1 :
みくるたんハァハァ:
乙
乙カレー
>1
おつー
つーことは前スレ埋め立て?
∩
( ゚∀゚)彡ハルヒ!ハルヒ!
⊂彡
∩
( ゚∀゚)彡ズレタ!ズレタ!
⊂彡
おつ
少々早い気がしないでもない
>1乙
>1乙
即死回避
おつ
ハルヒもいいけど学校もね。
18 :
名無しさん@ピンキー:04/10/02 10:59:31 ID:5DieTUwA
乙です。んではじめまして。
いま長門モノ製作中なんですがいかんせんド素人なんでエロくならない無駄に長い…やめとこうかな…
>>18 とりあえず書くのじゃ。
いまなら誰とも比較されない特典つき。
>>18 がんがれ、超がんがれ。
エロく無くとも俺は応援するぞ
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
22 :
18:04/10/02 16:22:08 ID:+gxf37gK
どうにもこの掲示板にもSSにも不慣れなので迷惑かけちゃうかもしれませんがよろしくおねがいします。
とりあえず半分くらい投下します
リアル宣言きたか
24 :
18:04/10/02 16:30:17 ID:+gxf37gK
TRPGも制覇したので久しぶりに古泉の王将を乱獲した後。
文芸部室には今俺の他には黙々とブ厚いハードカバーを読んでいる長門しかいなかった。
今日のSOS団はやけに出席率が悪く、朝比奈さんは御用事で放課後にはさっさと帰ってしまい、
のち部活を早退して帰る古泉との将棋はつまらないからといってお茶を真剣に淹れるメイドさん
を拝むことはできなかったので余計に将棋に没頭するハメになり、結果いつも以上に俺はボロ勝
ちした。ハルヒはハルヒでまた傍迷惑…いや、愉快な計画でも立てているのだろう、部室には現
れなかった。
して、俺はどうするかね。
つい先ほど古泉は帰ってしまい、さて俺が帰ったらこの有機アンドロイドはどうするつもりな
のだろう。もしこのまま独りで本を読み続けるのかと思うとなんとなく気が引ける。こいつはそ
んなの気にしないのかもしれないが、ただでさえ最近負担をかけっぱなしなのだ。今の俺はこい
つを労わってやりたい気持ちでいっぱいで、先に帰るのは薄情かなと思う。
しかし今この部室中で聞こえる音は吹奏楽部の下手クソな管楽器の音とどっかの運動部の叫び
声だけである。
閑さや 部室にしみ入 叫び声
いや、なにが云いたいかというとだな。
気まずい。
25 :
支援:04/10/02 16:33:48 ID:5EFXfUM7
メール欄にsageと入れましょう。
26 :
省略されたところから:04/10/02 16:35:07 ID:+gxf37gK
気まずい。
長門はそんな事全く無いとおもうので俺一人で気まずいも何も無いのだが、しかしなぁ。うん。読
書を邪魔して話しかけるのもなぁ。
そんな事考えながらフと長門のほうを見たら長門のほうもフと顔を上げて俺を見てきた。珍しいな
、長門が自分から本から目を離してこっち向くなんて。
長門はジッと俺の目を見ているばかりである。なんか夜中トイレ行くときに目が合った猫みたい
な感じの雰囲気。
いや、ンなこと考えてる場合じゃなかった。長門のほうには用事は無さそうなので、では何故こ
っちを向いたのかとか考えないでおいてコミュニケート開始。
「長門」
「なに」
用意したようにテンポよく返事が返ってくる。
「いまさらだが、冬季合宿、おつかれ」
長門の漆黒の瞳はほんの一瞬、夕凪時の波程度だが揺らいで、一泊おいてこう返した。
「ごめんなさい」
この科白に俺は内心少々驚く。あくまで少々だ。直ぐに冷静さを取り繕って、
はて。俺はなにか謝られる事をされたかな。っと。
「あれは完全にわたしの油断。あなたたちを危険にさらしてしまった」
いや、お前は良くやったさ。それにお前にも不測の事態だったんだろ?気に病むことは無い。いやぁ
しかし驚いたよまさかお前が熱なんか出すとはな。
「でも」
でもやしかしはお前には合わん。そうだろう?そんな文字はお前の辞書にはないんじゃなかったのか。
「………」
28 :
4:04/10/02 16:42:09 ID:+gxf37gK
それよりも、悪いのは俺のほうだ。お前に負担をかけまいとしたってのに、今度は熱まで出させて
しまったんだ。俺は俺が情けない。
「長門」
と呼びかけておいてから気づいた。いつの間にか俺は長門の目の前にいた。取り繕った冷静さは
解けていたのか。
いつかのパラレル時間世界での長門のように怯えはしない。椅子に座ったままその加工後のアベンチュリン
みたいな瞳で俺を見上げる。
「苦しく、なかったか?」
俺はコイツが血まみれになろうとブッ倒れようとボケっと見る事しかしなかった。
「痛く、なかったか?」
半年前、朝倉のナイフから俺を助けだした長門の姿が鮮明に思い出される。くそ、思い出せば
思い出すだけ情けなくなってくる。壁に頭を打ち付けたくなってきた。
29 :
5:04/10/02 16:45:07 ID:+gxf37gK
長門は相も変わらない平坦な声で答える。
「へいき」
あの時も、そう答えた。
ちがう。
そうじゃない。
「俺が知りたいのは、お前が苦しくなかったか、痛くなかったか、だけなんだ」
長門は無表情を貫いて、俺を見つめるだけだった。
俺も何も言わずに長門を見つめる。
いつの間にか、吹奏楽部の下手クソな官楽器音も運動部の叫び声も消えていた。
…やはり長門の沈黙には勝てなかった。
俺は壁に打ち付けたい頭を代わりに長門のでこにやった。但し、あくまで軽く。
「俺に、なんかできる事はないか」
30 :
6:04/10/02 16:48:42 ID:+gxf37gK
パンピーの俺に出来ることなんでタカが知れてるがね。自己満足で出た科白じゃねえぞ。
「………」
長門のでこから微かに伝わる振動は、横に振れていた。そして、発せられる声。
「ありがとう」
そして俺のでこから自分のそれを離し、本を片付けようとする。
俺にはわかる。
はじめて、長門は、嘘をついた。
俺は椅子ごと長門の体を俺に向けさせる。軽い。そのままの勢いで俺は長門に唇を重ねた。
ハルヒの時と同じように目を閉じる。比べるのもアレだと思うが。今回は前回と違って自分達から
キスを終了せねばならない。どうしよう。
31 :
7:04/10/02 16:51:44 ID:+gxf37gK
と思った矢先、長門からの強い拒否があった。それに倣う。
「だめ」
「…ああ、無理矢理して悪かった」
すぐに、俺は離れた。駄目だ。なにやってんだろな、俺。帰ろう。とっとと帰って今日という日を
早く思い出にしちまおう。長門に帰る旨を伝えようと何気なくそちらを見て、先ほどから動いてい
ない長門を見つけた。げっ。
「おい、大丈夫か!?」
また長門の前まで急いで戻る。長門の目の奥は陽炎のように揺らめいている。俺を視界に入れた長門は、
「エラーデータが、蓄積されてしまう」
エラーデータ…バグか。クソ!なに俺はしてんだ!余計長門に負担かけただけじゃねえか!
32 :
8:04/10/02 16:54:00 ID:+gxf37gK
エラーデータ…バグか。クソ!なに俺はしてんだ!余計長門に負担かけただけじゃねえか!
「わたしはわからない」
呟くようにポツリと漏らす。何がわからないんだ。
「でも、だめ」
何が駄目なんだ。
「あなたとの、キス」
…それが、
「それが、エラーデータの元か」
答えない長門を俺は抱きしめた。
「だめ」
いやだ。
「エラーデータが、蓄積されてしまう」
知らん。
33 :
9:04/10/02 16:57:14 ID:+gxf37gK
「だめ」
繰り返す長門の口を塞ぐように、再びキスをした。椅子に座ったままの小さな頭を抱きしめ、長く浅く。
唇を離したあとも、長門のひんやりした頬を自分の頬にくっつけるように抱いた。
「はなして」
「嫌、か?」
長門の表情は不自然なまでに無感動。
「また異常動作を起こしてしまうから」
34 :
10:04/10/02 16:58:35 ID:+gxf37gK
二度目だ。ちがう。俺の聞きたい答えはそうじゃない。
「んなもん起こしちまえ。その度に俺がどうとでもする」
「次に帰還できるという保障はない」
俺にはその抑揚の無い声で発せられる科白は長門が自分を誤魔化す為のものにしか聞こえない。
「俺たちのことは気にするな。お前はお前のことだけを考えていればいいんだ」
俺には長門の顔を窺うことはできない。しかし表情しか感情を表現する手段がないわけはないのだ。
それは長門も同じだろう。な、そうだろ?だってホラ、長門の腕はゆっくりとだが俺の背にまわされる。
「いいの?」
「あたりまえだ」
そして今度こそ、俺は長門と深い深いキスをした。
35 :
18な厨:04/10/02 17:00:49 ID:+gxf37gK
とりあえずここまで。
くあー普通に阿呆しました。すいません><
続きは…どうしよう。
佳由季×祈を待ち望んでいるのは俺だけだろうか?
スレ立て乙です。
新しい職人さんも光臨されたようで喜ばしい限りです。
でわ、調子に乗って第五章です。でも今回もあまりエロくないんです……。
『第五章』
さて、唐突ではあるが、『ラブホテル』と聞いてキミはどのようなイメージを持つだろうか。
もしも、建物に入るやいなや発情期の猫の鳴き声風BGMに迎えられて、どぎつい蛍光ピンクの内壁と
安っぽさを自己申告するミラーボールが設置された空間で、体は枯れているのに心のアッチの部分だけ
真っ盛りなオババに調律前のヴァイオリンに似た声で『ヒィーヒッヒッヒ。若いモンはいいねぇ』とか
カビでも生えそうな年代物のフレーズで冷やかされる光景を想像されたとしたら、キミの経験と知識は
ハルヒの頭ン中に匹敵するほどの著しい偏向を来していると言わざるをえない。つまり、俺の経験と
知識はつい1分前、常識レベルへと改善されたわけだ。実にめでた……いや、あまりめでたくない。
それはさておき。
建物に入ってすぐに目に付いたのは、会社の応接室にありそうな背の高い観葉植物だった。それが
狛犬のように左右に置いてある他、ロビーの角々に配置されている。それらを繋ぐようにして清潔感
溢れるパールホワイトの壁が奥まで続き、床には大理石模様の黒タイルが一面に敷き詰められていた。
雰囲気としては、中学卒業記念と称して国木田達と行ったカラオケの待合室によく似ている。その店との
違いは、真正面10メートル程先の壁に固定されているパネルと、角を挟んで右横にある受付ぐらいか。
銀縁で四角く囲まれたパネルは所々灯りが点灯していて、それが空き部屋である事を示しているようだ。
受付はお互いの顔が見えないように擦りガラスで囲まれ、手を通す場所のみ小さく口を開いており、
その手前にはベル等を置いたでっぱりがある。
俺がゲリラ兵鎮圧に赴いたグリンベレー並の用心深さで周囲に視線を巡らせていると、俺の上官である
サー・ハルヒは近所のコンビニにでも立ち寄るかのような気軽な足取りで受付に向かっていく。そして、
顔を横にしてその中を覗き込みながら、
「ねぇちょっと、泊まりたいんだけど部屋開いてる? あ、一泊ね」
その時俺は、自分の財布の中から「天は人の上に人を作らず云云」言っていた嘘吐きが俺を嘲り笑い
ながら走り去る光景を思い浮かべていた。
受付係の話では部屋の準備に5分程掛かるとの事で、ひとまず番号札を受け取り、建物の外でコートを
親の仇のように絞り上げたっぷりと吸収した水分を吐き出させた。ついでに家に電話し、電話に出た
妹に「今日は友達の家に泊まる」「晩飯はいらない」とだけ伝え電話を切った。あまり話を長引かせると
「あたしも泊まるー」とか吐かし始めそうだからな。まして、俺の進路に日々胸を痛めている母親に
替わられたら殊更厄介だ。すまぬ母上。不肖の息子をもう少しだけ温かく見守っていてくれ。
それから、ロビーの一角にある2人分に区分けされた小部屋で呼ばれるのを待つことにした。暖房は
効いているようだが体の芯まで暖めるには程遠く、肌に密着してくるジーパンが冷たくて実に不快だ。
震えも止まらん。歯の奥がガチガチと耳障りな音を立てている。畜生、冬なんて嫌いだ。
俺が椅子を濡らしちゃ悪いと思って立ったままでいると、椅子を濡らしても悪いと思わないハルヒが
、
「こういうとこってさ、やっぱ宿泊客の自殺した部屋があると思わない?」
思わない。思いたくもない。
「それか、痴情のもつれで殺人事件が起こった部屋とかでもいいわ」
よくない。
「いっそ、このホテル建てる前、この辺一帯墓場か処刑場だったとか」
アホか。
「これから泊まる、トコに、不吉な影を、落そうとすんな」
「だって、受付係の人、あたしの顔見たら慌てて目を逸らしたのよ。あれは宿泊客に対して何か
後ろ暗い事があるからに違いないわ。あたしの勘は良く当たるのよ。ほら、夏合宿の時なんてあたし
はじめから多丸さんが怪しいって睨んでたのよ。結局新川さんも森さんもグルだったわけだし」
それならお前の勘は真っ先に古泉を疑わなきゃならなかったんじゃないか? 少しは俺を見習え。
俺はアイツの胡散臭さ満載の安売りスマイルには、常日頃から疑いの目を向けていたんだからな。
それと、受付の人が目を逸らしたのには他意は無いだろう。本来客の手以外出入りしない隙間から
取調室で前科者に事情聴取する鬼刑事のようなお前の眼光で覗き見られたら誰だって目を逸らすさ。
……なんて事はひとまず心の中で呟くだけにする。正直、今の俺にはそんなどーでもいいツッコミを
入れるだけの余裕は、ない。精神的にも、肉体的にもだ。
だが、いつものように俺の沈黙を同意と勝手に解釈して、満足げに頷いたハルヒは
「きっと、夜な夜なすすり泣く幽霊の一匹や二匹うろついているのよ。ワクワクするわね」
と、顎に手を当て、強敵(とも)との勝負に胸を踊らす少年誌の主人公のような不敵な笑みを浮かべる。
そのうち両手から連続エネルギー弾でも飛ばしそうな無茶な勢いだ。
そんな勢いとは対照的に
「ワクワク、という、か。俺は、ゾクゾク、してるんだが」
震えて掠れそうな声が俺の喉奥から漏れ、自分の体を抱くようにして二の腕を掴む。寒気が抜けない。
どんどん酷くなっていく。きっと俺の顔は山小屋で救助隊の到着を待つ遭難者並に真っ青なことだろう。
そういえば最近、似たような体験はしたばかりだったな。
小首をかしげ、ハルヒは俺を見上げた。
「あんた霊感が強いんだっけ? それとも幽霊が恐いの?」
この野郎。分っててわざと言ってんじゃないだろうな。分ってなくても、それはそれで腹が立つが。
「心配しなくても大丈夫。こーゆう時襲われるのは何も知らない幸せなカップルってのが相場だから。
あたし達には当て嵌まらないわ。それどころか、もしかしたらお友達になれるかも。楽しみだわ」
最早ツッコミを考える気力すら無くし、俺があらゆる意味で全ての思考をシャットダウンしかけた時、
「13番の番号札でお待ちのお客様ー」との声が響き、ハルヒの手の中にあった縁起でもない番号の
ついた楕円形の白いプラスチック片が俺の視界を隅っこを通り過ぎていった。
ルームキーを受け取り、鍵にくっ付いていた縦長のホルダーに記された番号の部屋「503号室」へ
向かうため、受付の正面にあるエレベータに乗り込む。ふと、廊下を濡らして怒られないだろうかと
思ったが、受付の中の人は何も言わなかったので黙殺した。もしかしたら、俺達同様にずぶ濡れの客が
いたのかも知れない。それなら今更一組二組増えても大差無いのだろう。いずれにしても後でモップを
かけなければならないのは変わらないが。中の人も大変だな。
ぽーん。5階に到着。ロビーと同じ柄の廊下。そして夕陽が沈みきった直後の海のような色のドアが
等間隔に並ぶ。ハルヒがルームナンバーとキーナンバーを見比べて、
「キョン! ここよここっ!」
とジャングルで新種の植物でも見つけたかのように俺に指し示した。俺は何の感想も抱かず早くも
部屋に入り込んだハルヒに追従してドアをくぐる。
入り口で靴と靴下を脱いだ後、ハルヒの脱ぎ散らかしたブーツを横目で見ながら、畳半分程度の短い
廊下を抜けて、またもや待ち受けるドアのノブを回し――割と、驚いた。
言ってしまえば、普通のホテルの一室だった。
シャンデリアが瞬いているわけでもなく、回転式の丸いベッドが部屋の中央に鎮座しているわけでも
ない。内装だっていたって普通だ。クロゼットに化粧台、ガラステーブルに椅子。普通、どれも普通。
何故か奥に電子レンジがあったり、クロゼットの隣のテレビがやたらでかいのが少し気になるくらい。
普通な事にある種違和感を覚えてしまうのは、俺が普通じゃない日常に慣れてしまったためだろうか。
とは言えやはりそこはラブホらしく、ベッドは一つしかない。当然と言えば当然か。この状況から
考えれば、今夜はハルヒと二人でこのベッドの中で寝ることになるのだろうが、部屋面積の半分近くを
占めるキングサイズのベッドだから、十分距離を開けておけば過ちを犯してしまう心配は無さそうだ。
尤も、安眠できるかどうかは別問題だけどな。ハルヒのいびきや寝相とかで。
俺が女性陣寝姿ランキングで、あどけない朝比奈さんとしどけないハルヒと微動だにしない長門とを
上下に入れ替えたりしていると、横からひょっこり現れたハルヒが、
「何難しい表情してんの? そんな顔してると本当にアホみたいよ」
ぐあ。誰にでもだが、特にお前には言われたくねぇ。考えていたことはアホそのものだったけど。
「あんたがアホでも何でもいいけど、早くお風呂入ったら?」
言われてはたと気づく。コイツ、部屋に入って真っ先にバスルームに向かっていたのか。
「あ……でも、先に、いいのか?」
「いいからさっさと入れ!」
何で怒るんだよ。
脱衣室で体に張り付いていた衣類を何とか引き剥がして傍らにあった籠に突っ込み、バスルームへと
移動して、漸くその事に気がついた。
「お湯が……」
蛇口から勢い良く噴出した先で既に湯船に踝ほどまで溜まっていて、温かな蒸気が昇っている。
中々に気が利いたサービスじゃないか。一体、誰が……なんて考えるまでも無い。
ハルヒしかいないだろ。信じられんけど……けど……。
疑問はひとまず置いておき、シャワーのコックを捻る。適温になったのを確認してから、壁の金具に
引っ掛け、温いお湯を全身に浴びせた。
麻痺していた神経がお湯を当てた先から徐々に覚醒していく。心地よい痺れが肌の奥まで広がる。
「っくぅ〜」
人心地ついた所でひとまずシャワーを止め、半分近くまでお湯の張った湯船に、温もりかけた体を
爪先から少しずつ沈めていった。腰の位置をずらし無理矢理肩まで浸かって、
「っくぅぅぅ〜〜〜〜」
唸るね。唸らなきゃ嘘だ。収縮していた筋肉が弛緩してゆき、毛細血管に再び血液が送り込まれる。
長らく俺の体を支配していた寒気が「チクショウ覚えてろ!」と捨てゼリフを吐いて逃げ去っていく。
気を抜いたら魂まで一緒に連れ去られて、このまま昇天しちまいそうだ。
あー、極楽極楽。
ちょっと姿勢は窮屈だが、蛇口は順調にお湯を吐き出し続けてくれているので、もう少し待てば
ゆったりと入れそうだ。
『キョン、入るわよ』
ったく、だから、もう少し待てないのかって。そうすればゆったりと入…………何? 入る?
誰が? ハルヒが? 何に? バスルーム? 湯船? 何故? いつ? 今すぐ? 誰と? 俺と?
俺の思考が気性の荒い猫に絡まった毛糸のように何が何だかまとまりがつかないでいるうちに、
がらがらがらっ。
バスルームの戸が、勢い良く開けられた。
その時の俺は、親に叱られて部屋の隅っこで不貞腐れている子供のような格好で、ハルヒに背中を
晒していた。反射的にそんな姿勢をとってしまったが、これでは今までお湯に浸かっていた上半身が
また冷えてしまう。いや、そんな事気にしていられる精神状態ではなかったけどな。
元々は戸がすぐに見える体勢で湯船に入っていたのだが、咄嗟に俺は折角のお湯を撒き散らしながら
慌てて反対側を向いてしまったのだ。そりゃ、油断しきった逸物を見られたくないというチャチな
プライドも無きにしも非ずだが、寧ろハルヒの身体を直視する度胸が無かった事の方が大きいだろな。
割合にしたら9:1ぐらいで。我ながら爆笑したくなるほどのチキン具合。情けなー。
そして、臆病な犬ほどよく吠えるものなのだ。
「なっ、何考えてんだっ、こっ、このバカ! お前は痴女か! ふざけるなっ!」
もうちょい気の利いた言葉は出ないものなのか。我ながらあまりのアドリブの弱さに愕然とするね。
また一つ、軽いトラウマになりそうだよ。心臓は狂ったメトロノームのような鼓動を繰り返している。
そんな純情を絵に描いたようなリアクションをとった俺に、
「失礼ね。別にあんたの貧相な身体にはこれっぽっちも興味ないから。それとあたし服着てるから
今はこっち向いてもいいわよ」
さりげなく精神的苦痛を更に抉るようなことを口走りながら、ハルヒは湯船の脇にしゃがみこんだ。
恐る恐る顔を上げ、ハルヒの姿を横目にちらりと見た。
確かに。
Tシャツにフレアスカート。服は着ている。ちょっと残念。ただ、雨に濡れたシャツは所々透けて
いるんだが。やっぱり視線を外してしまう俺。ある意味、これは紳士的対応なんじゃないか?
それに気づいているのかいないのか、ハルヒは手に持った何かをヒュンヒュン振り回しながら、
「ま、別にいいけどね」と漏らした。何となく、むかつく。
それより、俺の裸を拝むのでも自分の裸を披露するのでもないのなら一体何の用だ。日頃の感謝の
気持ちを込めて俺の背中を流そうっていうのか?
「あたしだって寒いから早くシャワー浴びたいのよ」
ならさっさと浴びりゃいい。俺はまだ風呂からあがる気は無いけどな。
「そう言うと思って、はい、これ」
そうだな。
あれからまだ一ヶ月ぐらいしか経ってないんだな。
何の因果かお前と出会って以来俺が失った『平穏な日々』をプッツンした長門が取り戻してくれて、
で、それを今度は俺が自分の意志でまた放棄しちまったあの事件から。
俺さ、あの時気づいたんだよ。いや、本当はもっと前からなのかもしれない。認めたくなかっただけ
かもな。長門に選択権を委ねられて初めて自覚したんだ。
お前が引き起こす頓珍漢で突拍子も無い出来事に巻き込まれることも、理不尽で出鱈目な現象に右往
左往する事も、俺はそれなりに、いや、滅茶苦茶楽しんでたんだって事に。
まあ、その全てがいい思い出かって言うとそうでもないが、少なくとも、お前と出会う以前の15年
なんて、昔田舎のじーさんが見せてくれた戦前のお札ぐらいに色褪せちまった。
それに、お前と出会わなければ、長門とも、朝比奈さんとも、古泉とも出会う事は無かっただろう。
それぞれがそれぞれに妙ちきりんなプロフとキャラクターを持ったオモシロトリオにな。
そして、そんな世界を、俺は俺なりに受け入れちまったんだ。それ以外ありえないってくらいに。
だから、俺は――
――俺は、こんな事になるために世界を再生しようとしたんじゃないっつーの。
「何か言ったキョン?」
俺の心の嘆きにどういう仕組みか触れたらしいハルヒの声が、暗闇に響く。
『ベクブクビク』
俺の「別に」という呟きは、湯船の中で泡となり、湯面で弾けて揺れる蒸気へと霧散した。
いつの間にか、お湯は肩の高さを越え達し、いまや溢れるほどに湯船を満たしている。
俺は相変わらず膝を抱えたまま湯船の真ん中で丸くなっていた。その両目を覆うようにしてハルヒの
手によってきつく巻かれたタオルが俺の視界を完全に奪っている。真っ暗。
そしてすぐ隣では、鼻歌交じりにシャワーを浴びるハルヒ。多分、裸。真っ裸。すっぽんぽん。
なんだこの、ローマ教皇に破門されたハインリッヒ四世にすら後ろ指さされて笑い転げられそうな
屈辱的状況は。もしや、これが、風の噂に聞いた事がある「放置プレイ」というヤツなのだろうか。
ふざけるな、と言いたい。
こんな戯けたこと平気でやるハルヒにも、それを何でか知らんが受け入れてしまった俺にも。
流され体質ここに極まれりだ。ここ最近は一皮剥けてきたって評判だったのに。(どこら辺での評判か
なんて俺も知らんけどな。)つまり、皮なんざ何枚剥いても結局芯は一緒って事か?
今すぐこの「良心」とか書いてありそうな目隠しを剥ぎ取ってハルヒに投げつけてやりたいのだが、
そんなことして、もしハルヒがいきなり泣きじゃくり始めたら、心身ともにケダモノに成り果てた俺が
全裸のハルヒに襲い掛かることは想像に難くない。3分と待たずに鬼畜野郎の一丁上がりだ。もしくは、
タオルを外すや否や殺人術に長けたハルヒに瞬殺されるかってとこか。どちらかと言うと、こちらの方が
確率が高いだろうな。
いずれにせよ、ハルヒの体と俺の将来とじゃ割りにあわないぜ。俺の一人損だ。せめて朝比奈さんか
長門をオプションでつけてくれ。できれば両方がいいのは言うまでもないな。
「あー気持ちいー♪」
そりゃーよーござんしたね。
絶対聴覚にでも目覚めたのか、俺の耳は雨音やシャワーの音のほかに、ハルヒの吐息やシャコンシャコン
という音を拾っていた。これは多分足元にあったボディーソープのノズルを押す音だ。ちくしょうめ。
俺の意志とは無関係に日々進化するイマジネーションが、淡く上気したハルヒの柔肌に半透明の泡を
塗していく。特に、程よく張り出た胸元とかお臍の下辺りとか。そうだな、その辺は大事だ。念入りに
綺麗にしておくがいい。ああ、ダメだダメだスポンジなんか使っちゃ。傷ものにでもなったらどうする
つもりだ。指でやれ指で。そうそう、その細い指先で丁寧に丹念に触れるようになぞるように擦るように
労わるように愛でるように抓るようにこねるように弾くように引っ掻くように弄り回すように………。
……哀しいかな、人間の情報収集能力のうち80%を占めると言われる視覚を奪われている現状では、
その全てが一皮剥けば裏側にデカデカと「妄想です」と書いてあるわけだが、男齢16にして妄想の虜と
なるのは寧ろ健全な精神であると俺はここに断言する。そして健全な精神は健全な肉体に宿っており、
従って、俺が胎児のように丸まったまま動けなくなってしまったのも俺が健全な青年男性ゆえの道理
なのである。完璧な理論だ。どうだ、参ったか。……って何言ってるんだろね俺。
湯面から顔を上げ、ハルヒのいるらしき方向に向ける。
「なあハルヒ」
「目隠し外しちゃダメだからね。外したら士道不覚悟につき切腹よ」
言いたい事はそうじゃないし、生憎、俺は京の町を守る心意気も持ってない。
「俺が今考えている事、あててみろ」
「うーん、そうね。煩悩まみれ泡まみれのいかがわしい妄想ってとこじゃない?」
ケラケラといっそ清清しいくらいに応えやがる。
「それが分ってて、何故こんなシチュエーションを作るんだ? 俺だって男なんだぜ?」
赤頭巾ちゃんだって狼が化けていると分っていたら、お婆さんの家には入らなかったさ。自分から
まな板の上に乗る鯉も俺はまだ見た事が無い。そして、目の前にいる鯉の面も今は拝めない。
「知りたい?」
どこか揶揄するような響き。
「……ああ」と俺。
間。そして。耳元で囁くように温い吐息が。咽返る様なシャンプーの香りが。
「……アンタに、妄想を実行する度胸なんて無いからよ」
なんだとこの野郎!
思わず立ち上が……れなかった。
ナニがナニだっただけに。そして、ハルヒの言葉が図星だっただけに。
「……意気地なし」
とどめの一言に魂が半分ほど抜けた俺を残して、ハルヒはスタスタとバスルームから出て行く。
……そして、俺の意識は、暗闇に閉じ込められたまま、身体ごと湯船の底に沈んでいたのだった。
ぶくぶくぶくぶく……。
(続く)
今回はここまで。
なんか、微妙に「雪山症候群」と似てきちゃって……orz
……どう見ても本人としか思えない卓越した文体模写に驚嘆。
素直に凄いと思う。
すんばらしい!グゥレイトゥ!!!
最近の谷川たんの速筆は二人掛りで書いているからなのでは。と推測
>>52 そのうち、あとがきで、川 流と名乗る人物が登場するに違いない。
>あどけない朝比奈さんとしどけないハルヒと微動だにしない長門と
ここら辺の韻の踏み方とか好きだな
119神降臨乙。
>>53 なんだか藤 大輔みたいな響きだ・・・
119氏はどう考えても谷川の中の人だよな……。
スニーカーで電撃ヴんこみたいな海賊本が出たとして、
そこにこの「涼宮ハルヒの期待」が掲載されたとしても全く違和感ねぇぞ。
実は今文庫を書いてるほうが偽者でしたといっても信じるかも知れない・・・
119氏はハルヒシリーズだけを書いている谷川A流氏で、
学校シリーズを書いてる人は谷川F流氏だったんだよ!
藤子不二夫かよ!
雪山症候群の裏顔<Aパート>
俺達SOS団は、涼宮ハルヒ提案、古泉一樹考案の年越し合宿を行った。
まあ、そのときのことは今更話すことでもないとは思うので、色々と割合させていただこう。
色々あって、俺達は吹雪の吹き荒れる中大きな洋館に辿り着いた。
「このタイミングで現われるものは罠って決まってるんだが…」
という、俺の杞憂もどこふく風と言った感じでノックし始めやがったよ、我らが団長は。
もっと慎重に行動すると言う事が出来ないのか。お前はいいかもしれんが、
俺達、特に朝比奈さんが危険な目にあったらどうしてくれるんだ。
「何よ、今更。遭難してる時に、そんなこと言ってらんないわよ。
それに、ちょっと吹雪がやむまで一休みさせてもらうだけじゃない」
それはそうかもしれんが。
「あ、鍵開いてるみたい。すみませーん。誰かいませんかー。
ちょっとあがらせてもらいますよー」
おい、だから勝手に入って行くなって言ってるだろう。
って、そんな事言ってる間に古泉や朝比奈さんまで入っていっているじゃないか。
…長門。この中は安全なんだろうな?
あまり長門に頼りたくは無いんだが、この際仕方あるまい。
「…たぶん」
長門さん。多分って何でしょうか。
「キョン! 何してんのよ。早く中に入らなくちゃ有希が入れないじゃない!」
…取り合えず中に入って考える事にしよう。
長門も一応は安全と言っている事だしさ。
それから、俺達は館内に住民を探し回り、ありがたくご飯を頂戴した(ここの住民の人、すまん)
あとに、男女交互に風呂に入った。この辺も都合により割合させていただく。
そして、各自部屋に分かれて少し睡眠をとることに。
部屋割りは、俺と古泉が隣同士。その通路の向かいに長門、ハルヒ、朝比奈さんとなっている。
俺は、自分の部屋の中で、偽朝比奈さんと一騒動あるのだが、それも割合させていただこう。
今回の話は、ここから始まる。
そうだな。取り合えず、その時のハルヒの部屋の中に視点を移してもらう事にしようか―――
以上Aパート終了です。
今回は、全D、Eパートくらいまでに分けて、全員の視点から書こうかなと
思ってます。
ここで問題が一つ。
古泉視点、いるかなぁ…
書いてもいいけど、キョン×古泉かぁ……みなさん、どうでしょう?(ぉ
>>61 面白いから入れちゃってください!>古泉視点
問題は長門たんだな・・・。
原作に則るとあの現象は長門たんが起こしたものだから彼女には何も起こらなかったはずだよね。
キョン×長門たんが書かれないなんて_| ̄|○
>>63 今の長門を見てるとセクースはしないにしても偽キョンに自分から触れたりはすると思う。
そしてここぞとばかりに頬とかをぺたぺたぺたぺた
その後、微妙に罪悪感に苛まれたりする。凄く微妙に。
(・∀・)ソレダ!
>>64 それイイ!!
愛情表現が長門っぽい感じがする。
ぺたぺたぺたぺた
67 :
致命的存在:04/10/07 11:41:13 ID:5R9V/KVJ
こちらのスレのことを知らずに、
@前スレ
涼宮ハルヒのシリーズのエロSS
キョン×朝比奈もの書き込んでいたら。
容量満杯で書けませんいわれた。(涙)
ここは最初から投稿すべきなんでしょうか?
68 :
致命的存在:04/10/07 11:49:57 ID:5R9V/KVJ
というわけで昔に涼宮ハルヒのシリーズのエロSS で、
>>87-109 >>161-175 を書いた者です。
それでは、キョン×朝日奈みくる(大)
「朝日奈みくるの誘惑」を再投下します。
69 :
朝比奈みくるの誘惑:04/10/07 11:50:17 ID:5R9V/KVJ
「・・・・、・・・・・・・・・・・、・・・・・・・・・・・・・、・・・・・・・・・・・・・・。」
俺の意識は今、現実と夢の境界を漂っていた。
家では妹、学校では我侭自己中心女のせいで俺の安息の場所は夢の世界だけだ。
「・・・っ、・・・・・・、ふぁ・・・・・・んっ、・・・・・・。」
その夢の世界からも見放されたようだ。
今、俺の意識は現実に向けて覚醒している。
「・・・・・・んぁ、こんなに・・・・・・ぴくぴく・・・・・・して、」
だがそんなことはどうでもいい、
一番の問題はこの熱さだ、体が熱病に犯されているかのように熱い。
特に、一部が。
「・・・硬くて、・・・・・・・・・とても熱い。」
そう、とても熱いんですよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・え?
「きゃっ。」
70 :
朝比奈みくるの誘惑2:04/10/07 11:50:36 ID:5R9V/KVJ
瞬間、驚愕に身を震わせたると、可愛い悲鳴が聞こえてきた。
この声、とても、とても聞き覚えがある。
今年度癒し系アイドルNo.1、主に俺の中で
「あ、朝比奈さん?」
「ふぁい?」
貴方わたしのペニス咥えて何してんですか。
朝比奈ミクルの誘惑
「ふぁい?あんとれすぅれ。ふぉてもいいにくいことなんれすけろ。」
とりあえず咥えてるモノを離してください。
舌が当たるたびに頭の中がスパークするんですから。
「ん。」
カポッ
71 :
朝比奈みくるの誘惑3:04/10/07 11:50:48 ID:5R9V/KVJ
「ぷはぁ、もう、おきすぎです。」
指で弾かないで下さい敏感なんですから。
「えぇーとですね、何でしたっけ。」
むしろ俺が聞きたいです。
だいたいここは何処ですか?
いえ、やっぱりいいです。なんとなくわかりました。
ピンクの照明、丸見えのバスルーム、今にも回りそうな丸いベッド
ここはいわゆるひとつのラブホテルという奴ですね。しかもなんか王道臭いですね。
「はぁい、正解です。」
先走り汁と涎にまみれた笑顔も美しいですよ、朝比奈さん。
でも、どうして俺はこんなところに?なぜに私は裸ですか?
「あーと、ですね。」
朝比奈さんが言いよどむ、俺はその姿にかすかに違和感を持った。
だがその疑問が氷解する前に、朝比奈さんが答えた。
「ラチっちゃいました。」
72 :
朝比奈みくるの誘惑4:04/10/07 11:51:22 ID:5R9V/KVJ
とんでもないこと軽く言いますね、朝比奈さん
あぁ、思い出してきた。
今日、朝の下駄箱に入ってましたね可愛い手紙が朝比奈さんの名前入りで。
そして猿並みに学習能力のない俺がのこのこと人気のない所へと。
「ふふ、そんなところです。」
未来ではどうか知りませんけど現代日本ではラチはうるさいですよ。いろいろと、
多少の皮肉をこめて言う。
―――と、そこで朝比奈さんスーツ姿を見てをさっきの疑問が解けた。
「朝比奈さん、あなたは未来の朝比奈さんですか?」
「今ごろ気付いたんですか?キョン君て、時々抜けていますよね。」
何年たとうが変わらない童顔、それなのに身体は豊満な大人のもの。
相反する属性が混在する神の作りし芸術品、朝比奈みくる(大)
わき道を直進する思考を元に戻す。
それで、またハルヒが何かやらかしたんですね。
今度は何処で事件ですか?過去ですか?未来ですか?
いえ、まずここは現代ですか?
「疑問符が多いですね。」
73 :
朝比奈みくるの誘惑5:04/10/07 11:51:44 ID:5R9V/KVJ
いつのもの子犬的な朝比奈さんはそこには無く、妖しく微笑む女狐を幻視した。
朝比奈さん(小)には無い魅力ですね、朝比奈さん(大)
「まず、ここは現代です。ちなみにここは市外にあるラブホテルです。
それからハルヒさんはカンケー無いといえば無いです。」
?
ハルヒが関係ない?
それはおかしい、朝比奈さん(大)は必要なときにしか姿をあらわさない。
なぜならここには朝比奈さん(小)が活動しているから。
用事もなしに現れるはずがない。
「・・・でも、ちゃんと仕事できてますよ。今回の調査内容はキョン君、あなたです。」
俺?
自慢ではないが俺は良識あるまともな普通人ですよ。
未来人と宇宙人と超能力者、あとおまけに超自己中女の知りあいならいますが。
調査して得するようなこと無いはずですが?
「そう、あなたは何処の勢力にも属さない普通の高校生。」
そのとおりです。
74 :
朝比奈みくるの誘惑6:04/10/07 11:52:14 ID:5R9V/KVJ
だが俺の答えを聞いて朝比奈さんの目が揺れる。
「でもその普通の高校生は、感情のないはずの有機アンドロイドを篭絡させ、機関一の切れ者と友情を結び、
ハルヒさん心の氷をを溶かしていきました。」
・・・・・ハルヒだけ形容する言葉がないことを笑うべきなのだろうか。
「それにわたしも・・・・・。」
朝比奈さん(大)が熱く潤んだ目で俺を見つめる。
見詰め合った視線は口、あご、首と少しづつ下がっていく。
「上は、そんな普通の高校生に興味を持ちました。そして、わたしが派遣された。」
さらに胸、みぞおち、ゆっくりとゆっくりと下へ
「わたしの任務は、キョン君のDNAサンプルの採取。」
そして朝比奈さんの視線は、いまだに剥き出しの陰部へとたどり着く。
会話の最中に萎えてもよさそうな物だがいぜん硬さを保ったままだ。
「それも、なるべく新鮮で活きのいいのをね。」
75 :
朝比奈みくるの誘惑7:04/10/07 11:52:25 ID:5R9V/KVJ
ゆったりとした動きで手を伸ばし、愛おしそうに竿を撫でる手
触るか触らないかの絶妙の感覚にゾクゾクする。
「いいんですか?任務のことをはなして、いつもなら――」
「――禁則事項ですか?大丈夫です。特例事項です。」
特例?と疑問を挟むまもなく俺の股間に顔を埋めようとする朝比奈さん
「と、いうわけでいただきますね。」
最後にハートマークがつきそうな笑顔を向けてくる朝比奈さん
ところで先ほどから体がうまく動かないし、熱いんですけど、一服盛りました?
「はい、弛緩剤と媚薬をたぁーっぷりと。」
・・・いい笑顔ですね輝いてますよ。
後遺症が残らないことを期待しますか。
ちなみにはあなたの顔も赤いのはもしかして?
「はい、試しに飲んでみました。」
潤んだ瞳で失敗しちゃいました、と笑う彼女。
相変わらずのドジッ娘ぶりになぜか安心する。
76 :
朝比奈みくるの誘惑8:04/10/07 11:52:53 ID:5R9V/KVJ
「・・・・・・・・・だから、もう、がまんできません。」
その言葉が終わると同時に竿にむしゃぶりつく、一気にカリまでを口に含み、口内で裏筋を舐めまわす。
さらには頭に回転をくわえカリ裏を刺激する。
薬により徹底的に感度を上げられている俺はそれだけで果てそうになる。
「くっ、・・・・・・うぅ」
歯を食いしばって快楽の波に耐える、それを―――
「うわぁ、キョン君て感じてる姿、色っぽいですね。」
―――朝比奈さん(大)は許しはしなかった。
一瞬の隙に、尿道に舌が差し込まれる。
常時には痛みにしかならないような行為でも今の俺には激しい快感だ。
真っ白になりそうになる波を動かぬ体をゆすって快楽を逃がす。
一度口を離し艶美に微笑む朝比奈さん(大)
「ぷはぁっ、ふふっ、ぴくぴくしちゃって可愛いですよキョン君。」
今度はまるでアイスキャンディーでも舐めるようにぺろぺろと竿、カリ、鈴口を舐める。
朝比奈さんの小さな舌が醜悪な俺のペニスをなめている、その事実がさらに追い込む。
「・・・あ、朝比奈さん、・・・おれ、・・・もう」
77 :
朝比奈みくるの誘惑9:04/10/07 11:59:28 ID:5R9V/KVJ
早漏というなかれ、こっちは童貞+お薬なのだ。
いうなればボクシングのヘビー級チャンプを二人同時に相手をするような物だ。無謀極まる
朝比奈さんはそれだけでわかってくれたのだろう、顔をあげて言った。
「ん、くはぁっ、わかりました、それじゃあ一気にいきますね。」
はい?と思う暇もなく朝比奈さんは行動に出た。
口を大きく開いて息を吸い込む、そしてそのまま一気に口におさめた。
気付いたときには先端が朝比奈さんの喉奥を犯していた。
ゴリゴリと喉に刺さる異物に朝比奈さんは涙目になりながらも、陰毛ごと根元まで飲み込んでいた。
少しだけその顔を観察する。
紅い健康的な唇は妖しく濡れ、桃色の肌には珠の汗、上気した頬はトマトを思い出させる。
中でも一番淫らしい光を放つのはその瞳だ、焦点のあってない蕩けた瞳が上目遣いにこちらを見上げる。
瞳には、歓喜と好奇心が一杯に詰まっていた。
尻を振り、俺の息子をくわえるその姿は朝比奈さん(犬)といっても差し支えなかった。
俺が失礼なことを考えてる間に、朝比奈さんはゆっくりと肉棒を吐き出した。
ジュプ
そしてカリのあたりで止まり、また飲み込む。
少しずつ、だが確実に速くなっていく。
―――ジュプッ、ジュプッ、ジュプッ
78 :
朝比奈みくるの誘惑10:04/10/07 12:00:01 ID:5R9V/KVJ
スピードが上がるたびに確実に俺は追い詰められていく。
「くぅ、うわっ、そんっ。」
ジュッジュッジュッジュッ
それでも朝比奈さんのスピードは限界知らずに速くなる。
ピストン運動の間から見える陰茎には涎と先走り汁の混じった液体がてかてかとたれている。
朝比奈さんには限界がなくても、俺はもう限界が近かった。
「――あっ、あさひな、さんっ!、おれっ、おれもう!」
顔を離してくれというニュアンスをこめ、息も切れ切れに言う。
その言葉を聞いた朝比奈さんは、ペニスを咥えたまま妖しく笑うと―――
ずずずずずずずずずずっ
―――マックシェイクなら3秒で吸い尽くせるようなバキュームをした。
予想外の行動に自制心という箍が外れ、頭が真っ白になる。
「――――――でるっっ!!」
その言葉と共に白濁した液を朝比奈さんの喉奥に解き放つ。
79 :
朝比奈みくるの誘惑11:04/10/07 12:00:26 ID:5R9V/KVJ
ドピュ!、ピュッ!、ドピュ!、ビュッ!
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
放出された大量の精液、その全てを飲み干そうと必死に嚥下する朝比奈さん(大)。
ビュッドピュ、ビュッ
勢いを失いつつも射精はつづく、俺自身こんなに大量に出したことがないので不安になる。
朝比奈さんの口の隙間から精液が漏れ、あごを汚す。
ビュッ、・・・ビュ
ようやく、止まる。
射精の瞬間に伸びきっていた手足が緩み荒い息を吐く。
「はぁ、はぁ、・・・はぁ、・・・はぁ、・・・・・・あ、朝比奈さん?」
いまだ咥えたままはなさい朝比奈さんに声をかける。
ゆっくりと髪をかきあげつつ朝比奈さんが顔をあげる。
「ふぁい。」
80 :
朝比奈みくるの誘惑12:04/10/07 12:01:11 ID:5R9V/KVJ
くぐもった返事を彼女がする、開いた唇から精液がたれた。
朝比奈さんは慌てて掬い取ると、もったいないとでも言うように舐めとり、嚥下していく。
白濁したミルクを舐める、世界一淫らな子猫、そんな言葉が脳裏をよぎった。
ビクンッ
下腹部に血が集まるのを感じて股間を見ると出したばかりだというのにすでに硬さを取り戻していた。
「すごぉい、あんなに出したのにもうこんなに・・・、若いっていいですねぇ。」
朝比奈さんを見ると顔を赤らめて股間を凝視していた。
いえいえ、あなたも十分に若いですよ。
とにもかくにも、もう精液の採取は完了したし開放されるだろう。
そんな事を考えていると。
「じゃあ、そろそろ本番ですね。」
朝比奈さんは、おもむろにスーツのボタンをはずし始めた。
「あ、朝比奈さん!もう十分に採取したですよね、何で服を脱ぐんですか!」
俺はスーツを脱ぎ、さらにスカートのチャックに手を伸ばしていた朝比奈さんに問い掛ける。
81 :
朝比奈みくるの誘惑13:04/10/07 12:01:35 ID:5R9V/KVJ
「あはっ、全部飲んじゃいましたー。」
満面の笑みで、それこそ天使のような顔で答えてくれる朝比奈さん。
わざとですか、わざとなんですね。
「はい、わざとです。」
彼女はゆっくりとジッパーを下げつつあっさりと答える。
「それじゃあ、キョン君はしてみたくないんですか?」
ついにホックがはずされ、腰からスカートがすらりと落ちる。
視線がくぎづけになり、喉が音を鳴らして唾を飲み込む。
その視線に気付いているであろう朝比奈さんはストッキングに手をかけ、おろしていく。
「私を貫きたくないんですか?子宮をえぐりたくないんですか?」
ストッキングがはずされ、産毛すらない細くてすらりとした生足が姿を見せる。
俺の目の前にはブラウスとパンツだけの朝比奈さんがいた。
「私を犯したくないんですか?陵辱したくないんですか?」
82 :
朝比奈みくるの誘惑14:04/10/07 12:02:04 ID:5R9V/KVJ
ブラウスの上2つのボタンをはずしながら俺の腹をまたぎ、仁王立ちする朝比奈さん。
俺には見上げるだけしか出来ない。
良く見ると、朝比奈さんの純白のパンツはすでにぐっしょりと濡れていた。
そのパンツにも手をかけゆっくりと、熟練のストリッパーのような動きで俺をじらしつつ下げていく。
自分の息が異常なほど乱れているのが良くわかる。
わずかに下げらたパンツと朝比奈さんの秘所を透明な糸がつないでいた。
そして片足ずつ足を抜きパンツを脱ぎ終える。
愛液が光る秘部は僅かに開き、赤々とした内部を妖しく見せていた。
心臓がさらに鼓動を早め、全身に、特に下半身の一部に血を送る。
「私はあなたとしたい。」
ポイっと、丸めたパンツを俺の顔に落とす。
パンツからは汗と雌の匂いがこもっており、俺の本能を活性化させる。
というか朝比奈さん、ストリッパーのバイトでもしてるんですか?本職の動きですよ?
俺が首を振りパンツをどけている間に朝比奈さんは動く
ブラウス一枚の姿で膝をつき、腰を落とす。
ピチョッ
「熱いです、キョン君。」
「くっ」
83 :
朝比奈みくるの誘惑15:04/10/07 12:02:29 ID:5R9V/KVJ
俺の醜悪な物と朝比奈さんの花弁がふれあい、淫靡で湿った音を響かせる。
俺は朝比奈さんの秘唇に触れるだけで快感を感じるが、朝比奈さんは動きを止めない。
ジュル、ジュプッ、ジュッ
「ふふっ、ん、しょっ、っと」
「うわ、・・・うぉ」
スマタの要領で腰を動かし、俺の陰茎を愛撫する。
確かに、今まで感じた事の無いような快感を感じていたが、物足りなさも感じていた。
そう、入れたい、挿入したい、ぶち込みたい、といった感情が強くなってくるのを抑えられない。
そんな俺のあさましい欲望を見て取ったのだろう、
朝比奈さんは口の端を吊り上げて妖しく、無邪気に笑う。
「ふふっ、長門さんには悪いですけど。キョン君の童貞いただいちゃいますね。」
?
そこでなんで長門の名前が出てくるのか、快感に苛まれながらもきいてみた。
「それはですねぇ。酷い話なんですよ。」
腰を止めずに、プリプリと擬音の聞こえそうな感じで怒ったような顔をする朝比奈さん。
84 :
朝比奈みくるの誘惑16:04/10/07 12:03:07 ID:5R9V/KVJ
「キョン君と長門さんたら、高校卒業したらすぐに結婚しちゃうんですもん。」
はい?長門と俺が?何で、どうして、どうなって?
「知りません、私が聞きたいくらいです。
まったく部活中にあんなに私のこと視姦しておいてですよ。間たったく、酷いと思いませんか?」
ジュッ、ジュッジュッジュッ
感情の高まりを腰で表現する朝比奈さん
快楽に負け、無条件に朝比奈さんに同意したいが、敵は自分だ、弁解しておくべきなのだろうか?
てゆうか視姦て朝比奈さん、俺の視線に気付いてたんですか?
「あたりまえです。あんな視線にさらされたらミジンコだってきづきます。」
視線に気付かれていたとはしらなかった。
そうですか、以後控えますね。
ふふっ、と笑う朝比奈さん。
「長門さんは、今もどこかで観察してるんでしょうね。助けを呼べば答えてくれるかもしれませんよ。
でも、呼ばない限り絶対にきません。彼女観察者ですから。」
俺に顔を近づけ何処か挑発的につげる。
そう、もしかしたらあいつならば見てるかもしれない、助けてくれるかもしれない。
85 :
朝比奈みくるの誘惑17:04/10/07 12:03:37 ID:5R9V/KVJ
「どうしますか?彼女を呼びますか?」
耳元で熱っぽい息を吐きつけながら、俺に問う
・・・俺は
少しだけ考えてから言葉にする。
「命を狙われているならともかく、こんなところを助けてもらっても長門の顔を見るたびに投身自殺したくなるだけです。」
「ふふっ、そうですね。それにもしかしたら長門さん、
今のあなたを見てオナニーしてるかもしれませんから、呼んだらかわいそうですよね。」
長門がオナニー?
いつもなら想像することすら出来ないそれは、なぜか鮮明に浮かび上がった。
ビルの屋上、片手は胸を、片手はスカートの中に忍び込み自らの性感帯を弄る長門。
上気した頬に、汗で顔に張り付いた前髪、荒く熱い吐息、
遠くを見る目、その視線の先には俺と朝比奈さん。
そんな光景が鮮明に想像できた。
ぐぐっ
「きゃっ、またおっきくなった。」
朝比奈さんが、どう見ても可愛いとしか形容できないような怒った顔を作る。
86 :
朝比奈みくるの誘惑18:04/10/07 12:06:48 ID:5R9V/KVJ
「女性としてる最中に他の女の人の事を考えるなんてひどい人ですね。」
言葉と共に腰を止め、視線を下げる朝比奈さん。
「もう十分みたいですね。」
視線の先には愛液と先走り汁にまみれピクピクと衝撃する異物
朝比奈さんはダッシュボードに手を伸ばすとコンドームを手に取った。
包みを破り俺の陰部に装着しながらしゃべる。
「今度はちゃーんと採取しますね。」
完全に装着するが、俺としてはコンドームの感触をほとんど感じなかった。
他のをつけたことは無いがこんな物なのか?
「あ、それはですね、キョン君のにあわせて作ったオーダーメイドですから。」
未来道具というわけですね、青い猫型ロボットの道具と同レベルのコンドームですか。
「ふふっ、そうですね。・・・それでは、覚悟はいいですか?」
どうせだめといっても結果が変わらないなら、その質問に意味は無いですよ朝比奈さん。
それなら、徹底的に愉しみますよ。朝比奈さんこそ覚悟は出来てますか?
87 :
朝比奈みくるの誘惑19:04/10/07 12:07:29 ID:5R9V/KVJ
「さすがですね、キョン君。」
満足げに微笑んでから、俺の胸に片手をつく。
もう片方の手で、俺の陰茎を握り位置を固定し慎重に位置を合わる。
ヌチュ
僅かに先端が入り込み花弁を押し広げる。
朝比奈さんが俺の目をまっすぐ見る。
「いきます!」
宣言するように声を出し、一気に腰を落とす。
ずぷっずぷぷぷぷぷっ!!
一瞬でとろけた蜜壺が俺のペニスを吸い込む。
「ふぁっ、はぁぁぁあぁぁぁ!」
「うぁぁ・・・。」
朝比奈さんが嬌声を上げ、俺がまのぬけた声を出す。
俺のものは子宮の奥をえぐり、ミチミチと音が聞こえてきそうなくらいに締め付けられていた。
しかも、ただ締め付けるだけではない。肉壁の一部一部が自由気ままに動き、俺を翻弄する。
朝比奈さんの膣内の凶暴性に歯を食いしばって絶える俺に、声がかかる。
88 :
朝比奈みくるの誘惑20:04/10/07 12:07:56 ID:5R9V/KVJ
「ふぁ、童貞卒業おめでとうございます。キョン君」
朝比奈さんは俺に顔を近づけ、お祝いのキスをした。
「それにしても、・・・キョン君の相変わらず大きすぎます。」
朝比奈さんがわずかに腰を回すと、俺のが子宮の奥をゴリゴリと圧迫する。
「はぁんっ、私のお腹キョン君で一杯ですよ。」
快楽に思考の半分を犯されながら、考える。
相変わらず、俺とは初めてのはずだ、なら未来の俺と朝比奈さんが?
だが話によると俺は長門と結婚しているらしい。
「まぁ、端的に表現するなら浮気です。」
あぁ、朝比奈さん、それはつまりあれですか?
未来の俺は失楽園ってるのですか。
君を愛してるとか囁いて、背徳に酔う昼ドラの男みたいな奴なんですか?
「はい、人でなしです。」
朝比奈さんのあっさりとした言葉で、
未来に対して絶望を抱けばいいのか、希望を持てばいいのか、わからなくなった。
89 :
朝比奈みくるの誘惑21:04/10/07 12:08:22 ID:5R9V/KVJ
「そろそろ動きますね。」
痺れを切らしたのか、朝比奈さんが聞いてくる。
いいですけど、それは男のセリフですよ。
ぬちゅ――じゅぷ
ゆっくりと異物を引き抜いていく朝比奈さん。
カリのあたりで止まり、またゆっくりと飲み込んでゆく。
「・・・う、・・・ああ」
暖かく、柔らかく肉棒を包む膣、それの悦楽はすさまじく、一度出してなければすでに果てていただろう。
ジュプッ、ンチュ、ジュチャ、ヌチョ
だがそれでもこの快感は俺の理性の回路を一本ずつショートさせてゆく。
そしてそれに加え――――
「はっ、あぁん、すぅごっ、あぅ、えぐっ、られるぅ!」
甘い、とろけるほど甘い喘ぎ声が俺の脳内に侵入する。
触覚と聴覚にじかに快感を送り込まれ、俺の肉棒がさらに白熱する。
90 :
朝比奈みくるの誘惑22:04/10/07 12:08:46 ID:5R9V/KVJ
ジュッ、ンチャッ、ズパッ、グチュッ、ヌポッ
「んあぁぁ!またぁあ、か、かたく、おおきく!あ、あぁ、あつく!」
もはや朝比奈さんに、先ほどの大人の余裕的なものは一変も無く
ただ快楽を貪るために腰を振る、雌犬がそこにいた。
「ぐぁ、ぎぃ、すごっ、はぁ、おぉぉっ!がぁ!」
だがそれは俺も同じだ。
薬が抜けてきたのか、動くようになってきた腰で貫く、ひたすらに貫く。
ブラウスの中で大ぶりの胸が跳ねる。
騎上位に耐えれなくなってきたのか、俺の腹に手をつき体を支える。
ジュッ!ジュッ!ジュッ!ジュッ!ジュッ!
「あぐぅっ!ああぁ!つっ!きゃあぁ!」
高速のピストン運動で俺たちの結合部からは湿った音が盛大に鳴り響く
もう俺は限界だった、というか限界を超えていた、もう後少しでせき止めていた物を全部出してしまう。
「だっ、だめだぁっ、もうっ、でっでる!」
射精の感覚を朝比奈さんに告げる
91 :
朝比奈みくるの誘惑23:04/10/07 12:09:20 ID:5R9V/KVJ
「だしてっ、膣内にっ!、いっぱいっ、いっぱい、だしてください!」
情欲に染まった目が、射精をこらえる俺を捕らえる。
ここに来て朝比奈さんは縦のピストン運動に回転をくわえる。
じゅるっ、ぷちゅうっ!じょちゅっ!ぷちゃっ!
