
行為を終えた二人は、また二人で仲良く同じ風呂に入っていた。
今度は修がくるみを後ろから抱きしめるカタチだ。
まだ少し疲れが残っていたが、それがお湯の温度の心地よさをより感じさせていた。
はあ、と互いに深呼吸。
いまは、触れ合っているだけで幸せだった。
「…ねえ、兄貴」
「 … ん?」
「ずっと、いっしょにいてね?」
すっとくるみが肩越しに顔を覗かせる。
その顔には不安が色濃くあらわれていた。
…兄妹では結婚はできない。当たり前のことだ。
だから、それだから不安なんだろう。結婚という確かな絆を築けない関係の二人。
いつか、誰か自分よりもっと魅力的な女の人があらわれたら…
そんな顔。
…答えは、決まってる。
「あ …」
ぎゅ。
後ろから優しく包み込み、小さく声をかけた。
「…当たり前だ」
「 … うん」
そのたくましい腕に手を添えて、嬉しそうに目を閉じるくるみ。
それに応えるように、くるみも。
「…私も」
「ん?」
「私も、絶対お嫁になんか行かない」
「… うん」
「行かないからね」
「ああ」
決して許されない、二人の関係。
神さまにケンカを売ってるといってもいい関係。
この会話を両親が聞いたらどんな顔をするだろう。
…いずれ、話さなければならないときが必ず来る。そのとき、自分たちは自分たちの意思を貫けるだろうか。
でも。
「くるみ」
「… なあに?」
「大好きだ。ずっと、お前を大好きでいるからな」
「… …私も。大好きだよ。私もずっと兄貴を大好きでいる」
絶対、離さない。絶対、離れない。
神さまを敵にまわしても、俺はコイツを愛してる。私は、おにいちゃんを愛してる。
何があっても、世界が終わるとしても、ずっと、ずっと一緒にいる。
この誓いが二人の絆。
この絆さえあれば、どこまでもいける。
くるみを抱きしめる腕に力をこめた。腕に添えられたくるみの手が、暖かかった。
桐の淡い匂いがした。
「… え」
くるみの手をとって、一度だけ口付けた。
おまけ
「…あ」
「え?」
「… …兄貴の、また大きくなってる…」
「… ぐあ」
「ねえ、知ってる?」
「な …なにを?」
「その… お風呂のなかですると、赤ちゃんできないんだって」
「… そうなのか?」
「うん…らしいよ。… ね、する?…しようよ」
「…くるみ!」
「きゃあ!もう、兄貴のエッチ!」
…どうやら桃瀬家の夜はまだまだ終わらないらしい。
御精読ありがとうございました。
まずは乙女×早乙女を予告しておきながらこうなってしまったことを謝らせてください。
申し訳ありませんでした。
今回はいつもと違いエロ重視でいきました。
…つくづく向いてないと実感致しました次第、次回からはまたシナリオありきで
いかせていただこうと思っております(まあそのシナリオも相当アレなのですが)。
今度こそ乙女×早乙女か、ガラスのイルカの続編あたりを書きたいと思っております。
相変わらずのどうしようもない拙作でありますが、どうか暖かい目で見守ってやってください。
失礼いたします。
リアルでキタ━━━(ノ゚∀゚)ノ ┫:。・:*:・゚'★,。・:*:♪・゚'☆━━━!!!!
最高
凄い萌えた
くるみって萌えキャラだったけなぁ(;´Д`)ハァハァ
もう神しかいない。
修×鈴音とかの気配は…なしか
内容はもう干からびるほどにGJ
ただくるみは料理できないはずでは・・・
弁当作ったりはしないってだけで料理できないわけではない
まろまゆで作ってたし
>>729 そうだったのか・・・まろまゆ予約してまだとどかねぇからしらんかった・・・
メリー氏にまた小説書いてほしいね
やっぱり百合で・・・・
733 :
メリー:2005/06/19(日) 00:37:34 ID:8+4QDbo4
724氏
くるみ修に激しくGJを贈らせてもらいますよ!!
甘甘な感じがとても良かったです。
732氏
百合ですか……。
実はくるみ×ベッキーを考えていたりいなかったり。
でも筆(?)は進んでないんですがね。
F巻も発売され、姫子×玲も良い感じっぽい?
かと思えばベホイミ×メディアも良い雰囲気な様子?
ああっ、どれから手を出したらいいのやら……orz
734 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/19(日) 00:46:49 ID:ybW1fTia
メリー氏ベホイミは魔法少女と今のどちらデツカ
735 :
メリー:2005/06/19(日) 01:27:41 ID:8+4QDbo4
734氏
う〜ん、どっちがいいんでしょうね?
クール、という意味では今の方かも。
そう考えるとやはり攻めはベホイミになるわけですし。
まらまゆの店長とくるみっていう組み合わせも良いかもね。
それはそうとGJ!!
乙女×早乙女も楽しみにしておりますw
優奈、乙女、姫子、芹沢晶の追試組でカップリングを作るとすれば?
俺は芹沢×乙女とかのマイナーなので
ここは男優に北川をチョイスして後は適当に
メリー氏、とりあえずベホイミ×メディアでお願いします
740 :
メリー:2005/06/20(月) 01:00:11 ID:ZqAHQspE
739氏のご要望(?)にお応えして、まずはベホイミ×メディアを
完成させましたよ。
舞台は“あおいかん”。略してあおか(ry
ベホイミは今仕様ですが、昔の名残が出ています。
メディアはポエポエな感じで、M入ってます。勝手なイメージでした。
NGワードは上記の『ブルーかん』『言葉攻め(?)』『お尻嫌いさん』
ってなとこですかね。
つまりはNGワードが入ってるって言ってるようなもんですが……。
ではどうぞ。
ここは桃月学園すぐ近くの公園。
時間は夕刻で、普段であれば遊んでいる子供たちの姿と声で賑わっているの
だが、今日は珍しくも静かだった。
ただし、あくまでも静かなだけで、誰もいないわけではない。
なぜなら茂みに身を隠し、木を壁として死角を作っているが、
二人の少女の姿があったからだ。
一人は地味〜な感じの少女。肩ほどまである髪を左右二つに分け、
当たり障りも無いメガネをかけている。
名前をベホイミと言う。
「ベ、ベホイミさん……さすがにここで恥ずかしいですぅ……」
木に手をつき、ベホイミに尻を突き出す形で恥ずかしそうに頬を染め、
顔だけを後ろに向けている女の子。
プラチナブロンドの髪で、なぜかメイド服のとても可愛らしい少女。
恥ずかしげに頬を染める姿が守りたくなる気持ちを高める。
そんな少女の名前をメディアと言った。
「何言ってるスか。こんな所でなんて言える口っスか?
戦場だっていうのに所構わず……、って感じだったのに、
しばらく会わなかっただけ常識でも身に付けたつもりっスか?」
ベホイミの手がメディアのメイド服のスカート部分に伸び、
相手の了承も取らずに一気に捲り上げた。
「そ、そんな。私だって、一応、その常識はありますし……」
常識があると言うわりには、いきなりスカートを捲り上げられても
文句を言わないのは、常識があると言えるのだろうか?
「ふふん。常識のあるやつは、こんな所でパンツに染みなんて付けないっスよ
?」
ベホイミの言う通り、メディアの純白のパンツはうっすらと色付き、
徐々に範囲を広げていた。
それを聞いたメディアはさらに顔を赤くし、耳まで真っ赤にさせ、目を
潤ませている。
しかしベホイミはそれ以上何をするでもなく、その光景を腕を組んだまま
見下ろしているだけだった。
「あ〜あ。戦場ではもっと自分に素直で、私好みだったんだけど、な〜んか
気持ちが乗らなくなったっス」
反応を見るかのようにゆっくりと言い、捲り上げていたスカートを下ろした
。
「ほら、もういいっス。行くっスよ」
先に茂みから出て行こうとするベホイミを、メディアが止めた。
振り返るベホイミの目に、自らスカートを捲り上げ、パンツだけでは
吸い切れなくなった蜜を太ももを通してソックス、靴、そして地面へと
垂らしているメディアが映った。
「どうしたっスか? こんな所じゃ嫌なんでしょう? こういうのも
あれっスが、自分は戦場の頃のアンタの方が好きだったっス」
再び振り返るベホイミの背中に声がかかる。
恥ずかしさと願いのこもった声。
「待って下さい。すみませんでした……」
背を向けたまま、
「どうして謝るっスか? 私は別に謝って欲しいわけじゃないっス。
ただ素直だった頃が懐かしいって言っただけっスよ?」
その背に誰かの体重を感じる。
メディアが体を預けるようにしていたのだ。
「恥ずかしいです〜……。でもやっぱり私はベホイミさんが良いです〜」
ベホイミは振り返りメディアの手を取る。
そして突然口と口を重ねると、濃厚なキスをした。
「んっ、ちゅ、くちゅ、はむぅ、んふぅ、あはぅ、んくっ」
舌と舌が絡みあい、唾液の交換や口内の舐め合いをする。
どちらかと言えばメディアの口の中へベホイミの舌が入り込み、
自由気ままに暴れることが多かった。
「ん、はぁ、はぁ、はぁ……」
ゆっくりと離れる口に唾液の糸が伸びていた。
「そうそう、人間素直が一番っス。こっちの口はどうやら昔に戻った
ようっスね」
にんまり微笑んで、ベホイミは先ほどの位置に戻る。
それに合わせてメディアも付き従い、今度は自分からスカートを捲り上げ、
木に手を付いた。
「あ〜あ、さっきよりも濡れてるじゃないっスか。自分の身体の方が
口先よりもずっと素直っスね。
ま、中を見たら早いっスね」
そう言うとベホイミはすっかりの色が変わり、始めよりも重くなった
パンツに手をかけ、下ろした。
そこには柔らかそうで小ぶりな桃尻と、髪の毛同様にプラチナブロンドの
陰毛がたっぷりと濡れ、蜜がとめどなく溢れている割れ目が現れる。
「いやはや、口で言う割にはこっちの方が先に素直だっただけあるっスね。
さて、どうして欲しいっスか?」
見つめたまま問うが、メディアには甘い吐息を何度も激しく漏らすだけで、
答えられなかった。
「どうしたっスか? 何もして欲しくないっスか? じゃあ見てるっス」
本当に見てるだけのベホイミ。
が、口は出す。
「どんどん蜜が溢れてるっスね。私は何もしてないっスよ?」
逐一現状をメディアに報告する。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
呼吸を荒くするメディア。
物欲しそうな目でベホイミの方を見つめるが、やはり何もしてもらえない。
「あっ、はぁ、んんっ、ダ、ダメです〜!」
メディアはそう叫ぶと、音を上げて蜜を噴出した。
身体を痺れさせたようにえびぞりに仰け反らせ、身体を震わせる。
「あ、ベホイミさん、み、見ないで下さい〜」
言うが時既に遅く、メディアの蜜を噴出した場所からは、レモン色の液体が
滝のように流れ落ちた。
シャー……、ジョボジョボジョボ……、ピチャ……、ピチャ……。
地面に当たる瞬間、大きな音で聞こえる。
「あああああ……」
恥ずかしさでメディアはこれ以上ないくらいに顔を赤くさせ、
身体を震わせた。
それをずっと黙って見ていたベホイミが口を開く。
「何もしないで見てるだけでイッちゃった上に、おもらしっスか。
もしかしなくても昔よりエスカレートしてたんスね、本当は」
そしてスカートのポケットから何やら取り出す。
中指ほどの長さと大きさで、先端にはビー玉大の水晶みたいなのと、
その両脇に羽のようなものが付いていた。
「昔は杖として使ってたんスがね。もはや使わなくなった物っス。
工夫次第ではどうとでも」
杖だったというそれの持ち手の部分を口に含み、濡らす。
十分に濡らした後、それを右手に持ちメディアに近づく。
「素直な子にはご褒美を上げるっス。ちゃんと召し上がるっスよ」
そう言ってメディアの桃尻を広げ、その奥の蕾をあらわにする。
硬く閉ざされた蕾にベホイミは舌を近づけ、そして舐めた。
「ひゃぅ! あんっ! ダ、メです! はぅ、そこは汚いです〜」
「何、ん、言ってる、ペロ、っスか。ちゅ、気にしない、んん、っスよ」
口を離し、もう一度杖を舐めると、杖の突く方から蕾に押し当てた。
「ああああぁぁぁっ! はい、入ってきてます〜!」
杖はどんどん短くなり、羽の部分が引っかかるまで呑み込んだ。
蕾の収縮と共に杖は何度も動くが、まるで最後まで呑みたそうだった。
「あっという間に呑み込んだっスね。戦場じゃやらなかったのに、
初めてのくせに抵抗もしないで全部呑みこむなんて。
意外な一面が見れて私は嬉しいっス」
「あ、はっ、あう、はあふ、ふぅ、んんっ、あはぁ」
徐々に声に艶を増し、物足りない目でベホイミに訴える。
「分かったっスよ」
言うと姿勢を低くして、蜜に濡れた茂みとその割れ目に舌を這わせた。
「はあぁぁ!」
舌先が軽く触れただけで声を上げ、大きく背を反らせる。
快感が刺激となって前身に行き渡った証拠だった。
「ふふん、敏感なこっちのクリを弄ったらどうなるっスかね?」
ベホイミの右手が硬く突起した部分へと伸びる。
被っていた皮を剥き、指の腹で撫でる。
「ひゃああ! はうんっ! んああ!」
僅かな刺激にすらも過敏に反応を見せるメディア。
全身で快感を求めていた。
それに応えるようにベホイミは指と舌でメディアの身体を悦ばせ続ける。
「ん、じゅる、じゅ、くちゅ、はむん、ちゅうう、んちゅ、ちゅ」
まるで別の生物のように舌は動き、メディアの身体は蜜を増やした。
「はぁ、あっ、ヤッ、ダメッ! イ、イッちゃう、イっちゃいますぅ〜!!」
プシッ! プシャ、ピシャ、ピチャ、ポタ……。
ベホイミの顔にたっぷりとかかる甘い蜜。
メディアは身体を大きく反らせ、二、三度震えた後に一気に崩れ落ちた。
「やっぱりお前は素直な方が可愛いっス」
メディアの桃尻から杖を取り、身体を抱き起こすと、口に軽くキスし、自力
で背に乗せた。おんぶである。
「はぁ、はぁ、で、でも、はしたないですし、その、エッチだから……」
呼吸が荒く、声もか細い。
ベホイミには見えないが、きっと顔も赤いことだろう。
「それも含めて素直なお前が良いって言ってるっスよ。
ま、今日は家に送ってやるっスから、大人しく私の背中に乗ってるっス」
さすがに濡れたパンツを穿かせるわけにもいかず、自分のポケットに
突っ込んだので、妙に冷たかったが気にしないことにした。
「はいです〜」
メディアは素直に言い、ベホイミの首に手を回すと、その背中に
身体を預けた。
そして二人は帰路に着いた。
「そう言えば今この状態でノーパンなわけだから、子供くらいの身長だと
丸見えっスね」
「ふえっ!? はわわわっ!」
今初めて気づいたらしく、慌てたがどうしようもなかった。出来ることと
言ったら、出逢わないことを祈るだけだった。
「どうでもいいっスが、そう言われただけで私の背中を濡らすのは勘弁っス」
「ごめんなさい〜」
言うまでもなく、ベホイミの制服の背中の部分には大きな染みが出来ていた
。
748 :
メリー:2005/06/20(月) 01:06:19 ID:ZqAHQspE
あ……、いまさらですがNGワードに『おもらし』を入れ忘れました。
たった一つのNGワードが引っかかった方、すみませんm(_ _)m
う〜ん、SなベホイミとMなメディアだけど、どこか甘甘イチャイチャ(?)
