1 :
:
優しげな歌が少女の口から流れる。少女がかつて共に遊んだ優しき虎との物語。
酒場の客の何人かは知っているかもしれない。かつてオランを騒がせた虎騒動の張本人だという事に。
演奏が終わると拍手が巻き起こり肥えた神官がおひねりを笑顔で受け取る。
グイズノー(レジィナさん、営業営業。せっかく私が探してきた仕事なんですから)
レジィナ (わ、分かってるって)「みんな聞いてくれてアリガトウ! しばらくここにいるからまた来てね!」
けっこう彼女ものってる様だ。客のアンコールに答えて第2幕が始まる。それは以前出会ったオーファン出身の
冒険者から聞いた物語をアレンジしたものだった。
彼女の演奏っぷりに満足したグイズノーは不意に掲示板に目を注いだ。何か利益のネタがあるかもしれない
とりあえず覚えておく事にした。
>>1乙
…それはそうと、前スレの発言は聞き捨てならないのだが。
どういうことか説明してもらおうか。
>>1 乙
980 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:04/10/13 10:43:30 ID:MT1w0V0K
やっぱり全員非処女のナイトブレイカーズが最狂だな。
これか?
6 :
1:04/10/13 15:14:18 ID:2IJSkP19
>>4 保守がてら短編にしてみた。エロないけど…
「そっかぁ。お前さんもいろいろ大変だったんだなぁ。うんうん」
真っ昼間から仕事をサボって、リュクティと酒を酌み交わしているのは、街の衛視
マスコフ・リンチである。
役人嫌いのリュクティであったが、マスコフだけは例外で、よく気がある。以前は
ちょくちょく飲んだりしていたのだが、最近はお互いいろいろ忙しく、こうして二人で飲むのも
随分と久しぶりだ。
「相変わらずべっぴん四人に囲まれて、しかも三人は独身…正直お前が羨ましいよ。
…サティアさんはともかく、他の三人はフリーで処女なんだろ?なぁ、誰でもいいから紹介してくれよ」
酒好き、バクチ好き、女好き…ここまではリュクティと一緒だが、マスコフは更に処女厨でもあった。
「残念だったな。お前さんの分はもうないぜ」
「な、なんだってー!おい!お前が三人とも喰ったのか!」
リュクティの意外な発言に、マスコフは今にもリュクティに掴みかからんばかりの勢いだ。
「ちくしょう…!お前さん、こないだ飲んだ時は『おあずけ食ってる犬の気分だ』って言ってたじゃねぇか」
「だから何でそうなるんだ!話を最後まで聞け!」
「うぅ…」
「…あのな、あれから一年近く経っただろ。別の意味でもいろいろ大変だったんだよ」
「だからって、三人とも喰っちまうこたぁねぇだろ…」
「…だから俺じゃないって(1/3は嘘だけど)。ボウイにもシャディにも彼氏の一人ぐらいいるのが
普通だろ。いい歳なんだからさ」
「…その幸せ者はどこのどいつだ。勘弁ならねぇ…」
「ボウイには許嫁、ていうか幼なじみがいたんだよ、ユリウスっていう。旅の途中で知ったんだけどな。
…今でもちょくちょく逢ってるみたいだぜ。口ではボロクソ言ってるけど、ありゃまんざらでもないな」
「じゃあ…じゃあシャディはどうなんだ」
「ま、今は一応フリーみたいだけど、故郷のプロミジーではいろいろあったみたいだぜ」
「フリー『みたい』って何なんだ?」
7 :
1:04/10/13 15:15:00 ID:2IJSkP19
「んー…思い人はいるんだけどね、相手は旅人、っていうか流れの吟遊詩人だからなぁ」
そう言えばあの吟遊詩人…「流れる風」は今どこで何をしてるのだろうか。タラントで別れて以来
行方は杳として知れない。…もっとも、あっちは追っ手から逃げる生活だし、こっちもこっちで
トラブル続きだったのでそれも当然だが。
「…くそっ、まあシャディは仕方ない。諦めるとしよう。…でもあの娘は大丈夫だろう?ほら、ドラムの
背の高い…」
「あー、レイハね…」
頬を掻きながら気まずそうに答えるリュクティ。
「ほら、何だか他人を寄せ付けない威圧感があるし、見るからにストイックな感じじゃないか」
「んー…威圧感…ねぇ」
…確かに傍から見てるだけでは、そう思われても仕方がない部分もあるだろうな…リュクティは
ぼんやりとバンドを結成したばかりのことを思い出していた。確かにリュクティの第一印象も、マスコフの
それと大差はなかった。
「並大抵の男じゃ、ああいうタイプの彼氏は務まらないぜ」
「でも、いるんだよね…彼氏が」
「えっ…!」思わず絶句するマスコフ。「いったいどんな奴なんだ?」
「まあ、並大抵の男ではないな…」
「そりゃそうだろう。あんないい女は滅多にいないぜ。それを落とせる男ってのは…」
「果報者…だよなぁ、やっぱり」
改めて実感する。確かに自分がマスコフみたいな立場なら、同じように羨ましがるに違いない。
8 :
1:04/10/13 15:15:48 ID:2IJSkP19
「…どうしたんだ。顔がニヤけてるぜ?」
「ん?ああ。…ま、確かにあんな美人は滅多にいないと思ってね」
「当たり前だ!…あんないい女を独り占めだなんて!絶対に許せん!!」
…リュクティ!お前は悔しくないのか!あんないい女の処女が他人にみすみす奪われるなんて!!」
地団駄踏みながら大声でとんでもないことを口走るマスコフ。酔いと不条理とも言える怒りで、もはや
一種の錯乱状態だ。
「マスコフ…非常に言いにくいんだが」
「何だ」
「…俺、なんだよね、彼氏って」
「…へ?」
「いや…どういうわけか、旅の途中でいい仲になっちゃってね…」
「…」
「何か、なし崩し的に付き合うことになった、っていうか…」
先程までの錯乱状態が嘘のように、一気に腑抜け状態になるマスコフ。
「いやー…最初に言おうかとも思ったんだけどさ。何か切り出しにくくって」
「…リュクティ…」
「ん?」
「…処女だったのか…?」
「…まあ、な」
その言葉に、マスコフはテーブルに突っ伏しておいおいと泣き始める。
「ちくしょう…リュクティ…お前だけは仲間だと思っていたのに…!」
「そう言うなって。…お前にもそのうちいい出会いがあるよ」
「そんな通り一遍の慰めなんかいらん!…くそっ!リュクティ!今日は朝まで付き合えよ!」
「…わかったわかった。だからもう泣くなって」
…その後、徐々に立ち直ったマスコフに、私生活というか、夜の生活についていろいろ聞かれた
リュクティであったが、それはまた別のお話…
9 :
1:04/10/13 15:19:35 ID:2IJSkP19
マスコフ変態、というか変人にしてみた。
処女厨という設定は勿論オリジナルです。ファンの人ごめんなさい。
どなたか、ユリウス×ボウイを書いてくれる人キボウ。
俺はどうもレイハにしか萌えないから書けそうにない。
>>6 なるほど…
できればマスコフが根掘り葉掘り聞いた部分も詳細かつ淫媚に報告キボウ。
>>1乙アンドグッジョブ!
しかし、SWぐらいの時代だと男全員が処女厨であってもおかしくはないと思うな。
まあ、冒険者なんてアウトローは別としても。
正直、あの時代の信仰、ってか盲信はすごいもんだったらしいねえ・・・。
>>1乙
バトロワゲットしたよ〜
イリーナ全裸よりもカラーの水着マウナのほうが萌えるな。
ナに言ってるんだ。坊主までフリーセックスの時代だったよ。
移転乙
>>14 そうなのか?自分の無知を晒してしまったなあ。
ほらあれ、小鳥の血をシーツに・・・とか言うのはいつの時代の話よ?
それとも、貴族とかだけの話なのかな?
まあ娯楽が少ないと、庶民はそっちいっちゃうとか。
エレガントな人たちは娯楽に溢れてるぶん、逆に処女性とか気にしちゃうんでは?
処女性が重要視されたのって一神教の台頭からだったんじゃ?
19 :
へたれ:04/10/13 21:54:25 ID:/BAoQ8Y4
1さん乙です(´・ω・)つ旦~~お茶ドゾー
さて、ちょうど鬼畜ヒース×マウナが完成しましたので即死防止がてら
貼らせていただきます(こんだけ行けば大丈夫だろうけど)。
かなり長いです、ごめんなさい。
(………なにこれ………なにやってんの?………)
マウナの視線の先には、信じられない光景が広がっていた。
ヒースが自身の肉棒を、イリーナの蜜壷へと挿入し、ピストンを加えている。
腰を突き出したイリーナは木にしがみついてヒースの肉棒を受け入れ、淫らに喘いでいる。
「くくっ、イリーナどうした、随分と感じてるみたいだな。外でやるほうが気持ち良いのか?」
「あ…ッ、ち…ちが……はっ…んッ…ああ…ッひぁ…っ」
仲間二人の痴態。マウナは顔を真っ赤にしながらも、目を背けることが出来なかった。
◆◇◆◇◆
きっかけは、なんてことはない。好奇心からだった。
最近ヒースとイリーナは、付き合いが悪い。飲みに誘っても、いつも途中で帰ってしまう。
気真面目なイリーナは早く帰ろうとする事は前からよくあったのだが、
たいていはヒースに適当に丸め込まれ、結局遅くまで飲んでいるというのがほとんどだった。
しかし最近では、いつもヒースと二人で店を出ていく。
二人揃って――というのがきな臭かった。
「もしかして、幼なじみ同士が急接近で夜の密会!?」
そんな想像をしつつ、適当に理由をつけて店を出た二人をマウナは尾けていった。
着いた先は、夜の公園。だが、ラブラブデートといった雰囲気は無く、
二人が向かったのは公園の隅の茂みの中だった。
そして二人は夜の行為を開始したのだ。
そこからマウナは自分の目と耳を疑いっぱなしである。
「今日は…ここでするの?兄さん……」
「ああ。言ったとおり、下着はちゃんと穿いてないんだろうな?見せてみろよ」
「は…はい…」
顔を赤くしながら恥ずかしそうに、短いスカートをたくしあげるイリーナ。
その中には、剥き出しの割れ目がぬらぬらと光っていた。
ヒースはイリーナの前に座り込み、よだれを垂らす秘部を見ながら嘲笑する。
「はははっ、すごいな、もうこんななってやがる。…そんなに恥ずかしかったか」
言いながらヒースが左手の親指と人差し指でこじ開け、右手の中指を挿入すると、
イリーナはたまらず声をあげ、腰をくねらせ、蜜をしとどに溢れさせる。
「こんな短いスカートに下着を着けず…こんな格好で街中を歩いたのか。神殿では筋トレもしたんだろ?
見られちまってたかもなぁ、お前のここ…明日には『ファリスの猛女は淫乱娘』なんて噂になってるかもな」
「ひゃ…や…だぁ…そんな…のぉ…っ…はっ…あぁ……」
イリーナは恥ずかしさと快感故に目に涙を溜め、顔を真っ赤にしている。
「よし……イリーナ、後ろ向いて木に手をついて、お尻をこっちに突き出すんだ」
「え………はい……」
素直に言われた通りの体制になるイリーナ。半ば四つん這いに近い状態で、蜜穴がヒースに弄ばれている。
自分から見えないぶん、恥ずかしさと快感は増大する。
ヒースが後ろからイリーナの蜜穴に舌を挿れると、指とは違う、ざらついた感触がイリーナを襲った。
ちゅぱ…ねちょ…くちゃ……と、愛液と唾液が混ざりあう水音に、イリーナの官能が掻き立てられる。
時折汁を吸い上げるように啜ると、イリーナの腰がガクガク痙攣し、泣くように喘いだ。
ヒースの舌による器用な愛撫により、イリーナは早くも絶頂が近くなっていた。
「あっ…あはぁッ!…ヒ…ス……にぃさ…んあッ…もっ…と…んッ……はぁはぁ…」
「あっ…あはぁッ!…ヒ…ス……にぃさ…んあッ…もっ…と…んッ……はぁはぁ…」
ヒースも夢中で舌を滑り込ませる。イリーナの敏感なポイントを的確に責め、溢れる蜜を舌に絡める。
ぷっくりと膨らんだ肉芽を舌で舐め回し、チロチロと刺激を加え続け、
ずずずずずっ…と勢いよく蜜を啜るとイリーナはすぐに絶頂を迎えた。
「あ…ぁあ…ッはぁあああぁん!!…はぁ…はぁ…はぁ……」
声と共に秘穴から欲汁が流れ落ち、ふとももを伝っていく。
途端に力が抜け、その場に膝を付きそうになるイリーナの腰を、立ち上がったヒースが支えた。
「おいおい、まだ満足出来ないだろう?こいつが欲しくてたまらない…そうだろ淫乱猛女」
はち切れんばかりに巨大化した男根を、ヒクヒク痙攣する蜜壷に押し当てた。
イリーナは余韻に浸る間もなく、続く行為を想像して歓喜に身を震わせる。
「は……早くっ…はぁはぁ……兄さん、早く……ください……っ」
懇願するイリーナだが、肉棒は動かぬまま。イリーナは我慢出来ずに腰を悩ましげに動かした。
「……まだわからないのかイリーナ。これが欲しいときは、なんて言うんだっけなあ?
教えただろう?忘れたのか?それとも欲しくないのか?……」
意地の悪い口調でイリーナを煽る。
イリーナは思い出したように、その台詞を口にした。
「…も…もう我慢出来ません…ヒース兄さんの…お、おっきいおちんちんを…
わたしの…お…おまんこに…突っ込んでくださいぃ……っ」
「よし、合格だ。…ほらッ!!」
後ろから、一気に奥まで肉棒を挿入した。充分に濡れたそこは抵抗無く男をくわえ込む。
痺れるような快楽でイリーナは恍惚となり、よだれを垂らして喘ぎ散らす。
ヒースが激しく前後にピストンを開始すると、イリーナも自ら腰を動かして快楽を貧った。
◆◇◆◇◆
マウナは二人の行為を食い入るように見ていた。
何がなんだかわからない。
夜の甘ったるいデートなんかを想像していたぶん、ショックは大きい。
何より、こういうことに奥手だったはずのイリーナが、こんなにも激しく行為に及んでいる事実が信じられない。
さらに気になるのは二人の関係だ。
会話を聴くかぎり、恋人同士になったわけではなさそうだし、
ヒースがリードしている…というよりは、まるで主従関係にあるかのような、尊大な態度。
いや、ヒースが傲慢なのは前からだが、それにイリーナが忠実に従うことなど無かった。
自分の知らないうちに、二人の間に一体何があったのだろう?
何もわからないマウナは、二人の痴態を見ているうちに、次第に胸の奥が熱くなるのを感じた。
込み上げる感情は、淫らな二人への嫌悪感、取り残されたような孤独感…そして、押し止めようもない官能…
自分の息が荒くなっていることに気付いて、マウナはその場を去った。
―――これ以上、見てはいけない。
今見たモノは悪い夢だったんだ。
二人の行為よりも、自分に芽生えた感情を否定するかのように、
自分に言い聞かせながら足速に「青い小鳩亭」へ帰った。
しかし、マウナはその時、自分の頭上を追うように付いてくる一羽のカラスに気付いていなかった。
◇◆◇◆◇
部屋に着くと、マウナはベッドの上にどっと倒れ込んだ。
たいした事はしていないはずなのに、この疲れは一体何なのだろう。
「…………………………」
マウナは何も考えないことにした。早く寝てしまおう。
朝が来ればこの妙な夢も覚めて、なにもかも忘れられる………。
そう願って布団を被り、瞼を閉じた。
しかし、瞼の裏に二人の痴態が焼き付いて離れない。
早く眠ろうとすればするほど、淫らな事を考えてしまう自分がいる。
何より、身体はどうやら夢を終わらせたく無いようだ。
まるで火が灯ったかのように……熱い。
身体の奥底から沸々と沸き上がる官能の渦が、マウナの意識を徐々に支配していった。
「ああ……ダメ………」
右手がゆっくり、股間へと伸びていく。
下着の上からそこに触れると、既に少し湿っており、
布ごしに感じられる爪の感触が、秘部を痺れさせ、官能を刺激する。
「……はぁぁ………んんぅ…っ…」
切ない声を漏らし、身体を震わせる。
(我慢出来ない…もう……)
欲望に負けた自分を恥じながら、目に涙を浮かべて指で秘部を刺激する。
こんなことは、初めてだった。
ファンに来る途中で盗賊に襲われ、犯されかけたこともあったし、
長い貧乏生活の中で身体を売ろうかと考えたこともあった。
しかし、盗賊の時は間一髪で助かったし、母から貰った身体は大事にするべきと思い
どれだけ金に困っても自分を安売りするような真似だけはせず、純潔は守り通してきた。
理由も無く股間が疼いた夜も何度かあったが、自分の割れ目に指を突っ込むことなど出来なかった。
何か汚いような気がして……。
性に関して潔癖だったマウナの価値観は、仲間が「あんなこと」をしていた事実にあっさりと破壊された。
仲間のことを考えて秘部を濡らす自分。仲間の痴態を思い出し秘部を弄る自分。
その背徳感が秘部から蜜を溢れさせ、快感をより深いものとする。
指が動く度、身体を駆け巡る快楽の洪水がマウナの意識を溶かし、溺れさせてゆく。
息が荒くなったマウナは仰向けになり、左手を服の中に滑り込ませる。
形のいい胸の先、突起した乳首を親指と人差し指でコリコリと転がすと、脳を劈くような快感が走る。
「……ッ…!!あぁ、ん、んん……っ」
情欲に溺れたマウナは無意識に右手を下着の中へ入り込ませ、指で直接刺激を加える。
身体の熱、蜜に濡れた重い下着の感触、柔らかい恥毛、ぬめる粘液を指に感じる。
少し奥まで中指を入れると、きつく締め付ける膣壁の感触を受け、グニグニと中指を蠢かせる。
身体の芯から行き渡る快感に、よだれを垂らして声を漏らす。
「あ…ぅあっ……はぁっ……あっ、あっ、ああっ……あん…」
快楽に導かれ、いつしかマウナは大きく足を広げていた。そのあられもない姿が羞恥心を掻き立て快感を煽る。
(こんなところ、誰かに見られたら……)
そう考えただけで、蜜が溢れてくる。
溢れる蜜と、出し入れする指がいやらしい水音をたてる。
ぴちゃ…くちゅ…ぬちょ……
(あ…はぁ……気持ちいい…凄い……でも、あの二人はもっと……)
もっともっと、激しいくらいにピストンしていた。そのことを思い出す。
(もっと激しくすれば、もっと気持ち良くなる……)
どす黒く侵食した情欲は、とどまることを知らずマウナを突き動かした。
「あっ!…んっ!ふぅっ…!あっ!ひぁっ!ああ…っ!」
じゅっ、ずちゅっ、ぐちょっ……
激しい手の動きに、恍惚となるマウナ。そして……。
「は…うぅっ!!?」
びくびくっと、秘肉が痙攣すると、一瞬目の前が真っ白になって、一際強い快感が爆発する。
絶頂に達し、何かが弾けたような感覚に包まれるとともに、堪え切れず小水が流れ出した。
(あ、あ、ダメ、ぜ、全部出ちゃう……)
割れ目からチョロチョロと流れる黄金色の水にベッドのシーツが汚され、黄色い染みが広がっていく。
言いようの無い恥ずかしさと脱力感が胸を締め付ける。
腰が抜けて動く事も出来なくなったマウナは睡魔に襲われ、
シーツを片付けもせずそのままの格好で眠りに就いた。
その時、窓の外から一部始終を見ていたカラスが、目を光らせバサバサと飛んで行った。
翌日。
目が覚めたマウナは恥ずかしさで顔を真っ赤にしながらシーツを片付けた。
おばさんには、こんな年でおねしょをするなんてみっともないと笑われた。
もちろん内緒にしてくれる、とは言ったが、それでも恥ずかしくて仕方が無い。
昼近くになっても、気分は晴れなかった。もしこのことがヒースに知られたら、どうなるだろうか…と、
一瞬そんなことを考えて、また割れ目が疼いていた。
そんな時、厨房から声が聞こえてきた。
「マウナちゃん、掃除終わったらお昼休み入っていいよー」
掃除はすでに終わっていた。マウナは、普段着に着替えようと部屋へ向かった。
部屋に入ると、やはりどうしても浮かんでくるのは、昨夜の自慰の記憶。
…どうしてあんなことをしてしまったのだろう。
どうしてあんなに気持ちよかったのだろう。
綺麗に取り替えられたシーツを見て、失禁した事実を思い出す。
恥ずかしい。顔から火が出そうだ。もうこんな思いはしたくない……そんな願いと裏腹に、
知らず知らずに熱くなっていく身体と、股間へと伸びる手があった。
(だめ……また………)
欲望には勝てず、気付けばまたベッドの上で乱れていた。ウェイトレスの服も着たままで。
全てがどうでもよくなった。ただ、快楽が欲しくて。
取り替えたばかりのシーツがびちょびちょになるほどに身体を震わせていた。
一心不乱に自慰に耽るマウナは、部屋の外の人の気配に気付くことはなかった。
ガチャ。と、ノックもせずに扉を開ける音が聞こえた。
ゾクッ………。熱くなった身体に、一瞬、凍り付くような寒気が伝わる。
(え…まさか…鍵を閉め忘れ………)
その事実を認識した時には既に遅く、目の前には、淡い金髪の男が立っている。
ヒースクリフ。よりにもよって、最も見られたくない相手である。
現実に引き戻されたマウナに、絶望の二文字が重くのしかかる。
(み……見られた……ヒースに……)
股を開き、汗に塗れ、秘部を濡らす痴態を。浅ましい姿を。
もはや『何故ヒースがここにいるのか?』とか、『ていうか勝手に入ってくんなよ』とか、
そんなことはどうでも良かった。
ただ、恥ずかしい。恐ろしい。震えることしか出来ない。
目の前のヒースはと言えば、驚く様子もなく、ただニヤついてこちらを見ている。
いっそのこと、大声で騒いでくれればまだ諦めもつくというのに。
なめ回すような視姦に耐えかね、秘部はさらに蜜を溢れさせていた。
マウナはどうしていいかわからず、とりあえず下着を穿こうと、ふとももに引っ掛かった下着に手をかけた。
それを見たヒースがようやく沈黙を破る。
「続けないのか?マウナ。随分とよがっていたみたいだが」
「……ッ…!」
こんな状況で続けられるわけがない。
「昨日なんて小便漏らしてシーツぐしょぐしょにしちまう位に感じてたんだろ?
今日はその程度で満足してるのか?」
「!!?な……」
何でそのことを…?先を言おうとして、口をつぐむ。
認めたくない事実を他人から突き付けられることで、恥ずかしさは一層強いものになる。
マウナは何も言えず、ヒースから目を逸らした。
「全く…ノゾキだけでは飽きたりずオナニーまでしやがって……その揚句におもらしか、本当に好きモノだな」
いやらしく含み笑いをしながらヒースは言う。
「!な……なんで……ッ」
「なんで知ってるのかって?目撃されたらウザイからいつも周囲をフレディに見回りさせてるんだよ。
いや、昨日はまさかお前が来るかと驚いたが…逆に面白そうだと思ってな、見せてやってたんだ。
帰る時も気になったからな…お前を尾けさせてもらった。ずいぶん面白いもんが見れたぜ、ククク」
「……………っ」
鳴咽を堪えるように、泣きだしそうな声でマウナは懇願した。
「お願い…だ、誰にも言わないで…なんでもするから…っ」
その言葉を聞いてヒースは、計算通り…といった顔でニヤリと口元を歪ませる。
「…そうだな、それじゃあ……さっきの続きを、俺の目の前でやってもらおうか」
「………………っ」
「出来ないのか?」
「…………わかった、わよ………」
予想はしていた。だからその要求自体にはそれほど驚いてはいない。
だが、実際にやるとなるとやはり躊躇ってしまうものだ。
秘部へ向かう指が引き攣り、体は震え恐怖の信号を示す。
唯一、肉の花弁だけは主の意思を無視しヒクヒクと痙攣し、男を求め蜜を垂れ流していた。
震える右手中指が秘部に触れる。
「…ん……ぅッ……」
体中に電撃が走るような感覚に、マウナは声を押し殺した。
そのまま指を、ゆっくりと秘穴へ挿入してゆく。じわりと溢れ出す蜜がたやすく中指を迎え入れた。
「……ッくう……っ!」
自慰を見られている。それも、仲間に。さらに言えば、最も見られたくない人間のうちの一人に。
その事実が羞恥心を掻き立て、マウナの中に眠っていた官能をゆっくりと目覚めさせていた。
恥ずかしい。怖い。何をされるかわからない。
そんな感情に頭は埋め尽くされているはずなのに、蜜壷は未だに愛液を流している。
マウナは感じていた。自慰を見られている事実に。ヒースの視姦に。
この淫らな姿を、もっと見られたい。もっとよく見てほしい。
―――いや。
じっとりと汗ばんだ身体は熱を帯び、快楽を寄越せと理性にせがむ。
―――今すぐ身体を貫いてほしい。
…嘘だ。そんなこと思ってなんかいない。思いたくない。
マウナは指を止めた。
これ以上挿れたら、これ以上感じたら、自分の肉欲を認めることになるから。
「…………おい、マウナ」
少しいらついた口調で、ヒースが声をかける。
「いつまでそうしてるつもりだ?…早くしろ」
「…………っ………」
このまま指を入れ、掻き回せば……快楽を受け入れ、その姿をヒースに見せれば、全ては丸くおさまる。
従わなければ、きっとこの男は本当に言い触らすだろう。でも………
屈したくない。こんな最低な男に………。
もちろん言い触らされたくも無いのだが、屈したくもない。
プライドの矛盾と長い緊張でマウナの思考は混乱してきた。
自分でもどうしていいかわからず、涙目で秘部に触れる指を震わせている。
マウナの思考を読んだヒースは冷ややかな目でマウナを見下ろした。
「続き…しないのか?マウナ……」
マウナは、必死にヒースから目を逸らした。
ヒースはそれを見て、少し考えてから深い溜め息をついた。
「ハァ……仕方ないな………。続きが出来ないなら…俺様が続きをさせてやろう」
ヒースは懐から何かを取り出しながら、左手でマウナのふとももを掴んだ。
「っ!!」
マウナ戸惑っているうちに、並の戦士などより強い力で、抵抗する間もなく足を広げさせる。
「あっ…ちょ、ヒース………っ」
抗議の声も虚しく、マウナは右足を大きく上げられ、性器を剥き出しにしたあられもない格好をさらけ出した。
ふとももに引っ掛かった下着が左足も引っ張る形となり、M字型に開脚してしまう。
自分の性器がだらし無く開いている様を見せ付けられ、余りの恥ずかしさに手で目を覆った。
「イヤっ……やめてヒース、何を……っ」
「だから『続き』をしてやるって言ってるだろう」
ヒースが懐から取り出したのは、一本の短剣だった。
小さな鞘に収められたままのソレを、マウナの秘所に宛った。
「ひっ」
身体の最も熱い場所に冷たい鞘が触れ、その刺激に声を漏らす。
拒絶の意思とは裏腹に、身体はまた蜜を滲ませた。
「欲しがってるみたいだな。やるよ、ホラ」
そう言うや否やヒースは鞘に包まれたダガーを一気に捩込んだ。
「ひあ、あ、ああぁぁっ!!」
充分に濡れそぼったそこはあっさりとソレをくわえ込み、処女の証まで到達させる。
「あ、あ、あ……や、やめ、て、ヒース……」
純潔を失う恐怖が、ヒースに懇願する。
しかし、そんなことはお構い無しに、ヒースは無理矢理ダガーを突き進ませた。
「はぁぁあああっっ!!!」
のけ反るマウナの身体中を、破瓜の激痛が駆け巡る。
どんなに濡れていても、痛みは消えない。
「あ……ッ、ひっ、…ひっ、……」
身体の芯が壊れてしまいそうな痛みに涙を流し、肩で息をする。
マウナの秘部から、愛液と混じった血液が一筋、尻肉を伝わりシーツに赤い染みを作った。
「くくっ、また交換しなきゃならんなあ、シーツ」
ヒースは笑いながら、ダガーを小さく掻き回して遊んでいる。
そのたびに、ぐちょ、じゅぼっといやらしい水音が響き、まだ痛みのやまない秘部に刺激を与える。
激痛と紙一重の快楽に、マウナはいつしか翻弄されていた。
「―――あ、ひぁ…抜いて、ダメぇ…ひうっ!ぅああ……」
ぶじゅ、くちゅ、ねちゃ、ぐちょ……
「……え……?」
続いていた水音がやんだ。ダガーが引き抜かれたのだ。
蜜によっててらてらと光り、長く糸を引いている。
「…どうした?残念って顔をしてるぞ?抜いて欲しいんじゃ無かったのか?」
意地悪なヒースの言葉に、マウナはまた涙目になった。
…違う。求めてなんかいない。そう心に言い聞かせたが、身体の奥で雌の本能が疼く。
もっと欲しい、くわえ込みたい。
その欲望が、理性を黒く塗り潰していく。
「…どうしたマウナ。腰をそんなに動かして。そんなに誘って、やっぱり入れて欲しいのか?」
「…!」
快楽を欲したマウナの中の雌は、無意識に腰をくねらせていた。
「欲しいんだろう?俺様のチンコが…なあ?」
返事も聞かずに、ヒースは自身の肉棒をさらけ出すと、マウナの蜜壷へと宛う。
それだけで秘部は歓喜に満ち、びくびくと痙攣して蜜を流しだす。
その蜜を肉棒に絡め付かせてから、ヒースは一気に自身を挿入した。
「ひあ…あああぁぁあっっ……!!」
そこは抵抗無く肉棒を受け入れると、もう離すまいと強くきつく締め付けた。
じっくりと膣壁を味わい、奥へ奥へと挿入する。
「はぅ……あ…ああ……」
主の意思を無視しマウナの腰が動く。もっと欲しいとねだるように。
やがて最奥へたどり着くと、ヒースが激しいピストンを開始した。
「あ…あっ!ひぁっ!はうぅ…!あっ!」
襲いくる快感の海に、マウナはただ喘ぐことしかできなかった。
「腰を振るだけでなく、ヨダレ垂らしながらこんないやらしい声まで出して…まるで淫売だな。
あんまり声を出すと、叔母さんたちに聞こえてしまうかもなぁ?」
堕ちていくマウナに、追い打ちをかける。
(嫌なのに…どうしてこんな…っ気持ちイイのよ…っ…?)
「…ふぅっ!んんっ!あっ、ん!んあっ!」
唇を噛んで快楽に耐えるが、我慢しようとすればするほど、強い快感が脳を支配しようとしてくる。
(くく……あと一息だな…)
ヒースは、マウナの腰を掴んで支える自身の手を、上へと潜り込ませ、半ば乱れている服の中へ侵入させる。
左腕は背中へと回し、マウナの上体を起こし、支える。
右手は服を胸へと押し上げ、形の良い白い胸をあらわにした。
そのまま柔らかな乳房揉みしだき、既にびんびんに突起した乳首をつまみ上げる。
「ひゃ……あうっ!!」
新たな刺激に、膣内がより一層強く締まる。ヒースの肉棒も一際大きくなり、それが互いに強い快楽を生む。
「凄い締め付けだぞマウナ。…もう限界だ、イクぞ!」
ヒースがそう言うと、ピストンのリズムが一段と速くなった。
「っ!!」
もはや抵抗する意思無く、だらし無くよがるだけだったマウナは、意識を取り戻したように拒絶をしめす。
「やっ…やだぁ!やめてっ!!中は……あああ…ふぁぁあああああっ!!」
ごぷごぷごぷ……っ!!
ヒースは一際強く、深く捩込むと、立て続けに精液を放出した。
抵抗も虚しく、マウナは中出しを許してしまったばかりか、
最後に強く男根をくわえ込んだその時に絶頂を迎えてしまった。
最後の一滴まで搾り尽くそうと、蜜壷はきゅっと締まり、ヒースをくわえて離さない。
身体の中が、白濁で満たされる。
「あ……っああ……」
ヒースが肉棒を引き抜くと、許容量を超えた白濁がごぽっ…と音を立てて蜜壷から溢れ出した。
「良かったぞ、マウナ。これからは俺の肉奴隷の端くれにこそっと置かせてやる」
「……はぁ……はぁ…………!……」
反論の言葉も言えぬほどに疲弊したマウナだが、蜜壷から流れるもう一つの液体に気付いた。
(え……っこれ……)
「あれまあ。またお漏らしか。だらしのない奴だ」
精液に混じり、黄色い液体が流れ出すのを見て、ヒースが鼻で笑う。
「や……ぃやあ!止まって………見ないで………っ!!」
疲れきった身体は言う事を聞かず、生理欲求のままに小水を垂れ流し続ける。
身体を起こす力も無く、自分の秘部から目を背けるしかなかった。
「あんまり気持ち良すぎると小便漏らすみたいだな。とんでもない好きモノだ」
言いながらヒースは位置を移動し、マウナの上体を起こして羽交い締めにした。
後ろから手を回し、人差し指と中指で花弁を広げると、小水が勢い良く放物線を描いて放出される。
「いやぁあ、やめて!み…見ないでぇ…!」
「凄いな、まだ出てる。ホラ、しっかり見ろよマウナ。まるで噴水みたいだ」
「やだ………やめて………もう、許して………」
――シーツと壁に飛び散る黄色い染みから逃げるように、マウナはきつく目を閉じた。
―――――プシーーッと小気味よい音がやんだ。
実際は数十秒だが、マウナには何時間にも感じられた。
羽交い締めにされていた腕も解かれ、力無くベッドに仰向けに倒れる。
羽交い締めにしていた本人――ヒースクリフ――は、さっさと服装を整え、ドアノブに手を掛けた。
「じゃあな。楽しかったぜ。言い触らしたりはしないから安心しな。
まあその代わり、今後もたっぷり奉仕してもらうぞ。今日は時間も無いしもう帰るが、また今度たっぷり犯してやる。
俺様の肉奴隷になれることを光栄に思うんだな、くっくっくっくっ……」
悪魔のような笑みを浮かべて帰るヒースを横目に、マウナは唇を噛む。
犯された屈辱が、悔しさが、身体と心にゆっくりと沈み込んでくる。
もう二度と、自慰なんてしない。こんなことになるくらいなら――――。
しかし、それでも未だやまない蜜壷の疼きが、それを許すはずもなく……。
部屋に再び水音が響くのに、そう時間はかからなかった。
〈終〉
43 :
へたれ:04/10/13 22:33:02 ID:/BAoQ8Y4
な、長えぇぇぇっ!!
疲れた………(;´・ω・)文章へたくそでごめんなさい
あ、フレディが暗闇でも目が効くみたいな口ぶりですが、よく考えたら鳥目だから全く見えませんね。
まあそのへんは「エロ小説だから」で納得してください。……駄目っすか?w
うゃーっ!エロい!ぐっじょぶ
ダガーの鞘で処女喪失か・・・結構エグい事するなあ。
それにしてもどんどん鬼畜度を増していくヒースが最高です。
GJ !エロエロー。
どんどん鬼畜になってもヒースなヒースが素敵。
GJ。
次はイリーナ&マウナとの3Pか、それとも新たな犠牲者が……って、考えてみれば
へっぽこってこういう時の犠牲になる女少ないな。
カレンさん?
チビーナ
おっかさんだけは処女
裏をかいて作者
>>1 処女厨ワラタ。
ボウイの場合はユリウスとのノーマル物よりも、追っ手三人組に捕まって陵辱とか
ユリウス怒らせて陵辱…とかのほうが似合う予感。
>>19 卑語あり言葉責めあり羞恥プレイあり…そして挙げ句の果てにはモノで
処女喪失…ヒースの鬼畜っぷりに驚嘆しつつもやや引いたw
何はともあれ、ご両人とも乙ですた。
>>46 ユニコーンライダーがいいですぞ!
ユニコーンに乗れなくなってもいいのか、って感じで後ろを捧げて貰いましょう
53 :
名無しさん@ピンキー:04/10/14 02:28:07 ID:SHfiqiR2
ひ「あるらうねは絶対孕まないから気楽にだせるな。ちいさめでいいしげきになる」
とかきぼん
BB1×ちびーなでもいいけど
あとはBB2をまぜた熊姦3Pによがるファリスのごうけつぐま女とか
チビーナは処女喪失させると悲鳴上げるぞ。そこをどう上手く調理するかだな。
GMが悲鳴を上げる特殊能力を忘れてるってことで(爆
マウナにミュートをかけさせるとか
BBを遠隔操作して痛がらなくなるまで開発するとか
そもそもアルラウネには処女膜がありません、とか
猿轡噛ませてから犯すのか。鬼畜だな。
>>56 処女膜があるのは人間とモグラだけだ!
ヒトに最も近いチンパンジーにすらないものが、植物にあるわけがない!
59 :
名無しさん@ピンキー:04/10/14 13:51:46 ID:SHfiqiR2
>>58 ヒース「だから俺様ががくじゅつてききょーみをもってチビーナの処女膜をかんつu…いやいや確認しようといってるんじやないカー」
で、精霊力を見ると、ヒースがレタスかキャベツに突っ込んでるように見えるわけだな
蒟蒻使うようなもんかw
>6(>1)さん乙
>役人嫌いのリュクティであったが、マスコフだけは例外で、よく気がある。
よく気がある。
ウホッ・・
>12-14
テクノロジーとか社会レベルが中世より進んでると思うので処女信仰もアリはアリかと
中世ヨーロッパなんていったら夏至の夜お祭りで踊り(?)あかしたら
そのうち村中で取り替え子がなんにんもデキてたりしたそうだし・・・・
中世って、やたらめったら処女性にを重要視するイメージと
すごく奔放なイメージの両方が混在していて、
どっちが実情に近かったのかさっぱり判りませんな。
2号店-725のお題を1さんとヘターレに続いて投下〜。
―――今宵再び歌いますは、へっぽこと呼ばれる英雄の物語。
身に人外の力を秘めた神官戦士に、尊大小心天才魔術師。
この二人の少しかわった契りの色語り。
それを取り巻く仲間たちの歌語り。
さて、皆様。
今しばらくのご静聴を、
そして私が無事に歌い終えることができるよう、
芸術神の加護をお祈りくださる事をお願い申し上げまする。―――
※ ※ ※ ※ ※
ランプの光に照らされた部屋に、5人の男女が思い思いの場所にいる。
少女は最奥の壁に背をもたれさせ、不機嫌そうな表情で腕を組み、目を閉じていた。
ハーフエルフの青年は、まめまめしくテーブルにお茶セットを広げ、準備をしている。
ドワーフの女性は椅子に座ってリュートをかき鳴らしつつ、落ち着いた声で歌を奏で、
入り口付近では少年が無骨な鎧につけられた、大剣 ――これは人が持てる物なのだろうか―― の
ベルトをはずしている。鞘にある飾りが、ランプの光を受けてきらりと輝いた。
その少年の横、入り口のドアの目の前では、女性が視線を動かして全員の位置を確認すると、
手で複雑な印を結び、呪文を唱えはじめた。
その動きは熟練したもので、それでも慎重に慎重に、動きと呪を紡いでいるのが古代語魔法に疎い者でも判る。
やがて、丁寧に織られた呪が終わった。
最後の、鍵となる言葉が声に乗る。
【ディスペル・マジック】
音が、力が、空気中に、部屋中に広がる。
個々に働いていた魔力が打ち消されてゆくのを、魔法が使える全員が感じ取った。
ExCHANGE [LUV]
「で、なにか弁解することは」
薄暗い中で少年の声が響く。
「……」
落ちる沈黙。
「い・う・こ・と・は?」
声が冷たい。
「えーと、ありませんです。はい」
低めな女性の声が、その声に押されたように答える。声には若干のあせりの色。
「まったく。素直に言ってくれればみんなを巻き込むことも無かったんですよ。兄さん」
少年が、答えを返した女性に、説教口調で語りかける。目の前にいるのは女性なのに、なぜか呼びかけの
呼称は『兄さん』だ。
「だから、責任とって俺が【解呪】しただろうが」
先ほどまでとは一転して開き直った尊大な口調、一人称は『俺』。その台詞を発したのは後ろで淡い金髪
を結い、グラマラスな体を男物の服で包んだ、皮肉っぽい表情さえ除けば美しい女性だ。その姿に『俺』は、
あまりにも違和感がある。
「で、私と、兄さんがまだ戻っていない原因は?」
「……オレサマの精神力不足と有効範囲の読み間違いであります」
しかし、言葉にブレは無い。男言葉のせいで、しっくりと一人称がはまっている。
「まあ、兄さんのことだから、みんなに馬鹿にされるとでも思ったんでしょうね。いつも自分が昔のことで
マウナをからかっているから、それは自業自得です」
大正解。少年があきれたようにため息を付き、ガコン!と鈍い音を部屋内に響かせてから、立ち上がる。
言葉遣いは丁寧だが、そこかしこに女言葉が入っているのが変だ。
よく見れば、ファリスの神官服の下は、ミニスカート。確かに少年の顔は幼さを残したもので、顔の造作は
少女といっても信じるものがいるかも知れない。
しかし、しなやかではあるが、明らかに少女とは描くラインが違う、筋肉質の足と腕には、スカートなんぞ
似合わない。というより、履くもんじゃない。
その傍らには、少年の身の丈ほどもある、グレートソードと分厚い鎧の塊がおいてある。それをよく鍛えら
れた腕で軽々ともち上げ、場所を移した。邪魔だったらしい。
女の子のようなしぐさでブーツと靴下を脱ぎ、ベッドの上で胡坐をかいて不貞腐れてる女性の隣に腰掛ける。
「私は女の子なんですよ!何が悲しくて、一晩だけとは言え、男として過ごさなきゃなんないんですか!」
じと目で言い放つ。口調も冷たいが、目はもっと冷たい。表情は更に冷たい。
「そんな事言ったら、俺は今日の朝…いや、おそらく昨日の夜からだぞ!俺だって災難だ」
まあ話の内容がわかってしまえば、しぐさや口調のそぐわなさの理由なんて簡単なことで。
「それは仕方ないですね。自分で持ち帰ったワインに引っかかって――」
この世界には性別転換を起こさせてしまう魔法薬(この薬は毒薬に分類される)がある。
それそのものか、その亜種に引っかかったのだろう。
解除するにはその薬を再び摂取するか、魔法の力が働いているため【解呪】の呪文で無効化するか。
「その上、解除呪文に失敗して。で、私には風邪といってごまかして、そ知らぬ振りして依頼人として、
みんなをこっそり巻き込んで」
本来、魔術の技術だけなら導師級のヒースならば、よっぽどでない限り解除に失敗するはずが無い。
しかしなぜかあっさり失敗し、仲間をこっそり巻き込んで薬を手に入れ元の体に戻ったものの、再び引っか
かって今に至る。
【眠りの雲】といい、【解呪】といい、なんで初歩的な呪文ばかり失敗が多いのだろうか。そのくせ、それ
より遥かに難解な【電光】やら【麻痺】の呪文に失敗することがほとんど無い上に、威力も効果も高いもん
だからたちが悪い。
「最後にワインを飲んだのは自己責任だろうが!」
「兄さんがあんな依頼しなければ、私も含めてみんな性別転換しなかったでしょうね」
「うぐ……だからあいつらにちゃんと呪文かけただろう。元にも戻ったし」
自分にはともかく、さすがに仲間にかけた呪文は気合を入れたらしい。きっちり魔法薬を解除している。
「それじゃあ今男になってる私は?ついでに、今ここで女性としているヒース兄さんは?」
「さっきも言った通り、精神力不足と有効範囲の勘違いだ。俺はともかく、イリーナ、お前にかけるんだっ
たら責任とって確実に成功させにゃあならん。今でも解除呪文そのものはかけられるが、成功率を上げる
には、休まないと無理だからな」
…気合を入れすぎた上に効果範囲を勘違い。その前にだって【眠りの雲】(ヒース限定遺失呪文)やら
【電光】やらをただでさえ少ない精神力の中からかけているわけで、肝心要な自分と幼馴染に解除呪文を
かける余裕が無くなってしまったらしい。…そこまで精神力を削るなんて、どれだけ集中したのだろうか?
『【精神力賦与】の呪文でも使いますかな?』と神官二人から申し出もあったが、仲間内で話し合った結果
『非常時でも無いんだし別にいいでしょ』という結論に落ち着いた。
ついでに『イリーナには申し訳ないが、今晩一晩はそのままで反省しておけ。回復しても【解呪】禁止。
明日みんなの前でもう一度かけろ』とも。
ちなみにその話し合いでのヒースの発言権は無し。反論はことごとく(主にマウナとエキューに)無視された。
「…情けないことを威張って言わないでくださいよ。こんな体じゃ、家に帰れないです」
そんな結果を知りつつも、イリーナの口からは愚痴がこぼれてしまう。
「……マウナが部屋を用意してくれたろ。ついでに神殿と学院寮に連絡も」
「兄さんと、いっしょの部屋。ですけどね。」
よ〜く考えてみれば、何らかの作為も感じるが、あえて無視する。
「別にそれに関してはいいだろうが。どうせ俺とお前の関係なんて、とっくにみんなにばれてるんだし。
まだマウナは微妙みたいだが…」
「いつもなら喜んだかもしれませんけど、今は性別が逆転してますからね」
「ん、何だ。したかったのか」
「……いや、まあ…その、ね」
「そういえば、俺が忙しかったせいでご無沙汰だったからな」
ヒースがわざとらしく微笑み、イリーナは頬を染める。
ま、そういうことである。イリーナは『兄さん』と呼んでいるが、実際の二人は一つ違いの幼馴染で、
実の兄は別にいる。少し前にひと悶着あって、今はいわゆる恋人同士状態体の関係もあり。
ただし、お互いの思いは口に出していない為(本人たちからすれば自覚があるから全然問題ないのだが)
はたから見ると微妙といえば微妙なバランスだ。
ふと、ヒースが考え込む。
「兄さん?」
不意にイリーナにとっては複雑な、ヒースにとっては簡単な身振り手振りで印を結び、口から呪を紡ぎだす。
はまっていた腕輪を触媒にして、ぽうっと空間に光が浮かんだ。
「【光】の魔法ですか。珍しいね、ランタンマニアの兄さんがそれを使うなんて」
「そんなに珍しいか?」
「うん。めったに使わないし、いっつも兄さん、ランタン使っては割ってばかりじゃない」
買っては壊し買っては壊し、予備のためと持っていた分まで壊す。
いったい何個のランタンを壊したか判らない。
よりにもよって、まだ冒険者として駆け出しの頃に頻発していた為、もったいないことこの上ない。
「…【光】か、ちょっといいな。ファリス様ちっく」
何も無い空間に浮かび、部屋を明るく照らす光を見上げる。
「確か、【聖光】の神聖魔法使えるだろ。あっちのほうがよっぽどファリス様ちっくだと思うが……。
大体【光】のコモンルーンなら比較的出回ってるんだから、買えばいいじゃないか。前はともかく
今なら買えるだろ」
至極当たり前な魔術師の言葉に苦笑する。確かにその通りだ。
「まあ、買うほど欲しいわけじゃ、無いから……」
「そうか」
そんな言葉の端っこに、少しだけ未練がにじんでいるが、あえてそのことについては触れない。
先ほどまで部屋を照らしていた、机の上にあるランプの明かりを消す。
少しだけ、部屋の光量が落ちるが、気にするほどでもない。
「で、それはいいとして、何で呪文なんて使ったんですか?言っとくけど【精神力賦与】はしませんよ」
「するには明るいほうがいいしな。ランプの光だけじゃあよく見えん」
「確かにあんまり光量がないからね。もったいないし……ん?」
普通に流そうとしたイリーナの頭に疑問符が浮かんだ。
「するって、何を?」
「ご無沙汰なこと」
あっさりと答えがかえってくる。
「……え?」
目前の幼馴染な兄貴分(いまは女性だが)の言っていることが、上手く飲み込めなくて、思考が止まる。
「――えぇっ〜!!」
思考に意味が浸透すると同時に叫ぶ。声が大きい。
「やめい!声を抑えろ!」
「だって、だって……」
狼狽でわたわたとしている姿が愛らしい。しかしいかんせん声は大きいまま。
「ええい、もう」
業を煮やしたヒースに腕をつかまれ、引っ張られる。予想していなかった為、あっさりとバランスを崩して
その胸の中に倒れこんだ。受け止める胸は大きく、やわらかい。その感触に違和感と驚きを感じる間もなく、
唇が重なり、それ以上言葉が押し込められる。呆然と開いた唇の隙間から、ヒースの舌が口腔内に滑り込み、
あっさりと絡めとられた。
その快感は、慣れてはいてもやっぱりいつも戸惑ってしまう。あっと言う間に呼吸が苦しくなり、興奮で頬
が上気してくるのを感じる。あがってくる気持ちよさに体をゆだねようとしたところで、不意に唇が離れた。
「んあ……」
名残惜しそうな声がイリーナから漏れる。あごに伝った唾液をヒースがなめとると、左手を顔に当て、自分
のほうに向ける。
「でも、兄さん。今は、私も、兄さんも、いつもと違うんだよ?」
荒くなった呼吸と必死で整えつつ、疑問をぶつける。ヒースはその潤んだ瞳をじっと見つめると、口を開いた。
「何を言っているんだ。女になるなんてそうそうあるもんじゃないし、学術的興味としてぜひとも女としての
感じ方というものを体験してみたい。と言うかお前が普段どのように俺を感じているか、俺がお前をどのよ
うに感じているかなんて、こんな機会でなければ判らん。これからのお前との関係を考えて見ても、絶対に
必要な事だろう。という訳でイリーナ、俺様に協力しろ!」
一息にいいきる。『協力しろ』との言葉とは裏腹に、『反論は受け付けませんぜHAHAHA〜HA』といった語調。
その上、またずいぶんと無茶な理屈を捻り出したものだ。
とは言え8割以上は本音だったりする。残り2割は微妙な所。
「イヤです!……といいたいところなんですけど」
そういって視線を落とす。兄貴分は視線をイリーナの顔に向けたままの癖に、右手は神官服を脱がせにかかっ
ている。いくら何度も体を重ねているとはいえ、ずいぶんと手馴れてきたその動きには苦笑するしかない。
「もう、遅いですよね」
「ご名答。それにな、男はここをこうすると……」
妹分の上半身を肌けさせたヒースの手が、ミニスカートのホックを外しただけの下半身に伸びる。
「え……ひ、ひゃぁ!」
先ほどの胸の感触とディープキスで、イリーナの下半身は既に主張を始めている。
それをヒースの指が、スカートの布地の上からさわりとなで上げた。背筋にざわりと快感が走りぬける。
「これだけでも結構くるだろ?」
でもその感じ方はいつもとずいぶん違うものだった。
今回はココマデで。
続きはまた後日に。
それでは、また。
>65でヘターレさんに『さん』が抜けていました。
ごめんなさい…。
あと『処女性』の後の『に』は削除ミスです…。
生きてて・・・・良かった・・・ッ!ぱたり
いや、まだ死んじゃ駄目だ。
鼻の下と又の下を伸ばして明日まで待ってます。
リプレイを読み返したんだけど、アーチボルトの
「手だれと言われては困るな。本でしか知らないんだから」
「ボクはダメだ。キンチョウして」
ってセリフはこのスレ向きだと思った。
>77
ウィムジー母のキャラクターイメージが野際陽子なのですな
79 :
名無しさん@ピンキー:04/10/15 03:08:14 ID:juGXNs2P
イリーナのグレートソードくらって大丈夫かな(意味ダブル)
80 :
バルディア:04/10/15 09:58:43 ID:w1o0/TDg
> 2号店-795 = 五四○壱さん
またまた良作をありがとうございます。続きが楽しみです^^
良かったらまた預からせてください。
へっぽこリプG読み返して思ったが151ページ。
イリーナ「ああん、いいことしてるー。わたしにもかけてくださいー」
…エロい(;´Д`)ハァハァ
敬称を付け忘れるし、引用は間違うし。
なんだか前に書いたレスはぐだぐだでした。
>81
読み返しました。確かにハァハァ…。
じゃあ続きいきます。
未知の感覚に戸惑っている幼馴染のスカートと下着をあっさりと取り去り、自分も服を脱いでしまう。
魔力で燈された光のなか、その裸身がイリーナの目の前にさらされた。元が男のせいなのか、恥ずかしそうな
そぶりは微塵も無い。
「うわぁ……」
「ん、どうした」
女性としては長身の体は、バランスよく出るところはきっちりと出て、そのくせ締まっている部分はきゅっと
締まっている。淡くけぶる付け根から伸びる足は長い。体についた美しい筋肉の流れが、その完璧なスタイル
を更に引き立てていた。
先ほどのこと快感のことを忘れて、同性(体はともかく精神は)として見ほれてしまう。
「兄さん、きれい。……私より胸もおっきいし形もきれいだし、凹凸もきっちりあるし……」
「ま、オレサマが女性になったらこんなもんよ。元がいいからな」
「まあ、それは横に置いといて。…やっぱり男の人って、スタイルのいい人のほうがいいのかな?」
自分の出っ張りも引っ込みも少ない…いわゆる一つの幼児体型を思い返すと、モウ嫉妬とかそういう範疇を
超えた寂しさが心によぎる。これだけ差を見せ付けられてしまうと、はっきり言ってむなしい。
「ばーか」
そんな思いがヒースの言葉で断ち切られる。いつもの通り、尊大かつ皮肉げな口調と表情だ。
違うのは互いの性別だけ。
「え?」
「そんな事いったら俺はどうなる。確かにお前はぺったんこの幼児体型気味かつ筋肉だるま一歩手前だ。
美人でスタイルのよい女性は男としては惹かれるが、それよりも俺としてはお前のほうが……」
きっちりこき下ろし、そこまで言って口ごもる。
「お前のほうが…?」
沈黙が続く。次に続こうとする言葉はなんとなくわかる。とはいえ一度も言われたことはないし、自分もあ
えて口にしたことは無い。でもこの変なところで強情で、徹底して捻くれ者の幼馴染兼恋人の口から、その
言葉を先に言わせて見たかった。
「ヒース兄さん」
「……ナンデモないぞ、ウン」
頬を赤く染め、視線をそらして、そううそぶく。
そんな兄貴分を妙にかわいく感じて、むにりと頬を軽くつまみ、ワザとらしい上目遣いで見上げてみる。
「男がそんな事してもかわいく無い…でもないか。お前なら」
「ほめられてるのか、けなされてるのか…どっちなんですか?」
「お気に召すままに。マア俺にとって、お前はお前ということだ」
頬をつまんだイリーナの手を解くと、手首を握り、反対の手で抱き寄せた。
「え…?」
イリーナの肌の上を、ヒースのしなやかな指と唇が這い回る。首筋―胸板―背筋―鳩尾。その動きはいつも
と一緒のように見えて、それでも少しだけ違う。確かに体には触れる繊細な感覚が途切れることなく伝わっ
てきて、思考を徐々に麻痺させている。しかしそれ以上に、何かを調べるかのように伝う指の力加減がもど
かしかった。
「ああ、悪い悪い。ついつい好奇心のほうが勝っちまった」
イリーナの表情を見て、それに気がついたヒースが指を止める。
「男の体なんぞ、そうそうじっくり見ることは無いしな」
「……そんなもんですか?」
「そんなもんだ。って言うか、じっくり見てたら…もしくは見られてたらきみが悪い」
そんな光景を想像し、納得する。確かに少し不気味かもしれない。
「確かにそうだね。で、何を調べてたの?」
「…男と女の筋肉のつき方の違い。いやあ、結構違うもんだな。お前の場合比較対象が同一人物なせいも
あって、差がわかりやすい。…何なら、お前も調べてみるか?」
「はい?何をですか」
「女の体。いくら女同士でも、こんなに近付いてじっくり見れる機会なんて、無いだろ?俺としても触ら
れることによって、抱かれる準備が出来るわけで」
そう言ってイリーナの体をベッドの上に押し倒し、その腕を自分の胸に押し付ける。
いつも自分がイリーナにする時のように、ゆっくりと円を書くように動かした。手のひらに、豊かな胸の
感触が伝わってくる。
それは、ふくらみの少ない自分のものとは違って、遥かにやわらかく、指先がどこまでも埋まって行くような
錯覚に襲われた。思わずため息が漏れる。
「はぁ……兄さんの胸、やっぱりおっきい」
「ン……そうか。でも俺はお前の小さい胸もいいと思うぞ」
ヒースの手が離れるが、イリーナの手は胸に当てられたまま、動き回り始めた。細くなった兄貴分の首筋に
顔をうめ、キスをする。自分の手の下でつぶれる胸の弾力が心地よい。
「そうか、な?」
「…は、ぁ。そうだ。……まあお前だから、だが…」
下から掬い上げ、その重さを感じる。首筋から徐々に落としてきた唇で、胸に吸い付く。徐々にその存在を
あらわしてきた乳首の周りを、そっとなでた。
「!!」
びくりとヒースの体が反応する。ちらりと表情を見ると、きつく目を閉じ眉根が寄せられて、知らない人から
見たら苦痛のものととるだろう。
しかし苦しいわけではない。むしろ感じている時の表情だということを、これまでの交わりの中で知っている。
そして、その表情が、自分が知っているどんな顔よりも魅力的だと思っていた。
ほんのりと色づいた乳首を舌でいじり、時折歯を立てながら、手を背中や太腿のほうへ移す。
少しづつ、さわさわと軽いタッチで動かしていくたびに、その体が軽く震える。
自分だけが知っているヒースの弱点に触れてみると、その反応はすぐに大きくなっていった。
「く、ぁ…は……」
それまではかみ殺して、言葉の中に紛れ込ませてごまかしていた吐息が単独で漏れて、イリーナの栗色の髪を
揺らす。いつもは愛撫を受けている立場の自分が、逆に相手を喜ばせている。そのことが純粋に嬉しかった。
少しだけ調子に乗って、手を先に進める。
「んん…はぁ……ふは…」
手は太腿を通りこして、むっちりと肉が乗っているお尻を、手のひら全体でもみあげる。
すべすべとした肌触りと、時折震える体から伝わる振動が新鮮だ。
指をお尻の割れ目から、そっとその間のスリットへと移す。
「あく!……そこは…」
そこはしっとりと濡れて、硬く閉じた所がわずかに綻び始めていた。
自分で慰めるときを思い返し、ふわりと軽いタッチでスリットをなでる。
その度に兄貴分からはかすれた声交じりのため息が漏れ、静かな空気を揺らす。
「…や…イリー、な、ふぅ、ん…」
力を少しづつ入れ、綻びを大きくする。
蜜が絡みつき、手のひらまで粘り落ちるようになる頃には、その体の中に指が入り込んでいた。
「…兄さん、痛く、ありませんか?」
自分がはじめてその指を受け入れたときを思い返し、尋ねる。その間も指は中をゆったりと解きほぐす。
「ひぁ……大、丈夫だ…むしろ…その――」
「気持ち、いいですか?」
「…認めるのは、悔しい…が、そうだ…」
「よかった。なら…」
臀部に置かれたままだった手で、体の下からスリットを割り広げる。そして指先で探り、その姿をわずかに
持ち上げていたクリトリスにそっと触れた。
「え、あ!んふぁ……」
いきなり送り込まれた刺激に、ヒースの腕から力が抜け、上半身がイリーナの上に崩れ落ちる。自分の真横に
落ちた顔に唇を落としながら、中に入れる指を増やし、反対の手でクリトリスとその周辺をいじり続けた。
「…っ!…ァ!…ふ……」
シーツを硬く握り締め、顔を枕に押し付けて耐える。指に強弱を加えるたびに、かすかな声が漏れ、背筋が
震える。その震え、重なった胸に振動を伝え、その度に押しつぶされた胸と硬くなった乳首が針のある弾力を
かえしていた。
はじめはゆっくりだった中でかき回す指の動きが、だんだんと早くなる。ヒースの押し殺した声が少しづつ
高まり、絡みつく内が震えるのを感じ取った。次の瞬間、それまでは指にあわせて動いていた内部が、ギュッ
と指を締め付ける。その中で軽く動かしたまま、力が抜けるのを待った。そして指をすっと引き抜く。
「んん…は、ぁ……」
引き抜くのにあわせて体が軽く震え、吐息が漏れた。
ぐったりとしたヒースを抱き上げ、軽く背に触れる。
目の端に涙を浮かべ、力なくイリーナの首に腕をまわし。
瞳をきつく閉じ、眉根を寄せたまま、薄く唇をひらいて。
達したために荒くなった呼吸を、必死で整えている。
乾いた唇を無意識のうちになめて潤す仕草、唾液で濡れて艶めく唇に、視線を送る。
じっと自分を見つめる視線に気がついたのか、わずかに目が開く。その瞳は揺れていて、皮肉っぽい光を幾分
覆い隠していた。呼吸がまだわずかに乱れたままだ。
「何だよ。……そんなに、俺様の体は、魅力的か?」
今の自分の感情を、少ない語彙力で表すことが出来ず、言葉に乗せないで、こくりと首を縦に動かす。
見た目は女性。でも一寸した仕草、動き、表情や台詞はいつもの通り、男のまま。そのギャップに心は高鳴る。
その高鳴りはあっさり下半身へと周り、ますますその角度と硬度へと直結する。
「…うわ」
ふと下に視線をやって、互いの体の間から見える、男のしての自分の性器に目をみひらいた。
いつもは愛撫を受けているうちに幼馴染のものはこの状態になっていたし、恥ずかしいのも手伝ってまじまじと
見たことなんてない。
下をに移動したイリーナの視線を、ヒースが追う。その先にある物に気がついて、にっと笑った。
それは幼い頃から見ていた、面白そうなもので――いたずらを思いついた時のものと、まったく同じだった。
口が達者なヒースに言いくるめられ、何かと走り回っていた頃が頭をよぎる。
あの頃は『仲がよくて、頭のいいお兄さん』な幼馴染とこんな関係になるなんて、思ってもいなかった。
「…じゃあ、攻守逆転、だ」
頤がヒースの手によって軽く持ち上げられ、キスをされる。すぐに唇は離れるが、相手を求めて伸ばされた
互いの舌先だけがその間で触れ、絡み合う。薄く目を開け、お互いの陶酔した表情を見詰め合う。イリーナの
真上に乗っていたヒースの体が脇へとずれた。すっと腕が下半身に伸びる。
今度は布越しではなく、直に指を絡ませ、一気にこすりおろした。
「はう!…うぅ…ぁ……」
「ふふ、お前の弱点は――」
ふわふわと片手でなで上げ、その間に自分だけが知っているイリーナの弱いところにキスをして、もどかしい
ぐらい軽い刺激を与え続ける。男としては若干小柄なくせに、男のときの自分より遥かに厚い胸板に、残って
いる手を這わす。指先の感触は硬く、やわらかくかえってくる弾力になれていた分、少しだけ違和感がある。
(なんか変な感じだな。男であるはずの俺が、中身はイリーナだといえ、男の体を攻めてるなんて…)
しかし、じれったそうに体を動かしている姿は、男の体だとしても、いつもとまったく変わらない。
よく知っている、イリーナの痴態そのものだ。
(まあ、いいか。好奇心…ってえのもそうだが、別に嫌でもないし)
ちらりと自分が握りこんでいるイリーナのものに視線を送る。
そこにあったモノに言葉も思考も止まった。ついでに手も止まる。
まあ、形状は見慣れた自分のものと大差ない。それよりも驚くのは大きさと、その迫力と。
空気を割って立ち上がっている様子は、まあ無粋な喩えをするとグレートソードといったところか。
「ん……ひ、ヒース、兄さん?」
急に止まってしまった手の動きに戸惑い、イリーナからいぶかしげな声が上がる。
「…正直お前のほうが俺のより…いやなんでもない」
とは言っても、ヒースは気がついていないが、自分のものと大きさそのものはあまり変わっていない。
ただ自分のものなぞ、今のような超至近距離で、しかも客観的に見ることなんてほとんど無いから、
そう見えるだけ。
「はあ…。私には、さっぱり……」
しかし、そこまで思い至るはずも無く、心の中にもやもやとした気持ちが広がっていく。
判っていない幼馴染の、呑気な言葉に少しだけ怒りが湧き起こる。
「わからんでいい。……ちょっとだけ男として悔しかっただけだ」
そういって虚しさと腹立たしさを押し隠すために、それまでは優しくなでるだけだった手の動きを変え、
ギュッと手のひら全体で少し強めに握りあげた。
「あ、やだ!…苦しい、苦しいよ!!やめて…っふぁ……や、めて、よお…」
突然の動きの再開と変化についていけず、イリーナが悲鳴を上げる。
それにかまわず、ヒースの手が怒張の上をリズミカルに動きはじめた。
その動きは心得たもので、触るたびに硬度を増す幹を強く弱くすり上げる。
時折先端部や袋の部分を掠めるように触れると、それだけでびくびくと反応するのが面白い。
(こんだけ目前で見ると、やっぱり凶悪なもんだよな…)
忙しかったとはいえ、抱いていなかった間は、衝動がくるたびに自己処理をすることを繰り返していた。
そんなせいか、自分にとってどこが快感を得るポイントなのか、ということはいつも以上に鮮明に記憶の中に
残っている。
(……しかしよくこんなのが入るよな。女の体って、やっぱりすごいな)
同時に女の――イリーナの――体、というものを知ってからは、それまでは十分だった、自分の手での刺激が
物足りなくなっていることに気がついてしまった。こればかりはどうしようも無い。
無理に押し倒して、規格外の腕力で撃沈されられては元も子もないので、慎重にタイミングを見計らって、
そんな雰囲気に持っていく必要がある。最近はそれを面白く感じている自分がいた。
イリーナを幼馴染で妹分としてしか見ていなかったときに比べると大きな変化だ。
実際は心の奥底に、異性としてみている自分を押し殺していたわけだが…。
そんなことを考えつつも、手は動く。
「ふふ、どうだ?男としての快感は」
嗜虐心が満たされる。幸いにも、自分と妹分が感じる場所にさほど違いは無いらしい。
指で輪を作ってギュッとしごきあげ、先端を指先で爪を立てない程度に強く掻く。
「あく!――いやあぁ……」
「男になっても、やっぱりかわいいな。お前さんは」
ポツリと本音を漏らすが、彼女の耳へは届いていない。
先端部のふくらみと、幹とつなぎ目部分をくすぐって、裏筋の部分をゆるゆるとなで上げて、攻め立てる。
気がつくと手のひらから沸いた汗と、先端部から漏れ始めた先走りが混じって、てらてらとぬめっていた。
手を止め、既に十分な状態になっているモノを見つめる。
「…覚悟、決めるか」
小さい声でつぶやくと、緊張と興奮のため、口の中にたまっていたつばを飲み下す。ごくりと喉が鳴った。
「ハァ…ハァ……兄さん?」
下半身に手を伸ばし、綻んでいるスリットをなで上げる。
先ほどイリーナの指によってかき回されていたそこは、攻めている間にも蜜を滴らせていた。狙いやすいよう、
指で割り開き、反対の手で怒張の先端を入り口に誘導する。
「動くなよ…」
恐怖心よりも好奇心が勝つそのままじわじわと体を落とすと、思っていたよりはあっけなく、先端部分が
自分の中へ食い込んでいった。しかし同時に、無理やり押し開かれる痛みが体を走る。
(……やっぱり、痛いか。まあ、男は度胸だ。…それに、イリーナに比べれば、俺は……)
痛みを押し殺し、さらに体を落としてゆく。
「あ、ひあ……」
ゆっくりとヒースの中へ、下半身のモノがもぐりこんでゆく。内は熱く潤み、太腿に伝った蜜と淡い金色の
けぶりが、妖しい光沢を持って魔法光を反射させていた。
少しづつ進んで行くたびに、ぬるりとした独特の感触が体を包み、強烈な快感を思考へと伝える。
ヒースの背中から流れ落ちた髪に隠されて、その刺激に心を乱されて、幼馴染の苦痛と本能的な恐怖と純粋な
好奇心が入り混じった表情は見えないし、いつしか動きが止まっていることに気がつかなかった。
「おい。少しだけ、…腰を、あげてみろ」
「…?」
抜けそうになる力を何とか振り絞って、腹筋に力を要れ、腰をわずかに持ち上げる。共に持ち上がっていった
ヒースの腰は、ある一点から急激に下へと落ちていった。
「ぐ…ん……っつぅ…」
その速度は先ほどよりも速い。落ちはじめてからすぐに下半身が完全に重なった。
足の力を抜いたのか、それまでは感じていなかった体重を腰に感じる。
その衝撃と、背を貫く痛みといっていいほど快感のせいもあって、一気に腰から力が抜けた。
「あ、…はあ、はあ……」
「…ふ……ひ、っつ…はあ」
荒くなった呼吸と、ため息吐息が唱和する。
鍛えられた手足を力なくベッドの上に投げ出して、髪をまとめる紐を積み重なった服の上へと放り投げて、
ゆっくりと呼吸を整える。
「く…どうだ、イリーナ?」
息で途切れる声が聞こえた。
「あ、すご、い」
下半身に感じる重みと、複雑に絡みつく感触に、それ以上の言葉が出ない。
自分の上にまたがるヒースはわずかに瞳を伏せ、唇の端に妖しい笑みを浮かべている。
しかしその笑みはどこか引きつっていて、少しだけ苦しそうにも見えた。その表情が痛々しく感じて、
少しだけ身を起こし、覗き込む。
「兄さん」
「……っ!なんだ?」
「むり、しないで…ください」
一瞬だけよぎった苦痛を示す反応に、自分の破瓜のときを思い返す。あの時は、心の準備が整っていなかった
せいもあって、かなりの痛みを感じた。今の幼馴染もそうなのだろうか?