予期しない刺激に最後の一線が切れた。
後はもう出す、精巣にたまった精液その全てを出し切るのみだ。
だが、無我夢中のうちにかろうじて動くそようになった手を、結合部に伸ばす。
そのまま朝比奈さんの剥き出しの陰核をつねる。
「―――――――――――――――――――――――!!!!!」
それには彼女も予想外だったのだろう。
弓の如くに背中をしならせ声にならない叫び声を上げる。
「ぐぅぅっぅぅぅうぅ!」
俺は全体が萎縮する膣内に精液を放つ。
しかし、それは彼女には届かずにその存在を忘れられていたコンドームが受けきる。
だがそれでも白濁液の熱が伝わったのだろう。
92 :
朝比奈みくるの誘惑24:04/10/07 12:09:43 ID:5R9V/KVJ
「――――あ・・・あ、あついです。なかで、びくん、びくんしてます。」
俺の胸に倒れこみ、荒い呼吸を静める。
呆とした感じで感想を述べる、目は何処にも焦点が合わず、紅い唇からは涎が垂れていた。
その様子に、もう一度、ドクンッと注ぎ込む。
コンドームに入りきらなかった分がドロドロと二人の結合部を汚す。
射精の恍惚から立ち直ってきた俺はその量に目を剥く。
「・・・・・・すごい、2回目なのに。」
朝比奈さんもその量に驚く。
「薬の量を間違えたかなー。」
怖いこといわないで下さい。
ヌチャァァ
朝比奈さんがたくさんの糸を引きながら腰を引き抜く。
ぱっくりと開いた秘所は呼吸と共に煽動しており、大量の愛液が股をぬらしていた。
そのまま朝比奈さんは手際よくコンドームを回収し口のところを縛る。
「採取っと。」
93 :
朝比奈みくるの誘惑25:04/10/07 12:10:11 ID:5R9V/KVJ
コンドームに何か書き込む朝比奈さんを見て俺は大きく息を吐き、ベッドに身を預ける。
今度こそ終了だろう、そう思って目を閉じているとごそごそと何か音が聞こえてきた。
なんだろうと思い、目を開ける。
とそこには俺の肉棒に新しいコンドームをつける朝比奈さんの姿。
「あ、朝比奈さん?そのコンドームは?」
疲れた身体に鞭打ち、飛び起きて恐る恐る聞いてみる。
彼女はしっとりと微笑みながらいった。
「コンドームですか?まだまだ、ダース単位でありますからね。」
ダース単位ですか。
つまりあれですか、まだまだ搾り取りますよって事ですか。
「はぁい、今日は紅い玉が出るまで続けますよ。」
むしろ、限界まで出させるつもりですね。
いいでしょう、そこまで言うなら勝負です。
「キ、キョン君?」
94 :
朝比奈みくるの誘惑26:04/10/07 12:10:32 ID:5R9V/KVJ
立ち上がった俺の顔に不吉な物でも見たのか、朝比奈さんは青い顔をして一歩下がった。
俺が打ち止めになるかあなたが壊れるのが先か。
あぁ、そんな怯えた顔をしないで下さい、嗜虐心がそそられるじゃないですか。
大丈夫です。こちとらもう薬の力でびんびんですから。
足腰立たないようにしてあげます。
「えーと、・・・優しくしてね。」
その言葉に俺は、美しい、本当に美しい孤を描くルパンダイブで答えた。
「きゃ〜〜〜〜〜〜〜!」
どこか嬉しそうな朝比奈さんの悲鳴がラブホテルに響いた。
95 :
朝比奈みくるの誘惑27:04/10/07 12:18:12 ID:5R9V/KVJ
10時間後
汗と甘い香りとイカ臭さが混じった部屋に俺は立っていた。
「・・・・・・はぁ、はぁ、はぁ」
危険な戦いだった。
結局使われたコンドームの数は14個、本当に自分は普通の人間なのか疑問が残るが薬のせいにしておこう。
とにかく戦いは俺の勝利に終わった。
床には敗者の姿、力なく打ち捨てられた朝比奈さんがいた。
酷いありさまだった。
髪や口、胸、秘唇に菊座、体のいたる所にはみ出し零れ落ちた精液がこびりついていた。
朝比奈さんは虚ろな目を見開き、どこか壊れた笑みを顔に貼り付けながら、たまにぴくぴくと衝撃している。
その姿にまた肉棒が力を取り戻す。
おいおい(汗)
どうやって処理しようか(髪や口、胸、秘唇に菊座)悩んでいると後ろから声がかった。
96 :
朝比奈みくるの誘惑28:04/10/07 12:18:35 ID:5R9V/KVJ
「キ、キョン君?」
ぎこちない、どこか緊張を孕んだ声に振り返るとそこに朝比奈(小)さんがいた。
だが、いつもとは違う所がある。朝比奈さんは無骨なサングラスをしていたのである。
そして手に何か、小さい懐中電灯のようなものを持っていた。
あ、見たことがある。たしか「M・I・B」で使われた記憶を――――
そう考えた所で記憶削除装置が作動し俺の意識は闇に沈んだ。
―――――これが特例事項ということか、そんなことを思いながら。
翌日、俺はだるい身体を必死に引きずって学校に到着した。
昨日の記憶は学校で終わっており、俺は気付くと部屋のベッドで寝ていた。
どうやって帰ってきたのかも定かではないが、それ以上に気になったのが身体のだるさである。
まるで1日中走りとおしたかのような倦怠感が俺を包んでいた。
母親は登校不能の俺の言葉を信じずに登校を強制し今に至る。
――と下駄箱のところで俺を待っている人物がいた。
朝比奈さんである。
「おはようございます、朝比奈さん。」
97 :
朝比奈みくるの誘惑29:04/10/07 12:18:55 ID:5R9V/KVJ
軽くてをあげて挨拶すると、
ビクゥッ―――といつもより5割増くらいに怯えた反応を示した。
そのいつもとは違った態度に俺は疑問を抱いた。
「どうかしたんですか?」
優しくたずねる
「だ、大丈夫です。それよりも、キ、キョン君身体に変なところとかありませんか?」
はぁ、以上にだるい以外はなにもありませんが?
「そ、それならいいんです。」
立ち去ろうとする朝比奈さん、俺が声をかける前にもう一度、自ら振り向く。
「なんにもおぼえてないですよね?」
何か決意とかを感じ気圧されつつ答える。
「何の話ですか?」
俺の答えと顔を見て満足げに頷き
98 :
朝比奈みくるの誘惑30:04/10/07 12:21:23 ID:5R9V/KVJ
「それならいいんです。」
安堵の息をついて今度こそどこかへ行ってしまう。
?
置いてけぼりの俺はただ疑問符を浮かべるしかない。
授業中はずっと寝て過ごして一気に放課後へ。
多少は回復したがまだだるい、部室で休んでから帰ろう。
朝の不審な朝比奈さんを忘れて歩き出す。
すぐに部活棟の建物が見えてきた。
ノックをしてドアを開け、0.03秒で後悔した。
吾は面影糸を巣とはる蜘蛛―――――ようこそ、この素晴らしき惨殺空間へ
そんな感じだった。
ただ長門が一人本を読んでいるだけなのに、そこは異空間だった。
「よ、よう。」
勇気を振り絞り、いつもどうりに反射的に挨拶をしてしまった。
99 :
朝比奈みくるの誘惑31:04/10/07 12:21:46 ID:5R9V/KVJ
ギュン
その瞬間部屋の密度が2、3倍になった気がした。
一瞬帰ろうかと悩むが却下した。
今長門に背を向けるのはなんだか致命的な気がしたからだ。
というわけで椅子にゆっくりと、なるべく音を立てないように座る。
しかし、ただそこに座っているだけで体力と精神が磨り減っていくような気がした。
少しづつ暗くなっていく視界の中、長門のほうを横目で見る。
いつもどおりの無表情。しかし、負の感情を一点に集めたかのような黒さと迫力があった。
視線に下に逸らし、ほんの表紙を見る。
世界残酷拷問大全 〜日常で使える必殺テクニック〜
拷問なんだから必ず殺したらだめだろ。
そんな事思いながら俺は意識を失った。
了
100 :
致命的存在:04/10/07 12:27:31 ID:5R9V/KVJ
途中でくじけそうになりましたが何とか最後まで書き込めました。
512KBで終了などとは露ほども知らず。
お見苦しい所を見せてしまいました。
申し訳ありません。
それから、もしかして覚えていてくれた方
お待たせしました。一年以上もすみません。
昼からGJ!
どうでもいいけど、こないだ1人で24時間に40発という記録が出たらしいですね・・・
乙。未来人より最後の長門に萌えた俺は異端者なのだろうか。
ああー!良かったー!!前スレで途中で止まってたから読めないかと思ったけど
こっちがあったんだ。致命的存在さんグッジョブ!!
104 :
名無しさん@ピンキー:04/10/07 17:40:20 ID:LJSPf5Ft
GJ!七夜さんちの息子さんの台詞が意外すぎてワラタ。
ああ……妄想中枢がダイレクトに刺激される。
部室で意識を取り戻した後、嫉妬した長門がキョンのを舐めてる→そのままルパンダイブ。
んで、一発必中で高校卒業後ゴールイン。とかいうことになったりすると墓穴ほりまくりで、
みくるさんのドジっ子属性が極限まで引き立つなーとか、その瞬間をハルヒが目撃したりすると、
すんごいことになるなーとか。とにかくGJ!
106 :
名無しさん@ピンキー:04/10/07 22:04:00 ID:0MSNQQL/
スゲェ! GJ! 萌えたYO!!
長門よぉ…本当に見てたのかぁ?
>>100 もー最高デス。描写丁寧だし、エロだし、いやいやごちそうさまでした。
最初はリードしていたのに、最終的には敗北したみくるがらしいと言うかなんと言うか。
……と言うか、未来のキョンは色々と大変そうだなあ(笑
そして、なにげに嫉妬しまくっている長門もグッド(w でも、恐っ。
ほ、ほーっ、ホアアーッ!!ホアーッ!!アッーー!!
待ちに待った朝比奈さん(大)キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!
狂おしくGJ!
もう思い残すことはないので存分に枯死したいと思います。
長門かわいいよ長門
ほ、ほーっ、ホアアーッ!!ホアーッ!!アッーー!!
有希かわいいよ有希
>ビルの屋上、片手は胸を、片手はスカートの中に忍び込み自らの性感帯を弄る長門。
上気した頬に、汗で顔に張り付いた前髪、荒く熱い吐息、
ほ、ほーっ、ホアアーッ!!ホアーッ!!アッーー!!
111 :
致命的存在:04/10/09 00:37:31 ID:7eUmUVfU
キョン×朝比奈なのに長門が大人気
まぁ私自体も長門類長門目長門派なので、いっこうに構わないんですけどね。
あぁ、かくも長門は罪深き存在なのです。
次、エンドレスエイトのキョン×長門を逝くきます。
既に書き始めているんで近いうちに公開したいと思います。
涼宮ハルヒシリーズを一気に読破して「よし、エロSSを書こう!」と意気揚々このスレに乗り込んだのですが、ここのネ申達のレベルの高さに愕然としました。
こりゃいい加減なもんは書けねぇと思いまして、気合い入れてキョン×ハルヒを書き上げたのですが、これがかなり長い。しかもエロ分は全体の約五分の二程度。
そのうえ原作をフライングしたものになってしまいました。
一応、明日未明から五日に分けて投下しようと、計画をたてているのですがよろしいでしょうか?
115 :
致命的存在:04/10/09 12:29:48 ID:7eUmUVfU
>>113 原作をフライングしなけりゃエロは書けない罠w
長ければ長いほど嬉しい性質なので大歓迎ですぞ!
>>113です。
では予告通り、キョン×ハルヒ投下します。
携帯からの投下なのでスピードが遅くて、さらになにか不備もあるかも知れませんがご容赦ください。
拙作ですが楽しんでいただければ幸いです。
ガンガ!
『涼宮ハルヒの告白』
プロローグ
高校に入学してから、正確に言うとハルヒがSOS団を立ち上げてからだが、俺の生活はすっかり変貌を遂げてしまった。
ドジで可愛い未来人、無口な宇宙人的アンドロイド、胡散臭い微笑み超能力者、そしてハルヒ。
このおもしろキャラのカルテットによって俺の日常は、決して消えることの無いペンで非日常へと書き換えられてしまい、その後様々な異変に巻き込まれることとなった。
しかし俺がそれを迷惑だと感じていかというと、そうではない。
そりゃ最初は戸惑ったさ。考えてもみてくれ、道を歩いてたらマンホールに落ちて、地底世界にたどり着いたようなもんだ。ネコ型ロボットもびっくりな展開だ。
でもまあ、その世界は格別に楽しかったわけだ。俺はそれに気付くまでまでマヌケにも半年以上の時間をすごしたがな。
そして俺がその世界を楽しいと自覚してから数か月後、今まででも最大級の異変が起きた。それは俺とハルヒの五月以来まったく進展しなかった関係を、一気に頂上へと押しやってしまった。
第一章
思えばその異変は昨日から始まっていたのだ。まあこの場合のそれは、特別変わったことではない。
はて、異変なのに変わってないというのはこれいかに?
などと現代っ子の俺には落語だか、小咄だかの区別がつかない風の疑問を浮かべつつ、とりあえず昨日の出来事を思い浮かべる。
雪が降る回数も少なった二月中旬、一年周期で訪れるものがある。
朝からクラスの女子はどこどこの店のがおいしいとか、やっぱり手づくりが一番よ、などとぬかして騒いでいたし、男子もソワソワとどこか落ち着かない様子だった。
そう。明日は二月十四日、いわゆるひとつのバレンタインデーってやつだ。
まったくもって面白くない。どいつもこいつもお菓子メーカーの策略にまんまと踊らされせやがって。
みんな何をそんな騒いでるんでしょうね?
俺なんか生まれてこのかた、母親と妹と親戚ぐらいからしか、チョコなんてもらったことがないってのに。
どうせ明日だって母親が特売で買ってきたものと、妹お手製のまるで泥団子のようなまずいチョコしか食えないのさ。
妹のお菓子作りの腕が去年より格段に上達していることを、切に願うね。ありゃあ死人も起き上がって、さらにそのまま倒れるぐらいの空前絶後のまずさだったからな。
何年か前に従姉妹がくれたチョコ、あれはうまかった。その従姉妹はブラジル蝶となったあげく、男とどっか遠くに飛んでいっちまったが。
俺がそんなセンチメンタルかつノスタルジックかつファンタジーな事を想い、暗澹たる気分で休み時間をすごしていると、おきまりのニヤケ面を浮かべた谷口がこちらに近づいて来た。
あんまりニヤケるな、アホみたいだぞ。いや、実際アホか。もういっそアホの谷口と名乗っちまえ。アホがそれほど似合うのは、お前と坂田師匠ぐらいなもんだぞ。
「ほっとけ」
そう言うと、谷口はニヤケ面をもう一段階引き上げた。
「しかしどうなのよ、キョン」
ちゃんと主語を付けろ。お前国語の成績悪いだろ?
「わかってんだろ。明日はバレンタインデーだぜ、バ・レ・ン・タ・イ・ン。どぅゆーあんだすたんど?」
谷口は俺の質問を無視すると今度は英語で聞いてきた。外国語を知らないものは母国語を知らない。これはどこのお偉いさんの箴言だったかな。とりあえず質問には答えてやろう。
「のぉーあいどんと」
「嘘付け」
嘘だよ。この時期にお前が振りそうな話題なら、見当はついてるさ。
「なら話は早いな。で、どうだ」
これ以上とぼけてみても話が一向に進まないので、素直に答えてやることにする。
「二個だな、運がよけりゃあ三個」
「ひゅー。そりゃ結構じゃねーか。長門、朝比奈さん、んで涼宮か」
「違うよ。母親、妹、で運がよくて朝比奈さんから」
「アホ、親族からもらう分を数に入れるな」
アホだと!たとえファルマの大定理を解いたのがお前だとしても、その言葉だけは言われたくないね。
「そう言うお前はどうなんだよ。何個もらえそうなんだ?」
「ふっふっふっ……聞いて驚くなよ」
笑うな、気持ち悪いんだよ。
「一個だ!」
大声を出すな、いばるな、唾を飛ばすな。俺と変わんないじゃねーか。
谷口は指を左右に振りると古泉ばりの気障ったらしさで、
「チッ、チッ、チッ。わかってないな。数ではないのだよ、数では。いいか大切なのは愛情なのさ。愛する彼女の手づくりチョコ、それは千個の義理チョコより価値があるね」
と言った。
確かに千個義理チョコをもらっても意味ないよな、よほどの甘党でない限りそのうちの九百九十個は生ゴミに変化するだろうよ。
つまりそのチョコは義理チョコ十個分の価値しかないということだ。
「ひがむな、ひがむな。それに十個分だってたいしたもんだろ?」
アホの谷口はさらににやけ顔のレベルを上げた。第三形態、金髪の戦闘種族にやられちまえ。
他人の夢の話に匹敵するほどくだらない、谷口の彼女の自慢話を右耳から入れて、そのまま左耳から出していると、始業のチャイムが鳴り響いた。
これほど始業のチャイムが待ち遠しいと思ったことは、俺の十年に及ぶ学生生活の中でも初めてだ。終業のチャイムならいつも待ち遠しいけどな。
いつものように教師が来る寸前に、ハルヒは教室に戻って来た。椅子にどっかりと腰をかけ踏ん反り返る。
そんなハルヒを横目で見ながら俺は考える。
この超絶自己中女も誰かにチョコをあげたりするんだろうか?
台所でお菓子作りの本を開きながら、湯煎したチョコレートをかきまぜ、ハートの型に流し込むハルヒ。チョコレートが固まるまで、愛しい人の事を考えて頬を染める………まったく想像できん。
それならまだ、長門が微笑みながらチョコを差し出す方が、想像しやすいぜ。ほら、あの白紙の入部届けを可愛い包装に置き換えれば………。
「何見てんのよ?」
俺の視線を感じたのか、ハルヒは慄然とするような声で言った。
「ん、別に………」
俺は前へ体を向けて、全く意味の解らない数字と記号の書かれた黒板を見つめる。
その数学の授業中、ずっと背中に氷柱が突き刺さるような痛みと悪寒を感じたのは、言うまでもない。
その日の放課後、いつも通りまるで生産性の無いSOS団の活動を終えると、俺達は帰路についた。
ここまではまるっきり通常だった。真の異変は次の日に起こるのだ。
俺は朝比奈さんからはチョコをもらいたいな。未来までバレンタインデーの習慣が残っているのを、祈るばかりだ。ぐらいにしかその日のことは考えていなかったんだ。でもあいつとってその日は………。
しつこいようだが明日は二月十四日。つまりバレンタインデーだ。
とりあえず今日はここで終わります。
このペースだとエロ突入は四日目あたしになるかな。それまでお付き合いいただければ幸いです。
では。
旅人氏、乙
気長に待つよ〜
乙。携帯からという事に感動した。
続きも期待してます。
待ちます。いつまでも・・・
GJ!
ハルヒ萌えなんで、楽しみにしてます。
自分もいつまでも待ちますよ……。
涼宮ハルヒの期待の続きにも期待
『涼宮ハルヒの告白』
第二章
その日の朝、俺は母親の刺客である妹の必殺布団はぎによって目を覚ました。
「はい、キョンくん」
俺が布団から起き上がると、妹は満面の笑みで俺に泥団子、もといチョコを突き出した。
何故お兄ちゃんは朝一番でチョコを食わねばならんのか?
「味見だよ。学校で友達に配るから」
妹からチョコを受け取ると、口の中にほうり込んだ。
ぱく、もぐもぐもぐ………………………。
ウオッカよりも強烈(飲んだこと無いけど)
電気椅子より痺れた(座ったこと無いけど)
あまりのまずさに睡魔も裸足で逃げ出してしまった。おーい靴はかないと霜焼けになっちまうぞー。
「おいしい?」
ここで「こりゃ泥団子やないか!」と言うほど俺は切羽詰まってないし、妹を落胆させる気も無い。
「お、おいしいぞ」
右手の親指を突き上げ、精一杯のスマイルで答えてやる。引きつりまくってること請け合いだ。
これを食えばあの古泉の曖昧スマイルですら、砂漠で三日さ迷ったあげく見つけた水場がなんと海だった、ぐらいの表情には変わるだろうよ。
「よかった」
妹はそう言ってベッドで寝ていたシャミセンを抱きかかえ、
「シャミー、シャミー。ごっはんだよー」
と機嫌良さそうに調子ハズレな節をつけて歌いながら、パタパタと階下へ降りていった。
どうやら俺の演技はアカデミー賞ものだったらしい。ハルヒよ、来年の映画には是非とも俺を主演に抜擢してくれ。
しかし、あんなものを配られるとは………妹のクラスメートに心から同情するね。
ご愁傷様。
妹のおかげですっかり目が覚めた。
俺は素早く着替えと洗面を終え、ダイニングに下り、早食い選手権のように朝食を済ませると玄関を出た。
いつものように殺人的坂道を登っていると、馴染みのある後ろ姿が見えた。その見慣れた後頭部は、谷口のもので間違いない。
あいつに一足早く春でも来たのだろうか。いつも以上の軽快なステップ、もうスキップと言っても遜色がないほどの足取りで心臓破りの坂を駆け上がっていく。
追いつこうかと思い加速したが、エンジトラブルを起こしたF1カーのようにたちまち失速する。
追いついて話しかけたところで、昨日よりひどいニヤケ面で彼女の自慢話をされるのは目に見えてるからな。
俺は二日連続でそんな話を聞いてやるほど、お人よしでは無い。
二日連続でそんな話をされたら、徹底した不殺生を唱えたヴァルダマーナでさえ殺意を抱いてしまうかもしれない。俺が谷口の首を絞めないという保証も無いしな。
そんな世界史上の偉人に対して、失礼極まりない事を想像している間に高校に着いた。
さあ、俺にも一足早く春が訪れてくれるのかな。
まず靴箱………俺のきたない内履きだけ。
そりゃそうさ、靴箱にチョコを入れるなんて不衛生だからな。靴箱にチョコ。靴下にプレゼントぐらいありえない組合せだよ。
俺の近くの男子が友人数名と何やら、はしゃいでいたが無視。おおかた靴に画鋲でも入ってたのさ。
イジメ格好悪い。
二回戦、机の中。開始一秒TKO負け。テンカウントする間もないね、こりゃ。
がっくりしてしまったのが伝わったのか、後ろの席のハルヒが、
「なーに、がっかりしてんのよ。まさかチョコでも入ってると思ってたわけ。まったく身の程知らずもいいとこね」
と皮肉たっぶりにのたまいやがった。
何を言うか。このワガママ女。どうせお前だってチョコをあげる男なんていないだろ。しかし意外だなてっきりバレンタインデーなんてイベント知らないかと思ってたぜ。
目には目を、歯には歯を。皮肉たっぷりで言い返してやった。
途端、ハルヒは例の水鳥のような口をした。
「ふん!バレンタインデーが何よ。知ってる?聖バレンタインは最後拷問されて非業の死を遂げたのよ。それを記念日として祝うなんてどうかしてるわ」
「そりゃ、初耳だ」
というかハルヒはなんでそんな事知ってるんだ。以前から思っていたが、お前結構物知りなんだな。
「あんたとは頭の出来が違うのよ」
ハルヒはぷいっと顔を背けて、いつものように窓の外を眺めた。その横顔がどこかメランコリーに見えたのは、俺の見間違いか。
放課後、俺は最後の望みをかけて部室へと向かった。一応ノックをして返事を受けてからドアを開ける。
「あ。こんにちは」
そう言ってにっこり微笑むはマイ・スイート・エンジェル、朝比奈みくるさん。いつも通りのメイド姿が眩し過ぎるぜ。
「やあ、こんにちは。…涼宮さんは一緒じゃ無いんですね」
古泉一樹は向かいあっていたチェス板から顔を上げると、いきなりそう言った。
おい、おい。ハルヒと俺をワンセットみたいな言い方はやめてくれ。
「あいつは今週掃除当番だよ」
「そうですか。しかしワンセットというよりむしろつが……冗談ですよ」
俺の視線がレーザーカッター並に鋭いものに変わったのを見て、古泉は肩を竦め柔和な笑みを浮かべた。五月から何百回と見た姿。それでも腹立たしさが変わらないのは俺の心がシャミセンの額より狭いからか?
今朝の泥団子、一個もってくればよかったぜ。
部屋の隅では、日本の伝統芸能の面を使った慣用句が世界一、いや宇宙一似合う女。長門有希が黙々と分厚い海外ミステリの原書を読んでいた。
まったくいつも通りのSOS団の様子だった。
異変はここから始まったのだ。
長門は読んでいた本をパタンと突然閉じ、なにやら鞄をごそごそとあさりだした。
取り出されたるは、可愛い包装紙に包まれた二つの板状の物。
まさか俺の妄想が現実となるのか?そんなことになったら明日は巨大隕石が降り注ぐぞ。今日中に地下シェルターを作らなくてはいけなくなる。
「これ………」
俺の心配をよそに長門は俺と古泉の前に、それを差し出した。
妄想とは違い長門の顔は無表情だった。
………頭上に注意ぐらいはしておいた方がいいかもしれない。
「くれるのか?」
長門の顎がミリ単位で動き、肯定を示す。
そんな様子を見て、朝比奈さんは双眸を見開いて絶句していたし、古泉も顔になんだか変な微笑みが張り付いていた。まるで女子プロレスラーからキスを受けた芸能人のような顔。
俺達が差し出された物を受け取ると、長門はまたいつもの場所に戻り本を読み始めた。
「ありがとう」
「ありがとうございます」
俺達の御礼に顔をこっちにむける長門。ほんの僅か、雀の涙よりまだ小さいほどの照れがその顔には浮かんでいる。
「……いい、気にしなくて。この国の伝統に則っただけ、深い意味も無い」
それだけ言ってまた本へと目を落とす。
この国の伝統………二月十四日に、親しい人や恋人に日頃の感謝や、愛情を込めて洋菓子、とくにチョコレートを送る。
親しい人に。
長門の変化をほほえましく思いながら、包装紙をはがし、ケースを開ける。中身はもちろんチョコレート、おそらくは量販店で買った物だろうが、充分に嬉しかった。
「あっ!そうだ」
朝比奈さんは、はっと我に帰り、長門と同じく鞄の中から可愛い包装紙に包まれた物を取り出した。
「はい。どうぞ」
朝比奈さんは悪魔すら退散しそうな神々しい笑みを浮かべ、俺達にチョコを差し出した。
俺は見事に本日二つ目のチョコを手に入れた。
横の古泉は今日何個目になるのか知らないけどね。そんな事どうでもいいさ。どぶに落とした一円玉並にどうでもいいね。
俺は昇天しそうな魂をなんとか体に押し止め、神に感謝した。
ああ、神様。朝比奈さんの時代までバレンタインデーを残しておいてくれて、どうも有難うございます。
いやこの場合、御礼を言わなくてはならないのは目の前にいる、アフロディーナより美しい女神様だ。
「あ、ありがとうございます」
驚喜の余り声が震えてしまった。
もう広辞苑収録の喜びを表す全ての単語を列挙したい気分だ。
「そんな……キョンくん。大袈裟ですよ」
そう言って、照れる朝比奈さんは格段に可愛かった。
一日に二つのチョコ。ここが海なら崖の上から快哉を叫んでいるところだ。いやもう場所なんて関係ねぇ、叫んじまおう。
ハイになった頭でいかれたことを考えた俺が、大きく息を吸って−−
「じゃーん。団長様のおでましー」
叫ぼうとしたところで勢いよくドアが開いた。
天上天下唯我独尊涼宮ハルヒ団長様のおでましだった。
行き場を無くした俺の息は、大きな溜息となって口から零れていった。
「何よいきなり、大きな溜息なんてついて。SOS団員たるものいつもシャキとしてなさいよ!………あら?それは……」
ハルヒは俺が持っていた二つの包みに気付くと、たちまち仏頂面へと表情を変遷させた。
「なにそれ?」
バレンタインデーの可愛い包みといったら中身は決まってるだろう。
「チョコだ」
「そんなの解ってるわよ!どこのアホが男性的な魅力が皆無なあんたに、それを渡したかって聞いてるの!」
何故怒鳴る。鼓膜が破れそうだ。というか今亀裂が走ったぞ。それにアホとは何だ、アホとは。俺にチョコをくれる事がそんなにいけないのか?
「うるさい!このバカキョン!あんたは聞かれた事に答えればいいの!」
「朝比奈さんと長門だよ」
あまりの剣幕に押されて俺が答えると、ハルヒは雷光のような眼差しで二人を睨み付けた。
朝比奈さんは「ふ、ふぁぁ」と、すっかり蛇に睨まれた蛙状態。長門は………相変わらず無表情のまま、本だけを見つめている。
ハルヒは俺に視線を戻すとづかづかと近づいて来て、包みを二つとも取り上げてしまった。
声を上げる暇もなかった。まさに電光石火の早業。
「こんな俗物的で馬鹿らしい行為、SOS団団長として認めないわよ!」
ハルヒはそう叫び、包みを二つともごみ箱へと投げ込んでしまった。
それを見た瞬間、俺の視界は真っ赤に染まり、思考はシャットアウトした。あの時以上に頭に来た。だから次の行動はまるっきりの反射的行動。今度は古泉も間に合わなかった。
唯一救いだったのは、俺が拳を握ることさえ忘れていたことか。
パチーン!
かわいた音が文芸部室内に鳴り響いた。
俺の平手打ちがハルヒの左頬にクリーンヒットしていた。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
部室内が異様なまでに静まり返った。
運動部の掛け声がよく聞こえる。まるでこの部室だけ、時が止まってしまったかのようだ。
その時を動かし、静寂を破ったのはやはりハルヒだった。赤くなった頬を手で抑え俺を睨み付ける。その瞳は、はっきりと潤んでいた。
「な、何すんのよ!」
こんなハルヒを見たなら、いつもの俺は土下座でもして平身低頭、深謝していただろう。
しかしこの時、俺の心を支配していたのは罪悪感よりハルヒに対する強い憤りだった。長門と朝比奈さんの真心を踏みにじったことが許せなかった。
「それはこっちの台詞だ!二人に謝れ!」
ハルヒに負けないぐらいの声を張り上げる。
「なんであたしが謝らなきゃいけないのよ!悪いのはそっちじゃない!」
何言ってるんだ、お前は。理不尽にもほどがある。理不尽大魔神だ。
「うるさい!理不尽なのはみんなの方だわ!みくるちゃんも、有希も、古泉君も、キョンも、みんなそろいもそろって大馬鹿よ!!」
「本気で言ってんのか?」
俺はハルヒの手首を掴んだ。ハルヒがビクッっと体を震わせた。
「まあ、まあ。お二人とも落ち着いてください。とりあえず………」
宥めようとした古泉を無視して、ハルヒは怒鳴り続ける。
「何よっ!二人からチョコを貰ったからって、あんなににやついて!そんなに二人の事が好きなの!?」
「そういう問題じゃ無いだろ!」
俺も怒鳴り返す。
もう止まらない。年間セーブ王でもこの勢いを止める事はできないだろう。おそらくカーンだってお手上げ状態だ。
朝比奈さんはただおどおどしてたし、長門はさすがに顔を上げていたが、何も言わずに俺達を眺めていた。古泉の声なんてもう届かない。
「そんなの二股じゃない!最っ低!!」
「だから、そんな話してないだろう!意味わかんない事言うな!」
「意味わかんないのはキョンの方じゃない!あたしにキスしたくせに!もうキョンが何考えてるかわかんない!!」
「何考えてるかわかん………」
言いかけて気付いた。キスした?確かに俺はハルヒにキスをしたが、ハルヒはそのことを夢ぐらいにしか思ってないはずだ。そんな夢と現実をごっちゃまぜにするほど興奮していたのだろうか?
「あ………」
ハルヒも自分の過失に気付いたのだろう。叩いたところが分からなくなるほど、顔を信号のように一瞬で真っ赤に変えてしまった。
俺が呆然としてるとハルヒは、
「離せ!」
と一言叫び、俺の手を振りほどいて部室の外へと駆け出して行った。
「待て、ハルヒ!」
俺が慌てて外に出ると、もうハルヒの姿はどこにもなかった。モーリス・グリーンも真っ青なスピード。
おそらく次回の夏季五輪では、陸上女子スプリントの表彰台の一番上にハルヒが立つことになるだろう。
部室内に戻ると、六つの瞳が俺を見つめた。そのうち二つには涙が溢れ、ある二つは黒檀の様で表情を伺うことは出来なかった。最後の二つは細められ、まるで蔑むようだった。
なんだよ、みんなして俺をそんな目で見て、まるで俺が悪役みたいじゃねーか。
「悪いのは、ハルヒの方だろ」
女々しくも言ってしまった。しかし事実俺はそう思っていたし、ハルヒの事をまだ怒っていた。
古泉がつかつかと俺に歩み寄って来た。その顔はいつもの微笑だったが、決して目だけは笑っていなかった。
俺は覚悟を決め、歯を食いしばり、目を閉じた。
パチン。
パチン?
頬に軽い衝撃を感じた。戦々恐々目を開けてみる。そこには見慣れた古泉のスマイルがあった。
「少しは落ち着きましたか?」
「……ああ」
時間がたつにつれて自分のした事がはっきりと分かってきた。
俺は女の子に手を上げてしまったのだ。しかも手加減抜きでおもいっきり。
言い訳の仕様も無い、男として最低だ。
「まったくですよ。おかげで今夜は徹夜かも知れません」
「悪かったよ………」
「謝るのはぼくにではないでしょう」
分かってるよ………。
「ならいいのですが。はぁ……」
古泉は溜息をついて、やれやれとでも言いたげに肩を竦めて見せた。
「それで長門さん、今現在時空間異常はみられませんか」
古泉は長門の方に向き直り尋ねた。長門は即座に答える。
「ない」
俺の横で未だ半ベソをかいていた朝比奈さんがほっと、息を吐き胸を撫で下ろした。
「しかし油断は出来ません。いつ世界が再構築されないとも言い切れませんからね」
またハルヒとあの空間に閉じ込められるのか?
「今度はあなたごと神人に消されてしまうかも知れませんね。どっちにせよキスだけでは、もう収まらないでしょう」
「そんな、キョンくんが………」
朝比奈さんが世界の終わりが来たかのような顔をしている。この場合比喩になって無いのが悲しい。
誰だ!朝比奈さんにこんな表情をさせたやつは。
ゆるさん!………って俺だよな。
「冗談はそのへんにしといてください」
古泉にしては珍しく真剣な口調だった。
分かってるよ。しかし冗談でも言ってないと、気がおかしくなりそうなんだ。
「とにかく、どうにかして涼宮さんと仲直りしてください」
簡単に言ってくれるよ。
「どうやってだよ。誰か良い案は無いか?」
俺の質問に三人はそろって否定を表す。
「それは、二人の問題ですから………」
「ない」
「自分で考えてください。そこまで責任持てませんよ」
どれが誰の台詞かは説明不要だよな。
未来人、宇宙人、超能力者。そろいもそろって薄情だ。
いや俺だって分かってはいるんだよ。これは俺一人でどうにかしなきゃいけない問題なんだ。誰の手も借りれない、借りちゃいけない。シャミセンの手すら借りれない。
そんな顔すんなよ、冗談でも言ってないとおかしくなりそうなんだってば。
その後の事はよく覚えていない。みんなと別れて家に帰って、飯食って風呂入って、寝た。
俺の平手打ちをくらったハルヒの顔が忘れられなかった。それは網膜に焼き付いていて、目を閉じていると浮かび上がって来て俺を苦しめた。おかけでまるっきり眠る事が出来なかった。
そしてそれはやってきた。
作業している内に夜明けぐらいになっちゃったよ………長々とスマソ。
これで大体半分ぐらい終わりました。あと二日で全部終わる予定です。最後までお付き合いしていただければ、幸いです。
では。
乙っす
リアルタイムで見てますた
乙。続き期待してます。
σ(゚∀゚)ノシ 俺も期待してるー ガンガレ
146 :
145:04/10/11 10:39:50 ID:2gMO/1QP
誤爆スマン○| ̄|_
すげーよかった。かなり高得点
楽しみにまってまつ
ほ、ほーっ、ホアアーッ!!ホアーッ!!アッーー!!
携帯でほぼ4時間打ちっぱなしか。恐れ入った。
『涼宮ハルヒの告白』
第三章
一晩中ハルヒの泣き顔に苦しめられたおかげで、朝は妹に布団を剥ぎ取られることもなく目を覚ますことが出来た。というかただずっと起きていただけだが。
「キョンくーん、朝だよー」
妹がガチャリと戸を開けた。ノックぐらいしなさい。いくら家族でもある程度の慎みは必要だ。
「わっ!キョンくん、もう起きてるよー珍しいなぁ」
「まあたまにはな……お前、その手に持っている黒い物体は何だ?」
「チョコだよ」
昨日のあまりか?なにも二日連続で朝一でそれを食わせなくてもいいだろうに。
「二日連続?寝ぼけてるのキョンくん。昨日はチョコあげてないよ、昨日の夜につくって今日の朝、固まってたんだもん」
普通ならここでお前こそ寝ぼけてるんじゃないか?とツッコムところだが俺は妹の脇をすりぬけると、一目散に階下へと降り食卓の上に置いてあった今日の新聞を見た。
俺には確信があった。半年前にもこういう事があった。だからこそ昨日の夜からずっと考えていたのだ。何をしたのか忘れるほど、明日、いや今日何をすべきかを。
ここで少し変な話をしよう。おれは冒頭で一昨日の事を昨日と言った。なあ変な話だろう?
今日の一日前は昨日。今日の二日前は一昨日だ。そんなこと幼稚園児でも知っている。つまり俺の頭は幼稚園児以下ってことになる………わけないよな。
俺は知っている。一昨日が昨日になってしまう場合を。簡単だ。昨日が今日になればいいだけ。
なっ、簡単だろ。
俺は新聞の日付を見た。
二月十四日。
さあ、聖バレンタインの非業の死を祝おうではないか。
…
……
………
こうして俺は今年二度めのバレンタインデーをむかえ、冒頭の意識へとたどり着いたわけだ。
昨日から散々行ってきた記憶の反芻を終えると、俺は着替えを済ますため一度自分の部屋に戻った。
「びっくりしたよー、キョンくんったらすごい勢いで下りていくんだもん」
部屋に戻る途中、シャミセンを抱いた妹とすれ違った。
「悪い。ちょっと気になることがあってな………さっきのチョコくれないか」
「はい」と言って差し出されたブツを口の中にほうり込んだ。
最高の気付け薬だ。
「本当!最高だって!ところで気付け薬ってなに?」
卑怯とは言わないでくれよ。誰だって三浪した後で四回目の受験に失敗したら。テストをやり直させてくれ。ただし記憶はそのままでって言うだろ。そいつが受かることで誰かが落ちるんだろうが、知ったことじゃねーよな。
まあその誰かが四浪してたら、ちょっとは同情するけどな。
とにかく俺はもうあんな哀切極まる想いはしたくないんだ。ハルヒのあんな顔を見るぐらいなら、本当に首をつってしまいたい。
もちろん最低限ルールは守るさ、誰の手助けも受けないし、全てをなかったことにもしない。そんなことしたら永遠に二月十四日を繰り返しかねないからな。それよりそんなことしたら俺は自分が許せそうにない。
昨日からシュミレートは何十回とやってきた。やるべきことは判っている。
ふと、ここで疑念が湧いてくる。もしハルヒが昨日(いや今日か。まったくややこしい)の事を覚えていたとしたら………ぶんぶんと頭を振りネガティブな思想を追い払った。
夏休みの時もあいつには完璧な記憶操作がなされていたし、大丈夫なはずだ。それに例えそうだとしても関係ない。俺は俺のやるべき事をやる。ただそれだけさ。
そんな事を考えながら洗面を終えると、朝食を済ませるべくダイニングに下りた。
しかし、二日連続で同じ朝食ってのも何だな。やはり食事ってのは変化が重要なのだ。いくら美味しくても同じ物を三食連続で出されたららうんざりするもんな。
いいえ、母上。決してあなたの料理をどうこう言っているわけではありませんので、あしからず。
俺は昨日よりもさらに手早く朝食を済ませると、玄関を出た。
いざ、戦場へ。
俺の失策は気負って昨日より少し足を早めてしまった事だった。
「よっ、キョン」
その結果、不吉にも坂道の入口で谷口とばったりでくわしてしてしまった。
いきなりこれとは幸先が悪い。しかしいくらなんでも無視するわけにはいかないので、
「よう、谷口」
と俺は返答してやる。谷口はまたあのニヤケ面を浮かべ、俺が昨日危惧した通り彼女とのノロケ話を始めた。
「俺は放課後が待ち遠しくてたまらんよ。彼女のチョコを想像すると心臓が踊り出すぜ」
踊り疲れて止まっちまえ。
「だからひがむなって。あー、もしチョコと一緒に私も食べて、なーんて言われたらどうしようかな?夢の二時間コースに突入しちまうか」
知るか。こっちはそれどころじゃないんだ。俺は放課後一世一代の大勝負をしなけりゃならんのだ。
「なんじゃそりゃ?また涼宮がらみか?」
谷口は俺の肩をポンポンと叩き、余裕たっぷりに、
「まあ頑張れや」
とぬかしやがった。
やはり俺の考えは間違いではなかったな、ふつふつと殺意が沸いてきたよ。
「うけけ。だーからひがむなって。ふふんっ、んっんー」
谷口は一層気味の悪い笑みを浮かべると、ついに鼻歌まで歌い出した。
俺は渾身の右ストレートを繰り出すのを、何とか堪えた。
谷口のアホ話に付き合ってやってる内に高校に到着。
下駄箱の中なんか誰が確認するか。どうせ何も入っちゃあいないんだ。
教室に着き谷口と別れ、自分の席に座る。今度は机の中を確認する。ハルヒの前では昨日と同じ動作をする必要があるからな。あのいけすかないニコニコ超能力者の言葉を借りれば、せめてものフェアプレイの精神ってやつだ。
「なーに、がっかりしてんのよ。まさかチョコでも入ってると思ってたわけ。まったく身の程知らずもいいとこね」
とハルヒは皮肉たっぷりに言った。昨日とまるで変わっていない。少し安心。
「どうせお前だってチョコをあげる人なんかいないだろ。しかし以外だなてっきりバレンタインデーなんてイベント知らないかと思ってたぜ」
記憶をたどりながら台詞を言う。おそらく間違いは無い。昨日嫌ってほど反芻したからな。やっぱり来年の映画の主演は俺で決まりだ。一生に一度くらい目からビームを出すのも悪くないかもしれん。
ハルヒはアヒルように唇を突き出した。
「ふん!バレンタインデーが何よ。知ってる?聖バレンタインは最後拷問されて非業の死を遂げたのよ。それを記念日として祝うなんてどうかしてるわ」
「知ってるよ」
あまりに変化がなさすぎるのも面白みに欠けると思い、そう返した。これぐらいは問題ないだろう。
ハルヒはしばらく俺の顔を訝しげに睨め付けていたが、ぷいっと顔を背けると、いつものように窓の外を眺めた。その顔がどこかメランコリーだったのは俺の見間違いではない。
(・∀・)イイヨイイヨー
しかし何故だろうね?放課後、部室へと向かう途中で俺は考える。
何故ハルヒは二月十四日を繰り返す事を選んだのか?
多分俺に叩かれたショックからではないと思う。もしそれが原因ならハルヒは五月の時のように、世界を再構築する方を選んだに違いない。
もう一度バレンタインデーをむかえさせた理由。それはきっと八月と同じ理由だ。 ハルヒはやり残した事があったのだ。だから繰り返す事を選んだ。
やり残したことは何かって?そんなの決まってるじゃないか。言うまでもない事だ。女の子がバレンタインデーでやり残して、後悔するような事は一つしかない。
一つめの疑問を解決して、もう一つ考えてみる。
何故ハルヒは長門と朝比奈さんにあんな酷い事をしたのか?
ハルヒはああ見えて結構優しいところだってあるんだ。古泉の話によると俺が倒れた時(正確には違うが)はすごく心配してくれていたようだし、長門が熱をだした時なんて、やりすぎだって言うくらい熱心に看病していた。
そりゃ、いつもハメを外してみんなに迷惑ばっかりかけてるけど、ハルヒだって馬鹿じゃない。本当にしちゃいけない事ぐらい分かっているさ。
じゃあ何故あんな事をしたのか?
ハルヒの想ってる事なんて俺が知るかよ。
ふざけるな。
お前この期に及んでまだそんな事を言うのか?
もう本当に付き合い切れねぇぞ。
本当は分かってるんだろ?
そんなのとっくに答えがでてんじゃねぇか。
この十か月間ずっと一緒にいて、俺はハルヒの想いに気付いていなかったってのか?
鈍感を気取るのはやめろ。長門も朝比奈さんも古泉も言ってたじゃねぇか、ハルヒが俺を選んだんだって。
お前はただ認めるのが怖かっただけなんだよ。
ハルヒの想いを認めれば、この疑問の答えだって解るだろう?
ハルヒがあんな事をした理由は、年頃の女の子が抱くごく普通の感情だ。ハルヒはそう、ただヤキモチを妬いた。それだけだ。
以上二つの自問の回答からハルヒの気持ちは分かったよな。
では。
俺はどうなんだ?
俺はハルヒのことをどう想っているんだ?
俺は………………。
部室に着いた。一応ノックをして返事を受けてからドアを開ける。
「あ。こんにちは」
そう言って昨日と変わらず、というかいつもと変わらずにっこり微笑むのは、メイド姿の朝比奈さん。今日はあなたを泣かせたりしませんよ。
「へっ、何の事ですかぁ?」
「あっ、いえ気にしないでください。こちらの事ですから」
「はぁ……」
朝比奈さんは一応納得してくれたようだった。
ふぅ。危ない、危ない。めったな事は言うもんじゃないね。
「やあ、こんにちは。…涼宮さんは一緒じゃ無いんですね」
チェス板から顔を上げると、古泉は昨日と一言一句違わぬ台詞を言った。
だからハルヒと俺をワンセットみたいに言うなって。お前の記憶力は十年たったゲームカートリッジ並か?
「あいつは今週掃除当番だよ。それにハルヒと俺はつがいみたいなもんだ」
俺の台詞を聞くと古泉はめずらしく言葉につまった。
「………いつから超能力に目覚めたんですか?」
なーに簡単な読心術だよ。お前との付き合いももう長いからな。
「そうですか。しかし認めるとは意外でしたね。プロポーズの言葉はなんて………」
こういう切り返し方が実にこいつらしい。俺は昨日よりもさらに鋭い、ダイヤでも切断するかのような視線を送ってやった。
古泉は肩を竦め柔和な笑みを浮かべた。昨日とまったく同じ姿。それでも腹立たしさが変わらないのは、俺の心が蟻の心臓並の容量しかないからか?
あっ!しまった。今朝の泥団子持ってくるの忘れた。ちくしょう。
部屋の隅では、感情の変化が世界一、いや宇宙一顔に表れない女、長門が黙々と分厚い海外ミステリの原書を読んでいた。
まったく昨日と変わらないSOS団の様子だった。
そう、ここまでは問題ない。ここからが勝負だ。
長門は読んでいた本を、精密機械のごとく昨日とまるで同じように閉じると、何やら鞄をごそごそとあさりだし、可愛い包装紙に包まれた板状の物を取り出した。
実際そうなのだが、まるで昨日のコピーを見ているようだった。
今日は防災用具の確認が必要だ。
「これ………」
長門は俺と古泉の前に板状の物を差し出した。その顔はやはり無表情だった。
分かっていた事とはいえ驚いた………帰りにミネラルウォーターとカンパンを買うとしよう。
「くれるのか?」
長門の顎がミリ単位で動いた。
朝比奈さんは口をあんぐり開けて絶句していたし。
古泉も顔になんだか変な微笑みが張り付いていた。まるで同性から愛の告白を受けたかのような顔。その顔はいくらなんでも長門に失礼だ。
長門は呆然とする俺達を気にかける様子もなく、またいつもの場所で本を読み始めた。
「ありがとう」
「ありがとうございます」
しかし俺も代わり映えしないね。もうちょっと気の利いたことは言えないものか。
こっちを向いた長門の顔にはほんの僅か、ミクロンよりさらに極小の照れが浮かんでいる。
「……いい、気にしなくて、この国の伝統にのっとただけ、深い意味も無い」
それだけ言ってまた本へと目を落とす。
ここで一つ聞いてみる。
「長門、お前誰かにチョコをあげるのは初めてか?」
「初めて」
予想通り短い答え、そして期待通りの答えだった。
「あっ!そうだ」
朝比奈さんは思い出したかのように鞄を開けると、長門と同じく中から可愛い包装紙を取り出した。
「はい。どうぞ」
俺の前に本日二つ目のチョコが差し出された。正確に言うと四つ目か………本当にややこしいな。
横の古泉なんてもう知ったこっちゃない。こいつが今日何個チョコを貰ったかなんて、学校で貰うプリント並にどうでもいいね。
朝比奈さんへの感謝を表したいがここでは割愛。初めての時に嬉々として全部言ってしまったから残念ながらネタ切れだ。
それにシンプル・イズ・ベストって言葉もあるしな。
「ありがとうございます」
今度ははっきりとそう言った。
「いつもお世話になっていますから」
そう言って控目に微笑む朝比奈さんは、格別に可愛かった。
一日に四つのチョコ。もうここが山なら斜面に向かって狂喜の雄叫びを上げているところだ。いやもう場所なんて関係ねぇ、−−っとそんな場合じゃなかった、もうそろそろだ。
俺は自分を奮い立たせ、収納から無理矢理服を引っ張り出すような勢いで、なけなしの勇気を心の底から引き出し、その時を待った。
すでに俺の心臓は破れんばかりの早鐘を打っていた。
「じゃーん。団長様のおでましー」
心臓が飛び出しそうになったよ。
勢いよく開いたドアから、この異変の張本人涼宮ハルヒ団長様が現れた。
「何よ、キョン。そんなところにつっ立って………あら?それは…」
ハルヒは俺が持っていた二つの包みに気付くと、たちまち不機嫌な表情へと顔を変えた。
「なにそれ?」
「チョコだ」
「そんなの解ってるわよ!どこのアホが男性的な魅力が皆無なあんたに、それを渡したかって聞いてるの!」
だから怒鳴るな。冷静になれ。
「うるさい!このバカキョン!あんたは聞かれた事に答えればいいの!」
「朝比奈さんと長門だよ」
昨日と同じようにして俺が答えると、ハルヒは瞳を日本刀のようにギラつかせ二人を睨み付けた。
朝比奈さんは「ふ、ふぁぁ」と、すっかりライオンに囲まれたインパラ状態。長門は………相変わらず無表情のまま、本だけを見つめている。
ハルヒは俺に視線を戻すと猪のように近づいて来て、包みを二つとも取り上げてしま………う前に俺はその包みを長机の上に置いた。
そして近づいてくるハルヒを力一杯抱き締めた。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
部室内が異様なまでに静まり返った。
吹奏楽部のヘタクソな演奏がここまで聞こえてきた。
俺は他の部員三人にアイコンタクトを送る。古泉は微笑で頷き、長門は黙ったまま立ち上がり、呆然と立ちすくむ朝比奈さんを両脇から二人して抱えると、引きずるように部室を出て行った。
古泉、長門、ぐっじょぶ!
「えっ…あっ、なに、なに、嘘、これ夢?ちょっとキョン!」
ハルヒは俺の腕の中で未だ混乱を脱しきれてないのか、何やら喚いている。
でも、俺を突き飛ばしたりしないのは何故かな。
そして、俺が今までに味わった事がないほどの幸福感に包まれているのは何故かな。
そんなの今さら理由を自問自答するまでもなく分かってる。さっき確認したばかりだ。
はっきり言おう。俺はハルヒが好きなのだ。いやもう愛していると言ってもいい。もう二度と離したくないね。そして、ハルヒもきっと俺と同じ気持ちだ。
あの日、ハルヒのぶっ飛んだ自己紹介を聞いた瞬間、そして振り向いてその鮮麗な姿を視界の隅に捕らえた瞬間から、俺は涼宮ハルヒにゾッコンだったのさ。のめり込み過ぎて自分の感情があやふやになるほどな。
でもそのあやふやさがいけなかった。知らず知らずの間に……いや、すまん。これは言いわけだな。俺は半ば自覚的にハルヒを傷つけていた、こんなに細くて、こんなに脆いハルヒを。最低だ。
ハルヒに、いやハルヒだけじゃない。朝比奈さんや長門や、古泉にまで迷惑をかけて。みんなに甘えて、みんな本当はそんなに強くないのに………。
朝比奈さんなんていつも泣いてるし、長門だって奇行に走ったりした。古泉は………よく分からないけど、あいつだってきっと辛い思いをしているはずだ。
そしてハルヒだって、ハルヒだって−−−
「キョン?」
いつの間にか俺は泣いていた。俺を見上げるハルヒの顔にも涙が落ちる。
ぬぐっても、ぬぐっても、その涙は止まってくれなかった。
「ハルヒ、ごめん、な。本当にごめん。俺、お前のこと傷つけてばっかりで………お前が傷ついてるの知ってて、逃げてた……お前の気持ちからも、自分の気持ちからも」
「キョン………」
ハルヒはスッと背中に手をまわし、こんなみっともない俺をただ抱き締めてくれた。
トクン、トクン。
ハルヒの鼓動を感じる。心地よいリズム。それが俺に勇気を与えてくれる。
言わなくては、俺の想いをハルヒに伝えなくては。
俺はもう一度涙をぬぐうとハルヒの顔を見つめ、一気に言った。
「俺は朝比奈さんの事が好きだ。長門の事が好きだ。でもそれはハルヒを想う気持ちとは違う。俺は涼宮ハルヒが大好きだ。愛してる。お前のチョコが一番欲しい」
ハルヒは俺の告白を聞いて、少し戸惑っていたがしばらくすると意を決したように言った。
「キョン………謝るのはあたしのほうだわ。気持ちを伝えたいのに伝えられなくて、いつももやもやしてた。それでみんなに八つ当たりみたいな事もしちゃった時もあった」
時もあった………っていつもじゃないか。こんな時でも、ツッコムところはツッコマないとな。
「もう、キョン!ムードぶち壊しじゃないの!いい、一度しか言わないからよーく聞きなさいよ」
ああ、よーく聞いてやる。ラジカセの録音スイッチ押した方がいいか?
「バカ」
ハルヒはそう言って息を大きく吸い込み、
「あたしもキョンが大好き!!愛してるぅーーっ!!!」
学校中の窓ガラスを割る事を目論むがごとく、大音声をあげた。
その後ハルヒは制服のポケットから可愛い包装を取り出し、俺に突き出した。
「手づくりよ、一日中ポケットの中に入れてたから溶けてるかもしれないけど、味は保証するわ。ありがたく食べなさい」
俺は包装を丁寧に剥がした。
ハート型にLOVEの文字、こりゃきっと溶けてなくてもベタベタだな。
「うるさいわねー、ハート型宇宙船なのよ!」
きっと作ったのは地球人だな、NASAあたりだろう。LOVEってのはどっからどう見てもアルファベットにしか見えない。それとも違う星でも似たような文字を使ってるのかな?
これ以上ツッコムとせっかくの宇宙船がスペースダストとなりかねないので、そのツッコミは心の中だけでした。
ハルヒの作ったチョコはすごく甘くて、何故かちょぴりしょっぱくて、今まで食べたどんなチョコよりも美味しかった。
「どう美味しい?」
銀河のような輝きを持つ瞳で聞いてくるハルヒ。
「おまえが作った物で美味しくない物なんてあるか。最高だよ。愛が詰まってるからかな?」
ハルヒの顔がみるみる赤くなっていく。
ゴン。
褒めたのに殴られた。でもそれは全然痛くなかった。
連日本当に長々とスマソ。もうすっかり朝だよ………。
途中でほぼ全文書き直したところがありまして、こんなに時間かかっちゃいました。途中で分けようかとも思ったのですが一気にいきました。
明日はエロパートとエピローグ投下しようと思っているので、楽しんでいただければ幸いです。
では。
とりあえず乙です。
リアルタイムでずっと見てましたw
今回もすごく良かったです。
続きも期待してます。
それにしても今回は携帯で約8時間か…改めて乙です。
携帯で売ってるのがすごいな
携帯だと手間もパケ代も半端じゃないのに…旅人さんはネ申です!
BJ!
GJ!
あぁ、続きが気になる
GJです
続きが気になりますがそれ以上に旅人さんのパケ代が・・・
さすがにパケ放題だと思うけど…
そうか投稿するときにだけ繋ぎ直してるかな
やぁすげぇや。
旅人さんありがとう。
GJ
| | γ⌒ヽ
| |⊂,,,,,,,,,,,,⊃
|_| (´・ω・`) オチャドゾー・・・
|茶| ( o o旦
| ̄| u'―u'
""""""""""
GJ!
本編ラストもこんな感じだったりして・・・
冬コミに出店
↓
みんなで買占め
↓
パケ代確保
↓
また投下
↓
∞ループ
>168
あんまり携帯で繋がないから知らなかったけど携帯でも使い放題があったんだな…。
>172
もし出してくれるのなら読む用保存用布教用で3冊買いそうだ。
すげぇ。感動したよ。
エロパートを投下すべく書き足しと推敲をしていたのですが、どうにも朝までには投下しきれそうにありません。
今日は午後六時頃から投下します。
もし待っていた人がいたら、すいませんでした。
こんにちは旅人さん。貴方もいつかは旅立つんだね。でも…
つらいことがあったら、いつでもここに帰ってきていいんだよ。
『涼宮ハルヒの告白』
第四章
ハルヒの愛が詰まったチョコ。ハルヒいわくハート型宇宙船チョコを堪能して、俺は今ハルヒと向かい合っている。
ハルヒは口を尖らせてちょっと拗ねたようなような表情で、俺を見上げていた。いつかと同じ状態。でもその時との表情の違いが俺にははっきりと分かった。
ハルヒの顔が、笑いたいのを無理矢理堪えているようにしか見えないのだ。
お前は告白されて想いが通じ合ったのに、なんだか恥ずかしくってわざと拗ねてみる女子高生か。
くすっ。
俺の比喩とも言えない比喩表現にハルヒは笑った。
「何よそれ、例え話になってないじゃない」
うん。やっぱり笑った方が可愛い。さっきの拗ねたような表情も堪らないが、どちらかと言えばやっぱりこちらの方が俺の好みだ。いや本当に甲乙つけがたいんだけどね。
「照れくさいからそんな可愛い、可愛いって言わないでよ」
照れたように言うその台詞がまた可愛い。
「ハルヒ」
俺はハルヒのセーラー服の両肩に手を置き、唇を重ねようと顔を近づけていく。
その時、
「ちょっと待って」
ハルヒが俺を押し返した。
おい。ここまできてそれはないでしょう。放置プレイですか?俺達はまだそんなディープなところまでは達していないだろ。
「バカ、違うわよ。よっと………」
ハルヒは髪を結んでいたリボンをほどいて、頭の後ろで髪をまとめ上げた。
つまりポニーテール。中途半端でポニーというよりミニチュアホースぐらいだった。
ぐあ、もう魅力度四十パーセント増だ。卒倒しそう。
俺のためにわざわざしてくれたのか?
「キョン、ポニーテール萌って言ってたじゃない。出血大サービスよ……ところでこの話どこで聞いたんだっけ?」
きっと以心伝心ってやつだ。想いあっていれば伝わるってあれだな。
「ふーん。まあいいわ。続けましょ」
では、あらためて。
俺はセーラー服の肩をつかみ唇を近づけていった。
二人の唇が重なり合う。俺は作法に則って目を閉じているからハルヒがどんな顔をしているのか知らないが、きっとハルヒは世界一可愛い顔でキスをしている事だろう。ああ、悪い。前言撤回。宇宙一可愛いに修正しとくわ。
しばらくして唇を離し目を開けてみると、ハルヒは顔を上気させて何やら思案げな表情をしていた。
「うーん。ファーストキスって甘酸っぱいレモン味だって言うけど、あたしはただの甘いチョコの味しかしなかったわ」
そりゃそうさ。寸前までチョコ食ってたんだから。
それに今のはセカンドだ。ファーストキスはちゃんとレモン味だったぜ。
「な、何それ?」
心あたりでもあるのかハルヒは少し戸惑ったようにして、俺を上目遣いで見つめてくる。
「何でもない。ただの妄言だ」
俺はハルヒにサードキスを敢行した。今回のはちょと深めにしてみよう。ハルヒの唇に何度も吸い付くようにして、それから口を覆い舌を出し、ハルヒの中に侵入しようとする。
「ちょっ、キョン。そんな、あっ!」
ハルヒが驚きで口を開くと素早くその中に舌をねじこんだ。
うーん。我ながら凄いキステクニック。ベッドの下に隠されたビデオに謝辞を送りつつハルヒの口を貧る。
歯列をなぞり頬を裏側から愛撫する。そしてハルヒの舌に自分のそれを絡めた。
「んっ、う……はぁんキョン、はぁ……」
始めはレジスタンスであったハルヒの舌も今や心強い友軍だ。積極的に絡まってくる。
くちゅっ、ちゅっ、くちゃ。
二人がディープキスを行ういやらしい音が、夕日の差し込む部室に響き渡る。最高のBGMだ。
口を離すと二人の間にキラキラとした橋がかかった。その橋はロンドン橋よろしく落ちてしまったが、今や二人の間はオリハルコンより堅い絆で結ばれていた。
ついに神話を超絶しちまった。笑うなら笑え。誰だってハルヒとこんな事をしたら、これぐらいのノロケ話はするさ。俺以外の誰かがこんな事をしようとしたら、そいつを半殺しにするがな。
「何をぶつぶつ言ってんのよ。嬉しさのあまりどうにかなっちゃったの?」
「もう絶対ハルヒの事を離さないって言ったのさ。未来永劫な」
ハルヒは目をぱちくりさせた。一つ一つの動作が堪らなく可愛い。
「それって何?プロポーズのつもり。気が早過ぎるわよ」
そうとってもらってもかまわないさ。
「……指輪ぐらい用意しときなさいよ」
明日からバイトを始めるとしようか。
「バカ、冗談よ」
ハルヒは微笑むと、俺の頬にそっと指先を触れさせた。
「あたしは運命なんてこれっぽっちも信じてないけど、ずっとキョンとはこういう風になると思ってた。ううん。違うわね。やっぱり運命なんて関係ないわ。
ずっとこういう風になりたかった。いつからだろう?キョンに出会ったのは高校に入ってからなのに、もっとずっと前からのような気もするわ………不思議ね」
それはきっと三年半ぐらい前からだな。
「何でそんな具体的なのよ?……そうね、それぐらいからかもしれないわ」
今度はハルヒが自分からそっと俺の唇にキスをした。
俺はまたハルヒを抱き締めた。暖かい、柔らかい、心地よい。最高の抱き心地だ。
俺がハルヒを抱きながら次に進むべきかどうか逡巡していると、
「続き……してもいいわよ」
ハルヒの方が許可を出した。
「いいのか?ここ部室だぞ」
「初めてのセックスが部室でなんてちょっと素敵じゃない。キョン以外の男にバージンあげる気なんてないし……でもあたしのバージンあげるんだから、優しくしなさいよ」
かぁ、と頭に血が上る。興奮した俺はハルヒを押し倒した。
「わっ……こらっ、キョン!優しくしな、あんっ!」
俺の腕はすでにハルヒの胸へと伸びていた。制服の上からでも充分に柔らかさが伝わってくる。ビーズクッションの百倍、いや千倍は気持ち良い。
「んっ、ちょっと……きゃっ…両方!あんっ!」
どうやらハルヒは胸が弱いらしい。こりゃ直に触った時が楽しみだ。ハルヒの制服の上着に手をかけて、たくし上げる。
それにしてもうちの高校は何でセーラー服の前が開かないのだ。これでは制服を着たままセックスをするという、男の野望が叶えられないじゃないか。
「女の子にしてみたら服着たままなんて窮屈なんだから……スカートは穿いたままでもいいわよ」
俺は北高の制服をデザインしたやつに憤慨しながらもハルヒの上着を脱がせた。
水色の花柄をあしらった可愛いブラ、とりあえずわけの解らん幾何学模様柄じゃなくて安心したよ。
「探したけどそうゆうのは売ってなかったのよ。まったく品揃えが悪いわ」
俺は全国の下着メーカーに感謝しながら、ハルヒの背中に手を伸ばした。
ない。
あるべき物がそこにはない。ホックって後ろにある物だろ?
