868 :
sage:05/01/29 23:43:58 ID:Lea6jYV/
ゴメンね!!w
間違えちゃった
いえいえ!そういうこともあるさ!
871 :
501 1:05/01/30 17:10:43 ID:pV1dXxtk
「ったく、あの二人いちゃいちゃいちゃいちゃ…!」
少年俊彦はいらついて、目的も無くキーボードを叩いている。
ディスプレイには、カチカチと落ち着き無く株式相場のレートが分刻みで
切り替わり、三善カンパニーの株価は、俊彦の心を表すかのように
上がったり下がったりを繰り返していた。
3月
千秋とのだめは、休暇を利用して、ここ、三善家に帰省していた。
心を通わせた二人は、以前ここで暮らしていた時とは比べ物にならないくらい
親密になっていることは、誰の目にも明らかだった。
照れ屋で意地っ張りの千秋は、人前で甘い言葉をささやいたりする事は無く
相変わらずのだめに悪態を付いたり、時に首を絞めたりしていたが
ふとした瞬間、愛しそうに見つめたり、のんびりと寄り添って庭でお茶をしている姿は
恋する男のそれだった。
また、のだめも安心して、当たり前のように真一の傍で笑っている。
飛行機にも乗れず、日本でくすぶっていた真一が、今、確かな実績を
重ねつつ、こうして日本でわずかな余暇を楽しんでいる姿に
三善家一同、微笑ましく思い、まるで家族の一員のようにのだめをも受け入れていた。
ただ一人、俊彦を除けば_________
872 :
501 2:05/01/30 17:12:02 ID:pV1dXxtk
「真兄の目ぇ腐ってんのかな。あんな変態女と…。
歴代の彼女とタイプが違いすぎるよ。あんな、ピアノだけしか取り柄が無いような…。
料理だっておにぎりばっかだし、ノックも無しに人の部屋入って来るし
由衣子だって、あいつと遊ぶといつもなにかしら破壊するようになっちゃったし!」
一人でぶつぶつとつぶやきながら、あいかわらず明々と点滅するディスプレイを見つめながら
俊彦はキーボードを叩き続ける。
「俊彦く〜ん!」
当たり前のように、バタンとドアを開けて入ってくるいつもの姿に、視線だけちらりと向けて
再びパソコンに向かう。
「何か用?」
「ご飯出来たから呼びに来たんデスよ〜。あっ!またパソコンいじってる!」
俊彦の肩越しにひょいとディスプレイを覗くのだめ。
接近し、耳元で話しかけてくるのだめに、意図せず俊彦は顔を赤くしてしまう。
「ちょ…!ど、どうせおにぎりだろ!今大事な仕事してるんだから邪魔しないでよ!」
「し、仕事…?働き者ですね〜。でも、人間はご飯で出来てるんだから、
食べなきゃダメですよー。食わざるもの働くべからずデス!」
「逆だろ!?もう、分かったから…」
のだめの肩を左手で押しのけようとしたその時、その手は
焦点を外し、首筋に当たってしまった。
「ひゃっ!」
「あ、ご、ごめん」
「冷た〜い…血の巡りが悪いんですかね。
のだめ、暖めてあげますよ…」
言うが早いか、俊彦の両手を包みこむのだめ。
「わっ…!何すんだ…」
「いいからいいから…」
873 :
501 3:05/01/30 17:13:20 ID:pV1dXxtk
俊彦の傍にしゃがみこみ、手を握り続けるのだめ。
実際に暖められた手から温もりが伝わってきて、俊彦は心地よさに、振りほどけなくなっていた。
また、椅子に座ってのだめを見下ろすアングルは、ワンピースの胸元から谷間が覗き
ますます俊彦を動けなくさせていた。
数分の後、ぎゅっと力強く握ると、のだめは立ち上がった。
「さっ、冷めちゃうから行きますよ」
「うっ、うん……先に行ってて…」
俊彦の真っ赤な顔に気づいたのか気づかないのか、のだめは、早くきてくださいね、と
声をかけて、階段を下りていった。
しばらく、同じ体勢から動けなかった俊彦は、ふと我に返ると、今の出来事を反芻しだす。
「なんだあの女!?今の何だ!?静まれ心臓!大丈夫!俺は三善家の跡取りだ!」
白目で、頭をかきむしりながら、なんとか冷静に戻ろうとする俊彦だったが、