「どうしてかは知らんが、お前のときほど痛くは無い、と思う」
そう言って、一度は己の埋めたモノを、体を持ち上げることによって、ゆっくりと引き抜いてゆく。
イリーナの視界の中に、ヒースから抜け出た自分のモノがうつる。愛液と、わずかな破瓜の血が混じりあい、
まとわりついていた。
「ひっ……あぁ」
「く……ん…あ」
視覚と触覚と、同時に刺激が走って思わず声がこぼれた。体が再び下に落ち、自分の体越しに見えるのは
下半身に当てられたヒースの手と、やわらかく絡む栗色と金色の陰毛のみ。
「うん。やはり、それほどでもないな。このくらいなら十分……」
再びぎりぎりまで引き抜き、埋める。
「感じることが、出来、そうだ」
動きを繰り返す兄貴分の浮かべる表情は先ほどよりも穏やかで、声と呼吸に艶を帯び、苦痛はどこにも
混じっていないように聞こえる。
ほのかに感じる、男のときとは違う――それでもどこかにている――心地よい体臭。
その体が動くたびに部屋へと小さく響く、ぴちゅり、にゅちゅりと奏でる湿った水音。
視覚、触覚。それに嗅覚、聴覚まで。五感のうちの四つまでを刺激されて、逃げることが出来ずに感覚の中を
彷徨う事しか出来ない。
「……ふ、くっ!やだ、怖い!…兄さん、やめて……やぁ、は、うん…」
女の体とは違う快感の伝わり方に、未知への恐怖に犯され、助けを求める。
しかし求めた相手から、今の快感は送り込まれている。
矛盾した現実。
心と、もっとほしいという体が乖離している。
ゆっくりと心が壊れ、体に流されていくのを、ただ感じるしかなかった。
「ふぁ…大分、…違うもんなんだな……ん」
若干小柄ながらもたくましい少年の上で、完璧なスタイルを誇る女性が動く。
上下だけではなく、少し持ち上げたまま腰を左右に動かしたり、わざと壁面に強くこすりつけたり。
イリーナはその度にシーツをギュッと握り締めて、やわらかく、そのくせきつく締め付けるモノに耐える。
目を閉じてしまいたくても、快感がそれを許してくれない。涙でかすむ視界で、自分の上で踊るヒースの体を、
ほつれて動きに合わせて空気に舞う髪を、背筋を這う快感に耐える表情を見続けた。
「どうだ、イリーナ。今の、俺の姿を見て、どう、思う?」
内部から湧き上がる強烈な快感に、身をゆだねきってしまわないよう慎重に加減しながら、イリーナの耳元に
ささやく。
それだけで、なかで律動する妹分のモノが反応し、新たな刺激を送り込んでくる。
何とか表情を押さえ込み、いつもの、ヒニクゲな笑いを目と唇の端に浮かべようとする。
しかし、なかなか上手くはいかない。
「んん……なんだか、とっても色っぽい…て言ったら、いいのか、な。ひあ!…すごく、刺激が、強くて、
…くふぅ…」
「普段は、嫌がって、…絶対して、くれないが、…俺だって、お前のこんな姿、見たいんだぞ」
「あ、そういえば、そんな、こ…と…いって――ひゃぁ!」
「乱れる姿を、もっと見てみたい。ぅ…ん…どんな風に、なるのか、どこまで行くのか…ぁあっ!」
ヒースの痴態が目に映る。映ったそれは、記憶を刺激し、女である自分の姿に置き換わる。
体の上で乱れる自分の姿が視界に入り、今の自分と同じような刺激を感じ、止まらない思いに捕らわれる。
それを想像すると、体がたまらなく熱くなって、体中の血が沸騰して、下半身にすべて集まって行くような
錯覚に襲われた。
体が心を覆い尽くす。
心の奥底に眠っていた衝動が引きずりだされた。
「ヒース兄さん、――ごめん!」
体を起こし、ヒースの腰に両手を当てる。主導権を握っていたはずのヒースは、自分の予想していなかった
動きに驚き、反射的に逃げようとする。それを無理やり自分のほうへと引き寄せた。
「え……イリ――くはぁ!!」
最奥を強く突かれる。 それまでは意図的に避けていたところを刺激されて、ヒースの背が大きく仰け反った。
呼びかけの声が、突然に与えられた刺激にさえぎられ、嬌声にむりやり置き換わる。
イリーナの下腹に当てられた両腕に挟まれ、中央に寄せられていた大きな胸が揺れた。
「ひぁ、ダメだ!や、やめろ!いりーな!」
腰とベッドのスプリングを使って、繰り返し突き上げ、その体を揺さぶる。
その度に、主導権を握られていた時とは違う強い快感が伝わってくる。
呼吸音と切れ切れの会話しかなかった部屋の中に、ベッドが奏でる金属音と、ヒースの口から漏れる喘ぎ声が
響きわたった。
耐えられない。
じわじわと上り詰め、いつまでもいつまでも体の芯に残るような女の感じ方とは違い、あまりにも直線的に、
刺激が思考を直撃する。それを怖いと思うどころか、普通に受け入れ、更にむさぼろうとする自分がいる。
女としては初めてである幼馴染の状態なぞ、お構いなし。
そして、いかにいつも優しく抱かれているかを思い知る。
今の自分と同じような衝動を持ち、それでもそれを押さえ込んで、共にいけるように、体に大きな負担が
残らないようにしてくれている。
それが嬉しいと思うと同時に、どこか物足りなく、もっと強く激しく求めてほしいと片隅でいつも思っていた。
いつも自分が抱かれている時のリズムを思い出す。腰を動かしながら、目の前にある豊満な乳房をくわえ込み、
舌と歯でその乳首を転がし、もっともっと兄貴分を乱そうとする。そして自分も、男としての快楽を得ようと、
がむしゃらにその体を犯し続けた。
「兄さん、兄、さんのな…か。熱い、熱いよ……」
声が漏れる。自分の声に、ヒースの声におぼれていく。
やがてヒースの内がきつく締まり、達したことを自分の体に伝える。
初めての衝動に耐えられず、自分も一気に登り詰めて、その中へと自分の証をはなった。
締め付ける力が弱くなると、再び腰を動かし始める。かすかに聞こえる懇願の声は意識へと届かない。
たとえ届いたとしても、止められない。
初めて体験する射精時の快感と、愛しい人の体に、酔いしれていた。
「うあ!? あ、ん…ふぅ…」
部屋の中に肌がぶつかり合う強い音が響く。いつの間にか体の位置が逆転し、イリーナの強い腕で組み敷かれ、
絶え間なく衝撃を受けているヒースの体と精神は既にぼろぼろだ。
はじめのころの余裕はどこにも無いし、抵抗も出来ない。
整った顔ゆがませ、長く、淡い色の髪をベッドの上に散らしている。
「―はっ、……くぁ――っふ、い、りー、な……やあ、くぅ……ふぁ!」
口からは荒い呼吸と、言葉にならない声と、かろうじて聞き取れる幼馴染の名が、絶え間なく漏れている。
達したかと思うと、すぐに次の波が来て、巻き込まれ、更に高みへと押し上げられる。
男の体とはあまりにも違う快感の感じ方に、翻弄される。
自分が初めてイリーナを抱いた時には、これだけ激しくはしていない。
それ以後だって、心の片隅で常にこの大切な妹分をいたわり(口ではともかく)傷つけないように細心の
注意をはらって抱いていた。
それが崩される。しかも逆の立場で。
しかし「それでいい」と思う自分がここにいる。自分が求められているという満足感が心を満たしている。
これは自分が抱く立場だったときにはまったく思考に出てこなかったこと。
もしかしたら抱かれていることによって魔法薬の効果が、肉体面だけでなく精神面にも若干の変化を及ぼして
いるのかもしれない。そんな事あるはず無いのに、そう思う。
でも今は流される。ただひたすらに快楽におぼれる。
イリーナの体にしがみつき、時折キスを求め、激しく体を絡ませて。
体と精神の両方に響く、歓喜と愛おしさに、自ら侵されていった。
もう何回達したか判らない。朦朧とする意識の中、ぎゅっと抱きしめる幼馴染の腕が熱い。
キスをする。舌が絡む。
胸同士が触れる。頂がこすれて、つぶれて、互いの弾力が心地よい。
繋がっている部分から言葉にしなくても、その思いが痛いほどに伝わってくる。
抱くもの抱かれるもの。その立場はいつもと逆なのに、いつもと同じようにお互いを感じあう。
ヒースはイリーナの腰に両足を回して、離れないように、離さないようにギュッと締め付ける。
イリーナはヒースの肩に手を回して、離れないように、壊れないようにきつく抱きしめる。
「ヒース、ひーす兄、さん!…ア、は…!」
「ひァ……あくぁ、イリーナ、だ…め…だ…もう――!」
体を支配する官能に飲み込まれて、遠くに行ってしまわないように、互いを求める声を上げる。
高みへ昇り切る同時に、その高みより深い底へと二人で落ちていった。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
「…馬鹿者。無茶を…しすぎだ」
力の入らない体を鞭打って、互いの後始末をした後、息も絶え絶えに、ヒースが言う。
その声には力が無く、いまだ快感のくすぶりが見えている。
「ごめんなさい…止まらなかった、です」
それはイリーナも同じで、ベッドの上で、ぐったりと突っ伏している。
しかし、基礎体力があるぶん、少しはましかもしれない。
隣にある兄貴分の顔には疲労の色が濃い。
それでも、かすかではあるが、唇の端ににやりといつもの笑いを浮かべた。
「でも、これで判ったろ。俺がどれだけ、優しいか」
「うん。――でもね……」
その体を抱き寄せて、ささやいた。
「今度から、もっと…その、激しく、してもいいから」
「イリーナ?」
「兄さんが、そうしたいなら、それで、いいから…」
表情は見えない。ただ切れ切れに聞こえる声が、彼女の感情と心を伝えている。
「……なら、遠慮はしないぞ」
「―――う、ん。わたし、ひーすにいさんの――こ、と……」
声が途切れる。かわりに聞こえてきたのは規則正しい寝息。体力はあれども、早寝早起きな彼女らしい。
その顔を引き寄せ、軽く唇を落とし、優しく頬をなでる。
「寝ちまったか…。気になるところで、止めやかって…でも、俺も…ねむ、い……」
恋人の腕の中、いつもと逆の状態なのに、ただひたすらに心地よく、心も体も満ち足りている。
互いの暖かさを感じつつ、あっという間に夢も見ない眠りに沈んでいった。
《青の小鳩亭》の一室の前に、ウェイトレス姿のマウナと、私服のエキューとバスが集まっている。
3人とも、昨日の夜とは違い、ちゃんと自分達が生まれ持った性別だ。
「イリーナ、ヒース。起きてる〜?」
がんがんと扉を叩く。普段なら、もう起きているはずの、むしろそれよりは少し遅い時間である。
しかし部屋の中から、反応はかえってこない。
一応宿屋の娘な訳だから、扉のスペアキーのある場所は知ってはいる。
だから部屋に入って起こすことも可能だ。
しかし昨夜のこと…を考えると、部屋に押し入るのはさすがに気が引ける。
「ダメ。二人とも眠り込んじゃってるみたい」
「まあ、そうだろうね」
「そうでしょうなあ」
納得した表情で頷く男二人。
「……正直私もわかっていたつもりなんだけど、こう、ねえ……」
顔を赤く染めながら、決まり悪そうに指先をあわせ、もじもじと動かす。身近な人たちの艶話を想像し、
照れている様子だ。
「確かに。普段はあの一件の前と、全然変わってないしね」
傭兵時代に、恋人が出来たとたん態度があっさり変わってしまう仲間を見てきていたのか、珍しそうに
エキューが応じる。もしかしたらその脳内に浮かんでいるのは、喧嘩と和解を繰り返しては周りを振り回す、
両親の姿なのかも知れない。
「よろしいじゃないですか。 関係が変わっても、仲が変わらないのはよいことです」
穏やかにバスが続ける。わずかに見えるその瞳は子を見守る親のようでもあり、好奇心にきらめく子供の
ようでもあり、なかなか複雑。どちらの光が強いかは、見たものの判断に任せるしかない。
「そうかもね。じゃあ【解呪】の件は、二人が自主的に起きてからにしましょ。まだ私も仕事が残ってるし」
照れをどこかへ飛ばそうと、あわせていた指先で自分の頬を軽く叩き、二人の方へ振り向いた。
「じゃあ僕とバスはワイン庫に行ってくるね」
「よろしく。まあさすがにもう失敗はしないと思うけど、念のため、ね」
「確かにですな。解決手段は多いに越したことはありません。では」
そう言って、エキューとバスの姿が倉庫のほうに消えてゆく。
その後姿と、いまだ開かない扉を見て、マウナは深くため息をつく。
それを振り切るように頭を振って、まだまだ朝食でにぎわう食堂へと戻っていった。
ちなみに二人が降りてきたのは、朝食セットの時間が終わり、昼食タイムには若干早い時間のこと。
【解呪】が成功したかどうかは、また別のお話、かも。
※ ※ ※ ※ ※
―――相変わらずな二人の関係。
眺めつつ『まあこの二人だし』と生暖かい目で見守る仲間。
ため息をつくハーフエルフに達観している元傭兵とネタが出来たと喜ぶ歌い手。
知ったらどうするやら、頭の中身が伴わぬシーフに保護者状態のドワーフ神官。
全幅の信頼を寄せる妹分にいつまでたっても素直になれない兄貴分。
近すぎたがゆえに互いの思いを言葉にしない幼馴染。
そんなふたりの体の交わり、更なる思いの交換行為。
さてさて、この二人はどのような愛を育ててゆくのか。
仲間たちはこの二人をどのようにちゃかしてゆくのか。
まだまだ語れることは数多くありますが、今宵はこれまで。
おなごり惜しいとは思いますが、本日はこれにて、終演とさせていただきます。―――
ExCHANGE[LUV] end
待っていてくださった皆様のご期待に添えていたら幸いです。
>80 バルディア様
ドゾー。
今のところHP作る予定も無いので、このスレに落としたものは掲載OKです。
それでは、また。
106 :
バルディア:04/10/17 07:47:22 ID:esrIvNf/
おお感想第一号!
後半も実にGJでした!!
掲載許可もありがとうございます。近日中にUPしますので。
率直な感想を。
抱かれてるのがヒースなのにキモくない。
むしろ、とってもエロい。エロ可愛い。
GJ! 神GJ!!
この言葉に出来ない土器のムネムネは・・・。あ、違った。
何というか、ただただ純粋に感動しました。ありがとう。
うう。認めたくないが言わせていただこう。
ヒース♀にむちゃくちゃ萌えた。
GJ。
ヽ(´ー`)ノマターリ
ヒースもいいですが止まらないよー、なイリーナもたまりませんね。
ありがとうございました。
☆
ュ
(・∀・)イイ!!
イリーナぶっかけイラストがキテター!!
でも前に言ってたヘターレさんじゃないんだ?新人さんか。
116 :
名無しさん@ピンキー:04/10/22 04:49:00 ID:xkuuiNBf
>>115
バルディアさんのサイト「終末の巨人」ですよ
ベタ甘スキーな自分。
ありがちなんですけんど、
ヒースが他の娘に色目使っているのを見て、ぼろぼろ泣いちゃうイリーナと
それを見て、何とかなだめようとおろおろしているヒース
その場はとりあえずマウナが収拾
↓
「なんとかならんか。マウナ」
「へー。ヒースにしては珍しいじゃない。…やっぱり大事なんだ」
「!!」
みたいなシチュが脳内で再生中。
何か、乙女なイリーナがみたいなぁと思う今日この頃。
>>118 その場では強気というか気にしないという風なのに、部屋では泣いちゃうイリーナキボンw
乙女なイリーナいいですねえ。
>118
萌えだし燃え。
自分にゃ書けねえ…。
誰か書ける人はおらんかのう。
|・)コソーリ
2号店994です。ちょっとシチュを変えてヒース&イリーナ書きました
結局、削っても35レス分と長くなってしまった上に
ほのぼのエロ薄めなこともあり、できればスレに投下せず
どこかのうpろだにtxtファイルを上げたいのですが
よろしければ誘導お願いします
122 :
バルディア:04/10/23 19:47:57 ID:LSKeIVYu
>121
私のサイトに投稿していただければ、喜んで掲載させていただきますが。
ただ、あまり感想はもらえないかもしれませんがw
>バルディア様
申し出ありがとうございます
ですが、投稿場所がよくわからなかったことと
できれば、どこか形として残らないところに流しつつも
誰かに読んで欲しいというジレンマ持ちなので
投稿は勘弁してください
我が侭で申し訳ないです_| ̄|○
124 :
バルディア:04/10/23 20:43:12 ID:LSKeIVYu
残念。
他で発表した場合でも、預からせてもらえればと思ってたんですが。
もし気が変わったら、サイトメニューのメールから添付ファイルを送ってくださいね。
>126様
ありがとうございます。そちらに数日間上げておきます
書きたくて書きたくて書いたはいいものの、捨てたくはないような
どこかに保管されるのは嫌なようなジレンマに悩んで
皆様にお手数かけてしまいました
バルディア様、125様、126様、ありがとうございました
>>127 ほんわかしてイイ話でした。幼児化したイリーナがえらく可愛かったです。グッジョブ!
長いというけど、ラノベ読みとしてはこれ位のボリュームはむしろ少ない方だよな。
しかしイリーナは可愛いし、ハーフェン導師とかみんなイイ味出してたし、GJ!
携帯からじゃ見れねェよウワァァン
131 :
バルディア:04/10/24 08:23:31 ID:jBwmm1zd
>127
いい内容でした!あそこまでの関係で終わらせておくのがまたいい。
五四○壱さんのSSといい、イリーナラブ物を続けて読んだから、陵辱SSを書くのに罪悪感を感じてきちゃいましたよ(^^;
>127
ヒースとイリーナの様子がとっても幸せだ……。
GJでございます!
ヒースとイリーナのほのぼのラブ系ってやっぱりいいなあ(´∀`)
>127
ほのぼのモエ。グッジョブ。
なにはともあれ
>>127 GJ。
そういやSWリプ関係のカプってどんなのあったっけ。
1部のザボ×ケッチャ、3部のアーチー×フィリス、新リプのヒース×イリーナ、アドベンチャーのリュクティ×レイハ・・・・
色々あるけど、4部5部だけカップリングが思い当たらん。何かあったっけ?気になる。
>>135 グレゴリー×ラーン、エース×ラーン…どっちも男側からの一方通行だったけど。
バランスが悪いからねえ。ラーンはすべてにおいてグレ以上だし。エースは敵役だし。
ネタ的にはイマイチなパーティでしたな。新リプなんかが特殊なのかもしれませんが。
ラーン本人がなんとも情が薄かったからカプ以前の問題だし。
特に『風』は5部で再登場してたけど、彼女すっかり忘れとったしな(w
ぶっちゃけラーンよりミンクスとかカシスの方が萌えるし。
ふりふり?(w
エース×ラーンには萌え萌えだったぞ。
…特殊なのか、俺w
>>139 そういえばルーイが女装してたりしてたな。のちに見たくないもの2号と化するわけだが。
>>135 2部は? もしかして存在自体を忘れてる?
二部なら、ベリナス×シアに萌えだなぁ。
父親と娘っぽい組み合わせだけど、そこが何ともいえん。
アラシャのケツ!
名前:Classical名無しさん[sage エロくなくてスマソ] 投稿日:04/10/24 21:38 ID:GI68ELLQ
「あ、あの……ヒース兄さん、ちょっといいですか?」
「あん? なんだ?」
「に、兄さんは、中身が同じなら、大きい物と小さい物……ど、どちらが好みですか?」
「ふむ。そりゃオレ様みたいなビッグな天才魔道士には、やはりビッグなほうがお似合いだろう!」
「う……で、でも! 小さい方がちょっと感度がよかったりするかもしれないんですよ!?」
「『感度』……よく意図がわからんが、まぁ『大は小を兼ねる』とも言うしな。
中身が同じなら、大きい方がなにかといいんじゃないのか?」
「そっか……やっぱりそうですよね……」
「まぁそういうこった……・って、イリーナ? ど、どうして涙ぐむんだ!?」
「な、なんでもないです! そ、それじゃ!!(クスン)」
「お、おい! イリーナ!! ――一体何だったんだ?」
―終―
( ; ´ー`)y-~~
せ、せつねえ…。
イリーナ(ノД`)
『アンプロンプテュ(即興曲)』
〜ファリス神殿 修行場にて〜
「ねえ、最近のイリーナさん、なんか変わったと思わない?」
「あーやっぱりそう思う?なんて言うか、こう、艶っぽい表情のとき、あるよね」
「あと、妙にぼーっとしてる時に声かけようとしたら、顔がすっごく緩んでてかけられなかったことあるよ」
「前はさ、あのグレートソードが恋人…いや、マア今でもそれは変わって無いけど、そんな感じだったのに」
「…あの時以降からかな、そうなったの」
「あの時?」
「ほら、修行で神殿に泊り込んだ時さ、ええっと、いつの修行のときだったかな…」
「…思い出した!あの時ね」
「いっつも猥談になると、イリーナだけ困った顔してるのにねえ」
「あの時だけだよね。話に入ってきたの」
「……ねえ、相手、誰だと思う?」
「うーん……思い当たるとしたら、例の仲間達の誰かでしょ」
「まあ、あの人だけだよね」
「そうだね。あの人だね」
「ねえ、アネット。イリーナから何か聞いてない?」
「え……聞いてるし、知ってる、けど……」
「何ですって!!」
「なんでこんな大事なこと、教えてくれないの!!」
「言いなさい!相手、教えなさい!」
「うう…ごめん。イリーナから『言わないでね』て言われてるの」
「ええ〜」
「…しかもファリス様に誓う感じになっちゃったから、さすがに私からは言えない……」
「ああ、もう。惜しい。惜しすぎる!!」
「うあ――、結構抜け目無いわね…」
「うん。意外」
「……まあ、みんなのよく知ってる人。それだけ」
「やっぱりそうか」
「そうね……ちぇ、ちょっとだけ狙ってたのになあ」
「うーん。皮肉っぽいところを除けば、なんだかんだで優しいし」
「すっごく優秀だし」
「背が高いし、かっこいいよね」
「しかも敬虔な信者だし。でも、もともとあの人、イリーナさんと仲良かったもん」
「兄妹みたいな感じだったけど…超えちゃったか」
「いいなあ私もヒースクリフさんみたいな彼氏、欲しい!」
「贅沢モノ!あんた、彼氏いるでしょうが!」
「だってー…」
女の子同士の戯言はいつまでも続く。
そんな話に熱中していたせいで、後ろにキリング・フォウリー司祭がたっていることに気がつかった。
※ ※ ※ ※ ※
ざわざわと道に人が集まっている。それもそのはず。ここはファンのメインストリート。
ここが閑散としているなんて、深夜でもありえない。ましてや今は真昼間…から少したった時間。
昼食も終わった人々が、通りに満ち溢れている。
そんな中に、イリーナとマウナ。そしておまけのヒースがいた。
「…マウナ、何で俺が荷物をもたにゃあならんのだ」
「え、荷物もちだから」
あっさりとマウナがヒースの質問に答える。
「兄さん、これも訓練です。大体、兄さんは運動不足なんですよ」
「今日はお前に付き合っての朝稽古で、疲れてるんだがな、イリーナ」
「約束は約束。いいでしょうが。帰ったらおかーさんが賄いをだしてくれるって言ってるんだから。
一食浮くんだから、まあまあのアルバイトよ」
「まあ、そうだが…。正直こんだけ買うとは思わなかったぞ」
そういって、抱えた袋をめんどくさそうにゆすり上げ、バランスをとる。
3人の手には荷物がある。
マウナ……少し。軽いけど重要なものばかり。
イリーナ……それなり。普通の重さ…なのだろうが、イリーナなのでまったく平気。
ヒース……多い。しかも中身は瓶やら食料やらで、はっきり言って重い。
「……不公平だぞ、お前ら」
「そうかな?…私はお母さんから頼まれた特に重要なものと預かったお金を持っている」
袋を持ちつつ、マウナが理由をゆびおり数える。
「イリーナは力が強くても女の子。決して大きいわけじゃあないから、力に余裕はあっても、安全に
抱え込める量は限られている」
指は次々と折られてゆき、あっと言う間に握られた手が広がって行く。
「で、あんたの場合は力がある。背が高い。手のひらも大きい。当然手が長いから私たちより多くの
量を抱えても負担になりにくい。……正直この荷物の配分はかなり適切と思うけどな」
「……マウナの癖に、妙に理路整然とセツメイしおってからに…」
「あ、兄さんが言いくるめられた」
「黙れ、イリーナ……とは言ってもその通りだ。最初に買い物を一人で行くように頼まれたのはマウナだし、
金を預かったのも同様だ。イリーナはこんな瓶やらなんやら持たせたら、前が見えずに、いつすっころんで
すべてを台無しにするか判らん。そう考えれば、俺が持つのが妥当だな。……正直むかつくが」
「まあおかーさん、ヒースとイリーナが一緒にって言ったとたん、行く所を増やしたものね」
「おばさん、しっかりしてますね。さすがと言うか、なんと言うか」
「そうね。私も見習わないと!」
「そこか!そこがポイントなのか!?」
「もちろん!養女になって、しかも店を任せてもらえる可能性があるならば、商売について勉強するのは当然
でしょ。その中には、人をいかにして上手く唆し、利用するかの技術・話術も入っているわ!!」
一度は広げた手を握り締め、叫ぶ。その目は野心で燃え、宿の女将となって小鳩亭を切り盛りする自分の姿が
思考に君臨しているのが、はたから見てもありありとわかる。
その隣に誰が立っているのかまではさすがに判らないが。
「熱いね。熱すぎるよ。そこまできっぱり断言するマウナが、ちょっと素敵。…なんか間違ってるけど」
「おーい、帰ってこーい。…そういう本心を隠すことも必要じゃないのか?」
ヒースがどこか別の場所を見ているマウナに語りかけるが、すぐには反応が帰ってこない。
やがてあきれたようにため息をつくと、荷物を持ったまま器用にポケットを探り、取り出した1ガメル硬貨を
指先でピンっと弾いた。
舗装された石畳の上、マウナの足元に硬貨が落ちる。かすかな金属音。
それは、雑踏の中で聞き取るにはあまりにも難しい、はずだ。
「なに、今の音は!」
ピクリととがった耳を動かし、足元に視線を送る。
「さすがだね……あ、何で少し悲しくなるんだろう……」
そんな、地面に座り込み、足元のチェックを始める姿を見ていられなくなって、空を見上げる。
「よし、1ガメルゲット……イリーナ、何遠くを見つめてるの?」
嬉しそうに見つけた硬貨(本当はヒースのもの)を空に掲げる。きらりと光を反射し、輝く硬貨。
マウナの笑顔がまぶしい。
「判らんなら、そのほうがいいだろ。その浅ましい現実に気がつくというのは、至極悲しいことよ」
芝居がかったしぐさで嘆いてみる。
「なんか、むかつく。それにしても、このお金の落とし主は…」
そういって首をめぐらせる。
周りは絶えず人が流れ、たちどまっているのは自分達だけだ。
「……判らないなら、私のものにして、いいのかな?いいよね」
「……」
お金は惜しいが、いいものを見せてもらった、という事にしておいて、心の中で帳消しにする。
「はあ……この守銭奴が…ん、どうした」
遠くを見ていたイリーナの視線が戻っていない。いまだ呆れているのかとも思うが、視線を追うとその先に
小物細工店の出店があった。
「見たいの?」
「…でも後でいいです」
「別に大丈夫よ。思ったより早く用事は済んだし、お母さんからも少しの寄り道ならOKって言われてるから」
「そうですか?…けど荷物もあるし」
「せっかくマウナがそういってんだ。甘えとけ。俺様なら平気だから。
というか、見てる間は置いとけばいいんだしな」
「珍しくいい事いうわね。さ、行きましょ。私も見たいし」
そういって、1ガメル硬貨をポケットの中にしまい、空いている手でイリーナを引っ張っていく。
マウナに引きずられる幼馴染の後を、ゆっくりとヒースが追いかけていった。
テントの下に広げられた机に、色とりどりの細工物が並んでいる。
この店は、特に装飾品系が充実しているらしい。
髪飾り、耳飾り、腕輪、ブローチ、ペンダント、指輪…さまざまな品物が並んでいた。
それらを一つ一つじっくりと眺め、時折店員と言葉を交わして、購入を迷う。
ヒースはそんな女二人の後ろから、面白そうに机上を見つめていた。自分用に買う気はさらさら無いが、
こういうものを見ているのは嫌いじゃない。二人の視線を追いながら、それなりに楽しんでいた。
気に入った耳飾を見つけ、店員と会話に興じているマウナから視線を動かすと、イリーナの目が一点に
留まっていることに気がついた。
「どうした。気に入ったのでもあったのか?」
「ああ、うん」
「え、どれ?」
イリーナの指先が示したのは、白銀の表面に精緻な彫り物が施され、小さな宝石が一つだけはまっている、
シンプルなリングだった。
「あら、イリーナ。これがいいの?」
「……少し高いけどね。これがかわいいなあ、って」
「ほお。もう少しきらびやかな…そうだな、こっちのようなやつのほうがいいかと思った」
そういって、ヒースがその脇にある、金属の土台の上に何種類かの石をはめ込んだ、それでいてけばけばしくも
無く、品好くまとまっている小さなペンダントトップを手に取る。
ついでに値段も手ごろだ。
「それもいいと思ったんだけど…この中ではこれかな」
「あら、このデザインは男性にも女性にも人気があるんですよ」
「へえ、そうなんだ。ねえ、イリーナ。せっかくだからはめてみなよ」
指先でゆれるトップをつつきながらマウナが言う。
ヒースはそれに少し顔をしかめると、元の場所に戻した。
「ええ、どうぞ。これは9号となっていますけど…お客様、お指の号数はわかりますか?」
「……測ったこと無いので判らないです」
「そうですか…ちょっとお手を失礼します」
そういって左手をとり、次々と指に大小さまざまなリングがはめてゆく。どうやら其々の指に合うサイズを
探しているらしい。そんな光景を、ヒースとマウナはものめずらしそうに眺めていた。
やがて終わる。
「親指から順に、13・12・13・11・6ですね」
「そうですか。なら、ちょっと9号は無理ですね」
残念そうにため息をつく。自分の手を見る視線が恨めしげだ。
「申し訳ありません。今このリングは店頭に出てるだけなので、他のサイズですと注文を承ってから、
おつくりするという形になってしまうんですよ」
「…少し残念ですけど、今回は縁が無かったと思ってあきらめます」
「そっか。なら変わりにこのトップ買ったら?ヒースが選んだにシテは趣味いいし」
ヒースが一度手にしたペンダントトップを指差す。
「マウナ。オレサマノ趣味が悪いとでも言いたげだな」
「ん――というか、こういう女心がわかるやつとは思っていない」
「お前は…ったく。ここで喧嘩してもしゃーない。とっとと買って、もどろうぜ」
そんなやり取りの間、イリーナは考え込み、やがてこっくりとうなずいた。
「じゃあ、こちらを買います」
「承りました。こちらの耳飾りと、こちらのペンダントトップですね。今お包みしますので……」
「おっと、トップの土台と同じ素材の鎖もつけてくれ。種類は…ごく普通の鎖でいい」
「兄さん?」
「承りました。長さは?」
「このトップの大きさだと…」
そう言ってイリーナに手を伸ばす。
首に巻かれた黒いチョーカーに触れ、そのまますっと指を鎖骨のほうまで、ごく自然な仕草で、なでおろした。
反射的にイリーナの表情がかすかに変化する。それを見たマウナの目が細くなり、耳が動いた。
「…鎖骨より少し下に来るぐらい、だな。イリーナ、鎖代は俺が持つ」
手が離れる。イリーナの瞳がわずかに潤む。それをあえて、無視した。
「それですと――こちらの長さになりますね。では少々お待ちくださいませ」
店員が足元から皮の子袋を取り出し、丁寧に品物をつめていく。
「へー。どこか悪いところでもあるの?」
「なんだ、マウナ。文句あるのか?」
からかうようなマウナの声。それに極力平静な振りをして言葉を返す。
内心はえも言われぬ焦りで、なぜかでいっぱいだ。
「いーえー、別に。ただ、『イリーナには』優しいなあ、って思って」
細めていた目をじろりとヒースのほうへ向ける。その中には面白そうな、意地悪そうな光が宿っていた。
「お前の分を出してもいいが、そんなことしたらお前は調子に乗るし、有頂天になって小鳩亭でぺらぺら
喋るだろうが。ンなことになったら、俺がエキューとクラウスに殺される。それはイヤだ」
待つ間にそんな戯言をマウナと交し合う。
いまこの瞬間にも、《青の小鳩亭》ではエキューの嫉妬に満ちた視線と、おじおばを訪ねてきているクラウスの
飄々とした態度が、激しく争っているはずだ。あえてそこに爆弾を投下する気はかけらも無い。
「なあ、イ……」
話をイリーナにに振ろうとしたところで、視線の端に、頬をほんのりと染め、残念さと嬉しさをミックスさせた
実に微妙な表情が入った。
「どう……」
「お待たせしました」
その表情が気になって、声をかけようとしたところでラッピングが終わり、店員から声がかかる。
二人の顔が笑顔へと切り替わり、ヒースの視線内から外れてしまう。
そのため、話すタイミングを逃したまま、其々で代金を支払って《青の小鳩亭》へと戻った。
カウンターへ大量の荷物を置き、買い物リストのチェックを受ける。特に過不足無く無事に買出しを成功させ
たため、賄いのほかに、飲み物もただでつけてもらえることになった。
おばちゃんからお駄賃代わりの賄と飲み物を受け取って3人で食べる。
女2人は早速先ほど購入したのアクセサリーを身に着けて、楽しそうにおしゃべりに興じている。
彼女達の会話に横で茶々入れをしながら賄を食べ終わり、少し休むと「授業があるから」とイリーナより先に
席を立った。
店を出て少し歩いたところで立ち止まり、考えこんだ。頭に浮かんでいるのは、残念そうな幼馴染の顔。
先ほどの鎖代で少し減った懐具合を確認し、授業の重要度を考えて頭をかくと、やがて学院ともファリス神殿
とも違う方向へ歩き出す。
長身の後姿が人ごみに紛れ、すぐに雑踏へと消えていった。
※ ※ ※ ※ ※
〜魔術師ギルド内 学生寮食堂にて〜
「最近のヒースさ、様子、少しおかしくないか」
「あいつが怪しいって言うか、おかしいのはいつものことだが、確かに様子が違うな」
「だよね。冒険者として名を上げてるせいもあるけど、なんかこう、それとも違うんだよね」
「だろ。何かあったっけ?」
「いや、俺は聞いてない」
「私も」
「……あのさ、最近、あの幼馴染の…ファリス神官の…」
「イリーナさん?あの子がどうしたの?」
「よくあいつの部屋にくるんだよ。前から結構来てたけど」
「頻度が、上がった?」
「そう。その後、出かけてる。んで、帰ってくるのは結構遅いし、たまに帰ってこない」
「…あのさ、それって…もしかして」
「たぶん、もしかする?」
「……あの子、『鉄塊娘』ってあだ名もあるけど、かわいいわよね…」
「ああ、はっきり言って、かわいさレベルは高い」
「素直だし、明るいし、表情も豊かだし…、理想のファリス神官と言ってもいいんじゃないかな」
「そういやあ、確かあいつ、ファリス信者だったよな」
「意外なことにね。かなり熱心だよ」
「親同士も親しいんだよな」
「ああ。ヒースのやつは郊外の村の出身だけど、あいつのお袋さんはファンの町出身って聞いたことある」
「司祭の奥さんの親友…だったかな」
「ばっちりね。…幼馴染同士の恋愛か…」
「くー、なんであいつみたいなやつに彼女が出来るんだよ!」
「でもさ、なんだかんだ言って、後輩達には人気あるぜ」
「あーそんなこと、私の後輩が言ってた。意外と優しいんだって」
「先輩方には受けが悪いがな。まあ、あの態度じゃ仕方ないか」
「まあ、私達特待生仲間の中でも、ヒース君が一番優秀だからね。余計なんじゃない?」
「ただでさえ特待生ってだけでも、結構風当たりきついしねえ」
「そう考えるとあいつ、すごいよな。結構な頻度で冒険に出て、授業にも出て」
「課題もこなして」
「ついでに腕も上げてる」
「幼馴染からのランクアップとはいえ、彼女もいる」
「ちっ…うー。ま、俺達もかんばるか」
「何に?」
「彼女もー、だけど今は課題。これがまた、結構たまってるんだよな〜。正直ヒースみたいにすぐには出来ねえ」
「へ、何やってんのよ。それならこんな所で話してる場合じゃないでしょ!」
「気分転換ぐらいさせろ!ずっと机に向かっていたらさすがに気が滅入る」
話は転がる。いつの間にか課題や演習のほうに話題が移っていた。
その後ろで、授業に来なかったヒースを探しにハーフェン導師が来ていたが、誰も気がつかない。
困ったように立ち、途切れることのない会話に、声をかけるタイミングを見計らっていた。
えんど?
ここ最近連続でごめんなさい。
更に今回えちなしでごめんなさい。
でも萌があふれて止まらんのです。
2号店994さんの話もよくて、たまらんのです。
うはぁ。いい、すごくいいです。もうね、なんとも萌えですね。
続きが…続きが激しく気になります…。
間違えた…
158
〜魔術師ギルド内 学生寮食堂にて〜
を
〜賢者の学院内 学生寮食堂にて〜
に変換よろしくお願いします。
ギルドじゃないよう…。
そして巨頭会談へ・・・・!!
フォウリー司祭VS“仏(謎)の”ハーフェン って対決してどうするorz
>>160 ハーフェン導師やフォウリー司祭の保護者面談が待ち遠しいw
165 :
バルディア:04/10/25 10:26:50 ID:psKkd+i9
エロなしでも萌えがあればオールOK!
また預かってもいいですか?もしOKなら私のとこで初の非18禁作品です。
>>105、
>>160 ぐ、ぐっじょーぶ
だ、誰か転がり回るAA持ってないか?
こ、このむず痒さがタマランゴロゴロゴロゴロ...
ゴロゴロゴロー
.r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ ⊂(。A。)
これくらい転がればいいのか。
あぁん!もう!
わてくしもごろころしまくりです〜。
脳内にドーパミン出まくりなのがよくわかるっす。
幸せだ…。
えちなしなのに、レスをありがとうございます。
前の話の時に、ヒースに萌えてくださった方がいて、嬉しいです。
ヤツは自分にとってはじめから萌キャラなので余計に。
>165 バルディア様
どぞー。
後にも関わるんで、エロ無しOKならぜひ。
170 :
バルディア:04/10/26 10:07:12 ID:jg9zmhdu
>169 五四○壱様
ありがとうございます。さっそく今日中にでも。
二度と来るな☆
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
この流れでなんですが、
ヒース×ルーシィ書いてみますた。
マイナーですが・・・
174 :
1/11:04/10/27 02:16:20 ID:Kpwip2Ly
夕暮れのキーショの村、
家々から夕食のいい香りが漂ってくるなか、3人の男女が村の出口に向かっていた。
「…ということで俺様たちは恐ろしいモンスター共が迫り来る中、あの色ボケ……レイナス君を
ここまで運んできたわけだが…」
「そうですな、狼ぐらいは出ましたな。もっとも、その時あなたがつかったファイア・ボールが
森に引火したおかげで私達まで丸焼けになるところでしたが。」
「全く恐ろしいモンスターだ。ルーシィ君、フラウ・ウルフは知っているかね?
プロミジーの氷原に生息する恐ろしいモンスターなんだが、アレはその変種で
イフリ・ウルフという。炎を自在に操り、あらゆるものを焼き尽くす。
まあそれでもレイナスが無事だったのはひとえにこの俺様の天才的な魔力と緻密な戦略
なおかげなわけだ。」
「は、はぁ…」
どこかかみ合わない会話を続けるヒースとバスに戸惑ったような答えを返すルーシィ。
「…と、ところで、本当にレイナスは無事なんでしょうか?」
このままほおっておくと、ヒースのホラ吹き劇場がいつまでも続くと悟ったのか、
ルーシィがおぞおずと声をかける。
「ん?無事といえば無事だが、いま結構調子悪いみたいでなあ、ユニコーンはストレスに弱いって言うしな。」
もちろんそんな事実はないのだが(ヒースのおちょくりが効いているといえば効いているが)、ヒースはいつもの調子で
意地悪な答えを返す。
「えっ?そ、そんなに悪いんですかっ!?確かにレイナスは昔から私が男の人と話すといきなりめまいを起こして倒れて、
私が介抱するまで起きなかったりしてましたが…そんなに思いつめてたなんて…。」
175 :
2/11:04/10/27 02:17:11 ID:Kpwip2Ly
「ちゃんとレイナスに会わせてくださいね、私に手伝えることがあれば何でもしますから!」
(んな事してたのか、あのクソ馬め。…ん?これはもしかしてチャンスか俺様!)