な感じになってますね。
次は残り二つのどっちかかと思いますんで。
749 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/20(月) 01:12:59 ID:A6yLbcQB
GJ!萌ました、次は漏れとしては姫子×玲でキボンします
マキシマムJ
犬神兄妹のSSってのもよろしいかと
ボクな姫子に皆でいたづらするSSきぼん
今メリー氏がくるベキか玲姫書いてるそうだ。
期待をして待とうじゃないか
754 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/21(火) 16:52:13 ID:hBWF8r3z
ぱにぽにカップリングで王道はなんだと思う
南条×犬神
ヤンキー×姫子
757 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/21(火) 18:47:57 ID:hBWF8r3z
百合も有りで
758 :
メリー:2005/06/21(火) 19:31:11 ID:tlaC57li
749-750氏
萌えてくれてありがとうです。
いや、嬉しいですよ。
何だかカップリング王道はどれ? みたいな感じなので私も何組か。
・南条×犬神(本編で語っている通りですね)
・芹沢×来栖(SS作るくらいに思ってます)
・ベホイミ×メディア(同上ですねこれは)
・玲×姫子(何気に仲が良いですし(笑))
・鈴音×乙女(普通にラブラブっぽいし)
・早乙女×乙女(喧嘩するほど仲が良いってやつ?)
な所でしょうか。
と、いうわけで前置きは長くなりましたが、
749氏のリクエストにお応えして姫子×玲です。
また入ってすみませんが『おもらし』がNGワードですorz
ではどうぞ。
「うぅ〜……玲ちゃんこんな所に呼び出していったいなの用なのカナ?」
姫子は一人誰もいない教室に立っていた。
本来そこは許可を得て、鍵を預かってからでないと入れないはずの特別教
。それなのに玲に言われて来てみたら、本当に開いていてビックリした。
しかも先に行って待ってて、と言われたので今一人しかいない。
誰もいない教室でたった一人は寂しいというか怖いというか。
キョロキョロと不安げに辺りを見回して、仕方ないので一つの椅子に座った
。どこにでも座れるので、ど真ん中にしてみた。
「早く来ないカナ〜玲ちゃん」
机に突っ伏してドアの方に顔を向けて、机に指でのの字を書く。
そして五分ほどしてから、ようやくドアが開かれた。
「もぉ〜、遅いぞ玲ちゃんっ!」
「いや〜悪い悪い」
怒る姫子にまったく悪びれた様子もなく謝る玲。ある意味大人な玲だった。
そんな玲はニヤニヤと何だか怪しい笑みを浮かべつつ姫子の座る席の前に立
った。
体を起こして玲を見上げる姫子。今日も今日とてアホ毛は揺れている。
「誰もいないし恥ずかしくないよな?」
「マホ?」
頭に『マホ』の文字を浮かべて姫子は首をひねった。もともと頭の悪い姫子
に、玲がどんな意味で言ったのか理解出来ないのだ。
その姫子の象徴でもあるアホ毛。玲はそれをむんずと掴むと一気に持ち上げ
た。
「なーっ!!」
とっさに手を頭にやるが、玲の右手にはしっかりとカツラが握られていた。
カツラが取れたことで一気にボーイッシュな感じになった姫子は、顔を真っ
赤にさせて、必死に玲に向かって両手を伸ばす。
「あ〜ん、返してよ〜」
立ち上がって取りに行けば済む話なのに、さすがアホ毛の子っ! テンパッ
ているのも相まって、まったく気づいていない。
見た目と行動が幼く感じさせる。
その様子を笑顔で玲は見つめていた。
「クスクスクス……やっぱり姫子はこっちの方が可愛いなあ」
体を前倒しにしている姫子を利用して、自分も前に出ると抱きしめた。
ぎゅーっと抱きしめるが、姫子の顔が玲の豊満な胸に当たっているので、姫
子は呼吸が出来ないでいて苦しそうだ。
「むー! んむー!」
「まあ待て。もうちょっと堪能させろって。ああ、何か可愛いなあ」
頭をぐりぐりと撫でる。
余計に胸に押し付けられた。
そしてやっと堪能が終わったらしく、玲は体を離した。
「はぁ、はぁ、はぁ、し、死ぬかと思った……」
「そんな大げさな」
からからと笑う玲。
呼吸を整えて姫子はムキーと怒る。当然だろう。
「ムキー! 死ぬかと思ったカナー! それにカツラ返してっ」
「ヤ、だね。でもどーしても返して欲しい?」
ニヤニヤと見下すようにすると、姫子はうぅ〜と唸った。
「じゃあそうだねー。あ、そう言えばくるみが言ってたな。
なあ姫子。自分のこと『僕』って言ってみ?」
教室でカツラが発覚した時、確かにそんなことを言っていた。
姫子は顔をう〜っと赤くして手を握っている。
「言ったら返してくれる?」
「言ったらな」
カツラを指先でクルクルと回して微笑む。実に怪しい。
「ぼ、僕……」
「うひー、可愛いー!」
はにかんだ感じが狙ったかのような男の子っぷりを表現し、その仕草やら可
愛さやらが、
玲の好みにストライクだった。
いてもたってもいられなくなった玲は、思いっきりディープなキスをした。
「んーっ! な、んん、ちゅ、ちょ、れ、はむっ、んくっ、んっんっ」
姫子は抵抗を試みるが、玲の絶妙な舌技にすっかり腰砕けだった。
素直に口の中を明け渡し、絡みつく舌を受け入れ、送られてくる唾液を飲み
込む。
玲の甘い唾液に物足りなさを覚え、自分でも舌を伸ばして口の中を舐めあう
。
「ちゅう、んふぅ、はぁ、レロ、もっとぉ、んんぅ、玲ぃ〜」
応えるように玲は舌を絡め、お互いの唾液を飲み込み合う。
濃密で時間をかけて二人を繋げていた口はゆっくりと離れ、どちらのともつ
かない唾液の糸が引いていた。
「ふふ、いいぞ姫子。どうだ、もっと気持ち良くなりたいか?」
玲は口を拭い、姫子の反応を見る。
顔を上げ、ぽーっと玲を見つめ、頬を朱に染めていた。
「……うん」
小さくコクリと頷く。
「じゃあ机の上に座ると丁度いい感じかしら?」
目算で大体の位置を予測し、姫子に座るように促す。
手を取られ、ふらふらと足がおぼつかない姫子だったが、なんとか座ること
はできた。
向かい合うようになり、それでも姫子の方が下に位置している。
すると玲は姫子の座っている机にもう一つ机を足し、長くした。
「さ、姫子。ここに寝なさい」
「うん」
言われる通りにゆっくりと体を倒した。
まな板の上の鯉、という表現が使われるであろう光景。
玲は姫子の足元に立つと、スカートを捲り上げた。
「あっ……、ダメだようぅ、恥ずかしいようぅ」
スカートに手を伸ばして押さえようとする。
それに対し玲は腕を組み、大きな態度でもって言う。
「そう、残念ね。じゃあこれまでね」
するとどうだろうか。姫子は恥ずかしそうにしながらも自らスカートを捲っ
た。
「ごめん、なさい」
「いいのよ。ほら、何だかんだ言ってもここはしっかりと濡れてるんだし」
玲の手は水気を帯びたパンツに触れ、その瞬間ピチャ、といういやらしい音
がした。
「あうんっ」
軽く触れられただけで体に電気が走る。
小さな痙攣を姫子を振るわせた。
「感度はいいみたいね。脱がすわよ」
言うと許可の下りる前に両端に指をかけ、下へとずらした。
控えめに生えた陰毛には姫子の愛液がねっとりと含まれ、その液を出してい
る割れ目からはトロトロと甘い液が溢れ続けている。
ずらしたパンツとそことは糸を引いていた。
「姫子って思ってたよりエッチだったんだな」
足首の辺りまでパンツを下げ終わった玲は、鼻をひくつかせながら割れ目に
顔を近づけた。
「れ、玲ちゃん……そんなに見られると恥ずかしいよぉ〜」
「恥ずかしい? 変ね。見てるだけなのにさっきよりも汁がたくさん出ている
みたいだけど? もしかして見られているだけで感じちゃってるのかな?」
机の上の水溜りから指ですくい、指で広げて糸を引かせているのを姫子に見
せる玲。
目を逸らさずにそれを見ていた姫子は、何か言いた気に口をパクパクとさせ
たが、結局何も言えなかった。
「良きかな良きかな。でもこっちはお預け。今の所用があるのはこっちの方」
玲はそう言うと割れ目に沿って下から一度なぞって硬く突起した部分を示し
た。
「ああんっ!」
軽く触れただけでも感じてしまう。
「姫子のクリちゃんも可愛いわよ。物足りなくても我慢よ」
玲はクリの被っていた皮を剥くと、飛び出た先端を指の腹で優しく触れた。
「ひゃ、ふっ、あっ! ヤッ、ひうぅ、はうぅっ! んっふぅ!」
こねられる度に姫子は艶のある声を出す。
言っただけあって玲はそこだけを執拗に攻め、
「もう、こんなに大きくなっちゃって」
限界パンパンに大きく膨らんだクリを口に咥えた。
「はあああぁぁぁ!」
柔らかい唇が作り出す淡い快感に姫子はいつにない声を上げてしまう。
その反応を楽しむかのように玲は口の中でクリを舐めたり、甘噛みしたりす
る。
「玲ちゃ! ダメッ、気持ちっ、良過ぎちゃうぅっ!」
ダメなのか良いのかはさておいて、今度は上下させ始めた。
まるでフェラチオのように。
「んっ、ちゅうううぅ、んん、んっ、あむ、チロ」
吸われた時に一番大きい甘美な声を上げた姫子。
「んあっ、あうっ、ダメ、イッちゃう! イッちゃうぅ〜!」
その通り姫子は割れ目から潮を噴き、玲の首元にかかるまでの勢いだった。
机の上にあった水溜りはいつの間にか湖を通り越して机から零れて、床に滴っている。
「なんだ、物足りないどころかお前の身体は十分に満足したのか」
玲はそう言って姫子の頬にキスをした。
肩で息し、快楽の真っ只中でその余韻に浸っている姫子。
その姫子の制服を玲は脱がせた。なまじ身体に力が入っていない分、脱がしやすかったようだ。
ブラジャーまで外され、あまり凹凸の無い裸体があらわになる。
「姫子は胸もないから本当に男の子みたいだな。でもここはちゃんと反応するんだろうけど」
玲の両手が左右の突起に伸び、すでに硬くなったそこを弄繰り回した。
「ひゃっ、玲ちゃ、そんな、あっ、引っ張らないで、あふっ!」
「そーかぁ? そういう割にはどんどん硬くなっていくぞ? ほら、自分でも分かるだろ?」
「そ、そんなぁ〜……」
確かに姫子は自分でも分かっていた。だからこそ恥ずかしくて、その事実を玲には知られたくなかったのだ。もっとも肌で実感しているのだから言おうが言うまいが一緒なのだけど。
姫子の言葉を認めたものとして玲は頷き、そのピンク色の硬い乳首を今度は吸い始めた。
周りから舌で円を描くようにして攻め、中心に着く少し前で焦らすように何週かさせる。余った方の胸もしっかりと苛めておく。
そして舌の上で先端を玉のように転がすと、噛んだり強く吸い付いたりする。
「んんああっ! ダメェ、吸っちゃダメ〜」
快感が身体の神経を支配し、半開きの口から唾液を零しながら、一番欲する刺激を感受する。
吸われる度に背を大きく反らせ、痺れたように手足を振るわせた。
「んきゅぅ、ひゃはうぁ、んにゅ、あはぁっ、んんっ、あっ! 玲ちゃん、私またイクッ!」
その言葉通り再びの潮噴き。噴くのと同時に身体を痙攣させる。
「あ、ダメ、出ちゃうぅ〜……」
これ以上何が出るのか?