その頭には、さっきののだめの姿が焼きついて離れなくなっていた。
874 :
501 4:05/01/30 17:15:11 ID:pV1dXxtk
「遅いな俊彦…」
「すぐ来ると思うんデスけど…。今日は自信作なのに〜」
「の、のだめちゃん、見慣れたおにぎりだけど、どこら辺が自信作…?」
「よくぞ聞いてくれました!実は具の梅干は、日本で漬けてたのをフランスまで持っていって
暖め続けた、一年漬けなんデス!」
「お前…一体何しに行ってんだ…?」
そんな会話を一同で交わしていると、俊彦が気だるそうにダイニングに入ってきた。
「遅いぞ俊彦」
千秋が声を掛けるが、俊彦は真一と目を合わせようとしない。
「ごめん…」
そう一言言って、椅子に腰掛けた。
「何かあったのか?」
「な、何が!?さぁ、今日のご馳走は何だい?」
(何かあったな…)
のだめ以外の全員が悟っていたが、あえて問いただすことも無く、晩餐を過ごした。
875 :
501 5:05/01/30 17:18:04 ID:pV1dXxtk
食後の時間を、真一とのだめは一つ部屋で過ごしていた。
大きな出窓から、外の景色を眺めているのだめを、その腕にすっぽりと包むように、逃さないように
背後から出窓の桟に両手を付いて寄り添う真一。
月明かりが二人を煌々と照らしていた。
「俊彦…なんかあったのかな」
「え?なんかあったんデスか?」
「いや、さっき変じゃなかったか?気づかなかった?」
「いつもよりいっぱいおにぎり食べてたのにはびっくりしましたけど…
変なのは血じゃないデスか…?」
「てめー…」
そう言いながら、征子のネグリジェの脇腹をこすぐると
のだめは、身をよじって逃げ出そうとするが、真一の両腕に阻まれた。
「ひゃひゃひゃ…や、やめてください、先輩!」
「ぷっ、もっと色っぽい声出せよ」
じゃれ合いながら、ベッドにさりげなくのだめを押し倒す真一だった。
876 :
501 6:05/01/30 17:22:03 ID:pV1dXxtk
翌朝、窓から差し込む光に目を開けると、隣で寝息を立てている真一の裸の肩に
ブランケットを掛け直し、のだめはベッドを後にした。
物音を立てないように、衣服を身に付け、部屋を後にする。
目指すは俊彦の部屋だった。
ドアをノックして、部屋に入ると、俊彦は制服のネクタイを締めているところだった。
「俊彦君…今からがこデスか?」
「見れば分かるでしょ…何か急ぎの用事でも…」
そう言いながら鏡から目を離し、のだめの方を振り返る俊彦だったが
またもや白目を向いて顔を赤くしてしまうのだった。
のだめは征子のお下がりのネグリジェを身に着け、その大きく開いた胸元には
昨日真一によって付けられた所有の跡が、花びらのように無数に散らばっていた。
「千秋先輩が…心配してましたよ…?なんかあったのかって」
「あ…はぁ…!?し、真兄が何!?」
「ど、どしたんですか?熱でもあるんですか…顔真っ赤デスけど」
「きょ、今日朝練あるから!急いでるんだけど!」
そう叫び、のだめの顔を見ようともせずに、風のように走り去っていく俊彦だった。
「パソコン部の朝練…」
そう不思議そうに、一人つぶやきながら、のだめは首をかしげた。
877 :
501 7:05/01/30 17:23:18 ID:pV1dXxtk
部屋に戻ると、丁度真一も目を覚まし、体を起こし、伸びをしているところだった。
「はぁっ…おはよ…どっか行ってたのか?」
そのまま、視線をのだめに向けると、腕を頭上に伸ばしたまま、固まってしまった。
「俊彦君とお話しに…」
「その格好でか!?」
「え…そですケド…でも、全然お話出来なくてー、嫌われてんですかね、のだめ」
「ばかっ、鏡みろ!」
「え…」
促されるまま鏡台の元に行き、真一の言いたい事が分かると、のだめも赤面してしまう。
「ほわぁぁぁ…」
「俊彦には刺激が強すぎだ…」
うなだれて猛省する二人だった。
878 :
501 8:05/01/30 17:25:16 ID:pV1dXxtk