これは誰かの陰謀か?
「陰謀って何よ?ただフロントホックなだけ。自分で外すからいいわよ」
あらわになるハルヒの胸。白く豊麗な膨らみの上に、ピンク色の綺麗な乳首。錦上添花という四字熟語がこれほど似合う物はこの世に存在しないだろう。
ハルヒは頬を紅く染めている。
「恥ずかしいからあんまり見ないでよ」
恥ずかしがる事なんてないぞ。今のハルヒの姿を見たら、ミロのビィーナスだって両手を上げて地に平伏しちまうだろう。腕ないけどな。
「何変な例え話してんのよぉっ!?」
ハルヒの台詞が終わる前に、俺は豊かな膨らみにむしゃぶりついていた。
「キョン、うっ、あ…あん、はぁ、……はぁん、何か、胸が、おかしいの……」
膨らみのカーブに舌を這わせ、触れた突起を口に含む。片方の乳首を口で入念に愛撫し、もう片方は手を使って優しくこねくりまわしたり、つねったりしてみた。
「あぁん、いやっ……なんで、こんなに、気持ち良いの?」
ハルヒの顔は完熟トマトのように赤く染まっていた。
頃合いを見計らって、スカートの中へと手を侵入させる。辿り着いたそこは、すでに密林のジャングルのごとく湿気に満ちていた。
「そ、そこは、だめぇ……あんっ!下着汚れちゃうから……キョン、脱がせて」
ハルヒの膨らみから顔を上げて、足の間に体を入れる。スカートの中に両手を突っ込み、ショーツを脱がせた。
さあ、いよいよ聖域に足を…じゃなかった手を入れようか、というところでハルヒから声がかかった。
「あたしも全部脱いだんだから、キョンも服脱ぎなさい!」
ハルヒの要請を受け、立ち上がり服を脱ぎ始める俺。
ブレザーを脱いでハルヒの下に敷いてやってから、Yシャツを脱ぎ捨てる。Tシャツも同様に。カチャカチャと音を立てベルトを外し、ズボンを下げる。残すは最後の一枚。ここでさすがに躊躇したが、今更恥ずかしがってもいられないので勢いよく脱いだ。
俺のペニスはエベレストのごとく雄々しく、高々と勃起していた。
ハルヒはそれを見て双眸を見開き、
「キョンのそんなにおっきいの!?………あたしの中にちゃんと入るのかしら?」
と不安げに聞いた。
「大丈夫」
ちゃんと濡らせばね。そう言ってしゃがみ込みハルヒのスカートの中に潜り込んだ。
「ダメよっ、キョン!あたしシャワーも浴びてないから汚いわよ!」
ハルヒに汚いところなんてあるわけない。
「ホントにダメだってば!」
拒絶するハルヒを無視して俺はハルヒの秘部に特攻を開始した。へたすりゃ三角締めであっという間に墜ちてしまう。
しかしハルヒの反撃はない。
俺はハルヒの秘部を指で広げた。ハルヒのそこは爛漫する花のように綺麗で、全然グロテスクなんかじゃなかった。これをグロテスクなんて言うやつがいたら、そいつの美術の成績は万年最下位に違いない。
充血した突起がぴょっこりと顔を出した。それにそっと舌先を触れてみる。ハルヒが陸に打ち上げられた魚のように体を反らせた。
「−−っ!!キョン!だめぇっ、そこは、そこは……はぁん、あ、ああっ!!」
ハルヒの秘部から溢れ出す愛液の量が、まるで雨季のアマゾン川の水量のごとく増した。奥の肉壁もぴくぴくと物欲しそうに痙攣していた。
くそっ。俺ももう我慢できない。
「ハルヒ!俺はもう限界だ。挿入れてもいいか?」
最終確認をする。
「あ、あたしも早くキョンと一つになりたい……きて」
俺は頷き、ペニスをハルヒの入口にあてがった。先端に湿潤したものが触れた感覚がした。
「いくぞ」
「うん」
ハルヒは拳をぎゅっと握った。
ゆっくりと柔肉を裂きながら、ハルヒの膣内へと進軍していく我が息子。それはギチギチと締め付けられる。
くうっ、きつい。でもハルヒの膣内は先っぽが入っただけでも気持ち良い。これ、動かしたらどうなるんだ?
ふとハルヒの顔を見ると、それは初めて異物の侵入を許した事による苦痛で歪められていた。
「つぅ、いったぁーい!キョン!あたし、優しくしなさいって言ったわよね!?」
無理言うなよ、こちとら童貞なんだ。純粋無垢なチェリーボーイにそんな要求をするのは酷ってもんだぞ。
「うるさい!こんなの全然気持ち良くない!大好きなキョンとの初体験が痛いだけなんて、あたし許さないからね!」
目に涙を溜めつつ怒鳴るハルヒ。
「じゃあ取りあえず、一旦抜くぞ」
「だめっ!もうキョンと離れたくないの」
ハルヒはまるでお気に入りのおもちゃを取り上げられそうになった子供のような顔で、俺を見た。
一体どうすれば良いんですか?俺は。
「男でしょ、立派なもん付いてるじゃない……今、あたしの中に入ってるやつ。なんとかしなさい!」
うーん。俺は暫く黙考して作戦を練った。ここは作戦参謀の腕の見せどころである。名誉挽回のチャンスだ。
「とりあえずちょっと力抜け」
俺はそう言ってから、ハルヒの体に覆いかぶさり密着した。ハルヒの顔が目前に迫る。次にハルヒの堅く握られた指を解き、それに自分の指を絡め掌を重ねる。
俺の愚息への締め付けが少し緩んだ。
「ゆっくり、慣らしていけば大丈夫だと思う」
「………うん」
俺ははやる気持ちを鉄の自制心で押さえ付け、ゆっくりとハルヒの奥へ進んでいく。一気に貫いてハルヒが泣き叫ぶような姿を見たい、と思うほどの加虐心を俺は持ち合わせていないのでね。
「んくっ、つぅ……痛いっ!」
さすがに処女膜を突き破る時はハルヒもかなり痛そうだったが、それ以外の時は俺の努力の甲斐あって、それほど痛みを感じている様子はなかった。
しかし、どうなんだろうねこれは。
ハルヒの膣内はぬるぬるに濡れていて、凄く暖かくて、締め付けの具合も最高で、快感を表す全ての形容詞が頭に浮かんできた。これが世に名高い名器というものだろうか?
もしこの世にハルヒ以上の名器があったら、是非ともお手合わせ願いたいね。
ハルヒ以外の女の子と交わる気なんてヨクトほどもないがな。
「んっ!はぁん、何よ、その良く分かんない単位は………」
数学の吉崎が授業中の雑談として話していた極小の単位だ。10の−何乗かは忘れたが。
「すっ、数学?あっ、正解は10の−24乗だったと思うわ………ってこれがセックスしてる男と女の会話!?もっ、もっとムードを考えなさい!」
言われてみればもっともだ。数学なんてムードもロマンのかけらもないな。
「愛してるよ。ハルヒ」
俺の愛はエベレストよりも高く、マリアナ海溝より深いのだ。
「とっ、当然よ。それぐらいじゃなきゃ、あたしの事を抱く資格なんてない、わ」
そんなヨタ話をしている内に俺の先端はハルヒの一番奥へと辿り着いていた。
会話から察するにハルヒの痛みは弱まっているらしい。それでは動いてみよう。
「動くぞ」
「うん」
俺はピストン運動を開始する。
カリまで引き抜いて、そこから一気に根本まで挿入する。
「んくっ!……ああんっ、いい。な、んで?はっ、初めてなのに気持ち良いよ〜。ああっ!キョン、キョン!」
なんか愛称を連呼されると犬みたいだ。それも可愛らしいので許すが。
ハルヒのいつもとは違う嬌声と、ぬちょっ、ぐちゃあ、といった音。そしてハルヒの女の子の匂い。それらが合わさり相乗効果で俺を興奮させる。
激しい快感。迫り来る絶頂を堪える。ハルヒが達するまでは俺は絶対に出さない。例え死んだって射精するもんか。腹上死?大いに結構だ。
「きゃ…ぁん、うぁ……ふぁっ!あんっ!」
「はぁ、はぁっ、ふっはっ」
ハルヒの膣内は動く前とは比べものにならないほどの快感を、俺に感じさせてくれている。もう腰が止まらない。
回転速度アップ、現在出力120パーセント。
「やぁっ……キョン!はっ……はげし、すぎるわっ!ひ……っ、あうっ!」
ハルヒの凄艶な姿と一際大きな嬌声が俺を快楽の底へと導く。
「うはぁっ!はぁ、ハルヒ、ハルヒ!」
ぐちゃぐちゃ、といういやらしい音と二人の喘ぎ声しか耳に届かない。ハルヒの膣はまるで意思を持っているかのように俺のペニスに絡み付いてくる。
「あぁつ…!あ…っ、あ〜っ!ひっあっ、あぁ、キョン、キョン!あたし、もう……うぁん!!」
「はあっ、はあっ……ハルヒ、お、俺ももうダメだ。抜くぞ」
抜こうと腰を引いた俺の体が、ハルヒの四肢でロックされる。
「だめぇっ!膣内でいいから!膣内に、キョンの精液、全部出してぇ!!」
こんなこと言われて抜けるやつがどこにいるよ?理性が白旗を上げて撤退して行く。俺はハルヒの一番奥へとペニスを進めた。
「はぁん!キョンがっ、一番奥まで、奥まで……なんかっ、へ、変なのっ…くるっ!一緒に、キョン一緒にイこっ!!」
ハルヒの膣が俺の精液を搾り取ろうと蠕動運動を行った。
もう限界だった。
「出すぞっ!ハルヒの膣内に全部出すぞっ!くぅっ!!」
「きゃうっ!!あ…あっ〜〜〜っあっ!!」
どくんっ。
俺のペニスが大きく脈を拍った。
どくんっ。びゅっ、どぴゅっ!びゅるるっ………。
俺はナイアガラの滝以上の勢いでハルヒの膣内に精液を送り込んだ。この勢いじゃオンタリオ湖も一分で溢れちまうな。
「ふぁっ、あたしもイっちゃったみたい……キョンのすごく熱いわ……まだ出てる………」
ハルヒは焦点の合わない目で俺を見ている。
「ハルヒの膣内が気持ち良過ぎたからだよ」
枯れたら責任取ってくれ。
「バカ……あっ、止まった」
射精を終えると、俺はハルヒを力強く抱き締めた。今の俺なら地上最強の生物にすら勝てるね。
ハルヒの訝しげな視線を無視して、俺は耳元で囁いた。
「愛してるよ。ハルヒ」
「あたしもよ………」
初体験の余韻に浸っていると突然ハルヒが体を翻した、今度は俺が下になる。一瞬の出来事だった。総合格闘技のチャンピオン並のグラウンドテクニック。
おい、おい。ひょっとして………五月から鳴りっぱなしだった、頭の中のサイレンが一際けたたましい音を鳴り響かせた。
「床が硬くて、ちょっと痛かったんだからね。今度はキョンが下の番」
連戦かよっ!いきなりダブルヘッダーはないだろう。
俺が一年目のメジャーリーガーの気分を味わっていると、ハルヒは不思議の国にいる猫のようにいやらしく笑った。
「何言ってんのよ。もうこんなに大きくしてるくせに」
あっ、本当だ。いやー若いって素晴らしい。
「じゃっ、動くわよ」
第二ラウンドのゴングが高らかに打ち鳴らされた。
「んんっ!……あっ…はっ、はあっ」
たどたどしく腰を動かし始めるハルヒ。ちょっと視線を下に下げると、めくれたスカートの影から俺とハルヒの結合部が見える。ハルヒの秘部からは今だ破瓜の鮮血が流れ出していた。
「んっ!ハ、ハルヒ……痛くないのか?」
「そ、そりゃ少しは痛い、わよっ」
俺の問いに、一端動きを止めて答えるハルヒ。
「でも今は………」
ハルヒは言いかけて、何だか照れたように俯いてしまった。
もう照れるような状況でもないだろう……俺は苦笑を漏らした。
「な、何がおかしいのよ!」
「ハルヒ、キスしてくれないか」
ハルヒの質問は無視してキスを求める。
「はあ?」
「いいからキスしてくれよ。お願い」
ハルヒはしばらく俺の顔を眺めていたが、パタンと体を折るとキスをしてくれた。今日何度目かの柔らかい感触。
いつもこれぐらい素直だといいのになぁ
「何か言った?」
いいえ。何も言ってないですよ。
俺はハルヒを力強く抱き締める。密着しているので、ハルヒの体の起伏がよく分かる。
やっぱり気持ち良い。この抱き心地だけで射精しそうだ。
ハルヒの頭を抱き、頬と頬を接触させて改めて聞いてみる。
「さっきの続き聞かせてくれよ、痛いけど何なんだ?」
今度は答えてくれた。
「今はキョンと一つになれる事の方が嬉しいから大丈夫。それに……結構気持ち良いし」
くぁ〜、可愛い。ダメだ。ハルヒの台詞だけで射精しそう。
「まだダメだからね。あたしが決めたの。イク時は二人一緒なのよ!」
「頑張ってみる……俺もハルヒと一つになれて嬉しいよ」
「よろしい」
得意満面な口ぶりで言うと、ハルヒは体を起こし始めた。
「ちょっと待って」
それを俺が制する。
「まだ何かあるの?」
「いや…その……このまましてくれないか?」
ハルヒと少しでも近くにいたい。少しでも多くの一体感を味わっていたいんだ。
「それって普通女の子の台詞よね」
いいじゃないか。男だってそういう気分になる時もあるさ。
「分かったわ。このまましましょ」
ハルヒは再び体を俺に密着させると。手を頭に巻き付けるようにしてから、体を揺すり始めた。いわゆる女性上位ってやつだな。俺も下から突き上げてみる。
「いいっ!キョン!これ気持ち良いよぉっ!」
俺も気持ち良い。何よりハルヒの顔が近くにあるのが堪らない。ハルヒの感じている顔は凄艶なのに、それでいて年相応に可愛らしくて……やべぇ。もう出る。
「はっ、ハルヒ!俺、俺もういきそう!」
「えっ!?まだダメよ!あたしまだ、ああっ!!」
どくんっ、どぴゅっっ………。
ごめんなさい。出しちゃいました。
俺のペニスは二回目とは思えないほど大量の精液を、ハルヒの膣内に吐き出した。
「こらぁ〜っ!キョン!一緒にイクのよって言ったでしょ!?」
「悪い。お詫びはするから……よっと」
「わっ!」
俺は体を起こした。今度は座位。我ながら凄いと思う。いきなり三連発だぜ、デビュー戦でレコードタイムを出すようなもんだ。末は三冠馬だな。
「キョン、今度は何?」
「座位だ」
これまた二人の距離が近くて良いんだよな。男女ともに人気が高い体位だ。
「どこのエロ本調べよ!それって本当なの?」
やってみれば分かるさ。
「動くぞ。ハルヒも腰振ってみてくれ」
ハルヒの背中に手をまわし、体をしっかりと抱いて腰を動かし始める。その途端、
「きゃっ!何これ?いいっ!さっきよりも全然いいよぉっ〜」
ハルヒは俺の首をつかんで嬌声を上げ始めた。ハルヒのポニーテールが激しく揺れる。
「お、俺もすごく気持ち良いぞっ!ハルヒ!ハルヒ!」
「ひ!ひんっ、んっ…気持ちい、いいっ!キョン好きぃ、大好き!あ、愛してるっ!」
あれ?それは一度しか言わないはずでは?
「バッ、バカ!こんな時に、いっ、じわるしないでよっ!キョンも言ってよ!」
あっー。なんでこんなに可愛いんだよハルヒは!こう思うのも今日何回目だ?しかたねぇじゃねーか。ハルヒが可愛過ぎるんだからよ!
俺はわけの分からない言いわけを心の中でした。そしてハルヒに言ってやる。
「ハルヒ!すっ、好きだっ!愛してる!」
そしてさらに激しく腰を動かす。マラソンランナー並のスタミナだ。これも愛のなせるわざか。
「あっ、あんっ、あたしもう……イッちゃうっ!キョンも一緒に!いっしょにぃ!!」
「はっ、俺も、もうイクぞ!ハルヒ!」
ラストスパート。信じられないほどの勢いで腰を動かす。
ドクン、ドピュッ………。
俺は今日三度目の膣内射精を行った。
「あ、あっーーーっ!!」
ハルヒの絶叫が部室に響いた。耳元で叫ばれたので頭がクラクラする。今度はちゃんと二人一緒にイク事が出来たようだ。
ダブルノックダウン。俺とハルヒの一回目の対戦はハルヒの三勝二敗で幕を閉じた。でも正確に言うと引き分けだな。前戯でハルヒは一回イッちゃってたみたいだし。
興奮が収まると、ある疑問が沸いてきた。
本当に膣内射精してよろしかったんでしょうか?
「はぁっ、はぁ……今日は安全日だから大丈夫よ……あたしだって年頃の女の子なんだから、生理の周期と排卵日ぐらいちゃんと把握してるわよ」
取りあえず一安心。
行為を終え、二人とも仰向けに寝転がった。安っぽい蛍光灯を眺める。
俺が隣にいたハルヒの方を向き、艶やかな黒髪を撫でる。
まるで最高級のペルシャ絨毯のような触り心地。
「そんなの触った事あるの?」
いや、ないけどさ。
「もう、いいかげんな事ばっかり言わないでよ!」
ふぐのように頬をぷくっと膨らませて、仏頂面をして見せるハルヒ。
くぅ〜、もう反則だ。可愛過ぎる。クレオパトラ、楊貴妃、小野小町。世界三大美人揃い踏みでもハルヒの前では霞んでしまう。
「ていうかその三人って本当に美人だったのかしら?いまいち信用できないのよね。写真が残ってるわけでもないし」
もっともだ。
「未来人と友達になったらそこら辺も聞いてみるわ」
朝比奈さんはそんな事知らないだろうな。むしろ長門に聞いた方が良さそうだ。明日早速聞いてみようかな。
そんな事を考えていると、ハルヒが俺に聞いてきた。
「ねぇ、キョン。あたしの事本当に愛してる?」
何度でも言ってやるさ。
「愛してるよ。ハルヒ」
俺はそう言って上半身を起こし、ハルヒに軽くキスをした。
唇を放すとハルヒは今日一番の、まるで真夏の太陽のような眩しい笑顔で言った。
「あたしもキョンの事愛してるわ」
ああ、俺はきっと世界一の幸せ者だな。
もう一度唇を重ねた。いつまでもこうしていたいと思った。
俺とハルヒ、二人でずっと一緒に。
リアルタイムキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
GJ!
携帯でこれだけの長文を書くなんて・・・。しかも巧い。
心の底からGJです。
エピローグ
翌日………。
別に初体験を終えたからといってハルヒの性格が変わるわけでもなく、部室のドアを地球の裏側まで吹っ飛ばすような勢いで開けると、
「ニュースよみんな!映画の撮影で行った、山覚えてるわよね?その山の麓に古びた洋館があるんだけど、そこの住人が最近引っ越したの。その理由は幽霊が出たからだって言う専らの噂よ!」
どこの誰だよ?そんなはた迷惑な噂を流した野郎は。
「そんなの誰でもいいの!とにかくSOS団として、ほっとくわけにはいかないわ。みんな行くわよ!」
ハルヒはそう言って身を翻した。俺達が立ち上がると、ハルヒは一瞬だけこっちを振り返り、
「みくるちゃん、有希、それに古泉くん。いろいろごめんね」
と言って、脱兎の如く駆け出した。
朝比奈さんは目を満月よりも丸くしていたし、長門も口が僅かに開いていた。古泉は相変わらずの曖昧スマイルだったが、その唇の端が痙攣していたのを俺は見逃さなかった。
俺は古泉の代わりに肩を竦めると、我が愛しき団長の後を追った。
可愛い朝比奈さんがいて、無口な長門がいて、ついでにいけすかない古泉もいる。
そして俺とハルヒがいる。
今日もSOS団は世界を大いに盛り上げるため、精力的な活動を行うのであった。
以上で『涼宮ハルヒの告白』終わりです。最後まで長々とスマソ。
誤字脱字等がありましたらそれもスマソ。
投下途中で感想、賞賛の書き込みをしてくれた方々、本当にありがとうございました。
パケット代は結構いきますがパケ死するほどではないので大丈夫です。心配してくれた方々にも重ねて御礼を。
また感想等聞かせてもらえれば幸いです。
では。
リアルタイムでスレに張り付いて8時間
まだか、まだかとヤキモキ・・・サッカー始まるしw
GJ!&乙可憐! 次回作に期待します。
素晴らしい出来ですわ!GJ!
マジに編集者のエロ禁縛りをくらってる谷川氏なんではないかと勘ぐってしまうほどGJ!!
とりあえずお世話になりますた・・・ハァハァ
とりあえず谷川氏は、原作担当、エロ担当、鬼畜担当、長門分担当etc…最低でも10人は存在しているとおもわれw
202 :
名無しさん@ピンキー:04/10/14 08:25:29 ID:Beht8YiK
スゲェ! \(・▽・)/
イイ! \(・▽・)/
グゥゥゥゥゥウゥッジョブ!
204 :
致命的存在:04/10/14 11:36:19 ID:rz+sdU74
GJ!!
真夜中の旅人さんお疲れさんです。
こりゃ負けてらんないとばかりに私のほうも書き続け、完成しました「長門ユキの牢獄」を投下します。
じゃっかん鬼畜風味入ってるんでご注意を
消えていく、リセットされていく、否定されていく
また、だめだったのか?
経験が消えていく、肉体がリセットされる、記憶が否定される。
・・・ちくしょう、・・・・・・・ちくしょうっ!
輪廻する世界に抵抗する俺は世界に侵されていた。
何がたりない!どうすれば満足する!
終わりが始まりになる、使い古された新世界が始まる。
・・・ハルヒ!この宇宙一のわがまま女が!
理不尽の親玉に、無自覚の暴君に叫ぶ。
くっ・・・・・・長門、・・・・・・すまん。
次ぎに無表情な、一人ぼっちのあいつの事を思う。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・頼んだぜ、・・・・・・・・・・次の俺
そして、また新しい物語が始まる
長門ユキの牢獄1
何かがおかしい。
朝、予定も無いのになぜか目が覚めてしまった。
そして起きた瞬間、なにか違和感があった。
何かがおかしい。
目覚めたての頭の中で単語検索する。
キーワードは「しなくてはならない事」
まず夏休みの課題がヒットするが普通にスルーする。
次にいつも夏休みにする事として、田舎に遊びに行く事が浮かんだが既にクリアしている。
必死に頭を動かすが、目が覚めていくにつれに違和感も薄れていく。
まあ、すぐに思い出せないならたいした事は無い筈だ。
己を納得させ、検索を終了する。
―――――頭の片隅にしこりを残しながら。
時計を見ると学校に登校するために起きる時間よりも少し早い時間だった。
とりあえずタオルケットをどけて起き上がる。
久しぶりに朝飯でも食うか。
そんな事を思いながら
八月十七日―――午後二時八分
俺は今、市民プールのプールサイドにいる。
なぜこんな所にいるかというと、
俺の目の前で小学生低学年と本気で遊ぶ冷静に考えると少し痛い系の女のせいだ。
「あはははははははははっ!」
女、涼宮ハルヒの腹の底からの笑い声が、屋内プールに木霊する。
俺が家でだらだらと高校野球を見ていると電話がかかってきて、有無を言わせずに呼びつけられたのだ。
まぁ、仕方のない事だ。あれに常識、羞恥心、止まる事を求めてはいけない。
むしろ、あいつの性格を知ってそれを求めるなら、そいつは馬鹿か聖人だ。
もちろん俺は、まともな一般人・・・・ちょっと変な交友関係が広いがな。
「楽しそうですね。」
隣から聞きなれた声が聞こえた。
横を見るとそこには、胡散臭い笑顔があった。
超能力少年、古泉一樹。
もっともその能力は限定された空間でしか発揮する事は出来ず、
通常空間にいる分にはただの頭の切れる優男だ。
「微笑ましい光景です。それに平和を感じます。
涼宮さんも、けっこう常識的な楽しみ方を身につけてきたと思いませんか?」
いきなり電話をかけてきて一方的に用件だけ言って切っちまうような誘い方はあまり常識的とは言えないだろ
「あなたに断られるのが怖かったんでしょう。」
古泉がクスクスと笑う。
はっ、あいつが?ありえないだろ、いきなり地球が逆回転するのと同じくらいにな。
それにもしかしたら、もう何か常識的じゃないことが起きているかも知れんぞ?
俺はお返しにとばかりに軽口を叩く。
「・・・・・・・・・。」
その言葉に古泉は沈黙で返した。
おい、返事を返せよ。不安になるだろう。
だが、何か心当たりがあるのか古泉は黙り込んだままだ。
だめだな、完全に自分の世界作っちまってる。
俺は嘆息して視線をプールサイドに戻した。
外から刺し込んでる夏の日差しがじりじりとタイルを焼いている。
そういや長門も日に焼けたりするのかなと思って姿を探すと、小柄の短髪無言娘は先ほど昼食を食べた日陰にいた。
いつもの姿だ。どこに行っても変わりなく、土偶のように静止している長門の姿である―――のだが、
「うん?」
俺の視線が一瞬で硬直する。
長門の、いつも宙に固定されている怜悧な瞳が、こちらを、というか俺を見つめていたのである。
その真摯な瞳は彼女の中に渦巻く感情の何割かを写していた。
俺は最近に身に付けた、長門の感情を読むというスキルを発動した。
何かを伝えようという葛藤と焦燥が微妙に感じて取れた。
そのまま数秒か数分を見詰め合っていると―――
「何してんのよっ、キョン!そんなとこで遊んでいないでこっちに来なさいよっ」
声に気をとられて、プールを見るとバシャバシャと水を巻き上げるハルヒがいた。
急いで視線を戻すと長門は、何事も無かったかのように何も無い空間を見つめている。
「コラ!聞いてるのキョン」
俺はしょうがなくSOS団部長に視線を向ける。
そこには小学生低学年女子を兵士のように従えた王様の姿
ハルヒは厳かに片手を挙げる。
「突貫っ!!」
号令と共に手を振り下ろした。
その言葉と共に兵士達が水を掻き分け俺めがけて襲い掛かってくる。
良く見るとその中の一つ、無邪気な顔の中に知り合いがいた。
「・・・・・・何やってんですか、朝比奈さん。」
俺の素朴な疑問は上陸したガキどもの叫びによってかき消された。
ハルヒがガンホー!ガンホー!とか言ってるのが目に入ったがどうでも良かった。
八月十七日―――午後六時十九分
遊び果てた俺たちは市民プールを後にして、ハルヒ提案の喫茶店に行く事になった。
「♪〜♪〜〜♪〜〜」
荷台の一番後ろからハルヒの調子の外れた鼻歌が聞こえる。
なぜここで一番後ろという表現を使ったかというと、俺の自転車には現在3人乗っているからだ。
即ち、俺、長門、ハルヒの順である。
朝、プールに行くときは長門とハルヒの順番が逆だったが長門の無言の訴えにハルヒが負けたのだ。
そんなわけで、俺の背中には遠慮がちに長門の手が置かれている。
こいつが自転車から落ちる事など確率的に言えば無に等しいだろうから、ハルヒへのカモフラージュのためだろう。
俺の前には青春タンデムをしている古泉と朝比奈さんの姿、うらやましくなんかないぞ。
とにかく俺は五月蝿いハルヒを無視して、背中に触れる長門の暖かい手の感触を愉しんでいた。
八月十七日―――午後七時四十八分
喫茶店で今後の予定を決めたというかハルヒの野望を聞いた後、やっと俺たちは開放された。
ハルヒは俺が支払いをしている間に走って帰っていったらしい。
たぶん奴には体内に永久機関でも積んでいるんだろう。
研究して学会に発表すればノーベル賞が取れるかもしれないな。
もちろん俺はやらないけどな。
馬鹿なことを考える思考を停止して俺も古泉、朝比奈さん、長門に別れを言って帰ろう。
「はい、また明日ですね。」
ニコニコと笑いつつ
「おやすみなさい。」
クスクスと笑いつつ
「・・・・・・・・・・・・。」
黙々と無表情
古泉と朝比奈さんはそれぞれ自分の家へ帰るが、長門だけが動かない。
プールの時と同じく俺の目を見つめ、じっとしている。
2、3分ほどたったのか、古泉と朝比奈さんが完全に見えなくなってから長門が話かけてきた。
「来て」
長門らしさ満載の、簡潔極まる言葉、それだけで長門は歩き出す。
おそらくは4月のときと同じく自分のマンションへ
久しぶりの、およそ3ヶ月ぶりのお誘いに少しだけ戸惑う
だが、俺は心の何処かではこの事態を予測していた。
既視感にも似た確信が俺を歩かせていた。
長門の後ろについていく。
八月十七日―――午後八時二十分
俺は靴を脱ぎ、久しぶりの長門の家にお邪魔した。
ここにいたるまでは双方無言、長門はいつもどおり
俺の方は長門に聞けば答えてくれるだろうが、聞く時間はたっぷりあるので聞かないでおいたからだ。
部屋の中はいつもどおりに無駄な物がなく、広々としている。
中は熱帯夜だというのに涼しい、クーラーをつけっぱなしにしているのだろう
だが、カーテンすらかっかていないのはどうかと思う。
おせっかい以外の何物でもないとわかっているが、長門は妙なところで常識を知らないし、具申するべきだろうか
「座ってて」
俺がつったっていると長門の声がかかった。
十畳くらいのフローリングにはカーペットすら無い、俺は頭の「長門の買い物リスト」に座布団を追加した。
俺が座るのを確認してから長門はキッチンへと引っ込もうとする。
「待て。」
長門が振り向く。
「お茶はいいから先に用件を言ってくれ。何が起こっている?」
長門の顔に軽い驚きの色がが浮かぶ。
失礼な、俺はそんなに鈍くは無いぞ。むしろ長門に誘われた時点で誰だって気付くさ。
「そう」
納得したのか、長門は俺の前に座った
というか目の前に座った。
あの、長門さん?
近すぎませんか、ひざとひざがくっつきそうなんですけど。
「時間がループしている。」
・・・・・・はい?
いきなり何を言い出すんだこいつは、ループ?なんのことだ。
俺の反応を待ってからぽつぽつと、重要な事だけ話し始めた。
「性格には八月の17日から31日の間」
「実行者は涼宮ハルヒ」
「31日になると自動的に記憶が消され17日が始まる」
「理由は夏休みにやり残した事があるからと断定」
「あなたも記憶をリセットされている」
「涼宮ハルヒはこのことを自覚していない」
との事だ、普通の奴なら長門の気が触れたとでも思うかもしれないが俺は違う
俺はむしろこんなにもしゃべる長門に驚いているぐらいだ。
長門には命を救ってもらった事が何度かある、その長門が言う事を信じずに何を信じればいいのか。
「だいたいはわかった。」
俺の言葉に長門が頷く、今度は俺の質問タイムだ。
「やり残した事はわかるのか?」
「不明」
当然か、知っていればループなんてさせないだろう。
と、そこで最初に気付かなければならない事にきづいた。
「長門、今回で何回目だ?」
「一万五千四百九十七回目に該当する」
思わずクラリときたね。
良くて数回目、悪くて数百回を予測していた俺に5桁はきいたね。
15497円になおしたらカーテンが買えるな、と意味不明な事を考えてしまうくらい動揺した。
「長門の記憶は消えていないんだな?」
「私は情報統合思念体のサポートを受けている、情報統合思念体は空間や時間に囚われない」
つまり毎回記憶をダウンロードしているという事か
長門が頷く
長門とその親玉がそんな事しそうなのは予想がつく、俺が気になったのは別のところだ。
つまり、こいつは15497回×14日、のべ216958日を、約594年をループに囚われていたとぬかすのか
俺が記憶を失いのうのうと過ごす裏で、長門は今までの俺の人生の37倍近い時間を過ごしたというのか
「お前・・・・・」
言いかけて俺は口を閉ざす。長門がリスのように首を傾けて俺を見る。
その純粋な瞳、まるでなんでもないといった感じに俺は長門を抱きしめたい衝動に駆られた。
その感情は凶暴で、長門から目を逸らす事で耐えた。
だがそれを抑えると今度は別の激情が噴出してきた。
ハルヒ!いくら無自覚だからって、やっていい事と悪い事があるぞ!
ここにはいないあいつに軽い殺意を覚える。
そこで先ほどからこちらを見ている長門に気付く。
俺は深呼吸をして感情を沈め質問を再開した
「どうして俺に教えた?お前の役割は観察だろう」
俺の冷たいとも取れる質問に対して長門は答えた。
「それは、前回のあなたに頼まれたから」
前回の俺?
そうか、15496回目の俺か
前回の俺がリセットされる前に長門に頼んだのか
「そう、それとあともう一つ」
もう一つ?
何を頼まれたんだ、長門
俺の疑問に対して長門は少しだけ息を吸った、それは長門らしくなく緊張しているようだった。
「私が頼まれた事、一つは事態の説明。もう一つは記憶の継承。
あなたは、前回までの記憶を継承する事を望む?」
それはもしかしてリセットされる前の記憶の事か?
長門が頷く
「あなたは今回まで23回の記憶の継承をおこなっている」
一年分近くか、その数字はつまり俺がループ阻止に失敗した数でもあるのだろう。
記憶の継承のできるできないは問題ない、長門ができるといえばできるのだ。
「あなたは、前回までの記憶を継承する事を望む?」
長門がもう一度、問う
そこで気付く、長門の声がほんの少し弱々しくなっている事に
そこで俺は理解した、いくら長門といえどもこの繰り返す日常は苦痛なのだろう
だから少しでも同じ時を、同じ記憶を持った仲間が欲しいのだろう
それ故に、俺に拒絶される事を恐れているのだろう
それがわかって断るような奴は俺は男とは認めない、だから。
「あたりまえだ、とっとと頼む。」
ごく自然に、その言葉を言った。
長門は少しだけ、少しだけ唇の端を持ち上げた。
ダイヤ以上に希少であり、ダイヤ以上に価値がある長門の微笑に俺は少し見とれる。
――――と、その顔が少しづつ近づいて来る
「な、長門?」
「前回のあなたにこの方法を指定された」
ぜっ前回の俺!、お前はなんて素晴らし、じゃなくて無茶な事を!
俺が戸惑っていても長門は顔を近づけてくる。
鼻と鼻が触れ合うほどに近く、息が相手の顔を撫でるほどに近くに、
接触の一瞬手前、少しだけ顔を赤らめた長門が目を瞑るのが見えた。
それを見た俺は覚悟を決め、目を瞑る。
「・・・・・・」
果たして唇と唇は触れ合う、・・・・・だが長門はそれだけでは止まらなかった。
いきなり自らの舌を刺し込んできたのである。
無防備な俺の唇は一瞬で突破され、口内が長門の小さい舌に蹂躙される。
俺は驚き、反射的に顔を離そうとすると―――ガチッッて感じに長門の両腕にあたまを固定された。
目を見開くが長門は目を瞑ったままだった、その間も舌は止まらずに動きつづける。
俺に唾液を送り込もうと、俺の唾液を奪い取ろうと。
そして観念した俺が舌を動かそうとしたときそれは起こった。
情報が、経験が、記憶が、膨大な情報量を持って無秩序に俺に流れ込む
プールの、
盆踊りの、
花火大会の、
バイトの天体観測のバッティング練習の昆虫採集の肝試しの金魚救いのスイカ割りのコスプレの海水浴の
その他いろいろの
23回分の大小さまざまな、俺がこれから体験するはずの、俺が体験したはずの情報が、
1年分近い経験の全てを追体験する。
そして最後に、長門と共に過ごした記憶が蘇る。
くちゃぁ
粘質な音を響かせ口と口が離れる、それをつなぐ唾液の糸
俺にはずいぶんと長い時間に感じたが、現実で言えば1秒か2秒くらいだったのだろう。
長門が少し心配そうに俺を見ている。
そんな長門に苦笑しつつ答える。
「ただいま、長門。」
「・・・・おかえりなさい」
俺は23回分の記憶を取り戻した。
俺は取り戻した記憶を確認しつつ長門に言う。
「キスによる継承を頼んだのは16回目の俺のはずだが?」
23回目の俺はそんな事いってないはずだ
俺の疑問に対して長門はしれっと答える。
「"前回のあなた"という意味では同じ」
「そうか」
前回、前々回と一緒の会話を楽しむ。
「今日は泊まっていくから。」
「そう」
「今度も国木田の声で頼む。」
長門の家に泊まるときは国木田の家に泊まる、と家族には言う。
電話口で長門が国木田の声を真似ればそれで信じる、3回目のとき覚えた小技だ。
ふと、カーテンの無い窓を見る。
「また買いなおさなくっちゃな。」
リセットごとに買いなおさなくてはならないのが不便だ。
「今度のはどんな奴にする?」
「前回と一緒がいい」
またか、無趣味に見える長門にもデザインの好き嫌いがあるらしくカーテンは長門の趣味に合わせて買ってくる
「あの幾何学模様と象形文字を合わせた奴か?」
長門が浅く頷く
「了解、とりあえず金をくれ。お泊りセットを買ってくる」
予測していたのだろう、ポケットに手を突っ込むと長門は諭吉さんを数十枚単位で取り出した。
長門から渡された金を握りながら思う。
昔はけっこう抵抗あったんだけどな、なんかヒモみたいだし。
まぁ、ループを抜け出してからかえせばいいさ。
そんな事を思いながら、俺は近くのコンビニに行くために玄関のドアを開ける。
「いってくる」
「いってらしゃい」
どことなく、気分は新婚な感じで
八月十八日―――午前二時
・・・・・ジュプッ、・・・ジュ、・・・グチュ、グッ
「――――はぁ、んぅ――、ふっ―――」
暗闇の中に湿った摩擦音とせつなげな女の呼吸音が響く。
俺は今、長門の寝室にいる。
俺は今、寝そべる長門に覆い被さっていた。
二人は今、全裸だった。
二人は今、ぶっちゃけ本番中だった。
誘うように尻を上げた長門の秘部には俺の陰茎が挿入されていた。
結合部から流れ出す愛液と精液、それから破孤の血で長門の内股はぐしょぐしょに濡れていた。
混ざり合った液体は長門の白磁の太ももを滑り布団に吸収されていく。
俺の両腕は、上から押さえつけるかのように長門の腕をつかみ離さない。
まるで犬の交尾のような姿で俺は長門を、挿し抉る。
ブチュッ、ジュッ、ジャプッ、グリュッ、
「あ――――、はぁっ、ふぁ―――」
俺が腰をわずかに動かしただけで、長門は呼吸に甘い物を混ぜる。
その声の淫靡さといったら普段のギャップと合わせてきくだけで昇天しちまいそうになる。
それだけでも反則なのに長門の膣内はさらに反則じみた動きで俺の肉棒を包み込む。
数えるのも馬鹿らしいほどの数を長門としてきたが、一向に飽きない。
飽きるどころか極上の麻薬のごとき依存性を持って俺を虜にしている。
とそこで、俺は意地悪な事を思いついた。
カリのあたりまで引き抜き、腰を止める。
ふしぎそうな顔で振り向く長門、
乱れた髪は顔に張り付き、上気した頬は暗闇でもわかるほどだ、唇から少し苦しげな吐息
そして、恍惚を写した瞳は俺に問いかけていた。
「なぁ、俺と長門って何回SEXした?」
腰を回すようにスイングして入り口のあたりをかき混ぜる。
「っあ――――、・・は・・い」
秘肉を刺激され、快感に震えながらも律儀に返事をする長門
俺は顔を長門の耳元に寄せ囁く
「今回で・・・・231回目」
一時期、馬鹿みたいにやっていたからな。
それはもう獣の如く、長門が気絶するまで、もしくは気絶してからも。
ともかく俺はご褒美に、深く腰を押し付ける。
「あぁっ――――――」
快楽に長門が甘い叫びをあげる。
間をおかずに次の質問にうつる。
「長門のイった回数は?」
「くぁぁ、そん、な」
俺はカリのあたりまで一気に引き抜くとパァンといい音をさせて腰を打ちつけた。
微かな抵抗を見せる長門に無慈悲な一撃をくらわせる。
「んっあぁ―――」
「イった回数は?」
「はぁ――、1012回」
そんなにも、と俺は少し驚くがよくよく考えてみると
一回につき4、5回は逝かせるから妥当な数字かなとも思う。
とりあえず答えた長門の頭をくしゃくしゃと撫でる。
「よしよし」
「あ」
撫でられるのが気持ちいいのか長門は目を閉じて感じ入っている。
だがまだ質問は終わっていない、ことさらに耳元に口を近づけ囁く。
「じゃあ、ここは何回使っている。」
俺の右手が長門の小さい菊座を撫でる。
「―――!」
長門が驚きに振り返るが俺は微笑を浮かべ視線を受け止める。
「そこは・・・、17回」
「正解、ご褒美をあげなくちゃな」
そう、ここは長門が嫌がるのであまりしていないのだ。
なんか違和感が残るとかなんとか、俺的にはよく締まって良いからたまに頼んでやっているけど。
俺は菊門をほぐすように撫で、擦り、広げていく。
「あ、んっ、ふぁ―――」
俺の指の動きの一挙一動に敏感に反応する長門
そのあまりの可愛さに、いまだに突き刺さったままの肉棒に血がめぐるのを感じた。
「そこは、ダ、ダメ――っひぃあぁ」
長門が拒否の言葉を言い切る前に俺は親指を長門の菊座に挿入する。
突然の侵攻に長門が跳ねるが自分の体重で押さえ込む。
「い・い・だ・ろ」
俺はなるべく優しく、ゆっくりと長門の耳に囁いた、親指を軽く動かしながらだけど。
「うぅ―――は、はい」
「よーし、いい娘だ」
俺は長門の秘唇から一気に引き抜くと菊門に照準をセットした。
長門が俺の卑猥な物の熱を感じたのだろう、ビクッと震えた。
普段毅然としている長門が怯えてるのを見ると俺の中にある征服欲が満たされていく気がする。
「いくぞ」
コクッ
長門が頷くとほぼ同時に俺は長門のアナルを貫いた。
「――――――っぎぃあぁっ」
長門らしくない、濁点のついた悲鳴が上がる。
だがそれも無理は無いだろう、いくら愛液に濡れているとは言え俺の肉棒は決して小さくない
それが長門のちいさく初々しい菊座を一気に犯したのだ痛くないはずが無い
だがそれでも俺は手加減なんてしない、そんな事をしては長戸に失礼だしな。
はた迷惑なだけの武士道精神を持って俺は長門にピストン運動を開始する。
ギチギチという音まで聞こえてきそうなほど良く締まる、気を抜けばそれだけで果ててしまいそうになる。
「あっ、がぁ、ぐっ、んあっ」
俺の肉棒が腸内を抉るたびに長門の口から苦しげな嬌声がもれる。
だが今の俺とってそれは快感しかもたらさない。
「ひぃ、くぁ、ぎっ、うぁあっ」
「くっ」
長門のアナルはいつもどおりに俺の肉棒を食いちぎらんばかりだ。
俺は長門の締め付けを楽しみつつ右腕を長門の胸に、左腕を長門の秘裂に持っていった。
それぞれが別の生き物のように長戸を攻め立てる。
右手は乳房をまんべんなく撫で回し柔らかさを楽しむ
たまに思い出したように乳首をつまみ、長門をのけぞらせる
「――はぁっ、―――はぁあっ」
ピストン運動から来る愉悦とは違った感触に長門の声も甘くなる。
左手はすでに混ざり合った液でびちょびちょのスリットを撫でる。
「―――あぁ」
長門が俺のすることを予測して陶然となる。
俺は期待どうりに秘唇を掻き分け、小指、薬指、中指を挿入する。
「――――――っあ」
俺は指三本を自由自在に操り長門の内側を、撫で、ひっかき、摘む
長門の膣内は柔らかく蕩けるように熱い、しかも俺の肉棒が奥深く貫くたびに全体が締まりやがる。
このままだと指だけでも昇天しちまいそうだ。
「つぁっ、ひぅんっ、うあぁ」
俺は挿入していない親指と人差し指を器用に使い、ぷっくりと膨らんだお豆を見つけ出す。
布団に顔を押し付け嬌声を上げることしかない長戸に囁く。
「覚悟」
「え?―――――!!!!!!」
俺は敏感なそれを二本の指で挟むとつぶさんばかりの力を込めて圧迫した。
達してしまったのか長門は口を限界まで開いて軽く舌を覗かせていた。
一気に腸内が圧縮され俺への快感が倍加する。
俺としてはもう少し楽しみたかったがここら変が限界だ。
口から涎を撒き散らし、全身を使って喘ぐ長門の腰を掴む
「長門ォ、いくぞ!」
掛け声と共に部屋中に音が響くくらいの速度で腰を長門の尻に打ち付ける。
「―――っ!、ダッ、ダメッ!、壊れっ、るぅ!」
長門の講義の声などまるで無視して打ち据える、そのせいで長門の白い尻は赤くなっている。
終わりは唐突にきた、脳裏が白に染まり悦楽が思考を満たす。
「――――ぐぅ、射精すぞッ!長門」
ビュ、ドピュ、ドプ、ビュッ
長門の中に大量の精子を放つ
「―――――――――――――――――――!!!」
その瞬間に長門も達したのだろう、肛門がきゅっと締まる、
声無き声を喉から振り絞った後、長門は糸が切れた人形のように倒れふした。
俺はすべてを出し切った肉棒を菊座から引き抜いた。
栓が取れたアナルからは長門がぴくぴくと震えるごとに精液が吐き出されていた。
俺は長門の痴態に満足しつつ長門の上に倒れこんだ。
そして世界最高の抱き枕を抱きつつ、眠りについた。
続く
232 :
致命的存在:04/10/14 12:06:41 ID:rz+sdU74
というわけで続きます。
2週間の間に繰り広げられる愛欲の日々、その一部を書きたいと思ってます。
遅筆ですので期待しないで待っててください。
グッジョ!
長門いいよ長門
連日GJ!! 次回も楽しみに待ってるぜ!
ところで、そろそろ鶴屋嬢の登場をキボン
グッジョブである。
しかし鶴屋さんのエロは想像できぬ。彼女で妄想する強者はおらぬか?
俺は日ごろ、みくる・長門×ハルヒの3Pレズで妄想だからな〜
237 :
致命的存在:04/10/14 18:39:03 ID:R9/fua1H
前回、長門ユキの休日でしゃべらせすぎたかなーと思い
今回は言葉数の少ない長門さん。
長門ユキの牢獄は全6回(今回を入れて)予定です。
長門ユキの牢獄・プロローグ
長門ユキの牢獄・海釣りキョン吉〜爆釣編〜
長門ユキの牢獄・星ガ落チル日
長門ユキの牢獄・純情激ラブ青春殺し
長門ユキの牢獄・おきて破りのオールナイトフィーバー
長門ユキの牢獄・エピローグ
といった感じです。
次は早ければ土曜の深夜くらいに投下予定です。
>>致命的な存在氏
(*^ー゚)b グッジョブ!!
話自体も原作にあってもおかしくないような内容ですな
次回も楽しみです
俺にとって致命的な作品でつ。GJ!
ハルヒ……遂にバイツァ・ダストを覚えたのね……
まあそれはそれとして致命的さんグッジョブ。エロエロですね
致命的存在さん、面白かったです。GJ!!
「はい、また明日ですね。」
ニコニコと笑いつつ
「おやすみなさい。」
クスクスと笑いつつ
「・・・・・・・・・・・・。」
黙々と無表情
ここわろたw
原作担当、エロ担当、鬼畜担当、長門分担当谷川氏Nはもう何回時間を跳躍して・・・
どうやら谷川氏Aは上世界の住人になることを選んだらすぃ
<Bパート>
各自の部屋に入って数分が経ったくらいかしら。
あたしは窓の外をじっと見つめていたと思う。
「はぁ。せっかく雪山まで来たのになぁ。スキーもまだあんまり
滑ってないし。吹雪が止めばすぐに戻れるかしら……」
でも、よく考えればこれってすごく珍しい体験よね!
スキー場で遭難なんて滅多に起きないわよ、普通。
ああ、このまま何か変な事でも起きないもんかしら…
「ハルヒ…」
「へ!?」
いきなり名前を呼ばれて、後ろを振り返るとそこには…
「何でキョンがここにいるの!?」
キョンがあたしの部屋のベッドの前に立っていた。
って、どうやって入ってきたのよ!?ドアの開く音なんて全然してないわよ!
「あのさ、ちょっとの間でいいから…一緒にいさせてくれないか?」
あんたねぇ…まさか吹雪が怖いから、とか言わないでしょうね?
「…………」
ちょ、どうしてそこで黙るのよ! もしかして、図星じゃないわよね?
「理由なんてどうでもいいじゃないか。俺は、お前と一緒に居たいんだ」
「あんた正気? ……ま、まあキョンがどうしてもって言うなら別にいいけど」
「なら、いいよな」
「え…?」
てっきり、『何でそこまで言わなきゃいけないんだ』とか何とか言って
部屋を出て行くと思ってたのに…
何か本当に言えない理由でもあるのかしら…
「ねえ、キョン…? ほんとにどうしたの?」
何からしくないって言うか…まるで偽者のような。
でも、そんなはずないわよね。さっきキョンと屋敷中探し回ったんだし。
もしかして酔ってる? 一人だけ飲酒してたなんて言ったら死刑よ!?
「ここ。座ってもいいか?」
「あ、う、うん…別にいいけどさ」
そう言って、あたしの隣に腰を降ろさせたけど…
なぁ〜んか、調子狂うわね。本当に何もなかったの?
「用もなく俺がお前の部屋に来ちゃいけなかったか?」
別にそんなこと言ってるわけじゃ…って!?
ちょ、どうして肩に手を回すの!?
「ハルヒ…」
「キョ、まっ…」
………って、肩に手を回されただけでどうしてあたしが
こんなに動揺しなきゃいけないのよ。そう、別にまだ何もあったわけじゃないし…
うん、そうよ。キョンにそんな根性なんてないんだし。
それに……きっとキョンは、有希のこと………
「ハルヒ?」
「い、今のなし!!」
と、取り合えずキョンの腕の中から逃げなくちゃ…
目の前でそんなこと考えてるだけで、ちょっと有希が羨ましく……
って何考えてるの?! キョンの目の前で…もとい、こんな時にそんなこと思わなくっても
いいじゃない、あたし!
取り合えず、キョンから2、3歩くらいは離れたけど……
変に意識しちゃったから、もうまともにあいつの顔…見れないよ。
「…………」
こういうときに限って、こっちに来るのよね…キョンって。
「ハルヒ……」
「っ!?」
って、それありなの!? いきなり後ろから抱きつくなんて…
しかも、思いっきりじゃなくてそんな包み込むように優しく……
そんな抱き方されたら…抵抗できないじゃない……
どきどきどき……
ああ、自分の心音がすごく響いて聞こえる。
こんなに大きかったらキョンにまで聞こえるんじゃないかってくらいに。
きっと、キョンもかなりドキドキしているに違いないわ。
いつもならこんなこと、絶対に出来ないもの。
耳、当てたら聞こえるかしら?
そう思って、気付かれないように気をつけながらもキョンの胸に耳をつけることに成功。
暖かい胸板の向う。どくんどくんという激しくも落ち着く音が聞こえた。
やっぱり、キョンも緊張してるのね。
それが解ったら、ちょっと安心かな。緊張してるのあたしだけじゃないんだし。
どれくらいそのまま居たのかしら。
キョンの手が、少しずつ、動き始めた。
「キョン?」
最初、ネックレスのように首の周りに巻いているだけだった腕が少しずつ、本当に少しずつ
下に下がり始めていた。
「や、ちょ、キョン! やめなさい!」
今では、キョンの手はあたしの胸の上。もちろん、胸に沿わせて手を重ねている。
「いいかげんにしないと本気で怒るわよ!」
うう…まったく身動きしない…ずっと胸に手を置かれているのも思ったより恥ずかしいわ…
こうなったら、もう手加減しないわよ!
あんたが手を離す前に無理矢理引っぺがして成敗してあげるんだから。
そう意気込んだ時に、キョンは、あたしの胸をもみ始めたのだ。
「あ、ちょ、やめ……!」
い、いきなり動かすのはダメ……
ひゃ…ん…くす、ぐったぁい……
って、あれ…? ビックリしたのとの相乗効果でいつもより敏感になってる……?
……!! いけない! このまま流されるところだったわ!
「こら、キョン! 早く離れなさい!」
これが最後の忠告よ、と一言付け加えておくわ。
「…ひゃ、ちょ、やめな…さいって、ば…!」
あたしの忠告を無視して、ずっと、その、あ、あたしの胸を
もみ続けるなんて…その手を離した時があんたの最後よ!
始めのほうはそう思っていたけれど、ずっと同じ動きや刺激を受け続ける。
それはそれで…胸の奥がこう、キュンって言うの?そんな変な感じになっちゃったわけで…
そう、一言で言えば、その刺激だと物足りなくなってきちゃった……
「ねぇ、キョン……いつまで、胸揉んでるのよ…」
そして、あたし自信も気付かないうちに、キョンに
「他のトコも…触りなさいよ……」
なんていう事を言っちゃったみたい。
「あ…ちょ、今のな……!!」
と、気付いた時にはもう手遅れ、キョンは、待ってましたと言わんばかりに手を下げて…
「!!!」
足の付け根辺りを触り始めた。
このときのあたし達の格好、今更言わなくてもわかってると思うんだけど、
お風呂に入ったから、上にTシャツしか着てなかったりして……
それで、足の付け根を触るという事は……キョンは、直にあたしのフトモモや
色んなところを触ってるという事で…余計にくすぐったかったり気持ちよかったりして、
その、いけない気持ちになりそうに……
……はっ! いけない! このまま流されちゃ、キョンの思う壺だわ!!
ここで、しっかりと我慢、そして逆襲もしないと!!
でも…どうするか考えてる間にもキョンのくすぐったい手の動きは止まずに段々と
あたしの性感を高めていってる…!
「ん! そ、そこだめ!」
そして、彼の手はいつの間にかあたしの一番感じるところを触れていた…
あ、や、だ、だめ…何も、考えられない!!
「だ、ダメ! キョン、やめ……!!」
また、ずっと同じところを触り続けるキョン。
別のところを触るという事を全くしない、一点集中の愛撫。
でも、その行為にあたしは、完璧にスイッチが入っちゃったみたい。
「はあ、ああ、キョン、も、もっと…他のとこも……」
もう頭の中は真っ白で、何も考えられなかった。
隣の部屋に有希がいることも忘れ、声も押さえる事もしなかったもの。
もし、隣の部屋が静かだったら、あたしの声、丸聞こえなのかな。
「んん! は、キョ、キョン! そこ……そこぉ!」
恥ずかしいという感情も薄れ、もう目の前にある快楽の頂点に上り詰めるだけ、
そう、ほんのあと少しだったのに……
「はぁ…はぁ…あ、あれ……? キョン…? 何処行くのよ?」
いきなりキョンがあたしを解放してしまった。
あと数回もあそこを触ってくれるだけでいいのに…
それに、まだあたしはキョンに、その、何もしてあげれてないんだし……
「キョン? ちょっと、聞いてる!?」
あたしは、キョンの顔を覗き込んだ。
その顔は、後悔して……いるようには見えず、どこか悲しげに見えた。
「キョン…? どうしたの?」
何かあたしに隠し事でもあるの? それとも、何かやましい事でも思い出したとか?
キョンはあたしの質問に答える事は無かった。
なぜなら、返事の代わりに、この部屋の唯一の出入り口に走って向かって行ったのだから。
「こら、キョン! 逃げるな!!」
せめて、ここまでした責任をとってから出てけ!!
あたしは、そう叫びながら、キョンが出て行った扉を開いて廊下を覗き込んだ。
そこには―――
以上雪山Bパート、投下完了です。
よくよく考えればキョン×ハルヒのハルヒ視点。
書くの初めてです。つーかハルヒ視点が意外と難しかった。。。
次からキョン×ハルヒ書くときはキョン視点にすると心に決めつつ…
次回の予定。
古泉視点あたりを投下予定。
男同士、か…
この板にあってないような気が………
エロくなければ問題ないかな(ぉ
GJです( ´,_ノ` )b
最後までしないところに萌えました。
ここはSOS団並みに異能者が集まるインターネッツですね!
>>248 古泉視点はギャグタッチで逃げてもらえたら有難いw
127氏キター
こりゃぁー、119氏の再来も楽しみですな
「や り ま せ ん か」
うほっ、いい超能力者!
やっぱりギャグで回避してもらいたいw
キョンが性転換して現れたんだよ、きっと。
やはりここはギャグで
>254
同意である。
古泉だけはガチ。
古泉に本気で口説きにかかる
なんつーか、谷川氏の文体が模写しやすいのか、
それとも18禁縛りをされているらしい谷川氏の妄想思念が皆に乗り移っているのか、
ともかくグッジョブだ、皆!!
きっと想念体が降臨してるんだ
260 :
谷川流:04/10/16 02:58:31 ID:Ecsaoh3e
ずぁー縛られるーー
ムラムラしてきた、もう時間跳躍するしかねー
こうして、また新たな谷川流氏が派生したのであった
>>254-255 いきなり椅子に座って回転しながら登場し、
何をやっているんですかと聞かれて答えようとした瞬間に
舌噛んで理不尽に逆ギレするキョンとかでもいいや。
ギャグだが偽キョンはウホッ
>>259 つまり、我々が無意識下に望んでいた『エロ作家谷川』が、
シムとして現れたのがここに降臨していると。
いや、ただ単にここ覗いてる香具師にハルヒがいるだけだろう
ハルヒタソハァハァ・・・ハッ・・ジブンガナクナッテイクキ・・・ガ・・・・・ス・・・・・・・・
俺のIDは死人が出そうだVXガス
>264
こっちの意見が正しいと思う。無意識下でおこなわれることが
どれ程のすさまじい力を持つのか、ここにいる誰もが知っているだろう?