その時きゅぴーんとヒースに邪な考えが浮かぶ。
ヒースはそっと身を屈め、ルーシィの耳元で囁く。
「…実はここだけの話なんだが、レイナスは密猟団に、厄介な呪いをかけられたらしいんだ。
この俺様の深遠なる英知を持ってすれば、解呪出来ないことはないんだが、解呪に使用する触媒が、
入手が難しくてな。君みたいな可愛い女の子に手伝ってもらえば有難いんだが。
ああ、もちろん強制はしない。」
囁きながらバスにちらりと目配せを送る。
バスは瞬時にヒースの考えを理解したのか、やれやれという感じで肩をすくめる。
「しょうがないですな、ではごゆっくり。後でサーガのネタになるようなことがあれば、聞かせて頂きますぞ。」
そういうとバスは恭しくシチューを持って行ってしまった。
「じゃあ俺様達も行こうか。」
ヒースはそういうとルーシィの手を取って彼女を薄暗い茂みに連れ込もうとする。
「ちょ、ちょっと、待ってください。何で誰も人のいないところへ行こうとするんですかっ!?」
いきなりの行動にルーシィが抗議の声を上げる。
流石に説明しないとまずいと思ったのか、ヒースはそっとルーシィに耳打ちする。
それを聞いたとたん、彼女の顔が真っ赤に染まる。
「えええっ!?そんな…さすがに…それは…」
ヒースの提案に戸惑っているのがありありと分かる。
176 :
3/11:04/10/27 02:18:09 ID:Kpwip2Ly
「・・・すまない、ルーシィ。俺が知っているのはこの方法だけなんだ。ライナスの学院に行けば
別の方法が見つかるかもしれないが・・・この呪いの怖さは自覚症状がないことなんだ。毎日少しずつ
進行してゆき、ある日突然ポロリと角が・・・哀れ彼はただの馬に・・・くっ!俺の無力さを恨んでくれ・・・。」
当然といえば当然のその反応に、ヒースはふらりとかぶりを振ると、うめくようにそう呟く。
ついでに涙まで浮かべたりする。
「そんな!ヒースさんは悪くないです!・・・・・・分かりました!わたし、やります。
・・・あの、ひと気がないところのほうがいいですよね・・・。」
ヒースの演技にすっかりだまされたルーシィは、しばらくの間うつむいて考え込んでいたが、何かを決意したように
顔をあげ、自らヒースの手を引いて茂みに向かう。
(うおお・・・ほんとに受け入れるとは・・・夕暮れの中、頬を染めながら男の手を引いて村はずれに向かう
美少女・・・イイ、実にイイ。さてはルーシィめ、俺様に惚れてるな・・・。)
そんな親父臭いことを考えながら、手を引かれるままに進むヒース。
今ならセンスイービルで光りまくるに違いない。
「あ、あの、この辺りでいいですか?」
ルーシィが足をとめたのは村はずれの森に少しはいった所だ。ここなら少し声を上げたところで村には聞こえないだろう。
イリーナたちが野営しているのはここの反対側だ。
「ふむ、問題ないな。ところでルーシィ、ほんとにいいのか?俺は可愛い女の子には強制はしない。
好きでもない男にこんなことをされるのはつらくないか?君が納得していないならこんなことはしたくないんだ。」
ヒースは突然優しい声色になると、ルーシィの頬を撫でながらそう呟く。
その様子は普段のヒースからは想像も出来ない。
その場に仲間達がいたら彼のことを偽者だと思うかもしれない。
177 :
4/11:04/10/27 02:19:07 ID:Kpwip2Ly
「ヒースさんたら・・・ここまで来させておいて今更なに言ってるんですか。
わたし、やるって決めたんです。・・・それに、ちょっと興味もあります・・・」
ルーシィはヒースの今更な言葉に苦笑しながらそういった。
語尾にこそりと本音が漏れたりするが。
新興とはいえ名のある名家の次女として育てられ、ユニコーンの乗り手となってからは
年相応の恋愛も許されず、そういうことに興味があって当然だろう。
ヒースは知らないことだが。
「あ、あの・・・それで、どうすればいいんですか?」
意思は固まったものの、どうすればいいのか分からないのだろう。
ルーシィはおずおずと尋ねる。
「さっきも言ったが、この呪いを解除するには、清らかな乙女が発する
生命のオーラを具現化したものが必要なのだ。それがユニコーンの持つエロ…処女性と
結びつき、乱れた精霊力を正常に戻すらしい。ラムリアースの森を守るドルイド僧たちの間では、
ユニコーンへの供物として結構ポピュラーなものだそうだ。まあぶっちゃけ処女の愛液だな。」
「まあ要するに、何つーエロい聖獣だってことだ。」
ヒースはよどみなくそう言うと、顔をしかめた。
よくもまあ、これだけもっともらしいウソが出てくるものだ。
だがルーシィは完全にヒースの言葉を信じてしまっている。
彼女はセージ技能を持っていないらしい。
178 :
5/11:04/10/27 02:19:57 ID:Kpwip2Ly
「ヒースさん、見も蓋もないです…じゃ、じゃあ、わたし、脱げばいいんでしょうか?」
ルーシィはあせっているのか、いきなり鎧を脱ごうとする。
「まあ待ちたまえ、ルーシィ。物事には順序というものがある。折角だからムーディにやろうではないか。」
ヒースは慌てているルーシィの手をつかむと、そっと彼女を抱き寄せた。
「あ…。」
ルーシィは軽く驚きの吐息を漏らす。
ヒースの胸は広く、首筋に回されたその手のひらは温かかった。
「あ…ひ、ヒースさ…」
くいっ
ヒースの指によってついっとルーシィの顔が上に向けられる。
ちゅっ
「ひあっ!?」
その頬にヒースが口づける。
「さすがにいきなりファースト・キスを奪うわけには行かないからな。
まあ君がその気になったのなら、俺はいつでもウェルカムだが。」
そう歯の浮きそうな台詞を言うとヒースは優しく微笑む。
「ふあ…。」
思わずぽーっとしてしまうルーシィ。
男に対する免疫は全くないようだ。
体から力が抜けたのを確認して、ヒースはルーシィのレザー・アーマーを外していく。
179 :
6/11:04/10/27 02:20:41 ID:Kpwip2Ly
カシャ…カラン
わずかな音を立てて膝当てが地面に落ちる。
するっ…
器用にアンダーウェアのベルトを外すと、はらりとズボンが地面に落ち、
少女の白いほっそりとした脚があらわになる。
まだあまり鍛えられていないのか、日にも焼けておらず、柔らかそうだ。
(おおお…イイじゃないか!森林衛視の鎧の半脱ぎというのがまた…そそるな。)
ヒースの感想はまた親父臭い。
その美しい下半身と可愛い下着があらわになったところで、ようやくルーシィが我に返る。
「はっ…ひ、ヒースさん、いきなりなんて!」
「はっはっは…そう恥ずかしがるなよルーシィ。可愛いぞ。」
ルーシィの抗議を軽くかわすと、ヒースは愛撫を開始する。
さわさわっ
「んうっ…」
ヒースの手がルーシィの太股を撫でる。
「あっ…くすぐった…」
微弱な刺激に身をよじるルーシィ。
ヒースは手をより股間に近い位置に移動させ、
撫でるだけではなく、こねるような動きも加える。
少女の滑らかな肌は、まるで手のひらに吸い付くようだ。
「はあっ…ううんっ…」
180 :
7/11:04/10/27 02:21:26 ID:Kpwip2Ly
なれない刺激にせつない声を上げるルーシィの反応を楽しみつつ、
ヒースはルーシィの背後に回る。そして彼女を背中から抱きしめるような姿勢をとる。
ちゅっ…ちゅうっ
ヒースがルーシィの首筋に口付ける。
「あふっ…そ、そこ…変な感じ…ああうっ」
先ほどとは明らかに違う反応。ルーシィは首筋が弱いらしい。
ウイークポイント発見とばかりに首筋を重点的に責めるヒース。
同時に左手を上半身のアンダーウェアの中に入れる。
胸を愛撫しようとしていた指先がパッドに当たる。
「あっ…わ、わたし、小さいですから…そのっ!むね、さわらないでくださいっ」
意図せずに自分の秘密を見つけられたルーシィは涙目でそう抗議する。
「ふっ…アーマーのサイズが少し大きいと思っていたらこういうことか。可愛いぞ、ルーシィ…ほれほれ」
ルーシィの抗議をあっさりと無視すると、指先でルーシィの乳首を弄る。
明らかにその先端が隆起しているのが分かる。
「ううううう…ヒースさん、ひどいです…っうふ…あはあっ!」
何とか反論しようとするが、同時に与えられる慣れない刺激にその言葉は切なそうな喘ぎになってしまう。
「やあううっ…そんなに、いっぺんに、うあっ…んあっ!」
ルーシィは体の中を何か熱いものが伝うような感覚を覚えた。
下腹部が熱を持ち始め、頭がとろんとし始める。
181 :
8/11:04/10/27 02:22:21 ID:Kpwip2Ly
(そろそろかな…)
ヒースはそんなルーシィの様子を見て取ると、やおら右手をパンティの中に忍び込ませる。
くちゅっ…
「ふああああっ!?」
ソコはすでにかなりの蜜で潤っていた。
もっとも、自分の体の反応に一番驚いたのは当のルーシィのようだ。
「ふあっ…こ、これ、何ですか?からだが、熱いです・・・すっごく、ドキドキして・・・んんっ!」
「ふふ・・・これは俺の愛に君がこたえている証拠だ。だがまだ足りないな。」
くちゅっ…くちゅっ…くちゅっ
ヒースはそう言うと、中指をわずかにルーシィの秘所に沈み込ませ、入り口付近をかき回す。
人差し指でクリトリスを刺激するのも忘れない。
「ああああっ!そこ、敏感すぎてっ…うああああっ!」
ヒースの指がクリトリスに触れた瞬間、大きな声を上げるルーシィ。
脚はがくがく震え、倒れ込みそうになる。
(ち…刺激が強すぎたかな。)
ヒースは指を秘所から抜き、ルーシィの腰を支えると、木に手をつかせ、もたれかからせる。
ちょうどヒースに向けてお尻を突き出すような格好になる。
「はあっ…はあっ…はあっ…」
ルーシィはそんな格好になっていることに気を向ける余裕もないようだ。
パンティはぐっしょりと濡れ、太股に愛液が伝っている。
182 :
9/11:04/10/27 02:23:15 ID:Kpwip2Ly
「ルーシィ、今から仕上げをするんだが、いいか?」
ヒースの声色はあくまでも優しい。
「はあっ…は、はいっ…でも、こちらはやめてもらえますか…あの、レイナスに乗れなくなってしまいます。」
ルーシィはそう言うと、秘所を手のひらで隠した。
性知識は乏しくとも、そういう知識はあるらしい。
(ち…まあいいか。ユニコーンに乗れなくした場合、イリーナとクソ馬に殺されそうだしな。)
ヒースの視線はもう一つの穴の方に向かう。
だがとても自分のモノが入るとは思えない。しかもルーシィがそちらの経験があるわけがない。
(お!…そうだ)
ヒースはシェイプチェンジの呪文を唱えると、自分の物を細長い形に変化させた。
これならルーシィの後ろにも入るだろう。
かなり見た目は悪いが…。
「…行くぞ」
ヒースは短くそう言うと、ルーシィの愛液をすくい、後ろの穴に塗りつけ、潤滑油とする。
「ふあっ!ひ、ヒースさん、そこは、違うっ!」
この行動に驚いたのはルーシィだ。
いきなりお尻の穴に入れられるなんて想像もしていなかったからだ。
「安心しろ、ルーシィ、痛くないように調整した…と思う。気持ちよくなれるはずだ…多分。」
ヒースは少し自信なげにそう言うと、モノをルーシィの後ろの穴に一気に挿入した。
183 :
10/11:04/10/27 02:24:05 ID:Kpwip2Ly
ずにゅうっ!
「んあああああああっ!?」
突然後ろの穴に入ってきた異物感に、ルーシィは思わず大きな声を上げる。
さすがにこのままではルーシィに快感を与えることは出来ないと思ったのか、
ヒースの右手がルーシィの秘所に伸ばされる。
ずっ…ずっ…ずっ…ずっ
ちゅっ…くちゅっ…くちゅっ
「あっあっあっあっ…んんうっ…ふあっ」
細いため痛くはないが後ろの穴から感じる体の内側を撫で上げられるような刺激、
秘所からの甘美な刺激にルーシィは翻弄され、大きな喘ぎ声を上げる。
(あっ・・・気持ちいいかも・・・わたしの身体、へんだよ…)
ルーシィの意識にぽっーっともやがかかり始める。
彼女の変化に気付いたヒースが更に抽送の速度を上げる。
ずっずっずっずっ
くちゃっ…くちゅっ…ぷちゅっ
「んっんっんっんっ…ああああっ!」
ルーシィの声が間断ないものとなっていく。
ラストとばかりに更に激しく前後から刺激が与えられる。
184 :
11/11:04/10/27 02:24:44 ID:Kpwip2Ly
「ひあっ…あっあっあっ…わたしっ…こんなにお尻で…ふうんんんっ!」
ずんっ…どくっ
直腸の再奥でヒースの欲望が吐き出された瞬間、ルーシィの意識もはじけた。
「!!ふあああああああああああっ!」
全身を震わせて絶頂を迎える。
どくっ…どくっ…どくっ…
「ああ…中に、たくさん…んうっ…」
更に注ぎ込まれる欲望の熱さを感じながらルーシィはもう一度身体を震わせた。
……
「さて、どう収拾をつけたもんか。」
興奮が冷め、ヒースはひとりごちる。
ルーシィは恥ずかしそうに服を着ている途中だ。
(…これでルーシィがユニコーンに乗れなくなっていたら、逃げるか)
後に、ヒースが
「ユニコーンの処女性と乗り手の処女性(特に後ろ)」
という論文を出そうとしてハーフェン導師に怒られるのだがそれはまた別の話。
185 :
174:04/10/27 02:26:20 ID:Kpwip2Ly
GJ!!
ルーシィイイ!!
論文ワラタ
ヒース×ルーシィキチャッタ―――(゚∀゚)(;´Д`)(´∀`)(;´Д`)―――!!
やべ、超萌え。GJ!!
>(…これでルーシィがユニコーンに乗れなくなってたら、逃げるか)
わからないんならいっそユニコーンに乗れなくして逃げちゃえよヒースw
189 :
バルディア:04/10/27 21:12:41 ID:FybeN5QC
>174
GJです。ヒース×ルーシィとはまた珍しい。
185のイラストを見ると先日イリーナイラストをいただいたzainさんでしょうか?
もし良ければSSもイラストもまとめて預からせてください。
[お知らせ]
目黒さんから2枚目のイラストいただき、掲載しました。
嬉しかったので宣伝をw
>>174 ぐっじょぶ♪
でも、
>>ち…まあいいか。ユニコーンに乗れなくした場合、イリーナとクソ馬に殺されそうだしな
グレソ→回復→グレソ→回復の無限ターンで、
殺されたくても殺されないのでわなかろーか・・・?
”特に後ろ”ワロタ
おお、グッジョブです。
しかし、ヒースの口車にどうも某鬼畜戦士を連想してしまう……。
シェイプチェンジの効果的利用法は良いアイデアですな。
挿絵も上手くて興奮度2倍掛けでクリティカルしました。
そういえば,ユニコーンってどうやって増えるんだ?
木の又とか,分裂とか?
>193
@生殖はせず、生まれ変わりで個体数に変化なし
A別のユニコーンとセックル
B生殖出来ず、死んだらそれきり、減る一方
C乗せてる女と(ry
…だから処女にこだわるのさ
植物がわずかに持つ名も無き生命の力が、森の長老とも言うべき最も長い年月を経た木を中心に集まり、
その精霊力が具現化するほど高まった物がユニコーンとなり現世へと放出されます。
196 :
174:04/10/28 07:15:35 ID:7Mkdyr+B
感想ありがとうございます。
>189
そうです。ぜひ預かってやってください。
>192
ランスYやったばっかなんでどうしてもランスっぽく・・・orz
>194
4にイピョウw)
197 :
バルディア:04/10/28 20:03:07 ID:xYxRoyp8
>174
ありがとうございます。出来れば題名を決めてください。
なんかユニコーンライダーはアナルでするのがデフォ、ですね。
保守
>>198 乙女でなくなったらユニコーンに嫌われますから
流れも読まずに、SSを投下させていただきます。
前スレ96-102の続きです。
ベリナスは背嚢を下ろすと、肩にトンビを留まらせたハーフエルフに投げ渡した。タラントの街に到
着し、部屋の空いた宿を見つけて間もなくのことだった。
「そんじゃ、俺は大通りでチョイと演奏してくる」
「履物も脱がないうちから副業ですか? 今の懐具合なら、あくせく働かなくたって暮らせるのに」
長い耳を上下させながら、フィリアンが尋ねる。その言葉の通り、彼らの手元にはゲート・デーモン
事件を解決した報酬として受け取った銀貨がある。
「そりゃそうだが……。どうやら貧乏性が身体に染みついちまったみたいでね」
ごつい指で愛用のシュリンクスを玩びながら苦笑するベリナスにつられて、ライも嘆息する。
「俺たち、報酬に縁がない生活が長かったモンなあ。古代王国人のゴーストに、ドラゴンにデュラハ
ン。厄介なモンスターに立て続けに遭遇したってのに、見返りは雀の涙だ」
「……よく言うぜ。自分だけ、特別報酬を手に入れといてさ」
押しつけられた荷物に渋い顔をしていたベルモットが、聞こえよがしにぼやいた。そんな皮肉にうろ
たえるリーダー的存在など知らぬ素振りで、マイリーの女神官がベリナスに笑いかける。
「まあ、観光気分で行ってらっしゃいな」
「シアも一緒に行く!」と、宣言するが早いか、リザードマンに育てられた少女が、ベリナスの腰に
飛びついた。「ベリナスの囀りって、大好き!」
ベリナスが奏でるシュリンクス――“牧神の笛”とも呼ばれる葦笛――の音色は、シアのお気に入り
だった。幼い頃から人間社会と隔絶した環境で育ち、見る物聞く物すべてを珍しがって大騒ぎする野
生少女が、ベリナスの『囀り』にだけは大人しく耳を傾ける。
少女にじゃれつかれながら歩いて行く大きな背中を見送りながら、アラシャは思う。リザードマンと
人間とで最も似通った感覚は、音楽に感動する気持ちなのかもしれない、と。
そんな女神官の傍らで、若い戦士がぽつりと呟いた。
「並んで歩いてる後ろ姿だけだと、父親と娘みたいだなあ」
その声が、なんだかとても哀しそうに聞こえて、アラシャは、彼の掌に自分の指をからめ、ぎゅっと
握りしめた。
「ふっかふかだ〜。しあわせ〜」
窓際のベッドに寝ころんで、フィリアンがうっとりとした声をもらす。
シアから預かった荷物を部屋の隅に置いてやりながら、アラシャは首を傾げた。柔らかい寝床を恋し
がるエルフというのも、割と珍しい存在ではなかろうか? 文字通りの野生児が仲間にいるせいで忘
れがちだけれど、フィリアンだって森の妖精族なのだ。
アラシャの疑問をよそに、森の住人らしからぬエルフ娘は寝台からひょいと飛び降りる。
「さてと。私、この街の盗賊ギルドに顔を出してきますね。ベルくんと一緒に」
「え? だけどあなた、ベルダインやザーンでは、そんなコトしてなかったでしょう?」
確かにフィリアンはシーフ技能を習得している。けれど、冒険者として盗賊ギルドを利用するためな
らば、パーティーの中で誰か一人が顔をつないでおけば事足りるはずだ。
「ああ。もしかしたらフィリアンって、この辺りの生まれなの?」
西部諸国で暮らすエルフの多くは、この国――「空に近い街」タラントの出身である。ここが地元な
ら、ギルドに顔を出すことは義務に近いだろう。
「さあ、どうでしょう?」と、澄まし顔で答えをはぐらかしつつ、フィリアンはドアを開く。
「じゃあ私は、ついでに冒険者の店を回って、適当なお仕事を見つくろってきます。ベルくんは……
いつもみたいにカジノで一勝負、かな?」
そう言って彼女は、にたぁっと笑った。エルフには不似合いな下世話な笑顔だった。
「ですからお姉様は、しばらくライくんと二人っきりです。ごゆっくりどうぞ」
女神官戦士は、頬をかあっと熱くした。
――落ち着きなさい、アラシャ・クリューワ。あなたは凛とした女なんでしょう?
アラシャは、備え付けのテーブルに自前の手鏡を置き、緊張の面持ちで髪をとかしていた。そんな彼
女を我に返らせたのは、どこか躊躇い勝ちなノックの音とドアの向こう側からの声。
「い、入れてもらえるかな?」
今や聞き間違えることなどあろうはずのないその声に、アラシャは弾かれたように立ち上がった。
部屋へと通され、アラシャと目を合わせるなり、ライはきょとんとした顔になる。
「どうしたの? あたしの顔に何かついてる?」
「あ、いや。髪をほどいたきみって、初めて見…」と答えかけて、彼は、アラシャと知り合った頃の
一件を思い出す。風呂場でガーゴイルの襲撃を受けた時も、彼女は髪をほどいていたはずだ。印象に
残っているのは首から下ばかりだけれど。「…初めて見た、ようなモンだから」
アラシャは慌てて前髪をなでつけ、恥ずかしそうに顔を伏せる。
「ごめんなさい。今、髪をとかしてたから」
「その、なんてえか…そういうのも可愛いよ。とっても」
冴えない褒め言葉だけれど、アラシャは羽毛で頬をくすぐられたみたいな気分になる。“可愛い”と
いうキーワードを知られてしまったのは迂闊だった、などと埒もない考えが浮かぶ。
アラシャが自分のベッドに腰掛けると、ライは相手の反応を確かめるようにしながら、横に並んで座
った。自然に投げ出した(かのように装った)女神官の手の上に、果たして自分の手を重ねてもいい
のかどうかと逡巡する。
まるで迷宮の扉に罠が仕掛けられていないかと調べる盗賊のように小心な態度が、アラシャにはもど
かしい。まあ、一回寝たくらいで我が物顔をされたら、それはそれで鬱陶しいのだろうけれど。
「あなた、お母様を亡くして、行方知れずのお父様を探しに出たのだったわよね?」
ふとアラシャの口をついて出た唐突すぎる質問に、ライが戸惑う。
「なんだい、藪から棒に?」
「ええと、その……あたしたちって、お互いのことをよく知らなかったなって思って」
偶然同じ事件現場に居合わせた縁でパーティーを組んだ彼らだったから、それぞれの経歴について積
極的に紹介しあったことはない。
「それって、やっぱり変でしょう? あなたとは、あ、あんな関係に…なったのに……」
気恥ずかしさで口ごもるアラシャに、ライもぽつりぽつりと答える。
「うーん……昔話をする暇があるんなら、俺は、今のアラシャをもっとよく知りたい、かな。せっか
く、みんなが気を利かせてくれたんだし……」
「みんなを引き合いに出すなんて、卑怯よ……」
破裂しそうに鼓動が早まり、心がとろけてゆく感覚を、アラシャは抑えることができなかった。自分
からオトコに身体をすり寄せ、ゆっくりと唇を重ねてゆく。
どちらも熱を帯びた舌がお互いの口腔を蹂躙し合い、ようやく離れた二人の唇の間で唾がつうっと糸
を引いた。
「ねえ……前の時には、あなたのお願いを聞いてあげたんだから、今度は、あたしの好きなようにさ
せてくれない?」
身に着けた衣服を脱ぎ捨てると、アラシャはそう言って、ライを仰向けに横たわらせた。
そして彼女は、男の両脚の間にひざまずくと、自分の純潔を奪った戦槌へと唇を寄せてゆく。聞きか
じりの知識の他は、衝動だけに身を任せて。
初めて挑戦する口唇奉仕を受けて、ライは、うっという短い声をもらした。
自分の分身に一生懸命にしゃぶりつくアラシャの頭越しに、くっと突き上げるようにした尻肉の連山
が、ゆらり、ゆらり…と揺れている。それは、なんと淫靡な光景か。
決して巧みとは言えない舌使いは、激しい快楽こそもたらさなかったけれど、それを補って余りある
独特な感慨を与えてくれた。
「ねえ、ライ。あなたの…これ…今までに何人の女を泣かせてきたの? あたし…あたしは、その中
で何番目? 何番目によかった?」
不安げに、恨めしげに、そして愛おしげに、アラシャは上目遣いにライをなじる。
暴走気味な恋人をなだめすかすように、ライは彼女の頭をなでてやる。
「な、なにを言ってるんだよ……きみが一番さ。一番に決まってるじゃないか」
無防備な急所を握られ、歯を立てられる感触。この瞬間、彼の声が震えてしまったことを臆病とそし
ることはできまい。
一方、この道に関しては未だ初心者であるアラシャが、彼が怯えた理由を勘違いしたのも無理からぬ
ことだったろう。
「今までのオンナたちにも、そう言ったの? あたしの次のオンナにも、そう言うの?」
口をついて出る言葉が、情念の炎を燃え上がらせるための油として作用する。
顔さえも知らないオンナたちに、未だ存在すらしないオンナに、アラシャは激しく嫉妬した。こんな
風に負けず嫌いだから、自分は戦の神を信仰したのかもしれない、とも思う。
「許さない! そんなこと、二度と他の女には言えないようにしてあげる!」
マイリー神も照覧あれ! 滑稽なほど真剣な祈りを捧げつつ、彼女は青年戦士の身体にのしかかる。
「あたしのモノよ…あたしだけのモノ……」
屹立したライの分身をぐっとつかみ、自分から腰を落とし込む。
秘裂が『彼』を根本まで飲み込んだ時、敬虔なるマイリー神官は、勝利に歓喜する絶叫を上げた。
「あん! ああーーっ! あたし、犯してる! あたし、今、ライを犯してるぅぅ!!」
「あ、熱い……アラシャのなか……火傷しそうだ」
女のなすがままに犯される――その甘美な屈辱に、ライは酔っぱらったような声をもらす。しとどに
濡れた膣内は、その奥底にまで彼を飲み込んでゆく。
もっと、もっと大きな快楽を得ようと、ライの腰が激しく浮き上がり、そして一気に沈み込む。
そんな彼の反応を、必死に腰を上下させていたアラシャが叱りつけた。
「ダメっ! あたしが、動くんだから……ライは、大人しく、していなさい…」
下からの反撃を避けようと、彼女は腰の動きをこすりつけるような円運動に切り替える。
「む、無理だよ…こんな、気持ちよくって……腰が勝手に、動いちまう……!」
「ああ! ダメ、ダメっ! ダメぇーーっ!」
左右の尻肉をぎゅっと鷲掴みにしながらの激しい突き上げを受けて、アラシャが悲鳴を上げる。
「あたし、イク! イっちゃう!」
「お、俺も…で……出る!」
ライもまた、絶望するようにうめいた。オトコを知って間もない肉壁がきゅうきゅうと締め付けて、
彼の全てを搾り取ろうとしている。
「出してっ…出してぇっ! あたしの中にぃっ! あなたで、あたしを…あたしを満たして! あた
しの膣を、ライでいっぱいにしてぇっ!!」
その哀切な叫びが、トドメとなった。
痙攣するようにびくびくと蠢く秘肉の狭間で、ライの精が弾ける。白く濁ったマグマが、アラシャの
子宮の奥深くにまで注がれる。
「あ! あ、ああっ! ああぁぁーーー!!」
灼熱の欲望をたっぷりと流しこまれ、絶頂に背中を大きく仰け反らせたアラシャは、一拍ほどの間を
置いて、糸が切れたマリオネット人形のように崩れ落ちた。
「……あたし、マイリーに誓うわ」
ライと一つにつながったまま、とろんとした表情で女神官がささやく。
「あたしが、あなたを……ライシードル・アレリーを『喜びの野』に導いてあげるって」
「ええっ?」
睦み合いの余韻を一瞬で吹き飛ばされて、ライはぎょっとする。そんな彼の声など耳に入らぬかのよ
うに、アラシャは言葉を続ける。
「……あなたを送り出してあげるのか、あたしが先に行って待っているのか、それとも、二人並んで
一緒に赴くのかは、判らないけれど……ね」
それはつまり、死ぬまで――いや、死んだ後までも添い遂げる、という宣言だった。
「こりゃあ、覚悟を決めなきゃダメか」
軽く溜息をついて、ライは、自分の上に覆い被さる柔らかい肉体を、ぎゅっと抱きしめる。
「あっ!? あたしの中で…ライが…また、熱くなってく……固くなってくぅ!」
自分が選んだオトコの『覚悟』を感じ取って、アラシャが喜悦する。
「今度は、俺が攻める番だ」
そう言ってライは、女芯を貫く肉棒を抜き取ることのないまま体勢を入れ替え、アラシャを四つん這
いにさせた。
………。
「くっ、くうっ!」
三度目の放出を終え、ライは力尽きたようにベッドに身を沈めた。
“抜かずの三発”をことごとく受けきったアラシャも、彼の胸に頬を埋めながら、はぁはぁと荒い息
をつく。ようやく栓をはずされた裂け目から、白い混合液がどぷりとあふれ出した。
「ねえ……そろそろ終わりにしないと、みんなが帰って来ちゃうわね」
気が抜けたような口調で、アラシャが言った。
「ああ。そうだな」
さすがに限界を感じていたライは、疲れ切った声で同意した。
……が。
「じゃあ、今日は、これで最後にしましょうね。今度は、あたしがまた上になるから」
そう言ってアラシャは、ライにまたがる。
有無を唱える暇さえ与えてはもらえず、熱い肉壁の内へと埋没してゆく己が分身を眺めながら、ライ
は身震いした。
――本物の『喜びの野』に送られちまうのも、そんなに先のコトじゃないかもしれない。
完
こいつらもうだめぽw
っと乙
211 :
バルディア:04/10/31 23:48:08 ID:Hgyuxjb0
>48 = 六掛二掛四様
久しぶりのライ×アラシャですね。
アラシャがいきなり積極的になってますが、確かにあのタイプは一度惚れると情熱的になりそうw
ともかくGJでした! また掲載させてもらいます。
題名は前回の第二話ということでいいですか?
まさしく「だめぽ」ですな。素晴らしい。
>一度惚れると情熱的
レイハモナー
はっはっは〜、『大喜びの野』に旅立て〜〜ライ〜〜(呪
GJ
アラシャの激しい攻めに(;´Д`)ハァハァ
気の強い女性キャラは
1.夜も気が強い
2.夜は従順
の2パターンあってお得ですな
>>215 正反対なのにどっちも俺は好きだ(;´Д`)ハァハァ
217 :
名無しさん@ピンキー:04/11/01 20:48:38 ID:3nEinTgj
自分としてはベリナス×シアのSSが読みたくなったかな。
あとザボ×ケッチャも・・・
実は
>>1を見る度に鬼畜グイズノーによるレジィナ陵辱を連想する。
山本某がリザードマン×シアを書きかけたのにハアハアしてた折れって・・・orz
感想を下さった方々、ありがとうございました。
失礼ながら、まとめてお礼を申し上げます。
>バルディア様
タイトルについては、こちらになんの案もありませんので、ご自由にどうぞ。
223 :
バルディア:04/11/02 22:34:44 ID:4+gH9baA
>222 六掛二掛四さん
掲載しました。確認してみてください。
>>215 気の弱い女性キャラだって
1.夜も従順
2.夜になると淫らな獣
の2パターンあって(ry
225 :
名無しさん@ピンキー:04/11/03 19:58:52 ID:v2wcyuHn
SWリプって気強い女性の方が多いような・・・
つーか弱い女性って・・・・いたっけ。
1部ケッチャ、ユズ、アリシアン、2部アラシャ、シア、3部フィリス、レジィナ
4,5部ラーン、ミンクス、ステラ(年食ってるが)へっぽこのイリーナ、マウナ・・・
あれ?メインじゃ2部フィリアンぐらいしかいないようなwNPCはそこそこ多いけどね。
スチャラカの3人娘は、
ケッチャ=サボに強い
アリシアン=ケインに強い
ユズ=力が強い
だけで、特別気が強いという程でもなかったような気がする。
ケッチャは小説では気が強い描写があったぞ>ザボとの出会いシーン
そういえばそーだったな・・・遠い昔のことで記憶が(汗
フィリアンだって気が弱くはないような
むしろリプレイのPCで気が弱い奴なんか居るのかと(ry
ユズは、けっこう気が弱い(押しが弱い)からこそ、
筋力娘の呼び名に甘んじたような気がする。
少し話が逸れるけれど、
俺的にはユズって、PCキャラ屈指の女の子っぽいキャラだったんだよな。
戦士技能とって長剣振り回すのを嫌がるとか、女らしさに美学を持っててさ。
小説版なんかで、自分が女らしく見えるかどうか悩んでる所なんてえらい萌えた。
うあ!俺のIDもう少しでRPGだった・・・
ヒットポイントが1500トン
ハイパーウェポンが50トン
原たいらさんに全額ドン
さらにバイ
若いもんには通用せんぞ、そのギャグ。
俺まだ23だぜorz
第二部って存在感薄いけどエロ度は高いよね
第二部はイラストの影響が・・
イラスト+ピロシの陰謀=エロイ!!(*´Д`)ハァハァ
一部はともかく、二部以降のヒロシは…
半裸だけでは飽きたらず、「川で溺れた→全部剥く」というコンボまで
繰り出してたからな…
2部〜アドベンチャーで…
半裸で戦闘
↓
半裸で水浴び
↓
全裸で抱擁
「サーラの冒険」では直接描写はなかったものの…
スチャラカでも、PCにストリップとか色々やらせてたけどね。
キャラクターを孕ませてたし…
250 :
ダリーナ:04/11/08 10:16:01 ID:k7JjtPE7
「…エキュー、お願い。早くいれて?我慢できないの」「はい、マウナさん!この穴にいれますよ…あっ、入りましたぁ!次はどうすれば?」
「ん、もっとやさしくぅ。いっぱい掻き混ぜてね。はあん、ひっかかって、気持ちいいよぉ!」
「ここがいいんですね?」「そう、そこよぉ!そこがいいの。あぁん、いいわぁ〜!」
「…ふぅ。良かったわよ、エキュー。また、してね、耳掃除。」「はい、マウナさん!間近で耳見れるから、幸せですぅ〜
なんとなく書いてみました
ベタだけどワロタw
252 :
名無しさん@ピンキー:04/11/09 19:26:42 ID:1gWowXgX
マロウ×ベルカナと煽ってみる。
申し訳無いがエロなし。『・・・』多くてスマン。
「ベルカナ、ちと聞きたいことがあるんだべが・・・」
「あら、なんですの?」
「『出張ホスト』って何だべ?」
「ほ、ホスト!?」
「んだ。ギルドから『お前でもできる』とか言って仕事が廻って来ただ」
「まさか受けたんじゃ・・・」
「いんや、まだだ。報酬は良いんだけども、肝心の内容が解らないもんでな」
「ギルドから説明は?」
「『行けば解る』って笑いながら言うだけで、詳しい事は何も教えてくれなかっただ」
「・・・マロウ、悪い事は言いませんわ。貴方は普通に働きなさいな」
「だども給仕や街道整備の稼ぎじゃ、金は貯まらねえだ。この『ホスト』って仕事さこなせば、村に仕送り出来るだ」
「だからって・・・」
「頼むべ、ベルカナ。おらぁ村の人に恩返しがしたいんだ」
「・・・解りました。教えて差し上げます」
「おおっ!恩にきるべ」
「その、『ホスト』と言うのはですね」
「ふんふん」
253 :
名無しさん@ピンキー:04/11/09 19:27:11 ID:1gWowXgX
「─と言う訳ですの。お解りになりまして?」
「・・・あ、ああ。解っただ」
「解ったんなら地道に給仕の仕事でも探してらっしゃいな」
「はぁ・・・しがたねぇ、そうするべ」
「・・・お待ちなさいな」
「何だべ?」
「これから闘技場に行きましょう。運が良ければ仕送りのお金が稼げましてよ?」
「おらはマーファさまの─」
「多少の事には目をつぶりなさい。何なら、貴方は私の付き添いと言う事で」
「だども」
「良いからいらっしゃい。レディの誘いを無下にしない事ですわ」
「わ、引っ張らないでくんろ〜」
「そう、そこですっ!ああっもうっ!何でそこで下がりますの!?」
「お、落ち着くだよベルカナ」
「きゃ!ちょ、ちょっと、どこを触っているんですの!」
「わ、わりぃ」
「まったく・・・」
「ベルカナ」
「何ですの?」
「ベルカナって着痩せする方だったんだなぁ」
「─っ!」
バキィッ!!
>>252-253 エロくないけど、いいなあ(^^) GJ!
でも、ホストマロウもちょっと見たい気もする〜。マーファ神殿の女の子が通いつめたりして(笑)
そんな『女犯坊』なソードワールド嫌です・・・
ところでマロウの中の人って女性だよな?
>255
キャラ紹介のところの口調を見るに、女性だと思う。
またヒース×イリーナいきます。
注)いないはずの人がいますが気にしないでクダサイ。
―――今宵三度歌いますは、へっぽこと呼ばれる英雄の物語。
『至高神の猛女』と呼ばれし神官に、魔術の腕なら導師級の曲者賢者。
この二人の重なる契りの色語り。
それを取り巻く仲間たちの歌語り。
さて、皆様。
今しばらくのご静聴を。
そして私が無事に歌い終えることができるよう、
芸術神の加護をお祈りくださる事をお願い申し上げまする。―――
※ ※ ※ ※ ※
『最後に深くキスしたのはいつだったのか』
『最後に固く抱かれたのはいつだったのか』
――改めて考えて見ればかなり前だった気がする。
最初の頃と違って、最近はそんなに頻繁にしている訳ではないけれど、ここまでご無沙汰
なのは初めてだ。町にいた時は平気だったのに、依頼を受けて町を出て、急激に体の欲求
は高まってくる。寝食を共にしているのに、二人だけで過ごす時間がまったくないのが原
因、だと思う。宿の部屋は、大部屋か、マウナと二人。野宿時は常に仲間がそばにいる。
こんな状態で抱いてもらうことなんて出来るはずもないし、まだ関係を知らないノリスと
ガルガドさんが共にいるからなおさらだ。しかも、依頼が終了して町に戻る途中からクラ
ウスさんまで合流した。それに町に戻ったところで、どこまで時間が取れるかも、いまは
まだわからない。
体が――切ない。心も切ない。
まだ乙女だった時のように、衝動が繰り返し身体を襲ってくる。
それにあらがえなくて、仲間の目を盗んで身を慰める。
(足りない。もっと)
恋人の指の動きを思い返す。
(…やっぱりダメ。自分は自分であって、兄さんじゃない)
快感は得られても、満たされない。
押さえ切れなかった衝動が、心に澱のようにたまっていく。
兄さんからもらえるのは、誰もいないところでの軽い口付けと『悪い』『俺も正直きつい』
そんな言葉だけ。思いやりだとわかっていても、物足りなくて寂しさがつのる。
日の光の下ではなんでもない振りをしているけど、たぶんみんな私達の変化に気がついて
いる。私も兄さんも、どこかじりじりして、話と動きがまるでかみ合わない。こんなこと、
今まで無かったのに。幸いそれが致命的な失敗には結びついていないけれど、これからは
どうなるかわからない。帰るまで、私達二人の精神が持つかどうかもわからない。
さて、ドウシタモノヤラ……。
さて、どうしたものやら。
ヒースとイリーナが二人そろってカリカリしている。それを私達に隠そうとしているけど、
はっきりいって丸わかりだ。ちょっと恥ずかしいけれど、偶然にキスしている場面を見て
しまったこともあるし、イリーナが隠れるように自慰をしているのも知っている。
確かファンの町にいた時から、互いに忙しくてあまり話しもしてないと聞いていたから、
依頼をこなしていたここ最近は、全然していないんだろう。ちなみにエキューやバスによ
ると、ヒースも同じような状態らしい。依頼中はよかったけど、終了して戻る途中の今は、
イリーナとヒースの間がぎすぎすしているのがよくわかる。いつもならあれだけ息の合っ
た掛け合いや、戦闘中での動きのその全てがちぐはぐになっているからだ。
まだそれがみんなの間に広がっていないからいいものの、誰も欠けること無しにファンへ
戻れるかどうかは判らない。ノリスが死んだときみたいに、嘘みたいな状況で命を落とす
こともある。はっきり言って、今のこの状況は私達にとってもよくない。
……とりあえず下準備はしてあるから、後はいつこの計画を実行するかを決めるだけ。
宿に泊まる時はお金に余裕がないと難しいし……。決行するなら野宿のときがチャンスか
も。地図を調べてみたら、1〜2回は野宿の可能性がありそうだし。上手く誘導するとし
ますか。もう、ヒースのやつ、少しはしっかりしなさい!あの娘に悲しそうな顔、させな
いでよ。
あーあ。私、何ヤッテルンダロウ……。
あーあ。俺、何やってるんだろう。
心が落ち着かなくて、いらいらしているのがよくわかる。調べ物をしていても集中しきれ
ないし、魔術を紡ぐのもいまいち上手くいかない。原因ははっきりとわかっているけど、
明確な解決策がどうにも見つからない。
俺とイリーナの関係はバス、エキュー、マウナは知っている。しかしノリスのクソガキと
ガルガドのおやっさん、クラウスのやつは知らないはずだ。こんな状況で時間を作って、
イリーナだけを誘って、みんなから隠れて――と言う状況を作るのは至難の業だ。いつも
なら強引にみんなを言いくるめることが出来るかもしれないが、はっきり言って今は到底
無理、無理すぎる。知ってるやつらに頼んで協力を仰ぐのも、気が引ける、と言うか恥ず
かしいからぜってーしたくない。結局解答が見つからなくて、いらいらと体の衝動だけが
つのる。一寸した隙を見つけてイリーナと軽く唇を重ねて、幼馴染としてではなく恋人と
して言葉を交わして。それだけでは到底抑えることが出来ない。男の生理とは言え、自分
で慰めるのも、今となってはかなり虚しい。
特にここ数日はイリーナとの会話もきしみ始めたし、動きもかみ合わない。俺達二人だけ
の問題ならまだしも戦闘中は仲間の命にもかかわるわけで、正直困ったもんだ。
……そういえば。ふと思う。
『最後に深いキスをしたのはいつだったのか』
『最後に固く抱きしめたのはイツダッタノカ』
△ ▼ △ ▼ △ ▼
しゃらさら、水が流れる。
さわざわ、風がなって梢をゆらす。
かさぱき、小枝や草が、足元で鳴る。
ぴーぴぴざっ、鳥や動物が曲を奏でる。
ひらころ、木の葉や木の実が目の前を動いてゆく。
音が世界にいっぱいだ。森の中を歩くといつもこう。町育ちのイリーナには森は優しくて、
不思議で、少し怖いところだ。
そんな中で、旅の仲間達とご飯を作り、食べて。
安全が確認できれば、互いに見張りをしながら自然の中で水を浴びる。
すべてが新鮮で、好奇心が刺激される。いつもなら、共に歩いている森に詳しいマウナや
ヒースに色々と声をかけ、好奇心を思うがままに満たしているが、今回はそんな事をする
気になれない。聞いたとしても、マウナのみ。
幼馴染で兄貴分でもあり、もっとも親しい(…いろんな意味で)ヒースとはあまり話して
いない。正直なんとも形容できない心の靄が、話しかけるのを邪魔していた。
せっかく見つけた、水が湧き出したばかりの清らかな泉で水浴びをしているのに、身体は
きれいになっても心までは洗い流してくれない。そんなどこか虚ろな思考のせいか、手に
持った荷物が足りないことにまったく気がつかなかった。
「あ、タオルとか忘れた」
「ええ?何してんのよ……いいわ、いってきなさい」
「ごめん、いってくる。先にもどってて。私なら大丈夫だから」
気がついたのは、キャンプの場所に戻り始めて少したった頃。
走っていけばすぐに泉に戻れる、と言う距離ではない。
「暗くなってきたから気をつけてね。そうだ、ついでだからヒースの見張りしてきてよ」
水浴びをしていた頃はまだ明るかったが、空を見上げれば太陽が沈み始め、その色が茜色
に変化をし始めているのがわかる。
こうなってしまえば、完全に日が沈むまでいくらもないだろう。
「え……」
「だってあいつ、大丈夫だからって、一人で行っちゃったでしょ。一応、ね」
弓矢を手に、仲間達と自分の分とついでに調理用の水袋を持ったヒースの姿を思い出す。
あの時もなぜか互いに気まずくて、少し視線を合せただけで殆ど話しをしてていない。
『気をつけて戻れよ』そう言って自分達とは反対の森の中へと消えていった。
「……忙しかったのと依頼のせいで、最近二人っきりになってない、でしょ?」
肩に手を回し、小さな声でマウナがささやく。イリーナの顔が一気に赤く染まった。
気まずかった理由は簡単だ。
「…う…」
「いってきなさい。見張りのほうはこっちで決めておくから」
「でも、そんなの悪いし」
「あら、別にかまわないわよ。大体もうばっちり体の関係もあるんだから今更、ねえ」
気まずい幼馴染とは恋人同士でもあって、仲間達内にも知ってるものはいて。
まあ平たく言えば、互いに顔を合せているのに、ここ最近全然身体を重ねていないことに
欲求不満状態になっているのが原因と言ってもいいだろう。
「あうあう……」
「いいから。あんたもヒースも、見てるこっちがいらいらしてくるのよ。致命的な状態に
なる前に、その思いを全力でぶつけてすっきりしてきなさい!……あんた達だけの問題
じゃあ、ないのよ?」
心の中に広がる不快感が、互いだけの問題ならいい。しかし、今は冒険中。一寸した事や、
意思疎通のミスで何が起こるかわからない。マウナがイリーナの肩に回していた手を頬に
移す。そしてきりっと捻りあげた。その顔は笑顔だが、目が笑っていない。
「マふナ、いひゃい……目も台詞も怖ひよ…」
「イ・リー・ナ」
彼女の目に力が入る。ランプの明かりの中、その光を反射して尋常ではない迫力がある。
「はい、いっへひまふ…」
その眼光に耐え切れず、イリーナが答えを返す。やっと手がはずれて自由になった。
捻られて、赤くなった頬をなでる。
「よし、行ってらっしゃい。私達のことは気にしないでね。じゃ、ごゆっくり〜」
マウナが後ろを向いて手をふると、すぐにその姿と手にしたランプの光は木々の間に消え
ていった。
「……どこぞのやり手婆の台詞ですか」
ひとつため息をつくと、元来た方向へと戻って行く。
イリーナの頬は痛みとは関係無しに赤く染まり、瞳はかすかに潤んでいる。あれだけ澱ん
でいた不快感が嘘のように、心は晴れやかな期待で弾んでいた。
◇◆◇
木々の間を抜けると、一気に視界が開く。
「ほお……」
思わずその光景にため息が漏れた。
林の中にぽっかり空いた広場。
その中央にそれなりの大きさの泉があり、かなりの水を湛えていた。
自然に組まれた砂と石と岩の間をすり抜け、水がせせらぎとなって、森の間に消えている。
その音が葉がこすれるざわめきと上手く調和していた。
(こりゃあいつらが喜んでいたわけだ)
着替え類の入った荷物を手近な木のそばに下ろし、ゆっくりと泉へ足を運ぶ。その透明度
はかなり高い。それほど深くはない底のほうまでランタンの光をかざせば見えるぐらいだ。
腕にいくつか抱えたままだった水袋の口を一つ開けると、そっと水中へと沈めた。湧き上
がったばかりの水は少し冷たい。それなりの気温とあいまって、水浴びをするには絶好の
コンディションだろう。こぷこぷと音がして、中へと新鮮な水が入っていく。満杯になっ
たのを確認し、次々と空の水袋に水をつめていった。
ざあっと風が森を走る。さわさわ、ざわざわと大きく音がこだました。
この巻き込まれそうなほどの音が懐かしい。
森の音と空気は自分の故郷を思い出させる。幼い頃から弓を常に持ち、父親と兄について
猟師としての技術を自分に叩き込んだものだ。自分にとって庭と同義であった森を離れ、
石畳に覆われた都会に出てから、もう何年になるだろう。時折あの頃に戻ってみたくなる。
とはいっても、少しだけ感傷に浸ってみているだけだ。魔術師で冒険者という今の現実を
否定する気はかけらもない。むしろ、自分から望んだ人生なのだから、いけるところまで
いってみようと思っている。
……いまだに『好き』と言っていない、幼馴染と共に、だ。
そんなことを考えているうちに、すべての袋に水をつめ終わる。ギュっとふたを閉めて漏
れないかどうかを確認する。荷物のそばに戻ってまとめて置こうとしたところで、自然の
中には似つかわしくないものが目に入ってきた。
「ん…?こりゃあ…」
見慣れた袋が地面へと置きっ放しになっている。
それを無造作に持ち上げると、すぐに至高神の紋章が目に入った。こんな袋を持っている
可能性があるのは、自分を除けば仲間内ではただ一人。
「……イリーナのやつ。忘れやがったな…」
そう言葉にして、ため息をつく。正直ここ数日はまともに話していないため若干気が重い。
(……まあ、いいか。声をかけるいいチャンスかもしれん)
そう思い直し、重さを振り切る。
戻ってから渡そうと、水袋と一緒に自分の荷物のそばに置いた。
とりあえず水浴びをしようか、と羽織っていた上着を脱ぎ、ズボンを緩めかける。
突然ザッと草を掻き分ける音がした。
(チッ…皮鎧はずす前でよかったやら、悪かったやら)
とっさに手を伸ばして弓と矢を手につかみ、有効そうな魔法も吟味する。
矢を音の方向へつがえかけると同時に、ランタンの光の中へ白い塊が飛び込んできた。
「イリーナ?」
白いファリスの神官服とマントを翻した、突然の乱入者の姿を確認する。
「うん。あ、私との練習意外で弓をつがえてるの、久しぶりに見た気がする〜」
物珍しそう、かつ危機感無しの言葉に、腕から力が抜けて、弓を手放す。
なぜ、先ほどマウナと仲間の元に戻ったはずの妹分がいるのか、どうにも理解できない。
考え込み、言葉を失ったヒースを見て、あっさりとイリーナが解答を言葉にした。
「マウナから、兄さんの見張りするように、言われました」
「……あの野郎…イヤ、ヤロウジャナイガ……」
マウナの言葉の意図を一瞬で読み取り、思わず口調が棒読み状態になる。次がトドメ。
「『ごゆっくり』だって」
照れたように手のひらを自身の頬に当て、明るい声でイリーナがさらっと続ける。
「!!あんの貧乏性守銭奴元赤貧半分エルフー!!どこぞのやり手婆じゃ―――!!!」
ヒースの雄叫びが、夜の星明りの下で響いた。
先ほどのイリーナとまったく同じ(大量の罵倒が追加されているが)ことを言っている。
以前自分がマウナとクラウスを引っ付けようと、なんだかんだしていたのはきっちり棚に
上げていた。
「……えーと、見張り当番については、私達抜きで決めとくから、だって」
「もういい。オレサマ、なんだかどっと疲れた気分だ……」
背中でそばの木に寄りかかる。片手をひらひらと振り、額に押し当てた。
仲間に気を使われて、ここ数日のイラついていた自分が馬鹿みたいだ。あんなにぎすぎす
していたイリーナとの会話もいつもの通り。あっさりと元に戻っている。
口調と、今の状況のせいかもしれない。
白いマントを肩から落とし、腰に帯びていた剣をはずして、イリーナが歩み寄る。
木に寄りかかったヒースに抱きつき、その背中が強く木に押し付けられた。
「……なんだか、久しぶりだね。二人っきりなの」
声にわずかな艶が混じる。こうなれば、することは一つ。
「そうだな。まあちょいと歩けばあいつらがいる訳だが……ま、二人だけだな」
ヒースも腕をその小さい肩に回し、自分を見上げる顔に手を添える。どちらからとも無く
目を閉じ、あっさりと唇が重なった。
それはこれまでの軽いものではなく、互いを求める深いものだった。
◇◆◇
イリーナと分かれたマウナは、少し離れたところから聞こえたヒースの声に、今来た木々
の間を振り返った。
「なに言ってんのよ。自分のこと、棚に上げまくってさ」
呆れて思わず言葉がこぼれる。義両親がいなくなった時にされたことは忘れていない。仕
返しもかねて、そんな言葉と状況を作った訳で、意図通りになったと言えよう。少しだけ
溜飲が下がって、にんまりと微笑んだ。
そんなこんなで歩くうちに、すぐにキャンプを張った所に戻ってくる。
「マウナー、お帰り。あれ、イリーナは?」
炎の前で出迎えたのはノリス一人。棒切れで薪を突っつき、炎が変化する様子を楽しんで
いるようだった。
「忘れ物。とりにいくって言うから、ついでにヒースの見張りをお願いしといたわ」
一応最近合流したガルガドとノリスは、まだあの二人の関係を知らないので、表面上の理
由でごまかす。さっきのヒースの叫び声は聞こえていたはずだが、その事についての突っ
込みは特になかった。ノリスはマウナのそんな言葉を聴きながら、焚き火とは別におこし、
夕食が終わった今は小さくしてある調理用の火からやかんを下ろす。
「ふーん。そっか。はい」
そういって差し出された彼の手には、湯気を立てるカップ。ほのかないい匂いがあたりへ
と漂う。
「ん?」
「お茶。水浴びで体、少し冷えたでしょ」
確かにその通り。さほど寒い季節ではないとは言え、湧き出てからさほどたっていない泉
の水は冷たい。
「あら、ありがと。いただくね。…ねえ、みんなは?」
精神的にも成長したのか、少しだけ気が利くようになったノリスに感心しながら、この場
に見えない仲間達のことを尋ねた。
「もう少し木の枝がほしいからって、みんなとりに言ってる。じゃんけんで負けた、ボク
が留守番」
手を開いて、暇そうにひらひらと動かす。
「そう」
「もうすぐで戻ってくると思うよ」
「…そうね。みんなの足音が聞こえてる」
注意を周辺の森へ向けるとかすかに下生えを書き分け、踏みしめる音が四方八方から響い
ている。其々別の方向へ向かった仲間達だろう。
「さすが猟師として鍛えてるだけあるね」
「ほめても何にも出ないわよ」
「ちぇー、ひどいや」
ノリスの言葉に笑う。唇を突き出し、すねた表情を作っていたノリスも、すぐに相好をく
ずして笑い出す。
笑い声が、何事かと急いで戻ってくる仲間を尻目に、日が落ちかけた空へと消えていった。
◇◆◇
『いつもと違う』
違和感が付きまとう。予感とも言ってもいいだろう。
重ねた唇の柔らかさ。絡む舌の熱さ。布越しの体と鼓動の激しさ。
どれも変わりはない。よく知っているイリーナのものだ。
なのに、何かが違う。その原因がつかめなくて、きつく身体を抱きしめながらも、違和感
からくる困惑が心の中を回る。
胸に当てられていたイリーナの手が下がる。普段はないその動きに、ちりちりとした直感
がひらめいた。唇を離しウデから力を抜くと同時に、緩めていたズボンの中へイリーナの
手が入り込む。その小さい手はすぐに分身を探り当て、優しくなで上げた。
「うぁ!」
ぞくりと背筋にしびれるような感覚が走りぬけ、ヒースの両足から力が抜けそうになる。
ずり落ちそうになるのを何とか食い止め、妹分の腕を掴んだ。
イリーナがヒースの胸板に頭を押し付け、動けないようにして、反対の手でズボンを下ろ
す。弾かれたように、モノが外へとこぼれ出した。
「…あ、キスしかしてないのに……」
そうつぶやいて、半ば立ち上がりかけた分身に指を絡める。手のひら全体を使って穏やか
に揉みしだくと、すぐに手の中のものは熱く脈打ち、徐々に硬くなってゆく。
「ふふ……熱くて、硬い…」
イリーナの口から、妖しい笑いが漏れた。快感とは別の刺激が、心に響く。
「や、やめっ!……ふ、くぁ!――っ!」
静止しようと手を伸ばすが、それよりも先に強く握りこまれ、その快感と痛みに負けて、
何も出来なくなってしまった。
きゅっと、熱いものを握り絞める。
(うわ……これが、私の中に…?)
自分の怪力を自覚しているから、力が入り過ぎないよう、慎重に。
(あ、こんな風に、大きくなるんだ…初めてみた)
触るたびに硬度を増す幹を強く弱くすり上げる。
(えっと、どうかな?こんな感じ、だったよね……)
時折先端部や袋の部分を掠めると、それだけでびくぴくと反応するのが面白い。
(すごい。震えてる。私も…どきどきする)
指で輪を作ってキュッと上下にしごきあげ、先端を指先で爪を立てない程度に軽く掻く。
(痛いのかな?先から…何か出てきてる…)
先端部のふくらみと、幹と繋ぎ目部分をくすぐり、裏筋の部分をなで上げて、攻め立てる。
(兄さんの声、苦しそう……。やっぱり私じゃあ…ダメ、なのかな……)
ヒースとしては、自分が感じるポイントを的確に抑えられ、気持ちよさにうめくことしか
出来ない。今までの交わりの中で、イリーナが手でしてくれたことは無い。と言うより、
させたことはない。
なのに、不器用ながらもなぜここまで出来るのか、不思議でしかた無かった。
快感で切れ切れになる思考を無理やり繋ぎ止め、無理矢理働かせて考える。
―――そして、ある一つの結論に行き着いた。
「…はぁ…あぅ…イ、イリーナ…お前…、もしかして……」
「……ダメなの?気持ちよく、ないの?」
悲しそうにつぶやく声。――違う――そう叫びたい。
「う…ひあ……い、イヤ、それは、ない。すごく……」
なのに言葉が紡げない。快感に押し流される。
「前兄さんがしてくれた時とできるだけ同じようにしてるのに…」
イリーナがもらした言葉が、自分の解答と一致した。
(こいつ!覚えてやがった!!)
以前、性別が入れ替わったとき、イリーナの陰茎を手で攻めてみたことがある。
その時はあくまで自分が感じるポイントを優先的に刺激した。
(何て、やつだよ…。くそ、こんなことになるとは…、不覚、だな…)
その時のの動きを覚えていて、今はそれをトレースするように動いている、と言う訳だ。
「ねえ、兄さん?」
返ってこない答えに不安を感じたのか、イリーナの手の動きが止まる。前髪によって隠さ
れた表情を伺った。
「ハァ…ハァ…」
止まってしまった刺激を求め、ヒースの呼吸が荒くなる。返事の声が出てこない。前髪の
隙間から見えるイリーナの表情は、不安そうな子供のそれ。
何とか安心させようと、その頭に手を沿え、ゆっくりとなでた。
「あ……」
「…わるい。大丈夫だ…。その…すごくイイから、続けてくれ……頼む」
顔を上気させ、イリーナが笑う。行為とは正反対の純粋な笑みが、妹分にこんなことをさ
せているという背徳感を刺激する。
(――何で後ろめたくなってるんだよ…。イリーナは俺の……恋人だろ?大切なんだろ?
大好きなんだろ?ならしっかりしろ。俺様!――ヒースクリフ・セイバーヘーゲン!!)
絶対に口に出さない言葉をあえて考え、己を叱咤する。崩れかけた理性をつなぎとめる。
何とか心を落ち着け、少しでも平静に戻そうとする。
「よかった……。ン…ちゅ…」
「ぁひゃあ!!」
急に感じる強い、それまでとは明らかに違う刺激に、思わず奇妙な叫び声が喉から出た。
(熱い、熱、い…あ、つい……ア、ツ、イ―――)
何とか流されまいとしていた心は、あっさりと堕ちていった。
耳に湿った音が響く。同時に下半身から、熱い刺激が脳髄を駆け抜ける。
パクパクと何も出来ずに口を開閉し、何とか呼吸する。そんな姿はみっともないのは承知
していても、それ以外になにも出来ない。閉じそうになる目を無理やり開ける。
優しくついばむ唇。
舐めるたびに赤く踊る舌。
猛りを愛しそうにくわえ込む表情。
視覚からくる情報はそれ。
柔らかい唇の感触。
自在に動く少しざらつく舌先。
敏感な部分に熱く絡みつく口腔内。
触覚からくる情報はこれ。
吸い付く音。
舐めるたびに混じる唾液と空気。
動くたびにつく苦しそうで嬉しそうな吐息。
聴覚からくる情報はそれ。
視覚・触覚・聴覚が一気に刺激された。
混乱する。翻弄される。巻き込まれる。
戻れない。止められない。止める訳、ない。
「はぁ…ぁ……ふゎ…ひ、ひゃ…はぁ……い、いりーな……」
殆ど声が出ない。荒い呼吸と、かろうじて搾り出す妹分の名前。はじめこそイリーナをな
でていたはずの手は、いつの間にやらその頭を抱え込み、誘導するように動かしていた。
それに素直に従う幼馴染。時折喉の奥に当たるのか、軽く咳き込みむせているが、その息
の動きも快感に変わる。
イリーナの秘所とはまた違う快楽にのめりこんだ。
くわえ込んだまま舌を何とか使って、いつも自分の中に入ってくるヒースのモノを舐める。
はじめに少しだけあった抵抗感は今はかけらも残っていない。
久しぶりの性行為、屋外。
いつもとは違う状況が自分の恥じらいを飛ばしているのかもしれない。
そう、思う。
自分の頭を抱え込み、動かすヒースの腕。
「ん、うあ……ち…ぷちゅ…んぐ!…」
動き始めてすぐこそついて行けずに、何度も苦しくなったけど、今はもう大丈夫。
その動きに合せて、タイミングをはかって、兄貴分を気持ちよくすることが出来る。
それが、純粋に嬉しい。
いつも気持ちよくしてもらっているから、こういうときに返したい。
好きだから。ヒース兄さんが、すきだから。
「――ちゅぐ…んちゅ…ぷあ、はぁ……む、ちゃ…ぷ…」
大きくモノが波打った。
いつもは体の中で感じている動き。
幼馴染が、イク瞬間。
もう、耐えられない。こみ上げてきていた射精感が、押さえ込めずに膨れ上がる。
「!ダメだ!」
ようやく言葉が出てきた。叫ぶ。
妹分の頭を抑えていた腕を、かすかに残っていた理性で、はずす方向へと力をこめた。
「!!」
外れない。イリーナの押さえ込む力のほうが強い。
次の瞬間、こらえきれずに、くわえ込んだままの口の中へと放っていた。
「…む……ぅんん……んー!」
喉の奥へと勢い好く放たれ、苦しそうな表情だ。射精時の快感で、腰が砕けそうになるの
を何とか抑えて、再び腕に力をこめる。今度は、思っていたよりもあっけなく唇が陰茎か
ら外れる。最後にとんだ精液が、わずかにその顔と首筋を白く染め、粘り気を持って身体
を伝い落ちていった。
イリーナから力が抜ける。それによって木に押さえつけられていたヒースの体がイリーナ
と共にずるずると崩れ落ち、二人そろって地面へとぺたりと座り込む。呼吸が荒い。
「……はっ、はっ…イリーナ、お前…!」
「ん、ふ……ぅぅ…」
目の前にいるイリーナが苦しそうにむせている。口を手で押さえ、その間からは、今しが
た自分が放ったばかりの精液が零れ落ち、白い筋を作っている。それを見て、慌てて近く
にあったはずの荷物を手繰り寄せ、中から布を引っ張り出した。
「おい、早く吐き出せ!」
布を使って、その顔と身体を伝っている精液を拭い取る。そのままイリーナの手をはずし、
吐かせようとするが、イリーナは頑として手をはずさない。それどころか、涙目になりな
がら首を振って、ヒースの手から逃れようとする。ゆっくりと喉が動き始めて、口の中に
あるものを嚥下してゆく。信じられない光景に、ヒースはそれを呆然と見つめることしか
出来ない。やがてすべてのものが奥へ消え、ゆっくりと手を離した。二度三度、軽く咳き
込む。その音にわれに返り、改めて口の周りと、白に染まったその手をぬぐった。
「なんてこと、するんだよ。お前さんは……」
「けほ……そう、したかったんだもん……」
目じりに涙をためて、言葉を紡ぐ。粘り気のある液体を無理やりに流し込んだせいもあっ
て、とても苦しそうだ。
荷物を引き寄せたせいで、手元に転がってきていた水袋を取り上げて、その口をあけた。
「…口、ゆすげ」
ずいっとイリーナの口元に差し出す。
「…イヤです」
そう言って口腔内で舌を動かし、まだわずかに残っていたものをこそげて唾液に混ぜ込む
と喉へと落とす。
「あのなあ!」
そんな姿をわずかながらに愛しいと思うと同時に、ただひたすらに呆れて、叫ぶ。
「これだって、兄さんだもの…ん…」
イリーナは自分の目の前で、ぼんやりとした目つきのまま、自分の手を愛しそうに舐める。
少しだけ顔をしかめるが、すぐに恍惚とした表情に取って代わられた。正直妹分のあまり
の変貌振りと強引さに、射精後の虚脱感もあいまって、完全においていかれたような気分
になる。
「……はあ…仕方がない」
差し出していた水袋を戻し、イリーナを抱き寄せた。あっけなく、その身体が胸元へと入
ってくる。水袋に口をつけて水を含むと、半開きになっている唇へと口付けた。すぐに、
イリーナの口の中へ舌をいれ、水を流し込む。舌から独特の生臭さを持つ味が広がるが、
少し眉根を寄せただけで、唇を離すことはしない。穏やかに舌を動かし、その中を洗う。
唇を離すと、ゆっくりのイリーナがその水を飲みこんでいった。
「だから、吐き出せというに」
「ん、別に、平気だから……」
「俺がいやだというか、見てられん。大体、あんなモン飲むな。マジで」
口の中へと広がった自分自身の味に顔をしかめる。正直、その味は不快なものだ。そんな
のをこの妹分が飲み込んだのだ、と思うと心穏やかではいられない。
「むぅ…」
「不満そうだな」
「そうですか?」
きゅっと眉間をよせて、唇を突き出す。水と唾液のせいで艶やかに光っている。
「そうだ」
「……したいからしたの。兄さんの意思とはかんけいない」
「だーかーらー」
「いいの。……もしかして、今日はもう終わりですか?」
イリーナの唇が妖艶な笑みを形どる。
いつもに比べて挑戦的な表情に口調。
普段は昔のまま、子供な幼馴染の妹分に“大人の女”を感じるのはこんな時。
「…んな訳ないに決まってるだろ。一体どれくらいぶりだと思ってるんだ」
そして“大人の女”にしたのは自分。
思わず強い語調で応じてしまう。帰ってきたのは、期待に満ち溢れた視線と笑い。
「ふふ、じゃあ…」
「続き、するぞ」
そう言ってスカートへ手を伸ばす。ウエストのホックに手をかけて、…やめた。
「兄さん?」
止まった腕に、訝しげな声を上げる。それを口付けることであっさりと封じ込め、改めて
スカートの中に手を伸ばした。下着を探り当て、布地の間に指を差し込む。スリットに指
を滑らすと、既にそこは、いつもの愛撫をした時と同じような状態になっていた。
今回はここまで。
続きはまた後日に。
ぐわああああ!