俊彦が学校から遅めに帰ってきた時、のだめはピアノを弾いていた。
フランスに帰るとすぐに、進級試験があるため、気は抜けないのだった。
由衣子はその傍でうっとりと耳を傾けている。
穏やかな日暮れ。
しかし、真一は、俊彦が部屋に入るのを確認すると、その閉まるドアに滑り込んだ。
「うわぁっ!真兄、な、な、何!?」
「いや、謝ろうと思ってだな…その、今朝の…」
「べ、別に気にしてないから…」
「そ…そうか…」
男二人、沈黙の時間が過ぎる。
「お前、さ、最近学校の方はどうなんだ?」
「…父さんみたいな事言わないでよ、別に普通だよ」
「叔父さんみたいって…可愛くなくなったなお前。昔はもっと…。」
「真兄だって、昔のがセンス良かったよ!あんな無神経で変態な女と一緒にいるから
変になっちゃったんじゃないの!?」
「な…!確かにあいつは無神経で変態だし、ズボラで自己中だけど、
あれはあれでそれなりに…」
ピアノの音がひと際大きく鳴り響いた。
超絶技巧のショパンのffは、二人を黙らせ、同時にクールダウンさせた。
その和音に聞き入っていた真一は、ふいに俊彦の顔が耳まで赤くなっているのを見た。
「お前…」
「違う!断じて違うからね!」
あたふたと慌てる俊彦に、真一は優しい眼差しで声をかける。
「あいつ…結構すごいんだよ…(色々と…)」
「うん…(巨乳だし…)」
同じ思いで、ただ黙り込む二人だった。
879 :
501 9:05/01/30 17:27:03 ID:pV1dXxtk
数日後、のだめと真一がフランスに帰る日がやってきた。
由衣子はのだめの足にからみついているし、征子は自分の着なくなったステージ用の
衣装をのだめに渡すようにまとめている。
叔父さんは、ユーロに換金可能な小切手を渡してくるしで、朝から三善家は
慌しく流れていた。
しかし、俊彦の姿だけがその中に無い。
「やっぱり、のだめの事嫌いなんですかね…」
隣の真一にぽつりとつぶやいた。
「や…そんなことないんじゃないか?むしろ…」
そう言おうとした時、俊彦が息を切らせて部屋に入ってきた。
「ど、どしたんですか、俊彦君…」
「間に合って良かった…はぁっ…これ…!」
そう言って俊彦はのだめに手を差し出した。
その手の上には、上品なピンクサファイアのピアスが、台座に光っていた。
「の、のだめにデスか…?こんな高価なの…もらえないデスよ…」
「か、株で儲けたから…それに、ステージに立つ日ももうすぐだと思ったし…」
のだめは涙目で、俊彦を見つめ、真一はそんな俊彦を苦々しくにらんでいた。
飛行機から見下ろす景色が段々小さくなっている。
いつもはのだめの腕につかまり、小刻みに震えている千秋は、ただ腕組みして
目を閉じていた。
「先輩…みんな暖かくて…のだめ、また帰って来たいナ…」
のだめが感慨深げにつぶやくその隣で、ルビーのネックレスを
いつ、どういうシチュエーションで渡すか考えていた、負けず嫌いな男、千秋真一。
しかし、流し聞きしながらも、のだめの『帰る』という言葉に反応してしまう。
(まぁ、仮に三善家がこいつの帰る場所になったとしても、絶対あの家では暮らせない!危険すぎる!!)
そう考え、寝たふりを決め込む千秋だった。
880 :
501 :05/01/30 17:31:08 ID:pV1dXxtk
おわり
うぉぉ〜っ!俊彦くんっ!俊彦君だっ!(ハアト)
>>501さん!俊彦×のだめをリクしたものです!ありがとうございました!!!
ネット株でもうけたお金でピンクサファイヤのピアスを贈るなんて
オマセさんなところも俊彦くんらしくていいですね。
そしてライバル出現に千秋が焦るところも楽しゅうございました。
それにしても…千秋、まだハートのルビーの首輪を渡してなかったのか(笑
また次の作品、楽しみにしてます〜。
501さん、GJです!
前回の悶々としながら告白→初Hも激萌えでしたが、今回の俊彦くんと14歳に嫉妬する
千秋もすごくイイ!
また新作期待していますね!