どもです。
えー、第6章なわけですが、その前に一つお断りを。
雪山遭難時に各部屋に現れた偽者ですが、あれは長門が作ったのではなく、彼らを閉じ込めたヤツが
作ったと私は考えています。それを長門ががんがって入れ替えただけじゃないかと。
一応その前提で話を作ってます。
ここの解釈は読んだ人によって異なるみたいなので、念のため。
『第6章』
それから、多分、十分か二十分か三十分か一時間ぐらいした後。
時間の感覚もどこか怪しい俺は、半ば茹でダコ状態になりながら湯船から這いずり出た。
身体の芯まで温まったどころか、余剰熱によるオーバーヒートをきたしている。
冷水責めの次は熱湯責めか。どうやら今日の俺は厄日らしい。きっと水難の相でも出ていたんだろう。
ひとまず、この朦朧とした頭だけでも冷やすことにした。
プラスチックでできた凹型の座椅子に座り込み、頭を水平に突き出して、シャワーの水をそのまま
後頭部にぶっ掛ける。
……冷えねぇな。頭の中心はまだカッカカッカしてやがる。
いや、物理的な熱量は猛烈な勢いで失ってきているんだ(冬場の水道水侮りがたし)。
問題は心理的なものだということぐらい、今の俺にだって想像がつく。
俺の頭の中では、招かれざる闖入者が吐いた言葉がただひたすらにリフレインしていた。
――アンタに、妄想を実行する度胸なんて無いからよ。
――……意気地なし。
足元のタイルに握り拳を思い切り突き立てた。
「くそっ!」
タイルには傷一つつかない。痛みは、どこか遠い国の出来事のように感じた。重ねて2度3度打ち
付ける。
「くそっ! くそっ!」
ちくしょう。なんだって俺があんなこと言われなきゃならねぇんだ。俺が何をしたって言うんだ。
くそ女め。腹が立つ。何が腹が立つって、よりにもよってハルヒに見透かされちまったってことだ。
ハルヒが(意識的にか無意識的にか)荒唐無稽な無理難題を押し付けて、それを俺達が四苦八苦し
ながら解決する。その途中や最後で、訳知り顔の古泉がハルヒの心理状態を邪推たっぷりに解説し、
それを有難く拝聴しつつ適当なコメントを述べるってのが俺のポジションだ。それ以上でもそれ以下
でもない。それだけだ。それでいいんだ。なのに、こりゃ一体全体どういうわけだ。ハルヒの分際で。
「逆だろうが……」
だが、思い当たる節もないことはない。
出会った頃はそうでもなかったが、夏休み辺りからはどうも俺の思考をトレースしようとしている
ようだった。この前の雪山遭難事件の時には、ハルヒは的確に俺の心の引っ掛かりを指摘してみせた。
尤も、そっから先の想像は妄想に近かったけどな。
以前はただ直進する事しか知らなかった分、前方を見るだけで良かったのだろう。だが、SOS団
という仲間を得る事によって、周囲に気を配るということを覚えたのかもしれない。元々目ざとい奴
だったが、それに相手の気持ちを慮る事が加わったと言える。その事自体は、寧ろ歓迎すべき事だ。
ハルヒが人間的に成長しているということの証左に他ならないからな。
「けどな」
今度ばっかりは別だ。俺はちっとも嬉しくなんか無い。有難くも無い。歓迎なんてしてやるものか。
……なんて俺が一人心の中でシュプレヒコールを上げてみても、今更詮無きことだな。
ならば。
「……上等だ」
お前の期待に、応えてやる。
俺が本当に意気地なしなのかどうか、お前自身の身体で確かめてみろ。
言っておくが、これはお前が自分で招いた結果だ。一切の抗議は受け付けねぇからな。
「やってやるよ……ハルヒ」
シャワーを止め、顔を上げた。髪から冷えた水滴が身体を伝うようにして滴り落ちる。
結局、最後まで頭の中身は冷えなかった。
……はてさて。
これは一体、どう解釈するべきなのだろね。頼む、誰か教えてくれ。
冷静と情熱の間で大人の階段を昇る決意を固めた俺が部屋に戻ると、俺とおそろいの白いバスローブを
身に纏ったハルヒは、ベッドの端の方で横になり、すやすや眠っていやがった。
もしや、いつの間にか俺は「夜這いプレイ」コースを選んでいたのか? 追加料金は払わねぇぞ。
回り込むようにしてベッドに近づき、その顔を覗き込んでみる。
微かに開いた薄い唇から漏れる安らかな吐息。満ち足りた幸せそうな寝顔。
いい夢見てるんだろな。大方、宇宙人や未来人や超能力者と遊んでんじゃないか。ただハルヒ自身は、
彼らが本当に宇宙人だったり、未来人だったり、超能力者だったりするなんて、正に夢にも思ってない
はずだけどな。そんな夢なら、俺も友情出演してやってもいいぞ。無邪気にはしゃぐお前を、遠くで
目を細めながら眺めていてやるよ。ただせめて、そっちの俺には、あんまり無理させないでく――
「って、おい」
なに和んでんだよ、と一人セルフツッコミを入れる俺。
泣こうが喚こうが浴びせ倒し的に押し倒すんじゃなかったのか? 雄雄しくも猛々しくそそり立つ
シンボルで、思う存分陵辱するんじゃないのか? この暴佛する熱き滾りをその身体の奥にブチ撒けて
やらなくていいのか?
……ああ、もういい。
ベッドに腰をかけ、そっと、ハルヒの頭を撫でる。微かに肌に触れる程度のソフトなタッチで。
不思議だな。ハルヒの寝顔を見ただけで、何故こんなに気持ちが穏やかになってしまうのだろう。
そりゃ、コイツが口を閉じてりゃ良いってのは、前々から承知のことなんだけどさ。
なんだかね。無性に、このまま頬に優しくキスでもしてやりたい気分なんだよ。しないけど。多分。
「……ん? ……キョン?」
むずがるように頭をもたげたハルヒが、猫が顔を洗うような仕草で目元を擦りながら俺を見上げた。
「……あんた、いつもこんな長風呂なの?」
唐突だな。今に始まった事じゃないが。
「ちょっと、考え事してたんだよ」
「それでも長すぎるわよ。待ちくたびれて寝ちゃ――」
言いかけて、ハルヒは突然跳ね起きると、顎を引き視線を自分の身体に向けたまま猛烈な勢いで
ブロックサインを始めた。これ程早ければ敵チームにも見破られはしないだろうな。
……悪い。俺もサインを見落とした。俺はここで送りバントをすればいいのか? 俺的にはエンドラン
の気分なのだが。何となく。
もう一度サインを出す代わりに、俺を一睨み。サインミスで罰金か? これ以上は鼻血も出ないぞ。
口を開いたので何らかの指令がくるかと構えていたのだが、その唇は言葉を発する前に軽い嘆息を
残して閉じられた。ハルヒはベッドから下りると、俺の目の前を足早に通り過ぎてしまう。
なんだ? どうしたんだ? その背中に思わず、声を掛けていた。
「どこ行くんだ」
言ってから、トイレだったらまずかったかな、何てことを頭に過ぎらせていると、
「お風呂に決まってるでしょ」と振り返るハルヒ。
また入るのか。
「は? 何言ってるの? さっきまであんたが入ってたじゃない」
いや、だって、お前だって俺と一緒に入ってたじゃないか。
「……バ……」
ハルヒの顔が、トマトジュースを注がれるガラスコップみたいにみるみる赤くなっていった。
「バ、バカな事言うなこのバカキョン! 何であたしがそ……そんなわけ無いでしょ!」
窮屈な罵倒を吐いたハルヒは逃げるように脱衣室へと消えていったかと思うと、また上半身だけ現し、
「アホな事妄想する暇あったら、服乾かしてなさい!」と、さっきハルヒが寝ていたあたりを指差して、
また消えた。
見てみると、さっきのハルヒの顔色に似た色のドライヤーが転がっていた。
ハンガーに掛けたコートに熱風を送り込みながら、俺は緊急脳内会議を招集した。
議題は無論「偽ハルヒの正体について」である。時間が余れば今後の対応策も協議したいところだ。
さっきのハルヒとのやり取りで明らかになったのは、バスルームで俺を挑発したハルヒは、限りなく
100%に近い確率で偽者だった、てことだ。正直、危なかった。あの時あの顔で本物のハルヒが寝て
なければ、恐らく俺は本気でハルヒに襲い掛かっていただろう。その結果、実際に性交するか否かは
(誤字じゃないのが凄いね)分らないが、俺とハルヒの関係は決定的に変わってしまっていたはずだ。
「となるとだ」
あれか。偽者を作り出したヤツの狙いはそれなのか? 観察対象の変化・情報爆発とかそんなやつ。
そう考えてみれば、俺の自尊心を鉋で削り取るようなあの目隠しプレイも、偽者だと気づかれない
ようにする為のカモフラージュの意味もあった、ということで説明がつく。もしかしたら、ハルヒが
自分の服を乾かすためにバスローブに着替えていたことすら、折込済みだったのかもしれない。
「だとしたら……」
なかなかの知能犯じゃないか。今回は偽者だって気づく要素がほとんど見当たらない。敢えて言えば
バスルームにあのハルヒが入ってくるということ自体だが、俺の動揺と怒りを上手く利用してそんな
当然の疑問を浮かべる隙を埋めてしまった。心理戦までお手の物とは、いやはや参ったね。
「……けどな」
相手にミスが有ったとしたら、既に俺に同じ手を使ったって事だ。俺だって伊達に霊長類を16年間
続けているわけじゃないさ。まして、その事件が起こったのは半月程度前。どんなにもとが旨くても、
二番煎じをこんな短期間で食らわされたら、そうそう舌鼓は打ってやらねぇぜ。朝比奈さんの淹れた
お茶なら、世界中の言語で賛辞と感謝の言葉を述べつつ、何杯でも飲み干させてもらうけどな。
「さて」
偽ハルヒを生み出したのは、雪山で俺達をおかしな館に閉じ込めたヤツと同一の存在と見て九分九厘
間違いないだろう。こんな愉快で器用な芸当見せてくれるのは長門の親戚ぐらいなもんだ。
となると、次の心配事は――ここからの脱出方法、だな。
「……実は、それが一番の問題なんだよなぁ」
あの時と違い、長門も古泉もいないこの状況で、一般庶民の俺に一体どうしろっていうんだ。
「何が一番の問題なの?」
あー、お前の方から出てきてくれて助かるよ。少しは話を展開できるかもしれない。
「どういう意味?」
気にすんな、こっちの話だ。立ち話もなんだし、こっち座れよ。
「……ま、ダメだって言われてもそうするつもりだったけどね♪」
『ハルヒの姿をした』そいつは、嬉しそうに俺の隣に飛び込んできた。ベッドが軋み、傾きで体が
そいつの方に引っ張られると同時に、俺の右腕がそのほんのりピンク色に色づいた胸元に挟まれる。
偽ハルヒは、俺の肩に上気した頬を擦りつけ、蟲惑的に瞳を潤ませながら俺を目をじっと見つめた。
フェロモンとでも言うのか女性特有の香りが濡れ髪から漂い、脳神経は早くも麻痺寸前である。
身体にはバスタオルが一枚巻いてあるだけ。隠すどころか、寧ろ体の丸みを強調する効果しかなく、
ある意味真っ裸よりも劣情をそそられる。抱きつかれた二の腕だけじゃなく、全身が熱を帯びていく。
だが、俺は冷静だった……と思いたい。
「どうしたのキョン? なんでそんな顔してるの?」
さてな。どんな顔してるんだろね。自分でもわからんよ。
「お前は、何者……いや、お前の目的は何だ」
感情を無理矢理噛み殺した俺の言葉に、偽ハルヒは生まれて初めて床に跳ね返るピンポン玉を見た
赤ん坊のような表情を浮かべた後、クスッと笑い、
「……分ってるくせに……」
と言って両の瞳を閉じると、俺に向けて軽く顎を上げた。
……やめろ。その唇で俺にキスをねだるな。
「そういう意味じゃない」
偽ハルヒの腕を振り払い、飛び退いた。ベッドの中心になってしまったが、この際気にしない。
彼女はさほど機嫌を害した様子もなく、クスクス笑いを顔に貼り付けたまま俺ににじり寄ろうとする。
……やめろ。その顔で俺に微笑みかけるな。
「キョン……もしかして、怖いの? 心配しなくても大丈夫よ。全部あたしに任せて……と言っても、
あたしも経験があるわけじゃないけどね」
違う。やっぱり違う。俺のハルヒはこんなセリフ、死んでも吐くわけがねえ。
ベッドの上を背後へといざる俺を、偽ハルヒが四つん這いになってゆっくり追いかける。その身体に
巻きつけていたバスタオルは、俺が振り払った時の拍子にか胸元で留めていた部分が緩んでいた。もし
コイツが膝立ちにでもなれば、その途端すとんと落ちて、全身が露わになる事だろう。
……やめろ。その身体で俺を誘惑するな。
「……悪いが俺は、自分の体をお前に任せるつもりも、痴女プレイに付き合ってやるつもりも、無い」
「……キョン……」
……やめろ。その声で俺の名を呼ぶな。
「キョン……あたしの事、嫌いなの?」
いつしか俺の背には壁が張り付いてた。くそ、このベッドこんなに狭かったか?
その俺の身体に覆い被さるようにして、顔を近づけてくるハルヒ。互いの吐息が届く距離。
……やめろ。その瞳で俺を見つめるな。
「……お前に……応える筋合い……無い……」
「どうして? あたしは、こんなにキョンのこと好きなのよ。キョンの気持ち知りたいって思――」
「やめろぉ!!」
……気がついた時には、俺はハルヒの肩を掴み、ベッドの中央に押し倒していた。
頭では理解している。コイツが本物のハルヒじゃないということを。だから、俺がこんなに動揺する
必要が無いということも。朝比奈さんの偽者にだって、それなりに落ち着いて対処したじゃないか。
……なのに、今度は、何故……
「お前はハルヒじゃない……俺のハルヒは、こんな事絶対に求めない……何故、こんな事をするっ」
俯いたまま、喉奥から言葉を搾り出す。真正面にあるハルヒの顔を直視する事が出来ない。
俺の指は柔らかな曲線を描くハルヒの肩肉に無残にも食い込み、なおも強張り小刻みに震えている。
「何なんだ……何なんだお前は……」
不意に、その手が優しいぬくもりに包まれた。それは、ハルヒの掌。
視線を上げると、世の全ての咎を許すかのような慈愛に満ちた笑みを浮かべたハルヒの顔があった。
「キョン……キョンはあたしの事、どれだけ知っているの?」
……どういう意味だ。
「キョンは、キョンが知っているあたしが、あたしの全てだと思っているの?」
……。
「違うわ、キョン。あんたが知っているあたしは、あたしのほんの一部」
……そうか。
「……でも、キョンには……キョンにだけは、あたしの全てを知っていて欲しいの……」
……。
「だから……お願い……目を、逸らさないで……ちゃんと、あたしを見て……」
……頷く事しか、出来なかった。
こんなハルヒに、一体どんな言葉を掛ける事ができる? こんな直球勝負の告白に対し、一体どんな
切り返し方があるって言うんだ? 断言しよう。俺には勿論、古泉にだって絶対に無理だ。
もう、目の前のハルヒが偽者かどうかとかそんな事どうでも良くなった。というか、もしかしたら、
これが本物のハルヒなんじゃないかという気にすら、実はなっている。
だとしたら、俺も、覚悟を決めなければなるまい。ここで逃げちまうような男はゾウリムシ以下だ。
俺の両手は無意識のうちにハルヒの肩を離れ、自分のバスローブに手を掛けていた。
ハルヒもまた、体を包むバスタオルをゆっくりと解いてゆく。
俺がトランクスも脱ぎ終え、一糸纏わぬ姿になった時、同じく生まれたままの姿のハルヒが大粒の
涙を瞳に溜め、俺に向けて両手を広げていた。迷わず俺はハルヒを力の限りに抱きしめた。
「ああっ……キョン……キョンっ……あたしっ――」
もういい。もう何も言わなくても。今度は、俺の番なんだから――
「ハルヒッ!」
俺は……俺は……!
「呼んだ? キョン?」
「………………………………………………は?」
……説明しよう。(なぜか急に冷静になる俺。血の気が引いたせいかな)
丁度風呂から上がったハルヒは白いバスローブを纏い、頭をバスタオルで拭きながら部屋に戻って
来た様子だ。湯上りらしく頬がほんのりと……いや、もう、顔全体が日の丸のように真っ赤っかだ。
一方俺。テンションゲージMAXIMUMの息子さんが陸に打ち上がった深海魚のようにピクピク、
かつ裸族。ついさっきまで抱き合っていた、しおらしいハルヒは煙のように姿を消している。
なるほど。きっとどっかの国の王様が着ていた服のように、オバカサンには見えないんだな。
勿論この場合、オバカサンってのは俺の事。……いや、寧ろ変態?
「………… こ ん の ぉ ア ホ ン ダ ラ ゲ ――――― !!」
なるほど。アホか。それも間違ってないな。
ハルヒ渾身の右アッパーに吹っ飛びながら、俺の意識は相対性理論を軽く無視した速度で太陽系を
一周した。ああ……なんてお約束な展開。手垢がまみれるほどにベタ過ぎて、かえって笑えるな。
しかし、青筋を三つほどコメカミに浮かべているハルヒにとっては笑い事ではないようだ。当然だが。
「なんてモン見せんのよこのバカキョンが! 死ね死ね死ね死ねぇぇぇぇぇ!!」
マウントポジションを取ったハルヒが、手加減抜き八百長無しのギロチンチョークを俺に極める。
ああ……もういっそ殺してくれ。お前の手でなら本望さ。
……薄れ行く意識の中、「これも痴情のもつれなのかな」なんて事をぼんやり考えていた。
やっぱアホだ、俺。
(続く)
今回はここまで。
あと少しですので、もう暫しお付き合いください。
名前欄直し忘れた……orz
_ ∩
( ゚∀゚)彡 流たんっ!
⊂彡 流たんっ!
リアルタイムキター!
_ ∩
( ゚∀゚)彡 GJ!
⊂彡 GJ!
もう何も言うことはない。
谷川先生、お疲れ様です。
谷川A流先生GJ!
明日の谷川流を担うキミのSS募集中!
( ̄ー ̄)ニヤリッ
真・谷川流先生GJです
Cパート
「それでは、またあとで」
そう言って、彼らと別れたのが約5分前。
隣の部屋には、彼が。向かいの3部屋には、女性陣三人が泊まる予定になってます。
流石にこの位の距離だと、流れる時間の速さは同じだと思われるんですが…
「古泉。ちょっといいか」
そんなに考え込んでいたのでしょうか。扉を開ける音に全く気付きませんでしたよ。
あれ? そのYシャツ。いつ着たんです? さっき別れるまでは僕と同じこのTシャツでしたよね?
「まあ、そんなことはどうでもいいんだ」
そうですね。今の問題は、長門さんにも感知できていない力。あと、時の流れに違いですね。
さっきもお話したとおり、この館には場所によって時間が流れる速さに違いがあります。
本当は一つの部屋に固まりたかったのですが……まあしかたないでしょう。
「それもどうでもいい。そんなことは問題じゃあないんだ」
おや、あなたがそういうのは珍しいですね。
何か思い当たる節でもおありなのですか?
僕でいいのなら、相談に乗りますよ。
「なら、聞いてくれ。この、俺の中に燃えたぎる、熱いエナジーが漲った歌を!」
……何のことでしょうか。すみませんが僕にはよくわからないです。
「その名も、マ○ケンサンバV!!〜盆踊りば〜じょん〜!!!」
非常にパクリなうえにサンバの盆踊りバージョンですか……
それで、僕はどうすればいいんです? 普通に聞いていればいいのですか?
「……なあ、お前にツッコミというスキルは搭載されていないのか?」
「残念ながら。そのようです」
いやあ、あなたみたいに様々なことにつっこめると楽しいかもしれませんけどね。
あいにく、僕は現状で十分満足しているのですよ。
「そうか……残念だ」
「そうですね、非常に残念です」
あなたが期待している反応はきっと涼宮さんあたりが返してくれるのではありませんか?
「おまえじゃなきゃダメなんだ」
? どういうことです?
「単刀直入に言おう。お前みたいにあまり歯に衣かぶせて物を言う事は好きじゃないんでね」
それはすみませんでした。以後、気をつけさせていただきますよ。
「古泉……ヤ ラ ナ イ カ ??」
「いいですよ?」
なんだ、そんな事ですか。てっきり、ツッコミの練習でもするのかと思ってましたよ。
その一言と同時にシャツのボタンを一つずつ外すというのもどうかと思いますが。
「で、何にします? 残念ながら、スキー道具とウェアだけだったので、トランプくらいしか
持ってませんけど」
あなたから誘ってくるのも珍しいですね。こんな事ならもっと色々と用意しておくべきでした。
「……………」
あれ? どうしました? もしかしてトランプ、嫌ですか?
「いや、そこまで徹底的にネタを無視されるのも悲しいなぁ、と感慨に浸っていたんだが」
もしかして、ゲームをやらないか。という意味ではなかったのでしょうか?
それなら非常に残念です。
「普通なら、ボタンを外しながらヤラナイカ?と聞かれれば返す言葉は
『うほっ、いいキョン!!』
辺りが理想だろう。この前振りを完璧スルーするとは、一味違うぜ、古泉よ!」
それは、一応褒め言葉として受け取っておいても構わないのでしょうか?
で、ゲームをしに来たのではないのでは、一体何をしに来たのです?
「それは、俺が何回も言っている様な気がするんだが」
「マツ○ンサンバですか……あの歌、あまり好ましくないんですが」
「しょうがない、もう一度言おう。古泉、俺とハッスルハッスルしないか?」
そんな某レスラーの真似をされても……
それに二人だけでそういう事するのですか…きっと空しいだけですよ?
「…俺は別に構わない。お前がいいのなら」
「しかたありませんね。一度だけですよ?」
本当は一度もしたくは無いんですけどね、今日は特別ですよ?
「それじゃあ、行きます…『1、2、3!! ハッスルハッスル♪』」
……………。
あれ? どうしてそんな冷たい目でこっちを見るんです?
て言うか、しようと言って来たのはそっちじゃないですか。
僕ひとりでさせるなんて酷いですよ。もしかして、それが狙いだったりします?
「古泉……」
そんな、哀れな少年を見るような目は止めてください。
あと、気のせいと思うのですが、微妙に顔が赤く染まっているように見えるのですが。
「ヤラナイカ?」
2回目ですか。今度はちゃんと返せば良いんですよね?
「ウホッ! いい男っ♪」
これでいいのでしょう?
「いいんだな。古泉……」
これで終わりじゃないのですか……次は一体何をするつもりです?
うわっ、いきなりそんな思いっきり肩を掴まなくてもいいでしょう? 驚きましたよ。
「古泉」
んむぅ!!? ……ぷはぁっ!! ちょ、い、いきなり何するんですか??!
そんな、僕たちは男同士ですよ!? やっていい冗談と悪い冗談っていうものが……
「俺は、本気だ」
いきなりそんなことおっしゃられてもですね……こちらにも心の準備と言うものが。
って僕の話聞いてませんね。そんなに優しく抱きしめないで下さい……
「もう一度言う。ヤラナイカ?」
それはもういいです。同じネタは使えて2度までだと思いますよ、僕としては。
ってだから、人の話を聞いてください。ちょっと、陰部を触るのも止めてください。
うわ、耳に息を吹きかけないで……くすぐったいですってば。
「なあ、いいだろ?」
……すみません。残念ですが僕には役不足のようです。
「大丈夫だ。俺に任せろ。お前は何もしなくてもいいんだ」
いえ、その役は僕には大きすぎます。この続きは、涼宮さんあたりにお願いします。
おっと、長門さんでしたっけ? まあ、どちらでもあまり大差は無いでしょうが。
僕個人としては涼宮さんをお勧めしますが。
「まあ、こんなことをこのあなたに伝えても仕方がないでしょうがね」
「…古泉」
まったく。誰がこんなことを考えたのかはわかりませんが。
趣味の悪い事をしてくれますよ。
「さて、ではそろそろご退場願いましょうかね。偽者さん」
「何を言ってるんだ? 俺は…」
ふむ、やはりここでは力は使えない、と…
では、少し骨ですが彼にはこの部屋出て行ってもらいましょうか―――
―――一方その頃―――
「キョンくんたち、なにやってるの? あれ」
「さあ…流石にあたしにもわっかんないや」
いやあ、参ったね。キョンくんの妹くんと雪だるまつくってりゃ急に吹雪くし、
すぐ止んだかと思えば、その後にみんな歩いて帰ってきてるし。
何かあったのかなっ?
「ま、ハルにゃんや長門ちゃんもいるし、だいじょーぶでしょっ」
「うん、そーだね! キョンくんだけだと心配だったけど…みくるちゃんたちが居れば安心かな」
みくるがいると余計に心配になるけど…まっ、妹くんにそんなこと言って心配かけちゃだめだねっ。
「さっ、じゃあもっとおっきな雪だるまつくってみんな驚かせちゃおー!」
「おおーー!!」
ま、何をしてたのかは後でキョンくんに聞けばいいし、ほっといても問題ないかなっ?
あの調子だとまだまだこっち来るのに時間掛かりそうだし、もうちょっと妹くんと遊んでても大丈夫だねっ。
っと、妹くん。やるねぇ。もうそんなおっきな雪球つくっちゃったのかい?
こりゃー負けてられないねっ!!
「あはっ、もうコツ解っちゃったから、おねえちゃんには負けないよ〜」
「おっ? じゃあいっちょ勝負でもしてみるかい?」
「まっけないよ〜!」
さて、この勝負が終わったら一応あったかいお風呂でも沸かしといて貰っておくかなっ。
ほんとにみくるたちと居ると退屈しないなぁ。いい意味でだけどねっ。
―――再度古泉視点―――
流石に、力が使えないのは厳しいですね…
彼の偽者とはいえ、僕に力での分はあまりないみたいですし。
取り合えず、彼の様々な悪手からは身を守ってはいるんですが……
このままだと、僕の体力が尽きる方が早そうです。
たまにですけど、攻撃ならぬ口撃が被弾してますし……
「古泉…俺だとダメなのか…?」
いや、それは時と場合によりますが……今のこの状況では歓迎致しかねますね。おっと。
彼はばふっとベッドに倒れこんでしまいました。まあ、抱きつきに来たのを避けたので仕方ないんですけどね。
彼の方を警戒しながら窓の外を見てみると、まだ闇の中に音もなく吹雪いている情景が目に入りました。
ふう、こんなこと、してる場合じゃないんですけどね……
「…………」
はて、そういえば急に彼、静かになりましたけど……
そろそろあきらめてくれたのでしょうか?
と、彼の顔を覗き込もうとしたとき、急に彼が起き上がってきました。
でも、こちらを襲いに来るというわけでもなかったみたいなので、顔をじっくりと観察させてもらいましょうか。
ふむ。確かに彼にそっくりですね。言葉使いも彼と殆ど同じでしたし。
ただ、彼が絶対に起こしそうにない行動ばかりでしたからね。そこが欠点でしょうか。
ふと、彼の顔が少し曇りました。 ? 一体どうしたのでしょう。
「く………」
なぜか苦しそうに、この部屋から走り去っていきました。
一体どうしたのでしょう? 急に何処へ行くのかも気になったので、すぐにあとを追いました。
そして、扉を開き、廊下を覗くと―――
で、Cパートも終了っと。
何とか古泉パート終了させれました。
つーかこれで許してください(ToT)
なお、今回のSSに出てくるのは作者の趣味ではありませんので
ご注意ください(ぉ
次は、作者の妄想120%でお届けする予定なので
きっと原作に沿わなくなってくるかもしれませんが
ご了承ください。
ギャグにしてくれてありがとう。心から。
鶴屋さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
GJ!GJ!
実は俺はウホッな展開も少しは望んでたが・・(オイ
何はともあれ妹キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
GJ!GJ!
天然古泉キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
激しくワラタ!GJ!!
ハッスルキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
真顔でハッルスする小泉想像して吐いた
あとは「血のつながった妹なんているわけないじゃないか」だけだな
原作に沿った展開キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
鶴屋さん視点がイイッ!!
合い間をいれて一呼吸置くところがギャグを引き立ててグッジョブ!!
サイドテールキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
304 :
名無しさん@ピンキー:04/10/20 21:47:32 ID:Z52kbUQs
りょう
原作でもスキーのあとは「みんなでお風呂」の展開になってほしいが
そもそもキョン視点でしか語られないため
あきらめるしかなさそうだ。やつが覗くとも思えんし…。
>>305 うっかりみくるタンが男湯に紛れ込んできます。
あの、ここってノーマルSS載せてもいいんでしょうか?
OK
(・∀・)イイヨッ!
ちゃんとラブっていてくれれば、何も文句は無いでつ。
>>307 かかってこい! いやごめん来て下さいお願いします。
314 :
長門有希:04/10/22 02:09:46 ID:xGmj97tW
>307
あ、えっと、おねがいします…出来るだけはやく…ね?
316 :
涼宮ハルヒ:04/10/22 13:35:22 ID:jKl7nYjq
317 :
古泉一樹:04/10/22 14:51:46 ID:ZF73rpjL
>>307 なるべく早く来てください。今の所はまだ閉鎖空間は出ていないようですが・・・
それに僕個人としても大変興味深いですね。
フフフ、こう見えてもですな、ボクも期待しているわけでしてな。
フ、そう見えない?どうでしょうな。フフフ・・・
319 :
谷口:04/10/22 17:09:21 ID:EvugF/TR
320 :
宮野秀策:04/10/22 19:03:18 ID:bptQLFPv
321 :
鶴屋:04/10/22 20:13:33 ID:9YtGwmV4
いやあーっ、ほんと待ち遠しいなあっ!
322 :
307:04/10/22 22:12:07 ID:YVvfe8Xq
すみません、書こうと思ったけど上手くいきません・・・
SS書くのって難しいですね、もうちょい色々書いてみてから載せようと思います
お騒がせしてすみませんでした・・・・
323 :
キョン:04/10/22 22:37:14 ID:9YtGwmV4
>322
まあ、気にするな。そんなに急ぐもんでもないからな。
つか、みんなプレッシャー与えすぎw
マターリまちましょう。
関係ない話、
>>319が
『谷川』と誤認。
てっきり作者が土下座しているのかとw
谷口や那岐鳥が来て朝倉涼子がこないとは…
どんな人選なんだろう……
326 :
307:04/10/23 00:06:46 ID:ULDdiPbz
《起きて》
頭の中で春菜の声がする、そんなはずはない。春菜は死んだはずだ
《起きて、お兄ちゃん》
まだ声がする、やがて目覚まし時計が宙を飛び、僕の頭に直撃した
「あつつ・・・お前もうちょっとやさしい起こし方は出来ないのか?」
《できない》
「はぁ・・・・」
即答する春菜にため息をつきながら僕は食堂へ向かう
思えば六年前に交通事故で死んでそのままなら僕はこんな苦労はなかった
惜しまれる内が花というやつだ
なのにこいつは文字通り往生際悪く僕に取り付いている
おかげで僕はこの非常識を詰め込んだEMP学園から出れないでいる
まったく・・・
「おはよー兄さん、春菜」
「ああ・・おはよ」
「ところで兄さん、宮野さんが探してたよ、ほら、あそこで芽衣子ちゃんと話してる」
「あれは話してるというより一方的に捲くし立ててるように見えるんだが・・
で、何の用なんだ?」
「ん〜よくわかんない、なんか若菜君!!君もそろそろ兄離れする時期なんじゃないかね!
とかいってたけど・・・あの人勘違いしてるよ、兄離れできないのは若菜のほうだもんね」
若菜が心外そうに口を尖らせている。何だろう、こんなことが前にもあった
「今日春菜機嫌いいよねえ・・・あ、そっか、今日から兄さんと二人だもんね
兄さん春菜と二人っきりで嬉しい?」
別に嬉しくもないが・・・
横に居るおさげの女の子がおっかなびっくり椀を差し出す
これは・・・なんだろう?
327 :
307:04/10/23 00:07:21 ID:ULDdiPbz
「春菜ー、そんな一々嫌がらせしなくても誰も兄さんを取ったりしないよぉー
しいて言えば真琴さんかなぁ・・・」
その名前を出した時、春菜はキッと目を細め若菜を睨んだ
「ひぃ」
隣の子の体が強張る
「あーうそうそ、冗談だから本気にしないでよぉ」
子供のように喧嘩する二人は微笑ましいが後ろが詰まってきたので
そろそろ退散することにする。
そして最後に春菜は《わかなのばか》と思念を放射して再び僕の背後にまわった。
ああ、そうだ、僕はこの出来事を知ってる。しかし微妙に違っている
春菜は真琴のことを知っていただろうか?いや、知らないはずだ
真琴と春菜が知り合うのは確か・・・・
「寮長殿!!ここが空いてるぞ!座りたまえ!!」
せっかく考えがまとまってきたところで宮野の馬鹿声によってかき消された
「言われなくてもそうするさ」
宮野はバターと醤油をご飯にかけ、かき混ぜると美味そうに食べ始めた。
どうやらこの宮野はある程度まともな舌を持ってるらしい。
「春菜くん!君はいつ見ても可愛いな!!君の姿で私はご飯3膳はいけるぞ!!」
この次に宮野はあの話を切り出す
「結論から言おう!私は君に謝罪せねばなるまい!!」
あのときと同じく宮野はとても謝ってるとはいえない態度で言った
「生徒会に呼ばれたんだろ?今すぐいくよ」
「なに!?寮長殿!君にはEMP能力は無いと聞いていたが・・・
予知能力というのはまだ聞いたことがなかったぞ!」
EMP能力?そうか、そうなのかもしれない。すると春菜はこの先・・・
「宮野!ちょっと悪い!片付けといてくれ!」
僕は急いで席を立つと、若菜の元へ駆け寄った
「若菜、大事な話がある、後で来てくれ」そう告げて食堂を去った
328 :
307:04/10/23 00:08:07 ID:ULDdiPbz
間違いない、僕はこの後に起こることを知っている。このままここに居ると春菜はまた死んでしまう
妹が三度も死ぬなんてもう笑い話だ、そんなのは御免だ
「兄さん、話ってなに?」
「若菜、今すぐここを出るんだ。家に帰るぞ」
若菜はきょとんとした顔をしている、
「ここに居ると春菜が死ぬんだ、もうそんなのは御免なんだ、だから・・・」
若菜の顔が歪んで見える、知らずに泣いていたらしい
「ちょ、ちょっと兄さんどうしたの!?ねえ、ほんとになにがあったの」
駄目だ、言葉が出てこない、視界が歪む、若菜の顔がぼやけてきた。
意識が遠くなる、どうしてだ、今なら、未来を変えられるかもしれないのに・・・
目覚めは最悪だった
下で宮野が勝手に人のカップメンを食ってるせいもあるがそれ以上に変な夢をみたせいだ。
いや、夢だっただろうか?それにしては意識がはっきりしていた。しすぎていた
「ふむ、それは興味深いな、寮長殿はおそらく別の世界へ行ってきたのだろう」
「別の世界だって?」
「中嶋数花を覚えているか?君が見たのはこの世界のことではない
別世界の寮長と意識をシンクロさせ、また戻ってきたのだよ。案ずることではない
しかし興味深い、我々から漏れたEMP能力が作用して影響を齎したのであろうか?
ぜひとも私も体験してみたいものだな!」
「馬鹿いえ、僕はもう御免だ」
だけど、一瞬でも春菜に会えた感覚は覚えている
これはただの夢かもしれない、あるいは真琴辺りの嫌がらせかもしれない
だが宮野の言うとおりだとしたら・・・
僕の春菜は死んだ、だが他の世界では生きている、そんな希望が持てた気がする
佳由季は一つ背伸びをすると、制服に着替え部屋を後にした
329 :
307:04/10/23 00:09:02 ID:ULDdiPbz
とりあえず書いてみたけど自分で読んでみてキャラおかしいし
難しいですね、精進します
330 :
宮野秀策:04/10/23 01:52:46 ID:7M4HKv2B
うむ、見事であるぞ
>>307君!これからも精進したまえ!
しかし一つだけ注意しよう
>>307君、君は茉衣子君の名前を間違えておるぞ。
331 :
307:04/10/23 08:34:30 ID:b2cLtSl4
本当だ・・・・やべえ、この本で一番好きなキャラなのに
>307
GJ!
てっきり、ハルヒシリーズで来ると思っていたから学校でちょっとびっくり。
漢字間違い、気をつければ無問題w
Dパート
ふう。何故か一人きりになったら溜息が出ちゃいました。
そんなに疲れてたのかなぁ?
今、わたしたちは各部屋に別れての休憩中。
休息も必要だ、というキョンくんの言葉で決行されちゃいました。
実際にベッドに入ってみると……ついうとうとと……しちゃって………
「みくるちゃん!」
「ひっ!?」
眠ってるところを起こすのは誰ですか?!
わたし、変な顔して眠ってなかったですよね…?
「さあ…どうだったかしら」
…涼宮さんが誤魔化すって言う事は……よっぽど変な顔を!?
でもよかったです。涼宮さんで……これがキョンくんや古泉くんならもう
赤っ恥掻くところでした。
「で、みくるちゃん」
「あ、はい。何ですか?」
わたしの部屋に来たんですからやっぱり用件はありますよね。
でも、わたし何かしましたっけ?
「いや、その……ちょっとばかし、一緒にいてもいいわよね?」
「いいですよ?」
? どうしたんだろ。何かいつもとちょっと雰囲気が違うような……
「実はさ、ちょっと不安なのよ。ほら、何て言うか…こんなとこにいるのって
あたしの所為のところもあるじゃない?万が一これで帰れなかったりしたら……
なんて思っちゃったらさ」
「涼宮さん……」
うぅ…そんなところまできちんと考えてくれてたんですね…
そんなこと全然知らなかったです……
わたしなんか、こんな感じのお屋敷に入るの初めてだったんで楽しんじゃってました。
「でさ、もひとつ頼んでもいい?」
「あ、はい! もちろんです!」
わたしに出来る事があるなら喜んでします! で、一体なんですか?
「みくるちゃん。その…さ、一緒に寝てくれない?」
「ふぇ!?」
え? い、一緒に…ですか?
それくらいで良いなら…わたしは別にいいですよ。
「ん、あんがと」
そ、そんな! それくらいでお礼なんていいですよー。
「じゃ、ちょっとお邪魔するわね」
「ど、どうぞ」
うぅ。いざとなったらちょっと恥ずかしいかも…
でも、珍しい涼宮さんの心からのお願いなんだし…多分だけど。
ちょっとくらい我慢しなきゃ。
それにしても…涼宮さんって弱い部分もあったんですね……意外です。
「んん…みくるちゃん………」
ふふ。寝言なんか言っちゃってます。こうしてみると、やっぱりかわいいなぁ。
「ひゃ!?」
「むにゃむにゃ……やーらかい……ちょっと頂戴…」
ちょ、ほ、本当に眠ってるんですか…?
両手が、しっかりとわたしの胸、掴んじゃってるんですけど……
「んん…はぁ……」
定期的に不定期な感じって言えばいいのかな…取り合えず、起きてるみたいに
きちんと休まず胸を揉みにきてます…
何だか、切なく、なってきちゃった…
「ふふ、みくるちゃん。どう? きもちいいでしょ?」
「え!? す、涼宮さん!!? お、起きてたんですか!?」
「モチのロンよ。初めっからずっと、ね」
全然気付かなかったです…
「起きてるって知ってたら、みくるちゃん、どっか行っちゃうかもしれないじゃない?
だ・か・ら・よ」
ひぅ……や、やめてください〜……
「だーめ。あたしが満足するまで我慢なさい」
ふぇ〜ん…誰か助けて……
って、わたしの太腿に何か硬いものが当たってるんですけど、これなんですか?
「あ、気付いちゃった? じゃあ仕方ないか。まあ、最終的には使う予定だったんだけど」
「な、何の話ですか?」
そこはかとなく嫌な予感がするんですけど……
「教えてあげる前に……みくるちゃん?」
「な、なんです…か?」
あんまり答えたくないですけど……
「……脱げ!!」
「うぅ……」
大体解ってましたけど……実際に言われるとつらいです…
「別に、あたしが脱がせて上げてもいいけど…どっちがいい?」
もう、半分ヤケです! 自分から脱いじゃえ!
「さて、じゃああたしも脱ごっかな…」
「……!!!」
えっと、涼宮さん。その…あなたの股間の変なふくらみはなんですか……
「直に見たいでしょ? そんなにあせらなくても、すぐに脱いであげるわよ」
そういって、ショーツに手を伸ばす彼女……
涼宮さんの華奢な腕が下に降りていくと共に、明らかになっていく、異様なふくらみの正体……
す、す、す、涼宮さん!!? そそ、そのいきり立ってる棒はなんなんですか?!
「あら? 見て解らないかしら……。ん〜、一言で言うなら……ペニス?」
「それ、もちろん偽物……ですよね?」
最後の希望を込めて…涼宮さんに聞いてみましたけど……
「何言ってるの? みくるちゃん…これ、偽物に見える?」
「み、みえません……」
や、やっぱり…ホンモノなんですか……?
「ほら、触ってみなさい…んっ…暖かいでしょ?」
「ひっ!」 ・ ・
わたしが触ったそのモノは、熱いくらいで、触った瞬間に、ビクビクと波打っていました……
「あぁ…みくるちゃんに触ってもらって、このコが喜んでる……」
それって…感情あるんですか……?
「そんなの、無いに決まってるじゃない。それとも、みくるちゃんの手足には感情ついてるの?」
な、ないですけど……
「なら、変なこと言わない! さぁ…みくるちゃん。観念なさい!」
「や、やめて〜!!」
涼宮さんはわたしの抵抗をまるで感じないかの様に押さえつけてきます……
彼女の力に抵抗できるはずもなく…わたしはすぐに押さえつけられてしまいました………
「うぅ……」
今のわたし達の状況は、Tシャツだけを羽織ったわたしが仰向けになっていて、
わたしの両腕を押さえた涼宮さんが…よく言う『まうんとぽじしょん』っていう状態だと
思うんだけど……そんな感じに覆い被さってます。
「ああ…みくるちゃん。その顔、とっても綺麗よ…」
全然嬉しくないです…
「それじゃあ……行くわよ?」
「ああ! や、やめて…!?」
涼宮さんのモノがわたしの入り口に当たったかと思った瞬間に、一気に中に…!!
「ああぁあ…!!」
「くぅぅ〜…みくるちゃんの、ナカ、とってもいいわ!」
お、思ってたより、涼宮さんのモノは大きくて……
入ってきただけで……一気に性感が高められて…!!!
「お、おっきすぎ……です…!!」
「あたしは、みくるちゃんのナカ…丁度いいわ」
くちゅ、くちゃ…ぐちゅ…
最初の方は、まだ慣れない動きで…ゆっくり動いていた涼宮さんも、
段々とコツが解ってきたのかスムーズに動くようになっていました。
それにあわせてかどうかはわからないけど、わたしと涼宮さんとがつながっている場所
から、聞こえてくる音が…だんだんと水気を増していっているような気が……
「あ、んぅ…や、ひゃぁ」
もう、わたし、何も、考え、られません…!!
「みくるちゃん! いいわよ! その調子!!!」
涼宮さんの方も、調子がいいみたいで……一段とピストン運動が激しくなってます……
「あ、や…あん! す、涼宮、さん!! わ、わたし…、もう……、もう!!」
「みくるちゃん…もうイっちゃうの?」
聞きながらも、腰の動きは止めない涼宮さん。
「あ…んんんんぅぅぅ〜〜〜」
ビクビクビクッッ!
はぁ、はぁ、はぁ…一瞬、目の前が、真っ白に、なっちゃいました………
「もぅ…みくるちゃん。あなた、イクの早すぎ。あたし、まだ全然なんだけど」
「そ、そんなこと…」
言われても……どうすればいいんですかぁ…
「あたしが、満足するまで、頑張ってね?」
「ふぇ!? あ、や、やめ…!!」
そ、そんな!? さ、さっきイったばっかりなのに!!?
すぐにそんな刺激、だめ、ダメです!!
「あぁ、みくるちゃん…さっきより、いいわよ」
「あ、や、やめ……て!」
もう、わたしは連続した言葉を発する事も出来なくなっちゃってました。
「だーめ。ほら、もうちょっと頑張りなさい! あたしは、まだまだ満足しないわよ!!」
「ひゃ! や…だ、ああ、んぅ!!」
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ。
リズムよく聞こえる水の音。でも、今のわたしには、それが何の音なのか、はっきりとは解りませんでした。
「やぁ、ま、また……! 来ちゃう!!」
「え? またなの? もっと我慢しなさい!」
「そ、んな…こと、いわ! れてもぉ……あ!!んんぅぅ〜!!!!」
びくびくびく。
二度目の絶頂。それでも、涼宮さんは満足していないようで、
「もう、またイっちゃったの? このままだと、あたしが満足するのに朝まで掛かっちゃうわよ?」
「はぁ、はぁ、はぁ…そ、そんなこと…言われても……」
「じゃ、第三ラウンド。頑張ってね?」
「ひ…!?」
そう言って、彼女は腰を動かして……ない?
あれ? ど、どうかしたんですか?
もしかして、もう満足……しちゃいました?
「あ……くぅ……!!」
「す、涼宮さん?! だ、大丈夫ですか!!?」
いきなり、彼女はとても苦しそうに唸り始めました。
「みくるちゃん………」
そして、涼宮さんは……泣きそうな顔でわたしの前に座り込んでしまいました。
「え!? だ、大丈夫ですか!!」
「……………」
わたしの声に、彼女は何も返さなくなっていました。
「涼宮さん…?」
あまりにも、反応がないので、一応、ショーツだけ穿いてから涼宮さんに近づくと……
「……!!!」
がばっ。という擬音語が聞こえそうな勢いで顔をあげ、いきなり立ち上がったかと思うと…
この部屋の唯一の出口に走って向かっていきます。
「ど、どうしたんですか?」
わたし、何か一体おかしなこと、しちゃいましたか?
…確かに、一人だけ二回もイっちゃいましたけど……
涼宮さんは振り返る事もせずに、扉を開いて外に駆け出していきました。
「え? え?」
わたしは、一瞬何が起こったのかよくわからず、取り合えず、あとを追おうと扉を開きました。
そして、扉から廊下を覗き込みました。そこには―――
以上、Dパート、みくる編完了です。
え〜、取り合えず謝ります。すんませんorz
一応原作に沿ってはいる筈ですが……
ハルヒのキャラ、崩れました。偽者だから、いいよね?
残すはあと、長門のみ。
なお、長門編には、偽者騒動を自分的に解釈して書いてますので、
これは違うんじゃないか? とか思われるかも知れませんが
一読者のしての見解ですのでご了承ください。
GJ!GJ!
そういうネタでくるとは・・・ハルヒ男かよハァハァ
いやいや、ここは男ではなくふたなりと評するべきでは?
まずは、一つお詫びをします。
一身上の都合により、暫く作話作業が出来なくなりました。
仕事の関係(物書きじゃないですよ)なんですけど、少なくとも今年一杯は掛かる見通しです。
ですので、ひとまずエロ部分抜きで作品を完結させ、
もし可能なら外伝風にエロパート挿入という形にさせていただきたいと思います。
期待されていた方には待ちぼうけという事になってしまい誠に申し訳ありませんが、
どうかご容赦ください。
あー、社会人って憂鬱です……。
『第7章』
目を血走らせたハルヒのギロチンチョークは俺の喉笛を圧し折るに十分なほど完璧に決まっていたし
俺自身抵抗する気もさらさらなかったのだが、どうやらハルヒの深層心理は俺を殺すよりも生かす事を
望んでいたらしく、それはそれでどこか嬉しくもあるのだが、いっそそのまま殺してくれと願っていた
俺にとっては寧ろ十字架を背負いながら遥か遠くの処刑台へと向かう聖職者の心情に近かった。そりゃあ
俺がしでかしたのは聖職者の奇跡じゃなく、ただの変態野郎の所業だって事ぐらい分ってるさ。それでも、
俺の生殺与奪の権利を手にしたハルヒは、慈悲深いのか意地悪いのか俺に生き長らえることを求め、
今もこうして限界まで距離を開けていつつも同じベッドで寝ているんだからしょうがない。
それにしても、気まずい事この上ないな。俺はハルヒに背を向ける形で寝返りを打った。
一般的に言って、気になる女の子と二人っきりでラブホテルのベッドで布団に包まるというのは、
心臓がカーニバルを始める嬉し恥しドキドキワクワクイベントであるはずなのだが、良くも悪くも今の
俺の精神状態は一般的とは掛け離れており、少なくとも自覚できることと言えば「嬉し恥し」のうちの
「恥し」部分だけであって、それもただの「恥し」ではなく限りなく「生き恥」に近い形で俺のガラスの
ハートを苛んでいるのであった。
ちなみに、この部屋にはカラオケとかテレビゲームとかハルヒの興味を引きそうな遊び道具は各種
揃っていたので、普段のハルヒなら「今夜はオールナイトフィーバーよ!」などと俺が「お前はいつの
時代のナウなヤングなんだ」というツッコミを入れたくなるようなボケをかましてくれるんだろうが、
さすがのハルヒも、そんな気分にはなれなかったようだ。それに、あの後ルームサービスを頼んだりも
したのではあるが、何を頼んだのかもいつ来たのかも何を食ったのかもどんな味だったのかもさっぱり
覚えていない。かと言って、精算の時にチェックを確認しようとも思わないし、それ以前にこのホテル
から無事脱出できるのかどうかすらも怪しい状況なんだよな。
そう、問題はそこにもある。
どこの悪趣味な連中だか知らないが、俺とハルヒをこのホテルに閉じ込めて、偽ハルヒを俺に宛がい
見事に暴走した俺のあられもない姿をよりにもよってハルヒに見られてしまった状況を作り出した奴らに
一発ブチかましてやらないと気がすまないのだが、所詮無知で無力で無節操な俺にできる事と言えば……?
……何だ今、どこか微妙に誤りがあったような――……分んねえや。
いずれにしても、足りない頭で分らんことを考え込んでいてもやっぱり分らないものは分らないし、
となればそれは時間の無駄以外の何物でもないのでやめることにする。……そのうち何とかなるだろ。
どっかからヒントが降ってくるさ。そうでもなければ、ふと天啓のようなナイスアイデアが湧いて出て
くるだろ。なるようになる。それが今までの経験から学んだ事だ。だから今の俺がすべき事と言えば、
いざという時の為に気力と体力を温存すること以外に無い。となれば、寝ちまうのが一番だな。
ハルヒの方は――夢って事にしよう。俺が風呂から上がった時ハルヒは寝てたから、そこから次に
目覚めるまでは全部夢。風呂入ったのも、飯食ったのも、身悶える全裸の俺の姿も、ぜーんぶ夢。幻。
俺としても本気でそうしてしまいたい。あの閉鎖空間を超える史上最低の悪夢だったってことで。
よし決まった。もう、寝るしかないね。明日起きたら何事もなかったかのように「おはよう」とでも
ハルヒに言ってやることにしよう。そん時には、モーニングコーヒーぐらいサービスしてやるか。
じゃ、おやすみ……。
…………。
……。
「……キョン……起きてる?」
…………寝てるよ。
「起きてんじゃない」
……いや、寝てるってば。
「じゃあ…… 起 き ろ !!」
ハルヒは、一生懸命夢の世界へと旅立とうとする現実逃避気味な俺が端っこを掴んでいた掛け布団を
乱暴に剥ぎ取り、独楽の要領でベッドの真ん中に転がした。そんな低血圧な主人公を叩き起こす暴力系
幼馴染みのような起し方はやめてくれ。
「これでも加減してるのよ。それとも鈍器のような物で殴った方が良かった?」
……ああ、悪かったよ。お前に新婚夫婦の朝の風景を期待するほうが間違ってるな。少なくとも、
幸せな家庭はこんな風に朝一番から嫁さんが旦那に馬乗りになって胸倉掴んだりしないしな。多分。
「あんたさ、そんなアホな戯言の他にあたしに言う事無いの?」
……さあな。何のことだ?
「あたしが10数えるまでに真摯な態度で反省の辞を述べなさい。そうすれば情状酌量の余地もある
かもしれないわよ」
……。
「……10……9……8……」
……。
「……7……6……5……」
……。
「…………4…………3…………2………………」
……。
「……………………………………1」
……。
「……………………………………キョン」
……何だ?
「いいから謝れ!!」
ごめんなさい。
条件反射的に、俺は謝罪の言葉を口にしていた。弱過ぎ!とか言わないでくれよ?
命令口調なくせにどこか悲壮感に揺らぐハルヒの瞳に睨まれても白を切り続けることなんて、父親の
目の前で桜の枝を斧で切りながら「これは宇宙人の仕業です」としらばっくれるのより100倍難しいと
思うぜ。
当然、この謝罪によって俺が当初計画していた「夢オチ作戦」はその何の捻りも無いネーミングを
披露する事も無く没となってしまったわけなのだが、
「そうよそう! 始めっから素直に謝っていればあたしだってこんな手間掛けなくて済んだんだから!
あたしの懐の深さに感謝しなさい! さっきの……アレのこと、無かったことにしてあげるわ!」
薄暗い部屋でも眩いほどに輝くハルヒスマイルに当てられたら、もうどうでも良くなってくるね。
それに、無かったことにしてくれるなら、無理に夢オチにする必要も無いしな。
「……というわけで、賠償金として今年度いっぱい、全部あんたの奢りって事で手を打ってあげる」
無かったことにすんじゃなかったのかYO!
「見たモノの記憶は無かったことにするの。精神的苦痛に対する賠償はちゃんとしてもらうから。
その辺SOS団の風紀にも関わるからね。団長としては是々非々の態度で臨むべきなのよ、うん」
……やられた。あらゆる意味でハルヒに都合がいい結論になっている。全く、かなわんよお前には。
「ふふっ、下克上なんてあんたには500年早いのよ」
満足げな笑みを浮かべたハルヒは、コロンと横になった。
……ギョッとした。
腹の上の重しが無くなったのは良いんだが……なあ、おい、いいのかこれ?
ベッドに寝転がったハルヒの頭の下には、どうも大の字になっていた俺のっぽい左腕があったりする
のだが。いわゆるひとつのこれは、腕枕というやつではなかろうか?
わざとか? それとも無意識なのか? 本気で気づいていないのか? いやいやそれとも、またもや
コイツは偽ハルヒなのか?
俺の頭の中で、様々な疑問がスクランブル交差点並に錯綜していると、ハルヒが口を開いた。
だが、言葉が発せられるには、当たり付き自動販売機のルーレットが回りきるぐらいまでの時間が
必要だった。それまでの間、ハルヒは何度か深呼吸したり、あらぬ方向を見たりと、自分の中で言葉と
気持ちを整理している様子だった。何だ。何を言うつもりなんだ。俺はただ、そんなハルヒを黙って
見つめることしかできなかった。
やがて、ハルヒは意を決したかのように軽く顎を引いて、
「……一回しか言わないから、ちゃんと聞いてなさいよ」
俺の顔を、ちらりと上目で盗み見た。
「あたしが小学校6年の時、家族と野球場に行ったって話、覚えているわよね?」
……ああ、確かお前の脱線のきっかけだっけか? 企画した奴には、もれなく俺の感謝状をくれて
やりたいね。
「そう、ね。きっと喜ぶわ……ってそうじゃなくて! あたしね、実際中学に入ってからいろんなこと
してみたの。面白い事は待っててもやってこないんだからね。だから、自分で探してやろうって」
それは前に聞いた。結局、何もなかった、て。
「……ええ、そうね。……そう言えば、その頃からだったのかな。できるだけ他の人とは違う道を選ぶ
ようになったのって。だって、みんなと同じほうに行っても全然面白くなかったんだもの」
それも前に聞いた。
「……あれ? 話したっけ……確か、あれって雪――」
――ような気がするだけだったよ。悪い。
「……そう。で、なんだっけ……あーもうっ、変な茶々入れるから分かんなくなっちゃったじゃない!
……あー、こっからが本題ね。あたしもね、ずっと平気でそんな事出来たわけじゃないのよ。途中で
諦めかけたことがあったわ。どこにもそんな普通じゃない特別な人生を送っている人間なんていない
んじゃないかって思って……」
ほう。それは初耳だな。お前の辞書に諦めなんて文字が過去には存在したのか。
「そんな時、ある人に出会ったの」
……ある人?
「……あたしもね、いい加減疲れてきちゃってたわ。まだ中学1年生だったしね。いつまで経っても
周りに変化ないんだから焦っていたのもあるかも。だから、最後の賭けに出たの」
まさか、星に願いを、なんて言わないだろうな?
「……よく分かったわね。そのまさか、よ。七夕の夜に中学校の校庭に忍び込んで、宇宙に向けての
メッセージを描いたの。谷口から聞いたことあるでしょ? ラインカーで校庭に丸とか四角とかの
図形を描いたってやつ。これでもダメならもう諦めちゃおうと思って。で、ある人ってのは、その夜
あたしを手伝ってくれた変な高校生の事」
やっぱ、手伝った、なのは既定なんだな。ほとんどは俺が描いたのにつーか変な高校生かよ!
「その人、こんな事言ってたわ。宇宙人は間違いなくいるし、未来人も見た事ある、超能力者は吐いて
捨てるほどいるし、異世界人ともそのうち会う予定だ……って。これってつまり、少なくとも宇宙人
未来人超能力者には心当たりがあるってことでしょ? 凄いって思わない?」
何か、俺の発言が随分と歪曲されているが……確かに、そんな発言するのは間違いなく変な人だな。
爽やか頭さん認定してやりたいところだが、自分をあんまり卑下しちゃ可哀想だよな、俺。
「その日はそのまま別れちゃったんだけど、次の日になってから、その人がもしかしたらあたしが
求めていたモノの鍵なんじゃないか、って思ったのね。もし、もう一度その人に会えたら、あたし、
この退屈な日々を変える事が出来るんじゃないかって。もっと毎日が楽しくなるんじゃないかって」
鍵……ね。昔長門にも同じ事言われたような気もするな。
「で?」
「うん、その人北高の制服着てたから北高を調べてみたの。校門で待ち伏せしたり、学校に忍び込んで
生徒名簿を探したりして。あたしに声掛けてきたバカもいたから、その特徴を話してみたけど……」
いなかった、か。
「……ええ。全く手がかりなし。だから……」
……だから?
「宇宙人と未来人と異世界人と超能力者を探す事にしたの」
クラッときたね。寝転がっているのに立ちくらみとはこれいかに。
「だってその人宇宙人とかと知り合いだったのよ? 宇宙人とかに片っ端から当たって行けばそのうち
また会えると思ったの」
今更だが、敢えて言わせてもらおう。お前の志向性のベクトルは間違いなくおかしい。
「分かってたわよそんなこと。でもっ……それでも、もう一度会いたかったの!」
……ハルヒよ、ひとつ訊いていいか?
「何よ」
それって、お前の初恋か?