それはすぐに分かった。
プシャ〜……。
姫子の割れ目から排出される黄色い液体。たっぷり時間をかけて全て出し切ったのか、あとからは何も出なかった。
机の上も床も水浸しになり、ほんのりと鼻を突く臭いがする。
「あうぅ、あう、あう」
恥ずかしさのあまり言葉にならない。目には涙を浮かべている。
「あらあら、おもらしまでするなんて。まるで子供みたいね……って言いたい所だけど、可愛かったらいいわ。ほら泣かないで。私が綺麗にしてあげるから」
玲は姫子の涙を指で拭うと、そのまま十二分に濡れきった割れ目に舌を這わせた。
ペロ……。
「はあぁぁ! き、汚いから、はうぅ、止めてよ玲ちゃんんっ!」
しかし玲は止めようとはしない。
「ん、ちゅく、じゅるる、んく、ちゅ、ペロ、ずちゅ、ぐちゅ、あむんん」
外だけではなく、舌を入れて内側まで丹念に舐めて綺麗にする。
「気持ち、あっ、良いようぉ〜、んひぃ、ああっ、んあ、あ、ああ、あああ!!」
三度の潮噴きだった。神経がバカになってしまったのか、それとも快感を覚えてしまったのか、今までで一番早く絶頂を迎えた。
姫子の放った愛液は玲の顔にもたっぷりかかり、玲はそれを指で集めると全て舐めきる。
「今日の姫子は本当に可愛かったぞ。ほら手貸してやるから起きな」
手を差し出されるが、姫子にはその手を取る力がなかった。全てのエネルギーを性欲のために使い切ったのだ。
「まったく……」
玲は姫子の体を抱き上げて、最初のように机に座らせる。
しかし力の入らない姫子は玲の体に自分の体を預けたままだった。
ちょうど玲の耳元に姫子の顔がくる。
「玲ちゃん……大好き……。ま、またしてくれる?」
恥ずかしさのこもった囁きに玲は微笑んだ。
「そうだなぁ。今みたいにカツラを被んないって時なら考えてやらないこともないな」
意地悪くそう言った。
そして玲は姫子の濡れに濡れたスカートを脱がし、なぜか持っていた上にピッタリなサイズのスカートを穿かせ、制服を着せた。
掃除はさすがに面倒だったので適当に拭くだけで終わらせる。
それから二人は一緒に教室をあとにし、珍しく手を繋いで仲良く帰った。
後日談ではあるが、少し。
「おい姫子。今日はカツラ被んないのか?」
次の日ベッキーがそんなことを言った。前に教室でバレた時は恥ずかしそうにしていたのだから当然だろう。
「ねぇねぇ、やっぱり『僕』って言ってみてよ」
便乗してかくるみがまたそんなことを言って周りを引かせている。
「今日はその、あの、ちょっと、えと、忘れちゃったんだ、うん」
しどろもどろ答える姫子。
その様子を後ろから見ている玲は何も言わずににやけていた。
「そんなことよりも、ほらベッキーも最近イメチェン?」
無理矢理すぎる話題転換。
「は? どこがだ?」
当然ベッキーは首を傾げる。
「だって……」
姫子は重要なことに気付いていた。もちろんその意味は知らない。
その意味を知っているのはたった二人だけなのだから。
「最近ミニスカ穿くこと多くなったよね?」
……結局そんな感じの姫子とベッキーだった。
768 :
メリー:2005/06/21(火) 19:41:57 ID:rpwZRIk4
ということで終わり〜。
色々とネタバレ〜
まずタイトル『玲ンボープリンセス(姫)』ってことでつけてみました。
分かりましたでしょうか?
次に姫子。……『僕』キャラ関係ねーっ! ですよorz
玲。なんでそんなにお上手なんですか?
最後〜。
なんか面白そうだったからベッキーとくっつけてみました。
どうでしたか?
書いてて笑った私がいます。
さてあとがき(?)はこれくらいで終わりにして、
次なるは最後の一つですね、一応告知したのについては。
ま、のんびり書きますかな。
PJ
469の別物語ってとこがいいネ
770 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/21(火) 20:46:21 ID:hBWF8r3z
GJ玲ちゃん凄いですね・・・
芹沢×来栖いいですね、メリー氏の小説は萌える物ばかり漏れもこんな小説を書いてみたいほどです
GJ
次は「まろまゆ」ネタでくるみ×妙ちゃんキボンヌ
今ぱにぽに7巻を読んでたらふと犬神兄妹SS(恐らく非エロ)を思いついたから文章作成中
結構短くなりそうだから早めに出来るかと思われ
座禅組んで待ってます
やっとまろまゆが我が手元に・・・
775 :
メリー:2005/06/22(水) 20:35:48 ID:IdKQ6rcU
さて、七巻発売おめでとう記念第三弾(そんなこたぁ一言たりとも言ってないですが)
くるみ×ベッキーの完成です。
いつぞや言ったのですが、今回はスポーツ大会のその後って感じですよ。
今回はNGワードはないですね。一応。
ではどうぞ。
スポーツ大会の終わって数時間後のこと。
後片付けが終わって、どっぷりと夕日が傾きかけていた。
「ふふ〜ん♪ んにゃ〜♪ ん〜♪」
鼻歌なんぞを歌いながら自分以外いない教室に立っているのは、
C組でもっとも地味な女、桃瀬くるみだった。
夕日に体をオレンジ色に染め、とりあえず一つの机の周りを
あてもなくくるくると歩いている。
何やら楽しそうに顔を緩めていた。
するとその時、ガララ……と教室のドアが開かれ、そこに立っていたのは
決勝ゴールを決めたベッキーだった。
「遅いぞベッキー。人を呼んどいて待たせるなんてマナー違反だよ?」
楽しくて仕方ない、といった顔で注意するくるみ。机に腰掛け、足を組む。
「うるさい。こっちは後片付けやら新聞部インタビューやらで忙しかったん
だよ。誰かさんのせいでな。自業自得だ」
どこか機嫌の悪そうなベッキーだが、なぜか顔は夕日以外の色で染まってい
る。
決勝ゴールで注目を浴びた興奮が未だに収まらないのだろう。
「にゃはは、何のことだか」
とぼけるくるみは微笑んだ。
ベッキーはドアを閉め、くるみの前に仁王立ちする。腕を組むことで
怒っているんだぞ、とアピールしていた。
「とぼけるな。私が気づかないとでも思ってたのか」
ベッキーの言っていることとは、スポーツ大会での優勝……、
いや優勝にまで進めたことを指している。
実際は優勝の興奮から気づかなかったが、後片付けなどで冷静さを
取り戻してみると、すぐに作られたゲーム展開だったと気づいた。
運と一条の実力、ベッキーのドタバタと思わせるような試合内容。
それに気づいていたのは双子の兄、修だけだったようだが、
考えてみると、力を適度に抜いてサポートに徹している姿が思い当たる。
「え〜? 私には何のことだか?」
あくまでもシラを通そうとするくるみ。
ムキーっと歯をむき出してまでベッキーは怒る。
「何だってあんなことしたんだよー! おかげで私は大変な目にあったんだぞ
!」
まるで子供のような仕草。ま、子供ですけどね。
「おかげって、良いことを意味してるんじゃないの?」
その子供に揚げ足を取ってみる。
案の定怒った。
「ムキーッ! 揚げ足取んなっ」
組んでいた両手を握り上に突き上げる。
「ふふっ」
そんな仕草にくるみは微笑んで、机から降りると優勝した時のように
ベッキーを抱き上げた。
「うわー、下ろせ〜!」
くるみの腕の中で暴れるベッキー。
するとくるみはさっきまで自分の座っていた机の上に下ろした。
高さ的にはベッキーの方がやや下だが、目線の高さはほとんど一緒になった
。
「だって私ベッキーのこと好きだし」
目を真っ直ぐ見て微笑みながらの告白。
された方は目を点にし、口を三角にしていた。
「……は?」
ようやく出せた言葉はたった一文字。
疑問符で言われたので、くるみはもう一度言う。
「だからぁ、私はベッキーのことがぁ、好きなの」
ゆっくりと聞き取りやすいようにすると、一拍の間をおいてからベッキーは
首からものすごい速さで顔まで真っ赤にした。
「あう、あうあう……」
天才でも対処しきれないことがあるようだ。
口をパクパク、言いたいことも言えずに恥ずかしそうにしている。
後ずさろうにも机に座らせられているし、前にはくるみが立っているので、
逃げようにも逃げれない。
もっとも体力に自信がないのですぐにつかまるだろうけど。
「そんなに恥ずかしがらなくてもいいじゃない。良い子良い子したげよっか?