ドアの前で呼吸をととのえて、ノブに手を伸ばしたその時。
「……なんだ!? この音」
シューベルトのピアノソナタ。その圧倒されるような音色に千秋の動きが止まる。
「こんな……、のだめが弾いてるのか?」
のだめのピアノは誰よりもそばで、ずっと、聴いている。でも……。
そっとノブを回し、何かを確かめるように静かにリビングを目指す。
――瞬間。
生い茂る緑の絨毯の上で、透明な光に照らされる中。
音を紡ぐ美しい女。
魅了されて立ち尽くす男。
そして、間を軽やかに過ぎるやさしい風。
あとは、なにもない。
そんな情景が、見えた、ような気がした。
「今の、のだめが見てる風景、なのか」
やがて音は止み、大きく息をつくのだめの背中に。
千秋はいまだ夢覚めやらずといった様子で、一言。
「ブラボー……!!」
そこには、見たかった笑顔が、あった。
「千秋先輩! おかえりなサイ♪」
今の聴いてたんですか? どでしたカ?
額は汗ばみ、上気させた頬を緩ませ無邪気に話すのだめに。
「ん。すごくよかった」
としか千秋は返せない。
まだ心がふわふわとしていて。足は地面をつかみかねている感じがする。
千秋の短くそっけない賛辞にも、のだめはうれしそうに
「えへー。この曲コンクルで弾いた曲で。オクレール先生にも褒められたんデス」
ハリセンせんせの家に合宿した時、先輩の言ったコト思い出して、いっぱいいっぱい
おしゃべりした曲なんですよー、と笑った。
「あ、何か飲むものでも……」
「いや、自分でやるから。それより、もっかい弾いて、今の」
立ち上がろうとしたのだめを静止し、幾分落ち着きを取り戻した千秋は
やさしさを込めた手でポンとのだめの肩をたたき、キッチンへ向かう。
それじゃ、もいっかいと再び流れ出すピアノソナタに身をゆだねながら、
千秋は今ののだめの言葉をかみしめた。
――お互いを大切に想う気持ちとは別に。
相手の音楽を尊敬し、理解し、共に高めあえたなら。
こんなうれしいことは、他に、ないじゃないか。
ピアノがその音色の羽を休めたとき、千秋はのだめにそっと口付けた。
「今度は、気絶すんなよ」
「し、しまセンよ! でも不意打ちは反則デス」
真っ赤になりながら、のだめは言い返す。
「それよりも!! 話ってなんですか?」
少しすねた表情で上目遣いに見つめるのだめに、千秋の心臓は跳ね上がる。
な、なにアガッてんだ、俺?
今度は千秋が赤くなり、目をそらしながら
「ち、近くの公園の桜が綺麗だなって……」
「10月に桜は咲きまセン! それにここフランスですヨ!」
う、と言葉につまる千秋に、のだめは無言の圧力をかける。
「……お、お前ももう何の話かわかってんだろ」
「ワカリマセン! そんなんじゃ蝶は捕まえられまセンよ」
ふふん、と鼻を鳴らすのだめに、千秋はわかったよ、と降参する。
「俺、ピアノとか抜きにしても、お前のこと……好きだよ」
瞬間、欲していたぬくもりが千秋の腕の中に舞い降りる。
「うれしーです。……先輩」
「俺一人が好きでも仕方がないとか言わねぇの?」
「もうっ! コレは先輩だけでいいんで――」
最後の言葉は、千秋に唇ごと飲み込まれ。
熱情に行き場を失った手は鍵盤をたたき。
ピアノは高らかな和音を歌い上げた。
何度も打ち寄せる快楽に翻弄されつつ。
お互いの身体が持つリズムに声をあげたのは、もう何度目だろう。
「センパイは、絶倫すぎ……デス」
数え切れない絶頂を迎えて、声にならない声を発したあと、のだめは意識を手放した。
「もう少し色っぽい発言しろよ」
クツクツ笑いながら、千秋はのだめにやさしく布団をかけてやる。
――バランスをとるのは難しいかもしれない。けれど……。
こうして隣にいながら、俺も、お前も、自分の道を歩んでいって。
そうして、いつか同じ場所に立ってあの風景を一緒に見ることができたなら。
ルビーのネックレスを手に取って、千秋は二人の未来を思い描く。
とにかく、今は一歩一歩前に進むしかないよな。俺も、お前も。
手にしていたものを、のだめを起こさないようにそっと首にかけ、つぶやく。
「いつか、一緒にコンチェルトやろうな」
それは、そう先のことではないかもしれない。
おわり
887 :
842:05/01/31 14:44:31 ID:YY8FJMzc
すっっっげー長くなりました。
しかもエロほとんどなし。
難しかったです……。
エロ期待していた方、どうもすみません。
10日までのつなぎということで。
842さんGJデス!!!