「……………分かんないわよ…………そんなこと…………バカ」
嘘だ。ハルヒは分かっている。
その変な奴――昔の俺――に対し、自分がどんな感情を抱いていたかを。
そして、俺は理解した。
ハルヒが、恋愛を気の迷いと言って憚らない本当の理由を。
それは、きっとハルヒがハルヒであるための――
……いつしか外の豪雨は止んでいた。優しげな月明かりがハルヒの横顔を照らし出している。
それにしても初めて見たな。軽く握った手を口元に当てて俯くこんな……可愛い過ぎるハルヒは。
それが、俺の腕に幼子のように身体を預けている事実に、また心臓が大きくステップする。
いろんな感情が圧縮された水素原子のように暴れまわり、このまま抱きしめちまいたい衝動に駆られ
ながらも、ハルヒの独白が途中だった事を思い出した。
「それで話は終りか?」
ハルヒは身動ぎするように頭を振った。
「……去年のクリスマスに言ったわよね。あたし、すっごい楽しい一年だったって」
そう言えばそんなこと言ってたな。
「結局宇宙人にも未来人にも超能力者にも……その変な高校生にも会えなかったのにね」
安心しろ。その全部に出会ってるぞ……なんて事は言えないのがお約束だ。なんとも、もどかしい。
「それってやっぱりあ……SOS団の皆に出会えたからだと思うの」
……いま、意識的に言い換えたような気がしたんだが、まあ、それはスルーしてやる。
「有希、みくるちゃん、古泉君……で、ついでにあんた」
ハルヒが顔を上げる。
それは、心の純粋な部分だけを濾過してそれを凝縮させたような、そんな透明で穏やかな笑顔だった。
ついでの俺にもそんな極上の笑みをくれるとは、今日のお前は随分と気前がいいじゃないか。
「皆と出会ってから過ごした日々。愉快で楽しくて毎日がジェットコースターみたいにあっという間に
過ぎ去っていったこの一年。あたし、絶対に一生忘れない。だから……感謝してる。こんな素敵な
毎日をくれた皆に。文句一つ言わずについて来てくれた皆に……」
……俺は、団員の苦情受付総合窓口担当として、逐一お前に意見を具申していたはずだが。
「あんたには感謝してないから」
……。
「冗談よ。あんたにもちゃんと感謝してるから安心しなさい」
そりゃよかった。これで俺だけ除け者にされたらストライキも辞さないぜ。世論もきっと俺の味方を
してくれるはずさ。
「そうかもね」
目を細めながら、くすくす笑うハルヒ。
ここまでくると、俺の目はハルヒの一挙手一投足どころか、唇の動き、睫の揺れ、瞬き一つにすら
釘付けになっており、ハルヒの頭の向こうでは今か今かと出番を待つマイレフトアームがドーピング
されたイソギンチャクのようなワキワキした動きを続けているのだが、全身の理性の力を総動員して
それを押しとどめる。もはや俺は、神か聖人の域に達しようとしているんじゃないかと本気で思うね。
「あたしね、たまに思うんだけど」
ハルヒがまた少し、俺の腕に顔を沈め、瞼を伏せる。
「もしかしたら、これ全部夢なのかもしれないって。こんな楽しすぎる毎日過ごせるなんて、高校入る
前は思わなかったもの」
……そうか。
「だから、怖いの。夢って結局覚めなきゃいけないじゃない? その時、あたしはあたしでいられるか
不安でしょうがないの」
「……ハルヒ……」
「SOS団の皆がいるこの生活が、永遠に続いていて欲しいって本気で思う。ずっと、このままで……
いたい……皆……変わらないで……あたしも……」
俺は――ハルヒを抱いた。
それは無意識とか脊髄反射とかじゃなく、ただ精一杯に自分の想いを伝えようと。
そしてこれは、夢じゃないという証の為に。
腕の中のハルヒは、混乱する以前に驚きで頭の中が真っ白なのか抵抗する様子は見せなかったが、
このままでいればそのうち死に物狂いで暴れ始める事だろう。
その前に、俺はハルヒの芳しい黒髪に鼻を埋めさせながら、
「そりゃ無理ってもんだハルヒ。長門にも朝比奈さんにも古泉にだって、それぞれの事情ってもんが
あるんだからな。いつかお前から離れていく日が来るはずさ」
少なくとも現時点で、朝比奈さんとはいつか別れる事が判明しているんだ。残り二人だって同じだろ。
「むー! むぐー!」
ハルヒの抗議の声が俺の胸元を通して伝わってくる。だが、俺が思いっきり抱きしめているためか、
言葉にならずくぐもった振動にしかならない。こりゃ好都合だ。
俺は、死んだペットに縋り泣く子供に言い聞かせる親の口調で言う。
「永遠なんて、無い。そんな夢のような事考えるな。もっと現実を見ろ」
「むぐぐー! むぐー!」
夢見る少女というにはあまりにお転婆すぎる暴れっぷりで、俺の言葉を、俺自身を拒絶しようとする
ハルヒ。だが、コイツを目覚めさせるのは俺しかいないって事は分かってる。ついでに言えば、他の
ヤツにこの権利を譲るつもりも毛頭ないね。
「ずっと同じだなんて有り得ない。いいか、時が経てば人も変わる。環境も変わる。気持ちも変わる。
いつまで経っても同じヤツなんていやしねぇんだよ。いたらそいつはバカ以外の何物でもねぇ」
あの長門だって、出会った時から全然変わってきてるんだぞ。俺だって成長してきたつもりさ。
お前は違うのか? ……いや、そんなことは無い。一番側でお前を見てきた俺が保証してやる。
「むぐー!!」
ハルヒの動きが俺から離れようというものから、俺に対する直接攻撃に変わった。超至近距離での
レバーブローや急所への膝蹴りを被弾しつつも、俺はハルヒの信じられないほど華奢な身体を離しは
しなかった。我ながら素晴らしいファイトだ。今の俺なら世界ランカーの攻撃すら耐え切れるような
気がするね。
「……でもな、よく聞け。俺も一回しか言わねぇからな」
「むぐぐぐー!!」
「俺は、ここにいる」
「……」
ハルヒの呻き声が消え、俺の身体に襲い掛かっていた凶暴な衝撃も無くなった。
俺は続ける。
「俺はずっとお前の側にいる」
「……」
「お前が嫌がろうが逃げ去ろうが地球の裏側でも銀河の果てでも追いかけて、必ずお前を見つけ出す」
「……」
「お前がどう変わっちまっても、俺自身がどんなんなっちまっても、俺はずっとお前といる」
「……」
「それに、俺以外に誰がお前の面倒みてやれるって言うんだ。宇宙人でも未来人でも超能力者でも
異世界人だってお手上げに決まってるだろ。断言してやるぜ」
「……」
「……それともう一つ」
腕の力を抜き、ハルヒの肩に手をあてる。
最後の一言は、ちゃんとハルヒの顔を見て言いたかったのだが、ハルヒはバスローブの胸元にしがみ
付いたまま、顔を上げようとしない。
「……おい、どうし――」
言いかけて、ハルヒの肩が寒さに震える子犬のように小刻みに震えていることに気が付いた。時折
その背中がしゃくりあげるようにビクッビクッと痙攣している。
視線を虚空に巡らせ頭の中を整理した後、俺は、もう一度ハルヒを抱く。
今度は力任せではなく、悪夢に怯える少女を安心させるかのように、肉親が無条件の愛を子に与える
ように、最愛の存在を優しく包み込むかのように、互いのぬくもりを確かめあう恋人同士のように……
そんなイメージで。……ったく、調子狂いっぱなしだぜ。
ビクンッと脊髄に電気が走ったかのように、一瞬全身を硬直させたハルヒ。
俺は焦らなかった。そのままの姿勢で、ハルヒが落ち着くのを待つ。
――十分ぐらいしただろうか、漸くハルヒの震えは止まった。腕の中の少女に声を掛ける。
「大丈夫かハルヒ?」
「…………何がよ、この……バカキョン」
大丈夫そうだな。
「最後の、言い残しがあるんだよ」
もぞもぞと、巣穴から出てきたプレーリードックのようにハルヒが俺の腕の中から頭を出した。
睨み付けるような上目遣い。だが、そこに怒りや憎しみとは全く違うものが含まれていることに、
俺はもう気づいている。
身体をずらして、ハルヒの顔を正面で見据えた。少し腫れぼったい目元。明るい所で見れば真っ赤で
あろう瞳。水鳥のように唇を突き出したって、今の俺には何の威嚇にもならないぜ。
「ハルヒ」
「……何よ」
「俺もお前に感謝している。お前と出会えた事。お前と過ごした日々。そしてこれから起こる出来事。
俺は絶対忘れないし、楽しみで仕方が無い。それに、SOS団なんて愉快な連中と出会えたのも、
間違いなく、お前のおかげだ。俺は神なんて存在信じてないから、もし感謝を捧げるとしたら、
お前以外に思いつかないな。ありがとう、ハルヒ。そして……これからもよろしく」
多分ハルヒは、その時の自分の顔を見られたくなかっただろうから、俺は瞳を閉じた。
どうかな。ハルヒは瞳を閉じたのかな。……作法は守れよハルヒ。
どちらからともなく生じた唇の温もりに沸騰しかけた頭で、そんな事考えていた。
閉鎖空間。
二人だけの場所。
二人きりの時間。
二人分の吐息。
二人のための闇と月光。
二人の鼓動――
……この時が永遠に続いたらいいな、なんて頭の片隅で思ってしまったのは、絶対に秘密だ。
『エピローグ』
古泉じゃないが、俺は一つの仮説を立てた。
俺の背を押してくれたあの偽者のハルヒについて。
あれはもしかしたら、ハルヒの深層心理が生み出したもう一人のハルヒだったんじゃないか、と。
根拠? まあ、敢えて言えば。
『愛』かな?
……あーいかん。惚気るつもりは無かったんだ。谷口のバカが伝染しちまったかな? そういえば、
谷口はちゃっかり復縁したらしく、今まで以上の蕩け具合だ。近いうちに下水に流した方がクラスの
環境とクラスメイトの精神衛生上いいんじゃないかと本気で考えている。
まあ、それは置いといて。
あの偽者については、やっぱり俺としては「ハルヒドッペルゲンガー説」を推したい。
根拠は、あのホテルは実際に存在していたってこと。念のため後日インターネットで検索してみたら
ちゃんと見つかったのだ。それだけで、長門の親戚犯人説の反証になるんじゃないかと思う。
よくよく考えてみたら、俺は状況が似ているって言うだけで「閉じ込められた」と思い込んでいた。
翌朝精算を終えたらあっさり外に出れたんだから、鍵はちゃんと確認はすべきだとつくづく思ったよ。
まあ、ドッペルゲンガー説を推すのは、単に俺達の営みが誰かの策略に嵌った結果だと思いたくない
ってのもあるんだけどね。
余談としては、そのホテルを検索中、いつの間にか俺の背後にいたメイド姿の朝比奈さんに
「キョ、キョン君! ぶ、部室で、えっちなのはいけないとおもいます!」
と、説教を食らったって事ぐらいかな。でも、半分以上聞いてなかったけどね。顔を真っ赤にして
一生懸命俺に人の道を説く朝比奈さんの姿は、見ている人を反省させるより幸せにしちゃうのだから。
これでエロサイトでも見てたらどうなるのだろうか。そのうち試してみたいと思う。ハルヒに内緒で。
さて、その後のハルヒはというと――
「こらキョン! 今日は大事な会議だって朝言ってあったでしょ!」
「しゃーねーだろ。掃除当番だって俺だって言ったじゃないか」
「うるさい! 反論があるなら文書で提出しなさい! 言うだけなら九官鳥でもできるわ!」
とまあ、相変わらず旧文芸部部室のSOS団団長席で暴政を敷き続けている。
ったく、あの日のしおらしさはどこ行っちまったのか。
ま、いきなりころっと恋する乙女になられてもこっちが困るけどな。
ひとまずハルヒ以外の皆に「遅れてすまない」と挨拶し、三者三様の返事に満足しながら、いつもの
定位置にパイプ椅子を設置。
「で、その議題とやらは一体何なんだ?」と、椅子に腰を掛ける。
その俺の目に、ハルヒの勝ち誇ったような笑みとホワイトボードが飛び込んできた。
そして、毎度毎度のハルヒ宣言。
「今日は、文化祭の出し物について話し合うわよ!」
……随分と気が早いな。そう思わんか古泉?
「いえ、涼宮さんはきっと制作期間を十分に確保して超大作映画を作りたいとお考えなのでしょう。
先の文化祭の際には常に時間に追われていましたからね。その反省を活かしているのですから、
僕としては何の異存もありませんよ」
でもな、結局また面倒事が今度は長期スパンで……って何でお前映画を作るって知ってるんだ?
「さあ?」
古泉は、ババ抜きでジョーカーを上手く相手に引かせたかのようなニヤケ顔で肩をすくめた。
……何だよその意味深な笑いは。
「そこぉ! 会議中は私語厳禁よ!」
へいへい。
「ふん……さて、今度の文化祭ではSOS団はこの映画を上映するわよ!」
ハルヒはホワイトボードを引っ叩き、ぐるんと半回転させると、そこには既に朝比奈さんのものと
思しき丸まっちい字が並んでいた。
俺の目がおかしくなければ、そこにはこう書いてあった。
『SOS団文化祭出展作品 自主制作映画:人魚姫 主演・監督・演出・脚本:涼宮ハルヒ』
……驚いたね。いや、もう決まっているって事自体はいつもの事だからいいんだけどね。
「お前……監督だけじゃ満足できないのか?」
「何言ってんのよ。某コメディアン出身文化人の作品なんてほとんどが主演兼監督じゃない」
……そりゃそうだけどさ。ま、それも勘弁できない事は無いが……問題は、その下だよその下!!
「いえ、僕は適任だと思いますよ。僕には恐れ多くてこんな大役演じきれるとは思えません」
まるで二人の前途を祝福する友人代表のような満面の笑みを浮かべる古泉。
貴様、知っててさっき……っつーか、この状況だと知らなかったのって俺だけってことか?
あの、朝比奈さん……いいんですか? 今回はあなたがヒロインじゃないみたいですよ?
「ええ勿論。それに、隣国の王女様なら素敵なドレスも着れそうですね。楽しみです」
あー、そうですか。
おい、長門。お前もいいのか? なんだか意地悪な魔女役らしいぞ。
「いい」
……だろな。
「こらキョン! 往生際が悪いわよ。これは厳正な審査の結果多数決によって決まった結果なの。
あんた一人が反対して部室を占拠したって、民主主義のルールに逆らう事は出来ないのよ!」
マイノリティに対する配慮の欠けた民主主義なんて衆愚政治の温床になるだけだぞ。
「無駄な詭弁で時間を浪費するのは止めなさい。あたし達には限られた時間しかないの。今この時
この瞬間を大事に生きなきゃいけないのよ。永遠に時間が続くなんて妄言はあたしが許さないわ!」
……このアマ……。
「さあ、どうするのキョン? 尤も選択肢なんて無いけどね」
ハルヒは実に、実にいい笑顔で俺に迫る。
「キョン君?」
朝比奈さんは相変わらずぽわぽわした笑顔を俺に向ける。
「これはもう、腹を括るしかないですね」
古泉の顔は見る気がしない。
「……」
長門は相変わらずハードカバーを読んでいる。
何てこった。皆そろいも揃ってグルなのか(長門はいまいちよく分からないが)。
「ま、安心なさい。ちゃんとコメディータッチのハッピーエンド用意してあげるから」
……なんじゃそりゃ。
ハルヒは、それでも返事を渋り続ける俺の胸元にちょんと指先で触れ、上目遣いで俺を見上げる。
訳もなく緊張に強張る俺の頬。
「それに……あたし、あんたには期待してるんだからね。ちゃんとあたしの期待に応えてよ……」
「……わ、わかった」
……何やってんだろね俺。
押しだけじゃなく引きを覚えて益々手のつけられなくなったハルヒが、無邪気な笑顔を浮かべて
作品の構想を身振り手振りを交えながら語り始めるのを見つめながら思う。
また、きっとトンチキな事件が起こるんだろな。
だが、それを自分で選んでしまった以上、これから先は自己責任だ。だれに責任転嫁するわけにも
いかない。最後まで付き合うって、そこから先まで面倒見るって約束しちまったんだ。
ならば。
やるっきゃないか。
でも、まずは……
「何ボケッとしてんのよキョン! 海行くわよ海! 意識失うまで盛大に溺れなさい!」
……どうやってこの窮地を乗り越えようか?
(おしまい)
以上です。
一気に書き込んだのでまともに推敲しておらず、まとまりが無かったり、どこか原作と辻褄が合わ
ないところがも多々あるかも知れませんが、どうか、温かく見逃してくださると幸いですw
長々とお付き合い頂いた方、応援してくださった方ありがとうございました。
またいつか、お会いできればと思います。
それでは。
また、名前直し忘れた……カコワルスギorz
(* ̄ー ̄)〇グッじょおぉぉぉぉぶ!!!!!
ハルヒの萌え指数が上昇しておりまする。感動した!
∩
( ⌒) ∩_ _ グッジョブ!!
/,. ノ i .,,E)
/ /" / /"
_n グッジョブ!! / / _、_ ,/ ノ'
( l _、 _ / / ,_ノ` )/ / _、_ グッジョブ!!
\ \ ( <_,` )( / ( ,_ノ` ) n
ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ |  ̄ \ ( E)
/ / \ ヽ フ / ヽ ヽ_//
>>119タンとしばらく会えないのがつらいよヽ(`Д´)ノウワァァン
ネ申!!
本当にGJ!!
長期連載乙華麗!!
エロパートも楽しみにしています。あ、でも無理しなくていいですよ。マターリと待ってますから。
正直SSでこれ程のものを読めるとは思ってなかった。直接的な表現は避けてあるのに、キョンとハルヒの想いが充分に伝わってきました。胸が切なくなりましたよ………。
ハルヒの行動、言動による心理描写の巧さ、原作伏線の回収の見事さ………本気でプロでは?と思わされました。作品を読んでいる時にプロのそれを読んでるかのような感覚でした。
時間がなくて推敲が不完全とのことでしたので、来年の夏コミあたりで完全版を発表してもらえることを切望します。
かなり刺激されたので、自分も今プロットとして頭の中にあるものを文章化して投下しようと思います。
長文スマソ。あと勝手な解釈、要望を書き連ねてしまいそれもスマソ。
グッジョオォォォォォォォブ!!!!!
( ´,_ノ` )bグッジョブです119氏。
エロパートを抜いた今、このSSは谷川氏本人に見てもらいたい位、素晴らしい出来です。
そして
>>365氏、期待してます。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 流たんっ!
⊂彡 グッジョブ!
あんまり褒めすぎるとアンチが湧くから程々にな。
>>356 >えっちなのはいけないとおもいます!
ワロタw
371 :
長門有希:04/10/26 09:40:47 ID:iLmyFdOW
「・・・・・ありがとう」
え?みんなグッジョブ?
じゃあオレは、ゴッジョブ!!
119氏がまたくるのを死ぬほどお待ちしています
373 :
鶴屋:04/10/26 18:57:04 ID:ll++1YCZ
「うんっ!すげーエロかった。待ってた甲斐があったねっ!」
>371>373
なりきりスレでもないのに
名前欄をキャラ名に変えるのはやめとけヨー(´・ω・` )
_ ∩
( ゚∀゚)彡 神、降臨っ!
⊂彡 神、降臨っ!
ありがとう119の中の人。僕らは君のことを忘れない……!
ところで俺の部屋に巨大なカマドウマが出現したんだがどうすればいい?
>378
意外と美味しいらしいよ。
>>378 便所コオロギっていうぐらいだから出して流しちゃえば?
Eパート
SOS団の人たちと別れて、私はベッドに腰掛けてぼーっとしていた。
この状況では私は特にすることもなかったから。
現状を整理だけでもしておこう。
この館に入った時から…情報統合思念体に接続不可能。
いや、不可能というよりも……壁をたくさん乗り越えなければならない、といった感じ。
きっと、一度しか接続できない。それ以上は…身体が持たないだろう。
そして、その一度。行うのは…やはり、今しかない。
万が一何かあっても、誰にも気付かれにくいし。集中しやすい。
さあ、ここが、私の正念場―――
「ふぅ……」
何とか、情報統合思念体に接続、完了。
あとは…入り口を開けられるように…するだけ。
少し、休憩、できるかな……
「っ!!」
これは、何? 各部屋に、何か現われようとしている……
……今の私には……完全に消去することが…できない。
せめて、安全なモノに書き換えないと……でも、それをすると…入り口が開けられない…
彼なら、きっと、不完全でも、扉を開ける事が、出来るはず―――
初めてではないだろうか。他人を信じる、何て言うことをしたのは。
することは、きまった。あとは、あなたに任せる………
覚悟を決め、情報の書き換えに……
各部屋に現われようとしている、思念体を、安全なものに、変更。
入り口の、扉の情報を見えるように……等式を……成立させれば、この扉は…開く?
でも、今の私にはその時間がない…。各部屋に現われる物体を、調整。この情報を元に、
扉を開いて……
はぁ、はぁ、あとは…時間制限を………かけて―――
―――全工程…完了……。
あとは、彼がこの、仕組みに気付いてくれれば……
「大丈夫か? 長門…」
「っ!?」
え? どうして、あなたがここに……
「…お前が、心配になったんだ」
その気持ちは、とても、うれしい……
けど、今は部屋に戻ってないとだめ。
「そんな事言うなよ。俺は……」
だめ。 近づかないで……
今近づかれると…熱があることがわかってしまう。
せっかく、誰にも気付かれないように、したのに……
「長門…」
しっかりと、私の両肩を掴んで、私の目をずっと見つめてくる……
そんな顔されたら、追い返せなくなる……
「あ……」
彼の手が、背中に伸びたかと思ったときには、私は思い切り抱きしめられていた。
暖かい彼の身体……たまに涼宮ハルヒにも抱きしめられる時があるけれど…
その時の感触とはまた違う、気持ちよさがあった。
そして、それは、疲労していた身体にとてもよく染み渡っていった。
「………」
私も、ゆっくりと、でも確実に彼の背に手をまわす。
「長門」
「……なに?」
「……いや、何でもない」
「…そう」
何を言おうとしたのか、よくわからない。
でも、何故かあまり嫌な感じはしなかった。
ああ……このまま抱きしめられていると、何故か眠気が…
このまま眠ってしまいたい。でも……
ちらっと彼の顔を見る。まるで、古泉一樹のような微笑を顔に浮かべていた。
その表情に少し戸惑う。別に変ではない、だが、どこかがおかしい。
そんな印象を感じてしまった。
このまま、眠ってしまってはいけない。
なぜか、そう思う。
今は、情報統合体と接触出来ていないので詳しい事は何一つ解らない。
けれど、この身体が本能でそう判断したのだ。
自分ひとりで行動を起こす事も、よく考えれば初めてではないだろうか―――
「どうした?」
彼が少し不安そうに聞いてきた。
「………べつに」
本当に大した事ではないし、彼に言うまでもないだろう。
「そうか」
彼もそれがわかったのか、もうそれ以上聞こうとはしなかった。
それが、何故かとても嬉しかった。
「もう少し…もう少しだけこのままでも……いい?」
「ああ、もちろんだ」
きゅっ。彼の背中に廻している腕に力を少し込める……
ああ…この時間が、ずっと続けばいいのに……
私がそう思ったとき、その事に気付いてしまった。
私は、さっき、どういう風に情報の処理をしたのか―――
その事を、はっきりと思い出した。
『各部屋に、何かが現われようと―――。
―――時間制限を……かけて。』
確かに、そういう処理をした。なら、この部屋にも謎の物体が現われていてもおかしくないのではないか―――
そして、その結論は、おそらく正しいのだろう。
先ほどに感じた、微妙な違和感。あるいは、彼が、私の部屋に訪れるという行為自体が……
本当の彼にとっては、しないであろう行動なのだから。
「…………」
「長門?」
ああ、どうして気付いてしまったのだろう。もし、気付く事がなければ、もっと……
もっ…と……? もっと、何をしたい?
もし、気付いていなかったら、私はどうしたかった?
この、胸を締め付けるような痛みや、苦しみはどうして?
「ど、どうしたんだ?!」
「………わからない」
どうして、私は、涙を流しているの……?
それから少しの間、この彼の胸を借り涙が収まるのを待った。
その間、この彼は、特に何もせずに、じっと待っていてくれていた。
もし、ホンモノの彼だったら、どうしていただろう…
「だいじょうぶか?」
「…うん」
きっと、ホンモノの彼でも、この彼と全く同じ行動を取ってくれるだろう。
確証はないけれど。
さっき、涙が収まるのを待っている間に、一つ気付いた事がある。
この彼は、偽者であって、ホンモノではない。
ならば、何をしても、誰にもわからないという事ではないのだろうか。
その逆を言えば、他の人のことは、自分にはわからない。ということだ。
つまり、この彼には何をしても、誰にもわからない。つまり、夢と同じ扱いに出来る、ということ……?
「…………」
でも……それはしてはいけない。することは、簡単。望めばいいだけ。
もし、望んでしまえば、ホンモノの彼を裏切る事になってしまう?
……私には、よく分からないけれど、きっとそうなのだろう。
「長門?」
それでも、この温もりだけは……
きっと彼と変わらないから。これだけは、ずっとさせて欲しい。
私が、制限した時間まで、あと少し―――
その間だけでも、彼の温もりを共有していたい。これは、私の我侭なのだろうか?
「もう少しだけ、このままで……」
「ああ、そうだな」
温かい…それに、とても気持ちいい。
疲れきっているこの身体には、今はもうそれだけしかわからなくなっていた。
この彼は、私に抱きつく以外には何もしてこなかった。
他の部屋に現われている誰かも、きっとそうなのだろう。
身体の触れ合いを求めるだけの、ただの影。
そういう風に置き換えれているはずなのだから。
「…悪い、長門」
「……?」
いきなり、彼が謝った。
何のことだろう、と少し考えたが、その答えはすぐに出た。
―――時間が来てしまったのだ。
「あ………」
彼の温もりが消えようとしている。
短くも、長い間。何もせずにじっと私を抱きしめていてくれた、この彼に。
せめてもの、お礼を。
ちゅっ。
「………///」
「な、長門!?」
あと、残る時間はおよそ10秒。その間に、気持ちを切り替えて……
ホンモノの彼に会った時に、ヘマをしてはいけない。
「…………」
あと、5秒。
「なが……と…」
そして、彼が、勢いよくこの部屋を飛び出して行った。
1、0。
その後を追い、私も扉を開いて、他の部屋の方を見た。
そこには―――
「あれっ? あんた……」
「あの……」
「これはこれは」
「………何なんだ」
SOS団全員が、各部屋から顔を覗かしていた。
良かった……うまく、いっていたようだ。
そう思うと、身体が重くなって………
「長門!? どうしたんだ!?」
ああ、彼が心配している……
でも、私には、もう、立つだけの体力も、残っては…いなかった。
そこで、私の意識は途絶えていった―――
これで、全員分の視点は終了です。
一応、パートずつプロットが違ったり。
簡単に言うと、
Bパート―羞恥 Cパート―ギャグ(ついでで801)
Dパート―ふたなり(あるいは無理矢理) Eパート―萌え?(自分なりの雪山解釈付き)
な感じです。まあ、自分の文章力不足のおかげで、
あまり表現し切れていないと思いますが……
雪山、あと1回だけ続く予定だったりしますので、
もう少しだけ、お付き合いください。
GJ!長門かわいいよ長門(;´д`)ハァハァ
GJGJGJGJ!!!
長門たん(*´Д`)ハァハァ
GJ!GJ!グッジョーーーーーーーブ!!(*´д`*)b
長門の神様が光臨なさった!
エロパロ板にはエロが必須、そんな風に考えていた時期が俺にもありました。
正直、こういうのも良いものですな。
ゴッジョブ!!
ラストはエロエロで(;´д`)ハァハァ
393 :
名無しさん@ピンキー:04/10/30 01:22:20 ID:oOxzQSSE
あぁ〜神よ有難う!!
394 :
名無しさん@ピンキー:04/10/30 01:22:32 ID:oOxzQSSE
あぁ〜神よ有難う!!
395 :
名無しさん@ピンキー:04/10/30 07:29:36 ID:oOxzQSSE
あぁ〜神よ有難う!!
かわいいよ有希かわいいよ・・・ウッ
そろそろ「学校を出よう」の方も欲しいです。
デキデキな佳由季と真琴とか。
佳由季×祈とか宮野×茉衣子とか蜩×多鹿とか茉衣子×若菜とか日世子×類とか。
ゆ、ゆーっ、ユアアーッ!! ユアーッ!!
ユー、ゆ・・・ユアー!!
ユア、ユアア!ユアユアユア!
うっ・・・
↑祈たん?
127氏のSSはすばらしく、いつも楽しく読ませていただいてますが、少々気になるところが…
遅レスで申し訳ないですが、雪山のCパート(古泉編)での
>>294の一行目
>……すみません。残念ですが僕には役不足のようです。
の役不足についてですが、使い方が間違っています。これは本来
「コンピ研のゲームのバグとり係なんて、長門にとっては役不足だ」
のように「役」が足らない。与えられた役割がその人には軽すぎるという意味が正しいです。
むしろ、古泉のような使い方のほうが、しっくりくるような言葉ですが
SSなどでは本来の意味で使われるほうがよろしいかと思います。
どうも失礼しました。雪山の残り1パートも楽しみにしています。
実は「偽者では物足りないですよ」という古泉の本音だったんだよ!
な、なんだって!!(AA略
>>401 まぁ最近知ったからって振りかざさなくてもいいよ?
しかも、最近ていうほど最近じゃないし
>401
「実は元127はこのスレの住民の国語力を試していたんだ!」
「な、なんだっ(ry」
という冗談はさておいて、すみませんorz
普通に自分の国語力の無さが表れております。
ろくに推敲もせずに勢いで書いてるのまる解りだなぁ……
以後、こんな凡ミスなくすように気をつけます。
取り合えず、↓の様に訂正します。
>……すみません。残念ですが僕には役不足のようです。
↓
……すみません。残念ですが僕ではお役に立てそうにありません。
これなら、あってますよね?(自信なし
なお、雪山エピローグの方はエロをどうしようか悩み中。
やりたいことは前の4つで結構したからあまりネタが………
本番無しの微エロ(最悪、エロなし)になる可能性大なので、先に報告しておきます。
>406
エロはあったほうが良いってだけで、無理に入れなくてもええんでね?
変にツッコンでストーリーがわやになるほうがまずいっしょ
ま、エロありなしはとりあえずおいといて、ゆっくりかいて
グッジョブ(AA
させてほしい
力不足 っていえばいいんだよ
役なんとかとかきたいなら役者不足と書いておくとよいですよ。
それだと役者の人数が足らないという(ry
実は「3人以上じゃないと物足りないですよ」という古泉の本n(ry
流れぶった切ってスマソだけど………。
ザ・スニーカーの十二月号を表紙買いしてしまったのは俺だけじゃないよね?
ハルヒタソ(;´д`)ハァハァ
妄想中枢がダイレクトに刺激されましたよ。
のいぢタソのイラストは本当にいいですね。画集にはハルヒのイラストは載らないのかな?だとしたら残念だ。
412はユニゾンソフトのアレは手に入れたのだろうか。
>413
……なんか違う。
>406
エロなしでも、もちろん (・∀・)オケーイ!!
>412
あのハルヒの投げキッスは、不思議と目を引く感じがした。
ほんとうに表紙のみならずカラーイラストは全て、素晴らしい出来栄えだったな。
あれが挑戦だというなら、これからも挑み続けてほしい。
うろ覚えなのだが役不足って127氏の用法も追加されてた希ガス
いや、間違えてたら普通にスルーしてくれ
>415
同意
単行本に収録されないと惜しいくらいだ
>416
(;´∀`)マジデ…?
418 :
名無しさん@ピンキー:04/11/06 00:16:04 ID:0oLydrID
>417
自分はそのあたりのは2月に発売の画集に載ってるといいなと思った。
シャナが中心らしいけど、幾つかハルヒも載ってくれるさ。
今日イージスを買ってきたよ!
まだ読んでないが楽しみだ。ハァハァ
エピローグ
「む…こりゃあ引き分け、かなっ?」
「え〜、そうかなぁ…こっちの方がちょっとだけ大きくない?」
「そっかな? ん〜、じゃ、ハルにゃんたちが戻ってきたら判定してもらうかい?」
「うん! ぜったいにあたしの方がおっきいよ!」
雪だるま創作合戦は、引き分け、勝者は判定に持ち越しだね。
さて、その判定員のみくるたちはっと……
おや? あそこを歩いてるのって、そうだよねっ?
さっき見た時からあんまり進んでないんじゃないかなっ?
「キョンくんたち、遅いね」
「でもま、一応さっきから見える場所にいるから大丈夫っ」
「そうだけど…」
妹くんをなだめつつ、もっかいみくるたちの方を見てみると、
「あっ」
長門ちゃんが、倒れ込んじゃった!?
「ねえ、誰か倒れちゃったよ!?」
「あれは…長門ちゃん、だね。妹くん。心配要らないよ。躓いて転んじゃっただけさっ」
あの娘だったら、そんな事も無いと思うんだけど……
おや? 急に、キョンくんがキョロキョロし始めたかな?
「あ、ハルにゃんが長門ちゃんを起こしてるみたいだねっ。
あっ、こっちに気付いたよっ! おーいっ」
ぶんぶんって手を振って答えてあげなくちゃねっ。
何か、長門ちゃんがこけてから歩く速さが早くなったような気がするなぁ。
ま、気のせいだろうけどねっ。
で、ハルにゃんたちがあたし達に気付いてからすぐに
長門ちゃんを背負ってもの凄い勢いでこっちまで走ってきたんだっ!
いやぁ、すっごいビックリしちゃったよっ。
「有希が熱を出して倒れちゃったの!」
「へ? 長門ちゃんが!?」
そいつはやばいねっ! 早いトコ別荘に戻んなきゃ!
「…わたしは大丈夫」
「有希っ! こんな時くらい、大人しくしてなさい!
……って言ってもいっつもあなた大人しいけど…取り合えず、言う事聞いて」
ハルにゃんって…思ってたより友達思いなんだなぁ。
「じゃ、執事さん呼んでくるねっ」
歩いてもいける距離なんだけど、病人が居るなら車の方がいいからさっ。
「そうね、じゃ、お願いするわ」
「おっけーおっけー。じゃ、ちょーっと待っててねっ」
呼ぶのは、執事さんだけでいいよねっ。
メイドさんにはお風呂とかの準備をしておいて貰っておかないとっ。
「じゃ、お願いしますね。そいじゃっ」
さて、執事さんも呼んだし、メイドさんにも頼んだ。
色々と、キョンくんたちに聞きたい事もあるんだけどさっ……
「ま、後でいっか。今は、長門ちゃんのことが重要だよねっ」
まあ、そういうこと。おっと、早くみんなのとこに戻んなきゃ。
あの執事さん。只者じゃないからさっ。あたしが着く前に執事さんが来ちゃうかもっ。
………なんて考えてたわけなんだけどさ……本当にあたしより先にいるんだよっ?
すっごいなぁ。誰かに聞いたら解るかなっ?
「じゃあ、車には有希を乗せるとして、看病にあたしが一緒に乗るわ。
あと……そうね、みくるちゃん? 一緒に来て」
「は、はい!」
これで、4人。長門ちゃんを横にさせるならこれ以上は乗らない方がいいよね?
「じゃ、あたし達は歩いて戻るよっ。ハルにゃん、取り合えず、任せるよっ?」
「もちろんよ! 有希? あなたもたまには甘えなきゃダメよ?」
「………」
ふむふむ。あの表情だときっと、『甘えるって誰に?』って感じかな?
あたしなら、キョンくんをお勧めしちゃうねっ!
あ。でも、みくるも捨てがたいけどなぁ…
う〜ん、このメンバーだと迷っちゃうやっ!
「さて、では我々も行きましょうか」
古泉くんのその一言であたしたちは別荘に向かって歩きだした。
先頭は古泉くん、その後ろにあたしとキョンくんが並んで歩いてる。
うん、今なら丁度いいやっ。キョンくんに聞きたいこと、聞いておかなくっちゃねっ!
「ねえ、キョンくん」
「何です?」
「ちょっち、いっかな?」
「どうぞ、何でも聞いてください。俺は一応広い心と一般的な精神を持っているので、
解る範囲のことなら、何でも答えますよ。……まあ、例外もあるでしょうが」
「みんなで板担いでざくざく歩いて降りてきてたけど何やってたのっ?」
「……その時、吹雪いてました?」
「ん〜、そういや十分くらいものすごく振ってた時があったかな?
でも、あれくらいならそんな言うほどのものじゃないよっ。ただのニワカ雪さっ」
そうあたしが答えると、キョンくん、考え込んじゃった。
「五人でそろーりそろーり降りてきてるの見てさ、妹くんと何故に!?
って言い合ってたんだよっ」
ちょっとしたら長門ちゃんが倒れちゃって、あたし、結構焦っちゃったねっ。
って、キョンくん。無言で歩くのやめよーよっ。古泉くんも笑ってるだけじゃなくってさっ。
「ねえ、話はかわるけどさっ」
そう言って、キョンくんの耳に口を近づける。
おや? キョンくん、顔が赤いよっ? そんな緊張しなくても大丈夫さっ。
「な、何すか? 先輩」
なぁんか、他人行儀っぽかったけど、まあいいやっ。
「みくると長門ちゃんは普通とはちょっと違うなぁってことくらい、あたしにも見てりゃ解るよ。
もちろんハルにゃんも普通の人じゃないよねっ」
って、いきなりあたしの顔、覗き込まないでよっ。ちょっと、びっくりしちまったじゃないかっ。
「…気付いてたんですか?」
「とっくとっく。何やってる人かまでは知んないけどね。あ、でもみくるにはナイショだよっ?
あの娘、自分では一般人のつもりだからっ!」
あ、キョンくん。すっごい驚いてる。そんな顔するキョンくん…初めて見るよっ。
「あっ。でも、キョンくんは普通だねっ。うん、あたしと同じ匂いがするっさ」
別に、みくるが何だってあたしには関係ないしねっ。友達だし!
何か、遠くを見てるような顔をしてるキョンくんに、最後に、一言。
「みくるをよろしくっぽ。あの娘があたしに言えない様なことで悩んでるんだったら助けてやってよっ」
「それは……もちろんですが」
うん。きっと、キョンくんならそう言ってくれると思ってたよっ!
古泉くんは、聞こえてたのか、そうでないのかはわかんないけど、始終ずっとニコニコ顔のままだったねっ。
そういや、あたし。古泉くんのニコニコ顔以外の顔ってあんまり見てないなぁ。
心から驚いてる顔とか、一度見てみたいなっ。
「それは、またの機会に、ということでよろしいですよね?」
長門ちゃんのこともあるし、そうしておいてあげるよっ!
「どうもありがとうございます」
結局、最後までニコニコ顔だったかぁ。
―――それ以外は特に何もなく別荘に着いちゃった。
「長門ちゃん、大丈夫かなっ?」
「俺、あいつに結構負担かけてると思うんで結構心配です」
おっ、キョンくん。長門ちゃんのことが心配で心配でしょうがないようだねっ。
「そ、そこまで心配ってわけじゃ…」
隠さなくたってもいいっぷ。キョンくんを見てるだけで解るよっ!
「…そんなに俺、長門の事見てます?」
んー、割と、かなっ? 長門ちゃんと何かあったのかい?
「本当に何にもなかったっすよ」
それだけ言い残して早足で行っちゃった。
「彼、涼宮さんにも同じ事言われたらしいですよ」
っと、古泉くん。そういや、君も居たんだったねっ。
「…これはこれは。手厳しいですね」
冗談だよっ! そっか、ハルにゃんにも言われたのかい? そりゃあ焦るね、キョンくんも。
「彼なら大丈夫だと思いますけどね」
「古泉くん、キョンくんのこと、信じてるんだねっ?」
「まあ、どちらかと言えばそうでしょうが…」
最後を濁して古泉くんも行っちゃった。
「さって、あたしは……」
先にメイドさんの所にでも行こっかなっ?
それで、メイドさんの所に行ったんだけど……
頼もうと思ってたこと全部の仕度がもう終わっちゃってたんだよ。
……古泉くんの知り合いって言ってたけど…一体何者!?
「まぁ、そんな事より長門ちゃんの様子も心配だなっと」
早く長門ちゃんのとこに行かなくちゃっ!
部屋の中を覗いてみたんだけどさっ―――ハルにゃんが長門ちゃんを押し倒してるよっ!?
「こらっ! 有希、大人しくしてなさい! 熱がぶり返したらどうするの!?」
「…熱なんて出てない」
「そりゃあ、今はそうかもしれないけどさ……でも、今日はダメ!」
「…………」
そんなやりとりの最中、キョンくんと古泉くんがやれやれって言う表情で見合ってた。
何か、ぱっと見だけだとさっ。女の子同士と男の子同士が仲良くやってるのかと勘違いしちゃいそうだよっ!
「そう言えば、吹雪の中で見たあのお屋敷って何だったのかしら」
「それはだn―――
「みくるちゃんも同じの見たって言ってたからあたし一人だけ見たわけじゃないみたいだし」
「「………」」
一体、何の話なのかなっ? あたしも混ぜて欲しいっぷ。
「それは、僕からお話しましょう―――」
「―――というわけで、僕たちは集団催眠に陥っていた、という事になるのです」
古泉くんが、その場にいる全員にわかりやすい説明をしてくれたよっ。
…それでも、あたしにはよくわかんないやっ。
「まあ、そうよね。スキー場の真っ只中にあんな洋館があるわけなんかないんだし」
それでハルにゃんは納得したみたい。あたしにはさっぱりだよっ!
? キョンくんがこっち見てるよっ? きっと、『今の話、わかりましたか?』ってとこかなっ?
「うへっ」
ぜーんぜん、さっぱりだなぁ。そういう意味をこめて、キョンくんには苦笑を返しておくよっ!
さて、一応はこれでさっきの『ゲレンデ徒歩下降事件(?)』は解決だねっ。
「あっ! そうそう! メイドさんがさっ、お風呂入れてくれたんだよっ!
みんな、ガクブルっしょ? あっつーいお風呂にさっ、ざばーっと入ってぽかぽかになろうよっ!」
「お風呂、ですか?」
古泉くんが聞き返して来たよっ。
「うんっ! あっ、でもでも、混浴じゃないよっ? 残念だねっ、キョンくん!」
「…そこで、何故俺の名前が出るんです?」
「そんなの、誰に聞いてもあんたの名前が出るに決まってるじゃないの。
ここに居る男は、あんたと古泉くんの二人しかいないんだから」
「古泉も期待していたかもしれないだろう?」
「はぁ〜…あんたねぇ。谷口のバカじゃないんだから細かい事は気にしないの!」
谷口…? えっと、ああっ! あの、文化祭の映画を撮ってた時の少年Aかっ!
「お風呂の事なんだけどさっ。いっこだけ、言いづらい事があるんだよっ」
その場全員(長門ちゃんは除く)の目がこっちをむいてるよっ…ちょっと、怖いやっ。
「実は、お風呂、露天風呂いっこしかないんだよっ」
「「えぇ!?」」
うわっ! 全員(長門ちry)の声が綺麗にそろったっ!
「それって…混浴、じゃないの?」
みくるが恐る恐る聞いてるっ。
「その事なんだけどさっ! 人数の都合上、男子くんたちにはちょっと我慢してもらうことがあるのさっ!」
「女子が出るまでなら待ちますけど?」
キョンくんが簡単にそう提案してきたけどさっ……
「ダメよっ!! キョン! あんた、あたし達のお風呂の後でナニしようと企んでるの!?」
「ナニって、何も考えてないが… それとも何か?
お前は俺がお前の風呂の後でナニかしているとでも言いたいのか?」
「してないの?」
「……朝比奈さんまで………うぅ」
ちょっち、キョンくんがかわいそうかなっ?
「でねでねっ! あたし達はさっ、露天風呂。まあ、人数も多いしさっ、
そこはちょっと我慢してよね? キョンくん」
「なら、俺達はどうするんです? まさか、そのまま寝ろって言うんじゃ?」
「まさかっ! ちゃーんとっ、お風呂は用意してるよっ!」
してるんだけどさっ、納得してくれるかなっ?
「なら、問題はないです。取り合えず、今日のところは、それで行きますよ」
「あなたがいいと言うなら、僕には否定できませんね」
ちゃんと、説明が終わってないんだけどさっ…まっ、いっか! 二人共納得してくれたみたいだしさっ!
「じゃ、お風呂にしゅっぱーつ!!」
「おお〜〜!!」
「男の方はこちらへどうぞ」
「あ、はい」
こうして、あたし達は、お風呂へ向かったんだっ!
「ああ〜、きもちいい〜! 雪景色の露天風呂なんて、もう完璧じゃない!」
ハルにゃん、機嫌いいねぇ。見てるこっちも気持ちいいやっ!
「へぇ…これが、露天風呂、かぁ〜」
みくるが小声で感嘆の声をあげてるよっ。もしかして、露天風呂って見るのも初めてなのかなっ!?
「…………」
無言で、周囲を見回す長門ちゃん。色々興味深いみたいだねっ!
ん〜、三人三色、全く違う反応をしてくれるとさっ、誘ったこっちとしても嬉しいやっ!!
見てても全く飽きないしねっ! …それにしてもさっ
「みくる〜っ!」
「なんですかぁ?」
「このぉっ! どうやったらこんなにおっきくなるんだよっ!!」
「ひゃあぁ!?」
あたしは、がばぁっとみくるに抱きついておっぱいを掴んだのさっ。
「これは反則だよっ!」
「そ、そんなこと言われても…」
「みくるちゃん」
「は、はい!?」
お? ハルにゃんもゆっくりと近づいてきてるよっ?
ふにっ
「ひぃ!?」
「ほんっっとうにおっきいわね、あなた」
つーことで、今みくるは二人から胸を揉まれてるんだっ。
後ろからあたし、前からハルにゃん。どーだい? うらやましいだろっ?
「や、だ、ダメ〜〜!」
そういや、キョンくんたち、どうしてるのかなっ?
「ああ、俺達は一体何をしているんだろうな?」
「お風呂に入ってるんでしょう? それ以外のことなら僕には解りかねますが」
そんな事は解っているんだ。ただな………
「どうして、俺達だけ『ゴエモン風呂』なんだ、ということだ」
そう、俺と古泉は何故かゴエモン風呂だった。
しかも、露天風呂の囲いの隣で。
「お湯加減は如何で御座いますか?」
湯加減はもう最高なんですが。
「ありがとう御座います」
荒川さんが、丹誠こめて火をおこしてくれてお湯はかなり気持ちいい。
今日一日の疲れを取るには最高だろう。だがな……
「このせまいドラム缶でどうしてお前と一緒に入らなきゃならないんだ?」
「それはですね……ここにドラム缶がこれ一つしかなかったから、としか言いようがありませんね」
そんなことも見ればわかる。
まあ確かにさ。雪景色の中、ゴエモン風呂っていうのも風流かもしれないが…
男同士が肌と肌がくっつくくらいの距離で一緒に風呂に入るっていうのもどうかと思うんだが。
「仕方ありませんよ。我慢していただきたいのですけどね」
『きゃ!? す、涼宮さん!?』
『これ、気持ちいいわね!』
『あははっ! やっぱり、そう思うかいっ?』
それにだ。この薄壁一枚隔てた向こう側で何か如何わしいことが行われている声が聞こえるのも
どうかと思うんだがな。
「それは、あちらの方々におっしゃってください。
きっと、涼宮さんなら『それなら耳栓でもつけてお風呂に入りなさい!』
とかおっしゃってくれると思いますが」
ああ、あいつならそう言いかねんな。
ごー。パチパチッ。
足元で燃える木の音を聞きながら、ああ、明日も楽しい日になればいいんだが。
と考えていた。だがな、今日みたいな厄介事はもう勘弁だ。
俺もたまにはゆっくりと楽しみたいんだ。長門にも休息があってもいいだろう。
こんな平凡な夢くらい、かなえてくれたってバチは当たらないだろう?
なあ、この星の海のどこかにいるかもしれない誰か。この願いは、贅沢なのか?
そうして空を見上げた。
そこには、決して街中では見ることのできない、すばらしい星空が広がっていた。
<完>
以上で、雪山編終了です。
長々と書かせてもらいましたが、各キャラ視点、上手く表現出来てたでしょうか?
今回頑張って鶴屋さん視点挑戦しましたが…
あの変な口調、これが限界でしたorz
変なトコあれば脳内変換よろしくです。
>429
お疲れー! 風呂は風呂はアレだ。石鹸だ、シャンプーだ、
リンスだ、ヌルヌルだ。
石鹸投げてー!のイベントが無かったことが少し悔やまれるがGJ!!
GJ!キョンのお子さんが反応したりしたら・・・((;゚Д゚)ガクガクブルブル
>>412 某店ではそれのポストカードが付いて来るそうな。
>>429 GJ!
脳内変換多少ありゲフンゲフン
>>433 「<ピー>に毛が生えてるけどこれなんていうのー?」
・・・とか?
・・・・(((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
スンマソンスンマソンorz
鶴屋さん視点キタ━━━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( .)━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━━━!!!!!
SOS団全メンバー制覇オメ!果てしなくグッジョブ!!
「うへっ」に込められた意味が
キョンの解釈と違うとこワロタ
つるやさんの「〜っぷ。」って口癖本編であったっけ?
すげーわらったw
本編は「っぽ。」しか無いと思う。
ネトゲのネカマ口調っぽくてヒいたな…
鶴屋さんのしゃべり方っておもしろい
「オイタはだめにょろよ」とか「めがっさ似合ってる」とか
方言にもなさそうな言葉だ
俺は暴走読んだら鶴屋さんに禿しく萌え萌えだ
鶴屋さんの口調はいつからあんなになったんだ?
溜息・退屈・消失ではやたらテンション高いだけで
口調自体は普通だった気がするのだが
昨日から。
そうか。昨日からか。
そうだよ。昨日からさ。
それじゃあ、おとといの口調はどんなのだったの?
きっと明日はもっとすごい口調になるんだろうな
そういえば鶴屋さんのエロSSってまだ見たことないなあ
でも、あの人のエロってどんなのだろう……想像できん。
実は人間じゃないから
イージス5読了。
見事なまでのツンデレな巴タン萌え。
しおらしくなった巴タンのエロSSを書いてくれる神いないかなぁ。
異世界人かッ
実は谷口が異世界人
あの吹雪と館は鶴屋さんの仕業?
谷川の仕業
この鶴屋さんの流れを切ってしまうことを惜しみつつ、
イージスSS投下します。
ネタバレ解禁と同時に投下する予定が……気付けば解禁してました(;´Д`)
ネタバレらしいネタバレはないと思うのですが、
これから読もうと思う方。もしくは今読んでいる途中で
まだ2話目を読み終わっていない方は見ないほうがいいかも。
(別に見ても問題はないですが、まあ一応書いておきます)
今日、博士の孫という人がやってくる。
その期待で胸が張り裂けそうだ。
一体、どんな人物なのだろうか―――
―少年と少女たちの日々 No.4―
その少年は、予想していた時刻よりも早く屋敷に訪れた。
簡単にDNA検査を終え、屋敷の中へと招待した。
そこで、少年は一人の少女と出会う。急に逃げようとしたその少女の
足首を捕まえ、理由を聞こうとしていたときに、違う少女が帰宅。
暴行漢に間違われる。何とか誤解を解いた少年は地下室へと連れられ、
これからの事を説明され、その夜。事件が起きる。
数日後、隣町へ向かっていた少女達とも合流し、全員がそろう事となった。
そして、その少年が本性を現すこととなったのだった………
とある朝。
少年こと、秀明氏はいつもの様に起床。眠気まなこで台所に向かった。
今日の朝もベーコンエッグとトーストでいいか、何て事を考えつつ適当に卵を取り出す。
「ひーくん、おはよーっ!」
いつ見ても元気な少女、琴梨が起床。朝はいつも寝巻きなので、多少目のやり場にこまる少年。
「うんうん。今日もおいしそうだねっ!」
目玉焼きの焼け具合を見て、嬉しそうに去っていった。
朝食が完成。それを待っていたかの様に、全員が食卓に座っていた。
『いただきまーす』
全員の声が重なる。ちょっとずつ料理の腕が上達していることに少し悲しくなりつつ、
今日、このあとどうするかを考えていた。
今、全員が夏休みに突入しているのだ。
昨日など、特にすることもなかったので一日ぐだーっとして終わってしまった。
堕落した日々を過ごしていくと、人格までもが堕落する。僕は幼い頃から祖父にそう教えられて来た。
まあ、今でもそう思ってはいるのだが、実際にすることがなければ一日をそう使ってしまうことは仕方のない事だと
自分に言い聞かせる。この行為も3日に一回はしているような気がするが、考えないでおこう。
『ごちそうさまー』
いつの間にか全員食べ終わっていた。もちろん、全員の中に自分も含まれている。
…味なんて覚えてないんだけどな。
さて、このままだと昨日と同じ日になってしまう。何とかしなければ。
「おやっ? ひーくん。もしかして、今日は暇かいっ?」
片付けを終え、居間のソファーで座っていた僕に琴梨が話し掛けに来た。
「ああ、かなり暇だよ」
「じゃあさっ。ちょっと手伝ってくんないかなっ?」
「僕でいいのなら、喜んで手伝うよ」
どうせ、することなど何もなかったのだし。
「おっけ。じゃあさっ、こっち来てっ!」
と、いきなり腕を引っ張っていく琴梨。たまの一日くらい琴梨に引っ張りまわされるのも悪くはないな。
そう思ったことをすぐに後悔する事になった。
腕を引っ張られ、辿り着いた場所は琴梨の部屋だった。
「あのさー。今って夏休みじゃん? せっかくだからさっ、水着買ったんだよっ!
で、どっちの方がいいかちょっち見てくんないかなっ!」
「ああ、それ位ならお安い御用だよ」
「じゃ、ちょっと待っててっ!」
そう言うと、琴梨は、僕の目の前で服を脱ぎ始めやがった。
「ちょ、琴梨!? せめて、僕が部屋を出てから着替え始めろ!」
「んー? 別にいいじゃんっ! 減るもんじゃ無しっ!」
巴が聞いたら即に『減ります!!』なんて叫ぶんだろうな。
何て事を考えている間にも目の前で琴梨の身体を覆う布の面積が減ってきた。
あと、残すは下着のみ。
……って何僕も期待しているんだ。相手は年下。しかも同居人だぞ?
…今上げたのって、まったく抑止の効果を与えない要素ばっかりのような気もするけど。
「ま、ず、は〜っと。取り合えず、こっちだっ!」
一人でそう言いつつ楽しそうに着替える琴梨の横で僕は一人悶々としていた。
そんなことしている余裕があるなら部屋を出ればよかった、と気付くのはこの1時間後だったから仕方がない。
「じゃ〜ん! まずはこれだっ!」
そう言って琴梨が着たのは、胸を強調するのに適しているビキニだった。
琴梨は五人の中で一番胸が大きい。それは誰が見てもそう言うだろう。
まあ、巴なら反論するかもしれないが、それはそれで置いておく事にする。
「どうかなっ? ひーくん。似合うかいっ?」
いや、何て言うかさ。部屋の中で水着を見るっていうのは、変な感じというか。
……妙に興奮するっていうかさ。いやいや、だから何を考えてるんだよ、僕は。
「あ、ああ。よく似合ってるよ」
そう返すのが精一杯だった。
「じゃ、次はこっちだっ」
そう言ってまたこっちの事を考えずに水着を脱ぎだす琴梨。
正直、もうどうでもよくなっていた。
別に見せろ、と言っているわけでもなく、琴梨が勝手に目の前で脱ぎだしたのだ。
僕は、悪くない。そう思うことにした。
「こいつはどうかなっ?」
そんな考えをしている間に琴梨は着替え終わっていたようだ。
……しまった。どうせならきちんと見て置けばよかった。
2着目の水着は、セパレーツタイプのトップで下半身にパレオを巻いたものだった。
さっきとは違い、魅せる所は見せ、隠すところは隠す。それが琴梨のスタイルの良さを
さらに引き出していた。
「…………」
少しの間、僕は琴梨の姿に見とれていた。
その後も、一体何着あるのかわからないほどの水着での、琴梨ファッションショーを堪能した。
…さっき、どっちにしようか、と聞いてきた筈だが。どうしてこんなにたくさんの水着があるんだろう……
「あ、水着がいっぱいあること変だと思ってるよねっ?」
「まあ、普通はそう思うと思うけど」
「あたしが買ったのは最初の2枚だけ。あとのはさっ、何故かここに置いてあったんだよっ!」
それを勝手に拝借している、と。
「だってあたしの部屋にあるんだよっ? だったらさっ、別に着るくらいなら全く問題ないよっ!」
そう言い切った琴梨の今の格好はスクール水着だった。
いや、それはぺったんこの娘が着るものじゃないかな……
例えば…そう、埜々香が着ると全く違和感がないだろう。
「あ、これで最後だっ。ん〜、結構たくさんあったなあっ!」
それでも、琴梨が着るととても似合うのは何故なのか。
ぺったんぺったんじゃないスクール水着もありなのか…。自然とそう言うことを思ってしまうくらいだ。
「そうだっ! ねえ、ひーくん! ここまで付き合ってくれたお礼にさっ!
この中からひーくんが水着選んでよっ! 第三者の意見って言うのも聞きたかったしねっ!」
…僕が、選ぶ? この中から?
「うんっ。さ、どんと選んでよっ!」
そうか、僕が選んでいいのか。なら、もう答えはとっくに決まってる。
「おっ、本当かいっ?」
「何もつけないで欲しいんだけど」
「ひーくん。思ってたよりも大胆だっ!!」
よもや、僕がそんな事言うわけないと思っていたらしい。
一応僕だって男だ。そりゃあ、小一時間目の前で水着ファッションショー(生着替え付き)
を見せられたら興奮だってしてしまう。むしろ、しない方が健全な男子学生ではないだろう。
「で、どうだ? いいのか、それともダメなのか?」
そう言って琴梨をじーっと見つめる。僕は、本気だ。という意味で。
「流石にそれはダメだねっ。でも、こーんなサービスはするけどさっ」
そう言っていつの間に着替えたのか、真っ黒なビキニ姿になっていた琴梨が僕の腕に抱きついてきた。
ああ、腕に…甘美な柔らかい感触が……
「へへっ。大出血サービスだっ!」
そう言うと、琴梨はさらに身体を摺り寄せてきた。
今、琴梨の方を見ると、その豊満な乳房の谷間を普通に覗くことが出来る。
うん、絶景かな絶景かな。
「どうだいっ? 満足したかなっ?」
満面の笑顔で僕にそう聞きに来る琴梨。だけど、僕は……
「いや、まだまだだな」
「へっ?」
琴梨は、何故に!? という言葉を表情に思いっきり出している。
てっきり僕はこれ以上望まないとでも思っていたのだろう。
「目の前にさ、こんな魅惑の果実が二つもなっているんだ。それを無視できるとでも思っているのかい?」
僕は、出来るだけやさしく琴梨にそう告げると、何の宣告もなしに彼女の胸を開いている方の手で揉みしだいた。
「うひゃあっ!? ひーくん! ちょっと!?」
まさか、僕がいきなりこんな行動をするとは夢にも思わなかったのだろう。
驚くだけでまったく抵抗はしてこなかった。
「うん。やっぱり最高の揉みごこちだ。こりゃあ癖になるかもしれないな」
「ひゃあっ、くすぐったいっ! やめてよっ、ひーくんっ!」
ふふふ、心では嫌がっても身体はどうかな?
何て一度言って見たかったんだ。普段使うような時なんてないしさ。
「だめっ! だめだってば、ひーくんっ!」
「ダメって、こういう事とかか?」
「ひっ!?」
「さらには、こーんなことやあーんなことだって」
「ひ、ひーくんっ!?」
そして、僕は、琴梨の最後の聖域へと踏みこm――――――ブゥン。
『ああっ!? 一体何をするんです!? というよりも誰ですか? こんな事したのは』
「おい、ガメ。お前こそ一体何をしていたんだ」
『何だ、秀明さんじゃないですか。よかった、あなたで。もし来ていたのが巴さんだったりしたら
私はもうどうなっていたのかわかったもんじゃありませんよ。前だって…』
「こんなことを隠れてやっているからそんな目に会うんだ。で、本当に何をしていたんだ」
『今ですか? 動画データの鑑賞を行っていたんですが。ほら、琴梨さんのファッションショーあったでしょう?』
「ああ、確かに夏にやったな。だが、あれは確か居間でしなかったか?