」
そう言ってくるみは本当にした。
何の関係もないのに、突っ込めないベッキー。
「わ、私たちは女同士なんだぞ?」
さすが天才! 違う意味で冷静だった。
「そんなこと関係ないよ。日本よりアメリカの方がそういうことにはもっと
オープンだったでしょ?」
そういう変な所だけはちゃっかりしている。
それを言われると確かにそうなわけで、ベッキーはどう反論していいものや
ら、
口をパクパク。
「ア、アメリカはアメリカで、日本は日本なわけで……」
「はいはい」
くるみは全く耳を貸さず、やれやれと肩をすくめた。
「ま、ここはベッキーのためにアメリカ流に則って」
愛おし気に両手を伸ばし、ベッキーの頬に触れる。
「んあ」
妙な感触がこそばゆくてベッキーは思わず声を出してしまう。
くるみは両手でベッキーの顔を固定すると、徐々に顔を近づけていった。
ベッキーは引こうとするが、ロックされているためにどうしても引けない。
「く、くるみっ」
近づいてくる顔。左右に顔を動かそうにも動かせない。
目の前まで迫ったくるみの顔。目がゆっくりと閉じられ、ベッキーの唇には
柔らかな感触がした。
「んっ……」
どの辺がアメリカ流なのかはさておいて、くるみの舌が
ベッキーの閉ざしていた唇を割って入り、口内に侵入してきた。
「んーー!! んんっ、んく、んっんっ、ごくっ」
抵抗以前に舌が口の中で暴れられ、思ったように声が出せない。
なおもくるみの舌は縦横無尽に動き回る。
舌先を何度も絡め、下の表や裏は丹念に舐められた。口壁は隅から隅まで
舐め取られ、代わりにくるみの唾液が舌に載って送られてくる。
何かを飲み込む時には鼻を摘むと良い、と聞いたことはあったが、どうやら
口を塞がれても飲み込めるらしい。
くるみの唾液はほんのり甘く、送られてくる度にベッキーは飲み込んだ。
どうやらくるみもベッキーの唾液を飲んでいるらしく、何度か喉が動いた。
「ん、ん、……んふぁ〜」
くるみはたっぷり堪能したらしく、光悦の表情をさせ、その口から糸を引か
せている。
トロンと気の抜けた目で、口が離れたのにもかかわらずベッキーは半分口を
開いていた。
「さすがベッキー。ディープキスもお手の物だね」
楽しくって仕方がなさそうなくるみは、浮かれた調子だった。
「さ、ベッキー。続きも、ね?」
操り人形のように力の抜けた体はすんなりと言うことを聞き、
くるみの手で机に寝かせられるのに従った。
今日は普通のチェック柄のスカートで、くるみはその中に手を突っ込んだ。
「ん? おやおや? いったいぜんたいこれはどうしたのかな?」
中で何かに気づいたのか、くるみの手が戻ってくる。
その手にはなぜかベッキーが穿いていたであろうパンツの端が摘まれていて
、
もっと手を下げると完全にパンツが足首の辺りにまできた。
その布の中心。薄っすらと色が変色している。
「んふふふ。ベッキーこの染みはいったい何かなぁ〜?」
縦一本に濡れ、そこから広がるようにして染みは出来ていた。
「え、あの、それは……」
言い訳が出来ない。突然突きつけられた現実に頭が回らない。
恥ずかしさが身体を強張らせる。
「いいからいいから。あーもうやっぱり可愛いなあベッキーは」
バイト先のヘンタイ店長のせい(おかげ?)で『萌え』という分野に
興味を持ち始めたくるみ。
右手をスカートの中に残し、体をベッキーの横へ移動させる。
チュク、クチ、ジュプ、グチュ。
くるみの指がベッキーの中で踊る度に液と空気の交じり合う音がする。
「うはっ、んふぅ、あはぁ、あうん、あっ、くひゅ、んんっ!」
指の動きよりも喘ぎ声が多い。
というのもくるみがベッキーの服を脱がし、平らな素肌にあるつんと
尖ったピンクの先端を吸いついていたからだった。
引っ張るように上へ上へ吸い、引っ張られる快感にベッキーの身体は
刺激が走る。
舌先で転がすと、ますます硬くなっていく。
「あやや。もうベッキーったら。私の指がふやけそうなんだけど」
一旦抜いて、ベッキーの顔の近くに指を持ってくる。
人差し指を中指の二本をまるまる呑み込んでいて、根元まで
テラテラと愛液で濡れて、くっついていた指を離してみると、
見事なまでに糸を引いていた。
「ほら、ベッキー自分のだよ。舐めて」
「んっ」
差し出された二本の指に舌を伸ばす。
最初は舌先でチロチロと舐めていたが、やがて全体をしゃぶるように
口を出してきた。
欲するがままに指を口の中へ入れてあげる。
「ん、ちゅっ、くちゅ、はむ、んはぁ、んん、んむ、ちゅうぅ」
「ありがとベッキー。どう? 自分のは美味しかった?」
唾液の糸引く指を抜き取り、それを舐めるくるみ。
間接キスだった。
「ふぅ、ふぅ、はぁ、はぁ……」
吐息にすら甘い艶が混ざっている。
くるみは足元に回ると、スカートの中に顔を突っ込んだ。
「お礼に私がこっちを綺麗にしてあげるね」
舌を濡れた筋にあてがい、上下に何度も動かす。
「ああんっ! ダメッ、あっ、良いっ、ふわっ、んん!」
ビクビクと背を仰け反らせて甘い刺激に身を委ねる。
綺麗にしてあげると言うものの、愛液は唾液と混ざり、
ベッキーのスカートのお尻の部分に大きな染みを作っていった。
くるみの舌は焦らすように縦筋の周りをなぞり、頃合いをみてから
舌をベッキーのひだとひだの間に滑り込ませていく。
「うああっ! 入ってっ! く、くるみっ、舌がっ、あふ、うはぁ!」
軟体物がベッキーの中で暴れまわり、淫靡な音を立てる。
じゅるるっ、ぐちゅ、じゅぅ、ちゅ、ちゅううぅ!
「んく、ちゅ、美味し。はむ、るる、んちぅ」
「んあ! ダメェ〜、あっ、イクッ、ああぁ! イッちゃうっ!」
勢いよく噴出される愛液が、逃げ場の無いスカートの中でくるみの顔に
噴きかかる。
その後何度か小さく噴出し、ようやく止まった。
ベッキーの身体は小刻みに痙攣し、力はごっそりと抜けている。
「ああもうやっぱりベッキーは可愛いなぁ」
顔をスカートから出し、口の周りをペロリと舐めた。
そしてベッキーの惚けた顔にキスをする。
「んはぁ、っはぁ、はぁ……」
肩で息をしているが、別に苦しそうというわけでなかった。
「ごめんね。スカート濡らしちゃった。ま、大半は私のせいじゃないんだけど
ね。
今日の所は私のスパッツ貸したげるからそれで我慢してね」
言うとくるみは自分のカバンから黒いスパッツを取り出し、
スカートを脱がせると、穿かせてあげる。
バイトの経験が役立ったのか、後始末だけはあっという間に終わらせた。
「さあベッキー送ってってあげる」
くるみはベッキーを背負うと教室をあとにした。
その帰り道。
「うぅ〜、また辱められた……」
「また? 何のことだか分かんないけど、ベッキーはそういう星の下に
産まれたんだよきっと。
可愛いかんねベッキーは」
夕日に染まる道を二人で仲良く帰ったとさ。
784 :
メリー:2005/06/22(水) 20:42:40 ID:IdKQ6rcU
で、終わりです。
アッハッハ……orz
最後にまたパラレル的な感じで絡めてしまいましたよ……。
なんか少し絡めると良い感じ面白いんですよ、私の中では。
三連ちゃんのうpなので、もしかしたら当分うpないかもです。
そうなったらアレなので、先にごめんなさいorzと謝っておきます。
あ〜、次はどんなキャラとシチュでいこうかなぁ……
何故か最近ここにくるとメリー氏のSSが終わってる罠・・・
GJでつたよ
786 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/22(水) 20:55:06 ID:fxaFApkF
GJ次は漏れ的には
鈴音×乙女
芹沢×来栖
玲×響
ベッキー×姫子(笑)などキボンです
一条×犬神キボン
円×高瀬キボン
おまいら読んだ感想はなしかよ
メリー氏乙&カレー!
しばらくぶりだけあって連日のうPに感謝
次回作をまつてまつ
百合物ならなんでもイイッス!
サンショウウオ×ベッキーを・・・
中学生乙女に萌えた
あぁくるみかわいい。
修もベッキーもいい仕事をしましたね。
まろまゆ読んでてくるみ×妙子のSSってこんな感じ?てのが浮かんだんで・・・
1.店長と猫が買い出しにいって妙子とくるみが留守番
2.妙子がくるみに「そろそろ不幸にさせてもらえませんか?」と頼む
3.くるみに「不幸ってどういう風に?」と聞かれ必死に考える
4.そんな妙子を見て我慢できず妙子を襲うくるみ
5.あんなことやこんなことしてお互いイキそうになった瞬間警官が入店
6.店長が帰ってきてすぐ電話がかかる
オチ
店「はい喫茶エトワールですが?」
く「店長!大変だよ大ピンチ!!」
店「くるみちゃんか〜もう留守番さぼってどこいってたんだよ〜」
く「そんな事より聞いて聞いて」
店「一体何があったの?」
く「妙ちゃん襲ったら警官に逮捕された!!」
店「君はクビだー!!」
百合イラネ(゜凵K)
795 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/23(木) 19:56:58 ID:C0cSQWDP
てかこの漫画は男キャラが少なすぎて百合が多くなるんだよ
798 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/23(木) 20:40:58 ID:C0cSQWDP
でも百合はいる
決していないわけじゃない、判とかヤンキーとかいるじゃないか
おまいら言うだけ言って自分では書かんのだろ?
カップリングは職人さんが決めるんだ。百合が嫌なら読まなきゃいいだろうが。
漏れはメリー氏に期待!
萌えエロSSを是非うpして欲しいっス!
……てへ?
でも漏れメリー氏に期待してるんよ。
メリー氏色んなトコに出現してるからさ。
書いといたらメリー氏の励みになるかと思って。
職人さんが来易い様に良い雰囲気をつくっておくのが俺達の仕事だしね。
↑良いこと言った
立場を追われた生活指導の南原が復讐のため玲をズタボロに犯すとか
同じく立場を追われた教頭が復讐のためベッキーをズタボロに犯すとか
ラブレターを目の前で破られた磯辺がこれまた復讐のためベホイミをズタボロに犯すとか
一度負けた借りを返すため、ミカエルが天使長の力を存分に発揮して玲とついでに姫子をズタボロに犯すとか
嫁探しに腹を立てたよしっぺが、嫌がるヒロスケの菊門に無理矢理ねじ込むとか。
社会に絶望したサラリーマンがヤケになって妙子をズタボロに犯すとか
カップリングというよりまあそのなんだ。
とりあえずキャラの名前くらいはちゃんと覚えような。
あと一条×犬神キボン。高校生の方のね。
807 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/24(金) 12:42:25 ID:2/O2cXBL
小学生どうしでも面白いかも
メリー氏
禿乙! 次回も期待◎
暴走雅×ベッキーキボン
さすがに、無理があるか?
811 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/24(金) 22:22:18 ID:2/O2cXBL
いやアリで
シチュは
1 ベッキーか犬神のことでなにかある。
2 暴走
3 桃月学園に来てベッキー発見
4 人が来ないような教室に連れ込み襲う
5 ベッキーが絶頂を迎えた直後正気に(3時間経つ)
6 その後ベッキーの了解を得て二人で絶頂へ
こんなもんか?
んで?
誰がそれ書くの?
キミキミ
>>812 とりあえずシチュかいといて職人様が次のSS書くときに参考にしてもらえばインジャネ?
つってもここ、あんまり新規の職人さん来ないし、
メリー氏なら不定期とはいえ来てくれてるくらいで、
まぁ一から作るよりある程度の流れが出来てる方が楽だろ
次の作品がうpされるまでの繋ぎとして、
今までうpされた作品で、どれが好きー?
287氏の『ガラスのイルカ』
メリー氏の『ベホイミ×メディア=戦場の強敵(とも)』
ガラスのイルカ!!
ガラスのイカ!!
いや、上のは俺が好きなのって意味で……
「stormy love」と「お嬢様は欲求不満」
822 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/25(土) 22:07:08 ID:b8/hpjz8
芹沢と来栖の演技勉強
芹沢と来栖の演技勉強
ベホイミ×メディア=戦場の強敵(とも)
824 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/25(土) 23:40:35 ID:/EM0/DjA
アニメ化板でここの存在を教えて貰って来た者なんだが、
ここ凄いな。
ここまでハイレベルなSSが掲載されてるなんて。
神大杉。
誰か同人誌かなんかで紙メディアにしてくれないかな?
まぁ、保存してある所でコピペかHTML保存すれば良いんだろうけど。
825 :
RAGNA:2005/06/26(日) 02:54:08 ID:SKIcP4Aq
( ・∀・)ノお初デシ!零桜と申しまふ!