エロなしだけどすんごく萌えました!!!
なのでエロだったら一体どんなに悶える事か・・・。
なので是非今度はエチーのを!!!www
お待ちしてマース!!
>842さんのSS、アンカーつけてみた。あってるかな?
>>842-843 >>863-864 >>883-886 千秋、絶倫なんですね〜 のだめ大変だなあw
二人の心のつながりに萌え……また投下お待ちしてます。
>501さん
初H、さらりとすっごくエロくって萌えました……。何ども読み返してしまったよ。
俊彦くんはやっぱり、のだめが部屋を出てからオ(ry
来週ですか。あと1週間だ……
890 :
名無しさん@ピンキー:05/02/03 01:50:51 ID:HRX7vrH4
842さんGJ!
2人の心理描写が上手くてすごく萌えました。
絶倫千秋…w
3年も我慢したんだし、もう我慢しなくていいので千秋には頑張って欲しいw
また、新作まってます!
ちょっと下がりすぎなのであげます。
842さんよかったです☆
心理描写が上手いのはいいですね〜。
ていうかエロばっかというよりこーいう心理的なほうに
スポット当てたやつのほうが個人的には好みです。
(板趣旨に反するかもしれないけど)
892 :
842です:05/02/03 23:35:34 ID:LnXCx3w9
おお! たくさんの方から感想が!!
ありがとうございます。
私の書くのはどうしても原作寄りになってしまって
千秋×のだめのエチーがどうしても想像できない・・・。
み、未熟ですー。ごめんなさい。
なので、次に書くとすれば、10日発売以降か
未来系になってしまう、と思いますが。
それでもよろしければ、またチャレンジいたします。
842さん、乙です。征子ママや由衣子ちゃんにからかわれる千秋にニヤリとさせられ、千秋の不器用な告白に、萌えました。
(しかしその後、すぐエチーで、ゼツリンって…笑)
842さんの作品、もっと読ませていただきたいです。
2/10までに、ぜひ、ぜひ、未来形もお願いします!
501さん、842さんGJ!です。
どちらも不器用な千秋に激しく萌えますたw
ところでこのスレも、もうすぐ900ですね。
新スレは900、950のどちらを踏んだ人が立てた方がいいですかね。
投稿がしにくくなるし、やはり900の人の方がいいような気がしますが…。
895 :
名無しさん@ピンキー:05/02/05 23:54:55 ID:fnsLmXO/
保守あげ
なんか閑散としてる?
発売日前なのに……
896 :
名無しさん@ピンキー:05/02/06 04:33:47 ID:nSwAzLLC
なんでこんなに人がいないんだぁ
「先輩…離してください…!」 「やだ」
「もう、ほんとにぃぃ離してってば!」 「嫌だ」
「はぁっ…!もう…!!」
なんとか逃れようと身をよじるのだめだが男の力には敵わずに、ため息を付きながら千秋を睨み付けた。
千秋の部屋のベッドの中
いつものように情事を交わした二人だが、その日の千秋は飽く事も無く、何度でものだめを求めた。
三度目を終え、そろそろ明日の学校に備え、準備をしようとするのだめを後ろから抱きしめ、離そうとしない千秋だった。
最初は、いちゃいちゃの延長だと思っていたのだめだったが、あまりにもしっかりと抱き、離そうとしない千秋とのやりとりに疲れ果てていた。
「もう、いい加減にしてください先輩!のだめ怒りますよ!」
「別にいいよ」
「なんなんですか…もぉー…」
思い返すと今日は最初から違った。
いつもは、最中でものだめを労わり、性格に似合わず甘い言葉をささやいたりする千秋も今日はただ無言で、強引に事を進めていた。
それは、まるで動物のようで、それでいて背徳的な雰囲気で、一時はのだめを酔わせたのだが流石に今の状況は少し異質だ。
あまりに力強く抱きしめられ、息苦しくなると同時に言っても無駄だと悟ったのだめだった。
「もう分かりました。のだめこのまま寝ますよ。トイレもここでします。いいんですね!?」
「それは困るけど…」
「もう聞こえまセン!!ぐーぐー」「俺も寝る…」
「寝ちゃダメですヨ!」「ここにいてよ」
「いるじゃないですか…」「もっと…」
「のだめ明日学校デスから…」
「離れたくない…また明後日からツアーだし」
「たった一週間じゃないですか」
「長いよ」
「どしたんですかー急に…」
「お前が…悪いんだ」(フランクと…いつも一緒に…)
「なんでのだめが悪者なんですかー!」
おわり
897さん、乙です!