いっそ死ねと言ってくれ!
でも乙>2号店-795神
むしろ死にます。自力で。
禿しく積極的なイリーナってのが新鮮でハマりますた。ドツボに。
これ以上何を求めるというのか!これぞ!うひょー!
(*´Д`)ハァハァ
>2号店-795
乙
2号店-795氏!
あんたのその続き、待ってたぜ!
今ここに、バード技能10レベル超の神出現
ぐ、ぐっじょーぶ
まだ折り返し地点なんだよな?ぬぁぁぁぁ
.r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ ⊂(。A。)
折り返し…というより第一コーナー曲がったとこかも。
今の状態だと。
ではつづき〜。
◇◆◇
ヒースとイリーナの二人が欠けている中、温かいお茶を飲みつつ順番を決める。
とりあえず、二人組みの計四組。
トラブルがあってもすぐに対応できるように、前衛+後衛が原則。
回復役は分散させ…たい。
猟師としての腕を持っている三人はばらばらに。
エキューがマウナと組みたがるが、暗闇をある程度見通せるものを分散させる為、却下。
(どちらかと言うと、後々のトラブルを避ける為、と言うのが実質の理由)
エキューとクラウスは別々。(理由は言わずもがな)
帰ってこない二人は、自動的にラスト。(マウナが強行突破)
と言う訳で、意外とすっきり順番は決まった。
まあ今は日が落ちてまだ時間がたっていない為、二番手、三番手になった四人も毛布を身
体に巻きつけつつ、話に興じている。
その話が少し途切れたところを見計らって、ガルガドが重そうに口を開いた。
「のう、マウナ。あの二人はいつからああなったんじゃ?」
「だよねー。やっぱりガルガドも気づいてたんだ。んで、いつごろ?」
能天気な口調のノリスが続ける。思案気なガルガドと違い、その表情は実にあっけらかん
としたものだ。
「!げほ、ごほっ!」
ガルガドとノリスからの突然の質問に、飲み込みかけたお茶が気管へと入り、むせる。
慌てて、その背をさするクラウス。
「うあー……死ぬかと思った。ありがとう、クラウスさん」
今一歩間に合わなかったエキューが灼熱の視線でその手をにらむ。
「タイミングが悪かったか。すまん」
「けほ…ん…ううん、いいんだけど…気がついてた?二人とも」
コップをおいてひざを抱える。顔がかすかに赤い。それは炎の照り返しのせいだけじゃない。
「もちろん。だって、前と全然違うじゃん」
「だの。普段は変わらないように見えるが……」
「確かにそうですね。一寸したときの雰囲気とかが、こう…ね」
さほど長い時を共に過ごしていないはずクラウスからも、言葉が出てくる。
既に知っている仲間達からは判らなくても、知らないが故に見えている側面があるのかも
知れない。
「クラウスさんまで…。――そうね」
そうつぶやいて、黙っている残り二人に視線を送る。
リュートで【レストア・メンタルパワー】(彼には使えません)…ちっくな曲を奏でていた
バスと、クラウスをじと目でにらみ続けるエキューの表情が変わる。一つの炎を囲む仲間
内から感情が消え、すっと空気が静まり返った。
その中を、エキューが慎重に言葉を選びながら口火を切る。
「――僕達がパーティーを組んで、ラムリアースへの護送を終了させたあと」
「…ノリスの入れ替わり騒動の少し前、依頼を少しだけ休んでいた時ですな」
「まだ、5人で依頼をこなしていた頃ね…」
「一寸した勝負から、大きく話は転がった」
「それまでは、ヒースとイリーナの関係はただの幼馴染だったけど…」
「あのときの勝負や入れ替わり時の歌、すでに出来ていますが……どうしますかな?」
歌うように、マウナにエキュー、そして最後にバスが言葉をつないでいく。
「……それは子供が聞くのはまずいものかの」
困ったようなガルガドの言葉。それに応じるバスの声。
「ええ、まあ。一応肝心な部分はぼかした、昼間に歌っても大丈夫なのもありますが…」
ろんっとリュートをかき鳴らす。
「別に問題は無いでしょう。今は夜。皆もわかっている。色語りも知れませんが――」
「――それもまた一興、と言うところかしら」
間を持たせた語尾を、マウナが引き継ぐ。
「そう言う事です」
「だね。別によくある話だし」
「ほんと。よくある話だね。傭兵仲間からよく聞いた」
「まあ、こんな冒険者家業をしていれば…自然と仲間内でそう言う話になりますね。俺の
グループは男所帯ですし」
「ま、どちらでもいい。バスの好きにせい。ワシとて知りたいのは同じだ」
「ならば、皆、OKとのことですな」
夜の空へ、バスの低い声が朗々と響く。その言葉を止めるものは誰もいない。皆思い思い
の体制でいる。
「では、まずは前奏曲から『賭け事の夜』へとはじめるといたしましょう……」
しっとりとした、それでいて少しだけ切なげなリュートの響きと歌声が、木々の間をこだ
まする。
それは少し離れた場所からかすかに聞こえる音をかき消す。
過去の艶話と、現在の睦み事。その二つが重なり合う。
◇◆◇
イリーナの秘裂に当てた指を動かすたびに、蜜が零れ落ち、手と下着を濡らしていく。
その量は殆ど愛撫なんてしていないのに、いつもより多いかもと思えるほどだ。
「うわ……俺を攻めて、感じてたのか?」
言葉のかわりに、その頭がこくりと縦に動く。
「……だって、兄さんとするの、久しぶりだし、外だし」
先ほどまでとはうって変わって、恥じらいで潤んだ瞳。
「確かにな。イヤ、お前さんの変わりっぷり…というかあんまりに積極的な様子に、俺様
も密かに興奮はしていたが…。やっぱりすごい」
気持ちよさで上気した頬。
「それに、私が兄さんを気持ちよく出来てるの、嬉しかったんだもん」
本音を紡ぎだす、果物のように瑞々しい唇。
「……俺以外に言うなよ、そんな事」
そのすべてが愛しくて、しょうがない。
「えっ?」
「だー!かわいくて仕方が無いんだよ、そんな事言われたら!」
他の男に渡したくない、そんな独占欲。
「ヒース兄さん以外には言わないよ。言う訳ないよ」
大切な“妹”だったはずのイリーナに、こんなことを感じてしまう自分が嘘みたいだ。
「ならよし」
驚きで止まってしまっていた指を、再び動かす。とろとろと粘り気のある液体が次から次
へと湧き出してきた。あっという間に指先に広がってゆき、スカートへと落ちそうになる。
「あ。汚れ、ちま……う」
下半身を覆うミニスカートを捲り上げ、…その中から現れた下着に、目を奪われた。
「……あの、へん、かな?」
恥ずかしそうな声が聞こえる。でもその声は近くて遠い。
今、目の前に見えるのは、白を基調とした下着。
いつも見ているシンプルなものより数段かわいらしく、気合が入ったものだった。
指先に触れる布地の手触りはさらさらして、触り心地がとてもいい。両脇を紐で結ぶ形の
ため、下半身を覆っている部分は少ない。その三角形の少ない布地の表面には、高価そう
な細かいレースとフリルが控えめに散らされていた。
白の布地とバランスよく組み合わされた淡いピンクの布が、その上品さを更に引き立てて
いる。中央上部にちょこんと付けられた小さい花の飾りが愛らしい。
下半身の肌がいつもより多く露出し、繊細な花模様が編みこまれた白のレース部分からも、
うっすらとその色が透けているのに、下品さはまったくない。むしろその色合いと丁寧に
仕立てられた装飾が、清楚さと気品の両方をかもし出していた。
「あのね、その。こっちも、みて、欲しいの……」
イリーナの腕が上着の神官服を恥ずかしそうにたくし上げてゆく。
「え……うぁ……」
出てきたのは、下とおそろいの胸当て。
おそろいな訳だから、やっぱり白とピンクとレースとフリルで上品に彩られている。
健康的に日焼けしている腕や首筋とは違って、白いままの肌に溶け込むように、イリーナ
の控えめな胸を包み込んでいた。中央で深く切れ込み、そこに付けられている花飾りが、
わずかに出来たふくらみの谷間を強調している。
下半分は布地。上半分は下とおそろいの花模様を編みこんだレースで構成されていた。
頂が布地を押し上げているのが見える。透けない布地に上手く覆われて、頂の色を見る事
がかなわないのがもどかしい。そのくせ、レースはその周りぎりぎりのところまで来てい
るのだから、たまらない。ただひたすら興奮をあおるだけだ。
イリーナの呼吸と鼓動で胸が上下すると、その度にランプの赤い光を反射して、艶やかな
光沢をヒースの視線に返していた。
下着のかわいさと、それを身に着けている状態の色っぽさのギャップに意識がふわふわと
上ってゆく。しかもそれがイリーナだと言う事実に、くらくらとする。
「あ、いや…その……」
素直な言葉が出てこない。イリーナの恥ずかしそうな視線を感じながらも、目を離せない。
「……今日はたまたま、だよ。マウナに、言われて、この間買ったんだけど……。私は、
恥ずかしいし、普段、つかうのにはちょっと…だったから。…次に兄さんとする時まで、
つけるつもりは、なかったん、だけど…。――あ、もしかして……」
おずおずと理由を紡ぐうちに、何かに思い当たったように言葉を切る。
「う、あ…マウナのやつ……ここまで計算するとは…」
イリーナの言葉に、珍しく計算されつくしたマウナの行動と先読みに思い至る。
(くそ。今回はあいつに振り回されちまってるじゃないか)
「あう…やっぱり」
イリーナとしても、このかなり高価な下着(セットモノ)はマウナと店員に見立てられ、
半ば強引に買わされた様な物だったし、今日身に付けて(もちろんセットで)みるように、
と並々ならぬほどに強く進めたのもマウナだ。よく考えて見れば簡単に見抜けたかもしれ
ない。どうにもここ最近イラついていたこともあって、そんなたくらみに気がつかなかっ
たのが、ちょっと情けない。思わずため息をついてしまった。
「あーちなみに、その、若干大人っぽいかもしれんが、似合ってる、ぞ」
「…よかった。『似合わない』なんていわれたら、どうしようかと思った」
「俺はそんなに信用ないか?ンな事言う訳ないだろ」
「だって普段が普段だし、ねえ。お願いですから普段の言動を省みてください!」
「うるせ!……どうする?俺が脱がせてもいいのか、それとも自分ではずすか?」
真っ赤になっているイリーナの顔が、その質問で夕日よりもまだ赤く染まる。
もごもごと喉の奥に飲み込んでいる言葉。考えては消し浮かんでは消しを繰り返していた
言葉が、少したってようやく音になった。
「……お願い…します。ヒース兄さんの為の、モノだし…」
そういって、スカートを持っていたヒースの手をとり、サイドの紐へと触れされる。
上着を胸の上で固定し、自らのスカートは端を口に咥えて、下着を空気中に晒している。
「あ、アア…。……じゃあ、ほどくぞ。――イインダナ」
イリーナの下着を取るなんて、今まで何回もしたことだ。なのにヒースの手はいつにない
緊張で、軽く震えた。しかも『自分のため』と来たものだ。口の中が干上がり、からから
になっているのがわかる。痛いくらいに乾いた唇を舌でわずかに潤して、そっと蝶結びに
なった紐の端を引っ張った。
驚くほどあっけなく、外れてゆく。
視線が下着から動かせない。
二本に分かれた紐を落として、反対側。
こちらも簡単に解けた。
つまんだままの紐を、そっと自分のほうへと引っ張る。少しだけ抵抗を感じるが、すぐに
布地がイリーナの下から抜けてくる。蜜で濡れた栗色の和毛とその隙間から、先ほどから
ヒースによってかき回され綻んだスリットと、そこからしどしどと透明な雫がこぼれてい
る光景が晒された。
でもそれは一瞬のこと。イリーナの手が動いて秘裂を覆い隠す。
「…おい……」
思わず落胆の声が出てしまう。実際ここまで来ていて隠されてしまっては生殺しも同然だ。
スカートから口を離し、すぐに首をふって、応じるイリーナ。
体を少しだけずらし、スカートが落ちた状態でも覆った手がヒースに見えるようにする。
「…ううん、違うの……」
そして、そうつぶやいて、指で自らのスリットを割り開く。くぱりとかすかに音を湿った
水音を立てて、女としての場所がヒースの目の前に余すことなく現れた。
目がその部分に釘付けになる。
軽くひくつき、蜜で艶やかに湿っている。
なぜ、いきなりそんなことをしたのか理解できなくても、イリーナが自分を誘っている事
だけは、はっきりとわかる。それを否定する理由はどこにも無かった。
「ン……んぁ…」
恥ずかしさから、イリーナの口から吐息とも、ため息ともつかないものが漏れる。それが
ヒースの前髪をわずかに揺らすが、じっと、そこを息をかみ殺して見つめ続けた。しだい
にイリーナの呼吸が荒くなる。それをヒースに悟られまいと、反対の手で口を押さえるが、
すぐに離してしまう。
「兄さん……んふぅ…く――」
何もしてくれない幼馴染に耐えかねて、唇から離れた手が胸当ての中に入り込み、もどか
しげに、少しづつふくらみの上を這い回りはじめた。熱く潤んだ秘所をさらしている指も、
物足りなそうにと震える。そこまでを確認して、そっと敏感な部分へ息を吹きかけた。
「ひゃあぁ!」
突然の刺激に、イリーナの背筋が跳ねる。それでも胸をまさぐる指は止まらない。呼び水
となったのか、よりいっそう激しく動き始める。顔を上げてそんな妹分の苦しそうな表情
と、求めるようにとがらせた唇にキスを落とし、同時にスリットに手を這わせて、体の中
へと指を差し入れた。すでに十分に濡れたそこは、あっさりと侵入を受け入れる。
重なったままの唇の隙間から、高い声を感じた。ほぐすように動かすと、そこはゆるゆる
と広がってゆき、指を増やすのも容易だ。二本の指で、中をかき回す。いつの間にか割り
開いていた指は外れて、中を蹂躙し続けるその腕に添えられている。両足は大きく開いて、
間にヒースの身体を受け入れている。強い刺激と共に時折爪が立って痛むのに、それらを
すべて無意識の内に快楽へと思考が差し替えた。
ふと互いの唇が離れた。ただ重ねていただけなのに、深く口付けた時と同じように感じる。
ヒースの頭が下に落ち、指が抜き取られた。
「……」
「ぁ……」
ヒースは無言で、イリーナはわずかに息を漏らして、空気が止まった。
ほんの少し後、ざらりと冷たく湿ったものが敏感なところをこすりあげた。それが何かを
悟ったとたん、今まで以上の羞恥が心に襲い掛かって、足の間にあるヒースの頭に両手を
強く押し付けた。
「…―――!!―――!!!」
声にならない声が木々の間にこだまする。くしゃりと象牙色の髪が指に絡みつき、手には
力が入ってしまったが、ヒースは意に介さない。スリットを舌でなぞり上げ、食い込ませ
て中への侵入口をすぐに探り当てる。親指はわずかに顔を出し、硬くなった芽を見つけだ
してその周辺を優しく回す。
「――ッ、ぁあはぁ!…にいさん、にいさぁん…」
舌が動くたびに、体全体にきつい刺激が走る。
浅く中をまさぐるその感触は、指とも熱いモノとも違い、柔らかくぬめって細かく細かく
中を動いて、なけなしの理性をこそげとってゆく。
「ん……ちゅ…ぷぁ…は――ホントに、すげえ…」
ヒースから感嘆の声が出る。声の中に含まれているのは純粋なまでの好奇心と、探究心。
舐めとれば舐めとるほど次々とあふれ出てくる蜜に、息が詰まりそうになる。柔らかく、
それでいて鋭い下生えが肌をくすぐる。そんな感触のなか、複雑に重なりあった襞を舌と
指とで丁寧にかき分け、優しく刺激を加えていく。
その度にイリーナの身体に力が入り、ぷちゅりと愛液が押し出され、和毛に絡んだ。
小さい体が震えだす。
水の上に起こる波紋のように。漣のように。
強く、弱く。規則正しく、時折不意に。
「――ぁ!……ふ…ん………ひゃぅ!」
それは高みへと行っている証拠。
ヒースもじらしながらも、イクのを助けようと、舌と指の動きをよりいっそう激しくする。
何度も何度も軽い頂点を迎えていたイリーナに限界が来た。
それまでのあがり方とは違う、大きな波。
愛しい人の指と舌での愛撫だけでいってしまう。
(やあ…ダメェ!ごめんなさい、ファリス様!ヒース、兄さん!!―ごめん、なさい!)
なぜ心の中で謝ってしまうのか、その謝罪は何に対して向けられているのか。自身では、
まったく理解できないのに、『ごめんなさい』を繰り返す。
声が出ない。
ヒースの頭に当てられた手は、いつの間にか、自らの秘所へ押し当てる方向へと力が入っ
ている。
そんな自分に気がつかないまま、身体の感覚が一際高く押し上げられ、精神が一気に焼き
切れるを感じた。
ぐっとイリーナの身体に力が入り、まさぐっていた頭がおしつけられる。
息苦しいが、それに抵抗はしない。
むしろ苦しい呼吸のまま、よりいっそう激しくかき回す。
すぐにその身体に力が入って、ぱたりと抜けた。
顔を上げ、べったりとついた蜜を手の甲で乱雑に拭い取る。ヒースの頭からすべり落ち、
地面の上に投げ出されたイリーナの手をとり、座ったままだった身体を持ち上げて立ち
上がった。
イッたばかりの小柄な身体は、そんな動きについていけずにふらりと倒れこむ。
「……あ、ごめ…ん。少しだけ、待って、クダサイ……」
「…少しだけ、な」
そう言って、その体を抱きしめる。一度イリーナの手によって開放されているとはいえ、
自身の下半身は既に回復し、痛いぐらいに張り詰めている。どのくらいまで我慢できるか
は、わからない。それでも無理に傷つけたくは無くて、必死に耐えた。
「どうだ…?」
「…ん、もう大丈夫です。……兄さんの、好きに、してください…」
甘い声。
すべてをゆだねる言の葉。
その信頼が嬉しくて、少しだけ苦い。
「…腕、木に当てろ」
「こ、こう?」
搾り出した声が思わずぶっきらぼうなものになる。
それに怯まず、少し考えた後指示に従う妹分。木へ背中を預けて手を当てる。
潤んだ瞳がヒースを見上げた。
「違う。後ろ、向いて」
「…うん」
先ほどまでとは反対に、イリーナの身体を木に押し付ける。ヒースの言うとおりに胸を木
に押し付けてしがみついたイリーナの表情は複雑だ。そんな身体を背後から抱きしめて、
まだ快感の残滓で震えている身体を強く支えると、自身を妹分の綻びに二度三度こすりつ
け、太腿まで零れ落ちた蜜をまとわせる。
「く、ぅん……やだ。じらさ、ないでよお……。ねえ、は、はや、く……」
むずがゆそうにイリーナの腰が軽くゆれる。今まで、ここまで直接的に求める台詞を彼女
が口にしたことはない。
いつの間にか口腔内にたまっていた唾液を飲み込んだ。
「…大丈夫だ。もう、すぐだから――」
そういって吼え猛っている分身をゆっくりとその胎内へと埋め込んでいく。
「あ……んあぁぁぁぁ」
久しぶりに受け入れる熱いモノに、イリーナの喉から思わず歓喜の声が漏れる。ヒースの
動きに合せてその腰も自然に動き、あっけなく根元まで埋まっていった。求め、願ってい
た下腹部内にある充実感に、体の芯がしびれるような満足感で心が埋まった。
「く…ぉ……」
逃すまいと締め付けるイリーナの秘部に、ヒースの意識がくらりと回る。あいも変わらず
きつくて痛いぐらい、というのもあるが、それ以上に自身の分身から伝わる暖かさと、ぬ
めりと、気持ちよさに浸りこむ。
まだ動いてもいないのに湧き上がってきた快感に、二人のまぶたの裏にちらちらと光が舞
い始めた。
「や、あ…――」
ゆるゆると腰を使い出す。イリーナの腰はヒースの方へと突き出した形になっているため、
ヒースからはミニスカートの布地の隙間から繋がっている部分が、わずかながらに見える。
腰をイリーナ打ち付ける度に鈍い水音が立ち、空気と蜜とが混じって白く泡立った液が、
こぼれてゆく。それは、ある雫は直接地面へと落ち、ある雫はヒースの分身へとまとわり
付き、ある雫はイリーナの太腿を伝ってスカートと靴下へと跡を作っていった。
垣間見えるその光景はヒースの身体をあおる。もっとそんな互いの恥ずかしい部分を、森
の空気の中にさらして見たくなった。
つっとヒースの指が、流れ落ちる蜜でべったりと濡れた内腿をなぞる。
「イリーナ、こんなに、して……」
右足を持ち上げた。自分達からは当然見えないが、スカートの布地が大きくまくれ上がり、
結合部が森の空気の中にあらわになる。ひやりとした風が通り抜けた。
「ひゃぅん!…に、いさん。これ、やあ」
イリーナの背が跳ねて、木に擦り付けていた胸が離れた。手だけで木にしがみつく。
体重の一部がヒースのほうへとかかって来たため、わずかにバランスを崩す。
そんな動きの変化に、身体は素直に快感を返してきた。
「ふ……」
腰の動きを止め、何とか足に力を入れてそれに耐える。
「ヒース…兄さん。怖い……」
イリーナが左足だけで立ち、木を掴んだ両腕で身体を支えている姿勢に、声を上げる。
後ろからヒースが支えてくれていることは十分承知していても、不安定な体勢はそのまま
心の不安を誘う。
「俺が、支えているから…お前、だけじゃないから…」
動揺しているイリーナと、暴走しつつある自分の心をなだめようと、言葉だけではなく先
ほどよりも強く、その身を抱きしめる。
「う…ん」
細い声。でもその中にあった不安の色は消えている。
ヒースの腕に全幅の信頼を置いている。この幼馴染に無条件の頼もしさを感じている。
そんな彼女の心内が伝わってきた。その信頼に答えようと、身体をきつく抱きしめて再び
動かし始める。
互いに無言のまま、徐々に荒くなってゆく呼吸が森の中に響いた。
吐息が絡む。きつく抱きしめ、時折身体を布地越しに強くまさぐる感覚と、交わった部分
から襲ってくる上限のない刺激が二人の思考を麻痺させる。
ヒースが閉じていた瞳をふと開ける。すぐ横には、たった今身体を重ねている幼馴染の顔。
イリーナの横顔は、悦楽に染まっていた。きつく閉じた目じりから涙がとめどなく零れ落
ち、かすかに空いた唇はあふれ出た唾液で濡れている。その口からこぼれるのは求めの言
葉。互いの身に刻み込まれた交わりのリズムをとめどなく繰り返す。
「兄さん、もっと、…んん、……くひゃぁ!」
そんな求めの声に、少しだけ残っていたイリーナへの配慮と、遠慮がはじけとんだ。ただ
自分の快感を得るために、腰を動かしだす。
すぐ近くにあるはずのその顔が遠い。声もかすかにしか届かない。
(さっきよりは、持つかな……)
片隅でそんなことをぼんやりと考えたが、すぐにどうでもよくなってしまった。
「イリーナ…イ、リー、ナ……」
耳元にあるヒースの口から、自分の名前が漏れている。普段はあまり聞くことのない、自
分を呼ぶ声、求める声。
(あ、珍しい…。兄さんが、呼んでる…)
それだけこの幼馴染が自分を求め、切羽詰っていることがわかって、愛しさが胸の内を駆
け巡る。体の震えが止まらない。激しく、絶え間なく送り込まれる刺激に、心が躍った。
カラダが揺さぶられる。下からの強い突き上げと、落ちる時の自分の体重で、いつもより
さらに深くに食い込んでくる。安定の悪い体勢の中、背中から支えるヒースの力強い腕が
カラダと心の支えだ。強い、振動。痛みすら伴う愛撫と挿入。久方ぶりに快楽を得たカラ
ダは貪欲だ。屋外であること。仲間が近くに居ること。立ったまま片足を落ち上げられ、
後ろから突かれている現実。その全てが羞恥心を刺激し、どこまでもどこまでも互いを求
め、とまらない。痛みすら快感に置き換わる。
たった一つ地面についている左足から力が抜け、がくがくと膝が笑い出す。
「あ、は……もう、やだ…いき、そう……」
「――」
答えはない。
かわりによりいっそう、振動は強くなる。自分をえぐる動きが大きくなるたびに、徐々に
高みへと押し上げられ、止まらないし止めてもらうつもりもない。
動きが、変わる。
「んっ――!」
同時に自分の中で脈打つモノが弾けた。
「ふ、ぁぁ……はぅ……」
少し遅れて、自分の意識も爆ぜる。無意識に力が入り締め付ける中を、ゆっくりとした動
作でヒースが動く。その度に自分の蜜の混じった白濁した液体が掻き出されて腿を伝う。
その感触と余韻に、身をふるりと震わせた。
つづく。
もええろの神様光臨待ち中 orz
305 :
バルディア:04/11/13 20:32:57 ID:R3fng70s
五四○壱さんの元に、もええろの神様が早く光臨しますように・・・。
今j回は随分長い大作ですね。照れながらも積極的なイリーナが素敵です!
くはぁ〜いい!すごくいい!!
307 :
名無しさん@ピンキー:04/11/14 01:54:04 ID:Tv/WJ+Ge
うわぁ〜ん!ごろごろAAしたいのに、まだお家に帰れない〜。
携帯からGJ!とだけ言わしてくだされ。
ふ…仕事に戻るか。
かわりにごろごろしておこう
.r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ ⊂(。A。)
甘甘なのもいいが
父親の前で4人組の男に陵辱されるデルたん(8歳)
とかも見たい
つづき
◇◆◇
しっとりとした歌の名残が空気に漂う。
各人々の表情を見れば、色話に照れているものあり、好奇心に目を輝かせているものあり。
考え込んでいるもの、落ち着いた物腰で炎に薪をくべているもの、一歩引いたところで皆
を見ているものと様々だ。
ただ全員に共通しているのは、続きを促すその視線。
「…へえ、そんな面白いこと、あったんだ」
「ワシ達がいない間……ぜんぜん変わっておらんの」
照れもせず、すかっと言い放つノリスとは対照的なガルガドの声。頭が痛そうだ。
「ちぇー、その場でからかえなかったのが残念だなー」
「うーん、さすがにその場では無理だったと思うよ」
薪をくべ終わって手をぱむぽむと叩きながら、エキューがノリスに返す。
「何でさ、エキュー」
「イリーナ嬉しそうだったし。からかって水差されたら、たぶん笑顔で豪腕が飛んでた」
ノリスが少し考えた後、両手を大きく広げて首を振る。
「…さすがのボクでも、それはゴメンだね」
駆け出しの頃に何回かヤバ気な冗談を言って吹っ飛ばされているので、おちゃらけた軽い
動作とは裏腹に、声の中に響く恐怖は隠しきれない。
「…おそらくヒースからも何か飛んでたかも知れませんな。それは、それなりに喧嘩慣れ
している腕か、それとも【麻痺】か……ま、さすがに呪文は使わないでしょうが…」
それを補強するバスの声。
ノリスだってみんなと別れた後、腕を上げているから、たぶんよけることは出来る。
しかし同時にイリーナも腕を上げている。じわじわとではあるが、ヒースだって魔術の腕
を上げている。【麻痺】の呪文をかけられてその上で拳が飛ぶ、という見事な連携が成立
したら、二人より足の遅いノリスでは、逃げる暇なくぼろ雑巾にされそうだ。
「…ボク、いなくて正解だったかも」
「ノリスさあ、自覚があるなら抑えたほうがいいよ。最近のイリーナ、本気ですごいし」
「まったくだ。少しは成長しとるかと思えばこれだからな」
「…ガルガドさん、苦労してるんですね……」
「こいつらは駆け出しの頃からまったく変わらん。いいのか、悪いのか…」
エキューと妙な息の合い方をしているガルガドの姿。
まあ、駆け出し時の仲間の押さえ役と、このメンバーの中ではそれなりの常識人(エルフ
フェチを除けば)のコンビな訳だから、そうなってしまうのも仕方が無いのかも知れない。
「……なんであの時、私だけ気がつかなかったのかしらね〜、ふふ……」
遠くを見つめて、マウナが目の幅と同じ涙を流す。結局あの時は、イリーナから聞くまで、
三つ目のお願い事の内容に思い至らず、ヒースをからかうタイミングを見事に逃していた。
ちなみにわかった男性陣二人は、マウナとイリーナがいない隙に、散々ヒースをからかい
尽くしたそうな(これもやっぱり後から聞いた)。
「ああ、マウナさんごめんなさい!教えて差し上げてなくて!……だけど、やっぱりこう、
『でりけーと』な事柄だし…」
「……いいのよ。気がつかなかった自分が虚しいだけだから。私がわかって、他のみんな
がわからなくても、私からは教えなかったと思うし」
「確かにちょっと、ね。繊細な問題でしょうし。エキュー君の言う通りですよ。もし俺が
その場にいてもそうしていたでしょう。皆さんの判断が正解ですね」
クラウスが苦笑いをかみ殺しながら、エキューのフォローをする。少しだけ、クラウスに
向けるエキューの視線が和らぐ。なんだかんだで一個人として好感の持てる好青年なのも
確かだし、腕が立つ事実は素直に認めている訳で、胸中は複雑のようだ。
「まあ、意外なような、そうでないような……。ワシとしては、あやつらは只の幼馴染で
終わると思っとった」
「そうなのよね〜。確かにヒースのやつは……対外的な性格は横に置いておくとしても、
客観的に見れば容姿もいいし、優秀。だけどイリーナの恋愛対象になるとは、ねえ。
……ああ、もう。何ていったらイイのかな?」
「……距離が近すぎて、逆に互いの魅力に気がつかない。……よく唄われていますな」
「ありがとう、バス!…そう、そうなのよ!そういう道を行くと思ったの!」
「怪力で有名なファリス神官に、どうしても特別視されがちな『賢者の学院』の特待生。
ヒースとして見れば、何の曇りもなしに自分を見てくれる幼馴染は、心のよりどころで
もあったのかも知れないからの」
「ま、確かイリーナが冒険者になった切っ掛けも、ヒースだったらしいし。いくら幼馴染
から誘われたとは言え、…まあお父さんの具合が悪かったからって聞いてるけど、そう
簡単にはこの世界に足を踏み入れないよね」
「みんなと組んだ後でも、特にヒースには遠慮無しに突っ込んでたからな〜。ヒースの方
もわかっててやってるところもあったし。ええと、いわゆる…つーかーの仲ってやつ?」
「つまり……仲良くどつきあいをしつつも幼馴染という枠とは別に、しっかり互いのこと
を見ていた、と言ったところでしょうか?」
口々に自分の考えを述べる旅の仲間達を確認し、帰ってこない二人を思う。
タイミングを見計らって、再び声を張り上げた。
皆の声がぴたりと止まる。
「それもまたよし。おかげで歌がたくさん出来ましたしな。二人に感謝…といった所です。
では、お次は間奏曲から『[アイ]ノヤリトリ』となります」
うって変わって明るいメロディ。バスの声も陽気なものへと変化している。
木々の葉擦れもそのリズムに乗るかのように、音を奏で始めた。
◇◆◇
ヒースがイリーナの中から、硬さが和らいだモノを引き抜いた後、二人でそろって地面の
上に崩れ落ちる。
呼吸が荒いし、久々に体験した強烈な快感に、言葉を紡ぐことがなかなか出来ない。
少しづつ興奮が去り、霞がかっていた思考が晴れていく中、イリーナが自分を見つめてい
る事に気がついた。
「ヒースにいさん、ね?」
そう言って腕を開く。導かれるように、自分に向かって開かれたその肩に額を擦り付けた。
脇から腕を回して背中で軽く組むと、すぐにイリーナの腕もヒースの背中に回った。
「……落ち着く、な」
「そうだね。……嘘みたい」
「何ガだ?」
「あれだけいらいらしてたこと。私も、兄さんも」
肩から顔を上げる。目線がまっすぐになり、互いの瞳を覗き込んだ。
凪のようなイリーナの優しい瞳。
体を重ねる前の、快楽に飢えていた時とは違い、穏やかなものだ。
そんな瞳の中に映っているヒースの顔。潤んでいるせいでゆらゆらと揺れているが、いつ
もなら目元口元に張り付いている“険”がなくなっているのが見て取れる。
「ん、そうだな。…悪い。身体のほう、大丈夫か?」
「うん、平気。すっごく、よかったから…ね」
背中のほうで、もじもじとイリーナの指が踊っている。その素直な言葉に、ヒースの頬に
カッとがのぼってしまい、直球な言葉に照れてしまってどうしようもない。
「…イリーナサン。ハヅカシインデスガ……」
「あはは、兄さん、顔真っ赤」
「ダレノせいだ、ダレノ」
「私のせい。ヒース兄さんにこんなことできるのは私だけ。知っているのも私だけ」
臆面も無くイリーナが言い放つ。
ヒースはそこいらの神官より口が立つため、イリーナに口で負けたことなんて殆どないが、
こういうときだけは別だ。その信仰心と同じく、あまりにもまっすぐに自分を慕う言葉を
口にする幼馴染には、あっさりと言葉と減らず口が封じ込められてしまう。
もともと人からほめられるのは苦手だ。しかも長年身についた口調のせいで本質について
は誤解されがちだし、自分でもあえてそういう人格を演じているところもある。しかし、昔の
自分を知っているこの妹分にはかなわない。
あっという間に言葉の防壁を突破されて、懐に入ってこられてしまう。
どうにも気恥ずかしいので、それをごまかすために自分とイリーナの身体を見下ろした。
「……あー、汚れちまったな」
「あ、そうだね」
服を着たまましていたため汗で服が張り付き、ところどころに白いものが飛んでいる。
イリーナにいたっては内股から流れ落ちる液体でスカートや靴下に跡がくっきりとついて
しまっていた。イリーナのほうは一度は浴びているが、もう一度汚れを落として着替えな
おさないと、仲間の所へ戻ることはできまい。
「水浴び、するか」
「うん」
「……一緒に浴びるか?」
「うん。もちろんだよ」
「……少しは照れろ、躊躇しろ!」
「何を今更言ってるんですか」
「うーあー……。まあイイか」
一息、息をついて、イリーナの両手を取って、あげる。
「ほい、ばんざーい」
「?」
手を離しても、素直に言葉に従って万歳の姿勢のままでいる。
落ちかけていた神官服のすそをつかむと、がばっと一気に捲り上げた。
「むー、ん。いひゃい、にいさん!」
首のところで引っかかり、苦しそうな声が響く。
「おー、悪い悪い」
丁寧に首周りを伸ばして、ゆっくりとイリーナの頭を通した。鼻に布地が引っかかりそう
になるのを、上手く誘導して頭を完全に抜き取る。そうすると、するすると腕を滑って服
が外れていった。
「…に・い・さ・ん……」
「ふん、はじめに主導権を握られて悔しかったからな。仕返しだ、仕返し」
手の中にある神官服を丁寧にたたんで、横に置く。その上にさっきはずした下着も。
「…もういい。兄さんに胸もはずしてもらおうと思ったけど…」
そう言って、あっさりと胸を覆う下着をはずしてしまう。
「……ふん、次の時には上下ともきっちりオレサマが脱がしてやるからいいわい!」
――惜しいことをした!という感じの口調で負け惜しみを呟き、ヒースも身につけたまま
だった皮鎧と服を脱ぎ始める。『どうせ自分の服だし』と言う意識のせいか、適当に折り
畳むと荷物の上へと放り投げた。
「『ヒース兄さんの為に』これつけるの、やめようかな……」
そんな兄貴分をじと目でにらみ、セットにして丁寧にたたんだ服と共にまとめ、足先へと
手をかける。
「ほお、そんな事言うのか。さっき『兄さんのための』とか『普段には使えない』なーん
ていってたくせにな。俺サマが大切にはずしてやったってーのに、一回だけ身に着けて、
見せて終わり。あーもったいないもったいない!」
服を脱ぎつつそっぽを向いて、悔し紛れに悪態をついてみた。
それを受けて、顔を赤くしてにらみつけるイリーナ。
彼女から視線をはずしたせいで、その腕にぐっと力が入ったことに気がつかない。
その手には白くて頑丈で、それなりの大きさがあるものが握られていた。
「……ヒース兄さんの大馬鹿!!!」
イリーナの怒声が響いた。
ヒュンっと鋭く空気を裂く音が聞こえ、反射的にその方向を向いて身構えてしまう。
目の前に迫った、靴の裏。
「あが!!」
すぱこーんと軽い音をたてて、ヒースの顔にイリーナのブーツがぶつかる。ぐらりと視界
が回り、木々の間から空が見えた。
(ナンダト――!!!)
しゅっともう一回。
「ぐぼあば!!!」
続けて、どぐっと鈍い音を立てて、もう片方。今度はえぐるように体に突き刺さる。
時間差できた衝撃に、体が浮かんだ。
(あ、……オレサマ、やばいかも。……イリーナのやつ、本気で投げやがった……)
体が浮いて、地面に落ちる。そんなわずかな時間なのに、永遠に続くように感じる。
かすむ視界の中に、こう、色鮮やかな花畑が見えた気がした。
(これがノリスのヤツが行った喜びの野か…?。こんなところで見るハメになるとは…)
どさりと体が地面に落ちる。全身が叩きつけられる三度目の衝撃に、自分がまだ無事であ
ることを悟った。
……あくまで悟っただけで、意識はどこか遠いところへ吹っ飛びかけているのがわかるし、
衝撃を受けたところは痛みを通り越して、麻痺してしまっている感じがする。
(うーあー…いちおういきてるか。でもぜーんぜんみえねぇ。ほとんどおとがきこえねぇ。
いたみもなーんにもかんじねぇ……)
視界が暗い。耳が遠い。思考が停滞する。
そのくせ、叩きつけられた衝撃だけが体のなかに木霊する。
「―――【癒し】」
妹分の言葉が遠くなった耳にかすかに届いて、暖かい光が身を包んだのがわかった。ゆっ
くりと痛みは消えてゆく。とはいっても衝撃は抜け切らない。いまだくらくらする頭を軽く振っ
て、何とか瞳を開けた。体を起こして、声が聞こえた方向に顔を向ける。いくら自分で招いた
こととはいえ、ダメージが体にいくほどの衝撃を与えられたことに怒りの声を上げた。
「イリーナ!お前…な、あ……」
その声が消えた。怒りも消えた。
いまだゆれる視界の中にいるイリーナは何も身に着けていなかった。
泉の中で立ち、体のすべてをさらして、こちらを冷たい眼光で睨んでいる。
その裸身が月とランプの明かりと水面からの反射光を受けて、輝いているように見えた。
思わず眼を見開く。少しずつ、その視界がクリアになっていった。
きれいだった。
きつい目つきも、その表情も、小柄ながら鍛え上げられたその肉体も。
鎖骨の下辺りで輝く、唯一身に着けている小さめなペンダント。
トップに組み合わされた幾つかの石は、あるものは肌に溶け込み、あるものはまろやかな
光沢を帯び、あるものは鋭い光を自分へ返す。
すべてが美しく、凛々しかった。
常日頃の、表情がころころ変わって、いつまでたっても子供な妹分。
抱くときに見せる、潤んだ瞳で表情でヒースを求める、大人な妹分。
その両方を含んだ、目の前にいる女性。
幼い頃から接しているイリーナとは別人に思える。
なのに、やっぱりイリーナだった。
よく知っている、大切な人だった。
ぽかんと口をあけて、その姿を見つめる。見惚れてしまって声が出ない。
裸身を惜しげなく自分へとさらしているのに、劣情なんて沸いてこない。
光の反射のせいもあって、神々しさまで感じてしまう。
そんなことを感じてしまう自分が信じられなかった。
「にいさん…。ヒース、兄さん?」
ふとイリーナの表情が緩んだ。ぴんと張り詰めていた二人の間の緊張感がとぎれる。自分
じっと見つめ、何も言わない兄貴分に、さすがに心配になったようだ。
「……あ、ああ……」
やっぱり言葉が出てこない。先ほどまでの雰囲気は消え去り、いつもの通りなのに。
「ねえ、どうしたの?」
泉のふちに膝をつき、少し離れたところに座り込んだままの兄貴分を見つめる。片手をあ
げて、ひらひらと動かした。
「?おーい。頭の中身、どっかいっちゃった?」
「――ンなわきゃ、ないだろう……なに言ってんだ」
やっと茫然自失状態から回復して、声が出てきた。
とはいっても少し上ずったようになってしまう。
「だって、さっきから私を見たまま、何にも言わないんだもの。変なのはいつものことだ
けど、今は更に変だったよ?」
訝しげな声で質問を紡ぐ。
「……理由なんて、いえるか!」
「…ふーん。ねえ、もしかして……見惚れてました?」
「うぐ!」
「あ、正解だ。……うれしいな」
イリーナが頬を染めてもじもじと体を動かすと、ペンダントが肌の上でゆれる。正直裸で
それをやられると、かわいいとか、もうそういう問題じゃない。
「……あ、あー…。くそー!悔しいがその通りだよ!」
「よし!、珍しくほめられた!!」
事実を言い当てられ、悔し紛れの声を上げるヒースとは対照的に、イリーナの声はかろや
かに弾み、嬉しそうに手で水を跳ね上げる。きらきらと空中へ光が舞った。
「……おいおい、なんか口調変わってるぞ?」
「そお?ふっふ〜、舞い上がってるのかも。……まあそんなことはいいとして」
「…いいのか、おい?」
「うん。兄さん、水浴びどうするの?」
「……お前さんから受けたダメージが大きすぎて、すっかり忘れてた」
「怪我は治したでしょ?」
手をあげて自分の顔に触れる。まだブーツが当たったところが若干ひりひりするが、問題
なく喋れている訳だし、特に影響はないだろう。
「ソーユー問題じゃないだろが…。水浴びはするぞ、もちろん。大体お前が乱入してこな
ければとうの昔に戻ってるはずだったんだからな」
とりあえず、まだ着たままだった服を脱ぎながら、妹分の声にこたえる。イリーナの全力
投球のブーツを体に受けて、喀血しなかった事が幸い。変わりにくっきりと足跡がついて
しまっているが、まあ血がついてしまうよりはずっとましだろう。土汚れは洗えば簡単に
落ちる。血は落ちにくい。
「いいじゃないですか。マウナのおかげで、久しぶりに二人っきりになれたんだし」
「ふぅ…まあな。でもあいつにしてやられたなぞ言語道断。めちゃくちゃ悔しい。」
イリーナの手が、水の中へと沈む。
「そんな事言ってると……えい!」
バシャっと音を立てて、しぶきが飛んだ。続けて何回も。
冷たい雫がヒースの肌に降りかかる。
「や、やめい!冷たい!」
「ほら、早く来てくださいよ!」
「……」
肌を伝う雫を振り払い、ため息をついた。
(やっぱりコイツはガキだ。どんなに大人になってもガキだ)
散々イリーナに邪魔をされ、ようやっと服をすべて脱ぐ。すたすたと草の上を歩いて、泉
の中へに足を踏み込んでいった。自然が組んだ天然のすり鉢状の空間は、さほど深くない。
せいぜいヒースの腰に水面が届くか届かないか、といった所だ。水を掬い上げ、顔を洗う。
伝わる水温は、やっぱり冷たく、心地よい。
そこに再びイリーナが水をあびせ掛ける。今となっては特に驚きは無いが、もう一度、更
に深くため息をついた。腕を伸ばして、びすしっ!と指でそのなめらかな額を鋭く弾く。
「うきゃ!」
「……この暴走娘!いいかんげんにしやがれぃ!」
イリーナの頭を小脇にがっちりと抱え込み、赤くなった額にぐりぐりと力をこめて、拳を
こすりつけた。
「いた、いたたた、いたい!痛いよ、兄さん!」
「ほれほれ!先ほどの俺様の痛み、少しは思い知れ!」
「い〜た〜、ごめんなさいー。やめてー、さっきはごめんなさい〜!」
痛みで顔をしかめながら、妹分がさけぶ。
痛いのは本当のようだが、どうにも口調が棒読みだ。
「……本気でそう思ってるか?」
「あー、えーと。……さっきのは兄さんの自業自得だと思うのです」
「――ぜんっぜん反省してないじゃないかー!」
一声叫ぶと、まったく悪びれていない妹分の頭を抱え込んだまま、ふちのほうへ引っ張っ
ていく。
「だって!だって……兄さん、肝心なところで女心がわかってないんだもん!」
「おんな、ごころ?」
イリーナの大声とその内容に、足がぴたりと止まった。抱え込んだ頭を覗き込む。
「せっかく、あれだけいい雰囲気だったのに、私はまだ――――っ!」
叫び終わったとたんに息を呑み、その体が強張ったのが伝わってきた。しかしヒースとし
ては、それよりも言葉の内容に含まれた意味を深読みしてしまう。少しの沈黙が落ちた後、
恐る恐る切り出した。
「…イリーナ。もしかして……?」
「……そう、みたいです。はは、どうしたんだろう。どうして、まだ物足りないんだろう?」
「……」
「ねえ。兄さん、私、変なのかな?もっと兄さんを感じたい。兄さんが、ヒース兄さんの
全部が――欲しい。……こんな恥ずかしい事言う娘、…イヤだよね。私から求めるなんて、
ダメ、だよね。こんなの、私じゃ……ないよね…」
少しづつ声の音量が小さくなっていき、最後の言葉はせせらぎの中に消え入りそうになる。
だけど、その言葉はヒースの耳にしっかり入ってきた。そして、思考の中で、大きく響く。
「あのな、何を……」
「ああ、ごめんなさい。すっごく恥ずかしいから忘れて。忘れてください。お願い!」
ヒースにしてみれば、何を今更、という感じもする。初めてのときの強引さもそうだったし、
先ほどまで完全に主導権を握っていたのは誰だったんだ、という思いも。
しかし、イリーナにとってみれば違うのだろう。強い衝動と快感に流され、思うがままの
言葉を口にする時と、素面の状態で声にする時とでは、羞恥心の度合いが。
「兄さん、腕、放して。ね、戻りましょう。もう服着て、みんなの所に戻りましょう!」
続く言葉を無視して、泉のふちにある手ごろな大きさの岩に腰をかける。抱え込んだ頭を
はずして後ろを向かせ、自分の膝の中へと座らせてその小柄な体を抱きしめた。
「少し口を閉じろ。いいか、よーく聞いとけ」
イリーナの口を手で覆い、黙らせてから耳元でささやく。
「……別にイヤなんてことはない。ダメじゃない。そんなことを言ってるのもイリーナだ。
明るくて、素直で、時折“邪悪”に対して暴走して、みんなを困らせるイリーナだ」
ヒースの手が下がり、口を開放する。そっと細い頤をつかんだ。
「……にい、さん」
「よく知ってる、俺の、イリーナだ」
ヒースがイリーナの顎を捻り、唇を強引に重ねる。
イリーナはヒースの首に片手を巻きつけ、唇を割り開いて、舌を求める。
すぐに互いの舌が絡まって、水が流れる音とは別の水音が空気に響き始めた。
互いをむさぼるキスを続けたまま、イリーナの空いていた手がヒースの股間に伸びた。
「んん!」
「む…んふ…」
その手が、萎えたまま回復していない幼馴染の陰茎を、愛おしげになでる。
くぐもった声がヒースから漏れた。それでも唇は離さない。深く、深く絡み続ける。
負けじと右手のその指がイリーナの身体を上へと伝う。じらすようにへその周り、わき腹
をなぞり、その上のふくらみへとたどり着いた。小さくてもやわらかい、自分の手にすっ
ぽりと入り込んでしまう乳房を包み込み、やわやわともみしだく。既にその存在を主張し、
硬くとがっていた頂を軽く転がした。左手は下へと降りて、太腿の弱い部分をゆっくりと
なでる。時折スリットや、熱く充血した芽の付近をわざと掠めさせて、体を煽った。
時々走る鋭い刺激にイリーナの指の動きが止まるが、少しの躊躇の後、再び動き出す。
先ほどと同じ要領でしごくうちに、その手の中にあるモノが固く、熱くその存在を現しは
じめた。
下半身が熱い刺激を求めて、うずうずとする。それを互いの体への優しい愛撫とキスで押
さえ込み続ける。
何も言葉に出さなくても、己の体の感度を限界まで高めようとしていた。
ヒースの首に回っていたイリーナの腕が、体のうずきに負けて、徐々に力が抜けていく。
柔らかい唇も空気を求めて離れがちになってきた。それでも再びかじりつき、つながりを
求めようとするその姿を見て、自分に比べればかなり無理な体勢をさせていることを思い
出した。その小柄な体がずり落ちない程度に腕の力を抜き、唇を開放する。
「…ん、は、ぁぁ――」
「ぷぁ、…くはぁ……」
切なそうな、さびしそうな吐息が互いの口から落ちる。
その後は苦しくなった呼吸を整えようと、荒く息をついた。深呼吸が髪の毛を揺らす。
「ねえ、兄さん」
「何だ」
「足、冷たく、ありませんか?」
幼馴染の膝の中にいるイリーナはともかく、ヒースの足の先は冷たい泉に浸かったままだ。
「…あー、確かに冷たい。すっかり忘れてた」
「なら、ね?」
そう言って、笑う。
「わかったよ。そういうこと、だよな?」
「……うん」
その表情は、大人のものへと変わっていた。
*60
イリーナの体を腕の中に抱え、立ち上がる。
小柄な体はやっぱり軽い。腕の中の妹分は少しでも負担を減らそうと、腕を伸ばしてヒー
スの首へと手を回した。恥ずかしそうに、でも嬉しそうにはにかむ。
表情が再び子供のものに戻った。
「……お前さん、飽きさせないな」
「え、どういうこと?」
「子供かと思ったら大人だし、大人かと思ったら子供だし。くるくる変わって面白い」
「…そうなの、かな。」
「そうだ。ま、そこがいいところかもな」
水を蹴散らして歩く。水に濡れた肌に、森を通る風はひやりと冷たい。
「うーん。よくわかりません」
「わかんないならそれでいい。ただ俺以外に見せなければな」
「はい。それは心配しなくても大丈夫ですよ。……さっきも言ったけど」
肌とは逆に、腕の中の体は暖かい。そして心は熱い。
「なら再び、よし」
「はい。あ、兄さん…その、ちょっと耳貸してください」
その言葉を受けて腕を動かし、イリーナの頭が耳の高さまで来るように調節する。ヒース
の耳に口を近づけて、数言、つぶやいた。
「マジですか?と言うか、いいのか?…して、くれるのか?」
「……何回も言いたくないです。いいんです」
「――わかった。サンキュ…」
小さな体を大地に下ろす。
草の上に座り込んだイリーナがその両腕を、求めるように、誘うように伸ばした。
支援?
ごめんなさい。
連投規制にかかって、二時間ほど読み書き出来ない状態になってました。
>331さん、ありがとう。
という訳で、後3レスほど…。
◇◆◇
明るい空気が仲間の間を流れている。バスの軽妙な語り口のせいか、みんなの表情は笑顔
に彩られていた。
「お楽しみいただけましたかな?」
「もちろん。だが……二人ともやっぱり成長してないの。特にヒースは」
顔では笑いつつも、かつて仲間の『保護者』だった戦神官の声は優しくかつ厳しい。腕を
上げているのに、別れた時から変わらない『長男』ヒースと『次女』イリーナの現状に、
呆れているようだ
「だねー。まあ、成長したヒースなんて、ヒースじゃないし」
「そこまで言うか、よりにもよってアンタが!」
『長女』のマウナが『次男』のノリスに手の甲で突っ込みを入れる。しごく簡単によけられる
はずなのに、ノリスはあえてその手を額に受けてのけぞった。とはいってもマウナの腕に
伝わる衝撃は少ない。
「ひっどー。痛いよ。それにしてもみんなのその姿、見てみたかったな〜」
手が当たった部分を押さえ、軽い調子でマウナを批判する。そして続く好奇心にあふれま
くり、わくわくと踊りだしそうな言葉。
懲りていない。まったく懲りていない。少し前の反省は、どこかに消え去っているようだ。
「まったく……ま、私も人のこと言えないけどね…。ちなみに想像しない様に」
「ええ〜。みんな結構イケそうじゃん。ボクは女装したことあるのに、みんなの想像すら
ダメだ何て、不公平だよ」
ノリスは『痛い』と言う言葉とは裏腹に、まったく痛痒を感じていないようだ。
どうやらいいタイミングで手と同じ方向に動き、ダメージを小さくすると同時に、派手に
打撃を受けたフリをしたらしい。これまた妙なところで凝った事をする。
「……ノリス。絞めるよ?」
エキューが並々ならぬほどに冷たい声で、雪が降ってきてもおかしくないほど、冷やかな
視線を向ける。
何を考えているかよくわからない、にこやかであいまいな表情でノリスがそれを受け流す。
沈黙が、落ちた。
「よろしいですかな?…とりあえず色語りとしてのレパートリーはここまでなのですが…」
「まだ戻って来なさそうだね。どうする?」
歌を聴き、ノリスに突っ込みを入れている間、愛用の槍の手入れをしていたエキューが、
焚き火を囲む皆を見回す。
「このまま寝てしまってもいいけど、ちょっと早いかも知れませんね」
その視線を受けて、同じく愛用の剣の手入れを終えたクラウスが疑問を投げかけた。
「『ファリスの猛女』でも歌いましょうか?」
待っていました、とばかりのバスの声。
「「「いや、それはちょっと」」」
既に《青の小鳩亭》で何回か聞いているマウナ、エキュー、クラウスの声が、それぞれの
音階できれいに唱和した。顔の前でぶんぶんと手のひらを振る仕草まで同じだ。
「ワシは聞きたいが……ちと方向性がちがいすぎるの」
「うーん。店でよく歌うんでしょ?ならわざわざこの場で聞くこともないしね〜」
ガルガドとノリスにしても、いくら聞いたことがないとはいっても、バスにとってもはや
定番とも言える勇ましすぎる物語を、今までの艶話の後で聞く気は毛頭ない。
「――そうですか……」
柔和な笑顔の下に寂しさを押し隠し、リュートの弦にかけていた指を外す。
歌う気満々準備OKだった気分が沈んでいるのが、全員に分かった。
「あ」
そんなバスを見てさすがに少し可哀想と思ったのか、マウナが小さな声を上げて、少し前
のちょっとした出来事を思い出す。みんなの視線が彼女へと向かった。
「何かあるのですかな?」
「うん、あのね――」
そう言って、バスだけに聞こえるように、その耳元で小さい声で話しかける。はじめこそ
訝しげだったその表情が、言葉が進むに連れて輝いていった。
「――って、ことがあったのよ。どう?これ、歌にできるかな?」
「ほう。色っぽい話ではありませんが、それは面白いですな。いろいろと後につながって
いきそうです。ならば……即興曲にでもしてみましょう」
いくつかの弦を慎重に弾く。やがて、始まりの音が決まったらしい。
ゆっくりと弦を押さえ、爪弾いた。穏やかな音色と言葉が仲間内を、炎に照らされた光景
を流れる。そしてとある日常が、その場に歌として再現された。
つづく。
後一回か二回で終わる予定です
>329の最後の一行は脳内で消しておいてください。
長編乙華麗
乙ですー。
まだ満足しないイリーナに萌え。続きを楽しみにしておりますよー。
ぐ、ぐっじょーぶ まだ続きますのね?