漏れもSS書いてみました。カプは一応一条×犬神ですが
微エロ・・・むしろほぼエロなしのorz
元ネタは・・・探してみてください(笑)
それでは投下(ノ゚ー゚)ノ
教室の中、厭らしく響く音を気にする事も無く互いを求め合う男女。
「は・・・はぁっ・・・っんん!・・・いい・・・も・・・もっと・・・してぇ・・・」
ズチュッ・・・ジュッ・・・・・・
二人が繋がっている結合部からは愛液が溢れ、床を濡らしてしまっていた。
「はっ、はぁ・・・いい・・です・・・犬神さん・・・」
「ああ・・・私も・・・くっ・・・イキそうだ・・・」
そういうと男―――犬神つるぎは自身の腰の動きをいっそう激しいものにしていった。
ジュッ・・ジュッ・・・ズチュッ・・・
「くっ・・・はぁ、イクぞ!」
「あっ・・・はぁっ・・・中に・・・中に出して・・・」
「ああ・・・中に出すぞ・・・っく!」
そういうと犬神は女の中に自身の欲望を放出したのだった。
行為の後、二人は息を整えてから、自分達の行為によって汚れてしまった教室の掃除をしていた。
ふと、犬神が声を出した。
「なぁ、一条・・・本当に雅に私達の事言わなくていいのか?ちゃんと話せば雅だって分かって
くれると思うのだが・・・」
そういわれた彼女・・・一条は、
「犬神さん・・・その気持ちは嬉しいですが、今私たちのことを話しても雅ちゃんはきっと暴走する
だけだとおもいます・・・だから・・・」
「だから・・・?」
「もう少し、雅ちゃんが大人になってからでも・・・遅くないと思います。」
「そうか・・・」
犬神は少し残念だった。確かに今雅に一条との関係を話したところでまた暴走してしまうだろう。
だが、そのせいで彼女であるはずの一条を自分の家に連れて行くこともできず、ほとんど雅の目に付かない
学校・・・しかし学校でも二人が付き合っていることはまだ誰も知らない(あの新聞部の玲なら知っているかもしれない)
ので、結局はデートしているときしか二人で話す事も少ないのだ。
しかし、一条の言う事も一理あるので、まだ雅には話せていないのだった。
「あっ、そういえば今日は妹と夕飯の買い物に行く約束をしていたんでした。」
「なに!?なら最初に言ってくれれば・・・」
「すいません、忘れていました。」
ダメだ、もう付き合ってかなり経つがやっぱり一条のこういうところは理解できない。
前に一条の妹が学校に来たときも振り回されてしまったが、どうやら私は彼女の家系には弱いみたいだ。
まあしかし付き合っていればいつかは慣れるだろう・・・
「それじゃあ犬神さん、行きましょうか。
「ああ」
掃除を終えて、二人で教室を出て昇降口へ向かう、
「なあ、もしかしてキミの妹はここまで来てるのか?」
「ええ、校門のところで待ってるから・・・と朝言ってましたから・・・・どうかしたのですか?」
「いや・・・雅の奴も付いて来てたらどうしようかと思ってね。」
「確かに・・・それもそうですね・・・」
「まあ、もしいたら偶然昇降口で会ったことにしておこう。」
「そうですね。それが一番でしょう。」
そんな事を話しながら校門に向かって歩いていくと、彼女の妹の望ちゃんと・・・雅がいた、
「・・・本当に居ましたね(ボソッ)」
「・・・ああ、しょうがない、さっき言った通り昇降口であった事にしよう(ボソッ)」
「・・・はい。」
「お姉ちゃんおそーい」
「おまたせしました」
「って・・・」
「横にいるの雅ちゃんのお兄ちゃんじゃん!!なんで!?」
「ええ・・・」
「偶然そ昇降口で会ってね、どうかしたか?」
よかった。望ちゃんも私達の事を知らなかったが、どうやら信じているようだ・・・いやむしろ・・・
「望ちゃんのお姉さんととっても仲良さそうねとってもよさそうね・・・ケ・・・知ってたの?たの?・・・ケ」
「知らなかったよ。ほら、お姉ちゃんも説明してあげてよ」
・・・すでに暴走しそうな雅をなだめるのに精一杯のようだ。
「・・・・・・・・・」
「すまない・・・やきもちやきなもので・・・・・・」
ふぅ、望ちゃんが居てくれたおかげで何とか雅も暴走せずにすみそうだ、後は早く彼女が買い物に
行ってくれれば・・・
そんな事を考えていると、犬神の腕に何かが巻きついてきた。
その正体はといえば・・・
「フフフ」
彼女だった。さっきはまだ雅には言わなくていいなんていってくれていたのに・・・
いったいどういうつもりなんだ!?
「ケ・・・ケ・・・ケローーーー!!!!」
ああ・・・雅が・・・もうだめだ・・・orz
「お姉ちゃんあんた鬼だよ!!」
まったくだ。本当に彼女はどういうつもりでこんな事を・・・
「お兄ちゃん説明するケロー!どうしてそんなに望ちゃんのお姉さんと仲良さそうにしてるケロー!
ケロッ!ケロー!!」
・・・結局この後暴走した雅が沈静化するまでの3時間、犬神は雅への言い訳と、この先自分は本当に一条のマイペース
ぶりに慣れることができるのか、そればかり考える事になったのだった・・・・
エピローグ
その後の一条さん・お風呂場にて
フフッ、今日は楽しかったなぁ・・・
あの時・・・口ではまだ雅ちゃんに言わなくてもいいなんて言っちゃったけど・・・私と犬神さんの姿を見たときの雅ちゃん
見てたらなんだか意地悪したくなっちゃて・・・とっさに腕を組んだら雅ちゃんあんなに怒っちゃって・・・
犬神さんが大慌てしてたけど・・・犬神さんの慌ててる姿も可愛かったしw
・・・もしまた雅ちゃんに見られたら同じ事してみようかしら・・・
フフフフフフフフッ・・・・・・
「お・・・お姉ちゃんが笑ってる・・・何かありそう・・・ゴクッ」
お風呂場のドアの向こうで、一条望は早くも姉による次の波乱の予感を感じているのだった。
830 :
零桜:2005/06/26(日) 03:05:21 ID:SKIcP4Aq
以上でやす。
ていうか最初から名前間違えた・・・orz
RAGNAは他のスレで使ってる名前です( TДT)
こっちでは気分も新たに零桜で頑張りまつので、どうか零桜と呼んでくださひ・・・
7巻のカバー裏ネタキターーーーーーーーーーーー!!
誤字あるけど一条さん好きの俺としては大変GJでしたよ!
832 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/26(日) 13:07:55 ID:DRNHSf+L
ぱにぽにの萌えキャラって誰だと思う?漏れは
芹沢と乙女
零桜氏GJ!!そういえば裏表紙見てなかったよ…
ちなみに俺は芹沢萌え
零桜氏GJ
ちなみにオレは柚子萌え
一条姉と乙女と円先輩とバカキザ
ベッキーと乙女と南条かな
>>835 バカキザ!?
ウクレレ桜子が最萌えに決まってるんだろ!
>>835 >円先輩とバカキザ
俺もあの二人、妖しいと思ってるんだよね。
円ってあんなお子様思考だから好きな奴に意地悪して
自分の存在をアピールしてるんじゃないかな。
でなきゃあんなのベタベタしないと思う。
>>839 そこで実は恋愛に関してはお子様思考なハルカが乱入ですよ。
子供のけんかっぽい感じでバカキザの取り合い… (;´Д`)
ハルカ姉さんは篠原とに決まってるだろ!
842 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/27(月) 00:15:11 ID:gWLL1XfY
ハルカ×篠原はもうここでは公式ですか?
職人いるじゃん
皆!百合にも萌えろ!
芹沢×来栖とか
鈴音×乙女とかに
847 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/28(火) 10:42:59 ID:UZfru1Sw
今、晶と恋人同士になるといろんなことを手取り足取り
つきっきりで教えてあげられる権利がついてくる!
850 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/28(火) 14:13:16 ID:BXTNezU5
ノーマルもいいが
ハルカ×篠原も忘れんなおまいら!
ベッキー&玲×ショタ姫子
珍しくベッキー攻め
女子生徒×犬神
853 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/28(火) 19:31:24 ID:z9LsOUEY
>>853 逝って来たが、書いた奴の主張が2ちゃんは悪という以外無い
辺りにワロタ。
根拠も証拠も無く、ただ叩くしか能の無い奴が
ねらーを「いい大人が子供言葉で」とは恐れ入ったよ。
「いい大人が子供言葉で」は間違いじゃないだろう。
まあ、2ちゃんを悪の対象としか見なしていない態度は反感を持ったがな。
あきらかに一般メディアの言い分を鵜呑みにしている感がある。
しかし今言うべき事は、
>>853関係ないレスつけんなハゲ!
じゃないかな?
久しぶりに来たけどやたら繁盛するようになったなぁ
良かった良かった
てか単なるコピペのマルチに反応しすぎ
広告みたいなもんだろ
キャラが立たない為落ちる所まで堕ちて
オナニーキャラになった綿貫キボンヌ
さらに玲に見つかって調教されるとなお良し
859 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/29(水) 00:57:03 ID:uyG5PX15
玲×響かー・・・萌えるね
862 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/30(木) 00:10:17 ID:/wumanF0
職人様よ
来栖×芹沢かハルカ×篠原の小説を投下してくれ
864 :
カナメ:2005/07/01(金) 01:12:24 ID:4rXBEfky
玲×響小説を投下予定
夕方頃には投下する
投下地点ホーク1スタンバイOK
玲と響の仲は良い、
その仲の良さはつい最近からなのだが。
ぶっちゃけキスなどとっくの昔にやっている。
「それでさ〜、宮本先生の事何だけれど今だに帰って来れないの?」
二人は諜報部の部室にいた。よく見ると響の手にはペンがあり、机の上にはノートがある。
どうやらベッキーの事を聞き出すつもりらしいが。
「ベッキーは小学校て小学生やっている、それだけだ」
簡単にかわされる。
それどころか玲は響に逆に聞いてくる。
「綿貫の手に入れた情報は何ですか諜報部さん?」
皮肉混じりに言い返す。
「え?えっと・・・・・・・」
思いも寄らない答えに響は言葉を詰まらせ、頭を捻らせる。
「宮本先生が小学校の先生あたりの人に抱き付かれていたくらいしか入手出来ませんでしたよ諜報部は〜」
それを言い終わると机に力無く倒れ込む。
「廃部か?」
玲はさらにトドメをさしてしまう。
「そーよ、やっぱり廃部かしら〜廃部かな〜」
蚊の鳴くような声でほぼ断末魔の叫びを上げる。
それを見兼ねたのか玲は立ち上がり、響に囁く。
「仕方ないな、教えてやる」
その言葉を聞き急に元気を取り戻す。
「本当!?」
「ただし交換条件がある」
そう言うが響の意識はあっちの世界に飛んでしまっていた。
「廃部しなくて済むのかしら〜」
しばらく帰って来ない、そう考えた玲は響の肩を叩き
「綿貫の3サイズは上から88、63、きゅう・・・」
「ストップ!」
モゴモゴ
危うく自分の3サイズをばらされそうになり我に帰る。
まあ、もうバレているけれどな。
「なんで口を防ぐんだよ何を今更わかりきっているのに・・・」
やれやれといった感じで響を見つめる。
「うるさーい!・・・?」
急に黙り込み何を考える。
(何かあったような、なかったっけなぁ・・・)
「あっ!」
携帯から乙
響は思い出したらしく玲に問い詰める。
「それで情報!情報って!?」
目を輝かせ玲に迫る。
「いや、聞いてなかったのか?交換条件って言っただろ」
呆れた顔で見ていたが、別の世界に行っていたので仕方がないと思う。
「交換条件って・・・」
ポカンとした顔をして次の言葉を出す。
「悲しいことに情報は何もないわよ・・・」
話しの後半になるほどに声のトーンが下がっていた。
「何も情報だけじゃないぞ」
そういったあと響の唇に自分の唇をかさねる
唇にやわらかい感触
― ― ―
それが玲の唇とわかるためにはは響に時間はいらなかった。
玲の舌は響の口内を犯し歯を歯茎をすべてを舐め尽くす。
お互いに舌を絡めあい唾液の交換をする。
響口か飲み込みきれない唾液が溢れ出す。
「・・・んっ・・・」
しばらく立ってどちらともなく唇を離す。
「ふぁっ・・・」
キスだけで感じているのか甘い声をだす。
「交換成立さてこれだけなら5ー2の名簿くらいだが響は満足しないだろうしこのまま続けさしてもらうぞ・・・いいか?」
続けるつもりらしいが念のため響に了解を取る。
「ん・・・」
顔を赤らめ小さく頷く。
もう一度キスをする。
そしてキスを首筋、鎖骨としていき、自分の痕を付けていく。
いつのまにか響の上着は脱がせれていた。
そしてブラを外し胸に手をかける。
「あんまり見ないでっ・・・んっ・・・」
響の言葉を無視して胸を愛撫する。
「んっ・・・ふっ・・・」
声を出すのは恥ずかしいのか、声を抑えている。
「声出しても誰にも聞かれはしないんだぞ」
響の頭を撫でなだめるように落ち着かせる。
「声出すのを我慢していても辛いだけだ」
玲は響の左胸を揉みだす、そして右胸に吸い付く。
胸の先端を軽く噛んだり舌の上で転がす
「ん・・・やぁっ・・・っぁ」
先程の玲の言葉を聞いていないのか、それとも無意識にか声をやはり抑えている。
「んあっ・・・っ・・・んあぁぁっ!」
ぶるりと響の体が軽く震える。
どうやら軽くイったらしい。
「なんだイったのか」
響を見て見ると、顔が真っ赤で
恥ずかしさのあまり顔を背けている。
「言わないで・・・」
響の顔をこちらに向けさせキスをするそれは軽く長いキス。
玲は唇を離すとスカートに手をかける。
すでにショーツは染みが出来ていた。
「もう、濡れているのか」響って結構エロいんだな」
「玲が・・・上手いから・・・」
先程より顔は赤い。
そんな反応を見せる響をみて玲の我慢の糸がぶちギレた。
「響〜かわいいぞー」
理性も我慢ももはやないあるのは響への愛と性欲のみ。
「れ、玲!?」
いきなり抱き付いてきた玲に戸惑う響、ただ抱きしめられるのが気持ちよくて− − −
「脱がすぞ」
響の返事を聞く前にショーツを降ろす。
「玲っ!はずかしっ・・・」 すべて言い終わるより早くにまたキスこんどは唇をあわすだけの簡単なものだが、響の力を抜くのには充分だった。
「ふっ・・・」
玲が響の秘部に指をはわす
「っあ・・・」
「ここまで濡れるとは思わなかったな」
言葉とクチュリと濡れた音も加わり羞恥心を誘う。
「こっちの方はどうかしら」
クリトリスに軽く触れて皮を剥ぐ
「ふぁぁ、れいっ、イきそう・・・」
そう言うと玲は愛撫を止めてしまう。
「え?なんで・・・」
「だってまだ終わらせるわけにはいけないわ」
そう言ったあとに響の秘部に顔を近づける。
「玲・・・恥ずかしい・・・」
「けれどもっと気持ち良くなれるから」
そして響の秘部に舌をはわす。
「はぁぁっ!ひゃっ!」
最初の羞恥心はどこにやら、声を出し、玲の愛撫に体を任せている。
玲の舌は中に入ったり突起を軽く噛んだりする。
「だ、だめっ!イくっ、んぁぁぁあっ!」
玲の顔に愛液がかかるが特に気にすることなく響の体を起こす。
「情報は全部教えてやるよ」
「ん・・・」
玲の言葉は届いていない今はただ疲れからくる眠気に身を任せて−−−
− − −
「んっ・・・」
目が覚めた体が重い、
そして先程の情事を思いだし顔は赤くなる。
「やっと起きたか」
「うん・・・」
辺りを見回すとなんだか散らばったりしている。「何勝手にあさっているのよ!」
勝手に部室をあさっていた玲に対してキレる。
頭にポンと何かが乗せられる。
「ん?」
それを取り一枚一枚読んでみる。
「今回のベッキーのことに着いてのこと調べられたこと全部をまとめたやつだただし・・・」
「ただし?」
「表には出すなよ」
「何の役にも立たないじゃないかー!」
この時学園中に響の叫びが木霊したしたと言う
876 :
カナメ:2005/07/01(金) 20:21:05 ID:4rXBEfky
はじめましてカナメと申します。
前まではROMっていただけでしたが今回投下しました
携帯からなんでIDは変わってしまいますが
また時々投下しにくると思います。
またまた来た!