ダダっこ&甘えっ子千秋!
千秋って、絶対独占欲が強そうですよね(笑)
あと、幼少期にきっと両親に甘えられなかった分、こんな風に
プライベートなシーンでのだめにめっちゃ甘えそう!
非常に楽しく拝見させていただきました。
これで、3日後の発売まで、のだめ欠乏症を堪え忍べそうです。
899 :
名無しさん@ピンキー:05/02/06 14:46:01 ID:nSwAzLLC
甘えたな千秋かわいい。
オレ様で、ヘタレで、独占欲強くてそのくせ甘えん坊で、絶倫なんて最強だわw
あとおっぱい星人か。
みなさんのSSに出てくる千秋は裏側がリアルっぽくていいですね。
でもエロ欠乏症…。
ageてるから職人が投稿しずらいんだと思うんだが・・・・
待つ
職人さまー、お待ち申し上げております。
ところで、2/17は千秋の誕生日らしいのですが…。(酉年の24歳?)
そーゆーネタで何か…。いかがでしょうかー?
セントレア開港の日ですねー
飛行機ネタとかはどうでしょ
なんで、こんなことになったんだ……。
突き抜けるような青空の下で、千秋は一人肩を落とした。
新婚さんいらっしゃ〜い♪
成田空港からひどく青ざめて足取りもおぼつかないような様子で出てきた男が一人。
千秋真一である。彼は未だ飛行機が苦手なようで、日本のじめじめとした気候が、
さらに彼の身体に追い討ちをかけていた。
千秋は早々とタクシーに乗り込み、行き先であるあるマンションの住所を告げて、
そのままシートに深く沈みこんだ。車の中は空調が効いており、幾分か彼の気分も
落ち着きを取り戻す。
――久しぶりの日本だ。とにかくゆっくりと休みたい。
しばらくして、タクシーは千秋の行き先であるマンションの前に停まった。旅行鞄
としては少し小さめのものを運転手から受け取り、礼を言う。
タクシーは走り去り、千秋はマンションの一室を見上げてわずかに微笑んだ。
一年のほとんどをヨーロッパで過ごす彼がこのマンションの503号室を買ったのには
理由がある。そのひとつは、彼自身が創立者の一人であるR☆Sオケから客員として
呼ばれることが年に1〜2回あり、その時に腰を落ち着ける場所が欲しかったという
こと。もちろん他にも日本で指揮棒を振る機会はあるが。
もうひとつは、彼が3ヶ月前に結婚したことであった。
千秋は、自分より2週間前に着いているであろう妻のいる部屋へと足を進めた。
503と書かれたドアの前に立つと、中からわずかにピアノの音が聴こえた。
これは気づかないかもしれないな、と思いながらも、千秋はとりあえず呼び鈴を鳴らす。
ピンポーン、ピンポーン……。
するとピアノの音は止み、パタパタとスリッパの音が近づいてきた。千秋は一歩後ろに
下がって身構える。
彼の思案したとおり、「バターンッ!」ととてつもない勢いでドアが開いたかと思うと、
柔らかな身体が千秋の胸に飛び込んできた。
「おかえりなさーいっ! ア・ナ・タ♪」
「お前俺を殺す気か!? ドアは確認してからもうちょっと静かに開けろよ。」
それから、「アナタ」はよせ、と千秋は頬を少し赤らめて言う。
「えぇ〜? せっかくの新婚サン☆なのにぃ」
じゃあしんいちくんで、と笑うのは野田(旧姓) 恵。
二人は6月にフランスで式を挙げ、仕事の都合がついた彼女の方が一足先に
日本へ帰っていたのだった。新婚旅行の名目で約3ヶ月間の休暇を取ることが
出来た二人は、仕事でいつも忙しく飛び回っているヨーロッパではなく、次の
仕事先である日本でゆっくりと羽を伸ばすことに決めていた。
「ところでしんいちくん♪ お風呂にしマス? ごはんにしマス? それとも
あ・た・し?」
「ばーか」
ポカリとのだめの頭にお見舞いして、「風呂ー」と部屋の中に入っていく。
ムキー、とのだめも後に続いた。
タオルで濡れた髪を拭きながら、千秋がバスルームから出てくると、テーブルの上には
もう夕食の準備が整っていた。
「これ……、お前が作ったのか?」
台所でまだなにやらやっているのだめに向かって尋ねると、
「そですよ〜♪ なんてったって妻デスから〜」
お料理上手な妻を持って、しんいちくんは幸せものデスね〜と笑う。
――料理上手って……これカレーじゃねーか。
千秋は心の中でツッコミを入れながら、ふと疑問に思ったことを言う。
「で、飯は出来てるのに、お前はそこで何をしてるんだ?」
「い、いえぇ〜、なんでもアリマセン」
あわてた様子でガサゴソとしているのをいぶかしげに思い、千秋は台所を
覗き込んだ。そこには――
「何でカレー作っただけでこんなグチャグチャになるんだーっ!!!」
「ギャボ――!」
地獄絵図と化した台所があった。
「……もういーから、後の片付けは俺がやるからさっさと飯食うぞ」
力なくつぶやくように言う千秋に
「えへー、スミマセン」と悪びれた様子はあまりないのだめ。
これからはコイツに料理させないようにしよう、と堅く誓う千秋であった。
907 :
842:05/02/08 12:51:27 ID:nppLW1Xd
あ、番号間違えました!