それに、二人きりじゃなかったし、目の前で着替えもしていない。
第一、僕は琴梨にあんなことをした覚えはない」
『そんなもの、私の力があればいくらでも書き換えなんて出来ますよ。そこら辺のノーマルPC何かと比べないで下さい。
ノーマルPCなんて静止画に加工するくらいで精一杯。それに比べて私は動画を加工する事が出来ます。
もちろん、音声や風景。服装や行動までばっちりです。まあ、そのためのデータを収集しなくてはなりませんがね』
「もういい。解ったから。で、だ。そういう事はあまりしない方がいいぞ」
『どうしてです!? 私の数少ない楽しみを奪うと言うのですか!? 何なら私のコレクションを多少分けてあげても良いのですよ!』
「いや、結構だ。それに、自分が主演のビデオなんかを見る趣味はないんでね。それよりも、お前にお客だ」
『こんな時簡に一体誰ですか? まさか、埜之香さんあたりが眠れないから抱き枕として、なんていうことなら喜んでいきますが』「そう、それは残念ですわね。用があるのはののではなくて私です」
『と、巴さん!?』
「あ〜。一つ言い忘れてたが、僕が来る前から巴はこの部屋の前にいたぞ」
「っ! ひ、ひ……ごほんっ! お孫さん! そんな事は別におっしゃらなくても結構です!」
「まあ、あとは任せた。やりすぎるなよ? 僕には修理なんて出来ないからな」
「見た目の割には十分頑丈ですから大丈夫です。さて、ガメニーデス? 準備の方はよろしくて?」
『…………』
その日、ガメニーデスは廃棄処分寸前のところまで巴のおしかりを受けたとさ。
なお、これは余談であるが、ガメニーデスの極秘データ(編集済み)は全員分きちんと
用意されているとかいないとか。彼曰く、『日々の丹念の賜物です』だそうだ。
〜おしまい〜
以上でおしまいです。
なぜNo.4かというと、自分の中で
1.あろえ 2.巴 3.埜之香 4.琴梨 5.凌央
という順番が出来ているから、っていう理由からです。
だから、特に続き物だとか言うわけではないのでご了承ください。
最後に、かんけいないですが。自分は琴梨萌えです。
読了。面白かった。ちなみに自分ならNo.2だろうか。
ガニメーデスはあれだな。性悪なノーマッド。
だが、それが良い。
127だった人 、GJ!!
>>463 漏れも巴萌え。
深夜枠で放映された4期(だっけ?)にはガニメーデスみたいな
ノーマッドはいたのだろうか?
イージスキタ━━━( ゚∀゚ )━(∀゚ )━(゚ )━( )━( ;´)━(;´Д)━(;´Д`)━━ハァハァ
仕事早いなー。ちなみに漏れはNo.1
>>464 スマソ、見てないからわからない
ガニメーデスみたいな=エロということか?
GJ
琴梨萌えに一人追加(;´Д`)
五人中秀明に恋愛感情覚えそうなのは巴と埜々香くらいだとか思ったり。
あろえもあるかもだが若菜的イメージがあるからなあー
いや萌王読んでないからわかんないけど。
>467
たしかに若菜っぽいなあ
琴梨も鶴屋さん的なイメージがあるから無理なのか…
長門のブルママダー?
なぁ、もしも長門に妹属性が付いたりしたらどうする?
オチを考えるのが面倒くさくなる。
アナザー長門になら妹属性付きそうだな
無口、ロボ(アンドロイド)、メガネ(着脱自在)、黒髪、小柄、でいいじゃないか
こらこら、妹属性というのは「妹っぽい言動のおにゃのこ」
ではなく「妹(っぽい娘)に萌える人」という意味だぞ。つまり…
キョン妹に萌えてる長門。
( ゚∀゜)イイジャナイカ!
ソレダ!
キョンとキョン妹って名前なんだっけ・・
ソレヲキイチャダメダゾ ウリャ( ´∀`)σ)∀`)イヤン
>>478 ナ ゝ ナ ゝ / 十_" ー;=‐ |! |!
cト cト /^、_ノ | 、.__ つ (.__  ̄ ̄ ̄ ̄ ・ ・
/ ミ:::,..::- 、::;;;ミミミ彡) ./´.: .:: ~:. :.`゙ー=,
!'" ミ:::/ u`ヽ--、'k.、 ,..-一、,.‐--、,,_ i '.: .: ,,..,.,..,.. ドヾ __,,,,...::-一=、
i. ミ::/ ゙゙゙''ヽ、 u iミ;!,.'";: .: .: .: .:. :: ド;'. i _,.ァ='-ノノi!_、i /.: .: : :. :.ミ
/',、ヾ ! u ,'"´r。`ヽ、_ :. _,,iミi '' 彡_イィiレヾi゙` iヘi ゙--゚,..` t_;7! .i .: ,.=-、ソiヾ、.,ヾ
゙i 'ヘ i:┘ ゙ー---.,, ゙i''f..i ,.i.-./r'"r。ヾ、ィ;、゙! ゝ. u .,.-、.,.ゞ. i .r、:i‐i' ( ;) i-i;"゙i'
.! ゙ヾ u " .:ヤ''〈ヘォi u ̄,._ ト‐-! ,,.ィ''ヾ ド--、 〉丿 ゞ_ u゙ー=、'.冫ィ
_,__7‐'i ,.:-‐-、.´/ .i,゙F'i /__.゙ラ' ,..j_,,ィ'" i. .:ヾ.==-'/ _,,../i' .、(ー-7 ノ
;'";;;゙i. i. /`==‐-/ .ノ: i. \ ゙、__././ ゙、 :i. ゙' .:::`゙T´ i`ー'-、;,. ゙、 ::゙ーr-'_´
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同意。
>>476 キョンは名前が5巻にもなってでてこない可哀想な主人公
483 :
名無しさん@ピンキー:04/11/17 01:21:59 ID:8MPW+iNZ
あろえタンかわいいよあろえタン
あろえタンは秀明と腕を組んでたりする絵があるくらいだからメインヒロインはやっぱりあろえタンだよ!
まぁレッドだからなぁ
俺もあろえが好きだな。スケブなとことかパレオとかラジオ体操とか扇風機とか。
一番面白いのは琴梨だけどさ。96Pの「〜知らないっ!」とか。
>485
琴梨はイエロー(ボケ担当)か?
いや、それだとあろえ=レッドは成り立たないな
イージスに戦隊ものの法則は当てはまらないか…
>487
あろえ=レッド
巴=ブラック
埜々香=ブルー
琴梨=イエロー
凌央=グリーン
じゃない? てか扉での服の色がまんまこの通り…
朝倉との戦いを「10回逝ったら負け」系の戦いで、途中長門乱入ってかんじの話希望
朝倉・長門×キョンで虚無総受け?
むしろ、キョンと長門が朝倉さんに攻められるほうが…
前スレにあった気がする。未完の奴だが
未完だったっけ?
未完というか、長門が放置されたままキョン×朝倉だったので。ので。
長門の方の話がががががががが
涼宮ハルヒの増殖
第1章
今日は週に一度の日曜日。いつもの様にぼけーっと過ごすのも悪くない。
そう思っていた。だが、昨日、その思いはあいつによってつぶされる事になった。
「じゃあ、明日、久しぶりに町内探索するわよ」
この一言によって。俺の貴重な休日をまたこいつのために消費しなければならないようだ。
そして、今。俺は少し寝坊をしてしまったせいで、遅刻かそうでないかのぎりぎりの
ラインで集合場所に向かっている。今日も遅刻をすればまた色々と奢らされるかもしれない。
最近の俺の財布の中は、寒波が吹き荒んでいるので出来れば無駄な出費は抑えたいところだ。
「キョン。遅い!」
集合場所には時間通りついた。だが、こいつは不満のようだ。
一体、何時に来れば満足なんだ。
「誰も待たせない時間に来ればいいのよ。そんな事より、いつもの喫茶店行くわよ」
もちろん、キョンの奢りでね、とハルヒは付け足した。
はぁ、また俺の財布の気温が下がるのか…
喫茶店に向かう途中、俺はとある事に気付いた。
「そう言えば、古泉の姿が見えないんだが。あいつこそ遅刻じゃないのか?」
「古泉君? そっか、キョンにまだ言ってなかったっけ。彼、今日家の都合で来れないらしいのよ」
別に、そんな理由でサボってもよかったんだよな…俺もそうしとけばよかった。
「…何か言いたそうね。文句なら受け付けないわよ」
「いや、別に」
俺は、否定すると同時に他の二人を見回した。
朝比奈さんはいつもの様に、子供が背伸びをしているような、そんな感想を抱く格好。
うん、とても癒されます。
長門の方はと言うと、見慣れたセーラー服姿。こいつに私服を期待した俺が間違いだった。
喫茶店内で、少し無駄なしゃべりを終えた後、ハルヒはいつものように、
「じゃ、くじ引きね。今日は古泉君が居ないから、丁度2人組みが出来るわね。」
と、いつ用意したのか割り箸を4本持って俺の前に突き出していた。
どれを引いても同じなので、適当に引こう。
俺が引き当てたのは、何も書かれていない普通の割り箸だった。
「じゃ、次みくるちゃん」
朝比奈さんは何かを祈るような顔で恐る恐る割り箸を引いた。
「あっ」
朝比奈さんは色つきだった。ちょっと残念。
その朝比奈さんは、安心したような、残念なような微妙な顔つきだ。
「有希、次はあんたよ」
長門はすっと、ひとつの箸を引いた。その箸も色付きだった。
「じゃ、今日はあたしとキョン。みくるちゃんと有希のペアで行動ね」
どこか嬉しそうな表情でハルヒはそう言った。
そういや、こいつとペア組むの初めてじゃないか。
「じゃ、あたし達はこっち。みくるちゃん達はあっちの方ね。
集合は…んー、4時にここ。遅れたら罰金よ!」
と、伝える事を伝えた後ハルヒは颯爽と歩いていった。
「それじゃ、朝比奈さんたちも頑張って」
「はい。あ、キョンくん」
「何ですか?」
「えと、何て言っていいのかわからないけど……頑張ってね」
? 何を頑張ればいいのだろう。でも、朝比奈さんが応援してくれているの
だから素直に嬉しい。
「……あ」
長門が何かしゃべろうとした時に、丁度ハルヒが。
「キョン! 何してんの! 早くいくわよ」
と、俺を掴んで引っ張っていってしまった。
おい、長門が何か言おうとしていたのに聞こえなかったじゃないか。
もしかして、朝比奈さんが頑張って、って言ったのはこの事なのだろうか。
一瞬でそう思ってしまった。
二人で歩き初めておよそ十分。街は別段異様なところなど無い、いつもの
平和な場所だった。ただ、春先の風が少し肌寒いけどな。
「む〜、その辺に宇宙人とか転がってないかしら」
本当にそんなのが転がってたら、俺達は普通に外を歩けないだろう。
「例えじゃない。そんなの、転がってるはず無いもの」
と、バカな話をしつつも俺達はいつもの街で異常な存在を探していた。
「にしても、いい天気だな」
そう言いながら俺は伸びをしたんだ。この行動がきっかけとなったのかどうかは
わからないが、他に思い当たるような節もないのでこいつの所為にしておこう。
伸びをして、目を瞑った瞬間。俺は、何かやわらかくて弾力があるものにぶつかった。
最初、それは大きな太った人だと思った。だから、目を開けて謝ろうとした瞬間。
俺は自分の頭を疑った。
ここは、何処だ。と。
「…確かさっきまで街を歩いていたはずなんだが」
確かにそこは街だった。だが、さっきまでとは明らかに何かが違う。
いつの間にか隣にいたハルヒがいなくなっているし…
もしかして、ここは……
「という事は、古泉! どこかにいるんだろ? 聞こえていたら出て来い!」
と、朝から不在の古泉を呼んだ。
「また、来てしまいましたか」
古泉は、前よりもはっきりとした形で俺の前に現われた。
朝からここに居たのか? という事は、またあいつなんだな。
「まあ、そういう事です。しかし、今回のこの世界は何処かおかしいんです」
何がおかしいんだ。俺には前と全く同じにしか思えないんだが。
「神人が現われないんです。いつもならこの世界が発現して少しすればあの巨人が
街を破壊するんですが……」
古泉は周りを見回した。俺もそれに見習って辺りを見る。
確かに俺がさっきまでいた場所とあまり変わりは無い。空がどんよりと暗いくらいだ。
「見ての通り、何も起きないんです。こんな事は今まで起こった事が無いんで様子を見てたんですが」
そこに俺達がいきなり現れたわけか。
「そういう事です。一体何があったんです?」
「話せば長くなるんだが…」
「なるほど、そういう事ですか」
今の説明で何かわかったのか。
「いえ、これと言って特には。ただ、今回はもう僕達の出番はないと言う事です」
そんな事が何故解る。もっと後にあの巨人が現われるかもしれないだろ?
「それはないでしょう。あなたも二回、ここに来ているのだから解りますよね?
ただ、今回の場合はそれ以外の何かが発生するかもしれませんが」
それ以外の何かって何だ。
「今の涼宮さんはまた不安定な状態です。前の時は解りやすく言えばストレス発散でした。
しかし、今回の場合は少し違います」
どう違うんだ。俺には一緒に思えるが。
それと、いつも言うが遠まわしな言い方もやめろ。
「くじ引きの結果ですよ。あれがもし、あなたと涼宮さんのペアではなかったら
神人が現われ、破壊の限りを尽くしていたかもしれませんが」
くじ引きの結果? どう言うことだ?
「つまり、くじを引く前から彼女はあなたと同じペアになれないと思っていたんです。
で、実際に引いてみると、あなたと同じペア。それはもうビックリしたでしょうね」
あの時も思ったが、ハルヒと組むのは初めてだからな。
で、それがどうこの現象につながるって言うんだ?
「心の中では、外れる準備が出来ていた。でも、実際には一緒になってしまった。
簡単に言えば肩透かしを食らったわけですね。それで、安心した反面本当かどうか
不安になった。嬉しいけど複雑。それがこういう形で現われてしまった訳ですね」
まったく。あいつは俺に迷惑をかけないと気がすまないのか。
「ある意味で羨ましい事です」
なら、俺と立場を変わってくれないか?
俺は、傍観する立場に立って居たいんだ。
「残念ですが遠慮しておきます。さて、問題はこれからどうするか、ということですね」
それもそうだ。そう言えば、古泉。ハルヒを見なかったか?
確かにさっきまで一緒に居たはず何だが。
「涼宮さんですか? 彼女なら確かにこの世界にいますよ」
「なら、どこに居るんだ? 俺と一緒に入ってきたはずなら同じ場所にいないとおかしいだろう」
「それは、僕にもわかりません」
そうか。それなら仕方ないな。
「肝心なところでお役に立てなくてすみません…が、最後にもう一つだけ」
「何だ?」
「また、同じ世界で出会える事を祈ってます。頑張ってくださいね」
また、『頑張って』か…さっきも言われて来たところなんだが。
「もう残り時間が少ないようで……。おっと、一つヒントが出せそうです。いりますか?」
「当たり前だ」
何にも手がかり無しじゃどうしようもない。
「結構前に流行った本がありました。その題名は……」
『ウォー○ーを探せ』
「以上です。では、またお会いできる事を……」
くそ、最後まできちんと言ってから消えやがれ。
今回のあいつの言葉をきちんと整理しよう。さもないと、この空間で一生を過ごすこと
になりかねない。
まず、一緒に居たはずのハルヒが違う場所に移されたという事。
それが一番の問題だろう。そして、古泉の最後の言葉。
『ウォー○ー』。これは、簡単だ。俺が小さい頃にも読んだことがある。
つまり、そういうことだ。
この空間のどこかにいる、本当の涼宮ハルヒを探し出せ、ということだろう。
まったく。すぐに探し出して、元の世界に戻らせてもらおうか。
さて、結論から言おう。ハルヒは、1分も経たない内に見つかった。
だが、それは……
「な……!」
一人ではなかった―――
偽長門SSと同じくらいの時期に書き始め、
ちょっとずつ書き溜めてきたSS投下します。
どこまで続くかわかりませんが、わりと長く続く予定なので、
またお付き合いください。
最近、書くペースがおかしいような気が……(゜皿゜;)
>>501 乙。個人的に今回はエロや萌え関係無く続きが楽しみ。
思いっきり気になる所で切ってるのがまた上手い。
タイトルからどうくるのかドキドキしながら読んでたら…
よりにもよってウォー○ーを探せを引っ張り出してくる感性に乾杯w
マジで谷川降臨としか…楽しみです。GJ。
505 :
名無しさん@ピンキー:04/11/22 10:33:31 ID:FfilTRkZ
ハルヒ増殖…丼!ハーレム!
増殖と聞いて、某黄色い魔術楽団を思い浮かべたナウなヤングは俺だけでいい。
ハルヒの繁殖
学校でも増殖ネタってあったな。
>>509 正直、あれはエロかった。
一体何人の茉衣子とかそうでない人とかがそっち目的で使われたのやら。
第2章
今、俺は公園にいる。公園といっても、普通の公園なんかじゃあない。
なら、どんな公園だって? そんなのは決まってるじゃないか。
……涼宮ハルヒがいっぱいいる、そんな公園さ。
「なんてこった。ハルヒが、一体何人居るんだ……」
ざっと見回しただけで取り合えず10人。
砂場で遊んでいる子供も、よく見れば、ハルヒに似ていた。きっと、ハルヒを小さくしたら
あんな感じになるんだろうな。
「しかし……いきなりこれを見せ付けられると…気が狂うかもしれないな」
同じ顔が10人以上も並んでいれば、きっと誰でもそう思うだろう。
なんせ、右を見ればハルヒ、左を見ればハルヒ、前を見ればハルヒ、だからな。
この中からホンモノのハルヒを探せって言うのか……
もし、失敗すれば、どうなるんだろうか。もしかして、俺、責任重大?
―――まあしかし、あれだな。
いざじっくりと一人一人のハルヒを見ていると……懐かしい顔もあるな。
お、あのハルヒ、ロングポニーじゃないか。やっぱり、あいつポニーテール似合うな。
うお! 懐かしい…ツインテールに三つ編、あと何て言うのかわからないくくり方(4、5本くくったやつだ)
まで、本当にたくさんのハルヒが居るな。
だが、どうして俺に声をかけてこないんだ?
もしかして、俺。この世界だと見えてなかったりするのか?
なら、ここに居るハルヒに普通では出来ない事も出来たりする…?
……止めておこう。今はそんなことをしている場合ではなさそうだ。
後ろ髪引かれるながらも公園を後に。この公園にハルヒが居るとは限っていないし、
どこまでこの世界が広がっているのかも確認しなければなるまい。
まあ、そんなに広くはないだろうけどさ。
―――という、俺の考えは甘かったようだ。
今回のこの閉鎖空間。いや、ハルヒ空間とでも言うべきか? まあ、どっちでも問題はないが。
その空間は、初めてここに来た時、つまり古泉の説明を受けた時とほぼ同じくらいの大きさだろう。
そう確信し、確認の為に取り合えず近くにあったビルに入り込み、屋上に出て見回してみたが…
「おい……うそだろ…?」
何故か普通なら見えない駅前の商店街が見えた。もちろん、そこにいる人たちも全て。
遠くからだったからよく分からないが、そこだけでも100人は超えていそうだ。
このビルからあの商店街まではそんなに遠くはない。
道のりで行ってもせいぜい3キロくらいだろう。何処が端で何処まで続いているのかはわからなかったが、
この調子だと…いつもの世界と同じくらいの人数の分、涼宮ハルヒが存在している事になるのか!?
「や、やめてくれ…こんな冗談。笑えって言われても笑えねぇよ」
25kuのなかで、1000人以上のハルヒが居ることになるのか……?
考えただけでぞっとするね。その中から1人だけしかいない、本当の…いや、俺がよく知っているハルヒを
探し出さなくてはならない。しかも、あまり残り時間も残されていないかもしれない可能性付きで、だ。
「は、ははは……」
自然と、笑いがこみ上げてきた。古泉、お前を恨んでも文句はないだろ?
何がウォー○ーだ。そんなLVの問題じゃないぞ、これは。
ウォー○ーってさ、他の人もたくさん混じっているもんだろ?
これだとただの間違い探しだ。
「俺、元の世界に戻れるのか?」
そんな事を呟きつつ、そのビルを後にした。
途中、朝比奈さんの『がんばってください』という言葉を思い出しながら。
さて、様々なハルヒを見ていて思ったことをまとめてみよう。
ここにいるハルヒは、きっとハルヒの可能性の全てなのだと思う。
今現在のハルヒの年齢よりも幼いハルヒは、まるっきり過去の姿。または、あの時ああなってればなぁ
と考えたあとの姿などだろう。それは見てすぐにわかった。
現在のハルヒよりも年齢が上のハルヒたちはというと、
ゆくゆくはこうなっている、という姿をしたハルヒが多いものの、全く同じ姿をしたハルヒは
一人といない。いや、顔はみんな一緒だけどさ。雰囲気が少しずつ違っている…と言ったほうが
わかりやすいか?
まあそんなところだろうか。今まででわかったことは。
一番大事な事、俺がよく知っている今のハルヒが何処にいるのか、ということは全くもって
全然見当もついていないが。一体、この世界はあとどれくらいの時間保っているのだろうか。
この世界が本当の世界に変わってしまったら、全人類が涼宮ハルヒになってしまうのか?
そんな想像はしないでおこう。それだけで疲れる。
そんなことを考えつつ、道に置いてあった誰かの自転車を借り(これもハルヒのか?)
学校に向かうことにした。
部室に何か手がかりがあるかもしれないし、あいつが学校でブラブラしているかもしれないからさ。
あまり長門に頼りたくはないが、探索に向かう前に言いかけた言葉も気になる。
あいつの事だ、きっと俺たちがこの世界に来る事がもう解っていたのだろう。
なら、何か解決策を部室あたりに残してあるかもしれないじゃないか。
それでさ、元の世界に戻れたらハルヒのおごりでぱーっと飯でも食いに行こうか。
どうせもうすぐ春休みだ。またどこかに合宿に行ってやってもいい。
だから、学校に居ろよ、ハルヒ。別に居なくても何か手がかりを残しておいてくれ。
そう願いつつあの坂道を全速力で登っていた。
途中、もう数えるのも面倒になるくらいのハルヒとすれ違いながら。
第2部短い…
次は学校へ行くので割と長いです
今のところ6部くらいまで続く予定。
>505
残念ながら今回はキョン×ハルヒの純愛ものの予定なので…
それもありだったかな…
>509
そう言えば学校も茉衣子増えてたなぁ
すっかり忘れてた…つかネタ被ってるよorz
普通では出来ない事・・・・(*´Д`)ハァハァ
純愛まだかな(*´Д`)ハァハァ
お待ちしております。
ロリハルヒか・・・・・・
いいな
選り取りみどりか・・・
みどりさん・・・
ウォーリーの一番最後にウォーリーの国ってあったよな
秀明と巴あたりの得ろシーンを凌央に「乳首勃起」とか「絶頂寸前」とか解説して欲しいと思うのは俺だけか?
……俺だけか
orz
>524-525
もちつけ。
552に期待
528 :
524:04/11/25 07:39:09 ID:B7HG3Cmw
タイプミスに今頃になって気づいたorz
>>522だ
期待してます552さん
( ・ω・)ノシ
期待してます
ところで長門ユキの牢獄の続きを待ち侘びてるのは俺だけじゃないよな?
>531
長門たんに、あれ以上どんなことをやってしまうのか……
待ち遠しいです (;´Д`)
>552
ガンガッテネー
>>531 me too
>>552 ガンガッテクダサイ
>>710>>750 長門でヨロ
>>861 語呂合わせ的にハルヒ系でガンガッテ
>>940 キョン視点でヨロ
つか、ハルヒの暴走が売ってないんだけど?
取り寄せでもするかな・・・・・
ちなみに、1〜4はブックオフで、値段シール張り替えて
一冊105で買ったケチな俺
空気読めない上に犯罪者かよw
あと16レスで、か……
その前に原作の方を読まないとな! 未読なんだYO!
未読なのか!?
あーそれバレてるよ<シール張り替え
ブクオフバイト経験者だけど。
見分ける方法があるんだよねあれ。気の小さい店員ならスルーするかもしれないけど。
540 :
534:04/11/28 16:21:28 ID:Wwd/Lq2r
マジですか?
つか、暴走、学校、イージスは新品で買いましたよ、今日。
ちなみに、シールの色、形、張ってある場所はそろえてあるんだけどばれる?
ブックオフで普通よりも安く手に入るんだから、そんな行為して警察に突き出されたりとか家に連絡いくときのリスクを考えろよ。
ブックオフじゃないけど、つまんない万引きで捕まって「警察には言わないで!」と言って泣き出した大学生を見たことあるよ。
すごい情けなかった……
つか、文庫本くらい新品買ってやってくれよ……。
文庫本って布団の中でも読んだりするから他の人が呼んでたりすると考えると・・・
というわけで俺は通販派だぜ
オレは平積みのしたから三番目を持っていく派だぜ。
大型書店で山のように積んであると苦労するよ。
俺は幼なじみの悪友の家(家族で書店を経営)で取っておいてもらってる。
親父さんやお袋さんだと「いつもありがとうね」と言われ、定価を払って受け取る。
悪友が店番しているときは「内緒だぜ?」と言われ、2割引くらい(それくらいなら誤魔化せるらしい)で本を受け取れる。
お姉さんが店番しているときはレジに行けない意気地なしな俺。
546 :
534:04/11/29 04:07:12 ID:jh5u2MCH
>>545 でも、書店が取ってる利潤って、定価のうちの3〜5%ぐらいでしょ?
どうやって2割もごまかすの?
書店では、もし1冊万引きされたら
それと同じものを10冊売らないと元が取れないって聞いたことあるな
まあ書店に限ったことではないか
そろそろ話を戻してみよう
喫茶店で長門は何を言いかけたんだろ? ……気になる
できちゃry
>>549 そこへ至るエピソードを1000文字以上にまとめて先生に提出しなさい。
期限は次の日曜な。
551 :
545:04/11/29 23:25:28 ID:3tlk9ekh
>>546 どうやっているのか聞いてみた事がある。
メル蘭参照
ホントかどうかは知らないけど、通報すべき?
552 :
534:04/11/30 00:01:34 ID:CrZm7n/j
本当なら通報すべき。
書店から一般の客に書籍を売るときに、
あらかじめ定められた価格(定価)以外で売ってはならない(古本は関係ない)
というのは、書店を経営しているなら重々承知のはず。
まず、通報する場合は、
事実確認を怠らないこと。
言い逃れを潰す為の証拠もあると尚良い。
リスクとしては、万が一捕まらなかった場合、
仮釈放された場合、罰金で済んだ場合などに、
恐らくその友人の復讐心により、周りからの
君への信用が限りなくゼロに近づくということだ。
通報するしないの前に、こんな所に書くべきではない。その時点でその友人を裏切ってるだろう
相手が「内緒だぜ」って言ってるんだから、そーゆーことは隠れてこっそりやってなさい
つーか、そもそも2割引で買うべきでもないし
いい加減に数字コテ消えてくれないか
ここはDQNが痛い自慢話をするインターネットですね
558 :
真の552:04/11/30 06:20:44 ID:LIINtDhr
長門のオマムコは小造りだと思うんだが、同意者はいるか?
ならツルツルであると言ってみる
れも同意。ちなみに一瞬、小造りを子作りと脳内変換してしまった・・・
長門は子作り可能ですよね。
キョン篭絡の為なら人体錬成も厭わない、それが長門。
あれがキョン好みの体型だったのか!?
そしてその人体練成の結果生まれたホムンクルスが、
誰だろう。
三味線
今、学校を出ようAを読んでいます。78Pです。
はっきり言って、意味は無いですが、今現在の推理↓
実際に生きた期間
B<N<A
時間の移動について
時間軸は一つであり、BNA三人はすべて同じ時間軸、次元の存在とする。
移動は、実際に起こった順に考えていくとして、
三日前からBが現在へ。当然、三日間の記憶なんて無い(過ごしていない)。
BはAと合流。三日後、三日前に移動。その際、記憶失わず。(Nとなる)
三日前から現在を通り、三日後まで過ごしたNは、なんらかの理由により血まみれスプラッタ。
そして、記憶を失い、現在へ。(Aとなる)
Aは、Bと合流、そして、三日後が来た後、そのまま時間を過ごしていく。
つまり、俺の仮説(現78P)は、
三日後以降まで進む事のできるAは、
NからAになる際に記憶を失っているので、
B(こちらはほぼ同じだろうと思われる)、
Nだった時(6日間の社会生活)の記憶を失ったまま生きていかねばならない。
↑は当ってますか?間違ってますか?誰か回答プリーズ
板違い
ここはお前の日記帳では無い
ググルか本スレ過去ログを読め
読むべきは本の続きだろw
正解が手の中にあるのに人に聞くとは。
しかもエロスレでw
いやいや、笑かしてもろたわ。
どうせ聞くとしても、せめて本スレで聞いてこい。
>>564 誰も正解を言わないので俺が言ってやろう――
偽 長 門
つまり偽 長 門の父親はキョンだというのか!
なら長門空間に永住しても結婚できねえじゃねえかYO!
情報思念体に法律などない!たぶん
血のつながった父娘なんて、いるわけないじゃないか
>>573 ホムンクロスであって人間じゃないから無問題!
>>574 情報思念体は地球外の生物(?)だ
とりあえず日本の法は使われてないから問題無い
N視点のエロネタを妄想……するも、禿しくネタバレなので鬱……
>>578 その妄想を文章化して投下きぼんぬ。
むしろおながいします。
そういや最近職人が来ないな…
年末に向けてネタ仕込んでたりするのか?
タネを仕込んでます。
>581
誰に?
キョンが長門に。
ひーくんが巴に。
真琴がユキちゃんに。
ユキちゃんが妊娠するのか?
真琴はふたなりだったのか!!
真琴は自分の腹の子の思考も読めるのだろうか。
ドグラマグラとは逆だけど、これはこれで怖い気が。
第3章
あの坂道を自転車に乗ったまま登りきる、という偉業を達成し、我が北校に到着した。
普通に自転車を押して登ればよかった。おかげで両足がパンパンだ。
開けっ放しの校門をくぐり、いざ廊下へ。
その中には、やはりと言うかなんというか。ハルヒしかいない。
「にしても、もう殆ど同じじゃないか? こいつら」
違うところを探す方が難しい。例えば、今目の前をすれ違っていったハルヒは…
ベルトをつけていなかった。その隣にいるやつは、濃い目のアイラインをしている、など等。
そろそろハルヒの姿もネタ切れなのか。だが、段々と今のハルヒに近づいているような気がする。
おっと。そろそろここに来た目的を果たさなくてはな。
ハルヒ鑑賞は駅前などで十分堪能している。さっさといつもの場所に戻って、
長門や古泉、朝比奈さんと一緒にハルヒの我侭に付き合わなくてはならない。
その為には、ここ。文芸部室に寄るしかないのだろう。
過去2回ともこの部室に入り、長門の援護を受け、脱出に成功した。
あまり長門に頼りたくないがここまで来ればもう仕方がない。
俺はさっさとここを出たいんだ。長門、また少しだけ俺にヒントを残しておいてくれよ。
期待を胸に抱き、文芸部室のドアを開いた。
そこには―――
「…………」
やはりハルヒしかいなかった。だが、ここのハルヒは他のハルヒと一味も二味も違っていた。
入り口から入って正面。長机の上にマグネットの将棋盤を出し、詰め将棋の本片手に微笑している
ハルヒ。髪型は、いつものとあまり変わっていない。
そのとなり。部屋の隅のほうでは、ごついハードカバーの本を熱心に読んでいるショートボブの
ハルヒがいた。よく見ればその顔には少し太めの眼鏡もかけている。
「あつっ!!」
その声が聞こえた方に目を向けると、なぜかメイド服を着てツインテールにしているハルヒ。
さっきの声はお茶を入れようとしてお湯を触ったらしい。
ドジと言うか何と言うか。一番ハルヒらしくないハルヒだな。
まさか、ここまで来るとは全く想像していなかった。
そりゃあハルヒが居てもおかしくないさ。
この世界にはハルヒしかいないらしいしな。
だが、ここに居るハルヒたちは、明らかに他のやつらとは違う。
いままでのハルヒたちは、まだハルヒが元になっていた。
このハルヒたちは、言い方は悪いかも知れないが元の素材にハルヒを混ぜた、
という感じが正しいとおもう。
―――長門、何かヒントはあるのか? 思っていたより事態は深刻だ。頼む、何か残しておいてくれ。
机の上を隅々まで見る。だが、いつものデスクトップパソコンもパソ研にあったノートパソコンも
見当たらない。おい、嘘だろう? 外の長門と連絡を取れる数少ない手段なんだぞ?
念のため、本棚の中にある本も片っ端から開いていったが、以前のような手書きの栞も挟んではいなかった。
今回は、全くのノーヒントで行かなくてはいけないらしい。
いや、ヒントはあったか。古泉の『ウォー○ー』という言葉だけだが。
「あら、キョンじゃない。何してるのよ」
「!?」
今まで他のハルヒに話し掛けられなかったから、てっきり俺は見えない存在だと思っていたが、
実はそうではなかったらしい。
……最初に如何わしい事をしなくて本当によかった。
ということは、外のハルヒたちは俺を知らない、ということなのか?
確かに、子供のハルヒ等の今より明らかに年齢が低くなっているハルヒならば
俺を知らないのは当たり前だろう。だが、今のハルヒよりも
多少年齢が上、あるいは同年代のハルヒなら俺の事を知っていてもおかしくは無いはずだ。
偽者のハルヒには、俺に関する記憶が無い?
いや、俺限定じゃなく、この世界以外の事を知らない、と言ったほうがいいか。
と言う事は、もしかして俺の事を知っているこいつがホンモノか?
そう思い、呼びかけられて振り返った先に立っていたハルヒは、腰まで届くような
ロングのストレートヘアーだった。
ああ、今のハルヒじゃない。俺の仮定は一瞬にして崩されてしまったようだ。
ならば、こいつは初期のハルヒか? いや、それとは違う気がする。初期のハルヒならこんなに優しげ
に話し掛けてきたりなんかするはず無い。
「あれ? 何処行ってたの?」
何故かメイドハルヒも声を掛けに来る。
あ、ああ。という曖昧な返事しか返せなかった。
このハルヒも俺を知っている。
と言うことは…
「…………そうなの」
隅の方で本を読んでいたハルヒが、それだけを呟いてまた読書に戻った。
何について同意したのかは解りかねないが彼女は納得したらしい。わけわからん。
「じゃあ、一緒に将棋でもしましょうよ」
にこやかな笑顔で俺に将棋を勧めてくる。
やっぱりか。この部室に居たハルヒたちは、全員俺の事を知っている。
学校外に居たハルヒたちよりも、元の世界よりのハルヒだ。
それにしても、ロングハルヒ以外の3人……以前どこかであったことのあるような?
「…………」
無言で読書する短髪眼鏡っ娘―――
「むむ……」
笑顔でゲーム、しかも何故かものすごく弱そう―――
「お茶はいかが?」
ハルヒとは思えないほどの柔らかい微笑で給仕するメイド―――
―――ああ、そういう事か。このハルヒたちの性格が現SOS団とほぼ同じなのか。
微妙だが、外観も似ているような気がしないでもないな。
ということは、だ。この世界のことが少しわかったかもしれない。
最初、この世界に来た時は様々なハルヒが増殖、繁栄しているのかと思っていた。
だが、そうではない。つまりこの世界は
『元の世界の人たちの姿が、ハルヒに変わってしまった世界』
ということなのだろう。もしそうだとしたら、あの髪の長いハルヒは一体だれだ?
鶴屋さん…にしては大人し過ぎる。SOS団近辺にあんなキャラいたか?
「で、キョン? 今日はどうしたの? 何か慌てているみたいだけど」
静かに、物腰も柔らかく俺に質問をするハルヒ。
…誰かよく思い出せないが、確かにこういう性格の人を俺は知っている気がする。
今までにSOS団、あるいはハルヒに関っていた奴…
そのとき、ふっと真っ白い教室の風景が頭の中に流れ込んできた。
ああ。何となく、誰か分かったような気がする。
これは憶測でしかないが、きっとこいつの元は朝倉涼子なのだろう。
もちろん暴走する前の、だ。
「何か探し物? あたしも探そうか?」
何て言うか、もの凄く優しいハルヒは、何か気持ち悪い。
「いや、結構だ。ちょっと忘れ物を見に来ただけなんだ」
まさか、ここのハルヒたちに元の世界に帰るための手がかりを一緒に探してくれ。
なんて頼めるはずが無い。
「…………」
奥で無言で本を呼んでいるハルヒの方を見る。
雰囲気や、周りの空気などは確かに長門に近いものがあるかもしれない。
だが、それでもあいつとは全然違う。あの本を読んでいるハルヒは
ハルヒでもなければ長門でもない。
「う〜ん、こう、かな?」
次は、悩みながら詰め将棋をしているハルヒを見ていたが……
ずっと笑顔のハルヒを見ていても面白くも何とも無いな。
ああ、やっぱりここに俺の居場所はないんだな。
俺は、古泉が微笑みながら首を傾げつつ、長門が無表情で成り行きを見守り、
朝比奈さんが慌てふためく様を見つつ、ハルヒの無茶に付き合う。
それが俺のいつもの場所であり、行動らしい。
今、俺はそれ以外の学生生活を送る気はあまりないのさ。
……高校に来る前とは全然違う気がするが、それは気付かなかったことにしておこう。
さて、それならば。もうここにいても仕方が無いな。
「ちょ、キョン? 何処行くのよ?」
ちょっと、な。
それだけを朝倉ハルヒに伝え、部室を出た。
となりのパソ研の部屋のパソコンなら連絡は取れないか、と思い隣の部室を調べたが
残念ながら施錠されていた。いくら違う世界だからといって窓ガラスをぶち破ってまで
調べる気にはならない。仕方ない。あきらめよう。
このまま学校を出ても行く当てが無いので
空き教室に入り、また少し考えをまとめる事にしよう。
そう思っていたが、そうそう空き教室何かあるわけではなかったようだ。
まだ時期ではないが、他に一人になれそうな場所も無かったので、屋上に行こう。
あそこなら、まだあの部室に居るよりもはるかにマシだろう。
階段を上りきり、施錠されていない鉄の扉を開いた。
もうすぐ春が来るとはいえ、まだまだ寒い。
冷たい風がまだ俺の出番だ。と言わんばかりに吹き荒んでいる屋上に一歩出る。
うう、どうしてこんな寒いところを選んでしまったんだ。
まあ校舎の中だとハルヒが多すぎて考え事なんか出来そうに無いから仕方ないのだが。
さて、本題。学校にきて解ったことだが、それはこの世界が少しずつ前の世界に侵食しつつあるという事。
さっきの部室にいたハルヒたちがその証拠になるだろう。
だが、ひとつ気になる事がある。
ハルヒ役がいないのはまだ納得できるさ。
問題は、俺役もいなかったことだ。
だって、そうだろう? 俺役がいないと言う事は、俺がそこに入ると言う事じゃないのか?
このハルヒ世界の中、ただ一人の異物。その場所はもうSOS団の中にしかないらしい。
よく考えてみれば、今の俺って………異世界人そのままじゃないか。
「はは………」
そんなこと、もう笑うしかない。
これでついにハルヒは、無意識に宇宙人・未来人・超能力者・異世界人と同じ時を共有するのだ。
その当人はまた気付くわけないのだが。
これは自業自得と笑うべきか? それとも、同情してやった方がいいのだろうか。
長門や朝倉(こいつは問題なかっただろうが)もこんな疎外感を感じていたりしたのだろうか?
周りのやつらとは違う存在。思っていたよりもその状況は辛かった。
元の世界に戻れたなら、長門にももっといい目をさせたいもんだ。
あいつの場合は、そんなこと感じた事も無い、といいそうだが。
さて、これからどうしようか。
もう俺に行く当てはない。
ハルヒの家に行こうかと思ったが、前の冬にも思い知ったとおり場所を知らない。
今更俺の家に戻っても仕方が無いしな。
取り合えず、最初の公園にでも戻ってみようか。
犯人は現場に戻る…って言うしさ。
まあ、あいつ自身は犯人とは思っていないだろうが―――
屋上から覗いた街の風景に多少の違和感を感じたが気にせず学校を後にした。
第3章終了。
目指せ年内に4章投下。
まじめに続き物書いてたら子ネタが書きたくなる今日この頃。
デバガメ凌央か……楽しそうだな…なんて思ったり思わなかったり。
>>593 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! しかしオチが全く想像つかないのが凄い。
GJ!
続き期待してますね
3章キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
127だった人ぉ! あんた、なんてお話を書かれるのですか!
古泉ハルヒってどんなんだよ?
朝倉ハルヒのベースが暴走前の朝倉さんだとすると
ハルヒ世界でのSOS団員は、SOS団設立時の状態がベースになってるんだな
それならハルヒが、めがねをかけていたのも納得できる。
でもそのころの古泉って将棋じゃなくてオセロやってたんじゃなかったっけ?
細かいこと言ってスマンな。
_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
デケデケ | |
ドコドコ < 長門たんの牢獄とハルにゃんの増殖マダー? >
☆ ドムドム |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ |
☆ ダダダダ! ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
ドシャーン! ヽ オラオラッ!! ♪
=≡= ∧_∧ ☆
♪ / 〃(・∀・ #) / シャンシャン
♪ 〆 ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
|| γ ⌒ヽヽコ ノ ||
|| ΣΣ .|:::|∪〓 || ♪
./|\人 _.ノノ _||_. /|\
とりあえず落ち着け
_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
デケデケ | |
ドコドコ < いや、落ち着いてるから >
☆ ドムドム |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ |
☆ ダダダダ! ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
ドシャーン! ヽ オラオラッ!! ♪
=≡= ∧_∧ ☆
♪ / 〃(・∀・ #) / シャンシャン
♪ 〆 ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
|| γ ⌒ヽヽコ ノ ||
|| ΣΣ .|:::|∪〓 || ♪
./|\人 _.ノノ _||_. /|\
とりあえず抜いとけ
601 :
名無しさん@ピンキー:04/12/10 18:53:37 ID:vZ6+1j1J
学校を出よう!を今更ながら読み始め、現在三巻。
茉衣子(優)が朝起きたら横にいる妄想をしつつ、職人さん期待アゲ
>>599 ―――――――――――――‐┬┘ =≡=
| __ 〆
____.____ | ─── ?
| | ∧_∧ | | ドコドコうっせーよ ゴルァ! ?_ =二 ∧_∧
| |. (#´Д`)| | _ |ヽ ? (; ・∀・)/
| |⌒ て) 人 _ ―――‐ γ ⌒ヽヽ ⊂ つ ∈≡∋
| |( ___三ワ < > ――― ―― ―二 | |:::| 三ノ ノ ノ ≡ //
| | ) ) | ∨  ̄ ̄ ̄ ―――‐ 人 _ノノ (_ノ、_ノ _//
 ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄ |  ̄ ̄ /'|
佳由季も真琴(優)を作り出さんかな。
春奈(優)が出てきたりして
真琴(水)と真琴(桃)とで3(ry
まぁいっぱい作り出したところで責められるのはやはりユキちゃんなわけだが…
真琴(水)×真琴(桃)×真琴(優)×佳由季でどうだ。
真琴(艶)×真琴(優)×ユキちゃんなら書ける気がする
未読だった学校を出ようを読んでたら6巻を2冊買っていたことに気づいた。
とりあえず友人に進呈。
帰り際に「それ下巻だから」
きっと1〜5巻も買うだろう。
真琴に噛まれてぇ。
いや、むしろ真琴をかみてぇ
>>611...M
>>612...S ということで、
Sな貴様には那岐鳥、Mな貴様には宮野との絡みを(誰かが)用意してやるから
真 琴 は 俺 の だ。
614 :
611:04/12/13 16:35:29 ID:6Y/fhKPj
宮野はいやだ、噛まれるのなら茉衣子がいい。
……噛み付かれるのもいいかも、言葉で。
真琴は佳由季のしか噛まないし、佳由季にしか噛ませません。
とりあえず
>>608を希望。
(艶)とか(優)とかでなくても素直に真琴×佳由季を期待。
7巻以降の二人の関係ってどうなってるんだろうね。
恋する妹は切なくてキョン君を想うとすぐHしちゃうの
618 :
名無しさん@ピンキー:04/12/15 00:12:45 ID:7Cw0i9aP
一応、人として突っ込もう
妹ですか?!
妹ですよ。
それにしても妹からあだ名で呼ばれるっつーのは親近感があるな。
それはともかく618氏はアレを知らんとですか。
まっとうな人生を歩んでいらっしゃる。
アレを知ってるうえに所持している漏れは・・・もうダメポ。
画像掲示板を巡っているうちにほぼコンプってしまった俺は…
第4章
どうしてこんなにさっさと学校を出たかだって?
そんなの決まってるじゃないか。あんまり元の世界の知り合いに近いハルヒを見ていたくないからさ。
偽ハルヒSOS団はまだいいさ。大人しいやつらばっかりだったからな。
もし、俺のクラスに戻ったとして、そこにハルヒがたくさんいたなら……
俺はもう気が狂っていたかもしれない。
朝倉ハルヒですでに違和感を感じていたのに、谷口のハルヒバージョンなんてもう想像の範疇を
余裕で超えている。一周してもまだ想像出来る範囲を軽く越えているくらいだろう。
簡単に想像してみたが…それって、ハルヒが彼女自慢するのか?
いや、あいつも女だから彼女じゃなく彼氏自慢か?
だが、ここはハルヒしかいないから彼女であっているのか。
やっぱり想像なんて出来やしないな。これ以上変な事考えるのは止めよう。
さて、ここで元の世界に戻った時に教訓が一つ出来てしまった。
いくら急いでいるからと言っても、あの坂を自転車で下るのは気をつけろ―――という事だ。
まさか、ブレーキが効かなくなるとは思っていなかった。もうすこしでこの世界から
出る前にこの世から出て行くところだった。
さて、そんな余談は置いておくとして、最初の公園に戻ってきた。
ここまで来るまでにまた数え切れないハルヒを見かけたが、やはりホンモノはいそうになかった。
やはり学校に行ってから戻ってくるまでの間にさらに侵食が進んだのだろうか、
最初は全く走っていなかった車が、元の世界と同じとまでは行かないが
そこそこの数は走るようになっていた。
もちろん、どの運転手もハルヒだったが。交通事故がおきないことを祈ろう―――
そりゃあホンモノ以外のハルヒなら問題はないんだろうが。
たとえタクシーの運転手で、免許をきちんと持っているとわかってても
やはりあいつが運転する車なんかに乗る気は起きないな。
閑話休題。
この公園に戻って来て一つ気付いた事もあった。
人が多ければ多いほど、ハルヒの姿は元の姿と違っていた。
…まあ、文芸部室は例外だ。あそこは誰かが言っていた様に不確定要素がごちゃ混ぜ
になって飽和しているらしいからな。何があってもおかしくはないさ。
おっと、また話がずれたか。
ここに来る時に大通りを通ってきたが、そこに居るハルヒは年齢から服装やらなんやらまで
現在のハルヒとは大きく違っていたのだ。
試しに4月を過ぎれば桜が満開になる並木道(この時期は寒いので人が全くいない。)
を通ってみたが、よく見ると違うな、という程度のハルヒが一人だけ居た。
ということは、ハルヒが少ない場所を探せばいいのか?
…そろそろ古泉のヒントも意味が無いような気がしているんだが。
気のせいだろうか?
帰ったらあいつに文句を言ってやらないとな。何がウォー○ーだ、ってな。
最初上ったビルとは違うビルに向かい、再度屋上から周辺を見回すことにした。
あそこに何故か見えるのが、さっき通ってきた商店街。ざっと見た限りで100人前後ってとこか。
で、あの丘の上にあるのが北校。涼宮ハルヒオンリーSOS団と遭遇した場所だな。
あの川沿いの桜並木も通った、となれば、だ。あと進んでいない方向は……
お? そう言えば学校と反対の方向には全く進んでいない。
あと、いる可能性が高いのはそっち方面しか残っていない。
そう思いその方向を向いた。
「……おい、あれは何だ」
自然とそんな言葉が口から発せられてしまった。
そりゃあそうさ。いつもならオフィスビルや住宅街が広がっている場所なんだ。
そこにそんなものがあれば誰でも言っちまうさ。
さっき屋上から見下ろした時に感じた違和感はこれだったのか。
こんなことならあの時にきちんと確認しておくべきだった。
「…やっぱり、あそこに居るんだろうな」
これであそこに居なければ何のためにあれがあるのか解らない。
ただ、欲しかった。だけであんなモノをこの街に出すはずは無いだろう。
いや、ハルヒならしかねないか?
ここからおよそ2キロ、か。ギリギリ範囲に入っているようだ。
まあ、俺が最初に立っていた場所が中心で、5キロ四方に広がっている、と仮定した場合なのだが。
「ダメでもともと。行ってみるしかない…か」
行くあてもない。時間もあまりなさそうだ。
さっきの坂道のおかげでおかしくなりかけているブレーキのついた自転車にまたがり、
思いっきりこぎ始めた。
ああ、もう明日に筋肉痛は確定だな。なんて事を考えられるのだから、まだ余裕はあるようだ。
その場所にはすんなり到着した。
方角はさっき上から見たので大体解っていたし、あんな大きなものだ。
近づけばすぐに見つかった。
そして、今までと一番違うところがあった。
ここに来るまでのことだが。さっきのビルを降り、全速力で駆け出し公園を抜けた。
その後、何と一人のハルヒともすれ違う事が無かったんだ。
どうして最初にビルに登ったときに気付かないんだ。俺は……
そのときに気付いていればこんなに遠回りしなくても良かったものを。
それはさておき、ハルヒ。今度こそここに居てくれよ。
ここにいないのならば、もう完璧にお手上げだ。
だが、どうしてハルヒはこんなものをここに出したんだ?
あいつに縁があるとは思えないんだが。
その件も含めて、いろいろあいつに問いたださなくてはいけない。
正面入り口に近づいていく。これで鍵が掛かっていれば、ただの無駄骨に終わってしまう。
頼む。せめて鍵くらい開いていてくれ。
きいぃぃーーっ
あっけなく開いた。逆に無用心すぎて不安になったが。
まあそこはハルヒ空間。もしかすればどの建物も鍵が掛かってないんじゃないだろうか。
そんなことはどうでもいい。あとはこれでハルヒが居てくれればいいんだ。
そう思い、その建物の中に入っていった。
建物の中は、とても静かで―――この世界にもう誰も居ないのか、と錯覚させるほどだ―――
空気も外よりもひんやりしている。夜に来ればりっぱな肝試しコースとして活躍してくれそうだ。
人が居なければ、だがな。きっと元の世界ならば、夜のほうが人がたくさんいるだろう。
ここは、そう言う場所なのだから。
1階、吹き抜けのフロントを抜ける。
そう言えば、こんな場所に来るのは初めてだったか?
それとも、小さい頃に一度来ているかもしれない。
適当に通路を選んで進んでいるが、道は合っているのだろうか。
そのまま通路を通り抜けると、大きな階段を見つけた。
これを、登ればいいのか? まあ取り合えず、上の方に上がってみよう。
もし、思っていた場所に出れなかったとしても、上から見下ろす事が出来るだろうし。
階段を上り切るとまた通路。
今度はさっきと違いかなり狭くなっていた。大人3人が横に並んで歩くのが精一杯だろうか。
…きっとこの狭さが普通の通路の大きさだろう。
さっきの1階の広さは明らかに大きすぎる。あんなところに4tトラックが
通れる程の広さ―――横幅だけでなく、高さも十分に広かった―――
の通路は設計上要らないだろう。まあ俺は設計士でもないし、もしかしたら
そんなトラックが出入りするかもしれないから一概に否定はできないのだが。
それに、ハルヒが出現させた建物だ。もし一度入ったことがあったとしても
全くそのまま同じ構造にはなっていまい。
おっと。そんなつまらない事を考えているうちに外に出れる場所を見逃すところだった。
さて、あいつがいるならば……ここにいるはずなんだが。さてどうなのだろうか。
扉の必要の無い、とても大きな開口から外に出て周りを見回す。
……ここは、丁度ライトスタンド辺りか。右手にバックスクリーンが見える。
それにしても、こういうのも珍しいよな。スタンドに椅子が無くて緩やかな斜面に芝生が生えているだけなんてさ。
どこにも観客の姿など見えない。そのバックスクリーンの真横の場所を除いて。
何もない、普通の観客席に、そいつは座っていた。
「よう。ハルヒ…ここにいたのか」
「……キョン…?」
その目には、何故かうっすらと涙が滲んでいるように見えた。
俺が住む町に突如現れた、この街にはあるはずのない建物。
―――野球場で、俺は、ついにハルヒに出会った。
介入する
4章投下完了。
野球場についての細かい描写はハルヒの妄想が混じっているので
実際の球場とはかなりの違いがあると思われますがご了承ください。
という言うわけは置いておくとして。
ただ今5章創作中。
自分で5章書いててハルヒに萌えてしまった……
と言う訳で、目指すはハルヒ萌えを増やす、ということを目標に5章書きます。
>>631 ∩
( ⌒) ∩_ _ グッジョブ!!
/,. ノ i .,,E)
/ /" / /"
_n グッジョブ!! / / _、_ ,/ ノ'
( l _、 _ / / ,_ノ` )/ / _、_ グッジョブ!!
\ \ ( <_,` )( / ( ,_ノ` ) n
ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ |  ̄ \ ( E)
/ / \ ヽ フ / ヽ ヽ_//
GODJOB!!
4章キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・* !!!!!
お久しぶりッス( ・ω・)ノシ
グッジョブ!!
636 :
名無しさん@ピンキー:04/12/20 08:15:28 ID:ZSbEyZRw
5章期待age
5章期待sage
ハルヒ萌えになりそうです(;´д`)ハァハァ
今この流れであえて言う!
127氏の長門SSがまた見たいと!
いや、5章もかなり気になるんですがね。
オレは・・オレは涼宮ハルヒの陵辱の続きが読みたい・・・・・・!
長門×ハルヒで書こうと思うけど需要ある?
もちろん長門攻めで。
俺がいる。読みたがってる俺がいるともさ!
聞くまでもなかようよ。
>641
ここに待ってる俺がいる。
他で待ってる名無しがいる。
そして長門がそこに(ry
タロウか…
>>641 すでに準備は完了しました
あとは投下を待つのみです、がんがってください
648 :
名無しさん@ピンキー:04/12/23 23:40:59 ID:7b6wDXUK
>>646 空をみろ
星を見ろ
宇宙を見よ
彼方から迫りくる赤い火を…ってかなつかしいね
649 :
641:04/12/25 00:00:17 ID:6rON1hVe
『長門有紀の作戦』
まだ完全に夏ではないとはいえ俺をうんざりさせるには十分な暑さで、
例の坂道を上ってきた俺はあまりのダルさに机に突っ伏していた。
机と接している部分が汗で滑って気持ちが悪い。
暑い。暑すぎる。
太陽ってのは両極端だと思う。夏と冬の中間くらいが丁度良いだが。
しかしながら、その汗は単に暑いからという理由で出たわけではなかった。
いや、確かに暑いんだけどね。
ともかくその原因の一つは現在、俺のポケットにねじ込まれている。
ノートの切れ端――ルーズリーフか何か――という形で。
おいおいまたこのパターンか。本当に奴らはこれがお気に入りらしいな。
特撮ヒーロー物のような馬鹿の一つ覚えな展開に慣れつつある俺が、少しばかり情けない。
それにもかかわらず何故俺が冷や汗混じりに悩んでいるのかというと、
それを書いた人物に問題があったからだ。
見たことのある文字。綺麗と言ってしまうにはあまりにも綺麗すぎるその字は。
定規で一本一本線を書いたような――いや、それは大袈裟かな。
ともかく。俺の目が狂っていないのだとしたら、その差出人の名前は長門有希その人だ。
……いや、人じゃあないんだけどな。
それはどうでもいい。一言で言おう。
笑えない。
どうやら、俺はこの言葉が中々に好きらしいな。……それこそ笑えないか。
さっきトイレで確認してきた内容が頭の中を反芻する。
650 :
641:04/12/25 00:01:10 ID:6rON1hVe
『午後五時。部室にて待つ。』
用件の「よ」の字すら書いていない。ひたすら情報のみの文章。
何よりヤバそうなのが、長門が直々に俺に話さなければならないことがあるという事だ。
これを見て気を重くしない方が変というものではなかろうか。
そんなわけで俺は今、教室の喧騒を聞きつつこれからの事を思案している。
教室の真ん中で、谷口がまたどうでもいいような事で騒いでいるのが目に留まった。
いや羨ましいですホント。何も悩みがなさそうで。
人生について悩む高校生。傍から見れば奇妙なものだろうな。俺自身そう思う。
二時間目終了のチャイムが鳴る。が、俺は救われたような気分にはなれない。
一応結論は出た。……とはいえ、元より選択肢など無きに等しいわけで。
結論から言おう。俺は行く。
行かないとしても以前のように長門は待っているだろうし、今まで生きて
こられたんだから次も何とかなる、といった根拠の無い期待もあったからだ。
断腸の思いである。清水の舞台からなんとやら。
そして何の気無しに後ろを振り向くと、そこにはハルヒがいつも通り座っていた。
ん、あれ?いたのかハルヒ。
いつもならシャーペンの先で背中をつついてくる事があるのだが、今日はそれがなかった。
お陰でじっくり思案にふけっていることができたのだが、よくよく考えると薄気味悪い。
俺に気づいているのかそうでないのか、窓の外を一心に見つめている。
何か興味を引く物でも見つけたのか。
そう思い俺もウォッチングとしゃれこんでみたのだが、少なくともあいつの目に
留まるような未確認飛行物体の類は見当たらない。ますます気味が悪い。
俺がそういう性分なのか知らないが、悩みだすとキリがない。放っておこう。
そうして俺は残りの授業を適当に(主に睡眠に使い)過ごしたのだった。
651 :
641:04/12/25 00:01:37 ID:6rON1hVe
さてと。いよいよ放課後か。
さっきまではどうって事もなかったのだが、少し緊張してきた。
シチュエーションだけで見れば、手紙で女子生徒と待ち合わせ、指定時刻まで
ドキドキして過ごすピュアな青年とも言えるのだが、この場合「ドキドキ」の
種類が全く異なる。というか何考えてるんだ俺。落ち着け。
ひとつ大きく深呼吸。
生暖かい空気を肺に入れつつ、部室へと向かう。
放課後ともなれば多少やかましさが増えるが、部室の前まで来ればそんなものは
ただのBGMに過ぎない。時間はまだ結構――いや、かなりある。
さっき教室を出た時間を考えると一時間弱といったところか。
他に誰かが居る心配はしなくていいだろう。なぜなら、前日に二人ともが欠席を
申し出ていたからだ。いちいち言わなくても、黙って休んだって罰は当たらないと思うが。
目の前の扉を見つめると、部屋の中に人の気配がある。……人かどうかは知らないけどな。
唾を飲み込み、戸を開く。乾いた音と共に視界が教室の中の人物を捉える。
長門が普段と同じように座っていた。両の手にはハードカバー。
お面かと思わせるような変化しない表情は、まさしく長門のものだ。
その細い存在を見て、まずはひとつ安心した。
この場で命が脅かされるような事は目下無くなったわけだ。
すっかり安心した俺は、とりあえず腰を下ろす場所を探しつつ、
「で、どうした?」
挨拶代わりにいきなり本題をぶつける。
長門に対しては、長々と挨拶文句を垂れるよりもこっちの方が礼儀なのだ。
あ、今のダジャレじゃないぞ。
「涼宮ハルヒの件について。由々しき事態」
長門も、時間が早い事については言及せずに本題に入る。
そちらを見やると、ハードカバーは開いたままで視線を俺のほうへ向けていた。
相変わらずの無表情ではあったが、真剣味を帯びているのは雰囲気からか。
おっと。本題を忘れるところだった。
由々しき事態なのは百も承知。そうでなけりゃ、俺を呼んだりしないさ。
652 :
641:04/12/25 00:03:02 ID:6rON1hVe
俺の沈黙を促していると受け取ったか、長門は続ける。
「彼女のフラストレーションの蓄積が観測された。このままだと非常に危険」
それを聞いて俺は灰色の世界、それと青く発光する巨人のことを思い出していた。
閉鎖空間。
それはハルヒの精神不安定によって引き起こされ、悪い場合だと取り返しの
つかない事態へと移行してしまう。そうなると手はつけられない。
そういえばあいつ、今日はなんだか変だった。
もちろん、それも今回の件に関係しているんだろうけど。
何の事前モーションも無しに、長門は言葉を紡いでいく。
「それが今回は少し厄介。今まで通り自身の欲求に従っていれば何とかならない
事もないんだけど、身体的な欲求だからどうしようもない。特定の人物を
無意識に動かさせるのは簡単だけど、意識まで変えてからだと中々の難物。
彼女はそれでストレスが溜まっているみたい」
それを聞いて、俺はしばし呆然とした。
ちょっと待ってくれ。長門の長台詞だと分かり難いから、俺なりに通訳を試みよう。
要するに、だ。
「ハルヒは……なんつーか、アレか。恋する乙女なのか」
アホくさい。だからアホくさそうに言ってやった。
それに対して長門曰く、
「少し違う。身体的な欲求。本人は気づいてない」
余計にタチが悪い。
俺だって若さを持て余してるんだぞ。ハルヒのやつ、溜まってるなら
自分でヌくか何とかして耐え抜け。
と言いたかったものの、長門に言っても仕方が無いし、何より下品である。
と、ここで一つ疑問が生じる。
なぜ俺が呼ばれたのか?