ゴロゴロゴロゴロ...
.r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ ⊂(。A。)
一介のROMにはたいした応援は出来ないけど、
せめて、今後リアルタイムに居合わせたらきっちり支援を入れると誓うよ。
338さん。申し出をありがとう。
続き、いきます。
◇◆◇
体が揺れる。ある一定の幅でリズムを刻む。背中の下で草がこすれる。
下半身に感じる重さが心地よい。感じる刺激は心に響く。
音は耳に届く。光景が視界に大きく広がる。
鎖骨にあるものが光を受けて鈍く輝く。
ゆれるたびに空へ弾む首飾り。
様々な動きで視界を切る。
それは初めての光景。
踊る白い体が心を沸き立たせる。
「はは、前は、何回言っても『イヤ』の一辺倒で、絶対して、くれなかったのに、な」
イリーナが自分の上に乗っている。この体位は初めてだ。
見てみたくて、何度が求めたことはあったが、いつもあっさり拒否された。
時にはその豪腕がうなりかけて、口を紡ぐしかなかった。
「……逆の立場に…なった、時に、判ったの」
一度だけ、性別が入れ替わったときに、自らその乱れる姿を見せたことがある。
そのとき以来、自分からは口にしていない。妹分自ら求めるのを待っていた。
「……」
無理にしても、感じてはくれるだろう。
でも心に傷を、ほんのわずかな傷を残すと思ったから。
「あのときの兄さん、すっごく、きれいだった。すっごく、えっちだった」
快感を互いの身に送りながら紡がれる、イリーナの言葉。
「私はそれを見て、すっごく、興奮した。男になった、身体が…高ぶった」
その刺激に半ば上の空になりながら、幼馴染は奥底の思いを声に乗せてゆく。
自分は黙ってその言葉を聞く。
「それが、わかったから…。兄さんが言っていた事の理由が、わかったから」
そして、ようやく見せてくれた。妖しく乱れる恋人の姿。その姿は艶やかで、いじらしい。
「今まで、決心がつかなくて、出来なかったけど…。今日なら、いつもと違う今日なら、
……照れることなく、出来そう、だったから……」
身にヒースの剛直を自ら埋め込み、動き始めた時こそ遠慮がちで、恥ずかしそうだった。
「それにね、私から動いてるのを、見てもらえるのが、とても気持ちいいって、たった今、
知ったから。私が…乱れる姿、もっと、もっと、ヒース兄さんに、みて欲しいから」
しかし、今はその動きは激しくなり、自らの弱い部分を積極的に攻めている。
快楽に沈み、貪欲に求めている。
「だから、みて、ください。私が……私の姿、目に焼き付けて、クダサイ――」
快感と荒い呼吸のせいで、まとまり無く、途切れ途切れの音となる思考。
イリーナのその声と姿と思いは“男”の本能を刺激する。
ヒースの理性が“女”を求める欲求に溺れてゆく。浮き上がる気は微塵もない。
むしろ喜んでその欲望の中へともぐっていった。
腰に手を沿え、イリーナの動きに合せて小さく律動をし始める。
「…ぁ、くふぅ……ん…ひぃ…」
その愛らしい顔が新たな刺激でわずかにゆがんだ。もっと深くヒースを求めているのか、
鍛えられた背中を大きく反らして下半身をこすりつける。
「ぐ、…危ない、ダロウガ……」
その姿は、今の自分の体勢がわからないのか、下から見上げていると危なっかしい。
後ろへ倒れこんで、頭を打ってしまいそうで見ていられない。寝そべっていた体を起こし、
腰に置いた両手を背中に回した。力をいれて引き寄せ、抱きしめる。正面で抱き合うよう
な形になった。つぶれた胸の感触が柔らかい。
ふわりと瞳の周りを縁取るまつげが動いた。
「あ、にい…さん…」
イリーナが正面に来たヒースの顔をとろけた目でじっと見つめる。
ふとその視線をはずして、ヒースの肩に頬を押し当て、ぐりぐりとこすりつけた。
「むう〜。ヒ〜ス兄さ〜ん」
めったに聞くことのない、自分しか聞いたことの無い甘い声。
「――猫か、お前は」
その小動物的なかわいさに、動物好きの血がふつふつと騒ぐ。
「ん〜、そうかも〜。…たまには、いいじゃないですか。猫みたいに…甘えてみたって」
イリーナへの思いも相まって、もだえ転がりたくなるぐらいに、愛しい。
「イヤ、お前さんの場合猫っつーよりは、犬っぽいから、なんだか新鮮でな」
「えー、犬だって……小さくて、かわいいじゃ、ないですか。……ン」
「……小さい犬と言うよりは、大型の獰猛犬……アノ、イリーナサン……」
胸板に触れていたイリーナの手が、ヒースの首に周り、ゆっくりと力が入っていく。
「……誰が、何ですって?」
「イエ、ワタクシハナニモイッテオリマセンデス、ハイ。イリーナサンハコイヌノヨウニカワイイ
オンナノコデスカラネ」
「……もう。女は、いろんな顔を…持ってるんですよ?」
やっと首から手が離れ、肩に置かれる。とりあえず当座の命の危機は去った訳で、大きく
深呼吸をして、あがってしまった息を整えた。
「あー、うー…いろんな、ねえ……」
「あぁ、疑って、ますね……」
「だって、普段が普段だしな」
「……兄さんに、…くはぁ…言われるなんて、少しショックです」
「け、いつも言われまくってるオレサマノ気持ちを少しは味わえ!」
「はいはい。続き、しますよ?」
投げやりなヒースの言葉に、適当な返事を返す。ヒースのあごを取って軽いキスをした。
肩に置いた腕を始点にして、緩やかになっていた動きを、再度大きくする。
それに合せて、ヒースも腰をゆすった。
「ふひゃ……あ、は……」
妹分の首にあるペンダントが弾み、ヒースの鎖骨に当たる。
かすかな振動が骨を伝って体へと回る。
下半身がぶつかるたびに乾いた音を立て、収まりきれなかった蜜が、二人の間を伝った。
「う……ぐ――ハア、はぁ…」
刺激を求めるイリーナの動きが少しづつ小さくなってゆく。
「くぅ……ぅん。ヤダ……もっと、もっとなの――」
漏れる言葉は対照的で、まだまだ快感を貪りたい欲求であふれている。
続けざまにしている為、徐々にではあるが、体力を削られていたのだろう。
イヤイヤと駄々っ子のように首を振り、ヒースの首筋にしがみついて肩へ弱く歯を立てた。
小さい歯が、皮膚へと食い込む。
「い、イリーナ……ちと、いたい、から…やめろ……」
不意に走った痛みをこらえきれず、そうヒースが漏らす。イリーナのお尻を割っていた両腕
が離れた。
「ごめん、なさい…つい……」
そう言って、イリーナが口をはずす。肩口にうっすらと赤くついた歯形を、舌でぺろぺろと
舐めはじめた。肌の上を這う舌のざらついた感触がくすぐったい。
(……マジで今日のイリーナは、甘えん坊の子猫、だな)
自分の肩を無心に舐めているイリーナをを横目でみながら、ヒースは思う。むずがる妹分
の背中に、動物の毛皮をなでるように優しく指を這わすと、ちゅっと軽い音を立てて、頬や
まぶた、耳や首筋、唇に口付けを落とした。
小柄な体を抱きしめて、胸の中にあるもの全てを覆いつくそうとする。キスを続けるうち
に徐々に前傾姿勢となり、いつの間にかしなやかな肢体を大地に組み敷いていた。
「見せてくれた、礼だ。…今度はキツク、いくぞ」
大きく開いた足を取り、軽く体をひねらせて膝下を肩に乗せて、両腕でよく鍛えられた膝
上を抱え込む。そのまま腰を大きくストロークさせると、イリーナが草を握り締め、沸き
起こった快感に歓喜の声を上げた。
「ひゃあ、――兄さん、兄さん!」
イリーナの中は、一度自分が放ったものの残滓と零れ落ちる蜜のせいで、滑らかにすべる。
そのくせ、続く興奮と度重なる刺激のせいで、複雑に絡みついて、怒張を味わい吸い尽く
そうとそうとする。ヒースとしてもすでに二度放っているわけだから、若干の余裕はある。
しかしその体中に響く強い刺激と、気が遠くなるほどの心地よさに変わりはない。抱え込
んだ膝に時折口付けを落として、舌で舐る。
「いやぁ……そんなところ、やめて……」
普段はそんなところを刺激することは無いから、未知の感覚と感触に、イリーナの心が高
鳴る。身じろぎするが、体を捻られているせいか、自由には動けない。
体の奥底を再び突かれて、きつい振動が大地に落ちた体を揺さぶる。同時に繋がった部分
に幼馴染の指がのびて、痛いぐらいに張り詰めた花芯を遠慮無しに刺激する。
激しい行為。
いつもは優しい兄貴分からもたらされる、今日二度目の躊躇のない快楽。
それが少しだけ怖くて、すごく嬉しい。
立ったまま、後ろからだった一回目のときとは違って、ヒースのきつく目を閉じ、自分の体を
貪っている表情がかすんだ視界内にある。それだけで安心する。きつく抱きしめてはくれて
いても、どこか不安だった時とは違った。
目を開けた。少し先にある、イリーナの瞳と視線が絡む。
妹分が、笑った。快感に蕩けた顔の中に、一瞬だけの子供の笑み。
そして安心したように瞳を閉じ、自分の動きに身を任せる。
半開きになった唇から漏れる、思考の中に響く艶声。それはますます体を暴走させる。
遠慮なんてしてやらない。
まだ満足していないならば、思う存分に体を高みへ押し上げて、満足させるだけだ。
ヒースとしても、いつもはここまで割り切れない。
大丈夫と言われてはいても、なんだかんだで優しい行為を繰り返してきた。
一度目はまさしくそう。
暴走しかけた自分の体を、抱きしめることで押さえ込んだ。
その後のことはおぼろげだが、今ほどはきつく攻めてはいないだろう…たぶん。
でも、イリーナがいつもと違う事を自分にしてくれたのだから、それに答えよう。
幼馴染への答えは、以前求められた、この激しい行為。
そして、彼女はそれを躊躇無く受け取り、快楽に踊った。
自在に絡みつき、貫く剛直を味わい尽くす内部の動きが、変わってくる。
緩やかにヒクツいていたものが、小刻みになり、キュッと強く締め付ける。
絡んだ足に力が入った。
「――ぁあ――あ……」
小さい声が耳に届き、意識へこだまする。
吸い尽くそうとするイリーナの胎内に、意識を引っ張られながらも、何とか放ってしまう
ことだけは押さえ込んだ。
叩きつける動きを緩やかにして、パタリと力が抜け落ちた足を開放すると、体勢を変える。
体の上にのしかかり、再び大地へと組み敷いて、目の端から零れた涙で、ぐしょぐしょに
濡れている頬を、手のひらと唇で穏やかになでた。
「う…あ…落ち着いた、か……?」
「……うん。ゴメン、なさ、い…。私だけ、先に…」
イッたばかりで途切れがちになる声が返ってきた。
「イヤ、いい」
そう言って、ゆっくりとイリーナの中をヒースが動く。
今度は激しすぎる行為とは正反対。でもイリーナの心は穏やかだ。
例え激しくは無くても、ヒースに求められ愛しく思われている事を知っている。
そんな自信と確信があるからだろう。
「ん…ひぁ……ねえ、にいさん…」
時折漏らす声に焦燥や落胆はなく、ただ語りかけているのみ。
「…ハァ…ふっ…何、だ?」
呼吸で途切れるヒースの声も柔らかい。
いつもの皮肉っぽい、どこかとげのある物言いは完全になりを潜めていた。
「ううん……何でも、ない。んン…ぁふ…」
「?変な、やつ。ぐ…うぅ……」
触れる滑らかな体の熱さと、対照的な、刺さる森の空気の冷たさ。
大きい動き、小さい動きを繰り返す。そのたびに互いの呼吸が荒く弾んで、肌を掠める。
互いの手を重ねてギュッと強く握り締めて、快楽という迷宮に迷い込んで堕ちてゆく体を
つなぎとめていた。
ゆっくりだった動きが再び速さを増してゆく。
一度達したイリーナの体はすぐに反応し、まだ達していなかったヒースの体は、イリーナ
の反応を敏感に感じ取る。
調和の取れた音楽の中をたゆたうような、独特の幸福感が二人の間を支配した。
「…くぉ……あ、ぁぁ…」
「あ、あぁ……ひう、ひぃあああ――」
かき回しかき回されるたびにぞくぞくと背筋が震え体に無理な力が入る
その力を制御できない
感じるがままに相手に力のすべてを叩きつける
声がまわるまわる高い音色低い振動愛しい響き
艶をおびる知っている声知らない声大人の声
体中の神経すべてが快感に反応して性感帯になってしまったかのよう
強く回されいている互いの腕が熱くて痛くて気持ちいい
唇の中で互いを吸い上げる舌が唾液でぬめる
ぴたりと密着したままこすれる肌が摩擦熱であつい
あつくてもいい融けてしまえばいい混じってしまえばいい
境界が曖昧になる思考蕩け合うからだ行き来する刺激
それは一つででも一つじゃない
どこまでわけいっても自分達はあくまで別々のモノと存在
互いを感じる互いの快感を感じ取る
それは快楽を高め心を高め体を高みへと運び上げた。
「イリーナ……いりーな、っ――!」
ヒースは一気に快感が頂点へと達し、その中へすべてを放つ。
「――ンッ…くぁふ……ヒース、兄、さ、ん……はぅ…」
イリーナは強く達したあと、注がれるモノの感触の中へ漂う。
兄貴分の力が抜ける。
「…はあ……はあ……ぁ――」
ぐったりと腕が崩れ落ちるのを何とか食い止めて、ただ呆然と小柄な体を見下ろした。
妹分の力が抜ける。
「ハァ…ん。――ふ……」
いまだに体を支配する緩やかな快楽に負けて、とろけた瞳と手で上の顔を引き寄せた。
幼馴染が唇を重ねる。軽い口付けをする。何度も確認するように接吻をする。
上でつながる。下でつながる。体がつながる。心もつながる。
その姿が浮かぶ夜の『ヤミ』
せせらぎの始点の『泉』
いるのは深い『森』
大切な『恋人』
すべてがつながった恋人達の優しいキスは、どちらからとも無く終わるまで続いた。
◇◆◇
穏やかなリュートの響きが炎を揺らす。
誰も何も語らない。あのノリスでさえ、何かを考え込んでいた。
その静寂の中、バスがつぶやく。
「夜のヤミ。二人がいるのは泉、森の中。その関係は恋人。ならばたった今紡がれている
詩の題名は――『ヤミと泉と森の恋人』。意味がよくわからないですかな?……まあ、
たまにはこんな題名も良いでしょう」
皆が伏せてしまっていた顔を弾かれたように上げる。
炎に照らし出された顔には、それぞれの個性を示すような表情が浮かんでいた。
「題名だけ決めちゃっていいの?」
楽しそうな、ノリスの声。内容こそ疑問ちっくだが、そこまでは考えていないに違いない。
「かまいますまい。題名から物語が広がる事だってあります。題名とは紡ぎ終わった後に
つけるものとは、一概には言えませんから。まあ、大きくは変わらないでしょうが……」
ゆったりと答える。なんだかんだで二人からいろいろな出来事を聞きだし、回りを取り囲む
仲間達からの補足を受けて、それらを歌へと変えてきた。その歌の中には、もちろんその
ままの部分もあるし、歌としてのエッセンスとして描写をつけ加えたところもある。
歌のすべてが真実とは限らない。
だからといって、歌がすべて虚実だとも限らない。
ただ、自分が紡ぐこの仲間達の歌は、目で見て、本人から聞いて構成したものばかりだ。
「もしワタクシの紡いだ歌が他の吟遊詩人たちに伝われば、歌の中身は時代に合わせ、
少しづつ変化してゆくことでしょう。吟遊詩人の役割は、うたい、広め、伝説を紡ぐこと。
現実と真実が違うことも、変化していくことも、歌の中ではまた一興……」
再び静かにつぶやいた。
誰も、何も答えない。穏やかな静寂が、皆をつつむ。
「さて、長くなりましたな。これをもちましてワタクシの持っている幼馴染の契りの物語
は終了となります。続きがあれば、また後日。御静聴を感謝いたします」
声をわずかに張り上げる。夜の空に、締めの言葉が張りを持って響いた。
泉にいる当事者達に気を使ってか、仲間内から打たれる拍手の音は幾分控えめだ。
それでもその表情は活気に満ち溢れ、満足げなものとなっている。若干眠そうな表情に
なっているものいるのは、時間考えれば、仕方が無いこと。
それを確認し、細い目を更に細めて、微笑を浮かべた。
「……まだ二人は戻ってきていませんが、もう少しすれば帰って来るでしょう」
風によって生み出される音、森に住まう動物達の奏でる声以外には何も聞こえない。
二人の音も、聞こえない。
◇◆◇
水浴びしようとしたのに、結局は行為へなだれこんでしまった為、改めて水を浴びて身を
清める。新しい服を身に着けて、一回目の行為と土で汚れてしまった服は、特にひどい所
だけを仮洗いして後は帰ってから。
「あー、だいぶほどけちまったな」
着替え終わったヒースが水面に半ばめり込んでいる小さい岩に座り込んで、水鏡に顔を
うつしてがりがりと頭をかく。既に大分ほどけてしまっていた髪が、そのせいで更に歪んで
しまう。絡まった淡い金色の髪がイリーナの目に入った。
「………そうだ!」
自分の荷物に駆け寄る。その中を探って、あるものを取り出した。それを持って、ヒース
の元へ戻る。
「兄さん、後ろ失礼しマース」
そう言って、座ったままの兄貴分の後ろへ回った。
「イリーナ?何もって来たんだ?」
「んー。くし」
返事を待たずに尻尾を作っているリボンをはずし、自分の首に巻きつけてチョーカーのよ
うにする。大きな背中に滑り落ちた髪の房を持ち上げて、櫛を通し始めた。
「おい、別にそんな事せんでも……」
「兄さん髪長いのに、全然手入れしてないって言ってるんだもん。私だって、一応女の子
ですから気になります」
櫛の歯が静かに髪の間を通ってゆく。時折ある引っ掛かりには、髪を持ち上げて丁寧に
絡みをほぐしていく。あまり器用ではないかもしれないが、そんな動きは常日頃手馴れて
いるものだ。
「……兄さんの髪。すっごくきれい…」
イリーナの手の中でプラチナブロンドの髪が空気に舞う。それはランプの光と月明かりを
わずかに反射して、内部からほのかな光を放っているように見えた。
「そうか?あんまり気にしたこと無いからな…」
「そうでしょうね。そういえば、何で髪の毛、伸ばしてるの?」
「んにゃ、特に理由はない。ただほっといたらこうなった」
前にこぼれた毛先を持ち上げ、空にすかしながら応じる。所々にある枝毛切毛は、手入れ
をまったくしていない証拠だ。その割にはぼさぼさにならずに、何とか落ち着いて上手く
まとまっているのは、髪質のせいだろう。
まあ勉強をする時に邪魔にならなければ、そんな事はどうでもいい。
「髪短いのも似合うと思うのにー」
「いちいち切りにいくのがメンドクサイ。これならあまりに長くなったら、ナイフあたりで切って
も全然問題ないしな」
「……兄さんらしいね」
そんなことを言っている間に、髪の毛全体に櫛を通し終わる。分け目を調えてすっと背中
のほうに髪を流すと、首の中ほど部分を手に取り、少しだけ持ち上げた。
現れたうなじは普段は髪に覆われて見ることがないせいか、妙に色っぽく感じる。それに
女として悔しさを覚えつつも、触れたいという欲求が沸き起こる。
欲求にしたがって、キスをした。
「おぁ!!」
突然の感触にヒースから悲鳴が上がる。ちゅっと音を立てて強く吸うと、日に焼けた痕跡
のない、白いのにがっちりとした首筋に赤い跡が散った。ぽんやりと赤くなった部分に触
れて、にぱりと笑う。
「私の、ヒース兄さん」
「……何言ってんだか」
言葉だけ見ればぶっきらぼうだが、顔はほのかに赤くなり、声色には抑えきれない照れが
混じっている。その表情になんともいえない暖かさで心を満たして、自分の首に巻いてい
たリボンをはずし、手の中にある髪の毛へ巻きつけた。
ぐるぐると何週も回して、最後に蝶々むすびに……する?
「あ、あれ?上手く、いかない……」
あせりまくっているイリーナの声。何回もほどいてやり直しているが、一向にその手は止
まらない。
「どうしたんだよ」
「にいさ〜ん。蝶々が縦になっちゃう…」
ヒースが後ろに手を回すと、確かにリボンの結び目部分が縦になってしまっているのが指
先に伝わってくる。
「あー、いい。俺がやる」
毎日自分でやっている訳だから、お手の物。結び目を完全にほどいてもう一度結びなおし、
あっさりといつもの通りに戻してしまう。
せっかく付けた所有物としての証が、隠れてしまった。
「ほい、終了」
「あーあ、何でこう不器用なんだろう」
隠されてしまった事が少し悔しい。それを隠そうと、両手を開いて悲しそうに手先に視線
を送る。…まあ、自分の不器用さが悲しいのも事実だが。
「それは練習あるのみ。今度教えてやるよ。…さて、クシを貸せ」
そう言って、ヒースがイリーナの手からくしを奪い取った。
立ち上がって、今度は妹分を岩に座らせる。
「お礼に、俺もやってやる。じっとしてろよ?」
「うん」
大きな手がイリーナの頭に触れ、やがて、髪の中へ歯が通って行くのを感じた。
ゆっくりとしたリズムが心地よい。それに、こんなに無防備に後ろをさらしているのに、
あるのは奇妙なまでの安心感と、穏やかな安らぎだ。さっきまでの自分の動きをトレース
するように丁寧に動く兄貴分の手が気持ちよかった。
「イリーナ、少し顔を伏せてみ?」
その言葉の通りに下を向く。水が鏡のようになり、自分の顔を移しこんでいた。手が動く
のが見える。広い手が動くたびに、自分の若干癖のある栗色の髪がさらさらと滑っていく。
やがてヒースの手が止まり、きれいに櫛の通った横髪を一房持ち上げ、ゆっくりと口付け
を落としたのが見えた。
「……兄さん。少し、気障です」
本当はすごく嬉しくて、胸が高鳴っているのに、口から出てきたのはこんな言葉。まあ顔
に血が上っているのがわかるから、たぶん照れ隠しにしか聞こえないだろう。
「よしよし、意図した通りだな。…まあ柄にもない事したとは思うが」
そんなことを言うヒースの顔も赤くて、ついさっきまで、こんなことより更に恥ずかしいこと
をしていたなんて、到底思えない。
「くす…、やっぱり兄さんは兄さんだ」
「よし、帰るぞ。ちと時間がたちすぎた」
櫛をイリーナへ返し、立ち上がらせる。
荷物をまとめた所に行くと、いくつかの荷物をひょいとイリーナへ放り投げた。
投げられた自分の荷物に駆け寄りながらしっかりと受け取る。
「うん!……私、水袋持ちますね」
まだ置いたままの水袋を手に取る。満水になった袋は重い。
「ん。じゃあ俺はこっちのやつな」
同じく自分の荷物と調理用の少し大きい水袋とランタンを手に、森の中へと踏み出す。
そんな幼馴染の後姿を、白いマントを翻して、チョコチョコとイリーナがついて行った。
言葉をかわす。日常のこと、森のこと、勉強のこと、神殿のこと。
話がすれ違っていたときを埋めようと、話題は次々と出てくる。
毎日顔を合せているのに、なぜか話題は尽きない。
心穏やかになったせいか、普段はあえて言ったことのない言葉がイリーナの口から出よう
とした。
それを止めない。
今なら素直に兄貴分へと言える気がした。
「だから…私は―――ふぁ、ぁん…むぅ〜」
……言おうと思った言葉が、突然出てきたあくびで、意図とは裏腹に途切れた。
頭の中が、なんだかボーっとしてくる。
「なんだ。もう眠いのか」
「……うん、そう、みたい」
抱かれた後独特のけだるさが、体と思考に侵食してきたのがわかる。
さっきの言葉の続きがその中へと埋まっていった。
「相変わらず規則正しいやつ…」
「…うぅ〜」
手から持った荷物と水袋がすべり落ちそうになる。それを慌てて受け止めるが、すぐに腕
から力が抜ける。呆れたようにため息をつき、ヒースの手が全部の荷物を奪い取った。
そして背中を向けてかがむ。
「仕方ないな…ほれ」
「ん?」
視界内にあるその背中はとても広くて、頼りがいがある。
「特別サービスだ」
「……おんぶ?」
気を抜いてしまえば落ちていきそうなまぶたを何とか気力で持ち上げる。眠くなった自分
をヒースは子供のように扱うが、別にイヤじゃない。ついでとばかりに甘えてしまう。
「そうだ。とっととおぶされ。…イリーナ、思考回路が退化しとらんか」
そんな妹分を優しく促し…ついでに皮肉の一言も織り交ぜる、兄貴分。
「むぅ…そうかも」
皮肉だと判ってはいても、もうそんな事どうでもいい。眠い目をこすりながらかくかくと
うなずいて、首に腕を軽く回してその背に体を預ける。
「よっこらせ…っと」
親父くさい言葉と動作と共に、ヒースが立ち上がった。手には二人分の荷物と水袋を持ち、
力が抜け切ったイリーナのからだを背に抱えているので、かなり動きにくそうだ。
「ま、あと少しだし、何とか大丈夫だろ…」
そう一人ごちると、仲間達がキャンプを張っている方向へと歩き出した。ゆったりと体が
揺れる。ヒースの首筋からの心地よい匂いを感じ、その大きな背中を頼りに思いながら、
イリーナの思考は睡魔の中へと落ちていった。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
あたりに注意を払っていたマウナの耳が物音を捉えた。
「さてっと。私は薪を探してくるね」
「……薪はかなりありますが?」
理由なんてお見通しの癖に、見張り番を共にするバスがしれっと答える。ゆっくりと立ち
上がり、ランタンに火を移す。暗いところでも不自由は無いが、用心のためだ。
「まあ、今回のことは私が仕組んだからね。少し顔を合せづらい…って言う所かな」
頬を指で軽く掻き、座りっぱなしで硬くなった身体を軽くほぐす。
「イリーナはともかく、ヒースは…ですね」
「そう言う事。じゃあ、行ってくるね。ころあいを見計らって、帰ってくるから」
「はい、行ってらっしゃい。二人のことはお任せあれ」
軽くランタンを掲げて木々の中へと消えてゆくマウナを、芝居がかった仕草と声で見送る。
草の上に横たえていたリュートを手に取った。
しばらくたって、しゃくり、かさりと草を踏みしめる音がひびく。すぐに、炎で作られた光の中
に長身の魔術師の姿が映りこんだ。
「わるい。遅くなった」
ゆっくりと歩み寄るヒースの背にはイリーナがいて、安らかな寝息を立てている。
「お帰りなさい」
出迎えの言葉は少ない。炎をみているのはバス一人。マウナの姿は当然この場にはない。
他の皆は既に眠りへと落ちている。手の中にあるリュートの弦をはじき、慎重に音の調節
をしていた。
「マウナの大馬鹿者は?」
「今席をはずしています。すぐに戻るでしょう」
「ん、そうか。……見張り決めのときにいなくて悪かったな。どんな順番になった?」
手にした二人分の荷物と、数個の水袋を器用に地面へとおろす。
「はじめはワタクシとマウナ。次はクラウスさんとノリス。その次がガルガドとエキュー。
あなた達の番は夜明けの…最後の番です。今はお疲れでしょう、休んでいてください」
「……そうさせてもらうぞ。イリーナは寝ちまうし、俺も眠い」
そう言って、置きっぱなしになっていた、自分とイリーナの荷物の中から毛布を引っぱり
だして適当に地面に敷いて用意する。その背をゆすって、背中で眠る妹分に声をかけた。
「ほれ、イリーナ。降りろ。重い」
「…うう、ん。にいさん、…ひどい…私、重く、ないもん。スゥ…」
夢見心地の声が返って、のろのろと首に回していた腕が離れる。その瞬間、イリーナの顔
にさびしそうな表情が移るが、すぐに睡魔によってかき消される。
「まったく、手間のかかる……」
一人つぶやくヒースの瞳は言葉と裏腹に優しい。再び眠ってしまったイリーナを毛布の上
におろし、丁寧にその身をくるむと、自分もその隣に敷いた毛布に横になる。
「では、よい夢を」
そうバスがつぶやき、穏やかな子守唄をかなではじめる頃には、二人の意識は夢の中へ
落ちていった。
二人が眠りに落ちてすぐ、再び草を踏む音が響いて、マウナの姿が現れる。手には先ほど
言った通り、いくつかの薪を持っていた。
「ただいま」
「お帰りなさい。二人は既に眠っていますよ」
「……特に文句も言わなかったみたいね。よっぽど疲れたのかな?」
「【風の声】ですか」
「ちょっと無粋だと思ったけど、一応、ね。…まったく、けっこう長かったわね」
新たに持ってきた薪を、炎のそばに置く。その勢いで、積んであった木が崩れ落ちた。
がらん、からんと木々がぶつかり合う軽い音が鳴る。
「ここ最近、互いに忙しかったようですからな」
薪を丁寧に積みなおす音、風で梢がのこすれる音、バスの奏でるリュートの音が重なる中、
ころりとイリーナの体が転がり、隣のヒースに寄り添うような形になった。
少しあと、ヒースの体が動き、腕がイリーナを包むようにその体に回る。
その二人の寝顔はこの上なく幸せそうに見えた。
「だいたい、何で私があんた達に気を使わなきゃなんないのよ。自分達の問題ぐらい、自
分達で解決してほしいものだわ」
二人のそばに座り込み、イリーナの頬をむにむにと、ヒースの頬はぐりぐりとつつきなが
ら小声でつぶやく。
「はあ。本当に、幸せそうな寝顔しちゃって。少しうらやましい……」
疲れたせいか、二人が起きる気配は微塵もない。
すやすぴと、安らかな寝息を立てている。
「マウナだって、可能性は大きいでしょう?今現在の状況をみるに」
「そうかもね。でも今はまだ考えていないから。小鳩亭のことでいっぱいいっぱい」
立ち上がると背をぐっと伸ばし、眠っているエキューとクラウスに視線を向ける。
その表情は穏やかで、柔らかい。
「そうですか」
「うん」
言葉が途切れる。
夜と森のヤミと、歌にまぎれるかすかな泉のせせらぎが、冒険者達の体を癒すように優し
く包んでいた。
※ ※ ※ ※ ※
―――更に進む二人の関係。
どうでもよくなりほっときつつも口と手を出すいつもの仲間。
あれこれと気遣う猟師な精霊使いに『自分も』と夢見るマニアな槍使い。
『子供達』を優しい眼で見守る戦神官に尾鰭を付ける無責任な芸術神官。
腕は一流思考はおこさま悪戯盗賊に商売上手な飛び入り参加の実直戦士。
まっすぐに想い人を慕う娘に捻くれた表情の下に優しさを秘める青年。
近すぎるがゆえに互いの思いを言葉にする必要のない幼馴染。
それではダメだと思いつつもやっぱり変わらぬその関係。
思考の切り替え。望みの明瞭。視点の切り替え。
その切っ掛けはもうすぐそばに。
それに気がつくのはもう少し後。
そんなふたりの体の交わり、互いの思慕の表現方法。
さてさて、この二人はどのような愛を育ててゆくのか。
仲間たちはこの二人をどのようにちゃかしてゆくのか。
まだまだ語るべきことは数多くあるはずですが、歌語りはこれまで。
次の終曲を持って一連の物語は終演とさせていただきます。―――
『ヤミと泉と森の恋人』 END
とりあえず
『もじった題名を考える』→『よっしゃ野外でGO!』→『野外の萌シチュ列挙』
→『何で話がずれる!』→『このシチュはいんないYO!』→『…書いても書いても終わらない』
というコンボが炸裂した結果、これだけ長くなってしまいました。
では、近いうちに。もう少しだけ、お付き合いクダサイ。
ひぃぃやっほぉぉぉぅッ!
GJです。ただただGJです。
愛知シーンの後もラブラブでもう、この。憎いね!って感じです。
ともかくお疲れ!
(えちしーん>愛知シーン と変換される俺のATOK・・・。)
2号店−795氏GJ!
あなた自身がもええろの神様ですわー。
続編お待ちしております。
GJーーーーーーーーー!!!!!!!まぢでごちになりましたw
読後感最高でっす!期待して次作待たせて頂きますですはい
(;´Д`)ハァハァ (;´ Д`)ハァハァ (;´ Д `)ハァハァハァハァ :.` ;:.・∵ ゚ д:.`
365 :
バルディア:04/11/17 20:14:42 ID:lKs5HYsE
お疲れ様でしたー!
長さと内容を兼ね備えた萌え大作でしたね。
近日中にまた掲載させてもらいます。
今日もヴェローナーと街の巨匠に感謝。
タイトルわろた。
思わずセーラー服イリーナとか想像しますた
GJでござる!
しかし実際冒険(セッション)中にこんなコトされたら困るやろな〜。ソレ目的ならともかく。
ああーもうごっつ素敵! めっちゃイイです!
こんなにもすばらすい小説を投下してくれることに大感謝ですよ。
>>369 エロ少なめ・・・だと? お前はそう言ったか?
例え分量が少なくても、これだけねっとりと濃厚なエロスの他に、俺は何を求めようか!
つまり簡単に言えばグッジョブ!
でも、どうせなら最後まで行ってほしかったかな(ばきっ
だからどこがエロすくないのかとこ一時間……
あまりの濃厚さにもだえ苦しんでますですよ!
という訳でGJ!!
>366
あなたの一言でセーラー服マウナとか学ラン来た男性陣とか
スーツ来たドワーフ’sとかが頭の中まわりましたぞ。
元ネタが元ネタだし。
となるとアレだな。
冒頭でイリーナはパンを咥えたまま「遅刻遅刻〜!」と言いながら走り、
交差点で主人公の乗ったバスとぶつかってイリーナ転倒(だけ)、バス横転炎上だな。
ああ、バスってあのバスね。
イリーナは歌うドワーフを体当たりで焼き殺せるのかと思った。
人間ファイアウェポンか。
375 :
バルディア:04/11/19 21:51:34 ID:8UBSJEku
>2号店994
転載禁止の一文が憎い。
前回同様、寸止めなのにエロイ!
これで何を基準にエロ少なめとおっしゃるのやら。
ともかくGJでした。
もまいら新リプNEXT2巻買ったか?
カラー口絵からしてハァハァですよ!シャイアラもベルカナも等しくサービスを提供しております!
ベルカナはここでの露出ネタでハアハア済みだから、あの程度じゃあ・・
触手w
チャームに引っかかったベルカナにあまり萌えなかったのが、自分でちょっと意外。
むしろ物欲から賭けに熱くなるベルカナの方が萌えたなー。やっぱりそのまま借金まみれコースに行って欲しいぞw
>>377 ばかな!体は売っても心は売らないベルカナに萌えないのか!
表情は凛と保ったまま、目じりには屈辱の涙が一粒…最高じゃないか!
む、どっちかというと
>>379へのレスっぽい内容だった。
まあベルカナの水着は確かに公式で外出、
しかも「自由に作っていく」とかの萌えコメントつきだったからなあ。
シャイアラのくびれとケツにハァハァしとくか?俺はベルカナ派だが。
>>380 「心は嫌がっても体が言うことを利かない」
ってのがベルカナの萌えネタになりそうだな。
ここの職人は先見の明がある(藁
>>382 と、いうか気の強いお嬢様に陵辱&調教、というのは王道だし。
384 :
名無しさん@ピンキー:04/11/21 18:04:19 ID:9jNZe1Q7
>>381 水着姿ですと!!
そのサイトのアドきぼんぬ
>>384 yes。つーかアレは下着か?
口絵の水着もそうだが、いかにもありあわせの布で作りましたって感じでいいではないか。
キウイなんてフツーに現代の水着つけてて萎えたぞ。露出は高かったが。
ちげー。yesは
>>385に対してだ。ドラマガの挿絵。
ベルカナの中の人に萌えてる俺はこのスレ的にどうなんだろうか。
関係者の人ですか?中の人は未発表のはずだが。
390 :
名無しさん@ピンキー:04/11/21 22:20:54 ID:Pzsrw4LM
大活躍のマロウの株が急上昇ですよ!
モケケピロピロでも踊り喰らいます!
メイスの一撃でうっかり人殺しになりそうになったベルカナ萌へ
ベルカナはパペット・マスターとしての道を歩んでいくわけか。
これをエロネタに絡めると・・・
動くダッチワイフか?だめだ、ありきたりだ・・・。
シャイアラの触手ぷれい(?)もよかったが、
やはり今回はベルカナでしょう。
マロウ それにしても、この木の人形は働きもんだべー。
ベルカナ 何より堅いのがいいですわ。
………だめだオレ。
そんな何気ないセリフに脊椎反射できた
>>392に敬服
エロネタ抜きで今回のベルカナは萌えたなあ
ライオー絡みでテンパっちゃうとうころとか
ウワサになったシャイアラのパンティーラはビミョーだったな。
頬張っているソーセージにも作為を感じる駄目な俺
ベルカナ貼るかと思ったが、18禁画像のあぷろだとか絵板って結構無いのな
またぐったり板にお邪魔するしかないか・・(・ω・
>>392 そこよりも
ベルカナ「むしろ、彼女ができない時用のものが必要では無いのですか?」
ベルカナ「肉体は操られても、魂だけは操られませんわ!」
とかがストレートにエロかった気が。
いや、それに加えてそんなとこにまで反応してしまった事がアレだったって事だろう。
正直、うらやましいような、うらやましくないような。
Q1「あなたの名前はなんですか?」
A1「レイハティア・アリアレート」
Q2「お仕事は?」
A2「冒険者兼、バンドのドラマー」
Q3「その服装、夏場は大変じゃないですか?」
A3「正直、めちゃくちゃ辛い。一度泣いた」
Q4「嫌いな人は誰ですか?」
A4「シャディ・ビーン」
Q5「本当ですか?」
A5「はい」
Q6「本当の事を言って下さい」
A6「リュクティ」
Q7「それはどうしてですか?」
A7「ダメだといってるのに、中出しするから」
Q8「それはどうしてですか?」
A8「たぶん嫌がらせ」
Q9「サティアさんをどう思いますか?」
A9「声は可愛い」
Q10「ボウイの使い魔、アンラッキーをどう思いますか?」
A10「どっちかというと、ボウイのほうが猫っぽい」
Q11「男で人生踏み外した、との声がありますが」
A11「意味わからん」
Q12「二度と顔を見たくない人は?」
A12「イーシャ様連れ戻し隊」
Q13「それはどうしてですか?」
A13「いや・・・誰でもあれはヒク」
Q14「シャディさんに一言」
A14「お前だけ男いないぞ」
Q15「いやな思い出とかありますか?」
A15「刺青を異性に見られたらそいつと結婚すること、と彫った後に言われた」
Q16「誰にですか?」
A16「姉上」
Q17「それはどうしてですか?」
A17「たぶん嫌がらせ」
Q18「刺青彫ったこと、後悔してますか?」
A18「してないと言えば嘘になる」
Q19「これからも時々ヴァルキリーを降臨させるんですか?」
A19「必要に迫られればやむを得まい」
Q20「でも、ヴァルキリーの力は処女にしか使えないという話ですが…」
A20「えっ!!??」
シンプルに笑えた
細かいこと言うと、
>Q6「本当の事を言って下さい」
>A6「リュクティ」
ここは「・・・リュクティ」と躊躇う間があるとベスト
>A7「ダメだといってるのに、中出しするから」
(*´Д`)ハァハァ
>「でも、ヴァルキリーの力は処女にしか使えないという話ですが…」
これ本当だったら結構酷いなw
>407
バルジャもドテーイ“魔法使い”にしか使えないの???
>>408 まあレイハのは「一体化」だから、普通にバルジャ使うのとは
理由が違うとは思うが…。
「処女でなければ依り代になれない」というのは案外ありそう…
>409
でも処女でなければ不可だったら、レイハの部族と敵対する部族が
戦乙女の紋を持っている女性全員レイプしないか?
何も知らなくても山賊とかに戦闘で負けた結果そうなる可能性も
出てくるだろうし。
全身に一生残る墨を彫ったのに処女でなければ不可だったら
リスクが高すぎる。
>401-402さんのは笑えたけれど。
411 :
401:04/11/25 10:47:58 ID:raNuCc9J
レスサンクスです…
>>405 …なるほど、確かに。
ちょっと原典に忠実すぎましたか…
>>407-410 最後の質問はオリジナル(アソパソマソ)で言えば「捨てた顔が喋ってましたよ?」というのと
同じであって、言われた本人にしてみれば「そんなバカな」というようなナンセンスネタ。
実際にそうなのかどうかはあんまり関係ないです。
つーか、本当に処女じゃないと召喚不可だとすれば、あまりに気の毒っつーか…リスクでかすぎかと。
…今度はちゃんとSS書きます。
>>406氏の意向を踏まえつつw
>>411 とびきり濃厚なのをキボンヌ。
甘々なら尚良し。
>411
すばらしく楽しみ。甘甘エロコメならなおさら嬉しいのう。
なんだか本来投下する予定の話をすっ飛ばして、全然別の話が出来てしまいました。
とある萌で勢いづき、数日後更に別の萌で暴走する。萌って恐ろしいものですな。
相変わらずのヒース×イリーナで23レスほど行きます。
えくすちぇんじ[らぶ] 〜べつのおはなし〜
どこまで、続く?
どうして、こうなる。
ありえない光景の、とある1コマ。
「さて、改めて【解呪】するぞ」
「兄さん」
「わかってる。早々失敗しないって」
「…信じてますからね」
「しつこい」
「色々前例がありますから」
「…いくぞ」
…さて、これで元に戻れます。やっと家に帰れます。
結局昨日から今日にかけて、ヒース兄さんに振り回されました。
『アンジェラ』なんて偽名使ってまでみんなを騙すなんて、ねえ。
しかも夜にはあんなことまで……。
うう、我に返って見れば、沈み込みたくなるくらいにはづかしい…。
…うあー、最後の一仕事っと。正直めんどくせ。
精神面は寝たせいで充実しとるが、体が痛い。
初めてはこんだけ辛かったんだな。イリーナが呪文唱えようとしたのも納得だ。
まあ、しょうがないか。ある意味自業自得だ。
もう二度と女になる事なんてないだろし、とっとと解除するか。
『うらえくすちぇんじ』
「で、何かいうことはありますか?」
「アリマセン」
「昨日も似たやりとり、しましたよね…」
「したな」
「マウナたちが予備を用意してくれたからいいものの、どうしてなんですか!」
「オレサマだって信じられんわ!」
「何でこの期に及んで失敗するんですか〜!!!!」
「だから知らん!【眠りの雲(ルビ:いしつじゅもん)】以外でこんだけ調子が悪いのは、
俺様だって初めてだ!」
「……お願いですからそれと合せて、もう一回導師に教わって来てください」
「…なんでなんだろうな、マジで」
「あ、珍しく否定しない。覚え間違いでもしてるんじゃないですか?」
「……えーっと、これだけ失敗が続くと、こうな、基本部分を一ガメル硬貨分ぐらい間違え
てるんじゃないかなーっておもう、かも」
「軽すぎです。たぶん一寸した金属塊分ぐらいは間違えてると思いますよ。……て言うか、
その例え、判りにくいです。ちょっと違うと思います」
「お前の弱めな頭でも理解し、解釈し、更に突込みまで出来たんだから問題はナシ」
「兄さん……」
「イリーナ拳を握り締めるな手を振るわすな腕を上げるな!!」
「反省してください!!」
「うごぁ!!」
「そこですかさず【キュアー・ウーンズ】」
「うー……痛い。痛かったぞ!」
「何度でもしましょうか?結構な回数出来ますよ?私もそれなりですから」
「…ゴメンナサイ。ヤメテクダサイ。もうイッカイショホジュンモンをはーふぇんどうしのモト
でイチからフクシュウシナオシマスので、ハイ」
「ならいいです。はあ、それにしても今回は疲れました」
「何にだ?」
「全部。精神的に。事の発端はともかくとします。けどその後でこんな初歩的な呪文で失
敗する……のはまあ、ものすごく腕がたつ人でもまれにあるらしいけど、よりにもよって
範囲を勘違いするとは思いませんでしたからね」
「いりーなサン、声が棒読みです。…そういやオレサマ、範囲間違えたこと、あるじゃん」
「…ふふふふふ、例のさんだーうえぽん、ですか。結局二回も食らうとは思いませんでし
たよ…ふふふふふ」
「笑いが怖いからやめろ。一回目はともかく二回目は仕方ないだろが。バスのヤツに文句
を言ってくれ」
「ああ兄さん。何で及び腰になったうえに逃げかけてるんですか。私は怒っていませんよ、
怒っては。特に二回目は、私が邪悪に堕ちるのを開放してくれた訳ですから、ええそれ
はもう感謝してますからね」
「じゃあ、その手の中に握りこまれてる岩は何だ、その俺様含めたいっぱんぴーぽーには
絶対片手でそんな軽がると持って扱えない岩は。そんなんでドツかれたらオレサマ余裕
で死ねるからヤメイ!」
「あら、ばれました?」
「だからさらっと言うなー!!!」
「冗談に決まってるじゃないですか、ねえ。……さ、もう帰りましょう?あんまり兄さんを
どついてうさばらししても、マウナや小鳩亭の皆さんに迷惑だし」
「……」
「にいさん、にいさーん。ひ〜すにいさ〜ん?」
「……こんの、くそガキャー!」
「うにゃ!やだ、ヤダ〜。ほっぺたー!」
「うらうら!!むかつくリズムで呼びやがって〜!」
「ひうー、指突っ込まないで〜、のばはなひでぇ〜ふきゃ!」
「おらおら!冗談とは思えないことを平然と言ってンのはこのくちか、この口だな〜!!」
「ひや〜、いはい、いあひの〜!……はれ?」
「……どした?」
「……にーさんの、ゆびが…なふれも、なひ、で、ふ…んぁ」
「――舌が、指に…ほほう、そういうことか」
「……ヒース兄ひゃん、なひか、たふらんでる……」
「オレサマは嬉しいぞ。兄貴分ではなく、男として嬉しいから、この辺で外しちゃる」
「あー、痛かったです…」
「そらそうだ。ふふふ……イリーナがなあ…くくくくく」
「……兄さんの笑い声、邪悪です…」
「そうとなれば、帰る…イヤ、俺の部屋、いくか。ウン」
「え、ええ、なんで〜!!」
「だって今の時間なら回りのヤツ、必修授業で大半はいないし」
「兄さんはどうなんですかー!」
「俺はもう単位取った。いやー優秀なオレサマ。さーて行くぞ〜!」
「あう、あぅ〜、イヤなのかどうなのかわからない〜。なんでこうなるのー!」
・
・
・
結局ヒースの部屋に引きずりこまれて、今は取り合えずベッドの上。服は着たままブーツ
を脱いであがりこんでいる。なにやら準備していた兄貴分が手にカップを持って、教本と
羊皮紙その他もろもろが散らばっている机の椅子に座った。
片手をイリーナへ差し出す。
「……ほれ」
「ありがとう」
手渡されたマグカップからは、お茶のいい匂い。
濃い琥珀色の液体がカップを満たしている。
それを一口飲んで、ふう、と二人そろって息を吐き出した。
「…甘い」
イリーナがそう言って、唇をぺろりと舐める。
「ああ、お前のには砂糖入れた。貰い物なんだが、慣れんとちと苦いから」
視線だけでそんな妹分を見て、兄貴分が甘味の理由を告げた。
「ふーん。兄さんのは入ってないの?」
「ん。飲んでみるか?」
そう言って口を離して、イリーナへと差し出す。それを無言で受け取って、口をつけた。
少しだけ喉へ注ぎ込んで、舌奥に広がった渋味と苦味に、思わず顔をしかめる。
「な」
なまじ先ほどまでの甘い心地よさが、口の中に残っていたからたまらない。
『でも、もう一口』と思って、再びお茶を飲み込む。
「癖があるから、お子様なお前にはまだ早いぞ」
少し慣れたのか、まだまし。だけど、全部飲んでしまうには厳しいので、カップを放して
ヒースの手の中へと返した。自分の分のカップに再び口をつけて、口直しとばかりに甘み
のついたお茶を一気飲みする。飲み終わると、ぷわっ、と勢いよく息をついた。
「ぅう…慣れたらたぶんおいしいと思うんだけど、今は無理」
「だろ?俺も一回目はすぐに砂糖を入れちまった。二回目からは大丈夫だったけどな」
そういって、ヒースもマグカップを傾けて、一気に飲み干してしまう。
喉が動いてお茶を飲み下してゆくのを、その苦さを思い返して、思わず尊敬のまなざしで
見つめてしまった。
(ん?よく考えたら、間接キスになるよな。…まあ、今更だな。ちっこい頃からだし)
そう思ってヒースが、首を傾ける。
(あら、これって、間接キス…ですか?今更だけど、照れますね。無邪気な頃が懐かしい)
そう思い立って、イリーナが首を傾ける。
視線が、交わった。
「何「何ですか」だよ」
声が重なる。
ヒースは視線を妹分が持つカップに落とし、イリーナの頬は、ポっと赤くなった。
兄貴分の大きな手が、イリーナのカップを乱暴に奪い取る。
「へへ……。兄さん。私と同じこと、考えてました?」
「……好きに思ってろ!!」
たぶんそれは照れ隠し。そんな事、互いにわかりきっている。
「――さて、と」
首を一つ振り、そうつぶやいた。
ヒースが二人分のカップを机に置いて椅子から立ち上がり、部屋の鍵が掛かっている事を
確認する。部屋奥の窓のそばに設置されているベッドに座ってブーツを脱ぎ始めた。
「……やっぱり、するの?」
「当然。そのために来たんだろ?」
素足になると、イリーナの隣に胡坐をかいて座り込む。
「ひーすにいさんが私を引きずってきたんじゃないですか…」
「抵抗しなかったし」
「……」
イリーナから返答無し。
ヒースは窓のカーテンに手をかけて閉める。
部屋を照らすのは、カーテンから漏れる真昼の日の光と、淡いランプの明かり。
「言っとくが、もうちっとでも抵抗の力が強かったら、さすがに諦めてたんだがな。こう、
力加減がいわゆる『嫌よ嫌よも…』てな感じだったし」
「うう……」
妹分の顔は先ほどよりも赤い。ようやっと漏れてきたのは呻き声。
兄貴分は自分の服に手をかける。
「大体本気でダメなら、ここまで上がりこんでこないだろ。お前さんの性格から考えても」
「うぅ〜」
年下の幼馴染から更に漏れる呻き声。その頭から蒸気が出掛かっているようにもみえる。
年上の幼馴染は上のシャツと肌着を一緒くたに脱いで、椅子の上へと放り投げた。
「ほい、反論は?」
「……アリマセン。反論、出来ません。ほんのちょっとだけ、期待してました……」
がくりと肩を落とし、シーツを握り締める。あきらめたように頭を振ると膝立ちになって、
自分の服に手をかけた。
「素直でよろしい」
服をすべて脱いでしまったヒースが、スカートの中へと手を伸ばす。イリーナが上着を脱
いでいる間に下着を探り当て、器用にするりと下ろし、抜き取ってしまった。
「兄さん、早い。情緒もなにも無いじゃない……」
「んー。だいぶ慣れたからな。それに汚れるだろ。下着無しで帰りたいか?」
「イヤです。ぜったい――ン…」
拒否の言葉を紡ぐ妹分が、下半身のホックを外す前に、その顔を取って、唇を重ねる。
よくなれた柔らかい感触に胸を高鳴らせながら、震えてきた指でスカートを、すとん、と
落とした。真っ白なシーツの上に、さながら華のようにミニスカートがふわりと広がるが、
その頃にはイリーナも眼を閉じていたので、その光景を見ることは無かった。
ついばむように緩やかに互いの唇を刺激し、舌でちゅるちゅると音を立てて舐める。みず
みずしい果実のようなそこは、ヒースにとってはとても甘い。
(ん――、さっきの砂糖か…)
そして、イリーナにとっては少し苦い。
(むぅ……お茶のせいですね〜)
いつもに比べればイリーナの動きが鈍いことに、少しの疑問を抱きながらも、ヒースはそ
の甘さを求めて、その中へと舌を差し込んだ。きれいにそろった歯を舐め、唇の裏を刺激
する。すぐにかみ締められていた歯がゆるみ、消極的ながらも舌を受け入れた。
口腔内を探り、そのすべてを蹂躙する。先ほど飲んだお茶の香りとイリーナ自身の匂いと
砂糖の甘さが交じり合って、いつも以上にその中を探ってゆくのが楽しい。だから、妹分
が眉根をわずかに寄せて、何かを耐えるような表情になっていることにはまったく気がつ
かない。とりあえずヒース自身が満足するまでその甘さを堪能すると、ようやくイリーナ
の舌を絡め、吸い上げた。
そこでやっと、イリーナの表情がいつものものに戻る。やっぱりこれにも気がつかない。
ただ、舌を絡めたとたん積極的になってきた幼馴染に若干困惑するだけだ。
(?まあ、いいか)
そう思って、唇を重ねたまま体を動かし、イリーナの背後に回ろうとする。さすがに無理
な動きになるので、移動する途中で唇が湿った音を立てて離れた。互いの唾液が混じった
ものが間を伝い、体へと落ちる。
「ぷはっ……少し、くるし…」
「何やってんだよ」
背後に回り、イリーナの体を少しだけ持ち上げて、膝立ちの体勢を整えた。勝手に自分の
体を動かす幼馴染に抵抗はせず、息が乱れて苦しいせいか、口を大きく開けて深呼吸して
ヒースへと応じる。
「兄さんには、わかんないよ」
「はぁ?」
頬をぷうっ、と膨らませて、イリーナが背後の兄貴分に非難の視線を送った。
「?」
何が言いたいのかさっぱりわからないまま、目の前の小柄な体を抱きしめて、胸へと手を
伸ばす。初めて触れた時より固さが消えて、ぽよぽよと柔らかくなった胸を掬い上げた。
「あ、ハァ……ン…ふ――」
イリーナから押し殺した声が漏れる。
いつもに比べれば小さなその声量は、一応ここが学院寮であることを思い出したからかも
しれない。いつもだったらそれをネタに、散々からかいつくし、大きい嬌声をあげさせようと
徹底して攻めてみるが、さすがにヒースとしても、後々のことを考えると、それは出来ない
相談だ。まあ、たとえ小さい声だとしても、自分だけに聞こえて堪能できればいい、そう思考
を切り替えた。
視線を下げた。
ヒースの指が、自分のなだらかな胸を自在に操っている。仲間のマウナに比べたら小さい
この胸に、何気なくコンプレックスを持っていたが、最近は気にならなくなっていた。
たぶん、皮肉屋なはずの兄貴分が特に何も言わずに、大切に扱ってくれているからだろう。
自分の両胸に食い込む恋人の指のタッチは優しい。緩やかに揉みほぐし、自分でもわかる
程張り詰めてきた頂をこりこりと刺激して。その度に慣れたけれどもいまだ落ち着かない
快感が体を回ってゆく。
それをもっと感じ取りたくて、きつく瞳を閉じて、体をまさぐるその腕に身をゆだねた。
「ア……や――」
視界がヤミになると、触覚が鋭くなる。触れた肌の熱さを強く感じた。
ふくらみから離れたヒースの手が、体を伝って下半身へ動く。それを漏れる声では否定し
ながらも、心の中ではそれを求めてからだが熱くうずく。いつもだったら、ここで肝心な
ところを外して、太腿や他のところへ行ってしまうヒースの指。でも今日はすぐに先ほど
からのキスだけで自分でもわかるくらいに濡れてしまっていた場所へと、素直に進んだ 。
「――っあ!―――ふっ!!」
(ここは寮。ここは寮だから、ダメ。声出しちゃ、ダメ!)