↑のやつ、未来形Bです。
すいません。
そして、まだまだ続きます。
どんどん続いちゃってください(゜∀゜)!
この感じだと、引越しは950を踏んだ人ってことでいいですね。
続き楽しみにしてます。
でもタイトル(?)の丸で囲まれた数字はあまり使わない方がいいですよ
先ほどからもくもくと無言でカレーを食べ続ける千秋に。
「あのぅ。お味のほうは……どデスカ?」
と、おそるおそる顔色をうかがうのだめ。
「んー。ふつうにカレーの味」
「ムキー!! カレーがカレー味なのは当たり前デスヨ! そじゃなくて、愛妻の
手料理なんデスから、愛がこもってておいしーとかなんとか……」
「イヤ、ふつうにカレー味でこれでも驚いてんだけど」
のだめの料理の手腕を熟知している千秋は、たとえ野菜を煮込んだなべにルーを
入れるだけのカレーであっても、どこか違う星の未知なる味になっていないことが
奇跡的だ、と思う。
どういう意味ですかー!? と叫ぶのだめと、あははははと笑う千秋の声がマンションの
一角で響き渡った。
片づけをどうにか終わらせ、ふう、とリビングのソファーに座る千秋の前に、コトリ、と
コーヒーの入ったマグカップを置く。
「お疲れサマでした♪ はい、ドウゾ」
「ん、サンキュ」
千秋が台所で格闘している間にお風呂を済ませたのだめの髪はまだ濡れているようで、
照明から届く光をキラキラと反射させている。
「髪乾かせよ。風邪ひくぞー」
はーい、と返事をしながらも、のだめの足はピアノに向かう。
溢れる音は、シューベルトの子守唄。
初めのうちは、その調べにうっとり耳を傾けていた千秋だったが、心地よい眠りに
沈み込みそうになり、あわてて残ったコーヒーを飲み干す。
千秋がそっとのだめに寄り添ったとき、ピアノは最後の一音を静かに鳴らし終えた。
肩を抱き寄せ、頬に手を添えてこちらを向かせて。
恵、と彼女の名前をささやく。
すると彼女は頬を赤らめながらも、慣れた様子で目を閉じた。それを合図にして重なる
唇。時折、切なげに眉をしかめながら、んん、と息を漏らす。
千秋はその柔らかな感触をしばらく味わっていたが、彼女の苦しそうな様子に気づいて、
名残惜しそうに唇を離した。
とたんに、ぷはー、と息を吐き出すのだめ。
「お前って、息継ぎヘタだよなー」
笑いをこらえながら、千秋はのだめの髪をなでる。
「ち、しんいちくんが、熱烈すぎるんデス! オマケに絶倫だし」
ちょっとムッとしたのだめが言い返すと。
「そーいうこと言うか。じゃ、風呂も飯も終わったし、「ア・タ・シ」とやらを
いただくことにしよう♪」
えぇ!? ちょっと! とあわてるのだめを抱き上げて、千秋は寝室のドアを開けた。
「疲れてるんじゃないんですか?」と少し不安そうにしているのだめをベッドに下ろし。
「なんてったって新婚サン☆なんだろ? おまけに絶倫だしー」
クツクツ笑って、左手で彼女の両手を拘束し、右手でパジャマのボタンを外す。
「んもう、ムードがなさす……ぎ、っん……」
のだめの文句は千秋によってもたらされる快楽の波に打ち消され。
二人は白いシーツの海に沈みこんだ。
912 :
842:05/02/08 15:13:14 ID:nppLW1Xd
丸で囲まれた数字は、だめなんですか!?