GJ!
百合最高!
879 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/03(日) 12:01:29 ID:4cjLPgx3
人いないね
>>879 アニメが始まったらもう少し活気がつくと思うが・・・
大丈夫、そんな心配するのも今日の内だけさ。
明日になればきっと…
と信じたい。
つーか普通に遅筆の人が多いだけじゃない?
職人いないわけじゃないと思うからマターリまて
ある平穏な放課後、高瀬和也が演劇部の部室で書類のチェックをしていると、部長の藤宮円が満面の笑顔
を浮かべて言った。
「おいバカキザ。今日の私はひと味違うぞ」
…どこが?
子供っぽい顔立ち、もう十八歳だというのになんかかわいいリボンで髪をまとめた、和也より頭ふたつ分も身長
の低い上級生。いつもとなにも、変わったところはない。姿かたちだけではなく、その暴虐きわまる言動も。
「わかんないのかバカキザーッ!?」
返答に窮している和也の前で、円が地団駄を踏み始めた。これじゃ本当に子供だ。
「あのー、部長。昨日と全然変わったところはありませんが」
「わかんないのかハゲーッ!!」
相手してらんない。
ぎゃいぎゃい騒ぐ先輩に見切りをつけ、机に向きなおる。はやくハルカ先輩が来てくれることを祈ろう。
ややあって、静かになった。
が、すぐに。
がた。ずる。ごっとん。と、椅子を引きずる音。
…またかよ。
「よいしょ。動くなバカキザ」
「…はいはい」
なんでこの人は、俺に肩車を強制するかなあ…。
円は椅子を踏み台にして和也によじ登り、有無を言わせず肩に乗ると、ふとももで後輩の頭をぎゅむと挟んだ。
「…落っこちないでくださいよ」
「黙れバカキザ」
和也は書類仕事を再開する。
時間が過ぎていった。ハルカ先輩は、まだ来ない。今日は欠席ではなかったはずだが。
文面に目を走らせる。支出と伝票を照らしあわせ、検算。OK。サインをして、次の書類をたぐりよせる。
もぞ。
円が、ふとももを少し揺らす。
「先輩。疲れませんか」
「うるさい」
円が、身を丸めた。おなかを和也の頭のうしろにぴったり押しつけ、ぎゅううと前のめりになった。和也は、がっくり
うなだれる姿勢になる。
「…先輩。これじゃ仕事できません」
「へへーんだ」
さらに押しつけられる、おなか。ぎゅっと締まる、ふともも。伝わってくる体温。
決めた。
「…先輩。しっかりつかまっててくださいよ」
「へ? …わ? わわわっ?」
和也は両手を机につき、両脚に全力を込めて一息に立ち上がった。がたんっと椅子が倒れる音。
「わわわわッ? わーっ!?」
肩の上で円が身をよじった。両腕で和也の頭を抱えるようにしてしがみつく。
「ななななにすんだバカキザハゲこのスカポンタンのスットコドッコイの、」
「先輩。大丈夫だから、背筋ぴっと伸ばして。ほら」
「なななにを言って……あ」
少女が、はっとする気配。すっと、身体を起こしたのを和也は感じる。
「わーあ!? 高ーい! すごーい!」
円の、はしゃぐ声が天から降ってきた。
「じゃあ、いいですか。しっかりつかまっててください」
「え? あ?」
和也は、すたすたと歩き始める。
「ちょ、ちょっと!? 高瀬!?」
そのまま演劇部の部室を出る。廊下を歩き始めて十歩も行かないうちに、あっけにとられて目を丸くした生徒に
出くわした。どーも、と会釈して和也はそのまま通り過ぎる。二人を見送るびっくり顔は歩みを進めるうちにさらに
増え、なんだなんだと野次馬が集まりはじめ、やがて教師のレベッカ宮本と鉢合わせした。
「…なにやってんだおまえら」
「え。あー、そのこれは…えっと…」
やけに気弱な円の声。
「あー、これはですね」和也はちょっと考え、言った。「演劇の練習です」
「へー…」
「じゃ、皆さん、これで失礼」
和也は野次馬の間をすたすたと歩いていく。ああ、演劇部の練習ね、今度はなにを始めるのかな、などと色々な
声が聞こえ、やがて背後に消えていった。
和也はそのまま、円を肩車して校内を歩いていった。教師に咎められればさっきとおなじ説明をして了解を得た。
だんだん円は普段の調子を取り戻してきて、和也に矢継ぎ早に命令した。どこそこへ行こう、もっと速く歩け、こらー
揺らすなバカキザー!
はいはいと言いながら和也は、円の命令をみんなかなえてやった。
「はい、終点」
演劇部の部室の前で、和也は言った。
円が、うん、と答えるまで、少しの間があった。
まだ肩車をしたままドアをくぐった和也に、円は笑って言った。
「さっきの言い訳だけど、『演劇の練習』ねえ。これ、いったいどういう演技になんのよ?」
「おや、先輩。わかりませんか?」
「へ?」
「『恋人同士じゃない俺たち』って演技ですよ」
「……え?」
円は、息を飲む。
和也が顔を横に向け、円のふともの内側に口づけしたから。
和也の唇が、なめらかな肌を吸ったから。和也の舌が、まだ誰も触れたことのないところを熱く這ったから。
和也が、ほんとうは……
「たしかに今日は、先輩はひと味違いましたね」
放心してふにゃりとだらしなく力をなくした円をそっと肩から降ろし、それでも疲れた様子もなく、和也は先輩を
お姫様だっこした。
「肩車してわかりましたよ。先輩、いつもと下着が違う。あんなにぐりぐり押しつけられたら、いやでもわかる」
円の顔が、紅潮する。
「すごく布地の薄いパンティですね。首筋に、先輩の下腹部のかたちがハッキリ感じ取れましたよ」
円が、うつむく。
「俺に見せたかったんでしょう? ほら、見せて下さい」
「……で、でも…」
「ほら、スカートをめくって」
「……」
円は恐る恐る手を伸ばし、スカートの裾をつまむと、思い切って引き上げた。
「だって私、子供っぽいもん」
拗ねたように、怒っているように、それでいてどこかさみしそうに、円は言った。
「ちびだし。童顔だし。リボンしないと落ち着かないし。ぬいぐるみと一緒でないと眠れないし」
それは子供そのものではないのか。
「せめてオトナっぽい服、着たかったんだよう」
ちょっと想像してみてほしい。円がオトナっぽく、キリリとした、まさに女じゃん! な装いをキめた姿を。
「笑っちゃいますね」
「うるさいバカキザーッ!!」
「それで、せめてランジェリーくらいは、と」
「うううううううううううううううううううううううう」
円は、左右を細ひもで結ぶ、素肌が透けて見えるほど薄い生地のパンティをはいていた。布の縁を飾るレース
模様は繊細で、男の目にも高級品とわかる。
「オトナっぽい服を着たりエッチな下着つけたりしたって、それが本当のオトナっぽさとは言えないでしょう?」
和也は言った。
「そんなお飾りで大人になれるんなら、俺たち演劇部は何やってるんです? 衣装さえ整えれば、名演技が約束
される? 違うでしょ。必要なのは、ありきたりな言い方だけど、その人の中身ですよ。人の外見は人の中身から
にじみ出す、演劇の役作りはそれを絶対忘れるなって、円さん言ったじゃないですか」
「……」
「さて。どうするんです?」
「うるさい。バカキザ」
円は真っ赤っかの顔をあげ、むすっとしたまま、
「大人って、こう?」
「ええ」
ちょっとぎこちない、でもお互いに舌をしっかり絡めるキスをした。
メソッドなんか忘れていい。心のなかにあるきれいななにかにきちんとした形を与えること。それが大切。
「でも先輩。こんなスケスケぱんつはいて人の後ろ頭にまたがるのは大人じゃなくてただの痴女です」
「うるさいバカキザーッ!!」
キーーーーーーーターーーーー\(゜∀゜)/ーーーーーーー!!!!!!!
GJ!次も期待して待つ
しおらしい円に萌死んだ…GJ!次回に禿しく期待!
GJGJGJ!!
悶絶しましたよハァハァ
891 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/05(火) 00:48:39 ID:P/wuNKGI
GJとしか…自分の長いだけのSSよりずっとすばらしいです。
読みやすい長さでしかも内容が詰まっているのが書けるとは本当にうらやましい…
これからもすばらしい作品を期待してます。(*´д`*)
ついで、といってはなんですが。
楽しみにしてくださっている方(がいるかはわかりませんが…)には
申し訳ないのですが、諸々の予定が度重なり、なかなか書く時間がとれて
いない状態です。
一応ガラスの続編、乙女×鈴音×早乙女、お嬢様は欲求不満・ガラスのあとの
話で二組のカップルがどたばたやる話などは考えているのですが…
投下できるのが当分先になりそうです…ご容赦ください…
ageてしまった…申し訳ありません。
893 :
カナメ:2005/07/05(火) 02:05:17 ID:400oLut8
俺もいつになるかわかりませんが、来栖×芹沢
優麻×芹沢、ハルカ×篠原の小説を投下します。どれが良いかは皆さんの意見を聞くのでお願いします。
都×桃瀬兄を書いているのだが、エロシーンがうすくてものたりないかもしれないけど、いいかな?
イイヨイイヨー\(^〇^)/
ただそろそろ誰か次スレの準備してください
>>896 いや、容量的には次スレ。ただいま470KB。
そうか容量があったか
なんだかんだ言って職人多いスレだからなあ
899 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/06(水) 21:55:37 ID:24KR/J/p
都×修マダー?
残り100レス!
その前に容量オーバーしそうだな…
容量オーバーする前に、次スレのテンプレ案決めない?
容量少ない中短編投下してもいいんでしょうか?