そう強く思いながら、自分の指をくわえ込んで、必死に声を抑える。
「ふう…ん……。今日、すごいな」
繊細に動き花芯をなでる指先を、毛をかき分け奥へと進んで中を刺激する指先を、きつく
目を閉じたまま強く感じる。
いつの間にか、口にくわえ込んでいた自らの指先が、ヒースの指と同期するように、動き
始めていた。熱くぬめった口の中を、兄貴分に比べれば少しばかり不器用な指先で激しく
かき回す。そんな指を口内全体を使って強く吸い上げ、舌で繊細に舐めあげた。
下からの刺激が強くなれば、上も強く。弱くなれば、上も弱く。
指先の繊細な感覚はそれを拾い上げ、ますます思考はほうけて行く。
自らで自らの上を犯し、下は想い人に犯される。
だから、目の前にあるものに気がつかない。気がつく訳、無かった。
イリーナの体を持ち上げたまま、胸と秘所を指で刺激する。ヒースとしても指先を伝って
シーツや自分の足の上に零れ落ちる蜜の熱さに、自身のモノは張り詰めて、痛いぐらいだ。
「……」
中に深く入れたままの指を浅いところまで戻して、ぐっと左右に割り開くと、湿った音が
二人の耳へとかすかに届く。自分の腰とイリーナの体の重心を腕で無理やり移動させて、
怒張を食い込ませた。
「……ひっ!」
不意に感じた熱いものに、イリーナの体がびくりと跳ねる。ヒースがそのまま体を支えて
いた腕の力を抜いていく。指で与えられていた快感で足の力が抜けていたイリーナの体は、
ずるずると下がってヒースのものを簡単に、貪欲に飲み込んでいった。
「にぃひゃん……ひいさん…ひーしゅ、にいは、ん――」
中へと遠慮無しに食い込み、深い所をつく刺激に、イリーナが指を咥え込んだまま、繰り
返し繰り返し夢見心地で幼馴染の名をつぶやく。
大きい声ではないのに、不明瞭なその音は、思考と体の両方に響いた。
熱いその中にくらくらとする思考を無理やり押さえ、ヒースが視線を上げる。目の前に見
えるのは身支度用に、寮の備品としておいてある細い姿見。つながる自分とイリーナ
の姿がその中にある。しかし、今は横向きにしか映っていない。
「……よし」
少しの間逡巡すると、イリーナの体を膝の上に抱え込んだまま、真正面に移る方向へと向
き直る。イリーナの膝裏に手を当て、ぐっと持ち上げて大きく開かせた。
「イリーナ、目、開けてみ?」
「…んぁ?」
ヒースの声に導かれ、ゆっくりとまぶたをあげたイリーナが、視界の中に肌色の、何かを
捕らえる。
それは刺激のせいでゆれていて、すぐにはわからない。
それでも徐々に思考の中にしみこんでいった。
目の前にある鏡。目の前にいるのは自分と兄さん。
そして自分はとろけた瞳で鏡の中の自分を見つめている。
その表情は見たことの無いもの。快楽を求めて、熱く上気した、女のもの。
信じられなくて、心が拒否しようとするが『コレハゲンジツ。コレガシンジツナノヨ』と
奥底で囁く自分の声が聞こえた気がした。
「ア……ぅぁあ……っ――」
少し口を動かすと映った自分も口を動かす。指を咥えた唇の隙間から唾液がこぼれる。
身を動かして快感が走ると、同じように反応した。
視界が、色鮮やかに広がっていく。
カーテンから漏れる真昼の光が、体の上をまだらに照らし、上気した二人の肌を映し出す。
ヒースの優しい口付けが、自分の首筋に落ちている。湿った音が聞こえると、唇が離れた
ところが紅く浮かぶ。
回っている兄貴分の頑丈な腕。それは胸に食い込み、ピンクの頂を強調している。
そして下半身は重なり、見ているだけで熱く脈打っているのがわかる『ナニカ』を介して
つながっている。
下半身に伸びているヒースの手がその根元で動き、染まった部分をもてあそぶ。
その度に強い快感が体を伝ってきていた。
思考が踊る。興奮と歓喜で跳ねる。同時に浮かび上がる耐え難い羞恥。
相反する感情に掻き回される。
「ほら、見てみ?お前が、俺のを咥え込んでるのが、はっきり見える」
興奮した低い声が、目の前の事実を補強し、逃げ場をふさぐ。
それが完全に浸透すると、一気に羞恥心と快楽中枢を刺激して興奮と歓喜を覆い尽くした。
「……――――ぁっ!や、ヤダ!ヤダヤダ!やめて!イヤぁー!」
口に入れたままだった指を離し、叫び声をあげる。ここが寮だということは、それよりも
強烈な現実に吹き飛んでしまっていた。
その声の大きさに慌てたヒースが、片手を持ち上げていた膝から外して、その口をふさぐ。
「むー!――んん、ん――!!」
「悪い!悪かった。俺様が悪かった!やめるから、声、抑えてくれ。頼む!!」
一寸した好奇心から起こったことに慌ててしまい、体を動かしてイリーナの中から自身を
抜き取る。勢いと他に場所が出てこなかったとは言え、寮室で幼馴染を抱いているなんて
知られたら、特待生仲間になんて言われた上にどこまで尾鰭がつくかわからない。普段の
自分が自分なだけに、自業自得ではあるが、はっきり言ってそれはそれは恐ろしい。
押さえつけたままの口から、叫びとは別の声が上がり、しゃくりあげる音が手に響いた。
強張ったその体を自分の胸の中に抱き込み、そっと口を覆っていた手を離す。
手はイリーナの唇の端からこぼれた唾液で濡れていた。声は既に収まっている。
ふっと胸の中の体から、力が抜けた。イリーナの両手がヒースの首に伸びる。
(アー…ヤパッリオコッテルカナー。ソウダヨナー。オレサマアシタイキテルカー?)
そんな思いがヒースの心に周り、イヤな汗が染み出してくる。しかしその手は首を通り越
して、その後ろで組まれた。
(え、あ……?――!!)
イリーナが自ら体を持ち上げ、蜜で艶を帯びているヒースの剛直を沈めていく。ヒースの
ほうは、自分の視線の真下で起こっている出来事が上手く把握できなくて、ただ呆然と、
その光景を見つめた。
「いりーな、さん?」
キュッと抱きついてくるイリーナを反射的に抱きしめ返し、ヒースがぽつりとつぶやく。
きつい刺激が襲ってきているのに、それがどこかへ吹き飛んでしまっていた。
「大きな、声、ごめん、なさい…。あのね、……さっきのより、こっちがいいの。兄さん
の顔が、ちかくて、キスができる―――これが、すきなの……。」
「あ、ああ。そうデス、カ――」
寄り添った体の間でつぶれるふくらみが柔らかく、剛直を覆う体内は熱い。
「さっきのは、よかったけど、恥ずかしいの――。私は、こっちが……嬉しいの……。
きもち、いいの――しあわせ、なの。にいさんは…しあわせ?」
ふわふわとした甘く小さい声で、イリーナがつぶやいた。そのまま唇を兄貴分の首筋へと
落とし、チュッと吸い上げ、赤く残った跡に熱い舌を這わす。軽く腰を動かして、陶然とした
表情で吐息を漏らし、恋人の淡い色の髪を揺らした。
栗色の髪が頬を擦り、背筋を駆ける快感に、やっとヒースの思考が動き始めた。
包み込まれるような愛しさと強烈な衝動。
あまりにも自分を頼りきり、無条件に信頼している妹分に、嗜虐心がわずかに浮上した。
「…ああ、『しあわせ』だ。…でもそんな事言われると、無性に―――いじめたくなるな」
そう言い捨てて、体の間に腕を差し込むと、つぶれた胸を乱暴に揉む。イリーナのあごを
取り、無理矢理開かせると、そこにすかさず唇を重ねた。舌をすぐに入れてぐちゃぐちゃ
に掻き回す。収まりきれなかった互いの唾液が、重ねた口の隙間から伝った。
イリーナからの抵抗は無い。急に強くなった愛撫に素直に答え、走る狂おしさを全身で受け
止めているのがわかる。そんな妹分に、衝動は強くなっていった。
鼻で呼吸することを忘れ、息が空気を求めて上がっていく。それにぎりぎりまで耐えてか
ら、唇をやっと外した。べたべたになった口の周りを手で拭い取る。イリーナの口の周り
に舌を這わして、舐め取った。
苦しそうな呼吸で息を継ぎ、それでも固く自分に抱きついているその体を、引き剥がす。
ぐっと力をこめ、シーツへとその肩を押し付けて、さらに攻め始めた。
「や、だめぇ………ギュッと、してぇ……。いじわる、しないでぇ…」
引き剥がされた手が、幼馴染を求めてさまよい、ぼろぼろと涙がこぼれる。
悲しそうな表情の中に、紛れもない快感が浮かんでいる
「なあ、こんなこと、シテ、お前をいじめる、俺が…イヤか?…怖いか?」
ヒースは彷徨う妹分の腕を取り、自分に抱きつかないように、頭の上へ二本まとめて固定
した。腕から力が抜けているイリーナは抵抗しない。
「あ、やぁ、そんな事、ない……そんな事、いわないでぇ……」
「なら、なんだ?」
首をふって、涙をこぼし、小さく言葉を続ける。
「ひっ、…だめなの、消えちゃいそう、な、の。いくのが、怖いの。だからぎゅっと、して、
ほしいの。手がかりが、ないまま、一人でいくのは、嫌なの……」
そんな様子のイリーナを見て、もっといじめてみたくなる。
「……ならいっちゃえよ。俺がいかせてやるから!だきしめて無くても、俺で、イカセテ、
やるから!!……俺は、ここに、いるんだからな!!!」
そう耳元で低く鋭く言うと、腰を強く動かした。
「うあ!に、いさ、ん。いいの、キモチ……ヨスギ、な、の――や、な……」
そう途切れ途切れに、苦しそうにイリーナがつぶやくと、剛直を覆っている襞が、きつく
締め上げ始める。
「…ヤバ!」
思ったより早く来たそのきつさに、気をどこかやりそうになって、慌てて中から引き抜こ
うとした。
「やあ、やだぁ……」
逃すまいと絡んでくるイリーナを振り切ると同時に、ヒースの背にも鋭い快感が走る。
「ウァ!――は、ぁ」
きつく閉じてしまった眼を開けたときには、幼馴染の下腹部に白いものが広がっていた。
快感の余韻をじっとその場で待ち、ようやく体が落ち着いたのを、軽く肩を動かして確認
する。虚脱感のせいで力が入らない体を叱咤してのろのろと起き上がり、手を伸ばして
近くにかけておいたタオルを取った。
快感の残滓から冷めないイリーナの下腹部を優しくふき取る。
「ン……ぁ、ありが、とう……。でも、嫌だよ…さびしいよ……」
「いいから、無理するな。後で抱きしめてやるから…少し待て」
夢見心地のまま反応し、起き上がろうとするイリーナを押しとどめて、いまだヒクツいて
いる秘裂を、刺激を加えないように注意しながら、そっとなでた。
(昨日言われたことがあるとは言え、ちときつかったかな…)
「う、んん……」
軽く声が漏れるが、先ほどまでとは違う色を映している。それにほっとしながら、最後に
自分のほうの処理をした。タオルを椅子に引っ掛けると、かけた言葉の通りにその小柄な
体を抱きしめて、小さい頃にしたように優しいリズムで頭を叩く。
ぼんやりとしたイリーナが視線を動かして、兄貴分の顔を見る。
かすかに笑うと、手を伸ばして、ヒースの首筋に頬を擦りつけた。
その表情は満足げで、すごく幸せそうだった。
・
・
・
再びカップを満たす、先ほどのお茶。
「今度は入っていないぞ。いいんだな」
「ええ。では……イリーナ、いきます!」
そう言って、お茶を口にする。
「おい、茶ごときに気合入れすぎ」
ヒースの茶化しなんて気にしない。
口の中に広がる苦味と渋み。それはあいも変わらず。
「ん……?」
もう一口。今度はさほど感じない。
むしろ、その味と鼻を抜けていく心地よい香りに、癖になりそうなものを覚えた。
「あ、大丈夫みたい」
「そうか。結構早かったな。正直もう少しかかるかと思ってた」
「……たぶんさっきのキスの味で、慣れたのかな?」
「あー。オレサマは甘かったが、お前さんは苦かったか」
「ええ。言いませんでしたけど、すっごく苦かったです。兄さんずるい」
そう言って、カップをテーブルに置く。
ヒースの頭を引き寄せて、チュッと唇にキスをし、かすかに開いていた唇の隙間から
舌を差し入れる。兄貴分の舌を探り当て、自分の口内に入ってくるように軽く吸うと、
すぐに開放した。
今度はヒースの顔が不意打ちできた苦味で引きつる。
「うあ、確かに苦いな。エーと、悪かったです」
「でしょ?」
晴れやかに笑うイリーナとは対照的な、ヒースの顔。
……結局はこういう展開になるんですね。昨日今日連続はさすがに辛いです。
でも、最近すごく気持ちがイイんです、よね……。
だからこう、恥ずかしいけど、することに関しては特に、ねえ。
ヒース兄さんの事は大好きだけど、あの尊大な態度、やっぱり何とかして欲しい。
お母さんは気がついてるみたいだけど、お父さんがなあ。
……あーあ、慣れてなかったせいで疲れてるのに、勢いでイリーナを抱いちまった。
イヤ、あいつのことは好きだし、そのことについてはいいんだけど…。
正直これだけのめり込んじまうとは思わなかった。
となるとまっずいな〜。このままの関係、やっぱりまずいよな〜。
クリスさんはいないから後回しにするとして、親父さんが最大の難関、だな。
「ねえ、兄さん。お茶まだあるの?」
「ん。まだ結構残ってるぞ」
「また飲みに来てもいい?」
「いいぞ。……覚悟は、してる?」
「してる。と言うか、それもセットで」
「あー。そうか」
「うん。そう」
「今度は、俺も砂糖入りだな」
「兄さんもお子様の仲間入りですね」
「…うるせ!」
戻ってきた日常の、とある1コマ。
いつもの、じゃれあい。
いつまで、続く?
えんど
と、言う訳で。
それでは。
(;´Д`)ハァハァ (;´ Д`)ハァハァ (;´ Д `)ハァハァハァハァ :.` ;:.・∵ ゚ д:.`
ぐっじょーぶ>
.r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ
なんだか閑古鳥亭っぽいので保守書き込み
441 :
バルディア:04/11/28 09:57:56 ID:hmuztsTu
ヒース×イリーナにまたまた萌え!
しかし凄い執筆速度ですね。輪アつぃの方はまだまだ完成しそうにありません。
401さんのレイハネタも面白かったw
シリーズ化してくれませんかね?
今携帯なんで家にかえってじっくりよましてもらいます。
ダンジョンパッション(以下ダン・パ)をよんで感じたこと
チャームされたベルカナが衆視の中で自慰…呪歌がおわっても自慰をやめないお嬢様
シナリオ集2「神官戦士が六人」の領主夫妻も好きなんだよなぁ
>>442 シナリオ集だと、1のスティックとランニアあたりSSとか書いてみたいとか思ったことあったな。
>>シナリオ集
「ユニコーンの探索」が割りと好きだったので、
フィルが女連れで再デビュー果たしたときは驚いたなあ・・
しかしエリスが不甲斐なくフラレてしまったので、
このカップルのSSはお蔵入りになってしまったのであった。
>>444 それひょっとして「混沌の大地」ですか?
フラレてたんだ。うーん忘れてるなあ。続きももう出ないのかね?
混沌も大地っつーたらエリスがスケコマシ混沌に孕まされる妄想でハアハアしてたなあ。
口調偉そうなわりにタッパ無いし実は○○歳のロリキャラっぽくて好きだったのに(清松めぇ)。
エリスがふられたってのは、確定ではないでしょ。
フィルは「(自分が彼女をどう思ってるのか)分からない」って答えただけだから。
彼、あの時点では色恋どころじゃない心境だったろうし。
「色恋に向き合う余裕のない朴念仁の男」と「色恋自体がよくわかってない、多分
初恋な少女(?)」かよ。
そりゃー外部の一押しがなければ進展は望めそうにないねえ。
そのへんを妄想するのもSSの楽しみではあるが。
もっとも、くっついたらくっついたでパーン&ディードなみに淡白なカップルになり
そうだが。
>>448 >>パーン&ディードなみに淡白なカップルになりそうだが
俺、人目に付くとこと付かないとことで、
全然様相の違うカップルになりそうな気がする>フィル&エリス
フィルは奥手だけど本来かなりナイーブにできてるし、
エリスは理性的に振舞うのを好むけど実は感情豊かだし。
>>449 あ、すいません。淡白ってのは性的な方面のことです。
人前と二人っきりで違うってのはその通りだと思いますね、特に女の方。
それだけ男を信頼して全てを見せちゃっているってことなんでしょうが。
ディードだってシーリスに嫉妬したり種族の違いを悩んだりといろいろあります
もんねー。
ともあれ、>444氏には、
蔵の中身を出してきて頂きたい。
エルフ娘とレンジャー青年のカップルというと、
五竜亭のソマーウィンドとメロスを思い出す。SWとは関係ないけど。
>>451 出だしを書いた直後にエリスがアタックしたらブロックされてしまい、
以後、一切手付かずのまま放置しっぱなしなのであります(涙
続きを書こうにも、原作自体が混沌の彼方に行ったきりで燃料が(血涙
>>452 そういえば、そのカップルも
エルフ娘→レンジャー青年へのアプローチだったなあ。
エリス×フィル、
自分も書いてみたくなったなぁ……
導入部しか思いついてないし、今年じゅうには仕上がりそうもないけど。
次の話題に移ったら、それっきり流れ去ってしまいそうなネタだし、どうすべきか……
>>454 忘れ去られていても、作品が投下されたらそれが起爆剤になって、またが盛り上がる。
正直俺は、作品、カプ、シチュが何であっても、エロいか萌えるかすれば全然OK。
SWはその幅の広さが売りなわけだから、いろんな題材をもとにした作品があったほうが楽しい。
>>455 >またが盛り上がる。
股が盛り上がる?
正直な奴め。
どうでもいいが、イリーナのベッドシーンはレーティング表で判定したくならないか?
>>458 クリティカルした場合と、1ゾロの様子を希望
イリーナが1ゾロで回避失敗すると、ヒットしてしまうのだろうか・・・
>>459 それじゃあヒースが6ゾロで攻撃成功しないと、ヒットしないということか?
そういう意味なのか
俺はてっきり逝く瞬間にイリーナの締め付けが来るのかと
ベッドシーンの相手がラーンだったりすると、
ゴムいらず?
いやいや生物の本能から考えると
ヒットこそが成功なんじゃないかしら?
♂=クリティカル
♀=回避成功
の戦いなのでは?
>>464 たまに「できちゃったみたい……」で、男をとっつかまえる女性もいるから、
一概には言えないな。
それは時たまいる
「あえて避けない!」
ってやつか?
流れを無視して骨×木の枝のSSマダー?
>>466 盾戦士というわけですな?
……んで,バインディングを(自分ごと)掛けると。
BBとチビーナの甘く切ない幼稚な恋きぼん
例の薬で極まっちゃったケッチャ×ディーボ、とか無茶を言ってみておく。
ザボが仲間殺しになってしまう・・
リプレイNEXT読んだんだが…久々に萌えさせてもらった
あんなに萌えたのは昨今無いね
いいなぁ………GM(w
顔真っ赤にして涙目でプルプル震えながら必死に交渉する姿に激しく萌えた(*´д`)ハァハァ
遅ればせながら買って読んだNEXT。
ベルカナがネィプスに雇われて萌えカスになるSSはないものか。
ほ、保守
マーファ神殿でハーレム状態なマロウで
>>473 陵辱と拷問と人体実験の果てに生きながら犬に食われるんだな
>>476 そこまでやると萌えカスではなくただのカスになるかと思われw
陵辱は別として人形爆弾作ろうとしてる奴がなんで拷問と人体実験する必要があるんだ
479 :
名無しさん@ピンキー:04/12/12 06:01:24 ID:oRFl0FgX
NEXT二巻ではイラスト的に優遇されているマロウ(特にカラー)
あんな好青年ならハーレムも自然形成されるわな(w
マロウの性格とマーファ神殿というのも相まって良い娘ばっか・・・
ウ ラ ヤ マ シ イ ッ ス (byクレスポ)
>>478 マッドソーサラー技能を得るためには必要だ
最近SS投下が減ったね。
ヘターレ氏がイラスト描くと言ってたのにも期待してるんだが。
冬コミ前だからそっちに参加する人なんかはなかなか投下できないと思う。
今ちょうど忙しいはずだし。
みやびたん×さなえたん見たい?
むしろ逆なら見たい
セクハラセッションが本当のセクハラに発展して犯されてしまうGM(藤澤さなえ)きぼんぬ
秋田みやびVS藤澤さなえ
ならみたい。
なお、この試合の勝者は同刻行われる
篠谷志乃 VS瀧口天晴の勝者と決勝戦を行い、
優勝者には現SNE王者柘植めぐみへの挑戦権が与えられます。
作者をネタにしてもいいなら清松とみやびのオフィスラブを・・・・
みやびたんはほのぼの黒いでキャラ立ってるけど
さなえたんはどういうキャラだったかいまいちわからない
いじめられっこ
>>488 瀧口天晴 って、女性だったんだ。知らなかったや。
さらに裏の支配者で笠井道子と下村家恵子が控えております。
ガチのリアルファイトです
ルール的にはバーリトゥードでパウンド、肘の使用、四点ポジションからの膝蹴り、踏みつけも可
じゃ、秋田みやびの勝ちじゃんw
ベルカナを襲うつもりで押し倒すのには成功したけど(生命力の違いで)逆に搾り取られるクレスポきぼん
クレスポはおねーさんにダイブしたら着地で骨折とか
ウイップを振ったら肩が脱臼とか
そんなイメージしか沸かない
いや、生命力は低くても筋力は平均以上(15)あるのだから、
そこまで虚弱ではないのでは?
じゃあ○小○茎○漏で生来の種無し?
ベルカナのスカートって膝丈くらい?
どっかに全身絵見れる場所ないか?
>502
ロマノワや断髪の挿絵で分からねーか?
……と思ったけど、ロマノワだと膝上10センチに見えて、断髪だと膝下10センチに見える(w
>503
ベルカナはお金持ちだから、同デザイン丈違いのものをいっぱい持っていると認識。
その時その時によって使い分けてると思うなり。
基準はわからんけど。
最後の話。23レスほどお邪魔します。
さて、今俺はとても困惑している。
とりあえず、俺の状況を説明しよう。
今日は珍しくイリーナの家で夕食をご馳走になった。久しぶりではあるが、学院に入学し
たてのころは、一人都会に出てきた俺を気遣ってか良くあったことだ。俺は卓につき酒を
飲んでいるが、イリーナとおふくろさんは片付けで席を外したっきり戻ってこない。食堂
の中で親父さんと二人っきりだ。
そこまではいい。
いつもだったら、まあ、たわいのない話を交わし、適当なところでお暇する。
ただそれだけの事だ。
問題は、今は互いに沈黙し親父さんの視線がただひたすらに俺に集中している事。こんな
ことは初めてなもんだから、なみなみならぬほどに居心地が悪い。親父さんの何か言いた
げな、そのくせ俺が何か言い出すのを待ってるかのような視線が、はっきり行って怖い。
今でこそ落ち着いているが、あのクリスさんとイリーナの父親だ。
昔は神官戦士として(いい意味でも悪い意味でも)名を轟かせていたらしいから、その核
となる性格を推し量るのは難くない。今その顔は、いつもの穏やかな笑みを浮かべている
ため、恐怖心倍増。
こんな状況じゃあ席を立つわけにもいかんし、真面目にどうしたものか……。
「ヒース君。…いや、ヒースクリフ・セイバーヘーゲン」
突然の語りかけ。口調が違う。
『妻の親友の次男坊』ではなく、俺個人に話しかけていた。
一気に心拍数が上がり、あせりのために口の中が干上がるのを感じる。
「は、はい…なんでしょう、か…」
若干上ずった声をごまかそうと、勤めてゆっくりと酒を口に含んだ。
「不躾ではあるが――イリーナの事、どう思っている?」
不意な質問。心の奥底で覚悟はしていても、のどに落ちかけていた酒が気管へと入り、む
せる。気管に入った酒の熱さに、げほがほと咳をする俺を、親父さんが…ファリス神殿の
フォウリー司祭が穏やかに見つめていた。相変わらずの笑顔とは裏腹に、その瞳は何かを
含んでいる。
「君と、娘との関係。信者の口から耳に入ってきたものだからね。しばらく様子を見てい
たが。……噂話と言う情報だけでは、判断を誤る場合がある。それは神殿を預かる者と
しても、父親としても避けねばならない」
それは司祭としての祝福か、娘を傷物にした怒りか、それとも何か別のものなのか。
俺ごときでは推し量ることは出来ない。せいぜい祝福ではないという事がわかるだけ。
タダ、冒険者として培ってきたカンがヤバイと告げ、命の危険を伝えてくる。
その背後に恐ろしいまでのオーラが漂っているのを感じ取る。
それはファリス司祭にあるまじき、どす黒い色をしているのが見えた気がする。
「エート、ソノ……」
まずはどう言おうか、と考えて言葉を濁しつつ、背筋につっと汗が伝ったのがわかった。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
さて、珍しいこともあるもの。
私は今、賢者の学院の、ハーフェン導師の部屋にいます。
本来部外者であるはずの私がここにいるのは、遺跡探索で使うアイテムについて、確認に
来たヒース兄さんについてきたから。
その兄さんは一足先に小鳩亭へ戻って、みんなと打ち合わせをしているはず。
兄さんと一緒にお暇しようとした時に、なぜか私だけ残るように言われました。
今、導師は席を立っているので、テーブルの前には私一人。
目の前では、用意されたお茶がほわほわと空中に白い湯気を上げています。
その湯気に手をかざして、暖かさを感じて。
その暖かさは、肌を重ねたときを連想させて。
少しだけ心がずきりと痛くなった。
私も兄さんも自分自身のことでいそがしくて、あまり時間が取れていないから仕方が無い
ことだけど、寂しい。
軽くため息をついて、カップを手にとり、口に運ぶと、広がる香りが心地よかった。
正直私だけが残る理由なんて、まったく思い当たらないけど……いったい何なんだろう?
「待たせてすまないね」
扉を開けて、お弟子さんと話していたハーフェン導師がテーブルに戻って来る。
手には、分厚い教本。
それを作業机の上にどさりとおくと、私の目の前に座る。
「いえ。あのー、私にお話って…?」
導師はいつもの優しい笑顔。そして私の顔に顔に浮かぶのは…たぶん困惑だと思う。
「まあ、見ての通り、私が良く知るヒースはあのような感じの子だ」
師を前に尊大な様子でイスに座り、そのくせ言葉尻はへいこらと卑屈だった兄貴分の姿が
頭の中に再生される。いつもの事とは言え目の当たりにすると呆れるやら情けないやらで、
やっぱり冷たい視線を向けてしまっていた。
「上辺だけの尊大な態度。言葉尻の卑屈さ。皮肉を含めた言動や表情などで自らの本質を
覆い隠して、誰も懐に入れない。必ず一歩引いたところから、全ての物事を眺めようと
する。昔からああだった訳ではないが……」
『兄さんを買いかぶりすぎです』とは思うけど、確かにハーフェン導師の言うとおりで、
どんな人に対しても今の態度を貫いている。それは、親しい仲間内でも同じだ。けれど、
幼いころ…大体私が11歳ぐらいまではそうではなかったはず。小さいころを知っている
自分も、今の態度の兄さんに慣れてしまっているが、時折昔のままの“ヒースクリフ”を
のぞかせることがある。……私を抱いている時、だけ。
「イリーナ君のような…幼馴染である君なら、私が知らないあの子の部分を知っているの
ではないか、と思ってね」
「はあ…」
質問の意図がよくわからなくて、疑問符が私の頭の中をくるくると回っている。
『つまり聞きたいのは兄さんの事』
そう判断し口を開くと、思っていたより簡単に、たくさんの言葉がこぼれていった。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
背筋が凍った時間が何とか終わった。
フォウリー司祭のお話――あれは尋問かも知れない――のせいで、俺の精神はぼろぼろだ。
結局イリーナたちが戻ってきたのは、話が終わった後。何か作為的なものすら感じるほど、
みごとなタイミングだった。
これだけ精神が磨り減ったのは正直久しぶりで、親父さんに言われた数々のことが、思考
の中をぐるぐると回る。
言われた内容は自分でも考えていたことだったし、そのための用意もしていた。
だけど、いざとなったら小心者なモンだから、その先にあるものに怖気づいてしまって、
結論を先延ばしにしてしまった。ついに先延ばしのリミットが来たのだろう。
結局はぐずぐずしているうちに『その先にあるもの』が先に来てしまった。
最後は……俺自身。
最後だけは俺から動かなければ意味がない。
ここ最近、ずっと懐に呑んだままだったものに、服越しに手をやる。
返ってくる、二つの硬い感触。
「…覚悟、決めないとな」
ボーっと通りを歩きながら、ひとりごちる。
つぶやいた独り言は、夜の空気の中に消えていった。
実際に決心した、と言うかするハメになったのはこの少し後。
しかも思いもかけないタイミングで、だった。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
何で、兄さんの事を聞きたがるのだろう?
だって、ハーフェン導師はヒース兄さんの師匠で、故郷の村からこのファンへ招き、その
人生を変えた人だ。私の知らない兄さんをよく知っているはず。
だからこそ導師が知らない兄さんを出来る限り話してみたら、結構な量になってしまった。
正直これだけ話せる事があった事に、ビックリしてしまう。
……一応、今の私と兄さんの関係についてはまったく話していないのにねえ。
「ありがとう。さ、時間をとらせてすまなかったね」
「私こそ。思っていたより長く話してしまってすみません」
そう言って、椅子から立ち上がった。
実際大分時間を使ってしまったから、早く小鳩亭に戻らないといけない。
もしかしたら、打ち合わせ終わっちゃってるかも知れないな…。
失礼にならない程度に早足で部屋を通り、ドアを開けてぺこりと頭を下げる。
背を向けて、ドアをくぐったところで、導師の声。
「あ、そうだ。これからも、ヒースの事をよろしく頼むよ。パートナーとして」
その言葉に振り向く。
「ええ。もちろん。ヒース兄さんとは長い付き合いですから」
笑顔でそうハーフェン導師に返して、学院を後にした。
言葉に含まれた事柄なんて深く考えずに、青の小鳩亭までの道を走る。
兄さんに選んでもらったペンダントが襟ぐりで軽やかに弾んでいた。
この言葉の本当の意味がわかったのはそれからもう少し後。
しかも思いもかけないタイミングで、でした。
『フィナーレ(終曲)』
踊る、踊る
弾ける、跳ねる
イリーナの体がヒースの上で
跳ねる、踊る
刻む、刻む
合せる、外す
ヒースの体がイリーナの下で
外す、刻む
二人のリズムが空気を震わす
互いの動きが互いを狂わす
合せる、跳ねる
体が踊る
外す、弾ける
体に刻む
続く、逸る
やがては終わる
最後へ向けて、高みを目指して
続く、終わる
二人でそのまま深みへ沈む
互いを求め巻き込み落ちた
※ ※ ※ ※ ※
――広い大空。続く大地。身を包む光。
どこまでもどこまでも。
纏う純白。翻る薄布。空飛ぶ花束。
いつまでもいつまでも。
その光景はゆめかうつつかまぼろしか――
目がさめた。抱かれた後特有のけだるさが、体を覆っている。
何も纏っていない肌で感じる、シーツと毛布の感触と体温の暖かさが心地よい。
「………?――ぁあ……ふ」
そこまでを認識して、ヒースの胸の上で眠り込んでしまったことに気がついた。
幼馴染の腕が自分を支え、優しく背をなでている。反対の手には本を持ち、熱心に読んで
いた。
ヒースは本に没頭しているようで、身体の上の妹分が起きていることに気がついていない。
「…ねえ、兄さん。何の本ですか?」
小さな声で話しかけられて、やっと気がついたように視線を本からイリーナへと移した。
「ん……ああ、起きたのか。これは魔術の教本だが……」
そういって本をイリーナの視点までさげ、読んでいたページを見せる。
「……さっぱりです」
流麗な筆致の下位古代語と上位古代語がそのページを埋め尽くしている。しかしページに
何が書いてあるのか、そもそもこれは文字なのかもイリーナには全然理解できない。
ところどころにある共通語と西方語で書かれた文章がかろうじてわかる程度だ。
「そりゃそうだ。下位古代語を勉強してないお前にわかるわけはないわな」
「…私には、無理です。情けないけど共通語だっていまだに苦手だし」
あまりにも理解不能な教本を見るのをあきらめ、身を起こす。
せめてヒースが本を読みやすいように、と机上にあったランプを近くに引き寄せた。
「ん、これ、何?」
ランプのそばにおいてあった、ちいさな皮の袋に気が目に入る。
普段ならさほど気にしないのだろうが、今日はなぜか、気になった。
「――んぁ」
教本へ目を走らせているため生返事な幼馴染を片目に、その袋を手に取る。
持ち上げると、ちりん、と金属同士のぶつかる高い音が響いた。
そこで初めてヒースの視線が動き、目が見開かれた。本を慌てて伏せて袋に手を伸ばす。
「あ、それは……!!」
「何だろ」
そういって、紐を解いて、開けようとする。兄貴分のあせりに満ちた声には気づかない。
ひっくり返そうと手を動かしかけたところで、その手首を強くつかまれた。
「うきゃ!兄さん何するんですか!」
「やめろ、それを開けるな!」
「何で、ですか?大体これは何なんですか!」
「何はともあれ、やめろ!イヤ、やめてくれ!」
双方の叫び声が部屋へと響く。
イリーナの声は、邪魔された不満と中身に対する好奇心で満ち溢れ、反対にヒースの声
には切実なまでの懇願(口調はやっぱり尊大だが)がにじんでいる。
「まだ俺の決心がついていないのに、今お前にこれを見られる訳にはいかん!」
言ってしまってからヒースの表情がゆがむ。勢いとは言え、取り返しのつかない事を口に
出してしまった。
「……ならその決心、今ここで、つけてください」
「なにい!!」
当然イリーナから返ってくるのは、こんな言葉。悲鳴じみた声が喉からこぼれてしまう。
「決心をつけた後で見られるのと、そうじゃないの、どちらがましですか?」
「うぅ……どちらもイヤと言ったら?」
「却下します。イヤなら、この手を無理にでも振りほどいて、中身を見ます」
わずかにその腕に力が入る。
ヒースの腕力も世間一般から考えたらかなり強い方だが、この妹分の腕力はそれを遥かに
上回る。勝ち目はかけらも無い。
「ひでーやつだな…」
「何とでも言ってください。さ、どうするんですか。今から30数えます。それまでの間
に決断してくださいね」
そう言って「いーち、にーい」と数を数え始める。もちろん手には小袋をしっかりと握ったままだ。
イリーナの腕力と戦士としての腕前考えれば、奪い合いをするのは、それなりに喧嘩慣れして
いるヒースでも相当分が悪い。というより、勝てる訳がない。
「ぅごごごご……」
はっきり言って選択肢は無いに等しい。
ただ、あまりにも早急に心を決めなくてはならなくなったため、呻き声しか出てこない。
頭の中身は、これ以上は無いぐらいに混乱し、ぐるぐると回っていた。
「にじゅごー、にじゅろーく……」
リミットは近付く。
結局はやっぱり選択肢なんてものはまったく無いわけで。
「さん「あー、俺様の負けだ!!!」じゅう!」
最後の数字が数え上げられるのと同時にギブアップ。覚悟を決め、手首をつかんでいた
手から力を抜く。
「『負け』って…何に、ですか?……ってなんか前にもこんなこと言ったような気がする」
不思議そうな、声。
「…判った。言う。だからその袋の中身を、ここに――」
手のひらを広げ、差し出す。
「出してくれ」
「うん」
イリーナが握っていた袋を素直に逆さにし、軽く振る。再び硬質な金属音が響いて、広い
手の上に光が転がった。
「少し、待て」
すぐに手のひらを閉じ、机の上に移動する。
残った手でイリーナの頤をつかんで、視線が机上には行かないように固定する。
机の上で響く、二つの硬い音。
例え視線が動いても、イリーナの今の顔の位置では、本が邪魔してはっきりとその輪郭を
とることが出来ない。置いた手で探り、手の中に一つだけ握りこんだ。
「―――いいか、一度しか言わんぞ」
そう言ってイリーナの左手をとり、ほぼ同時に唇を重ねる。
頤から、手が外れる。変わりに自分の左指に、冷たく、硬いものが滑って行くのを感じた。
幼馴染の顔に阻まれて、というか、見えない位置に手を持ってこられて、何が起こって
いるのかさっぱり理解できない。
やがて唇が離れ、左手を取っていたヒースの手も離れる。
何が起こっていたのかと、左手を上げた。
薬指に指輪がある。
白銀に細かい彫り物が繊細に施され、中央部に小さな赤い石がはまっている。
見たことがある。そう思った。
「……お前が、」
そういえば、前、マウナと三人で買出しに行ったときに、ほしかったものだ。
「手のかかる妹分でもなく、幼馴染でもなく――」
あの時はサイズが合わなくて、あきらめた。確か注文しなければ、無理だったはずだ。
「一人の女として、お前が」
でも今、この手の中で、薬指でそのリングが、赤い石が光っている。
「好きだ」
その事実と、いま目の前で言われた言葉が剥離している。
沈黙が、二人の間に落ちる。
ゆっくりと、少しづつ、言葉と指輪の意味が繋がってゆく。そして、はじけた。
「……兄さん!これって、これって……」
「…ま、そういうことだ。二度とは言わん」
信じられなくて、ヒースの胸にすがりつき、その顔を見上げる。密着する肌が熱い。
真剣な顔。嘘や法螺を吹く時とも違う、からかっている時とも違う、皮肉のこもった言葉
を投げかける時とも違う、穏やかで優しい顔。頬を赤く染め、照れている顔。
昔のままの、ヒースの顔。
瞳の中あるその顔が、不意にゆがんでいった。
「ああ、泣くな、もう」
そういわれて初めて、自分がぼろぼろと涙を流していることに気がついた。
手でぬぐってもぬぐっても、次から次へとこぼれてくる。自分の意思では止まらなかった。
「ごめん…なさい。うれしくて、うれ、しくて…止まらない……」
軽く息を吐き出す音。栗色の髪を揺らす。
涙で潤む視界の中で、兄貴分が幼い頃と変わらない、困った顔でおろおろとしている。
「…まあいい。泣いとけ。止まるまで、胸貸しちゃるから」
「うん………」
「だから、俺から言いたくは無かったんだ……」
ヒースの背中に腕を回す。ヒースもイリーナの身体に腕を回すと、なだめるように、その
背を軽く叩く。
イリーナが泣き止むまで、ずっとそのままの姿勢でいた。
少しづつしゃくりあげる声も収まり、静寂がじわじわと部屋の中の支配権を握って行く。
「…ありがとう。もう、大丈夫」
「そりゃよかった」
声が支配権を奪い返す。
顔を上げ、まだ目じりに涙を残しながらも笑うイリーナに、ぶっきらぼうに答えるヒース。
「っぷ、ひどい顔だぞ」
「あう……目が重いです…」
泣いていたせいで、少しだけ目がはれぼったい。そんな妹分の瞳に顔をよせ、赤くなった
まぶたに唇を落とす。いつもの空気が二人の間を流れた。
「ねえ、兄さん、こっちは?」
本の影に視線を送る。机の上に、輝きがもう一つ。
同じデザインで、青い石がはめ込まれている、自分のものよりも大振りなリング。
「…ああ、まあ、それは買わされたというか、作らされたというか……」
兄貴分の口調は棒読みで、いささかバツがわるそうだ。
リングを指で注意深くつまみ、幼馴染の左手を取る。
一瞬顔をしかめるが、手を引くことはしない。無表情にイリーナの手の動きを見つめる。
そんなヒースの手に軽く口付けると、薬指にゆっくりと指輪を滑らせて行った。
ぴったりとはまったその手を持ち上げ、自分の左手と並べる。
「……おそろい」
「……ケッカテキニハ」
淡いランプの光を受けて、白銀が赤く燃えているように見える。その中で炎と共に力強く
輝く赤い石と、その赤さを押しのけて冷たく光る青い石。まるで二人の性格と立ち位置、
関係を象徴しているかのようだった。
「兄さん」
ぽつりとイリーナが呼びかける。
「んあ」
いささか投げやりに、ヒースが応じる。
「好き。…私も、兄さんのこと、大好き」
いったことのない言葉。
言おうとするタイミングをいつも逃して、結局は音に出来なかった言の葉が、大切で大事
な年上の幼馴染に向かって、初めて紡がれる。
「――ん、サンキュ」
少しだけ顔を赤くし、胸中にいる年下の幼馴染から目を背けて、軽く感謝の声を口にする。
判ってはいても、改めて言われてしまうと恥ずかしい。
そして同じ言葉を『絶対に俺からは言ってやらん』そう思っていたのに、結局は自分から
言うハメになってしまったことが、かなり悔しい。
「あ、言ってくれないの?」
「だから二度とは言わん」
「けち」
「けちで結構」
ヒースが顔をしかめて、舌を出す。めんどくさそうなしかめっ面がおかしくて、その顔を
両手でむにりと挟み込んだ。
「むぅー、なら一緒にいようね」
「今までも一緒だったろ」
顔をはさみこむイリーナの腕をつかんで、力をこめて外側へ動かす。
「今まではもちろん、これからも」
「最大限努力するぞ、たぶん」
あっけなくその腕は外れて、同時に振り払われた。今度は細くて固い指先がヒースの眉間
に当てられ、ぐりぐりと押し付けられる。
「うん。その為にはまず前衛に出てこないでね。兄さんは装甲が薄いんですから」
「俺は後ろからお前を補佐するのが役目だ。よっぽど暇じゃなけりゃ、めったなことでは
出ないぞ。一応それくらいはわきまえてる」
ヒースの片手が鼻を軽くつまみ、反対の手は猫にするように喉下をさわさわとくすぐる。
その優しい感触に目を細め、同時に冷たい視線を向けた。頭の中に浮かんだ記憶は、自ら
アクセサリーと言い切る銀製のハルバードを持って、血を流す兄貴分の姿。
「出て、怪我して。結果的に死にかけた事、ありましたよね」
あの時は心が冷えた。少したって怒りで熱くなった。呆れたから、回復魔法かけなかった。
「ま、たまにはそういうこともあるさ。ハハハハ…」
罠のせいで永遠にお別れする寸前になった。まだ恋人同士になる前。タダの幼馴染な頃。
「…やっぱり、絶対出てこないでください。冒険で死んで離れ離れなんて終わり方、私は
いやですからね」
あんな想いはしたくない。呆れて情けなくてどうしようもない兄貴分でも、やっぱり大切
で自分をよくわかってくれている頼りになる人だ。
「奇遇だな。俺もだ。ごつすぎる鎧に守られてるせいで大怪我をしてないと言え、いつも
いろんな意味ではらはらしてるんだぞ。…魔法でのダメージは素通りになりがちだしな」
はたから見たらバカップル全開状態で、微妙に殺伐とした会話の内容を繰り広げる。
まあ経験年数こそ少ないが、熟練の冒険者とも言われている訳だから、その内容に関して
は仕方がないだろう。でもこれは恋人同士が語る話としてはふさわしくない気がする。
仲間達が心配そうに(一部は楽しそうに)様子や状況を見守っているのもむべなるかな…。
ふと会話が途切れ、二人の手が互いの顔から離れた。
ヒースがはなした指先を、イリーナの耳に寄せて軽くつまむ。
「そうだ、忘れてた。耳を貸せ」
「はい」
反対の手で体を抱き寄せ、耳元へ口を寄せた。イリーナもそれに従い身を少しだけ起こす。
「『光を』」
「え?」
「今言った言葉、言ってみろ」
「うん。『光…を』」
なぜ言わなければいけないのか。その意味が判らないまま、小さくつぶやく。そのとたん、
魔法を使った時と似た疲れがきて、ぽうっとイリーナの指輪から光が浮かび上がった。
「【光】のコモンルーン?」
「まえ、『少しいいかも』って言ってたろ」
……確かにそんな事を言った覚えがある。あの時は『【聖光】の呪文が使えるだろうが』
と軽く返されていたから、まさか記憶の中に留めてくれていたとは思わなかった。
「…覚えてて、くれたんだ」
「『買うほどじゃない』てな事だったからな。その割には未練がありそうだったし」
こういう時に、兄貴分の記憶力と頭の回転の速さを改めて感じる。自分は腕力体力ばかり
が優れていて、肝心な頭の中身に関しては微妙ということをわかっているから、少しだけ
羨ましかった。
「兄さんのは何かできるの?」
「俺か、俺は…」
そう言って、少しだけイリーナの身体を押しやり、自分の胸の上から降ろすと、複雑な印
を結んで呪を紡ぐ。いつも魔術の発動体として身に着けている腕輪は無い。
「――『マナよ、光を打ち消す闇となれ…』――【ダークネス】」
しかし、唱えると同時にあっさりと呪文は完成し、姿を現した闇に光がかき消され、闇も
光を巻き込んで消える。
触媒になったのはヒースの指輪。
残っているのはランプの明かり。
「発動体…」
「そういうこと。ちなみにそのコモンルーンとこの発動体は――」
言いにくそうに、声が途切れた。その後がなかなか続かない。
「兄さんが作成したんですか?」
そんなヒースの様子に疑問が浮かぶ。
かくんと首を傾けて、少ないほうの可能性を言葉にしてみた。
「…ならよかったんだけどな。ハーフェン導師に頭下げた。」
やっぱり違ってた。
「本当ですか?」
自分の人生を変えた導師への態度を思い返して、露骨に疑いの視線を向ける。常日頃から
言葉は卑屈な台詞でも、行動はどんな人に対しても尊大だから、まったく説得力がない。
「おい、俺をなんて目で見る!本気で頭下げたに決まってるだろ!!いつもの言動抑える
のに苦労したんだからな」
「兄さんがそんな事するなんて……何か悪いものでも食べたんですか?」
だから当然、愁傷な言葉と共に頭を下げている様子なんて想像できないし、信じられない。
たぶんイリーナのみならず、仲間達からも同じような解答が帰ってくるだろう。
「あのな、ンなわけないだろ」
「いつ、お願いしたの?私が導師に呼ばれたとき?」
兄貴分が指輪を注文して受け取っていたことなんて知らなかったし、いつ頃魔法具として
作成を依頼したのかなんて、当然わかるはずもない。なら疑問が出てくるのも当然のこと。
「いんや、その頃はもう依頼してた。受け取ったのは…その少し後だったかな?」
導師と話をした時期を思い出して、呆れて力が抜けてしまう。確か互いに忙しくてあまり
話もしていなかった時のはず。当然体を重ねることもほとんどなかった訳で。その反動が
かなりすごかった記憶が鮮明に残っている。
「あの、それ、結構前なんですけど……。ねえ、何でこれだけ――」
「『遅くなったの』か?」
沈黙が二人の間に響く。
妹分は続きを促す視線を兄貴分に向け、兄貴分の視線は空を彷徨う。
やがて心の奥底から搾り出すような声をヒースが出した。
「決心が――つかなかったんだよ。俺だけじゃなくて、お前にもかかわることだからな」
「私は、別に平気なのに。……そういえば、ろまんのない話だとは思うけど、どのくらい
かかったの?リング代は覚えてるけど、コモンルーンとか発動体にしてもらうのにお金
がいるでしょ。コネはともかくとしても」
あまりといえばあまりに現実的過ぎる話題に切り替えられ、少し心が軽くなる。
ついでに漂う雰囲気も軽くなる。
「マジにロマンないな。……作成代払おうとしたら断られた。『私からの祝いだ』だと」
「つまり、その、それは……」
「たぶんお前さんが思ってる通りだ。いつの間にやら知られてた。……ついでに頼んでた
事や俺とお前との事が、悪友連中に広まってるらしい。正直オレサマ頭痛い…」
「……私も頭痛い。恥ずかしくて兄さんの部屋、行けないじゃないですか〜」
「後から聞いたんだが、頼んだときにはもう感づいていたらしい。……俺が出した指輪を
見て、確信したんだとさ」
その台詞が耳に入り、その意味を認識したとたん、イリーナがピクリと体を強張らせる。
顔が大きくゆがんだ。泣き出しそうな、焦っているような微妙な表情だ。
「じゃあ……あの時の意味は……」
「何だ?何をそんなに焦ってるんだよ」
固まっていたイリーナの体から力が抜け、へろへろとシーツの上に突っ伏してしまう。
顔を耳まで赤くして弱々しく首を振り、誰に聞かせるとも無く一人ごちる。腕は自分達の
上にかかっている毛布を手繰りよせていた。
「ううん。なんでもない。……そう言う事だったんだ。」
「さっぱりわからんぞ?おーい、オレサマなんかまずいこと言ったのカー?」
ヒースのほうは、何がなにやら。なぜそんなにショックを受けているのかがまったく理解
できず、突っ伏したまま毛布をかぶり、イモムシ状になってしまったイリーナの肩を強く
ゆすった。
「いりーなーいりーなさーん?毛布取らないでクレマスカー。素っ裸で寒いんですがー?」
「……うぅ、ハーフェン導師に顔合せられないよ〜」
「やっぱり何がなんだかさっぱり。ほれ、毛布よこせ!」
イモムシになってたイリーナが、もぞもぞと巻き込んだ毛布を開放する。ようやく端っこ
が見えた毛布を引っ張って広げ、ヒースがその横へと滑り込んだ。少しの間とは言え、裸
だと寒く感じる。毛布の手触りと肌に引っ付くイリーナのぬくもりが、いつも以上に心地
よかった。むにむにと頬ずりし、その暖かさを堪能する。十分に温もった所で、ふと先程
の寒さよりもっと凍えるような体験をしたことを思い出した。
「あーいいですかな?いつだか親父さんに厳しい尋問を受けたンだが――」
「……ははは、夕飯食べに来たときでしょ?兄さんが帰った後、お母さんも同席した上で、
私も色々とあったんだよ。お母さんの方は私達の事、気がついてたみたい。お父さんの
方はすっごく怖い顔してた。けど……」
「――けど?」
「『そうか。お前もそうなら、まあいい』だって。兄さんは、何て言われたの?」
父親の苦々しい口調を真似して、イリーナがヒースに聞き返す。
「『詳細はイリーナにも聞く。ただ君の覚悟の程はわかった』だとさ。死ぬかと思ったぞ。
ありゃあ適当な返事をしてたら、半殺しどころか至高神の御許に送られてたかもしれん。
五体満足で帰れてよかった、とあの日ほど痛感した覚えは無いな」
フォウリー司祭の、重々しく且つ苦々しく且つ刺々しい声と口調を真似て、ヒースが返す。
その時の情景を思い返したのか、心なしか顔から血の気が引き、瞳が恐怖で揺れていた。
「……はあ。どうりで兄さんが帰った後、引きつってた訳です」
そんな様子を見て、イリーナもその場の重い雰囲気を、わずかながらに感じ取る。母親と
共に二人がいる食堂に戻ってきたのは、既に話が終わった後だったから、「何か、へん」
ということしかわからなかったから。
「あ、やっぱり。…だろうな」
ヒースが左手でくしゃりとイリーナの髪を掻き分け、自身は天井へと視線を向ける。
その大きな手のひらに、そっと小さな手のひらが重ねられた。
「まあ最終的な結論は、責任、とってくれるんですよね。これは、そういうことですよね」
自らの左手薬指にはまる指輪を見つめ、さらりとイリーナが言葉を紡ぐ。
一瞬だけヒースの顔が青くなり、口元目元が引きつるが、すぐにいつものものに戻った。
物憂げな視線を妹分に向け、瞳を覗き込む。
「hahahahaナンノコトデスカナいりーなサン」
わざとらしい棒読み口調。しかし次の瞬間、それが一転する
「……とまあ、冗談はともかくとして、そうなるな」
何かをあきらめたような声音でそう告げて、指輪のはまったその左手を取った。
「へへ。逃げちゃ、ダメですよ?」
「お前や親父さんに絞められたくは無いぞ。大体んな事したら、どこにいるのか分から
ないクリスさんまで飛んで来そうだしな」
栗色の髪を掻き分け、絡ませ、梳っていた左手が、妹分の頬に移動する。
イリーナの手は、その上に重ねられたままだ。
「ひどい。それが理由ですか?」
「少しだけな。それ以外は……色々考えろ。たぶん全部正解だから」
かったるそうな声を出して、ヒースがイリーナの左手の甲に軽く口付けを落とす。
「ん――、うぬぼれて、いいですかね」
そう悪戯っぽくつぶやいて、イリーナが瞳を閉じた。
「ノーコメントで」
――そこでフタリのコエがとぎれるきえる。
かわりにヘヤにひびくモノ。
しめったミズオトキヌズレ、トイキにタメイキ。
らんぷのアカリにうかびあがるフタツのカラダ。
ゆれるカゲがカベにうつる。
ゆらゆらさらさらふわふわと、ながれるうかぶ。――
※ ※ ※ ※ ※
踊る、踊る
弾ける、跳ねる
体が踊る、体に刻む
弾ける証
続く、逸る
やがては終わる
最後へ向けて、高みを目指して
終わる印
二人でそのまま深みへ沈む
互いを求め巻き込み落ちる
刻む快楽
逸る思い
快楽の証
思いの印
快楽と思い――証と印
「ヒース兄さん」
「……兄さんって呼ぶな」
「ええっと、その…ヒース…?」
「それでいい。まあ、無理はスンナ」
end
終わりです。
まだ小ネタも少しだけありますが、当分文章には出来そうもないので。
はじめに『ぽちぽちかいてる』と書き込んだときには、
これだけたくさん短期間で書いてしまうとは思いませんでした。
本当にこれまで読んでくださった皆様、レスをくださった皆様、
ありがとうございました。
萌えの嵐がきたらまた書くかも知れませんが。
あと他のカップリングとかも書いてみたい…。
甘々キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
まずは一言GJ!!
続き物しかも長編ですね、気の利いたことは言えませんが、完結お疲れ様です〜
蝶・読・了!
そしてGJ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
.r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ ⊂(。A。) ゴロリンコ
あうう、涙腺がー。歳かなぁ・・・。
...Just married !!
あーほのぼのヨカですたい
ぐ、ぐっじょーぶ
なんかもう、こう、今なら、恋愛ってサイコウだっ!とか真顔で言えてしまうな
ぐはあ涙が・・・とまらん。
前の話も読みたいけど、保管庫がどこか分からない。
これも、涙が・・・とまらん
535 :
バルディア:04/12/16 11:08:29 ID:lWmcm1Th
536 :
534:04/12/16 11:55:24 ID:lWOMDlmv
バルディア 様 バカナ534に光を当てて下さって、ありがとうございます。OTL
ちくしょう!お前様に幸あれ!
このスレに通っていて本当によかった、とおもた。
すばらしい作品をありがとうございました&お疲れ様でした。
はははははは。
俺の中ではもう、ヒース×イリーナはオフィシャルと化してしまったわ。
五四○壱神よ、汝は最高なり。
定番とか王道とか言うのならともかく、オフィシャルはどうか。
俺オフィシャルならいいじゃないか。
デフォゥルト、ですな・・
ディ・モールトディフォールト
NEXTで書いてる人いないのー?
マーファ神殿の女神官達に拉致監禁凌辱されるマロウとか書く男気のある奴はいないのでしょうか
ナチュラルに女神官たちをヤリ潰すマロウなら想像できるんだが…。
マ「あー、やっぱり一番具合良かったのは三人目のミリアム(仮名)さんだっぺか〜」
とかいいながら底なしにやってそうな感じだと思う…。
これがクレスポなら、
マ神官「なんだ、全然見掛け倒しね」
とかいいながら絞り尽くされてそうなんだけどね。
全スレの作品を受けてシャイアラとベルカナの百合ショー。
ベルカナが羞恥路線だったので、シャイアラはペニパン付けたベルカナにレイープされるガチ路線で。
クレスポの「(ベルカナに)恋愛フラグが立ったかと思った」に対してベルカナが腹を立てているのは、
小説だったら「こっちの気も知らないで……」というパターンだろうに、と思ったが、
リプレイだから、本当に気分を害しただけなんだろうな。
エルフにも処女膜あるの?
膜があるのは人間とモグラだけだそうなのでもちろんエルフにはありません。
じゃあハーフエルフはどうなんだ
マウナは処女とか言ってたけど
ありの方向で
>>549 まてまてちょっとマテ
それでは、エルフはユニコーンライダーにはなれんのか?
>>552 男と交わったことの有無が問題なんだから関係ないだろうよ。
つまり女と交わっただけなら問題ないと言うことか
>554
つまり、ユニコーンライダーの宿舎は百合の世界、ということカー?
思いっきりありそうだな、それ。
「マーファ様がみてる」
ダメだ…宿舎の部屋を覗き見してハァハァしてるユニコーンしか思いつかん…
股間のモノを大きくしているエロ馬かYO!
なぜかツノがむくむくと伸びるユニコーンを想像した
ユニコーンの角なら股間に入れても、幕がすぐ治るので処女のままですね。
きっとユニコーンとライダーはそうやって楽しんでるんだ。
「スケベ角馬」ってのも、もっともな呼称だたのか。
ユニコーンは角に性感帯があるのか……
ユニコーンほど小説とリプレイで扱いが違うモンスターもいないよな。
新六門世界リプでの扱いもそんな感じだし。
本音と建前の差ってやつか。
まあ、乗れるかどうかはユニコーンが許可するかどうかだって話もなくはないしなあ。
流れに便乗するんだか、流れをぶった切るんだか微妙なタイミングですが、
エリス×フィル、書き上がりましたので投下させていただきます。
ツッコミ入れられる前に先に書いておきますが、
展開の都合で、エリスのシャーマンレベルは5ということにしてあります。
(本編でははっきりしませんが、多分3〜4くらいだと思えました)
「ねえ、フィル。あんた、あたしをどう思う?」
女盗賊に尋ねられた隻腕のレンジャーは、ぽかんと口を開けたまま相手の顔を見返した。
夜半に村の周辺を哨戒して回り、各人の自室へと引き揚げる途中での出来事だった。
「ルーシア? なんだい、いきなり?」
「そんな間抜け面で聞き返すってことは、つまり『分からない』んだね」
自分から尋ねたクセに、ルーシアはさして興味もなさそうに断定した。
「だけど、あたしをどう思ってるか分からなくたって、困りゃしない。ただ戸惑っているだけだ」
そこで彼女は言葉を切り、深刻ぶった面持ちでフィルを睨み付ける。
「人形女に同じ事を訊かれた時とは、違う」
ズバリと言い切られて、フィルは返答に詰まった。
数日前から彼は、連れだって“混沌の地”へと旅してきた相棒――エリスと、まともに顔を合わせら
れずにいる。エルフ娘に、今の女盗賊と同じ質問を投げかけられた時から。
「好きか嫌いかって訊かれて悩んじまうのは、真剣に考えなきゃいけない相手だって証拠さ」
「……僕に、どうしろって言うんだ?」
無意識のうちにルーシアから視線を逸らしながら、フィルは声を荒げた。
「どうするかは、あんたが自分で決めな」
彼が感情を昂ぶらせるのと反比例するように、ルーシアは素っ気ない態度で突き放す。
「ただね。あんたが一生添い遂げたとして、エリスにとってそれから先の長さは、今すぐ別れたのと
大して違わないんだ。将来のことを心配したって、無意味じゃないかい?」
――同じ頃。
エルフの精霊使いエリストリトールは、自分にあてがわれた部屋で膝を抱え、仲間だった魔術師クラ
イド・アトレイと交わした言葉のやり取りを思い返していた。
エリスの“みごとにネガティブ”な恋愛観に、彼女よりずっと歳下で、しかし彼女より多くの人生を
積んでいただろう魔術師は「恋人どうし一緒にいれば楽しいですよ」と反論したのだった。
けれどエリスには、恋する男の傍らにいることが、胸をかきむしりたくなるほど切ない。想いが彼に
届かないことが、耐え難いほど悲しい。
「それは、私が一方的に彼を想っているだけで、私たちが『恋人どうし』ではないから?」
声に出して確認すると、胸の中を冷たく乾いた風が吹き抜けるようだった。
「フィル……」
切なさが増すだけだと承知していながら、彼の名を呟く。
次の瞬間――彼女は不意に思い出した。魔術師との会話で、自分が「愛」をどう定義したかを。
そして、彼女は気付いた。その定義に従うのならば、現在の彼女には、フィルの「愛」を手に入れる
術があるのだと。
たとえそれが、ほんの一時だけの「愛」だとしても。
『好きか嫌いかって訊かれて悩んじまうのは、真剣に考えなきゃいけない相手だって証拠さ』
自室に戻ったフィルの頭の中で、ルーシアの言葉が何度もリフレインする。
「僕に……どうしろって言うんだ……」
失った左腕を取り戻すためならば、彼は“混沌”に身を投ずることさえ辞さない覚悟でいる。間もな
く破滅するかもしれぬ身に、どうして恋を語らう資格などあるだろうか?