653 :
641:04/12/25 00:03:28 ID:y5MntkK/
薄々分かってしまいそうなのを堪え、恐る恐る尋ねてみる。
「だからって、俺に何とかしろとは言わない……よな?」
そうだよな長門。いくらなんでもそんなことあるわけが
「言う」
頷きながら、長門。
雲行きが怪しくなってきた。笑えない。
笑えないものの、一応笑顔を貼り付けつつ再び尋ねる俺。
「何とかしろとは……具体的に言うと?」
しばしの間。この間が何よりも怖い。
「性行為でなんとかなるのだったら、あなたが犯」
「ストップ。それ以上は言わんでいい」
右手を前に出して制しつつ、言葉を遮る。
少女が無表情で淡々とそういう事を言い切る様は、奇妙なのを通り越してこっちが恥ずかしい。
さて、どうしたものか。
「で、何故に俺なんだ?」
そう聞くと長門は少し顔をうつむかせる。珍しく返答に詰まっている。
教室の中はえらく静かなもんだから、ますますピリピリとした空気に感じてしまう。
沈黙が続けばそれもなおさらだ。
先に耐えられなくなった俺が助け舟を出す。
「言葉じゃ説明できない、ってやつか?」
「似たような感じ。ただ、人間の習性も入ってくるからあなたの方が分かると思う」
長門はその船にひょいと乗っかり、会話が再開する。
しかし稀有な事もあるもんだ。あのハルヒがね。
こりゃ天変地異でも起こるんじゃないか、と考えて、リアルすぎるので棄却しておく。
シャレにならんな。まったくもって。
俺があいつと?
非常に馬鹿げてる。その前に蹴飛ばされて終わりだ。
もしそうなったら俺はただの勘違い野郎じゃないか。
長門の頼みなら聞いてやりたいところだが、こればかりは仕方が無い。
断ろう。俺はそう思った。
654 :
641:04/12/25 00:04:19 ID:6rON1hVe
それからが大変だった。
倫理上どうとか、責任能力の有無やら、手を変え品を変え説き聞かせる事数十分。
「分かった。それは諦める」
ようやく分かってくれた長門を前に、俺は安心したのやら疲れたのやら。
ハルヒの特等席に深く体を預けて息を吐いていた。
「じゃ、私がやる」
たちまち俺はバランスを崩してコケそうになる。
「団長」と書かれた立体物が床に転がった。
今、何を言った?疑問をそのまま口に出す。
「……今なんつった?」
「私がやる」
そのまま切って貼り付けたような返答。
「まずは均衡を破るのが先決。本当はあなたがするのが望ましいけど、無理にとは言わない」
いかん。目がマジだ。
というよりこう言うのも何だが……長門はちゃんとやり方を知ってるんだろうか?
よし。頭の中のシミュレーション装置を作動。その光景を想像してみる。
ベッドの上。横たわるハルヒ。相変わらずの無表情を貼り付けた長門が、その手をハルヒの――
……なんちゅう妄想だ。しかし良い。実に良い。
そっちの世界も悪くないな。ぜひとも見たいところだ。
「ログをとれない事も無いけど」
「そうか、頼む――って、ちょっと待て」
やべ。口に出てたか。今更だが、俺は一体何を考えてるんだろうね。
俺の弁解を聞く前に長門はパタンと重そうに本を閉じると、帰り支度を始めた。
これ以上会話の必要は無いと踏んだのだろう。まさにその通りだが。
来るのが早かったせいか、まだ外は明るかった。
わずかにオレンジがかった教室を後にする前に、俺は長門のほうを心配そうに見やった。
やるって言ってできるってもんでもないだろ、と思ったからだ。
それに気づくと長門は振り返り、
「情報は仕入れとく。問題無い」
そうのたまった。もう好きにしてください。
俺はただ長門の白い顔を見つつ、そうかい、と呟いただけだった。
655 :
641:04/12/25 00:04:46 ID:6rON1hVe
二人の密会の翌日。そんな事を露ほども知らず、涼宮ハルヒは日常を塗りつぶしていた。
普通の人ならば日常という真っ白なキャンパスに何を描くのだろう。
友人。恋人。読書。スポーツ。勉強。……あとは何だろうか。
少なくとも、あたしはそんな下らないものに興味は無い。
あたしが描きたいのは、宇宙人。未来人。超能力者。その他の未確認生物。
けれどキャンパスには描ける大きさが決まっていて、それらの興味ある物が
描かれる事なんてのは無いんじゃないかって思っていた。
現実ってのはあたしにとって、ロクでもない足枷だって思っていた。
けれど。
あの日、灰色の世界に居た日、確かにあたしはおもしろい体験をした。
今まで生きてきた中で五本の指に入る体験だと断言してもいい。
どこかで現実的になっていたあたしにとって、非現実的なそれはすばらしい刺激だった。
しかしそれも束の間。
確かに高校に入ってからは格段におもしろい事が起こっている。それは認めよう。
だけど毎日おもしろいと思われる事をやっているのに、なぜこんなにもつまらないのだろうか。
何かが足りない。何かが。
もっと現実的で、身近にあって、それでも手が届かない物がある気がする。
それが何なのか分からないのが腹立たしい。
目を開けて探してみてもそこにはあたしの部屋があるだけで、机やらベッドやら、やけに
日常的な物ばかりが転がっている。だからあたしはこの時間が嫌いなのだ。
だから、ある訪問者がやって来た時、静かな水面に波紋が広がったような気がした。
多少の退屈がしのげればいい。あたしはそう思っていた。
それは飲み物を取りに一階へと降りたときのこと。
ガチャ、と冷蔵庫を開けるが早いか、
ピンポーン――
インターホンが控えめに一度鳴って静かになる。再びしんとした空気。
656 :
641:04/12/25 00:05:28 ID:6rON1hVe
普通の人だったらそそくさと玄関に向かうのだろうが、あたしはそんな事はしない。
まずは冷蔵庫から飲み物を取り、喉の渇きを癒すのだ。
ゴクリと一口飲んでから再び戻す。客人の対応はそれから。
わずかに期待しつつ、ドアに備え付けられた会話装置――名前なんだっけ――で
常套文句を尋ねる。
「どちら様ですか?」
「……長門有希」
一拍の間を置いて答えが返ってくる。消え入りそうな声は本人の声に間違い無い。
何よりもフルネームでご丁寧に名乗る所が彼女らしい。
「なんだ、有希か。どしたの」
彼女が直々に他人の家を訪ねているのだからよっぽど何かあるに違いない。
あたしが覚えている限りでは、有希が自ら他人の家へ行った事は無かった気がする。
顔は見えないが、相変わらず無表情なのかな、と思う。沈黙が続く。
あたしが放った言葉は投げ返される素振りも見せない。
まぁ、こうなるとは思ってたんだけど。
「立ち話もなんだし、上がったら?」
そう言いながらドアを開ける。
薄暗い空を背景に、予想通りの無表情を携えた有希の白い顔が見えた。
服は制服のままだ。学校帰りに寄っているのだろう。
彼女から動く気配は無いから、あたしは先導するように家の中へと向かう。
おじゃまします、と注意していなければ聞き逃してしまいそうな声が
後ろで聞こえ、続いて靴を脱ぐ音。
「先に行っててくれる?なんか用意するから」
二階の方を指差してそう言うと、こくりと有希は首を縦に振る。
相変わらず最低限の動作しか見せずに。
その表情からは今回の用が軽いものなのか、はては難物なのかは読み取れなかった。
657 :
641:04/12/25 00:06:01 ID:y5MntkK/
二階の自室のドアを開けると、なんと有希は床に正座していた。
いつもそんな風に座っているかのような風体が不思議なのやらおかしいのやら。
あたしは少し笑いながら話しかけた。
「有希。あんた、いつもそんな風に座ってんの?」
こくり、と肯定。流石、あたしにさえ変わっていると言わせた強者だ。
テーブルの上に運んできたグラスとペットボトルを置くと、有希の方に向き直って
椅子に腰掛ける。真摯な目つきを見ながら、
「で、どしたの。あんたがわざわざ来るんだから、それなりの理由があるんでしょ」
イエス・ノーで答えにくい質問を投げかける。
こうすれば、有希だってしゃべらざるを得ないはずだ。
細い体をさらに縮こまらせて座る彼女は、姿勢をそのままに口を開く。
「あなたが特別な感情を持つ対象について」
と言われても何の事かはよく分からなかった。予想外の質問だったからだ。
だから、思ったとおりに聞く。
「なにそれ。色恋沙汰って事?だったら、他を当たったほうが賢明だと思うけど」
次からの有希の言葉を一つも聞き漏らすまいと、なるべく近寄る。
特に何の特徴も無いベッドのシーツの上に腰掛けながら、次の言葉を待つ。
「そう。あなたに関しての事」
頷きながら、有希。
まさか、あの時のキョンとの事を言っているのだろうか。
灰色の世界。校舎。青い巨人。キョンの真剣な目。
そして、あの妄言が、
「俺はポニーテール萌――」
よそう。あれは夢だった。そうに決まっている。
というか、なぜあたしはキョンの事を考えているんだろう。何か言われたわけでもなし。
それを少し恥ずかしく考えながら、有希の発言を噛みしめる。
指を顎に当て、うつむきながら考えるポーズ。これが一番考えやすい格好だ。
どっかでエジソンは偉い人だと言っていたが、あたし的にはロダンの方が偉いと思う。
658 :
641:04/12/25 00:06:41 ID:y5MntkK/
その数秒間、有希から目を離していたのが悪かった。
でもまさか有希が動くとは思ってもいなかったし、考える事に没頭していたせいだ。
急に肩のあたりに力が加わったかと思うと、体はそのまま重力にしたがって倒れ、
ぽふ、と軽い音を残してあたしは背中からベッドに倒れた。
完全な不意打ちだ。それが有希の仕業であると気づくのに、あたしは数秒かかった。
我を取り戻すといつの間にか有希はベッドの上――つまりあたしの上にいた。
肩の横あたりに手をつき、表情は全く変えず、あたしを上から見下ろしている。
この時はじめて、あたしは人を怖いと感じた。
「な……何?」
少し上擦りながら声を絞り出す。
「もう一度聞く。あなたは彼を――」
やめて。やめてほしい。
前髪にかかる髪を払いのけ、頭の中で警鐘を鳴らし続ける。
そんな日常的なものは望んでいない。そうに決まってる。
どこかで割り切れぬ己を感じつつ、目で有希の言葉を制す。
有希はそれ以上何も言わなかったのだが、次の瞬間、
「……や」
有希の白い指が、あたしの体に触れていた。
そのあまりの冷たさに思わず声を出す。
指は触れるだけでは止まらない。そのまますうっとお腹のあたりをなぞり始める。
あたしは薄手の部屋着を着ていただけだから、その感触が直に伝わってくるようなものだ。
「ちょ……有希、聞いてるの?」
震えるあたしの言葉を聞いているのかそうでないのか、有希の指は止まらない。
普段は感じたことの無い感覚が襲ってくる。
身をよじって逃げようとするが、マウントポジションをとられていては何もできない。
どちらにせよ、有希の目は蛇の一睨みよりも強力で――
「……んっ」
有希の細い指は右の胸の辺りまで到達していた。
そこをなぞられるとくすぐったいのやら、あたしは思わず声を出していた。
659 :
641:04/12/25 00:07:12 ID:y5MntkK/
出して後悔した。
それに気づいた有希はこれでいいんだ、といったようにあたしを見て、
「あなたは彼を好きだと思っている。違う?」
再び先程の質問に戻る。
「ち、違う。ただあたしは――やめ……やぁっ……」
否定しているのを感じ取ったのか、有希はその指を胸の先端に持っていく。
普段は触れない箇所に、さっきよりも強い刺激を感じてあたしはまた声を出してしまう。
「あなたは彼を好きだと思っている。違う?」
切って貼ったような台詞。
分かっている。ここで要領を得ないと次なる攻撃が待っている。
「あたしにもよく分からない。でも……ぁ……」
言い訳は通じないとばかりに、有希は指を動かし続ける。
不本意ながらもそこが硬くなっていくのが分かる。
あたしが有希を相手に何もできなくなっているのが悔しい。
分からない、と聞いて有希は諦めたのか。大きく体を動かす。
といっても、後ろにでは無い。そうだとあたしに逃げられてしまう。
こちらに倒れこむようにして有希は完全にあたしに体重を預けた。
予想以上の軽さに、先程の力はどこから沸いたのかと不思議に思う。
そんな事を考えるあたしの首筋に少し暖かい息がかかった。
「んっ……は……」
そして指がまた動き出す。今度は少しつまむように。
自分の体が次第に熱を帯びていくのが分かる。汗がにじむのが分かる。
それと同時に、冷たい感触が体の表面を襲った。
有希のもう片方の手があたしの服に進入してきたのだ。
直に肌を触られて、あたしは少し身をよじる。すっかり感じてしまっていた。
「や……そこは……ぁんんっ!」
服の中に入った手が、左の方の胸へと辿り着く。
その突起を弄られると、すぐさま今までとは比較にならない物が襲ってきた。
びくっ、と少し震えると、自分のはしたなさに嫌気が差してくる。
だがそこを弄られているうちに、それもどこかへ行ってしまう。
もはや、あたしは上の服を脱がされる事に抵抗すらしなくなっていた。
660 :
641:04/12/25 00:08:01 ID:y5MntkK/
その隙に有希の表情を盗み見る。こんな時でも表情は変えないのが怖い。
そうしていると、目が合ってしまった。
その目があたしに近づいてきたかと思うと――
「くぅぅっ!」
すっかり露になっていたあたしの胸に、有希の舌先が触れた。
白い顔に映えるピンクの舌は、確実にてっぺんへと向かっている。
唾液を残しつつ移動する小さな物体は、自らを主張するそこへと触れる。
チロチロと舌を這わせる様はどこまでも妖艶な雰囲気だった。
「ひぁぁぁっ!」
悲鳴ともつかない声が口から漏れてくる。自分でも初めて聞くような声。
やがて舌だけでなく、あたしの胸ごと口に含む。
先端を刺激されつつ唾液を塗られるそれは、えも言われぬ感覚だった。
下半身が熱を帯び、何かが溢れるのが分かる。
そして次の瞬間、すっかり硬くなった突起を甘噛みする。
「ぁ……はぁん!……有希ぃ……」
それだけでは飽き足らず有希は左手も動かし始める。
口に含んでいないほうの手で刺激する。両方の敏感な部分を弄られ、あたしは
自分が自分でなくなったかのように喘ぎ、びくんと跳ね続ける。
その時有希の顔が目に入った。そして驚く。
なんと、わずかに赤みを帯びているではないか。
部屋には相も変わらずあたしの嬌声だけが響く。
そこで一矢報いてやろうと、あたしは自由な手で下の方を探る。
あった。ここだ。
わずかに下を向きつつ確認する。あたしの足の辺り。
そして、そこに触れる。
くちゅっ……
「くっ……」
あたしのものではない。誰かの噛み殺したような声がした。
上を見ると、有希が見た事も無い表情を浮かべていた。
頬を上気させ、恍惚とした顔のなんといやらしい事か。
661 :
641:04/12/25 00:08:28 ID:y5MntkK/
間違い無い。感じている。
そういえば忘れていたが、有希だって少女なのだ。
そして――そこが濡れる事だってあるに決まってるじゃない。
もう一度触れると、有希は息を吐きながら身体を震わせた。
今までの行為であたしのそこも十分に濡れていたから、
「有希……下もお願い」
こくり。僅かに赤い頬が動いた。
「濡れてる」
無感動な有希の声。
今の体勢はなかなか複雑なもので、あたしの目の前には有希の下半身があり、
有希の目の前にはあたしの下半身がある。
つまり、お互い頭と足が違う方向を向いているという事だ。
こちらの体勢の方がフェアな気がしたので、あたしが提案した。
ちなみにあたしは下着姿となっている。
「なに言ってんの。有希もでしょ」
舐められっぱなしじゃ、あたしの沽券に関わる。だから反論しておいた。
その言葉を聞くと、有希はすぐさま攻撃を開始した。
指で円を描くようにその中心を避ける。焦らしているのだ。
「ちょ、いきなり……はあっ……」
十分に胸を攻められていたあたしは大分感じやすくなっているらしく、
こちらが攻めるヒマさえ与えてくれない。
指の腹でなぞられる感覚はどこかもどかしく、腰をそちらに突き出してしまう。
その円は中々終わりを迎えない。
目の前に制服のスカートを脱いだ有希の細い足がある。
こちらも有希のそこに触ってみるもののあまりやり方を知らず、悶々とし続けるだけだった。
あたしは負けず嫌いだが、身体は正直だ。すぐに白旗を揚げた。
「や……ん……もう駄目……はやく……」
顔は見えなかったものの、有希がこくりと頷くのが分かる。
そしてそこに冷たい指が触れると、
「ぁ……ひ……ひあぁぁぁっ!」
待ってましたと言わんばかりにあたしの身体が動く。
662 :
641:04/12/25 00:10:38 ID:y5MntkK/
空気を入れすぎた風船が破裂したみたいに、一気に快感が背中に伝わってくる。
そういうものを耳にしていたものの経験は皆無だったあたしは、意識がどろどろと
蕩けていくのを感じた。
有希は少し緩急をつけながら、さらにそこを攻める。
くちゅ、と粘性を持った淫靡な音が加わり始めた。
「んんっ!……ふぁ……ひうっ!」
交互に襲ってくる感覚に、もはやあたしはついていけない。
有希のそこを攻めようだなんて考えることさえできなくなっていた。
その間にも有希は手際よく作業を進める。
あたしの秘所を隠していた下着――既にびしょ濡れ――を下げる。
そしてシーツを汚すほど十分に濡れていたそれに、
「ああっ……はあぁぁぁっ!」
何かが入ってくるのを感じた。この感触は、多分舌を入れているのだろう。
汚くないのかどうか一瞬心配したが、すぐにそれも忘れてしまった。
まるでかき回すように蠢くそれは、動くたびにピチャピチャと水音を立てる。
あたしの身体ががくん、と跳ねた。
何だか腰が別の生き物になったみたいだった。
「もう、だめ……あ、あ、――え?」
663 :
641:04/12/25 00:11:19 ID:y5MntkK/
突然有希の舌が抜かれ、そこから来る刺激がぴたりと止んだ。
少し火照った、けれども無表情な有希が顔を上げるのが向こうに見える。
どうしたのだろう。
急に我に返ってみると、先程までの自分の痴態がありありと浮かんできて。
あたしは赤面しながらその顔を見ていた。
「どう?こういうのを求めていた節。ある?」
急に質問されてパニックに陥る。何よりも途中で止められた下半身が疼いて――
何だか悔しい。自分が世界一の変態になったようにさえ感じる。
そんな時頭の中でカチリ、と歯車がかみ合った。
最近の悩み。手が届くけれども未知なる体験。それを望んでいたあたし。
そしてさっき思い出したのは、
「キョン……」
まさか、あたしが。あたしに限って無いだろうという事が。
すっかり見透かされていた事がどことなく恥ずかしく、あたしは目を伏せる。
664 :
641:04/12/25 00:11:50 ID:y5MntkK/
自分じゃ気づいていなかった。だけど、あたし自身はそれを抑圧してただけで。
非日常を追い求めるあまり、見落としていただけで。
その言葉を聞いた途端、再び有希はあたしの方に視線を落とす。
ごほうびだ、と言わんばかりに花弁に指を差し入れられる。
復活した快感にあたしは再び意識を奪われて、
「くっ……あぁっ!」
さっきとは全く違う。二本の指を動員されている。
それらは素早く動き、中の液体を絡め取っていく。
おまけに豆まで指で弄られる。既にあたしはいっぱいいっぱいになっていた。
「あ、あ、あ、ひゃぁぁぁっ!」
それらの刺激はあたしの背中を、頭の中を駆け抜け、すべての理性を奪っていく。
その指のスピードが増したと思うと、なんだか腰の辺りが重くなってきた。
まるでそこだけあたしの身体から切り離されたような、変な感じ。
どろどろにとけていくような――
「ぁ、ゆ、き……あひっ!…なんか、おかしい……」
渦を巻くように停滞していたその不思議な感触は、一際あたしに快感を連れてくると、
「なんか、く……は……あぁっ!……はぁぁぁぁぁっ!」
完全に頭の中が真っ白に染まり、それは弾けた。
びくびくっ、と身体をベッドにはずませ、のけぞる事たっぷり3秒。
無重力から開放されると共に全身に力が入らなくなった。
息を乱しつつ横たわるあたしは、多少楽になったせいか考える余裕ができている。
そこで、「お礼」をしなければならないと考えた。
あたしは指を鍵状にして、目の前の有希の秘所を、
「…………ッ!」
引っ掻いた。
意表を付かれたのか身体を震わせる有希。
その隙に下着を下ろし、足の付け根に顔をうずめる。
舐めるだけでなく、そこに甘噛みを加えてやった。
「く……ぁ……」
有希が必死に喘ぎを噛み殺しているのが分かる。
向こうをみやると、顔までは隠せなかったのだろう。有希の恍惚とした表情があった。
665 :
641:04/12/25 00:13:17 ID:y5MntkK/
普段が無表情だとこういうのはなんともワクワクしてくる。
そこはかとなく漂う甘い匂いのせいもあり、あたしはどんどんと有希のそこを攻め続けた。
「ぁ……ぁん……」
有希は我慢できずに、一度だけ鼻に抜けるような声を出す。
聞いたことのないその高い声は、なんとも淫靡な声で。
あたしは有希と向かい合うように移動し直すと、短い髪をおでこに張り付かせた有希と
目が合った。目を片方閉じている表情が何とも言えない。
「お返し」
なるべくいたずらっぽくそう言ってから、胸もかなり強引に触りつつ下も攻める。
そこの豆を丁寧に撫でると、ますます有希の動きは激しくなる。
その二つに耐えられなかったのだろう。すぐに変化が訪れた。
「ぁ……ぁぁぁぁっ!」
有希の細く切れてしまいそうな身体が弓なりにしなり、痙攣した。
多分、さっきあたしにも来た"アレ"だろう。
有希はその小さな身体をくの字に折ると、深く横たわった。
宴も酣(たけなわ)。あたしはそう思い、疲れた身体を労るように眠りに落ちてゆき――
666 :
641:04/12/25 00:14:01 ID:y5MntkK/
「で、お前は一晩ハルヒん家で過ごしたと」
目の前でハードカバーを広げる長門はこくりと頷く。
密会から二日後。俺は部室にて長門とコンタクトを取っている。
その日の朝、一時間目の始業を知らせるチャイムが鳴っても教室に居なかったのを
訝しく思っていると、ハルヒが校門を通るのがちょうど見えたからだ。
その顔が親に叱られる子供のように困っていたのは、隣に全くの無表情があったから
そう見えただけなのかもしれない。
正直言って驚いた。こいつが他人と登校――しかも長門と――しているなんて。
そこで俺はあの計画の存在を思い出し、早めに部室へとやってきたのだ。
ちなみにその日、ハルヒは大して機嫌が良くも悪くもなかった。
ただ、俺の目を逸らすのには何か訳があったのだろう。
長門からすっかり話を聞いた今ならそれも分かるけどな。
その話の内容はと言うと、なんつーか……凄かった。
長門も長門でいちいち克明に説明するもんだから、俺の愚息はすっかり喜んじまってる。
焦って何回ストップをかけたやら。
しかも映像で見せてやろうかという、何とも素敵な申し出があったのだが断っちまった。
今では少し後悔しているが、理性が吹っ飛んじまいそうだったんで止めといたのだ。
「今回の件で、涼宮ハルヒはあなたに少なくとも特別な感情を抱いてるのは分かった。
今後の動きに注意しつつ見守ろうと思う」
事もなげに長門が言う。
つーことは、俺がハルヒに迫られたりするかもしれんのか。……複雑な心境だ。
いやいや、もちろん嫌なわけではないですよ?
ただ、それが分かってしまっているという点がどうかと思ったりするわけでして。
そんな哲学的な事を考えつつ。
667 :
641:04/12/25 00:14:35 ID:y5MntkK/
「ところで、長門。その……なんだ。あーいうのはどこで覚えてきたんだ」
尋問しつつ体に聞くという、何ともベタな展開を、である。
なんかエロビデオとかに出てきそうだと思うほどベタだ。
そう尋ねると、長門は思い出したように鞄の中を探る。
なんだ。情報源ってのは宇宙との交信とかじゃなかったのか。
さりげなく失礼な事を考えていると、長門は直方体の物体Xを取り出して見せた。
それを目に入れ情報を脳に送り、脳がそれを判断するのにたっぷり数秒間。
つまり視認するのに時間がかかったということだ。
黒い四角形の物体。それはまごうことなきビデオテープである。
それだけならまだいい。それだけだったら、俺はすぐにそれを鞄に入れろだなんて言わない。
何がNGだったかと言うと、そのラベルにはピンクの背景に、ピンクの文字で、
ピンクな事が書かれていたからである。
人はみなこの物体Xをこう呼ぶであろう。
エロビデオ、と。
ひょっとして、家に帰ってから長門はこのビデオを見てたのだろうか?……無表情で。
最悪だ。俺はそう思った。ハルヒは怒ってないだろうか?
それから数分後、部室にハルヒがやってきた。
長門を見て顔を赤らめつつ目を逸らすハルヒ。うーん……少しかわいいかもしれん。
それを見れただけでも、今回の作戦は成功なのか?
こうして、長門の作戦は無事(?)幕を閉じた。
(完)
GJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
とりあえず一言言っておくと、クリスマスにも関わらず時期ネタではありません。
一巻と二巻の間だと思って頂けたらありがたいです。
本来はもっとエロいのを書こうと思ったんですが、えらくソフトに仕上がりました。
普段はROMの人なので、127氏凄杉と思いつつ閲覧しています。
にしても2,3日でこんなに書いたのは久々です。無駄に長いですし。
一応続きは無いと思っていますが、ハルヒの後日談とかも考えてたり。
よし。みんなでクリスマスの鬱憤を晴らすんだ!ROMに徹している諸君も奮え!邁進せよ!
↓ てなわけでここからお口直し。
グッ!ジョオォォォォォォブ!!!
レズにはあんまり興味ないけど長門萌えGJ。
何このクリスマス関係ない神SS(*´Д`)ハァハァGJ―――――!!
乙!!GJサンクス ハァハァ(*´д`)
>>673 評価や好みは人それぞれだろうが、複数の神々が投下してくれるスレで
特定の誰かの作品がイイ!って書き込むのは如何なものだろうか?
もっとも漏れは未だに「期待」のエロパートを待っているヒトなわけだが。
676 :
673:04/12/29 21:59:37 ID:knucMSqG
>>675 誰某のどのSSがつまらんと書くのはマズイだろうけど、良いと書くのが何故悪い?
「良い!」と言われなかった人が気を悪くするっていうのなら、それは考え杉だ。
あと、どのSSの「続きまだ〜」とか「エロパートを待ってる」っていうのも「良い!」と
言ってるのと同じなんだが?
さて673がこの後粘着を始めるわけだが
こーいう時こそ、
介入する。
そして、ネ申を待ちながらマターリティータイム。
つ旦~
漏れは
>>673ではないけど、彼に同意するよ。
>>675の意見は、正直暴論以外の何物にも聞こえない。
貴方の意見によれば、このスレに投下してくれた作家さんのうち、
誰かに感想を書こうと思ったらそれ以外の全員にも感想を出さなくて
はいけなくなる。貴方の言っている事はそういうことではないか?
本当に始まってしまったわけだが
正直こんな論争どうでもいい。
いいものはいいし、悪いものは悪い。
他に何がある?
悪い所があったら注意してやればいいし。良い所があればマンセーする。至極当然の事ではないか?
まあ注意じゃなくて煽りは勘弁だが。
学校を出よう! 〜What does she consider?〜
あの吸血鬼繁殖(?)事件発生から何週間が経った今日。
暦は、一般的に言うクリスマスを迎えていた。
私は、あの後も特に何も変わる事もない生活を送っていた。
……私の中に居た別人がいなくなったけれど、私自身に特に変化はなかった。
まあ、いきなりトイレにいる。何てことはなくなったのだけれど。
(今日も一日何事もなく過ぎてよかったです。)
口に出す事は出来ないので、心の中にだけにしまっておく。
私のESP能力は特別だ。私が発する『言葉』が現実のことになってしまう、
といえば一番解りやすいだろうか。
こんなに簡単に力が出てしまうので過去には結構誤発動した。
寝言で言った(らしい)言葉のおかげで子供の日に本物の鯉が棒にくっついて
風になびいていたこともあるし、他にもいろいろあった。
でも、今現在は真琴さんのおかげで暴発することは、もうない。
真琴さんには感謝している。言葉を発せない事は辛い時も無い事は無いけれど、
微弱ながらも私も感応能力があるのでコミュニケーションは一応取れているし。
何しろ箝口具をつけなくてもいいということが一番大きかった。
言葉は発しないものの、息もし辛かった。それにくらべ、このマスクは
通気性もよく、息もできるのでまさに天と地ほどの違いだった。
(ふう。)
今日予定されていたパーティを全て終え、ベッドに潜り込む。
眠る時にもマスクをつけなくてはいけないが、それももう慣れてしまった。
今では逆にマスクを外していると不安になってしまう。
もうこの事を考えるのは止めよう。そうだ、明日の授業って何だっただろう。
……しまった。明日の科目の事を考えると、少し気分が暗くなってきた。
どうしてこんな時にあの授業がある日が次の日なのだろうか。
別に無理して受けなくてもいい授業なのだけれど…サボる、ということは出来ない。
ダメだ。このまま考え込んでしまうと眠れなくなってしまう。
こういうときは、過去にあった楽しい思い出に浸るのが一番の睡眠に近づく方法だと私は思っている。
その例に違わず、私は少し記憶の世界へと旅立つ事にした。
まず、一番始めに思い浮かんだ事。それは、あの時の吸血鬼事件のことだった。
このことはほぼ毎日と言っていいほど思い返される。
あの日から季節が一つ二つ過ぎてはいるが自分の中ではまだ昨日のことのように思い出せる。
いきなり真琴さんに会長室に呼ばれたときから、最後の瞬間まではっきりと。
たくさんのことがあの数日間にあった。それ以来も、私に友達も増えたりするなど結構たくさんなことがあった。
その中でも、特に想い浮かぶのは一人の人物のことだった。
確かに、真琴さんのことも思い返す。あの女性は私の恩人だ。
彼女が居なければ今の私はきっと無いだろう。
だが、それ以上に、一人の男子学生の顔が頭の中に浮かんでくる。
彼と一緒にD棟に潜入インタビューに行った事。
真琴さんが吸血鬼になってしまった時の彼の表情。
思い返せば思い返すほど、彼の顔しか浮かばなくなってしまう。
こんな事は初めてだった。
楽しい思い出を繰り返す事は多々あっても、特定の人物一人のことを思い返す、
ということはあまりした覚えが無い。
まあ、この能力があるせいであまり友人は多くないのがその原因の一つであると思うのだけれど。
……せっかく楽しい事を思い浮かべようとしているのにこんな事を考えるのは止めよう。
自分のこういうところがあまり好きではない。能力の所為なのか、元来の性格の所為なのかはよく思い出せないけれど、
かなりのネガティブ思考なのだ。まあ、このマスクを付け始めた位からはかなりポジティブに考えるようにはしているけれど。
今でも一人だと、ついネガティブになってしまいがちだ。
………はぁ。どうしてこうすぐに脱線してしまうのだろうか。
今は過去に浸っていたいのだ。自分の暗い性格の事を想いふけって居たくなんかない。
それよりも明日は朝から朝食当番に当たっているのだ。
クリスマス後日くらい休みたいものだが誰かがしなくてはいけない事なので文句もいってられない。
早く寝なくては明日の朝に響いてしまう。
(早く寝なくちゃ……)
そう思えば思うほど眠くなくなるのはどうしてなのだろう。
自分の考えに焦らされているのだろうか?
……こういうとき、彼はどうやって眠っているのだろう。
彼は現在宮野さんと同室していると聞いた。
あの人は一日中忙しい人なのに、よく一緒に暮らせるものだ。自分には全く真似できそうに無い。
今でさえ、私は一人部屋なのだ。たとえ大人しくて静かな人でも同室する、となると緊張してしまうかもしれない。
(でも、一人も寂しいし……)
今度、真琴さんにでも相談してみよう。
きっと、彼女ならいい同居人を紹介してくれるに違いない。
さて、一つ疑問(?)も解消した事だし、眠る事にしよう。
掛け布団を頭まで被り込み、闇の世界へと潜り込む。だが、そこで待っていたものは彼の笑顔だった。
とても優しく微笑む彼の笑顔。全て見透かしたかの様な瞳。
そして、頼りになる声……
『まだ、起きてるか?』
(え!?)
よく耳を澄ます。だが、何も聞こえる事はなかった。
(空耳……ですよね?)
よくよく考えれば、私が眠っているこの部屋は男子禁制の女子寮だ。
瞬間移動能力を持ってしても侵入不可であるという絶対神聖な場所…のはず。
そんなところに何の能力も持っていない彼が誰にも見つからずに入って来れるはずが無い。
(でも、確かに聞こえたと思うんですけど…)
いくら耳を澄ませても物音一つ聞こえない。
(やっぱり、気のせいでしょうか)
でも、そのおかげとでもいうべきかどうか。
彼の声らしきモノが聞こえたことによって、心の奥から安心する事が出来た。
これならば、朝まで熟睡する事が出来そうだ。
目を瞑り、明日の事を考え始める。だが………
さっき以上に彼の顔が頭から離れなかった。否、逆に頭の中に彼の顔が送り込まれてくるかのように、
様々な彼が浮かんでくる。
…これは、何? 一体何なの? いつもとは比べ物にならないほどの情報に逆に不安になる。
そして、ついに私は、おかしなものを目にしてしまった。
私のベッドの横に立つ、彼の姿を。
(え!? 扉、開いてないのに? って言うかここ、女子寮…)
ものすごく気が動転し、一気に眠気も覚めてしまった。
よく見てみれば、この彼の後ろにある本棚の姿がうっすらと見えている。
足元に影もたって居ないようだ。
だが、このときの私には本物としか思えなかった。空耳とはいえ、彼の声を聞いているのだ。
疑いようが無かった。だが、意思を伝えようと伸ばした手は、虚空を掴むだけだった。
それで確信した。ああ、これは私が見ている夢なのだ、と。
それでも、この彼は私に問い掛けてくる。
『迷惑だったか』
それは私に言っているようでいて、まったく誰にも問い掛けられていない言葉だった。
『悪かった。もう、行くよ』
本当は、何も言っていない。だって、そこには誰もいないのだから。
でも、私にはそう言っているようにしか聞こえなかった。半透明の彼の表情がそう物語っているようだったから。
(そんなこと、全然無いです)
触れれないならば、と、思念を飛ばそうとしてみる。
けれど、私には出来そうに無かった。なので、心の中で伝える。
(あなたは、私の数少ないお友達です。そのお方を邪険になんか扱えません)
伝わる事の無い私の想い。それでも、幻影の彼には届いていたようで、
『…………』
言葉はよく分からなかったけれど、その表情はとても柔らかく見えた。
表情を変えた彼はすぅーっと私の方に近づき、私に重なるように倒れこんできた。
(え!?)
そして、そのまま姿を消した。
(一体、何だったのでしょうか)
今ここで起きたことが現実であれ、夢であれ、私が体験した事には変わりないのだけれど。
一度気になると仕方がなくなってしまうので、取り合えず気にしないようにすることにした。
彼が居なくなって少し経った頃、私に緩やかな眠気が降り始めていた。
だが、眠気と同時に胸の奥の苦しみも大きくなっていた。
眠っているのか、それともただ悶えているだけなのか。
自分でもどっちなのか全然解らない。そんな状態。
少しでも胸の苦しみを抑えようと、自分の手を胸元へ伸ばす。
胸を軽く押さえ、謎の苦しみに悶えることおよそ数分。
(はぁ…何なのでしょう? この辛さは…)
段々と息遣いが荒くなる。少しずつ、身体が火照ってきているような気もする。
そして、胸を押さえる手が、服の上から私のあまり大きくない胸の、先端にある突起物に触れてしまった。
ビクッ!
(あっ!………な、何!? 今の感覚…)
まるで脊髄に電気を通されたかのような衝撃。
初めて感じるその感覚に、私は戸惑いを隠せなかった。
「…!!…!…!!?」
(だ、ダメ!? 手が、止まらない…)
全く自分の手が言う事を聞いてくれない。まるで、誰かに操られているよう、
いや、それとは少し違う。一番しっくりと来るのは『誰かに乗り移られているよう』
といった感じだろうか。なまじ感覚がある分、余計におかしく感じる。
次々と、上着のボタンを外し、身に付けている衣服が少なくなっていく。
「!! !…!!」
直に胸に触れる指。触るとすぐに崩れる砂の城を崩さないように崩さないようにと
扱うような指使い。自分のモノのはずなのに、全く知らない動きを続ける両手。
胸から絶えず流される甘美な刺激。
(あふ……どう、して…止まらない…の)
ついに左手が胸の頂点に辿り着いてしまった。
淡いピンク色のその頂点を軽くつまみ、コロコロと指の間で転がす。転がす。転がす。
(きゃぁっ! だ、ダメです! と、止まって……お願いですから…)
その願いは、自分の両手にすら届く事も無かった。
逆に、開いていた右手が段々と下に下がっていく。
「…!!!」
(いや!! 止めて!)
無情にも右手はショーツの中に入り込んでいく。
そこは、もうすでに少々湿っていた。
(うぅ……)
最初は周りを軽く撫で回す程度の刺激。けれど、段々とその刺激は強くなり、
次第に中心に近づいていく。
そして、クレバスの先にある、小さな突起を見つけると、そこを重心的に攻め始めた。
「!!……!、!!」
(あ、やぁ、やめ……んん!)
段々と頭の中でも制止させる言葉が少なくなっていく。
それと同じく、この手も自由になっていった。
(も、もっと……あ! そ、そこですぅ…)
今では、さっきと反対に思ったところにしか手は進まなかった。
それでも、自分の両手とは全く思えない、不思議な感覚は続いている。
そう、今ではこの手は自分の手ではない。
彼の両手としか感じる事が出来ない。今、私は彼に全身を愛撫されているのだ―――
(や、あ、うぅ…! な、何か…く、る?!)
そして、その時はすぐにやってきた。
「…!!!!!!」
(っ!! んんんんううぅ〜………)
全身を激しく痙攣させ、弓の様にしならせる。
そう、私は初めての絶頂を経験したのだ。
(な、なんだったのでしょうか………)
全身の筋肉を弛緩させ、身動き一つ取れない。
けれど、このまま横になっているわけにも行かない。
正直、このマスクが口に張り付いて息がしにくいのだ。
早くこのマスクを外さないと自室で窒息、何て言う笑えない事になってしまう。
「ぷはっ」
すぅぅ〜〜っ、はあぁぁ〜っ。
大きく一つ深呼吸。
どうして、あんな事をしてしまったのか。未だに良くわからない。
けれど、気持ちよかったのは確かだった。
そして、途中から、彼の顔が頭から離れなかった事も確かだ。
別のマスクに変えながら、今あった事を少し思い返す。
………止めよう。恥ずかしいだけだ。
それよりも、今なら良く眠れそうだ。少し運動した後だから、身体も程よく睡眠欲を
訴え始めている。きっと、ベッドに潜り込み、掛け布団を被りこんだらすぐにでも
夢の世界へと旅立つ事が出来るだろう。
(それなら、早く眠る事にしましょう)
そして、私はベッドに潜り込む。
楽しい夢を見るために、深層意識に潜り込む、その少し前。
私は、一つだけ。たった一つだけ、サンタクロースに願い事をした。
―――いつの日か。ほんの一日、いや、一瞬だけでもいい。
彼の名を、私のこの口から本当の私の声で呼びたい、と―――
「さて、いい夢見なさいよ? あんたには色々迷惑かけちゃったからねぇ。
たまにはいい目を見てもらわなきゃ、あたしもゆっくりと年の瀬を楽しめないから、さ」
その日。全身を真っ赤な衣装(俗に言うサンタクロースの格好、ただし、露出は高め)に包まれた
会長代理の姿を見かけた生徒が多数いたらしい。
だが、祈の部屋の前に居たかどうかまでは誰も知るものは居なかった―――
fin
えと、641氏のSSに感化され書き始めたクリスマスSSです…
はい、かなり遅いですが、ご了承ください。
今回少ない学校なので、書き方も学校に似せてみたつもりですが……
取り合えず、皆さん。せっかく年末なのでマターリと過ごしましょうw
GJ
いいねぇ。祈ちゃん萌えた
祈(;´Д`)ハァハァ
露出ど高めなサンタ姿のまま真琴は佳由季となにしたのかなー。
それも是非・・・・・・!
693 :
641:04/12/30 15:56:56 ID:gmIBIADN
>>693 寝取られた、と読んでしまった……_| ̄|○
>>690 GJです。
>>おまいら全員
あけましておめでとう。いい年になりますように・・。
今年もよろしく
イージス5購入して第三話まで読みました。そこで質問なのですが、
一巻の最後まで読めば、あろえに「胸を揉ませてくれ」
と頼んだら承諾してくれるのかどうかわかりますか?(*´Д`)ハァハァ
あけましておめでとう!
当然
「いいよー」
と言って、胸をさし出してくれるに違いありません。
ユキちゃんとひーくんの性欲の薄さはどうした事かね。
似た者同士だなこの二人は。
>>699 ユキちゃんは書かれてない部分で真琴と(ry
ひーくんはむっつり、キョンは軽い感じだけど意外と固い、ユキちゃんは鉄壁
こんなイメージだ
702 :
名無しさん@ピンキー:05/01/06 04:03:43 ID:fKdlP3QG
ひーくんは海でサングラス越しに女性陣を観察しようとしていた。
こそこそしてる辺り、むっつりっぽいと俺も思った。
それでも普段の自制心は大したものだが。
ユキはふだんはお堅いけどいざ本番になったらおもっいっきり
サドっ気をみせるタイプ
もう一人の主人公ケンちゃんが話題に出ない事を哀しく思っているのは俺だけか。
同意。「嫌か?嫌なら俺は別に構わんぞ。」とか言いそう。
本番では逆に、思考を読んでる真琴に、
「どうして欲しいのか言ったんなさい」とか言われるんじゃないかなあ、ユキちゃんは。
これはつまり>703,>705がSで>705がMということではないだろうか。
ちなみに私としては703に激しく同意。
まちがってるなあ。706氏、貴方がMだ。
ちなみに705は始めは攻めだが逆に攻められると弱い
こはっきータイプのおにゃのこということにしておこう。
ユキちゃん×真琴・・・(;´Д`)ハァハァ
ひーくん×キョン・・・(;´Д`)ハァハァ
長門と偽長門で3Pネタ……誰か書いて書いて。
ダメ?(´・ω・`)
ツンデレは好きなのだが、巴がなぜか好きになれない…
埜々香やひーくん等をこき使うのがマイナスだからか…
あるいは、あろえを愛しすぎているからか…
>>709 さてあなたの見ていたユキはどちらのユキでしょう?
学校を出ようのユキですか?それとも…
>あるいは、あろえを愛しすぎているからか…
俺的巴評価三割増っ!
>>712 イージスは読んでないからなんとも言えんが
名前から推測すると百合の臭いが漂っている感じがする。いいね。
スマソ書き方が悪かった・・・
あるいは、あろえを愛しすぎているからか…→あるいは、俺があろえを愛しすぎているから(巴があまり好きになれないのだろう)か…
吊ってきます;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
巴は1巻のDQNぷりが目立ちすぎる。
根が良くない奴みたいな印象持ったもん、俺は。
第06話でいきなりツンデレになったなって感じ。
つまり、早く2巻が出ないかなぁってことで
719 :
709:05/01/07 21:36:36 ID:2OOmJmt4
>>713 ごめん。佳由季の事だ。長門じゃななくてごめんな。
なに謝ってんだろ・・・・・・俺。
長門じゃないのか・・・欝死
巴×あろえは需要あるか?
現在ひーくん×あろえの電波受信中
ほっしゅ
あぁ、・・ぁう・・・
入っちゃう入っちゃう!!
電波が
728 :
723:05/01/11 10:12:19 ID:Ng0+vWPo
現在試行錯誤中。
文章にするのって難しい…
鶴屋さんで妄想しようとして挫折……orz
恐れ多くて、とてもとても…。
>723
俺からも送っとく。ガンガッテー( ・ω・)ノシ
誰か可能ならば みくる×ハルヒたのむ
攻められて、みくる反撃みたいな
電波送ります~~~
鶴屋×? (T:キョン U:キョンの妹 V:みくる W:長門有希)
さあどれだ!!!
1番!
鶴屋さん×ハルヒで
大穴で古泉に一票。
>>732 鶴屋さん×偽長門に一票!
いまさらだが、鶴屋さんをSSに出演させた
127氏の偉大さをあらためて実感した。
そういや長門ユキの牢獄って、今どこらへんまで進んだっけ?
鶴屋さん×キョン妹っていいかもなぁ。
>737
長門ユキの牢獄は、致命的存在氏による第二部降臨をいまだに待っているわけで…
739 :
723:05/01/18 18:13:00 ID:NBHri0Mp
かなり時間がかかりましたがとりあえず前編完成しました。
後編書けてからまとめて投下した方が良いでしょうか?
それとも前編だけでも投下した方が良いでしょうか?
後編も書けてからということになると、大学のテストはさむので来月くらいになるかも。・゚・(ノД`)・゚・。
741 :
723:05/01/18 20:03:21 ID:NBHri0Mp
短いですが張ります。
『オリジナル&イミテーション』
僕が爺さんの家で過ごすようになってからずいぶんと月日が経った、そんなある日のことだった。
「ただいま。」
返事がない。今日はまだ彼女たちのうちの誰も帰宅していないようだった。
そして玄関で靴を脱いでいると、どこからかガニメーデスの声が聞こえてきた。
「おかえりなさいませ。玄関までお出迎えに参りたいのですが、私は今大変重要な作業のため地下室からでることができません。
代わりに玄関のスピーカーから、声でのみお出迎えした次第であります。」
「あーいいよいいよ、わざわざこなくても。ところで重要な作業っていったい何だ?多次元侵略体に関わることか?」
ガニメーデスのことだ、重要な作業といっているが、どうせまたよからぬ事をやっているに違いない。
僕は地下室へ行くことにした。
「ガニメーデス入るぞ。」
そういって僕は地下室のドアを開けた。
「なっ…何やってるんだ!ガニメーデス。」
「おかえりなさい。たった今完成したところです!どうですか?素晴らしいでしょう!」
地下室にはガニメーデスとあろえが居た。しかし、あろえは実験台のような、ベッドのようなところに寝かされている。
「ガニメーデス、あろえに何をしたんだ!」
おおかたガニメーデスがあろえをうまく言いくるめて…、いや、あろえならうまく言わなくてもほいほいついていきそうだ。
とにかく、何かいかがわしい実験の実験台にされたのだろう。
「何をした?いえ私はあろえさんには何もしていませんよ。ああ、これですか?
これはあろえさんではなく、私があろえさんに似せて作った人形です。どうですか?よくできてるでしょう?」
742 :
723:05/01/18 20:08:44 ID:NBHri0Mp
実験台のような物に寝かされているあろえの人形は学校の制服着ている。まるで双子の姉妹だ。
本物と並べて寝かせたらまったく見分けがつかないのではないだろうか?
「一体どうしたらこんなにうり二つの人形ができるんだ?というか、こんな物作ってどうする気だ?」
「前にあなたには話したでしょう。私はここで生活する彼女たちの体表面における弾力性に興味があると。
しかし、あなたは私が感圧グローブを使用して彼女たちをさわってくださいという提案に反対したでしょう。」
「当たり前だ。」
「そこで私は考えたのです。感圧グローブがダメなら私の高性能CPUによって演算して弾力性を求めようと。
それからは彼女たちの映像を細かく分析しはじめました。走ったときの胸の揺れる様子や、
寝ている間の寝返りしている映像、もちろん脱衣所の映像もです!」
しかし巴さんに感づかれたらしくなかなか撮影できる機会を与えてもらえなくなりました。ですが、
あろえさんはあなたもご存じの通りそういうことに無頓着ですからね。とてもスムーズに彼女の映像だけは集まったのです。」
「そんなことしてたのか…」
「そうして私はCPUをフル回転させ計算したのです。計算が終わったあとは、その弾力性にもっとも近くなるよう物質取り寄せ、
組み立てていきました。そしてつい先ほど完成したのです。」
「なんて馬鹿らしいことを…」
「馬鹿らしいとはなんですか!この人形にふれてみてください。私のやったことがどれほど素晴らしいことであったかあなたにもわかるはずです。そしてできればこの感圧グローブで本物とどのくらいの誤差があるのか…」
げしっ!ガニメーデスを踏みつけるとそんな音が鳴った。
743 :
723:05/01/18 20:11:17 ID:NBHri0Mp
「お前には反省が必要だ。ぐるぐる巻きにしてやるからまた僕の部屋で反省するんだ。」
「そんな!せっかく完成してこれからいろいろしようと…もとい実験しようと思っていたのに!
あんまりです!横暴だ!非道いです!恨みます!呪います!」
わめくガニメーデスを僕は自室に連れて行った。
「さて、あの人形どうするかな…」
そのままにしておくわけにもいくまい、彼女らが見つけたら大騒ぎになるだろう。
下手をすると、巴あたりに僕にも罪をかぶせられることになる可能性も高い。そう考えた僕はガニメーデスを縛り、再び地下室へ向かうことにした。
とりあえずここまでです。なるべく早く続きあげられるようにします。
乙!
とりあえず試験ガンガレ!
ガンガッテネー( ・ω・)ノシ
746 :
732 :05/01/19 18:46:10 ID:yC2PaHUP
>764
無難なとこでキョンがいいと思う
……けど、鶴屋さんなら誰でも相手できそうだし、望むままに書くんだ!!!
748 :
名無しU:05/01/19 19:30:42 ID:XML/OIrh
>>747 最中にハルヒ乱入で3Pはどうかな?
ハルヒが鶴屋さんにてとり足とリ教えてもらいながら・・・
749 :
732:05/01/19 21:46:26 ID:yC2PaHUP
ただでさえ鶴屋さんのセリフまわし難しいのに、俺の文章力では3Pはむりっす。
もうちょっと、意見を募ってから考えます
750 :
名無しU:05/01/19 21:51:41 ID:XML/OIrh
>>749 期待して待ってるのでガンガッテください!!
723氏
試験頑張ってください。風邪をひかないように暖かくして規則正しい生活習慣を(ry
それと、イージスSSの後編も頑張ってください。
732氏
鶴屋さん語をまとめてみました。
ハルヒ → ハルにゃん
妹 → 妹くん
オイタしちゃだめよ。 → オイタしちゃだめにょろよっ!
あたしとおなじにおいがする。 → あたしとおなじにおいがするっさ。
みくるをよろしく。 → みくるをよろしくっぽ。
よく似合ってると思わない? → めがっさ似合ってると思わない?
どう? → どうにょろ?
127氏の「雪山症候群の裏顔」より
谷口 → 少年A
隠さなくたってもいい。 → 隠さなくたってもいいっぷ。
(同じ語尾でもう一つあり)
たしかに、セリフまわしの法則がわかりませんね…。
752 :
732:05/01/20 22:00:25 ID:FiPYudPs
>>751 ありがとうございます。
本当に相手を誰にしていいか分からない。_| ̄|〇
有力候補はキョンかみくるですけど、どっちがいいですか?
それとも、ほかの誰か?
シャミを相手にひたすらごろにゃん
いや、バターとかじゃなくて
>751
あまり自分の鶴屋さんの言葉使いは信用しない方が……
あくまでこう言いそう、という自分の想像の台詞まわしなので(°∀°)
>732氏
ガンガッテください。自分的にはキョンを読みたいです。
関係ないですが、ただ今電波受信中。
増殖そっちのけで文章化中であります。
完成予定は未定ですがー。
>>752 難しいかもしれないが、キョンキボンヌ
キョンを推す!
758 :
名無しU:05/01/23 21:25:08 ID:HsPUpYO1
保守
不特定多数をキボンヌ
937 :名無しさん@ピンキー :05/01/24 01:46:53 ID:nDyo7zDq
>>936 あなたには 谷川流スレ「ハルヒシリーズ」の長門有希をお薦めする。
だからシーズは俺のもの。
返す。だからシーズは俺のもの。
ワーイ(*´∀`)つ(長)
>>752 _∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
デケデケ | |
ドコドコ < キョンに決まってんだろ〜?! >
☆ ドムドム |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ |
☆ ダダダダ! ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
ドシャーン! ヽ オラオラッ!! ♪
=≡= ∧_∧ ☆
♪ / 〃(・∀・ #) / シャンシャン
♪ 〆 ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
|| γ ⌒ヽヽコ ノ || キョンキョン♪
|| ΣΣ .|:::|∪〓 || ♪
./|\人 _.ノノ _||_. /|\
なんでこんな万丈一致でキョンなんだ。
そういう俺もキョンでファイナルアンサーなんだが。
764 :
名無しさん@ピンキー:05/01/24 23:50:30 ID:J/ld3d4z
>>763 俺もなんだが・・・・やばい
スレ違いになるが万丈という文字を見てダイダーン3を思い出した
…スパロボヤリスギタ……
ちょっとまて、おまえら
万丈一致じゃなくて、満場一致だろ?
767 :
732 :05/01/25 15:10:48 ID:IEyQbE+C
じゃあキョンで良いか
でも難しそうだな…
(´∀`;)
768 :
732 :05/01/25 22:41:25 ID:IEyQbE+C
希望シチュエーションあったら参考にするので書き込んどいてください。
忙しいので、すぐには書けないと思うので…
逆レイプ
青姦
>770
それだ
逆レイプで青姦
>770
鶴屋さん宅の庭で?
とりあえず鶴屋さんの謎を書いてみる。
1. いつハルヒたちが普通の人ではないと気づいたのか?
親友であろう朝比奈さんはともかく、鶴屋さんとハルヒたちとの接点は
草野球と映画撮影、鍋パーティの3つしかない。(消失は除外)
長門はたびたび情報操作や瞬間移動を行っていたので容易に見抜けるだろうが
ハルヒは無意識に超常現象を起こしているので、ハルヒ自身が妙な行動をしているわけではないから
ボロがでにくい。
にもかかわらず、ハルヒが普通ではないと見抜いたのは結構な洞察力だと思う。
ハルヒたちのことをキョンに打ち明けたのは?
キョンは普通だと既にわかっていたからだろうか?
「○○は普通とは違う」と気づくことより、「○○は普通だ」と確信するほうが難しいだろうに
どうしてわかったのか。本当に自分と同じにおいを嗅ぎわける能力でもあるのか。
2. 妹とキョンたちを引き離したのはなぜか
ただ単に、ハルヒが一刻も早くスキーをしたがっているのを察しての行動に見えるが
どうも都合が良すぎる感がある。
3. 北高に通っているのはなぜか?
鶴屋さんの家柄を見れば、光陽女子に通うのが普通だろうに
どうしてわざわざ坂の上の高校を選んだのか。
じつは頭があまりよくないので、キョンや谷口でも入れるようなとこに来たのか。
そのほか、下の名前とか習ってる古流武術の流派とか鶴屋家はどんな仕事をしているのかとか
謎が多いなぁ。
まあハルヒに出てるキャラは全員謎だらけなんだけどな。
みくるはキョンの娘という条件で、和姦ものを・・・
>>768 場所はSOS団の部室で、キョンと長門が二人きりで会話していると
突然鶴屋さんが部室にやってきて
長門の目の前で……というのはどうでしょうか?(´Д`;)
>>773 あなたは重度の鶴屋さん萌えなひとですね
いままで降臨した神たちのように
自分なりの解釈をネタにSSを書いてみることをオススメします
そうすればスッキリしますよ。
(・∀・)ソレダ!!
書く暇がねぇ。あと1ヶ月は書けそうにない。
>>770-773 青姦はいいですね。逆レイプはどうしよう。やってもいいんだけどなぁ
>>775 良いんですけど鶴屋さんで試行錯誤しそうなのに、長門の感情の変化を表現する文章力は俺にはない…
ぱぴぷぺこを語尾にすればいいんだよきっと。
保守党
>777
長門は感情描写なしで、ただ見てるだけで…じゃあつまんないか…。
それはともかく逆レイプキボン!!
>778
「っぴ」を語尾にすると、某NHK教育アニメの黄色い鬼みたいになるな…
それはそれで。
>778
〜っぺ。 だと田舎者みたいな気がする…
語尾は「っ」にするのが無難かと…
ただ、「っ」が付かないときもあるんだよな
この法則がわからん。
そうだよねっ
俺もわかんないっぱ
('A`;)
鶴屋さんのエロってのも、正直想像つかないな…
挿れていいよっ…全部入ったっぽ!
……
なんかねっ、気持ちよくなってきたっさ!
……
あっ、あっ、イクっ、イクっ、イっちゃうっぱwwwwwwwwwwwwうはwwwwwwwwwwwwwwwww
駄目だorz
鶴屋さんは攻め側で涙目で懇願するみくるをソフト陵辱します
>>785 いやいやいや、鶴屋さんはイザというとき恥ずかしがり。これ。もう声なんか必死で抑えてる。超かわええ
>788
いいな、それ。
ぜひそんな鶴屋さんを見てみたいぜ!
靴のハルヒ特集でも鶴屋さんのイラストがあったらいいなぁ。
いろいろコスプレしてるし、あの時見れなかったウェイトレス姿をいま一度!
ここ、どこだろう。
わたしが、目を開いた時、そこは、見知らぬ土地だった―――
朝比奈みくるの出発
ピピピ……ピピピ……ピピピ……。
う〜ん…う、うるさいよぅ。
カチッ。
ふぅ。これでだいじょうぶ。………
って寝ちゃダメ!? せっかく目覚まし早めにセットしたんだから、
きちんと起きなきゃ。
「んん……まだ眠い…」
けど、頑張らなきゃ。今日から、北校の学生なんだから。
わたしこと、朝比奈みくるは昨日この時間に来たばっかりです。
入学手続きはもうすでに取ってあるので、今日からは晴れて高校生。
でも………
「お友達、できるかなぁ」
この時代のわたしの知り合いは、一人もいない。まだ来てあまり日が経っていないので
当たり前といえば当たり前なんですけど……
あ、ちゃんと元の時間に戻ればたくさんとまでは言えないけど友達はいるんですよ?