もちろんおk
905 :
冬の熱:2005/07/07(木) 00:30:56 ID:IKdhv7XO
はあ、と大きく口を開けて息を吐くと、白い霧になって大きく広がる。
ふう、と小さく口を窄めて息を吐くと、白い霧になって小さく伸びる。
それがちょっと面白い。
「はあ… ふう…」
「はは、宮本先生、楽しそうですね」
「ん?わかるか?」
「ええ、そんな顔してるときの宮本先生は楽しんでるって。わかりますよ」
嬉しそうに笑う早乙女。
そんなちょっとした笑顔もかっこよく見えてしまう。
「… ……うー」
なんとなく、少し恥ずかしそうに顔をそらした。
906 :
冬の熱:2005/07/07(木) 00:31:18 ID:IKdhv7XO
季節は冬なかば。
さく、さく、と音をさせて雪を踏みしめるベッキーと早乙女。
きゅっとその手をしっかり握って、恋人同士の楽しい…朝の登校時間。
まだ少し恥ずかしい。
空を見上げるとちらちらと降る雪。
少し曇った空に美しい。
「…きれいだな」
「…ええ、そうですね」
ベッキーの半ば無意識なつぶやきに早乙女もことばを返す。
ああ、いいなあ、こんなかんじ。
すうっと息を吸い込んで、ベッキーは思う。
世界で一番大好きな人と、一緒に手をつないで。
世界で一番大好きな人と、並んで歩いて。
世界で一番大好きな人と、きれいな雪を見つめる。
この少しの幸せでも、ずっと大事にしていきたいと思った。
907 :
冬の熱:2005/07/07(木) 00:31:43 ID:IKdhv7XO
さく、さく、さく。
「…なあ、サオトメ」
「はい?」
「…ずっと、ずっと、一緒にいてくれよ?」
「え… い、いきなりなんですか?」
思いがけないベッキーのことばに、恥ずかしいのか顔を赤らめてためらう。
む、と少し怒った顔になったベッキーが二の句をついだ。
「いてくれないのか?」
「い… い、いや、そういうわけじゃなくてですね…」
「いてくれないのか!?」
彼の返してくれるだろう答えは、わかってる。
それでも、彼の口から直接聴きたかった。
「…いて、くれない…のか?」
「…宮本先生…」
じわり、と少しだけ目じりに涙がたまる。
ベッキーは、たまにこういったことを突然言う。
突然、『好き』だってことを確認したがる。
不安だからなのかどうか鈍い早乙女にはわからなかったが、そういうときは
決まってこうした。
908 :
冬の熱:2005/07/07(木) 00:32:43 ID:IKdhv7XO
ふう、と観念したように。それでも少し嬉しそうに。
人差し指でそっと優しく涙をぬぐうと、体をかがめて、ベッキーと目線を同じくした。
「僕は、ずっといます。ずっとみや…」
はっとした目で、少しだけかぶりを振った。
はあ、と一度だけ息をついて。
「レベッカと、一緒です」
「あ ……」
ひさびさに、なまえでよばれた。
普段あんまり呼んでくれないからか、たまに呼んでくれるとすごく嬉しい。
そして、ちゃんと言ってくれた。
ずっと一緒…
「う、ん…ありがと…」
「…さ、さあ、はやく学校行きましょう!寒いんですから!」
顔を真っ赤にして、ベッキーの手を引っ張るようにして歩き出す。
そんなサオトメが可愛くて、ついくすくす、と笑ってしまった。
909 :
冬の熱:2005/07/07(木) 00:33:01 ID:IKdhv7XO
「…くしゅん!」
職員室には入ったところでベッキーが突然くしゃみをした。
早い時間だからか誰もいない職員室は、暖房もまだ入っておらずかなり寒い。
とりあえず早乙女が入れたお茶で暖を取っている状態だ。
二人ともまだコートを脱ぐ気になれなかった。
ふるるっと体をふるわせ、少し寒そうにしているベッキーに早乙女が少し
心配そうに声をかける。
「先生、だいじょうぶですか?」
「…う、うん。ちょい寒いけど、だいじょぶ」
びしっとブイサインなんかしてみせるけど、結構寒そうだ。
そもそもこんな寒いのにあんまり厚着じゃないし、手袋は片手だけだし。
片手だけ。
「…せめてちゃんと両手に手袋しましょう?」
「やだ。…これ、見えなくなっちゃうだろ?」
すっと上げた左手。
美しく透明に輝くガラス細工の指輪。
早乙女がプレゼントした、ガラスのイルカだ。
それをいつでも身に着けていてくれるのは早乙女はとても嬉しかったが、それで
ベッキーが風邪なんかひいたらたまらない。
910 :
冬の熱:2005/07/07(木) 00:33:24 ID:IKdhv7XO
「でも… 」
「…お前が、あっためてくれればいいだろ」
「え?」
「…ほら、こう… っと」
「あ、え、ちょっと…」
ちょいちょいちょい、と。
早乙女の手をいそいそといじくり、左手に彼の両の手のひらを包み込ませる。
はああ、と息をふきかけて。
「…ふふ。すごく、あったかいよ」
「あ、え、あー…よ、よかった…です…」
頬を紅潮させ、嬉しそうにぽつりとつぶやくベッキー。
なんとも、こういうときのベッキーは殺人的にかわいい。
思わず襲い掛かりそうになるがなんとかセーブ。朝っぱらから職員室なんていう場所でそんなこと
したらそれこそ犯罪者だ。
なんとか自分をおさえて…おさえて…
「…くちびるも、さむい」
「え?… ん、んむ!!」
突然ベッキーの唇が早乙女の唇をふさいだ。
かたん、とお茶を飲み干した湯飲みが倒れた気がした。
押し付けられたベッキーの唇は確かに冷たかったが、なんだか暖かい気もした。
911 :
冬の熱:2005/07/07(木) 00:33:39 ID:IKdhv7XO
「…ちゅ、ぷは…ん、あったまった」
ようやく唇を離したベッキーが満足げに言う。
「… …せ、先生!!」
「え…きゃ、きゃあ!?」
がたん、がたん!
こらえきれなくなった早乙女がベッキーを冷たい床に押し倒した。
「… あ…」
ふと我に帰る。
何をしてるんだ、自分は。今しがたこんなことしちゃいけないって…
「さおとめぇ… …」
「…え?」
そんな早乙女の考えを打ち砕くようなとろんとした目で早乙女を見つめ返す、
ベッキーの目。
すこしだけの恐怖と…たくさんの期待を秘めた。
「…やさしく、してくれよ?」
「… …は、い」
ああ、もう、…いいや。
なんとなく達観した早乙女は、しかし確かに熱い心をもって、今度は自分から
口付けた。
912 :
冬の熱:2005/07/07(木) 00:35:23 ID:IKdhv7XO
ちらちらと降る雪。
寒い冬の朝。
でも、冷たい中だからより暖かく感じる、誰かが言っていたっけ。
早乙女の腕に抱かれながら、ベッキーは今、この暖かさを。
確かに脈づく彼の鼓動を噛み締めていた。
レポートの合間に速攻で仕上げてみました。
いつも以上にクオリティ低いですがご容赦いただけると幸いです。
ご精読ありがとうございました。
ぁぁああああベッキー可愛いよベッキー
貴方やっぱり凄いですよ。GJ!!
このスレの最後のSSにふさわしい作品でした。
じゃあ次スレのテンプレ考えるか
テンプレったってせいぜい前スレ載せるくらいじゃないか?
そこはほら、キャラに語らせるとか
ベッキーに一票。
何故か綿貫あたりが
玲×ベッキーか玲×姫子マダァ-?
>>920 それ良いじゃん!
でも途中で玲か鈴音に持っていかれそうな悪寒。
2の本スレアドレスって欲しいのか?
もう立ったの?
まだみたい
じゃあ立てるからちょっと待ってて
926 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/08(金) 22:53:06 ID:CAV4ylVI
まだ立ってない?
保管庫のアドレスもなー
新スレ立ったことだし、雑談しながら1000取り合戦始めるか?
アニメ6号の性格云々で議論されてたが
原作だって困り顔したり拗ねたり驚いたりしていたわけだ。
何故彼女は表情を無くしてしまったのか、それを想像すると……あぁ。
931 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/08(金) 23:18:23 ID:CAV4ylVI
それじゃあ芹沢×来栖、鈴音×乙女のことでも
マイナーというか誰も考えもしないでしょうけど
犬神×晶なんていうのも…がんばって話考えたりしてみてますが厳しい…
933 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/08(金) 23:32:10 ID:CAV4ylVI
932すげえな!マイナーカップリングにはいろいろあるし、
俺のカップリングなら乙女×芹沢と犬神×都とかだな
乙女×芹沢ってのも凄いな
てか作中で会話あったか?
935 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/08(金) 23:46:43 ID:CAV4ylVI
Gファンタジー7月号の補習免除カンケリ大会での会話と脳内補充
>>930 ガクガクブルブル
まさかレイープされて精神に異常をきたして、
感情が表情に出なくなったとか?
>>934 てか、一緒に居る所って補習くらいしか思いつかない。
なんか6号って、割と生命力に溢れている他の奴等とは違って
次に会う時は死んでそうな、ある種の儚さを感じる。
桃瀬修 「6号、ちょっとパンツ見せてみろよ」
6号 「…………(おとなしく、ゆっくりとスカートをたくし上げる)」
桃瀬修 「ば、バカ! 冗談だって!」
6号 「……冗談でも……、桃瀬君だから見せたんです……」
6号は不意に頬を赤らめた。
修×優奈きぼんぬ
できれば途中から優麻も混ぜて
>>937の一人突っ込みが気になった俺は負け組か?
944 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 18:27:03 ID:0rXSp6hc
しかし、誰も埋め立てにこないなー
具体的にはあと何文字で埋まるんだ?
>>945
あと20KBだから、短めのSS一本分てところかと。
鈴「ふーんだ
せっかくぱふぱふしてあげようと思ってたのに」
修「そんなサービ…服着ろーー!!」
角煮からの引用だけどね
鈴音って体中ぷにぷにしてそう
こうなんつーか太ってるんじゃなくてむっちりというか
やべ勃ってきた…
鈴音って実はハードなオナニーをしてそうな気がしないか? しかも毎晩。
よーしそのネタで
誰か書いて…
はい、書いたよ
でも、投下しないよ
952 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 00:47:50 ID:fiP95vhs
ヤンキー×ベッキーキボン
魔法少女ベホイミとナースベホイミとメイドベホイミの濃厚なからみを希望
あー、鈴音のハードなオナニーを心の中まで盗撮盗聴したSS書いてっから、
みなさんもーすこし待て。明日の夜くらいには投下できそうだ。
メイビー。
957 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 20:35:45 ID:KGFgfr2A
まだかなー(・∀・)
958 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 21:35:44 ID:e+COtPPX
鈴音ってエロい事に抵抗無さそうな所が良い。
いやいや、そう見せかけて非常に恥ずかしがり屋なんですYO
実はひそかに早乙女にホレてるんだけど乙女とラブラブなのを
見て親友のために静かに身を引く鈴音
今日も彼女の部屋の中では静かに淫猥な水音が響く…
とかね
実は密かに乙女にホレてるんだけど早乙女とラブラブなのを見て
駄目だ
全然密かじゃない
鈴音は、まだ眠れない。
一日を終えてけだるい疲れを覚えた身体は、はやく眠りたいと訴えている。……と同時に、ちろちろと蝋燭の
炎のように小さく燃える、しかし決して目をそむけることができない欲望を、はっきりと感じる。
身じろぎする。
「ん……」
乳首が、パジャマの布に触れる。かすかな、それでいて鋭い、くすぐるような感覚が乳首にともり、乳房全体
へとさざ波のように広がっていく。
目が、冴えていく。
思わず、指をやった。パジャマの裾から手を滑り込ませ、乳房を触り、乳首を探る。
「あふっ……」
乳首は、立っている。
乳房が、張っている。
「や……あ……」
昼間、クラスメートに聞いたことを思い出してしまった。痴漢の話だった。電車で通学しているその娘は、ほぼ
毎日、車内で痴漢に身体をまさぐられる被害にあっているという。
……大胆な奴になるとさ、制服の裾から手を入れてきて、胸をじかに触ってくるんだよ。
いやになっちゃう、と怒ってみせたその娘は、でも、なぜか鈴音には、その言葉ほどには嫌がっていないように
見えた。
まるで、本当は、触られることを期待し、楽しんでいるかのように。
まさか……と、思った。すると、
「鈴音は? 痴漢に、あったことある?」
そう聞かれて、返事に困った。
鈴音は背が高い方だし、バストもヒップも平均より豊かだ。利用客で混雑した車内で前後の人の身体が胸に当
たったり、おしりに触れたりすることはしょちゅうだが、それが痴漢なのかどうかは、正直なところよくわからない。
でも。
もし、そうだったら。
本当は毎日、自分も痴漢にあっているのだとしたら。
……自分で気づかなかっただけで、もうこの胸も、おしりも、男の人のものにされているのかも……
「は……あっ……」