「将来の心配など無意味」とも助言されたけれど、そんな割り切り方ができる男だったら、最初から
こんな風に悩んだりはしない。
プライア=エイクソンの援助者たる彼らは、疲れ切った心身を癒すためにこの村に留まっている。遅
くとも一両日中には出立し、後は一直線に“大王”討伐を目指すことになるだろう。
結論は、この村にいる間に出さねばならなかった。
「エリス……」
迷いが深まるだけだと承知しながら、彼女の名を呟いてしまう。
次の瞬間、彼は、背後に人の気配を感じて振り返った。
振り向いた先に見たものを、一瞬、幻覚かと疑う。そこには、エリスが立っていたのだから。
「勝手に入らせてもらった」
鍵開けの邪魔にならないようにと足下に置いていた品を拾い上げながら、エリスが告げる。
その品――鉢に植え替える途中であるかのように、根の周りに土を着けた花を見て、フィルは怪訝な
顔をしていた。
「ど……どうしたんだい、エリス?」
青年の問いかけに答えることなく、ただ彼の顔を見据えたまま、エリスは虚空に文字を書くかのよう
に指先を動かす。そしてその唇から紡ぎ出される、流麗な精霊語。
“優しき森の精霊よ。この男の心を縛り、我が恋人とせよ”
それは「魅了」の呪文だった。左手に掲げられた花株に宿るドライアード――樹木の精霊にして恋心
の精霊――の力が、フィルの身体を包み込み、染み渡る。
「フィル……」
熱に浮かれたようにぼうっとなった青年に、エリスが恐る恐ると呼びかけた。
「私を、抱きしめて……」
その言葉に従って、フィルはゆっくりとエリスに歩み寄る。
彼の片方しかない腕が、女妖精のか細い肩へと回され、ぐっと引き寄せる。彼女の手からこぼれ落ち
た花が、床に倒れた。
エリスの昂揚は、しかし一瞬にも満たぬ間に醒めていった。狂おしいほどに望んだ場所に――フィル
の腕の中にいるのに。
クライドの言葉が、今になって理解できる。魔法で操った「愛」など、所詮は偽りにすぎない。偽り
の「愛」を手に入れても、心が満たされることはない。
「……もういい。離してくれ」
ついに耐えきれなくなったエリスは、フィルの顔から目を逸らしながら命じた……が。
「――いやだ」
きっぱりとした声が、命令への拒絶を告げた。
「離さない……離したくない」
エリスを抱きすくめる右腕に、さらに力が込められる。
予期せぬ出来事に、精霊力を確かめ直そうと顔を上げたエリスの唇が、強引に塞がれる。
無理矢理割って入ったフィルの舌が、陵辱にも似た荒々しさでエリスの口腔内を暴れ回る。
「な、なぜ、命令に逆らえる? 呪文が、効いていない? あなたからは、ドライアードの力が、は
っきりと感じられるのに……」
ようやく解放され、言葉を発することを許された女の唇から、うわごとめいた疑問がもれる。
後になって、理屈に当てはめれば――
あらゆる呪文が同じ呪文と重ねがけができないように、もともとフィルに働いていたドライアードが
エリスの魔力に勝り、“魅了”を弾き返したのではあるまいか?
それともこれは、ここが“混沌の地”であるが故に生じた精霊力の歪みと解釈すべきか?
いかなる原理に基づくにしても、この時フィルは、エリスを愛することを――愛していると認めるこ
とを――恐れなかった。切っ掛けはともかく、それは決して呪文の影響ではない。
今はただお互いが、相手を我が物としたいという衝動に身を任せる。まるで、新雪が積もった野原に
足跡を刻む子供のように。
しばらくは口づけの応酬が続いた。
唇に、頬に、顎に、耳朶に、首筋に、肩口に、胸に……
互いに競い合うように、唇でついばみ、舌で舐め、軽く歯を立てて甘噛みし、息を吹きかける。
エルフの娘と狩人の青年とが睦み合う様は、愛撫というよりも、森に住まう獣たちが縄張を主張する
ために行うマーキングに似ていた。
かろうじて引っかかっているだけの有様となった夜着を、エリスはうっとうしいとでも言いたげな動
作で振り捨てる。
真っ白だった彼女の肌はすっかり火照り、薄桃色に染まっていた。
フィルもまた、身に着けていたものを全て脱ぎ捨てる。彼の腰にいきり立った欲望の象徴を目にし
て、エリスの背筋に戦慄が走った。
「そ、そんな大きなモノが、私に、入るのか?」
体格的に華奢なエルフ女性の中でも、とりわけ小柄なエリスである。実物を前にして、果たして人間
の“男性”を受け入れきれるかどうかと不安を覚えるのも、無理はない。
「大丈夫だよ、きっと……」
間違っても手慣れている風には見えない態度で囁いたフィルは、寝そべるエリスにのしかかった。
百年以上の間、何者にも触れることを許さなかった秘境が、今こそ蹂躙されようとする。
しかし……
「ひっ!」
これまで体験したことのない痛みに、“エリス”は自らの意志に反して門を閉ざした。肉体の防御本
能は、彼女に背中をのたうたせ、両肘を突っ張って男の侵略から這いずり逃がれさせた。
「あ……?」
誰よりも愛しい男を避けようとする我が身に、エリスは困惑した。
「わ、私は、あなたを拒んだ訳では……からだが、勝手に……」
「分かっているよ」
らしくもなく言い繕おうとする森の乙女を、フィルは少し強ばった表情で取りなした。
「女の人なら誰だって“初めて”は怖いって言うし……エルフも、同じなんだね」
自分の反応が人間の女性と同じだと言われたことで、エリスは安堵の息をつく。
それと同時に、フィルが、逃げようとする女を抱き押さえることもできない自分の身体を悔しがって
いることも察せられた。
彼を、受け入れねばならない――決意したエリスは、フィルの脇をすり抜けるように寝台を降りる。
「やり方を変えよう」
冷静な口調で告げたエルフ娘は、壁板に背中から寄りかかる。そして、ほっそりとした両腕を前方に
差し出し、蠱惑的な視線で男を誘った。
「さあ、来て……」
彼女の意図を察して、フィルはごくりと唾を飲み込んだ。
エリスにとって“初めて”の行為をこんな形で行っても良いのか? そんな躊躇いは、彼女の必死な
行動に応えたい、という言い訳によってかき消されてゆく。
立ったままの姿勢でエリスと向き合ったフィルは、腰をかがめて狙いを定め、膝のバネを使って真上
に突き上げる。
怯える乙女の肉体は、爪先立ちになって逃げ場所を求めた。
けれど、木の葉のように軽いかと思えたエリスの身体でさえ、血肉を具え形を成している限りは、大
地の見えざる束縛を免れ得ない。背伸びする高さが頂点まで達してしまったなら、あとは下へと落ち
て行くだけだ。
大地の精霊王ベヒモスには遠慮も容赦もなく、ついに爪先では支えきれなくなった体重によって、未
開の門はこじ開けられた。
乙女の証は突き破られ、灼熱の肉塊が最奥まで埋め尽くす。
「……っ!」
喉の奥からあふれ出しそうになる絶叫を、エリスは懸命に押さえ込む。
「大丈夫かい? エリス?」
苦痛に喘ぐ彼女を気遣ってくれる、優しい声。
エリスは、苦悶に歪みかけた面貌を、笑顔に変えてみせる。果たしてそれに成功したかどうか、彼女
には自信が持てなかったけれど。
彼女の全身を満たす想いを、この瞬間を与えてくれた相手に、誤解なく伝えたかった。
「ふぃ、フィル……私は、今……幸せだ……」
激痛に耐えて、心の丈を絞り出す。たったそれだけの言葉を紡ぐ力を得るために、フィルの背中に幾
筋もの爪痕を刻みながら。
「僕もだよ」背中の痛みなどおくびにも出さず、フィルも囁き返した。「僕も、幸せだ」
「あ、あぁっ……!」
想いが報いられたことで気力が尽きたかのように、エリスはフィルの胸へと突っ伏してしまう。
「……動くよ、エリス。もっと、もっと君を感じたいから」
エリスからの返答を待たず、フィルは、ゆっくり、ゆっくりと腰を動かし始めた。破瓜を済ませたば
かりの身体をいたわって、まるで繊細な細工物を扱うように。
「うっ……! くぅぅっ!」
自分の中で異物が蠢くたびに生じる新たな痛みに、エリスは歯を食いしばって耐える。
そうしているうちに、痺れに良く似た感覚が、腰の奥深くから湧き上がってきた。巨岩を割ってにじ
み出す泉のような快感が、彼女を潤し、痛みを和らげる。
「あっ……アァぁ……」
やがて、エリスの声が、切なげな吐息に変わる。
その変化を聞き分けられないままに、フィルの動きは少しずつ激しさを増して行った。
「フィルぅぅ!」
「エリスっ!」
お互いの名前を叫びながら、二人は同時に果てた。
余韻の中で、自分の下腹の辺りをそっと押さえたエリスを、フィルは、どうしたのかと訝しんだ。
彼の精を己が胎内へと撃ち込まれたエルフは、落ち着いた口調で答える。
「なんだか、生命の精霊の声が聞こえた気がしたのだ。“私の中で形をなしたい”と」
「君の中でって、そ、それは……つ、つまり……」
慌てふためく男の言葉を、エリスは先ほどのお返しとばかりに、そっと口づけて封じた。
「ふふ……冗談だ。生命の精霊が受胎を告知したなど、噂に聞いたこともない」
――私の願望が言わせた、ただの冗談。
声に出さずにそう付け加えた彼女は、初めて愛した男の顔を、まっすぐに見つめる。
――今夜の出来事は、私の中で輝き続けるだろう。数百年先までも、私を支えてくれるだろう。
エリストリトールはそう信じた。
完
勃起した
またが盛り上がった。
なんとも素晴らしい!股ぐらがいきり立つ!
577 :
バルディア:04/12/22 20:25:42 ID:yCOXtfhm
>二号店の48=六掛二掛四様
エリス×フィルは本来脇役カップルのはずなのに、見事な出来のSSとなっていました。
お互いの恋愛への不器用さが上手く描かれてますね。
また預からせてください(^^)
出来ればSSの題名をお願いしますね。
>>バルディアタソ
「( ^ ^ )」このマークは山崎対策に(最近はめっきり見なくなったが)NG入れてる人が多いので、
あまり使わない事が望ましいでよ。
かくいう漏れも。
579 :
バルディア:04/12/22 21:26:44 ID:yCOXtfhm
>578さん
山崎対策ですか。知りませんでした。
ご忠告ありはとうございます。
SNEの瓦版を読むとパンチラ禁止令は戦闘でスカートはく奴はいないだろう、という秋田の注文から発展したようですね。
みやびワールドでもお色気はある程度容認できるということですか。
0話では短パンだったのが1巻でミニのプリーツスカートになって8巻だと下半身どうなってんだ?
>>580 スコットランドの兵隊はスカートだったはず。まあ、男だけどな。
>576
なんでバムパイヤーさんが来てるんでつか。いやノーライフキングんだろうけんども
>>580 「戦闘でスカートを吐く奴は〜」といいつつ、
戦闘じゃない場面のパンチラもNG出したじゃないかーと言いたいw
浜田氏も後一回やったらアウトつってたし。
というかそんなこというならパンチラ出す前にミニスカート禁止しろと(ry
絵師にも譲れない何かがあるのだろうw
まあ絵師は漫画の方で色々吐き出してるけどな
話しぶった切って悪いけど公式でサキュバスのデータって出てた?
つうより居るのかな?フォーセリアに。
>>587 いるけどそれは夢の精霊
エロいモンスターじゃない
エロく活用は出来るだろうが
終末の巨人のBBSでも同じような話題出てたな。
レベル8の精霊魔法で、サキュバスの力で淫夢を見せるナイトメアって呪文がある。
>>589 ナイトメアで見せるのは悪夢だ。
淫夢もありなのかもしれんが、本来の使い方じゃない。
清廉潔白で純情なファリス神官かマーファ神官にナイトメアで見せた悪夢が淫夢になる
というのは中々に面白そうだね。
>清廉潔白で純情なファリス神官かマーファ神官
ドルティとマロウですか?あんまりみたくないなあ
グイズノーの悪夢って、ラーダの御許に召喚されることじゃないのか?
>>587 初期のシナリオ集『石巨人の迷宮』で出てきたような・・・サキュバスとインキュバス
その迷宮内で眠った場合、男ならサキュバス、女ならインキュバスに夢を侵され
抵抗ロールに成功しないと素晴らしい快楽の夢を見れる代わりに
精神点を回復できない・・・迷宮内には、夢魔が入ってこれない寝室が二部屋だけあるが
そのベッドで寝たものは性別が逆転してしまう。
しかもご丁寧にそれそれ部屋には、逆転した性別用に衣類が下着からなにから
あらゆるサイズのものが用意されている・・・・
遥か昔の記憶なので詳細は違ってるかも・・・確かシナリオ製作者は山本弘
夢一杯、エロいっぱい。
ピロシはエロイからな。
あーへっぽこ漫画早くデローp-
真面目なシナリオなんだろうが、それだけ聞くとネタシナリオにしか聞こえんなあ……いいけどw
ネタバレになるが、『みんなで肛門から脱出』だからな>石巨人の迷宮
しかし、迷宮ものシナリオとしての評価は高い・・・・高かったはず
>599
リプレイでは容赦ないレベルの敵出すクセに妙にバランスがいいから・・ >ピロシたん
普段からバランスゆってる割には寄与末の最初(バブリーズ一話)は悲惨だった。
あのタイミングで殺すなよなーーー と思った
石巨人の迷宮懐かしくて引っ張り出してみた・・・
・衣類などの無生物だけを腐食させるカビ(人体には無害)
・体をカチカチに固める薬品、推奨除去方法は別室の人体巨大化トラップ(衣服はちぎれとぶ)
・性別が反転してしまった上、記憶をなくしてしまったショタNPC
・素っ裸で凍らされ仮死状態のツンデレ女戦死
・・・なにがピロシをここまで駆り立てるのか・・・
>・性別が反転してしまった上、記憶をなくしてしまったショタNPC
ここは性別が反転したからショタなのか?
それとも元々ショタでその時はロリなのか?
詳しい所を教えてくらさいw
ググったら1989年て出た
15年も前の作品なんて白根
>602
元は少年『巨人を殺して父さんの仇をとるんだ!』と、制止する母親を振り切って迷宮へ
名前はジェスレン:13歳:レンジャー技能(1)
迷宮での発見時はやっぱり全裸(ピロシ・・・お前・・・)13歳美少女
ちなみに母(未亡人暦1ヶ月)の名前はシャリナ:34歳:コック技能(1)
ピロシ節全開なのに、シナリオの出来自体はよかったりする。それがピロシクオリティ
こんなもの(褒め言葉)を商業出版するピロシには、素直に頭が下がるな。
なんかリプレイ起こすだけで十分なエロリプレイが手に入りそうだ。
607 :
名無しさん@ピンキー:04/12/27 01:24:45 ID:uJrD0JV/
暁のストリーキングがあるじゃないか・・・
石巨人は迷宮ものとしては確かにかなり出来がいいな
判定一回ミスでアウトなデストラップ満載なのはどうかと思うが。
サンプルパーティーにも死人が出てるのに笑った
>>606 当然エロシーンはスーパーリアルモードだな
エロピロシっつーとフェブラリーを思い出す・・・
昔のシナリオ集、エロネタが結構あるな・・・
壊れていて無生物しか転送できなくなってしまったテレポーター
(知らずに触れると衣類など装備品だけが迷宮内の別室に転送され、その場に裸の使用者だけが残る)
とか、冒険者の宿で働くウェイレイトレスが夜は客の相手したり
(殺人事件の聞き込みで判明する)・・・・中学生の頃はその言い含みや
美味しい設定に気づかず、ただ目をキラキラさせて英雄を目指していたよ・・・
ピロシです。
ピロシです……。
DM5月号からNEXT連載ってマジか
・・・マジか。
どーみても今のさなえたんにそんなキャパはない。
人材は耐久消費財じゃないぞSNE。
みやびたんも心配だ。
SNEは人材を使い潰す会社だからなぁ…orz
みやびタンは非常に稀有な事例だし。
エルルンカコイイよエルルン
じゃあ、エルルン×マリエル(だっけ?)で、ほのぼのキボンw
ベルカナってひんぬーなのかよ
コラムで結構ネタにされてるけど
冬コミでソードワールドの同人ってあった?
夏に出たやつは一冊持ってる。
夏に出たのも知らんかったバイ
明けましておめでとうございます。
ナイトブレイカーズ年越しライブって、上手く転がせばネタにできたんじゃねーかと、
年が明けてから思いついた……
>>622 ナイトブレイカーズ=サザンかよw
となるとリュクティは桑田佳祐か。
…レイハと付き合うようになって(肉の味を覚えて)、桑田が書くようなエロ歌詞しか
書けなくなって、他メンバーから微妙に顰蹙を買うリュクティ…というネタをふと思いついたが
どう内容をエロにすればよいのか…
>>623 ワロスw
確かに、6人組・最初はイロモノ扱い・グループ内恋愛・音楽性はフロントマンの個性に
依存・グループを実質管理してるのはキーボード・・・など、言われてみればイヤな感じに共通点が。
エロ歌詞しか書けなくなったリュクティ、ってのは面白そう。
どうもすっかり忘却の彼方のようだが、ナイトブレイカーズの歌の
歌詞を書いてるのはリュクティじゃないぞ。
リュクティは作曲ばっかで作詩は他人まかせが多い。
>625
そうだったっけ?
なんでも自分で片づけてしまうイメージだが…
>623
だとすっと、リュクティはライブでケツを出しまくることになりそーな(w
>>626 なんかすごくいい詞を書くキャラが設定されていたよ。
鳥飼ってたガキと指名手配中の流しだっけ?
ここってエロパロだよな?
素材はエロいんだけど、実際にエロパロにするには難しいんだよな>アドベンチャー
特に音楽との融合となると…
ピロシの地の文章がエロパロにした時の方向を示唆しちゃってるからな
それぞれのキャラに対して、SEXの相手や方向性が
すでに作者に決められちゃってるというか・・・
エロマンガのキャラでエロパロするより
一般マンガのキャラのエロパロのほうが興奮するのと
同じ理屈なのかもしれん・・・
>>632 確かにある程度の方向性は決まっちゃってるよね。
リュクティにしてもティリーにしても、相手をツモっちゃった後だし、女性陣は女性陣で
身持ちが堅い(特に年長二人)という傾向が…。だからここに投下されたアドベンチャー関連の
SSも、奇抜(?)なカップリングのものはなかったよね。
まあそれでも十分ハァハァできるんだけど。
方向性、っつーか、やってることと設定からしてエロいからな…
いい歳の娘がいるのに見た目が幼いとか、エロい体を露出してる
踊り子とか、これだけでも十分なのに、挙げ句の果てにはストイックな
女戦士を川に落として服を剥く。勿論挿絵付き。
よくぞここまでやったもんだと感心する。
確かに、これらの前提を踏まえてエロパロ、となると、範囲というかカップリングが
限られてしまう嫌いはあるが、それでも妄想は十二分にかき立てられる。
レイハがエロ過ぎるのが悪い。
ラモスと同じくらい悪い。
過去スレでのアドベンチャーのSSは、リュクティとレイハの和姦物が八割くらいだったか。
雑談では、お姉さま方によるティリーへのプライベートレッスンとかで盛り上がった覚えがある。
和姦スキーにはリュクティ×レイハ
弄ばれスキーには四人娘→ティリー
これは良いとして、陵辱スキーは…?
やっぱりボウイ?
「・・・ゆえに、ファリス様はこう説くのです。誠実たれ、と。」
村の広場に神の御名を唱える声が響く。声の主は純白の神官衣に身を包む女性だ。歳の頃はまだ16,7にしか見えないが、神官衣からは歴戦の剣士とも見まごう手が伸びている。名をイリーナと言う。
ここは、王都ファンから3日、人口200名程度農村だ。彼女はこの村に、ファリス神殿から教えを説くために派遣されている。光の神々の主神とされるファリスもオーファンでは国教とも言うべきマ
イリーに押され気味で信者獲得は疎かにできない。普段は神殿で鍛錬を積み、時には冒険にも出かけるイリーナも神殿の勤めの一環として、こうしてファン周辺を周ることがある。
実際ファリス神殿の方も最近では「ファリスの猛女」とも呼ばれる彼女の名声を利用しない手はないのである。まあ、本人はその呼ばれ方にいささか不満があるようだが。
今日広場に集まっている者もファリスの教えを聞きに来たというよりも、彼女の姿を一目見てみたいという者のほうが多い。
狩猟と畑で日々の糧を得ている者にとって厳しい戒律に縛られ生活するファリスより、恵みと豊穣をもたらすマーファや実利を奨励するチャ・ザのほうが受け入れやすい。今も話が終わるとみな仕事に
戻っていった。
「ハァ〜、」
思わずため息が出てしまう。
(教えを守れば清く正しい生活が送れるのになんでかなぁ・・・)
ふと気づくと回りに子供達が集まっている。彼女の冒険譚を幾分脚色されて聞いている彼らは興味津々の面持ちでイリーナを見上げる。イリーナも子供は嫌いではない。神殿でも剣の稽古をつけてたり、
一緒に礼拝を行ったりして慕われている。もっとも、仲間のヒースに言わせると「子供同士」だからだそうだが。
(うん、子供の頃からファリス様の教えを説いていれば将来有望な信者さんになってくれるかもしれないもんね)
そう思い直し、子供達相手にファリスの教えを説くイリーナに声が掛けられた。
「司祭様、是非ご相談したいことが。」
イリーナが振り向くとそこに歳は30代半ば、一見商人風の男が立っている。
「何か御用ですか?」
イリーナがそう聞くと男は遠慮がちに答える。
「司祭様、実は私は神に懺悔しなければならないのことをしてしまいました。宜しければ聞いていただきたいのですが。」
「わかりました!自ら罪を認め、それを悔い改める者に対してファリス様は寛容にそれを受け入れ、正しい道を照らして下さいます!それで一体どんな罪を犯したのですか?」
いささか大き過ぎる声が広場に響く。井戸端会議に夢中の奥様達も振り返るほどだ。男は慌てて、
「い、いえ、ここでは私も話しにくいので。できれば私の家で聞いていただけないでしょうか。申し遅れましたが私はオーエンと申します。」
「では早速向かいましょう。あ、それからは私はまだ司祭位はいただいておりませんので、イリーナと呼んで下さって結構ですよ。」
「あ、そっちではなくて向こう側です!」
案内する前に歩き出すイリーナにオーエンが声を掛ける。と、先ほどまでイリーナの話を聞いていた一番年上の男の子がイリーナに小さく耳打ちした。
「あの、オーエンって最近この村に来たばかりなんだ。珍しい品物を売ってるから父ちゃんや母ちゃん達には人気あるけど、俺達はどうも怪しいと思うんだ。レンの家で飼っていた猫があいつの家に入っ
て行ったきり帰ってこなかったこともあるし。」
「こら。人を理由もなく疑ってはいけません。ファリス様は人を信じることも大切、って説いていらっしゃるんだから。」
イリーナが少年を諭す。以前街道の真ん中で旅人に”邪悪感知”唱えた者とは思えない言葉。
「イリーナ神官、どうされたのです。こちらですよ。」
先を歩くオーエンが呼ぶ。
「大丈夫。邪悪と戦うための鍛錬も怠っていなんだから。いざとなれば、私が成敗しちゃうよ。」
いまだ心配そうな顔で見つめる少年へ答える。一緒に作った力こぶは少女にはいささか(どころか、かなり)不似合いな大きさだが。そう言って、小走りにオーエンを追いかける。それが悲劇への道と
も知らず・・・
オーエンの家は村から外れた森の近くにあった。家の中には珍しい品物が並べてあり、イリーナはキョロキョロと部屋を見回している。
「私も最近こちらへ越してきたばかりで。以前はロマールで仕入れた品々を各地に売り歩いていたのですが、どうもこの村が肌に合ったようでして。丁度この家を使っていた猟師の老人が引退して息子
夫婦の家に戻るというので、私が使わせてもらえるようになったのです。」
オーエンは手際よくお茶を淹れながら、
「どうぞ。これもロマールの市場で仕入れた薬草茶です。おいしいですし、身体にもいいんですよ。」
にこやかにお茶を差し出す。湯のみからは何とも言えない甘い香りがする。イリーナは香りに誘われて遠慮もなくゴクゴクと飲んでしまった。ねっとりとしているが飲みにくい程ではない。
イリーナが飲み干すのを見てオーエンが目を細める。一緒に出されたお茶菓子はさすがに我慢して、イリーナが本題を尋ねた。
「それで、オーエンさん。一体何を懺悔しなければないらないのですか?」
お茶を飲んだせいか今度は落ち着いて尋ねる。それに何だか身体もポカポカしてきた。
「ああ、そうでしたね。」
そう言ってオーエンは胸に掛けていた首飾りを服の下から取り出す。そこには・・・、
「実は私はファラリス信者なのですよ。」
暗黒神の聖印とともに呟く。
「!」
机をひっくり返す勢いで立とうとしたイリーナだったが、なぜか膝がくだけてしまった。
「どうやら薬が効いてきたようですね。あなたの馬鹿力の噂は有名ですからね。高い金を払って買ったかいがありました。さっき飲んでもらった薬は人の筋肉を弛緩させるものなんですよ。本来は医術の
ために使うものなのですが、まあ薬というものは色々な使い方がありますからね。」
オーエン(そう名乗る者)は先程から浮かべる笑みを絶やさずしゃべる。
「さて、どうしましょうかね。このままファラリス様への生贄として捧げるのも一つですが。」
そう言いながらオーエンはイリーナの全身に目を滑らせる。立ち上がれず、倒れてしまったため神官衣の裾からは健康的な脚が投げ出されている。胸や腰も豊かとは言えないが、若さ故の張りがある。そ
して顔に視線が向かう。陽に焼けて健康そうな風貌だが、何よりもその目がいい。この世で常に正義を貫こうとする意志があふれている。彼のような薄暗い部分ばかり見てきた者まで希望を抱きかねい瞳
だ。
その瞳が今は炎を宿してオーエンに向けられる。
「ファリス様に仕えるものは決して屈しません。神の力は偉大なのです。あなたも今罪を認めるならきっとお許しをいただけるでしょう。」
「あいにくと私も「神」に仕えているのですよ。そして私の仕える神は人を縛ろうとはしません。己で責任を取るならばその心の赴くままに行動せよ説かれます。さて、その教えに従って生贄にするのは
やめましょう。」
そういってオーエンはイリーナに近づく。オーエンが近づいて来るのを見ながらイリーナは神への祈りに集中した。そしてオーエンの手がイリーナの首筋に当てられた瞬間・・・、
「ハァァ!」
”気弾”を放とうとしたが背中が震える快感を覚え祈りが途切れてしまった。
(そんな、ただ首に手を当てられただけなのに!)
ハハハ、とオーエンの笑いが響く。
「そうだ、さっきの薬にはもう一つ副作用があるのですよ。いつも以上に身体の感覚が過敏になるのです。それにしても随分過剰な反応だ。イリーナ神官には元々その気があるのですかね。」
そう言ってオーエンはイリーナを抱きかかえると寝台の上に放り投げた。神官衣は大きくめくり上がりあられもない姿をさらけ出す。
「おやおや、ファリス神官ともあろうお方が随分な格好だ。さてどうやって喜ばせて差し上げようかな。」
オーエンの手がイリーナの身体を弄る。イリーナは悔しさと羞恥に顔を真っ赤に染めた。必死に神への祈りの言葉を紡ぎ出そうとするが、オーエンの指が身体を這う度に何とも言えない感覚が襲ってくる。
「無理をしないほうが宜しいですよ。気持ちがいいなら素直に声をお上げない。」
「気持ち良くなんてありません!」
「ファリス信者が嘘をついてはいけませんねぇ。それなら、もっと正直になれるようにして差し上げましょう。」
オーエンの右手がイリーナの胸を、左手が股間をまさぐる。イリーナは身体を動かしてよけようとするがまったく力が入らない。
「なんだ、まだ身体を撫で回しているだけなのにもう下着が湿っていますよ。乳首も服の上からでもわかるくらい固くなってきてますね。やれやれ本当に淫乱な神官様だ。」
オーエンの指が布越しにイリーナの淫裂を擦る。
「やぁ、やめて。お願い!」
敏感なところ刺激されたイリーナが懇願する。
「先程の気の強さはどこへいったのですか。さてあんまり焦らしても可哀想ですかね。」
そう言うとオーエンは一気に神官衣を引き裂いた。シャツと下着だけのイリーナの姿が露わになる。その最後の砦も取り払うとそこには無力が少女が横たわっているだけだ。
「いい勃ちっぷりな乳首ですね。弄りがいがありそうだ。」
大きくはないが形のよい胸にオーエンが舌を這わせる。乳輪と乳首が段に分かれるように勃起している。
「んっ・・・だめぇ、だめぇぇえんっんん。」
「上ばかり責めてもなんですからね。」
脚が持ち上がられオーエンの顔がイリーナの股間に近付く。淫裂の奥から淫汁とめどなく溢れ、若い牝の匂いが漂ってくる。
「もうぐしょぐしょじゃないですか。あなたの大事な場所からいやらしい汁がどんどん溢れてきますよ。」
「そ、そんな変なこと言わないで。不潔です。」
抵抗しようとするイリーナに構わずオーエンはわざと音を立てながらイリーナの秘所を舐め上げる。同時に敏感な部分を舌で刺激する。
「え、んんんんっ・・・!?あ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・あっ・・・うぅん。」
ざらついた舌で淫核が舐められる。神に使える身とはいえイリーナも健全な女だ。時には自分で自分を慰めてしまうこともある。だが自分の指で弄るのとは全く違う快感が与えられ思わず声をあげてしま
う。
「さてと、それでは試してみますか。」
オーエンは十分濡れそぼったそこに中指を当て差し入れた。
「え、ちょっと待って!んんんんっ、・・・・ゆ、指が中に。あっ、ああ・・・。」
自分でするときでさえ周りをなぞるだけのそこに、男の指が入り込む。
「さすがに神に仕える身だ。まだ誰にも渡していないようですね。」
「はぁぁっ、だめ、あっ、あっ、はあぅんっ、あぁあぁあぁっ。」
「まだまだイってもらってはこまりますよ。さて、そろそろ本物を・・・」
「ガタン!」
オーエンが言いかけたとき、窓の外で大きな音がした。
「誰だ!」
言うや否やオーエンは外に出る。オーエンの手によって絶頂に達しようとしたイリーナは突然中断されなんともいえない気持ちのまま身体を横たえている。
しばらくすると物音が、そして何か騒ぐ声が聞こえ、オーエンが中に入ってくる。誰かを引っ張っているようだ。
「放せ!放せ!」
まだ子供のような声。イリーナは辛うじて動く首を声のする方に向ける。思わず目を見開く。そこには村の広場で話を聞いていた少年がいた。オーエンに掴まれた少年ももがきながら寝台の上の人物を見
る。少年の目もまん丸になった。
「イ、イリーナさん。」
「だ、だめ。見ないで!」
法と正義を守るファリスの神官が半裸の状態で男の前に姿を晒している。あまつさえ、よがり声をあげていたその様子を見られてしまった。イリーナは少年をまともに見ることができず、ただ顔を俯かせ
だけだった。最早神官としてのプライドは失くしてしまいそうだ。
「まったく、誰かと思えば村の悪ガキか。さて、どうしたものか。イリーナ神官には生贄たる資格を失くしていただくし、こっちをファラリス様に捧げますかね。」
ファラリスの名を聞いた少年の身体が固まった。
「だめ!そんなことは絶対させませんっ。」
必死にイリーナが訴える。
さすがファリス神官ですね。でも決めるのは私なんですよ。」
考えるオーエンに少年の姿が目に入る。思わずにんまりした。
「子供とは言えやはり男ですね。あなたの姿にえらく関心があるようですよ。」
確かにいつの間にか少年の目はイリーナに釘付けになっていた。思春期を迎えたばかりの少年の目の前に自分が憧れる女性の裸体があるのだ。少年の股間はズボンを破らんばかりに膨張していた。
「せっかくだから、彼の夢を叶えてあげましょうか。ほら、もっと近くで見てみたいでしょう?」
オーエンに促され少年はイリーナに近付く。イリーナが先程とは違う必死さで少年に叫ぶ。
「邪悪な言葉に惑わされてはいけません。さっきお話したようにファリス様は常に私たちのことを見ていらっしゃいます。正義を忘れてはいけません!」
しかし、イリーナの声は少年には届かなかった。オーエンの笑い声が被る。
「イリーナ神官もまだ修行が足りないようですね。あなたの教えは効き目がないようですよ。さあ、ここがイリーナ神官の大事な部分ですよ。」
すでにイリーナの淫汁でぬめったそこに少年の目は注がれた。
「だめっ!見ないで、見ちゃだめっ!」
「ここがそうなんだ。穴がヒクヒクして奥からネバネバした汁が出てくる。」
少年の手がイリーナの秘穴に当てられる。
「いやっ、いやっ、触らないで。お願いやめて。」
イリーナの懇願を無視して、少年はそこを撫で回す。
「口でどんなに嘘を言おうとしてもあなたの身体のほうは正直なようですね。次の行為を待ち望んでいるようですよ。さて、君もこれからどうするかはわかるよね?」
少年はオーエンを見上げた。オーエンが頷くと今度はイリーナに目を向け、そして自分のズボンを下ろした。そこには未だ成長途上だが(しかし十分膨張した)それが起立していた。
「だめっ、そんなことしては絶対にだめよっ!お願いさっき話したことをもう一度思い出して。」
「さあ、イリーナ神官も待ち望んでいるようだ。どの穴に入れるかわかるね。」
オーエンに指示されながら、少年は自分の腰をイリーナの腰に重ね合わせる。少年の腰が少しずつ沈んでいく。十分に濡れており、また少年のものがいまだ未成熟なこともあって、途中まではスムーズに入
る。が、少年のものが三分の一ほど入ると動きが鈍くなる。
「痛いっ!」
イリーナの悲鳴に構わずオーエンは少年の腰を押し込む。
「つうっ、痛いっ!痛いっ!痛いっ!」
少年は何かを突き破る感触を覚えた。オーエンが手を離すと少年は腰を動かし始めた。
「ほう、こんな子供でも腰の使い方は教えなくてもわかるんだな。子供にも生殖本能は備わっているということか。」
「い・・・・たい、・・・痛・・・い。」
破瓜の痛みにイリーナの顔が歪む。しかし、少年は腰の抽送を繰り返した。次第にその速さが増していく。
「そろそろ、限界のようだね。さあ、イリーナ神官の中で遠慮せずに自分を解放したまえ。」
「だ、だめ。それだけはやめてっ!」
「だ、だめ。それだけはやめてっ!」
その方面の話には疎いイリーナでもそれが何を意味するかは分かる。だが少年の腰が奥に突き出されると同時にイリーナの体内で何か暖かいものが弾けた。
「いや、中に、中に出されちゃった!?赤ちゃん、赤ちゃん出来ちゃう!」
「まったく、こんな子供の精を子宮に受け止めてしまうとは。本当に淫乱な神官ですね。」
全てを出し尽くした少年が満足気な表情を浮かべ、名残惜しそうにイリーナの身体から離れる。それと同時にイリーナの秘穴から赤いものを交えた大量の白濁する液が溢れ出す。
「いやはや、子供とは思えないほどの量だ。これは本当に妊娠してしまうかもしれませんねぇ。」
オーエンの声が呆然とするイリーナの耳にこだまする。
(・・・そんな、私、もう、もう・・・)
「さて、今度はわたしが楽しませてもらいますよ。」
「お願い・・・・もう許して・・・・」
「何を言うんです。ようやく私の番なんですよ。」
そう言うとオーエンは自分のモノを取り出し、イリーナのそこにあてがい一気に滑り込ませた。
「ぅぅぅ・・・、痛い、痛いよぉ・・・。」
先程開通したばかりの穴だ。動くたびにイリーナに痛みが襲う。
「凄い。イリーナさんの穴にずぶずぶ入ってる。」
「だめ、やぁあぁっ!見ないでっ!お願いっ、見ないでっ!」
「さすがにまだまだきついですね。よく締まってますよ。」
「はぅ・・・・うっ・・・うっ・・・あぁ・・・はぁ・・・」
未だに痛みは伴うがイリーナは次第にそれ以外の感覚を覚え始めた。
「ぁぅうぁ、・・・あはぁ・・・・、ふぅ、はぁ・・・・、だめ、なにか、なにか頭の中に。んんっ!」
イリーナの絶頂が近いことを感じたオーエンはさらに腰を激しく使う。
「あっ、あっ、ふぁ、ふああぁっ、だめぇ、あぁ・・・だめぇぇぇぇぇっ!」
「さあっ、私も中に出させてもらいますよっ!」
「あっ、あぁっ!あぁぁっ!ああぁぁぁぁぁんっ!」
イリーナがイクの同時にその最奥にオーエンが白い汚濁を吐き出した。
(さて、これからどうしたものかな。)
絶頂に達した後気を失って寝ているイリーナを見下ろしながらオーエンは考えていた。
(このままこいつを薬漬けにしていたぶるのも面白いが・・・、そう言えばこいつには確か仲間がいるんだよな。ハーフエルフの女もいるらしいが・・・。)
(今の俺には手足もいるし、もう一つ余興を楽しむか。)
いまだ恍惚とした表情を浮かべている少年の頭を撫でながら新たな獲物に思い馳せるのだった・・・。
〜終わり〜
スレの流れを切ってしまってすいません。
以前思いついた内容をそのまま書いたものなのですが、構想段階ですでにファラリス神官→薬というのが本編で使われてしまっていました。
当初は少年ではなく、少女を使おうとしたり、コメディ調も考えていたのですが、終わってみるとショタ&鬼畜とよくわからん内容になってしまいました。
この手の文章は初めてなので読み苦しい部分もあるかとは思いますが、チラシの裏に書かれた落書きと思って読み捨ててください。
>>637 和姦が似合う…サティア、レイハ
陵辱が似合う…シャディ、ボウイ
…というのは偏見だろうか。
>>646 突然乙。
ここは鬼畜なインターネッツでつね。
不覚にもハァハァしますた。
>646
乙、こんなエロSSがチラシの裏に書かれてるなら、新聞とるぜ!
・・・へっぽこシリーズもいよいよ完結か・・・
ベルカナ連中にも美味しい活躍して欲しいなぁ
>>647 ボウイにはユリウスが…
奴は猥語のボキャブラリーも豊富そうだ。
>>648 リウイで1話書かないと矛盾が起こるレベルの大失敗をかましたから、10巻までいくようになったらしい。
>>646 こういう気の毒な話でもハァハァしてしまう自分に罪悪感が…
さあ、次はハーフエルフの(ry
>>647>>649 そこでユリウスに陵辱されるボウイですよ。
確かにサティアを陵辱するジャミル、レイハを陵辱するリュクティというのは
想像もつかないが、度重なるボウイの狼藉にブチギレたユリウスが
実力行使に出て…というのはありがちだが容易に想像できるw
651 :
バルディア:05/01/05 12:06:54 ID:z0ln1Cqn
イリーナの口調とか性格がうまく書けててハァハァしました!
もし良ければ題名とハンドル名付でHPに預からせてください。
しかしNEXがT出ても、イリーナ人気は衰えませんね。
>>650 リュクティを陵辱するレイハなら、容易に想像できてしまうんだが。
ジャミルを陵辱するサティアさんも、ほんのちょっと努力すれば想像できそうな気がする。
653 :
646:05/01/05 21:02:40 ID:UziI8Dt9
>>651 HPに載せて頂けるなんて光栄です。
HNは「チャラ・ザ」、題名は「光から闇へ」でお願いします。
654 :
バルディア:05/01/05 22:54:17 ID:UwrYl7p4
>646さん
了承ありがとうございます。
「チャラ・ザ」ですかw
チャ・ザの対立邪神ですねw
>652
普通に夫婦の営みを行おうとしたら
ジャミルの本来の獣性が解き放たれてしまって
訳が分からないまま涙目で止めてくれるよう懇願するサティアとか?
事が終わった後「痛いじゃないの!」とジャミルがサティアに
こんこんと説教されている図が思い浮かぶのだが。無論正座で。
もちろん全裸で
>>655 >652には、ジャミル「を」陵辱するサティアと書いてある。
誰かザボ×ケッチャを書いてくれ
おまいら、そんなに陵辱好きですか。
そういうのはシャディの範疇だと思うが。
悪人にさらわれて薬漬けにされてめちゃめちゃにされても
何というか、良心が痛まないというか…そういうのが似合ってるというか…
サティアさんやレイハは基本的に真面目な人、ってイメージがあるからなぁ。
基本的に真面目だからこそ
ちょっと魂封じの水晶で操ってエロエロにしたいんじゃないですか
661 :
バルディア:05/01/07 00:22:52 ID:mpN0uBi+
流れを遮るようですが、イリーナ陵辱SSの出来たところの1部分だけ書き込みます。
「さあ、それでは早速はじめるとしますか。約束どおり処女を奪いはしません。まずはお尻とお口でお相手してもらいましょう」
「お、お尻って…」
イリーナとて男女の営みは知っている。しかしそれはおぼろげなものでしかなく、具体的な行為の知識などはない。
しかも肛門性交などがあることすら想像もしていなかった。
「性器ではなく、イリーナさんのお口とお尻に私たちのモノを入れてあげようと言ってるんですよ。
さあ、下着を降ろしてお尻を自分でひろげて可愛いところを見せてもらいましょうか」
「な! そ、そんな事できるわけ…ヒィッ!!」
イリーナが拒絶の言葉を口にしたとたん、再び得体の知れない苦痛が身体の内側から響き、彼女の言葉を奪った。
「いけませんねえファリス神官ともあろうものが約束を破ろうだなんて。もっとも、そんな事の出来ないようにしておきましたがね」
662 :
バルディア:05/01/07 00:24:07 ID:mpN0uBi+
「もうギブアップですか?それはそれで結構ですよ」
笑顔すら浮かべて言葉を投げかける。それならば街に被害を広げるだけだと言いたいのだろう。
苦痛の振動が収まり、身体の自由を取り戻したイリーナは、自らのスカートの中に手を差し入れた。
歯を食いしばって羞恥を堪えながら、ゆっくりと秘部を覆う下着を降ろしていく。
膝を過ぎた布地から片足ずつ抜き取り、ぎゅっとそれを握り締めた。
「それから?」
揶揄するように急かす男をきっと睨みつけてから後ろを向き、そろそろとスカートを捲り上げ小振りな臀部を男たちの視線にさらす。それだけでイリーナの身体はカタカタと小刻みに震え、顔は火がついたように真っ赤に染まっている。
だが終わりではない。自分の手で男達に向かって尻肉を広げ、その中心を晒さなければいけない。
そんな事、出来る筈が無い。
だが、彼女はしなければならなかった。今は耐えなければ街が…。
そう思い羞恥に耐え、尻肉に添えた手に力をこめた。
「ほう、色もなく、とっても綺麗な肛門ですよ。さすがはファリスの聖女様だ」
(は、恥ずかしい。もう死んでしまいたい…)
663 :
バルディア:05/01/07 00:24:49 ID:mpN0uBi+
男達の軽い賞賛の声がなおさらイリーナを追い詰める。
目をつぶりその声に耐えるイリーナは、だから接近に気がつかなかった。
臀部に添えた自分の手を、急にガッシリとした別の手が重なり、さらにグイッと左右に押し広げられたのだ。
「ヒッ! な、なに…」
続いて感じたのは今までに経験したことのない感覚だった。何か熱くてぬめる物が自分のお尻を這い回っている。
見えるのは男が一人、自分のお尻の間に顔を埋めているということ。
そして、肛門とその周囲を舐めまわされているのだと気がついた。
両手の指が穴の周囲を揉み解し、そしてその中央のすぼまりの皺を確認するかのように舌が這い回り差し入れられる。
「い、イヤアァーッ!! やめてやめて、そ、そんなところ…」
目を見開いて絶叫したイリーナをまたもや黒球の魔力が襲った。
「ヒイーッ!!」
体内を揺さぶられる感覚と、その出口を味わわれる感蝕が合わさって、耐え切れずにイリーナの膝が崩れ落ちた。身体を支えることも出来ずに前のめりに床へと倒れこんでしまう。
振動に堪えようと、イリーナは無意識に肉付きの薄い臀部をさらにキュッと引き締める。すると強張りをほぐそうと指はいっそう動きを増し、舌は穴の中央へと唾液を塗りこめ、その中へと侵入を進めていく。
「あうっ! ひっ、ひっ…」
イリーナの意識が朦朧となったところで刺激が止まった。無意識に張り詰めていた息をはぁっと吐き出した時、目の前に突きつけられたものがあった。
「…え? ……ひいっ!」
664 :
バルディア:05/01/07 00:25:57 ID:mpN0uBi+
残りは今日中にHPにあげておきますので。(宣伝)
出来れば感想お願いします。
みさくら調でイリーナが巨乳ふたなり化してヒースに尻穴突かれながら
「ダメぇぇぇっ!せーえき射精(で)ちゃうぅぅぅっ!」
と叫びながら射精するのを思い浮かべてマスかいた俺は負け組
きょにぅのイリーナなんかイリーナじゃないやい(つД`)
>バルディア
正直なんかムカツク
( ´_ゝ`)
ベルディアならいいのか
>>666 同意。強く同意。
>>667 ログ保管してくれているんだから、その辺さっ引いてあげてもいいとは思う。
まぁ、丸い卵も切りようで四角、ですわな。
671 :
バルディア:05/01/08 09:29:13 ID:lYNT2j1F
>>667 HP拡充しようと最近焦っていたようです。自戒します。
預かった作者さんへの感想書き込みも少なかったので気になりまして。
>預かった作者さんへの感想書き込みも少なかったので
なるほど。感想ってやる気の原動力とか聞くからなぁ。
ただ感想書けるほど器用じゃないんだよなぁ俺。
感想思いつかなかったら、乙の一言でもいいと思うよ。
「俺はあなたの作品を見てます!」って意思表示ね。
それだけでだいぶ違うから。
>672&673どの
な、なるほど。言われてみればその通りじゃの!
下手に書き込まない方がいいのかと勘違いしとったよ。
んじゃ改めまして。
職人の方々に永劫に届かんばかりの乙!!
わしの回春まで後一歩!!!ヽ(☆□☆)ノ
感想は、ねぇ。
難しいですよね。書くの。
私は読むのも書くのもやっている人間なのでどちらの立場も分かるつもりです。
ま、せびるものでもないですし、「批判がないのは受け入れられている証拠」
くらいに構えないといけないですかね…。
私はらぶらぶが好みなので凌辱ものは正直苦手ですが、全て読んでいます。
みなさんそれぞれに味があり、良い文章であると思います。
また、文章批評まがいの事を書くのもスレ違いかと思いROM専していましたが
その辺に関しては、こちらの書き手さんはいかがなもんでしょうか。
ぐだぐだと長文失礼しました。
今回のは、自分は、好きだなぁ
話は、かわってNEXT2のベルカナのオーク評「何より硬いのがいいですわ」は、いつみてもエロいわ〜
今回って何の?
ベルカナはエロシチュかなんか多いな
「腸詰を頬張る」とか「彼女がいない人の人形」とか
バルディアさんとこの掲示板に変な常連ついてるな。
前後の脈絡なくネタとして好き勝手書いてたりしてる。
まさに厨と呼ぶにふさわしい。
感想も少ないようだしサイト運営も大変だよな。
ベルカナの中の人は確信犯。
と、書いてみるテスト。
確信犯ならライオーとやらに魅了されたまま、ほら、アレだ。
……でもそこまではいかなかったんだよな。チッ。
それやっちゃうと、方向性変わっちゃうからじゃないかな。
あのパーティにこれ以上お荷物増やすのもアレだし。
ベルカナの中の人は確信犯だが、水を向けられるとノリが悪くなるタイプなんじゃないか?
下ネタ言うのは好きだが、そのタイミングは全部自分で決めないと気がすまない・・・みたいな
・・・・なんてワガママなんだ!
まさにベルカナ!
ベルカナはワガママなんかじゃないよ
漏れの前ではとっても従順だよ
ライオーは、あのパーティーに加入してくれたら鬼持ちよりも救世主だろうけどな。
たとえオール14ファイターだとしても、次回以降戦略の幅が果てしなく広がる。
つーか、2巻ってライオーの立場から見ると、財宝探しの護衛に雇った冒険者に、入り口でいきなり眠らされて財宝奪われたってことになるよな。ダークだなあのパーティー。
今回のパーティ、人生裏街道な感じだからなぁ。
そうなると娼婦ネタとかも…。
夜な夜な路地裏でこっそり春をひさぐベルカナ。
「お兄さん、いかがですか?」
「ん?」
目深にフードをかぶった女が声をかけてきた。
「100ガメルで、お好きになさっていいんですのよ」
魔法光で照らされて見えるマントの下は全裸だった。闇に浮かぶ白く細身の身体が欲望をそそった。
「い、いいだろう」
慌てて財布からガメル銀貨を取り出すと、商談成立とばかりに胸にむしゃぶりついた。
「胸がお好きなんですか?」
舐めやすいようにと上体を前へ傾ける。ひと気のない路地裏に、淫靡な水音が響いていく。
「さぁ、こちらも…」
股間を男の脚にすりつけながら求めた。既に潤んでいるその部分は、男のズボンにぬめった跡を残した。
687 :
686続き:05/01/12 03:03:10 ID:CvKtsowu
「いいだろう」
すばやく自らのものを露出させると、ベルカナの身体を壁に押し付け、
そのまま女の中へ一気に突き入れた。
「いきなりですわね…」
不満げな口ぶりとは裏腹に、荒々しい扱いがベルカナの心を満たし、体を満たす。
激しい突き入れにまだ幼さを残した狭いその部分を奥までえぐられると、ゾクゾクと雷光のような感覚が背中に走る。
「硬くて、大きくて…もっと、もっとなさって」
「そんなにしめつけるなよ」
「あなたのが大きすぎるんですわ」
言うと、さらにキュウキュウと中の肉壁が絡み付いてきた。
「いけねぇ、もう出るぜ」
「どうぞ、お好きなところに放って構いませんわ」
「それじゃあ、遠慮なくいかせてもらうか」
そのままの体勢でベルカナの身体を抱えると、激しくこすり立て、中奥に放った。
「ふぅ、良かったぜ嬢ちゃん」
事が終わると、男は満足げに去っていった。
「まぁまぁでしたわね。何より硬いのが…」言いながら、持続時間の続いている魔法光の明かりを頼りにメモを取る。書き終わると
「さて、次はどんな殿方に出会えるのかしら…」
とろけた瞳は、淫靡に笑っていた。
688 :
686:05/01/12 03:04:40 ID:CvKtsowu
あれ。なんだか書けてしまった。
まぁ、夜な夜な出歩いては娼婦のふりをして男を漁るベルカナでした。
それって盗賊ギルドに話通さないとやばいのでわ?
構成員だからと言って勝手にさせてはもらえないだろう
ベルかな?
>>686 男が金払ったところで簀巻きにされて路地に放置されるのかと思ったのは漏れだけか?
>>691 え?赤玉出るまで搾り取られた後身ぐるみ剥がされてダンジョンの入り口付近に放置されるんじゃないの?
早売りのバトロワ買ってへっぽこ漫画読んだ・・・
マウナえろすぎ!
相手はしらんがもう非処女とみた(w
>>693 なに!
エキューめ既にそんな事を?! あのおませさんめっっ!!
いや、それはない(w
新リプやNEXTもいいが、スチャラカやサーラなどの初期作品がいまだに好きな漏れは少数派だろうか?
俺だけだろうか?とか俺は少数派か?とかってのは大体そんなことない。
少数派だったらなんなんだよ
今の流れが気に入らないからってネタもないのにつまらんレスするな
今の流れも好きだよ。
サーラ×デルとかザボ×ケツチャを書いてみたいと思ったからだ。
スチャラカやサーラはエロパロでネタにするまでもなくエロだってことさ。
買ってきた
今度はヒースがショタになってマウナと一緒に風呂入る話
待望の「ヒース×マウナ」きたよー!
これで「ヒース×マウナ」モノが増えてくれるといいんじゃが
……しかし、そうなると欲しいな。今月の。
へっぽこーずのために980円は高かったですわ…る
バトロワはドラマガ本誌より読むところ多いと思うぞ。
まったくだ。某電撃hpを一つの作品目当てで買ったら読むとこ少ねーったらありゃしない。
ところで「バトロワ」って略称はヤメロ。増刊は「バトルロイヤル」だからな。
「バトロワ」だと学生たちが殺し合いを始めちゃうジャマイカ。
じゃあ略して「トロイ」
いや、ここはひとつトルロイで。
イリーナの筋力がなくなってヒースとちょっといい雰囲気になる話がよかった
うおっその一文でメッチャ心引かれるシチュエーションじゃないか。
ちょっと買ってみようかな。
俺は単行本が出る迄我慢しるよ。
同様にマグナも。
あぁ・・・・みやびたん(*´д `)ハァハァ
確か浜田の日記に、単行本の話が出てるとか書いてたっけ。
連載分+書き下ろしで1巻のみという感じかも。
もし2巻出るとしても軽く1年は待つ話になるからなあ。
書き下ろしは浜田のマウナ贔屓を考えれば、イリーナに期待できなさそう。
>>702 ああ、「ヒース×マウナ」はいいな・・・実にいい
あの呆れつつもフォローや突っ込みをするマウナの発する
「あ〜も〜この男は・・・しょうがないなぁ〜」感がたまらん。
それでいて、シリアスな時のツーカーな連携をするあたり
根っこに互いへの信頼感があるような感じがして更にたまらん。
2巻の「子供達と戯れるヒースを、馬車の中から微笑ましく見ているマウナ」なんか最高だ
・・・・だが二人のSSは少ない・・・・orz
デボン=ノリスをバター猫にする展開キボンヌ!
へっぽこ絵師はマウナハァハァなのか
そして
>>696は今の流れを快く思ってないだろうなw
サーラやスチャラカも悪くはないが、作り手自身がエロ方面に走っちまったら妄想は高まらんのです。
基本的に無関係なはずのところでほんの僅かなセリフからひねり出すからこそ想いが凝縮されるんです
ピロシにはそれがわからんのですよ
エロシナリオなんて飾りです!エロい人にはそれが分からんのです!
まあそれは置いといて、
やっぱ妄想ってのも結構イラストに左右されるんじゃないのか。
俺の中にはスチャラカはエロと言うよりギャグ・・・いや、スラップスティック的なイメージがあるな。
軽すぎて、濃厚なエロに持っていきにくいと言うか。
それに比べバブリーズは正逆。あれは・・・いろんな意味で濃過ぎるな。
バブリーズの絵師は18禁同人誌もだしてるんだから、もっとエロを感じてもいいんだろうけどね。
キャラが濃すぎるからw
サーラはショタ系の女性にはたまらんのではないかな?
映像化されたら人気を呼びそうだ。
>>716 たしかにイラストの影響って大きいな。
スチャラカの草薙氏なんかは賑やかな感じがあいまって妄想がスタートしにくい。
だが、連載時の盗賊ギルドにとっつかまって
拷問部屋に全裸ヘア丸出しで拘束されてるイラストには燃えたぜ
一緒につかまってたケインが「いいもん見させていただきました」
みたいなことを言ったのが、高得点だ
目の前で辱めを受ける仲間を見て
何も出来ない無力さと、それでも股間を屹立させてしまう己の下劣さに
暗い喜びを見出す腐れエルフ・・・
>>718 ぅぉ!?ヽ(゜◇ ゜)ノ
そんな挿絵だったのれすか!そりゃすげぇ
モンスターたちの交響曲のP62付近の事ですな〜?
65ページのイラストでもソレなりなのに、それ以上とわ…
流石だな山本弘…
>>719 ドラマガ掲載時のイラストではユズもアリシアンも
全裸拘束ヘア丸出しだったのだ。流石にマズかったのか
単行本では差し替えられたが。
おかげでいまだに当時のドラマガが処分出来ん。
あ、見たいって言われても困るぞ。うp出来る環境ねーから。
ゴメ、何年前の話ですか?^^;
こないだまで萌えjpのリプレイスレに載っかてたよ。
へっぽこ漫画見たー。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
マウナってあんなにでかかったのかよ
ハーフだから許すw
へッポコ漫画読了……。
10ガメルは暴利でないか? 銀貨10枚ってガキの小遣いじゃねーよ!
スレ違いスマソ
まったくだ、ベルカナなら往復の価格だぜ
へッポコ漫画は買いですか?
729 :
名無しさん@ピンキー:05/01/22 15:13:32 ID:s+/y/WwX
>>728 バトロワな。へっぽこ目当てなら高すぎる、単行本になるのを待つのが吉
>>717 バブリーズの中村(どじ)もアンマント篇の伊藤整も同人どころか商業エロで書いてるけどな。
単にリプの絵でそっち方面を狙ってなかっただけではないかと。
>>730 ええ!?伊藤勢のエロってどんな?
ヤってるシーンがある=エロ
でなくてもう完全にエロ?
>>730 最近書いた読みきりのことなら…はてどこに載ったんだっけ
>>732 ヤングアニマル増刊だったかで時代劇(というか、くノ一)モノを描いてなかったっけ?