「が、がんばらなきゃ」
自分にそう言い聞かせ、わたしは家を出た。
「あ、朝比奈、みくるです…」
今日はみんなで自己紹介。わたしは『あ』だから一番最初。
「ふぇ…よ、よろしくお願いします」
何とか言い終わる事が出来た。他の人の紹介を聞いて、早くお友達をつくろう。
涼宮さんがこの学校に入学してくるまで後、1年もあるのだし。
「じゃ、今日はこの辺にしとこう。1年間、よろしくな」
先生の自己紹介も終わったみたい。これで今日の授業はおしまい。
これからどうしようかなぁ。
「えっと、確か朝比奈みくる、だっけ?」
「ふぇ?」
ホームルームが終わってすぐ、後ろの女子が話し掛けにきました。
「あ、えっと、確か…鶴屋さん…でしたっけ?」
「うん、そうだよっ。よろしくね」
こうして、登校初日にこの時代のお友達ができました。
わたしの心配していた事が杞憂で終わってよかった。
「ねぇ、みくるー。次の授業ってさっ、何だっけ?」
「た、確か物理、だったと思うよ」
「あんがとっ」
鶴屋さんは、わたしとは反対でとてもはっきりとした性格だったの。
彼女の行動を見ていて、わたしは気持ちがいいくらいだったし。
「みくる、全学年の男子からすっごい人気だよ。あたし、友達として鼻が高いやっ」
「え? そ、そうなんですか」
「そうだよっ! もうファンクラブとか出来そうな勢いなんだからっ」
「ふぇ、そ、そんな…冗談はよしてください〜」
「ホントだってばっ! でも大丈夫さっ、みくるに近寄ってくる変な虫はあたしが退治してあげるよっ」
「あ、ありがとう」
そうして、わたしは彼女と親しくなっていきました。
初めの頃は、彼女のがわたしのところに訪ねて来ていたけど、
今ではわたしの方からの方が彼女の所に行く回数が増えるようになってました。
「鶴屋さん、今日…ひま?」
「お、みくるから誘ってくるなんて、初めてじゃないかなっ?」
そう言われてみれば、そうかもしれないです…
「うん、いいよっ! みくるからの頼みなんて珍しいしねっ」
二人とも部活が無い日や、休日はショッピング、映画などに出かけたりもしました。
「さっきの映画、なんかイマイチだったねっ。あんなの、誇大広告だよっ!」
「そ、そこまで言うほどだったかな…」
「そうだ、みくる? 今日はまだ大丈夫っ?」
「ふぇ? だ、大丈夫だけど」
一体なんでしょうか?
「ならさっ、あたしん家にこない?」
「う、うん…鶴屋さんがいいなら」
「なら、きまりっ! じゃ、行くよっ! みくる」
「わわ、まって〜」
そう言えば、鶴屋さんの家に行くのって…初めて。
わたしは、少し胸を高まらせながら鶴屋さんの後についていった。
一体どんなお家なのかなぁ。
「着いたよ! ここが、あたしん家さっ」
「わぁ〜」
「そんな感心するようなもんじゃないけどねっ」
「そ、そんなことないです…とっても大きいし。いいお家だよ」
その言葉の通り、彼女のお家はとても大きかった。
ここに来るまでに前を通ってきたどの家よりも屋敷が広く、庭も大きかった。
周りのお家が少し背が高い構造になっているのが余計にそう思わせるんだろうけど、
一階しかない彼女の家は、どこまで奥に広がっているのか想像もできないよ。
「そっか、ありがとっ。じゃ、あがってよっ」
「お、おじゃまします」
「ん〜、丁度いま誰も居ないみたいだっ」
「そうなんだ。いつもは誰かいるの?」
「居る時と居ない時と、かな。ま、遠慮しないであがったあがったっ」
「ひぁ!?」
いきなり後ろから押さないで…びっくりしちゃった。
「あははっ」
「くすくす」
わたし達は、なぜかおかしくなり笑い出した。
「っと、ここがあたしの部屋。入ってよっ」
中に入ると、こじんまりとしていて、思っていたよりもすっきりした部屋。
ここが、鶴屋さんの部屋……
そう考えるとドキドキしちゃった。この時代の人の部屋に入るのは、これが初めてだったから。
でも、このドキドキは興味だけのドキドキじゃない……
その事に気付くのはもう少し後のことなんだけど…。この時は緊張していたし。
「あ、そうそう。あんまり部屋の中、じろじろ見ないでねっ。ちょっち恥ずかしいや」
お茶もって来るねーっ、っと、少し顔を赤らめつつ忠告して部屋を出て行った鶴屋さん。
でも、気になるなぁ。この時代の同年代の子の部屋なんて入るの初めてなんだし…
ちょっとくらいいいよね?
心の中で鶴屋さんに謝りつつも、机のまわりを物色し始めるわたし。
「へー……あ、こう使うんだ〜」
今まで、あまり見た事の無いものからここに来る前の時間に使っていたものの古い型と
思われるようなものまで、それはたくさんな種類の発見がありました。
あ、(禁則事項です)だとこんな使い方してない。
やっぱりあの(禁則事項)年前だと結構違うみたい。
ここに来て、良かったかな……?
「あーっ! あんまり見ないでって言ったじゃないかっ。こらーっ!」
その時鶴屋さんが部屋に戻ってきました。
「あははは……うぅ、ごめんなさい」
「まっ、別に見られて困るような物なんてさっぱり置いてないんだけどさっ。
それよりもさっ、ほらとりあえずここに座んなよ! 色々とゆっくりと話そうじゃないかっ」
「はいっ」
それから1時間くらい、あれはどうだった、とか取り止めの無い話ばかりしました。
明日の授業は楽しくない、とか。わたしのファンクラブがすごい事になってる、とか。
って、ファンクラブって本当かなぁ。
「本当だって! 今は水面下で静かにしてるみたいだけどさっ、きっともうちょいしたら
ぶわって沸いてくるように急増するっさ」
そして、時間が経つにつれ、わたしは彼女に惹かれていっていることに気付きました。
自分には無い明るさ。自分にはまね出来そうにもないことばかり彼女はもっているみたい。
彼女といれば、わたしもあんなに明るく楽しくなれるかな?
「んっ? どうかしたかいっ?」
あっ、目があっちゃった。うぅ、はずかしいよぉ。
「な、なんでもないですっ」
あぅぅ、きっと、顔まっかなんだろうなぁ。
「おやっ? 顔、真っ赤だよ? 熱でも出したのかいっ?」
そう言ってわたしの顔を覗き込む鶴屋さん。
わたしの目の前に鶴屋さんの顔がある…よ、余計に恥ずかしいよぅ……
あと、えと、だ、だいじょうぶです。とりあえず、これだけは言えたみたい。
でも、鶴屋さんは―――
こつっ
「うんっ! 一応熱はなさそうだねっ」
額をわたしのおでこに当てて熱を測ってくれました。
そ、そこまでしてくれなくてもいいのに……
「ダメにょろ! もし本当に風邪だったらどうするのさっ?」
「今まで何にも無かったから大丈夫だと思うんだけど…」
「ま、そうだろうけどさっ。万が一って事もあるじゃないかっ」
「………ありがとう、鶴屋さん」
その言葉を聞いた途端、わたしの目に涙が浮かんできちゃった。
「へっ!? ど、どうして泣くっぽ!?」
鶴屋さんもわたしの涙を見て戸惑ってる。
確かにいきなり目の前で泣き出されたら誰でも戸惑いますよね…
「ぐすっ、な、何でもないの……ちょっと嬉しかっただけ…
わたし、ここでこんなに優しくされたの初めてだったから」
「みくる……寂しかったんだね。
でももうだいじょうぶさっ。なんてったってあたしがいるよっ!
今日からわたしたち二人、ずっと一緒だよっ!!」
「つ、鶴屋さん……ふ、ふえぇぇ〜〜ん…」
「よしよし」
まるで母親が赤ちゃんをあやすように、鶴屋さんがわたしの頭を撫でてくれた。
「きもちいいです……」
? 何か、鶴屋さんの目が光ったような?
「みくる、もっと気持ちいいこと、したくないかいっ?」
「ふぇ? もっときもちいいこと、ですか?」
「そうだよっ! で、どう? したい? したくない?」
何故か、とても楽しそうにわたしに聞きに来る鶴屋さん。
今日、彼女に迷惑かけてばっかりだったから、その少しでもお返しになればいいな。
という気持ちで彼女にこう答えた。
「えと、鶴屋さんがいいなら、わたしはいいよ…」
そうすると、鶴屋さんは
「…ありがとっ」
とだけ、短く答えた。でも、さっきのよりも気持ちいいことってなんだろう?
一体何をするのかな?
「あの……で、何をするの?」
「…みくる、ごめんねっ」
え? どうしていきなりあやまるんですか?
「ふむぅ?!」
え!? へ?! ど、どうして!? ちょ、鶴屋さん!?
「あははっ、みくるの唇、奪っちゃったっ!」
そう言って笑ってる鶴屋さんの顔も、熟した林檎のように赤く染まってるんだけど……
言わないほうが、いいのかな?
「あ、ゴメン。みくるに許可、取ってなかったねっ。
今更だけどさっ、さっき言ってた『気持ちいいこと』って、これ以上のことばっかりなんだけどさっ……
やになっちゃったかいっ?」
鶴屋さんはいつもの明るさでわたしに確認を取った。
ただ、いつもと違うのは、その顔が真っ赤に染まっていることかな?
「ねっ、何とか言って欲しいっぽ」
「あ! ご、ごめんなさいっ!!」
「やっぱり、嫌だよねっ、こんなこと女同士でしちゃうなんてさっ」
「あ、べ、別にそれに謝ったんじゃなくて……」
ちょっと、タイミングが悪かったかな…
「じゃあ、ちょっち一線、超えてみるかいっ?」
「鶴屋さんとなら…いいよ」
「うへっ、ありがとっ!」
そう言って、鶴屋さんはわたしを思いっきり抱きしめた。
あ、鶴屋さん、胸おっきい……いいなぁ。
「何いってるんさ。みくるはあたしよりもおっきいよっ!
その体格でそのぷろぽーしょんは絶対反則だっ!!」
「ひっ?! つ、鶴屋さん!?」
鶴屋さんはそう言った後すぐに、わたしの胸を揉みはじめちゃった…
「おっきいし、やぁらかいし、形もよさそう…。 んん。片手でつかめないやっ」
「やぁ…鶴屋さん……あんまり…そういうところ、触らない…で……」
へんな、気分に…なっちゃうよぅ。
「みくる。我慢…しなくていいよっ」
「ふぇ… そんな、こと言われて、も…」
「ほらっ。ここはそんな事ないって言ってるよっ」
「ひっ!」
そう言いながら鶴屋さんはわたしの足の付け根のあたりをさわさわとし始めちゃった…
あふ、き、きもちいい…かも……
「ほら、きもちいいでしょっ。 他の人にやってもらうと、自分よりも何倍も気持ちいいんだっ」
? 今の言い方だと……
「鶴屋さん…もしかして、やってもらった事、あるの? こういうこと…」
「!! な、ないにょろよ! それとも、みくるってあたしのこと、そんな風に見てたのかいっ?」
「そんなわけじゃないけど…」
経験があってもなかっても、鶴屋さんは鶴屋さん。そういう事はわかっているつもり。
どっちにしても、触られる方が気持ちいいことは、彼女も知ってるんだし。
「えいっ」
「ひゃあぁ〜っ、みくる、ちょ、待ってよっ!」
「だめ〜、さっきのお礼〜」
まあ、お礼というよりも仕返しの意味の方が大きかったりするんですけど。
わたしは、鶴屋さんの胸を掴み返しちゃいました。
「あ〜、やっぱり鶴屋さんの胸もおっきいです。 気持ちいい〜……」
ふにふにと、鶴屋さんの豊満な胸を揉むこと数分。
同じような刺激ばかりだったからか、鶴屋さんも慣れ始めちゃって。
「やったなっ、このぉ」
「ひゃあぅっ! く、くすぐったい〜〜〜」
いつの間にかくすぐりあいになっちゃってました。
「はぁ〜〜〜、笑った笑ったっ! もうおなか痛すぎだよっ」
「ぜ〜は〜ぜ〜は〜… つ、鶴屋さん…どうして普通に話せるんですか…」
二人で敏感な場所のくすぐりあいが終わるまで
それからおよそ30分くらい掛かった。
ふ、普通に呼吸するだけで、おなかが……
「はひー。 お、もうこんな時間じゃないかっ。みくるっ。今日は家で食べてきなよっ!」
「え? あ、ほんとうだ…」
ふと時計と見ると、7時を周ったところだった。
鶴屋さんのお家に来たのが4時30分くらいだったから……
2時間半くらいお部屋にいたことになるのかな?
「で、でも…お家の人に悪いよ……今日はもう帰るね」
「んー、残念っ。 ま、無理にとは言わないけどねっ」
気持ちの切り替えの早さも羨ましいかな。
「じゃあさっ、次の日曜日にでも夕ご飯を招待するよっ」
「わたしでいいの?」
ちょっと不安になって、つい聞き返しちゃった。
「何言ってるっぽ? みくるじゃないとだめにょろ!」
「……ありがとう」
次の日曜日、楽しみだな。
「それじゃあ、明日、また学校で」
「うんっ。 遅刻しちゃあだめだぞっ!」
「鶴屋さんもね」
そう言うと、二人顔を見合わせて
「くすくす…」
「あははっ」
笑いだしちゃいました。
二人でちょっとの間笑い合った後、
「それじゃ、今度こそ行くね」
「うんっ、また明日っ!」
今度は簡潔に鶴屋邸を後にしました。
―――それから、わたしと鶴屋さんの仲はさらに深まり、親友になりました。
鶴屋さん以外にもちょっとずつだけど、友達もできてきたし、この時代にも溶け込んでいると思います。
そして、また桜が咲く季節がやってきました。
この時代の自分の居場所を作るための一年は過ぎさっていった。
これからはこの時代に来た本当の役目を果たさなくちゃ。
「よし、がんばるぞー」
気持ちいい日差しと春風が吹く放課後の廊下。
わたしは今日も書道部の部室へ向かっていました。
けれど…その日はいつもと違って……
「あ、ここにいたのね!?」
「ふぇ? え? ちょ? ひぃっ!!」
涼宮さんに誘拐されてしまいました……
あぁ、まだきちんとした役目を始めてから全然日が経っていないのに、こんな事でやっていけるのかな…
その日、連れて行かれた文芸部室で、また新たな出会いがあるんだけれど、それはまた別のお話……
今でこんな状況なら今後、一体どうなるのかな…
これから先、とっても不安です……
ーEND−
はい、およそ2ヶ月くらいぶりで書いてます。
ハルヒの増殖はちょっと置いておいて、鶴屋さん×みくるを書いてみましたー。
……最初の予定ではみくる×鶴屋さんだったんだけど、書いてるうちにいつの間にかこういう風に。
エロ分も薄いですがその辺りは732氏にこう御期待(勝手に振ってみる)
今回自分の中で鶴屋さんの特徴つかめたので前よりも原作に近いと思うんですがどうでしょう?
変なところは脳内変換ヨロ。ということで…
はるひシリーズはまったく知らないんだが、GJ!!
今度、小説探しに逝ってくる
GJ!鶴屋さん語が微妙に違和感があるけど総じて良い出来かと思います!
欲を言うとエロスが足りないですが。エロくてすんません
にょろにょろ
スバラスィ! GJ!!
二人の仲の良い雰囲気が良く出ていて、かなり良いです。
127氏キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!
ところでホームルーム終わった後なんで鶴屋さんが後ろの席にいるの?
鶴屋さんは「つ」だからちょっと後ろじゃないか?
瞬間的に音も無く気配もさせずに忍び寄ったとか
>806
うはw まだ残ってたのか_| ̄|○
最後に一人称とか誤字とかの確認したつもりだったのに。
その一文本当は↓
『後ろの方に座っていた女子』
と書いてるつもりだったり。
探せばまだまだ粗が出てきそうだなぁ。
809 :
名無しさん@ピンキー:05/02/11 04:34:07 ID:Ln59fzQ/
>806
名前=席というわけでわ無いんだろ
久しぶりに来たら期待されてるしw
やっと忙しさが収まってきたのでぼちぼち書き始めます
あんまり期待しないで 文章書くのそんなに得意じゃないから
イージスキボン
長門分が足リネェッ!
>へっ!? ど、どうして泣くっぽ!?
/\___/ヽ ヽ
/ ::::::::::::::::\ つ
. | ,,-‐‐ ‐‐-、 .:::| わ
| 、_(o)_,: _(o)_, :::|ぁぁ
. | ::< .::|あぁ
\ /( [三] )ヽ ::/ああ
/`ー‐--‐‐―´\ぁあ
>809
鶴屋さんは、名字じゃなくて名前のほうが「鶴屋」なんじゃないか?
>810
ガンガッテナー( ・ω・)ノシ
814 :
名無しさん@ピンキー:05/02/16 00:50:53 ID:MLsu+r1f
鶴屋さんは普段はあの喋り方だが
Hのときは普通の話し方になるというのはどうでしょうか?
816 :
名無しさん@ピンキー:05/02/16 23:23:49 ID:wRdBp5gy
入学初日じゃムリだろ
>>816 そう?
むしろ席順が決まったその日に替えてもらうんじゃない?
HRでも連絡事項とかを黒板に書くかもしれないし。
818 :
名無しさん@ピンキー:05/02/17 00:57:34 ID:dmdb7okm
>817のいうとおり。
実際俺は後ろの席の奴の目が悪いせいで席が入れ替えられたからな。
俺なんて悪いことばっかするから教壇の目の前までこさせられたぜ
820 :
名無しさん@ピンキー:05/02/19 01:33:12 ID:c3+w6Sa6
あげ
>814
普通だと鶴屋さんとやってるっぽくないと思う。
>815
目の悪い人と変わったんなら
もっと後ろの席になるんじゃないか?
732氏の降臨に備えて、鶴屋さん語をマスターしておくよ。
〜にょろとか読んだら三原の人を思い出すのだが。そのせいで鶴屋
さんはろくでなしにしか見えない。
ゲーメストのそんなんアリカの広告マンガや
CLAMPのANGELIC LAYERでも同一人物を元ネタにしたにょろ使いのキャラがいたな(笑)
824 :
822:05/02/20 12:49:12 ID:sFw+RLPE
三原の名前を見る度にケツイDVDの無念が…。
まあ、アレは三原が悪いわけじゃないんだけどさ。
…谷川スレには全然関係無いね。
すみません。
イッチャンニョロヨー
まぁ鶴屋さんが語尾の全てに「にょろ」ってつけるのは
さすがに引くな…。
たまに付けるから、鶴屋さん語は映えるんだろうな。
嫌がらせのために全力を尽くし、サガットをダルシムと言い張る鶴屋さん。
キョンの作ったミートスパを探しに来たよっ
ドコ?(゚∀゚ = ゚∀゚)ドコ?
>>830 ( ゚∀゚)ノ=3
ありがとぉぉぉっー!
833 :
名無しさん@ピンキー:05/02/21 22:55:10 ID:cGzwPX9L
記念パピコ
834 :
名無しさん@ピンキー:05/02/21 22:57:11 ID:LqFgR9lB
記念 常時アゲでいきまっしょい!
835 :
名無しさん@ピンキー:05/02/22 19:03:11 ID:6hhjR9qQ
☆ チン マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < 神作品まだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 愛媛みかん |/
全年齢板と接した結果がこの書き込みか…
837 :
名無しさん@ピンキー:05/02/22 20:32:49 ID:a91+i9Uf
(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
神マダー?
ここは21禁だと理解しているのか?
840 :
名無しさん@ピンキー:05/02/23 19:07:44 ID:qrbRqaM1
誰でもいいから神マダ〜?
842 :
名無しさん@ピンキー:05/02/23 21:55:24 ID:pD8+L/f0
_,,..i'"':,
|\`、: i'、
.\\`_',..-i
.\|_,..-┘
神のために用意してるけどマダ〜
さっさと書いてYO
842が自家発電中…
845 :
名無しさん@ピンキー:05/02/24 19:24:16 ID:1VRfKeG0
さっさと書けゴラ!
こっちや待ってんだぞ
本スレでここの話題を出した奴、
反省しろ!
職人様方へ
基本的に厨房の言う事は無視して納得いく作品をしっかり仕上げて下さい。応援しています。
おまえらsageすぎ
ageた方が人来る
ageると厨が来るぞ、sageとけ。
ageたのが厨である罠
851 :
名無しさん@ピンキー:05/02/25 00:12:31 ID:Nqp8huQ6
あなたが厨だと思う名無しが厨です
ただし他人の同意を得られるとは限りません
>>846 すみません… orz
まさかこんなことになるなんて思わなかったんです。
職人の方々、大変なご迷惑をおかけして申し訳ありません。
おーこんなスレあったんだ
いやおれもラ板のスレ見てきたんだけどね
852GJ
ついでにageとくね
もう終わりだね
856 :
名無しさん@ピンキー:05/02/26 00:34:55 ID:i1z5LTvZ
つーか客を待たせんなよ
しゃきしゃき書け
>856
お前何様のつもりだ?
うほ ヘタレがキレよったわいw
859 :
名無しさん@ピンキー:05/02/26 12:20:08 ID:1/D8mVh1
>858
お前は製造ラインでボツになったTOTO便器みたいだな
皆さん、荒らし煽りは完全スルーしてマターリいきましょうよ。今のままでは職人さんもSS投下しにくいと思いますよ。
よくわかりませんが、今のうちに長門(メガネなし18禁仕様)はいただいていきますね。
片っ端からあぼーんしていけばいいじゃない
長門(メガネなし18禁仕様)を片っ端からあぼーんか
できない、俺にはできない…OTL
865 :
名無しさん@ピンキー:05/02/26 23:30:50 ID:xikD6R0I
職人自ら本スレに宣伝に行ったってのになんでこんなに過剰反応するんだかw
それもいかんような
そこには触れてやるな
たまには厨行動もとるだろうさ
868 :
名無しさん@ピンキー:05/02/27 09:29:21 ID:9JzMgj+k
.ノ′ } 〕 ,ノ .゙'┬′ .,ノ
ノ } ゙l、 」′ .,/′ .,ノ _,,y
.,v─ーv_ 〕 〕 .| .il゙ 《 ._ .,,l(ノ^ノ
,i(厂 _,,,从vy .,i「 .》;ト-v,|l′ _,ノ゙|.ミ,.゙'=,/┴y/
l ,zll^゙″ ゙ミ .ノ .il|′アll! .>‐〕 \ _><
《 il|′ フーv,_ .,i″ ||}ーvrリ、 ¨'‐.` {
\《 ヽ .゙li ._¨''ーv,,_ .》′ ゙゙ミ| ,r′ }
\ ,゙r_ lア' .゙⌒>-vzト .ミノ′ 〕
.゙'=ミ:┐ .「 ./ .^〃 :、_ リ .}
゙\ア' .-- ,,ノ| 、 ゙ミ} :ト
゙^ー、,,,¨ - ''¨.─ :!., リ ノ
〔^ー-v、,,,_,: i゙「 } .,l゙
l! .´゙フ'ーv .,y ] '゙ミ
| ,/゙ .ミ;.´.‐ .] ミ,
| ノ′ ヽ 〔 ミ
} } ′ } {
.| .ミ .< 〔 〕
.{ \,_ _》、 .{ .}
{ ¨^^¨′¨'ー-v-r《 〔
869 :
sage:05/02/27 10:37:20 ID:9JzMgj+k
マダー?
まだだ。
871 :
sage:05/02/27 15:43:31 ID:9JzMgj+k
なんだよエロSSかと思ったら
糞厨の糞レスかよ
オレ以外リア厨は書き込むんじゃねーよ邪魔だ邪魔
待たせてねーでとっとと書けや
涼宮ハルヒの増殖 第5章
ついに見つけた。あの場所に座っているあいつはホンモノの、
俺が良く知っているSOS団団長のハルヒだ。
今まで色々なハルヒを見てきたが、やはりそれが偽者だというのが良くわかる。
なんというか、全然違うんだ。
「どうしてこんなところにいるんだ」
「…そんなのわかんないわよ。気付いたらさ、もうここに立ってたんだから」
覇気の無い声でそう呟くハルヒ。
「あ〜あ、それにしてもどうしてここなの?」
俺に聞くな。
「ここに座ってるとさ、あの時のこと、思い出しちゃって」
あの時の事?
そんなことあったか? 俺は全然こころ辺りが無いんだが。
「あんたに話さなかったっけ?……まあいいわ。その時はショックだった。
あたしの周りが全てだと思ってたから」
………そう言えば、聞いた事があったような無かったような。
確かそこから奇行に走るようになったんだったか?
「で、今はどうなんだ? 確かそのときは観客が満員で考えがかわったんだろ?」
…だが、今は逆にハルヒ一人しかこの場所にいない。
これでまた考えが元に戻って大人しいやつになってたりすれば可愛いやつなんだが。
「…………どう、なんだろう。誰もいなくて清々する…っていう感じじゃないわね」
もし清々するなんて言うやつだったらもうこの世はハルヒの支配する世界に成り代わっていたかもしれない。
それよりも、ハルヒ…お前。
「もう強がらなくてもいいんだ。…寂しかったんだろ?」
出来るだけ優しく、小さい子供を諭すような声でそう問う。
「…………」
無言になって俯くハルヒ。
気が付いたら、いつもは人がたくさんいるはずの球場で。
なのに人が一人もいなくて。もしかしたら、みんな自分を残してどこかへ行ってしまった…
とか考えてたわけじゃないよな。
「!!」
図星らしい。何て言うか、解りやすいやつだ。
「う、うるさいわね! …不安だったのよ。もしこの世界にあたしだけしかいなかったらどうなっちゃうんだろうって」
その思いがあのハルヒたちを出現させたのか。
…仕方ない。あまりこういう事は俺のするようなことじゃあないんだがな。
俺にだってしなくてはいけない時とするべきじゃない時の分別くらいはつけれるさ。
だが、こういう事は今回限りにしてもらいたいもんだな。
「…キョン?」
急に俺が黙り込んだから不安になったのだろうか。いつもの調子からは全く想像の出来ない弱々しい声で
呼びかけるハルヒを見て、さらに決意が固まった。というよりも、自然とその行動に移ってしまったわけなのだが。
「キョ、キョン!? ちょ、何すんのよ!」
俺が何をしているかだって?
涼宮ハルヒを後ろから抱きしめているのさ。あんな壊れそうなハルヒを見させられたら
ぎゅっと抱きしめて守ってやらなきゃいけないだろ?
…というかなり無理のある倫理武装で自分に言い聞かせる。
「キョン! いいかげんに離して!」
「ハルヒ…もし、お前が俺たちSOS団の前から消えたとしても、俺たち、いや。
俺だけでもお前を探し出す。世界中何処へ行っても必ず見つけてやる。
もし違う世界なんていう場所に入り込んでしまったのなら俺だってそこに入りこんでやるさ。
偽者がたくさんいたってホンモノのお前を見つけ出す自信もある」
そう、今回がいい例だな。
まあそれは口に出しては言えないが。
「…………」
「だから、さ。そんなに無理をすることは無いんだ、ハルヒ。
今お前は一人じゃあないんだ。俺たちSOS団の団長なんだろ?
その団長様がいなければきっとSOS団はすぐに解散しちまうよ。俺にあいつらをまとめることは出来そうに無いしな。」
……何かいつもと自分の調子がおかしいようだ。
まるで頭と口に二つの脳があるかのように次々に言葉を発している。
普段ならこんなこと、絶対に口にはしないんだが。
二人しかいないのに、まるで第三者の様な心境と眼差しでこの場に立っていることに戸惑いつつ、
ハルヒの様子をうかがってみる。
「キョン…」
少し俯き、涙ぐむハルヒ。
そう言えばこいつのこんな表情は初めて見たな。
………って言うかその、なんだ。こんな顔もなかなか似合うんじゃないか。
「おい、ハルヒ」
「なに?」
目じりの涙を落としながらこっちを見るハルヒ。
その顔に俺は手を近づけ、ハルヒの頭を固定する。
「キョ、キョンっ!?」
そして、俺は―――
ハルヒの両頬を指で押さえ、口の形をいつものアヒルのような口(別名:3)
に変えてやった。
「ぬぁ、ぬぁにしゅるにょよ!!」
「だからな。お前はこんな顔して俺たちを引っ張っていってくれたらいいんだよ」
そう言うと同時に顔を開放してやる。
「失礼ね…いつもこんな顔してないわよ!」
段々と語尾を強めていくハルヒ。
うん、これでこそいつものハルヒだ。
「バカ………それと…」
ありがと、と声にならない声で呟いたのを俺は聞いた。
「ねえ、キョン?」
何だ? いきなり。
「これってさ……夢、なんだよね?」
そういう事にしておいたほうが後の事を考えると一番よさそうだ。
「ああ、きっとお前が見ている夢だろうな」
「なら、目が覚めると元の生活に戻ってるんだよね? みくるちゃんがいて、有希がいて
古泉君や鶴屋さんもいる。そして、もちろんあんたがいる、そんないつもの毎日に」
ああ、もちろんさ。そのために俺はここに居るんだからな。
「じゃあ、さ。夢から覚める前に……」
ハルヒの顔が少し赤くなる。一体何を言い出すんだ? こいつは。
「………」
そこから続きが言えないらしい。そこまで言ったんだ。最後まで言ってくれないと気になるじゃないか。
少し俯きつつ上目使いで俺の方を見るハルヒ。もちろん、顔は真っ赤に染まっている。
そんなことされると、本当にお前がホンモノだったのか自信がなくなってくる。
いや、何て言うか、ものすごくかわいい。冗談抜きで。
今更だが、偽者なんじゃないかと不安になってきた。
いつものハルヒからこんな表情は絶対に出ないだろうからさ。
「目、瞑って」
「は?」
いきなり何を言い出すんだ、こいつは。
「は? じゃない!! 目を瞑れっていったら瞑りなさい!」
全く。さっきまでの雰囲気は一体何処に行ったんだ。
で、目を瞑るだけでいいのか?
「…うん。それと、じっとしときなさいよ」
何なんだ一体。
言われた通りに目を閉じ、少し不信に思った時だった。
俺の口に何か温かくて柔らかいものが触れていた。そして、その感触は今までに一度だけ感じた事がある。
俺は驚いて目を見開いてしまった。この目に飛び込んで来たのは、
顔を林檎のように真っ赤に染め、目を瞑って俺にキスをするハルヒの姿だった。
ああ。そう言えば、前もこのような状況だったっけな………、などというくだらない事を思い出す自分が悔しい。
どうしてもっと今という時間を大切にしないんだ、俺は。
と自問自答してみるが、それも一種の現実逃避にしかなっていない。
いいかげん現実をみろ、俺。今、お前はどう思っているのか、誰よりもよく分かっているんじゃないのか?
ああそうだな。もう認めるしかないようだ。
俺は今、そんなハルヒの姿をみて胸が爆発しそうなくらいにドキドキしちまってる。
認めたくないがこんな衝撃は中学の時の初恋以来じゃないのか? と、
「…っ!! こらっ!! 目を瞑ってなさいって言ったじゃない!」
ハルヒが急に目を開き、俺と目が合ってしまった。
途端にさらに顔を赤く染めて叫びだす。
「そ、それとっ! か、勘違いしちゃダメよ!? これは、『夢』なんだからね!?」
まるで自分に言い聞かせるかのように叫ぶハルヒ。
いや、俺はそんな事は言われなくてもわかっているさ。お前こそ大丈夫か?
「…大丈夫よ。 そんな事聞かなくても解ってるでしょ?
……何処に自分の夢に責められる人が居るって言うのよ…まったく……」
「おい、そういう事はきちんと人の顔を見てはっきりとしゃべるべきだろ?
そんな俯いて小声でボソボソと言われても良く聞こえないぞ」
周囲に何も無い場所で、二人きりなのだから聞き取れなかった訳では無いが、面白いのでからかってやろう。
「!! な、なんでもないっ!」
そう言ってハルヒはそっぽを向いてしまった。
「それとっ!! 今のはちょっとした気まぐれなんだから!
変な気、起こすんじゃないわよ!」
そう言い切ったハルヒは立ち上がり俺の方を向かないまま歩き出した。
そして、俺が入ってきた入り口から出て行ってしまった。
やっぱりこいつは変わらないな。いや、変われないのか?
そんな変な事を思ったことは、俺の中だけのナイショだ。
さて、一旦あいつと別れた今になって気付いた事がある。
古泉は、時間内にホンモノのハルヒを探し出せ、と言っていた。
いや、具体的には探せと言っていなかったが、あいつの言い方ではそういう事だろう。
某ウォー●ーも探し出す本だった筈だしな。
そして、今、俺はホンモノであろうハルヒに遭遇しているし、以前と同じ状況になり、さらに同じ事も果たした。
だが、今俺たちがいるここは一体何処だ?
空がどんよりと暗いままで。いつもの街にはない筈の球場の芝生の客席の上だ。
つまり、まだ閉鎖空間の中で彷徨っている状態ということ。
おい、古泉。ハルヒを見つけ出して終わりじゃなかったのか。
一体これ以上俺は何をすればいいんだよ。
長門、朝比奈さん…誰でもいいから答えてくれ…。
などと、こんなところで一人嘆いていても仕方がないな。
こういう時こそ行動あるのみ。さっきまでと違いハルヒもいるし、何か世界が変わっているだろう。
……例えば、もうここは現実世界の球場で、俺は一人夢を見ながらここまで歩いてきた後だった、とか。
流石にそこまで都合よくも行かないとは思うが、とりあえず建物の中に戻る事にしよう。
そう思い、立ち上がりさっきの入り口に近づいた時だった。
中からもの凄い勢いで一人の人物が俺の方に駆け寄ってきたのだ。
俺の目の前で急停止。息はあまり切れてはいないようだった、その人物は―――
「ちょっと、キョン! あんたどうやってここに入ってきたのよ!」
さっきここを出て行った涼宮ハルヒだった。
いや、まあわかってたけどさ。この世界にはこいつと俺の二人(偽者含む)しか居ない訳だし。
で、どうしてそんなことを俺に聞くんだ?
そんなの、正面入り口から普通に扉を使って入ってきたが。
「………ちょっとこっち来なさい」
まったく。何なんだ、一体。
いつかの様にハルヒに手を引っ張られ半分引き連られながらさっき俺が上って来た階段へと向かう。
大きな階段を降りている途中、何か違和感を感じた。一体何だ?
そのまま1階の吹き抜けのフロントまで戻ってきた時、違和感の正体が判明した。
ここが、フロントだろ? で、あれが入場のためのカウンター。
なら、何故その正面にさっきまで合ったガラス張りのドアが無いんだ。
「キョン、あんたさっき正面入り口から扉を使って、って言ったわよね?」
ああ、間違いないな。確かに俺はここにあったはずの扉から入ってきた。
だが、どう言うことだ。ただのコンクリートの壁しかないじゃないか。
「だから! それをあんたに聞いてるんじゃないの! さっき他にも入り口は無いかどうか
1階を一周したの。そしたら、扉どころか外を見るための窓も一つもなかったわ」
つまり、外に出るどころか外の様子すら見えない、ということか?
「そういう事、でいいのかな……あたし達の他に誰も居ないみたいだし。
…念のために2階の廊下も一通り見てくる! あんたはもう一度1階を調べといて!」
言うが早いかハルヒは元来た道を再度走り出した。
そして俺は一人この場所に取り残されてしまった。
おい、古泉。今度こそお前を恨んでもいいだろ?
ハルヒを見つけてジ・エンドじゃなかったのか。
何だか、余計に事態が悪化しているのは俺の気のせいなのか?
だが、その俺の問いかけに答えるものは、少なくともここには何も無かった―――
<しつこく続く>
と言う事で5章投下完了。
本当は5章で終了のはずでしたが、途中スランプに陥り妄想不可状態に。
2月後半にはいった辺りで何とか書き始められ今にいたっております。
次章はエロ満載、と言って自分の首をしめてみる。
>>881 5章乙です。
6章は無理にエロ入れなくてもいいですというか、むしろエロ抜きでおながいします。
乙!
てか、エロ入れなくても成り立ってるので無理に入れなくても・・・
エロパロ板なのにそんな感想が続く不思議
乙です!
エロがなくても成り立ってる作品に「必然なもの」として入るエロに期待します。
ハルヒのエロ画像がないのですが?
虹板の「Hなことをされても平然としてる女の子」スレに長門ユキを
キボンヌしても冷たくラノベ板に返れと言われるぐらいです。
だれか長門ユキのエロ画像ください。
>886
ラノベ板に帰れ
127氏乙!そしてグッジョブ!!
スランプはしばらくしたらいつの間にか終わってるもんです。
あまり気にしなくても大丈夫ですよ。
127氏乙華麗!!
自分はやっぱりエロいれてほしいです。キョンとハルヒのラブラブHに期待。
890 :
名無しさん@ピンキー:05/02/28 19:37:28 ID:eZiSmgWr
おーやっとか
でも全然エロくねーじゃねえかボケ
人様を待たせておいてなんだこれは反省しろ
次三日以内に書け
まったく 使えねーのばっかだなここは
>>890 お前は製造ラインでボツになったTOTO便器みたいだな
892 :
名無しさん@ピンキー:05/02/28 20:15:47 ID:IjOk/w1s
どうでもいーっつーの つーの
エロよこせ
あぼーんが沢山だ
なんだかまた隙だらけなので今度は長門′(18禁仕様)をいただいていきますね。
127氏GJ。
ちょっと直して靴に投稿すれば間違って載ったりして。
茉衣子くんを転載
tp://cgupload.dyndns.org/~upuser/up3/img/1109081674736.jpg
>>892 くぁwせdfrtgyふじこlp;@:
wくぁwせdfrtgyふじょl:
>892
失せろタコ
899 :
名無しさん@ピンキー:05/03/01 21:49:59 ID:qvhwp4Iw
>>892 あqwせdfrtgひゅじこlp
あwqせdfrtぐじkp;@:
\もうね、アボカド/ \バナナかと/
┌┐
ヽ / /
γ⌒^ヽ / / i
/:::::::::::::ヽ | (,,゚Д゚)
/::::::::(,,゚Д゚) |(ノi |)
i:::::(ノDole|) | i i
゙、:::::::::::::ノ \_ヽ_,ゝ
U"U U" U
>892
早く爪楊枝を詰める作業に戻るんだ
>902
なんとなくドリーム職人を思い出した。
長門がキョンの腕にかみついてる絵は、本番以上のエロさだ。
そろそろ次スレ立てたほうがいい?
どう考えても早すぎ
>904は残り30Kだから長編きたら埋まるって言いたいんじゃないのか?
>>904 まあ本番以上かどうかはわからんが・・・
いいね。
授業も終わり俺は意気揚揚と今日の
朝比奈さんのコスチュームを予想しつつ部室に向かう。
もっともこの時間帯なら長門が黙々と本を読んでいるだけだろうが。
部室前に到着した俺は静かにドアを開ける。
この時間帯に朝比奈さんはいないだろうから
いつぞやのようにどっきりすることはないだろう。
何らかの都合で朝比奈さんがいて着替えているとすれば
それはもう俺の預かりしるところではない。
音がしないようにドアノブを回し、
ゆっくりドアを開け……ることなく俺は止まった。
開いたのはまぁ五cm程度か。
そこからいきなり目に飛び込んできたのは
うちの高校の制服を来た女二人が裸で、その、なんだSEXをしているとこだった。
さて、俺はどうするべきか。
もしかしてハルヒの仕業かと思うわないでもない。
だが、そうだとしても健康な男子高校生には目の毒だった。
二人はちょっと開いたドアにも気づいた様子はなく続けている。
こちらからでは背中しか見えないが、
女生徒はもう一方の女性徒を四つんばいして股間に手を伸ばしているようだった。
「奏子、もうこんなにして」
「ああ、姉さま、そんな」
何時までも見続けるのもあれなので俺は退散することにした。
何で部室でと思わないでもないが俺がおることが分かった時の事を考えると
除き続けるというのは中々にリスクが高いような気がしたからだ。
取りあえず朝比奈さんと古泉対策に部室のプレートを立入り禁止にしておく。
ハルヒに効果があるかどうかは分からない、というかないだろう。
その時はその時。
むしろ見た瞬間二人の女性徒を勧誘するかもしれない。
そんなことをつらつら考えている内にこの学校で一番利用率が低いトイレに到着。
ちなみに特に尿意はない。
だけど健康な男子としてはちょっと冷静になる必要があるのだ。
そんなわけで一番奥の個室に入り、便座に腰掛けるべく体を向きなおすと長門がいた。
想像してみてくれ、学校でちょっと、いやかなりHな光景を目撃して
トイレで冷静になろうとした瞬間目の前に知り合いの、それも女性徒がいた瞬間の気持ちを。
よく叫ばなかったって自分を褒めたいね。
そんな風にパニックってる俺をいつものように無表情に眺めていた長門はやはり無感情に
口を開いた。
「あなたがくることは分かっていた」
わかってたってなんだ、まさかというかやっぱりあの二人はハルヒ絡みなのか。
「そうではない」
ハルヒ絡みじゃないのか、じゃあ、なんなんだ。
「…まかせてほしい」
それはやっぱり唐突だった。
長門はいきなりしゃがみこむと俺のズボンのジッパーを咥えて下げた。
俺といえば何故か動けなくなっていた。
これはあれか夢か?それとも情報なんたらとかの仕業か。
動かせるのは目だけという状況につき視線だけを下に向ければ、
ズボンは脱がされトランクスからはさっきから自己主張しっぱなしの
俺のアレが飛び出ていた。
そしてそれを多分気のせいでなければ熱っぽい視線で見てるのは長門。
やっぱり夢か。
ここまで書いてなんですがなんかキョンぽっくないなー。
>910
GJ!
初音姉様?
フオオオオォォォォォ!!!
十分キョン100%だから気にすんなー!
グッジョブ!!
長門(・∀・)イイヨイイヨー
いいね
今のうちにみくるたんは、頂きます。
じゃあ長門は俺がいただいておきます
では鶴屋さんは俺のものってことか
キョン妹はいただいて行く
920 :
名無しさん@ピンキー:05/03/07 22:20:21 ID:ZpbZRO+4
じゃあ俺は…ハルヒ?
じゃ、古泉あげるよ
じゃあ、おれはシャミセンもらってもいいかい?
キョン君、こっちおいで
924 :
名無しさん@ピンキー:05/03/08 00:16:06 ID:o0PxVQDI
谷口タン今日もカワイイよ谷口タン
刺されるのを覚悟で朝倉涼子をいただきます。
真琴ください
なんでこっちの刷れでもこんな展開になってるんだw
祈たんはオイラのもんだ
じゃぁ、漏れはサナエたんを
埜々香は俺が予約しておくからほかの香具師は手を出すなよ!
確かに多鹿はいただいた!
俺は偽長門をいただく。
あろえはもらった。
まじもらいすぎだおまいら
しまったぁ!!偽がいたかorz
ガニメーデス経由でエロ写真を独り占め
第6章
さて、念の為に確認しておこう。
俺はホンモノのハルヒと出会う事が出来た。ここ、何処かの球場で。
そして、外に出ようとしたが、俺が入ってきた筈の入り口はコンクリートの壁に変わってしまっていたとさ。以上。
もしかしたらこの壁はコンクリートに見せかけた扉で、押したら簡単に開きます。何て言うことは無いだろうか。
コンコン。ドンドン。さわさわ。ぐいぐい。
ノックしたり、思いっきり蹴ってみたり、優しく撫で回してみたり、精一杯押して見たが全く何の反応も無かった。
やっぱりこいつはひんやりと冷たいだけのただのコンクリの壁だ。
忍者モノ何かでよく見る壁がくるりと回転する仕組みなどになってはいないようだった。
……一度体験してみたかったんだが、諦めるしかないようだ。残念。
フロントには他に調べるようなところも無さそうなので場所を変えよう。
ハルヒは1階を一周したと言っていた。その言い方からしてまだ廊下部分しか見ていないだろう。
なら、俺は事務所や電気室等の小部屋担当、というところか。
まあこんなところに窓があったとしても廊下―事務所などの内々を繋ぐものだけだろうが。
窓が一つも無いので薄暗くなっている廊下を進んでいるとすぐに事務所らしき扉を見つけた。
「何か、出来すぎているようなタイミングなんだが……」
気にしている暇はない。今でも残り時間は着々と減ってきている。多分……。
早くこの空間から出ないともう二度とあの癒し系メイドの微笑を見る事が出来なくなってしまう。
いまやあの姿を見ないと生きていられないからな。ある意味で麻薬だ。
今度は慎重にノブを捻る。
扉は、音も無く静かに開いた。鍵は掛かっていないようだった。
鍵を全くかけないのは無用心なのか、それとも、人がもう訪れると言う事は無いと言う事なのだろうか。
「まったく、縁起でもないな」
自分で変な想像をして気持ちが滅入って来た。さっさと確認して次へ行こう。
気持ちを改め中を覗いてみる。真っ暗で何も見えない。
当たり前か。明かりを取り入れるところがないんだった。
スイッチがあるだろう場所に手を這わせた。
カチッ。 ブゥン…ン―
電気はまだ生きているようで、スイッチを入れるだけで電気はついた。
明るくなり中の様子がはっきりと見えるようになった。
そこは特に何も変わったところの無い普通の事務所だった。
秩序よく整列させられているワークデスク。綺麗に陳列されている本棚に、書類の山。
そのうちの一枚を読んでみた。
『○月×日―――日対ロ戦。
観客総動員数―――1万弱人。』
フロントに近い場所にある事務所なだけあって入場者数が記されているようだ。
……まあこんなところにここを出られるようなものは何も無いか。
そう結論付け、この部屋を出ようとしたとき、奥にある一回り大きなデスクが目に入った。
きっと部長あたりの役職の人が座っている机なのだろう。
無駄に豪華だった。そして、そのデスクの端の方。割と新しそうなパソコンが置いてあった。
「そう言えば、学校にはパソコンが無かったんだよな」
とは言ったものの、万が一、という可能性もある。一応は調べておこうか。
そう思い、パソコンのスイッチを入れた。
静かな部屋にパソコンのカリカリという起動音が響き渡る。そして起動音が止んだ後、
内臓のOSの起動画面が表示……されなかった。モニターには何も映ってはいない。
だが、モニターの電源は入っているようだった。
壊れているのだろうか。悪質なウィルスに感染しているとか?
しばらく何も映らない真っ暗なモニターを睨んでいると、一度見た事のある、
DOSの画面らしいものが急に映った。
そして、白く点滅しているカーソルが静かに、そして確実に動き始めた。
YUKI.N:daijoubu?
(YUKI:大丈夫?)
それは、前にハルヒと閉じ込められた空間でも見た、長門直々のメッセージだった。
このチャンスを逃すわけには行かない。今、俺たちは閉じ込められている。
そして抜け出るための行動が全くわからないのだ。これを逃せばもう出る事が出来なくなってしまうかもしれない。
その旨を出来るだけ簡潔に、つたない指使いで長門に伝える。
YUKI.N:tsuisakki,kuukangakoteisareta.
YUKI.N:wakarerumaeni,"kyuujoude" totsutaerukotogadekinakattakeredo
YUKI.N:bujinisonobashonitadoritukukotogadekiteyokatta.
(YUKI:ついさっき、空間が固定された。
YUKI:別れる前に、『球場で、』と伝える事が出来なかったけれど
YUKI:無事にその場所に辿り着く事が出来てよかった。)
なぜか日本語に訳されずに全てローマ字で流れてくる長門の言葉。
読みづらいが読めないわけではない。だが一行読むのに時間が掛かりすぎる。
長門、何とか日本語にならないか? せめて、平仮名だけにでもさ。
YUKI.N:doryokuhashita.
YUKI.N:demotsuushinsurudakedeseiippai. tsuushindekinaiyorihamashi.
(YUKI:努力はした。
YUKI:でも通信するだけで精一杯。通信できないよりはまし。)
いや、そりゃあそうだけどさ。
…まあいい。貴重な時間を使うわけには行かないからな。
さっそくで悪いが長門。俺たちが今どう言う状況なのかわかるか?
YUKI.N:kotirakaradehayokuwakaranai.
YUKI.N:demokoredakehaieru. sakkimadesonosekaihakakudaiwotuduketeita.
YUKI.N:demo,imahasokonotatemonodakewonokoshitesubetekiesatta.
(YUKI:こちらからではよく分からない。
YUKI:でもこれだけは言える。さっきまでその世界は拡大を続けていた。
YUKI:でも、今はそこの建物だけを残して全て消え去った。)
だから外に出られなくなっているのか。
せめて、見えるようにだけでもしておいて欲しかったものだが。
そんな事よりも、それって状況が悪化しているんじゃないのか?
話を聞く限りそうとしか思えないんだが。
YUKI.N:sonnnakotohanai. anataga "suzumiyaharuhi" nideaetatokikara
YUKI.N:sonosekaihashukushousihajimeteiru.
YUKI.N:tsumari, kotiragawanosekainitikadukihajimeteiru, toiukoto.
(YUKI:そんなことはない。あなたが『涼宮ハルヒ』に出会えた時からその世界は縮小し始めている。
YUKI:つまり、こちら側の世界に近づき始めている、ということ。)
そういう事、なのか?
まあ取り合えず今のところは何も失敗はしていないようだ。
YUKI.N:demo, mondaihakorekara.
YUKI.N:sonomamasonobashoniitsudukeruto, sonokuukanngotoshoumetsusurukanouseigaaru.
(YUKI:でも、問題はこれから。
YUKI:そのままその場所に居続けると、その空間ごと消滅する可能性がある。)
な!? 消滅、だって!
YUKI.N:imamosonokuukannhatidimitsuduketeiru. tamotetemo, atohannnitikuraidatoomou.
(YUKI:今もその空間は縮み続けている。保てても、あと半日くらいだと思う。)
それで、どうすれば俺たちはそっちへ戻る事が出来るんだ?
YUKI.N:......kakushouhanaikeredo, hitotsudake.
YUKI.N:suzumiyaharuhito----------
(YUKI:……確証はないけれど、一つだけ。
YUKI:涼宮ハルヒと――――――)
おい、嘘だろ…… あのハルヒを……
YUKI.N:hontou. ima, usonannkatsuitemoshi...gana...
(YUKI:本当。今、嘘なんかついても仕……がな……。)
長門? どうしたんだ?
YUKI.N:mou, genkai...mata, aer―――ブツッ。
(YUKI:もう、限界…また、会えr―――)
切れちまいやがった。無駄話が過ぎたか、それとも本格的にやばくなって来たのだろうか…
しかし、嘘だろ? 長門……
そんなことを俺に求めないでくれ―――
まさか長門からそんなことを言われると思っていなかったので、少しショックを受けながら事務所を出た。
他の部屋を周ってみたところでそこ以上に有力なヒントがある場所などはないだろう。
さっさと2Fに戻ってハルヒと合流しよう。
さっきハルヒと別れたフロントの階段まで戻ってきたところで、ハルヒが階段を降りてきていた。
「キョン。どうだった?」
本当は、長門から重要なヒントらしきものを貰っているのだが、そんなことはいえないな。
「そう、そっちもかぁ……。2階にも何にも無かったわ。
それにしても、一体どうなってるのよ。いきなり出口が消えるなんて」
そんな事を俺に聞かれてもだな。それに、これは一応はお前の夢なんだろ?
なら何があったって不思議じゃないさ。
「そうなんだけどさ……。 なぁんか、釈然としないのよねぇ。
なんて言うの? さっきまで公園を一緒に歩いてたじゃない?
それが夢でこっちが本当の世界、みたいな、そんな感じがするの。
っていっても公園を一緒に歩いてたとこからが夢かもしんないけどね」
何か妙にするどいな、こいつ。
まさか、こいつがこう思い始めていることがすでに世界を変化させている、と言う事なのか?
「……取り合えず、外に出よう」
「外って、あんたね……今までずっと何を探してたのよ!
それとも、やっぱり1階に何かあったの!?」
今のは俺の言い方が悪かったか。
さっきの観客席に戻ろう、って言う意味だったんだが。
「もう! こんな時にややこしい事言わないでよ!」
そう怒りながらもハルヒは階段を上っていったので、俺もそのあとをこそこそとついていった。
さっき、長門に言われた事を頭の中で反芻しながら。
「で、これからどうしよっか」
取り合えず最初、俺がハルヒを見つけた場所まで戻ってきた。
空はどんよりと曇ってはいるが、窓が一つも無い建物の中よりは明るい。
「それは俺が聞きたいね」
などと軽口を叩いては見たものの、ハルヒにいつもの切れは無く
「んん……」
と、考え込み始めてしまった。
思案顔のハルヒを覗き見してみる。
見られているとは思っていないようで、全くこっちを見ようとはしなかった。
こうして、何も話さずにハルヒの顔を見続けていればいる程さっきの長門の言葉が浮かんで来る。
丁度、その事を考え始めてしまったときにハルヒがこっちに気付き、顔を上げた。
「ん? なに? あたしの顔に何かついてる?」
「い、いや…別になんでもないさ」
取り合えず誤魔化してみたものの、ハルヒが納得するわけも無く。
「さっきからこっちばっかり見てたじゃない。隠しても無駄よ」
と、さらに問い詰めてきた。
「いや、本当に何もない。取り合えず落ち付けよ。ここに座ってさ」
さりげなく、俺の隣を勧める。
「ん。ありがと…… あ〜あ、それにしても、いつこの夢が覚めるのかなぁ」
俺の隣に俗に言う体育座りをして座り込んだハルヒはそう呟いた後、頭を脚の間に埋めた。
さっきも思ったことなんだが。こいつがこんな弱いところは滅多に見せない。
だが、その分。弱さを見せてしまった時…こいつはこんなにも小さなやつだったのか、
などという疑問も持ってしまう。だが、その弱さこそがハルヒがハルヒたる所以なのかも知れない。
と、それとなく言ってみたものの結局のところ。どんな状況下に置いてもハルヒはハルヒである、
という結論に到ってしまうのである、まる。
何てな。さて、ここでこいつに会った時にも思ったことだが、そろそろ自分に嘘を吐くことはやめよう。
それに、いいかげん自分に正直にならないとこの世界から出る事も出来そうにないしな。
……なぜかもの凄く不本意なのだが、仕方あるまい。
「おい、ハルヒ」
「何よ?………!?」
俺は、俯いていたハルヒの肩を叩き、こちらを向かせた。
その瞬間に。
俺は、ハルヒの唇を奪っていた―――
もう、どうなっても知らないぞ、長門………
長門の言葉を最後まで思い浮かべながら。
YUKI.N:suzumiyaharuhito, hitotsuninarukoto-------.
(YUKI:涼宮ハルヒと、一つになること―――。)
〜まだ続く〜
と言う事で6章投下完了。
スレの残りが危ないらしいのでドキドキしながら投下しました。
何とか最後まで投下できて良かったです。
さて、エロ満載とか言ってた割にはまだエロにはたどり着いていない罠。
前振りは完璧(だと思いたい)にしたので次こそはエロが入れられそう。
そう言えばエロ描写久しぶりだなぁ。
自分の文章力だとエロと言うよりもエッチといったほうが良いかもしれないですが
その辺りは先に謝っておきます―――
GJ!!
つづき待ってます
947 :
名無しさん@ピンキー:05/03/09 01:22:34 ID:fklRWcEV
その前に「長門有希の牢獄」の続きを待ち続けてますW
すごいぞ長門!桃色作戦だ!
>>948 んなこた解っつる。
あれは面白かったし、萌えた。お気に入りに入ってるんだな、これが。
次スレはどうする?
そろそろ立てたほうがいいな・・・
スレ立てチャレンジしてきます。
無理でした、960よろしく
127氏グッジョブ!!
長門いいね。
956 :
名無しさん@ピンキー:05/03/11 07:56:56 ID:itEQy/st
127氏GJ!!
いつも楽しみにしてます
職人の方々はどのようにして、SSのネタを考えているのですか。
考えるな。感じるんだ。
割とマジ。考えるのはストーリーの構成要素を完全に自分の中でコントロールして
理詰めで組み立てる頭が要るが
常に心のどっかでネタとして使えるものを捜すようにしておくと
ちょっとしたきっかけで思いつくことがある。無論SSとして形を整えるには
それなりの思考力が必要とされるが
宮野×茉衣子とキョン×長門だと、やっぱ後者の方が需要ある?
今の俺、比較的前者萌えなんだが・・・
こんなんでレス浪費したくないんだが…谷川作品のエロパロとか全部集めた「ライトノベルの部屋」ってページ、そこの3だけお気に入りに登録しちまって他が見られないんだ。誰か助けてくれ。
ちなみに当方携帯です。
携帯でエロSS見てどうやってしごくんですか?
まずそこをクリアにしてください。
具体的にね。
携帯はどっちの手で持つのか、画面は顔の前で固定しておくのか、
発射後はまず携帯を切るのか、それとも手を洗ってからなのか etc‥
全部答えたら教えてくれんのか?
簡単に全部答えられるが
OK
部屋で左を向いて寝転がりながら携帯を左手に持ち画面を見ながらシコって抜いて終ったら携帯を放置して風呂に入って携帯を切ってから寝る。
普段は部屋で寝袋だ。
ホットカーペットの上にな。
>>967 >968
なんつーかお前らありがとう。
>>959 欲を言えば両方。
もっと欲を言えば佳由季×真琴も。
佳由季×真琴好きはおらんのか?
佳由季×茉衣子と宮野×真琴派の俺…。(特に前者)
誰か仲間いねーかなぁ
>960
スレ立てヨロ
>>972 うはwwwスレ立てミスっちまった。・゚・(ノД`)・゚・。
どうすりゃいいんだ_| ̄|○
俺がいくぜ。
いいかみんな。
スレ立て欝!
なるほど
参考になったよ
でも頭の中にあるイメージを実際に文章にするのが
予想以上にむずかしい…
979 :
958:05/03/14 00:55:10 ID:VFe09lOq
いやあんまり真に受けられても困るが。偉そうな割に具体的なことは何一つ言ってないし
まあイメージの文章化は実際に経験積んで慣れるしかない。
SS書くなら頑張ってくれ
>977-978
自分の場合はネタを考えてから絵を想像。
あとはひたすら文章化、みたいなかんじです。
絵を文章化するのは最初は難しいけどなれればすぐ出来るように(自分がいい例です)
ともあれ、SS作成がんばれー
そしてなぜか>966のレスをみてネタを思い浮かんでしまったので書いてきます―――
981 :
名無しさん@ピンキー:05/03/15 00:21:11 ID:RKRB50Qx
127氏の新作はキョンが072する話?
それはそれで(・∀・)イイネ!!
妹が072してるとこにキョンが鉢合わせするのキボン
いやいや、それより
キョンがトイレで興奮を静めようとすると
うしろに長門がいてチャックを下ろされ……………あれ?
988 :
名無しさん@ピンキー:05/03/15 22:40:23 ID:wiuUduY8
もしかして介入された?
梅
>>1にありがとう
スレにさようなら
そしてすべての職人たちに
おつかれさま
産め
992 :
名無しさん@ピンキー:05/03/17 12:15:18 ID:gOwzrv/L
ume
梅
995 :
名無しさん@ピンキー:05/03/17 16:25:49 ID:wC+riFte
宇目
↓最後に長門さんから一言あるようです
長門かわいいよ長門
次巻のタイトルは
涼宮ハルヒの↓
報告
1000 :
名無しさん@ピンキー:05/03/17 20:17:17 ID:ClUhQ7Ez
ウホッ や ら な い か?
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。