す、すみません。知りませんでした(反省)
それじゃ、次から気をつけます。
>912
機種依存文字といってPC環境によっては文字化けするんですよ<丸で囲まれた数字
SSの続き待ってます。
素肌に伝わる唇は、まるで乾いた地面を潤す優しい雨のようで。
その感触にうっとりしていると、身体のそこここに触れる指に翻弄され。
そして、熱を帯びたその黒い瞳に見つめられたら、もう、どうしようもない。
それなのに。
身体の中で激しくリズムを打ち続ける彼を。恵、と優しく呼ぶ彼の声を。
感じていると「どうしようもない」上に、さらに真っ白になって。シーツを掴んで
いた手を彼の首に絡める。
あとは、遠くの方から聴こえる自分の悲鳴に似た声。彼の吐息。
そして、――残るのは、心音。
色素の薄い濡れた瞳は、まるで誘っているようで。
それを受けて本能のままに唇と指で身体をなぞると、耳元でささやかれる甘い吐息。
そして身体の中の熱と振動を感じると、もう、どうしようもない。
それなのに。
しがみついてくる彼女の腕が。大好き、と言う彼女のかすれた声が。
さらに理性を飲み込んでいく。
あとは、遠くの方から聴こえる彼女の悲鳴に似た声。自分の吐息。
そして、――残るのは、心音。
二人は腕を絡めたまま、幸せな夢に落ちていった。
「こしょこしょこしょー」
「うわこらばかやめろってぶっわははは……クッこのやろ」
「あっそれ反則デスそんなギャハハもうダメ……んっ……」
せっかくの休暇だからと、朝寝坊を決め込んだ二人は、時計の針が十時半を指す
までベッドの中で新婚サン☆ビームを撒き散らしていた。
バカップル二人を現実世界に呼び戻したのは、一本の電話であった。
RRRRR……と鳴る呼び出し音に、これからいいトコだったのに、と千秋は舌打ちしながら
受話器を取った。
「はい。もしもし?」
「おおー! 千秋か? 帰ってたんだな。俺だよ俺」
電話の主は、二人の大学時代からの友達、峰龍太郎だった。彼は今、R☆Sオケの事務所を
構え、その代表責任者になっている。
「おう。久しぶりだな」
「……なんか、機嫌悪いな? のだめもいるんだろ? あ、もしかして邪魔した?」
「イ、イヤ。それよりなんか用か?」
図星を指されてあせった千秋は、あわてて話題をずらす。
「んー、ちょっと仕事の話でよ。お前ら、昼空いてるか?」
「仕事って……今度の公演は12月だろ? 打ち合わせは9月の半ばからで」
千秋とのだめは、休暇の後日本でR☆Sオケと競演することになっており、そのために
日本でバカンスを過ごす予定を立てたのだ。
「そーなんだけど。ま、詳しいことは裏軒で話すから。じゃ、待ってるぞ」
ガチャン、とこちらの返事も聞かずに一方的に電話を切ってしまった。
峰の奴、と千秋は内心面白くなかったが、仕事の話と言われて無視するわけにもいかない。
「誰からですか〜?」
「ん、峰。なんか仕事の話があるから来いって。裏軒行くから用意しろー」
でもなんで裏軒? 事務所があるのに……と少し嫌な予感がした千秋だったが、
わほー裏軒〜♪ と喜ぶのだめを見て、ま、いいか、と自分も出かける用意をする。
この新婚ボケが、あとで自分を地獄に突き落とすとも知らずに。
916 :
842:05/02/08 17:07:54 ID:nppLW1Xd
今日はここまでになりそうです。たぶん。
まだ続きそうです。ながいなー。
題名からオチがわかりそうですが……。
ギャグになりそうです。
917 :
842:
ああっ!!! SSの日付間違ってる!
計算合いませんね。ああ……あほや。
一応訂正しときます。
今度の公演は3月です。打ち合わせは12月の半ば。
3ヶ月ずつずれてます。うぅ……。
気にせず読んでくださるとありがたいです。