このスレってごっつい平均年齢高そうだな
普通にマガジンZでエロシーンをやってた希ガス
俺は浜田氏の胸大きい娘さんを初めて見れただけで感無量
あの方のロリ絵もすばらしいけどな
>>735 いやいやそれは
ヤってる=エロ
であって単純にエロマンガ(エロトピアとかそんな)かと思ったわけですよ。
最近は夢枕漠原作の漫画書いてるみたいだけど。
>735
いやいや、あの胸の独特の重量感も良いですが、
そこから続く下腹部までの絶妙なラインもまた良いかと…。
基本は美乳スキーですが、浜田氏の描く巨乳も微乳もすばらしい。
……脳ミソの中にナニカがワイテキタようです。
『スイートメモリー〜kissとheartのあま〜い関係 ◇H』
ナニガゲンインオオゲンカ、ドッチガワルクテドッチガタダシイ。
ソレハダレニモワカラヌシラヌ、ホンニンタチスラシラヌシラヌ。
「……す、…−ス。ヒースってば!」
みみをきつくつままれ、げきつうがはしる。のうてんにひびくおおごえが、そのいたみ
をぞうふくさせた。がんがんとあたまのなかではねかえり、いくえにもいくえにもこだま
する。そのおとが、ふかみにおちていたしこうをひょうめんへとひきあげた。
「? んあ」
「こら、この大法螺魔術師!起きなさい!」
「…うーあ、なんだよ、まうなか……」
ごしごしと目を擦ると、ぼやけた視界の中に自分を覗き込んでいる金髪のハーフエルフ
の姿が見える。客もまばらになった食堂を背景に、仁王立ちでいる。そんな姿と、彼女の
魅力を存分に引き出しているウェイトレス姿は違和感があるような、ないような。
「『なんだよ』じゃないわよ。そろそろ店閉める時間よ?」
「ああ、もう、そんなじかんか……」
「そうよ」
一部分だけガラスがはまっている窓から外を見ると、既にそこに広がっているのは闇。
漠然としかわからないが、ウェイトレスのマウナが『店を閉める』といっている訳だから、
いつも帰る時間なのだろう。そう認識すると、周りを取り巻く空気が寒い訳でもないのに
身に沁みて、軽く体に震えが走った。
「ん、わりい。たすかった。かぜひくところだった」
「感謝するように。帰るんだったら、イリーナ送って行きなさい」
「いりーな?」
「あんたの横。寝てるわよ」
そんな言葉にかくんと首を動かすと、真横に年下の幼馴染の寝顔があった。すやすやと
寝息をたて、時折よくわからないことを口走っている。寝顔の中に潜む切なそうな表情に、
なぜか申し訳ない気持ちが沸き起こった。
「……めずらしいな」
「今日はいつもより飲むペースが速かった」
「……」
おもいだせない。なにかあったようなきがする。それがいつあったのか、このきもちは
なんなのか。……てのひらからすながこぼれていくときとおなじようなかんじで、たぐり
よせることができない。かさなっているじぶんのてと、いりーなのちいさいて。ゆるくか
らみあったゆびがすこしいたい。
「えっと――」
「何があったかは知らないし、聞かないわ。……ほら、さっさと帰りなさい」
「わーったよ。おい、いりーな。おきろ〜かえるぞ〜」
せかすまうなにしたがって、このかんかくについてかんがえることをやめてしまう。ど
うせこのしこうのていたいのしかたなら、いくらあたまのなかみをうごかそうとしたって、
せいじょうなどうさなんてするはずはない。どっかまちがったけっかをはじきだして、ろ
くでもないけっかになるのがおちだろう。
「…ん、ふにゃぁ……」
「いりーな、いりーな〜、いり〜なさ〜ん」
間延びしまくった声で、ヒースが繰り返し声をかける。安らかに閉じられていたまぶた
がゆるゆると持ち上がり、マウナの心配そうな顔と、兄貴分の赤い顔が茶色の瞳に映し出
された。
「――にう〜……にぃ、さん?」
「もうかえるぞ。おくってくから、とりあえずはおきやがれ」
「………すぅー」
酔いが回り、生気のうせた瞳で二人の顔を見上げていたイリーナが、再び突っ伏して穏
やかな寝息をたてはじめてしまう。このままでは埒が明かない、そう思ったマウナが、そ
の肩を取って、強くゆすった。
「イリーナ。起きてよ」
眠りを邪魔して申し訳なく思いながらも、酔ったままこんな所で眠り込んでしまえば体
調を崩してしまう。生命の精霊に呼びかければ治癒することは出来るが、風邪を引かない
ならそれに越したことはない。そんな事を考えているマウナを横目に、ヒースが手の甲で
真っ赤に熱い妹分の頬をぺちぺちと叩いた。
「ほ〜れ〜。お〜き〜ろ〜」
「……ひーす、にいさん」
再びイリーナの瞳が開いた。今度はテーブルから上半身を起こし、ヒースに向かって手
を伸ばす。
「んー、なんだ?」
兄貴分が妹分の顔を覗き込む。細い腕が、がっしりした首に巻きつき、そのままぐっと体
を引き寄せた。
「「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」」
唇が、重なる。
閉店間近とはいえ、それなりに食堂に残っていた人々の動きが凍った。もちろん、すぐ
そばにいたマウナも。
時が止まる。静寂が、場を支配する。
唇が、離れた。
「これで、ゆるします。――にいさん、も」
外で風が鳴る。それを鍵として、空気が動き出そうとした。
ぼやけたしこうのなかで、かちりとぱずるのぴーすがはまるおとがする。さきほどから
のむなさわぎのりゆうが、やっとうかびあがってきた。
店内の人々の視線が集中する中、ヒースがイリーナの顔を取る。
「――さっきはおれも、わるかった」
そう一言囁いて、離れたばかりの唇に軽いキスを落とした。ちゅっとかすかな音が店内
に響く。言葉と音は、大きくはないのに、その場にいる全員に聞き取れた。
再び時と空気が止まった。
誰も何も言えないし、雰囲気に呑まれてしまって動くことも出来ない。
寝起きのボーっとした目つきのまま、イリーナがぼそりと呟いた。
「……わたし、かえる。……にいさん、おんぶして」
「はぁ……わあったよ。」
微妙にろれつが回らない口調のまま、ヒースが軽いため息をついて、彼女が座る椅子の
前に背を向けてかがむ。それを確認したイリーナは、肩に腕を掛けて、大きな背に体重を
預けた。
「えっこらせ、っと」
足元を若干ふらつかせつつも、その体を持ち上げて立ち上がる。親父くさい掛け声はい
つもの通りだ。イリーナの瞳は既にとろとろと落ち始め、背に落ちている幼馴染の長い髪
に顔をうずめている。寝てしまう位に飲んでた割には確実な足取りで、ヒースは店の出口
へと向かった。
凍ったままの周りの人々はといえば、先ほどの事がなければ、まったくいつもと代わり
映えのない二人に、かえって何も言えないし、動くことも出来ない。
そんな周りの状況に気がついているのか、いないのか。ヒースは無反応にテーブルを避
けて歩き、イリーナはその背で安らかな寝息を立てている。彼が妹分を背負ったま器用に
腕を伸ばし扉に手をかけ、押し開けようとしたところで、不意に振り返った。酔って顔が
赤い事以外は、特にいつもと代わりのない表情。
「まうな、…きょうのはつけでよろしく」
「……ええ、そう、しとく……」
「いりーなのぶんも、おれにつけといてくれ」
「……うん。気をつけて」
「じゃあな」
そう最後に言って、ドアを潜り抜ける。夜の空気が静かなままの店内に流れた。カラン、
シャリンと扉に付けられた鐘が涼やかな音を立てる。それでもマウナを筆頭に、ヒトビト
は動けないまま呆然とその姿が消えた扉を見つめていた。
次の日、夕方。
「こんばんわ〜」
「うぃーっす……うー、頭痛い……体、だりぃ…」
二人セットでいつもの通り、青い小鳩亭へとやってくる。
「飲みすぎです。同情の余地なし。頑張って耐えてくださいね」
「ひでぇ……【解毒】してくれよな……」
元気いっぱいのイリーナとは裏腹に、ヒースは二日酔いで頭が痛そうだ。うなじに手を
当て、アイボリーの髪を無造作にかきあげているので、髪の毛はぼさぼさだ。後頭部より
のうなじに見える、かすかに赤い跡。ついでに後ろで結わえられたリボンも、珍しく縦結
びになっていた。
「……」
空気が三度凍った。昨日の夜に居合わせた客達はもちろん、いなかった者も、今日の朝
から駆け巡った昨日の出来事を耳に入れている。当然、二人が入ってくる今の今まで、噂
話として店内に飛び交っていた。
「どうしました?」
「? 何だ? この異様な雰囲気は」
「…昨夜のこと、覚えてる?」
さっぱり訳のわかっていない二人を見かねて、マウナが恐る恐る声を掛ける。
「昨日の夜、ですか?……気がついたら、兄さんに送ってもらってましたからねえ……」
「ここに来る前に喧嘩して――そういや、イリーナ送ったな。あと……ツケ?」
「その少し前は!?」
よりにもよって、肝心な部分を覚えていないようだ。これならば、今のこの状況を把握
できなくて当然。三分の二以上睡眠状態だったイリーナはともかく、比較的しっかりして
いるように見えていたヒースですら記憶に残っていない事が信じられなくて、思わず悲鳴
のような叫び声を上げてしまった。
「……さあ?」
「…………なんか、あったか?」
そんなマウナを不思議そうに、今の会話の内容に驚愕している客達を訝しげに見回す。
その場にいる全員の口から、示し合わせたようにため息が漏れた。やっと店内が音を取り
戻す。何時もよりは幾分抑え目ながらも、喧騒を取り戻した。どうにか気を取り直して、
マウナがお盆を器用にまわす。
「ま、いいわ……。日替わりでいいわよね」
「うん。いったい……何?」
「あとで」
「……今教えてはくれんのか?」
「そんな気力、今はない」
ちらちらと送られる視線を気にしながら、幼馴染二人組みは顔を見合わせた。やっぱり
さっぱり何もわかっていないし、思い出してもいない。状況把握もしていない。ただただ
不思議そうなだけだ。
「何じゃそりゃ。あ、レアな焼き鳥もよろしく」
「……ゴメン。突っ込む気もしないわ……」
手にしたトレイを額に当てると、ぺこんと間抜けな音がたつ。その音は今のマウナの心
境を、的確に表現していた。
「これに怒らないなんて…、本気でどうしたんですか?」
「あんた達が原因だから、あんた達が」
聞けば聞くほど体から力が抜けていく。
(あー……知らないって、しあわせね……)
そう思いながら、手を二人に向かってひらひらと振り、のろのろと体を動かして仕事に
戻る。二人の表情は普段通りで、昨日の出来事はユメの中での出来事、のよう。
「はあ……」
「俺達が、ねえ……」
そんな幼馴染二人組の訝しげな声が、背中にぶつかって、跳ね返って、とがった耳に入
ってくる。もう何もかもがあほらしくなって、注文を伝えにカウンターへと向かいながら、
マウナは深いふか〜いため息をついたのだった。
オクリオオカミオクラレオオカミ、ソレトモナンニモナカッタカ。
ソレハダレニモワカラヌシラヌ、ホンニンタチシカシラヌシラヌ。
END
ココ最近寒イノデ『ナツハマダデスカ!?』ト叫ビタクナリマス。
GJやけど平仮名片仮名だけの文にはスペース入れてほしかった
それがあんたの作風で変えることは出来んと言われればそれまでだけど
こういう不特定多数の見る掲示板に落とすなら読みやすさも配慮してほしい
まずグッヂョブ!確かに読みにくいですけどね。私は読みにくさを思考の停滞具合と受けますた
6502?
>745・746様
ご指摘をありがとうございます。
思考の停滞具合や天空からの視点を表現したくて、ひらがなやカタカナに
変換しなおしたのですが、読みやすさ、という点への配慮が足りなかった
と思います。
実際今自分で読んでも、読みにくい…。
もしまた投下することがあったら、気をつけます。
改めて、本当にご指摘をありがとうございました。
>747
6502のない冬は、本当に寒いですから。
749 :
バルディア:05/01/27 01:35:07 ID:uXXPHYWe
>2号店-795さん
またまた萌え分を補給していただきありがとうございました。
イリーナなら寝ぼけてやっちゃいそうですよねw
問題のカナ表記のところですが、HP掲載の際にイメージを壊さない程度にスペース入れておいていいでしょうか?
違和感ありましたらご連絡ください。
6502ってなに?
>750
ぐぐれ。っても、たぶん"6502"だけじゃまともな結果は得られまい。
ぶっちゃけ、とある8bitCPUの事だ。ここで言ってる「ろくごまるに」はそれの事じゃないけどな。
>>751 「ろくごまるに」ってそれが元ネタか!
これまで全然気づかなかった…。
今月号のDMでベルカナのパンチラハァハァ
754 :
750:05/01/29 14:24:57 ID:BrZ4ODkh
回答サンクス!
ろくごまるになら聞いたことあった。五四○壱氏はそこから名前をとってたんだな。
同人でパンチラ描けなくてスパッツ描いてたような初心なかわくが、
同人でエロ真っ盛りなよしかづでさえ超えられないハードルを
易々とクリアしていくのはなんでなんだ・・・
それはそれとしてベルカナハァハァ!
俺も買ったぜ!DM3月号。
ベルカナのパ ン テ ィ最高さ!!
>>755 パンチラ禁止指令が出ているか否かの違いさ。
403がどうした(涙
>>758 GJ!!
(;´Д`)ハァハァ(*´Д`*)/lァ/lァ(*` Д´*)//ア//ア!!
藤澤GMでは全裸OKだもんな
男のな
トップページからSn Uploaderへ。
そこでup6421をクリック。
すると別ページに飛ぶから一番上にあるリンクをクリックすると見られる。
イチゴは直リン不可。
_, ._
( ゚ Д゚)
なんだこいつ・・・
760にも詫びいれて、礼を言うのが筋だろ。
最悪のクレクレ厨だな。
誘導したとき一人でちゃんとしなさいって言っておいたのにねぇ・・・
質問ですが、このスレって
原作リプレイ→エロノベル
原作リプレイ→エロリプレイ
のうち、どちらが多いのでしょうか?
すみません、上のほう見るとなんかタイミング悪いですね(汗
>>769 エロリプレイって…ああいう戯曲みたいな文章形式ということですか?
私の知る限りここでは見た事ないですねぇ。
>>773 「760にも詫びいれて、礼を言うのが筋だろ」
ってのは
760に詫びをいれてから、764に礼を言うのが筋だろ。
って意味ではないだろうか? 礼を言うだけではなく、きちんと謝ったらどうだ。って意味の。
775 :
766:05/02/01 19:06:46 ID:OkYBptgF
すまん単純に俺のうっかり。
うpした人に礼の言葉がなかったから760=758と思い込んでた。
半年ROMって(ry
半年ROMった方がいいのは別にいるけどな
それは俺だ
つうか、この板をROMすらしちゃいけない年齢だろ。
779 :
769:05/02/02 00:24:18 ID:u+BSdxL3
>>771-772 原作リプレイ→エロリプレイ と表現したのは、
多人数が関与したなりきりではなくて、
実際にはプレイしてないのに一人で全て書き上げた形式、
でしょうか。原作と同じ体裁での架空リプレイというか。
まあ、エロいリプレイでプレイヤーが見えすぎると嫌だから、
プレイヤーとキャラクターが同一化していてもいいんですが。
例えば第二部リプレイとかは山本GMが暴走してましたけれど、
あれが続いていて、かつ編集からのリミットが外されていたら、
目を付けられていたフィリアン辺りは今頃すごい事をさせられて
いるのだろうなあと妄想したもので…
続編を読みたい昔懐かしい気持ちとあいまって探してはみたんですけど、
ありそうなものなのに、コレが一切見当たらないんですね。
ここでも主流ではない、というより全くないのかな。
保管庫に一個あった気がするなぁ
>>780 あれはリプレイ形式で描かれたエロパロというよりは
リプレイそのものをパロった感じだから、>769が求めているのとは微妙に違うと思うが。
状況説明がGMのセリフとして語られるリプレイ形式では、エロ描写はしづらいんじゃないか?
個人的には、エロパロをリプレイ式に叙述することで得られるメリットも思いつかない。
地の文なしのセリフだけで構成されたSSとも、また違うし。
>エロありのリプレイ。
かなり前、エロゲ的なRPG(SWPCではないが)のりプレイをのっけた雑誌は知ってるが。
>>782 今は亡きパソパラチャットっていう雑誌でエロリプレイがあったな。
でも、濡れ場になると普通の小説形式に切り替わっていた。
ちなみに、確かシステムにエロが組み込まれていた。システムは
結局公開されなかったはずだけど。
余談だが、パソパラチャットは当時としては珍しいエロライトノベル中心の
ドラゴンマガジンのエロ版って感じで好きだったんだが、消えちまった。
二次元ドリームはなんか違うんだよなぁ。
多分>782-783が言ってるのはエンジェル★クエストのことではあるまいか?
いや、若気の至りというヤツで購入しちまったんだがなorz
因みに巻末にシステム概略が載ってるからプレイしようと思えば出来そう。
とても素面ではできそうにないが、今ならオンセとかいう手もあるかなあ。
秘密司令1919じゃないのか?
>>785 どっちもパソパラでやっていたんだよ。
(ちなみにエンジェル〜のほうが先。創刊号からやってるから)
パソパラとチャットは別雑誌
ところで、ここの住人の皆さんはどんな傾向の作品が好みですか?
参考までに聞きたいんですが…
投下作品 ─┬─ 挿入無くても構わない派(パイズリ/フェチ連)
│
├─ 和姦大好き派
│ │
│ ├─ 中出しでも外出しでもどっちでも構わない派
│ │
│ ├─ 中出し以外は認めない派(原理主義同盟)
│ │ │
│ │ └─ 「中はダメ!」と言いつつ中に出されるのが萌える派
│ │
│ └─ 別に前の穴にこだわりはない派(*の会)
│
├─ エロかったら何でもいい派
│ │
│ ├─ 鬼畜・陵辱も愛があればいい派(穏健的鬼畜肯定派?)
│ │
│ └─ グロくなければ愛なんか無くても大丈夫だよ派
│
│
└─ 和姦なんか読めない派
|
├─ 陵辱輪姦全然大丈夫。スカトロまで認める派
|
└─ 切断・改造・汚物プレイなど、グロ・アブノーマルにしか萌えない派(過激派)
ノ 陵辱輪姦全然大丈夫。スカトロまで認める派
ノ 和姦大好き派 -中出しでも外出しでもどっちでも構わない派
と
ノ 挿入無くても構わない派(キスだけでも萌えればOK!)
の複合状態
ノ 切断・改造・汚物プレイなど、グロ・アブノーマルにしか萌えない派(過激派)
ソードワールドで氏賀系の話が読みたい
グロくなければ和姦でも強姦でもどっちでもいいよ派
愛のある強姦なんて認めないよ派
器具プレイが見てみたいよ派
でもフォーセリアにそれ系の器具ってあるの?派
でも、Y太は勘弁('A‘)
ノ 基本はエロければ何でもいい派
ノ ヒースがらみのイリーナ限定で
触れるだけのキスで顔を赤らめるイリーナから
無力化されたヒースの前で複数の男に暴行を受けて
苦痛に喘ぎ壊れるイリーナまで
激しくグロくなければ何でもOK派
和姦大好き派。
できれば中。
>「中はダメ!」と言いつつ中に出されるのが萌える派
これは気づかなかったが、多分属性あり。
全部。
和姦大好き(中出しでも外出しでもどっちでも構わない)派、かな。
基本的に、女をその気にさせるまでが一番楽しめると思う。
799 :
名無しさん@ピンキー:05/02/03 22:11:01 ID:ahZIvOFf
鬼畜・陵辱も愛があればいい派(穏健的鬼畜肯定派
「中はダメ!」と言いつつ中に出されるのが萌える派
ハァハァ
>「中はダメ!」と言いつつ中に出されるのが萌える派
入れられた時点で半ばダメなんだけどな。
とはいえ、萌える気持ちはわからんでもない。
ノ陵辱輪姦全然大丈夫。スカトロまで認める派
これに歪んだ愛があればさらによし。
せっかくSWだしマジックアイテムとか毒物とか使ってエロエロなら和漢陵辱関係ない派
ベルカナなら純愛でもラブラブ和姦でも陵辱でもSMでも鬼畜でもグロでもOK
>>802 すごい同意。
てゆーか、このスレって受け皿かなり広いのな〜。
それを踏まえると、ワンパターンに堕していたのかな。
>「中はダメ」と言いつつ中に出されるのが萌える派
和姦でこれは最強だな。
まあ好きなカップリングなら、グロと外出し以外だったら何でもいいけどね。
>>805 馬鹿野郎…!白く染められる女体、最高じゃねえか!
>>806 馬鹿野郎…!白く染められるスイフリー、最高じゃねえか!
急進的ファンタジー派がないと物足りない
おっかさんってうんこするの?
おやっさんはしないよ
レイハがしてるのをこないだみたよ
ナ ナンダッテー!!
Ω ΩΩ
マジックアイテムとかは盲点だよなー。
使えるのもありそうだけど思いつかん…
SSのネタになりそうなエロアイテムならバルディア氏の掲示板で募集してたな。
ただ、あまりに強力すぎるのは面白くない。ご都合主義すぎる。
エロの為に作られたマジックアイテムじゃなくて、
別用途のためのアイテムをエロに利用するアイデアを思いつけたら
ご都合主義ではなくなるんだが、なかなか上手いこといかないな。
前の陵辱SSに出た、録画とかバイブとか、現実世界にもあるような物ならリアリティあるから気にならないけど
相手を完全に操るとか、無理矢理イカせるとかはちょっとね。
既存のアイテム・薬物で使えそうなのはゾンビメイカーくらいかな?
でも反応がなくなる欠点があるからエロパロには使い辛い。
山本某がえっちぃ目的に使わなかったっけ?>ゾンビメイカー
シャドーニードル相手だったんで結局効果なかったという。
>>818 『マンドレイクの館』ですな。確かあの中では、ゾンビメイカーを投与した場合、
「余計な不安や躊躇いがない分、却って素直に快楽を感じられる」
と言っていたような気がする。だから、普通に喘いだりはするんじゃないでしょうか。
懐かしいな>マンドレイク
懐かしついでに、マイケルジャクもといジェノアが
頭を回転させながらサーラを舐めるSSを希望しません
キウイでも使ってたような…>ゾンビメーカー
ミスリルの竜像の出てくる話で、ジーニが喰らったはず
へっぽこーずでもイリーナやマウナが喰らっていたぞ
魔法やマジックアイテム使ったエロって、色々ありそうなんだけど
結局のところワンパターンになるんだよね。
そもそもの目的が「エッチすること」な以上、使えそうなのって
・洗脳、催眠効果により相手と和姦するためのもの(ゾンビメイカー、媚薬等)
・麻痺、拘束などにより相手と無理矢理コトに及ぼうとするもの(麻痺毒、ルーンロープ等)
・性行為そのものに使用するもの(現実でいうところの、バイブとかローターとか)
・相手を脅迫したり、弱みを握るためのもの(現実でいうカメラやビデオみたいなもの)
だいたいこんなもん。これ以外だと、せいぜい体の感度を敏感にする薬だとか
数時間前の記憶だけを消して強姦の記憶を無くする薬だとか、その程度しか見たことない。
あとは触手系のモンスター使うぐらいか。
以外に難しいんだよな。ファンタジー「らしさ」の出るエロって。
TSネタが違和感なく出来るのはファンタジーならではと言えないかね
ショタロリ系も可能だな
もっとも浜田氏がすでに通った後だが
半分バカネタだがムーンライトドローン(性転換)も使えるなー、とか
マニアックなシチュエーションプレイ専用ではあるが・・
これがリビングドールだといきなり人死にが出るので凄惨すぎてツラオ
思い出せ!
スチャラカの頃にそのものズバリ『媚薬』がでてるということを(*´д `)ハァハァ
んん? 結局、
>>823の中の人は何が言いたいのだろう?
「シチュエーションなエロ、ギミックなエロ、グロいエロなど特殊な方向も
どうせワンパターンになるんだから、ノーマルなエロでいいじゃないか。」
そういう、穏当なやり方でのスレ誘導を試みてんのかな?
特殊なエロを欲する人からすれば、冷や水かけられたみたいだし。
つまり、自分はノーマルなエロが好きだという婉曲な主張?
アンケートからの流れもあって、そう読めてしまったんだが…
>827
ア・イアン・メイデとか拷問具もバカみたいのしかないしな・・西洋ファンタジーって
言っちゃ悪いが
>>827はコミュニケーション能力低すぎだと思う。
>>829 そりゃ誇るほど高いつもりはないけど、
じゃ、君みたいな言い方する人は高いの?
R&Rのリプレイに
チルロッド(冷気から吹雪まで起こせるロッド)
注いだものを真水にする杯
でました。杯はエロ的にマイナス(飲ませるときとかな!)だがチルロッドは遊べるぜ
氷の比じゃないしなによりほてった所にそうにぅして冷やしてあげやう
>>596 >>601 を読んで、今更ながら「石巨人の迷宮」を入手して読んでみたのだけど、
たしかにエロいトラップ満載だった。直接的にエロいのから間接的にエロいの
までよりどりみどり。
あの迷宮、所有権を得てトラップを全部解除すれば、夢魔がお相手してくれたり
性転換して普段と違う快楽が得られたりする娼館として大繁盛しそうだ。
>>830 噛み付くなよ。
とりあえず
>>827の内容はお前さんの妄想だ。
被害妄想が強い、と誰かに言われたことないか?
ここは煽り耐性の低いインターネットですね。
個人的にはスキュラたんに美味しくいただかれるクレスポとかがいいかな。
精を搾り取られた上でご飯にもなる。お得。
>>834 クレスポの喘ぎ顔なんか見たって、
ユーウツになるか、噴出すかのどっちかだろ。
俺はどっちでもなく、腹が立つだけだが。
【本音】
今わの際に快楽なんて味あわずサクッと死ねクレスポ。
>>833 なんでそんな攻撃的? 噛み付くってなよ、って、
こっちが噛み付かれてるんだが。しかもブラインド修正-4のペナで。
え〜と同一人物宣言がなく、IDも違うから
>>823=
>>829=
>>833なのかは
ブラインドだがイコールだと仮定しよう。
コミュニケーションをする態度に見えず正直困惑したんだが、
>>823に対するこっちの
>>827が適切か否かは本人にしか判断できない以上、
同一でないとコミュニケーション能力云々の話でないし。
>被害妄想が強い、と誰かに言われたことないか?
こっちの疑問
>>827に対する、君のブラインド突っ込み
>>829に対し、
こっちの
>>830では自己批判しつつもやんわりと窘める形で応え、
それが質問の形を取っているのに、対するに
>>833で無視してまた
ブラインドで新質問をするのはコミュニケーション能力が衰弱してる、
って言わない?
君さ、「常に絶対善の如く振る舞う」傾向が強い、と誰かに言われたことないかな?
…と、こう繰り返しても不毛なのは互いに分かってるとは思うんだが、
被害妄想vs絶対善妄想というカードで廃れるまで続ける?
落ち着けよ。
正直今のお前さん滑稽極まるぞ。
なあ、エロパロ板でマジになるなよ…もっと寛容になろうぜ
そこで1レベル冒険者技能・スルーですよ
冒険者技能にレベルも何も無かったような気がするが・・・
やっぱり精神力Bを使うんだろうか。
そんじゃまあ、なんでもいいから流れを変えたいと思うんで、
少し上で話題になってたんで挑戦してみた「リプレイ形式で書いたパロ」を投下してしまいます。
投下するかどうか迷ってたんだけど。
SWとは関係ない某所(21禁板に非ず)に投下済のプロットを流用した
エロパロというよりは下ネタ笑い話ですけど。
GM「それじゃあ、始めよう。ザボとケッチャがようやく結ばれて少したった、とある朝の話だ」
ケッチャ「ケッチャったら、いつの間にかザボにバージンを捧げちゃったんですね」
ユズ「バージンだったんだ?」
ザボ「献身が報われました。感無量です」
ケイン「むしろ、その夜の出来事をメインに描くべきじゃありませんか?」
GM「それはまた別の機会にということで……。じゃあ、反則っぽいけど、状況はスタート前に説明
しておいたとおりで頼むよ。君らは冒険者の店に泊まってる」
アリシアン「はいはい、それでは。おっはよー。あれ? ケッチャとザボ、いないの?」
GM「ザボとケッチャの姿は、食堂にはない。まだ、部屋から起き出してきてないみたいだ」
アリシアン「ちぇっ。せっかく、夕べの対戦模様、聞き出すのを楽しみにしてたのに」
ユズ「なによ、対戦模様って(笑)」
アリシアン「昨日、ケッチャに、男ってこうしてやると――朝食のソーセージに舌を這わせる真似を
します――喜ぶんだって、教えてやったんだよね」
ケイン「(苦笑)そう言えばアリシアンって、娼館の娘だったっけね」
アリシアン「試してみて具合はどうだったか、二人の感想を聞きたかったんだけどなあ」
ディーボ「お前か、ケッチャにくだらんこと吹き込んだのは! と、アリシアンの後頭部を殴ります」
GM「ドワーフがハーフエルフの後頭部を叩くのは無理がないかな。まあいいや、判定してみて」
ディーボ「(コロコロ)あ、すまん、アリシアン。クリティカルした」
アリシアン「ひええっ!」
ユズ「ディーボさん、今、手加減を宣言してなかったわよねえ?」
GM「ありゃ? 頼むから、こんなことで死なないでくれよ」
アリシアン「(コロコロ)大丈夫、生きてます。いきなりなにすんのよぉ、ディーボさん」
ディーボ「お前のせいでワシゃ、あんなもん直す為にマイリー様の力を借りる羽目になったわい!」
ユズ「あんなもん?」
ケイン「ザボさんやケッチャに、何かあったんですか? で、ここから本題が始まるんですね」
GM「それじゃ場面をザボとケッチャの部屋に移そう。今さら聞くのもなんだけど、二人は同じ部屋
で寝泊まりしてるってことでいいかな?」
ケイン「僕らだって、それくらいは気を使うでしょう?」
ユズ「そうでしょうね。野暮は言わない」
GM「了解。じゃあ、昨夜のザボの惨劇をここで知った三人、笑いを堪えられるか判定してみて」
アリシアン「(コロコロ)1ゾロ。きゃはははは! と爆笑しちゃいます。ゴメンね、二人とも」
ケッチャ&ザボ「…………」
ユズ「(コロコロ)ユズはギリギリで失敗。アリシアンってば、笑っちゃ可哀想でしょう? うふふ
……あなたの入れ知恵のせいでザボさん、怪我したワケだし……くくっ、くすくす……」
ディーボ「説得力がないぞ、ユズ」
ケイン「(コロコロ)成功しちゃった。まあ、男にとっちゃ笑える気分にはなれないってことでしょ
うね。我が身に起きたらと思うと……」
ユズ「あれ? ケインが心配する必要ないでしょ。アリシアンなら、こんな失敗するはずないし」
アリシアン「なんで、あたしが(笑)。てえか、むしろユズのお相手が心配じゃない?」
ディーボ「バルビーがユズの筋力で……ううむ、さぞかし猟奇的な光景になりそうだの」
ユズ「やめてよぉ。いくらなんでも、そんなことになるワケないでしょ?」
ケッチャ「んーもう! 朝ご飯食べてくるから、あんたら、ザボのこと看てて! と、笑いものにさ
れてふてくされたケッチャは、部屋を出て行きます」
ザボ「あ、お嬢様! ひどいよ、自分だけ逃げるなんて!」
ケイン「顔を真っ赤にした、まだまだ初々しい新妻って雰囲気かな?」
アリシアン「それが実は、男に噛みついちゃうような女だったりするワケだ」
GM「結局、そうやって笑いものにされる、と」
ユズ「ザボさんも災難だったけど、ケッチャを恨まないであげてね」
アリシアン「下のお口の初めての時にはケッチャに痛い思いをさせたんだもの。上のお口の初めてで
ザボさんが痛い思いをさせられたって、お互い様ってもんだしね」
ユズ「ところでザボさんの……アレ、これから先、使い物になるの?」
アリシアン「デリケートだもんね、アレって。ショックで役立たずになったりして(笑)」
GM&ケイン&ディーボ「うっ……」
ザボ「あはは……男性陣にとっては笑い事じゃないみたい」
ユズ「でも、やっと愛する人と結ばれたっていうのに、その人の子供を産む幸せを味わえなくなった
りしたら、ケッチャが可哀想よねえ」
GM「おいおい、そこまで話を大袈裟にするかい?」
ザボ「それは……万が一そんなことになった時には、ザボさんはは潔く身を退くでしょうね。そうす
ればケッチャだって、普通に結婚して、子供を作れるだろうからって……」
ケッチャ「ちょっとぉ! なにを勝手なこと、言ってんのよぉ!」
アリシアン「ケッチャは、この部屋にいないはずでしょ?」
ユズ「扉の影で中の様子をうかがっていて、聞き捨てならずに飛び込んで来ちゃったって感じ?」
GM「じゃあ、そういうことにしとこう。ケッチャ、続けて」
ケッチャ「あたしのせいでザボがそんなことになったなら、一生添い遂げてあげるわよ! ザボ以外 の相手の子供なんて、いらない!」
GM「おお、感動的なセリフだね。ええと、目標値はこれくらいかな? (コロコロ)ザボ、お嬢様
が叫ぶのを聞いて、君の股間に激痛が走ったよ」
ザボ「え? どういうことですか、それ?」
GM「ダメージはそれほどじゃないんだけど、ちょっと形容する言葉を思いつかないくらい痛い」
ザボ「はあ? ええと……いたたたたたた!」
ケッチャ「えっ? ザ、ザボ? ど、どうしちゃったの?」
ディーボ「なるほど。夕べの傷口、完全にはふさがりきっておらんかったからなぁ」
ケイン「そこへ、あんな大感激ものの告白を聞かされたら……そりゃあ開くよねえ、傷口だって」
アリシアン「良かったわね、ケッチャ。どうやらあなた、ザボの子供を産めるみたいよ」
終わり
すいません、掲示板だと、ものすごく読みにくくなってしまいました。
もっと考えて書き込めば良かった…
ザボさん、元気・・・
ソーセージ舐めるアリシアンハアハア。
ベルカナのパンチラ見ただけで中身をまったく読んでないことに今気づいた(゚Д゚;)
>二号店の48
GJ!
851 :
バルディア:05/02/07 10:13:23 ID:rkRssjZI
二号店の48さん乙です!
リプレイ形式でエロパロって無理でしょって思ってたんですが、可能なんですねえw
ザボ×ケッチャという初期メンバーなのも古いファンとしては嬉しいところです。
裏リプレイとでも名づけて掲載させてもらいます。それともリプレイ集同様に音楽にちなんだ題名の方がいいでしょうか?
今度は二人の夜の出来事をSSで是非!
無粋で申し訳ないが、「リプレイ形式でエロパロ」はやっぱり無理なんだなぁ、としか思えなかった。
>825
遅レスになるけど、リビングドールって死ぬっけ?
いや、男に打ったら死ぬかも知らんが。
女は30cmに縮んで仮死状態だな
ただ小さくしたいだけならピクシーメイカーがある
>>851 自分で考えていいタイトルを思いつかなかったので、ご自由になさってください。
吹奏楽だとちょっと違うし、笛の独奏ってなにか呼び方があったかな?
>>852 実際のところ、エロパロは無理だったから笑い話の方向に逃げました。
>855
夜を思いおこしての話だから夜想曲(ノクタ−ン)とかは?恋歌(ソナタ)もありかな。
逆転ホームラン!
PCにエロをさせるリプレイじゃなく、PLがエロいことをしながらプレイしてる
リプレイはどうじゃろ!?
「えっと・・・それって・・・」
>857
それはさすがにイエローカードじゃろうて・・・
>854
漏れはそっちのがいいな。
動かないお人形と遊ぶより、抵抗する相手を片手でねじ伏せてしたい放題。
>二号店の
なんつーか、21禁っつーより深夜ラジオの雰囲気だわな。
記録を取ってる気もしないが、ピロシは石巨人あたりをいじって本当にそういうことやっちゃおらんだろうか?
>859
いや、具体的にどのようなお総菜でハァハァしとるかも書かれとらんのだぞ。
ケイン隊長のストリーキングみたいなモンがメインディッシュじゃったらどうかね?
ワシは「ハァハァせい」と命令されても抜ける自信がないでな・・・
>>853 人死にが出るってのは、
怪物化した男が暴れ回って被害者が出るって意味だと思う。
>>857 オンセではありだがな。
PCがエロしつつ、PLが少しベクトルの違うエロをしてる。
今度の新刊の表紙が出てたんだが、イリーナってスパッツだっけ?
どこで見れるのかわからない・・・
角川の公式
ヒースに指摘されてスパッツにしたんだよ
あれはぱんつを出せない浜田氏の策だな。
ミニスカートにスパッツで余計エロくなってるわけだがw
人間は追い詰められると進化する。
ごめん、出来は悪くないと思うが、
自分にとって関西弁混じりでないスチャラカは駄目みたいだ。
あんたいきなりなに言ってんの
新以降の話題がそんなに嫌か
なんだこりゃ?
また滑稽な被害妄想でつかw
スルー汁
言わなきゃ分からん椰子もいるんだよ
>>874 それじゃまるで、言えば分かる椰子だと思ってるみたいだな。
>>876 言葉のあやも分からん椰子が噛み付いてくるなボケ
滑稽な被害妄想クンが、自分のことを「言われても判らない」なんて書けるわけないだろ。
言っても無駄だからスルーしようと言ってるだけで、噛み付いていやしない。
もう一度言う。
スルー汁。
スルーは【精神力ボーナス】+【2ちゃんねらーLv】+【2D6】で判定
目標値は10
煽りは知力ボーナスかな
>>879 何が、〜と言ってるだけで、だ。
後から弁解を要する言い方をせず、
最初から誤解されないような言い方できんのか。
噛み付かれたかどうかはこっちの判定だろうが。
ここに限らず、この板って精神年齢(実年齢もかな)低いよね。
884 :
名無しさん@ピンキー:05/02/12 23:56:20 ID:G+gwvS3Z
へっぽこ絵師サイト 参禅と輝くスリップ・・・
だれか肌色に塗ってお尻丸出しにする勇者はおらんか・
もしくはスパッツだからこそできるエロSSを・・・
やっぱりな。同レベルだ。
そんな事より
新しい話題を希望
へっぽこ漫画読んでマウナに激しく萌えた。
マウナ×ヒースをキボンヌ。マウナ×ちびヒースもいい。
>>884 スリップなどというから何事かと思えば・・・スパッツじゃねーかどあほうw
スリップもスパッツもあるな>イリーナ
スリップは乙女のかわいらしさのささやかな主張らしい。
むちむちスパッツ丸だしな上、アイアンゴーレム撲殺しておいてなにを、とは思うが
890 :
名無しさん@ピンキー:05/02/15 20:53:47 ID:IYTgQe9D
そんなイリーナには裸にYシャツ一枚のみだ
フォーセリアにYシャツが有るかどうかは不明だが・・・
892 :
名無しさん@ピンキー:05/02/16 00:06:24 ID:IYTgQe9D
外套=マント=コート?
で、裸(ら)?
・・・・・・・・・・・・
こんの、まにあっくさんがぁ〜!(w
じゃあ・・・
つ 『首輪+リード』
貴様らやるな、ならば!
⊃『裸にプレートメイル、ただし手足のみ』
俺も参加ッ!
つ「裸にリングメイル、ただし乳首と局部のみ」
『イリーナさん、この服は知力9未満の冒険者には見えないのです。
ええ、本当に良くお似合いでございますわ、イリーナさん。
お連れの方にも見てもらっては如何でしょうか?』
なんの!
つ「裸に仮面のみ、武器はフレイル」
しからば!
「川べりで野営するリプレイ第二部パーティ。女性陣は川で水浴び、男性陣は野営の準備。
するとそこに突然現れるモンスター!(男性陣のほうに)
剣戟の音を聞き駆けつけようとする女性陣。服を着ようとするアラシャとフィリアンを尻目に
全裸+ダガーで男性陣の前に姿を現すシア!
前かがみになり戦いに集中できない男性陣!」
…いや、裸で闘うってシチュエーションを考えたらこうなった。ただそんだけ。
898 :
名無しさん@ピンキー:05/02/16 20:39:01 ID:VG+cyyUu
おまいら大好きだっ!
つ 『下着がギリギリ見えない丈の女給服(メイド服?)』
少しでも屈んだら見えるヤツな
898の設定に追加。
つ『股下0cmの女給服でノーパンで接客させられる冒険者の店のウェイトレス』
>>899 「ウェイトレス」の部分を「イリーナとマウナ」に変えるんだ!
899と900は『チラリズム ハァハァ』と六十九回復唱セヨ!
アニメキウイのメリッサは物凄い格好させられてたなー
>>901 >>899-900は、立つとぎりぎり見えない長さって事だろ?
なら、まさにちらリズムの極地じゃないか。
というわけで、上は一番上のボタンしかない前開きのシャツで一つw
ウエイトレスの部分をエキューに変えるんだ
905 :
901:05/02/17 02:43:44 ID:S8ivj8gU
>903
一句詠む
純白な 下着あっての チラリズム
↑ミニの場合は譲れん条件だ。
ノーパンがOKなのは、スカートが通常の丈かロングの場合のみッ!!
テンパってるな、俺・・・
ウエイトレスの部分をデケーナに変えるんだ
>906
そして大剣で刻まれる
>908
以下繰り返しx∞
気をつけろ ノリーナが混じってシナ作ってるぞ
つ 『裸鎖帷子』
…大きなTシャツ(しかもシースルー)っぽい鎖帷子を素肌に着たイリーナタン
萌えませんか?
>>905 縞パンは譲れん
水色と白のストライブな
>>912 はさまって痛そうだ
いや、「何が」なのかはわかりませんが
藻前ら修行がたりんぞ!
つ 『普段と同じ鎧と服(実は下着なし)』
下着を嫌がっていりーなままのお下がりのだぶだぶシャツ一枚のチビーナこそ最強であると!
つ[バインディング]
918 :
901:05/02/17 19:02:05 ID:S8ivj8gU
つ『黒のガーターベルト』
どうよ?
919 :
名無しさん@ピンキー:05/02/17 19:10:17 ID:IEDly6sw
黒の部分をイリーナに書き換えるとか・・・
つ『インビジで姿を消したノリスがセクハラ三昧』(Oh!透明人間)
つ『興奮で集中が解けてボコにされるノリス』
やっべ、なんだこいつらの妄想力w
補正+3か?+4か?GM泣かせなw
妄想力(もうそうちから)は無限大
つ『恥らいつつ一枚ずつ服を脱いでいくマウナ』
つ『インビジで姿を消したエキューがマウナにセクハラ三昧』(Oh!透明人間)
つ『興奮で集中が解けてイリーナにで斬られマウナにヒールにされるエキュー』
>923
またボロ雑巾∞ループですか・・・
っつーかセンスオーラでバレ(ry
マジレスすると、シャーマンのマウナじゃすぐに
インビジ見破っちゃうからそのプランは無理がある。
つ『コンシール・セルフで姿を消したヒースがイリーナにセクハラ三昧』(Oh!透明人間)
バレたあと生存不可ですな…
>926
志村〜集中・集中ー!!
漢に小細工は不要だ
つ【ゾンビメーカーイリーナハァハァ】
つ『シングの触手で(ry』
イリーナにちんこ生やそうよ!
つ『ムーンライト・ドローン』
漏れは筋肉がしっかりある女性に一番萌えるぞ。
(マッチョとかボディービルダーなんて言うレベルだと行き過ぎなんだけどな)
あ、
>>932ちやうよ、漏れ
そこでユズ、ジーニ、レイハですよ。
筋肉女というジャンルでもラーンはスルーされるのか。
まあ理解できるが。
カシスより萌えが無いからな。
938 :
名無しさん@ピンキー:05/02/19 17:16:37 ID:0Wgnk59x
せめてフリフリがあればねぇ
ジーニはわかるが、ユズ、ラーン、レイハに筋肉というイメージはないなぁ…
ジーニはボディビルダー体型、ユズ、ラーン、レイハはアスリート体型ではないかと。
イリーナは響鬼型。戦闘になるとオーガの肉体に
>936
うむ理解できる。にくよりせいかくのもんだいだろう
体型がマッチョというより、性格がスパルタンな感じ?
ファリス様のご加護があれば華奢な体で人外の筋力なんて無問題なのです
>>943 スパルタンというか、単純に他者に対する興味が薄い。
ぶつかる所が少ないだけで、多分誰よりも頑固だと思う。
ファーラムの剣は必要筋力25
950 :
名無しさん@ピンキー:05/02/19 23:15:53 ID:8rLHDqkC
そこでクロスオーバーですよ。
つ[フィジカル・エンチャント・ストレンクス]
>950
次スレよろ
つ「ディスペル・マジック」
つ「インスタント・キャンセレーション」
954 :
名無しさん@ピンキー:05/02/20 00:16:16 ID:Mo9P//zY
パーンに認められるファリスの猛女。
某国の王子、筋肉で負けて男泣き
テンプレ手直しとかある?
980くらいまでに結論を。
うまくいけば新スレ移行と同時に何か投下できるかも…
>954
パーンに認められて目キラキラ輝かせて何故か尻尾ぶんぶん振ってる幻影まで見えて
ちょっぴりご機嫌斜めなヒース兄さん
それを見て口元に手を当ててステキな笑顔を浮かべる他メンツ
ディードを見て鼻息を荒くするエキュー
それを見て生暖かい目で見守る他メンツ
パーンとファリスの猛女には30年ぐらい時間差あるだろうという無粋なツッコミ。
時間差はそんなに無いでしょ。ファリスの聖女と間違ってないか?
夢の対決フラウスVSイリーナ
ばっちり時間はあっています。
アレクラストで主な冒険が行われている新王国暦521年は、
年表上はロードス島ではパーンたちがカノンでゲリラ活動している時期と、
以前から言われていましたが、リウイがロードスに渡ったことで、
そのことが完全に確認されました。
リウイとイリーナたち一行は完全に同時代人ですので。
イリーナたちとパーンも時代ははっきりと重なるということになります。
夢の対決
パーンvsエキュー
実力的にはともかく、恋人から支援の魔法が飛んでくるか否かが勝負の分かれ目。
マウナやる気なさそうだ
つーかそもそもエキューには恋人いないし。
最新短編集を読んだが久しぶりに面白かった。
赤い鎧がちょぅと分かりづらくて盛り上がりにかけたが最後に宝に気がつくところでニヤリとさせられたよ。
もう発売してるのか。ラノベ板行ってないからしらんかった
俺漏れも今日気づいた
家とバイト先を往復するだけの毎日だと日付の感覚が希薄になる
曜日はわかるんだけど
>>961 いや、新王国暦521年は公式にも10年以上続いてる年なわけだが。
去年も521年、来年も521年。
リウイが終われば整理できるらしいが。
リウイが終わったときがソードワールドの終わりといえなくもない。
リウイが終わったとき、ソードワールド・レジェンドが始まる。
へっぽこーずイン呪われし島か、面白そうだ。
リウイ何ぞよりよっぽど。
972 :
名無しさん@ピンキー:05/02/21 19:37:05 ID:SjI/sFOC
エト王とファリスについて話し合うイリーナ
カシューとレオナーとパーンに剣の教えを受けるイリーナ
森に入ろうとしてエスタスに射殺されるエキュー
ヴァリスの聖なる三聖武具をイリーナに。
しかしイリーナには軽すぎるのだった。
イリーナ「軽い!もっと重いのをもってこい!」
こうしてイリーナが手に入れたのは海底をならす神珍鉄の棒でした。
ローフルブレードとあと二つは何だっけ?それにしてもプラス4はデタラメだな。
確か、ここはエロパロ板だったはず……
とりあえずピロシはがんがった
>>975 ジャスティスコート(正義の鎧)とライトリフレクター(光の盾)。
3つともプラス3じゃなかったっけ?
>>979 イリーナ「まだ軽いです。でもこれはヒース兄さんの折檻用に丁度よさそうですね。」
SWルールでは三聖具は全て+3の武具。
コンパニオンではローフルブレードは+4相当品だったんだけどねー
ちなみにソウルクラッシュの必要筋力は20。
新刊の表紙のイリーナがスパッツだったことからできたネタです。
マウナ×イリーナです。口調がへんなのは見逃してください。
「イリ−ナ、今日からこれを穿け」イリ−ナにスパッツを渡すヒース
「スパッツですか?急にどうしたんですか?」
「イリ−ナよく聞け、これには俺達パーティの生存率をあげる重大な理由があるんだ」
「まさか、筋力を上げる魔法のスパッツとか?」目を輝かせるイリ−ナ
「いや…そうではなくてだな…統計的に見てお前のスカートの丈は短いし、
その怪物的な筋力を除けば、お前も女と言えなくもないわけだし、
シティーボーイで女殺しと言われた俺様とはいえ、目のやり場に困る事もあるわけだし、
一瞬でもお前の…その…なんだ…なにに…目を奪われると言う事は、戦略的に
多大なるディスアドバンテージを俺達にもたらすわけだし、優秀な指揮官である
俺様の気を戦闘中にそぐのはいかがなものかと思うわけだしだな…」
いいわけをするときのように一気にまくし立てるヒース
「何を言ってるのかまったくわかりません!ヒース兄さん!」
「えい!少しはさっしろ筋肉娘。俺様の口から、言わせる気か!ホントは気づいていて俺様を
おちょくってるのか?そんなにライトニングを打ち込んだ事を根に持っているのか!」
「ライトニングのことは水に流しました!ちゃんと私にもわかる言葉で説明してください!」
「店で騒ぐんじゃないの!たたき出すわよ!」
ヒートアップする二人の間にマウナがわって入った。
「マウナはヒース兄さんが何を言いたいのか、わかるんですか?」
「あんたねー。ヒースはアンタのパンツが戦闘中に見えるのが気になるって言ってんのよ」
「な!マウナ!声がでかいぞ」あわてるヒース
「レアな焼き鳥を注文するときのあんたの声に比べたら蚊がなくようにもんよ」
「というわけよ。わかったイリ−ナ?」ヒースに一瞥くれたあとイリ−ナに向き直るマウナ
イリ−ナは茹蛸のように真っ赤になり、涙目でヒースを睨んでいた
「まて、イリ−ナ。不可抗力だぞ。俺は好きで見たわけじゃ…」
「ひどいです!ヒース兄さん!だいたいこのミニスカートだって子供の頃兄さんが
『一流の戦士はミニスカートを穿くもんだ。なぜなら空気抵抗が少なくすばやく
動けるからだ』って言うから穿いてるんですよ!」
「まあ、そんなほらをまに受けるのもどうかと思うけどね…」
「アレハデスネ、シツレンチュウダッタボクハイリ−ナサンノパンツデモイイカラ
ミタイクライニオチコンデイタワケデシテ…」
鬼神のようなイリーナに思わずカタコトになるヒース
「天誅!」
数分後、ヒースをボコボコにした後イリ−ナは自室に戻り憤慨していた。
「天罰です」手をパンパンと鳴らすイリーナ
「イリ−ナ、ちょっとやりすぎじゃないの?」
マウナが語りかける。
「やりすぎてなんかいません!当然の報いです!」
「ふ〜ん。私、知ってるんだけどな」イリ−ナの耳元で妖しく囁くマウナ
「何を…ですか?」いつもと違う雰囲気に気押されるするイリ−ナ
「『ヒース兄さんは青が好きだし、やっぱり青かな、それともがんばって黒とか…ああ
でもいきなり黒とかじゃ、幻滅されるかも、やっぱりピンクかなぁ』とかなんとか」
「なんで!なんでマウナが知ってるんですか!」
「いやー偶然買出しの途中にアンタを見かけてさ、そしたらなんとランジェリーショップ
に入っていくじゃない?ちょっと気になってさ、シルフを飛ばしたってわけよ」
「あうー」困惑するイリ−ナ
「ホントは見せたかったんでしょ?よかったじゃない?結果オーライよ」
「違います…あれはそんなじゃ…」
「正直に白状した方が身の為よ〜イリ−ナ?」
今日は鎧を着ていないため無防備な、イリーナの両脇腹に指を添えるマウナ
「マウナ…何を?」困惑するイリ−ナ
「正直に話さないとなくまでくすぐるわよ?わき腹すんごく弱いんでしょ?」
「なんで知ってるんですか?」敏感なわき腹を人質に取られ身動きできない
「ヒースに聞いたの。イリ−ナはわき腹をくすぐると全身に力が入らなくなるって。
小さい頃は何度かヒースに意地悪されて泣かされたらしいわね」
「話します!話すからそれだけはやめてぇ」すでに半べそのイリ−ナ
「私だって女の子だもの…ホントはお洒落とかしたいし…可愛い服とかも
着たいけど、鎧だし。だからせめて下着だけでも、可愛くしたかったんです
そしたらヒース兄さんも、女の子扱いしてくれるかも知れないし…」
「じゃあさ…ヒースに『さっきはごめんなさい、兄さんが見たいなら好きなだけ
見せてあげますよ』って言ってきなさい」
「ふぇ!無理です!そんな事出来ません!」
「あっそ」そのとたんわき腹から強烈な刺激が全身を駆け巡った
「ひゃ!」悲鳴を上げて床に崩れ落ちるイリ−ナ。マウナは馬乗りになり
イリーナの弱点を責めたてる
「ダメです!ギブアップです!やめてください!」
普段ならマウナの体など簡単に押しのける事が出来るはずだが、本当に力が入らないようだ
「結構可愛い反応するのね。ますますいじめたくなるじゃない?」
「マウナ、なんでこんな事するんですか…」息も絶え絶えに問うイリ−ナ
「しいて言えばクラウスさん時のテントとか?」
「くぅ…悪気はなかったです…だからもう許してください…」
「ホントに弱いみたいね。でもねイリ−ナ、今の貴方、最高にセクシーよ」
頬を真っ赤に染め、両目は涙で潤み、息も絶え絶え、逃げようともがいたためか
タンクトップの肩紐がずれピンクのブラジャーがチラッと見えている。
さらに足をばたつかせたためミニスカートはまくれ上下おそろいのピンクのショーツが
丸見えになっている
「男の子はね、女の子が自分の愛撫で乱れると興奮するんだよ」
優しく語り掛けるマウナ
「それにイリーナのあえぎ声、可愛いし。こんな声で喘いであげたらヒースも
いちころよ。私が保障するわ」
「ホント…ですか?」
「もちろん。私は人にだまされる事はあっても、人をだましたりはしないわ
だから安心してヒースを誘惑してきなさい」
「でも…やっぱり…無理だよ〜」
「じゃあ私がヒース取っちゃうよ?」
「ええええええええええっっっっっっっっっ!」
「別にヒースが好きってわけじゃないけどね。どうするイリーナ?
私に彼を取られてもいいのかな?」
「それは…嫌です」
「じゃあがんばりなさい、私も応援してあげるんらさ」
「うー、はい…」消え入るような声で同意するイリ−ナ
「じゃあヒースに初めてを取られる前に、私が楽しんじゃおうっと」
笑顔で残酷な宣言をするマウナ。そのとたん今までとは比べ物にならないほどの
くすぐったさが全身を襲った。
文章では表現できないほどの悲鳴を上げて悶えるイリ−ナ
「大丈夫、苦しいのは最初だけ。すぐに気持ちいいことしてあげるからね〜」
すでに濡れそぼっていたピンクのパンツの中心に口付をするマウナ。
唇を器用に使い、下着越しに彼女の豆を被う皮をめくり、フェラチオの要領で
敏感な豆を容赦なく責める。その間もわき腹の弱点へのくすぐりは一切緩めない。
先ほどまでのくすぐったさが一気に快感に転じ、イリーナの体が飛び跳ねる。
とどめとばかりにマウナはイリーナのお豆をかぷりと噛んだ。
獣のような叫びを上げてイリーナは人生初の絶頂に達した。
とりあえずここまでです。あまりエロくなくてすみません。
ちょっと読みにくい。改行きちんとして、句読点きちんとつけてくれ。
後ちょっと気になったのが、「イリ−ナ」ってIMEが変な学習してるぞ。
でも話の内容はええと思うぞ。
もうちょっとぐちゅぐちゅにゅるにゅると濃いぃ描写が欲しい気もするが。
GJ!こういうネタ大好物だから嬉しいよ。でも欲をいうならエロ描写もっと!
ていうか次スレを・・・
>>968 今更無粋な話だが、だからこそ、
実際にリウイがロードスに渡ったことによって、
その時期に重なることが確認されたのですよ。
イリーナ・オブ・ジョイトイ
イリーナ様のM字ビターン
サーラとナイトブレイカーズもほぼ同一時間軸なんだが比較的どうでもいいな。
>>993 実際にはどう繋がってるんだっけ?
まず、サーラとリプレイ第2部が同一時間軸
(「南海の勝利者」、及び「悪党には負けない!」)だよな。
で、更にそのリプレイ第2部のキャラと
アドベンチャーの最後の方に出てきたファラリス信者の幼女が関係あるんだっけ?
手元に資料が無いせいか、サッパリだ。
>994
サーラと2部部隊はおっしゃるとーりで、シチュとしては
ザーンに入るときの衛兵との手続きの列が前後だった。
で、2部部隊がドラゴンの卵取り返して、報酬を貰いにベルダインに戻ろうとした途中で、
道に迷って辿りついた寂れた村にて、デュラぽんに指差された家族と出会う。
その家族の一人の娘が、その幼女。
収録は、シアター2巻の「熱血爆風!プリンセス」ですな。
……それにしても、初版発行が平成10年か……。
996 :
993:05/02/22 21:23:01 ID:83DjUILT
…ごめん
「南海の勝利者」をスチャラカ冒険隊の話と勘違いしてた……
しかも、サーラとナイトブレイカーズが本当に同一時間軸だとは……アホですね俺_| ̄|○
どうでもいいが「同一時間軸」の使い方がおかしかないか?
それだと、どれほど時代が離れていてもかまわないんだが。
「同時期」と言いたいんじゃないのか?