そこは体育館。
高校三年の少女と中学一年の少男の子が暗い室内で二人っきりでからみあっている。
泣き声が聞こえる。
その声の主は少女のものではなく男の子のものであるようだ。
少女は力ずくで男の子を押し倒した。
「好きっていったってこんなのはまだ早いよ!
ねえ、いまなら引き返せるからやめよう!」
男の子は涙ながらに訴えた。
力は少女のほうが強いらしく身動きが取れない。
男の子は嗚咽を吐きながら震えている。
しかし少女はお構いなしとパンツに手をかけ叫ぶ。
「WRYYYYYIぃぃぃぃぃぃぃ!俺はお前がすきなんだよぉぉぉ!
何が好きかって!?それはお前のすべてだよぉぉぉぉ」
男の子は何とか逃れようとじたばたと暴れるそぶりを見せた。
「ふはははははは!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!!!
その程度の力でこの私から逃れようなど片腹痛いわっ!」
それでも男の子は逃れようと力を込める。
「ふんっなぜこうも貴様の血筋はこう負けず嫌いなのだ?
この私の前では足掻いても無駄っ!私に目をつけられた以上運命としてあきらめるんだな!!」
「ん・・・・・・くっ・・・・・」
「ふははははまだ分からんのか!?私のザワールドのパワー、正確さは貴様なんぞ足元にも及ばんわ!
私の前ではすべてが無駄っ無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!!!!」
少女は今まで以上の力で男の子を押さえ付けた。
「ひっく・・・・痛いっ痛いよお姉ちゃん!」
「うむむむむむ〜〜〜んんんんんん・・・・・やはり男を力で押さえつけるのは気持ちがいいな。
この私の性格によくなじむ・・・・・なじむぞっフハッフハフハフハフハハハハハハハ!」
男の子はついに大きな声で泣き始めてしまった。
体育館に泣き声が響き渡る。
「んん〜実にいい気分だ・・・歌でも歌いたいようなすがすがしい気分だ!
ふはっはふははははは・・・・・・・・・!」
そのとき、少女の体は後方に吹き飛んだ。
「オラァッ!」
男の子は少女を手で押し飛ばした。
「な・・・・・なにぃぃぃぃぃぃ〜!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドド
そこには堂々と立つ男の子の姿があった。
「き・貴様・・・・・・本当は動ける・・・・・・・・
さっきの大泣きは動けないと思わせるトリックだったとは・・・・・・」
失礼しました^^;