我慢できなかった。
胸をわしづかみにする。乳首を、指と指ではさみ、転がすようにいじった。
置き時計の時を刻む音がはっきりと聞こえるほど、真っ暗な寝室は静かだった。
「う……あ……あっ……」
甘ったるい喘ぎ声を、抑えようとした。
家族の誰にも、聞こえないように。
深夜。家の中は静まりかえっていて、誰も寝室のドアの前に立っているはずはなかった。それでも。
「あっ……ああっ……」
抑えきれなかった。枕の縁をきつく噛んで、喘ぎ声を殺そうとする。
痴漢に襲われることを、想像した。
想像の中で、鈴音は満員のバスの車内にいた。前後左右を男の人たちに囲まれ、ぎゅうぎゅうに挟み込まれて
身動きがとれない、と。
「あ……だめ……だめです……」
小声で哀願する。
痴漢が制服の上着の裾から大胆に手をさしこみ、ブラにつつまれた乳房に触れていた。乳房の丸みにそって指を
這わせ、ブラの縁をなぞり、カップの上から乳首をまさぐる。
「あ……や、やめて……ください……」
声が震える。臆病な娘と思われたに違いない。痴漢の指が遠慮なく動き、ブラを探って、信じられないことにフロン
トホックを外してしまう。
ぷるん、と乳房があらわになる。制服の布地に、じかに乳首がこすれる。
あっ……と、甘い吐息が漏れる。痴漢にも聞こえたはずだ。
乳房を、わしづかみにされた。持ち上げられ、揉まれ、乳首を指で挟まれて刺激される。
「あ……あ……だめ……だめえ……」
その声は、まわりの他の男たちにも聞こえた。関心を引き寄せてしまう。
またひとつ、手が、鈴音の乳房を襲った。激しい指づかいで乳房全体をつかみ、もみつぶす。
鈴音は、とろけかけた思考のなかで思った。
もし痴漢たちが鈴音を狙ったとしたら……おっぱいだけで済ますだろうか、と。
もう片方の手を、パジャマのズボンの下に滑り込ませる。パンティの縁に指を差し込み、少しずつ、ゆっくりとなか
へ侵入させる。
……鈴音の手じゃない。男の人の、痴漢のやらしい手……
制服のスカートをたくし上げられ、パンティを触られる。両脚をきつく閉じてもだめだ。指が、下着の縁から、じわじわ
と入ってくる。
「あっ……うああっ……!」
指が、女の中心を探り当てる。
濡れている。
痴漢に触られて、濡れている。痴漢の指に、感じている。
なんていやらしい女の子だろう。
「ああっ……ち、ちがう……ッ……」
指が、入ってくる。じくじくと溢れてきた熱い蜜のなかをかきわけて。
音が、聞こえる。
淫らな音が。
鈴音が、本当はふしだらな女の子だと、聞く者にわからさせてしまう淫らな音が。
くちゅ。
ぴちゅ。
ぬちゅっ……
「あふっ……ああっ……うあっ……」
指が、とまらない。激しくのたうち、熱く濡れた割れ目を押し開き、ひくつく肉の芽に罪深い刺激を加えて
やまない指が、もう自分のものとは思えない淫らな指が、鈴音をなぶりつづけている。
「ああっ、あああっ、うああああっ……!!」
もう声を抑えることなんてできない。鈴音は痴漢されて、感じている。気持ちよくなっている。バスの車内にいる人
全員にばれてしまった。この女子高生は痴漢に犯されて喜ぶ変態なんだって……
「ひいっ、やだっ、やだあっ、ああっ、やだようっ、あああっ!」
やめようと思ったのに。
こんなえっちなこと、もうやめようと思ったのに。
毎朝、目覚めたとき、とても後悔する。前の夜、眠りにつく前に、自分の身体をなぶったことを。まだ誰にも
触れさせたことのない、女の密やかなところを指で責めさいなんで、声をあげ、めちゃくちゃな妄想に浸って、
身体の奥からねっとりとした快楽を引き出さずにはいられなかったことを。
何度も、もうやめようと思った。こんなえっちなイタズラにふけるなんて、悪いことだ、と。
でも、だめだった。
我慢なんて、できなかった。
夜。夜が、鈴音を狂わせる。夜の暗闇が。夜の静けさが。鈴音の感覚を研ぎ澄まさせ、鈴音の関心を自分
自身の身体に向けさせ、鈴音の記憶を淫靡な狂乱の宴に立ち帰らせる。
毎夜。
毎夜、鈴音は、まだ男を知らない娼婦になる。
「はあっ……ああっ……ああああっ……」
パジャマの前をかきむしった。ボタンがはじけ、部屋の床に転がる。むっちりとした丸い乳房が弾み、ぷるん
と揺れて露わになった。ひんやりとした夜気に、乳首がツンと立つのを鈴音は感じる。
……制服を剥かれて、おっぱいを丸見えにされたら、こんなふうになるかな、と思う。
けだるい熱を、必死に抑え込む。
パジャマのズボンを脱ぎ捨てた。
パンティを剥ぎ取る。
荒い息をついて鈴音は身をおこし、ベッドから降りる。暗闇に慣れた目には、室内に置いた品物の陰影が
はっきりと見えた。
机の上から、明日使おうと用意していた二枚のハンカチを手に取る。
それから、束ねたまま床に放置してあった縄跳びの縄を拾う。中学生くらいまではよく体力作りに使っていた
が、高校生になってからは違う用途にばかり用いている、麻の細い縄。
それらを持って鈴音はベッドに戻る。
まず、縄をベッドの下にくぐらせた。
そして縄の端についている握りの根本と、自分の片方の足首とをハンカチでしっかりと結わえ付けた。
両脚を、思いっきり左右に開く。ちょうど体育の授業でやらされる柔軟体操の要領だ。
その姿勢のまま、もう一方の縄の端を、同じようにハンカチでもう片方の足首に結びつける。
これで、鈴音は両脚を閉じることは出来なくなった。裸の下半身を覆うものはなにもない。
ごろん、とベッドの上に仰向けになる。
もう、痴漢だけじゃ足りない。
鈴音は、みずからが犯される場面を思い描く。
たとえば、クラスの男子生徒に、輪姦されること。
場所は、放課後の教室。何人もの男の子に、鈴音は犯される。
両手と両脚を押さえつけられ、スカートをめくり上げられる。タイを剥ぎ取られ、襟のところからビリビリと制服
を破かれる。ブラを下にずらされ、乳房を持ち上げるようなかたちにされてしまう。そんな姿をさらす鈴音に、男
の子たちはどす黒い欲望を容赦なくぶつけてくるのだ。舌なめずりし、好き勝手に乳房をいじり、乳首をつまみ、
痛みにうめく鈴音を嘲笑って、白い肌にむしゃぶりつく……
たとえば、学校からの帰り道に、変質者にさらわれてレイプされること。
場所は、誰も近寄らない廃屋。ゴミの散らばる汚れた床に突き倒され、鈴音は男のおもちゃにされる。
口をハンカチでふさがれ、両手を後ろに縛られる。平手打ちされて、抵抗する気力を奪われる。それからスカー
トのなかに手を入れられ、パンティを引きずりおろされる。変質者は、鈴音の体温の残るパンティの匂いをかぎ、
舌を伸ばして味を確かめる。それから、怯えて震える鈴音の両脚を開かせ、性器を凝視するのだ。血走った、
ぎらつく目で。鈴音を、欲望のはけ口としか見ない目で。鈴音は恥ずかしさのあまり死にたくなる。でも、本当に
恥ずかしいことをされるのはこれからだ……
「いやあああああああッ……!」
クラスの男の子たちも、変質者も、鈴音を犯すやり方は同じだろう。
鈴音の両脚を開かせる。
まず、鈴音の秘所を指でまさぐる。指で、割れ目を開かされる。じっくりといじられ、見られ、匂いを嗅がれ、耐え
難い刺激を与えられて蜜を分泌させられる。そして……クリトリスを、剥き出しにされる。指で、あるいは……男の
唇で、じかに剥かれ、ピンク色の肉芽を露わにされるのだ。
そこは、鈴音の身体で、いちばん感じやすいところだ。
指でいじられたら、それがどんなに嫌いで殺してやりたいほど憎い相手であっても、鈴音はイかされてしまう。
だから。
唇で吸われ、舌で舐め尽くされたら、どんなふうに狂うだろうか。
男たちは、鈴音のクリトリスを、吸った。
「い、いやあっ! いやあああっ! ああっ、あああああああッッ!!」
吸った。唇で愛撫した。舌で舐めまわし、くすぐるように刺激を与え、歯でかるく噛んで痛みを与えた。
そのすべてが激しい快楽の衝撃となって鈴音の身体を蹂躙した。
鈴音は、嬌声をあげて絶頂に達する。
白い裸体を弓なりに反らして痙攣し、やがてぐったりと力尽きる。
秘所をなぶっていた指が、溢れ出した蜜に粘ついた。
荒い息をついた。何時間も走り続けた後のような、激しい息づかい。
足りない。
まだ、満たされない。
熱く濡れた花弁を、指でなぞる。しびれるように狂おしい快感が、なかば麻痺した身体をつらぬく。
……ここを奪われるのは、どんな感覚なんだろう。
鈴音は、まだ処女だ。
知識は、ある。いろいろな本を読んだし、保健の授業でも習った。
女が、男にされるいろいろなこと。
でも、それが実際にはどういうことなのか。想像するほかはなかった。
だから、鈴音は、満たされなかった。
体験したい。
奪われたい。
抱かれてみたい。
犯されてみたい。
切なさと罪の意識、身体の熱と快楽の余韻を覚えながら、鈴音はようやく眠りへと誘われる。
翌朝、明け方近くに目が覚めた。
「……はにゃー……?」
両脚の足首を、縛り付けたまま眠ってしまっていた。
どうりで下半身がすうすうすると思った。パジャマのズボンとパンティは床に脱ぎ捨てたままになっている。
家族の誰かが部屋に入ってくるとは思えなかったが、万が一こんな姿を見られたら、大事な娘が夜中にレイプ
されたとでも勘違いして大騒動になるのは間違いなかった。
鈴音は、ふと考え込む。
「……レイプ……」
想像してしまった。
激しくオナニーに耽っていたところを、誰かに見られていたとしたら。
こうして両脚を開いて縛り付けているところに、窓から男が侵入してきたら。
「……や、やだっ……」
鈴音は、男の格好の餌食になる。犯され、嬲られ、全身のあらゆるところに男の跡をつけられてしまうだろう。
それだけでは終わらない。陵辱されたことをネタに脅される。ただ一度の陵辱では終わらず、男の命じるが
ままに身体を要求される。裸体を写真に撮られる。犯されるさまをビデオに撮られる。ありとあらゆる変態的な
行為を強いられる。やがて鈴音はそんな異常な快楽の虜に成り果て、男の性欲を処理するための肉人形に、
どんな命令でもきく奴隷になってしまう……
「いや……いやあ……」
手を、火照りだした下半身にやる。指を、熱く濡れ始めた秘所に這わせる。
鈴音にはわかっている。
その手、その指は、もう自分のではない。鈴音を犯そうとする男のものだ。
「あ……やだ……やめて……っ」
鈴音はあえぎ、うめき声をあげ、身体をくねらせて悶える。
もう抑えられない。
「ああっ……うっ……あっ、あっ、ああっ、ひっ、いや、いやあ、いやあっああああっ……!!」
こうして疲れ果てた鈴音はまた一眠りしてしまい、朝寝坊となっていつも慌てているのです。これでは遅刻
の常習犯になってしまうのも無理はありませんねえ、というお話でした。
おしまい
969 :
956:2005/07/14(木) 02:59:26 ID:eg/ec9gb
あー、ようやく書き上がった。約束の日時を過ぎてしもーてすまんかった。
鈴音の遅刻癖がうつったのかもしれん……。
出社前に一眠りしよっと。
GJ!!
メチャクチャエロス
971 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 20:16:00 ID://yY15YN
俺のツボにどんぴしゃ!!
ふわふわしたエロも暴力的なエロも一本で味わえるとは…
GJにも程がある。
972 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 20:53:46 ID:ubwgHAWq
あとどれくらいで埋まる?
>>956 GJ
つーか普通に文章上手いよエロいよ
>956
まさにGJにも程がある!
たまりません!
975 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 01:01:17 ID:UTuQ9W/9
あと少しかな
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ノ,-'i:::::::::::::;::∧;;/'i' li ./'´ |
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977 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 12:00:55 ID:jR/D74eT
>>976 ジジイにはもう後がない・・・ってこと?
978 :
sage:2005/07/15(金) 17:04:39 ID:teOGBPsc
>>977 「もう」とか言わない。
そろそろ別の世界へ旅立ちますか?おじいちゃん先生
979 :
978:2005/07/15(金) 17:06:40 ID:teOGBPsc
↑豪快に間違えてしまった・・ワシは・・ワシはーー!
/:: .::| _ ',
|::. .::/ ―-¬ ―- ノ|
/`ヽ _ -一 }i ー- |l
l ァー―--―ク ト、/ }
ヽ _ ` ー=‐一' ={\`ーォ
/ | l :::ヽ _r―( j `フ′ ヤンキーゴーホーム
,. ‐ ´ | 丶 / :::`¨ヽ rく
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/ ヽ イ::: :::: ::. ::::::ト ヽ
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埋まった?